したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

チョイと年齢指定あり気なSS投稿用スレッド

9風見鶏:2015/12/17(木) 22:36:05
「あの時……突然一瞬で……まるで最初から何も無かったみたいにお父さんは消されたのよ!!骨や灰も残らなかったの!!」
「……!?」
「……私は……何としても生き延びる……!!そして復讐するの」
「……」
「……お父さんに……!!」
「っ!?」
「死んじゃったら何もなくなっちゃうのに……。お父さんは最期の力を振り絞ってお母さんが実は生きてるって教えてくれたけども……。だったらどうしてそう言ってくれなかったの!?ちゃんと教えてくれないで、死ぬ瞬間にそんなこと言うなんて……!?いきなりそんなこと言われたって分からない!!」
「……」
「だってずっと『お母さんは死んじゃったけど、あんなに強くて逞しいお父さんがいるから』って言われて育ったのに……。……強くて逞しくなんて、無かったクセに……」
「……!?」
「生きてて欲しかった!!死んだフリでもして、私達が連れてかれた後でラインハットの王様に……ううん、そもそも最初から王様に言えば良かったんだ……。それなのにみんなから『強くて逞しい』なんて言われて、1人でやれるつもりで調子に乗って……」
「……!?」
「私が生まれてすぐにお母さんはどこかに拐かされて……。その時は生きてたとしてもその後どうなったか分からないのに私に『実は生きてる』なんて半端に希望を持たせて……。生きてるんだとしたらきっとお父さんを待ってるハズだし……。もうあれから結構時間だって経っちゃったからもしかしたらって場合もあるし……。でもそれはそれで2人は今頃天国で仲睦まじくしてるだろうし……。そもそも生きてるお母さんを死んだなんて嘘ついて、助けられなかったから死んだなんて嘘ついて……。だけど嘘つきお父さんでも、強くて逞しいお父さんでもどっちでも……一瞬で……。だから生き延びるの!!そして……どうせならこの教団を内側から乗っ取ってやるんだから!!癒やしの力で!!」
「どういう……!?」
「今は『奴隷達の女神』でも、いずれは『教団の女神』になるんだから!!」
「……!?」
「そうすれば私の名前は歴史に刻まれて後世に引き継がれて……、お父さんの存在を証明出来るし、そこに確かにいたんだって……あの時一瞬で消えてしまったけども……返ってくる……。取り戻せる……!!」
「……」
「だから私はここから出ていくワケにはいかない……。だけど、あの王子様2人を外に出すのは賛成よ」
「えっ!?」
「責任感だかなんだか知らないけど、まるで腰巾着や金魚のフンみたいに引っ付いてきて、ハッキリ言って迷惑なんだもの……。それに……私はもうアナタの妻なんだから、他の男が、それも2人引っ付いてるなんて、嫌な気分になるでしょう?」
「……まぁな……」
「ねっ……。……どうしても私にも出てけっていうなら……アナタも一緒……。兵士の地位も立場も捨てて……」
「……分かった……」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板