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ーーー リョナ2板 SS総合スレ 第6巻 ーーー

538名無しさん:2024/01/10(水) 12:25:39 ID:???
「これで決めますえ!」

こころがそう叫ぶと同時に渾身のパンチを繰り出した!
ほのかはガードする間もなく攻撃を喰らってしまう。

「あぐぅっ!」

ほのかは両目を閉じて苦しげな呻きとともに
吹き飛ばされてしまう。
ダンッ、と横向きに地面に倒れ込んでしまったほのかだが、しかし、すぐさまほのかは立ち上がる。
その目はまだ死んでおらず、闘志を失ってはいなかった。
ほのかは再び構えると、さらに追撃をかけようと突進してきたこころに対峙する。

「負けないよ!」

ほのかは叫びながら応戦する。
二人の激しい攻防が再び始まった……!
……果たして勝利を手にするのはどちらなのか?

「やぁぁぁぁ!!」

ほのかが渾身の力を込めてパンチを放つと、こころはそれをガードした。
だが、ほのかの拳は止まらない。
彼女はそのまま連続攻撃を繰り出し、こころを追い詰めていった。

「うちも負けまへん!」

こころはそう叫びながら渾身の右ストレートを放った!
渾身のカウンターパンチ。
間違いなくヒットする。
そう確信した……その瞬間。


ほのかは身体を素早く旋転させて回避する。

「っ!!?」

予想外の攻撃に対応できず、こころは息を呑む声しかあげれない。
ほのかが繰り出したその回避法は、まさに自分が得意とする八極拳。
それどころか、自分が追い求めていた、理想的な形だ。
柔こそが剛を打つ。こころの勢いづいたカウンターパンチだったはずの攻撃は空を切り……。

ズドォオンッ!!

こころの腹筋に、ほのかの柔らかい右の掌が押し当てられた。
その右腕は赤いオーラで覆われている。
ものすごい衝撃にこころは目を見開き、黒髪がびくんとその衝撃に上へ跳ねあがった。
その衝撃はこころの身体を後ろへ吹き飛ば……さない。
完全に衝撃をコントロールしたその掌底はこころの腹部に深くめり込んだままである。

衝撃は外に逃げず、そのすべてがこころの身体に刻み込まれる。


「……ぃ………っ、ひ……!」

ガクガク、と、こころの両膝が内股に震えて曲がり、白い歯を見せながらワナワナと唇が震える。
そのままこころは、両手で腹を抑えながら前のめりになって、両膝を付いた。
そのまま、身体を丸め込むようにしてひれ伏した。

「ふ……!ぐっ……ぶ……!」

滑らかな黒髪を地面に落としながら身体を丸めたこころは、両目からボロボロと涙を落としながらほのかに屈伏した。


「ぐぅウゥっ……!ぅッ……!」


吐瀉物を堪らえる微かなうめき声とともに、決着のゴングが鳴り響いた。

WINNER!ほのかーーー!!
観客の盛大な歓声と審判のマイク音。

「こころさん!大丈夫ですか!?」
「イヤや!触らんとって!!」
「ひっ……ほ、ほんとにゴメンなさい……」

ほのかは申し訳なさそうに頭を下げて、心配そうにうずくまるこころを見ながらリングを降りた。


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