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マタニティスイミング
1名無しさん:2012/09/06(木) 02:19:56

「さぁて、マタニティスイミング&バースコースへようこそ。」

このなかで唯一妊娠していない女医であるキサキ(28歳)が集まっている3人の患者妊婦さんに挨拶をした。
このマタニティスイミングコースは、キサキのクリニック主催のプールでのできるだけナチュラルなお産がメインの企画なのだ。
プールには、食塩をいれ、妊婦さんでも浮くようにしてあり、水温も30℃と温かくしてある。

「キサキ先生、今週の予定は、マリさん(25歳)とランカさん(27歳)とサキさん(21歳)の3人です。」
「一応あなたも入ってるのよ。ユウキくん。」
「わかってますよ。」
「ユウキくん以外は、皆胎児が1人で今週が予定日ね。」
実は一番この中で大きいお腹をして、乳首が申し訳ない程度しか隠れていないビキニを着ている看護師のユウキ(19歳)は、看護学校を卒業してすぐこのクリニックで就職した。そんな彼女は、所謂両性であり、Gカップの胸も男性の象徴も両方の全ての性器が立派に機能している希少価値の高い妊婦なのだ。しかし臨月までは順調だったが、予定日を3週間過ぎたが、双子を妊娠しているにも関わらず、生まれてくる気配がないのが問題になっている。

2名無しさん:2012/09/06(木) 02:21:51
リレー小説としてお願いします。

3無能:2012/09/06(木) 20:47:10

「まずは診察からね。はい、横になって。」
三人が横になり、キサキが一人一人にクスコを手際よくいれ、子宮口の様子を観察する。
「みんな子宮口の調子はいいわね。大分柔らかくなってきたわね。いいわよ。」
キサキの横ではユウキがカルテに記入している。

4名無しさん:2012/09/06(木) 23:54:21

「じゃあ準備体操をして入りましょう。」
キサキが近くのCDプレーヤーから音楽を流し思い思いに準備体操を始めた。
「さぁ、入りましょうね。滑らないように気を付けてくださいね。」
「「「は〜い!」」」
妊婦さん用に階段ではなく、緩めの坂が用意されており、そこから皆でゆっくりプールに入っていく。

5無明:2012/09/07(金) 03:32:57
ユウキは動きづらいのか、キサキ先生が手をとって入っている。
双子とはいえ、やはり予定日を三週間も過ぎるとかなり大きくなっており負担も大きいようだ。
だが、ユウキにとっては一つだけ喜ばしいこともあった。
妊娠して、それが継続しているせいでホルモンバランスが変わったのだろう。
女性要素が強まってきており、もともと精神面は女性よりなユウキにとって、出産後に男性器を除去する手術を受ける決心のきっかけとなっていた。
希少価値の高い身体といえど、本人の意志に逆らってまでどうこうするというのは、やはり良くない。
だから、キサキ先生はユウキの意思を尊重することにしている。

他の3人も、基本的には順調なのだがトラブル持ちであった。
マリは、胎児が推定体重4800gと並外れて大きく、ユウキを除けば一番リスクが大きい。
ランカはこれで3人めだが、出産予定日の前後にまで子供のことで用事が詰まっていた。この日も無理を言って、ここに来ているのである。
そしてサキは、年齢の割に身長が151しか無いなど、大変小柄でありながら、麻酔にアレルギーを持っていた。

6名無しさん:2012/09/07(金) 06:47:38

「最初は息継ぎをしましょう。息継ぎは、出産で息むタイミングをつかむのに最適なんですよ。私がタイムを計るのでまずは10秒間潜りましょう。」
キサキが説明すると5人は、向き合い丸くなった。
「ユウキくんも参加してね。」
「は、はい。」
タイムを強力防水加工されている電子カルテにメモしようと思っていたユウキは、慌ててキサキにそれを渡した。
「ユウキくんの調子は。」
「あぁん!」
キサキは、ユウキの水着隅から女性器に中指と人差し指をいれた。
「感度と子宮口も固いけど良好ね。」
キサキは指を抜くとユウキ用のカルテにメモしていく。

7無能:2012/09/07(金) 07:38:58

「もうちょっと柔らかい方がやりやすいのに。」
「先生!!」
ユウキは、真っ赤になりながら、狼狽えている。
「相変わらず仲がいいわね。」
「羨ましいわ。」
「ほんと。」
患者妊婦さんたちが羨む理由は、実はこの2人は結婚する予定なのだ。
ユウキの初々しい態度に微笑んでいるだけだが。
同姓婚は認められてないが、ユウキはまだ性別が不明になっているため、20歳になったら結婚するために男として申請する予定なのだ。

8無明:2012/09/07(金) 07:49:19
(あの、設定が特になかったので、自分の投稿の中で『女性より』と設定したのですが………)

9すみません:2012/09/07(金) 07:59:04

ユウキが女らしいのは百も承知だが、2人は結婚さえしてしまえばというのがあるため、戸籍上を男にしてしまうのだ。

10名無しさん:2012/09/07(金) 09:27:04

「もうー。先生、始めましょ。」
まだ少し照れながらもユウキが言う。
「はいはい。じゃあ始めはタイムランで10秒潜って60秒休憩を十回続けますよ。必ず目は開けておいてね。」
「「「「は〜い。」」」」
「じゃあ、はい。潜って!」
キサキの指示で4人は潜った。

11無能:2012/09/07(金) 20:27:25

「次は水中座禅よ。」
「水中座禅って何ですか?」
マリが質問したが他の二人もわかってないみたいだ。
「水中座禅は、出産のいきみのための練習ですよ。まずは二人一組になってください。マリさんとランカさん、サキさんとユウキくんがペアね。」
比較的慎重さがないようにするため、マリとランカ、サキとユウキがペアになった。
「まずは、マリさんとサキさんからね。二回深呼吸して三回目は八分目まで息を吸って、息を止めてあぐらをくんでね。必ず目は閉じないでね。で、ランカさんとユウキくんは、両肩を押して浮いてこないようにしてね。苦しくなったら我慢しないでゆっくり浮き上がって大きく息を吸ってまたすぐに沈んで次は、短息呼吸をしてください。わかりましたか?」
「「「は〜い。」」」
「それでは準備をしてください。」

12名無しさん:2012/09/09(日) 01:55:23

「まずは大きく二回深呼吸して。」

「「すぅーーーーふぅーーーーー、すぅーーーーーーふぅーーーーー。」」


「次の深呼吸で息を止めて潜って胡座をかいて!ペアの子は浮き上がらないように肩を押さえてあげて。」
「「すぅーーーー!」」

マリとサキが水中に潜り、胡座をかいたため、ランカとユウキは、2人の肩を軽く押さえた。

13無能:2012/09/10(月) 02:29:45

「51・・・52・・・53」
ぷくぷく
「ぷはっ!」
先に息が苦しくなってきたのはさすがに胎児が大きいマリだった。
「はい、また潜って!」

キサキの指示でマリはまたすぐに潜った。
そして1分10秒を過ぎたあたりで今度はサキが顔をだしまた潜っていく。
そして
「「ぷはっー!!はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。」」
2人は同時に顔をだし短呼吸をする。
2人の息が整うと次は、ユウキとランカの番である。
「はい、息を吸って、吐いて!」
「「すぅーーーーーはぁーーーーー。」」
「もう一回。」
「「すぅーーーーーはぁーーーーー。」」
「次は、吸ったまま息を止めて潜って!」
「「すぅーーーーーん。」」
ユウキとランカが潜り出しサキとマリが肩を押さえた。
2人とも何事もなく終わり、もう一度診察が入る。
「大分皆柔らかくなってきたわよ。もうマリさんとサキさん、ランカさんは一センチ開き出してるわね。」
それを聞いて少し不安になるのはユウキだった。

14名無しさん:2012/09/10(月) 22:28:21

「次は、ウォーキングをしましょう。水中ウォーキングは、腹式呼吸の練習になりますよ。各自で自由にあるきましょ!」

キサキの指示でみんな思い思いに歩いたり、泳いだりしていた。
「う゛!」
「わ、私も、きたかも。」
「私も!?」
一番始めに陣痛が来たのはサキだったが、マリ、ランカと次々と陣痛が始まったのだ。

3人は、キサキとユウキに支えてもらい、浅瀬へ移動した。

15妊蔵:2012/09/11(火) 15:52:45

「内診するわね。」
すでにズレかけていた水着をずらし、まずはマリから内診する。
「マリさんは五センチね。次は、ランカさんだけど。あら、さすが3人目ね。破水したわよ。子宮口も申し分ないわ。いきんでいいわよ。」
内診をしようと手袋を代えていたキサキだったが、その間にランカの股間辺りがぷくぷくとしたかと思うとランカの胎内から液体が溢れ出し、破水したのだ。
サキの内診をしようとした時だった。
ピーピーとユウキの防水加工された携帯がなったのだ。
「はい。えっ!わかりました。先生、セイカさんとリリアさんが産気づいて救急隊員さんの話だとすでに子宮口が全開みたいでこっちに向かってるみたいです。」
「サキさんは、四センチね。ユウキくん、わかったわ。」
セイカとリリアは、珍しい両性具有同士の夫婦なのだ。そして2人ともが妊婦で2人揃って陣痛が始まったらしい。
そして2人はすぐに運ばれてきた。

16名無しさん:2012/09/11(火) 16:34:07

「2人とも全開ではないけどもう八センチ開いてるわね。2人は来週臨月にはいるところだったから少し早いけど赤ちゃんたちの大きさはもう産まれても保育器に入らなくても大丈夫な大きさだから安心して。ユウキくん、手袋をとってくれる?」
キサキが2人のカルテを確認しながらふと返事をしないユウキをみるとユウキは、唇を噛み痛みに耐えていた。出産の多いこのタイミングに運悪く、ユウキも産気づいてしまったのだ。

「す、すみません・・・うぅ〜!」
ユウキも陣痛の間隔があまりなくすぐにまた陣痛の波がやってきた。
「ユウキくん、ちょっと見せてね?」
キサキがユウキも浅瀬に移動させて足を開かせ、すこし水着をずらし、子宮口をみる。
「陣痛にしては子宮口の開きが悪いわね。開きが悪いときは昔からの方法で赤ちゃんにお迎えが必要ね。」
「お、おむかえって・・・あ゛あぁ、あ゛ぅ!!」
キサキはふと考え、ユウキを支えてセイカとリリア夫婦のとこへ連れていき、比較的太く長い陣痛の快感に勃起したセイカの男性性器をユウキがのっかかるような格好から女性性器の中に入れ、こちらも陣痛の快感によって勃起しているリリアの男性性器をユウキの肛門へ入れた。
そしてこの中で一番でかいユウキの胸もセイカの胸とぶつかり合い、母乳が吹き出している。
ユウキは、陣痛と前からも後ろからも攻められる快感に堪らず我を忘れ、腰をふっている。
リリアとセイカはこの状況でも少しずつ胎児が出始めており、発露が近いようだ。
しばらく様子を見てから、キサキは、ランカたちのところへ行った。
ランカはすでに発露をしており、サキとマリはやっと全開になったみたいだ。

17妊蔵:2012/09/11(火) 17:25:45

「2人とも息んでいいわよ。あ、旦那さんもいらしたみたいよ。皆さん、脱いでシャワーを浴びてからいらしてください。」
サキ、マリとランカの旦那がやってきたのだ。
シャワーを浴びるとそれぞれの妻のもとに行き、後ろから支えてあげている。
「「あ゛あ゛ぁん!!」」ぶひゅるるっ
びぃゅっー
「あ゛ひゃあぁん!」
リリアとセイカは、射精とともに赤ん坊の頭が飛び出し、ユウキは、体を反らし2人からの迎え棒を受け止め、ユウキの乳頭からは母乳が更に吹き出している。
「もう息まないで!」
「「はっ、はっ、はっ。」」

リリアとセイカの子供は難なく肩まで出て産まれた。
「「っぎゃあ!ふぎゃあ!」」
「リリアさんのが男の子でセイカさんのが女の子よ。」
「「ありがとうございます。」」
簡単な処置を終えるとユウキの状態を確認する。
「ユウキくん、五センチ開いたわよ。もう少しよ。」
「はぁ、はぁ、はぁぃ。」
快感の余韻に浸っているユウキは、それどころではない。

「っ!先生、こっちも!!あ゛ぁぁ!!」
ランカも勢いよく息み、経産婦ということもあるのかそのままズルリとキサキがギリギリ間に合って赤ん坊を受け止めた。
「ぉぎゃあ!」
「ランカさん、おめでとう。女の子よ。」
「はぁ、はぁ、やったわね。」
「あぁ。ありがとうランカ。」
ランカは、今までの子が男の子だったため、女の子が生まれてきてとても嬉しそうだった。

「ランカさんの旦那さん、大きいですね。ちょっと協力してくださいません?」
「えぇ。」
キサキは中々全開までいかないユウキのために、先ほどの2人より大きいものをもったランカの旦那に協力をしてもらうことにしたのだ。

18名無しさん:2012/09/11(火) 17:48:08

「ユウキくん、入れるわよ。」

キサキはユウキの足を持ち上げてゆっくりランカの旦那の性器に女性性器を埋めていく。
「あらら。こっちが開いたわね。」
「ん゛あ゛ぁぁん!」
ユウキのものもそれに伴い男性性器が起ち、尿道も開いてきてしまったため、キサキが指で塞いだ。
「こっちは何かあったらお願い。」
キサキは忙しく、次は、サキとマリだ。2人の胎児はでかいため、子宮口には頭が見えるが中々進まない。

19妊蔵:2012/09/12(水) 00:58:33

「やっぱり胎児が大きいから。お腹を押しましょう。」
キサキは先にマリの出産をさせることにした。
「マリさん、長く息んで。」
「ん゛ーーーー!」
マリが息むのに合わせてキサキがマリのお腹を左右から絞り出すように押していく。

20名無しさん:2012/09/12(水) 06:56:22

「ぐっぅーーー!」
「そうよ。その調子。」
中々お腹の子が大きくて進まないがゆっくりと大きい赤ん坊の頭が出始めている。
「旦那さん、マリさんの膝を広げてくださる?」
少しでも出口が広がるように後ろから支えているマリの旦那にマリの膝をもってもらい、膝を広げて押さえてもらう。

21りりー:2012/09/13(木) 10:12:39

「んぐーーーーっ!」
やっと発露まで来たが、ここからが中々赤ん坊のこめかみ辺りが抜けない。
「一番苦しい場所だけどここが終われば、あと少しよ。」
キサキはマリに赤ん坊の頭をさわらせ、勇気づけながらいった。
「マリ、もう少しだぞ!頑張れ!」
マリの旦那も握り直していった。

22無能:2012/10/13(土) 03:56:15

「うぐぅぅぅぅぅーーーーー!!あ゛ぁぁぁぁぁぁあ!」
ズルリと胎児のこめかみが出たかと思うとそのまま大きな頭全体がでてきた。
「肩もびっちしね。」
キサキはマリの赤ん坊の頭を支える。

23無明:2012/10/13(土) 12:50:28
しかし、そこからがなかなか出てこない。
あまり水にさらして、細菌感染症を起こすといけないこともあってプールサイドに上げられた。
そのままマリの出産はつづいていたが、こんどはユウキの方に問題が起きた。
二人目の胎児が中で引っかかってしまい、一人目が出る邪魔までしてしまっているのだ。
いくら希少価値があったところで、死んでしまうのは困る。
どうすればいいのかと悩んでいるうちに、ユウキが泡を吹き始めた。

24無能:2012/10/13(土) 17:32:32

「ユウキくん!あら?」
しかし、泡を吹いたかと思ったが、未だにランカさんの旦那さんのものに突かれ、よだれを垂らし喘いでいるだけであり、キサキは少し安心したようだ。
そしてランカさんの旦那さんがまた達するとやっとユウキからモノを抜き、浅瀬に移すと子宮口が開き、ポコポコ泡を出している。

25無能:2012/10/14(日) 00:51:41

「あら?子宮口は広がってるのに頭が見えないわね。もしかして逆児かしら?それにでてこないし赤ん坊どうして引っ掛かってるのかも。」
キサキはユウキの状態を確認し、少し困っている。

「はぁ、はぁ、せん、せぃ?」
「ユウキくん、大丈夫よ。任せて。」

26無明:2012/10/14(日) 02:22:42
任せて、とは言ってみたものの、そうそう物事がうまくいくはずがない。
非常に不味いことに、中で胎児同士が引っかかっており、お互いのへその緒が首に巻き付いているらしいのだ。
これでは手の出しようもなく、自然分娩はあきらめざるを得なかった。

27無能:2012/10/14(日) 07:39:38

しかしまだこちらの全員が出産を終えた訳ではないため、手が空かない。
何か策はないかと考えている時に息んでいたユウキの子宮口に足が見えてきたのだ。
「ちょっと旦那様がた足と手を押さえていてくれる?」

ユウキの手足を3人の旦那さんにしっかり固定してもらい、キサキはユウキの開いている子宮口にでている足を掴み、ゆっくりと旋回させたのだ。

「ーーーーーーーーっ!!」
ユウキはあまりの痛みに声が出ず、暴れようとしたが、男の人3人に押さえられ、身動きがとれない。
そして胎児に巻き付いていたへその緒は同じ方向に巻かれていたらしく、両方の胎児の巻き付いているへその緒をはずすことができ、少しずつ胎児の足が出始めた。

28無明:2012/10/14(日) 07:55:30
片足がやっと見えてきたかと思われたが、そこまでだった。
この状態を「懸鉤」といい、医学の上では帝王切開以外に打開策の存在しない、難しい状態だった。
しかしここには帝王切開の器具も麻酔もなければ、救急車が来るにも時間がかかる。
不可能に近い状況に陥って、ようやくキサキは自分の無力さを実感した。

29無能:2012/10/14(日) 08:22:34

「そうだわ!!」
キサキは1つだけ方法があることを思い出した。
それは性別の固定剤だ。
これを使うと一生性転換できなくなる、つまり、ユウキは両性のままいきることになる。
それと引き換えに出産が楽になると言う不思議な薬とされている。
キサキはさっそくユウキに薬をうつと今までとは違い、両足でてきたのだ。

自然分娩できるようになった。

30無明 Birth Shopも更新してくれると嬉しいです:2012/10/14(日) 15:53:24
自然分娩出来るようにはなり、一人目が何とか出せそうだったが、キサキは大事なことを忘れていた………
サキとマリも、出産の最中だということを………
ふと様子を見に行くと、マリは肩甲難産を起こしていた。
ヤバい、と焦るキサキは、サキを見に行ったが、こちらはなんと胎児の頭が引っ込んでしまったのだ。
もともと検診でも4800gは超えていると言われていたが、まさかここまでとは。
キサキはまたしても戦慄した。

31無能:2012/10/14(日) 20:56:42

「応援を呼ぶしかないわ。」
キサキは、携帯電話から隣にあるキサキ産婦人科から4人看護師と1人の助産師を呼んだ。

「先生、お手伝いに来ました。」
「誰を介助しますか?」

すぐに看護師と助産師がやってきた。
「取り敢えず私はサキさんの介助をしますので、ユウキくんとマリさんをお願い。」
「はい。」

32無明 ありがとうございます:2012/10/14(日) 23:22:38
応援に呼ばれた助産師のエミはとりあえず、危険度の高いマリの方に向かった。
ユウキはもうすぐ二人目も無事に産まれそうということで、事後処理を担当する看護師だけでなんとか出来るようだ。

「これは………難しいね………」
エミはマリの様子を見るなり、そう呟いた。
試しに引っ張ってみてもビクともしない。
危険度の高い状態であることを再確認すると、エミは気合を入れなおしてマリに声をかけた。

33無能:2012/10/15(月) 00:08:16

「マリさん、赤ちゃんがはまってるから少し無理矢理だすから少しいたいけど我慢してね。」
「はぁ、はぁ、はぃ。」
マリは幸い体力が残っているため、まだ余裕があった。
「エミ先生!ユウキくんの赤ちゃんが。」
エミは首だけユウキに向けるとユウキの胎児は数週遅れでの出産ということもあり、マリの子供より大きいため、中々骨盤を通れないらしい。
「わかった。まずはマリさんを先に。」
エミは取り敢えず赤ん坊がでているマリを優先させるため、マリの赤ん坊を出す用意をする。

34無明:2012/10/15(月) 00:28:58
これ以上何かあったらどうしようもない、とエミやキサキが考えたその時、一つ事態の進展があった。
なんと、ユウキが自力で出産したのだ。
5055gという、非常に大きな赤ん坊だ。
腰を痛めてしまい、自分で立ち上がれないようなので看護師がタンカでユウキを運んでいった。
こうなれば後は大丈夫だ。
キサキはサキのおなかに乗り、引っ込んでしまった赤ん坊を何とか出そうとしている。
そして、エミがマリに行ったマクロバート法が効果を発揮したようで、赤ん坊の肩が抜けたのだった。

35無能:2012/10/15(月) 00:42:07

そして三年後

「皆さん、マタニティースイミング出産講座へようこそ。」

今回、前回の反省をいかすべく、妊娠8ヶ月以下の妊婦さん対象のマタニティースイミング出産の講座を開くことになった。
「モデルになるのは我がキサキ産婦人科の看護師ユウキくんです。」
ユウキは、前回の出産でつかった薬で女性化することはできなかったが、そのままキサキと結婚し、キサキとの子を身籠ったのだ。そして今回マタニティースイミングのモデルとして出産することになったのだ。

いわばユウキの出産ショーなのだ。

36無明:2012/10/15(月) 01:24:18
しかし、二度目の妊娠を機にユウキは男性器を手術で取ってしまったのだ。
そのため、見た目的には女性と変わらない。
まだまだ両性の人は少ないためか、嫌悪感を抱かれない意味でも本人がそうしたのだ。
固定薬こそ使われているが、女性ホルモン投与なども忘れていないため、前よりかは出産も楽と期待されている。
まずはマタニティスイミングからはじめなければならない。

37無能:2012/10/15(月) 01:53:21

「まずはきちんと準備体操をしておかないと赤ちゃんもびっくりしちゃうからね。」
キサキの説明とともにユウキは準備体操をはじめるとユウキのお腹はユラユラゆれている。
「次はゆっくりプールに入ってください。坂があるから急な飛び込みはもちろんNGよ。」
キサキに支えてもらい、プールにはいるとさっそく息継ぎからだ。

38無明:2012/10/15(月) 02:07:55
「何の変哲も無い息継ぎですけど、基本が一番大事ですからね」
潜って顔を出す動きを繰り返すユウキ。
「その次はウォーキング。水深の浅いところでやりましょう」
ウォーキングについで、反復横跳びやあぐらなど、次々と必要な動きを見せていくユウキ。
だが、結局その日は出産に至らなかった。
このままだとまた予定日を超過するかと思われたが、2日後、臨月の人向けのマタニティスイミングでそれは起こった。

39無能:2012/10/15(月) 02:14:32

今回の臨月マタニティ参加者は、2人だけだった。
2人目を妊娠しており、前回4000オーバーの初産で苦労したために体重を頑張って抑え、胎児が3000前後と言われているアラタさん25歳と初産で予定日を2週間過ぎて胎児が4500オーバー双子と言われている女性より両性のロンさん19歳だ。
一番最初に産気づいたのがユウキだった。

40無明:2012/10/15(月) 03:23:00
他の二人は産気づくようなことはなかったのだが、安産かと思われていたユウキがかなり手間取った。
どうも今回は微弱陣痛のようで、なかなか陣痛が強くならない。
かといって促進剤を使うと、今度は強くなりすぎる危険性がある。
そのため、使用したくないというのがキサキの考えだった。

41無能:2012/10/15(月) 11:08:49

「やっぱり、ユウキくんにはこれよね?ロンさんとリクくん、手伝ってくれる?」
「わかりました。」
「もちろん、やりますよ。俺は前がいいっす!」
リクとは、ユウキに引き続き完全両性の看護師で思考はユウキと違い、男に近く、両方の精力が使える自分自身の性を気に入っている。ちなみにこれまた予定日を大幅遅れの初産妊婦なのだ。
さっそくユウキを前からリクのモノを赤ん坊の出てくる穴へ、ロンはユウキの背後からモノを後ろの穴へ挿入し、締め付けでさらに大きくなったもので、突き、腰を振り、極めつけにキサキがユウキの胸をもみ、母乳をださせている。

42無明:2012/10/15(月) 11:29:54
(あんまりエロを激しくされるとこっちが引いちゃうので、少し抑えてもらえませんか?)

乳房の刺激などで陣痛を強めようというわけだが、どういうわけかなかなか強くならない。
原因不明の微弱陣痛に頭を抱えながら、キサキは次の一手を考える。
薬はだめ、乳房刺激もだめ。
なら、何がある?

43名無しさん:2012/10/15(月) 11:43:56


「んーユウキくんって最近お通じは?」
何かを思い付いたようにキサキが聞いた。
「はぁ、はぁ、臨月、になってから、一度も。」
「一度も!?分娩の邪魔だし妨げかもしれないから、取り敢えずだす必要ありそうね。」
キサキは一度ユウキをプールサイドにだし、四つん這いにさせた。

44無明:2012/10/15(月) 12:10:38
キサキは、ユウキをプールサイドからさほど遠くないトイレに向かわせた。
トイレは息みやすくもあるので、こう言うときはなかなか使えるのだ。
トイレから息む声が聞こえてきて、キサキはただ、母子ともに無事であることを祈った。

45名無しさん:2012/10/15(月) 12:21:20

「せん、せぃ、でません。」
いくら待ってもでてこないユウキに鍵はかけてなかったため、ドアを開けた。
「便がカチカチかも。」

ここでは処置しにくいため、一度プールサイドにキサキに支えられて戻り、リクにしいてもらった新聞紙の上に四つん這いにさせ、薬では無理だと判断し、浣腸と便を掻き出すためにキサキはゴム手袋をはめた。

46無明:2012/10/15(月) 12:55:42
浣腸を何度かしたが、、いっこうに効果は出ない。
摘便をしようにも、どれほどの宿便があるか分からない状態では、やりようがない。
浣腸のせいでさらに苦しくなるお腹を抱え、ユウキはもだえた。もはや、出産ショーどころではなかった。

47名無しさん:2012/10/15(月) 13:18:15

「先生、もう摘便しか方法はないっすよ。」
リクに言われ、ゴム手袋にグリセリンを塗り、肛門範囲をマッサージしてから人差し指で便の位置を確認した。
「結構たまってるわ。辛かったでしょ?」
予定外に多いため、早速のの字をかきながらゆっくり、便をかき出していくと今までたまっていたものの量にリクは驚いていた。
そして手首が入るまで書き出していくと段々便が柔らかくなってきている。
「ついでに子宮もマッサージしておくわね。」
キサキは直腸から子宮をマッサージしてから、手を離すと今までたまっていた便が溢れだすように一気に出てきて止まらない。
「すごいっすね。後で自分も便秘なんでやってください!」
リクは感激していった。

48無明:2012/10/15(月) 13:27:56
それで刺激されたのか、いい感じの陣痛がついたらしい。
一つの山を越えた、とキサキは胸をなで下ろした。
次のトラブルは、もっと後に発生するのだが…………

49名無しさん:2012/10/15(月) 13:31:46

「あいたたたたたぁ。」
ユウキは順調に陣痛の波を逃していたが、今までなんともなかったリクに陣痛が始まったのだ。
「リクくん、大丈夫?」
キサキはリクの様子を見るとリクは、陣痛のつき具合もよく、ただ胎児は大きいことが難点だが、順調そうだ。
看護師2人が出産ということで出産ショーは取り止めで妊婦さんたちは帰っていき、残ったのはキサキとユウキ、リクと力仕事のために男の看護師2人だけだ。

50無明:2012/10/15(月) 21:20:18
助産師がキサキ一人ということで負担が増えると思われたが、そんなこともなく順調に進む出産。
だが以外なことに、先に胎児の頭が見え始めたのはリクの方だった。
ユウキは、子宮口も十分開いているのに、胎児が降りてこないという状態だった。

51名無しさん:2012/10/15(月) 22:03:37

「う〜ん。そうだわ。」
キサキはユウキを仰向けにし、その上にお腹同士が触れ合うようにリクを乗せてお互いに赤ん坊を押し出させるようにした。
「あ゛あぁぁん!」
「ああぁん!」
リクとユウキはお互いのお腹と乳房が触れあい、乳房からは母乳が溢れている。

52無明:2012/10/15(月) 23:52:35
(そろそろ終わらせに掛かっていいですか?)

だが、それをしても効果があるのはリクだけ。
ユウキには、まるで進展がなかった。
さすがにここまで来れば自然分娩にこだわっている場合でないと、キサキは決心した。
リクの出産を終わらせたら、帝王切開の準備にかかる、と。

53名無しさん:2012/10/15(月) 23:57:43

(個人的にバッドネタじゃなければオッケーです)

「取り敢えずリクくん、今、発露よ。息んで!」
リクを四つん這いにさせ、指示を出す。
「せ、先生、こっちも、でそぅぅぅーーー!」
「あなたも便秘だったのよね。」
キサキはリクの肛門をみると固い便までも顔を出している。
それをキサキがタオルで拭き取るが息む度に赤ん坊と便が少しずつでてくる。

54無明:2012/10/16(火) 00:55:39
リクを何度も何度もいきませて、一人目の男の子を無事に産ませたキサキ。
リクが自力で二人目を産めそうだと確信するやいなや、近くの総合病院に連絡した。
帝王切開一件、急を要すると。
そして交代の助産師に後を任せると、弱々しく苦しむユウキを抱き上げて即座に車を走らせた。

55名無しさん:2012/10/16(火) 01:42:21

「ユウキくん 、もうすぐ病院だからね。」
信号が赤になり止まる度にユウキに話しかけ、励ましていく。
それに弱々しいがコクンとうなずき、一応答えることができている。
しばらくしてやっと総合病院の前につくと看護師が数人担架とともに待機していてくれた。
そして手術室に向かう。もちろんキサキも立ち会う予定だ。

56無明:2012/10/16(火) 02:16:19
立ち会うまでにはした準備がある程度必要らしく、連絡があるまで手術室の外で待つこととなった。
その間、ただひたすらに。
キサキは、ユウキの無事を祈り続けた。

「キサキさん、準備できました!」
しばらくして若い看護師がそのことを告げ、キサキは意を決して手術着に着替えた。

57名無しさん:2012/10/16(火) 03:04:07

ユウキの体力を考えたら全身麻酔のがいいが、ユウキは生まれたばかりの我が子をみたいという意向で通常通り局部麻酔で行われる。
「ユウキくん、すぐ赤ちゃんに会えるからね。」
キサキはユウキの側で励ましている。

58無明:2012/10/16(火) 11:24:24
局所麻酔希望とはいえ、やはりそこは医師の判断にまかせるのが賢明というもの。
本人の体力や、分娩が始まって時間がたっていることなどを考慮して、全身麻酔が選択された。
手術が始まり、しんと静まる手術室。
張り詰めた糸のような、鋭い緊張感が医師達から湧き起こる。

59名無しさん:2012/10/16(火) 12:33:26

手術開始から30分ほどでいよいよ大詰めめだ。
「子宮まできたわね。」
さすがに産科医のため、キサキにも緊張が走る。
「キサキ先生、出します!」
手術の担当医がそういうとユウキの胎児を少しずつ引っ張り出した。

60無明:2012/10/16(火) 13:44:24
二人目の女の子が生まれ、産声を上げる。
キサキは安堵すると、流石に疲れていたのか倒れてしまった。

以降もマタニティスイミング教室はキサキ達の手で続いているが、妊娠8ヶ月以降の人には勧めないそうである……………

終わり

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