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FAHRENHEIT 9/11と大統領選挙
1 名前: 桜沢道雄 投稿日: 2004/09/05(日) 00:46
 マイケル・ムーア監督が開拓してきたドキュテイメント
(ドキュメンタリー&エンターテイメント)こそが、情報化
時代の大衆社会を揺り動かす最大のプロパガンダ・ツールで
あることを知りつくした上で、この「FAHRENHEIT
 9/11」の作成を助け、大統領選へのインパクトが最大になる
スケジュールで、5月にカンヌでパルムドール賞受賞、6月末か
ら全米ロードショーを仕掛けて、選挙直前の10月にDVDを発
売するシナリオを書いたのは誰だろうか。。。
 そう考えさせるほど、ムーア流の荒削りなタッチで仕上
げられた本作品は、大衆プロパガンダ映画としてみたとき、
たいへん良くできていると思います。

 接戦だった前回の大統領選の選挙疑惑。下院の黒人議員達
の前にたちはだかる上院の謎の壁。ビンラディン一族をはじ
めとするサウジ王族とブッシュ一派の親交ぶり。フロリダの
小学校で主席補佐官からWTCへのテロの報告を受けたあと
7分間漫然として動かないダブヤの映像。911直後に米国にい
たビンラディン一族をはじめとするアラブ人が調査もされずに、
特別機で次々に帰国許可されたこと。イラク戦線の兵士の実像
や、故郷ミシガン州フリントでの貧困階層からの募兵の実態。
議員のなかに子息を戦場に送っているものがほとんどいない
事実、等々。

 ただし、映画は、誰が911のテロを仕掛けたのかという
点にはあえて突っ込んでおらず、パンドラの箱の奥底に潜ん
でいる謎とタブーの扱い方の難しさを改めて印象付けるもの
でした。

2 名前: 一目山隋得寺 投稿日: 2004/09/05(日) 03:14

2003年3月に、「ボウリング・フォー・コロンバイン
」がアカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー賞を
とったとき、その授賞式でマイケル・ムーアはBush
に対して「戦争反対。Shame on you。」と
啖呵を切って話題になりましたね。

 一貫して病めるアメリカを追っていてるマイケル・
ムーアですが、911以降は、テロの恐怖を煽られて
ますます自由を手放していくアメリカに警鐘を鳴ら
しています。

桜沢さんが紹介されたムーアのF911のほかには、

ベテランのチョムスキーの発言や、
http://cine.co.jp/chomsky9.11/
http://cine.co.jp/chomsky9.11/interview.html

軍産複合体にファーカスした複数のドキュメンタリーの編集映画で、自主上映の形で
アメリカで100万人以上が見た「WHAT I LEARNED ABOUT U.S. FOREIGN
POLICY -The War Against The Third World」(邦題テロリストは誰?)も
たいへんお勧めです。
http://www.wa3w.com/


また、911の謎へのアプローチとしては、なんといっても
このサイトのビデオをご覧になると参考になると思います。
http://www.911inplanesite.com/911trailer.html

随得寺

3 名前: 岩下 投稿日: 2004/09/09(木) 07:25
ロシア・北オセチヤ共和国の学校占拠テロ事件後、露参謀総長
はさっそく「世界のテロ基地に先制攻撃用意」宣言の声明を出
しました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040908-00000012-yom-int
北オセチアの学校占拠テロ事件は、911のロシア版ではないか
と見るとこれからの世界の動きが良く見えるような気がします。

5 名前: 野田隼人 投稿日: 2004/09/09(木) 08:50
最初に、今回の学校占拠事件で犠牲になった大勢の市民、特に子供達に哀悼の意を表したいと思います。

ところで、今回の学校占拠事件における陰の首謀者について、様々な憶測が流れているようです。

・行政調査新聞
川越に本拠地を置く行政調査新聞が、以下のような興味深い記事を掲載しました。行政調査新聞は、単なる地方新聞の範疇を超えており、行間に垣間見せるインテリジェンスの鋭さに、時として思わず身震いすることがあります。

*10月の驚愕 「オクトーバー・サプライズ」は東アジア激変を意味しているのか?
 ――米大統領選直前に起きる衝撃を解読する――
http://www.gyouseinews.com/international/sep2004/001.html


行政調査新聞は、今回の首謀者をアメリカのCIAと推定しているようです。
==============================================================
だが、飛行機爆破テロや学校占拠事件など3件が共通の組織の犯行という見方はむしろ危険で、それぞれが非常に深い背後では繋がっているものの、実は別個の事件だと考えたほうが良いだろう。詳細は省くが、これにより4万ロシア軍の中東派兵(イラクではなくアフガン)が遠のく可能性は高い。そしてまた、CIA解体を公表したブッシュは苦境に立たされることになった。解体されることになったCIAが、その返答としてこうした事件を引き起こした――などと言うと陰謀史観に立ちすぎと批判されるかもしれないが、その可能性を捨てる気にはなれない。
==============================================================


一方、株式日記のtoraさんも学校占拠事件を取り上げています。

*ロシア学校占拠テロでブッシュの支持率が高まった。
カフカス問題はロシアとアメリカの「石油をめぐる争い」
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu78.htm

toraさんは、今回の首謀者をユダヤ石油財閥グループと考えているようです。
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武装グループの正体を知っているのはプーチンをはじめロシアの幹部だけだろう。アルカイダも含まれていると発表しているが証拠はつかめていない。プーチンはおそらく武装グループの背後の支援組織の正体も掴んでいるから、ルーチンの失脚とロシアの弱体化を狙った反ロシア組織が武装グループの背後にいるようだ。そのグループとはユダヤ石油財閥グループだ。
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ともあれ、様々な意見があるものの、首謀者の正体を正確に見抜くに、十分な調査が必要でしょう。そして、一歩でも真実に近づく手段の一つとして、本掲示板の存在があります。


ここで、本題から外れるかもしれませんが、立花壱岐宛てに書いた横井小楠の手紙に以下のような文面があるのを最近目にしました。今回の学校占拠事件の裏に潜む首謀者は、現今の国際政治にも大きく関与しているグループであることは間違いなく、それだけに今回桜沢さんが提起された本スレッドのテーマは重く、地球次元の視野と思考力を要求されることから、いささかでも以下の横井小楠の手紙が何等かのヒントになれば幸いです。尤も、以下の文面は、毎回脱藩道場総会で取り上げている、「日本の危機」という一連の主テーマを考えるにあたり、数少ない参加者にとって、考えさせられる文面ではありませんか? 

==============================================================
いまの大急務は、日本中のすでに名前が知られているほどの人材をすべて江戸に呼び集め、現下の状勢と政治の方針にかかわることをつつみかくしなく打ち明け、老公をはじめ老中方から三奉行まで、みな自分たちの身分を忘れて講習討論することです。そうすれば、野に埋もれていた名案も浮かびあがり、人心が通じ、どこをどのようにすれば政治がうまくいくか手に取るようにわかるでしょう。集めた人々の相互討論も繰り返してやれば、それぞれ異なった意見をもった人たちも最後には一本にまとまるにちがいありません。これが舜の「四門を開き四聡の道を達す」にあたるわけで、点火の人材の力を合わせて政治をおこない、公明正大の道を天下に明らかにするにはこれ以外に方法がありません。
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6 名前: 尾崎清之輔 投稿日: 2004/09/10(金) 02:11
今回のロシアでの学校占拠事件における両サイトの見解につきましては
既に確認済みであったものの、若干ジョーク交じりに申し上げますと、
先を越されてしまったと思った以上に、早々に適切な論評を述べられた
野田さんに、まずはこの場をお借りしまして敬意を表したいと思います。

個人的な話で恐縮ですが、小生の読書パターンは1冊を読み終えてから
次に進むタイプではなく、複数の書籍を同時に読み進める傾向があるため、
1冊の内容全てを把握するのに少々時間が掛かるのが難点と思ってますが、
その癖が、時としては思わぬ拾い物をすることもあるようです。
つい3日前より読み始めた本は、冒頭の件もあってそのような中の1冊
ではないかと思っております。

●21世紀の戦争「世界化」の憂鬱な顔(イグナシオ・ラモネ著 以文社)

著者は「ル・モンド・ディプロマティーク」の主幹であり、また同社の
社長でもあり、複数のテーマによる多くの著書も出されております。
この本の場合、日本での発売はその日付から1ヶ月ほど前と思いますが、
原語版は2002年に刊行されており、日本語版刊行にあたっては、新たに
著者より付録の文章(帝国対イラク)が追記されております。

また本の帯には次のような文章が添えられております。

****************************************************************
今日、地球は植民地獲得時代のように、新しい征服の時代を体験している。
しかし、かつての領土拡大の主な主体が国家であったのに対して、いま
世界を支配しようとするのは複合企業体であり、民間の産業や金融グループ
である。地球は支配するものがこれほどまでに少数であり、また強力で
あったことはかつてない。
この資本と権力の集中は、情報技術革命で加速され、生命を操作する遺伝子
技術によってさらに飛躍するだろう。
****************************************************************

7 名前: 尾崎清之輔 投稿日: 2004/09/10(金) 02:13

未だ全体の3割程度しか読み進んでいないため、あれこれ言及することは
差し支えさせて頂きたいことと、本のテーマが「21世紀の戦争」と名づけて
いることから、いろいろ書きたいと思うことは、ここではぐっと押さえて、
今回は以下の文章の引用のみに留めさせて頂くことを予めご了承下さい。
(引用部分には最初に■を付加)

■多くのアメリカ人に衝撃を与えたアメリカに対するこの敵対的な反応を
 理解するには、「冷戦(1948〜89)」の全期間をとおして、アメリカが
 当時の共産主義に対抗して長期にわたる「十字軍」を組織していたことを
 思い出すことも無駄ではあるまい。
 (中略)
 そのときすでに「悪と戦う善」である。当時ワシントンに言わせると、
 テロリストを支持することは必ずしも非倫理的というわけではなかった。

これに続いて『中央情報局(CIA)の圧力によって』様々な非合法的活動が
具体的に示されていますが、その締めくくりは次の通りとなっております。

■アフガニスタンで、民主主義国家というにはほど遠いサウジアラビアと
 パキスタンの支持を得て、アメリカは70年代にアラブ・イスラーム諸国
 より募ったイスラーム部隊創設を支援し、当時のメディアはそれを
 「自由の戦士(フリーダム・ファイターズ)!」と呼んだものだった。


■多くの軍事力のように、アメリカ合衆国の軍隊もまた他の国と戦うために
 造られているのであって、「見えない敵」と対決するためではない。
 しかしこれから始まる世紀では、国家間の戦争は時代遅れのものになり
 つつある。
 (中略)
 新しい種類の戦争で、強者が弱者もしくは異常者と対峙する場合、
 始めるよりも終わらせることのほうが難しい。

8 名前: 尾崎清之輔 投稿日: 2004/09/10(金) 02:14
また、テロリズムに対する定義として、通例で使用されている意味にも
疑問を呈しつつ(『正しかろうと間違っていようと、暴力に訴えるもの
すべてを無差別に指すために使われてきた』のように)、その具体的な
歴史と元テロリストで後の国家指導者の例を挙げつつ次に繋がります。

■現在の「テロリズムに対する世界戦争」およびそれにともなうプロパ
 ガンダは、テロリズムがイスラームのものだと思わせようとしている。
 言うまでもなく、それは虚偽だ。新しい「世界戦争」がくり広げられて
 いるまさにその時、他の「テロリズム」がイスラーム世界以外のほぼ
 至る所で活動している。

■CIAに外国要人の殺害を禁じた1974年の決定を破棄して、ブッシュ
 大統領はアルカイダの指導者を物理的に排除すべく、必要なあらゆる
 秘密作戦を行う白紙委任状をCIAに与えた。

■9月11日の攻撃では、実行犯たちの心にとてつもない残酷さと同時に、
 きわめて高いレベルの洗練さがあったことが明らかとなった。
 (中略)
 そして、少なくとも3種類の効果をあげることを求めた。それは物的な
 損害、象徴的な衝撃、加えてメディアによる大きなショックである。
 結果は周知のとおりである。
 (中略)
 だが、あらゆる証拠からみてこれらの破壊が主な目的というわけでは
 なかった。なぜなら、あのとき旅客機がたとえば原子力発電所やダムを
 狙っていたら、(後略)

■地球規模のテクノロジー装置が全世界に直接イメージを送ることが
 可能になって、(中略) 以前よりもずっと数を増したメディアは、
 実はかつてなく今まで以上に結びつき、画一化したことだ。

■国家を弱体させ、政治の信用を失墜させ、基本的な規制を解体することに
 よって、世界化は従来の階層的で垂直的な形ではなく、柔軟な構造を
 もった網状の組織の発展を助けることになった。
 (中略)
 しかし、寄生虫的な組織も同じような条件下で増えてゆき、勝手な
 やり方でこうして自由になった場所を利用する。

9 名前: 尾崎清之輔 投稿日: 2004/09/10(金) 02:14
そして近年のカフカス地域の情勢やロシアのチェチェンに対する攻撃に
ついても少し触れております。

■1999年、西欧に祝福されてパイプ・ラインが黒海沿岸のバクー
 (アゼルバイジャン)とスープサ(グルジア)の間で結ばれたとき、
 ロシアは除け者にされたと感じた。
 さらに重大なことは数ヶ月後にトルコ、アゼルバイジャン、グルジアは
 バクーと地中海沿岸のセイハンを結ぶ、つまり決定的にロシア領土を
 通らない今ひとつのパイプライン計画に合意署名した。モスクワに
 とっては、これはカフカス地域における大きな影響力の喪失だと天下に
 知らせるような地政学的屈辱と感じられた。おまけにこれらの新しい
 パイプ・ラインが、自動的にNATOの安全保障システムの保護下に
 置かれることになっていたのだから…

■1999年秋の初めに、ロシアのいくつかの町で民間の建物に対する爆発物
 によるすさまじい攻撃でおよそ300人の死者が出た。その罪状はたちまち
 「チェチェンの悪党ども」(確実な証拠もないまま)のせいにされた

■モスクワにとっての問題は、鉄の腕でチェチェンへの支配を保持し、
 またそれを超えてカフカス全体にロシアの支配力を再興することなので
 ある。かつての世界規模の超大国にとって、残されたのは地域的野心で
 ある…。

12 名前: 岩下 投稿日: 2004/09/13(月) 23:15
野田さんの行政調査新聞や株式新聞へのいきとどいた目配りぶり、
敬服致しました。また、尾崎さんの「21世紀の戦争「世界化」の
憂鬱な顔」(イグナシオ・ラモネ著)のご紹介もたいへんありがたく
拝読しました。 すばやくこういう反応をいただける当掲示板の参加者
の方々のインテリジェンスの懐の深さには驚いています。
大きなスケールで世界の真実に迫り、高い次元で文明の改革を志す者
が掲示板を通じて情報や意見を交わすなかで、考え行動する者の輪が
少しでも広がひろがっていけば、明日に夢をつなげることになると期
待しています。よろしくお願いします。
岩下

13 名前: 岩下 投稿日: 2004/09/13(月) 23:55

機上の読書用にと、先週、成田空港の本屋で場当たり的に買い込んだ
何冊かの新書のなかにあった 田中 宇著 文春新書「非米同盟」は、
ちょうどこのスレッドのテーマを少し巨視的に考えるのにぴったりな
内容だと思いましたので以下ご紹介致します。

要点を言えば、田中 宇(さかい)氏は、国際協調主義者が主体となって
いるビルダーバーグ会議に象徴される欧米資本家が、資本主義の永続的な
発展のために、米国一国による世界統治から多極的な世界統治に切替える
目的で、米国内でネオコンを育てて、単独覇権主義者のタカ派を信用させ
て政権中枢に送り込んだあとで、ネオコンにわざとアメリカを外交的・軍
事的に自滅させて、結果的に国際的な均衡状態を出現させようとしている
と見ておられます。
参考サイト
http://www.tanakanews.com/e0619neocon.htm

個人的には、田中氏は相当良い線をいっていると思いますが、基軸通貨
としての現行の米ドル体制の限界の問題と石油/ドル/金のリンケージに
対する掘り下げ・理解がもう少し深ければ、ビルダーバーグ会議に象徴
される欧米資本家の動機と計画に関してもっときれいなPictureが見えた
のではないかと思いました。

14 名前: 西條謙太郎 投稿日: 2004/09/19(日) 19:19
岩下さん、田中 宇著 文春新書「非米同盟」のご紹介ありがとう
ございます。

私のほうからは、F911以外に皆さんのご参考になりそうな映画を下記
2件追加で紹介させていただきます。

ひとつは,
”What I've Learned About U.S. Foreign Policy: The War Aganinst
The Third World"です。

原作サイト: http://www.addictedtowar.com/dorrel.html
スクリプトは下記で完全公開されています。
http://www.addictedtowar.com/transcript.htm


フランク・ドリル監督が、10本のドキュメンタリー映画を2時間に編集し
た作品で、米国政府が第三世界に対して仕掛けてきた「数々の戦争と政権
転覆の真相」を描いた作品で、 全米でおよそ100万人が観たとのことです。

日本では、「テロリストは誰だ」という題名で各地で自主上映されている
ほか、DVDやビデオも購入可能です。http://www.wa3w.com/index.html


 とくに、ベトナム戦争時代の元米国司法長官だったラムゼー・クラーク氏
が、1998 にLAで行ったスピーチは、良心に目覚めた元政府高官として印象
に残りました。
http://www.addictedtowar.com/clark.htm

“We have a war party in this country and we’ve had it all along!
And you can call it Democrat for a while, you can call it
 Republican for a while, but it has been the special economic
 interest in this society that’s governed us from the time that
  we founded our governments on this continent. And the people
 have never controlled those governments.”

“We call ourselves the world’s greatest democracy -- we are
 absolutely a plutocracy! It’s the most obvious thing in the
 world! Wealth governs this country! And wealth uses military
 violence to control the rest of the world as best it can!
  And we’re responsible! And we will pay the price for it!”

15 名前: 西條謙太郎 投稿日: 2004/09/19(日) 19:20
 もうひとつは、ちょうど昨夜、見てきたばかりですが「The Fog Of War」
です。(邦題は「フォッグ・オブ・ウォー マクナマラ元米国防長官の告白」)

http://www.sonypictures.jp/movies/fogofwar/site/indexFlash.html

 最年少でのハーバード教授就任、第二次大戦従軍中の日本への爆撃解析で
の活躍、戦後は大卒のほとんどいないフォードに入社して、得意のデータ
分析で業績をあげて、フォード一族以外で初めての社長に就任。 
FORD社長就任後5週間でケネディに請われて、ホワイトハウス入り。 
ケネディとジョンソンの両大統領に国防長官としてつかえ、キューバ危機や
ベトナム戦争の渦中に立ち、その後、ジョンソンとそりが合わなくなって
解任され、その後は世界銀行の総裁を長く勤めたマクナマラが、85歳とは
思えぬ強い語調で、自分の見方や経験を、ある部分はストレートにまたある
部分は巧みにはぐらかしながらモノローグする姿には迫力があり、一語々々
の発音や、カメラがとらえた微妙な表情の変化や目の動きからも多くの情報
が伝わってきました。

 私は、米国の政治・経済システムは、ユニバーサルスケールで展開する
世界金融寡頭制や国際寡占体制、またそれらと不可分の関係にある軍産複
合体や英国やイスラエル等の外国勢力の複合的な力によって、つねにドラ
イブされているプリミティブなシステムであると考えています。

世界金融寡頭制や国際寡占体制、軍産複合体というエスタブリッシュメント
は、常に、政治の世界を金と影響力で押さえ、その上で、このマクナマラや
初代国防長官のフォレスタル等のような極めつけの能吏を上手く活用して、
彼らに能力をフルに発揮させることで、政治・経済を効率的に動かして、
エスタブリッシュメントにとって座り心地のよい資本主義システムの世界
的な継続的発展・繁栄を自らに保障しようとたいへんな努力を続けている
ように見えます。

人間を取り巻く環境や人間の心双方の破壊や劣化が、誰の目にも明らかな
今日、理性的な人間には、資本主義システムの世界的な継続的発展・繁栄
こそが世界と社会の健全な発展であり、その実現こそが人類の使命である
と言い切れる人は少ないと思います。

マクナマラと同じアイルランド系のフォレスタル元国防長官は現職中に頭
がおかしくなって、ベセスダ海軍病院に幽閉され、そこで飛び降り自殺し
ましたが、マクナマラは、85歳で自分でFORDを運転してインタビュ
ーに来て、能吏として自分の立場をわきまえて、都合のわるいことはしゃ
べらない分別を見せただけでなく、自らの行為に直面してそれを悔いたり
恥じたりしてプライドが傷つくのを恐れている姿を見られまいとしている
ことを、ドキュメントを見るものにさとられぬよう上手に演技するだけの
しっかりした頭脳を保っていました。

同じくケネディに仕えた前述のラムゼー・クラーク元司法長官とは対照的
な姿でした。

16 名前: 随徳寺 投稿日: 2004/09/30(木) 01:46

浜田和幸さんの新作「黒いホワイトハウス」は、「911テロ」や「JFK
暗殺」「99年のJFKジュニア飛行機事故死」の背景にある大きな謎を考
察するのに参考になると思うのでご紹介します。

JFKもブッシュさんも小泉さんもお仲間ですが、洋の東西を問わず、後
ろめたいことがあるご一家出身で、とくにいろいろ弱みがある男の子であ
ることが、パペットの一つのタイプであり条件なんでしょうね。
ほんとに因果な渡世ですね〜。
 
 JFKがベトナム戦争の流れにさからっただけでなく、銀備蓄を担保に
して財務省に通貨を発行させる大統領令にサインするというスタンドプレ
ーに出た背景はなんだったんでしょうかね・・・そういう行為が何を意味す
るか、誰を刺激することになるんか判らなかったっていうことはないはずや
思うんですけど。
http://worldtruth.tripod.com/wwwroot/Articles/Kennedy.htm

 浜田和幸さんの「黒いホワイトハウス」には、クリントンがジョージ
タウン大学で、政治学のキャロル・クィッグレー教授について、アメリカを
本当に動かしているのは誰なんかを学んでから、ローズ・スカラーになった
いわば養成されたエリートであることもきちんと描かれてます。 
クリントンは、子供のころJFKにあこがれていたとはいえ、成人してから
は、パペットの役割に徹して、JFKのような大胆なことをすることはま
ったく考えてもなかったでしょうね。 
しかし、別の方面ではJFKのマネをしてヒラリーに平謝りしてはりまし
たけど・・

 また、本書には、スカル&ボーンズの性格や、ケリーとWの関係について
もバッサリ書いてありますョ、ほんまかな〜。

 個人的には、ケリーでもWでも、結果的にはドル暴落、ドル再生と基軸
通貨システム変更というエスタブリッシュメントの予定のシナリオの選択
肢と見えちゃうんですけど。。。

17 名前: 尾崎清之輔 投稿日: 2004/10/23(土) 03:14
岩下さん。大変遅くなりまして申し訳ございませんが、書籍のご紹介につき、
有難うございます。
前に読んだ、園田義明著「最新・アメリカの政治地図」(講談社現代新書)と
併せて捉えてみると全体像がより掴みやすくなるかもしれないと思いました。

また、西條さんにつきましては、上記2本の映画のご紹介を感謝します。
未だ見る機会には恵まれておりませんが、「フォッグ・オブ・ウォー」は
前から見たいと思っていた映画の一つです。

あと、随徳寺さんからご紹介のあった「黒いホワイトハウス」も大変興味深く
拝読させて頂きました。
尚、スカル&ボーンズの件でバッサリと書いてあったところは、真偽の程は
兎も角として、ある意味でピンときた部分でもあります。
憚るような内容になりますのでハッキリと述べることは止めておきますが、
ヒントとしては、もしパーティー等で相手の家に招かれる機会があったら、
その家のバスルームを確認する、ということです。

18 名前: ヒロイエ 投稿日: 2004/11/04(木) 18:10
結局、選挙はブッシュの勝ちになったようです。
しかし、日本はその前に、アメリカとの関係は変わらないと
発表していました。もし、ケリーだったらどうなっていたのでしょう。
もし、いまと違った結果となっていた場合、方針が変わればそれについていくのでしょうか
そんな金魚の糞みたいな国が常任理事国ですか。
恥をかかなくてすんだのかもしれません。
しかし、投票の数日前、突然出てきたビンラディンは何だったのでしょう。
藤原さんはかって、「ビンラディンは中東にはいない」とどこかでいっていたような気がします。
となれば、すべてはできレースでしょうか。そう見るのはうがっているかどうか。
少し、現実の世界に戻って見ませんか。

19 名前: 佐藤 投稿日: 2004/11/05(金) 15:03
4年前の選挙では、私は、緑の党のラルフ ネーダーにいれたのですが、今回
は、ケリーにいれました。ABB(Anybody But Bush)がこちらで、反ブッシュ
の合言葉になり、選挙後半でかなりもりかえしたのですが、残念ながら少差で
、また史上最低の男が4年やる事になりました。4年で、アメリカをメチャ
メチャにし、世界をメチャメチャにした男が、再選されたのですから、米国民
も日本国民に劣らず、民意が低いと言わざるを得ません。どこの国でも、5%
の人間が、良識を持っていると言われている訳ですが、それからいくと、仕方
がないのかなと、自分を慰めています。冷静に判断すれば、ケリーがブッシュ
より、良識があり、米国を正しい方向へ持っていく事が分かるのですが、国民
は、見抜け無かったわけです。しかし、私の住んでいるカリフォーニアは、
ケリーが勝ったので、満足しています。息子の高校で、生徒同士が話しをして
90%が、ブッシュが嫌いだと聞いたので、適切な判断をしていると安心した次第
です。マイケル ムーアが、反ブッシュ キャンペーンを、大々的に行い、全米
の2/3の新聞社が、ケリー支持を表明し、ロック歌手、俳優等が、ケリ−の応援
をした事は、ブッシュ再選は、米国を世界から孤立し、駄目にさせると止むに
止まれずの、危機感にたったからです。インデイアナ州の学生が大挙して
(約4千人)、オハイオ州へ引っ越して、ケリーを勝たせようとしたのです。
インデイアナは、ブッシュに取られると分かったので、激戦地オハイオを助ける
る為でした。
ブッシュのやり方は、何時もdirty trick(汚いやり方)で、Papa ブッシュ
の選挙参謀だった時から、ネガテイブ キャンペーン(対立候補への中傷)で、
相手候補を負かしてきました。その時の被害者は、デュカカスでしたし、4年
前は、ゴア、今回はケリーという具合です。
いずれにしましても、これから4年米国も、世界もますます暗い方向へ向かい、
中東に、解決はなく、イスラエルの思うままになり、アジアは、中国に振り回
され、日本は、来年の国債40兆円(国家予算の半分)の返済で、公に破綻する
のかもしれません。私たち一人一人が、しっかりしなければなりません。
(大統領選の残念な結果に、怒っている一市民より)

20 名前: 林 茂実 投稿日: 2004/11/05(金) 16:25
(架空の対話)
親父:いいか、とにかく二期目が肝心だから、どんなことをしても再選されるように、政策を考えろ。なんせオレは、湾岸戦争に勝ったのに、○系を敵に回したから、マスコミに散々たたかれた。で、落選したわけだ。お前は、同じ過ちを繰り返してはいかん。
息子:親父、わかってるよ。とにかく一期目は、あいつらに攻撃の材料を与えないように、うまくやるさ。とにかく、2期八年、続けられるように、頑張るさ。

21 名前: 鈴木 投稿日: 2004/11/06(土) 10:09
#19佐藤さんの書き込みに関連して:
彼の勝利宣言スピーチを聞いて、暗澹たる気持ちになりました。基本的にはただひたすら、『ありがとう、ありがとう』を繰り返しただけ。そして、強迫観念に取り憑かれたように、空虚な彼の言葉にいちいち『イェ〜』と反応する群集。彼の投げかける言葉に、まるで不安をあおられているんだけど、必死に否定しているような、なんともいえない奇妙なぎこちなさを感じました。それと、聴衆の醸し出す(象徴する)、なんとも内向きで閉鎖的な今の米国の姿。まるで、『頭隠して尻隠さず』的な態度で、情けない限りです。

22 名前: 佐藤 投稿日: 2004/11/06(土) 13:14
鈴木さん、林さん、
ブッシュが、馬鹿ブッシュ、嘘つきブッシュと呼ばれている所以は、彼の今までのハチャメチェで、嘘で固めた人生が、物語っています。
20代後半から30代前半の時期、彼はアル中でコケインを常用し、テキサス州警察に逮捕され麻薬矯正施設に3ヶ月間入って
いましたが、4年前の選挙戦では、3ヶ月間不良青少年の矯正のボランテイアをしていたと、真っ赤な嘘をつき通したのです。
さらに、そのアル中期間に多数の女性と遊び、妊娠させたので、母親のバーバラが、その女性達に手切れ金の手渡しの奔走を
したのです。そのアル中息子を、宣教師ビリー グラハムが、救ったので、それ以来、彼は「自分は聖書により、再生した」と、
強調しています。そして、かれは、ビリー グラハムに平伏しています。グラハム、ブッシュは、キリスト教原理主義を掲げる
超右派で、旧約聖書のハルマゲンドンに依り、世界が破滅する時が必ず来る、そしてユダヤ人とキリスト教信者の25万人が、
助かると心から信じています。それにより、イラク侵攻は、ハルマゲンドンの引き金になり、世界が破滅する方向へ行く事を
望んでいるのですから、気違いに刃物と同じです。ですから、イラク侵攻に際して、理由など要らなかったのです。
このような一種の気違いと言える人間に、大統領を任せてしまったアメリカは、救いようが無いと言えましょう。
ですから、私達一人一人がしっかりする以外ないようです。

23 名前: 野田隼人 投稿日: 2004/11/07(日) 05:02
前回の大統領選挙のフロリダ州に続き、今回も不正が行われているのではと思っていたら、以下のような記事を「株式日記」などで紹介していました。

http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2004/11/by_2.html
「ケリーは勝っていた」byグレッグ・パラスト

十代の頃、本多勝一の『アメリカ合州国』をリュックサックに詰め、アメリカの深南部を一人旅したことを思い出します。

24 名前: 尾崎清之輔 投稿日: 2004/11/08(月) 23:15
野田さんにリンクを貼って頂いたページを拝見しました。
このたびの選挙はある程度は予想通り、いえ、ある意味で見事なほどに
東西の海岸側を中心としたエリアが青色で、残りの大陸部を中心とした
エリアが赤色に染まりましたね。
私も20代前半にアメリカ大陸のあちこちを一人旅した人間の一人ですが、
その頃あった様々なことを思い出しました。
その中では、後にお国のエリートとなった中西部出身の知人の家族に
教会へ連れていってもらう機会もありましたが、当時はまだメガ教会は
無かったものの、それなりの施設があったこととか、そこに来られていた
人達の話とか今でも少し思い出されます。

25 名前: 野田隼人 投稿日: 2004/11/09(火) 05:28
今回の大統領選挙と絡め、一読しておきたいのは過日尾崎さんに紹介していただいた『21世紀の戦争』(イグナシオ・ラモネ著)でしょう。同書の表紙にある以下の言葉が目に入ります。

コソボに始まり、イラク戦争に至る地政学的変化の主体とその論理は何か?
『ル・モンド・ディプロマティック』主幹イグナシオ・ラモネによる、洞察力あふれる国際社会への警鐘と提言。

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