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花陽「お、お兄ちゃん……聞きたい事があるんだけど」【完結編】
-
花陽「赤ちゃんってぇ……どうやったら出来るのかな?」
兄「……」
花陽「お兄ちゃん?」
兄「花陽。良く聞け」
花陽「うん」
兄「実は俺も良く知らないんだ」
花陽「ぴゃっ?ほ、本当に!?」
兄「お、おう」
-
兄「ネットで検索すると、怪しい画像がゴロゴロ転がってるが」
兄「アレ全部ガセだからな」
花陽「ネットってぇ……怖いんだねぇ」
兄「お、おう」
兄「お前は良く食べて、良く寝て」
兄「真面目な男と結婚すれば、必ず子供が出来る」
花陽「フムフム、なるほど」(メモカキカキ)
花陽「お兄ちゃん」
兄「?」
花陽「ありがとうね」
兄「……」
花陽「……」
兄「もう寝ろ」
花陽「うん」
-
花陽「お兄ちゃん」
兄「なんだ」
花陽「私ってぇ……太ってるかな?」
兄「そうだな……女は少しぽっちゃりしている方が健康的だ」
花陽「……」
兄「もう寝ろ」
花陽「う、うん」
-
秋葉原
花陽「今日は、お兄ちゃんと一緒に久々の外出です」(ルンルン)
兄「なぜ腕を組む」
花陽「気にしないで下さい」
女子生徒達「あ、お兄ちゃん先輩!」
女子生徒達「覚えてますか?お久しぶりです」
兄「お、おぅ」
兄達(ペチャクチャ)
花陽「む〜っ」
兄「待たせたな。行こうか」
花陽(プイッ)
兄「どうした?」
花陽「お兄ちゃんなんか知らない!」(タッタッタッタッ)
兄「何怒ってんだ?」
-
(ハイハイハイニッコリシテミテヨ♪)
兄「花陽。電話だぞ」
兄「まだ風呂か…もしもし?」(スマホ)
にこ『花陽〜?新技完成したから、最初あんたから見せるわ』
にこ『にっこにーのいっちば〜ん大事なもの』
にこ『あなただけに あ・げ・る』
にこ『どう?』
兄「花陽は今風呂でして……」
にこ『ぬぁっ!?す、すみませんでした……』
花陽「ゴメンお兄ちゃん。電話出てくれたの?」(トテトテ)
兄「なあ花陽。今にっこにっこ言ってたのって……」
花陽「あ、にこちゃんだね」
兄「友達なのか?」
花陽「うん」
兄「ソイツ年上の男は好きなのか?」
花陽「お兄ちゃん!?」
兄「い、いや、なんでもない」
兄「もう寝ろ」
花陽「う、うん」
-
花陽「お、お兄ちゃん……?」
兄「なんだ」
花陽「き、今日の授業でぇ……せ、性教育があったんだけど……」
兄「忘れろ」
花陽「えっ……えぇっ!?」
兄「お前は疲れてるんだ」
兄「もう寝ろ」
花陽「う、うん……」
-
花陽「お、お兄ちゃん!?」
花陽「お兄ちゃんのベッドの下から、こんな物見つけたんだけど!!」(エロDVD)
兄「」
花陽「【7才でオ○ニーを覚えた妹】って……な、何よこれ!?」
兄「そ、それは……」
花陽「ちゃんと説明して!!」
兄「花陽。良く聞け」
花陽「うん」
兄「実は俺は……敵が多くてな」
花陽「ぴゃっ!?ほ、本当に!?」
兄「きっと俺とお前の仲を裂くために……」
花陽「そ、そうだよね」
花陽「お兄ちゃんがそんなエッチなモノ見るわけないもんね?」
兄「お、おぅ……」
花陽「大丈夫?お兄ちゃん」
兄「大丈夫だ。問題ない」
花陽「う、うん」
-
このSSの関連作品ものせてくれ
-
花陽「じゃあ、このDVDはぁ、花陽が処分しておくよ」(DVD)
兄「ちょっと待てぇ!!」
花陽「お兄ちゃん!?」
兄「い、いや、頼むぞ」
花陽「うん」
夜 花陽の部屋
花陽「お兄ちゃんは私が守らないと」(ベッド)
-
花陽「今日はお兄ちゃんと外食だね♪」
兄「そんなに嬉しいか?」
兄「お前もそろそろ彼氏とか作ったらどうだ?」
花陽「お兄ちゃんがいるからいい!」(プイッ)
兄「じゃあ、俺に彼女が出来たら?」
花陽「花陽が居るから良いの!」(プイッ)
兄(当面彼女は無理そうだな…)
-
(ピンポーン)
凛「おじゃましまーす」
花陽「どうぞあがって」
凛「あ、かよちんにい。お久しぶりだにゃあ〜」
兄「相変わらずだなお前は」
凛「む〜っ。どう言う意味!?」
兄「あんましハメ外すなよ」
花陽「凛ちゃん。部屋行こうか」
凛(もーっ。かよちんにいのバカ…)
-
花陽「お兄ちゃん」
兄「なんだ?」
花陽「今度一緒に映画行って欲しいんだけど」
兄「何を見るんだ?」
花陽「【実録!九州極道三国志】」
兄「……」
兄「そう言うの苦手だな」
花陽「分かったよ」
花陽「じゃあ、にこちゃんと2人だけで行ってくる」
兄「!」
兄「分かった。考えとく」
花陽「ぴゃっ!?あぁ、ありがとう」
兄「もう寝ろ」
花陽「う、うん」
-
花陽「お兄ちゃん」
花陽「聞きたい事があるんだけど」
兄「何だ?」
花陽「わぁ、私ぃ……もう少し髪伸ばした方が良いかな?」
兄「……」
兄「お前はどう思うんだ?」
花陽「……」
花陽「お兄ちゃんはぁ……髪の長い女の子と短い女の子
どっちが好き?」
兄「……」
兄「とりあえず、派手にするとな」
兄「チャラ夫が寄り付いてきそうで、なんかな」
花陽「……」
-
兄「花陽。良く聞け」
兄「今は地味目な方が」
兄「大人になったら凄く美人になる気がするぞ」
花陽「そうかな」
兄「お、おぅ」
花陽「じゃあ……このままの方が良いかな」
兄「おう」
花陽「分かった。そうするよ」
兄「……」
花陽「……」
兄「もう寝ろ」
花陽「うん」
-
兄「おい、花陽」
花陽「ぴゃっ!?は、はいっ」
兄「今日は母さん居ないから、出前頼もうと思うんだけど」
兄「何食べたい?」
花陽「ご飯がいいです」
兄「たまにはピザはどうだ?」
花陽「ご飯がいいです」
兄「蕎麦とかラーメンも良いんじゃないか?」※たまには米以外も食べたい様子です
花陽「む〜っ」
花陽「花陽は絶対ご飯が良いんです!」(バタンッ)
兄「……」
兄「もしもし?天丼を二人前で……」(スマホ)
(カチャリ)
花陽「お、大盛りで……」
兄「お、おう」
兄「少し待ってろ」
花陽「うん」
-
花陽「お兄ちゃん」
兄「なんだ?」
花陽「昨日のアイドル特集番組録画しといてくれた?」
兄「」
花陽「お、お兄ちゃん?」
兄(しまった……完全に忘れてた!)
兄「あ、あれは……そのぅ……野球中継が延長しちゃってな」
兄「お流れになったんだ」
花陽「え、えぇ!?」
兄「ゴメンな花陽……どうにかしようと思ったが」
兄「巨人には勝てなかった」
花陽「お、お、お兄ちゃんは悪くないよ!!」
花陽「悪いのは巨人だよ」
兄「お、おう」
花陽「ありがとうね?お兄ちゃん」
兄「も、もう寝ろ」
花陽「うん」
-
兄「ヤンデレ妹と会話するCDかぁ」
兄「サークルの友達に薦められたんだが」
兄「あんまし興味ないなぁ……」
兄「でもまぁ、ちょっと聞いてみるか」
【視聴後】
兄(ガクガクブルブル)
(コンコン)
花陽「お兄ちゃーん。まだ起きてる?」
兄「ぴゃっ!?は、花陽!!」(ガバッ)
兄「は、早まるなよ?」
兄「お、お、俺は……綾瀬さんとは、何もなかったんだ」
花陽「絵里ちゃんの事?」
兄「とにかく、何にもないんだ」
兄「な?な?」
-
花陽「……」
花陽「お兄ちゃん最近……私の話、あんまし聞いてくれないよねぇ」
兄(冷や汗ダラダラ)
兄「よ、よ、良し。分かった。こうしよう」
兄「明日二人で、何か食べにいこう」
兄「何頼んでも良いんだぞ?」
花陽「ぴゃっ!?ほ、本当に!?」
兄「お、おう」
兄「じゃあ、明日も早いし、もう寝ようか」
花陽「うん。分かった」
-
いいぞ
-
(アナタヘノハーッピィー アトゥークー アトゥークー♪)
兄(ピッ)
兄「はい、もしもし?」(スマホ)
兄「あぁ、お前か?久しぶりだなぁ」
花陽(女の…声!)
兄「え?高校の同窓会!?」
兄「いいねぇ。みんなで飲みいくか」
花陽(ギリッ)
兄「じゃあ詳しい日程とかまた教えて」
兄(ピッ)
花陽「今の人……」
花陽「お兄ちゃんの同級生の……綾瀬さんの声だよね」(ゴゴゴゴゴ…)
兄「は、花陽……?」
花陽「あんな人!」
花陽「お兄ちゃんの事なんか何も分かってないんだから!!」
兄(ダレカタスケテェ)
-
花陽「お兄ちゃん」
兄「何だ?」
花陽「凛ちゃんから、バレンタインチョコ渡してって」(包み)
兄「アイツか……」
兄「随分本格的だな……手作りか?」
花陽「そうだよ」
兄「あいつがなぁ」
花陽「義理だからね?」
兄「ん?」
花陽「勘違いしちゃダメだよ?義理なんだからね!?」
兄「わ、分かってるよ」
花陽「花陽もチョコ作ったから」
兄「す、済まんな。サンキュー」
兄(なんだこのデカサは!?瓦か?)
花陽「これは本命だからね?」
兄「……」
兄「そ、そうか」
花陽「おいしいから全部食べてね」
兄「無理……い、いや、もちろんさ」
花陽「ホワイトデーは、ご飯屋食べ放題でいいからね」
兄「……」
花陽「……」
兄「もう寝ろ」
花陽「う、うん」
-
花陽「お兄ちゃんと買い物なんて久しぶりだね」(腕組み)
兄「そんなに引っ付くなよ……」
女後輩達「あ、木陰先輩こんにちわー」
女後輩達「覚えてますか?」
兄「おう。久しぶりだな」
花陽(ギリッ)
女後輩達「あ、妹さんですか?」
兄「お、おう……」
花陽「……」
女後輩達「可愛い妹さんですね」
兄「お、おい。挨拶くらいしろよ」
花陽「始めまして。妹の小泉花陽です」
花陽「いつもお兄ちゃんがお世話になってます」(ニッコリ)
兄達(ペチャクチャ)
花陽(ギリッ、ギリギリッ)
兄「待たせたな。行こうか」
花陽「きれいな人達でしたね」
兄「ん?」
花陽「すっごく……美人です」
兄「何怒ってる?」
花陽「怒ってません」
兄「何か顔が怖いぞ」
花陽「花陽よりあの人達と行った方が良いと思います」
-
花陽「どうせ私なんか……私なんか!」
花陽「一緒にいても面白くないでしょうから!」
兄「花陽。何食べたい?」
花陽「ま、また、食べ物で釣ろうなんて」
花陽「そんな手に引っかかると思うんですか!?」
花陽「今日と言う今日は、絶対、許しませんから!!」
兄「黄金米の……」
花陽「ぴゃっ!?」
兄「ほら。あそこの店」
兄「幟立ってるだろ?」
花陽「わぁ、分かりました」
花陽「一時休戦しましょう」
兄「大盛り頼んでも良いんだぞ?」
花陽「……」
花陽「もう……あんな事しないと誓いますか?」
兄「お、おう」
花陽「分かりました」
花陽「おかわり自由と言う事で」
兄「分かった」
兄「それじゃ、行こうか?」
花陽「う、うんっ」
-
(ピンポーン)
兄「花陽ー?友達来たぞー」
兄(トイレか?)
兄「はいー」(ガチャッ)
にこ「にっこにっこにー♪」
にこ「さあ花陽。今日はアイドル談義、盛り上がるわよ?」
にこ「う〜ん、今夜はぁ…にこぉ、絶対寝かせないぞっ?」
にこ「ニコッ♪」(ビシッ)
兄「……」
にこ「……」
兄「妹は今トイレだと思います」
兄「お、お部屋へ……どうぞ」
にこ「は、はいっ……」
花陽「あ、にこちゃん」
にこ「あ、上がっていい?」
兄「……」
兄(これで一週間は戦える)
-
(ピンポーン)
凛「かーよちん」
兄「……」
凛「むーっ、まぁたかよちんにいかー」
兄「悪かったな」
兄「花陽なら部屋にいるぞ」
凛「……」
凛「かよちんにいさぁ……女っ気全然ないにゃあ」
兄「モテないからな」
凛「そ、そんな事……ないっ!」
凛「かよちんにい、普通にしてればカッコイイと」
凛「お、思う人だって……きっと、いる」
兄「そうか。お世辞でも嬉しいぞ」
凛「お、お世辞なんかじゃないっ!///」
凛「もーっ。凛に変な事言わせるなんてぇ」
凛「かよちんにいは最低だにゃあ」
凛「べーっだ」
兄(何を怒ってるんだ?)
-
(ガチャッ)
兄「は、花陽!?」
花陽「お兄ちゃん」
兄「どうした?まだ寝ないのか?」
花陽「お兄ちゃんと一緒に寝る」
兄「」
兄「な、何で!?」
花陽「今夜は寒いです」
兄「エアコンつけよう」(提案)
花陽「……」
花陽「それでは間に合いません」
花陽「花陽風邪引いちゃいます」
兄「……」
-
兄「断る」
花陽「……」
花陽「分かりました」
(ガチャリ)
兄「ふぅ……」
兄「Zzz……」
(ガチャッ)
花陽「……」
(モゾッ)
兄「ぴゃっ!?な、何だ!?」
兄「花陽…?な、何をしている!?」
花陽「大丈夫です、すぐに終わりますから」
兄「な、何が!?」
花陽(抱きっ)
兄「きゃっ!な、何をするの!?」
花陽「うーん……やっぱ、お兄ちゃんの温もりはたまらないです」
花陽「思った通りです。この程よい抱きごこち」
花陽「寒い夜には最適です」
兄「……」
兄「よ、よし花陽」
兄「そのまま寝るんだぞ?変な事するなよ?」
花陽「うん。お休み」
-
花陽「お、お兄ちゃん」
兄「何だ?」
花陽「たまには一緒にお風呂に入ろう」
兄「……」
花陽「お背中流します」
兄「……」
花陽「コーヒー牛乳も用意するから」
兄「断る」
花陽「……」
花陽「い、妹が可愛くないのですか!?」
兄「……」
兄「理由を言え」
花陽「シャンプーするとき目がしみるんです」
兄「……」
兄「シャンプーハット被ろう」(提案)
花陽「……」
-
花陽「それでは間に合いません!」
花陽「花陽はお兄ちゃんとお風呂に入りたいんです!」
花陽「お兄ちゃんがうんと言うまで、花陽、絶対入りませんから!」
(ガチャリ)
兄「……」
兄「おーい、花陽」
兄「お互い水着なら考えてやらんでもないぞー?」
(ガチャッ)
花陽「ほ、本当に!?」
兄「お、おう」
花陽「スクール水着とビキニ、どっちがいい?」
兄「露出度が少ない方で」
花陽「だったらスクール水着だね?」
兄「……」
兄「お、おう」
花陽「今着替えてくるから」
兄「お、おう」
花陽「……」
兄「……」
花陽「待っててね」
兄「う、うん」
-
花陽「あ、お兄ちゃん。おはよう」
花陽「今日は大学だったよね?」
兄「おう」
花陽「お母さんお出かけだから」
花陽「今日は花陽が朝ご飯作ったんだよ」
兄「そうか。いつも済まない……」
兄(何だ……これは!?)
兄(ご飯が……スカイツリーになっている……だと!?)
花陽「さあ。召し上がれ♪」
兄「……」
兄「お、おい」
兄「多すぎやしないか?」
花陽「これでも少ない位だよ」
花陽「残さず食べてね♪」
兄「……」
-
兄「実は俺、今食欲がなくてな」
花陽「それはいけません」
花陽「しっかり食べて、胃腸を鍛えないとね」
兄「……」
兄「せめてご飯を半分にしてもらって、いいかな?」(提案)
花陽「……」
花陽「お兄ちゃん……花陽のご飯は……おいしくないのですか?」
兄「い、いや……問題は質より量にあってだな」
花陽(クスン)
兄「わ、悪い……ちょっと照れくさかっただけだ」
兄「お前のご飯がまずいわけないじゃないか」
花陽「ほ、本当に!?」
兄「お、おう」
兄「よ、よし……今から平らげるからな?」
花陽「お兄ちゃん。これだけじゃ足りないでしょ?」
花陽「いっぱいおかわり し・て・ね♪」
兄「ファッ!?お……おぅ」
兄「じゃ、一杯だけ……もらっとくよ」
大学
兄の友人「あれー?今日学食行かないの?」
兄「ウップ……今日はパスで」
兄(キャベジンどこだっけ?)
-
海未『色々お話をうかがいましたが』
海未『兄バカにも程があります』
海未『少し甘やかし過ぎです』
兄「おっしゃる通りです」(スマホ)
海未『お兄様は年長者でいらっしゃいますし
人様の家庭に口を差し挟む等僭越かと思いますが』
海未『たまには突き放した方が本人の為ではないでしょうか?』
海未『一時は恨まれても、いつか花陽も感謝する時が来るでしょう』
兄「……」
兄「確かにその通りです」
兄「アドバイスして頂きありがとうございます」
(ピッ)
(ガチャッ)
花陽「お兄ちゃん?」
兄「何だ?」
花陽「聞きたい事があるんだけど」
-
兄「……」
兄「ダメだ。たまには自分で考えろ」
花陽「えぇーっ!?」
花陽「そ、そんなぁ」
花陽「お、お兄ちゃん!」
兄「……」
花陽「むーっ」(ジト目)
兄「よ、よし」
兄「一緒に考えてやるから、最後は自分で決めるんだぞ?」
花陽「うん。分かった」
今夜はここまで
-
final終わったしかよ兄になりたいだけの人生だった
-
うらやましい
-
こっちに来たか
レズウォーズも完結させてくれよ
反応悪かったけど俺結構好きだったぞ
-
兄がЯに見えてくるわ
-
再開
(ピンポーン)
兄「はい」
(ガチャッ)
凛「……」
兄「……」
凛「むーっ。またしてもかよちんにいかぁ」
凛「最近エンカウント率高すぎだにゃあ」
兄「狙ってる訳じゃないぞ」
凛「……」
凛「ねえ、かよちんにい」
凛「実は今日……何年か振りでスカートはいてみたんだけど」
凛「ど、どうかな?」
兄「……」
兄「まるで男の娘みたいだな……おぶっ」(ドゴッ)
凛「せっかく……勇気出して……はいてきたのに!」
兄「金玉が……金玉がぁ」(ピクピク)
凛「かよちんにいなんて、死んじゃえばいいにゃあ!」(ダッダッダッダッ……)
兄「おぉ…おぉぉ」
-
(ナニソレイミワカンナイ♪オコトワリシマスメンドウナヒト♪)
兄「花陽ー?電話だぞー」
兄「まだ風呂か?」
兄「てかこれ着うたなのか?」
(ウデタテ?デキマスヨソノクライ♪ニコセンパイニイワレタクナイケド♪)
兄「……」
兄(ピッ)
真姫『もしもし花陽ー?起こしちゃったらゴメン』
真姫『実は明日の朝練30分早まるから』
真姫『凛にも伝えといて』
兄「……」(スマホ)
兄「花陽は今風呂でして」
真姫『』
兄「上がったら言って置きます」
真姫『ご、ごめんなさい……』
兄「俺は花陽の…」
(プツッ ツーッ ツーッ ツーッ)
兄「兄でして……って、切れてる」
真姫(花陽…彼氏いたんだ…!)
-
翌日 学校
花陽「おはよう真姫ちゃん」
真姫「ヴエェ!?」
花陽「真姫ちゃん……?」
真姫「花陽。大丈夫よ」
真姫「誰にも喋らないからね」
真姫「でも、意外よね?」
真姫「奥手そうなあなたが、まさかミューズ内で
一番乗りを果たすとはね」
真姫「もしもにこちゃんが知ったら、アイドル失格だって怒るかも知れないけど」
真姫「私は応援してるからね?」(肩ポンッ)
真姫「じゃ、先行ってるから」
花陽「?」
花陽「う、うん。ありがとう……」
花陽(何を……言ってるの?)
-
花陽「お兄ちゃん?入るよ」
兄「合コンかぁ……」(スマホ)
兄「まぁ、俺が行っても、大して盛り上がらないと思うけどなぁ」
兄「分かった。考えとくよ」(スマホ)
花陽(ギリッ)
兄「ふぅ……」(ピッ)
花陽「お兄ちゃん!!」
兄「ぴゃっ!?は、花陽?」
花陽「乱パは良くないよ!不純すぎるよ!!」
兄「な、何の話!?」
花陽「変な女達に誘われてるんでしょ!?」
兄「あぁ……合コンな?」
兄「ただの数合わせだよ。数合わせ」
花陽「むーっ!」
-
花陽「お兄ちゃんが行ったら、絶対騙されます、カモにされます」
花陽「きっと変なセミナーに誘われるか
怪しげな開運グッズ買わされるのがオチだよ」
花陽「お兄ちゃん騙されやすいから」
兄「あのなぁ……サークルの仲間だぞ?」
花陽「女の勘で分かるんだよ」
花陽「これでも16年女やってるから」(正論)
兄「ま、まぁ。別に」
兄「どうしても行きたいって訳じゃないけどさ」
花陽「そうだよ。家にいた方が良いよ」
花陽「そうだ!だったらさ」
花陽「ミューズのみんなで合コンしてあげるから!」
兄「」
兄「なぁ……ミューズってさ」
兄「9人いるんだよな?」
花陽「そうだよ」
兄「そんなに大勢、この家に押し掛けるのか?」
花陽「大丈夫。みんな良い娘だから」
兄(ま、まぁ。そんな事実現するわけないよな)
兄「わ、分かった。ありがとう」
花陽「うふふ」
花陽「楽しみにしててね。お兄ちゃん♪」
-
秋葉原
花陽「今日は買い物付き合ってくれてありがとうね」
兄「メイク用品にアイドル情報誌」
兄「それに、ステージ衣装の材料か」
兄「スクールアイドルも大変なんだな」
花陽「分かってくれた?」
兄「なあ。花陽」
兄「お前は彼氏作るつもりはないのか?」
花陽(キッ)
兄(ビクッ)
花陽「お兄ちゃんがいるからいいって言ったよね!?」(ギロッ)
兄「……」
兄「じ、じゃあ」
兄「俺に彼女が出来たら?」
花陽(ギリッ)
兄(ビクッ)
花陽「花陽がいるからいいって言ったよね!?」(ギロッ)
-
真姫(あれは……花陽!?)
真姫(男の人と……一緒だ)
真姫(もしかして、デートぉ!?)
真姫(あの娘……彼氏の事)
真姫(お兄ちゃんって呼ぶんだぁ)
真姫(け、結構アグレッシブなのね)
真姫(彼氏相手にはワガママ言ったりするなんて)
真姫(可愛い所あるじゃない)
-
(ピンポーン)
花陽「はいー」
宅配員「今日はーヤマネコでーす」
宅配員「印鑑かサインお願いします」
花陽「はい。ただいま」
花陽「お兄ちゃん宛てかぁ」
花陽(テンガ……?何だろう)
-
兄「ただいまー」
花陽「あ、お兄ちゃん」
花陽「これって……何に使うの?」(テンガ)
兄「」
花陽「あと、こんな物も」(ペペ)
兄「」
花陽「これって一体、何に使うの?」
花陽「お兄ちゃん?」
-
兄「ええとぉ……それは」
兄「健康グッズだ」(詭弁)
花陽「えぇっ!?そ、そうなの!?」
兄「お、おう」
花陽「どうやって使うの?」
花陽「花陽も使っていい?」
兄「……」
兄「ええとぉ……そうだなぁ」
兄「あぁ、そうだ」
兄「お前、この前」
兄「ミューズのみんなを呼んでくれるって言ってたよな?」
花陽「う、うんっ」
兄「じ、じゃあ」
兄「そんときに実演するよ」
花陽「ほ、本当に!?」
兄「お、おう」
花陽「分かった」
花陽「めどがついたら教えるから」
兄「う、うん」
花陽「……」
兄「……」
兄「もう寝ろ」
花陽「う、うんっ。お休み」
兄(まぁ、現実的に考えて)
兄(9人も集まるなんて、まずありえないだろう)
-
部室
真姫「ね、ねぇ。にこちゃん」
にこ「あによ」
真姫「もしも……もしもよ?」
真姫「スクールアイドルが……誰かとこっそり付き合ってたりしたら」
真姫「にこちゃんならどうする?」
にこ「そうね。即刻破門よ」
真姫「……」
にこ「当然でしょ?アイドルはみんなのもの」
にこ「独占は許されない」
にこ「人気と恋愛は両立出来ない……それはアイドルへの冒涜、恥よ?」
にこ「仲間もファンも同時に裏切る、最低の振る舞いね」
-
真姫「ね、ねぇ。にこちゃん」
真姫「その考え方、ちょっと古くない?」
にこ「何言ってるの。アイドルの結婚相手はファン全員でしょ?」
にこ「そんなミーハーな考え方じゃ、すぐ廃れるわよ」
にこ「ふんっ」
真姫(にこちゃん。アイドルになると頑固だからなぁ……)
真姫「ね、ねぇ」
真姫「もしも、もしもよ?」
真姫「ミューズのメンバー……例えば、花陽に彼氏とかいたら」
真姫「ど、どうする?」
にこ「……」
にこ「あ、あんたねぇ」(プッ)
にこ「あの花陽に、彼氏ぃ?」(プーッ)
にこ「そんな事あるわけないじゃない」(クスクス)
にこ「仮にミューズ全員に付き合う相手が出来るとしても」
にこ「花陽が自分で彼氏何て作りたがるわけないでしょ?」(クックックックッ)
にこ「あぁ……腹痛い」
にこ「今年聞いた冗談で一番面白いわ」
真姫「そ、そうよね?」
真姫「花陽、引っ込み思案で、奥手だもんね?」
真姫(にこちゃんにバレたら大変だ)
真姫(花陽は私が守らなきゃ)
-
花陽「アナタへのハッピぃ〜アトぅ〜く〜アトぅ〜く〜♪」
花陽「フンフンフン〜♪」
花陽「あ、お兄ちゃん!」
兄「今日はやけに機嫌いいな」
花陽「今日はお兄ちゃんのお誕生日だよね」
兄「もうそんな日か」
兄「すっかり忘れてたよ」
花陽「今日はお兄ちゃんのために、飛びきりのプレゼント用意したからね?」
兄「……」
兄「ば、バカだなぁ……そんな気を使わなくてもいいんだぞ」(ウルッ)
花陽「使うよ!」
花陽「たった1人のお兄ちゃんなんだから」
花陽「だから、今日は大学終わったら」
花陽「まっすぐ帰って来てね?」
兄「何買う予定なんだ?」
花陽「ウフフ♪」
花陽「それは秘密です」
花陽「じゃ、行ってきます」
-
兄「ただいまー」
兄「花陽は、まだ帰って来てないか」
兄「まぁ、女子高生の小遣いじゃ、奮発してもたかが知れてるだろうが」
兄「その気持ちが嬉しいよな」
兄「花陽……俺は良い妹を持ったものだ」
-
学校
絵理「じゃあ、今日の練習はこれで終わりよ」
海未「みなさん。お疲れ様でした」
一同「お疲れ様でしたぁ〜」
花陽「ふぅ……」
花陽「じゃあ私、先に買い物行ってくるから」
希「気を付けてね」
穂乃果「う〜んっ。よし」
穂乃果「まずは一服しようか」
ことり「うんっ♪」
にこ「しっかし、面倒臭いわねぇ〜」
真姫「……」
真姫「ねぇ。みんな」
真姫「本当に行くの?」
絵理「せっかくの花陽の誘いだしね」
希「まぁ、たまには息抜きしてもええんやない?」
穂乃果「そうだよ!」
穂乃果「ごちそう責めだよ?至れり尽くせりだよ!?」
凛「今から楽しみだにゃあ」
ことり「初めてだよね。花陽ちゃん家行くの」
ことり「なんだかワクワクするよね?」
穂乃果「よーし。疲れも取れてきたし」
穂乃果「みんな。行こうか」
一同「花陽ちゃん家へ!」(とびきりのプレゼント)
今夜はここまで
-
は?
-
これなんかの続き物なの?そうなら過去作貼ってください
-
2年前に落ちたスレの立て直しだぞ
-
再開
真姫(何とか理由を付けて抜け駆け出来たわ)
真姫(花陽に限って……そんな事無いと思うけど)
真姫(彼氏が家に居る可能性も否定出来ない)
真姫(ひょっとしたら……同棲してるケースだって)
真姫(絶対無いとは言い切れないわよね)
真姫(もしも、みんなと出くわしたら)
真姫(終わる……花陽のアイドル人生が、一巻の終わり)
真姫(そうなるのを食い止めなきゃ)
花陽の家
真姫(ここね)
(ピンポーン)
(ガチャッ)
兄「はいー」
真姫「」
兄「……」
-
兄「……あぁ。花陽の友達?」
真姫「あ、あなたねぇ!」(ズカズカ)
真姫「やって良い事と悪い事があるでしょ!?」(壁ドンッ)
兄「うっ……なぜ壁に押し付ける!?」
真姫「花陽はまだ未成年なのよ!?」
真姫「そ、それを……!!」
兄「……」
真姫「どこまでなの?」
兄「あい?」
真姫「花陽とは、どこまでやったのかって聞いてるの!!」
兄「は、はぁ……」
兄「いつも一緒にご飯食べたり、たまに風呂入ろうって誘われたり」
兄「この前は布団の中で抱きつかれたりしました」
真姫「」
真姫「さ、最後まで……やっちゃったのね」
兄「?」
真姫「ま、まぁ……やっちゃったのは、もう仕方ないわ」
真姫「問題はこれからよ」
兄「あ、あのー」
真姫「黙ってて!今考えるから」
兄「は、はい」
-
真姫「確かに……好きな者同士」
真姫「1つ屋根の下で暮らしたいと思うのは、自然な欲求かも知れない」
兄「はぁ」
真姫「でも、社会通念もあるし、世間体ってのもあるでしょ?」
兄(ナニソレイミワカンナイ)
真姫「花陽は私の大事な友達だから、あの娘を応援してあげたいわ」
真姫「でも……今からここに来る7人が」
真姫「おいそれと納得するかしらね」
兄「ふぁっ……ファッ!?」
真姫「ミューズのメンバー全員が集合するの」
真姫「この家にね」(お誕生日プレゼント)
兄「」
真姫「でも、今から逃げ出しても、誰かに出くわすかも知れないし」
真姫「そうだ。あなた確か、花陽に(お兄ちゃん)って呼ばれてるわよね?」
兄「は、はい」
真姫「じゃあ、今から、あなたは花陽のお兄さんよ?」
兄「俺、花陽の兄ですけど」
真姫「そうじゃなくて、本当の、実のお兄さん」
兄「ええ、そうなんですけど」
真姫「意外と物分かりが良さそうね。その調子よ」
真姫「これから皆が帰るまで、その設定になりきりなさい」
兄「……」
真姫「返事は!?」
兄「は、はいっ」
-
花陽「お兄ちゃん。ただいまー」
兄「お、おう。お帰り」
花陽「どうしたの?」
花陽「血相変えて」
兄「ちょっと遠くに旅してくるから」
兄「探さないでくれ」
花陽「ピャッ!?」
花陽「え、えぇっ!?な、何があったの!?」
(ドタドタドタ)
真姫「あなたねぇ!」
真姫「これだけやらかして……責任取りなさいよねっ!」
花陽「えぇっ!?ま、真姫ちゃん!?」
兄「で、でも」
真姫「でも、じゃないでしょ!?」
真姫「女心を散々弄んで逃げるなんて」
真姫「男として、恥ずかしくないの!?」
花陽「そ、そんな……」
花陽(まさか、お兄ちゃんが……お兄ちゃんが)
花陽(真姫ちゃんに……NTR!?)
花陽(ダレカタスケテェ……)
-
真姫「……!」
真姫「あ、花陽?」
真姫「帰ってたのね」
真姫「全く……あなたのお兄さんも困ったものよねぇ」
真姫「いざとなると、腰砕けになるんだから」
真姫「男として、何か物足りないわ」
花陽「……」
花陽(そ、そんな)
花陽(もしかして、本当に……ヤ、ヤッチャッタノォ!?)
花陽(お兄ちゃんが……真姫ちゃんに……持ってかれるっ!?)
花陽(許せません)
花陽(真姫ちゃんは大切な友達だけど)
花陽(お兄ちゃんを渡してなるものですか……!)
花陽(どうにかしなければ……!)
-
花陽(で、でも……)
花陽(今の私に、真姫ちゃんに勝てるとは、とても思えません)
花陽(で、でもっ!)
花陽(お兄ちゃんへの思いなら……誰にも負けないんだから!)
花陽(もうじきミューズのみんなも来る)
花陽(誰かの助力を得て……お兄ちゃんを取り戻そう!)
真姫「花陽?どうしたの?」
花陽「この泥棒ね……う、ううん、何でもないっ!」
真姫「そ、そう?」
真姫「しかし、あなたも意外と大胆よねぇ」
真姫「お兄さんと一緒に暮らすなんて」
花陽(ほざくのも今の内だよ)
真姫「は、花陽?」
花陽「全く、あの女に似たのかし……う、ううん、何でもないよ?」
花陽「ははは、ハハハハ…」
花陽(今に見てろです)
-
(ピンポーン)
穂乃果達「今日はー」
花陽「あ、みんなー。いらっしゃい」
花陽「とりあえず入って。どうぞ」
リビング
兄「」
穂乃果「花陽ちゃんのお兄さん。お誕生日おめでとう」
海未「おめでとうございます」
ことり「今年で二十歳になるんですね」
凛「ふんっ。一層老けただけだにゃあ」
真姫「まあ、仲の良い兄妹みたいで何よりだわ」
絵理「そうね」
希「ウチの見立てでは」
希「理想のカップルと出とるね?」
真姫「ち、違うでしょ!?」
真姫「花陽とお兄さんはあくまでも肉親!そんな関係じゃないわ!」
にこ「なんで真姫ちゃんがムキになるのよ……」
花陽(むぅ……)
花陽(真姫ちゃんたら、白々しい事を……)
-
兄(……)
兄(目の前に……生にこにーが)
兄(一生分の運を使い果たしていなければいいんだが)
兄(さ、サインか握手してもらえないかなぁ……)
にこ(……!)
にこ「あっ、お兄さん。ご挨拶が遅れましたね?」
にこ「はじめまして。
国立音ノ木坂女学院アイドル研究部ミューズのメンバー
矢澤にこと申します」
にこ「これでもスクールアイドルやってるんですよ?」
にこ「ふふっ、意外だと思いますよね?」
にこ「でも……いつものにこは、こうして友達と騒いだりふざけたり」
にこ「結構普通の女の子してるんですよ?」
にこ「時には失敗したり、凹んだり」
にこ「そんな等身大な私も、にこにーの魅力だったりするのかな?」
にこ「あ……ごめんなさい」
にこ「少し話が長くなりましたよね?」
にこ「でも……こうしてお兄さんに会えたのも何かの縁」
にこ「今日は、にこの良い所
お兄さんにもいーっぱい見て欲しいなー」
にこ「ニコッ♪」(ビシッ)
-
穂乃果達「いっただきまーす♪」
にこ「……!?」
にこ「ちょぉっとぉ!それ、私の唐揚げなんだからぁ!」
凛「痛い!にこちゃん、つねるのはNGだにゃあ」
にこ「うっさいわねぇ。意地汚いあんたが悪いのよ!」
兄(……)
兄(これが……ギャップ萌えか)
兄(生きてて良かった)
花陽(ぐぬぬ)モグモグ
花陽(こうなったら、あえて凛ちゃんをたきつけて)モグモグ
花陽(真姫ちゃんとお兄ちゃんとの仲を、裂いてやるんだから!)モグモグ、モグモグ
花陽(その後で、凛ちゃんに、
お兄ちゃんを持ってかないでと哀願すれば)モグモグ
花陽(意外と奥手な凛ちゃんは、愛より友情を選択するでしょう)モグモグ
花陽(今日の花陽はムチャクチャ策士です。悪党です)モグモグ、モグモグ
花陽(やっぱり新米は最高です)モグモグ
-
絵理「それにしても」
絵理「花陽とお兄さんは、本当に仲が良いわねぇ」
真姫「!」
花陽「!!」
穂乃果「だよねー。まるで恋人同士みたいだよねぇ」
真姫「!!」
花陽「!!!」
海未「!!!!」
ことり「でも、何となく分かるなぁ」
ことり「ほら。良く小さい娘が
お兄ちゃんやお父さんと結婚するとか言うじゃない?」
真姫「!?」
花陽「!!?」
海未「!!!?」
凛「!!!!?」
-
まきぱな「そ、そんな事」
海未「ありえません!」
凛「あるっ!!」
一同「……」
にこ「あんた達。妙に息が合ってるわねぇ」
花陽「そ、そうだ。凛ちゃん!」
花陽「次の料理出すの手伝って」
真姫「それなら私が」
花陽「真姫ちゃんは来ないで!!」
真姫「ヴエェ!?」
花陽「さあ、凛ちゃん」
凛「う、うんっ」
-
キッチン
花陽「り、凛ちゃん」
凛「どうしたの?」
花陽「大変なんだよ」
凛「何が?」
花陽「真姫ちゃんとお兄ちゃんとがぁ……」
花陽「深い仲に……!」
凛「!!」
凛「あ、ありえないにゃあ」
凛「あ、あんな冴えないかよちんにいに?」
凛「真姫ちゃんが惚れるなんて……絶対ないっ!」
花陽「で、でも……もう真姫ちゃんは」
花陽「お兄ちゃんと……ね、寝ちゃったみたいなの」
凛「」
-
凛「嘘だ……」
凛「そんなの、嘘だ」
凛「嘘だと言ってよ!」
凛「グスッ……バカ……エグッ…かよちんにいの……ヒック……バカぁ……」
凛「ヒック……もう……グスッ……死んじゃえばいいにゃあ……ヒック」(ポロポロ)
花陽「……」
花陽「取り戻すなら、今だよ」
花陽「好きなんでしょ?お兄ちゃんの事」
凛「好きなものか!……ヒック」
花陽「分かるよ。何年親友やってると思ってるの?」
凛「かよちんにいが薄情者だから、ムカつくだけだにゃあ」
花陽「私はね?凛ちゃん」
花陽「凛ちゃんにならお兄ちゃんの事、任せて良いと思ってるの」
花陽「だから取り戻そう」
花陽「一緒に、お兄ちゃんを」
-
凛「グスッ……今日のかよちん……なんだか怖いよう」
花陽「そうかもね」
凛「凛なんだかとっても……すごく怖い」
凛「真姫ちゃんも大切な友達だし、かよちんにいも奪われたくない……!」
花陽「大丈夫、ずっと一緒だよ」
花陽「花陽は何があっても、凛ちゃんの味方だからね」
凛「怖いにゃあ……」
花陽「心配しないで。明日になったら全部終わるから」
花陽「夜があけたらまたいつもみたいに、笑顔でいられるよ」
花陽「だから力を貸して。お願い」
凛「……」
凛「う、うんっ」
2人(手ギュッ)
凛(何か、大切な物を捨ててしまった気がするよ)
花陽(ごめん。凛ちゃん)
花陽(自分がこんな酷い女だとは思わなかった……)
今夜はここまで
-
もう何かいろいろとわけわかんねえなwww
しえん
-
絵里です
-
かよちんにいにこに完璧に惚れてるやないか
-
再開
キッチン
凛「で、でも……どうやって取り戻すの?」
花陽「そうだね」
花陽「今は機会をうかがおう」
花陽「とにかく凛ちゃんとお兄ちゃんとを」
花陽「2人きりにする場面を用意しないとね」
花陽「そうだ」
花陽「凛ちゃんがか弱い所を見せれば」
花陽「お兄ちゃんもときめくかも!」
花陽「ああ見えてお兄ちゃん。子供の頃から凛ちゃんには
世話焼きだったからね」
凛「そうかなぁ?」
花陽「委細は私で考えてみるから」
花陽「そろそろみんなの所に戻ろうか」
凛「分かった」
凛「怪しまれたらいけないしね」
-
リビング
花陽「みんな。お待たせー」
穂乃果「おぉーっ」
凛「ケーキにお菓子」
凛「超豪華フルーツ盛りだにゃあ」
にこ「あんたねぇ……」
にこ「まだまだ料理がこんなにあるってのに」
にこ「とても10人分じゃ済まないじゃない」
にこ「食べきれなかったらどうすんのよ?」
真姫「まぁ、外国じゃ
布に包んで持ち帰る事もあるみたいだし」
真姫「何とかなるんじゃない?」
穂乃果「大丈夫だよにこちゃん!」
穂乃果「この位楽勝だって」
海未「また太りますよ」
花陽「ジュースもまだまだあるからね」
-
ことり「それじゃ、改めまして」
一同「かんぱーい!」
兄「乾杯」
兄(両隣は……真姫と穂乃果か)
兄(どっちも可愛いけど……出来ればにこにーと話したいな)
ただ今の状況
真姫 兄 穂乃果
--------
花陽| |凛
| |
海未| テーブル |ことり
| |
----------
希 絵里 にこ
兄(チラッ)
にこ(ジーッ)
兄(ヤバい!悟られたか?)
兄(変に思われたらどうしよう……)
にこ「そうだ、みんな」
にこ「せっかくだから、時間を決めて席替えしよっか?」
一同「さんせーい」
にこ「それじゃあ、ジャンケンで」
一同「ジャンケンポンっ!」
-
結果
兄(俺の隣は……花陽と、凛)
兄(2人ともピリピリしてるけど……何かあったのか?)
にこ(ぐぬぬ)
にこ(これを機にお兄さんの隣をゲットして)
にこ(にこをセンターに推薦してもらうべく)
にこ(営業するつもりだったのにぃ……!)
にこ「それがよりにもよって、何であんた達なのよ!?」
海未「私に言われましても」
絵理「とりあえず落ち着きなさい」
席替え後
花陽 兄 凛
------
真姫| |穂乃果
|テーブル |
ことり| |希
------
海未 にこ 絵里
-
穂乃果(モジモジ)
ことり「どうしたの?穂乃果ちゃん」
穂乃果「おしっこもれそう……」
海未「全く、穂乃果はさっきから飲み過ぎなのです」
海未「言いましたよね?
そんなに欲張ったらトイレが近くなると」
絵里「早めに行った方が良いわよ」
穂乃果「じ、じゃあ、行ってくるよ」
花陽「場所分かる?」
穂乃果「まぁ、見当は付いてるから」
にこ「ったくもー相変わらずよねぇー」
ことり「それにしても、花陽ちゃんとお兄さん」
ことり「本当に仲良しね」
真姫(キッ)
真姫「ことり!」
ことり「ひ、ひゃいっ!」
真姫「花陽とお兄さんは
そんなやましい仲じゃないんだからね!?」
ことり「う、うんっ」
にこ「なーにムキになってんのよ?」
-
花陽(ぐぬぬ……真姫ちゃんったら白々しい事を)
凛(泥棒猫にも程があるにゃあ)
希(……)
希(2人とも険しい顔してるね)
希(タロットにも波乱有りと出てる)
希(これは、一雨ありそうやね)
絵里「みんな楽しそうで何よりね?」
希(……)
希(絵里ちは今日も平常運転やね)
-
(ドタドタドタ)
穂乃果「みんなぁ!お待たせ」
海未「穂乃果!人の家で走るんじゃありません!」
穂乃果「それどころじゃないよ!大変なんだよ!」
ことり「何があったの?穂乃果ちゃん」
穂乃果「見て見て!これっ」(テンガ)
穂乃果「あと、これも!!」(ペペ)
一同「おぉーっ!」
絵里「ハラショー……」
穂乃果「お兄さんの部屋で見つけたんだー」
兄「」
にこ「あんたは子供かい」
穂乃果「えー?普通しない?」
穂乃果「よその家に初めて行ったら、探検とかさぁ」
真姫「するわけないでしょ?」
-
穂乃果「それにしても……変わったこけしだよねぇ」
穂乃果「凄くカラフルだし」
穂乃果「良いなぁ……穂乃果もこれ欲しいや」
にこ「そんな物、家に置いても何の役にも立たないでしょ?」
にこ「ねぇ?海未」
海未(ギリッ、ギリギリ)
にこ「う、海未?」
兄(ガクガクブルブル、ガクガクブルブル)
穂乃果「でもこれ、何に使うのかなー?」
絵里「もしかしたら、マトリョーシカかもね?」
穂乃果「マトリョーシカ?」
絵里「中にね、小さい人形が何重にも入っているのよ」
穂乃果「へー、さすが絵里ちゃん」
希(……)
希(絵里ち……絵里ちはそのままでもええんや)
-
花陽「あ、そうだ」
花陽「お兄ちゃん。これって健康グッズだったよね?」
兄「ファッ……ファッ!?」
花陽「言ってたよね?」
花陽「今度みんなが来たら、実演して見せるって」
兄「おまえは俺の人生を終わらせるつもりなのか!?」
花陽「何……言ってるの?」
兄「そ、そうだ!」
兄「俺、急用思い出した!」(ガタッ)
凛(抱きっ)
凛「もうっ、いつもいつもそうやって逃げるんだからぁ!」
凛「今日と言う今日は、絶対許さないんだから!」
花陽(おぉーっ)
花陽(そうだよ。凛ちゃん!)
花陽(どんどん攻めよう)
兄、最大のピンチ!
-
凛(今まで素直になれなかった凛が悪いんだ)
凛(かよちんも応援してくれてる……もう自分に嘘はつきたくないっ!)
絵里「まぁまぁ、お兄さん」
絵里「まずは落ち着いて」
兄(これが落ち着いてられる状況に見えるのか?)
兄(見た目に反してコイツは賢くないと言うことなのか!?)
にこ「ふんっ。みんなすーぐ
ネットとかの商品に飛びつくんだから」
真姫「そう言いつつ、興味津々じゃないのよ。にこちゃん」
にこ「んまぁー、美容にも役立つってんなら
チェック位するわよ」
にこ「で、お兄さん」
にこ「これって……どんな効果があるんですか?」
にこ「にこもぉ、知りたいなー」
にこ「ニコッ♪」(ビシッ)
凛「まーたにこちゃんのブリッ娘が始まったにゃあ」
にこ「うっさいわねぇ」
兄(本当の事がバレたら……にこにーに一生軽蔑される!)
-
花陽「ほら。お兄ちゃん」
花陽「みんな知りたがってるから」
兄(ガクガクブルブル、ガクガクブルブル)
海未(ギリッ、ギリギリ)
希(ナムナム、ナムナム)
海未「お、お兄さんっ!」
兄「は、はいっ!」
海未「わ、私もトイレに行きたくなりました!」
海未「案内お願いします!」
兄「わ、分かりました!」(ガタッ)
にこ「そんなの一々探すまでもないでしょ?」
穂乃果「じゃあ、私が連れてってあげるよ」(スック)
海未「2人とも黙ってなさい!!」
ほのにこ「ヴエェェ!?」
海未「い、行きますよ!?」
兄「は、はい……」
-
廊下
(ダッダッダッダッ)
(壁ドンッ)
兄「うぁっ」
兄「なぜにまたしても壁ドンッ!?」
海未「はぁ……はぁ……」
海未「あなたが……そんな人だとは思いませんでした」
海未「あなたは最低です!」(落涙)
兄「す、すみません」
海未「いえ…私こそ
少し取り乱してしまいましたね」
海未「ですが……いくらなんでも」
海未「あのような物を、私たち9人の前で、本気で実演するおつもりだったのですか!?」
海未「下手をしたら、猥褻事件で捕まりかねませんけど」
兄「……」
海未「よろしければ、わけをお聞かせ願えませんか?」
兄「実は、あれはそのぅ……宅配で頼んだら、偶然花陽が受け取ってしまいまして」
海未「……」
海未「何と浅はかな」
-
海未ちゃん・・・・
-
海未「そういう時は、花陽がいない間にこっそり受け取れる様
時間指定にするとか」
海未「局留めにしてもらうとか、手はあった筈なのに」
海未「まさか、AM.PMの区別も怠っていたのではないでしょうね?」
兄「すみません。お察しの通りです」
海未「はぁ……呆れましたね……やれやれ」
海未「それでは花陽に
見つけれくれと言っている様な物ではないですか」
兄「結局、にっちもさっちもいかなくなって」
兄「花陽に健康グッズだと言い張ってしまいまして」
海未「抜き差しならぬ状況になってしまったと……」
兄「はい。そうです」
兄「抜き差しならぬ状況になってしまいました」
-
リビング
にこ「それにしても、海未達おっそいわねぇ〜」
ことり「穂乃果ちゃん……穂乃果ちゃん?」
穂乃果「どうしたの?ことりちゃん」
ことり「わ、わたしもトイレに」
絵里「そう?いってらっしゃい」
希「我慢は体に毒やん」
ことり「うん。ちょっと外すね」
花陽(……)
花陽(ツンツン)
凛(何?)
花陽(良い作戦思い付いた)
凛(どんな?)
花陽(凛ちゃんがね。急に体調悪くなったふりをするんだよ)
花陽(それを口実に、お兄ちゃんに二階に連れて行ってもらって)
花陽(介抱してもらう)
花陽(私が上手く口裏合わせるから)
花陽(後は凛ちゃん次第だよ?)
凛(……)
凛(うん。やってみる)
-
花陽(……)
花陽(ここまで手を打ったけど、相手は真姫ちゃんだ)
花陽(はっきり言って、凛ちゃんだけでは勝てない)
花陽(そこで……!)
にこ「ったくぅ。みんなよ〜く席外すわよねぇ〜」
希(なんかきな臭い空気を感じるね)
絵里(チョイチョイ)
希(ん……絵里ち?)
絵里(なんだかみんな、やけにソワソワしてない?)
希(絵里ちも気づいたん?)
絵里(まぁ、女の勘よね)
希(流石やね)
絵里(私が思うに、これはまさか……)
絵里(はっ……!そう。ジュースの飲み過ぎね?)
希(……)
絵里(みんなで10人もいるのに、トイレはたった1つしかないわ)
絵里「みんな。聞いて」
絵里「せっかくのお祝いなのは分かるけど」
絵里「あまりハメを外し過ぎないように」
絵里「特に穂乃果。あなたはさっきからガツガツし過ぎよ」
穂乃果「うえぇ〜!?」
絵里「明日からまた練習なんだから、みんなも体と相談して食べるように」
絵里「分かった?」
一同「はーい」
希(……)
希(絵里ちは、それでもええんや)
-
花陽「に、にこちゃん!?」
にこ「何?」
花陽「ち、ちょっと手を借りたいんだけど」
花陽「台所に来てもらって良いかな?」
にこ「しょ〜がないわねぇ〜」
にこ「にこにーがパパッと片付けたげる♪」
花陽「ありがとう」
真姫「じゃあ、私も手伝うわ」
花陽「真姫ちゃんは後で正義の鉄槌……い、いや、お気遣いなくぅ〜」
真姫「?」
真姫「そ、そう?」
-
廊下
ことり「ふぅ……すっきりしたぁ」
ことり「でも……海未ちゃんとお兄さんいなかったなぁ……」
ことり「あ……一番奥にいた」
ことり「何話し込んでるんだろう」
海未「大体、一番頼りになりそうだからと、花陽の携帯から調べ上げ」
海未「私にアプローチして来たのは、あなたではありませんか」
海未「万が一花陽に知られたら、かえって取り返しの付かない事態になるとは
思わなかったのですか!?」
兄「すみません。ですが」
兄「あの時はどうしても、あなたしかいないと思い詰めておりまして」
海未「私を選んで下さったのは、光栄に思うべきかも知れませんが」
海未「一向に進展が見られないではありませんか」
ことり「……」
ことり(なんだか……訳ありみたいだ)
-
海未「それで、どうなさるおつもりなのです?」
海未「私達のこの関係……ズルズルと続けるおつもりなのですか!?」
兄「……」
海未「あなたも男なのですから、責任取って下さい!」
海未「これでは花陽も浮かばれないし」
海未「私だって……」
海未「こんな中途半端なままじゃ
気持ちの踏ん切りがつかないじゃないですか!!」
ことり(……!)
ことり(えっ、ええっ?ええええ!?)
ことり(海未ちゃんと……お兄さん)
ことり(そ、そんな、深い仲だったのぉ!?)
ことり(い、いやぁ……ち、違うよね?)
ことり(ま、まだ、そうと決まったわけでは)
海未「大体、一緒に寝たりお風呂に入ったり」
海未「いくら仲が良いからって、そ、そんなはしたない事……」
海未「私だって、は、恥ずかしいのです!」
ことり(……)
ことり(モウダメダァ)
ことり(どうしよう。穂乃果ちゃん)
-
キッチン
にこ「んまぁ〜この私が来たからには百人力」
にこ「何でも任せて良いのよ?」(エッヘン)
花陽「それがね。にこちゃん」
花陽「もう料理は全部出したし、洗い物もまだないんだ」
にこ「……」
にこ「じゃあ、何で呼んだのよ?」
花陽「にこちゃんに手伝って欲しいのは本当だよ」
花陽「でもそれは……料理とかじゃないんだ」
にこ「回りくどい言い方よね」
にこ「あんた……何企んでんのよ?」
花陽「この話聞いても、にこちゃん。私を嫌いにならない?」
にこ「とりあえず言ってみなさい」
花陽「じゃあ言うよ?実はね」
花陽「真姫ちゃんと私のお兄ちゃんとが、付き合ってるんだ」
にこ「……」
花陽「それも、もう済ませたらしいの」
花陽「初体験」
にこ「……」
-
にこ「あんたね。エイプリルフールにはまだ早すぎるわよ」
にこ「何よ。こんな時に。縁起でもない」
にこ「冗談にしても、悪趣味よ」
花陽「こんな事、冗談で言うと思う?」
花陽「私がこんな冗談言うと思うの?」
にこ「……」
にこ「そう」
にこ「本当なのね」
-
にこ「あんた。私にこんな話を聞かせて、どうするつもりよ」
花陽「にこちゃんはどうしたいの?」
にこ「そうね。真姫には退部してもらうわ」
にこ「当然、ミューズも除名」
にこ「そうでもしないと、今まで応援してくれたファンに、申し訳が立たないでしょ?」
にこ「さもないと、出れないわよ?ラブライブ」
花陽「……」
-
花陽「にこちゃんは、本当にそれで良いと思ってるの?」
花陽「真姫ちゃんとは、いつも仲良しだったのに」
にこ「辛いわよ」
にこ「けど……仕方ないでしょ」
にこ「お互いアイドルとして、一緒にやってきたんだから」
にこ「全く……真姫もやっちゃいけない事位わきまえてると信じてたのに」
-
花陽「今真姫ちゃんを失ったら、ミューズはラブライブに出られないよ」
花陽「ねぇにこちゃん。手を組まない?」
にこ「真姫の事を告げ口したり、庇ったり」
にこ「あんた一体……何がしたいのよ!?」
花陽「私は、お兄ちゃんを取り戻したいだけ」
花陽「にこちゃんだって、真姫ちゃんが奪われるのはイヤでしょ?」
にこ「勘違いしないで」
にこ「真姫の恋愛にとやかく言うつもりはない」
にこ「けど……今この時点でするのはマズいって事だけよ」
-
花陽「実はね?既に凛ちゃんにも話はしてあるんだ」
花陽「私達で真姫ちゃんとお兄ちゃんの仲を」
にこ「引き裂くつもり!?」
花陽「元のさやに収めるだけだよ」
にこ「……」
にこ「あんたね。いつからそんなワルになったのよ」(ジト目)
花陽「にこちゃん。良く考えて」
にこ「真姫は除名する」
にこ「別にあの娘の恋路を邪魔するつもりはないわ」
-
花陽「にこちゃん!」
花陽「ラブライブに出たくないの!?」
にこ「!」
花陽「私達は、まだ二年あるけど」
花陽「にこちゃん達は、今度の大会で最後かも知れないんだよ!?」
にこ(ワナワナ)
花陽「にこちゃん」
花陽「きれいごとじゃ済まないのは、にこちゃんが一番知っている筈でしょ?」(肩ガシッ)
花陽「恋愛なんて、くっついたり別れたり、すぐ冷めちゃうものだよ」
花陽「でも、ラブライブは、一生に一度かも知れないんだよ?」
花陽「こんなチャンスをみすみす逃すの!?」(肩ユッサユッサ)
-
にこ「あんたね。脅すつもり!?」
花陽「真姫ちゃんを救うんだよ」
花陽「むしろバッサリ見捨てる方が、何倍も冷たい仕打ちだとは思わないの!?」
にこ「あの娘の人生を」
花陽「にこちゃん。正直になって」
花陽「真姫ちゃんは必要でしょ?」
花陽「ミューズにも」
花陽「そしてにこちゃんにも」
にこ「……」
にこ「クッ……分かったわよ」
にこ「あんたの勝ちよ」
今夜はここまで
にこ陥落
-
お(・8・)つ
-
おつやん
-
再開
リビング
にこぱな「お、お待たせ〜」
真姫「長かったわね」
にこ「なによ。この尻軽……ん?んん、な、何でもないよ〜?」
にこ「ニコッ♪」
にこ「ね、ねぇ?花陽」
花陽「う、うんっ。そうだよ」
花陽「真姫ちゃんのサノバビッ……い、いや、普通に洗い物してただけだから」
にこぱな「ははは……ハハハ」
真姫(ジーッ)
真姫(まさか…!)
真姫(にこちゃん……気づいたの!?)
-
真姫(にこちゃんも、結構鋭い所あるからなぁ)
真姫(まずいわね)
真姫(あとでちゃんと説明しとかないと。お兄さんの事)
ことり「お、おまたせぇ……」
穂乃果「ことりちゃんも、何気に長かったよね?」
ことり「う、うんっ」(冷や汗)
穂乃果「?」
絵里「そう言えば」
絵里「海未とお兄さんは?」
希「ことりちゃん?会わなかったん?」
ことり「ひ、ひゃいっ!?」
ことり「え、えぇとぉ……」(冷や汗)
ことり「と、特に……見かけなかった、かなぁ」
希「そうなん?」
希「……」
希(本格的に、これは何か良からぬ事があるね)
絵里「それじゃ、私もトイレに」
希「絵里ち!」
絵里「な、何!?」
希「海未ちゃん達が戻って来るまで、辛抱せんと」
絵里「え、えぇっ!?」
希「絵里ちは元生徒会長で最上級生やん?」
希「ここは、穂乃果ちゃん達に範を示さんと」
絵里「ハ、ハラショー……」
-
ことり「……」
穂乃果「……」
穂乃果(ことりちゃん……ことりちゃん)ツンツン
ことり(ひ、ひゃいっ!?)
穂乃果(どうしたの?元気ないよ?)
ことり(……う、うんっ)
穂乃果(何かあったの?)
ことり(……)
穂乃果(まさか、また留学とかじゃないだろうね?)
ことり(そ、そんなんじゃないよ?)
穂乃果(じゃあ、何でそんな顔するの?)
ことり(そ、それは……)
ことり(言っても怒らない?)
-
穂乃果(ことりちゃんの悩み聞いて怒った事
一度でもある?)
穂乃果(でも、また1人だけで悩んで穂乃果に相談してくれないなら
少しだけ怒るよ?)
ことり(う、うんっ。分かった)
ことり(実はね?ことりね?)
ことり(聞いちゃったんだ……)
ことり(海未ちゃんと花陽ちゃんのお兄さんが)
ことり(付き合ってる事)
穂乃果(……)
穂乃果(そうなんだぁ)
穂乃果(それは、意外だよねぇ〜)
穂乃果(あの潔癖で、恥ずかしがり屋の海未ちゃんに恋人かぁ)
穂乃果(なんだか、先越された気分だなぁ〜)
ことり(あ、あれぇ!?)
ことり(動揺してない……やけにあっさりしてるけど)
-
穂乃果(そっかぁ。なんか安心したな)
穂乃果(これで、海未ちゃんの教育ママから、少しは解放されるのかなぁ〜)
穂乃果(そう考えたら、なんだかお腹が空いて来ちゃった)
穂乃果「あ、そのチョコレート、も〜らいっ♪」
絵里(モジッ、モジモジ)
絵里(希!?まだなの?)
希(もう少し我慢して)
絵里(こんなんなら、アップルジュース三杯も飲まなきゃ良かったわ)
凛「あーっ。穂乃果ちゃん!」
凛「穂乃果ちゃん、包みごと食べてるぅ〜」
一同「えぇ〜っ!?」
穂乃果「モグモグ…うえ゛え゛、喉に引っかかる」
にこ「あんたねぇ……」
真姫「なーにやってるのよ?」
真姫「そんな隙だらけじゃあ、悪い男に簡単に丸め込まれるわよ?」
花陽(キッ)
花陽「真姫ちゃんに、そんな事言う資格ないっ!」
真姫「ヴエェ!?なんで花陽が怒るのよ!?」
-
真姫「そんなにうわの空で、何かあったの?」
ことり「ほら、穂乃果ちゃん。ティッシュだよ?」
ことり「お口開けて」
穂乃果「ヴエ゙ェ……ペッペッ」
穂乃果「いやぁ〜、酷い目に遭ったよ……」
ことり「大丈夫?穂乃果ちゃん」
穂乃果(ことりちゃん……ことりちゃん)
ことり(なあに?穂乃果ちゃん)
穂乃果(これからは、私とことりちゃんの2人だけで、生きてかなきゃいけないんだからね)
ことり(ひ、ひゃいっ!?)
穂乃果(ははは……でもやっぱ、現実味がないよねぇ〜)
ことり(ほ、穂乃果ちゃぁん…)ガクガクブルブル
穂乃果(ご、ゴメン。別に、そう言う意味じゃないからさ)ニコニコ
穂乃果(このせちがらい世の中で)
穂乃果(もう頼りになるのは、ことりちゃんしかいないよ)
ことり(穂乃果ちゃぁん……)ウルウル
穂乃果(海未ちゃんとお兄さん、幸せになればいいよね)
穂乃果(穂乃果達を置き去りにして、自分らだけで幸せになればいいんだ)ニコニコ
ことり(まずいよ。これぇ)
-
うみ兄「お、おまたせ〜」
絵里(開眼)
絵里「エリチカ、トイレ、いっきまーす!」ダッダッダッダッ
にこ「な、な〜んで気合い入れてんのよ!?」
穂乃果(ギリギリ)
にこ(ギリッ、ギリギリ)
花陽(カリカリ)
凛(ピリピリ)
ことり(オロオロ)
真姫(髪クルクル)
兄(ソワソワ)
希(まるで火薬庫やん)
-
希(ここは早めにテコ入れせんと、本当に撃ち合いになりかねんやん)
希「そうや。みんな」
希「そろそろ席替えしよか?」
一同「ブーブー」
希「四の五の言う娘は、ワシワシするよぉ?」(ガバァッ)
一同「どうぞどうぞ」
-
席替え後
凛「凛と真姫ちゃんが、かよちんにいの両隣かぁ……」
真姫(まぁ、これなら、何かあってもフォロー出来るわよね)
にこ「何で、にこの隣にあんたが来るのよ?」(ジト目)
希「まぁ、こう言うのもええやん?」
にこ(何企んでんのよ?希)
花陽「わ、私がぁ……希ちゃんの右隣!?」
希「あら、不服なん?」
花陽「い、いえぇ、そんな事ないよ……」
花陽(希ちゃんも、食えない人だからなぁ)
穂乃果「穂乃果は、ことりちゃんと一緒だね」
ことり(とりあえず、お兄さんから穂乃果ちゃんを遠ざけたか……)
ことり(この難局……当てになりそうなのは希ちゃんだけだよ)
海未(とりあえず、テンガの事は、どうにか誤魔化さないと……)
絵里「あら、みんな」
絵里「私がいない間に席替え?」
第二次席替え後
凛 兄 真姫
穂乃果【 】絵里
ことり【 テーブル 】海未
にこ 希 花陽
-
希「絵里ちは、海未ちゃんの隣に座ってや?」
希(絵里ちがまとめ役として、この雰囲気に一石を投じてくれれば)
絵里「そう言えば、お兄さん」
兄「はい」
絵里「あの健康器具……確か、テンガとか言いましたよね?」
兄「は、はい……」
絵里「どうやって使うのですか?」
絵里「よろしければ、私達にも分かるよう実演して欲しいのですが」
兄「ふぁーっ!?」
兄(海未さん)チラッ
海未(これ以上はもう無理です。かえって怪しまれます)×サイン
兄(ガクガクブルブル)
花陽「そうだよお兄ちゃん」
花陽「約束でしょ?」
兄「お、おぅ」
にこ(これはかなり有望な健康器具みたいね)
にこ「う〜ん。お兄さぁ〜んっ」(抱きっ)
にこ「にこもぉ〜、見てみたいなぁ〜」(スリスリ)
にこ「お兄さんの、カッコいい、と・こ・ろ」
にこ「ニコッ♪」
兄「うぅっ……」
兄(せっかくのにこにーのお願い……むげには出来ぬっ……!)
希(絵里ち……絵里ちはそれでええんよ)
-
テンガ実演【そうだよ覚悟は出来た】
兄「よ、よし、花陽」
兄「冷蔵庫から、豆乳と青汁を持ってきてくれ」
花陽「えっ?な、なんで!?」
兄「使い方を教える」
花陽「う、うんっ」
※この辺りYAZAWAのテーマ演奏中(設定)
兄「いいかみんな。良く聞け」
兄「これが究極の健康器具、テンガだ」
兄「今から実際に使って、効果の程を確かめる」
兄「とくと見よ……そして、末代までの語り草にしてくれ」
兄「それでは、参る!!」(目キラーン)
一同(ドキドキ)
-
兄「まず、このパック豆乳をコップに注ぎ」
兄「お次はこの粉末青汁の出番だ。コイツは、すぐ飛び散るから扱いは要注意」
兄「そして、この箸で良くかき混ぜてぇ〜」
兄「混ぜ終えたら、そのままテンガの入り口に流し込みぃ〜」
一同(ジーッ)
兄「更に、30秒シェイクしたらぁ〜」
兄「新鮮な内に、一気に喉に流し込むんだ!」(迫真)
兄「いっけえぇぇぇぇぇぇぇ」(グビッ、グビグビッ)
兄「ふぅ……ど、どうだ!?」
一同「おぉ〜っ!」
-
海未(……グスッ)
海未(申し訳ありません)
海未(海未は……海未は)
海未(肝心な所で、あなたをお助けする事が出来ませんでした)
海未(どうかお許しを)ドサッ
海未(ううっ……)ウルウル
ことり「う、うみちゃん!?」
穂乃果「どうしたの?いきなり崩れ込んで」
海未「い、いえ……ただちょっと、己の不甲斐なさを責めてるだけですから」
希(これは、アカンて)※知ってる
絵里「希?大丈夫?」
絵里「何か顔色良くないわよ?」※知らない
希「い、いや……」
希「嘘も方便や思うてね」
絵里「?」
-
にこ(むぅ……)
にこ(これはなかなか効き目がありそうね)
にこ(このテンガ……多分、本体に健康成分が入ってるわね)
にこ(それを、豆乳青汁と混ぜ合わせる事によって)
にこ(体内への吸収をスムーズにする……間違いないわ)
にこ(ふん。この美容オタクにこちゃんを
なめるんじゃないわよ)※全くの無知
にこ「あの……お兄さん?」
にこ「にこもぉ〜、この器具試してみたいなぁ〜」
絵里「そうね」
絵里「私にも使わせて頂いてよろしいでしょうか?」
海未「2人とも!」
希「大概にしてや!!」
にこえり「な、なぜ怒られるの!?」
-
兄(……)
兄(ピーゴロゴロ)
兄(な、なんだ!?)
兄(なんだか、急に腹が……)
兄(お、おかしいな)
兄(テンガって……そんな成分入っていたか?)
兄(ゴロゴロ、グキュルルル〜)
兄(ヤバい……本格的に痛くなって来た)
兄「ち、ちょっと俺、トイレ行ってくる」
花陽「だ、大丈夫!?」
花陽「顔真っ青じゃない……」
兄「いや、ただの食べ過ぎだろう」
兄(冷えた豆乳が効いたのかなぁ……)
-
にこ(なによこれ。副作用?)
穂乃果(日本製じゃなかったのかな)
海未(申し訳ありません)
海未(相談を受けておりながら……私は何と非力な事か)
海未(どうか安らかに)
海未(花陽は私が守ります)
花陽(……!)
花陽(そうだ。今こそ!)
花陽(凛ちゃん……凛ちゃん!)チョイチョイ
凛(んー?)
花陽(チャンスだ……決行しよう)
-
花陽(お兄ちゃんがトイレから出てきたら)
花陽(介抱を口実に二階へ連れて行って)
花陽(告白しちゃいなよ)
凛(……)
凛(で、でも)
凛(凛の気持ち……かよちんにいに通じるかな)
凛(正直怖いんだよ)
凛(もしも、かよちんにいに拒まれたらと思うと……)
花陽(む゛ーっ!)
花陽(まだそんな事言ってんのぉ!?)
花陽(このまま何もしないで、真姫ちゃんに負けたまんまで良いの!?)
凛(キッ)
凛(ま、負けてたまるか!)
花陽(そうだよ。ファイトだよ。凛ちゃん)
-
花陽(今ならお兄ちゃんは心細いだろうから)
花陽(凛ちゃんなら、きっと気を許すと思う)
花陽(思いのたけを、一挙にたたみ込むんだよ)
凛(う、うん。分かった)
凛(でもぉ……真姫ちゃんに感づかれないかなぁ)
花陽(それは大丈夫)
花陽(私が上手く気を引くから)
花陽(さ、行ってきな?)
凛(……)
凛(かよちん……ありがとうね?)
凛(スック)
凛「あ、お母さんから電話だー」
凛「ちょっと外すねー?」
-
花陽(後は真姫ちゃんだね?)
花陽(よーし)
花陽「にこちゃん」
花陽「悪いんだけどさ……また洗い物手伝ってくれる?」
にこ「……」
にこ「ったくぅ〜、しょーがないわねぇ〜」(スック)
にこ「良いわよ」
絵里「待って」
絵里「にこ達だけにやらせるなんて不公平だわ」
絵里「みんなも手分けして……」
にこぱな「絵里ちゃんは座ってなよ!!」
絵里「ハラショー」(冷や汗)
希「絵里ち」
希「もう少し空気読まんと」(ジト目)
絵里(ハ、ハラショー……)
-
キッチン
花陽「今、凛ちゃんが、お兄ちゃんと一緒に二階に上がるから」
花陽「2人きりで、お兄ちゃんを取り返す手筈だよ?」
にこ「……」
にこ「そんなんで、あんたの兄貴が真姫ちゃんを諦めるかしらね」
花陽「それがネックだよね」
花陽「だから、にこちゃん」
花陽「にこちゃんは、どうにか真姫ちゃんと2人きりの機会を作って」
花陽「奪い返して」
にこ「……」
にこ「二段構えの作戦ってわけね……」
にこ「あんた、どんどんダークになってるわよ」
花陽「でも、効果的でしょ?」
にこ「真姫が本当に、あんたの兄貴が好きってのなら」
にこ「無理やり引き離すのは……真姫も傷付ける事になるわ」
にこ「にこに、そんな謀略の片棒を担げっての?」
-
にこ「思い出したけど、私はあんた達の先輩で、アイドル研の部長よ」
にこ「これ以上、あんたが悪事に手を染めるのを……
見過ごすわけには行かない」
にこ「考え直しなさい」
花陽(ギリッ)
花陽「今更何言ってるの?」
花陽「そんなきれい事で、もうどうにかなる状況じゃないでしょ!?」
花陽「こんな言い方したくはないけど」
花陽「そうやって、にこちゃんがアイドルばかりにこだわるから」
花陽「真姫ちゃん、愛想尽かしたんじゃないの!?」
花陽「にこちゃんの……意気地なし!」
にこ「花陽!!」
バチンッ
-
花陽「うぐっ……」(ドサッ)
にこ「ご、ごめんなさい」
花陽「良いんだよ。実際、ひっぱたかれても仕方ない事言っちゃったんだから」
にこ「にこはもう……どうすればいいのか分かんないわよ」
花陽「にこちゃん」
花陽「真姫ちゃんはミューズに、絶対必要だよ」
花陽「真姫ちゃんが過ちに気づけば、すべては元の鞘に収まる」
花陽「ただそれだけの事……難しく考える必要なんかないって」
-
にこ「1つだけ聞かせて」
にこ「もしもにこが、あんたの言うとおりにして」
にこ「ミューズが崩壊したとしても」
にこ「あんた……にこに付いて来てくれる?」
花陽「もちろんだよ」
花陽「私も。そして凛ちゃんも」
花陽「にこちゃんについて行く」
花陽「共に十字架を背負う覚悟は、出来てる」
にこ「そう。それならいいわ」
にこ「分かった。やってみる」
花陽「ありがとうね。にこちゃん」
花陽「言い出しっぺは私だけど、正直震えが止まらないよ……」
にこ「そう。私も同じよ」
花陽「取り戻そうね。お兄ちゃんと真姫ちゃんを」
-
リビング
穂乃果「お兄さん。おなか痛いんだ」
穂乃果「それはお気の毒に」
穂乃果「ね?ことりちゃん?」
ことり「ひ、ひゃいっ!?」
ことり「う、うんっ……」
ことり(穂乃果ちゃん……目の焦点が合ってないよ)
にこぱな「お待たせー」
希「水場にずっといたら、寒うならないん?」
希「2人とも、少し震えてるね」
にこぱな(ギロッ)
希「心配してるだけやん?」
ことり(なんだろう……にこちゃん達も様子が変だ)
ことり(どうしかしないと!)
-
ことり(そうだ!)
ことり(穂乃果ちゃんの事、海未ちゃんに知らせよう)
海未「どうしたのです?穂乃果」
海未「全然食が進んでないではないですか」
穂乃果「うぇ?そ、そうかなぁ」
海未「どうしたのです?さっきまでモリモリ食べてたのに」
ことり(海未ちゃん、気づいて……!)メモカキカキ
ことり(よし、出来た)
ことり(これを、海未ちゃんに届けよう!)
ことり「あーっ!」
ことり「スプーン落としちゃったー」
ことり「海未ちゃん?海未ちゃんの足下にあると思うんだ」
ことり「取ってー」
海未「本当ですか?どれどれ」
ことり(今だ……!)
ことり(海未ちゃん、このメモ受け取って!)
-
花陽「わ、私も探すよ」
花陽「……ん?」
花陽(テーブルの下から……ことりちゃんの手?)
花陽(何か紙を持ってる)
ことり(早く受け取ってぇ)メモ
花陽(ガシッ)
ことり(海未ちゃん。後は頼んだよ?)
ことり(穂乃果ちゃんを……止めてぇ)
花陽(なんでしょうね?秘密のお便りみたいです)メモ
花陽(どれどれ)
-
『海未ちゃん。海未ちゃんと花陽ちゃんのお兄さんが』
『付き合ってる事私知っちゃって、穂乃果ちゃんに問いつめられて
話しちゃったんだ』
『それで穂乃果ちゃん、完全に狼狽してるんだ……
海未ちゃん。本当にゴメンね』
『ことりはみんなと仲直りしたいよ。だから力を貸して?お願い ことり』
花陽(……)
花陽(ぴ、ぴゃっ……ぴゃぁぁぁ!?)
花陽(う、うそーっ!?)
海未「どこにもありませんよ?」
海未「本当に私の足下に落としたのですか?」
ことり「海未ちゃん?受け取ってくれたでしょ?」
海未「なにをですか?」
ことり「えっ!?」
ことり「で、でも……確かに海未ちゃん、ことりの手をつかんだよね?」
海未「私は誰の手にも触れてませんが」
-
ことり「で、でも確かに、ことりは渡したよ?」
ことり「ちゃんと渡したんだよ!?」
海未「何を取り乱しているのです!?」
ことり(じ、じゃあ、誰が!?)
花陽(ワナワナ)メモ
ことり(ひ、ひゃいっ!?)
ことり(は、花陽ちゃん!?)
ことり(よりにもよって……一番渡しちゃいけない相手に!)
ことり(せっかく取り持とうとしたのに)
ことり(これじゃ大火事どころじゃない。戦争になっちゃうよ!!)
花陽(そ、そんな……)
花陽(お、お兄ちゃんが……二股、だなんて)
花陽(これから私達、どうなっちゃうの!?)
とりあえずここまで
-
おつおつ!
-
こんな修羅場遭遇したくねぇー
おつです
-
すべてが発覚したときがたのしみだおつおつ
-
もういろいろと訳わからねーなw
-
再開
二階 兄の部屋
凛「かよちんにい、無理しすぎだにゃあ」
兄「済まんな」
兄「だが、ずっとトイレの前で俺を待つお前ってのも」
兄「なんだかシュールな光景だよな」
凛「フーッ!」
凛「それって、誉め言葉!?」
兄「わ、悪い」
兄「……」
兄「けどなんか、安心したよ」
凛「何が?」
兄「中学上がった頃から、なんかお前」
兄「事あるごとに、俺に突っかかる様になって来てさ」
兄「俺、てっきり嫌われてるんじゃないかと思ってたんだ」
-
凛「……」
凛「そんな事、ない!」
凛「ただムカつくだけだにゃあ」
凛「いつもいつも凛の事、子供扱いしてえ」
凛「まるでいつまでも小学生みたいじゃない」
凛「凛だってもう、女なんだよ?」
凛「それをかよちんにいは認めてくれない」
凛「だからなんだか、当たり散らしたくなってくる」
兄「……」
兄「そうか」
兄「済まん。俺」
兄「女心がいまいち良くわからないんだ」
兄「なんてったって、俺、年齢=彼女いない歴だからな」
凛「……」
凛「嘘つき」
兄「?」
-
凛(ギリギリ)
兄「り、凛!?」
兄「怒ってるのか?」
凛(かよちん。やっぱ凛……
真姫ちゃんみたいに、巧く誘惑なんて、出来ない!)
凛「かよちんにいっ!!」
兄「は、はいっ!」
凛「凛はかよちんにいの事が」
凛「大好きなんだ!!」
凛「だけど、かよちんにいは、かよちんにいはっ……」
凛「好きなんでしょ?真姫ちゃんの事が」
凛「付き合ってるんでしょ?」
兄「……」
凛「凛は、凛は」
凛「かよちんにいも好きだけど、真姫ちゃんも傷つけたくない」
凛「本当は諦めたくないけど……」
凛「かよちんにいが、本当に真姫ちゃんを愛してるのなら」
凛「凛は手を引く」
-
凛「悔しいけど……切ないけどぉ……グスッ」
凛「凛は……グスッ……これ以上……エグッ……
大好きなかよちんにいが苦しむ所ぉ……ヒック」(ポロポロ)
凛「見たくないよぅ……グスッ」
凛「でも……グスッ……最初の失恋がかよちんにいで……ヒック」(ポロポロ)
凛「きっと……エグッ……良かったんだよね……?」
凛「これで……グスッ……良かったんだよね?」
凛「クスン……だから凛、もう泣かないよ?」(フキフキ)
凛「また前みたいに、遊びに来てもいいかな?」
兄「おう。もちろんさ」
兄「ついでに、凛」
兄「なんで、俺と西木野さんとが付き合ってる事になってんのか」
兄「詳しく説明してくれないか?」
凛「……」
凛「どゆこと?」
-
兄「て言うかさ」
兄「俺と西木野さんて、今日が初対面なんだけど」
凛「……」
凛「かよちんにい……今更嘘付かなくても」
兄「大体さ。俺がもしもお前達の同級生と恋仲になったとしたら」
兄「あの花陽が、気づかないと思うか?」
凛「あっ……」
凛「確かに、そうだ」
凛「かよちんにいに女っ気が出てきたら」
凛「かよちんすぐに気づくよねぇ」
兄「だろう?」
兄「俺も、良く分からんが」
兄「なんだか幾つもの勘違いが絡み合って」
兄「誤解が更なる誤解を呼び込んでいる気がする」
凛「そう言えば、にこちゃんや穂乃果ちゃんも」
凛「いつになくピリピリしてたなぁ……」
-
兄「誰が広めたのかは知らないが」
兄「とにかく、噂が一人歩きして
とんでもない事態になっているんじゃないのか?」
凛「……」
凛「それが本当だとしたら、大変だ」
凛「下手をしたら、ミューズのみんな」
凛「バラバラになっちゃうよ!」
兄「そうだな」
兄「よし。それじゃあ俺がみんなに話して……」
凛「ダメッ!」
凛「かよちんにいはまだ寝てないと」
凛「かよちんにいの考えは分かった」
凛「後はこの凛に任せて」
兄「だが、1人で大丈夫なのか?」
凛「こう言う時、希ちゃんはいつも頼りになる」
凛「それに、ことりちゃんも、かなり心配してる様子だったし」
凛「海未ちゃんも、何か思う所があるかも知れない」
凛「何とかして、この3人とコンタクト取ってみる!」
兄「そうか」
-
兄「……」
凛「何?」
兄「いや。知らない内にお前、随分しっかりして来たんだな、と思ってさ」
兄「ついこの前まで、ランドセル背負ってたのに」
兄「もう大人だな」
凛「フーッ!」
凛「凛はもう大人だよ!?」
凛「かよちんにいが思ってるより、ずっと、ずっと」
凛「かよちんにいこそ、一向に成長が見られないにゃあ」
兄「これは一本取られたな」
凛「……」
-
凛「ねぇ……かよちんにい」
兄「なんだ?」
凛「もしも、もしもだよ?」
凛「凛が全員の誤解を解いて
ミューズのみんなを仲直りさせる事が出来たら」
凛「答えてくれる?凛の気持ち」
兄「……」
凛「イヤならイヤで構わないんだ」
凛「でも……いや、だからこそ」
凛「かよちんにいの口から、直接聞きたい!」
凛「ずっとずっと、小学生の時から」
凛「抱いてきた思いなんだから……」
兄「……」
兄「分かった」
兄「今すぐにとは言えないけど」
兄「お前達が帰るまでには、必ず結論を出すよ」
兄「約束する」
凛「うん。分かった」
凛「じゃあ、行ってくる」
兄「おう。気を付けてな」
-
凛(よし、行こう)
凛(この修羅場……凛がどうにかして見せる)
凛(絶対に)
凛(まずは、かよちんからだ)
凛(本当の事を知らせば、事態は一挙に好転する!)
凛(……あれ?)
凛(階段下に……かよちん?)
凛(待っててくれたのかな?)
花陽「……」
凛「かーよちん」
凛「ちょうど良かった」
凛「実は、かよちんにいから聞いたけど」
花陽「……ごめんね?凛ちゃん」
花陽「私は本当に馬鹿だったよ」
凛「かよちん?」
花陽「こんな事……凛ちゃんに言えるわけないんだけど」
花陽「もう私……どうにかなりそうだよ」
凛「かよちん、しっかりして!」
凛「なにがあったの!?」
-
花陽「凛ちゃん」
花陽「こんな事って、ないよね」
花陽「なんで……こんなお兄ちゃんになっちゃったんだろうね」
花陽「グスッ……なんだか情けなくなって来るよね」
花陽「ゴメンね?凛ちゃん」
花陽「もう私……凛ちゃんにも顔向け出来ない」
凛「かよちん……かよちん!」
凛「何があったの!?ちゃんと話して!?」(肩ガシッ)
凛「どんな事があっても凛はかよちんを見捨てないから!」
花陽「……」
花陽「実は、お兄ちゃんが……」
花陽「海未ちゃんと付き合ってるんだ」
凛「」
花陽「二股かけてたんだ」
花陽「女の子、しかも年下の娘の心を弄ぶなんて」
花陽「絶対許せないよね?最低だよね!?」
凛「……」
凛(そ、そんなあ)
凛(いくらなんでも……なんで次から次へと)
凛(破局が襲いかかるの!?)
凛(ああ……神様)
凛(どうか凛に……この試練に打ち勝つ力を与えてぇ!)
-
凛「……」
凛「そ、そんな」
凛「ありえないにゃあ」
凛「かよちんにいは、そこまでクズじゃないっ!」
凛「きっと何かの誤解だよ」
花陽「……」
花陽「私だって、そう信じたいよ」
花陽「こんな事、嘘だと信じたいよ」
花陽「けど……これを見ても、まだそんな事言えると思う?」(ことりメモ)
凛「……!」
花陽「動かぬ証拠がここにあるんだよ?」
花陽「ねぇ。凛ちゃん」
花陽「ことりちゃんが人を騙すと思う?陥れるなんて考えられる?」
凛「……」
凛(確かにこれは……ことりちゃんの筆跡だ)
-
花陽「ごめんね?こんな事とは知らずに」
花陽「凛ちゃんまで巻き込んじゃって」
花陽「……」
花陽「こうなったのも、全て私の責任だよね?」
花陽「……」
花陽「真姫ちゃんも海未ちゃんも、もういい」
花陽「きっとみんな、被害者なんだ……!」
花陽「悪いのは全部お兄ちゃんだよ」
花陽「みんなをたぶらかして、オモチャにして……
お兄ちゃんだけは、絶対、許せない!」
花陽「許さないよ」
凛「……」
花陽「凛ちゃんだって、そう思うよね?」
花陽「子供のころから、お兄ちゃん大好きだったもんね?」
凛「……う、うん」
花陽「凛ちゃん。仕返ししよう」
花陽「あんなお兄ちゃん……もうお兄ちゃんなんかじゃないっ!!」
花陽「自分がどれだけ取り返しの付かない事をしたのか……
思い知らせてやるんだ」
花陽「手を貸して。凛ちゃん」
凛「……」
凛「分かった」
-
知らん内に二股かけてるクズのレッテル貼られてるとか怖すぎ
-
リビング
海未「穂乃果。さっきからどうしたのですか?」
海未「様子がおかしいですよ」
穂乃果「そんな事ないよ」
穂乃果「別に……」(シュン)
海未「その割には、元気がありませんね」
海未「何か心配事でもあるのですか?」
穂乃果「いやぁ〜、べ、別にぃ」(冷や汗)
穂乃果「ね?ことりちゃん」
ことり「う、うんっ」(冷や汗)
海未「……」
海未「今日の穂乃果はおかしいですよ」
海未「ことりは何か知りませんか?」
穂乃果「い、いやぁ〜、ことりちゃんは……何も知らないと思う」
海未「?」
海未「私はことりに聞いてるのですが」
-
海未「なんですか?2人して私に隠し事ですか?」
海未「ちゃんと話してください」
穂乃果「そ、そんな」
穂乃果「言えないよ」
海未「穂乃果。言いなさい」
海未「理由もなく思わせぶりな様子を見せられたら誰だって気になるでしょう?」
穂乃果「何でもないってばぁ」
ことり(マズいよ……)
ことり(海未ちゃんが、感づいちゃった)
-
りんぱな「みんな。おまたせー」
ほのうみ(ソソクサ)
りんぱな「……?」
りんぱな「どうしたの?」
ほのうみ「い、いや……なんでもありません」
りんぱな「ふーん」
希「……」
希「お兄さんの体調は?」
凛「もう大丈夫だよー?」
花陽「ただの豆乳の飲み過ぎみたい」
にこ「ふんっ。とーんだ健康器具ね」
希「……」
希「にこっち?」
にこ「なーによ?」
希「少し誰かと話し合いたいんちゃうん?」
にこ「……はぁ?」
にこ「なによ?それ」
希「分かるやろ?」
にこ「……!」
にこ「別に?全然ないんだけど」
-
希「そうなん?」
にこ「あんた。言いたいことがあるなら、はっきり言いなさいよね」(ジト目)
希「言ってもええん?」
にこ(ビクッ)
希「にこっちもやっぱ、めんどくさい所あるよね?」
にこ「なーんなのよ?ふんっ」
希(ここらでカード切らんと)
希(ゲームオーバーやん)
希(本当は知っとるんやろ?にこっち)
希「あーっ」(バシャッ)
にこ「うぁっ!?」
希「にこっちー、ごめんなー?」
にこ「あ、あたしのカーディガンがぁ〜」
にこ「よりにもよって、何でコーヒーなのよぉ」
にこ「もぉ〜」
希「にこっち、ほんにゴメン」
希「ここはウチが片付けるから」
希「にこっちは、早くシャワー浴びたって」
にこ「あったりまえでしょ!?」(スクッ)
-
にこ「言われなくても、そうさせてもらうわよ」
希「花陽ちゃん……花陽ちゃん?」
花陽「ぴゃっ!?……は、はいっ!」
希「そう言うわけやから、にこっちにシャワー貸したって」
花陽「は、はいっ。どうぞご自由に」
希「あぁ……それと、真姫ちゃん?」
希「にこっちの着替え手伝ったって」
真姫「そうね」
真姫「構わないわよ」(スクッ)
にこ「!」
にこ「ま、待ちなさいよ!」
にこ「この位、1人で出来るわよ!!」
真姫「もうっ、にこちゃん」
真姫「こんなんで意地張ってどうすんのよ?」
-
にこ「う゛〜っ」
にこ(希……あんた)
にこ(何企んでんのよ?)ギロッ
希(せやねぇ)
希(ウチかて、全てを把握してるわけやないんよ?)チラッ
希(でも……今のにこっちと真姫ちゃんとが、縄の結び目らしい事くらいなら
何となく分かるんよ)
希(せやから……しっかり話し付けてきたって?)スマイル
にこ(おーぼえてなさいよ?)ジト目
穂乃果(希ちゃんとにこちゃん。何かアイコンタクト取ってた)
穂乃果(まだ、何かあるの?)まばたき
ことり(そうだよね?希ちゃんも異変に気付いてるんだよね?)
ことり(お願い希ちゃん……ことりに力を貸して)目配せ
花陽(これは、油断ならないです)
花陽(希ちゃんは、ミューズ随一の知恵者)
花陽(下手に動けば、見抜かれるかもしれない)
花陽(ここは、軽挙妄動は慎むべきか……)
花陽(それに……希ちゃんのワシワシはとても怖いです)冷や汗
-
凛(そうだ)
凛(希ちゃんと早く連絡付けないと!)まばたき
海未(希も、この異様な雰囲気を心配しているみたいですね)
海未(希。知恵を貸して下さい)ウィンク
絵里「……」
絵里「みんな。聞いて」
一同「!?」
絵里「今の内に伝えときたい事があるわ」
一同(ドキドキ)
絵里「私、眠くなって来たから」
絵里「お開きになったら起こしてね」
一同(ポカーン)
絵里「あぁ、あと」
絵里「散らかったゴミは、各自キチンと持ち帰る様に」
絵里「それじゃあお休みなさい」
一同「……」
希(絵里ちは……何も知らんで、ええんや)
-
凛「……」
花陽(チョイチョイ)
凛(何?)
花陽(お兄ちゃんに仕返しする方法考えたよ)
花陽(みんなの前で、お兄ちゃんがどんな罪を犯したのか
洗いざらい暴露してやるんだ)
花陽(お兄ちゃんが降りて来たらね)
凛(……)
花陽(どう思う?この作戦)
凛(う、うんっ……そうだね)
凛(良いんじゃないかな)
花陽(だよね)
花陽(早くお兄ちゃん降りてこないかなぁ)
花陽(ね?凛ちゃん)
凛(にゃっ!?)
凛(う、うんっ)
-
花陽(じゃあ、その手筈でよろしく)
凛(……)
凛(かよちん……もうお兄ちゃん憎ししか考えてないね)
凛(もしも、かよちんの思うがままになったら)
凛(名案所じゃない)
凛(最悪血が流れるっ……!)
凛(かよちん……辛いのは分かるけど)
凛(こんなかよちん、凛は認められないにゃあ!)
-
凛(それに)
凛(かよちんにいがそんな事するなんて、凛には思えない!)
凛(まだまだ真相は分からないし
凛だって、今の気持ちに十分な自信はないけれど)
凛(それでも凛は……かよちんにいを信じる!)
凛(凛はね?かよちん)
凛(そんなくだらないヤツを好きになったつもりも)
凛(真剣に告白した覚えもないんだからね)
凛(だから、かよちんもお願い……早く目を覚まして!)
-
脱衣場
真姫「ほら。にこちゃん」
真姫「バンザイして」
にこ「……」
にこ「自分で出来るわよぉ」
にこ「まったくぅ……希もお節介が過ぎるんだからぁ」
真姫「もうっ、にこちゃん」
真姫「こんな所で意地張ってどうするの?」
真姫「私が脱がしてあげるから」
にこ「……」
にこ「真姫。本当は、明日、学校で言おうと思ってたんだけど」
にこ「あんた。ミューズ辞めてもらうわよ」
真姫「!」
真姫「何それ。意味わかんない」
真姫「私が何か悪い事でもした!?」
にこ「悪い事じゃないわ」
にこ「けど……あんたはアイドルとして、してはならない事をしたの」
にこ「分かるでしょ?」
-
真姫「どう言う事よ!?それは」
真姫「心当たりないんだけど」
にこ「あんたね。ここまで来て、まだシラを切るつもり!?」
にこ「良いわよ。はっきり言ったげるわ」
にこ「あんた。花陽のお兄さんと付き合ってるでしょ」
にこ「私達に内緒で」
真姫「!?」
真姫「っはあぁぁぁ〜っ!?」
真姫「あんのねえぇ!」(ワナワナ)
真姫「なんでそんな話になってんのよ!?」
-
真姫「ちょっと、にこちゃん!」(ズイッ)
真姫「誰がそんな事言ったのよ!?」
にこ「花陽から聞いたの」
にこ「あんたが、私のお兄ちゃんと」
にこ「家で2人きりでいるのを見たって」
真姫「……」
真姫「もしかして……あの時の事?」
-
真姫「確かに、私はみんなに先立って、この家に上がり
お兄さんにはあったわよ」
真姫「けど、おかしいわね」
真姫「って言うか花陽」
真姫「そのお兄さんと恋仲なんだけど」
にこ「ぬあぁっ!?」
にこ「ま、ま、ま……マジでぇ!?」
-
にこ「付き合ってんの?花陽がぁ?あの兄貴とぉ!?」
にこ「だとしたら花陽……とんでもない変態じゃない!!」
にこ「アイドル以前に……人として最低よぉ」
真姫「まぁ。にこちゃん」
真姫「今時、年上との恋愛なんて、そう珍しくないんだから」
真姫「決して異常ってわけでもないでしょ?」
にこ「真姫ちゃんは、なんでそんな冷静でいられんのよ!?」
にこ「これって、近親相姦でしょ!?」
にこ「血の繋がった、か、家族なのよぉ?」
真姫「あぁ、ゴメン。にこちゃん」
真姫「今更隠してもしょうがないわよね」
真姫「実はね?にこちゃん」
真姫「あの人に実のお兄さんとして振る舞わせたのは、この私なの」
真姫「前々から、花陽とあの人とが付き合ってるのは知ってたんだけど」
真姫「ほら、にこちゃんとか、そう言うのに厳しいじゃない?」
-
真姫「だから、今日みんなが来る前にあの人に会って」
真姫「花陽のお兄さんになりきれって伝えといたのよ」
にこ(ワナワナ)
真姫「に、にこちゃん?」
-
にこ「あ、あの〜さ?真姫ちゃん?」
にこ「あの人、正真正銘、花陽のお兄さんなんだけど」
真姫「?」
真姫「あぁ。それはだから、みんなを誤魔化すカモフラージュなの」
にこ「いやいや真姫ちゃん?」
にこ「あんた達がアイドル研入部した時
保護者の同意書用意してもらったわよね?」
真姫「あぁ。あれね」
にこ「花陽からは、たまたまお母さんがいないからって
代筆してもらったのよ」
にこ「お兄さんにね」
にこ「んでもって、一応部長の私が、学級名簿から確認を取った」
にこ「【小泉木陰 19才 大学生】」
にこ「ね?あの人と年齢も経歴もおんなじでしょ?」
真姫「ヴエェ……」
にこ「ま〜きちゃ〜ん」(ジト目)
真姫「に、にこちゃんこそっ」
真姫「花陽のでまかせ、し、信じてたくせにっ!」
-
真姫「大体、にこちゃん?」(ムスッ)
真姫「私とお兄さんが付き合ってるって勘違いして」
真姫「速攻ミューズ除名とか」
真姫「私どこまで信用ないのよ?」(ズイッ)
にこ「そ……そんな事」
真姫「あるわよね?そうよね!?」(ズイッ)
にこ「そ、それはぁ……」
にこ「に……にっこにっこにー」(冷や汗)
真姫「にこちゃん!!」(手つかみ)
にこ「ひいいぃぃ〜」
真姫「ちゃんと謝んなさいよ!?」
にこ「う゛ぅ……」
にこ「わ……悪かったわよぉ」(ボソッ)
真姫「もう……にこちゃんどこまでアイドル意識高いのよ」
-
にこ「けどさ。真姫ちゃん」
にこ「なんで花陽、あんな事言ったのかしらね」
真姫「そう言えば、今日のみんな、なんだかおかしいわよね?」
にこ「そうね」
にこ「穂乃果はいつになく元気ないし、凛もなんだかソワソワしてるし」
にこ「なんだかきな臭いわよね?」
真姫「大体、花陽自体、今日に限って、あっちこっち
チョコマカ動き過ぎなのよ」
にこ「確かにそうね」
にこ「しかも、あの娘が動くたび」
真姫「なんだか場の空気が悪くなってんのよねぇ」
にこ「……」
にこ「って、言う事は」
真姫「ま、まさか……」
にこ「どうやら、そのまさかみたいね?」
にこまき「……」
にこまき「は〜な〜よぉ〜」ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
※にこまき同盟 結成
とりあえずここまで
-
だんだん絡んだ糸が解けていくの気持ちいい!
-
しかしまたひとはらん
-
どうしてこの>>1は穂乃果ちゃんにおしっこ属性付けたがるの
-
再開
リビング
にこまき「お待たせー」
希「……」
希「にこっち?なんかスッキリした顔してるやん」
にこ「おかげさまでね」
にこ「ふんっ」(プイッ)
希「ウチの言いたい事、分かった?」
にこ「危うく泣いて馬謖を斬るところだったわよ」
希「ふふ」
にこ(今更あんたにお礼するつもりもないけど)
にこ(とにかく希のおかげで、わだかまりは解けた)
にこ(かなり面倒な事態になってるみたいね?)チラッ
希(そう言う事やん)スマイル
にこ(まぁ良いわ。手貸したげる)
にこ(今一番ぎこちなさそうなのは……海未と穂乃果か)まばたき
希(せやね?)
にこ(じゃあ手始めに、ここから攻めるわ)
希(頼むで?にこっち)ウィンク
にこ(ったく、しょうがないわねぇ)
にこ(真姫ちゃん?)
真姫(分かったわ)
-
にこ「クンクン……ちょっと、穂乃果?」
にこ「あんた臭いわよ」
穂乃果「!!」
穂乃果「ま、マジで!?」
真姫「そうね」
真姫「もの凄く汗臭いわ」
穂乃果「うえぇ!? うそぉ……」
穂乃果「どう思う?ことりちゃん」
ことり「あっ」
ことり「う、うんっ」(冷や汗)
ことり「ち、ちょっとだけ……臭う……かな?」
穂乃果「こ、ことりちゃんまでぇ!?」
凛(今はとにかく、穂乃果ちゃんの気をそらそう)
穂乃果「り、凛ちゃんは!?」
凛「正直鼻が曲がるにゃあ」
穂乃果「ま、ま、マジでえぇぇぇぇぇ!?」
希「穂乃果ちゃん?」
希「ちゃんと毎日お風呂入らなあかんて」
穂乃果「入ってるよ!!」
-
にこ「海未。穂乃果をお風呂場に連れてって」
にこ「ゴシゴシ洗ったげなさい」
海未「はあ?……はあ」
穂乃果「えー?1人で行けるよぉ」
真姫「動かないで!臭いから!!」
穂乃果「うえぇぇ!?」
希「プーッ、クスクス」
穂乃果「希ちゃんまでぇ……うぅ」(涙目)
穂乃果「分かったよぉ……昨日ちゃんとお風呂入ったのになぁ」
穂乃果「行くよ?海未ちゃん」(スック)
海未「分かりました」
-
脱衣場
穂乃果「ホントに私、臭いのかなぁ?」
穂乃果「海未ちゃんはどう思う?」
海未「そうですね。とても臭いです」
穂乃果「や、やっぱりぃ?」
海未「いえ。今日のみんなの事です」
海未「なんだかいつになく、きな臭い」
海未「穂乃果も穂乃果で、今日に限って、やたら覇気がありませんし」
海未「一体、何があったのです?」
穂乃果「……」
穂乃果「言えないよ。そんな事」
穂乃果「だって、海未ちゃんは、私の」
穂乃果「穂乃果の大切な親友なんだよ?」
-
穂乃果「だから……本当は」
穂乃果「海未ちゃんが悪くないのは、分かってる」
穂乃果「だのに私、海未ちゃんに本当の事言えなくて、困らせて」
穂乃果「自分で自分が、イヤになるよ……」
穂乃果「ゴメンね?
穂乃果は、ことりちゃんみたいに、大人になれないよ……」
穂乃果「海未ちゃんに訪れた変化を、私も祝福すべきなんだ」
穂乃果「でもまだ……穂乃果は素直になれない
気持ちの整理がつかないんだ」
-
穂乃果「だから……グスッ……もう少し……エグッ……
穂乃果に考える時間を……ヒック……ちょうだい」(シクシク)
穂乃果「しばらく1人きりになれば……グスッ……きっと受け入れられると思うから……ヒック」
穂乃果「お願い……グスッ……海未ちゃん」(ポロポロ)
海未(肩ガシッ)
海未「ああ、もう!もどかしいっ!!」(ギロッ)
海未「早くわけを、い・い・な・さ・いっ!!!」(威圧)
穂乃果「うえぇ〜!?」
-
海未「良いから早く、言うのですっ!!」
穂乃果「い、いやぁ、だから」
穂乃果「気持ちの整理を付ける時間をぉ……」(冷や汗)
海未「そんなものは不要ですっ!!」
穂乃果「うえぇぇぇ!?」
海未「さあ、大人しく言うのです」
海未「さもないと……お仕置きですっ!!」(ギロッ)
穂乃果「ま、マジでぇ〜!?」
穂乃果「そ、それだけは勘弁してぇ〜」
海未「良いですか?穂乃果」
海未「もしもわけを話さずこのまま帰ったら」
海未「どうなるか……分かりますよね?」(ニッコリ)
穂乃果(ガクガクブルブル)
-
海未「さぁ、さっさと吐いて楽になるのです!!!」(鬼顔)
穂乃果「ひいぃぃぃ〜っ」(顔面蒼白)
穂乃果「うわあぁぁぁぁ〜ん、海未ちゃんゴメェ〜ん」(抱きっ)
穂乃果「今までの事は謝るから!何でもするからぁ」
穂乃果「お仕置きだけはもうしないでぇ〜」
海未「全く……素直になろうとしない穂乃果がいけないのですよ?」
-
穂乃果(モジモジ)
穂乃果「海未ちゃんさぁ……実はさぁ」(モジモジ)
穂乃果「付き合ってるんでしょ?花陽ちゃんのお兄さんと」
海未「」
海未(肩ガシッ)
海未「誰からです」(ギロッ)
海未「そのような世迷い言!誰から吹き込まれたのですっ!?」(ユッサユッサ)
穂乃果「ヒィィィィ」
穂乃果「こ、ことりちゃんだよ」
穂乃果「ことりちゃんから聞かされたんだよ!」
海未「……」
穂乃果「嘘じゃないよ?本当だよ?」
-
海未「……」
海未「何となく読めて来ましたね」
穂乃果「?」
海未「多分ことりは、私とお兄さんとが話し合っている様子を垣間見て」
海未「勘違いしたのでしょう」
穂乃果「話し合い?」
海未「ええ。実は」
海未「この点については、穂乃果達に謝らなければいけませんね」
海未「私と花陽のお兄さんとは」
海未「前々から接点があるのです」
海未「元はと言えば、お兄さんが私の電話番号を調べ上げ」
海未「連絡してきたのがきっかけでした」
穂乃果「海未ちゃん告白されたの!?」
海未「そうではありません」
-
海未「理由は、花陽があまりにもお兄さんに甘えてばかりで」
海未「将来が心配になったからだそうで」
海未「妹の電話に登録されているリストを、片っ端から確認したそうですが」
海未「上から三番目にあった私に、白羽の矢を立てたそうです」
海未「ちなみに、一番上の凛には」
海未「最近嫌われてると心配して、敬遠したとか」
海未「二番目には穂乃果の番号がありましたが」
海未「なんだか大ざっぱな印象を受けたそうで」
海未「かけるのを見合わせたとか」
穂乃果「海未ちゃぁん……ヘコんでいい?」(シュン)
海未「それ以来、相談役として
私がお兄さんに色々アドバイスして来たのですが」
海未「一向に進展は見られず」
海未「今に至るのです」
-
海未「さすがに、今日はしびれを切らして」
海未「私はお兄さんをかなりなじりました」
海未「端から見れば、痴話喧嘩に受け取られても
おかしくなかったかも知れませんね」
穂乃果「そっかぁ……」
穂乃果「じゃあ、勘違いだったんだね?」
穂乃果「ことりちゃんの」
海未「これで誤解は解けましたね?」
穂乃果「うんっ」
穂乃果「海未ちゃん……疑ってごめんね?」
海未「全く、穂乃果のおっちょこちょいも相変わらずですね」
海未「こんなんでは、私も安心して恋愛なんか」
海未「出来ないに決まってるじゃないですか」
穂乃果「エヘヘ♪」
-
穂乃果「でもさあ……海未ちゃん」
穂乃果「そんなに酷いの?」
穂乃果「花陽ちゃんの、その、お兄ちゃんベッタリと言うか」
海未「ブラコンですね」
海未「それは、もう」
海未「いまだに一緒に寝るだのお風呂に入りたいだの」
海未「挙げ句の果てには、少しでも他の女性が近付こうものなら」
海未「途端にヒステリックになるとか」
穂乃果「」
穂乃果「かなり……重傷なんだね」
海未「そうなのです」
-
穂乃果「もとはと言えば、この騒動も」
穂乃果「花陽ちゃんが、お兄さん離れ出来ないところから
始まった様な物でしょ?」
海未「確かに、ここまでこじれたのは」
海未「いつまで経っても花陽が大人にならないのが」
海未「原因と言えば原因ですよね」
海未「お兄さんも、その辺りかなり苦労されているご様子」
海未「ああ見えて花陽、かなり内弁慶だそうです」
穂乃果「ふふーん♪」(ニタァ)
海未「穂乃果?」
穂乃果「じゃあさ。海未ちゃんさ」
穂乃果「この際、ちょぉっとだけお灸据えちゃおっかぁ」
穂乃果「花陽ちゃんにぃ」(ニヒヒヒ)
海未「……」
海未「そうですね」
海未「少し懲らしめましょうか」
海未「花陽のワガママを」
穂乃果「よーし。じゃあ決まりだ!」
※ほのうみ連合成立
-
???「お仕置きなら任せといて〜♪」ワシワシ
-
リビング
穂乃果「グスッ……酷いよぅ……海未ちゃん……ヒグッ」
穂乃果「そんな言い方……エグッ……しなくても良いじゃんか……グスッ」(シクシク)
海未「私は知りません」
海未「一々穂乃果に話す事でもないですから」(プイッ)
ことり「ほ、穂乃果ちゃん、海未ちゃぁん……」(ウルウル)
ほのうみ(チラッ)
ことり(ひ、ひゃいっ!?)
凛「け、喧嘩はぁ……」
凛「かよちんも止めて!?」
花陽「良くないよ」
花陽(いまさら無理に止めてもどうにもならないよ)
花陽(お兄ちゃんが降りてきたら、とっちめてやるんだから!)
花陽(こうなった原因を作ったのは……お兄ちゃんなんだからね?)
花陽(これはしっかり落とし前付けないと、気が済まないよ)
-
希「花陽ちゃん」
希「もうそろそろ、潮時違うん?」
花陽「ぴ、ぴゃっ!?」
花陽「な、何がです!?」
希「ふふ」
希「学校で忘れ物して、先生に中々言い出せない生徒って」
希「そんな感じやね?」
希「後で考えたら、なんだ、大した事ない」
希「こんなんなら、早めに言っとけば良かったと思える筈やのに」
希「そん時は、怖くて口に出来んものやんね?」
希「その気持ち、よく分かるよ」
希「でも、そろそろ、ええんやない?」
花陽「な、なにそれ意味分かんない……です」
花陽「花陽にやましい事が、あ、あるとでも!?」
-
希「まだ確定したわけやない」
希「自分の胸に聞いてみるのが一番やん」
花陽「ぐぬぬ……」
花陽「た、タロットのお告げだとでも、い、言いたいのですか!?」
希「使うてもええん?」
花陽(ビクッ)
希「ウチなぁ?犯人探しみたいな目的で、そう言うの使いたくないんよ」
希「まして、花陽ちゃんは、ミューズのかけがえないメンバーやん」
希「せやから、早く本当の事を聞かして欲しいだけなんよ」
花陽「わ、私が……何をしたと言うのですか!!」
花陽「いい加減にしないと、お、怒りますよ!?」
凛「かよちん」
-
希「意地を張る花陽ちゃんも、中々可愛いものやんね?」
希「せやけど……ウチは待ってるよ」
希「花陽ちゃんが、素直になって」
希「本当の事を打ち明けるのを」
希「ふふ」
花陽「ぐぬぬ……ぐぬぬぬ!」
花陽(全てお見通しだとでも言いたいのですか!?希ちゃんは!!)
花陽(じ、上等です!)
花陽(この完全犯罪、見抜けるものなら見抜いて見ろ、です!!)
花陽(今日の花陽は、希ちゃん相手でも)
花陽(ま、負けないんだからぁ!!)
※花陽包囲網形成中
今夜はここまで
-
乙
-
こういう話し書ける人凄い
面白い
-
乙
-
しうまいいいゾ〜
-
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-
再開
絵里「Zzz……」
にこ「しっかし、良く眠るわよねぇ」
希「まぁ、練習の疲れもあるやん?」
にこ「それだけかしらね」
にこ「ひょっとしたら、眠れる獅子かも知れないわよ」
希「せやね」
希「三年鳴かず飛ばずとも言うしね」
希「ふふ」
花陽(ぐぬぬぬ)
花陽(揺さぶりかけたって、無駄なんだからね!)
花陽(証拠なんて絶対、つかめないんだから!!)
凛「……」
凛(かよちん。もうやめようよ)
凛(今ならまだ、みんな許してくれるから)
花陽(そ、そうだ!)
花陽(とどめに穂乃果ちゃんも味方に付けよう!)
花陽(くっくっく……これで形勢は更に有利になります)
-
花陽「あ、そうだ。穂乃果ちゃん」
花陽「実は、二次会の相談があって」
花陽「ちょっと一緒に、向こうの部屋に来てくれない?」
穂乃果「……」
穂乃果(とうとう尻尾を出したね)
海未(遂に痺れを切らしましたね)
にこ(あーあ、全く、花陽も子供ねぇ?)
真姫(露骨に墓穴を掘ったわね?)
ことり(焦ってるんだね?花陽ちゃん)
凛(もう、かよちんのばかぁ……)
希「……」
希(花陽ちゃん……もう少し物わかりのええ娘や思うてたんよ)
希(これは、少し怒らなあかんようやね?)
-
穂乃果「うん。良いよ」
穂乃果「行こう。花陽ちゃん」
希「さてと……2人とも離れたし」
希「これからどうしようかね?」
にこ「そうね」
真姫「とりあえず、みんなの知ってる事を出し合わない?」
海未「そうですね……全員で情報を共有すれば」
海未「真相は明らかになりますしね」
ことり「そうすれば、複雑に絡んだみんなの疑念も」
凛「一挙に解けるよね」
海未「後は穂乃果が上手くやってくれます」
-
希「じゃ、まずは凛ちゃんから」
凛「……」
凛「じつはね?かよちん」
凛「かよちんにいと真姫ちゃんとが付き合っていて」
凛「肉体関係まで結んでるって、勘違いしてたんだよ」
真姫「ヴエェェ!?」
にこ「……」
にこ「それで花陽」
にこ「その事を私に知らせて、一緒に2人の仲を裂こうと提案して来た」
一同「……」
-
真姫「それでにこちゃん」
真姫「その話を信じ込んで」
真姫「アイドル研も、ミューズも破門だって」
真姫「私を辞めさせようとしたのよ」
真姫「全く……私がそんな無節操に見える!?」
一同「えぇ?」
にこ「ま、真姫ちゃんこそ!」
にこ「花陽とお兄さんが、こ、恋人だって」
にこ「し、信じてたくせに!!」
一同「えぇーっ!?」
真姫「し、しょうがないでしょ!?」
真姫「街中であんなにイチャイチャしてたら」
真姫「カップルだって勘違いもするわ」
希「まあまあ。これで」
希「誤解の一端は解消したね」
-
希「次は、ことりちゃん」
ことり「えぇとぉ……実はぁ」
ことり「ことり、見ちゃったのね?」
ことり「海未ちゃんとお兄さんが、いわくありげな会話してる所を」
ことり「それでつい、穂乃果ちゃんに急かされて」
ことり「話しちゃったんだ……」
海未「私とお兄さんとが、恋仲だって事をですよね?」
ことり「う、うん」
ことり「でも、すぐに後悔して」
ことり「海未ちゃんに知らせようと、メモを書いたんだけど」
ことり「よりにもよって、受け取ったのは花陽ちゃんだった」
凛「それで、かよちんは、かよちんにいが二股かけてるって」
凛「怒り狂って、凛にね。一緒に復讐しようって」
凛「持ちかけてるんだよ?」
-
一同「……」
海未「やれやれ、ことりも」
海未「たまにそう言う勘違いをしでかしますよね」
ことり「ごめんなしゃい……」
海未「いえ、謝らなくてはいけないのは、私の方です」
海未「実は、花陽のブラコンはかなりのものでして」
海未「お兄さんはかなり心配していらして、随分前から」
海未「私に相談をしていたのです」
海未「事が事だから、今まで伏せておいたのですが」
海未「こんな事になるなら、もっと早くみなさんに打ち明けていた方が」
海未「良かったですね」
一同「……」
-
にこ「それで、ことりから知らされた穂乃果は」
にこ「あんなにしょげてたのかぁ」
希「さて、そろそろやね?」
(アイハタイヨウ オオキナタイヨウ♪)
ことり(ピッ)
ことり「ふむふむ……やっぱりぃ」(スマホ)
希「どうやった?穂乃果ちゃんからのメール」
ことり「今、花陽ちゃんが洗いざらい話したって」
ことり「やっぱり、お兄さんが
真姫ちゃんと海未ちゃんと付き合っていて」
ことり「今、凛ちゃんとにこちゃんを味方に付けたから」
ことり「穂乃果ちゃんも手を組もうって」
希「……」
ことり「……」
希「それだけなん?」
ことり「え、えぇとぉ」
希「それだけやないよね?」
ことり「う、うんっ」(冷や汗)
-
かよちん
-
ことり「じ、実は」
ことり「花陽ちゃん……希ちゃんが薄々感づいてるのを
かなり警戒してて」
ことり「口実を設けて、まずは希ちゃんだけ先に帰らせようって」
ことり「あ、あと……」
希「あと?」
ことり「タロットをダシに好き勝手してとか」
希「とか?」
ことり「い、インチキ占い師とか……ミューズの黒幕とか」
希「それに?」
ことり「う、裏で……絵里ちゃんを傀儡に生徒会支配してたとか」
ことり「言いたい放題……」
希「……」
希「ほーう?」(ニッコリ)
-
一同(これは、アカン)
ことり「ご、ごめんなしゃい……」(シュン)
凛「ことりちゃんが謝る事じゃないよ!」
凛「悪いのはかよちんだにゃあ!」
希「そうやよ」
希「せやけど、これはあんまりやん」
希「ウチかて、みんなのために
ミューズに良かれと思うて今までやって来たのに」
希「花陽ちゃんには、そう見えとったんね?」
希「ウチ、悲しいよ」
希「まぁ……これは」
希「お仕置きせなあかんみたいやね?」(ニコニコ)
にこ(希)
にこ(顔では笑ってるけど、これははらわた煮えくり返ってるわね)
-
凛「……」
凛「そうだ!」
凛「凛に考えがあるっ」
希「どんなん?」
凛「ふふっ、それはねぇ……」
真姫「あ……花陽達戻って来るわよ」
凛「海未ちゃん?ちょっといい?」
凛(ヒソヒソ)
海未「なるほど……分かりました」
-
ほのぱな「みんなー、お待たせー」
にこ「なーんか、晴れ晴れした顔してるじゃない、花陽?」
花陽「ふふっ」
花陽(そりゃ、そうだよ)
花陽(だって、にこちゃんに凛ちゃん、穂乃果ちゃん)
花陽(これだけ味方を揃えたんだもん)
花陽(完璧な布陣です……後は)
花陽(お兄ちゃんが降りてきたら……みんなで袋叩きだ!)
花陽(チェックメイトだね?お兄ちゃん)
希(花陽ちゃん)
希(策士策に溺れる言うんよ)
にこ(全く、呆れたものねぇ)
真姫(今、自分が最も危ない位置にいるのも知らないで)
海未(落とし穴の上で勝利宣言とは)
ことり(花陽ちゃん。それだけお兄さんの事好きなんだね)
ことり(なんだか可愛そう)
凛(もう見てられないにゃあ)
穂乃果(花陽ちゃん。悪事はいつか必ずバレるんだよ)
-
花陽「あ、あぁ……そうだ、希ちゃん」
花陽「希ちゃんって、一人暮らしだったよね?」
花陽「だったら、家事とかやらなきゃいけないのかぁ」
花陽「そろそろもう暗いし」
花陽「もし用事とかあるのなら、先に帰っても大丈夫だよ」
花陽「後片付けとかは私達でやるからさ」
希「……」
花陽「……」
希「そうやねぇ……」
希「穂乃果ちゃんはどう思うん?」
穂乃果(遂にこの時が来たか)
海未(この世に完全犯罪なんて、そうないのですよ花陽)
にこ(痛々しいわね。本当)
凛(普段のかよちんなら、こんな姑息な事しないのに)
真姫(花陽に悪女なんて似合わないわ)
ことり(花陽ちゃんも辛いのは分かるよ)
ことり(けど……けじめは付けないといけないみたいだね?)
希(ほんに、悪い子やね。花陽ちゃん)
-
穂乃果「そうだねぇ」
穂乃果「いいんじゃないかな。お言葉に甘えても」
穂乃果「それで、花陽ちゃんの気が済むのならさ」
希「……」
希「ほな、そうさせてもらおうかしら」
希「花陽ちゃん。それでええん?」
花陽「はい」
花陽「ご遠慮なく」
希「ほんにええのん?」
花陽「う゛ぅ……」
希「何か言っとくべき事、あるんやないん?」(ジーッ)
花陽「だ、大丈夫だよ」(冷や汗)
穂乃果(希ちゃんの差し出した、最後のチャンスまで突っぱねたか)
にこ(救いようがないわね)
真姫(もう良いわ。花陽が望んだ道よ)
海未(ここまで強情だと、呆れてものが言えません)
ことり(やっぱ、お仕置きしかないみたい)
凛(もうっ……かよちんの大馬鹿ぁ!!)
-
希「ほな、お先に」
希「と、その前に」
希「花陽ちゃんのお兄さんに、挨拶させてもらって良いかな?」
花陽「そうだね。構わないよ」
花陽「まだ部屋で寝てるのかなあ」
穂乃果「まぁ、そろそろ降りて来るんじゃないかな?」(意味深)
花陽「えっ……?」
絵里「う……う〜ん、よく寝たわ」
希「絵里ち。お疲れ様」
花陽「?」
花陽(寝てただけなのに、お疲れ様?)
花陽(どゆこと?)
-
絵里「あらやだ。もう真っ暗じゃないの」
希「そうやん」
にこ「なーに寝ぼけんのよ?」
絵里「まあまあ、にこ」
絵里「でも、効果的ではあるでしょ?」
にこ「そうね」
にこ「柄にも無く悪女演じる誰かさんの裏をかくには」
にこ「ちょうど良いわよね」
にこ「ねぇ?は・な・よ」
花陽(ギクッ)
花陽「に、にこちゃん!?」
花陽「な、何言ってるの?」
にこ「何って……そのまんまの意味だけど」
-
花陽「ご、ご冗談を」
にこ「そうかしら?」
にこ「まぁ、冗談かどうかは、すぐに分かるけどね」
絵里「今日のみんなの様子、それとなく見させてもらったけど」
絵里「いつになく険悪なムードだったわよね」
絵里「そして……何よりも悲しむべきは」
絵里「花陽が動くにあわせて、より状況が悪化していたと言う事」
絵里「最初私は、あなたがこの難局を
どうにかしようと奔走してくれていると思っていた」
絵里「そう、信じたかった」
絵里「でも……時が経つごとに」
絵里「一番考えたくない結論を出さざるをえなくなった」
絵里「花陽。あなた」
絵里「みんなの仲を裂くべく、暗躍してたのね」
絵里「あなたに限って、そんな事しないと信じてたのに」
絵里「本当に悲しいわ」
-
花陽「ぴゃっ……ぴゃっ!?」
花陽「な、何を根拠に、そんな事!?」
花陽「大体証拠自体、な、無いじゃないの!!」
花陽「言いがかりにも、ほ、程があるよ!!」
絵里「ハァ……私の目が節穴だとでも?」
希「花陽ちゃん?絵里ちな」
希「ああやって昼行灯装って」
希「周囲を泳がせて、問題の本質をとらえるんが得意なんよ」
希「ウチのタロットよりよう当たる」
絵里「まぁ、その花陽に言わせれば」
絵里「私は傀儡だそうだけど」
絵里「伊達に生徒会長務めていたわけじゃないわ」
花陽(ガクガクブルブル)
-
花陽(ま、まずい……)
(トントントントン……)
花陽(よ、よし。お兄ちゃんが降りてきた!)
花陽(ナイスタイミングです)
花陽(ここで一挙に真相をぶちまければ)
花陽(形勢逆転!)
花陽(花陽はまだ、負けたわけじゃないっ!)
にこ(まーだ懲りてない顔ねぇ?)
真姫(困ったものだわ)
-
兄「みなさん。ご心配おかけしました」
絵里「大丈夫なのですか?」
兄「ハハハ……おかげさまで」
花陽「お兄ちゃん。おかえり」
兄「お、おう」
花陽「もう夜も遅いしさ」
花陽「そろそろお誕生会もお開きにしたいと思うんだけど」
兄「そうか」
兄「あんまりホスト役出来んで、済まなかったな」
花陽「ううん。気にしなくて良いよ」
花陽「それより……お兄ちゃん」
花陽「最後にとびきりのサプライズ用意したんだけど」
一同(遂に来たか)
兄「なんだよ。今日は随分と至れり尽くせりじゃあないか」
花陽「これね。ついさっき思い付いたんだけど」
花陽「ね?凛ちゃん」
凛「う、うん」
兄「……」
-
兄「こんなにプレゼントもらって」
兄「後で返せとか言うなよ?」
花陽「そんな事言わないよ」
花陽「大体、こんなの返されても、困るだけだし」
兄「ん?」
ほのにこりんぱな(スック)
花陽「みなさん。聞いて下さい」
花陽「私のお兄ちゃんが、実は」
花陽「真姫ちゃんと海未ちゃんと、付き合ってるんです」
花陽「二股かけているんです!」
花陽「女心を弄んで、おもちゃにしているんです!!」
花陽「本当に最低ですよね……最低だよ!!」
花陽「妹の私を欺いたのみならず」
花陽「私の大事な友達にまで手を付けて、しかも」
花陽「素知らぬ顔で普通の兄を演じるなんて!!」
花陽「これで許されると思ってるの?私は許さないよ……」
花陽「聞いてるのお兄ちゃん!?何とか言ったらどうなのよ!!」
兄「」
-
兄「そうか。悪いな」
花陽「悪いな?悪いなですってぇ!?はんっ」
花陽「悪びれる良心すらなくしたみたいだね?」
花陽「言っとくけど、怒っているのは、花陽だけじゃあないんだからね!?」
花陽「騙された真姫ちゃんに海未ちゃん」
花陽「それに真姫ちゃん達の親友、にこちゃんに穂乃果ちゃん」
花陽「更に、ミューズ全員!」
花陽「これだけの怒りを買ったんだ……ただで済むと思っているの!?」
花陽「これだけの証拠を見せつけられて、まだ平然としていられる!?」
花陽「今更言い訳したって無駄なんだからねっ!!」
今夜はここまで
遂に ぱなあに対決!
-
かよちん開幕1秒後に負けてそう(KONAMI)
-
かよちん!
-
かよちん・・・・
-
ちかんよ…
-
期待ちん
-
再開
兄「そうか」
兄「ちょっと良いかな?」
兄「あのさ。実はさ」
兄「今までの事情について」
兄「洗いざらいメールで、もう教えてもらってるんだけど」
兄「海未さんからな」
花陽「!!!?」
兄「……」
兄「俺が二階で寝てる間にさ」
-
花陽「ぴゃ?……ぴゃっ……ぴゃっ!?」
花陽「う、海未ちゃんっ!?」
海未「そうですよ」(スック)
海未「花陽には秘密にしとこうと思っていたのですが」
海未「実は、あなたの酷いブラコンぶりに、お兄さん辟易していましてね」
海未「前々から相談をうかがっていたのです」
海未「まぁ、こうして直に顔を合わせたのは」
海未「今日が初めてなのですが」
海未「ですが、あなたの相変わらずの様子
それに、毅然とした姿勢を示さないお兄さんの弱腰さに
私も少々いらだってしまいまして」
海未「内々にあなたのお兄さんを追及してしまいました」
-
ことり「それでね?ことりがね」(スック)
ことり「その様子を偶然見かけてしまって、勘違いしちゃったの」
ことり「私が書いたメモ、見たでしょ?」
ことり「あれからすぐ、穂乃果ちゃんに私の不安げな様子を感づかれて」
ことり「何があったか問い詰められちゃってね。ついつい話しちゃったんだ」
絵里「そうね」
絵里「あの辺りから穂乃果」
絵里「ムチャクチャ動揺してたもんね」
ことり「これはマズい事をしでかしたと後悔して
慌てて海未ちゃんに渡そうとしたのが」
ことり「今、花陽ちゃんが持っているメモなんだよ」
花陽「……」
-
花陽「そ、そんなぁ」(ワナワナ)
花陽「で、でも……そ、そうだ」
花陽「ま、真姫ちゃん!?真姫ちゃんは」
花陽「つ、付き合ってるんだよね?」
花陽「お、お兄ちゃんと……も、もう」
花陽「さ、最後まで……ヤッチャッタンダヨネ!?」
真姫「そうね」(スック)
真姫「実はね。花陽」
真姫「私も、海未と同じ口よ?」
真姫「知ってたの」
真姫「あなたとお兄さんの事」(髪クルクル)
-
真姫「2人が街でデートしてる所を見かけた事もあるわ」
真姫「それでね。まさか兄妹だとは思わなかったの」
真姫「あなたが普通に年上の彼氏と付き合っていて」
真姫「恋人の事、お兄ちゃんと呼んでるだけだと、そう勝手に思い込んでいたわ」
真姫「まぁ、今さっき」
真姫「にこちゃんに知らされて、それは誤解だと分かったけどね」
真姫「そんな事より、花陽こそ」
真姫「なんで私とお兄さんとが付き合っているなんて考えたの?」
花陽「……」
花陽「ええとぉ……それはぁ」
花陽(確か、私が帰ったら、先に真姫ちゃんとお兄ちゃんがいて)
花陽(なんか、真姫ちゃんが
まるで痴話喧嘩みたいにお兄ちゃんをなじっていてぇ)
花陽(かなり、際どい話しぶりだったからなぁ……)
-
花陽「ままま、真姫ちゃんこそっ!」(指ビシッ)
花陽「う、嘘はいけないよ?」
花陽「だって、真姫ちゃん。私が帰った時」
花陽「先回りして、家にいたじゃん」
花陽「お兄ちゃんと……いわくありげな会話してたじゃん!」
花陽「どう考えたって……あれは男と女の言い合いだったよ!!」
兄「ああ、それはな?花陽」
兄「西木野さん。俺がお前の彼氏だと勘違いしてて」
兄「俺と出くわして、同棲してるんだと誤解してしまったんだ」
兄「それで、未成年相手になにやってんだと
こっぴどく叱られてな」
真姫「その現場を偶然花陽に目撃されてしまったみたいね」
兄「で、このままじゃあ、みんなの手前マズいって」
真姫「実の兄と妹として振る舞えって言い含めてたのよ」
真姫「確かに、お兄さんのお誕生会だとは聞かされてたけど」
真姫「この人の声は既に電話で聞いてたし、姿も見ていたから」
真姫「本当のお兄さんは別にいて、まだ帰って来てないだけだと」
真姫「そう、思ってしまったのよ」
-
にこ「ったくぅ〜。みんな何重にも勘違いしてるんじゃないわよぉ」
ことり「花陽ちゃん?」
ことり「これで誤解は解けた?」
花陽「……」
花陽「う、うんっ」
花陽「気持ちの行き違いって、あるよね」(冷や汗)
真姫「そうね」(髪クルクル)
花陽「後で考えると、なぁんだそんな事だったのかぁ〜って」
花陽「ずっこけるパターンだよね?これって」
花陽「ま、まるで、お笑いコントみたいだよね?」
花陽「ははは。はははは」
花陽「ハハハ……ハハ」
一同「……」
花陽「ハハ……み、みんな?」(冷や汗)
花陽「な、なんで、何も言わないの?」
一同(ジト目)
-
花陽「一時はどうなるかと思ったけど」
花陽「これですっかり疑惑は解けて、みんな元通り」
花陽「大円団だよねっ♪」
一同(ギロッ)
花陽「いゃぁ〜良かった良かった……」(冷や汗)
花陽「ニコッ♪」(ビシッ)
にこ(ギリッ)
花陽「ヒィィ……ゴ、ゴメンナサイ」
絵里「はぁ……花陽」
花陽「ぴゃっ!?は、はいっ」
絵里「別にあなたがお兄さん大好きな事も、勘違いの積み重ねについても」
絵里「誰も怒ってはいないわ」
花陽「あ、ありがとうございます」
絵里「けどね。花陽」
絵里「いくらお兄さんを取り戻すためとは言え」
絵里「みんなの仲を引き裂くべく暗躍し」
絵里「反目を深めようと色々画策してたでしょ?」
絵里「私、いや、みんなはこれだけは絶対許せないと言っているの」
花陽(ガクガクブルブル)
絵里「しかもあなた」
絵里「途中からこんな陰険な振る舞い、楽しんでたみたいね」
花陽(ガクガクブルブル)
絵里「楽しんでたわよね!?」
絵里「答えなさい。花陽!!」
-
花陽(ギリッ)
花陽「べ、別に……わ、私が何をしていようと」
花陽「それが全てわかってるってわけでも、な、ないんでしょ!?」
花陽「絵里ちゃんが言ってる事は」
花陽「あくまでも臆測でしょ!?」
花陽「言いがかりにも程がある……
見に覚えの無い、な、難癖じゃないの!!」
花陽「いくら元生徒会長でも許さないよ。
陰謀嗜んでるのは、え、絵里ちゃんの方じゃないっ!!」
一同(唖然)
絵里「花陽……あなた。そこまでひねくれたの!?」
にこ「花陽。見損なったわよ!」
真姫(待って)
海未(心配いりません。もう花陽に逃げ場はないです)
希(最後の悪あがきやね)
花陽「ふ、ふんっ」
花陽「じ、じゃあ、みんなに聞いてみましょうか」
花陽「私が何をやらかしたのか、全部知っている人はいる?」
一同(シーン)
花陽「花陽がどんな悪だくみをしたのか、はっきり言える人は居るんですか!?」
一同(沈黙)
凛「ここにいるにゃあ!」
花陽「……!!?」
-
花陽「ぴぇ……り、凛ちゃん!?」
花陽「な、なんで……?」
凛「かよちんは、かよちんにいに裏切られたと勘違いして」
凛「にこちゃんに告げ口して、真姫ちゃんとかよちんにいにとの仲を裂かせ」
凛「更に、凛にかよちんにいを落とすようもちかけたんだ」
凛「そして、ことりちゃんのメモを手に入れたかよちんは」
凛「今度は、穂乃果ちゃんを味方に引き入れ
かよちんにいをつるし上げにしてやろうともちかけたんだ」
凛「かよちんがいない間にね」
凛「みんなで知ってる事出し合ってたんだよ」
凛「知らないのは凛達じゃない」
凛「何も分かってないのは、かよちんだけだにゃあ!!」
花陽「」
-
花陽(ガクガクブルブル)
絵里「証拠もなしに、私がこんな事を言うと
本当に思ってたの?」
絵里「私だって、こんな事はしたくない」
絵里「信頼してる仲間を疑うなんて、とても辛い事よ」
絵里「ましてや、その当人が花陽。あなたなのだからね」
絵里「あなただけは絶対、そんな事はしないと信じてたのに……」
花陽「凛ちゃん……なんで?」
花陽「なんで花陽を……裏切るの?」
花陽「信じてたのに……子供の頃から親友だったのに」
-
凛「……」
凛「だからこそだよ」
花陽「?」
凛「親友だからこそ、こんなかよちんは見てられない」
凛「凛だって迷ったよ?」
凛「けど……悪事を共有し、みんなの絆を引き裂くなんて」
凛「こんなの親友のやる事じゃないにゃあ」
凛「凛はどんなかよちんも大好きだよ?」
凛「けど……今のかよちんだけは、絶対、許せない!」
凛「こんなのかよちんじゃないっ!」
凛「かよちんが元通りになるのなら……だから凛、一時は恨まれても構わないよ」
凛「それこそが親友だと思うから……」
花陽「……」
-
花陽「ヒグッ……凛ちゃんの……裏切り者ぉ……グスッ」
花陽「お兄ちゃん!」(抱きっ)
花陽「お兄ちゃんは……お兄ちゃんだけは、私の」
花陽「花陽の……味方だよね?」
花陽「ね?」(ウルウル)
兄「……」
兄「もちろんさ」
兄「けどな?花陽」
兄「いくら俺でも、8対1じゃあ勝てないな」(正論)
兄「さあ。諦めて行ってきなさい」
兄「お仕置きを受けに」(前歯キラーン)
-
花陽「そ、そんなぁ」
花陽「はっ。そ、そうだ」
花陽「みなさん。花陽、旅に出ます」
花陽「探さないで下さい」
花陽「では」(ソソクサ)
一同(ポカーン)
にこ(ギリッ、ギリギリ)
にこ「見苦しいわよ。花陽!」
花陽(ビクッ)
にこ「あんたのために、凛がどんな思いで告発してると思ってるの?」
にこ「心の中で、どれだけ泣いているのか、分からないの!?」
にこ「今日のあんたのして来た事は、アイドルに対する冒涜、恥よ?」
にこ「あんたのアイドルへの思いは、こんな程度だったの!?」
-
花陽「ち、違うよ!」
花陽「私は誰よりもアイドルになりたかったよ……アイドルでいたいよ!」
花陽「その気持ちは、にこちゃんも負けないつもりだよ!!」
にこ「あっそ」
にこ「で?これが?あんたのやりたい事だったの?」
にこ「みんなを悲しませて怒らせて」
にこ「あんたの目指していたアイドルって、こんなものだったの!?」
花陽「ち、違うよ!」
花陽「笑顔にさせたいよ……花陽だって、そうしたかったんだよ」
花陽「こんなの花陽が望んでたアイドルじゃ……絶対、ないっ!」
-
にこ「いい?花陽」
にこ「今ここであんたが逃げ出したら」
にこ「アイドルの夢と、ミューズの仲間と」
にこ「そして何よりも、凛を失う事になるわよ」
にこ「あんた、それで本当に良いの?」
にこ「どっちを選ぶかはあなたが決める事よ?花陽」
花陽「……」
兄「……」
-
花陽「……」
花陽「分かりました」
花陽「見捨てないで下さい」
花陽「罰を受けます……罪を認めますから」
花陽「どうか花陽を……ミューズにいさせて下さい」
花陽「お願いします」
花陽「この通りです」
一同「……」
-
大円団?
-
希「やっと素直になったんね」
真姫「全く花陽も意地っ張りよねぇ?」
海未「もう、こんな事は金輪際しないでください」
ことり「でも、ちゃんと謝ったんだよね?」
穂乃果「あのさぁ」
穂乃果「花陽ちゃんも反省してるみたいだし」
穂乃果「もう許してあげようよ」
穂乃果「ねぇ。絵里ちゃん」
絵里「そうね」
絵里「まぁ、少し厳しく言い過ぎたかも知れないし」
絵里「花陽も大分懲りたでしょうから」
絵里「どう思う?にこ」
-
にこ「そうねぇ」
にこ「それを決めるべきは、凛。あなたよ」
凛「……」
凛「もう、かよちんのばかぁ」
凛「なんでこんな事したのぉ?」
花陽「ごめんね。凛ちゃん」
花陽「これじゃ、絶交されても、文句言えないよね」
凛「凛はかよちんの事、見捨てないよ」
凛「どんな事があっても」
花陽「凛ちゃぁん……」(ジワァ)
凛「だからね。かよちん」
凛「けじめはしっかり取ろうね?」
花陽「ぴゃっ……ぴゃぁぁぁぁっ!?」
凛「本当は辛いけど……凛は心を鬼にするよ」
凛「かよちんの再出発の為に……これは愛の鞭だにゃあ」
花陽「ダ、ダレカタスケテェェェ」
今夜はここまで
花陽お仕置き確定
-
乙ぱい
-
かよちん!
-
再開
希「花陽ちゃんな?ウチな?ホンに悲しいんよ?」
希「こんな優しい娘に、お仕置きせなあかんなんて」
花陽(ガクガクブルブル)
にこ「花陽?覚悟は良い?」
花陽「ぴゃ……は、はい」
花陽「お、お手柔らかに……お願いします」(涙目)
兄「……」
兄「あ、あのう」
兄「あまり酷い事は、勘弁してやって下さい」
海未「ご心配いりません」
海未「ちゃんと明日は練習に出られるくらいに留めて置きますので」
海未「それよりも、これから先は」
海未「殿方のお目にかなうものではありません」
海未「申し訳ありませんが、少しばかり席を外していただいても」
海未「よろしいでしょうか?」
海未(ニッコリ)
花陽(ガクガクブルブル)
穂乃果(ガクガクブルブル、ガクガクブルブル)
-
兄「そ、それじゃあ」
兄「花陽。がんばるんだよ?」
花陽「グスッ……オ、オニイヒャン」
真姫「往生際悪いわよ?」
花陽「は、はぃ」
【おしおき たいむ】(意味深)
希「ほな、始めよっか?」
一同「……」
希「ハァ……こんな事、本当はしとうないのに」
希「花陽ちゃん?」
花陽「は、はいっ!」
希「花陽ちゃん。ここ初めてやったね?」
希「力抜いてな?」
花陽「ひぃぃっ」
希「ハァ……花陽ちゃん、いつも良い子やったから」
希「今まで全然隙を見せてくれなかったね」
希「ウチな……前々から、気になって仕方なかったんよ?」
希「その張りのある胸」
希「どんな触り心地なんかんね?」(ガバァッ)
希「きれいな胸やん?」
希「キシシシシ」(ニタァ)
花陽「ダレカタスケテエェェェ」
-
希「ほ〜な、ワシワシ、ワシワシ」(ワシワシワシワシ)
花陽「イ、イヤァ〜」
希「ふっふっふ〜ん。おぉ、これは」(ワシワシワシワシ)
花陽「モ、モウヤメテェ〜」
希「予想以上の揉みごたえ……!」
希「これはやみつきになりそうやね?」
希「おぉ……おおぁ」(ワシワシワシワシ、ワシワシワシワシ)
花陽「ガンベンジデグダザイ」
-
希「そして、先っぽをコリコリっと……」
花陽「ピャァ?ピャァァ!?」
花陽「タ、タスケテェ……オガーザンッ」
希「あぁ^〜ええよ〜コレ」(コリコリッ、コリッ)
一同「……」
真姫「ちょっとなんか……これは」
絵里「希……」(冷や汗)
花陽「イ、イギガデギナィ…」(バタリ)
-
にこえり(ダッダッダッダッ)
にこ「こらぁ、希!いい加減にしなさい」(羽交い絞め)
絵里「これ以上やったら花陽が死んでしまうわ」(羽交い絞め)
希「な、何なん!?」(ズルズル)
花陽「ハァ……ハァ……ハァ……」(ビクンビクン)
絵里「花陽?もう懲りた?」
花陽「は、はぃ……」
花陽「もう絶対、しません」
穂乃果「それを聞いて、安心したよ」
にこ「ちゃんと心を入れ替えるのよ?」
花陽「あ、あぃ……」
-
穂乃果「花陽ちゃん……花陽ちゃん?」
花陽「ぴ、ぴゃっ!?は、はいっ!」
穂乃果「これで分かったでしょ?」
穂乃果「過ちを改めぬ報いは、必ず来るんだよ」
穂乃果「隠せば隠すほど、後々大変な事になったでしょ?」
穂乃果「花陽ちゃんだけでなく、みんなも苦しむ事になる」
花陽「わ、わ、分かりました」
花陽「もう、絶対、し、しないから」
穂乃果「だよねっ♪」
-
兄「は、花陽!?」
兄「だ、大丈夫か!?」
絵里「え、ええと、そのう……」
真姫「命に別状は無いわ」
真姫「多分」
兄「何か……花陽の髪が、ボッサボサなのですが」
兄「一体……何が!?」
希「お兄さん?」
希「世の中には、深く探らない方がええ事もあるんよ?」
希「ふふ」
兄「は、はい……」(蒼白)
絵里「それじゃ、みんな帰るわよ」
一同「はーい」
絵里「それではお兄さん」
希「良いバースデーナイトを」(意味深)
兄「は……はい」
兄「わざわざ、どうも」
(ガチャリ)
あにぱな「……」
-
兄「は、花陽?」
兄「立てるか?」
花陽「うぅ……お、お兄ちゃん」
花陽「今夜は……1人にさせて欲しい」
兄「……」
兄「お、おう……そうだな、そうだよな?」
兄「部屋まで行けるか?」
花陽「お水持ってきて」
花陽「もう少し休んだら……1人で戻るよ」
花陽「今夜はご飯は……いらない」
兄「そ、そうか」
兄「何かあったら、呼べよ?」
花陽「う、うんっ」
-
翌日 学校
花陽(はぁ……もう放課後かぁ)
花陽(お仕置きは受けたとは言え)
花陽(花陽、相当酷いこと、みんなにしてたんだよなぁ……)
花陽(今日は凛ちゃん達とは時間ずらして登校したけれど)
花陽(練習休むわけにもいかないし)
花陽(はぁ……正直みんなと顔合わせ辛いよぉ)
-
屋上
花陽(カチャリ)
花陽(うぅ……もうみんな、集まってるし)
花陽(どうしよう……気まずいよ)
花陽(最悪、ミューズ除名のお達しだって、あり得るかも)
花陽(そうだよね……みんなを裏切ったのはこの私だもんね?)
花陽(今更許してって言うのも、虫が良すぎるよね?)
花陽(せめて、ちゃんと謝ろう……)
花陽(よ、よし。まずは深呼吸だ)
(ガチャッ)
花陽「ぴゃっ!?」
花陽(ドテッ)
花陽「いたたたぁ……って、凛ちゃん!?」
-
凛「もうっ、かよちん!」
凛「何度も電話したんだよ!?」
花陽「うぅ……ご、ゴメン」
凛「とにかく、みんなの所行こっ!?」(ズルズル)
花陽「ぴぇっ!?こ、心の準備がぁ」
花陽「ダ、ダレカタスケテェ」(ズルズル)
-
花陽「うぅ……」(オドオド)
海未「花陽。話があります」
花陽「は、はいっ!」
海未「先日の件についてなのですが」
花陽「うぅ……」(ドキドキ)
-
海未「よくよく考えてみたら、私達も、ちゃんと確認もせず
無用な誤解をつみかさねてしまったと思いまして」
海未「普段の私達なら、この程度の行き違い、難なく解決できたでしょうに」
海未「花陽だけを責めるのは、酷なのではないかと」
海未「みんなと話し合いまして、そう言う結論に達したのですが」
花陽「そ、そんな事ないよ!」
花陽「元々悪いのは、花陽なわけだし」
海未「水に流していただけるでしょうか?」
花陽「も、もちろん」
花陽「私こそ、みんなに迷惑かけて……本当にゴメン」
穂乃果「私も謝らなきゃね」
穂乃果「リーダーの私がもっとしっかりしていれば」
穂乃果「未然に防げたと思うんだ」
にこ「ま、そー言う事で」
にこ「花陽」
花陽「は、はいっ!」
にこ「後輩のあんたが至らぬとしたら」
にこ「それは先輩の責任よ」
にこ「だから、そのう……ゴメン」
花陽「にこちゃぁん……」(ジワァ)
-
絵里「まぁ、これで」
絵里「一件落着ね」
希「丸く収まったやん?」
真姫「全く、一時はどうなるかと思ったわ」
ことり「やっぱ、ミューズはこうでなくちゃね」
凛「これで元通りだにゃあ」
花陽「……」
花陽「で、でも」
花陽「本当に、花陽、ここにいて良いの?」
花陽「普通なら、あんな事して」
花陽「脱退しろって言われても、おかしくないのに」
花陽「それに……みんなもう知ってると思うけど」
花陽「花陽、まだ、お兄ちゃん離れ出来ないんだ」
花陽「そんな私なんだよ。それでも良いの?」
一同「……」
-
にこ「あんたね」
にこ「みんなが許すって言ってんのよ?なにぶり返してんよ」
にこ「甘えたっていいじゃないのよ?その位で見捨てなんかしないわよ」
海未「にこの言う通りです」
海未「勝手にミューズ抜けるとか宣言した誰かさんと比べれば
全然可愛いものです」
穂乃果「うーみちゃーん」(ジト目)
希「花陽ちゃん。ミューズはこの9人がいてこそミューズでいられるんよ?」
希「入れ替わりも脱落も認められないやん」
絵里「最初から完璧な人間なんていないわ」
絵里「それはグループも同じ事よ」
凛「かよちん。かよちんが辞めるなんて言ったら」
凛「凛、絶対許さないよ?」
凛「もしそうなったら、一生口きかないから!」
花陽「そ、それだけは絶対ダメ……」
ことり「花陽ちゃん?今回は色々あったけど」
ことり「それでもこうして、最後はまたみんなで一緒になれるんだよ?」
ことり「やっぱりみんな、大好きなんだよ。花陽ちゃんの事が」
真姫「結局、花陽もみんなも面倒臭い人達って事よね?」(髪クルクル)
真姫「でもまぁ、退屈はしないけど?」
凛「あーっ、真姫ちゃんだってぇ」
凛「心配して直接かよちん家行こうとしたくせにぃ〜」
真姫「イワナイデ」
-
穂乃果「花陽ちゃん」(手ガシッ)
穂乃果「みんなさ。それぞれ至らぬところがあって」
穂乃果「弱さもあって、欠点もあって」
穂乃果「それでも集まって寄り添って」
穂乃果「お互い補い合って支え合って」
穂乃果「時に転んで、ぶつかり合って」
穂乃果「それでも失敗しながらでも、少しずつでも前進して」
穂乃果「そうやって成長して行くのが、ミューズってグループだと思う」
穂乃果「ほかのアイドル、例えばアライズなんかと比べれば」
穂乃果「すっごく不器用で、すっごく無駄なことばかりしてるかも知れないよ?」
穂乃果「でも、少なくとも私は……ミューズのそんな所が、大好きだ」
穂乃果「花陽ちゃんだって、そうでしょ?」
花陽「……」
花陽「も、もちろんだよ」
-
穂乃果「私はミューズはこれで良いと思う……このままで良いんだよ」
穂乃果「みんながみんならしくいられるのが、一番だ」
穂乃果「だから、花陽ちゃんも」
穂乃果「今は前だけを向いて進むべきだと思う!」
穂乃果「みんなと一緒に、ね?」
花陽「穂乃果ちゃん……」(ウルウル)
にこ「泣いてるヒマなんてないわよ?」
絵里「そうよ。ラブライブまでもう日がないわ」
希「償うなら、まずは予選突破に力を尽くすべきやん」
海未「そのためには、花陽の力が必要なのです」
ことり「花陽ちゃん。一緒にがんばろうね」
真姫「まぁ、変わり者だらけだし」
真姫「花陽だけが特別異常ってわけじゃないわ」
凛「真姫ちゃん、素直じゃないにゃあ」
凛「でもかよちん」
凛「みんなこれだけ、かよちんの事、思ってるんだよ?」
凛「どう答えたら良いか……後は分かるよね」
花陽「……」
-
花陽「分かったよ。凛ちゃん」
花陽「みんな。小泉花陽、心を入れ替えて
より一層アイドルに精を出します」
花陽「そして、必ず」
花陽「ラブライブ優勝して見せます!」
花陽「絶対の絶対の、絶対に!」
にこ「良く言ったわ」
穂乃果「おぉっ、花陽ちゃん。遂に本気モードだ!」
絵里「期待してるわよ」
花陽「はいっ!」
希「良い目つきになったね」
海未「それじゃあ、早速練習です!」
穂乃果「よーし、みんな頑張ろう!」
一同「おーっ!!」
2ちゃんで書いた分はこれで全部
次からは 残りの完結部分を落とす予定です
-
乙
-
イイハナシ?ダッタノカナー
-
乙
ハッピーエンドね
-
再開
一週間後 小泉家
兄(コンコン)
兄「花陽?入るぞー」
花陽「……」
兄「またご飯残したんだって?」
兄「母さん心配してたぞ?」
花陽「う、うん……」
兄「ミューズのみんな、許してくれたんだろ?」
花陽「まあね……」
兄「まだ何か、気になる事でもあるのか?」
花陽「……」
花陽「よくよく考えたら、まだお兄ちゃんに謝ってなかったよね?」
花陽「花陽、またお兄ちゃんに、何の償いも出来なかった」
花陽「ダメな妹だよね?」
兄「……」
花陽「こんなんじゃ、お兄ちゃんに嫌われても、文句言えないや」
花陽「花陽がしてきたのは、ただの身勝手」
花陽「その身勝手故にお兄ちゃんを振り回し」
花陽「困らせて、迷惑かけて……陥れようとまでした」
花陽「お兄ちゃんは優しいから、何も言わないけどさ」
花陽「内心こんな妹要らないって思われても」
花陽「花陽に反論する資格は、ないんだ」
-
兄「……」
兄「そうか」
花陽「ゴメンね。お兄ちゃん」
花陽「花陽、これから少しずつでも」
花陽「お兄ちゃんから離れられる様」
花陽「努力するからさ」
兄「……」
兄「そうか」
兄「なあ、花陽」
兄「俺、昨日バイト代入ったんだけどさ」
兄「明日土曜だろ?」
兄「練習とか予定、あるのか?」
花陽「……」
花陽「無いと思う」
兄「そうか」
兄「なら、久々に2人で飯食いに行こうか?」
花陽「じゃあ、いつものごはん屋で」
兄「ハハハ……今回はそれなりにまとまった金が入ったんだ」
兄「もっとふっかけて良いんだぞ」
花陽「うーん……じゃあ」
花陽「お寿司が食べたいです」
兄「よーし、じゃあ」
兄「タヌキ寿司にするか」
花陽「う、うんっ!」
兄「じゃあ、今日は早く寝ないとな」
花陽「分かった」
-
土曜日 タヌキ寿司
花陽「う〜ん、やっぱ新米は最高ですっ」(モグモグ)
兄「済まんな花陽」
兄「本当は、回らない寿司に連れて行ってやりたかったんだが」
花陽「そんな事ないよ」(モグモグ)
花陽「花陽はご飯さえあれば、幸せですから」(モグモグモグモグ)
兄(安上がりな女子高生だな)
兄「何か頼みたいのはあるか?」
花陽「じゃあ、お稲荷さんで!」
兄「どうしても米に逝くんだな……」
-
兄「なあ、花陽」
花陽「あい?」(モグモグ)
兄「部活は楽しいか?」
花陽「うん。楽しい」(モグモグモグモグ)
兄「そうか」
兄「憧れだったもんな?アイドル」
兄「小さい頃からの夢だったもんな」
花陽「……」(モグモグ)
花陽「花陽は……アイドルになりたかった」(モグモグ)
花陽「お兄ちゃんが……大好きだったから」(モグモグ)
花陽「お兄ちゃん……アイドル好きなんでしょ?」(モグモグモグモグ)
兄「……」
兄「ああ。そんな時期もあったなあ」
花陽「紅白や歌番組」(モグモグ)
花陽「お兄ちゃんいっつも、大好きなアイドルに釘付けだったもんね?」(モグモグ)
兄(良く覚えてんなあ)
花陽「だから花陽も、アイドルになろうと思った」(モグモグ)
花陽「そしたら、お兄ちゃん。喜んでくれるのかな、って思って」(モグモグ)
-
花陽「でも、花陽」(モグモグモグモグ)
花陽「声小さいし、気が弱いし」(モグモグ)
花陽「なかなか決心出来なかった」(モグモグ)
花陽「凛ちゃんや真姫ちゃんの後押しが無ければ」(モグモグ)
花陽「穂乃果ちゃんやにこちゃん達に会えなければ」(モグモグ)
花陽「きっと、今もアイドルにはなってないし」(モグモグモグモグ)
花陽「仮になっても、すぐに挫折してたよ」(モグモグ)
花陽「ホント、花陽は、良い仲間に恵まれたよ」(モグモグ)
兄「……」
兄「そうか」
-
花陽「だからね?花陽」(モグモグモグモグ)
花陽「これから一杯努力して」(モグモグ)
花陽「練習頑張って、ラブライブ優勝して」(モグモグ)
花陽「みんなに恩返ししようと思う」(モグモグモグモグ)
花陽「先の件で、みんなにすっごく迷惑かけたし」(モグモグ)
花陽「それでも必要だと言ってくれたんだ……
花陽も少しは良い所見せなきゃね」(モグモグモグモグ)
兄「そうか」
兄「なあ、花陽」
兄「お前は、アイツらが好きか?」
花陽「ミューズのみんな?」(モグモグモグモグ)
花陽「もちろん、大好きだよ」(モグモグ)
花陽「みんな、個性が有って、信念があって」(モグモグ)
花陽「ちょっと変わってて、少しだけ不器用かも知れないけど」(モグモグ)
花陽「どこのアイドルグループよりもね。花陽はミューズが一番好き」(モグモグ)
-
花陽「だから、今の花陽は
あのメンバーと一緒にラブライブを目指したい」(モグモグモグモグ)
花陽「これからも、ずっと、ずっとね?」(モグモグ)
兄「そうだな」
兄「俺もアイツら、大好きだぞ」
兄「この前の騒ぎ、確かに大変だったが」
兄「みんなで一生懸命答え探して、協力し合って」
兄「迷いながら、たまに対立しながらも」
兄「どうにか難局を打開しようと、必死に頑張ってたもんな?」
兄「あの時思ったよ」
兄「あそこなら、安心してお前を預けられると」
花陽「お兄ちゃん……」(モグモグモグモグ)
店員「169皿で36800円になります」
兄「ふぁっ……ふぁっ!?」
花陽「ふぃー、お腹いっぱいだよ」
花陽「お兄ちゃん。ありがとうね」
兄「ぬぁ?……ま、お、おう……」
アリガトウゴザイマシター
兄(俺のバイト代が……半分消えた、だと!?)
-
公園
花陽「いやー、この季節に食べる焼き芋は美味しいねぇ」
兄「お、おう……」
兄(まだ食えるのか)
花陽「とりわけ、お兄ちゃんと一緒に食べる焼き芋は」
花陽「格別です」
花陽「なんだか心まで、暖まって来るよね?」
兄「……」
兄「そうか」
花陽「……」
兄「だが、久々にお前の笑顔が見れて安心したぞ」
花陽「……?」
兄「やっぱりお前は、笑顔でいるのが一番だ」
花陽「そう……かな?」
兄「もちろんさ」
兄「お前の元気な姿を見るだけで」
兄「なんだか俺も頑張ろうって気持ちになって来る」
兄「そう言う意味じゃ、花陽」
兄「お前は俺に取っては、最初からアイドルだったのかも知れんな」
花陽「お兄ちゃん……」
兄「頑張れよ。ミューズの活動」
兄「お前なら、きっとやり遂げられるさ」
花陽「……」
花陽「う、うん」
花陽「ありがとう。お兄ちゃん」
-
海未『で、結局花陽とは仲直り出来たとは言え』
海未『関係は元通り、と?』
兄「ええ」(スマホ)
海未『はぁ……やれやれですね』
海未『これでは気を揉んだ私がバカみたいじゃないですか』
兄「申し訳ありません」
兄「結局、俺も兄バカで」
兄「何だかんだ言って、俺も妹離れ出来てなかったみたいです」(スマホ)
海未『似た者兄妹と言う訳ですか』
兄「これでは、海未さんに呆れられても、文句は言えませんね」
海未『呆れてますよ。当たり前です』
海未『ですが、ふふっ』
兄「?」
海未『何だか、私の良く知ってる誰かさん達と
少し似てるなあ、と思いましてね』
兄「お知り合いなのですか?」
海未『そうですね……彼女達は』
海未『自分をぐいぐい引っ張ってくれる存在に
見た目は付いて行ってるだけ』
海未『けど、少し違うんです』
-
海未『彼女達は、自分の意志でそう決めて
その存在を支える事を己に課したのです』
海未『ですから、端から見れば損な生き方かも知れない』
海未『でも、これでも結構充実しているみたいですよ?』
海未『少なくとも私は、惨めな選択だとは思っておりません』
海未『幸せの尺度何て、人それぞれじゃないですか』
兄「はぁ……」(スマホ)
海未『ああ、すみません』
海未『これでは私の方が、愚痴を聞いてもらってるみたいですよね』
海未『ですが、お兄さん』
海未『今はまだ、このままでも良いのかも知れません』
海未『多少奇妙かも知れなくても、あなたと花陽が満足なら』
海未『それで良いではありませんか』
兄「……」
海未『それに、花陽はミューズに入ってから、見違える様に成長しました』
海未『前よりも強く逞しく
自分の意見もキチンと言える様になりましたし』
海未『それもきっと、お兄さんの支えが大きいからだと思います』
-
海未『ですから、少しばかり面倒かも知れませんが』
海未『今しばらく花陽を甘えさせてやって下さい』
海未『それが花陽に取って、最良の癒しなのでしょうから』
兄「……」
兄「分かりました」(スマホ)
兄「これからも花陽をよろしくお願いします」
海未『もちろんです』
海未『私達、あまり口には出しませんが』
海未『いつも花陽はミューズに必要不可欠だと思ってますよ』
海未『では』
(プツッ、ツーツーツー)
海未(そうですよね)
海未(これで良いのですよね?穂乃果。ことり)
-
兄「……」
(ガチャッ)
花陽「お、お兄ちゃん?」
兄「なんだ」
花陽「今夜は冷えます」
花陽「一緒に寝よう」
兄「あのなあ。花陽」
兄「兄離れするって話しはどうなった?」
花陽「……」
花陽「もちろん、そうします」
花陽「ただし、明日辺りからそうします」
兄「……」
兄「ダメだ。1人で寝ろ」
花陽「ぴゃっ……ぴゃっ!?」
花陽「それでは花陽が凍死してしまいます」
兄「暖房付けよう」(提案)
花陽「む゛ーっ!」
花陽「お兄ちゃんは花陽が可愛くないのですか!?」
兄「いや、そう言われてもだな」
花陽「分かりました!」
花陽「だったら花陽は玄関で寝ます!」
兄「ふぁっ?」
花陽「花陽が風邪ひいたら、お兄ちゃんのせいなんだから!!」
-
玄関
兄「花陽。おーい、花陽?」
兄「マジで風邪ひくから」
花陽「お兄ちゃんなんか知らないもん」(布団)
兄「機嫌直せよ」
花陽「ふんっ、だ」
花陽「お兄ちゃんなんか大嫌い」
花陽「あっち行って」(布団)
兄「……」
兄「今夜だけだぞ」
花陽「……!?」
兄「今夜だけだぞ。明日からちゃんと自分で寝るんだぞ?」
花陽(ガバッ)
花陽「じゃあ、お兄ちゃんの部屋に、花陽の漫画持ってって良い?」
兄「お、おう」
花陽「分かりました」
花陽「それじゃ、花陽はもう怒らないから」
花陽「すぐ行くからね?」(トテトテトテ…)
兄「……」
兄(こりゃ兄離れは当分無理だな)
-
翌日
(ピンポーン)
兄『はいー?』
凛「かーよちん……にい」
兄(ガチャッ)
兄「おう、凛か?」
兄「あいにく花陽は出かけてるぞ」
凛「知ってるよ?」
兄「?」
凛「どう?かよちんにい」
凛「お母さんにお願いして、新しいスカート買ってもらったんだ」
凛「それに、上着もね」
凛「精一杯おめかししてみたよ?」
凛「柄にもなく口紅まで付けちゃった」
凛「どう……かな?」
兄「……」
兄「そうだな、普通に可愛いぞ」
凛「……」
兄「さすがアイドルやってるだけはあるな」
兄「これじゃ男が放っておくまい」
凛「本当に?」
兄「ん?」
凛「本当に!?」
兄「お、おう」
-
凛「凛ね。いっつも自分が全然女の子らしくないって思っていて」
凛「そう言うの、自信持てなかった……」
凛「だからね?かよちんにいにも、本当の事言えなかったんだ」
凛「私の気持ち」
兄「……」
凛「ねえ。かよちんにい」
凛「あの時約束したよね?」
凛「凛の告白への答え」
凛「今……教えてくれる?」
兄「……」
-
兄「おう、そうか。そうだったな」
兄「じゃあ、言うぞ」
兄「凛。俺は、お前を……」
凛「待って」
兄「!?」
凛「やっぱりその返事」
凛「凛が卒業するまで待って欲しい!」
兄「んなっ!?」
凛「聞くのが怖いからじゃないよ」
凛「凛はね?卒業までにミューズで頑張って」
凛「ラブライブ出場して、みんなで優勝して」
凛「もっともっと、最高に良い女になるつもり!」
凛「そしたらもう一回、かよちんにいの気持ちを聞くよ」
凛「そん時の凛なら、絶対かよちんにいを振り向かして見せる!」
凛「でも、それでもダメなら……諦める」
凛「だからかよちんにい。それまで待ってて欲しいんだ」
-
兄「……」
兄「そうか」
凛「まあ、かよちんにいが(付き合って下さい)って降参したら」
凛「考えてあげるけどね〜♪」
兄「言う様になったな」
兄「分かった」
兄「頑張れよ。アイドル活動」
兄「そして、花陽を頼むぞ」
凛「うんっ!」
凛「じゃあね。かよちんにい」
凛「浮気しちゃダメだからね?」
(ガチャッ)
兄「……」
兄(こりゃ、おちおち彼女も作れんな)
兄(まあ、当面そんなアテないから問題ないが)
-
絢瀬マンション
絵里「ラブライブ出場まで体調管理は必須よね」
絵里「風邪などひかないよう新しい健康法を試してみようかしら」
絵里「……」
絵里(パソコンカタカタ)
絵里(カチッ)
絵里(これが……テンガね?)
絵里(花陽のお兄さんが実演してくれた、究極の健康グッズ)
絵里(この中に豆乳青汁を入れて飲むだけ)
絵里(これなら毎日でも無理なく続けられるわ)
亜里沙「お姉ちゃーん」(ガチャッ)
亜里沙「宿題教えて欲しいんだけど」
絵里「あら、帰ってたのね」
亜里沙「」
亜里沙(ワナワナ)
絵里「どうしたの?」
亜里沙「お姉ちゃん……」
亜里沙「何……見てんの?」
絵里「ああ……これはね?亜里沙」
絵里「私の体の役に立つ器具なの」
絵里「花陽のお兄さんも、これのファンなのよ」
亜里沙「お姉ちゃん!」
亜里沙「お姉ちゃんは女でしょ!?」
絵里「亜里沙?」
-
絵里「どうしたの?」
亜里沙「どうしたのじゃないでしょ!?」
亜里沙「何だってお姉ちゃんがこんなののぞいてるのよ!!」
絵里「購入しようか検討してるのよ」
亜里沙「なによそれ!?」
亜里沙「使い道ないでしょ!?」
絵里「あるわ」
亜里沙「どうやって!?」
絵里「口に含むの」
亜里沙「」
絵里「とっても美味しいわ」
亜里沙「お姉ちゃん……自分の言ってる事が分かってるの!?」
亜里沙「なんでそんな事しなきゃいけないのよ!!」
絵里「ご、ごめんなさいね。亜里沙」
絵里「でもそんなに高いわけじゃないし」
絵里「この位私の小遣いで何とかなるわ」
亜里沙「亜里沙の言いたい事まだ分からないの!?」
絵里「……」
絵里「そうだったわね……ごめんなさい」
絵里「後で亜里沙にも使わせてあげるから」
亜里沙(ブチッ)
亜里沙「おかーさんっ!」(タッタッタッタッ)
亜里沙「お姉ちゃんがエッチな玩具買おうとしてるー」
絵里母「エリチカー?あなた今夜はご飯抜きだからねー?」
絵里「ふぁっ!?」
絵里「ハ、ハラショー……」
-
矢澤団地
(ピンポーン)
こころ「はいー」
宅配員「毎度お世話になっております。江川急便です」
宅配員「印鑑かサインお願いします」
こころ「これはこれは、ご丁寧にどうも」
こころ「お姉様宛ですねえ」
ここあ「ねえねえ。開けてみようよ」
こころ「うーん、そうですねぇ……」
虎太郎「みたいー」
こころ「分かりました」
こころ「きっとファンの方からのプレゼントですよね?」
ここあ「ハサミ持って来たよ」
こころ「……」
ここあ「……」
虎太郎「……」
こころ「なんでしょう?これは」
ここあ「真っ赤なこけし?」
虎太郎「ちんこー」
-
にこ「ただいまー」
こころ「お帰りなさいませお姉様」
ここあ「お姉ちゃんお帰り」
虎太郎「おかえりー」
にこ「みんなーお利口さんにしてたかなー?」
にこ「ニコッ♪」
こころ「ああ……そうだ。お姉様」
こころ「さっき宅配便の方がいらっしゃって」
こころ「お姉様宛の荷物を届けて下さったのですが」
にこ「あら。誰かしら?」
ここあ「そこで、私達が開けてみたんだよー?」
虎太郎「あけたー」
にこ「んもぅ〜勝手に開けちゃダメって」
にこ「にこにーお姉ちゃんいつも言ってんでしょ?」
こころ「申し訳ありませんお姉様」
にこ「じゃあ、今夜はご飯のお片付け、みんなで手伝いなさいよー?」
こころ達「はいー」
にこ「ああ……頼んでた例のヤツね」
こころ「お姉様」
ここあ「これは何なの?」
にこ「健康グッズよ」
にこ「知り合いのアイドルの家族がこれを実践してんの」
-
にこ「そうだ」
にこ「こころ」
にこ「悪いけど、豆乳と青汁持って来てくれないかな?」
こころ「分かりました」
にこ「いーい?このテンガの中に豆乳を注いで」
にこ「粉末青汁を混ぜて」
にこ「こうやって、こうやって……と」
にこ「よし、出来た」
虎太郎「ちんこー」
にこ「ちんこじゃないのっ!」
こころ「お下品な言葉禁止ですよ?虎太郎」
ここあ「それで?お姉ちゃん」
ここあ「ここからどうするの?」
にこ「飲むだけよ」(テンガ)
にこ「こうやってね」
にこ「にっこにーのぉ
ちょっと良いトコ見てみたい〜♪」(テンガ)
こころ達「のんでのんでのんで
のんでのんでのんで
のんでのんでのんで」
こころ達「のんでっ♪」
にこ「あなた達……良く見ときなさいよ?」
にこ「いっけえぇぇぇぇー!!」(グビッグビグビ)
にこ「ふぅ」
こころ達「おぉ〜っ」
-
にこ「これが究極の健康器具テンガ」
にこ「宇宙No.1アイドルに更なる高みを保証する秘密兵器よ」
にこ「まあ、これで」
にこ「次期センターはこのにこにーで決まりよねっ♪」
にこ「ニコッ♪」(ビシッ)
にこ「……」
(グギュルルル〜)
にこ「ニ゙ゴッ゛!?」
こころ「お姉様!?」
ここあ「顔真っ青だよ!?」
にこ「ぬ……ぬぁんでよ……」
にこ「ちょっとトイレ行ってくる」
-
トイレ
にこ(ブッピッパ ブッピッパ)
にこ(おお……おぉぉ)
にこ(体中の水分が……全部抜けてしまいそうよ)
こころ「お姉様!?大丈夫なのですか!?」(ドア向う)
ここあ「お腹壊したの?」
にこ「だ、大丈夫よ……」
虎太郎「うんこー」
にこ「虎太郎!アイドルはうんこしないって
いつも言ってるでしょ!?」
にこ「た、ただの身だしなみよ?身だしなみ」
にこ「家の中でも常に多忙。それが……アイドル」
にこ(グギュルルル〜)
にこ「ニ゙ゴッ♪」
-
(ナツイロエガオデ 1.2.ジャンプ♪ピカピカフェイスアゲタイ♪)
兄「花陽ー?電話だぞー」
(アツイケド アツイカラ ウレシクテ タノシイネ♪ サマーディ♪)
兄(新曲か?)
兄(ピッ)
にこ『あ……花陽?遂に来るわよ!?』
にこ『アライズがアキバ占領!ゲリラライブよ!?ゲリラライブ!』
にこ『確かな筋から仕入れた情報だから、間違いないわ』
にこ『当然行くわよね!?行くでしょ!?』
にこ『行くっきゃ……無いわよね!?』
にこ『穂乃果達には内緒よ?』
にこ『当然凛にも。良い!?』
にこ『詳しい日程は追って知らせるから』
兄「……」(スマホ)
兄「あのー」
にこ『ニコッ!?』
にこ『や、やだなあ……お兄さんでいらしたなんてぇ〜』
兄「……」
にこ『この事はぁ〜あんまし他にはしゃべんないでくれると』
にこ『にこ嬉しいなぁ〜』
にこ『お兄さん……お・ね・が・い・っ』
-
兄「……」(スマホ)
にこ『……』
兄「先日は、どうも」
にこ『はい……』
兄「花陽の様子はどうですか?」
にこ『落ち着きました』
にこ『多分……』
兄「そうですか」
にこ『……』
兄「……」(スマホ)
兄「あのー」
にこ『ニコッ!?は、はいっ』
兄「にこさんは、初めて見たとき
とってもチャーミングで女の子らしいと思ってましたが」
兄「実は凄く男らしくて、カッコイい人だったんですね」
にこ『ガサツだと言いたいならはっきり言って良いんですよ?』
兄「とんでもない!俺スッゴく尊敬してますよ」
兄「今時大の男でも
あそこまでビシッと言ってのける人はそういません」
兄「にこさんが花陽の根性叩き直すため、全力で叱ってくれて
本当感謝してます」
兄「アイツもきっと、同じ気持ちだと思います」
-
にこ『……』
にこ『ったくぅ〜、完全にバレバレってわけねぇ?』
にこ『せーっかくファン1人ゲットしようと思ってたのにぃ〜』
にこ『こんなんじゃあ、アイドルあがったりじゃないのよ』
兄「そんな、俺もうにこさんの大ファンですよ!」(スマホ)
兄「俺の心の先輩です」
にこ『セ・ン・パ・イ!?なんで?』
にこ『あんた大学生よね!?』
兄「いえ。その信念、生き様」
兄「完全に惚れました」
兄「これからも頑張って下さい!」
兄「そして花陽をお願いします」
にこ『……』
にこ『お兄さん?実はね』
にこ『その花陽なんだけど』
にこ『次期部長はあの娘にするつもりなの』
にこ『まだ私の胸の内、誰にも話してはいないんだけどね』
兄「……」
兄「マジで!?」
-
兄「アイツにそんな重責務まるでしょうか?」(スマホ)
にこ『それはね?お兄さん』
にこ『あの娘以外に出来ないとにこは思うの』
にこ『確かに、花陽は声も小さいし引っ込み思案』
にこ『アイドル始めたての頃は
運動もダンスもお世辞にも上手いとは言えなかった』
にこ『けどね……だからこそ』
にこ『あの娘は人の痛みが分かる』
にこ『今日び、どんなアイドルもひたすら勝つ事だけを考える中』
にこ『誰よりもみんなの事を考え
みんなの悩み、気持ちを理解し、共有し』
にこ『そのために全力になれる』
にこ『それがあの娘の強み』
にこ『誰にも真似出来ない強力な武器よ』
にこ『このにこもね?あの娘には一度ならず救われたわ』
にこ『確かにセンター張ったりリーダーとして号令を下すタイプでは
ないかも知れない』
にこ『けどね……
アイドルとしてお客さんを元気付けるのに一番熱心で』
にこ『一番一生懸命になれるのは、あの娘を置いて他にいないわ』
-
にこ『だからあの娘こそ、私の後を襲うに相応しい』
にこ『宇宙No.1アイドルにこにーの後継者は
間違い無くあなたの妹、花陽よ』
兄「……」
兄「そうですか」(スマホ)
にこ『まあ、あの娘がこんなに優しく』
にこ『ここまで強くなれたのも』
にこ『常にそばに誰かさんが居たからでしょうね』
にこ『ねえ?お兄さん』
兄「はい」
にこ『花陽はあんたが大好きで……
それで一度は道を踏み外したかも知れない』
にこ『けどね……アイドルが大好きで、その為にこのにこも』
にこ『仲間を失った事がある』
兄「そうだったんですか」
にこ『でも、後悔はしてないわ』
にこ『同じ失敗でも、自分を偽り周りに嘘を付いて』
にこ『誤魔化して取り繕うよりは、よっぽどマジだと思うの』
にこ『だから私には、花陽の気持ちが良くわかる』
にこ『あの娘があの娘らしさを失う何て』
にこ『お兄さんもイヤでしょ?』
兄「……」
兄「もちろんです」
-
にこ『だから、もう少し
あの娘のわがままに付き合って欲しい』
にこ『あの娘はきっと自分で答えを出す』
にこ『ちょっと遅くなるかも知れないけど……必ずね』
にこ『これがにこにーからのお願いよ』
兄「……」
兄「分かりました」(スマホ)
兄「みなさん。花陽の事をよろしくお願いします」
にこ『もっちろんよ♪』
にこの部屋
にこ「ああ……それともう1つ」(スマホ)
にこ「このにっこにーの事ぉ」
にこ「大学のお友達にも紹介してくれるとぉ」
にこ「うれしいなぁ〜ニコッ♪」
(ピピッピピッピピッ)電池切れ
にこ「ふぁっ……?」
にこ「ぬぁんでよぉっ!?」
-
花陽「あなたへのハッピ〜♪アトゥークー♪アトゥークー♪」
花陽「あっ、おはようお兄ちゃん♪」
兄「おう。今朝はやけに機嫌が良いな」
花陽「次のライブが決まったんだよ」
花陽「しかも……この花陽がセンター!」
兄「そうか。頑張ったんだなあ」
花陽「うんっ♪」
花陽「お兄ちゃん、今日は大学無かったよね」
兄「おう」
花陽「朝ご飯、花陽が作っといたから」
花陽「残さず食べてね♪」
兄「練習に勉強に飯まで作って」
兄「あんまし無理すんなよ?」
兄「ほぅ……美味しそう……だなっ!?」
兄(何だこれは!?)
兄(何でお櫃がテーブルに乗っかってるんだ!?)
兄(これ全部食えってか!?殺す気か!?)
花陽「学校行く前に洗いものしとくから」
花陽「全部召し上がれ♪」
兄「ああ……じゃあ、半分は食べるよ」
花陽「花陽はもう食べたから」
兄「ふぁっ!?」
-
花陽「ああ、味付け飽きたら」
花陽「これもどうぞ♪」
兄(納豆10パックに缶詰め20個に)
兄(ご飯ですよに……大量のふりかけ)
兄(何だこれは……相撲部屋か?)
兄(コイツ……この前の事、根に持ってんのか?)
-
30分後
兄「ごぢぞうざま゛でじだ……」
花陽「お粗末様でした♪」
兄「花陽……キャベジン……い、いや」
兄「せめてお茶が欲しい……」
花陽「良いよ」
兄「そうか。花陽がセンターかあ」(ズズッ)
兄「良かったなあ」
花陽「うんっ♪」
兄「ずっとやりたかったんだもんな?アイドル」
兄「今まで続けて来て本当良かったな」
花陽「お兄ちゃん。見に来てくれる?」
兄「もちろんさ」
兄「可愛い妹の晴れ姿だからな」
-
花陽「ほら。お兄ちゃん」
花陽「花陽、この衣装着て歌うんだよ」(スマホ画面)
兄「ほう……似合ってんなあ」
花陽「ことりちゃんが作ってくれたんだ」
花陽「そしてこれが……ライブ会場」
花陽「花陽が歌う位置はここだよ」(スマホ画面)
兄「ほうほう……ん?」
兄「花陽?ここって」
兄「中央じゃないみたいだが」
花陽「そうだよ。お兄ちゃん」
花陽「だってミューズは」
花陽「みんながセンターだからね♪」
本編 終わり
次回は番外編を投下します
-
乙ちん
-
( ^ω^)おっつ
-
素晴らしい
-
おつつ
-
再開
番外編
大学
サークルメンバー「テストも終わったし、これから打ち上げ行こうか?」
(アーイイッスネェー)
女部員「兄さんって彼女いるの?」
兄「いるわけないだろ?」
女先輩「なんだーもったいない」
女先輩「あんた達付き合っちゃいなさいよー」
(ヒューヒュー)
兄「みんな茶化すなよー」
兄「ほら、アイツも迷惑そうな顔してるし」
女部員「わ、私は別に……」
女部員「嫌じゃないですけど」
(オゥオゥオゥ)
花陽「お兄ちゃん?」
兄(ギクッ)
花陽「これって、どう言う事?」(ゴゴゴゴゴゴ…)
兄「こ、これは、そのう……」(涙目)
花陽「とにかく一緒に来て」(ズルズル)
兄「ダレカタスケテェ〜」
-
花陽「お兄ちゃん」
兄「はい」
花陽「花陽と凛ちゃんとにこちゃん達以外」
花陽「どんな女とも付き合わないって」
花陽「約束したよね?」(ニッコリ)
兄「そうだったっけ?」
花陽「約束したでしょ!?」
兄「お、おう……」
花陽「じゃあ、何で浮気するのかな?」
兄「い、いやぁ……あのさ。花陽」
兄「あれはサークルの仲間であって」
花陽「口答えする前に謝って欲しいです」
兄「あ……え?」
花陽「花陽に謝って下さい!」
兄「お、おう……ゴメン」
花陽「ダメです」
兄「何で!?」
-
花陽「む゛ーっ!」(ジト目)
兄「おい花陽」
兄「機嫌直せよ」
花陽「嫌です」
花陽「絶対嫌です」
花陽「今日と言う今日は絶対許しませんから」(プイッ)
兄「やれやれ」
兄(そうだ)
兄「花陽。聞いてくれ」
兄「兄ちゃんマジでモテないんだ」
兄「あのサークルでさ。彼女いないの俺だけなんだよ」
兄「だからみんな……俺がふてくされて抜けるんじゃないかと」
兄「気使ってるだけさ」
花陽「ぴゃっ!?そ、ソウダッタノオォォォ!?」
兄「お、おう」
花陽「そ、そんな」
花陽「お兄ちゃんがモテないわけがないっ!」
花陽「凛ちゃんもカッコイいって言ってるし」
花陽「私だって……この花陽が保証するよ!」
花陽「お兄ちゃん。気落としちゃダメだよ?」(腕組みっ)
花陽「そこのサークルの人達、きっと見る目がないんだよ」
花陽「そうだ!」
花陽「またミューズ全員で」
花陽「お兄ちゃんのために合コンしてあげるからさ♪」
兄「ふぁっ!?そう言うのもう良い……」
花陽「……」
兄「い、いや……お願いします」
花陽「楽しみにしててね。お兄ちゃん♪」
-
秋葉原
花陽「もうすぐクリスマスだねお兄ちゃん♪」
兄「そうだな」
花陽「ケーキ買って飾り付けして」
花陽「後はクリスマスプレゼントだね♪」
兄「けど……お前たちは、最終予選なんだろう?」
兄「ラブライブの」
花陽「うん。そうだよ」
花陽「お兄ちゃんも、見に来るでしょ?」
兄「悪い。その日試験なんだ」
花陽「……」
兄「ゴメンな」
花陽「ううん。良いよ」
-
兄「その代わりと言っちゃなんだが、何かプレゼント買ってやるよ」
兄「お前は何が欲しいんだ?」
花陽「お米が良いです」(即答)
兄「それってプレゼントってより」
兄「御歳暮みたいだな」
花陽「でも……花陽は」
花陽「お兄ちゃんと一緒なら、それだけでいい」
兄「……」
兄(とりあえず20Kgくらい枕元に置いてやるか)
花陽「ねえ。知ってる?真姫ちゃんてさ」
花陽「サンタさんが実在するって信じてるんだよ?」
兄「サンタ?女子高生が?本当に!?」
兄「そりゃないなぁ」
真姫「悪かったわね!」
兄「ぴゃっ!?」
兄「聞いてました?」(ガクガクブルブル)
真姫「聞いてたわよ!?全く」
真姫「あなたみたいな信心のない人の家には」
真姫「絶対サンタさん来ないわよ!?」
兄「すみませんでした」
-
真姫「そんな事より、ねえ。花陽」(耳打ち)
真姫「例の話はどうなってるの?」(ヒソヒソ)
花陽「例の話?ああ、実はねぇ……」
花陽「お兄ちゃん。先行ってて」
兄「お、おう」
兄(なんか胸騒ぎがするな)
-
クリスマス 大学
サークル仲間達「俺達これからクリスマスコンパなんだけど」
サークル仲間達「兄君は来ないの?」
兄「あ、ああ……実はさ」
兄「今年は家族で過ごす予定なんだ」
兄「悪い」
サークル仲間達「実家が近いっていいよなぁ……じゃあ、良いクリスマスを」
兄「……」
兄「雪……降ってきた」
兄「ホワイトクリスマスか」
兄「とは言え……俺、彼女もいないしなぁ」
兄「まあ、ケーキ食ってチキン食って」
兄「少し酒のんでネットやって」
兄「新しいテンガ試して寝るだけだな」
兄「……」
兄「別に惨めとは思わんが、なんか地味な気がするな」
兄「彼女はともかく、多少サプライズがあれば良いんだが」
兄「そんな奇跡起きるわけないか……」
兄「うぅ……寒くなってきた」
-
小泉家
兄「ただいまー」
花陽「あ、お兄ちゃんお帰りー」(トテトテトテトテ)
花陽「もう用意出来てるよ」
花陽「ささ、早く上がって」
兄「おう、済まんな」
兄「てか……お前、最終予選はよ?」
花陽「発表は後日だよ」
花陽「さ、それより、早く」
兄「お、おう」
-
リビング
花陽「どうぞ。お兄ちゃん♪」
兄「あ、ああ……」
ミューズ一同「メリークリスマス♪」
兄「……」
兄「ふぁっ?」
凛「かよちんにいのために
みんな集まってくれたんだよ?」
兄「ヴエェ……」
絵里「先日は大変失礼致しました」
絵里「今夜はそのお詫びを兼ねて、楽しいパーティーを開こうと」
希「花陽ちゃんが企画したんよ」
希「お兄さんがモテないと、しょんぼりしてたそうやから」
兄(しまった……)
ことり「お菓子もたくさん用意したよ」
ことり「全部ことりが作ったんだ♪」
一同「おぉーっ」
真姫「驚いた?」
真姫「ね?ちゃんとサンタさんはいたでしょ?」
兄「は、はい……」
兄(ウルッ)
兄(みんな本当に良いヤツらなんだなぁ……)
兄(花陽達のおかげで……最高のクリスマスイブになりそうだ)
希「さ、お兄さん」
絵里「上座にどうぞ」
兄「ありがとうございます」
-
兄「よいしょっ、と……」
兄「……」
兄「そう言えば」
兄「海未さんとにこさんと穂乃果さんは?」
希「さっきまでいたんやけど」
ことり「また探検とかじゃないかな?」
真姫「全く、子供よねぇ」
海未「待ってましたよ!?お兄さん!!」(スタスタスタ)
海未「これが、噂のレトロゲームの本体ですね!?」(ファミコン)
海未「全く……こんな素敵なモノを隠し持ってたなんて」
海未「水臭いじゃないですか」
兄「は、はぁ……」
海未「はぁ、ではありません!!」
海未「リビングのテレビ、使ってよろしいでしょうか」
兄「な、何を!?」
海未「もちろんファミコンですっ!!」
海未「クリスマスファミコンパーティーですよ!」
兄「あ、あのーう……海未さん?」
兄(海未さんて、こんなキャラでしたっけ?)
ことり(そ、それはぁ……エヘヘ♪)
希(たまに……こうなったりする時もあるかも知れんね)
絵里(ハラショー)
-
海未「お兄さん!」
海未「ぼーっとしてないで」
海未「取り付け手伝って下さいっ!」
兄「あ、はい。ただいま」
花陽「海未ちゃん。テレビゲーム好きだったんだね」
凛「意外だにゃ」
にこ「見つけたわよ!?」
一同「にこちゃん!?」
真姫「どこ行ってたのよ?」(髪クルクル)
にこ「決まってんでしょ!?」
にこ「ちょっとお兄さん!?」
にこ「あんたのテンガ汁……試してみたら
とんでもない目に遭わされたわ!!」
にこ「とんだ紛い物じゃないのよ!?」
にこ「よくもこのにこにーを騙してくれたわね!?」
兄(ヤベエヨ……オイヤベエヨ)ガクガクブルブル
にこ「何とか言いなさいよ!」
凛「にこちゃん?キャラ作りは?」
にこ「良いのっ!
お兄さんはこっちの方が好きって言うんだからっ」
一同「マジで!?」
-
にこ「お兄さん!?」
兄「は、はいっ!」
にこ「何か言うことあるわよね!?」(ズイッ)
兄「ご、ゴメンナサイ」
にこ「そんなんで謝ってんのかしらあ?」
兄「うぅ……」
にこ(お兄さん……お兄さん)ヒソヒソ
兄(は、はい)
にこ(今回の事、水に流したげるから)
にこ(次回センターは、このにこにー推薦)
にこ(頼んだわよ?)
兄(え?ええっ!?)
にこ(私のファンなんでしょ?)
にこ(うーん。お・に・い・さ・ん)
にこ(にこにーにもぉ
こんな素敵なクリスマスプレゼント)
にこ(もらえたらスッゴく嬉しいなー)
にこ(ニコッ♪)ビシッ
ことり「ひゃいっ……」(冷や汗)
真姫「に、にこちゃん……」
凛「全部聞こえてるにゃあ……」
絵里「さ、さすがにこね」
-
(ドタドタドタドタ)
穂乃果「みんなー、おっまたせー!」
穂乃果「大発見だよ!凄いの有ったんだよ!!」
海未「穂乃果!人様の家で駆け回るんじゃありません!」(ピコピコ)
凛「ファミコンしながら注意する方もどうかと思うにゃあ」
穂乃果「それどころじゃないよ!大変なんだよ!!」
穂乃果「さっきお兄さんの部屋に入ったらさ」
にこ「ったくぅ〜、子供じゃないのよぉ」
穂乃果「こんなの見つけたんだ」(テンガエッグ)
一同「えぇーっ!?」
絵里「ハラショー……」
穂乃果「これって、この前の健康器具だよね!?」
穂乃果「しかも……形が違う!」
真姫「きっと新型ね」
兄「」
兄「う、海未さん……」
海未「全く、また懲りもせず調達するとは」(ピコピコ)
海未「あなたは最低です!!」(ピコピコ)
海未「その件は私はもう知りません。御自身で何とかなさい」(ピコピコ)
にこ「ゲームやるのかこっちくるのか
どっちかにしなさいよ……」
兄「そ、そんなぁ……」(絶望)
-
にこ「まあ、良いわ」
にこ「何よ。ちゃんとしたヤツあるじゃないの」
にこ「これを使えば、更なる効果が有る訳よね?」
にこ「ね?お兄さん」
兄「んあっ!?」
兄「は、はい……」
にこ「ったくもぅ〜、すぐに出しなさいよねぇ〜?」
兄「あぁ、いやぁ……」
兄「別のモノが出ちゃうんですが」
にこ「老廃物ね?」
絵里「デトックスよね」
兄「は、はい……」
にこ「早速使わせて、と言いたい所だけど」
にこ(また腹痛になったらたまんないわね)
にこ「じゃあ早速、実演してもらおうかしら?」
絵里「にこの言う通りね」
絵里「ここは体験者から生の情報が欲しい所」
絵里「お願い出来るかしら?」※微妙に賢くない
兄「ふぁっ!?」
兄「ふぁぁっ!?」
兄「使ったらみなさん」
兄「俺の事軽蔑すると思いますけど」
-
花陽「お兄ちゃん?」(手ガシッ)
花陽「大丈夫、お兄ちゃんならきっと出来るよ」
花陽「花陽は信じてるからね」
凛「そうだよ」
凛「かよちんにいは、決めるときは決める男だよ」
凛「みんなにカッコイい所、見せて欲しい!」
にこ「あんたも諦め悪いわねぇ〜」
にこ「良いじゃないのよ?知った仲なんだから」
ことり「お兄ちゃん。私達ってひょっとしたら」
ことり「迷惑……かな?」(ウルウル)
兄「い、いえぇ……そんな事は」
希「大丈夫やん。お兄さん」
希「何が有っても、ウチら見なかった事にするから」※実は知ってる
絵里「失敗を恐れずに突き進む勇気」
絵里「穂乃果から教わりました」
絵里「お兄さんも……どうか悩まずに」
真姫「人が死ぬわけでもないんでしょ?」
真姫「甲斐性見せても良いんじゃない?」(髪クルクル)
兄(こんな甲斐性、ノーサンキューだ)
-
穂乃果「お兄さん」
穂乃果「私達、ミューズ結成してから色々あって」
穂乃果「挫けそうになったり、失敗したり
諦めかけた時もあるけれど」
穂乃果「今こうして、最終予選も無事終えたんです」
穂乃果「無論、私達も目一杯頑張って、練習して」
穂乃果「アイドルについて色々研究して、ここまでやり遂げた」
穂乃果「でもやっぱり、一番大きかったのは
みんなの応援、力だよ」
穂乃果「お兄さん」
穂乃果「この前の騒動の時、花陽ちゃんを最後までフォローして」
穂乃果「それでいて私達の事も好きになって応援してくれて」
穂乃果「とっても励みになったよ?」
穂乃果「だから今こそ……その恩返しをさせて欲しい」
穂乃果「大丈夫。私達が付いているから」
穂乃果「お兄さんなら、きっと出来る!」
穂乃果「はいっ」(テンガエッグ)
穂乃果「ファイトだよっ♪」
兄「お、おう……」
-
絵里「さすが穂乃果ね」
にこ「これは認めざるを得ないわね」
ことり「ほのかちゃあぁん……」(ウルウル)
兄(さすがミューズのリーダー)
兄(って言いたい所だが)
兄(な、なんか……感動的な場面……ハキチガエチャッテルンデスケドオォォォ)
凛「うぅ……感動的だにゃあ」(ウルウル)
兄「う、海未さん」
兄「助けて……」
海未「うーん、この戦闘工兵の汎用性は異常です」(ピコピコ)
海未「これと輸送ヘリを組み合わせたら
向かうところ敵なしじゃないですか」(ピコピコ)
海未「とりあえずこのファミコンウォーズ
今夜中に全クリ目指します」(ピコピコ)
兄「海未さん……」(絶望)
希「流されても、ええやん?」
希「本当にしたい事って、そう言う風に始まるんちゃうん?」
希「まあ、あんましアレな振る舞いに出たら」
希「おしおきすればええだけやしね?」
希「ふふ」
兄「だ、だ……」
兄(ダレカタスケテェー)
【完結】
-
ここまで読んでくれたみなさん お疲れ様でした
2年前に落ちてしまい そのまま埋もれてしまった初期のものでしたが
無事完結出来ました
それではまたどこかのSSでお会いしましょう
-
デビューを果たしたにこ達bibiは
宿敵アライズと共に
スクールアイドル出身者に閉鎖的な
既存のアイドル業界に風穴を開けるべく奮闘する
【bibi】プロアイドル:矢澤にこ「よ〜し、トップアイドルになるわよニコッ♪」【最低で最高のparadiso】
現在書き溜め中
-
全編通して笑ったわ
乙でしたー
-
面白かったよ乙
-
>>320
おお!また来年か
美味しいしうまい待ってる
-
乙です
BiBiの前作も面白かったし、次のも期待
-
乙、面白かった
次回作もここで立ててほしい
-
>>324
kwsk
-
>>326
新入生:矢澤にこ「よ〜し、スクールアイドルやるわよニコッ♪」【のぞにこえり】
【bibi】大学生:矢沢にこ「よ〜し、プロアイドルになるわよ!ニコッ♪」【冬がくれた予感】
【BIBI】大学生:矢澤にこ「よぉ〜し、プロアイドルになるわよ!ニコッ♪」【冬がくれた予感】完結編
-
>>327
ありがとう
-
このSS復活してたんか。
ちゃんと花陽がわがまま言うのが大好き。
-
このスレ超懐かしい
スレッドが大量に流れて行方知らずだったけど生きてたのか
皆が家に集まって誤解の連鎖で絵里が起き始めて解決に向けて〜ぐらいで落ちたのかな
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