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元奴隷との人生
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こんな子との人生
http://gazo.shitao.info/r/i/20170301200240_000.jpg
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>いつもよりも幾分早い時刻に目が覚めた。
>やや霞みがかった視界に、規則正しい寝息を立てる少女が映る。
>身体の至る所に痛々しい傷跡の残る、奴隷だった少女、シルヴィ。
>白い枕に、やや銀がかった髪が川のように流れている。……つまり、枕にシルヴィの頭部が乗っていない。
>私の腕に抱きつき、二の腕に額を押し付けるようにして眠っている。
>毎晩、布団を被る時点ではしっかり頭を枕に乗せているはずなのだが、寝相が悪いのか、朝になるといつもこうなっている。
>この子の年齢で、就寝時の姿勢が悪いというのは、あまり褒められたことではないのだが。
先生「おはよう、シルヴィ」
>小さく声をかけてみたが、まだ起きる様子はない。
>普段なら起こすところだが、今日は特別な日だ。もうしばらく寝かせておこう。
>なるべく刺激しないよう、慎重にシルヴィの拘束から抜け出す。
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>私はしがない町医者だが、金に困らない程度には稼げている。
>何故か街では、私があまり働いていないとの噂が立っているが……
>働かない人間が一軒家を持てるわけもないということは、少し考えれば分かるだろう。
>毎日とても忙しい。
>ただ、忙しい様子や疲れた姿、不安そうな顔を他人に見せるのは、
>医者としてあまり好ましい事ではないと考えているだけである。
>朝は早く起きるよう心掛けているが、それでもあまりのんびりと出来るわけでもない。
>診察予定の患者へ処方する薬を準備や在庫の確認は朝に行っている。それなりの時間が必要だ。
>普段であれば。
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>思うところがあり、以前から今日を休診日にする予定を立てていた。
>普段は味わうことのできない、朝の時間的余裕を楽しみながら、朝食の準備に取り掛かる事にする。
>柔らかいパン。
>シルヴィの分には、山で採った野イチゴを煮詰めて作ったジャムを添える。
>ソーセージとキャベツのスープ。
>キャベツの芯まで柔らかく煮込み、塩と胡椒で味を調える。
>スクランブルエッグ。
>レタス、ベーコンと一緒に盛り付け、とある商人から買い付けたプロセスチーズを刻んでスクランブルエッグに散らす。
>デザートとして、市場でシルヴィが興味深そうに見ていたアセロラを少量。
>アセロラは私も初めてだ。熟した物は生で食べられるらしい。
>試しに一粒食べてみる。
>酸味が強く、なかなか美味い。
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>朝食が冷めないうちに、シルヴィを起こさなくては。
>寝室に戻り、シルヴィの頭を撫でる。
シルヴィ「……ん……うぅ」
>もぞりと身じろぎ。
>日の光を嫌がってか、身を竦めて、布団で顔を隠してしまった。
>少し音量を大きくして声をかける。
先生「おはよう、シルヴィ」
シルヴィ「!」
>途端に、布団を跳ね除け、シルヴィが飛び起きた。
シルヴィ「おはっ、おはよう、ございますっ! すみません、寝坊……」
先生「いや、大丈夫だ」
>機敏というべきか過敏というべきか、大げさな反応に思わず笑いがこみ上げる。
"
"
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>細く柔らかい髪の毛に、寝癖が付いている。
>頭を撫でる
シルヴィ「す、すみません……」
先生「今日は休診日だから、わざと起こさなかったんだ」
>頭を撫でる
>頭を撫でる
>頬を撫でる
>頬を撫でる
>……すべすべした頬の感触を楽しんでいると、シルヴィに手を捕捉された。
シルヴィ「……ご主人様」
シルヴィ「ベッドの上でそんなことされたら、朝から変な気分になっちゃいますよ?」
>冗談めかして微笑んだ。
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>だが、冗談ではない。
>だが、冗談では、ないのだ。
>この子のこの台詞は、そのままの意味だ。
>シルヴィと暮らし始めて3ヶ月が経った頃。
>似たような状況で、随分マセた冗談を言うようになったものだ、と頭を撫でていたら、
>突如襲ってきた実績があるのだから。
>特にここ2日間ほど忙しく、シルヴィにあまり構えなかったせいもあってか、
>シルヴィが私に向ける視線に、いつも以上に湿度と粘度を感じる。
先生「馬鹿なことを言っていないで、朝食だ、シルヴィ」
シルヴィ「……はぁい」
シルヴィ「酸っぱい!!」
>……どうやらアセロラは、シルヴィの口には合わなかったらしい。
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>朝食を終え、自分には珈琲を、シルヴィにはホットチョコレートを用意する。
先生「シルヴィ」
シルヴィ「あ。ありがとうございます。いただきます」
>カップを受け取り、シルヴィが微笑む。
先生「シルヴィ。前から伝えていたように今日は休診日だ」
先生「少し出かけよう。それを飲み終えたら、一緒に来てくれるか?」
シルヴィ「はい。ご一緒します」
シルヴィ「ご主人様と一緒なら、何をしていても幸せですから」
>頭を撫でる
>シルヴィはくすぐったそうに口元を緩め、目を閉じ、されるがままになっている。
>……このまま撫でていたら、夜になりそうだ。
先生「森でひと仕事だ。汚れても良い恰好をして行こう」
シルヴィ「はい、わかりました」
-
>森へ。
シルヴィ「良い天気。今日は一日、晴れそう」
シルヴィ「でも、朝の森は少し肌寒いですね」
先生「私の外套を貸そうか」
シルヴィ「あっ、いえ、あー、えー……大丈夫、です」
>頭を撫でる
先生「遠慮はしなくていい」
シルヴィ「……本音を言えば、ご主人様の匂いに包まれたい気持ちはあります」
シルヴィ「でも、ご主人様の外套なんて被っていたら、すぐに我慢できなくなっちゃいそうです……」
>これももちろん、冗談ではない。
>だが事前に報告するようになっただけ、成長したものだ。
>以前は限界ギリギリまで無言で我慢を続け、ダムが決壊するなり襲いかかって来ていたのだから。
先生「……いつもならともかく、今日それは困る」
シルヴィ「……?」
先生「なんでもない」
-
先生「シルヴィ、これを」
シルヴィ「はい、ご主人様」
>シルヴィにヨモギの若芽を見せる。
シルヴィ「……んん。これは?」
先生「ヨモギという。生命力が強くどこにでも生える、薬用植物の一種だ」
シルヴィ「ヨモギ、ですか」
先生「在庫が少なくなってきたので、今日はこれを採りに来た」
先生「実に使い道の多い薬草だが、こいつらが繁栄した土地では他の植物が育たなくなる」
先生「そういう意味でも、この辺りのヨモギを少し採っておきたい。悪いが、探してくれるか?」
>シルヴィは目に焼き付けるようにヨモギを凝視している。
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先生「ヨモギは葉の形が特徴的で、この辺りには似た草も少ない」
先生「あまり注意しなくても、間違える事はないだろう」
シルヴィ「はい、わかりました」
シルヴィ「ふふ。私でもお役に立てる事があって嬉しいです」
>頭を撫でる
先生「よし、頼んだ」
シルヴィ「はいっ」
>シルヴィは周囲を見渡し、さっそくヨモギの集団を発見したようだ。
>腰を落とし、手を動かし始めた。
>私も探す事にする。
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>……そろそろ良いだろう。
先生「頃合いだ。切り上げよう」
シルヴィ「はい。いっぱい採れましたね」
>見ると、シルヴィの手は鶯色に染まっている。
>動いているうちに滲んだ汗を拭ったのだろう、額には土汚れがついていた。
>頭を撫でようとしたが、当然ながら私の手も随分汚れている。
先生「随分汚れてしまったな」
先生「帰って泥を落とそう」
シルヴィ「はい」
>摘んだヨモギを布で包み、担ぎ上げる。
シルヴィ「ご主人様。足元、気を付けて下さいね」
先生「ああ。ありがとう」
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>ヨモギ+80
>ピンクの花+25
>青い花+3
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>自宅
>手と顔を石鹸で良く洗い、体を濡らしたタオルで拭き、汗と汚れを落とす。
シルヴィ「ふぅ」
シルヴィ「久しぶりにこんなに歩きましたね。少し疲れちゃいました」
>シルヴィは多少の疲労を滲ませつつも、どこか満足気な表情だ。
先生「ご苦労様。ありがとう、助かった」
シルヴィ「ふふ。お役に立てて何よりです」
>シルヴィは屈託の無い、年齢相応の笑顔を浮かべた。
>頭を撫でる
>シルヴィは目を閉じて、感触を楽しんでいるようだ。
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先生「疲れたろう。昼食を用意するから、少し寛いでいなさい」
シルヴィ「あ、いえ、大丈夫です」
シルヴィ「ご主人様、お料理、よければ今日も教えて頂けますか?」
>近頃、シルヴィは料理習熟に熱心だ。
>簡単なものであればシルヴィにも作れるが、
>多少の工程が必要な料理となると難しい。
>単純に、レシピの知識が無いのだ。
シルヴィ「作れる料理、もっと増やしたいんです」
>知識は増やす事に貪欲なのは喜ばしい事だ。
>なにより、私のために好みの味を覚えたいと言ってくれるのは、単純に愛しさと嬉しさを感じる。
先生「わかった。おいで」
シルヴィ「はいっ」
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>エプロンを身に着け、後頭部で髪を纏めたシルヴィに、大まかな手順を教える。
>シルヴィは手先も器用であるし、頭も悪くない。
>自分が世間知らずになってしまっている事に負い目もあるのだろうが、
>料理に限らず、様々な知識を得たいという強い欲も持っている。
>意欲的で物覚えが良く、基本を逸脱しようとはしない、理想的な生徒だ。
>実に教え甲斐がある。
シルヴィ「ご主人様は、薄味の方がお好きなんですよね」
先生「ああ。あまり味付けの濃いものは、身体にも悪い」
シルヴィ「……ご主人様、ずっと健康でいて下さいね」
>……年齢的に、私が先に逝くのだろうな。
先生「……尽力しよう」
>頭を撫でる
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>数種類の根菜を煮込んだスープを少量取り分け、味を見る。
シルヴィ「どうですか?」
先生「美味しい。なかなかだ」
シルヴィ「良かった。お口に合って何よりです」
>朗らかな笑顔だ。
シルヴィ「きっとすぐに、ご主人様の手を煩わせることなく、料理を任せて頂けるようになりますから」
先生「ああ。期待している」
>頭を撫でる
シルヴィ「ふふっ。期待しててください」
>……とはいえ、正直に言えばやはりまだ目を離すのは不安がある。
>刃物や火は慣れていても危険なものであるし、中身の入った鍋などは、単純に重い。
>私としては、これ以上シルヴィの身体に痕の残るような傷を付けたくはない。
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>昼食が出来上がった。
>シルヴィは年齢の割に小柄な方だ。
>断片的にとはいえ以前の生活環境を知っている私としては、
>体格の小ささの原因は遺伝よりも栄養の影響を疑ってしまう。
>せめて今後は出来る限りバランス良く、満腹になるまで食べさせてやりたい。
>シルヴィが唇を突き出し、スープを冷ましている。
>どうも、シルヴィは少し猫舌気味なようである。
シルヴィ「……ん。我ながら、今日のスープは美味しいです」
先生「ああ。美味しい。作り方は覚えたか?」
シルヴィ「はい。大丈夫だと思います。次は一人でも」
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>……さりげなく、シルヴィがサラダに入っているトマトを避けている。
>どうも、シルヴィは酸味の強いものが苦手なようである。
先生「……シルヴィ。トマト」
シルヴィ「……トマト」
先生「好き嫌いは、あまり褒められないな」
先生「トマトが赤くなると医者が青くなる、と言われるほど、トマトは栄養が豊富だ」
シルヴィ「……それは、どういう意味なんですか?」
先生「トマトの旬が来ると、みんながトマトをよく食べて健康になるから、医者の仕事が減るという意味だ」
シルヴィ「……トマトはご主人様の敵なんですね。そんなもの、食べない方が良いのでは?」
先生「……シルヴィ。」
シルヴィ「……うう」
シルヴィ「……ちゃんと食べられたら、頭を撫でてくれますか?」
先生「……仕方がな「あむ」
>頭を撫でる
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>昼食もすんだ。
>食後にお茶でも淹れようか。
>台所へ向かい、お茶を用意する。
>湯を沸かしてティーポットに注ぎ、まずはポットを暖める。
>ポットが温まるのを待つ間に、森で採ったカモミールを計量する。
>消化を促進する効果があるハーブの一種。食後のお茶としてはなかなか優秀だ。
>その他、カモミールの風味を殺さない程度に、数種類のハーブをブレンドしておく。
>十分に温まったら中の湯を捨ててブレンドハーブを投入し、改めて煮立った湯を注ぐ。
>このまま3分ほど抽出する。
>…と、シルヴィが台所に顔を出した。
シルヴィ「あ、ご主人様。こんなところに」
シルヴィ「お茶を淹れていらっしゃるんですか?」
シルヴィ「言ってくだされば、私が準備したのに……」
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>頭を撫でる
先生「気にしなくていい」
先生「茶を淹れるのは、私の趣味のようなものだ」
シルヴィ「そうなんですか?」
先生「ああ」
先生「私は昔から、こういうことが好きでな」
シルヴィ「…なるほど」
シルヴィ「そういえば、お茶を淹れるのって、お医者様の仕事に少し似ていますね。だからでしょうか」
先生「ああ、そうだな。茶葉の代わりに生薬などを使うものが、煎じ薬だと言える」
先生「しかし、他人の身体を預かる事に比べれば、お茶汲みの方がよっぽど気楽だ」
先生「なにより、美味いからな。息抜きに丁度良い」
シルヴィ「ふふふ。ご主人様の昔の話、もっと聞きたいです」
先生「……期待されても、あまり面白い話はないんだが」
シルヴィ「いいんです。ご主人様の事を知れるだけで、幸せなんですから」
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>ピンクの花 -5
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>採って来たヨモギは、日持ちするように乾燥させる必要がある。
>冷水でよく水洗いしたヨモギを大雑把に刻み、大きなザルに広げて陰干しにする。
シルヴィ「……やっぱり、刻むと匂いが強くなりますね」
先生「ああ。このまま数日かけて乾燥させる」
>ヨモギの在庫をひと摘み、シルヴィの手のひらに乗せる。
先生「色がここまで変わったら、乾燥は終わりだ」
シルヴィ「こんなにカサカサになっているのに、まだ少し匂いがするんですね」
先生「ああ。それだけ生命力のある植物ということかもしれないな」
>シルヴィにヨモギの効能をざっと説明する。
>若いうちに芽を採って干しておき、煎じて飲めば胃腸に効く弱い薬になる。
>水を加えてよくすり潰し、傷に塗れば止血ができる。
>軽い喉風邪や肺炎なら、ヨモギをたっぷり入れた水を沸かし、その蒸気を吸う。
>量は必要だが、湯船に入れれば薬湯となり関節の痛みにも効くという。
>私は試したことはないが、東の国ではヨモギの葉を加工したものを肌に乗せ、火をつけるという、なんとも愉快な治療があるらしい。
>などなど。
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先生「これだけ有用でありながら、そこら中に生えている。実に医者好みな薬草だ」
先生「味も悪くはない。……ただ、シルヴィは苦手かもしれないな」
シルヴィ「むぅ。働き者ですね、ヨモギ」
先生「ああ」
シルヴィ「負けていられません」
先生「……薬草に対抗意識を燃やさなくてよろしい」
先生「だが、シルヴィもこういう薬草や使い方を多少覚えておいてくれると、安心して手伝いを任せられるな」
シルヴィ「任せてください!」
>シルヴィは小さな手で握り拳を作って見せた。
先生「期待しておこう」
>頭を撫でる
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先生「よし。シルヴィ」
シルヴィ「はい」
先生「今日の仕事はこれで終わりだ」
先生「仕事抜きで出かけようか」
先生「街に行こう。着替えておいで」
先生「デートだ」
>陽を照らすような明るい笑顔。
シルヴィ「はいっ。すぐにでも!」
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シルヴィ「ご主人様ー」
>シルヴィが両手に持った二つの服を、身体の前にかざしている。
>片方は長袖のブラウスに、丈が長く余裕のあるジャンパースカート。全体的に柔らかい印象を受ける。
>片方は薄手のシャツとジャケット、下はチノパンツ。全体的に引き締まった印象を受ける。
シルヴィ「こっち(清楚な服)とこっち(カジュアルな服)、どっちが好きですか?」
先生「……どちらも可愛いと思う」
シルヴィ「……むぅ……ご主人様のイヂワル」
先生「何故だ」
>いささか心外である。
シルヴィ「……強いて言えば。強いて言えば、どっちですか?」
先生「……私の好みで言えば、そちらだ」
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>私は、スカートよりパンツルックの方が好きなのである、が。
>シルヴィは、あまりパンツルックは好きではないようだ。
>私の好みよりも、本人の好みを優先すべきだと思うのだが……。
シルヴィ「ふふ。ありがとうございます。着替えてきますね」
>シルヴィがはにかんで、自室へ戻っていく。
>ふと思う。
先生「ここで着替えた方が早く済まないか?」
>既に着替えを見られることを恥ずかしがるような間柄でもない。
>立ち止まったシルヴィが、何故か責めるような、それでいて微妙に嬉しそうな視線をこちらへ送る。
シルヴィ「……ご主人様のえっち」
先生「うん? ……いや、そういう意図ではないのだが……」
シルヴィ「まだ日が高いんですから。ダメですよ。……ダメですよ?」
先生「……シルヴィじゃあるまいし。」
シルヴィ「……私がいやらしくなっちゃったの、ご主人様のせいですからね?」
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>街へ出て、服屋にやってきた。
>不気味な空気を身に纏う店員がこちらを一瞥し、ぬるりとした動きで会釈をする。
オーレリア「あらあら、お客様。ようこそいらっしゃいました」
オーレリア「ご依頼の品、もちろん出来上がっていますわ」
>この店員には、今回も含めずいぶん世話になっている。
>いずれ、商品の代金以外で、なにか礼をしなくては。
先生「ああ。ありがとう」
シルヴィ「……ご依頼の品?」
先生「シルヴィ」
シルヴィ「はい」
先生「おいで。プレゼントがある」
シルヴィ「えっ?」
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>控えめな銀飾りの付いたチョーカーを手渡した。
シルヴィ「あ、ありがとうございます……」
シルヴィ「これは、えっと、アクセサリー? ですか?」
先生「ああ。気に入ってくれると嬉しいんだが」
シルヴィ「ご主人様から頂けるものなら、全部お気に入りです。……ただ、」
>シルヴィは手に持ったチョーカーをひっくり返し、使い道を推測しているようだ。
シルヴィ「……えっと、これは、どういう風に身に着けるものでしょうか?」
オーレリア「お嬢さん、奥へいらっしゃい。着けて差し上げますわ」
>店員が、シルヴィの肩に手を添え、店の奥へと促す。
>……先刻はシルヴィに睨まれてしまったが、チョーカーは首に巻くだけのものだ。
>それこそ、店の奥へ行く必要はないだろう。
先生「……ここで着ければ良いのでは?」
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>店員の紅い目が、かつてないほど鋭い視線をぶつけてくる。
>思わず、たじろぐ。
オーレリア「あらお客様、失礼ながら、それは無粋というものですわ」
オーレリア「レディーが身嗜みを整えている姿など、無闇に見るものでも、やたらと見せるものでもありません」
先生「そ、そういうものか」
オーレリア「そういうものですわ」
先生「しかし、シルヴィが着替える姿を見て、可愛いと思うことはあるにせよ、なんだ、その」
先生「間違っても、マイナスの感情など抱かないが」
オーレリア「だとしても、ですわ、お客様。これは殿方の話ではありませんのよ」
オーレリア「お嬢さんとて、お客様には一番可愛い姿だけを見て貰いたいに決まっていますわ。そうでしょう?」
>話を振られたシルヴィが、薄暗い店内でも分かるほど顔を赤くして、控えめに頷いている。
>……着替える最中を見られるというのは、そこまで恥ずかしい事だったのか。
先生「……そういうものか」
オーレリア「そういうものですわ」
>これ以上の問答は無意味とばかりに、店員がシルヴィを伴って店の奥へと消える。
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オーレリア「お嬢さん。これはチョーカー…首に巻く装飾品ですわ」
シルヴィ「首に? ネックレスとは違うのですか?」
オーレリア「おおよそ、似たようなものですわ」
オーレリア「髪を上げて、少し押さえておいて頂けます?」
シルヴィ「はい」
オーレリア「細くて綺麗な首。間違いなくお似合いになりますわ」
シルヴィ「……あ、ありがとうございます」
オーレリア「さて、2ヶ月ほど前でしょうか」
シルヴィ「えっ?」
オーレリア「ここだけの話ですわ、お嬢さん。フフ」
シルヴィ「……?」
オーレリア「神妙な顔付きで、お客様がお一人でご来店になりました」
シルヴィ(……一人ということは、67日前ですね)
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オーレリア「訊けば、お嬢さんへのプレゼントでお悩みとのこと」
オーレリア「そこで、僭越ながら私、いくつか候補として提案させて頂きましたの」
オーレリア「お嬢さんの髪の色が映えるような、明るい色合いのバレッタなどはいかが?」
オーレリア「お嬢さんは首がスラリとしていらっしゃるから、何か首元を飾る品はいかが?」
オーレリア「お嬢さんは手首がほっそりとしていらっしゃるから、控えめな腕時計などいかが?」
オーレリア「ただし、指輪、」
シルヴィ(指輪……!)
オーレリア「……は、永くお使いになられるのであれば、お嬢さんの身体の成長をじっくり待ってからの方がよろしいですわ」
シルヴィ(……成長すれば指輪を貰えるのでしょうか……)
オーレリア「などなど」
オーレリア「実に有意義な時間でしたわ」
オーレリア「後日、お客様から首元を飾るチョーカーを作ってくれとのご依頼が」
シルヴィ「……そうだったんですか。わざわざありがとうございます」
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オーレリア「ちなみに」
シルヴィ「?」
オーレリア「お客様は数ある候補の中から、チョーカーを選択なさいました」
シルヴィ「……? はい」
オーレリア「ネックレスやチョーカーを誰かに贈るのは、潜在的に、」
オーレリア「相手に首輪を付けたいと願っているからだとか、」
オーレリア「相手を独占、束縛したいと考えているからだと言われていますのよ?」
シルヴィ「……」
シルヴィ「……潜在的に?」
オーレリア「潜在的に。」
シルヴィ「……首輪」
オーレリア「首輪。」
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>シルヴィが戻ってきた。
シルヴィ「……どうですか? 似合ってますか?」
先生「ああ。似合っている」
先生「気に入って貰えただろうか?」
シルヴィ「はい。毎日着けていたいぐらいです」
先生「それは良かった」
>シルヴィが、ゆっくりと人差し指でチョーカーを擦る。
シルヴィ「……無意識の、ご主人様の愛の形なんですよね」
先生「? どういう意味だ?」
>なんだろうか、シルヴィの銀の瞳に、桃色のハートが刻まれているように見える。
>……まぁ、幻覚だろう。
シルヴィ「いいえ。なんでもありません。ありがとうございます。ふふ」
オーレリア「フフフっ」
シルヴィ「ふふふ」
>……なんだと言うのだ。
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>代金に少し色を付けて支払い、店を出る。
オーレリア「またのご来店をお待ちしておりますわ」
先生「ああ。またシルヴィに似合う服が出来た時にでも報せてくれ」
>日も既に落ち、周囲の人影もまばらになってきた。
シルヴィ「ご主人様。ありがとうございます」
先生「気にしないでいい。私が贈りたかっただけだ」
>頭を撫でる
シルヴィ「ふふっ」
シルヴィ「可愛い、ですか?」
先生「ああ。良く似合っている」
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>ゆっくりと、長く、シルヴィがため息と吐く。
シルヴィ「……ああ、もう」
シルヴィ「これ以上、私を虜にして、どうするおつもりですか?」
シルヴィ「……ご主人様。大好きです」
>頭を撫でていた私の手を握り、そのまま腕を絡ませてくる。
シルヴィ「……本当に、大好きです。ご主人様は?」
先生「ああ」
シルヴィ「……ご主人様?」
先生「……」
シルヴィ「……むぅ。いつも、あんなに愛してるって言ってくれるのに」
先生「……外では控えなさい」
シルヴィ「ご主人様は、お外でもお構いなしで、撫でてくるのに。」
先生「……では、控えよう」
シルヴィ「だ、ダメです。もっと触れてください」
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先生「夕食は外で食べて行こう」
シルヴィ「お外でですか? はい。楽しみです」
>飲食店に入る。
ネフィー「いらっしゃいませー?」
ネフィー「ご予約の方ですねー?」
先生「ああ」
>千鳥足とも取れるような、危うい足取りの店員が、私たちを席へと案内する。
ネフィー「すぐにお持ちしますねー」
シルヴィ「あ、あれ? 注文は……」
先生「予約しておいたから、注文は通っているんだ」
シルヴィ「予約……。そうなんですか?」
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>ほんの数分で、店員が戻ってきた。
ネフィー「お待たせしましたー?」
ネフィー「普段よりも良いベーコン、使ってますよー美味しいですよー」
先生「ありがとう」
ネフィー「また食後にー」
>提供されたカルボナーラ。普段より少し控えめな量だ。
先生「さて、いただこうか」
シルヴィ「はい。いただきます」
シルヴィ「……ん。美味しい」
シルヴィ「そう言えば、ご主人様と初めて一緒に頂いた食事も、こんなメニューでしたね」
先生「ん、そうだな。あの日も、カルボナーラだった」
シルヴィ「カルボナーラ。今度、私にも作り方を教えて頂けますか?」
先生「ああ。そうしよう」
シルヴィ「ふふ。楽しみです」
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シルヴィ「……ご馳走様でした」
先生「ご馳走様」
先生「シルヴィ、まだ少しは食べられそうか?」
シルヴィ「え? ……そんなに物足りなさそうに見えましたか?」
先生「ふふ。いや、そういうことではない」
先生「少し量が少なかっただろう? 」
シルヴィ「……そう言われてみれば、そうかもしれません」
先生「デザートがある。カルボナーラは、少なめにするよう頼んでおいた」
シルヴィ「デザート?」
>店員を呼び、予約しておいたデザートを持ってきてもらう。
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ネフィー「お待たせしましたー?」
>テーブルにバウムクーヘンが置かれた。
>表面にはチョコレートソースで格子模様が描かれており、傍らには生クリームがひと絞り添えられている。
>……。
>……大きい。私が依頼した大きさよりも、これは確実に一回り以上は大きい。
シルヴィ「うわあ。これは……凄い大きさですね」
ネフィー「これは特注品ですよー。メニューに無いんですよー?」
ネフィー「でも味見したら美味しかったんでメニューに追加しようかなーって思ってますよー」
ネフィー「知見を広めてくださったお礼も兼ねてー ちょっと大きめに作ってみましたー」
ネフィー「ではごゆっくりー?」
>ケラケラ笑いながら店員は去っていった。
>……有難迷惑、とまでは言わないが、これを完食するのはなかなか骨が折れそうだ。
-
先生「……すまないシルヴィ。これは私が予定していたものより、随分大きい」
シルヴィ「……これは、ケーキですよね?」
先生「ああ。食べられそうか?」
シルヴィ「……頑張ります」
シルヴィ「でも、なんだか今日は随分豪華ですね?」
先生「まぁ、たまにはな」
>なんとなく、誤魔化しておく。
シルヴィ「これは、なんていうケーキですか?」
先生「バウムクーへン」
シルヴィ「バウムクーヘン。バウムクーヘン。切り株みたい。……何だか、目が回りそうです」
先生「鋭いな、シルヴィ。正解だ」
>ナイフを使い、可食切り株を分断する。
シルヴィ「正解?」
先生「ああ。バウムクーヘンとは、木のケーキ、という意味だそうだ」
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シルヴィ「そうなんですか? ご主人様は物知りですね」
先生「いや。これは人に教えて貰った知識だ」
>先日、何か記念日に相応しいデザートは無いだろうかと訊ねたところ、
>この店の奇妙な店員が、フラフラと揺れ笑いながら、この名前と由来、そして願掛けを教えてくれた。
先生「これを大切な人と一緒に食べると」
先生「細い木がその太さに成長するぐらい長く、幸せが続くという話があるらしい」
>別の皿に、切り分けたバウムクーヘンを乗せる。
>生クリームは譲ることにしよう。ナイフで掬い取り、シルヴィの皿へ移す。
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シルヴィ「……」
先生「……食べられそうにないか?」
シルヴィ「いいえ。いいえそうではなくて」
シルヴィ「……ご主人様にそんな風に思って頂けて、私は本当に、本当に幸せです。声が出ないくらい」
シルヴィ「幸せすぎて、なんだか、今ならいくらでも食べられそうです!」
シルヴィ「大きな年輪で、嬉しい。いただきます、ご主人様」
シルヴィ「……ん。しっとりしていて、とっても美味しいです」
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シルヴィ「……お腹いっぱいです」
先生「……良く食べた」
>間違いなく、ここ数年で最も胃袋が重い。
>もはや椅子から立ち上がるのさえ億劫に感じる。
>少し目を閉じて深呼吸をする。
シルヴィ「ご主人様」
>声をかけられて目を開けると、テーブルの向こうから、こちらへ手を伸ばしている。
シルヴィ「ご主人様。手を握っていただけませんか?」
シルヴィ「……ふふふ。これで、ずっと幸せですね、ご主人様」
先生「ああ。よろしく頼む」
シルヴィ「はい。ずっと。ずっとですよ」
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ネフィー「ありがとうございましたー」
先生「ありがとう。とても楽しめた」
シルヴィ「ご馳走様でした」
ネフィー「またのご来店、お待ちしておりますー」
>フラフラどころかクラクラしているような歩き方をする店員だが、
>客の見送りの所作は実に見事なものだ。
>もしや、全て計算されたパフォーマンスなのだろうか。
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>夜も更けた街の中に、光源は少ない。
>民家の窓、カーテンの隙間から漏れる細い明かり。
>街灯が吐き出す淡い光。
>闇に紛れたシルヴィが、すかさず腕を絡めてきた。
シルヴィ「ふぅ。食べ過ぎて、お腹が膨らんじゃってます。ほら」
>そう言いながら、私の手を自分の腹部へと誘導する。
シルヴィ「……なんだか、ご主人様に、たくさん愛を注いでもらった時みたいですね?」
シルヴィ「……思い出したら、切なくなってきてしまいました」
先生「……シルヴィ。もう少し我慢しなさい」
シルヴィ「……だって、ご主人様が悪いんですよ?」
シルヴィ「今日のご主人様、絶対、私のことを誘惑してましたよね?」
>恨めしそうに、どこか悪戯っぽく、こちらを見つめるシルヴィ。
>絡みついた腕に、腹部や胸部を擦り付けてくる。
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先生「そんなつもりはない。ないぞ」
>やはり、その瞳に桃色の紋様が刻まれているように見える。
>この暗闇でも、まるで発光しているかのようにハッキリ見える……が、間違いなく幻覚のはずだ。
>人間の眼球に、ルシフェリンもルシフェラーゼも存在しないのだ。ないはず。ないと思う。
シルヴィ「ねぇ、ご主人様。せめて、キスだけでも……ね? お願いします」
先生「……シルヴィ」
>……。
>この子の声は、本質的には単なる空気の振動であるとはとても思えないほど、私に劣情を抱かせる。
シルヴィ「私、今ならきっと生クリームの味がして、甘いですよ?」
>シルヴィは自分の唾液を人差し指にまぶし、口紅を塗るかのように唇をなぞった。
>濡れた唇で微笑む。
>……とても幼い少女の仕草とは思えない。
>どこでこういう事を覚えてくるんだ。
-
シルヴィ「…………」
シルヴィ「ふふ。ご主人様の唇も、甘いですね」
シルヴィ「……ご馳走様でした」
-
>自宅
>玄関を閉めた途端、シルヴィが抱きついてきた。
>腹部にぐりぐりと擦り付けられるシルヴィの頭が、容量限界の胃袋を刺激して、大分辛い。
先生「シルヴィ。せめて靴と外套を脱がせてくれ」
シルヴィ「……すみません、待ち切れなくて」
>シルヴィをなだめつつ、靴を脱ぎ、外套を脱ぐ。
シルヴィ「ご主人様。外套を」
先生「ああ。ありがとう」
>外套を預けると、シルヴィは当然のように外套に顔をうずめ、深く長く匂いを吸い込み始めた。
先生「こら」
シルヴィ「……良い匂いです。お腹の下の方が、きゅぅってなります」
先生「……もはや、本人から嗅いだ方が良いのでは?」
>外套に顔をうずめたまま、ちらりとこちらを伺っている。
-
シルヴィ「ご主人様……すぅ。」
シルヴィ「服の匂いを嗅ぐのと、ご主人様の匂いを嗅ぐのと……はぁ。すー。」
シルヴィ「同じように見えるかもしれませんが……はぁ」
先生「シルヴィ。言葉と言葉の合間に深呼吸を挟むのをやめなさい」
シルヴィ「……ふふ。実際にやってみると、それぞれちょっと違う良さがあるんですよ?」
>……いつからこの子は背徳感と性的興奮を結び付けるようになったのだろう。
>誰のせいだ?
>私の責任か?
>本人の資質に因る所が大きいように思うのは間違いだろうか?
シルヴィ「でも、やっぱり本人の匂いが一番濃くて美味しいです」
>日に日に、怪しい語彙と構文が増えて行く。
>とうとう、匂いを美味しいと表現し始めた。
-
シルヴィ「もう、良いですか? 良いですよね?」
>目を爛々と輝かせ、いざ抱きついてこようとするが、静止する。
先生「いや、手洗いとうがいをしてからだ」
シルヴィ「……うぅ」
>シルヴィは少し拗ねたような顔を……いや、嬉しそうな顔をしている。
シルヴィ「……本人の匂いを嗅げって言っておきながら、まだおあずけだなんて」
シルヴィ「ご主人様は、焦らすのがお上手です」
先生「そんなつもりは毛頭ないが、手洗いうがいは予防の第一歩だ」
先生「また体調を崩したくはないだろう。ほら、早く」
シルヴィ「……はぁい」
-
>もはやシルヴィを止める要因は何も無い。
>ソファに並んで座った後、身体を捻って抱きついたまま、離れなくなってしまった。
>かれこれ10分、私の腹部に顔をうずめ、無言のまま深呼吸を繰り返している。
先生「……シルヴィ。その体勢は辛くないのか」
シルヴィ「ふふ。少し。でも、辛いくらいの方が、幸せなんです」
>すりすりと、腹部に頬擦りを繰り返している。
シルヴィ「……ご主人様」
>くぐもった声が漏れた。
シルヴィ「……今日は、何か、良い出来事でもあったんでしょうか?」
先生「うん?」
-
シルヴィ「贈り物とか、ケーキとか。まるで何かのお祝いのようでした」
シルヴィ「何か、あったのかなと」
先生「ああ」
先生「今日で、シルヴィがうちに来てから丁度2年が経った」
シルヴィ「!」
>パッと顔を上げたシルヴィの瞳に、見る見るうちに涙が溜まっていく。
先生「だからそのお祝いだ」
シルヴィ「ご、ごめんなさい、私、ぜん、全然、気づいてなくて……」
先生「いや、1年目は、忙しくて祝えなかったからな。済まなかった」
>頭を撫でる
>頭を撫でる
>頭を撫でる
-
シルヴィ「ご主人様……」
>頬を撫でる
>頬を撫でる
>頬を撫でる
>折角の記念日なのだから、涙は拭っておこう。
>頭を抱きかかえるように額にキスをして、涙は私の服の胸元に吸収させておく。
>……しかし、体格差の関係もあり、この状態では少し抱き締めにくい。
>シルヴィを膝の上に抱きかかえて顔の高さを合わせ、改めて抱き締める。
>丁度、目の前にシルヴィの耳がある。外耳殻に軽くキスをすると、腕の中でシルヴィがビクッと硬直した。
>今まであまり弄ったことはなかったが、この子は耳も性感帯なのだろうか。
>……なれば、今後が少々、愉しみではある。
-
先生「シルヴィ」
シルヴィ「……はい……」
先生「愛してる」
シルヴィ「私、私もです……愛しています」
>シルヴィは、私の背中へ腕を回し、追加で脚を腰に回し、全身を使って抱き着いて来た。
先生「ああ。愛してる」
シルヴィ「……もっと言ってください」
先生「……愛してる」
>腕の中でシルヴィがぶるっと震え、身体を硬直させ、強くしがみ付いてきた。
>耳元に寄せられたシルヴィの唇から湿った吐息が漏れ、たっぷり5秒間、呼吸が止まる。
>呼吸が再開すると同時に、シルヴィの手足も弛緩する。
先生「……シルヴィ」
シルヴィ「……ご主人様、イヂワルです。そんな目で見ないでください」
-
>恨めしそうに、あるいは幸せそうに、もしくは期待を込めて、目尻に涙を浮かべながら睨み付けてくる。
シルヴィ「だって、ご主人様が、耳元で、そんな風に囁くから……」
>シルヴィの周囲に物質化したハートが出現し、浮遊しているように見える。
>これ本当に幻覚だろうか。触れそう。
>シルヴィが私の顔を両手でがっしりと捕まえ、顔を近づけてきた。
シルヴィ「……あむ」
>鼻の頭に噛みつかれた。
>口を離し、唇を舐める。
>堪え切れないように漏れる湿度の高い吐息が、シルヴィの理性の無さを表しているようだ。
シルヴィ「これで終わりなんて、そんな酷いこと、しませんよね? ね? ご主人様?」
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>媚薬 -1
>精力剤 -1
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http://gazo.shitao.info/r/i/20170301213051_000.jpg
2年間シルヴィといちゃいちゃした記念ですた。
おしまい。
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奴隷との生活のSSとは珍しい
シルヴィちゃんが幸せそうで何よりだな
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これってダウンロード以外に入手方法ないのかな…やってみたいけどその環境が無い…。
楽しいから続いて欲しいんだけど、無理ですか?
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ありがとう!
でも続きは書いてないよ! ごめんね! ぶっちゃけこれ以上続けられるネタもないし!
いずれまたもっと未来のシルヴィのSSとか書きたいとは思ってる!
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この医者さりげなく食後のお茶にピンク色混ぜやがった
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これは翌日も休診日間違いなし
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先生、青い花を使う気はないんだろうな……
カンストしてるし……
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敬意を表する!
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本スレから来た
ちょくちょく被害者ぶってるくせにピンクの花使う先生が一番怖い
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