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羽娘がいるからちょっと来て見たら?

591二郎剤 ◆h4drqLskp.:2007/02/17(土) 20:42:28 ID:OVKeGQEU
11.六面作戦
 ――さあ、進もう。誰かが転んだら皆で笑え。そして起こしてやれ。
    起こっている時間などは誰にもない。

 明日、午前七時。
「あー……隊長ー! 手が痺れてきたんですけど!」
「頑張りなさい、孝美」
「くぅーっ、追従だけだからって涼しげに……」
「なら、私が代わろうかしら」
「いえいえいえ! 天下のヴェサリウス中佐のお手を患わせちゃいけないわよねおほほほ」
「では頑張るように」
「藪蛇ー! ……ったく、人使いの荒い。なんで教導隊がこんな事してんのよー!」
 さてはて。

 同時刻。
「まさか残ってるなんて、ね」
「そうね、ラナ」
 双子の言葉に微笑みの息づかいがある。
「うふふ。きちんと手入れをして正解でしたね」
 笑う娘、それは教導隊ではない。
「ごめんねさっちゃんー……」
「いいのいいの。いっちゃんよりも得意なら私がやるべきよ。私だって軍部の人間だもの」 しょげる教導隊員のいつみと、事務員であるはずの幸子は歳も近いことがあり、懇意である。
「それにしても佐々木……じゃない、村西さんってお上手なんですね」
「小さい頃から慣らしてたんですよ」
――私も頑張らないと。
 小さな体に力を込めて、ふたばが意志を強くする。
「そろそろ準備ね、レナ」
「そうね、ラナ」
『本領発揮。ふふふ』
「あは……ははは……」
 作戦概要を知るふたばにすら、この先起こるであろう行動が恐ろしいのか、乾いた笑いがある。
 さてさて。


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