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【   りんげんlove -短編小説-   】

34りんげんlove ◆yNWUDjOLOc:2014/04/20(日) 17:15:29
【 この先の未来も 】



- C a s t -

*中里 萌
*金子 隼也

*長谷川 ニイナ

********************************************

今日は冬イベの打ち上げということで、皆で集まっている。
もちろん私の好きな人も、その好きな人も一緒。
こういうのって三角関係っていうのかな。

「これ美味しい!!ニイナも食べてみなよ」
「えっ、どれどれ?あ、ホントだ美味しい!!」
ちょっとそこ、私の前でイチャつかないでくださーい。
見ての通り、隼也は確実にニイナに気があります。
ニイナがどう思ってるのかは分からないけど…でも二人が付き合うのは時間の問題だと思う。

私はずっと隼也のことが好きだった。
でも隼也はニイナにデレデレで、ニイナだって悪い気はしていないと思う。
こんなに辛い恋をしてしまった私は可哀想だなって思うこともあるけど、
隼也と居られるだけでも幸せなことだって…その幸せをありがたく思わなきゃって…
隼也のことを嫌いにはなれないけど、だからこそ隼也の幸せを願おうって決めたんだ。

「萌、ちょっと…いい…?」
会場の隅っこの椅子に1人で座っていた私のもとにやって来たのは私の大好きな人、隼也だった。
『いいけど…どうかしたの?』
さっきまでニイナにデレデレだったのに、急に真面目な顔をする隼也にちょっと疑問を感じた。

「あの、さ…俺の好きな人が、違う人のこと好きみたいなんだけど…どう思う…?」
あぁ、なんだ、またニイナのことか…。
ニイナに好きな人…私には検討つかないけどな。
『その子の好きな人って誰だと思うの?』
こんな事を言うんだ、大体の予想はついているのだろう。
「多分…真哉…?」
…真哉…全然イメージない。
『えっと…なんでそう思う訳?』
「いつも一緒にいるし…仲良さそうだから…。」
ニイナって真哉とそんなに一緒に居るっけ?
隼也はきっと何か勘違いしてる気がするんだけど…

『えっと…ニイナの好きな人は真哉じゃないと思うけど…?』
そう言って隼也の顔を見てみると、何故だかぽかーんとしていた。
「え、ニイナって…ごめん何の話してる?」
何の話って、そんなの私が聞きたいんですけど。
『隼也の好きな人、つまりはニイナが真哉のこと好きみたいって…隼也が言ったんだよ!?』
「俺の好きな人、ニイナじゃ無いんだけど…な…。」
ニイナじゃない、嘘でしょ!?
他に誰が居るっていうんだろう…私はぐるぐると頭を回転させて考えてみた。
…でも誰も思い付かない。

『ニイナじゃないなら…誰のことだったの…?』
「え、それ言わせる?」
隼也がちょっと苦い顔をした。
悪いけど…此処まで来たら気になるじゃない。
『うん…。』
しばらく経ってから隼也が口を開いた。
「…お前の…ことだったんだけどな…」
『へっ?』
あまりの衝撃に、思わず間抜けな声を出してしまった。
『ごめん、言ってる意味が分からないんだけど…』
隼也の言葉が何度も頭の中で巡る。
あたしが誰が好きなの、って聞いたら…隼也がお前のことだよって…
あれ?それってまるで…
「俺は萌が…『私のことが好きってこと!?』
隼也の声に被せてしまった。
「…まぁ、そういうこと…」
隼也が、私のことが好き…?
全く信じられない、直接言われても全然信じられない。
『えっと…あの…えっと…//』
自分の気持ちを伝えないとって思ってもなかなか言葉にならなくて…
『私も…』
「私も…?」
隼也が私の顔を覗いて言った。
『私も隼也が好き…です…//』
…言えた。ちゃんと自分の気持ちを、直接言えた…。



君に恋したあの時から今まで、私の恋は絶対に叶わないと思ってた。
でも…、こんな私でもちゃんと分かり合えた。
この喜びは絶対に消えないから…この先の未来も…ずっとすっと一緒に居たい…。



【 この先の未来も 】



- E n d -


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