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大きく息を吸って、はいて- 1 名前:名無しのひつじさん 投稿日:2005/01/16(日) 18:00 [ .q9SDNJI ]
- 3)統合失調症者の脳には、さまざまな異常が見出されています。CTとMRIを用いて数多くの研究がなされていて、統合失調症における脳の微細な構造異常が指摘されています。特に、側脳室と第3脳室の拡大が最も多い神経解剖学的変化です。MRI研究で、脳溝やCSF(脳脊髄液)腔の全般的な拡大も報告されています。CSF腔の増大は脳の容積の減少が原因と考えられています。しかし、現在のところ統合失調症の特異的所見というものはありません。
このような脳の微細な構造異常を示す分裂病者では、病状が出現する何十年も前から、脳の秩序だった発達の障害を受けているという神経発達異常(neurodevelopmental hypothesis)が提唱されています。
他方で、CTやMRI検査でほとんど異常の見いだせない統合失調症者も多いのです。
(4)20-30年前は特殊な相互作用を持つ家族様式(二重拘束)が統合失調症を引き起こすという見解がありました。家族(とりわけ母親)が発病の原因とみなされたのですが、現在ではその考え方はすたれています。現在では、いったん統合失調症が発症すると家庭内にストレスを引き起こし、それが病気の予後を悪くするという結果が出されています(表出感情研究の結果より)。
(5)シナプスに抗ドパミン作用のある薬物が統合失調症の治療に用いられて効果があること、またアンフェタミン(覚醒剤)のようなドパミン放出薬物が、慢性妄想性精神病(覚醒剤精神病)を生じさせるという事実などから、ドパミン系の過活動ないしは脳内の過感受性ドパミン受容体の増加によって統合失調症(症状)は生じるというドパミン仮説が有力です。最近では、それに加えて、もう一つの神経伝達系(グルタミン酸系)の異常も指摘されています。
(6)この病気になりやすい人は、素質的にストレスに耐える力が弱い(ストレス脆弱性といいます)ようです。また、もともと純真で、内気、引っ込み思案、神経質など内向的な性格の人が多いようです。友人が少なく、社会生活体験も乏しく、ストレスに耐える力が充分に育っていない人が、ストレスをもたらすライフイベント(発達史上の出来事)や薬物乱用を契機に思春期以降に発病すると考えられています。統合失調症の発病(あるいは再発)前の3週間にストレスとなるライフイベントが過度に存在していたことが報告されています。
- 2 名前:名無しのひつじさん 投稿日:2005/01/17(月) 23:25 [ .q9SDNJI ]
- ◎心の栄養
精神障害者のホームヘルプは、3年間の試行期間を経て、今年度から全国の市町村で始まった。
ホームヘルプを使えるのは、精神障害者保健福祉手帳を持った人や精神障害を理由に年金の給付を受けている人のうち、日常生活を送るのに支障がある人たちだ。費用負担は所得に応じて決められ、最高で1時間950円、所得が低ければ無料だ。
長い闘病生活の影響で食事作りや掃除などがうまく出来ない人や、薬の副作用で体がだるく、症状に波のある人、人付き合いが苦手な人は多い。彼らが抱える様々な「暮らしにくさ」を支え、生活を安定させるのがホームヘルプの狙いだ。
10代に精神病を発病した川崎市の池和田静代さん(50)は、この9月からホームヘルプを利用している。片づけや掃除が苦手で、それまで自室には衣類やごみが1メートル以上にも積み重なっていたという。
「掃除のことを考えると頭が重くなった。いつか着るかもしれないと考えると、服も捨てられなかった」と振り返るが、ヘルパーと一緒に必要な物は何かを考えながら片づけるうちに、気持ちも軽くなった。「いつも、ヘルパーさんを気持ちよく迎えてあげようと思う。それが心の栄養になっている」と語った。
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