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椿姫

1さーじょん:2004/01/12(月) 15:06
作曲:ジュセッペ・ヴェルディ(1813-1901)
台本:フランチェスコ・M・ピアーヴェ
原作:デュマ・フィス(小デュマ)
初演:1853年、ヴェネツィア

2さーじょん:2004/03/28(日) 09:29
ジュセッペ・パターネ指揮バイエルン国立歌劇場管弦楽団・合唱団、1965年3月の実況録音CD。ストラータス(ヴィオレッタ)、ウンダーリッヒ(アルフレード)、ファスベンダー(アンニーナ)、そして、ヘルマン・プライ(ジョルジョ)。
 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000260PW
 目的はプライだから、取り敢えず第2幕第1場のみ聴く。
 う〜ん、結局、このクラスの歌手は、何やってもイイんだなー。プライはまだ30歳代で、感情表現が過剰なところも耳に付くのだが、暖かみのある、他の歌手では出せない味わいの深い唄だと思う。ポーサ候ロドリーゴやマルチェルロの録音が残っていたら、是非聴いてみたいけど、ないだろうなー。

3さーじょん:2004/03/28(日) 09:48
 10年以上前に観た実演は、
 1989年9月二期会公演。東京文化会館。栗山昌良演出、ニーノ・ボナヴォロンタ指揮、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、二期会合唱団。佐藤しのぶ(ヴィオレッタ)、伊達英二(アルフレード)、小川裕二(ジェルモン)、こないだカプリッチョに出ていた山口俊彦がグランヴィルを歌っていた。
 1990年1月藤原歌劇団公演。オーチャードホール。五十嵐喜芳総監督、マリア・フランチェスカ・シチリアーニ演出、アントン・グアダーニョ指揮、東京フィルハーモニー管弦楽団、藤原歌劇団合唱部。ルチア・アリベルティ(ヴィオレッタ)、サルヴァトーレ・フィジッケラ(アルフレード)、小嶋健二(ジェルモン)

4さーじょん:2004/03/28(日) 09:48
 変わった演出もしようがないこのオペラ、両方ともオーソドックスな舞台だったと思う。佐藤しのぶが飛ぶ鳥を落とす勢いだった頃だけど、あまり記憶がない。「この人、すぐに声が重くなっちゃうんじゃないかなー」って思いながら聴いていた。
 アリベルティの舞台姿は、非常に印象に残っている。前奏曲の間、これから始まる物語を暗示するように、舞台にひとりで佇んでいた。その立ち姿が結構よかった。でもこれって、ゼッフィレルリ監督の映画版に影響受けてる演出じゃないかしら。そういや同じ時期に観た「オテロ」も、ゼッフィレルリの映画の影響、モロにあったしな。アリver宇ティは、歌も良かったと思う。この人、いまどこに行っちゃったんだろ? 「カラスに似た声」ってことで、ずいぶん騒がれた気もするんだけど。

5さーじょん:2004/03/30(火) 01:02
印象に残っていないとは書いたものの、ひとつだけ明瞭に覚えている事がある。
それは、両公演とも第2幕第2場の幕切れで大泣きしてしまった事だ。
「合唱をバックに、ソプラノの祈りの声が響く」っていう場面、めっちゃ弱い
特にヴェルディ。運命の力、宿屋の外を巡礼が通っていくとことか、
オテロの第3幕の幕切れとか。

6さーじょん:2004/09/18(土) 01:43
ショルティ指揮コヴェント・ガーデン1994年公演のDVD鑑賞
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=071431
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000087EM0
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000059QY3
 ゲオルギューの演技、ヌッチの歌唱が素晴らしいですね……なんて書き始めてみたものの、この作品やっぱり冷静に客観的評価なんて無理だなあ。通して観るの久しぶり。なぜしばらく観なかったかといえば、自分が感動に打ち震えることがわかっているから、こわかったんだね。
 いくどとなく書いたように、僕がオペラにはまったきっかけはドミンゴ、それもクライバー盤の椿姫だった。当時はアルフレードに感情移入していたものだが、このDVD観てから、ヴィオレッタに思い入れるようになったなあ。歴代の名ヴィオレッタ歌いに比べてゲオルギューの歌唱が図抜けているとは思わないが、役になりきっていることは確かだ。
 『帝国・メト』下巻の161〜164ページには、ゲオルギュー&アラーニャの暴露話が書かれている。それを読んだ後でさえも、このゲオルギューには感動せざるをえないね。

7さーじょん:2004/09/18(土) 01:43
 ところで、僕が生まれて初めて観た(教育テレビで放送された)椿姫、「レヴァイン、コトルバス、ドミンゴ、マクニール」っていうことしかわからなかったんだけど、ようやくそれが、1981年3月28日のメト公演であることが判明した。あーすっきりした。。。
http://www.metopera.org/history/week-970721.html

8さーじょん:2004/11/23(火) 10:11
クライバー指揮1977年録音。初めて自分の小遣いで買ったオペラのLPがこれだった。最近CD買い直した
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4590392
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4151322
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000246QX
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001G5W
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FJCH

9さーじょん:2005/01/15(土) 01:47
1992年12月ヴェネツィア・フェニーチェ座公演のDVD
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000C3WWL
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000063LD0
ピエル・ルイジ・ピッツィ演出、カルロ・リッツィ指揮、フェニーチェ座管弦楽団・合唱団、グルベローヴァ(ヴィオレッタ)、シコフ(アルフレード)、ザンカナロ(ジェルモン)。
 いやぁ〜、グルベローヴァが素晴らしい。技巧がウリのコロラトゥーラ歌手だとばかり思っていたんだけど、昨年実演を聴いて評価が一変した。じつに暖かみのある美声なのだ。この声なら、たとえ高音が出なかったとしても、たとえトリルが回らなかったとしても、十分聞き物になると思うなあ。収録当時で46歳。ほぼスッピンで登場する第3幕なんか、見た目的にはかなりキッツいものがあるんだけど、まったく感動の妨げにはならなかった。
 それにしても、肺活量すげえなあ。。。「え〜〜〜、ここ一息で歌うの???」って驚いた箇所がいくつもあった。

10さーじょん:2005/01/15(土) 01:48
 グルベローヴァに次いで歌手陣で印象に残ったのは、ザンカナロ。当時はヌッチと並ぶ大人気で、歌も立派だと思うんだけど、その後名前が出てこなくなっちゃったなあ。シコフは、う〜ん、グルベローヴァの引き立て役かな? 余談だけど、シコフって何か息継ぎの位置がおかしな感じがしたなあ。
 指揮&オケは、ちょっと……。ピチカートとか、バラついているのが明らかなんだもん。求心力ないんだねー。演出はきわめてオーソドックス。衣装だけは、本来の時代よりも現代寄りになっている感じだけど、決して奇異ではないね。

11さーじょん:2005/01/23(日) 23:27
2005年1月23日、藤原歌劇団公演、オーチャードホールにて鑑賞。
 ロレンツァ・コディニョーラ演出、広上淳一指揮、東京フィルハーモニー管弦楽団、藤原歌劇団合唱部。
 エヴァ・メイ(ヴィオレッタ)、佐野成宏(アルフレード)、堀内康雄(ジェルモン)、鳥木弥生(フローラ)、パク・ヨハン(ガストン)、三浦克次(ドゥフォール)、柿沼伸美(ドゥビニー)、山田祥雄(グランヴィル)、竹村佳子(アンニーナ)。
 僕の席は、舞台向かって右寄り、前から3列目。前の方で見たせいか、舞台の傾斜がとてもよく分かった。あの上で歌ったり演じたり、バレエ踊ったりするのは、かなりきつかろうと思われるような舞台でした。それと、舞台のかなり上の方までセットの壁が伸びていたので、第3幕なんかは「アパートにしちゃ天井高すぎねえか?」と思ったほどでした。
 演出はオーソドックス。絢爛豪華とまでは言わないが、それなりの舞台装置。ただ、衣装が、いつの時代に設定しているのかはよくわからなんだ。アルフレードなんか東急百貨店で買ってきたようなスーツ着てたし、アンニーナは何だかよく分からない制服っぽい格好だったし。。。

12さーじょん:2005/01/23(日) 23:27
 第1幕、えんじ色を基調としたヴィオレッタの部屋。下手半分ほどは、壁が立っている。この、舞台に壁を立てるという趣向は、第2幕1場、2場でも共通していた。下手に数段の階段。宴会のテーブルは、上手の奥の方にしつらえられている。宴会の場面だが、下手にずーっと、キセルをくわえた「壁の花」が居た。それと、途中で転んで脱衣しだす客。この場ですでに、台詞はないがアンニーナが舞台に出てきていた。
 ヴィオレッタとアルフレードの二重唱では、上手の方にカーテンが掛かって、奥の宴会のテーブルが隠れるような形になった。
 第2幕1場。木調の部屋。相変わらず天井高い。下手2/3ほどに壁が立っているが、壁にいくつか開口部。このセット、見た瞬間に「古い木造の小学校の校舎みたい……」と思ってしまった。真ん中、横長のテーブル、両端に椅子。椅子とテーブルは、傾斜した床に対して垂直に立っているため、ヘンな錯覚を催してしまった。
 ジェルモンとヴィオレッタの二重唱、「いまはあなたは若い、しかしやがて……」のあたりとか、ちょっとヤーゴの悪巧みっぽかったなあ。。。ここはもうちょっと、ジェルモンが誠実であるような感じがいいんだけどなあ。。。

13さーじょん:2005/01/23(日) 23:28
 第2幕2場、今度は壁は、上手1/2ほどに立っている。壁に「ビーナスの誕生」に似たような大きな絵画、タテに3枚、並んで掛けてある。下手奥に、ビリヤードのテーブルのような台。この台の上でアルフレードとドゥフォールが賭をする。仮装パーティでは、3人の女性バレリーナが出てきたけど、真ん中で踊っていたやや体格のいい女性、結構僕好みだなあ。。。ヴィオレッタとアルフレードの二重唱、やはり下手奥がカーテンで隠される。この間、カーテンの隙間から、裏方がビリヤード台を動かすサマとか、合唱団が移動していくサマが見えました。
 第3幕、今度は舞台に壁は立ってはいない。中央にヴィオレッタのベット、奥に窓。この窓に、謝肉祭の様子が影絵で映る。もう少ししっかりと映しても良かったと思うけどね。。。
 省略に関しては、かなり標準的だと思う。クライバー盤CDからアルフレードのアリアのカヴァレッタを抜いて、大詰めの「ああ、うれしいわ」のヴィオレッタの歌以降は、グランヴィルもアンニーナもジェルモンもアルフレードも声を発しない。

14さーじょん:2005/01/23(日) 23:28
 主役3人とも、良かったなあ! エヴァ・メイ、決して超一流ではないと思うけど、コロラトゥーラもかなり丁寧に歌っていた。「花から花へと」の最後の最高音がキマったとき、とても爽快な表情をしていたのが印象的でした。顔も可愛らしいし、背も高くて舞台映えするし、演技も素晴らしかったし、これでもうちょっと○っ○○があったら、僕好みのど真ん中でしたね。
 不調が伝えられていた佐野成宏ですが、今日はかなり好調だったと思います。声質じたいが、アルフレードにとっても似合っていました。堀内ジェルモン、声のパワーに圧倒されました。「プロヴァンスの海と陸」のあとの拍手は、かなり大きかったと思います。
 テンポは全体にちょっと遅め。でも弛緩はしていなかったと思う。合唱がバラつくようなところもなかったし、求心力、統率力は十分に感じたように思うけどね。
 近くで聴いたおかげで、「あ、オーケストレーション、こんなに凝っていたんだ……」と気づくことが多かったです。聴き慣れた作品でも、実演に触れるといつも、新たな発見がありますね。これがオペラの醍醐味だなあ。。。

15さーじょん:2005/03/12(土) 19:54:35
プレートル指揮1967年録音。カバリエ(ヴィオレッタ)、ベルゴンツィ(アルフレード)、ミルンズ(ジェルモン)
http://www.bmgclassics.de/classics/productdetails.do?Bestell_Nr=RD86180&CatList=true
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000026H3O

16さーじょん:2005/08/05(金) 12:05:12
本日はいわゆる「社休日」。とはいえこの暑さ、出かける気にはなれないから、普段集中してCD聴くことなんかない「椿姫」を聴く。プリチャード指揮1962年録音デッカ盤。
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=470440
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=460759
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006469O
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00000I92Y
 おそらくノーカット。「彼女と離れて〜燃える心を」や「プロヴァンスの海と陸」のカヴァレッタ、「ああ、そはかの人か」や「さようなら過ぎ去った日々」の2コーラス目も歌っています。
 主役3人(サザーランド、ベルゴンツィ、メリル)、ホントに艶のある声、立派な歌唱ですねえ。「花から花へと」はもちろん言うことなし。アルフレードが若干、モノのわかった大人みたいに聞こえてしまうというのは、贅沢な悩みでしょう。初めて聴いた(その後10年近くそればっかり聴いていた)、>>8のクライバー盤と比べてしまうと、やはりプリチャードの指揮、切れ味はにぶいですね。情感を込めている、と聞こえる箇所もあるのですが、どうも、「ダレ気味」とも聞こえます。
 ところで、この作品もhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1079184430/18と同様の意味で、CDを聴いて大きな不満を持つことはないんだけど、でも「この一枚」という決定盤がなかなか、決められないなあ。「ヴィオレッタはヨタヨタ、アルフレードどことなく鈍重、指揮者跳ね回りすぎ」なんだけど、結局クライバー盤に還ってしまうんだよねー。

17女工ミミ:2005/09/25(日) 17:16:03
>>6
声はビンコ立ってるしアジリタの技巧もそれ程ではないけど、細かいニュアンス付けとか
巧いし、何よりキレイだから(デラ・カーザと同じく角度によっちゃヤバかったりするけど。
なしてDECCAのピド盤『愛の妙薬』、そんな写真使うねん!イジメかそれとも新手のプレイか?)
安心して感動できますよね。自分はこの盤、ショルティのいつもながらの拍節運動が甚だ
不満なんですが…。

18さーじょん:2005/11/05(土) 00:34:55
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1122049293/6-7に行くために大泉学園までクルマで往復(自宅からは40分くらいで着いちゃいました。要するに「椿姫」第1幕がきっかり聴き終わるくらいの距離)。そのほかにも都内に出かける用事あり。でもってクルマの中で聴いた、トスカニーニ指揮1946年録音。アルバネーゼ(ヴィオレッタ)、ピアース(アルフレード)、メリル(ジェルモン)、NBC交響楽団。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000025T7G
 僕が聴いたCDは所謂「正規録音」の方ですが、「ゲネプロ」のほうが名高いという不思議な椿姫です。こちらの正規録音も、十分にトスカニーニらしさにあふれた、端正でかつ熱い演奏だと思います。とくに第3幕。初めて、「第3幕前奏曲」がこれほど音楽的に素晴らしい曲だと、気がつきました。第3幕の前奏曲から「さようなら、過ぎ去った日々よ」まで、緊張感と情感が見事に両立しています。
 ただし、表題役の何とも古風な声がいただけません。ですので、わざわざ「ゲネプロ」のCDまで入手して聴くことはしないつもりです。それより、すでに持っているCDを繰り返して聴くか、最新録音のCDを聴くのを先にしたほうがよいでしょうな。。。

19おせん:2005/11/07(月) 09:22:49
よく聞きますよね、何であんな歌手ばかり。。。って。
トスカニーニならMETからだけでなく、イタリアからも
一流の歌手を呼べたろうに・・・と。
でも思うんです。そこにトスカニーニの意図があったのでわ?と。
彼がオペラを振り始めた頃はまだ歌手至上主義で、
歌手が好き勝手に歌い、拍手が多ければ、
流れを無視してでもそこでアンコール。
この風潮を止めさせたのがトスカニーニであったと言われてます。
彼は作曲家を信じ、その音を信じ、何よりドラマを重視した。
よって彼の作る音楽は流れるように進みます。当然テンポは速く感じます。
歌手が浮き立つことなく、緻密なアンサンブルでドラマに臨場感を持たせる。
これが彼の意図したことではないでしょうか?
よって一流の歌手を揃えるよりも、バランスを重視。
とはいえ、明らかに合ってない人も居ますけど・・・

「椿姫」リハーサル。貸しましょうか?

20さーじょん:2005/11/08(火) 00:41:51
>>19 おせん様
 カキコありがとうございます。リハーサル盤、いまお借りしても、聴くのだいぶ先になっちゃうし・・・オフ会は来られるのでしょうか? もし来られるなら、そのときにお借りして○○○して(著作権法の都合上、伏せ字にしますw)次の週にお会いするときにお返しする、ってことでよろしければ。。。

21おせん:2005/11/08(火) 08:34:13
23日シェニエでしょ? その時にお持ちします。
で、煮るなり、焼くなりしてもらって、
オフのときでも、「肝っ玉」のときでも。

ただ前もって言っておきますが、
二重唱が三重唱に、アリアは二重唱に聞こえる所がありますが
別に版が違うわけではありませんw

22さーじょん:2006/03/04(土) 23:49:55
「ちょっとした『ボエーム』ブーム」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073888440/24の後は、同じく「10代の頃にLP擦り切れるほど聴いたオペラ」ちゅうことで、この作品が聴きたくなりました。通しで聴くのは久しぶりの、ヴォットー指揮1962年録音。
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4531152
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000007OE0
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FJBF
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001GLI
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=504810
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=788047
 バスティアニーニ目当てで買ったCDですが、改めて聴くと、瑞々しいスコットの歌声も、ヴォットー+スカラ座管も良いですね。

23さーじょん:2006/05/22(月) 01:00:49
ゼッフィレルリ監督、レヴァイン指揮、1982年ユニテル制作DVD
http://www.unitel.de/ucatalog/opera/latravi1.htm
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0000E6FT3
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0000677GM
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005FHGB
 このDVD、通しで観るのは本当に久しぶり。やっぱり良くできてるなあ。学生の頃、映画館まで足を運んで観に行った。当時はドミンゴが目当てだった。改めて観るとやはりストラータスの演技も素晴らしい。ゼッフィレルリの映像にもため息が出てしまう。エキストラ大量投入の第2幕第2場はゼッフィレルリ・ワールドですね。
 どちらかというと、映画仕立ての映像よりも、臨場感のある実況映像のほうが好きなんだけど、この映像は別格です。オペラ映画かくあるべしという見本ですね。

24さーじょん:2006/05/22(月) 01:01:42
マリア・カラス1958年リスボン実況録音
http://www.angelrecords.com/Detail.asp?UPCCode=724355633022
http://www.emiclassics.de/xml/6/333/5563302.html
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000002RY7
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005GJ19
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006F211
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=530293
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=317947
 「カラスの椿姫」について何か書くのは、ちょっと気が重いなあ。。。(当然ながら)カラスをナマで観たこともない僕にとっては、「スカラ座がカラス以後何年も椿姫を封印した」っていう事実から、伝説だけがひとり歩きしてるんじゃないか?っていう思いがしてなりません。。。このCDも僕にとっては「史料」という扱いになってしまいます。「多分、素晴らしい演奏だったんでしょうね」くらいの感想しか出てこない。
 椿姫のように、音質も画質も鮮明な新しい録音も映像も山ほどある作品で、あえてこの録音を聴く意味を、僕自身は見出しかねています。

25さーじょん:2006/08/06(日) 00:41:36
ガルデルリ指揮1973年録音。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0001HOXW8
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1879594
 当然ながら、注目すべきはフレーニであります。「花から花へと」の最後の高音こそ出していませんが、やはり第3幕の哀れな場面は、なかなかの聴きモノです。ガルデルリの指揮が、かなり劇的ですが、ところどころ「えっ?」と思うほど遅いのがちょっと気になります。あとボニゾルリ! なんじゃこりゃ? でもこれもアリかもねー。何だか、一途なバカっぽくて……。
 あと、『スカラ座の人』http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1085282357/7の67ページに、フレーニが1965年2月にモデナでヴィオレッタを歌ったときの話がインタビューがあります。機会があればかいつまんでアップしましょう。。。

26おせん:2006/08/07(月) 13:15:53
フレーニのとても力の入った録音ですね。
リキんでるということでなく、持ってるものをすべて出し切った感じ。
悲しいかな、フレーニを聞く録音になってしまってますけど。。。

27さーじょん:2007/01/03(水) 10:26:19
ウェルザー=メスト指揮2005年チューリヒ歌劇場実況収録DVD。新春初鑑賞はこのオペラでした。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B000CCU8SK
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1402715
 >>11-14と同じくエヴァ・メイがヴィオレッタを歌います。やはり僕は彼女の声が好きなんだなあ、と実感。いちばんの見せ場、第1幕後半もよいのですが、第3幕がさらに素晴らしい。ローマ歌劇場来日公演のジルダhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073887921/36-39でもそうでしたが、「死に際」の歌が、本当に涙なくしては聴けない美しさです。
 演出はオーソドックスです。これでもそうだし、>>9-10でも>>11-14でもそうだったけど、演技の付け方とか登場人物の関係性とかは変えないが衣装と装置だけは現代風、っていうのが最近の主流なのかね。(僕は持ってないけど)タワーレコードで流していたのをチラッとみたネトレプコの映像でもそうだったように思います。

28さーじょん:2007/01/03(水) 10:27:02
 演奏に関しては、きちんとしているとは思いますが、ところどころ合唱とオケピの噛み合いが悪いのが気になります。第1幕冒頭、合唱が舞台の高い位置にいたので、オケの音がよく聞こえないのかと思っていたのですが、第2幕2場でも合唱とオケがずれかけていたので、これは何かほかの原因があるのでしょうね。
 今年の9月には、まったく同じプロダクションの来日公演を観に行く予定です(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1077978608/75の(19))。ただし共通しているキャストはエヴァ・メイのみです。ついでに言うと、同じくチューリヒ歌劇場の「ばらの騎士」も、すでにDVDが出ています。「ばら」のほうは主要キャストもDVDと同じです。こういうのって、集客にはマイナスにはならないのかね。。。

29さーじょん:2007/05/14(月) 00:58:36
>>18のトスカニーニ盤鑑賞。
やはり統率力がありますし、集中度が高いですね。とくに第2幕第2場の音楽の調子が変化するところなんかは、緩急・強弱の付け方が素晴らしい!!! ついつい聞き入ってしまいます。

30らんす:2007/05/16(水) 01:21:05
映像だとゲオルギューが「刷り込み」だったので、愛着がありますね。
古い映像ですけど、アンナ・モッフォもいいですよ♪。もれなくモリゾッリがついてきますけど!
CDだとクライバー盤のコトルバスが「いかにも結核」という感じが好きなんですよねー。
ミミといい、彼女は病気や身体の弱い女の役って天下一品だと思います(笑)。

31さーじょん:2007/05/19(土) 18:03:49
らんすさま、書き込みどうもです。コトルバスの「病弱」役、僕も大好きです!

32さーじょん:2007/09/03(月) 22:55:36
 8月中はほんとうにオペラから遠ざかってました。オペラの公演自体が少なかった(僕はまったく行かなかった)のと、今年の夏は珍しく「夏らしい遊び」に興じていて、腰を据えてオペラ鑑賞もできなかったというわけで、1カ月ぶりの書き込みです。
 >>27-28に予告したように、2007年9月1日(土)オーチャードホールにて、チューリヒ歌劇場来日公演鑑賞です。
 ユルゲン・フリム演出、フランツ・ウェルザー=メスト指揮、チューリヒ歌劇場管弦楽団・合唱団。
 エヴァ・メイ(ヴィオレッタ)、ピョートル・ベチャーラ(アルフレード)、レオ・ヌッチ(ジェルモン)、ダニエラ・シンドラム(フローラ)、ボグスラフ・ピツィンスキ(ガストン)、シェイン・デーヴィッドソン(ドゥフォール)、ラインハルト・マイヤー(ドゥビニー)、キスマーラ・ペサティ(アンニーナ)。
http://www.operazurich.jp/
http://www.fujitv.co.jp/events/operazurich/camelia/index.html
http://www.fujitv.co.jp/events/operazurich/camelia/cast.html
http://mv-classic.eplus2.jp/article/43489437.html
http://eplus.jp/sys/web/s/zurich/index.html
http://classical.eplus2.jp/article/42561599.html

33さーじょん:2007/09/03(月) 22:57:51
 じつを言うと、これまでずーっと、「自分にとっての理想のヴィオレッタ」が決まらないままでいました。コトルバス、ストラータス、グルベローヴァ、サザーランド、スコット、どれも素晴らしいのですが「これぞ僕にとってのヴィオレッタ」は決められませんでした。ここに来てついに、「僕にとっての理想のヴィオレッタ」が決定しました。
 エヴァ・メイ、本当に素晴らしい演唱でした。>>11-14http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073887921/36-39http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1122049293/25-27と、割と頻繁に聴いていますが、ほんとうに「上り調子」だと思います。年齢も近いので、本当に「思い入れ」てしまいます。
 演出は基本的にDVDと同じです。>>27にも書いたように、「演技の付け方とか登場人物の関係性とかは変えないが衣装と装置だけは現代風」というスタイル。ただ、映像で見ていたよりも「観音開きの舞台装置」の印象がかなり強いですね。

34さーじょん:2007/09/03(月) 22:59:15
 指揮に関しては、第2幕までは「良くも悪くも手堅いなあ」という印象で、どちらかというと、あまりに煽らないことに不満もあったのですが、第3幕でその印象は一変しました。もしかしたら、第3幕で感動させるために、そこまで抑えてきたのではないか、とさえ思えたくらいです。実際には、当方の感じ方が変わったということなのでしょうけどね。
 歌手では、上記のようにエヴァ・メイが素晴らしかったのです。第1幕、「ああ、そはかの人か〜花から花へと」にかけては、「もしかしてちょっと押さえ気味?」という印象もあって、「これなら、一昨年の藤原歌劇団公演のほうが良かったかな〜」などとも思っていたのですが、第2幕、ジェルモンとの二重唱あたりから、どんどん調子を上げるというか、表現力を発揮していって、第2幕の幕切れとか、第3幕「パリを離れて」の直前とか、何回も号泣させられました。
 期待通り、レオ・ヌッチも、声の力強さと叙情あふれる情感とが両立していて、流石、見事、としか言いようがありませんでした。アルフレードはDVDと同じ歌手です(>>28の情報は僕の勘違いです)。こちらも、アルフレードらしい瑞々しさがあって、好感を持てました。
 全般として、「これだけの椿姫が聴ければ大満足!」でした。今後、僕は何回「エヴァ・メイのヴィオレッタ」をナマで聴けるのでしょうか。できれば何回でも聴きたいと思います。

35らんす:2007/09/06(木) 11:55:02
水曜日の公演を観てきました。
ウェルザー=メストは「薔薇の騎士」の時のほうが煽っていましたよ。
椿姫は同じく「手堅い」という印象でしたけど、とてもいい指揮者だと思います。
エヴァ・メイの顔の表情までよーく見える席だったのですが、
一幕最後のアリアの歌いだしのところで、「キッ!」と表情がギアチェンジするのが印象的でした。
それからどんどん良くなって、素晴らしかったですね!
それと、ヌッチが流石の出来でした!第二幕がほんとに聴き応えがありましたね。

36さーじょん:2007/09/11(火) 01:02:19
ランスさま、書き込みありがとうございます。
「ばら」のスレッドに書いてありますが、僕はじつは、ウェルザー=メストの指揮に対する感想は、ちょっと微妙なものがあります。オケの力量とか、まとめ方とか、決して悪くないのに、なぜか僕は「うっとり」とはできないんですよ〜。不思議ですね〜。

37さーじょん:2008/05/07(水) 21:46:53
>>22のヴォットー盤を聴く。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073887804/49に引き続いての「スカラ座のヴェルディ」です。
指揮は、ところどころ、ちょっと引っ張りすぎに思えるところもありますが、統率力はさすがのものです。全盛期のスコット、バスティアニーニがよいですね。

38さーじょん:2008/06/16(月) 21:17:19
6月14日(土)、新国立劇場公演鑑賞。
 ルーカ・ロンコーニ演出、上岡敏之指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、新国立劇場合唱団。
 エレーナ・モシュク(ヴィオレッタ)、ロベルト・サッカ(アルフレード)、ラード・アタネッリ(ジェルモン)、林美智子(フローラ)、樋口達哉(ガストン子爵)、小林由樹(ドゥフォール侯爵)ほか。
公演概要・公演記録↓
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/20000016_opera.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/updata/20000045.html
同プロダクション、2002年・2004年公演
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/2002~2003/traviata02/traviata02.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/2004~2005/latraviata/latraviata.html
 2004年の公演の時は、ずいぶんの歌手の評判が悪かった記憶があります。たしか「正しい音程の方が少ない」などと言われていました。今年の公演に関して、すでにネット上ではいろいろな感想が出ていましたが、いずれも微妙でした。絶賛もないけど罵倒もない、という状況でした。実際に観てみると……確かに微妙でした。

39さーじょん:2008/06/17(火) 06:58:35
 演出は、兎にも角にもセットの平行移動が印象的でした(というよりも、それ以外に特徴はありません)。新しい解釈もありません。まあ、他の公演同様、衣装だけはヴェルディの時代よりは多少現代的かなという気もしないではないのですが。
 歌手も、決して悪くなかったのですが、思い出に残るというほどでもなく、指揮も、良くまとめていたのですが目を見張るほどでもなく。
 終演後の呑み会でお会いした知人の方によれば、指揮者はドイツの歌劇場中心に活躍されていた方とのこと。だから本来、椿姫はあまり得意とは言えないようですね。とはいえ、難曲というわけではないので、決してヘンな演奏をしていたということではないのですが、どうにも生真面目でしたねー。
 まあ、例によって第2幕ではオイオイ泣いてみてたわけですから、それなりに楽しんできたのですけど。

40さーじょん:2008/07/11(金) 21:23:47
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081007485/39に引き続いてトスカニーニ祭りです。>>18>>29のトスカニーニ盤を聴く。アリアよりも重唱、歌よりもオケが楽しめるという、希有な椿姫です。とはいえ歌手では、メリルはとってもよいのですが。

41さーじょん:2008/09/08(月) 00:32:32
9月3日(水)東京文化会館にて藤原歌劇団公演鑑賞。
 ベッペ・デ・トマージ演出、ジュリアーノ・カレッラ指揮、東京フィルハーモニー管弦楽団、藤原歌劇団合唱部。
 ダニエラ・ブルエーラ(ヴィオレッタ)、ステファノ・セッコ(アルフレード)、牧野正人(ジェルモン)、森山京子(フローラ)、小宮一浩(ガストン)他。
公演情報↓
http://www.jof.or.jp/opera_tickets/tichet_center/traviata/traviata.html
 観に行く前は、正直なところ、これといった「目玉」もない公演だと思っておりました。6月に新国立劇場公演>>38-39観たばかりだし、自分の中では、昨年観たエヴァ・メイ>>32-34がストライクど真ん中だったので、それを超えて楽しめるかどうか。。。
 結果としては、やはり名作なのでしょうね、とても感動して、やはり随所で涙をぽろぽろと流してきました。
 演出・舞台装置はオーソドックスですが、それなりに凝っていました。第1幕・第3幕は下手にヴィオレッタの肖像画が置かれていましたが、僕の席が4階左サイドだったので、あまりよく見えませんでした。3幕通じて、舞台奥の壁はマジックミラー(照明によって透明になったり鏡になったりする)、紗幕のように、うすく透けて見える緞帳が使われていました。前奏曲の間、下ろされた紗幕を通じて、各場面のダイジェストがストップモーションで浮かび上がっていました。

42さーじょん:2008/09/08(月) 00:33:34
 あと演出で印象に残ったのは、大詰め、いったん緞帳が下ろされて「不思議だわ……」は緞帳の手前、「ああ、生きられる、うれしいわ……」のときには、他の登場人物は袖に退場していて、緞帳が開くと、舞台背景のマジックミラーが鏡になっていていました。客席の電灯が一瞬明るくなっていたので、歌舞伎座で上演された「蜷川十二夜」のように、舞台上の鏡に観客自身(と舞台奥を向いたヴィオレッタ)が映し出される、という趣向だったようです(ただ僕は4階サイドの席だったので、鏡に客席が映っていたのかどうかは、確認できませんでした)。
 指揮・オケに関しては、かなりまとまりが良かったし、手堅いながらもそれなりに熱気もある、良い演奏だったと思います。ただ、テンポがちょっと早めで、合唱やアンサンブルがテンポに着いていけず、オケに対してもたついてしまう場面が散見されました。まあ許容範囲だと思います。

43さーじょん:2008/09/08(月) 00:34:42
 主役の歌手は3人とも好演でした。とくにヴィオレッタ、前半では、mpからpあたりがてんでへなちょこでした。「ああそはかの人か」、「花から花へと」はそれなりに聴きモノでした。もしかして張り上げないとダメな人かな、と思ったのですが、第2幕以降、声が暖まってきたのか、細やかな表現もだいぶ良くなってきました。
 それにしても、第1幕・第2幕・第3幕それぞれで求められる声が違い、違った役づくりが必要なのですから、やはりソプラノの大役だなあと痛感します。今回は、第2幕・第3幕が良かったですねー。
 ヴィオレッタ、アルフレードともに声にハリがあって、若々しくて良かったと思います。ジェルモンは、全体としてはよいのですが、途中から声がかすれ気味になって、ノイズが入っていたのが惜しいところです。
 それにしても、やはり名作ですね。例によって第2幕2場では涙してしまいました。。。

44さーじょん:2009/02/14(土) 21:30:05
2009年2月14日(土)東京文化会館にて二期会公演鑑賞。
 宮本亜門演出、アントネッロ・アッレマンディ指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、二期会合唱団。
 澤畑恵美(ヴィオレッタ)、樋口達哉(アルフレード)、小森輝彦(ジェルモン)、小林由佳(フローラ)、小原啓楼(ガストン子爵)、鹿又透(ドゥフォール男爵)、村林徹也(ドビニー侯爵)、鹿野由之(医師グランヴィル)、与田朝子(アンニーナ)。
公演概要↓
http://www.nikikai.net/lineup/traviata/index.html
http://www.nikikai.net/enjoy/latraviata.html
ゲネプロの様子↓
http://classicnews.jp/c-news/2009/0208-0214.html

 2004年7月のドン・ジョヴァンニhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073888577/10-20、そして2006年11月のコシ・ファン・トゥッテhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1083257631/23-25に続く(実際には06年に「フィガロ」再演がありましたが)、二期会・宮本亜門演出シリーズです。ついでに記しておくと、アッレマンディと東フィルの組み合わせは2008年10月の新国立劇場トゥーランドットhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081169876/21-22と同じです。

45さーじょん:2009/02/14(土) 21:30:47
 事前のチラシでも、当然ながら「亜門演出」をウリにしていました。上記の「ドン・ジョヴァンニ」と「コシ」はかなり演出を楽しめましたし、「ドン・ジョヴァンニ」では感動さえしましたので、僕自身も「亜門演出」に期待して観に行きました。
 結果として、悪くはないけど、期待ほどではなかったかな。。。
 舞台の基本構造は、http://classicnews.jp/c-news/2009/details/traviata/00.htmlのスケッチの通りです。本来の額縁のさらに内側に、箱の断面のような舞台がつくられ、床は上手に向かって高くなるように傾斜し、天井は上手に向かって低くなるように傾斜し、遠近感をかなりデフォルメしたような構造です。
 額縁の中に箱のような舞台がつくられるという構造は、2007年11月のドレスデン国立歌劇場来日公演「サロメ」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073782739/40-42のようでもあり、新国立劇場「フィガロの結婚」http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1073887372/46-48のようでもあります。
 舞台奥の壁と、天井はエッシャーの版画のような斜めの白黒の格子模様。上手側の壁は5枚ほどに別れて、各々が扉のように開閉する構造。第1幕では、下手側にエスカレーター、舞台中央に、ベッドにもテーブルにもなる大きな台が置かれています。

46さーじょん:2009/02/14(土) 21:32:19
 前奏曲では、暗い照明の中、ヴィオレッタがガウンを羽織り杖をついて、アンニーナに付き添われて登場します。この意図は最後までわかりませんでしたが、よくある演出のように「死期の近づいたヴィオレッタが楽しかった日々を回想している」というわけではなさそうでした。
 ヴィオレッタ邸の宴会にやって来た酔客たち、役名の付いていない合唱団員は、すべて黒ずくめの衣装に、顔も黒く塗っていました。「名前も顔もない集団」であることを強調しようとしたのでしょうか。
 演出では2点ほど「印象に残った」というほどではありませんが、「気になった」ことがありました。一つは脇役陣とくにドゥフォールの扱いです。もう一つは「お金」(具体的には札束)の使い方です。
 さて宴会が始まると、ドゥフォール小芝居が始まります。ヴィオレッタがフローラはじめ訪問客たちを歓迎している間にも、ドゥフォールはヴィオレッタに「お小遣い」とばかりに札束を握らせます。このあたりから、第1幕でヴィオレッタが独りになる直前まで、ドゥフォールとヴィオレッタは、かなり露骨にいちゃついています。
 アルフレードが登場すると、ドゥフォールはかなり露骨に不機嫌となります。乾杯の歌の直前でも小競り合いがあります。ドゥフォールが「乾杯の音頭でもいかがですか」と言われたときは、その小競り合いの直後なので憮然として他の部屋へ去ってしまい、それで仕方なくアルフレードにお鉢が回ってきた、という流れとなります。

47さーじょん:2009/02/14(土) 21:33:36
 さてこの「乾杯の歌」から、みなが食事のために別室に引っ込み、ヴィオレッタとアルフレードが二人っきりになってしっぽり語り合うあたりまで、今回の演出では、明らかに「ヴィオレッタはまだアルフレードに惚れていない」という設定になっていました。二人っきりの二重唱でも、ストーカーばりに迫るアルフレードから、ヴィオレッタが何とか逃れようとする、という演技が付けられていました。
 二重唱が終わったとき、二人が接吻を交わしているのをドゥフォールが発見します。酔客が合唱しながら退場してゆく間、ドゥフォールは怒り狂ってヴィオレッタに手を挙げ、さらにそれに対してアルフレードが怒ってドゥフォールを殴ります。どうも、ドゥフォールに愛想が尽きてアルフレードに心が傾くのは、この瞬間だったようですね。
 「花から花へと」を歌っている間、なぜか舞台上にアンニーナとグランヴィルが出てきました。二人ともヴィオレッタの身体を気づかっています。これは何かの伏線かと思い、「きっと最後に、『あぁ、そういうことだったのか』と思わず膝を打ってしまうような仕掛けがあるに違いない……」と期待しましたが、結局大した意味はなかったようです。
 中間部分のアルフレードの詠唱は、1回目は上手側の壁にアルフレードのものと思しき大きな影が写り、2回目は奥の壁の真ん中あたりが開いて、アルフレードが入ってきました。二人が抱き合って幕。

48さーじょん:2009/02/14(土) 21:34:40
 第2幕1場、基本的な舞台は第1幕と同じですが、上手側の扉は開け放たれています。奥の壁はいくつかの開口部。壁の向こう側は、緑と黄色を基調とした色彩で花畑が描かれているようでした。下手にはエスカレーターはありません。下手手前には大きな台。
 冒頭、アルフレードのレチタティーヴォからアリアにかけて、ヴィオレッタは舞台上にいて、アルフレードといちゃついています。アルフレードのアリアの後半(だったと思うが記憶は曖昧)、ヴィオレッタは引っ込みますが、アルフレードがアンニーナとお財布事情について話して、カヴァレッタを歌うあたりでは舞台上手の隅で一連のやり取りを立ち聞きしてしまいます。
 ジェルモンは奥の壁の開口部から、重そうなカバンを携えて登場します。このカバンには札束が入っていて、「息子と別れてほしい」と切り出すときに、カバンから出した札束をヴィオレッタの手に持たせます。じつは僕にとっては「piangi, piangi, o misera」(泣きなさい、泣きなさい、可哀想な人よ)のあたりのやり取りは、普段なら「最も泣ける」場面の一つなのですが、今回の演出では、こう歌いながらジェルモンはヴィオレッタに何とか札束を握らせようとし、ヴィオレッタはそれを受け取るまいとしていました(http://classicnews.jp/c-news/2009/details/traviata/07.html)。結局ヴィオレッタはお金を受け取らず、ジェルモンはカバンに札束をしまい込んでいったん退場。
 この一連のやり取りを見たとき、「もしかして、『泣ける』場面を敢えて『泣けない』ような形で見せてしまう、徹底した『脱メロドラマ』路線で行くのか?」と思いました。それならそれで、非常に面白い試みです。僕はかなり期待しました。先走って書いてしまうと、実際にはそれほどでもなく、普通に「お涙頂戴」的な要素もあったりしたので、ちょっと期待はずれ、と思った次第です。

49さーじょん:2009/02/14(土) 21:35:51
 第2幕1場から2場への転換では、幕は閉めず、奥の壁が半開となって、下手側から、壁や天井と同じような斜め格子模様の描かれた、バルコニーのような形状の櫓が出てきます。この場でも第1幕同様、役名のない宴会客はすべて、黒ずくめの衣装に黒塗りの顔です。「ジプシーの占い師」の合唱は、そういう仮装をした人たちが入ってくるのではなく、黒ずくめ黒塗りの人たちが歌っていました。
 ヴィオレッタとドゥフォールは、仮装大会の前にすでに登場しています。「闘牛士の物語」ではドゥフォールはダンサーたちに混じって踊り、ダンサーたちと一緒にいったん退場します。そうしてドゥフォールが舞台からいなくなった隙に、アルフレード登場。舞台に戻ったドゥフォールがアルフレードを見つけて、ヴィオレッタに「あいつと口きくなよ」と釘を刺す、という流れになります。
 ヴィオレッタを公衆の面前で侮辱し、ジェルモンから叱責されて舞台中央に倒れ伏すアルフレード。ここでヴィオレッタは、みずからアルフレードの肩を抱いて「あなたにはわからないのよ……」と歌います(http://classicnews.jp/c-news/2009/details/traviata/19.html)。このあたりで、後ろの櫓が引っ込んだように記憶しています。
 これまでの芝居の流れからすると、この場面、もっとドゥフォールに動きがあっても良かったんじゃないかと思いましたが、意外と何も芝居をしていませんでした。気づいた点と言えば、ヴィオレッタ、アルフレード、ジェルモンだけでなく、フローラ、ドゥフォール、グランヴィルなどにもスポットライトが当たっていたこと、くらいでしょうか。

50さーじょん:2009/02/14(土) 21:36:26
 第3幕は第1幕と同じ舞台装置。ヴィオレッタは第1幕と同じ衣装、大きな台の上に横たわっているヴィオレッタを取り囲むように、黒ずくめ、黒塗りの集団がいますが、前奏曲が終わる頃には、アンニーナとグランヴィルを残して引っ込みます。情景としては、第1幕幕切れ>>47と同じだったので、「おぉ、これから何か重要なタネ明かしでもあるのか?」と期待しました。たとえば、第2幕の物語はすべて瀕死のヴィオレッタの見た夢だった、アルフレードなんてそもそもヴィオレッタの想像がつくり出したキャラクターだった、とか……。
 実際には、何らタネ明かしがあったわけでもなく、第1幕と第3幕が同じ衣装ということも、表立った「伏線」でもなかったようです(演出家には何らかの意図はあったのでしょうが、残念ながら僕は何も感じませんでした。思わせぶりなことこの上なし)。
 そこから「パリを離れて」そしてヴィオレッタの遺言にかけては、驚くほど普通でした。照明や登場人物の立ち位置などに、非常に細やかな気配りは感じられたものの、全体の印象として、「あっと驚く」ような要素はとくにありません。大詰めは、ヴィオレッタ以外は声を発しないという最近主流となりつつある終わり方でした。
 さて演出についていろいろと書きましたが、要するに僕が「何か『あっと驚く』ようなことをやってくれるに違いない」と期待し過ぎた、というのが実際のところでして、とくにクソ演出というわけでは、まったくありません。でもやっぱり、多少「思わせぶり」だったことは否定できないと思います。

51さーじょん:2009/02/14(土) 21:37:41
 指揮は、上記の「トゥーランドット」同様、テンポは速めで、かなり歯切れの良い演奏でした。元気も良かったし、全体のまとまり、オケと歌手のバランスも良かったと思います。
 歌手について、ヴィオレッタの澤畑、アルフレードの樋口、両者ともに敢闘賞でした。もっとも、僕自身かなり馴染みのある演目で、いろんな歌手で聴いているので、特筆して、というわけではなかったことは確かです。澤畑はビブラートが気になりましたし、樋口はやはり歌手としてのスケールからいってフェントンくらいが丁度よいかなあ、などと思ってしまいます。とはいえおそらく日本人歌手の中ではこれほど歌える人もいないでしょうから、これはかなり「贅沢な物言い」でしょうね。
 ジェルモンは、う〜ん、2008年2月の二期会ワルキューレhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1075558224/78-81でのヴォータンは本当に良かったのですが、「ヘルデン・バリトン」にジェルモン歌わせるのは、どうよ? と思ってしまいました。いやこれも、これほど歌える日本人歌手はいないことを考えると「贅沢な物言い」ではあります。なんてこと書いてから小森輝彦の経歴見たら、ジェルモンもリゴレットも歌っている人なんですね。こないだヴォータン歌うのを聴いたばかりだから、どうもそれに引っ張られちゃうなあ。

 などと、ここまで書いてからよくよく振り返ってみると、じつは演出のほうに意識がかなり集中していて、歌や演奏は「二の次」となっていたことに、いま気がつきました。知人の方がよく、メトロポリタン歌劇場で収録された映像について「演奏に意識を集中させることができ来るところが良い」と言われていますが、その反対ですね。
 今回の公演は、どうしても宮本亜門演出ということばかりに注目してしまいましたが、演出ばかりに気を取られてしまうのも、いかがなものかと思ってしまいました。

52さーじょん:2009/02/14(土) 21:41:47
二期会公演について書いているうちに、聴き終わってしまいました。ムーティ指揮1982年録音。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000026D66
http://www.amazon.co.jp/dp/B0011X9S5I
http://www.amazon.co.jp/dp/B0013FSVES
http://www.hmv.co.jp/product/detail/47398
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2689518
 ムーティの「原典主義」全開です。だからといって「楽しめない」というほどでもなく、(1982年の)スコット、クラウス、ブルゾンですから、声の饗宴というより、かなり老練な歌手が集まって、人間ドラマを演じている印象ですね。

53さーじょん:2009/10/12(月) 12:34:45
意外にも、この掲示板に記すのは初めてでした。マゼール指揮1968年録音。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000004233
http://www.hmv.co.jp/product/detail/134315
 F=ディースカウの出る場面だけはよく聴いていましたが、通して聴くのは久しぶりです。ローレンガーがとても良いですね。1928年生まれ(1996年没)ですから、テバルディ(1922-2004)やカラス(1923-1977)よりちょっと下、サザーランド(1926- )、L・プライス(1927- )、ステルラ(1929- )、トゥッチ(1929- )と同世代ですね。僕はローレンガーの声、とても好きなのですが、レコーディングが少ないのは、ちょっと「割を食ってる」感があるのかもしれません。ネット上でいろいろと情報を漁ってみたら、ローレンガー好きな人、意外と多いですね。

54さーじょん:2011/02/22(火) 01:16:13
2011年2月20日(日)新国立劇場公演鑑賞。>>38-39のプロダクション、再々演です。
 ルーカ・ロンコーニ演出、広上淳一指揮、東京交響楽団、新国立劇場合唱団。
 パトリツィア・チョーフィ(ヴィオレッタ)、ウーキョン・キム(アルフレード)、ルチオ・ガッロ(ジェルモン)、小野和歌子(フローラ)、樋口達哉(ガストン)、小林由樹(ドゥフォール)。
公演概要・公演記録↓
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000342_opera.html
http://www.atre.jp/10traviata/
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/20000147_frecord.html
 好きなオペラなので、「消化試合」ということはまったくありませんが、演出は特に好きでもないので、大きな期待はしていませんでした。まあ、そこそこ楽しめるだろうな、くらいの軽い気持ちで観に行きましたが、予想に反して「普段の8割増し」くらいで感情移入してしまいました。

55さーじょん:2011/02/22(火) 01:17:42
 主役陣はみな、一定水準以上だったと思います。アルフレードはちょっと演技が生硬な感はありましたが、歌はとてもうまかったです。ガッロもこういう「滋味」が出てほしい役が似合う声ではなかったと思います、やはり力量のある人なんですね。
 そして僕的にハマったのは、チョーフィでした。会場でお会いした知人の方は「イタリア人なのにイタリア的ではなく、フランス的な声」と評されていましたが、その通りでして、陰影のある声は、ヴィオレッタにはぴったりだったと思います。
 今回は、演奏や歌唱がどうのこうのというよりも、自分自身の精神状態に起因する部分だと思いますが、いろんな場面で感情移入してしまって、泣いてしまった。でもってこの日は、椿姫→焼肉ドラゴンのダブルヘッダーで、とにかく感涙にむせんだ一日でした。

56さーじょん:2019/02/03(日) 13:23:12
2019年1月25日(金)東京文化会館にて、日本オペラ振興会・藤原歌劇団公演鑑賞。
粟國淳演出、佐藤正浩指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、藤原歌劇団合唱部。
砂川涼子(ヴィオレッタ)、西村悟(アルフレード)、牧野正人(ジェルモン)、丹呉由利子(フローラ)、松浦健(ガストン)、東原貞彦(ドゥフォール)。
公演情報↓
https://www.jof.or.jp/performance/1901_traviata/
GPレポート↓
https://ebravo.jp/jof/archives/229

57さーじょん:2019/02/03(日) 13:23:43
2017年・2018年の新国立劇場カルメンでミカエラを歌った、砂川涼子さんのヴィオレッタが聴きたくて、最安2,500円4階席で鑑賞。このお値段なら十二分に満足できる公演でした!
もともと、この作品自体が僕の涙腺スイッチみたいなもんですが、今回はとくにドイヒー(笑)。もう、第2幕1場のヴィオレッタとジェルモンの二重唱あたりから泪が止まらなくなってしまった……。第2幕2場とか第3幕の「鉄板」のシーンでは当然のように涙腺決壊www。よくよく考えてみたら、砂川さんのミカエラ聴いたときもこんな感じなので、たぶん彼女の声質って、僕的ツボなのでしょう。

58さーじょん:2019/02/03(日) 13:24:28
そのほかの主役陣やオケも、おおむね好演。ジェルモンの牧野正人、やはりベテランですからカーテンコールの拍手もひときわ大きくて、大人気なんですね〜。演出は……う〜ん、たぶん「肖像画」を多用したあたりが、何らかの工夫なんでしょうが、まったく伝わらなかったなぁ。。。
まあ、決めつけもよくないけど、日本人のオペラ演出って、全般的に「細かすぎて伝わらない」要素が多すぎるのよね。何だろ?「いろいろしがらみあるし、歌手に丁寧に演技付けられるほどの稽古時間もらってないし、お客さんからのブーイングもヤダし、だから冒険はぜんっっっぜんできないけど、かといって従来通りとは違った一工夫を入れたい」とか算段した結果なのかしら?

59さーじょん:2019/12/15(日) 10:27:06
2019年12月1日(日)新国立劇場公演鑑賞。
ヴァンサン・ブサール演出、イヴァン・レプシッチ指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、新国立劇場合唱団。
ミルト・パパタナシュ(ヴィオレッタ)、ドミニク・チェネス(アルフレード)、須藤慎吾(ジェルモン)、小林由佳(フローラ)、小原啓楼(ガストン)、成田博之(ドゥフォール)。
公演情報↓
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/latraviata/
初日舞台写真↓
https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_016410.html
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/2686279478104981

60さーじょん:2019/12/15(日) 10:27:55
 このプロダクションは再々演ですが、僕自身はじつは初見です。椿姫ならいつでも観れるじゃろとタカをくくって(じっさい今年1月には藤原、来年2月には二期会が上演する)、初演・再演とも見逃してしまいました。
 舞台装置はナンとも簡素、というか質素? やっぱりゼッフィレルリ映画が刷り込みになっちゃってるので、こういうのはちょっと・・・。
 歌手もちょっと、主役陣はハナがなかったかな。アルフレードにしても「イタリア的テノール馬鹿」のほうが楽しめた気がします。それでもまあまあ楽しめて、感動もするのは、やっぱりこの作品が名作だからですね。

61さーじょん:2020/08/09(日) 00:15:31
2011年グラーツ歌劇場公演BD、ペーター・コンヴィチュニー演出。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/4237581
https://www.amazon.co.jp/dp/B005OV1NBK
コンヴィチュニー、意外にもこの公演が、Traviata初演出だったそうな。他の作品で見られた「過激さ、えげつなさ」はやや後退、かな? ほぼ何もないセットで、合唱の動きや照明と影の付け方、カーテンなどで登場人物(主にヴィオレッタ)の心象を表現していて、何となく「枯れた良さ」みたいなモノを感じました。
オマケ映像では、コンヴィチュニーが合唱に演技をつけるさまが垣間見られて、う〜ん、なるほどなぁ。。。

62さーじょん:2020/08/09(日) 00:19:45
>>61、第2幕2場の仮装舞踏会の「演し物」や、第3幕の「カーニバル」を丸々カットしていたのは、ちょっと驚き。やっぱり大胆だねぇ!

63さーじょん:2022/03/27(日) 21:48:10
2022年3月21日(月・祝)新国立劇場公演鑑賞。>>59-60の再演。千秋楽。
ヴァンサン・ブサール演出(再演演出:澤田康子)、アンドリー・ユルケヴィチ指揮、東京交響楽団、新国立劇場合唱団。
中村恵理(ヴィオレッタ)、マッテオ・デソーレ(アルフレード)、ゲジム・ミシュケタ(ジェルモン)、加賀ひとみ(フローラ)、金山京介(ガストン)、成田博之(ドゥフォール)。

公演概要↓
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/latraviata/
初日舞台写真↓
https://www.nntt.jac.go.jp/enjoy/record/detail/37_022514.html
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/5053695641363341
千秋楽の後で↓
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/5082652168467688

64さーじょん:2022/03/27(日) 21:48:59
当初予定されていた表題役はアニタ・ハルティヒでしたが、1月下旬に中村恵理への交代が発表。2021年12月「蝶々夫人」@新国立劇場での表題役も良かったので、期待が高まりました。その期待に違わぬ素晴しい公演!
表題役、SNSでも評判が高かったのですが、本当に舞台上でヴィオレッタとして生きて、死んでいったとも思います。歌の技巧的にも上々!最高音こそ出さないものの、音程も強弱のメリハリの付け方も良かったなあ。表題役だけでなくアルフレードもジェルモンも、立派な歌唱でした。

中村恵理さんの投稿↓
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=4904077483012683&id=493578560729286
三澤洋史さんのブログ↓
https://cafemdr.org/RunRun-Diary/2022-1/MDR-Diary-20220307.html

65さーじょん:2022/03/27(日) 21:49:55
指揮はところどころ速め、全体として快活な印象で、エネルギーを感じました。SNSでは事前に指揮者がウクライナ出身であることが投稿されていましたが、その所為もあったのでしょう。カーテンコールで指揮者が登場すると、大きな拍手が沸き起こりました。

ウクライナ国家合唱↓
https://www.facebook.com/nnttopera/posts/5081837235215848
A Prayer for PEACE↓
https://www.facebook.com/nnttballet/posts/2715001265313262


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