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中二ダンゲロス生徒会応援スレ

23椎名千織:2019/05/23(木) 21:02:22
椎名千織SS『江古田博文との約束』です。

(最近の椎名先輩は様子がおかしい)
文芸部1年の江古田博文は心配していた。山乃端一人が殺された事を伝えて以来、千織は文芸部に参加しているものの、何処か落ち着かない様子で、表情も硬くなっていた。
そのことを千織に聞いても、
「大丈夫だから!」
と言うだけだ。
(一体希望崎学園で何があるのだろう?もしかしたら山乃端さんが関係があるのだろうか?)

江古田は意を決して山乃端一人の事を調べることにした。しかし、山乃端一人について聞いても返ってくる言葉は、「あまり深く突っ込まない方がいい」ばかりだった。
だが、思い当たる事が江古田にはあった。
『ダンゲロス・ハルマゲドン』――生徒会と番長グループの二手に別れて命懸けで戦うこと。

(そう言えば椎名先輩は生徒会に所属していた。椎名先輩が動揺していたと言うことは、もしかしたらハルマゲドンか、それ相応の事件が希望崎学園で起こる前兆なのかもしれない)
そこで、山乃端一人とハルマゲドンを組み合わせて聞いたところ、慌てて「お前、命が惜しくないのか!」と言う者がほとんどだった。
(間違いない…、山乃端さんとハルマゲドンは繋がっている!)

確信をした江古田は、文芸部に来た千織に質問することにした。
「おー今日は早いね江古田くん。なに?真剣な顔をして?」
「椎名先輩、一つ聞きたいことがあります。山乃端さんが殺されたと知った時に動揺したのは、ダンゲロス・ハルマゲドンに関係のある事だからじゃないですか?」
その時、明らかに千織の表情が変わった。
「な、何?そんな訳ないじゃん。大体ハルマゲドンはここ最近無かったんだよ?」
「思い違いならいいんです。変なことを聞いて申し訳ありません。ただ、もしハルマゲドンに関係があるのなら、僕は椎名先輩が死んでしまうのではないかと心配です。お願いです!ハルマゲドンから手を引いてください!」
すると、千織は呆れたような表情となった。
「…参ったなぁ、ハルマゲドンの一般生徒への発表はまだなんだけどなぁ。可愛い後輩にこう言われちゃうと言うしかないじゃないか」
「と言うことはまさか…」
「そう、近くハルマゲドンは発生する。そして、私はこれに参戦する」
その答えを聞き、江古田はショックを受けていた。
「そんな…!どうにかならなかったのですか!?」
「どうも何も、山乃端さんが殺された時点でどうにもならなかったよ。彼女はハルマゲドンのキーだったからね」
「参戦しないという選択肢は…?」
「それも難しいね」
「それじゃあ椎名先輩はもう…」
「ちょっと江古田くん!勝手に殺さないで欲しいよ!私そう簡単に死ぬつもりは無いよ!」
千織は怒っていたが、江古田はそんな千織の様子を見て、「ああ、椎名先輩はハルマゲドンの前でも元気なんだなぁ」と思い、ショックから立ち直っていた。
「ですよね。マスター・シーナがそう簡単に死ぬわけ無いですよね」
「何その呼び方!?もしかして私のこと?」
「先輩は知らなかったんですか?マスター・シーナの異名」
「知らないよそんな名前!」

「…しかし江古田くん、よくそれだけの情報でハルマゲドンと山乃端さんを結びつけたねぇ」
千織は江古田の調査力に驚いていた。
「まぁ、気になることは調べてしまう癖があるので…」
「でも今度からはこんな無茶はしないでね。希望崎学園には触れてはいけない秘密だってあるんだから」
「それだけ椎名先輩の事が心配だったんですよ」
「江古田くん、そう言われると照れるよ…」
千織はちょっと恥ずかしそうにしていた。

少し間を置き、江古田は千織にこう話した。
「椎名先輩、一つ約束して下さい。ハルマゲドン、絶対に死なないで下さい。もし死んだら先輩の小説、勝手に続きを書きますよ」
「えー、それは困ったなぁ、まだ『最強妹と護衛勇者』、最初の部分しか書いていないんだけどなぁ…。
分かった、いいよ。その代わり、ここには生きて戻ってくる。まだまだ和浩くんの話は私が書きたいからね」
「ありがとうございます!」
千織も江古田も、何かつっかえていたものが取れたような気持ちになり、表情が明るくなっていた。


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