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『文学作品を読もう!』

1:2004/10/17(日) 02:03
『ケイト・モナミー』が訪れたのは、街の片隅に建つアパートだった。
外観は、御世辞にもキレイとは言い難く、古びた安アパートという印象を感じた。
 
「よく来たね・・・・・・・・初めまして。」
 
『ケイト』を迎えた老人の外見は、50〜60代。
穏やかな物腰で、その口調や雰囲気に紳士的な『清廉さ』を感じた。
老人は、『ケイト』をアパートの中へ案内すると、奥にあるエレベーターへと
乗り込んで『B2F』のボタンを押す・・・・・・・・・・・。
 
「私の事は、『リート』と呼んでくれたまえ。
君に頼みたい仕事は━━━━━━━━━━━」
 
エレベーターが目的の階に到着し、ドアが静かに開いた。
その向こうには、大きなテーブルに乗った『印刷機』らしい機械が見える。
 
「『本』を作る手伝いをして貰いたい。」

2ケイト・モナミー:2004/10/17(日) 02:14
>>2
「初めまして。リートさん。お願いいたします。」
 
できるだけ上品そうな態度を取る。

3:2004/10/17(日) 02:52
>>2
『リート』と名乗った老紳士は、軽く頷いて機械の方へと歩み寄る。
 
「使い方は、簡単だ・・・・・・・・・すぐに覚えて貰うよ。」
 
そう言った後、『ケイト』の目を一瞬見つめて付け加えた。
 
「それから、この仕事の事は『秘密』だ・・・・・・・家族にも言ってはいけない。
言ってしまったら、報酬は渡せない。
勿論、秘密を守って仕事も良ければ、報酬の方も上乗せすると約束しよう。」

4ケイト・モナミー:2004/10/17(日) 22:32
>>3
「はい、死んだ曾祖父に懸けて『秘密』を守ることを誓います。」
右手を胸にかけ三度叩いて誓います。

5:2004/10/17(日) 23:34
>>4
「よろしい。」
 
『リート』は、そう言うと『ケイト』に作業手順を教え始めた・・・・・・・・・。
思っていたよりも簡単で、用意された紙を数種類の印刷機で数回印刷し直すという
作業の繰り返しだった・・・・・・・・インクの種類や分量も、分かり易く分類されており
間違える可能性は低く感じる。
説明を終えると、『リート』は15センチ程の厚さの紙束を指差して言った。
 
「では、『紙』を用意をしてあるので、早速お願いしよう。
私は、上にいるから・・・・・・・何かあったら、ドアの横にあるボタンを押したまえ。
トイレは、そこの白いドアにある。」
 
『リート』が去ると、作業場には『ケイト』だけが残る。

6ケイト・モナミー:2004/10/17(日) 23:51
>>5
「はい、わかりました。」

作業をはじめる。

「単調ね……でもこれで1万ドルならかなり割高ね…
1万ドルあれば例のレースの参加料払えるし安い車も買えるわ…
ああ…あのレースでカッコイイ人と出会ったりして…
もし優勝なんかしちゃったら
私の生涯がハリウッドで映画化されたり
女優として抜擢されたりしちゃったりしてキャーー!」

独り言を喋りながらも作業を続ける。

ときどき印刷間違いがないか確認する。

7:2004/10/18(月) 00:27
>>6
確認しながら作業を続ける・・・・・・・・今の所、ミスは無いと思われた。
30分程が経過して、作業の流れも大体把握し始める。
1時間が経過した頃には、紙束も半分近く減る・・・・・・・・・。
さらに30分経った頃、『リート』がエレベーターで降りて来た。
 
「順調らしいね。
区切りが付いたら、食べたまえ。」
 
『リート』は、そう言ってトレーに乗せた紅茶とケーキをテーブルの隅に置いた。
そして、印刷を終えた紙を手に取り、何かを確認し始める。

8ケイト・モナミー:2004/10/18(月) 00:37
>>7
「はい、いただきます。」
ケーキを食べる。

「なにか間違いありましたか?」
『リート』の目線を辿り何を確認しているのか見る。

9:2004/10/18(月) 00:46
>>8
「いや、大丈夫。
この調子で続けてくれたまえ・・・・・・・今日は、その束だけでいいだろう。
明日、同じ時間に新しい印刷分を用意しておく。
私は遅れるが、同じ要領で作業してくれればいい。
・・・・・・・・・・食べ終えたら、トレーはそのまま置いてくれて構わないよ。
終わったら、上に来たまえ。」
 
『リート』は、印刷を終えた紙束を整えると、作業場を出て行った。

10ケイト・モナミー:2004/10/18(月) 00:52
>>9
「はい、わかりました。」
(思ったより早く終わったかな。)
(怪しい広告の割りにいい待遇の仕事だったし、何で秘密なんだろう?)
改めて印刷した内容を読む。

11:2004/10/18(月) 01:12
>>10
印刷したのは、恋愛小説の様だった。
1人の男が旅先で出会った女性との恋を、自叙伝風に綴った作りになっている。
印刷分は、まだストーリーの一部に過ぎない事も分かった。

12ケイト・モナミー:2004/10/18(月) 20:37
>>11
「ああ…こんな恋愛してみたい…かな?
 まだ作成中だから秘密なのね。なるほど。」

作業が終わったら上に行く。

13:2004/10/19(火) 00:08
>>12
『ケイト』がエレベーターで上に戻ると、『リート』が待っていた。
 
「終わった様だね・・・・・・・・・では、明日もよろしく頼むよ。
くれぐれも、秘密は漏らさない様に気を付けてくれたまえ。」

14ケイト・モナミー:2004/10/19(火) 00:20
>>13
「はい、もちろん秘密は漏らしませんよ。」
「車に乗った犬や猫みたいに漏らすことは絶対にしません!」
(ちょっと下品な例えだったかな…)

時計を見て急いで家に帰ります。

15:2004/10/19(火) 00:27
>>14
『ケイト』は、帰宅した。
そして、何事も無く翌日の朝を迎える・・・・・・・・・。

16ケイト・モナミー:2004/10/19(火) 00:40
>>15
「さて、今日も朝食作って仕事に行かなきゃ…
 あの小説の続き見れるかな。」
 
家族分の朝食を作って出かける用意をする。

17:2004/10/19(火) 00:55
>>16
朝食を作り、家を出る。
ふと、テレビから流れるニュースが耳に入った。
 
『・・・・・・・・を描いた小説『月の思い出』が、ミリオンセラーを記録しました。
著者のアレン・ウェブナー氏は、ノーベル賞の有力候補としても注目され・・・・・・・』
 
新聞にも、似た様な内容の記事が載っている。

18ケイト・モナミー:2004/10/19(火) 23:20
>>17
「へぇーミリオンセラーかー。『月の思い出』ね。
 あとで買って読んでみようかな。どんな話なんだろ。」
『月の思い出/アレン・ウェブナー』とメモして財布に入れておく。

19:2004/10/19(火) 23:28
>>18
『ケイト』は、メモを財布に入れて家を出た・・・・・・・・・・。
アパートに到着して作業場に向かったが、『リート』はいない。
印刷機の脇には、昨日の倍はある紙束が置いてあった。

20ケイト・モナミー:2004/10/19(火) 23:34
>>19
「あれ?今日はまだ来てないのかな?ま、いいか。
 昨日は練習ってことみたいね…結構重労働かも。気合入れてやらないと。」
作業をはじめる。
疲労がたまらないよう途中途中休みを少し入れる。
休み途中に少しずつ印刷内容を読む。

21:2004/10/19(火) 23:40
>>20
紙に書かれた内容は、昨日の印刷と同じだった。
量が多い分、先のストーリーまで書かれている。
思わず読み耽ってしまう程、『ケイト』は物語に引き込まれ・・・・・・・・・
その度に、作業を思い出して慌てた。
 
数時間後、不意にエレベーターの動く音が聞こえた。
そして、トレーの上にスープとピラフを乗せた『リート』が現れる。
 
「御苦労様。
少し休むといい・・・・・・・これを食べたまえ。」

22ケイト・モナミー:2004/10/19(火) 23:47
>>21
「あ、こんにちは。
 すみません、いただきます。
 これすっごく面白い話ですね。
 あ、面白い話でついつい引きこまれそうになるけど、作業の手は止めてませんよ。」
ありがたくいただく。

23:2004/10/20(水) 00:07
>>22
食事を始めると、『リート』は印刷を終えた分の紙束に目を通す。
 
「面白い・・・・・・か。」
 
スープは、コンソメ風の上品な味だった。
シーフードピラフの味と合い、食事をする手も進む・・・・・・・・・。
『ケイト』が食事を終える頃、『リート』は作業場を後にした。
 
「トレーは、昨日と同じ様に置いておいてくれたまえ。
今日の印刷分が終わったら、帰ってくれて結構・・・・・・・・明日も同じ時間で頼むよ。
恐らく、明日で終わるだろう。」

24ケイト・モナミー:2004/10/20(水) 00:15
>>23
「このピラフとてもおいしいですね。」
 
「ええ、とても面白いですよ。
 あ、秘密のことなら大丈夫です。
 絶対に誰にも漏らしませんから。」

ちゃっちゃと作業を進める。

25:2004/10/20(水) 00:41
>>24
『リート』が出て行ってから、2時間後━━━━━━━━━━
残りの印刷分も無くなり、『ケイト』は作業を終えた。
作業場を後にしたが、『リート』の姿は無い。

26ケイト・モナミー:2004/10/20(水) 00:50
>>25
「ふう、ようやく終わった。
 あれ?リートさんいないのかな?」
アパートの中、リートの姿を探す。

27:2004/10/20(水) 00:53
>>26
アパートの中を徘徊したが、『リート』の姿は見当たらない。
住人らしき人影も無く、人の気配も無かった・・・・・・・・・。

28ケイト・モナミー:2004/10/20(水) 01:06
>>27
「おかしいな。どこに行ってるんだろ?」
(そういえば某探偵小説仕事してる間に家に秘密の抜け穴作られてるって話あったな。)
外に出てアパートの周りを探す。
探していないのならあきらめて帰る。

29:2004/10/20(水) 01:31
>>28
アパート周辺を探したが、やはり『リート』は見つからない。
『ケイト』は、諦めて帰宅する・・・・・・・・・。

30ケイト・モナミー:2004/10/20(水) 20:59
>>29
「うーん、どこに行ってるんだろ?
 秘密の匂いがするなー。」
「秘密は漏らさないけど、知りたいと思うのは別にいいよね。」

帰って寝る。

31:2004/10/20(水) 23:30
>>30
『ケイト』は、帰宅して床に就いた。
翌日・・・・・・・・・いつもと同じ朝が訪れる。

32ケイト・モナミー:2004/10/20(水) 23:57
>>31
大きくあくびを一つ
「今日で仕事も終わりかな。
 お兄ちゃんたちに使われないようにしないと。
 これでアレに出るんだから……今のうちに車見繕っておこうかな。」
 
テレビと新聞を見ながら朝ごはんを作る。

33:2004/10/21(木) 00:24
>>32
特に大きな事件は無く、『スティール・ボール・ラン』に関する専門家達の見解や
『月の思い出』を掘り下げた企画物のコーナーなどが目立っていた。

34ケイト・モナミー:2004/10/21(木) 00:31
>>33
「『スティール・ボール・ラン』…8800ドルで買える車あるかな…
 『月の思い出』も見てみたいし、あとで買ってみるか。」
仕事場までの行きに『中古車情報誌』と『月の思い出』を買っていく。

35:2004/10/21(木) 00:45
>>34
食事を終え、アパートへ向かう・・・・・・・。
その途中の本屋で、2冊の本を購入した。
 
アパートの作業場に『リート』の姿は無く、昨日と同様紙束だけが用意されていた。
その量は、昨日よりも少し多い。

36ケイト・モナミー:2004/10/21(木) 00:52
>>35
「昨日より多いけど今日が最後だと思えば…
 それより『リート』さんどうしてるんだろ?」
ちゃっちゃと作業を進めて昼ごろになったら休憩を入れる。

37:2004/10/21(木) 01:13
>>36
『ケイト』が休憩をする少し前に、エレベーターの動く音が聞こえて来た。
作業場に現れた『リート』は、昨日と同じくトレーに食事を用意している。
メニューは、パスタとスープらしい・・・・・・・・。
 
「御苦労様。
順調な様だね・・・・・・・・君を雇って正解だったらしい。」
 
『リート』は、印刷を終えた紙をペラペラめくって確かめながら言った。

38ケイト・モナミー:2004/10/21(木) 01:19
>>37
「こんにちは、聞いていいのかわかりませんが昨日はどちらへ行かれてたんですか?
 作業終了をお伝えしようと思ったのですが…」
パスタとスープを食べながら質問する。

39:2004/10/21(木) 01:24
>>38
「私も用事があってね。
一度、帰宅していたのさ。」
 
『リート』は、顔色一つ変えずに言った。

40ケイト・モナミー:2004/10/21(木) 01:30
>>39
「あれ?帰宅って…ここに住んでるわけではないんですね。」
リートの顔色を伺う。

41:2004/10/21(木) 01:39
>>40
「ああ。」
 
『リート』は、紙束を確かめながら答える。
表情は変わらない。
 
「ここから30分程の所に、父の遺した屋敷があってね。」

42ケイト・モナミー:2004/10/21(木) 23:27
>>41
「お屋敷ですか…ここには車で通ってらっしゃるんですか?
 スティール・ボール・ランって知ってますよね?
 実は、私この仕事が終わったらそれに出場してみようと思うんですよ。
 もしかしたら、この小説のような素晴らしい恋愛ができるかもしれないですし…」
 
目を輝かせて語ってみる。

43:2004/10/21(木) 23:43
>>42
「なるほど、それでこの仕事に?」
 
『リート』は、紙束から『ケイト』に視線を移した。
 
「では・・・・・・・君の健闘を祈って、報酬は少し多目に出すとしよう。
なかなか困難なレースらしいが、君には良い経験かも知れないな。」
 
そう言った『リート』は、空の器を乗せたトレーに手を伸ばした。
 
「私は、上に戻っている。
何かあったら、ボタンで知らせてくれたまえ。
仕事の終わる頃、又来よう。」

44ケイト・モナミー:2004/10/21(木) 23:50
>>43
「はい、ありがとうございます。
 私もこの小説が出版されたら絶対に買います!」
早めに終わるよう仕事に精を出す。

45:2004/10/22(金) 00:07
>>44
「いや、出版はしないよ。」
 
『リート』は、意味深げな表情を残してエレベーターに乗り込んだ・・・・・・・・。
『ケイト』は、再び孤独な作業を続ける。

46ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 00:18
>>45
「ええ!?こんなに面白いのに?」
(会報かなにかにするのかな…
 紳士っぽいけど微妙に怪しいのが気になるな…)
疲れが出て仕事が単調になる前に作業を少し中断。
これも効率よく仕事するための知恵。

(ふう、とりあえず小休止。
 この小説巷の人気小説よりも面白いと思うんだけど…
 ちょっと読み比べてみよう。)
一息ついて『月の思い出』を読む。

47:2004/10/22(金) 00:43
>>46
作業を中断し、『ケイト』は『月の思い出』を取り出した。
内容は、若者が旅で出会った女性と織り成す一夏の恋愛・・・・・・・・・
『ケイト』は、その内容に奇妙な『一致』を感じる。

48ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 00:52
>>47
「…?どっかで見たような…あれあれ?」
印刷物を読み返す。
(内容をそのまま同じものにして売っても法律では大丈夫なんだっけ…?)

49:2004/10/22(金) 01:16
>>48
印刷物を読み返す・・・・・・・・文章の違いはあったが、設定や内容は酷似していた。

50ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 01:27
>>49
「これは…うーん…何を考えてるんだろう。
 真似て作るにしたってこの時期に同じ内容のもの作ってもそんなに売れないと思うけど…
 出版しないって言ってたし…
 もしかしてこの『月の思い出』の作者の方がパクってて
 それを問いただすためにこの本を届けるとか…?」
(これは気になるなー。こっそり調べて見よう。)
 
『月の思い出』と印刷物のインクと紙質を比べてみる。

51:2004/10/22(金) 01:44
>>50
『月の思い出』のインクに比べて、印刷した紙のインクは微かに薄い気がした。
にわか印刷師の『ケイト』では、その程度を見分けるのが精一杯だった。

52ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 02:11
>>51
「ふーん…同じものにするつもりはないんだ…
 月のほうがパクリでまったく同じものを作者に送って脅すわけではないみたいね。
 一体何なんだろう…?」
(とりあえず…この内容を他のに記録しておこう…)
 
印刷できそうな適当な紙を探す。
余分な紙が無いなら
『中古車情報誌』のできるだけ印刷部分がないページを切り取り印刷する。

53:2004/10/22(金) 02:15
>>52
『ケイト』は、余分にある刷用の紙を使って内容の一部を印刷した。

54ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 02:21
>>53
「これでよし。さて、作業に戻ろう。遅れた分を取り戻さないと。」
印刷した紙を情報誌の間に挟んで作業に戻る。

55:2004/10/22(金) 02:27
>>54
しばらく作業を続け、『ケイト』は全ての紙束を印刷し終えた。
ふと、エレベーターの動く音が聞こえる。
 
「終わった様だね。」
 
『リート』は、紙束を見ながら言った。
そして、ポケットから袋を取り出して『ケイト』に手渡す。
 
「これが報酬だ・・・・・・・・・受け取りたまえ。」

56ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 02:31
>>55
「はい、どうもありがとうございます。
 また何かあったらお願いします。」
報酬を受け取る。

「ところで…差し支えなかったら教えていただけませんか?
 出版するつもりはないって言ってましたけど…
 これどうするつもりなんですか?」
あくまで害意のない表情でたずねる。

57:2004/10/22(金) 02:36
>>56
『リート』は、『ケイト』の質問に一瞬黙り込んだ。
そして、しばらく『ケイト』を見つめてから口を開いた・・・・・・・・。
 
「明後日・・・・・・・今日と同じ時間、ここに来たまえ。」
 
それだけ告げると、『リート』は『ケイト』を帰宅させる。

58ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 02:38
>>57
「差し支えがあるのなら別に秘密でもかまいませんけど…
 わかりました。明後日、ここですね。」
とりあえず帰宅する。

家に帰ったら電話帳で『リート』の家を探す。

59:2004/10/22(金) 02:40
>>58
帰宅した『ケイト』は、電話帳を調べる・・・・・・・・・
 
『リート』という名の人物は、見つけられなかった。
当然、住所も分からない。

60ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 02:43
>>59
(あれ?偽名かな?明日は暇だし調べてみるか。
 あのアパートから30分でいける屋敷がホントにあるかどうか…)
寝る前に『月の思い出』を斜め読みする。

61:2004/10/22(金) 02:49
>>60
『月の思い出』は、やはり印刷した紙束の内容と酷似している。
よく出来た小説だったが、2つの小説の奇妙な合致からか感動は希薄だった。
その夜の内に読破した『ケイト』は、眠りに就く・・・・・・・・・・・。
 
そして、何も変わらない朝を迎えた。

62ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 02:53
>>61
「ふああ、今日は調べてみるんだったな…」
テレビをつけ朝食の支度をする。

63:2004/10/22(金) 02:57
>>62
テレビからは、変わり映えのしない朝のニュースが流れる。
食事を作りながら、『ケイト』の目は徐々に覚めて行った。

64ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 03:02
>>63
「今日も一日平凡な日になりそうね。
 お屋敷探したり車探したりで忙しい一日になりそうだけど。」
ひとりごちながら朝食を食べ、ニュースにみみを傾ける。

65:2004/10/22(金) 21:57
>>64
『・・・・・・・・・・大統領は、次の様に述べて国民の理解を・・・・・・・・・』
 
取り止めも無い政治の話題が、ブラウン管から流れて来る。
『ケイト』が手を止めて見入る様なニュースは無く、淡々と朝食を食べ終えた。

66ケイト・モナミー:2004/10/22(金) 22:46
>>65
「はぁ…平凡ねぇ……それはともかく探さなきゃ。」
情報誌をバッグに詰めてアパートに向かう。

67:2004/10/23(土) 15:02
>>66
アパートに到着したが、『リート』の姿は無かった・・・・・・・・・・。

68ケイト・モナミー:2004/10/23(土) 23:09
>>67
「今日はいないか。お屋敷の方にいるのかしら?
 ここから30分でいけるお屋敷…かなり絞り込めそうね。」
通りの住人にこの近くに屋敷がないか訪ねる。

69:2004/10/24(日) 00:42
>>68
住人らしき人々に尋ねて回ったが、誰からも確かな答えを得る事は出来ない。

70ケイト・モナミー:2004/10/24(日) 01:15
>>69
「うーん…みんなお屋敷なんて興味ないのかしら。
 地図見て自分で探してみるか。」
本屋に立ち寄って近辺の地図を探して買う。

71:2004/10/24(日) 01:24
>>70
地図を購入して調べると、想像する様な『屋敷』らしきものは幾つか見つかった。
片道の時間を考えても、特定するのは難しい・・・・・・・・・
郊外に近い為、金持ちの住む様な屋敷が多いという気もした。

72ケイト・モナミー:2004/10/24(日) 01:33
>>71
「これは…さすがに一軒一軒探すのは無理があるわね…
 素直に待っている方がいいのかな。」
「そういえば…『月の思い出』の方を当ってみる手もあるわね。
 もしかしたら、作者と何かつながりがあるのかも。」

『月の思い出』とその関連作品の著者欄、作品の人物紹介を調べてみる。
『リート』、またはこの街に関連した事柄が書いてないか、
 あるいは、リートの風貌、様子に似ている人物が作品にないか探す。

73:2004/10/24(日) 23:32
>>72
『アレン・ウェブナー』
1852年アメリカ生まれ、『砂漠に咲いた花』でデビュー。
代表作に、『太陽の沈むまで』『雪景色』など。
 
『月の思い出』は、著者が10年振りに書き上げた作品らしい。
『リート』らしき人物は登場せず、舞台も海岸沿いの小さな町のみだった。

74ケイト・モナミー:2004/10/24(日) 23:48
>>73
「あら?違ったのかな。
 うーん……って1852生まれ!?
 誤植…?それとも最近評価された過去の人かな?」
とりあえずメモする。
(うーん…明日まで待ってみようか…
 それとももう一度アパートに行ってみるか……
 ここで探しててもしょうがないかな。うん、行ってみよう。)
アパートにもう一度行く。

75:2004/10/25(月) 00:14
>>74
アパートに戻ったが、『リート』の姿は無い。
気が付くと、時刻は正午近くになっていた・・・・・・・・・。

76ケイト・モナミー:2004/10/25(月) 00:26
>>75
「もうお昼か…明日になれば教えてくれるって言ったし…
 車探しに専念しよう。」
アパートの近くの食堂でランチを取る。

77:2004/10/25(月) 00:33
>>76
アパートから最も近いレストランでも、歩いて10分以上はあった。
辿り着いたのは、小さなファーストフード店・・・・・・・・
『ケイト』は、ハンバーガーとサラダで空腹を満たした。

78ケイト・モナミー:2004/10/25(月) 00:46
>>77
「はぁ…歩き通しで疲れた……結局成果は何もなしか…
 明日わかるし車探した方がいいか…」
中古車情報誌を頼りに今日中に買える8000ドル以内の車を探す。

79:2004/10/25(月) 00:57
>>78
購入可能な車は、幾つか見つける事が出来た・・・・・・・。

80ケイト・モナミー:2004/10/25(月) 23:22
>>79
「うーん…やっぱり経済的には日本車がよさそうね…
 これなんか名前もいいし…定員二人だから家族で乗れないけど…
 他の車は賞金で買えばいいわよね!」

 フェアレディ−Z 300ZXがあれば買う。

81:2004/10/25(月) 23:51
>>80
見つかった車は、『ケイト』の予算で買える値段では無かった。

82ケイト・モナミー:2004/10/26(火) 00:11
>>81
「う…やっぱり無理があるか……それに、
 よく考えたらスポーツカー買っても乗りこなせなきゃいみないわね…
 叔父さんにでも借りて練習しなきゃ……」
親戚、知り合いに電話をかけて明日、車を借りられるかたずねる。

83:2004/10/27(水) 00:05
>>82
友人の1人が、『ケイト』の頼みを快く承諾してくれた。
車は、軽ワゴン車・・・・・・・・・・一日だけという約束なら、貸しても良いと言う。
又、『ケイト』の叔父も愛車の4WD車を貸してくれると言ってくれた。

84ケイト・モナミー:2004/10/27(水) 00:17
>>83
「やった!軽ワゴンと4WDどっちにしようかな…
 目立つし荒地に強い分4WDがいいかな。」
 
友人には車の都合がついたと連絡し
叔父に4WDを借りる。

85:2004/10/27(水) 00:19
>>84
翌日、『ケイト』の自宅まで叔父が車を届けてくれる事になった。
気が付くと、時計は14時を回っている。

86ケイト・モナミー:2004/10/27(水) 00:26
>>85
「ああ、もう14時。どうしよう。
 車探しは運転なれてからにするとして…
 もう一度だけアパート行ってみよう。戻ってるかもしれないし。」
もう一度アパートに行ってみる。

叔父には『リート』のアパートに届けてもらうように頼む。

87:2004/10/27(水) 01:03
>>86
叔父と連絡した後、再びアパートへ向かった。
アパートに、『リート』はいない・・・・・・・・・。

88ケイト・モナミー:2004/10/27(水) 01:13
>>87
「まだいないわね…ちょっと仕事場見てみようかな。」
作業場にいく。

89:2004/10/27(水) 01:39
>>88
作業場に行くと、微かに香水の香りが漂っていた。
 
『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』
 
ふと、印刷機の横に見知らぬ老人が立っている。
紺色のスーツに白いネクタイをした紳士で、スーツに合わせた帽子を被っていた。
老人は、細い目で『ケイト』を見つめている・・・・・・・・・。

90ケイト・モナミー:2004/10/27(水) 01:45
>>89
「えーと、どちらさまで?
 『リート』氏のお知り合いの方でしょうか?」
エレベーターの前に後ずさる。

91:2004/10/27(水) 01:53
>>90
「君は・・・・・・・?」
 
老人が尋ねた。
 
「『リート』を知っているのかね?」

92ケイト・モナミー:2004/10/27(水) 01:59
>>91
「ええ…まあ。
 あなたは…?失礼ですがリート氏とはどういったご関係のかたで…?
 ここはリート氏の事務所ですけど…」
(仕事は秘密…誓った以上は言えないわね。
 そうは見えないけど万が一強盗だとしたら…)
すぐに身を隠せるように構える。

93:2004/10/27(水) 02:03
>>92
「彼の友人だよ。」
 
老人は、印刷機を一撫でして『ケイト』の方に歩いて来る。
 
「君は?」

94ケイト・モナミー:2004/10/27(水) 02:10
>>93
「私も友人…というか依然のバイト先で出会っただけなんですけど。
 相談に乗ってもらってて。私、車に詳しくないのでどれがいよさそうか選んでもらおうかと」

(この人もしかして…印刷関係?月の思い出と関係あるかな?)

中古車雑誌を取り出すついでに『月の思い出』も一緒に取り出す。

95:2004/10/27(水) 23:17
>>94
老人は、『ケイト』の取り出した雑誌と本を見て目を細めた。
 
「彼が、そんなに車好きとは知らなかったな。」
 
そう言いながら、作業場を見渡す。
 
「何か隠していないかね?
君が『ここ』を知っているのは、何故だ?」

96ケイト・モナミー:2004/10/27(水) 23:32
>>95
「ええと…ここを知ってるのは…私の友達がポエムを書いててチャリティーで出版したがってるんです。
 それでそのことを話したら、アパートに印刷機を持ってるから印刷してあげようか?って。」

「あ、紹介が遅れましたね。私はK.T.モナミーって言います。あなたは?リート氏とはどういったご関係で?」

97:2004/10/27(水) 23:48
>>96
「『ミス・モナミー』・・・・・・・・・この印刷所は、『そういう場所』じゃあないんだよ。
彼は、他にも『普通の印刷所』を持っている。」
 
老人は、『ケイト』を見つめながら言った。
 
「『嘘』は、やめたまえ。
それとも、『リート』が『口止め』したのかね?」

98ケイト・モナミー:2004/10/27(水) 23:51
>>97
「・・・・・・・
 まずあなたがどういう人なのか知らないと。」

99:2004/10/28(木) 00:00
>>98
「ここは、君の家かね?
質問する『権利』は、私にあるんだよ・・・・・・・『ミス・モナミー』。」
 
老人は、懐から短い円筒形の缶を取り出した。

100ケイト・モナミー:2004/10/28(木) 00:06
>>99
「ということはここはあなたの家ですか?
 関係がわからないのに答えるわけにはいきませんよ。
 それに、今言った『ここはそういう場所じゃない』ってどういうことですか?」
(銃…じゃなさそうだけど…)
エレベーターの中に後ずさりする。

101:2004/10/28(木) 00:17
>>100
「では、ここが君の家とでも?
勝手に入って、相手の素性を確認しようなんて虫が良いとは思わないかね?
もう一度だけ聞こう・・・・・・・・・君は、『何故ここを知っている』?」
 
老人は、缶のフタを開く。
中には、白っぽい粉と様々な色の塊がチラリと見えた。

102ケイト・モナミー:2004/10/28(木) 00:24
>>101
「私が話す必要あるんですか?
 何も知らないんだから言えないです。とにかく!
 言えないったら言えないの!」
エレベーターのボタンを押して上の階に行く。

103:2004/10/28(木) 00:35
>>102
『ケイト』は、エレベーターに乗り込んで作業場を後にした。
外に出たが、やはり『リート』はいない。

104ケイト・モナミー:2004/10/28(木) 00:48
>>103
「あれ?追ってこない?さっきの缶はいったいなんだったんだろう?」
(どっちがイイ人なのか気になるわね。あの様子じゃあの人の方が悪人っぽいけど。
 こういう場合は確かめてないと気がすまないわ。)

エレベーターのドアにバッグをはさんで扉が閉まらないようにする。
(扉が閉まらなければエレベーターは動かないはず…あとは)
アパートの管理人室に行き分電盤を探す。

105:2004/10/28(木) 01:06
>>104
管理人室らしき部屋は、見当たらない・・・・・・・・。
どの部屋も使われなくなって久しい様子で、ドアにはドアプレートすら無かった。

106ケイト・モナミー:2004/10/28(木) 01:18
>>105
「あらら、三日も来てるのに知らなかったのね。
 いろいろ部屋を周ってみればよかった…こうなったら仕方ないわね。
 持ってるものだけで対処するしかないわ。」
カバンを回収してエレベーターを作動させる。

中古雑誌を数ページ破いて折る。
(アルバイト先のスシバーでニッポンの板前さんに教えてもらった『ORIGAMI』で…)

あがって来るようなら待つ。
あがって来ないなら降りていく。

107:2004/10/28(木) 01:28
>>106
待つ事、数分・・・・・・・・突然、エレベーターが動き出した。
昇って来たエレベーターの中には、先の老人が乗っている。

108ケイト・モナミー:2004/10/28(木) 01:31
>>107
「ちょっと、怪しい動きはしないでよ!さもないと…」
カバンに手を入れて何かを突きつけるように見せる。

109:2004/10/28(木) 01:42
>>108
「何のつもりだね?」
 
老人は、そう言ってエレベーターを降りると、『ケイト』に向かって歩き出す。

110ケイト・モナミー:2004/10/28(木) 01:47
>>109
「えーと、これはあなたが近づいてきたらうちますっていう合図です。
 それより、あなたは何なんですか!警察呼びますよ?さっき何かしようとしてましたよね!」

111:2004/10/28(木) 01:57
>>110
「私に何が出来る?
こんな老人に・・・・・・・警察を呼ぶなら、私は構わんよ。」
 
『コリ・・・・』
 
老人が、口の中で何かを噛んだ。

112ケイト・モナミー:2004/10/28(木) 02:05
>>111
「なに…?こんなときになに食べてるの…?」
出入り口まで走る。

113:2004/10/28(木) 22:22
>>112
『ケイト』は、出入り口まで走った・・・・・・・・・・・老人が追って来る気配は無い。

114ケイト・モナミー:2004/10/29(金) 22:50
>>113
(あれ?追いかけてこない?
 ……さっきのアレは何食べてたんだろう…?)
物陰に隠れて折り紙の鉄砲を鳴らす。

パァ−ン

「今のは威嚇だからね!
 もし私に何かしたら次は近くでもっと大きい爆竹破裂させるわよ!
 心臓止まっても知らないわよ!」

115:2004/10/29(金) 22:58
>>114
ふと、1台のロールスロイスがアパートの前に停まっているのに気付いた。
折り紙を鳴らすと、運転席からスーツ姿の若い白人男性が現れる。
キョロキョロと周囲を見回した男は、『ケイト』と目を合わせた。
 
老人が、アパートから出て来る・・・・・・・・・。

116ケイト・モナミー:2004/10/29(金) 23:15
>>115
(あの人の運転手?でも来るときには無かったはず…だとするとさっきの老人とは別件?)
(とりあえず…逃げるにしても話すにしても、無害を装っておいた方がよさそうね。)
 
「あ…えーと。このアパートの住人に用があるんですか?」
 
にっこり笑って通りすぎる振りをする。

117:2004/10/29(金) 23:26
>>116
「いいえ、私は・・・・・・・」
 
男の視線は、『ケイト』から老人へと移った。
 
「『ミスター・フリント』。
お迎えに来ました・・・・・・・・さっき、何か音が聞こえましたが?」
 
男は、そう言って老人に歩み寄る。

118ケイト・モナミー:2004/10/29(金) 23:41
>>117
(うげっ…迎えの人だったか…
 そういえば行き帰りにくれば駐車する必要ないわね…
 でも逆にチャンスかも…運転手がいれば手荒な真似もできないだろうし…聞き出すチャンス)
 
「ミスター・フリント。少しお時間をいただけませんか?」

119:2004/10/30(土) 00:02
>>118
運転手らしき男は、『ケイト』を疑わしげに見た。
 
「私は、君に用は無いよ・・・・・・・・話す事も無いだろう。」
 
『フリント』と呼ばれた老人は、そう言ってロールスロイスに歩いて行く。
その後ろから、男が付いて行った。

120ケイト・モナミー:2004/10/30(土) 00:29
>>119
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!
 あなたの立場がわからない以上話すわけにも行かないじゃない!
 あなたは氏に危害を加えるつもり?それとも危害を加えられるの?
 状況しだいでは相談に乗るわよ。」
 
一呼吸置いて

「まあ、言わないのならいいけど。私はもう少ししたら何もかもわかるから。
 でも、あなたは私が知ってからじゃ遅いんじゃないかしら?
 もし、話を聞きたいのなら…4時にココで待ってるわ。」
(これで話に乗ってこないなら…追跡するっきゃないわね。)

121:2004/10/30(土) 00:58
>>120
老人は、立ち止まって『ケイト』に向き直った。
そして、スーツの男を先に車へ乗せる・・・・・・・・・。
 
「何故、今話せないのかね?」
 
目を細めながら、老人が尋ねた。

122ケイト・モナミー:2004/10/30(土) 01:15
>>121
「ん?今話すのならそれはそれでもいいけど?
 そっちの人に聞かれたらまずいんじゃないの?」
(こっちのペースに巻き込めたかな?)

123:2004/10/30(土) 01:21
>>122
「構わんよ。」
 
老人は、『ケイト』を見つめたまま答えた。

124ケイト・モナミー:2004/10/30(土) 01:54
>>123
「そう…でもよく考えたら私が言って得になることは何も無いのよね。
 私がベラベラ喋ったら今まで秘密主義者として培ってきた信用が無くなって
 次の雇用に響くかもしれないし。
 あなたに話す価値はあるかしら?」
(さて、どうしようどうしよう。いざとなったらあの紙見せればいいけど。)

125:2004/10/30(土) 23:21
>>124
「つまり、君は『口止め』されているのかね?
『リーク』に雇われて・・・・・・・・・・。」
 
老人は、口元を歪めて言った。

126ケイト・モナミー:2004/10/30(土) 23:48
>>125
「さあ?それは各自で判断していただきたいですね。」
(うーん…この紙を見せた場合は情報漏えいになるのかな…
 相手が納得するような偽情報を出しながら相手に情報を出させないと…)

127:2004/10/31(日) 00:02
>>126
「なるほど。」
 
老人は、その場を後にしてロールスロイスのドアをノックした。
後部座席のドアが開く・・・・・・・・。
 
「君が何者なのかは、大体分かった。
どうやら、ただ雇われただけらしいな・・・・・・『リート』には、又会うのかね?」
 
老人は、車に乗り込みながら『ケイト』を見る。
 
「彼に会ったら、『例の件は助かった』と伝えておいてくれ。
それと・・・・・・・・・バカな真似はするな、と。」
 
その言葉を残し、ドアは閉まった。

128ケイト・モナミー:2004/10/31(日) 00:09
>>127
「え?それだけでわかったの?」
(しまった……これじゃあ何が何なのかわからないじゃない!)
 
「ちょっと!説明してよ!何がバカな真似なのよ!」
車に追いすがる。

129:2004/10/31(日) 01:19
>>128
走り出した車の窓が開き、老人の顔が覗いた。
 
「例の本の作者の事だ・・・・・・・・・。」
 
ロールスロイスは、走り去る━━━━━━━━━━━

130ケイト・モナミー:2004/10/31(日) 01:23
>>129
(例の本って…やっぱり『月の思い出』かしら…?
 あっ、アパートに何か残ってないかな?)

アパートに戻って印刷機の部屋で何か変わったところがないか探す。

131:2004/10/31(日) 23:25
>>130
作業場に戻った『ケイト』は、室内を物色したが━━━━━━━━━━━
めぼしいものは、何も見つからなかった。

132ケイト・モナミー:2004/10/31(日) 23:35
>>131
「はぁ…明日にならないと何もわからなくなっちゃったわね。」
帰宅。ゴーホーム。

133:2004/11/01(月) 00:00
>>132
『ケイト』は、まだ陽の落ちない内に帰宅した・・・・・・・・・・
 
そして、翌日。

134ケイト・モナミー:2004/11/01(月) 00:12
>>133
「うわっ起きなきゃ!」
目覚める。

寝起きでスッキリした頭で昨日のことを整理する。
(結局わかったことといえば…
 ミスター・フリントという金持ちの老人と知り合いである。
 リート氏は『バカなこと』をしている。
 はったりかもしれないけど…『バカなこと』は第三者(運転手)に聞かれてもかまわない内容である。)
 
(結局、フリント氏は何をしていたんだろう?聞き出せなかったのは痛いわ…)

朝食を作りながらニュースを聞く。

135:2004/11/01(月) 00:53
>>134
目新しいニュースは、特に無かった。
犯罪や政治家の汚職・・・・・・・・・芸能人の恋愛や私生活。
『ケイト』は、いつも通りに朝食を作って食べた。

136ケイト・モナミー:2004/11/01(月) 01:02
>>135
「はぁ…今日もいつもどおりの毎日ね…
 事件の真相が解明して新世界への幕が開くなんてことはないかしら…」

(役に立つかわからないけど…)
『月の思い出』の1ページを破り代わりに印刷紙を挟み、代わりに中古車雑誌に破ったページを挟み込む。
鞄に1万ドルと『月の思い出』と中古車雑誌を詰め込む。

137:2004/11/01(月) 01:22
>>136
仕度をしていると、『リート』の指定した時間が近付いている事に気付いた。

138ケイト・モナミー:2004/11/01(月) 01:26
>>137
「やばいやばい!急がないと!」
急いで叔父さんの4WDに乗りこむ。

139:2004/11/01(月) 23:28
>>138
4WDは、どこにも見当たらない。
(叔父は、『リート』のアパート前に運んでいる・・・・・・・)

140ケイト・モナミー:2004/11/01(月) 23:46
>>139
「ああそうだった。うっかりしてたわ。」
急いでアパートに。

141:2004/11/02(火) 00:04
>>140
アパートに着くと、叔父の姿が見えた。
その傍らには、4WDも確認出来る。
 
「やあ、おはよう。」
 
叔父は、軽く手を上げて『ケイト』に呼び掛けて来た。

142ケイト・モナミー:2004/11/02(火) 00:07
>>141
「あ、叔父さん。今日はすみません。借りた上にこんなところまで運んでもらって。」
軽く挨拶。

「そういえば叔父さんは『月の思い出』って見ました?
 あの作品どこかで見た覚えあったりしません?」

143:2004/11/02(火) 00:37
>>142
叔父は、ポケットから鍵を取り出しながら答える。
 
「ああ、あの本ね・・・・・・・よく本屋で見掛けるよ。
うちじゃあ、俺以外全員読んで泣いてたなぁ。」

144ケイト・モナミー:2004/11/02(火) 00:47
>>143
「あの作品にまつわる黒い噂とか知らないですか?
 例えば作者と知り合いが争ったとか。」
(うーーーん…これしか思い浮かばないな…普通に版権争いだとは思えないけど…)

145:2004/11/02(火) 01:02
>>144
「俺に聞かれても知らないな。
そういうのは、ワイドショーなんかでやってるんじゃあないか?
これだけ売れてるんだ、何かあったら話題になってるはずだろ。」
 
叔父は、そう言いながら『ケイト』に鍵を手渡す。
 
「大事に使えよ?
お前の家に置いといてくれれば、後で取りに行くから。」

146ケイト・モナミー:2004/11/02(火) 01:07
>>145
「そう…そうですね。
 話題になってない異常は問題はないっぽいですね。」
(コトがコトだけにもしスキャンダルがあったらゴシップ誌以外にも取り上げられるはずよね。)

「ありがとうございまーす。じゃあまた後で。」
鍵を受け取る。

147:2004/11/02(火) 01:28
>>146
叔父は、小さく手を上げて別に用意していたらしいワゴン車に乗り込んだ。
ワゴン車が走り去り、その姿が見えなくなった頃・・・・・・・・・・・
 
「『ケイト・モナミー様』ですか?」
 
不意に、背後から声を掛けられた。
振り向くと、見知らぬ中年の女性が1人立っている・・・・・・・・・。
眼鏡を掛けたインテリ風の白人女性で、薄紅色のスーツを着ていた。

148ケイト・モナミー:2004/11/02(火) 01:38
>>147
「はい?そうですけど。
 えーと…どなたでしょう?」
(この手の人で今私に声かけてくるととしたら今回の仕事関連ぐらいしか…)
(うーん…この人はリートさん関係かな。それともフリント氏の秘書かな。)

149:2004/11/03(水) 00:41
>>148
「『ミスター・リート』は、所用の為に来られなくなりました。
貴方が宜しければ、屋敷の方へ直接御招きする様に・・・・・・・・・・との事です。
いかが致しましょう?」
 
女性は、事務的な口調で言った。
ふと、その後ろにはベンツらしき車が1台停まっている。

150ケイト・モナミー:2004/11/03(水) 00:45
>>149
「うーん…車で来たので。この車に乗ってついていきます。」
4WDを指差す。

151:2004/11/03(水) 00:50
>>150
「分かりました。
では、御案内します・・・・・・・・付いて来て下さい。」
 
女性は、『ケイト』の(叔父の)車を一瞥すると、ベンツの後部座席に乗り込んだ。

152ケイト・モナミー:2004/11/03(水) 00:54
>>151
「馬鹿にしたわね。4WDだって凄いだから!」
4WDに乗り込む。

153:2004/11/03(水) 01:09
>>152
『ケイト』が乗り込むと、ベンツは静かに走り出した。
その後ろに続いて走る事、数十分・・・・・・・・・・ベンツは、郊外の静かな森に囲まれた
一軒の屋敷に到着した。
森の中を10メートル程の舗装道路が延び、大きな門まで続いている。
不意に、門が自動的に開き、ベンツは敷地内へと走って行った・・・・・・・・・・。

154ケイト・モナミー:2004/11/03(水) 01:20
>>153
「うわ…こんなところにあったの…見つけられないはずだわ。」
(それにしてもまずいわね。こんな森の中だと何かあったときにどうしようもできないわ…)
ベンツの後をついていく。

155:2004/11/03(水) 01:25
>>154
敷地内には、広い庭園や噴水が確認出来た。
2台は、庭園を抜けて屋敷の前に停車する。
女性はベンツを降り、『ケイト』の車に近付いて来る。

156ケイト・モナミー:2004/11/03(水) 01:35
>>155
「あ、どうも。で、どこにいるんですか?」
車から降りる。

157:2004/11/03(水) 01:44
>>156
「こちらです、付いて来て下さい。」
 
女性は、そう言うと屋敷正面の豪華な両開きの扉へと歩いて行った。
そして、片側の扉を押して開く・・・・・・・・・。
 
『ドドドドドドドドドドドドド』
 
扉の奥は、赤い絨毯を敷き詰めた吹き抜けの広間になっている。
左右の壁は大理石らしく、その両端に扉が1つずつ確認出来た。
さらに、2階に続く階段が広間の中央にあり、階段を上った所には風景画らしき
巨大な絵画が飾られている。
・・・・・・・・・・・女性は、階段を上って行った。

158ケイト・モナミー:2004/11/03(水) 01:52
>>157
「こんな大きな屋敷だったのか…」
(こんな大きい屋敷なのにアパートで印刷するってことは、
 この人たちにも見せられないってことよね。だったら…)
女性についていく。

「あ、痛ッ」
派手に転んだ振りをして鞄の中の物を撒き散らす。

159:2004/11/03(水) 01:54
>>158
「大丈夫ですか?」
 
階段の上から、女性が言った。

160ケイト・モナミー:2004/11/03(水) 02:06
>>159
「はい、大丈夫です。あの風景画に見とれちゃって。」
鞄の戻しながら返答する。
 
「それより、あの絵って何て作品なんですか?」
女性が風景画を振り返って見ている隙に
絨毯の隙間に中古車情報誌から取り出した『月の思い出』の1ページを入れる。

161:2004/11/03(水) 02:11
>>160
「この絵は、モネの初期の作品です。」
 
女性が絵画を見上げた隙に、『ケイト』は本のページを絨毯に隠した。
散らばった持ち物が鞄に戻されたのを見計らい、女性は再び歩き始める。

162ケイト・モナミー:2004/11/03(水) 02:16
>>161
「へぇ〜じゃあレプリカも売ってそうだな。私こういう絵が好きなんですよ。」
急いで女性の後ろについていく。

「ところで、あなたはリート氏の秘書の方ですよね?
 他にはメイドとか執事の方はいらっしゃらないんですか?」

163:2004/11/03(水) 02:29
>>162
階段を上ると、女性は左に曲がった。
階段は、2階の壁沿いに延びており、女性は左壁の真ん中辺りまで歩いて行く。
そして、そこにある扉の前で『ケイト』の方を見る・・・・・・・・。
 
「どうぞ、こちらです。」

164ケイト・モナミー:2004/11/03(水) 13:12
>>163
「はい。」
扉をノックする。

165:2004/11/04(木) 00:24
>>164
『ケイト』が扉の前まで行くと、女性が扉を開いた。
その向こうには、ペルシャ風絨毯の敷かれた通路が延びている。
通路は、5メートル程先で左に折れていた。
女性は、『ケイト』の前を歩いて行く・・・・・・・・・。
 
通路を曲がると、すぐ左手に両開きの扉がある。
鉄製で、装飾の施された重厚な扉だった。
女性は、その前を通り過ぎて、5メートル程先の突き当たりまで歩いて行く。
突き当たり右の壁には、小さな扉が1つあった・・・・・・・・・。

166ケイト・モナミー:2004/11/04(木) 00:36
>>165
「まだ先にあるの…?
 広いお屋敷ですよね。
 リート氏は歩くだけでも大変そう…」
(いったいどこまで…)
迷わずついていく。

167:2004/11/04(木) 01:07
>>166
「ここで、『ミスター・リート』がお待ちです。」
 
女性は、『ケイト』の方を見て言った。
そして、扉を軽くノックする・・・・・・・・・・。
 
「━━━━━━━━━入りたまえ。」
 
聞き覚えのある声が、扉の向こうから聞こえる。
女性は、扉を開いて言った。
 
「『ケイト・モナミー』を、お連れしました。」

168ケイト・モナミー:2004/11/04(木) 01:34
>>167
「こんにちは…リート氏…」
部屋に入る。

169:2004/11/04(木) 01:48
>>168
扉の向こうは、6〜7畳程の部屋だった。
片隅に天蓋付きのベッドがあり、その上に横になった『リート』の姿がある。
 
「約束しておいて、すまないね。
入りたまえ・・・・・・・・・。」
 
『リート』は、ベッドの上で上半身を起こしながら言った。

170ケイト・モナミー:2004/11/04(木) 01:56
>>169
「お身体は大丈夫なんですか?」
『リート』のそばによる。

171:2004/11/04(木) 02:18
>>170
「あまり良くは無い。」
 
『リート』は、そう言いながら小さく手を上げた。
扉の前に立っていた女性は、一礼して扉を閉める・・・・・・・・・。
室内には、『ケイト』と『リート』の2人だけが残された。
 
「昨日も、あそこへ行ったらしいね・・・・・・・・私の友人が、君と出会ったらしいが。」
 
『リート』が言った。

172ケイト・モナミー:2004/11/04(木) 22:02
>>171
「友人かどうかはわかりませんが…
 フリント氏が、『例の件は助かった』と伝えておいてくれ と。」

173:2004/11/05(金) 01:04
>>172
「そうか・・・・・・・・・。」
 
『リート』は、静かに目を閉じて言った。
そして、再び目を開けると、『ケイト』を見つめて話し始める。
 
「あの本を━━━━━━━━━━━
『月の思い出』を読んだ時は、驚いたよ。
アレは、昔・・・・・・・・私が、子供の頃に読んだ小説そっくりだった。」

174ケイト・モナミー:2004/11/05(金) 01:16
>>173
「盗作…ですか?
 それとも…著者が二度出版したとか…」

175:2004/11/06(土) 23:57
>>174
「それは、分からない・・・・・・・。」
 
『リート』は、ベッドの上を見つめながら言った。
 
「ただ━━━━━━━━━━
私は、子供の頃に読んだ小説の事を思い出した。
そして、探した・・・・・・・・・だが、すでに『絶版』していたよ。
戦時中に焼失したらしく、手を尽くしたが残った本も一冊だけだった。
だから、私自身の手で『再版』する事にしたのさ。
出来るだけ、当時の状態でね・・・・・・・・・。
勿論、それは私個人の楽しみとして、だ。
君に『口止め』したのは、公になった場合に色々と厄介だからだよ。」

176ケイト・モナミー:2004/11/07(日) 00:24
>>175
「でもそれにしては印刷所も大掛かりすぎませんか?
 わざわざ私を雇わなくても秘書の方にでも頼めばいいことでは?」

177:2004/11/07(日) 00:41
>>176
『リート』は、微かな笑みを浮かべた。
 
「あの印刷所は、以前から私と友人・・・・・・・そう、君の出会った『フリント』と2人で
使っていたものでね。
この仕事の為に用意した訳では無い。
それに、秘書には秘書の仕事があるからね・・・・・・・・・・。」
 
そう言うと、『リート』は枕元に手を伸ばした。

178ケイト・モナミー:2004/11/07(日) 00:53
>>177
「あの…フリント氏は『馬鹿なことをするな』って言ってましたけど…
 この印刷物を『月の思い出』の作者の反対者に送って盗作疑惑を投げかけたりするのかと…思いました…」

「暑いですね…すみません…窓を開けてもいいですか?」
窓を開ける。

179:2004/11/07(日) 01:40
>>178
「ハハ・・・・・・『まさか』だな。」
 
ふと、『リート』が枕の下から何かを取り出した。
『ケイト』に向けられた『それ』は、拳銃の様だった。
 
「窓は、開けないでくれたまえ・・・・・・・・風に当たると、辛いからね。」

180ケイト・モナミー:2004/11/07(日) 01:47
>>179
「…なんのつもりですか…?
 言っておきますが…まだ今回のことは誰にも言ってません。
 でも私に何か起こったら、今回のことが人に知られることになるように一つ細工をしましたよ。」

181:2004/11/07(日) 02:11
>>180
「それは、興味深い話だな。」
 
『リート』は、拳銃の安全装置を外した。
 
「この事は、君と私の胸に止めておいてくれたまえ・・・・・・・・・。
秘密を守ってくれて、ありがとう。」
 
『リート』は、少し微笑んだ。
そして、銃口を自身の『こめかみ』に当てる━━━━━━━━━
 
『プシュッ』
 
小さく乾いた音と共に、『ケイト』の眼前で血飛沫が飛び散った。

182ケイト・モナミー:2004/11/07(日) 02:14
>>181
「え!?ちょっと!!」
(え?え?え?え??)
 
「誰かーーーーーーーーー!!!」

183:2004/11/07(日) 02:27
>>182
1分程で、『ケイト』を案内した秘書の女性が駆けつけて来た。
『リート』は、即死━━━━━━━━━
十数分後には、警官や救急隊が屋敷に集まっていた。
 
『ケイト』は、幾つか質問されただけで、それ以上追求される事は無かった。
目まぐるしく動く状況の中、気が付くと『リート』の遺体は運び出されている。
『ケイト』の身柄は、警官が自宅近くまで送ってくれた。

184ケイト・モナミー:2004/11/07(日) 02:33
>>183
(リート氏の遺言どおり秘密は守ります…)
警察にも何も言わずに帰宅…
 
 
(あ、4WD……秘書の方が届けてくれるかな。
 そのときにフリント氏に連絡してもらおう。)

185エピローグ:2004/11/07(日) 03:04
翌朝、叔父の車が『ケイト』の自宅に届けられた。
『リート』は、すでに遺書を残していたらしく、それに従って『ケイト』には
1台の車が贈られた・・・・・・・・・・。
 
『フェラーリ F328』

186:2004/11/07(日) 03:06
『文学作品を読もう!』
 
参加者(生存者)
『ケイト・モナミー』 評価:B
 
 
                  →Fin


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