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エロコピペ

157エロスの追求さん:2018/05/14(月) 10:13:55
・・・本事例のK子と長兄は、戸籍上は兄妹として記載される。しかし血縁関係はなく、その結婚はなんら違法ではない。両親は知らぬ間に二人の恋が実ったと考え、結婚を勧めたのである。しかし、その背後には、母親の連れ子として養家に住んでいるという負い目があった。そのためにK子は、長兄に強姦同然に肉体関係を結ばれたことだけでなく、本当は次兄が好きだったことさえ、誰にも打ち明けられなかったのである。
 両親は、子供たちが成長する過程で起こり得る問題を考え、もう少し目を配るべきであろう。K子と兄たちとは血のつながりのない異性である。思春期を迎えたK子に対して、兄たちが性的な関心を抱き、それを行動に移したとしても不思議ではない。しかし両親は、昼夜の仕事と自分達の接穂的な関係を何とか維持するだけで精一杯であって、そういったことには無頓着だったのである。少なくとも母親はK子の心を察して、保護するべきだった。逆にK子の方が、母親思いである。彼女は事情ある環境の中で、自分の思いを抑制して生きてきた。そのいじらしさが事態をいっそう深刻な方向へと向かわせて、自殺を企てさせるまでになったのである。
 もちろん、K子を悲劇の坩堝へと引きずり込んだのは長兄である。彼が悪い。しかし、その長兄にも、父親の奔放なエロスの犠牲者という一面のあることを忘れてはならないであろう。彼は離婚した先先妻の子供であり、実母の顔さえ十分知らずに育った。そして、彼が中学2年生、第二反抗期の真っ只中のときに、父親が再再婚するのである。実母の愛情に恵まれなかったことや父親の横暴な態度、さらには異母弟や血縁関係のない妹と生活する家庭の居心地の悪さなどが、彼が不良グループに加わる一因であったことは確かであろう。
 彼が強引にK子と関係を結び、その後もいやがる彼女を相手に繰り返し、セックスを求めたのは、青春期の抗しがたい暴力的な性衝動によることと、ひとりよがりの思いにすぎなかったが、K子に愛情を寄せていたからである。しかし、それだけではないだろう。無意識的には、後から家庭に入り込んできた異分子K子に対して、少なからず敵意があり、その敵意を強姦するという形で向けたと考えられる面がある。それは、K子が自分を好いていないことを承知の上でも結婚したこと、さらには逃げ出そうとする彼女を暴力で押えつけてまでセックスを強要したこと、これらの点に、愛と憎しみが混在する、すさまじいエロスの両面性が認められるのである。
 心の治療は、何はさておき、K子の傷つき、未来に絶望した心の修復に援助することであった。しかし、この問題はたいへんむずかしく、誕生間近な胎児のこともあり、K子と長男が離婚すればすむというものではなかったのである。したがって私は、両親に対して、これまでの自分達の態度を反省して、環境を改善することを求めた。実際、両親が理解保護しない限り、K子は病院から戻る家もなかったのである。そして次に、父親の身勝手なエロスの犠牲者として生まれ育った長兄の心の治療にも、着手しなければならなかった。さもなければ、彼もまた父親と同様に離婚や再婚を繰り返す危険性もあり、幾世代にもわたってエロスの逸脱者や、その犠牲者たちを作ることになってしまうのである。」


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