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ロリ体型の3人
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とある中学校に、ロリ体型の3人組がいた。とても仲のいい3人は、常に一緒に行動している。そんな日々を送っていたある日のことだった。3人は同時に、身に覚えのない妊娠をしてしまったのである...
3人はこっそりと集まって、山小屋みたいなところで無介助で出産するみたいな形でお願いします。胎児の重さは4000gまで、単胎でお願いします。
園崎由美子(15)胸は絶壁で肩、腰ともに3人で1番細い。この子のお産を一番辛いものにしたいです。
夢園香緒里(15)由美子に比べるとわずかに肩、腰ともに大きいが、とても細いことに変わりはない。
牧野若菜(15)三人の中で一番身長が低い。香緒里と同じくらいの細さ。
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>>1追記
由美子視点で書きましょう
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質問です。
中学生でロリ体型と書かれていますけど、外見何歳ぐらいに見えるとかの設定はされているんですかね?
もし設定されているんなら教えてください。
なかったらこっちで設定しても良いですか?
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>>3 10歳くらいですかね
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>>4名前ミスってました...
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>>4 3人とも同じ10歳ってことで良いでしょうか?
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>>6見た目年齢3人とも10歳です
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質問への回答ありがとうございました。
それでは始めます。
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私は園崎由美子、同級生の夢園香緒里と牧野若菜とは仲良し。
最近私たち3人揃って体の調子がおかしいのだ。
それは月の日が全然来ないのだ。
既に初潮は迎えたのに・・・・・・・・・・
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何も思い当たることがなく、途方にくれた私たち。月の日は辛いけど、こないはこないで怖い。3人で原因を探す。Google先生には妊娠とか書かれてたけどまさかね...
そんなことを思っていたら、私たち揃ってまるでつわりのような体調不良になってしまった。まさか、まさかね.......
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「ねえこれ買ってきたんだけど・・・・」
ある日香緒里が持ってきたのは妊娠検査薬だった。
「一応念の為にどうかな?」
もしものために検査してみようと言う案だった。
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「ええ〜、それは流石にないよ〜」
少し独特なイントネーションを含んだ若菜の声。確かに十中八九もないだろうが...
「取り敢えず、やってみよ!」
私は決断した。
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そしてその検査結果は・・・・・・・
「えっ・・・・・・・・嘘・・・・・・」
陽性だった。
「ねえどうだった。由美子。」
「陽性なんだけど・・・・香緒里は?」
「実は私も・・・・・・」
「同じく。」
「「若菜も??」」
なんと3人とも陽性だった。
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それから、私たちのつわりとの戦いが始まった。私たち全員が吐き気に襲われ、体重も減った。ただでさえ小さい私たちが痩せるのだ。自分の身はもちろん、胎児も心配になってくる。それにしても...
「なんで妊娠したんだろ?」
3人共通の疑問。暫く考えてるうちに、理科の授業が答えらしきものを教えてくれた。減数分裂、遺伝子を半分に減らして卵子を作る工程で、私たちの卵子は分裂せずにそのまま...つまり、私たちが妊娠しているのは私たち自身ということになる。そんなことありえないかもだけど、そう考えるしかない。
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「え〜と、つまりその・・・・私達3人揃って処女懐胎ってこと?」
香緒里がそう言って戸惑う。
「と言うより今自分のお腹に宿しているのが自分のクローンって・・・・・・」
若菜がそう言い苦笑いする。
「でさこれからどうしよう由美子?」
「何香緒里、これからって?」
「いや産むのかどうかって話。」
「産むのかどうかって・・・・まずは私達が妊娠何ヶ月目なのか調べないと・・・・」
そもそも日本の法律で中絶できるのは妊娠22週未満だったはず。
既に超えていたら産むどうかではなく産むしかなくなるのだが・・・・・・・・・
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「私の家の病院、今度休みで誰も居ないし、その時に検査しない?機会の使い方とかなら見にしみてるし」
そう言ったのは若菜だった。若菜は医者の娘なのだ。
「そうだね、親にもばれたくないし...」
香緒里も言っている。
「よし、そうしようか!」
私はその意見を採用した。
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そしてその日が来た。
「若菜ぁ、検査の機械がある部屋ってどこぉ?」
「こっちだよ、香緒里二人とも付いてきて。」
若菜に案内され私達は部屋へと入る。
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これは....いわゆるエコー検査というやつだろうか。モニターにレジのピッてやるやつみたいなのがついてる。
「ほら、まずは香緒里からそこに横になって」
「はいよー」
すると若菜は香緒里のお腹にジェルを塗り始める。
「ひゃっ!?ふぁぁぁぁ...変な感覚...」
どうやらくすぐったいようだ。
そこから胎児のサイズを推定して、何週目かを見てみる。
「えっとねぇ...24週と2日だね...中絶は無理っぽい...」
「えっ?じゃあ産むしかないの?」
「うん、そうなるねぇ...」
香緒里が怖がるような顔をした。産むのが怖いんだ...
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「とりあえず、私と由美子も検査するね。」
「どっちからする。」
若菜がそう言う。
「別にどっちでもいいよ。」
「じゃあ私が先にしてもいい?」
「若菜は怖くないの?」
「何に?」
「産むことに。」
「う〜ん私は産むことよりも、産んだ後の養育費をどうしようかなって悩んでるんだけど。」
若菜は産むことよりも産んだ後のこと考えているようだ。
意外と大人なんだね若菜って私はそう思った。
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「そうだよねぇ、妊娠したの親に知られたくもないし...あっ!そういえば赤ちゃんポストみたいなの!あれ近くにあったよね?そこに預けない?」
「そうだね、それがこの子の幸せになると信じよう」
3人で話し合った結果こうなった。でもいつか、私たちが大人になったら迎えに行くというのも決めた。その間も若菜の検査は進む。時折
「んっっ、くすぐったい...ひゃぁっ!?」
て声を出す。少し面白くなって、わざとお腹をくすぐりながら検査を終わらせた。結果は...
「えっとねぇ、24週と3日、やっぱり中絶は無理っぽいね。」
「そっか...」
若菜は落ち着いてはいたけど、目には隠しきれない陣痛への恐怖が渦巻いている。やっぱり怖いんだ...
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そしてとうとう私の番が来た。
私は二人とも既に22週以上だったため、恐らく私もその可能性が高い。
そのため既に覚悟が出来たと言うよりは、半ば諦めてその先をどうしようという考えになっていた。
そして私は検査を受ける。
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取り敢えず横になって、ジェルを塗ってもらう。少し出っ張りめのお腹にひんやりとした感覚。
「ひゃぁっ、うああああ....」
思わず声が出るくすぐったさを覚えながら、検査が進んで行く。
「...えっとね、24週と4日、中絶は無理だね....」
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「やっぱりか、二人ともそうだから私もかなと思ったんだよ。」
諦観した感じで私は二人にそう言う。
「じゃあ3人とも産むってことだね・・・」
若菜がそう言った。
「産むのは良いんだけさ、産むまでの間はどうするの?」
そう言ったのは香緒里だ。
「普段は大き目の服を着とけば良いけどさ、体育の時はどうするの毎回休むんでるなんて出来ないよ。」
「あっ・・・・」
若菜が忘れていたという感じの顔になる。
「それにうちの学校、室内プールで温水だから季節問わず水泳あるし・・・・・・」
「そのことについては何とかなると思う。」
「どういうこと由美子?」
「ほら私の学校で太っている女子多いじゃん中には妊婦のようにお腹が出ている子がいるし、3人仲良く太ったことにしとけば良いんじゃないかな?」
「うう〜〜ん・・・・」
私の案を聞いた香緒里は悩みだした。
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「私太ったって言い訳はちょっと厳しい...」
そう、香緒里は太りにくい体質なのだ。だから太ったと言う言い訳は通用しづらい。
「うーん...長年のデブエットの効果が出てきたってことでいいんじゃない?」
「そうするしかないかも...やった!ついに太れる!!」
こんなところで香緒里の太りたい願望が仮にでも叶うとは思わなくて、3人で笑った。
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「安定期まで休んだ方が良いんじゃない?」
香緒里がそう言う。
「でもそれだと怪しまれると思うよ?」
若菜がそう答えた。
「激しく動かなければ良いんじゃないかな?」
私はこう答えた。
こうして体育については出来るだけ無理をしないように欠席をせずにすることにした。
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それから私たちは、気づかれないよう細心の注意を払いながら生活した。幸いなことに親は仕事で滅多に家にはいない。同級生たちには太り仲間が増えたって笑われちゃった...ショック...
そんなことは置いといて、私たちの赤ちゃんは確実に大きくなっていっている。推定では、26週の時の検査時点で若菜が2000g、香緒里が2050g、私が2100gだった。さすがに少し重いかな。
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ある日の体育の授業その日は水泳だった。
「こうして3人並ぶとまるでマタニティスイミングだね。」
香緒里が自分達3人のお腹を見てそう言った。
「そう言えば私達3人ともつわり来なかったね。」
若菜がそう言う。
「そうだね別に良いんじゃない?来たら来たで大変だし、妊娠していることばれる危険性も高くなるあるからなくて良かったよ。」
香緒里が笑いながらそう言う。
若菜もつられて笑っていた。
「しかし水着だとお腹のふ膨らみがわかりやすいねぇ〜〜。」
「ねえ香緒里、私達のお腹26週の時点にしては少し大きくない?」
私はそう二人に聞いてみた。
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香緒里と若菜は、
「私たちが小さいんだからそりゃ大きく見えるよー」
という。確かにそうだ、私たちの体は小雨。
「だねーあはは!」
でも、この時私たちは知らなかった。実際には胎児は大きめであり、そのせいで苦しみもがくことになることを....
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「である事に気付いたんだけどさ。」
「なに香緒里?」
「場所どうするの?」
「場所って?」
「どこで産むかって言っているのよ。」
「「あっ。」」
香緒里の言葉に私たち二人は気付きました。
「流石に学校で産むわけにもいかないでしょ。病院でも学校にばれる可能性あるし。」
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「それぞれ探してみようか?その中で一番いいとこにしよう!」
「「だね〜」」
その週の休み、私は町中を探し回った。そこで見つけたのは、しっかりとした、でも誰も住んでない山奥の小屋だった。電気もかろうじてついたし、ここがいいかも!
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「二人ともいいところ見つけたんだけど来て!!」
早速私は電話で二人を呼んだ。
「由美子見つけた場所ってここ?」
若菜が少し不思議そうに聞く。
「ねえちょっとホコリっぽいよ。ここで産むの〜〜〜??」
香緒里が少し不満そうに言った。
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「だったら、まず掃除からしよう?今のうちにやらないとしんどそうだし……」
「由美子の案に賛成!ちゃちゃっときれいにしちゃおうよ!」
若菜が乗ってくれたらあとは早かった。
まずは箒でホコリを外に出して、それでどうするか決めようということになったのだった。
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「案外綺麗になるもんだねえ...」
思わず3人で声を揃えるくらいに小屋は綺麗になった。人が住んでますと言われても疑わないレベルだ。2人も、これなら納得してくれるだろうと思い、2人に聞くと、
「ここで産もうか!」
と帰ってきた。これで私たちの出産場所は決まった。さーて、あとはみんなでいろいろ持ってきたりしなきゃ!
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そして私達はお産に必要な道具を小屋に持ってきた。
ベッド、つまり分娩台の代わりになるようなものを持ってきたり。
その他にもいろいろと。
「ねえ由美子、お湯はどうするの?」
「お湯って。」
「産湯だよ。」
「あっ。」
「どうする?」
香緒里の言葉で私達3人はどうしようか悩んだ。
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「お湯はあらかじめ大きめの魔法瓶を大量に使って持ってくるとか?」
そう言いだしたのは香緒里。
「それよ!」
よし、この問題も解決...あとは何かあるかな?
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「ねえ少し心配があるんだけど・・・」
そう言ったのは香緒里。
「なに香緒里?」
「秘密にしないといけないから産婦人科行けないのはわかるけど、検診しなくて大丈夫かな?」
「え〜とどう言う事?」
「出産までに何か異常が起きたらどうしようか、それに私自分が前置胎盤じゃないかどうか心配で・・・・・・・」
香緒里は産婦人科で検診できないからか、何かあった時のことが心配みたいだった。
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「そこに関してはうちの家で1週間に1回は診察できるから問題はないかも、定休日土曜だし。」
そう若菜が言う。そうだ、その手があったか。今日まで生きてきて、これほど若菜の家に感謝したことはない。
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「あと、普段のことなんだけどさ……」
香緒里がなにやら耳打ちをする。
それを聞いて、私は感心した。
「三人とも親がよく留守にするし、一日一回様子を見に行けば大丈夫だから、この小屋で一緒に暮らす、かぁ……」
「ナイスアイデアでしょ?」
名案だと思う。
バレそうになったら、仲良く学校を休めばいいのだから。
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「うーん、でもそれはリスクも高いし、臨月入ってからにしない?」
あまりハイリスクな行動をしたくない私の心境を悟ってか、2人とも納得してくれた。
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などといっていたら、あることに気づいてしまった。
「あ、バレないよ、大丈夫!」
思わずそう声が出る。
なぜなら、私たちが出産するであろう時期は8月の半ば。
そう、夏休みの真ん中だからだ……。
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それから私たちは、山小屋での生活を始めた。お腹が毎日少しづつ大きくなるのを、私たちは一緒に測りあったりしていた。診察では、私が一番大きく、次に香緒里、その10gほど軽いのが若菜だった。
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まだ大丈夫。
そう思っていたけれど、本番はまだここからだった……。
三人とも異常はないんだけど、本格的に辛くなり始めたのが二週間後のこと。
重い、とにかく重いのだ。
おまけにトイレも近くなる。
まさか、こうなるなんて……。
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まあ無理もない。だってもう36週になるのだ。いつ産まれてもおかしくない。少し我慢を強いられるが、ここは頑張りどころ!
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38週に入り大分お腹が大きくなった。
学校に行くのも授業を受けるのも一苦労だけどもう少し頑張ることにした。
体育はプールの授業だけは受けていた。
大分大きくなったお腹が水着だと目立つが幸いに誰も気にしなかった。
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そして、ついに夏休み。
私たちは小屋に入り、すぐに行動に出た。
制服のボタンをはずし、お腹を露わに。
やっと、もう隠さなくてよくなる。
その開放感に、私たちはホッとした。
「あー、もうすぐ終わりかぁ」
若菜が言う。
「ちょっと寂しい?」
そんな会話をしているが、私たちは臨月も、出産も、甘く見ていた。
そんなこと、知るはずもなかったけど…。
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臨月を迎えた私達は何時産まれても良い様に一日中小屋にいた。
「はあ〜〜、あつ〜〜〜」
そう言うのは香緒里。
「扇風機置いていも暑い〜〜〜」
小屋の中はエアコンがないので扇風機を置いているが気休めにしかならなかった。
そのためなのか香緒里はなんとビキニ姿でいる。
山の中なのに蚊に刺されないのかと思う。
一応蚊取り線香を置いているし、念の為外から見られないように窓を閉めているけど・・・・・・
「ねえ二人も水着にしたら〜?まだましになるしそれにいざ産まれるという時にすぐに脱げるし。」
香緒里はそう言った。
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正直な所、私は虫刺されとかが怖いからそんなことは出来ない。
では若菜はというと……?
「何いってんの香緒里。私なんか下はいてないよ?」
「えっ?」
「ズボンだから外からは見えないじゃん。だからはいてないの」
この言葉には、私も唖然とする他なかった。
はいてない、だなんて……。
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ということで、みんな水着にする。ただ、ビキニはさすがに蚊のリスクが高いので
競泳水着に落ち着いた。ただ、陣痛が来たら相当きつそうだなぁ...
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ただし香緒里はビキニのままだった。
本人曰く出産のときに脱ぎづらそうと言う理由かららしい。
虫刺されに付いても平気だから良いとか。
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出産する時に脱ぎにくそう。
そう言われると、私も気になってきてしまった……。
ただでさえ、競泳水着は締め付けも強いし……。
それに、こうも暑いとかえって蒸れてしまうかもしれない。
すると、香緒里はニヤニヤと笑って、コンビニ袋からあるものを取り出した。
「じゃーん!虫除けスプレー!」
赤ちゃん用、と書かれたもので、ようはコレをお腹にスプレーしておけば大丈夫じゃないか、と香緒里は言うのだ。
でも、ビキニを持ってないし、出産の時脱げないと困るし……となると、私はとんでもない選択を迫られることになった。
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「えっビキニ持っていないの?じゃあ下着でいいじゃん、私達以外に誰もいないんだし。」
香緒里がそう言ってきた。
「えっ下着!?確かに私達以外に誰もいないけど・・・・・」
同姓とは言え人前で下着になるのは少し恥ずかしかった。
そう悩んでいると救いの手を差し伸べたのは若菜だった。
「私ビキニ余分に持ってるけど貸そうか?」
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仕方がないので、もう私と若菜は全裸で過ごすことにした。
香緒里はいいなぁ。ビキニが羨ましい。ただ、私たちの中で一番胸はないけどね。
にしても香緒里、ビキニ姿エロい。
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「もしも皆いっぺんに生まれそうになったら、誰も脱がせられないし、私と若菜は裸で居るね」
「……まさか私以上の行動に出るなんて」
私も私で、裸になってみるとこれが案外気持ちいい……。
なんだか、いけない趣味にめざめてしまいそうだ。
それはそうと、これからは出産に備えないといけないんだから、真面目にしないと。
翌日、出産に使えるかもということで香緒里がビニールプールを家から持ってきた。
それもいいけど、やっぱりこの季節。
どうせ誰もこないんだし、香緒里も裸で水浴びをしようと思ったのだ。
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そして泳いでる間、水を掛け合ったりしてはしゃいだのが響いたのだろうか、香緒里と若菜に異変が起きる。
なんかお腹が重いというのだ。確かこの2人の胎児はどちらも4200gだったはず、、、
長くなりそうだ。
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でも、もうすぐとは言え今すぐじゃないかもしれない。
とりあえずプールから上がり、体を乾かし、日向ぼっこして温める。
それで様子を聞いて、なにかあるなら本番のはずだ。
もう少し、落ち着いてからがいいだろう…・
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大きなお腹を太陽に向ける私たち
「お腹の調子はどう?」
「なんか違和感すごいよー、重めの生理痛みたい。」
2人揃ってそう答える。まだ全然って感じだ。
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この調子じゃ、今すぐなんて言えないかもな……。
そう思って、体が温まったら戻るように言っておく。
時間も時間だし、お昼ごはんの準備でもしようかな……。
ご飯を食べ終わったら、なんか眠くなってきたので、そのまま昼寝をすることに。
皆のお腹がくっつくほど身を寄せ合って、私達はそのまま寝ることにした。
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「ううっ、ふぅぅぅぅっ...!」
私はそんな声で目覚めた。そこには、大きなお腹を抱えてしかめっ面をする2人の姿があった。
「大丈夫!?」
「そんなわけ、な痛あああい!」
かなり痛いみたいだ。
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私は急いで二人の状態を確認する。
運よく若菜は裸だし、香緒里はビキニなのですぐに脱がせた。
幸いにも私はまだ産まれる様子がない。
このまま二人の出産が終わるまで産気づかないと良いけど・・・・・・
とりあえず私は二人の子宮口を確認した。
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「まだ開いてない……ふたりとも、とりあえず落ち着いて……」
「落ち着いてって……!!」
「無理ぃいいいい!!」
叫ぶ二人を半ば無視して、私は考えた。
何をどうするべきか。
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そう言えばテレビとかで出産の時に棒を掴ませているのを見るけど、それをやってみたら。
私は持ってきたものの中に適度なサイズのつかめるを見つけ二人に掴ませることにした。
「二人ともこれを掴んだらどうかな?」
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棒に捕まった2人は、その棒をすさまじい力で握りしめながらもがき苦しんだ。
「いぎっ!あがああああ!いぎゃあああ!」
「ぐっ、うぐううう、ぐっ、ぎいいいい...」
比較的おとなしいのは香緒里の方だろうか。とりあえず私は2人の子宮口を測る。こういう時のためにお互い練習しあったのだ。えーっと、若菜は3cm、香緒里は2.5cmくらいかな?
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「まだ息むのは先ね、苦しいけど我慢して。」
私は二人にそう言う。
二人には悪いが結果的に私にとってはちょうど良い出産の予習だった。
そうしていると最初に若菜、次に香緒里の股間から水が出てきた。
それがお漏らしではないのはわかった。
「破水した?」
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いや、さすがにそれはない。だってまだろくに子宮口も開いていないし、陣痛も言ってしまえばまだ初期だ。2人に聞くと、赤ちゃんの頭に刺激されて、暴行が圧迫されて漏らしたらしい。2人ともおしっこが透明だったので分からなかった。
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子宮口は開ききっていないが陣痛は時間と共に少しずつ強くなっていっているようだ。
「ねえ由美子〜〜〜〜〜〜。」
「まだーーー!?」
「いっ、息みたいーーーーーーーー!!」
二人は痛さのあまり息みたいようだった。
でも子宮口が開ききるのはまだまだ先だった・・・・・・・・・・
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それに、この2人は私よりは少しだけ大きいけど、普通に比べたら恐ろしくお尻が小さい。そのせいで胎児が少し下がるだけで腰に負担がかかるのだ。相当な苦痛だろう。でも...
「いきまないで!!いきむと今の何倍も苦しくなるよ!ただでさえ時間がかかりそうなお産なのにもっと時間かかっちゃうよ!!」
「でも...ああああっ!き゛つ゛い゛い゛い゛い゛!!!」
「腰がああああああ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」
2人ともこれでも必死にいきまないようにしてるみたいだ。
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「ゆ、由美子ぉ。」
「子宮口、ど、どのぐらいびらいでるうぅぅぅ?」
二人にそう言われた私はもう一度確認してみる。
さっきよりかは広がっているものの、まだ全開ではなかった。
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それを2人に伝えると、この世の終わりのような顔をした。でも、そんなことお構いなしに次の陣痛が襲いかかる。
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「いたい、いたいやああああああああああああ!」
叫び声が2つ、この小屋を地獄絵図にしていく。
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私はもう一度子宮口を確認してみる。
まだ全開ではないが、少しずつ広がっているのは確かだった。
「多分後もう少しで全開になると思うそれまで待って。」
私はそう二人に伝えた。
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「「わ、わか゛ったあぁーーっ!!」」
二人が叫びながら返事をする。
そして数分後・・・
もう一度確認してみると全開になってるっぽい。
「二人とも!もう息んでいいよ!」と 伝えると、
香緒里と若菜は思いっきり息みだした。
「んーーーーっ!うんんーーーーっ!!」
「はぁ、はぁ、ふんっーーーん!!」
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でも二人が幾ら息んでも胎児はあまり進まなかった。
「ど・・・・・、どう。」
「頭・・・・・・見えた?」
「いや、まだだよ二人とも、そもそもあそこが広がっている様子ないし。」
この時私はある不安がよぎった。
あの時に感じたお腹の子供が大きいのではないかと言う不安だった。
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70は偽物かと思われます。私はその時間帯には書き込んでおりません。
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偽者でしたか、ですが話が破綻していないのでとりあえずこのままにしときます。
多分続きを書いて欲しい人が成りすましたんでしょうね。
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2人に聞くと、骨盤がすり鉢の棒でゴリゴリされてるみたいな激痛が走るらしい。
要するに、胎児の頭が骨盤にあたるくらいは大きいのだろう。
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「う〜〜痛い〜〜〜〜!!」
香緒里が痛がる。
「どうすれば・・・・」
私はこの状況に右往左往するだけだった。
「若菜〜〜〜〜、この状況をどうにかする方法知らないの〜〜〜〜?あんた医者の娘でしよ〜〜〜〜!!」
香緒里は自分と同じ状況であるにも拘らず若菜に助けを求めた。
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「知らない〜、わたしもきついしいたいいいいい!!!」
どちらかといえば若菜の陣痛のほうが強いらしい。さっきから陣痛が来たらもう
理性を失ったがごとくもがき苦しんでいる。
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「・・・・・・私より若菜の方がきついみたいね・・・・」
「そうだね・・・・・」
香緒里が痛みを堪えながら私に言った。
実を言うと私も若菜の家が医者だし器械を扱えるから何か知識を持っているんじゃないかと期待していた。
でもこの様子だとみんなで協力しないといけないようだ。
それはやがて来るだろう自分の出産に備える意味合いでも・・・・・・・・・・・
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まずは香緒里のほうを見よう。
妊娠する前は体格に差のなかった2人だけど、妊娠してから香緒里のほうが
大きくなったのだ。若菜の腰と香緒里の腰を比べると、だいぶ香緒里のほうが大きい。
最も平均よりは2人ともはるかに小さいので、どちらもきついお産ではあると思うが。
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あのう77>>の返事をもらってません、このまま問題なかったら次の投稿で若菜と香緒里を破水させますけど。
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次に若菜は香緒里に比べたら腰が細いが実は私に比べたらまだましだった。
そう私がこの3人の中で一番腰が細いのだ。
そのためこの時私はある不安を感じた。
この3人で一番難産になるのは私になるではないかと思った。
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すいません、何らかの手違いなのか質問などの表示はないのですが...
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名前の77の投稿のメール欄に質問を書いたのですが・・・・・・・・・
名前クリック出来るようになってるのわかりますよね?
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やっと見れました。若菜のほうはあと少し書いて、香緒里のほうは破水させましょう
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でも、それよりなによりいまは2人のほうが優先だ...
と、そのとき、香緒里の股から液体があふれ出した。
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わかりました。
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私は香緒里から出た液体を確認する。
今度のは尿じゃなかった。
香緒里は正真正銘破水したのだった。
「あれっ?もしかして私破水した?」
香緒里は陣痛の痛さで感覚が少し鈍っているようだった。
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だけど、そんな悠長なことを言ってられる余裕は、もう香緒里にはなかった。
「いやあああ!!!いだあああああ!!!」
破水したことによって赤ちゃんが下がり、香緒里に今まで以上の激痛が襲い始めたのだ...
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「いだい!!!いだいーーーーーーーーー!!!」
「香緒里我慢して、この痛みを我慢しないと赤ちゃん産まれないよ!!!」
私はどうにか香緒里を落ち着かせようとするが、激痛のあまり香緒里は平静を失っていた。
「どうすれば・・・・・」
私は何も出来ないことに無力さを感じた。
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香緒里は絶叫しながら暴れた。大きなおなかを抱えて、泣き叫んでいる。
若菜も陣痛で何もできないから、香緒里は一人で骨盤が無理やり押し広げられる
地獄の責め苦を受けていた。
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それでも胎児は少しずつではあるが産道を進んでいた。
しかし胎児が出てくるまでに香緒里が耐えられるのか心配だった。
そもそも無事に通常分娩出来るかどうかも怪しかった。
私に出来ることと言えば暴れる香緒里をどうにか抑えることだけだった。
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「ああああああ!!!ぎゃあああああああああ!!!!」
香緒里の胎児はほんの少しずつしか下がらない。だけど、
そのほんの少しが地獄の苦痛をもたらす。もう、お腹を押したりするくらいしか
方法が思い浮かばない。
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他に方法が思いつかない私はとりあえず香緒里のお腹を押すことにした。
「香緒里今から香緒里のお腹を押すよ。」
私は香緒里にお腹を押すことを伝える。
香緒里は激痛で返事をする余裕が無さそうに見えた。
そのことは承知の上なので、一応伝えることは伝えた私は香緒里のお腹を押し始めた。
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「あ゛、あ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛アっ!!!」
香緒里はあまりの痛みにお腹を天に向かって突き出すような形でのけぞった。その勢いで、また胎児が香緒里の腰に負荷をかける。
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「腰に負担がかかってる!?でもこうしないと・・・・」
私はいろんな押し方を試して香緒里に負担にならないような押し方を模索することにした。
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左右からお腹を押したり、おへその上の方を押したり、
心臓マッサージのようにグッグッと押してみたり、
色々と試してみたけどどれもうまくいかない。
余計に香緒里を苦しませるだけだった。
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でもお腹を押すのをとめる訳には行かなかった。
とにかく私は色々な押し方に変えながらお腹を押すことにした。
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このとき私は、お腹を押すのに夢中で、
自分のお腹が張ってきていることに気が付かなかった。
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あれからしばらく香緒里のお腹を押しているけど、あまり進んでいない。
それに若菜のほうも心配…
「香緒里ごめん。ちょっと若菜の様子を見てくる。」
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>>94 完全に2人のお産が完了してから何日かのちに陣痛を起こす方向でお願いしたいです。
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若菜はまだ破水してないので、いくら陣痛が強くてもいきめない地獄が続いている。あまりに長い陣痛に、若菜は涙を浮かべ、もがき苦しみながら耐えていた。
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>>96 わかりました
だけど、若菜の子宮口はもう全開になっていたはず。
だから後は破水さえすればいいんだけど…
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ただ、その破水が全く起きない。原因は多分この小屋がお世辞にも衛生的とは言えないからだろう。
「ああああ!!!いぎみだい゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!」
若菜が苦しんでるにもかかわらず、私はどうすることもできない。
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確か普通はハサミをあそこに入れて人工的に破水させるのが普通らしいけどここにはそのハサミがない。
そもそも医療設備がない上に衛生環境が良いとは言えないここではそれはできない。
とりあえず私は若菜のお腹を押すことにした。
お腹を押すことによって羊膜を破裂させようと考えたのだ。
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「あ゛あ゛〜〜!!ぎゃ〜〜!!」
お腹を押すたびに若菜は悲鳴をあげる。
でもこうでもしないと先に進まないのだ
だから私は容赦なくお腹を押し続けた。
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何度か押していると、
”パンッ”
「イ”ッッ!?」
何か割れるような音がして、若菜のあそこから液体が吹き出した。
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「やった破水した。」
私は若菜が破水したことを確認する。
「そう言えば、香緒里は?」
そして私は一旦ここで香緒里の状態を確認することにした。
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「ん゛ん゛ん゛〜〜〜ッ!!!」
香緒里は仰向けの姿勢で、足を広げて息んでいた。
股間を覗いてみると、奥の方に塊が見えた。
香緒里が息むのにあわせて見え隠れするそれは、
きっと赤ちゃんの頭だ。
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(香緒里の方を手伝った方が良いかな?)
私は頭が見え始めた香緒里も気になるが、やっと破水した若菜の方も気がかりだった。
(こんな時に動けるのが一人だけなのって大変だわ。)
私は自分達だけで出産することの大変さを感じた。
-
「あああああ!!!いやあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
赤ちゃんの頭によって無理やり骨盤を押し広げられる香緒里の悲痛な声が響く。
-
香緒里は、痛くてどうしても身体が動いてしまうみたい。
何か出来ることはないかな……?
私はとりあえず、周りを見渡す。
脱ぎ捨てた服。
水着を入れる袋。
そうだ、思いついた。
「香緒里、ちょっとゴメンね!」
「な、何」
私は一言謝って、すぐに準備を始めた。
水着入れにとにかく砂を入れて、口を閉じる。
そして、その袋に服を結んで、さらに香緒里の腰にくくりつける。
こうしたら砂袋が重しになって、香緒里も少しはいきみやすくなるはずだと思った。
-
「ふっうぐぅぅぅ!グアアアアァァァァァァ!!」
砂袋の効果で香緒里はいきんでも動くことがなくなった。
「香緒里、そのまま頑張って!」
ここからはすぐに生まれるだろう。この時はまだそう思っていた。だが、現実は甘くない。それから何度いきんでも香緒里の赤ちゃんは少しも進まず、若菜に至っては未だに頭すら見えていないのだ。
-
私はとりあえず頭が見え始めた香緒里を優先することにした。
「香緒里しっかりして!!」
私は香緒里を応援しながら香緒里のお腹を押し続けた。
-
すぐに若菜の方へと向かう。
「大丈夫?」
声をかけてみたけれど、若菜の返事はない。
というか、そんな余裕はどこにもなさそうだ。
これ、すっごいヤバいやつだよね?
「若菜、どうしたの?何かあったの?」
そう聞いてから、気がついた。
破水したはずなのに、若菜の股からは羊水が出てない。
これっていったい……?
「若菜、赤ちゃんがどうなってるかわかる?」
首を横に振る。
もしかして、まさか。
私の予想が当たっているだなんて思いたくない。
でも、そうとしか思えない。
若菜の赤ちゃんの頭が、骨盤にしっかりはまり込んでしまっているんじゃないか。
そうは、思いたくなかった。
-
順番が前後してしまったので、香緒里のお腹を押したがあまり効果がなく、一旦若菜の方に向かったとしておいてください。
-
だとしたらかなりマズい。
このまま無理に産もうとしたら、
若菜の骨盤がバラバラになってしまうかもしれない。
一体どうしたら…
-
若菜には酷だけど、赤ちゃんを奥の方へ押しもどすしかないのかも...
「若菜、今から赤ちゃんを押しもどすよ」
その一言を言うと、私は若菜のお腹を逆向きに押した。
-
「ちょっと、ま、待っ!!!!!痛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い!!!」
若菜の絶叫。
思わず耳を塞ぎたくなる。
でも、こうするしかない。
そう思って、押し戻す。
でも、びくともしない。
完全にはまってしまっているような、そんな感じ。
戻せない、となったら……。
もう覚悟するしかない。
何か、出来る訳じゃない。
「若菜、ごめん!」
無理に生ませるしかない。
私は、若菜のお腹を思い切り押した。
-
「ウ、グ、アッ、ガッ...カハッ....」
思い切り押そうと腕に力を込めたが、若菜からは苦痛の声が漏れるばかりで、赤ちゃんはビクともしない。強いて言えば羊水がじわじわとでできてるくらいだろうか。なにせ、若菜のお腹はもっと凄まじい力で押さなきゃならない。私は考えた結果、砂袋をもう一つ作ってそれを若菜のお腹に乗せた。
-
「や、やめ、っ、でっ」
やめてって言われても、やめたら若菜も赤ちゃんも危ない。
若菜を助けるためなんだから。
私は思い切り、砂袋に体重をかける。
「あいっぎっうや、がっぁ、い、………!!」
もっと体重をかける。
少しずつ、だけどもしっかり。
若菜の声はどんどん苦しそうになってるけど、まだだ。
もっとかけて、なんとしても出さないと……!
さらに砂の量を増やして、もっと押す。
そして、ついに。
「あ……が……い、いぁ、あ゛ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
若菜が最大級の絶叫をした瞬間。
メリッ、と大きな音がして、赤ちゃんの頭がぐっと押し出されてきたのだった。
-
少しだけ見えた頭は、すぐに奥へと引っ込んでしまった。でも、骨盤は多少開いたと思うので、一旦香緒里のところへ行こう。そう思った私は、若菜に息んでと伝えて、香緒里のところへ行った。香緒里はまだ排臨が始まったばかりらしい。
-
でも、若菜よりはよっぽどマシだ。
赤ちゃんはちゃんと見えてきているし、体が暴れなくなったぶんいきむ力もちゃんと伝わっているみたい。
少なくとも、ゴールは見えてきている。
「香緒里、もう少し頑張って、赤ちゃん見えてきたよ」
そう言いながら、香緒里の額の汗を拭う。
見えてきたんだし、もう少しのはずだよね……?
-
そのとき、私は失念していた。赤ちゃんは大きくなると頭より肩が大きくなり、肩が詰まることがあるという事実を...
-
私が励ましたからなのか、香緒里は力いっぱいいきんだ。
そして、とうとう頭が見えてきた。
すごく大きな頭だ。
「やった!出てきたよ、もうすぐだよ香緒里!」
思わず歓喜の声をあげる。
赤ちゃんの頭はそのまま、ぐんぐんと香緒里のあそこを押し広げて出てきている。
香緒里の体が何回か、ガクガクと揺れる。
頭が全部出ると同時に、私は異変に気づいてしまった。
-
「ヒギィィィィィィ!アグッ、ギャアアアアアア!!!」
異変とは、いくらいきんでも胎児が進まなくなったことだ。だが、香緒里に襲いかかる苦痛は明らかに増している。ここから考えられることはただ一つ、骨盤に赤ちゃんの方が詰まったのだ...
-
苦しそうにもがく香緒里。
足の指がキュッと丸まって、足も上がってきている。
その様子を見て、ふと思いついた。(ちゃんと脚を開いておけるなら、もしかして)
私はすぐに香緒里の両足を掴んで、もう少し脚を開かせる。
足が上がっているなら、意味もある。
そうも思って、足をそのまま押し上げた。
すると、少しずつだけど、肩が出始めた。
どうにかなったみたい。
香緒里に声をかけてみたけど、返事はなし。
いきむのに精一杯なんだろう。
私はそれでも、香緒里を励まし続けることにした。
-
「ふぐぅうぅぅぅぅ...ひぐぅぅぅぅうぅぅぅ...ウァァアァア゛ア゛ア゛!!!」
少しずつ、少しづつ外に出て来ている赤ちゃんを、ゆっくりと受け止めていく。そして...
「あああああああ!!!!!」
最後の叫びとともに、香緒里の赤ちゃんが産まれた。
-
「香緒里、お疲れさま」
「う、うん……」
ようやく赤ちゃんを産んだ香緒里はぐったりとしていて、もう疲れきった様子だった。
私は急いで若菜の方に向かう。
様子は、正直とてもいいようには見えなかった。
頭を少し出すだけで、もう限界と言った感じ。
多分、さっきおなかを押すまでにいきみすぎたんじゃないだろうか。
私が何とかしないと、大変だ。
もう一度、砂袋でお腹を押すしかない。
-
なんたって、若菜に呼びかけても返事があんまりないくらい。
このままだとまずい、なんてのは嫌でもわかる。
早くなんとかしないと。
その一心で、私は若菜のお腹を押した。
「うっ」
砂袋を載せた時に、若菜は短い声を上げる。
でも、それだけ。
もしかして、私や香緒里よりも体力ない感じ……?
だとしたら、本当に今すぐ何とかしないといけない。
私はすぐに、砂袋に肘を乗せて体重をかけた。
ちょうど、歯磨き粉を出すような感じで、一気に赤ちゃんを押し出すんだ。
-
本当になんとかしないと、若菜が本気で危ないかもしれない。
お腹を押した時にうめき声をあげるくらいで、反応がほんとに薄くなってきた。
「若菜、しっかりして!」
返事なし。
返事なしでも、やらないと。
「若菜、思いっきりいきんで!」
少し若菜がいきんだ。
私はそれに合わせて、砂袋に乗るような体勢になる。
もっと力をかけないとだめだ。
更に強く、腕に力を入れる。
すると、少し出てきたからだろうか。
赤ちゃんの頭がぐんぐんと見え始め、若菜が苦しそうに足をばたつかせる。
もう少しだ!
私はそのまま推し続ける。
「い゛っっっっっっっっ!!!!!!!!!!!」
そんな若菜の悲鳴とともに、メリメリと音を立て、赤ちゃんが一気に出てきてしまった。
(終わった……)
若菜の無事を確認して、私はその場にへたり込んだ。
自分の出産を、まだしていないというのに……。
-
それから2人は順調に回復し、赤ちゃんたちはそれから預けた。あとは私を残すのみとなったが、私の赤ちゃんはのんびり屋なのか、もしくは私が陣痛を恐れているのを知ってるからなのだろうか、生まれてこようとはしない。
-
もう10日は経つ。
それでも一向に生まれる気配はないし、そもそも計算があってるのかどうかもわからない。
もっというと、さらなる問題がある。
あと10日で、休みが終わってしまう。
終わったらどうなるか、なんて言うまでもない。
わたしは、この大きなお腹を抱えて学校に行くしかなくなる。
それだけは、なんとしても避けたい、避けるしかない。
でも、どうすれば陣痛が起こるのか、なんて知ってるはずもない。
八方塞がりのまま、私は待つしかなかった。
結局、もしかして、と思えるようになったのは2日後のことだった。
-
そしてその運命の日の朝。
「どう由美子?」
「う〜〜んどうなんだろ?」
この時お腹に何か違和感を感じていたが初めてのことなのでこれが陣痛の兆候なのか私にはわからなかった。
その後腹部の違和感は昼頃に強くなり一気に陣痛が襲ってくるとは私はこの時夢にも思っていなかった。
-
そうしている内に昼を迎えその時が近づいてこようとしていた。
その日は私だけは昼食を食べなかった。
腹部の違和感が気になっていたからだ。
-
「ん・・・っう! んああああっ!?」
突然の陣痛がやって来た。
「由美子大丈夫??」
「あ゛あ゛〜〜!!うぐっっ」
あまりの痛みにまともに返事もできない
状況であった。
-
「香緒里大変!!由美子が!!」
若菜が私の急変を香緒里に伝える。
「産まれ始めたのか?破水は!?」
「まだみたい。」
二人の会話をよそに私はただ呻き声を上げるだけだった。
-
「ぐううう〜〜〜くるしい〜〜〜〜〜痛い〜〜〜〜」
「ねえお腹を押した方が良くない?」
「まだ破水していないから。まだと思う。・・・・・・」
若菜と香緒里はどうしようか右往左往していた。
私は苦しさのあまり頭の中で助けを求めていた。
-
ボコボコッ!!ボコボコボコッ!!
「うぐっ!うがあっ!!!」
子宮が胎児を外へ送り出そうと収縮をしてその痛みが私を襲ってきた。
「ねえもうこなったら病院に電話した方が・・・・・」
「いやもう今更電話しても遅いよ!!」
若菜がもう病院に電話しようと提案するが、香緒里が今連絡しても間に合わないと反論した。
結局学校や家族にばれるのを覚悟で病院に電話するのは却下された。
-
「とりあえず子宮口を確認しよう。全開なら息めるから。」
若菜がそう言い私の子宮口を確認した。
(ちょっと・・・・・恥ずかしい・・・・・)
苦しさの中私は頭の中にほんの少しだけそう思った。
「3cmね。つらいだろうけどもう少し待って。」
(ええ〜〜まだ息んじゃいけないの〜〜〜〜〜!?)
それを聞いた私はまだこの苦しみを味わわなければいけないのかと思ってしまった。
-
そして1時間が経った頃に若菜が再び私の子宮口を確認した。
私には3時間経ったように感じたが・・・・・・・・・・・・
「あっ、もう完全に開いたみたいね、もう息んでいいよ。」
若菜の言葉を聞いた私はすぐに息み始めた。
「ふんんんんんんんんんーーーーーーーーーーー!!!!ぐううううううううううううーーーーーー!!!」
-
息み始めてから一時間・・・・・・・・・
一向に胎児が進む気配がない。
「ふぐううううううううううーーーーーーーーーーーー!!!うぎいいいいいいいいいいいいーーーーー!!」
「なあ、お腹を押した方が良くない?」
「もう少し様子を見たほうが良いと思う。まだ破水していないし・・・・・・・・」
香緒里が若菜にお腹を押すのを提案するが、若菜はまだもう少し待った方が良いと提案する。
私は今すぐにでも押して欲しいくらいだと苦しさに耐えての息みながらそう思った。
-
私は激痛に耐えながら息んでいた。
「いがああああああああ!!!いぎいいいいいいいいいい!!!!!」
その痛みは二人の言うとおり、骨盤をすり鉢の棒でゴリゴリされてるみたいな激痛だった。
そうして痛みに耐えて息むこと数時間が経った頃。
パンッ!!!バシャアアアアアアアアッ!!!
風船が割れるみたい音がしたかと思うと、私の意志に関係なく大量の水が股間から出てきた。
-
「え?これって・・・・・・」
「破水したみたいね・・・・・・・・」
私の質問に若菜が答えた。
これ進展と言っていいのかわからなかった。
何故なら破水して2時間経つと胎児の命が危なくなるらしいからだ。
私は今まで以上に息む力を強めた。
「うぐうううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!!!うごおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」
-
しかし破水してからそれ以上の進展はなく、激痛に耐えて息んでいるが進む気配がなかった。
ただただ時間が過ぎていった。
「なあ若菜、これお腹押した方がよくない?」
「そうした方が良いかも・・・・・とりあえずもう少し様子を見てからにするわ。」
若菜のその言葉を聞いて私は心の中で様子を見なくていいからさっさとお腹を押して!!と心の中で叫んだ。
-
私は息み続けるものの結局進展がなく、ただ時間だけが過ぎていった。
「なあ一向に頭出てこないし、もうそろそろ押した方が・・・・・・・」
「確かにそろそろお腹を押した方が良いのかも・・・・・・・・」
香緒里の言葉に若菜がそう答えた。
破水してからもうすぐ1時間を迎えようとしていた・・・・・・・・
-
「まずいわもうそろそろ1時間を迎えるわ、お腹を押すわよ香緒里。」
「わ、わかった。」
そして二人は私のお腹を押し始めた。
「ふんっふんっ!!」
「痛い!!いだい!!!いだーーーーーーーーーい!!!」
「由美子我慢して!!!」
若菜はそう言いながら私のお腹を押し続ける。
-
二人がお腹を押したのが功を成したのか胎児は少しずつ進み始めた。
「あっ・・・・・なんか・・・・進んでいる感じがする・・・・・・・」
「本当由美子!?」
「よしこのまま押し続けるよ!!!」
そう言って二人は私のお腹を押し続けた。
そうしている内に胎児の頭が見え始めた。
-
しかし頭が見え始めたもののそれ以上進む気配がなかった。
「頭見えてきたのに全然進む気配がないよ。」
「若菜あきらめちゃ駄目だよ!!」
二人はそう会話しながら私のお腹を押し続けている。
二人がお腹を押すのに合わせて私も息み続けていた。
そして破水してから1時間20分を迎えようとしていた・・・・・・・・・
-
そしてとうとう1時間30分をきってしまった。
「まずい後30分しかないよ。」
「お腹を押す力を強めよう。」
そう言って二人はお腹を押す力を強めた。
私も前以上にさらに息んだ。
「ふんーーーーーーーーーーーーーー!!!!ふぐうううううううううううううううう!!!!」
息む力を強めたのが良かった胎児が進みだした。
「あっ、頭が!!進み始めた!」
「もう少しよ由美子頑張って!!!」
-
そしてついに頭が完全に出てきた。
「頭が全部出たぞ!!」
「よしこの調子で!!!」
そう言い二人はお腹を押し続ける。
無論頑張って私も息み続けた。
-
応援している香緒里と若菜の二人、そして私の頑張りが実ったのか、少しずつ胎児は進んでいた。
そしてとうとう・・・・・・
「よし腰まで出てきたわ!!もう少しだよ。」
「よし後もうちょっとで・・・・・・」
胎児は腰まで出てきた。
しかしここでついに私の体力が尽きてしまう。
-
「由美子しっかりして!!!」
若菜の私を呼ぶ声が聞こえる。
意識はあるもののもう既に息む体力はなかった。
「ねえ若菜、もうここまで出てきてるだし、引っ張って出したらどうかな?」
「そうだね・・・・、そうした方が良いかも。」
香緒里の提案から、若菜は引っ張り出すことにしたようだ。
「じゃあ由美子、今から赤ちゃん引っ張って出すからね。」
そう言い若菜は私の赤子の腰を掴んだ。
-
ズリュズリュズリュズリュ・・・・・・・・
若菜が赤ん坊を引っ張り始める。
「よしっ後もうちょっとでお尻が出てくる・・・・・お尻さえ出てくれば・・・・・」
そう言い若菜は引っ張る力を強める。
「あああっ!!!」
あまりの痛さに私は悲鳴を上げてしまった。
そしてついに・・・・・・
-
ジュルンッ!!!
「やった!!由美子産まれたわよ!!!」
「よ、よかった〜〜〜〜。」
大きな音と共についに私の赤ちゃんは産まれました。
「ハアハア・・・・・・・・私の・・・・・・赤ちゃん。」
痛みに耐え苦労して産んだからか、私は無意識の内に涙を流していました。
その後学校までまだ8日あったので私の体力が回復するまでその日の夜も山小屋で過ごしました。
そして次の日になるとまるで私は昨日のことが嘘のように元気になっていました。
元気になったので、私達は予定通り産まれた子を赤ちゃんポストに預け子供達とは暫くのお別れとなりました。
私達は決意していました大人になったら必ずこの子達を迎えに良くと・・・・・・・
END
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