[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
| |
応援提出スレ
31
:
ヒロとセント
:2017/02/11(土) 12:48:27
【お題キャラ:くま&天満宮ベガ&伊藤早矢梨】
【お題:もしかして、私達、入れ替わってる!?】
【書いた人:セント】
「はちみつおいしい……」
「あれがベガ、あれがデネブ、あれがアルタイル……」
「待て待て待ちなさい、あなた達。現実を見ましょうよ」
一人の少女が素手を蜂蜜の瓶に突っ込んでは腕を引き抜いては舐めている。
美少女が一人、首を捻じ曲げながら虚空へ指を向けた向こうでは、天井が消滅して星空が広がっている。
大きな獣が一匹、理知的な眼で他の二人の肩を揺さぶっている。
「落ち着け、伊藤君。彼らとは言葉でも暴力でもまともに会話することは叶わないだろうよ」
「落ち着くなんて無理ですよ、どうなっているんですか会長!!」
希望崎学園生徒会長、孤守悪斗の腕を掴んで嘆いているのは伊藤早矢梨である。ここにはいつもの努力によって磨き抜かれたルックス、振舞いを見せている彼女のらしさは無い。何より、会長に縋りついている早矢梨とは別の早矢梨がここにはいる。
会長の隣にいた早矢梨の傍へ、一匹の獣、くまが近づいた。そして、人語でもって彼女を𠮟りつけた。
「何やってんのよ、私!! 情けない!」
「そんな状態で正気を保っているあなたがおかしいのよ!」
「おかしいおかしくないじゃないでしょ。これまでだって無理することなんて何度もあったんだから、今回だって我慢しなさいよ、私」
お題とここまでの流れを見てもらえば、作者がしようとしていることが少しは分かっていただけただろうか。今回は入れ替わりの物語である。具体的に言えば、くまはベガの姿に、ベガは早矢梨の姿に、早矢梨はくまの姿になっていることになる。
ではどうして彼女がくまになってしまったのか。そして、どうして彼女が二人も同時に存在しているのか、それらについて説明しておかねばなるまい。
本来、今日は次のハルマゲドンに向けた戦斗素体の実験テストを行う予定だった。戦斗素体が戦場でどこまで判断力を発揮し、作戦を遂行できるかについて確かめる必要があることは、生徒会長が事前にチームの者達に通知していた。
会長が自分の権限を使って広い空き教室を貸し切りにしてもらっていたので、空間の確保もばっちりである。
しかし、実際に予定が合って集合することができたのは、企画した会長の他には、早矢梨、くま、ベガ、ロボット研究会のメンバーだけだった。
「仕方が無い。生物部のセント君の例があるからには、戦斗素体の挙動については確認を行っておきたかったが、後で個別に協力してもらうしかないな。まあ、何にせよ今日集まってもらった君たちには早速実験してもらおう」
「我々ロボ研が十全なサポートを行います。どうぞ存分に申し付けてください」
そして会長とロボ研の指導の下、戦斗素体の実験を行ったのだが、一通りのテストが終わったあたりでロボ研の協力者、姉崎氏が唐突な提案を行ったのだ。
「私達の全力少年は周囲の戦斗素体の操作を行うための機能がありますが、同時に何体か動かすことができるかやってみたいんですよねー。できたらきっと便利ですよー」
思いつきの提案であったが、そこにあまり心配性な参加者もいなかったため、その案は受け入れられてしまったのだ。利用されたのは早矢梨、ベガ、くまの戦斗素体である。
この実験も最初は上手くいっているように見えた。三体の被操作機体は優雅な動きでダンスを踊り、クイーンビー顔負けのチアリーディングまでも実現してみせたのだ。
しかし、全力少年は戦斗素体同時操作の末にオーバーヒート。頭部の重要な配線が切れてしまったようで、動作を止めた全力少年はそのまま前方へと崩れ落ちた。
「うわーっ、ヒトロク式全力少年――ッッッ!!!」
「う、うろたえるな諸君! ロボット研究会はうろたえないっっ!!」
「&ruby(修理){緊急手術}だ、&ruby(部室){手術室}へ運ぶぞ!」
「あ、ああっ、動かしすぎました! ごめんなさいっ」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板