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【四部マスSS】島村卯月はみんなのアイドル
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【四部マスSS】渋谷凛は決してあきらめない http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20196/1463307890/l50
【四部マスSS】本田未央は追いつきたい http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20196/1463624682/l50
の続きです。
【放課後】
億泰「イヤァ〜〜〜スマンッ!仗助ッ!昨日はお前がいないことをスッカリ忘れていたぜェ〜」
仗助「テメェ〜ッ!あの時俺がどれだけ心細かったと思ってんだァーッ!」
康一「ゴメンネ仗助君、『本田未央』を一晩中警戒していたなんて。朝の通学途中でキョロキョロしている仗助君を見つけなかったらきっと今日もあそこにいただろうね・・・」
仗助「昨日は不眠不休で見張ってたせいでテストは散々だったしよォ〜〜今回のテストには今月の小遣いがかかってたってのによォ〜〜!」
億泰「まあ過ぎたことは気にしてもしょうが無いぜェ〜じゃあ昨日あったことを話すからよ、カフェ・ドゥ・マゴにでも行こうぜェ〜」
仗助「まったく・・・さっさと行くぞッ!」
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【カフェ・ドゥ・マゴ】
仗助「・・・なるほど、『渋谷凛』や『本田未央』に指示を出していた『黒幕』を叩くことにしたのか」
康一「うん、相手はどうやったのかはわからないんだけど『ヘブンズ・ドアー』を使ったかのように命令を書き込んでいたんだよ」
億泰「まああんなに何度も『始末する』って書かれていてもまだ迷ってたから意外と能力自体はたいしたことないんじゃあねえの?」
仗助「そういえば、その『本田未央』ってやつは今どこにいるんだ?」
康一「いまはSPW財団の方で保護してもらっているよ。書かれていた命令は露伴先生が消した上でね」
億泰「なんでも承太郎さんが『スタープラチナ』で部屋にあったテーブルを思いっきりブン投げたらしいからなァ〜今はまだ眠っているが起きても全身かなりのケガで俺たちを襲うなんてまず無理だと思うぜ」
仗助「そうか、『黒幕』を調べるのはSPW財団にやってもらっているのか?」
康一「うん、だけどこれが結構難儀しているみたいで・・・。『ヘブンズ・ドアー』で読み取った情報って『アイドル事務所所属』ってだけだし、『渋谷凛』と『本田未央』は表向き別々の事務所に所属していることになっているからもう一人の刺客についてもわからずじまいなんだ」
億泰「ジョースターさんの『念写』でもわからないらしくてな。相手のセキュリティは相当厳重だぜェ〜」
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も始!
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仗助「・・・結局俺たちって何すればいいんだろうなァ〜?」
康一「僕らにできるのは待つことだけだね・・・」
億泰「まあ気にしてもしょうがねえぜ!テストも終わったことだしどっか遊びに行こうぜェ〜」
仗助「お前はお気楽でいいよな・・・」
康一「仗助君はテスト・・・できたわけないよね。もしかしたら補修になるかもしれないし今のうちに僕が勉強教えてあげようか?」
仗助「それはそれで面倒だなァ〜・・・多分小遣いも減らされるだろうし金使ってる場合じゃあねえな、帰るわ」
億泰「オウッ!また明日なッ!」
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【翌日・学校】
ワーワー、ガヤガヤ
仗助「なんだ?今日はやけに教室が騒がしいな」
クラスメイトA「おいおい知らないのか?昨日杜王駅の方でアイドルのゲリラライブがあったんだよ!」
康一「『アイドル』?杜王町にアイドルなんていたっけ?」
クラスメイトB「いや、よそからこの町にやってきたんだとさ」
クラスメイトC「とびぬけてカワイイってわけじゃあないんだけど、なんか応援したくなるような感じの子なのよね〜」
クラスメイトD「いやあ〜またやってこないかな〜」
仗助「ほーん、昨日はそんなのがあったんだなァ〜」
【放課後】
康一「みんな今日は昨日駅にいたっていうアイドルについてずーっと話していたね」
億泰「まったく・・・どいつもこいつもアイドル、アイドルって『オウム』かってんだッ!」
仗助「俺も耳が痛くなってくるぜ・・・あげく先生までアイドルのこと話していたからなァ〜」
康一「ねえ二人とも、もしかしたら今日もあるかもしれないし駅に寄ってみない?」
億泰「なにィ〜!俺は周りが話題にするから行くっていうミーハーじゃあねえぞッ!」
康一「でもみんなずっとその話ばかりするし、気にならない?」
仗助「というか康一、アイドルのライブを見に行くだなんてあいつが聞いたらなんていうか・・・」
由花子「その通りよ」ヌッ
仗助「オワッ!?いきなり現れるんじゃあねえよッ!ビックリするだろうがッ!」
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由花子「康一君・・・私というものが居ながらアイドルを見に行きたいだなんてどういうつもり?」
康一「うぅっ・・・ちょっと見るだけだよ」
億泰「オイオイそんなにピリピリすんなよォ〜だいたいオメェだって康一以外にも俺たちと話しているじゃあねえかァ〜」
由花子「・・・なるほど、一理あるわね」
仗助(一理あるのか・・・ホントこいつ康一と付き合ってから丸くなったよなァ〜)
由花子「わかったわ、私も一緒に行くことにするわ。ひと目見たらもう満足するのね?」
康一「うん、ありがとう由花子さん」
億泰「あの由花子がまさかアイドルを見に行くなんてなァ〜ウシッ!俺も行ってみっか!」
康一「それで仗助君はどうするの?」
仗助「ン〜〜俺あんま興味ないし、この前のことでおふくろにコッテリとしぼられたからなァ〜家に帰っておふくろの手伝いをやらねえといけないんだ」
康一「そっか、じゃあ僕たちだけで行くね」
由花子「それじゃあね」
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もう始まってる!
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【杜王駅前】
康一「うわあッ!スゴイ人だかりだッ!」
億泰「たしか昨日来たばっかだろ?すごい人気だなァ〜」
由花子「老若男女たくさんいるわね。オッサンだけに媚びうるようなぶりっ子じゃあなくてみんなに愛されるタイプのアイドルってわけね」
???「みなさーん!今日も来てくれてありがとうございまーす!」
ワアアアアアアアア!!!キャアアアアアアアアアア!
億泰「うおおッ!す、すげえ歓声だッ!」
由花子「たった一日で観客の心をこんなにつかむだなんてッ!」
康一「今日学校でみんなが話題にしていた理由がちょっとわかったよ!」
???「昨日よりもたくさんいるけれど後ろの方の人にまでしっかりと歌声を届けたいと思います!それじゃあ・・・」
卯月「今日もライブを頑張ります!」
ワアアアアアアアア!!!キャアアアアアアアアアア!
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【ライブ後・帰り道】
億泰「イヤァ〜!最高のライブだったな!」
康一「うん!人々の心をひきつける・・・これが『アイドル』なんだね!」
由花子「悔しいけど女の子としての魅力は彼女が明らかに上ね・・・完敗だわ」
卯月「あれっ?あなたたち確かライブを見に来てくれた方ですよね?」
康一「ああッ!?あなたはもしかしてさっきの!?」
卯月「はい!今日は来てくれてありがとうございました!」
億泰「オオ〜!『アイドル』と直接話せるなんてスゲエレアだぜッ!住んでる場所はこの辺なのか?」
卯月「ええ〜っと、すみません。私はまだ無名とはいえ『アイドル』なので住んでいる場所とかは話せないんですよ」
由花子「その通りよ。そうでなくてもあなたみたいな不良がそんな軽々しく女の子の住んでいる場所を聞くものじゃあないわ」
億泰「ウルセェーッ!ちょっと気になっただけだろうがよッ!」
卯月「ふふっ、みなさんとても仲良しなんですね。明日もライブをやるのでよろしかったらまた来てくださいね」ペコリ
億泰「オウッ!明日も絶対行くぜェ〜ッ!」
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【翌日・学校】
仗助「オ〜ッス、億泰、康一。昨日は結局ライブあったのか?」
億泰「そりゃもうすげえのがあったぜェ〜!昨日あれだけ話題になるのもうなずけるぐらいのがなッ!」
康一「昨日もすごい数の観客がいたよッ!今日もやるらしいけどもっと増えてるだろうなあ〜」
仗助「・・・・・・」
億泰「いきなり黙ってどうしたんだ仗助ェ〜?」
仗助「そういえば『渋谷凛』と『本田未央』はアイドル事務所に所属していたよな。もしかしてそいつが・・・」
康一「ちょっと仗助君ッ!何言ってるのッ!」
億泰「そうだぜッ!オメェあろうことかあの子のことを疑ってんのかァ〜〜!!?」
仗助「い、いやあくまで可能性の話でだな・・・」
康一「僕らを始末しようって考えている人がわざわざ町中の人に目立つような行動取るわけないでしょ!」
億泰「もうちょっと考えてから発言しやがれッ!」
仗助「わ、悪かったよォ〜。ちょっと思い浮かんだだけのことにそんなに激しく怒るこたあないじゃねえか・・・」
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【放課後】
億泰「学校も終わったことだし行こうぜ康一ッ!」
康一「うんッ!今日も楽しみだな〜」
仗助「すっかりトリコになっちまってるなァ〜。というか康一、由花子に『一度見るだけ』って約束したのに大丈夫か?」
由花子「それなら問題ないわ」ヌッ
仗助「うわッ!またいきなり現れんなよッ!ていうか問題ないってなんだ?」
由花子「私も一緒に見に行くからよ。あの子の『ファン』になっちゃったわ」
億泰「そういうことだッ!さあ早くいこうぜッ!」
康一「ああ待ってよ億泰君!」
タッタッタッタッ・・・
仗助「康一や億泰はともかく、あの由花子が『ファンになった』だって?康一にしか興味を示さないあの由花子が・・・」
仗助「気になるな・・・今度暇があったら見に行ってみっか」
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【杜王グランドホテル】
承太郎「やれやれ・・・最近あいつらの集まりが悪いな」
露伴「もしかしたら杜王駅前にいる『アイドル』を見に行ってるんじゃあないんですか?」
承太郎「『アイドル』?そんなのがいたのか。最近はヒトデの研究も忙しくて外にもあまり出ないから知らなかったぜ」
露伴「『アイドル』ってのは男たちに媚びうってCD買わせるような連中ですからね・・・僕はあまり気に入りませんが」
承太郎「・・・たしか渋谷凛と本田未央も『アイドル事務所』に所属していたな・・・そしてこの町に急に『アイドル』が来たってわけか・・・」
露伴「まさか・・・ヤツが新しい刺客だと?」
承太郎「だが正面からくるわけでもなく、かといって隠れてこちらをうかがってくるのでもなく、『アイドル活動』だなんてワザワザ目立つマネをするとは考えにくいな・・・露伴君、スマンが少し調査に行ってくれないか?」
露伴「エエッ?なんで僕がそんなもの見に行かなくちゃあならないんですか」
承太郎「俺は今研究やSPW財団との連携で忙しくてな・・・それに君ならアイドルのライブをマンガのネタにできるんじゃあないか?」
露伴「まったく・・・マンガを引き合いに出せば僕が動くと思ってるんじゃあないでしょうね・・・わかりました、僕も忙しいんで一度だけですよ」
承太郎「スマンな、頼むぞ」
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相手に自分に対する好意を持たせるスタンドとかかなりエグイ、エグくない?
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【杜王駅前】
卯月「みなさーん!今日も来てくれてありがとうございまーす!!」
露伴「スゴイ人だかりだなコリャ・・・まったく汗臭いッたらありゃしないぜ」
億泰「オッ?露伴じゃあねえか。お前も来てたんだなァ〜」
康一「どうしたの億泰君・・・あッ!露伴先生!」
露伴「お前たちやっぱりここにいたのか、最近は定例報告会にも来ずに何やってんだ」
億泰「そんなことどうだっていいだろォ〜!このライブを見る方がずっと大事だぜェ〜!」
露伴(やれやれ・・・すっかり骨抜きにされているな・・・)
由花子「ところで露伴先生もライブを見に来たんじゃあないの?」
露伴「オイッお前らと一緒にするなよッ!僕は『調査』のためにここに来たんだッ!」
康一「まあまあそんな固い事言わずに一緒に楽しみましょうよ」
露伴「康一君までそんなことを・・・僕は悲しいぜ」
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卯月「それじゃあいつもの曲、『S(mil)ing』!いっきまーす!」
プシュウウウウウウウウウウウウウウ
億泰「来たぜェ〜〜〜『S(mil)ing』!スモークまで焚くなんて全く豪勢だよなァ〜」
露伴「ウン・・・?」ゴシゴシ
康一「露伴先生?どうかしましたか?」
露伴「いや・・・なんでもない」
露伴(さっきのスモークの陰に隠れてヤツの背後に『人影』のようなものが見えたかと思ったが・・・気のせいか?)
卯月「・・・・・・・・♪」ニコッ
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【ライブ後・帰り道】
億泰「たしか昨日会ったのはこの辺だよなァ〜」
露伴「おいおい!まさか『出待ち』するつもりじゃあないだろうな!今までの『刺客』が『アイドル事務所所属』だっていうことを忘れたのかッ!」
康一「大丈夫ですよ露伴先生。『刺客』だったら僕たちはおろか町中の人間に姿を現すわけないじゃあないですか。そんないかにも『怪しいッ!』って行動しませんよ」
露伴「いきなりアイドルがやって来ている時点で十分『怪しい』と思うがな・・・まったく呑気なことを」
億泰「オオッ来たぜ!おい露伴!くれぐれも『ヘブンズ・ドアー』を使ったりするなよ!俺がブッ飛ばすぞッ!」
露伴「お、おいおい何鬼気迫ってるんだ。わかったよ・・・」
卯月「ああっ!もしかして今日も来てくれたんですか!?」
由花子「ええそうよ。ライブお疲れ様」
卯月「はいっ!ありがとうございます!今日は昨日見かけなかった方もいらっしゃるんですね!」
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露伴「ああ、町中で話題になっているからひと目見ようと思ってな。写真、取らせてもらってもいいかい?」
卯月「すみません・・・写真は事務所を通してもらわないと・・・」
億泰「おい露伴!ナニ困らせてんだッ!」
露伴「そ、そうだよな。悪かったよ・・・」
卯月「どうでした?私のライブは?」
露伴「ああ、ぼくは『漫画家』なんだがいいインスピレーションがわいてきたよ。ところで、(カマをかけてみるか・・・)」
卯月「はい?なんですか?」
露伴「スモークを焚いていた時・・・『人影のようなものが見えたんだがあれはなんだったのかな?』」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
卯月「あちゃー・・・バレちゃいましたか」
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露伴(やはりこいつ『スタンド使い』かッ!ならば・・・ッ!)
康一「露伴先生、まさかと思いますが『本にしよう』なんて思っていないでしょうね?」グイッ
露伴「うおッ!こ、康一君!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
露伴(なんだ・・・?まるで僕を『敵』のように見るこの眼はッ!)
卯月「実は機材が一つ故障していたことにライブが始まってから気づいて、どうにかしてライブ中にスタッフの方が機材を入れ替えようとしたんですよ。それで本来なら使わないスモークまで焚いてその隙に入れ替えようとしたらしいんですけど・・・ライブへの準備の甘さがバレちゃいましたね」
由花子「そんなことはないわ。その状況でベストの選択ができたと思うわ。予定外のスモークにも全く動じずに歌えていたじゃない」
卯月「本当ですか?そういってもらえると気が楽になりました!」
康一「いやぁ〜そんなことがあったなんて。でも大ごとにならなくてよかった。ね?露伴先生・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
露伴「あ・・・ああ、そうだな」
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卯月「今日はちょっと時間もありますしもう少しお話しませんか?」
億泰「おお〜そりゃいいなッ!ぜひとも参加させてもらうぜッ!」
卯月「露伴さんって『漫画家』なんですよね?いろいろ楽しいお話を聞けたら嬉しいです!」
露伴「あ、ああわかった。編集に止められたとびっきりのネタがいくつかあるんだ。そのことについてでも話してやるよ」
康一「うわぁ〜!それ僕もスゴク気になりますッ!早く話してください!」
露伴「わかったわかった。じゃあまず・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
露伴「・・・とまあこんな感じかな?」
卯月「すっごく面白かったです!ありがとうございました!」
露伴「そんなに楽しんでもらえたんなら僕もうれしいよ、そろそろ時間の方は大丈夫なのかい?」
卯月「ああっ!そうでした・・・そしたら今日はこのあたりで失礼します!」
由花子「明日もライブはあるのよね?きっと行くわ」
卯月「はいっ!ありがとうございました!」タッタッタッ・・・
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露伴「フウゥ〜、話しているうちに自然にこっちも笑顔になるようないい子だったな」
億泰「だろうッ!全くあんないい子に『スタンド攻撃』を加えようとしてたなんてな!シッカリ反省しろよッ!」
康一「まあまあ億泰君・・・露伴先生もちゃんとわかってくれたようだしいいじゃあないか」
露伴「悪かったよ、あんな無防備でいい子が『刺客』なわけないよな・・・そういえば」
由花子「?どうかしたの?」
露伴「いや、フト気になったんだがまあ大したことじゃあない。そろそろ帰るか」
億泰「オウッ!」
露伴(さっきの会話中はおろか、ライブの時ですら『自分の名前』を言っていなかったな。周りのやつらも名前で呼んではいなかったが、名前も知られていないようなヤツがあんなに人々の話題になるのか?)
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【杜王町グランドホテル】
承太郎「で、どうだった?」
露伴「近くで写真を撮らせてもらおうとしましたがさすがにそれはダメでした。ですがすでにライブ中遠くからこっそりと取っておきました」スッ
承太郎「ほう、こいつがウワサの『アイドル』か。念のためSPW財団にたのんで調べてもらおう。それで、何か気になることはなかったか?どんな小さなことでもいい」
露伴「ウ〜〜〜ン、何かあったような・・・まあ思い出せないならたぶん大したことじゃあないですね」
承太郎「そうか、ところでこいつの名前はなんていうんだ?」
露伴「それが全く分からないんです。少し話をしたのですが自己紹介もしませんでしたし、周りのファンも『あの子』としか呼んでいませんでした」
承太郎「なんだ、見に行っている奴らは名前も知らない癖にファンを名乗っているのか?」
露伴「しかし『ライブ』の盛り上がりはかなりのものでした。案外名前なんか出さなくてもファンがついてくるだけの求心力を持っているんじゃあないんですか?」
承太郎「露伴君にしては珍しい、そんなに他人を高く評価するだなんてな。ともかくご苦労だった、すまんな忙しいところを」
露伴「気にしないでください。それでは僕はここら辺で失礼します」
承太郎「おい、もう帰るのか?ルームサービスで茶ぐらいなら出すぞ」
露伴「いえ、やることがあるので・・・」
承太郎「フフッ、もしかして『ライブ』を見に行くんじゃあないだろうな?」
露伴「っ・・・失礼します!」
バタン!
承太郎「・・・冗談のつもりだったんだがまさか図星だったか?昨日はあんなに文句を言っていたのにな」
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仗助(それからというもの・・・周りの人間が口にする話題は『アイドル』についてばかり)
承太郎(通行人はおろか、ホテルの従業員も業務中に熱く語る始末だ)
仗助(俺は家の手伝いが忙しくて見に行けていないが・・・・)
承太郎(俺は研究やSPW財団との連携が忙しくて見に行けていないが・・・)
仗助(億泰や康一は毎日ライブを見に行く始末)
承太郎(誰も定例報告会に来やしねえ)
仗助(はあ・・・疎外感感じるぜェ〜・・・)
承太郎(やれやれ・・・最近は1人だけで飯食ってるぜ・・・)
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受けていない者にも『疎外感』を与えるスタンド攻撃ッ!
グレートですよこいつぁ
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カタカタ・・・
承太郎「最近は誰も来ないし研究がはかどるな。これなら明日にでも論文が完成しそうだ」
ピコン!
承太郎「うん?メールが来たか。差出人は・・・SPW財団だと?」
プルルルルルルル
承太郎「もしもし、空条だ」ガチャ
露伴『承太郎さんですか?露伴です。『刺客』について少し話したいことがありまして』
承太郎「ああ、俺の方からも話すことがある。今すぐ来れるか?」
露伴『はい、それじゃあ今から行きます』ガチャ
承太郎「・・・念のためプリントアウトしておくか」
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コンコン
露伴「露伴です。開けてもらってもいいですか?」
承太郎「ああ、今開ける」ガチャ
露伴「ありがとうございます・・・」
ドギャーーーン!!
承太郎「うぐっ!?」ドサッ
承太郎「なんだこれは・・・俺の体が『本』にッ!?露伴ッ!どういうつもりだッ!」
???「ありがとうございます、露伴さん」
露伴「なあに気にするな、僕と君の仲じゃあないか」
承太郎「おまえはッ・・・!『島村卯月』かッ!」
卯月「もう、駅前でずーっとライブをしていたのにあなたも『東方仗助』もなかなか来ないんだから。こっちから会いに来てあげましたよ」
プリント紙『先日送られた写真の人物がわかりました。【島村卯月】という名前でアイドル事務所に所属しています。このアイドル事務所ですが【渋谷凛】【本田未央】のそれぞれが所属するアイドル事務所と裏でつながっています』
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承太郎「露伴・・・!なぜおまえが島村卯月と一緒にいるッ!」
露伴「すまない承太郎さん、だが彼女の言い分もすこしだけ聞いてほしくてな。このような形で無力化させてもらった」
承太郎「こいつらは俺たちを始末しに来た『刺客』だぞッ!こんなことをしてただで済むと思ってるのかッ!」
露伴「うるせーなあ〜〜〜〜〜〜〜やってみろ!」
承太郎「キサマ・・・!『スタープラチナ・ザ・ワールド』ッ!」ドギャン!
承太郎「時を止められる時間は限られている・・・早くやらねばッ!オラァッ!」ブンッ!
承太郎「そして時は動き出す・・・」
卯月「!」スカッ!
パリーン!
卯月「いつの間に後ろにっ!」
露伴「さすがは『スタープラチナ』だ。だが承太郎さん僕の『スタンド』を忘れてわけじゃあないだろうね?スデに命令は書き込んである」
承太郎(本)『岸部露伴、島村卯月を攻撃できない』
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洗脳系の能力って…怖いですよねぇ?
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露伴「わざわざ後ろに回り込んで『何か』を投げたようだがそんなものは無意味だ。僕らが無防備だろうがもうあなたは僕らを攻撃できない」
卯月「窓ガラスを割っちゃって!下に人がいたらどうするつもりですか!」プンプン
露伴「さて・・・僕らと一緒に来てもらいますよ。その前に念のため気絶してもらいますか」ドギャン!
承太郎(本)『気絶する』
承太郎「クッ・・・」バタッ
ズルズルズル・・・
パソコン『返信:了解した。念のため【例のアイツ】を近くに配備してくれ。もし何かがあったら【アイツ】が仗助に情報を渡すこととなる』
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【学校】
仗助「さ〜って今日も学校が終わったな。お前らは今日もライブを見に行くのか?」
康一「いや、今日はライブがないみたいなんだよ・・・」
仗助「それは残念だな、なら久しぶりに一緒に帰ろうぜェ〜」
億泰「そのことなんだがよォ〜今日俺たちはちょっと寄るところがあるんだ」
仗助「・・・また俺は仲間はずれかァ〜?」
康一「ご、ごめん仗助君。でもどうしても外せない用事があって」
仗助「ヘイヘイ・・・今日も一人寂しく帰ることとするぜ・・・」
-
仗助「ただいまっと、今日の晩御飯なに?」ドサッ
朋子「ちょっと!ちゃんと自分の部屋にカバンは置きなさい!」
仗助「はいはいわかったよ。あ〜あ、なんか知り合いが遊びにでもこないもんかなァ〜」スタスタ
仗助「さて、カバンおいたらゲームでもするか・・・」ガチャ
???「ポーポー!!」
仗助「のわあッ!なんだこの鳥はァ〜!?」
???「ポー!」
仗助「こら、暴れんじゃあねえよッ!俺の部屋でいったい何やってんだッ!」
???「ポッ!」
仗助「なんだコリャ、腕時計が紙で包まれている・・・」
プリント紙『先日送られた写真の人物がわかりました。【島村卯月】という名前でアイドル事務所に所属しています。このアイドル事務所ですが【渋谷凛】【本田未央】のそれぞれが所属するアイドル事務所と裏でつながっています』
仗助「これはッ!『渋谷凛』『本田未央』と裏でつながっているだってェ〜!こいつが写っている場所は『杜王駅』ッ!そしてこいつの衣装・・・周りが話していた『アイドル』が刺客だったのかッ!」
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サヴェジ・ガーデンかな?
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仗助「このメールの差出人はSPW財団ッ!そしてお前がこの情報を俺に届けてくれたのか!」
???「ポーポー!」
仗助「お前、よく見たら足をけがしているじゃあねえか。葉っぱもついてるしこれを届けるために茂みに突っ込んだんだな。いま『クレイジー・ダイヤモンド』で治してやるよ」ドギャン!
仗助「首輪がついているな。『サヴェージ・ガーデン』って名前なのか、ありがとうな」
サヴェージ・ガーデン「ポッ!」バサバサバサ・・・
仗助「おふくろッ!今からちょっと外出するから!」
朋子「あっ仗助!いったいどうしたのッ!」
仗助「この腕時計・・・承太郎さんがつけていたものだ。おそらくホテルでプリントアウトしていたところに『島村卯月』がやってきて、やむを得なく腕時計をつつんで外に放り投げたんだ。承太郎さんがやばいッ!早く見つけ出さなければッ!」
-
康一「あれ?仗助君そんなに急いでどうしたの?」
億泰「何かあったのかァ〜?」
由花子「あなた家に帰ったんじゃあなかったの?」
仗助「それどころじゃあないッ!何があったか詳しくは知らねえが『刺客』が承太郎さんのところにやってきたらしいッ!町中で噂になっている『アイドル』、島村卯月だッ!」バサッ
康一「これは・・・!い、いったい承太郎さんは今どこにッ!?」
億泰「そうだ康一!お前の『エコーズ』で上空から探せないかッ!?」
康一「わ、わかったよ!『エコーズ Act.1』ッ!」ドギャン!
由花子「どうっ!?康一君ッ!」
康一「いたッ!ここから東の方に約100メートル!公園に承太郎さん露伴先生、あと『島村卯月』もいるよッ!」
仗助「よしッ!さっそく向かうぜェ〜ッ!」
タッタッタッタッタ・・・
-
卯月「・・・きましたか」
仗助「承太郎さんッ!大丈夫っスかッ!」
承太郎「ウグ・・・」
卯月「そんなにあわてなくても大丈夫ですよ。私の『スタンド』は人並みのパワーとスピードしかありませんから。これぐらい殴った程度じゃあ死なないと思います」ドギャン!
仗助「ヤロォ〜ッ!そのピンク色で人の姿をしているのがお前のスタンドかッ!」
卯月「はい。『あの人』は私の『スタンド』を結構高く評価してくれますけどそんな大それたほど私は強くないんですよ」
仗助「なら俺のスタンドとなぐり合ってみるかァーッ!」ダッ!
億泰「ダラァーッ!」ブンッ!
仗助「ぐああッ!?」ズサァー!
卯月「私自身は強くありません・・・だから『味方』に何とかしてもらうんです」
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仗助「おい億泰ッ!?何やってんだッ!」
億泰「仗助ェ〜・・・悪いが今の俺はお前の『敵』だ」ドギャン!
康一「ゴメンネ仗助君。でも卯月さんと戦うってんでしょ?それなら仕方がない」ドギャン!
由花子「あなたに特別恨みがあるわけじゃあないんだけど・・・倒させて貰うわ」ドギャン!
露伴「お前は後で呼びつける予定だったんだがな・・・まあかまわないさ」ドギャン!
仗助「な・・・なんだお前らッ!何で俺に対してお前らの『スタンド』を出してんだッ!」
卯月「これが私の『シング・スマイリング』の能力・・・『周りの人を味方にできる』ただそれだけの能力です」
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うんこ漏らしてでも能力に逆らう気概はないのか情けない!
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そういえばクレイジー・ダイヤモンドが直せるのって物理的な損傷だけなんですかね?(アニメ勢並感)
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卯月「まったく、本当ならあなたたち二人もまとめて『味方』にしてそれから始末しようと思っていたのに・・・二人ともぜんっぜんライブに来ないんで困っちゃいます」
卯月「しかもSPW財団とやらが私の所属している事務所とその裏の関係も全部調べちゃうからこんな強硬手段に出る羽目になりました」
仗助「『味方にする能力』だと・・・!まさか町中の人間がお前のことを話題にしていたのは『スタンド』で操っていたからかッ!」
卯月「『操った』なんて人聞きの悪いこと言わないでください!ただ『味方』になってもらって少しずつこの町での情報網を広げていただけです!」
億泰「オイ卯月、そろそろいいだろォ〜?」
卯月「そうですね、とりあえず『東方仗助』も戦闘不能にしてくださいッ!」
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仗助(クソ・・・やはり承太郎さんを何とかすべきだッ!あの話しぶりからするとおそらく承太郎さんだけが『味方』になっていないッ!)
億泰「オメェが考えてることはよくわかるぜェ〜!させるかよッ!」ガオン!
仗助「ウオッ!『クレイジー・ダイヤモンド』ッ!」ドギャン!
仗助「ドララララララララララァーッ!」
億泰「ウオッダラァーーーーーーーッ!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!
仗助「ドラァッ!」バギッ!
億泰「グアアーッ!」ドゴオッ!
仗助(承太郎さんのところに行くために一番気をつけなきゃあならないのは康一だッ!あいつの『3 FREEZE』を食らったが最後動けなくなる!ならば・・・)ダッ
由花子「そうはさせないわッ!」シュルシュルシュルッ!
仗助「クソッ!この髪の毛につかまれるのもマズイッ!」
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仗助「ドララララララララララァーッ!」
由花子「馬鹿ねッ!髪の毛ってのは細い一本一本が束になってるのよッ!拳の攻撃なんて髪とかしにも使えないわッ!」シュルシュルガシッ!
仗助「オオッ・・・!てめえこそ髪の毛なんぞで『クレイジー・ダイヤモンド』を止められるとでも思ってんのかッ!」ブチン!
由花子「キャッ!なんてパワーなのッ!」
億泰「いや十分に時間は稼いでくれたぜェ〜!俺が立ち上がるまでの時間をなッ!『ザ・ハンド』ッ!空間を削り取れッ!」ガオン!
仗助「ウオッ!」シュン!
億泰「ほお〜ら寄ってきたァ〜〜〜!!お前が考えることぐらいわかるんだよッ!」
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仗助「・・・本当か?また前のように考え無しに『空間を削り取って』成長してねえなお前もッ!」
億泰「なんだとォ〜〜〜!てめえが寄ってくれば何も・・・!」
ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!
億泰「ウギャッ!」バシッ!
康一「うわぁッ!小さな『銀球』がまるで雨のようにやってきたッ!」バシッ!
由花子「ダメッ!防御しなくてはッ!」バシッ!
仗助「遠距離攻撃用に持ってきた『ベアリングボール』だッ!距離が離れたから『ザ・ハンド』で引き寄せようってお前の考えぐらいわかるッ!」
露伴「クソッ!『ヘブンズ・ドアー』ッ!」
仗助「お前のスタンドが一番なまっちょろいんだよッ!ドラァッ!」バキン!
露伴「『石畳』を破壊したッ!ま、まさかそれをッ!」
仗助「その、まさかだッ!ドラァーーッ!」ブンッ
露伴「ぐわァーッ!バゴーン!
仗助「お前の『ヘブンズ・ドアー』なんざ投擲で十分対応できるッ!」
-
卯月「私の『シング・スマイリング』では到底あのスタンドには勝てませんね・・・」スッ…
仗助「ヘッ!戦いは全部『味方』にまかせっきりで自分は何もできねえかッ!これで承太郎さんのところまでついたッ!」ガシッ!
承太郎「待て仗助ッ・・・!俺をつかむなッ!」
康一「もう遅いよ仗助君。気が付かなかったかい?僕が一度も攻撃をしようとしなかったことに」
康一「それは僕の攻撃は『もう終わっている』から・・・承太郎さんに『エコーズ Act.2』の『ドッグォオン』という文字を張り付けておいたんだ」
ドッグォオン!!
仗助「うわぁああああッ!!」ヒューーー!ドガァアアアン!
卯月「茂みの方まで吹っ飛ばされていきましたね、あとは私でもやれそうです」スタスタスタ・・・
-
ザ・ハンドもヘブンズドアーも倒したことあるスタンドだけあってあっさり倒しますね
-
仗助「クソッ・・・お前も『あの人』とやらと同じだ・・・仲間に全部やらせて自分は高みの見物をする・・・最低のゲス野郎だ・・・」
卯月「・・・」バギッ!
仗助「グゥッ!」
卯月「『あの人』のことを悪く言うのは許しません。それに本当はこんなことしたくないんです」
仗助「なんだと・・・?」
卯月「たしかに『あの人』は少しヒドイところがあります。『空条承太郎』『東方仗助』『その仲間たち』をみんな始末しろ、だなんて・・・」
卯月「私の能力はあくまで『味方』にするだけ・・・私は争いを好みませんし『始末』なんてヒドイこと、できるならしたくないんです・・・」
卯月「だから『空条承太郎』と『東方仗助』だけを始末し、あとの仲間たちはみんな私たちの『味方』になってもらうんです。そうすればもう彼らはあなたたちの仲間じゃあないんですから『始末』する必要なんてないでしょう?」
-
うわぁ…これは自分を悪だと思っていない最もドス黒い悪ですね…たまげたなぁ
-
仗助「お前は・・・俺の『仲間』を根こそぎ奪って、俺たちの『絆』を踏みにじって・・・なんとも思わないのか・・・?」
卯月「いやですねえ。今は私の、そして私たちの『味方』ですよ」
仗助「お前は・・・吐き気を催す『ドス黒い悪』だ・・・!」
卯月「好きなだけ喋ってください、それが最後の言葉になるんですから・・・止めですッ!」ブンッ!
仗助「クソ・・・すまないみんな・・・」
ガシッ!
ヒュン! ドゴッ!
億泰「な!?いきなり仗助が消えたぞッ!」
康一「茂みから何者かの『手』が現れて仗助君をつかんだと思ったらいつの間にかいなくなったッ!」
卯月「まさか・・・さっきの『手』は・・・!」
-
仗助「・・・・・・あれ?俺はまだ生きているのか?」
ジョセフ「何寝ぼけたこと言ってんじゃ、シャンとせんかい!」
仗助「ジジイッ!何でここにッ!」
ジョセフ「SPW財団が『刺客』の情報を入手してのォ〜。ワシは引っ込んどくよう承太郎に言われたんじゃが、お前たちが戦っているのにそれを見ているだけなのもワシの性に合わなくてなァ〜」
ジョセフ「それにしてもひどいケガじゃの!どれ『波紋』で治療してやろう」コォオオオオオ・・・
仗助「ここはさっきまでいた場所とは違うようだが・・・あんたの『ハーミットパープル』で引っ張ってくれたんスか?」
ジョセフ「いや、仗助を助けたのはワシじゃあない。そこにいるお嬢ちゃんじゃよ」
仗助「そうかありがとう、助かったぜ。・・・ところでいったい誰だ?どっかで会ったことあるっけ?」
???「ああ、アンタと会うのは初めてだったね・・・」
未央「私は『本田未央』。『渋谷凛』『島村卯月』と同じく、かつてアンタの命を狙った『刺客』の一人だよ」
-
いまさらですが凛と未央は前の作品で仗助一派を襲っています
未央のスタンドがわからないとこれからの戦いがちょっと意味不明になるので未央のスタンドをもう一回載せます
スタンド名---『トライアド・スター』
本体---本田未央(15歳)
【破壊力-C / スピード-A / 射程距離-C(『衛星』の射程A) / 持続力-D / 精密動作性-E / 成長性-D】
『人型』と『衛星2機』のスタンド。衛星が人物のビジョンを映し出すとその人物を『登録』し、人型のスタンドが『登録した相手』に近づくことにより、『登録した相手』を『登録した衛星』に転移させる。『登録』の際に映し出されるビジョンに攻撃を加えることもでき、そうした場合転移の際の一瞬に防御不能の攻撃が相手に繰り出される。『星のまたたきは地球に届いている時点ですでに何万年もたっている』ように人型の射程に入った時点で攻撃と誘拐は決定されている。
-
仗助「なんだとォ〜〜ッ!まだやる気かコラァーッ!」
未央「落ち着いてよ、私はもうあんたたちを『始末』するつもりなんてない。目が覚めたらそんな気はもうなくなっちゃったよ。・・・本当に『目が覚めた』ようだ・・・」
仗助(そういえばこいつにかかれていた始末の命令は露伴が消したんだったな・・・)
ジョセフ「未央ちゃんがどうしても『しまむー』とやらに会いたいと言い出してのォ〜、一応露伴君の『スタンド』でわしらを始末する意思は消えたはずじゃし、ここに来るついでにワシが監視役としてついているというわけじゃ」
仗助「『しまむー』ってのは島村卯月のことか。会ってどうするんだ?そのまま二人で俺たちを相手するつもりか?」
未央「もうその気はないってのに・・・まああれだけのことをしたんだから信じてもらえるわけないか」
未央「別に信じてくれなくてもいい、私がここに来たのはしまむーを『止める』ため」
仗助「『止める』?お前はあいつの仲間じゃあないのか?」
未央「そうだよ。しまむーとしぶりんは仲間で・・・二人はかけがえのない『親友』。だから止めなくちゃあならないんだ」
-
未央「しまむーは頑張り屋さんで、いつも笑顔で、周りの人も笑顔にしてくれて・・・『始末』をするだとか、あんたたちの『絆』をめちゃくちゃにするとか、そんなことは絶対に考えない子なの」
仗助「なんだとォ〜?だが現にあいつは・・・!」
未央「あの子は絶対にそんなことはしない!私にはわかるッ!」
仗助「・・・・・・」
未央「しぶりんだって誰よりもひたむきに努力する子だった!そして自分の芯をしっかりと持っていた!人殺しだなんてひどいこと絶対にしないッ!」
ジョセフ「・・・・・・」
未央「今重要なのは、しまむーが誰かの手によって『おぞましいことに手を染めようとしている』ことだけッ!そんなことさせるわけにはいかないッ!」
未央「しまむーは本当に優しい子なの・・・あの子が『人殺し』なんて・・・!そんなこと絶対ダメッ!」
未央「だから私はここに来た!友人が道を誤ろうとしているんなら、止めてあげるのが親友ってもんでしょッ!?」
仗助「本田未央・・・お前・・・」
-
アツゥイ!
-
未央「話が長くなっちゃったね・・・もう行かなきゃ。本当は隠れながらこっそり近づこうと思ってたのにさっきのでばれちゃったかな・・・」ズル…ズル…
ジョセフ「まて未央ちゃん、承太郎から受けたダメージがまだ残っているじゃろう。そんな体で行くなんて無茶じゃ」
未央「そんなことはどうでもいいことだよ・・・私の『トライアド・スター』じゃあしまむーに勝てないだろうけどそんなことは私が止まる理由にならない・・・」ズル…ズル…
バシン!
未央「あいてっ!」
仗助「グレートだぜ未央。『止めてあげるのが親友ってもん』だなんてな・・・お前、結構いい奴なんじゃあねーか」
未央「何すんのよ!けが人を後ろからひっぱたくだなんて!痛いじゃないの!」
仗助「いやそんなことはない、お前のケガはすでに『治しておいた』」
未央「え?・・・あれっ!?けがが治ってる!」
-
未央「仗助、あんた・・・」
仗助「未央!手を貸してくれッ!俺もあいつらを止めてやらなくちゃあならないッ!」
ジョセフ「フッ・・・やはりこいつは『黄金の精神』を持っておるわい」
未央「わかった・・・!同じ目的の為、今は手を取り合おう!」ガシッ!
仗助「オウッ!」ガシッ!
卯月「今の手は未央ちゃん・・・ということは『トライアド・スター』で東方仗助を連れ出したってことですか・・・」
卯月「でもなんで?もう私が止めをさせるところだったのに・・・」
タッタッタッタッ
卯月「来ましたね・・・!」
仗助「ヨォ・・・第二ラウンドと行くかッ!」
未央「私の『トライアド・スター』は『衛星』がない場所には走って向かわなくちゃあならないってのがちょっとマヌケなところかな・・・!」
卯月「未央ちゃん!なんで東方仗助と一緒にいるんですか!?『あの人』からの命令を忘れたんですか!?」
-
未央「しまむーこそ忘れたの!?しまむーはこんなひどいことをする子じゃないでしょ!?思い出してよッ!」
卯月「『ひどいこと』・・・?しょうがないじゃあないですか、『空条承太郎』と『東方仗助』だけは『始末』しなきゃならないんですから」
未央「『始末』だなんて・・・そんなことは絶対にさせないッ!止めてみせるッ!」ドギャン!
仗助「未央ッ!さっき話した通りに行くぞッ!ドラァッ!」ドギャン! バギイッ!
露伴「また石畳を壊して投擲するつもりかッ!二度も同じ手が通用すると思うなよッ!」ドギャン!
卯月「どうして・・・?なんでジャマをするんですかッ!」
億泰「卯月ッ!オメェは下がってなァ〜!お前の『シング・スマイリング』は戦い向きじゃあないッ!俺たちに任せなッ!」ドギャン!
卯月「気を付けてください!未央ちゃんに近づけば『防御不能の攻撃』と『誘拐』が待っています!」
康一「それなら問題ないッ!前に見たとき衛星は『2つ』だったッ!僕たちが全員で向かえば必ず誰かは残るッ!」ドギャン!
由花子「康一君は『誘拐』なんてさせないわ。私が守るんだから!」ドギャン!
-
億泰「所詮は『不意打ち』のスタンドだッ!正面から勝てると思ってんのかヨォ〜ッ!!」ダッダッダッ!
仗助「未央ッ!来るぞッ!」
億泰「ウオッダラァアーーーッ!!」ガオンッ!
未央「フンッ!」シュンッ!
億泰「げ!?本田未央がいきなり目の前から消えたぞッ!?」
未央「露伴ッ!まずはあんたからだッ!」タッタッタッ!
康一「なッ!本田未央が露伴先生の『正面』にいるぞッ!?さっきまで億泰君の前にいたはずなのにッ!」
露伴「クッ!『ヘブンズ・ドアー』!ヤツを『本』にしろォーーッ!」ゴォオッ!
未央「いったいどこを見ているのかなッ!」ザクッ!
露伴「グゥッ!さ、さっきまで正面にいたのに『後ろから刺された』だとッ・・・!」
-
康一「露伴先生を守らなければッ!『エコーズAct.3』!『3 FREEZE』だッ!」
エコーズ『O.K!射程距離5メートルニ入リマシタッ!』ズガンッ!
未央「キャッ!体がいきなり『重く』・・・ッ!」
仗助「未央!康一の『3 FREEZE』の射程は5メートルだ!一度離れれば解除される!」
康一「無駄だよッ!体全体が『重く』なっているんだッ!一歩も動けるわけがないッ!」
未央「なるほどね・・・なら抜け出すのに問題はないッ!」シュンッ!
康一「なっ・・・消えたぞ!?『エコーズ』ッ!『3 FREEZE』は効いているのか!?」
エコーズ『確カニサッキマデハ効イテイマシタ!デスガ、ナンラカノ方法デ一旦5メートル以上離レテイマスッ!』
未央「こっちだよッ!」シュンッ!
由花子「康一君ッ!後ろよッ!」
未央「遅いッ!」ザクッ!
康一「痛ッ!?これは『石』!?鋭利な『石』が僕の脇腹に刺さっているのかッ!」
-
由花子「このクソアマがァーッ!下水道でのこともまとめてお返ししてやるッ!!」ブワアッ!
仗助「逃げろ未央ッ!由花子は『もういい』ッ!闘わなくても大丈夫だッ!」
未央「わかったッ!」シュンッ!
ドゴオオオオオオオン!
由花子「また消えた・・・ッ!」
仗助「ホレ、一応またわたしとくぜ」ポイッ
未央「サンキュー、仗助」パシッ
露伴「なんだ・・・!?僕らを『誘拐』するかと思ったらいきなり目の前から消えたり背後に現れるだなんてッ!しかも今は最初に現れた場所に戻っているッ!」
卯月「未央ちゃん!その戦い方は『あの人』からやめるように言われていたヤツですかッ!」
未央「その通り!『転移』は私自身にだって使えるからね!相手の『誘拐』のために遠くに設置するんじゃあなく近くに展開して自分に使えば『瞬間移動』を交えた高速戦闘ができる!」
未央「たしかに私の『スタンド』はスピードだけでパワーはあまりないから直接戦闘には向かないし、この戦い方は接近と回避のために『衛星』を二つとも自分に使ってしまう・・・でももう『あの人』の指示通りに戦うのはやめだッ!」
-
億泰「康一ッ!露伴ッ!大丈夫か!今その『石』を抜いてやるぜェ〜!」
露伴「馬鹿かお前は!刺さったところを抜こうとするなッ!出血するだろうがッ!」
由花子「康一君ッ!大丈夫ッ!?」
康一「大丈夫だよ・・・確かにスピードは速いようだけどこの程度の攻撃じゃ僕らを戦闘不能にはできないッ!」
卯月「どうにかして未央ちゃんを捕まえてください!一度捕まえさえすれば振りほどくほどのパワーはありません!」
億泰「なるほどなァ〜!いくぞ由花子ッ!」
由花子「そういうことね・・・わかったわッ!」
未央(あの女の人は確か『髪を伸ばして操る能力』。あの髪につかまるわけにはいかないッ!それにあとは億泰を刺せればなんとかなる!)ダッ!
-
未央(近づくために『衛星』をだせばあの髪の毛に捕まえられる、逃げる時にだけ使うようにしなければ!)
由花子「『ラブ・デラックス』ッ!」ブワァッ!
未央(来た!由花子の攻撃は右から、億泰は左にいる、なら『左』に飛ぶ!)シュンッ!
ドガンッ!
未央「よしッ!回避できた!あとは億泰に近づけば・・・ッ!」
パッ!
未央(え・・・!?なんで私は『瞬間移動』をしているの!?)
億泰「よぉ〜し寄って来たなァ〜!由花子の『髪』ばかりに気をとられて俺の『スタンド』にまでは目がいかなかったかァ〜!?」ガシッ!
未央「あぐっ・・・!」
由花子「やっと捕まえられたわね。億泰の方へ逃げ道を残しておいたのはワザとよ」
億泰「あらかじめ俺の『ザ・ハンド』で空間を削り取っておけばよォ〜俺の方に逃げてきたら引き寄せられるってわけだッ!」
由花子「結局あなたはどっちに逃げようと捕まえられるって寸法よ。たとえ後ろに引いたとしても『ザ・ハンド』で引き寄せてから私の髪で捕まえていたでしょうけどね」
康一「二人ともッ!ナイスな連携だッ!」
-
未央「くそっ!離してよッ!」ザクッ!
億泰「グッ!こいつそういえば石畳の石を持ってたんだったな!だが腹を刺されようとこの手を放しはしないぜェ〜ッ!ダラアッ!」バギッ!
未央「きゃあっ!」
億泰「威勢がよかったのはさっきまでかァ〜!このままボコボコにしてやるッ!」バギッ!バギッ!
未央「ぎゃあっ!あぐっ・・・!」
仗助「未央ッ!こうなったらもう危険だ!『あれ』をもうやるぞッ!」
未央「それはダメッ!今この状態で『あれ』を使ったら卯月に届かないッ!」
億泰「作戦だか知らねえがよォ〜〜!この状況で何ができるってんだァ〜!」バギッ!バギッ!
-
未央「仗助・・・あんたの治す能力で『あれ』ができるってことは、これから私がやろうとすることも同じくできるはずだよね・・・」
卯月「億泰さんッ!未央ちゃんが何かを企んでるようです!こうなったら仕方ありません、未央ちゃんも『始末』してくださいッ!」
億泰「わかったぜェ〜!削り取って・・・」
未央「覚悟は決めた!『衛星』よ行ってッ!」
由花子「逃がすわけないでしょう!」シュルシュル!バキッ!
未央「ぐっ!」ブシュウ!
康一「残念だね!由花子さんの髪の毛の方が早かったようだッ!『衛星』を二つとも粉々にしたからヤツはもう逃げられないッ!」
仗助「未央ォーーーッ!!」
未央「いや、これでいいんだよ!私が逃げるための策は『衛星』じゃあない!」
未央「『トライアド・スター』ーーッ!私の『左手』を切断しろォーーッ!」ブチブチブチッ!
億泰「なっ・・・!石を使って自分の手を落とすだなんて何やってんだオメェはァーッ!?」
未央「うっ・・・うぐっ・・・なんて痛いんだ・・・涙が出てきた・・・でも、これが私の『逃走経路』だッ!受け取って仗助ェー!」ブンッ!
-
仗助「そういうことかッ!わかったぜ未央!」ダッ
露伴「切断した手を投げただとッ!」
由花子「し、しまった!あの手も捕まえなければッ!」シュルシュル!
仗助「もう遅いッ!『衛星』の方に髪を伸ばしていたせいでこっちは捕まえきれなかったようだなァ〜!」ガシッ!
康一「仗助君が『切断された手』を手にしたッ!ということはッ!」
仗助「『クレイジー・ダイヤモンド』!未央の手を『治す』!」ドギャン!
億泰「うおおっ!?体が引っ張られる!」ヒューン!
仗助「切断された手を治せばよォ〜未央はこっちに戻ってくるッ!」
-
仗助「いくぞ億泰ッ!歯ぁ食いしばれよッ!」
億泰「クソッ!上等だコラッ・・・グアッ!?」バギッ!
未央「私のことを忘れてんじゃあないでしょうねッ!さっき散々殴ってくれてこれはお返しだよッ!」
仗助「ドラララララララララァーッ!」
億泰「グアアアーーーーッ!!」ドガーン!
未央「よし!やっと離れたね」
仗助「お前の手はくっついたようだがなッ!」
-
未央「これで『あれ』をやる準備ができたッ!仗助頼むよッ」ダッ!
卯月「こっちに向かって走ってくる・・・!みなさん全員で未央ちゃんに向かってくださいッ!」
露伴「『衛星』も無くなったからって特攻を仕掛けようってのかッ!甘いんだよッ!」ダッ!
由花子「今度こそ逃がさないわッ!」ダッ!
億泰「クソがァ〜、この程度のダメージで止められると思ったかッ!」ダッ!
康一「さっきの『手』を治したの・・・まさか!みんな待つんだ!ヤツを追う前にやらなくちゃあならないことがあるッ!」
仗助「もう遅いぜ康一、今まで気が付かなかったか?俺がこの場所から離れようとしなかったことに」
仗助「行くぜッ!『石畳』と『由花子の髪』を『治す』ッ!」ドギャン!
-
億泰「『ザ・ハンド』!空間を削り取って引き寄せるッ!」ガオン!
パッ!
億泰「何だかわからねえがよォ〜ぶん殴っちまえば終わりだッ!」ブンッ!
スカッ!
億泰「な、なんだ?確かに引き寄せたはずなのにヤツが遠ざかっていく!」
露伴「ち、違うぞ億泰!僕らが仗助の方向に引き寄せられているんだッ!」
由花子「まさか、さっき手を治したのと同じように私たちを治して引っ張ってるってこと!?でも私の髪の毛はそうだとしてもなんでみんなまでッ!?」
康一「本田未央が僕らに刺した『石』だッ!あれは確か最初に仗助君が今立っている場所の『石畳』を壊して作ったもの!それを治しているから僕らの体内の『石』が引っ張られているんだ!」
ガシッ!
仗助「よしッ!ジジイ!全員引き寄せたから後は頼むぜッ!」
-
ジョセフ「まったく・・・自分ごと『波紋』を流してみんなを気絶させろだなんて無茶するのぉ〜」バチバチッ!
仗助「グウッ・・・!」バタッ
康一「ぐあっ・・・!」バタッ
億泰「ちくしょうっ・・・!」バタッ
由花子「あうっ・・・!」バタッ
露伴「クソッ・・・!」バタッ
ジョセフ「さあ、あとは君たち二人の問題だ。未央ちゃん頑張るんじゃぞ」
卯月「そんな・・・みんなやられるだなんて・・・!」
ザッ!
未央「しまむー・・・やっとここまで来たよ・・・」
-
卯月「くぅ、『シング・スマイリング』ッ!」ドギャン!
未央「遅いッ!」バシッ!
卯月「きゃあっ!」バタッ!
未央「しまむー、もうやめようよ。人殺しをするなんて間違ってるよ」
卯月「なんで・・・!『あの人』の命令を聞かないっていうんですか!」
未央「『あの人』『あの人』ってなんでもいうこと聞くのはおかしいよ!しまむー人殺しになっちゃうんだよ!?」
卯月「だって・・・『始末する』って命令だから・・・『始末しなきゃ』・・・」
未央「しまむー・・・」
卯月「頑張ります『始末』します頑張ります『始末』します頑張ります『始末』します頑張ります『始末』します頑張ります『始末』します頑張ります『始末』します頑張ります『始末』します頑張ります『始末』します頑張ります『始末』します・・・」
-
未央「・・・今はっきり分かったよ、全部『あの人』の仕業なんだね・・・」
未央「頑張り屋なしまむーの心を弄んで・・・絶対に許せないッ!」
卯月「空条承太郎を『始末』します」クルッ!
未央「一度しまむーのスタンドを解除させるにはしまむーを気絶させないと!ごめんねしまむー、ちょっと我慢してね!」ドギャン!
バギッ!
未央(あれ・・・誰に殴られた・・・?頭から血・・・?)
会社員「この野郎!俺たちのアイドルになんてことしてんだッ!」
パン屋「さっき見てたぞッ!お前が近づいてから『あの子』がいきなり倒れるのをッ!」
学生「みんなこっちだ!『あの子』が襲われているぞォーッ!」
-
卯月「みなさん、そのまま未央ちゃんを組み伏せておいてくださいね」
服屋「おうっ!まかせときなっ!」ガシッ!
スポーツマン「もっと人数を呼んでくれっ!」
未央「し、しまむー!これはいったい!」
卯月「まさか私が『スタンド使い』しか味方にしていないと思いましたか?なんで私が『ライブ』なんてやっていたんだと思います?この町はもう、あなたたち以外私の『味方』なんですよ」
卯月「ああ、そういえばそこの影にもおじいさんが隠れていましたね、あの人もお願いします」
作業員「いたぞ!あそこに隠れている!みんな行くぞっ!」ドドドドドドッ!
ジョセフ「ま、マズイッ!こんなにも大勢がいるなんて!しかも彼らは敵じゃあなく『ただの一般人』じゃ!」
-
卯月「さすがに直接話もしていない彼らは私の代わりに『始末』してくれるほど味方はしてくれないでしょうね。やはり最後は私が直接やらねばッ!」ブンッ!
承太郎「クソッ・・・『スタープラチナ』ッ!」ドスッ!
卯月「そういえば攻撃はできないだけで『スタンド』自体は出せるんでしたね。防御しないでくださいよ、時間がかかるじゃあないですか」ブンッ!ブンッ!ブンッ!
承太郎「グッ・・・!」ドゴッ!ボスッ!バギッ!
未央「あとちょっとなのに・・・!もう少しで届くっていうのに・・・ッ!」グググ・・・
学生「妙な動きをするんじゃあない!」ブンッ!
未央「きゃあっ!」ボゴッ!
-
作業員「このクソジジイが!こそこそ隠れやがって!」バギッ!ドガッ!
ジョセフ「ごっ・・・!老体にはチト堪えるわい・・・」
承太郎「ぐ・・・・くっ・・・」シュウ・・・
卯月「ふう、やっと『スタンド』も消えかけですね。これで止めがさせます」
未央「ダメ・・・しまむーやめてッ!」
卯月「これで終わりですッ!」ブンッ!
未央「だめええええええええ!!!」
ピキッ!
ジョセフ「な・・・なんじゃ?いまの『ヒビが入るような音』は?」
ピカァアアアアアン!
承太郎「この『流れ星』のようなまばゆい光は・・・!」
卯月「ッ!?」クルッ!
-
ドドドドドドドドドドドドドドドドド
未央「・・・・・・」シュウーーーーー
学生「なんだ・・・!さっきまで押さえつけていたはずなのに、いつの間にかヤツが離れた場所に立っているッ!」
未央「『卯月』・・・絶対に止めてみせるッ!」ドギャン!
ジョセフ「未央ちゃんの『スタンド』がさっきと形が違う!しかもまるで光っているように見えるッ!」
卯月「み、みなさん何をしているんですかッ!?早く未央ちゃんを止めてくださいッ!」
会社員「お、オウ!かかれェー!」ドドドドドドドド!
スポーツマン「捕まえたぞォオオオオオ!トラーーーーィイッ!!」グワッ!
未央「・・・」スッ!
スポーツマン「へ?ウオオッ!!」ズガァーン!
パン屋「なんだ今の動きは!?とてつもないスピードだッ!」
未央「卯月ッ!」ダッダッダッ!
スポーツマン「あの子の方に走ってるぞォーッ!みんなスクラムを組んであの子を守るんだァー!」
ザッザッザッ!
-
作業員「よしっ!これで壁ができたッ!ここは絶対に通さないぞッ!」
卯月「もう『衛星』はないはず・・・これなら私には届かないはずですッ!」
未央「今の私にもう『衛星』は必要じゃあない・・・」シュンッ!
会社員「へっ?奴が目の前から消えたぞ?」
未央「二つの『衛星』は卯月と凛のふたり。私と違って、『人型』が自分だけじゃ届かないような所に行ける存在。『トライアド・スター』はそんな私の気持ちが形となってできたのかもしれないね」パッ!
卯月「な、なんで!?どうして『衛星』がないのに私の前に『瞬間移動』が!?」
未央「でも違うんだね・・・私が二人よりも劣っているから『追いつけない』んじゃあない。『追いつけない』と心のどこかで決めつけていたせいで二人とも、自分とも向き合わなかったから駄目だったんだ」
卯月「『シング・スマイリング』ッ!」ドギャン!
パシッ!
卯月「うぐうっ!いきなり顔に痛みがッ・・・!」
承太郎「今のは・・・本田未央の『スタンド』が島村卯月を殴ったのか・・・?『スタープラチナ』でも目でやっと追えるぐらいのスピードだぞ・・・!」
-
未央「今、私はやっと二人に『追いついた』!『あの人』の思惑なんて止めてみせるッ!」
ドガドガドガドガドガドガドガッ!
卯月「うわぁあああああああああああ!!!」シュウ・・・
ジョセフ「攻撃が入った!島村卯月の『スタンド』が消えたぞッ!ついにやったんじゃ!」
-
億泰「グッ・・・」
ジョセフ「おお、もう起きたのか」
露伴「僕たちは・・・なんで島村卯月の味方をしていたんだ・・・?」
ジョセフ「その話はあとじゃ。騒ぎになっても困るし救急車を呼んだことにして無関係の者には帰ってもらうか」
-
【杜王グランドホテル】
未央「・・・どう?卯月の様子は?」
仗助「安心しな、ちゃんと俺の『クレイジー・ダイヤモンド』で治しておいたぜ」
露伴「やはり島村卯月にも『始末する』という文字が書き込まれていた。おそらくはそのせいで僕たちを狙ってきたんだろう。こっちもきちんと消しておいたぞ」
未央「文字って何?」
露伴「お前にもそれが書かれていたんだぞ。何ものかがお前たちに命令を書き込んでいたんだ」
未央「そうなんだ・・・それよりみなさんごめんなさい。そんなのが書き込まれていたとはいえ皆さんに危害を加えるような真似をして・・・」
億泰「まぁ〜、そのなんだ気にするなよ。俺たちも卯月の『スタンド』の影響とはいえ仗助にひどいことをしちまったからなァ〜」
康一「うん、僕らも人のことは言えないよね・・・」
仗助「オイオイお前ら!そんな細けえことは気にすんじゃあねえよォ〜!俺たちゃこの通り無事なんだし問題ねえさッ!ですよねッ承太郎さん!」
承太郎「いっぱしのこと言うようになったじゃあないか仗助。まあ俺たちはそれなりに修羅場くぐってきたんでな、大したことじゃあないさ」
-
ガチャ
卯月「あの・・・みなさん・・・」
由花子「卯月ちゃんが起きたわ。それにしてもあんたたち声でかいわね、扉の向こうにまで聞こえてきたわよ」
ジョセフ「まったく未央ちゃんももう少し手加減してあげてもよかったんじゃあないかのォ・・・」
未央「だってあのときはとにかく止めなきゃって思ってたし・・・」
卯月「・・・ごめんなさい!お二人を殺そうとするだけじゃなくて皆さんの友情を踏みにじるような真似をして・・・!」
仗助「気にスンナよ。さっきの話の通り俺たちはお前らに対して恨みなんかねぇーぜ。悪いのは裏にいる『あの人』とやらなんだしなァ〜」
承太郎「そのことなんだが・・・未央、卯月、『あの人』とやらがどこにいるかわからないか?」
未央「ごめんなさい、私はわかんない。『あの人』はたまに私たちが表向き所属している事務所にやってくるか、こっちから会いに行くときは目隠しと耳栓をして車に乗せられるから」
億泰「そんなヒデェ事されてんのかァ〜!?お前たちのこと全く『仲間』とも思っていないのかよッ!」
卯月「私も・・・」
プルルルルルルルルルル!
-
承太郎「・・・卯月、お前の方から『着信音』が聞こえるがまさか・・・」
卯月「はい。すいません、電話に出ないとおそらくもうかけてこないので・・・」ピッ
康一「ウン・・・今から聞こえる声が『あの人』の声!」
???『島村さん、どうですか首尾の方は』
卯月「はい、えっと・・・その、予定外のことが起きまして・・・もう少しかかりそうです」
???『そうですか、まああなたの【シング・スマイリング】ならまず負けはしないでしょう。確実に二人を始末し、可能ならヤツラの仲間もこちらに連れ帰ってきてくださいね。利用価値があるかもしれないので』
未央「・・・ッ!卯月貸してッ!」
卯月「み、未央ちゃん!」
未央「アンタ人の命をなんだと思ってるの!?そんなに軽々しく『始末しろ』だなんて、私たちをムリヤリ命令に従わせて!」
???『!その声は未央さん・・・そうですか、ヤツラにつかまったのですね。しかも【命令】もどうにかして解除されたみたいですね・・・』ブツッ
ツーツーツー
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未央「・・・ごめんみんな、せっかく場所を知るチャンスだったのに」
億泰「気にすんじゃあねえよッ!あんなことを言われて頭にこない奴はいないぜッ!」
由花子「でも、これで本当に手がかりはなしね・・・」
承太郎「そうでもないさ。ジジイ、できたな?」
ジョセフ「バッチリじゃ!わしの『ハーミットパープル』で逆探知しといたわい!」
仗助「ジジイ!やる時は意外とやるじゃあねえか!」
ジョセフ「やる時はやるってお前さんのォ〜〜〜今回勝てたのはわしの手助けも大きいじゃろう・・・」
承太郎「すぐに切れば逆探知はできないと思ってんだろうがそうでもないのさ。向こうから切るように仕向けさせたのはファインプレーだったな未央」
卯月「未央ちゃん凄いです!そこまで計算通りだったんですか!」
未央「い、いやあ!まあそれほどのこともあるかな!?」
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卯月「そういえば未央ちゃん、さっきから私のこと『卯月』って名前で呼んでますよね?『しまむー』って呼ばないんですか?」
未央「へ?ああ、そういえばそうだね。まあ心境の変化ってやつだけど、もしかして変かな?」
卯月「いえ!そんなことないです!あの時『卯月』って呼ぶ未央ちゃんとってもかっこよかったです!」
未央「そ、そう?じゃあこれからもよろしくね!卯月!」
卯月「はい!未央ちゃん!」
露伴(『島村卯月』と『渋谷凛』に追いつきたいか・・・叶ったみたいでよかったじゃあないか)
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ジョセフ「奴の潜伏場所がわかればおのずと関わりのある事務所もわかってくるじゃろう。渋谷凛の場所もわかるかもしれんぞ」
康一「そうだね!凛ちゃんも助けてあげないとッ!」
卯月「みなさん・・・なんであなたたちを『始末』しようとした私たちのためにそこまで・・・?」
億泰「さっきも言っただろォ〜!?そんなこまけえことはどうでもいいんだよ!大体俺たちだって最初な敵みたいなもんだったしよォ〜それから仲間になっていったんだ!」
康一「それよりも、三人はアイドルなんでしょ?もしこの戦いが終わったら三人のライブを見せてほしいな」
由花子「そうね。あのライブは『スタンド』の効果なんて関係なく素晴らしいものだったと思うわ」
卯月「・・・はいっ!島村卯月頑張ります!」
未央「『仲間』か・・・やっぱいいもんだよね!」
仗助「ああっ!そうだな!」
ビシガシグッグッ!
【島村卯月はみんなのアイドル】END
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スタンド名---『トライアド・スター Act.2』
本体---本田未央(15歳)
【破壊力-A / スピード-A / 射程距離-E / 持続力-E / 精密動作性-B / 成長性-D】
二機の衛星が無くなり、人型だけになった『トライアド・スター』。任意の場所に『瞬間移動』ができる。瞬間移動の射程は最大10m。基本的に『スタンド』と自分だけが瞬間移動をするが、スタンド射程内にいる任意の人物と一緒に瞬間移動をすることも可能。
スタンド名---『シング・スマイリング』
本体---島村卯月(17歳)
【破壊力-C / スピード-C / 射程距離-A(ライブ会場並みの広さは余裕) / 持続力-C / 精密動作性-C / 成長性-C】
周りの人間を『味方につける』能力。本体の卯月に対して良い印象があるほど効果は大きくなり、逆に卯月に対する敵意や警戒心、悪意がある場合は効きが悪くなる。敵に正体を知られると『味方』にするのは難しいが、卯月のことを全く知らない相手なら『スタンド』の効果で味方につけ、それにより『スタンド』の効果を増強するというループができる。
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卯月SSでもあり未央SSでもある
いいゾ〜コレ
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以上です。しまむーがドス黒い悪になっているのも全てあの人って奴の仕業なんだ
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ニュージェネの四部マス三部作やりますねぇ!
島村さんの能力は普通化と思ったけど、これはこれでアイドルの
代表って感じで悪くないですねぇ!
静・ジョースターのSSの有栖川冥を思い出したけど
何か以前ジョジョSSでもやってたの?
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>>85
ちょこちょこ四部マスやネタスレを書いてるぐらいです・・・
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種が割れない限り射程内に入るだけでヘブンズドアーの無害化をかけられるようなもんですね…つよい
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精神操作はやっぱり怖いですね…
ちゃんみおの成長がアツゥイ!
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乙です
しまむーから卯月に変わるのいいっすねぇ〜
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敵を味方にするのはもっとも有効な手ですものね
乙
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