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Bチーム SS・イラストスレ

1ダンゲロス子:2009/01/09(金) 00:29:12
とりあえずBチームキャラ用のSS・イラストを
バンバン貼っていって、ゲーム開始が近づいてきたら
一つのレスにまとめましょう。

41ダンゲロス子:2009/01/11(日) 00:47:13
これでいくらか使いやすくまとまったかな?

42ダンゲロス子:2009/01/11(日) 00:51:27
ああ〜、そうだ。
首級エピソードも貼っといた方がいいのか。

43ダンゲロス子:2009/01/11(日) 00:55:08
スイガラ・カスタム
首級エピソード

■首級 C級

特殊暗殺部隊に所属していた時、A級が休んでいる隙を狙って暗殺。
「俺の能力はこういう仕事向きダ」

44ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:01:30
杉能コノハ 首級エピソード

■首級 大原アツシ

■エピソード
コノハの初恋の人。告白したら、勝手に死んだ。
その首を持って試験に参加したのはコノハの意思ではない。

女子高生「杉能コノハ」はどこにでもいる、本が好きで、人との付き合いが苦手な少女だった。
彼女はある日、学校に転入してきた謎の転校生「大原アツシ」に恋をした。
そして、不慣れな美容院にどきどきしながらも通い、自分を変えようと、ぼさぼさな、今までオシャレなど気にもしていなかったロングヘアーを、ストレートのセミロングにかえた。
そして、彼女は自分の中にある勇気を総動員してアツシに告白したのだが、告白した瞬間、アツシの身体が脳天から縦にぱっくりと割れ、見たことも無い、不気味な形相の男が、コノハの前に現れ、彼女を見下ろした。
恐怖で、頭の中が真っ白になるコノハに、男は囁く。
「悪くない」
男は、コノハの頭を両腕でつかみ、頭蓋に指を食い込ませ、脳神経に介入する。
血で真っ赤に染まっていく視界の中で、コノハの意識は少しずつ揺らいでいく。
「今日から、おまえは私の傀儡、私はおまえの能力となる」



夢に違いない、そうに決まってる。コノハは脳内に響き渡る笑い声を拒絶するかのように、そうつぶやいた。



(アツシは宮部允の能力「ロンリー・グローリー」の傀儡と化しており、宮部允自身は、「人格を持った能力であるロンリー・グローリー」に元々備わっていた「融合と転身」の特殊能力のうち、融合の能力で、自ら、魔人「ロンリー・グローリー」と融合している。
 転身の力も、元々は宮部允自身が、身体を入れ替える能力であるが「ロンリー・グローリー」と融合しているためか「ロンリー・グローリーの人格」自体が宿主を変える能力に変容している。転身の条件は、その時点での宿主に対して、好意を寄せる者すべて。 転身された者は、ロンリーグローリーとは別に、他の能力者同様、固有の能力(しかし、ロンリー・グローリーに大きく干渉されたもの)を与えられ、その代償に、強制的にロンリー・グローリーの傀儡と化す。ロンリー・グローリーは、その者の精神に干渉し、時には本人の意思を無視して、身体を乗っ取る。ロンリー・グローリーはすでに、四度宿主を代えている。
 宿主が死んでもロンリー・グローリーは、宿主の記憶を頼りに、次の宿主を探す。もし、対象者がいない場合、蘇ることなく永久にさまよい続ける。
 今回の試験は、ロンリー・グローリーが、身体を乗っ取って参加したものであり、コノハにその意思はない。ロンリー。グローリーの目的は、同じ憑依系能力者であるオルガノン=カノンの抹殺であり、ロンリー・グローリーが、学園に潜伏した理由には、そのときの宿主であった大原アツシの固有能力を捨て、オルガノン=カノンに対して有利な能力を作るため。 さらに、大原アツシの首で2次試験を通ろうとしたためでもある)

45ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:05:48
山本 莉奈 首級エピソード

■首級 悪霊淳二

■エピソード
林間学校から数年後、タイマン勝負を挑みBT神のご加護を受けながら見事討ち果たし、成仏させた。

■キャラクター説明
BT団十珍衆の一人。淳ゲロスに出ていた莉奈=ヤマモト=ヨングと同一人物。
今回はあの世ではなく、現実の世界で地獄(BT団員にとっては天国)を見せる。
BTの素晴らしさを広めるため、日々あらゆる分野で活躍中である。
とある雑誌の企画で、宿敵であった悪霊淳二に単身戦いを挑み、BT神のご加護によりこれを滅したことがある。
BTは偉大である。

46ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:07:58
ダンゲロス子 首級エピソード

■首級 エッフェル塔

■エピソード
フランソワ亡き後、主を失った武器が魔人として覚醒し暴走。
見境なく暴れまわって危険度A級魔人扱いされていたが
偶然バナナの皮で滑って転んだところでダンゲロス子が
マウントを取って仕留めた。

47ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:09:43
サービスマスター 首級エピソード

■首級 ゴキブリ魔人

■エピソード
ゴキブリ系昆虫を完全絶滅、ゴキブリ因子を持つ
すべての生物を根絶やしにした。

48ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:11:56
夢見ヶ原現 首級エピソード

■首級 山田源五郎

■エピソード
かっこいい人らったのれついてきましら。
はじめは嫌そうらったのれすがそのうちなにかを怖がりらしたのれす。
わらしは大変らかーいそうと思ってたすけてあれることにしました。
つよさのあぴーるに包丁もってつよいことをうったえたしました。
本物だとつたえるために刺したのれすが
うっかりげんごろーさんでしたのれす。
わらしはどじなのれすがこれはにやりすぎたのれ悲しく泣いたのれす。
いちねんくらいいらのれすが彼はAきゅう魔人さんれしたので
利用することにしました。
現は悪女なんです。

49ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:14:54
竜宮 首級エピソード

■首級 某国

■エピソード
国家元首を殺してこいと派遣された先で
軽い気持ちでドラ(自主規制)を唱えたら
気づいたら国が滅んでました。

50ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:18:45
二ツ木真由花 首級エピソード

■首級 婚約者「柊冬摩」

■エピソード

真由花の持ってきた首は、彼女の婚約者のものである。
カウンセラーとして国家指定魔人特別収監施設「天岩戸(あまのいわと)」にやってきた真由花は、そこに収監されていた特A級指定魔人「柊冬摩(ひいらぎとうま)」と出会う。少年の頃に能力の暴走で家族を殺してしまった彼は、裁判で無罪とされた後も罪の意識からここに留まっているのだった。
互いの心に触れ、惹かれあう二人。
幸せになって良いという真由花の言葉。
冬摩は罪の意識を抱えながら、それでも真由花とともに生きる決心をする。
彼は真由香に銀の指輪を贈る。祝福の約束。
だが、幸せな時間は長く続かなかった。
冬摩の出所予定日前日。
彼は死んだ。
首を切り落とされて。
外部から侵入してきたひとりの魔人が収監者たちを多数殺害したのだ。
能力制限の手錠をされている収監者たちは、何の抵抗も出来ずに次々と首を刎ねられていった。
「こいつでいいか」
床に転がる首の中から適当ひとつ掴むと、魔人は笑いながら去っていった。
血の海の中、冬摩の首を抱えてうずくまる真由花。
明日から始まる二人の生活を、楽しそうにあれこれ語りかけるのだった。
現代科学の粋を集め、物理的、電子的に最高のセキュリティを誇ったはずの天岩戸に、警報がむなしく響き続けた。
後日行われた警察の調査で、魔人の首が「ふたつ」無いことが確認されたが、大きな問題にはならなかった。

51ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:23:44
榎本麻美 首級エピソード

■首級 しらないおじさん

■エピソード
12がつ29にち はれ

きょうはしげはるおじちゃんといっしょにおつかいにいきました。おみせについたらしげはるおじちゃんはかれーるーとにんじんとじゃがいもとかをかいました。わたしはきょうはかれーなんだー、やったーとおもいました。おつかいのかえりにへんなおとこのひとがいきなりおそいかかってきました。わたしはおじちゃんがよわいのをしってるのでおじちゃんがしんじゃうとおもってとてもこわくなりました。
だけどおじちゃんがかっこいいぽーずをとって「でびるしざーず」と叫ぶといきなりにひきのくわがたがあらわれてそのおとこのひとをあっというまにたおしてしまいました。わたしはおじちゃんののうりょくはりざーばーじゃないとつかえないはずなのにどうしてつかえたんだろう、とすごくふしぎにおもいました。
どうしてだろうとかんがえながらおじちゃんのほうをみていたら、おじちゃんはわらいながら、「おじちゃんは、いまにーとなんだよ。しゃかいじんをすためんだとするとね。にーとはすためんになれなかったりざーばーなんだ。だからいまのおれはのうりょくがつかえるんだよ。」といいました。
よくわかんないけどにーとってすごいなぁ、とおもいました。わたしもおおきくなったらにーとになりたいとおもいました。
そのあとおじちゃんが「こいつはえーきゅうまじんだからこいつのくびをもってるとこっかしかくになれるよ。」といておとこのひとのくびをわたしにくれました。こっかしかくになったらおかしとかもらえるそうなのでわたしはとてもやったーとおもいました。
だけどそのあとかれーをたべたときのほうがもっとやったーとおもったのでわたしはかれーがいちばんだいすきだなーとおもいました。

52ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:26:32
日照宮日南子 首級エピソード

■首級 ジークフリード斉藤

■エピソード
 ジークフリード斉藤(本名斉藤拓哉)は魔人の力により、ファンタジーによくある
ヴァンパイアの力を得て人々の血を吸っていた。
そこでたまたま(人に言えないようなことをしている)日南子と遭遇し、
彼は太陽神の力を浴びて灰となった。

53ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:29:43
思井出京四郎

■首級:トランプ魔人。

■エピソード トランプ魔人の能力『デス・神経衰弱(効果:負けた方は必ず死ぬ)』に勝利し、首級ゲット。

54ダンゲロス子:2009/01/11(日) 01:33:44
おーけい、おーけい
これで首級全部貼ったな。
青忍者さんと3分さんのやつはなかった。

さて、ここからまとめていくか…

55SS・イラストまとめ(スタメン):2009/01/11(日) 01:40:06
SS・イラストまとめ
ス タ メ ン
●夢見ヶ原現
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/yumemigahara.bmp
・SS
>>48

●日照宮日南子
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://bunnys.ddo.jp/jinro/uploader/src/up1750.jpg
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/hinako.bmp
・SS
>>30 >>52

●杉能コノハ(ロンリー・グローリー)
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/konoha.bmp
・SS
>>27 >>44

●二ツ木真由花
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/mayuka.bmp
・SS
>>18 >>50

●龍宮殲士
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/ryuuguu.bmp
・SS
>>49

●山本莉奈
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/yamamoto.bmp
・SS
>>45

●ダンゲロス子
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/dangerousko001.bmp
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/dangerousko002.bmp
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/dangerousko003.bmp
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/dangerousko004.bmp
・SS
>>46

●思い出京四郎
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/omoide.bmp
・SS
>>15 >>31 >>53

56SS・イラストまとめ(リザーバー):2009/01/11(日) 01:46:10
SS・イラストまとめ
リ ザ ー バ ー
●榎本麻美
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/asami.bmp
tp://bunnys.ddo.jp/jinro/uploader/src/up1752.jpg
・SS
>>35 >>51

●スイガラ・カスタム
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/suigara.bmp
・SS
>>34 >>43

●サービスマスター
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/saabesumasutaa.bmp
ttp://bunnys.ddo.jp/jinro/uploader/src/up1754.jpg
ttp://bunnys.ddo.jp/jinro/uploader/src/up1755.jpg
・SS
>>37 >>47

●3分でわかる精神攻撃(上級)
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/sanpun.bmp
・SS
>>36

●青忍者
-------------------
使用済み

-------------------
未使用
・イラスト
ttp://ipusiron.up.seesaa.net/image/aoninzya.bmp
・SS

57阿頼耶識ゆま:2009/01/11(日) 09:35:50
ネタに走ってみました。
誹謗する気はないんですが、なんか失礼な感じだったらスイマセン。


ダンゲロス子SS

「あれが噂のダンゲロス子……通称、ゲロ子……」
「だが、どういうことだ。獲物は木刀ではないか」

 炎の鞭、フレイムウィップを使う魔人と聞くゲロ子。
 エッフェル塔を討ち取ったというその勇名は世界に響いていた。
 だが、いま彼女がその手に持つ武器は木刀である。

「われら相手ではフレイムウィップを使う気にもなれぬということか」
「うぬぬ、なめおって」
「もう辛抱たまらんわ!」

 敵の一人が血気に逸って飛び出す。
 ゲロ子もフッと笑うと、喊声をあげて突撃する。
 だが、彼女は気付かなかった。足元にあるバナナに。
 滑った彼女は相手に尻を向けて転倒。弾みで放屁。
 スッ転げた勢いで頭を打ち、発生した火花が屁に点火。
 屁は凄まじい火炎の鞭となって、敵を焼き尽くした。


Ω ΩΩ< あ、あれが噂のフレイムウィップ……!!!!

58ダンゲロス子:2009/01/11(日) 16:26:10
>>57
wwwww
ありがとうございますwwwww

59ダンゲロス子:2009/01/11(日) 17:51:37
ダンゲロス子 SS
『開幕前、口喧嘩編』
「オラオラァー!どっからでもかかってきな、ωチームのザコ共!このダンゲロス子様が相手だ!!」
両陣営がお互いのチームに分かれ、作戦会議も佳境に入っている頃Bチーム側からけたたましい声が鳴り響いた。
「なんの声だ?まだ最終試験の開始時刻ではないだろうに」
「徒守、すまんがちょっとBチームの様子を見て来てくれないか?」
「わかった」(やれやれ…)

「おい、てめぇさっきからうるせえぞ!作戦会議に集中できねぇだろうが!今ここで殺されてぇのか!」
「上等だよ、かかってきな!てめぇらごとき、あたし一人で十分だよ!さっさときな、ボッコボコにしてやんよ!」( ・ω・)=つ≡つ シュシュシュッ!!
「てめえみてぇな小娘、俺のバットなら一撃でぶっ殺せるんだぜ!」
「野球選手はメジャーリーグでも目指してな!こっから先は死のエンドランになるぜ!!(意味不明)
あたしの炎にかかれば、自慢のバットだけじゃなくあんた自身のバットも消し炭になるんだぜ!ウチの璃奈姉さんにかかれば大きさだけは立派になるけどな!」
徒守がBチーム側の陣地に来てみると、作戦会議に飽きてきたダンゲロス子が試験開始を前にしてBチームに喧嘩を売っていた。
敵も味方も、大半の者は作戦会議でそれどころではなかったのでダンゲロス子を始めとした喧嘩をしている者達少数は完全に他から放置されていた。

「やれやれ、敵のチームにはずいぶんうるさい人がいますね。気にせずに作戦会議を続けましょう。私の案ではやはり私の技、天地割に重点を置いて…」

「ダブルアーツだろうが核弾頭だろうがかかってきな、こっちはそんなモン屁でもねーよ!」
「ダブルアーツっていうなあああ!!!!!」

結昨日の逆鱗に触れたことなどお構いなしにダンゲロス子は敵を罵倒し続ける。
しかし、敵の方は複数人数が集まってきたのに対し、αチームの方はダンゲロス子だけで口喧嘩を続けていた。
次第に暴言のレパートリーも似たり寄ったりになりダンゲロス子の口数は少なくなっていった。
終いには「お前の母ちゃんでべそ」とでも言いだしかねない雰囲気だった。
「ぎゃはは、どうしたどうした!威勢が良かったのは最初だけかよ!」
「うう〜…」
「その辺にしておけ」
いよいよ持ってダンゲロス子が罵り言葉を思いつかなくなってきた時、徒守が両陣営の口喧嘩に割って入った。
「試験が始まればこんな口喧嘩ではなく本物の殺し合いができるんだ、今から焦ることもなかろう。最も、この場でこの刀の錆びになりたいのなら話は別だがな…」
「むう…」
口調は穏やかではあったが、徒守の言葉にはダンゲロス子にはない死線を潜り抜けた者の凄みがあった。
徒守に気圧された敵は、「チッ!」と舌打ちして自分の陣地に戻っていった。
「徒守さん!(・∀・)助かったぁ〜、ありが…べ、別に助けてほしいなんて思ってなかったんだからね!(// //)」
(やれやれ…)
「その校章、お前は希望崎学園の生徒か?」
「知ってるの?」
「ん、ああ…名前はよく聞く…」
知ってるも何も、自分もあの学校の生徒だ。しかしその辺をこの娘に詳しく説明することは面倒であったので話を流すことにした。
(希望崎学園…か、敵側にはなぜか食堂もおばちゃんもいたし、こんな阿蘇の奥地まで来てもあの学校との腐れ縁は切れないようだな…)

「この借りは、試験中に必ず返すから…」
「…お前と俺は別のチームだ」
「うっ、じゃあ…さっさとBチームで圧勝してそっちの負担を軽くするから!」
「………」
「お前、ずいぶんと血気盛んなようだが試験が始まっても勢いだけで突っ込むなよ。」
「なんで!?」
「みたところ、お前は攻めることよりも守ることに秀でているようだ。その高い身体能力で他の仲間の壁になってやれ」
「何言ってんの!敵を倒さなきゃ勝てないじゃん!それに敵は詐欺みたいに強力な技持ってるんだからこっちから先に攻撃して倒さないと負けちゃうじゃん!」
「お前が食らえば他のみんなは助かる」
「………」
「敵が強力な技を持っているなら、敢えて食らってやるのもいい。敢えて、な」
「………」
「こんな殺伐とした状況だがお前には背中を預けてくれる仲間がいる。それだけは忘れるなよ、絶対にな…」
「…わかった」

「徒守どうだった?Bチームの方は」
「なんでもない、ただバカ騒ぎしていただけのようだ」



「オラオラァー!どっからでもかかってきな、ωチームのザコ共!このダンゲロス子様とBチームのみんなが相手だ!!」



「………」
「おい、またあのダンゲロス子とかいうやつが騒いでるぞ、うるさくて会議に集中できやしねぇ。」
「耳障りね、プリンが不味くなるわ。誰か、殺してもいいからさっさと黙らせてきてよ。」

(やれやれ…)

60ダンゲロス子:2009/01/11(日) 18:59:37
↑ ゆまさんに触発されて書いてみた。
いろいろ設定とか違ったら申し訳ない。

61二ツ木真由花:2009/01/11(日) 19:01:03
>>59
爆笑したんですが、ひとつ誤字がござんす
璃奈→莉奈ですね

62ダンゲロス子:2009/01/11(日) 19:02:38
>>61
ああ〜!ごめんよ
直しときます

63ダンゲロス子:2009/01/11(日) 19:04:39
ダンゲロス子 SS
『開幕前、口喧嘩編』
「オラオラァー!どっからでもかかってきな、ωチームのザコ共!このダンゲロス子様が相手だ!!」
両陣営がお互いのチームに分かれ、作戦会議も佳境に入っている頃Bチーム側からけたたましい声が鳴り響いた。
「なんの声だ?まだ最終試験の開始時刻ではないだろうに」
「徒守、すまんがちょっとBチームの様子を見て来てくれないか?」
「わかった」(やれやれ…)

「おい、てめぇさっきからうるせえぞ!作戦会議に集中できねぇだろうが!今ここで殺されてぇのか!」
「上等だよ、かかってきな!てめぇらごとき、あたし一人で十分だよ!さっさときな、ボッコボコにしてやんよ!」( ・ω・)=つ≡つ シュシュシュッ!!
「てめえみてぇな小娘、俺のバットなら一撃でぶっ殺せるんだぜ!」
「野球選手はメジャーリーグでも目指してな!こっから先は死のエンドランになるぜ!!(意味不明)
あたしの炎にかかれば、自慢のバットだけじゃなくあんた自身のバットも消し炭になるんだぜ!ウチの莉奈姉さんにかかれば大きさだけは立派になるけどな!」
徒守がBチーム側の陣地に来てみると、作戦会議に飽きてきたダンゲロス子が試験開始を前にしてBチームに喧嘩を売っていた。
敵も味方も、大半の者は作戦会議でそれどころではなかったのでダンゲロス子を始めとした喧嘩をしている者達少数は完全に他から放置されていた。

「やれやれ、敵のチームにはずいぶんうるさい人がいますね。気にせずに作戦会議を続けましょう。私の案ではやはり私の技、天地割に重点を置いて…」

「ダブルアーツだろうが核弾頭だろうがかかってきな、こっちはそんなモン屁でもねーよ!」
「ダブルアーツっていうなあああ!!!!!」

結昨日の逆鱗に触れたことなどお構いなしにダンゲロス子は敵を罵倒し続ける。
しかし、敵の方は複数人数が集まってきたのに対し、αチームの方はダンゲロス子だけで口喧嘩を続けていた。
次第に暴言のレパートリーも似たり寄ったりになりダンゲロス子の口数は少なくなっていった。
終いには「お前の母ちゃんでべそ」とでも言いだしかねない雰囲気だった。
「ぎゃはは、どうしたどうした!威勢が良かったのは最初だけかよ!」
「うう〜…」
「その辺にしておけ」
いよいよ持ってダンゲロス子が罵り言葉を思いつかなくなってきた時、徒守が両陣営の口喧嘩に割って入った。
「試験が始まればこんな口喧嘩ではなく本物の殺し合いができるんだ、今から焦ることもなかろう。最も、この場でこの刀の錆びになりたいのなら話は別だがな…」
「むう…」
口調は穏やかではあったが、徒守の言葉にはダンゲロス子にはない死線を潜り抜けた者の凄みがあった。
徒守に気圧された敵は、「チッ!」と舌打ちして自分の陣地に戻っていった。
「徒守さん!(・∀・)助かったぁ〜、ありが…べ、別に助けてほしいなんて思ってなかったんだからね!(// //)」
(やれやれ…)
「その校章、お前は希望崎学園の生徒か?」
「知ってるの?」
「ん、ああ…名前はよく聞く…」
知ってるも何も、自分もあの学校の生徒だ。しかしその辺をこの娘に詳しく説明することは面倒であったので話を流すことにした。
(希望崎学園…か、敵側にはなぜか食堂もおばちゃんもいたし、こんな阿蘇の奥地まで来てもあの学校との腐れ縁は切れないようだな…)

「この借りは、試験中に必ず返すから…」
「…お前と俺は別のチームだ」
「うっ、じゃあ…さっさとBチームで圧勝してそっちの負担を軽くするから!」
「………」
「お前、ずいぶんと血気盛んなようだが試験が始まっても勢いだけで突っ込むなよ。」
「なんで!?」
「みたところ、お前は攻めることよりも守ることに秀でているようだ。その高い身体能力で他の仲間の壁になってやれ」
「何言ってんの!敵を倒さなきゃ勝てないじゃん!それに敵は詐欺みたいに強力な技持ってるんだからこっちから先に攻撃して倒さないと負けちゃうじゃん!」
「お前が食らえば他のみんなは助かる」
「………」
「敵が強力な技を持っているなら、敢えて食らってやるのもいい。敢えて、な」
「………」
「こんな殺伐とした状況だがお前には背中を預けてくれる仲間がいる。それだけは忘れるなよ、絶対にな…」
「…わかった」



「徒守どうだった?Bチームの方は」
「なんでもない、ただバカ騒ぎしていただけのようだ」

「オラオラァー!どっからでもかかってきな、ωチームのザコ共!このダンゲロス子様とBチームのみんなが相手だ!!」

「………」
「おい、またあのダンゲロス子とかいうやつが騒いでるぞ、うるさくて会議に集中できやしねぇ。」
「耳障りね、プリンが不味くなるわ。誰か、殺してもいいからさっさと黙らせてきてよ。」

(やれやれ…)

64ダンゲロス子:2009/01/11(日) 19:09:08
ああ〜、もう一個誤字発見した!
何度も貼り直して申し訳ないけど直してきます…

65ダンゲロス子:2009/01/11(日) 19:13:26
ダンゲロス子 SS
『開幕前、口喧嘩編』
「オラオラァー!どっからでもかかってきな、ωチームのザコ共!このダンゲロス子様が相手だ!!」
両陣営がお互いのチームに分かれ、作戦会議も佳境に入っている頃Bチーム側からけたたましい声が鳴り響いた。
「なんの声だ?まだ最終試験の開始時刻ではないだろうに」
「徒守、すまんがちょっとBチームの様子を見て来てくれないか?」
「わかった」(やれやれ…)

「おい、てめぇさっきからうるせえぞ!作戦会議に集中できねぇだろうが!今ここで殺されてぇのか!」
「上等だよ、かかってきな!てめぇらごとき、あたし一人で十分だよ!さっさときな、ボッコボコにしてやんよ!」( ・ω・)=つ≡つ シュシュシュッ!!
「てめえみてぇな小娘、俺のバットなら一撃でぶっ殺せるんだぜ!」
「野球選手はメジャーリーグでも目指してな!こっから先は死のエンドランになるぜ!!(意味不明)
あたしの炎にかかれば、自慢のバットだけじゃなくあんた自身のバットも消し炭になるんだぜ!ウチの莉奈姉さんにかかれば大きさだけは立派になるけどな!」
徒守がBチーム側の陣地に来てみると、作戦会議に飽きてきたダンゲロス子が試験開始を前にしてBチームに喧嘩を売っていた。
敵も味方も、大半の者は作戦会議でそれどころではなかったのでダンゲロス子を始めとした喧嘩をしている者達少数は完全に他から放置されていた。

「やれやれ、敵のチームにはずいぶんうるさい人がいますね。気にせずに作戦会議を続けましょう。私の案ではやはり私の技、天地割に重点を置いて…」

「ダブルアーツだろうが核弾頭だろうがかかってきな、こっちはそんなモン屁でもねーよ!」
「ダブルアーツっていうなあああ!!!!!」

結昨日の逆鱗に触れたことなどお構いなしにダンゲロス子は敵を罵倒し続ける。
しかし、敵の方は複数人数が集まってきたのに対し、αチームの方はダンゲロス子だけで口喧嘩を続けていた。
次第に暴言のレパートリーも似たり寄ったりになりダンゲロス子の口数は少なくなっていった。
終いには「お前の母ちゃんでべそ」とでも言いだしかねない雰囲気だった。
「ぎゃはは、どうしたどうした!威勢が良かったのは最初だけかよ!」
「うう〜…」
「その辺にしておけ」
いよいよ持ってダンゲロス子が罵り言葉を思いつかなくなってきた時、徒守が両陣営の口喧嘩に割って入った。
「試験が始まればこんな口喧嘩ではなく本物の殺し合いができるんだ、今から焦ることもなかろう。最も、この場でこの刀の錆びになりたいのなら話は別だがな…」
「むう…」
口調は穏やかではあったが、徒守の言葉にはダンゲロス子にはない死線を潜り抜けた者の凄みがあった。
徒守に気圧された敵は、「チッ!」と舌打ちして自分の陣地に戻っていった。
「徒守さん!(・∀・)助かったぁ〜、ありが…べ、別に助けてほしいなんて思ってなかったんだからね!(// //)」
(やれやれ…)
「その校章、お前は希望崎学園の生徒か?」
「知ってるの?」
「ん、ああ…名前はよく聞く…」
知ってるも何も、自分もあの学校の生徒だ。しかしその辺をこの娘に詳しく説明することは面倒であったので話を流すことにした。
(希望崎学園…か、敵側にはなぜか食堂のおばちゃんもいたし、こんな阿蘇の奥地まで来てもあの学校との腐れ縁は切れないようだな…)

「この借りは、試験中に必ず返すから…」
「…お前と俺は別のチームだ」
「うっ、じゃあ…さっさとBチームで圧勝してそっちの負担を軽くするから!」
(………)
「お前、ずいぶんと血気盛んなようだが試験が始まっても勢いだけで突っ込むなよ。」
「なんで!?」
「みたところ、お前は攻めることよりも守ることに秀でているようだ。その高い身体能力で他の仲間の壁になってやれ」
「何言ってんの!敵を倒さなきゃ勝てないじゃん!それに敵は詐欺みたいに強力な技持ってるんだからこっちから先に攻撃して倒さないと負けちゃうじゃん!」
「お前が食らえば他のみんなは助かる」
「………」
「敵が強力な技を持っているなら、敢えて食らってやるのもいい。敢えて、な」
「………」
「こんな殺伐とした状況だがお前には背中を預けてくれる仲間がいる。それだけは忘れるなよ、絶対にな…」
「…わかった」



「徒守どうだった?Bチームの方は」
「なんでもない、ただバカ騒ぎしていただけのようだ」

「オラオラァー!どっからでもかかってきな、ωチームのザコ共!このダンゲロス子様とBチームのみんなが相手だ!!」

「………」
「おい、またあのダンゲロス子とかいうやつが騒いでるぞ、うるさくて会議に集中できやしねぇ。」
「耳障りね、プリンが不味くなるわ。誰か、殺してもいいからさっさと黙らせてきてよ。」

(やれやれ…)

66ダンゲロス子:2009/01/11(日) 19:20:42
うっし、これで大丈夫のはず。
ゴチャゴチャしてきたからもう一回まとめ直そうかな。

67ダンゲロス子:2009/01/11(日) 19:23:08
SS・イラストまとめ
ス タ メ ン
●夢見ヶ原現
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●日照宮日南子
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>>30 >>52

●杉能コノハ(ロンリー・グローリー)
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>>27 >>44

●二ツ木真由花
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>>18 >>50

●龍宮殲士
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>>49

●山本莉奈
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>>45

●ダンゲロス子
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>>46 >>57 >>65

●思い出京四郎
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>>15 >>31 >>53

68SS・イラストまとめ(リザーバー):2009/01/11(日) 19:24:18
SS・イラストまとめ
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●榎本麻美
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>>35 >>51

●スイガラ・カスタム
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>>34 >>43

●サービスマスター
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>>37 >>47

●3分でわかる精神攻撃(上級)
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>>36

●青忍者
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69SS・イラストまとめ(最終):2009/01/11(日) 20:24:17
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>>68

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●夢見ヶ原現
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>>30 >>52

●杉能コノハ(ロンリー・グローリー)
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>>27 >>44

●二ツ木真由花
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>>18 >>50

●龍宮殲士
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●山本莉奈
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>>45

●ダンゲロス子
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●思い出京四郎
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>>15 >>31 >>53

70杉能コノハ:2009/01/11(日) 21:12:53
>>27に誤字発見……
すみませんうちでまとめ張りなおしときます

71杉能コノハ:2009/01/11(日) 21:15:30
【fugues sound virgin lance.】


 何がどうなってるのかわからない。
 気がつけば私は、暗くじめじめとした洞窟にいた。会ったことなど一度もないような、おかしな人たちがあちらこちらに見える。
 これは夢なのだろうか。
「結昨日奏は……脅威だが……! みなは俺が……俺が……助ける……!」
 ロボットみたいな寒いコスプレした男が、意味のわからないことを言う。
 夢にしてはあまりに現実味が大きい。肌に感じる洞窟特有の肌寒さや、長いこと歩いていたのか、わずかな足の痺れ。
 この奇天烈な格好の集団が、現実だと言うなら、ここは何かのオフ会なのかもしれない。
 だとしたら、私はまったく関係ない。
 帰り道を尋ねようと、一番まともな格好をしている人を探す。どうやら私と同年齢くらいの男の子もいるみたいだ。彼は、ちょっと怖い目つきの女の人と握手を交わしているようで、少し声をかけづらい。なので、この中では一番話が通じそうな白衣の女性に、私は声をかけてみることにした。腰を上げ、ふと洞窟の入り口に目をやると、何か、赤黒い土の塊のようなものが、六つほど転がっていた。
 おかしな寒気が全身へと広がっていくのを感じた。
 偽者にしては、その死体はやけにリアルで、私は「ああ、やっぱり夢かもしれない」と祈るようにそうつぶやく。
 これが現実だと言うのなら、それじゃ、あの何かは本物の死体? そんなの非現実すぎる。日本でそんなこと許されるはずがない。
 だからこれは夢に違いない。きっと夢だ。多分、私は誘拐されてしまって、あの人たちは、抵抗したから殺された、そういう設定の夢なんだ。
「一緒にがんばりましょう!」
 さきほどの男の子が、私にも手を差し出す。
「こ、ここどこなんですか? 私家に帰りたい」
 例え夢だとしても、こんな不気味なところからは、一刻も早く逃げ出したかった。
 それに彼は私と同年代だったからかもしれない。彼なら私の気持ちを理解してくれるような気がした。
 しかし、男の子は私の言葉を聞き、怪訝そうな顔をする。
 そして、
「中途半端な気持ちだったら、はじめから来るなよ……」
 と舌打ちして、私に背を向けた。
 洞窟で反響した私の声は、周囲にまで聞こえていたらしく、私は呆れられたような顔で、周りの人たちに睨まれていた。
「お姉ちゃんも魔人でしょ? 覚悟きめなよ」
 私より幼げな女の子がそう言う。だけど何について話しているのかさっぱりだった。
「ま、魔人? 私そんなんじゃ……」
「こっち外れかよ……」
 誰かのため息が洞窟の中に響く。
 意味がわからない。どうしてこんなこと言われなくちゃいけないんだ。
「まぁ、足は引っ張らないでね」
 女の子は爛漫な笑みを私に向ける。
「能力は? 何かあるんだろ?」
 一番痛いコスプレした男がそう尋ねる。
 能力って……。
 男を見ると、彼の目はどこかギラギラと野獣みたいに血走っていた。
 狂ってる。いや、この男だけじゃない、みんなだ。
 いやおうなく、全身ががたがたと震えだすのを感じた。
「あー、駄目だな、こりゃあ……」
 男がそう言うと、みんな洞窟の奥へと行ってしまった。
 洞窟の奥から彼らの声が反響し、私の元に届く。その会話の内容のどれもが、あまりに荒唐無稽に思えた。とてもじゃないけどついていけない。そう思っていた矢先だった。
『これは夢、だから何の不安も何の心配もない』
 どこかで聞いたことのあるような、奇妙な声が響く。
「だ、誰ですか?」
『あいつらが、君を殺すというなら、おとなしく殺されてやればいい。これは夢だ。何を怖がることがあろうか』
 声の主は言う。その声の主を思い出そうとするが、何か頭に蓋でもされたかのように、手が届きそうで届かない。
 だけど、その言葉は目が覚めた後に聞いた言葉の中では、最も魅力的な意見だった。
『君はまだ自分自身を知らない。恐怖が引き金となり、身を引き裂く苦痛こそが弾丸となることを未だ知らない。全てを掌握し、あらゆるものを狂わす槍となることを知ろうとしない。生と死すら覆し、それ以上の絶望を奏でるフーガとなることを、君が知る由もない。だがそれでいい。現実に帰り、また別の夢を見る君にとって、この夢の結末は全く関係のないこと』
 魔法にでもかけられたかのように、私の足の震えは治まっていく。 
『余計な感情は、夢の中にはいりません。私が忘れさせましょう』
「あなたはどこにいるんですか?」
 返事はない。
 これは、夢――そう思わせて欲しい――そう思いたい。
 しばらくして、洞窟の奥から悲鳴が上がる。
『行きなさい』
 そう誰かが言っているような気がした。

72杉能コノハ:2009/01/11(日) 21:17:58
SS・イラストまとめ
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●夢見ヶ原現
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>>30 >>52

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>>71 >>44

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●山本莉奈
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>>15 >>31 >>53

73SS・イラストまとめ(リザーバー)@代理:2009/01/11(日) 21:19:17
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●榎本麻美
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●スイガラ・カスタム
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●3分でわかる精神攻撃(上級)
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74SS・イラストまとめ(最終)@代理:2009/01/11(日) 21:21:49
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●二ツ木真由花
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●ダンゲロス子
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>>15 >>31 >>53

75真由花用:2009/01/11(日) 22:33:01
二ツ木 真由花

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・SS
目下に転がる六つの死体。
 私自身信じられないほど、この心は乱れることなく、いたって平静を装えていた。
 あるものは、ナタで自らの頭を叩き割り、あるものは五寸釘で自らのこめかみに釘を打ち付け、失意のうちに命を落とした。
 信じられないとでも言いたげな表情で、彼らは皆目の前の現実を受け入れられず、無残な死に顔をさらしている。
「……こんなものなのか……?」
 追い求めていたはずの敵。その憎悪の対象が、すぐ目の前で、他の者の手にかかって殺された。だというのに、私の中には達成感どころか何の感慨もありはしない。
 この場所で、やつの顔をこの目ではっきり見るまでは、確かにこの身は憎悪に支配されていた。
 しかし、それらが、今ではまるで嘘であったかのように、退いてしまっている。
 やつにあなたと同じ苦しみを味合わせる、そのことだけをどれほど夢見、願ってきたか。しかし、今私の中には何もない。ただ呆然と、やつを殺したオルガノン=カノン――彼女を見ているだけ。
 口元を緩ませ、得意そうな顔で、彼女は死んだ六人を見下ろしている。
 指輪にそっと手を添え、私はあなたの姿を瞼に描く。
 やつは死の間際、涙を流し、空虚な瞳で私を見つめてた。もしかすると、私の存在に気づいていたのかもしれない。
 監獄からの去り際に、やつが見せた笑み、その笑みとオルガノン=カノンが見せた笑みとが、私の中で互いに重なり合っていた。
 いつしか、あの死体の中にあなたがいる、そんな奇妙な感覚さえ湧いてくる。黒く染まった銀のエンゲージリングが、かすかに震えていた。
 そのときになってようやく私は、この空虚の正体に気づいた。 
 それを自覚するとともに新たに噴出した別の衝動が、はっきりとした名前を持って、私の中に現れる。
 それは、あの月の晩、あなたが殺されたときに覚えた、本来私が持つはずのなかった感情。そして受け入れることができず、無意識のうちに拒んだ感情でもある。
 幼いころから、マザーテレサが、私の憧れだった。彼女のようにはなれなくても、私も多くの人を笑顔にし、寂しさの中で過ごす人たちの助けになりたいと思っていた。カウンセラーになったのは、どんな人間にも生きていく価値が、幸せになる権利があることを、彼らにも信じてもらいたかったからだ。
 しかし、この衝動はそれとは矛盾する。私の脳を思考をどろどろと溶かし、私の思いや信念を捻じ曲げる。
 こいつらに生きる資格などないと、私にそう思わせる。
 この衝動を司る、あらゆる感情は声高に叫んでいた。
 人の命を平気で奪い、それに罪の意識も感じないようなやつらに、生きる資格などない。
 それはこの身を突き動かす、新たなリアリティだった。私とあなたの幸せを土足で踏み荒らしたやつらに対する、具体的な意味を持つ憎悪だった。
 あなたが私に見せてくれた笑顔の一つ一つが、今、私を支えるすべて。
 あなたをもう一度この手で抱きしめるために、今度こそ私はこの手を血で染める。
 私はまだあなたに何もしてあげられていない、癒されていたのは私の方だったのだ。
 あなたをあの冷たい牢獄から出してあげたい。
 また家族の暖かさを教えてあげたい。
 瞼の向こう、最期に微笑んだあなたの優しさを、強さを、今度は私が受け継ぐ。
 たとえこの身が引き裂かれようと、この試験を仕組み、あなたを死に追いやったやつらを許しはしない。
 どれほど、遠くへ逃げようと、必ず私の手で殺してやる。
 それを為し遂げて、ようやくあなたの言葉や思いは、私の中の死という冷たい牢獄から抜け出ることができる。こんな風になってしまった私をきっと止めてくれる。

 だから、祈ります。あなたから言葉や思いを奪ったやつらに、悪魔の祝福を。

76思い出用:2009/01/11(日) 22:37:23
思い出京四郎

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『夢はつまり思い出の後先 BY 井上陽水』

「はっ……くっ……! はぁ、はぁっ!」
 思井出京四郎は走っていた。
 洞穴特有の湿った空気を掻き分けるように、ただ闇雲に走っていた。
 前方には敵の気配。逃げる場所など何処にあろう。
 しかし京四郎は逃げずにはいられなかった。
 その奇妙な”仲間”から。
「まってぇ……。まってくらさいよぅ……」
 京四郎の遥か後方の暗闇から、まるで洞窟内を通りぬける風のような声が聞こえてくる。
 その声の主はそこから動く気が無いのか、断続的に響くその声は少しずつ小さくなっていった。
 しかし京四郎は足を止めない。なぜなら、それは先程既に行った対処だったからだ。
 だから京四郎は足を止めない。その”仲間”から逃げる為に。
「……うあっ」
 京四郎は声を上げてその場に倒れる。地面に転がる石を踏み、バランスを崩したからだ。
 前のめりに倒れて膝をすりむき、地面へとうつぶせになる。
 京四郎はそのまま倒れていようかと思ったが、すぐさま右足に違和感を感じて体を起こした。
 足首に、違和感。
 京四郎は恐る恐る視線を足に向ける。
「……ひっ!」
 手。
 京四郎は悲鳴をあげ、そのまま這いつくばるように逃げようとした。
「らめれす……」
 手。手。
 その地面から生えた両腕は、京四郎の足首をがっちりと両腕で固定する。
「にげちゃ、らめれすよぅ……?」
 その手は京四郎の右足に絡みつくように徐々に付け根へと這い上っていく。
 両腕が京四郎の右足を抱き抱えるように押さえ付けたと同時に、地面の岩盤がまるで砂のように崩れて彼女の姿が現れた。
 夢見ヶ原、現。
「あ、あ、ああああ……」
 京四郎は恐怖を言語に置き換えることもできず、ただ必死で逃げようと後ずさりする。
 しかし現の腕はそれを捕らえ、離さない。
「だめ。だめ。ぜったいだーめ♪ わらしはあなたのそばにいるんれす」
 くふ、と笑みを浮かべ、怯える京四郎へ体重を乗せる現。
「僕が……!」
 京四郎が絞り出すように声を出した。
「……僕が、いったい何をしたって言うんだよ!」
 京四郎は叫ぶ。
 京四郎はわからない。なぜ彼女に追われなくてはならないのか。
 京四郎はわからない。なぜ彼女に好かれなくてはならないのか。
 京四郎はわからない。彼に彼女の心の中は永遠に、わからない。
「……あなたは私を凌辱しました」
 現は甘えたような今までの口調とは違う、はっきりした口調でそう言った。
「あなたは私を犯しましたあなたは私を辱めましたあなたは私を虐げましたあなたは私を嬲りましたあなたは私を――」
 現は満面の笑みを浮かべる。
「――殺しました」
 現は恍惚に浸るように息を吐き、腰元から包丁を抜いた。
「身も心も犯しつくされた私は、あなたのそばにいることを決めました」
 そのまま現は寄りかかるように京四郎を抱擁する。
 京四郎は震えていた。京四郎は怯えていた。京四郎は恐怖していた。
 彼と彼女は初対面だ。
 試験会場で出会い、握手をして「よろしくね」と微笑んだだけだった。
 京四郎の記憶をいくら手繰っても、彼が彼女にした行為はそれただ一つだった。
 京四郎は恐怖する。目の前の未知の存在に。正体不明の思考能力の存在に。
 次に彼女は自分をどうするのか。犯すのか殺すのか、それともまた別の何かか。
 京四郎の脳裏に今までの記憶が駆け巡る。
 子供の頃の思い出、楽しかった記憶、先程出会った仲間達……。
 彼らならこんなときどうするだろうか。
 あの男ならこんなとき、目の前の現を振り払うだろうか。
 あの少女ならこんなとき、絶望的な苦境にも負けずに笑い続けるだろうか。
 京四郎は思い出という甘露に浸り、弱き己を悔い続ける。
 その時、京四郎の体から青い光が発せられた。
 光は二人の体を包み、その温かみを増していく
 現は笑う。まるでその光に祝福されるかのように。
「末永くよろしくお願いします」
 その頬には一筋の涙。
 二人は眠るようにその場に倒れ、青い光は彼らをこの世界から切り離していった――。

77コノハ用:2009/01/11(日) 22:43:04
杉能コノハ(ロンリー・グローリー)

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【fugues sound virgin lance.】


 何がどうなってるのかわからない。
 気がつけば私は、暗くじめじめとした洞窟にいた。会ったことなど一度もないような、おかしな人たちがあちらこちらに見える。
 これは夢なのだろうか。
「結昨日奏は……脅威だが……! みなは俺が……俺が……助ける……!」
 ロボットみたいな寒いコスプレした男が、意味のわからないことを言う。
 夢にしてはあまりに現実味が大きい。肌に感じる洞窟特有の肌寒さや、長いこと歩いていたのか、わずかな足の痺れ。
 この奇天烈な格好の集団が、現実だと言うなら、ここは何かのオフ会なのかもしれない。
 だとしたら、私はまったく関係ない。
 帰り道を尋ねようと、一番まともな格好をしている人を探す。どうやら私と同年齢くらいの男の子もいるみたいだ。彼は、ちょっと怖い目つきの女の人と握手を交わしているようで、少し声をかけづらい。なので、この中では一番話が通じそうな白衣の女性に、私は声をかけてみることにした。腰を上げ、ふと洞窟の入り口に目をやると、何か、赤黒い土の塊のようなものが、六つほど転がっていた。
 おかしな寒気が全身へと広がっていくのを感じた。
 偽者にしては、その死体はやけにリアルで、私は「ああ、やっぱり夢かもしれない」と祈るようにそうつぶやく。
 これが現実だと言うのなら、それじゃ、あの何かは本物の死体? そんなの非現実すぎる。日本でそんなこと許されるはずがない。
 だからこれは夢に違いない。きっと夢だ。多分、私は誘拐されてしまって、あの人たちは、抵抗したから殺された、そういう設定の夢なんだ。
「一緒にがんばりましょう!」
 さきほどの男の子が、私にも手を差し出す。
「こ、ここどこなんですか? 私家に帰りたい」
 例え夢だとしても、こんな不気味なところからは、一刻も早く逃げ出したかった。
 それに彼は私と同年代だったからかもしれない。彼なら私の気持ちを理解してくれるような気がした。
 しかし、男の子は私の言葉を聞き、怪訝そうな顔をする。
 そして、
「中途半端な気持ちだったら、はじめから来るなよ……」
 と舌打ちして、私に背を向けた。
 洞窟で反響した私の声は、周囲にまで聞こえていたらしく、私は呆れられたような顔で、周りの人たちに睨まれていた。
「お姉ちゃんも魔人でしょ? 覚悟きめなよ」
 私より幼げな女の子がそう言う。だけど何について話しているのかさっぱりだった。
「ま、魔人? 私そんなんじゃ……」
「こっち外れかよ……」
 誰かのため息が洞窟の中に響く。
 意味がわからない。どうしてこんなこと言われなくちゃいけないんだ。
「まぁ、足は引っ張らないでね」
 女の子は爛漫な笑みを私に向ける。
「能力は? 何かあるんだろ?」
 一番痛いコスプレした男がそう尋ねる。
 能力って……。
 男を見ると、彼の目はどこかギラギラと野獣みたいに血走っていた。
 狂ってる。いや、この男だけじゃない、みんなだ。
 いやおうなく、全身ががたがたと震えだすのを感じた。
「あー、駄目だな、こりゃあ……」
 男がそう言うと、みんな洞窟の奥へと行ってしまった。
 洞窟の奥から彼らの声が反響し、私の元に届く。その会話の内容のどれもが、あまりに荒唐無稽に思えた。とてもじゃないけどついていけない。そう思っていた矢先だった。
『これは夢、だから何の不安も何の心配もない』
 どこかで聞いたことのあるような、奇妙な声が響く。
「だ、誰ですか?」
『あいつらが、君を殺すというなら、おとなしく殺されてやればいい。これは夢だ。何を怖がることがあろうか』
 声の主は言う。その声の主を思い出そうとするが、何か頭に蓋でもされたかのように、手が届きそうで届かない。
 だけど、その言葉は目が覚めた後に聞いた言葉の中では、最も魅力的な意見だった。
『君はまだ自分自身を知らない。恐怖が引き金となり、身を引き裂く苦痛こそが弾丸となることを未だ知らない。全てを掌握し、あらゆるものを狂わす槍となることを知ろうとしない。生と死すら覆し、それ以上の絶望を奏でるフーガとなることを、君が知る由もない。だがそれでいい。現実に帰り、また別の夢を見る君にとって、この夢の結末は全く関係のないこと』
 魔法にでもかけられたかのように、私の足の震えは治まっていく。 
『余計な感情は、夢の中にはいりません。私が忘れさせましょう』
「あなたはどこにいるんですか?」
 返事はない。
 これは、夢――そう思わせて欲しい――そう思いたい。
 しばらくして、洞窟の奥から悲鳴が上がる。
『行きなさい』
 そう誰かが言っているような気がした。

78麻美用:2009/01/12(月) 00:22:56
榎本麻美

・イラスト
tp://bunnys.ddo.jp/jinro/uploader/src/up1752.jpg

・SS
榎本麻美 発動率アップSS

くわがたならてをはさもう(幸せなら手を叩こう

くわがたなら てをはさもう(ジョキジョキ
くわがたなら てをはさもう(ジョキジョキ
くわがたなら でんぱをはなとうよ
ほら みんなで てをはさもう

79スイガラ用:2009/01/12(月) 00:38:11
●スイガラ・カスタム

・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/suigara.bmp

・SS
スイガラ・カスタムSS

剣呑な気配が場を支配し始めた。
チリチリと肌に触れるのは空気の感触か、それとも、
――殺気なのか。

「なに、安心しろ。戦場は……祭り! そう……命懸けの祭りみたいなもの……!」
モノアイを輝かせながらスイガラが喋る。
「必要ならば、俺の煙幕で護ってやる! だから……怖れずに……進め!」
モノアイの輝きが一際増し、
「なまじ退路を保つよりは……助かる! いや……俺の煙幕が……助ける!」
そう言って、スイガラは煙幕の準備をする

80日南子用:2009/01/12(月) 00:46:12
●日照宮日南子

・イラスト
tp://bunnys.ddo.jp/jinro/uploader/src/up1750.jpg

・SS
日照宮日南子発動率アップSS

俺たちは国家刺客になるために戦っていた。
そこに日照宮日南子というエロかわいい女の子があらわれた。
「あら…どうしたのかしら。みなさんの御幣が祈祷をはじめていましてよ?」
「く、もうダメだ。あんたの太陽に当てられて、体が火照ってしかたないんだ。」
「ふふ。こんなにかたくして。まるでダンゲリウムね。」
「あぁ、ダメだ!阿蘇山が!俺の阿蘇山が噴火してしまう!」
「コラ日南子!お前というヤツは嫁入り前だというのに!」
「お父さん…ごめんなさいね。今日はここまで。ばいばい。」
そして彼女は去って行った。やり場の興奮だけを残して。

81ダンゲロス子用:2009/01/12(月) 02:04:05
●ダンゲロス子

・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/dangerousko001.bmp

・SS
ダンゲロス子SS

「あれが噂のダンゲロス子……通称、ゲロ子……」
「だが、どういうことだ。獲物は木刀ではないか」

 炎の鞭、フレイムウィップを使う魔人と聞くゲロ子。
 エッフェル塔を討ち取ったというその勇名は世界に響いていた。
 だが、いま彼女がその手に持つ武器は木刀である。

「われら相手ではフレイムウィップを使う気にもなれぬということか」
「うぬぬ、なめおって」
「もう辛抱たまらんわ!」

 敵の一人が血気に逸って飛び出す。
 ゲロ子もフッと笑うと、喊声をあげて突撃する。
 だが、彼女は気付かなかった。足元にあるバナナに。
 滑った彼女は相手に尻を向けて転倒。弾みで放屁。
 スッ転げた勢いで頭を打ち、発生した火花が屁に点火。
 屁は凄まじい火炎の鞭となって、敵を焼き尽くした。


Ω ΩΩ< あ、あれが噂のフレイムウィップ……!!!!

82麻美B用:2009/01/12(月) 02:06:52
●榎本麻美

・イラスト
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/asami.bmp

・SS
榎本麻美 首級エピソード

■首級 しらないおじさん

■エピソード
12がつ29にち はれ

きょうはしげはるおじちゃんといっしょにおつかいにいきました。おみせについたらしげはるおじちゃんはかれーるーとにんじんとじゃがいもとかをかいました。わたしはきょうはかれーなんだー、やったーとおもいました。おつかいのかえりにへんなおとこのひとがいきなりおそいかかってきました。わたしはおじちゃんがよわいのをしってるのでおじちゃんがしんじゃうとおもってとてもこわくなりました。
だけどおじちゃんがかっこいいぽーずをとって「でびるしざーず」と叫ぶといきなりにひきのくわがたがあらわれてそのおとこのひとをあっというまにたおしてしまいました。わたしはおじちゃんののうりょくはりざーばーじゃないとつかえないはずなのにどうしてつかえたんだろう、とすごくふしぎにおもいました。
どうしてだろうとかんがえながらおじちゃんのほうをみていたら、おじちゃんはわらいながら、「おじちゃんは、いまにーとなんだよ。しゃかいじんをすためんだとするとね。にーとはすためんになれなかったりざーばーなんだ。だからいまのおれはのうりょくがつかえるんだよ。」といいました。
よくわかんないけどにーとってすごいなぁ、とおもいました。わたしもおおきくなったらにーとになりたいとおもいました。
そのあとおじちゃんが「こいつはえーきゅうまじんだからこいつのくびをもってるとこっかしかくになれるよ。」といておとこのひとのくびをわたしにくれました。こっかしかくになったらおかしとかもらえるそうなのでわたしはとてもやったーとおもいました。
だけどそのあとかれーをたべたときのほうがもっとやったーとおもったのでわたしはかれーがいちばんだいすきだなーとおもいました。

83麻美用:2009/01/12(月) 13:56:16
榎本麻美
・イラスト
tp://bunnys.ddo.jp/jinro/uploader/src/up1764.jpg

・SS
榎本麻美 発動率アップSS

くわがたならてをはさもう(幸せなら手を叩こう

くわがたなら てをはさもう(ジョキジョキ
くわがたなら てをはさもう(ジョキジョキ
くわがたなら でんぱをはなとうよ
ほら みんなで てをはさもう

84ダンゲロス子用SS:2009/01/12(月) 22:38:42
・ダンゲロス子 SS
『開幕前、口喧嘩編』

「オラオラァー!どっからでもかかってきな、ωチームのザコ共!このダンゲロス子様が相手だ!!」
両陣営がお互いのチームに分かれ、作戦会議も佳境に入っている頃Bチーム側からけたたましい声が鳴り響いた。
「なんの声だ?まだ最終試験の開始時刻ではないだろうに」
「徒守、すまんがちょっとBチームの様子を見て来てくれないか?」
「わかった」(やれやれ…)

「おい、てめぇさっきからうるせえぞ!作戦会議に集中できねぇだろうが!今ここで殺されてぇのか!」
「上等だよ、かかってきな!てめぇらごとき、あたし一人で十分だよ!さっさときな、ボッコボコにしてやんよ!」( ・ω・)=つ≡つ シュシュシュッ!!
「てめえみてぇな小娘、俺のバットなら一撃でぶっ殺せるんだぜ!」
「野球選手はメジャーリーグでも目指してな!こっから先は死のエンドランになるぜ!!(意味不明)
あたしの炎にかかれば、自慢のバットだけじゃなくあんた自身のバットも消し炭になるんだぜ!ウチの莉奈姉さんにかかれば大きさだけは立派になるけどな!」
徒守がBチーム側の陣地に来てみると、作戦会議に飽きてきたダンゲロス子が試験開始を前にしてωチームに喧嘩を売っていた。
敵も味方も、大半の者は作戦会議でそれどころではなかったのでダンゲロス子を始めとした喧嘩をしている者達少数は完全に他から放置されていた。

「やれやれ、敵のチームにはずいぶんうるさい人がいますね。気にせずに作戦会議を続けましょう。私の案ではやはり私の技、天地割に重点を置いて…」

「ダブルアーツだろうが核弾頭だろうがかかってきな、こっちはそんなモン屁でもねーよ!」
「ダブルアーツっていうなあああ!!!!!」

結昨日の逆鱗に触れたことなどお構いなしにダンゲロス子は敵を罵倒し続ける。
しかし、敵の方は複数人数が集まってきたのに対し、αチームの方はダンゲロス子だけで口喧嘩を続けていた。
次第に暴言のレパートリーも似たり寄ったりになりダンゲロス子の口数は少なくなっていった。
終いには「お前の母ちゃんでべそ」とでも言いだしかねない雰囲気だった。
「ぎゃはは、どうしたどうした!威勢が良かったのは最初だけかよ!」
「うう〜…」
「その辺にしておけ」
いよいよ持ってダンゲロス子が罵り言葉を思いつかなくなってきた時、徒守が両陣営の口喧嘩に割って入った。
「試験が始まればこんな口喧嘩ではなく本物の殺し合いができるんだ、今から焦ることもなかろう。最も、この場でこの刀の錆びになりたいのなら話は別だがな…」
「むう…」
口調は穏やかではあったが、徒守の言葉にはダンゲロス子にはない死線を潜り抜けた者の凄みがあった。
徒守に気圧された敵は、「チッ!」と舌打ちして自分の陣地に戻っていった。
「徒守さん!(・∀・)助かったぁ〜、ありが…べ、別に助けてほしいなんて思ってなかったんだからね!(// //)」
(やれやれ…)
「その校章、お前は希望崎学園の生徒か?」
「知ってるの?」
「ん、ああ…名前はよく聞く…」
知ってるも何も、自分もあの学校の生徒だ。しかしその辺をこの娘に詳しく説明することは面倒であったので話を流すことにした。
(希望崎学園…か、敵側にはなぜか食堂のおばちゃんもいたし、こんな阿蘇の奥地まで来てもあの学校との腐れ縁は切れないようだな…)

「この借りは、試験中に必ず返すから…」
「…お前と俺は別のチームだ」
「うっ、じゃあ…さっさとBチームで圧勝してそっちの負担を軽くするから!」
(………)
「お前、ずいぶんと血気盛んなようだが試験が始まっても勢いだけで突っ込むなよ。」
「なんで!?」
「みたところ、お前は攻めることよりも守ることに秀でているようだ。その高い身体能力で他の仲間の壁になってやれ」
「何言ってんの!敵を倒さなきゃ勝てないじゃん!それに敵は詐欺みたいに強力な技持ってるんだからこっちから先に攻撃して倒さないと負けちゃうじゃん!」
「お前が食らえば他のみんなは助かる」
「………」
「敵が強力な技を持っているなら、敢えて食らってやるのもいい。敢えて、な」
「………」
「こんな殺伐とした状況だがお前には背中を預けてくれる仲間がいる。それだけは忘れるなよ、絶対にな…」
「…わかった」


「徒守どうだった?Bチームの方は」
「なんでもない、ただバカ騒ぎしていただけのようだ」

「オラオラァー!どっからでもかかってきな、ωチームのザコ共!このダンゲロス子様とBチームのみんなが相手だ!!」

「………」
「おい、またあのダンゲロス子とかいうやつが騒いでるぞ、うるさくて会議に集中できやしねぇ。」
「耳障りね、プリンが不味くなるわ。誰か、殺してもいいからさっさと黙らせてきてよ。」

(やれやれ…)

85ダンゲロス子用イラスト:2009/01/12(月) 22:40:06
tp://ipusiron.up.seesaa.net/image/dangerousko004.bmp

86阿頼耶識ゆま:2009/01/13(火) 00:12:54

ラスト内ゲバ用のゲロ子SSです!

 ***


「誰だ! このSSを書いたやつは!」

木刀を持った少女がバッと暖簾を押し上げて現れる。
こんな傍若無人な真似ができる魔人は、世界広しといえど二人しかいない。
魔人海原雄山とダンゲロス子だけである。

ゲロ子「おまえかっ! おまえかっ!」
***「ちっ、違います! 違います!」
ゲロ子「私のフレイムウィップは断じて屁などではない! おまえか!」
***「ちちち違います〜〜〜〜」
ゲロ子「じゃあ、貴様か! 吐け! 吐かなきゃ全員焼き殺す!」
***「ヒ、ヒイィィィお助けええええ!!!!」
***「ゲ、ゲロ子さん……、あ、あいつです!」
ゲロ子「なんだと! きさまか!」
転校生「へ? ……お、おれ?」
***「そ、そうです! そいつです! そいつ、さっき変な悪霊に憑り
つかれちまったらしく、心温まる食事を振舞おうとしたり、二人で踊り
ながら戦おうとしたり、変な手術をしようとしたり、奇怪な振る舞いばかり
です! 変なSSを書いたのもきっとそいつです!」
ゲロ子「き〜さ〜ま〜か〜」
転校生「……へ、ちょ、ちょっと。まって…………。ぎゃああああ!!!!!」

 その体に憑りついていた転校生、オレガノン=カノンは依り代を炎に焼かれ
ながら思う。今回の試験は一体なんだったんだろう。私は色んな人に憑りついて
いたけれど、一体何の意味があったんだろう。
料理が作れるようになったり、みんなをBTにできるようになったり、私が
憑りついたことで一体彼らに何を益するところがあったというのだろうか……。
最後は厄介者扱いで内ゲバされて……、私は一体、何をしていたんだろう……。

87ダンゲロス子:2009/01/13(火) 00:16:42
うはwwwww

88フランソワ(腐乱死体):2009/01/13(火) 01:32:20
αチーム全員集合イラスト
ttp://ipusiron.up.seesaa.net/image/arufazenkyara.bmp

今回は二戦制ということもあって
お正月にふさわしいお祭りバトルでした。
極端な話、こんなに慌ただしくて楽しい正月は生れて初めてかもしれませんw

またこのメンバーでチームを組みたいものです。
それではみなさん、本当にお疲れ様でした!

89深崎リク:2009/01/13(火) 02:46:25
>>88
全員集合バージョンまでありがとうございます!
途中から同時開催になったりなど、次から次へと色々なことがあって、
なんだかじっくり考える暇もなくあっという間だったなーという印象ですが。
とりあえずすごく楽しかったです。
本当にお疲れさまでした。

90紅畑詩衣豚:2009/01/13(火) 20:49:58
>>88
お疲れ様です。
てか、豚でかっ!!
いや、実に設定どおりですw
ありがりうございます!

>>89
私も実に楽しかったです。
3連休がほぼこれだけで潰れちゃったし。
お疲れ様でした。


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