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【別・第36回】紅き魔石&聖堂に降る闇
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大晦日のために突貫工事でリプレイだ、今回は短編を二本立ての予定(後半は作成中)
前回のリプレイ(生きている子)のログはこちら
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/55867/1419691012/
冒険するのは、いつものこいつら
http://wikiwiki.jp/vipwirthyado/?%B9%F5%C5%B4%A4%CE%C9%F7%BB%C2%A4%EA%B1%A9%BA%AC
まず一つ目はこちら、選択肢によっては妖精(付帯能力)が仲間になるシナリオ
http://yui.oopsup.com/readfile.php/CardWirthReplay03/36_001.png
アレクシオス「俺も悲鳴を無視するほど冷血じゃない、様子を見に行くぞ」
セレナ「貴方の場合、『女性の』という点が重要そうですけどね(笑)」
アレクシオス「それが全然無いとは言わんが、ここで悲鳴を無視して先を急ぐようなやつは
冒険者よりも、傭兵やリスクブレイカーに転職したほうが、性に合うと俺は思うね」
ヴィーヴィ「余計なことに、進んで首を突っ込んでこその冒険者よね……急ぎましょ」
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一行が悲鳴を聞きつけ森に入る少し前、森を守る妖精と宝を狙う盗賊団との争いが……
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ザイウス「体が小さすぎます、手術で処置するのは無理ですね……魔法で何とか」
アプリコット「だめ、間に合わなかった……」
アレクシオス「相手は盗賊か……だが妖精を捕らえて売り飛ばす、ってのが目的ではないとなると
それ以上の何かを狙っていると見たね、恐らくは森の番人である彼女らが守っている物か」
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アレクシオス「もちろん、ここまで来ておいて、引き返す選択肢は無いだろう?」
ヴィーヴィ「当然と言えばそうだけど、道中に雑魚は出ないみたいだし、敵は盗賊だけね」
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アレクシオス「さて……上手いこと背後も突けたし、チョイチョイと何時もの準備を済ませて」
セレナ「アイサツ前のアンブッシュは一度だけ認められる、聖書にもそう書いてあります
そしてアイサツ前のアンブッシュすら回避できないような相手は、アイサツする必要も無い
弱敵だったということ! ドーモ、盗賊団=サン、セレナ・クルフィオンです」
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なお『バンディット』は1ターン持たず溶けたので、暴露できたのは『シーフ』の方だけだった
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ナイフが飛んできたら厄介だが、基本はスキルで逃げまわるしか出来ない雑魚である
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『闇に隠れる』で1ターン目の攻勢を凌げた二人が、苦し紛れの反撃を繰り出してきたが
暴露からのターゲット読み&見切りによる回避で、損害も無く始末することができた
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ザイウス「いけませんね彼女、威勢は良いですが、実力のほうが伴っていません」
美濃牛「モンダイ ナイ」
アレクシオス「そういうことだな、最初から俺たちの手で全員始末するつもりだったんだし
彼女が下手に突っ込んで取り返しが付かなくなる前に、終わらせるだけの話さ」
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アレクシオス「誰が同業者(シーフ)だ、この未紛うこと無きラストサムライに向かって」
ヴィーヴィ「秘宝……妖精たちがこの森を守ってるのは、その秘宝を守ってるってことなのかしら」
アレクシオス「考えるのは後にしようか、どうもあの妖精が突っ込んで行ってるようだし、急いで始末しないと」
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まあ上限レベルだし楽勝、かと思いきや盗賊首領の全体混乱技能が飛んできて
アレクシオス以外が全員混乱状態に、前衛の『バンディット』が既に半壊なのが救いだが
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暴露できた盗賊首領のステータス、技能も満載ならアイテムも満載という強敵
また何気にバックストーリーまであり、『親に捨てられたトラウマ』というクーポンまで
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ムルの攻撃は殆ど当たらず、ガルムは攻撃をザクザク当ててくるので、実質ターン制限縛りである
とは言え短期決戦には定評のある黒鉄の風斬り羽根、混乱しようが杖持ち&混乱しなかったアレクシオスが
ザクザク技能をねじ込んでいけば、レベル差ゆえか終わってみれば4ターン決着だった
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盗賊A「アイエエエエ! この森にミノタウロスが住んでいるなんて、聞いてないぞ!」
盗賊B「モウダメダー! 首領でも勝てないんじゃ、逃げるしか無いじゃないか!」
アレクシオス「盗賊団『エグレッタ・サクラ』の、ガルムだな?」
ガルム「……俺のことを……知っているとは……賞金稼ぎ、だったのか……?」
アレクシオス「通りすがりの冒険者さ。ただメンバーの中に矢鱈と切った張ったの得意な連中が多くてな
時に賞金稼ぎの真似事もやったりするだけの話だ。最期に言い残すことはあるか?」
ガルム「……首に賞金が、かかっているのは……俺だけだろう……他の連中は……」
アレクシオス「生きてた連中は全員逃げたよ、残ってるのはお前と死体だけだ」
ガルム「……そう、か……もう……終わらせて、くれ……」
アレクシオス「ああ、いま楽にしてやる」
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因果応報というべきか、盗賊首領を守ろうと残る部下は無く、孤独にその人生は終わったのだった
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アレクシオス「聞いたとおり、通りすがりの賞金稼ぎもどきさ……別に恩に着る必要は無いよ」
美濃牛「ニゲタ トウゾクガ ミノタウロスノ ソンザイヲ シラセレバ コノモリニ クル ニンゲンモ イナイ ダロウ」
アレクシオス「不安なら宝の隠し場所を移したり、他の森の妖精に番人の協力を要請すると良いだろうな
じゃあ俺たちは先を急ぐ用事もあるし、そろそろお暇するよ……元気でな、妖精さん」
ムル「ありがとうございました、あなた達も、お元気で……」
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セレナ「選択肢があったのに、仲間に誘いませんでしたね?」
アレクシオス「あいつが居なくなったら、宝を守る奴が居なくなってしまうからな。それに俺たちも人間だ
盗賊どもと大差ない。もし何かの仕事で、依頼人にあの森の宝を持って来て欲しいと依頼され
それが金満な貴族や好事家じゃなく、その宝が無いといけない、本当に困っている奴だったとしたら
最初に説得こそ試みるだろうが、俺はきっと妖精たちを殺してでも宝を手に入れていただろうしな
双方に正義があるなら積んだ銀貨の山が高い方、銀貨の山の高さが同じなら先に頼ってきた方の味方
ってのが、俺の主義だからな……佳人の頼みという別計算はあってもだ」
セレナ「ゴバル村の一件(by 滅び行く者の鎮魂歌)でも、言っていましたね」
ヴィーヴィ「道を作るために、世捨て人(by 黒騎士の荒野)や、山に住んでいただけの妖魔(by 無声劇)も
殺してきたものね……そういう人間の側の正義に、あの子を組み込みたくないってことか」
アレクシオス「ああ、彼女には宝を守るという形で、人間とは違う側の正義でいて欲しかったのさ
代わりに孤独を押し付けてしまっているのは、済まないとも思うけどな……」
ザイウス「とは言え妖精がどうやって増えているのかなんて知りませんからね、いずれ森のなかで
新たな妖精が自然に生まれ、彼女の仲間になってくれるかもしれません。もしくは戦う力が無くて
番人に加わってなかった妖精たちも居るかもしれませんし……彼女が孤独ではない事を、願う限りです」
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アプリコット「ねぇ兄貴、じゃあ美濃牛はどうなの?」
アレクシオス「美濃は自分の意志で冒険者の道に足を踏み入れたわけだからな、あいつ自身の思惑なり
目的があるんだろう、ならば何も言うことは無いさ。それに何よりミノタウロスってのは
人間も木っ端妖魔も叩き殺して、バリバリ食えちゃう強者だからな……妖精とは立場が違うって」
セレナ「その気になれば妖魔や妖精の正義どころか、人間の正義さえ押しのけられる暴力!
何とも羨ましい話ですね、別の正義とのぶつかり合いで窮屈したりする身としては(笑)」
美濃牛「マア イウホド ジユウトイウ ワケデモ ナイガナ」
ヴィーヴィ「魔術師に使役されてダンジョンに居たり、コロシアムで強敵役として剣闘士と戦わされたり
ミノタウロスも大変よね(もしかして、そういう連中を何とかしたい、ってのが目的だったりして?)」
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付帯能力が強すぎるというなら、仲間にしてから荷物袋に入れておけば良いわけで
この選択そのものが彼らの経歴から来たロールプレイである、と言った感じだったりします
まあ勿体無かったかなと思ったりもすれば、このルートならガルムの首が経験点&銀貨になっ(ry
ムルは皆さんの冒険で仲間にして、活躍させてくださいね……って事で前半はここまで
後半は現在作成中です、年越し前には完成させる予定なのでお待ちください
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お待たせしました、ようやく後半ぶんのリプレイが完成です
後半のシナリオはこちら、『殺され魔女の楽園』と同じ作者の方のシナリオだったり
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注:このモノローグは、今回のリプレイしたルートとは、全く関係ありませんでしたw
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リプレイ前半で言っていた『先を急ぐ用事』の依頼は、拍子抜けするほどアッサリと終わった
一行は報酬の使い道なんかを雑談しつつ、宿への帰路についていた(という設定でお願いします)
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セレナ「まさかの二回目ですね、返事は予想できますがどうします?(笑)」
アレクシオス「そりゃもちろん助けるさ、余計なことに首を突っ込んでこその冒険者だ
何より今回は本当に佳人絡みとくれば、やる気も当社比三割増しというもの!」
アプリコット「むむむむむむ(デロデロデロ)」
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ちなみに戦い自体は、いつもの技能攻勢で切り刻んだ結果、2ターンで終了しました
アレクシオス「佳人の危機とあれば是非も無し、それにサムライが騎士ごときに
遅れを取るわけにも行かないとくれば、良い所を攫わせていただきました」
ヴィーヴィ「まったくもう、美人と見れば調子が良いんだから……」
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ザイウス「どういう意味で有名なのかが、気になるところですねぇ」
セレナ「ミノタウロスの居る宿として有名という程度なら、良いんですがね(笑)」
アレクシオス「こっちを見ながら言うんじゃない、ちゃんと銀貨分の仕事はしてるからな?」
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アレクシオス「ほら、謝礼も出るみたいだし、リューンまで同行したほうがお得だって」
セレナ「銀貨の山よりも『別計算』重点の貴方が言っても、説得力ゼロですけどね(苦笑)」
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アプリコット「うわ、本当に寝てる……」
アレクシオス「石頭が常の騎士とは思えんな、まあ本当に騎士かどうかは知らんが」
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アレクシオス「(こっちは本当に騎士みたいだな、しかも名家のエリート臭くて嫌になるね)」
ヴィーヴィ「(それは面と向かって言わない方が良いわよ? 美人の機嫌を、損ねたくないなら)」
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アレクシオス「話の流れからすると、ルセトってのが佳人の名前だな、覚えておくとしよう」
ザイウス「いかにも真面目な騎士といった風情ですねぇ、ただあまりにも真面目すぎるせいで
取っ付き難いからか、お嬢さんの方はもう一人の不真面目な方に懐いてる感じですか」
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アレクシオス「もしかして、『ル・セトナ』でルセトなのか? 妙なネーミングセンスしてるな、あのエリート騎士」
アプリコット「この名前なら、ファーストネームの一部を取って『リュー』って呼ぶのが普通だよね?」
アレクシオス「まあそうだな……何故かその呼び方に驚いていたりするが、名前を普通に呼ばれるような
気易い相手なんて居ないレベルの、やんごとなきお嬢さんだったりするのか?」
セレナ「もしそうだとしたら、護衛が二人だけという事は無いと思いますけどね?」
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セレナ「やはり真面目な方の騎士は『いい人』止まりですか、世は無情ですね(笑)」
アレクシオス「うむ実にいい気味だな、しかし不真面目な方も佳人の扱いがなってないなあ
祭りに誘われるほど懐かれてるのに、面倒だからで流すとはけしからん」
ヴィーヴィ「護衛だから、何処で悪漢に絡まれるか分からないようなお祭りなんか
連れ出したくなかったんじゃないのかな、って予想はつくけどね」
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セレナ「(ほほう、なるほどなるほど、可愛いではなく綺麗と言って欲しい間柄と(笑))」
アレクシオス「(あちゃー、こりゃ粉かけても望み薄か? 他人の恋路を邪魔するのもな)」
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アレクシオス「猫? 普通の猫か?」
セレナ「ええ、山の中で見るのは珍しいですね」
美濃牛「マア メズラシクハ アルガ カンケイ ナイダロウ」
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という事でルークを叩き起こし、一行は再びリューンへの帰路についたのだが
アレクシオス「いやいやいや、三人纏めて道を知らないとか、割と洒落になってないからな?
お嬢さんはともかくそっちの騎士二人、こんな馬鹿やらかしてたらクビが飛びかねんぞ」
ザイウス「まあ割りと大きな建物ですし、敷地も広そうですし、他に目立つ物も無い郊外ですから
近くまで来れればすぐに分かると思いますが……しかしこの建物、もしかして聖北教会ですか?」
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そして目的地についた直後、出迎えの司祭の一言から、この三人組みの正体が明らかに
アレクシオス「どこかの貴族のお嬢さんかと思いきや、まさか聖女候補とはな……だが聖女『候補』ってなんだ?
普通は何か奇跡を起こした後に、これぞ聖女の奇跡とかで崇め奉られるもんだと思うんだが」
ヴィーヴィ「単に儀式を執り行ったりする、役職としての『聖女』なんじゃないの?」
アプリコット「もしくは法力を持ってて美人な若い女の人を集めて訓練させて、一番法術が上手になった人を
聖女ってことにして宣伝しようとか、そういう風に仕立て上げて作った『聖女』だったりして」
セレナ「あなた達は聖北教会を、何だと思っているのですか……」
ザイウス「とはいえ冒険者一般の聖北教会イメージって、こんな感じですよねぇ」
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アレクシオス「針金みたいな体格の男爵どのが言うと、妙な説得力があるなあ」
ザイウス「褒められているのか貶されているのか、微妙なところですねぇ」
アプリコット「でもこのまま寝ちゃうのは無いよね、折角見たこと無い場所に来たのに」
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アレクシオス「金満デブでケチってのは救いようが無いね、金満デブなら相応に鷹揚でないとな」
セレナ「曲がりなりにも『聖女』たる者を、その位だけで見るとは不心得者め、本来なら異端審問ものだ」
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鷹揚な金満デブというと、Askシナのガストン男爵(by 見えざる者の願い)が代表的かなと思ったり
屋敷が無かったと嘘の報告をしても、半額の報酬(それも1000sp)をくれるというナイスガイw
アレクシオス「ゴーストなんかミリ秒で細切れ肉のイアイギリスト集団に、怪談話とは片腹痛いぞ?」
アプリコット「だよねー、でもこのまま雑談ばっかりじゃ、あんまり暇すぎて眠くなっちゃうよ兄貴」
アレクシオス「それもそうだな、そろそろこの教会の中を回ってみよう、何か面白い物があるかも知れん」
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という事で、一行は教会の中を見て回ることに
アレクシオス「やあお嬢さん、暇してるかい? ちょっと遊びに来てみたよ」
美濃牛「アノネコハ ルーク トヤラノ ネコダッタノカ タシカニ ノバナシデハ アッタガ」
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アレクシオス「聖女かどうか確かめるね……どうせお偉いさんの自己満足的な、でも候補者には命がけの
クソろくでもない『試練』だったりするんだろ、これだから宗教ってのは胡散臭いんだよ」
セレナ「そういう一部の腐れ脳味噌を引き合いに出さないでください、あれらは異端者ゆえに聖北とは無関係!」
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アレクシオス「やあ聖騎士どの、昼間は寝っぱなしだったようだが、目は冴えてるかい?」
ヴィーヴィ「あのとき山の中で一瞬出てきた猫って、あんたの猫なの? あと力の貸し借りの関係って
もしかして使い魔か何か? どう見ても魔術に精通してるようには見えないんだけど」
セレナ「魔術師が聖騎士として叙勲されたとは考えづらいですし、この場合どちらかと言うと
精霊使いが動物と心を通わせる、それに近い気がしますね……精霊使いにも見えませんが(笑)」
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ヴィーヴィ「あっ、触ってたら逃げちゃった」
アレクシオス「撫で方が不器用すぎたみたいだな、お気に召さなかったようだ」
ヴィーヴィ「誰が不器用よ誰が! このナチュラルボーン盗賊!」
アレクシオス「誰がナチュラルボーン盗賊だ誰が、このラストサムライに向かって」
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アレクシオス「さーて、人の居ない場所ときたら家探しタイムだ、どうせ金満してる坊主連中の屋敷だし
置いてあったものが消えたところで、大して気にも留めないだろう、遠慮なくいただいていくか」
セレナ「貴方って本当に、神をも恐れぬ不心得者ですよね……」
ヴィーヴィ「その情け容赦無さっぷりが、ナチュラルボーン盗賊っていうのよ」
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アレクシオス「おっ、夕食が残ってんじゃーん、夜食がわりに貰っていくとしようか」
アプリコット「意外と収穫があったね、安かった謝礼の補填としてはまずまずじゃないかな」
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アレクシオス「ようエリート騎士、眠れないのはお前も同じようだが?」
ザイウス「盾になる、ですか……立派な志と言えますが、彼女が求めているのは、騎士という盾ではなくて
もっと別の何かを求めている、とは思えませんか? それを少しは省みられても良いのでは」
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アレクシオス「さて、とりあえず回れる所は回ったし寝るか、技能回数が回復するなら事前準備しつつ」
ヴィーヴィ「教会の中でチャンバラも考えにくいけど、このまま帰ってお終いとも思えないものね」
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そんな感じで就寝した一行だったが、そこに真夜中にも関わらずリューがやってきて、その心情を告白
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アレクシオス「はん、佳人の扱いのなってないエリート騎士さまだな……そりゃあ不真面目な片割れの方が
懐かれるに決まってる、妙なネーミングセンスと思いきや名前で呼んでなかったとはね」
セレナ「聖女候補……本当に仕立てあげた代物だったのですね、寒心に耐えないにも程があるというものですよ」
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ヴィーヴィ「聖女候補とかじゃなくて、『リュー』として愛してくれる人が欲しかったのね」
アプリコット「うん、分かるよ……役割とかじゃなくて、ありのままの自分を、愛して欲しいって」
アレクシオス「野郎があれだけ雁首揃えて、どいつもこいつも佳人の扱いがなってないとは酷い話だ
ここは一発この俺が、佳人はどう扱うべきかって事を、物理的に分からせてやらんといかんな」
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アレクシオス「佳人の頼みは別計算ですからね、お助けしましょう武士(もののふ)の名にかけて!」
セレナ「あいも変わらず美人には調子が良いですよね、この_軟派な_遊び人(笑)」
アレクシオス「喧しいぞ似非シスター、そういうお前はシスターらしく反対したりしないのか?」
セレナ「割と良くあることですよ? 聖遺物や聖人を客寄せパンダみたいに、ぞんざいに扱うような教会から
別の教会が聖遺物を盗み出して祭り直したり、引き抜き迎え入れて相応しい立場を与えたりというのは
聖女をぞんざいに扱う教会から、相応しい場所に連れ出すことは、そう神の御心に叶うこと
フフフ素晴らしい、これで神の国がまた一歩、人の世に降りてくるのですよ!」
アレクシオス「……本当に怖いな、宗教ってのは」
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そして翌日、聖堂で聖女の叙任式の真っ最中……
アレクシオス「ハッピィィィィニュゥゥゥゥイヤァァァァだ腐れ坊主ども! 我が名は大魔王アレクシオス!
汚い雁首揃えて集まってる所悪いが、聖女は我が贄としていただいていく! サラダバー!」
セレナ「ザッケンナコラー! 贖罪の天使、セレナ・クルフィオン参上! 彼女は天狗の国に連れて行きます!」
ヴィーヴィ「えーと、これは何と言うべきかしら……」
ザイウス「いやはや、ひっどいネタですよねぇハッハッハ」
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アレクシオス「さーて、予想通り追手が来ているが……まあ俺たちが取る手は一つだな」
アプリコット「うん、全力の力押しあるのみ! やっちゃえ美濃!」
美濃牛「VMOOOOOO!!」
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暴露してみると、追っ手連中は適性こそ悪いものの、厄介な技能を満載していると判明
以降は技能回数を節約するのは止め、全力の攻撃で蹴散らしていく方向に転換
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セレナ「しかしザクザク切り刻んでますよね、私も人のことは言えませんが(笑)」
アレクシオス「まあ腐っても癒身の法の使える坊主が、山ほど詰めてる建物なんだから
ここで死ぬ怪我人なんて、よっぽど運の悪い馬鹿しか居ないから大丈夫だって」
セレナ「それもそうですね、ジャンジャン蹴散らしていくとしましょう(笑)」
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ザイウス「おっと、坊主以外に兵隊も混じってきましたね」
アレクシオス「暴露できてないが、坊主が魔法の矢に癒身の法なら、兵隊の方は
居合い斬りだの薙ぎ倒しだの持ってるんだろ、手加減無用で蹴散らすぞ」
ヴィーヴィ「了解、出し惜しみ無しで行くわ!」
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そんな感じで、追手をぶちのめしながら逃走劇を続けていると……
アレクシオス「不真面目な方の聖騎士の猫だな、抜け道を教えるつもりか」
アプリコット「リューの脱走に、手を貸してくれるってことなのかな?」
ザイウス「それは分かりませんけどね、ただ雑兵と戦う手間が省けるのは有難い」
アレクシオス「それもそうだな、鬼が出ようが蛇が出ようが片端から蹴散らす予定なんだし
毒を食らわば皿までってところだ、ひとつ誘いに乗ってやろうじゃないか」
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そして猫の抜け道を利用した一行は、追手の前から忽然と姿を消すことに成功したのだった
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アレクシオス「まあ予想はしてたよ、お前がラスボスってわけか(事前準備しながら)」
セレナ「貴方は相変わらず情け容赦も無ければ、えげつも無いですね(笑)」
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アレクシオス「俺の親はリューン騎士団の平騎士だったんだが、まあ色々あって仲も悪けりゃ、好きでもなくてね
手習いの騎士剣術を捨てて以降、ずっと東方の刀術に被れてきた。そして色々斬ってきたよ
オーガーもトロールもリッチもビホルダーも……だがまだ一つ、斬っていない物がある
果たして俺の刀術は騎士を斬れるのか、ずっと試してみたかったんだ……!」
ルーク「……その事前準備されてる諸々は、刀術っていうのか?」
アレクシオス「仏の嘘は方便と云い、武士の嘘は兵法と云う、東方のコトワザだ」
ヴィーヴィ「(あっ、嘘って認めるんだ……)」
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かくして、いざ最終戦……かと思いきや
アレクシオス「……まあ本気だったら自分以外にも、兵隊を連れて来てただろうからな」
ザイウス「いかに腕に自身があろうと、一人で六人を相手するのは少々無茶ですからねぇ」
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アレクシオス「まったく、こういう事をする気があるなら、もっと早い時点でお嬢さんの相談でも受けて
適当に外出できたとき……それこそ祭りの時とかに、掻っ攫っておけばよいものを」
セレナ「思ったより真面目なのかもしれませんよ、美人のためなら坊主も撫で斬りの貴方と違って(笑)」
ヴィーヴィ「あとこの場合だと、教会の連中が追っかけてくるのは、暴れた私たちの方だしね
そういう意味でもタイミングが良かったんでしょ、後腐れが無く済んでさ」
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アレクシオス「日頃の行いは重要、全くその通りだな」
アプリコット「……兄貴がそれ言うんだ?」
アレクシオス「少なくとも自分の思ったことは、ストレートに表現しているつもりだぞ俺は
だから結果は別として、後悔するようなことはほとんど無いからな?」
ザイウス「美人と見ればストレートに粉をかけ始めるのが、しょっちゅう刺されそうになっている
原因だと思うんですがねぇ。まあ確かに、後悔しているところは見ませんけど」
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アレクシオス「やれやれ、結局当て馬で終わってしまったな、帰って酒飲んで寝るか」
セレナ「いつぞや(by メウレンの花)の時みたいに往生際悪く、5年後の倦怠期にもう一勝負だとか
言っててください。簡単に諦めるのは貴方らしくありませんし、詰まらないので(笑)」
アレクシオス「慰めてるのか煽ってるのかどっちだよ、どっちでも酷い台詞なのは変わらないが」
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アレクシオス「まあ……だけどそうだな、そっちの元・聖騎士の手に負えないような事が起きたら
花追い人の涙亭に来ると良いさ。何とかしてあげよう、俺は何時でも佳人の味方だから」
ヴィーヴィ「そうね、あんたはいつも通り、そんな感じのほうが、こっちとしても安心するわ」
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かくして一行は二人に別れを告げ、花追い人の涙亭への帰路に再びついたのだった
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そして教会から連れだされた聖女は、セレナの言った通り相応しい場所に行くのだろう
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アプリコット「何しろ聖北教会の一つに、思いっきり喧嘩を売っちゃったからねー
せっかく教会にコネができたはずなのに、って発狂しそうだよ」
アレクシオス「なーに構わないさ、別に宿の店主のために働いてるわけじゃないからな
コネも名声も自分たちのためなんだし、それを選り好みしたって構いやしないだろ
何より怒って追い出しても、今のところ損するのは向こうだけなんだからな!」
セレナ「それに貴方の場合、平気で別の宿で活動再開するでしょうからね、本当に酷い話ですよ(笑)」
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一方その頃、置いてけぼりにされていたエリート騎士の方は、空を見上げつつ聖女の将来に思いを馳せていた
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ザイウス「そう言えば聖堂に降った闇って、何だったんでしょうかね……?」
ヴィーヴィ「……そりゃもちろん、あの時聖堂に乗り込んだ、大魔王と贖罪の天使のことでしょ?」
アレクシオス「まあ、そうなるかな」
セレナ「ですよねー(笑)」
美濃牛「ジツニ ヒドイ ハナシダ」
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シナリオフォルダ内に同梱のテキストによると別のルートがあるらしく、『聖堂に降る闇』のタイトル通りになるのは
恐らくそっちの方じゃないかなと思ったり、今リプレイでは悪ノリした二人のことになってしまいましたがw
といったところで長時間お待たせしました後半リプレイもここまで、お付き合いいただき有難う御座いました!
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oopsup.comアップローダの復帰見込みが薄いため
画像ファイルを固めたものをgetuploader.comに
別・第36回.zip
http://ux.getuploader.com/CardWirthReplay05/download/2/%E5%88%A5%E3%83%BB%E7%AC%AC36%E5%9B%9E.zip
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