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( ^ω^)文戟のブーンのようです[4ページ目]
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寝覚めの悪い朝は往々にしてある。
俺にとっては日常茶飯事だった。
単純に覚醒するまでの時間が遅いのだ。
それでも一連の身支度は流れるようにこなしているらしい。
十五年の人生が身体に染み付いているらしく、便利なものだったが、
意識も碌に無いまま動く姿は弟者曰くなにかに憑依されているようにしか見えないとの事だ。
外に出ると自宅に停めてある自転車に乗った。
向かう方角は通っている中学の逆だった。
まだ起き上がり切っていない住宅街の中で九月の風を切る。
ある程度の距離まで直進してから湾曲すると、
田んぼに面した片道一車線の道路が真っ直ぐに伸びていた。
ここが俺にとっての通学路だった。
聴覚には揺れる稲穂の音が届き、視界には両端に青々とした土地が映る。
少し田舎に近い町ではあったが、こういう場所は悪く無かった。
そうして学校へ向け、ペダルを漕ぎ続けていると、
意識の輪郭がはっきりとして来るのだが、普段と違いまだ夢の中にいるようだった。
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