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:
ぺろぺろくん
:2016/05/08(日) 21:04:31
携帯端末が崩壊させた人間の情景のひとつに、待ち人のたたずまいというものがあると思う。
待ち人は堕落した。
ソープの待合室や回転寿司のカウンター、もっと一般的な言い方をすればキャッシュ・ディスペ
ンサーに並んでいるのと同じツラをしている。
待ち人は約束はしたものの、その人が来るか来ないかは来てみなければわからないだけに、
来る人の存在をはみ出してしまうなにかがあった。
なんだか「待つ人」というのにこだわってしまうのは、最近こんな話を読んだからだ。
◇安部公房 「二人の浮浪者の話」
>二人の浮浪者の話。自殺したがっているアル中の浮浪者の訴えを聞いて、仲間の浮浪者が
>すっかり同情してしまうどこかで手に入れた、残り物のウィスキーで酒盛りをする。二人で
>適当な死に場所を探して歩く。やっと某所でいい枝ぶりの松を見つける。自殺志願者の浮浪者
>が首をくくるのを、仲間が親切に手伝ってやる。自殺者が発見されたとき、その仲間は近くの
>石に腰をおろして泣いていた。警官の尋問に対して、男はただ「待っていた」とだけ答えた。
>「何を待っていたのか」と聞かれても、それには答えることが出来なかった。
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