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手品師「あら?」占い師「おや?」
-
手品師「あらら?」
占い師「おやや?」
手品師「あなたは……」
手品師「…………」
手品師「占い師さんね」
占い師「そうや。商店街のしがない占い師やで」
占い師「そういうあなたは……」
手品師「しがない手品師よ。よろしくね、のんちゃん」
占い師「ちゃうよ。ウチはしがない占い師。あんちゃんはしがない手品師」
占い師「お互いの素性は知らない設定やろ?」
手品師「そうだったわね、のんちゃん」ニコニコ
占い師「もー……」
-
占い師「バレてもええの?」
手品師「貴女にバレるのなら本望よ」
手品師「むしろ貴女だけにバレて欲しい」
占い師「…………」
手品師「…………」
手品師 「嘘よ」
占い師「知ってるよ」
占い師「いっつもおんなじこと言ってるやん」
占い師「それ何回言うつもりなん?」
手品師「貴女に伝わるまで、永遠に」
占い師「…………」
手品師「嘘よ」
占い師「知ってるよ」
手品師「ふふっ」クスッ
-
手品師「やっぱりのんちゃん楽しいわ」
手品師「私ね、学校でこんなヘンテコなことするキャラじゃないのよ?」
占い師「知ってるよ」
手品師「なんでも知ってるのね」
占い師「占い師やからね」
手品師「あら怖いわ」
占い師「あんちゃんの昨日のオヤツまでわかるんよ」
手品師「何かしら?」
占い師「あんみつ」
手品師「あら怖いわ、当たりよ」
占い師「あそこの甘味処おいしかったね」
手品師「また一緒に行きましょうね」ニコニコ
-
占い師「他にもあんちゃんのこといっぱいわかるんよ」
手品師「あら、他に何かあったかしら?」
占い師「昨日のあんみつ、ウチがトイレに行ってる間につまみ食いしたやろ」
手品師「あらあら、どうしてわかったのかしら?」
占い師「だってあの時あんちゃんが頼んだのは抹茶ぜんざいやん」
手品師「そうだったかしら?」
占い師「そうだよ」
占い師「ついでにあんちゃんがトイレに立った時、入れ換えられてたスプーンも元に戻しておいたで」
手品師「きゃー!怖いわぁ」ニコニコ
占い師「嘘だよ」
手品師「えっ?」
占い師「そのまま使った」
手品師「えっ……あっ……気づいて使ってたの……?///」
占い師「…………」
占い師「嘘や」
手品師「もー!」
手品師「まぁ、知ってたわ」ニコニコ
占い師「あんちゃんも物知りやね」ニコニコ
-
手品師「占い師さん、お客さん来ないのね」
占い師「まぁね」
手品師「こんな夜ですものね」
占い師「まぁね」
手品師「…………ご両親が心配する、なんて野暮なことは言わないけど」
手品師「きっと優木あんじゅちゃんは心配していると思うわ」
占い師「帰ったら電話せなあかんね」
手品師「私は心配してくれる人いないから羨ましい」
占い師「……ご両親が心配してくれるやん」
手品師「ひどい」
占い師「本当のことやろ。ほら、ここはいいとこのお嬢さんが来るところやないよ」シッシッ
手品師「あら、素性は知らない設定でしょ?」
手品師「私はしがない手品師。心配してくれる両親なんていないわ」
占い師「…………」
手品師「私の夢を反対してくれる両親はいるけど」ニコッ
占い師「…………」
-
占い師「…………心配してる占い師ならここにおるよ」
手品師「それは東條希ちゃんではなくて?」
占い師「しがない占い師や」
手品師「ふーん」
占い師「はよご両親と仲直りしいや」
手品師「いや」
占い師「なんで」
手品師「私の夢に反対だから」
手品師「両親は私に白馬の王子さまと結婚させたいみたい」
占い師「ふーん」
手品師「私が好きなのはしがない占い師なのに」
占い師「ふーん」
手品師「もう、ちょっとくらい嘘に付き合ってくれてもいいじゃない」プンプン
-
占い師「そういえばあんちゃん」
手品師「何かしら」
占い師「久しぶりやね」
手品師「ふふっ、そうね」
占い師「なんでラブライブ優勝した時からぱったりと来なくなったん?」
手品師「のんちゃんにおめでとうって言われたくなかったの」
占い師「ウチに?」
手品師「私はあくまでも手品師としてのんちゃんとお友達でいたいから」
手品師「占い師さんを……東條希ちゃんにしたくないの」
占い師「ふぅん……」
占い師「めんどうな人やね」
手品師「そうね」
-
占い師「文句の一つでも言ってやろうと思うとったけど……」
占い師「…………安心した」
手品師「安心?」
占い師「あんちゃんが変わってなくて安心した」
占い師「ウチの知ってるあんちゃんで安心した」
手品師「嬉しい?」
占い師「嬉しい」
手品師「でも実は?」
占い師「嘘でしたー」
手品師「やっぱりー」
占い師「…………嘘や」
手品師「…………でも実は?」
占い師「さぁ……秘密」
手品師「秘密はダメ」
占い師「…………」
-
手品師「…………言って?お願い」
占い師「…………」
手品師「のんちゃん」
占い師「秘密」
手品師「もー」
占い師「秘密は秘密」
手品師「秘密はズルいわよ」
手品師「ズルいズルいズルいことはー?」
占い師「ごめんな、東條希ちゃんの曲はよう知らんのよ」
手品師「嘘つき」
占い師「東條希ちゃんピンポイントでわからんのよ。残念やなぁ」
手品師「じゃあ私が教えてあげようか?」
-
手品師「のんちゃんは恥ずかしがり屋さん」
手品師「のんちゃんは照れ屋さん」
手品師「のんちゃんは…………」
手品師「…………嘘つき」
占い師「嘘つきはあんちゃんやろ?」
手品師「そうかもね」
手品師「でものんちゃんも嘘つき」
占い師「…………」
手品師「似た者同士だもん」
手品師「それにこの距離だから」
手品師「好き」
占い師「…………」
手品師「だから、ずっとお友達でいてね、のんちゃん」ニコッ
占い師「当たり前やろ?」ニコッ
-
占い師「最終予選、ウチが負けたらまた来てくれないん?」
手品師「あら、あなたは東條希ちゃんじゃないでしょう?」
占い師「おっと、そうやったね」
手品師「しがない手品師はしがない東條希ちゃんを応援しているわ」
占い師「そこにしがないはいらんやろ」
手品師「ふふっ」
手品師「占い師さんは誰を応援するの?」
占い師「μ's」キッパリ
手品師「もうっ!」
占い師「そうやってはぐらかそうとするの、あんちゃんの癖やね」ニコッ
手品師「バレてるのね、ホントこわぁい」ニコニコ
-
手品師「私、未来の話はできないの」
手品師「しがない手品師ですから」
占い師「そう」
手品師「のんちゃんはわかる?」
占い師「さぁ……」
手品師「さぁ……って。占い師さんでしょ?」
占い師「しがない、ね」
手品師「ふふっ、インチキ占い師」
占い師「イカサマ手品師」
手品師「ふふっ」ニコニコ
占い師「ふふっ」ニコニコ
-
手品師「…………そろそろ本当に両親に心配されちゃう時間だわ」
占い師「ほら、早く帰り」
手品師「そうするわ」
占い師「あんちゃんがいるから次のお客さんがつっかえてるんよ」
手品師「あら、のんちゃんのお客さんは外国人が主流なのね」
占い師「そうや。みーんな終了しましたの文字が見えない外人さんや」
手品師「ふふっ、嘘つき」
占い師「お互い様やろ?」ニコッ
手品師「ねぇ、今日はどこまでが本当の話だったの?」
占い師「さぁ」
占い師「あんちゃんから教えてくれたら教えてあげる」
手品師「嘘つき」
占い師「あんちゃん、未来はわからないんやなかった?」
手品師「うっかり」
占い師「嘘つき」ニコッ
-
手品師「それじゃあまた、明日」
占い師「それも嘘?」
手品師「さぁね」ニコッ
手品師「嘘かもしれないし本当かもしれないわ」
手品師「でも、またのんちゃんとお話ししたい。これは本当」
占い師「次はどんなシチュエーションにしようか?」
手品師「んー……」
手品師「占い師と手品師のままでいいわ」
占い師「次会ったらまた初対面やね」ニコッ
手品師「そうね」ニコッ
占い師「さようなら、イカサマ手品師」
手品師「さようなら、インチキ占い師」
-
━━━━・・・・
あんじゅ「あ、パパ?うん……うん……」
あんじゅ「タクシーなんかいらないわよ。大丈夫だってば」
あんじゅ「いい!いらない!…………あーもう!」
あんじゅ「切られた……」
あんじゅ「歩いて5分のところをタクシーで帰らされる私の気持ちになってよ!」
あんじゅ「はーあ……」
あんじゅ「…………」
あんじゅ「……ま、今日も楽しかったわ」
あんじゅ「あんなバカなこと、ツバサちゃんには出来ないわね」クスクス
あんじゅ「英玲奈は……意外と好きそうだけど凝り性っぽいし凝られても困るのよね」
あんじゅ「あ、タクシー!私です、優木です」
あんじゅ「近いんですけどいいですか?すみません……住所は…………」
━━━━・・・・
-
━━━━・・・・
希「もしもし、エリチ?」
希「うん……うん……ごめんな、お客さんが……うん」
希「心配せんでもええよ。うん」
希「そうそう、この前行った甘味処あるやん?そこまた行こ」
希「今度はエリチがあんみつでウチが抹茶ぜんざいね」
希「ふふっ、別に。なんとなくや」
希「今帰るから電話してみただけやって。ほんまに」
希「じゃあまた明日ね……うん、ばいばい」ポチッ
希「ふふっ……エリチも心配性やね」
希「…………」
希「…………最終予選、か」
希「どうなるんやろうな……手品師さんと占い師さんは」
希「…………うーん」
希「わからん!ウチ今は東條希やし」ニコッ
希「さ、かーえろっ」
━━━━・・・・
-
━━━━・・・・
「ラブライブ優勝は…………」
「…………μ's!!」
ワアァァァァ��
━━━━・・・・
-
━━━━・・・・
あんじゅ「じゃ、お疲れ様」
ツバサ「今日も商店街に行くの?」
あんじゅ「ええ、そうよ」
英玲奈「だか例の占い師はいないんだろう?」
あんじゅ「ええ。いないと思うわ」
英玲奈「いないと分かっていて何故行くんだ?」
あんじゅ「文句を言いたいから」
英玲奈「は?相手がいないんだから文句は言えないだろう?」
ツバサ「まーたあんじゅがわけのわからないこと考えてるのね」クスッ
あんじゅ「そうね。きっとわけがわからないと思うわ」クスクス
あんじゅ「でも占い師さんがわかっていればそれでいいのよ」
ツバサ「ふーん……」
あんじゅ「あら?ツバサちゃん、妬いてくれるの?」
ツバサ「まさか」ニコッ
あんじゅ「それでこそツバサちゃんね。じゃあまたね」
あんじゅ「卒業おめでとう、二人とも」
ツバサ「ありがとう、あんじゅ」
英玲奈「あんじゅもおめでとう」
あんじゅ「ふふっ、ありがとう」
━━━━・・・・
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━━━━・・・・
花陽「大変ですー!!とにかく部室へ戻りましょう!!」グイッ
穂乃果「わわっ!!」タタタッ
絵里「いきなりどうしたのよ花陽!」
希「…………」クスッ
希「なになにー?教えてー!」タタタッ
絵里「希!」
絵里「ねぇ希!待って!」
希「んー?」
絵里「商店街は?行くんでしょ?」
希「行かないよ」
絵里「えっ?」
希「次はウチの番なんや」ニコニコ
絵里「???」
希「それより……なんか面白そうなことになりそうやねっ」ニコッ
絵里「……ふふっ、そうね」ニコッ
希「待ってー花陽ちゃーん♪」タタタッ
絵里「花陽ー!」タタタッ
━━━━・・・・
-
手品師「…………」
手品師「のーんちゃんっ」ピョコン
シーン…
手品師「…………」
手品師「やっぱり来てないわね」クスッ
手品師「さぁて……と……」
手品師「次会った時……なんて文句を言おうかしら……♪」ニコニコ
おわり
-
なんでか泣きそうになった
超乙
-
乙です
-
好き
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