■掲示板に戻る■ ■過去ログ 倉庫一覧■
◆6EgzPvYAOIと◆HsqccqD5JMの専用スレッド
-
このスレは、◆6EgzPvYAOIと◆HsqccqD5JMによる、現代を舞台にしたヒーローヒロインヴィランたちの物語をつづるスレです。
特に両名によって招待されたとか言った特例がない限り、部外者の書き込みはご遠慮ください。
関連スレ(備忘録的に)
悪役の女の子がヤられるスレの避難所 part4
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17097/1511109181/l50
【敗北】オリジナル正義のヒロインとHするスレ 避難所支部2【陵辱】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17097/1513957028/l50
プロフィール保管庫
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17097/1426355013/l50
"
"
-
【スレ立てありがとうございます!】
【という訳でこちらへ】
【一日経ったら華澄よりライカくんか龍妃を動かしたくなってきました……】
-
>2
【改めてよろしくお願いします】
【おやおや……まあ、そういうこともあるでしょう。で、どっちにします?】
【ライカならいつもの愛理。龍妃だと……アメイジングマンかアクアマリンか】
-
>>3
【昨日色々話したからですねえ】
【ライカだと昨日話した小ネタからめたいですし……】
【龍妃はたしかに先輩もいいですねーどっちがいいですかね!?】
【因みに龍妃はちょっとしたらプロフ更新する予定です。一人称ボクっていうの書き忘れてましたし】
【あとはグループ会社の一つの社長になってたり、中学女子サッカー部のキャプテン(部員集め中)だったりします。なんらかの能力もつくかもしれません。武器も変わるかもしれません】
-
>4
【すいません。再起動してました】
【直接戦闘には使いにくくとも、透視は非戦闘時に使い勝手がいい】
【でも、切欠は何でしょう?】
【では龍妃はプロフ更新後にでも】
"
"
-
>>5
【どうもどうも。のんびりやっていきましょう】
【きっかけは特に考えてはないですけど何かレベルアップする事件が起きたら……】
【もう一つ、自分の周囲を完全に切り離すことで短時間無敵になるっていうのもありますよ】
【そうですね、そうしましょうか】
【いつかライカくんとコズミックブラスターするのが夢なんだ……】
【じゃあ、書き出しはこちらからいきますね】
-
>6
【まあ、置きレスに近い気もします】
【どんな事件かなぁ……無敵はきっと使い勝手というか使いすぎると息が出来なくなる】
【コズミックブラスター……愛理は使えそうにない】
【ではお願いします】
-
宿舎の食堂の一角。
同じ事務所に所属する彼ら・彼女らはよく一緒に居ることも多く、今日もその一つ。
近接戦の特訓を行っていた四人はそのまま食堂に移動して仲睦まじく昼食を取っていた。
ヒーロー・ヒロイン活動のこと、仕事のこと。共有の話題の多い彼女らの会話は弾み、笑い声も良く通い。
話題がちょうど一段落していた当たりでからあげ定食(大盛り)を頬張っていた周が口を開いた。
「ライカくん! それ、一口ちょうだい!」
「ん? まあ、いいけど」
昼食を軽めに食べ上げ、手を付けた食後のエクレア(カスタード)が周の目に映っていた。
端の方を切り取って差し出したそれを身を乗り出して唇で受けとめそのまま頬張った。
ほろ苦いチョコレート、甘いカスタードが一体化する好感触に頬を緩ませる周に、ちょうどパスタを食べ終えて口を拭く龍妃が目を細めた。
「まだからあげも残ってるのに甘いもの食べて……っていうか食べ過ぎじゃないか?」
「いっつもこれくらい食べるもん! 龍妃ちゃんが小食なんだよー」
そう言われてテーブルを見渡し、行きついた先は正面のサイバネティクス・ラブこと神代恋。
ポテトを摘まみながらハンバーガーを貪り、少年少女達の微笑ましいやり取りを見つめる手元にはホットドッグのストックもあった。
「も、もうちょっと食べようかな、毎日」
向かい側二人の後継に色々と説得力を感じ、ぼそっと零すのであった……。
【それではこんな感じで】
【こっちも無敵化は長くは使えないイメージですね。きっとエネルギーの消費も多いですし】
【スーパーパワー持ちも多いし必殺シュートとかもできそうなことに気付いて!】
-
>8
「しかしあれ、何がどうなってるんだ」
「だからね、円の動きをしてちゃダメなの。こう、ティッシュの空き箱を潰すような……」
シーサーこと運天純一と、アーバンゲイルこと鶴来愛理。専門的な会話をしながら食堂へ。
「よ、キレイどころが揃ってンな」
「あ、ライカ♪それにみんなも」
運動量が武器の二人とも日替わり定食大盛り。ただし同年代にしては大柄な純一と小さい方の愛理。
どうやら、周のつまみ食いは見ていなかったようだ。
「え、食べる量の話……?」「あー……」
そんな二人の目線の先にいたのは、エージェント・ピザデブがその代名詞ともいえるトッピング全乗せピザ二枚目をほおばっている姿……
【井を#にして◇にするような井桁崩しの話から】
【なお、デブは意外と早く動くのです】
【能力組み合わせたらなるほど必殺技になりそうな……】
-
>>9
「お兄さん、アイリちゃん!」
エクレアをゆっくりと飲み込んでから声を上げた周。
その奥ではハンバーガーを頬張ったままの恋が笑った瞳と小さく振った手を向けて歓迎を示していた。
ライカは静かに椅子を引いて、隣に座るように促す。一番の年少かつ新人の龍妃がライカの肩越しに二人に目を向けていた。
「お前達も特訓終わり?」
生意気。
「あっ! ライカくん! お返しに私のもあげる!」
わざわざ地雷を踏みに行く周。唐揚げを一つおで掴んでそのままライカの口元へ持っていく。
ライカの昼食はカツサンドだったので受け取れるような道具も無く……こっちもこっちで正面から地雷を踏んだ。
見れば、特訓終わりの周はタンクトップ姿で身を乗り出した姿勢になれば、ライカの正面に一般少女には無い豊かさが非常に強調される形になって。
「あー、ライカ照れてる?」
ここに容赦ない追撃を加える恋。
ニヤついた口元は弄びたい悪戯心がひしひしと感じられたが、現にライカの視線もけっこう泳いでいた。
「……身に付け方の方が大事だな」
視線の先を追った龍妃。食料増を思いとどまった。
【龍妃「サッカーやろうぜ!」】
【ちょっと今日は疲れてるみたいなので休みますね……おやすみなさい】
-
>10
挨拶を返し、ライカの隣に座る愛理とその向かいに座った純一と。
「特訓?そんな大仰なものじゃないさ」
本当に特訓だったら、量がもっと多いか全然食えないか。
「…………!」
例えて言うなら、「メタルギアソリッド」で敵に見つかった瞬間のSEが鳴ったような。
純一は目線を外した。
「……なんでも、ガキの頃から人一倍過酷なトレーニングを続けてなお生温いとドカ食いした結果らしい」
よく食べてよく動いてよく寝た、そのバランスが少しだけ崩れた結果である。
少なくとも変身していない純一では勝てない。
「……お返し?」
なんかヤバめ。
【乙。こちらも落ちます】
-
>>11
「そっか。じゃあ、なんだ?」
最も遠い対角線上の純一に投げかける龍妃の元に食後のコーヒーが届けられる。
食堂にある物ではなく、龍妃自身が呼び寄せ準備させたものだ。隣の使用人含めて。
答えを待つ間、提供されていく工程をじっくりと見届けていた。
「そうなんだ。ただの大食いかと思ってた」
まだ活動を始め宿舎に居ついて間もない龍妃には属する人間について知らないことも多い。
尤も、知ったところで強気な姿勢が覆るかと言われたらノーだろうが……。
周は愛理の様子に気付く素振りもなく、自分のからあげ定食に戻っていた。
結果として隣からのプレッシャーを受けるのはライカただ一人である。
さりげなく唯一の同性である純一に目を向けてみたが助けを求められそうにないと知って戻っていく。
逆側の恋は言わずもがな。むしろ引っ掻きまわしそうな雰囲気すらあるので油断できない。
隣の龍妃は一人で優雅にコーヒーブレイク。そもそも、愛理との関係を深くは知らないはずだ。
「……食べるか?」
結果として、千切って渡したままだったエクレアを貢物ライクに差し出した。
明け渡すというカンジではなく、そのまま食べろということらしい。
【ではでは、今晩もよろしくお願いします】
-
>12
「特訓ってのは、いつもと違うことを言うんだ」
つまり、いつも通りということ。
「下手な特訓休むに似たり、ってね」
「あれは極端だけど、正しく食って正しく動けば正しく強くなれるってね」
今日の日替わりである豚肉の生姜焼きを食い千切りながら。
見た目はあんなんでも、ヒーローたちと直接対応し時にはともに戦うフィールドエージェントのリーダー格であるのだ。
一方、愛理が卵かけごはんをかき混ぜる手つきがヤバ気な雰囲気。
でもそこへ……
「……うん♪」
一発で機嫌を直した。チョロすぎる。
【昨夜は帰宅が遅くて力尽きてしまい、こんな時間に。おはようございます】
【周のあれ、わざと?】
-
>>13
「そういうものか」
お茶うけ代わりに純一の言葉を受け取り、小さくうなづく。
そうしているうちの本物のお茶うけ、ココアクッキーがテーブルに置かれるので摘まんで一口。
一瞬で機嫌が覆る愛理に安堵のため息を吐く。
かぶりつかせたエクレアをそのまま口に運んでこちらも一口。
「そうだ、愛理。明日は暇か?」
この週末はどちらも宿舎に留まると母親には告げている。
斜め前から性格の悪そうな目がずっと向けられているが気にしない。
【いえいえ、こちらも遅くなってしまって申し訳ないです】
【周は何も考えてません。天然モノです】
-
>14
「……(ずずっ)」
会話の相手がお茶請けを口にしたのを話の終わりと取り、自分の茶(番茶)をすする。
一方ニコニコしながらエクレアにかぶりついた愛理。
間接キスなんて今更だけど。
「……ふぇ?ああうん、予定はいれてないよ?」
むしろ平日だと高確率で出稽古がある。
ざわざわ。
先ほどまで愛理や純一と格闘訓練に励んでいたヒーローやエージェント、あるいはドラゴンピットのヴィランたちが食堂にやってくる。
「ええっと……じゃあ、その……どっかでかけようか?」
そういえば、デートらしいデートなんてしたことないや、と。
【こんばんは、まあ置きレスでってことですし】
【てっきりアメイジングマンあたりがわざと煽らせたのかと】
【べったりしすぎなのでちょっと離してみようかとか】
-
>>15
「僕もそのつもりで声をかけた」
同じく、ライカも「デートとかしたことないから」という想いがあってのことだが、
実際に誘ってみれば想像以上に気恥ずかしくて、顔をわずかに俯かせる。
「明日遊びに行くのか?」
目を煌めかせた少女が覗きこむ。
『事情』を知らない龍妃の無邪気な声かけが鋭く刺しこまれてきた。
「龍妃ちゃんは私たちとお買い物行こうよ。綺羅ちゃんもさそって!」
「うん、いいなそれ。そうするか」
すかさず事情を知る周のフォローで事なきを得た。少年の口から再度溜息。
【周は恋愛に関しては純愛派なので拗らせようとかいうのは余りしなさそう】
【ただし本人が甘えさせまくりのダメ男製造機】
-
>16
そんな二人に差し出されるるるぶ。
人体の急所の一つ人中を正確に撃ち抜かれて退場するナイスメルハンターであった。
「何しに来たんだお前」
「……ど、ドラゴンピット入りをアピールしたくて……」
せめて、東京ウォーカーあたりにしておけば……
「で、どこに行こう?」
「……買い物……(ガタッ)」
いかん、この場にいたら荷物持ちにこき使われる、そう察知して純一は逃げ出そうとした!
【周に甘え……樹はもうちょっと大人だから……】
-
>>17
差し出されたるるぶには手を付けないでおく。
そもそも、年齢的に扱いづらいものがあるのだ。
「そうだな……」
ライカとしても半ば思い付きだったので特に決めて無かったりする。
この近辺なら大体の物に手が伸びるという利便さも含めて。
「おにーさん、どうかしたんですか?」
こっちはこっちで予定を立てていたところに振り返って。
愛嬌のある笑顔を浮かべて見つめてそしてふと思いついたように。
「おにーさんも一緒に行きます?」
-
>18
「ん〜〜、どこがいいかなぁ……」
愛理が悩んでる一方で、大人どもが懲りずにあれやこれやと議論している。
「え、あ、いや俺は……って言うか、あの懲りない大人どもを何とか」
強引に話を逸らして場を離れ、議論を止めようとしてやり込められている。
もうちょっと詳しく言うと、美都と輝のどっちを取るのか、的な方向性で。
「……うーん……」
まだ悩んでる。あ、じゃらんのサイトを開いた。
【おすすめデートスポット50選とか見てます】
-
>>19
「どんな感じだ?」
愛理の開いたサイトをのぞきこむ。
段々と二人の世界に入り始めた。
「お? 電話……はーい、猫っちー?
んー。行く行くー、1時間後でいー? あっは♪ りょーかい」
掛かってきた電話。徐に電話に出たと思ったら席を立つ。
包み紙をまとめて片付けると去り際に振り返り。
「じゃーねー」
「よし。僕たちもそろそろ戻るか」
「はーい」
使用人に言いつけると周を誘って席を立ち去って行く。
こうして自然と解散するのが常だったりするのだ。
【まあ、実在しなくて流れで済ませるのもいいかなあと思います】
-
【登場キャラクター一覧】
※プロフあり編
“アーバンゲイル”鶴来愛理 (♀14)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17097/1426355013/97
スーパーパワーも強化服もないけど最強クラスの抜け忍ガール。隙あらばライカとイチャイチャ。
“黒澤仙”雲谷美都 (♀18)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17097/1426355013/31
戦うために生まれたサイドキック。たまにヤンデレ。
“蟹光仙(GameMaster)”冬賀素子ゲーリング (外見♀14)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17097/1426355013/28
組織の偉い人もしくは偉いカニ。
“ワンダーミラー”アリス・スタン・ランド(恵庭有栖) (♀47)
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17097/1426355013/37
首領と綺羅の時々保護者。おかん。
【プロフ無しもそのうち】
-
>20
「んとね……」
顔と顔を突き合わせてスマホをのぞき込む。
もう周りの喧騒なんて気にしてない。
「ここってどんな感じかなぁ……?」
いつの間にか周囲に人はいない。
それでもいちゃつく二人にちょっかい出そうとするのは純一が腕尽くで引き剥がしてた。
【ふと浮かんだのは上野の博物館】
-
>>22
「ここなんかいいんじゃないか」
愛理の提案を受け取りながら、こちらからも促しながら、頬を緩める。
ついこの間まで孤高だのなんだのと言い張ってたとは考えられない緩さ。
【そういえば、輝と麗亜はヒロイン転向後の名前は考えてたりします。使う先があるのかは不明ですが】
【逆に、ライカと周の闇落ちパターンも……】
-
>23
「うん、ここもよさそうだね♪」
良さそうな場所をいくつかピックアップ、時間などを考慮しつつルートを決める。
「ここからこういって……ランチは……」
『エマージェンシー!エマージェンシー!
本館正面玄関に正体不明のヴィランが出現!
至急現場に集合せよ……え?』
突如として流れた緊急放送。それが途中で止まり……
『……ゴホン。えー、お客様です、アーバンゲイルは正面玄関に来てください』
「……」「……」「……」
「……だれ?わたし?なに?」
ともかく行くと、そこにいたのは……
「愛理、元気そうじゃな」
「じ、じいちゃん!?」
そこにいたのは一人のゾンビ侍、つまりは彼女の祖父鶴来五郎太。通称“左文字”。
【唐突な登場、じいちゃん。別に「ワシの孫はやらん!」とか言う気はないです】
【え、闇落ちもあるの?誰が何したw】
【そういえば、ラブに電話したの華澄?】
-
>>24
「なんだ?」
一瞬にしてざわつく食堂。
だれもが緊急体制を構えたが空回りに終わる。
訂正された館内放送を聞いても、誤報が誤報なので気は抜けず。
アイリは里のこと、自らの産まれは自らの役目だと考えていたことを思い出す。
一人で送り出しはしたが……結局、心配なのでその他大勢に紛れて物陰から見守る。
勿論、何かあればすぐに出ていけるように構えている。
【周は親の仇(現在進行形で活動中)に叩きのめされバラされるとか】
【ライカはアイリが何らかの形で失われた際に蟹おばに拾われるとかそんな感じなんじゃないんですかね】
【周はともかく、ライカはほぼifですね。名前はそれぞれ「Black Point」と「RePosition」】
【華澄です。猫っち神っちと呼び合う仲】
-
>25
「じーちゃぁぁん!!!」
「ぐほぉっっっ!?」
物凄い勢いで抱き着いた孫と、勢いが良すぎて受け止めきれなかった祖父。
「げほっ、げほ……死ぬかと思ったわ」
もう死んどるわ!と誰もが思った。
「じいちゃんどうしたの?なんでここにというかばあちゃんは?」
「ばあさんは今ちょっと別行動じゃ。ワシはお前がどうしているのか気になっての」
「そっか……もう、連絡ぐらいくれてもよかったのに」
「いやすまんかった。それにしてもの、あの時より元気になれたようだな……惚れた男と一緒にいるのはうれしいか?」
その瞬間、野次馬連中の目線が一点に集中した。
【別にじいちゃんも「孫はやらん」なんて言わないし言えない】
【なるほど、そんな形で……】
【首領「伯母上、猫の子みたいにそんな理由で拾わんでください」とかいいそう】
【さて、ライカの反応やいかに?】
-
>>26
仲睦まじい雰囲気に構えていた緊張が解れ力が抜ける。
気が緩んでいたところに予想だにせず急角度でボールが飛んでくる。
「うっ……!?」
変な声が出た。
何で知ってるんだとか、現界してることとか気になる。何故か物理判定あるし。
ただ、何よりも、野次馬の脚光(多分アイリとお爺ちゃんのも)を急に浴びたショックがデカい。
孤高の美少年、顔が真っ赤になって硬直する。
【孤高(コミュ障)だからね。しかたないね】
【例によって高校なので華澄は雲谷に「ウノっち〜」と呼びながら胸に頭を擦り付けにいきます】
【龍妃に風属性の能力を持たせようと思ったんですけど愛理とド被りする】
【氷属性にすれば靴をローラー→スケートにできて全体的なまとまりが上がるけどサッカー要素を入れづらくなる……と試行錯誤中。いや、コレでいいんでしょうけど】
【そういえば格闘系のキャラしかいなかったので武器の投入も考えているんですけど、どんな感じにしようかなあ】
-
>27
「惚れた男と一緒にいるのはうれしいか?」
「うん!」
満面の笑みで答える愛理。
ざわ……
ざわ……
五郎太の視線がライカに向き、歩き出す。一歩、また一歩……
そして、ライカの眼前で正座。右に刀を左に笠を置き、床に両手をついて、
「愛理から話は聞いております。ふつつかな孫娘ですが、どうぞよろしくお願いします」
と、平伏した。
「はうぅっ」
愛理、超真っ赤。
【五郎太は幽霊ではなく妖刀の妖力で動く死体です】
【まあいつ本当の化け物になるかわからないのでその前に片付けておきたい】
【孤高って、そういう意味だったのw】
【女同士なのでぶん殴って引っぺがすわけにもいかない雲谷……正体気付いてない?】
【愛理はむしろ無属性で殴るタイプ。相手がどんな属性でも安定している】
【シーサーは使ってる武器を他人に貸せる設定。機会がなかっただけで】
【前はよくアーバンゲイルに貸してたし、“買い手”との決着をつけるのにも使う予定】
-
【登場キャラクター一覧】
※プロフ無しヒーロー編
“シーサー”運天純一(♂15)
宿命と闘争本能に振り回される巨乳星人。
強化服のせいで女難が止まらない、ということになっている。
“アメイジングマン”南郷樹(♂19)
東日本最強の一角を占める紫色。
新ヒーローやチームに名前を付けたがる。
“フラッシュハイダー”藤川一隆(♂26)
アメイジングマンの相棒の私立探偵。
コートの中から明らかに納まらない数の武器を取り出す。
“ヴァルキリー”金森阪奈(♀19)
名古屋から来た小粋な空の遊撃手。
実はヒーローになるまで戦闘訓練を受けたことがない。
“左文字”鶴来五郎太(♂?)
今はゾンビでも生前はちゃんとしたヒーロー。
だいたい示現流で粉砕する。
“シンドゥーラ”星見勇一郎(♂24)
以前はエステル名義だったころの愛理とよく組んでいた。
警視庁のヒーロー部署の警部補で忍者で剣客。
-
>>28
かつ、かつ。と迷いなく確実に近づいてくる愛理の祖父。
ただ孫煩悩に見えていた姿は歩きだしたころには消えて、
その所作の一つ一つから、愛理が慕うだけの格を感じることができた。
きっと顔の赤みも引いているだろう。自然と背筋が伸びる。
同じ高さで接しなければならない、と愛理がそうしていたのを思い出しながら慣れない正座に努めて。
「顔を上げてください」
と、先に一言静かに告げて、しっかりと目が合うまでじっと待ち、それから深い呼吸を一つ。
「愛理のことは僕に任せてください」
【てっきり幽霊だと思ってました><】
【まあ、愛理と触れ合ってこんなになる前は正義にしか興味が無いような奴だったので少なくとも友達は居なかった】
【ヒーロー宿舎の人はここ最近で「キャラがすっかり変わったなあ」とか言ってそう】
【雲谷と華澄がじゃれあってるとどこからともなく恋が来て「いぇーい」とか言いながら一緒にじゃれてくるに違いない】
【能力は無いけど、ヒロインネームが風イメージだし……と思いまして】
【なんか周の能力に対抗する為にグループの技術力を駆使する無能力者ってコンセプトだったような気もしますが……(今更)】
-
>30
顔を上げ、目を合わせる。
その言葉を聞いた老爺の、うつろな眼窩の奥に魂の揺らめきを見た、気がした。
「よろしく、お願いします」
その、乾涸びたような手が少年の手を取る。
魂を吸われそうな、冷たさ。だが、“想い”はまだ温もりの形を取ろうとしている。
瞬間、ナニかが見えない触手を伸ばしてきたような……
「爺ちゃん!」
「危ない!」
二人の表情から何かを感じたアーバンゲイルがライカに飛びついて引き剥がし、
異臭に気付いたナイスメルハンターが妖刀を蹴っ飛ばす。
「……むぅ、そうか、何か異能の力を持っているな……だからこの義元左文字が反応を……」
それは、かつて旧主から奪って短く摺り上げた持ち主の命運を吸って復讐した妖刀。
長き年月のうちに代々の所有者の魂を啜って元の長さに再生、流転の果てに今の使い手のもとに。
どう気に入ったのか今度は使い手に仮初の命を与え、しかしまた新たな犠牲者に食指を伸ばさんと……
「というわけで、ワシは長居できん。二人とも、達者でな……」
【愛理はスーパーパワーを持たないから特になかったけど、ライカにはあるから……】
【ばあちゃんもパワーはないけど念のため距離を取っている】
【そらもうみんなライカも愛理も生暖かく見守ってます】
【龍妃がバットマンみたいだw】
-
>>31
手が冷たい。
当然だ。動いているが、死んでいる。
しかし、掌で伝わる感触とは別に温もりの存在はしっかりと感じ取ることはできた。
昔の僕は身体こそ熱くても、心は多分冷たかった。この暖かさに気付くことができたのもアイリのお蔭だ。
「はい」
しっかりと手を重ねて目の奥を見据える。
あの頷きは、きっと届いてくれたと思う。
「何が、あったんだ」
目を見るばかりで『何か』の存在には気づくことなく、一瞬のうちに剥がされた。
意識を澄ませて、やっと触手の残照を目に納めることが出来た。
「貴方も、お元気で」
何れはけじめをつける。愛理はそう言っていた。そういった意味も込めて。
【初めは戦隊ものやプリキュアとかで後から仲間になる奴の「中心グループとの距離感」をイメージしてたのに気付けばこんな煩悩に】
【クールかつミステリアスだけどどこか急いているような言葉が目立つ、そんな少年だったような】
【男装ヒーローだった頃は周に嫉妬のあまり組織と裏で提携を結び遊葵に装備を設計させた設定までありました】
【なのでネームが悪役の命名規則だったりします。男装キャラだとエッチしにくいんで途切れましたけど】
-
>32
刀を腰に差し、笠をかぶる。
建物を出たところで振り返り、一礼。
(ワシよりも、男を優先したか……それもやむなし)
老侍は死ねず、音も無くただ夜闇に消え去るのみ。
「ライカ、大丈夫?どこか具合の悪いところ、ない?」
「妖刀……その匂い、覚えたぞ……」
「ううむ、ボルテックスパークよ、力は使えるか?」
愛理たちが心配して声をかける。
その声に周囲を見渡して、違和感を感じた。
【これで、透視能力に目覚める切欠が出来たかと】
【まあ、路線変更はよくあることです】
【龍妃は……仮面ライダーストロンガーの要素までw】
-
>>33
朽ちた身体から伸び出たアレは何だったのか。何が目的だったのか。
ハッキリとしない。解っているのは何事も無かったということだけ。
「大丈夫。何もされていない」
鼓動が速いのも、触手に驚かされただけでじきに元に戻るだろう。
それを除けば、変わっているところなどないはずだ。
「力?」
そう言われて、気がついた。
何か、カラダに違和感を覚える。何かが、確実に変わっている。
目を閉じて、力を意識してみる。ポータル無しでも十分に起動できるほどの余裕を感じる。
これだけの力があれば、もっと、別のこともできる。
意識を集中させ、身体の中心に力を籠めるようなイメージ。そのまま拡散させる。
薄く膜のように張られた力が自身を中心としたレーダーのように、情報を返してくる。
「……っつ」
生きに大量の情報が流れ込んできたせいで、脳髄がオーバーヒートを起こしかける。
【こんな感じですかねえ?】
【因みに龍妃が青龍モチーフなので、周も朱雀イメージにちょっと衣装チェンジするかも】
-
>34
それは、古き英知の残滓。
それは、狂える刀工の悪夢。
それは、飽くなき生への渇望と死への恐怖。
とどめを刺せば、死ぬ。正しく振るえなければ、寿命に負ける。
血を吸えば、命となる。命数を捧げれば、力となる。
「落ち着け、力を奪われたのではないのだな?」
「逆に奪ったか、あるいはリミットが外れたか……」
寮長ことキャプテンラッシュと、ちょうどやってきたアメイジングマン。
ライカのパワーにアクセスし、状況を確認。暴走状態の鎮静化を試みる。
『……なるほど、テレポートにはまず、転移先の情報が必要、か』
『ほほぅ、今までは無意識に必要な情報だけ取捨選択して残りを無視していたのが、全部受け取ってしまったか』
『いいか、まずは目も耳も塞ぐイメージだ。その後、薄目を開けるように闇から出て来い』
【アメイジングマンのは、周とつながりかけたあれの応用です。寮長は、まあ膨大な経験値で何とか】
【しばらくはコスチュームに感覚遮断機能が欠かせないでしょう】
【玄武がライカで白虎は恋でしょうか?】
-
【登場キャラクター一覧】>21,26
※プロフ無しヒーロー編2他
“アクアマリン”梅林寺辰馬(♂16)
ムー帝国の末裔を自称する多国籍企業の御曹司にして陰陽術の使い手。
他のヒーローたちとは異なる何かを秘めている。
“スーパーグレートブリテンマン”スコット・ウェールズ
名前だけ出てきたイギリスを代表するヒーロー。
だいたいスーパーマン。
“キャプテン・ラッシュ”古波和郎(♂62)
元・海上保安庁のヒーローにして現・ヒーロー本部の寮長。
イメージは鳥羽一郎。
“左獅子”七尾圭人(♂61)
シャバとムショを行ったり来たりしすぎて背中の唐獅子が左半分しかできなかった元ヤクザ。
現在は寿司屋をしている。
“エージェント・ピザデブ”後小路重治(♂26)
ヒーロー本部のフィールドエージェントを束ねる、よく動く盾戦士。
部下でもある妹を溺愛している。
-
>>35
なんとなく放出し、帰ってきた情報の流入で頭が焼け焦げるところだった。
年長者のアドバイスに従い、ゆっくりと感覚を切り離して戻ってくる。
能力のレーダーの中で愛理の祖父が混乱の中でひっそりと背を向けたことを知った。
「力が……前よりも過敏になってるみたいです」
【周と龍妃は対ですが、ライカと恋とはお仕事上のつながりは特に無いので考えてません!】
【ちょっと地味めだったコスチュームチェンジするいい機会かもしれない】
-
【登場キャラクター一覧】
グルームハウンド / 犬飼 綺羅
組織の核になるために教育を施された偽りの姫。
少女にして軍隊指揮能力、部下に対するカリスマ性などを兼ね備える。
箱入り生活が長かったため俗世事情に疎く、犬飼綺羅としての生活では苦労しがち。
レイジペルシャ / 猫屋 華澄
現在では出身も本名も知る物の居ない流離の元娼婦。
各地を転々とした先で様々なことを覚えてきたので非常に多芸。
戦闘はその主たるもので、組織の中でも指折りの実力を持っている。
フィバーオウル / 鳥栖 麗亜
正義に相応しくない者を間引く為に敢えて悪の組織に身をおく銃撃の名手。
表舞台では学業と少年少女のお世話に励む才色兼備なお姉さん。
残念ながら性的趣向が倒錯している。
クリーピィスクワール / パトリス・シャイナー
幼少期の記憶を無くし、組織に育てられた暗殺者。
見た目以上に悪戯っぽく子ども心に溢れた性格。
暗殺者としての技術は高く、手先も起用で武器や玩具の改造が趣味。
-
>37
「ふーん、まず基本的なことを確認しておこう。
お前が“跳べる”距離は?今、“感じられる”距離は?」
質問を重ねる。
答えを求めるというよりは、自分の力を認識し制御するために。
「もう一度、五感を全て閉鎖してみよう。意識的に行えば無限の闇にも耐えられるはずだ』
『まずは、瞼を閉じても開いている時と同じように前を見る感覚を』
『視覚情報だけを受容するのです』
『あなたが感じるのは、あなたの世界……』
『あなたの光はあなたの瞳を経由しない……』
『あなたの……痛い痛い痛い!」
触覚が回復して、後頭部に柔らかいものと体温程度の……
つまりは、テレパス使いの女性に抱き抱えられていて、その女性のこめかみを愛理がぐりぐり。
「す、少しはコントロールできるようになったかしら?」
【前にちょろっと出てきた“クーゲルシュライバー”、アメリカのドラゴンピットから派遣されてきた女ヴィラン】
【テレパスの他に怪力、サンダーブラスト、バリアなどをちょっとずつ使えます】
-
【登場キャラクター一覧】>21,29,>36
※プロフ無しヴィラン編
“巨熔氾威(マグマスター)”恵庭九十九(♂18)
組織の二代目首領にして綺羅の兄、と称している。
シーサーやシンドゥーラと同モデルの強化服を使用。
“オールドファング”古波総牙(♂60)
組織の暗殺部門のトップで寮長の弟。
イメージは山川豊。
“ナイトタイガー”蘭堂敬一郎(♂24)
見た目は旧ワイルドタイガー、中身はナイトフィストという偽ヒーロー。
麻薬の売人を襲っては奪った麻薬を横流ししてた。
“バーンナウト”獅童純矢(♂42)
純一の父にして先代のシーサー。元沖縄県警幹部。
マスコミと拗れて悪堕ちした。
“シャドウスマッシュ/レッドパトリオット”市野正英(♂32)
忍びの里の元頭領。他のヴィランの装備をふんだくった。
現在は組織に匿われている。
“金床マン”ニルス・マックライネン(♂21)
金床の神の加護でめっちゃ頑丈な筋骨を誇る。
ビームなどで吹っ飛ばすとよい。
-
>>39
様々な疑問が飛び交う。
それらすべてを置き去りにして、意識は闇に落ちていく。
何処までも深く、重い。黒い闇。
全てが遠くの場所も知らない何処かへ行ってしまったように、何も見えない。
隔絶された景色に懐かしさを覚えたが、今や、恐怖や悲哀の方が何倍も強く感じられた。
そうだ……。嘗て甘んじて受け入れていた孤独は既に、忌避の対象になっていた。
――――光。
刺しこんできた希望は遠く、遥か。愛して、誇った月光にも似た輝きでゆっくりと目が覚める。
誰しもが愛する温もりと、闇から抜け出した僕を祝福するような心地よさ。
一歩ずつ踏み出していた意識が急速に覚醒する。
微睡んでいた瞳が『何か』を知覚したのは、周りが見ても明らかだった。
何やら背後で騒ぎ立てる女性たち(その中にアイリの声も聞こえる)を一旦傍に置き、意識を整え・……消える。
誰の目から見ても消えた。誰の感触からも『消え失せた』。初めから存在しなかったかのように『この世界から』。
「……もう、大丈夫だ」
数秒の空白を持って、ライカは帰還した。自ら切り取った空間から。
【せっかくなのでさらにレベルアップ】
【変身後のイメージ、どんな風にしようかと思ってたんですけど、今日こういうの見ていいなあって思いました】
【https://twitter.com/GESTALT_ODIN_PR/status/1052165970582679552】
-
【登場キャラクター一覧(2)】>>38
狼谷 輝(かみや こう) / シェードウルフ
地元じゃ負けなしの不良娘。
闇のパワーと鍛え上げられた身体が誇る戦闘力は組織の中でもトップクラス。
狂犬とかメスゴリラとか言われてるけど知能にも優れるなど、私生活では優等生。おっぱいが大きい。
グレイシャルラビット / 宇佐 遊葵(うさ ゆき)
病に侵された身体と飛びぬけた知能を引き換えに組織に加担する研究者。
飽くまでも自身の延命が第一で、組織に対する忠誠は薄いが興味の向いたことに対しては研究熱心ではある。
内向的かつ引き篭もり気質なので研究棟でもめったに姿を現さない組織内きってのレアキャラ。実はおっぱいが大きい。
コラプティングマイノーター / 丑木 絢(うしき じゅん)
リメイクでただのエロい人から組織幹部のサポーターになった人。でもエロい。
自分の価値を自覚して優越感に浸るのが好みだが、組織外では清純派で通っている。
暇さえあれば綺羅を溺愛し甘えさせている。麗亜の幼馴染。おっぱいがとても大きい。
-
>41
「……少しは跳べる距離が伸びたか?」
「……あなた、今、“どこ”に行ったの?」
ただのテレポートと見分けがつかなかったアメイジングマンと、
テレパシーの途切れ方から異常を察知したクーゲルシュライバー。
「……大丈夫?」
「えと、その答え方が不安なんだけど」
愛理とエージェント・ピザデブが喰いついたのはこっち。
などとやり取りしているうちに……
「……ボルテック・スパークよ……お前、何を視た!?」
彼の足元の影が伸び、強化服の上に蟹のような追加装甲を着込んだ蟹光仙が出てきた。
どうやら、かなりとんでもない力を手に入れたようだ。
【今すぐではないにせよ、何時かはこのクラスと太刀打ちできるだけのキャパに目覚めたようです】
【X-MENで言うところのオメガ級】
-
>>43
新しく目覚めた力を噛みしめるように拳を握りしめる。
まだこの力は強くなる。今の一連の流れに確信めいた自身を感じる。
「……何をしに来た」
徐に湧き出てきた姿に静かな声を投げ掛ける。
以前よりも落ち着きを得たのが感じられ、その少女然とした姿を見ても余裕を保てていた。
-
>44
「何を視たのか、と、聞いているのは私だぞっ!?」
右足を軽く引き、両腕を交差させて掌に掴んだ呪符に魔力を通す蟹光仙。
それを見てから両手にアメイジングフォースをチャージするアメイジングマン。
ピザデブが構えた大盾を踏んで数本の棒手裏剣を持ったアーバンゲイルが立つ。
純一はスーツを着込む時間を惜しんでケースからヌンチャクを引き抜く。
だが、ライカの体は考えるよりも早く動いていた。
気が付けば蟹光仙の顔のすぐ前にあった不可視の魔力溜まりを握り潰していた。
マスクの下の少女の顔が驚きに歪み、憎しみすら浮かんでいるのが“視えた”。
「うひっ?」「なんだ?」「え?」「ああおい?」
ヒーローたちも驚いて動きが止まる。
「わ、私の魔力を見切っただと……」
むろん、蟹光仙とて他に戦う術がないでもない。
とはいえ、これ以上力押ししても得るものはない、そう踏んだ彼女は数歩下がる。
「お、お前が虚数空間(仮称)にアクセスしたのは間違いないな……」
【事実上、蟹光仙を打ち負かしました】
【虚数空間(仮称)は蟹から見た呼称なので、そちらの認識は違うかもしれません】
-
>>45
「答えてやる義理は無い。それだけだ」
握りつぶした魔力の残照を握りつぶさんと言わんばかりに拳を硬くする。
戦闘用の補助装置無しでも十分な力の行使ができるまでに成長を遂げていた。
「もう一度だ。何をしに来た。こんなところに」
一瞬だけだったが、感じ取れたマスクの奥に鋭く問いかける。
力の差を思い知った相手と言え、状況の圧倒的有利を盾に追い詰めるように。
しかし、何もしないわけでもない。一歩ずつ進んでいく歩みが後数歩すれば拳が届いてしまう距離。
【なんだか一気にレベルアップした感じですね】
-
>46
「小僧だと思っていたが……」
とはいえ、単純な殴り合いなら蟹光仙に分がある……ボルテック・スパーク相手なら。
「逃がさん」
アメイジングマンの放った紫色の光球が幾つも取り巻く。
シーサーが強化スーツを纏う。
キャプテンラッシュとピザデブの影に隠れてるドラゴンピットたちは論外としても、アーバンゲイルもいる。
「お前が、お前の目覚めた力が、お前の見た物が!」
呪文詠唱を破棄した魔法で周囲を闇に包む。
アーバンゲイルがその闇の中に棒手裏剣を何本も撃ち込んだ。
シーサーが大体このあたりだとヌンチャクを振り回して薙ぎ払うも手ごたえがない。
光球が弾けて闇を払うも既に転移した後。
「ひのふの……一本足りない。刺さったか」
「あの口ぶりだと、お前の成長に慌てて飛んできた、ってところか」
「で、予想以上だったんで尻尾を巻いた?マジか」
「てゆーか、強化服相手に手裏剣投げて刺さる鶴来も大概だよっ」
【どっちかと言うと、レベル上限解除に近い雰囲気】
【バトルっぽいシーンもこの辺で終わりかな?】
-
>>47
「何だとしても……お前には関係ない」
掌に残っていた魔力溜まりの感触を、最後にもう一度強く握り潰す。
靄の様に漏れ出た漆黒を眺めながら、消えていく姿を横目に呟きを漏らした。
そうだ。
アイリにとっての、あの祖父であるように。
僕にとって、あの少女然とした何かは、何れ倒さなければならない敵だ。
揺らめいて次第に存在を薄れさせていく闇を後目に聞こえてきた声に振り返る。
「……少なくとも、奴から探知は可能か」
残していった虚数空間という言葉は、大凡、空間と空間の合間を指すのだろう。
さっきの『この空間』から切り離した行動は咄嗟の思い付きだったので、まだ自分でも整理がついていない。
あの瞬間が奴の目に留まり、追いかけられたか。使うにしても、考える必要がありそうだ。
「っ」
慣れない経験の連続が一段落を迎え、集中が緩んだか一気に身体が重くなる。
視界がぶれる。足元がふらつく。……一瞬、気を失っていたか。
「力を、使いすぎたか。……今日はもう、休む」
【そういえば、正義バカなキャラだったなと思って】
【龍妃は風能力者の方向になりそうです。背中に飛行用の翼(ドラゴンウィング)を装着!(それ自体に飛行能力は無い凧のようなもの)】
-
【登場キャラクター一覧(3)・ヒーローヒロイン編】>>38,>>42
神代 恋 / Psybernetics Love
米国育ちのスーパーアイドル系ヒロイン。プライマリスクール.の頃から独自に活動していた。
見た目の割にガジェットオタクであり、ソフトにも強い。電脳世界との行き来する補助デバイスは自作。
戦闘以外の場面で活躍することが多いが一般人を軽く伸す程度の格闘能力は備えているなど割と万能。
簀河原 周 / Venus Beaut
癒し系能天気ガール。光の力を駆使する戦う風紀委員兼委員長兼生徒会(補佐)。
優秀な姉に反してポンコツな言動が目立つが何事にもめげない強い心でカバーしている。
アイドルとして高い素質を持つ一方で惹きつけやすさ故に溺れてしまうことも多い。が、難しいことは考え(られ)ないため後腐れしない。
東 龍妃 / Feast Doragon
周のライバルに自ら志願してきたクール王子様系ウルトラ令嬢。
物心ついたころから国内随一の帝王学を注ぎ込まれ文武両道はもちろん、グループ会社の実権を握るなど色々と普通じゃないお嬢様。
何事も不自由ない生活をしてきたため非常にワガママかつ理想主義。故に理想的じゃない体型は非常にコンプレックス。
―――ここから男の子
閃堂 雷火 / Voltec Spark
空間を跳躍する能力を持つ孤高の美少年。
幼少期に離れ離れになってしまった妹を探すためにヒーローになったが最近はアイリとイチャついてばかりいる。
アイリ、妹、蟹光仙、龍妃とフラグが立ちそうな人間全て平坦な身体つきをしている。どうして。
大江 義任 / ジンギ
20歳大学生。東グループと張り合える大江グループの御曹司。
麗亜に情報を流しているのはこの人。絢の本性は知っているが組織に通じていることまでは知らない。
元々は分家の人間だが、跡継ぎの為本家に取り入れられた過去を持つ。こいつも妹を探している。
狼谷 律 / Live Sceam
輝と周の弟。生まれついての病弱なため肉弾戦は不得意で能力を駆使してサポートが主。
痩身気弱なショタ枠。かわいい。姉二人と比べて出力は少ないが闇と光の両方の力を扱える。
対象者のエネルギーを若干量吸い取り、活性化させて変換するという回復技を最も得意としている。
-
【あれ? 絢ってもしかして相当悪い人では……?】
-
>48
霧散した魔力は大気に溶けて、視えなくなった。
しかし、宿敵への意志は残り続ける。
それと同時に、向こうからの感情も魂にこびり付く。
少なくとも、ライカが得た力についての知識は向こうの方が持っている。
「そういえば、あの化け物と面識あるのか?」
「あー、化け物。確かに」
「鶴来、てめえも知ってんのかよ」
一瞬、ふらついたライカを左右から純一と愛理が支えた。
その眉間にアメイジングマンが指を当て、パワーを若干ながら供給した。
「そうだな、精神的にも疲れただろう……部屋にたどり着く程度には回復させた」
「うん……色々あったしね……おやすみ」
【ライカの虚数空間にまつわる力がいよいよ明らかになりつつあります】
【愛理、純一に続きライカにも明確に倒すべき敵が設定されましたね】
【ドラゴンウイング空を飛び、ドラゴンイヤーは地獄耳?】
-
>>51
「助かる……」
ほんの数時間も無いうちに体力と気力の全てを使い果たしてしまったように思える。
慣れない感触が付きまとい、ずっと気を張っていたせいか、実際にはどれだけの時間が経っていたのかはわからない。
僅かながらのパワーが本当にありがたい。コレのお蔭で一先ず自室で休むことはできるだろう。
そんなこんなで翌日。身体が怠い。
あれから夜通し、何をする気力も起きずベッドに転がっていただけだった。
時間的には十分休めているだろうが……まだちょっと足りない感じがする。
今日に心躍る部分はあるが、ぼんやりとして意識は晴れず。
「いってきまーす!」
ふと、窓から周の声が聞こえる。「もうそんな時間か」と時計に目を配らせていたら、二度のノック。
「ライカくん、大丈夫? 容体を聞いて、尋ねてきちゃった。入っても良い?」
「ああ、鍵は開いてる」
【どうしようかなーとか考えてたら開いてしまってた……! 都合よさそうな人間を丁度発掘したのでここぞとばかりに】
【デートの集合場所とか決めてなかったけど、同じく心配に来た愛理も集まる流れでも!】
-
>52
【誰が来たのかな?と考えていたらたぶんそちらの想定とは違うことを思いつきました】
【事務所のコスチューム制作担当がちょうどリニューアルしたデザイン案を持ってきたとか】
【アメイジングマン「ブースターとリミッターを同時に積みたいとかめんどくせぇけど必要だし」】
【そちらの想定は……お母さん?】
【ところで、大江君の妹って……綺羅?】
-
>>53
【律です。ライカくんとは年齢が同じこともあって一緒に居ることが多い】
【律は闇と光を両方使えますが……なんででしょうね?(すっとぼけ)】
【です。大江くんも犬モチーフですし、バレバレなのでこの際はっきりと】
【綺羅は本家の人間ですが、行方不明になったため大江君が跡取り】
【幼少期も本家に居たけど、綺羅を産まれることが解った段階で分家に返されましたが、居なくなったのでまた戻ってきたという都合の良い扱われ方をしています】
-
>54
【ああ、彼か。そう言えば彼のコードネーム、「sceam」ってどういう意味ですか?】
【綺羅の実家も面倒くさいことを……妹を取り合う……めっちゃ拗れそう!】
>52
愛理からメール、
『昨夜はお疲れさま、予定を少し遅らせましょう』
ちなみに、集合場所は本部の近くのオープンテラスカフェ。
デート感を高めるために今日はそれまで顔を合わせないで置く予定である。
律の後ろに、アメイジングマンとクーゲルシュライバーと事務所のコスチューム担当が口論しているのが見える。
どうやら、ボルテックスパークのコスチュームの改良案が主題のようだ。
あ、ヴァルキリーまで呼びつけられたようで、四人はそのままどこかに行ってしまった。
……一方そのころ……
「お、伯母上?」
「ボルテックスパークよ。あれは早い段階で何とかしないと……」
「何とかって何ですか。後、顔が近いですというか手を、放して……く、苦しい……」
ネクタイを絞り上げる手をタップする首領であった。
-
>>55
「それじゃあ、楽しんできて」
「ああ、助かった」
治療を終えて二人して部屋を出る。
ライカの部屋の前で別れ、律はそのまま本部に留まることにしたようだ。
入るときには立ち会議だった彼らが議論をそのままに場所を移していく背中をぼんやりと眺めていた。
場所は変わりオープンテラスカフェ。
律の治療こそあったが、予定を後ろ倒しにしてもらったおかげで遅れはほぼ出なかった。
ネイビーのフードブルゾンにインナーはホワイトのロングTシャツ。
下半身はブラックスキニーにブルーのスニーカーというスタイルの私服で訪れていた。
周囲を軽く見渡すが、週末ということもあってか簡単には見つからず。愛理に所在の連絡を一通飛ばしてみる。
【律くんの名前ガバガバでした……「Life Scream」が正解です】
【大江くんは家のしがらみに今更巻き込むつもりはないので「幸せそうならそれでいい」というスタンスです】
【その綺羅ですが「クラスメイトの悪役」ポジションの宿命として強化予定です】
-
>56
昨夜は、どんな服を着たらいいかわからなくてヴァルキリーに相談したら、すぐに飛んできてくれた。
それも、彼女のおさがりだという服を山ほど抱えて。
「こんなこともあろうかと残しておいてよかったわ」
そんなわけで待ち合わせ場所で待っていると連絡が来た。
立ち上がって振り返ると、ライカと目が合う。
今日の私は森ガール風。いつもはポニテの髪を下ろして鹿撃ち帽を。
持っているバッグはおばあちゃんが使っていた革のアンティーク調。
「おはよう。
体調は……大丈夫?」
律君が来て治療してくれたと連絡が入ったけど、やっぱり気になる。
【コンセプトは「ちょっち古風」で。髪を下ろすとシルエットが変わるはず】
【「こんなこともあろうかと」が言いたいだけのヴァルキリー。実は最近鶴来の爺ちゃんに戦闘訓練を受けてる】
【律君はやはりそれでしたか。ムンクが恐れおののいて耳をふさぐような(違】
【首領のラストは綺羅がヒーローたちに取り返されたことで暴走、というのも考えたり】
【クラスの悪役ポジだとそのうちヒロインに味方する正義堕ちしそうw】
-
>>57
「もう、居たのか―――」
雑踏の中で聞き覚えのある声を感じ取り、振り返る。
そして、目に飛び込んできた愛理の姿に驚嘆を現した。
今まで、顔を合わせると言えば殆どが宿舎だった。
食堂にしろ、訓練所にしろ、お互いのプライベートルームにしろ、家の中のようなものだ。
しっかりとめかし込んで会うのは、初めてだったと思い返す。
髪を下ろしてる場面も珍しかった。経験の無い愛理の魅力に打たれて、たじろいでしまう。
「……いい、な、それ。似合ってる」
【デレのデレですね。クールガイとは一体何だったのか】
【ライカのニュースタイは不定ですが、コスチュームの赤いマフラーは確定です。新ストライダー飛龍やサイボーグ009的な速度感の記号として】
【律はどうせ非戦闘キャラだしサブキャラだしで割と適当です。「ライフストリーム」という単語が思い浮かんだので一文字捩り】
【華澄が全ての罪を背負って逃亡、行方知らずに。数年後にふらっと帰ってくるエンド当たりがハッピーエンドチックですかね】
【プリキュア的なサムシングですね。綺羅達の組織が相手なら一緒に戦うことができるかもしれない。一人だけ制服のままだけど】
-
>58
「……えへへ、似合ってる?
うん、良かったぁ……」
慣れないオシャレだけど、うまくいってよかった。
「…………」
ええっと……
「……と、とりあえず、その……」
……ど、どうしよう……?
【デレを通り越して煮凝りみたいになってる】
【赤いマフラーは忍者キャラでもよくある記号ですね】
【律君はきっとヴァルキリーとかクーゲルシュライバーとか言ったお姉さんキャラたちが可愛がりたがる】
【いや、こういう時こそ暗殺部門の爺が全部引き受けて逃亡?三日もしたらヒーロー本部で将棋指していそうだけど】
【そして綺羅の攻撃を黙って受け止めるであろう首領】
-
>>59
「あ、ああ。行こう。
何か買ってからにするか」
見惚れて見つめあうこと数秒、思い出したように目を逸らす。
着飾った愛理を隣に、落ち着かない態度を醸しながら。
手を引いてカフェのレジへ。甘さ控えめなラテを購入。
「愛理は?」
【顔に慣れてない様子が出てる】
【それ以外はまだ何も決まってないのだ。前に出したリンクは龍妃のコスイメージの方に】
【そこに本気の目をした麗亜が加わって挟まれるかもしれない。律くんも優しいお姉さん好きだしそういうのも……?】
【報道されたことで華澄の素性が判明。実家がお金で解決して3か月くらいで何事も無かったかのように帰ってくるっていうのも考えた】
【違う。自分の組織に攻撃してどうする。また別の悪だ。敵の敵は味方的なノリ】
-
>60
「うん、そうだね……え?」
不意に手を引かれてレジへ。
びっくりしちゃって、手の温度とかよくわからない。
「ああええっと……ウインナーコーヒーで」
待ってる間に飲んでたココアのカップはちょうど空だし。
そして着席、飲み始める……
「……ね、そっちはどんな感じ?」
ふと思い立ち、カップの交換を提案する。
【つまり間接キス】
【随分とメカいドラゴンだ……それでいて動きを阻害しないでとか色々大変】
【何そのハーレム状態。挟む話になると不利なヴァルキリー】
【そしてヒーローに転向してる気がするレイジペルシャ?というかパトリスとかもアレだし】
【いやいや、偽りの人生からの脱却のためにとか言うフェイズが来るかも】
-
>>61
「ふぅ……」
いつも通りのラテだ。
この当たり前の感触が冷静さを取り戻すのに役に立つ。
彼としても咄嗟のことで、手を握っていたのも忘れていそうなほど表に出ない。
「飲んでみるか?」
といっても、構成的に二人のチョイスしたそれぞれは余り変わらない。
ただ、見た目は口当たり、間違いなく差は存在する。愛理はこっちの方が好みなのか、とか考えながら。
「落ち着いたら、行くか?」
再度交換し、暫しの時間を挟んで。
【今更関節キスとかで気にするような二人でもない気がw】
【前にちょっと語った要素を捨てきれず】
【麗亜も前のリメイクでさり気無くサイズアップしてますからね。でも大丈夫。律君は大きさじゃないよって】
【華澄とパトリス、遊葵、絢は更生が難しそう。特に絢は指揮官タイプなのに喜んで武器振り回してるしバレない程度に大江君ともやり合ってる】
【この綺羅がお兄様を捨てられる訳がない】
-
>62
「うん♪
……そういえば、最初ウインナーコーヒーってソーセージが入ってるのかと思ってた」
古典的あるある。
「そうだね、そろそろ行こうか」
……そんな二人に焦点を合わせる監視カメラが一台……
「水族館って初めてだから、楽しみにしてたんだ♪」
動物園は遠足などで何度かあったけど、こっちは今まで機会がなかった。
それを、初めてのデートと言う最高のシチュエーションで……
【まあ、間接キスなんて今さらではありますがw】
【コスチュームは命の次に大事(by後のソルジャーチーム)、重要なのは大きさではない、形だ!(by某シュバルツ)】
【華澄なんか、バットマンのキャットウーマンとかスパイダーマンのブラックキャットみたいな正義と悪の狭間でゴロゴロするキャラになりそう】
【そこ行くとパトリスはバットマンの息子のダミアンっぽいかも】
【遊葵、絢は……うーん……】
【綺羅を守るための司法取引……通りそうにねぇなぁ】
【監視カメラは……まあ見守るだけです】
-
>>63
「……まあ、そういうこともあるか」
ジョークが通じない。孤高とはお堅いことなのかもしれない。
電車やバスで乗り継ぎ数十分。
リラックスできたおかげかはじめの緊張は殆ど解け。
改めて見るアイリの姿にはやはり頬を緩めながらも、他愛ない会話を交わして。
「僕もみるのは初めてだな」
来るような家族も恋人もいなかったし……と、それはお互いに同じか、なんて思いつつ。
入ってすぐ、広まった空間では巨大水槽が待ち構えていた。
わざと少し暗めの照明。ガラスの向こうの一面の蒼に大小さまざまな魚影が映る。
「何か見たいものはあるか? ゆっくり、歩きながら見て回ろう」
本来なら知り得ないはずの海の底に魅せられたのか、何処か晴れやかだ。
【そういえば周のモチーフはもう一つありました「 ttps://twitter.com/SNKPofficial/status/943096008468131840 」】
【と言ってもこっちは衣装周りだけですが。代わりに殆どそのまんまですね……今更ながら】
【正義と悪で揺れるか、どっちも意識せずゴロゴロするだけか。周りから見ると差はないのかもしれない】
【因みに、恋の居候先は宇佐家って絶対に使われなさそうな裏設定はある】
【大江君は綺羅が幸せそうなら取り戻したりするつもりは無いですが、悪の組織はなあ……って首を捻ってそう】
【怪しい】
-
>64
「綺麗……」
多種多様な魚たちが色とりどりに舞い踊る。
大きなサメやマンタから小さなチョウチョウウオまで、亜熱帯を模した環境下での美の競演。
知っている魚もいるが、殆どは初めて見るものばかり。
「ん、特にお目当てはいないかなぁ?」
知ってる魚の大半が食用だったりするとなおのこと。
そんなわけでまずは巨大水槽をぐるりと一回り。
周囲のパネルに描かれた説明書きと水槽内の魚を突き合わせてみたり、魚の動きに合わせて背伸びしてみたり。
小水槽ではチンアナゴの動きに合わせて首が傾いてたりドクターフィッシュに突かれたり。
【思い付きで水族館にしましたが、サンシャイン水族館と思ったら知らずにマクセルアクアパーク品川やすみだ水族館の要素も混じった架空の水族館です】
【下手したらここで一日潰せそう、というか一日二日じゃ見足りないかも】
【……あれ、メタルスラッグってこんなゲームだったっけ……?】
【レンタル何もしない美少女でデビューする華澄?】
【宇佐家って、なんというヤットデタマン的な……いや違うこの……何ということでしょう?】
【九十九が悪の道から足を洗えればいいのだけど】
「……水族館内の映像は拾えんのか」
「無理ですね。警備体制が完全にオフラインです」
-
>>65
「ああ……」
見渡す限りマリンブルーに少年の心も掴まれて。
来る前は想像もしなかった世界に、早くも予想以上の感銘を受ける。
「そうか……じゃあ、このまま道なりだな」
アイリより都会っ子なライカにはより新鮮に感じられたよう。
メジャーな名前であれば流石に知っては居るが、見たことがある物になればさらに絞られる。
それも、テレビで姿を見かけた程度で、こうして泳ぐ姿を視るものの殆どが初めてだったりするのだ。
パンフレットの巻末についたちょっとした図鑑なんかを見つめながら巨大水槽からそれを探し出してみたり。
それを暫く目で追っているうちに、すれ違ったまた別な魚影に興味を移したりと、楽しむ様は年相応以上かもしれない。
【すみません、先週は帰省しててお返事ができませんでした】
【よく考えたら水族館行ったこと無いな……】
【詳しくは知らないですけどスマホゲーの方はタワーディフェンスなようで】
【何もしないのに対してキャラのインパクトがありすぎてうまく行かなさそう】
【遊葵の実家ですね。天才美少女という点は同じですが肌色は白黒だったり特徴はわざと逆に作ったつもりでしま】
【最愛のお兄さまと敬愛するお父様の間で揺れ動いてしまうのかもしれない】
【絢の三度目くらいのリメイクでついに人間じゃなくなりそうです】
【巫女の母親が牛鬼に犯されてできた望まれない子に。鬼のパワーで斧を振り回す】
【親の愛情は十分でしたが、自身が引け目を感じてたところを伯父に見出され……あとは大体同じ】
【綺羅や華澄、パトリスなどの可愛そうな子には愛情たっぷりに接するようになりました】
【戦闘服姿を見た愛理、龍妃、パトリス「変態だーーー!!!!」(AA略)】
-
>66
青の世界で過ごす時間は、長いような短いような。
上がったり下がったりして巨大水槽を上下からも堪能。
まるで海の上や海底を歩くかのよう。
他の客もいるので一か所に立ち止まっていられないのが残念と言えば残念。
「あ」
小さな子供が駆け出して二人にぶつかり、転びそうになったのに素早く反応して受け止めた。
「すいません……走っちゃだめでしょ」
「だってママー」
そんな母子を、何となく見送る……つないだ手に少し力が入った。
【お久しぶりです】
【ちょっと気楽に行ける近所の水族館、なんて札幌のサンピアザ水族館くらいか】
【ヒーローとヴィランが近い、近すぎる世界。おかげでシーサーが苦悩する】
【絢って最初は胸がデカいだけだったのにとうとうそこまで……】
【そしてどういう方向性で変態になるのか、想像つかないでもないw】
-
>>67
すれ違い、去って行く少年の背中を見ていると握られた手に力が加えられた。
反射的に振り向いて見えた横顔に、言葉では表せない物を感じ取った。
どんなに寄り添っても、埋め合わせができない物なんだと思う。
せめて手を握り返し、引いて。
「先、行くか」
【お久しぶりです……身体壊してしちょっと手が付かなくなってました。度々すみません】
【何回作り直しても何か納得いかなくて……まだ攻めてない路線はこっちだと】
【衣装は今のが気に入っているのであまり変える気はありませんが……マントの下が一部をベルトで留めているだけになるか、剥き出しになるか?】
-
>68
「……うん」
あの親子は何もワルクナイ。もちろんライカとも関係の無いことだ。“買い手”達とも違う話。
名も顔も知らぬ“父親”がいれば、母はもう少し安らかでいられたのかもしれない。
「行こうか」
手を引かれて、水族館を楽しむ。
一方そのころ、ヒーロー本部。
「そういえば律君、お姉さんたちは君がここにいること、どう思ってるの?」
ヴァルキリーの素直な疑問。
【お久しぶりです。リアルの方が大事ですから、ご自愛ください】
【マントの下は拘束服みたいになってて、ピンチになると封印が解ける?】
【さて、デートの続きですが……どうしましょう?】
-
>>69
「……ん。ちょっと待ってくれるか」
歩き出してすぐ、ポケットのスマートフォンが震える。
こういう通知にはなるべく早く反応するようにしている。ヒーロー稼業には緊急の連絡も少なくない。
>龍妃ちゃんたちとごはん〜!
三人で遅めの昼食をとっているのだろう、テーブルの向かいには龍妃と見慣れない少女。
比較対象のせいなのか、背丈は高く見える。また、かなり細身のようだ。
黒を基調とした落ち着いた着こなしが、大人し気な雰囲気に良く似合っている。
今回は他愛ない連絡のようだった。……ポケットに直そうとしたところに、ちょうど一通の新着。
>楽しそーじゃん♪
こっちもただの雑談に思えたが、その相手とさも見ているような文面が引っかかる。
ハッとして周囲に視線を走らせる。二人の方を見つめる監視カメラと目があった。
<趣味が悪いぞ。
短く一言を返して、返事も待たずにポケットへしまう。
「悪かったな。次は何を見ようか」
順路だと、次はショーをやってるようなホールに出るらしい。
一方その頃。
年頃に比べて穏やかさが良く出た少年が静かに口を開く。
「お姉ちゃんは心配すると思いますけど……。
周は、無鉄砲なところがあるから僕が守らないと。
その為の力だってあります。二人ほどじゃないけど、戦えます。もう手続きとかの準備は進めてるんです」
【お気遣いありがとうございます。回復してきているのでお返しできるようになると思います】
【パワーアップする要素があるように見せかけて、脱ぐことでテンションが上がって強くなるだけ】
【どうしましょ? 水族館も出ます? 一応、ホテルの段取りは考えてますけど……それくらい?】
-
>70
「ん」
スマホを取り出すのを見て、こちらも取り出す。
緊急の用事であれば、もしかして。
と、思ったが大したことでなかったようだ。こちらにもなにも来ない。
自分のスマホに意識が向いていたので、監視カメラには気付いていない。
「えーと、この先のホールは……ショーまで少しあるね」
まだ観客も集まってないし、ゆっくりいい位置に座れそうだ。
「そう……手続き始めてるんだ……
でも、無理しちゃダメよ?
って、ヒーロー始めるまで戦闘訓練したことの無い私が言うのもなんだけど」
おそらく、彼の意志を変えるのには非常な努力などが必要になるだろう。
それよりはその道を歩む助けをした方がいい。
【気力は温存してくださいね。出し過ぎるとへばります】
【ましてや脱いで気力上げるとか……うわぁ】
【ホテルって……さすがに中学生でお泊りはまずいかとw】
"
"
■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■