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水滸伝

1JIN:2010/10/30(土) 15:12:44

 「三国志」と並ぶ中国活劇古典。

 しかし最大の焦点は、やはり彼らが政府に帰順して最後は良いようにされた上に滅んでしまうところか。

2JIN:2010/12/04(土) 08:58:02

今日の日経コラムに武松が登場。

要するに兄を毒殺した「砒素」に関係するくだりですが、とにかくこの逸話から後に『金瓶梅』が派生すると。

3天空星:2011/05/22(日) 21:33:34
元々は、当時の政府を震え上がらせていた山賊の首領と、
遼国の反乱を鎮圧した軍人が、どちらも「宋江」という名前だったという偶然から、
「じゃあ、同じ名前だから同一人物ということにするか」という思いつきから、途中から政府に帰順するするという展開になったという話がありますね。
構成における水滸伝の二次創作は、その政府帰順の部分をどうやって読者に納得させるかがポイントになってますね。
かといって、北方版のようにアレンジしすぎるというのもアレですけど。

4JIN:2011/05/23(月) 19:50:52

 政府の扱いの酷さに軍師の呉用ですら、遼国に鞍替えしようと言い出しますからね。

 ただし宋江が突っぱねれば誰も文句が言えなくなると。

5天空星:2011/05/23(月) 20:03:47
元々宋江は「国家への忠誠」を大切にしている人物ですからね。
チョウ蓋が梁山泊の次のトップを宋江に指名しなかったのも、彼のそういった性格を見抜いていたからなんじゃないかと思いますね。

6JIN:2011/05/23(月) 20:13:23

確かに晁蓋は宋江を直接に名指していませんよね。

この辺りは例の劉備の遺言と比較してもなかなかに面白いというか。

7JIN:2011/05/26(木) 12:44:10

あと凄まじいのが暴力描写。

この世界においては「親の罪は子に問わぬ」はありえない。

むしろ「悪い親を持ったのを恨め」と綺麗サッパリ皆殺し。

8ドクトルK:2011/05/26(木) 21:10:50
でもあの国は九族皆殺しがお決まりの世界ですし・・・・時には本当に死者に鞭打つぐらいは普通にしでかす。

儒学の悪い面だよね、子は親が選べるはずもないんだから。

9天空星:2011/05/26(木) 22:18:25
さらに、水滸伝では狩場リズムの描写もあるのも特徴ですね。
今では考えられないことですが、昔の中国ではそれが常習であったということですね。

10JIN:2011/05/27(金) 10:55:13

しかも儒教においては「親の敵とは天を共にせず」ですからね。

そうなれば「事前対策」も当然になるわけと。

11JIN:2014/07/23(水) 23:19:16

「何が入ってるか分からぬ食材」としてこちらを連想。

まったくその本質はこの当時から少しも変わっていないと。

12sugi:2014/07/26(土) 14:34:55
そういや犬の肉を食う人間がいる、と知ったのは水滸伝がキッカケだったような気が…。 
しかもアジアで犬の肉を食う習慣がそもそもないのは日本だけ、と知り2度ビックリです。

13フラユシュ:2014/07/26(土) 19:19:49
夢枕漠作品では犬を食うシーンが多いが何故なのかは1度も説明されていないような?

14JIN:2014/07/26(土) 21:03:38

 ソウル五輪や日韓ワールドカップの時に、犬肉料理店を隠したという話もありますね。

15sugi:2014/10/13(月) 01:04:35
以前南京にいった時に現地ガイド氏が言っていたんだけど
「中国人で三国志と水滸伝両方のファンというのはありえない。なぜなら

三国志→国が乱れた時に、方法論は違えど国を統一し立て直そうとした英雄の物語 →ゆえに中国共産党推奨
水滸伝→国が乱れた時に、中央政府を打倒しようとした連中の物語→中国共産党には迷惑な概念

従って、中国人で共産党支持者は三国志ファンとなり、共産党を支持しないものは水滸伝ファンとなるから」

だそうです。

…一党独裁国家のメンタリティの複雑さを垣間見たような気がしましたw

16JIN:2014/10/13(月) 14:42:33

 毛沢東が水滸伝を批判したのは、むしろ「最後は政府に投降したから」のはずなんですけどね。

 そこが引っ掛かりますが。

17sugi:2014/10/13(月) 16:09:15
考えられる理由としては

1.毛沢東の頃の共産党は、国民党(中華民国)という戦う対象があった
→「中央政府への投降」とは国民党への敗北(ひいては共産主義革命の失敗)を意味する。

2.国民党は台湾に追い出し、共産党一党独裁になった現状だと、
共産党=高毬 国民党=梁山泊 
という図式となり、「投降した宋江たちを暗殺した」というオチは共産党の
マイナスイメージになる。

ってところですかね。

…こんな難儀な読み方する毛沢東が「水滸後伝」読んでいたらえらいことになっていたろうなあ…w

注 水滸後伝
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E6%BB%B8%E5%BE%8C%E4%BC%9D

ちなみに↑で
「武松は登場するものの、「死んだ仲間たちの遺骨を守りたい」と六和寺に残り、李俊たちの仲間にならない」
とありますが、そうした理由は宋江の政府投降に不満があったからだった、とか。

18JIN:2014/10/13(月) 23:57:50

 武松は魯智深と共に、武闘派の最右翼に位置付けられていますね。

19sugi:2014/10/14(火) 21:59:39
政府投降の一番の不満の理由は、皇帝というよりは高毬の梁山泊つぶしでしかない
方臘討伐で仲間を大量に死なせ、あまつさえ死ぬ時に李逵まで巻き込んだ事だったようですけど、
だまされ殺された兄貴の仇うちのため官職なげうって兄嫁をぶち殺す
武闘派な武松だから、
余計に宋江のやったことが許せんかったんでしょうね。

20JIN:2014/10/15(水) 12:21:49

 かといって宋江に手を出すまでは行きませんからね。

 あるいは同じ武闘派でも宋江絶対の李逵に気兼ねしたのか。

21sugi:2014/10/15(水) 21:49:43
李俊たちの梁山泊の夢よもう一度、にのらず、死んだ仲間たちの遺骨を守る事に残る人生を捧げるっていうのは、武松なりの妥協点、って所ですかね?

22JIN:2014/10/16(木) 12:27:34

 片腕も失いましたからね。

 ある意味「祭りは終わった」という達観もあったか。

23JIN:2015/02/02(月) 12:42:41

 良くも悪くも中国女性の「しぶとさ」を描いたのが、こちらの潘金蓮ですよね。

 漫画の『金瓶梅』の場合、ラストに苦しんでいるためか、いまだに連載を継続中ですが。

24sugi:2015/02/03(火) 02:06:54
『金瓶梅』での書かれ方なんざ初期必殺の毒婦達も真っ青な酷さですわな。
(そういやラストの武松の決着のつけ方なんか必殺っぽいですし。)

…この人、実在の人説もあるらしいけど、そこからの滅茶苦茶な補正ぶり(↓)も含めて、
さすが元祖毒婦の呂后を生んだ国というべきか?(笑)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BD%98%E9%87%91%E8%93%AE#.E5.AE.9F.E5.9C.A8.E3.81.AE.E4.BA.BA.E7.89.A9.E3.81.A7.E3.81.82.E3.82.8B.E3.81.A8.E3.81.84.E3.81.86.E8.AA.AC

25sugi:2015/02/03(火) 02:12:27
↑ 一箇所訂正

× 元祖毒婦の呂后を生んだ国
○ 元祖毒婦の呂后以来、安定して毒婦を生んできた国

26JIN:2016/03/31(木) 12:32:56

昨日のBSプレミアムで「亡国天子」徽宗を特集。

この作品では悪いのはあくまで彼でなく「四人組」になってますが。

27sugi:2019/03/13(水) 00:36:29
存在自体は大分前から知っていたけど、レンタルとかに出回っていないので
見られずにいた中村敦夫主演の「水滸伝」、TutayaとDMMの宅配レンタルで
借りられると知って、今見ております。

ttps://tsutaya.tsite.jp/item/movie/PTA0000851QQ

宋江でなく林冲(⇒なぜか「林中」表記)主役、最終回がまさかの高毬打倒成就、
とか、かなり大胆なアレンジかまして日本人向けに直されていて面白いッスけど…
何故に武松がハナ肇?宋江が大林武史?っていう…w

28JIN:2019/03/20(水) 21:07:15

百八人の中で高毬と絡んでるのは林冲ですからね。

まあ原作でも打倒する機会はありましたが、結局は帰順を優先して滅亡への道を開いてしまうと。

29sugi:2019/03/27(水) 00:26:21
>28
まあ、その辺、あくまで誰かの下で働いてナンボな文官の宋江と、
あくまで武人の義を基準に動いた「林中」との差って奴ですかね。

以前「どこかに有難いものがあるが魑魅魍魎の類が道を塞ぐ⇒魑魅魍魎を倒して
有難いものをとってこよう、いう所で「桃太郎」と「西遊記」はモチーフは同じなのに、
日本だと武人の桃太郎がリーダーとなり、中国だと一番ひ弱でも一座をまとめられる三蔵が
リーダーとなる、というのが日本と中国のリーダー観の差」
という意見をネットで読んでおもわず納得したけど、奇しくも今回の本家水滸伝と
日本版水滸伝の結末の差にも、その辺がでているような気が…

30sugi:2019/03/27(水) 00:37:33
それにしても、全くの偶然とはいえ中村敦夫主役でラスボスが佐藤慶、脇をかためるのがあおい輝彦や渡辺篤史や田村高廣、と、
「どの必殺だっけ?」とかマジで考えてしまうキャストが狙いじゃない
(⇒OAが昭和48年だから狙えるわけがないw)ってのは凄いw …とか思ったら菅井きんや山村聡が終わり間際にでてきて吹いたw

まあ、予算の関係上108人全員勢ぞろいというのは無理だったとはいえ
マジでお勧めですわ、これ

31JIN:2019/04/05(金) 10:39:17

その宋江をトップに担いだ以上はどうにもならないって感じですね。

叛骨派も途中で匙を投げてしまった感じですし。

32sugi:2019/04/06(土) 01:32:33
そういや「水滸後伝」の主役になった李俊も、水軍を率いていた武闘派系の生き残り組だけど、いいように使われる宋江に失望していた組でしたしね。
しかも「後伝」で李俊が、そして日本版「水滸伝」で林中が高毬を排する事に成功しているのを知った後では、やっぱ百二十回本が悲劇になってしまったのは宋江のせいだと思わざるをえませんわな…

…宋江でなく晁蓋が頭領に君臨し続けたり、晁蓋の遺言通り盧俊義が頭領になっていたら結論大分変わったんだろうな、って気も…

33JIN:2019/04/10(水) 11:05:19

軍師の呉用ですら、最初の遼国との戦いでいっそ寝返るかとやってますからね。

南宋時代の岳飛との対比とかもいろいろありそうな感じですが。

34JIN:2021/08/16(月) 22:33:39

モチーフ作品の代表といえる「60憶のシラミ」。

おそらく作者としてはラストの兆外の台詞を一番やりたかったんだろうなって。

ある意味ではあれによってオリジナルを超えたという印象も。

35フラユシュ:2021/08/18(水) 04:56:36
ラストの兆外の台詞

すみません。水滸伝疎いものでどこのセリフでしょうか。なんせ横山版で
さえ未読で。「60億のシラミ」読者だったもので。

36JIN:2021/08/18(水) 22:54:29

ラストの「私の仇を討つな!」ですね。

原典の晁蓋は天空坊の言わせたがっていた台詞を言ってます。

37フラユシュ:2021/08/28(土) 05:39:10
その部分では原典を超えたかもしれませんね。

38JIN:2021/09/04(土) 21:43:18

作者として原典で一番引っ掛かっていた部分かもですね。

NSPという呼び方は、諸星大二郎氏の短編でも使っていたのが印象的でした。

39sugi:2022/06/14(火) 16:07:19
この前ようつべ某所で「三国志の武将で必殺仕事人の世界にスカウトしたい武将は?」という
珍アンケートとっていたんで「その他」のところで「諸葛亮の死の床での依頼をうけ、魏延を背中から
ばっさりやった馬岱」に一票入れてきたわけだが。正直
「このアンケ、三国志の武将より水滸伝の面々の方が向きじゃね?」
とか思ったりしたw
(旧二竜山組なんかめっちゃ似合いそうだし。)


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