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ドラゴンクエスト・バトルロワイアルⅢ Lv6
1517
:
哀しみのとき/哀しみを胸に
◆2UPLrrGWK6
:2024/04/29(月) 02:56:04 ID:chZJ0etU0
凝縮された風の爆弾とでも言おうか、嵐の発生をまともに食らった身体はいかな魔王と言えどただではすまなかった。
節々は吹き飛ばされた勢いのままに弄ばれ、強かに全身を瓦礫の山に叩きつけられたせいか、擦過と切創の目白押しである。
だが、裏を返せばそれだけで済んでいた。
「ぐっ……」
立て続けに頭が痛んだ。
よもや、打ち付けた拍子に記憶の一つでも取りこぼしたか。
その考えは、ピサロの脳内に湧き上がったイメージから即座に払拭される。
これは忘却ではない、むしろ─
「これは……」
逆だ。
それは、この場にいるピサロの意思か。
それとも、どこかでありえたであろうピサロの”可能性”が目指していた歩みなのか。
(なぜ忘れていた)
魔王が足踏み、音をあげ行進を始める。
それを遮るものは、今この場にはない。
(なにを巫山戯ていた?)
手元にあった剣を拾う必要は、今はないだろう。
手のひらには考えるよりも早く、風の刃が顕現している。
(私は魔王ピサロ)
魔王たる彼の力を最大限引き出すのは、相反する存在に対して。
勇者の血を引くものとの対峙は大いなる引き金となり、ピサロの道筋を─覇道を、整えた。
(異世界に君臨するヘルムードなる闇の一族を討伐するため)
腕を一振りすれば、かまいたちが飛ぶ。
引き絞られた矢よりも早く、致命の刃は放たれ、身を寄せ合う兄と妹の身体を深く鋭く、傷つけた。
そこに怒りも、さしたる理由もなく。
(世界を、時間を越える術を得たではないか)
ピサロが目的を、魔王としてやるべきことを取り戻した、それだけだった。
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