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大和の自由な小説
187
:
大和
:2017/03/05(日) 19:00:39 HOST:210-138-0-041.lan-do.ne.jp
まさかのこのタイミング
『声』
暗い。何も瞳に映らない。眼前に広がるのは暗がりだけ。眼を閉じているのだろうか。眼を開けているのだろうか。それすらも分からない。
いや。変わらないか。
色などもう映せないこの目に。肉親を殺したこの悪魔に。力を持たぬこの天使に。
神が創り出した美しい世界を視るなど恐れ多い。
なんとこの身に余る力なのだろう
「――――――て」
何か聞こえる
「―――す!――――――ねが―――――」
叱る声だろうか
「―――やく――きて――――――ら」
悲しむ声、なのか
「―――――ん!――――まとさま!」
いや
「―――――大和様!」
呼ばれている――――――――――
「ぁぁ・・・・・・?」
「よかった!・・・あ、ゴホン。姉様、大和様が目を覚ましました」
「へぇぇ・・・?黒曜ちゃんの呼ぶ声なら起きるんですね!!」
大和「あ・・・俺は確か・・・・・・」
金剛「・・・地下室で倒れていました」
大和「!!!」
金剛「心配しないでください。私も黒曜ちゃんも知っていたし、この場合のことまで対処の仕方は教わりました」
黒曜「水無月家はこのような儀式があるので代々担当の者が後処理をするようです」
大和「そうか・・・・・・・・・―――――――――俺は」「許されます」
金剛「これは、大和さんが水無月として生まれた時から定められていたことです。なにも、だれも悪くないんです」
大和「・・・それでも俺は」「・・・えいっ」ガバッ「おわっ!?」
金剛「いいんです。私たちは平志様に居場所をいただきました。存在意義をいただきました。そして、」
「大和さんと一緒に育ち、心をいただいたのです・・・!」グス
黒曜「私達は大和様の御側にいます。大和様の味方であり続けます。なので、」
「そんなに辛そうな顔をしないでください・・・!」ギュ
大和「お前ら・・・・・・・・・ごめ――――」
いや
「ありがとう」
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