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【小説】よしけんが死んでいました。
8
:
課長
:2008/09/03(水) 09:02:15
「あ、来たかな。」と仁が部屋の入り口まで行く。
「さ、どうぞどうぞ。」と仁がリビングへ戻ると二人連れて来ていた。
「課長、誰かわかりますか?」
突然クイズを出された課長は二人の顔を見る。二十代中盤の男性と、もう一人…は…てか、一人?なのか?どうもロボットにしか見えないんだけど。
ロボットに知り合いなんていたっけ…?そう疑問を脳に問いかけるが答えは出ない。
「よしけんはわかるかな?」
仁の問いかけに不意打ちを食らったよしけんは間髪入れずに「いえ、まったく。」と答えるしかない。
すると、二十台中盤の男がニヤニヤしているのに気づく。あっちは自分たちを知っている…?
「でしょうねー。」仁がクイズを打ち切る。
「実は…彼が大倉くんで、彼女は…ロボです。」
「えええっ?!」二人が驚く。
大倉とロボ。課長と仁、よしけんがそうであったようにネットを通じて知り合ったネット上の知人である。いやもう知人というか友人というか、まあそれぐらいの間柄だ。
するとそれまでニヤニヤしながら黙っていた大倉が堰を切ったように口を開く。「はじめまして課長、よしけんくん〜。」
続いてロボも口を開く。「ハジメマシテ課長、ヨシケン。」
「…は、はじめまして…。って、ホントに大倉とロボ?」
「本物ですよ〜。」大倉は相変わらずニヤニヤしながら答える。
「驚いてくれました?」
「あ、当たり前だろ。まさかこんなトコで会うとは。」課長はとにかく驚く。
そこでよしけんは「なんでここに…?」と自然な疑問を投げかける。
「いや〜。実はね〜。」大倉が話を始める。
「前にコーヒーショップで働いてたんだけど、ちょっと事情があって他で働くことになってさ。それで仁ちゃんに話をしたら、親戚のホテルでベルボーイの仕事なら紹介するって言われてさ〜。で、ダメだったらすぐ辞めてもいいよって条件だったし、興味あったからやってみたんだよね〜。そしたら意外にこの仕事が性に合ってるというか、結局ずるずると今もいるんだよね〜。」
「へ、へー…。そう…なんだ。」課長は未だに信じられないといった感じ。
すると「ロボは?って聞かないんですか?」と大倉が言う。
「そりゃもちろん聞くさ。ロボはなんで?」
「ワタシハバイト。夏休ミダケノ。」
「…ふ、ふーん。バイトなんだね…。」
何が驚いたって、大倉やロボがそこにいたって事よりも、ネットでロボと呼ばれているその子がホントにロボットだったとは。それがとにかく驚きだ。
そんなこんなで、そこに触れていいのかどうなのか悩みながら話を聞いている課長だったが、とりあえず今は触れないでおく事にした。
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