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F世界との交流その6

119名無し三等陸士@F世界:2016/07/13(水) 00:07:04 ID:A.D1FtvU0
「さぁて、行きましょう。我らが全力出して暴れることが出来るのはせいぜい3日。現地での略奪がそれ以上の行動を可能にする唯一の方法です。故に、2日で一定の目的が果たせるようにお願いしますよ」
「分かっている」
今回の軍団は、混成部隊だ。連合帝国に属するいろいろな軍隊の『はみ出し者』が集められた混成部隊。
エミル・ライオーノフ。
ザスティン・ハフレリオ・ダー・グジュラナード。
グラディス・フラドベラーグ・ラーフ・シュタインブリュック。
3人の将軍たち。2人は同格、1人はまとめ役。
ただし、エミル・ライオーノフは間違いなくいわゆる平民階級出身故に、結果的には一番下っ端の将官ということになる。
たった3千の軍勢に3人の将軍。それこそが、軍団の内情をきわめて簡潔に示しているといえるのかもしれない。
そもそも、連合帝国という国はもとが、4か国の大国を中核に出来た巨大な軍事同盟が一つの連合国家となったのが始まりである。
それゆえなのか、ウニヴェルスム神聖連合帝国の軍制は――なかなかにいびつだ。
5人一組の『伍』、その主である『伍長』、10人一組である『火』とその主である『火長』、そして100人一組である『百人隊』と『隊長』そして、3個以上の百人隊を『軍団』と表現し、軍団を指揮するものを『軍団長』と呼ぶというのが――連合帝国の「一部地方軍制」だ。
そもそも連合国家であるがための欠点といえるのかもしれない。地域ごとによって軍制に違いがあるのだ。
あるところでは10個の『大隊(コルホス)』からなる5000〜7千人規模ので1個軍団となるくらいである。
同じ『1個軍団』でも300人から軍団と呼ぶ地域があれば、5000人の兵力でもって軍団とする地域。これほどまでに違いがある。
それでもなお、連合帝国が大陸諸国すべてを相手に戦争を行えるのはバカみたいな過剰な国力とそれ以上に、軍師組織『軍配府(ウィクトール・ヴィア)』という名の参謀本部的存在によるものの影響がきわめて大きいといえるだろう。
『勝利者への道(ウィクトール・ヴィア)』はもともと、軍師たちを育成し、そして軍師たちの考えた作戦実行のサポートを行う組織だった。
かつての時代、世界を相手に覇を唱えた軍事超大国『空の帝国(カウエル)』。そして、それに立ち向かった軍事同盟。
カウエルとの10年以上にわたる大戦争で統一された指揮系統や補給体制、そしてそれを支える根本的な生産力と適切な交通管理の有無が戦争の勝利につながると理解した対カウエル軍事同盟だったが、所詮は同盟軍。ではどの国の指揮官が統一指揮官になるのかともめにもめた。
言葉だって違えば、長年の係争を抱えた者同士というパターンだってあるのだ。そういう選定は厳密に行わないといけない。
とりあえず1か月交代で統一指揮官を各国が務めることになったのだが、いきなりこれでうまくいくはずないという事は各国ともにわかっていたのである。
そういう事から、将軍の選定以上に必要とされたのが恒常的に組織だった作戦計画立案集団である。それが『勝利者への道(ウィクトール・ヴィア)』と名付けられた軍師組織、軍配府である。
それゆえに『軍配府(ウィクトール・ヴィア)』の本義は、多種多様な違いを当たり前としたうえで効果的かつ合理的に勝利得るために準備を行う事。すなわち補給戦の実施と遂行。
そして、将軍たちの補佐と確実な勝利を得るための計画性。
何時しか、作戦の軍師、決断の将軍と呼ばれるようになる体制がここに完成した。


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