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新・戦場スレ Part1

198 ◆h9Hr5c.eFE:2019/04/01(月) 20:31:23 ID:H2L3TqcI
ガバノイドハンターを名乗る少女は、一瞬で標的のはずのガバノイドに返り討ちにされてしまった。何かの間違いのような光景だが、彼女が無謀な戦いを始めて以来これが常なのだ。
「ひゅゥー…まだ失神しちゃいねぇよな? ここからが本番なんだ。お寝んねしてもらっちゃ困るぜェ?」
ヴェスタの頭部をつまみ上げるようにして、機体を顔の前へと運ぶギガント。触手がみちみちと音を立ててうねっている。
「っ…本…番…?」
「『オークション』だよォ」
「!?」
驚愕に眼を見張るマヤをよそに、ベヘモットはヴェスタを掌で軽々と弄び、羽交い締めの体勢を取った。
「おい! バイヤーへの配信始めるぞ! 準備できてんだろうな!?」
「へぇ! 頭! 入札希望者数も5000超えてますぜ!」
「ぐへへ…こりゃあいい競りになるだなぁ」
これから彼らの行おうとしていることを漠然と察し、マヤは一瞬頭が真っ白になった。
彼女自身も純血のセレニアンである。敗北し、捕らわれればどんな末路を辿るかは火を見るより明らかである。常に覚悟は持っていたつもりだが、しかし、よもやこんなにも唐突に『商品』として扱われるなどとは思っても見なかった。
『やめでッ!! やめでェェェェ〜ッ!! おかひぐなるゥッ!! ひゃひィィひひィィ゛ィィィィ!?』
モニターの中の惨劇もまた、一層苛烈な展開を迎えていた。心身へのダメージで朦朧とする視界で、マヤはモニターに映る、涙と涎と粘液にまみれ、恍惚と絶望、相反する狂乱に侵された自らの無様な顔を見た。
「言っとくが俺様の『ベヘモット』はAクラスだ。グドンなんぞのカスギガントとは『素体』からして比べ物にならねぇからなァ…」
ぺたぺたとヴェスタの頬を叩くベヘモットの触手の感触を受け、マヤは自らの顔が絶望に強張っていることに気付いた。そしてそれを否定すべく、歯を食い縛って懸命に怒りの炎を燃やした。
『もぉゆるひでェェェェ!! ゆるひでッ!! ゆるひでッ!! ゆるひでくだひゃッ…ひィィィィィィィィッ!!! ひぎゅううううううゥゥゥゥゥ〜〜ッ!!!』
羞恥心など軽く通り越し、モニターの中の惨めな己に対して焼け焦げるような憎悪がこみ上げる。
忘れてはならない。ガバノイドは親友たちを奪った仇だ。同族を弄ぶ悪魔だ。不倶戴天の敵だ。こんな無様な嬌声など二度と上げるものか。どんな辱しめを受けても絶対に耐え抜いてやる!
マヤはそう心に硬く誓いを立てる。
「やってみろ、ブタ野郎…!! あたしは…あたしはもう…絶対に負けない…ッ!!」
「へへ、いいツラだ。今のうちに気丈にしといてくれた方が、商品価値が吊り上がるってもんよォ…」
「入札開始だあ! クローズドで始めっぞお!!」
ベヘモットの触手がボロボロのマントを首元から引きちぎり、剥ぎ取ると、痛々しくも艷かしい、ヴェスタの曲線的なフォルムが露となる。
「…!!」
「フーンク!!」「フーンク!!」
ガバ達の号令と共に、拘束されたヴェスタを目掛け、ギガントの口吻から無数の触手が伸び……


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