■掲示板に戻る■ ■過去ログ 倉庫一覧■
「厚史、一緒に用水路にいくナリよ〜」
-
数式の解を出したところでシャーペンをノートの上に置く。芯は出したままだ。すぐ再開するつもりだから。
ぐぐぐっと伸びをし、窓の外を見やる。
日は暮れかけていた。電気をつけないとなと思って立ち上がる。
その時だった。不意にノックの音がした。
ドアを開ける。そこには兄がいた。
「厚史、用水路にいくナリよ〜」
無能な兄。愚鈍な兄。
才能もなければ努力もできない。生きる価値のない、ただのタンパク質のかたまり。
僕はこの兄が嫌いだった。殺したいほど嫌いだった。
「どうしたナリか?いつもみたいにザリガニ釣りにいくナリ〜」
高校生になってなにがザリガニ釣りだ。少しは勉強したほうがいいんじゃないのか。
死ね、無能。殺すぞ、無能。
気持ちをぐっとこらえる。そして、いつものように笑みを浮かべて返事をする。
「ああ、そうだね貴洋兄さん。ザリガニ釣り、行こうか。玄関で待っててくれないか。支度するからさ」
「分かったナリ!まってるナリよ〜」
無邪気な、のんきな、まぬけな顔でそう答える。
兄が部屋から出て、階下へ向かったのを見て僕は決心する。
「あの兄を殺そう」
いや違う、殺すのではない。事故だ。不幸な事故なのだ。
僕の頭が計算する。どうすれば最も自然にあの兄を殺せるか。
そして、はじき出す。最適解。
生きていても意味のない存在を殺してどうして罪になろうか。
ゴキブリを叩き潰すのはよくて、あの兄を殺すのはダメだというのは納得がいかない。
僕がやろうとしているのは害虫駆除だ。
シミュレートをして、僕は早速玄関のもとへと向かった。
僕達しか知らないザリガニ釣りのスポット。
家から自転車で10分ほどのところにある用水路だ。
壊れた虫取り網の先にタコ糸を縛り付け、その先にスルメイカをくっつけただけの釣り竿。
兄が僕に作ってくれたものだ。
用水路に腰掛け糸を垂らす。ザリガニがにおいにつられてやってくる。
早速一匹釣り上げたな、そんなことを考えていた時だった。
不意に視界の隅が揺れた。大きな水音と、叩きつけるような衝撃音が走った。
僕はびっくりしてそちらをみる。
兄が用水路に落ちたのだ。
「うがぅっ…がはっ…助けて…くれナリ!!」
用水路とはいえ水深は腰のあたりまである。
もちろん、その程度だったら溺れたりはしない。助けを求めるはずがない。
兄は絡まっていた。釣り竿に使っているタコ糸が、足に、腕に、首に。
立ち上がろうとしても転倒し、もがけばもがくほど糸は絡まり体の自由は制限されていく。
助けなければ。用水路に入り抱き上げればまだ助かるだろう。
そう思い、汚して母に怒られないようにとズボンを脱ごうとした時だった。僕の肩に手がかかる。
「やめなよ、洋一兄さん。もう助からないよ、貴洋兄さんは」
弟だった。兄の横でザリガニ釣りをしていた、弟の厚史だった。
「何を言ってるんだ。助けなければ。それに、お前どうして兄さんの横にいたのに
兄さんがあんなになるのに気が付かなかったんだ」
僕は少し責めるような口調で弟に尋ねる。
ハッとする。口ごもる。感じる。弟の目の中に揺れる狂気を。
夏だというのに背筋が凍るような、すべてを見下し、見透かしたような目。
僕は悟った。どうして兄は糸に絡まり用水路に落ちたのかを。
「なら洋一兄さんも死ぬかい」
視界が反転した。頭に衝撃を感じる。口に、鼻に、水が流れ込んでくるのを感じる。
ああ、僕は……。
"
"
-
「こんなことになって残念ナリよ」
「ああ、そうじゃな……あっ、うふんっ!そ、そこじゃ!」
勃起した父洋の陰茎を丁寧になめあげる。あこがれの父が、僕の舌技によってあえぐ。
「乳首も、乳首もなめてほしいぞい」
左手で父の亀頭を触りつつ、ゆっくりと口に乳首を含む。
はっきりてわかるほどに勃起している。
「洋一と厚史、あの二人を失ったのは辛い。だが、貴洋、お前だけでも生き残ってくれててワシは嬉しいわい」
「チュパ…そうナリか…ふたりの分まで頑張るナリ」
違う、僕は貴洋兄さんではなく厚史だよ、と訂正するつもりなどない。
これで満足なのだ。そもそも、どうして一体あの無能な兄が、父の寵愛を受けることができていたのか。
今、僕は父に抱かれて満足だった。息子の顔を満足に見ていない父だ。どうせバレまい。
「いい気持ちじゃ。前よりうまくなったんじゃないか?」
「そうナリか?褒めてもらって嬉しいナリ!」
父に褒められた。顔が紅潮するのを感じる。左手に力を入れてピストンをはやめる。
「貴洋、お前はこうやってワシのためにいてくれれば、それだけでいいんじゃ。働く必要も」
「働くナリよ」
「え?」
「弁護士にでもなるナリ」
「何言ってるんだ。お前の頭じゃ」
「大丈夫ナリ。生まれ変わったナリ」
「え?一体どういう、んひ…あ!でりゅ!でりゅよ!」
弁護士になればもっと父に褒められるに違いない。もっと愛してもらえるに違いない。
そう想像しただけで果てそうになる。
父の陰茎が射精する。
もっと、もっとたくさん、父の射精を見たいなあ。
未来に胸を膨らませ、僕は父の口に舌を入れた。
(終わり)
-
三兄弟やめろ
-
弟も無能だった・・・?
-
突然の転調はだな…
"
"
-
洋一久々だな
-
1と2が繋がってないんですがそれは・・・
-
厚史→洋一→厚史と視点が変わってるだけでしょ
-
洋一だいすき
"
"
■掲示板に戻る■ ■過去ログ倉庫一覧■