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『HIGH TIME』- 1 :→:2009/05/30(土) 01:33:20
- 成田空港発、日本航空『JL018便』━━━━━━━━━━━━
ケネディ空港へ向けて、高度約3700フィートで航行中。
現在、離陸から1時間10分が経過。
予定到着時間は、約11時間後。
『東京→ニューヨーク』
『稲盛 秀一』 座席番号:E4
『ネイスミス』 座席番号:E6
エコノミークラスの機内に、乗客は疎らだった。
2人の間も空席になっており、前後の座席にも乗客はいない。
正面の座席シート裏にある個人用テレビでは、映画やゲーム、オーディオ等を
自由に楽しむ事が出来る。
- 2 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/05/30(土) 01:48:37
- >>1
「まだ1時間しか経ってないのか……
電車と違って外見えないから退屈だな」
窓際だろうか、それとも通路側だろうか?
テレビを眺めながら、音量小さめでオーディオを聞く。
- 3 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/05/31(日) 00:10:44
- >>1
「どうやって時間を潰そうか」
ゲームは何ができるのか確かめる。
- 4 :→:2009/05/31(日) 00:34:06
- >>2-3
機内の座席は、3シートを1列として、左右と中央の合計3列が設置されている。
左右と中央の間には、幅1メートルにも満たない通路が、座席先頭から末尾まで伸びていた。
2人の座席は、中央の列。
先頭と末尾の座席から見て、ほほ中央付近に位置している。
オーディオは、専用のイヤホンで聞く形になる。
テレビの音声もイヤホンで聞く為、同時に2つ以上の音を楽しむ事は出来ない。
ゲームは、基本的に1人用のみ。
ポーカーや麻雀、囲碁、将棋、チェス等の一般的なテーブルゲームに加え、オリジナルタイトルの
シューティングやアクションゲームが楽しめる。
- 5 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/05/31(日) 13:06:49
- >>4
「オリジナルか、まあ一期一会のゲームってのも悪くない」
アクションゲームをプレイする。
- 6 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/05/31(日) 14:47:43
- >>4
「寝る体勢を作る為にオーディオにしておくか」
オーディオを聞く。
- 7 :→:2009/05/31(日) 23:54:35
- >>5
アクションゲームのラインナップは、どれも聞いた事の無いタイトルばかりだった。
『トイレ戦争』『スカラベファイト』『漏らし屋ジャック』・・・・・・・・・
内容は、有名ゲームの焼き直し程度のレベルで、どこか覚えのあるルールが目立つ。
>>6
『残尿感 膨満感〜♪』
心地良いメロディーが、耳元に流れ込む。
- 8 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/01(月) 00:09:51
- >>7
「最悪だな、何とかオリジナリティを出そうとしてやってはいけないことをしたのか?」
とはいえ他に選択肢がなければ仕方がない、『スカラベファイト』をプレイしてみる。
一番まともそうな名前だしな。
- 9 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/01(月) 00:11:53
- >>7
「何だこの曲……
利尿薬の宣伝か……?
メロディーはいいけどよ」
音は流せないけど、テレビの画面も付けてみる。
何か面白そうなものをやってたら乗り換えるつもりで。
- 10 :→:2009/06/01(月) 01:13:46
- >>8
『プリプリプリプリ♪』
小気味良いBGMが流れると共に、画面に一匹のフンコロガシが現れる。
チュートリアルによると、このフンコロガシを操作して糞山を探し、捏ねた糞で作った球体を
ゴールまで運ぶゲームらしい。
敵のオケラやゴミムシを糞球で潰し、糞球を狙う別のフンコロガシを倒して進んで行く。
物陰に隠れたり、逆に他の糞球を奪う事も出来る。
しばらくすると、客室乗務員の女性がカートを押しながら、通路を歩いて来るのに気付いた。
>>9
テレビには、見覚えのある洋画が映っている。
敏腕清掃員チャップを演じるのは、演技派のニコラス・ケイジ。
トイレに流された大統領夫人の糞・・・・・・・・・・・・・・・その中に混入したマイクロチップを巡る、
熾烈な争奪戦をダーティーに描いた問題作『ウーコ2008』だった。
ふと、客室乗務員の女性がカートを押しながら、通路を歩いて来るのに気付く。
- 11 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/01(月) 01:58:28
- >>10
「ああ、この映画前に見たこと……あたっけ?」
カートに何が載っているか見る。
(新幹線の物売りと違って……飛行機ではサービスなんだっけか)
- 12 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/01(月) 21:41:09
- >>10
あまり深く考えずにプレイすることにする。
「ん、アイスか何かもらえるかな?」
カートの内容を見る。
- 13 :→:2009/06/02(火) 00:25:27
- >>11-12
2人の視線が、カートに向けられる。
『稲盛』のいる座席側の通路を進んで来た客室乗務員は、その横で立ち止まった。
「お客様、昼食は如何ですか。」
カートの上には、重ねられた紙コップ。
そして、中に液体の入ったグラスポットが幾つか並んでおり、微かに湯気が立ち昇っていた。
コーヒーや紅茶の香りが、2人の鼻先に漂って来る。
- 14 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/02(火) 01:40:46
- >>13
「えっとじゃあとりあえず飲み物は紅茶を。
メニューはなんですか?」
尋ねる。
ところで今は何時なのだろうか、時計を見る。
- 15 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/02(火) 23:15:21
- >>13
「ああ、それじゃあいただきます。
飲み物は紅茶の方で」
答えながらなんとなく他の乗客の様子を観察する。
特にゲームをやっていると思しき乗客がいたら
あのゲームのラインナップに何か思うところがある様子がないか見る。
- 16 :→:2009/06/03(水) 00:13:31
- >>14-15
時刻は、正午を少し回った所だった。
2人の座席からは、他の乗客の様子は死角になっており、確認する事は出来ない。
『ドドドドドドドド』
昼食のメニューは、主食をパスタとライスから選択する。
『チキンのトマト煮込み風パスタ』又は『ミートソース風ライス』
『シーフードマリネ』
『フレッシュサラダ(イタリアンドレッシング)』
『モンブラン』
ドリンクは、コーヒーと紅茶の他に緑茶も用意されていた。
客室乗務員は、2人に注文のメニューを配ると、そのまま機体後部へと移動して行く。
- 17 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/03(水) 19:15:37
- >>16
「パスタの方にするか。次に乗務員が来たら頼もう」
隣の人間(稲森)に話しかける。
「なあ、このゲーム知ってるか?」
スカラベファイトの画面を見せる。
- 18 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/04(木) 23:02:20
- >>16
「ライスにしようかな……」
>>17
「え、どれどれ?」
画面を見て、記憶を探る。
- 19 :→:2009/06/05(金) 01:04:53
- >>17-18
2人の前に、トレーに盛られた料理が配られた。
『チキンのトマト煮込み風パスタ』は、揚げた鶏肉のスライスがパスタの上に乗っており、
その上からトロみのあるトマトソースが掛かっている。
『ミートソース風ライス』は、カレーの代わりにミートソースを掛けた様な代物だった。
その他のメニューは、小鉢型のトレーに別々に盛り付けられている。
『稲盛』は、『ネイスミス』の座席の個人テレビに映った画面を覗く・・・・・・・・・・・・・・・。
丁度、フンコロガシの頭上でヒクついていた人間の肛門から、人糞が捻り出されていた。
- 20 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/05(金) 08:15:22
- >>19
「うわっ!そうくるか」
自機に人糞を回避させる。
「…とまあこんな有り様なんだが、食事前にやるものじゃないな」
ゲームを一時中断し、食事の方に取り掛かりたい。
- 21 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/05(金) 13:31:46
- >>19
「旨そうだな……」
テレビもオーディオも一旦消して食事に専念したい。
>>20
「こういう飛行機とか電車のオリジナルゲームはつまらないとはわかってたけど……
ここまで文字通りの糞ゲーだとは思わなかったぜ。
飛行機会社とかこういう下品なことするのかな……」
- 22 :→:2009/06/06(土) 00:48:51
- >>20
2人は、各々食事に取り掛かった・・・・・・・・・・・・・。
微かに甘味のあるチキンの皮に、酸味のあるトマトソースがよく絡む。
パスタは、茹で過ぎた為か時間が経ったせいか、ブヨブヨとして柔らかく、特に味も無い。
マリネやサラダは、無難な味でメインを引き立ててくれる。
デザートのモンブランは、控えめな甘さが丁度良かった。
食事を終えた『ネイスミス』は、心地良い満腹感と共に座席に背をもたれた。
>>21
2人は、各々食事に取り掛かった・・・・・・・・・・・・・。
たっぷりと挽き肉の入ったミートソースに、軽く炒めたライスが意外と合う。
ライスに際立つ味付けは無いが、ほんの少しだけ塩気を感じた。
マリネやサラダは、無難な味でメインの後味を爽やかに整えてくれる。
デザートのモンブランは、控えめな甘さが丁度良かった。
食事を終えた『稲盛』は、心地良い満腹感と共に座席に背をもたれた。
- 23 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/06(土) 11:07:59
- >>22
「他のゲームでもやってみるか……
まあ大体内容の想像はつくが」
『トイレ戦争』をやってみる。
- 24 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/06(土) 21:46:30
- >>22
「さすがに旨いな……」
番組変わってるかな、とテレビをつけてみる。
- 25 :→:2009/06/06(土) 23:20:16
- >>23
『ブピィ♪』
不快な効果音が鳴り、画面上に洋式便器と和式便器が現れる。
チュートリアルによると、和洋各々の便器を信奉する勢力に分かれ、敵勢力を淘汰して
渋谷を統一するゲームらしい。
点在する公衆便所を拠点とし、集めた糞を加工して武器を作る・・・・・・・・・・・・・
画面を見ている内に、満腹感からか『ネイスミス』を睡魔が襲い始めた。
『ドドドドドドドドド━━━━━━━━━━━━』
>>24
画面には、『ウーコ2008』のクライマックスが流れていた。
ズボンの裾からポロポロと糞を漏らし、モール内を泣きながら走るニコラス・ケイジの
熱演に見入っている内に、『稲盛』を睡魔が襲い始める・・・・・・・・・・・・・・。
『ドドドドドドドドド━━━━━━━━━━━━』
- 26 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/06(土) 23:57:08
- >>25
「眠いな……」
テレビを消して寝る体勢に入るか。
寝る前にトイレに行っておこう。
帰りに借りれるなら毛布か何かを貰いたい。
- 27 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/07(日) 00:35:49
- >>25
「いかん、眠い」
トイレにでも行って目を覚ましたい。
- 28 :→:2009/06/07(日) 01:01:03
- >>26-27
『稲盛』と『ネイスミス』が立ち上がろうとすると、どこからか微かな怒声が聞こえた。
座席前方を覗くと、数人の客室乗務員が慌しく動いている姿が見える。
他の乗客達も座席から顔を覗かせ、その様子を窺っているのが分かった。
『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』
- 29 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/07(日) 21:11:15
- >>28
「?」
そちらに向かい騒ぎの原因を知りたい。
見てわかるならそれでいいし、わからなければ乗務員に尋ねよう。
まぁそれだけ尋ねるのもカッコ悪いから、先に毛布の件を頼んでみる。
- 30 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/07(日) 22:50:17
- >>28
「うん?クレーマーか?
どこかのレイシストが隣に黒人が座ってることに文句でも言っているのか?」
騒ぎのするほうを確認する。
見えないようならトイレに行くついでに席を立ち、様子を見に行きたい。
- 31 :→:2009/06/08(月) 01:26:48
- >>29-30
『ゴゴゴゴゴゴ・・・・・』
2人が通路に出ると、機体が微かに振動するのを感じた。
直後、通路が機首の方へと大きく傾く・・・・・・・・・・・・・2人は、そのまま前へと投げ出された。
『ゴゴォォオオオオオオオオ!!』
次の瞬間、通路に倒れ込むよりも早く、2人の身体は機体後方へと引き寄せられる様に飛ぶ。
機内の備品や荷物が四散し、同じ様に客室乗務員達が宙に投げ出される。
席を立っていた乗客達も吹っ飛び、座ったままの乗客達は座席シートに固定されていた。
機内に警報が鳴り響き、各座席の上から酸素マスクが降って来る・・・・・・・・・・・・・・・。
「きゃああああああああ!!」
「終わりよッ!
もう終わりよォォォオぉぉぉぉ!!」
- 32 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/08(月) 21:53:37
- >>31
「うおおお!?」
咄嗟になんでもいいから機内の固定されたもの(椅子とか)に触れて『糸』をつける。
吹っ飛ぶのは構わないがどこかに叩き付けられたりしないように
(それが避けられないとしたらせめて酷いダメージを負わないように)『糸』につかまり、
『ゴールデン・ブルー』のパワーを使って自分にかかる負荷を相殺したい。
(やばいな、落ちるのかこの飛行機?
パラシュートはどこだ?そもそも旅客機って
パラシュートは備え付けられているものだったか?)
余裕があればパラシュートがあるかどうか確認しておきたい。
- 33 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/08(月) 22:44:41
- >>31
「(つ、墜落!?)」
悲鳴や叫びをあげたのは乗務員たちなのだろうか。
もしそうならかなりヤバい事態のようだ。
とりあえずは、近くの席にでも掴まって吹っ飛ばされないようにしたい。
もしパワーが足りないようならスタンドでしがみつくが、間に合わなかったらスタンドは出さない。
揺れがおさまったら、まずは自分の席に戻りたい。
- 34 :→:2009/06/09(火) 00:37:46
- >>32-33
2人は、咄嗟に近くの座席に手を伸ばす。
『ドッゴォオオオオオオオ!!』
機内のあちこちで乗客達の悲鳴が響く中、席を立っていた人々は次々と機体後方へ吹っ飛んだ。
後方へ引き寄せるパワーは、ブラックホールの様に強く、座席を掴んで堪えていた者も力及ばず、
叫び声と共に吹っ飛んで行く・・・・・・・・・・・・・・・・『稲盛』と『ネイスミス』を除いて。
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
やがて、轟音が機体全体を包み込む様に大きくなった。
『ズドォォオオオオオオオン!!!!』
直後、凄まじい爆発音が機首から響く同時に、炎と煙が前方から後方へと一気に広がる。
人々の断末魔に混じり、爆音が何度も聞こえた。
『ネイスミス』 スタンド:『ゴールデン・ブルー』
『稲盛 秀一』 スタンド:『ランニング・オン・エンプティー』
━━━━━━━━━━『死亡』
- 35 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/09(火) 01:30:55
- >>34
「ッ……!」
- 36 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/09(火) 07:20:50
- >>36
「死ぬのか?嘘だろッ!?」
- 37 :→:2009/06/09(火) 14:12:03
- ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
『ドドドドドドドド・・・・・・・・』
>>35
目を開くと、目の前のテレビ画面に『トイレ戦争』のデモムービーが流れていた。
空になった昼食のトレーは、そのままになっている。
「トレーをお下げしても宜しいですか?」
ふと、客室乗務員が尋ねて来た。
>>36
目を開くと、目の前のテレビ画面に『ウーコ2008』のエンドクレジットが流れていた。
空になった昼食のトレーは、そのままになっている。
「トレーをお下げしても宜しいですか?」
ふと、客室乗務員が尋ねて来た。
- 38 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/09(火) 21:20:40
- >>37
「夢……か?俺はどれくらい寝ていたんだ?」
時計を見て時間を確認したい。
「ああ、すいませんお願いします」
乗務員にトレーを下げてもらう。
- 39 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/09(火) 21:51:08
- >>37
「嫌な夢だ……
マジやめてくれないかな……こういうの」
さっきは映画がクライマックス……今エンドロールってことはそう長い時間眠っていたわけではなさそうだ。
短ければ5分、長くても20分といったところか。
「あ、お願いします」
トレーを下げてもらう。
そして近くのネイスミスに話しかける。
(さっき少し会話したばかりだし)
「こう、なれない場所で寝ると嫌な夢見ますよね……」
- 40 :→:2009/06/10(水) 00:18:58
- >>38-39
客室乗務員は、2人の前にあったトレーを回収して行った。
『ネイスミス』は、時間を確認する・・・・・・・・・・・・・・昼食から、まだ30分も経っていない。
『稲盛』が『ネイスミス』に声を掛ける。
- 41 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/10(水) 18:47:05
- >>40
「なんだ、うたたねしていただけか
しかしリアルというか、あそこまで現実と区別がつかない夢も珍しい……」
なんとなく夢の中で騒ぎが最初に起きた方角を見る。
>>39
「嫌な夢はよく見るんだが今日は特に酷かったな、タイムリーすぎるという意味で」
稲盛に答える。
- 42 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/10(水) 22:52:50
- >>40>>41
「やっぱり意識してなくても内心の不安感が伝染するんだろうね。
まぁ暗示どころじゃなくてまさに墜落の夢だったけど」
次のテレビ番組はなんだろうか横目で見る。
- 43 :→:2009/06/11(木) 00:34:13
- >>41-42
機内に喧騒は感じられず、乗客の疎らなエコノミークラスには、落ち着きすら漂っていた。
『稲盛』が個人テレビに視線を流すと、ANAのCMを挟み、画面に20世紀フォックスの
ロゴタイトルが踊り出す・・・・・・・・・・・・・・・。
やがて、公園の公衆便所が逆流し、糞の海が人々を飲み込んで行く様子が映り出した。
『ナイト・オブ・ザ・リビングシット』━━━━━━━━━━━━━
突如、動き出した糞が人間を襲うパニックを描いた、ホラー映画の傑作。
2001年にリメイクされ、『走る糞』の恐怖が高い評価を受けた。
- 44 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/11(木) 22:42:42
- >>43
「まあ飛行機事故なんてそうそう起こるもんじゃない、
確率でいえば陸で車に乗っている時のほうがよっぽど危ない」
また眠くなるかもしれないのでその前にトイレに行っておきたい。
- 45 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/11(木) 22:46:14
- >>43
「またかよ……ホラーは苦手だぜ」
乗務員に毛布を貰いに行く。
- 46 :→:2009/06/11(木) 23:35:19
- >>44
ほぼ同時に席を立った2人は、そのまま通路に出た。
『ネイスミス』が機体後方に歩き出すと、チラホラと座席に乗客の姿が確認出来る。
大半が、個人テレビを楽しんでいるか、眠っていた。
座席の途切れた先には、乗客用の個室トイレが2つある。
その片方は、使用中だった。
>>45
ほぼ同時に席を立った2人は、そのまま通路に出た。
『稲盛』が機体前方に歩き出すと、通路の向こう側から客室乗務員が歩いて来るのが分かる。
周囲の座席には、チラホラと乗客の姿も確認出来た。
個人テレビを見ている者が多かったが、眠っている者も少なくない。
ANAのロゴが入った、ダークブルーの毛布が目に止まる。
「何かございましたか?」
『稲盛』に向かって、客室乗務員が柔らかに声を掛けた。
- 47 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/12(金) 00:25:29
- >>46
「毛布か何か借りたいんですけど、あります?」
尋ねる。
- 48 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/12(金) 08:16:25
- 「客が少ないな…不景気ってことか?」
例の糞ゲーをしていると思しき人間がいたらその反応を観察したい。
「まあどんなゲームが世間に受けようが自分の知ったことじゃないが、
最近はああいうのが流行ってるのか?」
観察が終わったら開いている方のトイレで用を足す。
- 49 :→:2009/06/14(日) 00:43:43
- >>47
「はい、ございます。」
客室乗務員は、笑顔を崩さずに答えた。
「ただいま、お持ちしますので・・・・・・・・・・・・・座席の方で、お待ち頂いても宜しいですか?」
>>48
『ネイスミス』と同じゲームをプレイしている乗客は、見当たらなかった。
個室トイレには、白く輝く洋式便座が1つある。
トイレットペーパーの横には、消毒用のアルコールも用意されていた。
便器の後ろには、予備のトイレットペーパーが3ロール積まれている。
- 50 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/14(日) 19:19:25
- >>49
用を足したら席に戻る。
「ゲームをして時間を潰そうという人間は他にいないのか?
そんなズレた発想だろうか・・・」
他の客が何をしているか、帰るときに確認したい。
- 51 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/15(月) 23:48:42
- >>49
「あ、そこの毛布ですかね?
それなら別に持ってきてくれなくてもいいですよ。
僕が持っていきますから」
それでも何かの理由で断られるようなら座席に戻るが、その前に
ちょっと客室乗務員の向こう側……つまり、飛行機の前方に目を向けてみる。
- 52 :→:2009/06/16(火) 00:23:52
- >>50
『ジョボジョボジョボ・・・・』
小便が止まりかけた頃、大便が肛門から顔を出す。
『メリッ・・・・ミチッ・・・・』
括約筋を抉じ開ける様に、固い便が便器に向かって垂れ始めた。
『ドドドドドドドドドドド』
しばらくすると、便の勢いが途中で止まる。
同時に、抉じ開けられた『ネイスミス』の括約筋が攣り、激痛が走った。
肛門に力を入れたが、太く固い便は肛門を完全に制圧しており、排出出来ない。
「はァッ・・・・!」
痛みと焦りが、短い吐息となって口から漏れた。
- 53 :→:2009/06/16(火) 00:24:28
- >>51
「では、こちらへどうぞ。」
客室乗務員は、特に躊躇う様子も無く、『稲盛』を先導して通路を機体前方へと歩き出した。
『ドドドドドドドドド』
5〜6メートル進むと、座席が隔壁の前で途切れている。
『稲盛』は、そこが搭乗口付近である事を思い出した・・・・・・・・・・・・・・・・・。
機体は、1階のエコノミークラスと2階のファーストクラスに分かれており、隔壁付近にある
搭乗口の前に2階へ続く階段が確認出来る。
客室乗務員は、隔壁の先にあるカーテンで仕切られた場所で立ち止まると、少し待つ様に告げ、
『稲盛』を残したまま仕切りの奥へと消えた。
そして、ほんの十数秒で戻って来た客室乗務員の両手には、まだ新しい毛布が1枚あった。
「どうぞ、お使い下さい。」
- 54 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/16(火) 00:33:35
- >>53
「ありがとうございます」
自分の席に戻る。
- 55 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/17(水) 02:02:24
- >>52
「うぐおお・・・・・・・」
粘るしかない。
- 56 :→:2009/06/18(木) 01:22:50
- >>54
座席に戻ると、まだ『ネイスミス』の姿は無かった。
ふと、さらに後方から見知らぬ男性が通路を進んで来た為、『稲盛』と鉢合わせになる。
「失礼、どうぞ。」
そう言って、『稲盛』が座席に戻る道を譲ってくれたのは、まだ30代と思われるイングランド系の
白人で、ライトグレーのスーツを着た体格の良い紳士だった。
上品に生やした口髭から、品の良さも窺える。
>>55
『ポチョ・・・・』
下腹部に力を込めると、何かが(糞だが)肛門から飛び出した。
腸から搾り出された糞は、小さな水音と共に便器へ生れ落ち、飛沫という名の産声を上げる。
ヒクついた肛門に、冷たい便器の水が撥ねた・・・・・・・・・・・・・・・・。
もう便意は無い。
- 57 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/18(木) 17:29:37
- >>56
「フ―」
深く息を吐く。
「偉大な意志の勝利って奴だな」
後始末が終わったら席に戻る。
- 58 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/19(金) 14:00:05
- >>56
「ア、すいません」
ありがたく座席に戻らせてもらう。
そして何気なくその紳士がどちらに向かうか眺めてみる。
後方ならトイレ……前方なら毛布といったところだろか。
勿論、その帰りという可能性もあるけど。
- 59 :→:2009/06/20(土) 00:46:42
- >>57
『ネイスミス』は、まだ肛門に残る痛みの余韻を感じながら、静かに腰を上げた。
水を流すと、糞が水流に飲まれ、消えて行く・・・・・・・・・・・・・・・。
『ゴゴゴゴゴ』
個室から出ると、隣室のドアは開いていた。
備え付けの液体石鹸とペーパータオルがある洗面台には、微かに水飛沫が散っている。
>>58
紳士は、機体前方へと歩いて行った。
『稲盛』と同様、客室乗務員に話し掛けられたが、そのまま1人で進んで行くのが見えた。
- 60 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/20(土) 12:16:21
- >>59
自分も手を洗って外に出る。
「俺が入ってる間に出たのか、まあ別に不思議なことじゃないが」
なんとなく隣室の中を覗く。
- 61 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/20(土) 12:16:38
- >>60
何もなければそのまま席に戻る。
- 62 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/21(日) 00:33:02
- >>59
「ビジネスかな、それともバカンス?」
椅子に座り、彼の用件に興味を持って眺める。
- 63 :→:2009/06/21(日) 01:56:17
- >>60
隣の個室を覗いたが、便器の中に糞は無かった。
ほんのりと漂う便臭は、自分のものか他人のものかも分からない。
手を洗った『ネイスミス』は、再び座席に戻った。
『ゴゴゴゴゴゴゴゴ』
『稲盛』の姿は、見当たらない。
2人の座席の前には、空になった食器プレートが各々置かれている。
>>62
座席に座ると、すでに紳士の姿は確認出来ない・・・・・・・・・・・・・・・。
『ネイスミス』の姿は、見当たらない。
- 64 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/21(日) 20:56:02
- >>63
前方、紳士を見失った時点で彼がいたところよりも前に座席はあるのだろうか?
ちょっと周囲を見回して乗客の様子を見てみる。
「あの人どこ行ったのかな?
階段かな……
おっと、隣の人もどっかいったのか……トイレかな」
- 65 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/21(日) 22:12:02
- >>63
「あの隣の客はいないのか、
まあ気にするようなことじゃないか」
席に座ってゲームを再開したい。
- 66 :→:2009/06/21(日) 23:20:11
- >>64
紳士の姿を見失ったのは、隔壁を越えた辺りだった。
隔壁に遮られている為、その先の様子は分からない・・・・・・・・・・・・・・・。
周囲を見回すと、他の乗客は個人テレビに興じているか、眠っている者が大半だった。
>>65
座席に座ろうとした『ネイスミス』は、『稲盛』と自分の座席の間にある空席の足元に、
隠れる様に屈み込んでいる小さな人影を見つけた。
ピンク色のワンピースを着た、5〜6歳の女の子らしい。
黒い髪を後ろに束ねており、『キチィちゃん』の髪留めをしていた。
- 67 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/22(月) 21:15:59
- >>66
「うん?かくれんぼか何かか?」
とりあえず席に座る。
様子がおかしいなら声をかけるが、異常がなさそうならほうっておく。
その代わりに周囲を見回して親らしい人間がいないか確認したい。
- 68 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/23(火) 15:11:48
- >>66
「眠くなったら寝るか……」
テレビをつけて、見る。
- 69 :→:2009/06/24(水) 01:32:18
- >>67
周囲の乗客達に、座席を立っている様子は無い。
『ネイスミス』が座ると、女の子はビクリとして顔を上げた。
アジア系の幼い顔は、何かに怯えた様な表情を浮かべていた・・・・・・・・・・・・・・・。
>>68
テレビ画面には、『ナイト・オブ・ザ・リビングシット』が映っていた。
一軒の民家に閉じ込められた男女が、迫る糞達に追い詰められて行く。
『奴らは、普通の糞じゃないんだ!』
『地下室に入るなァアああ━━━━━━━━━!!』
『このビチグソがッ!!』
『俺の糞が!チクショウッ!!』
画面狭しと飛び交う糞尿と血飛沫が、次第に『稲盛』を眠りに誘う。
- 70 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/24(水) 19:16:07
- >>69
「ん?迷子か?」
子供に尋ねる。
具体的に何に怯えているか様子からわかるだろうか?
- 71 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/25(木) 00:54:46
- >>69
「ん……寝るか」
テレビを消し、毛布を被って寝る体勢。
(今度は嫌な夢見なきゃアいいけど……)
- 72 :→:2009/06/25(木) 02:15:25
- >>70
『ネイスミス』が口を開くと、女の子は人差し指を口の前に立て、沈黙を促した。
その様子だけで、何に怯えているのか知る事は難しい。
>>71
適度な肌触りと保温性を持った毛布に包まれ、『稲盛』は眠りに落ちて行った。
『ピシャッ!』
突然、喉元に冷たい感触が広がる。
すでに温もりを失った糞は、冷血動物の様に容赦無く、『稲盛』の口の中へ滑り込む。
『ドドドドドドドドドドド』
目を開くと、座席の横に見知らぬ中年女性が立っていた。
30〜40代と思われる日本人女性で、黒い髪を肩口の辺りまで伸ばしている。
襟にレースのある淡い赤のニットキャミに、下はジーンズという服装だった。
手には、紙コップを持っている。
「ごめんなさい、足が滑って・・・・・・・・・」
糞が潜り込んだはずの口の中には、微かにオレンジジュースの甘い味が広がっていた。
『ナイト・オブ・ザ・リビングシット』━━━━━━━━━━━
走る糞の恐怖が、『稲盛』の夢と現実に忍び寄る。
だが、今は夢・・・・・・・・・・・・・・糞は、ただのオレンジジュースだったらしい。
女性は、取り出したハンカチで『稲盛』の喉元を拭こうとする。
- 73 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/25(木) 21:29:32
- >>72
(とりあえず分かったのは俺に対して怯えているわけではないということ、
それに何かから隠れているということ、だな。声を出さなければいいのか?)
『どうかしたのか?』
メモか何かに文章を書いて伝える。
それが困難なら携帯電話に文字を打ち込んでそれを見せる。
- 74 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/25(木) 23:45:31
- >>72
(うげぇッ!
……た、助かった……なんてェ夢だ。
寝る前にあんなクソ映画見るんじゃあなかった)
「あー大丈夫ですよ。
お気になさらず」
女性を制して、袖か何かでジュースを拭いてしまう。
- 75 :→:2009/06/26(金) 00:42:07
- >>73
『ネイスミス』は、取り出した携帯電話に文字を打ち込む。
携帯電話を見せたが、機体の前方を指差すだけで口を開く事は無かった・・・・・・・・・・・・。
女の子は、恐る恐る立ち上がりながら、前の座席の隙間から前方の様子を覗き見る。
>>74
袖で喉元を拭ったが、衣服に染み込んだジュースまで拭い去る事は出来ない。
「ごめんなさい、本当に・・・・・・・」
女性が、再び頭を下げる。
ふと、座席の後方から男の声が聞こえて来た。
「どうしたの?」
女性が頭を上げると、後方から通路を見知らぬ男性が歩いて来る。
前のボタンを外した濃いグレーのスーツの上下を羽織り、下には白いYシャツを着ていた。
「ちょっと、ジュース零しちゃって・・・・・・」
女性が答えると、男性は『稲盛』と彼女とを交互に見る。
身長は、180センチ前後・・・・・・・・・・・・・・・・神経質そうな眼鏡を掛け、短い黒髪は無造作に
伸ばしている感じだった。
30代前半と思われ、右目の横に小さなホクロがある。
- 76 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/26(金) 01:06:25
- >>75
「いや、本当安物ですし、大丈夫ですよ」
恐縮しつつ。
(夫婦……いや、恋人かな。
女のほうが年上っぽいな……)
- 77 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/26(金) 22:01:08
- >>75
「うん?」
女の子が指を刺したほうを見る。
なんとなくだが携帯電話に『糸』をつけておく。
- 78 :→:2009/06/27(土) 00:52:39
- >>76
「いや、すみませんでした。」
『稲盛』に向かって、男性も軽く頭を下げた。
「私、もう一回ジュース貰って来るわ。」
そう言って、女性が機体の前方へと通路を歩いて行く。
丁度、その前からは、一連の様子に気付いたであろう客室乗務員が近付いて来ていた。
男性は、女性を見送る様に見つめていたが、すぐに懐から財布を取り出し、中から一万円札を
1枚抜き取る・・・・・・・・・・・・・・・・。
「これは、御詫びの印です。
クリーニング代に使って下さい。」
一万円札を『稲盛』に差し出し、男性は申し訳なさそうな顔で言った。
- 79 :→:2009/06/27(土) 00:52:55
- >>77
前方の座席を見回すと、客室乗務員が夕食のトレーを回収している姿が確認出来た。
ワゴンカートを押しながら、通路を機体後方・・・・・・・・・・・・・『ネイスミス』の方へ進んでいる。
その乗務員と乗客のやり取りする声が、微かに響く。
それ以外では、緩やかな静けさだけが機内を包んでいる様だった。
『ドドドドドドドドド』
ふと、客室乗務員の向こう側で、立ち上がった乗客の影に気付く。
人影は、そのまま座席を横に移動し、立ち止まった。
次の瞬間、立ち止まった座席を乗り越えた人影は、そのまま一列後ろの座席へと移動する。
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
卵の殻の様なヘルメットを、目深に被った『スタンド』━━━━━━━━━━━
口の部分には、アメフトのフェイスマスクの様なものが付いている。
頭部自体は、目も鼻も口も無い白一色で、その白地に無数の黒点が散りばめられていた。
身体には、長方形に切り取った白い布が幾つも貼られ、それが白衣の様にも見える。
(『人型/人工・機械型』)
- 80 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/27(土) 22:56:22
- >>79
「あれは……おい、まさかあれが見えるのか?」
子供に問いかける。
スタンドが移動する過程で周囲の人間に何か変化はないだろうか?
- 81 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/28(日) 01:45:16
- >>78
「いや、ホントいいです。
安物ですし、洗濯すれば落ちますよ」
遠慮しておこう。
- 82 :→:2009/06/28(日) 02:44:22
- >>80
機内に混乱は無く、大きな物音は特に聞こえない。
前方の乗客達の様子は、ほぼ全員が座席に座っている為、よく分からなかった。
「パパが・・・・・」
子供が、囁く様に口を開く。
直後、通路を進んで来た客室乗務員が、『ネイスミス』の横から声を掛けて来た。
「トレーをお下げしても宜しいですか?」
>>81
「そうですか、失礼。」
男性は、一万円札を再び財布に戻した。
2人の間に、しばしの沈黙が漂う・・・・・・・・・・・・やがて、男性は通路を挟んだ『稲盛』の
隣の座席に座ると、再び口を開いた。
「飛行機は、苦手なんですよ。
どうも・・・・・・・・・・・・彼女の方は、慣れたものですが。
ところで、ファーストクラスの方は、満席の様ですね。」
- 83 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/28(日) 02:50:07
- >>82
「やっぱ、環境が違いますからね。
速さも勿論ですが……地面から離れてるってのは何かしら人の不安を煽るのかも。
さっきもちょっと眠ったら嫌な夢を見ちゃいまして。
自分ではわかってなくても、無意識に不安なのかもしれませんね」
「こっちはガラガラですね。ご覧の通り。
ファーストクラスには、団体さんでもいるんですかね?」
- 84 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/28(日) 15:46:35
- >>82
「パパがどうした?あれがパパなのかそれともあれにパパが……その、襲われたとか?」
スタンドがこちらに気づいている様子はあるだろうか?
「ああ、すいませんお願いします」
乗務員には適当に答えてとっとと退散してもらいたい。
- 85 :→:2009/06/29(月) 00:26:41
- >>83
「さあ・・・・・・・・・」
男性は、そう言って通路の先に目を移した。
通路の向こうからは、紙コップを持った女性が戻って来る。
「では、失礼します。」
席を立った男性は、女性を先導する様に通路を後方へと歩いて行く。
女性は、『稲盛』に軽く会釈をすると、そのまま男性と共に後方の座席へと去って行った。
>>84
『ドッジャアァ━━━━━━━━━ッ!』
『ドドドドドドドドドドド・・・・・・』
突然、勢い良く流れる水音が響いた。
気が付くと、『ネイスミス』は下半身を露出したまま、俯いて座っている。
ふと、糞の臭いに気付いた・・・・・・・・・・・・・・・。
目の前にあるドアの向こうからは、微かに人の気配がする。
- 86 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/29(月) 20:14:39
- >>85
「な、なんだ!?夢、また変な夢を……」
尻を拭いてトイレを流す。
外にいる人間の気配はなんとなく注意を払う。
- 87 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/06/29(月) 20:30:47
- >>85
「では」
彼らを見送る。
- 88 :→:2009/06/30(火) 00:19:48
- >>86
肛門を備え付けの紙で撫でると、粘り気の無い褐色の糞が付着していた。
何度か拭く内に、糞は付着しなくなる・・・・・・・・・・・・・・・。
便器の水を流した『ネイスミス』は、靴音がドアの前を横切るのを確認した。
>>87
『稲盛』が見送った女性の首の後ろには、何かが付着していた。
『ゴゴゴゴゴゴゴ』
3〜4センチある数本の短い針金が、咲いた花冠の様に広がっている。
女性の方に異変は無く、気にする様な素振りも見られなかった。
- 89 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/06/30(火) 21:21:18
- >>88
外に出て足音の主を確認する。
(妙な夢を見るからって過敏になりすぎか?
まあ違ったとしても誰も損はしないか)
- 90 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/01(水) 22:39:12
- >>88
「あれは……ッ!?」
それは『スタンド』だったのだろうか?
考えつつ、周囲に警戒。
- 91 :→:2009/07/02(木) 00:01:06
- >>89
個室を出た『ネイスミス』は、トイレを後にするスーツを着た後ろ姿を確認した。
180センチ程の長身で、スーツの色は濃いグレーだった。
>>90
物体が『スタンド』なのかどうかは、分からなかった(ただのゴミとも思える)。
『稲盛』は、機内をグルリと見回した・・・・・・・・・・・・・。
『ドドドドドドドドド』
ふと、客室乗務員の向こう側で、立ち上がった乗客の影に気付く。
人影は、そのまま座席を横に移動し、立ち止まった。
次の瞬間、立ち止まった座席を乗り越えた人影は、そのまま一列後ろの座席へと移動する。
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
卵の殻の様なヘルメットを、目深に被った『スタンド』━━━━━━━━━━━
口の部分には、アメフトのフェイスマスクの様なものが付いている。
頭部自体は、目も鼻も口も無い白一色で、その白地に無数の黒点が散りばめられていた。
身体には、長方形に切り取った白い布が幾つも貼られ、それが白衣の様にも見える。
(『人型/人工・機械型』)
- 92 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/02(木) 19:53:06
- >>91
手を軽く洗ってスーツの男の後に続く、というか席に戻ろうとすれば自然にそうなるだろう。
(しかし、どこから夢だったんだ?あのスタンドもか?)
時計を見て時間を確認する。
さっき確認した時間から計算すれば大体どれくらい寝ていたか見当がつくだろう。
- 93 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/02(木) 22:27:29
- >>91
「『スタンド』……ッ
やはり何か起きているんだなッこの飛行機ではッ!」
警戒しつつ、『スタンド』の動向に注目する。
- 94 :→:2009/07/03(金) 00:34:38
- >>92
時計を見ると、トイレに入ってから10分と経っていない事が分かる。
スーツの男性は、『ネイスミス』よりも機体後方の、ほぼ最後尾に近い窓側の座席に座った。
その窓側の隣には、黒髪を肩口まで伸ばし、赤いニットキャミを着た女性が1人確認出来る。
2人は、ポツポツと会話を始めながら、窓の外を眺めていた・・・・・・・・・・・・・・。
>>93
座席を移動した『スタンド』は、そのまま座席の陰から出て来ない。
『ドドドドドドドドドドドドド』
『稲盛』が周囲を見回そうとすると、すぐ横の通路に気配を感じた。
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
咄嗟に顔を向けると、先に見た『スタンド』が『稲盛』を観察する様に見つめている。
そして、こちらが動くよりも先に、『スタンド』が声を発した。
「『見ている』な・・・・・・・・・お前。」
- 95 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/03(金) 18:59:34
- >>94
(夫婦か恋人か、うらやましい限りだな全く……)
ついつい不躾にジロジロ見てしまうが悪気はない。
自分の席に戻ろう。
- 96 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/04(土) 01:15:38
- >>94
「……確かに『見えている』……
さっきの『夢』……それとあの女性についていた『奇妙な物体』……
お前の仕業か……?」
『スタンド会話』で発声しながら、
すぐに立ち上がれるよう、少し腰を浮かしておく。
- 97 :→:2009/07/04(土) 02:20:20
- >>95
自分の座席に戻ると、毛布を掛けた『稲盛』が眠っていた。
『ネイスミス』が腰を下ろすと、『稲盛』が目を覚ます・・・・・・・・・・・・・。
>>96
『稲盛』が答えると、『スタンド』は通路をそのまま機体後方へと歩き去って行く。
それを目で追う『稲盛』に向かって、『スタンド』が呟く様に言った。
「『覚えた』ぞ・・・・・・・・・」
『ドドドドドドドドドドド』
目を開くと、消えたテレビ画面があった。
2つ隣の座席には、『ネイスミス』が座っている・・・・・・・・・・・・・・。
通路を見回したが、『スタンド』の姿は見当たらない。
- 98 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/04(土) 21:10:21
- >>97
「さっきの子供は・・・いないよな」
子供と、スタンドがいないか念のため確認する。
- 99 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/05(日) 13:52:57
- >>97
「何……すでに……『能力下』って事か……?
俺は寝ていたのか……?
『夢の世界』だったのか……?
いや、それとも……」
周囲を見回す。
何か異常や、妙な動きをしている人物などはいないだろうか?
- 100 :→:2009/07/05(日) 22:34:58
- >>98-99
2人は、周囲を見回した・・・・・・・・・・・・立ち歩いている乗客はおらず、機内に騒がしさは無い。
- 101 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/05(日) 23:39:07
- >>100
周囲を見回したなら稲森の不審な行動(人のことは言えないが)には気づいただろう。
「どうかしたのか?」
- 102 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/05(日) 23:50:05
- >>100
「ちょっと……気になってな。
なんだか嫌な予感がするんだ……
それよりもアンタもどうした?
人のことは言えないが……キョロキョロしちゃってよ」
(あのカップルは……『夢の世界』の住人か?
それともこっちにいるのか?
それと確かめなきゃあな)
- 103 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/05(日) 23:50:21
- >>102
ネイスミスへの発言です。
- 104 :→:2009/07/06(月) 01:29:26
- >>101-102
2人は、互いに周囲を気にしている様子に気付く・・・・・・・・・・・・・・。
- 105 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/06(月) 19:55:03
- >>102
>>104
「いや・・・どうもトイレでうたた寝をして夢を見ていたみたいなんだが、
妙にリアルでどこまで現実でどこから夢だったのかいまいち自信がなくてな、
さっき出くわした『ヤツ』が夢だったのかどうか確かめてたんだ」
- 106 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/07(火) 00:04:20
- >>104
>>105
「ソイツ……変なヘルメットみたいなの被ってたり?」
周囲を見回しながら。
先ほどの夫妻はいないだろうか。
- 107 :→:2009/07/08(水) 00:54:15
- >>105-106
周囲を見回すと、見覚えのある濃いグレーのスーツを着た人物が、後方座席にいる事に気付く。
- 108 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/08(水) 18:19:36
- >>106
「ということは、お前も見たのか?夢の中で?」
改めてあたりを見回したい。
- 109 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/09(木) 01:05:35
- >>107>>108
「お前も……
ちょっと待て……
夢の中でさっき、あの男と喋ったんだ……様子を見てくる」
何か後方へ行く用事があるように装って(トイレがあるならそちらに向かう感じで)
その人物の横を通り過ぎたい。
その際に、わりと親しく挨拶してみて相手の反応を覗いたい。
- 110 :→:2009/07/09(木) 01:53:27
- >>108
周囲を見回したが、特に目を惹くものは無い。
乗客は、全員座席に座っており、今は客室乗務員の姿も見当たらなかった。
>>109
『稲盛』は、通路を後方へと移動する・・・・・・・・・・・・・・。
やがて、濃いグレーのスーツを着た男性の姿を確認した。
男性は、神経質そうな眼鏡を掛け、短い黒髪は無造作に伸ばしている感じだった。
30代前半と思われ、右目の横に小さなホクロがある。
隣の座席には、淡い赤のニットキャミを着た30〜40代と思われる日本人女性が座っていた。
『稲盛』が挨拶すると、2人はキョトンとしている。
- 111 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/10(金) 01:02:29
- >>109
>>110
「・・・・・・・あいつはさっきのトイレで会った男か、これは偶然か?」
稲森の様子を見守る。
- 112 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/10(金) 01:15:46
- >>110
そのまま適当にグルッと回って席へ戻りたい。
(どうやら俺のこと覚えてないみたいだな……
もし実際にこっちで会ったなら忘れるはずがないからな。
何か……別の次元というか別の世界があるのか……
あの『スタンド』……)
>>111
「さっき彼らと喋ったんだが……どうも今の彼らは俺のこと覚えてないみたいだ。
つまり……さっきまで俺がいて、『スタンド』を見たのは『別』の世界でのことみたいだぜ」
- 113 :→:2009/07/10(金) 03:14:09
- >>111-112
男女の視線を感じながら、『稲盛』は自分の座席へ戻った・・・・・・・・・・・・・・。
特に声を掛けられる事も無く、周囲に目を惹くものも見当たらなかった。
- 114 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/10(金) 19:25:23
- >>112
>>113
「別の世界・・・ということなのか?夢じゃあなく?
そういえば、スタンドが見えていたらしい小さな女の子がいたんだが、見覚えはあるか?
その子はスタンドに怯えているような感じだった。何か知っているかもしれない」
先ほどの女の子の姿を探したい。近くにいなければ席を立って前方から順番に探しにいく。
- 115 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/11(土) 00:23:03
- >>113
「わからねぇが……
『夢』……あ、思いだした……ちょっと待て」
「女の子……?
いや、知らないな」
先ほど女性に付けられた『服のシミ』を確認する。
あるだろうか?
- 116 :→:2009/07/11(土) 01:24:57
- >>114
『稲盛』が自分の服を調べている間に、『ネイスミス』は席を立った。
通路を機体前方へ進んだが、座席に子供の姿は見当たらない・・・・・・・・・・・・・・・・・。
隔壁の近くまで進むと、客室乗務員が前方から近付いて来る。
「お客様、何か御用はございますか?」
『ネイスミス』の前まで来ると、客室乗務員は微笑みながら尋ねて来た。
>>115
『稲盛』は、着ている服を確認した。
『ドドドドドドドド』
汚れは、特に見当たらない・・・・・・・・・・・・・『染み』は、無かった。
いつの間にか、『ネイスミス』が席を離れている事に気付く。
- 117 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/11(土) 19:57:19
- >>116
「いや、特にない」
(まさか名前も知らない子供を捜してるとも言えないしな・・・
下手をしたらこっちが怪しまれる……)
ところで今話しかけてる客室乗務員は見覚えがあるだろうか?
例えば、例の少女と話していたあの夢から覚める直前に話しかけてきた
乗務員とかと同一人物だったりしないだろうか。
- 118 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/11(土) 23:44:11
- >>116
「『染み』がない……?
やはり『夢』か何かはわからないが、『別の世界』がどこかにあるッ
問題は……どっちが現実か?
……ひょっとしたら両方現実なのかもしれんが」
ネイスミスを待ちつつ、周囲を警戒。
- 119 :→:2009/07/12(日) 02:36:25
- >>117
客室乗務員の顔には、見覚えがある・・・・・・・・・・・・・昼食の配膳をしていた女性らしい。
『夢の中』で見た女性の顔とは、似ている様だが違う気もした。
>>118
『ネイスミス』は、通路の先で立ち止まっている様だった。
その前には、客室乗務員の姿も確認出来る。
- 120 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/12(日) 17:03:25
- >>119
(わからないな・・・夢の中だから記憶が曖昧なのか?)
前にいないなら後ろの方を探してみる。
- 121 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/13(月) 02:23:20
- >>119
「すいません」
客室乗務員を呼びたい。
テレビ映画の番組表などがあるかどうか聞いてみる。
あれば、何の映画をいつやっているかを、知りたい。
(この飛行機に乗ってから今までを調べる)
- 122 :→:2009/07/13(月) 03:26:55
- >>120
後方の座席に向かった『ネイスミス』は、座席の様子を見回した。
小太りの男の子が1人見つかっただけで、他に子供の乗客は見当たらない。
ふと、『稲盛』が声を上げるのが聞こえた・・・・・・・・・・・・・・・。
>>121
『稲盛』が声を上げると、客室乗務員が近付いて来る。
個人テレビで視聴可能な映画やビデオは、毎月プログラムが更新されるらしい。
そのリストは、直接テレビで確認する事が出来た。
『ウーコ2008』主演:ニコラス・ケイジ
『ナイト・オブ・ザ・リビングシット』主演:ジョディ・フォスター
『ビッグベン・ブリッジ』主演:クリストファー・リー
『豚小屋パラダイス』主演:ハリソン・フォード
『野糞を踏んだら、さようなら』主演:浅野忠信
『シリアナ』主演:デンゼル・ワシントン
『ゆりかごを揺らす豚』主演:トム・ハンクス
『びっくりするほどユートピア』主演:ハーレイ・ジョエル・オスメント
『バニラクサイ』主演:トム・クルーズ
『TOTO』主演:ブラッド・ピット
- 123 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/14(火) 00:35:25
- >>122
「どこかに隠れているのか?
そもそもいるとは限らないか」
「どうした?」
稲盛に声をかける。
- 124 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/14(火) 00:52:35
- >>122
「ちょっと手がかりにはならないかな……」
ネイスミスにも見せてみる。
「何か時間的な矛盾みたいのがないかと思ってな。
あと、さっき『スタンド』を見た直前に服を汚しちまったんだが……
今見たら、汚れが『なかった』ぜ」
- 125 :→:2009/07/14(火) 01:10:57
- >>123-124
通路に立ったまま、『ネイスミス』が『稲盛』に声を掛ける。
客室乗務員は、『稲盛』の横を通り過ぎると、そのまま機体後方へと歩いて行った。
『稲盛』の座席の前にある個人テレビには、上映プログラムが表示されている。
- 126 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/15(水) 00:16:46
- >>124
>>125
「『夢の中』の汚れということか?
そりゃ残ってるほうがおかしいと思うが……
で、この酷いラインナップと何か関係があるのか?」
上映プログラムを見て顔をしかめる。
- 127 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/15(水) 21:50:07
- >>126
「まぁそうだけどな。
こっちは時間を確認しようと思ったんだが……問題はないな」
「もう一度眠ってみる、って手段もあるけど」
- 128 :→:2009/07/16(木) 00:52:21
- >>126-127
2人は、上映プログラムを前に言葉を交わした。
- 129 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/17(金) 08:36:04
- >>127
「それもいいかもな・・・・・・」
寝る前に今の時間を確認しておく。
稲森の同意が得られたら仮眠を取ってみたい。
- 130 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/17(金) 23:29:30
- >>128
「じゃあ俺は起きておく。
あとで摺り合わせよう」
ネイスミスの様子を横目で見ておく。
周囲の人の動きにも注意しておきたい。
- 131 :→:2009/07/18(土) 01:11:54
- >>129
座席に座った『ネイスミス』は、目を閉じる。
時刻は、午後1時を少し過ぎた所だった。
『ドドドドドドドドドドドド』
「・・・・・・・・・・・」
ふと、微かな女性の声が聞こえて来る。
声は、機体前方から次第に近付いて来る様だった。
>>130
座席に座った『ネイスミス』は、目を閉じたまま静かに呼吸をしている。
周囲に立ち歩く乗客の姿は無く、目立った物音や話し声も無かった・・・・・・・・・・・・・・。
- 132 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/18(土) 22:39:53
- >>131
「うん・・・?今何時だ?」
時間を手早く確認してから声の主を確認する。
- 133 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/21(火) 00:48:45
- >>131
「後でこの状況をすり合わせないとナ……」
客室乗務員を呼ぶ。
アイマスクを頼みたい。
- 134 :→:2009/07/23(木) 02:37:11
- >>132
目を覚ました『ネイスミス』は、腕時計の時刻を確認した。
時刻は、午前7時に入った頃・・・・・・・・・・・・・
通路には、台車を押す客室乗務員の姿があった。
>>133
客室乗務員にアイマスクを頼むと、『ANA』のロゴが入った黒いアイマスクを手渡された。
『ネイスミス』は、微かな寝息を立てている。
- 135 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/23(木) 20:33:36
- >>134
「7時・・・?ちょっと待て、寝すぎだろう、それとも時間が戻ってるのか?」
日付も確認したい。
終わったら周囲を見回して何か異常がないか確かめる。
稲盛は近くにいるだろうか?
- 136 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/23(木) 23:06:16
- >>134
「ありがとうございます」
時間を確認する。
- 137 :→:2009/07/24(金) 00:13:37
- >>135
日付は、変わっていない・・・・・・・・・・・・・周囲を見回したが、『稲盛』の姿は無かった。
ふと、座席の横に客室乗務員の押す台車が止まる。
「お客様、朝食は如何でしょうか。
和洋のメニューから、お選び頂けます。」
朝食は、和洋の2種類が用意されていた。
>>136
時刻は、午後1時を少し過ぎた所だった。
- 138 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/24(金) 20:05:10
- >>137
(時間が戻っている、のか?)
「すいません、E4の席に座っていた人を見ませんでしたか?」
(こっちの稲森はどうなってるんだ・・・?)
乗務員に尋ねる。
- 139 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/24(金) 23:54:29
- >>137
「今が『現実』……
そういえば向こうの世界では……」
周囲を時折見回しつつ、時間を過ごす。
ネイスミスの様子には気を配る。
- 140 :→:2009/07/25(土) 01:20:56
- >>138
『ネイスミス』の質問に、客室乗務員は少し首を傾げた。
「お客様、そちら(E4)は空席となっておりますが・・・・・・・・・・」
>>139
『ネイスミス』の様子に変化は無く、それは機内も同様だった。
ただ、時間だけが過ぎて行く。
- 141 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/25(土) 17:50:17
- >>140
「なんだと・・・?ああいや、そうだったっか、失礼。
洋食でお願いします」
(これまでの夢の中ではあいつも一緒だったはずだが・・・
同時に眠らなかったからか?)
周囲の席に座っている客を見回す。
>>15で見たときと顔ぶれは変わっているだろうか?
- 142 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/26(日) 00:03:21
- >>140
「今コイツを起こせば、どうなるのかも気になるけど」
他に眠っている乗客がいないか見回す。
- 143 :→:2009/07/26(日) 00:49:14
- >>141
周囲の座席の乗客に変化は無く、席順が変わった様子も無い。
『イタリア風野菜オムレツ チリトマトソース』
『モーニングロール』
『エシレバター』
『フルーツ』
客室乗務員が、『ネイスミス』の前に朝食を手早く並べた・・・・・・・・・・・・・・。
洋食には、ドリンクにコーヒー(ホットかアイス)が付く。
>>142
周囲には、眠っていると思われる乗客がチラホラと確認出来た。
- 144 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/27(月) 21:41:11
- >>143
「他の客はいるが稲盛だけいないのか、
とすると他の連中は俺たちとは違う立場なのか?」
朝食を手早く平らげる。コーヒーはアイスで。
「おっと!」
コーヒーのカップを(わざと)落とし、割る。
乗務員が拾いに来る前に破片を一つ拝借しておく。
- 145 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/28(火) 21:15:01
- >>143
「このほかに眠っている客もあんな世界にいるのかな……」
誰が眠っているか覚えておく。
後でネイスミスに聞こう……誰がいなかった、とかあるかもしれない。
「まぁ俺たちを含む一部が能力の対象……ってのも十分ありえるけどな」
- 146 :→:2009/07/28(火) 23:58:06
- >>144
朝食は、どれも満足の行く味だった。
特にバターの味は素晴らしく、パンが足りない様な気がする。
『パリッ』
コーヒーの器を叩き付ける様に落とすと、座席の下部に跳ね返り、2つに割れた。
丁度、近くにいた客室乗務員が、『ネイスミス』の元へ駆け付ける。
1〜2センチの小さな破片を拾った『ネイスミス』を見て、破片を片付けようとしていると
思ったのか、それを制止する様に手を伸ばして来た。
「お客様、こちらで片付けますので・・・・・・・・・・お怪我は、ございませんでしたか?」
>>145
『稲盛』は、周囲の座席で眠っていると思われる乗客を覚えて行った。
座席番号がある為、そう難しい事では無い。
- 147 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/29(水) 20:40:29
- >>146
乗務員の制止を無視して破片を拾う、その時にわざと指を傷つける。
痛みはあるだろうか?あるいはそれがきっかけで目を覚ましたりしないか。
「いてっ」
わざとらしく声を上げて、乗務員の注意を怪我をした指に引きたい。
その隙にもう一方の手から『ゴールデン・ブルー』の糸を出し、それを別の破片にくっつける。
それを引っ張って自分の袖口に放りこむ。
- 148 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/30(木) 00:14:36
- >>146
「ネイスミスが起きるまでにできることはあるか……?」
周囲に警戒しつつ待機。
- 149 :→:2009/07/30(木) 01:03:08
- >>147
「お客様、大丈夫ですか?」
客室乗務員は、そう言って『ネイスミス』の手を取った。
指先が1センチ程切れ、血が滲んでいる・・・・・・・・・・・チクチクとした痛みが走った。
「手当てをしますので、お待ち下さい。
今、用意しますので。」
傷口を確認した客室乗務員は、通路を機体前方へと戻って行く。
周囲からは、微かな視線を感じた。
>>148
『ネイスミス』が眠ってから、十数分後━━━━━━━━━━━━
ふと、機体前方から乗客らしき見知らぬ男性が歩いて来た。
中肉中背の日本人らしき男性で、楕円形の太い眉に頭部は丸刈り。
タートルネックの白いシャツを着ており、DVDケース程のサイズの本を小脇に抱えている。
年齢は、20代後半〜30代前半・・・・・・・・・・・・・丸い目を見開いたまま、『稲盛』の横を抜け、
後方にあるトイレへと姿を消した。
- 150 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/30(木) 22:06:49
- >>149
手に入れた破片を使って座席の下の目立たない場所に傷をつけておく。
「……?」
視線の主を探したい。
- 151 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/31(金) 01:06:39
- >>149
「……」
なんとなくその男性に目をやる。
(トイレか……)
- 152 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/31(金) 01:07:18
- >>151>>149
「……」
なんとなくその男性に目をやる。
特に理由はないが、帰ってくるかどうかもちょっと気にする。
(トイレか……)
- 153 :→:2009/07/31(金) 01:50:33
- >>150
顔を上げると、座席の陰から乗客達が顔を覗かせているのが分かる。
客室乗務員との一連のやり取りで、注目を集めた事は明らかだった。
『ネイスミス』が周囲に顔を向けると、視線を合わせる事を避ける様に、乗客達は一人又一人と
顔を引っ込めて行く・・・・・・・・・・・・・・・・・。
やがて、客室乗務員が戻って来た。
「申し訳ありません、治療致しますので座席にお戻り頂けますか?」
客室乗務員の手には、ANAのロゴが描かれた小さな救急箱が確認出来る。
>>152
トイレに入ってから、10〜20分程で男性が戻って来た。
来た時と同じく、『稲盛』の横を無言のまま通り過ぎて行く。
その後ろ姿は、機体前方へと進んで行き、2階へ続く階段の方へと消えた。
- 154 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/07/31(金) 19:31:40
- >>153
(特に異常はなし、か……
2階はどうなってんのかな)
ネイスミスの様子を見る。
- 155 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/07/31(金) 20:14:27
- >>153
「あ、はい、すいませんでした」
おとなしく治療を受ける。
破片はポケットにこっそり忍ばせたい。
まさかボディーチェックはしないだろう。
- 156 :→:2009/08/01(土) 00:34:09
- >>154
『ネイスミス』は、寝息を立てている。
特に変わった様子は無い。
>>155
客室乗務員は、手際良くガーゼで指先の拭き取り、別のガーゼに消毒薬を染み込ませた。
消毒薬で消毒されると、ヒンヤリとした感覚と共に傷口がヒリヒリと染みる。
消毒を終えると、絆創膏を指先にしっかりと巻かれた。
- 157 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/08/01(土) 23:04:29
- >>156
「ありがとうございます、あ、そういえば・・・・」
乗務員に尋ねる
「小さい女の子がさっき座席の下に隠れていたんですが
ああいうのはなんとかならないんですかね」
先ほどの少女の外見を説明して乗務員の反応を窺う。
- 158 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/08/02(日) 16:53:04
- >>156
「起こしてみたい衝動にも駆られるが……
こっち側にも誰かいないとな……」
「そういえば……俺にジュースを溢した人だけど、
前のほうで飲み物もらえるらしいな……
行ってみるか」
それらしきものがないか機体前方へ。
- 159 :→:2009/08/02(日) 18:35:45
- >>157
「分かりました・・・・・・・・では、私共の方から御注意させて頂きます。
多分、ファーストクラスのお客様だと思いますよ。」
客室乗務員は、そう言ってから軽く頭を下げ、通路を来た方向へと立ち去って行く。
その様子に、不自然な点は感じられない。
>>158
機体前方へ5〜6メートル進むと、座席が隔壁の前で途切れている。
『稲盛』は、そこが搭乗口付近である事を思い出した・・・・・・・・・・・・・・・・・。
隔壁付近にある搭乗口の前には、2階へ続く階段が確認出来る。
隔壁の向こう側は、カーテンで仕切られており、その前に立っていた1人の客室乗務員と
視線が合った。
「何かございましたでしょうか?」
客室乗務員は、ニコリと笑みを浮かべて口を開く。
- 160 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/08/02(日) 22:45:15
- >>159
「ファーストクラスか、そういえばそっちは見てなかったか?」
ファーストクラスに立ち入ることは可能だろうか?
先ほどの乗務員の口振りからすると不可能ではなさそうだが。
可能そうならそちらに足を運んでみる。
- 161 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/08/09(日) 12:39:20
- >>159
「あ、飲み物を貰おうと思ってきたんですけど。
さっきこっちから、飲み物持って帰ってきた人がいたんで、
何かそういった機械でも置いてあるかな、と思いまして。
あります?
2階ですかね?」
尋ねる。
- 162 :→:2009/08/09(日) 22:34:13
- >>160
階段を上ると、エコノミークラスとは異なる機内の様子が広がっていた。
卵殻にも似た滑らかな仕切りに囲まれた、リクライニングシートの様な座席が並んでおり、
シートを倒せば、仕切りの中で横になる事も出来る。
やはり、座席には空席が目立つ。
>>161
「お飲み物でしたら、こちらに御用意してあります。
何を、お飲みになりますか?」
そう答えた客室乗務員は、仕切りのカーテンを開いた。
カーテンの向こうには、食事を運んでいたカートが置いてあるのが見える。
- 163 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/08/10(月) 19:51:27
- >>162
「まあ駄目もとだな」
例の子供の姿を探して歩き回る。
- 164 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/08/14(金) 12:33:49
- >>162
「あ、じゃあオレンジジュースお願いします」
頼む。
- 165 :→:2009/08/14(金) 15:47:46
- >>163
ファーストクラスの機内を歩く『ネイスミス』に、乗客達の視線が集まっている気がした。
客室乗務員の姿は無く、『ネイスミス』以外の立ち歩いている者もいない・・・・・・・・・・・・・・・・・。
『ドドドドドドドドドドド』
座席の中程まで進むと、子供の姿が目に止まった。
青と白のストライプ柄のシャツを着た、オカッパ頭の子供だった。
子供は、イヤホンを付け、個人テレビに向かっている。
その右隣の座席には、アイマスクを付けて横になっている男性が1人おり、左隣は空席だった。
>>164
客室乗務員は、紙コップを手際良く用意すると、奥の方からオレンジジュースを注いで来た。
ジュースは冷たく、微かに甘酸っぱい香りを感じた。
- 166 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/08/14(金) 21:39:09
- >>165
(探している子とは服が違うな・・・)
念のため子供の顔を確認したい。
- 167 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/08/18(火) 01:01:48
- >>165
「ありがとうございます」
それを持って席に戻ろう。
(『あっち』とやはり一緒か……)
- 168 :→:2009/08/18(火) 01:25:53
- >>166
子供の顔に、見覚えは無い・・・・・・・・・・・・・歯の矯正をしているらしく、前歯に金属が見えた。
>>167
『稲盛』が座席に戻ると、『ネイスミス』は変わらず眠っていた。
周囲にも変化は見当たらず、何かが起きる様子も無い。
- 169 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/08/18(火) 19:13:24
- >>168
(・・・テレビを見てるようだが、やっぱり糞ったれな内容なのか?
まあ子供には受けそうな内容かもしれないが)
子供の見ているテレビに何が映ってるか見えるだろうか?
- 170 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/08/18(火) 23:03:23
- >>168
「平和に寝てるこの男の口にこのジュースを溢してみたい、って気持ちはあるが……
もうちょっと待ってみるかねぇ……」
ネイスミスの様子を見つつ待機。
- 171 :→:2009/08/19(水) 00:06:28
- >>169
子供の後ろに回り込むと、テレビ画面にはアニメが映っていた。
『ポケットハムスター』━━━━━━━━━━━━
欧米でも大きな人気を誇る日本のアニメで、小さな球体に閉じ込めたハムスターをぶつけ合い、
半笑いする少年少女の冒険を描いた作品。
同名のゲームのアニメ化で、ゲーム自体も非常に人気の高いシリーズ作品となっている。
画面を覗いていると、子供が突然振り向く。
2人の視線が合うと、子供は不審者を見る目で『ネイスミス』を見つめた。
>>170
『ネイスミス』は、半笑いを浮かべて眠っている・・・・・・・・・・・・・・。
- 172 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/08/20(木) 14:08:34
- >>171
「おっと」
慌てて目をそらす。
「まともな番組もやってるじゃないか……まさかファーストクラスだからか?」
少女が見つからなければ戻りたい。
- 173 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/08/22(土) 22:47:59
- >>171
「いい夢見てるのか……?
平和そうな顔してるけど」
テレビをつけてみる。
- 174 :→:2009/08/23(日) 01:11:17
- >>172
『ネイスミス』が目を逸らしても、子供からの視線を感じ続けた。
結局、ファーストクラスに少女の姿は見当たらず、他に子供の姿も無い。
階段を下りる『ネイスミス』の横を、小さな人影が上階へと横切る。
咄嗟に振り向くと、ピンク色のワンピースを着た後ろ姿が目に映った・・・・・・・・・・・。
身長は、約1メートル。
人影は、振り返る気配も見せず、足早に駆け去って行った。
- 175 :→:2009/08/23(日) 01:12:34
- >>173
テレビの画面に、洋画が映る。
『ビッグベン・ブリッジ』━━━━━━━━━
クリストファー・リー主演のサイコサスペンス。
イギリスを舞台に、ある青年の連続殺人事件を担当する事になった主人公の弁護士が、
青年との交流の中で真実へと辿り着くまでを描いている。
青年ニッキー役は、ジョン・トラボルタ。
物語前半では、2人の対話を主軸にした裁判描写で進行するが、後半になるに従って、
青年の証言の矛盾や異常性が目立ち、事件の真実が明かされて行く。
そのショッキングな内容から、観る側を選ぶ作品。
だが、忠実に再現された裁判や、人間の本質を風刺に織り交ぜて描いた手法は、今でも
高く評価されている。
映画は、どうやらクライマックス間近の様だった。
- 176 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/08/26(水) 18:55:04
- >>174
「・・・あれは!」
人影を追いかけたい。
- 177 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/08/29(土) 01:14:25
- >>175
「珍しくマトモそうな映画だな……」
目を覚ます為にも見てみようか。
ネイスミスと周囲の様子は適宜確認。
- 178 :→:2009/08/29(土) 02:04:24
- >>176
『ネイスミス』が再び階段を上ると、人影は座席の中へと消えた・・・・・・・・・・・・・。
座席の場所は、子供の乗客が座っていた辺りだった。
>>177
『稲盛』は、テレビ画面に意識を集中する。
『俺が、ビッグベン・ブリッジだ・・・・・・・・・・』
クリストファー・リーが、トラボルタの頭をガシャポンのカプセルを開ける様に開く。
手には、鋭利なダガーナイフ・・・・・・・・・・・・・・トラボルタは、無表情のまま血の涙を流していた。
剥き出しになったトラボルタの脳に、ダガーナイフの刃先が刺し込まれる。
『ホッチャあ━━━━━━━━━━━ッ!!!』
トラボルタの絶叫の直後、画面がモノクロになってスタッフロールが流れ始めた。
- 179 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/08/29(土) 03:56:25
- >>178
「あの席は・・・」
子供というのはさっきポケットハムスターを見ていた子供か?
その席を確認したい。
- 180 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/09/01(火) 21:31:17
- >>178
「おいおい……またなの?
トラボルタはこういう映画に出るタイプか?」
周囲を見回す。
- 181 :→:2009/09/02(水) 00:39:08
- >>179
ピンクのワンピースを着た人影の座席の右隣には、青と白のストライプ柄のシャツを着た
オカッパ頭の子供の姿があった。
『ネイスミス』が近付くと、それに気付いた子供が視線を向ける。
ワンピースを着た人影は、黒い髪を後ろに束ねた5〜6歳の女の子だった。
「パパ、変な人がいるよッ。」
子供が、その右隣の座席でアイマスクをしていた男性に向かって、声を掛ける。
男性は、ゆっくりとアイマスクを外す・・・・・・・・・・・・・・・。
>>180
周囲を見回したが、特に変化は無かった。
静かな機内では、立ち上がる乗客達も特に見当たらない。
時折、客室乗務員がウロついていたが、それだけだった。
隣の座席では、『ネイスミス』が眠っている。
- 182 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/09/02(水) 18:57:33
- >>181
(パパ?そういえばあの時は父親がどうにかなったと言っていたが・・・)
男性の動向をうかがう。
- 183 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/09/09(水) 23:23:19
- >>181
「しかし夢の中で何をする気だ……?
向こうの汚れも事故もこちらに伝わってこないけど……
だが、何かいやなものを感じる……」
周囲に警戒しつつ待機。
- 184 :→:2009/09/10(木) 00:57:44
- >>182
アイマスクを外した男性は、黒い瞳で『ネイスミス』を観察する様に見つめた。
オールバックの髪は、眠っていたからか少し乱れている。
少し頬のこけた、40代と思われるガッシリとした体格の男性だった。
「何か用ですか?」
静かな声で、男性が尋ねる。
>>183
『ドドドドドドドドド』
ふと、機体前方から乗客らしき人物が近付いて来る事に気付いた。
オールバックの大柄な男性で、周囲を見回す様に歩いて来る。
- 185 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/09/13(日) 01:27:32
- >>184
「そちらのお子さんの父親ですか?
失礼ながら、その子が機内を走り回っていたもので、
これでも多忙な身で今のうちに少しでも身体を休めておきたいもので、
もう少し静かにしていただきたいんですがね・・・」
適当に理由をつけて男性と会話をする。
その際に男性に何か変わった様子がないか確認したい。
- 186 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/09/24(木) 19:18:29
- >>184
(何だ?見覚えのない男だが………様子がおかしい。
不審だと思うのは考えすぎじゃないよな、もはや。
ネイスミスは変わらず眠ってるが………
そもそも『ここが現実』っていう俺の考えは正しいのか?
このままただ待っていたら、何か予想もつかない事態にならないか?)
再度『正確な現在時刻』を確認したい。
その際に腕時計にあるアナログ式のソトップウォッチ機能を作動させたい。
何もしなければ現時点より1秒ごとの経過時間を24時間刻み続けるだろう。
大柄な男性の動向はその上で確認。
接近しているようなら………距離を見極めたいが、何となくここに来るまでにネイスミスは起こしたい。
ボールペンなりコップのジュースなりを掴み、咄嗟に起こせる準備だけしたい。
- 187 :→:2009/09/25(金) 00:59:24
- >>185
『ネイスミス』の言葉に、男性はオカッパ頭の子供の方を見る。
「僕は、ずっとここにいたよ・・・・・・・・・きっと、理奈だよ。」
子供は、そう言いながら、ワンピースの女の子を指差した。
女の子は、悪びれた様子も無く、どこからか取り出したキャンディーを口に放り込む。
「すみませんね。」
男性は、『ネイスミス』に向かって言うと、座席を立ち上がった・・・・・・・・・・・・・・・。
>>186
現在時刻は、午後2時10分。
ストップウォッチをスタートさせながら、『稲盛』は男性の動向を目で追った。
男性は、『ネイスミス』側の通路を、こちらへと次第に近付いて来る・・・・・・・・・・・・・。
距離は、座席4つ分・・・・・・・・・3つ分・・・・・・・・・・・
2つ分・・・・・・・・・・・・・・
- 188 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/09/26(土) 20:00:24
- >>187
「・・・・・・・」
男が立ち上がったのを見て自分の立ち位置を変える。
座席を挟んで相手がすぐさまこちらに詰め寄ったりできないようにしたい。
- 189 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/09/29(火) 16:30:19
- >>186
(待つのも限界だ……これ以上引き伸ばすのは避けたい。
本人には申し訳ないが、処理を実行する。
今どんな状況にあっても、悪く思わないでくれよ。)
目の端で男の動向を伺いながら………
ボールペンの先で、ネイスミスの足を突いて起こしたい。
ペン先は出さず、なるべく怪我はさせないよう痛みだけ与える感じで。
可能かつ間に合うようなら他の乗客に見られないよう座席影からスタンドで行いたいが、
スピードの危惧や見られる危険性があるなら生身で行う。
- 190 :→:2009/09/29(火) 21:50:38
- >>188
『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』
『ネイスミス』は、女の子の座席の横に移動した。
男性の座席とは、オカッパ頭の子供の座席を挟んで反対側に位置する・・・・・・・・・・・・・・・・。
ふと、立ち上がった男性の背後から、人影が素早く横に飛び出した。
卵の殻の様なヘルメットを、目深に被った『スタンド』━━━━━━━━━━━
口の部分には、アメフトのフェイスマスクの様なものが付いている。
頭部自体は、目も鼻も口も無い白一色で、その白地に無数の黒点が散りばめられていた。
身体には、長方形に切り取った白い布が幾つも貼られ、それが白衣の様にも見える。
(『人型/人工・機械型』)
「『スタンド使い』ですね・・・・・・・・・・君は。
嗅ぎ回っているつもりですか?」
男性は、表情を変えないまま、『ネイスミス』を目で追いながら言った。
次の瞬間、『ネイスミス』の大腿部に微かな痛みが走る。
- 191 :→:2009/09/29(火) 21:50:54
- >>189
『ズブゥッ』
『稲盛』の持ったボールペンの先端が、『ネイスミス』の大腿部に食い込む。
一瞬、ビクリと身体が動いたが、目を覚ます様子は無い・・・・・・・・・・・・・。
男性は、『ネイスミス』の座席の1つ前まで近付いていた。
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
- 192 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/09/29(火) 22:22:01
- >>190
「かぎまわられると困るようなことをしているのか?
俺が乗っていない飛行機でやってほしいもんだな!」
さらに男(とスタンド)から距離を取るように離れる。
その際に『ゴールデン・ブルー』の糸を自分がさっきまでいた空間に残すような感じで伸ばす。
スタンドか男がこちらの後を追って距離を詰めてくるようなら糸の先端が相手にくっつくようにしたい。
相手が糸を警戒して近づいてこないようならその場を離れてファーストクラスから逃げ出す。
その際に、子供や周囲の乗客の反応を見ておきたい。
「痛っ・・・なんだ、あのスタンドに何かされたのか・・・
そういやここは夢の中だったな、ひょっとして稲森の合図か何かか・・・?」
『夢と自覚している夢』でそうする時のように、意識して目を覚ますことはできるだろうか?
- 193 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/09/29(火) 23:01:57
- >>191
「起きない……やはり何かの能力にッ」
貰ったジュースがあるはずだ。
それの一部をネイスミスの着衣に溢す。
冷たさの感覚と服装、体の汚れがネイスミスに伝わるかもしれない。
また、その流れでネイスミスの手なり服の裾なりの一部をつかんでおきたい。
こちらに向かってくる男性が通っている通路はやはり、ネイスミスの座席側だろうか?
男の動向を目で追いつつ、いつでも立ち上がれるように腰を浮かせておく。
- 194 :→:2009/09/30(水) 01:05:06
- >>192
男性が動く様子は無い・・・・・・・・・・・・・・『ネイスミス』は、その場から駆け出そうとした。
『チクリ』
不意に、首筋に微かな痛みが走る。
同時に、周囲の景色が一瞬で変わった。
『ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド』
目を覚ますと、すぐに胸元が濡れている事に気付く・・・・・・・・・・・・・・。
隣の座席を挟み、『稲盛』が服の裾を握っていた。
>>193
『ネイスミス』の胸にジュースを注ぎながら、『稲盛』は服の裾を掴んだ。
次の瞬間、『ネイスミス』の目が開く。
通路の男性は、ピタリと立ち止まると、少しして周囲を見回し、機体前方へと立ち去って行く。
- 195 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/10/01(木) 01:05:26
- >>194
「う・・・稲森か、何かあったのか?」
痛みを感じた首筋を確認する。何か刺さっていたりするんだろうか?
- 196 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/10/03(土) 09:30:56
- >>194
「目覚めたか……よかった。
いや、不審な男が近づいてきて何かヤバイと感じたから起こした。
あっちの通路に下がっていく大男に見覚えはないか?」
男が通路から立ち去らないうちに
こっそりネイスミスに男を見てもらうよう施す。
「太腿刺しても目覚めないからジュースをかけたが悪かったかな。
夢の中……いやどっちが夢か今は疑問にあるんだが、何が見れた?」
- 197 :→:2009/10/03(土) 23:57:44
- >>195-196
首筋の辺りを確かめながら、『ネイスミス』は『稲盛』に促された先に目を向けた。
通路を2人から遠ざかって行く後ろ姿は、どこかで見た覚えがある・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
だが、目覚めると共に薄らぐ『夢の記憶』の様に、思い出せない歯痒さだけが残った。
男性は、2人の視界から姿を消す。
『ネイスミス』の首筋には、特に何も無かった。
夢の中で見た記憶は、現実に戻った瞬間から急速に薄れて行った。
- 198 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/10/04(日) 23:32:12
- >>196>>197
「あるような気はするが・・・なんだ、思い出せない・・・
これまでは夢の内容をしっかり記憶していたのに・・・」
稲森に伝える。
- 199 :稲盛『ランニング・オン・エンプティー』:2009/10/09(金) 18:33:22
- >>198
「夢の世界でのダメージはどうなるんだろうか。
次、向こうの世界にいったら腕なりを傷つけて試してみたいが。」
そう言いつつ、ネイスミスの首筋の辺りを見てみる。
何か傷でも出来ているだろうか?
- 200 :→:2009/10/11(日) 00:04:47
- >>198-199
『ネイスミス』の首筋に、目立った傷跡は見当たらない。
ふと、客室乗務員がワゴンを押しながら、通路を機体前方から近付いて来るのに気付く。
2人の座席側の通路を、それぞれ別の客室乗務員が進んで来る。
ワゴンの上に乗っているのは、飲み物の類の様だった・・・・・・・・・・・・・・・。
- 201 :ネイスミス『ゴールデン・ブルー』:2009/10/12(月) 21:57:38
- >>199
>>200
「よくわからんな・・・とりあえず脳をはっきりさせるか」
乗務員を呼んでコーヒーを頼みたい。
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