- 1 名前:かずみ 投稿日: 2013/03/08(金) 20:16:57
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1200億円の「価値」生む森三井物産の挑戦
2010/6/21 9:00 (1/2ページ)
北海道の自社林で植樹を行う飯島彰己社長(中央)と 三井物産の新入社員 秘策はある。三井物産の森は昨年末、世界有数の森林認証機関であるSGS社から、「FSC」と呼ば れる世界で最も基準の厳しい森林認証を得た。1万ヘクタールを超える面積で取得したのは日本初だ。
森林の管理、維持、再生を巡る厳しい基準をクリアすると、 その木材資源を使った木製品や紙製品に「FSC」マークの表 示が許される。違法伐採や環境破壊を防ぐため、欧米では 「FSC」マークの表示がない製品は取り扱わない流通小売り が増えるなど、まさにデファクトスタンダードになりつつある。
日本でも意識変化が始まりつつある。建材大手のJKホー ルディングスや木材輸入のウッドワンが生産・流通部門の森 林認証である「FSC−CoC」を取得。パナソニック電工もFS Cなど認証材の優先使用を決めた。 三井物産は09年度にカラ松など約5万立方メートルの木材 資源を販売。主に合板や物流用のパレット、道路の強化材などに使われている。FSC認定を武器に、 今後販売拡大を目指すという。
木材製品の販売だけではない。製品に使わない未利用材を冷暖房用の木材ペレットに活用するなど 用途開拓を進めるほか、火力発電所向けに非化石燃料として販売。有機物から軽油代替燃料を作るB TL(バイオマス・トゥー・リキッド)事業も検討を始めた。排出権付きのカーボンオフセット商品の開発も進 める考えだ。
赤間さんは話す。「我が社の森には、尾瀬国立公園の一部に指定された福島の田代山林や、日本最 大の淡水魚イトウが生息する北海道の宗谷山林など生物多様性保護林も多い。山林に恵まれた日本 人の豊かな暮らしとその維持の大切さは100年続けて初めて分かること。黒字化できちんと成り立つ森 林管理を目指したいですね」。
森林管理を行う三井物産フォレストの会長は実は物産の槍田会長が兼務する。原則関係会社には会 長を置かない三井物産グループで、槍田氏が会長を兼務しているのは同社と三井物産人材開発の2社 だけ。「人と木は育てるもの。自ら責任を持つ」との覚悟からという。
地球温暖化ガスの排出削減の動きが世界的に高まる中、今後権利を売買する排出権ビジネスなどが 活況を呈するのは間違いない。 だが、それ以上に地に足のついた長年の地道な取り組みが、実は社員一人ひとりの環境意識を着実 に高める早道であることを、三井物産の挑戦が教えてくれる。
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