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リオ編
1
:
リオ
:2020/10/13(火) 23:03:37 ID:cMnQt2Lo0
ガーネットをローパー君に任せて、森の更に奥へと逃げるリオ。
サロンから離れ、被害が少なくなるように、必死だった。
時同じくして、館の近くに4人の刺客が現れたことなんてつゆ知らずに。
ダイヤモンドのノーフェク、トパーズのショハム、ルビーのレシェム&サファイアのアヒラマーが送還されていた。
ショハムはマスターを狙い、ノーフェクは守備に徹するらしい。
レシェム「じゃあ、僕達は…。邪魔者を狩ってくるね〜」
そう言ってレシェムとアヒラマーは空へと飛んでいった。
(なんで…、こんな一気に!)
リオは混乱していた。まさか奴らが一気に仕掛けてくるとは思わなかったのだ。
(とにかく…、今は逃げることを考えよう…!)
「みーつけた♪」
(後ろあたりから声がする。聞き慣れない声。後ろを振り返っても誰もいなかった)
「上よ。」
ハッ!と顔を上げる。そこには、レシェムとアヒラマーが宙に浮いてリオを見下していた
「あーあ。もうちょっと鬼ごっこ楽しめると思ったのになー?…でも、狩れるのが早くなったから…ヨシとするかぁ〜」
「リオル・フローランス。観念したらどう?」
アヒラマーがそう言いながら攻撃を準備する。氷の魔法だ。…当たればタダじゃ済まないだろう。
「イヤだ、と言ったら?」
アヒラマーの口元だけがあがる。瞬間、氷の魔法をリオに発射した
「こうするまで。」
リオがいた場所には煙が立っていて、よく見えない。レシェムは嬉しそうだ。
「おー、こんなのくらえば一撃じゃね?」
「油断はいけない。…見なさい」
煙が晴れる。そこには…、防御魔法を張っているリオがいた。
「へぇ〜。なかなかやるじゃん。狩り甲斐がありそうだしっ!…これならどうだっ!?」
レシェムは炎の魔法を打つ。これも中々危険な魔法だ。
「”マジック・シャワー” !」
リオは水の魔法で迎え撃った。
「…っ!」
炎が水によって消火していく。
「ふぅん。…大人しく狩られる気はない、ってことかぁ…。…でも。キミは1人でしょ?2人の僕達には勝てないと思うけどなぁ?」
2
:
黒服団
:2020/10/14(水) 15:13:08 ID:MNq53t5k0
「おっと残念いっぱいいるんだにゃよね〜♪」
レシェムとアマヒラーに小さくてかわいらしい猫又の黒服が、とめどなく尻尾を回して2人を目掛けつつも大雑把に火球を飛ばしていく。
〜数刻前〜
マサダが残った黒服の幹部に指示を飛ばす。
「ステアー、イズマッシュ、アキュラ・・・・あなたたちは私についてきてください、今は・・・・」
マサダがアメーバ状に極限まで薄く魔力を伸ばして、周囲を探知しながら・・・
「リオ嬢を探しながら、見つけたら3人とも最初から全力で・・・解放が発動したら、私が倒します。」
そういってネクタイを締めなおすと、3人を連れて歩きだす。
〜現時刻〜
大量の火柱が上がる中
「大丈夫ですか?リオ嬢?」
マサダがリオのそばによると、5重の結界を展開して・・・・
「少し、あの3人の様子を見ますから、じっとしていてくださいね。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
イズマッシュはいつも通りに無言で分身と爆弾を作り出すと、それを持たせて2人へと分身を特攻させる。
「う〜ん・・どっちも突きたい位かわいい子だけど・・・散っちゃうから、まずはこれよね〜♡」
アキュラは槍をその場でぶん回すと、風の魔法をおこして爆弾や火球を2人に集める。
3
:
リオ
:2020/10/14(水) 16:43:04 ID:HLz0hB5c0
突然の攻撃。位置的にリオルからではない。
大雑把な火球は簡単に避けられてしまった。
「な、なんだぁ!?お前らは!?」
「…まだ、いたのね。」
小さく、アヒラマーが呟く。
(例え人数が増えても…、そんなのは問題ではない。全員狩ってしまえばいいのだから。)
人数的に不利な状況が一変した。
リオは助けてくれた黒服さんに優しく、「ありがとう」と一言。…すぐに真剣な顔になるが。
マサダの言う通り、しばらく静観することにした。5重結界を更に強力にする魔法をかけて。
(…もしかしたら他にも襲撃者はいるかもしれない…。)
リオはメーベルと念話をして、メーベルを館の方へ向かわせることにした。
「…はぁ。散るのはそっちのほうだよ?お嬢さん」
やれやれ、と言った表情なレシェム。
「…。」
顔色一つ変えないアヒラマー。
イズマッシュの分身攻撃は当たった…ように見えた。だが、実際は…。
双子は自身の魔法で水を作り出した!
火球は消火され威力を失い、爆弾は氷で凍てつかせていたのだ!
「キミがさっきやったこと、応用したよ、リオル。…ねぇ、そこの怪しい人達?(※黒服団のこと)…痛い目に遭いたくなければ、さっさと引いてくれない?」と笑顔のレシェム。
「退かないなら、狩り尽くすまで。」と冷酷なアヒラマー。
結界へと目をやると…。
「今度はこっちの番だ!!」
「今度はこっちの番よ!!」
火炎放射、吹雪をこちらの結界へと放った!
4
:
黒服団
:2020/10/14(水) 17:31:33 ID:MNq53t5k0
レシェムとアヒラマーの火炎放射と吹雪を吐き出す直前に・・・
「リオ嬢・・魔法にはすべて相性がある。」
素早く結界の前にアキュラが飛び出してくると。
「彼女は面食いだが・・・黒服団に入ったのは様々な魔法が混在しているから・・・」
アキュラが槍を回すと火炎放射と吹雪がミックスするように入り混じり・・・・
「彼女自身は魔法は”正確には”使えない、風以外は・・・・でもあの槍のおかげで吸い込むことができる。」
槍の中でまじりあった炎と氷は、練り上げられ、アキュラが槍を空に投げすてると爆散し消え爆ぜて。
「まあ、彼女の手も無事ではないだろうが・・・」
両手から煙を吐き出しながら、アキュラが立膝をつく瞬間に
「ほいしょーー!!」「・・・・・・・・・・・」
ステアーはレシェム目掛けて、四足歩行のダッシュからのドロップキックを・・・・
イズマッシュは分身を生み出し、アヒラマー目掛けで分身体と一緒にクナイを投げつける。
5
:
リオ
:2020/10/14(水) 20:44:54 ID:HLz0hB5c0
双子はある程度の強さで技を放った。
だが、それを防がれてしまった、となると…。
レシェムはドロップキックしてきたステアーの足を両手で掴む。
アヒラマーはワザとその場を動かず、攻撃が当たる…!と言うその間合いで少し上に浮く。
そして
「おぅらっ!!」
レシェムが掴んだ足を勢いよく地面へと振り下ろす!
「”凍てつけ、氷よ!”」
アヒラマーの左手、真上に掲げたところに大きめのバランスボールほどの氷の塊が。
アヒラマーは自分の真下にいるイズマッシュと分身体を睨みつけると、その氷塊ごと地面に叩きつけ…!
「なかなか、やるようですね。」
「チッ…。1人ずつ狩っていく時間もなさそうだなっ!」
「レシェム!」「アヒラマー!」
双子は片割れの名前を呼び合う。
イズマッシュとステアーが地面へ急降下している間に…、双子は”解放”した。
そして、黒服が地面に叩きつけられる数瞬前、リオの前には2匹のドラゴンが!
レシェムは赤く、アヒラマーは青いドラゴンだった。
「僕達がキミ達をまとめて狩ってあげるっ!
僕達が本気を出すんだ、ありがたく思ってよ?♪」
ドラゴンが羽ばたくだけで強風が起こる。
「さぁ…。リオルを渡してもらおうか」
リオ(ドラゴン2匹相手に…。勝てるの…?)
6
:
黒服団
:2020/10/14(水) 21:36:06 ID:MNq53t5k0
「リオ嬢、結界から一歩も出ないように、我々で肩をつける」
ぶん投げられらステアーは受け身こそしたものの、肩の骨は外れ、かわいらしく頭をくるくるさせながら座り込んでいる。
イズマッシュは分身をすべて凍らされ、自身の左手も凍らされているにも関わらず、無言で無表情で、少し待てとマサダに合図を送る。
「全員、戦えるか?」
そう質問するマサダに真っ先に答えたのは・・・・
「当り前よっ!!あのドラゴン・・・ずたずたにして小動物ぐらいまで刻んでやるわよ!!」
激昂して、手の痛みを忘れて槍を持つアキュラを見ると。
「え〜と・・名前を聞いていなかったな・・・そこのドラゴン2匹」
ゆっくりとレシェムととアヒラマーを指さすと、暴風の中をゆっくりと歩を進めて・・・
「私は防衛魔術の専門なのだが・・・・いたしかたない、降りてくるもこないも、炎を使うも氷を使うも自由だ。」
ゆっくりと葉巻に火をつけて
「かかってくるといいさ。」
7
:
リオ
:2020/10/14(水) 22:36:30 ID:t3sOfOs20
マサダの言いつけにコクリ、と頷くリオ。
結界の中からでも、出来ることを…
黒服団の攻撃・防御力をアップさせる魔法を使っていた。
「名前?…あぁ、そういえば言ってなかったねぇ。…僕はレシェム。」
「…アヒラマー。」
「ふふ。君たちの名前は知らなくてもいいだろう。だって、僕達が今から皆殺しにするんだから♪
…に、しても。随分威勢のいいエルフだねぇ。ズタズタに引き裂かれるのはキミのほうだよ?自覚、ある?」
不敵な笑みで挑発するレシェム。続けて
「”燃え尽くせ!炎よ!”」
レシェムはサッカーボールほどの火球を…一瞬で100は作り出しただろうか。
それを果敢なエルフへと集中砲火する。
“解放”したレシェムの攻撃は格段に違ったものになっていた。
それとほぼ同じ頃、アヒラマーはマサダを相手取る。
「ずいぶん、余裕なものね。
タバコなんて吸ってる暇、ないんじゃないの?」
アヒラマーは地面に息を吐く。
氷の魔法だ。
地面が氷に覆われ、辺りはとても滑りやすくなった。
「ふふ。ジャンプも、走ることどころか足に力を入れることも…難しくなったんじゃない?」(冷たい微笑)
「それに…。私達はあなた達の上を取ってる。羽ばたき一つで強烈な風が吹く。地面には氷が張っている。
それでもまだ余裕?」
クスクス、とアヒラマーは笑う。
結界の中でこそ無事であれど、そこ以外は…。冷たい冷気を放っていた。
「次で、終わり。
う ぉ ぉ ぉ…!」
青いドラゴンは口から冷気を集めて、冷凍ビームをマサダに放とうと…!
8
:
黒服団
:2020/10/14(水) 23:12:41 ID:MNq53t5k0
マサダ以外の黒服団は防御や、滑る地面をひたすらに走って回避しようとするが、凍てついた地面ではまともに動くことも出来ずに・・・
「避けることも、受けることも無理だろう・・・・だから防御用の魔法を覚えろと・・・」
掌を軽く上に向けると、アキュラへと放たれる火球の1つ1つの前に小さな壁が現れて・・・・
”パンッ”と軽い音を出しては、消滅する。
「同属性、同質量で反対回転の魔力だ、当たればすぐに消滅だ。」
そのわきをかいくぐって、アキュラはレシェム目掛けて、槍を突き刺そうと走り出す。
「アヒラマー君、そのブレスも同じ原理で消せるはずだが、ちょっと質量が大きいかな」
そういうと目の前に何十層もの結界を張って
「さてさて、君は何枚敗れるのだろうか?」
葉巻をふかしながら・・・
9
:
リオ
:2020/10/15(木) 14:51:06 ID:FjVDpzqk0
火球を弾かれ、驚くレシェム。
名高きジュエルズがこんな所で手こずっているのに焦る。
「小賢しい真似を…。」
アキュラが槍を抱えて向かってくるが見える。こちらは炎の槍を使って迎え撃った!
「1人ずつ相手をするのは…楽しいけど、時間かかるんで、ねっ!」
2人が相手に向かって槍を突き刺す…、その瞬間レシェムの槍は爆発した!
「この距離でこの威力。まともに防ぐことが出来る方がバケモノだよ。
僕達は強いんだ。諦めてリオルを渡してくれればそれでいいんだよ?…痛い思いしたくないなら、ねぇ?」
一方のアヒラマー。
バァンッ!!!!
ビームを発射させ、その守りを貫こうとした…。だが、そのバリアは…、2、3重ほどしか破れなかった。
「…強い。」
マサダに鋭い視線を向け……。
「お前の始末は後だ。」
…あの猫又と分身男はどこいった?
首を振って探す。どこかから狙っているのかも知れない。
バッサバッサ…!!
羽を大きく振りかざし、今まで以上の強風を起こす。
「…出てこい。」
そしたら、氷漬けにして動けなくするから…。
10
:
黒服団
:2020/10/15(木) 19:25:31 ID:MNq53t5k0
爆発後の煙が晴れると・・・・
「ごほっ、けほっ・・・あれぐらい・・・かわすわよ・・・」
アキュラを小脇に抱えて、イズマッシュが立っている。
「え?何?代弁しろって?・・・・はぁっ・・・」
ため息をつきながらイズマッシュの代わりにアキュラがしゃべり始める。
「お前はーすでに囲まれてるー」
やる気のなさそうな声でアキュラがしゃべり始めると、イズマッシュによる分身と爆弾の全力展開。
「とっとと降りてきて・・・降伏したらどうだー?」
アキュラが言い終わるとイズマッシュは丁寧にアキュラを下ろして・・・・
「この爆弾を・・・私の弓に・・・?」
イズマッシュに渡された爆弾を、自身の弓に結び付けると・・・
「さぁ、全方位攻撃行っちゃうわよー♪」
全身ボロボロ、イズマッシュは魔力を出し切っての360°からの分身による爆弾特攻
(まあ、本命は私たちじゃないけどね♪)
そんなことを頭で思いながら、アキュラの弓を皮切りに、レシェムへの最終攻撃が始まる。
遥か上空にからは槍を構えたステアーが狙いをつけて・・・・・・・・・
〜一方のアヒラマーとマサダ〜
「ふむふむ、予定では1枚も割らせないつもりだったが、お前はなかなか強いようだ。」
割れたシールドを見るとアヒラマーをじっと見つめて・・・
「おいおい、そんなに強い風を起こすな・・・」
他の黒服を探す、アヒラマーに再度声をかけると。
「そんなに風を吹かされると、”方向”が変わってしまうだろう。」
さっきまで2人を隔てるように、存在していた何重もの結界が、ゆっくりと向きを変えて90°回転する。
「もう少し、破れていればよかったのにな。」
刃となった細く平べったい結界は二人とは明後日の方向を向いているように・・・・他からはそう見えるだろ。
「ではでは、こっちの番だ。」
魔力を込めると刃の様になった多重結界が、アヒラマー目掛けて・・・・
11
:
リオ
:2020/10/15(木) 21:11:12 ID:HLz0hB5c0
「あれを避けたの?…オネーさんホント、バケモノだね。」
クスクスと笑うレシェム。だが、すぐに真剣な顔になって。
(…一番いいのは。ノーダメージでこっちが勝利を収め、リオルを捕らえることだ…が。どうもそうはさせてくれないようだ。
…?
「囲まれている」、だと?)
気がつくと全方位を囲まれていた。逃げ場はない。
ドラゴンになると俊敏な動きは出来ないのが厄介なところだ。
…アヒラマーは素早いからなんとかなるかもしれないが。
「グゥッ…!!!」
魔法を使っても遅いだろう。身体を小さく丸め、防御力を高める。
「ぐはっ……!!!」
…爆弾攻撃が終わった後、レシェムは力のない羽ばたきをしながらも空中に留まっていた。
「フハハハ……ハ…。僕達がそっちへ降りることはないよ?せっかくのアヒラマーの魔法が台無しになるでしょ?じゃあ、次は。
お返しと…いこうか?」
アヒラマーよりパワーのあるレシェム。
レシェムは大きな大きな火球を一つ作り…。
「結界を…壊すっ!」
リオの結界目掛けて、火球を落とした!
リオは黒服の…マサダに目で合図した。
「ここは、任せて。」と。
リオの左手には「フローラル・ロッド」
そして…、右手に光が集まっていき…。
そこには「エルダー・ゲイザリオン」が!
自身の正面にゲイザリオンで円を描く。
「”マジック・シールド”」
火球を防御魔法で受け止めた!
〜アヒラマーとマサダ〜
「当たり前。私達は黒王の大いなる力を受け取ったジュエルズ。
人間が作った結界の一つや二つ、壊せないとその名が廃る。」
マサダが結界の向きを変える。
「何をする気だ?」
次に見た光景。それはマサダを守っていた結界がこっちに向かっているのだ!
「ぐわっぁっ!!!」
とっさ過ぎて、魔法どころか防御も出来なかった。
「ぐぅぅ……。」
身体に傷を負ったアヒラマー。
負けてたまるか、とばかりに鋭利だが小さな氷をいくつも作り出し…、ものすごいスピードでマサダに一直線!
12
:
黒服団
:2020/10/15(木) 21:48:10 ID:MNq53t5k0
火球を防ぐのを確認すると、アキュラがニヤッと笑って。
「はぁはぁ・・・あはは♡通用しなかったね〜♡」
弓をくるっと回転させて、再度構えながら・・・
「そうそう、もんだいで〜す♡」
”ギュゥ”と弦を引く手に力を込めながら・・・
「私の槍・・・どこにいったんでしょうね〜♡」
くすくす笑いながら、矢を放つ・・・・同時に炎を纏ったステアーが槍を構えて、レシェムに落下してこようと・・・
〜マサダとアヒラマー〜
「くっ!」
高速の小さな氷に、致命傷になりうる部分だけを打ち消しながら、それでも血は飛び散り
「黒王の偉大なる力か・・・昔から、魔法使いは神の真似事だ・・・我々のような王に選ばれなかったものにはね」
ゆっくりと、しかし確実に右手の中に血で魔方陣を描きながら・・・
「しかし、そろそろいいと思わないかい?神を地上に下ろして、全員がそれを享受するというものも・・・」
身体を削りながら作り上げた最大級で見栄えは最小で、それでいて何よりも早く、アヒラマーと反抗する魔術。
「さて、完成だ」
ついには頭や心臓以外の防御を捨てて・・・
「消える準備はできているかい?」
その魔術をアヒラマーへと・・・・
13
:
リオ
:2020/10/15(木) 23:06:29 ID:HLz0hB5c0
レシェムの放った火球はそのまま、リオの防御魔法に当たり続けている。
「杖を…2本……?」
杖の2本同時に使うことは珍しいことだ。
使った分だけ魔力は消費される。
並外れた魔法使いでなければ…2本使いなどそうそう出来ないだろう。
「通用しない?こんな小娘にやられるわけが…。
槍?」
そういえば….、と考えを巡らせ…すぐ
「上かっ!」と顔を上げる。
リオはそこを逃さなかった。
「”マジック・シールド……:リフレクション”!!」
その瞬間、レシェムの火球はレシェムの方へと跳ね返り、上からはステアーの槍が、そしてアキュラの弓が襲う!
ザシュ!ザクっ!バァァァンッ!!
「グワぁぁぁぁぁあ!!!!」
レシェムは爆発と共にチリとなった。
…いや、”元の姿”のルビーに戻ったのだ。
リオはルビーを大事そうに手に取る。
アヒラマーに目を向けると…。
「アヒラマー…。いや、サファイア。元に戻って!」
〜アヒラマー〜
「見切るとは…。」
アヒラマーは特段驚きもせず、攻撃をさっきよりも激しくする。
「…思わない。」
マサダの提案に少し怒りを見せる。
「神は神として崇められるのみ。
そしてそのためには、七つ道具が必要。
お前らさえ倒せば、黒王は全てを支配できる…。」
「消える準備?
もちろん。」
アヒラマーは吹雪をおこす。と、同時に全員の脚を氷漬けにしてしまった。
あたりはホワイトアウト状態で何も見えなくなる。
(レシェムがいたからよかったものの、1対4は流石に分が悪い。)
アヒラマーはその場を離れ、応援を呼ぶべきだと考えたのだ。
逃げられる。
誰もがそう思った。
「させない!」
リオの声だった。
リオはルビーをロッドに装着し、
「ルビーよ…力を貸して!」
ルビーの…。炎の力によって吹雪が晴れる。
そして、地面の氷とみんなの脚の氷も溶けてしまった。
「うぐぅ……あつい……!!」
フラフラ…と、飛んでいたアヒラマーはついに墜落してしまった。
14
:
黒服団
:2020/10/16(金) 00:15:01 ID:MNq53t5k0
墜落するアヒラマーを見ると。
「落ちてきてくれるとは、楽だ」
ついに魔方陣を起動させて、アヒラマーを対消滅させようと、魔力を込めながら
「リオ嬢助かりましたよ、正直このメンバーでは不安がありましたからね。」
魔力切れや体力切れで横たわっている3人を見ながら、リオの頭をなでて・・・
「・・・失礼、教授の癖でね。よくできた生徒には・・・」
少し顔を背けながら、消えゆくアヒラマーを眺める。
15
:
リオ
:2020/10/16(金) 18:27:56 ID:AEAtubYU0
「うぅ……、リオルっ、その力は一体……!?」
ついにマサダの魔法陣に囚われてしまった。
「…これがなんだ、と言われれば…「神聖術」でしょうか?」
「なっ…、神聖術は黒王がとうの昔に滅したはず…。…何故だ!?」
「それは…。」口を開こうとするが…
「いや、知らなくてもいいでしょう。」
リオはルビーの力を精一杯使う。
「うわぁぁあ!!力が……奪われるっ……!!や、やめろっ!!やめろぉぉぉぉ!!!!」
とうとう、アヒラマーも倒れてしまった。
そして…、アヒラマーだったもの…、「サファイア」が姿を表した。
リオは大事そうにサファイアを包み込む。
「ルビー、サファイア…。…良かった。」
一言呟き、宝石に魔法を掛ける。クリスタル・パレスへの転送魔法だった。
「クリスタル・パレスで平穏な時を…。」
全てが終わったあと、リオは黒服達を魔法で回復しながら…
「ありがとうございました。マサダさん。」
体力切れだったほかの3人も、動けるだけの力が戻っていく。
「ボク1人だと…やられていましたからね。って、なんで頭なんか撫でて…?」
「教授のくせだ」と言われるが…。
「…まぁ、普通はしないと思いますよ?」(どんな顔をすればいいか分からず、悩んだ結果笑顔を向けることにした)
16
:
リオ
:2020/10/19(月) 22:18:29 ID:HLz0hB5c0
ダイヤモンドから逃れた後、薬草園
「さいわい…、ここには治療薬もその材料もあるから…。回復には打って付けの場所ね…。」
魔界にあるマスターの薬草園。…なんやかんやあって実質リオが管理していた。
ピクシー達にお願いをして、色々と運んで来てもらう。
リオ自身は魔力の消費と疲労ぐらいだったので、疲労回復薬をゴクゴクと飲み、黒服さん達の回復に当たった。
「よっ!」
聴きなれた声。
「…ニック。どうしてここに?」
突然現れた……火の悪魔。
「伝えるなら今しかねぇ、って思ってな。
…あれから色々潜入してわかったことがある。奴ら…。
もうすでに他の道具を揃えているぞ。」
「えっ?」
なるほど、そう考えれば……一斉に刺客を送ったのも納得がいく。
「…なぁ、リオ。」
「…なに」
力ない受け答えを返す。
「…もし、の話だが…。
〈わかって〉いるよな?」
「…わかってる。」
もし…全ての道具が奪われた時の対処法。
深刻そうな顔の悪魔は続ける。
「ともかく…、ジュエルズをあと2人倒してからだ。」
「あと、2人?」
さっきいたのはダイヤモンドだ。他にもいるのだろうか。
「トパーズだよ。今屋敷の中でウロウロしてる。…しっかし、あの黒マントの男もやるじゃないか。トラップと空間制御でかなり時間を稼ぐなんてよぉ…。」
話を聞くに、まだ被害は受けてないらしい。
「屋敷にはメーベルを向かわせたよ。」
「おいおい、オレの嫁を危険な目に合わせるんじゃねぇよ。」
言葉こそそういうものの、微塵も危ないとは思ってない様子だ。
「『嫁』って言ってるのはニックが勝手に、でしょ?」
ギラリ。
ニックの視線が鋭くなる。
「…回復したら隠れるなりなんなりしろ。オレは、この事をメーベルにも言わなきゃいけないからな。」
言い置きだけ残してニックは姿を消した。
今は、黒服さん達を回復するのを専念しなくては…。
その後のことは……。全部終わってから…かな。
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