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あ艦これ文藝部

255風流提督:2017/07/10(月) 23:41:45 ID:U5OprF0I
〜いずこから天恵は〜
第一章
不幸の最中の光 1
ここは街中の料理屋の厨房。朝から板長の怒鳴りが響く。
「何回言うたら判るんじゃぃ! そこは生のまま切るて言っただろ!!また寝ぼけ眼で茹でて切った上に失敗しやがって!」
「姉様ぁあああ、私を庇わずに逃げてぇ!」
「おいおい…逃げるも何も…お前ら、ここの丁稚。」
「ごめんなさい、板長様。妹に後でよく言って聞かせるので、どうかお許し下さい…」
「う…ま、まぁ…そないに涙目になってまで謝ることちゃうけど…じゃあもっかいやり直し。今度ミスったら今日の飯は抜きやぞ。」
 丁稚奉公していて御飯を抜かれる事程、意味のない、そして辛いことはない。
二人共気合が入り、仕込みがいつもより格段に早く終わった。
 そして開店。常連しか来ないような場所にある料理屋。立地条件も良いとは言い難く。偶々海軍基地がそれ程遠くないというだけが救いだった。
それから海の幸が豊富で新鮮である。もっともこれらの新鮮な海産物は海軍の艦艇からただ同然で貰っているものである。
 「よ、大将!また着たぞ!ほら、遠征隊が帰ってきたからこれやるよ。まだビチビチ跳ねとるやろ?」
「毎度毎度助かります。あれ?鎮守府の新しい方…ですかぃ?」
「ああ、せやで。今日着任したばかりや。ま、これは着任の挨拶代わりや。」
 そんな会話を裏方で2人の女性丁稚達が聞いていた。


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