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ボテ星
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満月の4日前
「光希(みつき)、これだけあれば1ヶ月は大丈夫かな?」
「あぁ、柚(ゆず)さん、大丈夫だと思いますよ。」
賞味期限の長いレトルト食品を買い回る2人は1年前までは、
この惑星の住人ではなかった。
宇宙からこの国を調べるためにやってきたのだ。
ボテ星:空気の影響か女性しか住んでいない惑星でほかの国からきた
住人も女性体に変異してしまう。
1年に一度自生で妊娠し、10月の満月の夜に初経(この国では15、16歳)が始まった子から30歳くらいまでの住人全てが
一斉に同じ日に出産するのだ。
陣痛が始まるのには個人差があるが、皆同じ日に出産するため、惑星誕生日がこの惑星の人の誕生日だ。
妊娠期間は十月十日である。
惑星の全員が出産することもあり、全員が家にこもって出産することになっている。
この惑星の住人は安産体質のため、それでも問題は起きていない。
光希:15歳 自惑星では男であったが、この惑星の調査しにきたが、
この惑星の空気で身体が変異し、この国にきてすぐに高熱を出し治ったと思ったら女性の体に。
体質なのか妊娠初期から今まで重い吐きづわり。見た目は女性のような曲線になり、骨盤は女性らしくなったが
、Aカップ。細身のため、大きく膨らんだお腹が目立つ。胸は大きくならないのに柚よりもお腹は多く、
定期検診では4000gはいくのではと言われていた。
柚:25歳 光希の上官、着いた途端光希の体調が悪くなったのを心配しつつ調査対象に嬉しそうだった。
つわりと無縁で健康そのもの。
安産体型のぷっちりお尻に豊満なFカップのため、この国ではモデル級。
定期検診では2500gと胎児が少し小さめでお腹もさほど出ていない。
むしろお腹より胸が目立っている。
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二人は本来、故郷の星での宇宙探査計画のメンバーだった。
目的は一つ、人類型生命の探索。
星を探すのではなく、話の通じる人を捜して友好を深めようというもので、実働部隊として選ばれたのだ。
そして、出航から一年後、ある特有の波長の電磁波をたどりやってきたのがこの星だった。
居住可能であると判断し、降りた直後にそれは始まった。
光希の女性化である。
混乱した二人は、運良くこの星の政府高官であるタウレアという人物に救われ、客人として彼女と共に暮らすこととなる。
それから四ヶ月後、二人は妊娠した。
当然未知の事態に混乱していたが、タウレア達が説明をしてくれて事なきを得た。
この星の人間は、この星系の太陽が定期的に放つ特殊な放射線を浴びると妊娠するのだと。
だが、光希はこの星の人間ではあまりないような妊娠をしている。
これについては、まだ何もわからない。
そんな不安を抱えながら、二人は買い出しを終えてタウレア邸に帰ってきたのだった。
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「2人ともお帰りなさい。」
「「ただいま帰りました。タウレアさん。」」
「惑星誕生期間はスーパーも休みになっちゃうって聞いたのでいろいろ買って
来ちゃいました。」
「そうね。これだけあれば充分よ。
運んで上げるわね。」
タウレア邸の離れが2人の部屋になっている。
ご飯は一緒に食べることもあるが、基本的にはこの離れで全てが賄えるのだ。
2人は出産についても離れで出産することにしていた。
そのため、出産に必要なものはタウレアに相談しつつこの部屋に揃えてあるのだ。
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「ミツキさんの体のことだけれど、まだわからないの。ごめんなさい」
「いえいえ、ある程度割り切りは出来ましたから……」
「そうそう、それに私達の星じゃありえないことだから、私としても興味深いんですよ」
「なるほどねぇ……ユズさんは順調?」
「ええ、バッチリですよ」
離へと向かいながら、しばらく雑談する三人。
この星の技術は、ところどころ地球より遥かに進んでいるため柚は驚きの連続だった。
たとえば、検診は服を脱がず、身体に何かを触れさせたりしなくてもできること。
長距離の移動に使う乗り物に、まだ地球では実用化されていない技術が平然と使われていること。
そして、それだけの技術を持っているのに、自然分娩にこだわっていることは大きな驚きだった。
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自然分娩だけは自然の原理に任せたいという
のがこの惑星の考えらしい。
出産に適用できる年齢まで妊娠もなく、
すべての人が安産で初産でも半日、経産婦にもなれば数時間で出産するということだから自然分娩でやってこれたのだと言われている。
長くても必ず0:00を回る前に出産が完了するのだ。
「私は母屋に帰ってるわね。
何かあればベルならしてね。」
「わかりました。
ありがとうございます。」
タウレアが母屋に戻ると二人はソファに腰を下ろす。
「あと3日かー。
光希、もう少しね。」
「。。。あ、そうだね。」
光希は帰り道辺りから腰のダルさお腹の張りを感じていたがまだ若干気になるくらいのため柚子には相談しなかった。
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「さてといつものように隊長と
ミーティングね。」
柚は光希が持ってきたタブレットを使い、
自国の星にいる隊長に連絡をとる。
「お疲れ様です。
こちらボテ星滞在中の柚です。」
タブレットが光り3Dの映像で人が現れた。
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「あぁ。
柚も光希も変わりはないか?」
「はい。このとおり今のところ異常はありません。」
「俺もです。」
「ならよいがそろそろ惑星誕生日が近いということで
2人とも体に気をつけるのだぞ。」
「「はい!」」
2人とも3D映像の隊長に敬礼をする。
2人は自国への連絡もすみ漸く一息できる。
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「ふう後はその日が来るのを待つだけですね。」
柚がそう言う。
「柚隊長。」
「んっ、何だ光希くん?」
「俺達無事に産めるのでしょうか?」
「さあなわからん今は祈るだけだ。」
二人とも出産への不安はあった。
そして運命の日、惑星誕生日の日になった。
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「うっ!柚隊長。」
「光希くんも来たみたいだね。」
二人は同時に産気づいた。
「困ったなタウレアさんがいない時に・・・・・・」
この日に限ってタウレアはまだ来ていなかった・・・・・・・
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「ど、どうしましょうか、柚隊長・・・・」
「仕方ないこうなったら二人で頑張るんだ。」
柚はタウレアが来るまで二人で如何にかしなければならないと思っていた。
パチンッ!!
パチンッ!!
大きな音が2回鳴ったかと思うと二人の股間から水が出てきた。
「まずい破水したようだぞ、光希くん。」
二人は破水してしまったのだった。
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破水してから陣痛はさらに強くなった。
「うう〜〜。」
「ぐうううう・・・・・」
光希は胎児が大きい上に細身のためか痛みが激しく胎児の頭が見えてくる様子はない。
一方柚は安産体型で胎児が少し小さめのためか、順調でこのままだとあっさりと産まれてきそうだった。
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「まずい、このままだとタウレアさんが来る前に産まれそうだ。」
柚の胎児は既に産道から頭を見せ始めていた。
「我慢するのは無理そうだ、と言うか我慢するのはよくない。すまない光希くん私が先に産みそうだ。」
そう言い柚は息み始めた。
「うぐうーーーーーーーーー!!!ふぎいいいいいいいいいーーーーーー!!!」
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柚が息み始めると胎児はぐんぐんと進んで行った。
いまだに頭すら見えていない光希を尻目にして。
「柚隊長、この調子だと自力で産めそうですね。」
柚の様子を見ていた光希はそう言う。
そして胎児は腰の辺りまで出てきた。
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「う、産まれる!!!」
オギャア!!オギャア!!
柚の一言で柚の子供は産まれた。
ガチャン!!
「二人共今日が惑星誕生日だけど陣痛はもう来たってあら?、もう既に片方は産んでしまったみたいね。」
柚の出産が終わったと同時にタウレアが来た。
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「産まれた赤ん坊は私の友達が洗っておくから、私はまだ産まれていないミツキさんのほうを見とくわ。」
そう言いタウレアは光希の方へいく。
「もう破水はしたみたいね。まだ頭は見えていないようね。」
タウレアは光希の状態を確認した。
「タウ・・・・・レア・・・・さん・・・・・・これ・・・・無事に・・・・・産まれるん・・・・・ですか?」
「胎児は大分大きいけど医者によると一応正常範囲内みたいよ。」
光希の質問にタウレアはそう答える。
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「ホント・・・・・・・・・・なん・・・・・ですか!?」
光希は胎児が中々出てこないのとあまりの痛さで帝王切開しないといけないのではと思っていた。
「ん〜〜確かにちょっと進みが悪いかもね〜〜よしお腹を押すわね。」
タウレアはそう言って光希のお腹を押し始めた。
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「ぐえーーーーーーーー!!!!ぎえーーーーーーー!!!!」
光希はお腹を押された痛みで奇声を上げる。
「我慢してねえ〜〜〜〜〜〜!!!みんなこうだから。」
タウレアはのんびりそうな感じでそう言う。
「うぎーーーーーーーーーー!!!!ぶげーーーーーーーー!!!」
「あっ、胎児が降りてきたよ〜〜頑張って〜〜〜。」
胎児はさっきまでとは打って変わって胎児の進みが急に良くなった。
実はタウレアは過去に何人もの人の助産をしてきた経験があり、お腹をどのように押せば良いのか知っている。
そうタウレアは助産のプロなのだった。
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そうしている内に胎児は産道を降りてきて光希のアソコを裂きながら頭を見せ始めた。
ミチミチッ!!ビキビキッ!!!
「ぎゃあああああーーーーーーーーー!!!」
光希は痛さのあまり大きな声を上げる。
「あら?あそこが裂けちゃったみたいね〜〜〜。でも大丈夫だよ〜〜この星ではこの程度のキズならチョチョイと直せちゃうから〜〜。」
タウレアはそう言いながらお腹を押し続ける。
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ビキビキッ!!ビリビリリッ!!
「ぎゃああああ▲○■×△※☆●□ーーーーーーーーー!!!!」
胎児は産道を確実に進んでいるものの、進むたびに光希のアソコがさらに裂け広がっていく。
光希はその度途中から声にならない叫び声をあげる。
「赤ちゃんを産むためだから我慢してねえ〜〜〜。」
タウレアはのんびりそうな声でそう言う。
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そうしている内に胎児は腰の辺りまで出てきた。
「よし最後は私が引っ張るわね。」
そう言いタウレアは胎児の引っ張り始めた。
ミチミチッ!!!ブチブチッ!!
「ぐおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーーー!!!」
タウレアが引っ張っても光希のアソコは裂けていった。
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「後もう一息だよ〜〜。」
タウレアはそう言い最後に思いっきり引っ張った。
スッポーーーーーーーーーーンン!!!!
ビリイイイイイイイイイイイイィ一ーーーーーー!!!
「おんぎゃあああーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
おぎゃああああ!!!
最後の最後ので光希のアソコはさらに裂けた。
その痛みで光希は大きな叫び声をあげるが皮肉にもその赤ん坊の泣き声に似た叫び声を上げてしまった。
と同時に産まれた赤子も産声をあげたので嬉しくない親子の合唱になってしまった。
光希のアソコはズタボロで血が小川のように流れていたがタウレアの言うとおり治療を受けて無事に回復した。
そして数日後二人は自国の星にボテ星の報告書を送る。
その内容はこう締めくくられていた。
この星は環境が我々の星と変わらず住みやすいものの、移住にはあまりお勧めしない。
ボテ星
完
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