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千歌「我ら天駆亜九人衆、参る!」
1
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/11/03(金) 20:42:25 ID:Hejxu6rc
時は天正18年(西暦1590年)――
世に聞こえる天下人、豊臣秀吉が関東の北条を攻めんとし、天下統一を間近に控えた時代。
伊豆国を治めるいち大名に過ぎなかった小原家――
父の死後、家督を継いだ小原家当主・小原鞠莉は、突如として乱心し、暴虐の限りを尽くしていた。
果てには「悪亜衆」なる軍門を組織し、秀吉の首を獲らんと野望を抱く。
終わらぬ破壊と略奪に、伊豆の民は絶望の底へと落とされていた。
しかし、地獄の中でも、希望を捨てぬ者がいた。
侍に憧れる、ひとりの少女。
彼女が、小原家に対抗を続ける水軍の頭領、そしてひとりの謎めいた旅の浪人と邂逅した時、
歴史の影に埋もれた、とある九人の物語が幕を開ける――
407
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/19(火) 08:58:12 ID:Rv1TDhxc
面白くなって参りました
408
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/19(火) 10:06:17 ID:4lC5SJtI
ここでダイかなまり再会か
果南ちゃん、冷静さを取り戻してくれよ…
409
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/19(火) 14:20:24 ID:uHrFwcxc
乙
続きはよ!
410
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/19(火) 20:44:46 ID:4JMykpvs
乙!
果南ちゃんも色々抱えてそうだな
次回どうなるか
411
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/27(水) 18:40:48 ID:kdL7/kAA
楽しみに待ってるで
412
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:27:00 ID:k3YMyXlY
ザァァーッ…
――何かが始まるってことは――
果南『鞠莉・・・・・・?』
ダイヤ『鞠莉、さん・・・・・・?』
――終わりにつながるなんて――
鞠莉『果南・・・・・・ダイヤ』
鞠莉『もう、私は・・・・・・今までみたいに・・・・・・』
――考えてもみなかった――
――否。
考えたくなかったんだ――
鞠莉『三人で、一緒には――笑えない』
ザァァーッ…
.
413
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:27:54 ID:k3YMyXlY
鞠莉「“あの時”以来かしら――果南、ダイヤ」
――儚い鈴の音と共に。
まるで、夢魔の如く、闇夜より現れ出でたのは――純白の死神。
果南「鞠莉っ・・・・・・!!」
ギリッ
理亞「鞠莉、様・・・・・・!?」
千歌「な、なんで・・・・・・」
曜「なんで、悪亜衆の総大将が、ここに・・・・・・!?」
千歌たちのみならず、理亞までもが、
突然の出来事に、半ば茫然としている。
414
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:29:12 ID:k3YMyXlY
ダイヤ「・・・・・・!!」
ダイヤ(想定外・・・・・・! よもや、この場に鞠莉さんが現れるなんて・・・・・・!!)
ダイヤ(否、これは又とない好機。他に悪亜衆がいない、今なら――!)
鞠莉「――“又とない好機”」
鞠莉「とでも、思った?」
クスッ
鞠莉「まったく、ダイヤは相変わらず、ベリースウィートでーす」
ダイヤ「なんですって――?」
鞠莉「――Come on♪」
ググッ…
パチッ
鞠莉が手を伸ばし、指を鳴らすと――
ザザザッ!
ルビィ「ぴぎぃっ!?」ビクッ
ダイヤ「なっ・・・・・・!?」
――いつの間に、迫っていたのか。
闇より浮かび上がるように現れた、黒い鋼の鎧に身を包んだ悪亜衆の兵達が、
千歌たちのいる砂浜を、壁の如く取り囲んでいた。
鞠莉「籠の中の雛鳥なのは――」
鞠莉「貴方たちの方なのよ。ダイヤ、果南」
415
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:30:48 ID:k3YMyXlY
曜「いつの間に――!?」
千歌「囲まれてるよっ!!」
梨子「・・・・・・!!」
花丸「そ、そんな・・・・・・」
善子「・・・・・・」ゼッ…ハッ…
ルビィ「お、おねぃちゃ・・・・・・!」
ダイヤ「く・・・・・・!」
鞠莉「言っておくけど、この黒鋼(くろはがね)の兵達は、悪亜衆の中でも選りすぐりのツワモノ」
鞠莉「ここまで、ダイヤ達が蹴散らしてきた雑魚とは、レベルが違いマース」
クスッ…
鞠莉「マリーは、悪亜のボスだもーん。一人で乗り込んでくるほど、お馬鹿じゃないわ」
鞠莉「オトモダチのことが気になって、兵もつけずに真っ先にこんな所に来ちゃうような――」
鞠莉「どこかの、まだまだベリースウィートな水軍頭領とは、違うんデース★」
ダイヤ「・・・・・・っ!!」
ギリッ
416
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:32:01 ID:k3YMyXlY
と――
善子「・・・・・・あ・・・・・・う・・・・・・」
ググッ…
花丸「――善子ちゃん!?」
梨子「駄目よ、動いちゃ――!!」
――重症を負った善子が。
朦朧とした意識の中――霞んだ視界の中に、鞠莉の姿を認め。
息も絶え絶えに――手を、伸ばそうとする。
まるで――
まだ、自分を拾った主人のことを、信じたがっているかのように。
鞠莉「あら――善子」
鞠莉「Wow! とっても痛そうデース」
善子「あ、ぐ・・・・・・」
ググッ…
クスッ…
鞠莉「でも――ざぁんねん♪ 言ったわよね?」
鞠莉「イージーに負けちゃうような子は――好みじゃない、って」
417
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:33:07 ID:k3YMyXlY
善子「・・・・・・・・・っ!」
ジワッ…
仮面のような笑顔で、鞠莉に冷たく突き放された善子の、両眼に――
涙が、滲む。
花丸「――っ!!」
花丸「許せないっ・・・・・・ずらっ・・・・・・!!」
果南「鞠莉ぃぃぃっっ!!」
ギリ…
果南「お前には、ダイヤを愚弄する権利も無ければっ・・・・・・」
果南「誇りを賭けて戦った、善子を蔑む資格も無いっ!!」
418
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:33:55 ID:k3YMyXlY
鞠莉「何怒ってるの、かなぁん♥ 久しぶりの再会だっていうのにぃ」
鞠莉「それとも――」
シャリンッ…
スゥゥッ
――と。
鞠莉が、腰にさげた、太刀の柄に手をかけ。
ゆっくりと、鞘から抜く。
柄の鈴が、儚げな音を奏でる。
鞠莉「私と、戦いたい――」
鞠莉「とでも、言うのかしら?」
鞘から抜かれた、その刀身は。
紫色に、怪しげな光を放っていた。
419
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:34:44 ID:k3YMyXlY
千歌「な、何・・・・・・!? あの、刀・・・・・・!!」
ゾクッ…
曜「刃が、紫色に・・・・・・光ってる・・・・・・!?」
理亞「く、くく・・・・・・あはは・・・・・・!」
理亞「終わりよ、あんた達全員・・・・・・ざまあみろ!」
果南「虚仮脅しをっ・・・・・・!!」
ググッ…
果南「鞠莉――覚悟!!」
ダッ!
果南が脇差を構え、
鞠莉に飛びかかった――
その刹那。
シャンッ…
鞠莉「――無益」
ズパッ!
果南「!!!」
420
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:35:34 ID:k3YMyXlY
果南「なっ・・・・・・!?」
ブシュッ…
鞠莉が、軽く横薙ぎに、刀を振るった――
次の瞬間。
果南の両腕、肩から、血が吹き――
ドサッ
果南はその場に、倒れ込む。
曜「!!」
千歌「果南ちゃんっ!!」
421
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:36:11 ID:k3YMyXlY
果南(な・・・・・・に・・・・・・!?)
果南(“斬られた”・・・・・・何故!?)
果南(剣筋が・・・・・・見えな、かった・・・・・・!)
果南(迅いとか、そういうことじゃない。“見えなかった”)
果南(一体・・・・・・これは・・・・・・!?)
グニャッ…
――と。
果南「・・・・・・っ!?」
果南(視界が・・・・・・歪む・・・・・・!?)
果南(これは・・・・・・!?)
422
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:37:42 ID:k3YMyXlY
ダイヤ「果南さん――!!」
ギリッ…
ダイヤ「鞠莉さん――」
ダイヤ「――お覚悟!!」
ダッ!
ダイヤもまた、鞠莉に挑みかかろうとするが――
鞠莉「駄目駄目ぇ」
鞠莉「今のダイヤじゃ――私には」
シャンッ…
ズパッ!
ダイヤ「――っ!!?」
鞠莉が軽く、刀を振るうと――
ダイヤの身体も、また、“斬られ”。
その場に、崩れ落ちる。
423
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:38:50 ID:k3YMyXlY
ルビィ「お姉ちゃんっ!?」
ルビィ「おねぇ、ちゃ・・・・・・」
クラッ…
ルビィ「・・・・・・・・・!?」
そして、ルビィや、周りの千歌たちも――また。
“異変”に、気づく。
グラグラッ…
千歌「な、何・・・・・・これ・・・・・・!?」
曜「周りの、景色が・・・・・・歪んで・・・・・・!!」
グニャァァ…
花丸「気持ち、悪い・・・・・・ずら・・・・・・!」
梨子「これは・・・・・・!?」
ドサッ…
ドサドサッ
そして、次々と、その場に倒れる。
424
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:39:32 ID:k3YMyXlY
鞠莉「――ふ、ふふ、ふふふふふ」
鞠莉「無理なの。“届かない”の――私には」
ぐるぐると歪む視界の中で――
鞠莉が、笑う。
三日月が、嗤う。
ダイヤ(そんな・・・・・・馬鹿、な・・・・・・!!)
ダイヤ(鞠莉さんは・・・・・・本当に、妖術を使うとでも・・・・・・!?)
果南「――黙れ」
果南「鞠莉っ・・・・・・!!」
グ…ググ…!
――と。
果南が――力を振り絞り。
足を震わせながら――立ち上がる。
425
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:40:17 ID:k3YMyXlY
鞠莉「あらぁ、かなぁん♥」
鞠莉「嬉しいわ。そこまで、私のことを――」
果南「黙れっ・・・・・・」
鞠莉「果南、私はいつでも、待ってるのよ」
鞠莉「貴方が――私の“悪亜”に、戻ってきてくれることを――」
果南「黙れ!!!」
果南「今の、お前が――その名を――」
果南「“あくあ”の、名を――」
果南「語るなぁっ!!」
ダイヤ「・・・・・・・・・!!」
ダイヤ(果南さん・・・・・・)
426
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:41:09 ID:k3YMyXlY
鞠莉「相変わらず――頑固親爺だね。果南は」
果南「“あくあ”の名は――大切な、ものなんだ」
果南「今の、お前が――血にまみれた、お前が――」
果南「名乗っていいものじゃないんだ!!」
鞠莉「血にまみれた――?」
クスッ
鞠莉「それって、果南と何が違うのかしらん?」
果南「!!」
ギリッ
果南「鞠莉ぃ!!!」
ダッ!
427
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:41:48 ID:k3YMyXlY
鞠莉「素直になりなよ――果南」
鞠莉「貴方は――私に、逢いに来てくれたんでしょう?」
シャリンッ…
ズパッ!
果南「・・・・・・・・・っ!!」
ブシュッ
鞠莉「私にはわかる。果南の気持ちが」
鞠莉「裏切られ、失って――心に傷を負った、果南の気持ちが」
鞠莉「世界中で、私だけは、わかってあげられる」
ズパパッ
果南「何、を・・・・・・!!」
428
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:42:34 ID:k3YMyXlY
グニャァァ…
鞠莉「寂しかったんでしょう? 家族も、失って」
鞠莉「独りぼっちになるのが――怖かったんでしょう?」
鞠莉「大丈夫。私だけは、貴方を見てあげる」
鞠莉「貴方のことを、見続けてあげるから――」
千歌「何・・・・・・!?」
千歌「何・・・・・・言ってるの・・・・・・!?」
曜「・・・・・・・・・!」
ドクン
鞠莉「だから、おいで。怖がらないで」
鞠莉「また、あの頃みたいに――」
鞠莉「抱擁、して?」
果南「・・・・・・・・・っ」
ギリッ
ドカッ!
429
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:43:27 ID:k3YMyXlY
鞠莉「・・・・・・あら」
果南「ぐ・・・・・・う・・・・・・!」
ボタボタ…
果南は――自らの、右足に。
脇差の刃を――突き立て。
必死に、正気を保たんと、耐える。
鞠莉「本当に――頑固」
果南「私はっ・・・・・・誰の、指図も・・・・・・」
果南「受けないっ・・・・・・!!」
鞠莉「だけどね――果南」
鞠莉「刃を受け続けて――立っているのもやっとの貴方が」
シャンッ
ズパッ!
果南「・・・・・・・・・っ」
ドサッ
鞠莉「これ以上――どうしようっていうの?」
430
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:44:05 ID:k3YMyXlY
と――その時。
梨子「待っ・・・・・・て・・・・・・!!」
ズルッ…
倒れた梨子が――地面を、這いずりながら。
必死で――鞠莉の許に、這い寄ろうとしている。
千歌「り、梨子、ちゃん・・・・・・!?」
梨子「貴方の、狙いは・・・・・・」
梨子「“これ”、なんでしょう・・・・・・?」
そして――懐から、取り出したのは。
“煉獄の書”の、巻物。
431
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:45:00 ID:k3YMyXlY
ダイヤ「・・・・・・!!」
ダイヤ「それは・・・・・・!!」
梨子「貴方たちの狙いは、この巻物を、取り返すことの筈――」
梨子「ならば――これを、返しますから――」
梨子「どうか――ここは――!!」
理亞「く、くく・・・・・・命乞いという訳・・・・・・!?」
理亞「無様なっ・・・・・・恥を知れ!」
鞠莉「・・・・・・・・・」
クスッ
鞠莉は、梨子が震える手で差し出した、巻物を手に取ると――
どこか、可笑しそうな笑みを浮かべる。
鞠莉「ならば――貴方は、気づいていたの?」
鞠莉「“これ”が――真の、“煉獄の書”ではない、ということに」
果南「・・・・・・・・・!?」
ダイヤ「なんですって・・・・・・!?」
432
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:45:48 ID:k3YMyXlY
鞠莉「この書に記されているのは、西洋から伝わりし武具についての知識程度に過ぎない」
鞠莉「しかし、真の“煉獄の書”は――この比ではない」
鞠莉「そんな、小手先の物ではないの。“煉獄の書”は」
鞠莉「何故ならば。それを、手に入れし者は――」
鞠莉「世界を、変え――世を、動かし――」
ニィィ…
鞠莉「――この世の覇者となることすら可能なのだから」
ダイヤ(・・・・・・!? この世の、覇者・・・・・・!?)
ダイヤ(“煉獄の書”とは、一体・・・・・・!?)
梨子「・・・・・・・・・」
梨子「私は・・・・・・巻物が、偽物とか本物とか・・・・・・わかりません」
梨子「ただ・・・・・・みんなを、助けたい、だけ・・・・・・」
鞠莉「ふふっ」
ニィ…
鞠莉「貴方も、なかなか食えないガールみたいね」
433
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:46:55 ID:k3YMyXlY
鞠莉「いいわ――理亞」
鞠莉「引き上げよ」
理亞「なっ――!?」
理亞「何故ですか、鞠莉様!?」
鞠莉「目的は達したわ。幼馴染みとも、語り合えたし。聖良も傷を負っている」
鞠莉「それに夜遅くて、マリーはベリースリーピィでーす」フワァ
理亞「しかしこれは、奴らを根絶やしにする絶好の好機!」
理亞「姉様の分まで、奴らを――」
鞠莉「――理亞」
ギロ…
鞠莉「二度、同じコトを言わせないで頂戴」
理亞「・・・・・・っ!!」
ゾクッ
理亞「は・・・・・・はい・・・・・・」
――氷のような瞳で、射抜かれ。
理亞は大人しく、従う他なかった。
434
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:48:06 ID:k3YMyXlY
理亞「姉様――しっかり」
聖良「く・・・・・・」
ポタポタッ
両目を押さえたままの聖良を、
理亞は肩で支える。
聖良「無様――ですね」
聖良「醜態を晒してしまいました――理亞」
理亞「そんなこと――!」
ギリッ
そして――肩で姉を支えたまま。
理亞は、憎悪の籠った眼差しで、千歌たちを睨み渡す。
理亞「絶対に許さない――」
理亞「次に会った時こそ――全員、殺してやる」
435
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:49:02 ID:k3YMyXlY
果南「待て・・・・・・鞠莉・・・・・・!!」
ググッ…
果南が、力を振り絞り。
身体を起こして――立ち上がろうと、歯を食いしばる。
鞠莉「・・・・・・・・・」
クスッ
鞠莉「久しぶりにお話できて――楽しかったわ。果南」
鞠莉「次は――」
ニィィ…
鞠莉「もっと、語り合いましょう。存分に」
鞠莉「いつでも、待ってるわよ――果南」
果南「待て、鞠莉――」
果南「鞠莉ぃぃぃっ!!」
436
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:50:22 ID:k3YMyXlY
――果南の叫びも、空しく。
鞠莉と、聖良、理亞――そして、黒鋼の悪亜兵たちは。
そのまま、闇夜に溶けるかのように――
消え去っていった。
後に、残されたのは――
傷だらけの、八人。
千歌「・・・・・・・・・」
曜「千歌、ちゃん・・・・・・」
千歌「負けた・・・・・・負けちゃったの、私たち・・・・・・?」
ググッ…
千歌「・・・・・・何も、出来なかった」
千歌「私、“あの人”に・・・・・・手も足も、出なかった・・・・・・!!」
果南「・・・・・・畜生」
果南「畜生ぉぉぉぉっっ!!!」
437
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:51:03 ID:k3YMyXlY
――運命に引き寄せられるように、
再会を果たした、かつての幼馴染達。
しかし、壊れた砂の城が、元に戻らないように。
三人の時間も、昔に戻ることはない。
そして、九人の邂逅――
それもまた、宿命であったのか。
九人の縁(えにし)が、更なる物語を紡ぎ出す――
.
438
:
◆iMAg7AQELQ
:2017/12/30(土) 02:51:35 ID:k3YMyXlY
続く
ここまで大体第一部といった所です(全三部予定)
そして今回が年内最後の更新となります
来年も宜しくお願い致します
439
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/30(土) 03:27:33 ID:CRDv3/Us
おつです
凄い大作だ
来年も楽しみにしてます
440
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/30(土) 09:41:52 ID:AoBdMfW2
まさに年末スペシャルな内容
ここからどう立て直すのか…
441
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/30(土) 21:07:45 ID:aDoXIgac
乙です
いつも楽しませてもらってます
来年も期待してます
442
:
名無しさん@転載は禁止
:2017/12/31(日) 02:10:06 ID:qhlORzaI
スレ主さん良いお年を!
443
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/01/08(月) 05:43:23 ID:sPlG77wc
新年スペシャル待機
444
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/01/15(月) 06:46:25 ID:K6v99BjE
第二部も楽しみに待ってます
445
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/01/28(日) 02:09:24 ID:LXVhhPhg
そろそろ一月も終わる
446
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/01/29(月) 16:15:08 ID:OlCuJZ6g
待ってます
447
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/02/13(火) 22:45:21 ID:86om1SlY
最近、某絵描きさんが侍果南連続で投稿してて、真っ先にこの作品を連想したわ
448
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/02/21(水) 22:26:39 ID:Tpj3Zink
まだか
449
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/02/25(日) 02:28:34 ID:d62JVtv6
待ってるー
450
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/03/07(水) 21:55:46 ID:Sa9NXM3U
3月だぞー
451
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/03/12(月) 16:40:42 ID:8ponWsKw
続きを…
452
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/04/01(日) 15:31:28 ID:xPNcBkFo
4月になってしまった
453
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/04/01(日) 17:49:04 ID:6b.RptQo
第二部とスクスタリリース、どちらが先か
454
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/05/02(水) 22:54:27 ID:o.SJOu4g
GWスペシャル来ないかな
455
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/05/30(水) 07:22:49 ID:VrjefBWE
wktk
456
:
名無しさん@転載は禁止
:2018/06/14(木) 22:02:41 ID:tVH06I56
もうだめか
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