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アイオーン様へ
1自由意志の天使:2007/12/26(水) 12:36:31 ID:BppMfir.0
読ませていただきました。
手厚いご指摘ありがとうございます。
突っかかるだけでは全く意味がないとよくわかりました。
もう少し大人びた対応をする事を忘れていました。
ここにもちょくちょく来る予定なので
宜しくお願いします。
アイオーンさんは心理学など難しい物を知っていますが
その知識を持とうとした原点、及び、方法はどうなのでしょう?
人にはいろいろなやり方などがありますが、一例をお教え頂ければ
幸いです。むろんの話ですがエヴァは「アニメ」ではありません。
あるアニメに関するものを見たのですが、まさに
「形を変えた純文学、」と思います。
長くなりましたがもう一つ。
「あなたにとってエヴァは何ですか?」
実に抽象的ですが、どうしても聞きたいのです。
自分で考えるのが一番ですが、一人では難しいです。
なので意見を聞きたいです。
文の構成や文脈がメチャクチャですが宜しくお願いします。

2【管理人】アイオーン:2007/12/26(水) 14:12:05 ID:Anb/ovrU0
>>1 自由意志の天使さん
ご来訪ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いいたします
こちらもあなたが読まれたことを確認できましたので、あちらの私の書き込みを削除させていただきます。
あちらの管理人さんとは文通もちょくちょくしているのですが、彼は今旅行に出かけており、書き込みを削除しようにもできない状況にあるんですよ。

さて、本題に入らせていただきます。
>アイオーンさんは心理学など難しい物を知っていますが
>その知識を持とうとした原点、及び、方法はどうなのでしょう?
これはもう、私自身がこれまで経験してきた難儀な人生が大きくかかわっているとしか言いようがないかもしれません。
詳しいことはプライベートなことなので、ここでは話せませんが、その難儀な経験と、大学において社会学・心理学を学んだ際、「人間の日常生活」とはなにか、ということをよく考えさせられる機会があったことが、それに拍車をかけさせたといっても過言ではないでしょう。
そして、これは本当に偶然の巡り合わせなのですが、あちらの掲示板で「善悪二元論の恐怖」と題してエヴァと善悪二元論の関連性について述べた際に返ってきた極東博士殿の返レスがきっかけで、メールのやり取りを始めたんです。
このメールのやり取りが私にとっては非常に有意義で、彼からさまざまなことを教えていただきました。
最初、大学で「自我」とは何かと学んだ際、フロイトの自我三層構造、ラカンの鏡像段階論を学び、そこから心理学関連の本を読み始め、極東博士殿からフロイトの精神分析学の流れを汲んだネオフロイト派のフロムの著作「悪について」に触れ、自分の根底にはそれらの考えが定着していきました。
私の場合、難しく見せて煙に巻いているような、かっこつけたような考え方などより、文体自体がわかりやすく内容が濃いほうが好きで、それがネオフロイト派のフロムの考え方にフィットした、ということですね。
そして、今現在は大学の教授の指導の下、現在進行形で「社会心理学」を学んでおります。
フロム一人の考え方だけをやっていてもその限界点が抜けないからです。
また、それとは別に、博士からいろいろと教わった文献の内容が非常に興味深く、ユング心理学・グノーシス主義・カバラ、あるいはビッグバン理論など、自分で文献を集め始めたんですよ。
それだけ極東博士殿と関心事が非常に似通っていたということなんでしょうかね(笑)。

3【管理人】アイオーン:2007/12/26(水) 14:19:31 ID:Anb/ovrU0
しかし、研究とは別に、エヴァを心理学的に解釈する上ではネオフロイト派の考え方ほど、ばっさり切る方法はないと考えています。
私は、エヴァという作品に最初に抱いた感想は「わけわからん」だったんです。
第九話など、樋口監督が担当されたような箇所にはエンターテインメント的側面が強く、躍動感あふれるその描写に魅せられたし、カバラの象徴図などにも興味を持ったものです。
しかし、最初のほうからして変だったのと、みんなしてあれは成長ドラマだ、といっていて、それが生長ドラマだということを証明しようとしていることに対し、直観と感覚で話の流れ的にそれは変じゃないの?と思ったんです。
最後の破綻に帰したところなどを見てもそう思ったものです。
最初のうちは裏方事情など知らず、監督がこうしたかったということに惑わされていたのですが、裏方事情を知っていくうちに、言っていることと実が伴わないわけはなんなのか、ということに結びついていき、それがフロムのいう「ネクロフィリア」という倒錯が染み付いてしまっているからだ、と判明していきました。
これは根本から客観的に捉えなおしたほうがいいだろう、ということで、監督がしでかしたことに対しては反駁論者になりました。(笑)。

私がエヴァとの絡みで個人的に面白いと思っているのは、そういったフロムの解釈と、ユング心理学・グノーシス主義との関連性ですね。
純粋にグノーシス主義の神話とその構造が面白いと思ったのでそれとの照らし合わせも可能になり、その面白さをここでお伝えしているというわけです。
エヴァはいわゆる「きっかけ」です。趣味と研究内容が一致しているほど面白いことはないです(^^;)。
反宇宙的二元論などはそういう関連ですね。
私は、エヴァという作品を通じて、その監督のおかしさを除いて、そこにちりばめられた欺瞞に対する是正を図る上で、純粋にその学術研究自体に興味が向いていったという感じでしょうか。

自由意志の天使さんがお望みとあれば、いろいろと参考文献などをご紹介します。
また、私と博士は「ウロボロス・ゲマインシャフト」というチャット会議を主な活動にしている同盟を立ち上げています。
みたところ、あなたもこういったことに興味がおありだと拝見しましたが。
もしあなたがお望みとあればインスタントメールをおつくりいただいて、私のほうにまでメールをいただければと思いますが、いかがでしょう?
とりあえず、フロムの「悪について」(紀伊国屋書店)は非常にわかりやすい上に、安いので、一読の価値ありだ、と思います。アマゾンの検索にでも引っ掛けてみてくださいw。

4【管理人】アイオーン:2007/12/26(水) 14:39:19 ID:Anb/ovrU0
要するに、エヴァのなかだけに囚われていると、見えてくるものも見えてこなくなってしまう、というわけなんです。
一歩引いた視点というものを持つようになると、全体像が見えてきます。
一例をお見せしましょう。
「社会の構造と人間」という視点をもてば、必然的に最後にみんな崩壊したのがわかってきます。
ネルフという、機械的なつながりしか持ち得ない人間関係から、普通ならすぐに空中分解してもおかしくないような組織がなぜに維持できていたのか、それはナチス・ドイツがユダヤ人を敵視することで、ドイツの国内の人間を取りまとめていたのと同じように、使徒という「大いなる敵」の存在によってまとめていたのと同じだからです。
今も巨大某国がやっているでしょう?悪の枢軸を名指しして敵を作り、敵を作ることでしか自分の存在を維持できなくなっている、某政権です。
ゼーレはとりわけ反宇宙的二元論に基づいた思想を持っていますし、この二元論は、そういう考えに囚われている限り、どちらかが消えてなくなるまでやりあうわけですが、どちらか一方が消えてしまえば自己を確立できなくなるので、必然的にどちらも滅び去るという構図なのです。
そういう二元論的な考えに囚われていたからこそ、最後は人間同士の結びつきが崩壊し、人間同士の戦いとなったのです。

5自由意志の天使:2007/12/27(木) 13:24:46 ID:BppMfir.0
単刀直入ですがぜひ、お願いします。(すいません。アホなのでインスタントの方ではできませんでした。)
やはりあれほどの知識、思考を文字にし展開するには
それ相応の活力、時間、忍耐が必要だと感じました。
まだ専門的且つ、詳しく学ぶ環境が見つかっていなかったので
願っても無いチャンスです。何卒宜しくお願い申し上げます。
まだ僕は、エヴァの基礎しかわかっていません。
この無限に広がる海で貝殻を集めてるようでは
自分自身でも煮えきらず、エヴァを知れないと思います。
話が変わりますが、エヴァという話をわかりやすく解けるのは
S・フロイトの理論でしょうか?
まだしっかり決めてませんが、S・フロイトについてを
このサイトの心理学辞典などで勉強するつもりです。
まずは1つの事について精通させるのが最適と思いましたので。
また、理解に悩む質問などが飛び出るかもしれませんが、
宜しくお願いします。まずは単語からと思っています。
jiyuuishinotennshi@yahoo.co.jp←こちらがメールアドレスです。
また、この件の他にも何かありましたら、遠慮なさらず
メールを送ってください。ではまた後ほど。

6【管理人】アイオーン:2007/12/27(木) 15:04:03 ID:Anb/ovrU0
>>5 自由意志の天使さん
おや、インスタントメールの設定できませんでしたか。
では後ほど、メールか何かでその方法について伝達させていただきます。

>この無限に広がる海で貝殻を集めてるようでは
>自分自身でも煮えきらず、エヴァを知れないと思います。
>話が変わりますが、エヴァという話をわかりやすく解けるのは
>S・フロイトの理論でしょうか?

個人分析、たとえば自我がどのような構造をしているのか、という点においては、フロイトの理論がわかりやすいでしょう。
私がまだ書きかけているATフィールド理論のところでは、まったくその考え方に基づいた理論を展開中です。
しかし、これは新しいことをはじめた人につき物といってもいいことなのですが、フロイトの理論は思想哲学的でありますので、概念だけはわかっても、それがいかにどうやって形成されていくか、の説明が足りないのです。
社会学風に言うと、行為・関係の視点がないのですね。
この理論がもっと実用的に用いられるためには、フロイトの頑固な理論をもっとやわらか頭で解きほぐしていく必要があるのです。
社会の構造から見たエーリッヒ・フロムは関係主義と行為の視点、というものがまだないものの、社会と人間という切っても切り離せないものを考察しております。
フロイトの入門書としては、彼自身が書いたものであれば、「精神分析入門」、これはもう定番ですね。
新潮社版の上下二巻がいいと思います。
ただ、そのまえにもっと砕けた表現で知りたいと仰るのであれば、なつめ社の図解雑学シリーズ「フロイトの精神分析」をご覧になってみてはどうでしょうか?

いきなり真髄に突っ込みたいのであれば、フロイトよりエーリッヒ・フロムの「悪について」でしょうね。
でも、この本はわかりやすくて内容が濃い反面、真理にかなり深く突っ込んでおり、いきなり見ると、寒気がしたりして(笑)。
別の掲示板でこの考え方を紹介したところ、「怖い」といわれてしまったこともありましたがね(笑)。
私の場合は自分の根底に似たような考え方があったので、まさにそのとおりだと思いましたが。
今のところ、私はひとつのことに没頭する、というよりは、浅く広くのほうですね(笑)。
一応、わかりやすいのはエーリッヒ・フロムで、私は今のところ、主にこの人の考え方を元に、あちらの掲示板などにも書き込んでいます。
エーリッヒ・フロムの考え方も分析ノートを今作っている最中です。
あとはユングでしょうか。ユングについても同じ図解雑学から「ユング心理学」というのがありますし、一歩踏み込んだ形で入門に触れたい場合は、私のところでも紹介している本の中から適当に選んでみてください。

また、全体像を知るには、やはり何かとの比較というのが有効だと思います。
そのうち、エヴァよりもそっちのほうが面白くなってしまうという可能性も、無きにしも非ずで(笑)。
グノーシス神話なども面白いですし。
でもこういったことは私よりも極東博士のほうが詳しいです。
私の場合は、彼の考えを接合し、発展解釈しているところもあります。

7【管理人】アイオーン:2007/12/28(金) 16:56:37 ID:Anb/ovrU0
>>5 自由意志の天使さんへ
遅くなりましたが、メールを送信させていただきました。
こちらでも、ヤフーのメッセンジャーを用意できるのですが、ほとんどのメンバーがMSNのライブメッセンジャーを使っていますので、もしわからなければ、何がどうわからないか、こちらでもメールの返信でもよろしいので、ご連絡お待ちしております。

8【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/26(土) 21:41:40 ID:eS3TrGbk0
>>5 自由意志の天使さんへ
ご無沙汰しております。
先日メールを送って、年明けてしまってから連絡が途絶えてしまったので、どうしたのかなと思いまして連絡するしだいです。
掲示板での連絡となってすみませんが、メールでの連絡ができてないみたいなので、もしこちらを見ていたらご返答いただけますでしょうか。
返答が確認されるか、ない場合はそのまま削除します。

9TABRIS:2008/01/27(日) 15:52:17 ID:abHprVHI0
すいません。
行方をくらましてしまって・・・。
ご迷惑おかけしました。
質問はメールを通してという事でしょうか?

10【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/27(日) 17:28:14 ID:eS3TrGbk0
>>9 TABRISさん
あ、連絡取れたみたいですね。
うーむ、その様子だと送ったメールも届いてないのでしょうかね?
>質問はメールを通してという事でしょうか?
いえ、どのような手段でも構いませんよ。
メールでも構いませんし、ここの掲示板をお使いになられても構いません。
一応ライブメッセンジャーによるチャットの方法もメールで送ったんですが・・・。
大学の試験も終わりましたし、当分は夜のバイトだけが日課になるので、お気軽にどうぞw。
他は論考執筆と読書に費やすつもりです。
たった今も、C.G.ユングの「死者への七つの語らい」の解説を書いてたところです。
ネタ満載ですよw。ちなみに近々極東博士殿が、エヴァそのものがグレートマザーの物語であるということを説明してくださる論考を投稿してくださるそうです。
最近は用語乱用が目立ってるところも多いので、それについての論も参考になると思います。
ではまたの連絡をお待ちしております。

11TABRIS:2008/01/27(日) 22:14:55 ID:abHprVHI0
では、この掲示板の活性も踏まえて掲示板で質問させていただきます。
何卒、今後ともよろしくお願いいたします。

12TABRIS:2008/01/28(月) 16:41:11 ID:abHprVHI0
早速質問なのですが、ターミナルドグマで磔にされているリリスなのですが
なぜアダムと表記することが多々あるのでしょうか。
真実はリリスであり、結果的にはレイとリリスの融合で補完が行われました。
それと、儀式の始まる時にシンジが絶叫して月からロンギヌスの槍が
呼び戻されますが、何を示しているのでしょうか。以上です。宜しくお願いします。
それと、タブリスと呼んで構いません。お好きにどうぞ。

13TABRIS:2008/01/28(月) 17:14:14 ID:abHprVHI0
ユングによる内性検査をやってみました。報告します。

外向思考:7
内向思考:6
外向感情:4
内向感情:8
外向感覚:5
内向感覚:8
外向直観:9
内向直観:5

外向性:25
内向性:27

こういうのってエヴァキャラで言えばなんでしょうか?

14【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/28(月) 18:04:35 ID:eS3TrGbk0
>>11-13 TABRISさん
どうも、こんばんは。
>では、この掲示板の活性も踏まえて掲示板で質問させていただきます。
>何卒、今後ともよろしくお願いいたします。
了解しました。こちらこそよろしくお願いします。

>ターミナルドグマで磔にされているリリスなのですが
>なぜアダムと表記することが多々あるのでしょうか。
>真実はリリスであり、結果的にはレイとリリスの融合で補完が行われました。

仰るとおり、あの地下の巨人はそれそのものは「リリス」です。
地下の巨人がアダムだと称しているのは、加持の思い違いなどから生じているもの、と捉えたほうがいいでしょう。
あるいは偽装工作をしているとも考えられます。
当然ですが、ゲンドウや冬月、そしてゼーレなど、機密情報の深奥に達している一部の人間たちは最初からあれがアダムとは別物と捉えていた、と考えなければ不自然です。
加持はおそらく、自分が運んできたベークライトアダムが培養されてあの地下の巨人とされているとでも勘違いしていたのかもしれません。
一部の人間にとって都合のいいように嘘と欺瞞で塗り固められた世界、それがエヴァです。
>それと、儀式の始まる時にシンジが絶叫して月からロンギヌスの槍が呼び戻されますが、何を示しているのでしょうか。
「ロンギヌス」とは「槍を手にする者」という意味があります。
ロンギヌスの槍は、世界あるいは宇宙を支配するキー、すなわち全てのものを制する力がある、と考えることができるかもしれません。
かつてナチスにおけるヒトラーは、ロンギヌスの槍の霊感を受けたことからその野望への道を歩みだしたとされます。
他にも、ロンギヌスの槍には常にそれを得たものに『力』と『勝利』を与えるという逸話があります。
かつてトゥール・ポワティエ間の戦いにおいてカール・マルテルが、ヨーロッパのイスラム化の危機にさらされた際も、このロンギヌスの槍の伝説が持ち出されるくらいだそうで。
また、ヨーロッパにフン族が襲来したときがあると思いますが、フン族の王であるアッティラが、ヨーロッパを席巻した際、彼にロンギヌスの槍が献上されたといいます。
しかし全ての者を制する力を与えるはずのロンギヌスの槍は、アッティラには敗北のみしかもたらしませんでした。
要するに持っているだけではだめだということです。
聖槍「ロンギヌスの槍」を用いて世界を支配し、真に全てのものを制する力を得ることができるのは、「槍を所有し、その力を理解するもの」だけなのです。
オリジナルのロンギヌスの槍が初号機の手に戻ってきたのは、その資格が補完の寄り代となる初号機にある、すなわち超人としてのユイとその台座に座るシンジに、人類の未来がゆだねられることを意味すると考えてみてはどうでしょうか。
レプリカが粉砕され、ゼーレの目論見が失敗に終わるのは、その槍が、絶対的強者としてあるユイに比して、集団で成り立っている弱者のゼーレのルサンチマン(嫉妬)の具象化した姿に過ぎず、真にロンギヌスの槍の意味を理解するものではなかったからだと考察することもできるでしょう。

15【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/28(月) 19:11:07 ID:eS3TrGbk0
ちなみにTABRISさんのユング向性検査についてですが、外向直観が一番高いようですね。
外向きのこと、あるいは物事に対して表に表れているものに直観力を働かせることに長けている、ということになるのでしょうか。
その点においては、青葉などが該当することになるでしょうけれども、いかがでしょうか。
ただ、クレッチマーの場合と違って、ユングの向性検査の場合は、それそのものが自分なのだ、と捉えることにその趣旨があるので、一概なことはいえないところもあります。
ちなみに二番目に大きいのが内向感情と内向感覚のようですが、おそらくこれが高いのは前者はゲンドウ、後者はシンジではないかと。
捉えようによってになるので、申し訳ないのですが、こんなところです。

16TABRIS:2008/01/28(月) 22:26:09 ID:abHprVHI0
成程、つまり建前にする事に都合があり、それ以上にも以下にも理由が無いという事ですか。
わかりました。ありがとうございます。
ロンギヌスを呼び戻したのは、シンジですが、それもユイの力でしょうか。
シンジには一人立ちする力がありません。自分の楽のためにアスカを殺そうかと思えば手に力が
入らないような情けない少年です。やはりカヲル言った通り、「人は一人で生きて行けない」のでしょうね。
その点から考えるとやはりユイは超人ですね。「生きること=幸せ」このようになっています。
(実際にいたら羨ましい限りですが^^)やはり、(常人とでも言いましょうか。)ゼーレ
の衆に全世界の人間の未来を委ねる事自体無理があるようですね。
ヒトラーは奇人というレベルですね。それでも先の見えないドイツがあの男に全てを委ねました。
そういう時代だったからというのもあるでしょうが、やはり人は何かに縋らないと生きていけない
のでしょうね。カヲルは哲学的な人(使徒)ですね。
(もっとも男だというのに、異常にカヲルに好意を抱いているので::)
まあ、やはりゼーレの衆は心に傷でもあったのでしょうか。
そうでもしなければ、あんな大それた計画を立てないでしょう。
この点についてはアイオーンさんはどう思いますか?

青葉ですか。嬉しいような嫌なような感じです。本音ですw
内向性が高いのは僕自身かなり内向きなんですよ。
表面上、明るさを持っていて寂しがるんですよ。寂しがり屋なんでしょうかね?
だから、一番近いのはアスカと思ってました。
でも、こうしてしっかりと調べると意外な一面も見つかるのですね。
なかなか面白かったです。ありがとうございました。

17自由意志の天使:2008/01/28(月) 23:58:09 ID:abHprVHI0
今気づきましたが、名前・・・変わってましたね。なんということを・・・。

18【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/29(火) 00:34:26 ID:eS3TrGbk0
>>16 TABRISさん
>ロンギヌスを呼び戻したのは、シンジですが、それもユイの力でしょうか。
ロンギヌスの槍自身が、自らの持ち主としてふさわしい、補完計画の寄り代たる初号機の元へと舞い戻った、と捉えることもできませんかね?
確かに絶叫したのはシンジですが、あの時点での初号機は勝手に動くことさえしています。

すでにあの時点での初号機は、神ならぬ神を超える存在としての条件をそろえていましたから。
それは、グノーシス主義バシレイデース派におけるオグドアスの支配者にして365の星辰の王とされる神の上の神にして存在にあらざる存在であるアブラクサスとの接点が見られます。
これは実はユングの『死者への七つの語らい』でも記されていることなのですが、その記述からの照らし合わせでは、ユイは確かに「ヒトの生きた証」として永遠にあり続けることを願った、というそれそのものがアブラクサスとの照らし合わせによって立証できます。
対してシンジは、ただ己の人生を紋切り型にされ(役割のみを果たすよう要求されただけ)、エヴァに乗っていたことで自我肥大症に悩まされ、記号化された存在に過ぎず、最終的にフロムの言う「退行的解答」による心の不安の解消を願っただけです。
退行的解答による心の不安の解消法とは、まさにあのサードインパクトを起爆剤にし、補完計画を実践に移したあの描写そのものが当てはまります。
シンジの人生については、ナチスドイツのホロコーストの第一人者として知られるアイヒマンの人生との接点が見られます。
最終的にシンジが陥ってしまったのは、「機械的人間(ホモ・メカニカス)」という、フロムが言う極端に機械化した官僚主義社会において生じる人間のパーソナリティです。
これと照らし合わせることで、シンジが旧劇場版の冒頭においてアスカをオカズにしてしまったあの問題シーンも解説できてしまいます。

>カヲルは哲学的な人(使徒)ですね。
カヲルは私の観点からすると、哲学的というより無知蒙昧さをさらけ出しているところがあると見ています。
これまで使徒は、人間に対し傍若無人で無知蒙昧さを露呈しており、人を知ろうと人の心にずけずけと立ち入ったりする始末。
人間に対し害しかなしえていません。
カヲルも人間のことについて、わかったようなことをいいつつ、自分でも言ってるように、何にもわかってはいないのです。
これまでの使徒が得た「人間について」をただ表層的にとりまとめただけ。
シンジがカヲルに惹かれてしまったのも、その見せ掛けの魅力に惑わされてしまったのです。
カヲルが無知蒙昧だというのは、結果的にシンジに見せ掛けの救済だけを提示したあげく、シンジにとってもっとも残酷な選択をさせ、害しかなしていないからです。
これも人間に対し害をなすグノーシス主義の番天使(アルコーン)に類似点があります。
>まあ、やはりゼーレの衆は心に傷でもあったのでしょうか。
傷というより、人間の持つ心の不安など、「人間である」ということのしがらみから脱却することを図っていたのでしょう。
加えてエヴァでは、人間の実存的な問題も取り扱っているわけですが、それらの解消法として、人間であり続けることを「行き詰った」と称して人間であることをやめることで解消しようとしている、それがエヴァの世界での補完計画の骨頂です。
これは、フロムの社会心理学で言うならば、人間の心の不安を解消する「退行的解答」と一致しています。
この解答は、本来おおっぴらにすべきものでもないし、示すものでもないのです。
人間の実存問題を取り扱うというのは監督の言及からして明らかなのですが、言っていることとやっていることがこのようにかみ合っていないのです。
ちなみに私はゲンドウとゼーレの補完計画に差異などほとんどないという解答も出しています。

19【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/29(火) 01:12:08 ID:eS3TrGbk0
なぜ私がカヲルを無知蒙昧かというのか、ということを補足しますと、「知っている」と「理解している」ということの違いを論えばわかるでしょう。
「知っている」は表層的なもので、あたかもこうなのだ、と言い放っていても、自分の中できちんと理解していない可能性もある。
対して「理解している」というのは、それそのものを自分の中で把握しています。
もしカヲルが、人間のことを「理解している」なら、人が生きていることそのものが、バイオフィリア、すなわちスピノザが述べたように、「あらゆるものはそれ自身である限り、自らの存在を固執するよう努力する」ことの表れであるということまで把握しているはずです。
それが彼曰く「僕にはわからない」ので、理解している、とは言いがたいのです。

>内向性が高いのは僕自身かなり内向きなんですよ。
>表面上、明るさを持っていて寂しがるんですよ。寂しがり屋なんでしょうかね?
>だから、一番近いのはアスカと思ってました。

アスカは確かにそういうところがありますね。
一応申し上げておきますと、内向か外向かというのは、深奥に秘めているものというよりも、人間の心的エネルギー(ユング派のリビドー)の向かう方向が外向きか内向きかで判断しています。
なのでアスカは確かに心の深奥では他者からの愛情を誰よりも欲するもろい心を持っているさびしがりやですが、その心的エネルギーの向かう先はいつも積極的で外向きです。
だから外向的だと判定されます。
アスカの判定は一応、外交的直観と外交的感覚がほぼ同一的に高いかもしれません。
大学卒業しているという設定の割には、どこか短絡的かつ単純に結びつける側面が強く、思考タイプとは言いがたい(笑)。
これは実は、内向的感覚タイプのシンジとは相性がいいはずなんですけどね・・・。
かえってアスカのほうが近かったのかもしれませんw

20自由意志の天使:2008/01/29(火) 17:21:36 ID:abHprVHI0
成程。舞い戻ったのですか。ロンギヌスの槍は絶対的存在に舞い戻るという事ですね。
そしてシンジは与えられた要求を悲惨な形にしてでもこなしたのですか。
確かに、シンジは「情けない」です。でも本音はそんな言葉で片付けたくありません。
一歩、一歩と踏み出さなければならないのにアイオーンさんの言った「退行的解答」
にいたってしまったんですね。目の前の現実に逃げるのは人間の本能、というより真実です。
でも、やはり踏み出さなければいけません。何故シンジは逃げてしまうのでしょうか?
母にも死なれ(ユイの意志ですが。)伯父にも預けられてしまう(かなり虐待に近い事をされたようですね。)
そういう小さい頃の嫌な思いが一歩ずつ踏み出すことに歯止めをかけているのでしょうか?
それともやはりシンジのリビドーが内向きすぎてなってしまうのでしょうか?(最終的にデストルドーですが。)
あそこまで異常に逃げてしまうのは何故なのでしょうか?



カヲルについてですが、薄々気づいていましたが、やはり知っているだけなんですね。
まあ、僕はその曖昧な美しい存在へと逃避してしまったわけですがw
巧みな話術に騙されました。そして見せ掛けの魅力に騙されましたw
でもアイオーンさんの言うことはごもっともですね。バッサリいかれましたw
やはりカヲルは現実逃避の存在なのでしょうか?まあ当の本人は人の心に入ってでも
人を「理解」しようとしましたが。「絶対的自由」を望んだ天使も夢は「死」という形で見を結びました。
(自分が求めているものも他人が害と思っている。)幼児でもわかりますね。
カヲルはどうして「理解」しようとしたのでしょう?友達を傷つけてまで・・・。(わざと傷つけたみたいですけど。)
人と使徒の共存を求めたのでしょうか?(土台、無理な話ですけど。)
カヲルが何を求めていたか知りたいです。



アスカについてですが、外向きのエネルギーは「偽り」なのでしょうか。
さんの言った通りだと「もろい心だからこそ」外向きになっているとも言えないとも言えません。
ちなみに、僕は外向的、内向的のどちらなのでしょう?
自分では外向きのエネルギーを「偽り」と考えていますが。

では、よろしくお願いします。

21自由意志の天使:2008/01/29(火) 17:23:06 ID:abHprVHI0
少し抜けてました。(アイオーンさんの言った通り)です。
すみませんでした。

22【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/29(火) 18:34:55 ID:eS3TrGbk0
>>20 自由意志の天使さん
>確かに、シンジは「情けない」です。でも本音はそんな言葉で片付けたくありません。
>(中略)
>何故シンジは逃げてしまうのでしょうか?

ちょっと誤解されているところがあると思うのですが、シンジは「使徒殺戮マシーン」としての役割を課せられましたよね?
それがネルフという官僚社会において、「サードチルドレン」という、ひとつの記号化された人間、つまり機械的な動作だけを求められたことを意味しています。
そしてシンジは、その中で自分の価値を見出そうとしていた。

エヴァのパイロット=自分の価値の商品化

こうすることで、自分の存在価値を確立し、ネルフにそれを提供することで安定させようとしていました。
これは要するに、自分が無力である故に、力のある権力者に同一化することで精神的不安を安定させようとしているに過ぎないのです。
このような人間が「一歩一歩前進する」というのは難しいのです。
私が申し上げた「退行的解答」とは、社会全体が前進的にあらず、退行的である故に、その退行的な社会において前進的であろうとすると、かえって気が狂ってしまうということなのです。
たとえば例を持ち出すとすれば、北欧神話のバーサーカーをご存知でしょうか?
バーサーカーは、いざ戦いともなれば、雄たけびを上げ、暴走します。
彼らがおかれる環境は「原始的な未開社会」ですから、別に見ていてもおかしくはない。
しかしそれが、われわれの住んでいる現代社会において、そういう人間がいたらどうなるでしょうか?
「気が狂ってる」としか思えない行動にみえるでしょう?
これは極端な例ですが、シンジの場合もそれと同じです。
シンジは当初、何で自分が戦うのか、使徒とは何か、さまざまな素朴な疑問を持っていたと思います。
しかしこのような素朴な疑問に対し、誰もきちんと説明せず、新劇場版においては、ただただ「それが運命だから」と切って捨てられてしまう始末。
運命などというのは他人が自分の都合のいいように勝手に決めたことに過ぎません。
それが私が申し上げた、「人生を紋切り方にされている(役割を演じることだけを求められている)」の真相です。
シンジが成長的にならなかったのは、社会全体が退行的な構造だったからというのと、そのような社会に自分を同一化させてしまったからなのです。
細かくなりますが、ミサトの啓示であるとか、ゲンドウの見せ掛けにすぎないほめ言葉など、それはみな、人間に成長的で前進的なイメージを見せることにはなりません。
概要だけにまとめますので詳しくはここでは紙幅の余裕がありませんが、もし細々とその点を指摘してほしいとあれば、言ってくだされば別の項で書かせていただきます。
フロムの社会心理学をみれば、あのような社会で成長的になることのほうが「おかしい」と周囲から見られることになり、ミサトや他の人間が、異様にシンジに対して冷たい態度をとるのは、そのためです。
つまり、「みんなと同じ」でないと、おかしな人間扱いされてしまうのです。
これをフロムの言及からして「大衆の愚行」といいます。このような社会では、普通に考えてもおかしいことが、普通になっているので、それをおかしいと指摘する人間のほうがおかしな人間扱いにされてしまいます。
シンジはこの「大衆の愚行」にひきずられ、退行化してしまったのです。だから「シンジが単に情けないだけだ」というのは理屈にならず、通用しません。
われわれがそれを「大衆の愚行」といえるのは、そこに見られる態度におかしなものを感じることができる認識があるゆえです。

23【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/29(火) 18:39:53 ID:eS3TrGbk0
では、シンジは一体何から逃げていたのか。
それは「自由」です。
フロムの著作に「自由からの逃走」というのがありますが、まさしくシンジは「自由」から逃走しています。
それは先ほど申し上げたように、自分の存在を確立する上で、力のある権威的な組織に身を投じているところを見ても明らかです。
それしか自分の価値を見出す方法がなかったというのもありますが。
ミサトの言う、「父親から、自分から逃げてはだめ」という言葉に惑わされて見失いがちなのですが、私の視点からすれば、果たして父を遠ざける行動をとったシンジに、「逃げる」という言葉が通用するとは思いません。
それはミサトが勝手に自分とシンジを同一化しているだけです。
父という権威主義的で傲慢な存在から遠ざかったというのは、ある意味「自由」を手にした事になります。
ところがやはりそこは子どもですから、父親に憎悪もあるが認められたいという矛盾に満ちた「父親コンプレックス」もあるのです。
それが結果的に、父親に呼び出されたことで軽はずみに呼ばれてしまった行動に表れてしまっているわけで。
それこそ、本当は自由を手にしていたのに、父へと逃げ込んでいる結果となっています。
社会心理学では、権威主義的な組織に隷属している人間は成長的にはならず、機械化していき、退行化してしまうのです。
このように何から逃げたか、その本質を見ることで、裏の裏を見抜くキーを導き出すことができます。

また、補足しますがシンジは自分が自分で考えるべきことの答えを、他人にゆだねてしまうところがあります。
この危険性がわかっておらず、結果的に「なにもわかっていなかった僕」をさらけ出す結果になっていくのです。

25【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/29(火) 19:31:37 ID:eS3TrGbk0
>やはりカヲルは現実逃避の存在なのでしょうか?まあ当の本人は人の心に入ってでも
>人を「理解」しようとしましたが。「絶対的自由」を望んだ天使も夢は「死」という形で見を結びました。
>(自分が求めているものも他人が害と思っている。)幼児でもわかりますね。
>カヲルはどうして「理解」しようとしたのでしょう?友達を傷つけてまで・・・。(わざと傷つけたみたいですけど。)
>人と使徒の共存を求めたのでしょうか?(土台、無理な話ですけど。)
>カヲルが何を求めていたか知りたいです。

カヲルに本来人間を「理解しようとする」行動があったでしょうか。
二元論の世界では、どちらか一方が一方を滅ぼすまで、どんな手段を講じてもそれを実行する、という習性があります。
使徒はこれまでさまざまな手段を講じて、侵攻を繰り広げています。
その手段が後半において、ゼルエルを境にして物理的な圧力を加える形から、精神的な圧力を加えることに変っただけです。
人間に害をなす行動、というのは無知蒙昧ゆえです。「善悪を知る(グノースケイン)木の実(劇中では知恵の実となっている)」を使徒は持っておりません。
使徒が持っているのは生命の実です。
グノーシス主義の救済神話における、「ヨハネのアポクリュフォン」によれば、「生命の木」に関する記述は以下のようになっています。

「彼ら(アルコンテス(アルコーンの複数形))の生命の木、それを彼らは楽園の中央に置いた。その彼らの生命の奥義が一体何であるのか、私は君たちに教えよう。それはすなわち、彼らが互いに交わした協議のことである。それはすなわち、彼らの霊のことである。それは根が苦く、その枝は死である。その影は憎しみであり、その葉の中に宿るものは欺瞞である。そしてその芽吹きは邪悪の香油、その実は死である。その種子は欲望であり、暗闇の中に芽を出す。それを食べる者達、彼らの住処は陰府である。そして暗黒が彼らの安らぎの場所である」

ここの掲示板で「反宇宙的二元論に基づいた正統と偽りの定義」にも記したとおり、使徒はグノーシス主義における「アルコーン」と同一とみなすことができます。
そしてカヲルもその定義に当てはまっています。
よってこの文章にある「アルコンテス(アルコーン)」を「使徒たち」と置き換えてみてください。
カヲルは、シンジに自分を殺すよう示唆する場面も、結果的に自分のことしか考えていないです。
生命の実を宿している彼にとっての希望とは「死」であり、「欺瞞」であり、その暗黒こそが彼の安らぎの場所、とみることができましょう。ゆえに、ある意味ミサトの言う「彼は死を選び、見せ掛けの希望にすがった」というのは正しいということになります。

27自由意志の天使:2008/01/29(火) 23:48:22 ID:abHprVHI0
まさか、シンジが「自由」から逃げていたとは・・・。
ちょっと驚きです。アイオーンさんは「一歩、一歩踏み出すのは難しい」
とおっしゃいましたが、だとしたら何故、敢えて庵野監督はこういう物語にしたのでしょう。
「希望」というものがありません。どうしてそうしたのでしょう?
やはり無力な人間は力あるものに縋らなければならないのでしょうか?
こんな絶望的な世界観を創造した事になんの意味があるのでしょうか?
全く説明のない新劇場版にアイオーンさんはどんな感想を持ちましたか?
話が始まったばかりですが、僕は納得いきません。
大衆の愚行というのはどんな環境でもほぼ必ず起こるでしょう。
それをわざわざ描写する理由がわかりません。
抽象的で構いません。この物語と新劇場版についての意見をお願いします。(質問だらけで申し訳ありません。)



権威主義的な人間=ガキ大将の子分でしょうか? かなり抽象的ですが。
つまり、独り立ちできなければ人間は退化してしまうという事でしょうか?
シンジの場合は自分が無力だから力のあるものに縋らなければならない、
と意識的に思ったのでしょうか?無意識になのでしょうか?
もし無意識だとしたら、退化=運命 となるでしょうが。

カヲルについてですが、自分の安息の為なら何を失っても構わない。という考えでしょうか?
自分勝手なものですね。つまり二元論の世界を適用したのですか。
前にも言いましたが、カヲルを異常に愛しています。
しかし、冷静な分析による違った角度からのカヲルが見れてよかったです。
自分にとってはかなり辛かったですが、ものすごくわかりやすかったです。
ありがとうございます。
ちなみに、僕は何歳と思いますか?(いきなりすいません。)

28【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/30(水) 01:47:30 ID:eS3TrGbk0
>>27 自由意志の天使さん
>アイオーンさんは「一歩、一歩踏み出すのは難しい」とおっしゃいましたが、だとしたら何故、敢えて庵野監督はこういう物語にしたのでしょう。
>「希望」というものがありません。どうしてそうしたのでしょう?

それについては、ばっさり申し上げてしまうほかないのですが、よろしいでしょうか?
ずばり、それは人間の持っている「認識」の問題です。
つまり、人間、及び「人間の実存的な問題」についての「認識」が明らかに倒錯しているからです。
彼らにとって「希望」とは「あれ」なのです。それは「希望?あれがリリンの希望ですか?」といっているカヲルの発言から明らかです。
人間に絶望した故に絶望という名の「希望」を補完計画にみた、だから「絶望という名の希望」であり、「希望という名の絶望」なのです。
これはスタッフや監督の言及を分析すればわかることです。
それが確立していれば、「大衆の愚行」に引きずられることなく、バッシングでもアンチでもなく、本当の意味での「批判」を起こすことが可能です。
その認識がおかしいということを見抜くには、やはり「自由」とは何か、というところをはっきりとすべきでしょう。
自由とは、人間、とりわけ子どもが、社会の中の規範という制限がある中でも、自分の個性やポテンシー(自分の力を行使する能力)を生かし、その意欲の元に世界に自分の足跡を残すチャンスが与えられている「余白」です。
それは、個人の創造的な自己活動が促進されるための、きわめて重要な要素で、自己責任を前提においているので、わがままとは明らかにちがいます。
それがないということは、人生を社会のために羽交い絞めにされているだけの人間になってしまいます。
これが先ほどから申し上げている人間の機械化です。
ところが、監督やスタッフの「自由」についての認識は「足場の確立しない、不安だらけの不安定要素」として描かれていることは、TV版エンディングの方向へと向かうそれに見て取ることができます。
「自由」を「何ものにも束縛されないもの」と捉え、「不自由をやる」ことで、自分の意志で地に立って歩くということができるようになる、などという説明をそこでしていると思いますが、ここからして、人間は不安定な「自由」よりも「不自由」を与えられることによって安定する、という認識があるということを見て取ることができると思います。
これは、「自由」という概念そのものを、後ろ向きなものとして捉えており、権威主義や全体主義の肯定にしかなりえていません。
これこそがフロムが言うように、人間が「自由から逃走」してしまう原理だということに気づきもしないで。
それが真実だと思い込んでいる限り、そこから抜け出すことは不可で、いかに正論を言っているように聞こえても、実はなんにもわかってない、ということになるのです。
新劇場版の分析は、やはり全てが終わっていない以上、まだなんともいえないところがありますが、監督の宣言文には明らかに変なところがあります。
繰り返しの物語だと称し、「主人公が何度もいやな目にあいつつも、人とともにありたいから、少しでも前に進もうとする」という物語だという監督。
しかし私からすると、これにそもそもの矛盾があります。
フロイトの精神分析学で言うと、この何度も同じいやな目にあうというのは、嫌でありながらも繰り返してしまうこと、それは「反復強迫」を駆り立てるものにしかならないのです。
反復強迫とは、フロイト曰くは死の欲動(タナトス)への傾倒、フロム曰くはネクロフィリアへの傾倒を引き起こしてしまいます。
普通に考えていただきたいのですが、人間って、生と死という極限の状況、あるいは生きるには相手を殺すしかないという状況に置かれたときに、その人間が生きていたいという希望をそこで持てると思いますか?
そういうのは生きていたいという希求をそぐことにしかならないし、旧劇場版のシンジが「もう嫌だ、死にたい」といったように、そういう感情しか助長しません。
それがわかっていないのです。

29【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/30(水) 01:48:51 ID:eS3TrGbk0
さらにばっさり言うとすれば、「生きてさえいればどこだって天国になる」などというユイの発言も、いかにも正しいことを言っているような発言でも、状況と環境がまったくそれに伴っていません。
シンジの生き方は結果的に「自我(エゴ)の牢獄」(そのナルチシズム的な自己犠牲(僕はこんなに嫌な目に、辛い目にあってまで頑張っている、だから優しくしてくれという対価の要求)から離れることができませんでした。
別にそこから逆に考えるとすれば、辛いことばかり押し付ける人間のために一人相撲しているだけということになりますし、それは自分から自由を捨てています。
こういう生き方は、天国になるどころか地獄の中の生き方です。ユイやレイとの近親相姦共生に陥っているシンジにまさにそれが適用できます。それはアスカも同じですが。
自由意志の天使さんの根本にある疑問にお答えするには、まず、自由ってなんだろうか、と素朴なことを考えてみることも有効かと。
そうすることで、それは、造っている側の認識に問題がある、という結論に達します。
監督は、その言及においてだけはさも立派なことを言っているように聞こえます。
たとえば、監督はエヴァについて、「見る者が外に出てみたくなるようなアニメにしたかった」といっているのですが、できなかったといっている。
それはそのはず、自分で自分の中の認識が倒錯していることに気づいていないからです。
確かに「人類存亡の危機」という巨大な脅威があることは確かですが、すでに悪性の病理的な状態が常態と化しているその社会において、人間のことをどうこうなどと論じる資格はないでしょう。
みんな身勝手主義に走っているのですから。

30【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/30(水) 02:29:55 ID:eS3TrGbk0
>前にも言いましたが、カヲルを異常に愛しています。
>しかし、冷静な分析による違った角度からのカヲルが見れてよかったです。
>自分にとってはかなり辛かったですが、ものすごくわかりやすかったです。
>ありがとうございます。

真理を探求するということは、時に残酷なもので、目を背けたくなるようなことも存在します。
基本的に分析に基づいた発言をするときは、ばっさり切る方法を使用しますので、目を向けたくないようなことまで出てくると思います。
しかしそれに目を背けていては、気づかぬことも多いです。

私とて、個人的なキャラへの入れ込みを持ち合わせていることは事実ですよ?
でも分析にはそれを排さねばなりません。ありのままを捉えなければ欺瞞になるだけだからです。

>ちなみに、僕は何歳と思いますか?(いきなりすいません。)
いやぁ、そういうプライバシーなことは・・・(笑)。
なにより年齢を言い当てるというのは、間違っていたらかなり失礼なことにもなりますし(^^;)。
なのでノリが悪いといわれてしまうとそれまでなんですが、ちょっと控えさせていただきます(汗)。
私の解説にしてもそうですが、メールのやり取りかチャットであると、もっと端的に、判りやすく説明できるところも多いのですがね(笑)。

31【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/30(水) 02:37:41 ID:eS3TrGbk0
なお、カヲルについては後日もう少し掘り下げてみましょう。少々お待ちいただければと思います。
また、保留になっている内向的か外向的かについても少々お待ちください。
どうやら、自由意志の天使さんの中でリビドーについて、ユング派とフロイト派の考え方がごちゃ混ぜになって混乱しているところが見られますので、その違いと、性格分析の補足をさせていただきたいと思います。

32自由意志の天使:2008/01/30(水) 19:26:04 ID:abHprVHI0
ということは、「機械化された環境」で自由を求める事も手に入れる事そのものが矛盾ということでしょうか?
抽象的ですが、補完が完成しなければ、ずっと退行する「運命」が仕組まれていたのでしょうか?
また質問ですが、映画版でシンジは「皆の入る世界」がいいから、レイの導きを拒んだのですが、
それは、「不自由が欲しい」という事にもなると思います。それとも、「ただのその場での悲しみ」
による意志なのでしょうか?僕は前者と思いますが、アイオーンさんはどうお考えですか?

次は分析に基づいた場合の発言です。

これは、異論の仕様がありません。ごもっともです。
「真理を探求するということは、時に残酷なもので、目を背けたくなるようなこともある。」
僕はこれから逃げていました。勝手な思い込みで「見てくれのいい渚カヲル。」
を作っていました。欺瞞に逃げていました。でも「追い求めた結果が残酷にもなる。」
とわかりました。ありがとうございます。

ちなみに、「僕は何歳と思いますか?」なんて質問をしましたが、でしゃばりすぎましたねw
お詫び申し上げます。ノリ悪いな〜なんて思ってません。気になさらずお願いします。

最後にメールだと何をしでかすかわからないので「チャット」を希望します。
アドを貼って頂ければ幸いです。ユング派とフロイト派についてはそこでやりたいと思います。
それでは。


つまり二者択一で、非難される=自由。縋る=不自由。となります。
どちらかを採らざるを得ない状況で僕はシンジが、不自由を望んだのだと思います。
なぜなら、逃げる=自由=縋れない。  逃げない(機械化)=不自由=縋れる。
やはりこの世界観に仮にですが、僕がいましたら絶対に不自由を求めると思います。
そして、自分の無力さを知り、縋るでしょう。ですから、「逃げる」は自然な行為だったと思います。
シンジの意志の弱さにも問題がありますが、一番問題なのは、「世界観」、「環境」です。
ですから、レイの導きにより、「無力だから縋る。」となったと思います。
しかしこうなると、反復強迫から少し焦点がずれます。レイの影響でしょうか?

文脈が変ですが、素朴な疑問、「自由って何?についてとさせていただきます。」

異論や矛盾があれば遠慮せずにお願いします^^

さて、アイオーンさんの監督は、「自分で自分の中の認識が倒錯していることに気づいていない。」
とあります。確かにそうです。本質的に矛盾ですね。ですが、ファンにも良くない所があると思います。
(もっとも、視聴者に善悪も何もありませんが。)
なぜなら、根本的にこのアニメを取り違えていると思います。昨日話した、「見せ掛けの希望」と同じと思います。
なぜなら、まず、ここまで丁寧で高度な解説をしているサイトの異常な少なさです。
日常生活にも(僕の)ありますが、「綾波って可愛いよね〜。」とか、「シンジ君っておちゃめ〜。」
なんて良く僕は聞きます。ですが、違うと思います。それこそが見せかけの希望です。
(まあ、もう13年たちますから、当時のファンの考え方をあまり知りませんが。)
自分がそのような、「容姿」とか、「性格」になれないから夢を見てるだけです。
ただくだらない感想を持つだけで、外に出て、「変えようとしない」からと思います。
エヴァには願望要素のような人を誘惑する所が異常にあります。それが、社会現象となった理由のひとつです。
ですから、視聴者はこのアニメを「取り違えた」と思います。アイオーンさんはどう思いますか?(僕の意見にです。)

33自由意志の天使:2008/01/30(水) 19:28:25 ID:abHprVHI0
申し訳ありません。文章がズレていました。気をつけます。

34【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/30(水) 20:29:52 ID:eS3TrGbk0
さてさて、今回の質問は最初と最後がリンクしているのですねぇ。
どこから説明すればいいでしょうかね。
なによりまず注目しなければならないのは、監督がキャラになにをしているかです。
監督は蔑称の意味での「爆発アニメーター」であり、自分とは独立したキャラクターを描けません。
だからエヴァという作品の中で表れたキャラは、全て自己投影となっています。
シンジが放浪していたりするのも、「これは自分である」といっていますし。
つまりエヴァは監督の「自己」主張なのです。たしかNHKのインタビューだったと思いますが、監督自身がエヴァは独り身の自分がいかにさびしいものかを表したものだと言っていました。
(ちなみにこのインタビューで監督は『衒学』と『知ったかぶり』の意味を取り違えています)
それに付随する形で、「人間の実存に関する問題」を照らしているわけですが、観客の側が、その作品に詰め込まれたいわゆる「謎」の要素に血眼になったり、あなたの仰るように「キャラクターの魅力」に取り付かれて、自分の言いたいことを何一つわかっておらぬといい、そういう人間に対し「オタク批判」と称して、なかばあてつけのごとく「みんな死んでしまえばいいのに」と大々的にポスターなどで宣伝しました。
確かに見る側に問題もあったでしょう。現実と幻想の区別がつかず、虚構に安住感を求める傾向もあり、「外に出る」どころか「内にこもる引きこもり」ばかりが増える始末。
しかし果たして、それが見る側に責任あるものでしょうか?
見る側、というのは、常に環境に置かれている立場であって、「影響される側」です。
よってその責任はまず、それを製作しているスタッフと監督に、まず全面的な責任が課せられるはずです。
ところが、自分の主張していることが伝わらないから、と最後においては破綻してしまう始末。
自分で作り出した「謎」要素に明確な答えを出さないままそれを放り出し、そういう、きちんと見ていない人間だけをあげつらって、「オタク批判」を決行した、それは、きちんと見ていた人間を無視しています。
私からすれば、自分で作り上げた、本来なら「知性の聖堂」となりうる要素があるはずの作品を、それに対して考えさせるだけの材料を槍投げにし、自分で破壊しつくしているに過ぎないと見ています。
つまり、「知力よ、くたばれ!」「知性を打倒せよ!」と絶叫したミラン・アストレイのごとくです。
作り手は、観客側に責任を擦り付けるべきではなく、まず全てきちんとやり遂げるべきだったのです。
自分から言い出したことなのですから。それが、劇中みていてわかると思いますが、その作品を作る過程というのもズサンです。
最初から最後までキャラクターの顔が同じではないとか(最後なんて「この人誰?」という感じ(汗))
終盤になるにつれて破綻していっています。結果的に何が言いたいのかといえば、自分勝手なところが多いのです。
そして自分の主張が伝わらないのは、自身の中での認識が倒錯しており、その倒錯認識がそのまま作品に投影され、見る側にそれが際限なく伝播していった、というのが私の見解です。
事実取り違えていない人間はきちんとおり、取り違えていない人間は、それが見る側に責任があるというよりも、そういう原因を作っている側に問題があると指摘しているのですから。
そうでない人間は、その虚構に安住感を見出して思考停止状態に陥っている(ユングの「死者への七つの語らい」の言を借りるなら、プレロマに陥ってる)ことが多いです。

35【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/30(水) 22:15:10 ID:eS3TrGbk0
さて、今度は詳細に入ります。
>ということは、「機械化された環境」で自由を求める事も手に入れる事そのものが矛盾ということでしょうか?
矛盾というより、社会全体が「成長的要素」を排しているので、成長のしようがないと見ることができます。
「社会的条件がオートマトン(自動人形)の存在を助長すれば、その結果は生を愛好することではなくて、死を愛好することになろう」
「官僚主義的機構を持ち、中央集権的な産業主義においては、人々が大量に、しかもそれが予測可能で、手前味噌な方向に消費するように趣味づくりが行われる。彼らの知性や性格は、独創的で冒険的なものよりも、平凡で無難なものを選択するテストが絶えず行われ、そのため規格化されるようになる。事実、ヨーロッパや北アメリカの官僚的な産業主義文明は、新しいタイプの人間を創造した。
すなわちそれは、
<オーガニゼーション・マン>(組織人間)
<オートマトン・マン>(自動人形的人間)
<ホモ・コンシューメン>(消費的人間)
といえるものであり、さらには、
<ホモ・メカニカス>(機械的人間)でもある。
これもまたフロムの「悪について」よりの言及ですが、これはまさしくシンジにあてはまっているでしょう。
リツコ「人に言われたことにはおとなしく従う、それがあの子の処世術ではなくて?」
見てわかると思いますが、エヴァに乗れと命じられ、その後のシンジはやめるということもできるはずなのに、言われるがままにおとなしく従っており、その目は死んでいます。
「目標をセンターに入れてスイッチ、目標をセンターに入れてスイッチ・・・」
ただただ機械的な動作をこなしていくだけ。
そして14歳の子どもをとっ捕まえて、このようなことをさせているのはネルフ統治下の権威主義的かつ官僚主義的な社会です。
それはオートマトン・マンの助長を促すだけです。
ちなみにシンジが機械化していく過程に当たって、もっともそれを助長させている人間は誰か。
ゲンドウだ、と思われるかもしれません(実際彼もそうです)が、実はもっともそれを助長しているのはミサトです。
ミサトはシンジを自分に同一化しており、それは表現するなら「痘痕も醤」(アバタもエクボ)です。
こういうのは自身の病理的なナルチスティックな感情がなしているものです。
ミサトはシンジを、自分と同じように見ているために、彼の身の上におきていることが自分のことのように思えてしまう。
それがいい方向に傾いているならまだしも、自分を見ているようでもどかしい、という方向に向かってしまい、戦闘において機械人形のように言うことを聞くことをシンジに要請しつつ、機械的な動きだけをするシンジにもヒステリーを起こしている。
このような矛盾に満ちたダブルバインドに、シンジは羽交い絞めにされています。
シンジが放浪という反抗を見せたときも、「全て忘れて出て行け」と一方的に言うだけでした。
そして、シンジが出て行く、といったとき、「こんなの初めてだ」とあからさまに不満を呈した表情を見せたり、終始シンジに対しては機械的なものの見方で通していました。
ミサトがシンジを本当に信頼しているのであれば、フォースチルドレンのこともいえないということはない。
それがいえないのは、真の意味で信頼しておらず、移ろいがちなナルチシズム故です。
これは新劇場版ではさらにたちが悪くなっていますが、そちらはまだ置いておきましょう。何せあの監督ですから、最後にどんでん返しをすることもありえるわけで。
その後もミサトはシンジに対し、自分の思想を語ります。それを示すことでシンジを啓発しているつもりなのでしょうが、これは啓発になっていません。
これはフロムの分析でも明らかになっています。
確かに、JA暴走の際に、何が何でも、という姿勢そのものをシンジに見せてはいますが、その実態はどうだったか。
ネルフによって仕組まれたものでした。シンジは「奇跡だ!」とその予想外の出来事に対して驚きを見せているわけですが、それ自体は無意味なことでした。
「何もかもが仕組まれている」世界において、人間が始めて出くわす驚きなどは全て抹殺され、当たり前だといわれてしまう。
その子どもの心理にはどのような影響を与えてしまうか。それを考えてみてください。

37【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/01/30(水) 23:58:08 ID:eS3TrGbk0
>やはりこの世界観に仮にですが、僕がいましたら絶対に不自由を求めると思います。
>そして、自分の無力さを知り、縋るでしょう。ですから、「逃げる」は自然な行為だったと思います。
だめですよ、肯定してはw。それは全体主義の肯定になってしまいますからw。
「自由意志」の天使さんなんですしw
しかし、だから社会的条件が大きく左右しているわけです。
自分の無力さを嘆き、自分のポテンシーをいかす自由がまったくそがれたとき、人間はそういう方法に走り、その人間が手にする力とは、「破壊」です。
シンジも、生産ではなく、破壊の力を得て安定していました。この点は私のページに既にアップしてありますからそちらを見ていただければと思います。

結果的にシンジは、エヴァのパイロット、サードチルドレンという記号化された人間となり、規格化された商品と化していきました。
これと「自由」とどういうつながりがあるかというと、シンジに選択しうる選択肢は、たくさんあるように見えて、選択する、という行為自体を押し付けられ、制限されています。
空中にある石が落ちない自由を持たないのと同じように、人間は、人間にAかBか選択することを決定付け、強制し、原因付ける動因(即ち環境)によって、AかBかを選択させられることになります。
ここで、自由についてフロムがあげつらっている二つの項目を挙げましょう。
参考程度にどうぞ。
1.「自由」とは円熟し、完全に生長し、生産的な人の持つ性格構造の一部ともいうべき態度ないしはオリエンテーションのことである。(中略)この意味での自由人とは愛情深い、生産的な独立人である。この意味での自由とは、二つの可能な行為から特定の一つを選択することとは何の関係もなく、むしろその人の有する性格構造と関係がある。そしてこの意味では「悪を選択する自由を持たぬ」人は完全な自由人である。

2.互いに正反対の二者の中のひとつを選択する能力である。しかしその二者択一とは、人生における合理的関心と、非合理的関心の間の選択、生長に対する停滞と死の選択を常に意味している。この意味で使用されるとき、最良の人と最悪の人は選択の自由がなく、選択の自由の問題が存在するのは、矛盾する傾向が共存する一般の人なのである。この場合惹起する問題は、矛盾する傾向を選択するこの自由はいかなる要因により左右されるのかということである。

>反復強迫から少し焦点がずれます。レイの影響でしょうか?
焦点はずれてはいません。というよりもどれかひとつに当てはまるのではなく、数多くの「悪」の諸条件に当てはまっています。
反復強迫は死の欲動を駆り立てるばかりか、ネクロフィリアの助長になります。
嫌なことでも続けてしまうその習性は、シンジにもアスカにも見えているはずです。
これもまた環境的要因にかかっているわけですが、シンジが最終的に陥ったそれを見れば、ネクロフィリアの助長に拍車をかけているでしょうね。
また、レイとのことですが、これはフロムが唱える悪性的な病理形態のうちの近親相姦共生に当てはまります。
近親相姦共生も、成長的な要素にはなりません。母親にずっと固着し続け、退行現象を引き起こします。
レイはシンジやゲンドウからすると第二の母親的な存在です。このような存在に固着すると、自分というものがないので、男性側は自分を確立できなくなります。
アスカが「偽りの再生」を果たしたチャプターにおいて、つけられたタイトルは「退行への緊急回避」でしたし。

>まず、ここまで丁寧で高度な解説をしているサイトの異常な少なさです。
ありがとうございます、恐縮です(^^)。こちらとしてはシンプルかつコアをモットーにしているので、質問にはきちんとお答えするつもりでいます。
しかしながら専門分野ではないところはお答えしきれないところもあると思いますのでその点はご容赦のほどを(笑)。
おそらくその点に関しては、わが盟友である極東博士殿がお手伝いしてくださると信じております(笑)。

>最後にメールだと何をしでかすかわからないので「チャット」を希望します。
>アドを貼って頂ければ幸いです。ユング派とフロイト派についてはそこでやりたいと思います。

え?何をしでかすかわからない?(^^;)
それはどういう意味で?(汗)
うーん、ここにチャットのアドレスを貼るのは気が引けるのですよ。
確かメールでそれを送っておいたはずなんですが、届いていないのでしょうか?
ではまた。

38自由意志の天使:2008/01/31(木) 20:14:29 ID:abHprVHI0
申し訳ありません。今日はこれないのでまた明日お願いしますw

41自由意志の天使:2008/02/03(日) 10:04:43 ID:.bjgGI0k0
誠に申し訳ございませんが、校内学力調査があるので2週間程こちらに
来れないかもしれません。これでもまだガキなので。

42【管理人】アイオーン・アブラクサス:2008/02/03(日) 14:03:54 ID:eS3TrGbk0
>>41 自由意志の天使さん
それはそっちを優先してくださいw
なによりあなたの今後を左右することにもなることですしw
現実優先ですよw
校内学力調査となると高校生なんですかね?
私も昔やりましたが、大変なんですよねぇ・・・。
大学は大学で大変だけど、その学問の内容は詰め込みではなく率先して楽しめる学問・研究だから面白いですよw

43自由意志の天使:2008/03/05(水) 22:50:14 ID:u6kdMPAU0
ご無沙汰です。随分と姿を消して申し訳ありません。かなり消えてましたね・・・。
早速、話が変わるのですが、前に僕はチャットを希望しました。
ですので、僕のメールアドレスにアドレスを貼って頂ければ幸いです。
勿論、この掲示板にも立ち寄らせて頂きます。それと、大分前から保留になっていたアスカついて
討論したいと思います。

↓これが前のページ内容です。


アスカについてですが、外向きのエネルギーは「偽り」なのでしょうか。
さんの言った通りだと「もろい心だからこそ」外向きになっているとも言えないとも言えません。
ちなみに、僕は外向的、内向的のどちらなのでしょう?
自分では外向きのエネルギーを「偽り」と考えていますが。

44【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/06(木) 00:31:24 ID:???0
>>43 自由意志の天使さん
ご無沙汰です。試験は順調にクリアされましたでしょうか?(笑)
こちらも大学の単位通知が来ましたが、語学に難があるのですねぇ・・・。
その単位を確認しに大学へ行く途中に、バイクのガソリン入れたら値段が「666円」とか出て「なんと不吉な!」なんてビビリましたがね(爆)。
まあ無事に取りこぼしはありませんでしたけど(^^;)。
>僕のメールアドレスにアドレスを貼って頂ければ幸いです。
了解です。チャット専用メルアドについては近日中に送信いたします。
ちなみに今ご提示していただいたことですが、ユングの性格分析は、その人の心的エネルギー、つまり姿勢が外向きか内向きか、を判定するものです。
確かにアスカはトラウマだらけで、それゆえに内面に心の脆弱さを隠し、殻をまとっている、すなわち虚像の自分で本当の自分を隠しているわけですが、性格分析の場合、その人間の姿勢そのものが外側に関心があるか、内側に関心があるかということを見るわけで、ここでは偽りかどうかを焦点にすべきではありません。
アスカを見れば、その関心事は常に外にあることは明確でしょう。シンジのように「なにが、どうして、こうなのか」とか内向きに悩もうとせず、「分けわかんない連中が攻めてきているから自己防衛は当然だ」とさっぱりしているところなんかもそんな感じです。
大学を卒業してる割には、どうにも思考型に特化しているとは言いにくい(笑)。外向きかつ感覚や直観に特化しているというところでしょうかね。
正確に言えば、誰々が「〜的…タイプ」であるというのは間違いで、すべての機能の中でどこが一番高く、どこが低いのか、そして高い機能を補助している機能が何たるかを調べるものです。
それそのものが自分の関心事なわけです。まあ詳しくは後ほどチャットで話すことも出来ましょう。とはいってもこのことに関してはもうあまり深く突っ込みようが無いのですがね(汗)。

おそらくあなたが関心を持っているのは、性格そのものというより、何でそんな性格になってしまったのか、彼女の心理状態のことでしょうかね?
なぜ怒るのか?と精神汚染時にドイツ語で書き綴られた文字があると思います。
彼女の場合、怒ることが多いですが、それは自身の存在が脅かされることに極端に過敏だからです。
彼女はよく怒る、泣くのを誤魔化すために、といったところでしょうか。

45【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/06(木) 15:12:50 ID:???0
自由意志の天使さんへ。
メールを二通ほど送っておきました。
チャットへの招待メールとそれについての補足のメールです。
そのままメッセンジャーを登録なさり、私のメルアドを登録していただいて、私がオンラインの際に話しかけていただければ、すぐにお話できるようになります。
まさにインスタントです(笑)。今は使っていない名ですが「Seraphiel」の名で届いているかもしれません。
誤って迷惑メールに含まれて居ないか不明なので、届いておりましたら確認のほど、よろしくお願いいたします。

46【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/10(月) 20:53:06 ID:???0
>>43 自由意志の天使さん
メール送ってから数日たっておりますが、連絡がないとなると、やはり届いていないのでしょうか?
やはりやり方がわからないのでしょうか?そちらのご都合もあるかと思いますが、確認ができてないのもなんですので・・・。

47自由意志の天使:2008/03/10(月) 23:09:38 ID:frnNYDNM0
いや、しっかりと入ってきています。

ただ、登録方法を模索していまして・・・。

簡単に登録できるのでしょうか?

48自由意志の天使:2008/03/10(月) 23:17:19 ID:frnNYDNM0
えーと、有料なのでしょうか?無料なのでしょうか?

あまり有料は気が進まないのですが・・・。

49【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/10(月) 23:20:45 ID:???0
>>47-48 自由意志の天使さん

MSNのメッセンジャーは無料です。
ヤフーのメッセンジャーと間違えてはいないでしょうか?
私のメールがあると思います。そのメルアドを右上にある「メンバーの追加」の項目を選んで登録していただければできます。

50自由意志の天使:2008/03/10(月) 23:27:29 ID:frnNYDNM0
Windows Live というのでよろしいのでしょうか?

51【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/10(月) 23:30:58 ID:???0
メンバーの追加のボタンは、人型マークに「+」が付記されているボタンです。
そこからいってください。
そこから、「インスタントメールアドレス」に、私が送ったメールのメルアドを書き込んでいただき、連絡先の項目のニックネームの欄に私のHN「アイオーン・アブラクサス」と書いていただいて、最後に下のほうにメンバーの追加、というボタンがあるはずですから、そこを押せば準備完了です。
その時点で私の人型マークが緑色に点灯していれば私がオンライン状態であることを意味します。
そのまま話しかけていただければ、こちらで受信できますから。

52【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/10(月) 23:33:34 ID:???0
>>50 自由意志の天使さん
ええ、あってますよ。私のメールは@hotmail.co.jpと記述されているのを入れてください。
HPに書いてあるのを入れてもだめですからね。

53自由意志の天使:2008/03/10(月) 23:44:05 ID:frnNYDNM0
多分、メールがいったと思うのですが、届いていますでしょうか?

54【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/10(月) 23:47:14 ID:???0
はい、届きましたよ。
こちらには登録済みです。
あとは、あなたがオンライン状態になっていればいいはずなんですが・・・。

55自由意志の天使:2008/03/10(月) 23:52:40 ID:frnNYDNM0
しっかり届いたのでしたら、また後日にさせて頂きたいです。

明日、遅刻するのもいろいろとまずいので・・・。

今日は手取り足取りありがとうございます。

56【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/10(月) 23:55:23 ID:???0
一応、オンラインの点灯のところまで確認したほうがいいと思いましたが・・・。

57自由意志の天使:2008/03/11(火) 00:09:58 ID:frnNYDNM0
えーと、オンライン点灯はどう確認したらいいのでしょうか?

58【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/11(火) 00:12:06 ID:???0
メッセンジャーのツールに人型が写っていると思います。
それが緑色に点火しているかどうかです。
ただ、遅刻してはまずいので、もしどうしてもわからなければ、明日また連絡ください。
もしあなたがオンライン状態なら、こっちに緑色で点灯しているはずなんですよ。

59【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/11(火) 17:21:11 ID:???0
とりあえず、無事説明し終わったらこの連絡関係の書き込みは削除いたします。
でですね、ちと気になったんですが、メールアドレスの設定までは順調に行っているようですけれども、Windows live messengerのツール自体が正確にインストールされてるか微妙なので、細かく書き記しておきます。

http://messenger.live.jp/download/index.htm

まずここに行ったはずだと思います。
ここで、もしお使いのOSが、ウィンドウズXPかヴィスタではない場合、下の項目を選ばなければなりません。
おそらくそうではないと思いますが。
あとはこの先の手順どおりに進んでいただければ簡単に出来るはずなんですけど、難儀してますかね?
ウィンドウズライブIDとそのパスワードを新規登録、というのはどうやら出来ているようですし、問題ないと思うのです。
ですが、すぐにもチャットが出来るはずなのに出来ないご様子を見ますと、その後、真ん中のオレンジのダウンロードボタンの説明を見過ごしている、ということが無いでしょうか?
もし分からないのであれば、真ん中のオレンジのボタンと、その右隣のボタンを見ていただければ、何をどうやっていけばいいのか、根本的なところから丁寧に説明してくれていますので、それをご覧になってください。
登録した人間がオンライン状態の場合、登録した人の人型がグレーではなく緑色に点灯しているはずです。
メッセンジャーボックスのツールをダウンロードしないと、チャット自体が出来ません。
ウィンドウズライブメッセンジャーダウンロードのページ↓

http://get.live.com/messenger/config

ここでインストールを押せばすぐに出来ます。
すべて無料です、というかいまどきのパソコン通信だと、一ヶ月何円という規定料金を払えばあとは自由だと思いますし、気兼ねなく出来ます。
後は個人的なパソコンの事情にもよりますので、またわからないことが何かありましたらいってください。
害があっては本末転倒ですし、めんどくさいと思われてしまえばそこまでなんですけどね・・・。

60【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/03/11(火) 17:24:29 ID:???0
ちと誤解を招きかねない言い方があったので言い直します。
チャット自体の料金は無料です。問題はあなたのパソコンが契約している内容だということです。
まあ、この掲示板に何度か自由に入ってきているようですから、問題ないと思います。
もしなんだったら後で分からないことがあれば相談にのりますのでね。

61【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/04/02(水) 13:02:26 ID:???0
自由意志の天使さんへ
メールを送っておきました。
メッセンジャーを利用になられる時の処方箋です。
もしこちらをご覧になられていましたら、メールの確認をお願いいたします。
Windows Liveのメッセンジャーの方のメールアドレスです。
ではまた。

62自由意志の天使:2008/04/09(水) 20:47:38 ID:LAtqMIrA0
ご無沙汰です。自由意志の天使です。まず、なぜこんなに消えていたかを
説明します。単刀直入に言うと、IDを忘れました(爆)
IDを忘れたと言ってもどうすればいいかもわからなく、別のアカウントを
作ってしまうほどの、アホっぷりです。申し訳ありません。
jiyuuishi@live.jp ←これが新しいのです。なんか根本から違う時は
言って下さい。本当にすみません。

63【管理人】アイオーン・アブラクサス★:2008/04/09(水) 21:20:51 ID:???0
>>62 自由意志の天使さん
どうも、ご無沙汰です。
というと、メールのほうはご覧いただけてないのかな?
今インされているならば、点灯しているはずですが。
メッセンジャーのインストールについてはもうこれ以上は説明することがございませんw
メールが届いていないのであれば、もう一度それと同じものをお送りしますので、それを確認されてください。
そこにはもっと短絡的にわかるように説明してあります。
ではまた。

64自由意志の天使:2008/04/09(水) 22:28:01 ID:LAtqMIrA0
すいません。突発的に勝手に自分がやったことなので、メールも
きてません。当然ですが。僕の落ち度ですしw何日経つかわかりませんが、
しっかり確認したいと思います。友人リストについては後ほどでも構いません。
なので、宜しくお願いします。

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