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海馬市陽動作戦 Who has "gift" for the sacrifice ?

43夜桜学園4-5 ◆UBnbrNVoXQ:2016/02/29(月) 03:28:24 ID:R3rU1bJo0
同刻、海馬市のとある山中。
朽ちた古社まであと数十歩といったところで、老樹に手をつき、ぜえぜえと呼吸を繰り返す男がいた。
同じ退魔師から二度目の屈辱を味わったブロンドバロンである。
佐倉の決死の一撃の影響は、とても無視出来るものではなかった。
本体こそ逃れたものの、分裂時の九割が霧散した。それも、対悪魔用の武器で、だ。
戦闘で折れた爪に加え、髪は乱れ、顔は爛れ、体に刻まれた傷はどれもこれも決して浅くはない。
並の悪魔であれば死んでいただろう。ブロンドバロンとてここまで来れたのが僥倖、といったところだ。
呼吸の合間、呪うような言葉が吐き出される。

「誤算……何たる誤算だ……この私が!! “櫻殺斎”め!!」

彼奴は死んだはずだ。戦いには勝った。
そう思えど怒りは鎮まらない。崇高なる儀式を邪魔されたのだから。

「このままではルシファ様に顔向け出来ぬ……かくなるうえは……!!」

滔々と紡がれていた言葉が途切れる。どさり、その身体が地面に投げ出される。体力が尽きたのだ。
北風がブロンドバロンの体温をじわじわと奪う。
悪魔がそれごときで死ぬはずはないが……適切な処置を受けねば、戦線復帰は難しいだろう。
果たして、彼等の陣営に、次なる策略の案はあるのだろうか――


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