隊員A「了解！ 犯人は只今、ホクホクなじゃがいもたっぷりカレーライス(隠し味にヨーグルト)を調理しています！ 定期的に調理中の画像をインターネット上に送信している模様！」
隊長「おのれ外道め…… じゃがいもたっぷりカレーライスなんて…… しかも調理中の画像を送信？ なんて奴だ……」
隊員A「奴の家への侵入許可を！ 奴の居場所はIPで特定しています！」
隊長「ユー・テイク・ゼムだ お前が指揮しろ」
隊員A「ありがとうございます！」
"
隊員B「スナイパーが配置についた 何時でもカメラを撃てる」ﾁｬｷﾝ
隊員A「了解 全員、暗視装置を装着しろ 五分でカタをつける」
隊員C〜Z「了解」
ﾋﾟｰﾋﾟﾘﾘ ﾋﾟｰ
隊員A「突入！」ﾊﾞｺォォォォﾝ
隊員B「……」ｸﾞｯ ｽﾞﾀﾞﾝ
男「うわぁ！？ なんだ！？」
男「か、カレーだよ！」
隊員A「それで何をしようとしていた！」
男「後で食おうと……」
隊員A「嘘をつくんじゃあない！」ﾍﾞｷｨ
男「ングゥッ！？」ﾊﾞﾀｯ
隊員A「貴様…… 自分がやったことが何なのかわかっているのか！？」ｸﾞｯ
男「！？」ﾋﾞﾁｬｱ
隊員A「このカレーはなぁ…… この食欲のそそるとてもスパイシーな匂いを漂わせたカレーはなぁ…… 薔薇色の福神漬けがよく似合いそうなカレーはなぁ…… ホカホカご飯にかけたらとても美味しそうなカレーはなぁ…… 大きなアツアツのじゃがいもがゴロゴロ入っているカレーはなぁ……」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
男「なんだよ！？」ﾋﾞﾁｬﾋﾞﾁｬ
隊員A「食欲をそそるんだ！ これは罪だ！ 殺人なんかよりも恐ろしい！ 被害者を心から蝕んでいくんだ！」
男「何で俺がこんな目にッ！？ カレーを作っていただけだぞ！」
隊員A「もういい やれ」
ﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｽﾞﾀﾞﾝﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｽﾞﾀﾞﾝﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｽﾞﾀﾞﾝﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞﾀﾞｽﾞﾀﾞﾝ
男だったもの「」
隊員A「せめてもの情けだ…… カレーの中で眠るがいいさ」
"
隊長「よく戻ってきたな隊員A 休暇届けは受けとらんぞ？」
隊員A「勿論です 我々には飯テロリズムを撲滅する使命がありますから」
隊長「早速だがこれを見たまえ」
隊員A「……！？」
隊長「……ラーメンだ しかも味噌」
隊員A「なるほど それで？」
隊長「実はこのラーメン店は撮影禁止なんだ」
隊員A「なんだって！？ つまり今話題のフード・ポルノというやつですか！？」
隊長「残念ながらな…… そこで君のチームにはこのブロガーが誰なのかを突き止めてほしい」
隊員A「了解です」
隊員A「勿論です」
隊長「装備は煙草型の麻酔銃とペン型の唐辛子粉末射出銃、あとガバメント拳銃だけだ 経費はこちらで用意する 無闇に発砲はするな 命取りになる」ﾁｬｷﾘ
隊長「犯人がわかったら武器をガバメント拳銃に切り替えて撃て あくまでガンマニアがやった犯行に見せかけろ マスコミを刺激するなよ」
隊員A「了解です！」ﾊﾞｯ
隊員A「ここが問題の店か……」
隊員B「……」
隊員C『隊長 全員配置につきました』ｶﾞｶﾞｯ
隊員A「……了解 俺と隊員Bが一度入って調べてくる 俺が合図するか、三分たって出てこなかったらこの店を唐辛子まみれにしろ」
隊員C『了解』ｶﾞｶﾞｯ
隊員A「今回の作戦はかなり飯テロに近いグレーゾーンだ だが、フード・ポルノは許せない」
ラーメン店員「ｴｧｯｻｲﾏｾｰ! 何名様ﾃﾞｽｶｰｯ!?」
隊員B「……二人 喫煙席で」
ラーメン店員「ｶｼｺﾏﾘﾏｼﾀｰｯ ｺﾁﾗﾃﾞｰｽ ｺﾞﾁｭｰﾓﾝﾊﾅﾆﾆｼﾔｼｮｰ」
隊員A「味噌２つで」
ラーメン店員「ｶｼｺﾏﾘﾏｼﾀｰｯ！ ﾐｿﾆﾁｮｰ!」
ﾐｿﾆﾁｮｰ! ｱﾘｶﾞﾄｳｺﾞｻﾞｲﾏｰｽ!
隊員A「さっきの店員のいらっしゃいませがエアロスミスに聞こえたんだが」
隊員B「ちょっと前のネタじゃねぇか……」
隊員A「……それなりに賑わっているようだな」
隊員B「……あぁ」
隊員A「写真撮影禁止の貼り紙がしてあるな そのクセ、客はみんなケータイやらスマホやらを持ってパシャパシャやってやがる」
隊員B「……どうする？ ここでやってもいいんだぞ？」
隊員A「止めておけ 隊長が無駄な発砲は控えろと言っていた…… ちょっと待て」
隊員B「どうした？」
隊員B「そこの一眼レフを持ってるやつか？」
ブロガー「……」ﾊﾟﾁｬﾊﾟﾁｬ
隊員A「そうだ 妙だとは思わないか？ わざわざこんなラーメン屋に一眼レフを持ってきているなんて」
隊員B「確かに…… ということはつまりアイツが犯人ってわけか」
隊員A「その可能性は高い だが、同じ店に同じブロガーが来るものなのか……？」
隊員A「な、なぁどうでもいいんだがさっきから喉がヒリヒリしないか？」ﾋﾘﾋﾘ
隊員B「気のせいだろう…… ほらラーメンが来たぞ……」
隊員A「そうかぁ……？ 心なしか目も痛いし……」
隊員A「おほぅ…… こいつはスゲェ…… ただの味噌ラーメン ただの味噌ラーメンなのに輝いて見えるぜ…… この濃厚な汁が麺を促進させる…… チャーシューも厚い…… 厚い0.5cmってとこか シャキシャキとしたコーンもこのコッテリとした味噌ラーメンの清涼剤になっている……」ｽﾞﾙｽﾞﾙ
隊員B「見ろよこの麺のコシ…… 食いごたえMAXだ！ この不況にこの量！ この質！ この安さ！ なんとお値段780円！ こいつはスゲェ…… テロなんてものじゃねぇぞ……」
幼女「おじちゃんうるさーい」
隊員A「ごめんなお嬢ちゃん」
隊員B「マジかよ 赤字になるんじゃないか？ これ普通のラーメンの2.5倍は量あるぞ」ｽﾞﾙｽﾞﾙ
ブロガー「……」ﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬ
ブロガー「……ゴホッゴホッ」
隊員A「……」ｽﾞﾙｽﾞﾙ
ブロガー「……」ｶﾞﾀｯ
隊員A「1560円だな」
店員「ｱﾘﾔｼﾀｰｯ!」
ブロガー「……」ﾃｸﾃｸ
隊員A「……一発で仕留める」ｽｩｩ…
ブロガー「……ふぅ 食った食った」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ
隊員B「どうするつもりだ？」
隊員A「やつの足を撃つ そうしたら尋問して仲間のブロガーを徹底的に吐かせる そこを襲撃するんだ」
隊員B「わかった」
パァン パァン パァン
ブロガー「グブゥ！？」
隊員A「よし 何処か人気のないところに連れていくぞ こいつの仲間の飯テロリストを洗いざらい吐きださせてやる」
隊員B「そういえば仲間は？」
隊員A「まだラーメン屋だろ 無線で呼ぼう」
隊員A「こちら隊員A ◎◎ホテルに集合だ」
隊員C『了解 我々もラーメン屋に唐辛子粉末散布完了しました』
店長「おい なんか目がヒリヒリしないか？」
店員「俺もっス あー痛い…… クソッ」
男客「ちょっと目が痛いから水で洗ってくるわ」
男客友「おう 俺も洗ってくるかな」
男客「……？ トイレの扉が開かないぞ？」
ﾄｼﾞｺﾒﾗﾚﾀﾝｼﾞｬﾈ!? ﾏｼﾞﾃﾞ!? ﾅﾝｶﾔﾊﾞｲｶﾝｼﾞｼﾞｬﾝ ﾀｽｹﾃｰ
店長「あぁぁぁぁぁ！？ 痛い！？ 目が痛い！ 染みる！ 染みるぅぅうぅぅぅぅ！？！！！？」
……
ブロガー「……ハッ！？」
隊員A「ようやくお目覚めか豚野郎」
隊員B「テメェに幾つか質問がある それに答えろ これはお願いじゃない 命令だ」ｸﾞﾘｸﾞﾘ
ブロガー「いっ！？ 痛い！ わかった！ 止めてくれ！」
隊員B「コラ豚 テメェ俺に命令するつもりか」ﾍﾞｷｯ
ブロガー「……？ 俺がブログに載せている写真か？」
隊員A「その通りだ 何故このコッテリ濃厚スープが麺に良く絡み合って絶妙な味を奏でる味噌ラーメンをブログに掲載した」
ブロガー「もっとこの味を他のみんなに……」
隊員A「とぼけるんじゃねぇぞ豚 ほれ自分で書いた文章見てみろ」ｸﾞﾘｸﾞﾘ
今日は○○ラーメンに行って来ましたー(＾o＾) このお店の一番と言えば味噌！ 味噌ラーメンです！(・∀ ・)♭ このコッテリしたスープがたまりませんね！(＾∀＾)
隊員A「イチイチ顔文字使いやがって！ ウザいんだよ！」ﾍﾞｷｯ ﾊﾞｷｯ ﾄﾞｺﾞｯ
今日のお昼は◇◇ラーメン！ この極旨醤油ラーメンが最高ですね！ あっさりとした魚介がベースのスープ！
ちょうどいい麺とスープの量！ 丹念に作りこまれた味のメカニズム！ 半チャーハンの贅沢な具！ 最高ですね！ (・∀・)vﾌﾞｲ
ｶﾁｯ
今日のお昼は□□らぁめん アツアツの釜に入った石焼きラーメン等、他の店にはない料理が沢山ありますね！ 石焼きラーメンはアツアツでホカホカ まるで地獄の釜のようでした……(T∀T)
味は天下一品！ 辛い唐辛子をふんだんに使った特別パウダーを練りこんだ麺をグツグツと煮えたぎるニンニクが効いたキムチスープが味を引き立てます！
隊員B「なんかムカつくんだよ！」ﾍﾞｷｨ