- 1 :英恵 :2016/02/05(金) 23:52:13
- トライアンフ〜相模対仙育
決勝 対仙台育英(宮城) 8月20日
ファイナルの相手は、仙台育英だった。 エース佐藤世那を中心に、投打のバランスの取れたチームは優勝候補に挙げられた。 緒戦で明豊(大分)を12−1、次いで滝川二(兵庫)を7−1と横綱相撲で退けた。 さらに花巻東(岩手)を4−3、秋田商業(秋田)を6−3と東北対決を連勝。 準決勝では早稲田実業(西東京)を7−0で完封した。ここまでの殆どをエース佐藤世が投げていた。
選抜で敦賀気比(福井)が優勝したことで、東北は唯一優勝経験のない地域となった。 東北勢悲願の初優勝へ。 無論相模も、神奈川17年ぶりの優勝を狙う。 幾多の孤独な夜も、憂鬱な朝も、この日の勝利のためにあるのだ。
(先攻相模)?千野 ?宮地 ?杉崎 ?豊田 ?磯網 ?長倉 ?竹内 ?川地 ?小笠原
(後攻育英)?佐藤将 ?青木 ?平沢 ?郡司 ?百目木 ?紀伊 ?佐々木将 ?谷津 ?佐藤世
育英は正一塁手の佐々木良が前日の準決勝で負傷、出場出来なくなった。 そのためファーストに控え投手も務める百目木を入れた。 一方相模は不動のオーダー、先発はエース小笠原だ。
BS朝日(朝日放送)の解説は横浜・渡辺総監督と帝京・前田監督が務めた。 放送席の渡辺総監督へ、そして天国の原貢前監督へ捧げる勝利を掴めるか? 選手たちにとってこれまでの人生で最も重要な試合が今、始まろうとしていた。
(1表)千野レフト前ヒット、宮地のショートゴロで一死二塁。 勝負強い杉崎がセンターオーバーのタイムリーツーベースで欲しかった先制点を奪う。 さらに豊田もレフト前タイムリーで2点。 磯網サードゴロ、長倉ライトフライ。甲子園5試合中4試合で初回に点を奪った。
(1裏)佐藤将三振、青木ショートゴロ。 平沢レフト前ヒット、さらに盗塁と長倉の送球エラーが絡んで三塁へ。 郡司にフォアボールを出したが百目木をファーストゴロに討ち取った。 しかし、簡単な試合にならない予兆が示された。
(2表)竹内レフト前ヒット、川地バント、小笠原セカンドゴロで二死三塁。 追加点のチャンスは千野三振。
(2裏)紀伊三振、佐々木将ライト前ヒット。谷津(佐々木将盗塁失敗で二死)三振でチェンジ。
(3表)宮地セカンドゴロ、杉崎センター前ヒット。豊田のボテボテサードゴロは内野安打となり一死一二塁。 絶好調磯網、レフト前タイムリーで3−0。長倉もレフトへタイムリーツーベース、4−0。 なおも一死二三塁で竹内にスクイズのサイン。しかしこれを見破られ三走タッチアウト、ライトフライでチェンジ。 これがどう影響するか・・・?
(3裏)佐藤世サードゴロ、佐藤将のショートゴロを杉崎悪送球で一死二塁。青木センター前タイムリーでまず1点。 平沢センターへツーベースで二三塁となると郡司、百目木とセンター前にタイムリーを打たれあっという間に1点差。 小笠原が4連打されるのは全く予想し得ない展開だ。 なおも一死一二塁は紀伊ピッチャーライナー、二走戻れず併殺。まだツキがあるか。
(4表)川地フォアボール、小笠原バント成功で一死二塁。千野はショートゴロ。 二死二塁から宮地レフトオーバーのタイムリーツーベースで5−3。杉崎フォアボールで二死一二塁。 豊田レフト前タイムリーで6−3、この時杉崎が三塁でタッチアウト。 取られた後すぐに取り返す攻撃は間違いなく「原野球」が宿っていた。
(4裏)佐々木将からの攻撃はピッチャーゴロ、セカンドフライ、センターフライ。両チーム通じて初の三者凡退。
(5表)レフト山本に交代。磯網三振、長倉サードゴロ、竹内ショートゴロ。試合が落ち着いてくるか。
(5裏)佐藤将のショートゴロをまたも杉崎が悪送球、青木のバントで一死二塁。 点が入ればまた相手に流れがいきかねない状況、平沢三振、郡司セカンドフライで凌ぐ。
(6表)川地ライトへのいい当たりは相手キャプテン・佐々木将の好捕に逢う。 小笠原レフトフライ、千野三振。佐藤世が立ち直ってくるか。
(6裏)百目木サードゴロの後山本フォアボール。佐々木将の代打に西巻。 1年生はこの起用に見事応えてレフト前ヒット。さらに谷津センター前ヒットで一死満塁の大ピンチ。 佐藤世三振で二死。佐藤将を追い込むが低めのチェンジアップが捕まった。センターへのスリーベース、ついに同点。 なおも逆転のピンチ、青木のライト前の当たりを豊田スライディングキャッチ。何とか同点で止めた。
三塁側の相模応援団以外が殆ど育英の応援、甲子園は相模にとって完全アウェーと化した。 だがその空気は県決勝の横浜戦で慣れている。いかに相手の声援が凄くても、実際に戦うのは9人だ。 この雰囲気を乗り越えられなくば甲子園優勝はおぼつかない、いやそもそも神奈川で負ける。
それに数が少なくとも、相模には大声を張り上げ続ける応援委員会、そしてチアリーダーがついている。 彼(女)らは野球部専属の応援団であり、その頑張りを選手も知っている。 「俺たちには心強い味方がいるんだ、完全アウェー恐れるに足りず」 残り3イニングを迎えていた。
(7表)代打の西巻がファースト、百目木がライトへ回る。 宮地センターフライ、杉崎ショートゴロ、豊田ライトフライ。佐藤世が完全に立ち直った。
(7裏)平沢サードフライ、郡司センターフライ。百目木にデッドボールを与えるが長倉が盗塁をまたも刺した。 相模も一歩も引かない。
(8表)磯網サードゴロ、長倉のセカンドゴロを谷津エラー。 しかし竹内、川地連続三振。なんというタフネスぶりか。
(8裏)山本、西巻セカンドゴロで二死。谷津2ストライクと追い込まれてから投球が身体に当たる。 デッドボールと思って一塁へ走り出す彼を球審が呼びとめ、アウトの宣告をした。 投球を避けられるのにわざと当たり、しかもそれがストライクゾーンとの判断だった(記録三振)。 いよいよ最終回へ。
(9表)門馬監督は140球以上投げていた小笠原に代打を出す予定だったが、そのまま打席に送った。 前の回の谷津を巡るプレイで、「小笠原にツキがある」と判断し、続投させることにしたのだ。 「三振してくるよ」そう冗談交じりに言い残し左打席に立った背番号1、初球の甘い変化球を振りぬいた! 打球はライトへ伸びる! 渡辺総監督「入るかっ!?」(本当は「入れ!」と言いたかったのだろう)
勝ち越しホームラン、7−6。ベンチに戻ってきたエースを、指揮官は力強く抱きしめた。 千野はセカンドゴロに倒れたが、この一発が相模総攻撃の口火となった。 宮地三塁線を抜くツーベース、杉崎がレフト前にしぶとく落とすタイムリー、相手の連携ミスもあり二塁へ。 (記録はヒットとショートの送球エラー) 今日3安打の豊田、左中間真っ二つに割るタイムリーツーベースで9−6! 甲子園20打数12安打の磯網、右中間へのいい当たり、これはライト百目木に倒れこみながら好捕される。 しかし何故か捕球した彼はゆっくりと起き上がった。そして山なりで内野へ返球。 これを二走豊田も三塁コーチ佐々木も見逃さなかった。迷わずホーム突入、10−6!(記録は犠牲フライ) 外野フライで二塁から生還、これは5年前の準決勝・成田戦でも見せたプレーだった。 「一つでも先の塁を狙う」相模野球を象徴するような攻撃でとどめを差した。 長倉ショート内野安打、竹内ショートゴロで裏の守りへ。全国制覇まで、あと三人。
(9裏)佐藤世の代打・立山はショートフライ、佐藤将もファーストフライであっさり二死。 打席には青木。ファウル、空振りで追い込む。ボールをはさんで4球目を打ち上げた。 ライトへ上がった当たりに伸びはない。豊田が落下点に。 幾度となくボールを収めたそのグラブに、ウイニングボールも収まった。
東海大相模、45年ぶり2回目の夏制覇。 神奈川代表としては、1998年の横浜以来17年ぶり7回目の真紅の優勝旗だ。 声を嗄らし続けた応援団と、この夏12回目の校歌を歌った。 その応援団への挨拶を終えると、門馬監督は12回宙に待った。 右手にはしっかりとウイニングボールが握られていた。 その光景に、渡辺総監督は放送席で涙を浮かべていた。「良く頑張った、おめでとう」とー。 長倉主将の逞しい腕に、優勝旗が授与された。
相模原へ帰ると、門馬監督は原貢前監督の像に優勝を報告した。 45年前と同じ8月20日、奇しくもスコアも10−6。 「オヤジさん」が誰よりも喜んでいることは間違いなかった。
秋の神奈川大会に向け、もう地区予選が始まっていた。 東海大相模は、神奈川は、新たな時代へと進んでいく。
第97回全国高等学校野球選手権大会 優勝 神奈川代表 東海大相模
- 8 :英恵 :2016/02/05(金) 23:48:13
- 時空〜相模対平学〜
準々決勝 対平塚学園 7月25日横浜スタジアム
2015年神奈川大会、準々決勝は横浜対横浜隼人、桐光学園対慶応義塾、山手学院対日大藤沢、 そして東海大相模対平塚学園という組み合わせとなった。 このうち横浜、桐光、日藤がそれぞれ勝ち上がり準決勝に駒を進めた。 ベスト4の残り一枠を賭けて相模と平学が争う。
平学は舞岡を9−2、上溝南と弥栄を10−0で破り、5回戦では横浜創学館の好投手・望月を攻略。 二年生エース・高田孝が創学館を完封。5−0で勝利した。
このカードは前年秋の準決勝でも行われており、この時は平学がサヨナラ勝ちを収め関東切符。 逆に相模はここで選抜への道を絶たれた。春県は相模が制しており、平学は県内の現チームで唯一相模に勝った チームである。その点からも相模にとって最大のヤマという見方もあった。 昨秋相模は打てずに負けた。二年生エース・高田孝を攻略しなくては勝利はない。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 9 :英恵 :2016/02/05(金) 23:47:39
- 疾風〜相模対相洋〜
5回戦 対相洋 7月22日平塚
5回戦の相手はこれまた中堅私学の第三シード・相洋。寒川を10−1、愛川にやや苦戦し5−3。 打ち合いが予想された武相に対しては終盤相手守備の崩壊にも助けられ13−4の7回コールド勝利だった。 トップ私学を苦しめても最後は離されることの多い印象の相洋、どこまで食らいつけるか。
(先攻・相洋)?相澤 ?田中 ?丸山 ?竹花 ?佐伯 ?秋山 ?中井 ?岸田 ?齋藤
(後攻・相模)?千野 ?宮地 ?杉崎 ?豊田 ?磯網 ?長倉 ?竹内 ?戸崎(偵察・山田啓) ?吉田
(1表)相澤空振り三振、田中サードゴロ、丸山レフトフライ。
(1裏)千野フォアボールの後盗塁、宮地のバントを齋藤が悪送球し無死一三塁。さらに盗塁で二三塁。 少なくとも1点は・・・と思われたが杉崎は浅いレフトフライ、豊田空振り三振、磯網サードゴロ。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 10 :英恵 :2016/02/05(金) 23:47:09
- 熱波〜相模対藤嶺〜
4回戦 対藤嶺藤沢 7月21日相模原
三回戦で思わぬ苦戦を強いられた相模。ここからは中堅私学との対戦が続くことが予想された。 四回戦は藤嶺藤沢。厚木を8−0、茅ヶ崎を9−0、桜丘を5−3で下してきた。
(先攻藤嶺)?砂川 ?須川 ?遠藤 ?本多 ?横溝 ?岡村 ?渡部 ?岡本 ?松浦
(後攻相模)?千野 ?宮地 ?杉崎 ?豊田 ?磯網 ?長倉 ?竹内 ?川地 ?小笠原
(1表)砂川セカンド内野安打。須川空振り三振。遠藤ピッチャーゴロダブルプレー。
(1裏)千野が先頭打者アーチをライトへ叩き込み先制。宮地ショートフライ、杉崎ライトへのスリーベース。 豊田のショートゴロで杉崎が生還、2−0。磯網がシフトの逆をつくセンターへのスリーベース。 長倉はセンターフライ。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 11 :英恵 :2016/02/05(金) 23:46:38
- 灼熱〜相模対住吉〜
三回戦 対住吉 7月19日保土ヶ谷
住吉は初戦(二回戦)森村学園に4−2で勝利。
(先攻住吉)?渡久地 ?横山 ?佐藤 ?工藤 ?池田 ?植村 ?山本和 ?上夷 ?原子
(後攻相模)?千野 ?宮地 ?杉崎 ?豊田 ?磯網 ?長倉 ?竹内 ?川地 ?山田啓
相模はオーダーをやや変更、守備に定評のある川地をスタメンで起用した。 先発は二年生左腕、山田。
(1表)渡久地ライト前ヒット、横山バントで一死二塁。佐藤フォアボールにパスボールが絡み一三塁。 このチャンスにエースで四番の大黒柱・工藤がセンター前タイムリーで住吉が先制点を奪う。 なおも続いたチャンスは池田、植村連続の空振り三振で2点目はならず。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 12 :英恵 :2016/02/05(金) 23:46:12
- 開戦〜相模対足柄〜
初戦(2回戦)対足柄 7月17日横浜スタジアム
二年連続神奈川制覇、そして45年ぶり全国制覇を目指す東海大相模の初戦の相手は足柄。 足柄は初戦で岸根を7−6で破り相模への挑戦権を得た。
(先攻相模)?千野 ?宮地 ?杉崎 ?豊田 ?磯網 ?長倉 ?竹内 ?戸崎 ?吉田
(後攻足柄)?小澤 ?桑原 ?梶原 ?一寸木 ?下山 ?小見山 ?澤近 ?神成 ?岩城
(1表)千野ライトフライ、宮地ライト線二塁打。 このチャンスに杉崎の当たりはセンターへ、ランニングホームランで2点先制。 さらに豊田もライトへ二塁打、磯網左中間二塁打で3点目。 暴投で三塁へ進むと長倉のショートゴロで生還し4点目。 竹内フォアボール、戸崎はピッチャーゴロ。 (省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 13 :英恵 :2016/02/05(金) 23:45:29
- 今年の最後に・・・
東海大相模優勝記念と致しまして、相模が戦った神奈川大会7試合及び甲子園5試合のスコアをまとめています。 そしてそれをここで再現するという連載をさせて頂こうと思っております。 寒風吹きすさぶ今、あの夏の興奮と感動を思い出して頂ければ幸いです。
※文章はベイダーさんの速報、週刊ベースボール増刊号などを参考に作成し、かつ 英恵なりの解釈、解説を加えて作成しました。 ※選手名は敬称を略しています。 ※内容の正確性は心がけていますが、事実誤認があった場合それで損害が発生しても 責任を負うものではありません。
2015年夏。東海大相模によって神奈川に17年ぶりに真紅の大旗がもたらされた。 小笠原、吉田の投の二枚看板、スピードとパワー兼備の強力な攻撃陣、鉄壁の守備。 しかしそこにたどり着くには様々な紆余曲折があった。
(省略されました・・全てを読むにはここを押してください)
- 14 :ベイダー :2022/07/29(金) 06:45:06
- 2015年・夏/東海大相模優勝記念
英恵さんが連載してくださった「優勝記念企画」の保存スレです。2016年夏、相模が戦った神奈川大会&甲子園大会を振り返った連載です。*こちらは保存専用スレなので投稿は御遠慮ください*
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