＿＿＿_
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （●） （●） ＼
| __´___ | 本当は石原慎太郎さんの一代記をやるつもりでした
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
＿＿＿
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （⌒） （⌒） ＼
| ___´___ | でもBGMでlet it goを聞いてる内に筆が乗ってきまして……
ヽ、 `ー '´ ／
ノ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／ ＼
／ （●） （●） ＼
| __´___ | 橋下徹さんを絡めた政治劇にしたいと思います！
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
・これは作者の脳内設定をひけらかす完全フィクションです。
・気分を害した方はそっ閉じして下さい。
・主題から現代の政治がかなり絡みます。荒らさないようにして下さい。
・石原慎太郎をヨイショする内容ではありません。
・橋下徹をヨイショする内容でもありません。
・作者はマカーです。ずれてたらごめんなさい。
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 冒頭の紹介からして意味不明だろ……
| -=・=- -=・
. | （__人__） 橋下さんの分はまだリサーチも終わってないのに……
| ｀ ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
たったら本気出す
#00 国を守ろうと思った時。あるいはプロロローグ
1968年ーー
○ _.. -‐…‐- .._ ○
＼／ ___ __ ＼／
// /⌒ヾ∨/⌒ヽ ヽ
// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '. よくぞ きた！ ゆうかんなる いしはらしんたろう よ！
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ そなたの くにを まもりたいという おもい あっぱれである！
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
｛ ′ ） ） ≧‐-‐≦ ｛ { ｝
｝} ( （. -┘￣￣└- ）ﾉ ./
／/ /｀ヾ ／ヽ {
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
. | （ ○）（○ ） |
. | （__人__） │ ……………
| ｀⌒ ´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
○ _.. -‐…‐- .._ ○
＼／ ___ __ ＼／
// /⌒ヾ∨/⌒ヽ ヽ
// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '. して そなたは いかにして このくにを まもるつもりか？
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
｛ ′ ） ） ≧‐-‐≦ ｛ { ｝
｝} ( （. -┘￣￣└- ）ﾉ ./
／/ /｀ヾ ／ヽ {
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
. | （ ○）（○ ） |
. | （__人__） │ ……俺は……俺は……
| ｀⌒ ´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
, |
,,..イ |
l _,,,...イ´ | |
ヽ、ヽ ＿_,,..-t''"´:::::::::::| l | ……国会議員になって国を守るだろ
| ヽ:::::::::::::ノ / .|
ヽ、 ￣ ／ |
｀ |
|
|
ヽ |
| |
.人 / |
○ _.. -‐…‐- .._ ○
＼／ ___ __ ＼／
// /⌒ヾ∨/⌒ヽ ヽ
// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '. そなたの ねがい しかと ききとどけた！
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ くにのため はげむがよい！
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
｛ ′ ） ） ≧‐-‐≦ ｛ { ｝
｝} ( （. -┘￣￣└- ）ﾉ ./
／/ /｀ヾ ／ヽ {
,,..-''"´ ￣￣ ｀ヽ、
／ '.,
/ ',
/ l （これで……これでいいんだ……）
/ |
/ ,'
.／ ＼ ./
／ ｀ヽr ／
／ l /
／ ', r .〈
.／ lヽ ヽ.___丿
.／ ヽ | ＼ r''´
.／ | | /´ヽ.__丿
／ ｀ヽ、 ./
￣￣ ｀￣￣｀ヽ
',
｀ヽ l
2008年ーー
○ _.. -‐…‐- .._ ○
＼／ ___ __ ＼／
// /⌒ヾ∨/⌒ヽ ヽ
// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '. よくぞ きた！ ゆうかんなる はしもととおる よ！
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ そなたの くにを まもりたいという おもい あっぱれである！
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
｛ ′ ） ） ≧‐-‐≦ ｛ { ｝
｝} ( （. -┘￣￣└- ）ﾉ ./
／/ /｀ヾ ／ヽ {
＿＿＿_
／― ― ＼
／（●） （●） ＼
／ __'___ ＼
| `ー'´ | ア、ハイ
＼ ／
／ ＼
| ・ ・ ）
. | | / /
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(YYYヾ Y (YYYヽ |
（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ
○ _.. -‐…‐- .._ ○
＼／ ___ __ ＼／
// /⌒ヾ∨/⌒ヽ ヽ
// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '. して そなたは いかにして このくにを まもるつもりか？
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
｛ ′ ） ） ≧‐-‐≦ ｛ { ｝
｝} ( （. -┘￣￣└- ）ﾉ ./
／/ /｀ヾ ／ヽ {
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／― ―＼
／ （●） （●） ＼
／ __'___ ＼
| `ー'´ | ……その前に1つお聞かせ下さい。
＼ ／
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| ・ ・ ）
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(YYYヾ Y (YYYヽ |
（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ
○ _.. -‐…‐- .._ ○
＼／ ___ __ ＼／
// /⌒ヾ∨/⌒ヽ ヽ
// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '. なんやねん？
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
｛ ′ ） ） ≧‐-‐≦ ｛ { ｝
｝} ( （. -┘￣￣└- ）ﾉ ./
／/ /｀ヾ ／ヽ {
＿＿＿_
／― ― ＼
／（●） （●） ＼
／ __'___ ＼ 五十年前、ここを通ったしんたろうさんは……成功しましたか？
| `ー'´ |
＼ ／
／ ＼
| ・ ・ ）
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(YYYヾ Y (YYYヽ |
（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ
○ _.. -‐…‐- .._ ○
＼／ ___ __ ＼／
// /⌒ヾ∨/⌒ヽ ヽ
// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '. …………
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
｛ ′ ） ） ≧‐-‐≦ ｛ { ｝
｝} ( （. -┘￣￣└- ）ﾉ ./
／/ /｀ヾ ／ヽ {
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／（●） （●） ＼
／ ' ＼
| ｀ｰ=‐' | …………
＼ ／
／ ＼
| ・ ・ ）
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| | / / |
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(YYYヾ Y (YYYヽ |
（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ
_, -‐‐､,ｒ'ﾚ‐−−- ､
,ｒ‐''´￣￣｀ヽ､/／￣ ＞ ､ ｀ヽ、
ノｧ´ ／￣￣＼Ｖ /／／二ｺ ｌ ヽ
//_,／／,ｨﾍヽヽヽ|,i{ ﾚ'/ｒ'二ｰ{. ｎ ｌヽ,i
{,// ,ｲ//三 ´￣ｰ} ｊ | | ｌ|
l! ! /ｌ|l Ｅ !ｌ } ｉ |ｌ
| ! j |l F ﾉ !l { i |ｌ、 ………どうしてそんなこと気になるの？
| ｌ/ | |__,,,,,_ ___,,,ヽil ｌ| |ｌ､ ｀'!
// ,/ｊ l l| ___ ﾞ''‐､ ‐''"___ ｀'､l i! ｌﾄヽ､}
// // ﾉ/ ﾃﾞ{':::ｊヽ ､ ﾃ'i':::j｀ｧ i'､ ヽ}ﾉ|ｌ ｝
// ／／ｲ ｀''´'' ! ｀'´''ﾞ !,ヽヽﾚｊli′
Ｙｒ'／,ｒｆｿ{!. ,ｊ iハﾄ､Y!|!
///／/ﾊヽ!. 〈{、- /_/llヽ|ｌ|ｌﾄ、
.{〃/ {/ Ｔﾊ, __,.- ___ /〃八 }ｌ |ｌ}ﾊ
l|l j/l| l! }.|{ヽ'i､ 二 ｲ〃ｒ/ﾊヽｲYｿｊ
ﾂ'lﾉ人ヽ/八 } }|＼. ／ |l |ｌ {ﾄヽ}ｌｊ}ﾘ ｌ〃
/／/ ,／ノ jﾘﾉ| /｀}−‐／´） .|ｌ､ｌﾄヽｌXｌﾘl l |ｌ{
ﾄ{lﾚl／／_,／/‐'／ _/‐''" イ トﾐ三|ｌ‐ﾉｲﾉﾉ!ヾ-､、
_／ｌ| ｼﾞ／／/,イ / ／ ／ / イ/,ｨ７/｀ﾅﾊ})}
__,､-'ﾍ! ｀'{ { / ,ｨｿ /| / / /| ＿＿＿/,ｲｌ/ ｌ{ // ﾉ|! ｀''‐ ､,
＿＿＿_
／― ― ＼
／（●） （●） ＼
／ __'___ ＼ ……ただの好奇心ですよ。
| `ー'´ |
＼ ／
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| ・ ・ ）
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(YYYヾ Y (YYYヽ |
（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ
＿|￣|＿|￣| |￣|_|￣|＿_|￣|_|￣| |￣|_|￣|＿|￣|
|＿ ＿|| |￣ | | | |￣ | | ￣|
ｒ┘└へ| |二ｺ ┌'| |二ｺ ┌| |二ｺ ┌'| |二ｺ ┌┘
〈 〈] ﾟ,、〈| | o ヽ| ｜ o ヽ| | o ヽ| | o └「￣＼
ヽ-ﾍ_>ﾉ_ﾉ|＿|､＿ハ/|＿|､＿八ﾉ|＿|､＿ハ/|＿|､＿ハ/｀⊇.ノ
＿＿＿＿＿＿＿＿_ ｒ'⌒Y⌒ヽ
/ll |三三三三三三三||| {《//ﾊ ヾｖ}} ,ｒぇ
|‖| -_-ﾆ −＝_−= ||| ｎ }i{ l {リ i 》{{ /{/ /´ 成功の基準なんて、個人の価値観次第だよねｗｗ
|‖|＝−＝_- - ﾆ_,⊆ー ､} l {《{ }ｊ》}}iﾘX}} }___/
|‖|-ニ‐_＝三=-_-=- ヽ、 ヽ ﾉﾘ}｝{ jﾘ{《巛} ｛_:::::｝
|‖|√WV〜ｖMv√lＶ||| ＞┴! /ｲ{《ﾉＶﾊ}}Ｙ《{》､_/:::::::::〉
|‖|-⇒＝-=^-＝ニｰ||| 〉.::::::ヽ ,r‐7ﾊ}}》! {{ /'川{{《::::入::::::{
＿＿＿|｣|_|三三三三三三三|||＿{ ::::::::::ﾚ':::i:《{/{{巛 }}l/{巛}}ﾊ〉!:::::}::::}＿＿
| ｢￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｢ }.::r〜':::::::l:{ﾊ{{}}ｿﾘ}}X{{/《!}ﾘ::i::::::∨｢｢|| |
| | ＿＿＿＿_ｒＢＢＲ,＿_|＿j/::::::::::::::::!:ｌ{ヾﾘ/《/l{{ﾘ》::》'::/::::::::::}|K|| |
|￣￣￣￣ `＝ニコ {::::::::::::_／}::ヽ〈〈/ｲﾊ》《:/:::::{ヽ:_／ｌ|E|| |
丁|ﾞ|￣￣￣￣|ﾞ|￣￣￣￣￣￣丁｢｢￣￣｢「|￣￣ヾ{￣{'￣￣￣|ﾒ|<|ﾋ|<|| |
| | |＿＿＿＿| |＿＿＿＿＿＿_| | |＿＿」 !| ＿＿＿＿ |_｣_｣_｣_｣| |
| | |￣￣￣￣| |￣￣￣￣￣￣ | | |￣￣ |/| |┌──‐| |＼￣￣| |
| | | | | | | |＿＿/i::|＿＿|｜ 」＿_ｊ:ｌ::|＿＿| |
| | | | | | | |￣￣|::V:::::::::::￣｢三｢￣::::::::jﾉ::l￣￣| |
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／ノ ヽ＼
／≦ﾟ≧ ≦ﾟ≧ ＼
／ __'___ ＼ さすが！ 深いお言葉が心に染み入ります！！
| |r┬‐| |
＼ ｀ー ´ ／
／ ＼
| ・ ・ ）
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(YYYヾ Y (YYYヽ |
（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ
彡彡彡 ミミミミ `ヽ、
彡彡彡彡 ミミミミ `ヽ、
彡彡彡彡 ミミミミ ＼
＼ では重ねてもう一度お聞きいたします
,,ヅ彡ﾆミ;;,, ヅ彡ﾆミ;;,, l
ィ<" , ‐ ､ ﾞﾐ、 ィ<" , ‐ ､ ﾞﾐ、 ﾞi 彼は自分で『成功』したと思えたのでしょうか？
ﾐミ､, ゝ_ﾟ_,ﾉ,, ｲ :ﾐミ､, ゝ_ﾟ_,ﾉ,, ｲ ﾞi
ﾞ'ヾ三≡彡'" ﾞ'ヾ三≡彡' i!
,. -- ､ i!
/ __,＞─ ､
｀ / ヽ
｛ |__
「 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ｝ ＼ ,丿 ヽ
＼ / / ､ ｀┬----‐１ }
ヽ、 ,／ ／ `¬| l ﾉヽ
`ー――――‐ ' / ､ !_/ｌ l / ｝
{ ＼ l / ,'
＼ ´｀ヽ.__,ノ / ﾉ
＼ ヽ､＼ __,ノ ／
￣ ヽ､_ 〉 ,!､__／
＿＿＿＿＿＿＿＿_ ｒ'⌒Y⌒ヽ
/ll |三三三三三三三||| {《//ﾊ ヾｖ}} ,ｒぇ
|‖| -_-ﾆ −＝_−= ||| ｎ }i{ l {リ i 》{{ /{/ /´ …………
|‖|＝−＝_- - ﾆ_,⊆ー ､} l {《{ }ｊ》}}iﾘX}} }___/
|‖|-ニ‐_＝三=-_-=- ヽ、 ヽ ﾉﾘ}｝{ jﾘ{《巛} ｛_:::::｝
|‖|√WV〜ｖMv√lＶ||| ＞┴! /ｲ{《ﾉＶﾊ}}Ｙ《{》､_/:::::::::〉
|‖|-⇒＝-=^-＝ニｰ||| 〉.::::::ヽ ,r‐7ﾊ}}》! {{ /'川{{《::::入::::::{
＿＿＿|｣|_|三三三三三三三|||＿{ ::::::::::ﾚ':::i:《{/{{巛 }}l/{巛}}ﾊ〉!:::::}::::}＿＿
| ｢￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｢ }.::r〜':::::::l:{ﾊ{{}}ｿﾘ}}X{{/《!}ﾘ::i::::::∨｢｢|| |
| | ＿＿＿＿_ｒＢＢＲ,＿_|＿j/::::::::::::::::!:ｌ{ヾﾘ/《/l{{ﾘ》::》'::/::::::::::}|K|| |
|￣￣￣￣ `＝ニコ {::::::::::::_／}::ヽ〈〈/ｲﾊ》《:/:::::{ヽ:_／ｌ|E|| |
丁|ﾞ|￣￣￣￣|ﾞ|￣￣￣￣￣￣丁｢｢￣￣｢「|￣￣ヾ{￣{'￣￣￣|ﾒ|<|ﾋ|<|| |
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／ （●） （＜） ＼ 答えはもう、結構です。
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／ | | ＼
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{ ..ﾆj
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/ll |三三三三三三三||| {《//ﾊ ヾｖ}} ,ｒぇ
|‖| -_-ﾆ −＝_−= ||| ｎ }i{ l {リ i 》{{ /{/ /´ ……それで君はどうするわけ？
|‖|＝−＝_- - ﾆ_,⊆ー ､} l {《{ }ｊ》}}iﾘX}} }___/
|‖|-ニ‐_＝三=-_-=- ヽ、 ヽ ﾉﾘ}｝{ jﾘ{《巛} ｛_:::::｝ やめちゃう？
|‖|√WV〜ｖMv√lＶ||| ＞┴! /ｲ{《ﾉＶﾊ}}Ｙ《{》､_/:::::::::〉
|‖|-⇒＝-=^-＝ニｰ||| 〉.::::::ヽ ,r‐7ﾊ}}》! {{ /'川{{《::::入::::::{
＿＿＿|｣|_|三三三三三三三|||＿{ ::::::::::ﾚ':::i:《{/{{巛 }}l/{巛}}ﾊ〉!:::::}::::}＿＿
| ｢￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｢ }.::r〜':::::::l:{ﾊ{{}}ｿﾘ}}X{{/《!}ﾘ::i::::::∨｢｢|| |
| | ＿＿＿＿_ｒＢＢＲ,＿_|＿j/::::::::::::::::!:ｌ{ヾﾘ/《/l{{ﾘ》::》'::/::::::::::}|K|| |
|￣￣￣￣ `＝ニコ {::::::::::::_／}::ヽ〈〈/ｲﾊ》《:/:::::{ヽ:_／ｌ|E|| |
丁|ﾞ|￣￣￣￣|ﾞ|￣￣￣￣￣￣丁｢｢￣￣｢「|￣￣ヾ{￣{'￣￣￣|ﾒ|<|ﾋ|<|| |
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ﾍ ＼ ／ ＼
(ﾐ⊂） ／⌒ ⌒ ＼
ﾍ ＼ ／（●） （＜） ＼ いいえ！
ﾍ ＼| __´___ |
＼ ＼ `ー'´ ／ 私は大阪府知事になって国を守ります！
＼ ＼
＼ ___ト ゝ
| ( ／
| ￣ |
/￣ |
ﾍ ﾄ⌒＼ |
__ﾍ ヘ ＼ ＼‐‐、
（＿＿_＿ ） ヽ.＿＿__｀＿）
○ _.. -‐…‐- .._ ○
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// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '. そなたの ねがい しかと ききとどけた！
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ くにのため はげむがよい！
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
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／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼
／ ___'___ ＼ はい！ ありがとうございます！
| |r┬-| |
＼ `,. -'"´´￣｀ヽ それでは失礼致します。
／ （＿＿＿ |
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○ _.. -‐…‐- .._ ○
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// /´￣ ヾY ´￣ Ｖハ '.
/ ′ { }} ｝ﾊ
. ' 八 ヽ∩ ∩ / ﾊ ｉ …………。
{ V .}∪ ∪ ｛ V j
｝ }. 〃 ┌―‐┐ } } ｛
. / 八 {{丶 Ｖ＿_/ ｲ / ＼
｛ ′ ） ） ≧‐-‐≦ ｛ { ｝
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／/ /｀ヾ ／ヽ {
#00 国を守ろうと思った時。あるいはプロロローグ おわり
第一部：やらない夫は石原裕次郎の兄のようです。
#0 父と母
やらない夫こと石原慎太郎を語るには、まずその父である石原潔を語らねばならない。
1899年（明治32年）に愛媛県に生まれた潔は、14歳の1913年に人生の転機を迎える。
／￣＼
| |
/≡) ＼＿／ /ミ ヽ
. ／＿ノ ＿__|＿__ ヽ＿ ＼
／ ／ ／::＼::::::／::＼ ＼ ＼ 旧制宇和島中学に在学中だが
( く .／< ＞>:::::<＜>u＼ .> ） 警察官の父が死んでしまった。
＼ ／ u （__人__). ＼'.／
ヽ| ｀⌒´ u |/ ……こりゃ学校辞めて奉公に出るしかないな。
＼ ／
石原潔（やるオプーナ）
潔は家庭の事情から中学を中退し、社会にでることになる。
潔が奉公先に選んだのは、山下汽船という神戸に本社を置く大海運会社だったのだが……
／￣＼
| | | | | |
＼＿／ | | | |
／ ⌒｀"|⌒｀ヽ | | | |
／,, ／￣￣￣￣＼ | | | |
/,／/:: ＼ | | | |
;/⌒'":::.. |⌒ヽ | , | | |
/ /､:::::... /ヽ_ ＼ |ﾉ ､| .| ､|
_＿（ ⌒ー-ｨ⌒ヽ、 /⌒`ー'⌒ ） ﾉ_＿＿__,ゝｿ_＿＿ゝ
━━━`ー──ゝィｿﾉー‐ヾy＿ﾉー─" _ノﾞ￣⌒＾⌒} .{ ⌒＾⌒}
'ﾆ＝==⊂⊃=｝ {=⊂⊃=｝
今日からよろしくお願いします。 ……。
社長が少し変わり種であった。
ミﾐ ヽヽヽヽﾘﾘﾉﾉノノ
ミ ,,､,､,､,､,､,､,､､ 彡
l i''" i彡
.| 」 ／' '＼ |
,ｒ-/ -･=-, ､-･=- | おっ、頑張れよ。
l ﾉ( ､_, )ヽ |
ｰ' ノ､＿_!!＿,.､ |
∧ ヽニﾆｿ l
／＼ヽ /
／ ヽ. ｀ー--一' ノ/ヽ
山下亀三郎（ホリエモン：山下汽船社長）
愛媛県出身の亀三郎は同郷の海軍軍人秋山真之と親しかった。
その情報のツテで、日露戦争が間近に迫っていることを知った彼は、山下汽船を立ち上げる。
ミﾐ ヽヽヽヽﾘﾘﾉﾉノノ . .｜
ミ ,,､,､,､,､,､,､,､､ 彡 . ..｜
l i''" i彡 . .｜ 今でいうインサイダーに近いけど
| 」 ⌒' '⌒ ｜.. ｜
,ｒ-/ ＜･> < ･> | . .｜ 当時はそんな規制はないから
l ﾉ( ､_, )ヽ | . ｜
ｰ' ノ､＿_!!＿,.､| . ｜ まあ想定の範囲内だよ
∧ ヽニﾆｿ l ／
／＼ヽ / ..￣|
／ ヽ. ｀ー--一' ノ/ヽ ノ７_,,, ､ ＿＿＿＿＿＿
/ (⌒､"⌒ソ⌒ヽ─ '" ｀､ ( ｨ⌒ -'"",う／壱 ／ ／万:／|
~''(_)(_)(_)(_)ソ ヽノ ,イ^＿.|≡≡|__|≡≡|彡|＿＿＿＿＿
ヽ/｀､＿, ｨ/ ヽ─/￣／／|≡≡|__|≡≡|／壱／／万 :／|
／ / ) / ≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡|
/ YAMASHITA i|≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡|
＼ ノ |≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡|
＼＿＿ ／ ﾉ|≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|／
日露戦争での船舶需要の増大は、大きな利益をもたらした。
彼はその後三大船成金の一人に数えられるまでになっていく。
彼の多くの伝説のうちの１つは、新人採用の面接である。
彼は会社が大きくなり、どんなに忙しくなっても、絶対に自分で全員の面接を行った。
／￣￣￣∨￣￣＼
／ ＿＿人＿＿ ヽ
/ ／" ヽ ヽ
/ / ／' '＼ | | ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| ,ｒ-/ -･=-, ､-･=- | | ＜ 採用、不採用、採用、不採用、不採用
| l℃ ﾉ( ､_, )ヽ | | | 不採用、不採用、採用、不採用、不採用
| ｰ' ノ､＿_!!＿,.､ | | | 採用、不採用、不採用、不採用、不採用
/ ∧ ヽニﾆｿ l | | 採用、不採用、不採用、不採用、採用
彡 ／＼ヽ / ヽ | 不採用、不採用、美人なので秘書室行き
／ ヽ. ｀ー--一' ノ/ヽ ミ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
/ r‐-‐-‐/⌒ヽ-─'' ｀､
ヽ､ |_,|_,|_,h(￣.ﾉヽ ヽ ＜ｽﾞﾋﾞｼ
ー-ヽノ| ｀~`".｀´ ´"⌒⌒) ヽ
ノ^ //人 入＿ノ´~￣ )
その面接方法は独特で、面接者一人にかける時間は二分だったという。
「百人の採用者を取るのに、三時間はいらない」と豪語していた。
そして採用された人物は、皆たしかに優秀に育っていった。
人を見る天才的な目があったらしい。
潔が入社してから数年後――
|. `| | ｌ l. |
／￣＼ 「￣￣￣￣￣￣| | ,' / ﾉ￣￣|
| |. | ヽ_ｊ / /／ |
＼＿／ | 購入権利書ヽ_ﾊ/′ │
| | |
課長、初動で50万本 ／ ￣ ￣ ＼ | オ プ ー ナ |
総計100万本は ／ ＼ ／ ＼.. | ・・・ ・・・ ・・・ |
見込めます ／ ⌒ ⌒ ＼ | ・ ・ ・・ ・・・ |
| （__人__） |/| |
＼ ｀ ⌒´ ／ｌ|.| ：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：： |
ヽ､--ー､＿＿,-‐´イ l ﾘ ：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：： |
＞'´/ ／ _,.ﾉ|/ l.| ：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：： .|
,ｒ７′_,.ﾚｧ‐‐'′、 l i ｌ| _＿ |
/,厶イ_:.:/ ヽヽ. :l .| 〃. ｀ヾ |
/7 /:.:「 ゝL／| ：：：：．．．．． |l 山 ||.. |
／〈 /:.:.:.:', ／ // | ：：：： |ｌ 下 l|.. |
∧',. ﾍ /:.:.:.:.:.:', ／ 〃 | ヾｰ-‐ｼ |
／ ヽヽ V:.:.:.:.:.:;.ｲﾍ ﾄｒ'′ .! ￣´ |
l ｀ヽ >､ﾌ:.:.:.:／:.:./ ｌ └─────────────┘
|＼ ／|
| u＼──＜ . ｜
ﾚ ノ u ゝ_｜ なーに馬鹿なこと言ってんだ。
/ -=・=- -=・=-
|u | 速攻ワゴン行きに決まってるよ。
ヽ、u [+++] uノ
＞ ＜
課長
仕事の進め方で上司と衝突していた潔に、半沢直樹が乗りうつる。
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ＿ノ......ー- ｜ とっとと仕事に戻れよ
/ Θ:::::::::::Θ ',
|. u | ただでさえ忙しい年末に
ヽ、 -==- ノ
＞ ＜
, (⌒ ⌒)
(⌒ ( ) ⌒)
（ ) )
（＿ヽ＿ﾊ从人＿ﾉ＿ノ
| || | |
ﾉ Ｌ,l ,|| |､l、
⌒:::＼:::::／::＼
／ <●>::::<●>＼ クソ上司め！！！
／ （__人__） ＼
| |::::::| | 倍返しだ！！！！
＼ l;;;;;;l ／l!|
／ `ｰ' ＼ |i
／ ヽ !l ヽi
（ 丶- 、 しＥ | ドンッ！
`ー､＿ﾉ ?堯?l､Ｅ ﾉ >
ﾚY^Ｖ^ヽ
その年の暮、社長以下役員幹部が全員集合する大規模な忘年会が本社のある神戸にて開かれた。
, ' ⌒ ヽ. |§|:. , ' ⌒ ヽ.. |§|:. , ' ⌒ ヽ.. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
||―|―|| |§|:. ||―|―||. |§|:. ||―|―||. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
||―|―|| |§|:. ||―|―||. |§|:. ||―|―||. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
￣￣ |§|:. ￣￣ |§|:. ￣￣ |§|:.
====================|§|====================|§|====================|§|======: :
圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖
====================|§|====================|§|====================|§|=====: :
∧＿∧ ￣ ￣ ￣::::::::::::: : :
.(ΘsΘ)_ ／|
,ﾊ､､ﾊ （∪⊂|＿| ∧＿∧ .ｒ' _ ヽ＞
彡*ﾟーミ , ￣￣￣￣Ψ￣￣￣￣ `ヽ（∀｀* ）_ ヽ n‐`ﾉ
と y )つ∇ (Ξ) ﾞ┴ ﾞ（EE）∇ と ~：~ ）|| （ ﾉ⊂）
||（;;;,⌒).ﾞ|ゝ、 （ﾐ//） ,ｲ（ （〜/⌒|| γ￣▼￣￣Ψ￣￣￣￣￣ `ヽ
||￣iiＪＪ.|| |￣||￣||￣|￣|￣|￣|￣||| しし ii￣''|| | /bbb/ ﾞ┴ﾞ ∧ ∧O）∇ |
...| | || || | | | | |||::::::::::::::.......::.... ||ゝ、 （///）. ( .,,) ,ｲ::
..⌒⌒"⌒"⌒'⌒"⌒⌒"⌒" || |￣||￣|￣|￣| .ii''"~"''ii: ￣|||::::
| | || | | | .||:::::.::. ||: |||:::::
⌒⌒"⌒"⌒'"⌒||￣￣||"⌒"
ミﾐ ヽヽヽヽﾘﾘﾉﾉノノ
ミ ,,､,､,､,､,､,､,､､ 彡
l i''" i彡
.| 」 ／' '＼ |
,ｒ-/ -･=-, ､-･=- |
l ﾉ( ､_, )ヽ | 今年もみんなご苦労さん♪
ｰ' ノ､＿_!!＿,.､ |
∧ ヽニﾆｿ l
／＼ヽ /
／ ヽ. ｀ー--一' ノ/ヽ
潔はこの宴会の末席にいたのであるが……
／￣＼
.| | ＿
＼＿.人 ＼
.／:::::::::::: . ＼
/:::::＼:::::／::: . ヽ ……。
|:::=・=::::: =・=:::: |
|:::::（__人__） ／
＼:::::::::::::::::::::: ＼
/ ⌒ )::::::::::::::::::::: |
し:￣::::::::::::::::::::(⌒ ）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
,、
／ ＼＿_／ ＼
. ／ ＼
/ ／ ＼ |
| ヽ＿/ | えー本年度は樺太で業務を開始 し……
. ＼ ∨ ／
. ／ ＼
営業部長
営業部長が最初のスピーチを行おうとした時、潔は無言で立ち上がり……
／￣＼||i
| |
＼＿／
| |ii
i||／ ￣ ￣ ＼||i
／ ::＼:::／:: ＼||i
i||／ .<●>::::::<●> ＼i ……。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
i||/,,― -ー ､ , -‐ ､|i
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'|i
そi|l l て ｶｼｰﾝｯ!!
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
| |
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜ お、おい石原！
/ （○） 三 （○）,
|u ＿'__ | 部長さんが挨拶してんだぞ！！
ヽ、 |lililili| ノ
＞ ＜
盆に銚子を十数本のせた仲居に近づくと、銚子を掴んで思いっきり壁に向かって投げつけた。
／￣＼
| | _,..ｨ=z.､
＼＿／ おらぁあぁあ！！！！ ／.三三三＼ パリーン＞
| / ﾆ三三三三ト､
＿|＿＼￣ ¨¨ ―- _ ﾝ ! V三三三三.Vヽ- 、
.-´ ｀｀ヽ ￣ ｰ . ／ il { ー――-ミﾆ|三三ヽ
／::::::::::|:::::: ｀ヽ ｀ヽ/ i ! ＼ ﾉ三三./
／:::＼::::::::<● > ﾉし ｀ヽ ,. _∠ ノ ヽ ｀ ー┬ｧ 千三三/{__
/ <●>::::::::::⌒ ⌒ ,.r'"￣￣￣￣￣´ ‐ ´ ＼. {/ ﾆ三三ﾑ三｀ヽ
| ⌒（_人__） r-'γヽ ｀三 } ﾆ三三|三三 {
ヽ ）vvﾉ: ﾉﾚ'"! /`ｰ- ..__ ,.、 ＜ ＿_...z=＝ﾆ三.,ｲ ヽ. ﾆ三/三三ハ
ヽ （__ン: ,／/ ! /三／l:i {{ ￣ーｫ ￣￣￣／ ヽ＼ ﾆ!三ﾆ/三/
ヽ＿ .,／ｲ/ ! /三/ !{ |:! ヽ ,ｨ′ ｀ ノニ三|三ﾆ/
⌒`､〜ー-__ フ"/::::{ j ! / / ヽ.l:! i:l `ｰ- ._/´ ／´ 三/三 ﾉ
ゝ､__,,.r'''",､ 1/.::::ﾉ Y / ヾ.ヾ､ 〈r ､ _ ノ _.. -＜三 / ＼
:::...::: / ､( ／:::} {::::::::.| ﾞ､/ ＼ヽ、 イ´ `ー ¨¨ ヽ.`ーく＿＿ ヽ/ 丶
:::::....ノ／/::::＼.::::....＼:::::| ﾞ､ ヽ≧z -- イ´ ー‐ｧ ¨´ ￣ ￣
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ノ , , ゝ_ ｜
/ ( 0) :::::::( 0) ', ちょ、ちょっと石原ぁああああ？！
| u ilil __ |
ヽ、u ﾉ__l ノ
＞ ＜
それも一本だけではない。
社長以下重役幹部が居並ぶ中、潔は次々に銚子を壁に投げつけ叩き割る。
潔の奇行に場の誰もが唖然として沈黙した。
／￣＼
| |
＼＿／
| ＜シュババババババ
／￣￣￣＼
／ ::＼:::／:＼
／ <●>::::::<●>＼ パリーン！＞
| （__人__） .| ≡＿）＿
＼ ＝＿） ≡＿) ／＝＿） ≡＿) パリーン！＞
＿ ＝＿） ≡＿）＿ ＝＿） ≡＿）
≡＿） ＝＿） ≡＿） ＝＿） パリーン！＞
｜ ﾉ
/ ＿＿＿ (
（＿ノ ゝ＿）
すべての銚子を割り終わった後、潔は無言で社長の方へ向き直ると
潔は深々と頭を下げて黙礼し、その場を退席していった。
|┃三 ／￣＼
|┃ | |
|┃ ＼＿／
ｶﾞﾗｯ. |┃ |
|┃ ﾉ// .／￣￣￣ ＼
|┃三 ／ ＼
|┃ ／ ＼
|┃ | |
|┃三 ＼ ／
|┃三 ／￣￣￣￣￣ ＼
ミﾐ ヽヽヽヽﾘﾘﾉﾉノノ
ミ ,,､,､,､,､,､,､,､､ 彡
l i''" i彡
.| 」 ／' '＼ |
,ｒ-/ -･=-, ､-･=- |
l ﾉ( ､_, )ヽ | ……。
ｰ' ノ､＿_!!＿,.､ |
∧ ヽニﾆｿ l
／＼ヽ /
／ ヽ. ｀ー--一' ノ/ヽ
|＼ ／|
. ；| u＼──＜ . ｜
ﾚ ノ u ゝ_｜；
. ；/ -=・=- -=・=- しゃ、社長、申し訳ありません！
|u |；
. ；ヽ、u マフ uノ あとできつく言いますので解雇は勘弁してやって下さい。
＞ ＜
ミﾐ ヽヽヽヽﾘﾘﾉﾉノノ
ミ ,,､,､,､,､,､,､,､､ 彡
l i''" i彡
.| 」 ⌒' '⌒ |
,ｒ-/ -･=-, ､-･=- |
l ﾉ( ､_, )ヽ | うちにはおもしろい奴がいるなあ
ｰ' ノ､＿_!!＿,.､ |
∧ ヽニﾆｿ l
／＼ヽ /
／ ヽ. ｀ー--一' ノ/ヽ
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ 0 0 ', エッ？
| |
ヽ、 Д ノ
＞ ＜
上司への反抗にもならない意味不明の自爆である。
しかしこの奇行は、社長の一言で不問にされた。
それどころか次の年、潔は東京支店に栄転する。
／￣＼
.| | ＿
＼＿.人 ＼
.／:::::::::::: . ＼
/:::::＼:::::／::: . ヽ あんなクソ上司とは仕事できないから
|:::=・=::::: =・=:::: |
|:::::（__人__） ／ やめるつもりだったんだが……
＼:::::::::::::::::::::: ＼
/ ⌒ )::::::::::::::::::::: |
し:￣::::::::::::::::::::(⌒ ）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／￣＼
.| | ＿
＼＿.人 ＼
.／:::::::::::: . ＼
/::::::::::─:::::─::: . ヽ
|::::::::=・=::::: =・=:::: | もしかして、俺って社長のお気に入り？
|:::::::::::（__人__） . |
＼:::::::::::::::::::::: ／＼
/ ⌒ )::::::::::::::::::::: |
L /::::::::::::::::::::::(⌒ ）
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
そして調子に乗る。
免罪符を得たとでも考えたのだろうか。
東京に赴任した潔は、仲間二人と江ノ島の料亭を貸しきり三日三晩どんちゃん騒ぎをした。
ちなみに三日間とも平日の勤務日である。しかも支払いは東京支店の金庫からかっぱらった金だった。
＼ヽ l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l /／
＼ ／
二 さあ行こうぜ ピリオドの向こう側へ 二
／/ ＼
// l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l ヽ＼
＼／￣￣＼／ ☆
／ ＼::::／ ＼ ☆
| ::::<●>::<●>| ／＼ ★
| （__人__） ／￣＼ ,／￣￣ ヽ
| ｀⌒´ ｜ | ／ ＼:::／:: ＼ ☆
｜ ＼＿／ ／ ::<●>::::<●> ＼
ヽ ﾉ ＿|＿ | （__人__） |
＞ >´ ＼ ｀⌒´ ／
/ ／ ＼ ::: ／＼ ,.-､ ⌒ヽ
| ヽ／ ::<●>:::::<●>＼ / ﾉ |
l | （__人__） L./ ∠＿ |==ｧ
| ＼ ＼ ｀⌒´ (⌒´ { } /／{
{ ヽ ＿_ 7 ￣ｱ ｀ー=T ／／|
＼ / ／ ／／ .|
／＼_ / r ﾄ- ― ´ ／／ .|
／／ ,ノ - ､ /| L＿ ／／ ／
{l====={ ｱ ================{／ ／
| ｢￣￣｀ー-―′ ￣ ￣￣￣￣￣￣ ｜ ／
さすがにこれは大問題である。
三日間の無断欠勤はまだしも、会社の金を横領したのである。
＿ / ￣￣ ヽ
／ ＼
/ 彡 ⌒〜〜〜ヾ|
| / ≡ ﾄ､
| ノ 〃 / __V 君らクビ。使い込んだ金はすぐ返すように。
ヾ 》 ヽ ﾚｋ・ｵ }'.
ヾ￣ ヽ＿ノｒｯ ｒぅ ﾉ!
し､ ﾉ ＿彡─ 〉￣ゝ─､ 返せないなら横領罪で刑事告訴しますよ。
ﾉ＼ ／￣__ノ／|ヽ ＼
／￣ヾ ┬── /|| ＼
/ ＼ ＼/へ /∧!
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼
／ u ノ .＼
／ u <●>:::::::＼ え？
| （__人__）|
＼ /⌒)⌒)⌒)｀ ⌒／/⌒)⌒)⌒) い、いやちょっと？！
ノ | / / / (⌒) ./ / /
／´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/
| ｌ | ノ / ） /
ヽ ヽ_ヽ /' / ／
ヽ ＿＿ ／ / ／
しかし社長に気に入られたのは、本当だったようだった。
＜神戸本社の山下社長＞
∩ ミﾐ ヽヽヽヽﾘﾘﾉﾉﾉノノ ハハハ、やっぱり石原はおもしろい奴だな。
|| ミ ,,､,､,､,､,､､,､,､､ 彡
|| l i''" i彡
／〔.| 」 ⌒' '⌒ | ヽ -─|i──li───|i───|i──|i-/
〔 ノ´｀ゝ ＜･> < ･> | iｌ しかし横領は見過ごせませんよ ,li
ノ ノ^,-,､ ﾉ( ､_, )ヽ| /ー|i──l|────|i──l|───|iヽ'
/´ ´ ' , ^ヽ ノ､＿_!!＿､|
/ ﾉ'"＼ ヽニﾆｿ |
人 ノ＼／ ＾ ﾉ おもしろい奴は貴重なんだよ。
／ ＼＿／＼ヽ､ / ＼
／ / ＼ ｀ー── '/ ヽ クビにはせずワゴン（樺太）行きにしとけ。
/ ─── / ヽ
／| Y ヽ
事の顛末を知った社長は潔を樺太（日本最北端）に飛ばしてクビをつなげた。
潔はこれを一生の恩義に感じ真面目な社員になっていった。
／￣＼
| |
＼＿／
｜
／ ￣ ￣ ＼
／ ノ ＼. ＼ 社長……
／ <●>::::::<●> ＼
| /// （__人__） /// | ありがとうございます……。
＼ ｀ ⌒´ ／
／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
ちなみに一緒に飲んだ仲間二人はキッチリ首になった。
さて後年の石原兄弟のイメージから、石原家は海運会社のエリート一家と見られる事がある。
海への繋がりから、潔も船で旅する船長さんと思われるかもしれないが実は全く違う。
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼ この時の俺の仕事は簡単に言うと沖仲仕の元締めだ。
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<●>::::::<●> ＼ 沖仲仕とは貨物船の荷揚げ作業を行う労働者の事だ。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／ 船には乗らないし、社員も泳げる奴の方が少ないくらいだ。
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
当時の沖仲仕の境遇を端的に表す歌がある。
https://www.youtube.com/watch?v=o11TmIDpjks
（ 昇り龍 Nobori-Ryu "Dragon Tatoo”）
ｘｪzｭ､
, ィ７-く l:i}:! __ _
fryｲ : : : Yi}:!: ´: : : :.｀: : ..､
l/: : : : : : ,＞: ´:, ィ: :´:￣: : ヽ、
/: :､__; 彡: ; ィ:´: : : : : : : : :/: : :ヾ≡x
. /: : : ／: : ー:≠: :‐: :≦彡'/:/: :../: :.|i}:! 沖のゴンゾ（沖仲仕）が人間ならば
.. /: :.／ : :yｪｪｧ: -:‐≠zｪｭ､ノ:/: :,.ｲ : :..|i}:!
.: ／:/: :..《У´: ; ィ´ 弋:ツﾉ /:／ ､!: : ;jリ 蝶々、トンボも鳥のうち ♪
. ／:／: : :.／:.／}三} ／ ,ｨｮtl:../ｲ:.!
. ／:／: : / /: ／弋彡'′ ､ゞ' /:ｲ: :!: :.
／:／: : : :/: :{:./ ｀7 ::.、 r , ノ/ : :..| : :
:´:／/: : : :/: : :从 /￣｀ヽ__､ ィ: :/ : : : |: : :
:.´ ′ : :/: : : /_ry-くミx: : :f{:::ﾍ｀¨´ /: / : : : /!: : l
/ : : :../: : : / {/ ｀ゝﾍヾﾊ:__:}.､_/: /: : : :/ :..:..|
./: : : :./ : : :/ : ゝﾍ: : :｀ヾ､ヽ: : : :／ :..:.|
′: :../ : : :/ ,＿_ .:::. { {: : : : : :ヽ｀ヽ´ i: :|
: : :../ : : :/ {＿_｀ヽ,′ } } : : : : : :}:ﾍ: } .:..:.|
:..:../:..: :./ i三iミｘ/ﾍ { {: ｀: ー: ':ヾ::ヽ /:..:..|
／: : :../ 从三ﾐ∧: ゝゝﾉ: : : : : : : :.ヾ::ヽ/: : : :
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼
／ ::＼:::／::::＼ コンテナがない当時、荷役作業は沖仲仕を使う他にない。
／ <●>::::::<●> ＼
| （__人__） | 高給だが体力が必要で、そしてなにより滅茶苦茶危険な仕事だった。
＼ ｀ ⌒´ ／
￣（⌒`:::: ⌒ヽ
ヽ:::: ~~⌒γ⌒） するとどういう奴らが集まるかといえば……
ヽー―'^ー-'
〉 │
＜沖仲仕のモヒカンさん＞
,,､,､､,,,';i;'i,}､,､
ヾ､'i,';||i !｝ 'i, ﾞ〃
ﾞ､';|i,! 'i i"i, ､__人_从_人__/し､_人＿入
`､||i |i i l|, ､_）
',||i }i | ;,〃,, _） 俺が沖仲仕だコノヤロウ！！
.}.|||| | ! l-'~､ミ ｀)
,＜.}||| il／,‐'liヾ;;ミ '´⌒V＾'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
.{/ﾞ'､}|||/／ .i| };;;ミ
Y,;- ｰ､ .i|,];;彡
iil|||||liill||||||||li!=H;;;ﾐミ
{ く；ｧｿ '';;,;'' ﾞ};;彡ﾐ
ﾞi [`'''~ヾ. ''~ ||^!,彡ミ ＿,,＿＿
ﾞi }~~ ｝ ';;:;li, ﾞiミミミ=三＝-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''}￣~フハ,“二ﾞ´ ,;／;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
''''' ,r'~ `V ヽニニニ二､-'{ 十 ）＿＿;;;;/
.／￣::＼
| : : : ::|
＼_:;;;;／ 労働災害は毎日のことであり、死亡事故すら珍しくない。
|
／ ￣￣￣＼ いきおい沖仲仕達の生活は荒んでいく。
／; . . : : : :＼
／ ∪ . . : : : : : : ＼ 仕事のうさを晴らすように飲む打つ買う……。
| . : : : : : : : :|
＼_ . : :〃 : : : :,／
/⌒` . . : : : : : : :｀ヽ. ……ぶっちゃけるとヤクザと同義という人もいる。
/ . . . . : : : :..: : : : : ,: :＼
,,､,､､,,,';i;'i,}､,､
ヾ､'i,';||i !｝ 'i, ﾞ〃
ﾞ､';|i,! 'i i"i, ､__人_从_人__/し､_人＿入
`､||i |i i l|, ､_）
',||i }i | ;,〃,, _） 俺の酒が飲めねえってかーーーーーっ！！
.}.|||| | ! l-'~､ミ ｀)
,＜.}||| il／,‐'liヾ;;ミ '´⌒V＾'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
.{/ﾞ'､}|||/／ .i| };;;ミ
Y,;- ｰ､ .i|,];;彡
iil|||||liill||||||||li!=H;;;ﾐミ
{ く；ｧｿ '';;,;'' ﾞ};;彡ﾐ
ﾞi [`'''~ヾ. ''~ ||^!,彡ミ ＿,,＿＿
ﾞi }~~ ｝ ';;:;li, ﾞiミミミ=三＝-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''}￣~フハ,“二ﾞ´ ,;／;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
''''' ,r'~ `V ヽニニニ二､-'{ 十 ）＿＿;;;;/
.／￣::＼
| : : : ::|
＼_:;;;;／
|
／ ￣￣￣＼
／; . . : : : :＼ ……頂きます。
／ ∪ . . : : : : : : ＼ （こりゃあ飲めないと仕事にならないな）
| . : : : : : : : :|
＼_ . : :〃 : : : :,／
/⌒` . . : : : : : : :｀ヽ.
/ . . . . : : : :..: : : : : ,: :＼
＜樺太に着任して、沖仲仕のリーダーからいきなり一升瓶を差し出される潔の図＞
／￣＼
| | そして沖仲仕＝ヤクザというのは結構否定しづらい事実だったりする。
＼＿／
| 沖仲仕は仲間内で徒党を組み、土建業と同じく◯◯組と名乗る。
／￣￣￣ ＼
／ノ :::: ＼::::: u ＼ 現在最大手の山口組も、沖仲仕の組織が元となっている。
／ <●>::::<●> ＼
| （__人__） u. |
＼ u.｀ ⌒´ ／
／ |
／￣＼
/} | そんな荒くれ者を統括するのが俺の仕事さ。
// ＿／
// ＿|＿_ 切ったはったは日常茶飯事。
/:/ ＼
／ /:/ ＿ノ ヽ__＼ 俺も神戸時代にはヤクザに刺された事がある。
／ /:/ （○） （○） ＼ ／/
| /:/ ｕ （__人__） | ／／
＼ /:/ ｀ ⌒´ ／∠ -‐ ￣_＞
＿ ノ V .／∠ -‐ ￣
＼／´ ｿ_ヽ く／ ヽ
＿＿| ｌ .｀ヽ､｀ヽ､ _ ＿＿＿＿＿＿_
――ヽ .丶、丶、＿＿＿ ＿_ ＿＞
ヽ 丶､＼
任侠映画のような話だが、どうやら事実である。
やらない夫こと慎太郎は、父の体にある傷についてエッセイを残している。
／￣＼ しかも飛ばされた樺太は日露戦争で編入されたばかりの僻地だ
| |
＼＿／ そんなところに流れてくる沖仲仕は、ヤクザ稼業に近い本土でも
|
／￣￣￣ ＼ あぶれてしまうような危険な奴らだった。
／ u ノ .＼
／ u <●>:::::::＼
| （__人__）|
＼ u .｀ ⌒／
／ |
,,､,､､,,,';i;'i,}､,､
ヾ､'i,';||i !｝ 'i, ﾞ〃
ﾞ､';|i,! 'i i"i, ､__人_从_人__/し､_人＿入
`､||i |i i l|, ､_）
',||i }i | ;,〃,, _） 本土じゃ指名手配だコノヤロウ！
.}.|||| | ! l-'~､ミ ｀)
,＜.}||| il／,‐'liヾ;;ミ '´⌒V＾'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
.{/ﾞ'､}|||/／ .i| };;;ミ
Y,;- ｰ､ .i|,];;彡
iil|||||liill||||||||li!=H;;;ﾐミ
{ く；ｧｿ '';;,;'' ﾞ};;彡ﾐ
ﾞi [`'''~ヾ. ''~ ||^!,彡ミ ＿,,＿＿
ﾞi }~~ ｝ ';;:;li, ﾞiミミミ=三＝-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''}￣~フハ,“二ﾞ´ ,;／;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
''''' ,r'~ `V ヽニニニ二､-'{ 十 ）＿＿;;;;/
樺太近辺は、蟹工船の舞台の近くでもあり、人も海も港も町も人心も非常に荒れていたという。
樺太で働いていた沖仲仕たちは、ほとんどが前科者であった。
しかし潔は、そんな人も土地も難しい樺太で仕事を切り盛りしてみせた。
樺太の業務をつつがなく勧めることができた潔は、数年の後に神戸の本社に戻される。
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ =≡ ≡ ', ちったあ、頭冷えたか？
|u ＿'__ |
ヽ、 |lililili| ノ
＞ ＜
,r''"""ヽ
i :::::!
ヽ,__;;;;;r'
_亅__
,r'￣ ｀ヽ, 会社の金を使い込んでも許される。
,r'-一､ ｀ ―‐､ヽ,
,r' T辷iﾌ f'辷jァ ヽ, そう考えていた時期が僕にもありました。
i （_;;人_;;） :::;!
｀ヽ__ ｀'二'´ ___;;;;r'
,r´ ￣ ￣￣ ￣ ｀ヽ,
＜長年対立していた上司と部下が和解する美しい光景＞
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜ まあそろそろ嫁でも貰って落ち着くことだな。
/ ● ● ',
| | 実はうちの姪が来ているんだけど、会ってみないかい？
ヽ、 マフ ノ
＞ ＜
／￣＼
| |
＼＿／
｜
／ ￣ ￣ ＼ え？
／ ノ ＼. ＼
／ <●>::::::<●> ＼
| /// （__人__） /// |
＼ ｀ ⌒´ ／
／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜ いやねぇ、ちょっと男勝りなところがあって
/ ^ ^ ',
| _＿_ | 東京芸大行って画家になるって言って家出してたんだよ。
ヽ、 ＼／ ノ
＞ ＜
.／￣::＼
| : : : ::|
＼_:;;;;／
|
／ ￣￣￣＼
／; . . : : : :＼ は、はぁ……
／ ∪ . . : : : : : : ＼ （いきなり地雷臭がしだしたぞ）
| . : : : : : : : :|
＼_ . : :〃 : : : :,／
/⌒` . . : : : : : : :｀ヽ.
/ . . . . : : : :..: : : : : ,: :＼
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜ でも東京芸大って、まだ女子の入学が禁じられててさ
ﾚ ｜
/ （●） （●）', 帰ってきたのはいいけど、やさぐれて手が付けられないわけよ。
| ト--イ |
ヽ、 !::::::::! ノ
＞ `ｰ‐' ＜
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼ あ、あの……。
／ノ :::: ＼::::: u ＼ （やばい、これ絶対やばいパターンだ）
／ <●>::::<●> ＼
| （__人__） u. |
＼ u.｀ ⌒´ ／
／ ＿＿|__
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜ ま、まあ、会ってみるだけ会ってみるだけ。
/ ● ● ',
| u |
ヽ、 マフ ノ 光子入りなさい。
＞ ＜
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼
／ u ノ .＼ ちょっ おま？！
／ u <●>:::::::＼
| （__人__）|
＼ /⌒)⌒)⌒)｀ ⌒／/⌒)⌒)⌒)
ノ | / / / (⌒) ./ / /
／´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/
| ｌ | ノ / ） /
ヽ ヽ_ヽ /' / ／
ヽ ＿＿ ／ / ／
この見合い相手こそ、慎太郎と裕次郎の母：光子であった。
r━-━[][] r━-━[][] r┐
_二二二_ _二二二_ くヽ r ┐. 〈 〈
L＿ ＿」 L＿ ＿」 V / / ﾉ ﾉ
} } } } ＿＿／ / 〈_/
〈_/ 〈_/ }＿＿_.／ ○
, へ､、
__／ﾍ i }｀ｰへ
／ ｀ヽ ∧ i:} :}｝ ｀ヽ
〈二ミヾ∨ ∧ i} :ﾘ⌒ヽ!
/￣二ニ= :?/ .:ノ二三≧ｘ
ﾉ 才 ／ 不イ:| ヽヾ＜二三ミｿ
何だ叔父貴 ／ ／ ／／ :! :i :ﾍ:. ｀ヾくﾐ 私をそんな玉の小さそうな男と結婚させるつもりか？
// //.:/.:/ / .:| :j .:∨＼:ヽ:＼
/⌒＞⌒＞⌒V .:| ハ:._.:ノ⌒ー＝=- 、
γ⌒イ ∨i:/ ｀ヾ: ｀ヾ: ヽ.
__..ノｲ :/:. .:/ﾊ Ｙ/ﾊ :. :. ゝ
ノ :/:. .: .: /ﾍﾍ∨/∧.:. :. :. ＼
γ: .:｛ :i :ｲ { { V :. ヽ:. .:. ヽ .:.｝
乂ｲ { :l! ハ :从乂 ノ .:ﾉ .:i:| ;i} .:} ヾﾘ
{ .:ハ ハ｀ト＜､、 { イ ノﾉ／/ ｲ .:ノ
乂ﾊ {＼ミ､、__＿＞､、 ,斗匕´_＿__ イ :ｊ .:ｲ |
〈/N|lミ=ーく弋才ぐ彡 ,彡弋才>ｰ j :从 |
//.:!|lﾍヽゝ三二三彡 ヾ￣￣・ -=彡イ! | :|
// / |l:i 乂＼三ニ7 /.:/ /.:! | .i乂
_／/ / /ｉｌ:ｌ 人＼三ニ ／／ / :! | :lヽ:.｀ ー:. ､
, - ＜ , .: ′ /: || ｌ :ト三ﾆﾐ ` ´ イ.:// : :/i:.| :l ＼ :.
/.: .:／ :/! !:|| :l: :小三=ミ _ ....、,..... _ / // : :/ l :| :ﾍ、 ヾ､、 ヽ
/イ／ .:／/ .ｉ:||: :l: : l il＼ﾐ ｀`ｰ"´ ／ // : :/ l: :! :＼ ∨ :. ＼
／ ..:イ／ .:l ||: :.l: : l ||!| ＼ ｀" ":. |// : :/ l : ! :ヽ .:｝ ?! ＼
/ { i! .: i ||: : l: : l:||!| ｀ ､ ／:.: |/ : :/ .:ｌ : | ｌ :｝:!:. Y
ノ: .:｝j! :iﾘ| .:ｌ!: :l:!!:| ￣´:.:.. | : :/ :ｌ : | ｊ :ﾚ′ :!ヽ.
ﾉ: .:ノ /り : :!ｌ : ｌ| :| :.:.:... | :/ .:| : | ／ :j! ﾍ
/: . . . / / l ｌ: :ｌ| :! |/: .:｝从 .: :ﾊ .:i
／: . . ＿/ / l :l: :ｌ|/ j:.: .:｛{ :.＼: . . .: .:/: :j
. ／: . . -:.:.:"´:.:￣:.:.:.:/ / / /: :l:! /: . :八 .:ヽ｀:.:ｰ:.: .．.... _ :／: .:/
. . : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ / / /: l:! /: . .:ノ ＼ .:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:ｰ : .．:/
石原光子（バラライカ）
後々様々なエピソードが出てくるが、非常に気の強い人であったらしい。
／￣＼
| |
＼＿／
＿_|＿_
／:::::::::: u＼
／:::::::::⌒ 三. ⌒＼ な、なな、ななな……
／:::::::::: < ゜>::::::<。> ＼
|::::::::::::::::⌒（__人__）⌒ |
＼:::::::::: ｀Ｕ⌒´ ,／
ノ::::::::::u ＼
∨//,∧ /ゞミ∨j从ﾘ} ＼ ｀ヽ 丶 : : : : .
. ∨//,∧.／ ,ｲ. : : .>､:八 ｀ ハ ﾊ: : : . .
i:. ∨//,∧ゝ ' /. :／ ﾑ: : :) ,ハ ! ﾊ | |!: : . . 腑抜けて声も出ないのか？
|! .∨//,∧ ,ｲ／ゝイ〃ｖ:/ ／ﾉノ | !! :. jl: : : '
､ ﾊ .／∨//,: ／ ／: :ゞ'_イミ:.､/ 人|八 ﾉi |: :. |! ／イ
. ＼ 从ｿ∨ . :' :,ｲ／ . :／､: : : : '´ﾞ_ __イ'_￣＿_ー=ミ' i/ '; ∧ﾑ∨ ……握りつぶしてやろうか……
＼ ｀ヽ.:/ : : 〃 . :,ｲ.｀Y: : : : : : ´:７≧' 弋ゞ'ノ フ /,ﾉ ,ｲ/ }从 .∨ ∨
｀ヽ./ .: ,.' . ::/彡 .ｊ .: : : : 'ヽ: : : .￣￣￣´・ｲ ／ .! .'ﾊ .∨
＼ヽ ./ .,ｲ . : : ; '､＞､' :: : : '´ ＝彡 ' 'ﾞ .|/.|: .'.: . ∨
｀ヽ ./ ノ .: : : / ' ' , ／イ ,ｲ〃 |!ﾄ､|: :.ﾊ ＼
| i .: : ／ ,ｲ: ＼:. イ //.i |:|/ ｀ ＜＼
|! . ∧ '´ . : : ノ⌒ヽ:. !: . : ::// ,' ∧////,｀ ＜
ﾊ .∧ . : ／ ﾊ ｊｿ . : ::/ ' / / ∨////////｀ ＜
しかしヤクザまがいの刃傷沙汰の日々を過ごしたこの男には
中高一貫男子校から文系大学に入ったばかりの青年なみに、目にフィルターがかかっていた。
／￣＼
| | なんて可憐で素敵な女性なんだ！！
＼＿／
＿＿＿＿＿
__人_ ／ ＼ __人_ 言葉遣いまで貴族様のように丁寧だ！！
｀Y´ ／ 仟磷ﾄ f磷心 ＼ ｀Y´
| .弋cｿ 弋cｿﾚ. |
| （＿人＿） | 結婚して下さい！！
| ＼ ／ |
＼ − ／
＜比較対象の樺太の沖仲仕さん↓＞
,,､,､､,,,';i;'i,}､,､
ヾ､'i,';||i !｝ 'i, ﾞ〃
ﾞ､';|i,! 'i i"i, ､__人_从_人__/し､_人＿入
`､||i |i i l|, ､_）
',||i }i | ;,〃,, _） 石原のヤロウを刺しちまえ！
.}.|||| | ! l-'~､ミ ｀)
,＜.}||| il／,‐'liヾ;;ミ '´⌒V＾'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
.{/ﾞ'､}|||/／ .i| };;;ミ
Y,;- ｰ､ .i|,];;彡
iil|||||liill||||||||li!=H;;;ﾐミ
{ く；ｧｿ '';;,;'' ﾞ};;彡ﾐ
ﾞi [`'''~ヾ. ''~ ||^!,彡ミ ＿,,＿＿
ﾞi }~~ ｝ ';;:;li, ﾞiミミミ=三＝-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''}￣~フハ,“二ﾞ´ ,;／;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
''''' ,r'~ `V ヽニニニ二､-'{ 十 ）＿＿;;;;/
/ / / rV／ l ＼
// | | :／ ', i /^＼ ＜＼ ヽ ＼._
´ l ／ /r／ ＼ ｀‐､
イ / lﾍ /^ ､ ＼ ', ヽ
／i ﾊ i // ﾊi|/∧ヽ ,｀´ ', ! ､ ヽ l
＿ﾊ ト ｨ:ﾊ |` ﾞ｀ ', ! /ﾘ | 〉 ＼ ＼
,.斗≧ミメ i ﾉ ﾉ ﾘ} __/厶∠L | ヽ ヽゝ
／ しﾍヾノ 孑气く ､| ＼', ヽ ヽ え？ え？ ええええええ？！！
ｌ｜ ｛::::} | ｌ ｆ:::ｉ ｌヾ ヾ/ﾘ | 〉 } }
_弋_ﾟ辷'ン_ ､辷ﾝ / ／/厶∠L／ （そ、そんな風に言われたの初めて）
: とこ二 う にこ二つ/ / |
ﾐ彡彡::7////////////////./ ／l l|
ﾏ三:､彡 ／ィ´ | |ｌ
＼三彡 ﾉｌ | |
丶ﾐゞ ⊂ニ＝⊃ イ ｌ| | l|
そして光子は、勝ち気な自分を可憐という潔に惹かれた。
,､-'"´￣￣￣￣￣￣￣ ヽ
ト､ ─,､-'´ i
└'´ ∠f込 勿´ l
. | ／＼=＿ﾄ､＿￣ ￣￣》 l
. ‖ /／_/ ヽ⌒ヽjへ）の ）イー‐:≪＿＿＿ l
─＝ ＝─ /r┴' / ,∧ |/ ∧ ＼ │＼マ（ ヽ」 ､ ｀` ‐ ､
‖ . ／／ / l /∧∨/^ !从/从＼ | ＼ヽ､ソ｀ヾ ｀ ‐ ､ ｀ ‐ ､
| ∠..ノ / /从 ""ﾞ !ﾊ /:ｘ≠ミ | ＼( のく＞ ｀ ‐ ､ ﾄ､
ヾ､ r' / ,' /i|从, ﾘ |/代ｲ:::.:ﾉ} ! ＼､ソ＠)｀ i ヽ､」
| { l ﾘｨ:ｧ=ミ、 ﾏ)少 | 《ヽ入ソﾉ｀` ‐- ､._ l
ﾚﾍ |＼ト从{ ﾏ:.ﾊ xxx | ヽ ｀ ‐ ､ ｀` ‐- ､._ l
っ V ｰﾍVﾂ 、 | / ヽ ｀‐､ ｀` /
l | ヽﾐ彡7 ､- /ｲ ＼ ヽ､「 ＼ /
l | , ヾﾐ{_ __ ／ | 丶 /
ト､ | ﾚ八 l ￣＼。o＠＼ ＼ l
ヽ､_ゝ ヽ | .＼ |＞'´￣丶-、_ ＼ l
＼|ーｧ i ｀‐＼ l
ﾐ( ） (-） ﾉーく⌒）l ゞ彡 ｀‐ ､ ｀‐､ヽ
| ∠二〉ヽ､＿人 ） ﾄ l三::. /:.:.ゞ l ﾐゞ i ｀` ‐- ､._＿＿＿ ｀‐､
‖ ミ/ へ⌒ ） ｀‐ーく￣ヽ l 彡:: ﾉ l .l ｀` ‐- ､._ ｀‐､
─＝ ＝─ ＜三l ヽ┘ｲ ',/フプヽﾄ:::::::::〉ｲ-lヽｨ l l .l ＜＞ ｀ ‐ ､ ＼
‖ /＿「 入7ト＼ ＼ノヽゝ / L,ﾍ l l ｀ ‐ ヽ
| ￣l し',ﾉ l ヽ l l レL＿,.ｲ /'"´￣',
, -'´／ イ 入人ソ,ゞ ', l l / / ,､ ｀` ‐- ､
, -'´ ／ ／/ /ﾚ´ヽ､ノ l ',. l l , - ､ l / 〉 ,､-'´l _ , ､ -‐ｰ
／ ／ ／ / / ,' l人ノ ￣ ', ! l ,-'´ ＼､-‐､-､' ／ / _ , ､ -‐ｰ ''"´
/ ／ ／ / / ,' ,'l ', ヽ､＿ノl く ヽ ＼ ヽ 〉/_,､-‐''´_,､ -‐ｰ ''"´
/／/ / / / i l ヽゝ､_,､-‐ｰ- ､ l ＼ ,､-l_」ﾉ ￣￣￣ く
ﾚl ヽ', / / l l_,､-‐ｰ-､￣￣ ヽゝ l ヽl ／ ,イ',ヽ｀ ‐ ､.＿_,､-‐''"´ ｀` ‐- ､._
l l ヽi ,' / ￣￣￣￣ ヽ l l / / l .', ＼ ヽ ＼ ｀` ‐- ､._
lﾉ ／ノ i,' ヾ ､ l ヽ-‐'"´ l ', ヽ､＿＿ ' , ＼
ノ ／／ ,'l l ﾉ ＼＿＿＿＿く ' ,
二人は結婚した。
1932年 潔32歳 光子23歳の時であった。
|. `| | ｌ l. |
／￣＼ 「￣￣￣￣￣￣| | ,' / ﾉ￣￣|
| |. | ヽ_ｊ / /／ |
＼＿／ | 婚 姻 届ヽ_ﾊ/′ │
| | |
／ ￣ ￣ ＼ | 石原潔 |
／ ＼ ／ ＼.. | 光子 |
／ ⌒ ⌒ ＼ | ・ ・ ・・ ・・・ |
| （__人__） |/| |
＼ ｀ ⌒´ ／ｌ|.| ：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：： |
ヽ､--ー､＿＿,-‐´イ l ﾘ ：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：： |
＞'´/ ／ _,.ﾉ|/ l.| ：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：： .|
,ｒ７′_,.ﾚｧ‐‐'′、 l i ｌ| _＿ |
/,厶イ_:.:/ ヽヽ. :l .| 〃. ｀ヾ |
/7 /:.:「 ゝL／| ：：：：．．．．． |l 神 ||.. |
／〈 /:.:.:.:', ／ // | ：：：： |ｌ 戸 l|.. |
∧',. ﾍ /:.:.:.:.:.:', ／ 〃 | ヾｰ-‐ｼ |
／ ヽヽ V:.:.:.:.:.:;.ｲﾍ ﾄｒ'′ .! ￣´ |
l ｀ヽ >､ﾌ:.:.:.:／:.:./ ｌ └─────────────┘
実は潔は光子の前に一度結婚している。潔は一子をもうけるも、妻の死で最初の結婚生活は終わっている。
子供は親戚に引き取られた。慎太郎・裕次郎の兄ともいえる人物である。
しかし母の違う兄は、日本一有名な二人の兄弟と八十年以上の人生において交わりはなかったようだ。
故に割愛する。
1932年。やらない夫こと石原慎太郎誕生。
二年後の1934年、やる夫こと石原裕次郎誕生。
／￣￣＼
／ ─ ─＼ 石原慎太郎ことやらない夫です。
| （●）（●）|
＿＿＿_. .| （__人__） |
／ ＼ ｀ ⌒´ ﾉ
／ ─ ─＼ .}
／ （●） （●） ＼ }
| （__人__） | ノ.ヽ 石原裕次郎ことやる夫です。
/ ∩ノ ⊃ ／∩ノ ⊃| |
( ＼ ／ ＿ノ | |／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| | ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／／＿＿＿ ／
物語はここから始まる。
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ところでなぜ主役が俺（やらない夫）なんだ？
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ ＿＿＿
. | } ／ ＼
. ヽ } ／⌒ ⌒ ＼
ヽ ノ そりゃ裕次郎が ／（● ） （● ） ヽ
.> < （やる夫） | ⌒（__人__）⌒ |
| | モテモテだからだお ＼ ｀⌒ ´ ／
| | 慎太郎は弟ほどもてないお ＼
_,. -┬ ｆﾆト､
r'´ ､r | | ,.L |
| （_ノ j {. '､＼
| }‐イ-上 〉. ＼
| ﾉ´ /)ﾟo | プロローグで望みが絶たれただろ
i ｒ‐‐人__） .|
ヽ .ノ ｀ ⌒´ . |
i !, ﾉ
.', ヽ、 . /
＼ . ヽ、
＼ |.i
| . | |
#0 父と母 おわり
少ししたら残りを投下します。
小説見る限りではそうはみえん
『裕次郎ほど』、という前置き付きでモテませんでした。
ただし裕次郎は日本一のスターですが……。
＃１ 幼少期の思ひ出
1932年。神戸にて誕生した慎太郎は、五歳までこの街で暮らす。
さてこの毀誉褒貶の多い人物の、人生最初の悪事は何かといえば……
／￣￣＼
／ ⌒ ⌒ ＼ おーいやる夫。線路に置き石しに行こうだろ。
| （ ●）（●） |
. | （__人__） |
| ＼＿) | 四歳児のイタズラ的に考えて。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
＿＿＿
／ ＼ 兄ちゃん了解だお
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
| /// （__人__） /// | 今日こそ電車を脱線させて大惨事を目指すお。
. (⌒) (⌒)
./ i＼ ／i ヽ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
／ ○ [普 通] ○ ＼
| ┏━━┓ | ／
|┳━━┓┃┏┓┃┏━━┳| キキキキキキキーー―！！
|┃ ┃┃┃┃┃┃ ┃| ＼
|┻━━┛┃┗┛┃┗━━┻|
| ┃ ┃ |
| ┃ ┃ |
| ┃ ┃ |
| ● ┃ ┃ ● |
| ? ┃ ┃ ? |
|_＿＿＿＿.二二二.＿＿＿＿_|
│ │[=.=］｜ |
└──────────┘
_... -‐＜二＼
r‐'´,-､,..-ヘ ＼―`､
／レ'´ ´／￣`ｰ--､_ i-､ ＜チィーッス
/ r'イ /´ ､ l | ` 、
./／ｊ / /i H､ 〉
i K´i L＿ ､,｡' ﾉ , `､iハj
.〉 〉;;;| `､_ﾟ￣ﾉ`＜ ,ｨi , 〉 i;i
`､;;;;;;;i ﾄ, r-=三 rｪr'´rﾉ /ﾚ' ,;ｲ
＼;;;､;;;`､＼ ＿ri_riノ／;,'-';;;j
`;;ﾞ-;;;;`ｰ-､,―z_彡∠j;;ノ
`ｰ-､;;=-=っ;;;;;;;;_ -'´
`ｰ'´￣￣
∧＿∧
（＃´∀｀） くそったれ
（ ）
｜ ｜ | どこのガキだ、こんなにでかい石を。
（_＿）＿）
＿＿＿＿_ _＿＿_
／ ｀ヽ. /´ ＼
／ ＼ / _ノ ヽ
/ ヽ、 ∨ （ ●）,） ッチ 失敗だろ
, イ; ヽ,_ j ,'i ´（__ﾉ_）
_ ＿__, ィ j （ ●） 7ｲ ｀⌒ﾉ
'"´ i |! "´ 〈 i' ッチ 失敗だお
| | （ __ﾉ､ﾉ./ヽ }
＿_」 ! ｀⌒ﾉ ', ＼ _ノ
,r'"´ ! ! / '､ /ヽ ﾊｰ- ､
/ | ! _＿ノ V ｀ヾ/ j! ＼
,/ l ／ ヽ , イ / 厂! ｀`ヽ ＼j!// ﾄ､
i ,r'´ヽ!/ / ,ﾊ ＼ j 1 ｀, ﾄ､
y′ / / / ﾄ､ ヾ|! jﾘ i| ﾉ j＼
／ / / / j! | ヽ |! 「yara!,r,nt､ ＼
i ／ _ ＿ /ｲスﾌ / ! ＼ﾆﾆヽ! ﾘ/ // ＼
〈 ／ /yaruo7/ _／ ! ヽ !ー ─ ､''"´ ￣￣｀`ヽ!
! / ￣｀`7 | L_」.:.:.:.:.:.:;;/ﾆﾆフ^ヽ､ |
| ｰ--‐'/ ,r＝= _ ／ |:::.:.:. ＼;:;;:;:/ j
//＿/ / ／ i !:::::::::.:.:. ﾄ､｀`ヽ /
ヽ/ , イ ／ | ゝ---‐ イ ﾆ二 ,|::::::::::::::::.:.:... . ﾄ､ー---‐'′
＼ /ﾉ ／ | ｀二ﾆﾆﾆ '￣|＼:::::::::::::::::::.:.:. . _ _＿ / |!
電車の脱線を狙った置き石だった。しかし車掌は大きな石はすぐに見つけ取り除いた。
また擁護するなら電車は路面電車であり低速だった。脱線しても人的な被害は出なかったろう。
二人の兄弟は非常に仲が良かった。
年をとってからも二人は些細な事で子供のように喧嘩をしたが
後に引くことはなく、翌日にはケロリとして二人で朝食を食べていたという。
／￣￣＼
／ ⌒ ⌒ ＼
ﾃﾞｰﾃﾞ | （ ●）（● ） |
. ﾃﾞｰﾃﾞﾃﾞｯﾃﾞ♪ l （__人__） │
| ｀⌒ ´ | ＿＿＿_
| |／ ＼
ヽ ／ ─ ─ ＼ ））
（（ ヽ .／ （●） （●） ＼
／ | （__人__） | ﾃﾞｰﾃﾞ
. ／ ＼ ｀⌒´ ,／ ﾃﾞｰﾃﾞﾃﾞｯﾃﾞ♪
. __／ ／ .／ （
（（ 〈＿＿／ﾉ ／ ＼
/ __／ ／ ＼ ＼＿
（（ 〈＿＿／ﾉ ノ.＼＿＿ ノ ））
＼＿＿_ﾉ / /⌒＼ ／
ノ ﾉ ）| ＼
ﾚ´ ^ ﾚ.＼＿＿_ﾉ＼ l
ノ ﾉ ） ﾉ
ﾚ´ ^ ﾚ´
またやる夫（裕次郎）はやらない夫（慎太郎）に甘えたり相談することも多かった。
ちなみに二人の名付け親は、山下汽船の中にいた姓名判断に詳しい社員だったという。
+
|＼ ／|
+ | ＼──＜ . ｜
ﾚ .,,_ _,,. | 画数がいいんだよ。
/ <;:ｯｿ`' '"l;:ｯｿ>
| |
ヽ、 マフ ノ
+ ＞ ＜ +
＿＿＿＿＿＿＿_
| ＿＿＿＿＿_ ／￣￣￣￣￣￣＼
| | ／ .::::::::::::::::::::::＼
| | 82.5点 / ..::::::::::::::::::::::::| おっ、ホントにいいんだ。
| | .| ...:::::::::::::::::::::::::|
| | | ....:::::::::::::::::::/
| |＿＿＿＿ ヽ .....:::::::::::::::::::::::<
└＿＿＿／￣￣ :::::::::::::::::::::::::|
|＼ | :::::::::::::::::::::|
＼ ＼ ＼＿＿＿ ::::::
たわむれにネットの姓名判断サイトに掛けてみたら、たしかに高得点。
1936年。父：潔は会社から小樽への転勤を命じられる。
ついでに出世したようだ。
／￣＼
| |
＼＿／ ＿_
＿_|＿_＿ 〈〈〈〈ヽ
♪ ／ ＼ ／ ＼ 〈⊃ }
,.イﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ丶 ／ ⌒ ⌒ ＼ | |
./ 「 |.! (⌒/ （__人__） ヽ i
_/ i.| 小樽支店に |.! | | |r┬-| | l
.| i.| 転勤を命ずる |.! |. ＼ `ー'´ ／ /
.| i.| |.! ヽ＿ ` ー ´ /
.| i.| 山下株式会社 |.! ヽ |／⌒ヽ_ ♪
_ 〉 i.L＿＿＿＿＿＿＿＿｣.! 丶 ⌒ヽ
_「￣￣￣￣￣＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾟ＼ /´二二二二二二二〉 人＿＿_ノ
| ＼二二二二二二＼.,/ ,/ /＿_／
| | / ,/ /
| | / ,/ /
小樽での石原家は、当時どころか現在の基準でみても裕福だった。
大型犬のジャーマンシェパードを飼い、お手伝いさんを常に雇っていた。
z|:::::ヽヽ;;;;;;;| l::: 7;;;:::::::|ム,,
＿z''' ﾄ::::::::__,,,-ｲ '''''L,,<_,,
＞''' 从''' ＼,,
彡''' ＼＜
/::: , , ,,, ミ ＼
::::::. 彡 、 i i ／ ,,, ﾄ ＜_,,
:::::::: 从:: ,,ヾヽ ｀ヽ （ ） ノ ノ''ii ヾ ＜
:::::::彡 /:::::::: ヽ（(n＼ ) ゞ / （／n)）/ ミ 、从
:::::::イ::::: :从/::::／⌒ ミ三＼ノ;;;;ゞ/ノ彡⌒ 从 ヽ |
::::::::7:::::::: ::::'''w (⌒ ─-ヽヾ,,( ﾝ ＿-‐ ） 从 | |
::::::彡 ::::::::::::::::'''z i 、V ／ lll::w^::| N i
::::从 ::::::::::::/::::::::''z;; ii:::::ヾ _）::（ ,..、 〈/::::::ﾐ ﾐ ,|
::::从 :::::::::::从:::::::::::｀〈::|::: （ll:::::i::::::） /::::::::ﾐ '|| ヽ
:::从 ::::::::::::::::/::::::::::::::::＼:::::::::''''￣ ／i l:::::ﾄ ﾊ
:::::N:::::::::::::/i:::::::::::::::;;;;;l;;||lll|''''''''''-'''|/:i|l:::::从 . : ::::::::∧、∧、∧、∧、∧、
:::::::// :::::::::i:/从::::::::;;;;;lLlｌ/V|lﾉ'|V:i 从::::从...::::::::::＜
::::::::从::::::::::| |N＼i::::::;;;;;ll|λV;;|:::;;ﾉ|''::::::::|:|:::::::::::/|:＜ おさんぽいきたい！！！
::::::::::/::::::::::::::从从|;;;;;;;;;;|l|>|V^Vl//:::::|::从:::::::::从:::＜
::::::::::＼|ヽ;;;;;:::::::::N ヾミミ^彡::::::::ﾉﾉ::::::::::从 ＿ ∨^ ∨^ ∨^ ∨^ ∨^
￣:::'''---;;;;;;ii;;'^''^:;:::/::从:::::::::::::::|:::'' ' ヾ:::
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／ （⌒） （⌒）＼
／ ::⌒（__人__）⌒::: ＼ 母ちゃーん。
| |::::::| ,---、
＼ `ｰ' しＥ |
／ l､Ｅ ﾉ モロと散歩に行ってくるお―。
／ ｜ |
（ 丶- 、 ヽ_／
`ー､＿ﾉ
／ ／ヾ / / ／ i V ヽ ＼＼
〈 /ヽ ヽ / / / / / l :l ヽ ＼ ゝ
ﾉ 〈 /ヽ / / / / / /∧ ! /^＼ ＼＼ ＼
／ / ,' ゝ丶 / i / / / / ,、∨,、 ＼( ヽ ＼ ＼ いってらっしゃい。
/ l {ヽ ｀／ / / / ト / ∧ヽ|/∧ヽ ) l ト: ',
| l ! i ﾐヽ i / / / l /l /´｀"ﾞ｀´ ', !ﾚﾊ. /人 ｌ丿 〉
＼l ﾊ ミ / / l ﾊ l-ﾚ孑-ト 7┼ﾘ＼ ll-､l/l l／
ヽ､ ｀ヾ_＼ l l i L_j/.:.:.:.:.:.:.:.ﾐ; /ｌ ） / 慎太郎も早くパンを食べなさい。
./ /.i´ ヽ＼ レ./ヽ_≡三ミ _≡三ミ．レｲj/
/ i ﾍ､ ゝﾚ＼|巛;:;:;:;:;:;:;:;7 Ｖ^V
/ ､l./ ｀ゝイi iZ簠巛彡ｦ ｝ もうすぐ幼稚園のバスがきますよ。
/l l l / i | l i辷ﾐ彡彡{ ＿ ／
l l l l l / | ll iﾏ三彡7 `ー′ イ
/ l l l / ! | |l ll∨辷/_＿___.. ＜|i | わかっただろ＞
／ l ,', i l l .! li || 寸 ｀ヽ､_| i |
/／.l /,',',. / r＜| l | ＼ } | l ﾄ
／ :/. / .厂 / / / ヾ | | l | 咲夜。慎太郎をバス停まで送ってね。
´ / | | ＼ | ｌ | ＼ | | l
_,ｙ-ｒ─ｙ-ｒ-,、
,-ゝ_,'-'─'-＾ｲ,ヽ,
〈, -´ ヽノ、 ,ﾍ ））
（（ ,ﾍ, ノ.ｲ!ﾇハλ!'ﾒ-ﾄﾞゝゞ/ /
'､ '.､.7(y)i ○ ○ i(y)/ / 承知しました奥様。
ヽ ヽ.(yﾙ""r-‐¬""(y) /
ヾ..[><]|ゝヽ､__,ﾉノ[><]/
.r r/.ヽﾛ/ ../ ）
.弋___〈;;;く∧」;;;〉,___,ノ
弋:::::::::::::::::!
从;;;;;;;;;;;;;;;λ
.／ `― ‐´ヽ
.／ ヽ、 ノ ﾄ,
.<ｧ､_ ﾉ::｀:､
そして言葉は古いが非常にハイカラだった。
潔はライカのカメラを持っていた。
フィルムが貴重な当時、まるで枚数を気にせず二人の子供の写真を撮りまくる。
_ｚｭ＿_,ｘｭ＿
_z ==､ ／´‘¨＾ニ＾¨´ . :｀Y
て -=彡=-‐…‐-=ﾆ_ . .: ::.::人 ..,,,_
,z≦三ﾊ _,,zﾘ ｀丶、/ （ ｰノｘ、
ｨfて_,ノ) ノ^¨￣ ｀''…‐-=彡
｛¨^ー='’:: : / ＞ ≦.￣.≧ｘ、 Ｏ Y
】‐--‐ｧ.:.:: : ﾚ'´-‐- ﾐ. ， ＼ :ｉ |
】‐-‐〈:.:.:.:. : :,ｘ≦-…‐-ミ ｀ ､ ’. ﾞ:，__ :l. . |
. 】 ! :.:.::／＞''^ ￣ ｀丶 丶 ﾞ:， ﾆ. ､ | : : |
¶ l l :::/./ , _ﾆ_ 、｀ヽ ﾞ:、 ‘， ’ l (__ 厂) ｌ: : ::|
. l| | :;′ . / ´⌒ﾞ ', ′ / . :.:''´ |: : ::|
i| l｜ :{！ { ！ ′ j ':.:.:.: : |: : /二ﾆ=-
！ | l ', ', ‘ ﾞ、 ﾉ , } ﾉノ::.:.:.: : l: :/三二ﾆ=-
‘ﾐ辷__ ,i、 、ゝ, ` -- ´ ' ,' /':::.:.:.: :. ﾉ '三二ﾆ=‐
ヽ ､ ≧=--=≦ ／三二ﾆﾆ== ―= ﾆﾆ=‐
‐=- . ﾆ二ﾆ _,.ｲ三二ﾆ=‐ ￣￣
‐=ﾆ二≧=‐-‐=≦三二ﾆ=‐
‐=ﾆ二三三二ﾆ=‐
_,,,,-----ァ---------------ュ,,,_
,.r:'. ,r':i:::::::::ぃ-------''::::ソ'::;_,r'::も^''''''-.、
,r:" ':, ^^^^'''''''''''' --:''"~,,r:''"`^^" .':., ＜みっくみっくにしてあげる〜♪
....,r'"~:::::`y,,. ,-',、 r---┐ ,.r:"rz _,. - .,,_ .. i
. i:::::::::::::::::::::':.,. ~.,,,.`_-.,,___,.:r:''_ ''┘ .,r':":::::::::::::::`k, i
. i::::::::::::::::::::::::i.r---'"--- "''.''_''',,，,i':::::::::::::::::::::::::::::'i, ,'
':,:::::::::::::::::::::i ':, ==-- ,i i:::::::::::::::::::::::::::::::::i .,i'
. ＼,::::::::::;ィ'r:,.i .i. 'i,::::::::::::::::::::::::::::;:' ,ィ'
`.-、__ . kッi_____ 'i,.i"r;;t :、::::::::::::::,r':,.:'
""^'''''=---- :,,,＿_____込.-''_____二ンィ'"
通常の蓄音機の他にもポータブル蓄音機があり、ピクニックに持っていったりした。
さらに家には電話線が来ており、二人は自転車すら持っていたようだ。1930年台の話である。
またやらない夫は後年、芥川賞受賞のパーティーで先輩文士のマナーに驚いている。
儀礼や作法についても、少年期から徹底して叩きこまれたようである。
＿＿
／ノ ヽ＼
／.（○）（○）＼
|. u. （__人__） | うわぁ……
. | |
| |
. ヽ ﾉ あの人、口元を拭いたナプキンで目元まで拭ってるよ……
ヽ /
/ ヽ
| |
| . |
＜作品が下品という理由で受賞を逃しそうになった新人が、上品な作品を書く先輩のマナーにドン引きでござるの巻＞
他にも海運業の繋がりか、父：潔の衣服は海外ブランド品が多かった。
伝記などには中流家庭と書いてあるが、上流家庭と言ってもいいのではないだろうか。
慎太郎は小樽で最高の幼稚園に通っていた。
ミッション系の名門であったこの幼稚園には、1930年代の日本にもかかわらずスクールバスが運用されていた。
|｀''‐-―'´|
| 小樽一 |
|｀''‐-―'´
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ﾍ,､v,､/ | :| i :i: : i:: :: ::.i:::i ﾍ,､v,､/
il:::.. ｌi ∩∩.|,-‐-,|.∩ ∩∩ ∩∩ i :i: : i:: :: ::.i:::i ∩∩ ∩∩il:::.. ｌi
ilﾛ, ﾛli ￣￣ |l.∩.l|.￣ ￣￣ ￣￣ i :i／i￣￣iﾍi ￣￣ ￣￣ilﾛ, ﾛli
il=ﾆ=li ∩∩ |ii,ii,ii,| ∩ ∩∩ ∩∩ i/i／i￣￣iﾍi ∩∩ ∩∩il=ﾆ=li
この幼稚園には三歳になるやる夫も通っていたのだが
入園から三日後、彼は幼稚園を抜け出し、タクシーを拾うと自宅に帰ってきた。
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ヽ::::::::::/ ＿＿＿ ヽ:::::ヽ
!::::::::! ／ ー ー ヽ ヽ:::::ヽ
ｒ"⌒!/ （●） （● ） ♪ ヽ:::::ヽ
_!＿_ﾉ| （__人__） ! ヽ:::::ヽ 支払いは山下汽船にツケといてくれお。
!""""!ヽ、＿｀⌒´＿ノ ♪ ヽ:;;;;ヽ_
! ! ,ｒ⌒ヽ ヽ! ））、＿＿＿＿＿＿＿／ ￣''ー
! ! ! l // ! ! ＿ |￣'''−,,, _.:
i | l l // | i 〔口〕 ）） ヽ._
i i l ｌ─‐rっ/ ! 二二二二二} |.:.:￣'''''ｰ
:i i ヽ──┴と{ノ＿＿ :|.:.:.:.:.:.:.:
i i |// ──── 、ヽ :|.:.:.:.:.:.:.:
i i＿//、 ヽ ヽ. |.:.:.:.:.:
ヽ、＿）//￣￣￣￣￣ヽ ヽ ヽ |.:.:.:.:
.:.:.:.::.:ヽ ／>'＿＿＿＿＿＿}＼__ヽ_ヽ. ＿＿ﾉ.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽニつつ.:.:.:.:
タクシー運転手へのこのセリフは父親の口真似ではあるが、実話である。
三歳にしてタクシーにツケで乗る度胸は、将来のスターを感じさせるものかもしれない。
__＿ r -ーー-、r - 、
／＿＿i ／ ／ ＼
_ , ‐ ' "´ ／ ￣´ト.、＿＿ i
, - ー＜ , - 、 ,.ﾍ .! .丶＼ |
,r- ´ ／ Ｘ | ., ヘ, .i ヽ￣￣｀)
＿__／ / .| ／ ｆ-┴ .、 ヾ.、 ｈ
／ // ∧ |/., i ! .├ー 、丶＼i
/ ／ ./ /ゞi /彡| i ! ! .｀、＼ ちょっとやる夫
.i ／ .／ / ./ ｀｀ゞ ´ ´ﾞ | ! ｀、ト、 .i ）
Ｖ / / // .ハ ./ ﾉ ., ＼ ﾚ´
/ , i .i ヽ、 ,从 .i ゝﾘ、 L／ ／| ./ 、＞ どうして帰ってきたの？
| ./ ﾘ.| 入 ./ り ｀ﾞ i ∠ -,´ /_＿∧ ￣,ゝ
リ| ト、| ｿ ‐ ----‐´. ! .ミ メ- 、 | i i !
｀ヽ、人|i .|ﾘ ﾐ≡≡＝＝" ´｀ー- ,,_ ｀メ_ノ ! ）
/{ .Y.| i i.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;: / ｀-==≧≧ー |ノ,ｲ ／|
.i .| / .| ヾ.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;: / ￣テ≡ ﾉ / ト、!
| Y |ヽ |.;.;.;.;.;.;.;: , ・ ﾌ /|／.| .|
.| .| | ｿ.;.;.;.;.;: ﾞ ´' ケ‐┬、｀） .| |
./ .| ||.;.;.;.;.;.;.;: 彡/／| .i ./ |.!
ﾉ .| | |.;.;.;.;.;.;:: _ 、_ ノ/" .|／| .|
/ | .! ｀、.;.;.;.;.;.;,,／:::::）｀ヽ、 ／| | | |
.／/ i .| ヽ.;.;.;／＼／￣￣ヽ ／ | | | .|
／ / | | .Ｘ:::::::／ ｀｀ ／|i .| | .| |
／ / | | .／:::::Ｘ ／ | .| i | i i
／ ./ | K .／:::::／ | ＼ , ´ | | | .| .i |
＿＿＿_
／ ― ＼
／ (● ) ﾍ＼
| （⌒ (● ) ｜
ﾍ ￣｀､__） ｜ ……。
ヽ ｜
, へ、 ＿／
| ＾ヽ
| １ |
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ 母ちゃん。幼稚園になんて行く意味ないんだお。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 |
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
/:／ - ￣ ハ ` ‐ ､ヽ !,
Y .／／ ／ / |:i ＼､ i
／ｰ-､／､_ :／ ', i i,.ﾍ ', ヽ:i|
r―´ ´ ／ i /: ト ､ i:ﾍ
ノ ﾍ | ,.ｨ i `ー ､ i
i ,.イ / ﾊi,|//| i ` どうしてそう思うの？
/ i ﾊ i / i|`ー- |
'i i ﾊ ト! ｨ:ﾊ i ハ ﾉｲ / i
ﾊ/| |iL__V`'くﾊﾊ |ｲハ :i
/ V＼ﾄ卞乏`ﾐヾ` ー-=≠―| ./
／ | :ﾄ､ゞ､:.:.:´彡 i えzｩ‐ラ/:/ / 幼稚園なら滑り台があるしお友達と遊べるでしょ？
／ :/| /iト-=;,;_i' ` ‘/ｲi ｲ ／
- ´ / :/ | i :ﾍヾ､;,/ ／ｲ//ｲ |ﾊ
/ /,.ｲ :/ :||;ﾍ=:{ ＿`´_ ／ｲ|i | i
／ .:ﾉ´./:/ |:|:i,:＼{ `ー- ` ,.ｲ: `| i | i
／_ -／ // /:|:i:',: ＼ ` ,. イi;:/:. | l ﾄ､
ﾆ -/ :/´ :/ ＼:i,. ` ´ i:;ハ: | :l | ヽ
.:／ /´ / `! / ヽ | i:l ﾍ
-―─- 、
／ ＼
′ ─ ─ , 滑り台なら近所の公園にもあるお。
i （ ●） （● ） ｉ
| (__人__) | 友達なら幼稚園に行っていない近所の子はいくらでもいるお。
､ ノ
⊂⌒ヽ ＞ ＜_/⌒つ
＼ 丶′ 7 なんでわざわざバスに乗って幼稚園まで行かないといけないお？
＼ ノ ﾄ､_/
. ′ | 時間の無駄だお。
. i |
乂 ｲ
| /ー―一 、 |
し′ ､_ｊ
／￣＼
| |
＼＿／
| ……そのやる夫の言葉を受けて
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼ 幼稚園へ通わせるのをやめるというのかい？
／ .<●>::::::<●> ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ） やる夫を叱って幼稚園にいかせるべきだ。
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
r―-､
ノ´￣ﾐ､ ﾄ､_ 私も最初はそう思ったんですけど……
／｀ヾ: ヽ jzzzj_ ﾑ_
/ ,.＝-ﾞ´￣,' ＼｀ ヽﾊ
／,.ｲ イ＿r-､ ﾊ:＞､＿_ ｀ヽ ぶっちゃけやる夫の言うとおりなんですよね
. /彡'´￣/ / ﾄ∨/ ∨ ∨ｰ:､:､
_/ ' / / ,ﾙﾐv/∧ ヾ ヾ:, ハ
. ／ / ﾉムｲゞﾊ ーﾁ
,' ,イ 〃 / / ノ ∧ ｀Y
. ∨ ./ 从∧_| /,.:彡:ﾉ 人 ﾊ ヽ
{ i: 〈 , }八´ゞ从ﾍ ｀￣ミ≦､ｿ ﾉ } ノ
ヽ. |: ∨ゝミz-t・ナz〉 z=t・ ,-､,イ. Y´
从ﾘ从 彳｀＝ﾞ´彡 ｰ｀￣・彡 ノ 从｜
.' 人|､ヾミz 三 了 ￣;´ ,:!ﾉ |
; ! ＼ミ＝- ﾘ ,.イ ／ | !
,ｲ ;' | 八=｀ヽz} ｀ ´ 彡ｲ; ｜| ﾄ､
／｜ ' | ∧ 三 〉r' ´￣｀ヽ .ｲ/ |｜ ! ヽ
, ´ ,'|川 i | |,.＜:＞'´￣￣｀ ,ｲ:ﾊ |｜ | ､ ＼
／ ,.イ / / i.:| ! ,.＜::＞'＞ . ,.イ | ,' |｜ | ヾ. ＼
彡 ,ｲ / ﾉ !: (::))>'ﾞ.:::| ｀ ー＜ ,:': !｀ヽ |｜ :ﾑ ヽ ＼ ヽ
／ ／ヾ / / ／ i V ヽ ＼＼
〈 /ヽ ヽ / / / / / l :l ヽ ＼ ゝ
ﾉ 〈 /ヽ / / / / / /∧ ! /^＼ ＼＼ ＼ 無理して幼稚園に通わせる
／ / ,' ゝ丶 / i / / / / ,、∨,、 ＼( ヽ ＼ ＼
/ l {ヽ ｀／ / / / ト / ∧ヽ|/∧ヽ ) l ト: ',
| l ! i ﾐヽ i / / / l /l /´｀"ﾞ｀´ ', !ﾚﾊ. /人 ｌ丿 〉 メリットなんてありませんわ。
＼l ﾊ ミ / / l ﾊ┼ーﾚ孑ﾍ ー┼ﾘ | ll-､l/l l／
ヽ､ ｀ヾ_＼ l l i L_ ﾑﾁﾃｭﾚ ｨﾁﾃﾃl､ /ｌ ） /
./ /.i´ ヽ＼ レ./ヽ{}l}'fr'.j} ´ {'lｒ': jl レ ｲj/
/ i ﾍ､ ゝﾚ＼|巛;:;ゝ- ';;7 ゝ- ' ・ Ｖ^V
/ ､l./ ｀ゝイi iZ簠巛彡ｦ ｝
/l l l / i | l i辷ﾐ彡彡{ ／
l l l l l / | ll iﾏ三彡7 △ イ
/ l l l / ! | |l ll∨辷/_＿___.. ＜|i |
／ l ,', i l l .! li || 寸 ｀ヽ､_| i |
/／.l /,',',. / r＜| l | ＼ } | l ﾄ
／ :/. / .厂 / / / ヾ | | l |
´ / | | ＼ | ｌ | ＼ | | l
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<ー>::::::<ー> ＼ ……。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<⌒>::::::<⌒> ＼ ならそうしよう。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､ 裕次郎は幼稚園に行かなくていいぞ。
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
これは裕次郎の自由人的な人格を表すエピソードの１つである。
同時に論理的ではあるが、この父母が子供に甘いということも端的に表している。
やる夫ほど自由人でないやらない夫は引き続き幼稚園に通った。
ヽ
ノヾ 政治家時代の行動から傍若無人だと言われているが
ー ´ ヽ
（ ○） やる夫に比べれば俺は俺は常識人の類だろ
ノ（ , ヽ
⌒ l ﾉ!
. ｀ー‐ f ｒ'
. . ﾉ'
. . . / ＿＿＿＿＿
. . . . . / ／ ＼ 長兄って責任たくさんで可愛そうだお
.. . . / ／ ／・＼ ／・＼ ＼
. . . . . . . /. | ￣￣ ￣￣ |
. . . . . . . /ミ ｰ- . .＿／ | （＿人＿） |
へ、へ､/ヽ: :｀ー-､ | ＼ | |
＼ ＼ﾊ: : : :/./} ＼ ＼＿| ／ なら自重しろ！！！！
: . :. ＼ ',ﾊ:.:././:ﾉ /∧ _ ｲ::::》
: ヽ. : . ﾊ Ｖ /| |⌒Ｙ⌒`Ｙ⌒ヽ:::::V Ｖ 7⌒i⌒Ｙ//::∧、 三十路すぎて銃刀法違反ってなんだ一体！
: . :', . ', Ｖ: | |: |: |: |⌒ｉ:/ / | !/: /:.::ﾍ＼
: . : ', i. |:. | |､_,ﾉ! !: ! |: / .ﾘ ｉ｜:/.:..＼!＼＼＿
: . : .:', | .}＼.| | |: / /＞-､ / ,! |/!.:.:.: ｀ー-｀≧､
: . : . . | ﾘ: . 乂__人__人_/ ', ＼ / ｜|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.... i ハ
:ヽ. : . : |:.:.:. ', .ﾊ: ﾘ |二ｺ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |. ハ
: . ',: . : . |:.:.:. ... .:.:. ', ハ /.: |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. | :.. ﾊ
: . :.',. : ｉ |:.:.:.:: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :. ', ハ.: : |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | :::. }
やらない夫の高校生までの評価は優等生でクラスのリーダー。そしてガキ大将だった。
小樽の幼稚園・小学校時代に彼は級長になっていた。
甘やかされてはいたが、もちろんひどく怒られる事もある。
小樽では、家の近くに没落した士族たちが、難民キャンプのごとく集まる場所があった。
そこはルンペン部落と呼ばれていたのだが……
／￣￣＼ 母ちゃん母ちゃん。
／ _ノ ヽ .＿＿＿_
| （ ⌒）（⌒）／⌒ ⌒＼ 今日はルンペン部落に行ってきただろ。
. | （__人__） .（●） （ ●）＼
| ｀ ⌒ﾉ ⌒（__人__）⌒:::::＼
. ヽ } . |r┬-| . | いろんなものをご馳走してもらったお。
.ゝ＿,. ノ＿＿__`ー'´＿＿_.／ ｵｲｼｶｯﾀｵ
-(＿＿_.)-(＿＿)＿__.)─(＿＿＿)─
|/ , -／`∧ヽ＼ ヽ |
/／ / / ヽ ＼ `ﾄ
／ ／ ヽ ヽ `､ ﾊ
/ / / ＼ l .ﾊ
／`ヘ / / l ヽ ＼ | .ﾍ ……今なんて言った？
∠, , ー､＿ | ヽ ＜ヽ .ﾍ
彡 , ー_､_ ／| / ヽへ'＼ Y ヽ＼
, @工工工/√ｒ┐ ﾚ `, ヽ ヽ }. ヽ ＼
,-＜ l~Y / / / l`ー'-| / } l l } / ＼. ヽ ＼
f ヽ ` { ﾍ }/l / / ! / ＼ ヽ ＼
{ ヽ 八 ∨`ｰ/／,ノノ ｲ ＼ ヽ
l / ＼ l " 彡イl.l | ＼
`、 l/ /l ,ヘ L ＜ .川 ｌ _ .- }
,ﾍ / l ヽ ∨ / / ﾚ l , -‐ ' /
./ .ﾊ { ヽ _.∧._ ﾑ / / ﾉ { ／ /
/ / .ﾊ ヽ / l `ｰ-Y l / .l l /
.{ l / l / `ｰ-､ () /､_／l l .l /
l l 八 / ￣/／ } / ﾉ /
Y / ヽ / // / / /
彡| | |从 | /三三 三 ヾミ＝-==彡イ ゞミﾍｚ=＝＝彡'´: : : : : : : : : / /
人 ﾘ }､:ヾ! |≧‐>=．..,,__三 三 ﾐ:.､ヾー::::., ,ﾉー=＝'´ __,,.. z≦､: : :／ ,ｲ /
/ //:､ | ﾊ ＼ 从￣ヽ. 弋 ・ テﾐ-ﾐヾ::.彡ー ｲ: : : : :::＞'弋 ・ ノ ,.ｲ,.:彡'´/ ,:':
,' ヽ{ ∧ ミ:､ミ=三｀二二二二二´{ /ｲ:ﾍ 彳: : : : ー￣￣￣￣: :-=彡'.,:',.':::::
// , |ゝ'ﾍ＼｀ヽミ:､ 三 三 三 三ｿ´ |: : : : : : : : :.､_ : : : /,::::::::::
/ / .:: !| |∧ ヾ:､ミ 三 三 三 ≧'ﾞ ｜: : : : : : ,: : : : ::´::::::::::::
ｲ,: ＞'ﾘ ! ﾑ＼｀ﾐ:､ 三 三 三ｲ !: : : : : : : :. ,..::::::::::::::::::::::::::::::: ルンペン部落なんぞの食い物を食ったのか？
彡' | .| | ﾑ ヽ三 三 三 三} i||i! |: : : : : : : : . ,.':::::::::::::::::::::::::::::::::::
. | ! ! ﾑ ヾ 三 三 三ｿ´ il|||li|: : : : : : :: :::..,.:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 食中毒になったらどうするつもりだ！！
|i | ﾊ＼ミ:､三 三{ ,ゝ--<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,: : : : ;
| i | .ヽ.ﾞ三 三| _ : ｀::::::ﾁ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,: : : ::'
i |i | | |ﾍ三 三!イゝミ．..,＿＿＿＿＿__ ,.:｀ ヽ::::::::::::::::::::::::::::::, :.,:/
| |! :. ｜ ! ﾍ三三}_ ｀ ｡｀ー-----‐ ´彡'´.:::::::::::::::::::::::::::::::::, ;:, ,
| | ｜: ｜. ＼三ﾘ ｀ ー― ´. : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::, 〃 ,;
| | | !.: : ! ＼ '´: : : : : : :: :: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,' / ,:'
| i| | i｜ | ＼ j : : : : ::: ::::::::::::::::::::,' ,: ,:
| |i | | ! ｀ . . : : : : : : :: :: ::: :::::::::::::::::, ,' ,
| ! !::｜ ｀ ｰ―. : : : :: ::: ::::::::::::::::::::::::::::, , ,
r' i!. /:::::::::. /／.l ／ l i ｝
.l , i |.W､|,､r'｀` ｿ｀¨`'' ー-/,r／l .､ ､〈
.И N i, l''¨´ﾞ::::::::::::::. '´＼.l ./ .i i }ﾞヽ
{ i!､ヾ､::::::::-ー''ヽ:::::. 彡F＝-ミ､ ムィ ., | ﾊ/
l N ､ |:::`之￣てうﾕ:::::::,. ､ ' £ﾕ ｀ゝ / /|／!／
ﾞ.i `ゝ､ |＼|::::::::｀￣´:::::::::::'´ .｀¨ ｀￣´・ 彡／ .ﾄ, l
/´ i | ﾞ ＼::::::::::::::::::::::::::: i:.. ／/ l .i l 尻を出せ。
/ { .| i､.＼`::::::::::::::::: !::. ／／ l ! l
/ ﾍ .| ゝ＼!＼::::::::::: ^:::` ´〃／ .lノ. l
i' ｀| ＼ヾ!ヽ::::: _,,,,,＿ "´,| l l
.{ i | ＼!::::::::::: ､_∠r-ｭ匚U￣|ヽ､ _, /|. .l l 痛みで高熱を出し
} l .| 'i ::::::: ／ヽ.,ｲ'i .iﾍ'´~ / | .l .!
,i l | |＼::::／ヽ／/ i .i ﾍ .ｲ | .l ﾍ 夜眠れなくなるまで叩いてやる。
,i .l | l. ／ヽ／ / i＿_□＿_i ﾍ ／ .,l j .l ﾍ
./ l .| !イヽ／ / '´ ｀`.ﾍ '´ ,l i' .i..l ﾍ
ーム ! ,| ｒ' ´ ）ｲ ./' ,､r - ー - ､ .`ﾍ ,l j' .l .l .＼
:::::::::::＼＿ _,､r'´::| ｀ ーi' .／{ ／ ＿. ヽ ト､,l i l l ＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::| |,r'. | .i' γ´:::::::｀ヽ i. .| ヽ!. .l l ＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::! ,､r' | l i::::::::::::::::::i. l. | ｀ヽ､l .l ＼
::::::::::::::::::::::::::::::::::l r' .| .!, 又_:::::::_ノ .j | ., i ! ＼
::::::::::::::::::::::::::::::::::! i' ゝ ヽ ￣ ノ ／ } l｀:ヽ､ .＼
::::::::::::::::::::::::::::::::::l i ＼ .ゝ- ー - ´ ／ j' .l::::::::::ヽ､
／￣￣￣＼
／ _ノ ヽ （俺達死んだ？）
（（ | （ ●） | ＿＿＿_
| （__人）. ／ ＼
| ⌒ﾉ. ／ ─ ─＼ （死んだ☆）
ヽ } ／ （● ） （＜ ）＼
＿ > } | （__人__） |
￣￣` ､＿_ﾉ ＼ ｀ ⌒´ ／
￣`'‐- 、 > ー‐ <
ヽ / ／￣彡ﾐヽ、
V ヽ / / ヽ ヽ
ヽ Ｙ / | |
入 ヽ ノ ヽ ノ
この後母親にきつく〆られた慎太郎はルンペン部落へ行くのをやめた。
だが裕次郎はその後もこっそり何度も行っていたらしい。
また父からも、たまに鉄拳制裁を食らったりしていた。
／￣＼
| |
＼＿／
＿＿|＿_
／ ＼
_∩ ／ _ノ ＼
（ヨ |／ (（●）三（●）) ＼
ｺﾞｯｷｬｯ |'''| （__人__） |
＋ | ＼＿＿ ｀ー ,r'⌒ ＼／
／￣￣＼伊豆時代の事だけどね ', ヽ__ ,' ／ へ ＼
／ ＼ + ヽ ''-/ | ＼ ＼
|ヽ;;;;; ⌒ ⌒ . ｀／ | ヽ､ _ )
. |／;;;; Σ （r'´￣｀'─ --―''ﾞ￣￣ ゛'' ‐- ,,＿／ |
|＿／ Σ ヽ ＿＿ |
.. | ｀ﾆﾆ´} ￣ ￣゛'' ‐- ,,＿ ,r'
. ヽ } ﾞﾞ'' ''─ -､ ノ
ヽ ノ ＼ ,'' ﾉ
＜息子二人が勝手に乗り出した貸しボートが沖合に流され漂流と伝えられ
大慌てで地元漁業組合に捜索の応援を頼みに行き絶望的な心境でいたら
実は息子二人は流される直前にボートから飛び降り無事という情報が入り
お手伝いを迎えにやって帰ってきたらぶっ殺してやろうと待ち構えていたら
帰宅一番「すいません！俺が弟を誘いました、悪いのは全部俺です」的な
弟を庇う兄の真心のこもった言葉を聞いてああ俺の息子も成長したんだな
育て方は間違ってなかったんだなぁと心の中で滅茶苦茶に感動しながらも
やっぱりむかついて一発だけぶちかまして許してやる複雑な心境の父の図＞
＿＿＿＿＿＿＿＿＿ _
| |「 ￣「￣|「＿＿＿＿＿ ──―― ―
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| |L＿＿＿＿＿ ＿__ ― ‐ [＿＿_ |「 ￣ - ￣￣ﾌ´ |「￣￣￣￣ ￣
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣ ￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣
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＿_ -―＜ 三三三ﾆ =ﾆ三≧ー―＜￣￣￣￣
（ ≧三三 =ニ≦
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-=≦ ￣≧三三三三≧ ＿__）
ー――=≦三三三三≧=-
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￣｛=ニ=｝^
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｝ﾆ｛
＿＿＿ノ三=＼＿＿
ある晩、北海道をものすごい嵐が襲った
／￣＼
| |
＼＿／
＿＿|＿
／ ＼ ……！……。……！
／:::::::::::::::: ＼ ＿
／:::::::::::::::: || |
|:::::::::::::::::::::::: ∩! ,ヽ ＿
＼:::::::::::::::: | ｰ ﾉ
| ::::::::::::::: | i ｊ ￣￣￣|
| ::::::::::::: ゝ__/＿＿＿＿i
父：潔は熱心にどこかに電話をしていた。
そして嵐が過ぎた次の日の朝、潔はやらない夫とやる夫を連れて、海へ出かけた。
海岸にはたくさんの人が集まっていた。
― ―― ― ――――――― ―――― ―――――――――――――― ――――――― ―――― ― ―――
＿ _ - ― =ﾆニ=ー - − ― =＝＝=≡ー― = ≡ ≡＝ = ― ==≡ニ≡ =ー= = ニ≡=' − ― ＿
＿_ _ - =＝ ＝ ≡ ≡ ー＝＝≡≡ ＝−＝＝≡＝−- ＿ ￣_ ＿-＝ニ= - ＿ ,，≦ー ≧x、＿ ＿ ￣ ＿
＿ ￣ ＿ − ＿ ￣ −
― ＿ ￣ − ￣ −
― ￣ ＿ ￣ - ＿ ￣ − − ￣
￣ ＿ − ￣ ＿ − ＿ ￣ − ＿ − ￣ ＿ − ＿ ￣ ＿
― ￣ ＿ ― - _ ￣ − ＿ - = ≡ = 三 ≡ = ≡ − - ＿ ー - ＝ 三 − ＿ ￣
− ＿ ￣ ― ￣ ＿ ー = ≡ 三 三 ≡= ≡三 ≡ ＝ = ミ ｰ＝ ≡= ミー 、 ＿ ― = ＿ − ￣
￣ = _ ー ￣ - = − = − 三 = ー = ＝ ≡ = = ミ 、ー 三 ≡ ､ ＿ ー ＿ 二ニ ＝ー ‐ ― ´ ￣
ー = ＿ − ￣ ＝ - ,，ー = ≡ミ 、＿ , - _ ＿ , ＝ 三 ≡ = , − = 二 = -,，'´ﾞ ﾟ ﾞ ﾟ ￣´: : : : : : : : : : :
,、 ＿ ,，､ ＿,，、 ,，= '´ 三 - = ≡三 ミー = 、 ＿,，- ＝≡＝≡ _三＞= - '’ ￣: : : : : : : : : : : : : : : : : :
ﾞ ﾟﾞ ﾟﾞﾟ ﾞ ﾟ ￣ ﾞ ﾟ ￣ ﾞ ﾟ｀￣ ￣￣ ｀ ー=' ´￣｀￣ ￣ ﾞ ﾟ ´ ￣: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
(ヽ、００ ∩
⊂ニ、ﾆ⊃ ⊂ ⊃
,, -‐- ＼ | |／⌒ヽ
（ ⊂ニニ / ／⌒) ） (ヽ、００ ∩
｀ｰ――'′ し∪ （ノ ⊂ニ、ﾆ⊃ ⊂ ⊃
／￣ー―‐ 、 ,, -‐- ＼ | |／⌒ヽ 〇 〇
:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ （ ⊂ニニ / ／⌒) ）
:::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ｀ｰ――'′ し∪ （ノ
:::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ::::i ., -―- 、 ___
:::::::::::::::::::_＿_ノ､/〉' ／::::::::::::::::::て/::_:::ヽ
:::::::::::::::/ u て;/7 /::::::::::::::::::;ｧ､､:::「ｪ ヽ::〉 __
::::::::::::/ /〈 i::::::::r､::／=ﾐ ｀く.u J／:::::::::＼
:::::::::::j u ､ ´_}ヽ.|::::::iｵ/u ﾆi < iヽｧ/:::::r----J .r:´二ﾆヽ
::::::::::i （二７´_.L., ､ハ 〉 _ _ﾏ/ﾝ::::r ' ;tr /;j i::/r-､r-| r一ー､
::::::::::|、 .r ' c ／､:.:.:ヽ ヽ ｰ」: : : : ii ヽu.___､/ ＿ん' ｀´ム.' |:::r―┤
:::::::::／￣ ´」ｰ／:.:.:.:.＼:.:.＼＼__j: : : : : ヽ ヽフ｀ヽ´ | | ヽ'ｰン､ _/ﾊu.'_' |
i:i i:::i:iヽi ´ !':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.',:.:i: : : : : : : :「=| : : : |: ! ７!｀:´|< ７ﾏ.ヽー'
／￣￣￣＼
／ _ノ ヽ お、親父。何があったんだ？
| （ ●） | ＿＿＿_
| U （__人）. ／ ＼
| ⌒ﾉ. ／ ノ ＼ ＼
ヽ } ／ （●） （●）＼ みんなピリピリしてるお
＿ > } | u （__人__） |
￣￣` ､＿_ﾉ ＼ ｀ ⌒´ ／
￣`'‐- 、 > ー‐ <
ヽ / ／￣彡ﾐヽ、
V ヽ / / ヽ ヽ
ヽ Ｙ / | |
入 ヽ ノ ヽ ノ
／￣＼
| |
＼＿／
＿|＿__
／ ＼ ……。
／ ::＼:::::::／::＼
／ <●>::::::<●> ＼ ふたりともこっちに来るんだ。
| （__人__） |
＼ ` ⌒ ´ ,／
. /⌒〜"￣,￣￣〆⌒,ﾆつ
| ,＿_＿ﾞ＿__､rヾｲｿ⊃
| ｀l￣
. | |
父が先導していく先の浜辺に、一人の男が死んでいた。
＿z‐ﾍﾄz＿
_>ﾆﾆﾆﾆﾆﾆく
_,=ﾍ,ｲﾆrｰﾍ＾ー＝ﾐ､
| #_ﾉ孑″ {〕ﾞ .,.ィ ′ヽ
/ _j／＾´)" √ィ′´￣ ｀ﾞ ｀ヽ
/'´ #. ィく）ｨｧ⌒ﾞｵ /ィ斗〜､ ヽ ＼_
t/}⊆ヽ≦=‐ ''´ ＿_／Уj:ﾆ: : : 7ヽVﾍ. ＼
巛ゝ'ﾞ ,,.,斗 '' ´ . :＜: :´: :｀: : : :'〃: : :ヾY`~
`=-￣ .／: :ィ: : : :＼:_:_;_: ノ: : : !l|:l}
∠: fｰ､: : : :＞-‐ｫ∧:`: : : : :/
〈ﾞ廴:ｷ: :V;／ /: : :ヽ: : :／
寸:ｷ: : ＼ /: :_:_: : :／
Y: :r',ゝvゝ /:´: : ::ヽ'
ﾉィУィ=､Y: :ヽ:_ノ〉:､＿
_,t＜ﾐ斗三ノ｀ヽ:〈√: :､: : :廴__
「;ィ≦ﾆ/^´ . ＼: : :/,⌒ } ）
`¨¨¨¨′ .｀V＾）" r'´
. .／￣￣＼ お、親父！ ひ、人が死んでるだろ！！
_ノ ヽ、 ＼
（○）（○ ） | .＿＿＿
（__人__） u . |／ー ー .＼
ヽ｀⌒ ´ ／(○ ）) (○ ）)＼
{ ／ （__人__）) ＼
ヽ | ）r┬ﾘ u. . | あばばばばばばｂ
ﾝ ＼ ｀ ⌒ ´ ／
i´ . ﾝ ＼
| . ／ ＼
／￣＼
| |
＼＿／ 実は昨日、沖合に出ていた貨物船が嵐で損傷した。
|
／￣￣￣ ＼
／ ::＼:::／::::＼
／ <●>::::::<●> ＼ こいつは一人ロープを巻き付けて海に飛び込んだんだ。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
￣（⌒`:::: ⌒ヽ
ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
ヽー―'^ー-'
／￣＼
| | 真っ暗な大嵐の海に一人で飛び込んだんだ。お陰でみんな助かった。
＼＿／
| /)
／ ￣ ￣ ＼ ( i )))
／ ::＼:::／:: ＼ / /
／ <●>::::::<●> ＼ﾉ /
| （__人__） | .,/ 偉いだろう。見てみなさい、きれいな顔をしているから。
＼ ｀ ⌒´ ／
／＿＿ /´
(＿＿＿） /
＿＿＿
_,,.-''"::::::::::::::::::::゛'‐..,, ,r'"゛'‐-..__
／::::::::::::::::::＿:::::::､::＿::::ヽ ./￣7' ` ＜
／:::::::::::::::::￣:::::::＞､::＞､ヽ::::::ヽ-/ /
./::::::::::::::::::_,,..-┼''::::::::::::､::::ヽ,,￣ i ／
. i::::::::::::::::＜. │:::::::::::::: ヾ,ヘiヾri／―へ
|:::::::::::::::::::::::＼ :::::::::::::: .iﾍ /
|::::::::::::::::::ヾ:::::::＼:::::::::::::: |::| | ` ＜_
. |::::::::::::::::::::::＼＼ヾ:::::::::::: '" .ヽ ', ', ` ＜
. ',＼:::::::::::::::::::::|＼__:::::::::::. / ＼＿', ',
. ＼::＼::::::::::::::::::::::::￣￣:‐-:.__∠ ヽ_.',
＼::::''-.,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠＿_ ヽ
＼:::::::''-,,_::::::::::::::_,,..-‐_'".-‐ ''''‐-.|￣ヽ
゛''-.,,::::＼ニ（,.ニ-‐_ニ_._￣ | `‐- __
゛'‐-..＜￣゛''''‐‐‐----....＿| |. ¨ ‐- __
| |-..,,_
＜きれいな死に顔＞
やらない夫はこの時の死に顔がよほど印象に残ったようで、何度もこの事についてエッセイを書いている。
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ_＼
／ oﾟ(（●） (（●）ﾟo う、海に飛び込んだのかお
l ⌒（__人__）⌒ |
＼ ｀ ⌒´ ／
／ ヽ
／￣＼
| |
＼＿／
＿_|＿_ そうだ、昨日はもっと時化ていた。
／ ＼
／ :::─:::::::─＼ 多分自分でも助からないと思っていたのだろうけど、そうしだのだ
／ <●>:::::<●> ＼
| （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿__| |
＼ ／＿＿＿ ／
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼ な、なんで助からないと思ったのに飛び込んだんだ
（○）（○ ） |
. （__人__） u .|
. ヽ｀⌒ ´ |
｛ /
lヽ、 ,ｨ'.) ./
j .}ﾝ／／ ヽ
ﾉ '"´ ￣〉 |
. { 勹.. ｜
ヽ ､＿_,,ﾉ . |
／￣＼
| | ……。
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼ 男には、それでもそうしなけりゃならないことがあるんだよ。
／ .<ー>::::::<ー> ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､ どうせなら黙って死ぬことはない。 死ぬことだけならそんなに大したことはない。
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l 人間はだれでもいつかはは死ぬんだからな。
潔はまるで、自分に言い聞かせるかのようにそう言った。
￣￣＼
_ノ ＼＼
（●）（●)i ……。
.（__人__） i
.｀ ⌒´ |.￣￣＼
. . ﾉ_ノ ヽ､.＼
. . / （●） （●）ヽ
ヽ （__人__）' i
| ｀⌒´ ／
やらない夫とやる夫は、父の言葉の意味を全ては理解できなかった。
しかしその言葉はやらない夫の人生に大きく影響していくことになる……。
ちなみにこの事件にはもう少し深い部分があるのだが、それは後述する。
そして小樽に来てから数年後、父：潔は小樽支店の支店長にまで出世した。
しかしこれは会社にとっても潔にとっても、手放しで喜べることではなかった。
.／￣::＼
| : : : ::| う……支店長か……。
＼_:;;;;／
|
／ ￣￣￣＼
／; . . : : : :＼
／ ∪ . . : : : : : : ＼
| . : : : : : : : :|
＼_ . : :〃 : : : :,／
/⌒` . . : : : : : : :｀ヽ.
/ . . . . : : : :..: : : : : ,: :＼
実はこの頃、山下汽船の大幹部が仲間を連れて新会社を立ち上げ、山下汽船は大打撃を受けていた。
＼辞表届け みんなで出せば 怖くない／
_ _ , 、 ,へ
,.‐､ / ヽ _ へ ./ ヽ /´ヽ / ヽ_ _/´ヽ _./ , ヽ. /´｀ヽ._ ,-!､l /ト'iヽ. , 'ヽ /
｣.il ｉｌi.ｌlヽ|/.l }i ｒ,' ､i, !‐iｌlヽ|/.l } i.l.ト.ｉ '.i !｣.ｌ{ヽ|/.!.j_l.l ､i/l .ｌ{.ト.!/.}i_ i.!-┴-, !_,lr――ｧ-､.Y!_ ト.i_r―
;;;;{ ,.ｲヽ￣￣フ;ヽr―‐,ｨ;;{￣￣ フ‐､―‐,ィ;;;ヽ二二ｲ;;;ヽ ,ィ;;ヽ 二,.ィ;;ヽヽ--';/;;;;` ー '";;;;;;;ヽ.j,イ;;;;ゝ-
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ミﾐ ヽヽヽヽﾘﾘﾉﾉノ
ミu ,,､,､,､,､,､,､,､､ 彡
l u iiiii u u u|||i 想定の範囲外です。
| 」|||u ⌒' '⌒u｜
,ｒ-/||||||＜･> < ･> |
l |||u u ﾉ( ､_, )ヽ u|
ｰ' u ノ､＿_!!＿,.､ | 人を見る目はありましたが、心の中までは分かりません。
∧ u ヽニﾆｿ l
／＼ヽ u u /
／ u ヽ. ｀ー--一' ノ/ヽ ノ７_,,, ､
/ u(⌒､"⌒ソ⌒ヽ─ '"u ｀､ ( ｨ⌒ -'"",う
先に結論を言えば、山下汽船は競争の激しい海運業界を生き残れず、三井商船に吸収されて終わる。
会社は時節と合わせてレッドアラート状態だったのだ。
父：潔の驚異的な出世も、よく言えば実力主義である。
しかし悪く言えば、実力主義に徹しなければ会社が立ち行かない状況だったのだ。
ちなみに会社を去っていくメンツから、潔も勧誘を受たが社長への恩義で断った。
／￣＼
| |
/≡) ＼＿／ /ミ ヽ 忘年会で無礼を働き、会社の金を使い込んだ
. ／＿ノ ＿__|＿__ ヽ＿ ＼
／ ／ ／::＼::::::／::＼ ＼ ＼ そんな俺を山下社長は守ってくださったんだ！
( く .／< ＞>:::::<＜>u＼ .> ）
＼ ／ u （__人__). ＼'.／
ヽ| ｀⌒´ u |/ 今こそ恩を返す時！ バリバリバリにやってやる！
＼ ／
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ } もうやめて！
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ =＝ ＝='. ^ヾｲ} ﾘ| |
ﾊ/||ミ | |､_,､_, | | / |ﾉ| .| | あなたのライフはとっくにゼロよ！
＼ﾄゞ.| |. { } .| |_./ | ｝.| |
| ⌒)､._￣_ (´ j | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ } 高血圧で何度も倒れてるじゃない！
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | お医者様も命が危ないって言ってらしたわ！
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, | |⊃/ |ﾉ| .| |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） | | ./ | ｝.| |
{ /⌒l ｧr‐七⌒ | |リ | |
/ / メ^く_/ | |ヽ | |
| l /:∧∨ 〉 | ﾄ | |
／￣＼
| | バカヤロー！
＼＿／
＿_|_＿
／ ＼ （ ;;;;( 男には死ぬとわかっていてもやらねばならない時があるんだ！
／ _ノ ,､ヽ､_＼) ;;;;）
／ ;;;（○）::::::（○/;;／
| :;:, （__人__） l;;,´|
＼. ∩ |++++━・／
,,.....イ ヽ .|｜ `ー‐´ ／-､.
: | 'ｆ｢| |^ﾄ、__ ノ .| ヽ i
| |:. :: ! }__)＼,| i |
＞.ヽ ,ｲハ | |｜
実はこの頃、父：潔の体は長年の飲酒による高血圧に悩まされていた。
当時は高血圧に効く薬はあまりなく、治療といえば、血抜きという原始的な手段しかなかった。
しかし役職柄、毎日のように宴会があり潔はそれに出席せざるを得ない。
これが彼の健康を少しずつ、少しずつ蝕んでいった。
, ' ' ´ ` :,
／￣＼ ;' ｀,
| | ; .:,';' .,:'; :,'
＼＿／ ,: ´ ´ ,;
| _ ;: ｀' ; '
／ ￣u ￣＼ ' ;,',',' ,;'
／!l|!::＼:::／:: ＼ ; ´´ , :'
／ .（一）::::::（一） ＼ ,' , ' '
| u （__人__）ﾟ ｡ ,, '
＼ ｀ ⌒´ ／
#1小樽時代 おわり
#00,0,1は説明回的な回になります。
次回から本格的にやらない夫の話に入ります。
ありがとうございます。説明会ですみません。
次回からは主人公の話になります。
にしても当時の同世代の多くはもっと貧乏だったでしょ
まだ父親の話がメインなのにもう面白いｗｗｗ濃い一族だ
海に飛び込むことが、どうしてみんなを助けることになったのかわからないんですが、どういうことです？
日本で無理やり酒を飲まされる宴会が下火になってきたのはようやくここ数年だからな
| |
,,ｒ' 'ヽ、 >>102
,,r‐'' ヽ､ 同世代は貧乏でした。他の家の子が漁師を手伝い魚をもらってる時に、この二人はヨットに乗っていました。
／ ＼ ただ当時は階級社会で、ルンペン部落に行って怒られた理由も、安全ではなく食物でした。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | >>103
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / すみません。説明文が不足していました。
`-､ ｀￣￣￣´ ／ 彼の自伝には航海士が体に縄を括りつけて、海に飛び込み沖までロープ持っていったとあります。
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i >>104
| | 尺の都合でカットしましたが、潔は酒豪で宴席での有名人でした。
,,ｒ' 'ヽ、 それが祟り、最後には完全に医者から酒を止められましたが、手遅れでした。
,,r‐'' ヽ､ 部下にも非常に沢山奢ったようです。
／ ＼ 次々回ぐらいに書きますが、彼が亡くなった時、会社は退職金を支給しませんでした。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ 理由は、退職金を全て前借りして、飲み代にしていたからだそうです。
| ,-､ ,-､ | おそらくは家族との裕福な生活費にも使ったものと思いますが。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i すみません。>>1に書き忘れたことを書きます。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 このスレは当初は石原慎太郎さんの一代記の予定でした。
,,r‐'' ヽ､ しかし慎太郎さんの晩節を調べると、どうしても橋下徹さんに深く触れる必要がありました。
／ ＼ それで主人公を二人にしました。考えれば大阪都構想の住民投票も５月に控えています。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | 大阪人でも大阪住みでもありませんが、少しでも政治に興味を持ってもらえればと思います。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i 次回は、明日投稿できると思います。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 ちなみに題名は
,,r‐'' ヽ､ #3 少年時代の終わりとハードボイルドワンダーランド、あるいは１９４０年代のLET IT GO
／ ＼ です。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ ちなみに>>1は世界の終わりとハードボイルドワンダーランドを三ページ目で挫折しています。
| ,-､ ,-､ | なのでハードボイルドワンダーランドに本当はどんな意味があるか知りません。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / 単に『◯◯の終わりとハードボイルドワンダーランド』という語呂が良くてつかいました。
`-､ ｀￣￣￣´ ／ 村上春樹fanの方には先に謝罪します。
￣￣￣￣￣￣￣
友達を害され己の命さえも狙われた時に、同じ旗を背負った一機の戦闘機に救われた。
それはまるで英雄譚の始まりのようであり、彼は迷いなく、同じ旗に加わり戦いに赴こうとした。
（｀` .､
ヽ fヾ ､
＼＼::::＼
＼｀ -_::＼
＼ ` ‐'＼
＼ ＼
＼ ＼ ヾ-､ ,〃
＼__.. :＼ _..- オ ＼''‐ _ ,ｨ/
＼ ヽ::;; l! ＼ ＼ ___ 〃 ｨ::/
''´＼ '':::;; l! __..k／ ゝヾ}__ ／:/
＼ ヽ::;;;l! _ ｨァ≦-､ ＼ :/_l l l ｀ヾ/
＼ :ヽ::;l! ___´ ヽ ￣|j_」 / ＼
＼ 〃ゝゝｋ｀ヽ ‐ l! ／｀ ‐ __＼
|::|{f´ ..:::k..l---―¬'' " ´l! ｀ -__＼
'いゝ__:;;ノ〃￣￣￣￣￣ ｀ -:＼
／;;::'' ±::´ ＿ ―￣:｀‐ _ ｀ヾ-
／ ;;/ `¬¬ ｀―＿ ｀‐.､
／ ::;/ ―＿ ｀‐､
< ::;;/ ―＿ ｀‐.､
｀´ ＞ __ ｀:- _
｀ ‐.__ ｀‐__
｀‐ .__ ｀ｭ､
｀‐-_ ヾ:_ヾ: ､
｀‐- __´ ｀:‐､
｀ ‐- ＿ ）
だが日本は敗れた。
http://extn.msu.montana.edu/contact/lvwallet.htm
i⌒i 今日の投稿分が出来上がりましたが………………
| |
,,ｒ' 'ヽ、 今回のラストは、アナ雪の曲に感動しながら徹夜で一気に作ったものです。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ そのため徹夜のテンションがモロに出ています。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | さらに事実の時系列を多少いじってしまいました。いけないことです。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ しかしそのまま投稿しろと囁くのです、 私の中のアナ雪がぁぁぁぁぁあ！
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i ………というわけでそのまま投稿します。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 お見苦しい点はご了承下さい。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ ラストは本当はアナ雪の歌詞も載せたかったんですけど著作権で断念しました。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ |
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / あと>>1煮付け忘れてましたが、登場する人物団体は全て架空のものです！
`-､ ｀￣￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣
#3 少年時代の終わりとハードボイルドワンダーランド、あるいは１９４０年代のLET IT GO
石原家は再び転勤することになった。今度の住居は神奈川県伊豆市である。
伊豆での石原家の住まいは、山下社長の伊豆別荘をそのまま借りており豪奢なつくりだった。
. ／￣￣＼ __人_
／ ＼ ｀Y´ _人
| 仟磷ﾄ 磷心 ｀Y´ 海が近くて綺麗だろ。
| .弋cｿ cｿﾚ. ／￣￣￣＼
| （__人__） ／ 仟磷 心” ηノﾉ
| ｀i i´ﾉ ／ .弋c ｿ. ﾉ, ∃
| . `⌒ } ./ （__人__） ヽ .／ ./´
ヽ .} | ｀i i´ | .／ ／ 兄ちゃん家もすごいお
ヽ ノ ＼ ＿ `⌒ ／ .／
／ ヽ ／ ⌒ ／
/ ヽ, ./ . ／
/ / } | .| | |
.| .{. .| | ヽ、 ＼ |
.| .|. .| | |＼ ヽ .ﾉ
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／￣＼ ／ / ,ハ ﾊ ﾊ } いいところだろう
| | / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
＼＿／ {ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
| Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
l^ヽ /^l ／ ￣ ￣ ＼ ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
ヽ ｀_/ / .／ ＼ ／ ＼ ＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| | ダー
r'ヽ ヽ ／ ⌒ ⌒ ＼ | |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
ゝ、 r'ヽi| （__人__） | | |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
`ヽｰ､ノ ＼ ｀ ⌒´ ／ | ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
. ／￣￣＼ __人_
／ ＼ ｀Y´ _人_
| 仟磷ﾄ 磷心 ｀Y´
| .弋cｿ cｿﾚ. ／￣￣￣＼
| （__人__） ／ 仟磷 心” ηノﾉ
| ｀i i´ﾉ ／ .弋c ｿ. ﾉ, ∃
| . `⌒ } ./ （__人__） ヽ .／ ./´
ヽ .} | ｀i i´ | .／ ／
ヽ ノ ＼ ＿ `⌒ ／ .／
／ ヽ ／ ⌒ ／
/ ヽ, ./ . ／
/ / } | .| | |
.| .{. .| | ヽ、 ＼ |
.| .|. .| | |＼ ヽ .ﾉ
● ● ● ● ● ●
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／￣＼ ／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
| | / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
＼＿／ {ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
| Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
l^ヽ /^l ／ ￣ ￣ ＼ ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
ヽ ｀_/ / .／ ＼ ／ ＼ ＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
r'ヽ ヽ ／ ⌒ ⌒ ＼ | |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
ゝ、 r'ヽi| （__人__） | | |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
`ヽｰ､ノ ＼ ｀ ⌒´ ／ | ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
＿＿
／ ＼
/ ノ ヽ__ .
|（―） （― ） l ／ ￣￣ ＼
l （_人＿） u.| ／ノ ヽ__ ＼
l ｀⌒´ | ／（―） （― ） ＼
、 / |. （_人＿） u |
＞ < ＼ ｀⌒ ´ ,／
/ l / ヽ
. / l ,/ / .! / l ,/ / i
(＿) (__ ノ | (＿) (__ ノ l
／ ／ ＿＿ノ ／ ／ ___ ,ノ
!､＿!､＿_＿＿つ !､＿__!､＿_＿＿_つ
……これで戦争さえなければなぁ……
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
／￣＼ . _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
| | ／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
＼＿／. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
| {ｲ /!仏ﾑﾍ/ u. ｀ｿｲ ﾘi // |
／￣￣￣ ＼ Vi ﾊ ─ ─．^ヾｲ}.ﾘ| |
／ノ :::: ＼::::: u ＼ ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
／ <●>::::<●> ＼ ＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| （__人__） u. | | |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
＼ u.｀ ⌒´ ／ | |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
／ ＿＿| | ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
時は1943年の太平洋戦争真っ只中。やらない夫１１歳、やる夫９歳の時であった。
戦局は悪化の一途を辿る。1944年ついに絶対国防圏のサイパンが破られる。
アメリカ軍は占領したサイパン島に大規模な航空基地を建設。B29は日本本土を射程にとらえた。
,､-─ ､
|ﾆl ',
|ﾆ r┐ ',
|ﾆ (☆) ',
|ﾆ:|└' ',
_ | ,.､､､-‐┬,-.､|!
/´ ｀､ | ⌒‐- ､ l_l lっ
/───.', | ',‐┴-┘! f!
/|::::/△ヽ::|＼ | _ ,.､､､-─┬ -､|l!
/ |::/_r‐t_､:| ヽ､、 _ﾉ=＝‐ l_l lっ
f_r,_ _ ＿_ _|:::l_~"''_‐-､､-=fニ)‐'Oｰ──┴───────┴‐'───── -r ､､、
=(´_ f'´┐ /´ _ f! rｭ 壯丑l
￣|三l /‐＝=‐- ､､､、、ニ(☆)コ O ,.､-‐"´ ｀〉 _ |l! ＿ ノ
|三l / ￣ "" '''' ー── l´ -=＝､'´￣l_l ｀lっ ｰ' ´￣￣
`ー‐' -=＝‐ 〉｡__l_l_,ﾉ|l!
| ,.､､-‐─┬,‐-､|!
| ｀ヽ. l_l lっ
|_ ､ ,' ─┴'‐ '’|!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・ |ニl ,' ' !
|ニl ,'
|ﾆ:|r┐ ,'
|ﾆ|(☆) ,'
|ﾆ|.└' ,'
|ﾆl ' ,'
,ゝ──‐'
この年、潔の恩人で山下汽船の社長、山下亀三郎も死去する。
ミﾐ ヽヽヽヽヽヽﾘﾘﾉﾉﾉノノノノ
ミ 彡
ミ ,,､,､,､,､,､,､,､,､,,､,､,､,､､ 彡
l i''" i彡
.| 」 ／ |
,ｒ-/ ● （__人_） ● | 俺は死なないといったな
l |
丶_ ノ あれは嘘だ
とｌ￣~~ ´~￣￣￣￣´~ ￣ｌつ
＼ ／
／￣＼
| |
＼＿／
＿|＿
. ／´￣ ￣｀＼
.／ ::::＼:::::::::／::::: ヽ
/ < ○ > :::::::: < ○ > ヽ 社長おおおおお！！！
./ l
.| （_＿人＿） .|
..ヽ u. | -┬-| /
ヽ､ .｀ ⌒ ´ ／
／:::::::::|::＼ﾞ_>介 √!;:::::::＼
. /:::::::::::::::＼:::ヽ };;{ |::/::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::::::::::ヽ::ヾ::}〃:::::::::::i:::::::i
しかし父：潔には恩人の死を落ち込む余裕は全くなかった。
出世した潔は、海外航路の差配などを担当していたのだが、当時の状況は文字通り『最悪』だった。
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ f´ 。 。ヽ ', ∩ いしはら……いしはら……
| | | |
ヽ、 ヱつ ノ r' r'
＞ ＜ ノ ノ
.／￣::＼
| : : : ::|
＼_:;;;;／ 先輩……？
|
／ ￣￣￣＼ 魂の抜けた顔してどうしたんですか
／; . . : : : :＼
／ ∪ . . : : : : : : ＼
| . : : : : : : : :|
＼_ . : :〃 : : : :,／
/⌒` . . : : : : : : :｀ヽ.
/ . . . . : : : :..: : : : : ,: :＼
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ f´ 。 。ヽ ', ∩ おれ…りくぐんしょう…よばれた……
| | | |
ヽ、 ヱつ ノ r' r' やましたのふね…しずんだって
＞ ＜ ノ ノ
／￣＼
| |
| | ＼＿／ | | 陸軍省？！
|
／ ￣ ￣ ＼ 山下汽船の船が沈んだんですか？！
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<○>::::::<○> ＼ どの船ですか？！
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
この頃になると、軍部から来る話には死神が宿っていることが多かった。
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ 0 0 ', …………たかつまる……
| |
ヽ、 Д ノ
＞ ＜
＼ヽ, ,、
`''|/ﾉ
.|
＿ |
＼｀ヽ、|
＼, V
`L,,_
|ヽ､)
.|
/ ,､
/ ヽYﾉ
.| r''ヽ、.|
| `ｰ-ヽ|ヮ
| `|
ヽ, .|
ヽ,／´￣ ｀ヽ､ﾉ
/０ ',
{o :}
.': /
ヽ､_＿_,., ／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼
／ <○>::::::<○> ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
―..、
::::::::::ヽ
:::::::::::::|
:::::::::::::|
:::::::;／
|￣
. ￣￣￣＼ 高津丸は陸軍と一緒に作った秘密御用船！
.: : : : : : ＼
.: : : :. :.ij: ＼ あれには百人以上の山下汽船社員が乗っています！！
: : : : : : :. ＼::::::＼
.: : : : : :. ＿＼::::::＼ せ、生存者は……
: : : : : :./´ ,..::::::: :.ヽ ',::::＼
: : : : :./ ,;:::::::::::::::::.. ヽ::::＼
: : : :.〈 {::::::::::::::::::::::} 〉:::::::＼
: : : : :.ヽ ヽ::::::::::::::／ ／ ＼
: : u: : : ￣ , |
: : : : :. { |
.: : : :. :. ゝ＿＿＿ノ
.: : : :. :. :. :. ／
: : : : : : : : : : : ／
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ （◯） （◯） ', ……
| U |
ヽ、 （＿） ノ
＞ ＜
.／￣::＼
| : : : ::|
＼_:;;;;／
|
／ ￣￣￣＼
／; . . : : : :＼ ………先輩？！
／ ∪ . . : : : : : : ＼
| . : : : : : : : :|
＼_ . : :〃 : : : :,／
/⌒` . . : : : : : : :｀ヽ.
/ . . . . : : : :..: : : : : ,: :＼
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ （◯） （◯） ',
| U U | ……う……ぁあ……
ヽ、 （＿） ノ
＞ ＜
／￣＼
| |
＼＿／
＿|＿＿_
／ ＼
／ u ノ ＼ 先輩！ しっかりしてくれ！！
／ u <●>:::: ＼
| （__人__）|
＼ u .｀ ⌒／
ノ ＼
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ （◯） （◯） ', あうあうああああああうああうあうあうあうあああ
| U U |
ヽ、 U （＿） U ノ
＞ ＜
／￣＼
| |
/≡) ＼＿／ /ミ ヽ
. ／＿ノ ＿__|＿__ ヽ＿ ＼
／ ／ ／::＼::::::／::＼ ＼ ＼ 先輩！ 泣くなこの野郎！！
( く .／< ＞>:::::<＜>u＼ .> ）
＼ ／ u （__人__). ＼'.／ 何人生きてるか答えろ！！
ヽ| ｀⌒´ u |/
＼ ／
｜ . ＞──／ |
｜ ', 生存者は一人だけだ！！
,'z≡ ≡=z｡ ヽ
| U ＿'＿ U | ´￣￣｀ヽ 高津丸の船員は一人をのぞいて全員死んだ！！
ヽ「 ヽ ノ ＼＿＿
＿,, ＿＿ ｀''― , / ＼＿＿）_
ゝ＿＿＿＿（ ￣￣ﾞ /￣￣￣￣ヽ､ ）
￣￣￣ ￣￣￣
|＼ ／|
｜ . ＞──／ | 俺の友達は……全員死んじまった！！
l⌒ヽ､｜ ',
ヽ、 ｡z≡ ≡=z｡ ヽ 全員だあ！！
// ＼ |XX__'＿ XX ﾟ | ´￣￣｀ヽ
ヽ 「 ヽ ノ ＼＿＿
| l l|,, ＿＿ ｀''― / ＼＿＿）_
ゝ＿＿＿＿（ ￣￣ﾞ /￣￣￣￣ヽ､ ）
＼ ＿＿＿＿／
|
|
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
／ ＼
／ ＼
／ ＼ ／ ＼
／ ...::::::＼ :::::::::: ／::::::.. ＼
／ ＿ .::::::::::::＼:::::::／:::::::::::.. ＿ ＼
／ ／,..::::::::::.ヽ＼:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;::::／,..::::::::::.ヽ＼ ＼
／ < {:::::::::::::::::} >::::;;;;;;;;;;;;;::< {:::::::::::::::::} > ＼
／ ＼ ヽ;;;;;;;;;／／::::::::::::::::::::::::＼ ヽ;;;;;;;;;／／ ＼
/ ／ i ＼ ヽ
| / ∧ ', |
| ｛ / ヽ ｝ |
| ヽ＿＿_／ ＿_ ＼＿＿_ﾉ |
日本の海運業に携わるものたちが、歴史上一番追いつめられたのはこの時だろう。
旧海軍は商船の海上護衛作戦に完全に失敗していたのだ。
アメリカの雷撃部隊と潜水艦隊は、反撃能力を持たない日本の商船に容赦なく襲いかかった。
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／〉,､;;/ / ! ￣￣￣￣`ヽ !;;;;;;;;;;i
/( !;;| ノ=- -=＝＼|;;;;;;;;;;;l
`! ,.--、 ,---、 },;;;__;;;!
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.l| ￣ ノ ￣ i l!
! l,_ ,__/!
i ====== /〉;;/
ヽ ／ ﾙi!､
／/`ー───' .／/lllll＼
＿／llllll!､ ／ /|||||||||
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||||||||||||||||i, く;;;;;;;;;;|＼ ./|||||||||||||
|||||||||||||||||! 〉;;;;;;/ ｰ/||||||||||||||
＜海軍軍人：大井篤＞
日本人の中で最も戦争の被害を受けたのは、陸海軍ではなく海運・水産業従事者だった。
日本船舶の総撃沈数、7,240隻。
_
ﾉ |_ ll__l---||＿
rj「ｌ＿_｀ｰ' ヽｌーｊ L---┐
|―┴┴―｀ｰｒｭ-‐<￣.ｨｊ .__ｊｌ
|[][][][][][] i """ _..,,ｒr=''´ l × 7,240
l￣￣￣￣/7-‐'´ ／
f ｊL-､ ＿-‐' -‐´~~
ヽ | ￣ ＿ｊ＿ -‐'~´~~
｀ー〜´~~~~
陸海軍の死亡率が20％程度なのに対し、民間船員の死亡率はなんと40％。犠牲者数は6万人を超える。
これは独ソ戦のアベレージに迫るものである。そして物資輸送が出来ない島国の運命は、既に決していた。
／￣＼
| |
＼＿／
|
.／￣￣￣ ＼
／ ＼ ……みんな逝ってしまうのか……？
／ ＼
| |
＼ ／
／￣￣￣￣￣ ＼
そして1945年4月 やらない夫は湘南中学校に入学した。
／￣￣＼
/ .::::::ヽ
| .:::::::l
| .:::::::| ……。
| .:::::::|
| .:::::::|
＼ .::::::::/
＿_＞──く
/:::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::::::::::::::::::::::::::::::|
|::::::::|:::::::::::::::::::::::::|
|::::::::|､:::::::::::::::::::::::|
|::::::::| }:::::::::::::::::::::::|
この頃になると硫黄島も陥落し、連日のように激しい空襲が頻発する。祖国存亡の危機であった。
: :./ヽ: : ､: : : : : : : : :ヾﾐx: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :丶
: ;′: :丶:｀: :ー: :‐:_:ｧ‐':ﾍV: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :丶
:.ｉ: : : : : : :￣: :￣: : : : : :∨: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
:.|: : :.|: : : : :ｉ: : ｀: :.､: : : : ﾍヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ 空襲警報発令！ 空襲警報発令！
:.|: : :.|: : : : :ﾄ､／: : ヽ:ー:': ﾍ ｀ 、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.丶
:.|: : :.|: : :.|:千 ,ｘf笊X: ｀: : 乂三ミｘ｀ ｰ ､: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ 直ちに生徒は下校して自宅待機しなさい！
:.ﾄ､:..:|: : :.|:..|f弋‘:ｿﾉ }:￣:/ゝ三三ミ心、 ｀ ｰ ､: : : : : : : : : : : : : :ヽ
:.|:..}:i:|: :../:/ ￣ ´ 从{j/三三三三三心､ 丶: : : :｀: : : ー: : :､:ヽ
/:/j从}/ / /三三ﾍ三三三三ﾐ≧ｭ、 ＼: : : : : : : : : : :｀:ﾍ
:/:{_ / ,.ｨ ､ /三三三三ヾ三三三三ミ心、 丶: : : : : : : : :..: : :.
: ﾉ:.乂升ﾐ} r_:ク ｲ三三三三三iトﾐ三三三三ﾐく ＼ : : : : : : : : : :.
/ｉ三三三}-r‐‐､イ三三三三三三}} ｀寸三三タ´ ヽ ヽ: : : : :..: : :..i
三三三ﾐ／777ﾊjリ三三三三三三ﾄ､ ｀¨¨¨丶 丶 ∨: : : : : : :|
三三i／//////∧ }三三三三三三ﾐ心､ 丶 丶 : : : : : : :..′
三／/////////∧く三三三三三三三ミ}__ ＼ ､ i: : : : : :/
／二二二_｀ ‐＜ｊ∧j寸三三三三三三ﾐ}:､: ｀ヽ ｀ ､ ﾍ |: : : : /
壬三{{{//}}}ミｭ､ ヾﾊ三三三三三三三ﾘ: : : :ｰ: } ｀{: :∧ !: :.／
三三{{///}}三ミ心､ ｀寸三三三三三ソ: :ヽ: : :./ ゝfソj／
三三{////}三三三心、∨ミ}｀寸彡'´:＼: : : ￣}i ／
ミ三γ⌒ヾ三三三三ﾊ }彡: : : く: : : : :..＼: : /∧
iミ三乂＿ﾉ三三三三ﾐ} }: : 厂: : :ヽ: : : : : :｀:{三∧
ミ三三三三三三三三i} }: :.l: : : : : : Y: : : : ノ三ミ心、
ﾐi三三三三三三三三ﾘ ,':..:..|: : : : : :_jr― ´ ｀ヽ三三ﾐx
三三三三三三三三V /｀ﾆ＝＝≠f ｀¨寸j心、
｀寸三三三三三彡' ／`寸三三三∧ ｀ヾ心、
､__ ｀¨¨¨¨¨¨¨´_,，' ｀寸三三ﾐ∧ ∨心.
￣￣￣￣ ｀寸三三ﾊ ゞツ
∨三三}
｀寸三}}
｀寸∧
｀寸x
∨心、
弋jツ
＜繰り返します 空襲警報発令！ 空襲警報発令！
＿
_.-‐'''~￣ ￣~ﾞ'''-..,,__
__＝ﾆ'ﾞ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ'､ ~'i‐､
,i'ﾞ /:::::::::::::::/'i,:::::､::::::::::::::::::::::::＼ﾞヽ＼
ﾉl /:::::::::::/l/ 'i |'i,＼:::::|ﾞi､ヽ, ､:::ヽ/ .|､
-‐,''ﾞ'::::,､l'l::/ | ﾞi,i ! ＼:| .ﾞi,ﾞi,|＼::::ヽ､ﾉ::'i, やらない夫！！
/-l:::::/|i |' ﾞ _,,..-ﾞ‐''''‐- ﾞ'i!,::::::::::::::'i,
'ﾞ |:::::| .!.,,!,,,,__ ''''ﾞ::::‐'T:i'''j-､ 'ﾞl,::::::::::::::l 空襲警報だ！！
!'ﾞi,!, ,.‐i''-i､ l,:ﾞ',l ) !ｌ:::::::::::::
l, ﾞ' .l,:ﾞ'l ~ .:,.ﾞ:::::__::::l
.ﾞl '''ﾞ,.' .::::,l-''ﾞ-ﾞ'i,ｌ
| ヽ '' ::::::::,i'-::::ﾞl
l ::::::::,'_|,.l::/
'i, 'ﾞﾞ￣~ .::::::::ﾞ'ﾞ:.／
.ヽ .:::::,i'ー'ﾞ
ヽ ..:::::::'::/i'
ヽ ...:;:-:::::::/ﾞ!
.ﾞi､_ _,,...-''ﾞ::::::::::/
_i‐'- ..,,_:::::::::::::::::,iﾞ
＜クラスメイトのシンジくん＞
／￣￣＼
/ .::::::ヽ
| .:::::::l ……！
| .:::::::|
| .:::::::|
| .:::::::|
＼ .::::::::/
＿_＞──く
/:::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::::::::::::::::::::::::::::::|
|::::::::|:::::::::::::::::::::::::|
|::::::::|､:::::::::::::::::::::::|
|::::::::| }:::::::::::::::::::::::|
後に極右とも呼ばれるやらない夫が、この事態をどう捉えていたかというと……
, - ────── - ､ 、
／ ヽ
／ ＼
／ ,, ､、 ＼
/ _＿ノ′ `ヽ、_＿ l
/／ ヽ /´ ｀ヽ |.
l ｀`ヾ, lゞ 〃 l , -‐ ''"´ l |
|ヽ ノ ヾ ヽ、.. _ノ | やった―！ 早引けだー！！
,'⌒／´ ヾ'⌒｀` |
| l j ﾉ′ l
l `ー-'´｀`ｰ---─ '″｀ヾ /
| ト、ﾉ),､、 ﾉ /
| | ｀｀´´ / ｲ
| | ／⌒'⌒/ / l
| ,l ／ / / ' |
| | / / ,. |
ゞ `ー┴---一´ ／ |
ヽ`ゝ､_＿,,,,, ,, ／ ､ﾉ ﾄ ､.._
＼ _＿ , _,_ -‐ ｲ ／ ﾄ､:.:.:`::-..,,_
,`ー--- --ｰｰ / ､′ ／ﾞ.:::.:.:.:.:.:.: . ＼
／..::.:.:.:.:| ﾄ /′ ; ′ ／...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...＼
／´.:.:.:.:.:.:.:.l、 ／´ ／...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼
／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l , '′ ,／...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..: . ＼
空襲警報があると学校が早引けになるため、かなり喜んでいた。
l : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ : : :/l : : : : : : : :/ ; : : :/ ; : : : : : : : : : :
│: : : : : : : : : : : : |:: : : :/ | : :/ l : : : : : : :/ ;: : :/ l: : : /: : : : : : :
|／⌒ヽ: : /: : : :/|: : :/ | :/ l: : :/|: : :/ ; : / l: : :/ l: : : :/l: :
/ '⌒ヽ ∨: :|: :/ ｣: :/＿_｣/＿｣: / l: :/ ; :/ l : / ｌ : : / |.: :
' ｰ'＾〉 l: :/|:/´ 厂 / ＿厂｀ ﾚｰ- ;:/ l :/ l : :/ |: : :
| /⌒ |/ ' /_,.__-‐=＝=‐ ､丶 / |/ l: :/ | : : :
' ヽ 〈 「 ｢ｒ '厂l ヽ ／=‐- ､′ |: : : ;
ヽ │ 〉 〈しﾘノ ／ ＿＿ ＞ |: : :/:
ヽ└' ｀ﾆ ／厂 ｢ヾ＼ |: :/.: :
〉＿,.、 ／／／／／／ /しﾘ |ｌ |:/|: :/
ｲ: :/∧ ／／／／／ ヽイ ′ ' |/
, ── ﾉ∨/ l ／／／／／／ ′
/ │ / ':. l ／／／／／ ああ、この分だと午後授業なしだぜ！！！
′ ｌ .:/ 丶 | ′
/ ヽｌ :/ l ヽ ｰ ┘ ／
′ '、.:/ l ヽ ＼ ‐‐- .、 ／
〈 ∨ | 丶 ｀丶ｰ- ＞ , ´
／＼ ヽ | 丶 ,
＊
／￣| + ／￣￣＼ +
｜ ::｜ ／ ⌒ ＼ 警報解除になったらみんなで海に集合して遊ぶだろ
｜ ::｜x （ へ）（ へ） ｜ .人
,― ＼ .（__人__） | .｀Ｙ´
| ＿＿_） ::｜ . ｌ｀ ⌒´ .｜
| ＿＿_） ::｜＋{ .｜ 十
| ＿＿_） ::｜ { ＿ |
ヽ＿＿）＿／ ヽ、ヽ / ）|
｀`ー―‐'| ..ヽ|
ヽ ノ
この反応は仕方がない。なにしろ彼らはこの時、わずか十三歳の子供だったのだ。
しかし戦争はやらない夫たちのすぐそばに迫っていた。
. . -‐…‐-..... ..-‐ 、
＞ｰ''ﾍﾊ.::::::::::::::::::::::｀ヽ. ／｀ ＜ ＼
⌒>.:::::::::::::ノ ﾊﾊハハ:::::ﾊ ／ ｀ヽ ＼
7ｌ.:::::/:::ﾉ::ﾄ､::::::::::::::::::::::::厂 ｀ヽ . : : /´`丶、 ＼
´ﾉィｲ＜ハ! ヽ{＞､:;.-､∧ . :l . . : : } ＼ ＼
,.--=¬<ﾋﾊ ｰ''ﾋﾉ> rﾍ人 ', . . . : : } . : :／ ＼ ｀ヽ
_／｀ヽ 八 く ,ィ }} ＼. . : :ｊ.:／ 〈 }
ｘ＜⌒｀ヽ ? ＼ ヽ‐) .ｲ /厂￣: : : :「 `^ ー'
,.ヘ'⌒丶、 ハ! | ｀ ｰ＜ ノ __,/く. : : : : : : :}
,-‐/ ､｀ヽ 〉 ｀ヽjノ⌒} ｊー'.:::/／ . : ハ : 人
. / / ヽ ｊ.ノ },人 ／￣｀ヽ ￣｀ヽj ｢ /: : : : 〉
ヽ ヽ_＞'（_／＼ﾉ／ ＼ ー=ヘ. . :￣. : : : :./、 早引け 早引け 嬉しいな♪
￣ ` ｰ-､ー 厂 ＿＿_／::::}
ゝ ⊥.イ.:::::::::::::::::::人
|::::::ｊ.:.:::::::::::::::´:::ハ
|::::::::::／.:::::::::::::::::::}
ヽ::／.:.:::::::::::::::::::::ﾉ
／.:.:.:::::::::::::::::::／',
/.:.:.:.:.::::::::::::::::::厶=-‐-.､＿
/.:.:.:.:.:.::::::::::::::::/.:::::::::::::::::| ハ
/.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::/.:::::::::::::::::::jこ jﾘ
/.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::/.:::::::::::::::::ィﾖ {{
l.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::..＜´ |主 }ﾄ､
＼.:.:.:.:.:::::::::::::::::／ ＼'｢ ｀ヽﾉﾘ.::',
` ー一'´￣ ヽｰ彡'.::::::＼
｀ヽ.:.::::::::::::丶
∨.:::::::::::ハ
∨/.:::::::::::}
V.::::::::::::::ヽ
〈.:::::::::::::::::::}
Y.::::::::::::::入
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
（ ●）（ ●） |
（__人__） | 帰って海パン履かなくちゃ♪
(｀⌒ ´ .|
{ |
{ .ノ／⌒￣￣'￣￣） 三 二
ヽ ／￣¨￣￣
(⌒ヽ､ ／ ヽ く
＼ ヽ ／＼ ＼
＼＿_／ ＼ ＼
／ ﾉ ＼三 二
／ ／＼ ＼
｛ ────ヘ ＼
＼＿＿＿＿ソ ヽ ＼ 三 二
ヽ､_ｿ ＼ ＼
） __〉 三 二
（＿__ノ
_ イ::..／l／|／..:::N＼lヽ.::＼
フ::::::::::::::/:::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::',
イ:::::::/l/ |// |/∨＼:::::::::::::〉
ｲ:::l/ ≧‐ﾍ vz-―‐∨l:::::/
∧'´（.）` "（.）`ｧ 〉y
ヽ} i〉 /ノ‐┬､
∧ r-―､ .仆 | | って、やらない夫！！
_イ/| ＼ l＿___ｊ ／:::| | |
／ | |＼__ イ/ | / | あれを見ろ！！
／ヽ | |__- ＿__//⌒)} ／ .|
/ |／⌒>､三--/ >＼|/ |
/ |＼| ＼＼_/／ / |
/ | /／ﾉ ヽl ＿/＿／|
＿_ ━┓
／ 〜＼ ┏┛
／ ノ (●)＼ ・
. ｜ (.／) ⌒）＼ ん？
. ｜ （__ノ￣ ＼
＼ | なんだあれは？
＼ /
. ＼ ⊂ヽ∩
/´ (,＿ ＼.
/ ＼. ＼
./ / |. ＼ソ
（ y' .|
|
|
||
|| ｌ
|| ｌ
| |
| | |
／＼__,!＿_ /〉´＼
＼／| | |l||/＼／ ヒュゥゥゥゥウウウウウウウウウ………
＼{__| |}}|_}／
|:::: |
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ヽ ,/
＿|_|＿
＼|,|l／
中
,i .,i, ' .,, .／ ,i .,r.,,.!.,i' ､ ., ', .ii ,'.i ､ .， .|
./ .,ﾉ.,' .,.〃../ .|..ｰ,!./_,, |/.' , .`､,' ', .ヽ＿＿＿ --', .!l.l ', ! ,! 亅
! ./ │.,r'イ.// .|‐' l/ "＼,｀' ＿,,,,,, / ヽ .｀ぃ-ｰ''''''.ｌ.!.″' ,. │/ ｀ l',、
.! .lﾞ レﾞ._.,'/ / ゛ .｀'''-､' ,.｀'''ｰ'" " ﾞ′ ヽ. l.,' ﾞ'､
.',/ ./ ｀ﾞl'､ /'''''^ﾞﾞﾞﾞ`'''-､'､.ｌ, 、 ／ﾞ´ ￣｀ﾞ'､ ″ ｀'､、
ﾞ／ / ｀'ｷ ｝ ,! / ヽ
／ / ｌ |丿 .! .! , -､ / _,,、 '､,
'" / r； l.|゛ ', ./ iﾞ.ｌ. li li '､ （爆弾？！）
./ .!ﾞ'′ .| ｌ l／" ヽ ',
.|', ,-'"`'､ .......、 ヽ .ヽ / 石原！ サヨウナラ！！
! .ｌ, ／ │ " ... ヽ .ヽ /
.l ヽ ,./ / ﾞｌ, '､_ /
.! ,＼、 ._,,／./ ./ ｌ. ﾞl｀'ｰ .... ‐/
.l ｀ゝ ｀ﾞﾞ´ ,ﾉﾞ / ｌ l. ..ﾐﾞ^" .,!
ｌ ¬ｰ'二 / / ｌ ＼ ｀"│
.', ゛ ./. / l ..ｌ !
ｌ ./. / .,..､ .,、 ﾞl .ｌ /
｀ " / " " ゛ .', "
／￣￣＼
／u_ノ ヽ､_＼
| ((●）) (（●）)|
. | （__人__) |
|ヽ |!il|!|!| / .|
. | |ｪｪｪ| } シンジぃィイ！！！！！
. ヽu }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)､
_ _. _ _
| | ﾛﾛ | | | | | |
| |＿ ＿_ﾛﾛ _ _ _ _ | | | | | |
| ＿_| | |. ＿| |_ ＿| |_ ＿| |_ l二l | | |_| |_| |_|
| | ￣| | l_ _l l_ _l l_ _l ＿_| | _ _ _
|_| |￣ |. </|_| </|_| </|_| |＿＿| |_| |_| |_|
＼ /
＼ 丶 i. | / ./ ／
＼ ヽ i. .| / / ／
＼ ヽ i | / / ／
＼
-‐
ー
_＿ --
二 ＝ 二
￣ ￣
-‐ ‐-
／
/ ヽ ＼
／ 丶 ＼
／ / / | i, 丶 ＼
／ / / | i, 丶 ＼
/:: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r' '"__ ､｀､::::::::::::::::::
,/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::r- ;;;;;;;;;;､:::::l ｀,:.:.:.:.:l ',:::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ::::'､ ヽ::::l`｀‐‐、l l:::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::l ｀､ l' ',::,､l ' ´/---､__､,, ……！
::::::::::::::::::::::::::::::::::l 〉l´ l/:'' '､
::,;'l:::::::::::::::::l ﾊl､l l '' '､
ﾉ 'i:::,､:::ﾊ:::ll＼ ｀' 'l ,／ ,,; ', ,
l:ハ::l ',l ｀' ､ ,l; l ,;;'' ',
' ｀' ` ｀''''l_;'' '
l:. . ,r,‐‐ｯ､ ,:. :.
.,':.:,; :. l l´ ｀l::::l l_:. ／
:::::::::::::::::::::::::::::::::::: `' ´ ｀´ l'´ . . /_＞´
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ｀｀''' ‐::::r'´´/
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ mn）（mn）
. | | |人| | ……！
| | |⌒| |
. | | |. | |
. ヽ. / / } /
ヽ / / ノ ノ
/ ノ,,ノ |
| |
| |
/ヽ
/ |
/| ／) / | |ヽ
/| ﾉ | ／ / / | ﾉ| ﾉ | /ヽ
／ヽ| ﾚ レ /ノ レ ﾚ ﾚV | /
＿＿＿＿＿／、 ＼＿＿＿＿/V
＿＿__ 、 ＿＿ /
／ / ○ |´ ／´ / ○|ゝ /ヽ
く | ﾉ | / / /
￣￣ ￣￣ /／ ／￣￣￣￣￣
Ｕ Ｕ / ＜ あ、あれ？！
Ｕ ゝ ／ ＼＿＿＿＿＿
ゝ＿＿＿ .／
`ー-┴′.／
＼ ／
＿ ＿ ／
＼ /
＼ |
＼
＿＿
／ノ ヽ＼
／（○）（○) ＼
| （__人__） ｕ｜
| | お、俺たち生きてるだろ？？
. | |
. ヽ /
ヽ /
／ ヽ
| |
| |
┌┐ (⌒)
なんだなんだ？ _l_l l_l_ おーい石原、どうかしたのか？ / ∧
_l_l_l l_l_l_ / ∧
_l_l_l l_l_l_ ┌―--――--―┐ ＿＿＿＿＿___ / ∧
∠⌒"⌒¨ヽ _l_l_l 〈〉 l_l_l_ {｛ > < ｝} | __ _ Ａ| /＿＿______∧
／ z≠､/ヘ＼ヽ __,l_l_l＿＿＿＿l_l_l__ ＿_____} ＿ ｀_ω_´ ＿ {＿＿__ |j^廴ﾉ し､j ( ･_･) /＿＿＿＿＿∧
/ /´￣ ／ ∨∧ .／￣イ´ ／￣￣￣ヽ.＼ ￣≫＝―ｧ―〒〒〒〒〒――＝≪≦￣￣￣￣￣ ヒヒ≧／￣￣ r ―三ｰ―三―､￣￣＼
＿{ ｔ‐｀┐ 斗┬ }＿_ ￣二|⊆l┬t｀ ´t:┬{ ｝二￣ ┌ ﾑｨ ├┰｀ ´┰┤ ,ﾍ{￣| ┌‐丁 丕丕Ｗ丕丕 丁‐┐i―‐｛ r斗┬Wﾞ┬:i-}_ﾉｰ┬ ´
|r=〈 〈__..ノ _ └'｛ /r=x | jr=.l⊆l ゛┘r_t└' j/ﾉr=ｔ | | r=〈 j ー __ ｰ l /"r=t ! |r= ('｢ トｰ'_r=tｰ‐' !|ﾌr=t|｜r=ｔ l ゝ゛┘ └' ｲﾉr=ｔ.|
l ^^ﾞｰへ __{_}_ ィ〉ﾉ"^^'｜ j^＾ﾞ丶{、￣｛_｝ ￣ノ "＾＾ | | ＾＾ﾞ弋＞-｛__｝-＜′"^^ ! |^＾ﾞ 弋{￣ r_ァ￣ｲﾘ "＾＾|｜^^ﾞ :!N丶.__｛｝__ .ｲ "＾＾|
ｰi┬―┬ｰmｰ┬―‐┬ｉ┘└r‐┬‐┬ｰm―┬‐┬┬' ￣/￣￣|￣|||￣|￣￣〈￣ └┬┬ ┬‐∽‐┬ ┬┬┘ｰ┬――┬―‐ ┬―┬┘
{{ { 人__|||__人 } }} | | .人__|||___人 ! | { 人__|||__人 } | | j 人._介_.人 j :! | ｜ 人(二）人 |
｛{ ｛_/_l___l__|__｝ }/ | ｛_/_|___|__|__｝ ! | ｛_/_l___l__l__｝ ,ｨ ! | | {_/_l___l__l__｝ ｜| ｜ ｛_/_l___l__l__｝ !
○-○|ｰ| |ｰ|○-○ {√￣ 「 ] 「 ］ ￣￣'j ∨ ?⊥⊥⊥⊥レ Vﾉ Ｌl￣￣ |ｰ|‐|ｰ|￣￣,j/ l√￣ | !-| | ￣}j
＜大声を聞きつけ、集まってくるクラスメイト達＞
l::::::::::::::::::::::::::::l/:::/／:::::/ｲ ／ﾘ::::::::l::::::Vヾヽｊ:::::::::::::::
j:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾚ:::ｨ:::::::::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::
l::::::__::::::::::::/:::,:ｲ:::::/l::::::;ｲ::/:|:::::ｲ::l !::::ﾊ::::::l:::::::::::::::::
Ｙ,ヘ 1::ﾊ:l:/- |:::/‐|::/__l/ |:/ l/ l::::i !:::ﾊ:::/|:::l::ﾄ
| ,〉l::i lノ,ｨｒ-ｒ-､｀ﾞ‐ﾘ‐' _ﾚ'-‐'lﾅ ﾘlﾉ::/ﾘ
l （ゝ V くゝソ ｀ /ｨて「｀ﾒ / lﾙ'
＼｀ i ー ゝニ ' / い、いや米軍機が
iｰｨ /
, '´＾ﾘ ﾍ i / 爆弾を落としたみたいなんだけど……
ｒ' j ヽ ‐ 〉 '
| ヽ､／ ＼ -‐- -‐ ／‐ _
/ l 、 ｀￣´ , イ｀､ ￣｀ヽ
／| ', ｀ ､ ＿ , 1 ヽ ヽ
／ ', ヽ、 | ', i ＼ l
／ i ヽ、 ヽ /l ヽ l ヽ !
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○）
. | U （__人__） 不発弾だったみたいだろ
| |r┬-|
. | ι `ー'´}
. ヽ u }
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
ｼｰﾝ
／＼__, ＿_ /〉´＼
＼／| | |l||/＼／
＼{__| |}}|_}／
|:::: |
|:::: |
|:::: |
|:::: |
|:::: |
|:::: |
|:::: |
|:::: |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
「､ ｰ- ､_ -―､―- ､_ -― ￣!
{ /＼ ／ < 丶 ／ i /
{ { 〉 ⌒ 〈 〃
ゝノ / / i i ヽ ヽ ノ/
/ / i i i ハ i あー……こりゃ不発弾じゃないぞ
i i ii ト､l レｲ j } ! ',
ﾉ | { r〒iミ￣￣彡ﾃ┐! i ゝ 米軍が巻いてるビラのカゴだよ。
'´ j │ ヽ ﾋi ﾋi / '人
人 ', ヽゝ i // //
／⌒ヽﾍ ヽ / / ／⌒ヽ
/ Y､､ ゝ - ‐ ｲ / / }
{ ヽ＼ヽl｀ｰ ＿ ´!// / /
ヽ ヽ /ヽ三二ﾆ三/ｲ / /
ヽ ィ 7 ヽ ／⌒ヽ/ ヽ＼. /
, イ:.:.:/ / ∧{/ ⌒ヽ}ﾍ ヽ i:.:.:.:＼
/ { !:.:.:L / ／ヽ〉ゝ」レｲ ヽ ヽ!:.:.:.:l l ヽ
r─‐- .,,_
│>＼ ｀丶、＿___＿ ＿ __,,. -‐―一ｧ
| ゞ ＼ ／ ⌒Y＾ ＼ ／く |
│ゞ ヽ ⌒Ｙ¨ 丶 イ ゞ│
| ゞ ﾝﾞ ∨ ゞ
∨厶イﾞ / / ∨ ゞ /
∨ | | Ｖﾝﾞ∨
〉 |│ ││ | | | /
| ＬＬ¬ト､|＿＿,,|ィ¬|__ } 〈
厶 ││x─==ミ x─==ミ 7 / │ 石原はいつもは級長ヅラしてる割に
ﾉ^|││ У/ /|八
∠ﾄ､|人│ /// 〈| ///／ 八 結構ビビりなんだな アハハハ
八| 人 ／ イ /｢
_ ⌒| 〈＼ ﾏ(ﾆﾆﾆT ⌒7 ∧|
（ ＼ 八| ＼ ､ __ノ ｨ/ /
_,rﾍ_ `、 八| ∨〕ト __,, イ∨ //
rく｢ } （ ﾞヽﾊ. ＼ ﾏ ﾄ､____n___xｲ 〉 //
｛ { ｛ jﾞ)､ }____,,. イ|＼＞‐‐‐｝｝ｰ‐|/／く
トミーｰ' /〈:::〈二二| ∧ '⌒ヽｲ ／ﾍ｢｀¨ﾆ=-
∨ ‐ー rく ﾞ::::|‐━ |_,／ <〉{{ Ω｝|〈>━‐- _|::::｢＼
ﾉ │ |::::| 〈 ＼=彳ﾉ 〉 |::::| ∧
集まってきたクラスメイトは、カゴを爆弾と間違えたシンジとやらない夫を笑いものにした。
しかし二人は全く恥ずかしくもなく、笑えもしなかった。
;;;;;;;;;;;;;,!;;i l i ./ ヽ.!,,!ﾉ,__ _ !/ 丶|.ヽl__ヽ.ﾄl |ヽ;iヽ;;;;､;;;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;;;/;/:l/r,_ゝ'｀´''~""^''｀-ゝ '_, ヾ -‐;;''" ﾞ"｀ヾｌ｀-! .! ｌヾ;;;;;;;;;;;;|
;;;;;;;;;/v::::::'".::::: .,,.ｨ= -=.､ :: _ゝ - =;; _、 ﾞlﾞ ! !.;;;;;;;;;ヽ
;;;;;;;;;;.ｌ.::::::::::::::.r" ,._)｀; ｀ ,_)'; ｀'ヽ, .ｌ,;;;;;;ゝ
;;;;,,;;;;;;.ｌ,::::::::: ´ 、 ﾞ.ｰﾞ _ ﾞｰﾞ ／ /;;,"r'ﾞ ……もし本物の爆弾だったら……
./'Vv､ ｌ::::: ｀' '' "￣ .:::::! ｀' ｀￣""''" /;∠
/-'!'i.::... ::::::::! 〃,. ｀!
{ ｀ﾄ !:::::.... .::::::: - ヽ , ﾞ, 'i ./
ヽヽ｀;;:::::::::::.... /.>ﾉ/
＼ ヽ::::::::::::.. , ;; ﾆﾆ ﾆ ｭ.. / ﾞ ／
｀'ヾ_;;i､::::::::::::. 丶-―--- ' / ノ´
`ﾄ､::::::::::.. .:.:: . r"´
!;:;ヽ､::::::: ／ │
!: :::;:;｀ヽ､::: ／ l
ｌ: : : : : : :ヽ.:: ／ !
＿|￣|＿|￣| |￣|_|￣|＿_|￣|_|￣| |￣|_|￣|＿|￣|
|＿ ＿|| |￣ | | | |￣ | | ￣|
ｒ┘└へ| |二ｺ ┌'| |二ｺ ┌| |二ｺ ┌'| |二ｺ ┌┘
〈 〈] ﾟ,、〈| | o ヽ| ｜ o ヽ| | o ヽ| | o └「￣＼
ヽ-ﾍ_>ﾉ_ﾉ|＿|､＿ハ/|＿|､＿八ﾉ|＿|､＿ハ/|＿|､＿ハ/｀⊇.ノ
, ｎ ／￣￣＼ .ｎ
. / / ｊ.´_ノ ヽ、u'l lヽ、
/,ｲ / （○）（○） .ｌ i i i
〈 .ｒ {u （__人__） .i. } } 〉
', ｉ. ', ｀ ⌒´ / / ……間違いなく二人とも死んでいただろ
.i l. ,' ./
. ヽ､_.ｲ、. 人 ﾉ
ヽ 〈_ノ ﾉ
| .／
| . |
／￣￣＼
／ u ノ ＼
| .u （ ●） | ま、まあこんなことはめったに起こらないだろ。
. | （__人_）
| ｀ ⌒ﾉ
| } 確率論的に考えて。
ヽ u }
ヽ ノ
ノ ＼
／´ ヽ
米軍のフラグ回収は素早かった。
＜次の日くらい＞
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（●）（● ） |
_ （__人__） | おはようだろシンジ。
ｆ!||} （｀⌒ ´ |
l r'ｱ { |
ゝ.〈 { ﾉ
{ | ヽ ノ
ゝ ￣￣ ` ,,ー ヽ
￣￣ '' ﾄ , |
＜キィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ――――！！！！！！！！
.,llllllll'''illlllllllllllllllllllllllllllll' .llll| ''llllllllllll! ..''lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,
.illl''ﾞ ,lllllllllllllllllllllll'lllllll' .'ll| .'llllllllll, ''llllllllll'llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,
l' .,llllllllllllllllllll'ﾞ .llllllﾞ .'l! _''llllll! .'lllllll!.'lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,
.llllllllllllllllll' llll|, . :''''''ll'::iii,,,_ ..'lll! 'lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll!
llllll'lllllllll| ,,il'''lllﾞ.ﾞ:. .,,..､´ ..ﾞ''lii, 'l .'llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|
'lllﾞ lllllllll!.,:' .',,,,_. '´...:l''''':l;ii,,_ .': ,lllll'ﾞ.lllllllllllllllllllllllllllllllll|
.'| .'lllllll|. .,ill''ﾞﾞ:'lli, .:ﾞ.lllllli, .,ll'ﾞ .lllllllllllllllllllllllllllllllll|
..'lllll! l| .l,,llll. .i,,llllllllll .'lllllllllllllllllllllllllllllll
..'lll! .' .lllllll! .llllllllll'ﾞ lllllllllllllllllllllllllllll!''!
.l .'ﾞﾞ .ﾞﾞﾞﾞﾞ llllll'ﾞ'ﾞ __.'llllllll'ﾞ
.| ,.:' .,lll' ,..::''ﾞﾞ.'!.llll'ﾞ
.| ll' ';::..., .!
.'! :'ﾞ .,...´ おはようやらない夫。
.':, ;,,,,,,,i:''
.:., .'l''....: lllllllll! 早くしないと学校遅れちゃうよ……
..':._ ,ll''lll!ﾞ
,...:..:... .':., l
,...' .':., .''.,, | って、あれ？ なんの音？？
.,..:'｀ ..':: ..'':...:.,,,,..,,......::'''ﾞ |'''',.'''''.._
,.'´ ::_ _____ .':..:''..'':..,,,,......:| _,,.......:::.''''ﾞ｀ .'!
,......:' .::::::::'''''''ﾞ..￣ ....'l. 'l ..! ,..:'''.｀ .!
!―――i 'i―――!
＿＿＿| l＿＿＿
!―――i ,i―――! _ _ _ _ _
| | // // // // //
| | /,ｲ| /,ｲ| /,ｲ| /,ｲ| /,ｲ|
|_ｌ |,| |,| |,| .|,| |,|
/´:::::::::::::::::,'
. //_ /´/:::::.,'
//r'"￣ヽ..,i'
/::/-､ ,,-'::::/
. /´::i､＿,,ノ::::,'
. /:::::// ,' ,i:::::i'
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ｒ-‐''ﾞﾞﾞ７. /,,-‐'' "´::::::::::::/ l::::,'
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､-―- 、 . /´ ￣ _/ , -‐'"´ｒ´ﾞ｀ﾞｰ- ､,-―....''"´￣::::￣::￣/｀ﾞr'ﾞr‐-､
ヽ::::::::::::::ヽ、 ../-‐' " / ＿,,....ｒﾞ´/､::::::::::/､::‐-､_7:::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::〈 l i...{ )-........ｭ
＼:::::::::::::::｀ｰ''ﾞ―-- 、-‐''"´:::::::::::''´ー-------ﾞｰ''"_:::::::::_:::::::::-―''"´￣｀ﾞヽ_,ヽﾍ_,,-''､:::::::::::::!
ﾞ､::::::::_,, -‐''"｀/_::::::::::::::::,'"｀ﾞヽ_＿-―''"-､´￣￣ ヽ--―''"´￣￣´ ヽ;;::!
ヽ__/ / ､､､ヽ´i､-i <､_,-ﾄ､_‐!-､_､_,,-――――- ,,_-､__,,-‐''"´ ,'::;;;:::!
. /-――/｀ﾞﾞ ﾞー- -､ _ ､_,,-―''"´￣::::::::::::::::::::／. ,':::;;:::::i!
. / ＿,,'/ ｀ﾞﾞ ''‐--/_,, -‐''"´ ￣￣￣｀／ !::::::::::::
/￣:::::/ /´ -‐''"´￣￣ ｀／ `ｰ-､::ﾉ
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／￣￣＼
／ ._ノ ヽ､＼
| （ ） （ ） ((● ((●
|∪（__人__） |
| | | }
| | | }
ヽ |r┬-| /
__ヽ `ー'´ ノ__
マスタング！！！
.；,ｒ .,r_,, .， ., " ,' ,r,..|.,i .、.、 ； 、 .', ｮ.,',i 'i .i .!
./ ./ | .,ﾉ/.,ｲ !'"lﾞ,,' .l/.' ,. ｀ ｌ .ｌ .'v-―― ! !l,! ! ! .｝、,!
│/ | / .,!,i"′l｀ ﾃ ,、-＼,ﾞ;;;;;;ｯ / '､ .ﾞ‐''"￣ﾞ.ｌ!.゛ ｀､ | lﾞ .｀ l_,,
l / ./"..ｉ〃 ∠＿＿ ,,｀' ,ヽ ン---)､ l′ '､､
.ｌ!./ "｀ ./ ｀ﾞ'〈|L.ｌ i .／ .ヽ .｀‐
／ ./ ｀', !、 │ .| .,,,..,、 / ｀'､
ヾ / ウ l |ﾞ { l′ 八 ワ ＼
/ l !.／″ヽ |
ｌ', ／￣'i .,--_,, . ｌ. .ヽ /
.! ヽ ,i'゛ .! − .ｌ. ' , .,'
│ ' ,. ,, ┤ / .ｌ, ｀t-,,, _./
│ .'-,ﾞ'―-‐'" ./ / ', ,! '｀-ﾆ l゛
ﾞl .二ニ-;;,'/ / ｌ `-, .｀〜 !
ｌ ｀゛ / / ｌ .ｌ, !
', / ./ ,.､ ,,、 l ｌ .,ノ
′ ｀ ヾ ゛ ﾞ l
やらない夫と級友は通学途中に戦闘機に襲われた
││ ││ ││ ││ ││ ││ │ │
│└──┐ │└──┐ │└──┐ │└──┐ │└──┐ │└──┐ | .. |
│┌──┘ │┌──┘ │┌──┘ │┌──┘ │┌──┘ │┌──┘ └─┘
││ ││ ││ ││ ││ ││ ┌─┐
└┘ └┘ └┘ └┘ └┘ └┘ └─┘
- ..,,_"''― ..,,,_、 ゛..,,,_ ｀ﾞ'''｀-..,゛ rｰ ｀'-､ .ヽ . ｌ | │ ､,〃 ／／
、 .｀ﾞﾞ'''〜 ｀ﾞﾞ''''― ..,,,_. { ミ ｀'-、 ＼ ...ｌ ′ .i!iﾚ゛ ,／..彡
｀ﾞﾞﾞ'" ＿＿ ｒ'"⌒'- ..,,. ´ﾞ"''―｀''' ｰ＝ .｀ﾞ''ｰ ,,、 ｀'-．＼ ′ ″ ／ ／／
'-､, . ＿,ﾞ,ﾞ￣ﾞ"" ! .｀ﾞ'ミ 、 .¬―-- ＿＿＿
｀ﾞ"────' ﾞ'-- ―¬ ＿＿＿＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ : ｰ ..,,_.
,, -――ｰ- ． / .ﾞ│ : ｰ''''"ﾞ,ﾞ.. ｰ'''',ﾞ./ ､, .｀ﾞ'''ｰ
/ ￣ﾞ二ﾆ--、 : _,,,.. -ｰ'''' ﾞｰ- .″ .‐''"´ ,.. -''″ 、 ＼
.lﾞ 二ﾆ-- ‘´ _,,.. -ｰ _..-‐'″ .,..ｰ _／ .i′ ! .ｌ, 、 ＼
.l 'ﾆ―' ._,,.. -‐'''"゛ ,,, -'"゛.,.. ,／´ ／ ， .lﾞ | ヽヽ ヽ `-、
... --ｰ'''^ﾞ´ .ヽ _;;jjl″ ._,,, ._..-''"゛._.. ‐'´ ., ／ ...／ ../ . l ! .! .ヽヽ ヽ .｀'-,
. ﾞ'ｰ ..,,.. .'“´ ,,‐'" .''彡….‐'″ ,／゛ . ,／ ./ .， ! ,! ! .ヽ ヽ ヽ
._,,,.. -‐''" _,, ‐lﾞ ._ ／ ,..-'´ _､./ ／ / / .! │ .! ..ｌ, .ヽ .゛
''''"´ ,,, -''" ._.ゝ__ ｒ'" .,..‐″ .,..-"／／ / / / ｌ │ l . ｌ, .ヽ ＼
,,, -''″ _..-'"゛ ,／゛ ., ‐lﾞ ／ .'" . / / ! │ ! . ! ..ｌ .ヽ ＼
_,, -'"゛ ._..-'"゛ .,..-'゛ . ,／ ｀--゛../ ./ ./ ." ､ ′│ ! .ヽ ヽ＼
._..-‐'″ ._..-'"゛ .,..‐" ,..‐ ,． ." .,,- .／ ./ ./ ! ,il ll ! | .'i ヽ ＼
. _,, -'"゛ _.. ‐'″ ,..-'゛.,..‐″.／ ／ ／ .／ / .、 ./ / / ﾞ.! | i ｌ.ｌ 、 .ヽ ヽ
._..-'"゛ _／´., ‐'´ " ／ .,,‐ ／ / .,i / ,i ./ ｌ 廴__ノ | ! !..ｌ !､ ヽ
._.. ‐'″ ,..-'´ ./ ゛ .,i'ﾞ,./ .／ / .／ .ﾞ./,i/ / / i .! .| ﾞ!.ｌ ｌ,
'" _． _／゛ l ,ﾉン .／ ./ ! .;l′ .i′ ! .l .| ｌ / ヽ
_.. -''"ﾞ_..-'″ .,.. .ｌ 〃゛ ./ ヽ＿_./ ./ / .｝ :! ｀--"
.''″ ,..-'´ ,..-'" .,, : ,／ .ヽ、 ,./ ,ﾉ゛ ./ ｌ ! ,! ! .ｌ ｌL 、
...-'″ . ／ -" .、ﾞ''―ｰ''ﾞ゛.／ / .r ,i",ﾉ .lﾞ ! .! .| i i ｌ ｌ ! .ｌ
,／゛ ／ .,／ . / ./ , ‐ ,i′./ ./ .,″ / l │ .l .! ゝ .ゝ ｌ､
／ｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉr、 ,/＼,,ﾍ／＼,/＼,／＼
／ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉﾘｉﾄｉｉｉｉｉｉｉﾊｉｉｌ ｉｉｌ ｌｉｉｉﾊｉｉｉｉｉｉﾘｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉ、 ＞
" 'ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉ／ｉﾘｉｉｉｉﾊ/ ｌｉｌ ｉｌ ｌｉｉｉ／ｌｉｉｉｉﾄｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｌ >
/ｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉﾘｉｉ/--ﾄｉｉｉｉ/ ｉ _ｌｉｌ" ｌｉｉｌ ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉﾄ ＞ GYAAAAAAAAAAAA！！！
rｉﾊｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｌ ｉｉ ,,__"`'r、 ,ｉ ｉ, _,,／,, yrーｉr、 ｌｉﾊｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉ〈 >
ｉｉ ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｉｉｌ yr"~~`''y,^",‐` -''r''~,, “ ｌｉｉｉｉｉｉｉｉrヘ,, ^
/,ｌｉｉｉｉｉｉｉｉｌ 〈ｌ,` "_,,／~ / "/／ヘ／＼,,^＼,,/＼
/⌒ヾ,ｉ--ｌ _,,....,,_ ,.／ `r,,‐-、
ヽ , ヘr..,,_ ,,r-_''"- ｰ--丶、 ／ 〉
_,, 」 ヽ、 rｌ'" ゝj, ,/ ｌ'~
ｌ ヽ、 ｌ" 'ｌ ｌ ヽ,, ヽ,
`''+, ｉ, ｌ ..... ,, ｰ ,. ｌ, ｌ ﾍ ,r-"
r" , `､ ｌ / ヾ,,.ｌ / ヽ, ｌ
ヽ,,_ ／ } ｌrv ｌ.ｌ ,r ｌ/'"
,ｌ / 〈 ヽヽ、_____ ,,,,,....／/ ｌ ｉ,
ヽ、/ ｌゝ、 `ｰ- ,,,...... -ｰ''" ,,／ｌ 'ｉ
／ /ｌ `' 、 ,／ / ｌ ヽ
／ 'ﾑｌ ` ､ ,, ''" 〈_ ｌ ヽ,
/ / 'ｌ "'' " / ヽ,ｌ ',
／￣￣＼
／u_ノ ヽ､_＼
| ((●）) (（●）)|
. | （__人__) | シンジィィイイイイイイ！！！！
|ヽ |!il|!|!| / .|
. | |ｪｪｪ| }
. ヽu }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)､
B29の護衛戦闘機はP51で、この飛行機の標準武装はM2機関銃6丁。
挽き肉器と呼んでよく、生還できたのは余程幸運だったのだろう。
┌┐ .ロロ┌┐ .ロロ┌┐ .ロロ ┌┐ .ロロ┌┐ .ロロ┌┐ .ロロ ┌─┐
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, - '´ u ` ､_
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| ・ `´ ー--- i
| 三三ｧ ､_・ .|
l、l ヽミ=､ |
| `ｰr‐'^.､ l l
_ !U l////`ー '′Ｕ ,! ヒィィィィイイイイイイイイイイイ！！！！
fハ) ヽ、 l/////l /
l l _,.; ´ ｌ ﾑ＿__ .l し _,′
l ヽ'´ `―- ＿`′ ｀-〜´￣ヽ
! ,イ l
ヽ_＿__ｵ ｊ〜´ L,.ﾉ
ヽ, イ
| ｊ
} r―‐-､_ ｌ
i | ｊ
| l i ,ノ
| ｲー-ヽ l'´
級友を仕留めたP51は、次にやらない夫を執拗に狙い、何度も何度も機銃掃射を繰り返えす。
がむしゃらに逃げる途中、ちらりと視界に入った銀色の機体には、見たこともない極彩色のキャラクターが描かれていた。
（>>1は著作権に詳しくないので、一部省略してお伝えします）
＿＿ ,....-─-、
／::::::::::::::::::::ヽ、 ／:::::::::::::::::::::::ヽ
／:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/_,.......-;,＝=-...ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::／ `ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
ヽ::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::/ ／￣ ヽ/⌒ヽ:::::::::::::::::／
それは日本とは全く違う文明の印だった。まさしく異民族の印だった。
自分を殺そうと執拗に狙うその機体は、自分たちとは完全に違うナニカだった。
l ￣| 〈:::::::::::......:::/ _ l
ヽ ヽ `ー-─ ´ ,/） ./
＼ ＼、 ／ /
>. .、_、 ヽ.ー-....__＿＿／ ／ 早く諦めて挽き肉になっちゃいなよ♪
ヽ: : : : :ヽ ヽ￣ヽ丶／／.イ
ヽ、: :__ヽ `ー- ´／: : : ｲ
l ￣: : : : : ７フ ７: : :｀´: :l
l: : : : : : ／￣ ￣ヽ: : : :/
ヽ ___／ ￣
ゞ.:.:/.:.://;;/;:;:;:;／⌒ヽ
ヾ;::::j;;;|;:;|;:;:;:/:. .:.:|
',:::!;;|;:;|;:;:;:|:.:. . ..:.:.:|
｀ｲ;:;|;:;「￣ ￣ T
|;:;|;:;|;:. . .:.:l
|;:;|;:;|;:;:::.:.. .: ::|ヽ
|;:!;:;|;:;::;::.:.:. .::|:;:|
!;!;:;:|;:;:;:;:;::;:;:;:i;:;:ヽ
ヾ:;:;:ﾄ､;:;:;:;:;:;:/;:;:;:;＼
｀`ー ─ '／￣.:.:.ﾞi
// j.;:;:;:/.;／:.:.:.:::::|
i///.;:;/;:/;:.:.:;:;:;:;:;/
/.;:;/;:/´￣￣「
i.;:;/;/:.:. . .:.::::! （_／
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ヽ､;:;:;:;:;:／ ⌒ヽ ┏┛┗┻╋┛ ┏┳┳┓
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／レ'´ ´／￣`ｰ--､_ i-､ ＜チィーッス ┗━┛┗┛ ┗━┛
/ r'イ /´ ､ l | ` 、
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i K´i L＿ ､,｡' ﾉ , `､iハj
.〉 〉;;;| `､_ﾟ￣ﾉ`＜ ,ｨi , 〉 i;i
`､;;;;;;;i ﾄ, r-=三 rｪr'´rﾉ /ﾚ' ,;ｲ
＼;;;､;;;`､＼ ＿ri_riノ／;,'-';;;j
`;;ﾞ-;;;;`ｰ-､,―z_彡∠j;;ノ
`ｰ-､;;=-=っ;;;;;;;;_ -'´
`ｰ'´￣￣
─ ＝ ニ ニ _三 三 ニ ニ . ／￣￣＼
｀ (⌒ ､ . ／ ノ 丶＼ うわああああ 転んだ！！
- - ── ＝ ニ 三 ｀ヽ ＼ .| （○）（○）|
(⌒）ヽ (⌒ -､. / ´｀ヽ--- . |. （__人_）│ 第三部完！
─ ＝＝ ニ 三 ヽ::::::: . .| ｀i i´ |
(⌒） .｡； ﾟ ,, ＼. ｀'''⌒) `⌒ | '⌒)
(⌒・⌒ ・ ＝ ニ 三 三｀ -､ ､ :::::,,.ｒ / ,.ｒ'
'';:. ,､,,･：･ ､､,,＝＝ニニニニ｀ ー三-------- `''ｰ─‐'"
─ ＝ ニ ニ _三 三 ニ ニ . ／￣￣＼
｀ (⌒ ､ . ／ ノ 丶＼ 南無阿弥陀仏！ 南無阿弥陀仏！
- - ── ＝ ニ 三 ｀ヽ ＼ .| （＞）（＜）|
(⌒）ヽ (⌒ -､. / ´｀ヽ--- . |. （__人_）│ 南無阿弥陀仏！ 南無阿弥陀仏！
─ ＝＝ ニ 三 ヽ::::::: . .| ｀i i´ |
(⌒） .｡； ﾟ ,, ＼. ｀'''⌒) `⌒ | '⌒)
(⌒・⌒ ・ ＝ ニ 三 三｀ -､ ､ :::::,,.ｒ / ,.ｒ'
'';:. ,､,,･：･ ､､,,＝＝ニニニニ｀ ー三-------- `''ｰ─‐'"
─ ＝ ニ ニ _三 三 ニ ニ . ／￣￣＼
｀ (⌒ ､ . ／ ノ 丶＼
- - ── ＝ ニ 三 ｀ヽ ＼ .| （＞）（＜）|
(⌒）ヽ (⌒ -､. / ´｀ヽ--- . |. （__人_）│ ………………………！！
─ ＝＝ ニ 三 ヽ::::::: . .| ｀i i´ |
(⌒） .｡； ﾟ ,, ＼. ｀'''⌒) `⌒ | '⌒)
(⌒・⌒ ・ ＝ ニ 三 三｀ -､ ､ :::::,,.ｒ / ,.ｒ'
'';:. ,､,,･：･ ､､,,＝＝ニニニニ｀ ー三-------- `''ｰ─‐'"
＿_ ━┓
／ 〜＼ ┏┛
／ ノ (●)＼ ・
. ｜ (.／) ⌒）＼ …………って、アレ？
. ｜ （__ノ￣ ＼
＼ u | 転んだのに、なんで撃たれないんだ？
＼ /
. ＼ ⊂ヽ∩
/´ (,＿ ＼.
/ ＼. ＼
./ / |. ＼ソ
（ y' .|
そう思い立ち上がり、仰いだ空にやらない夫は見た。
. ,ｒ''ﾞ´￣｀ゝ、
/ ヽ
. l ＿ 弋
l .ｒ'ﾞ´;;;;;｀ヽ、 i
. l i!;;;;;;;;;;;;;;;;;;i i
l `ゞ::::::::::,ノ i
| l､
i! ｒ- ､_j ,イ⌒ゝ
､＿,| | l､ ＿ ＿ ＿ __, .ﾉ l､ ｨ― -､
. f:. l! _i＿ l､ f!￣ ￣. / ／ l､
;. ＿,, _-i＿＿,-'ﾞ´LiL_j＿_j!｀''ｰ- ,.l|､_＿＿ /. ／ .|
. i;;!ｆ´::::::::::::::::::} ﾞｰ-'ﾞi!＿,,lﾆﾆ!7｀ﾞﾞ!￣｀_/ノ ￣￣｀>ﾞ>‐'" _／ =!
,-‐'"'!=＝:::::::::::::! ￣￣ ｒ'';;;;;｀ヽ. ／／ _,, -―-----! ヽ
ﾞ''‐､_i|:::::::::::::::::::::| {;;;;;;;;;;;;;;;;} < < ヽ´ l-‐''ﾞﾞ´
:､!､:::::::::::::::::::l､_,,-―- ､＿ ,, -‐―''"ﾞﾞ´ ￣￣｀ヽ i
. i::;! ￣￣￣｀ヽ ｀￣｀ﾞﾞ''‐--,,-''"´ ヽ |
i::. l / ヽ. l
ﾞ::! ､＿j / ゝ‐'ﾞ
. l l
l |
l ,,ｒ''";;;;;;;ﾞ''､.. }
.i. { :;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゞ j
l ゞ、;;;;;;;;;;;ノ. i'
. l i'
ー-! ,i'
ゝ、 ノ
｀ﾞﾞ''―''"´
深いグリーンの戦闘機が、P51を追撃していた。
l ＼
/ ＼
_ノ ＼
＿ ＼
／ ＿＿_ ヽ ／ ＿＿_ ヽ
l /::::::::;;;;;; ヽ l l /::::::::;;;;;; ヽ l ………………
| .|:::::::::::;;;;;;;;;l | | .|:::::::::::;;;;;;;;;l |
ヽ ヽ::::::::::::::/ ノ ＼ヽ::::::::::::::/ ノ
￣￣ . ￣￣ 、
／ l ヽ
l l l |
| ノ ヽ ﾉ
ゝ‐----一' ゝ‐----一'
-_ _-―――-_ _- ,
ﾉ
/
ノ
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I欒I鰹 :鷆鹸變體鑑襷I鬟斷i鑛髑讐轤鑒I鑛i鑛轤體驫 簶ｆ$羇
嫋%輞 :黯蠱籥變讐躙巖鰹燮钁體髓韈躙變轤鑛鑛囓 鍛I讃$
iI欒i暹 :霽電鷭讎顯驛轤體驗Ii鑑髞顯i躙轣鰹I鑚罐疇 懸I$逈
I讒$驫. 鸞饐譴鑓襴讃讃褧藜I欒儼I巓襴讀霽鱈鷙霤ﾞ 騷i鱠i$
嚆釀蠱:. '褧襲躓驕顫讃竊讃I鰾儼儻I竊褧i顫齪愍麥' :驫爨i鬮
靈I韆i蠱. ‘褧饕霾穰穰竊韃鶴i鷓i驚i褧i讀I竊羇黙? ,蠱I驛I鷭
囑蠶疇亀:. ”褧韃饕覽穰i愍i竊i羇I襲愍I黐齬黙?” ,;疊i$鑢I鷲
矗靂$鯀I?.. “囓鰲鑄鑄黔纒i籠蠻藜欒讃i軺?゜ :,,:硃i轣i讎i囓
癲I艷i鰹i鍛?:. “'罨霾燹i钁穰蠻黙I絲軺?'’ .,;g纜衝i顰i羈癲
囑i贖i臟i巒%談&｡. ”''･*疇鑿懸i[?*･'” ,.g$嚠鑷i攤穰顫驅
齶靆顳$鑼i靆i諡爺iゎ｡.._ _..｡:；毯嫋欒讀i驥竊轡讎
鑪靂驟鬢鰛軆i籍瀰癢覺鐓$醞??醞iｆ嚠變霆藜蠻韆驢靂逈鑛躙
そのグリーンの胴体には、白縁の日の丸が鮮やかに描かれていた。
l ＼
/ ＼
_ノ ＼
＿ ＼
／ ヽ ／ ヽ
l -―――- l l -―――- l
| | | | ゼロだ……
ヽとうo ノ .＼ とつ
O ;. 。
｡ﾟ ／ l Ｏ
Ｕ l l l |
| ノ ヽ ﾉ
ゝ‐----一' ゝ‐----一'
-_ _-―――-_ _- ,
ﾉ
/
ノ
＊ゼロ戦のこと
それはある意味、完璧な出来事だった。
自分とは違う異民族から襲われ、そして紛れもなく己自身と同じ旗に助けられた瞬間だった。
／´￣￣￣￣ ｀＼.
／ ＼
/ '.,
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ ..|
| .|
| ;;;（｡ｏ● ）ﾉヽ（ ●o｡） | うぉおおおおおおおおおおおおおお！！！！
| °oﾟﾟ~'"´ ｀"~゜oﾟ;°.|
|.. （ j ） .l
| ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ /
.丶 |/⌒i⌒､| /
ヽ .!、＿＿,! ./
ヽ /
ゝ ＿ ／イ＼
／ ＼
／ ＼
＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （○） （O） 俺も……俺も戦うだろ！！
. |. .|| （__人__） 俺も海軍士官になって戦ってやる！！
| ﾉi ! | }
. | し' ｀ ⌒´ﾉ
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
そしてやらない夫の最初の進路を決めた瞬間でもあった。
なぜやらない夫が陸軍ではなく海軍士官になる道を選んだかといえば、立地である。
当時伊豆には幹部の海軍軍人や軍属が多く住居していた。
その子弟たちが通う湘南中学は、海軍兵学校の予備校的な位置づけになっていたのだった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
l_________________＿＿＿＿湘南中学＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__l
∧三|:Ll:|二二二二二|:Ll:|二二二二二|:Ll:|二二二二|Llﾉ二二二:|├i─. ＜ ´
∧.ﾐl .|＿|＿|＿|＿|| || |___|:ロ:|::::::::::::| .| :::::::::::::::::: | ||.|:::::::::::::::::| | |
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iｫ |....｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTT｢| . |_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|:| |..::|.| 二二二二二 |:| 二二二二二 |:| 二二二二二 |:|二二二二l:l .|;;;;; :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
|:| |...:ﾄ..─────‐|:|─────‐.l:|────‐| .ｿ＿＿＿_..// .|─|二二二二::i. 尸二二二二::尸三三三三尸三
＿＿|:|_..| .Y 二二二二二l .|二二二二二l ..|二二二二| |::::||::::::|::::::ﾚ.... | |:::::::::::ll :::::::::| |:::::::::::|::::::::::::|:| |:::::::::::::::::::::| |:::::
､ | | |＿||＿||＿||＿l .|＿＿.||＿＿_| |＿||＿||＿| |二|二:|::::::| | |:::::::::::ll :::::::::| |:::::::::::|::::::::::::|:| |:::::::::::::::::::::| |:::::
ヾ､､.|＿＿＿_| |￣||￣||￣||￣l .|￣￣.||￣￣ | |￣||￣||￣| |＿|＿:|::::::|＿ | ｢|TTTTTTTTT｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTTTT｢|T
ミ::ミ::ﾐ::ヾ | ｢|TTTTTTTTTT.｢|TTTTTTTTTT｢|TTTTTTTT.｢|TTTTTTTTT| |..| |:|二二二二二l |.二.二二二二.l |二二二二二|:|
::ミ::ミ::ミ::ﾐ ヾ | |:|.二.二二二.二.ﾋ|.二.二.二二二ﾋ| 二二二二_ﾋ|.二.二.二.二 | |..| Ｆ+────i l r───l l f´￣￣￣￣| |￣
ﾐ:::ﾐ:::ﾐ::ﾐ::ﾐ::ミ:ヾ | |:| γ⌒ ､ ｢ ＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿ |::|l:::::|l:::::::| .| |..| | .|::::::::::::::::::::::| l l:::::::::::::::::l | |:::::::::::::::::::::: | |:::::
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: : : : : : : : : : : / /: : : : : : : : :| |::::>::::::::::|:::::l:::::l:::＜ ／ ／
.: : : : : : : : : :./ /￣三ヽ: : : :.| |￣ヽ::::＜ ...::::::::::::::: < ／
学校側もそれを認識し、授業を行っていた。
更に戦時のため、学校の授業もかなりの部分が軍事教練んに置き換わっていた。
,、
／ ＼＿_／ ＼
. ／ ＼ いいかみんな
/ ／ ＼ |
| ヽ＿/ | 大きくなったら東郷平八郎みたいな提督になるモナよ！
. ＼ ∨ ／
. ／ ＼ もしくは戦闘機のパイロットもカッコイイモナよ！
._ _ _
..(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼
／ ＼ ノ はい！！
| （ ●）（●）
.| ノ（ （__人__） 先生、頑張ります！！
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ
.| } 早く大人になって米兵共を殺しまくるぞ！！
.ヽ }
ヽ ノ
l/ く
| |
| |
｢＼￣｀''ー-- ､､、
＿＿＿ |:;::∧ ヽ 君たちの先輩達は、今日も南溟北嶺で敵と戦っている
〈＼ ／ |:.:.:.:∧ ＼
＼ / |:.:.:;:;'' ', あるものは傷付き、ある者は散華する。
,' '
{:...:...::....:..... | この事実をしっかりと噛み締め、勉学に励むように！！
|.:.:.:.:. :. :;＿:;:;:.:.: :!
ヽ:.:.:;::.:'´:;':;':;::;.:.:.:.:. /
｝:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:;:;:. ﾘ､
＼:.:.:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:; ／ ｀ヽ
｀ヽ⌒>:;::;:;:;:;.:.: ／
￣￣￣／/／
／／ ／
〃〃
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_＼
| oﾟ⌒ ⌒oﾟ.| 先生……！！
. |. （__人__） .|
| ｀ ⌒´. . ﾉ 俺も先輩方に続きます！！！！
. |. . .}
. ヽ } 早く米兵を殺したいです！！
ヽ ノ
しかしまた、当時としてはよくあることだが、軍事教練中心に置き換わった授業が、さらに勤労奉仕に置き換わっていた。
／￣￣＼
/ ＼
|ノ ヽ､_ .|
（●）（● ） . | 芋掘り、塹壕掘りが優先です。
|(_人__） .|
| ⌒ ´ |
ヽ /
,ゝ く
/ ,ﾍ / ∧
vw, / /. ヽ/ / ﾍ、
（⌒二二__/(￣7 /＿ 1
. ｀´ _ン / .,＿ _ｿ
vw ....,,, ... .!! .ww .... （ 入＿＿_￣７ ｗ ....
やらない夫たちは、本土防空の要である航空部隊の飛行場支援に駆り出された。
（資料はないが、地理的に横須賀海軍航空隊の所属する藤沢飛行場と思われる）
／￣￣￣￣￣＼
／ .:::＼
／ . .:.:::::＼
_＿ノ ＼_＿ .:.:.:| 整備兵の手伝い程度だろうな
＿ ＿ :.:.|
´￣ ￣｀ .:.::| まあゼロ戦が見られるだけお得と考えるだろ
／ ヽ .:.:|
l＿_人＿_} J.:.|
｀￣￣´ .:.:|
.:.|
..:.:/
＼ .:.:／
l＼ .:／|
__人 ＼＿＿＿＿／ 人＿＿
:::::::::＼ ／::::::::::::::::::＼
:::::::::::::::＼ ／:::::::::::::::::::::::::::::ヽ
:::::::::::::::::::::ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
:::::::::::::::::::::::::| |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
:::::::::::::::::::::::::ヽ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
しかし軽い気持ちで行った戦闘機航空隊の飛行場は、紛れもなく戦争の最前線であった。
__,.---_､
,..-''´ ／三ヽ
／ ヽ‐‐,
/ ヽ ノ￣
./ /￣
__ ／ / 迎撃から帰還した搭乗員が撃たれて負傷している！
,.:´ ::::::::｀ヽ ／ /
/ :::::::::::::::☆:ヽ i 学生！ 急いで担架を持ってこい！！
{:::::::::::::::::,.-.､::::i ./
';:::::::::::::::l .}::::! /
,...‐∧::::::::::::.､__ﾉ::∧ /
／::::/:::::ﾄ､:::::::::::::::::/::::::>'
/／:::::::｀ヽヽ＼＿__/::::::/
／/::,..-''"￣ "''‐､::::::/::::::/
/:::::::/:::::::::::::::::::::::::::::＼::ヽ/ /ヽ
. /:::::::::{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ_ヽ / /
i::::::::::::ヽ:::::::::::::::::＿_:::::::::::::ヽy_ / ヽ.＿ __／/
l:::::::::::::::::`ｰ-‐'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＿_,..-―-..,,_＿＿＿＿＿_／ ￣_,,.-'
!:::::::::::::ヽ:::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ _,,..-''´
|＼::::::::::::｀''-＼:::::::::::::::::::,.-――::::::{:::::::::::} _,,..-''"´
. !::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.,,＿_､:::::::::::::::::::::::ヽ::::::/ _,,.. -・''"´
',::::::::::::::::::::::::::::/::::::ヽ::::::￣￣/￣￣￣ー―― ''"´
. ∨::::::::::::::::::／:::::､:::::::＼:::::,.ｲ
∨::::::::::::/:::::::::::::｀¨¨:::::::/:::!
|ヽ:::::::/::::::::::::::::::::::::::::/:::/
―― [] ] ／￣三＼
| ｌ￣ | | ／ ＼三/＼
|_| 匚. | 三 （ ○） （ ○） は、はい！！
| | 三 u （__人__）
|_| ≡ ｀ ⌒´ﾉ
二 }
[] [] ,- r⌒ヽ ｒヽ， }
／／ 三 i／ | ノヽ
匚／ 三 三 / )≡
三 三 ／ ／≡
ﾆ三 .／ ／
二≡､__.／ ／､⌒)
三 ＼ ￣
三 /＼ ＼
三 /ﾆ ヽ 三 三
三 / ﾆ_二＿＿／
三 .／ .
≡ ／ |
≡ ／
三_ノ
. / :: : ::: ::: :从: : : : /.....: : : : : ::::）
/ /::从从イ从::::::::/ ::::::,､ｯ;;ｯ'":::） い
/ ｲ"ll|"l| ﾘﾘl| ､ﾐ::ノ,,,､-'ｿ" '" "'''|
l| ll| ,,;ｯ -::llｰﾂll| |''" ｯ ''＿_''':::::） て
.r-､', ヽ_,,､-ｰ,,'ヽ{:::::}､ｰ､乂∠...r:､..ﾞヽ）
.j 〉' ''ｰ―｀ﾞ'''"三''"ﾗ､ｰ'''_三､-ｰｰ '''ﾉ え
'/ ,;r'⌒（""" ""''）､､､､∠､
l ,,;;,､ '">'"ﾞミ-ﾂ;;三＜ﾞ''' ､;;::､ } よ
:::/;;／, '""""´ ＿:::｀ヽ､从;;:: / ∫
/;;;/ｨ' y'"￣￣ ﾞヽ:: ', ;;;;',ﾞ､｀ﾞl ∫
,';;;;/ ', ｲ=}}｀::~~:~´ｲイl| |: l;;l| |: ） //
|;;;,' ', l|ヨ-ｰ ､;;;;;;､-､l| l |;l| | /_ ・・
l |;;| | Y ､:::: ｨ::: l| | |;l| i ﾚヽ
.| |;;l. / j:{ ..:::" ﾘ|l| |;;| |n ,ﾍ/
. ', l;;| / |::ﾞl ..::::" |::| ｀''|ﾘ |/ l|
. /, || ,' ﾘFit ﾞ" ﾉn| ）"',-､ .;il|l
ﾘ. l, l|. j { 〉Y''Y Y Yｰr{ |ヽ ﾞ´ ..:::/
| ', ', | ｀'ｰ――-- ､,､-' '､ ..::／
ヽ. 'ヽ ｀ ' ' '"ヽ~'､ ..:::／ .: :
ヽ､ l ｀'''''' "￣ ｀ﾞ ''ｰ '''" ｀ヽ',／ ....: : : ::
ﾞヽ､'从 ,,,,,;;;从 (,） : : : : : : :
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼ しっかりして下さい！
（●）（● ） |
（__人__）ﾟo │
(,｀⌒ ´ |
. { |
{ ..:/
` ー ＼
/ ＿ l
血と金属と硝煙の匂いに包まれながら、担架に載せられるパイロット
担架の四隅の取り手の一つを持つだけだったが、やらない夫にとってはまさしく実戦参加そのものだった。
,,.-‐―-
／:::.;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
/:::::::::::ﾟ☆ ﾟ.;;;;;;;;;;;、
l:::::::::／￣`ﾞ'ヽ;;;;;;;i 救助後はすぐに戦闘機から離れろ！
|::::::/ i;;;;;;|
|::::::| |;;;;;l こいつは燃料系統が被弾しているから爆発するぞ！
ｌ::::::| l;;;;;il,
ヽ::::ヽ /;;;;;;;;.ヽ
ヽ::::::`ｰ‐‐'ﾞ;;;;;;/i;;;;;;;;ヽ、
＼:::::::::;;;;;;;//;;;;;;;;;i;;;;;;ヽ､_
ヽ､;;;／;;l;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`‐-､
|;;;;:::/;;;;;;／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::ヽ、
, -‐"i:::::/;;;ノ;;;;;;;／;;;;;;,-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞヽ,
／::::::::ヽ!;;:／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;li
/::,::::::::::::::;/::::;;;;;;:::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
.i i;::::::::::::::;ﾄ,::::l￣ﾉ::::;;:::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
l::/_,-‐ ､:;| |::::| | .:;＼;;-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
/::|:::|i;;;;;:)）|l ニ l..:;;;;;;;;/:::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;‐､;;;;;;;;;;/
/::;::|:::|i;;;;;;:);|l |:::| |;;;;;;;/::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼;;;;;i
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::
: : : : : :':⌒ : :: : : : :':⌒ : : : : : : . . . ':::::::::::::::::::ｒ:::::::::::〜::::::⌒
: : :':⌒ : : : : :':⌒ : : : : : : . . . ':::::::::::::::::::ｒ:::::::::::〜::::::⌒
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ⌒）::::ノ
: : : : : . .: : : : : : . .: : : : . .: : : :,.〜 '~
: : . . : 〜'~: : . . : ,.. 〜'~ソ: :,． ｙ'"
ｙ. : : : : : :）:y'"~） , ' `'ヾヽｨ.: :ヽ::: (_ -､
.: : : : : : : : : : :⌒ソ:::::, ' .,'::::::::::::::::ｒ ::: ::..:: ﾉ ＜ブスブスブスブス
. .: : : : : :::.:: ,' .,.''"~:ノ:::::'"..ー--
. __ : : :,, '": ' ,.'__,,:｀て_,-ｒ',__ i― ,,,,,__
'､"ﾞ'' -､ _,,,∠' , ' ### ",ﾞﾞ''';ｰ-- ,,,..y '/~!ﾞv-.､_ | ￣ﾞﾞ"'''ｰ- ..,,,,,__
ヽ , , '`" `i''','i # # ', .ｭ ~ﾞﾞﾞﾞﾞ＼'., ヽヽ.-!､ ./ﾞ .`,
`.､ j .i.j l _ `- ,,';-' , ',-,,_ / ',
ﾞ.>ｰ,(,,,`'< | 'ｰ ﾞ"'''--' "''-,_ / |___,,,,,......,,,,,,,,,,,,,,,,,,..,_
/., 'ヽミ`ヾ:;､ ,' ｭ' _ __,,,,,,,.... --`─''''''""ﾞﾞ工.. -─‐''''''''''''"""ﾞﾞ 冫
ｪ;;;‐- :;;,,,.',.'...,,,,,,,,_`ヽ,, ` ､ ,' ,.' ._,,,,,,,,..... -ｰ''''''''''"ﾞﾞﾞﾞ~ __,,,,...... -- '''''""ﾞﾞﾞﾞ~ _,,,... -ｰ '''' ﾞﾞ"
~ﾞﾞ'''',.',.'- ..,,,,__ ~ﾞﾞﾞ人三ﾉ` '- ､ , ' ., ' r '"ﾞ~ .__,,,,,.... -ｰ,'''''"ﾞﾞﾞﾞ~ __,＿,,. ___,,,.. --,':::::;;=======-
.. ,.',.' ~"フzu''ｰ-- ....ﾉ...,,,,__' ,t..''"ﾞﾞﾞ~ ',/ i`-`,, -ｰ ''''""ﾞ ヽ､. ',
'" , '''jj', '...,,,,,,__ , ｰ '!.! !_''''─----z' l弋 __,,,... -ｰ '' .,,,,...､.,-;'ｰﾞ
,.'., -',)） ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ'''''-', __/ | `ｰ '''"ﾞ~ ￣￣￣ `@
'-,' .,.' '/, ,' / |
'.,,__'', ' .l 弋;;,,_ |
' ,..,,. ' ~ﾞﾞ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○） ヒィィ！！
. | Ｕ （__人__）
| Ｕ |r┬-| 彡
. | ｀ ⌒} 彡
. ヽ }
ヽ ノ
／ ＼
/ /＼ /￣＼＿＿＿＿l⌒l
| | ＼ / ヽ ＼_＿＿＿＿|
Σ(⌒ノ ゝ ＼＿_）
そして戦争の本質にも触れた
∧＿∧
（, ´）
／ ヽ …………
/ ハ , i
/ /| |
ﾉ 〈 | |
（ ○ ￣｀ヽ
/＾/⌒￣￣￣ﾞ ）
(__(＿,ノ───‐ ''
∧＿∧
（, ´Д）
／ ヽ ………
/ i ﾉ |
/ | | /| |
ﾉ | |' | |
（ ｜ |￣￣｀ヽ
ノ⌒￣| |￣￣ ）
（＿_ノ─ヽ＿)─‐ ''
／￣￣ ＼
_,ノ ヽ､,__ ＼
（●)（● ） | あれ？
（_人___） U |
'､ │ あそこの兵隊さんたちは
<二ニヽ |
.／-‐ ｀i ､ ＿__,. イ クソ忙しいのになんで座り込んでるんだ？
{/´､ ',┐ ＼
しrヽ V ヽ
ヽ､_ ヽ ｨ }
＼ ＼ ﾉ i
r ‐､
／＼ | ☆ | /｀＼
／／＼ヽ ,､;ﾄ - ｲ、,、/＼＼ 学生、あいつらは放っておけ
/／／／（⌒` ⌒ヽヽヽ )
// / / // ヽ ~~⌒γ⌒）.;// ……あと三十分か……
// / / / ///ヽー―'^ー-'///
（ ＼＼∪‐'" 〉 |ﾞ（（/
＼＼） / |
＼） { }
／￣￣ ＼
_ノ ヽ､_ ＼
（●）（● ） | 三十分？
（__人＿） |
'､｀⌒ ´ U |
| |
| {
ヽr｀ｰ- -=´ <
/⌒'' ー─,, ＼
/ ｨ }
ノ / | |
／ ｀ヽ i: | |
（__.ィ´ヽ,ム、〉i | |
/ ゝ/ / 7-､
ヽ／ / / /'Y
r ‐､
／＼ | ☆ | /｀＼
／／＼ヽ ,､;ﾄ - ｲ、,、/＼＼ あいつらはまだ帰ってきていない機体の整備兵なんだ。
/／／／（⌒` ⌒ヽヽヽ )
// / / // ヽ ~~⌒γ⌒）.;// 三十分というのは燃料のリミット。……それが過ぎたら……。
// / / / ///ヽー―'^ー-'///
（ ＼＼∪‐'" 〉 |ﾞ（（/
＼＼） / |
＼） { }
, ｎ ／￣￣＼ .ｎ
. / / ｊ.´_ノ ヽ、u'l lヽ、
/,ｲ / （○）（○） .ｌ i i i ……げ、撃墜されたってことですか？！
〈 .ｒ {u （__人__） .i. } } 〉
', ｉ. ', ｀ ⌒´ / / で、でもまだ半分も帰ってきていないのに！！
.i l. ,' ./
. ヽ､_.ｲ、. 人 ﾉ 帰ってきていない機体は全部撃墜されたってことですか？！
ヽ 〈_ノ ﾉ
| .／
| . |
r ‐､
／＼ | ☆ | /｀＼
／／＼ヽ ,､;ﾄ - ｲ、,、/＼＼ ……声が大きい……
/／／／（⌒` ⌒ヽヽヽ )
// / / // ヽ ~~⌒γ⌒）.;//
// / / / ///ヽー―'^ー-'///
（ ＼＼∪‐'" 〉 |ﾞ（（/
＼＼） / |
＼） { }
『同期の桜』という有名な軍歌がある。
https://www.youtube.com/watch?v=I0-G6R9i5O8
/////∧ ＿
__ . . . -‐…://////´: : : : : ｀ : .
,. ＜//＞: : : : : : : : : : : ｀: ＜｛: : : : : : : : : : ＼
//// У.: : : : : .: : :|: : : : : : : : :＼ : : : : : : : : : : :ヽ 貴様と俺とは同期の桜
. , :////: / : : : : ｉ : : : : | : : : : : : : : : : ﾟ｡ 、: : : : : : : : : :.
/:////｛/ : : : : : | : : : : |:＼: : : : ｝ : : : : ｉ∧ : : : : : : : : : :. 同じ航空隊の庭に咲く
. :.{////:′ : : : : }| : : : : | ／＼: ハ: : : : :|/∧ : : : : : : : : : :
. : : ∨//, : : : : : : 八_.: : :i:| x伐芋ﾐ : : : |// } : : : : : : : : : : 仰いだ夕焼け南の空に
|: : : ∨/|: :: : : ´/ ）ヘ从 弋_:ン |: : : ;///: ∧: : : : : : : :|
|: : : : ∨| : : : : : x伐芯 ） ＼ ,: : :∧,/: / : : : : : : : :| 未だ帰らぬ一番機
|: : : : : 八: : : : |{{弋_:ン , 厶イ⌒′′ |: : : : : : : |{
人 : : : : : : ＼: : V∧ ノ 乂 . : :i | : : : : : : 八
. : : .:＼: : : : : : :） ､V分｡. ー ｲ {.: .:| : : : : : : /: : ﾟ｡
. ′/ ﾟ｡: : : :V ）ハ//≧=‐- ‐ |‐､ ､ : : /: : : : : :/ | : : :}
i: :′ : : : : ﾟ｡ ＾⌒^ /::｝ ／::::::＼ ＼∨: : : : : :/ ,: : : :
|:{ i : : : : : /:::く__::く:::::::::::::::/ー-ミ: : : : : ′/: : :/
､:. }|: : : : : } _,. 厶イ⌒ヽ::＼::::::/::::::{｛ ヽ.: : : /: : :/
. ＼ 八: : : : :| ／｝}::::::::}| }::::::｀＾:::::::::{｛ : : /: : :/
＼ /: : :｝: : : | , ﾉﾉ::::::::八＿ノ::::::::::::::::::::::{｛ ∨: : :/
. /: :／|: : : :| i ,,″:::::::::::::｝ |:::::::r―┐::::{｛ ﾟ｡__/
/: / : : : :, {::::::::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::rﾍ 〉 ｝
. / :/ /: : :/ |,八:::::::::::::: ′ |::::::::::::::::::::: |: : ﾟ｡ ／／∧
/: / /: : :/ ／ ,ハ ::::::::::i |::::::::::::::::::::::|: :く⌒ ／///,∧
. / :/ /: : :/ く,_／///｝::::::::| | :::::::::::::::::: | `く////// ∧
: : : : : : : :: :::: :: :: : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . : : : :: : : :: : ::: :: : :::: :: ::: ::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 軍歌はいいよ 勇ましくて浪花節で
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::
Λ＿Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: ::::::::::::::::::::: :: ::: でもな現実は違うんだ
/:彡ミ゛ヽ;）ー､ . . .: : : :Λ＿Λ . . . .: : : ::: : :: :::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.:. ./彡ミ゛ヽ;）‐､. .: : : :::::: : 時間が近づくに連れてパイロットの命が
/ :::/;;: ヽ ヽ ::ｌ . ./ :::/;;: ヽ ヽ::i:. :. .:: : :: :: ::::
￣￣￣（_,ノ ￣￣￣ヽ､_ノ￣ ..（_,ノ￣￣.ヽ_ノ￣ 削られてく気が、待つ方にはするんだ
: : : : : : : :: :::: :: :: : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. . : : : :: : : :: : ::: :: : :::: :: ::: ::: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::: でもな、俺達は何もできない
. . .... ..: : :: :: ::: :::::: :::::::::::: : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::
Λ＿Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: ::::::::::::::::::::: :: ::: パイロットにしてやれることは何もない
/:彡ミ゛ヽ;）ー､ . . .: : : :Λ＿Λ . . . .: : : ::: : :: :::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.:. ./彡ミ゛ヽ;）‐､. .: : : :::::: : ただ待つだけ……
/ :::/;;: ヽ ヽ ::ｌ . ./ :::/;;: ヽ ヽ::i:. :. .:: : :: :: ::::
￣￣￣（_,ノ ￣￣￣ヽ､_ノ￣ ..（_,ノ￣￣.ヽ_ノ￣ それが整備兵に出来る唯一のことさ……
∧＿∧
（, ´） だから俺達は待ち続けるんだ
／ ＼
/ | へ ヽ 待って待って待ち続けるんだ……
( 〈| |〉 )
＼| / /
(l ○ （_,_,)
| i |
| | |
| | |
| | |
| | |
| | |
| | |
| | |
（__（＿＿)
＜ﾌﾞｩｩｩｩｩｩｩｩ
∧＿∧ て
（, ´） そ
／ ＼
/ | へ ヽ
( 〈| |〉 )
＼| / /
(l ○ （_,_,)
| i |
| | |
| | |
| | |
| | |
| | |
| | |
| | |
（__（＿＿)
/⌒|＿__／⌒ヽ 一機帰ってきたぞおおおおおおお！！！
○。 | .| ヽ /。/
＜| .| |ﾉ/ / ・
。・ | 丶 ヽ./
ヽ ヽ
＼ ＼
＼ ＼
/ 丿 ＼
/ ／＼ ＼
／ ／ ＼ .＼
／ ／ ＼ ヽ
丿⌒￣￣￣⌒ ／ ノ⌒￣￣￣ 丿
|＿つ￣￣￣￣￣ |＿つ￣￣￣￣￣
） ∩∩ (
┏┓ ┏━━┓ .） |.巾| （ ┏┓┏┓┏┓┏┓
┏┛┗┓┃ ■ ┃┏━━━━..ノ人ヽ.━━━━┓┃┃┃┃┃┃┃┃
┣- -┫┃┏┓┃┗━━━／／━＼＼━━━┛┃┃┃┃┃┃┃┃
┗┓┏┛┗┛┃┃ Λ_Λ／ ∩∩ ＼ Λ_Λ ┣┫┣┫┣┫┣┫
┗┛ ┗┛ ( ´∀) |.┃| (∀｀ )...┗┛┗┛┗┛┗┛
／ ⌒＼ ノ 人ニニニニニ⌒＼
/ ／＼ Ｙ ／ ＼ ＼
ノ / ＿＿￣＿＿＿_＿＿＿ ヽ ヽ ノ⌒、
ノ＾ヽ （（ / |||┌─────┐ ? | | 入 Y⌒／＼）
|_/ ＼`Ｙ ／ ||| |ヽ(ﾟ∀ﾟ)ノ .| ◎ | ／ | / ＼／
／／ ／＼／ .||| | （ ) ヽ(ﾟ∀ﾟ).| .| ─ し／＼） ＼＼
／／／ / ／ ||| | < < (ﾟ∀ﾟ)ﾉ | |||||| | ＼ ＼ ＼＼
┏┓ ┏┓ 巛 ヽ. ┏┓ ┏┳┓
┏━━━┛┃┏┓ ┏━┛┗━┓ ┏┓ ＋ 〒ｰ| ┏┓ ┏┓┏━━┛┗┓┏┓┃┃┃
┗━┓┏━╋┛┗━┳┳┳╋━┓┏━╋━┛┗┳━| |┳━┛┗┳━┛┗╋━┓ ┏┻┛┗┫┃┃
┃┃ ┗┓┏┓┃┃┃┣┓┃┃┏╋┓ ＋┻ +/ /┻┓ ┏┻┓ ┏┛ ┃┃┃┏━┓┃┃┃
┃┃ ┃┃┗╋┻┛┃┃┃┃┃┣┛ ∧＿∧/ / .┏┛┃┃┏┛┃┃┏━┛┃┣╋━┛┣╋┫
┗/´》〉 ┗┛ ┗━━┻┛┗┛┗┻━（´∀｀_/ / ┗━┻┛┗━┻┛┗━━┻┛┗巛 ヽ┻┻┛
＊ | 〒 ／⌒ヽ | 〒 ||| ,.へ´＿|_ヽ ,-ｒ､,r/」 ｆ ||| ∧ ∧,.へ, 〒 ! ／⌒ヽ 〒 !
| | （ ´∀｀） | 人l ｧ'｀･ω･)〉/_ｭﾍ〈|7 | ＊ (ﾟ∀ﾟ `ｧ ノ + | | （ 个 ） | |
＋ | { | .| { .（＿_）､ ○〈＿｝ﾉ ： | + O ／:-一;:､ / /. | | ./ /＊
ヽ ヽ | .|.ヽ ヽ （＿＿_） ､ 〈 く/ ヽ＿_,」 + ） ﾐ;;★:;:;:;ﾐ/ / | |/ /
ヽ ヽ,, ´∀｀） ヽ ヽ ´∀｀）__ﾉ ヽ__） / ,ﾍ | __,, '´￣｀ヽ__ (･ω･´/ / （・∀・ / /
,.へ ■ヽ ヽ ｰ､ ヽ ｰ､ / / |. | ★(（ﾊヾヽ,.べ, ミ三彡 ｆ ,- ｆ＋
l ｧ'＾▽＾) i ,rｭ ', i rｭ ', ||| （ 〈 .| .| ﾊ^ω^*`ｧノｭﾍ | / ｭﾍ |
ヽ ○.| /{＿〉,.へ∧ ∧{＿〉 << ＼ ヽ .| .| Ｏ☆ﾞ _ノ＿,｝ ） | 〈＿｝ ） |
| ､ 〈 | 〈 l ｧ'；・∀・) ＼ノ |＿,,| ノ´￣ゞ⌒'ｰｧ ! ||| / ! |||
||| l__ﾉ ヽ__）| ,ﾍ. ヽ ヽ ○ヽ ＋ |__ﾉ| ） `7ﾞ(´〈｀ー''´ | / ,ﾍ | ｶﾞﾀﾀﾀﾝ!!!!
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| -=・=- -=・＜ｼﾞｰ
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
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;;:.. ..,,., ..,;;iﾙv,.. ..,....,;:. ..,;;:;';,,.. ..,.,, ..,.,;;:: .,,.:;: ..,.,wiﾚﾉvv;,... .,, ;::,,:;' ,,.., .,,, .;;;;:, ..,.. ...,..,;; :;:,::,, ..,. :;;, ::;.,, ..,,.:.,
. .;. . . ,;;:.';'"" ' ., . . .;'' ' . ' ; :' . . ,
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ……どこ？
| -=・=- -=・
. | U （__人__）
| ｀ ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
整備兵たちは、夕焼けも落ちかかった薄暗い空に、針の先のような戦闘機を誰よりも早く見つけ出した。
やらない夫はいくら目を凝らしても見つけることはできなかった。
＿＿＿＿＿
／
/ 帰ってきた！ 帰ってきた！
∠
∧＿∧ ＼＿＿＿__／￣￣￣￣￣
（ ´Д｀） ,-っ | あれは俺が担当の6番機だ！
／⌒ヽ/ / _） ＼
/ ＼＼／／ ￣￣￣V￣￣￣￣￣￣￣￣
/ /.＼／ ‐=≡ ∧ ∧
/ ∧_二つ ‐=≡ （ ´Д｀） ﾊｧﾊｧ 待ってろよ〜
/ / ‐=≡＿＿＿__/ /＿
/ ＼ ‐=≡ / .＿＿ ゛ ＼ .∩
/ /~＼ ＼ ‐=≡ / / / /＼ ＼／／
/ / > ） ‐=≡ ⊂_/ / / .＼_／
／ ノ / ／ ‐=≡ / /
/ ／ . / ./ ‐=≡ | ＿|__
/ ./ （ ヽ､ ‐=≡ ＼＿＿ ＼
（ _) ＼__つ ‐=≡ / ／ ／
.￣ ｀｀) ‐=≡ /／ ／
｀)⌒｀) ‐=≡ ／ | /
;;;⌒｀) ‐=≡ ／ ／レ
;;⌒｀)⌒｀)‐=≡ （ ￣）
そしてその僅かなシルエットとかすかな爆音だけで、整備兵たちは自分の担当機を確実に見分けた。
しかしそれでも帰還する機体の方が少ないことがザラだった。
燃料のリミットが過ぎても担当機体の整備兵たちは待ち続ける。
∧＿∧ だってよ……
（, ´）
／ ヽ もしかしたら帰ってくるかもしれないじゃないか
/ ハ , i
/ /| | もしかしたら……もしかしたら……
ﾉ 〈 | |
（ ○ ￣｀ヽ
/＾/⌒￣￣￣ﾞ ）
(__(＿,ノ───‐ ''
∧＿∧ アイツを待っているのは俺達だけなんだ
（, ´Д）
／ ヽ もし俺達が待つのをやめたら
/ i ﾉ |
/ | | /| | アイツの機体が本当に墜落するような気がするんだ
ﾉ | |' | |
（ ｜ |￣￣｀ヽ ……だから俺達は待ちつづけるんだ……
ノ⌒￣| |￣￣ ）
（＿_ノ─ヽ＿)─‐ ''
／￣￣＼
／ ＼
| | 整備兵さん……
. | |
| ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
日が暮れてもずっと空を見つめたまま待ち続ける彼らを、基地の人々は止めることはできなかった。
／￣￣＼
ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
/⌒` （ ◯）（Ｏ): 畜生……アメリカめ……！
.:| j（ （__人__）
:| ＾ ､｀ ⌒´ﾉ:
| u; ﾞ⌒}:
ヽ ﾟ " }:
ヽ :j ノ: ｉ |ｉ |
／⌒ ヽ | || | |
:: ／￣￣ヽ :: ＼ || |i
:: （｢ ｀rﾉ :: ＼ ||i ＼
:: ヽ ノ :: ＼ ＼
ガタッ！ | | r ｢＼ ＼ ＼
| | | ﾉ ＼ ＼＿＿ ＼
ヽ＿ノ /||| l ＼_, ｀ヽ ＼
|| ｉ / | ||| | (＿つ￣と_ノ) ＼
|| || | | ||| | ＼
この少年時代の戦争体験と学校での軍事教練は、石原に根源的な反米意識を植えつけ、終生消えることはなかった。
しかしやらない夫の衝動とは別に、戦局政局は進みーーー
＿＿
／|: : :.:::|
l | : : : :|
| |: : :. .:|
| |: : : :.:|
iv'ﾍ | |:|ｌ＝=|
| ;`;| | |:|》: ::::| i'1
| ;'l:| i'`'i 、 ／| |:|＼ : | . |;'| ,、
!:`l'| ζ＼ |;`;| ‖ 〕 .| |:| || | ./＼ ＿.|;'| /.:〉
-､_|_.;l:| ＼';､＼ :|':i;;| . i'1 ||／> r┘.:| |:| ||::| | ‖‐┘ .:|';|──へ./.:/＿r‐
ｰ|＿}:;| ＼';､.＼|;';;;| ./〉 |;|＿r／／ /|￣＼:| |:| ￣ .:〃..／>.::|;'|:::::::::::::::/.:/:::::::::::
-|＿|`|＿r:‐:‐:‐:‐＼';､＼;| r‐//┐_|:|::::::::;⊥、r/.::| .:::::::|／＼/＼ 《／／ ..:::|;'|:::::[]::::/.:/]:::::::[]::
ｰ|＿};|::::::::::: : :: : {二l＼;i`!､::://:::::::::::::::::::r| .::| /.:::::<＼／ 〈:::.:... ＼ 》 ' .::::::::/|＼＿ｎ::::::::::::::::::::
-|＿|￣/＼:::::::/`|＿{┬| |;､＼::::::::i'|::::::r┴冂、 .:::::|::＼＼ _＿＿__:::::.:..〉″へ:::::/ .| |: : : |:|::::::::l`!へ、
ｰ|＿}::/ ､';';〉.:/ /{＿|┴lニニニニﾆｌ.r┴､_|_|_|:>:::::＿＿＿|」＿＿:l;_;_/／..::. ｀〈 :| |: : : |:|::::::::| |: : :
-|＿;l'_;_;_∠;/_/___l_,,:;;}┬┴┬┴┬┴┐::| .:::|_rｪ┘＿＿;!＿__;!＿＿;|＿;_;:::.:／ : :| |: : : |:|::::::::| | : :
~゛'' ┘⊥ ｣_ | |{＿|┴┬┴┬┴┬┴┤ .:|＿;!＿＿;!＿＿:l＿＿;!＿＿;|<___;_/＼_;_;_;|;|-∠|_|;_;_;
~゛'''' ┴'::⊥Λ二＼.:| .:|ー:|＿＿;!＿＿;!＿＿;!＿＿:l＿＿;l:::...＼/＜＞::. ∠二
｀ , ' . ｀ ∨_,,,;;;;/. ~゛`┴ -'⊥ .」＿;!＿＿;!＿＿;!＿＿;!＿;ﾄ､ r─‐-､ ...:.:.:.::.:
, ~゛ ┴ ⊥. .,_..:::| ::/￣.￣'"ヽ┴-､_;_;_;_;_;_;_
,, ｀ ~゛'' ‐-|＼＿＿＿ﾄ--/.. ...:::::::./|
` ., ｀ ,. ' ＼|__;_;_;_;_;!─l二二二l/
. ` ｀
1945年8月15日 日本は敗戦した。
／￣三＼
／;;;; _ノ 三 ＼
|;;;;;;; （ ○）（○）
. |;;;;; （__人__） 負けちまっただろ……
|;;; ｀ ⌒´ﾉ
. |;;;; } 日本が負けちまっただろ……
. ヽ;;; }
ヽ;;;l ノ ………これからどうなるんだ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ＼＼ て・，‥¨
| （ ○）（○） ＿＿ そ¨・：／／
. | oﾟ （__人__） .／ ＼ ＿＿ ／ ￣￣￣＼ 兄ちゃん。皆が日本人は皆殺しにされるって言ってるお
| 0 ｀ー'´ﾉ.／ |／ ／＼:::／::::: ＼
. | } ｝ 。<ー>:::::<一>｡ ＼
. ヽ } ｛ jﾟ~（__人__）~ﾟ｡:::. |
ヽ ノ ／＼ ゜＼;,｀⌒ ´ ゜ ,.／ 何？！ オレも基地の人から同じことを聞いただろ！！
／ ⌒ﾟ '"'"´(; ／ Y Y ｡ ﾟ;)｀゛'゛' ﾟ,r'⌒ ＼
/ ,＿ ＼ ＼＼ ＼ ・； ∵ ． ／ ／＼／ ／ ＿, ﾞｉ
と_＿＿）_ヽ＿つ_ヾ_つ .;.と_ッ_;_と＿,r'_（＿＿_つ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ ＿＿＿＿＿_
. ／ ＼.. / ＼
. ／ u ＼. / ＼
／. ￣ﾞ`ｰ-.､ u ;,,; j.. ﾟ。/ | オヤジイイイイイイイイイ！！！！
. J ﾞ`ｰ､ " ;, ;;; ,;; ﾞ.. ﾟ｡....／_,,＼. _,,ヽ.l
_,,.. -─ゝ.､ ;, " ;; _,,. _ .ｲ ´.. ro `厂-ﾒ ,.-´､ i
j ／ ,.- ､ ヾヽ、 ;; ;; _,-＜ / ヽ.__,,... /. u ﾞl´.iOj.冫,/ 日本はどうなってしまうんだあああ！！！？？
: ' ・丿 ￣≠Ξｲ´,-､ ヽ /. j i､｀ー' .i
＼_ _,,......:: ´ﾞi､ `¨ / i , u , /
u ￣￣ 彡" 、ヾ￣｀`ﾐ::.l u / 人__/.. i
u ｀ヽ ﾞ:l ,.::-､｀¨,, ,. ﾞ u !
_,,..,,_{ 人 ｝ | /__ ｀`- ､_ l
ﾞ u ,.／´ " ｀ゞ_,／ ＼_,ノ. 丿 l,... ｀ー一''/. ／
./＿_ ｰ７ /、 l 'ﾞ ヽ/ ,. '"
/;;;''" ￣￣ ───/ ﾞ ,::' ＼ヾﾆ==＝'"／ ｀- ､
、 .i:⌒`─-､_,.... l ／ ｀ー┬一' ヽ
ヾヽ l ` ｀ヽ、 l .／ ヽ l ）
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼ 落ち着け息子達よ。
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<●>::::::<●> ＼ 流言飛語に惑わされるな。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
／￣￣＼
/ _ノ;jijii;丶_ !
,ク(゜_)）ij（_゜)）!`i でもでもでもでも 鬼畜米英って
| ﾋlli（__人__）.ｿ /
l ＼ .,ｷ呪ｶ'/ / みんなアメリカは鬼だって言っていたじゃないか！！！
.＼ ヾ狂ﾘ | {
/ヽ |ｰ-ｲ!_ﾉ`､
/::::/i_ﾉ|_／:;l:::::::|
|::/:::;:/;;:::::::::;|:::::::i
|/:::;:/;;:::::::::::;i;;::::ﾉ
|:::::;;:|;;:::::::::::::::r
＼;;/;;::::::::::::::::!
|:::::::::::::::::::/
|:::::::::.::::::/
|:::::::::::::ｲ
／￣＼
| |
＼＿／ 何を言う。
|
／ ￣ ￣ ＼ それならお前たちも、母さんを裏で鬼ババアと呼んでるじゃないか
／ ＼ ／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
／￣￣＼
／ ヽ_ ＼
（●）（● ） ｜ ＿＿＿_
（__人__） | ／ ＼
ｌ｀ ⌒´ ｜ .／─ ─ ＼ ………
. { ｜ ／ （●） （●） ＼
{ / | （__人__） |
ヽ ノ ＼ ｀ ⌒´ ,／
／ ＾ヽ / ＼
| | ｜ |
／￣￣＼
／ ─ ─＼ 考えてみれば……
| （ ●）（●） ＿＿＿
. | Ｕ （__人__） ／ ＼
| |r┬-| ／─ ─ .＼
. | `ー'´} ＼ ／ （●） （●） ＼ 確かにそうだお
. ヽ } ＼ ...| （__人__） |
ヽ ノ ＼ ＼ ｀ ⌒´ _／
/ く. ＼ ＼ ノ ＼
| ＼ ＼ (⌒二 |
| |ヽ、二⌒)、 ＼ ｜ |
／￣￣＼
. ／ ＼ そうか！ アメリカ人は鬼じゃなかったんだ！
|. ／ ＼l
|. （ へ）（へ）|
l U（＿人__）| ／￣￣￣＼
| ヽ､＿／ | ／／ ＼ ＼ 良かったお！ 助かったお！！
| |／ (へ ) (へ ) .＼
ヽ. ／| （＿人＿）U |
> イ ＼ ヽ＿__／ ／ 鬼ババアは怖いけど甘い所あるしな！！
/ |⌒ヽ-ｉ i
| ───┴―‐⌒ヽ￣￣￣￣ i
| ＿＿＿＿＿＿__ﾉ───―‐ |
／￣＼
| |
＼＿／
＿_|＿_
／ ＼
／ :::─:::::::─＼ ………本当に呼んでいたのか……
／ <●>:::::<●> ＼
| u （__人__） |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿__| |
＼ ／＿＿＿ ／
／￣￣＼
. ／ ＼
|. ／ ＼l
|. （ へ）（へ）|
l U（＿人__）| ／￣￣￣＼ え？
| ヽ､＿／ | ／／ ＼ ＼
| |／ (へ ) (へ ) .＼
ヽ. ／| （＿人＿）U |
> イ ＼ ヽ＿__／ ／
/ |⌒ヽ-ｉ i
| ───┴―‐⌒ヽ￣￣￣￣ i
| ＿＿＿＿＿＿__ﾉ───―‐ |
|┃ ._,,. -─- .＝= -,..-‐､
ｶﾞﾗｯ. |┃ _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
|┃ .／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
|┃三 / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
|┃ {ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
|┃. Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
|┃三 .ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
|┃三. ＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
|┃. | |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
|┃. | |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
|┃. | ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
＼:.:.:.:.:.:.＼ ハ } /／ } | 〈 i
＼:.:.:.:.:.:.＼ /.__^ー^Vン^´'| 丶 l
＼:.:.:.:.:.:.＼ ／ / ! ヽ
＼:.:.:.:.:.:.＼／ ﾊ , -.､ ＼. , |
/ ＼:.:.:.:.:.:＼.／/ ／ ,ｲ .ヽ | i |/ ハ / ,
.| ,＼:.:.:.:.:.:＼ ／| ／/ / / ./ / | / i i
ﾊ ／ ＼:.:.::／ ｀´ ./ ／ _／ヽ ﾊ i / / これは問答無用だな
、 | l ／ y´ ／ ^|／｀ー--/／/ ヽ | ﾊ / , ｲ＜
. ヽ ヽ＼|ヽ.／ ／ ／:.:＼ ／￣ ー＜--く_j / / / ／ く X
iｰﾑ / ／ ／_⌒!／ -―ｧﾆ二ﾆ＝＝ﾆ＜__ /ハ ハ /＼
＼ ＼ / / ／ Y ∠＿__ゞ.旦∠＿＿≫ / /,ｲ | |' ＼
｀ー<./ / ./ ! <＞ ・／ / | ,ﾊ ＼
/ / / / ／ / | / '. ＼
ヽ ./ / ,/｀＞− / ＿__彡イ／ .／ K .ハ
＼／ ／ ／ ´ 丶 -=＝彡／ｲ i |､ | ヽ
{ ／ ／ .＼ , ／ / l .|:.:丶| ＼ ＼
.! ／ ./ V / l .|:.:.:.:.:.｀ ＜ ＼
l ´ ,/ ´｀丶 l ./ ! ﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ ＜
. '. ／ ヽ.Y´ , / l ! .!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀
'. ／ / .! 〉′ / l | |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
／￣￣￣＼
／ _ノ ヽ （俺達死んだ？）
（（ | （ ●） | ＿＿＿_
| （__人）. ／ ＼
| ⌒ﾉ. ／ ─ ─＼ （死んだ☆）
ヽ } ／ （● ） （＜）＼
＿ > } | （__人__） |
￣￣` ､＿_ﾉ ＼ ｀ ⌒´ ／
￣`'‐- 、 > ー‐ <
ヽ / ／￣彡ﾐヽ、
V ヽ / / ヽ ヽ
ヽ Ｙ / | |
入 ヽ ノ ヽ ノ
潔の言うとおり、占領軍の政策は穏当なものであった。
しかし中には、受け入れられないものもあった。
,、
／＼＿_／ ＼__
／ ｀ヽ.
それではみなさん、教科書を開いて下さい | ／ ＼ i
| ヽ＿/ .|
＼ ∨ ／
／ ＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） なんだかんだ言って、普通に新学期が始まっただろ
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
,、
／＼＿_／ ＼__
／ ｀ヽ.
開いたページの一行目から最後までを | ／ ＼ i
墨で塗りつぶしていきましょう | ヽ＿/ .|
＼ ∨ ／
／ ＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ……え？
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
._ _ _
(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼ 先生！
／ ＼ ノ
| （ ●）（●） 教科書を塗りつぶすってどういうことだ！
. | ノ（ （__人__）
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ 今まで習ってきたことが間違いだったというのか？！
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
l/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒).､ ＼
,、
／＼＿_／ ＼__
／ ｀ヽ.
| ／ ＼ i
……… | ヽ＿/ .|
＼ ∨ ／
／ ＼
. ／＼_＿＿__／＼
. ／ ＼ そうモナ。
| ／ ＼ |
|. ヽ＿/ .| 今までの教えは間違いだったんです。
. ＼. ∨ .／
. ／ ＼
／￣￣＼ ヽ＿,
／ ノ ＼ ＼ ヽ(_／ なっ……！
| （◎）（◎） | ) (
| （__人__） | ノ (｀
.| |!i!i!i!i| .} ´⌒＼ 先生はみんなに東郷平八郎みたいになれって
. .| |i!i!i!i:| }
ヽ ｀ ⌒´ } そう教えていたじゃないか！ それが嘘だっていうのか？！
_,r､ ヽ ノ
_j'､_ノ }｀ ¨¨ {
. ,ﾉ Yヽ￣" ⌒ﾞヽ
｢ ヽ ヽｊ＿. i }
,イヽ､ ｀,__,ｨ､__) | |
( ﾄ､ Yrイ | |
￣ "￣ | | |
／＼ ／＼
/ ヽ ／ ヽ
/ `――――'" ヽ そうモナ。いままでみんな軍部に騙されていたモナよ
／ ＼
/ ヽ 東郷平八郎なんかになってはいけないモな
/ ノ'" ヽ、 |
! ｜ 軍人はみんな人殺しだモナ
| ヽー―‐/ ｜
| ヽ / |
＼ ヽ ﾉ ／
＿＿
； ／ . （＼ ；
；／ ヽ,,,)ii(,,,ノ＼； じゃ、じゃあ先生はみんなになんになれっていうんだ？！
； | （｡ ）).(（ ゜） .| ；
； | （__人__） | ；
； .| iｌ´ |r┬-|｀ｌi } ；
； | !ｌ ヾｪｪｲ ｌ! } ；
； ヽ ノ（ / ；
； ﾉ ヽ ⌒／⌒ ヽ ' ,
； ／ ＼' ,
, ' / へ ＼' ,
； （ ヽγ⌒) | ＼ ＼' ,
￣￣￣＼＿＿／￣
-‐…‐-ミ _＿__
′ -‐…・・・…‐＜. | そう言われると思って
i ／ __ 丶. |
| ´ ＼i 今日はこの学校の出世頭に来ていただいたモナ
/ ├──┤ `
′ ／⌒Y | | どうぞお入り下さい
{ ／. | }┐
＼／. ; __,ノ / |
／ ,′. ／ 丿
／ __,.
,、
／/ |亅
/ / | |. /l
/ / /1 |｜| |
.7 / | | | l |/ ,-‐─¬
/ / l | |ﾉ ｀"７T7/ l＼＿＿＿＿＿ _＿
/ / l | // ﾚ ヽ＿＿＿＿＿ ＼ ／ ＼ ／ ／
/ / l | |/ / ／ ヽ､_／ ／ ／
/_/ ﾚVﾞ ＼ヽ＿＿＿＿＿＿＿ ＿_／ ／
￣￣￣￣￣￣￣´ ／￣￣＿＿／
＿＿＿＿
∠二三三三三三三ミﾒx
／／／／／／ TTT T TT^ト､
／／／／／,.ｲ l | | l | l l l ｌl＼
ィY´イ / / / / ｌ ｌ | | | l | l l l ｌl、 ＼
／／ ,ﾊ { { { { | | | | | | l | l l l ｌl ＼ ＼
. //////_,,.ﾞ,ﾉ l | l | | | | | | l | l l l ｌl ＼＼ ｀、
//////_,,.. ﾞ, ｌ | l | | | | | | l | l l l ｌl ＼＼＼ ｀、
. ////// _,,,...-ﾞ, ヽ ヽﾊ ヽ ! ＼＼＼＼＼ ＼＼＼＼＼＼) どーも
//////〉'´ ＼＼＼＼＼ ＼＼＼＼＼ ＼＼＼＼＼〉 ｎ
. ///////＿ /＼＼＼＼＼ ＼＼＼＼＼ ＼＼＼＼}ノ }
i i i i i i i⌒ヾ＼l jﾐ ._＼＼＼＼＼ ＼＼三三三三三三彡ｲj}
l l l l l l | i^iｃｙ_j /ミ_厶-P＼＼＼＼＼ ｀ -ﾆ三三三三三彡イ}
l l l l l ｌ 〉｀¨¨´7 ミﾒ､ ＼＼＼＼三三三三ミメ YfY YY八
l l l l l l/ ／/ 、＼ ｀ー──=ﾆ三三ミﾒｌ | l l | l|│ lﾊ
乂l l l {. / { )::.. ヽ ..::::// ) }. l | l l | l|│ l l＼
＼ヽﾞ. 人＿ノ^ﾞ´｀ヽ::. .::::::::::{ し ﾉ ///// / / / } lハ
ヽ.ﾊ /l__l }:::::.. ..::::::::::::_二ｲ ///// / / / / / /}
}lﾊ //二二ヽ ...::::／ ////// / / / / / / ﾊ
_ノﾉ八. {/こ二ヽ.＼ .:／ﾆ三彡.ｲ/// / / / / / / / ﾊ
ア〃.ｌl｀、 ｀~’ -=ﾆ三ア´ イ ｌlﾊV / / / / / / / / ∧
=ﾆ三彡イl ｌl ｌ|＼ -=＝二三三ア |l |l }l f! l l l l l { （ （ }
_,ﾉﾉﾉl ｌl人l＼ =ﾆ三三ヲ´ - 川j ﾘ八 V.＼＼＼ ｝ ）{ 辷j}
. -=≠ｲl小川 ｀ ー‐‐ｧ′_.. -‐ - }ﾉ^＼＼＼ jﾉ、三彡 ﾉ｝
／ jﾉ _ﾘ ,,.. -‐'ﾞ´ -====-:... ＼＼＼＼三三彡′
. ´ =ﾆﾆﾆﾆﾆ=::.. ｀ｰ=ﾆ三三三彡
／ ..::ﾆ三三三三ﾆ:.. ｀` ミ三三三ﾆ=
/ ....:::::::ﾆ三三三三ﾆ=::... }f!三三彡
/:... ....:::::::::::ﾆ三三三三ﾆ=::::::... j八 {
. /::::.:.:..... ....:::::::::::::::::ﾆ三三三三三ﾆ=:::::::::..... }ﾉ
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ……先生……この人は一体……。
| -=・=- -=・
. | U （__人__）
| ｀ ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
|＼ ／|
| .＞‐…‐＜ . | この人はわが校が誇る卒業生の出世頭！！
|／ ＼|
/ 東京大学法学部卒→大蔵省財務局長というスーパーエリート！！
| ⌒ ⌒ |
"" "" ./ 皆も勉強して大蔵省の高級官僚を目指しましょう！！
＼ ｰ=‐'' ／
ゝ く
／ ＼
―――――――――――― ――――――――――――
／ ...-――-.. ＼ ／ ...-――-.. ＼
／ ／::::::::::::::::::::::::::::ヽ ＼ ／ ／::::::::::::::::::::::::::::ヽ ＼
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | | :::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
| {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} | | {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} |
| {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} | | {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} |
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::' | | :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::' |
＼ ＼:::::::::::::::::::::::::::／ ／ ＼ ＼:::::::::::::::::::::::::::／ ／
＼ ――― ／ ＼ ――― ／
／ | ＼
／ || ＼
/ || ヽ
| ﾊ |
| / ', |
| / , |
| / ', |
＼ ／ ＼ ／
＼＿＿＿＿＿＿＿／ ＼＿＿＿＿＿＿＿／
＿ --―――――――-- ＿
／ ＼
やらない夫はこの時、ある意味敗戦以上の衝撃を受けた。
／￣￣＼
/ヽ､_ ＼
. （（● ） | ……百歩譲るとして、戦争に負けるのは仕方のないことだろ
. （ﾉ､__） |
.|⌒´ | 勝負は時の運だし、敵だって必死なんだ……
. | |
. ヽ /
ヽ /
.> <
| |
| |
／￣￣＼
/ ヽ､_ ＼
. （ （● ） | でも負けたからって、今まで信じてきたものを
. （人__） |
|⌒´ | 全て投げ出すのは違うだろ……
. | |
. ヽ /
ヽ /
.> <
| |
| |
／￣￣＼
/ﾉ ヽ､_ ＼
. （●）（● ） | 千歩譲るとして、今までの価値観を捨てなければならないことも、あるかもしれない
. （人__） |
|⌒´ | でも………
. | /
. ヽ /
ヽ /
.> <
| |
| |
／￣￣＼
/ﾉ ヽ､_ ＼
. （ ●）（ ●） | ……その代わりが大蔵省財務局長ってなんだよ……
|（人__） |
| ⌒ ´ | 俺達は艦隊司令官や戦闘機パイロットを目指していたんだろ
. | |
. ヽ /
ヽ /
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ ノ ヽ､＼
. | （●）（●）| 命を懸けて国を守ろうと思っていたんだろ
. | （＿人_）│
| ｀ ⌒´ | ……それなのに一度敗戦したら大蔵省って……
| |
. ヽ /
ヽ /
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 高級官僚になって懐を肥やす……
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 天下り先を渡り歩いて退職金を稼ぐ……
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ……それが正しいことなのか？
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ それが国家を守るために命を賭す行為の代償になるのか？
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●） ） 俺にはどうしても、この２つが吊り合うとは思えない……
. | （__ﾉ､_）
| ｀ ⌒ﾉ 先生の言うことが正しいとは思えない……
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）） ………というかやってらんないだろ……
. | （__ﾉ_）
| ｀⌒ﾉ 常識的に考えて……。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
ぐるぐると色々な考えが頭のなかをめぐる中、ある決定的な出来事が起こった。
,―― ､
＿――￣￣ `' ⌒ヽ
,ー' ヽ
／ ヽ やらない夫ー
／ ヽ
γ | 一緒に帰ろうぜ
/ ∧ |
/ ヽ | ＼X ,ﾍ |
/ 入 |＼ ﾄ､ | ＿ ＼|`V ヽ .／ヽ |
∠ | ＼ ヽ ＼| 才'' ＿ ` Vｲ~i ﾚ
| | ＼| ／ ／下ｭ 〉 ｱ_ﾉ`､
| | ` ' `ツ VN`
ﾍ∧ ,| `､| ,イ`､ ＼ ＿＿
V |ﾍ | ヘ'~込 `＜ ヽ ＼
ﾍ ヽ `' ＼| ト､＿
| ﾉ / |
＼` _, - ／ / |
ヽ､ ／ ＼_ / |
`ー ' / ヽ ／ ＿＿ ヽ
丿 x |＿ ＿/ ＼ ￣
／ ＿／/ ヽ '￣ / ＼
'―' < ヽ / ／￣
＼ ヽ /
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） おう、シンジ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ ちょっと駅前の本屋に寄ってくだろ。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣￣
/ヽ
/ |
/| ／) / | |ヽ
/| ﾉ | ／ / / | ﾉ| ﾉ | /ヽ
／ヽ| ﾚ レ /ノ レ ﾚ ﾚV | /
＿＿＿＿＿／、 ＼＿＿＿＿/V
＿＿__ 、 ＿＿ /
／ / ○ |´ ／´ / ○|ゝ /ヽ
く | ﾉ | / / /
￣￣ ￣￣ /／
Ｕ Ｕ / いいよ、って……ああやばいな
Ｕ ゝ ／
ゝ＿＿＿ .／
`ー-┴′.／
＼ ／
＿ ＿ ／
＼ /
＼ |
＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（● ん？ どうした？
| （__人__）
. | ﾉ
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
＜あれ見ろよ、駅に行く道をGIが塞いでるんだよ。
rfﾆ､ヽ
l｡ ｡ f9i
t≦_ﾉゝ､ ,,....,,,,__ ,rrテ≡＝=-､ 日本って何にもなくね？（英語）
｀フﾞ´,,:: -- ::､ ,r''"''''''ヽ:::｀ヽ. （〃彡三ミミ::｀ヽ
,rﾆｭf::r-‐t::::::::ヽ f´,,..、 r"::::::::::i /"~´ i三ﾐ::::i, 抹茶アイス売ってないしな。（英語）
/,,, Y.. -‐ ヾ::::::::l ノﾞ f･= 7:::::::::::l. f:､ ‐-:、 (ミﾐ:::::::l
ﾑﾟﾞﾞ' く､'ﾟ` ﾞ'"):::l ヽ'' ﾞ'⌒ﾘ:ﾉ ﾉﾟｦ ''・= ﾘ::r-､ﾘ バカｗ タイムリープしろよｗ（英語）
l=,,;;:. l=､ ..::" ,)ヽ、 j⌒ ﾄ'"fノ l (-､ヽ'" ﾞ'´ﾉ),）
／`ゝ-''^ヽ''" ,/: : : :＼ ヽ、: : : '" ノ^i, lｨｰ-､ ﾉ-ｲ
/rf´ i′ ,f^ヽノ:,. - - 、 ヽ,,. -ﾃ） ,／ ｀ヽ、 t_ﾞﾞ _,,.. :: " l、
ﾞ'ﾞ l l: : j :f´: : : : : ヽ,/ '''"´ ,,.: - ヽ ｀ﾕﾞ" ,ノ::ゝ､
! /: :ﾉ l: : : : : : : ノ, ,:'" ﾞヽ i,.r‐(´::::〉 ,.ｨ":::::/::::::
/-‐-/: :/: l: : : : : : ,/ / / ,f´:::,::ヽfﾄ--テ:::::::::ノ:::::::::
. _,,..::-,テ /`7: :（: : : : : /ヽ/ 〃 ﾘ:::,'::::::ゝ!r7/ｰ一'":::::::::::::
｀_,:ｨ''" _,r''" f: : :ト---ヲ / fﾉ /::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::
-‐-‐'''フ" ,.ﾉ,:::::」､,:r'" ,i / /::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::
､..､く´＿,,∠"ｨ''"´ ／ ,> /＼、 ,ノ:::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::::
´ ,ﾍr:､-､=---／ ,:ｲ ,ﾉ ｀ﾞヽ､／:::::i':::::://:://::::::::::::::::::::::::::::::::::
ｰフ´ > ヽ`ｰ､／ ／く _,,..ィ''"ﾞ' ＿,,:ｨf-:､::::::!::/｀ﾞﾞフﾞ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::
／ ／ ,,ゝヽ, ） ,.／ ｨ'" r-‐ ''",., ヾ:l:/ f"´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ 一）（●） ……別に横をすり抜けて行けばいいだろ。
| （__人__）
| ｀⌒´ﾉ
| ,.<))／´二⊃
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
:::::::::::::::::::::::::::::::／!:::::/ |::::/ ﾞl::::::::| ヽ:::::::::::::ﾄ､::::|ヽ、::::::::::
:::::::::::,ｲ::::::::/:/ |:::/ l::/ |::::ﾄ:i ヽ:::::::::::| ヽ::! ヽ:::::::::
:::::::/::l::::::://' i::/ |:/ !:::l i ヽ::::::::l ヽ| ヽ:::::
ｲ:/::::|::::/ / |/ |/ i::i ヾ::::| |! ﾞ!:ﾄ
:/:::::::!:/ i! |! ﾘ iヽ| ! l:|
:::::::::ﾚ' l!
'"´｀ﾞ`¨ﾞ‐‐--､､..__ ___,,..､--‐‐''"ﾞ¨´￣` い、いやあ……
:::::::::::::__,,ﾆ二二､__｀ヾﾞ‐､ヽ ／'"＞¨二二ﾆ､_‐-
:::::::く´ 弋:::ゝﾍ__,'｀ﾞヽ:::::ヾ、 :::'"ｨ'´i:::ゝ_,.ｲ￣'｀ﾞヽ､, 先生も言ってたじゃん。米兵には余り近寄らず、刺激しないようにって
::::::: ヽ::__ノ _, ヽ ヽ､___:ソ '"
::::::::. ｀ ‐-‐‐ ´ ` ‐---ｰ''" 別の道からいこうぜ
!::::::::::.. U
ﾊ:::::::::::.. ::::i :::/
ヽ!:::::::::::::::.. :::::::| U :::/
ﾞｰヽ::::::::::::::::::. :::::::ｊ| .:::/ｰ-
ヽ::::::::::::::::.. :::::::::ヽ! ｒ ..:::/
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） おまえは何を言ってるんだ。ここは日本だ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ 日本人だろうと占領軍だろうと、道を通る権利は誰にでもある。
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ﾋﾞｼｯ
/ く＿＿,-ｭ__ て
| ＿＿＿ 三） （
| | ￣
l' .,llllllllllllllllllll'ﾞ .llllllﾞ .'l! _''llllll! .'lllllll!.'lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,
.llllllllllllllllll' llll|, ,, . ....ﾞﾞ''''''ll'::iii,,,_ ..'lll! 'lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll!
llllll'lllllllll| ,,il'''lllﾞ.ﾞ:. ﾞﾞﾞﾞ''lii::,,,,l .'llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|
'lllﾞ lllllllll!.,:' .' ,lllll'ﾞ.lllllllllllllllllllllllllllllllll|
.'| .'lllllll|. . ,＿ .,,___､´ .. ,ll'ﾞ .lllllllllllllllllllllllllllllllll|
..'lllll! lﾞﾞ|.l,,llll. '´.,,:l''il,,l;iiii::::;,,,_ 'lllllllllllllllllllllllllllllll
..'lll! .' .lllllll! ..:ﾞlllllllllllli, .lllllllllllllllllllllllllllll!''!
.l し゛゛'ﾞﾞ ﾞﾞﾞ゛゛.ﾞ゛゛ .llllll'ﾞ'ﾞ __.'llllllll'ﾞ
.|XXX ,.:' XXXXXXX .,lll' ,..::''ﾞﾞ.'!.llll'ﾞ で、でも……。
.| U ll' ';::..., .!
.'! :'ﾞ .,...´
.':, U ;,,i:''
.:., .'l''....: lllllllll!
..':._ ,ll''lll!ﾞ
,...:..:... .':., l
,...' .':., .''.,, |
, -―- ､
/ ＼
/ ＼_ |
(●) （●） | 俺は行くぜ
(_人__) /
l｀⌒´ / 遠慮する理由なんて何もないだろ
| ヽ
__!､＿___／ ＼
／､ ヽ r ､ ヽ
ﾊ ヽ Y｀l | > Y
{ ヽ_ゾﾉ | ﾚi i i}
｀¨´ ヽ ハ `'''
> / ﾍ
/ /ヽ ﾍ
_,/ / ご_ノ ﾓｷｭﾓｷｭ
（ ヽ /
＼__ノ
,rrテ≡＝=-､
,r=ヽ、 r';;;:;:;;:::;;;;;;;;;;;;ヽ、.（〃彡三ミミ::｀ヽ
j｡ ｡ﾞLﾞi rﾆ二`ヽ. Y",,..、ｰt;;;;;;;;;;;）./"~´ i三ﾐ::::i,
r-=、 l≦ ﾉ6)＿ l_,.､ヾ;r､ﾞt lｦ '・= ）;;;;;;;;{ f:､ ‐-:、 (ミﾐ:::::::l お、あの日本人のガキこっちに来るぞ（英語）
｀ﾞゝヽ、`ｰ! ﾉ::::::｀ヽ､ L､ﾟﾞ tﾉ`ｿﾞ`ｰ ﾞiｰ' ｱ::::::/.ﾉﾟｦ ''・= ﾘ::r-､ﾘ
にｰ `ヾヽ'":::::::::::: ｨ"^ﾞiﾌ _,,ﾉ , ﾞtﾌ ヾ;;;/ .l (-､ヽ'" ﾞ'´ﾉ),） ぶっちゃけどうでもよくね（英語）
,.、 ｀~iヽ､. ｀~`''"´ ﾞt （,,￣, frﾉ ゝ-‐―イーlｨｰ-､ ﾉ-ｲ
ゝヽ、__l::::ヽ｀iー- '''"´ﾞi, ヽ ヽ,/ / t_ﾞﾞ _,,.. :: " l、 日本人はこそこそ逃げてくばかりなのに度胸あるな（英語）
W..,,」:::::::::,->ヽi''"´::::ノ-ゝ ヽ､_ﾉｰ‐ﾃ-/ i ｀ﾕﾞ" ,ノ::ゝ､
￣r＝=ミ__ｨ'{-‐ﾆ二...,-ゝ、'″ ／,/｀ヽl : :` : : ,.r‐(´::::〉 ,.ｨ":::::/::::::
lﾐ､ ／ f´ r'';;;;;;;;;;;;;;;ヽ,ノ>''" ,:ｲ`i : : ,f´:::,::ヽfﾄ--テ:::::::::ノ::::::::: 生意気だよ、石でも投げてやれ（英語）
! ヾ .il l l;;;;;;;;;;;;;;;;／ ／ ／:ﾄ-"__ﾘ:::,'::::::ゝ!r7/ｰ一'":::::::::::::
. l ハ. l l;;;;;;;;;／ / ／ /￣''/::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::
人 ヾﾆﾞi ヽ.l yt,／ / ／" / ./::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::
r'"::::ゝ､_ﾉ ﾞi_,/ l くｍ_j _,,.〃_; :,ノ:::/::::::://://::::::::::::::::::::::::::::::::
｀￣´ ／ l ｀7´"／ ／:::::i':::::://:://::::::::::::::::::::::::::::::::::
／ l ./ ＿,,:ｨf-:､::::::!::/｀ﾞﾞフﾞ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::
コツン
◇ ／￣￣＼
＼ ／ _ノ ヽ
――― |# （ ─） | イテッ！
| （__人）
| ⌒ﾉ
ﾝ ノ
／⌒ヽ､ _ノ
/ ﾉ ＼__ィ ´
/ / '|.
（ y |.
＼ ＼ |
＼ｨﾝ､＿＿)、
.| ij ,ﾉ
┏┓ ┏┓ ┏┓ ┏┳┓
┏━━━┛┃┏┓ ┏━┛┗━┓ ┏┓ ┏┓ ┏┓┏━━┛┗┓┏┓┃┃┃
┗━┓┏━╋┛┗━┳┳┳╋━┓┏━╋━┛┗┳━┛┗┳━┛┗╋━┓ ┏┻┛┗┫┃┃
┃┃ ┗┓┏┓┃┃┃┣┓┃┃┏╋┓ ┏┻┓ ┏┻┓ ┏┛ ┃┃┃┏━┓┃┃┃
┃┃ ┃┃┗╋┻┛┃┃┃┃┃┣┛┃┃┏┛┃┃┏┛┃┃┏━┛┃┣╋━┛┣╋┫
┗┛ ┗┛ ┗━━┻┛┗┛┗┻━┻┛┗━┻┛┗━┻┛┗━━┻┛┗━━┻┻┛（英語）
,r=ヽ、 r';;;:;:;;:::;;;;;;;;;;;;ヽ、
j｡ ｡ﾞLﾞi rﾆ二`ヽ. Y",,..、ｰt;;;;;;;;;;;）
r-=、 l≦ ﾉ6)＿ l_,.､ヾ;r､ﾞt lｦ '・= ）rテ-┴- ､ やったぜ！！ 後頭部に大当たりだ！！（英語）
｀ﾞゝヽ、`ｰ! ﾉ::::::｀ヽ､ L､ﾟﾞ tﾉ`ｿﾞ`ｰ ﾞiｰ' ,r"彡彡三ﾐミ｀ヽ.
にｰ `ヾヽ'":::::::::::: ｨ"^ﾞiﾌ _,,ﾉ , ﾞtﾌ ﾞゞ''"´ ﾞifrﾐソﾍ, ばっかお前、子供に石ぶつけてどうすんのｗｗ（英語）
,.、 ｀~iヽ､. ｀~`''"´ ﾞt （,,￣, frﾉ ゝ-‐,i ,,.,...、 ヾミく::::::l
ゝヽ、__l::::ヽ｀iー- '''"´ﾞi, ヽ ヽ,/ / lｦ ｪ｡､ 〉:,r-､::ﾘ 俺、帰国したらマリナーズの入団テスト受けるんだｗｗ（英語）
W..,,」:::::::::,->ヽi''"´::::ノ-ゝ ヽ､_ﾉｰ‐ﾃ-/ i / ,, 、 '"fっ)ﾉ::l
￣r＝=ミ__ｨ'{-‐ﾆ二...,-ゝ、'″ ／,/｀ヽl : :`i- ､ヽ ,.:ﾞ''" )'^`''ｰ- :、
lﾐ､ ／ f´ r''/'´ミ)ゝ^),ノ>''" ,:ｲ`i /i､ヲﾞi .:" ,,. /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀ﾞ
! ヾ .il l l;;;ﾄ､つノ,ノ ／ ／:ﾄ-"ﾉﾞi ,,.:ｨ'" /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
. l ハ. l l;;;;i _,,.:イ / ／ ,ﾚ''";;;;｀ﾞﾞ" ヽ_,,ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
人 ヾﾆﾞi ヽ.l yt,;ヽ ﾞv'′ ,:ｨ" /;;;;;;;;;;;;;;r-'"´｀i,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
r'"::::ゝ､_ﾉ ﾞi_,/ l ヽ ﾞ':く´ _,,.〃_;;;;;;;;;;;;f´' ll;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
｀￣´ ／ l ヽ ヾ"／ ｀ﾞ''ーハ. l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
／ l ﾞt `' ／^t;＼ ,,.ゝ;;;;;;;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;;
_＿＿＿ _＿
，/ r‐‐┘ _)￣｀';ｭ ,.
／::::l_ ＞-‐ '' ":::::::::::::::::::::::::::｀ヽ.
／:::::::::::::::::::::://::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶.
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞イ::::／ 7 ,ｲ::::::::::::::::ヽ.
/:::::::::::::::::://:::::::::,ｨ:::::／ /／ /／ l/l::::l:::::::::::::`ｰ‐ｧ
,'::::::::::::::::::::::::::::::://／ ´ _＿ヽ. l .l::::::::::::::::／
l:::::::::::::, = ､ ／l/ ' ,r ´ i>ﾘ !ヽ.,, _ l l ﾍ .r:::::ﾍ
l:::::::::::/ ﾍl 丶._ ｰ'.ｨ ´ ! ` i:::::::ﾍ
l:::::::::::l ﾍ ( ' ＝ﾆ二 ﾆ -=二 .l:::::::;ヘ
l:::::::::::ヽ. 〉 ￣ i ｿ,〈ｲ::::::::l
l::::::::::::::::ヽ., ／￣ ｀ヽ _ 〉´l ﾘリﾍl や、やらない夫、無事か？！
'i,::::::::::::::::::i / ゝ， l
ﾍ:::::::::::::::, ' ／ l
ヽ:::::::::i l─‐-､ , ' ／
｀ヽj l '/ ／
,' ､ l､＿＿/ ／
/ ヽ. ／
/ , ､ /
,ｲ三三三三二ﾆｭ, _/ ￣
/ ,' l三il/¨＝ユｭ
/ 仁三7 l三il l./
／￣￣￣＼
／ ＼ 見てただろ、小さな石だ。血も出てないしコブも小さい。平気さ。
/ﾉ ヽ､_ ヽ
（ ●）（ ●） ＃ | ……ふん。 大方、テキサス辺りのどん百姓だろ
| { .! ) |.
|. ¨´ ｀¨´ l.
. | /.
| /
＼__ （
_）_ =＝＝＼
／ ＼
/ ヽ
| , i
| | l.|
| l | |
| |. |. l
l | |.│
/ ﾉ | |
/ / l /
（ヽ､__,/＿＿__ _＿,У
ヽ_ｨ __ __￣￣_￣_,|
釗 釗 釗 j l |
この事件とも言えない些細な出来事が、伝言ゲームで学校に伝わった。
へ ／⌒＼
／ ＼ │ ＼
／ ∧ ∨ ＼
（＿／ / ＼ ヽ やらない夫が、米兵から石を投げられた。
│ │ヾソ
│ σ σ │
│ ω │
│ τ │
│ │
＼／￣￣＼／
へ ／⌒＼
／ ＼ │ ＼
／ ∧ ∨ ＼ やらない夫が、米兵と喧嘩した。
（＿／ / ＼ ヽ
│ │ヾソ
│ σ σ │
│ ω │
│ τ │
│ │
＼／￣￣＼／
へ ／⌒＼
／ ＼ │ ＼
／ ∧ ∨ ＼ やらない夫が、米兵と傷害事件を起こした。
（＿／ / ＼ ヽ
│ │ヾソ
│ σ σ │
│ ω │
│ τ │
│ │
＼／￣￣＼／
へ ／⌒＼ 先生
／ ＼ │ ＼
／ ∧ ∨ ＼ やらない夫が、米兵と傷害事件を起こしました。
（＿／ / ＼ ヽ
│ │ヾソ やらない夫は仲間を集め武装し、米兵を襲撃するらしいですよ
│ σ σ │
│ ω │
│ τ │
│ │
＼／￣￣＼／
. ／:＼ /:＼
/:::: ＼ /:::::: ＼
l:::::: ＼ ,ﾉ:::::: ＼
|::::::::: ＼ .__,,,,―--ｰ‐´ ＼
.. |:::::::::::::::::.. ＼ す、すすすすす、すすぐぐぐぐにににににに
|:::: . ;, ,,ヾ,,,. ;;' ,,.r.:,==､-､. ヽ
/ ,,.;;;;;;;;; ;人; ;: ,;l.:.:.{ * .} ）;, ヽ やらやらやらやららい夫ををを呼び出せせせせせせ！！！！
/ ,.;;-'ﾆニヾ;;､:;ヽ;; ヽ, ﾞヽ,:.:`--'.,..//ﾞ ﾞ､
.! ﾞ ;>'",..--､ ﾞi;, l;;ﾞ;::i:;) ヽ`'ヽ｀ﾞ"ﾞヽ;::ﾞi, l
| / /.:.{ * } ,./,.;:,,,;;;;;;;:;:;:;:;;;/;;ﾞ ,.-､;;;; : ヾ;;;ﾞi,. ﾞi
| i |::.:::.:`--'シノ-‐''"´ _,..,へ (⌒-〉;!:,;;;;;,.. ﾞi;;;:! l
.!:,:,: ;;;;:;,l ;;:ﾞ`-==' ,ｨ".. i:(⌒`-‐'" _,.-'",,._ ヽ,ヽ;:ﾞ:.. |
l;';';';:;;;;;;:;:.. |;;:l,. ,. ,. ,:;/ `_,,,..--‐''"´ _,..,へ ヾ-〉;!:,:.:.!＼
ﾞ!;;;;::;;;;;;;;;:;:;::;;:;:l;;;:!;;:;:;:;:;/ / ,,;____,,...-''i" l_,.-‐! ||;:;::;,' ＼
ﾞ､;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;;;:l;;:!;;;:::;/ / ,,;/｀i l ﾞ!,..-'ﾞ'iYﾞi, ﾞ!;;;;;/. ＼
ﾞ､;;;,. ﾞ'';;;;;;;;,. ﾞ､;;ﾞ!;: l ,' ;ﾉ､_ﾉｰ‐'^`''" ,..ｨ' l`'l .!;;/ ＼
|ヽ:,:,:,:;;;;;;;;;,. l;;;ﾞi |i_/∠iﾞi'"ﾞi‐┬‐┬'''i"_,ﾉ"／ .// ＼
,/:::::ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;,,`'";ヽ｀ヽ, ｀ヽlヽ〜-^ｰ'^,.-'" .／/ ＼
_ノ::::::::::::＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ, ﾞ''ｰ-‐''" ／／
,/:::::::::::::::::. ﾞヽ､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ､＿＿,...-‐'",.／
,ノ:::::::::::::::::. ﾞ''-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,...-'"
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
何がどうねじれたのか、やらない夫が徒党を組んで米兵襲撃を計画しているところまで、話は大きくなっていた。
やらない夫を呼び出した学校の教職員は、滑稽なほど慌てた様子で、やらない夫に懇願するような調子で説教した。
,.-ｰ''"~"'i, いいですかやらない夫くん。君の気持ちはよく分かる。
／~ ..:::::::!.,___ ,,..､-､,
／ .::::::::::::::`::::::~~""''''ｰ-,／~:::::::::.`i 米兵が憎い気持ちは私も一緒です。
／ .:::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::: i
/ .:::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::.. | でもここは軽挙妄動を謹んで下さい。
,/ :::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::. i
,l' し ::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::. | 何か問題が発生したら君だけの責任では済まないのです。
l ::::::::,--、::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::: i
i, U ..:::::/:::::::ｌ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::,--、 ! 占領軍に手を出したら一体どうなるか、考えるだけでも恐ろしい。
.i ..::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::/:::::::ｌ::: i'
／~ 'l, ..＊:::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::: ,i' ／~＼ 軽挙妄動を慎み勉学に励みなさい。
／,.、-ー 、;i, .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;::::::::::::::::::::::: /~＼ / i.,_
/'／ ..::::::::|::' ., ::::::::::::::::::::::::.::::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::::/ヽ:::::::.. ＼ /ヽ .::.. ＼ 米兵襲撃など絶対に駄目ですよ。
/ i' .::::::::::/:::::::`．、., ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ::ヽ;;;;;;:;:::::ヘ / ::ヽ .::::....::::::::. `.,
,i/（ .::::::::::::i,::::::::::::;;;;;;~;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::-/ ::ヽ;;;:::::.. ＼ / ::ヽ.):::::::::.. ヘ いいですね？ わかりましたね？
r ' ::::::::::::V,:::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ .:::ヽ＿＿＿＿/ :::ヽ:::::::::::::::. i,
,i' ..::::::::::::::::;;＼:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / ￣￣し U .::|:::::::::::::::: | お願いしますハイと言って下さい。
i .::::::::::::::::::::;;;;;;;）;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.| し ..:::|::::::::::::::::: |
| :::::::::::::::::::;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::: | やらない夫 .i;:::::::::::::::::| でないと先生、安眠できないんです。
＿＿＿＿＿＿_
／ ＼ なんなんだよ一体……
__／ ＼
／. 、 | ちょっと石をぶつけられただけでこんな大騒動して……
|. ,(⌒(●)ヽ |
l ｌヽ )＞ lllllll ／ そりゃ米兵は憎いけど、いったい何がどうなってるんだ……
/ ヽ＼ `(__,(●) / ／
| ＼ ￣￣￣￣￣￣ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
＿＿＿＿＿＿_
／ ＼
__／ ＼
／. 、 | ＜ピコーン
|. ,(⌒(○)ヽ |
l ｌヽ )＞ ／
/ ヽ＼ `(__,(○) / ／ あ、分かった。
| ＼ ￣￣￣￣￣￣ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
／￣￣＼
／ _ノ ヽ＼
| （●）（●） | 先生……いや、こいつらはただ保身しか頭にないんだ。
. | （__人__） |
| ｀ ⌒´ |
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
／￣￣＼
／ _ノ ヽ＼
| （●）（●） | こいつら、何も信じちゃいないんだ。
. | （__人__） |
| ｀ ⌒´ | 大日本帝国も、平和憲法も何も信じちゃいないんだ。
. | }
. ヽ } ただその場その場の保身で崇めるものをコロコロ変えるだけなんだ。
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
／￣￣＼
／ _ノ ヽ＼
| （◯）（◯） | そんな奴等に乗せられて、俺は勉強してたんだ
. | （__人__） |
| ｀ ⌒´ | そんな奴等に乗せられて、先輩たちは軍人になったんだ。
. | }
. ヽ } ……そして死んでいったんだ……。
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
／￣￣＼
／ ＼
| | あ そっか
. | |
| _ | 俺 だまされたんだ
. | (⌒｀､ .}
. ヽ ｀¨＼＼}
ヽ ,、ヽ
ゝ .<_/ /
｜ ,r´
| |
／￣￣＼
／ ＼
| |
. | |
| _ | ………
. | (⌒｀､ .}
. ヽ ｀¨＼＼}
ヽ ,、ヽ
ゝ .<_/ /
｜ ,r´
| |
, - ─ - ､
.,､-'´ L;;;ヽﾞヽ､ 情けない情けない情けない情けない！
/;;;;;r' rｰ _,ヾ;!. ＼
./L;;;;i ;i ;!i ヾｰ､ﾞ! ＿___ ヽ 結局俺は能なしだったのか！
/ i;;i _} ノ;ノく;;. {;l; ,j. { *.} `! ヽ
.! i;;i,､=_‐''ヽヾ;ヽ ＼ヽ;==く;:〈 ﾞ､ 死ね！俺死ね！デビル死ね！
| 7/ {.*.} _/ﾉi;;( ヽ ＼ ヾ;;､ ﾞi,
| | L､-ﾞ=ｼ ,|;;;:. ヽ ＼ヾ;､ l 命令を聞くだけのロボットか！
| ｀ﾞ'i;;;:i ､ _,'､＿, );!じ' |
.! ,: ;;, i;;;:i 弋＿,._ノ_,ノﾞ＼;;;:.. ! ぐああああああああああ！
ﾞi;;:;;;;;:;,.,.,..i;;:i,.,.,,;;/ r─‐''''"_,.ィヾｰ》;:.|
ﾞ､;;;; ;;;;;;;;;ﾞi;i;;;;;;/ / ,r'i'''T´ﾞL､-ｸ:| |;;;;;|
ヽ;i ヾ;;;::ﾞi;ﾞi;:| ,j /ヽﾞｰ^"__,.-rj;ﾂ };;;j
＼;;;;;;;;;ヾ'ヽ＜ヽj´|´ﾞ! _j=' .／;;/
＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼｀ﾞ''"´_,､-'ﾞ;;;;;/
ﾞヽ､;;;;;;;;;;;;;;;｀ﾞ"_,,､-'´／
／⌒ ヽ | || | |
:: ／￣￣ヽ :: ＼ || |i
:: （｢ ｀rﾉ :: ＼ ||i ＼
:: ヽ ノ :: ＼ ＼
ガタッ！ | | r ｢＼ ＼ ＼
| | | ﾉ ＼ ＼＿＿ ＼
ヽ＿ノ /||| l ＼_, ｀ヽ ＼
|| ｉ / | ||| | (＿つ￣と_ノ) ＼
|| || | | ||| | ＼
/
} 考えなし！
}
. -―――- . } ごちゃごちゃ御託並べて、奴等は自分の保身のためだけだった！
／ ＼ ﾉ
／ ＼ <_ そんな奴等に騙された！ 見当たらない警戒心！
, ＼}へ!／ ＼L /／ . ｢
. / <σ｣ 〈σζ } } 誰か俺を今すぐ殺してくれ！
. { } } └い! } }
. { } （＿＿人＿＿） } }
. { <／￣￣＼> } } }
. { } { ⌒ { } } }
. { } { { } } ＼＿＿＿＿
. { } { { } }
／´￣￣￣＼ いままで頑張ってたのは全部建前論で作られた大人の嘘だったのか！
脳みそ空っぽ！ ／ u ＼
/ _＿､ | 正しいとか志とかそれっぽいこと言っといてアホか！
/ .〈:::::::::::::ヾ |
けだものだ！ | .u￣￣~~ﾞヾ .＿i 格好悪い！志の欠片もない下衆野郎だ！
| ｕ ヾ::;;:ｊ
組織人の権化だ！ | （＿＿＿入 /
| .(L _/ / /｀ゝ/
/ ￣"¬ン /
／ /
／ ヽ._＿＿＿ノ
／ {
／ ／ `¬_ ＼
／ __/ ! } ＼
／ / ノ ）( / }. ＼
/ 〈 ⌒ヽ / 〉 ＼
/ :ﾍ / / ｀ヽ
{ ∧ ／ }
│ / / |
＿_
＼
_ノ ＼
oﾟ⌒ ⌒ﾟo
(＿人_)
`⌒´ﾉ なんにもわかってないのは俺じゃねえか！
｜
} 情けないーー
ノ
――-"
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ 情けなくない！！ ≫
≫ ≪
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （○） （O） だ、誰だ？！
. |. .|| （__人__）
| ﾉi ! | }
. | し' ｀ ⌒´ﾉ
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人___人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ お前の怒りは本物だ。お前の気持ちは本物だ。 ≫
≫ ≪
≫ 悪いのは、圧力で主義主張をコロコロ変える大人たちだ！ ≪
≪ ≫
≫ お前はーー情けなくない！！ ≪
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒ＹＹ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
／￣三＼
／;;;; _ノ 三 ＼ ………！！
|;;;;;;; （ ○）（○）
. |;;;;; （__人__） そ、そうだ。
|;;; ｀ ⌒´ﾉ
. |;;;; } 俺の……俺の気持ちは本物だ。
. ヽ;;; }
ヽ;;;l ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
| |
／￣三＼
／;;;; _ノ 三 ＼
|;;;;;;; （ ○）（○） だけど……それが今更なんだ？
. |;;;;; （__人__）
|;;; ｀ ⌒´ﾉ 日本人は皆、腑抜けた大人ばかりなんだ……
. |;;;; }
. ヽ;;; }
ヽ;;;l ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
＼__人__人__人__人__人__人__人__人人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ それは違う！ ≫
≫ ≪
≫ どんな圧力にも信じるものを曲げない奴等は ≪
≪ ≫
≫ 日本にもいるぜ！ ≪
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒ＹＹ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
._ _ _
..(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼
／ ＼ ノ そんなやつなんてどこにも居ない！
| （ ●）（●）
.| ノ（ （__人__） いったいお前は誰だ！ 姿を見せろ！
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ
.| }
.ヽ }
ヽ ノ
l/ く
| |
| |
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ いいだろう！ 姿を見せよう！ ≫
≫ ≪
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
|┃三 , -.―――--.､
|┃三 ,ｲ,,i､ﾘ,,リ,,ﾉﾉ,,;;;;;;;;ヽ
|┃ .i;}' "ﾐ;;;;:}
|┃ |} ,,..､_､ , _,,,..､ |;;;:|
|┃ ≡ |} ,_tｭ,〈 ﾋ''tｭ_ i;;;;|
|┃ | ｰ' | ｀ - ﾄ'{
|┃ .｢| ｲ_i _ >､ }〉} ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|┃三 ｀{| _;;iill|||;|||llii;;,>､ .!-' ／
|┃ | ＝'" | ＜ 話は全部聞かせて貰ったぞやらない夫くん！
|┃ iﾞ ､_ ﾞ,,, ,, ' { ＼ 日本共産党！ ここに推参！！
|┃ 丿＼ ￣￣ _,,-"ヽ ＼
|┃ ≡'"~ヽ ＼､_;;,..-" ＿ ,i`ー- ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|┃ ヽ､oヽ/ ＼ /o/ | ガラッ
._ _ _
..(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼
／ ＼ ノ
| （ ●）（●） ……
.| ノ（ （__人__）
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ
.| }
.ヽ }
ヽ ノ
l/ く
| |
| |
,.｡-=ﾆ三三三三ﾆ=-｡、
／///////ミ} } } } } } } }:ハ
//////////ミﾐゞミｿﾉﾉﾉﾉﾉﾉ}
////////////ﾐ゛ ゛￣￣｀〈 やらない夫くん。君の言うとおりだ。
i////////////ｼ :,
{///////////ﾃ" _,,,,,,,,,， ,;ｨ 日本人は権力者におもねり、自らの主義主張さえ簡単に投げ出す。
∨/,/ ,ﾆヾﾐ彡′ ヾ,.ィｔﾃｨ ヾ!
∨/{ ! ノ : ´ ￣′ ＼
∨ﾊﾞヽ=､ ノ（_...、 ）
.}""ヽ _ﾉ 〃;iii}}}}}ﾊ
. /｀ヽ. ,ノｼ彡→"′
/ ＼ ー〈
／.、 ＼ ........ ＿ ノ
,／ ＼、 ＼ ..::::::::; ´
＼ ＼ 〃}ト､
＼ ＼ ハ ヽ
＼ }/∧ ∨
＼ |//∧ ﾄ
._ _ _
..(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼
／ ＼ ノ
| （ ●）（●） ……
.| ノ（ （__人__）
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ
.| }
.ヽ }
ヽ ノ
l/ く
| |
| |
,. .:.:´;:;ll:l.ijijijijij｀`ヽ
/彡ミミﾐいj州 ｼﾉﾉﾉﾉﾊ
/;;;;;;;;ｦ ⌒'''ー'''''⌒ヾﾉﾉﾉ!
!;;ｨ彡' ミ! だが我ら日本共産党は違う！！
!ｨ彡 rﾆ'''=, ,.z''ﾆヽ .ﾐ!
.!;:;:' ,rｪﾃｼ ヾﾃｪ ﾘ ごく少数（笑）の転向者を出してはいたが
ハ! ｀ ¨´ h
. !い ﾉ ,, ...ﾉヽ. l l 戦前から一貫して主張を変えず（笑）
ヽ_, ,.ｨ彡ﾉﾉﾊミﾐヽ ﾚ'
', '''"´ﾆﾆ `''''' j! また主張することをやめなかった。
i ,.ｲj
∧ ､ _ ＿,. イ /.:.＼
/:.:.:ヽ ／. :. :. :.ヽ
.,. イ.:.:.:.:.:.:.:.＼ ___／. :. :. :. :. :/ .: .: .:
.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:::＼.:.:.:.:.:.:.:.:./ .: .:: .:
..:..:l .:.:.:.:.:.／ 〇 ＼.:.:.:.:./. :. :.
.｡-=＝＝=-｡.
／{｛｛｛/／三三＼
{{!{LLLｿｼ彡=ニ三ヽ どれほど邏卒の弾圧を受け
/´ ﾞ}彡三三三｝
{;, ,_＿ ヾミミミミﾐﾐ}} 監獄で拷問され、
iｿ ｨｔｭ、 ゛=r'¨ヾﾐ}}｝
(＿.， ,♪ /ﾉ/ 幾度の虐殺事件を受けてもなお……
{iliiiii;;,_ ､_ノヾ}
こﾆ｀゛ ノ {
八_＿ .. ／ ＼
__.｡x＜ハ､::::... ／ ,／＞:｡.
∠´" {O ><'冫 .O〉／ ｀＜辷"＞｡.
/{ :| ／（_）{ ,／ ｀＜ ／ﾊ
/ :} ∨ ヽ／ / }
_,xzfゞ仆f川爻ﾐ从ﾉｿyﾐゞ､,,､
ィ毛ｷﾊ川ゞj入ﾍﾍ从ﾉﾉ彡爻彡ﾉﾊ､ 我らは決して折れることはない！！！！
/爻ゞ!ﾍﾐゞﾍﾍfj从ﾒ州〈火ﾉｿ爻ミ彡yゞ､
. /ミミゞ,从爻乂从从乂爻ﾉﾉｨﾘ彡ｨ彡tﾉ彡'､ 弾圧を受ければ受けるほど、我らは強固になるのだ！
lミミﾐ" ﾞﾞ""゛ﾞ""ﾞ""ﾞﾞﾞﾞ"ﾞ"'彡彡彡ヾ!
lミﾐ;ﾞ ;爻彳三ゞ!
lミ;" ミ爻三三! 君が反体制派を志し、戦うのならともに歩もうではないか！！
lミ; 爻ミミ爻!
lミ ｲ≧＝=x,,ﾞ' ' ',､x=≠≦ヾ､ 'ﾐミミ彡|
V ゞｲr::;ﾃ=､,` '' ::ｨr:::;ﾃ=､,, _, ﾞ;:ﾐミミﾐ|
ﾊi ';, ''ー=''" :: :: :::.',｀￣´｀ヾ=. ﾞ;;ミミｿ
. {{.| :: :: ゞY`ぃ
. {{ ! / ヽ , ヽ.!
{{ ' ／ ''` ｰ ''''ﾉ＼ ::ゝｿ,
. } .| , '从从从从从从从ヽ :. //
. ゝi 从从从从从从从从;､ , ノ
', ノﾉ从ｿ''"-‐'' `ｰ-ヾ从从ゞ ,'ｰ
::.:.:.:.:.:.:.
λ !
人 ヽ,.. .... i
／//＼ ー'' : : ::::.. . . . ハ
._ _ _
..(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼
／ ＼ ノ
| （ ●）（●） ………
.| ノ（ （__人__）
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ
.| }
.ヽ }
ヽ ノ
l/ く
| |
| |
._ _ _
..(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ |
|／￣￣＼
／ ＼ ノ
| （ ●）（●） 俺は……
.| ノ（ （__人__）
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ 俺は共産党の組織に入るだろ！！
.| }
.ヽ }
ヽ ノ
l/ く
| |
| |
-=＝ﾆﾆ二二ﾆﾆ＝=-
_ ,｡r≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼
.,｡r≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾑ
,｡r≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二二二二二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二7
／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二7
Vﾆﾆﾆﾆ＞＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＜ﾆﾆ二/
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|二二二二二二二二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|
/: : : : : : : : : : : :: : : : :≧=ｰ=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二|
': : : : : : : : : : : : : : : : :／ ≧=ｰ=ﾆﾆﾆﾆ＝ｰ
l::::::::彡-=ミ: : : : : : :／ ＞-─-ミ ≧=ｰﾆﾆﾆﾆヽ
| ::::::/Y⌒ヽ＼::::::::/ ミ ｰ=ﾆ 二ヾ/ {彡Y¨¨¨¨¨´
V::::{ .| ＞' ー' 三ﾆイ ⌒¨´ Vﾃ
V:ﾑ ( Y ｀￣ ',}
V::::ヽ ヽ イ ',
}/ ＼___ﾉ ／ ヽ 〉
j | ／小i小小小Y´
/ﾆ＼ 小从小从从小
/ ﾆﾆﾆ＼ Vﾑ￣｀Y'''
/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ （ Vﾑ /
〈.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ （. Vﾑ }
／ﾆヽﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ ｰ──----彡Vﾑ
／ﾆﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ : : : : : ＞''´ Vﾑ
./ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ / .仏 Vﾑﾆﾆ=y
/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＜.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼. / |二. V////7
./ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧＜.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼. |ﾆﾆ V//ノ
あまり知られていないことではあるが、若き日のやらない夫はマルクスボーイであった。
湘南中学の社会研究会という組織にやらない夫は入り、かなりおおっぴらな活動をしていた。
だがやらない夫が共産党を愛した時間はそれほど長くはなかった。
__,.--、ｨ--、
rﾍ´ ヽ ﾊ /￣ヽ、
_rヽ_,.ゝ-─'=='─-､ｲヽ､ヽ
'γ´ ヽﾝ ヽ
,' ﾊ λ i ､ ＼ .', 奥様……。
ﾉ / .ｲ ,!ｲハ,!'ｰﾒ-ﾚ＾ゝ､i i
iハ .ｲ ○ ○' Yﾝ ﾊ
ﾚyl" "iY i 〉
./(Yヽ､ rｰ､ ,.ｲﾝ ﾊ ｲ
〈ﾊiﾝル｀_rTﾆyT yγ/⌒ヽ､
}><{γ/ヽハ／ }><{ し､ 〉 ) ）
ﾚ'ゝｲ /ム',__」 Vゝ､ ｀ｰi
／ゝｲ､ く_!___」 「ヽ､ニ='
〈 ＼〈 ⌒ イ-､_
ヽ､ .,.ｲ7ﾆ=-=ﾆｲゝヽ_<
ノ／ﾝ ノ iﾝ ヽ＼
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ 咲夜？
ﾌﾝﾌｰﾝ♪ {ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | 思い込んだ顔しちゃってどうしたの？
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
＜戦争が終わり、絵の稽古が再開し上機嫌な光子＞
_,r‐―｢￣》ーr‐┐__
／＼vヘレヘ ＜／|⌒)､｀ヽ
{r＜⌒Ｔ⌒ ＼ ＼｀'く人_ ＼ やらない夫坊ちゃまが湘南中学の
／ / {i ＼ ＼ ＼{__ ＼
/ ′|l ＼ ? ヽ 共産党系の細胞組織に取り込まれたようです
′ / / |い 卜 u } ＼ ',
ｉ |斗一' | 'ー┼-＼ ｜ ＼ | ノリノリで校長の演説を野次ったとの情報を入手しました
| ι |斗=ミ人（ 斗=ミx.＼ |, ≧=十
人 、 ∧ r'ツ ＼ r'z_ツ 》 ﾉ＼ / !
. ヽＶ _乂_〈 / )/ |
八 { __彡 ／｝ ｝ｰく , |
. / ﾊ_八 ゝ;ヽ ｀ー-イＶ7｛ ｛ ）} ヽ ハ.
j ′| ) 、｀¨′ u イＶ/ ) 丶／人 }､ ｀ヽ
. ゝ、 ｌ＜＾个ー‐-､ 从 |／＼__＼ ,ﾉ ｀ヽ,ﾉ
)ﾉヽ,ﾚ'j／i´ ' ∠ ＼__ﾍ )ノ
_ィ'´ | ヽ、 ／ /.:.:.:.:.:!｀ﾞ'' ｰ-,､
ィ￣ / / , '-_ﾃﾍ::ｰ┐ ノ.:.:.:.:.:./ ／ ヽ
/ ! / ﾚ´ィｺ / ｀ヾ'／.:.:.:.:.:.:./ / !
/ ! /:.:.´:' ´‐二l ／.:.::.｀:.:.､.:.i ./ │
′ V/:.:.:.:.:! r､ヽ´.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| / !
. / ／:.:.:.:.:.:! ├:´.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::i∨ |
/ /:.:.:.:.:.:.:.:.:! /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;V ｜
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | ………
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
_,r‐―｢￣》ーr‐┐__
／＼vヘレヘ ＜／|⌒)､｀ヽ
{r＜⌒Ｔ⌒ ＼ ＼｀'く人_ ＼
／ / {i ＼ ＼ ＼{__ ＼
/ u ′|l u ＼ ? ヽ
′ / / |い 卜 u } ＼ ',
ｉ |斗一' | 'ー┼-＼ ｜ ＼ | ……奥様？
| ι |斗=ミ人（ 斗=ミx.＼ |, ≧=十
人 、 ∧ r'ツ ＼ r'z_ツ 》 ﾉ＼ / !
. ヽＶ _乂_〈 / u )/ |
八 { __彡 ／｝ ｝ｰく , |
. / ﾊ_八u ゝ;ヽ ｀ー-イＶ7｛ ｛ ）} ヽ ハ.
j ′| ) 、｀¨′ u イＶ/ ) 丶／人 }､ ｀ヽ
. ゝ、 ｌ＜＾个ー‐-､ 从 |／＼__＼ ,ﾉ ｀ヽ,ﾉ
)ﾉヽ,ﾚ'j／i´ ' ∠ ＼__ﾍ )ノ
_ィ'´ | ヽ、 ／ /.:.:.:.:.:!｀ﾞ'' ｰ-,､
ィ￣ / / , '-_ﾃﾍ::ｰ┐ ノ.:.:.:.:.:./ ／ ヽ
/ ! / ﾚ´ィｺ / ｀ヾ'／.:.:.:.:.:.:./ / !
/ ! /:.:.´:' ´‐二l ／.:.::.｀:.:.､.:.i ./ │
′ V/:.:.:.:.:! r､ヽ´.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| / !
. / ／:.:.:.:.:.:! ├:´.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::i∨ |
/ /:.:.:.:.:.:.:.:.:! /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:;V ｜
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | 咲夜……
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | | そのことをお父様に話しましたか？
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
X
__,,,......,,__
_r‐i´￣こ7´ｰ-r-､_ ｀"' ､
r7＞'"´｀"'' ｰ＜_/ ｀/!. ` ､
／ ./ `'＜_/￣! ヽ
/ ! ! ハ ｀ヽ./´i. ';
'､ ヽ､ﾍ. _/_,.イ´ ! V´ ヽ ! ○ い、いえ……
＼｀ヽ. V 'ｧｰ-､! /! ; ＼-' |
）ヽ､）,!' ;´! V .! / /' ￣｀ ! ﾟ
o ´⌒r '´ り ,ﾉ ﾚ'i/'ヽ i |
.i ´ iメ）ソ ', ',
。 ,.ﾍ ;ｰ-､ "' ）ﾉ( i ヽ. o
/ （. ＼､ _j ,iﾊﾉ! ,! ﾊ ';
! ノ）メ.)`､__,,.. イメﾉ !,ハ / ! '; ﾉ
（へ,. -r'ｧ-=i＼ （ﾊﾉ !`'r-'-!‐‐ｧ'､,. ﾍ（ ○
／ ,「/:::::::'､ ヽ!ﾒ）ﾚ' i:::::::!／i ｀ヽ､｀
, ' !7:::::::;' ＼/}＞!く{i::::::::',´i ＼
/gic !'::::::::'ｰ--/ ﾊ/!-':::::::::::::V ｀ヽ.
く ,. - ､.;'::::::::::::::::/ r-i/:::::::::::::::::::! Red >
/／ ､ヽ､i､::::::::::::::レ'´ヽ､」:::::::::::::: ;ﾊ ､ ／＼
.// ､ヽ.＼ﾉ）:::::::::::::::::::!/:::::::::::::::::::ｲﾍ! ｀ｿ ';
;'/ rゝｿ'´i:::::::::::::::::::::::'::::::::::::::::::::::::!ハ__,,.. イ＼,,.. -‐ ﾉ
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | それは良かった
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | | 今後も話さないようにすること
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | | もし喋ったら殺す
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
. /⌒ ／ヽ ／／ / /＼ ｀
/ ／ _ｨ´/ ｌ{ 丶 ＼ /_
. / / i´ / ､} ヽ ＼ -─ ＼
/ 〈 } 7 ﾊ ﾍ ／｀ヽ-─ ＿ ｀
{ ｀ / ｌ / /＿__ﾍ ﾄ､ {'≠´─ ､ｰ/ _､
ゝf´￣/ ﾉ| / イ´_ -＼ヽ ', ヽ彳 いu｀ソハ ＼￣ヽ
/´ ｌ ｲ ｌ /! /´,≠示ヽｌ＼ヽ ￣¨~´ ＼/ ＼! え？
ｌ/ |/ | ﾍ{ ! ﾊ,ｧ´んuリ | ｀ヽ U f＼_ /
ﾍ. |! ! | | /へz=ゞ-'´ ､ ヽ / 〈
ヽ´|,ﾍ! ﾊﾍ / | , ─_､ /!{ ｌ
ｌ |ﾍ ヽ ﾊ ´ _ /!| ｌ／∧
ヽ! }＼ ｌ | ∧ |t ｌ ,'
冫ﾉ {| ! ゝ _ ／､_ Y´ｌ´|＿
／´/ ﾍヽ | / ヽ 〉￣ ｬ--＜ _|/:::＼-./::::
￣ ｌ ﾊ ｀ヽｔ / /､ ⊥ﾍ-､,_（ _|::::::｀;t:}::':::
ﾍ{ ヽ ＼_! ｌゝ,´ ∨}┴f´ _〉一::||::
ヽ＿＼ 八 /ヽ=＿⊥,..-f´::{f:`!ヾゞ'Τ
／ ￣ ￣_ヽ_}-/:::::::Y:::::::;ゞｲ:::::ヽﾄｰ-ｌ
f´ ＿ /::::::::;ヽ:〉:::::::ト;:/:::ｌ ｌ::::::::::::ﾍ
. }-─/ ＼ ゞ､:::´:::':ﾄΤ::::／:::::! !::::::::::::::ﾍ
ゝｨr-､ ｌ___＼|:::＼;;/:;ヽ_｀´ヽ::::ｌ |:::::::::::::／
/:}ｌ ﾍ 7|,} /尓＜二_ヽ_ゞヽﾉ─__二＞'彳￣
ノ:::ｌﾍ ゞ-'|ゝﾙ∨ { /ｌ /{￣`/￣｀ｌ/´ｌ/ | | {_
／:::::::::{ ト､__） /｀ ┴ - ＿ ん＿ - ´
/::::::::::::::::rヽ| ｀ヽ r─-rr-─,
彡| | |从 | /三三 三 ヾミ＝-==彡イ ゞミﾍｚ=＝＝彡'´: : : : : : : : : / /
人 ﾘ }､:ヾ! |≧‐>=．..,,__三 三 ﾐ:.､ヾー::::., ,ﾉー=＝'´ __,,.. z≦､: : :／ ,ｲ /
/ //:､ | ﾊ ＼ 从￣ヽ. 弋 ・ テﾐ-ﾐヾ::.彡ー ｲ: : : : :::＞'弋 ・ ノ ,.ｲ,.:彡'´/ ,:':
,' ヽ{ ∧ ミ:､ミ=三｀二二二二二´{ /ｲ:ﾍ 彳: : : : ー￣￣￣￣: :-=彡'.,:',.':::::
// , |ゝ'ﾍ＼｀ヽミ:､ 三 三 三 三ｿ´ |: : : : : : : : :.､_ : : : /,:::::::::: 大切なことなのでもう一度言います
/ / .:: !| |∧ ヾ:､ミ 三 三 三 ≧'ﾞ ｜: : : : : : ,: : : : ::´::::::::::::
ｲ,: ＞'ﾘ ! ﾑ＼｀ﾐ:､ 三 三 三ｲ !: : : : : : : :. ,..:::::::::::::::::::::::::::::::
彡' | .| | ﾑ ヽ三 三 三 三} i||i! |: : : : : : : : . ,.'::::::::::::::::::::::::::::::::::: お 父 様 に 喋 っ た ら 殺 す
. | ! ! ﾑ ヾ 三 三 三ｿ´ il|||li|: : : : : : :: :::..,.:':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
|i | ﾊ＼ミ:､三 三{ ,ゝ--<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,: : : : ;
| i | .ヽ.ﾞ三 三| _ : ｀::::::ﾁ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,: : : ::'
i |i | | |ﾍ三 三!イゝミ．..,＿＿＿＿＿__ ,.:｀ ヽ::::::::::::::::::::::::::::::, :.,:/
| |! :. ｜ ! ﾍ三三}_ ｀ ｡｀ー-----‐ ´彡'´.:::::::::::::::::::::::::::::::::, ;:, ,
| | ｜: ｜. ＼三ﾘ ｀ ー― ´. : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::, 〃 ,;
| | | !.: : ! ＼ '´: : : : : : :: :: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,' / ,:'
| i| | i｜ | ＼ j : : : : ::: ::::::::::::::::::::,' ,: ,:
| |i | | ! ｀ . . : : : : : : :: :: ::: :::::::::::::::::, ,' ,
| ! !::｜ ｀ ｰ―. : : : :: ::: ::::::::::::::::::::::::::::, , ,
_
__,r､, イ〈=》￣'＝!｀ヽr､
,ィ!' ` } ` , ﾉ ＼
,r '_彡'ﾞ´`' ´ ￣ ≧ｘ ／ゞ, -,
／ , ｀ヽ／ }
／彡' ＼ ,人 ,, ／ ヽ/ ゝ
,/ , __ノ＼ { . 入,／ ‘,彡'
|リj ノ{!ヾｘ_, { i! }x≦彡'! ゞ ＼
,ﾘi!,ｲ| i l (:・ﾟ) ,リ|ヾ/ (:・ﾟ) ,ﾉヾ 丶{￣` は、はぃぃいぃぃぃ！！！
ﾊ ﾘ /O＝'＿,'_____ゝ=つ／ヾ ヾ_,
/／ﾊ|/ﾒi､ /vﾍ/|,ﾍv‘, -=彡'リ l{
´,x::::《 ,ｨ ヽ{,､__,､＿ ,､ } ,ｲ ,ｲ-弋!
ゞ:{´彡' /:lゝ‐=＝= -' (彡'),r':,::ヽ
. ,､_{ﾞ´ |::}__ {::| /!,'!| / } < )':::::::::ヽ
,ｿ='｀ <´ ヘ ヾ,r ∨`三|__ { ゞ='-‐ﾍ::::::::::》
{ |二二/{ﾆ}`=彡/ ヾ':::／
ゝ ___ ヾ ﾆ/:::!乂,／´ ,___, ,ｲ'´
l ヽ ヽ ; イ ´ ／ /'´
,ｿ| - ヽ ヽ ／:/ , ＿＿,,
{ { l ＼ ヾ／ / ￣ {
ゝ | ／:＼ ' ／ゞ'´ ﾉ
,ｘ ＝｀ﾞﾞ彡':::::::::::::ヽ__./, イ `､__, イ
,ﾍ、,vﾍ,, ｲ!, イ|} ノヾ｀三￣￣ ,, イ 彡'､＝=‐- ､
,ｘ≦´ﾆ二 ￣￣! ,>=- ‐彡'《＝{:::::ヾ /
.. ／ ／´ ´ ｀ ‘,,ｨ_,::::::::＼ }
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | それでは咲夜
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | | やらない夫を呼んで
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
＜はぃぃぃぃいいいい！
やらない夫が共産党組織に入ったと聞きつけた母光子は、やらない夫を呼び出した
∨//,∧ /ゞミ∨j从ﾘ} ＼ ｀ヽ 丶 : : : : .
. ∨//,∧.／ ,ｲ. : : .>､:八 ｀ ハ ﾊ: : : . .
i:. ∨//,∧ゝ ' /. :／ ﾑ: : :) ,ハ ! ﾊ | |!: : . . やらない夫……
|! .∨//,∧ ,ｲ／ゝイ〃ｖ:/ ／ﾉノ | !! :. jl: : : '
､ ﾊ .／∨//,: ／ ／: :ゞ'_イミ:.､/ 人|八 ﾉi |: :. |! ／イ 近頃、共産党なんぞに出入りしていると聞いたが
. ＼ 从ｿ∨ . :' :,ｲ／ . :／､: : : : '´ﾞ_ __イ'_￣＿_ー=ミ' i/ '; ∧ﾑ∨
＼ ｀ヽ.:/ : : 〃 . :,ｲ.｀Y: : : : : : ´:７≧' 弋ゞ'ノ フ /,ﾉ ,ｲ/ }从 .∨ ∨ どういうつもりだ？
｀ヽ./ .: ,.' . ::/彡 .ｊ .: : : : 'ヽ: : : .￣￣￣´・ｲ ／ .! .'ﾊ .∨
＼ヽ ./ .,ｲ . : : ; '､＞､' :: : : '´ ＝彡 ' 'ﾞ .|/.|: .'.: . ∨
｀ヽ ./ ノ .: : : / ' ' , ／イ ,ｲ〃 |!ﾄ､|: :.ﾊ ＼
| i .: : ／ ,ｲ: ＼:. イ //.i |:|/ ｀ ＜＼
|! . ∧ '´ . : : ノ⌒ヽ:. !: . : ::// ,' ∧////,｀ ＜
ﾊ .∧ . : ／ ﾊ ｊｿ . : ::/ ' / / ∨////////｀ ＜
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ……何を信じようがオレの勝手だろ
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
＿, r' , ､ , ､ ＞ー'´
￣フ ／ / ∧.i.i,∧ ､ ﾍ ＼
ｒ´ .i / i､ !./ ﾍ. ii ､ ! ､ ヽ
{/´! .| / , i | ｀"::"´ .｝ ハ ﾍ ヾ:､| ……共産党の思想は悪だと
.! | ! { /iﾊ ﾊ| !ﾉi ∧ i | ﾊ, i .!
/|人 N .'i､/｀ハ/＿! _.,!r|/-ィ）》 ｝ ./.|｀ソ 教育を受けたはずだろう？
/ .! .ｿ.|ﾍ､ヽ卞弋ﾗヽﾐ｀ ´ ｨ‐辷ﾗｱ/./|／i i
./ .| .ﾍ,ﾐ:､:;:;｀:;￣'´:: ｀'￣ ´彡/ .i .| ヽ
/ | ﾍ,｀ヘ:;:;:;:;:;: ／ ｲ .| ヽ
./ /| i ∧:;:;:;:;:;:;: ／イ | | i ＼
.／ / .| | .i .ゝ:;:;:;:;: ,r==:、 ´.,ｨ' | | | .＼
／ ./ .| .| .| .|＼:;:;: ｀三" . ／| | .| i .＼
_,r '´ ./ | ! .| |:;:;:;:丶､_ ._／ | | | ヽ ヽ
／´ / .i | /|:;:;.. :;:;:;:;:;:ﾄ､ | | ヽ ＼
/ ./ .|／.:|:;:;:;:;... .:;:;;:;|.:.:ヽ| | ＼ ､ ｀ ー:: ___、
_/ . ｒ−-'´ノ´ ._ノ/ |.:.:r'´ :;:;:;:; :;:;ト､.:.:| ﾍ ＼ ＼ ｀i
< i ゝ _,,,,ムノ i i´ :;:; ヽ| ゞ ､＿ ＼ ＼ {
ﾉ ,r-'´, r- '´￣.:.:｛ .| i:;:;:; | ＼ ｀".:.:ー::､,__＼ ﾍ
, r- ' ´￣.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:) ノ /:;:;:;:;:;:; i ゝ ＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀" ー::､,__ゝ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ i｀" ー::､,__ ､ , r- 'ゝ ＼ ゝ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:iヽi
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ （ ￣￣￣￣ ＼ ＼ ﾍ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:i
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 共産党の中身がどうあれ
| （ ー）（ー）
. | （__人__） 主義主張を貫くことは立派だろ
| ｀ ⌒´ﾉ
. | ｎｌ^l^l
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼
〃〃 ヾ ヽ
,ﾚ''¨¨爪|¨¨｀ヽｰﾄ|
ﾄｧｰ⌒ヽ__ﾙ | ﾊ ﾊ
rｰZ ⌒ ´∧/ヽへへ}､__
ｿ'〃／ 从/ｨ ヽ ……貫く？
/从（ /从（ｿ | |. | | ､./
／ | ,ｲ.xtｯ≧ ﾒﾑ_ﾉ ﾉ .ﾉ|
__z-ｰ=彡.| |ﾐミミ ｲ =tｫｲ___／lﾊ
rzｲ// ノ ｲ| ﾚ' 〉ﾐ ｣ 彡'ii, l | ヽ､
（〃{/ ,,彡ｲ /／ .ﾑ＜二二ﾆｱ |＼ ,| ﾊー-､
ﾙ ＜ |// -ｰヾz:::::. | ＞- ､ ヽ ヽ
r＜ ,ﾉ./ イ´ / .| ｀＞ ､.|
| ＼ ,ﾘ| ／ / l |ヽ ＞､
| ＼ ､. ノ/ rｰｲヽ ´￣j | | 〉 /
ﾑ ﾐｿ （ ∧ /ミゝ （{ | ヽ /
{∧ 人 ｀￣￣ヽ , 人 l l 〉 /ヽ
| ∧ / ＼＿ []/|＼i| ／ 川 ﾘ / 〉
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） オフクロだって気付いてるはずだ。
| （__人__）
| ﾉ 世の中は一度戦争に負けたくらいで平和平和の大合唱
| ∩ノ ⊃ }
/ヽ ／ ＿ノ } 今まで信じてきたものは皆ゴミ箱にポイだ
( ヽ / / ノ
ヽ “ /＿| |
＼＿_/＿＿ /
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 共産党の精神が悪？
| （__人__）
| ｀ ⌒´） じゃ打ち捨てられた今までの主義や精神は、それ以下ってことだ。
| }
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三}
| | | ＼__／.
/ ＼ヾ V／-ー 、 ∧
|/ , -／`∧ヽ＼ ヽ |
/／ / / ヽ ＼ `ﾄ
／ ／ ヽ ヽ `､ ﾊ
/ / / ＼ l .ﾊ
／`ヘ / / l ヽ ＼ | .ﾍ …………
∠, , ー､＿ | ヽ ＜ヽ .ﾍ
彡 , ー_､_ ／| / ヽへ'＼ Y ヽ＼
, @工工工/√ｒ┐ ﾚ `, ヽ ヽ }. ヽ ＼
,-＜ l~Y / / / l`ー'-| / } l l } / ＼. ヽ ＼
f ヽ ` { ﾍ }/l / / ! / ＼ ヽ ＼
{ ヽ 八 ∨`ｰ/／,ノノ ｲ ＼ ヽ
l / ＼ l " 彡イl.l | ＼
`、 l/ /l ,ヘ L ＜ .川 ｌ _ .- }
,ﾍ / l ヽ ∨ / / ﾚ l , -‐ ' /
./ .ﾊ { ヽ _.∧._ ﾑ / / ﾉ { ／ /
/ / .ﾊ ヽ / l `ｰ-Y l / .l l /
.{ l / l / `ｰ-､ () /､_／l l .l /
l l 八 / ￣/／ } / ﾉ /
Y / ヽ / // / / /
.r-､ ／￣￣＼
／て ) ／ ＼ ／
（ _ﾉ ﾌ. | （ ●）（●） 俺はそんなに簡単に打ち捨てられる精神よりも
ゝ、 〈 | （__人__）
/ ハ ヽ. | ｀ ⌒´ﾉ 悪いと言われても主義主張を変えない共産党の方が好きだね！
/〃 ﾍ ＼ . | }
ｉ ！ ＼ ｀ ーヽ }
丶丶 _ ＞ ヽ ノ､
ゝ'´- ､_ y-､ ＼
〈 ￣ う /､ ヽ
`ー― ¬､__ノ | > /
| r'＾ヽ'´ _／
| `く__ノ´
/:／ - ￣ ハ ` ‐ ､ヽ !,
Y .／／ ／ / |:i ＼､ i
／ｰ-､／､_ :／ ', i i,.ﾍ ', ヽ:i|
r―´ ´ ／ i /: ト ､ i:ﾍ ……共産党の思想がベストだと思って
ノ ﾍ | ,.ｨ i `ー ､ i
i ,.イ / ﾊi,|//| i ` 共産党にいるわけではないのだな
/ i ﾊ i / i|`ー- |
'i i ﾊ ト! ｨ:ﾊ i ハ ﾉｲ / i
ﾊ/| |iL__V`'くﾊﾊ |ｲハ :i
/ V＼ﾄ卞乏`ﾐヾ` ー-=≠―| ./
／ | :ﾄ､ゞ､:.:.:´彡 i えzｩ‐ラ/:/ /
／ :/| /iト-=;,;_i' ` ‘/ｲi ｲ ／
- ´ / :/ | i :ﾍヾ､;,/ ／ｲ//ｲ |ﾊ
/ /,.ｲ :/ :||;ﾍ=:{ ＿`´_ ／ｲ|i | i
／ .:ﾉ´./:/ |:|:i,:＼{ `ー- ` ,.ｲ: `| i | i
／_ -／ // /:|:i:',: ＼ ` ,. イi;:/:. | l ﾄ､
ﾆ -/ :/´ :/ ＼:i,. ` ´ i:;ハ: | :l | ヽ
.:／ /´ / `! / ヽ | i:l ﾍ
.r-､ ／￣￣＼
／て ) ／ _ノ ＼
（ _ﾉ ﾌ. | （ ●）（●） んー、まあそうだな。というか共産党の思想よく知らない。
ゝ、 〈 | （__人__）
/ ハ ヽ. | ｀ ⌒´ﾉ 弾圧されても転向しない強情なところに惹かれたんだ。
/〃 ﾍ ＼ . | }
ｉ ！ ＼ ｀ ーヽ }
丶丶 _ ＞ ヽ ノ､
ゝ'´- ､_ y-､ ＼
〈 ￣ う /､ ヽ
`ー― ¬､__ノ | > /
| r'＾ヽ'´ _／
| `く__ノ´
r┬｢￣ `>､
<圦 -─-くｰ=辷ｭ
__,イ/ /小 寸＼｀ヽ｀ヽ.
/ // 圦ｰ辷≦-= 寸 '.
爪/ｰ彡ヽハ ｀¨寸爪 ……私は古い人間だ。
/,' |｀V_} 〉 } ＼ ヽ Y小
ｲ/ ./ |´ .jﾑ斗-ミ辷 Y } |l ', 世の中の移り変わりには中々ついていけない
{ﾙ / イ抓....､ rｪｪｧﾙｲ ﾚﾊｲ圦 .',
圦{小{ミｫｪﾃﾐj ﾉｲ |ﾘ ',
| |ﾊ辷=Y ｲ .| ﾊ
| | 込三} ヽ . | l| 小
ﾘ | ＼} `こ¨´ , .| l| / ,小
' .| | ＼ ／ ﾘ l| ＼
/ ﾘ l ｨ|､｀¨´ ?/ lﾄ､ Y
./ / .レ==ｧﾐ{ / / ,l|ﾆﾄ､ |
ム=/ ﾘﾆ／¨ヾ} / / ,ﾘﾆ|==寸 弋
,イ二二/ ｲフ ＼ / / ,/==}ﾆﾆﾆ寸 ＼
ｰ=彡圦ﾆﾆイ . |{. ´￣/ .{===!ﾆﾆﾆﾆﾆ寸 λ
（{ jﾆﾆﾆﾆﾑ . |ミｭ ｲ |===|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ寸 圦
ﾘﾑﾆﾆ／ﾊ小､ 从ﾐ圦 y .圦 ﾊ从 二|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ寸 乂
/ｲﾆ／ﾆ〈ﾆ｀ﾆﾆY ／ ／ﾆ ヽ{小{｀ ｰﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ} 从}込
|YﾆﾆﾆﾆV===ﾉヾ冫 ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7/イ
|.|ﾆﾆﾆﾆﾆ寸ﾆ込/／ﾆﾆﾆﾆ=＜=====r≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆｲ 小､
代ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ寸／ﾆﾆﾆ=＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=|=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ /V
|ﾆ=寸ﾆﾆﾆ=／ﾆ=＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾉﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆムイ弋
|ﾆﾆ7ﾆﾆ=イ＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/
/⌒7二二ﾆ=ー==ﾆ二ﾆﾆﾆﾆﾆﾆイﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/
ム=.{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=ー≧=≦三ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/
/ﾆﾆﾊﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/
ﾑﾆﾆﾆ}ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/
∩⌒ヾ
い ）
、 . ﾉ
| | ／￣￣＼
| |./ _ノ ＼ そうだろ？
| | （ ＼） l
| | (⌒ （＼） だから口出しせずに居て欲しいだろ。
| | /￣(__丿
ト /ｰ､／
| ＼ノ
| )
| /ヽ
| /三)
ﾉ 〈 ￣
／ ＿ ⌒ヽ
／ ／ | |
／ ／ | |
r―-､
ノ´￣ﾐ､ ﾄ､_
／｀ヾ: ヽ jzzzj_ ﾑ_
/ ,.＝-ﾞ´￣,' ＼｀ ヽﾊ
／,.ｲ イ＿r-､ ﾊ:＞､＿_ ｀ヽ 共産党は私達の時代には禁忌だった。
. /彡'´￣/ / ﾄ∨/ ∨ ∨ｰ:､:､
_/ ' / / ,ﾙﾐv/∧ ヾ ヾ:, ハ
. ／ / ﾉムｲゞﾊ ーﾁ もし親族から共産党員が見つかれば、
,' ,イ 〃 / / ノ ∧ ｀Y
. ∨ ./ 从∧_| /,.:彡:ﾉ 人 ﾊ ヽ
{ i: 〈 , }八´ゞ从ﾍ ｀￣ミ≦､ｿ ﾉ } ノ 家族は憲兵から徹底的な捜索を受けた。
ヽ. |: ∨ゝミz-t・ナz〉 z=t・ ,-､,イ. Y´
从ﾘ从 彳｀＝ﾞ´彡 ｰ｀￣・彡 ノ 从｜
.' 人|､ヾミz 三 了 ￣;´ ,:!ﾉ |
; ! ＼ミ＝- ﾘ ,.イ ／ | !
,ｲ ;' | 八=｀ヽz} ｀ ´ 彡ｲ; ｜| ﾄ､
／｜ ' | ∧ 三 〉r' ´￣｀ヽ .ｲ/ |｜ ! ヽ
, ´ ,'|川 i | |,.＜:＞'´￣￣｀ ,ｲ:ﾊ |｜ | ､ ＼
／ ,.イ / / i.:| ! ,.＜::＞'＞ . ,.イ | ,' |｜ | ヾ. ＼
彡 ,ｲ / ﾉ !: (::))>'ﾞ.:::| ｀ ー＜ ,:': !｀ヽ |｜ :ﾑ ヽ ＼ ヽ
／￣￣＼
rヽ ／ ノ ＼ ＼
i ! | （●）（●） | 昔の話、昔の話。
r;r‐r/ | | （__人__） |
〈_L (｀ヽ .} | ｀ ⌒´ ﾉ 今は政党の自由が保証されているだろ
l｀ （ ｀`/ . | }
ヽ l . ヽ }
|,. l /⌒ ー‐ ｨ ヽ
r―-､
ノ´￣ﾐ､ ﾄ､_
／｀ヾ: ヽ jzzzj_ ﾑ_ そして昔は共産党員の子を持つ母は
/ ,.＝-ﾞ´￣,' ＼｀ ヽﾊ
／,.ｲ イ＿r-､ ﾊ:＞､＿_ ｀ヽ 自殺して子供を諌めた
. /彡'´￣/ / ﾄ∨/ ∨ ∨ｰ:､:､
_/ ' / / ,ﾙﾐv/∧ ヾ ヾ:, ハ
. ／ / ﾉムｲゞﾊ ーﾁ
,' ,イ 〃 / / ノ ∧ ｀Y
. ∨ ./ 从∧_| /,.:彡:ﾉ 人 ﾊ ヽ
{ i: 〈 , }八´ゞ从ﾍ ｀￣ミ≦､ｿ ﾉ } ノ
ヽ. |: ∨ゝミz-t・ナz〉 z=t・ ,-､,イ. Y´
从ﾘ从 彳｀＝ﾞ´彡 ｰ｀￣・彡 ノ 从｜
.' 人|､ヾミz 三 了 ￣;´ ,:!ﾉ |
; ! ＼ミ＝- ﾘ ,.イ ／ | !
,ｲ ;' | 八=｀ヽz} ｀ ´ 彡ｲ; ｜| ﾄ､
／｜ ' | ∧ 三 〉r' ´￣｀ヽ .ｲ/ |｜ ! ヽ
, ´ ,'|川 i | |,.＜:＞'´￣￣｀ ,ｲ:ﾊ |｜ | ､ ＼
／ ,.イ / / i.:| ! ,.＜::＞'＞ . ,.イ | ,' |｜ | ヾ. ＼
彡 ,ｲ / ﾉ !: (::))>'ﾞ.:::| ｀ ー＜ ,:': !｀ヽ |｜ :ﾑ ヽ ＼ ヽ
／￣￣＼
rヽ ／ ノ ＼ ＼
i ! | （●）（●） | だから昔の話、昔のはｎ……
r;r‐r/ | | （__人__） |
〈_L (｀ヽ .} | ｀ ⌒´ ﾉ
l｀ （ ｀`/ . | }
ヽ l . ヽ }
|,. l /⌒ ー‐ ｨ ヽ
／￣￣＼
／ ノ ＼ ＼
| （●）（●） |
. | u.（__人__） .| え……？
r､ | ｀ ⌒´ .|
,.く＼＼r､ ヽ ﾉ
＼＼＼ヽ} ヽ /
rヽ ` ヽ / ｧ'´ヽ
└'｀{ . ＼.| / i
ヽ､._ ヽ､_,r' .|
｀ヽ､ ／' |
｀'ｰ'´
// //
┌――┐ ¨ r≦}
￣￣| .| f r | | O O O
＿＿| .| | |__ 彡'
└――┘ ｰ
＿
| |
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＿＿__| |＿＿_
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|￣~|￣~|
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| ／ ／
| ／
|／
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| -=・=- -=・ お、おかあさま……
. | U （__人__）
| ｀ ⌒´ノ このかたなは、いったいなんでせう……
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
/／__/＿/ / | ヽ ＼＼ ',
r┴' / / ｀∧ ! /^＼＜￣ヾヘ 石原家伝来の日本刀だ。
／／ / / ,、∨,、 ＼ヽ ＼＼
∠..ノ / / / ∧ヽ|/∧ヽ ヽ＼ ヽ ヽ これで自殺して貴様を諌めようと思ったが……
r' / ,' / /l /´｀"ﾞ｀´ ', ! ､ ', ヽ＼}
| { l ﾘ ,' 从 ﾘ | 〉 } } ﾘ 共産党の思想も理解していないようではあまりにバカらしい
／ﾚﾍ |＼トﾍ匕Ｌ..＿,. ､__/厶∠L／ ｌ ｌイL
,ィ ´ ／ ∧ﾄ､ゝ弋‐辷ﾃﾐ､ ,ィ辷テｧ/／|,.ｲ ヽ＼ー- ､
/ ／-ｰ彡'´|l lﾍミi｀￣彡 ｜ ヽ ｀￣´/ // ! ｀ ‐- ＼｀ヽ ＼
_,.〉＜´ // |ｌ トゝﾐ彡'7 | ／／,' |ヽ ｀¨ ｰ- ヽ
.´ // |ｌ |ヘ三彡ﾞ ┘' ,.ﾌ / ｌ ＼ ｀¨＞ｰ ､
. ,'/ | ', ヽ.l｀マ{ ゞ二.Tミ、／ｌ l | ヽ 〉 ',
/ /| ｌ ｌ| ＼ |ヽ|´ ｜ ｌ ｌ| ',. / l
. ,' ,' ｜ ｌ ｌ| ｀ ｰ'|ヽl | ｌ ｌ ト、 ｜ / !
/＿＿ / | l | ＼ ゞ'ﾞ | ｌ ｌ | ヽ___⊥__ / ,'
ヽ, | l |彡 ｀ ´ ィ三ﾐ:! l ｌ | / / /
＼ ﾉ l |三i ゞﾐ三| l ｌ | / / /
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| -=・=- -=・ あ……う……
. | U （__人__）
| ｀ ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
∨//,∧ /ゞミ∨j从ﾘ} ＼ ｀ヽ 丶 : : : : .
. ∨//,∧.／ ,ｲ. : : .>､:八 ｀ ハ ﾊ: : : . . ただお前の気持ちもわからんでもない
i:. ∨//,∧ゝ ' /. :／ ﾑ: : :) ,ハ ! ﾊ | |!: : . .
|! .∨//,∧ ,ｲ／ゝイ〃ｖ:/ ／ﾉノ | !! :. jl: : : ' 確かに世の中は無節操すぎる……
､ ﾊ .／∨//,: ／ ／: :ゞ'_イミ:.､/ 人|八 ﾉi |: :. |! ／イ
. ＼ 从ｿ∨ . :' :,ｲ／ . :／､: : : : '´ﾞ_ __イ'_￣＿_ー=ミ' i/ '; ∧ﾑ∨ それに私は古い人間だ
＼ ｀ヽ.:/ : : 〃 . :,ｲ.｀Y: : : : : : ´:７≧' 弋ゞ'ノ フ /,ﾉ ,ｲ/ }从 .∨ ∨
｀ヽ./ .: ,.' . ::/彡 .ｊ .: : : : 'ヽ: : : .￣￣￣´・ｲ ／ .! .'ﾊ .∨ もしかしたら今後は共産主義・社会主義が主流になるのかもな
＼ヽ ./ .,ｲ . : : ; '､＞､' :: : : '´ ＝彡 ' 'ﾞ .|/.|: .'.: . ∨
｀ヽ ./ ノ .: : : / ' ' , ／イ ,ｲ〃 |!ﾄ､|: :.ﾊ ＼ だからお前が共産党に入るのも止めない。
| i .: : ／ ,ｲ: ＼:. イ //.i |:|/ ｀ ＜＼
|! . ∧ '´ . : : ノ⌒ヽ:. !: . : ::// ,' ∧////,｀ ＜
ﾊ .∧ . : ／ ﾊ ｊｿ . : ::/ ' / / ∨////////｀ ＜
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| -=・=- -=・ ……は、はあ……
. | U （__人__）
| ｀ ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
彡| | |从 | /三三 三 ヾミ＝-==彡イ ゞミﾍｚ=＝＝彡'´: : : : : : : : : / /
人 ﾘ }､:ヾ! |≧‐>=．..,,__三 三 ﾐ:.､ヾー::::., ,ﾉー=＝'´ __,,.. z≦､: : :／ ,ｲ / だがやるからには命がけでやってもらう
/ //:､ | ﾊ ＼ 从￣ヽ. 弋 ・ テﾐ-ﾐヾ::.彡ー ｲ: : : : :::＞'弋 ・ ノ ,.ｲ,.:彡'´/ ,:':
,' ヽ{ ∧ ミ:､ミ=三｀二二二二二´{ /ｲ:ﾍ 彳: : : : ー￣￣￣￣: :-=彡'.,:',.'::::: 共産主義とは、革命とは本来そういうものだ
// , |ゝ'ﾍ＼｀ヽミ:､ 三 三 三 三ｿ´ |: : : : : : : : :.､_ : : : /,::::::::::
/ / .:: !| |∧ ヾ:､ミ 三 三 三 ≧'ﾞ ｜: : : : : : ,: : : : ::´:::::::::::: 家族を捨て、お父さんもお母さんも、やる夫も捨てる
ｲ,: ＞'ﾘ ! ﾑ＼｀ﾐ:､ 三 三 三ｲ !: : : : : : : :. ,..:::::::::::::::::::::::::::::::
彡' | .| | ﾑ ヽ三 三 三 三} i||i! |: : : : : : : : . ,.'::::::::::::::::::::::::::::::::::: そうしてもなお、共産党員をやるというなら、私は反対しない
. | ! ! ﾑ ヾ 三 三 三ｿ´ il|||li|: : : : : : :: :::..,.:':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
|i | ﾊ＼ミ:､三 三{ ,ゝ--<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,: : : : ;
| i | .ヽ.ﾞ三 三| _ : ｀::::::ﾁ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,: : : ::'
i |i | | |ﾍ三 三!イゝミ．..,＿＿＿＿＿__ ,.:｀ ヽ::::::::::::::::::::::::::::::, :.,:/
| |! :. ｜ ! ﾍ三三}_ ｀ ｡｀ー-----‐ ´彡'´.:::::::::::::::::::::::::::::::::, ;:, ,
| | ｜: ｜. ＼三ﾘ ｀ ー― ´. : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::, 〃 ,;
| | | !.: : ! ＼ '´: : : : : : :: :: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,' / ,:'
| i| | i｜ | ＼ j : : : : ::: ::::::::::::::::::::,' ,: ,:
| |i | | ! ｀ . . : : : : : : :: :: ::: :::::::::::::::::, ,' ,
| ! !::｜ ｀ ｰ―. : : : :: ::: ::::::::::::::::::::::::::::, , ,
／￣￣＼
／U _ノ U＼
| -=・=- -=・ ……すこし……かんがえさせてください
. | U （__人__）
| U ｀ ⌒´ノ
. |U U U }
. ヽ U }
ヽ U ノ
母の迫力で少し頭の冷えたやらない夫は、ふと自分の所属する組織を眺め直してみた。
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
／ ;':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'; ＼ 何だコレ？
／ ;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'; ＼
／ ;:::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::; ＼ こんな小さな学生組織が、幾重にも分裂して内部抗争をしてるだろ。
│ ;::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::; |
│ ＿＿＿＿＿ :::::::::::::＿＿＿＿＿ l 敵よりも味方との戦いが激しいって……
│ │::::::::::::::::│ ､ :;:;:;:;:; ﾂ│::::::::::::::::│. |
│ │::::::::::::::::│ .;:;:::::: │::::::::::::::::│. │ こんなので米帝打倒とか革命なんて言えるのか？
│ ヽ::::::::::::::::ﾉ :;:;:;:;:;:;:;;゛ ヽ::::::::::::::::ﾉ. │
│ ;::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::: │
│ ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::; │
│ ;:::::::::::（＿＿＿人＿＿＿）::::::::::; U |
│ ;:::::::::::::::::::|＿＿＿＿＿|:::::::::::::::; |
│ .;::::::::::::::::::: ::::::::::::::; |
＜信じて入り込んだ共産党が、内部抗争に明け暮れて四分五裂するなんての巻＞
本も読み、歴史も調べてみた。
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（●）（● ） | ブルジョワジーって、もろ俺んちの事じゃん。
（__人__） |
（｀⌒ ´ u. | 正しいことしてるのに600万人餓死って………
. { |
{ ﾉ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ こりゃ人間の感性に合わない主義だな
ヽ ノ l | |
ノ ＼ | | |
／´ | | ソ連の歴史 |
| ｌ .| | |
ヽ ,,-ー_~､⌒)^),-､ .|_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_|
ヽ ＿＿_,ノγ⌒ヽ)ニニニニ ＿|_|＿_|＿
様々な矛盾を見つけたやらない夫は……
／￣￣＼
／ ＼
. | |
. | │ ……おふくろ
| |
. | |
. ヽ /
ヽ / _rm,
.> < ） ｿ
|. ｀ヽ /
| |ヽノ
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| | なあに？
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●） ） ………俺、共産党には入らないよ……
. | （__ﾉ､_）
| ｀ ⌒ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
C ／ / ,ハ ﾊ ﾊ } ｰっ そう？
c C / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ -=ﾆつ
c C .{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | よかった！！
c Vi ﾊ ＞ ＜．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_,. /// / |ﾉ| | |
/⌒ヽ__ﾄゞﾐゞ ヽ._） j /⌒! | | ｰっ
＼ / | |＞ ｧ r‐ イァ/ /│ | __
从 l||l| |/ {メ^く_/|||l人. ∧.| | ｀､_)
. ( ⌒ )| ﾄ /:∧ ∨ ( ⌒ ) .| |
あっさり共産党を捨てた
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●） ） ………
. | （__ﾉ､_）
| ｀ ⌒ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー） ） ………
. | （__ﾉ､_）
| ｀ ⌒ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー） ） ……ままならないことばかりだな
. | （__ﾉ､_）
| ｀ ⌒ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | …………
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー） ） お国のために戦うことばかり目指してきたのに
. | （__ﾉ､_）
| ｀ ⌒ﾉ 一夜でそれがくだらないことになって
. | }
. ヽ } 体制に反抗するのは、体制よりも邪悪な共産党だけだ。
ヽ ノ
.> <
| |
| |
, --────-- ､
／ ＼
／ ＼
／ ＼
.／ ─── ──＼
/ ＼
｜ ／／:::::::::丶＼ :／／::::丶丶 ……なんだか全てがままならないだろ……
.｜ ｜ {:::::::::::::::::| | ｜ {:::::::::::::| |
| ＼ヽ:::::::／ ／ ＼ヽ:::::::ﾉ／
.| U,／ | ＼
| ｜ ｜ ｜
| ｜ ｜ |
.| ＼＿＿／＼＿＿／
|. ヽ , ─ 、 ノ '
.| /
| ）
丶 l
＼ )
.＼ /
ヽ ／
/ く
| ヽ
この時の、この若者の胸中は、いったい誰に推し量れるだろう？
はしゃぎならが遊び場に向かう子供の時分に、敵から襲われ友達を害され己の命さえも狙われた。
圧倒的な暴力があと一歩で彼を殺そうとした時、日の丸を背負った一機の戦闘機が彼を救った。
それはまさしく英雄譚の始まりのようであり、彼はなんの迷いもなく、同じ旗に加わり戦いに赴こうとした。
（｀` .､
ヽ fヾ ､
＼＼::::＼
＼｀ -_::＼
＼ ` ‐'＼
＼ ＼
＼ ＼ ヾ-､ ,〃
＼__.. :＼ _..- オ ＼''‐ _ ,ｨ/
＼ ヽ::;; l! ＼ ＼ ___ 〃 ｨ::/
''´＼ '':::;; l! __..k／ ゝヾ}__ ／:/
＼ ヽ::;;;l! _ ｨァ≦-､ ＼ :/_l l l ｀ヾ/
＼ :ヽ::;l! ___´ ヽ ￣|j_」 / ＼
＼ 〃ゝゝｋ｀ヽ ‐ l! ／｀ ‐ __＼
|::|{f´ ..:::k..l---―¬'' " ´l! ｀ -__＼
'いゝ__:;;ノ〃￣￣￣￣￣ ｀ -:＼
／;;::'' ±::´ ＿ ―￣:｀‐ _ ｀ヾ-
／ ;;/ `¬¬ ｀―＿ ｀‐.､
／ ::;/ ―＿ ｀‐､
< ::;;/ ―＿ ｀‐.､
｀´ ＞ __ ｀:- _
｀ ‐.__ ｀‐__
｀‐ .__ ｀ｭ､
｀‐-_ ヾ:_ヾ: ､
｀‐- __´ ｀:‐､
｀ ‐- ＿ ）
だが日本は敗れた。
すると今まで賛美されていた軍隊は、ただの殺人集団のように取り扱われた。
それも敵からではない。今まで一つの旗のもとに集まっていた大人たちが、そう言ったのだ。
＿ , -−／￣￣￣＼ ＿ _ ＿__ ＞ ‐ - - 、
∠_ ヽ / , =､ , =､ V´ У V._ ヽ. , - ─ - 、/￣＞ ─ ､ ＿.＿_, ─‐ 、 / _ _ ヽ´ ￣ ｀У. ｀v‐-､ .／ ￣ ｀ 、
´ ヽ .? ､ , | 〈 |´¨｀, =､ | / __ .ヽ , -- ､ } ＿_ / / / _ ,=､ヽ｜ "¨ﾞ ´¨｀ |ヽ __∠＿＿', l/ , =､ ヽ
｜ | | ヾ ‐- '´/ | .／￣ヽ| |`‐ィ / ∧ '"¨ .〉 '｀ '｀| ／ ＿. ヾ .} | "¨ﾞ , } } ､＿＿_,ｲ |／ ＼{ l , =､./
/ ' ヽ ゝ-‐' ,'/ ＿__ヽニ´.ノ { l ヽ ヾ - ‐{ ､.`='/ ／ ＼∨/ ' , `ﾆィ´ / ゝ､ ` - ‐ ´/ , - ､ , -､ ヽ |` ､__, ./
／ _ / ､ ＿／ ／ ヽ / ＞´ ＼ ￣ﾌ ￣.／! ,=､ ,=、 |｜| 〉‐- く ｜ { '⌒` ⌒ﾞ . }ヽ ` ‐ ´/
´ ／ ＼.. .,ｲ __. V ／ 〈 ￣「 / | ﾄ､__,， /.､V ／ ヽ ／ ｜､ , ,' ` -＜
/ ' ', ゝ! ､"¨｀,.=､| ,' } } |. ` `ﾆ´／. ヽ'´ ／ ｜|` - ─‐'/ / ヽ
{ |／ ヽ ﾞ､`‐イ / ｜ { / ｜ ', ／ , -| ヽ＿＿ノ .／ }
｜ ｜ ＼ ￣メ ｜ { ｜ ｜ / / ヽ ／ ｜
自分の命を救ってくれたかもしれないパイロットが、自分が持つ担架の上で息絶えていくのを経験した。
それが愚かなことで、つまらないことで、無駄なことで、全てが間違いだったと言われた。
受け入れられなかった。だからそれに反抗した。そして反抗する組織に入った。
しかし救いの神だと思ったその組織は、もっと邪悪なものだった。
_,. -┬ ｆﾆト､
r'´ ､r | | ,.L |
| （_ノ j {. '､＼
| }‐イ-上 〉. ＼
| ﾉ´ /)ﾟo |
i ｒ‐‐人__） .|
ヽ .ノ ｀ ⌒´ . |
i !, ﾉ
.', ヽ、 . /
＼ . ヽ、
＼ |.i
| . | |
,ｘく⌒＾7⌒ヽ
/ﾊ ＼/／ ハ
＞ィﾁ⌒＾ヽ｀ミ辷､
'／/ j い、 ＼ヾ:}
イr==;‐-ミ ／＾⌒｀ヽ＼
. / :|l::::l| /ﾍ ,ィ} `トﾐﾊ
/ |l::::l| 〃 L ﾄ､ / ｀7
'ｲ从`|l::::l|人､ 斗ﾍ彡 ﾊ
`?i:|; っ;仞 ,汽リﾌ}爪,ｲ ヽ ………
| Y r‐!{ﾒ/ .: / |:! {
|: |├:く《 {: 厶ｲ 八 ＼
|:., 二 }′ // ハ__,厶
／/| 「 }7､ ／/ Y } ﾉ//7ｧｘ
. ｘ＜ハ,rﾘ ‘1トﾐ≧=≦ｔ7 / 〃 〉////ハ、
,.イ////,「く}`ー ７=ｧ'＼厂 人ﾊ ///////ﾉヘ
ハ'/////,| ｀Т´ /＼/ ／ }／/////／///ﾊ
///＼ ///| トミ7 ／ 「///////ｘく/////ﾊ
. ///////Yﾍｨ | /／ j/////////ハ////∧
////////// | |〃 o ////////// ＼///ト､
. ///////〃/{ｲ |′ /////////,ｲ Y///ﾊ
///////,ｲ/fi | | ///////////! i////∧
. //////// |//l | il 〈//////////∧ 小'////,}
////////／'// j 八:. :. :. :. : :ヾ///////////＼ ///////ﾊ
挫折が重なる度に、心は枯れていったろう。
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | ……やらない夫ちゃん
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | | 少し立ち止まって考えてみたら？
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （○） （O） 立ち止まる？！
. |. .|| （__人__）
| ﾉi ! | }
. | し' ｀ ⌒´ﾉ
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | 学校を休学して、好きなことだけしてみたら？
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | | そしてゆっくり考えればいいじゃない
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣￣＼
ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
/⌒` （ ◯）（Ｏ): そんなこと
.:| j（ （__人__）
:| ＾ ､｀ ⌒´ﾉ: 親父が許すはずないだろ！！
| u; ﾞ⌒}:
ヽ ﾟ " }:
ヽ :j ノ: ｉ |ｉ |
／⌒ ヽ | || | |
:: ／￣￣ヽ :: ＼ || |i
:: （｢ ｀rﾉ :: ＼ ||i ＼
:: ヽ ノ :: ＼ ＼
ガタッ！ | | r ｢＼ ＼ ＼
| | | ﾉ ＼ ＼＿＿ ＼
ヽ＿ノ /||| l ＼_, ｀ヽ ＼
|| ｉ / | ||| | (＿つ￣と_ノ) ＼
|| || | | ||| | ＼
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | お父さんなら私が説得するわ。
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
/⌒ヽ__ﾄゞﾐゞ ヽ._） j /⌒! | |
＼ / | |＞ ｧ r‐ イァ/ /│ |
从 l||l| |/ {メ^く_/|||l人. ∧.| |
. ( ⌒ )| ﾄ /:∧ ∨ ( ⌒ ) .| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ……おふくろ……
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
, ‐-..,- =＝. -─- _ ,
/ -｀／ /´v／ ヽ- ＼
. { ﾊ ﾊ ハ ＼ ＼
. ／ Ｙ ﾊ,{_､, / ハ ﾄノ ヽ
| ∧ ｉﾘ ﾄ刈 ヽﾍハj:l ﾄ } この数年、大戦争があったり 色々なことがあったわ
| |ﾘ.{ﾄッﾘミ● ●．仆〃
| | |(,| 从ミ:ﾐ》 ､_,､_, ⊂⊃|jﾊ〉
| |.｛ | ゝｿ （_ノ ｨ ! /
| | リ| |⌒ゝ ‐rｧ＜: | |
| | / | | ∨ﾝ^メilヽ| |
| | :| |.〈 ∨∧ i| | |
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
C ／ / ,ハ ﾊ ﾊ } ｰっ
c C / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ -=ﾆつ でもどれだけ世間様が騒がしいからって、それに流される必要はない！
c C .{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
c Vi ﾊ ＞ ＜．^ヾｲ}.ﾘ| | 一度立ち止まって、考えてみたらどうかしら
ﾊ/||ミ彡》､_,､_,. /// / |ﾉ| | |
/⌒ヽ__ﾄゞﾐゞ ヽ._） j /⌒! | | ｰっ
＼ / | |＞ ｧ r‐ イァ/ /│ | __
从 l||l| |/ {メ^く_/|||l人. ∧.| | ｀､_)
. ( ⌒ )| ﾄ /:∧ ∨ ( ⌒ ) .| |
／￣￣＼
／ ＼
| | ……でも……
. | |
| ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
|┃三 ／￣＼
|┃ | |
|┃ ＼＿／ 話は聞かせてもらったあ！
ｶﾞﾗｯ. |┃ ＿_|＿_
|┃ ﾉ// .／:::＼:::／:::＼
|┃三 ／ <●>::::::<●> ＼
|┃ ／ （__人__） ＼
|┃ | l;;;;;;;l |
|┃三 ＼ l;;;;;;;l ／
|┃三 ／￣￣ヽ`ｰ'ノ￣￣￣＼
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ } ＿＿
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ ／
{ｲ /!仏＼ .／ｲ ﾘi // | ＼
Vi ﾊ ○ ○．u^ヾｲ}ﾘ| | ￣￣
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | | あなた？！
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣￣＼ ヽ＿,
／ ノ ＼ ＼ ヽ(_／
| （◎）（◎） | ) (
| （__人__） | ノ (｀
.| |!i!i!i!i| .} ´⌒＼
. .| |i!i!i!i:| }
ヽ ｀ ⌒´ } げェッ！ 親父！？
_,r､ ヽ ノ
_j'､_ノ }｀ ¨¨ {
. ,ﾉ Yヽ￣" ⌒ﾞヽ
｢ ヽ ヽｊ＿. i }
,イヽ､ ｀,__,ｨ､__) | |
( ﾄ､ Yrイ | |
￣ "￣ | | |
／￣＼
| |
＼＿／
＿_|_＿
／ ＼ （ ;;;;(
／ _ノ ,､ヽ､_＼) ;;;;）
／ ;;;（○）::::::（○/;;／ やらない夫
| :;:, （__人__） l;;,´|
＼. ∩ |++++━・／ てめー、共産党なんぞに出入りしてたらしいな
,,.....イ ヽ .|｜ `ー‐´ ／-､.
: | 'ｆ｢| |^ﾄ、__ ノ .| ヽ i 咲夜からも聞いたぞ
| |:. :: ! }__)＼,| i |
＞.ヽ ,ｲハ | |｜
／￣￣＼
／ _ノ ＼ うぅ……
| （ ○）（○）
. | Ｕ （__人__）
| Ｕ |r┬-| 彡
. | ｀ ⌒} 彡
. ヽ }
ヽ ノ
／ ＼
/ /＼ /￣＼＿＿＿＿l⌒l
| | ＼ / ヽ ＼_＿＿＿＿|
Σ(⌒ノ ゝ ＼＿_）
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ } こ、これには深いわけが！！
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ノ（:::｀ｿｲ .ﾘi .// | （おのれ咲夜、あとで殺す）
Vi ﾊ ?:::::⌒:::::?．^ヾｲ}ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_,::::⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ::::ヽ._）::::::: / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
_＿_ _＿_ _＿_ _＿_ _＿_
_＿＿_ / / / _＿＿_ / / / _＿＿_ / / / _＿＿_ / / / _＿＿_ / / /
/＿_ / / / / /＿_ / / / / /＿_ / / / / /＿_ / / / / /＿_ / / / /
// ￣￣ // ￣￣ // ￣￣ // ￣￣ ,// ￣￣
/'ー---'_,/ /'ー---'_,/ /'ー---'_,/ /'ー---'_,/ /'ー---'_,/
￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣ ￣￣￣
.........._
／´ ヽ
/０ .',
{o :}
': /
ヽ､_＿_,.,／＼ ＿,,,, ,,,,__
,．＼ ｀ .、
／ _ ＼
/ ｀＼ ヽ ……やらない夫……
/:::::: :::::::: :::::: 、
/:::::: : ､. .／ ヽ、
. ,':::::: ￣´ 丶
..{:::::::::: :
..!:::::::::: : （ ﾉ
..'、:::::::::::::::: : ｀ｰ-‐
ヽ::::::::::::::::::::: : ﾉ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ -‐'´
/ ＼ /│＿
∠三三三三三三三ﾊ::＼／ │／ゝ
／三三三三三三三三ﾆ＼ ∞
. /三三三三三三三三三ﾆ三＼ ﾍ
. /三三三三､三三三三三ﾆ三三＼ ﾍ
/三三三三三､三三三三三j三三三＼ ﾍ
/三三三三三三',三三三三=|三三三三＼ﾍ
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼ 別に責めはせんぞ
／ ＼ ／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
／￣＼
| |
＼＿／
＿|＿
. ／´￣ ￣｀＼
.／ ､ , ヽ 母さんは、オレが知ったらやらない夫を勘当すると思ったんだろう
/ ::::＼:::::::::／::::: ヽ
./ < ⌒ > :::::::: < ⌒ > .l そんなことしないさ！ やらない夫はオレの大切な息子だ！！
.| |
..ヽ （＿人＿_） / お前が何をしようと、お前は俺の息子だ！
ヽ､ ｀ ー ' ／
／:::i:＼ﾞ_>介 √:::／::::::::＼
. /:::::::::ヽ:::ヽ };;{/::／:::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::::ヽ::ヾ/〃::::::::::::::::::i:::::
／￣￣＼
／ u ノ ＼
| .u （ ●） | 親父……
. | （__人_）
| ｀ ⌒ﾉ
| }
ヽ u }
ヽ ノ
ノ ＼
／´ ヽ
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | あ、あなた……！
Vi ﾊ =＝ ＝='. ^ヾｲ} ﾘ| | （よかった……でも咲夜は殺す）
ﾊ/||ミ | |､_,､_, | | / |ﾉ| .| |
＼ﾄゞ.| |. { } .| |_./ | ｝.| |
| ⌒)､._￣_ (´ j | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣＼
| |
＼＿／
| /) それから母さん、咲夜を責め殺さないように
／ ￣ ￣ ＼ ( i )))
／ ::＼:::／:: ＼ / /
／ <●>::::::<●> ＼ﾉ / チッ＞
| （__人__） | .,/
＼ ｀ ⌒´ ／
／＿＿ /´ 舌打ちなんてするんじゃありません
(＿＿＿） / 咲夜は刀を持ち出した母さんを心配したんだよ
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼ 母さんの言うことは正しい
／￣＼／ ::＼:::／:: ＼／￣＼
| ／ .<●>::::::<●> ＼ | )) 世間様に迎合する必要など全くない
(( | | （__人__） | |
| ＼ ｀ ⌒´ ／ |
／￣￣＼
／ _ノ ヽ＼ ……親父
| （ ●）（●）|
| （__人__）|
| ｀ ⌒´）}
| }
ヽ }
ヽ /
| ''⌒ヽ
| ヽ ヽ
／￣＼
| |
＼＿／ 学校は休んでいい。
＿_|_＿_
／ ＼ したいことをしてみろ。ゆっくり考えるんだ。
／ ─ ─ ＼
／ <●> <●> ＼
| :::::: （__人__） :::::: |
＼. `ー'´ ／ヽ
（ヽ、 /￣） |
| ｀`ー――‐''| ヽ、. |
ゝ ノ ヽ ノ |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|┃ ガラッ ＿＿＿_
|┃ 三 ／u ＼
|┃ ／ ＼, ､／ ＼ そうだお！ 兄ちゃん！
|┃ ／ （ ●） （● ） ＼
|┃ 三 | '" （__人__）"' u | 疲れてる時は休むんだお！
|┃ ＼ ` ⌒ ´ ／
|┃ ／ゝ "` ィ ｀ヽ.
|┃ 三 ／ ＼
,⊆ﾆ´⌒￣￣" y r､ ヽ
⊂二、 ,ノ──-‐'´| | l" |
|┠ ' | l/'⌒ヾ
|┃三 | |ヾ___ｿ
／￣￣＼
／ ＼
| _ノ ヽ､ やる夫……
. | （● ） ､!
| （__ﾉ_）
. | ｀⌒ﾉ
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
＿＿＿
／ ＼ 最近の兄ちゃん、全然楽しそうじゃないお
／ _ノ ヽ､_＼
／. (（●）三（●）＼ せっかく戦争が終わったのに！
| （__人__） |
＼ ヽ |r┬-|/ ／ しかめっ面して イライラしてるお！！
／ ｀'ー´ ＼
＿＿_＿_
／ ノ' ＾ヽ_＼
. ﾟ ／ ｡;'⌒） （⌒ヽ＼° やる夫とも全然遊んでくれないお！
. ／ o'ﾟ~（___人___）~o°＼゜
. | ﾟ |/⌒ヽ| ﾟ | 昔の兄ちゃんはどこに行ったんだお！！
＼ ｀ ⌒ ´ ／
／￣￣＼
／ ＼
| |
. | | ……・
| _ |
. | (⌒｀､ .}
. ヽ ｀¨＼＼}
ヽ ,、ヽ
ゝ .<_/ /
｜ ,r´
| |
／ 〉 爪⌒ヽ__ ／｀ヽ
ｨ仁二ﾆ⌒ヽ､ ／ / / V/／i ＼
.／ ＞/ { { ,ｲ l从〃:,:.} ＼
／ V / | 从ハ | ｀¨¨´| } l ＼
,r＜ / / | /ﾆﾆﾆ从{ |∧从 ｀ヽ
/ 小/ｲ | 小二二二ﾆヽ |' 〉小 圦 ……やらない夫
, ﾊ | ﾙ 仁三三ミ ﾆﾆ⌒|ﾊ 小 ＼_
{ ', 斗 ﾄ { Y艾｡ 寸气 {.＞示y从 .ﾙﾊ
i 小. | {代 ≧三二ﾆ= ＼ﾟｰく { ,小ﾊl
∨二|込 {从 {ﾆﾆﾆﾆﾆﾃ ﾉ V ﾙ' }
V {｢込| ＼ 辷===Y ´ ′ !il|
圦ヽ. | | ﾏﾆﾆ込 ー====ｧ 川
人 ＼_! l )ﾆﾆ圦 ﾞﾞﾞﾞ 小|
＼ | ﾊ ｀ヾミ{ / 从
| | | ≧:.:...... / ',
| |: . | ', ＼:.:.:｀.:.:.:ー--イ ',
l |: . | ', ＼:.:.:.:.:.:.:.:/ V ',
| | ｨﾆ| ', ﾊ V ',
| 八ﾆ抓 ', {弋 V ',
ﾘ=ﾆﾆﾆﾆﾆ小 ', 小Vﾆﾆﾆ', ＼
,ｨﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| ',. | Vﾆﾆ込 ＼
≦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| ', | ＿≧ﾆﾆ＼ ､
'⌒ヽﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| ',｀ヽ ´ ｨ込＼=＼ `ー寸
ﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾘ ',三込_ ヽ Yﾆﾆ≧ ､ ?
ﾆﾆﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ ',＼ 爪{ﾆﾆﾆﾆﾆ＼
ﾆﾆﾆﾆ圦ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{ ', ＼ ｀''＜ ﾑ圦Vﾆﾆﾆﾆﾆﾆヽ
ﾆﾆﾆﾆﾆ}ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ! ',ﾆﾆ≧､ ｀ヽ ヽVﾆﾆﾆﾆﾆ圦
.ﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾙj ﾑﾆﾆﾆﾆﾆ≧?＼ ﾘﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
.ﾆﾆﾆﾆ!ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ{ {ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧∨ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ
／￣＼
| |
＼＿／
＿|＿
. ／´￣ ￣｀＼
.／ ､ , ヽ
/ ::::＼:::::::::／::::: ヽ やらない夫
./ < ⌒ > :::::::: < ⌒ > .l
.| |
..ヽ （＿人＿_） /
ヽ､ ｀ ー ' ／
／:::i:＼ﾞ_>介 √:::／::::::::＼
. /:::::::::ヽ:::ヽ };;{/::／:::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::::ヽ::ヾ/〃::::::::::::::::::i:::::::i
＿＿＿_
／ ＼
／ ／ ＼ ＼ 兄ちゃん
／ oﾟ(（●）)(（●）)ﾟo ＼
l ⌒（__人__）⌒ ｌ
＼ ｀⌒´ ／
／ ＼
／￣￣＼
／ ＼
. | |
. | │ ……
| |
. | |
. ヽ /
ヽ /
. > <_
. ( ､｀)
| i
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ありがとうみんな
. | （__人__）. ｒｍ､
| ｀ ⌒´ﾉｒ川 ||
. | },.! ノ' オレ、少し休むよ
. ヽ ｒ / .|
ヽ ノノ ﾉ
/ ／ .／
| ／
| i´
この時期、やらない夫は学校を一年間休学する。
休学中は本を読み、絵を書き演劇を見て、音楽を聞く。とにかく好きな様に暮らしていた。
後の文学者の側面を表すように、フランス語で本を読んだりもしていたようだ。
そうして彼は、自分の考えをまとめていった。
＜推奨BGM：『アナと雪の女王 MovieNEX』レット・イット・ゴー 〜ありのままで〜/エルサ＞
https://www.youtube.com/watch?v=cvj3-MZO9Tw
／￣￣＼
／ ＼
. | | ……一体、これから何を信じて生きていけばいいんだ？
. | │
| | ……人は何のために生きるべきなんだ？
. | |
. ヽ /
ヽ /
. > <_
. ( ､｀)
| i
◯ ＿＿_＿＿
// ＿＿＿＿／ ＼_____＿＿__
// |＼＿＿＿＿＿／ ／
// │ /
// │ （
// │ ,,,,,||||||||||||,,, ）
// │ ,,,||||||||||||||||||||||||| /
// │ ,,||||||||||||||||||||||||||||||||| / 国のため？
// / ||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ／
// / ,,|||||||||||||||||||||||||||||||||||" /
// / ||||||||||||||||||||||||||||||||||||" │
// / ||||||||||||||||||||||||||||||||" /
// ／ ||||||||||||||||||||||||||||" /
// ／ ""|||||||||||||||||"" （
//＜ ＿＿＿＿＿＼
// ＼＿＿ ＿＿＿___／ ￣
// ＼＿＿___＿＿＿／
//
∧＿∧ // ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
（ ´∀｀）// ＜ 日本万歳！！
（ つ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
｜ ｜ |
（_＿）＿）
..,,,,,ll,,,,,,,|||Illllla,,_
: .,,,illlllllﾞﾞ¬ﾞ|ll|l》ﾞ|ﾄ砲,、
､,llllllﾞﾞ｀″ : : ｀: ｀`ﾐi､
.:ll感l″ ..ﾞlL
..,,,l巛ﾞl,!: 、 i､ 法
.i'ﾌ,,l,ﾞl": .:igl絲!llト:″|: .,,,,iig,,,,永 天皇陛下のため？
.｀;ll,lト : ]″_,,,,,┐._ .,i´ .ﾞて″
: ;,lﾚ-･''ﾞ‐'ｾﾞﾞﾞ”｀,ｱ~｀ﾟﾞ|,ﾞﾞﾞﾞlト,ﾚ⊥
广'i､ｧ ﾞﾞ‐'‐'" : ::: ﾟ"ｰ'″ .|i､
.;ﾋ'::;,il| _.::::::: .? ||
.'fi,;ﾞl;ﾋ : : ;: :":･lllﾞl,.'l･!° |′
ﾞ'!,,,い: ,‐ .,!.gl,,|i,,j,,＼ .,lﾞ
.”ﾞl /゜,,,,,lwew-ii,, ゝ ,l′
ll， ゜,,lﾞ｀:;,,,,l,ll,,、.ﾟト.,,i´
,,,i'llrﾟ''ri,,,,,_ : : : : _,r°
,,,iilllli,ﾞｈ,、｀ﾟﾞﾞﾞlllllllllilllllll"】
_,,,,―ｰ''''''"ﾞﾞ"''―ri､
,／ ﾞﾞllli,,,
,,,i´ ﾞ!lli,、
.,,ilﾞ｀ ﾞﾞ!li,,
ilﾞ ﾞ!li、
ll| llll
ll| .,,,,,,,,,,_ 、 ,,,,,,,,,,,,,, .llll
ll .ﾞﾞﾞﾞﾞﾞ!!!llliii,,,i､ ｀'i､llll!!!!!!ﾞﾞﾞﾞﾞﾞ" .llll!
,| ,,!‐エ=｀｀） " .''エ=-､ .llll-、 それとも何かの思想のため？
| | ´''',,彡 .| .ﾞ'ﾆ､､ .jﾞﾞ/'|ﾞl
ﾞlﾞl .,/ |.li.ノ.|
ﾞl| ./,,, ._,,,、.i､ | | ﾞl,lﾞ
.|.| .,,iiilllillllllliiiiil,,、 | ﾞ,/｀
`ﾞl ,,iillllllll!!!!!!!!lllllllllii,,、 /''"｀
ﾞl .ﾞ!l!ﾞﾞﾞ ,,,,,ﾆﾆ',,'~ﾞﾞﾞ!!!l .lﾞ
ﾞl .,llllllillllllllii, 、 /|
,l,、 illllllllllllllllllllllllliii,,、 ,/ﾞ,llii,,
,,,illlll'i､.,llllllllllllllllllllllllllllllレ'".,,'"lllllliiiiiiii,,,,,,,,,,,_
,,,,,iiiilllllllllll、ﾞﾞ!lllllllllllllllllllllllll!ﾞ~ _,,i´ 'lllllllllllllllllllllllllllliiiiiiiiiiii、
,,,,,,,,,iiiiiiiillllllllllllllllllllllll、 ﾞﾞﾞ!!lllllll!!!ﾞﾞﾞ二"｀ ﾞlllllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,、 ﾞ~',,iiiiillllliiii,,,、 _,r!lllllllllllllllllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll,、 .,lllllllllllllllllll,`'-／ ﾞ!llllllllllllllllllllllllllllllllll|
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（―）（― ） | …………
（__人__） |
（｀⌒ ´ |
.ｌ^l^lｎ |
.ヽ L ﾉ
ゝ ﾉ ノ
／ / ヽ
／ / |
.┌､ r┐ r┐ヾ> (_
!. | ヾ> ｜| lﾆ ｺ 〈,､ -――
|. ! ノ| | ﾚ! _| | ／
ヽ二／ .ヽ/（___ﾒ> ,ｲ
ry'〉 ,､ /
lﾆ', r三) （（ /
|_| ）） | ﾉ(
_r┐ __ （（ ﾚ彡ｼ ｨ ､______＿＿＿
└ｌ. ﾚ',.-､ヽ ）） Vノ,、 F≡三r一ｔｧｰ,
ﾉ r' __,! | （（ |ノゅ>、 '＾ミ二´
└'!_| (_ｔ_メ.> ）） ﾚ/ｲｿ ヽ
r-､ （（ .|__ノヽ、 ﾉ
,､二.._ ）） | 'ｰ-‐'ヽ
ｰｧ ／. （（ | ..＿＿_.､ 〉
ん､二ﾌ ）） ヽlV´ :::::::::;;／
,.-─-.、 （（ | ゞ=-‐''"
/ /l .i^ヽヽ ` |
. | .ﾚ' / l.｜ ヽ二ﾆ,ヽ. |
. ヽ／ ﾉノ ＜ノ |
r┐,.─-､ / 7 ',
|｜し'＾) ,! ┌‐' 'ｰ┐ﾄ､ ヽ
|_| l´r' 7 /_7 / ｣__〉 ／ヽ
[_] [_] 〈_/ヽ_/ （ ヽ
< ﾉ
ヽ
,, 、 ｌ そんなものは幻想だ
ゝ_ _/ .. ＞..、 l
`''''''‐" _ __ ﾆ:＿丶 1 人をペテンにかけて、命さえも絞りとるための詐欺だ
/ 、 ＾''''ー ､__ ゝ │
/ . ｌ 丿 l'"! 、 、 '''-ｰ-､ ´ ^ｰ-..､ . 俺の人生を見ろ！
| 」 | | || ! ! ｌ │ ' ,ｒ _..,, ｆ.
`、 '、 ゝ ﾉ / l ..′ ,´ | l│l .ｉ 俺の信じてきたものを見ろ！
｀- − ﾞ‐'′ --" ,ﾍ ∪ ﾉ l.
´ / 全ては放り投げられたゴミだった！ 全てがだ！
/ ｀）
f 丿 ヽ/
入 ＿＿＿ -' ,′
（ V ｖ "‐＿ -'′
''-二ﾆ -= `'`ソ /
´ ‐‐;ｭ ｀' ､ノ /...
ニ ′ 丿
!.
!.
丶.._ /
｀ﾞ ‐--- ＿＿＿＿-''
＼
＼
＼
. ／ ＼ ノ
/ ＼ ／ 俺はもう、誰のためにも生きない！
_,,,,..,,_ そ, イ
,. -''"´ ｀ﾞ''-､ . 俺は、俺だけのために生きる！
,." ｀ヽ. ヽ＼ .
/ ｀、 Y､
,' i. | 〉
! ● l i ／.:.:.:.:. . . . .
', ,' i. /.:.:.:.:.:.. . . .
丶 / j {.:.:.:.:.:.:.. . . :
ヽ ,.' ﾊ i.:.:.:.:.:.. . . .
｀'-､_ _,.-'´ ノ . i.:.:.:.:.:.:.:. . .
/ ｀ﾞ''ｰ-‐'''"´ イ V.:.:.:.:.:. . .
/ ゝ.:.:.. . .
. | /
! /,
ヽ /.:.:.:. .
ヽ ／ i.:.:.:.. . .
｀ー― ― ――――′ ゝ.:.:.. . . . .
/ヽ l⌒l l⌒l /ヽ
∧ /:::::/ |::::::| |:::::| ヽ::ヽ ∧
/ / | | | | /ヽ /ヽ | | | | ヽ ヽ 俺はもう、誰も信じない！
| | | | | | / / ヽ ヽ | | | | | | __
´､`ヽ ＼ ＼ヽ:::ヽ |:::::| ／ ／ ＼ ＼ |::::::| /::::::/／::／,-'' ~ ,-' 俺は、俺自身を信じる！
ヽ ｀ヽ:::::::::::::::y::::::::v ／ ＼ v::::::::y::::::::::::::::/´ ,'''
ヽ＿ / ＿＿ ヽ ＿／
ヽ:::::::::::::::: / . ／ ＼. ヽ:::::::::: ／ 俺は俺のやりたいことをやる！
ヽ:::::::: | ／ ＼ |::::::::: ／
|:::::::: | ／: ― ― ＼ .|::::::::: | ありのままに生きてやる！！
|:::::::: | |:::::（ ◎ ）:::（ ◎ ） | |:::::: |
|:::::::: | |:::::::（_＿人＿_） | |::::::: |
,,-''￣ |::::::: | .|:::::::::::|┌┬┐|::::: |.|::::::::: | ￣＼
/ ::::::: |::::::: | |::::::::::;|.| | | .|:::::::::::| |::::::: ::|:::::::: ヽ
| ::::::::::::::|::::::: | |::::::::::`‐---‐'::::::::::::| |:::::::::::::|:::::::::: |
| ::::::::::::::::|::::::: | ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::/ |:::::::::::::|:::::::::: |
ヽ :::::::::::::::|::::::: |lll;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; lll|::::::: |::::::::::: /
ヽ :::::::::::::|::::::: |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::: |:::::::: /
ヽ ::::::::::|:::::::: |;;;;;;;;;;;::::::::::::::;;;;;;;;|::::::: |::::::: ,-'´
｀ヽ､::::ヽ::::::: ノ;;;;;;;;;:::::::::::::::::::;;;;;;ヽ:::::: ヽ::::: ,-'´
|┃
ｶﾞﾗｯ. |┃
|┃ ﾉ// .／￣￣￣ ＼
|┃三 ／ ─ ─ ＼
|┃ ／ （●） （●） ＼ アニキー。夜中にちょっとうるさいお
|┃ | （__人__） |
|┃三 ＼ ｀ ⌒´ ／
|┃三 ／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼ まったくだ。中二病もいいが声を抑えてだな
／ .<●>::::::<●> ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
C ／ / ,ハ ﾊ ﾊ } ｰっ
c C / /ｲ /ヽﾍ/r､_}∧ .// ヽ -=ﾆつ やらちゃんはお年ごろなのよ！
c C .{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ.廴）// |
c Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| | 皆優しく接しなきゃ駄目でしょ！
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
/⌒ヽ__ﾄゞﾐゞ ヽ._） j /⌒! | | ｰっ
＼ / | |＞ ｧ r‐ イァ/ /│ | __
从 l||l| |/ {メ^く_/|||l人. ∧.| | ｀､_)
. ( ⌒ )| ﾄ /:∧ ∨ ( ⌒ ) .| |
｀丶､
｀丶､
ヽ
l
＼ l
＼ l
ｘ ＼ k
〃 γ ＼ ／ l.
{i { ● }>､ﾉﾘ xく●} l!
ﾍ、`ｰ‐'′/ ﾍ.ﾞｰ'ノ:! だから俺は
￣ ￣ l _ｎ_ｎ__ _,n＿
／ ∨ / └i_n┌'[][]「l└l ｎ | に二二l
/ ∨ く丿 くノ U Ｕ 部に入る！！！
l ﾉ |
>､＿＿_／ ゝ､__ノ
./ l// /
｜ l/ /
| ! ′
| ! i
､ ！ / l
丶、 ｀ ｰ---" !
丶、 ｀￣´ ノ
＞−----−''"
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼
| U （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<●>::::::<●> ＼ ● ● ● ● ● ●
| U （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
誓いは大仰である。
しかし人間、ましてや中高生のやりたいことといえば、ぶっちゃけこのレベルである。
ノリノリに歌いながら氷の城を作るのは、雪の女王にしかできない。
（作者はアナ雪未見です。間違ってたらすみません）
＿＿ ────ー､､_
,- ＼
､ー´ : : ヾ
／ : : : : ヽ
／ : : : : ヽ
/ : : : : ヽ
/ , : : : : :ヽ
/ 川 , : : : ゝ:ヾ＿＿__ ヾ
/ ﾉ彡 : : : : : : : ｀￣￣￣"ｰ ､,, ヾ
川 ﾉ彡´ : : : : : ノ≡二ゝ ヾ､ ヾ 親父！ おふくろ！ やる夫！
'|, ＿_ｨ=ｲ彡´ : : : :.‖ ‖彡三三ミ､｀lil ヾ
l' ￣ ,-=ゝ､_ ゞi､ : : :ll ｌ/ソ ?｀ﾞ川 lil ヾ
.l' ‖ ｿﾉ´三三ミ､ ｀ll : : :' ll､ 'l;;ヽ? ,ﾉ;ｿ ,ll ,,;;い
. l, || i::i ;;;/ ?ヾ;ﾐ ll : : : : ヾ､ ヾ三ﾆ;ソ' : il' ii
. li, || ﾘ ;;;ヽ ? ﾉｿ ll : : ヾ, : : : : : : : : : : ::ii
. l| ヾi ヾ三二ｿ" ; ;ﾞ : : ' ' ' : : |
ﾘ '' ii: : : :l 俺は
ｿ : : ll: : ), : :│ _ｎ_ｎ__ _,n＿
ﾘ :ll ll: : ノ'' : :ｌ └i_n┌'[][]「l└l ｎ | に二二l
川 :ヽ､ lil ,ソ ﾘl く丿 くノ U Ｕ 部に入るだろ！！！
ii, :｀ヽ､, ノ＼,, -── ｸ´ |
ヽ ;;ヾー､=＝二'''''￣ ￣￣mﾘ´ ,ﾘ
ヽ, ヽ;;ヾ￣´;; , ''; ､ ,/,ﾜ:: ｿ
ヾ ヽ;;ヾl ,,＿ ＿ ,_/,ﾜ´ . . : ﾉ
ヾ ｀ ミ三三三彡"";; ; . : : /
'ﾘ '' : : : : :' : : : : l
ｿ : : : : : : : : ｌ´
,ﾘ : : : : : :ｌ
,ﾘ : : : : : :ｌ
ヾ,. ; ; , ´ ; ;l
ヾ,. ; ; , ´ ; /
ヾ;;;;? , ; ; : ; ;ソ
ヽ;;,,.. ,, ; ; ,;;;彡
ﾞヾ､､;?,, ´ ソ彡
｀ﾞ'''''' ””
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ お、おう？
| U （__人__） | （サッカー部って言ったお？）
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<●>::::::<●> ＼ お、おう？
| U （__人__） | （サッカー部って言ったな）
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | やらちゃんったらやっと元気になって……
Vi ﾊ =＝ ＝='. ^ヾｲ} ﾘ| |
ﾊ/||ミ | |､_,､_, | | / |ﾉ| .| | お母さん嬉しい
＼ﾄゞ.| |. { } .| |_./ | ｝.| |
| ⌒)､._￣_ (´ j | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／´￣￣ ￣￣｀＼
／.: : : : ＼
/: : : : : ',
|: : : : :| それから親父！
| : : : :.._ _ :|
|:: : ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀_ :| せっかく湘南に住んでるんだ。ヨットを買って欲しいだろ！！
|::::;;; （ ● ） ﾉヽ （ ● ） ;;:::|
|: : : ´"''", "''"´ :l
',: : . . （ j ） ./
i: : : : .｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ /
',: : : : : : .. /
ｲ{ゝ: : : : : : :. イ ::}､
,.．/.:::::.. ｀`ｰ- -‐'"´ ..::::::::/| ＼
／ ∧::::::::::::::＞､r‐'".:::::::::::::::::/ l| ＼
イ | '::::::::::/￣￣ヽ:::::::::::::::::/ | }丶、
,. '" / | ヽ::∧ /＼::::::／ 丿 ! ｀ 、
.／￣::＼
| : : : ::|
＼_:;;;;／
|
／ ￣￣￣＼
／; . . : : : :＼ な、なんだ藪から棒にそんな高いものを……
／ ∪ . . : : : : : : ＼
| . : : : : : : : :|
＼_ . : :〃 : : : :,／
/⌒` . . : : : : : : :｀ヽ.
/ . . . . : : : :..: : : : : ,: :＼
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/:::::::::｀ｿｲ ﾘi // |
キュピーン＞Vi ﾊ ?:::::::::::::::?．^ヾｲ}ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_,::::⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ::::ヽ._）::::::: / | ｝.| | お父様 いいじゃありませんか買ってあげましょう！
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼
／ u ノ .＼ 母さんまでそんな……
／ u <●>:::::::＼
| （__人__）|
＼ u .｀ ⌒／
／ ＿＿|__＿
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ ﾎﾞｿﾎﾞｿ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/:::::::::｀ｿｲ ﾘi // | （いいじゃないですか、ようやく学校に行くきになったみたいですし）
Vi ﾊ ?:::::::::::::::?．^ヾｲ}ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_,::::⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ::::ヽ._）::::::: / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣＼
| |
＼＿／
| （あ、そうか！）
l^ヽ /^l ／ ￣ ￣ ＼
ヽ ｀_/ / .／ ＼ ／ ＼ いいだろう。ヨットは買ってやろう！！
r'ヽ ヽ ／ ⌒ ⌒ ＼
ゝ、 r'ヽi| （__人__） | その代わりちゃんと学校にいくんだぞ！
`ヽｰ､ノ ＼ ｀ ⌒´ ／
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ｀ ､
. /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ＼
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ゛､
/::::::::::::::::::::::::::::::: ＿＿, i
. i::::::::::::::::::::::::::::::: __ ,,, ,, }
}::::::::::::::::::::::::::: '｀`'(;;;;;)ヾ＼ ＿_＼ .| 、
. |::::::::::::::::::::::::: '￣´ ヾ(;;;) ゝi 三__|__
|::::::::::::::::::::::::: ｌ. 口 |
|:::::::::::::::::::::::::::. ::{ } ‐┬‐
{:::::::::::::::::::::::::::､ ::} } │田│
|:::::::::::::::::::::::::::ヽ､, .:} , |. ￣￣
. {::::::::::.i::::::::::::::::::::::ゝ､ :ノ、 / ! ､ マ
|:::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::‘ｰ-‐==＝ニ=:､__,,ノ ﾉ 了 用
|:::::::i::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::::ー､ `'''ﾞ´ / '"`ー一
. |:::::ｌ::::::::::::::::::::::: ::::::::::i￣´ / ﾚ |
. {::::i:::::::::::::::::::::: ' / ノ
}::i:::::::::::::::::::::: /
!人:::::::::::::::::::. /
/::::... ...::::::::::: ,/
. ／/:::::::::::::::＼:::::::: ,/
／ /:::::::::::::::::::::::＼__::::.. .: ／
. ／ /:::::::::::::::::::::::::::::: `'ｰ-‐ーー----;:"´
. ／ ,/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::;;″ /'ヽ
/ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i' /'"´ ＼
＿＿＿_
／ ＼ 兄貴が社会復帰宣言しただけでヨットが手に入ったお
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ ウチの両親チョロすぎだお……
| U （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
＿＿＿_
／ ＼ でも兄貴が元気になったのは嬉しいお！！
／ ⌒ ⌒ ＼
／ （⌒） （⌒） ＼
l ⌒（__人__）⌒ ｌ また一緒にいたずらするお！！
＼ ｀⌒´ ／
／ ＼ 湘南電車ﾆｹﾞﾃｴｴｴｴｴ！＞
／￣￣＼
／ ヽ､. _ノ ＼ それから親父！
| （●）（●） |
| （__人__） ｜ ソープに連れてってくれ！！
| ｀ ⌒´ |
| } 童貞捨てたいだろ、生まれ変わった自分的に考えて！
ヽ }
人＿__＿_ノ"⌒ヽ
／ ＼
/ へ ＼
（ ヽγ⌒) | ＼ ＼
￣￣￣＼＿＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
｛;;;;;;;｝
L;;;;」
/ ./ヾゝi|i///} ＼
| i ./ , /、＼ ||///;| , } ＼
/ , | | , /| ./;. /／| / ｝
｛,、 / . | || .|| |/;;;;|/::: " | /i /
| .ﾄ、 | |.|.|.ヽ|ー―- 、 ＿__|_./_.| | i ＼
＼| . ﾄ 、. | ﾘ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;. ´ .|/ /／| ｜ 、 ）
| /＼ .| ＼|__,. =＝=.._;;;;;;;; ＿＿＿" /／| /ヽ/ やらない夫……
/{ b,. ｿ＼从;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ｨ (。) ヽ ." / , /
/ ＼{ ＼＼|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ⌒"'ー｡ / .／ ／|
／{ |＼ ミ=‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / ‐=彡" /／| ｜
. ／ |i | ソ;;;;;;;;;;;;;;;;;; 、 , ／ .／|ノ .|. |
／ ／|i | ∧;;;;;;;;;;; ‐=彡／ .|| | |
( ´ .| | ' ∧;;;;;;;; ー- ..,,____ , / |.| |. |
ゝ .| | .| ;;;;;;;;; __ ￣ ／ | | | .|
/ .i| | | | ＼;;;; ／/ .| .| ﾄ.、|＼
{ |.| | | | ＼ "// i | | | ＼ ＼
| / | | | | 、 ,,.. '" /| { | | | ﾄ、 .＼ ＼
./ / || | | | ｀ ´ / | | ﾉ | | | .＼ ＼ ＼
／ ＼
, ; ／ ＼
c=＝ｰ＾ /li ＜こ＿ .:; イ.:.:.:.:.::.:＼ : | :.:.:.::;;;;＞'"
z ,ｨ≦ ﾑ}|/__／´⌒ ／.:.:::::.:.:::.:.:.:.:ヽ .::.:.:;;ｨ'" /
__ -一 .:fr'/{ﾐ ,彡／ ,／.:.:.::::／.:.::::ﾉ＿,,,:::-一宀 ´ {
c=＝ ¨¨ ／^{ノ ilil/／ /⌒´￣￣￣`7´ / / ',
ｃ に≠==ー 厶- il,／ 〃 ｰ／, { { i ヽ
`ーﾄ､ 〃 {i ﾍ. :丶ヽ: : :ヽ: : : : : : : : : : { :＼
C °。 : . ﾍ にﾍ,{i ヽ.i{ . . . . . : : : : ヽ、:＼: : : :＼: : : : : : : : ヽ. : : まだ早いわ！！！＞（バラライカ）
: ', ,〉ｨﾍ ヾミ{!. : : : : : : : : : : : : : :＼. :＼: : : 丶: : : : : : : : ＼
. く {^ヽ人 ﾍ≧ー‐rｰ宀7⌒ヽ. : : ヽ､__. : : : : :＼. : : : : : : :
:｀ 、: :ﾄ ´ ヾ ¨＞く__ノ ＿,人___／, |¨¨"¬ｒ一=,,___ : :
| ＼ ⌒ /. |
|. |
. |. |
ｨー-ヽ ﾉ
／ ﾍ､＿＿ 彡彡 ´ _ ｰ'
/ . : : : ´¨¨¬ , ／
. / ヽ、 ／
新しい時代が始まろうとしていた。
誰もが肉親を失い、心と体に深い傷を負い、物資に事欠きながら日々を過ごしていた。
ル｡:::|_:.＿＿::|＿_|＼ ＼|￣ ? : :. | :..
＿＿|＿|＿＿|＼ ＼|￣ .:: .. | ::..
＿|＿＿:;;;|＼ ＼|￣ 》１ wiil die .| :.
;;;,,,,＿;|＼ ＼|￣'' 目 .. ;;. ｌ :. ::.
' ＼|￣ ;;./ ヽ_(´∀`)y-~ : . | ∧∧
￣￣'''' |〜|ﾉ( ヽﾍ)￣￣￣''＼,~-∩‐,,)
|__,,| ´ 。 ゛ ,＼(_ｿと)
./´二ヽ ∧wﾉｌ::. .( ,(xﾉ ::.
（.,,｀ー） (Дｷ.,） ;;:: ..,_ ﾚﾉ_ゝ、
/,`ー'~つ と'[](_,ﾉ ＼
（´￣ヽ)`ヽ (＿__,,)~ .∧,∧ :::; ∧＿∧ヽ
´"￣ ´"｀ .,､ (,‐Д‐) （∀^メ,,） ＼ ＿
(つ]]]｀) とｌ33;;;;`) ヽ ..|＼ヽ
;:" (`つし' （;;;;;`)(';;;;）;;:.´ ::; ヽｌ .＼＼
［］[]]] ;| ｌ´.ヽ
::; [[[][] | | |
∧＿∧ ;;:., ヽ .ｌ .ｌ
;;:" （； ,） ::;;;;; ..,"´ ＼_|＿|
∧＿∧ ） (⌒￣ヽ ヽ
（；ｘ∀･,）＿〔〕） ∧＿∧(A^*ﾘｌ .＼
（｀つ] 'つ / ヽ （∀｀,, と ｌ .,,:, ＼
;;;'ﾞ :::| ｌ | ｌ〜.| ［と´ ｌ⌒ｌ) ）〜 ;;;;;,´ ...＼
L＿）_,,） |＿,| （￣（＿.）),,'Ｊ ":; ヾ
| ..:::::::::
| ...::::::::: ...:::::::::: ...:::::: |
‖ .::::::::::::: ....:::::::: ...::::::: ..:::::::::: |
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:::::~::"´｀｀゛゜''';:;''ー'',:;-､,-､;;..､､,,;;;-:;_;_,､,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,''';',;,''';:;,;:;.,..,''';',''';:;,;:;.,..,'',''';';.,..,''';',''';:;,;:'';:;,;:;..,,,..,,,..,..,';:;,
だがもう船乗りの船が撃沈されることはない。
／ / .i
__,,...,,＿＿＿_＿＿＿＿ ／.. |- .i
∠ﾞﾞ ￣￣ﾞﾞﾞﾞ'''''''¬―---..........,,,,,,＿____／ |__ .i
,..-‐'¨≧ｺ ┌┐ ￣ﾞﾞﾞ''¬-..,__ ﾍ＿＿i
( ii ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ. .││ _,,,..＿.... ‐=＝＝＝＝=-
´ﾞﾞ''''―-..,,,,_iif'~｀｀Eﾞﾞﾞﾞﾞ' ヽ _,,,..＿............--―ｰ¬''''''^ﾞﾞ￣￣......... ＞,..＿ .. ..- -''"゛
ii ゝ､_. ┤ E| ＜ _,,,..＿..........--――¬ ￣ ◎
ii iiゝ､_..E⊂｀ﾞ'ｰ-''''''^ﾞ
ii ｀‐-´
もう飛行機乗りの飛行機が撃墜されることはない。
r‐ ''フ'`''' '‐､,ﾉ,--‐ ''ヽ
,!'"´￣｀`'ヽ､ .,､‐‐',. ',
ﾉ ,r'7￣ヽ､ヽ'_- ､ ヽ '
' ‐ ' ノ '´ ）'' ｀
. 7￣｀` ` r‐ ''
jゝ ﾉ ,´ `,
,' ｊ / ｒ_''ﾆ'''´ ' ''‐. ､
. i ,' .ﾉ ' ィ .,,.,,_>｀''ヽヽ
j. .,' ィ / f "´
. ｊ. ｒ' ,' / ,.'.ﾉ
,' /し' ,' .,.' /
. i . ,' ヽ,｀.i'
. / '、 ＿ ＿ , , , , 、、 ､ - - ‐ ‐ - .' '- - ､ ､､､､
''''''' """"""´ ´´´￣
もう学校へ向かう学生が銃撃されることはないのだ。
/｝ , ´ ｀ ‐- 、
／:::レイ ／ ｀ ｰ-＝ヽ､、＿
.,.､イ::::::::::::::ム=ｰ､、 ﾄ、 ,' , ＜´ ｀＞- __ __,,.-‐'''""~
.,､＜::::::::::::::::::::::::::::::::γ二ニﾆヽ、 |:::ﾍ、! ｊ , ＜´ ~" '‐--ー¬＜
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＜ ヽ_ヽj:::::::八 {ソ Y´ ｀ ｰ- ､、
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞､二二 ヽ、j∧ 丶 ｀ ､
,.:':::::::::::::::::::::::::::::::ヘ彡三二ニ二￣￣／ ＼ヾヽ 丶"'''‐ .,_ 丶.,,_
. /::::::::::::::::::::::::::::::＞＼＼:::::::::::::::::::::::::// ヾ、 ＼ 丶 ヽ ｀- ､. ＼
. ,':::::::::::::::::::::::::／:::二二＼＼ヽｰ─ｭ:// }i｝ ヽ ｀ヽ、 ヽ ＼
ｌ:::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::＼＼ ￣:/;ｲ }ﾘ ∨ ＼ ' ,
!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ >/:/ | ﾟｏ { ∨ ｀､ ｀､ ~""''' ‐- ..,,__
. l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::/ ヽ ｊ 八ノ ヽ ヽ __,,.. -‐
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':,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ ／ ､ }i｝! ∠_,.．-'''"´ ﾍ __＿ ' , __ -‐,;;;;;;;;;;;;;;;￣
丶:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＜ム＞"´ | ﾉﾘ ／ ￣￣―‐-_ヽ___-‐ ´￣￣ ' ,----;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,
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}/ヽ､::::::::::::::::＜二二ニニ＞''"´ ＿ ,､ｧ--‐ ' ´￣ ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,,
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ' / /'´ _／;;;;;;;;;;;;;;; 「 ／ ／ Y つ ／;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,,
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;;;;;;;ゝ_ 人＿/ / _,ノ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ i ! l j ／;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,,,
;;;;;;;;;;,,,,,,,,,└‐´｀ー ''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; `ｰ ---―'´;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,,,,
たったそれだけのことが叶っただけで、世の中は可能性に満ちあふれ、輝きを放った。
その時、日本は確かにハードボイルドだった。だが戦争という暗く長いトンネルを抜けた日本人には、自由あふれるワンダーランドだった。
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ すこーしもさむくないわ☆
/ ー― 丶
ｉ “ (ﾟ｀> ヽ
| 一” ',
'､ （ﾟ｀ﾉ ヽ .:
ヽ ､ ゝ ＿ ﾉ :!
＼ ー< -ヽ .:1
丶 (´,,ノ‐- / .}ヽ
丶 ´ ｀ / ﾊﾆ＼
＼ ､..＿ ／ ./ }三 ＼
｀ 一' ／ /三ニ?.､
／|＼::＿.／ ./三三三〉ﾆ＼
こまんどいちらん
てんのうへいかばんざい
せきぐんうらー
ぎぶみーちょこれーと
→そんなことよりさっかーだ
→よっとがよっとっと
そしてこの時のやらない夫には、現在の面影はなかった。
実はこの時から政治家になる直前まで、やらない夫は安保はおろか皇室さえ不要と公言する人物だった。
#3 少年時代の終わりとハードボイルドワンダーランド、あるいは１９４０年代のLET IT GO おわり
＜おまけ＞
ちなみに休学時期のやらない夫の絵画と詩は現存しており、ホームページで閲覧可能です。
http://210.136.153.187/art/artm.html
迫力がありますが、陰惨なものばかりです。
後年、見なおしたやらない夫自身も、
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ……俺はよく人を殺さなかったな……
. | u. （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
と、感想を述べています。
日本陸海軍は民間海運業者にごめんなさいしないといけないよね……
ネタじゃなくマジで謝罪してない上戦後もあれこれあるし……
>>297
気まぐれな狂気という小説かいてる
創作で人殺しの欲求解消できる人だったんだな
>>296
政治的立場をころころ変えてきたのね
ちゃんと同胞の戦友を待ちわびる気持ちの整備兵がいたというのがなんかほっとする
玉砕玉砕叫ぶ連中ばかりではなかったんや
| |
,,ｒ' 'ヽ、 >>1でございます。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ ……実はやる夫スレ初心者でございます。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､U U ,-､ | こんなに投稿が疲れるものだとは思いもしませんでした。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀U￣￣´ ／ 気を使いながら180レスぐらいコピペしていくのはきついですね。
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i 次回は芥川賞まで行ければと思います。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 その次が文壇時代。ベトナム戦争。議員時代。都知事時代
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ それから橋下さんの成長期、大阪府知事、大阪市長選
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､U U,-､ | ２０１４年選挙 まとめ……
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀U￣￣´ ／ ……合計１０回くらいです。
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i なんとかエタらず頑張って行きたいと思います。
| |
,,ｒ' 'ヽ、
,,r‐'' ヽ､
／ ＼
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､U U,-､ |
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀U￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣
見ただけでも本当に狂気を感じたよ
この人は、本当に戦争を直に経験しているんだよな
戦闘機から銃撃を受ける、それも民間人にも関わらず……戦争はろくでもないな
少し昔の風俗史的部分もあってとても興味深いスレだ
次回の投下も楽しみに待っています
ただ、文中の「伊豆」とある部分は「逗子」の間違いでは？
山下汽船は潰れなかったのかな？
読み専だから投稿しただけで偉いと思うよ
>>297
上手いんだけど一部の絵から「画伯」と呼ばれてもおかしくないナニカを感じる
よその会社に合併された
学校の同窓や父の勤めた会社の縁故しかないのか
i⌒i >>306
| |
,,ｒ' 'ヽ、 ご指摘ありがとうございます。>>1の間違いです。
,,r‐'' ヽ､ 豆しか合ってなかったよ、と一瞬思いましたが、よく考えれば豆も
／ ＼ 合ってませんでした。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､U U,-､ | またその他の皆様もご感想をくださり大変有難うございます。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀U￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i 今日のやるお.jpを確認していたら
| | だっておwwwキャンセルさまにて本スレを纏めて頂いておりました。
,,ｒ' 'ヽ、 http://inzainewtown.blog.fc2.com/blog-category-63.html
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ 運営であられる21kabeさま
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ このレスをご覧でしょうか？ 大変感謝いたします。
| ,-､U U,-､ | やる夫スレの作法を全く理解しておらず、お礼の仕方がわかりません。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / ここでお礼申し上げます。
`-､ ｀U￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i ナンバーの間違い師的につきましても大変有難うございます。
| | 自戒し、今後間違いないよう気をつけます。
,,ｒ' 'ヽ、
,,r‐'' ヽ､ さて実は本スレですが、ベトナム戦争まではほぼ出来上がっています。
／ ＼ サラサラ見なおして、満足行く出来になったら順次投稿します。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､U U,-､ | ただ議員時代が非常に苦戦しています。その後についてはかなり絵図が
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / かけているのですが……。
`-､ ｀U￣￣´ ／ 日曜日か月曜日には、#3を投稿します。遅れたら火曜日に……。
政治家としての紆余曲折面白そう
テンポ良いし解説も会話もわかりやすくて良い！
超乙乙、続き楽しみにまってます
次の題名はおそらく『#3 犯人はヤス』になります。
大幅に見なおさない限りは……
少しお待ちください。
i⌒i 今回の投稿ですが、ラストのオチに迷いがあります。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 端的に言えば外しています。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ ですが神は言っている
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | 「そのまま投稿しちゃいなさい』と。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ という訳で一夜漬ければ味の変わっただろうタクワンを透過します。
後年のやらない夫は、現代日本の青少年をボロカスに言いまくった
／￣￣＼
ノし. u:_ノ｀ ,,＼. 援交なんて言葉でごまかして
/⌒` （ ◯）（Ｏ):
.:| j（ （__人__） やってることは児童買春・チャイルドポルノそのものだ！
:| ＾ ､｀ ⌒´ﾉ:
| u; ﾞ⌒}: 先進国で未成年が売春やるなんて日本くらいのもんだ
ヽ ﾟ " }:
ヽ :j ノ: ｉ |ｉ | 恥を知れ！
／⌒ ヽ | || | |
:: ／￣￣ヽ :: ＼ || |i
:: （｢ ｀rﾉ :: ＼ ||i ＼
:: ヽ ノ :: ＼ ＼
ガタッ！ | | r ｢＼ ＼ ＼
| | | ﾉ ＼ ＼＿＿ ＼
ヽ＿ノ /||| l ＼_, ｀ヽ ＼
|| ｉ / | ||| | (＿つ￣と_ノ) ＼
|| || | | ||| | ＼
＿＿
／ ＼
/ ノ ヽ__ . だけど『近頃の若者は……』
|（―） （― ） l
l （_人＿） u.| とはあんまり言えないだろ……
. l ｀⌒´ |
、 /
＞ <
/ l
. / l ,/ / .!
(＿) (__ ノ |
／ ／ ＿ノ
!､＿!､＿_＿＿つ
しかし年寄りが言う、あの定型文はあまり使わなかった。
／￣￣＼ だってホラ
／ ノ ＼ ＼
| （●）（●） | 俺達の若いころのほうが酷いもん
. | （__人__） |
| ｀ ⌒´ ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く. ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
#3 犯人はヤス
新しい学校制になり、やらない夫とやる夫は高校に進学した。
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼ 二人ともこれで高校生か。
／ ＼ ／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼ ならば通学の時はこれを着なさい。
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
＿＿＿
／ ＼ 御洒落だろ
/ ､__ノ ＼
| （ ●） ＼ ,,..,.,,...,..､..
＿＿＿ ヽ ⌒)_ ,,..,,'"''.''":.:.:;.;;',.,,,,;.",,
／ ー ＼ 御洒落だお `（__厂,′.,,"';;''''""^.:.:.:.:.:.:.:.::.....|
／ （● ） ヽ `-､_,,'' ,,ヾ:＿;; ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
/ （⌒ l "'r.:.:.:.:￣."''ヽ､_____/
,;:.''";'''"''";;"'';;;., _￣l__） ∨.:.:.:.:.:.:.Y.:.:.:.:.:..:.l
. ,,::",.,..,:::;:,;;:::,,,::,,,;;..,,"':;,_` ノ ﾚ.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:::.:.:.l
| _"':; ,.;." |.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:::.::.:l
| ＿,'" Y .|.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:...:.|
＼____,''"￣ Y ∨. |.:/.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:..:.|
| | ､| ﾚ.:.::.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:|
| | | |.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:::.:.:.|
| | ＼| |.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:::.:､|
| | | |.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.|
l | | 人.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:..:|
そう言って父が二人に買ったのは、トレンチコートだった。
軍の放出品ではない、濃紺色のおしゃれなものだった。
おそらく1950年頃である。ようやく日本全体が火垂るの墓から脱出した頃だろうか。
/:／ - ￣ ハ ` ‐ ､ヽ !,
Y .／／ ／ / |:i ＼､ i
／ｰ-､／､_ :／ ', i i,.ﾍ ', ヽ:i|
r―´ ´ ／ i /: ト ､ i:ﾍ
ノ ﾍ | ,.ｨ i `ー ､ i 二人共、ベルトを締めても、ベルト通しに通さず
i ,.イ / ﾊi,|//| i `
/ i ﾊ i / i|`ー- | 前に垂らすのよ それがお洒落な着こなしだからね
'i i ﾊ ト! ｨ:ﾊ i ハ ﾉｲ / i
ﾊ/| |iL__V`'くﾊﾊ |ｲハ :i
/ V＼ﾄ卞乏`ﾐヾ` ー-=≠―| ./
／ | :ﾄ､ゞ､:.:.:´彡 i えzｩ‐ラ/:/ /
／ :/| /iト-=;,;_i' ` ‘/ｲi ｲ ／
- ´ / :/ | i :ﾍヾ､;,/ ／ｲ//ｲ |ﾊ
/ /,.ｲ :/ :||;ﾍ=:{ ＿`´_ ／ｲ|i | i
／ .:ﾉ´./:/ |:|:i,:＼{ `ー- ` ,.ｲ: `| i | i
／_ -／ // /:|:i:',: ＼ ` ,. イi;:/:. | l ﾄ､
ﾆ -/ :/´ :/ ＼:i,. ` ´ i:;ハ: | :l | ヽ
.:／ /´ / `! / ヽ | i:l ﾍ
父も父なら母も母だった。
トレンチコートを着て横須賀線の電車に乗るやる夫はたちまち同じ路線を使う女子生徒の評判になった。
| ＿＿
.| ,.-': : : : ,- ﾆ_.-. 、
レ: : : : : : / `i. -.ﾆヽ ヽ
/: /: : : //` ‐‐ 、/ヽ.ヽ`┐
/ /: : : /' ヽ ヽ.ノ.Y : :ﾄ.
.ｌ,/: : : / ＼ ィヽY: : :|:ｌ
.ﾚ: : : :ト==、 ＿ ＞ `-〈:.|
|' : : : |.{::｀ﾉ `7コ ヽ
|: : :∧|,,` rぅヽ 7ヽヽ ,＞、
| : :/ ' し '┘ｲ: : :|>' ヽ
.|| ./〉、 └ ,,, ／./ : < 。 .ヽ
.|∨ｌ ｌ.＼＿＿＿／フ: : : :人 。 .|
| .|,-」-,' - ／ /: :＿ノ__ | |
|.// 'iヽ-- ' .レ' ｀ｌ 、
|'//| |ｌ.| ／ .／` .ヽ
|Y/| iノ＿＿＿__ |
.|'/.-.'::::::::::::::::::::::::`......、＿＿＿＿ , -.'
.|':::::::::::／::::::／:::::::::::;ィ:ヽ、
|::::::::/:::::::::/::::::::::::／ |::ｨ::ヽ
|:::::/::::::::::/_.十/ヘ |/|::::::ヽ
|、1:::::::::/＿_ /,.」:::::::::ｌ
|.|':ﾚ、:::ｌ「ｨぅ.iヽ .|::::::::::| キャー！ ミスタートレンチよ！！
|7::::::::>|,, し ' ,=.、ﾚ::::::::::|
|':::::::/ ｒ`1」ﾉ::::::/|j
_|_::::::| ' └',,/:::::::::ｌ
と._」:::::ﾄ、 _ ｌ::::iヽN
} - {::::|へ. _ .ィ:::::|
て.<／ | .＼::::::::::::::,i::::::|
.｀1i|__ﾉ ヽ::::::::/.|:::::|
| | .)_,ｩ/./:::::|
|'.',- ／ /L '--┘、
| .〈--,' ' ` 、
| ｌ.／ , ィ .＼
.| ノ/ ／ | | .ヽ
.|７' / / ／ｨ.┐| | ｌ
.|::| .ｌ _./ |./ _.｀.' | /| |
|ﾉ/（/ .ﾚ、'ｒぅヽ ﾚ .［_］ | / ｌ
|.' / /// |.L.ﾉ2 ヽ/_=.`ｌ .// ./
.| ' .ﾄ'.' └ ' / rnr-1ｌ.|,ｲ/ ./
| / .／ ' /ｌ | ‐'.'`7.' ./ /
|>ヘ ./ O ｌ .`' ./' / /
| ヽ, ﾍ` --/ /っ / .ｌ
| .ｌ) ヽ'.７ ,イ ｌ |
| ゜ .〉',]ニ＝＝-.i .| , .| .ヽ
|.゜,.7 ,１ /￣ .ﾉ | ヽ
| ｲ /,ｲ ゜ /￣￣/ ∧ ヽ
|' ﾚi-' ゜ / / ./ ヽ .|
｡r≦￣￣￣≧s｡
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iヽヘ ﾐ 孑" _＿＿___} }
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i ￣ ｀￣´ i
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彼女たちはやる夫のことを『ミスタートレンチ』と呼んだ。
『バス停の君』と呼ばれていた福山雅治さんのようなものだろう。
ちなみにやらない夫はというと、
＜あ、ちょっと怖いオニーサンだ……
_＿＿__
／ ヽ
/ ,
ｌ i
ｊ! :
ｌ ,..-､＿,ﾉ ﾍ,_＿_,ノ } ………
| （ ● ） ( ● ) |
l ｒ i ､ .!
∧. ゝ､ 人 ノ ./ｫ､_
_,,ｲ/,|ヽ ￣´_｀￣ ,ｲ////l
_, - ≦////|l! ＼ ´ ｀ .／//////ゝ､
∧,////////{ l ｀ｰ‐ ´ ﾜマ/////∧
/,/∨/////// ｌ ,'///｀' 'ﾐ,///{｀ミ- ､___
}///∨/////＿＿ ヽ//////｀ヽ;ﾍ //////≧ｫ 、
,.イ/////ヽ///| ｀ヽ ,.'´}/////////｀//////////,｀x
／＞ ´/////∨,∧ l//////////////////////＼
,r7///////////∨/》 ﾏ,//////////////////////ﾊ
／//////////////∨,| ∨//////////////////////,
{/////////////////Ⅵ ////////////////////////}
ただしこの評判は友だちになった女学生から聞き出したものである。
裏ではもっときついことを言われていた可能性もある。
＿＿＿＿＿
./ ＼ なぜだろ？
/ ＼ ／ │
＿ │ ｃ(≫ )) ((≪ ) │ なぜやる夫ばかりモテるんだろ？
.{ ⌒} │ ｀ヾつ
（｀ ｀i │ （＿_人＿＿） │ あんまりだろ？
{__,､_ｧ- ′/ {｀>_. │ { } │ ﾍ⌒
/´X // ﾉ＼ .│ ゝ-.. ＿_ノ │ / V
{:// ＼'ｨ､_ ヽゝ イノ V
/V ﾄ､_ ＞､_ >ｲ ハ r‐v‐ ､
{ ハ ﾄ.ﾊ ﾄ ＜イ/ |ハ r' }
r'⌒ヽ-､｜! ヽ ＼j //'７-､|| ヽ_ｨ ﾌ
r' j | ヽ ＼ ｧｧー----Ll_/ー' ー'
7 i′ l! ＞ ／
ｰ^ｰ ′ _l!.斗‐.＜ ／
ハ ／´
ヽ:_ヽ＿_ ,⊥-´
＿＿＿_
／ _ノ ヽ､＼
／oﾟ(（＞）) (（＜）)ﾟo ごシューショーサマーでーすお！
／ .:ﾟ~（__人__）~ﾟ:＼
| |ｒ┬-| |
＼、 i⌒i‐' ,;／
／ ⌒ヽ.ﾉ ﾉ く
/ ,＿ ＼ l||l 从＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
ﾍﾞｼﾍﾞｼﾍﾞｼ
／￣￣＼
／ﾉ( _ノ ＼ うるせええええ！ ただのメタボのくせにいい！
| ⌒(（ ○）（○）
.| （__人__） /⌒l
| ｀ ⌒´ﾉ |`'''|
／ ⌒ヽ } | |
／ へ ＼ }__/ / 三￣￣￣＼
／ ／ | ノ ノ ﾋｭﾝ 三 ＼ ／...＼ フッ 当たらないお！
( _ ノ | ＼´ ＿ 三 （●） （●） ＼
| ＼＿,, -‐ ''" ￣￣ﾞ''―---└'´￣｀ヽ 三 （__人__） |
.| ─＝ニニ≠'ノ 三 ｀ ⌒´ ／
ヽ ＿,, -‐─＝ニ二二ニ＝ 三 /￣￣
＿＿＿ ─＝ニ二二二ニ＝ 三 /
───＝＝＝ニニニ二二二二二ニニ＝ 三 /
＼ ＼ 三 /
なぜモテるのか、なぜモテないのかというのは何時の時代にもある悩みであるが……
とにかくやる夫はモテた。
買ってもらったヨット（ディンギー）には女の子を乗せて海に出る。
＿＿＿__
_ _(_) ／ ⌒ ⌒ ＼ しまったー（棒）
l_j_j_j^⊃（●） （●） ヽ
ヽ / ::⌒（__人__）⌒::: | (_) _ _ かぜがつよくて、こんな沖まできちゃったおー（棒）
| | |rt- ｊ ⊂_ l_j_j_j
| ヽ `ｰ ' ／__ ノ￣
/ `ー――― ' ﾉ
| /ｰ'
ヽ /
/ _＼ ＼＿ノ
Ｕ (⌒ _ノ
＿＿＿＿_
.:::::´:::::::::::::::::::::::::::::｀丶､ ここなら声……
..::´.:::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::｀丶､
／::::::::::::::／:::::::／:::::／::::;／::::::::::::::::::::::＼ 聞かれませんね…・
／::::::::::::::／:::::::／:::::／:::::／ /::::::::::::::i::::::::::::: ＼ -─
／/:::::::::::／:::::::／:::::／:::::／ /::::::::::::::: |::::::::::::::::::::＼ ／: : : : : : : :
／ /::::::::::::::::::::／::: ／/:::／ /| :::::::::::::: |::::::::::::::::::::::::::ヽ. ／: : : : : : : : : :
::::::::/:::::／/::／ｰ/／ , ! :::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::.／ : : : : : : : : : : :
/::::::::/:::::/ ,／ ､/ / |:::i:::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::ヽ:::'、 : : : : : : : : : : :
,::::／/:::x气ミぇ u / :::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::::}:::ﾊ : : : : : : : : : :
ﾚｲ:::::{:/ r'//iﾄ / ＼|::l |::::::::::::::::ハ::::::::::|::::::::/::{ ﾊ: : : : : : : : :
/::::::ｲ ヾ沙 ､ |::ﾄ| ::::::::::::::::::八:::::ﾉ::::::/:::::V::ﾉ: : : : : : : : :
|/∨ //// ヽ、 |/ | :::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::/ : : : : : : : : :
/〃 /// 气ミぇ l ::::::/::::/::::::ヽ::::∨:::::::: /: : : : : : : : : : :
;::{{ ′ //// r'//心､ /::::::/::::/:::::::::::::::::::}:::::::::人 ＿__: : : : : : :
│:ﾊ u /// ヾ沙'^ ｱ:::::′/::::::::::::::::八i:::::::::::::::::::::::::: ｀ヽ: : :
|/:∧ ヽ、 ／/::/::::::::::::::::::::::ノ:::::j::::_::ノ￣＞::::::::::::::）: :
|::::::::::. ｀ .:::::::::_二::::´:::::::厶∠::::::￣:::::::::::ノ'´:::::￣ :::::::::::::::／ヽ: :
|::::::::人 /:;'´ ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／_＿ﾉ: :
|::／::::::::}＞ ___/:厶=彡:::::::::::::: /:::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣￣: : :
__ ノ´:::／ ﾉ＿／:::::::＿:::::::::::::::-=彡イ::/::::::::::::::::::::::::／:::::_ノ￣￣ : : : : : : : :
'´ :::::::::;/ ／::::::::'´:::＿::::: -‐＜/::::|/:::::::::::::::::::::／:: '´: : : : : : : : : : : : : : :
／:::, -‐ ' ´ ／::::::::::::::／ /:::∨:::::::::::::::::／:／ : : : : : : : : : : : : : : : :
, -‐ ' ´ ／￣:::::::::: '´ ,y ﾌ::'´::::::::::::::::／￣´: : : : : : : : : : : : : : : : :
, '´ , -‐ ／::::::::::::::／ ／ ／::::::::::::::::::／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
／￣￣＼ ふん。
／ ＼
| | 一人で海に挑むのも楽しいだろ
. | |
| ﾉ 俺はシングルハンターだろ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
一方、一人でヨットにのていたやらない夫は、自伝ではかっこいい言葉を探してきた。
しかしちょっとこの差は埋められない。
／／ |彡へ
/ , y ／ヽ|/∧ヽ＼ｰ-､
ｲ ｲ ﾊ ｲ｀''''''y/爪. | ヽ ﾍ
.|ﾊ | |=| | } | | | 〉
ﾙﾊミヽﾄﾐ{ミﾁ==ｲ ﾑｲ / j { 二人共、今日は私の絵画の教室の奥様方とお子さんがこられた
彡<ﾆ二tﾃﾐミ､ /==ｰﾑｲ / /}
彡辷三三ﾂ´ （ﾐ､ 〉彡ｲ j ちゃんと挨拶しなさい
彡彡≦ｲ <_tﾃ /／ /'
彡炎ミrﾁ. r 〉 ｨ彡ﾉﾉ
三ミﾂ ｲ z彡ｿ'
彡ｲ ､＿＿＿_ j
彡ﾐi ｀ ＜ｨｨｨﾇｲｲﾇﾇﾇﾇﾇﾇﾇﾇﾇ(:::(::)
彡ﾐﾑ ｰ- ､_つ￣￣Z ﾃ￣￣￣
ｲ彡f ／| |
炎彡{ ／| | |
ヽ､ｷ}. /| | | |
＞ ､ ＿＿/| | | | |
ｲ...川川川 | | | |
/:::::::::::::::::| | | | | |ー-- ､＿
/:::::::::::::::::::| | | | | |::::::::::::::::::::
／￣￣＼ やらない夫だろ
／ ヽ_ .＼
（●）（● ） ｜ ＿＿＿_
（__人__） | ／ ＼ やる夫だお
ｌ｀ ⌒´ ｜ ／─ ─ ＼
. { ｜ ／ （●） （●） ＼
{ / | （__人__） |
ヽ ノ、 ＼ ｀ ⌒´ ,／
／ |／＼／ l ＾ヽ /７ l─､
| | | | ｜l ｜ ｜
;;;;;;;;;;;;;:>: : : ヽ、. . : ＼,: : : : : : :: : . i`i､ ｒi^l ＼ ,r'~ ）
;;;;;;;;ｒ'~: : :_-､ ヽ、: : : :ij＼-､__:ヽ:i : . l. l. .l. i ヽ ／ / キャー やる夫さん！ カッコイー
二.i : : _.r' ヽ､＼､; _: ＼ ~`'ｰ､: 'i, l. l .l ノ ／__
;;;;;;;;i, : : :'i ~￣ ヽ..ヽ , r ,ｈ, `' l'^'r'i ／~: :｀ ヽ
;;;;;;;;;;:i : : 'i, ' ｒ'"~ .ﾊ ` l .i./_,r': : : :￣`ヽ､｀ー
.７''ヽ、: :_r' .. "" lﾉヽ、 `-' : : : : . . : : : : :`ヽ: ＼､, __ ｀
/ i^ヽヽ: i,ヽ l`i ,,.r= i/: : rｰ '"￣ ` ｰ-､ ,.,.: : : :ヽ: ヽ､: :__`ｰ ､_
+'l" ,r'".i: い. l .l'~､､ _,..-っ ,/: : ,fi ___ '^ ｰ-､: : : : ヽ:.ヽ ｀ ｰ､:ヽ、
i.+,...i....ノ: : i. i,__ｌ .ｌ ､ (_- ／ ／l: . ,i ,r'" _ `i : : : i: :.＼ ｀ ヽ､、
ｒ'ー--､フ_ｒ 、 ﾚ'ﾌ`' 'ー--ｰi:'1;;;;i : i __ rく~ヽ,i: :, : ; i; : :ヽ、 ＼､＿
i'~ 、i ./ ,: : : : : ８: .l :.i;;;;;i :i ,,.-ｰー- i..::i . l : : : i,:.'i,_,.n'ﾌヽ､-ｰ: : ~)i : :
.i ヽ､.､i,_ノ ､: : : : : : : : 'l : 'i;;;;i ;1 ii'i .:::::'i : 'ｰ 'i,＼ : i. :i/.i l :: : : ヽ: : : : : : :
ｰーｰ'' ~＾ヽ-`': : i,_'i, i,.i'、; : : 'i: : 'i;;;i :ヽ_ ＼: :ﾉ. ~ `` l^ｌ／l: :l-' l : : : : : : : : : : : :
: :;; : ;: :/: . . : : : 'i､i i､__.i i 'i :': : i, : : :'';i : :i､,...､.._ `` ﾉ i' , ﾉノ／. : : : : : : : : : : ､_
: :; : :'i,i' ; : :.i : ,: :.〉ｊ ^,.-r-､-､i; : :ヽ、: : :rｰ iヾミﾐﾆ'ｰ､ O ./i / /: : ＼: :`': : ~ヽ,: : ヽ
: :i: : : i: :i ii ii_/ .il' i.:::.. i,/i,i :i : :.i : : i, _ ＼ヾミ `ｰ-､ __,ノ j . .,_ /,＿＿: ヽ: : : : . : :
: :i : : .i.; :l~: i. i:j ヽ..ノ ｿi : : : i､ : ::`ー-' ~-､____ ＼,ｒ"~: : : : : : : : : ｀ヽ/ヽ､ ,r'⌒＼
: : i: : ;.l; :l ヽl',_,,..,_, ~ i : : i :＼: : : : :r'"~ ｀ヽ／:. . : : : : : : : : : : : /;;;;;;;;;＼_: : : : :i
､:. i ., ヽ,i､. il' i;.::ヽ iｒｰ '"＾ｰ.＼ : :｀ー-､__, ,r'~: : : : :. . : : : : : : : : : i;;;;;;;;;;;;;;;;::-ー-､ヽ,
: `: :i ; :: . .iヽ､- 'ｰ' ' ,r ''~ヽ ,i.i､ﾉ l ,rーく~^ー,r'.': : : : : : : ／: : : : : :／z｀ヽ/＾i､;;;;;;;;;;;;;;;ﾉ:i､
、: :./:i : : :i ヽ、 i、 ﾉ ,/;j.i, /~ ヽ. /:／: ;iヽ､／: : : :,､: ／ ~フ: : :r';;;;;;;;;;／: : :ヽ、
: : :/:ﾉi. : :i ,.rｰ､v.､ `' '~ ｰ' ::i .i l '^l: : :/.:／/: : ／ /ノ___ i,､: : : : :.r'~ `ヽ: : : :`
ｰ/./ i : : i i'三ミ)^ヽ, ｰ,...､ー1",r;i l l、 .l: : : l'.,ｒi､_ '~ '.__.,__｀ .i: : : : : .i ヽ: : ヽ: : :
ノ ' i:: :.i ヽ- i /::;;;;;~`ｰ'~;;;:l l lヽ, l､/i i. i::.i ,.r''7:::.ヽr ﾉ: : : : :/ _ _i : : .,. ＼:
i. .:i 'i、 'i'::;;;;;;;;;;:: ,、;;;:i l , .. `i.l i l. ｀' . i::;;::ノ~ ﾉ,.r-､:./ : .: ; : ; ﾉ 'i
ヽi､ i ァ:;;;;;;／ /;;;;.l i ' i i___,.l, ' r'^Ti/~i、: : :i ノj
i /:;;;ｎ/ l:;;;;:i l-､_,,.. ---イヽ、;;:ヽ ｒ ー┐ ,､_ ｨ xX ＼ '~
/ ７i ./,;ヽVｌ:;;;::'l 'i､;;;;;;;;;:)~/.,l'i: :`iヽ;;::＼ ヽ . ノ ｎ -' ,ｎ~ .l X x､ ＼
./ /、 ､;;;i､ l;;./.i .i｀ ｰr-';;ｌ/ l : : ＼i;;;;::｀ ー ｰ <i .l ,/ / .ﾉ X X ヽ
／￣￣＼
／ ＼ ………・フン
. | |
. | │ アイツは女受けがいいからな……
| |
. | |
. ヽ /
ヽ /
. > <_
. ( ､｀)
| i
家に来る客も、おおよそがやる夫のファンになっていた。
ﾄ＼
ヽ ＼ ＿＿＿ , - ―,ｲ
＿_〉 ｀ヽ. . ´: : : : : : : : : . . . ／ ／
. ': : : : : : ｀Y´: : : : : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ-‐…‐-
／: : : : : : :=ﾆⅦ)ミ=‐: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀ヾ
. /: :／::／￣/ }ﾐミ/: : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : : : :＼: ＼
/／: ／ ./ 人ﾐ/: : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : :ヽ: : : : : ヽ: :} ………
,'/: : / / ／|: :./:./: : : : : :./: : :/j: :ハ:.: : :.}: : : :ｌ: : ヽ:.:.:.lメ、
|: : :ｲ /／|: :.l: :|:.,': : :.,': : :/: :／/: / |: }: : l: : : :l: : : :',:.:.:l
|: : : l ',:.ｨ=ヽ!:ｌ: : ｌ: : /=＝=‐:/ ｲﾘ|:__j : :.:,': : : : l: :.!
|: : : l . ヽ{ /{l{ l: : |: ｘ≦不ﾐj/ ﾉ l: :lミ:.:/j: : : : .l: :}
ヽ: : :{ ＼{:l人: |:《弋zっﾀ 7ﾃﾐﾁ: :/: l: : : :./乂
＼ﾊ ﾘl: : :|メ、`‐-‐' 込ｿ'レ': : /: : :./
ヾ｀丶 ノ.ll',:.:.l , /／}: /l: : :/
| ヽ;ﾊ __ _ ノ|/ l/ l}ﾊ/
} !｀ヽ､ , イ ﾘ 〃
ノ { ´￣ ′
. イ¨＼ ｀ヽ _
／ ¨｀ｰ-､｀丶ー- -‐} }ト､
/ `ミ二二二=彡 ｀ヽ
/ {二{只}二}. ヽ
. {/ /.∧ヽ l ',
| |/ { { } :}. | |
| |! 三三三三三 |! |
／￣￣＼
／ ＼ ……どうした？ やる夫はあっちだろ
. | |
. | │
| |
. | |
. ヽ /
ヽ /
. > <_
. ( ､｀)
| i
'⌒l}了ヽ: : ／: : : // : : /: : |: : : }: : :ヽ: : ＼: : : ＼: : : ヽ
ｘ-ｧ'＿/: :/: : : : // :_:,,/_:_:/|:.: :ハ: : :|.: : }: :＼: : : ヽ : : l
/ ﾉ | : ｌ: : : : /ｲ´: :/斗=ﾐiY:/ -}‐:‐ﾄ､/: : : : ヽ: : : ｌ＼| ねえ
,' | : |:: : : : : |:／ｨん::心 / ｲ心|/: : : : : : :',: : :|
| /: ハ: : : ヾ:| 《 {::::{;;;}ﾊ ん::}イ/:.: : : : ﾊ : j おにーちゃんのそばに居ていい。
| ,ｲ: : : _:`ﾄ＼: :＼ ゞ;;;沙' 弋ｿﾘ/ : イ: :∧l: /
|／ ∨:./⌒|: : :|￣ ` ｀,ｲ＜ j:イ : ∨
ヾ{｛ .|: : :| _ __ .| │ | : : l
＼ﾑ: :小 、 ｀ー ' 八: | | : : |
ﾍ: :.ヽ ＼ ／l: : : | | : : |
＼: ＼ ､. ＿_／ │: :│ / : :,′
r-=ﾆﾆ.土＼:_ヽ＿/____ /: : :/ /: : /
ヽ ＿＿ ￣｀ー──- ﾆ二≦:／ / :／
／￣ ¨二.＿ ∠、 '´
. /／￣￣｀ヽ ミ＝- _/´ ヽ
l'´ ＼ ′ ∧
| ∨ ∧ |
／￣￣＼
／ ノ ＼ ＼
| （●）（●） |
. | u.（__人__） .| お、おう
r､ | ｀ ⌒´ .|
,.く＼＼r､ ヽ ﾉ
＼＼＼ヽ} ヽ /
rヽ ` ヽ / ｧ'´ヽ
└'｀{ . ＼.| / i
ヽ､._ ヽ､_,r' .|
｀ヽ､ ／' |
｀'ｰ'´
だが例外は存在する。
やる夫を敬遠し、一人でいるやらない夫に懐く少女がいた。
彼女の父は彼女がまだ母親のお腹にいる時、中支戦線で戦死していた。
＿ -― ､
-―― ＜:／⌒:.＜⌒
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀:.:.:.:.:.⌒´.:.:｀ヽ
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.―ミ:.:.:.:.＼
.:.:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.＼:.:.:.:.ヽ
|∧:./ﾚﾊ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.＼:.＼:.:.＼:.:.:.:i
ﾉ/У:./.:.:./:.:.:.:.:.:.|:.:.:ﾊ:.:.:l:.:.:.:.:Y:.:.ﾄ:.:.:ﾄ:.:.:.:ヽ:.:|
ﾄVИ:.:.:.:/:.:.:./:.:/|:./ |:.:ﾊ:.:l:.:.:|:.:.|:.:.:Y:.ﾊ:.:.ハ| お兄ちゃん！
V∧l.:.:.:.ﾚ|イナ厂′ ﾚ⌒ハｲ:.:ｲ:.:.:.|:.:.:|:.:| |!
V∧:.:.:| ,z=＝ミ z=ミ ,ﾚ:.:.|:.:.:.l:.:.:|:.; お散歩行こ！
{ ﾄ:.:{ ´ /:.:.:.:.:.:.:ﾉ|:/|/
ヽ|:.Nゝ ′ ':.:|:.:.:／:| l′
|:.:.:ト r ７ /:.:.:|／:.:.:.|
八:.:.{ ＞。 ｰ' イ:.:.:.:ﾉ:.l: :.:.:|
ヽ|――-x不 |:.／:.:.:l:.:.:.:.|
,r――― へ/ ＼ ﾉl| ＼ニ=rｚＬ.:.:.|
|ニニニ/ ,fﾉ 〉 Y 只 ﾏ厶ｰ ｌ:.:|
|ニニニ{ ／ ）、 人|｣ﾊ＼ ﾉ 、＼｀| .:|
/小ﾆﾆ=∧ ' ｲ-／ ', _｣ 〉､ ／ﾊｌ|
{ ﾉﾉﾆ=/ ( } ﾉ〈 Ｘニ| | ｲ｢ﾄ､ﾆl|
ﾚﾆﾆ/ 八＼ / ＼ ﾏ:| ハ__ﾉ/' ヽ:|
|ﾆ／ / ＼＼ ｀ ﾞ'| |( / }ﾄ､
厂 x､ ＼〉 ...:::::::.... Τ ﾚ ﾉ′＼
| / ﾞｘ､ /::::::::::::::::::::. |:::::::＼ /′ /ﾊ
ﾉ ／ ﾞ ｘ､/、 :::::::::::::ノ / ::::::ﾄ＼ /|
{ / ／ 〕⌒ ﾉ:.:ヽ)､ /|
/ 0 | |:.:.:.:└ ､＿／
ヽ ／{ | 八:.:.:.:.:.:|
ー ´ 辷=- ﾉ ﾉ:.:.:.: ﾉ
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
（ へ）（ へ） | おう、いいぜ
.（__人__） .|
ｌ｀ ⌒´ |
{ |
{ ＿ |
（ヽ、ヽ / ）|
| ｀`ー―‐'| ..ヽ|
ゝ ノ ヽ ノ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
出会ったのは八歳頃かと思われるが正確なところは不明。
彼女は大きくなってからもやらない夫と仲が良かった。
彼女の名前は中本由美子。後のやらない夫の妻である。
／￣￣＼
／ ⌒ ＼ ……それにしても……
（ へ）（ へ） |
.（__人__） .|
ｌ｀ ⌒´ |
{ |
{ ＿ |
（ヽ、ヽ / ）|
| ｀`ー―‐'| ..ヽ|
ゝ ノ ヽ ノ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
., ──‐､ やる夫のやつ
／ ＼
| _ノ ヽ この頃、ぞっとするほど大人びてきただろ……
| （ ●) (●)
| （__人__） , -―ーっ
| ｀ ⌒´ﾉ （ ゝ彡￣
. ﾝ } |. |
／⌒ ノ .|, |
/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' |
../ / r_＿＿__ ノ
/ / |i
[
やる夫の人生の転換点がいつかといえば、高校一年の時であると推測される。
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
／ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼ ほんとは慶応高校に行きたいんだお…
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
／ oﾟ⌒ ⌒ﾟo ＼ でも慶応高校は偏差値高い奴しか相手してくれないお･･･
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼ だから慶応農業高校に行くお
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
やる夫は慶応高校を受験したが、偏差値が足らず慶応農業高校へ回された
慶応農業高校の二年次で編入試験が受けられ、合格すれば慶応高校への転校出来る温情措置だった。
＿＿＿＿
. '" U ｀丶、 慶応高校目指してまじめに頑張ろう
／ ＼ ＼
/ ｀¨″ `'ｰ'"￣｀ そうすれば大学は無試験で慶応大学行けるお
{ 三三 三三 }
'. Ｊ /
＼ ｕ ﾞ'ー'^'ー'ﾞ ／
｀¨７ ￣ ‘,
/ ‘,
,,､,､､,,,';i;'i,}､,､
ヾ､'i,';||i !｝ 'i, ﾞ〃
ﾞ､';|i,! 'i i"i, やる夫くん、きみも慶応目指してるの
`､||i |i i l|,
',||i }i | ;,〃,, 僕も目指してるんだ。仲良くしようよ
.}.|||| | ! l-'~､ミ
,＜.}||| il／,‐'liヾ;;ミ
.{/ﾞ'､}|||/／ .i| };;;ミ
Y _ _ .i|,];;彡
i ・ .〉. ・｀ H;;;ﾐミ
{ （ _,:､ ﾞ};;彡ﾐ
ﾞi ||^!,彡ミ ＿,,＿＿
ﾞi ﾞ二ﾆ´ .li, ﾞiミミミ=三＝-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''}￣~フハ, .,;／;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
''''' ,r'~ `V ヽニニニ二､-'{ 十 ）＿＿;;;;/
,ﾍ
＿＿＿_ / /
／＼ ／＼ ／ / あ！ モヒカンくん！
／（ ⌒） （⌒）＼／ /
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼ / 一緒に頑張るお！
| |r┬-| |
＼ ｀ ー'´ ／
／ ＼
/ ＼
/ ／＼ ヽ
／ ＼ ﾉ
U ヽ ノ
この編入までの腰掛けのつもりの慶応農業高校での生活が、やる夫の今後を決定づける。
. /ﾆＹﾆヽ おいおまえらがやる夫にモヒカンか？
/ （0)(0）ヽ
／ ⌒｀´⌒ ＼ ﾆﾔﾆﾔ ちょっと面貸せや。
| ,-） （-、.|
| l ヽ＿＿ ノ l |
＼ ｀ ⌒´ ／
＿＿＿_
／_ノ ヽ、＼ え？ ええ？
／（ ●） （●）.＼
／ （__人__） u. ＼
|ｎi 7 ｀ ⌒´ . |ｎ
l^l | | ｌ ,/) U l^l.| | /）
', U ! ﾚ' / . . | U ﾚ'/／)
{ 〈 ﾉ ／
..i, ."⊃ ｒニ /
."'""⌒´ `''""''''
やる夫は級友と一緒に上級生から呼び出しを食らった。
/ﾆＹﾆヽ てめえら慶応高校への転入を考えてるらしいな
/（ ﾟ)(ﾟ ）ヽ
／:::⌒｀´⌒:::＼ そんな考えは捨てて、ここで楽しく暮らせっていうｗｗｗ
／::⌒＿＿＿_⌒:::＼ シシッ
| /| | | | | |
. ＼ (、`ー―'´, ／ 今更慶応高校目指すなんて生意気だっていうｗｗｗ
￣￣￣
,,､,､､,,,';i;'i,}､,､
ヾ､'i,';||i !｝ 'i, ﾞ〃
ﾞ､';|i,! 'i i"i, ､__人_从_人__/し､_人＿入
`､||i |i i l|, ､_）
',||i }i | ;,〃,, _） ふざけるな！ おれはここに勉強をしに来たんだ！
.}.|||| | ! l-'~､ミ ｀)
,＜.}||| il／,‐'liヾ;;ミ '´⌒V＾'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
.{/ﾞ'､}|||/／ .i| };;;ミ
Y ､_ __,,, i|,];;彡
i ・.〉.ﾞ" ・ . H;;;ﾐミ
{ （ _,:､ ﾞ};;彡ﾐ
ﾞi ＿ .||^!,彡ミ ＿,,＿＿
ﾞi ∨,-ヽ .li, ﾞiミミミ=三＝-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''}￣~フハ, ー" ;／;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
''''' ,r'~ `V ヽニニニ二､-'{ 十 ）＿＿;;;;/
/ ﾆＹﾆヽ
/（磷ﾄ)(磷心） __人_
弋cｿ弋cｿ ..｀Y´
／ ⌒｀´⌒＼
／ ,-） （-、＼ あんまり調子に乗らないほうがいいっていうｗｗｗｗ
| l ＿＿ l |
＼ ＼ ／ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
,,､,､､,,,';i;'i,}､,､ ､__人_从_人__/し､_人＿入
ヾ､'i,';||i !｝ 'i, ﾞ〃 ､_）
ﾞ､';|i,! 'i i"i, ､
`､||i |i i l|, ､_） ふん！ おれは海軍兵学校から越してきたんだ
',||i }i | ;,〃,, _）
.}.|||| | ! l-'~､ミ ｀) 戦争で天皇陛下に命を捧げるつもりだったんだ
,＜.}||| il／,‐'liヾ;;ミ ｀)
.{/ﾞ'､}|||/／ .i| };;;ミ _） て め え ら な ん て 怖 く ね え ！
Y _,, ､_ i|,];;彡 ､_）
i ・ .〉. ・｀ H;;;ﾐミ '´⌒V＾'^Y⌒V^V⌒W^Y⌒
{ （ _,:､ ﾞ};;彡ﾐ
ﾞi ||^!,彡ミ ＿,,＿＿
ﾞi '⌒ヽ li, ﾞiミミミ=三＝-;;;;;;;;;''
,,,,-‐‐''''''}￣~フハ, .,;／;;'_,;,7''~~,-''::;;;;;;;;;;;;;'',,=''
;;;;;;;;''''/_ / | | `ー-‐'´_,,,-',,r'~`ヽ';;:;;;;;;;, '';;;-'''
''''' ,r'~ `V ヽニニニ二､-'{ 十 ）＿＿;;;;/
/ ノ Ｙ ヽ
(ヽ /（ ﾟ )( ﾟ ）ヽ /) そうかいそうかいっていうｗｗｗ
(((i ) ／::::⌒｀´⌒::::＼ ( i)))
／∠_| ,-） （-，|＿ゝ ＼
( ＿＿ l ヽ＿＿ノ ,＿＿ ）
＼ |r┬-| ／´
| | | | |
| | | | |
`ー'´
＿＿＿,,,,,..... -一ｧ
/￣ ´ ., -──--､,!
. / .／ 死 じ ,!
. / ＿ .i ね ゃ ,!
/ ／ ｀ ｖ ―i っ あ ,!
. // ..―､ :i;:. ヽ て ,!
. /:/´ @ ヽ;;ｯ― 、.〉 い.＿_,.,!
/:::| :i! @/,イ~,う ,!
/:-ヾ、 ﾊ " };; 'ｉ ,!
. /: ''"⌒''‐"ヾ rヽ、 ノ;;. ｀ヽ,!
/ヽ. ''ﾞ⌒ ''‐''; ,!
. /:::::ｉ::: .:,. .: ,:' ,!
/~.フ､::: .::/~ ;; ,!
. / : : : ｉ~｀`―-、＿ ..::::ｉ ―.;;ヾ,!
/: : : : ｆ＿_ _ ~―┬ヾ ;; },!
ヽ､: : :｛ `ヾ,.＿,,..,,.._ ! .;; ,!
｀`ヽ.､_ ,:'' / .;; ,!
｀`ヽ.､.. ノ ,:'' ,!
｀`ヾ､ ノ,!
｀`ヽ,!
,.ｲ ., =7
| |／／
| ／ , =7 ,ｲ二.7
| |／／ ＿/ﾑ_ ,ｲ,ｲ ,ｲ
|_,／ '──‐' ﾚﾚ //
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-、 ｌ. ! ! ./ .／ ／ ._..-'´ / /
｀'-､ ヽ l | ./ ./ ,／ﾞ_／´ _ ./ /
., . ＼ ヽ |. | / ／ ,／ ／ . _,, ‐''"゛ / /
. ｀''-..、 ｀''-、 ..ｌ. /ﾆＹﾆヽ′ ／ ., '彡'" _,, -'''" / / ＿,,,,
.｀''ｰ..、｀'-､(ヽ /（ ﾟ )( ﾟ ）ヽ /);ｼ'" _,, ‐''"゛ / / ."ﾞ￣゛
｀''-(((i ) ／::::⌒｀´⌒::::＼ ( i)))._,, ｰ''"゛ ＿,,,,.... / /
／∠_| ,-）＿＿＿（-，|＿ゝ ＼___,,,,.... --ｰ'''''''"ﾞ￣゛ / /
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_.. ‐.,| ヽ ヽ.､,/ .,ﾞﾞ'''ｰ-､,,,_ .￣￣../ ,/__
_..-'"ﾞ.,／゛ ,, , ヽ .＼ﾞ'-、.｀''ｰ ..、 .｀ﾞ'''ｰ ..,,、 ／ ／ ￣￣ﾞﾞﾞ''''''''¬―--
.,..-'"゛ ,／゛ / i′| .ヽ ﾞ'-、 ｀''ｰ ． ／ ／
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_／゛ / l .! .＼ .｀ﾞ"'''''"´ _／゛ : ''ｰ ..,_
.／ ./ / | .｀-､ ,..-'″ ｀ﾞ'''ｰ-..,,,_
/ / ! '､ ｀'ｰ..,,, _,, ‐'″ .｀ﾞ'ｰ .._ ｀ﾞ'''ｰ-..,,,_
. / . ! ! ヽ ｀ﾞ''''¬―''''''',ﾞ´ ｀ﾞ''- ..、
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,,、.. ／/ ノ' /／'''`'`'` ` ..,,.. _,,,.、 ・ ,, ...:・..
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τ !::::::::::::::::::::::::::::)／,,,,, γ :'`'``:!
(::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`' 、,:'::::::`:::,,,, !:::::ノ ・
::：':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ｰ''''`'`''
＜ビシャ
＜ドサ
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ え？
| （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
ヽヽ:ヽ彡 . /ﾆＹﾆヽ
ヽヾ:;ヽ /（。)(. ﾟ）ヽ てめえがちゃんと命を捨てなかったから
＼ 彡ヽヾ::ヽ彡 ／::::⌒｀´⌒::::＼
＼＼彡 彡ヽヾ::ヽ彡 .| ,-）ﾄｪｪｪｪｲ（-、| 戦争が負けちまったんだっていうｗｗｗ
＼＼ 彡ヽヾ::ヽ .| l |-┬-| l |
彡＼＼彡 ヽヾ::ヽ ＼ `ー-'´υ／
彡＼＼彡 彡ヽヾ::ヽ彡 ／:ヽ-__〈｀l7´::::::ヽ /// だからここでちゃんと死ねっていうｗｗｗ
彡＼＼彡 彡ヽヾ:ヽ ﾉ:::::::::::: V::/:::::::::::〉//彡
彡＼＼彡 ブ 彡ヽヾ く;;;;;;;|: /;;;;;;;;;;;;;;ゝ/
彡＼＼彡ン / ::/::::: ./:::::::::// ／／
`丶､.彡 ＼＼ / :::/ ./:::::::::/::l ／／彡
`丶､`丶､ 彡 ∠二フ ／:::::/{ ／:::::::::/::::! ／
彡`丶､`丶彡 ヽ,'~つﾆ〉ヾ::::::::/ ヽ ／:::::::::／::::::::j _,. - ' ´
彡`丶､`丶彡 ﾞへノ7 ヽノ ／::::::::::／ー--¬_,- ' ´
彡`丶､`丶､彡くヲ｀`｀￣＿__ノﾍ＜／^ヾフ=／{
彡 _,. -ヾソ ノ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
r ' ´:::::::::::::`ｰ‐'＼＼,,,,,,,,,,,,,,,,,:::::::::::::::｀`丶
l:::::::::::::::r -- ' ´ ＼＼ ｀`'ｰ､::::::::::::::l7
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〈::::::::::::::/ ｀´ l:::::::::::::〉
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （○） （○） ＼ ………
| （__人__） |
/ |!!il|!|!l| ／
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/ﾆＹﾆヽ
/（ ﾟ )( ﾟ ）ヽ おらぁ！！
／::::⌒｀´⌒::::＼
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＼ `ー'´ ／⌒＼
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ヽヽ / / ＼ | | ,,,,,,,iiiiillllll!!!!!!!lllllliiiii,,,,,,,
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＼/ ＼ | | .|!!!!,,,,,,,, ,,,,,,,,,!!!!|
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／ ＿_ノ "'ｍ__｀＼ヽ_,,,, ヽ | |
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」 └=ﾆﾆ＝ｲ 〒 ｀ヾ、 /7
└=ニ=＝=ニー=ニニ＝┐ └＝=ｧ=┘ ｀＝=ﾐ、厂./ _=ニヘ
＿＿ ＿ ＿jl i 7 ｀=´ ,-=ニﾝ' ∧
┌=ニニ二二r''￣ ￣ ￣￣ // __,ィー=ー''´ .∧
/{ j } く _,,-=''´ ノ〉
{ { 与 ＼＼ __,ｒニj
}ﾉ ‖ ＼＼ ＿r'_／
ﾘ _＿＿＿＿ ┌-‐=＝=＝==＝ｲ ｀ヽﾍ _／_／
l_ニ]￣￣｀ー―'^'ー´￣￣´ ￣￣ く.ヽ／／
｀ー´
,r'~三ミﾐ＝ｰ亦父'・',' , ' j i |/~'ヽ从､ ヽ､....:::::'ヽ
//ｲ'"'''ヽtt）)為i))）ゝﾉ'',・',' ﾉ''''''''''''' ､ ・∵:|/乂（ii从;;;i|::::',〉ヽ::::''"',
. /;;ｲ从:::((二ii､Y从从乂・,・' ＿／ ヽ ;,:,<､ひY//;;::〈}::::i〉:::j〉 :::::i
. | ﾂ〉}）(:::ii三ﾐ､tﾉヽ）彡ii从・,,' '・ , ヽ あ | ：;'：;'/::+Y メ;;::;;;;}}:〈}:::ｲ}:: ::::i
. ', 人ﾏ〈,r"ﾘ-;;ﾐYYiノ込ｲ]i＿,・,;：∴ _ﾉ t ','',':;/(ﾇ(（ri彡',, ,ﾘ::ﾘ;; ﾘ::...:::::: |
{ |irﾙu..:::;;;;;;,,ミi､=从r)))ｱｰ(：;' ,j ,'" ）. は t ∵゛＜{;;人メ彡ｲ "ヽiii::::ﾘ
j""....:::,r',､'シ彡;;;ラL､ﾂ从从∵,'゛,' | | ・,,''; ;ﾘ）::::/:::／;;;r'',_､ヽ､;;;,,,|ij:::: 〉
（::::::::r'彡";;;;）彡彡彡ff三ﾂ从､,,'・ ﾉ ら j ; ; ;;：/:::／/彡彡~'ｰｰ ''ﾉｰ､:::;;;r'')
ヽ~'i"::::::'''"彡Y::）"ノ<|,,>=ミ､ﾐY '"~' ､ // ﾉ '',iii}}y}ﾘ'>'"ｰi;;Y'"~~~"i""'')从/y'
t;t u :ﾘ~彡＿;r";;､;;;;;;;i从､'',・ ヽ ・・ ,, '" ∵,'゛ﾌﾚ〈'')''"":::::::: U ,,;;;;''ﾘ,,'
. ヽヽ, u ii（::;;rt'''''');;;､ゝ〉;;;;;''iii}}','､ﾞ ）ヽ r" ',',..':：ｲリヌマ'ｰ､､::::::: ,,;;iiij'','ノﾉ
'tt::::::: ﾘt从;｀''~''" （(;;;;;;;;L|入',"： ﾚ" ::!!::ｻｿ;;;;;'''"'''Y;;;ti:::::: :彡 ,r'ノ
ヽ､､::::: 从';;;;ヽ-ｰ''";;;;;;;;;;;;ヽ入iI;i,';: ; ｲﾘﾉノ､,,,二);;;;;;;;//i:::::彡 /'"t
,,,､-''|ヽ､､::: 从､ヽ;;;r､;;;r）''' ､;;;;ヽ､~'ｰ､ii ｿ 〉";;;;;;;;r､r ､;;ノノ/;:;:;:ﾉu /::: ﾘ､ _ ,,,,,､- ､
（￣￣￣;;;;;;;;;;;t ::｀'-､､::ヽ'i")（ },ノ从从~'-､}て}}ヽ∴: うノヽ〉M;;）､-''"ｨ' /彡":::;ｲ ::/;;;;;~~~;;;;;;;;;;;;;;（ﾘ
. '""'ｰ;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ::::::::::ヽ:::ヽ """"":::::::::::::::"｀´::人ヽ; : "::::::::::'' '''" ""::::::::::""
＿＿＿_
／::::::─三三─＼
／:::::::: （ ）三（ ）＼
|::::::::::::::::::::（__人__）:::: | モヒカンくーん！！
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
|:::::::::::::::::::::: |ililililil|::::: |
＼::::::::: |r┬-| ,／
ノ:::::::: `ー'´ ＼
/ﾆＹﾆヽ
/ （0)(0）ヽ おう、そっちのお前はどうだっていうｗｗ？
／ ⌒｀´⌒ ＼
| ,-） （-、.|
| l ヽ＿＿ ノ l |
＼ ｀ ⌒´ ／
（⌒`:::: ⌒ヽ
ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
ヽー―'^ー-'
〉 │
/ _ i
| / ﾉ
| / /
( ) )
| | /
| | |､
/ |＼ ＼
∠__／ ￣´
＿＿＿ _
. ／ ＞‐-､＼ や、やる夫は……
. ／~ヾ, j| ｡ ｝ ＼
/|_ ﾟ .,.〉 .ゞー≠ ...＼,
./ ヾ≦'（_人__） .＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
__＿＿
／ ＼
／ ＼ ／ ＼ やる夫は、ここで楽しく暮らすお
／ （●）i!i!（●） ＼
| u , （__人__） |
＼ .｀⌒´ 〆ヽ
/ ヾ_ノ
/rｰ､ |
/,ﾉヾ ,> | /
ヽヽ〆| .|
気の良さそうな級友はフクロにされ転校していった。
実はこの慶応農業高校は、関連学校から出来の悪いやつ素行の悪い奴が
選りすぐられて放り込まれる所だった。
彼らは舎弟となったやる夫に、いろんな悪い遊びを教えていく。やる夫はここで酒と女と喧嘩を覚えた。
やる夫達慶応生の日課は、通称テンプラと呼ばれる偽慶応生を見つけ出し、ぶっ飛ばすことだった。
＿
/ ﾆＹﾆヽ 〈巛ヽ
/ （ ﾟ )( ﾟ ）ヽ 〈⊃ } 今日は吉原の高級ソープに連れてやるっていうｗｗ
／::::::⌒｀´⌒::::＼| /
| ,-）＿＿＿（-，| ／ その後は偽慶応学生をフルボッコにするっていうｗｗｗ
ヽ＿ |-┬-| ／ /
(⌒) `ー'´ /
/ _/ ノ
ゝ__ノ /￣ヽ
| | |
| A / ⌒ ヽ
｜ | ヽ､＿ ﾉ
∨ |（ （
/ ） ＼ ）
l / ）ノ
し__ソ
||| || |||
ili ili
､ﾊ/|,,､
＿＿＿_
／_ノ ' ヽ_＼
／（≡） （≡）＼ 先輩 一生ついていくお！！
/ /// （__人__） /// ヽ
| |r┬-| |
＼ ｀ー'´ ／
/ _ノ（ξ）、_ ＼
（＿＿_／ ＼＿＿_）
| /
| /
| ｒ /
ヽ ヽ_／
>__ノ;:::......
そしてやる夫も、そんな悪な生活をけっこう楽しんでいた。
一度仲間になれば、のちの国民スターの気質もあって、先輩達は何かとやる夫をかわいがる
/ﾆＹﾆヽ
/（ ﾟ )( ﾟ ）⊂） アイツは見どころがあるっていうｗｗ
.／::::⌒｀´⌒::::⊂）
.／| ,-）＿＿＿（-⊂） アイツはおれのお気に入りだって言うｗｗｗ
.／ | l |-┬-| l |
／ ＼ `ー'´ ／
（ ＼
＼＿ | ＼
(＿）￣￣＼ ／ |
） ししし |＼ ／ ／
（＿⊃＼ ＼ ／
,.-、
. ／ﾞ(_ )､ ＿＿＿
. （ _ノ" i ／ ＼
ゝ、 〈 ／ ― ― ＼ センパーイ！
,〃 ﾍ ﾄ／ （ ●） （ ●） ヽ
7 , 弋 │ （__人__） |
ｉ ！ ＼ ＼ し′ /
ヽ ゝ､ .＞ _／
. ｀＞｀- ,_ ,.-､ ＼
. 〈 ￣ ´) | ﾊ
ゝ--― -､__.ノ |> !
｜ ／｀''" _／
| `く__, ｨ"
やる夫は途中休学して勉強を続け二年次に慶応高校へ転入したが、その後も農業高校との繋がりは切れなかった。
/二二Yﾆヽ
/ （ ゜）(゜）ヽ
／ ::::⌒｀´⌒::::＼ ま、アイツはお気に入りだから許してやるっていうｗ
| ,-） （-|
,┤ i〈 ､＿＿＿＿_, 〉 /
/ ! ヽ＼+┼┼+/ /
__/ ヽ `ー‐‐'´ /
, -‐''" i ＼ 人 ニヤニヤ
-''~ | ＼`ー----‐'´! iヽ､
ヽ ＼ / i ｀ヽ､
＼ 丶＿／ | ＼
ヽ ／Ｏ ＼ | ＼
,.-、
. ／ﾞ(_ )､ ＿＿＿
. （ _ノ" i ／ ＼
ゝ、 〈 ／ ― ― ＼ センパーイ！
,〃 ﾍ ﾄ／ （ ●） （ ●） ヽ
7 , 弋 │ （__人__） |
ｉ ！ ＼ ＼ し′ /
ヽ ゝ､ .＞ _／
. ｀＞｀- ,_ ,.-､ ＼
. 〈 ￣ ´) | ﾊ
ゝ--― -､__.ノ |> !
｜ ／｀''" _／
| `く__, ｨ"
やる夫はここで、家族が思うよりも早く、無頼な男の世界に足を踏み入れたのだった。
だがこの頃までは、後に語り継がれるほどの暴走した生活はしなかった。
なぜならば家には父である潔が健在であった。父：潔は親馬鹿であったが同時に厳格でもあった。
そしてなによりやる夫はそんな父が大好きだった。
γ⌒ヽ
( ⌒ ） ＿＿＿_ γ⌒ヽ
ゝ＿ ｲ. ／ ＼ ( ⌒ ） ふういい湯だお
／ ＼ ゝ＿ ｲ
／ _ノ ヽ､_ ＼
| （ ≡） （≡ ） |
. , ＼ ///（__人__）/// ／
. γ⌒ ｀ ⌒´ ⌒＼
＿＿＿_ ,′ ｡＿＿＿＿＿
／＿＿＿＿〉 i ﾏ＿＿＿＿＿
／|＿,､＿_,, | i: .: .j {＿,.__＿,､＿
／: ::;.;::.. ;:. . | | ー-- ー- 〈ﾊ !:... ;... ;..:::....
: ;;::.... ;..:....;.."〜ー'ー---〜-------≠干¨´:.. :.;,, :....::::
;:..::. :;; : .; ;:.,;:.; :;,:. ,;:;.: . ,.:.:. ,:.:;.. :.:.. :.;,. .; ,;.. :
|┃三 ／￣＼
|┃ | | やる夫 一緒に風呂に入ろう
|┃ ＼＿／
ｶﾞﾗｯ. |┃ |
|┃ ／￣￣￣ ＼ ちんちんに毛生えたか
|┃三 ／ ::＼:::／:::: ＼
|┃ ／ <●>::::::<●> ＼
|┃ | （__人__） |
|┃三 ＼ ｀ ⌒´ ／
|┃三 ／￣￣￣￣￣￣￣ ＼
＿＿＿＿＿
／ ＼
／ ヽ ､: : , / ＼ ちょっ！ 親父！！
／ ゝ_ﾉ: : :ゝノ ＼
／ ( ○ ):.:.:.:.( ○ ) ヽ
| / ! ヽ | なんで入ってくるんだお？！
| ゝ _ノ ゝ _ノ l j |
＼ |!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!| ／
／ l!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!ｉ!| ＼
/ ー――‐ ' ヽ
／￣＼
| | 恥ずかしがるな 親子じゃないか
＼＿／
|
／￣￣￣.＼ 外国の石鹸が手に入ったんだ 背中を流してやろう
／ ::＼:::／::＼
／ ,<●>::::<●>.＼
| /// （__人__）/// |
＼ ｀ ヽ_ノ ／
ヽ , ＿_ , イ
／ |＿"＿＿__
| ｌ.. ／l´Opoona `l
ヽ 丶-.,／ |______Sekken_|
/`ー､＿ﾉ ／ ／
――――――― ､
／ ＼ もう、父ちゃん/////
／ ＼
X / ｀ ＼ か、勘違いしないでよね！
／ ゞ _丿 ゝ_ノ ヽ
/ /:::ヽ ヽ / /:::ヽ ヽ ｉ やる夫はいやいや入ってるんだからねっ！
ゝゝ- ' ノ ゝゝ‐ ' ノ |
|. / / / 人 ヽ / / / |
|/ / /ゝ _ノ ゝ __ノ / / / l
＼ ) ) ノ
＼ / / ＿＿＿＿ ゝ
＼ ｀ ー―´ ´ ｀ ヽ
ー┬―‐/ ヾ ｉ
ｌ l l |
| | | |
潔は高校生になった息子とも一緒に風呂に入った。そして息子にではなく、潔が息子の背中を洗った。
しかしいくら親バカでも普通ここまではしない。子供にここまでする理由はおそらく……
／￣＼
| |
＼＿／
| ……先生。正直なところを教えて下さい。
／ ￣ ￣ ＼
／ ::＼:::／:: ＼ 私の寿命は、後どのくらいですか。
／ .<●>::::::<●> ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
/ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
/ ,': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
/ / |: ,: : /: : : :/: : : : : i: : : : //ﾊ: : : : : : : : 医学的な統計を取った論文があります。
/ l 1: /!: : : / /: : : ://: : :/ノ ノｨ: : : : : : :
,| | | |':.:|≧: . |:/:／:/_仁ｨ:≦Zz／ｨ: . r‐､: :
| | |! |!:.|ゞｾl:.:ﾄ;イ／ﾗ人 ゞ仍;ｊ /ｨ::/ う l: : あなたの寿命は長くて三年ですな。
|| |l |l |:.:|￣´|:l ／ キ ￣´､ /: | 仆 |: :
|ヽﾄ ||, |::| ｿ ｷ ／: : | .ﾚ /: : 家族への挨拶を済ませるべきでしょう……。
|: : ', |:', '! / キ r‐1: : :─ '"´: :
|: : ヾ: ', ﾄ, ヽ-‐ ､ ヾ!: : : : : : : : : : : :
'´: : : : : :.ヽ!＼ ー─‐─ ﾊ: : : : : : : : : :.:
: : : : : : : : : : : : ＼ ´￣ ｀ ､, ＜|::|: : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : <`ー ≦:::::＼: :.|: : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : / ∨: :ﾊ: : |: : : : |: :|: : : : : : : : : :
これであろう。
実はこの頃、既に潔には半分引導が渡されていた。高血圧は彼の寿命を残り三年にまで追いやっていた。
実はこの事は光子もやらない夫とやる夫も知っていた。そして父に仕事を辞めるか軽くするよう懇願していた。
しかしそれでもこの男は仕事を続けた。
|
|
|￣￣＼
| _ノ ＼＼
|（●）（●)i ………
|.（__人__） i
| .｀ ⌒´ |.￣￣＼
| . . ﾉ_ノ ヽ､.＼
|. . / （●） （●）ヽ
| ヽ （__人__）' i
| | ｀⌒´ ／
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | あなた！ もう仕事早めて下さい！
Vi ﾊ =＝ ＝='. ^ヾｲ} ﾘ| |
ﾊ/||ミ | |､_,､_, | | / |ﾉ| .| | もう十分義理は果たしたはずです！
＼ﾄゞ.| |. { } .| |_./ | ｝.| |
| ⌒)､._￣_ (´ j | |リ | | 田舎に引きこもって百姓でもしましょう
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
／￣＼
| |
＼＿／
|
／￣￣￣ ＼
／ ::＼:::／::::＼
／ <●>::::::<●> ＼ ……俺は仕事を続けるよ
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
￣（⌒`:::: ⌒ヽ
ヽ:::: ~~⌒γ⌒）
ヽー―'^ー-'
〉 │
会社の状況は悪化し続けていた。元々政府が主な商売相手だったから、戦後は一気に困難な状況になってくる
さらに山下は財閥指定され分社化もしたようだ。山下汽船を取り巻く環境は最終局面に入ろうとしていた。
／￣＼ ……まあしゃーないってところだよ
| |
＼＿／ 俺の寿命も、会社の状態も、そんなに悲観してもしゃーない
|
／ ￣ ￣ ＼ ここまでの状況になっちまったもんはしゃーない
／.::─ :::::: ─ ::.＼
／ .<●>::::::<●> ＼ 俺は今までの生き方を淡々と貫いて、淡々と死ぬよ。
| （__人__） |
. . ＼ ｀ ⌒´ ／ もちろん仕事は続ける。
r､ r､／ ヘ
ヽヾ 三 |:l1 ヽ
＼>ヽ/ |｀ ｝ | |
ﾍ lノ `'ｿ | |
/´ / |. |
＼. ｨ | |
| | |
／￣＼ 考えてごらんよ。俺は嫁も会社に世話してもらったようなものだ
| |
＼＿／ ＼ それでやらない夫とやる夫が生まれた。
η^′ ＿＿＿_ﾌﾟﾁ
ﾉ, ∃ ／ ─ ─＼ 二人が生きていってくれれば、そんなにし残したことはないしな
／ /i ／ (●） (● )＼
（ 〈 ／ （__人__） ＼ 俺の人生は十分アガリだ。
. ヽ ヽ, | ｀ ⌒ |
＼ ＼ ／
ヽ ＼.
＿＿＿ それに少し前までは戦争で毎日のように友達の訃報に接してた
／ ＼
／ 丿 ｀ヽ＼ 単純計算でも40％の友達の船員は死んだんだ。
／ (●） (●) ＼ ／￣＼
| （__人__） | ηノ─┤ │ ……その友達の子供が今、小僧として会社に入ってる
＼ ｀ ⌒´ ／ ﾉ, .∃ ＼＿／
／ ＼.／ /´ こいつら見捨てていくわけにはいかんでしょ？
＿＿＿ いい方に考えようぜ？ 戦争は終わったんだ。
／ ＼
／ 丿 ｀ヽ＼ もう友達の船が撃沈されるのを心配することはない。
／ (⌒） (⌒) ＼ ／￣＼
| （__人__） | ηノ─┤ │ こんな気楽なことあるかい？
＼ ｀ ⌒´ ／ ﾉ, .∃ ＼＿／
／ ＼.／ /´ 俺はこの生き方でいいよ。途中で死んでも十分幸せだよ
家族は納得しなかった。しかし少なくとも潔は、死ぬまで仕事を続ける自分に納得していたようだ。
この頃、潔は山下汽船の関連会社の常務となっていた。驚異的な出世である。
だが山下汽船自体、１２歳の時に家出同然で飛び出した山下亀三郎が作ったのだ。
順当に実力が評価されただけと言えるかもしれない。
1951年某月 潔は大阪商船東京支社に赴き、商談をしていた
/^l
,―-y'"'~"ﾞ´ | あーでもない
ヽ ´ ∀ ｀ ﾞ':
ﾐ .,/) ､/)
ﾞ, "' ´''ﾐ ﾊ,_,ﾊ
（（ ミ ;:' ,:' ´∀｀'; ｷﾖﾗｶｰ
'; 彡 :: っ ,っ
(/~"ﾞ''´~"U ι''"ﾞ''u
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜ こーでもない
ﾚ ｜
/ -=・=- -=・=-
| |
ヽ、 Д ノ
＞ ＜
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼ ………う……
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<◯>::::::<◯> ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ／ ＼｜ ん？ どうした石原？
/ ● ● ',
| |
ヽ、 ∩ノ ⊃
／ ／ ＿ノ
| ＼／ .／_ノ │
＼ “ ／＿_| |
／￣＼
| |
＼＿／
|
／ ￣ ￣ ＼ ＜ZZZ ZZZ ZZZ
／ ::＼:::／:: ＼
／ .<ー>::::::<ー> ＼ ＜ZZZ ZZZ ZZZ
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ／
/,,― -ー ､ , -‐ ､
（ , -‐ '" ）
`;ー" ` ー-ー -ー'
l l
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜ そ
ﾚ ＼ ／ ｜
/ ○::::::::::::○ ', お、おい石原！
| u // __ |
ヽ、 |illliili| ノ
＞ ＜
.........._
／´ ヽ
/０ .',
{o :}
': /
ヽ､_＿_,.,／＼ ＿,,,, ,,,,__
,．＼ ｀ .、 ＜ZZZ ZZZ ZZZ
／ _ ＼
/ ｀＼ ヽ ＜ZZZ ZZZ ZZZ
/:::::: :::::::: :::::: 、
/:::::: : ､. .／ ヽ、
. ,':::::: ￣´ 丶
..{:::::::::: :
..!:::::::::: : （ ﾉ
..'、:::::::::::::::: : ｀ｰ-‐
ヽ::::::::::::::::::::: : ﾉ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ -‐'´
/ ＼ /│＿
∠三三三三三三三ﾊ::＼／ │／ゝ
／三三三三三三三三ﾆ＼ ∞
. /三三三三三三三三三ﾆ三＼ ﾍ
. /三三三三､三三三三三ﾆ三三＼ ﾍ
/三三三三三､三三三三三j三三三＼ ﾍ
/三三三三三三',三三三三=|三三三三＼ﾍ
潔は商談中、居眠りを始めた
/^ヾ
,―-y'"'~"ﾞ´ヽ いいですよ いいですよ
ヽ ´ ∀ ｀/)/)
ﾐ ﾐ､ 寝かせてあげましょう
ﾞ, ﾊ,_,ﾊ ´''ﾐ
ミ ,:' ´∀｀'; ;:'
'; :: っ ,っ彡
(/ι''"ﾞ''u~"
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜ で、でも……
ﾚ ｜
/ （●） （●） ',
| U |
ヽ、 （＿） ノ
＞ ＜
/^l 石原さんが猛烈に働いているのは業界の皆が知っています
,―-y -―-' |
ヽ ´ ∀｀ ヽ ……寝かせてあげましょう。昨日も午前様だったんでしょ？
,| /) /)
| | 潔さんは寝せておいて、皆で昼飯にしましょう
（（ | l
ヽ ﾉ
(/￣￣￣U
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜ すみません
/ =≡ ≡ ',
|u ＿'__ |
ヽ、 |lililili| ノ
＞ ＜
突如居眠りを始めた潔を残して、山下汽船社員と客は昼食に出かけた。
＜ガチャ
＜バタン
.........._
／´ ヽ
/０ .',
{o :}
': /
ヽ､_＿_,.,／＼ ＿,,,, ,,,,__
,．＼ ｀ .、 ＜ZZZ ZZZ ZZZ
／ _ ＼
/ ｀＼ ヽ ＜ZZZ ZZZ ZZZ
/:::::: :::::::: :::::: 、
/:::::: : ､. .／ ヽ、
. ,':::::: ￣´ 丶
..{:::::::::: :
..!:::::::::: : （ ﾉ
..'、:::::::::::::::: : ｀ｰ-‐
ヽ::::::::::::::::::::: : ﾉ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ -‐'´
/ ＼ /│＿
∠三三三三三三三ﾊ::＼／ │／ゝ
／三三三三三三三三ﾆ＼ ∞
. /三三三三三三三三三ﾆ三＼ ﾍ
. /三三三三､三三三三三ﾆ三三＼ ﾍ
/三三三三三､三三三三三j三三三＼ ﾍ
/三三三三三三',三三三三=|三三三三＼ﾍ
.........._
／´ ヽ
/０ .',
{o :}
': /
ヽ､_＿_,.,／＼ ＿,,,, ,,,,__
,．＼ ｀ .、 ＜ZZZ ZZZ ZZZ
／ _ ＼
/ ｀＼ ヽ ＜ZZZ ZZZ ZZZ
/:::::: :::::::: :::::: 、
/:::::: : ､. .／ ヽ、
. ,':::::: ￣´ 丶
..{:::::::::: :
..!:::::::::: : （ ﾉ
..'、:::::::::::::::: : ｀ｰ-‐
ヽ::::::::::::::::::::: : ﾉ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ -‐'´
/ ＼ /│＿
∠三三三三三三三ﾊ::＼／ │／ゝ
／三三三三三三三三ﾆ＼ ∞
. /三三三三三三三三三ﾆ三＼ ﾍ
. /三三三三､三三三三三ﾆ三三＼ ﾍ
/三三三三三､三三三三三j三三三＼ ﾍ
/三三三三三三',三三三三=|三三三三＼ﾍ ＜ジョロロロロロロロロロ
.........._
／´ ヽ
/０ .',
{o :}
': /
ヽ､_＿_,.,／＼ ＿,,,, ,,,,__
,．＼ ｀ .、 ＜ZZZ ゲェッ ZZZ ZZZ ウェエ
／ _ ＼
/ ｀＼ ヽ ＜ゲェッ ZZZ ZZZ オェッ ZZZ ゲーーッ
/:::::: :::::::: :::::: 、
/:::::: : ､. .／ ヽ、
. ,':::::: ￣´ 丶
..{:::::::::: :
..!:::::::::: : （ ﾉ
..'、:::::::::::::::: : ｀ｰ-‐
ヽ::::::::::::::::::::: : Uﾉ
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ -U’U
/ ＼ /│U＿
∠三三三三三三三ﾊ::＼／ │／ゝ
／三三三三三三三三ﾆ＼ ∞
. /三三三三三三三三三ﾆ三＼ ﾍ
. /三三三三､三三三三三ﾆ三三＼ ﾍ
/三三三三三､三三三三三j三三三＼ ﾍ
/三三三三三三',三三三三=|三三三三＼ﾍ ＜ジョロロロロロロロロロ
＜ガチャ
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜ おーい 石原！
ﾚ ｜
/ （●） （●）', そろそろ起きたｋ……
| ト--イ |
ヽ、 !::::::::! ノ
＞ `ｰ‐' ＜
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ノ ゝ._ ｜
/ （（○ ○））', ………！
| r―┐ |
ヽ、 .|i!i!i!i| .ノ
＞ ￣ ＜
昼食から帰ってきた者達が見たのは
眠りながら吐き、眠りながら失禁し、それでもまだ、いびきをかきながら眠る潔だった
､ ﾉヾ ' . |＼ ／|
)ヽ/ ヽ､ﾉ|ノ´ | ＼──＜ . ｜ 医者を呼べ！
`r r' ザザザザッ ﾚ ｜
) （ / ◎ ◎ ', 脳梗塞だ！！
, '´⌒`Y´⌒` ､ ,､＿＿ ＿ . | ____ |
, ＿＿￣￣￣ ヽ、 ﾉ;;;;;l ノ,,-､
` ￣￣￣ ＞ j k ）
＼ ,,_人､ノヽ ￣￣ ￣ γ /
)ヽ （ ､ﾊ, ＼ / /"
- ＜ ＞─ ^ < て ＿＿ ＿ （__ノ /⌒ヽ l
) て ./'Y''~ヾ ゝ/ l /
／^⌒`Y´^＼ ` ￣￣ ￣ ゝ＿ノ／
（＿ノ
善意が仇になった。
それから数時間後の逗子に、帰宅途中のやらない夫がいた。
この頃、やらない夫は高校で同人誌発行を計画しており、その打ち合わせをしていて、遅い帰りだった。
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | （__人__） エロマンガの同人誌じゃないからな
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 文芸同人誌だからな。
. ヽ }
ヽ ノ
/ ヾ ｿU
__／ ヾ ! ＼__
/''"￣"' ＼ ∠ ￣ヽ
. | / ゞ ヾ/ ヾ丿
ヾ ｿヽ ｿ | |
. / へ/ ヾ_ | ソ |
｜ | |丶、＿＿＿人＿＿_/_/
｜ 人 ∧ミ＜ ゝ、_UU＿ノ /'/
ヾ ｿ /＼ミ巛 / 人 ヾ //
（ 二ソ | （ ￣ T ） |
,.r',ｭｰ'"i~l"ﾞ'-.､,_
r'´i'´_,､-'-'"~`-.､_.ヽ,
_,.:' <_i'´'´ ,r' ,! | ヽ,_ヽ,
.,'"｀ヽ、 _,.'´, ,'´_,..,..､'ヽ .| .ﾉi, ! ぼっちゃま！
.ヾ､.j ｀ー-､,,._'｀ｭ_,.....,イ .|､i'__iゝ ﾉ',.-! ヽr _
く,..-‐-...､_ ﾂ ! ヽ.ヽ、,.-┐.',i' .|＿,r'´"ﾉ やらない夫坊ちゃま！
｀'フ' ソ > !_.>r-j-_.'..´_,､,r!､_ く
ri'''"´｀ﾌ -､-' ｀i_ﾞl'_ノ '-く.｀｢｀ﾞ¨´
r',j-‐ i ｀─--‐｀ヽ ｀ヾ
i ! / |, ､ | i ﾄ"i',
!_ i ﾄ.、 ヽ r' ﾉ !
!_ヽ__ ヽ"｀､__,.r-､.ノ_,..' i､!
ヽ...､ﾆ､__ ,..,r' !-|
'i L'Tｯ[_r '"´. .ﾉ
. l | ﾟ ,ゝt.'´
| .!く .!
| ! ヽ-|
',_,_-'ﾄ‐-'
.├､｀'､
!' ノヾ,
l,.'､ .'､
ヽ、‐-'.i
｀ー.┘
高校からの帰宅途中、手伝いの女中が必死の形相で走ってきた。
. /⌒ ／ヽ ／／ / /＼ ｀
/ ／ _ｨ´/ ｌ{ 丶 ＼ /_ ご主人様が、お父様が東京で倒れられました！
. / / i´ / ､} ヽ ＼ -─ ＼
/ 〈 } 7 ﾊ ﾍ ／｀ヽ-─ ＿ ｀ 電車賃にタクシー代です！
{ ｀ / ｌ / /＿__ﾍ ﾄ､ {'≠´─ ､ｰ/ _､
ゝf´￣/ ﾉ| / イ´_ -＼ヽ ', ヽ彳 いu｀ソハ ＼￣ヽ すぐに東京に行ってください！
/´ ｌ ｲ ｌ /! /´,≠示ヽｌ＼ヽ ￣¨~´ ＼/ ＼!
ｌ/ |/ | ﾍ{ ! ﾊ,ｧ´んuリ | ｀ヽ U f＼_ /
ﾍ. |! ! | | /へz=ゞ-'´ ､ ヽ / 〈 お母様とやる夫坊ちゃまは既に東京に向かいました！
ヽ´|,ﾍ! ﾊﾍ / | , ─_､ /!{ ｌ
ｌ |ﾍ ヽ ﾊ ´ _ /!| ｌ／∧
ヽ! }＼ ｌ | ∧ |t ｌ ,'
冫ﾉ {| ! ゝ _ ／､_ Y´ｌ´|＿
／´/ ﾍヽ | / ヽ 〉￣ ｬ--＜ _|/:::＼-./::::
￣ ｌ ﾊ ｀ヽｔ / /､ ⊥ﾍ-､,_（ _|::::::｀;t:}::':::
ﾍ{ ヽ ＼_! ｌゝ,´ ∨}┴f´ _〉一::||::
ヽ＿＼ 八 /ヽ=＿⊥,..-f´::{f:`!ヾゞ'Τ
／ ￣ ￣_ヽ_}-/:::::::Y:::::::;ゞｲ:::::ヽﾄｰ-ｌ
f´ ＿ /::::::::;ヽ:〉:::::::ト;:/:::ｌ ｌ::::::::::::ﾍ
. }-─/ ＼ ゞ､:::´:::':ﾄΤ::::／:::::! !::::::::::::::ﾍ
ゝｨr-､ ｌ___＼|:::＼;;/:;ヽ_｀´ヽ::::ｌ |:::::::::::::／
/:}ｌ ﾍ 7|,} /尓＜二_ヽ_ゞヽﾉ─__二＞'彳￣
ノ:::ｌﾍ ゞ-'|ゝﾙ∨ { /ｌ /{￣`/￣｀ｌ/´ｌ/ | | {_
／:::::::::{ ト､__） /｀ ┴ - ＿ ん＿ - ´
/::::::::::::::::rヽ| ｀ヽ r─-rr-─,
―― [] ] ／￣三＼
| ｌ￣ | | ／ ＼三/＼
|_| 匚. | 三 （ ○） （ ○） ！！！！ ………親父！
| | 三 u （__人__）
|_| ≡ ｀ ⌒´ﾉ
二 }
[] [] ,- r⌒ヽ ｒヽ， }
／／ 三 i／ | ノヽ
匚／ 三 三 / )≡
三 三 ／ ／≡
ﾆ三 .／ ／
二≡､__.／ ／､⌒)
三 ＼ ￣
三 /＼ ＼
三 /ﾆ ヽ 三 三
三 / ﾆ_二＿＿／
三 .／ .
≡ ／ |
≡ ／
三_ノ
やらない夫は、女中から電車賃を受け取ると、かばんを預けすぐに駅に向かった
＜＜車内＞＞
ガタンゴトン
|ヽ ﾉ| 無理無理 間に合わないよ ガタンゴトン
| ／￣￣＼│
|／ _ノ ＼ ⊂ニニ⊃
| ≪①><①> ﾉ Ｌ 大丈夫だ！ きっと親父は助かる
| （__人__） ／￣￣⌒
| ｀ ⌒´ﾉ ／ ＼ ／ ＼ この前習った般若心経を唱えるだろ
| } | （● ）（● ） |
ヽ } | （__人__） |
ヽ ノ │ ｀|iiiii|´ }
／ ー‐ ⌒ヽ | |iiiii| |
/ ＼ │ `ｰ' |
:::::: ::;;:: ,,, ;;::: ,,:: ;;;;::::'' ＼ ノ
::::;; ::::::: ;; :::: ::::::::;;;:: ::::::;; γ⌒⌒／ ー ＼⌒⌒ヽ
::::::::;;::::::;; :::::::;;;::::: （_ノノ／ ヽ !l ヽしし_）
:::::::::::;;:: :::::::: （ 丶- 、 しＥ |
::::::;;;::::::::;;;; `ー､＿ﾉ �堯�l､Ｅ ﾉ (
:::::: ::::::: ::::::;; ::::::: ::::: :::::;; ⌒
::::::::: :::::;;; ::::::::::::::: :::;
／￣￣＼ :::;;;;::::::::;;;;;;;:::''
／ ─ ─ ＼ :::;
| <○><○> | そうだ、この前習った般若心経を１００回唱えよう
| （__人__） |
| ｀ ⌒´ } 東京に付く前に１００回唱えれば
| |
ヽ │ きっと親父は助かる。そうだオヤジはきっと助かる……
ヽ ノ
南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
／￣￣＼南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
／ _ノ ＼南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
| （ ◯）（◯）南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
. | （__人__）. ｒｍ､南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
| ｀ ⌒´ﾉｒ川 ||南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
. | },.! ノ'南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
. ヽ ｒ / .|南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
ヽ ノノ ﾉ南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
/ ／ .／南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
| ／南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
| i´南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏
必死の形相でブツブツとお今日を唱える学生服姿の男の周りに、誰も近寄らなかった
（>>1はお経に詳しくないので、実際の般若心経とは一部か全部が異なります）
＜＜病院＞＞
─ ＝ ニ ニ _三 三 ニ ニ . ／￣￣＼
｀ (⌒ ､ . ／ ノ 丶＼ 親父！ 親父は無事か？！
- - ── ＝ ニ 三 ｀ヽ ＼ .| （○）（○）|
(⌒）ヽ (⌒ -､. / ´｀ヽ--- . |. （__人_）│
─ ＝＝ ニ 三 ヽ::::::: . .| ｀i i´ |
(⌒） .｡； ﾟ ,, ＼. ｀'''⌒) `⌒ | '⌒)
(⌒・⌒ ・ ＝ ニ 三 三｀ -､ ､ :::::,,.ｒ / ,.ｒ'
'';:. ,､,,･：･ ､､,,＝＝ニニニニ｀ ー三-------- `''ｰ─‐
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜ やらちゃん……
ﾚ ＿ノ......ー- ｜
/ Θ:::::::::::Θ ', ……間に合わなかった……
|. u |
ヽ、 -==- ノ
＞ ＜
l ＼
/ ＼
_ノ ＼
＿ ＼
／ ＿＿_ ヽ ／ ＿＿_ ヽ ……え？
l /_ ヾ|‖,ヽ l l /_ ヾ|‖,ヽ l
U | .|ﾆ=-●-ﾆl | | |ﾆ=-●-ﾆl |
ヽ ヽ〃小ﾐノ ノ ＼ヽ〃小ﾐノ ノ
￣￣ . ￣￣ 、
U ／ l ヽ
l l l |
| ノ ヽ ﾉ
ゝ‐----一' ゝ‐----一'
-_ _-―――-_ _- ,
ﾉ
/
ノ
すぐに通された先のベッドに、潔は横たえられていた
＼
＼
. ＼ .／￣＼
. ＼ .＿＿| |＿＿
＼ r'´.￣￣ ＼＿／ ￣ ｀､::. ＿＿＿
l} ､:: ＼ﾍ,___,_＿_＿ .|＿_＿＿_./::.＿＿| .|＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＿
|l ＼:: | | ／￣￣＼ ｜､:.. | [], _ .|: [ニ]:::::
|l'-,､イ＼: | | ／ ノ ＼ ＼ ｜::.. ﾍ￣￣,/:::(_＿)::
|l ´ヽ,ノ: | | ／ <ー>::::::<ー> ＼|l､::: ￣￣::::::::::::::::
|l | :| | | | （__人__） |l:::::
|l.,＼＼| :| | | ＼ ｀ ⌒´ ／.ll::::
|l | :| | |,r'",´￣￣￣￣￣｀ヽ､|l::::
|l＿＿,,| :| | | ::::.... ..:::|l::::
|l￣｀~~| :| | | |l::::
|l | :| | | |l::::
|l | :| | | ''"´ |l::::
|l ＼＼[]:| | | |l::::
|l ｨ'´~ヽ | | ｀`' |l::::
|l-''´ヽ,／:: | | ''"´ |l::::
|l ／:: | ＼,'´＿___..:::::::::::::::_`l__,ｲ::::
l}ィ:: | `´::::::::::::::::::::::::::::::`´::::::
l ＼
/ ＼
_ノ ＼
＿ ＼
／ ＿＿_ ヽ ／ ＿＿_ ヽ
l /::::::::;;;;;; ヽ l l /::::::::;;;;;; ヽ l ……親父……
| .|:::::::::::;;;;;;;;;l | | .|:::::::::::;;;;;;;;;l |
ヽ ヽ::::::::::::::/ ノ ＼ヽ::::::::::::::/ ノ
￣￣ . ￣￣ 、
／ l ヽ
l l l |
| ノ ヽ ﾉ
ゝ‐----一' ゝ‐----一'
-_ _-―――-_ _- ,
ﾉ
/
ノ
l ＼
/ ＼
_ノ ＼
＿ ＼
／ ヽ ／ ヽ
l -―――- l l -―――- l ああああああああああああ
| | | |
ヽとうo ノ .＼ とつ あああああああああああ
O ;. 。
｡ﾟ ／ l Ｏ
Ｕ l l l |
| ノ ヽ ﾉ
ゝ‐----一' ゝ‐----一'
-_ _-―――-_ _- ,
ﾉ
/
ノ
父は死んだ。享年51。ただ当時の寿命は男性55歳である。それほど若死というわけでもない。
先にやる夫と母は到着していたが、潔が眠りから覚めることはなかった。
／￣＼
| .|
＼＿／
|
Ｘ .. ＿＿ │＿＿＿ Ｘ
／} ／. ＼ /,ヽ
× / / ／ __＼ / .ヽ、 . ． ゜
ﾉ// _ノ_,ﾑ′ <（:::::） > <─‐ > ヽ、
_／ /,. -‐〉:::::::::´￣｀／ i ヽ´￣:::ヽ ;
☆ . . ,. '´!{ ゝ-‐''＾""¨二.ノ ヽ＿＿人＿ﾉ :::::ヽ
×ｘ . ぃ .ノ .|
. '´ ,. 介iｰ-､ ｛ ー─ |
／ ／ヽ' Ｌ! ヽ. Y / ′ ; ☆
ｘ ／ / ／⌒ヽ 込J ,.‐ヽ ／ / ゛ ☆
i'´ ／-r‘ｰ､ ﾍ-┴‐〉 ｀'i¬ ヘ.__{:::::::}. ／ ゜ ．
ｰ ､ --−'´ ｺ:..:.}: ＼ 丶 .ｌ | -､匸⌒´:_;-､ノ ｝_ ´ ゜ ×.
｀ヽ､ └;.:. .. } 〉 ヽ.｜ 〈__:,.イv/´〕、冫｀i x
｀ ¬ゥ´:..:....:..:..:..: ,ﾉ､ ＼ { ! {.{j_/,ィう′ !
ｘ ' Y:..:..:..Ｘ:..:..:.∠.._ ヽ.} |. } ｀ﾏ^V |
／￣￣￣ ＼
／／ :::::＼:::／.＼＼
／ ｡<◎>:::::<ー>。
| .:::｡ﾟ~（__人__）~ﾟj
＼、 ゜ ｀|!!il|l|,;／゜
／ ⌒ヽﾟ lｪｪｪlﾟ ｡
/ ,＿ ＼ ＼／＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
C ／ / ,ハ ﾊ ﾊ } ｰっ
c C / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ -=ﾆつ
c C .{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
c Vi ﾊ ＞ ＜．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_,. /// / |ﾉ| | |
/⌒ヽ__ﾄゞﾐゞ ヽ._） j /⌒! | | ｰっ
＼ / | |＞ ｧ r‐ イァ/ /│ | __
从 l||l| |/ {メ^く_/|||l人. ∧.| | ｀､_)
. ( ⌒ )| ﾄ /:∧ ∨ ( ⌒ ) .| |
残りの寿命を聞かされ、覚悟していたとはいえ
母はおろおろと取り乱し、やる夫はやらない夫以上に泣きじゃくっていた
高校生の兄弟は生命力の有り余る時期にあり
人は死ぬということが、現実に起こった時の気構えができていなかった。
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜ ……葬式の事務は山下で仕切るぞ
/ ノ ゝ ',
| ___ |
ヽ、 ﾉ;;;;;| ﾉ
＞ ＜
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ -‐ ‐- | ……石原……
/ ― ― ',
| |
ヽ、 ∩ノ ⊃
／ ／ ＿ノ
| ＼／ .／_ノ │
＼ “ ／＿_| |
取り乱す家族に代わり、葬式の手配は山下汽船が一手に受けた。
死人は大体が失禁し脱糞している。そのため日本では死人が出た際は一族郎党が集まり
お湯を沸かして死人を風呂に入れる（拭き清める）風習があった。（今はほぼ納棺師が行う）
「＼ ／| 汚いなんて言わないでよ。故人にできる最後の事なんだからさ。
| ＞──／ . ｜
ﾚ ｜ それにこの風習で結構いろんなことが残せるんだぞ。
-=・- -=・- ', ｡ﾟ
| u | wikipediaで藤堂高虎の項目を見てきなよ。
ヽ、 __ ∩ノ ⊃
／ ／ ＿ノ
| ＼／ .／_ノ │
＼ “ ／＿_| |
だがあまりの取り乱し振りに、潔の風呂も山下汽船の社員が入れた。
＿＿＿＿＿＿|:: |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| :;|＿＿＿＿＿＿
|:: | l i /:: // // / 入ヽヽヽ ヽ ﾍ ::l :: l:: i:: ::..:| :;|
＿＿＿＿＿＿|:: | l;; ;::: /;; // // /ノ,ｲヽヽヽ::ヾ ヽ ', :l ;; i:: l;;:::.,;;;;:| :;|＿＿＿＿＿＿
ヽ;;; ;l :: : ;;|:: | !:: ;; :: /:: // // /,／ {*ll;ヽヽヽ :ヾ ヽ ', ::i :: l: ; ::: ::;;| :;|; :::;;: :;;;i l :///
ヽ.':,, ;l :. :. ;|:: | :l::: :: /,;;//,/,//／ {*ll;;;;;lヽヽヽ;;ヾ;, ::...', :! :: !;;; ::;;::;;| :;|;,, ,;:::;; ;:::l ;////
ヽ':; l ::.. :::: ... ;|:: |.:!;;;:: ::;;;;;::;;;//,;／／ {*ll＿ll*ヽヽヾ,,,ヽ :;;:',:l;;: :;;;: ;:;; ::;;;;| :;|::::;;;;;: ::;;''////
ヾ';,,ヽ:::;; .::;|:: |;;:::: ::;/ /;/,;／／＿. {*ll§ll*} ＼ヾヽ,ヽ:;; l ::;;: : :;;:::| :;|::;;;:: .::;///,.ｲ
＼ヽ:;;,, :;:;;|:: | ;:: ..;:,／;;／／‐- Υ Ψ >=l§l=< Ψ＼＼ヽ,;;', :;;;: : ::: ::| :;|;;:: ／;;／
≧ .;;, ;|:: |シ;彡彡彡'_i_ゝ;;: ｀ヽミ彡,〉ｧ'─'ｬ〈_ ﾐ彡ゝ＞ミミﾐ;;,､＿ ..,,＿;;| :;|彡彡''ﾞ;!
|;|;|＿｀''|:: |三ﾆ-匕ヽ |_|‐｀廴__､_）ﾐ「;;||;;;;| |;;;;||;;;|爻─§─≧-ﾆ二三三ﾆ! :;|''" |;|;|
|;ﾚ';;;;;o;;|:: |;!_;,＿;,.ノ＿‡_＿__仝＿{;;!;;;!!;;;〒;;;;!!;;;!{;;}＿仝＿＿‡ゝ.,;＿:;ッ'ﾞi:| :;| :|;|;|
|ゞ;;;;;;;;;;;|:: |;lﾛ;;三ﾛ{｛. （;;;） ┴};{ｰ儿ｰ};{┴ （;;;）r─r─｝}ﾛ三;;ﾛ!:| :;| :|;|;|
{;─:─;;|:: | !─｡‐）,｝}_＿____,台幵_幵r──‐ｫ幵_幵__台_L;;」L;;{｛（─｡‐7::! :;| :|;|;|
_,〕三三;;!:: |::!==ンｦ ﾘ-ゝ,,ゝ─‐'-'‐'-'廴＿;;;;ﾉ.'-'‐'-'─‐''_,,'.ク貳ゝゝﾟ=ﾟ,';: | :;| :|;|;|
,' / lニﾆ|:: | :!;;/,:シ,ｲ ¨¨¨ﾞr三ｭ¨¨¨〈. 鑾 .〉¨¨¨r三ｭ¨¨¨¨ ゝゞヽ7 ｉ: | :;| :|;|;|
V ', !lノ´|:: | :i l ハ:八 E─└ﾞ~┘─ﾖi>､ﾞ'ﾞ,.<iE─└ﾞ~┘─ﾖ ,ﾊ,iiハ! ;! :| :;|!｀ヽ.:|;|;|
',.ィﾍ.', ',!─|:: |: :!´─||;:ﾘ─| |ニﾆlニﾆ| | ﾉ-Υ-.い.|ニﾆlニﾆ| |─‐ l ::;||‐.l ;' :! :;|:!o :} ;Ц
,.ィ' f;;ﾞヽ ヽ }}ヽ,|:: |: :ｌ―‐||〈.―.| |¨ヽヽ;;| | |.{ f'⌒'i ,}.| | |;;/ /| |──〉::|l ‐ｿ .:| :;| l,,,,;ヽ. ｀≧ .,
l;;;;§r' ''─ｉ:|:: |;: :!＝/|_{,,＿| |＿ﾑ }.ニ! !ﾊｷニ,!/::| |ニﾆ.{ ﾑ_| |＿＿}__||__i; ::| :;| ;! '';}､
,. '´'─'-ﾋ三l;:|:: |:; :lヲ´;;;::;ジ´! !ﾞ＝＝＝| |‐i_'==ﾞ_i.‐! !＝＝＝ﾞ| |─ゞ<;;::;;;;;ゝヽ::| :;| :l｀ヽミﾐ)ﾞ丶､
- - - - - ｀|:: | ;:i!-"￣｀' - ¨ - -- - ¨'└─‐┘'¨ - - - -¨ - - '"￣｀' -｀! :;|: :l - - - - -
＿＿＿＿＿＿|:: |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| :;|‐''＿＿＿＿＿
──────ﾞ''ー‐''"────────────────────────ﾞ''ー‐''"──────
,、
〃ヾヽ _,
ﾐ ゞ='='='='=rf〜^~ﾁ 潔さん……
シ , ､ _,〃
ミ o o 彡 ごめんﾓｻ
ミ " ｰ'ｰ' " 彡 ﾓﾌｰ
爻 ､ " ミ
ﾐﾍ、 ﾐ ｯ ﾊ ミx
ミ `ー'ﾞ `ー‐' 爻ﾐ
ﾐﾐ ﾐ 从
ミ ﾊ ﾐ
ﾐﾐ , 、 /厶ｼ
ミ辷__,彡'^ﾐ辷_,彡'
葬式はその人となりを表すように、多数の弔問客であふれた
しかし葬式後、一つの問題が浮上する
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ ○ ○．^ヾｲ}.ﾘ| | え？ た、退職金が支給されない？
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜ あれ？ 奥さん知らないんですか？
ﾚ ｜
/ -=・=- -=・=- 石原は退職金を前借りして部下と飲み歩いていたんですよ
| |
ヽ、 Д ノ 故に退職金は支給されませーん
＞ ＜
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ } ━━┓┃┃
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ. ┃ ━━━━━━━━
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | ┃ ┃┃┃
Vi ﾊ ○ ○．^ヾｲ}.ﾘ| | ┛
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
. ﾟ ｡ﾟ 三≧ ﾟ'ゝ / | ｝.| |
. -=＝ 三 ≦｡ | |リ | |
。 -=≦ ,ｧ- | |ヽ | |
ﾟ ･ ﾟ｡ 三＜ ､,Ｊﾄ 〉 | ﾄ | |
≦ ッ ッV´≧
｡ ﾟ ｡ ミ´ ､､ ﾊﾄ･｡ﾞｉ ﾟ｡
なんと潔は時分の退職金を前借りし、部下たちと飲み歩き、その全てを使い果たしていたのだった。
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | そ、そんな……
Vi ﾊ ○ ○．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》＿＿...⊂⊃/ |ﾉ| | | これからどうやって生きていけば……
＼ﾄゞﾐゞ / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜
/ -=・=- -=・=- …………
| |γ`ヽ
ヽ､ [+++━・ノ .|
＞ ` ノ
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ｜ ま、奥さん。俺たちに任せな
/ ● ● ',
| |
ヽ、 マフ ノ
＞ ＜
事の顛末を知った山下汽船の社員たちは潔の残された家族のためにカンパを始めた
|＼＼ /＾ｌ
|:::::＼＼ / |
|:::::::::::＼＼ / ,|
|::::::::::::::::〉 ＞────＜ |
|:::::::::::／ ＼:::.| てめえらああああああ！
|:::::::/ ´::. , |
',::::/ ,- -､ .Y
∨ γ ． r ｧ ．ヽ | 海の男の意地をみせろおおおおお！
| ＿ノ ゝ＿ |
| |
| ,/＞＜ヽ |
'、 |,_＞＜,_| .,′
＼:.＿＿＿_/,_＞ ＜_ヽ ／
ﾁｬﾘｰﾝ
∧_∧ ノつ
（；ω；）ノ ⌒ ﾍ⌒ヽﾌ 潔さん、お世話になりました。
/し ﾉ （ ￥ ( ･ω･）
し―-J しー し─Ｊ
ﾁｬﾘｰﾝ
. ／壱 ／／万:／|
|≡≡|__|≡≡|彡|
l^丶
さつたば | 'ﾞ''"'''ﾞ y-―, 潔くんには僕らも世話になったしな
ﾐ ´ ∀ ｀ ,:'
(丶 (丶 ミ
（（ ﾐ ;': ﾊ,_,ﾊ
;: ﾐ ';´∀｀';,
`:; ,:' ｃ ｃ.ﾐ
U"ﾞ'''~"＾'丶) u''ﾞ"J
事の顛末を知った社員たちは我先に募金をし、その輪は客先まで広がった。
最終的に現在の額で1,200万近くが集まった。二人の子供の大学費用としては当時十分なものだった。
. ／壱 ／／万:／|
|≡≡|__|≡≡|彡|＿＿＿＿
／￣／／.|≡≡|__|≡≡|／壱／／万:／|
|≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡|
|≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡|
|≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡|
|≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|／
|＼ ／| ｽﾊﾟｰ
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ノ ゝ_｜
/ -=・=- -=・(;;(
| __ ﾉ::) ちょろいもんだぜ
ヽ､ ^++++━・
／￣ ￣ ￣￣）＿＿_
/ // ／'/ / 〃 ⌒l
＿＿＿__/⌒＼./ /∧し'__＿|;;;;;;;;;;;;|
l'⌒ﾞl (￣ﾞ＾ ヾ /⌒ l＼ / |'⌒ﾞ|;;;;;;;;;;;;;|
| |──＝｀──‐/ /────| |;;;;;;;;;;;;;|
| | ノ_ / | |;;;;;;;;;;;;;|
| | iヘ__ソ | |;;;;;;;;;;;;;|
|＿_|_＿＿_＿＿_￣＿＿＿＿＿＿_.|＿_|;;;;;;;;;;;;;|
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ } あ、ありがとうございます！
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | ありがとうございます！ ありがとうございます！
Vi ﾊ =＝ ＝='. ^ヾｲ} ﾘ| |
ﾊ/||ミ | |､_,､_, | | / |ﾉ| .| |
＼ﾄゞ.| |. { } .| |_./ | ｝.| |
| ⌒)､._￣_ (´ j | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
後年、退職金を前借りした理由から、退職金を飲みつぶしたという伝説が潔にはつきまとう。
しかしよく考えれば大戦終了後の混乱期である。しかも会社の業績は悪化している時期でもある。
部下と飲み歩いたというが、実際は給料の少ない下級社員の面倒を、潔が見ていたのだろう。
でなければここまで大量のカンパが集まらない気がする。古き良き時代のいい話の一つだろう
|＼ ／| ｽﾊﾟｰ
| ＼──＜ . ｜
ﾚ ノ ゝ_｜
/ -=・=- -=・(;;( ……まあ生き残ったものの義務だろ
| __ ﾉ::)
ヽ､ ^++++━・
／￣ ￣ ￣￣）＿＿_
/ // ／'/ / 〃 ⌒l
＿＿＿__/⌒＼./ /∧し'__＿|;;;;;;;;;;;;|
l'⌒ﾞl (￣ﾞ＾ ヾ /⌒ l＼ / |'⌒ﾞ|;;;;;;;;;;;;;|
| |──＝｀──‐/ /────| |;;;;;;;;;;;;;|
| | ノ_ / | |;;;;;;;;;;;;;|
| | iヘ__ソ | |;;;;;;;;;;;;;|
|＿_|_＿＿_＿＿_￣＿＿＿＿＿＿_.|＿_|;;;;;;;;;;;;;|
|＼ ／|
| ＼──＜ ｜ それからやらちゃん。来年受験だって？
♪ ﾚ ｜ﾊｯ
/ （●） （●）', ﾊｯ どこ目指してるの？
| ト--イ |
＿＿＿＿ !::::::::! ノ
ヽ＿＿＿ `ｰ‐' ＼
/ ／ヽ <
/ ／ ￣
/ ／ ♪
（＿ ⌒丶..
| /ヽ }
し ））
ｿ ﾄﾝﾄﾝ
／￣￣＼
／ ノ ヽ､＼
. | （●）（●）|
. | （＿人_）│ 東大でフランス文学でもやろうかと
| ｀ ⌒´ |
| |
. ヽ /
ヽ /
.> <
| |
| |
|＼ ／|
| ＞──／ | フランス文学？
ﾚ ｜
/ ● ● ', そんなもんじゃ飯は食えないだろ
| |
ヽ、 マフ ノ
／ ⊂ ヽ∩ ＼
| | '､＿ ＼ ／ )
.....:::: | |＿＿＼ “ ／::....
:::::..........＼ ＿＿＿＼_／........:::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
,―ー､
〈〈〈￣ヽ 今アツいのは公認会計士だよ
|＼ ／〈⊃ }
| ＞──／ | | | 新入社員の給料は2万だが
ﾚ | ! !
/(●） （●）'| l 公認会計士になればどんなに悪くても十倍の20万は固いね
| | ／
ヽ、 マフ ノ ／
/ ＿＿ ＼
(＿＿＿） ＼
＼ ）
＼ ／ ノ
.／￣￣＼
.／ ＼
| ー ‐ i
| （ ●） （ ●） ……20万
| （__人__）
| `⌒´i
ヽ. ﾉ
ヽ ノ
.> <
| |
| |
|＼ ／|
| ＼──＜ . ｜ そうさ。だから家族のためにもフランス語なんてやめて
ﾚ ｜
/ （●） （●）', 一橋目指しな一橋大学
| ト--イ |
ヽ、 !::::::::! ノ
＞ `ｰ‐' ＜ あそこは商科だから公認会計士になるにはうってつけなんだよ
／ ＼
／ ,､ .l> ,>
＼ ﾘ l <
<_/ ト-'
ｉ l
. l l
ｌ ､__. ｌ
ｌ ∧ ｌ
. l / ｌ. ｌ
,､-'"ｌ /'￣ｌ ｌ'-､
／ (＿＿ﾉ ﾞ'-､,＿) ＼
/ ｉ
l 女 子 中 学 生 /
ﾞ'-､, ＿＿＿＿＿＿_ ,､ - '"
。
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） わ、わかりました
. | u. （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
こうしてやらない夫は東大から一橋へ進路変更した
父の死で、突然石原家の家長に就任した責任感もあったが、
まぁここまでしてくれる父の上司の言葉を無下にはできるものではない
そして1952年 めでたく一橋の法学部に合格。ここからやらない夫の大学生活が始まる。
"ヾ;" ; ヾ ;"ヾ ; ;ヾ ;ヾ;" ";ヾ ;" /ヾ ;ヾ ;ヾ ;ヾ ";; ;ヾ ;ヾ" ;;
"" ;ヾ ;";*"ヾ;";ヾ ;ヾ__ ;;"ヾ ;ヾ; " ;ヾヾ "// ;ヾ ";ヾ ; ;ヾ ;ヾ ;ヾ ; ヾ
;"ヾヾ;"ヾ ;ヾ;"ヾ;;"*ヾ;＼＼ ;"ヾ ヾ ;ヾ ;ヾ ;ヾ ;ヾ ;ヾヾ ";ヾ" * "; * ;ヾ" ; ;;ヾ ＜サクラでーす
""" "ヾ *;ヾ *;" ;";ヾ ;ヾ ;ヾ ;ヾ ; ;"ヾ ;ヾ; " ;;ヾ 〃";ヾ ;ヾ" ;ヾ ;ヾ ";;ヾ ;ヾ
" *"" "ヾ* ;ヾ ;ヾ;" ;;" ;"ヾ __ ;;" ";ヾ* ;ヾ ;"ヾ *; ;ヾ ;ヾ" ; / "; ;ヾ ; ;ヾ ;" ＜咲いてまーす
" ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;ヾ* ;" ";ヾ ;" ;ヾ ;ヾ * 〃 ";ヾヾ ;ヾ " " *; ; *; ;ヾ ;ヾ";
"ヾ " * * ;;"ヾ;"〃* ";ヾ ;ヾ ;ヾ ; ;ヾ" ;ヾ" ;ヾ ;ヾ*;ヾ ;" ;
";ヾ* ;ヾ ;;"ヾ ;ヾ;"ヾ; "* ;ヾ ;ヾ;_" ; ;";ヾ *／／* ";* ;;"ヾ ;
" *ヾ ;ヾ* ヾヾ * ;ヾ ;ヾ* ;ヾ ;ヾ ;";ヾ ;*ヾ;* .／;* ";.* ; ;*ヾ ;ヾ ;" ;
;"";"";* " *" ;*; " "; ;"ヾ ;ヾ *;ヾ;" "ヾ;" "; ; ; ";ヾ ;;ヾ;;";ヾ ;;"
;ヾ;"ヾ ;ヾ;" ヾ ;ヾ;"* ;ヾ;"ヾ;";ヾ ;ヾ* ; / ' "
;ヾ;"ヾ＼､j,iiii,i ;";ヾ ; ; //;ヾ;"
yi,iiiii;";ヾ ;ヾ／
,|ii,iiiiiii;;;;;;::::,:|
|iiii;.iii.;;;:_ _. :|
|iiiiiii;;;;;;((,,,)::|
|iiiiiiii;;ii;;;;;;:;::::|
|iiiiii;iii;;;;i;;: :::..|
|iii;;iiii;.: ;:,;;;::::::|
|iMiiii;;;ii:i;;:;i:i;:::|
;;._,,,..._,,,..,..._,,,. ;;;._,,,.ノ/;::;::.l;;;..._,,,.: ;;;|. ;;;._,, ;;.,..._,,..._,,,. ;;;._,,,..._,,,..,..._,,,. ;;;._,,,..._,,,..,..._,,,. ;;;._,,,..._,..,,..._,,,.;
..._,,,. ;;;._,,,..._,,,.., ..._,,,. ;;;._,,,..._,,,.., ..._,,,. ;;;._
._,,,. ;;;._,,,..._,,,.., ./!∧..._,,,. ;;;._,,,..._,,,.., ..._,,,. ;;;._,,,..._,,,..,
(,, *ﾟ) ∧ﾍ..._,,,. ;;;._,,,..._,,,..,
..._,,,. ;;;._,,,..._,,,.., /⊃∪ (ﾟ ,,) ..._,,,. ;;;._,,,..._,,,..,
(@)二二二二二二二) f!===と ヾ
'"'"'"'＝＝＝＝'"'"' |XXX| ｝ 〜
'"'"'""'"'"' ￣￣ `‐ﾍ,_)
一橋に入ったやらない夫は、逗子の家はさすがに遠すぎ、一橋の寮に住むことになる。
＜＜一橋寮＞＞
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／／／／／／／／／／／＼
／／／／／／／／／／／:::::＼＼
／∠∠∠∠∠∠∠∠∠／::::::::::::::::＼＼
￣|::::┌┬┐┌┬┐:::: ｌ::::::::::::::::::::::::::::ｌ￣
|::::├┼┤├┼┤:::: |::::::::ｌ￣￣|:::::::|
|::::└┴┘└┴┘:::: |::::::::l ｡ |:::::::|
| ┬┬┬┬┬┬┬ :| ┬:l |:::::::|
""""""""""""""""""""""""""""""""
／￣￣＼ｰ-､ ＿ｒ‐- ､
__ノ ヽ､,_ ＼. 7;:::::::::＼__
（●）（● ） | 〃:::::::::::::::::::｀ ''‐-､_ はじめましてだろ、やらない夫というだろ
（__人___） |‐≦ｲ::.::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
|｀ ⌒´ | └‐-､__::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ （ボロい寮だな）
| | ｀ヽ.::::::::::::::::::::::::::}
ヽ .ｲ __,. -＜丶､.:::::::::::::::::/
__「ヽｰ'ーｰ"／7一＾V::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｒ´
_, ､ -― ''":::＼:::￣￣:::::/::::::::::::.､::::::::::::::::::::::::::::::::::／
/;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::.／
丿;;;:::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::_ｒ'´
i ;;;;;:::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::_､-'ﾞ´
/;;;;;::::::::::::::::!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!／
l ;;;;;::::::::::::::::::|;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l′
,-─ ´￣｀'ー＜
Y´ .＼ おー。俺はねらう緒だ
, ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ
.{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::} 今日の晩飯、スキヤキなんだけど食う？
';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl ﾓｸﾞﾓｸﾞ
.ﾍ:::ﾚﾍ::::/ , |
ﾍ;:::::ヽ|. )─ .ノ ))
.ﾚﾍ厂¨オ 下l
r''"´￣/ト-イヽ｀ヽ
/ ｱ￣~〉==ﾆ⊃.l ヽ
/／｀‐‐rﾍ| |/ .|. ヽ
./ ／ | | |ヽ ヽ
|__＿/ ＿.|＿ |_ | ヽ ヽ
, - rｲ〕:.:: .: .:.:.r久=､- ､ r=､
￣￣〈 く:.:.:....:ｔァ:.:.::.:..c:.:ﾍ _ﾌ し Y ￣￣￣
＞- 二二二二二 -く__.ノ
＜寮で一緒になったねらう緒くん＞
., ──‐､
／ ノ ヽ ﾓｸﾞﾓｸﾞ 頂きますだろ！
. .| （ ≡) (≡)
| （__人__） )) よく肉があったなあ！うめえ うめえ！
| )ij ⌒´)Ψ
| ﾉn|久 ……うまいけどなんか変な肉だな
. ﾝ } (ｲで,,)
／⌒ ノ } <
＿＿/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' |
| | / / r_＿＿__〃
| | / / |i
| | （ 〆⌒'──⌒ヽ￣￣￣/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
,-─ ´￣｀'ー＜ ああこれか？
Y´ .＼
, ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ 実は寮にでかい猫が出てよ
.{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::}
';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl 鉄アレイで頭をカチ割ってお肉になってもらった
',;::ヽ',::::/ , ﾉ
./ " `ヘ,､ ─, イ
/ i "'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
} ﾞ| ／~ﾞ:_戈;f" 、 ｲ/ `i
/ !, / /',r.ﾃ ＼xｰ.ｫ､__ノ
ヾ! .| l .l r' ` ､_冫y"
＼| l .ﾄ、 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
／￣￣＼
━━┓┃┃ ／ ヽ､_ ＼
┃ ━━━━━━━━ （≡）（≡ ） |
┃ ┃┃┃ 从,_人__）⌒:::::: |
┛ 三 ≧ ',,._. |
. ﾟ ｡ﾟ 三 ≧ ﾟ'ゝ､ |
-=＝ 三 ≦ ﾉ
。 -=≦ ,ｧ ノ
. ﾟ ･ ﾟ｡ 三＜ ､,Ｊ > ヽ
≦ ッ ッV´ | |
.･ ｡ ﾟ ｡ ミ´ ､､ ﾊﾄ･｡ | |
,-─ ´￣｀'ー＜
Y´ .＼
, ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ なんだもったいない
.{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::}
';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl 石原は繊細だなぁ
.ﾍ:::ﾚﾍ::::/ , |
ﾍ;:::::ヽ|. ─ ノ 猫スキヤキはうまいのに
.ﾚﾍ厂¨∩ ノ ⊃
／￣Z.ヽ__ノヽ
（ ∨ ｀ゝ|/.l.}
＼ ,イ | |.|
／￣￣ ＼
ヽ _,.ノ ノL＼
（●）（● ） ⌒ | ＿ てめえ！
（__人＿） | ＿......-::::::::::::::::::ヽ
}ﾄ┬r} | ＿／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ Fack you！！！
'､｀⌒ ´ |＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::/:::::::::::＼
| ｨ {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}/::::::::::::::::::::＼
,.＜`._`ｰ─_´__ノ::::::::::::::::::::::::::::/:::／¬＜_/::::::::::::::::::::〉
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{/／ ＼::::::::::::::::::人
. ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} ヽ::::::::／ ヽ、
／::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i `¬ 〉
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| { 、_ ､`〉
}:::::::::::::::::::::::::::∨::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ヽ Y` /
V:::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| └´￣
ゝ:::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｲ
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::{
,-─ ´￣｀'ー＜
Y´ .＼
, ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ oh
.{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::}
';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl
.ﾍ:::ﾚﾍ::::/ , |
ﾍ;:::::ヽ|. ─ ノ
.ﾚﾍ厂¨∩ ノ ⊃
／￣Z.ヽ__ノヽ
（ ∨ ｀ゝ|/.l.}
＼ ,イ | |.|
,-─ ´￣｀'ー＜
Y´ .＼
, ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ miss spell
.{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::}
';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl
.ﾍ:::ﾚﾍ::::/ , |
ﾍ;:::::ヽ|. ─ ノ
r､ r､二オ 下l
ヽヾ 三 |:l1 ./ト-イヽ｀`i
＼>ヽ/ |｀ ｝ﾍ| |/ .l .}
ﾍ lノ `'ｿ. | | | .|
/´ / |＿_| | |
＼. ｨ. ├--| | |
,-─ ´￣｀'ー＜
Y´ .＼
, ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ Fuck you
.{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::}
';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl
.ﾍ:::ﾚﾍ::::/ , |
ﾍ;:::::ヽ|. ─ ノ
.ﾚﾍ厂¨オ 下l ＿ｍm
r''"´￣/ト-イヽﾞ￣￣￣￣￣| |つﾉ
{ } ﾍ| |/├--───-L_」
l l | | |
／￣￣ ＼
_ノ ｀⌒ ＼
（●).（● ) ……Fuck you
（__人___） |
, =二ニﾆヽ､ |
/ 二 ヽ､V ﾄ､_____
/ -､ }、j´ /:::ﾉ::::::::.｀' ｰ- 、
/ /{_/_､____,. "／::::::::::::::::::::::.. ヽ
_/＿__ ノ:::::「､::::::::::／ :::::::::::::::::::::::::::::::::.. '､
_/ ::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::. '
l :::::::::::::ヽ〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i :::::::::::::::::::|
,' .::::::::::::::::::}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::::::|
,' .::::::::::::::::::ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::／ ||
,' .:::::::::::::::::/::/ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:|
/ .::::::::::::::::/:::/ `‐-､:::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:|
{ :::::::::::::::::::/::/ i `ｰ-,::::::::::::::::| :::::::::::::::: |::|
l ::::::::::::::::::.. ∧_ ヽ:::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:::i
〉､:::::::::::::／ ＼_`‐- ､___l :::::::::::::::::::::::::| :／:::::::: ∧::}
/ ￣￣ ､ ヽ ＞:::::::::::::::::::::| ::::::::::::::: r:::::ﾉ、
/ }ﾉ ＼ {,{ .{￣j￣| :::::::::::::::: i＜__ }
＞-´￣｀ ‐-､
／ ｀Y
/:::::::::::::／{:::::∧:::::::::::ヽ
. ｌ::::::::::::ノ寸::ﾉﾅ弋:::::::::::| good！
|:li::::ヽ●> <●ﾌi:::::::ﾉ
.ﾘヽ::::| ､ .|)::/
ヽﾄ､_ ヾフ _,.ｨ':/
ﾘ:lハi .lハl:ﾘ
'ｲ.<ﾄ-ｲ> ｵ
i. | | .| |
その後、一緒に九州へ無銭旅行に出かけ、友人になった。
学校の雰囲気はこのようにバンカラだった。
さて肝心の会計士の勉強はと言えば……
／￣￣＼
／ _ノ ＼ なんだこれ
| （ ●）（●）
.| （__人__） 全然俺に向いてないだろ
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } やっぱり俺はサッカーだろ
ヽ /￣￣⌒/⌒￣￣/
（⌒ ヽ / / /
. ＼ ＼ ,(つ / ⊂)
| ＼ y(つ＿＿./,＿＿⊆)
| ヽ＿ノ |
| |_
ヽ、___ ￣ ヽ ヽ
と_＿＿_＿＿＿ノ＿ノ
、
と、半年ほどで早々に見切りをつけ、サッカーにのめり込んだ
このようにやらない夫の大学生活は順調（？）に始まったのだが
実はこの裏で石原家の崩壊が始まろうとしていた。
原因はこいつである。
／￣￣￣ ＼
／ :::::＼:::／＼ 父ちゃんが死んだお 父ちゃんが死んだお
／ ｡<一>:::::<ー>。
| .:::｡ﾟ~（__人__）~ﾟj 父ちゃんが死んだお 父ちゃんが死んだお
＼、 ゜i⌒i.⌒´,;／゜
／ ⌒ヽ.ﾉ ﾉ'"´(;ﾟ ｡
/ ,＿ ＼ l||l 从＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
ﾍﾞｼﾍﾞｼﾍﾞｼ
／￣￣￣ ＼
／ :::::＼:::／＼ ………
／ ｡<一>:::::<ー>。
| .:::｡ﾟ~（__人__）~ﾟj
＼、 ゜ ｀ ⌒´,;／゜
／ ⌒ヽﾟ '"'"´(;ﾟ ｡
/ ,＿ ＼ ＼／＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;
＿＿＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ＜ブチン
／ ―― ―― ＼
／ ,.-‐-､ ,.-‐-､ .＼
／ (・) (・) ＼
| `ｰ一 ー一′ |
|. / i ヽ |
＼. ヽ.＿＿人＿＿ ノ .／
＼ ／
最愛の父の死で、やる夫の中の何かが切れた。
/::｀´｀´ヽ r‐ ' _ノ
/:::.:.:. ヽ ＿ ) (_
／::::::.:. ＼ （⊂ﾆﾆ⊃)
|::::::::::.:.:.:.:.:. | ｀二⊃ﾉ おう、やる夫 大変だったな
ｌ::::::::::.:.:.:.:.:.:. | （( ￣
｀r'ﾆﾆヽ_＿ ／ ;; 親父が死んだんだって？
r':ﾆニ:_`ｰ三`:く./ [l、
／: : : : : : :｀,ニ､: :_:_;＞ ／,ｨつ お悔やみを言うっていう
. /: : : : : : : : / : : : ヽ＼ ,∠∠Z'_つ
| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ. / .r─-'-っ
. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''"￣: : :l: : : :l / ）:::厂 ´
|:.:.:.:.::.:.:.:ｌ -─-: : /:_:_:_:_l /￣｀Y´
. |:.:.::.:.::.::l._＿: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :〉
|::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |: : : : ﾞ/
＿＿＿_
／⌒三 ⌒＼ 先輩……
／（ ○）三（○）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ どっかパーッと出来るとこに連れてって下さいお
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
/=Ｙﾆ ヽ
r､r.rヽ /（-)( 0） ヽ ﾁﾗｯ
r |_,|_,|_,|／⌒｀´⌒ U＼ うーん、いいけど
|_,|_,|_,|_,|-） （-、 |
|_,|_,|_,|_,| .(^ i＿＿ ノ l | お前、家は大丈夫かっていう？
| ) ヽﾉ |｀⌒´ ／
| `".｀´ ﾉ ＼ おふくろさんも心配してるっていう
入＿ノ
＼＿／
／
/
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼ もう父ちゃんが居ないんだから門限なんてないお！
／（ ○）}liil{（○）＼
／ （__人__） ＼ やる夫は行くところまで行くんだお
| ヽ |!!il|!|!l| / |
＼ |ｪｪｪｪ| ／
／ `ｰ' ＼ |i
／ ヽ !l ヽi
（ 丶- 、 しＥ |そ ドンッ！！
`ー､＿ﾉ �堯�l､Ｅ ﾉ <
. /ﾆＹﾆヽ
/ （0)(0）ヽ
／ ￣｀´￣ ＼ ……
| ,-） （-、.|
| l ＿＿＿＿ l |
＼ ｀ ⌒´ ／
,､-='l ＼_,ﾝ g< ＼
/ ＼ └〆＼ i=i|＼' ＼
丿 i ＼ ＼=i| / i|
＿＿＿
／ ＼ 大丈夫だお先輩 （カンパの）金ならいくらでもあるお
／ _ノ ヽ､_＼
／. (（◯）三（◯）＼ やる夫は行くんだお ピリオドの向こう側へ
| （__人__） |
＼ ヽ |r┬-|/ ／
／ ｀'ー´ ＼
/ﾆＹﾆヽ
/ （0)(0）ヽ
／ ⌒｀´⌒ ＼ ……分かったっていう
| ,-） （-、.|
| l ヽ＿＿ ノ l |
＼ ｀ ⌒´ ／ これから俺たちはとことんまで行くっていう
／ ヽ
/ ヽ
| | |
ヽ_| |丿
| |
やる夫の放蕩が始まった。ただこれはある程度仕方のない部分もある。
死期を悟った潔は子どもたちにとても優しくしていた。
自分で子供の背中を洗うのもその一例で、別れの挨拶のつもりもあったのだろう。
だが残された子どもたちにとって、その思い出は思慕の念を強くするだけだった。
／.:￣￣￣￣￣ ＼
／: : : ＼ こんなことならツンデレるんじゃなかったお……
／: : : : ＼
／: : : : : : ＼
／ : : : : : : : ___ノ'′ ﾞヽ､___ ＼ 父ちゃんの背中を……流す機会はもうないんだお…・
l : : : : : :.; '⌒｀ ´⌒ヽ l
| : : .::;;（｡ｏ〇 ） （ 〇o｡）;;:: |
l : : : :°oﾟﾟ~'"´ ｀"~゜oﾟ;° l
＼ : : : : : : ｡;ﾟ（ j ） ; ｡＋／
＼: : : : : : ::`┬‐'´｀ｰ┬′ + ／
／ヽ: : : : : : : |/⌒⌒､| イ＼
: : : : : : :ﾟ: : : ﾟ´￣~:j￣｀ ; ＼
: : : : . : : . : : ; '"｀` ＋ ＼
: : . : . : . : . : . °
: . : : . : . +
多少荒れるのはしかたのないことである。
だがやる夫の放蕩の内容は、銀座のナイトクラブやバーに足繁く通うという、学生離れしたものであった。
. 「!.「! iｮ 「! |;;| _「ｉ_ _ 「!_._ _「i__. _[]_ _[]_ .｢! _[]_
}i;;;Y;;;Y....ｒ「!┬’’┐,.⌒ ､’ |_ : I‐i_ .「!.‐i_. 「! |.i┐|..「!_{.冖.｝ _「!_!´＿_｀ｆ_.｀!,[]_[|_. ;|
.| !.|「!;!::::!「 !.|ｉ.⌒ |（ ）;｝ﾛ |:::| !! ::l !´=｀i |::||:[]:|:|Ｅ|:|ｌ´冖 i | | |;;;; | ‐ | .| ;;|
」_!.!L_!:_:| !_| !＿__|ヽ＿ y'≡」_」__」L :!__」､__,ﾉ__|::||:[]:|:|Ｅ|」!_|__|_|_!＿!_!＿|_=_|_」__|
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_ _[]_ ._[]__ .「ｌ _「|_ .[]_ ,-‐-､.[l_ [ｌ_,[]. ..「|_ .[i ..「!
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..| ,.! !___|. |冂.!!|￣||.冖.ｆ.ロ.ｌ（￣）.}.[] !f |.ロ.|:::|¬} ::| ..{iiiiiiiij .:|[] |:「 |;;;!|::: |≡|
..|{ ＿ }_|_」__|」!|＿||＿_|＿.卜二ノｉ＿|.!__|口」::」ﾆ!ｌ,.-‐'´ ￣｀‐-､ _|」「」」 :!|::: |__.」
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ニニニニ |ll | ニニニニ二二二二二二二二二ニニ | il |ニニニニニニニニニﾆ
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.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
なぜそんな放蕩に手を出したかといえば、慶応という環境のせいだった。
現代でも慶応ボーイといえば、羽振りの良さで知られる。親からマンションと外車を買ってもらう者も少なくない。
／ Ｙ ヽ 親の資産は一億以上っていうｗｗ
／:::::::::.. ＼
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＼:::::::::::: ／ _,.､／:∠＿
＿＿_, - ､ __,. -――＜二二二＞≦――-,､ ,. ‐'´::::ヽ:.:.:.:.:二ﾆヽ
ﾞーｧ:.:.:|::::::::｀` ―- ､、 _r:'Ti::､:::::::::::::::::::::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::/:ﾊ、 ,. ‐'´:::::::::::::::::|‐--―一'
／:_,:.:.,|::::::::::::::::::::::::::::｀`ｰ-‐'´:::::::ヾ', '、::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::://:ｨ::｀＞―‐--‐'´::::::::::::::::::,. - '
'-´一'´`ー- ､、:::::::::::::::::::::::::::::::｀丶:ヾ}｝:::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::::/:'ｼ':／::::::::::::::::::::::::::::::::,. ‐ '´
｀` ‐- ､_::::::::::_,. -‐`｀^ヾ::::::::::::::::::::〈:::::::::::::::::::::::::fr‐'＜-_::::::::::::::::::::_,. ‐'´
｀￣ /:::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::〈 `'-一''"´
当時も同じで彼らにはとても金があり、それに見合った遊びをしていた。
やる夫は彼らの仲間な手前、これに追従せざる得ない。そしてその原資は……
, --────-- ､
／ ＼
／ ＼ やるおおおおおおおお！！！
／ l ii l ＼
／ ノ:::::::::::::::::::ヽ .＼ てめえまた通帳から勝手に金を抜いたなああ！！！
. / _, -'´:::::::;;;;;;;;;;;;;;::: ｀丶、 Y
｜ ／ ／￣＼ ＼:;;;;;;:／／￣＼ ＼ |
.｜ ｜ |. ○ .| ,|:;;;;:| |. ○ .| ｜ |
| ＼ ＼＿／ ／::;;;;::＼＼＿／ ／ |
.| ,／ :::|:: ＼ |
| ｜ ｜ ｜ |
| ｜ ｜ | |
.| l＼＿＿／＼＿＿／l |
|. | トエエエエエイ | |
.| i '.{ :l } i .|
| i { :l } i |
丶 > { } < /
＼ ( `ｰ一一 ' ) /
＼ ∧ u / ／
ヽ ／
／.:￣￣￣￣￣＼ うるさいお！！！
／: : : ＼
／: : : : ＼
／: : : : : : ＼ これは父ちゃんの金なんだお！！
/ : : : : : : : .. ＼
|: : : : : : ,,,,ノ⌒" '' ``⌒＼,,, l だからやる夫には使う権利があるんだお！！
|: : : ::;; （ (・) ） ﾉヽ （ (・) ）;;::: |
|: : : : : ´"''" "''"´ l
. ＼ : : : : . .（ j ） ／
＼: : :: : ＞ｰ-‐'=ｰ-ｰ＜ ／
／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ＼
: : : : : : : : :｀`ｰ- -‐'"´ ＼
: : : : . : : . : : . ＼
もちろん潔のカンパである。
／￣￣＼ ふざけるな！
／ﾉ( ゝ 、_,ﾉヽ r'´ ﾞヽ ／｀ヽ ＿＿＿_
| ⌒(（ ●）（●） ヽ ヽ从从/ / ＼ ／＼ お前のせいで家計は火の車だろ！
. | （__人__） /⌒l ＼ ＼／ ／て （●）liil（●） ﾉ( ＼
| ｀ ⌒´ﾉ |`'''| �堯 魁拭 � そ ／ （__人__） ⌒ ＼
／ ⌒ヽ } | | ,)／ ／ ＼ く | |!!il|!|!l| |
／ へ ＼ }__/ / ／ ／＼ ＼ ＼i⌒ヽｪｪ| ／ だからなんだお？！
／ ／ | ノ ノ ／ ／ YＹY＼ ＼ ＼ ＼ /⌒,/
( _ ノ | ＼´ ／ ／ ＼ ＼ / ＼ ＼/ /ｌ 文句あるなら遺産を三等分して
| ＼_,／ ／ ＼ ＼_／ ＼_＿ノ |＼
.| ／ ＼ |) ） やる夫の分寄越せお！
ヽ ／ ＼ ,r' ／
＼ , '´ ｀' , ／ｰ'′ それで出てってやるお！
＼ ( ) ／
＼ ＼ ／ ／
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // | もうやめて！ ふたりとも争わないで！
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, | |⊃/ |ﾉ| .| |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） | | ./ | ｝.| |
{ /⌒l ｧr‐七⌒ | |リ | |
/ / メ^く_/ | |ヽ | |
| l /:∧∨ 〉 | ﾄ | |
父親がいれば即座にぶん殴って終わったろうが、既に鬼籍。
やる夫の体は農業高校の無頼な先輩のもとで鍛えられ、やらない夫も止めるのが中々困難。
光子は気の強い女性だが、どうにも子供には甘かった。
＜ゴキ！！
＜……！ テメエ！ やりやがったな！！
＜うるせえ ぶっ殺してやるお！
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ やめてー
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ =＝ ＝='. ^ヾｲ} ﾘ| | やめてー
ﾊ/||ミ | |､_,､_, | | / |ﾉ| .| |
＼ﾄゞ.| |. { } .| |_./ | ｝.| |
| ⌒)､._￣_ (´ j | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
＜ギギギギギギギ
＜アガがガガガ……
＜どうだお？ やる夫はいつまでも子供のままじゃないお
_,,. -─- .＝= -,..-‐､ ＜プチ
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ ……
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ =＝ ＝='. ^ヾｲ} ﾘ| |
ﾊ/||ミ | |､_,､_, | | / |ﾉ| .| |
＼ﾄゞ.| |. { } .| |_./ | ｝.| |
| ⌒)､._￣_ (´ j | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
しかしたまにプッツンするらしい。
＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
≧ ＜
≧てめえらガタガタうるせえんだバカヤロウ！！≦
≧ ≦
／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
＿＿
:／ u＼; ＿＿＿
;/ ノﾙ(●)＼; ;／(●)＾ ヽ＼; ………え……？
;| （●） ＿) ＼ ;／ (＿ （●） ＼;
;|::: ⌒（__ノｪｿ / /rｪヾ__）⌒::: ヾ;
;＼ u ´ ソ i ｀⌒´-'´ u; ﾉ;;
;＼ , ＼ヽ 、 , ／;
, ＼_ ｎ^^- ＼＼-^^ｎ ∠ ヾ、
∠＿;i ￣丶、 /￣~ ﾉ ＿＿/ i;
ノ （⌒ ノ
￣￣￣/
r＜二ﾆヽ
,/ ／ /}
/ 〃 〈_/}
,/ / 〈_j
/ '―- __
,/ ｀ヽ
/ ,/―-- ＿ ﾉノ
,ｿ ,/
,〃 /
{{ / /＾ヽ
ヾ二ﾆﾌ /´￣フ / /
￣´ .／ /
/´￣￣´ ／
`ー--― ''"
,
.i.i
i !
.i ',
! ﾍ
.! '､
i ll!,
| .|℡
| .|||℡、
.! |圭|℡ コンニチハー
. i .Ⅷ圭№
i Ⅷ圭|№
! . Ⅷ|圭||№
', Ⅷ圭圭|№
'., . Ⅷ|圭圭|l№
. ﾍ ,...:::::::ﾏ圭圭圭l№
＼::::::::::::ヾ圭圭圭l№
＼:::::::::::｀ヾ|圭|圭|№
｀ ､ ::::::`ヾ|圭圭l№,
` 、 ::::::ヾ圭l圭l№、
` 、:::::ヾl圭圭l№、
｀ 、:::｀ヾ圭圭№､',r- ､
. ｀ ､::`'≦圭圭i､ Y
｀. ､::｀''ミリ l¨ ｰ- ..＿
ゝ'_ ﾉ‐- ＿ i}
￣
＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
≧ ＜
≧やるならトコトンまでやらんかい！！！ ≦
≧ ≦
／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/:::::::::｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ ⑪:::::::::::::::⑪．^ヾｲ}ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_,::::⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ::::ヽ._）::::::: / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
_人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__
__,ﾉ
）. おらあああああ、ドスじゃぁああああ！
ｿ.
,） 切り合え！！ 刺し合え！！ えぐりあえ！！ 殺し合え！！
⌒ヽ
⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ´｀
切れた光子は二人に日本刀を投げつけた。
＿_
／ ＼
' ノ ゝ、 ' か、母さん……？
|(● ● ) u レ-―- .
| (_,､_,) ,ｲ u - ＼
{ / ● )
＼ { (_,､__) u }
/ ￣｀¨ー---､ _,ノ
/ __,,. - ¨´~ ',
/ -(_ ',
/ ｀¨^rr-.､ ',
/ |.! ',
＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
≧ ＜
≧ 何だこのヤロー バカヤロー！！ ≦
≧ ≦
／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
ﾋﾞｷ . _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ ﾋﾞｷ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ⌒..｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ ● ::::::: ●．^ヾｲ}.ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ ⌒ / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ てめえらドサンピンに、母さんなんて呼ばれる筋合いないわ！！ ≫
≫ ≪
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
人人人人人人人人人人人人
＜ ＞
＜ やれよ！ バカヤロー ＞
＜ ＞
Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ やれよ、斬り合ってみろよ！ ガキ共！ ≫
≫ ≪
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ノ（:::｀ｿｲ .ﾘi .// |
Vi ﾊ ⑪:::::⌒:::::⑪．^ヾｲ}ﾘ| |
ﾊ/||ミ彡》､_,､_,::::⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ::::ヽ._）::::::: / | ｝.| |
| |＞ ｧr‐七⌒ | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
＜ ＞
＜ やれ！ 殺し合え！ このヤロー 腑抜けてんじゃねえぞ！ ＞
＜ ＞
＜ チンピラァ！ やれよ！ 早くやれ！ 血ィ流せェ！！ ＞
＜ ＞
＜ あ く し ろ よ ！ ＞
YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
光子が切れるとさすがのやる夫も金を持ち出すのをやめた。
………一日だけ。
|┃
|┃＿＿ ＿＿＿__
_ノ ヽ､_ `'´ _,ノ ヽ＼ ‐-､
（●） （● ） （ ●） （●） __＿,ノ-､
/ （__人__） 彡 （__人__） ヽ __＿,ノ
| ｀⌒ ´ ｀ ⌒´ |
＼ 彡 ／
|┃ ﾉ
（⌒ヽ ／ ／
＜ゴソゴソ
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
. ／ ｌl!lj!l!llｌ!j! ｀ヽ スッ……
| ｌl!lj!l!llｌ!j! 普 通 預 金 （兼お借入明細） |
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
| | 日 付 摘 要 | お 支 払 金 額 ..| お 預 り 金 額 | 差 引 残 高 | 店番 |
|―┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――|
| １..| | | | すごいきんがく | |
|―┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――|
| ２..| | | | | |
|―┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――|
| ３..| | | | | |
|―┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――|
| ４..| | | | | |
|―┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――|
| ６..| | | | | |
|―┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――――――――┼―――|
＿＿＿_
／ ＼
/ ─ ＼ ……これは父ちゃんがやる夫に残してくれたお金なんだお……
' （●） ＼
（ｌ､__） |
⌒´ ／
｀ｌ ＼
ｌ ＼
次の日にはもう金をおろしていた。
さらに家には、やる夫がツケで飲んだバーやナイトクラブからの取り立てが来た
,,,、
/ i ヽ､ .......-……-.....、,. ――‐-、
_Λ_. ! ｌﾐ ヾ ::::::::::::::::::::::::::::::::::: Ｚﾆ=ー､;;; ごめんくださーい
｀Ｖ´ { ｌ ﾐ ゞ:／:::::::::::::::::::::::::::::::＼ミ.／
/::::::::::: /::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヾ./ ヽ ブルースカイのものですが
/::::::::::::::/::::::::::::::::i::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::.
,':: :::::::::::,' /::--|､ ::|i ::::::: l＿ |::::::::::::::::::::. やる夫さんのツケ分、貰いに来ましたー
l:::::::::i::::イ´:::::/ l : ! |:::: : ,'|:::::j、:::::::|:::::::::i
|:::: : l:: : |::::::/ l/ l: : / l ./ ヽ: : |:::::::::|
|:::::r |:::: l:／z=＝s |ノ ,z＝x l:: ﾊ:::::::,′
|:::::| .|:::::: | ､､､ ､､､|〈::｜:/
|:::::ヽl:::::::::l rv―, /:: !ｲ
|::::::::::::::: : |_ ｀ ¨´ . '::::::::::| _Λ_
|:::::::::::::::: : l.:/l ― ＜i´::::::::::::::::: | ｀V´
|:::::::::::::::::::::|'| ヽ |,､＼:!ヽ:::::::::::::::::|
|::::::::::::::::::::::l へ＼ ｌ' .ヽ ｌ::/:::::::::::::::::|
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
＿l . _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
.. ＼ ／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
＜ / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ ええ？！
／ {ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ ● ●．^ヾｲ}.ﾘ| | 家にツケて飲むの？！
ﾊ/||ミ彡》､_,､_, ⊂⊃/ |ﾉ| | |
＼ﾄゞﾐゞ ヽ._） / | ｝.| |
{ /⌒l ｧr‐七⌒ | |リ | |
/ / メ^く_/ | |ヽ | |
| l /:∧∨ 〉 | ﾄ | |
光子はそれを律儀に払った。潔の金はこうして溶けていく。
やる夫は完全に無頼に成り果てていた。
だが光子もやらない夫も『もう勝手にしろ！』 の一言だけはいえなかった。
＿＿
.,／,-､ ＼
／ ﾉ:/ ﾉfヽ.. ＼
| /:/ /...| | |
l ﾚ ./..ノ .,''´} i
l ' ´ .〃 / |
ヽ. . 〈 .ﾉ
＼.,_ ._ﾉ /
/ / ヽ
./ / |
i .／ . |
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ }
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ ノ ｀ヽ ^ヾｲ} ﾘ| |
ﾊ/|ミ ● ●． / |ﾉ| | |
＼ゞﾐゞ ､_,､_,⊂⊃../ | ｝.| |
{ /⌒l ｧr‐七⌒ | |リ | |
/ / メ^く_/ | |ヽ | |
| l /:∧∨ 〉 | ﾄ | |
言ったら学校も何もかも放り出し、本当に勝手にしそうな度胸も器量もやる夫には会った。
そしてなお悪いことに、途中からその放蕩にやらない夫も加わるようになった。
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） サッカー部を喧嘩して退部しただろ
.| （__人__）
/ ｀ ⌒´ﾉ どうも一橋は官学臭くて真面目すぎるだろ
／ ヽ ⊂二二￣＼
／ ＼ ⊂、' ヽ 授業なんてハナから面白くねーし
/ ＼＿, ｀7 /
/ へ ＼ !/ /
| ＼ Υ /
| ＼ /＼
| / ＼＿_／.,,_r ヽ、
/ _,,＿_|'"´ ﾚi }
| ｀'"´ ｀¨ー､ /ﾉﾉ
| }ィ ´/
／＼＿＿＿,,.._7 /::/ , '
/::::::::::::::/::::::::::::::::{ /::/ /:
|:::::::::::::::|::::::::::::::::::! /:::/ f::::::
|:::::::::::::::|::::::::::::::::/ /:::（ ヽ、
|:::::::::::::/::::::::::::::/ {,_:::::::｀ヽ、＿_,,ゝ
/:::::::::::::|:::::::::::::（＿ ｀¨つ:::::::::::::::
|::::::::::::::::＼:::::::::::::::::｀¨ー-'"::::::::
::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（ー） ……ちょっとやる夫のところに行くだろ
.| （__人__）
/ ｀ ⌒´ﾉ アイツがどんなことしてるか見てくるだろ
／ ヽ ⊂二二￣＼
／ ＼ ⊂、' ヽ
/ ＼＿, ｀7 /
/ へ ＼ !/ /
| ＼ Υ /
| ＼ /＼
| / ＼＿_／.,,_r ヽ、
/ _,,＿_|'"´ ﾚi }
| ｀'"´ ｀¨ー､ /ﾉﾉ
| }ィ ´/
／＼＿＿＿,,.._7 /::/ , '
/::::::::::::::/::::::::::::::::{ /::/ /:
|:::::::::::::::|::::::::::::::::::! /:::/ f::::::
|:::::::::::::::|::::::::::::::::/ /:::（ ヽ、
|:::::::::::::/::::::::::::::/ {,_:::::::｀ヽ、＿_,,ゝ
/:::::::::::::|:::::::::::::（＿ ｀¨つ:::::::::::::::
|::::::::::::::::＼:::::::::::::::::｀¨ー-'"::::::::
::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::
やらない夫は寮に住んでいたのだが、週末は電車で逗子の家に帰り、家族で過ごすようにしていた。
しかしいつの頃か、新橋で電車を降りやる夫と合流し
やる夫の案内で銀座のナイトクラブやバーに顔を出す用になっていた。
／￣￣＞、
/_, ､＿ ﾊ
!｀: / !r 、 おーいやる夫！ 遊びに来たぜ
>(ヽ ＞ ＜ :」_,L_
(_ `.′ /､ノ )
/ i (_,､＿) / / 「
/ い、ノ ,/ノ ,′
( ゝ ＿＿／ ./
｀ ＜_＿_ <´
∨ ﾊ
∨ |
r─‐┘ i
| _＿＿_i L_＿_
| i : ｀!
L_＿,ﾊ `ー──一
_,,..-――-..,,_ 兄ちゃん！ よくきたお！
／ __ .｀ヽ、
/ ／＿ ヽ
./ .／,,旬丿 ', 紹介するお！ やる夫の友達のでっていうだお！
.,' ,.-―‐- └''"´ l
. l =＝ .、＿_ ） 人 .l
. | ゝ__ノ_,,-'' , Ｙ /
', ｰ''" ／
ヽ _ -‐''"´ ヽ、
__￣￣7 ヽ
,--、/./ / ヽ
..| .{ / ／ |
..| ｀''‐‐--''" ／ .|
..ヽ＿ .／ |
｀ﾞ''-..,,_ ／ |
.| ｀''‐''´ |
| |
/ﾆＹﾆヽ
/（ ｡)( ｡)ヽ
／::::::⌒｀´⌒::＼
,＿＿_| ,-） （ .| おう、お兄さんｗｗｗ
r'"ヽ | l ヽ＿＿ ノ .|
/ ､､i ＼ |r┬-| ／ お近付きに銀座のナイトクラブにでも行くっていうｗｗ
/ ヽﾉ j , | | | | |
|⌒`'､__ / / | | | | | その後、吉原ハシゴするっていうｗｗｗｗ
{ ￣''ｰ-､＼`ー'´/
ゝ-,,,＿＿＿＿_）--､j
/ ＼__ /
| "'ｰ‐‐---''
こうして出費は二人分になった。
この頃の生活は本当に無茶苦茶だった。
ここでやる夫とやらない夫の当時の生活の一部を紹介する。
／￣＼
.| . . |
,. -.､ ＼＿／ .,. -､ 兄ちゃん！ やる夫は辻斬りがしたいお！！！
＼＼ . |. / /´
＼＼／.￣.＼/ /
／´ ＼／ `ｰ^ｰ.''´＼／ ＼ 石原家は武士の家系だお！
く >-＼,―, ／-く >ｎ
く. ヽ ／ （●） （●） .ヽ .l^l.| | /） 辻斬りは武士の嗜みだお！！
＼. V|. （__人__） . |V| U ﾚ'/／)
＼ ＼ ／ﾉ ／
γ⌒ ＼-',ィuｰ／ｒニ ﾉ
/i /＿_|＿＿_|＿＿ヽ､_,__／
/ ヽ､ |:::: ::: ::: ::: ::: ::: :::: :::ｊ ＼ ＼
＿＿＿＿＿＿＿＿＿「|/つゝ､,,!::::: ／￣＼::: ::::: ::::} ＼ ＼
. ＼――――――――|ｌ|〈〈〈〈,ゞ,ｿ::: | . . |:::: :::: :::j ￣
￣￣￣￣￣￣￣￣ ｌ」｀￣ ﾉ:::: :::＼＿／:::: :::: ::::t
├─┬──┬──┤
／::::::／|:::::::::::::::|＼:::::::::＼
／::::::／ |::::::::::::::::| .＼:::::::::::＼
i￣￣ く´￣￣￣＼ ￣￣￣ﾍ
＼ ＼ ヽ ﾍ
(´ ノ ヽ ヘ
｀￣￣￣´ ∨___＿___｀)
＜五時間ほど飲み続けたやる夫＞
(ヽ三/) ））
( i)))
／￣￣＼ ＼
／ _ノ ＼ ） 馬鹿野郎、酔っ払いすぎだ
| （ ＞）（＜）
. | ///（__人__） そんなことしたら殺人罪か殺人未遂だろ
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } 刑法的に考えて
. ヽ }
ヽ ノ
⊂ヽ γ く
i !ｌ ノ ﾉ |
⊂ｃノ´| ｜
＜それに付き合ったやらない夫＞
／￣￣￣＼
／ ＼
/ ＼ ／ ヽ じゃあ兄ちゃん！ やる夫は辻投げをするお！！
| ＝｀ ´=エﾌ |
! (__人___) /
ヽ.__ ｀ー' ミ☆´ 辻投げだお！！ 辻投げ！！
｀７ ｰ <
r'⌒Vｿ / ＼
! く / )
ヽ､ ヽ ／ ／
入 ＼_,／ ／l
/ ＼ ／ !
i′ ￣￣ !
_,,.. - ､ おー！ それならいいだろｗｗ
,.-' ｀' ､.
,r' ,rfn､ ＼
,' ,rffn. '" ヽ それなら楽しそうだろｗｗ
.i '" ,riiﾆヽ. ',.
{ ,riiﾆヽ _. ',
! ,.. _,,.. -‐' _,..r' i
', '､., __ ,.. -‐''"ﾞ } |
`､ ヽ ! }
'､ ヽ ./ !
＼ ｀ヽ==＝'ﾞ ,'
' ､ / .
`''‐ . r' ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒) ＼ ＼
そういうと、やる夫とやらない夫は夜の墨田川の橋の袂に向かった。
;`､
木木 木
;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ 木 木 木
,,;:,、,;,,;:,、,;,,;:,、,;,,;:,、,;,,;:,、,;,,;:,、,;,,;:,、,; ,,;:,、,;,,;:,、,;
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,ィ| |ﾞヽ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
l i l l ii llll i l l i ll i i ,,ｨ''| ,广ﾞﾞﾞﾞﾞﾞヽ.|` ､li i lill ii i lil li li illl iii li ili i i ii liliii
llllilil iillll illll illlll llll,／｀| ,./ ﾞ, l'ヽ li i i i i i i l i li li li l l ii i i
.,,／| ﾚ｀ ヽ | `r、l ii i i i i i l l l l l l l l l l l l
._,ｨ'′ | .／ ﾞ'|、 .| ｀'i､
／ .| .|,/ ヽ .| `'i
| .| ノ｀ '┤ ;;;: |
| .| ,/′ ヽ;;;;;;;;;|
| l |,/′ :::::::::: ヽ;;;;;|
l ,i´ ヽ;|
|,i´ :;;|
;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ'―――――――――――――――‐;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ;'ﾞ'ﾞ
＿＿＿_ ┃ ┃┃
／ ＼ ┣━ ╋┓
／ﾉし' "＼ , ､/ﾞ＼ ┃ ┃┃ ┃┃┃
／ ⌒(（ ◯）ヾ'（〇）ヽ ┛
| "⌒（__人__）⌒ﾞl 。
＼ `i ヾ/´ ／ _､-─;──v, ﾟ ｡ ゜
/´⌒￣￣"⌒`ヽ ィ´`ヽ─-一､ ｀ ‘ ／ ∪ ＼ 。 ﾟ
ヾ､ー;──(ゝ,〆 ト'ー一'〜′ 人,ﾟ （ ;;人＿＿＿＿）
￣l" l _＿ﾉ⌒;て_ iミ,r' 一◎--◎-） うわああああああああ
| _|＿-─≠￣三≠/ (￣゜（９ u )( ｡ ｡) ｀）
l ￣ _＿-─＝ノ Y`｡ ,ﾄ u ３ }
l, _ __≠─￣ ／ ヽ､,, '' ,,／
/ ､、 〆"´ / ） ー‐ィ
（´ ⌒￣￣ｿ⌒l / / l
｀ー───〜″/''⌒＼ ／ _／ ､ ﾟ ﾟ,ﾉ
,,..' -‐==''"フ 〆__,ノ /
（n； ﾟ ωﾟ）η l ヾ ;;;⊃ ／
（ ノ' ゝ ,ノ⌒ヽ /
（＿）_） ､;,，｀ （、_／ (´__ノ′
' ' " ´ ""´~"''"""゛"゛""''･、,. ´ ｡
そして通りかかった酔っぱらいのサラリーマンを見つけると、橋から川にたたき落とした。
控えめに言ってもハイパーDQNである。正確に言えば犯罪者である。
そしてやる夫の友達の所業になると、もう畜生のレベルであった。
下記はとある人物の証言である。プライバシー保護のために、音声と一部の映像が修正する。
/ﾆＹﾆヽ あれは俺が大学生の頃かっていう
(ヽ /■■■)
(((i )／ ::::⌒｀´⌒::::＼ ( i))) 家の近くのバス停にきれいな女がいたんで拾ったっていう
／∠_| ,-）＿＿＿（-，|＿ゝ ＼
( ＿＿＿､ |-┬-| ,＿＿ ） 精神病院から脱走してきたらしいっていう
| `ー'´ /´
| /
/ﾆＹﾆヽ それで七八人で◯◯したっていうｗ
(ヽ /（■■■ヽ /)
(((i )／ ::::⌒｀´⌒::::＼ ( i))) そのあと◯◯◯の旅館に三十万で売っぱらったっていうｗ
／∠_| ,-）ﾄｪｪｪｪｲ（-，|＿ゝ ＼
( ＿＿＿､ |-┬-| ,＿＿ ） それから？
| `ー-'´υ /´
| / 自殺したらしいっていうｗｗ
(ヽ (ヽ ( i))) /) /) え？ ひどい？
(ヽ(((i (ヽ((/ﾆＹﾆヽ ( i)))/) /)
((i(ヽ(((i )/（■■■ヽ ( i)))/) i))) 俺は女を連れて行っただけっていうｗｗｗ
(ヽ (((i ) ／::::⌒｀´⌒::::＼ ( i)))
.(((／∠_| ,-）＿＿＿（-，|＿ゝ ＼/) ◯◯してないし、売ってもないっていうｗｗｗ
( ＿＿､ |-┬-| ,＿ ）
((＼＼ | `ー'´ /´ ／／＼) そういうのはモテない奴等が勝手にやったっていうｗｗｗ
(/ (((i )| / ( i)))( i)))
(/ ＼) ＼)
./ ＼Ｙﾉヽ だから俺は無罪っていうｗｗｗｗ
/ （■■■ヽ ｷﾘｯ
／ ⌒｀´⌒ ＼ 俺は何も悪くないっていうｗｗｗｗ
| , -） （-、.|
l ヽ＿＿ ノ l |
. ＼ ／
擁護するなら、やらない夫はこれらの話をやる夫から聞くだけで、全く関わりはない。
またやる夫も、『えぐい話』として語っており。加担しなかった。（上述の通りモテるため加担する必要もなかった）
さらに実はやる夫もそんな仲間に引いていた.
＿＿＿＿＿＿
／ ＼ こんな生活続けてたら本当にやくざになっちゃうお
／ ＼
／ , ､,,.-='､'､ ＼ ……といっても学校やめても、やることないけど……
／ `┬;;;:::┬′ ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ ＼
／ ⌒ﾞ''''''´" ｀''''''" u ＼
| U |
| |
＼ ／
＼ ／
だがこの話の人物と、二人が親しい友人であったことは確からしい。やらない夫は、この話を元に小説も書いている。
そして母は、二人を正道に戻すことを諦める
_,,. -─- .＝= -,..-‐､
. _,厶-ク ＼v｀ヽ＼´- ヽ
／ / ,ハ ﾊ ﾊ } もぅﾏﾁﾞ無理。
. / /ｲ /ヽﾍ/r､_},ﾊ // ヽ
{ｲ /!仏ﾑﾍ/ ｀ｿｲ ﾘi // |
Vi ﾊ =＝ ＝='. ^ヾｲ} ﾘ| |
ﾊ/||ミ | |､_,､_, | | / |ﾉ| .| |
＼ﾄゞ.| |. { } .| |_./ | ｝.| |
| ⌒)､._￣_ (´ j | |リ | |
| |/ {メ^く_/ | |ヽ | |
| ﾄ /:∧∨ 〉.| ﾄ | |
やらない夫は父不在という境遇により一橋からかなりの奨学金をもらえていた。なので何とか卒業できる……。
就職が困難なときは山下汽船の知り合いに頼み込む……。その程度の算段は母にもあったのかも知れない。
やる夫については……全くお手上げだったろう。芥川賞がなければ、学費すら支払い不能になった可能性もある。
兎にも角にも、このようにやらない夫は、平日はバンカラな一橋で暮らし
週末は慶応の不良学生に混じり豪遊する二重生活を送っていた。
＜そんな日々のある日＞
|┃ ガラッ
|┃三
|┃ ,-─ ´￣｀'ー＜ なー、やらない夫
|┃三 Y´ .＼
|┃ , ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ 昔、一橋には一橋文芸っていう
|┃ .{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::}
|┃ ';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl 同人誌があったの知ってるか？
|┃ .ﾍ:::ﾚﾍ::::/ , |
|┃三 ﾍ;:::::ヽ|. ─ ノ
|┃ .ﾚﾍ厂¨オ 下l
|┃三 .r''"´￣/ト-イヽ｀`i
|┃ { } ﾍ| |/ l .}
|┃三 .l l | | .| .|
／￣￣ ＼
／ __,ノ ｀⌒
| ( ●) (●）
| （___人__） いや知らないだろ。
|. ` ⌒´ﾉ
| |
iヽ |
}:::.`＞ ｰ-´-くヽ- 、___、
_/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ７¨:.ヽ
__／.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.::::::::::＼
,.-<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
r´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::ヽ
}:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::＼
f:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i: /.::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/.:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼
/.:::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::rヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
,-─ ´￣｀'ー＜
Y´ .＼ 昭和初期にやってた同人誌なんだ。
, ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ
.{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::} 復刊させようと思うんだけど、噛まない？
';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl /)
.ﾍ:::ﾚﾍ::::/ , | .「ﾚ/
ﾍ;:::::ヽ|. ─ ノ .〈 ）
.ﾚﾍ厂¨オ 下l 厂¨7
r''"´￣/ト-イヽ｀ヽ. 7'¨7
{ } ﾍ| |/ .l .Y ./
l l | | |'ヽ___/
／￣￣ ＼
⌒ ｀⌒ ＼ v-, おｋ
( ●) ( ●) | | r
（__人___） | | | 高校の頃、同人誌はちょっと齧ってただろ
'､ | | |,.-、.
,,. -ｰ| |ヽ__／￣ヽ｀ r´
/ .::::::、::| /ｨ::::〔￣￣ ｀' ト-、 なにをすりゃいい？
l :::::::::::::::::ヽ__､____,. ":::/::::〔￣ l:::. ヽ
」 ::::::::l:::: ::::::「二二::::／ :::::::ヽ y l::::::. ',
l :::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l l:::::::: i
/ ::::::ｰ-ミ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ＿／:: L::::|
/ :::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::く::::::::::::::::::|::|
/ ::::::::::::::::::::/ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::「 ::::::::::::::::::||
/ :::::::::::::::::::/ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::V ::::::::::::::: |
＜基本的に何でもかんでみるやらない夫＞
, ＜￣￣￣￣｀＜
／:::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ まずはむかし一橋文芸を発行していた
./::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::}
,::::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl 伊藤整に会って金をたかる
ｌ::::::ﾚﾍ:::::/ ' |
ヽ::::::::::ヽ| ─ ﾉ 印刷代がねーんだよ
＼:::::::::|. ｒ'ﾞ´
.ﾚﾍ厂¨オ 下l
r''"´￣/ト-イヽ｀ヽ
{ } ﾍ| |/ .l l
l l | | | |
／￣￣ ＼
⌒´ ヽ､,＿ ＼ ……伊藤整ってチャタレー婦人の？
（●).（● ) |
（__人___） .|
'､｀ ⌒´ |
-ｰー| ﾄ､______
/ .::::::、::| /:::ﾉ:::::::::.｀' ｰ-
l :::::::::::::::::ヽ__､____,. "／::::::::::::::::::::::::.. ヽ
」 ::::::::l:::: ::::::「､:::::::::::::／ ::::::::::::::::::::::::::::::::.. '､
l ::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::. '､
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::|
/ .::::::ｰ-ミﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::::::::|
/ .::::::::::::::::::::/ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::／ ||
/ .::::::::::::::::::::/ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:|
/ .:::::::::::::::::::/' `‐-､::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:|
/::::::-‐…‐､/ i `ｰ-,:::::::::::::::::| :::::::::::::::: |::|
l::::::::::::::::::::.. ＼ ヽ::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:::|
伊藤整とは作家で翻訳家、戦後最初に炎上商法で大成功した人物である。
彼はチャタレー婦人という、アラビアのではないロレンスが書いた、性描写満載の恋愛小説に目をつけた。
_,,,..-.ｰ.─.-.-....､._
二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:..､ この小説、中々エロくていいな。
／::::::::｀`:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::ヽ 翻訳して一儲けしよ。
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::＼:::::::::',
/:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,､_:::::＼::::＼:::::',
i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ＼＼＼:::::::::＼:::＼::',
l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l >≧r､＼::::::ヾ＼_ r ､
ｌ::::::i!:::i::::l;/i ._,,＼::::!､::::::l 辻ヾ〉 ＼:::ヾ） (ヽ､｀＼
i:::::ﾊ::::|::::l:::i〈｀（ﾍ＼! ＼:', ゞ-′ ラ∨/＼ ＼ ＼
. l:::i l:::|::::lヾ､ 弋i;） ヽ ＼ ┌::ソﾉ ＼ ＼ ＼_
∨ l::::l::::l:::＼ " ﾍ::::/ r--‐-､>､ ｀ヽ
＼|＼!＼ ′ ∨ ` ‐-､ ｀` `､
ヾ ヾ ､ ｰ ´ , ヽ､ -＼ `､ キラッ☆
_, r ´:｀ ､ , ′ 、 | !:.:ヽ : ヽ ヽ
_, r'´:.:.:.:.:.:.:.:./:.....｀ ｰ ＜´ ヽ | |::.:.:ヽ: : ﾍ `､
_, r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.| .ヽ -､ー_'/ !::.:.:.:.:ヽ: : ` ､ ____＿__i_
/ﾞ: : : : : : : : : : : : ヽ:.:.:.:.:.:.／i! | ﾍ i. / 入 |＼.:.:.:.:.ヽ;,r'`‐´_,, ..---┴‐,
l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼／:.:.:.:!'! /ヽ､ヽrk'´:_,r､ ｲ:.:.:＼／ _>-‐'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.l ﾞ' ! ! ﾍ/|:.:.:.:.:.:＼/::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
l:.:.:.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:! ﾍ＿_/ |:.:.:.:.:.:.:./!:::::::::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:..::.:.:.:l
/:.:.:.:.:.:.: !.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.| / ヽ i:.:.:.:.:.:.:/ ﾍ::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ
＜伊藤整＞
当時の常識として、性描写は検閲が入るため、ほとんどの作家が避けていた。
それを伊藤は、あえてあけすけに翻訳し出版させた。
／:'ﾞ ／: : : :./: : : : : : :/: : : :/: : :./: : : : : : : : : : :!: : : : :
／ ,.': : : , /: : : : : : :./: : ,:ｲ: : :./l : : : : : : : : : :, 'l: : : : :
,.': :,／ /: : : : : : :./: :/ i: : :/_l, : : : : : : : : ,.' ! : : : : うほほ〜！ こりゃ過激ですね―！
/:.／ /: : : : : : : /:./ .iｰ７" ! : : : : : : : :/ｨ i.: : : :
'; ' ,': : : : : : : :j:/ i: :,' ｜: : : : : : :/ ｀、 .!: : : : 私は好きだからいいですけど
/' ,': : : : : : :.;.'l!' l.:,' j : : : : : :./ ヽ、l : : :
!: : : : : :./.:.:l l:,' | : : : : :./ l.: : : 先生、訴えられても知らないよ？
j: : : : : /i: : :j ＿ |' ｜: : : :/ l: : :
!: : : : / i: : : !,,,,,,＿｀` ｜: : :/ l : :
.l: : : / i : : ,'辷三三ﾐ ｜: :/ l: :
!: :./ !: ::/ ￣ ｀` ｜:/ ,_｀`丶 、 l.:
l:.:,' l: / ／／／ V ,三ﾆ=ｭ､､｀丶、
!′ j:,' ｀`ヾミ三ミ､
!:、 ／／ ｀ヾﾐ
!:.ﾞ.､ ／／ ・
!: : :＼ ／ﾞ'ヽ_
!: : : : :`:ｯ ' ,-、 /
l: : : : :.:/j | /.:
.l: : : : :.| l !、 ＿,,../: :
l: : : : :ﾍ、 ∨￣`￣､￣/三／三/.: :
＜編集者＞
/: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : ! いいのいいの。
|: : |: : : : : |: / ＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽＶ: |.: : : | V 俺としてはむしろ発禁になったほうがうれしいんだ
＜ : _: : : / 〈 {} |/ .ﾚ {} } |:./ヽ: : |
＜:: |. 小{ _,,.. - ､-.,_ ﾚ{: :.|ヽ:|
厶ﾍ ﾊ ､ {ﾊ/ V
＼_! ＿ ' !
ヽ Tﾆｰ‐‐‐,‐'' ／
___,ｒ| ＼ ｀二二´ ／
／:/::::| ＼ ヽ ｀_⌒ ィ´
／::::::/::::::| ＼ ´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::| ＼ / !＼::`ｰ- ､
もちろん大問題となる。警察はわいせつ物陳列で伊藤と出版社を訴える。
/: : /:: : :./: : : :.!:: : : !: : : !: : : ヽ:: : : : : ',
/: : /: : : : |: : : : :|: : : :|: : : | ,: : : ',: : ::ヽ : ! 新生日本に検閲なんてだせーんだよ
|: : |: : : : : ,,=''".＼: : /|"''=:;,ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
|: : |: : : : /" _,=､ | :/ |:./,=､ Ｖ: ..|:.: : : | V 俺は表現の自由を守る旗手だ！！
＜ : _: : : / ((;･.,;)|/ ﾚ((･.,;) |:./ ヽ: : |
＜:: |. 小{ ￣ ￣ ﾚ{: :.|ヽ:|
厶ﾍ ﾊ ､ {ﾊ/ ／⌒ヽ_ノ） ) ）
＼_! ＿ ' !! ,' ;'⌒'ー''´
ヽ ＼ｰｪｪｪｪｧt ／ | i| (⌒)
___,ｒ| ＼ ､＼＿ ｀ヽ ／ ﾉ ,'.! ﾉ ~.ﾚ-r┐､
／:/::::| ＼ ::::: ＼＿｀＼ ＼'、 .／ //､ ノ__ | .| | |
／::::::/::::::| ＼ ´ ∧.＼､_＞'´ ノ'´ 〈￣ ｀-Lλ_ﾚﾚ
／:::::::::::/::::::::| ＼ /"''- `ｰ一''´ ￣｀ー‐---‐‐´
それに対して、伊藤と出版社は表現の自由を主張し真っ向対立。
世間の耳目は、事の成り行きに注目した。
r-､ , -──‐‐-､ r､＿＿＿＿＿＿__,.へ
_ﾉ ﾉ ,.へ ／ ,-─==-‐‐､＼ | r--､ r--､ r--､ r'′
lニニニ''' ムニニニﾆ---ゝ / ,,---､ ,,,---､ヽ | |＿_| |＿_| |＿_| |
フ ∠＿＿__,へ､ i ''"フ-ｧ'ハ ,ｒ‐＜ i し'─ r-z r-z ─‐-'
ノ ┌───l | | '`ｰﾟ 」 L`ﾟ‐'＾ | lﾆﾆﾆﾆニ | | ﾆﾆﾆﾆ'^ゝ
ノノ| L＿＿＿.| | __| ,,､--└Ｌi┘---､ |___ | | | |
_ノ-" | |ｰ──‐-､ | { ｔi／ ／＼ ＼iｧ } .lﾆﾆﾆニ | | ニニ'^ゝ
| Lﾆニニニ. | Ｙ .／´￣｀＼ Ｙ´ r-､__,. -''~ j. | |
| | | | ノ ∠＿_／＼＿ヾ､ ヽ ゝ､,. -''~ﾌノ | ニニニ'^ゝ
| | _| | ／ ／ ／ i ヽ ヽ ＼ ノ " | |
ｰ´ `ゝ､.ノ i / ,' i ヽ ヽ ! -''~ ー
| i i i i } }
,.､-‐‐┤ : ! ! } ! ﾉ ﾉ‐--､,_
,､-''" ヽ ヽ ヽ丶 ! ノ ノ ／ `‐-､,_
,､-'" ＼ ＼ ヽヽ ! ／ ／/ `'‐､,_
／ ＼ヽ､,,__ ヽ､,, i／ ／／ / ＼
/ ＼ ヽ `r-､, _／ / / ／ i
[
結局、伊藤は敗訴し発禁となる。
しかし現代でも同じであるが、発禁となった本が欲しくなるのは人情である。ましてやポルノ。
裁判と同時並行で書いた伊藤の別の本が売れに売れ、伊藤は大金持ちになっていた。
＜＜伊藤整宅＞＞
＿＿
.〒ｪ〒
|工| 、 , r====_,.ｨ≦_≧､_====_,.ｨ≦_≧､_====_,.ｨ≦_≧､_ 、
| | ／.土.＼ ＜ T |T曲T「 T |T曲T「 .T |T曲T「＞. ／.土.＼
|工|／.土土土.＼ ｬvｒ.∧l !曲 !.! ｬvｒ ∧l !曲 !.!. ｬvｒ l !曲 !.! ｬvｒ＞／.土土土.＼
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＿＿＿＿__l._]＿＿__.二二二二二_＿_[.|||||」!ⅢⅢⅢⅢⅢ|.|」!ⅢⅢⅢⅢⅢ l」|ⅢⅢⅢⅢⅢ|l」|_.二二二二二＿___[_.|_
ⅢⅢｉ ￣└‐┴─┴─┴─┴─┴─ ｔllＴ_Ｔ＝＝＝＝＝T_T＝＝＝＝＝TT＝＝＝＝＝TT|┴─┴─┴─┴‐┬┘
￣￣￣￣ . | ｉ ＿i＿＿_i＿ i ||| i_ ,＜＼V／＞、 i_ ,＜＼V／＞、 _ , ＜｀∀´＞ 、 | ＿i＿＿_i＿ i |
⌒｀ヽ :l i i l ｌコ ｌコ lコ | i .||| .Y＝〒〒〒＝Y .Y＝〒〒〒＝Y Y＝〒〒〒＝Y | l ｌコ ｌコ lコ | i .|
| :| i l ｌコ ｌコ lコ | . i ||| i. ｜｜｜ .| i i. ｜｜｜ .l i. ｜｜｜ .l. | l ｌコ ｌコ lコ | . i |
| :l i i l ｌコ ｌコ lコ | i .||| i.＿..l__.l.__|..＿.l .i.＿..l__.l.__|..＿.l i.＿..l__.l.__|..＿.l. | l ｌコ ｌコ lコ | i .|
| :| i ..￣i￣￣ i￣ i ||| i[ _ ]l[].l.[]|[ _ ]| i i[ _ ]l[].l.[]|[ _ ]|__i[ _ ]l[].l.[]|[ _ ]l._| ￣i￣￣i￣ i |
| :| i i i i [.￣.].三三三三三[￣]三三三三三[￣]三三三三三{ ］. i i i .|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
. _______
／ ＼,-、__ こりゃ、予想以上にすごい家だろ
／_,ノ ｀⌒ ヽ.,__ ヽ
| (● ) （● ） ,.! ┴-'、
| (___人___） 〉-‐‐´ l
.| u 〉--‐´ l
| iヽｿ l
Λ ∧｀;" '、
__,. ｨ仏 ___、___ ｨ_ノﾍヽ、 _,.‐ｰ、_
_,. -= ''' .:::::::}:::::::::::::::::::::::／::::::::>´..:::::::.. ヽ｀.､
ノ´ ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈 :::::::::::::::...＼::ヽ
／ ...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', ::::::::::::::::::.. ヽ:}
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ へー、一橋文芸再開すんの？
/: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ
/: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ', いいよ、金なら出してやるよ
/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
|: : |: : : : : |: / ＼: : /|: : r ､ : : :.|.: : : ﾄ､:| 二万ぐらいもってけよ。
|: : |: : : : /!/ | :/ |:.:(ヽ､｀＼:|.: : : | V
＜ : ｣_: : / _ _|/ ﾚ. ＼ ＼ ＼ : |
＜:: |. 小{ ｀ﾞ'''''' ‐-＼ ＼ ＼_
厶ﾍ ﾊ ､ r--‐-､ >､ ｀ヽ
＼_! ' ` ‐-､ ｀` `､
_, r´:/ : :| ヽ 'ー―-- ／＼ `､
_, r ´:.:.:.:./:.:.:.:.::| | ＼ ／ヽ :｀ヽ ヽ
_, r'´:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:| ＼ ヽ _ , ィ ´ |::.:.:ヽ: : `､ `､
_, r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.| >-､ー_'/ !::.:.:.:.:ヽ: : ` 、 __ ＿__i__
/ﾞ: : : : : : : : : : : : ヽ:.:.:.:.:.:.／i! /ﾍ i. / 入 |＼.:.:.:.:.ヽ;,r'`‐´_,,..---┴‐,
l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼／:.:.:.:!'! /ヽ､ヽrk'´:_,r､ ｲ:.:.:＼／ _>-‐'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.l ﾞ' ! ! ﾍ/|:.:.:.:.:.:＼/::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
l:.:.:.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:! ﾍ＿_/ |:.:.:.:.:.:.:./!:::::::::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:..::.:.:.:l
/:.:.:.:.:.:.: !.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.| / ヽ i:.:.:.:.:.:.:/ ﾍ::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ
／￣￣ ＼
／_,ノ ｀ヽ､_＼ （羽振りもいいな……）
| ( ●) （● ） |
| (___人___） .|
| ｀ ⌒ ´ |
| ,. -'-､
', ｊ_ r＝、`.、
__ jﾊ. __ 、__ﾉ__,. -､ ｀ {
_,. -= '''' ´ ..::ヽ:::::::::::::: ﾉ,. - ﾄｰ- ､ _
ノ´ ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i ｬ '!,:::::::::::..＼
. / ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ヽ_〉 i,::::::::::::::::::..ヽ
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::八 ／｀x--、:::::::: l
/ .::::::::::::::::./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉::::/:::::::::::::::＼:::: l
/::::::::::::/::::::::::::/:::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::',:::',
/:::::::::::/:::::::::::::/::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::!::::i 復刊頑張れよ。
,'::::::::::::/:::::::::::::/::::::::::／::::::::::::|:::::::::::::i:::::::::i::::l
l:::::::::::/:::i:::::::::/＿::／|::::::::|::::::::|:::::::::::::l:::::::::l::::l 商科学校で文芸同人なんて柄じゃないけど
i:::::::::/:::/::::::丁:::／￣i::::::::l:::ｰ∧一:::::::|!:::::::|'ﾘ
_ノ::::┌i:::/::::::/斤心ヘ i:::::::::i::::ﾒ≦i::::::::::::i:!::::::! 俺もやったんだ、お前らでも出来るさ
＞:::::｛ ﾚ' |:::::7ﾚ近::｝ /:::／|:/近:｝l::::::::::ハ:::::!
_,＞::::::::i ヘ|:::/ ゞ‐" /／ ′ゞ‐' l:::l:::/ ∨
￣｀￣｀＼:|:/ ′ ､ ∧!/
＼|＼ ___ __ / ′
_{i ヽ _ ノ ／
// ｀＼ ＼ ／
_,､-;'´;;;i `ｰ ､,｀_ノiヽ、
_,､-;;"´;;;;;;;;/;;;;;l ／ﾍ l;;;;;ﾍｰ,,､
_,､-;ｰ'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;ヽ ／::::::::∨;;;;;;;;ﾍ;;;;;｀';;;;;;;､_
／￣￣ ＼ 儲かるんだな、小説家って……
_ノ ｀⌒ ＼
（●).（● ) せっかく同人誌を復活させるんだし
（__人___） |
, =二ニﾆヽ､ | オレもダメ元で書いてみるかな
/ 二 ヽ､V ﾄ､_____
/ -､ }、j´ /:::ﾉ::::::::.｀' ｰ- 、
/ /{_/_､____,. "／::::::::::::::::::::::.. ヽ
_/＿__ ノ:::::「､::::::::::／ :::::::::::::::::::::::::::::::::.. '､
_/ ::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::. '
l :::::::::::::ヽ〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i :::::::::::::::::::|
,' .::::::::::::::::::}::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::::::|
,' .::::::::::::::::::ハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::／ ||
,' .:::::::::::::::::/::/ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:|
/ .::::::::::::::::/:::/ `‐-､:::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:|
{ :::::::::::::::::::/::/ i `ｰ-,::::::::::::::::| :::::::::::::::: |::|
l ::::::::::::::::::.. ∧_ ヽ:::::::::::::::::::::::::| :::::::::::::::: |:::i
〉､:::::::::::::／ ＼_`‐- ､___l :::::::::::::::::::::::::| :／:::::::: ∧::}
/ ￣￣ ､ ヽ ＞:::::::::::::::::::::| ::::::::::::::: r:::::ﾉ、
/ }ﾉ ＼ {,{ .{￣j￣| :::::::::::::::: i＜__ }
そうして、やらない夫は処女作の筆を執った。日毎悪くなる、家計事情も頭にあっただろう。
やらない夫は、やる夫から聞いていた、彼らの仲間の無軌道ぶりをありのまま書こうとした。
／￣￣＼ 題材はそうだな……
／ ＼
. | | やる夫から聞いたえぐい話をオムニバスで綴ってみるか……
. | │
| | 題名は……【灰色の教室】だな……
. | |
. ヽ /
ヽ /
. > <_
. ( ､｀)
| i
／￣￣ ヽ やっぱ処女作は難儀するだろ。
／ ヽ
/ ヽ 温泉旅館で十日、大学の寮で最終校正をして完成だろ。
| _,.ノ '(ゞ､_|
.| （ ー）ヽ ヽ
.ﾉ| U （___人_＼＼__
／ | ｀⌒（⌒_ ＼
{ .ヽ. し「、 ＼
{ ﾄ ｀ヽ. ___´ノ ヽ、 i
.| | | ／ /
書き進める内に、作品は暴力とセックスにまみれた物になっていく。
しかしやらない夫は習性をせず、そのまま書きまくった。
やらない夫の処女作【灰色の教室】は完成し、復刊された同人誌 一橋文芸に掲載された。
これが雑誌【文學界】の同人誌批評コーナーで賞賛される。
／￣￣＼
／ ノ ヽ、.＼
| （●）（●） | あっ 俺の名前が出てる！
/￣￣￣ 丶人__）. |
/ ＼ .＿|＿＿＿__
, --'､ / ｀〉
/ ⌒ ） / /
,′ ﾉ / /
l T´ ..＿ ./ r'´￣ヽ
ヽ ノ .／丶､ / （ ￣ l
｀'ー'´ | .｀'ｰ'――┬― --､/ _.ﾉ
::::::::::::::::
::::::::::::::::￣￣￣￣~γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
:::::::::::::::::: │ ||
:::::::::::::::::: │ 灰色の教室はとてもいい ||
:::::::::::::::::: │ 生硬なものと旧幣なものとが ||
:::::::::::::::::: │ 融け合いぶつかり合うのが難点だが ||
:::::::::::::::::: │ やらない夫は有望な新人だよ。 ||
:::::::::::::::::: │ ||
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:::::::::::::::::: │ あと新人賞募集してます ||
:::::::::::::::::: │ ||
::::::::::::::::::＿＿＿＿│.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿..||
::::::::::::::::::────へ──────────────────´
そして同じ号の雑誌に、第一回文學界新人賞募集の告知があった。
批評に気を良くしたやらない夫は、雑誌文學界の新人賞に、新作を投稿した。
_＿＿__
´ ｀ やる夫から聞いた、飽きた女を兄弟に売って
′: : : : ＼
: : : : : : : : i 結局孕んじゃったって奴がいたな。
i : : : : : : : : : : |
ﾞ<.、: : : : :_; :､ ＿ あれふくらませて話作るか。
__ﾄゝ.!^≦z.､: : |:|＞=≦.:､.:ﾆ=‐- ,
_,､,r':ハ: .:i ´ .; ; : : : |i .:.:..:.:.:.:.: ..:.: ,r'⌒ヽ､ インモラルな中にきれいなものを
,r'／ .: .: .:(.人.__＿) !l:!._､／.::.:.:／.: ﾞｉ
ﾘ : : : : : : : ﾞｉ´. ｀: : : :､,r': :／:|.:.: ..:.:l／: : :彳 ﾊ 見出すっていうのもいいだろ。
ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : : l
／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:, i
_r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ Y
| |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
__| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : ＜:.ﾞｉ}
γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. Y |
iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' :.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ. ﾄ､!
ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
￣￣￣￣｀ーY￣ ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣
＿＿ どうせすごい量の応募が来るだろうから
_..-''''ﾞﾞﾞ´ ﾞﾞﾞﾞ'''-､
／ ＼ 目立たせるために、冒頭にボーヴォワールから良さそうな文句を
/ ＿＿ ＿＿ ',
/ ＿＿＿ ＿＿ l 引っ張ってきて、エピグラフとしてつけるだろ。
l （ ● ） （ ● ) .|
| ￣￣￣ ￣￣ |
| |
| （ 人 ） | 題名は………
| ｀ ┬‐ ´ ｀ ┬ ´ |
l ￣￣￣￣ l 題名は……太陽の季節……これで行こう
l .l
l .l
', ,'
＼ ／
＞- -＜
,,-'" ヽ
／ ＼
/ ヽ
. /. ',
/ / i l
. l | | |
.| | | |
こうして出来上がった太陽の季節の原稿を、やらない夫は文學界編集部郵送した。
やらない夫の第二作、太陽の季節は文學界編集部内で審査にかけられた。
さてプロの目から見た、やらない夫の小説の第一印象はといえば……
,ｒ:-::‐:::-:.､
|:/"￣｀ヽ::}
__,.:-┴::─ｨ'ヽｊ/:‐:-.､
,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ::.::.:.:.:｀ヽ、
,/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.::ｉ:.:.:.:.:.::|:.:.:.ヽ､:::.:.＼ 1,000点も応募があって読むのが大変だなぁ
../:.:.:.:.:.:.,'.:.:.:.:::ｉ::.:|;/|:.:.:.:|:.:|ｉ:.:.:.:ﾍ:::.:.::ﾍ
.ｊ.......:.:.:/:.:.:.::;-ｉ‐- |:.:.:.:|:.:||‐-:.:ﾊ:::.:.:ハ えーと、次は【太陽の季節】って題名か……
l: : : :.:/:.:.:.:.:.:/|:.:|. |:.:.::ﾘｊ/| ∨:.:.:|::::∧:|
{:.:.:.::/:.:./::.:/__ｊ;/_ |:.:/ __!__|:V:..}:.:} どれどれ……
∨:〃::/:.:./ｵ≡≡ ｊ;/ ≡≡|:.∨::/
. ∨:.:/:.::/:| ’|::.:|;/
|::/.:.:/::.:|､゛ ｰ'ｰ' ィ|::.:|
＜編集者＞
,ｒ:-::‐:::-:.､
|:/"￣｀ヽ::}
__,.:-┴::─ｨ'ヽｊ/:‐:-.､
,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ::.::.:.:.:｀ヽ、
,/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.::ｉ:.:.:.:.:.::|:.:.:.ヽ､:::.:.＼
../:.:.:.:.:.:.,'.:.:.:.:::ｉ::.:|;/|:.:.:.:|:.:|ｉ:.:.:.:ﾍ:::.:.::ﾍ
.ｊ.......:.:.:/:.:.:.::;-ｉ‐- |:.:.:.:|:.:||‐-:.:ﾊ:::.:.:ハ
l: : : :.:/:.:.:.:.:.:/|:.:|. |:.:.::ﾘｊ/| ∨:.:.:|::::∧:| ………………
{:.:.:.::/:.:./::.:/__ｊ;/_ |:.:/ __!__|:V:..}:.:}
∨:〃::/:.:./ｵ≡≡ ｊ;/ ≡≡|:.∨::/
. ∨:.:/:.::/:| ’|::.:|;/
|::/.:.:/::.:|､゛ ｰ'ｰ' ィ|::.:|
: : : : : : :／ : : : : : : : ヽ: : : ヽ: ＼ｰ-≧x
: : : : : :/ : : : : : : : : : : }: : : : ﾍ: : :＼
: : : : :/ : /: : : :_＿:/: :ﾄ､: : : : |ヽ__: :ヽ 字 が 汚 い
: : : :/ : /: : : : : : :/i＼i_,∨: : :|: :', ＼ ﾍ
: : :/ : :{ : : : : :/:/ :|: :/ } : : j: : ﾍ ヽ}
:.∨ : /|: : : : /:/ Ⅳ │: :/: : : |
∨: :/ :| : : :/:/≦三三, | :/ ヽ: : |
｛: :/⌒| : : {:/{│ { j/ |ヽ| : :j
:Ⅴヽｰﾍ : :∧ﾍ| ､＿j､__ ∨ } ://^ｰ― ､
＞-､＼ﾊ: {: ﾍ ∨ / / j/^Ｙ ｀ヽ
: : : : :¨¨ Ⅵｰ:ヽ}､＿ ﾉ ／ { }
: : : : : : : : : : : : :＼_ｊ／ ＼ .′
_;_;＿: :イ´￣｀ヽ : :ヽ、 ｀ｰ┐ |
＼ : ', } |
',: :} ﾉ j
:::::::: ┌─────────────── ┐
:::::::: ｜ 川上が やられたようだな…. │
::::: ┌───└───────────ｖ──────┐
::::: ｜フフフ…奴は悪筆四天王の中でも最弱… │
┌──└────────ｖ──┬──────────┘
｜ 編集者程度に読解されるとは │
｜ 悪筆の面汚しよ… .│
└────ｖ─────────┘
|ﾐ, ／ ｀ヽ /! ,.──､
|彡/二Oニニ|ノ /三三三!, |!
`,' ＼､､＿,|/-ｬ ト `=j r=ﾚ /ミ !彡
T 爪| / /￣|/´＿_,ｬ |`三三‐/ |`=､|,='|
/人 ヽ ミ='／|`:::::::/ｲ＿_ ト｀ー く＿＿,-, ､ _!_ /
/ `ー─'" |_,.イ､ | |/､ Y /| | | j / ﾐ`┴'彡＼
やらない夫 黒岩重吾 田中小実昌
実はというか有名な話なのであるが、やらない夫は悪筆で
編集者たちは彼を含めた悪筆作家四人を、まとめて悪筆四天王と言っていた。
しかし実態は四天王ではなく、やらない夫が大魔王で、残り三人は副王様ぐらいだった。
__ n_n __
_, ― ´ （(＝)） ｀ ― ､
∧┃┃┃|lニl|┃┃┃∧ ちなみに左利きだろ
/━ﾊ┃ニ l､__,l ニ┃/━ﾊ
/━━／ ノ ＼ ＼━━ﾊ 俺の悪筆は左利きのせいだろ（棒）
. / ━━| （●）（●） |.━━ﾊ
/━━━| （__人__） | ━━ﾊ
l━━━ | ｀ ⌒´ ﾉ.━━━! rnm
|━━━ | } ━━━| （ ）
ヽ━━━ヽ } ━━／ / /
＼.━━ ヽ ノ━━／ / /
. |━━ !l !ニl !l ━━|￣∨ /
!━━ !! lニl !! ━━! /
|━━ ｌ （(ﾆ)） l ━━|
悪筆大魔王やらない夫
＿＿＿_
／ ＼ 世界中のきれいな字を書く左利きの人に謝れお
／ u ＼
／ ＼
| u |
＼ ／
芥川賞受賞後の話だが、やらない夫の原稿に専門の解読班が設けられ、日夜解読に勤しんだ。
だがそれでも解読出来ない。
＜＜文筆家時代＞＞
（ (´_ ｛ く
`−; ﾚ´ _,r ′
,, ､、 { ヽ やらちゃーん。
／_;,.: : : ;,＼ ヽ,r−'
/／ ヾ:, ,,.-:''":￣: : :｀:`: : :< 本当わるいけどアンタの字、全然読めないわ
〃 , :': : : : : : : : : : : : : : : : :＼
i′ ／: : : : : : : : : : : :-: ;,: : : : : : ｀:.
{ ./: : : : : : : : : : : : : : : : :｀丶､: : : :ﾍ ｵﾃｱｹﾞ
_, -:'": : : : :.!: : : : : : : : : : : : : : : : `: ､.:.ﾊ-―- 、
_,, ‐': ／: : : : : : : i: : : : : : ＼: ヽ: : : : : : :_: :｀:､ﾞ‐ ／:::ﾞ:、
_,:,':-‐'' / : : : : : : : : : i: ﾞ､: : : : ﾍ＼:｀:､: : : : : :ヾｯ,､く ｀ヾ:、
. '´ ./. . : : : : :./: : : :ｉ: lヽ: : : : ﾍ::`::､ヾ:､: : : : ﾍVﾉ` ＼､、
<:､ ./: : /: : : :./: : : : !i: l:::ヽ: : : : i::::::::＼､`:i､: :.ﾊ〈 ／ ヽ `丶
＼:､ /: : /: : : :./:.::. : :.ハ:.l::::::ヽ: : : i:::::::::::::`::::!＼: i ! ／ ／`ヽ､
_/⌒j: ; :./: : : :/: ::::. : /:::::ﾞ;:i::::::::丶: :.!::::::::::::::::::j/:.ヾ!| ,.∠ _ ／_,,.-― ｀ ､
＿j´ ､ !ヘ/: : :::/:;:::::::::.: i､:::::::ﾞ:ｉ:::::::::::ヽ:.| ／: : : :/´/ ,. ｀丶､"´ ヽ＿＿
j 丶、 ＼/: :.:::/:/i:::::::::::.K:::>.、ヽ ヾ! ／: : : : : / i / ／ ノ
!、丶_,ンｧ: :::::;人{へ:;;::::::{::ﾞく._ ` ---‐ァ'''"三 ￣三ﾆﾞー^-(...(＿,,.z＿ノ−--‐ ''"
￣ ￣ ／ ｀ ＝￣三二 ／ ニ二 二ﾆ 三¬ /
／ ＿三二 ＿ ﾆﾆ ／ −--＿三二 ＿ ＝ /
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 正直すまんかった。
| （ ●）（●）
| （__人__） こいつを使ってくれだろ
| u ｀ ⌒´）
| } 俺が自分で原稿を読み上げたテープだ
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三} ■
| | | ＼__／.
/ : :.／: : : : : : : : : : l: : : : : : ',: : : : : : : : : : : ＼-､ ＼
/. . / : : : : : : : ,: : :!: : : : : : :}: : : ､: : : :､ ､ ヽ ｀ヽ､: :ヽ
,: : : : : /: : : . . . . . . ../:.:./|: : : : : : :.!,: : : :',: : : :､: : : ､: : : :＼ ｀ ＼
!: : : : : :/: : : : : : : : : :,/:-/､|: : : : : :l: |ヽ: : : l: : : : ,: : : :',: : : : : ',
.i: : :. : :./: : : :l: : : : :´:/: :/ !: : : : :,ｲ:.| ´｀ヽ!: : : :.}: : : : ﾄ､: : : :‘， おお！ これがあれば解読できるよ！
l: : : :.:./: : : : l: : : : : /:／. !: : : :.:/|: | }:.:.|: : : : |: : : : :} ＼: : :.
|: : :.:./: : : :.,ｲ: : : : /´ |: : : :/ !:| ',: :|: : : : |: l: : : | ヽ: :. サンキュ！
|: : : :{: : :／:.|: : : :/ !: : :/ |} }: |: : : :/: i: : : l ∨
',: : :/l: :/:.:.:.:|: : :/ |: :./ |_ l:/!: : /: :/: : :,' それじゃテープ聞きながら解読するか。
,: : { l:/,: : :.:|: :/ 三三三' l: :/ 三三三 ' |: :/: :ｲ: : :/
}: : :ヽ､.',: : :|:/: ', |:/ ・!}:/: :./|: :./
|: : : : : : ',: :l/: :∧ ' j:/l: :/ _!:/
|: : : : : :.∧: : : : ∧ {｀¨ ´ ,ｰ' _ , ｲ: :.|/／ }
|: : : : : : : :.ヽ: : : : :.＞ ､_ゝ- '´_,.. . ＜ l: : : : :l / /
|: : : |: : : : : : ＼: : : : :､ ト､￣ ヽ:／ !: : : :/ l ,.- ､
|: : : |: : : :.:./｀ヽ＼: : : :ヽ､ ＼ヽ } ､ |:（⌒ヽl / ヽ
|: : : |: : : : {､ ＼: : : :∨､ ヽ l ヽl: /ヽ. （ }
|: : : |: : : : | ｀ヽ ＼ ＼: : l ヽ､_!l !/､ ヽ､ ー- ' ﾉ
／
／
／
＿_∠＿＿＿＿＿＿＿＿_＿＿
／####＼ ／####＼ ＜河原はふとあの夜、あの店で踊りながら自分を見つめた
/########丶 /########丶
|##########| ◎ ◎ |##########| ＜あの少女の眼を思い出していた。
丶########/ ［≡≡≡］ 丶########/
＼####ノ ＼####／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
,.､ｪニ;,:丶.､
／ ｀`ヽ:ヽ
｛ `i:.}
/`:.、 j/
＿_ _i: : : ヽ‐- ∠._
_,,､r:ニ: ;,_: :_;,.`:ヽ:|: : : : ; : : : : :､:｀: : .、
´ ,.-''": : : /: ;!:::. : : :i: : : : : :｀:.､: :.丶
,,-" . . ./: /.!::i::.: : :.i: :｀､. . . ＼: :｀:. ほうほうほう
／. : :/: : : : ;:-､′!:.!::.: : :.ﾄ､-:､、: : : : :`:、:i
,:': : : /: ; : : :./;l:/ !:|∨: : :! ＼:.V:.: : : :.i: ﾞ､:!
./:,,-''./: :i: : : //｣Ｌ＿ ';.! V: : ∟,,_ヾV:::.: : :.i､:ヾ
/'゛ /: : j.: : :,/ｬｷ示オ i! V: :｢示ミ≧､::::. : iヾ:ﾞ:.
j: :,/l: : :.ハ. Lし'!| ∨|7しﾍ| /,ヘ::::. Nヾ!
|/ !: :.i::::ﾊ 〈:::;;ｯ ヾ;;_.:ｯ' //:::::ﾄ;:::.l:ﾞ:､
V: !:::ｉ::l ・ ;/:::::::ﾚ:::Ｎヽﾞ:.
ヽl:::::i::ト.,,_ :‐､ _,,ィ:::::: j:::::::l:| ヽ
ﾞ!: ::j:|ヾ:::::¨::::;コ''''''て;::;/::: :./:::::: l{
r= ､､!: : ﾞ! V/´/ｰ -‐∠'-‐ュ::::::ｉ: :l
i ｀｀`丶く' | _,,､-''"´ ￣ l::::::i: :l
i ｀Ｙ´ l､::::i: :|
／
／
／
＿_∠＿＿＿＿＿＿＿＿_＿＿
／####＼ ／####＼
/########丶 /########丶 ＜………………
|##########| ◎ ◎ |##########|
丶########/ ［≡≡≡］ 丶########/
＼####ノ ＼####／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
,.､ｪニ;,:丶.､
／ ｀`ヽ:ヽ
｛ `i:.}
/`:.、 j/
＿_ _i: : : ヽ‐- ∠._
_,,､r:ニ: ;,_: :_;,.`:ヽ:|: : : : ; : : : : :､:｀: : .、
´ ,.-''": : : /: ;!:::. : : :i: : : : : :｀:.､: :.丶
,,-" . . ./: /.!::i::.: : :.i: :｀､. . . ＼: :｀:. あれ？ 止まった？
／. : :/: : : : ;:-､′!:.!::.: : :.ﾄ､-:､、: : : : :`:、:i
,:': : : /: ; : : :./;l:/ !:|∨: : :! ＼:.V:.: : : :.i: ﾞ､:!
./:,,-''./: :i: : : //｣Ｌ＿ ';.! V: : ∟,,_ヾV:::.: : :.i､:ヾ
/'゛ /: : j.: : :,/ｬｷ示オ i! V: :｢示ミ≧､::::. : iヾ:ﾞ:.
j: :,/l: : :.ハ. Lし'!| ∨|7しﾍ| /,ヘ::::. Nヾ!
|/ !: :.i::::ﾊ 〈:::;;ｯ ヾ;;_.:ｯ' //:::::ﾄ;:::.l:ﾞ:､
V: !:::ｉ::l ・ ;/:::::::ﾚ:::Ｎヽﾞ:.
ヽl:::::i::ト.,,_ :‐､ _,,ィ:::::: j:::::::l:| ヽ
ﾞ!: ::j:|ヾ:::::¨::::;コ''''''て;::;/::: :./:::::: l{
r= ､､!: : ﾞ! V/´/ｰ -‐∠'-‐ュ::::::ｉ: :l
i ｀｀`丶く' | _,,､-''"´ ￣ l::::::i: :l
i ｀Ｙ´ l､::::i: :|
／
／
／
＿_∠＿＿＿＿＿＿＿＿_＿＿
／####＼ ／####＼ ＜なんだこれ？ この字なんて書いてあるんだろ？
/########丶 /########丶
|##########| ◎ ◎ |##########| ＜汚くて全然読めないだろ
丶########/ ［≡≡≡］ 丶########/
＼####ノ ＼####／
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:',
|:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.: ､／/ |:.:.:.:/:.l ∨!:.:.i:.:.:.∧ ＼
|:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:|
|:.|:/:,､':.:.:.:／___＿＿ !:/ ＿__ !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:|
|:.|/:{ !:.:/:.| ￣￣￣ |' , ￣ ･::.!:.∧:ﾄ､:.!. ━━┓┃┃
|:/:.:.ヽ|:/:.:.:! ,＿ }:.:lﾚ !' V ┃ ━━━━━━━━
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ＜._.,,' ≦ 三 ┃ ┃┃┃
':.:.:./ ﾍヽ ｀ ゝ'ﾟ ≦ 三 ﾟ｡ ﾟ ┛
:.:./ l ＼ ´ ≧ 三 ＝=-
ｧ, ≧=- 。
やらない夫の、本人ですら判読できない悪筆問題はワープロの登場まで解決しなかった。
やらない夫は自分の字が汚いことを重々承知していた。太陽の季節入稿の際も実は相当気を使っていた。
_＿＿__
´ ｀
′: : : : ＼ よし、書き終わった。正味二日で完成か。
: : : : : : : : i
i : : : : : : : : : : | せっかくだし清書するか。
ﾞ<.、: : : : :_; :､ ＿
__ﾄゝ.!^≦z.､: : |:|＞=≦.:､.:ﾆ=‐- ,
_,､,r':ハ: .:i ´ .; ; : : : |i .:.:..:.:.:.:.: ..:.: ,r'⌒ヽ､
,r'／ .: .: .:(.人.__＿) !l:!._､／.::.:.:／.: ﾞｉ
ﾘ : : : : : : : ﾞｉ´. ｀: : : :､,r': :／:|.:.: ..:.:l／: : :彳 ﾊ
ﾉ!ﾞｉ : : : : : : :.ト-‐‐=ﾆ ､＜: : : |: /: :､:.V . : : :_:_ ､ゝ{
,r'リ:ﾍ: : : : : : ::ﾚ＾＜:ヽ::ﾊ: : :＼|i :､: :.:l.:} : :＜.: : : l
／ゝ:_:_: :.＼ : : : : : : :: :｀ソ|: : : : :.: : . :.:.:.｀l <: : :¨.:ﾆ:, i
_r'. .: ;: : : : .:.:.:.ｉ : : : : : : :. : !i:.: :､:.:..:.:.:: : ::.::.::.:.>.:イ＜ Y
| |,r'ﾆ=‐--=≦ ＼: : : : : : : !l:､:＞ : : : .: ., .::.厶イ: : ＞ , {
__| | : .: -‐=ﾆ.: .:_､,rﾍ: : : : : : ヾ.: : : : : : : :. .／ : : ＜:.ﾞｉ}
γ､ Y｀ヽ : .:.ﾞｉ_＞-=≦､ﾄ:,:_:_:_:_:_:.!j: : :､-=≦｀'r:ﾄ｀≦. Y |
iヽ.Li.メ{ ｉ ir'γ'二￣' :.ﾞｉ.:￣ !i.: : i:￣.:¨.:ﾆ=‐- !: :.ｉ. ﾄ､!
ｌｰj:| |::. .ﾉﾍ/´ .‐―.:........:.:.:.:.::!i:..j...!i: :.:j,: : : : : : : : : :.ヽ:.ﾞｉ :,r'
￣￣￣￣｀ーY￣ ーﾍｰー⌒-―ーﾞ――ー-―――――-ー´｀´￣￣￣
／ ￣￣￣
' : : : : : ヽ
′ : : : : : : : : ……字が汚すぎて清書に三日もかかっただろ。
| : : : : : : : : : : i
__ ＿,イ: ､_: : : : : ,..>ﾞ 構成二日、清書三日ってギャグかよ。
, -‐=ﾆ:.､:.≧=＜|:| : :､z≧'` !ゝｲ__
へｰ､ヽ､_:. :.:.:.:.:. il:.| : : : ; ;. ｀ i:. :ハ:ヽ､ _
/ .＼:. :.::. ヽ､_.!:l! (＿__.ノ､_): :. :. :. ＼ヽ
ﾊ 彳: : :＼l:.:.. :.:.|:＼: :ヽ､: : : :´ .｀/: : : : : : : : : ﾘ
}ゝ､ _:_: : : . V,､: :ヽ :j: : :＞､ ﾆ=‐‐-ｲ:|: : : : : : : : /ハ
l : : :.＞: : {:.l: :､: i|＞': : :ﾊ...::/.:＞ﾍj: : : : : : : : :/.:リヽ
,:ﾆ:.¨: : :> ｀l:.: : : | : : : : : :|ソ´: : : : : : : : : : : : /'´: :_:_:ゝ､
Y ＞イ:.<:.:: : :!: ヽ:､: :.:i! : : : : : : : : : : : : : /.:. : : : :; :. .ヽ _､
} , ＜: : :＞-ﾍ:. :. : : : ヽ:､:l! : : :: : : : : : : : : :./.:. ≧=--‐=ﾆヽ､//
{/.:＞ .: : : :.ﾊ: : : : : : : :.i! : : : : : : : : : : : :/ヽ､_:. :.ﾆ=‐- :. : //､
Y .≧´ｲ:r'´≧=-､: : :j!:_:_:_ ＿__:_,:ｲ≧=-＜_/.:. : ;'´/'´￣≧
ゝ ,.ｲ /.: :! -‐=ﾆ:.¨:.￣:i : :.i!￣:./.:.: '￣二ヽ ヽ:/´У /´_. ﾍ
ヽ:ﾚ /.: ノ.: : : : : : : : : :,j:.: :i!...j..:i!::::.:.:.:.:....:.ー.､ ｀＼､ﾍﾞY_フ / ／ｌ
￣￣￣｀´｀ー-―――――-ー――ﾞー――-⌒ーｰﾞ ー￣ ー｀ｰﾞ￣￣￣￣
やらない夫の涙ぐましい努力にもかかわらず、字の汚さは応募原稿1,000通以上の中でダンチだったようだ。
|:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./| '. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l.ヽ:.:.:.:.ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧＼:.:.:.',
|:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: , ′ ｌ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:| ∨.:.:.ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧ ＼:.'.
|:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.: /.:.:.:.:.:.:.:.:. ヽ／ / |:.:.:.:.:.:.:./:.:.| y'.:.:|:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.∧ ﾍ.
|:.:.:.:./.:.:.:.／/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／ ＼,′ !:.:.:.:.:.:/|:.:./,／ '.:.:| :.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.|
|:.:.:/.:.:.／.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.／ /｀ ‐-‐'｜:.:.:./ |ｧ'´ |:.:| :.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.| まったく こんな汚い原稿じゃ
|:.:.i.:.:./.:.:.: '.:.:.:.:.:.:.:／ ,/ |:.:.:/ ′ }.:.| :.:.:.|:.:.:.| :.:.:.:|
|:.:.|:./.: ｒﾍ|:.:.:.:.:.:/:.| 三三三三三 |:./ 三三三 ハ|:.:.:.:.|:.:.:.| :.:.:.:| 読む気なくしちゃうよ―
|:.:.l〃.:{ |:.:.:.:./.:.:.| l.' ．i.:.:.i.:.:.:∧ :.:|ヽ :.:|
|:.:./.:.:.:.＼|:.:.:/.:.:.:.:| ' |:.:.||:.:/ :.:.| '.:.:l
|:./.:.:.:.:.:.:. !:./.:.:.:.:.:.'、 ,.ｰ--､ }.:.:|ﾚ′ ∨ Ｖ
|/.:.:.:.:.:.:.:.:V '´ ￣｀ヽ.､ ´｀¨¨{. |_. '.:.:.:.|
/.:.:.:.:.:.:.:.／ ﾍ ｀ . ＿＿. -r１ |:.:.:.:.:.:.:.:.|
:.:.:.:.:.:.:, ' '. ＼ | _. -┴ー──┴┐
:.:.:.:.:./ | ＼ ｒ' | -──────i'
一度はモチベーションの下がった編集だったが……
|:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:',
|:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.: ､／/ |:.:.:.:/:.l ∨!:.:.i:.:.:.∧ ＼
|:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:|
|:.|:/:,､':.:.:.:／___＿＿ !:/ ＿__ !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:| ……！
|:.|/:{ !:.:/:.| ￣￣￣ |' , ￣ ･::.!:.∧:ﾄ､:.!
|:/:.:.ヽ|:/:.:.:! ,＿ }:.:lﾚ !' V
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ﾞｰ、! ':.:.|
':.:.:./ ﾍヽ ｀Tニ' ┴ー‐┴i
:.:./ l ＼ ´ -───┤
|:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:',
|:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.: ､／/ |:.:.:.:/:.l ∨!:.:.i:.:.:.∧ ＼
|:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:| ……
|:.|:/:,､':.:.:.:／___＿＿ !:/ ＿__ !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:|
|:.|/:{ !:.:/:.| ￣￣￣ |' , ￣ ･::.!:.∧:ﾄ､:.!
|:/:.:.ヽ|:/:.:.:! .}:.:lﾚ !' V
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ⌒ ィ´:.:.:.|
':.:.:./ ﾍヽ ｀Tニ ´‐.|:.:.:.:.:.:|
:.:./ l ＼／⌒ヽ､|:.:.:.:.:.:|､
|:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:',
|:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.: ､／/ |:.:.:.:/:.l ∨!:.:.i:.:.:.∧ ＼
|:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:|
|:.|:/:,､':.:.:.:／ヾ 弋ｦ｀ .!:/ rｩ‐, !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:| これ……すごいな……
|:.|/:{ !:.:/:.| ミ三" |' , 三 ･::.!:.∧:ﾄ､:.!
|:/:.:.ヽ|:/:.:.:! .}:.:lﾚ !' V
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ｃ ィ´:.:.:.|
':.:.:./ ﾍヽ ｀Tニ ´‐.|:.:.:.:.:.:|
:.:./ l ＼／⌒ヽ､|:.:.:.:.:.:|､
太陽の季節を受け持った編集者は、途中から字の汚さも忘れて読みふけった。
そこには、従来隠され、誰も見ないようにしてきた若者の凶暴で残酷で無残で稚拙な姿が
若者に切り離すことの出来ない性と暴力に彩られ、むき出しで描写されていた。
. ／::::／::::::::／::::::: ／:::: /::i::::::::::∨::::::＼:::: ＼
/::::::/:::::::::::/::::::::; ｲ:::::::::/:::::ﾄ;::::::::::∨:::::::∧:::::∧
. /::::::/:::::::::::/::::::::/ |:::::::/::::::::! ＼:::::∧ :::::: ∧:::::∧ こいつは面白いじゃないか！
'::::::/:::::::::::/i:::::::/⌒ﾞi::::::ﾊ::::::::|￣｀∨::∧:::::::::∧:::::::i
i::::/:::::::::::/:::l::::/ __,,,Ⅳ| Ⅵ::i ィｔ=∨::::i:: ∨::∧::: !
|:/i::::::::::/::::::l:::l ん:刋Ⅵ! Ⅵ! 斥圷::::iﾍ:::∨::∧::!
' |:::::::/i::::::::ｌ::l〈 比::ﾘ ＼ ＼ 比::ﾘ∨ ∨∨::: ﾘ
. |::::/ ｌ::::::/::i ゞ-′ ゞ-′ jK_∨:::＞
. |:/ ｌ:::/小 く:. {__j ∨::::＞
′ !/ ! j___ソ＼!´
'､ ｒ _， /／
＼ ／!
｀ ､ ／ .:.:|
＼__ .. ´ ..:.:|
| ...:.:.:_jｰ 、
__j __ .. - ´ ヽｭ､、
ノ ハ_／ /:i:i:i:i:iヽ､、
.．＜/ /////∧ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
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_, -‐''"`: : : : : :j: : : : : : : : : : : : : : : :｀: ＜
,. ‐'" ,.-''" j: : : : : :.:i: : : : : : : : : : ヽ: : :｀: ､
,.-'ﾞ;.: -― ｧ': : : : . . . . ! ::{: : :::. : : : : : : : :`､: : : ｀:､
,.=' '"´ ／: : :,: : : : :/: : .::|: : : . . ...jV. . i:::. : : : : : : :. V: ヽ
'′ ,:': : .:::/: : : ::/: : ,;::/!:.i: : : :.:::ｌ V:_:j_､::. : : : : : : : : V. . : : :i, でしょ！ 私もイチオシなんですよ。
./: : .:::/: : :.::::j: :/ﾞ:/ヽ|: !: : : :::j ﾞＶ: iヾ`:､: : : : : : :!: :V: : : :.i,
.,': :.:::;:ｲ: : .:::::::!: : :/ l:j !: : .:::| V:.! ヾ::::. : : : : : i::. :V: : : :i
': ::; ' .i: : :.:::::::j: : / !| ∨: ::| Vi ｀､::::. : : : : !::. :.i: : : :.!
!: / !: : ::::::::::!: ;′ ﾞ| Ｖ: :| ヾ ∨::. : : : |::::. :i: : : j
j:/ j: : ::::i:::::::!:{ --―‐ ｀、| ﾆ二二ミ ∨:. : : ji:j!::. i: : :l
{' !: : ::::l::::::!{:l 三三 ヾ 三三三ミ λ:::. : !:!|:.V:i: :,!
！: :::::};:::|::::! ' ・ /::ﾍ::. :|-､l|:Vi:.j
i: : ::| Ｖ|::/ /::::::ﾍ／ﾞi |:|: Vj
V: :! ヾ:ﾞ:.、 ｰ'ｰ‐'′ /:::::::::/ ./ﾉ:.|:,:-､
Ｖ:! `:::::`:.,､ /::::: : / /:::::／ ,ﾉ
`:| |: :::::::::|::l:`i::..、 _,,.. ィ'::::: : :/ /::／ ,ｨi
l: : ::::::|:ﾊ:::ｉ::／￣｢ ,./:: : : :/ `゛__,∠:|i
!: : :::::|l >'ﾞ /-'} ／/: : :r''ﾞ⌒ヽr'´ ,__）|
ｌ: : : ::ﾚ" / ／ /: : : { -`ーく_／ }:|
l: : : :.|,,...､/`フ-､ /: : :／!、 ;:::::(__,r ,/::|
審査員には伊藤整もいて、やらない夫を激賞した。
もっとも伊藤は、やらない夫が金を無心しにきた学生であることは知らなかった。
/: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
|: : |: : : : : |: / ＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:|
|: : |: : : : /!/ -=o=-| :/ .|:/ Ｖ: |.: : : | V
＜ : _: : : / |/ ﾚ-=o=-|:./ヽ: : | でもこのエピグラフは意味不明だな
＜:: |. 小{ ﾚ{: :|ヽ:|
厶ﾍ ﾊ ､ {ﾊ/ V 意味不明というか無意味だな
＼_! ' !
ヽ ∠7 ／ 無意味というか単純にいらないな
___,ｒ| ＼ ´
／:/::::| ＼ ヽ ｀_ ィ ´ ＼
／::::::/::::::| ＼ ´ ∧＞､ ヾ)
／:::::::::::/::::::::| ＼ / !＼::`ｰ- ､
!::/
_,.⊥'-.-: : :‐.-. . . .、_ ,.-┐
.-:''": : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀ヾ''": : : :! __,.ィ
.: : : : : : : : : : : : : :／: : : : : : : : : : : : : :|'ﾞ ､二ニ-‐'´
: : : : : : : : : : : :.; ': : : : : . / ｜ ｀ヽ、
.: : : : : : . . . : /: : /: : : : : : :_: : :/. | 、 ＼. ＼ おそらく目立たせるためにわざと付けたんでしょ
: : : : : : : : : /: :.;/: : : : :,:ィ´:l:｀∧|: : : :.l. ｀、 ヾ:､ヽ.
.: : : : : : : :/: :.〃: : : : ';.'.:::::,!:./ !|: : : :!: : ヾ、. ｀、ヾ:、
: : : : : : :./: ://: : : : :,:'.:::::;ｲ / l!: : :,!:. : :.ﾍヾ: : .ﾞi. 作者に連絡して相談して
.: : !: : : ,': :/|/: : : : /.::::;:' 〃 ｜: :/::. : : :.i ｀､: :.i
: : l: : : ,':./::;': : : : /::::ｨﾞ /' ＿_|: :;{:::::,!: : : ! ｀､:i エピグラフは取り除くようにしてみます
.: :l.: : :,':/::;;!: : : :/:::;ｲ|三三三三!:./|:::::ﾊ: : :.l ヾ
: :j: : :,','::/ !: : : /::/::|:| ￣￣ ,'/ !::/ !.: :,'
.: !: : :i!:::{. !: : ://:::: :ｌ:| '" / V !.:,'
: l: : :.' :::::ﾞ|: : ,4::::: : :l:| ヽ ﾚ
.:! : : : :::::::!: /:::}:: : : :l:| （＿_,._, ノ
,': : : .::::::::|.:/::/ !: : : :ﾞ| ,. '′
: : : .:::::::/|/;へ､j: : : : 「::::丁
.: : .::::::/:;ﾚ゛ ヾ: : : l::::::|
: :.:::::/,≪ヽ､. ヾ: : :.!::::|
このへんの小細工は、編集も見破り、受賞前にやらない夫を出版社に呼び出した。
／￣￣＼
／ _,ノ ｀⌒ どーも、やらない夫です。
｜ .（ ⌒）（⌒）
. ｜ （___人__）
| ﾉ
.| |
人､ |
,ｲ:. ﾄ､ヽ、 __ ,_ ノ
,. -ｰｰ -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7
／..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ﾒ、
｛ :::::::::::::::::::::.ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ､_
| ::::::::::::::::::::::..｀、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ
'| ::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ::ゝ
ﾄ､:::/ ／￣｀` ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::.ヽ
`,ﾍ ´:::::::::::::::::. ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::_,rｰ'､
}:,∨ :::::::::::::::::: ﾄ､:::::::::::::::::::::::::＞＜￣＼::..＼
. }:::∨::::::::::::::::､-''ﾞ~￣￣￣￣:::::::::...＼ ム:::::ヽ
l::::∨ :::: ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.､／...:::::::::ヽ}
{::::::＼,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／"￣:::::::::::::::::::::::::ﾉ
|:::| ,､ ＿__
_,.-┴':‐:─:─／::.:＼─:-:‐'"::.:..:.:;二ﾆ=‐-
,ｨ'´:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.::;':.:.:.:.:.:.:.:.:l::.:.:.::.:.:.:.:.:＜
／...:;'.:.::/:.:.:.:.:.:.:../.:.:.;:.:.:.:.: :.:|:.:.:.:.:.:.:..＼::.:＼
/ . ../. . / . . . . . / : :/::.:.:.:.: :.:|､:.:.::､: : : .＼: :.＼ ああやっぱり、若い人だったんですね。
/ . ../....:/.:.:.:.:.:-‐;'‐:.:/|::|::.:.:.:..:::| ∨:.:|:.:.:.:.:.:.ﾊヽ､::＼
/:.:.::/.::.:/:.:.:.:.:.:.:::/:::.:/ |:|:.:.:.: ::ｉ::| ,-l‐:|､:::..:.:.:.:.∧ ￣`
l:.:.::/:.::,ｲ::..:.:.:.::::/|::.:/ |l:.:.:.:.::.|::| |:.:|::::.:.:.:.:.:.:.:∧
|:::/::.://.:.:.:.:;／__|:;/_、 |:.:.:.:.:.:|::| |:.:|:::::.:.:l:::.:.:.:.:∧
|/::/:/:.:.:.::;:ｲ'マテ弐z、 |:.:.:.:.:人|,.__|:;ﾊ:::.:.:.|:::.:.::.:. ::|
/::/:::|::;／: ::| | |::::::(_/｀ /::;／ ﾃ弐ﾏアV:::.::|l::.:.|:::.: :|
ｊ:/:::/ｊ/:l:: : :::| ､. V:::;/, '"´ /::::(_/,''∧::.:.:||::.::|､::: :|
|::/::（"|:.:.: :::| ゛￣ V:::;/, ,ﾊ:::|::./ |::/ ＼|
|/: ::::｀|:.: : :::|:、 ｀ ￣"・,lﾉ:::|/::| l/
|:.:.:.:.::::|:.:.:.:.:::|::ヽ、 ゝ-'ｰr' ,.イ:::::::;'::.:;':l
|:.:.:..:::::|:.:.:.:.::::|::::::::＞ｒ-`=="‐＜::::ﾉ::::;:':.:./: :|
|.:.:..:.::::|:.:.:.:.:.:::|:／ / ' ／ ／:;:'::;::':.:／:::: :|
呼び出されたやらない夫はエピグラフの削除に同意した。
そして文學界第一回新人賞はやらない夫の『太陽の季節』に決まった。
賞金は1枚400円、100枚程度の作品なので4万円も稼いだ。
そしてその賞金でやらない夫は……
／￣￣＼
／ _,.ノ ヽ､_
｜ ( ●) (●） ………
｜ （___人__）
.| ｀ ⌒´ﾉ
| |
.|､ |
[::.ヽ､ __ ,_ ノ
_, ､-一 :::"＼ ::::::::::::::::7、___
／ .:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ヽ__
/ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::..＼ __
.i :::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::.. ＼_
i ::::::::::::::::::: i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ｀::...､
l ::::::::::::j:::::: i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:::::/::／::::::::::::::::::::::.. ｀ヽ
l ::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i::´::::::::::::::::::::::::::／::::::::: l
l :::::/::::::::::::ｿ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l＞ｰーｰ-、r-‐:'::::´::::::: l
i :::::::::::::::::::〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l l´:／::::::::::::::: ﾉ
V .:::::::::::::::: lヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: l ﾉ .:::::::::::::::::: ／
l ::::::::ｰ::::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::. ､ ／..::::::::::::::::::: /
／￣￣＼
／ _,.ノ ヽ､__
| （● ）（●） オフクロに電機洗濯機を買ってやるだろ
| （___人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
| | ,ｒｰ､=-､
人､ | ,ｲに) | l
_,／( ヽ､.,ヽ., ___ ,__ノi´ ｀ー' | |ﾍ
_, ､ -― ''"::::::l:::::＼:::::::::::::::::ｒ'ﾞ´~~ ', jｰ,i 〉
/.:::::::ﾞ:':､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ｰ-‐え__ ﾞﾝ'ﾞ /｀i
丿;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;((、ヽ （ﾊノ /lヽ、
i ;;;;;;::::::::::::::::|;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;ﾊゞﾆΤﾍ_/;i l:: l
/ ;;;;;:::::::::::::::::::!;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::＼::::::::::::::::;;;;;;;ﾊ ::;;;;;;;;::::::::. ',/
家計が逼迫した後、女中は暇を出され、洗濯物は光子が洗っていたのだ
これにはさすがのやらない夫も心が傷んでいた。（ただし手伝ったことはなかった模様）
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
. ||┌───────‐┐|
.＿||└───────‐┘|
|＼||＿＿＿＿＿＿＿＿＿_.|＼
| ＼＼ ＼＼
| ＼＼＿＿＿＿＿＿＿＿_＼＼
| ＼＼ Ｏ ［□］ ［田田］ .＼＼
| ＼ヽ────────‐‐ヽ＼
| (＼ .. |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
| ＼) ....| |
| | |
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＼ | |
＼ | |
＼ | |
＼ | |
＼|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
/ / ＜ ／ i V／l ＼＼l
/ / / / / / l :l ＼ゝ
: / / / /〈〉 l/ ｀∧ ! /^＼ l ＼＼ ＼
/ | ∧ / l / l l / ,、∨,、 ＼( ヽ＼ ＼
i ^ jﾒ､ l ／.l l ト/ ∧ヽ|/∧ヽ ) l ト: ',
l / / / / / l /l /´｀"ﾞ｀´ ', !ﾚﾊ. /人 ｌ 丿 〉 この子は死んだお父様よりも
/ / / / l ﾊ l-ﾚ孑-ト 7┼ﾘ＼ ll-､l/l l／
/ / / l l l i L j/ /ｌ ） / 大層なことをしてくれるわ
i / / ＼ /ヽ _≡三ミ _≡三ミ．レｲj/
l l i ./ . ﾚ＼| ″ Ｖ^V
l ヾ / ∧ /Z簠彡7 """ ｝
l l / / | l∨辷ﾐ彡彡{ ＿ ／
l l l / | ll ヽ ﾏ三彡7 `ー′ イ|
l l l ! .l | |l l l∨辷/_＿___.. ＜|i .|
l l l l l .! li || 寸 ｀ヽ､:_:| .i |
l l l r＜| l | ＼ } | l .ﾄ
l l 厂 / / / ヾ | | :l |
l l ＼ | ｌ | ＼ | | i l
光子はこのプレゼントを非常に喜んだ。
発言はまぁ……雨の日に猫を助ける不良効果だろう。
＿＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ー ､
／ ヽ、 兄貴、おめでとうだお
,.' '⌒ ⌒ヽ ヽ、
/ .;'⌒ヽ ､ｨ=ﾐ､､ ヽ、
/ ii l:| 〃 ﾊ ヽ
./ .l:l ,ﾘ. |:| ,ﾘ ヽ
/ . ﾞ'‐‐'" ゞ､__彡' i
/ XX（ j ）XXX l
,' ｀ｰ-r'´｀jｰ--‐'′ /
i ｀ー" /
', /
ヽ、 ／
ヽ､_ ／
｀i ヽ
やる夫も兄の受賞を喜んだ。
仲間たちにも、兄が自分たちの事を小説にしていると伝えたりした。
: : : : : : : : : : : : : : : : ｀:`:ヽ-:'':":ﾞ:、
.: : : : : : : : : : : : : : ; ': : : : : : : : : :ﾞ,
: : : : : : : : : : : : :, ': : : : : : : : i: : : :.i:.｀丶、 やらちゃん受賞おめでとう！
.: : : : : : : : : : :, ',.': : : : : : : i: :!: : : :.!:::.＼:｀:.、
: : : : : : : : : :,.' / . . |: l:. : : :.!::::::.ヽ＼ﾞ:、
.: : : : : : : : :,' ,': : : : :,:|: : :./!:.}::: : : :|:::;､:::::`、ヾ:、
: : : : : : : :.,': ,' : : : :.;':!: ､:/ !:ﾊ:: : : :l:::::',ﾞ､:::::i.
.: : : : :|: : ,': ,': : : : ;'::!: :./`j､' !: : :.l::::::::! Ｖ:::!
: : : : : !: :j: :i : : : ;:::/.:./ 〃｀''|: : ;{:::::::::! V:l
.: : : : :j: :i: ;l: : : ://':.;ｲ / !: :/ !:::::::! V|
: : : : :.|:/|:,'! : : 〃!/:ｉ:l 二ニ､j:./ l::::::l ﾞ}
.: : : : :! Y,'.|: : :/:/ﾞ::: !j ￣￣ ﾂl、 l:::/
: : : : :l: :.|ﾍ|: /:::':::: : :.!i 冫 |/
:.:|: : :j: .:::::::!'ﾊ::i:: : : : :!! .__,_ / ;⌒!
::l: : :.!:.:::::::::;' V､::. : : jｌ !_ﾉ/ ノ . /
:j: : :.!::::::::::;'｀ヽV:､:. : : i! __ .ノ ／ '――- ､
l: : :.!:::::::::/ ,,...､V､:. : : ﾞ､ / ノ r‐-､―'
: : :l::::::::/''";:=''‐ﾐヾ:､: : : `、. / ｒ''‐-;'
.: :l::::::/'彡'-'''"⌒`ヾ:､: : :.`、 / /､仁.ｿ
: :!::/ｼ'´ ヾ: : : `､ / /
, ￣
／ ヽ
. | ‐ - -‐
｜ ( ●) (●） ありがとうございますだろ
.| （___人__）
j / ',
_..ノヽヽ ﾊ ヽ
,r¬;;――''ﾞ::::::::::::::≧=-､＿ノ､_／￣ V
/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧､〈´／::::::Λ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>､ﾔ:::::::::::::Λ
::::::::::::::::::::,!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.::::::::::::::::Λ
::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::v.::::::::::::::Λ
:::::::::::::::::: l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:.::::::::::::::::∧
ﾞ)::::::::::./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|､:::::::::::::::::∧
::: ﾞヽ＜`'､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l∧::::::::::::::::::ﾊ
:::::::: ＼ ',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::lﾞ:::::::､:::::::::::::::ﾉ
:::::::::::: ｀'､l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〔 `::--‐==::イ
顔見知りとなった編集も喜んでくれた。
, ' : ／: : : : : : : : : : /::: : : : : : : : : : :ヽ: : : : : : .:::. : : : : :＼
／ , ' : : : : : :/ ;':::: : : : : :.i: : ｌ: : : : ',: : : : : : ヾ:. ﾍ: : : :.ヽ
, ' / . . . .,. . . . . ./: : :,!::::: : : : : :j: :.l: : : : : :',: : : : : : :ヾ: ﾍ: : : : :`、
,.'. . : :,ｨ': : : : :/: : : /: ,': : :/.!:::|: : : : : :j: :,{ : : . . . .', V:.i: : : : : :.、
,/: : ／./:/: : .:,': : : :,': :.i: : / !::::l:. : : : : !: j ｀、: : : : :i: : : . . . V:i: : : : : :.!
/: , ' .i:,': : : ::j: : : :.!: : i: :./ l:::::},: : : : :|: i ｀、: : : :.l: : : : : : : : :i: !: : : : : :!
.':,:' .!;': : .:::::l: : : :.!: : l: :.;' l::::j∨: : : j:.i ｀､: :_; -ｯ‐::. : : : : :.!:l: : : : : :|
j/ l:i: : :::::::|: : : ::!: : |: ,'ｰ-､,｣_;| ∨: : :j:l _,,.-''ヾ: : :.!｀、::. : : : : :!|: : : : : |
!!: : :::::/!: : : ::!: : ,!:l l::| ∨: : !! ｀ ヾ: :.! ｀､::::. : : : :l!: : : : :.!
l!: : :::/｜: : .::l: :,'マ二三ヨ:| ∨:.:|! ,ニニ三ゞｷ,,,λ:::. : : : !: : : : :i
｜: ::/ l: : : ::! jl. |l l::::::::::::| V: | ￣丁:::::::::ヤｱ!::ヾ:::. : : l: : : :.j ただこれで終わりじゃないからね
!: :/ i : :.::Ｎﾊ ﾞ' !つ;;:'::| V:| !っ:;;;:'::::ｿ.i:::::/ﾍ:::: : l: : : j
!:.i ﾞ、: :!::::::! _Ｚﾆ-' ヾ! _ｚ_− ::/ ｉ::::/:::::ﾍ::. :|: : :i
ﾞ:| ﾞ、::!: :::j , , ｀`'' j:::/:::::::::::ﾄ: |: : i 君の小説、芥川賞の候補になったよ！
ﾞ{ ﾞ､::!: :::! ' ・ i::/:::::::::::::lﾊj: :.j
ﾄﾐ、:::`:..、 ー'ｰ‐'′ i::,'::::::::::. :.l: :|: :j
l: :`:::::::::::(⌒ﾞヽ,_ ,.ィ''"￣｀ヽr＜l:j:::::::: : : :,!: : : l
!: : : ::::::::!i:.、 Ｖ＞'" ,..-r'''′＼!!::::. : : : :j|: : : l
l: : : : :::::l|'"} ''´ ,.く `| |!:: : : : : :j::|: : :.!
ｌ: : : : ::::|. ﾉ `! | |: : : : : : :!:::|: : :|
／￣￣＼
／ _,.ノ ヽ､_ ほ、本当ですか？！
| （ ●）（●）
.| U （___人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
| |_,-‐、_ -、
.人､ 厂丶,丶 v 〉.
_,／::::ヽ､.,ヽ., ___,く_ソ __ノ
_, ､ -― ''"::::::::::::＼::::::::::::::::::::( <"ﾆ‐-、
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r ／⌒ヽ;;;;;;; )
;;;;;;;;;;;:::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;V／.....￣ ',;;;;|
;;;;;;;;;;;;;:::|;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;〈 ;;;;:::::::::::... ',;;i
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芥川賞というのは応募する賞ではなく、その年のめぼしい作品を選考委員が吟味して賞を決定するものである。
その芥川賞に、第一回文學界新人賞を受賞したやらない夫の【太陽の季節】が候補作としてノミネートされた。
. /: : : : :/: : : : :/: :/: |: : : : :| ',: : : :|: : : : :､ .､
/: : : : :/: : : : :/: :/: : |: : : : :| /⌒＼.: : : : :｜ ',
. /: : /: :/: :＿＿ノ/ '; : |: : : : :| ',. : :＼: : : :|: : ｉ 受賞するかは時の運だけど
/: : /: : :|: : : : : :|:/ ′|: : : : :| ',: .|ヽ : : : |: : |
. ′:/: : : :|: : : : :/|′ '; |＼: : :| ヽ| ',: : :|: : | 私は受賞することを願ってるよ！！
|: / .|: : : | : : : .′＿＿_ ＼j ＿＿_ V: :|: : |
|/ |: : : | : : : | 三三三 三三三 | V |: : |
|: : : | : : : |! ’|: :Vl: : |
|: : : |ヽ: :小 ::::::::: ､＿,､＿, ::::::::: !: : 'j: : ｌ
. ＼: :| !V 八 , ｨ: : : |: : :ｌ
ヽj |: : : | :≧=‐- ＿ -zｧ≦: :/: : : |: : :|
|: : : |: : : :| ／ ,j |! L/: : : / : : ｌ
|: : : |＞ '" / / /: : : /: : : :ｌ
|: : : | ./￣￣￣/ /: : : /＼: : ｌ
l⌒＼ ＿＿
! 〈 ＼
/ / __,.ノ｀ ⌒ ありがとうございます！
／⌒ト､/ （＞ ）（●）
r-='´ ヽ （___人__）
| ＿∠ ノ | ｀ ⌒´ﾉ
} ⌒´ ｀V |＞ー- 、
〉 -‐く |:::::::::::::::::::ヽ、
ヽ ￣ /｀ヽ.,___ ,__ノ７::::::::::::::::::::::|
ﾊ ／|/:ヾｰ--ｰ" ゞ:::::::::::::::/::::ヽ
７ | ￣ , /ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::i
/::::ｌ| 、 ／ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::∧
l:::::ｌト-ゝ==- '´丁::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::∧／⌒ヽ
＼::::::::::::::::::::::::::::: /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::／￣ _ノ⌒ヽ
当時も今も、文学賞としての芥川賞はやはり別格だった。
そしてあの少女もやらない夫の受賞を喜んでくれた。
＿ , =====､
´｀ ヽ'､ゝ､,r'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ､／＼＿
,r '⌒':.｀:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.ヽ￣:.:.:.:.:｀ヽ
. , ,'r,'..':.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.'.,:',:.:ゝ､:.:.:.:.:ﾍ
'´/:./:.:./:.:.:.:.:.:.:.:,i:.:.l:.:.ﾍ:.:.:ﾍ:.:.::',',:.:.:.:.:.:.:.＼:ﾍ
厶:,':.:.:.|:.:.:.|:.:.|:.:.|ﾍ:.',:.:.:.',,:.:.:',:.:::ｌ.|＼:.:.:.:.:.:.:.＼', お兄ちゃん文学界新人賞の受賞おめでとう
. ,',:./l:.:.:.l:.:.:.:.',:.:',,:.l. ﾍ:.'.,､:/辷'',:.,','ﾍﾍヽ:.:.:.:.:.:.:.:.',
. lﾍl ',:.:.:.',:.:.:.:ﾍゝ斗.､ ｀｀弋斗'/|) ﾍ', ヽ､:.:.:.:.:', ご褒美ア・ゲ・ル
ﾍ､:.:ヽ:.:.:.ヽ廴乂 , ￣ ,|:,'. ',', ヽ:.:.:.:',
,====ゝ_:.:.',-=:ﾍ､ ､__, ／ｌ' ',', ﾍ:.:.:.',
ｉ' ´ ￣｀ '｀==｀气=, '´廴__ __. |ｌ ',:.:.:.',
ﾍ ､ ＿＿＿＿. ﾍ 〉=- .ヽ|. ｌ:.:.:.|
ゝ ｀'===' ´ ﾍ､ ｀', ', |:.:.:.|
｀ゝ､ ヽ ___, r＼从-=､ ' ,. | ,':.:.:,'
￣｀ヽ､ ',／／:::／ ',ｌ''＼::::＼ヽ', ,':.:./
｀',i ,.':::::r ' ' ＼o:ヽ'ｌ /:.:ﾉ
V:::::::,' ﾍ::::ｌ ',.':／
',ヽ,' 丿 ｿ |'´
ﾍ::ｌ ／ゝ __ノ ﾍ
ヽ｀ ´ ｌ l
ﾍ ',. |
,r.'｀ ', |
, =='ヽ､ 〈',. ',
／ ｀.､ 〈 ',',. ',
,.' ＼ .y ﾍ
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
| ﾐｨ赱､i .i_r赱
. | ::::::⌒ （__人__）
. | ﾄｴｴｴｲ
. ヽ ｀""´}
ヽ ノ
/ く
やらない夫はいつの間にかあの薄幸の美少女と仲良しになっていた。
どの程度仲良しかといえば、一緒にラブホに行く程度である。
＿＿＿＿＿＿＿＿_
_,, - '';;¨;;￣;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;￣;;¨;;'' - ,,_
_,,,,ィ- '' ¨￣￣￣￣ ［＿］ ￣￣￣￣¨ '' - _｀:::... 、
, ィ::´::／ ｀丶::::ヽ
（::::::::!'. [] [] [] [] []. ┌‐┐ [] [] [] [] [] .ﾞ!:::: ）
. ｀ー| ＿[]＿└‐┘＿[]__ |-'"
. | [] [] [] [] [] || ￣￣￣￣￣￣ || [] [] [] [] [] |
. | || [ ラブホ ] || |
. | || ┌──┐ || |
. | || |. γ:ヽ | || |
. └ ...,,, ＿＿ |[ 二]| |::::: | |[ 二]| ＿＿ ,,,... ┘
, -----､
＿＿＿〃:.:.:.:.:.:.:.:.:i
, ≦:.:.:.:.:.:.:.:.＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.| -====―
,〃ヽ:.／ヽ:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:／:.:― ､
, ′|:.／:.:.:.:.:.:/:.:.:/:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ヽ ､:.＼
/:.|:.:/:.:.:.:/:.:.:/:.:.:./:.:!:.:.:.:.l:.:.l:.:.:.:.‘，:ヽ:.:.ヽヽ:.ﾍ
{:.:.:.//:.:./:.:.:.:i:.:__廴/|:.:.:.:.!:.:!:.:.:.:.:.:.}:.:.:.',:.:.:.', ＼
|:.://:.:.//:.イ|＿_|:.{ ｀:.:.:.:l┼､:.:.:.:.: i:.:.:.:.i:.:.:.i 今日はおたのしみでしたね
|〃|:.:. i:.ﾄ:.:|イ斧７ヽ|:.:.:/,≠|:｀:.:.:.:.:l:.:.l:.l:.:.:.!
ゝ:.:l:.:∧{:l:.l 弋::ソ il／ﾁら }:.:.:.:. : !:.:.|:.|:.:/
ヽ:l:.l/ﾘ:ﾏ{ //// / 弋,' ,′:.:.:./}:.:,'ﾘ}:/
ゞ{:.: : |ヽ ｀ //:.//:./ ,':/ ′
!:.:.:.| ｀l 7{ヽ／〃/:.//|
/ヽ{ ヽ ｀イ＼＼:.:.:./:.:.|
∧ ＼｀ 7≠―/:./―‐ ヽ:.:.!
,x ≦:::} ヽ ｀ヽ-≠､ ', /ヽr ´ ヽ
〃::::::ヽ:::::::| ＼ /ゝx､ヽ､ 《 ､ ヽ__
/:::::::::::::::::',:::::l ,ヽｉ /:￣} ｀ヽ´ヽ､ ／ ‘，
ｉ:::::::::::::::::::::i:::亠---/ ｀ヽ::::i | ｀ヽ、 ‘，
|::::::::::::::::::::::// L___ ｀ヽ、/ ', ／ノ ､
/ ｀ヽ::::::::::::// ￣ ー-- ＼ i／／ ヽ
{ }}:::::::::/ | l ――― ｀ l ,'／ / ヽ
ゝ /::::::::::/ ﾄ ', l ﾉ:.ゞ i
|:::::::::::__i | ヽ ヽ ―≠ T:.:.:.:.:ヽヽ /
|:::::::/ | ＼ ｀ヽ--- ´ ο{ l:.:.:.:.:.:.:.:.｀:―一
|￣ i| / | ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼＼
| ／ﾟヽ／ﾟヽ | ぐふふふふふふふふ
| （__人__） |
| |'|｀⌒´ﾉ |
. |. U }
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
＜ピリリリリリリリリリ！！
‐ , -= _ｊヽj｀ｰi'^ｊｰ,
, ´ '. ,ｲ ∠ヽ,ｒ‐ ' ⌒`､._>‐, スタアアアアアアアアアアッップ！！！
/ l '. / 〃}_/ / ',ヾ、
/ ./ _ _'.、/ / .,′, ./ i ', やらない夫坊ちゃま！！
厶斗r‐-- / ／'.ｨ｡ 7 .{ｒ=､/} /,ｲ .}
,. イ ＼ ,.. ,.ﾇﾍ, . ' '.ｲ￣ ﾍ .i､{ツ /,ｲ,､j i八
, ´ ＼゛"7lﾗ/ V_/ ￣ f '.＼ﾊ 〈ﾂ,ｲ}j
/ ｀.、| 7＼ ｡ / ｛ ｝ 〉__ .´八〈 超時空警察官 IZAYOI 咲夜！！
/ Y ヾ./ ＞ 7,ﾄｭ.._／/ ／
/ ｀ 、 / ／ニ¬=‐‐ 〈 l 〉 <! ) ここに参上！！
. / ~" ｀. ｝ 《ヽ 厶斗´／{V}. 〈 l 〉
(ｨﾄｨ‐-v‐ 、 ^ヽヘ斗〜、 ＼ ￣ ／ {A} {><}
w7⌒ J (⌒) ,η ./ﾚﾄ=ｬっﾉ^⌒ヽ^ヽ ＼ ＿ , ' ﾊﾍ ﾙﾚ
ﾑﾌﾊ | ｀ ´ιｲ. .':::::::＼ rｿr ^ ヽ ＼ ""´ ﾘﾚﾉ ｸﾍﾚ
ﾚ＾i .'::::::::::::::＼ ゝL⌒）^ヽ ,ヘ斗 ＼ ﾘ {l!/
. ! .' │ ! i ＼ ⌒）Y /⌒） j
. l .'j⌒i j⌒i j.＼ ｀ ´ '.＼}
. | .' ｀ ´ ｀ ´ . ＼ '.
l .' /＼ '.、
'.. i /. ｀:、 '.
'. | .'＼/. ｀:、 !,
〉 l ) } .:, '.
/ .' E三 ﾏ ｀ ＼
. .' l /(/ ヽ '.
l .j / i. ｀、. '.
!. i / /. ｀、 '.
. ! l i／ ｀、 '.
'. | ＼ '.
'. ! ＼ '.
'. i ＼ '.=ヽ、_
i . ' ＼ ' /｀:::＼
l '. /＼ -‐ }::::::i
j '. ｀ヽ ｛:::::l
r-‐ ‐- "~ _ {_ ＿ /::::.'
7 {、＿ -‐...::::} ＼:￣:::::::ﾍ
ﾍ .'::::::::::::::::::::/ '::::::::::::::::）
ﾉ-‐--、 _/:::::::::::::::::／ ':::::::::／
'.:::::::::::::::::: ｨﾍ___／ ｀´
'.:::::::::::::／ ＜無意味なサービスカット＞
ﾄ ｲ
／￣￣＼
／ _ノ ＼ さ、咲夜？！
| （ ○）（○） （ヤベ！ オフクロに言いつけられたら……）
. | U （__人__）
| |r┬-|
. | ι `ー'´}
. ヽ u }
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
＿__
´二ゝ､＼ ...-‐:::--.., ,. -‐-､
／::::::::＿｀ヽ´::::::::::::::::::::｀:>/:::::::::::::::ヽ
/:::::／::::::::::::::::!::::/:::::::::::::::::{l{::::::::::::::::::::l
V/::/::::／:::__/|::∧:::/ﾍ::::::::ヾ:::::::::::::::::::| ……超時空警察？
{::{::::{{:::::/ノ ｉ/ ∨ヽ |:!:!::::}ﾍ::::::::::::::::|
ﾚ'Vｌｌ:V ● ● 从ﾉｲ ＼::::::::::| なんだか親近感が……
|: ﾍ⊃､_,､_,⊂⊃ﾘl::i |:::::::::|
/⌒ゝ.. _ _ ...,.ィi/ l:/ |::::::::|
/ ./ ヽ只/∠イ ヽ |:::::::l
| l::| ﾍ /|├::j:::彡,| |:::::::|
＿＿,.ノ ] ＼] [: : . /⌒＼＿＿＿)、
∧ ] ,.〕＞…‥ー‐宀=ミ:_ [_ /＼
_ノ ＼ -‐…‥‐ ｧ'゛ ＞ '゛⌒＼ / |
/ ＼ ／ ／ ＼ {
_ﾉ ／ ／ ／ ＼ノ ノ
[_,.／ ／ ／ ＼／
ア / / ヽ ＼ 坊ちゃま！ あなたは50年後ぐらいにご自身の手で改定する
／ ／ , / ＼_,.
/ ／ / ./ :/ ＼ ,｡ｯ:'゛ ‘， ﾟ, 東京都青少年健全育成条例に違反している可能性がございます！
./ , / ,:/ , { ‘， ,_,／＼ ‘， ﾟ,
/ / ,′ //{ ﾉ} { ‘，√ }: } ,
{ ′ { /_j,斗 ' ´~ ノ{ : :{‘， :}､ } } , その子の年令を教えていただきましょう！
{ ｛.斗 f7/ { { /: { :. {: }ﾄ､ ,.斗 ﾔ }_:_, { ,
{ ｛ ！/{:{―{――-/: : { : : . }::{:f匕 _;斗箋莢ア⌒ { ；
{ iｰf筴筴莢莢莢莪ﾄ､: |｛: : : . {从j ｨ抒かヽ /'} { /
{ ヾ{ l{ ((_{i )ト: :ﾚヽ: : :｛: : ;八弋仏厶ノ / /＼ /
{ : { {`ｰ‥ﾆﾆﾆ爻ﾉ: : :_:＼｛: : :７’:¨:¨:¨:¨ / ノ )ノ:＼
ヽ { : { ヽ´￣￣￣｀¨¨´￣ ヽ: : : : : : / ／ ヽ
＼ ＼ ＼ ＼ ＼ }: : : : : ノ / ＼ ,
＼ ｛＼)＼ ｛ (＼) ^ヽ /: :, : : :⌒V7＼ ＼ ′＼ ,
i ＼} :/: ＼) ‘， ｀ト .,__ __,: イ: : : : / :} |ヽ. |＼ハ }
{ { ｛: /＼ ！ 〔 ー- ‐- ' {: : : :, イ :} | | l } | /
/{ { ＼_＼ 人_ }＼}〕ト ｀こ二二 ´: : ,.，'゛ :{ く | レ' レ
ノ＼ } / ^ヾ:. ] } ￣二〕ト ＾¨¨}: ;.｡y7 {＿/ ` } ヽ/
）八 {: , }:: }ﾉ., ￣二≧=fア{冖=ﾐ{ { ＼{ }
⌒¨ ア¨¨¨¨{＼/ ￣} ` ., ￣￣／ }＼_j＼＿ ヽ _,{＿
/:::::::::::::::{ ,′ :/ ] ` ., ／ }::::::::::｀ヽノ＾} ＼ ヽ
. /::::::::::::::::::{ ＼ :{ ﾉ 〕T＾＼ {::::::::::::::::::＼{ ヽ :}
＿＿_,.ィ´ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ `:＼／, -――-､＼
, '´,.: :---‐ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ : : : : : /∠: ――― ､::::ヽ
／: :／: : :_:_; : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼: : : ::ｲl￣＼: : : : : : : ＼::l
l/´,:': : :／ : : : : : : : : : |: : : : : : : : : : : :＼ : : : : ＼:: ::l::|: : : : ﾍ:: : : : : : : ヽ なのはさんじゅうななさい
/: : ; ': :／ : : : : : : : : l: : : :l : : : ＼: : : : ヽ: :: : : :ヽ::∨: : : : : :ﾍ:: : : : : : : l
/:／/: :/ : : : : : : l: :＼＼: : :': : ＼ :ヽ : : : ';: : : : : :ヽl::: : : : :: : ﾍ: : : : : : : l
/' ,': :/ : : : : : : : l: : | ': : : : :＼ :＼ ⌒ﾞヽ＼:.i: : : : ::ヽ: : : : : : : ﾍ: : : : : : :|
;: : ': :l : : : : : : :ｌ : ::'l⌒､: ､ : : :ヽ _´ __＿, | :| :j : : :l l:: : : : : : ﾍ: : : : : : l
. i: : l : l: : l: : : l: :ﾄ､ : !,ｘ=ミ＼: : : ヽ 〃 ⌒＾..|'ｲ: ://::/ l: : : : : : : ﾍ: : : : : l
. l: : l : l: : l: : : ': :l :l ｆ〃ん(_ ｀ー-- |/: :/|イ l: : : : : : :ﾍ: : : : :l
!: :ﾊ: :! : :'. : : ヽl:ﾊ.八 乂ツ イ⊂二二二⌒ヽ : : : : : : | : : : : ﾄ
l: { '; '.: : :ヽ.: : :＼:ヽ/ヽ. ヽ j_;.ィ: : ｒ-ｙ' / / ＼: : : : :ﾍ:: : : : l
. ヽ! ヽｌ＼: : ｀ト､: :メ....ﾉ. ｒ‐一'7 | : :lヽ{./_/_ ＼:: : : l: : : : :l
. ヽ : l ／ .／ ＼. ヽ --' ／ l : :.l ヽ＼_Ｘ ＼´￣/ヽ| ﾃﾍﾍﾟﾛ
,.＼{ ＼ﾊ:.:.:| ＞- . _ ／ ／l : /-､ ヽ:::ヽ.＼ >'´ ∧
／ ＼.ｉ |:.:.|:::::::l| >tく |ヽ 〈l / :::::｀ー､ ＼/｀ヽ ／ ／:::::〉
／ ﾉ_ ﾉ::.ヽ:|::::,ｲ「 冂 '" / |:::::::::::::::::::::｀-ﾊ__／ ／:::::／ ',
／| ／ー'::::::::::／ヽ.| ,ハ ,/ ﾄ､::::::::::::::::::::::::＼___,...::':::::::／ 〉＼_
. | ヽ、__＿ｆ´_ノ |:::::::::::/ | /∧ヽ / j ヽ:::::::::::::／┌∨:::::__／ ／!:::/
. ﾄ､_ _,l::::::::::/ | Ｖ Ｖ / ／ ／ ＼／ _l (_)_}￣ ／:::::{:/
. ﾄ､::::::::￣￣::::_;:|:＿:/ ﾏ¨￣￣¨ﾌ＼}__,／ ＜:::::::::::::l---─‐':::::::::::/
i"'-,_,-ｙ-ｒ-ｙ,,_
| ,.ゝ'--'─'-,_'iﾍ
i.// .ｲ j ,-──,,
/ {ｨ/-{ 小 }、",/ゞ／ アウトー
,.ィ¬､ / , i ‐､V ,_`Vﾍﾞ,ゝ／
,小.と′} {ﾊ{ { , ⌒!Y}' 人
`⌒'| l,. 、Vへ.ー , {Yi j ﾊ〉
ｌ く, ｀ヽ,-｀_T",-二ヽ,Y
l ドケi' | ' V" ,!:l
| j'´ | | ./ /:::}
! _,. l l/＼ ,i::::::::l
ｰ ' ´ ｜ ｜ ,ﾍ／...::::::::i
! l／|..:::::::::::::::_'l
' ､_ノ ,l' - -- '" ヽ、
,/ , へ
,/ i::::::..ヽ
! l,.::::::...＼
人 _ __ i:::::::::::....＼
/:::::ヽ--ー::'".....:::::::::::::::::::<,,'l
,,ﾍ::::::::::::::::::::::::::...... ,,-'ゝ'ヾ
"｀'ヽゝ'ヾ,-',,-ゝ´'｀i'
|─-|-─ '"l
| | ｜
| |. ｜
東京都青少年の健全な育成に関する条例 18条6
◯何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない。
／￣￣＼ 異議あり！
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
.| } ,. -- 、
. ヽ } ,. '´ｲ }
ヽ ノ , ' _,. '
/ l／ｒ´￣}} ,. '´ , '
/ ヽ!〈 ｒ´ ヽ--―― ､ ,. ､ ＿_ --‐ ' ´ ,. '
ﾑ.､ ト| !、 ,.- ｀丶 ､ ＿ -―ヤ´ ,. '
./.ﾘヽ `┴`ｷ (、 ｀ ー-／ _／` ｰ- ,. ' ´
. /ニ/,. >､ ＼ ／ { / ／ ＿ -‐´
. / ｲ-ヽ=＼ ,＼ ／ ＿_ ∨ ／￣ ,. ' ¨ヽ
｀ｰ― ｲﾉ__〈.イ/ ｀丶､ -､ / ＼ ヽ{. `〈ー一' ー― '´ }
イ´ / /｀7ヾ、 / ﾍ、 ＼ ,.ｲ
, - ' ´ / / ﾑ. ヽ､ ヾ ﾍヽ. ＼ , '
, 一 ´ ／ _, -┴' /-ｲ ∧ ヽ. ﾍ. ＼ ト----‐ ´
ｒ'´ ／ _ -‐ '´ ／＿{ ∧ ヽ ﾍ＿,＼ ∨
/ ,.‐' ´ ,.-く￣ｆ≧! ｀丶 、 ヽ } ∧ ∨
￣ `ー 、 ／ , '´ ,! ; ! ｀丶、 ヽ ''"" .l ∧ ∨
Y ／ ;| ; ! ヽ. -‐ ヽ ｌ ∧ ∨
/ ,／ ,',! ;' ,! ｀丶-ヽ. j ヽ ､＿_ 〉
/ / /,' ;' /
＿＿＿ ‐- ､
二二二 ヽ
-‐=二¨￣ ｀ '-‐=,‐,
-‐彡" / Ｘ'"
／ イ ／ ヽ γヽ
-=彡 ／ i ! ! ,′ } ,-‐==‐､
／ / / /≧ ､ i // i i i { ｨ¨ ∧
/ イ／ノ{／{,ｲム::}ヽ !／i/＿ｲi i i斗', /⌒} ', むむむ
´ムイ て,/ ﾉ ｀¨' 仍:}ヽ､-‐ ´ ｀ヽゝ- '‐‐--'､
/ イ' ∧ イ､ ' ゞ ' ｲ ゝ-‐ ⌒ ７¨´ ﾞゝ-ミ‐--イ
〈三≧｡-‐､'_ノ ∧ ー､ / イ∧/!＞,′ ／ヽ i
/ ∧:::ノi ', ､ ｲ ゝ-‐{::て ／ ヽ ! ぼっちゃま、よもや抵抗する気ですか？！
{ / ¨ ヽ∧┌┰=＝ フ´／ i::i イ ｀¨
∨ } ┃┌‐┤人 i::i ＞イ´
γ´￣〟" }:::::ｲﾟ､:::{ ｀三イ´
イ 彳 '"´i i¨､ ,′ ,､
／ ，´ ', i -‐┬‐‐ ,,厂ノi|
,′,′ ヽ} ,′ , ' |i:::i i|
{ i! ノ / / ij';:t___i
‘， ', イ / ｲ ¨´
‘， ', ´ ／
} ‘， ／ ＿}__ -‐ ￣￣￣|
ｉ 》彡-‐ ￣￣ ∨ ,
イ｀¨i´ ／ ／´ヽ ノ
＜ イ， イ イ ＼≧ ｘ ,′
て二´ ＞ ´ {ゝ---‐‐ フ¨ ' ,三≧､ｊ
／, て ﾉ i ´ ┌‐‐‐┐x
(／, ,ｨ ､ / ! ┌'￣￣二二二￣￣’┐‐-､
i_ﾉi_jヽ} イ⌒ヽ ／ i i´ i///////∧ヽ.__j三三ヽ
ｘ＜ ｬ､ 彡" ｀‐┤ i////////∧ ＼三三=',
／ ＞､ ´ i j/////////∧ ヽ三三
┌‐＜ i ＞ｘ//////// / 三三
ヽ 厂}ヽ ,≧ｘ ｀＞ｘ/// /三三三
ｘ≦三三ヨ ＼ / 三三≧ｘ ｀ / 三三三
／三三三三 '､ ≧-､､ }三三三三三≧。 /三三三三
／ ） ／￣￣＼
l / ／ ヽ､_ ＼ たしかに俺は将来制定する
ｌ l （ ●）（●） |
r―j l , -┐ （__人__） | 『東京都』青少年の健全な育成に関する条例に違反したかもしれない……
〈 l 〔 )' ／ （｀⌒ ´ |
/ヽﾆｲ 〈 . { | 〈⌒ヽ
｀ T′! / { ﾉ | l
＼ イ ヽ ノ ＼ j ,
/ , ＿＿＿＿/ヽ' / / r― ､ / /
/ l /ﾍ l ム l/ ＿/ / ／ヽ 〉' /ｰ､
l ヽ￣￣ | | // _ ＞ ヽ| / ｜ /、 / ﾄ､
| l ヽヽ /l/／/￣ l | ｲ ／/ ＼ / / /-､
ヽ _ -―┬ﾉﾉ / l ＼／ l( l / / l/ ／ ﾊ 〉
￣￣７ / ／￣〈 ＼ /ｰ{__∠-' /
/ / / ＼＿,＞-､＿ノｰ一'
´￣￣￣￣｀`丶､
／ ヽ､
/ ヽ.
/ '. しかしここ湘南は 神 奈 川 県
/ ;
/ l
/´_.｀ー--､,,__ ｌ 俺 は 無 罪 だ ろ
' ,〃- 辷ｪｩ‐テゝ. ! ､＿,,,_＿＿ !
! ｀￣` , / '::メ卞ﾃ'メゝ､ i
! i ,′ `￣" ,
| ＿ /
i ／ /
i ｛ ; ｀ヽ /
ｉ ＼__＿＿ ﾉ、 } /
i､ ヽ ＼＿__ ／ /
ﾄ､ ｀ / /
| ヽ､ ≡≡ﾐ､ 〃 /
! ﾐ ヽ. ´ ｀ﾞヾ '′,.ｨ
| ﾞ､ ヽ､ ,,.ｨ＜" i
! ::::::::::`ｰ=-;;;､＿,.,ｨ＜:::::/ |
/ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ |
/ ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'. ､
. / ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::... ＼
/ ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::... ヽ
＿＿＿
, '"´ .,,-―v-―｀｢!-ｧ,_
/ __,/´こ＞-'ー-､'-＜]'ｯ
,;' /ヽ!/´ ｀ `ﾍ'ァ
. i i｀ヽﾉ´ヽ/ / ,! ,! /! 7,<
| .[ V´ト､_,iﾙ'__,,. ヽ ,ハﾉ | | 通るか
| Y .ﾊ|ゝ ,riiﾆヽ ∨―ヽﾊ .ﾄゝ
. ,' ／ﾉ´ |ﾉ| "" ,riiﾆヽ.!ﾉ| ｀
ﾉ ￣ﾊ, .|ﾒ| 'ｰ- ..__ "".|ﾚ'
i ,ハ .､ﾊﾍ 八
ン ﾊ_ﾚ'_ゝ'ヽ､_ _,,ノﾒ,r〉
[ンく] [ンく]
.∠_ﾊ (_ｿゝ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ですよねー
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
| }
ヽ ノ
r―ｎ|lヽヘ イ─── ヽ
＼＼＼.` ー‐ ' .// l ヽ
. ＼ | |
. ＼ ＿ ＿|_ .＿. |
／, ／＿ ヽ/、 ヽ__
＼ // ／< ＿＿） l -,|__) >
＼. || ｜ < ＿＿）_ゝJ_)＿>
＼. ||.｜ < ＿__）_(＿)_ >
＼＿| | <_＿__ノ_(＿)＿ )
ある日、二人が湘南のラブホに出入りする所を、とある顔見知りに見られてしまった。
そして即効で母親にチクられた。
/ ./ヾゝi|i///} ＼
| i ./ , /、＼ ||///;| , } ＼
/ , | | , /| ./;. /／| / ｝
｛,、 / . | || .|| |/;;;;|/::: " | /i / 咲夜！よくやってくれた！！
| .ﾄ、 | |.|.|.ヽ|ー―- 、 ＿__|_./_.| | i ＼
＼| . ﾄ 、. | ﾘ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;. ´ .|/ /／| ｜ 、 ）
| /＼ .| ＼|__,. =＝=.._;;;;;;;; ＿＿＿" /／| /ヽ/
/{ b,. ｿ＼从;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ｨ (。) ヽ ." / , /
/ ＼{ ＼＼|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ⌒"'ー｡ / .／ ／|
／{ |＼ ミ=‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / ‐=彡" /／| ｜
. ／ |i | ソ;;;;;;;;;;;;;;;;;; 、 , ／ .／|ノ .|. |
／ ／|i | ∧;;;;;;;;;;; ‐=彡／ .|| | |
( ´ .| | ' ∧;;;;;;;; ー- ..,,____ , / |.| |. |
ゝ .| | .| ;;;;;;;;; __ ￣ ／ | | | .|
/ .i| | | | ＼;;;; ／/ .| .| ﾄ.、|＼
{ |.| | | | ＼ "// i | | | ＼ ＼
| / | | | | 、 ,,.. '" /| { | | | ﾄ、 .＼ ＼
./ / || | | | ｀ ´ / | | ﾉ | | | .＼ ＼ ＼
__ __ __
r-'´｀' - '―-' ..｀- ,
_ ｰ ´ ｀ヽ )｀ ､
´ , l ﾊ いえいえ
l ｨ / -‐ l__ ､ ﾊ
' /,V ＼ ﾄ､ l ｀l 〉 ﾊ 家計の事情で暇を出されたとはいえ、私は石原家のメイドですから。
/､ ﾉ ー-- ｀ ー--― ゝ < ﾊ
/ / / j ヽ､
f ､ _＿, ,7 ヽ lー-
V ヽ/ ‐-, _ _ ... -,＜_ヽ_/,ヽl
.r-.x'-tY::::::::::::::::::, ﾍ' i,l_ 介｀l
,レ介 j j｀::T―T´ﾍ:::::j l i｀'
ﾚ,ﾘ/:::::ｴニ l:::::::ﾊ::::ﾍ ' ﾘ
/_::::/,l i:::::::::ﾊ:::::,ゝ
し/::::ゝ､＿ヶ-ｒ::´ヽ.Ｊ
/::::::::::::::::ｰ'::´:::::::::::::ゝ
'-::::_::::::::::::::::_.. - ´
￣ヽT´ﾍ ',
tj J
,.ヘ､＿＿＿ ＿_
,心､_| ハ ＼ﾐ＼ ＼ﾍ癶､ さてやらない夫
／ノ ﾉ rﾐl:l:lﾊ ヽ ｀ヽ ＼ｰ'＼
〈 / |ジ´,,´´} /Nヽ ト,ｌ＼ V Yﾍ 貴様、由美子さんとラブホから出てきそうじゃないか。
ﾉ 〈l lﾊ ゞｊノー--H/､| } lﾊ ＼〉
／/ / Nゝ!'＾｀ヽ ~''´_,z≧､_N | l ∧ ヽ
/ l {イ弓彡､ﾐ_ｊ ､_´¬‐’='＾ｊ/ l ﾊｊ)ハ
| l ! ﾄﾄ!〃_(・'`/ ﾟ // /ｲ 〉 |
＼l,! ﾍ|Z簠彡7ヽ r､ !ｲ/ /ﾄ! } | ∫⌒
ヽ､|ﾐ彡彡{ ス//|rノ |
|lﾏ三彡7∠_ 二`ﾆー' ｊ/´| ! | （(
| l∨辷/ | | ! | （ ⌒ )
| ll ＼払 ´ ﾐ /| | ! l (~ ノ
／} | |l l＼} ／ｹl | | ノ
ヾ 彡＼ ／ｰ'/ ! li | ｌ |＼ | | lヽ∫
／｀ヾ ／ ／ ノ| l | llﾊ ::::＼ ＿ ィ _ｨ| |l r_i~＼
／ ／ ／ ＼─‐-､_/ム| l l／ﾊ ヾ壬/ ｀ヾ| l|ﾊノ人､ヽ_三⌒ヽ
| _／ ／‐ヾ､ノﾘ＼::::::::::::::::| ｌ |三∧ _ _ __,|z ﾆ1'＼ﾍ＼ _｀ヽ_ﾐリ
ヽ ー'´ー=ハヾ､ジ ＝=二_ァこ- |-¬'}＾´￣ｰ´ ￣ │! lﾍ:::::::`ー--..､ﾙ(_rﾍ
l _／ 〉:::::::::::::::::::::::/ ﾉ | / ﾉ ', ､､＼::::::::::::::::::::｀丶､
|l .ィ:::::::::::::::::::::::/ ﾊ/ l ─--､ く_.. --─∧ゞ ﾆ _＼__:::::::::::::::::::::
/::＼ ´ ヽ:::::::::::::::::/{ ! _ノ|ゝﾍ `~ z‐､/::::::＼ _ ヽ ム:::::::::::::::::
/:::::::::∧ }::::::::::::〈 ﾉヽソ （::::||彡〈 〈ミ/::::::::::::::::::ｿ フ ﾉ::::::::::::::::
＿＿
_..-''''ﾞﾞﾞ´ ﾞﾞﾞﾞ'''-､
／ ＼
/ U ＿＿ ＿＿ ',
/ ＿＿＿ ＿＿ l
l （ ● ） （ ● ) .|
| u. ￣￣￣ ￣￣ | こ、これには山よりも高く、谷よりも深いわけが……
| |
| U （ 人 ） |
| ｀ ┬‐ ´ ｀ ┬ ´ |
l ￣￣￣￣ l
l .l
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＼ ／
＞- -＜
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.|ﾆ三三三三三三三三三三三| ＿_)) ＿_))
.|ﾆ三三三三三三三三三三三|
.|ﾆ三三三三三三三三三三三|
, へ､、
__／ﾍ i }｀ｰへ
／ ｀ヽ ∧ i:} :}｝ ｀ヽ
〈二ミヾ∨ ∧ i} :ﾘ⌒ヽ! 玄人女はいくらでもいいが、素人に手を出すのは駄目だと
/￣二ニ= :Ⅵ/ .:ノ二三≧ｘ
ﾉ 才 ／ 不イ:| ヽヾ＜二三ミｿ あれほど言ったよな……
／ ／ ／／ :! :i :ﾍ:. ｀ヾくﾐ
// //.:/.:/ / .:| :j .:∨＼:ヽ:＼
/⌒＞⌒＞⌒V .:| ハ:._.:ノ⌒ー＝=- 、
γ⌒イ ∨i:/ ｀ヾ: ｀ヾ: ヽ.
__..ノｲ :/:. .:/ﾊ Ｙ/ﾊ :. :. ゝ
ノ :/:. .: .: /ﾍﾍ∨/∧.:. :. :. ＼
γ: .:｛ :i :ｲ { { V :. ヽ:. .:. ヽ .:.｝
乂ｲ { :l! ハ :从乂 ノ .:ﾉ .:i:| ;i} .:} ヾﾘ
{ .:ハ ハ｀ト＜､、 { イ ノﾉ／/ ｲ .:ノ
乂ﾊ {＼ミ､、__＿＞､、 ,斗匕´_＿__ イ :ｊ .:ｲ |
〈/N|lミ=ーく弋才ぐ彡 ,彡弋才>ｰ j :从 |
//.:!|lﾍヽゝ三二三彡 ヾ￣￣・ -=彡イ! | :|
// / |l:i 乂＼三ニ7 /.:/ /.:! | .i乂
_／/ / /ｉｌ:ｌ 人＼三ニ ／／ / :! | :lヽ:.｀ ー:. ､
, - ＜ , .: ′ /: || ｌ :ト三ﾆﾐ ` ´ イ.:// : :/i:.| :l ＼ :.
/.: .:／ :/! !:|| :l: :小三=ミ _ ....、,..... _ / // : :/ l :| :ﾍ、 ヾ､、 ヽ
/イ／ .:／/ .ｉ:||: :l: : l il＼ﾐ ｀`ｰ"´ ／ // : :/ l: :! :＼ ∨ :. ＼
／ ..:イ／ .:l ||: :.l: : l ||!| ＼ ｀" ":. |// : :/ l : ! :ヽ .:｝ Ⅵ! ＼
/ { i! .: i ||: : l: : l:||!| ｀ ､ ／:.: |/ : :/ .:ｌ : | ｌ :｝:!:. Y
ノ: .:｝j! :iﾘ| .:ｌ!: :l:!!:| ￣´:.:.. | : :/ :ｌ : | ｊ :ﾚ′ :!ヽ.
ﾉ: .:ノ /り : :!ｌ : ｌ| :| :.:.:... | :/ .:| : | ／ :j! ﾍ
/: . . . / / l ｌ: :ｌ| :! |/: .:｝从 .: :ﾊ .:i
／: . . ＿/ / l :l: :ｌ|/ j:.: .:｛{ :.＼: . . .: .:/: :j
. ／: . . -:.:.:"´:.:￣:.:.:.:/ / / /: :l:! /: . :八 .:ヽ｀:.:ｰ:.: .．.... _ :／: .:/
. . : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ / / /: l:! /: . .:ノ ＼ .:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:ｰ : .．:/
＿＿
_..-''''ﾞﾞﾞ´ ﾞﾞﾞﾞ'''-､
／ ＼
. / ＿＿ ＿＿ ', 違うんだオフクロ！
/ ＿＿＿ ＿＿ l
l （ ● ） （ ● ) .| 実はカラオケに行ったんだが、どこも満室で入れなかったんだ！
| ￣￣￣ ￣￣ |
| | そしたらカラオケ屋の店員が、ラブホにカラオケがついてるって教えてくれたんだ！
| （ 人 ） |
| ｀ ┬‐ ´ ｀ ┬ ´ | それで俺たちはラブホに一泊して九時間ほど徹夜で歌っていただけなんだ！
. l ￣￣￣￣ l
l .l 俺と由美子さんはKENZENなカラオケ友達なんだ！
l .l
', ,' どうだこの完璧理論！（迫真）
＼ ／
＞- -＜
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|ﾆ三三三三三三三三三三三|
r' i!. /:::::::::. /／.l ／ l i ｝
.l , i |.W､|,､r'｀` ｿ｀¨`'' ー-/,r／l .､ ､〈
.И N i, l''¨´ﾞ::::::::::::::. '´＼.l ./ .i i }ﾞヽ
{ i!､ヾ､::::::::-ー''ヽ:::::. 彡F＝-ミ､ ムィ ., | ﾊ/
l N ､ |:::`之￣てうﾕ:::::::,. ､ ' £ﾕ ｀ゝ / /|／!／
ﾞ.i `ゝ､ |＼|::::::::｀￣´:::::::::::'´ .｀¨ ｀￣´・ 彡／ .ﾄ, l そりゃあー、ないんじゃないんですかあ♪
/´ i | ﾞ ＼::::::::::::::::::::::::::: i:.. ／/ l .i l
/ { .| i､.＼`::::::::::::::::: !::. ／／ l ! l
/ ﾍ .| ゝ＼!＼::::::::::: ^:::` ´〃／ .lノ. l
i' ｀| ＼ヾ!ヽ::::: _,,,,,＿ "´,| l l
.{ i | ＼!::::::::::: ､_∠r-ｭ匚U￣|ヽ､ _, /|. .l l
} l .| 'i ::::::: ／ヽ.,ｲ'i .iﾍ'´~ / | .l .!
,i l | |＼::::／ヽ／/ i .i ﾍ .ｲ | .l ﾍ
,i .l | l. ／ヽ／ / i＿_□＿_i ﾍ ／ .,l j .l ﾍ
./ l .| !イヽ／ / '´ ｀`.ﾍ '´ ,l i' .i..l ﾍ
ーム ! ,| ｒ' ´ ）ｲ ./' ,､r - ー - ､ .`ﾍ ,l j' .l .l .＼
:::::::::::＼＿ _,､r'´::| ｀ ーi' .／{ ／ ＿. ヽ ト､,l i l l ＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::| |,r'. | .i' γ´:::::::｀ヽ i. .| ヽ!. .l l ＼
:::::::::::::::::::::::::::::::::::! ,､r' | l i::::::::::::::::::i. l. | ｀ヽ､l .l ＼
::::::::::::::::::::::::::::::::::l r' .| .!, 又_:::::::_ノ .j | ., i ! ＼
::::::::::::::::::::::::::::::::::! i' ゝ ヽ ￣ ノ ／ } l｀:ヽ､ .＼
::::::::::::::::::::::::::::::::::l i ＼ .ゝ- ー - ´ ／ j' .l::::::::::ヽ､
,. -‐──────‐‐- ､
／ ・ ヽ
. / ┃ | 申し訳ございません。
. | ,人 __ ┃_ |
. ヽ } （ Ｙ ） | 二三発決めてきました。
ヽ ノ （;;;;;）（;;;;; ） |
/ く ＼ /~ ／
| ＼. ＼＿＿／
| |ヽ、二⌒)
:. {z=＝ゝ｀､'´三 彡､_ ﾘ} ／ /' .| !
ヽ＼ 八三 三 三 三 三{ ァ'´￣彡´｀:' ＜ .j / /
三｀ー≦ 彡 'ﾞ´￣ 三ヽ､三 ／ ,ｲ 'ﾞ/ '彡
三 ＞'´ 三 三 三 ﾐ､ヾﾊ ´ ＞'´z=＝＝＝＝=ミ彡 イ
三 三 三≧=＝＝=ミ､ 三 了 z彡'´ ,.:＝ﾐ､ ｀ヾ＜__, で？
三 ＞'ﾞ´ , -=-､ _ z}= 三 ヾ:::::.. ー=＝＝==等z斗 ｀≧彡
≧彡' {{ {比'ﾞ´ 三 三{ ＼:::... ｀ーﾐｵ'´ どう落とし前をつければいいか
ゞミ:.､＿ ,..:＜ 三 三 三 ｲ,' ｀ﾞ' ・
:＼ 三 三 三 三 三 三, ､＿＿_彡' わかってるよな？
ヾ ｀ 三 三 三 三 彡'´.
＼三 三 三 三彡'.:::::::,' ー=＝彡
｀ー- ＝=-三 三{´_.::::::::}､ __ _
ミ＝=- 三 三 三彡.:::::ﾊ:::., ｀ヽ
＞ー三 三 ／.:::::::::::::::八:::::., r.､
三 三 三 /.::::::::::::::::::::::::::ヽヽ; ヾ'
／￣￣＼
_ノ ヽ､_ ＼ ……由美子さんと結婚します
（＝ ）（＝ ） ｜
（__人__） U |
ｌ｀ ⌒´ ｜
. { U ｜
{ /
_. -: ´∧ _,＿_ _.へ｀ 、
r＜....::::::::::ゞ::::::::::::r' ＼ :＼_
/.::::::ｌ:::::::::::::::::::::::::::::L>、 >ﾍ::ヽ
| :::::::ﾄ､::::::::::「|:::::::::::::::::::`ｰ／:::::::::V::|
〈:::::::::::::::::::／へ、:::::::::::::::::∧::::::::::::::V ｝
/::::::_ン´「 ヽ｀ヽノ:::::::::::::::::::Λ::::::::::::::ヘ}
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＿
, -‐― ､ -===- 《rヽ孑こ ヽ
／:.:.｀:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.└ ゝr ヽァ:.:‘，
／／:.:/:.:.:.:.:/:l:.l:ヽヽ:.ヽ≠ゞン:.:.:.:.i
/ /:./:.:{:.:./:.:.i:llヽ斗‐-l:.:. l7´:.:.:.:.:.:.:.| やっちゃったZE☆
i:.ｲ:/:.l:.,:.二ﾘヾ､示㍉ｌ:.:/ｲ:.:.:.:.:.:. : |
ﾚ'|:i:.:.i:.{:.《心 ヒシlｲ:.lﾉ:.:.:.:.:.:. : |
l:.{!:lヽ{: .ゞ' 、 / l:.l l:.:.:.:.:.:. : |
ヾ､ヽ l:.ﾄ 一 ´ ,ｲ / |:.:.:.:.:.:.:. |
l:.l ﾄ _ |〃 !:.:.:.:.:.:.:.:|
__ヾ、ヾ|､ _ ヽ､ |:.:.:.:.:.: : |
／ ヽ､ , -‐ ｀ヽ､:.:.:.|
/ i:.:.:|
′〃ヽ y ´ ＿ / l:.:.:.|
/ ,ｲ ＼ / 〃 ヽ l:. : |
/ { ´ } .: : |
/｀x__ ‘， ,ｲ |:.:.:.:|
r７ヽヽ 7 ゝ-- ヽ----ｲ !-≠ 7:.: |
／ }／ l ＼ ／ / !=≦≧:.:.!
／ ／ ,' ＼ ＼ ／ ｲ_ | //l:.:. |
＿ r ┐ . / /‐ _ ヽ ≧≠r--,‐ l ｀ 7:.:. |
ｲ - , 《薔≧､ ／ ／ /ヽ、＿ ／ ゝノ‐ | ｜ ＼
<} ゝ≠ トr 薔 ヽ/__ ／ /l ＜/ / l l :! ヽ
/ 薔 ≦ Ⅸヽ, イ< ヽ ／ / ｀ヽ ／ / ! l l ／
r Ⅳ 人__薔 ト薔 ヽ ノ / ヽ ′ ヽ｜ ! 〃
> 《薔 ヽ==ヽ ｲ-ヽ / ＼ / | l ヽ| | /:|
７ Ⅸ {薔 《薔》 ≠ ヽヽ' ,′ ヽ / l li l |∧:.|
ゞ 《薔 ヘ ===lヽ薔イゞ / ／ ＼__,′ l l | :| ∧
≠ヽ_ 人薔 ゝ', ＼ヽ┘ / ／ / | l l ‐‐ ヽ ∧
7 rゞ≠ く',/＼ヽ/ / ／ / i| l | ＼∧
＼ ／/7 / ｀ヽ / / . ´ / i| l ヽヽ ､ l / ∧
l l ´ ﾚ l_l´ト' __ / -- ´ / | l l ゝ_',_／ .
| | | :| 〃 / |/ l l ‘，
| | | :| ,′ / l ／l l l .＼
ｌ ｌ | /./ / |＿ l l l l } ‘，
|_| |// / | |', l l l i 八
′ ／ / ゝ ‘， l l l l .
彼女が十八になるのを待って二人は結婚する、そう決まりこの話は切り上げとなる。
由美子は高校生であり、当時でも珍しい高校生の学生結婚だった。
やらない夫が人生の型にはめられている頃、芥川賞の選考が大揉めに揉めていた。
問題はもちろん、やらない夫の小説である。
【料亭：新喜楽】
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. . . . ./ . . . . : : : : : : : : /
__:: : :. . . . . _,.-‐: : : : : : .〈: : : : : : : : : : : : :_:_::;/ こんな小説、認められるか―！！！
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: : : : : : : : :＼ ＼|＼/
: : : : :| : : :|:: :|＞､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_人 これは単に湘南の一部の風俗の紹介なだけだよ！！
:: : : : |: : :::l:: :| /:_::/__＼, /:: :/ /: :_:/,／|:_:::|::: : : :｀ヽ、
| : : : :|: : : |:: :| ,.ィﾁﾆﾐ､/:: :/ /:_:/,ｨﾁﾆﾐ､|:_|:: : : : : :､::＼ 全然文学者の表現じゃないよ！！
|: : : : |: : : |:: :|〃 ん:(_ﾊ`￣ '´ｆ:::(_ﾊ ヾ.|:: : : : : ∧ヽ::＼
| : : : :|: : : |:: :|､ 弋:ゝ:ﾘ V:ゝﾘ ,''/: ::,': :!: : :ﾊ ＼::＼
|: : : : |: : : |: 人Ｃ ゛-‐ ‐-"C/: ::/::: :l: : : :| ￣
|: : : : |: : : |ヽ: :＼/／l/ 〉 /l／,/: :;/: : : :l: : : :|
∨: : ::|::: :∧. ＼: :＼ ,..-‐-.､ ／::／:|:: : : :l: : : :|
: :V: : :∨: :∧::､ ￣ （:::.. ヽﾉ ,:'￣:: :/:: : :/|: : : :|
: | ∨:: :ヽ:: :人::｀ヽ、 ｰ-‐' ,.イ:: : : : /:: : :/ .|: : : :| Ｏ
:::| |: :Ｏ:::＼: :＼:::. ＞:.､ ＿ ,.ィ´:: :|:: : : :/l: : :/ |: : : :|
: :| |:: :|:: : : |＼: :＼ /:::::::|:::: ::i: ::／ /: :/ /::/￣
: :| ￣|:: : : |:ﾉ. ＼: :＼ /::::::::/:::: ::／ ／::／○/::/
＜佐藤春夫 63歳＞ 評価 ×
.
ｉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :∨: : : : : : : :ヘ､:: : : : : : : : : : :ﾍ
{: : : : : : : : : : : : : : /: : : : : ::∨: : : : : : : : :ヘ､: : : : : : : : : :ﾍ そんなことねーよ 推すならこれだよ。
{: : : : : : : : : : : |: : :{: : : : : : : /ヽ: : :､: : : : : : : :≫.､: : : : : :ﾄ,: ';
ｉ: : : : : : :/: : : :ｉ: : :ｉ: :ｉ: : : : : ; ヽ: :ﾍ: : : : : : :ヽ､: :`ﾆ=､: :} ';:} 欠点は沢山あるけどそれでも面白いし
{: : : : : :/: : : : :ｉ: : ::i: :ｉ: : : : :/ _ヽ:ﾍ: : : : : : :'; : : :ﾍ: : :`ﾄ‐ｉ}
∨: : :/: : : : : :{: : : ｉ: ｉｉ: : : :/‐‐'''ﾟ´ ヽﾍﾞ､: : : : :';: : : :ﾄ: : :} :} なにより新人らしい。
∨: ｉ: : : : : : ｉ: : : :i:i:i: : : / , ｨ'く´`ヽ`ヽ`ヽ､: : ﾄ､: :ﾊ: :/ ﾉ
∨: : : : : : :ｉ: : : : ｉﾊ: : :{ /弋ﾆﾘ ／ ``' ヽ .ﾚｉ
/: : : : : : :ﾊ: :ｉ'､: : :ヽ: ﾑ `¨¨´ ∨ } 僕は素質のある新人だと思う。
{: : : : : : / ｉ::i）ヽ: : : :ﾄ､:'; / ｉ
ｉ: : : : : ::ﾄ､ ∨ｰ ､ヽ: :ｉ ヽ､ '~ ｉ 危険な感じはするけど、それが新人ってものだろ？
|: : :ﾊ: :ｉ': : ヽ､￣` `ヽ ._ﾝ /
ｉ: : ｉ }:ｉ: : : : : :ｰ‐‐ﾍ ／_ .-{ /
∨:i }: : : : : : :ﾑ{ ﾍ `ヽ､ '´´ ｒ
Ⅵ ｉ: :ｲ: : ﾍ: :ﾑ .ﾍ `ヽ､ /
ヽｉ ﾚ' .ｉﾊ: : /ヽ:ﾑ―‐ ､ ` ‐ ___ _ _ノ
_ ‐‐'´ ｉ .ｉ:/___ `ｰ` `ヽ､ /{ ﾚ'´
ｉ´ ／ ￣ ‐- _ ＼ /∨
{ ,ｒ '´ , `ヽ､ ＼ `ヽ､
ｉ ／ ／ , ｨ‐'''ヽ‐､ ヘ ＼ `ヽ、
_／_ｊ‐'´ ／‐‐'´ _/ ヽ ヽ ＼┐ ｉ
＜石川達三 50歳＞ 評価 ◯
-――- ＼ヽ !::::::/ ／::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＜ `-‐`‐|:::/ /:::::::::/::::::::ハ:::::::､::`:::::::::､:::::::::::::::::: 読んでいくうちに段々げんなりしてきますね。
` ― --／:／:::_!ｊ:::| /::::::::/|::|:::::| ､::::::|:::ﾄ::::::|`:::::::､:::::::::
／::::/:::::/ |::/ヽ`:::::|/| |ﾉ＼| ､:::::|:::| ､:::| |人ハ/､:: 単なる通俗小説な気がします。
/:::::::::::::::/ .|:| ｰ' |::{`-――--､ ､:ル' ,斗――-､}:::
/:::::::::::::::/ |::ー ':/ ＿ ＿ `,:: 派手さを求めてボクシングを題材に入れたり
/:::::::::::::::/ >'､`ｖ ＿＿＿_` '＿＿＿＿ `::
/:::::::::::::::/ | |､ ´,ヽ 弋:シ` ' 弋:シ､` 性描写を多用してるだけじゃないですか。
/:::::::::::::::/ ､ 〈| 、 ′ ￣ ￣ ` |::
/:::::::::::::::/ ＼|::|、 , |:: 受賞は不可です。私はこの本、嫌いです。
/::::::::::::::/ |::|､ ' /::
./:::::::::::::::/ ﾘ ､ /|/
＜宇野浩二 64歳＞ 評価 ×
_＿__
, :´: : : : : :｀ヽ 私はこの一作しかないと思うわ。
r‐'v‐=ｖ＝ｖ=-vﾍ
〈＞'"´ ￣ ｀: .＜〉 人間の快楽に真正面から取り組んでるわ。
,. :´ : : .:ヽ
／ . : : : :. これは中々できないことだけど、彼は素直にそれをしてる。
/ 〈' / : .､. :ﾊ
, ' . :∧ : : ::,ﾊ . : }ﾉハ 欠点はたくさんあるわ。
／ . ::' ', : ::|.::i . : . : ﾉハ
／ . : : ｉ ', ヽ . ::|.::i . :} . : :. だけど、とってもスッキリ明るくまとまる所が(・∀・)ｲｲ!!
／ イ . : :-|‐- ､Vハ : :|从 . :/ i . :∧
| .: . :i从| ⌒ヽ｢ｊハ∧ﾉ . : : ::.
|.::∧ . ::| ,=＝ミ ,=＝ミ | .:/. : ﾄ､:.
|:/ ∧.:::|、 | .::/i . : | ヽ
|′ ヽト. ' | .::/ｲ . :ﾉ
/ .:∧ 、 ＿ ﾉ|イ.:::|／
/ .::::介i:､ .イ::: : | :::|
// .::::/.:::;| ＞ . _ . ＜/ .:|:.: : :| :::|
// /::/／{ﾉ 〈ヘく: : : | :::|
// ..'イ´ | ヽ| ヽﾉ 从
__ .. -≠" | | ヽ ﾉ | |｀ ｰ- .. ＿__
/ ｜ |｀ ー ､ , 一' | | ハ
. / ｉ / ｜ | ', / |
＜舟橋聖一 51歳＞ 評価 ◯
｀ﾞ＜二_: : : : : _:,:ｲ辷Y: ﾆニ二￣￣￣｀丶￣ どちらかと言えば反対だよ
￣／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
/: ﾆ､: : : : :/⌒ヽ: : : : : : : : : : : : : : :ヽ ＿ ただ若さに任せて書いているだけな気がするよ
/:/○ Y: : : l l : : : : : : : : : : : : : : : }ヽ/ ｀丶
/: :V ノ: : : : V○ノ: : : : : : : : : : : : : : : / ', ＼ 才能はあると思うけどね
ｲ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／ ', ヽ
/ ! : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : イ これを受賞させるとなると、理由はただ若いゆえにということになる。
. / ヽ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＜ ∧ :.
/ ＞-ｒ＝==＝ﾆニｒ＜ ＼ ∧ :. それでは駄目だろうと、僕はキメ顔でそう言うよ。
,' ／ / ヽ ＼ ヽ / /l
/ / ', ＼ l ',
ｌ ,' / ＿ ｒ フ ∨ ヽ ! l
| ,' ヽ ) ヽ´ ∨ ∧ Y⌒ヽ .彡| |
ｌ ! ｌ ,.ｒｆて∨ l l イ|! |
ｌ ｌ l ｲてうｘ 〃 lｉ:::::::ﾊ | // /l |
ｌ | 代 ∨:::::ﾊ Ｖ辷从 |._// / .! l
. ', ∧ ヽ ン !| |／ / ! ,'
＜丹羽文雄 51歳＞ 評価 ×
/ / } |__|_／} 力強くてみずみずしい。若さじゃのー
{ |i / } / /} } | /
{ |i { / ／/ ／-} } | /＿ 問題は沢山あるが青年のありのままを理屈なしに書いてみる。
ー― |i { ／/ ／ ム斗 j／} | /
＼ { ／ /＿__,,. " ｨf芯斧≧=-} ' }＿／ その力量と新鮮さから、目が離せんのじゃ
__＼八 {ｰ=f竓云≧x 乂辷_ﾉ/ } / / |
＼___ﾊ＼. {ヽ 乂辷ﾉ ｀¨¨⊂⊃/ / / .| わしの好みではないが、作品にみなぎるエネルギーも小気味いい
. | ＼＼{ ⊂⊃¨¨´ ムイ-' |
. | : : ゝ=-' ‘ /:.:.: : :. | 問題になるものは沢山あろうが、コヤツは受賞させるべきじゃ
. | : : : : : :.圦 _ - =‐' ／: : : : :.: |
. | : : : : : : : 个 ￣ イ＿＿.: : :. | ／|
. | : : : : : : ┌―≧=- __ ＜ { }:.: :. |_／ |
ﾄ | : : : : :.:. |_,,,.. 〉 ≧=- .,__ ‘､ l
| ＼ | .＞ ￣ / / / | | ￣ ｀ヽ ,ﾉ_,,. -‐
|: . ＼__ ／ / / ..,,__＼ / __,,. | | ',
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＜井上靖 48歳＞ 評価 ◯
,.ｨ ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.＼ はっきりいって候補の中では一番ひどい未完成品です。
／:".:.:.:.:.:Π::.:.:.:.::::.:.:.:.:.:.:.:.::::､:.:.:.:.:.:.:.:.､:::.:.:.:∧
/: : : .:.;':.:.:/{_|:::.:.:､､:::::::..:.:.:.:.::､:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｉ::::.:.:.:. ﾊ 文脈もおかしいし、簡単な漢字すら間違ってます。
/:.:.:.:.:.:/:.:.:/ ∨:::.:∧＼:::::.:.:.:.::::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:::::.:.:.:.:.|
ｊ:.:.:.:.:.::;'.:::/‐-､ ∨:::.:∧´∨:::､.:.:.:|:.:.::.:.:.:.:.:.:|:::::.:.:.:.:.| しかし未完成なところに、生命力の激しさを感じます。
|:.:.:.:.:.:ｉ:::/ ∨:.:.::ﾊ ∨:::ヽ::|:.:.:.:.:.:.:.:.:.|::::::.:.:.:.:|
|:.:.:.:.:.:.::;':| -‐.､ ＼:.:.::|,.‐-＼:::lニコ:::.:.:.::|:::::::.:.:.∧ こんな色彩を放つ作品は珍しい。
|:.:.:.::.::ｉ::.:|,ｬﾁ弐､ ヽ::l'ﾁ弐ﾏｧ:|::.:.:.:::ｉ:.:.:.:|:::::::::.:.:.:∧
V:.:.:::::|::::|､弋zﾘ }ヘ{ ､{'zｨ:;ｿ,'|:.:.:.::::|:.:.:;ﾊ::::::::.:.:.:.:.∧ 受賞を支持します。
∨:.::::|:::::､"＿,,ﾉ ヽ、 ￣｀゛ ﾉ:.:.:.::/l:::/ }:::::::::.:.:.:.:.:.:＼
ヽ､::ﾄ､:.::＼ ′ `ｰ--‐''/:.:.:／ _|;/_ノ:::::::::.::.:.:.:.:.:.:.:.:＼ /〉
` `ｉ‐-` _＿___ /:;／,' !,ﾉヽ:::::::::::.:.:.:.:.:.::.:.:.;::'"::| //
＼ `ー'´ '" ／ / /∨::::::.:.:.:.:.:.::,:.':.:.:.:.:|,//
｀ヽ、 ,..:＜ / ,∠.. ∨:::::::.:.:.,:'.:.:.:.:.:.:.:|､'ニニ二l
`ｒ:-::'"´:::::::::::ヽ,ノ'´ |:::::::::::::..:.:.:.:.:.:.:.::!::＼
ヽ､:.:::::::::::::;:ﾉ/'" ＼:::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:/､
＜中村光夫 44歳＞ 評価 △（推定）
,.:':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 構成にひねりを利かせすぎてるな
,:'::/::::::::::::::::: /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'
／:::;'::::::::::/::::::/:::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::' でもこの若い情熱には惹かれるな
／::::::::i:::::::::,':::::,ｨ:;ｨ:::::::,::'::／//:::::::::::::::::::::l
. / ::／:|:::::,ｨ::／ﾒヽ:::／／ // !::::::::::::::::::::; 読後感がイマイチな所が弱点だけど……
/: ' /-!::::k|/≧ﾐ|／ ≠==|::;4::::::::::::::;
,'{ |ﾍﾊ.｛::J:ﾘ! ／ﾆ＝=/ j:::::/:i: ,' こいつの他の小説見たら、まあまともに書いてるし
/:ﾍ ! ´｀¨´ ｛::J ﾊ/:::/_::|/
|ヽ; ｀¨´/.イ }:| これからの伸びしろも期待して受賞でいいんじゃない？
!:::: ′ / /ﾘ
. ',ﾊﾍ 釻 __,、 ムイ/
. V ＼ イ::ハ/
,xj ヽ __,. ,.-≦Vｨ/
／Vﾉ {ヽ/
＜瀧井孝作 61歳＞ 評価 △（推定）
選者が賛否別れるのは通常である。それで多数決で決まるのもまた通常である。
だが一部の者が強硬に反対し、多数の賛成者を切り崩して受賞なしとなるパターンも存在した。
佐藤春夫は髪が白蛇に変わるほど猛反対し、賛成者の切り崩しを狙った。
／ ＼ 認めない
／ ヽ
/ ﾍ この作品 綺麗じゃない
/ } ﾍ
／｝ / r''"⌒＼ / /l } ﾞ､ 作者は美的節度が欠如している
{ ノﾋ"⌒二ー- ､ ￣⌒＼＼ ／ ／/ /::j λ ヽ
// ￣ / ￣`ヽ､`'''ー--＼＼＼／／∠／／-{ ＼ 大嫌い いやしい 品格がない
{＼ ／｝ // ／ ＞ー---へ`ミ 二￣__∠;;;;;;弋 l＼ ＼ ｛ 〉
乂 } ｛ ﾉ // ／ ／シ~ん芯ヾ:::￣::::::::::::／ん心ﾞ㍉､ l ＼＼l j r､ 『絶対に』認めない
/ ﾉ / / ｛｛ ／ ／ l ／ ｨ癶 弋ﾆシ :::::: :::::::::::: 弋ﾆシ ﾉ'"ト､ Vフ ＼＼ ｛ 〉 ハ
｛ ｛ ｛ ｛ >'" ／/ l / /{ { ~~~~:::: ::::::::::::::::::~~~~::::::::/ ＼ ＼‐彡^＼＼｝{ ｛ ｝ 『 絶 対 に 』
＼`ー--‐''"彡イ ノ l l j人 ﾞ､ :::::::::::::::::::::::::::::／ ／ ヽ＼ ヽ Y ノノ
￣￣〈^〉 ／ l l l ﾄ､＼ {!:::::::::ヒ二ニ-‐イ ＼`ー--い__彡"
r〜-､ ｛｛ ／ l l l l l l＿い ＼＼ ::::::::::::::::::::::::::::::/ ＼`く￣￣｝ } ／｝
`ー-､＼＿＿l_l／ ／l l l l ﾄ 乂ヽ ＼ ヽ_｝ ｰ=ﾆ二ﾆ-:::::::::::::::::/ ／ } }＼＼ / / ﾉ ノ ＜うぞぞぞぞぞぞぞぞぞ
`''ー--／ ／ /ノl l ／￣::::＼_｝ﾍ ヾx、 ￣::::::::::::::::::／/ /::::::＼ ﾉ ﾉ、 ヽ У/ //
／ ／ﾒ /彡/l ﾉl:::::::::::::::::::::::::::l l ヾ＞､ :::::::::::::x＜/:/ /::::::::::::::`〜┐癶＼／／ヽ/ ／｝
/ ／＿/ / / ∧{ l:::::::::::::::::::::::::::::l l ﾞ､ ` ー'''" /::/ /:::::::::::::::::::::::/ヽ＼/__ノｰヽ ∨ ノ
/ / 弋 ヽ__／ノ／l l::::::::::::::::::::::::::::l l ﾞ､ /:::j ‖:::::::::::::::::::::/ l＼＼ い/
{ { j`ト-‐'" ｛ l ﾍ:::::::::::::::::::::::::::l ﾄ __ l l::::::::::::::::::::::/ } ` ミニﾆl｜
!｜ { 廴＿／／l 人:::::::::::::::::::::::} !ﾍ ｀`ヽ r-‐ /{ l:::::::::::／｝/ / j j j
人＼ `ー--‐'" 〈 l l`ト､::::::::::::::j !::::ﾍ /λ l::::::::ﾉ ﾉ / ' __ノ /
｛ } } !::! `'〜ミﾉ /:::::::ﾍ＿ r-‐／:::::::＼ ￣ ／ / / / ノ
`┘ l l::l / /`＜:::::ﾍ ￣ ／::::::::::::::::::}￣{￣/ / / ￣
＜佐藤春夫（変身しました）＞
ヾ､} }
> / /,
＞ ノ ハ イ …………
￣＞ , / / ／/ / ! ,ﾍ } ／
/ ∧ / ／}／ミ/ _ ＞／＿,/ ∠__}人 ﾄ､ ＼
/イノ|ハ レ'! / ￣レ'ﾞー､ 〉ｰ/＜´ ＿_ ﾄ､ /ヽミ､→
| ＼ ﾄ､z==≠''ノ i' -､＜￣ゞ'ノｲ ／ }
人 (＼{ |｜ ｀ ´ ノイ〉 /､
／ >､ミﾒ |｜ ,ｲノ／∧＼
／ // ヽoハ |｜ ノ/_ノ ∧ ＼
／ ／/ ｀｢i! ハ ´ // ∧ ＼
／ ／ ′ | !', ヽ′ // ∧ ＼
ｲ / / ┌'└ｯ -､＿＿＿＿＿__,- /´ ∧ ＼
, ¨l｣¨ 丶 ｀￣￣´ ｀ヾ>､,′ ∧
/ ＼ ,ヘ＼ ∧
＜？＞
＼ / , ∠,
／ / 〃 ,イ / ／ , ! ＿＿ノ
←ーｧ ,ﾊ,／/ , ／ / / ／} ｲ | ＼
/／| { /,イ ７／ / ＿_,／／ / ／｜ } ヽ 佐藤くん ずいぶんと元気がいいなぁ
} ハ { /＿_二{_,∠､/ ／＿_/ ∠ } / l ヽｰ､ﾉ
', (＼ | ゞ､弋ｿ< ､ ｀=彡',二二_ノハ }＼} 何か良いことでもあったのかい？
トﾐⅥ｀ ｀ ´ ﾞ: / ヽ 弋ｿソ j / ,'
ゝ､o|､ : } 彡イ / 谷崎潤一郎くんとさ
ﾟn} ヽ : ,′ }/ ／
||1 : . 彡'⌒ヽ､
_||ﾑ ﾉ { ／ ﾄト､
｀}｢从 ,- ヽ_ノ ノ ,夂 ﾄト､
iｊ }ヽ 弋>＝= ＿＿ { Yん'＼_ ﾐﾄ､
ﾉ! ヽ //ﾐ､＿_ 二ﾆ7/ ／＼ ＼) ＼ { ﾄ､
__／ ∧ // ￣￣ ／ ＼ノヽ､ 丶 }＼
＿ -‐‐'／ / ∨/､ ,, . イ ヽ ＼ ヽ
￣ ／ / // ゝ-,ｲili{__,／ }ハ＿ ` ｰﾞ､＿__
/ 〈∧ jilil/ ノ ＼ ＼ ヽ
＜？＞
／⌒ヽ ＿＞ └〜⌒>、 ヽ/ / ／ ／ ／ / l l
/ ／ ＼ ＼/ r‐＜ ／ ／ / / l l
! ＞''"／ / ＼ ＼＼ Y ／ ／ / / j !
､ー------―'''" ／ { ／l rﾐx ヽ ＼ 彡 ／l ‖ } l …………！
＼ー-----― ／ ／ j {!｛_)ミx,,,＼ `ー-‐''" ∠ l j l
＼ ｀''ー--―／ ／ ／/ 丿乂;;少 { `''ｰ---‐ミ,, ￣l l ' l
`''ー---／ / / ／l / / ｛_)攷芍ミ l / l
／ ／ / / l/ / 乂こシ／Y l / l
/ ／ ／j / / ノ l u ..:: ／､ ∨ l ｀、
/ / ／ { {／ ／! 八 ｝ - U ／ ／ﾍ ∨ ｜ } l ｀、
/ /l / } Y／ l lヽ -､＿ ／￣ ＿彡イ ∧ ∨ j l l ヽ ＜ピタ
l / { { ／／{ } } } ＼ u ⌒`〈__ノ￣ ／ ／ ∧ ∨ / j l ＼ ＼
{ ｛ ／ ／ 乂ﾉ { j ﾉl l ＼ ＿ イ/ / / ハ Y / j l ＼ ＼
! l / / { / / l / /八 l ￣￣ / / / l l/ ‖ ﾄ、＼ ＼
l { { 人 / / ｜Y ! ＿ l U / / ／ / } } /l ! ＼ ＼
／V } V ＼r〜x＿l {￣ l / / l‐＜ ／ j } / j ﾉ ＼ ＼
／ ／∨乂 ﾉ -‐ / /￣ { l l l j `＜ ﾉ ﾉ / ﾉ / ＼
／ ヽ／ / / ￣l l l / { { l ／ /＼ / / ＼
やらない夫の『太陽の季節』ーー
主人公：竜二がナンパで引っ掛けたヒロイン：英子と恋人になるのだが、
英子に飽きた竜二は、兄の道久に金で英子を売りつける……という内容が含まれる。
佐藤はこれを許容できないプライベートを抱えていた。
＜＜大正時代＞＞
/:l
.:::.. . ノ::ﾚ:::..:..:::::.:l
...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾉl
...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::l
..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::. 何？ 俺の妻が欲しいだと？
.:::::::;;;~´::ヽ:::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::.
::::;' ::: ヽ:::::::::_::::´:::::::::::::/::::::::ｌ:::: 佐藤よ、気は確かか？
:;':::l ;';' ::::イ:::::::::::::::_ノ:::::::::::ﾉ:::::
:: l _;';'-‐ l::::::::::ｒ∠｀ヽ:::ノ::::::::
:: ヒ ;' 亡iﾌ ::::::::::::ﾄ⌒` ｉ:::::::::::'
', ﾋ） ヽ￣´ ..::::::::::;'::つ / /:::::::::'
/ ` '' ,-´/ヽ:::::::'
〈_ _ ┌´ ::::'
l _ __ l l
ヽ‐ ￣ ノ ｀ﾄ
l ´ / ノ ﾍ￣｀ヽ
l_ _ - ‐, ／ ﾍ 厂ヽ
／l ／ /
＜谷崎潤一郎＞
／: : : : : : : :ｌ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀.i だって谷崎、あなた奥さんを愛してないじゃない
': : : : : : : : : :i : : : : : : : : : : : : :' : : : : : : : : : : ヽ
': : : : i: : : : : : i: : : : : :ヽ: : : : : : : ',: : : : : : : : : : :’ あんなにいじめて、千代さんかわいそう！！
l: : : : :l: : : : : : : ' : : : : : :｀: :､_: : : : ヽ: : : : : : : : : : :ヽ、
. /l: : : : l: : : : : :＞-‐ ''￣￣'' ―- .､: :'; : : : :|: : : :'; : : :＼ 早く離縁しなさい！ 私が一緒になるから！
/l:|: : : : |: : : ／ ＼': : : :.|: : : : i: : : : :.}
. /: l: : : : : l: : / ，ｉ: : : :.|: _: :/: : : : /
{: : l: : : : : i / ＿＿＿＿＿_, イ::::::i: : : : i´ヾｰ､: : :/
'; : : : : : : l:｀ト--‐7印Lｰ‐-' レツて心､|: : : : ｿ 'ヽベ
｀＜_: : : :l: |::::::::i:|ｬて;;心 ´ {::J:::l 〉｀> '" ）::＼
l ＞､__: ｌ:i::::::i:::K､ヽ:;Jﾍ 弋ンﾑ'´ ／::::::::::::｀...､ ／
'､ ｀´ヽ;:::';::ﾄ｀ ｀ ´ ,ｲ ／:::::::::::::::::::::::::::＞-....,,＿ _,,,....-, ’
＜ }:::ヽヽ、 ｀ く:ｌ ｀イ::::::|＞､::::::::::::::::::::::::::::::::::｀､二二二ﾆ-‐ ''"
/l｀ ﾊ::::l:ヾ、 -― ./ l::::::l::::i￣｀＞‐ｧ::::::::i:::::;:::::::::::::＼
. /:::| i:';:::ﾄ;:::ヽ＞ ＜/ ,:::::::ﾊ::::l: : : : : : :＼::::|::::::';:::::::::::'::::＼
,.:/:::| lハ::l｀ｰ" /｀ヽ ./ ，::::i: :.';:::ﾐ;､: : : : : : ヽ:|:::::::ｉ:::::::::ヾｰ-､ヽ、
／ｲ:::::| .l-‐ﾊ:;-､＿__ハ / i:::::::ト､: ';::::ヾヽ､; : : : :｀|:::::::l:::::::::::::，
＜佐藤春夫＞
．． ＿ ．． ＼､ ．
． .. -‐ ￣ ￣ ‐- .. ）〉 ； 今日も旦那の折檻に耐えるだけのおしごとが始まるぜー
‥ ＿,.イ〕 ..:: .＿ .::. .＿ ｀ヽ//
． ..-‐:::￣､＿（Ojノ´ ｀Y´. ｀ヽ._.ノ〉 ． わたしファイトだぜー
／..: : .::／ ,＞-‐ ,.ｉ .:|: ｉ:.. ‐-＜:}_ノl ； （佐藤さんたすけてー）
,' ｉ:: : .::/ ＜._＿,..:＼. / | .:|: |＼ ／:. ヽ:._ノ
； / |:: :.:/ _ノ ＿.:ノ:| |Χ | ./|: | ／ヽ.| |:､.＿ ..＞
. /' l:: :/ ；￣ { ､|,/j/==z､ｊ／ ｊノ ,ｨ==zｊ人|ｒ.}′¨
/ l::/ ､_| （( )） （( )） |_ﾉ ；
．,' l〈 ． l ゛∪'" ゛∪" l ’
； { . ヽ:、 ；ヽ. -─‐- , ′
ヽ. ..::＼. ＼ ．.r-‐＞:.._〈 ＿＿_..〉_..:＜‐-､ ．
＼.::ﾉヽ. ヽ. ；/ ｀ヽ ＼ ＼_.／ ／ ,／ ﾊ ；
； /..::人:.. . .::∨ , ＼ }ヽイ:ム { ／ .,: l
{: ::{ 〉::. :::〈 /l:. ＼l /::ｉ::::ﾊ l／ .:l:. | ；
＜千代（純一郎の妻）＞
l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l 夫婦の問題に口を出すのは感心しないが
ｉ:::::::::::::::::::::、::::::::::::::::::::ﾉ:::::::::::::::::::::/
ｉ:::::::::::::::/ :: ｀ー´ ::ヽ:::::::::::::/ ぶっちゃけ千代はどうでもいい女だ
ｉ::::::::::::l :: ｀l l´ :: l::::::::/
ヽ:lヽ::l´ __;;__ l l __:::_ ｀::::l´l 俺が好きなのは千代の妹のせい子だしな。
人',::ｉ 弋'ﾌヽ /弋'ﾌ .:::ﾉﾉ ＼
ｨ//////l｀ヽ:: `ｉ l ::ノl´///ムｧ いいだろう！ お前に千代はやろう
ィ/////////l ヽ l l / l///////∧
ｨ/////////////l ヽ ___:::::::___ / l//////////∧ｧ
-ｨ//////////////////l ヽ ｀￣´ / l/////////////////ｧ┐
ｉ/////////////////////l ヽ _ ノ l///////////////////l
l/////////////////////lヽ ∧ 人∧ /l////////////////////l
ｉ/////////////////////l ヽ／｀ヽ（ ）´ ＼/ .l////////////////////l
せい子とは千代の妹なのであるが……
/ ＿/／ ／￣ ＼
,厶 ／／_｝／_,,ﾆ=-‐‐- ＼＼
__/ ／／ ｱﾞ´ 丶｀ﾆ=‐--z......ノｉ
＾ｱ／／ ,厶ﾆ=-―-=ミ ＼ __丿 せい子！ 俺はお前の姉と別れるぞ
／ j汽／ ＼ ＼ ＼ ﾆて
＿/三二7/ ＼ ＼ ＼<⌒ だから俺と結婚しよう
| . ′┌く 冫、 、 ＼ ヾ ＼
人 ｛ 入 ゛ .′〉､＼ jﾏ⌒ 姉妹丼は男の夢だ！
／r! ｝ ＼ /汽＼ . / / ＼＼ ､ /i:|
／ │ /∧/＼＼ ／／__厶=- ＼＼＼ V:ｉ:i:|ｉ
. 〉、 ^ァ′／／>､ ＼ .＼＼＼ ＼八
. ！ ＼ __,,. イl／ ｀ﾆ=‐- ミ=‐-- ｀ ｀ﾆ=ヘ ＼
. ＼ 〕 ‐-‐=≦ﾆ´ ／￣＼＼ ﾝ⌒
. ┘ ,..≧ｧ=-‐ _,. イ￣］｢｝ |{八 ＼
⌒＞r==≦ ‐┘ 丿 ／＾≧=‐---- -<⌒
ｉ≧=≦ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ＞‐------‐=≦{三二ﾆ=-‐=ﾆ¨_ﾆ=‐ ⌒
〉 j＞―‐-≧=‐-=ﾆ二￣＿三ﾆ=-‐ ¨
＼ ／ ！
／ _八
／-‐=ﾆ¨¨￣￣¨¨二ﾆ=‐-----‐=≦｝ ＼
,. -――――‐- ､
／.:.:.:.:.:.:.:.＿＿＿＿_.:.:.:.:.＼
／.:.:.:.:.:.:.／´. . . . . .／⌒:.:.:.:.:.:.:.＼ 死ね☆プラチナゲス野郎
／.:.:.:.:.:.:.:./. . . . . . . ./.:.:.:.:.:.:, ― ､.:.:.:.:.
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| . . . . . . /.:.:.:.:.:.:./ , --､ ＼.:.:.
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|. . . . . ./.:.:.:.:.:.:.:.{ {o } }.:.:.:,
|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、. . . .|:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_ ｰ‐'_,／.:.:.:.∨＼＿＿
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼ . |.:.:./.:.:.:.:|ﾊ:.:.（＿,）.:.:.:.:.:.:.:.|／ : : : : : ＼乢ﾉ〉
|i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:|.:.:.:.:.:|／.:.:.l|:.:.＼:.:.:.:.:.:.|＼: : : : : : : : ヽ {ｸ
||:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.|.:.:.|.:.:.:.:.:| }.:八八:.:}.:.:.:.:.ﾘ ⌒:,￣￣: : : : }′
||:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.|.:.:.|.:.:.:.:.:| ,ｘ:≠ミ､}ﾊ.:.:.:.:| : : : }: : : : : : : /
:.:.:.:.:.!.:.:.|.:.:.:.:.|.:.:.:.:./}.:/|.:.:/}/〃ＹんしﾊＹ|.:.:.:ﾘ : : /: : : : : ／
＼.:.:.､:.:.､:.:.:.|.:.:,x:=ミ、}/ ‘弋;;;;り从:.:/: :∨／´￣
＼:＼:＼∨Ｙｕしﾊ .:.:.:.:ﾉｲ/ : : : :}:＼
丶:.≧从‘弋;;り /:| : : : ;ﾊ: :}ﾊ
{:.:.:.:.≧=-.:.:. ヽ _ノ ／ : | : : / /:/: :|
＼ド二≧ .. __ ｰ'´ ／__}: : ﾉ／／:/ : : |、
＼:_;／⌒丶￣: ＼厶≦／:／: : : :｜＼
￣￣{: : : :}／ : : : : : : |: : : 〉
∧: :∧: : : : : : : : : :／
{: : : { ､ : : : : : : /
＼__:､ ＼＿,,:ｲ⌒Ｙ:::ヽ
＼ { ∨ ＼::}
＜せい子（千代の妹）＞
せい子はあっさり谷崎を振った。
そしてせい子にふられた谷崎は……
､＿＿＿＿}＼}Ｙ(/{／{＿__＿＿,
}＼: . ｀ヽ: . ヽ: :.} : }! : : :／. : ／{
{ : . ＼: : : : : : : :}}: :}: : /. : ／. : :} おい佐藤、せい子に振られた
{＼: : : : : .ヽ: : : ﾘ.:ﾉ. : : ／. : :／j
{＼: : : : : : :,_ヽ : : /:_; : : : : : :／} だからあの話はなしだ。千代はわたさん。
{＼ : .ヽ∧{ ｀¨¨´ j:ﾊ: :/ : ／j
{ヽ : : :/ ゞ / V . : ／}
＼_: : 〉 ＿＿_八__/＿〈_: : _／
i{｀{: {弋苡ｧ :.:. r赱ラ }: }´}
八ﾞゝ≧ |:.:. ≦ノﾞ/
ヽ.! {:.:.:. .:.:/ﾝ
'. ｀´.:.:.:.:.:.:.:'´
ﾄ､ r======ｧ.:ｲ
／| ＼ ￣￣／ i＼
_/ﾆﾆi `ｰ一'..:.:.::|二ヽ_
_ -ﾆ/ﾆﾆ=| ヽ .:.:.:/:.:.:.:|ﾆﾆ∧ﾆ- _
_ -=ﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆ=! .:.:.:.:.:.jﾆﾆﾆ∧ﾆﾆﾆﾆﾆ=- _
-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆﾆ∧ ＿ ＿.:/ﾆﾆﾆﾆ∧ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-
/ ﾍ
/ } ﾍ 絶 許
／｝ / r''"⌒＼ / /l } ﾞ､
{ ノﾋ"⌒二ー- ､ ￣⌒＼＼ ／ ／/ /::j λ ヽ
// ￣ / ￣`ヽ､`'''ー--＼＼＼／／∠／／-{ ＼
{＼ ／｝ // ／ ＞ー---へ`ミ 二￣__∠;;;;;;弋 l＼ ＼ ｛ 〉
乂 } ｛ ﾉ // ／ ／シ~ん芯ヾ:::￣::::::::::::／ん心ﾞ㍉､ l ＼＼l j r､
/ ﾉ / / ｛｛ ／ ／ l ／ ｨ癶 弋ﾆシ :::::: :::::::::::: 弋ﾆシ ﾉ'"ト､ Vフ ＼＼ ｛ 〉 ハ
｛ ｛ ｛ ｛ >'" ／/ l / /{ { ~~~~:::: ::::::::::::::::::~~~~::::::::/ ＼ ＼‐彡^＼＼｝{ ｛ ｝
＼`ー--‐''"彡イ ノ l l j人 ﾞ､ :::::::::::::::::::::::::::::／ ／ ヽ＼ ヽ Y ノノ
￣￣〈^〉 ／ l l l ﾄ､＼ {!:::::::::ヒ二ニ-‐イ ＼`ー--い__彡"
r〜-､ ｛｛ ／ l l l l l l＿い ＼＼ ::::::::::::::::::::::::::::::/ ＼`く￣￣｝ } ／｝
`ー-､＼＿＿l_l／ ／l l l l ﾄ 乂ヽ ＼ ヽ_｝ ｰ=ﾆ二ﾆ-:::::::::::::::::/ ／ } }＼＼ / / ﾉ ノ
`''ー--／ ／ /ノl l ／￣::::＼_｝ﾍ ヾx、 ￣::::::::::::::::::／/ /::::::＼ ﾉ ﾉ、 ヽ У/ //
／ ／ﾒ /彡/l ﾉl:::::::::::::::::::::::::::l l ヾ＞､ :::::::::::::x＜/:/ /::::::::::::::`〜┐癶＼／／ヽ/ ／｝
/ ／＿/ / / ∧{ l:::::::::::::::::::::::::::::l l ﾞ､ ` ー'''" /::/ /:::::::::::::::::::::::/ヽ＼/__ノｰヽ ∨ ノ
/ / 弋 ヽ__／ノ／l l::::::::::::::::::::::::::::l l ﾞ､ /:::j ‖:::::::::::::::::::::/ l＼＼ い/
{ { j`ト-‐'" ｛ l ﾍ:::::::::::::::::::::::::::l ﾄ __ l l::::::::::::::::::::::/ } ` ミニﾆl｜
!｜ { 廴＿／／l 人:::::::::::::::::::::::} !ﾍ ｀`ヽ r-‐ /{ l:::::::::::／｝/ / j j j
人＼ `ー--‐'" 〈 l l`ト､::::::::::::::j !::::ﾍ /λ l::::::::ﾉ ﾉ / ' __ノ /
一度決裂した佐藤、谷崎、千代の三人は、十年程度経った昭和初期に再度話し合いをした。
そこで谷崎と千代は離婚、佐藤と千代が結婚することで合意し、知人に挨拶状を送ることになった。
l.:./ ／: :｀:､ __
!/_,. .-: :'':":´: : : : : : :ヾ`''"_ _,.二＝ｰ…- 佐藤さんと谷崎さんと千代さんの連名で手紙が来た
,. :':゛: ／: : : : : : : /: : : : : i: : : :｀:`:ヽ.､
／: : :.; ': : : : : :/: : /: ! ﾞ! ヽ ｀ヽ、 ……変な組み合わせだけど、何の話なんだろう
/: : : : /: : : : : :./: : :,l: :/: : : : i |. .i.. . . .､ ＼ ｀ ､
' . :/: : : ／¨7ヽ:,:'ﾞ!.:/: : : : :j,.ｵ-､:: : : :ﾞ､: . ヾ丶､
' . : :,': : : /: :.:::;l: :/ '/ !: : : : l.:,ハ.:lヽ: : : :i: ヽ: ｀、
. |. : : :,': :/: : : :.:::j:/ 〃 !: : : :,!:/ l:.|::::: : : :i: : i. : :.
!: : :,': ｲ: : : ;;;∠ﾑ≦/ l: : : /;/≧ｯｷ|V:: : : j: : :ｌ: : :.
l: : ,':/:l: : ｯ''オ示乏! l: :./ノ 伐片ヵV:: : :l:: : :|: : :i.
. l: :j:/::|: : :.V !vﾍ ノj j:,.' ﾄﾍ ,ﾉﾘ V: :.l::: : j＼:.:l
l.:|,!/'|: : /::l ∨つ｣! / ﾚつｿﾞ /::!: :ﾊ:: :.l ヾ|
!j!{ !:.:/:::::! ´ 、 ｀` ． !::::l:/ 'l: /
i!.:ﾞJ∨:::::::l " ,、 ,!::::|{ l/
j: ::.|: : ::::::::ﾄ､ ,-､ '┘ ＿_,.ィ´::::/ !
. ! ::.|: : : ::::::l:|:ﾄ、 ヽ､__,.-''"´ _,ノ::|::::::.: : |
i: : :l: : : : :::::|/ﾞﾍ く::|:::::!::::.: : : |
l: : :.ﾞ､: : : : : }'⌒`丶､ ﾉ＼:l: : : : : :j
l: : : ::|､: : : :./＝=､、 ＼ | l: : : : : /:!
/: : : ;rﾐ:､: : /＝=､、`｀､、 `く ,!: : : : /: :.l
＜時空を超える編集さん＞
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/ 谷崎は妻千代と離婚するよ！ /
/ /
/ 佐藤は千代と結婚するよ！ /
/ /
/ これは三人で話し合って決めたよ！ / ……こ、これは……
/ /
/ ちょっと変な関係だけど、これまでどおり付き合ってね！ /
/ /
/ /
/ 谷崎潤一郎 /
/ 千代 /
/ 佐藤春夫 /
./ /
/ /
／: : : ,./: : : : : : : :/: : : :/: : , '/!: : : : : : |: : :|: : : : : : : : :
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/／ // |: : : : : :!: : : : ,! :::/:::::!:::::::::::!: : : :/ ヽ: :| ヽ｀ヽ､ : : : :
!' l: : : : : l: : : :/.|: ,':::::::!:::::::::::::!: : : !:::::::l: |:::::ヽ: ヽ: : : : :
| : : : : |: : :/ !|/'ｰ- |､::::::::::::::l: : l:::::::::', l:::::::::ヽ: ヽ: : : :
| : : : : |: :/l:::::|__ |::::::::::::::!: |:::::::::__'|:::::::::::ヽ;!､: : : : ……・スワッピング？？
|: : : : :,!: !: l:::::r ' i !:::::::::::::::| |:::::::::::/｀''―- ､ヾヽ: : :
!: : : ｲ|/: :,!:::::!ヽ-'/::::::::::::::::::l:!:::::::::::!_ /l: :∧: :
',: : l l |': / ｀ ｰ' | r‐' i ./ ! :/: :! : :!
ヽ:| | |: :{ l､ ヽ.ノ,. ' /:/ : : | : l
'.| | |: : ＼ ､__ ` '´ /:/ : : : ,!: |
| |: : : : |ヽ､ __,.、 `ｰ' ･ /:/: : : : :/!/
| |: : : : |: :／／ ヽ ,.. /:/: : : : :/´|: :
| |: : : : |/ / / ,'‐;!ー――,.i' ´-.//: : : : :/ : :|: :
| |: : :/7 / / / l｣ ,.. ''´:::::::::::::/': : : : : / : : |: :
| |: : ! |／::::::::::::::::: , ': : : : : , ': : : : |: :
三人で話し合ったという箇所に、当時の人々はインモラルさを感じ、これを『細君譲渡事件』と呼んだ。
下衆の勘ぐりで日本初のスワッピングという人もいた。
しかし谷崎はともかく、佐藤は擁護されるべきである。彼は十年近く純愛を貫いたのだ。
そして当時は姦通罪があり、不倫は刑事罰の対象だった。手紙は出さざる得ないものだった。
十年貫いた純愛をスワッピングだと世間から罵られた佐藤には、金で女をやりとりする作品を許すことは出来なかった。
しかし選考委員の、この最後の一人の声を無視することは、佐藤にも誰にも出来なかった。
/ ＼ ……私は反対、だけど多数決には抗えないよ
/ j ＼
j /l ∧ ＼ だけどそれでもあくまで反対する。
l / j / ヽ ＼
l / ﾉ ノ"￣ ＼ ＼ 『私はやらない夫の受賞に責任は追わない』
l ノ／ ／ 斗r芍ミ }＼ ﾞ､ ＼ ＼
j ＿-〜'''" 弋ゞソ / l ＼ ヽ＼＼ ＼ このことを明記して欲しい。
/ x-彡rぅく / /l ヽヽ＼＼＼ ＼
/ x〜 ィ/ x癶ゞシ / / } } ﾊ ＼＼＼＼ ＼ それで私は引き下がるよ
/ ／／// ∧ .:ゝ j / l j l l ＼ ＼＼ ＼
／ //::::://j j ヽ { { /j j l l ヽ＼｀ヽ､ ＼
／ ／ //／//::{ {＼ ＼ '⌒ l l ﾉ / l l } } ヽ ﾊ ＼ ｀ヽ､ ヽ
／ / ／//::／j｛⌒い::::ﾄ､ヽ＞ ＿ ／ﾍ∨ / ! l / jヽ ＼l `〜､＼ ﾞ､
／ ／// /ﾉ Y { l いヽ ヽ ヽ ＿l￣ ￣ ヽ＼ l l/ / l l＼＼ ＼ﾄ ヽ
ィ''"＞'"／ / /弋ノ ! ﾞ､ ﾞ､ﾞ､｝＼l ﾄく:::::l 代__｝ l / / l l ＼＼ l ヽ＼
x''"＞'"／／ / / / / l 弋__〉 ﾞ､ﾞ､::::::l l V:::ﾍ l l::::::`l 「 ｝ ﾉ j } ＼＼ l ﾄ､ ＼
x'"＞'" ／／ / / /｜ 〈 l ﾄ＼:l ﾄ、V:::::＼＿ __l l::::::::l└ｲ::`く ﾉ j ＼ヽ l ｜ヽ ヽ
／ ／ ／／ / // /{ { いj l::ヽヽ l:::い::::::::::＼｀ ＿l｜::::::::l l::::::／⌒ヽj ヽヽ } λ Y ﾞ､
／／ ／／ / /｜ j l l ∨ l:::::い}` l ﾄ、::::::::::`く l l::::::::::l l／:::l ﾍ ﾞ､ﾞ､ ｛ 〉 l い
トﾉ },ｲ
＿} |
＼ _, ﾉ_ それでいいんじゃない？
＞ / _,x､/ ,ｨノ/ '-＜
∠__ /／､__,＞- '/∠ノ}, ／
,ｲ-､厶 ´ ,' ｧｭ､< rﾙ'
{ ,个 _/ ｀ﾞ,ｲ ,ィ
ヾ､! ヽ> 乃冫
/i!| ｀ヽ＝== 、_ /ﾉ/
†ﾄ. ｀===ｭ,ｲ /ｲ´
}ﾍ ,, ＞ﾞ∧
／|{ ヽ-{il!_, イ }=､
__／ /小 ヾ' {ﾑﾊ
_ -‐‐ ¨ | |!ハ / }ﾄ| ＼
｀ｰ､ | |! 〉 ( / }! ヽ
__ --‐´＼ | ﾄ､,=､ ＿/ | X-､
／ ＼ | | / | ＼｀ｰ--､_
／ ＞ | | / / ﾏ===-- ＿} ￣＼
＜？＞
|: : : : : : : : :| `ヾ{: : {: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:|:.|
|: : : : : : : : :|rt＝f==z､,,＼:ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }:.| ……で？ アンタはいったいどっちなんだい？
|:|!: : : : : : : | `ゝ弋:__:ﾉヾ ＼＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : :./:.:|
|:||: : : : : : :人 ｀￣￣´ ＼: : : : : : : : : : : : : : : :∧:.:| 最強にして最大にして最高の近現代日本文学者。
|八: : : : : : : ､＼ ＼ﾄ､: : : : : : : : : :.:./ }: |
＼: : : : : {￣` i ヽ: : :/.: : : : :/ /∧l 日本伝統美の体現者にして、将来のノーベル文学賞受賞者。
＼: : : :＼ j }: :/:} : : :∠ノ/ !
ヽ小ｰ ゝ ヾ ﾚ' :/:.:／__／:l ヤス！
}: :ﾍ ､_＿＿__ /／ /: : :ﾄ､:＼
/: ;ｲ.:ヽ. 'ヱ二二 > ｲ: :∧| ` 一
/／｜:､ :＼ ／ /:ﾄ､{ ……アンタの意見はどっちだい？
!:ハ: :｜ヽ. ／ |: | `
, ＜ | 丶 . ´ ｜｀＞ .
_／ ｜ ｀¨´ | ＞ ､
r' ´ ｜ / ｜ 八
〃 .::::.:.:... ｀ヽ、 } ヽ: ::｀ヽ
i{{ . : .::::￣￣｀ヽ、 ::::.:.、 .:} ::} .:｝
. ﾉﾘ .: .:::.::::_ ＿. . ::.:.＞ｰ=ミ'＾ヽ､:::（:::.:. .::ﾉノ .::{
ｰ=彡' .: ::.:::.:´ .::::::ﾆ=-‐ ｀｀ヽﾊ::〃.::::::::}
（ .:: .::: .:::／ヽ::::. ⌒ミ、 ..::..、 :Y´.::／
ヽ} .::〃/ ^ヽ Ｙ: ｰ=＜ .::::::::::...、 ..::::}'⌒ヽ
/ .::〃.:{ ｝ }:.. ／ ＞'ミx.: .:::::::,′
＿｣.:::::ﾉﾘ.:∧ （ }:::. / _＿__.::{ .: ::/´/
.／⌒'ｰ=彡 .::::::ハ 〉 {:::. イ ＾'ヾ (:ﾊ ､:::::{ｱ′ ………
′ /::/イ .:::::::/::/`：、乂::. （｀ヽ ／ :::Y
. /::/ ﾉイi::∧:i ||ﾊ::::. ￣｀ :} ::',
ｉ:::ｉ |从 ヽ || ∧::. _ ､:::〉
|:::| | =╋=人:. ヘ. ...:::r一 '′
|:::| | || 、 ` ﾆニﾌｱ
|:::| ＼ ｀Y＾ヽ、
|:::| イ:｢＼ ﾊﾊ/ ` ｰ- 、
ヽ:ヽ、 ／ |::| `'く::::.（ ＼
. ＼:＼ { く /:/ |ﾊー' }
＜ ヤ ス ＞
,､f:t,
┌ゝ:〔_
ﾇ: :ノ:ﾞヽ
,/_: : : : :ハ
〔「r､): : : : :ﾘ ､ ∧ ,ノl 石川くんたちに従うよ。受賞に賛成だ。他に推したい作品もないしね
V＼: : : :ノ} 丿`^′｀＾′L
＼'/ヽ/ノ く ∠ それに僕は思いっきり若い子の才能を褒めるのが好きなんだ。
〔////〕 Σ ７
}￣| ) , /_.イ ／ﾚ ＜ 作品は若気の至りで、でたらめかもしれない
| | ^ｲﾄ≧ﾚ ≦∨)⌒
| | 〈￣.| l ハ┐ でもこの若さにはとっても可能性があるよ
| | ＿＿__〉...:|､ー／{ /
| └＜￣｀ヽｰ'^く＼ ヽ ∧ﾞy゛ ﾊ /ー-､ 受賞で可能性を広げさせて、好きにやらせてみればいいんじゃない？
| ｀V ＼ ヽ Y / ﾍｰ ´ ﾄ＼ ＼
￣￣「￣ V ＼ ｀|::ヽ ＼ ﾍ |｜} Y i ∧ 何かは出来る人だと思うよ。
＼ ∨ （::::|^＾く:::）＼ﾑ ,ﾉ |. / ｜ﾉ ＼
＼l ヽ!/､.:Y ＼{ |/ :|′ r::::>
￣`ーrミ(:!ゞ'＾´ 「| ＼ (:∨／∨ あと、僕はなんで心臓なんて持ってるの？
∨＼ |.L ＼＾ﾍ._ ＼
∨ ＼ .|.「 Υ(:::ゝ┐｀ヽ
∨ 丶 |ﾆﾆVﾆﾆﾚ⌒く ＼_|
} |-―⊂⊃､ニニl／_,＞-―――――― ､
}:）/⊃ ／／￣`＜＼＼/／ ｉ ＼
_,{′ ／_ | ￣￣`ー―-=､| ＿＿_Y
/::ゝ`´_z::::)＿| /ヽ_＿＿ `＜_ ／ Ⅴ
/廴/::::〉_ｰ'/ ∨ / / ／ ＼,ノ ‘, __r‐v-､
｛ゝ'ヽ::人::)/＼_/ ,/ {／ ./￣￣＼}＼ '. ／／￣ ｀ヽ _r<ゝ-､
￣￣＼/ ヽ┴-､__／ー-､ / ｀＜ヽ ヽ ／／／ ￣ ヽ} _,ｨ´／／八
＼ｰ-､ ＼ ／ ＼ ｰrf::!// .|／f' ﾉ ／ ヽ
＼. ＼ ＼／＞．. ヽ /|:|:// ／￣ヽ! |::|/ / ／〉
＼__＞' ／ ￣￣二ニ＝― - }〈 |:// / ./ ﾚﾞ / ./ /
￣￣ ∧ //＿ / ./ / / ./ /
∧ //′ ｀ーｧ―′ / / ／7ヽ_/__/
∨/＼ く. / / ＼ ＼
{ { | ￣￣/ / / >‐}
＼__弋＿／ `ｰ〈 〈 / /
＾＜__/_／
＜川端康成（ヤス） 56歳＞ 評価 △（推定）
会議は川端康成の賛成で決した。他の作品はほとんど俎上に登らなかった。
＜太陽の季節の最終論評＞
石川達三◯（論評から確実）
井上靖 ◯（論評から確実）
舟橋聖一◯（論評から確実）
丹羽文雄×（論評から確実）
佐藤春夫×（論評から確実）
宇野浩二×（論評から確実）
瀧井孝作△（推定：受賞には異議なし）
中村光夫△（推定：受賞には異議なし）
川端康成△（推定：受賞には異議なし）
／´:.:.:.:.:.:ヽ それでは半丁でそろいました！
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i どなたさまもようござんすね？！
i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｝ ,. .-..‐::.::. .、
|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /,::-''⌒丶、::.ヽ
/⌒＼y二ニゝ:.／ '′ ヾ::.ﾞi
i r、 ＼::::::７´⌒i ,../´::ヽｰ-- ､、 ,!:./
∨¨ゝ-､.ソ:::i / ､ｰ- .__ ＿＿,.‐'´/::.::.::.::.::.::.::.::.::.｀:'＜
ｒ−- ､ / ＼:.:.:ﾉ ｝ `ヾ､ _::.::.::.::.::.::.::.::.::/::.::.::.::.::.::.::.::.､::.::.::.::.::ヽ
＼ ＼ /￣ ¬､ ∨ i′ ＞:.:. .::.::.: /.::.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ::＼.::.::.::.:＼
＼ ＼ | ＼ { ） l ／.:.:.:.::.::.::.::.:: | .::.::.::.::.::.::.: | .::.: |.::.::.＼.::.::.::.:ヽ
｀＼ ＼￣/ヽ ﾍ´ i_ ／:.:.:/.::.::.::/ .::.: |.::|::.::.::.::.::.:: j :.::.::|/.::.::.::.＼.::.::.: ',
＼ /::::::＼ヽ）＿ / !｀ヽ,.,_ _／.:.::i.:.|.::.::.: ,'.::.::.::.:|.::l::.::.::.::.::.::ハ.::.:∧ .::.::.::.ｌ.::ヽ :.::.l
∨::::::::::::/ ヽ/! l | l i. ￣「:.:.:!.:l ::.l .::|:＼:/ |.::l .::.::.::.::./ ∨.:ハ.::.::.:.|＼|::.::.:|
/:::::::::::::/ ,! l | !.|.|｀ヽ |:.:/| ｌ.::.:!.::.| .::/＼!∧ :.::.::./ __／∨ |.:::.::.:|.:| .::.::.::!
/:::::::::::::/ｰ､. | l i. | !.l ｀i、 |/ |:..::.ﾊ.::.l :,' `ｰﾍ.::.:∧ 三三三 |.::|∨::.|.::.::.::.|
/:::::::::::::/ [｀ヽ,ノ ,! } !i | ヽ_ _ ﾘ∨ ﾍ.:ｌ小. 三三 ∨ ･|.::l.::.::. |^ヽl :|
/:::::::::::::/ し''ﾞ ／／ ﾉﾉ,ﾉ ＼ヽ＿_ Ⅵハ ' :::::::| :l.::.::.::|_ノ:l :|
｛＿___､/ ＼"／ _,／'イ ＼ ヽ￣¬_ ﾝｰﾍ::::::: `ーー ’ │ｌ ::.::.:ﾊ.::.::V
｀ ￣ ´ ｀ヾべ′ ﾉ⌒ ヽ､ _ イ|:l.::.::.:,'.:.::.::.::|
＼ ,.. ﾍヽ＞ -‐ '´ん.::ﾘ:ｌ .:: /:l.::.::.::.:|
￣¬ -- ＿＿_ ＿ ＿ | l l＼ ∧ ∨:l.::.:/::.:l.::.::.::.:|
｀ｰ-‐へ｀丶、 V|ﾍ ヽ＿}_ ∨.:/.::.::.l.::.::.::.:|
,ノハ V|ﾍ ∨ |/／ヽ :.::l.::.::.::.:|
／.::.l V|lﾍ ヽ j /// }ー-､.::.::.:|
芥川賞の審査員は◯、△、×で作品を評価する。ただし公になるのは、結果と各委員の論評のみである。
そのため誰が◯をつけて誰が×を付けたかは、論評から類推するしかない。
やらない夫の結果は概ね上記の通りと言われている。
＼ヽ l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l /／
＼ ／
二 第三十四回！ 昭和三十年下期 芥川賞！ 二
／/ ＼
// l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l ヽ＼
, -―､ | ＿＿|_
（ ｆ⌒} | , .:::::::::::::::::::::
l r ﾞ |／.:::::::::::::::::::::::::
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r '´ | , - ､r―‐- ､ ;::::::::/l:::::::::::::::::::::::
-―‐- ､| ｜ ／.:::::::::､ｖi::::::::::.､｀{:::/ﾘ ∨ヽ:::::::ト､:
／.;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| ト､ __ /.::::::;:ｲ:/ l:::::::::::.ヽVl //////}::::::| }
/.:.:.:{.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.::| ／｀ ＼￣｀ ＜￣ヽ /イ::/‐{/ ‐ﾍﾄ:::::::::::! | ,. -‐┐ |::::::lノ::
,:.:.:.;ｨﾍ:.:.:.ト､--:.:.:| .〈:.、.. .. 、＼ ＼:| /:/― L/ ―- ＼ﾄ､}:{〈 | |::::::l:::::
{.:´:lﾘ '; .:| rｧく ､:.|/:ﾍ:.＼:::::..＼:.＼:..:..:..:.i| ｲ::/- '´ ﾞｰ- -‐' |:::::::ヽ＼. | |::::::l:::::
l/ｌ:.代:）ヽ! ｀ｰ' ﾄ{:::::/＼|｀ ｰ＿|::::::ﾄ､::::}:|ｌ ﾚ{ ,､ |:::::::::::＞r┴､!:::::::::::
V:. ＿ l:.ﾘl::|‐-r┐'´ lｧ::::| V.::!:!. |:＼ ｌ__〉 ｣::::::;､:::} |:::::{/〉::::::::::
}.:ヽ ヽ ） ノ./ |L..ノr‐〒―'|:::::::l_ノ::::l::＼ ﾘ|::/＞――ｧ ´ ﾍ::/＞、|::::::/ヽ:::::::::
＿_ ､__ノ:.}:}:.:|＞r '/:ノ.:.:l::ﾄ､ ｌ ｌ |::::::::l::::／￣ヽ＞_｣ノﾍ ｊr‐'´ 〉、 ／.:／ |::::,′ }ﾍ:::::
./ （_,ﾍ 7ノ/＞ｧ'7 (:( ノ.:::::::トl__ｊ_ . イ:::::::::} l ）/ ∨ `/.::::/ |:::′ l l::::
{ ﾉ ／ｆ(ｲ ,' / ﾉﾉ（:::::::::;:ｲ,.ｨ::｢ lノ::::::／｜ ノr{, ' /.::::/, l::{ ,′l::::
.ヽ { （rﾍrｧ! {,ﾉ ,（:{ ＞:ﾉ| { {:::l 〈::::::く r┴‐-〔 ／ / {::::::l/ .|::l ,′ ｌ::::
l ｣┐ / |／ ｀ （:＜ l lｲ::::! |＞:ノ ｣_ / ,′ l::::::l |:::! ! |::::
.<⌒´ノ!／{ | / ￣ 〉 !::::l |￣ ｢ ｀ ｰ | ｌ:::::l l::::l｜ l ::
l￣ ト､ l | / ,′l:::::l.｜ ｜ ｜ l ／.::::{ |::::ｌ ﾄ､ ｜:
| ｜ヽl r' / { ';::::',.! | | l ／.:::::／! |::::l｜ ＼ｌ:::
| ｌ } ,′ l ';::::', ｜ | l 〈:::::／ ｜ |::::| | |:::
＼ヽ l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l /／
＼ ／
二 受賞作品は『太陽の季節』！！！！ 二
／/ ＼
// l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l ヽ＼
f¨ﾞ!
:┐ . ￣〒￣〒￣n /〉.〒￣〒￣〒￣〒￣〒......<ヽ..ﾞ〒￣〒￣〒￣ﾞ/^〉'......￣〒￣〒￣〒￣
!.. ＿⊥＿⊥......}”/..ﾞ⊥＿⊥＿⊥＿⊥＿⊥,､ <｀ヽ..ﾞ＿⊥＿⊥ /:::/.,､.....＿⊥＿⊥＿⊥＿
⌒!ｨ f¨ﾟ{ <´ 'ヽ Vハ |ヽ Y¨! |::::}ｲ { , -ー ､ _ /¨> r-‐,､ <⌒!
::〈人_r-ｰ- ､_r＜}| ＞::::￣:｀ヽ__, - ､__r ､r=¨>‐-! /:::::}＿_Vﾍ }:::|__}::::{.ィ1.|:.:.:.:.:.:.}_, くﾉ￣! ./;;;;;;;;;}_, ﾍ⌒',
/:.< /::::::::::::::::Y::/|i /::::::::::::::::::::::Y:.:.:.:.:.YVｲ!:::::}::::::::|/::::::/:ァ＜! V_::| ',く/⌒!}:.:.:.:.:ノ/ /:/^V__〈ヽ;;;;;/_!__ノ::::::ヽ
:.:.:.:}|:::::::::::::::::::|:{:. }:!:::::::::::::::::::::::: l:.:.:.:.:.:.|ィ ゝx}:::::: |::::::/:.:/ / > ¨⌒ヽ:'. V¨¨ヒ{_. V==<:::::｀ヾア´:f⌒!ヽ:::::}
＼f':!::::::::::::::::::lﾊ:.:ﾘ'.:::::::::::::::::::::::∧:.:.:.:./ ＞ｲ::! :::: |:::::{Y/' 〈 /:::::::::::::::::}:' V::::::::::{ .} .}::::::::::|:.:.:.:.|:.:.:|:.:.}-:'
ヾ!,､:::::::::__/_／ ヽ::::::::::::::::/|ﾚVWハ/::::::::/:::::: |::::::|ﾊ V!::::::::::::::::::!:/ ./:::::::;:::Y /^!:::::::{:ﾄ､: |:.:.:|:./:::::
｀Yﾟ￣ ＿/VﾚvｲW:::::｀ー-::＿_／:::::::::/:::::::| ヽ ｀!:::::i:::::::::::|' /:::::::/L_| ￣⌒¨}＞ﾍ}:.:.:|”::::::::
、 f´￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::| ヽ .|:::::l::::i::::::| /:::::::::| ＞- ._ }} |:.: |ヽ:::::::
＼ヽ l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l /／
＼ ／
二 作者は一橋大学在学中の23歳学生！！ 二
／/ ＼
// l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l ヽ＼
／.:::::::::::::::::::::::::::::::､::::､::､.´／／´ ヾﾐ､＿: : : : : : : :｀:ヽ
／....../.........,............,'......ヽ...ヽ:.ﾞ､,".:´ ／l!i:., ,ィ |: : : : : : : : : i:}
/....../..........,'.........,ｲ...........ヾ.....､.∨,/_､'´ﾞ"}:.:.:! l:＿_,厶二二ﾆー､-―-､-､
::::::/:::::::::::;:::::::::/:::::::::::::i::::}:::::i'ヽ!/ /7=,-ﾞ，:l lゞ:.,'ﾊﾄ「_`ｲ;ｨ:i:i二＞三ﾐｨﾄ､>､
:::::;:::::::::::i:;::､i:://i:'|:;､::::j::::i::､:l/{i'￣´_ 〉y′ｉ.|`r'´/ﾆ┐ﾞ'〉r'ﾊﾆ=-ﾐﾞ,.-､_､j,ｿ;
::::{::::::::::::l::...i:`≧ﾐ斗::ｨ〉::ﾉ::ﾊ:! l!'/=y,/:.:.:.;ﾘﾊ, `/〈/ﾊ==，!,'",ﾆﾒ ＞｡ｧ'{f
::i::ヽ::::::i::Vj:〃 (),`｀ｿ<ｿ:::/､j' /`l!/ｲ:.:.ノﾘヽ! ' "'/ﾉ_// ﾞ､,{ﾍﾐヽ ﾞ´ <, ｿ
:::､:::ﾄ､:::､::＼ ｰ" '´ｲ::{／i>ﾐ彡ﾍｲ'´|､ .! | ,ｲ`ｰ ′ﾉｲ`iﾍ ､/{=ﾃﾌ}
ヽ:::人ﾞ)`｀ﾞ‐ ` /=＝ｨ ﾉヽﾉ} ＼ } j;;;;;ヽヽﾉ- _ノ;;`i´￣｀ヽ＾ ｰ､ﾞ_`三'ﾉ
／ｿ､::}ﾞﾍ / ヾ;//イ¨〉ﾍ ヽ!､ﾉ;;;;;;／ イノ;;;;;} `ｰ`-―-'､＞―‐--
{ ヾ､ ｀＞ ゞﾆ彡'｀ヽ:.:i;;;;| ＜i_ `／ /;;;;;;;;;;;;;ｉ ／ヽ /´
l ＼ ／´ヽ. ﾞ.:|;;;| 「....」'´ /;／７┐;}_,ゝ､ ´ ,. -
＞ｲ＾ヽ.__ ヽｲ ／ヽ. ノﾍ;;| /) ／rヘi´/ ７､'´￣`llーr―r┬rt‐‐ ´
":. ' .／ "L/`|） 〈__⌒` 〃`ヽ },ﾊ. ／;;;;〈｀ｰ`ゝ'ノﾉ;';';'Y;';||;';'j:.:.:.|;';ヾiく;';';＼
." ／´_ ） ７' ／ ／´ ｀ヽ.〉／;;;;;;;／`7､＿/;';';';';';'};'||/;{:.:.:ﾉ;';';';ｉ|;'};';'イ
´ /ｰ' r'／ ／ ∠｀ヽ_ ／ . ' ／;';';';'／ |;';'||;';'f＝ﾞi;';';'||;'}′|＿
ノ |' ／､ / ヽ／ ／ﾍ;';';／ };';'||;';'|:.:.:.:|;';';||;'} ´
＼ヽ l｜l｜l｜l｜l｜l｜ll｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l /／
＼ ／
二 姓は 石原！ 名は 慎太郎！ 二
／/ ＼
// l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l ヽ＼
＼ヽ l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l /／
＼ ／
二 人呼んで美筆のやらない夫に芥川賞を送ります！ 二
／/ ＼
// l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l｜l ヽ＼
,.へ
___ ﾑ i
「 ﾋ_i〉 ／￣￣＼ ゝ 〈
ﾄ ノ ／ ._ノ ヽ､＼ iニ(() （結婚式の日程どうしようかなぁ）
i { | （●）（●） | | ヽ
i i | （__人__） | i }
| i | ｀ ⌒´ } {､ λ
ト−┤. | } ,ノ ￣ ,!
i ゝ､_ ヽ / ,. '´ﾊ ,!
. ヽ、 ｀` ､,__ ＿__ヽ ノ__＿ ＿ ／" ＼ヽ／
＼ノ ﾉ ﾊ￣r/:::r―--―/::７ ﾉ ／
ヽ. ヽ::〈； . '::. :' |::/ / ,. "
`ｰ ､ ＼ヽ::. ;::：|/ ｒ'"
／￣二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ
| 賞 | あ く た が わ │|
＼＿二二二二二二二二二二二二二二二二ノ
実際のやらない夫はドヤ顔はせず、電話で受賞を聞くとすぐに帰宅して、母親と手を取り合って泣いた。
小説の内容のハードさと、学生であった若干二十三歳のやらない夫の芥川賞受賞は『事件』になった。
では、この『事件』の犯人は誰だろう？
……後のノーベル賞作家 川端康成は、当時も抜きん出た実力から、他の文士に一目置かれていた。
彼が喋れば、どんな文士でも黙って拝聴したという。
佐藤春夫が強硬に反対した時、もし川端が賛成しなければやらない夫の受賞はなかったかもしれない。
￣ ／ , ! `､ｰ─ " ／
＼ ￣￣∠..|: ／ .. __, ,.ｲ ､ ゝ
＼ | ﾞ／＿__ｿ￣￣／ ／／ ｌ ﾊ |ｰ, ＞
＼ ＿{ :.:＼ /:::_¨}＼ｰ─'ィ／::::::::::!: ／:::{ , |´.} ＜´
￣￣ ∧:: ﾊ:ﾄ!:::《´ﾋｿ､≧､,/ :＼,ｨ＝|/彡}::|/::〉 :ﾉ::ﾒ､＿＿＼
/ /:: ヽ.:.:.|`:::::::`＝‐"::ヾ":::::::-￣/ ﾋｿ｀》,::/厶ィ／:: /_: : ￣＼
/:: 〉､,|:､ .::!ﾞﾞﾞﾞ/^＼:`＝´...:::: /ｰﾞ::/ ｀ﾞ ､ ＼
＼ /厶 /7 |:::, .::::: ′ ﾞ ／ｰ'": ＼ ヽ
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＿ |三三| ! ＼ ::/: iｰ､ ′/ ! !:::::::::::::.
／ _}ミ､， |三三| ＼ ＼ ヾ､_, ‐' /:}: ヽ､ ｉ ＼::::::::::::.
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`ｰ──‐┐三三三三三三三三三三ミ、 / ／:::::::::/|: i::::::::::::::::::::､ } ＼
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::::::::::::::::: !三三! 〉≧ﾘ} / |___ ／ ::::::::::::::/::::ﾉ: ／::::::::::::::::: ／ |
￣￣￣￣￣
……芥川賞というホーリーアイテムはやらない夫、いや二人の兄弟が
完全に無頼に落ちきるのを救い、そしてのちの全てにつながる可能性を与えた。
＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＜
＜:. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ:ヽ:_: :ヽ
ヽ:. :. :. :. :. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ｨ: :ｉ:.ｉ:. :ﾍ ｀
.. : :´:. :. :. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/:. :. : : : ｲ: : :／ !: ﾊ:ｌト､:ﾊ
￣＞: : : : : : : : : ィ＝､: : : /ｲ:.: :.:ｨ : : / /:. :／/: ／x≦}ｲ: ' ! ヽ! 僕は誰も助けないよ
´￣￣＞:.:. : : { ヽ Ｙ: ': ﾉ: イ/ クイ￣ ＞/イ / _ 斗:､: :乂
/: : : : : : ｉ 〉乂:. :.: Ｙ _.≧=､ .'ｘ ゞ' | ヾ ￣ 相手が勝手に助かるだけさ。
/イ: : : : : ﾊ く ヽ ﾄ､ ＜ ゞ' { !
ノイ⌒ｧ:.: :ヽ > }' '. '
/: : : : :ゝ廴． ', /
ノイ}ﾊ: : il ：ﾊ ‐ ィ / 僕はただ、若い子を褒めたかっただけだよ。
, -―ｌ:.ｲ{. |ｉ| :. /
. / {´ _}/ヾ:. |ｉ|.:ヘ ｀ ー= ﾆニ ィ , ′
ｲ 八 {Ｙ' ｀=╋= ヽ ｉ ＞､＿
. 〆 ?E ｌｉl ｀ ､ ! ≧ｭ...
,Ⅵ Ⅹ >､ / ヽﾉ＼ ≧ｭ.. _
＜ Ⅵ Ⅹ. .ィ ヽ. ￣｀ :. :､ ＼ ＞､――‐ ´
_ ≦ Ⅵ. Ⅹ Ｙ } ￣ ≧≦ ＼
彼の言動は本心であろうが、それが二人の兄弟を救ったことは間違いない。
このホーリーアイテムがなければ、兄弟の人生は大きく違うものになっていただろう。
しかもこの兄弟のその後の歩みは、日本の歩みにもいくばくかの影響を与えたのだ。
そして川端康成のアダ名がヤスであるのは事実である。
／ / / __ ＿ ＼
＜＿___ { ／} .／ / ／ {／ ヽ 〈＼ ￣⌒丶
／ { {／ j/ ／/／/ ／ } /＼∨ { ｀ヽ} ∨
{ ハ 廴{ ／ヽ..,,__/／ j/ ＼ /ﾄ 〈 :} ∨
∨ ﾊ＾｀'ｰ } ＾＾ ゝ ‐- __,. ）/ ／j/〉 .{ ,/ {⌒＼ 親しい人しか呼ばないけどね
./∧ } ＾''冖冖"~ /／ >_ノ }: {――､
.／ ∧. } ／ ,＿/ }＼{ 〉 ' 今東光とか小林秀雄とか
′ 厂⌒彡）/＜ / ∨
>/ _ { ／ ヽ / ､
／ ｀¬ ＾´ ― ／ : / / ＼
＿ -=≦ ∧ｰ - ＿,,. -＾~ ／: : : / ＼
,. ¬⌒ ／＼ / ∧ イ: : : / .′ ＿ ＼
＜ （::::::::::） __ / ∧ x≪: : : : / { γ:::::::} ___＼
￣⌒¬=- ／:::::::} / 从_ _, x≪ ＼: : : ′ { ゝ‐ /::::::::ヽ丶
￣⌒¬＿ ｨ仏'"⌒ ./.:＼ ／ {／⌒＼{:::::::::::::ﾉ―＼
／:::} ＼ ./: : : :.＼ ／ __ {::::::::::::::::∨∨И::::::::ﾉ ＼__
/ ゝ´ ＼ /: : : : : : ∧ ,／ /::::ヽ{::::::::::::::::彡 て::::::::::） }
ゆえに言おう、犯人はヤスであると。
やらない夫が芥川賞を受賞するという『事件』の犯人は、ヤスである。
そしてこの『事件』をもって、やらない夫は人生の第一宇宙速度を突破し、次のステージに飛び立っていった。
#3 犯人はヤス おわり
＜おまけ＞
好評でしたのでやらない夫の直筆第二弾です。
私は読むのを諦めました。
/＼＿＿_／ヽ ヽ
／ ::::::::::::::::＼ つ
. | ,,-‐‐ ‐‐-､ .:::| わ
| ､_(o)_,: _(o)_, :::|ぁぁ
. | ::< .::|あぁ
＼ /( [三] )ヽ ::／ああ
／｀ー‐--‐‐―´＼ぁあ
http://twitpic.com/86mina
読めねぇw
テンションが変な終わり方をしているのはご容赦下さい。
乙
>>439-442
当時は悪筆でも審査側に読んでもらえたんだな
現在ならPCで原稿書いてるから関係ないけど
俺の字の方がまだ読めそうだ
>>497
あまりほめられた学生時代じゃないものな
にしても慶応ボーイは弟の裕次郎だけか
兄貴の方は彼女を譲渡するようなことは実践していなかったのか
>>475-491
反対派の委員のいうこともそれなりにあたっていたっぽい
慎太郎は作家としては精進できたとは言い難い気がする
文才ぱないの！
i⌒i 一応説明しますと >>500なのですが、最初の題名部分は一度消され、
| | 枠外に追記で、『プレイボーイ』とあるのがわかると思います。
,,ｒ' 'ヽ、
,,r‐'' ヽ､ で、その下は挿入で『死力はー』と読めるような気がしませんか？
／ ＼
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ しかしやらない夫の著書に『プレイボーイ死力はー』というものは
| ,-､ ,-､ | ありません。というか、日本語おかしいですね。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ 実はやらない夫の著書にプレイボーイのつく題名の作品があります。
￣￣￣￣￣￣￣ それは『プレイボーイ哲学』
i⌒i つまり『死力はー』の、『死』は『オ斤』で、『力』に見えるのは『口』です。
| | これで『哲』
,,ｒ' 'ヽ、 そして『は』もしくは『い』の様に見えるのはおそらく『学』の『つかんむり』です。
,,r‐'' ヽ､ そして最後の『ー』、このダッシュは、おそらく『子』なのです。
／ ＼ もしかしたら『は』のみで『学』を表すのかもしれませんが、不明です。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | ただ>>1もやらない夫のすべての作品を読んだ訳ではありません。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / もしかしたら『プレイボーイ死力はー』という原稿があるかもしれません。
`-､ ｀￣￣￣´ ／ おそらくないでしょうが。
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i ………この原稿の何が一番恐ろしいか、お分かりでしょうか？
| | これは筆が乗ってきて、誤字脱字のしやすい終中盤の原稿ではありません。
,,ｒ' 'ヽ、 一番注意力があるはずの書き始め、冒頭部分なのです。
,,r‐'' ヽ､ 中盤を考えると実に恐ろしい。
／ ＼
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ この後すぐぐらいにワープロが登場します。
| ,-､ ,-､ | 少なくない文士が手書きを続ける中、やらない夫は即座にワープロを
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / 使う事を了承しました。以来やらない夫は現在までワープロを使用しています。
`-､ ｀￣￣￣´ ／ 消耗品などは、おそらく出版社から融通してもらっていると思われます。
￣￣￣￣￣￣￣ パソコンは使っていないようです。
i⌒i またやらない夫の名誉に関わるので付言しますが、
| | 彼は小説のような行為は一切行っていないと思われます。
,,ｒ' 'ヽ、
,,r‐'' ヽ､ 実は太陽の季節執筆の際に、やらない夫はやる夫とでっていうを
／ ＼ 呼び出し、実際の慶応無頼派の行動について聞き取り、さらに
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ 原稿を見せ内容に誤りないか確認しました。
| ,-､ ,-､ |
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / また>>1はやる夫には詳しくないのですが、wikipediaを見る限り
`-､ ｀￣￣￣´ ／ やる夫は完全なる体育会系で、内心無頼の生活を嫌っていたようです。
￣￣￣￣￣￣￣
i⌒i そういうわけで佐藤春夫の論評指摘は、ある意味慧眼であるとも言えます。
| | ただ実際の事件を詳細に調べ、題材にするのはどの文学者もやっています。
,,ｒ' 'ヽ、
,,r‐'' ヽ､ 次回予定の三島由紀夫は、題材にする事件を非常に詳細に取材を行いました。
／ ＼ 重要な証言者には出来る限りインタビューを行い、録音テープを回しながら、
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ 大学ノートにびっしりとメモを取ったと伝えられています。
| ,-､ ,-､ | 名作と言われる金閣寺もそのような取材過程から作られました。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / 他にもあまりに緻密な取材が過ぎたのか、『宴のあと』は裁判沙汰になりました。
`-､ ｀￣￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣ ようは取材をどう作品に活かすかの問題なのでしょう。
やらない夫が使い始めたのは、80年代始めぐらいじゃないかな？
それでも価格は100万超えてたと思うし、充分に早いけどね。
i⌒i >>509
| | ご指摘ありがとうございます。やらない夫がワープロを使い始めたのは
,,ｒ' 'ヽ、 『ワープロが出始めてからすぐ』でした。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ ……ちょっと昨日の投稿を見直しましたが、やはりラストが少し……
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ ただ『投下頻度を優先しなさい』と神は言っていたのでしょう。
| ,-､ ,-､ |
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / ……それで次回投稿なんですけど、非常にまずいことがおきました。
`-､ ｀￣￣￣´ ／ とあるキャラ設定が非常に魅力的すぎて元計画が狂いそうです。
￣￣￣￣￣￣￣ 具体的にはコイツ↓
.〃:.:.:.l／:.:/:.:.:.;':.:.:.:.:.:.:|:.!:.:.:.ヽ.:.:..:.:.::＼|:.!.:.:..:.ヾ:..:. l:.:..:｀.
/:.ハ:.:.|:.:.:/:.:.:.∧､:.:.:.:.:.:!:|.:.:..:.:..｀:.ミ.､.:.:..l ﾄ.:.:..:.:..';:..:.|.:.:..:.:.',
./.:/!:l:.}:.:!:./:!.:.:/:.∧ヽ:.:.:.:!:!｀:.:.､.:.:..:.:.:.:.＼:l !:.＼.:.:.l.:..:l:..:.:..:.:.',
.,'.:/:.l:.l∧:V:.:|:/ｌ:./ Vﾍ＼|:!:＼:.|｀丶､ｰ=:ミl:!.:.:.:.＼!..:.l..:.:..:.:..:.', やらない夫ォォォオオオ！
.,':.:'.:.:.!:.V∧V://!:'_ .Vﾍ l:ﾄ､:.:.:ﾄ､:..:／≧.､ｌ|ヽ、:.:.:!:.:.l.:.:.:.!:|.:.:.',
.,::.;.:.:.:.|､:.V∧∨ ｌ;仁≧ミ ヽ|lﾊヽ:.ｌヾX ＞==＜､:.＼:.|:.:.l＼ l.:!:.:.:.', 俺はクーデターをやるぞォー！！
.l:.:!:.:.:.:l∧:.V:.ゝﾐ,《 (:い:)ヾゝl!=ﾒ{｛､ｲ,ｲ{ （:い:) .》｀ﾒ､Y､:l:.:.:.:.!:|､:.:.:l
.|:.l:.:.:.:.l':∧:.＼ :.ヽミ≡彡 .,ｲ ､ ヾ `ミ≡彡'" //:!:.ﾊ:.:.:.:ｌ:l.､:.､:!
.| ﾄ:.:.:.:l:.: ∧:.:.:ヽ｢ 人: : ｀ . /;ハ!:.ｌ:.}:.:.:.!:l:.:.:.､ヽ
.|:l.!:.:.:.:!:.:.l､.:＼:.:.ヽ. （::ﾉ::）: :ヽ :) / .|:/ﾉ.:.:.:.}:l:.:.:.:.ﾊ}
.l八:.:.:.!:.:.|.:､:,人⌒ ヽ ´ lハ:.:.:. ﾊl.:.:.:.:|
＼:!:. l:.:.:ヽ:.ゝ ｛.,ｨ _ｒｰ― -‐―- ､ ､ / }:.:./, !:.:.:.:.l
ヽ:.l.ヽ. ﾊ ‘､(ヽ _,､＿, ＿ ｀ヽ} l.:/ リ:.:.:..,′
!ヽ:.:＼!. ヽｰ'´:::::::::::::::::::::::`丶く| ﾘ/ィ:.:.: !.,′
|八:.:.:.:',. Y Y:.:.:.ヽｰ:.:.:.:⌒Y ｦ //:.:.:.:.:.:ﾊ'
.＼.:', に{､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｲ,/ ,/ｨ:.:.:.:.:.:./
}:∧. ゝ｀ｰ=ｰ‐r‐-イ.ノ ｲ .!:./:.:.;'
V:.l::. ヾミ ＿ 彡' .／ |/:.:.:'
.V:.:.ヽ 冫ｰ 二二 イ ／:.:' .ﾊ/:,
';!:: .＼ ／:.:.:.:' { } |
|:. :. ＼ ,ｨ.:.:.:.:.:.:' :.:l!ハ!
」:.:.. :. ｀ ー = イ:.:.:.:.:.:.:.:,' :.:.r ､|
_, イ7 ! :.:.:. :.:. :.::.:.:.:.:..: ' " .:.:.:,' ＞ ト ._
._, イ:::::::::::〉 ｀ゝ、 :.::.:. ´" "´ .:.:.,:´ _. ＜ |:::::::＞..、
_ , イ::::::::::::::::::::/ ｀ ＜:.:.. .:.:.,' イ´ !:::::::::::::::::｀ヽ、
＜三島由紀夫＞
i⌒i ……。
| | 当初は史実をガン無視して三島のやらない夫への仄かな慕情などと
,,ｒ' 'ヽ、 考えていたのですが。wikiを見るにつけ、史実の方が100倍面白い事に
,,r‐'' ヽ､ 気付きました。
／ ＼ そして何よりキラが三島にハマりすぎていることに気付きました。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | そういうわけで書き溜めを現在大幅改訂中です。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ / ごめんなさいちょっと次回投稿をお約束できません。
`-､ ｀￣￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣
そっくりでハマってますね
次回投下の時期不明とのことですがちゃんと待っておりますので
ご無理なさいませんように
月１投下なんてざらだからそれで大いに満足です
どうせ結局は自民党に票を吸い取られてしまうのは見えていた
舛添要一が都知事になることもなかった
i⌒i ……三島由紀夫の魔性にハマって三日……。
| | よく考えたらこのスレの主題は石原慎太郎さんと橋下徹さんの政治劇でした。
,,ｒ' 'ヽ、 そして一番の目的は5月に開催される予定である大阪都構想のアピールでした。
,,r‐'' ヽ､ ようは沢山の人に政治に興味を持ってもらいたいことでした。
／ ＼ 何が言いたいかというと、日曜には次作を透過します。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | 追い込まないとやらないんだよ！！>>1は！！
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ ……というか三島の大暴れは次の次の次の回です。
道頓堀プール化構想はとん挫した
堺屋太一、元官僚のわりにはお笑いタレント並みのアイディア出しすぎ
採算合うわけがない
従来より東京都に縁の深いところは官も民間もまず出してくれないだろう
ライバルに塩を送るお人よしなど滅多にいない
だからこそ歴史上あのエピソードが語り継がれるわけでさ
この問題がクリアされない限りしょせん机上の空論としか思えないんだが
石原兄弟はテレビドラマ「弟」でしか知らないのよねｗ
問題はその次に何をしようとしているのか
橋下は堺市まで解体しようとしてこけた
堺市は大阪市と違って黒字財政だか赤字の大阪府に吸収されたいわけがない
期待してます
単に大阪市を廃止して大阪府に統合しようって話
特に差し迫った理由があるとも思えないんだが
これでよく「今時の若者は〜」なんて言えるわ
悪さの内容が異質だったりすると、自分たちは想像できないっていう怖さはあるだろうよ
この時代のわいせつ物頒布からして炎上商法か
なんか納得
ふつうエロ描写ごときで「表現の自由」って安っぽすぎるもんな
欧米みたいに児童への性犯罪が酷くて児童ポルノ禁止は向こうさんがする分は理解するが
日本まで巻き込みすぎんでほしい
都構想は政令指定都市の大阪市を解体して行政区にして大阪府に編入しようって話やね
大阪府からすれば独自権限の多い政令指定都市を組み込んで業務の効率化を図るってのは一理ある
ただし大阪市からすれば編入された後の大阪府議会で大阪市の頃並の権限やら予算やらを分捕れるかって問題が……
女子高生コンクリート殺人の原型みたいな小説も書いているんだよ
20歳までに左翼にならない奴は熱意が足りない
20歳すぎても左翼のままな奴は思慮が足りない
これを地で行ってるやんｗ
確かナベツネもそうだったと思うけど
／￣￣￣＼ ……なんということでしょう……
／ ― ― ＼
／ ;;;（◯）::::::（◯）;;;＼ 私がこの五年以上、政治生命を賭けてきた都構想が
| __´___ |
＼ `ー'´ ／ 賛成反対の前に、中身すら知られていないとは……私の最も恐れていた事態です
＜橋下徹＞
＿＿＿_
／ ＼ これは一刻も早くスレを進めなければなりませんね
／ _ノ;::::::::⌒ ＼
／ ;;;（◯）::::::（◯）;;; ＼
| ,__´___ ⌒ | というわけで投下をいたします。
＼ `ー'´ ／
／ ＼ 少しお待ちください、現在チェックしています。
期待
＜＜太陽の季節が新人賞受賞後〜芥川賞受賞前：石原宅＞＞
,＿＿
_ ,, -―::´::￣::: :: :: :..￣`ー- -､,-､,_
ノ::::::::::::::::::_,-―┬――t―-､_;:::: :: ..:::ヽ ＜ジャリリリリリ
l:::::::::::::::「;;l|:::::::::::ヽ､＿,ノ::::::::::l,ﾌ::: ::: ..:::|
ヽ､_＿;ﾉ;;;;|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|ﾍ::::::::::::;ﾉ ＜ジャリリリリ
ヽ;;;;;;|::::::::::⑤::④::③::::::::|;;|`ｰ一'
）;|::::::⑥γ ⌒ヽ;:②:::l;;l!
l ;;|::::⑦:::i !::①::|;;|
| ;;i:::::⑧::ゝ ___,ノ:::::::::::|;;l
| ;;;!_;::::::::⑨::::◎:::::::::;_!;;i
iヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ｲ
l......:::::::::::::::::::::::::::::::::::.....l
｀ー==――――==一'
∩
|| ／￣￣＼
|| ／ _ノ ＼ はい石原ですが
／〔| （ ●）（●）
〔ノ^ゝ （__人__）
ノ ノ^,- ｀ ⌒´ ＜日活の水ノ江と申します
/´ ´ ' , ^ヽ } ＜やらない夫さんはおられますか？
/ ﾉ'"＼. /
人 ノ ＼／,＿ __ノ
/:::::＼_／l:::::::＼ｰ-.,ノ､ﾞ,
,/::::::::::ﾉ::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
── ､ やらない夫は僕ですが……
, '
,' ｌ
| ＿,.ハ,＿,; ,'ヽ. ＜ああ、これはどうも。実はですね……
| (●) (●)./ ./
∧ (＿人_rｸ ｆiﾍ
＿, ー,ｲ ｲヽ. _./ {__// l
／ ＜__ ｌ､,ｲ77j i ／ハｰ ､
,ｲ⌒｀＜ｔ＜ :| .7入メ､_／＜⌒ ７ﾍ_
| ヽ､_ Vヽ i／ ゝ､. > > i/ フi
! ⌒ヾヘﾊ／ /_＞ / il/ﾊ ノ '
ヾ ｒｲ￣／ // ／ i iーｲ _＞
#4 作家時代のエトセトラ
|ヽ／|＿
.＼ /
＿＿＿ |_＿＞
／ヽ、 _ノ＼
／ （○） （○）＼ え？！
／ （___人__） ..＼
| u ﾉ ヽ, | 日活が太陽の季節を
.＼ （/⌒ﾉ´ﾌ .／ 映画化したいって電話してきた？！
. .> .￣￣´ <.
＿＿
／ノ ヽ＼ ああ……
／（●）（●) ＼
| （__人__） ｕ｜ 有楽町の日活ホテルのバーに
| |
. | | 来いって言われたんだけど……
. ヽ /
ヽ /
／ ヽ
| |
| |
＿＿＿＿＿
／ ＼ 兄ちゃん！！これはチャンスだお！！
／ ＼
／ ‐-､ ,.-‐ ＼ 映画の原作っていうのは安くても
／ ., ーヽ ,'. ｰ-、 ＼
／ （ ● l l ● ） ＼ 100万円はするんだお！！
| ｀ｰ ノ ヽ.ｰ ' |
| "⌒（_＿__人_＿__）⌒ﾞ |
. ＼ |,/⌒'⌒ヽ| ／
＼ l j ／
/ `ｰ--‐''´ 〈
当時の貨幣価値はおよそ現在の三十倍と考えてよく、100万円は現在の三千万程度だろう。
／￣￣＼ 100万円？！
／ ._ノ ヽ､＼
| （ ） （ ） ((● ((●
|∪（__人__） |
| | | }
| | | } おやじのカンパは確か40万だっただろ？！
ヽ |r┬-| /
__ヽ `ー'´ ノ__
_,,..-――-..,,_ そうだお！
／ __ .｀ヽ、
/ ／＿ ヽ 日活のバーならやる夫も知ってるお。
./ .／,,旬丿 ',
.,' ,.-―‐- └''"´ l やる夫もついてくお
. l =＝ .、＿_ ） 人 .l
. | ゝ__ノ_,,-'' , Ｙ / 先に行ってなめられないように二人で一杯やるお
', ｰ''" ／
ヽ _ -‐''"´ ヽ、
__￣￣7 ヽ
,--、/./ / ヽ
..| .{ / ／ |
..| ｀''‐‐--''" ／ .|
..ヽ＿ .／ |
｀ﾞ''-..,,_ ／ |
.| ｀''‐''´ |
| |
／￣￣＼ わ、わかっただろ
／ ＼ ＼
.（●）（● ） u. | 俺も一人だと少し不安だろ
（__人__） u |
.(｀⌒ ´ |
{ |
{ u. /
＼ /
ノ ＼
／´ ヽ
_.. ‐'''''''''''' ‐ ､ 兄ちゃん！
,ｒ' ＼
/_,ノ ,, ヽ, こういうのは堂々とやらないと失敗するお！
（ о） ミ ヽ､,,,_ ..i
i. ミミ（ ○） .| 背広を着てびしっと決めていくんだお！！
＼（_入＿ﾉ /
ﾉ__,,／,＿＿＿_／
./ゝ／ﾉ:::::::::::::::::＼
|ﾉ/／::::::::::ヽ,::::::::::|
|^::::::::::::::::::::::|::::::::::|
|^::::::::::::::::::::::|::::::::::|
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼ お、おう
. | （ ●）（● ） |
. | （__人__） │
| ｀⌒ ´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
〉-r:::┬〈、
／Λ 〉.:〈 7//＼
. ／////V::::::V/////＼
///////∧::://///////}
.////////∨/////////{
こういうことにかけては天性の素質があるやる夫は、やらない夫の急造マネージャーとなり
日活との太陽の季節の版権打ち合わせに臨んだ。
＜＜日活ホテルラウンジ＞＞
./. ./ /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~/
.L二二二二二二二二|: |.二二二二二二..二二二二二二二 |
.| ∬,,∬ .|. .□.|□ |. | | ▽ ∪ ∇//,,∥//ｎ .凡 Π// ,, | |
.| .|___＿＿＿_|＿＿_____.|/| | ⊥ ⊥ ⊥/[| ∥|].（_）|ｺ|〔__〕// ,,| |
| .人 |::.| （《：：：：：：》|.|_|..========================..|_|/
(.,(ﾟ∀ﾟ. )_,,)..|::.| ._∬≫≪≫≪|.. || .〓 . ［_］ .ロ / / ||
...(| ￣￣ |)|;;;| .／ | （ ) ) ）＿..|| .|:::| |.| ,| | /∩.||
.| /. / / | |;::| .| | ＿＿_( ヽ),, <.||/≡ヽ. ./=.Ｖ ヽ,||.||||
λ＿λ. .＿＿＿_. .| ./ / /| |;;;| (⌒ | ● ﾄ──ｲ |［ .｡ ］ｿﾉ~~~~||||:::::::冒 |:;;;ii|‐‐‐|,∪.||
（｀ー´ ,,）∀.／ ＿／| ヽ＿＿＿ノ..|;/￣￣￣￣(88=)￣￣|/￣￣.グ|〜 . |||| / ○ヽ;;ii| ◇.| ||
（つ つ⊥ ／ ／／ .| σσσ. ￣￣￣￣￣￣￣￣".|;;;;;;;;;;;;;;;|..|__＿,||||:::ゝ＿ノ;;ｉii|‐‐‐| || /
∧ ∧ ／ ／ ／／ ／￣┗┻┛￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ┻┻ ￣ ￣￣∬ ∬ ￣￣￣￣/|/
( ‘∀).▼.／ ／／ |￣￣￣￣（⌒`⌒）￣D∫∬∫￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ _＿＿_￣￣￣￣〕/
( つ⊥ .／／ __ ￣￣￣￣ |＿＿_|￣/ ________ .￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ヽ＿_ノ￣￣￣￣
／ ／ ＼ ) ( (･∀･ )つ ＼ ／ _.｡_ __ /￣ヽ＿__
／ ／ ￣￣￣| | ﾛ￣(∞-)￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ｃ（＿_ｱ 旦￣￣￣/┗（;;;;;;;;;;;） /|＿_
. |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆξﾆ|￣￣￣￣￣|/ /|
∧＿∧ ∧＿∧ ､,, /■＼ ∧∧ ξ ζ cヽ_ﾌ ￣￣￣￣￣ //
（,, ・∀）cU （ ´∀｀）∀ （∀｀ ）c■ ( ,,ﾟД) c目 c□ ∧∧. ￣ //
ニニニγ つニニ（ つニニと ＼ニニ / つニ(- ) ニ(ω^=).ニニニニニニニニ |/
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（_____し .(￣ (＿) .し＿＿) (＿＿） U￣ _） U＿_)/ .|
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.': : : : : : :/¨'Y: : : : : : : :::.
|: : : : : : :{ { /ｲ＼: : : : : : }
j从小{ﾙ人 ＼彡ｲﾘ
ﾑ≧＜ 斗ﾙ' 相手はまだ23の学生らしいな
／ﾆﾆ寸: : ＼ 圦
∠ﾆﾆﾆﾆﾆ寸: : :＼ /⌒( }
｀ヽﾆﾆﾆﾆﾆ寸: ∧ / ∧爪¨´ ここは値切りまくって映画版権とってやるか
Vﾆﾆﾆﾆﾆ寸:∧ ﾋﾉ
Vﾆﾆ二ﾆﾆV ∧ノ
}ﾆﾆﾆ二二V: : :.
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆV: : :.
|ﾆﾆﾆﾆ二ﾆﾆV : ::.
|ﾆﾆﾆﾆ二二ﾆV: : :ヽ
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆY: : : }
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二|: : :人
人ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二|: : : : ﾊ
／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二|: : : : : :',
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｀寸ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|: : : : : : : :.
＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|: : : : : : : :.:
辷ﾆﾆﾆﾆﾆ二二|: : : : : : : : :
/: : : : >ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|: : : : : : : : :|
.ｲ: : : :./ ￣｀ '＜二|: : : : : : : : :|
{: : : : { ＼!: : : : : : :.:.ﾉ
＜日活 水ノ江プロデューサー＞＞
_,,,‐ｰ'''::::::::::::'''ｰｰ‐‐,,,,___
__,,ｰｰ‐ﾞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ヽ,
,,--ｰ'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
,゛:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､
､ﾞ::::::::::::,',::::::;'::::::";:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ､
､`::::::::::;'' '';:::;, ';::;; '';;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
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!::::::;;' '';;' '";; ''''''';;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
';:::;;',,,_ " " ''''''''';;;;;;;;;::::::::::::::::::j
';;' ~~ｰｰ--,,,,ヽ<､` ,,,,,--ｰｰ~~'" ';;:::::::::::::::::::::::j
,'""""""""""ﾉ----､ﾞ""""""""")___,,,-ｰヾ;::::::;;'' '';::::j ん……？
', ',,汗散,ﾉ , ', ',,汗散,,,' '';;;:; :; ';!
,'~~~''''''''''''''~/ ヾ~~''''''''''''~~ ''';; ;;; !
,' く,, ,,,,,） :; ;;!
, ~~'''~~ ;; ;!;
', wW髭髭髭髭WWw ヾ ,' ;
', ~~'',,,____,,,,,,--ｰｰ'' , ;
', ,,, , , ;
", ~~''~~ , '
', , '
' ，
' ，
' '
' ，
／￣￣＼ ああどうも やらない夫です
／ _ノ ＼ こっちは弟のやる夫
| （●） （●）|
| （__人__） |
＿＿＿_ | ｀ ⌒´ |
／ ＼ | }
／ ⌒ ⌒＼ ヽ .} やる夫だお
／ （●） （●）＼ __,_,,.ヽ＿ ノｰ- ､
| （__人__） | ハ / Ｖ又ｲ ::::〉::::::i:
＼＿ ｀ ⌒´ ＿／ } ヽ 〈 l |;;|ﾉ /::::::::::i
/⌒ヽ | ＼＞<ﾍl ヽ ＼ . r iY'ﾉ.;; }::ヽ l|;;| /::::i::::::::}
{::: l ＼ ヽ };;{ | | i } .|| | ﾉ:::: }:::::::＼|;;;ﾚ'ｰ'' ⌒.::::ヽ_,,.-‐''"
{:::::.. 〈;;,, ヽ V;;;}ﾉ l彡 ヽ .|| | {,,;;;; .:::: ヽｰ---ｹﾄ､, へ､::::::ﾉ
_,,.-‐''" |:::::::: ヽ--､ ＼ >--'⌒ヽ::. } .|| | } .::::::::::ノ.:::/ / 彡}￣
|| |_,,.ィ'|::::..... }_,,.-‐''"~ヽ_,,.-し':: ）_,,. -‐''"￣｀ﾞﾞ ''ｰ-､'ー----'
|| | || !:: / .::ﾉ::::::::::. ノ
|| | || _ヽ,, .;::: _,,.-‐''"ー''--''￣
_,,. -‐''" ｀ｰ---''"
＿＿
, '"´.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽ、
／.:.:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､
イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/.:.:.:.:.:.:.:.//|ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
j.:.:.:.:.:.:/〃!! ヽト､＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| ……こ、これはご丁寧に……
ﾍ.:.:.:.:/‐-- ､､ ,､-‐二ミヽ.:.:.:.:.:/
r┼〃 ニ｡ﾆヾ二7ニ｡ニ`ヽ辷:√ヽ 日活の水ノ江と申します
{ ﾍ{{ ｀￣ 〃⌒ｌl ｀￣ jj⌒ﾘ冂}
| 爿ヾ ===彳 )ヽ､____〃 ヒ│ （な、なんだこいつら貫禄あるぞ……？）
＿| ヽ! u ,ｨｰ`ｰ‐'─ヽ￣ u ﾚ'
r─‐､＿__ --＜ |/人_! {{┬──‐‐ｯ' ├个ﾄ､ （学生なのに背広着てバーで飲んでるって……）
, --ヽ､ ＼ ＼: : : : :∨/ノ ハ H´￣￣/ｿ′ u /| ハ||:＼
〈 /ヽヽ＿__, ヽ: : i: :∨ ﾉ ハ、 ヽ二二／/ / ||∧ ||┬‐`ー- ､_
,;;┬‐｀ーヽﾉ_ﾉ‐┐ |: : ヽ: :∨ / ハ `ー─‐ '′ ／ /∧ ﾘ |: |: : :｀ー‐､`ヽ､_
>┴‐┬r── r┴､ ハヽ: ヽ: ∨ / ﾊ＼ ＿_ ノ／ ∧ V.:/ : : : : : : : : : : : : :|＼
{{ │ｉ ｉ＿」Ｌ.ノヽﾊ i ヽ: l : ∨ ハ!、 ` ー─'" ∧ヽ/. : : : : : : : : : : : : : | :| ヽ
/77"´￣￣￣ 丁丁）/ | |: | : |ﾄ∨ ト`ー- ＿_____,イl {{ノ:|: :|: : : : : : : : : : :|: | :| ヽ
| ∨ { { {_. -┴ｧ'/ / |: : : |: : :＼ | ` ー──一´ノ |／: : |: :|: : : : : : : : : : :|: |/ |
_.. ‐'''''''''''' ‐ ､
,ｒ' ＼ それで水ノ江さん
/_,ノ ,, ヽ,
（ о） ミ ヽ､,,,_ ..i 何を飲みますか
i. ミミ（ ○） .|
＼（_入＿ﾉ /
ﾉ__,,／,＿＿＿_／
./ゝ／ﾉ:::::::::::::::::＼
|ﾉ/／::::::::::ヽ,::::::::::|
|^::::::::::::::::::::::|::::::::::|
|^::::::::::::::::::::::|::::::::::|
-──-
／: : : : : : : : : : : ::..
/: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
.': : : : : : :/¨'Y: : : : : : : :::. じゃ、じゃあ烏龍茶を……
|: : : : : : :{ { /ｲ＼: : : : : : }
j从小{ﾙ人 u ＼彡ｲﾘ （こ、こりゃ主導権握られる前に
ﾑ≧＜ 斗ﾙ' 一気にカタを付けたほうがいいな……）
／ﾆﾆ寸: : ＼ u 圦
∠ﾆﾆﾆﾆﾆ寸: : :＼ /⌒( }
｀ヽﾆﾆﾆﾆﾆ寸: ∧ / ∧爪¨´
Vﾆﾆﾆﾆﾆ寸:∧ ﾋﾉ
Vﾆﾆ二ﾆﾆV ∧ノ
}ﾆﾆﾆ二二V: : :.
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆV: : :.
|ﾆﾆﾆﾆ二ﾆﾆV : ::.
|ﾆﾆﾆﾆ二二ﾆV: : :ヽ
＿＿
, '"´.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽ、
／.:.:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､ やらない夫さん！
イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/.:.:.:.:.:.:.:.//|ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i ズバリ太陽の季節の版権の件ですが
j.:.:.:.:.:.:/〃!! ヽト､＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| 新人の原作料の相場は20万円です
ﾍ.:.:.:.:/‐-- ､､ ,､-‐二ミヽ.:.:.:.:.:/
r┼〃 ニ｡ﾆヾ二7ニ｡ニ`ヽ辷:√ヽ しかし我社としましては
{ ﾍ{{ ｀￣ 〃⌒ｌl ｀￣ jj⌒ﾘ冂} 今後とも永くお付き合いすることを考えて
| 爿ヾ ===彳 )ヽ､____〃 ヒ│ 30万円で買い取りたいと思っています！
＿| ヽ! ,ｨｰ`ｰ‐'─ヽ￣ ﾚ'丿
r─‐､＿__ --＜ |/人_! {{┬──‐‐ｯ' ├个ﾄ､ どうでしょうか？
, --ヽ､ ＼ ＼: : : : :∨/ノ ハ H´￣￣/ｿ′ /| ハ||:＼
〈 /ヽヽ＿__, ヽ: : i: :∨ ﾉ ハ、 ヽ二二／/ / ||∧ ||┬‐`ー- ､_
,;;┬‐｀ーヽﾉ_ﾉ‐┐ |: : ヽ: :∨ / ハ `ー─‐ '′ ／ /∧ ﾘ |: |: : :｀ー‐､`ヽ､_
>┴‐┬r── r┴､ ハヽ: ヽ: ∨ / ﾊ＼ ＿_ ノ／ ∧ V.:/ : : : : : : : : : : : : :|＼
{{ │ｉ ｉ＿」Ｌ.ノヽﾊ i ヽ: l : ∨ ハ!、 ` ー─'" ∧ヽ/. : : : : : : : : : : : : : | :| ヽ
/77"´￣￣￣ 丁丁）/ | |: | : |ﾄ∨ ト`ー- ＿_____,イl {{ノ:|: :|: : : : : : : : : : :|: | :| ヽ
| ∨ { { {_. -┴ｧ'/ / |: : : |: : :＼ | ` ー──一´ノ |／: : |: :|: : : : : : : : : : :|: |/ |
／￣￣＼ （あれ？やる夫の話と違うぞ
／ _ノ ＼ でも30万は超大きいしこれでいいかな）
| （ ⌒）（⌒)
. | u （__人__)
| |r┬|} そうなんですか。それじゃあそれｄ……
| | | |}
. ヽ ｀ﾆ}
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
,. ¨ ￣ ¨' 、
／ ` ヽ_.ノ ヽ いや実は、同じ話が大映さんからも
/ ノ （＜ ） } 来てましてねぇ
,' （ ●） ）⌒:::: ,' ／ヽ
{ :::: .ｙ ,トｲ ,r''´¨＞‐- ._ ',¨V ／ヽ
l ｀¨´| j {//////////ヽ─--{ ト ／ )
..(ヽr,r y-ﾉﾞj ゝ ｀¨ｰ' _,,..ｨヽ//////////´////ゝ } ヽ／)
V ' ' .´ 〈- ､｀＞‐-┐=-ﾊ ///ゞ/////////////{ { ヽ ＿／
ヽ、_ ｀ }///∧∧:::〈 У///////-＝、/////∧＞´
｢ﾆニﾆ7////∧ 「:::ｌ /////////////ハ￣￣
ﾉ/////ﾑ//{//∧l::::l///////////////人
{/////////ハ//∧:;'//////////////////ヽ､
ヽ、///＞´ {//∧////////////////////ハ
￣ ∨////////////////////////∧
／￣￣＼
_ノ ヽ､_ ＼ ……え？
（○) (○ ) ｜
.（__人___） U ｜ ＼＿_人＿人从＿人＿人从／
.__(,__ | ＿） （＿＿
／／___ ＼_ | ） なんだって？！ （
| ./____＼-` / ￣￣） （水ノ江） (￣￣
| / ,. 〉-`＿. 〈 ／⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼
.| {(,/ ⌒｀ヽ
ヽ } ヽ
} ヽ ｨ ヽ
_,,,‐ｰ'''::::::::::::'''ｰｰ‐‐,,,,___
__,,ｰｰ‐ﾞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'ヽ,
,,--ｰ'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
,゛:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ､
､ﾞ::::::::::::,',::::::;'::::::";:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ､
､`::::::::::;'' '';:::;, ';::;; '';;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
j:::::::::;' '';::;, ';::;, ''';;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j い、いつですか？！
!::::::;;' U '';;' '";; ''''''';;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
';:::;;',,,_ “U " U ''''''''';;;;;;;;;::::::::::::::::::j
';;' ~~ｰｰ--,,,,ヽ<､` ,,,,,--ｰｰ~~'" ';;:::::::::::::::::::::::j
,'""""""""""ﾉ----､ﾞ""""""""")___,,,-ｰヾ;::::::;;'' '';::::j 日活さんより少し後でした＞（やる）
', ',,汗散,ﾉ , ', ',,汗散,,,' '';;;:; :; ';!
,'~~~''''''''''''''~/ ヾ~~''''''''''''~~ ''';; ;;; !
,' く,, ,,,,,） U :; ;;!
, U ~~'''~~ ;; ;!;
', wW髭髭髭髭WWw ヾ ,' ;
', U ~~'',,,____,,,,,,--ｰｰ'' U , ;
', ,,, , , ;
", ~~''~~ , '
', U , '
' ，
' ，
' '
' ， '
. -――- 、
／ ＼ ま、まだ向こうとは会ってないですね？！＞（水ノ江）
, ' ヽ
/ ＿_,ノ ′' ｰヘ Y
| 《 ・ ） （ ・ 》 !
| ｀ ￣ ´ ｀¨ヽ } それはまだです
V ヽ. ＿_人＿丿 /
∧￣ﾍ ‘--―‐′／ ま、多少ですが日活さんが早かったからねぇ
／::::::::::ヽ ＼ ＿＿_／
／::::::::::::::::::::ヽ. ＼_, -'´
/:::::.＿:::::::::::::::::::ﾍ .>ﾊ
/::´:::::::::::::｀:::.､:::::::::ヽ／￣}
,::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::ﾊ |
. ,:!:::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ:::::::::ﾊ´¨|､
/i:::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ:::::::::::i. | i
./.:ゝ::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ､_::::::| } |,
i::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::}::::i / ノ
i::::::::::::::V::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽi/
|:::::::::::::::::V:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
|:::::::::::::::::::入:::::::::::::::::::::::::::::::::::V'
-──-
／: : : : : : : : : : : ::..
/: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
.': : : : : : :/¨'Y: : : : : : : :::. ……大英さんは渋いですよ
|: : : : : : :{ { /ｲ＼: : : : : : }
j从小{ﾙ人 u ＼彡ｲﾘ
ﾑ≧＜ 斗ﾙ'
／ﾆﾆ寸: : ＼ u 圦
∠ﾆﾆﾆﾆﾆ寸: : :＼ /⌒( }
｀ヽﾆﾆﾆﾆﾆ寸: ∧ / ∧爪¨´
Vﾆﾆﾆﾆﾆ寸:∧ ﾋﾉ
Vﾆﾆ二ﾆﾆV ∧ノ
}ﾆﾆﾆ二二V: : :.
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆV: : :.
＿＿
,..-''"´ ｀"''-、
／ ､＿) ｰ―＼
/ .', いやあ
,' ｨ::::::{｀ ＿＿ ', それはまだ会ってるわけじゃないし
l ｀¨¨´／ .＼ ¨¨´ l
l （ ,、 ） l
'., ｀¨¨´ ｀¨¨´ /
ヽ、 ＿＿ ／ なんともねぇ
r''"´:::::::/´| _,,..-''´ヽ
__|::::::::::::/::::::ヽ、 |:::::::〈.、__
_,,..-‐''"´ |＼.／,::::::::::::| |:::::／-ヽ、｀''-..,,_
|ヽ | __ '.,::::::::::＼. .l／::::| ＜_ .|
| ヽ ￣／ '.,::::::::::::＼,':::::::::::', .| .|
| ヽ ＼ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::', | .|
| ヽ ＼ ヽ:::::::::::::::::::::::::::', | |
| l ＼ |:::::::::::::::::::::::::::::| l .|
| | ＼|:::::::::::::::::::::::::::::| ,' |
-──-
／: : : : : : : : : : : ::..
/: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ. （……マジなようだな）
.': : : : : : :/¨'Y: : : : : : : :::.
|: : : : : : :{ { /ｲ＼: : : : : : } あなた方の条件は幾らほどなんですか？
j从小{ﾙ人 u ＼彡ｲﾘ
ﾑ≧＜ 斗ﾙ'
／ﾆﾆ寸: : ＼ u 圦
∠ﾆﾆﾆﾆﾆ寸: : :＼ /⌒( }
｀ヽﾆﾆﾆﾆﾆ寸: ∧ / ∧爪¨´
Vﾆﾆﾆﾆﾆ寸:∧ ﾋﾉ
Vﾆﾆ二ﾆﾆV ∧ノ
}ﾆﾆﾆ二二V: : :.
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆV: : :.
|ﾆﾆﾆﾆ二ﾆﾆV : ::.
|ﾆﾆﾆﾆ二二ﾆV: : :ヽ
,,..-――-..,,
／ ＼
／ ヽ
/ ＿__) ヽ- l まあ少しは色を付けてくださいよ
／l '´ _ r .l
/ ..| t''tzj´ ｨｾﾂ ', 僕らはどこでやってもいいんだから
/｀ヽ、__.', ｀¨¨´ ヽ l
./ ＼ .ヽ （＿ノ-,-' ﾉ
/ ／-‐| ＼､ ＿＿｀ー',,..-＜
./ ./ l l ＼ | r-ヽ ｀ヽ 兄貴、50でどうだろうね？
/ l | ヽ .>､ r'__..>＞ |
./ iヽ .|＿ヽ.イ .〈Y´ i ｀''１ | |
' l 、 < ´ .i | i | | |
＼ / _,,-ヽ ヽ .i .| .i .|.l |
.ヽ∠-''"ヽ ヽ i .| i |l ..|
〉 ヽ .l .| .i |｀ヽ|
／ l/ .| ヽ| .l
.／ ./ l /.＼ ヽ
l / .l 〉 ＼l
ヽ ／＿_,..--'┬-イ |
＼ .／―‐┴''"´￣￣l |
＿＿＿
, ｀ 、
,. ' u ＼
/ u ヽ ま、まあ……
i ..l
i u ,_ .ー‐ =一 . ! それでいいんじゃないか？
i ＿ノ _ ≦=tzﾝ=' ...l
.l ' _ﾆｨﾁﾌ ニ ..l （やる夫ってここまで役者だったのか）
l ￣ i ヽ ..l
.l l 人 _ノ l
.! ー＝=―' /
:、 '. ー‐ ' .:/ l
、:. :. :/ .l
lヽ. :.. :: : :.. :.／ . lへ、
／ l ー―‐' l ﾍ｀ゝ、
__/ :::l 、 . . . . t、/ ヽ 、
人 ::l : .: .:: / i: }:::ヽ．＿
／::/ _:::l : : : :.:: / , 、 ｀ヽ.:::::::::::::::::::::::::...
ー':::::::::::::/ ／:::l ヘ＿ _ :, : _ _ :/. ／l::::ヽ l::::::::::::::::::::::::::
,‐‐:::::::::::::::::::::::::::::/／::::::: lー _ヽ ‐: :' / 〈 .l::::::::＼ﾉ::::::::::::::::::::::::::::
{:::::::::::::::::::::::::::::::::':::::::: :::::::l ﾍ :. / / .l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＿＿
, '"´.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽ、
／.:.:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､
イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ ーいやあそれはなんとも……
/.:.:.:.:.:.:.:.//|ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
j.:.:.:.:.:.:/〃!! uヽト､＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| ……40でいかがでしょう……。
ﾍ.:.:.:.:/‐-- ､､ ,､-‐二ミヽ.:.:.:.:.:/
r┼〃 ニ｡ﾆヾ二7ニ｡ニ`ヽ辷:√ヽ
{ ﾍ{{ ｀￣ 〃⌒ｌl ｀￣ jj⌒ﾘ冂}
| 爿ヾ ===彳 )ヽ､____〃 ヒ│
＿| ヽ!u ,ｨｰ`ｰ‐'─ヽ￣ uﾚ'丿
r─‐､＿__ --＜ |/人_! {{┬──‐‐ｯ’u ├个ﾄ､
, --ヽ､ ＼ ＼: : : : :∨/ノ ハ H´￣￣/ｿ′u /| ハ||:＼
〈 /ヽヽ＿__, ヽ: : i: :∨ ﾉ ハ、 ヽ二二／/ / ||∧ ||┬‐`ー- ､_
,;;┬‐｀ーヽﾉ_ﾉ‐┐ |: : ヽ: :∨ / ハ `ー─‐ '′ u／ /∧ ﾘ |: |: : :｀ー‐､`ヽ､_
>┴‐┬r── r┴､ ハヽ: ヽ: ∨ / ﾊ＼ ＿_ ノ／ ∧ V.:/ : : : : : : : : : : : : :|＼
{{ │ｉ ｉ＿」Ｌ.ノヽﾊ i ヽ: l : ∨ ハ!、 ` ー─'" ∧ヽ/. : : : : : : : : : : : : : | :| ヽ
/77"´￣￣￣ 丁丁）/ | |: | : |ﾄ∨ ト`ー- ＿_____,イl {{ノ:|: :|: : : : : : : : : : :|: | :| ヽ
| ∨ { { {_. -┴ｧ'/ / |: : : |: : :＼ | ` ー──一´ノ |／: : |: :|: : : : : : : : : : :|: |/ |
＿＿＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼ ……………
／ ／ ｀ヽ /´ ｀ヽ＼
／ （ ● l l ● | ヽ
| ヽ_ _ノ ヽ_ _ノ |
| ´￣｀ （ i ） ´￣｀ |
＼ ー‐ ＾ ー ／
＼ ｰ一 ／
／ ＼
／ ヽ
―――――‐
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／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,, ＼
,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;, ヽ ………………
,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;, u |
,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;, |
,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;, .|
,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: ',
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::: ./
',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＿＿＿＿_ノ ⊥ しー<
',,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;( ● ,) (● )-＜＿
//',;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: ､ |//////＞．
fﾆﾆﾆ/;;',,;;;;;;;;;;;;T;;;;;;;;;;;;::::: | ,/////////|/＞．
＞/lﾆﾆﾆ|,';;ヽ、;;;;;;;;＼＿＿＿＿ノ ー‐'━━━・///,|////＞．
＞＜///,l二ﾆﾆ!,',;;;;;ヽ、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ー‐‐ r'ﾞ lﾆﾆ、//////|//////
＞＜///////,l二ﾆﾆ|,,,',;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::: ,,' lﾆﾆﾆ>､_////|,////
,,＞＜///////////,lﾆﾆﾆﾆ,|,', ヽ､;;;;;;ﾍ、＿＿＿＿_ノ ,',ﾆﾆﾆﾆ,l////l///
////////////////l二ﾆﾆﾆ| ', ＞＜,_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;lﾉ＞-､ ,∨ﾆﾆﾆ'//／//,|
////////////////l二ﾆﾆﾆ| .ヽ ＞-r弋_ﾉ ///> ,'ﾆﾆﾆ'//,|////
三三ヽ//////////,l二ﾆﾆﾆ| ヽ ,'ヽ-ﾆﾆ>-' ',,,'ﾆﾆﾆ'///|///
三三三ヽ////////lﾆﾆﾆﾆﾆ| .ヽ ,'ﾆ三＞'//| ,ﾘﾆﾆﾆし-/,|//
＿＿
, '"´.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽ、
／.:.:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､
イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ （な、何なんだこいつら……）
/.:.:.:.:.:.:.:.//|ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
j.:.:.:.:.:.:/〃!! uヽト､＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| （本当に学生なのか……？）
ﾍ.:.:.:.:/‐-- ､､ ,､-‐二ミヽ.:.:.:.:.:/
r┼〃 ニ｡ﾆヾ二7ニ｡ニ`ヽ辷:√ヽ
{ ﾍ{{ ｀￣ 〃⌒ｌl ｀￣ jj⌒ﾘ冂}
| 爿ヾ ===彳 )ヽ､____〃 ヒ│
＿| ヽ!u ,ｨｰ`ｰ‐'─ヽ￣ uﾚ'丿
r─‐､＿__ --＜ |/人_! {{┬──‐‐ｯ’u ├个ﾄ､＜ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ
, --ヽ､ ＼ ＼: : : : :∨/ノ ハ H´￣￣/ｿ′u /| ハ||:＼
〈 /ヽヽ＿__, ヽ: : i: :∨ ﾉ ハ、 ヽ二二／/ / ||∧ ||┬‐`ー- ､_
,;;┬‐｀ーヽﾉ_ﾉ‐┐ |: : ヽ: :∨ / ハ `ー─‐ '′ u／ /∧ ﾘ |: |: : :｀ー‐､`ヽ､_
>┴‐┬r── r┴､ ハヽ: ヽ: ∨ / ﾊ＼ ＿_ ノ／ ∧ V.:/ : : : : : : : : : : : : :|＼
{{ │ｉ ｉ＿」Ｌ.ノヽﾊ i ヽ: l : ∨ ハ!、 ` ー─'" ∧ヽ/. : : : : : : : : : : : : : | :| ヽ
/77"´￣￣￣ 丁丁）/ | |: | : |ﾄ∨ ト`ー- ＿_____,イl {{ノ:|: :|: : : : : : : : : : :|: | :| ヽ
| ∨ { { {_. -┴ｧ'/ / |: : : |: : :＼ | ` ー──一´ノ |／: : |: :|: : : : : : : : : : :|: |/ |
., '´￣￣￣￣ `ヽ.
／ ＼ じゃ、まあ、そんなところで
／ -- ‐‐ .:::＼
/ .:::::ヽ
! ....（(;;;;)) ::::: （(;;;;)).... .::::::::::!
! (___人___) .::::::::!
ヽ ..:::::::/
＼ ..::::／
/ ....::::::::::..... ::::::::＼
￣￣ ､
´ ＼
. / u ＼
/ ヽ か、乾杯といきますか
ｉ 丶
l ／ ￣ 丶
| _＿ ヽ 丶
ヽ/ ｉ イ｀丶 l 丶
ヽ ヽ ゝ _ ',
丶ｉ ｲ｀丶 l ｀ヽ ヽ
ゝ , ヽ _ 丿 ＼‐､-..､
ヽ ゝ ﾉ , ‐ ´ ソ:.:.:.:＼
ヽ ´ ' /:.:.:.:.:.:／＼
＼ / ／:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.ヽ､
＼ / ／:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ､
ヽ ／ /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ､
ヽ _＿ ィ /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
ｶﾝﾊﾟｰｲ
｀＞ 、 r=ニ二二ニ=┐
＼ |.. . .| r=ニ二二ﾆ=┐
丶-- 、 |: : ::: :: :: :: :: ::| ｒ|: . . .. . .. . . . :|-､
}_, -― ､ :: :::: :: :: :: ::| {.|:: ::: :: :: : : : : :!/ 丶
' ￣￣ ｀丶、 ::| ｀|: :(⌒~⌒´￣￣｀' ＼
,' ヽﾆ.._‐ ､ ＼! (|;;;;;｀ ー￢-､ ＼ , - ､_
/ ､ ｀丶イ .|: : : : : : : :;;;;;;|＼ / ／ ＼_
/ ￣` ｰ-､_) |: :;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| 丶、 / , /
、 ／ヽ ＿＿_ ￣ ￢…ｧｲ | : : : : : : : : : l＼ / / /
ｰ-‐' i_￣￣￣￣ _| !: : : : : : : : : :| 丶---{ l '
￣￣￣￣ 丶-------‐' ヽ-､ |
ｰﾍ
,,．: ''''""~""'''‐．. それじゃー勘定して
／ ＼
／ ノ ヽ､_ ＼ も、もう行かれるんですか（水ノ江）＞
/ ( ー ) ( ー ) ｀､
/´ ', 兄貴は今、ちょっと忙しいお
i （ 人 ） ', これから新潮社で打ち合わせなんだお
! ~''''´⌒´''''´ | なあ、兄貴
＼ ,.'
> ／
／ -----‐‐‐'''"~ ＼ お、おう＞（やらない夫）
＿＿
, '"´.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽ、
／.:.:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､
イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ ならここの勘定は私がします！！
/.:.:.:.:.:.:.:.//|ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
j.:.:.:.:.:.:/〃!! ヽト､＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| 今後ともよろしくお願いします。
ﾍ.:.:.:.:/‐-- ､､ ,､-‐二ミヽ.:.:.:.:.:/
r┼〃 ニ｡ﾆヾ二7ニ｡ニ`ヽ辷:√ヽ
{ ﾍ{{ ｀￣ 〃⌒ｌl ｀￣ jj⌒ﾘ冂}
| 爿ヾ ===彳 )ヽ､____〃 ヒ│
＿| ヽ! u ,ｨｰ`ｰ‐'─ヽ￣ u ﾚ'丿
r─‐､＿__ --＜ |/人_! {{┬──‐‐ｯ' ├个ﾄ､
, --ヽ､ ＼ ＼: : : : :∨/ノ ハ H´￣￣/ｿ′ u /| ハ||:＼
〈 /ヽヽ＿__, ヽ: : i: :∨ ﾉ ハ、 ヽ二二／/ / ||∧ ||┬‐`ー- ､_
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>┴‐┬r── r┴､ ハヽ: ヽ: ∨ / ﾊ＼ ＿_ ノ／ ∧ V.:/ : : : : : : : : : : : : :|＼
{{ │ｉ ｉ＿」Ｌ.ノヽﾊ i ヽ: l : ∨ ハ!、 ` ー─'" ∧ヽ/. : : : : : : : : : : : : : | :| ヽ
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／￣￣＼ ありがとうございました―＞
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ヽ / ／￣彡ﾐヽ、
V ヽ / / ヽ ヽ
ヽ Ｙ / | |
入 ヽ ノ ヽ ノ
,.へ ,.へ
___ ﾑ i ___ ﾑ i
「 ﾋ_i〉 ゝ 〈 「 ﾋ_i〉 ／￣￣＼ ゝ 〈
ﾄ ノ iニ(() ﾄ ノ ／ ._ノ ヽ､＼ iニ(()
i { ＿＿＿_ | ヽ i { | （●）（●） | | ヽ
i i ／__, , ‐-＼ i } i i |u （__人__） | i }
| i ／（●) ( ● )＼ {､ λ | i | ｀ ⌒´ } {､ λ
ト－┤. ／ （__人__） ＼ ,ノ ￣ ,! ト－┤. | } ,ノ ￣ ,!
i ゝ､_ | ´￣` | ,. '´ﾊ ,! i ゝ､_ ヽ / ,. '´ﾊ ,!
. ヽ、 ｀` ､,__＼ ／" ＼ ヽ／ . ヽ、 ｀` ､,__ ＿__ヽ ノ__ ＿ ＿ ／" ＼ ヽ／
＼ノ ﾉ ﾊ￣r/:::r―--―/::７ ﾉ ／ ＼ノ ﾉ ﾊ￣r/:::r―--―/::７ ﾉ ／
ヽ. ヽ::〈； . '::. :' |::/ / ,. " ヽ. ヽ::〈； . '::. :' |::/ / ,. "
`ｰ ､ ＼ヽ::. ;::：|/ ｒ'" `ｰ ､ ＼ヽ::. ;::：|/ ｒ'"
／￣二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ヽ
| 答 | 太 陽 の 季 節 映 画 化 版 権 料 ４ ０ ０ ， ０ ０ ０ 円 大 勝 利 │|
＼＿二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二ノ
やる夫とやらない夫は日活を騙しきり、見事40万円の映画版権料をせしめた。
そしてまた家で飲みまくった
＿＿＿_
／ _ノ ヽ､＼ やったお！ 10万円丸儲けだお！！
／oﾟ(（＞）) (（＜）)ﾟo
／ .:ﾟ~（__人__）~ﾟ:＼
| |ｒ┬-| |
＼、 i⌒i‐' ,;／
／ ⌒ヽ.ﾉ ﾉ く
/ ,＿ ＼ l||l 从＼ ＼
と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;.
ﾍﾞｼﾍﾞｼﾍﾞｼ
＜三時間程度飲み続けたやる夫＞
＿＿
／ノ ヽ＼ ＋ やる夫！ お前は本当に役者だろ！！
ｍ ｎ _∩ ＊ ｡ﾟ（（●）（●））ﾟ｡ ∩_ ｎ ｍ
⊂二⌒ __） |::⌒(__人__)⌒::::| （ _⌒二⊃
＼ ＼. | | .| | ＊ ／ ／ 明日は結婚式だし、いいコトだらけだろ！
＼ ＼. | |r┬-| | ／ ／
＼ ＼＋ .| `ﾆ二' |. ／ ／
＼ ＼. ヽ / ／ ／
＼ ＼ヽ ＿ ／ ／
＼ ￣` , '￣ ／
/ /
＜それに付き合ったやらない夫＞
／￣￣＼
／ ＼ ＿＿＿
|::::: |／ ＼ そのことなんだけど兄ちゃん
. |::::::::: |:⌒ ⌒ ＼ 明日の結婚は取りやめにしよう。な？
|:::::::::::::::: |●） （●） ＼
. |::::::::::::::: |::（__人__） |
. ヽ:::::::::::::: |::::｀ ⌒´ ／ は？ おまえ、なにいってるの？
ヽ:::::::::: ノ:::::::::::::: ＼
（ろ::::::::::: く:::::::::::::: ／ ／|
-―――――|:::::::::::::::: ＼―――.(___ノ―┴
|:::::::::::::::|ヽ、二⌒)
＿＿＿_
／⌒ ー､＼ 芥川賞も取れる、映画の版権も入る
／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ これで今結婚するのは単なる馬鹿だろ
| |r┬-/ ' |
＼ `ー'´ ／ 女なんてこれからはよりどりみどりだお
／￣￣＼ バーカ、結婚式は明日だろ
／ _⌒ ＼
| （●）（ー） 寂しいのは分かるが、そんなの無理だろ
| ⌒（_,,人__） ﾎｼﾞﾎｼﾞ
| ∩ノ |;;;| }
| ／＿ノ"' }
/ヽ/ / }
( ヽ /＿ ノ
7.ヽ＿_/ ＼
／.:￣￣￣￣￣＼ やる夫は本気で言ってるんだお
／: : : ＼
／: : : : ＼ こんな結婚には版対だお
／: : : : : : ＼
/ : : : : : : : .. ＼ 死んだおやじのためにもこんな結婚認められないお
|: : : : : : ,,,,ノ⌒" '' ``⌒＼,,, l
|: : : ::;; （ (・) ） ﾉヽ （ (・) ）;;::: |
|: : : : : ´"''" "''"´ l
. ＼ : : : : . .（ j ） ／
＼: : :: : ＞ｰ-‐'=ｰ-ｰ＜ ／
／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ＼
: : : : : : : : :｀`ｰ- -‐'"´ ＼
: : : : . : : . : : . ＼
／.:￣￣￣￣￣ ＼ 兄貴は対面があるから、今更取り消しなんて言い出せないんだお
／: : : ＼
／: : : : ＼ だからやる夫がかわりに相手の家に行って取り消してきてやるお
／: : : : : : ＼
: : : : : : : :.._ _ ＼ だから結婚なんてやめるお！！
: : : : : : : ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ |
: : : : ::;;（（ ○ ）::::ﾉヽ::::::（ ○ ））;;::: |
: : : : : : ´"''", "''"´ |
: : : : : : . . （ ＼j ／ ）/ ／
＼: : : : : : :.｀∨トエエイ∨ ／
／ヽ: : : : : : : :∧エエ∧: : : : : イ＼
: : : : : : : : : :.｀`ｰ- -‐'"´ ＼
: : : : . : : . : : . ＼
._ _ _
..(ヽl_l_ll_l,l
ヽ ｒ
│ | 本気で言ってるなら怒るぞ！！
|／￣￣＼
／ ＼ ノ そんなに気に入らないならお前は家を出て行けばいいだろ
| （ ●）（●）
.| ノ（ （__人__）
| ⌒ ｀ ⌒´ﾉ 俺と由美子さんとオフクロと三人でくらすだろ
.| }
.ヽ }
ヽ ノ
l/ く
| |
| |
,ｨ
,, ,,. ,. .／::i
/ | /| ／| _,,.ｒ':/ ／::| ／::::::/
/:::::i /::i |:::::i ./'''"´:::::/ .／:::::::| ./::::::::::/
./::::::::i |::::! .i::::::i /::::::::::,,./／:::::::／ /::::::::::/
i::::::::::i i::::i i:::::::i/:::;.r''" ／:::::::／ /::::::::／
i:::::::::i. i::::i,/i:::::/'"´ .／:::::::／ ./::::::／
i:::::::::i. i:::/::::i:::/ ／:::::::／ /::::::/
i:::::::::i i/:::::::i/:| ／::::::::／ /::::::/
i:::::::::"::::::::::／ |:::::::／ /::::::/
i:::::::::::::::／ i::／ ./::::::/
i:::::::::／ i/ /:::／
.i::::::::i /／
i:::::::i ^
i:::::::i ／i
.i:::::::i ／::::::i
.i::::/ i::::::／
i/ i／
! i .!l !ii i
| i!i/: : : : !l|ｒ"-'"-i| i`i|‐､
|,ｲ|,,.．r''"!l| i! |ヽi `i .,./ ,/
,ｒ'''! |i! ii | | |`i i ／/ ,.r"/
i､ / ! ,,,,.i! l-ー|--i!､ .i:／ ./ ,,.r'" /
＼ i ＼ /i ,,.．r''" i! i. ! i! l .i ./ ,ir''" ,/
＼ ! .＼/ .:i. | i ヾ､./:r''" /
`' / .::/ .!|,,.rヾ､,,ノ /
. 〈 .::::i i | ,,.．-‐ ''"|i i /
ヾ;::ヽ､i ! / /
―－―――ヾ;::::i ! !|i !|/ヾ;― =＝
ヾ:i, |i. !|| i |i ,,.ｒ"!| 〉
`i、 || |i i ||'" /
.ヽ|| i|'
. i'ヽ、 ,,.r''"!i
....:::::::::ヽ|i,,,,,|,,..r''":::::::.......
パリーン＞
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○） あっ！
. | U （__人__）
| |r┬-|
. | ι `ー'´}
. ヽ u }
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
激高したやる夫は勢い余ってグラスを手で割った。
＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
≧ ＜
-=ニ にいちゃんのばかやろー！！ ≦
≧ ≦
／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
, ―――― - ､
, ; ' ＿＿ ヽ
／ ＿ノ ≦三三三≧_`ー ﾆ､_ ＼
/ ,/ r－､ヽ三三三三ﾆ7 l⌒ヽ il} ヽ
/ {li! ､＿ﾉ ﾑ三三三三ム ー' ﾘ '
,' ＞＝─､彡⌒三三三ﾆ⌒ヾ´￣￣｀ ',
i { 三三 } i
| ＼＿__ , ヘ ＿＿／ |
|. |:::::::::::::::::::::::::| ,'
',ｭ !:::::::::::::::::::::::::! ./
＼ |.ｴｴｴｴｴｴｴ.| ／
＞. └‐───‐┘ ￣＼
,. ´ ＼
/
＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
≧ ＜
≧ やる夫は本気で言っているんだ ニ=-
≧ ≦
／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
／￣￣＼ やる夫！
／ _,.ノ ヽ､_
｜ ( ○) (○） ガラスが割れて、手から血が出てるだろ
｜ U （___人__）
.| __ﾉ__
| _／ ___＼ヽ_
､ '-／____ヽ |
ﾉ ､ .＿'-〈 、ヽ |
,´ ヽﾉ} |
/ { /
./ / / {
／ ￣￣￣￣￣￣ ￣ ｀ 、
／ :::::::#＃:::::/ ＼ うるさいお！
./ ）レ :::::::::::::::::::::::::::::,==ﾆ_-､ 丶
/ ⌒ ;;;#;;:::::::::::::::〃火 __｀ヽ ＼ このくらいの怪我なんだ！！
./;;;;;;; メ≧､_ノ::::::::::::::::ｲ {・} イ|}iiii 丶
/;;;;;;;;;;; ｨ彡´三ヽ＼ﾉ::::ゞ/ﾐ丶 ＿＿ 彡::::::: '
/ 〃￣ {・}￣|::::::::::::::::::::￣ ￣ ─┳:::::::V
./ :::::::iiii廴 ＿ 二彡:::::::::l::::::::::::::::、; ┃ '
,' :::::::::::::::ミ};;;{￣, ::::::::: 人、 :::::::} ・ '
| :::::::::::::::::: ..;;;i! ﾍ、 _イ __｀ｰ-ｪ' |
| };;{ |i Ｔｨ'"´:::::::::｀ﾞヾｲ il||l ∧
| ┯ ! |{::::::::::::::::::........・．；，･， /
丶 #＃ V:::::::::::::::::::::::/ ／/ ；， ／
｀ . ;;;;#;;;;; ＼_:::::::::::::::ﾉ ・． ∠ ･，
｀ ;;;;;;; ￣￣ ／
結婚式前日、酔って結婚に反対して暴れるやる夫を、やらない夫は病院にかつぎ込んだ。
8針縫ったやる夫は翌日の結婚式に腕を吊って出席した。
＿＿＿_
／ ＼_
／ ／ ＼（ ;:;:;） 酒が抜けたらとんでもなく痛むお
／（ ;:;:;:;:;ﾉ （＝） ＼
（;:;:;:;;;:; （__人__） .:::::） でも結婚式で暴れるわけにはいかないから飲めないお……
／ || ｀ ⌒||| ,／
/ / |＼／ / /ｌ | ￣
/ /__| ＼/ / | |
ヽ、//////） / | | 痛いおー
/ ￣￣ / | |
_＿/ )--- ヽ ヽ つ
⊂---― 'ｰ----'
＿
, -‐― ､ -===- 《rヽ孑こ ヽ
／:.:.｀:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.└ ゝr ヽァ:.:‘，
／／:.:/:.:.:.:.:/:l:.l:ヽヽ:.ヽ≠ゞン:.:.:.:.i
/ /:./:.:{:.:./:.:.i:llヽ斗‐-l:.:. l7´:.:.:.:.:.:.:.|
……なんでお兄さんは i:.ｲ:/:.l:.,:.二ﾘヾ､示㍉ｌ:.:/ｲ:.:.:.:.:.:. : |
大怪我してるんだろう…… ﾚ'|:i:.:.i:.{:.《心 ヒシlｲ:.lﾉ:.:.:.:.:.:. : |
l:.{!:lヽ{: .ゞ' 、 / l:.l l:.:.:.:.:.:. : |
ヾ､ヽ l:.ﾄ 一 ´ ,ｲ / |:.:.:.:.:.:.:. |
l:.l ﾄ _ |〃 !:.:.:.:.:.:.:.:|
__ヾ、ヾ|､ _ ヽ､ |:.:.:.:.:.: : |
／ ヽ､ , -‐ ｀ヽ､:.:.:.|
/ i:.:.:|
′〃ヽ y ´ ＿ / l:.:.:.|
/ ,ｲ ＼ / 〃 ヽ l:. : |
/ { ´ } .: : |
/｀x__ ‘， ,ｲ |:.:.:.:|
r７ヽヽ 7 ゝ-- ヽ----ｲ !-≠ 7:.: |
／ }／ l ＼ ／ / !=≦≧:.:.!
／ ／ ,' ＼ ＼ ／ ｲ_ | //l:.:. |
＿ r ┐ . / /‐ _ ヽ ≧≠r--,‐ l ｀ 7:.:. |
ｲ - , 《薔≧､ ／ ／ /ヽ、＿ ／ ゝノ‐ | ｜ ＼
これについてはやる夫も反省したようで、その後は何かにつけて由美子をフォローする。
＿__
´ 二ゝ､＼-‐:::--.., ,. -‐-､
C ／::::::::::::::::::::::::::∧::::｀:>/:::::::::::::::ヽ ｰっ 親戚にお礼状書かなきゃいけないけど
c C /:／／::::::!::∧:::::廴）::::::{l{::::::::::::::::::l -=ﾆつ
c C i/:::{{::::/ノｉ/ ∨ヽ:|:!:!::::}ﾍ::::::::::::::::| 文体が正しいかわからない……
c ﾚ'VｌｌV ● ●从:::ｲ ＼:::::::::::|
ヽ从⊃ ､_,､_, ⊂⊃::ﾉ |:::::::::|
/⌒ヽ__ |::ﾍ ゝ_） ﾘ:l::i/⌒i |:::::::::| ｰっ
＼ /::::トﾍ|._＞. __...,.. ィi/l/ / |::::::::| __
从 l||l／ ┬ヽ只/ |||l人. ∧ |:::::::l ｀､_)
( ⌒ )ヽｰ┤|ﾍ /|├:/ ( ⌒ ) |:::::::|
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ ……由美子さん
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | 一応やる夫は慶応出身だから文面教えるお
/ ∩ノ ⊃ ／/ ∩ノ ⊃
( ＼ ／ ＿ノ ＼／ ＿ノ
.＼ “ ／ . ＼ “ ／
＼ ／ /＼／
＼ ＼
＼ ＼ ＼
> > >
／ ／ ／
＿__
´ 二ゝ､＼-‐:::--.., ,. -‐-､
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:>/:::::::::::::::ヽ やる夫さん……
/:／／::::::!::∧:::::::::::::::::::{l{:::::::::::::::::::l
i/:::{{::::/ノｉ/ ∨ヽ:|:!:!::::}ﾍ:::::::::::::::::| ありがとうございます……
ﾚ'VｌｌV ● ●从:::ｲ ＼::::::::::::|
ヽ从 | |､_,､_, | | |:!:!::ﾉ |:::::::::|
/⌒ヽ__ |::ﾍ| | ゝ_）| | ﾘl::i/⌒i |:::::::::|
＼ /::::トﾍ|._＞. __...,.. ィi/l/ / |::::::::|
/::::::/／ ┬ヽ只/ ∠ ﾍ､__∧ |:::::::l
｀ヽ<..ヽｰ┤|ﾍ /|├:j {ヾ:::彡' |:::::::|
γ⌒) ))
/ ⊃＿＿ それから女友達から口紅もらってきたから
〃/ / ⌒ ⌒＼
γ⌒)（ ⌒） （⌒） ＼ ∩⌒) あげるお。化粧の仕方も教えるお
／ _ノ :::⌒（__人__）⌒ 〃/ ノ
（ <| | |r┬（ / / ））
( ＼ ヽ ＼ ＿`ー‐' ／（ ⌒）
/ /
おそらくやる夫がモテるのは外見もあるが、この辺のマメさもあるのだろう。
／: ￣￣￣￣￣￣ ＼
／: : : : ＼
／: : : : : : ＼
／: : : : : : : :.. ＼
.l : : : : : : : : ＿ ノ゛,, ;、､､ '⌒ゝ､ l
| : : : : : ::;;（ ● ）::::ﾉヽ::::::（ ● ）;;::: |
.l : : : : : : : ´"''", "''"´ l
＼: : : : : : . . （ j ） ／
＼: : : : : : :.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ ／
_ノ＞'´小、 `ー―'´,),. /＼イ
＿,.二ﾆ-‐フ´ ／ ／!| ＼ ｀ ｰ --‐ , ｲl､ 丶、ト､__
,ｒ‐＜´ ／ ' /´ |ｊ ヽ、 __／ ' ﾊl、 ヽ ｀丶、 ／⌒〉
ノﾊ ＼ ／ ／ jl| ,' ｊゝｨ厂 ′/ｌ∧ ＼ ＼/ /
∧丶ヽ V / /ﾘ ; /⌒ｌ| ; / / ﾍ ヽ / /、
l l､ 、 } ヽ / ﾊﾉノ ／ ∧ ,' / / ﾊ ＼丿 厂＼
、_}／ﾉレｰ‐-､＼ / 、 |/'´ ／ ﾝ=c'､{ヽl ' / / }、 レ- '⌒ヽ__ ヽ
´ ／´{ ｀ヽV___､＞－-､ く /７个i/ ﾍ.0/ / ハ ／ _,. イへ＼ ＼
∧0 ﾉヽr─-､___）一´- ､／ ） ∨ / / jｌ ∨/=-、 (⌒＞‐イ _∠´ /ｌ /! ＼ ＼
{. ﾊ | {、_ ＿_＿_) ／ ／ / | / ＼ (⌒( __｀二´-‐┬' ７/ｌ | ハ ヽ
ヽ､ハ ＼￣￣ - '´ ／ｉ / ' / 'ｌ / ヽ＼ ￣ヽ、 _, ／ /∧リ-－ 〉 〉
、 〈 ｀＞‐-｀ニ＞─＜ !/ / | / ＼＼,＿ ￣ 丿_∠´ 厂丶 / /
ちなみにあまり湘南の風俗に詳しくなかった日活は、やらない夫に映画のアドバイザーを依頼した。
芥川賞受賞後忙しくなったやらない夫はそれを断り、代わりにやる夫を推薦。
やる夫は太陽の季節の撮影に同行しエキストラとしても出演して存在感を示す。
そして映画『太陽の季節』は、芥川賞を受賞した事もあり映画は大成功に終わる。
＿＿
, '"´.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽ、
／.:.:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､
イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ やらない夫くん！
/.:.:.:.:.:.:.:.//|ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
j.:.:.:.:.:.:/〃!! ヽト､＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| 太陽の季節の映画、大当たりだよ！
ﾍ.:.:.:.:/‐-- ､､ ,､-‐二ミヽ.:.:.:.:.:/
r┼〃 ニ｡ﾆヾ二7ニ｡ニ`ヽ辷:√ヽ 弟のやる夫くんも皆褒めてたよ！
{ ﾍ{{ ｀￣ 〃⌒ｌl ｀￣ jj⌒ﾘ冂}
| 爿ヾ ===彳 )ヽ､____〃 ヒ│
＿| ヽ! ,ｨｰ`ｰ‐'─ヽ￣ ﾚ'丿
r─‐､＿__ --＜ |/人_! {{┬──‐‐ｯ' ├个ﾄ､
, --ヽ､ ＼ ＼: : : : :∨/ノ ハ H´￣￣/ｿ′ /| ハ||:＼
〈 /ヽヽ＿__, ヽ: : i: :∨ ﾉ ハ、 ヽ二二／/ / ||∧ ||┬‐`ー- ､_
,;;┬‐｀ーヽﾉ_ﾉ‐┐ |: : ヽ: :∨ / ハ `ー─‐ '′ ／ /∧ ﾘ |: |: : :｀ー‐､`ヽ､_
>┴‐┬r── r┴､ ハヽ: ヽ: ∨ / ﾊ＼ ＿_ ノ／ ∧ V.:/ : : : : : : : : : : : : :|＼
{{ │ｉ ｉ＿」Ｌ.ノヽﾊ i ヽ: l : ∨ ハ!、 ` ー─'" ∧ヽ/. : : : : : : : : : : : : : | :| ヽ
/77"´￣￣￣ 丁丁）/ | |: | : |ﾄ∨ ト`ー- ＿_____,イl {{ノ:|: :|: : : : : : : : : : :|: | :| ヽ
| ∨ { { {_. -┴ｧ'/ / |: : : |: : :＼ | ` ー──一´ノ |／: : |: :|: : : : : : : : : : :|: |/ |
／￣￣＼
／ _,ノ ｀⌒ ありがとうございますだろ
| ( ●) （●)
.| （___人__） 元々、弟には素質があったと思うだろ
| ﾉ
.| |
人 丿
/⌒ ＼ __ _ ／
/ ＼
./ 人 ./ ヽ
〈 < / ＼ ＼
映画は社会現象化し、若者たちは競って映画の中でアイコンとなったアロハシャツを着る。
やらない夫の髪型も大流行し、慎太郎刈りと言われた。のちのスポーツ刈りともいう。
太陽の季節に影響を受けた彼らは、映画にちなんで『太陽族』と呼ばれた。
-──-
／: : : : : : : : : : : ::.. ……聞いたんだけどさ
/: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
.': : : : : : :/¨'Y: : : : : : : :::. 君、娯楽小説書いてるらしいじゃん
|: : : : : : :{ { /ｲ＼: : : : : : }
j从小{ﾙ人 ＼彡ｲﾘ また日活に版権売ってよ
ﾑ≧＜ 斗ﾙ'
／ﾆﾆ寸: : ＼ 圦
∠ﾆﾆﾆﾆﾆ寸: : :＼ /⌒( }
｀ヽﾆﾆﾆﾆﾆ寸: ∧ / ∧爪¨´
Vﾆﾆﾆﾆﾆ寸:∧ ﾋﾉ
Vﾆﾆ二ﾆﾆV ∧ノ
}ﾆﾆﾆ二二V: : :.
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆV: : :.
|ﾆﾆﾆﾆ二ﾆﾆV : ::.
|ﾆﾆﾆﾆ二二ﾆV: : :ヽ
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆY: : : }
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二|: : :人
人ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二|: : : : ﾊ
／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ二二|: : : : : :',
／￣￣＼ 娯楽小説のお仕事は頂いてますけどね
⌒´ ヽ､_ ＼
(●） (● ) | 正直、何を書くか決めてないんですよ。題名すら未定
（__人___） |.
(, |
| |. それでいいから売ってよ＞（水ノ江）
ヽ 人
＼ _ __ ／ ⌒ヽ
／ ヽ ……マジ？
/ ､ 人 ヽ
／ ／ ヽ > 〉
／￣￣＼ じゃ、売りますよ。その代わり条件があります。
／ _ノ ＼
| （ 一）（●） 弟を主役にして下さい。
| （__人__）
| ｀⌒´ﾉ 太陽の季節での評判は俺も聞いています
| ,.<))／´二⊃
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃ いつまでも遊び人でいられるのも困るんで……
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
_,. - '"￣´￣´"''‐､_
／;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ、 ああいいよ！
ィ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ハ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ
/:;:;:;:;:;:;:/}/}! ﾄ;:ﾄ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ｌ 知名度の足りないところは
）;:;:;:;:;:/ // ヾ{ ＼;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:{
ﾍ;:;:;:j/ニﾆヽｊi ､ｒ'ニ二入;:;:;:;:;:;:;/｀ 他のキャストで埋めればいいからね
ｒ弋/ ニ｡ﾆ YﾆY ニ｡二ヽ>--/ﾆヽ
} ﾍi! ｀二´/￣｀! ｀二´ j!⌒ﾘ{‐' |
￤爿ヽ----ｲ )､_＿_ノ 片￤
{ ヽｌ rｰヾー'´‐ヽ ﾚ 丿
ｒ－､_＿ _, - ､ー一/7>､_! {{Ｔ￢─‐---｝ ├个i､
ｒ－‐!、 ヾヽ ＼;_: : ;_:,/ノ_/ _j Y「￣￣｀ｿ7i /| ∧|: :＼_
|l! ｒ､ヽ ＿_, l!: : : : ∨ _/ ∧ ヽ二二／/ / l|∧_|T┬､｀ ‐ ､_
㎜j─ヽ-辷'_/─} i: : : : ::∨ / ∧､ ｀ー‐─ ' ／ /∧ |: ! l : :｀Ｔ:ー:､':－､_
/７──ｒｒ──ｒｆ‐､ ハ: : : : ::∨ / ∧＼ ､ __＿ ／／ ∧ ∨: !: !: : : : : : : : : : : :|＼
!{ ｌ! iｊ＿_ｊiＬノーi ﾄ: : : : ::Ｖ / |､ ｀ ー一 '" jﾍ ∨|: l: : : : : : : : : : : :|: :| ヽ
/７7￢ｆ｢ー￢Ｔl￣「 ）! ! ｌ: : : : l:∨ |､｀ー､＿＿＿_／| ∨: l: : : : : : : : : : : :|: |: :| |
! ヽ! {! {_,､-┴ｒ'ｿ/ / !: : : :l: : ＼ | ｀ －──‐ ' ／| ／: /: |: : : : : : : : : : :|: |:/ |
内容も決まっていない版権を買う、度量というか投機性がこの頃の日活にはあった。
そしてできた作品は、二人の兄弟が一人の女を取り合うというものだったのだが……
-──-
／: : : : : : : : : : : ::.. うーん……
/: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ.
.': : : : : : :/¨'Y: : : : : : : :::. 兄弟キャストが難航するなぁ……
|: : : : : : :{ { /ｲ＼: : : : : : }
j从小{ﾙ人 u ＼彡ｲﾘ 兄の方はやる夫くんでいいんだけど
ﾑ≧＜ 斗ﾙ'
／ﾆﾆ寸: : ＼ u 圦 弟を誰にするか……
∠ﾆﾆﾆﾆﾆ寸: : :＼ /⌒( }
｀ヽﾆﾆﾆﾆﾆ寸: ∧ / ∧爪¨´
Vﾆﾆﾆﾆﾆ寸:∧ ﾋﾉ
Vﾆﾆ二ﾆﾆV ∧ノ
}ﾆﾆﾆ二二V: : :.
／￣￣＼ 三國連太郎さんって話でしたよね？
／ _ノ ＼
| （ ●）（●
| （__人__） 脚本読んだら断られたよ、年齢的に無理だって＞（水ノ江）
. | ﾉ
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │ 確かに……
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
日活はまだ知名度のなかったやる夫の弱点を補うため、三國連太郎を弟役に想定していた。
しかし三国はやる夫の１０歳年上。脚本を読んだ三國が役を断ったのは当然だった。
＿＿
, '"´.:.:.:.:.:.:.:.￣｀ヽ、
／.:.:..:..:..:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ､ こっちも色々あたるけど
イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/.:.:.:.:.:.:.:.//|ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i やらない夫くんもいい人いたら
j.:.:.:.:.:.:/〃!! ヽト､＼.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
ﾍ.:.:.:.:/‐-- ､､ ,､-‐二ミヽ.:.:.:.:.:/ 紹介してよ
r┼〃 ニ｡ﾆヾ二7ニ｡ニ`ヽ辷:√ヽ
{ ﾍ{{ ｀￣ 〃⌒ｌl ｀￣ jj⌒ﾘ冂}
| 爿ヾ ===彳 )ヽ､____〃 ヒ│ わかりましただろ＞（やら）
＿| ヽ! ,ｨｰ`ｰ‐'─ヽ￣ ﾚ'丿
r─‐､＿__ --＜ |/人_! {{┬──‐‐ｯ' ├个ﾄ､
, --ヽ､ ＼ ＼: : : : :∨/ノ ハ H´￣￣/ｿ′ /| ハ||:＼
〈 /ヽヽ＿__, ヽ: : i: :∨ ﾉ ハ、 ヽ二二／/ / ||∧ ||┬‐`ー- ､_
,;;┬‐｀ーヽﾉ_ﾉ‐┐ |: : ヽ: :∨ / ハ `ー─‐ '′ ／ /∧ ﾘ |: |: : :｀ー‐､`ヽ､_
>┴‐┬r── r┴､ ハヽ: ヽ: ∨ / ﾊ＼ ＿_ ノ／ ∧ V.:/ : : : : : : : : : : : : :|＼
{{ │ｉ ｉ＿」Ｌ.ノヽﾊ i ヽ: l : ∨ ハ!、 ` ー─'" ∧ヽ/. : : : : : : : : : : : : : | :| ヽ
/77"´￣￣￣ 丁丁）/ | |: | : |ﾄ∨ ト`ー- ＿_____,イl {{ノ:|: :|: : : : : : : : : : :|: | :| ヽ
| ∨ { { {_. -┴ｧ'/ / |: : : |: : :＼ | ` ー──一´ノ |／: : |: :|: : : : : : : : : : :|: |/ |
／￣￣＼ ……とは言ってもなぁ……
／ ＼
. | | 映画に出られるような奴なんて
. | │
| | そう見つかるわけないしなぁ……
. | |
. ヽ /､ﾞ
ヽ /ﾉﾉ
.> <｀ )
|. ｀ヽl
| |ヽノ
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ま、今日は友だちの結婚式だし
| （ 一）（●）
| （__人__） 映画のことは後で考えるだろ
| ｀⌒´ﾉ
| ,.<))／´二⊃
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
＜＜披露宴会場＞＞
, ' ⌒ ヽ. |§|:. , ' ⌒ ヽ.. |§|:. , ' ⌒ ヽ.. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
||―|―|| |§|:. ||―|―||. |§|:. ||―|―||. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
||―|―|| |§|:. ||―|―||. |§|:. ||―|―||. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
￣ガヤガヤ. |§|:. ￣￣ |§|:. ￣￣ |§|:.
====================|§|====================|§|====================|§|======: :
圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖
====================|§|====================|§|======ガヤガヤ======|§|=====: :
∧＿∧ ￣ ￣ ￣::::::::::::: : :
.(ΘsΘ)_ ／|
,ﾊ､､ﾊ （∪⊂|＿| ∧＿∧ .ｒ' _ ヽ＞
彡*ﾟーミ , ￣￣￣￣Ψ￣￣￣￣ `ヽ（∀｀* ）_ ヽ n‐`ﾉ
と y )つ∇ (Ξ) ﾞ┴ ﾞ（EE）∇ と ~：~ ）|| （ ﾉ⊂）
||（;;;,⌒).ﾞ|ゝ、 （ﾐ//） ,ｲ（ （〜/⌒|| γ￣▼￣￣Ψ￣￣￣￣￣ `ヽ
||￣iiＪＪ.|| |￣||￣||￣|￣|￣|￣|￣||| しし ii￣''|| | /bbb/ ﾞ┴ﾞ ∧ ∧O）∇ |
...| | || || | | | | |||::::::::::::::.......::.... ||ゝ、 （///）. ( .,,) ,ｲ::
..⌒⌒"⌒"⌒'⌒"⌒⌒"⌒" || |￣||￣|￣|￣| .ii''"~"''ii: ￣|||::::
| | || | | | .||:::::.::. ||: |||:::::
⌒⌒"⌒"⌒'"⌒||￣￣||"⌒"
:::::::: : :
.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
/―∞ Ψ ⊂oO⊃ ＼
/ ―∞￣￣ || ◇⌒:θ:目 ＼
./ / ○ ∞.⊂⊃ ＼△三＠＼. .＼..
/日 _..○○_ '''＊＊＊ ￣￣ . 日＼::...
/ '''/＼＿／＿＜＊＊＊＊＞ ⊂oO⊃＼:::::.....
./ ＿ __ '''''＿ ＿:＿＿:＿＿ ＿ ＿ ＿＿ ＿ ＼::::::::.....
|￣.: ::. ￣: .: . :. . :. . :. :. : :. . :.￣|::::::::::::::.....
/ ;::i i::. .::;i .::i i;::. .i;:. i;::. i;:. i::. .i::. i;::. .|:::::::::::::::::::::::::::::...
.／￣￣＼
.／ ＼
| ー ‐ i ん？
| （ ●） （ ●）
| （__人__）
| `⌒´i
ヽ. ﾉ
ヽ ノ
.> <
| |
| |
....:::::::::/＿＿＿_
く_::::::::::::::::::::::::::::／
<::::::::::::::::::::::::::::::::丶 あの少年……中々いい顔してるだろ＞（やら）
／:::＼:::::＼::::::::::::::::::::::＼
′}::::::ﾊ::ﾄ､::{ヽﾆ::::::::::::::＼´
}:/::{ｘ=ﾐ ＼^⌒＼{::＼⌒
´ }:ﾊ l ﾊ:{⌒ わーい♪
込 ｖ ﾌ ／',
＞ イ ／::::::::＼ お肉がたくさん♪
r'’ .r‐'::::::／:::::::::＼
〉: : 〉::^´:::::::::::::::::::::＼
r'´: :r'^:::::::::::::::::::::::／::::::::ヽ
∨: :|:::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::!
ｌ:V :|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
ｌ:::｝ |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
ｌ::::Ⅵ::::::::::::::::::::::', :::::::::::::::::|__
/:::::::::|:::::::::::::::::::::/} :::::::::::::::／',
. r'::::::::::/:::::::::::::::::::::{￣￣￣´ {
＜謎の少年＞
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼ ちょっと失礼
（●）（● ） |
（__人__） | 君、映画に出てみない？
（｀⌒ ´ |
. { |
{ ﾉ
mｍ ヽ ノ
（⊂ ￣￣￣ ヽ
￣￣￣| |
／:::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::／::::::::／:::／:::::::::::::::::::::::::／::::＼
／::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::／::::::::／:::／ﾏ:::::::::::::::::::::／:::不ミﾐヽ
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::／:::::::::ｲ::::／ /::::::::::::::::::／:::::::::::ﾊ ヽ
／ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::ｲ:::::::／ /／ ./:::::::::::::::／:::::::::::::::::::ﾊ え？ あの どなたですか？
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::／/::::∠ﾆl|イ /::::::::::::／l::::::l::l::::::::l:::::::ﾊ
￣￣￣￣/:::::::::::::::::::::/::／l ./:／〃 "ﾞﾐx ./:::::::::::<イ .V:::|::|:::::::|:::::::::ﾊ
. /:::::::::::::::::::::/／:::,'./ｲ .{{ }} ./::::::イ〃"ﾞﾐ､.V:ｌ::|:::::::|ヽ :::::ﾊ
/::::::::::::::::イ￣ヽ､/ 弋＿__ﾉ /／ {{ }} V::::V:::l. ヽ :::l
. /:::::::::::::::::| ／ ヽ ﾘ |l ||l l|ll彡／ 弋___彡 .|:::::∧:l N
/::::::::イ::::::人 ノ⊂ || ||l ||l |∨ .ﾘ やらない夫だろ＞（やら）
. /:::／ |:::::::::::::ヽ ‐- /￣ =‐-ﾆ __) l
/／ |,ｲ三=--ゞ=､ / ////////// .l
/三三三l|::::| ヽ /￣ ≧ﾐ､ / 人
. /三三三ﾆ|V:| >､ / Y i < __ ええ？！ あの芥川賞作家の？！
. ,'三三三三| V. ヽ/ ｌ |___／ ＞イ |l
. ,'三三三三l|＿＿__ /＿＿＿＿＿＿_|─＜ .|| サ、サイン下さい！！
＿＿/三ヾｲ三三三三三三/＿＿＿＿ / : : : : : : : : :-‐ ﾟ ￣ ||
三三三ヽ三三三三Y⌒Y//ニニニニニニミx : : : : : : : ||
／￣￣＼ 実はモーターボートで人を轢き殺しそうな顔の人を探していたんだが
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） キミの顔を見てピーンときたんだろ
| （__人__）
| ｀ ⌒´）
| } どういう意味？！＞（謎の少年）
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三} 君にもチャンスだと思うだろ。出てみない？
| | | ＼__／.
､. iヽ､
ヾ:`:'':＝=-:､i::::::`ヽ､ i:､ わ、分かりました……
＼:::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ!:::＼
, ::イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ､＼ 夏の間なら学校も休みだしいいですよ
, ::イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::<_
∠==＝ァ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ､::::＼
.／:::::::::::::::::;:::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::／::t:､;:ヽ
／::＿::::::::::::::/::::::::::::／::,イ:;ｲ:::::::/:::::::::ﾍ `ヽ ありがとうだろ＞（やら）
￣ ／::r=x,:':::::::;::イ::,＜/ｲ .l::::/ >;:: |ヽ:ﾍ
., r'7'::::::{ /::::,イ ,:ｸ`:司7ヾ-l::/灯| ヽ! ヾi
／::::厶匕7∨／' i!'´ ￣ |!' !, .l
:::::::::::::::l /イ,rｧ>x ' /./
::::::::::::::::l:::::∧ / .i ＼ ,rfテヲ.／
:::::::::::::::::l:::::ヾヽ | ＼ ゞ≧',ｲ あ、その代わりやらない夫さん！
:::::::::::::::::∨::::ヾヽ.! ,:イ｀'' - '
:::::::＿:::::::∨::::::ヾヽ／i | .i!. | 俺に芸名付けて下さい！！
''::´ ｀::'':ヽ::::::::::〃´! |─┘
::::::::::::::::::::::::::＼::〃 .| :|
／￣￣＼ ……芸名？
／ _ノ ＼
| （ 一）（●）
| （__人__）
| ｀⌒´ﾉ
| ,.<))／´二⊃ そうですお願いします＞（謎の少年）
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > ) ……そうだなぁ……
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ それじゃあ太陽の季節の主人公の名字を取って……
,.ｲ ／/ __,／
,.':;′ ／::/ _, -‐─ ''"／
/.:.l ／.:.:.:/／.:.:.:_, -‐ ''´
ｌ.:.:.ﾚ'::::::.:.:/::.:.:.:∠-‐─- ､,_
‐＝二_''－!:./:::::::::::/:::::／::.:.:.:.:::::::::::::::::｀丶、 お前は『津川雅彦』だろ＞（やら）
_,ﾆ=‐::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::￣｀ '＝､‐-＼
_, -'／..:::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
／‐／..:／:::r''"´￣:::::::::::::｀ヽ:::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.＼
／ ／..:／ :.:.:::::＼::.:.:.:.:.:.::::.:.:.:.:.:.ﾞ:､:.:.:.:.＼:.:＼.:.＼:.＼
/.:::::/.:.:.::／ :.:.::::ヽ:.:.:＼::::＼::::::::ヽ::::::::::ヽ:.:.ヽ:::::ヽ::＼
/.::::/.::::::ｲ::.:.:.:ｨ'|:::小 :::::::＼::::＼::::::ﾞ､:::::::::::ﾞ､::::ﾞ､::::::ﾞ､::＼
/,／j:::::/:,'::::::/ ｌ |/ | ﾄ､::::::l＼:::::ト､::::'､::::::::::::'､::::',::::::ヾ'ｰ＼
/´ ,':::/::,':::::/",二=､_ ｌ ＼:::l ＼|='ﾞﾆ､ﾄ､:::::::::::',::::',:::::::{
,'::/:::,'::::/ fiﾞ ｒとjヽ ヽ:ｌ. '"ｒとｊヽﾞiｔ＼::::::::',::::'､:::::',
}:ｊ/ﾌ!::/| ｀' 辷''ｿ ﾞ'! 辷''ｿ '´ |＼::::l､:::ﾄ､::::'、
ｿ'､i ｌ八! = ｀￣´ l ｀￣´ = l:::/＼ｌ|:::l. ヽ:::} ありがとうございます！
ヽﾄｰi ,__ ﾚ'´ //、:'.、 }'
ヽ_j、 ⌒ ,ｒ‐‐／ ｀'ｰヽ
ヽ ー─ ‐‐―一' /ー'
＼ ￣ ／
｀i､ イ
|. ｀ヽ､ _,､‐'´ .|
ｒ‐一'"| ｀￣´ |｀'ー‐┐
＜津川雅彦＞
これが津川雅彦誕生の瞬間である。そしてこの映画が、かの有名な『狂った果実』である。
ちなみに映画『狂った果実』には、やらない夫の当時の思索を見事に表現する一幕がある。
下記は、やる夫とその無頼な仲間たちが集まりダベる中で、津川が無軌道な生き方に反発する場面である。
,､､､､.＿_
,.....,_ ./. ､, --- ￣￣＼ ,.､､､,
,／--､,ヽ< `-､,_ _､-'´ 'y ' ,r‐‐ヾ,
/'´ ＼＼ ,/ ／ .ヽ
./ ヽ.ヽ /／ .':,
/ .':, ', ././ .', 要するに俺たちは退屈なんですよ
./ ､､､, い, /./ ,､-' .i
`''' ‐- ､,_`ヽ ､､ .い{}ﾆ{}ﾆl// 〃 ／ l
`'kz.､ヽ､ い ././ 彡' _,,､zt‐''''``￣
l ＼｀`'‐､i,ヽ､ﾉ,ﾉ,...- ' , -'´l
.',ヽ .＼::::::`- '´::::､- ' l'
,l ヽ, `ｚゝ- '`´ / l
(` i ,_ ヽ, .{ {.○' / ,rz .i'‐､
,./ ヽ`'‐ヽ>) ,､- ' / い└､
,/, -､_`ヽ､ (.{ ○' .／ ／／ ＼,
,r '´ ヽ,_ヽﾆ‐､ //,-､_ ／／,r='" `ヽ,
,､-'`´ .｀''‐ ヽ,'ゝ='､´''´ ｀ `ヽ,
＜モブ１＞
､. iヽ､
ヾ:`:'':＝=-:､i::::::`ヽ､ i:､
＼:::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ!:::＼
, ::イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ､＼
, ::イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::<_
∠==＝ァ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ､::::＼
.／:::::::::::::::::;:::::::::::::::::;:::::::::::::::::::::／::t:､;:ヽ
／::＿::::::::::::::/::::::::::::／::,イ:;ｲ:::::::/:::::::::ﾍ `ヽ
￣ ／::r=x,:':::::::;::イ::,＜/ｲ .l::::/ >;:: |ヽ:ﾍ
., r'7'::::::{ /::::,イ ,:ｸ`:司7ヾ-l::/灯| ヽ! ヾi
／::::厶匕7∨／' i!'´ ￣ |!' !, .l
:::::::::::::::l /イ,rｧ>x ' /./ なら他にもっと何かすりゃいいじゃないかよ
::::::::::::::::l:::::∧ / .i ＼ ,rfテヲ.／
:::::::::::::::::l:::::ヾヽ | ＼ ゞ≧',ｲ
:::::::::::::::::∨::::ヾヽ.! ,:イ｀'' - '
:::::::＿:::::::∨::::::ヾヽ／i | .i!. |
''::´ ｀::'':ヽ::::::::::〃´! |─┘
::::::::::::::::::::::::::＼::〃 .| :|
＜春彦（津川）＞
.{:.:r､ｰol:j＿ ヽ o､ ｀ﾞ`"く彡彡j:::::::::::ヽ
ハゝ_}oj":/ヾ＼ '. i ,-o "''ヾ!::::::::::::::
/::/:!｀ヾ:i::/-､ｰヽﾐ ∨ｒ／ ,, - " ￣ヾヾ￣
i::ハ:`- ､ヾﾞヾ:_::ﾄ､ i ./.ｲｊ一 " ﾉﾉ:.:ｲ } 他にって何よ
i::i __}ゝ.｀ヾ `ー .ニry' "/, - <´￣｀ ヽ.ィ／`ーﾐ
.i:l!＼ ﾝ＾二ｨ:.ニ" __ｲ .ハ｀ヾf:::ヽ /:::ﾉ:､`ｰ ､/
.|! ＿oＺ二"ヾ:.:ﾌ ./ヾ ﾞﾐ､｀ …'/／ヽ.二ﾝﾉ
∠__／!:::::i￣｀¨´ / ｋ_f:.:.:.r‐x:.r'⌒ﾞヾテ"
| ヽ:::! ＼- .､｀´ ヾ＼ヾゝ.___]ｼ三 .}
ﾄ:ｊ. ＼. ﾞｰ ､ 〉:.ヾ!iﾞ:.:Zｺ i リ
| ､ ￣ ￣／:::::ン<⌒ゝ__／
| ヽ .／一"/ヾ 「￣
} ゝ ＿_ ,. 一 '' ./ ヽ!
i 〈
＜モブ２＞
＼ 考えてみるとよ、その他にってのがねんだよ
, --───- ､ , -──--- ､＼
.´ ｀ ´ ｀ ＼ インテリ共が小うるさく言う思想なんてのは
ｬ‐─┬::┬.､ , ‐─┬:::::ｧ .ハ
｀ヽ､_{:::::少ﾞ ｀`ヽ､ .{::／ .， 言葉の紙くずみたいなものさ
￣／ ＼ ￣ ’
/ ヽ |
{ .ﾉ } .l
`‐ｬ-r.┬个┬ｧ‐'ﾞ /
￣'┴-'- ´ ／
＜夏児（やる夫）＞
― 、
, ヽ
／ __ ヽ そんなものどんなに飾られて綺麗でもよ
. / .t‐‐''ﾆﾆ´~~ ;:-:､_ヽ
. / ,r.‐,‐< . /--､ `.',
i' i:,i.,:;i_, r'j'.::|`y. .i 結局あの熱帯魚みたいにもろくて頼りねえものよ
i ￣_´ .,. .,'-'‐´ i
_ i i; ,、 ） i
/ ｀''-' `'''＝ﾆﾆ .アﾞ ﾉ ちょっと水が濁ったり冷えたりすりゃ死んじまう
ー:ヽ. ｀＼ . ー‐ , '
. ､::ヽ ＼ ': : . ＿ _ .-
ヾ:::＼. ＼ : :: ::: ::: :: :ヽ ヽ､
＼::::＼ _,,.＼ : : : :ヾ｀r‐-､ﾞi.ﾞi、
＼:::｀':'／ .ﾞヾ. ヾ/!､ ヽ ﾞi
＼:/ ｿl'` ﾞi
ﾄ､
＿＿__ ヽヽ、
￣＞::::::｀:...ｰゝ::＼
_,....:'"::::::::::::::::::::::::ヽ::::::＼
＞―:::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::〉__ ………
:::::::::::::::::／::::::::::::／:::::／:::
:::___／::::::;::::＜::ィ:／:::::::
. ∠ィフ:::ィ'小冫7:::::イ::
ｰ┐￣ ｀¨´,.イ::::/:ﾄ､
ｌ ,|i::ハ:!
ヽ. ｀ ‐フl:/ ｀
:::::::::＼＼_,. '´
::::::`::::、:/ ＼
::::::::::::::::::＼ｴヽ/
::::::::::::::::::::::::＼ ￣l
:::::::::::::::::::::::/ /
::::::::::::::::::ﾊ ハ
::::::::/6l/:::::!
＿＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ｰ ､
／ ＼ 昔と違って今の俺達は
/ ',
./ , -‐､ ', そんな上品な思想に溺れてられるかってんだ
l ／ ｀' ＼＿＿＿ .l
l ヾ＝=ﾂ ( 乂ｿ ﾉ l 話すにしても考えるにしても
.', , ヽ lilil ./
＼ l 人＿,/l ／｀ヽ もっと別にぴりっとした言葉が欲しいじゃねえか
/ ｀ー､｀ｰ´ 二二ノ ‐' ',.
./ l
,____､__
ﾍ//￣＼＼｀丶
//i/ ＼＼| 学校の教授共の喋ってること聞いてみろよ
//丿 丶ヾ
〆′r-‐‐‐‐‐-､ ｀｀､_ 千日一様 昔じゃアレで通ったかも知れないが
￣i´゛゛゛゛゛゛｀ﾍ‐‐--ゝ
ノ ｝｝ 今じゃ時代錯誤の世迷い言じゃないか
ノ´丶‐‐----｛｛
ソ____、 '＼
/〟---、、 ! ﾍ｀i
/´￣｀丶 ヽヽ !! ｀ ､
| 丶 l.l.i ! i
/::/:::::::::::::::::::::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼:::::::::::::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;',:::::::::::＞イ : ／ | : |
,'::/:::::::::::::::::::::::|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼:::::::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;',:::／ヾ､ｏ :/ / :/
. l:::l:::::::::::::::::::::::::|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾊ:::::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;=-‐／ : : : ｝｝‐ゝ-イ : l
=‐-==ﾆﾆ三::::::::::::::|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾊ::::/ x≦" ／ : : : : :// =-‐─､ :|
｀`ヽ､ｏ（（ : : : :｀ﾞ`ヽ､ ◎ .／ : x≦仁l : :ゝ､ ____/ /
） ヾ､: : : : : : : : : :＜､ .◎‐-､ / ／ : ／／ |:::| ｏ＿＿＿ l 経済原論の立川な、アイツこの前の時間
ニ三 ｏ ヾ､ r‐──-==､ _ : ＜ ヽ､ .l / : / ／ .>|::|＼ /:）
ヽ ￣＞ ヾ､|::::::| ｀｀ﾞﾞ``ヾ､ヽ､: :ヽ､ r=､/ : /ｲ ／:::|::lｏ: :＞-イ :l 諸君は将来のキャプテンオブインダストリー
､ ゝ-‐イ ｏﾊ::::::| ヽ: : ヽl〃ヾ.:l ＞'"::::::://≦"´￣ﾌ:/
> :r‐=ニﾆヽ ﾊ::::| 不=‐-=ニ ＿_ヽ : :lゞ≠ l ∠ ゞ-=イｲｏ ﾞ`=‐イ:/ とかぬかしやがる。
ﾍ :＼＿_／ :ｏ ﾊ::l ﾍ＿__ﾍ:::::::::::ｲゞY :| ｏ l-ﾆニｏニ'"-‐===､ ｛::|
. ＼ ＞─‐＜ﾊL ___ .=-‐=ﾆニ ｜ |＿＿＿＿＞--イ ／l::| サイレント映画の解説じゃあるまいし……
八 :八＿_／ ｏ＿＿_ :ｏ :イ-‐──ﾍ___/ヽ､ )) ハ￣::/ |::l
＞､ : : : ∠ ＿／ イl ／ l. ＼ ハ::/ .|/ 隣にソ連と中共のいる今時によ
＼＿＿三ﾆイ ゞ==彡' |:. ゝ------ｏ--､
. ﾍ:::::::/ / ﾉ / |:::::∧ ﾊ よくもまあ見果てぬ夢を追ってられるもんだよな
ﾍ::/ ＿＿＿/ , -─ -､ / . |:::/ ゝ､ ﾊ
r‐‐=イ ./:::::::l ゝ‐-===-ｲ / .ﾉノ ＞､l
/ lヘ:::::|＼ -─‐ / l ヽ､
/ ／ ヘゝ. ＼ / ｜ ヽ､
,､､､､.＿_
,.....,_ ./. ､, --- ￣￣＼ ,.､､､,
,／--､,ヽ< `-､,_ _､-'´ 'y ' ,r‐‐ヾ,
/'´ ＼＼ ,/ ／ .ヽ
./ ヽ.ヽ /／ .':, あーゆー奴等が
/ .':, ', ././ .',
./ ､､､, い, /./ ,､-' .i 日本の代表的な学者や思想家で通ってるんだ
`''' ‐- ､,_`ヽ ､､ .い{}ﾆ{}ﾆl// 〃 ／ l
`'kz.､ヽ､ い ././ 彡' _,,､zt‐''''``￣ そいつらが俺達にそっくり受け渡そうとする
l ＼｀`'‐､i,ヽ､ﾉ,ﾉ,...- ' , -'´l
.',ヽ .＼::::::`- '´::::､- ' l' ものの考え方や感じ方を見てみろよ
,l ヽ, `ｚゝ- '`´ / l
(` i ,_ ヽ, .{ {.○' / ,ｒ‐､i'‐､ おれたちにぴんとくるものが一つでもあるかよ？
,. (￣￣￣` ､ ,､- ﾉ iい└､
,/, -｀ｰ‐､_ ヽ､_____i i／ ＼,
,r '´ ヽ,_/￣丶ゝ ヾ !r='" `ヽ,
,､-'`´ ￤ ､_ , ＼,' 丶! `ヽ,
｀ゝ´ /＼ ヾ
! / / ＼ ヽ
＿＿_/.:/::::::::|ヽヽoヽヽ///o ｉ::::＞､へ.／￣!
Ｖ __ o 77=‐-L ＼ / . .＜＿,ノ /∠ﾌ ﾉ お手上げだね全く
ヽヽ> i { ｀＞ . VＶ,.ィ´≦===┐/∠ﾌ ﾉ
l ｒ-､ヽヽ=ﾆ二≧ミｘli:i:!〃 == Уﾘ ∠フ ﾉ 俺達は俺達のやり方で生きてくよ。
. ', i二> ヽ::｢. == 〉八｡| ｀￣￣__,// ｒ‐ｧ ﾄ､
. ＼ ｒ‐-､ヾ三ﾆ彡,-‐ｿ‐≠￢ニミﾒﾆ二く i !
', Y二ﾌ ／// ､!:, ｀７!＞ﾐ｡八}リ
',::ヾ=ィﾌ´,.ノ . -―- 、 i:::::ヽﾄ､＼
',::::ｊ 〃::::',｀ヽ. /v-―-vヽ ,'::://⌒ヽ ヽ
i /!/ヘ::::', ∧レ"二二ヽl ,':::// ＼',
｜i/ ＼ヽ "/ ,′
ﾚ′ |＼ / |
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. ￣￣￣/:..::::::_|.:.:.:../ く 辷ｦ |.:.:∧ ﾋ_ｦ 〉 ﾊ::.:| ',:|
/::::::::/r|.:.:.;ｲ |.:/ ､ ﾄ∧:l v ただだらだら生きてるだけじゃないか
,::::::::::ﾍ !|.:/rl| V / l.ﾘ. ﾘ
i:::::::_;､-ト|厂` ' l
レ'´ |:::::｀ーﾍ ,､‐-‐､ /
レ' |:::::ﾄ|,＼ ー‐ /
|,､┴===キ､. ／ , -‐ri
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＿＿
＞_´___八___ ` ＜
／==- }川!{ -== ヽ
/ .ミ==ィ ﾏ==彡 ,
/ 乂__ 人___ ﾉ ', だらだらだと？ これでも精一杯なんだぞ！！
, |VVVVﾊ{ ',
{ |i|i|i|i|i|i|i|i! }
八 .!|i|i|i|i|i|i|i|| ,
ﾍ ||i|i|i|i|i|i|i|i| /
ゝ..__ jVVVVVV{ __ ィ
/ ´ ￣￣￣ ｀ ', __
／ヽ__/ __,r-' ',
{ レ、 i }
ゝ / ゝ .ｲ
r;r‐r/`!
(二〈_L (｀ヽ{二l＞-
l｀ （ ｀`/
ヽ l 結局兄貴達のやってることはただのデタラメだよ
,.-|,. -'´l
r'‐'´:::::: | 自分で自分の野郎としていることを最初からよくわかってないじゃないか
!:::::::::: |
|::::::: | だからヤクザなんて言うんだ、兄貴達みたいなのを太陽族っていうんだ
|::::::: | _ ､ _
.|::::::: | ＼`'''ｰ- ､＼｀丶､
.!:::::::.. .:: | _,.. -‐''':: :::::::::::::::::::...丶､ 僕はそんなの嫌だ
|:::::::: .:::: |-二;;;::::::::...:....... .:::::: _,. -
|::::: .::::: .:::} ／::::::::,-､::::.._;:-‐ﾆ;;;::::::..＼
.|::...:::::: .:::〈∠::::::::::/ )/／....＼ｌ／:::;,,. -;‐
|:::::::::: .: l／:::::::::ｌ _ '´ '''"´ﾐ::::::ト､ヽ
|:::::::: .:: .:: ﾄ,ﾌ:::／｀l ,. -=_-､´l!'|::;' ヾ! /
|:::::: .: .:: .::::::.ヽ冫 ' 〈 ﾞ､:::: >' ﾉ l/ _ /
!:::: .: .:..::::::::::::...＼ ヽL／／ _,,... -一 ''/-ヽ-'ﾞ｀､
l::: . .::::::::::::::::::o／ rｰ──く,r､‐ｧ‐r､-ー''''''' "´ ..::::! -､_,.ﾍ_)
!:..: .::::::::::::::..／ヽ`ー‐'ﾞレ'´: ::::::: l ll l:::: ............:::::::::::::::r一､/
.,': ..::::::::::o,イ´ r ､ﾞ､‐r''´::::::: ::::: l ll !:::::::::::::::::::::::_,,... --‐一''´ /
/. .::::::::::／/ l::::!ｰ､ ﾞ､:::::::::: :::: l ll l::; --─ ''' ´ /
/ .:::o:::／ ,' ` |::::| ヽ::::::::. ::::::|__ll__lノ /
./.:::::::,ィ´ .,' ! !｀' ヽ:::::: :::::|'´ ｀丶､
/:::::::,ｲ;;| ! l ヽ:::::.::::| ｀丶､
./:o:, ';;l;;;;! l l ヽ:::.:::!
/:::; ';;;;;l;;;;| l ! ヽ::::|
/:; ';;;;;;;l;;;;;;! l |;ﾞ､:!
./:/;;;;;;;;;l;;;;;;;| l |;;;ﾞ､
――――‐ ､
／ 二 ＿＼
／ /´ ● __ ヽ
./ ゝ....ノ /´ ● それじゃ他に何をすればいいんだ？
{ γ ゝ.....ノ |
| .{ j |
／￣ ﾍ ー‐'ゝ _ ﾉ '
| ＼ ｀ー‐ ’ /
.| .＼ ／
| | ・. ￣￣￣ 「
| | ・ | |
|l .//ll // ＿＿＿ ＼
|| // || ./|l ./ｌ| / || ＼ ￣
|| // || //|| //|| .∧ || .ハ
|| .// .|| // .l| .// .||/ V || ヽ ヽ
../| /≦ l|/ || // V |l lヽ｝ 何って……
.| .|/ テ≧ミx､ | .//≧彡テ示ｌ| |ｌ |
.| ≧ミｲ | /彡イ .l| | l
.|￣￣￣￣￣ | ./ ￣￣￣￣￣ | ∧ |
､＼＿＿＿／ l/ ＼＿＿＿／イ /⌒Y |
￣￣ l ￣￣ .ﾚ)y | .|
/////////// ﾉ //////// ｲﾑ ﾙ､ |
U J j u l|_／ N
u ／＼ u 人
＼ U ／ ＼ U ／ |＼
. ＼ ／ ＼ .／ヽ｝＼ ＼
. ＼. ￣￣￣￣￣￣／/ / >. ＼
, -‐ " ￣ ¨'' ‐ ､ 俺達がこう、思い切って何かしたくてもよ
, - '' . - "''‐､
／ ／ ,ｨ ＼ 正面切ってぶつかるうような、
, ´ / ,ｨﾂ′ ヽ
,´ -‐´ i 何がどこにあるっていうんだ
./ . - ､＿) l
. / ／ ,ィ l ゝ_ノ__r‐-_ iヽ
/ / /ｿ / l ｨﾁ"_ﾉ l ＼
,' / '´ ゝ-'´ l `ー- ＿
i ,' ￣ ‐ｰ ､
l ,' ヽ
', / ＼
ヽ ／ ＼
./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..,
.'.:::::::::::::::::::ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ::::::::::ｌ::::i:::::::::::::::.
i:::::::::::::::::::::l:::::::::::::l::::|:::::ｌ:::::::l::l:::::::ｌ::::l::: |::::ｌ:::ﾊ
l:::::::::::::::::::::l:::::::::::::ｌ::;ﾊ:::ﾊ ::::l::l:::::∧∧::ﾊ::j/::::i 要するに退屈なのよ。現代っていうのは
l::l::::::::::::::::::l:::::::::::::ﾄﾋ弋!才/l/!::/ ≦ﾆy/!ハ ::l
l::l!:::::::::::::::::l:::::::::::::ｌ佗て!｀ヽ ﾚ けj 'ﾊ ::::::Ⅵ
l::ｌ!:::::::::::::::::l:::::::::::::l 乂ﾝ__ ,,. ={､¨´ l::i:::::::::::!
Иヘ :::::::::::l :::::::::::l _,,.. -‐" 〉ﾞ ‐ﾊl::::::::::′
｀ ､.:::l::::::::::::| ,ｲ :l:::::::/
､ :::::::::| ｰ ∠.::::.' :::/
/ ヽ::::::|＞ .. ／ ｀ﾒ.:::/
i´￣｀ ﾐ､::| /｀ ｰ " /:／
/ ヾ､ {､ ／
/ ヽ !_ソ´ﾊ
/ ＼ ./ノ:.
/ ＼ xﾍ
＜モブ３＞
,,..-''"´ '' -..,,
''"⌒ヽ、 ｀ヽ そうだよ、そうなんだよ。
＿ -‐ヽ
/´(;;;c)ヽ ＿ ', その退屈が俺達の城ってもんさ
ヽ、＿ 丿 ／r;;cヽ|
/´ .ヽ ヽ-' ', 今にそん中から何か生まれてくるだろ
ヽ ',｀¨´ ',
l ￣ ヽ .__丿 l
ヽ、 ノ ,'
＿＿＿__. ￣ /
:::::::::::::::::｀ヽ、 _,,..-''´
｀''-..,,_::::::::::::::. r''"´
ヽ、
ヽ、
ヽ _丿ヽ
', ) .,-.、
| | . |
| ／r''⌒ヽ、
| / /―- l
| / /― ./
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,::::::::::::::::::::::::::::::,::::::,::::i::::ｌl: ﾄ;::::i:::;i::::i_l:ﾄ;::: ﾄ;::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::l
. ,:::::::::::::::::i::::i::::l:::ｌi::::ｌ!:::li:::l i! l::;ｌi:l´l::i l:i i::ｉ l:::;ｌ::::::l::::::::::::::::::::::::::ｌ::::::::::::l そうよ！そうなのよ！
ｉ::::::::::::::::::ｌ::::ｌ:::ｌi::l i::l i::l i::lイ l:;l ｌ! l:l-ﾅナ宀:l ｌ::::l::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::l
ｉ:::::::::::::::::::l::::ﾄ;:l_l|_ il i:ｌ l:l l! 彳l i O:;;;ﾟ,;;;/ ｌ:::l:::::::::::::::::::::::::::ｌ:::::::::::::l
. i::::::i::::::::::::::l:::lﾋl!´_≧ヽ l! 、 乂;;;;;;;'ｲ. l:::ｌ:::::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::l お腹好かない？ 飯にしよ！
i:::::ｉ!:::::::::::::ヽl k´ O;;,ﾊ ー - ´ l::,'::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::/
i::::l i::::::::::::::::ｌヽ ヽ 乂丿i,,,__ /,':::::::::::::::::::::::/:l:::::::::::/
. i:::ｌ｜:::::::::::::::::∧ .ゝ .イl－─￣￣￣ /,':::::::::::::::::::::::/::l::::::::::/
i::l i:::::::::::::::::::i∧ /〈 /ｲ:::::::::::::::::::::::/::l:::::::::/
i:ｌ i::::::::::::::::::ｌ:::∧ ヽ _,, r --, ｌ::::::::::::::::::::::/:::l:::::::;/
i! i::::::::::::::::::ｌ:::::人 く / / ｌ::::::::::::::::::::/:::: イ´´
i:::::::::::::::::ｌ::::::::::丶 ゝ - ′ ｌ::::::::::::::::::/／ 弋
i:::::::::::::::l::::::::::::::::｀ヽ ー ´ .l:::::::::::::::::/ ヽ
i:::::::::::::l::::::::＞ ´ ヽ ,ｲ:::::::::::::::/ ,, r ''￣ ￣｀''－-,,
i::::::::::::l／ ヽ_ , ＜Y:::::::::::::/,,r'' │
i:::::::::::l /:::::::::／´ ∧
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既存の理論や権威を全否定している。一方で自分たちが何か答えを持っているわけでもない。
そして注目すべきなのは、『隣にソ連と中共……』の部分である。多少は政治に対して興味があったと考えられる。
荒い点もある映画である。しかしこの映画、なんと十七日間の撮影で撮りきられたものである。
ツタヤ旧作１０８円の価値は十分にある。
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やる夫はこの作品で芥川賞作家の弟から、瞬く間に大スター石原裕次郎に変貌した。
太陽の季節でのやる夫の出演料は2万だった。
ところが狂った果実の次作、俺は待ってるぜの出演料は150万円になった。
（数字はうろ覚えですが、おおよそ正しいと思います）
さて時間をやらない夫が芥川賞を受賞した日に戻す
＜＜やらない夫の芥川賞授賞式にて＞＞
/: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ', やらない夫くん。芥川賞受賞おめでとう
/: : /: : : : |: : : : :|: : : : :|: : | : : : : ',: : :ヽ : !
|: : |: : : : : ィ : : : l ヽ: : : /|:.ィ: : : : |.: : : ﾄ､:| いやあ、君が一橋文芸復刊の時に
|: : |: : : : /!ﾉ _ノ~ .| :/ ヽl ﾉ:Ｖ: |.: : : | V
＜ : _: : : / ＿__..二 |/ ﾆ..＿ |:./ヽ: : | 金を無心しに来た学生だとはね
＜:: |. 小{. 弋::::ﾉ 弋::ﾉ ﾚ{::.|ヽ:|
厶ﾍ ﾊ ¨ ､ {ﾊ/ V
＼_! ' ! 気前よくお金を出してよかったよ
ヽ r､＿＿＿ ／
___,ｒ| ＼ `ー -'´ ／ 出さなかったらなんて言われてたかｗｗｗ
／:/::::| ＼ ヽ _ ィ´
／::::::/::::::| ＼ ´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::| ＼ / !＼::`ｰ- ､
＜伊藤整＞
／￣￣＼ 伊藤先生
／ _ノ ＼ ＼
| （ 一）（ー） ＼ ＼ あの節は本当にありがとうございました
. | （__人__） ＿＿
| ｀ ⌒´ﾉ ￣ ￣＼ あの時、先生がお金を出してくれたから
. |. ／ .} ＼
. ヽ ／ } } 今の俺がありますだろ
ヽ ノ＿＿ ＿ ＿ ノ
> < ￣￣
| |
| |
/: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ', お前は今、とてもいい人生の時期にいるよ
/: : /: : : 斗--､ :|: : : : :|: : | ,ィＴ: ',: : :ヽ : !
|: : |: : : : : |: / ＼: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:| この際文学以外のことでも興味の湧くことは
|: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽＶ: |.: : : | V
＜ : _: : : / 〈 {} |/ .ﾚ {} } |:./ヽ: : | 何でもやりなよ。小説家にはそれが許されるんだ。
＜:: |. 小{ _,,.. - ､-.,_ ﾚ{: :.|ヽ:|
厶ﾍ ﾊ ､ {ﾊ/ V 失敗したって全然いいさ
＼_! ＿ ' !
ヽ Tﾆｰ‐‐‐,‐'' ／ 小説家なんだから、なんで失敗したか描けばいいだけさ
___,ｒ| ＼ ｀二二´ ／
／:/::::| ＼ ヽ ｀_⌒ ィ´
／::::::/::::::| ＼ ´ ∧＞､
／:::::::::::/::::::::| ＼ / !＼::`ｰ- ､
_,. -┬ ｆﾆト､ 先生！
r'´ ､r | | ,.L |
| （_ノ j {. '､＼ 暖かい言葉、本当にありがとうございますだろ
| }‐イ-上 〉. ＼
| ﾉ´ /)ﾟo |
i ｒ‐‐人__） .|
ヽ .ノ ｀ ⌒´ . |
i !, ﾉ
.', ヽ、 . /
＼ . ヽ、
＼ |.i
| . | |
. /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ', もう一つだけ忠告しとくぜ
/: : /: : : : |: : : : :|: : : : :|: : | ,: : : ',: : :ヽ : :!
|: : |: : : : : |: / ＼: : /|:.: :: :ヽ: : :.|.: : : ﾄ､:| お前はこれから沢山の人々と出会う
|: : |: : : : /!jニﾆｺ| :/ |:./iﾆニＶ: :|.: : : | V
＜ : _: : : / 〈fｴ:ｴi |/ ﾚ fｴｴ) |./ヽ: : | だけど全部相手にしてたら、逆に自分のためにならない
＜:: |. 小{ ﾚ{:.| ヽ:|
厶ﾍ ﾊ ＞ {ﾊ/ .V 自分がこれはと思った大事な人、五人か十人だけを
＼_! !
ヽ !ー―‐r ／ マークして大事に付き合いなさい。
___,ｒ| ＼ ｀ー―' ／
／:/::::| ＼ ヽ _￣ ィ ´ (⌒)
／::::::/::::::| ＼ ´ ∧＞､ ﾉ ~.ﾚ-r┐､
／:::::::::::/::::::::| ＼ / !＼::`ｰ- ､ ノ__ | .| | |
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 先生！ わかりましただろ！
| （ ⌒）（⌒）
| （__人__） 本当に身にしみいる忠告ありがとうございます
| ｀ ⌒´ﾉ
,| }
／ ヽ }
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| |
やらない夫は同窓の先輩文士の言葉を心に刻んで、執筆生活に入った。
ちなみに芥川賞授賞式と、新婚旅行の日程の折り合いがつかなかった。
やらない夫はハネムーン中に花嫁をほっぽり出して東京に向かったのである。
当時は現在と違い、家族同伴で授賞式に望む習慣はなかった。
:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:l:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..: ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
:.:.:/:.:.:.:./:./:.:.:.:.:.:/:.:.:.:/:.|:.:/!:.:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.:|:.|:.:.:.:.:.:.:.:ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ:.:.:.:.:.:.:.:.:. |
:./:.:.:.:.:.i:./:.:.:.:.:./:./:.:./:.:.!:.i .|:.:.:.:| .',:.:.:.:.:!:.ｉ:.:.:.:.:. : |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:',.:.::.:.:.:.:.:. |
/:.:.:.::.:.!:.ｉ:.:.:.:.:/:.:ﾊ:.:./ｉ:L|_i_. |:.:.:.| ｉ:.:.:.:.:i .!:.:.:.:.:.:.;|、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| }:.:.:.:.:.:.: : | ……まあ、作家さんだし芥川賞だし
:.:.:.::.:.:.|:.|:.:.: : ｉ:孑ｉ´,'|| |:.| | ｀ﾄ:. | !:.:.:.丁弋:｀:ﾄ-|､ｉ:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:} ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:|
:.:.:.:.:|: |:.!:.: ´:,'|:| !,' .| ｉ:ｉ ',:.:| ＼:.:! . ヽ:.:.:.:.| !｀ヽ:!:.:.:..:i:.:!:.:.:.:.:.:.:.: |
:.: :.:.|:. !:.',:. : { ﾘ |ｉ ｉ| ヽ| ＼', .＼ | ﾏ:.,':.:.:.:/:.,':.:.:.:.:.:.:.:. | いいけどね……
:.:.:.:.:!:.: ',:.i:.:.:.:! | | ＿ .| ＿ヽ .ヽ ﾏ:.::.:.///:.:.:.:.:.:.:.:.: |
:.:.:.:.:.',:.:.:.',ヽ : ', ヽ,,,____,,,,,,=＝ ＝=,,,___,,__ ｲ. //:.:///:.:.:.:.:.:.:.:.: : |
:.:.:.:.:| ',:.:.:.:トヽ:.', ￣´´´´ ｀```￣ 〃//ﾚ〃:.:.:.:.:.::.::.:.: : |
:.:.:.:.:| ヽ:.|:.:..:.＼ ／／／: !:.:.:.:.:.:.::.:.:.: : |
:.:.:.:.:| ヽ:.: : ﾊ ｉ ／/:. !:.:. : |:.:.::.::.:.::.:.:.:.:.:.|
、: : | !.:.:.:.:ｉﾍ /:. /|:.:.:.: |:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
. ＼:| ヽ:.:.:.:! .＼ ― ― イ/:.: / |:.:..:. |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
| .＼ :.ヽ、. ヽ イ ./::. / ｜:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
＼ ヽ ./| ＞.、 , ＜ |, ./:.:./. ｜:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
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:.: :.:.|:. !:.',:. : { ﾘ |ｉ ｉ| ヽ| ＼', .＼ | ﾏ:.,':.:.:.:/:.,':.:.:.:.:.:.:.:. | …………
:.:.:.:.:!:.: ',:.i:.:.:.:! | | ＿ .| ＿ヽ .ヽ ﾏ:.::.:.///:.:.:.:.:.:.:.:.: |
:.:.:.:.:.',:.:.:.',ヽ : ', ヽ,,,____,,,,,,=＝ ＝=,,,___,,__ ｲ. //:.:///:.:.:.:.:.:.:.:.: : |
:.:.:.:.:| ',:.:.:.:トヽ:.', ￣´´´´ ｀```￣ 〃//ﾚ〃:.:.:.:.:.::.::.:.: : |
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石原の妻、由美子は気の強い女性らしい。
しかしさすがにこの時のやらない夫の仕打ちには、階段にすがって泣いたという。
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i.:./.i.:.i:.:.:.:.: i厶斗匕.i/i:.:.:.ﾊ::.i―‐ﾄ---.:.}i.: }.:.:.:.:.:.|
ヽ(八.iﾍ .:.: i:.:.:i .:.i i ヽ:li ヽi＼:.i ヽ:.:.:}i :.}.:.:.:.:.:.|
ヾ:/ ＼:i.:.:.}ﾚ三三≧ ≦三三叭:/}.:.:.:.:.:.| ……ふえーん
圦 ｉ:.:.:..:.oゞ''“ ﾟ ＿＿＿__ﾟ￣“"o::.:.i:.:.:.:.:.:.|
_ヾ}:.:.:.:.::.i ／ ―――‐= ､ i .:.:.}i.:.:.:.:.:.|
: : : : :i:.ｉ､.:.:.入_/ 二二つi:.:.:/i‐- ､:.|
/: : : : : :i:.ｉ: ＼:.:i/ ‐==イi／､ : : : ﾑ
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{: : : : : : ヽ: : : / ／ i_ﾉ_ﾉ_ﾉi i ヽ
i : : : : : : : : : / /| ¨ i|
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/: : : : : : :: / И / : : : ﾑ i|
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／ ＼
| _ノ ヽ ……主人公のはずなのに
| （ ●) (●)
| （__人__） , -―ーっ 回が進むに従ってどんどん株が
| ｀ ⌒´ﾉ （ ゝ彡￣
. ﾝ } |. | 下がってる気がするだろ……
／⌒ ノ .|, |
/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' |
../ / r_＿＿__ ノ
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＜釣った魚には餌をやらない夫＞
さて伊藤の暖かい言葉で始まったやらない夫の文壇生活は、当初かなり難航した。
太陽の季節にはセックス前に興奮しすぎた主人公が障子を勃起した○◯◯で破る場面があるのだが……
Y＾´ ∨／／ ／,∠ ,. ' ／l／／／ ／, ' , '／ ! ｜ ｌ }´ 〈
〉 変 〈/ , ' ／／￣｀>< ／／／ ／／／ _,.=‐|'"´l ｌ〈 変 /
〈 態. ∨, '／l| ,.'-‐､｀/／｀7/ ／''"´__ ｜ ﾊ l丿 態 {
人） ! ! （／! |ヽ〈_ ・.ﾉ〃 〃 ／ '／⌒ヾ.! ,' !く ! ! （_
ト､__／ ヽ､_,.イ ／ｌ ｌ ｜:::::::｀｀`/:::::／...´.. //´｡ヽ }! ,' !! ) ／
ト' 亦 ,ｲ⌒ヽ/ !l l ! l し Ｊ ::::::::::::::::::::｀`‐-<／ / ,'、｀Y´Τ｀Y
l 夂 （ﾊ ヽ ｌ i ! l ', ! , -―-､_ ′::::::::::::: //! Λ ヽ、ヽl
ヽ 〉,＼ ! i ',.ｌ `、'､／_,. ―- ､_｀`ヽ､ ι 〃,'／! ヽ、＼ ヽ、
! 能 // ,' ｌヽ! ii ',l ∨＼'⌒ヽー-､ ｀ヽ､! ／ ハ ﾉヽ._人_从_,. ＼
| 心 ｛ / ,' ' ,! ｌl l`、 { ヽ' ＼ ヽ ' '´ Λ ',} （ ＼
.丿 ∨ // ,',! l l l ヽ`、 ＼ ＼ ∨ し ／! ∨ 変 ,ゝ､
∧ / / ヾノ //ｌ l l l､_ヽ＼ ＼ ヽ , ' ,.イ ｜ノ 態 （ヽ
/ﾉ__ ﾟ ﾟ (⌒｀〃'j | l l l ｀ヽ ｀ヽ､.ヽ _,.}'′ ,.イｌ { | ヽ ! ! ,ゝ＼
/ /｀Y⌒ヽ/⌒ 〃 ﾉ | l l l } ヽ､._ } ﾉ,.イ l | ! ! | ）_
明治の御代からポルノを禁止されていた大方の日本人の反応は上記の通りで、ごく一部の文士を除く皆がやらない夫を非難した
しかし世間から総バッシングを受けていたその時、やらない夫に最強の用心棒が現れる。
Ⅵヽ: : : : : ヽ:.|
＼ヽ: ハj
ヾ 7 _
ヽ ´ ,.ｲ
￣￣ﾍ </ ,
`‐ i ／
太陽の季節だって……？ `ヽ､ ／
ハ ／
／
{:::::::! ,}::{ .〃:.:.:.l／:.:/:.:.:.;':.:.:.:.:.:.:|:.!:.:.:.ヽ.:.:..:.:.::＼|:.!.:.:..:.ヾ:..:. l:.:..:｀. /:::ﾉ
､::::! 〈:::;' /:.ハ:.:.|:.:.:/:.:.:.∧､:.:.:.:.:.:!:|.:.:..:.:..｀:.ミ.､.:.:..l ﾄ.:.:..:.:..';:..:.|.:.:..:.:.', ./∠_
}:::{ }::{＿ /.:/!:l:.}:.:!:./:!.:.:/:.∧ヽ:.:.:.:!:!｀:.:.､.:.:..:.:.:.:.＼:l !:.＼.:.:.l.:..:l:..:.:..:.:.', .//ー-､ヽ/7
{::::二ニ二::::::::ﾆ,'.:/:.l:.l∧:V:.:|:/ｌ:./ Vﾍ＼|:!:＼:.|｀丶､ｰ=:ミl:!.:.:.:.＼!..:.l..:.:..:.:..:.', .// 〉,､ヽ
|:Y ｀!::}´,':.:'.:.:.!:.V∧V://!:'_ .Vﾍ l:ﾄ､:.:.:ﾄ､:..:／≧.､ｌ|ヽ、:.:.:!:.:.l.:.:.:.!:|.:.:.', ,// // ヾ〉
|::' l::! ,::.;.:.:.:.|､:.V∧∨ ｌ;仁≧ミ ヽ|lﾊヽ:.ｌヾX ＞==＜､:.＼:.|:.:.l＼ l.:!:.:.:.',{::､ｒ==ﾆ7:,､:､
}:{ ＿_＿!:{_l:.:!:.:.:.:l∧:.V:.ゝﾐ,《 (:い:)ヾゝl!=ﾒ{｛､ｲ,ｲ{ （:い:) .》｀ﾒ､Y､:l:.:.:.:.!:|､:.:.:lゞ､>ゞ､/:/ ヽ}
ﾉ;' く::ｒ＝=､:ｒ l:.l:.:.:.:.l':∧:.＼ :.ヽミ≡彡 .,ｲ ､ ヾ `ミ≡彡'" //:!:.ﾊ:.:.:.:ｌ:l.､:.､:! ｀ｰイ
{:::ゝ、ヾゝ､__八.| ﾄ:.:.:.:l:.: ∧:.:.:ヽ｢ 人: : ｀ . /;ハ!:.ｌ:.}:.:.:.!:l:.:.:.､ヽ
`ー'´ ｀ー='´l:l.!:.:.:.:!:.:.l､.:＼:.:.ヽ. （::ﾉ::）: :ヽ :) / .|:/ﾉ.:.:.:.}:l:.:.:.:.ﾊ}
.l八:.:.:.!:.:.|.:､:,人⌒ ヽ ´ lハ:.:.:. ﾊl.:.:.:.:| __
ﾏﾊ ＼:!:. l:.:.:ヽ:.ゝ ｛.,ｨ _ｒｰ― -‐―- ､ ､ / }:.:./, !:.:.:.:.l }::! ､＿/7
ﾏ:〉 「;'ヽ:.l.ヽ. ﾊ ‘､(ヽ _,､＿, ＿ ｀ヽ} l.:/ リ:.:.:.., .|::| ｀¨7;ヘ
ﾏゝ }{、.!ヽ:.:＼!. ヽｰ'´:::::::::::::::::::::::`丶く| ﾘ/ィ:.:.: !.,′!::} ｒ=ﾒ;ゝ､
}ｌｰ=､｀:|八:.:.:.:',. Y Y:.:.:.ヽｰ:.:.:.:⌒Y ｦ //:.:.:.:.:.:ﾊ' |::{ ゞ=彳⌒
ｰ- ､ .,':' .ﾏ〈⌒.＼.:', に{､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｲ,/ ,/ｨ:.:.:.:.:.:./ .,､ .}::;
ヽ:::ﾍ /::{ ＿_〉:'､___ }:∧. ゝ｀ｰ=ｰ‐r‐-イ.ノ ｲ .!:./:.:.;' {::;' ゞ:.ヽ
ﾏﾊ ＼ヽ＼､.}:「¨｀ V:.l::. ヾミ ＿ 彡' .／ |/:.:.:' l::; `´ コイツは面白い！
「ゝ ﾏ〉 ヽ〉 ヽ'」 V:.:.ヽ 冫ｰ 二二 イ ／:.:' .ﾊ/:,' ./:/,､＿＿ ,}::〉
ﾏﾊ ﾏ〉、__,ィ='ヘ、. ';!:: .＼ ／:.:.:.:' { } | ./:/ ｰ--==ﾒ/
ﾏﾊー----‐'::::´ｒ一 ⌒¨¨ .|:. :. ＼ ,ｨ.:.:.:.:.:.:' :.:l!ハ!/:/ ,,,, .'/
ﾏｒ‐一 ¨´￣ﾏﾊ 」:.:.. :. ｀ ー = イ:.:.:.:.:.:.:.:,' :.:.r ､|{::{ .r:ｨ¨¨ヾｖ/
ﾏ､ ﾏﾊ _, イ7 ! :.:.:. :.:. :.::.:.:.:.:..: ' " .:.:.:,' ＞ ト｀_.{:::! 〉:ヽ
ﾏ､ ＿ヾゝ、_, イ:::::::::::〉 ｀ゝ、 :.::.:. ´" "´ .:.:.,:´ _. ＜ |:::::::＞..､イノヾ:〉
ﾏゝ、 /:r＝. イ::::::::::::::::::::/ ｀ ＜:.:.. .:.:.,' イ´ !:::::::::::::::::｀ヽ、
＜三島由紀夫＞
おそらく世界で最も有名な日本人作家 YUKIO MISHIMA だった。
/::::::::::::://::://::::::::/:::/::::::/::／::::丿:::::::::/::::ヽ 文体は悪いが、かなり面白い
./::::::/:::::∥::/:::::/::::/::/:::::::/:::::::::/::/::::::::/:::／::ﾊ
../:::::丨::::::l::l::ﾚ'::/::::::::ｿ::::::::::/:::::::::::/::::::::/／::/::::∧ 全ての知的なものに対する、侮蔑の時代を開いた
.|:::::::: l:::::::::::l::/::l:::::/::/::::/::::l:::::::::／:::::／:::/::/::::/:::ﾊ
.|:::::::: l:::::::::::ﾚ::::::::/::l:::::/:l:::::':::／='弋z;ｿ/ ﾚ':／l::::l::::l
.|:::::::: l::::::::::l::/ ﾚ':i:j:l:::/:::l:::l:/ ｀ ¨ / 、fz:/ : :l
.|:::::::: l:::::::: l/んl:/:i:l/:::/:l::/ ヽ,.://l
.ヽ:::::::l::::::l て l | lﾉl::/ l .: ﾉ ./ ;
、:::::::::ヽ ｰ ヽ ﾚ' ｀ |
∨:::::::::::｀ー . ｀ ー ==' |
l:::i:::::::::::ゝl::ゝ: :. ｰ /
l:::::::::::::::l: l ｀ /
ﾚ'::::::::::/:/ ＼ .
' VⅣ.l 、 ‐ . . . /
.' | : : : : : ー'
| |
/:i: : ∨: : :.∨: : : ＼: : : --: : ､: : ＼: : :
イ: :i: : :.∨: : :.∨: : : : :＼: : : : : : ＞,.､:＼:やらない夫は文壇という部落に、外からやってきた稀人、異邦人だ
/: |: :i;､: : :∨: : : ∨: : : : : : ｀`ヽ､＼ｲ／>､ヽ
7: : : : i: ﾍ: : ＼: : : ＼: : : : : : : : : : i`ヽ､(:::::<僕も過去には異邦人だったが、最近は段々文壇に染まってるからね
/j: i, : : ∧: :＼: : : ､: : : :`ヽ､: : : : : :ハ ｷ' 7=
/:j: :∧: : : ﾍ: : : ＼: : `ヽ､: : : ｀`ヽ､: : : ', ヽ!´ 彼に今後の文壇の未来を託したいな
j:/:i : : ﾍ: : : : ＼: : : ヽ: : : ＞--:､_: : : `ヽﾍ i! ,
|:i∧: : : i'､i,: : :∧`ヽ､_ヽ: :ﾍ: : ＼: : : : :ハ`ヽ ∨
i:|: :.ヽ､: i: ﾍ: : :.ハｲハ鬱ヾ: ＼ヽ:＼-､: : ﾊ
ﾍ: : : ﾊ: i: : ﾍ: : : :.〈,ヽ ７ ＼｀ヽ､`ヽ`ヽ: ',
.ハ: : : :',: ＼: : ミ､ヾ, 孑 Ⅵ
∨ヽ: ',: : :ヽ: :ヾ! ヾ
Ⅵヽ: : : : : ヽ:.|
＼ヽ: ハj
ヾ 7 _
ヽ ´ ,.ｲ
￣￣ﾍ </ ,
`‐ i ／
`ヽ､ ／
ハ ／
／
／ _,.-
, ｲ ＞'"
三島はやらない夫を、過剰なほど擁護しまくる。
:::::::::::::〃::::::::::::;ｲ:::::::::::! !:::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::/:|:::::::::::::/|:::::::::::::| |::::::::::::::::::::;ｲ::::::::
:::::::::」斗+─-/､::::j:::::::::! ,.-┼一-+､/ |::::::::
::::／ / |::::::::/ |::::|1::::::::|´ ',::::::::::/＼j:::::::: やらちゃん
:::::::::::/ |::::::/ ﾘ:::| ',::::::::! ',::::::/ |`::::::
:::::::〃 |::::/ j::::| ',:::::::| ',:/ !::::::: みっしーがやらちゃんのこと褒めてるよ
:::::::/ ﾚ' |:::j ',:::::::! ﾘ |:::::::
:::::├────Ⅵ ',::::::| ‐────┤:::::
|:::ｲ彡三三三ミ '::::::! 彡三三三ミﾐﾄ::::|
::|::::| ~~￣￣￣~ ＼| ~￣￣￣~~ l:::|::
::::| | ・ | |::::
::::Ⅵ Ⅳ::::
:::::::::ﾘ /／/／/ /／/／/ ﾘ:::::::
:::::::八 L＿,‐､＿j ノ:::::::::
:::::::::::::＞ 、.. _＿＿ _＿ .. - ＜´:::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丿￣ [::::::::::::::::::::::::::::::::::
(ヽ三/) ））
( i)))
／￣￣＼ ＼
／ _ノ ＼ ） 本当ですか？！
| （ ＞）（＜）
.| ///（__人__） 俺は三島さんの大ファンなんだろ！！
,.-‐─────────‐ｲ ｀ ⌒´ﾉ
／ } 超嬉しいだろ！！
. / }
. | ,人__＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
. ヽ }
ヽ ノ
⊂ヽ γ く
i !ｌ ノ ﾉ |
⊂ｃノ´| ｜
そしてやらない夫は三島のファンだった。
,ｨ;ﾆ:ﾆ:ヽ、
/:/ ｀ﾞ
{::{＿_,､_＿ ＿_,
..-‐:.:.:￣:.:.:.:.::/:::＼:.:￣:`:ｰ:-‐'´:.:／ やらちゃん みっしーが一緒に話さないかって
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＜
/:.:.:.:.: /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:::.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ 言ってるんだけど……
,':.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:. /|::ｉ:.:.:.:.:.:.:|ヽ::.､:.:.:.:.:.:.､:.:.:.:＼
|:.:.:.ｉ/:.:.:.:.::,':-‐:/ |:|.:.:.:.:.ｉ::| ｰl-|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.∧ 対談しない？
|:.:.:,':.:.:.:.:.::|:.:.:./ !|::.:.:.::|:.l |::|､:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.､:.:ﾊ
|:.:.|:.:.:.:.:.:.:|:.:/＿__ |:.:.:./|/＿|/ ∨:.:.:.:|:.:.:.:.:.|＼|
|:.:.|:.:|:.:.:.:||:/三三 |:／ 三三 /::∨::.:|∧:.:.:|
|:.:.|:.:|:.:.:/|´ ・ﾊ:.:.:|:.:/ ＼:|
|:.:.|/|:.:/::| xxx ｀ xxx |:.:.:.:|/ 是非お願いしますだろ！！＞（やら）
|:.:.:.::|/::.:.|、 'ｰ'^ｰ' ,..':.::|:|
|:.:.:.:.:|::..ｉ::|::＞::... ＿_ __,..イ::ｉ:.:.:.|:|
|:.:.:.:.:.|:.:.|::| ＼ｊ 〈::.} ゛|::|:::.:.:|:|
|:.:.:.:./|.:.:|::|＼ ＼ ./ |::|:::.:.:|:|
二人は芥川賞受賞後、対談を行うことになった。
＜＜某出版社＞＞
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼ 大尊敬する三島さんと会えるなんて……
. | （ ●）（● ） |
. | （__人__） │ ちょっと緊張するだろ……
| ｀⌒ ´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
〉-r:::┬〈、
／Λ 〉.:〈 7//＼
. ／////V::::::V/////＼＜ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ
///////∧::://///////}
.////////∨/////////{
／ ｀ヽ
/ ∨ やらない夫くん！！＞
. ,' ∨
. l ∨
. l ,.-'"￣ ∨
', /￣｀ ,,.=＝ ∨ あ、三島さんですか？！
ヽ ,..-‐ " l
.. ヽ 9 l、
l ￣´ 、 ヽ i ＼
', ゝ.__ノ--.ｲ / .＼
/⌒l ＼ ヽ:::::::::| / ＼
l |.. ＼ ＼__| ／ ＿＿_.＼
| | ＼ ／ .／ ￣"''-､
| ヽ ヽ―‐' ＼ ./ ヽ
／ ￣ ヽ、ヽ .ヽ/ ',
／ ,.--< .l ,' l
（ ／ ） | l l
. | ／｀ヽ | |
＿＿＿＿＿＿＿＿
| | ./:::::::::::::::::::::/.::::::/::::i:/:ﾚ:.::l::::::;ｲ::::::l::/::l:::l:::l:::::l:|::::::N:l::l:::l:::::::;::::::::l::l:::::/:/:.::.:::::::::::::::
| | ./::::::::::::::::::::./ :::/:::::ｲ:::::|::::ll:::/::|::::::i/::ｲl:::l:::l::ﾊlヽ::::l::::N::l:|::::::|:::::::l::l:::/:/:.:.::::::::::::::::/
| 文 M 僕 | ./:::::::::::::::::::.. : ::/::::l:,ll,:::l:::l;:::l,!:::::ll;::::l//;ｲ::ll⊥/l| l::::l::::lヽ:::l::::::|::::::||::://: ..:.:::::::::::::::/
| 學 I が | ./:::::::..::.:::..... . ::/.,|:l::::/l:l,, ::l::/l::;ﾊl::::/ .〃汐≦,Hl,, l::l::::l::∨l:::::|l::::l::|// :: :.::::::::::::/
| 界 S 世 | /::::::::..::...:: .:: |/|:::l:::Й=;Y,〉゛l::l !::l K..〈:::::_ｦl;,〃 ヽ::l:l::l::ﾊ:::|:|::::|// : . ::::::::::/
| の H 界 .| /:::::...:: . . : ://|:lﾞ:::;ｲi〈::,ｿﾞ l:l ﾚ ｀￣ ｀｀.l ﾊ;:l:l::l:::ﾄ:::::ト//. . ::::::::/
| 神 I の |/:::::..::: :. .: ://::,l:i;:;ll ｼ'ﾞ ' / ﾊll:|:::::ll.:::ﾚ//: :::::::/
| だ M |;:. .. ::: :://l::ﾊ , イ 〉l:::::i.ﾚll://: : .:::::/
| A ,＞:. : :://∥ilﾞ ` ヽ、 ヽ /:::,ll:::::l|://. :.:::::/
| | : .: ::://,.l!l:|i / l:|://ﾚ/ .:.:::::/
| | . :::// Nヽl |/ //` : :::::::/
| | :// l //: .::::/
|＿＿＿＿＿＿＿___| ::// l <ニ二＝.、 //: :::::/
/::: ::.// . i ´ーー‐‐ ' //: : .::::/
./::: ::// l ,ｲ//:: : .:::/
./::: . .:/:::://. l ／ //::.:::.. :: .:::::/
/:::. .:/::::// l ,,, '´ // .:::::::.: . :::::::/
/::::::::::::/∧: : ://: : : :i:::l:i:!: :､ゝ /:.:.:.::::: : /
/::::::::::::// l:iヾ: /i: : : :/:/:ﾘ:ヽヽヽ:/.:.:.::::::::::/
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-‐-ミ /::::::::::::// //i/: !′: /: :.:∧: ::l:::i:.:.:.:::::::::::::/
´ ヽ /::::::::::::// //:li: :ﾘ: : ｲ: i:,ｲ: :ヽ:ﾉ :|:.:.::::::::::: /
. / /::::::::::::// /ﾉ /: :′ : i :;/∧:::i:l,: /:.:.:::::::: ::/
/ ∨::::::::::::// /: :/: :/ :/ノ|://,,ﾉ: :ﾘﾚ′..:..:.:.:.:/
. ′ ┼_ヽ |:::::::::::://_/: :/: :/ ,/≠=彡' |i // /.:.:.:.::::::/
| （ﾉ ） |::::::::::/ /ｦ≠ / ,//" .,.'. :|/:::::/:.:.:::::::::/
| |::::::::/ .,'::./ /／ ,,,, './;;.. .::/:::::::::::::/
| | ﾆlﾆ″ |____ ﾉ ;.. イ " {;;. ::::/:::::::::::::/
| ﾚ.ｄ､ ／ / ;:. i {;,. :./:::::::::::::/
| .／ / ;:.. / ｀: :./:::::::::::::/
| ゝ | i ;, ', ,..-， :/:::::::::::::/
､ ヽ Ｊ ヽ ′:::::::{ : ___｀, -'¨ :/:::::::::::::/
丶 /:::::::::::人 ゞ,ｰ-=ﾆｭｭ､ :/:::::::::::::/
＼ ／::::::::::/ /ヽ ::.. `┴ﾞ^ /:::::::::::::/
`ー一 /::::::::::::/ / 丶 ::.......,,,..;;:,/:::::::::::::/
/::::::::::::/ / | ;;/:::::::::::::/
＼人_从人__从_从人__从人_人从ﾉ／
＞ ＜
＞ み、みしまさーん！！ ＜
＞ ＜
／Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒WY＼
: : : : : : :／ : : : : : : : ヽ: : : ヽ: ＼ｰ-≧x
: : : : : :/ : : : : : : : : : : }: : : : ﾍ: : :＼
: : : : :/ : /: : : :_＿:/: :ﾄ､: : : : |ヽ__: :ヽ みっちゃん大丈夫？！
: : : :/ : /: : : : : : :/i＼i_,∨: : :|: :', ＼ ﾍ
: : :/ : :{ : : : : :/:/ :|: :/ } : : j: : ﾍ ヽ} エレベーターの前で格好つけたら
:.∨ : /|: : : : /:/ Ⅳ │: :/: : : |
∨: :/ :| : : :/:/≦三三, | :/ ヽ: : | 挟まれるに決まってるじゃん！
｛: :/⌒| : : {:/{│ { j/ |ヽ| : :j
:Ⅴヽｰﾍ : :∧ﾍ| ､＿j､__ ∨ } ://^ｰ― ､
＞-､＼ﾊ: {: ﾍ ∨ / / j/^Ｙ ｀ヽ
: : : : :¨¨ Ⅵｰ:ヽ}､＿ ﾉ ／ { }
: : : : : : : : : : : : :＼_ｊ／ ＼ .′
_;_;＿: :イ´￣｀ヽ : :ヽ、 ｀ｰ┐ |
＼ : ', } |
',: :} ﾉ j
ノ
rt ｢l [ﾄ, ）. ／
i i l i Y ﾉ （
l' i i l `l ／⌒
i' ,' '" rl^ﾚｩ .| ./__
i/ "7'/∠コ/::::::::`.ヽ
フ"､,,＿⌒`ヾ;::::::ヽ う、うるさい。
〈´::::::::::::::￣..＼l::::::::::l
／:::;;;::::::::..ヾ::...::;;;ﾞ:::ﾉ"::| ちょっと挟まっただけだ！！
／＝-;;;;;;;:::::::::::::::::::::..:::::...l
{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:::::.. l 全然滑ってない！！
／r-=＝ｰ､::::.... .::::::::::::;;.::::: l
r^ﾖ":::ミ:::`ﾆｭ＼..:::::::::"..／:::: ..:
./ﾉ~::ﾂ:ﾘ:`⌒ヽ |:::: .::::::::i:::::::::. ..:
.l !彡:::ﾉﾙ:: 代＿い..:::: |ヾ､__;;
.>ヾl:.::i ! ::. : l`ｰ"1...::::l
ヾ:::＼:..::il､ : り::::::::l:::::::l
ヾ::::ヾ､ ,;ﾍ ﾉ|::::::::::l:::::/
ヾ::::::`:::::i/ .l:::::::::....:ノ
＼､:::::ﾉ ヾ:::::::::/
／￣￣ ヽ ……あれ？
／ ヽ
/ ヽ 心のなかの憧れが死んでいくだろ……
| _,.ノ '(ゞ､_|
.| （ ー）ヽ ヽ
.ﾉ| U （___人_＼＼__
／ | ｀⌒（⌒_ ＼
{ .ヽ. し「、 ＼
{ ﾄ ｀ヽ. ___´ノ ヽ、 i
.| | | ／ /
_,_,;_‐: :'':'':￢:‐.-. .,,_ _,,,r.､. . . . .,,_
￣,.¨ﾆ=-: : : : : :｀`/: : : : : : : : : :｀:`:丶. 、 運動音痴のくせにムリしないでくださいよ
／,. ‐ '':":´: : : : : :.:l::: : : : : :: : : : : : : : :ﾊ: :＼
,:'ﾞ'" ,. /.::;:!:::. : : : :.::. : : i;. : : : :Ｊ､: : :.ヽ
／ . . ／: : : : : : /:::/ !:::|: : : : i:::ﾊ: : i::. : : ヽ: : : ﾞ:,
/. . : :,,: イ: : : : : : : : :i:::/ !::::!: : : :.l::l. i: : i:::. : : : :i, ﾞ; : : : i
/: ; -'" /: :/: : : : : /:.;!:::i l:::::{: : : :.|:l i: :.i::::. : : : i: :i: : : :| 俺は運動音痴じゃない！＞（三島）
/／ /: ;.l: : : : : :/､/!::l l::::!i: : : :.!l i: :ﾄ;::::. : : :i: :i: : : !
'" ; :/ !: : : : : l: :l｀ト!､,,_,,i::| ∨; ､| _,,. ⊥j‐<": : :.!: :i: : :!
!:.! !: : : : : !:≧土ｭ,,__ !| ∨.:.｢ ＿,,,｣:L-v: : :.|: :j: : !
!:l !: : : : :i:!:lヤ[ﾞﾞ天ﾞﾄヾ Ｖ:.| 行ﾞ天ﾞ丁ﾔ: : j: :.|: :i はいはい。やらちゃん、三島さんだよ
l:l ∨: : :.i::!ﾊ r' ｰｲ| ヾ| r' ｰｲ ! j:};. :.l:|; j）:l
l:! V: : :!:i:{::i ''"￣ ￣lﾞlT・l:i::i: :!:j,}:!: l
{| ∨.;!::::::::!、 ,':':::V:.i:{:ﾘ: |
V l:::::::::::`丶.､,,_ ∠ヽ _,,...イ':: : : /:::!.: :.|
l.:.::::::::::::i:::::::::::/丁´￣,ﾚ ヾ:l: : : /:::ヾ!: :.|
/::::::::::::://::://::::::::/:::/::::::/::／::::丿:::::::::/::::ヽ
./::::::/:::::∥::/:::::/::::/::/:::::::/:::::::::/::/::::::::/:::／::ﾊ
../:::::丨::::::l::l::ﾚ'::/::::::::ｿ::::::::::/:::::::::::/::::::::/／::/::::∧
.|:::::::: l:::::::::::l::/::l:::::/::/::::/::::l:::::::::／:::::／:::/::/::::/:::ﾊ やあ！ 君がやらない夫くんかい？
.|:::::::: l:::::::::::ﾚ::::::::/::l:::::/:l:::::':::／='弋z;ｿ/ ﾚ':／l::::l::::l
.|:::::::: l::::::::::l::/ ﾚ':i:j:l:::/:::l:::l:/ ｀ ¨ / 、fz:/ : :l
.|:::::::: l:::::::: l/んl:/:i:l/:::/:l::/ ヽ,.://l はじめまして 三島だよ
.ヽ:::::::l::::::l て l | lﾉl::/ l .: ﾉ ./ ;
、:::::::::ヽ ｰ ヽ ﾚ' ｀ |
∨:::::::::::｀ー . ｀ ー ==' |
l:::i:::::::::::ゝl::ゝ: :. ｰ /
l:::::::::::::::l: l ｀ /
ﾚ'::::::::::/:/ ＼ .
' VⅣ.l 、 ‐ . . . /
.' | : : : : : ー'
| |
／￣￣＼
／ _ノ ＼ はじめましてやらない夫です……
| （ ●）（●）
| （__人__） ………
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ (＼ ﾉ､
/ ＼＼く} j
| 〈￣ ﾞヽ ヽ
| .に }
| (＿__，ノ
／..:.:.／ ／.:/.: :| .:.:.: ＼ ＼
. / .:.:／ ／:/ / .: ∧ .:.:. '.:'.＼ :.
/ .: / : /.:.:/ / .: / :∧ .:.: ｌ:.'.:.:.'..:. ん？ どうかしたかい？
. .' .: / : /.:.:/ / .: / :// :＼.:| .:ｌ.:.:.'..:.
. l.:. .' : /.:.:/ / :／／/.:.:.:./:/ /| :.:.:l |
. |.:.:l:.:/.:. .' /イ∠.イ .: ／:/イ/| :.:.:l |
. |.:.:|.:| :.: |∧ 旬 ∨／/.:/旬 ﾉ| :.:.:l |
. |.:.:|∧ :. l ￣ ／ /イ ￣ | :.://
. |∧＼＼| | ﾉ ｲ/
. |.:l l |.:|. ｀ /:/|
. |.:l l |.:|:::. ∠二7 /:∧|
. |//∧l ＼. ｲ:/
………‐-ミ ｀ .,_,. イ/ﾉ′
/ ｀ . /／
／￣￣｀`丶、 ＼
／ ＼ ./⌒＼
（⊃￣￣＼
（⊃ _ノ ＼
（⊃ （ ●）（●）
| （__人__） いやあ……
| ｀ ⌒´ﾉ
| } ＼ 三島さんてもっと大男かと思ってました
／ヽ } ＼
／ ヽ､＿＿__ノ ）
／ . | ＿／
| ／￣￣（＿)
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （
＼ ／ ／⊂＿）
実はやらない夫の身長は183cm。三島は160cmである。現代の感覚で言えば、おそらく 195cmと170cm位の感覚だろう。
しかしこの発言は年齢でも７つ年上の三島に対して非礼である。
: : : : : : :／ : : : : : : : ヽ: : : ヽ: ＼ｰ-≧x
: : : : : :/ : : : : : : : : : : }: : : : ﾍ: : :＼
: : : : :/ : /: : : :_＿:/: :ﾄ､: : : : |ヽ__: :ヽ
: : : :/ : /: : : : : : :/i＼i_,∨: : :|: :', ＼ ﾍ や、やらちゃん！！
: : :/ : :{ : : : : :/:/ :|: :/ } : : j: : ﾍ ヽ}
:.∨ : /|: : : : /:/ Ⅳ │: :/: : : | アンタ大先輩に向かって何いってんの？！！
∨: :/ :| : : :/:/≦三三, | :/ ヽ: : |
｛: :/⌒| : : {:/{│ { j/ |ヽ| : :j
:Ⅴヽｰﾍ : :∧ﾍ| ､＿j､__ ∨ } ://^ｰ― ､
＞-､＼ﾊ: {: ﾍ ∨ / / j/^Ｙ ｀ヽ
: : : : :¨¨ Ⅵｰ:ヽ}､＿ ﾉ ／ { }
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ハl / / ,ｲ ,ハ: : i: : : :V:. :. i:. :. :.: :.:.:.::V:.:.
,{ / ｲ l l :ト､! : ﾄ､: : :l: : : :|:. :. :.:.:.:.:.:.:.V
ﾊN.｜ / l ﾊ ﾊ '. ト､!: :l ,､: : ! ト､:.:.:.､:.:.:.ヽ
/'V l ! ｲ l { 〃￣｀ヾ! Vl ト: :V: l ＼:.:.＼:.:.:
! l !{ | .| {{ ◯ ヽ V! |ヽ: : |､ {{'＼:.:ヾｰ な……な……
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＼へ マ r- ､!
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}:::{ }::{＿ /.:/!:l:.}:.:!:./:!.:.:/:.∧ヽ:.:.:.:!:!｀:.:.､.:.:..:.:.:.:.＼:l !:.＼.:.:.l.:..:l:..:.:..:.:.', .//ー-､ヽ/7
{::::二ニ二::::::::ﾆ,'.:/:.l:.l∧:V:.:|:/ｌ:./ Vﾍ＼|:!:＼:.|｀丶､ｰ=:ミl:!.:.:.:.＼!..:.l..:.:..:.:..:.', .// 〉,､ヽ
|:Y ｀!::}´,':.:'.:.:.!:.V∧V://!:'_ .Vﾍ l:ﾄ､:.:.:ﾄ､:..:／≧.､ｌ|ヽ、:.:.:!:.:.l.:.:.:.!:|.:.:.', ,// // ヾ〉
|::' l::! ,::.;.:.:.:.|､:.V∧∨ ｌ;仁≧ミ ヽ|lﾊヽ:.ｌヾX ＞==＜､:.＼:.|:.:.l＼ l.:!:.:.:.',{::､ｒ==ﾆ7:,､:､
}:{ ＿_＿!:{_l:.:!:.:.:.:l∧:.V:.ゝﾐ,《 (:い:)ヾゝl!=ﾒ{｛､ｲ,ｲ{ （:い:) .》｀ﾒ､Y､:l:.:.:.:.!:|､:.:.:lゞ､>ゞ､/:/ ヽ}
ﾉ;' く::ｒ＝=､:ｒ l:.l:.:.:.:.l':∧:.＼ :.ヽミ≡彡 .,ｲ ､ ヾ `ミ≡彡'" //:!:.ﾊ:.:.:.:ｌ:l.､:.､:! ｀ｰイ
{:::ゝ、ヾゝ､__八.| ﾄ:.:.:.:l:.: ∧:.:.:ヽ｢ 人: : ｀ . /;ハ!:.ｌ:.}:.:.:.!:l:.:.:.､ヽ
`ー'´ ｀ー='´l:l.!:.:.:.:!:.:.l､.:＼:.:.ヽ. （::ﾉ::）: :ヽ :) u / .|:/ﾉ.:.:.:.}:l:.:.:.:.ﾊ}
.l八:.:.:.!:.:.|.:､:,人⌒ ヽ ´ lハ:.:.:. ﾊl.:.:.:.:| __
ﾏﾊ ＼:!:. l:.:.:ヽ:.ゝ ｛.,ｨ _ｒｰ― -‐―- ､ ､ / }:.:./, !:.:.:.:.l }::! ､＿/7
ﾏ:〉 「;'ヽ:.l.ヽ. ﾊ ‘､(ヽ _,､＿, ＿ ｀ヽ} l.:/ リ:.:.:.., .|::| ｀¨7;ヘ
ﾏゝ }{、.!ヽ:.:＼!. ヽｰ'´:::::::::::::::::::::::`丶く| u ﾘ/ィ:.:.: !.,′!::} ｒ=ﾒ;ゝ､
}ｌｰ=､｀:|八:.:.:.:',. Y Y:.:.:.ヽｰ:.:.:.:⌒Y ｦ //:.:.:.:.:.:ﾊ' |::{ ゞ=彳⌒
ｰ- ､ .,':' .ﾏ〈⌒.＼.:', に{､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｲ,/ ,/ｨ:.:.:.:.:.:./ .,､ .}::;
ヽ:::ﾍ /::{ ＿_〉:'､___ }:∧. ゝ｀ｰ=ｰ‐r‐-イ.ノ ｲ .!:./:.:.;' {::;' ゞ:.ヽ
ﾏﾊ ＼ヽ＼､.}:「¨｀ V:.l::. ヾミ ＿ 彡' .／ |/:.:.:' l::; `´
「ゝ ﾏ〉 ヽ〉 ヽ'」 V:.:.ヽ 冫ｰ 二二 イ ／:.:' .ﾊ/:,' ./:/,､＿＿ ,}::〉
ﾏﾊ ﾏ〉、__,ィ='ヘ、. ';!:: .＼ ／:.:.:.:' { } | ./:/ ｰ--==ﾒ/
ﾏﾊー----‐'::::´ｒ一 ⌒¨¨ .|:. :. ＼ ,ｨ.:.:.:.:.:.:' :.:l!ハ!/:/ ,,,, .'/
ﾏｒ‐一 ¨´￣ﾏﾊ 」:.:.. :. ｀ ー = イ:.:.:.:.:.:.:.:,' :.:.r ､|{::{ .r:ｨ¨¨ヾｖ/
ﾏ､ ﾏﾊ _, イ7 ! :.:.:. :.:. :.::.:.:.:.:..: ' " .:.:.:,' ＞ ト｀_.{:::! 〉:ヽ
ﾏ､ ＿ヾゝ、_, イ:::::::::::〉 ｀ゝ、 :.::.:. ´" "´ .:.:.,:´ _. ＜ |:::::::＞..､イノヾ:〉
ﾏゝ、 /:r＝. イ::::::::::::::::::::/ ｀ ＜:.:.. .:.:.,' イ´ !:::::::::::::::::｀ヽ、
やらない夫のこの無礼を、三島はどこか引きつったような顔をして大仰に笑って許した。
一応大人の対応である。ただおそらく三島は、自分の中学時代の事を思い出していた。
＜＜太宰治宅＞＞
三島は中学生の時の1946年、太宰治を囲む集いに参加した。
＿l＿
・ .| | ノ￣7
‐┴┴‐ _ノ ま
・ --‐;=‐ 働 た
i'´￣｀ヽ i´ ヽ ,ﾉ ま い 負
） ク ） ・ `‐ ノ た て け
（ ク （ -/一 負 な た
） ク ） '"￣ヽ ￣,ﾌ け い ：
（ ： （ ‐--'´ ノ＼. ち の ：
） ： ） ┼|-､ ゃ に
!､＿_ （ ! '´ │ , っ
￣ ,.‐ -─ ､. |_,.ノ た
,.‐'´ -‐'´ ヽ、 ：
,.‐-' 十 ＿_ i. ：
|/|| l. | ´ l、 ：
l l'∧._ ! `‐- i、
i'´￣｀ヽ l iラ i:） i、
） ク （ ﾑ_,ｲl i、
（ ク ＞ ﾍ. |_,,. ‐ｉ i､.ヽ、i:、
） ク ( ,. ‐''" _| |i |i. | i. i i l､i_
（ ： ） /_,,. ‐''"￣ l. | ｉ | l | .l l | | `‐.､
） ： （ ／ .ｌ !. || l. ! .ｌ.l |.!
!､＿＿,ﾉ ／ il ! ｌ| ｌ! |!
＜＜太宰治＞＞
説明は不要と思うが、無頼派の代表とも言える太宰は文才はあるのだが、他が全て欠落しているダメ人間である。
__､-─-､,. -‐;ｚ.__ 自殺未遂四回……薬物中毒歴も長いです
＞::::`::::::::::::::::::::::::: ＜
. ∠::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ゝ 一度は心中で相手の女性だけ死にました……
ｲ::::::::::::::::::,ｨ:::ﾊ:::i､:::::::::::::::::ﾄ
. |::::::::::;:ｨ::ﾉ_l/ ヽl_!::ﾄ、:::::::::! 東京新聞社に入社できずに自殺未遂したことも……
. |:::::::ﾉﾆﾚ'-‐'v └-Vﾆゝ:::::::|
r',ﾆi.l. ⊆nﾆ= .=ﾆn⊇ |.iﾆY 芥川賞が欲しくて川端に媚びまくった事もありました……
| こ|| ij v |.| ~ij ﾉ |に!}
. トﾆll ｎ u ヽ.|｣ノ ‐'´_ij|lﾆｲ 結局受賞できずに、川端を刺すと書いた手紙を出しました……
l::::::ヽヽ.` ｰ----‐'´ノ/:::::|
_｣::::::::l＼｀￣二￣´, ｲ:::::::L. 小説で食えない時は、兄貴に仕送りしてもらいました……
_,, -‐'' ´:.:. l::::::::|r-ゝ-‐ｰ-‐'‐┤:::::l:.:.:.:｀ '' ‐
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ｌ,. ‐''_二つ (二¨_''‐'、:.:.:.:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / ./´,..二二) (二二.._＼ヽ:.:.:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ' ／_.二つ__.(二.¨_¨丶ﾞ .l:.:.:.:.:.:
:.:.:.:.:.:.:.:.:./ ,.'",二つ─‐と二_`ヽ .|:.:.:.:.:.
:.:.:.:.:.:.: ノ ﾉ:.:.:.|ニニ|:.:.:.:.:.:{ |:.:.:.:.:
最大限擁護すると、これらを打ち消すほどの文才だけはあった。（必死）
三島はそんな太宰の文才に惹かれ、そして同時に嫌悪していたフシがある。
_,..―＝―=..､__
...ィ7'´|/／ヽ|/.｀ヽ ｰｰ､_
／／ ／/ ／/ /|/｀ヽ
／／/ ／ノ／ / /ヽ|/ |/ヽ
/／ ／/ ／/ // /|// /|/ // .l ﾍ
.// /// / ／|/.// ／// /|/ // .lヽ .ヽ ……太宰さん
llﾉ//|. / ／ ／/ ／/ // /|/|/ | } l ﾍﾊ
{/ /// / ／|/N/ ／ .// /|/ // .l lヽ .ﾊ 森鴎外の文章についてどう思いますか？
',lﾉ//|. /／ ／/ ／/ // /|/|/ | } l ﾍﾊ
',l｀ヽ／/ ／ノ／ / / . _,,,≠-‐N/.l |ヽ ./
',N,r､/／/ｰtｭﾃ､/// ／ ,-‐tｭﾁ|/|//} |/
',l{ ハﾍ' ｀ ¨´|/´ i´ ｀ ¨´/|//l/
ﾊ､_ﾊ＼ | /l/
>､ ﾍ, | , /ノ ､
／ ',lﾍ|'＼. ｲl/' ＼
／ .',l/l,. ＼. ´￣｀ ／|/ﾘ ∧
/ ',.} ',, ＼ イ .} } ∧_
, r '´/ .', .',, ｀ー‐' lヽﾉ ∧｀''ヽ
/ ', ', / / ∧ ｀'''ー-、
./ ', ', l ∧ ﾊ
,.-‐''"~￣ﾞ'=-
-='"¨ﾞ''ｰ-､/::::::..... ''''':｀ヽ.
,r'"': ..::::::::::::::::::::::::::: :::::::::l.
／::::: :::::::::::::::::::::::::::'' :::::::::l. え？ 鴎外？
/::::::::::.. '::::::::::::::::::'' ...:::::::::::::l （なんだか堅苦しい奴が来たなぁ……）
,/,ｯ::::::::::::::: ::::::ハ:ヾ::::::::::::::::::::::::::::::::l
'"/::::::::::::''1l:::l'l lヾ:iヾヾ::::::::::::::::::::::::l
./:::::::::,1 l l｣:::l l l::::::::::;;;;;;;;::::::::::::::::::::l そうだなぁ……いいとは思うけど
ヽ/l:::::::::::::ﾆﾆ} l lー'",,.--､ヾ::/ヽ:::::l
lﾊ"_,,.-‐-､ ,ｯ" o l::rヽl:::::l 全集の口絵の軍服姿がどうもねぇ……
l.､ o; ' ,ﾉ |:l-} l:::::l
l｀ｰ--/,' u ｀'''''"/ l:llﾉﾉ:::::{
. l : :／,' u ,／' u lノ:::::::::l
l <_ - ヽ''_,.--､v ﾉ::::::::::::::l
l ┌―‐',ﾆﾆ-‐‐'7 /::::::::::::::::::ヽ
l ヽ'_"ﾆ--―''"ﾌ/;::::::::: ,､::::::::ヽ
ヽ <,.-‐'''""¨¨ /'/l::::::／ ヽ::::::::ヽ:
ヽ ﾆﾆ / l／;;;;;;;;／ヽ:::::::::l
ヽ ﾆ ノ ／;;;;;;;;／
ヽ ／ ヽ/;;;;;;;;／
l;;;;;;;;/
※森鴎外は帝国陸軍軍医中将
太宰の森に対する評価を聞いた三島は、ポツリと言った。
,:'. /／／ // // iｌ ｌ::::ｌ::::::::
,:' ／／ /l|| ///i l ,'::::i.i:::::::::
,' / / ,ｿi |. i i ! l i /:ｌlンｉ:::::::::
,' ; .l ｌ ｌ !iｌl !i i:/ ﾒ､ｌ::::::::
,' ,: /| ｉ ｌ ｌ. iｌｌ. i ! ,i l:::::::::
,' / / l ｌ. il|ｉ ｌ ∧ﾒ !:::::::: ……太宰さん
,' ,' . ,'ｉ lﾊ ', i. iｌｌ X ',､::::::::::
,'f ,' ,' i i i! ! ｉ l i ｉl i i l.l! iヽ::::::::
li'} ﾊ: ,'i i､! ', ' ヾi i i ｉ ｌ l l ! i:::::::r^ ぼく貴方の文学、嫌いだな
i!.i ｿ il ir !ﾐ、､ i !､ ', ! ',l ｉ ', ',',::::i
l i ,' ﾊ ir !! 廴ﾂ､ヾ ':､ i i i !ヽゝ::::l
!.li!.l|!| リ ` ｪ､..ヾ ヾ､ ヽ:､ i ! ﾊ､!ｌ ヾ､::l
! !从 """ヽﾞ:､ヽﾞ: ､弌itｰマ､:ヽi
′ i .:: ヽ ｰ`=.公､`:i
､､＿ _,r:::i rｰ-‐ '''' ー ‐ --:: ､:ヽ::i
`''''"'''ｰ- ､､、､､､､､､ -‐ー''''''' /:::'. ｀`¨':':‐:::::::-::::::::､_ ヽ:;::l
'" ./" ﾞ:, ﾞ､ ヽ､,..:::::::::::::::／ , ` ､ `
__, ',::､ ﾞヽ ､:_:::::::::::r ;´ ' ヽ､ ` -､
`;;=--‐‐''''"" ',:::､ `'':::::::::::::;: ' i ヽ､,
i´ , ',::ヽ ::::;::i _ -t^ヽ､_ ﾞ`
l i ヽ::`:ー ':::::i .ﾉ:i ﾉ:::::::: 〉
' il ,.ゞ＝ｰ'"ﾒ /::::ﾚ:::::::::::/
i il _ ,ｨﾆ´ ﾆヽ ｰヽ:::::::::::::::/
i ill ,イ:::::iニニニｿ､ ヽ::::::::::/
i illl ´ lﾆニﾆ/ ヽ. ',::::::::i
i illl ／ﾆヽﾝ ヽ /::::::::!
i. illll , ' ＼＼ i ヽ , ':::::::::::i
,-‐'￣ ::::::::::::::ゝ
／_ ::::::::::＼
／.‐'／ ﾍ :::::::::ヾ
／ /: | | :::::::ヽ は？
./....／ ／ /:: | :|: | :∧、 :::::ヾ
.／/ ／/ /:: | | : | |:: ::|、 :::ヽ
. / ／: /./::: | :| | |: __;:|、 :::|
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!:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::＼:::ヽ::::＼:::＼::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li|
.... j/:::ｌ:::::!:､:::!::ﾄ､:､:ヽ:::::｀ヽ{､::::::＼::::＼{､::::::::::::::::i::!::l:l !
. l:i:ｌ::::i::i:､:l::lﾃ=-､:ヽ､_､::＼_,≧ｪｭ､_､＼:::::::::i::li::!::ﾘ
!ﾊﾄ:{:!:ｉ:ﾄN{､ﾋ_ﾗﾍ､{ ＞､{ 'ｲ ﾋ_ﾗ 》＼::l::!:ﾄ!!:l::l! 僕、貴方の文学が嫌いなんですよ
ヽ i､ヽ:ﾄ{､ヾ￣"´ l!＼ ｀"￣"´ |::!:l::! j:ll:!
. !::､::::i ｌ |:::/lj/l:!ﾘ
ヾﾄ､:! ｊ!/ j|:::ﾘ
ヾ! ヽ ‐ /ｲ´ｌﾊ/
}ﾄ.、 ｒ ＝＝=ｧ ./' !:://
ﾘl::l゛､ ､ ＿ ,ノ ／ |/:/
ｒｰ''"´ﾄ!::i{＼ ／ / !:/
/ ^ヽ ヾ! ヽ ＿,,、'´ / ｊ/
/:,ィ::::/:::/:::!:::/ ／ ,>:､ヽ::､ ヽ、:::::::::::::::l
. // /::/:::::l:::/l:/、 ,.:'／｡￣,｀` !::r- ､::::::!
/' ,'::/|::::/|,'＞｡y ﾞ<ゝ-‐'´ |::| l }::::::l じゃあなんで来たんだ
i'´ |:/ ﾍ`／ |::| ﾉﾉ:::::::ヽ
i' ∠. _ - _,.．-､ |::ﾚ'::::::::::!:::::＼ 帰れよ！
ヽ｀rr'ﾆ´ｰ'￣´ ヽ !:|::::::::::::ト､:::::::ヽ、
ヽヾ __‐,'ﾆ､｀〉 /'!::::::::::::| ｀ヽ-､_ヽ＿
ﾍヽﾆ'-‐'―''´ / !::::::::::::| ヽ. ヾ ￣｀
ヽ -‐‐ ／ l:::::::::::::l ∨
〉、 ／ |:::::::::::::l ､
,/:::;ﾍ ／ ,､ !::::::::::::j ヽ
,．'´ !::::l::::::￣l/ iヽ ,'::::;ｲ::/| ヽ.
／ /|:::::!:::::::/ /ｲ/ |/ ! l
／ / l:::/!:::ﾊi ﾉ' ' ! !
自分の文学をいきなり嫌いという三島に、太宰は怒りそう言い放った
しかし……
∧＿∧ ∧＿∧ うわあ、太宰さんってば中学生にマジギレしてるよ
（ ´∀｀） （´∀｀ ）
⊂ ）つ⊂ ⊂） カッコ悪いっていうか、器小さすぎだよね
／ __ / 〈 〈＼ ＼
∠ '´ )ノ （＿_）（＿_）
＜太宰を囲む会の出席者＞
∠ -‐ｧ ,､'´ ,.､-'' " ＼
／ ,､'´ ,.､-''´ ｆi fｉ ﾄ､ ヾ､ ヽ あ………
. ／ ,､'´.,､''´ /| ,ｨ |:| |:l .l_.ﾝ l｀ヾ
/／l ,､'´,､''´ 〈:::ﾚ':|.|::| |::ヽ /＼ヽ .ﾄ､ | （や、やばい！ これじゃ俺の評判が下がる）
〃 | ,､'´,､'´ ｎ, ＼:ﾘ:::リ:::::i| 〈==､ lヾ | ヽ|
. | ,､'´,､'´ | _|f=-､.＼ ｕ !|/ヾ.､ 〉| |ヽ|
. ,!'´,､'´ r( ﾘ ＼!i 〈 ｏ .ノﾉ| |
,､-'´,､r′ ＿ N ヾ､ o 》 ヾ￣ | |
,､-'´ | （ r‐ヽ、 | |j~ ゝ==シ |j. ＼.|j~| |
| ヽヽr‐ゝ | 〃" |ju U ｕ ＼| '､
| ヽヽ⌒l .| u ＿__ r' __ ｕ ＿) ヽ、 ,､-'´
. | ヽゝ-l | |j i´ ＿｀ ''ー----‐ｧ/ ,.､ゝ''´,､-'´
| ゝ-リ l￣ ￣￣二ニ7.ﾑ-''´ ,.､-'ヾ
,' |＼ |j { ,.､-'´ ,.､-r‐i ''' "´ ＼／
. / / |::::::＼ ,,ゝ-'´ ,.､-''´ | l ／
/〃 |,.､-''´,.､-t''´￣｀`_二ﾆ! l ＿.... -‐''´ ,､"
〃/ _,.､-‐'' " ,.､-''´::::::＼ゝ- '´ r=＝ l ヽ､ |j ＝'"´
. / ,.､-‐'' " ,.､-''´ヽ、 ::::::::｀'-､.. ｕ |j | ヾ ｕ
/''´ ,､-''´ ＼ ::::::::::::｀''..r-'′ ＼ U
,. -‐- ､r'´ ￣ ~Ｚ.__
∠ ´ ,.＞
. ／ ￣｀＞ そ、そんなこと言ったって
/ ,、 ｀＼
. ! / ＼ ＼. トゝ ここに来たってことは、やっぱり俺のことが好きなんだろ？
│ , ,.ｲ /､._, uヽ |ゝ､ Ｎ
. | /ﾚ' ﾚ＼,/ /V '´ l＼! （ここは器の大きい所を見せないと……）
|. r;=､ .ノ＝a＝== ,, ,/a==＝!
| |.ト､| | u` ｰ--‐ " u＼ｰｧ"!
| l ヒ |:|. u r __ ＼l
| `ｰ 1|、 ヾﾆ二二二二フ 7′
ﾉ | ＼ ＿＿_ /
. / ,ﾍ、 ﾄ､ ＼ u ￣￣ /l
/ ./＼.ヽ. ヽヽ､ ＼ , ' ,'
,' , ./ ＼ヽ、ヽ ＼./`ｉイ /
. /l/l/ |＼＼ヽ ヽ. Wﾚ'
/ _..⊥._ ＼｀` |
_＿__ , =＝－- ､
_.-_＝三ﾆ≧弐=ｺ'´￣ﾆ_‐ ._
／,.-ﾆ‐'´／:::::〃::::∧＼｀ヽ=ミ､｀ヽ、
. ,.' ／:,ｲ:::::::/;'::::::/l|:::::;';;;|＼ ヽ、＼｀ヽ、＼
/ /::::〃::::;';'::l|:::::;' :|ｌ:::ｌ::;;:|:lヾ＼ ＼ ヽ＼＼.ヽ. いやあ。僕、太宰さんの文学、だーい嫌いですよ♪
./ /::::〃::::,';'|:::ｌ|::::::::/!l::|:::;:|::lヽ＼ヽ、＼ヽ＼丶ヽ
;:/:::::/ｌ:::::/;'!|:::l:l::::::/::ハ|::;:|:::ﾄ､ﾞ､ヽ:::l＼ヽ｀､ヽ｀､::ﾞ､
′ /::l::::/::!ｌ|:::ｌ:::::::;':::::::::l|::::|:;|小.:ﾞ､ヽ:l:ヽ＼､ヽﾞ､:l::: l
:::::/:::l:::;':::l斗､!::::::l::::;'::::/!:::l斗⌒ﾄ､ヾ､ﾞ､!l::::::!ﾊ. l:.､:lﾞ､|
::::':::::l:::i::zhfr.|:::/:|:::;::::/}l| ::|lﾞ::/|i=≧_、l|::::l:::::ｌ|:::::|:: l
:::::::::;|::|l:::| {. l|:/:/l::l::/::ﾊ:l ::И:八 {i }!ヾ!::/!:::::l::::;l::::l
::::::: l|: !!::|!. y/:/:/l|::::/ |∧::| {′ ⌒ }ﾊ:l::;:::l::/}:/
:::::::::ｌ|::|!::|:V/l//::::l::/ / ヽ! : : : : : : rﾘﾉ:/:::/
::::::ｌ:::l;::|::|/∠ﾆイ/ V/／
:::::::|i;l::|'ﾞ{. / ,.. _ノ
:::::l| l:| ﾞ､ﾞ､. ｒ''´ f^Yl
::∥ { ﾞ､ヽ ＾‐-=ﾕr-' ､{ V
| ヽ＼ _ﾉ {､ヽ､l
ヽ＼ / rト ､ ヽ
,.-‐=ﾆ_､ _ノ .i ヽ ＼ ' ､
. ＼,ｲヽ、 ￣ .{ ヽ ヽ.}l
＼ ＼ l l .〉 /
/ ／| /| |ヽ ヽ,ヽ, |
. /／ .| <l./u | レ' ヽ,ヽ, | そ、そんなこと言わずに！！
〃 | / / ,.へ |! > _､へ |＼ ヽ,ヽ,|
. | /| ./!イ＝=`､ iレ´=＝＝= ヽ ヽ,ヽ, 本当は好きなんだろ？？ 好きって言えよ！！
. | / ﾚ ﾄ､＿｡_) ( ,､ | |⌒i iヽ,＼
､_ ﾚ /| ￣／.|j~ `.=°＝´ | |つ.| ゝ.＼.＼
､_｀'-､_ / .レ´ u u _ ,､-'´ .| |ノ/ ヽ ＼ ＼
｀' -､,｀' -､／｀7―-/ r'__ __ ` ￣ |j~ ||ノ. ＼ ＼ ＼
｀'ｧ､＼/―- ､ ＿_| f＝======＝ニ`i /| |＼ ＼ ＼ .＼
/ ＼ ＼ | | } / | | /￣ "'' ‐-＼ .＼
i. / ＼.＼ / ||- ―‐-r――‐-/ ／ ﾚ Ｎ￣ "'' ―‐ --＼
. | / ＼.＼〃! |` ――' -----'／ | |
| ＼.＼| .| u＝= ,､- '´ ｕ ./| |
| ＼ ＼l_ ,.､- ' ´ /| |. Ｎ
| | |＼ ＼ |j〜 / | ﾚ |
| | ﾚ |＼ ＼ / | | |
|. | | | ＼ ＼ ｕ / | | |
＿＿__,....
,. ‐';ﾆ"´ﾆイ:i!:､ヽ:.:｀ヽ､_
／.:／／／:.ｲ:.|:|:|i:.:ヽ:.､ヽ:､ヽ、
:.:／:/./:／/:|:.:|:!:|:|i:.:.:ﾞ,:.:.:.ﾘ:.ヽ＼
./:.:/:/:.:.//ハ:.:i:.:l:.:.i:.:.:i:.ヽ`:|:!:.:ヽヽ 嫌いです
:.:/.:/:.:./:.l!::.:.ﾊ:.V:.;､:i:.:.|:.:.ヽ|:.i:.i:.:.',:.ﾞ:,
/l!:/.:.:/|!.|:.:./ハ:',:|:ヽ:､|!:.:.:.ﾊ:.||:.',:.i:､:',
!|l,:!:.:.:.:|.| |ﾚ/∧:l:ﾒ!:.ヽ:.:|:.|/:.i:.ﾘ:､',:|:.i:.i
:|l.|:.:.:.:|!.:|:.//￢i:.{‐､.:|.ﾄ､:l:|､:.!:.:.i:ヽ|:.|:|
i:.:| |:.:.|l:.:.l/ィ示ヽﾐ !.ﾒ| 〉ヽ!:|_!:.|:i.:Ｎ:.|
:.:.l!:l､.:.:l､:l｀ヽ::ﾉ_, ' ﾘ |i |.,.ｨl､.|::!||:.ﾒ:ﾘ
､:.l!.Ｎ､:い!. !く:::ｿ } |:.:|/:/
!:i､.i!ﾘ ヽ! , ｀~ /|:ﾉ:/
:.i|:iN ` .: ノ /:!ﾚ/′ ニヤニヤ
:､l:|ﾊ ､＿___ /::i/'′
小| ヽ ｀''ｰ‐`'' ／|/l
:.:ﾄヽ ＼ ／ r‐-､r‐-､r‐-､r‐-､
Ｎ|｀ヽ ヽ､ , '´ ┌───────┤ || || ||_..._|‐───────┐
｀`'''‐- ..,_ iT"´ | ｰ──────‐ |_...._|| ||_...._|ヽ_,ﾉ. ─────── |
､_ ｀`''‐N､ | DEATH NOTE .ヽ_,.ﾉ|.-‐.|ヽ_,ﾉ |
｀ヽ､ i | ─────────. `ー' ー‐─────────‐ |
､ ｀ヽ、 | | 津島修治 ： |
､｀ヽ、 ＼ | | ──────────‐ ：. ──────────‐ |
＼ ＼ ヽ.|ヽ | 愛人と入水自殺 ： |
ヽ ヽ | ＼ | ──────────‐ ：. ──────────‐ |
∧＿∧ ｶﾝﾊﾟｰｲ ∧＿∧ やっぱり太宰ってダサいね……
（ ´∀｀）o o（・∀・ ）
（ つ[] []と ）
と＿_）__） （__（＿_つ
_
(ミ;iﾐ
(ミ;i ｀,
-ヽ iミi ｼ|___,,,..,,＿
iミ､ヽ __ /ﾐ;;!ヒi_._._._. ｀ｰ‐...,,
:ミヾ'=‐､‐ｰ―‐―´~~ '''ヽ. 'ﾆノ_,!,___ ｀ｰ'ｰ...,,, ｀‐‐...,,,､
｀ヾ ｀ﾙiiｰーｰｰｰｰ.´~''ヽ､, ヽ ~~~-‐..,, ｰ‐､ i
(;ﾐゞ,=´‐‐ー.....,,..-'(. ヾ. ｀､ ,〆― |: j
~ ,.., ヽ ｀､. ヽ _―~ ,' __/
//i)i) ヽ ヾ ゝ _,,,...-‐‐...‐''~ ,,,-‐-~ -~
// 'i _,,,.ゞ'~/ _,,..ｰ~ ,,,..-~
｀.｀. / ´ ___ ,‐~__,,.-‐､,...‐~
ゝ' /~｀ｰ‐~/-｀ｰ‐〜~~~十-十-｀ｰ,..,
i~,_ /十-十,'十-十-十-十-十-／//i)i)
〇 ;ﾆ ，7_ i十-十|十-十-十-十-十/ //
. ', .,‐､｀､ ',.十-+',十-十-十-十-/ ｀.｀.
〇 //i | ) )､ i十-十ゝ-十-十-十/. ゝ'
｀ |_| (_ン´ i十-十-',-十-十-十i i~,_
〇 ,'十-十,1､,1, ﾄゝ十-十ヽ..;ﾆ ，7_
i-十-.,1|::| i::|::||::|::|十-十i-+', ,.‐､｀､
|-十-i',|:::||::::|:::::::::ﾉ十-十ﾉ//i |. ) )､
i-十-ヽ:::::::::::::::::::/十-+/-｀+ |_| (_ン´
／',十-+i;;:;;:::::::::::::::'､十-〇十-/ ､ うわああああああああああああ！！
/~ヾ.-',十-+/,=丑;::::::::'ミ､-+|-十/_,,...-‐､ ヽ.
／ヾ､十｀-',十-', ´三; ｀ゞ〔(〇-~~u u. 〉
ﾋ十_十-十',十-i ｊ:::::::::::::::::ヾｼ__,,....,,,_ ／
/ ;.-~~''ｰ‐‐~~ヾ_,.'ゝ.:::::::::::::::ノ 〇 ~｀ｰ‐‐-´
,´u w _'´.‐‐~ ー‐‐´
ヽ.,___,,,...--~~
中学生に手玉に取られた文豪は、もともと少ない評判をさらに下げた。この男には本当に文才しかなかったようである。
おそらくそんな若かりしころのほろ苦い思い出が蘇ったのだろう。初対面のやらない夫に、三島は寛大に接した。
,ィ王＞､
二二二二}＾ヽ'.:.:.:ﾊ.:>、 二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
―――ｆニヽ ｎ―――――――――,'fｭ ﾍ从|.:.:.:.}―――――――――――――――――――
＿＿＿.ヽ彡_ｊ L、 ＿＿＿＿＿＿＿ 〈 .｀-|.:.:.ｿ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
￣＼ Ｌ _ _. 〉 イ:／ ＿_.
二二二二二`く/: : :`ｰ‐z ＿, -ｒｆ: : : : ∧ ィ::∧´: :／}.二二二二二二二二二二 /〉二二二二二二
＿＿＿＿＿＼: : : : : : : : { : : : : ∧/V:( _/ ／: :ィ{:/: : `ァ＝=ー､＿ ＿＿_ /) 彡.＿＿＿＿＿＿
￣` ｰ-=ﾆ、: : : : : [ {:;'::::} |/ /: : : : : {: : : : : : : : : : :: : : :. : : : :: : }｢ノ ,＝.￣￣￣￣￣￣
＿＿＿｀ ￢: :',{::::::| / /: : : : : : イﾆ=‐- ∠: :＿:_:_;≠-'ﾞ￣.＿＿＿＿＿＿＿＿
――――――ﾏ: ＼:i/／: : : : : : :: : :|.―――――――――――――――――――
二二二二＼__}|: : : : : : : ,ｨ: :〔. 二二二二二二二二二二二二二二二二二二
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿｀ヾ: : : : : : : : : : :〕ヽ、.. ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
＿＿＿{＼:､: : : :, -‐――':::::...＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＼::: ー' 、_;.:::::::::::::::::::::.、
￣￣￣￣￣＼:::::::.＼::::::::::::::::::::::::::.￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
――――――――――――――――――――――――――
二二二二二二丶、::::丶、:::::::::::::::::.＼ 二二二二二二二二二二二
＿＿＿＿＿＿＿`＿､::::.丶､::::::::::::::.ヽ _＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
それじゃあ、やらない夫くん 二丶::::::.＼:::::::::.｀ヽ二二二二二二二二二二
――――――――＼::::.＼:::::::::::.＼
￣￣￣￣￣＼::::.ヽ::::::::::::::. ￣￣￣￣￣￣￣￣
外がよく見える屋上で写真を撮ろう！！ 二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
―――――＼::::ヽ::::::j＼ ￣￣￣￣￣￣
＿＿｢:::::}::::::::::::′＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿/.::::;::::::::::::/＿＿＿＿＿＿＿
〈:::::/.::::::／ ―――――――
.::::::::::｀¨`＝'′ 二二二二
＿＿
／ _ﾉ＼
/ （一） （大物気取りかもしれないけどいい人っぽいな……）
| （__人）
| ｌ
. | | わかりましただろ
. ヽ ﾉ
ヽ /
/ ヽ
| |
|. |
二人は出版社の屋上に上がり、外を見下ろしながら写真を撮ることにした。
＿_
|.(' )i!￣i|
||_ﾟ_||.￣
ｆ<|只/7ヽ はい、じゃ写真撮りますよ。
||<V／/、＼
|.! o {_/ /
lﾉﾊ (_|]/
ｔ,Y.|＼/
| | |
| | |
| | |
|_|＿|
(__t___)
／￣￣＼ あ、三島さん
／ ノ ＼ ＼
| （●）（●） | この欄干えらく汚れてますよ
. | u.（__人__） .|
r､ | ｀ ⌒´ .| 触らないほうが……
,.く＼＼r､ ヽ ﾉ
＼＼＼ヽ} ヽ /
rヽ ` ヽ / ｧ'´ヽ
└'｀{ . ＼.| / i
ヽ､._ ヽ､_,r' .|
｀ヽ､ ／' |
｀'ｰ'´
,...:::‐‐‐‐‐::..
／::::::::::::::::::::::::::::＼ ああそうかい？
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
〃:::::::::::::::::::/:::::::::7::::::::::::ﾍ そんなの構わないよ！
7:::::::::::/i:::::/:::/:::/i:::::::::::::::::',
i:::::::::::/::|::/|::/|:≠:i:::::::::i:::::::| y-_ __
',:::::::i' ｨｭ/ i//´¨｀ i:::/::i',:::::i /７ i .i .| 7 i
i:::::::i ､ , 〃i:/ .i::::i / .j 7 i i .i .|
ヾ:::ﾍ ＿ _, ﾉ:'::::i / i/ 7 .i ﾉ ﾉ
ﾘヽ:', ／::i/::i:| /,, , i‐'´〃
ヾ:､ イ::::::, --,ﾘ ＿＿ r'i _,y'
丁 , -'／ ／￣ /￣｀'-､ ／i', ,-'"
／-, / _ノ ./ ヽ ／ ﾍﾍ---'≠
/:::::::オ, ≠／ / ./ -=､ﾍ_ ／ ヽ-'" ／
//:::/ 7 ＞,.i ./ ／ ￣７√ ／
〃 j::i 7 .7 .', ', , i i: :i / ／
／.7/:::i i ./ i .', ', i:: ;: i: ', ／
ﾌ .7/:::::| i / i ', ', i:::ﾍ i::..... :. ／
／ .7:::::::::i i 7 i ､ ', ::::::::::::::...:::::::::,-､::::::...／
i .7i::::::::::i i .7 .ﾍ, ', =- y‐‐-､＿, , -‐'"
三島はやらない夫の言葉を気にせず、手すりに腕を乗せ乗り出した。
＜パシャ
http://blog.livedoor.jp/kay_shixima/tag/%E4%B8%89%E5%B3%B6%E7%94%B1%E7%B4%80%E5%A4%AB
,.､＿ ,- 、
. _〈 く(' )i!￣i|),{l_
./ ７||_ﾟ_||.￣｀| | 撮影は終了です。ありがとうございました。
/ /'ｆ<|只/7'￣__ﾉ
｀ー‐|<V／/´
! o {
.ﾉﾊ ヽ
. Y.|＼/
| | |
| | |
| | |
|_|＿|
(__t___)
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 三島さん
| （ ●）（●）
. | u. （__人__） ……ずいぶん汚れたでしょう？
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
,. -─＝─- ､
／:/:::::::::::/::::::／::::＼ いやあ あっはっはっは
/::::/:{::!:::::/:::／:::::;:ｲ::::::ヽ
/::::/:从{:::::_::;:斗::'´:/:::::::::}ﾊ それより君、この写真のタイトルは何にする？
i::::/::;::::::〃:::::::::::::／::::::::,.ｲ::::i
|::::{:::|:::::从::::::::／::/:: ／::/::}::}
i:::::Ⅵ::/::::::r:<ｔッﾕ／厶ｲ::/:/
V::::Vﾊ:::::::{ ´ ヽ 厶'
∨:人_V:::ﾄ､ / !
∨:::::::::八 ｰ=彡 /
∨:ﾉヾ、 ト . ' /
_,. - ミト _::::::::::::::7＝´
,ｘ＜: : : : ＼ ≧=-┴ﾍ
/: : : : : 〈 ‘ , ∧}
,.ｲ: : : :-: ､:.＼ ‘ , ./ヽﾟ,:ヽ、
_／: : : : : : ＼:＼-＼ }､/ ∧::}
. r‐ '⌒ヽ---- ミ::≧=- ／ ‘ , ∧ヽ
/￣｀ ､ｰ-､ ‘ ,〕iト､ ＼ r:. ／/ ‘ , ∧:‘，
. / ,ﾒ､ ＼ハ ‘ ,ヽ:ﾍ ヽ !:/: : :＼ ‘ , ∧:‘，
, =一'-- ヽ ＼! ‘, ', .V/ : : : : : ＼ ‘ , ,ハ::‘，
. / __ ゝ- _, ー ‘ , ＼.〉.: :. : : : : : :＼ ‘ , i::::‘,
/___ノ／￣｀ , : '⌒ヾ、 ｛: : : : : : : : : : : ＼ ‘,｜:::::i
／ / ,.ィ〃 〕iト , : : : : : : : : : :∧ ‘,j:::::: |
. ／ ,. - ､_ ´ ｀ 、 ＼: : : : : : : : :∧ ‘!::::::!
. く_,. '´ ｀ ＜￣￣≧===--z=个ｘ ＼: : : : . :.∧ |:::::l
｀ ＜二=- Ｖ: : : : : : :ゝ-- ' : : : : . ∧ﾘ:::/
／ ／:::;イ::''´-=ニ二 }::i |:::::::::::::::.ヽ
,彳／.: ´ ／.: ´ , イ:/ |::i |:::::::::::::::::ハ
/,イ:::ｲ/ ,＞´＜／ ／:::／/ ,ｲ://::::::::::::::::::::::::.
//::::/ / ／イ／／ ,ィ::::::::／ :/::::::://::::::::::::::::::::::::::::.
ｲ/::::/ /,ｲ/:/'´::/, '／:::;ィ／.:::::::/i:::://::::「!::|',::::::::::::::::::',
『新旧横紙破り』 ／イ:::::/／//:/ / /´/＜ ／ /::::::://::://:::::::}}:::! }:iY::::::::::: i
〃:/i//!|./:/ /イ:/:/ / 〃i::::::::://:/ｲ::::::;〃|i:| l:|}:::ﾄ､::::: !
どうだい？ なかなかいいだろう ′,ｲ/: |:!{:/／／/ /::ｲ | /::/ //:::::::::/7::::::::l」 }:i| |:ヽ!:::::′
/!i| i:|〃 /::::// /:::! j !:: |//.::::::::://:;::::}i::::i/ / !:::::::: i{
/ｲ/ {/ ィ::::::// /:::::| ﾊ |:://:::::::::::／ィ::::::|::/ ///:::::::/{
i／ｨ/:::::::::/ /弋ぅ､::i ﾚｲ:::::::::::::,戈ぅ ７i/./ｲ:/::::::/ |｀
彳i::|{::::::::::ﾚ:/｀ーァｨ::::::ｲ//:::::ゝ-‐.:::´/ /::::/ｲ::::{ i:|
ヽ|::!/{:::::::::lヽ. ／ 7:/ /ｨ::::::::::ヽフ::::::::::/7':::::::::::ゞ
＞::::::::::. ´ |:::::::::::::::::::::::::://::::::「i:::::::
_ -ｦ´::::::/｀i::::::::. ､__|:::::::::::::::::::::::::l/:::::::::ﾚ::::::::
. ´ /::::::::::/ |:::::::::ヽ ヾ､ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. ´ ,ｲ//l:::::::/ |:::::::::::::.＼ ー}:::::::::::::::::::::::::_:::::::::::::::::::::
. ´ /:::::/ 」::::/ ',:::::::::::::f､:::.. '´ i::::::::::::::::::::://:::::::::::::::::::::
< {::::/ /.::::/ }:::::::::::::', ヽ:｀ー:::::::::::::::::::://:::::::::::::::::::::::
/:::::ヽ |:/ /:::::/ ',:::::::::::/ヽ ｀ー:::::::::::::::::´::::::::::::::::::::::::::
/.:::::::::::.'. |' /:::::/ ,へ}:::::::/ ＼ |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
}::::::::::::::::::ヽ:::ｲ /.:::::/ ／.::/}:::::::::＼ ヽ｀:::´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
r 7::::::::::::|',::::::::',:::ヽ /::::::/ ...::´:::::://::::::::::::::::｀ヽ 〉:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
| {::::::::::::::| ヽ::::::ヽ:::} {:::::::::￣´::;イ::／/::::::::::::::::::::::::ゝ{:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
}ﾄヽ::::::::::', ﾍ::::::::::i |:::::::::::::::/ /::. 〈:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
|::::', }::::::::::ヽ }:::::::::| |::::::::::::::| /.::::.ヽ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ハ:::ヽ::::::::::::::ヽ!::::::::| |::::::::::::::´::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
} ヽ::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/{ }::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
{:::::::! ,}::{ .〃:.:.:.l／:.:/:.:.:.;':.:.:.:.:.:.:|:.!:.:.:.ヽ.:.:..:.:.::＼|:.!.:.:..:.ヾ:..:. l:.:..:｀. /:::ﾉ
､::::! 〈:::;' /:.ハ:.:.|:.:.:/:.:.:.∧､:.:.:.:.:.:!:|.:.:..:.:..｀:.ミ.､.:.:..l ﾄ.:.:..:.:..';:..:.|.:.:..:.:.', ./∠_
}:::{ }::{＿ /.:/!:l:.}:.:!:./:!.:.:/:.∧ヽ:.:.:.:!:!｀:.:.､.:.:..:.:.:.:.＼:l !:.＼.:.:.l.:..:l:..:.:..:.:.', .//ー-､ヽ/7
{::::二ニ二::::::::ﾆ,'.:/:.l:.l∧:V:.:|:/ｌ:./ Vﾍ＼|:!:＼:.|｀丶､ｰ=:ミl:!.:.:.:.＼!..:.l..:.:..:.:..:.', .// 〉,､ヽ
|:Y ｀!::}´,':.:'.:.:.!:.V∧V://!:'_ .Vﾍ l:ﾄ､:.:.:ﾄ､:..:／≧.､ｌ|ヽ、:.:.:!:.:.l.:.:.:.!:|.:.:.', ,// // ヾ〉
|::' l::! ,::.;.:.:.:.|､:.V∧∨ ｌ;仁≧ミ ヽ|lﾊヽ:.ｌヾX ＞==＜､:.＼:.|:.:.l＼ l.:!:.:.:.',{::､ｒ==ﾆ7:,､:､
}:{ ＿_＿!:{_l:.:!:.:.:.:l∧:.V:.ゝﾐ,《 (:い:)ヾゝl!=ﾒ{｛､ｲ,ｲ{ （:い:) .》｀ﾒ､Y､:l:.:.:.:.!:|､:.:.:lゞ､>ゞ､/:/ ヽ}
ﾉ;' く::ｒ＝=､:ｒ l:.l:.:.:.:.l':∧:.＼ :.ヽミ≡彡 .,ｲ ､ ヾ `ミ≡彡'" //:!:.ﾊ:.:.:.:ｌ:l.､:.､:! ｀ｰイ
{:::ゝ、ヾゝ､__八.| ﾄ:.:.:.:l:.: ∧:.:.:ヽ｢ 人: : ｀ . /;ハ!:.ｌ:.}:.:.:.!:l:.:.:.､ヽ
`ー'´ ｀ー='´l:l.!:.:.:.:!:.:.l､.:＼:.:.ヽ. （::ﾉ::）: :ヽ :) / .|:/ﾉ.:.:.:.}:l:.:.:.:.ﾊ}
.l八:.:.:.!:.:.|.:､:,人⌒ ヽ ´ lハ:.:.:. ﾊl.:.:.:.:| __
ﾏﾊ ＼:!:. l:.:.:ヽ:.ゝ ｛.,ｨ _ｒｰ― -‐―- ､ ､ / }:.:./, !:.:.:.:.l }::! ､＿/7
ﾏ:〉 「;'ヽ:.l.ヽ. ﾊ ‘､(ヽ _,､＿, ＿ ｀ヽ} l.:/ リ:.:.:.., .|::| ｀¨7;ヘ
ﾏゝ }{、.!ヽ:.:＼!. ヽｰ'´:::::::::::::::::::::::`丶く| ﾘ/ィ:.:.: !.,′!::} ｒ=ﾒ;ゝ､
}ｌｰ=､｀:|八:.:.:.:',. Y Y:.:.:.ヽｰ:.:.:.:⌒Y ｦ //:.:.:.:.:.:ﾊ' |::{ ゞ=彳⌒
ｰ- ､ .,':' .ﾏ〈⌒.＼.:', に{､:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｲ,/ ,/ｨ:.:.:.:.:.:./ .,､ .}::;
ヽ:::ﾍ /::{ ＿_〉:'､___ }:∧. ゝ｀ｰ=ｰ‐r‐-イ.ノ ｲ .!:./:.:.;' {::;' ゞ:.ヽ
ﾏﾊ ＼ヽ＼､.}:「¨｀ V:.l::. ヾミ ＿ 彡' .／ |/:.:.:' l::; `´
「ゝ ﾏ〉 ヽ〉 ヽ'」 V:.:.ヽ 冫ｰ 二二 イ ／:.:' .ﾊ/:,' ./:/,､＿＿ ,}::〉
ﾏﾊ ﾏ〉、__,ィ='ヘ、. ';!:: .＼ ／:.:.:.:' { } | ./:/ ｰ--==ﾒ/
ﾏﾊー----‐'::::´ｒ一 ⌒¨¨ .|:. :. ＼ ,ｨ.:.:.:.:.:.:' :.:l!ハ!/:/ ,,,, .'/
ﾏｒ‐一 ¨´￣ﾏﾊ 」:.:.. :. ｀ ー = イ:.:.:.:.:.:.:.:,' :.:.r ､|{::{ .r:ｨ¨¨ヾｖ/
ﾏ､ ﾏﾊ _, イ7 ! :.:.:. :.:. :.::.:.:.:.:..: ' " .:.:.:,' ＞ ト｀_.{:::! 〉:ヽ
ﾏ､ ＿ヾゝ、_, イ:::::::::::〉 ｀ゝ、 :.::.:. ´" "´ .:.:.,:´ _. ＜ |:::::::＞..､イノヾ:〉
ﾏゝ、 /:r＝. イ::::::::::::::::::::/ ｀ ＜:.:.. .:.:.,' イ´ !:::::::::::::::::｀ヽ、
＿＿
／ _ﾉ＼
/ （一）
| （__人）
| ｌ
. | |
. ヽ ﾉ
ヽ /
/ ヽ
| |
|. |
三島のこの大仰な笑い方は有名で、自ら『馬鹿笑い』と呼んでいた。
また新旧横紙破りの新とはやらない夫、旧は三島自身のことだろう。
_,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,_
,,,-'''"｀::::::::::::::、:::｀ﾞ'―-､,、
,／::::::::_,-:::::::.,／:::::::、::::::::::::`'-、
: ,/｀::::::,／:::::::,／::.．::::,/::::::::::::::::::::＼
,/::::::,／:::::::,,r,i´,,／:::::,i´:,":::::::::::::,:::::::ﾞl、
丿:::／::::::,,／/:,/｀:::::::,i´:::lﾞ:::::::::,!:::l"::::::.,,!
│:,へ:::::／:::/::/:::::::::,/::::::lﾞ::::::::,lﾞ:::,｢:::::::::|:|、 それじゃあ、また今度
lﾞ:,i´:::::::,/::、/:./:::::::,/′.,:lﾞ:::::::,lﾞ:::,il′:::::::|:ﾞl
.lﾞ:lﾞ::::::::,lﾞ::./::lﾞ:,".,ｨ＿,,／│:::,,lﾞ::::/lﾞ、::::::::|:::ﾞl
｛::::::::::,l|:::/::::|:ﾚ',iﾟ,ο广 /::,r',i´,/,,,|l］::::::::lﾞ::::|
｛::::::::/:|:::|:::,,／'广ﾞﾞ" ,l／.,lﾞ'八σlﾞ,ｚ::,lﾞ::,::|
.ﾞl:::::,lﾞ .ﾞl:,!│ ｀ .″!｀｀｀ .ﾚ||:,lﾞ::/|lﾞ
|::::ヽヽﾞl｀:| ． .i".||/:::,i´:
lﾞ:、:::ﾞ|..ﾞl,lﾞ ｀' " .|'ﾞ,::,lﾞ
|∥::::|:|.〔 ` ､＿＿. -'"、 lﾞlﾞ|/
「│:::ﾞ| ｀'-、 ,,,,,、 ./,i´ﾚ
|.,:::| ‘'-、 ,／,i´ ｀
リ| │ ＼、 .,イ, /｀
,,-ﾐ| ﾞl ‘'ｰ､,,,,,／゛.ﾚ]/
._,,,／、 'l"'ｰ-ヽ,,__ lﾞ,!＼
:'"＾;;:,!;;;;;;: : ﾞl ｀￣＼ ,,-ｰ'''ﾞ~`,!＼,_
: ;;;;;; |;;;;;;;: .ﾞl ,ｨ'"ﾞﾞ,广|i､ lﾞ;;;;ヽﾞﾞ"〜-,,,_
: ;;;;;;;;:|:;;;;;;;: .ﾞl .／ヽ／ .,ｲ ヽ |;;;;;;;;ヽ;;;;;;;: ~ﾞ'''ｰ-,,,,,_、
.;;;;;;;;;;|;;;;;;;;; │ .／ .ヽ.／," ヽ│;;;;;;;;;.ﾞi､;;;;;;;;: ⌒'''―．
;;;;;;;;;;:|:;;;;: : ﾞl'" ,″ ﾞl ﾞ|;;;;;;;;;;;;: .ヽ;;;;;;;;;;;: ヽ、
三島は皆に愛想を振りまきながら去っていく。
この撮影の日、デビュー前のやる夫は暇に任せてやらない夫について来ていたのだが……
／￣￣￣＼
／ _ノ ヽ やる夫、三島さんのことどう思う？
| （ ●） | ＿＿＿_
| U （__人）. ／ ＼
| ⌒ﾉ. ／ ─ ─＼
ヽ } ／ （●） （●）＼
＿ > } | （__人__） | ……。
￣￣` ､＿_ﾉ ＼ ｀ ⌒´ ／
￣`'‐- 、 > ー‐ <
ヽ / ／￣彡ﾐヽ、
V ヽ / / ヽ ヽ
ヽ Ｙ / | |
入 ヽ ノ ヽ ノ
-―─- 、
／ ＼ ……スーツもコートも特別揃えだお。すごく高いお。
′ ─ ─ ,
i （ ●） （● ） ｉ でも手袋まで同じ色というのはださいお
| (__人__) |
､ ノ 第一あんな色は日本人の背丈に合わないお
⊂⌒ヽ ＞ ＜_/⌒つ
＼ 丶′ 7
＼ ノ ﾄ､_/
. ′ |
. i |
乂 ｲ
| /ー―一 、 |
し′ ､_ｊ
＿＿＿
／ ＼
／⌒ ⌒ ＼ なーんだか無理をしてる人みたいに見えるお
／（● ） （● ） ＼
| ⌒（__人__）⌒ |
＼ ｀⌒ ´ ／
/ ⌒ヽ
/ ＿ / |
'、＿＿ヽ （ ￣￣ ＿/
/ ＼ /￣￣ヽ .|
| 、 | |
、 ＼＿_| | /
＼＿ | | ＿ /〜´
（＿＿/ （＿＿）
／￣￣＼ だよな
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） 俺みたいなぽっと出の新人に
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ あんなに気を使わなくてもいいのに……
. | }
. ヽ }
ヽ (＼ ﾉ､
/ ＼＼く} j
| 〈￣ ﾞヽ ヽ
| .に }
| (＿__，ノ
初対面のやる夫とやらない夫は、わずかだが後の三島の破綻につながる無理を感じ取る。
だがこの頃の三島にはそれを超える明るさがあった。
ある時、越路吹雪が仲間内でのリサイタルを計画し、やるやら兄弟や三島などに招待状を送った。
__ -‐-ミ
／::::::⌒´:::::::::::::::｀ヽ
〃:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ こんど仲間内でディナーショーをやることになりました
/:::::::::::::::::,.イ:::::::::::::::::::::::::::.
. ｰ=彳::::::::::::::::/ |:i:::::ﾄ､:::::::::::::::::} 華やかにやりたいので、できるだけタキシード着用でお越しください。
l{:::::::::ｉ{::ｱ⌒从::├-:::ｉ::::}::::::ﾄ､
八::r=ﾐ!ｉ:{=ミ､ ヾ:ﾑﾐⅥ::/::}ｉ::|
}:ヽぅ从 ′ 厶ｲう八{
jハ:八 r ‘ 、 ,ﾊ:/
j;へ::.､ ` ｰ ′ﾄ<{ ′
＿ﾘ」 ≧=≦ |:i ＼_
_rヽ二i:]_ -‐┴=ﾆ´:}r ､＿
__√┴:､: : : : : : : : : : : .:_＿`ｰ┐}
. ／:::::｀＼: : ＼‐-: : : : : : : :>―-｀ヾ トミ
ﾄ､:::::::::::::::＼: : ｀: : : : : : : :_:乙ﾆ､｀ |::::::}
| ＼:::::::::::::::≫､:_:_:_ｘ≪´:::::::::::ﾉ }::::::|
| ヽ-‐ ´ |:| ｀ ｰ-｛ ∧::::{
} :､ |:| ヽ／:://寸
＜越路吹雪＞
, r ' ⌒ ヽ､
. ／ ヽ, わざわざタキシードは面倒だろ
/ ,，ヽ､_ヽ
. | __,ノ （● ） _.. ‐'''''''''''' ‐ ､
| （● ） | ,ｒ' ＼ スーツで行くお……
. | 入,__） /_,ノ ,, ヽ,
|. ﾞ'ｰ'´ | （ ●） ヽ､,,,_ i
. | ﾉ i. （ ●） .|
ヽ､ ﾉ＼. ＼（_入＿ﾉ /
／::ヽ､＿ ／ﾉ:::::|. ＼＿＿＿＿＿_／
. /:::::::,::::＼ゝ､◇ノ::::i:::| ./ゝ／ﾉ:::::::::::::::::＼
. |:::::::::|:::::::::＼¶/::::::::|:::| |ﾉ/／::::::::::ヽ,::::::::::|
. |:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::| . |^::::::::::::::::::::::|:::::::::|
. |:::::::::|::::::::::::::::|::::::::::|:::| . |^::::::::::::::::::::::|:::::::::|
やらない夫とやる夫は、服装の容貌を煩わしいと感じ、普通のスーツで出かけた。
＜＜パーティー会場＞＞
∧∧,;"「」 [] λλ ,,,,,
∧∧ ,､,､ n n ∧∧（ ,,） (*´ﾛ｀) (´v｀*) ﾉﾘﾚ,, ﾉﾘﾙﾚ ,
(*´?瞠) （-＾* )::::::::) ∧∧（∩_∩ （〜 ﾉ-( ﾉ （-・ (ﾟ- ﾟ*ﾉﾘ
,-'" ( ヽ(ﾟ* ) ) ( ｀ｰ) (∀・,,) vvv 〉 ﾉ 〉 ｌ i_）(Y ﾉ
,-"´ ﾉ 〉 ( ) ( ) ( ) (v｀ ) Y ﾉﾉ~~'ゝ ∩∩ .∧∧
∧w∧ ▲,,,▲ （ （ (/`ヽ） 〈 ヽ ( )ﾉﾘﾙﾘ λλ (__) し｀J (::::::::::).(:::::::::::)
（ ・∀・）（∀｀ ） ∧＿∧ ∩＿∩ し' Jﾉﾘﾟ ｰﾟ（ｰ ｀ ） ∧∧ ∧_∧::::::::つ
と ）（ ） （@Д@* ）（´∀｀*） （ つ （v,と） ( ´)(ﾟ ):::::::::|
Y 人 Y 人 （つ<V>）と <v>） ／~~~~ Ｙ 人 と | | |∪∪
（＿）｀J （＿）｀J | | | 人 Ｙ ^^Uヽ)(__)ヽJ | 〜 | 〜
ワイワイ ガヤガヤ
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼ あれ？ 誰もタキシードなんて着てないだろ
. | （ ●）（● ） |
. | （__人__） │ これじゃ越路さんが気を悪くするんじゃないかな
| ｀⌒ ´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
〉-r:::┬〈、
／Λ 〉.:〈 7//＼
. ／////V::::::V/////＼
///////∧::://///////}
.////////∨/////////{
,ｒ:-::‐:::-:.､
|:/"￣｀ヽ::}
__,.:-┴::─ｨ'ヽｊ/:‐:-.､
,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ::.::.:.:.:｀ヽ いいのよやらちゃん
,/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.::ｉ:.:.:.:.:.::|:.:.:.ヽ､:::.:.＼
../:.:.:.:.:.:.,'.:.:.:.:::ｉ::.:|;/|:.:.:.:|:.:|ｉ:.:.:.:ﾍ:::.:.::ﾍ
.ｊ.......:.:.:/:.:.:.::;-ｉ‐- |:.:.:.:|:.:||‐-:.:ﾊ:::.:.:ハ このリサイタルは半分、本当にタキシードを着てきた奴を
l: : : :.:/:.:.:.:.:.:/|:.:|. |:.:.::ﾘｊ/| ∨:.:.:|::::∧:|
{:.:.:.::/:.:./::.:/__ｊ;/_ |:.:/ __!__|:V:..}:.:} 大笑いする会なんだから
∨:〃::/:.:./ｵ≡≡ ｊ;/ ≡≡|:.∨::/
. ∨:.:/:.::/:| ’|::.:|;/
|::/.:.:/::.:|､゛ ｰ'ｰ' ィ|::.:|
_________
／ 'r r.r.r.i
/ | | | | | それちょっとひどすぎない？
/ u .ﾉ.ﾉ.ﾉﾉﾉ
ﾊ_ノ ヽ､__ / /ﾉ
/ (●）（● ) .( l ヽー―ー-､
/ .（__人___） ﾑ ｲ r ヽ
./ / ヽ`⌒´ | .l / ､ l
/ / 八_ ､__ ／l | ,' l l
. / ,' ヽ| | ﾉ ﾊ l
/ .l ∧ | ﾚ' ノ l
/ l ノ ヽ | | ﾉ }
∧ / ,〆 ﾍ l , ' l
ヽ､＿,ﾉ'´ ﾍ .l / ﾉ
', | / ,'
ﾄ､ ノ ﾉ
:::::::::::::／,!:.:.:.:./:j:.:. : :/: : :.| l:|
;:':::::::::::::::::／: : /:.:.／: :l:. : :/;.:. : :i ﾘ
::::::::::::::／|: : :./:／: : : :!: :.//|:. : ,' いいのいいの♪
:::::::::／::::|: : ;ｼ'゛: : : : :i: /:/ !: :,'
::::;r'::::::::::| : : : : : : : : //|:' l:.;' タキシードなんて固っ苦しい物を
:/::::::::::i:::| '" l j/
::::::::::::::|::| , l 着てくる方がアホなのよ
!:::::::::::::l::| └-､_, ﾉ
l:.:.::::::::::!:| _,,.-''
.!:.:.:.:::::::l:|::￢'''"´
ﾞl:.:.:.:.:.::::ｌ|::::::| 着てくる馬鹿がいたら
. l: : : : : l|:::.:.|
l: : : : : |: : :| 思いっきりm9(^Д^)ﾌﾟｷﾞｬｰすればいいの♪
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
| ﾐｨ赱､i .i_r赱 なるほどなー
. | ::::::⌒ （__人__）
. | ﾄｴｴｴｲ 誰がその馬鹿になるのか楽しみだろ
. ヽ ｀""´}
ヽ ノ
/ く
( ノﾟДﾟ)こんばんわ！！＞
,. -─＝─- ､
／:/:::::::::::/::::::／::::＼ 日本文學界の神……
/::::/:{::!:::::/:::／:::::;:ｲ::::::ヽ
/::::/:从{:::::_::;:斗::'´:/:::::::::}ﾊ
i::::/::;::::::〃:::::::::::::／::::::::,.ｲ::::i
|::::{:::|:::::从::::::::／::/:: ／::/::}::} 世界の三島です……
i:::::Ⅵ::/::::::r:<ｔッﾕ／厶ｲ::/:/
V::::Vﾊ:::::::{ ´ ヽ 厶'
∨:人_V:::ﾄ､ / !
∨:::::::::八 ｰ=彡 /
∨:ﾉヾ、 ト . ' /
_,. - ミト _::::::::::::::7＝´
,ｘ＜: : : : ＼ ≧=-┴ﾍ
/: : : : : 〈 ‘ , ∧}
,.ｲ: : : :-: ､:.＼ ‘ , ./ヽﾟ,:ヽ、
_／: : : : : : ＼:＼-＼ }､/ ∧::}
. r‐ '⌒ヽ---- ミ::≧=- ／ ‘ , ∧ヽ
/￣｀ ､ｰ-､ ‘ ,〕iト､ ＼ r:. ／/ ‘ , ∧:‘，
. / ,ﾒ､ ＼ハ ‘ ,ヽ:ﾍ ヽ !:/: : :＼ ‘ , ∧:‘，
, =一'-- ヽ ＼! ‘, ', .V/ : : : : : ＼ ‘ , ,ハ::‘，
. / __ ゝ- _, ー ‘ , ＼.〉.: :. : : : : : :＼ ‘ , i::::‘,
/___ノ／￣｀ , : '⌒ヾ、 ｛: : : : : : : : : : : ＼ ‘,｜:::::i
／ / ,.ィ〃 〕iト , : : : : : : : : : :∧ ‘,j:::::: |
. ／ ,. - ､_ ´ ｀ 、 ＼: : : : : : : : :∧ ‘!::::::!
. く_,. '´ ｀ ＜￣￣≧===--z=个ｘ ＼: : : : . :.∧ |:::::l
｀ ＜二=- Ｖ: : : : : : :ゝ-- ' : : : : . ∧ﾘ:::/
振り返るとそこには、タキシードを着て三島が得意満面で立っていた
_. - .
. イ:/:.:.／:}:.ヽ
/!:.//:.:.:,:./ｲ:|:.ハ
やらない夫！ |:ﾚ'ｲ:.:ｨ;左，}A:./}
乂_斗ｲ ,.}イ
連絡を聞いていないのかい？！ }ﾊ从 ､ァ/
太ﾄ{ ＞ ._/
スーツで来るなんて非常識すぎるぞ！ ｨ' {､ `ｰ┐ﾊ＞;-､
_. イ :| { ＼ A.ィﾊ > ! rｧ
fｰ ､ |__ハ. ゝ' 'V{ハ｀!|＞､ _f´弋_
ハ / ' 芯. ! |{ }^ー-＜ ヽ, --’
r' ／} ＼. 丶. ﾏﾊ.',i:| ／
r┘ ィ |. ＼ ヽ. ﾏﾊ’トー---- ´
r ' ＼ﾍ. ﾏﾑ:{
_ -く､ ﾘ oﾍ. }/ﾑ､
_.. -‐ ´ ヾ ＞ﾍ ' |/.ﾊ'､
_ィ´￣ ／ } o.! |/ハ'､
., ＿.. ー---＜ 丶 ､ ＞' V |_人//|ﾊ
ゝ--ー ､ ､. ヽ ＞ ´ } V¨YT´ﾊ'.
} { .}! } . -‐ ´ | |¨ ｰ- ._ o'.:.|:.|/:.:.:}',
./ 八_＞ ´ | ¨ ｰ- _ﾘ }:.り:.:.:.:|:ﾊ
/ / / , ./ | |:/イ:.:.:|､_}
＿＿＿＿_
/:::::::::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::人::::/
（二二二二二二） ○
：／ ⌒ ＼：
：| ﾐｨ赱､i .i_r赱： ……
. ：| ::::::⌒ （__人__）：
. ：| ﾄｴｴｴｲ：
. ：ヽ ｀""´}：
：ヽ ノ：
：/ く
!:::::::i::::l::::::::l:::|i::::::::::/:::::::i::::|::::::::l::::::/!:::::::/l:::::::::i:::::l::::!
l:::::::::|:::il::::::::|:::l!::::::/:::::::::ﾊ:::i:::::::i:::::/:l:::::::/:::::::::i::l::::::|:::l
|:::::::::l:::l:|::::::!|::l:|:::/:::::::::/ !:l::::::l:::://l:::::/ﾊ::::ﾄ:::l::i::l::!::::|
l::::::::::l::!::l::::|:i::l::|/::::::::/‐‐‐l:ﾄ:::l:::/'::/::://‐‐!:l::|:l::|:::ﾘ::::l
|::::::::::|:l::::l::i::|::l:::::::／,.-‐-､ﾘ l/:/::ｲ::/:/,.-‐ﾐｊ.|:l:!::l:::l'::::i ん？
i:::::::::::li:::::|:!::l::i::ノ く´(ﾄｒ':）丶/:／/:／/（ｒ':） 〉!l::::l::|::::l!
l::::::::::::!:::::li::::|:l::| ゝ--‐′i/ /'´ ｀ｰ-‐' |::::::i::l:::|l こなたもスーツだ……
!l::::::::::::::::l:::::li:::l i l::::::|::i::/!
ﾘ|::::::::::::::::::::::!::l l、 ﾉ!::::l:::iﾘ というか、誰もタキシード着てないじゃないか
／´ハ::::::::::::::::::::::::| _ ノ !:::/:/i
-‐'´:::／ !:l::::::::::::::::ﾄ､! ´ /::/!/｀ヽ‐､
::::::／ ﾘl::::::::::::::::! ＼ ,. --- 、 ,ｲ:::/l/}:::::::::::::｀::‐‐-､
:::::{ l::::::::::::::il ＼ ｀￣￣´ ,.ｲﾉ!::/ ﾉ l::::::::::::::::::::::::::::ヽ
::::::l !ﾊ::ﾄ､::| ＼ ￣ ／ l/|/ |::::::::::::::::::::::::::::::l
::::::::! ﾘ ヽ! i ヽ､ ,.ｨ' l::::::::::::::::::::::::::::::::!
::::::::::ヽ、_ ヽ ｀￣ / ／::::::::::::::::::::::::::::::::::l
::::::::::::::::::::｀:‐-､ ヽ、 ノ _／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉
:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶.--､__ i _.／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶､￣｀ヽ、 ,.ｒ‐‐,ｨ'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ、 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
}:/
! へ、＿ x'/ ＿＿_
＿_.x＜￣￣ |: : : : : : : : : : : : ∧: : ＼
. ￣ ＞ : : : : : : :| : : : : : : : : : : : { } ＼: :ヽ
/ : : : : : : : : ﾊ: : : : : : ∧: : : ゝﾉ : : ヽ.:ハ え……えーと
. /: : : : : : : :＞'-|: : : : : :| ヽ⌒ヽ: : : : : ヽハ
/: : : : : : : : : :/ ∨: : : : | ヽ: : : : : :ヽ: :∨} あのですね三島先生……
: : : : : : : : : / ∨: : : :| ∨ 、: : : :V∨
:,ィ: : : : : : : .',ニ辷ﾍ:ﾄ : ∧ 行云气ﾄ.: : : :|: | （こんな大物が釣れるなんて想定してないよ……）
!: :| : : : : 圦 r'ﾊ ヽ | じ::::り !|:ヽ: : :|: ﾊ
! ∧: : : :∧ V:::り ヽ! 辷以 |: : ヽ.:|ヽ:|
|' '.: : : |:∧ ゞ" . ・┴､ ∧|＼|
ヽ : |、.:} ｰf ´ ヽ ｀7_´ ヽ': :|
|ヽト､: ｀＞―.- ､=='ィ二r' _ } : !
|: : : : ﾌ ⌒ ヽ､: : ヽ. ﾌ⊂ , /: : |
l : : / ＼: :∨ { V}: :|
|: :/ ∧: |￣ ヽﾍ V: |
|:/ } }:/ | |: :|
彡彡彡 ミミミミ `ヽ、
彡彡彡彡 ミミミミ `ヽ、
彡彡彡彡 ミミミミ ＼
＼ 三島さん……
,,ヅ彡ﾆミ;;,, ヅ彡ﾆミ;;,, l
ィ<" , ‐ ､ ﾞﾐ、 ィ<" , ‐ ､ ﾞﾐ、 ﾞi
ﾐミ､, ゝ_ﾟ_,ﾉ,, ｲ :ﾐミ､, ゝ_ﾟ_,ﾉ,, ｲ ﾞi
ﾞ'ヾ三≡彡'" ﾞ'ヾ三≡彡' i!
／ ヽ ,. -- ､ i!
／ ＼ / __,＞─ ､
/ ',/ ', / ヽ
! l l ｛ |__
、 ,' 、 ,' ｝ ＼ ,丿 ヽ
ヽ . ＿ .. ' ヽ . ＿ .. ' / ､ ｀┬----‐１ }
／ `￢| l ﾉヽ
/ ､ !_/ｌ l / ｝
{ ＼ l / ,'
＼ ´｀ヽ.__,ノ / ﾉ
＼ ヽ､＼ __,ノ ／
￣ ヽ､_ 〉 ,!､__
＿.. ==､＿
太ド:.ミ､:.:.:.:.｀ヽ:｀丶
f:.ゝ:｀ﾞ＜_:＼:.:.:.ハ:.ハ
ハ:.:.:｀瓜__:ヾ:＼!:.:.:V:ﾊ な、なんだよやる夫
l:.Α:.::.:ヽ’'｀}ﾊ:. ト､:.:}:.:.l
V:.fｱﾍ¨´ }!:.|./:.从:.|
ヾ{｀ __ U |/ﾍ:.{:.:.:.{
'. ¨’ Vﾍ:.{!､
ヽ＿, ､ U ／ /￣⌒¨
ハ ／ ./
／} ﾞト { /
／ く } } ヽ' ､
.} }/´｝ヽ_{_ ヽ
.ﾄ､ 〈:::::::::::ヽ Y
} ヾ ､ |::::::::::::::! ヽ
| ミ､ } :|::::::::::::::'.
! ハ.|:::::::::::::: }
.} ヾ､:::::::::::::!
/ .} ヽ:::::::: |
,, -──- ､._
．-"´ ＼．
：/ _ノ ヽ､_ ヽ.：
：/ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟoヽ： m9(^Д^)ﾌﾟｷﾞｬｰwwwwww
：| （__人__） |：
：l ) ( l：
：` ､ `ー' /：
：, -‐ (_). ／
：ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と)丶─‐┬．''´
：ヽ ：i |：
：/ ：⊂ノ|：
, /〃ﾊヾ / ∧∨〃､ヾ} ｌ| :}ﾐ;l＼
/〃// / 〃l lヽ∨,〈ヽﾞ､ﾒ〈 }} ;l ﾘ ハ ｌ｀!ヽ.
//' /,' ,' 〃 ｌ l川/,ﾍ丶＼;;ヽ/:'/〃∧ l ﾄ､:l !
〃,'/ ; ,l ,'' ,l| ﾚ'/Ａ､.`､＼;;ヽ∨〃/,仆|│l }. |､ え？ え？
i' ,'' l| ,ｌ ' ｌ. !| l∠ﾆ_‐＼ヽ;＼,//,ｲ| ｌ | l ﾄ/ λ!
. ｌ ; :|| ,'i:/ ｌ| |:|: |｀`'^‐｀ヾ∨｀ﾞ/／|斗,l ! | ,ﾀ /l.| ｌ
l ' l |｣,' l' lﾊ |'Ν ￣´ ／｀ ,|l_=ﾐ|! ly' ,〈 :|| | こ、こなたもしかしてこれは
|ｌ .l H|i: l | ﾞ､| l U _.::: ,!: l厂`刈/ /!} :ｌ|
|! :ｌ |)!| ! | ヽ '´ ’/'_,. ノｲ.〃/|!
l|ｌ |ｌ 「ﾞ|l |`{ U rｰ､__ .. _ |}/,ﾊ l
|!ｌ |l､| !l :|. u / ￣｀ﾞｉ!=:､__ｊ:] o ｌ'|/|l ﾘ
ヽ￣ﾆ‐､__.｣乢!L!lヱL｣__ / l} 从「 /
＼ ｀ヽ＼ /l | { ＿＿＿ ／ ij //
. ,、 l ﾞ､ / ' |､ ヾﾆﾆ{￣¨´u /l/
'} ｌ ﾞ, / |:::＼ } ,.ｲ/
ｌ l l ,.ｲ l:::::::::＼__ `'-‐::"// |
l ! Ｋ ヽ,、 ＼「`''''''''"´:::::::;;:" //
. l ｌ ﾄ､＼( _.... ヽ .:.::::::::;;″ /' ＿
＼ | ｌ| 八､ヽi´ | .:.:::::::::::::i' .:/'"´￣￣￣ ,.へ＼
,.ィ二_`丶、
／´ ｀ヾ: :.
－=ニ_￢‐-. .､_ ,、 !:.}
_,,ﾆ-‐: : : : `/ ヽ'': :‐.∠
, '" : : : .:: : : :::::::: : : :i: : : : :/!ヽ
／ ／ ...., '. . . .:::::::: : : :!i::. : : ∪: :｀:、 ああ、うん
／;. イ: : .:::::/: :,-/､:|:::::: : : j i_i: : : . . ､: ヽ
/'" /: .::::::::,': :/:/ !:/|::::|:. : j'"l::!ヽ: :,、: i: : i これは通知を出して、本気でタキシード着てきた人を
/: .::::::::::i: : :/ l:l |:::!l: : l l:|.i: : !j : : i: :|
/:/l ::::::::l: : / |l l::| !: :l |! i: : : :|: :l :| m9(^Д^)ﾌﾟｷﾞｬｰする余興なんだよ
〃｜:::::::;!: :/-‐― !| l: :l ￢‐- i: : :.!: :l:.i
{' |::::::i.|i.:λ==＝ V ＝== ,':!: :ｈ: :!i＼
.l::::i. |:V::l ' ．,':::i: |ﾉ:V、 丶、
∨ !':|:::l､ ｰ' -' ,!:::::ﾘ:::: :! ＼ ＼
}!|: ::::l|`:::....,,_ .,､.-:'ﾞi:::: /:::::::|__ _ヽ. ＼
i: |: : ::|-‐'"lﾉ ￣ L/ヽi:: :/,.-''" ,ｨ7{{ { ﾞ 〉
!: ;!: : :| |ｰ―-/ /: :./ .: | ll ll i. ／
l.:/.!: : :|ﾍ | / ｲ: :./ .: ! ll ll rf'"
／ i: : :|ﾏﾍ｜ /／ｲ: :/ .: ヾ＞ '゛
l. i: :.|＼ﾏ| /／ｲ: / .: /
.r-、 _００ /::::'┴'ｒ'
.|::::'´::::r┘ !「`L00、|.l└ｸ_;厂 /
.|::::「|:::| l| |Lｎ:::r┘|.l _lﾆユ、 ./
.￣└r''"´］_ l| | ｒﾞ=ﾞ┐ |└ァ::/ / /
､ヽ、 ,ゞ´_::::| l| |「二:::7 .|.l └′/ / ／
. ＼＼｀´ |:::|. l| l 〈::/ ､ ! '／
＿＿＿_
／ ﾉ_ ヽ,,＼
／ ≦ﾟ≧ﾐ:≦ﾟ≧ まｗｗさｗｗかｗｗｗ
| （__人__）|
| |r┬| } 世界の三島さんが大ハマリするとは思わないだろｗｗｗ
| | | | }
. |. ｀ﾆﾆ }
. ヽ }
ヽ ノ
ノ
rt ｢l [ﾄ, ）. ／
i i l i Y ﾉ （
l' i i l `l ／⌒
i' ,' '" rl^ﾚｩ .| ./__
i/ "7'/∠コ/::::::::`.ヽ
フ"､,,＿⌒`ヾ;::::::ヽ うわああああああああああ！！！
〈´::::::::::::::￣..＼l::::::::::l
／:::;;;::::::::..ヾ::...::;;;ﾞ:::ﾉ"::|
／＝-;;;;;;;:::::::::::::::::::::..:::::...l やめろおおおおおお！！！
{::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::..:::::.. l
／r-=＝ｰ､::::.... .::::::::::::;;.::::: l
r^ﾖ":::ミ:::`ﾆｭ＼..:::::::::"..／:::: ..: 俺を見るなあああああ！！
./ﾉ~::ﾂ:ﾘ:`⌒ヽ |:::: .::::::::i:::::::::. .
.l !彡:::ﾉﾙ:: 代＿い..:::: |ヾ､__;;
.>ヾl:.::i ! ::. : l`ｰ"1...::::l
ヾ:::＼:..::il､ : り::::::::l:::::::l こなたあああああああ！！
ヾ::::ヾ､ ,;ﾍ ﾉ|::::::::::l:::::/
ヾ::::::`:::::i/ .l:::::::::....:ノ 短編書くから助けてくれえええええ！
＼､:::::ﾉ ヾ:::::::::/
（:i′
ヾ:､, . . .-:￢_,,.. -.―: : - : ､
,.-:':"´: : : : : : : : :!: : : : : :‐＝､'''' ｀` ちょっとこの状況は、私でもフォローできないよ
／: : ﾊ : : : : : : : : : : | : . . ｀ヽ
. /. （,ﾉ . . i : :! l : : : ;|、:ヽ ｀ヾ ､＼ ここは抵抗せずに諦めて
i: : : :!: . . . . ,l : :ﾊ:!: : : ;.|｀、: !: : ヽ: : :.｀､ `ヾ:、
l.: : :.!: : : :_;ﾑ:､/ .li: : :./j ,.x‐ト: : :ﾞ!: : : : :. おもいっきり笑われようよ
. l: : :.|: : : :./ |:/ |! : ;ｲ:! ヽlﾞ､: : :!: ､: : :i
!: : :l|: : /ｪ土ﾆ､｜:/ ﾘ ,ﾆ≧ヵヽ: :l: : },: : l そのほうが傷が浅いよ
l.:/r|: ∧｢代ﾙ| |/ 代り,!/l: :l: : j i.: j
,!',{ |/: : i ヾ上! ヒｼ l.:.!:.l: :.,' l :!
/ｲ:ヽl: :､:.i ・l: :lｲ:./ ﾘ
|: : :l.: :ﾏト.､ r_―ｭ _ , ィﾞ|: : :l'
|.: : :}: : V!r;ｸ｀: ェ_＜｢:::::::,':lj: : :l うわあああああああああ＞（三島）
|: : :.|:l: :ﾍ''ﾊ j ＼:,'::;ｲ: : !
|.: : :,:ﾍ: :.V!ヾ´￣｀l ﾞlト!: :/ l＾i ／）
|: :,<＼ﾍ :Y ﾞ、 l lｌ l: :/ /ﾏ ﾉ'゛∠- つ
!: iﾍ.ヽ､`l: :! ｀、 ,! ll ,l.:/ ∧ ヽ、 ‐'二 ､
ｌ: :| ｀ヽ､ﾞl: :! 丶 l 〃 ﾚ ∧｀:、 ＼ ‐=ニ′
やらない夫にとって三島は恩人であると同時に、非常に大好きな作家でもあり、そして退屈しない人だった。
逗子に住むやらない夫は、面白い事や集会があると、東京に住む三島に電話を入れた。
三島はやらない夫から電話をもらうと、すぐに横須賀線に飛び乗り、やらない夫のもとに遊びに来るような仲だった。
(ヽ三/) ））
( i)))
／￣￣＼ ＼
／ _ノ ＼ ） 三島さん！
| （ ＞）（＜）
. | ///（__人__） うまいステーキ屋ができたから一緒に行くだろ
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
⊂ヽ γ く
i !ｌ ノ ﾉ |
⊂ｃノ´| ｜
＿＿＿_
_,､ｒ'´:::‐､｀ヾ‐､｀丶、
／:::::l､:{⌒ヾヽ::ﾄ､:ヽ:::::ヽ
//!:::i:ｌ:!::ヾ､::::::ヾ::!｀ヽ:ヽ:::::ヽ
〃:!:l::::l!:ﾄ､::::liヽ､:::ﾘ:!::i:::ヽ:ヽ::::i
i:!::!i::i::::i::!:i:ヾ!:i::::!:､:::!:::l:i:!:ヽヽ:l:!
ｌ!::!:!:iﾄ:::!:i:j/代トﾄ､ｌ:ﾊ::升ﾄ!:l::!:!lj いくいくー♪
ｌi::l::N{:ヾVﾍ｢￣｀ lﾊ ｿｒ‐ﾃﾊ!:l/
!:l!:ﾄ､ｌ::l{｀ ! j川/
ヾﾄ辷N! ‐ノ !:l/
Yｌ:ﾄ､ ヾ＝＝r ﾉ/
iN ＼. ｀ ニ′／}'
丨 丶、 ／
ノ￣´"''‐ 、 ｀¨´￤
＿rく /癶V⌒!=|￣￣￣￣￣|
＿_,､=Ｔ下､｀`ヽ /‐''"_, -ヘ｜ ｜
/「￣´ ヽヽ ＼ ヽ/ ´ _,,厶ﾍ ∧=､､
|八 ＼ ＿_/ ＿,）ヽ＿＿＿/ ヽ ``=､､
∥ ＼ ! Ｖ´￣:::::/ _,ノk>､｀Ｔ!::::::":::＼＿ ∥
さて作家時代のやらない夫のこのほかの交友関係だが、これは非常に広いものがる。
竹山道雄 那須良輔 開高健 大江健三郎 杉浦幸雄 遠藤周作 林房雄 幸田文
., ──‐､吉川英治 村上元三 永井龍男 新田次郎 政宗白鳥 小林秀雄 今日出海
／ ＼小山健太郎 横山隆一 子母沢寛 河森好蔵 源氏鶏太 和田吉蔵 高見順
| _ノ ヽ安岡章太郎 加藤芳郎 塩田英二郎 城山三郎 水上勉 川端康成 開高健
| （ ●) (●) 大岡昇平 中村光夫 伊藤整 柴田錬三郎 三島由紀夫……
| （__人__） , -―ーっ
| ｀ ⌒´ﾉ （ ゝ彡￣
. ﾝ } |. | 俺の本一冊の中の『文士だけ』でこのぐらいいるだろ
／⌒ ノ .|, |
/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' | ものぐさな>>1だから見逃しもあるし、他の本もダブルチェックすれば
../ / r_＿＿__ ノ
/ / |i 文士だけでもこの三倍ぐらいだろうな……中には漫画家もいるらしいが……
これは文壇という限られた繋がりというのもあるが、やらない夫が逗子に住んでいたことも大きい。
鎌倉文士という言葉がある通り、戦中の空襲を避けるため、多くの文学者が鎌倉に引っ越していた。
彼らへのアクセスが、逗子に住むやらない夫には非常に簡単だった。
そして文士は、50年台60年台当時、栄光の絶頂にあった。
谷崎潤一郎、川端康成、三島由紀夫、小林秀雄、開高健、大江健三郎……
名だたる日本の作家たちが、一時のこの時代にキラ星のごとく存在していたのである。
ﾉ 。 . .
ノ ・
─ ' ・ ﾟ 。
。 ☆ . 。 ・
. . ／） .
☆ ∧＿∧ ﾜｰｲ ,〇 ﾉ ・ .
。 ．（ ´∀｀） キラ星モナー （_／ ﾟ
⊂ つ・ ﾟ ・ ・ 〇
ﾟ / / / ﾟ . .
。 し' し' . o ｡
ﾟ . . ﾟ
。 ・ .
" ""
o ﾟ 。 ☆ r─── - .
・ ・ ・ 。 イ´ <｀´ |
。 ｡ ／､ﾉ `l .
ﾟ ・ / ｎ ｀ヽ ζ
これが他の分野の人々を強く引きつける。
. ＜: : : : : : : : : : :＿_: : : :|
rｰ''": : : : : : : : : : : : : : ::{ i ,ｨｧｧ.i:: : | 講談社のゴルフコンペに小林さんと白鳥さんが出る？
{: : : : : : : : : : : : :. ⌒ヽ:{ |r }::.:.:|
|: : : : : : : : : : : : { }i八 ＿ﾉ}:.:.:.ト､ 是非一緒にラウンドさせてくれ
}: : : : : : : : : : : : 乂＿丿__ｚｚ..．-=彡: :＼
乂 {⌒￣￣￣￣￣＿＿_ ,,...．＜: : : : : :＼
{八_厂: :￣￣: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ﾊ
{ﾐﾆイ/､⌒ .､: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／ノ
ﾄ､彡{`ｰミ≧ｘ,,_ｰ==ﾆﾆﾆzzｘ,zzzﾆ=:／イ
} ﾏ::{ ,ｨf笊ｩ㍉'.ﾊ､.`..´受彡 i }＼.､
∨ Ⅵ `¨¨＇ i ∨ } }ﾉ }::}
/⌒＼ ∧ .: } i i : =彡′
./: : : : : ヽ∧ `ｰxiｚ' .
/: : : : : : : :::＼､ ＿,,.....ィ ∧
_____,: : : : : : : : : : : : ＼ ￣¨こ¨_ /} .i
: : : : : : : : : : : : : : : : : :.＼ / .}_ﾉヽ -ミ
: : : : : : : : ＞､: : : : : : : : : :`ｰ= ...＿_ノ }＼ ）-､＼＿＿
: : : : : : : : : : : ＼: : : : : : : : : : ＼ 厂 ∨: : :＼ （￣￣￣ ）
＜佐藤栄作＞
／ / ｜l ／::／ ＼ ＼
. ,ｲ | | |/:::::/ ,ｲ ∧ l ヽ ＼
/ | | |:::::/ ィ'"¨/ | / V ､! ﾍ ヽ こなちゃーん
,′ ｜ l | ／ ,/ / .| / ∨|ヽ ﾊ ﾍ
i ｜ 〈j::/ ,/ / l/ Vﾍ ｜ ,∧ 今度のコンペ、首相と大蔵大臣と農水大臣が
｜ ｜ ! ∨ /,＞=ﾐ. / ,r=く }| ｌ｜ ト､',
｜ ｜ ｌ V,勹::::ﾊ ' jr'ﾊ∨ |｜｜ ヽ 急遽追加になったよー
l｜八 ', :| 《{::ﾄ :::ﾉ| |{::ﾘ } /! ﾄ､:|
| |∧ ヽ/∨ﾊ V弋rﾘ Vﾉ ∧/｜| ',l!
Ⅵ V { V::ﾍ ', ¨´ ' '' | :|/ ﾘ
ヽ V 廴.∨:::ヽ、 ヽ ( ﾌ ,.ィ| :|
∨ ﾄ､.∨ト､＼ ヽ 、 _ .．＜ |/八 ,'
∨| ＼{￣￣＼ ＼/j/}/ ｜ }/
ヽ| |＼:: :: :: ＞- ＼ /
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＜出版社社長＞
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＜コンペ係のこなた編集＞
この頃の出版社編集の苦労は、なみなみならぬものがあったと思われる
ただその御蔭で、やらない夫は文士のみならず、多数の政財界人と繋がりを持っていた。
例を出すなら、やらない夫は政治家を決心する前から、佐藤栄作とすら知人であった。
そんなキラ星のような著名人の中から、やらない夫は伊藤に言われたとおりベストテンを決めて重点的に付き合っていった。
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼
（ ●）（ ●） |
（__人__） | ..／} 三島さんはもちろんベストテンに入るだろ
_ ヽ｀⌒ ´ | / / __
(＾ヽ{ ヽ { ./ / . ／ .ﾉ
(￣ ヽ ヽ i ヽ / 厶- ´ ／
.(二 ヽ i i |,r‐i ﾉ. ヽ / ／
ヽ ／ ノ ／ r一'´ ー ､ ￣￣￣）
i { ｲ―イ / .`ー―. ､＿_ .〈￣￣
ヽ. `ｰ '/ / /＼ ＼
`ー ' ￣￣! | ヽノ
.r-､ ／￣￣＼
／て ) ／ ＼ ／ でも……ほんとうに素晴らしいのは
（ _ﾉ ﾌ. | （ ●）（●）
ゝ、 〈 | （__人__） 川端康成、小林秀雄、白洲次郎、水野成夫、五島昇……
/ ハ ヽ. | ｀ ⌒´ﾉ
/〃 ﾍ ＼ . | } この五人だろ！
ｉ ！ ＼ ｀ ーヽ }
丶丶 _ ＞ ヽ ノ､
ゝ'´- ､_ y-､ ＼
〈 ￣ う /､ ヽ
`ー― ￢､__ノ | > /
| r'＾ヽ'´ _／
| `く__ノ
. ／￣￣＼
. ／ ＼
. | _ノ ヽ､. .| この五人はほんとうの意味での自由人だっただろ
. !. （一）（ー） ｜
, っ （__人__） |
. / ミ） ｀⌒´ /
. / ノゝ /
i ﾚ'´ ヽ
| |／| | |
やらない夫が最高と称する五人の中で、今回は文壇に関係ある川端康成と小林秀雄を取り上げる。
川端康成は誰もが知るノーベル賞作家である。川端は当時鎌倉に住居していた鎌倉文士の一人である。
そして鎌倉文士たちは鎌倉東京の往復に横須賀線を利用していた。川端もまた横須賀線を利用していた。
すなわちうまく乗り合わせればノーベル賞作家と乗車時間である一時間の間、マンツーマン講義が受けられるのと同義だったのだ。
＜＜横須賀線車内＞＞
／￣￣＼
／ _ノ ＼ お、川端先生！
| （ ●）（●）
. | （__人__） 奇遇ですね、鎌倉に帰るんですか？
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣
＼ / , ∠,
／ / 〃 ,イ / ／ , ! ＿＿ノ ああそうだよ……
←ーｧ ,ﾊ,／/ , ／ / / ／} ｲ | ＼
/／| { /,イ ７／ / ＿_,／／ / ／｜ } ヽ ……ところでやらない夫くん
} ハ { /＿_二{_,∠､/ ／＿_/ ∠ } / l ヽｰ､ﾉ
', (＼ | ゞ､弋ｿ< ､ ｀=彡',二二_ノハ }＼} おとなりの女性は誰だい？
トﾐⅥ｀ ｀ ´ ﾞ: / ヽ 弋ｿソ j / ,'
ゝ､o|､ : } 彡イ /
ﾟn} ヽ : ,′ }/ ／
||1 : . 彡'⌒ヽ､
_||ﾑ ﾉ { ／ ﾄト､
｀}｢从 ,- ヽ_ノ ノ ,夂 ﾄト､
iｊ }ヽ 弋>＝= ＿＿ { Yん'＼_ ﾐﾄ､
ﾉ! ヽ //ﾐ､＿_ 二ﾆ7/ ／＼ ＼) ＼ { ﾄ､
__／ ∧ // ￣￣ ／ ＼ノヽ､ 丶 }＼
＿ -‐‐'／ / ∨/､ ,, . イ ヽ ＼ ヽ
￣ ／ / // ゝ-,ｲili{__,／ }ハ＿ ` ｰﾞ､＿__
/ 〈∧ jilil/ ノ ＼ ＼ ヽ
＜川端康成＞
ああ、俺の母です＞（やらない夫）
/ / ＜ ／ i V／l ＼＼l
/ / / / / / l :l ＼ゝ
: / / / /〈〉 l/ ｀∧ ! /^＼ l ＼＼ ＼
/ | ∧ / l / l l / ,、∨,、 ＼( ヽ＼ ＼
i ^ jﾒ､ l ／.l l ト/ ∧ヽ|/∧ヽ ) l ト: ',
l / / / / / l /l /´｀"ﾞ｀´ ', !ﾚﾊ. /人 ｌ 丿 〉
/ / / / l ﾊ l-ﾚ孑-ト 7┼ﾘ＼ ll-､l/l l／
/ / / l l l i L j/ /ｌ ） /
i / / ＼ /ヽ _≡三ミ _≡三ミ．レｲj/
l l i ./ . ﾚ＼| ″ Ｖ^V
l ヾ / ∧ /Z孖彡7 """ ｝ どうもはじめまして
l l / / | l∨辷ﾐ彡彡{ ＿ ／
l l l / | ll ヽ ﾏ三彡7 `ー′ イ| やらない夫の母の光子です。
l l l ! .l | |l l l∨辷/_＿___.. ＜|i .|
l l l l l .! li || 寸 ｀ヽ､:_:| .i |
l l l r＜| l | ＼ } | l .ﾄ
l l 厂 / / / ヾ | | :l |
l l ＼ | ｌ | ＼ | | i l
／￣￣＼
／ _ノ ＼ 川端先生
| （ ●）（●
| （__人__） 先生の小説のみずうみなんだけど……
. | ﾉ
| ∩ ノ ⊃
／ .／ ＿ノ
(. ＼ ／ .／_ノ │
＼ “ ／_＿_| |
. ＼／ ＿＿＿ /
,
〈＼_ _/{_ _
_＞､￣￣/ ハ＼_,ｚ彡´
＜￣￣ ハ-‐/} -‐' ￣二ﾆ＝=‐z
__＞ ＿/ ∨/ 二￣ -‐=＜´
-=´￣／￣ -=‐ ＿ _ ￣＼＿＼
ﾆ二 _∠イ ｚ彡-‐ ＜二ﾆ=‐'´ ､__ ￣＼三＞
／／ ｚ彡彡イ、 !j 、 ヽ ､ ＼＼￣二ﾆ ､ ＼
／／ / / 〉〉从 ﾊ / ｲ人__ゝ ｀ ヽZ ………
./／ィィ〈 从 ハヽ∧ｊ/j/ 〈 ﾉヽ 〉 ､＼ ＼ ',
. / rｖﾄ､〉′|/ , Yl Y⌒ヽ ＼ヽ二ﾆ=
_/V､ リ` ／ _ｪｪ．j l / 〉fヽ｝｝ |ヽ! ＜ジー ＜●＞ ＜●＞
∧ 〉〉x′ ､ f''〈●‐' /ｲ／ ノ/＼＼＼|
.ノハ∧‐- ､_ ` ,′ / 人 ＼ヽﾊ
l/〉､ハ《●! ｀ l 爪 〉、、｀ ハ
_/ｲ_ノ ハ l : _ , - ､ | Y ＼lヽ|
_ /ィﾊ└く´ _,．ィ｀ i 丿 |/､ い!
_ ∧ ,rzこア´ ／ ′ |∧入ゝ
／Ｘ≦´-‐ ／ ′ ＼＿
／／ ＼ ﾄ 、 ／ ＼
<.／ V >ヘ ､ /
｀‐'′ ヽ丶 /
／ﾊ / /
／ / l / _＞/
／ / j ／ /
川端と乗り合わせたやらない夫は、嬉しそうに文学談義を始めたが、それを川端は一切無視した。
,.ヘ､＿＿＿ ＿_
,心､_| ハ ＼ﾐ＼ ＼ﾍ癶､ あら先生！
／ノ ﾉ rﾐl:l:lﾊ ヽ ｀ヽ ＼ｰ'＼
〈 / |ジ´,,´´} /Nヽ ト,ｌ＼ V Yﾍ そんなに見つめられたら
ﾉ 〈l lﾊ ゞｊノー--H/､| } lﾊ ＼〉
／/ / Nゝ!'＾｀ヽ ~''´_,z≧､_N | l ∧ ヽ 私座ってられませんわ
/ l {イ弓彡､ﾐ_ｊ ､_´￢‐’='＾ｊ/ l ﾊｊ)ハ
| l ! ﾄﾄ!〃_(・'`/ ﾟ // /ｲ 〉 |
＼l,! ﾍ|Z孖彡7ヽ r､ !ｲ/ /ﾄ! } | ∫⌒
ヽ､|ﾐ彡彡{ ス//|rノ |
|lﾏ三彡7∠_ 二`ﾆー' ｊ/´| ! | （(
| l∨辷/ | | ! | （ ⌒ )
| ll ＼払 ´ ﾐ /| | ! l (~ ノ
／} | |l l＼} ／ｹl | | ノ
ヾ 彡＼ ／ｰ'/ ! li | ｌ |＼ | | lヽ∫
／｀ヾ ／ ／ ノ| l | llﾊ ::::＼ ＿ ィ _ｨ| |l r_i~＼
／ ／ ／ ＼─‐-､_/ム| l l／ﾊ ヾ壬/ ｀ヾ| l|ﾊノ人､ヽ_三⌒ヽ
| _／ ／‐ヾ､ノﾘ＼::::::::::::::::| ｌ |三∧ _ _ __,|z ﾆ1'＼ﾍ＼ _｀ヽ_ﾐリ
ヽ ー'´ー=ハヾ､ジ ＝=二_ァこ- |-￢'}＾´￣ｰ´ ￣ │! lﾍ:::::::`ー--..､ﾙ(_rﾍ
l _／ 〉:::::::::::::::::::::::/ ﾉ | / ﾉ ', ､､＼::::::::::::::::::::｀丶､
|l .ィ:::::::::::::::::::::::/ ﾊ/ l ─--､ く_.. --─∧ゞ ﾆ _＼__:::::::::::::::::::::
/::＼ ´ ヽ:::::::::::::::::/{ ! _ノ|ゝﾍ `~ z‐､/::::::＼ _ ヽ ム:::::::::::::::::
/:::::::::∧ }::::::::::::〈 ﾉヽソ （::::||彡〈 〈ミ/::::::::::::::::::ｿ フ ﾉ::::::::::::::::
、
､_＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :≧
＞ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .＼
＜: : : : : : : : : : : : : : : U: : ﾉ: : : : /: : : ヽ-ヽ
＞: : : : : : U : : : : : : : ∠:ィv／ﾐ/ﾚ: ト´
フ: : : : : : : : : : : : : : :/〃:| r,､/‐ヽ!
7: : : : : : : : : : : : : : :|（(㍉ ｀'{ す、すみません
⌒/: : : : : : : : : : : : :ﾄ! /ヽ////
´Σ: : : : : : : ﾊ: :rゝ/「L _ r ′
＿7／ﾚヽ/ V i ､］「 r′
/ ￣￣￣￣＞x ヽ_j
／__ __＿＿＿＿＿＿＼:{
,斗く) _厂￣ ,ゝrﾍ{⌒) _ ｀＞x
__,. ｰ'＾ﾆ´ ┼－ ｛ ≧^^/_ノ／ ｀ヽ
,,ィ ´ / ハ｀ｰ` r／／｀) ヽ
男勝りな光子は気軽にそういった。川端はまるでいたずらを見つかった子供のように顔を赤らめて視線を逸らす。
後のノーベル賞作家は、ぶっちゃけとんでもない女好きでもあったのである。
そんな川端はもう一人の日本文學界の異才、三島と非常に仲が良かった。
というよりも三島は川端の弟子だった。
＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＜
＜:. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ:ヽ:_: :ヽ
ヽ:. :. :. :. :. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ｨ: :ｉ:.ｉ:. :ﾍ ｀
.. : :´:. :. :. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/:. :. : : : ｲ: : :／ !: ﾊ:ｌト､:ﾊ
￣＞: : : : : : : : : ィ＝､: : : /ｲ:.: :.:ｨ : : / /:. :／/: ／x≦}ｲ: ' ! ヽ! 禁色？ 仮面の告白？
´￣￣＞:.:. : : { ヽ Ｙ: ': ﾉ: イ/ クイ￣ ＞/イ / _ 斗:､: :乂
/: : : : : : ｉ 〉乂:. :.: Ｙ _.≧=､ .'ｘ ゞ' | ヾ ￣ いいねぇ どんどんやりなよ
/イ: : : : : ﾊ く ヽ ﾄ､ ＜ ゞ' { !
ノイ⌒ｧ:.: :ヽ > }' '. '
/: : : : :ゝ廴． ', /
ノイ}ﾊ: : il ：ﾊ ‐ ィ /
, -―ｌ:.ｲ{. |ｉ| :. /
. / {´ _}/ヾ:. |ｉ|.:ヘ ｀ ー= ﾆニ ィ , ′
ｲ 八 {Ｙ' ｀=╋= ヽ ｉ ＞､＿
. 〆 ?E ｌｉl ｀ ､ ! ≧ｭ...
,Ⅵ Ⅹ >､ / ヽﾉ＼ ≧ｭ.. _
＜ Ⅵ Ⅹ. .ィ ヽ. ￣｀ :. :､ ＼ ＞､――‐ ´
_ ≦ Ⅵ. Ⅹ Ｙ } ￣ ≧≦ ＼
-‐ '´￣￣｀ヽ､
／ , " ｀ヽ ヽ ＼
// '( ､､＼､ ヽﾊ ヽ はい先生！！
〃 {_{乂ヽゝ从ヽﾘ| ｌ ! |
ﾚ!小ｌ● ＼{ ● 从 |、 |
ヽ|l⊃ ､_,､_, ⊂⊃ .|ﾉノ
/⌒ヽ__ヽ ゝ._） ｊ./⌒i
＼ / ヽ＞ ､ __, イ / /
. / ヽ/介/'´ ﾍ､__∧
｀ヽ | | | | /. ﾉ
これは後の悲劇にもつながっていく……。
そしてトップ５の中のもう一人の文士であり、やらない夫が５人の中でおそらく最も注目した人物が……
＿_ __ _
. _ , '"´ ,. _ ___｀丶、
／ ｀ / /´-‐ｧｰ-ヽ ＼
. / ／下7 ../／／.:.::/ .:.:ﾄ､ ヽ ただの人間には興味ありません。
/ └ｲ_j/ .://;へ、／!.:.::/:.}ヽ ',
,' ///!l .::j.:lｲ仔くヽ/,.イ,.ム:.', l
, '〈/f`| l ::l｀' ゞゾ '´ ｒャjﾉ::.ｌ:. | この中に本当のウィスキー、江戸前鮨、刀の鍔を
| l:l :!:{､| l ::| ﾏｿハ: |:: | 持っている人がいたら私の所に来なさい。
| l:ｌ::i个| l ::l! ｌ⌒ヽ′} .:}:.ｌ:: l
| lﾊ:l::{::', ::::{､ ヽ.ノ /.:/::.l:: l
l !:|:::',::',::ヽ:::ヽ＼._ ／.:/::::/l::;!
. ',::{:{､:::ヽ＼:＼;ゝ ｀「:ﾌ´!::::/;:::/ 〃
. ヾﾊj＞''´ ヽ ﾄ､_..上くｲ::::{ {::{／ ｜ヽ | |＿ ｢ 〉
／⌒ヽ､＼ ｀ ＼-ｰ￣＼ヾ ⊥ 人_ ＿|＿ |/
/ ヽ ＼＼ ＼´￣｀ヽ､ O
. ｌ ', ＼＼ ＼ __| ＼
. | ', ＼｀ヽ､ ∨ｎ| } ﾄ､
＜小林秀雄＞
小林秀雄である。
小林というのは、非常にわかりにくい人物である。小林の職業は評論家である。
通常であればこの時点で何故注目されるのか意味不明である。
＼評論家なんてウ◯コにたかるハエだよ！／
＿ , -－／￣￣￣＼ ＿ _ ＿__ ＞ ‐ - - 、
∠_ ヽ / , =､ , =､ V´ У V._ ヽ. , - ─ - 、/￣＞ ─ ､ ＿.＿_, ─‐ 、 / _ _ ヽ´ ￣ ｀У. ｀v‐-､ .／ ￣ ｀ 、
´ ヽ .Ⅵ ､ , | 〈 |´¨｀, =､ | / __ .ヽ , -- ､ } ＿_ / / / _ ,=､ヽ｜ "¨ﾞ ´¨｀ |ヽ __∠＿＿', l/ , =､ ヽ
｜ | | ヾ ‐- '´/ | .／￣ヽ| |`‐ィ / ∧ '"¨ .〉 '｀ '｀| ／ ＿. ヾ .} | "¨ﾞ , } } ､＿＿_,ｲ |／ ＼{ l , =､./
/ ' ヽ ゝ-‐' ,'/ ＿__ヽニ´.ノ { l ヽ ヾ - ‐{ ､.`='/ ／ ＼∨/ ' , `ﾆィ´ / ゝ､ ` - ‐ ´/ , - ､ , -､ ヽ |` ､__, ./
／ _ / ､ ＿／ ／ ヽ / ＞´ ＼ ￣ﾌ ￣.／! ,=､ ,=、 |｜| 〉‐- く ｜ { '⌒` ⌒ﾞ . }ヽ ` ‐ ´/
´ ／ ＼.. .,ｲ __. V ／ 〈 ￣「 / | ﾄ､__,， /.､V ／ ヽ ／ ｜､ , ,' ` -＜
/ ' ', ゝ! ､"¨｀,.=､| ,' } } |. ` `ﾆ´／. ヽ'´ ／ ｜|` - ─‐'/ / ヽ
{ |／ ヽ ﾞ､`‐イ / ｜ { / ｜ ', ／ , -| ヽ＿＿ノ .／ }
｜ ｜ ＼ ￣メ ｜ { ｜ ｜ / / ヽ ／ ｜
こういう人間すら世の中には珍しくない。というか大多数である。
しかし彼は批評の神様と呼ばれ、当時の日本文壇の中で最重要人物だった。
川端康成すら彼になついていて、三島に至っては小林の前では借りてきた猫だった。
（ただし初期にはランボーの詩の訳なども行っていた）
/＼／|
＿ﾄ┘ └┐
＼ ___ ___ フ 小林くーん。寿司食べに行こうよ♪
. | __,` '___ /r'♪
. | ´/__ ` / 〜
├――' /
／.:|＿＿／:.＼
>､:i:.|ﾟ'┼゜|:.:i:. く
_ ヽj､!＿___!∠イ __
（ ｀'(⌒ヽ'＾ヽ／ヾ='､__）
￣ ＿＿＿＿＿
￣￣￣￣￣
, /〃ﾊヾ / ∧∨〃､ヾ} ｌ| :}ﾐ;l＼
/〃// / 〃l lヽ∨,〈ヽﾞ､ﾒ〈 }} ;l ﾘ ハ ｌ｀!ヽ.
//' /,' ,' 〃 ｌ l川/,ﾍ丶＼;;ヽ/:'/〃∧ l ﾄ､:l !
〃,'/ ; ,l ,'' ,l| ﾚ'/Ａ､.`､＼;;ヽ∨〃/,仆|│l }. |､ ……こ、小林さんが呼んでる？
i' ,'' l| ,ｌ ' ｌ. !| l∠ﾆ_‐＼ヽ;＼,//,ｲ| ｌ | l ﾄ/ λ!
. ｌ ; :|| ,'i:/ ｌ| |:|: |｀`'^‐｀ヾ∨｀ﾞ/／|斗,l ! | ,ﾀ /l.| ｌ
l ' l |｣,' l' lﾊ |'Ν ￣´ ／｀ ,|l_=ﾐ|! ly' ,〈 :|| |
|ｌ .l H|i: l | ﾞ､| l U _.::: ,!: l厂`刈/ /!} :ｌ|
|! :ｌ |)!| ! | ヽ '´ ’/'_,. ノｲ.〃/|! あの人、千里眼だから会うの怖いんだよなぁ……
l|ｌ |ｌ 「ﾞ|l |`{ U rｰ､__ .. _ |}/,ﾊ l
|!ｌ |l､| !l :|. u / ￣｀ﾞｉ!=:､__ｊ:] o ｌ'|/|l ﾘ
ヽ￣ﾆ‐､__.｣乢!L!lヱL｣__ / l} 从「 /
＼ ｀ヽ＼ /l | { ＿＿＿ ／ ij //
. ,、 l ﾞ､ / ' |､ ヾﾆﾆ{￣¨´u /l/
'} ｌ ﾞ, / |:::＼ } ,.ｲ/
ｌ l l ,.ｲ l:::::::::＼__ `'-‐::"// |
l ! Ｋ ヽ,、 ＼「`''''''''"´:::::::;;:" //
. l ｌ ﾄ､＼( _.... ヽ .:.::::::::;;″ /' ＿
＼ | ｌ| 八､ヽi´ | .:.:::::::::::::i' .:/'"´￣￣￣ ,.へ＼
名だたる文豪たちが、小林を手放しで絶賛しているが、ぶっちゃけ>>1も小林の偉大さを全て把握はできていない。
そこでやらない夫の手記から、小林の側面を描きたいと思う。
小林には一つの伝説があるーー。
とある日、小林宅に三人組が日本刀を武器にして強盗に入った。
_,..-''"
_,,,.-､_...____
,. ‐'"ﾞﾞ"'‐ﾐ｀´ ｀''i,i､ﾞi､│／
-'" ＼. ｌヽ│ﾞl
／ ,. ―ｯ _,,...、 ＼ | .ヽﾞl│
/ ,/ ,.'-‐-.､ ﾞl ﾞl | ."〉
l. | ／...、 丿/.,、 .|,,,,,..-'"/
|_,.-'"ﾞ /_／ﾝノ .} .丿 ／
.'" _,-"iｰ‐'''゛_／ ／ _／
_,.-'"-'" ,.-'" ﾞﾟ'''''''" ,／_,.-'´
,,.-'"-'" ,,r'"＼ _,,,, -シ,‐"
,,.-'".-'" ,.:イ ｀￣
,.-'".-'" _.-'"
_,.-'",.-'″ _,ィ"
.-''",,-'" ,.-'"
_.-''´_.-'" ,.イ
-''"_,.-''" ,. へ
-''"_.-''" _.-"
.-''" _.-'"
_.-'"
'"
＼人_从人__从_从人__从人_人从ﾉ／
＞ ＜
＞ お、起きろ！！ ＜
＞ ＜
／Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒WY＼
＿＿
ｨ´/:.:.:､:.:.:.＼
./:.:l/:.:.:爪＼厶}
/:.:.:!:.:.:.:lノ = ヽ ZZZ ZZZ ZZZ
i:.:.∧:.:N 〃 从
|:.LL|:.:.＼ - ｲ⌒ ー‐く｀ヽ.＿_
l人l:.:ゝ:.:父ト＜:ノ､＿ _／ _) /: : : }ー‐ ．＿＿
.トへX. 乂 |i:i:| ／ i: : : : |ｰ‐─zzzzイ 7
ｰ┴ ＜ _＿_j: : : : | ///// /
￣￣ ￣￣￣￣
強盗は日本刀のはで小林の頬を叩いて、小林を起こした。
.-― ､ ＿
/ l! .／ ヽ
/l l/ ',
llｌ| ./ / ,
llｌ| / / l . ―‐- ､
ﾏ∧/ | , ´ ヽ
/::/ | ／ ',
,:, ′ ｌ ／ |
〃 | , / .|
/ , , / .|
/ , / / ! んん？
/ / , -――- '､ /､＿＿_ ,′
, ｒ―― - ‐.'7: /７: . : . : . : . ＞ ､ /:::::::::::::::::,
l! ／!: : : : : ;.斗‐キ7 /ニZ三ミヽ: . :､: .＼ ,':::::::::::::::::::,
r┴v:': : :/: :_: ∠ -ﾍィﾆ.三,ニく ー―‐ヽ: _＼: :＼ 〃:::::::::::::::::/
/: : /{: : :/￣ ／ﾌ＞' r‐ ､ ｀ ＜ミｰ､ く: : :≠-:}/:::::::::::::::::/
}}: : !: ヽ/ ／: :／ ゝ‐┘ ＼: ＼ V: : : ／}:::::::::::::::/
, -――――― - ⊥: ⊥:_:{! ／: ｨ≠=- ' ヽﾏ､:.ヽ. }:.／: :/:::::::::::::/＿＿_ . -―- ､＿_
／ ／ ﾉ }／:ィﾌ:./f㌃,ヽ f㌃ ヽ∨ﾐハK-へ'-―‐＜＿ ｀ く´ ￣
／ ＿＿ ヽﾐ 〃 / /: : :{/: /<,ﾄﾆ刈 , ﾉ.／〉､ﾄﾆ刈 >V!:. lヽヽ ＼ ヽ ＼
〈 } ／: : _:_:_:ヽﾐ Y j ィニ三三ミ:ゝ＝＜／:':. :/ ィゝ≠ﾁ/ハ:.:|ニミヽ ヽ ＼ ＼
V {:／― --ミ} l! /／:.-:.=:.ﾐ:.‐ヽl‐┼':.／: :.〃:/ゝ'--ｧ:/:7: ∧:.ヽ〉:.＼
. { ﾚ ｨ7´Y´ﾞY ヽ‐､ ／ ／≠＝:ニ:. ミヽ:. l!:.:|:./:. :./:/:./:./: ／:/:. :. :ハ＼:.ヽ:. :.ヽ ＿_ . -――- ..
1ノ l! ! | }ノ＜ニｽ／:.ﾌ:. :. :.r― ミ:､:.ヽ:l:. j:. :. :.':./:. :./:. ':.／:.フ//:. :!:. :＼:＼:. :.＼- ―ｧ'
ヽ _j､_.人_,ﾊ,_ﾉ`＜三ﾌ:. :/:. :. :.r┴―- ﾐ ､:. :. :.l :. :. :. :. :. :. :. :彡イ〃二二 }／ヽ:.ヽ:. :. 二≧
＜二／:. ／:. :. : /ー‐ 7彡ヽ` ー- ---- ‐ ' /:./-､＿ ゝ￣ ㍉ー-- ＜乂
＞':. 彡:. :. :. ／￣`ｰ ' ｲ:. :. :.` ー .. ＿＿ .. イ:ノ:. :. :. : ＞-へ ＿ー- ￣/＼＿＿_ ィ
∠:. -＝≠- ≠―――‐＜, :._:._:._:. ＼:. :. :. :. :. :. :. -:.―:. 彡 '´￣￣ `ー‐､＜:.＿:. :. :. ／
￣ `ー - -- ― ' ）ｿ
＼人_从人__从_从人__从人_人从ﾉ／
＞ ＜
＞ 金目のものを出せ！！ ＜
＞ ＜
／Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒WY＼
, ￣
／ ヽ
/
. ′ ､ / :. i /i／i／i／i ,
. l =＝､ 〉iliく ,＝= l ､ .|`: : : : : ; : : : ' i `
. l ’彡ハ三ﾐ,’ " i-､ !ミﾐ´゛゛゛""""ヾ彡',
,ヽ! =ﾘ ､i: :ﾐ ､＿ ＿,＿ ﾐV/
{k ノ`-=-'ヽ / ｋ/ ヾr////.几////ュ'
`戔 、 r-' .r-i ￣ , ￣ ト
.i ー=＝＝ニﾆ` '.: i .ﾏ ! ,!ﾉ
＼ ／ ｀', ｰ=＝-‐`,
_i ＼＿＿＿＿／ﾄ､ ＼ ィ
＜ ! / ＞ ､.＿ _ !: :｀. .´: :!_ ,,-――ー､
-―‐く . : : : . . . . . ／//＞, ＜/ : : : : /: |/ヽ .////彡三ミ`ヽ_
/////＼ : : ＿ヽ .. /＿: : : :／////// ヽ _ノ///`ー､ .从彡/¨´_メヾヾ
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/ l! .／ ヽ
/l l/ ',
llｌ| ./ / ,
llｌ| / / l . ―‐- ､
ﾏ∧/ | , ´ ヽ
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/ , , / .|
/ , / / ! …………
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r┴v:': : :/: :_: ∠ -ﾍィﾆ.三,ニく ー―‐ヽ: _＼: :＼ 〃:::::::::::::::::/
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}}: : !: ヽ/ ／: :／ ゝ‐┘ ＼: ＼ V: : : ／}:::::::::::::::/
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／ ／ ﾉ }／:ィﾌ:./f㌃,ヽ f㌃ ヽ∨ﾐハK-へ'-―‐＜＿ ｀ く´ ￣
／ ＿＿ ヽﾐ 〃 / /: : :{/: /<,ﾄﾆ刈 , ﾉ.／〉､ﾄﾆ刈 >V!:. lヽヽ ＼ ヽ ＼
〈 } ／: : _:_:_:ヽﾐ Y j ィニ三三ミ:ゝ＝＜／:':. :/ ィゝ≠ﾁ/ハ:.:|ニミヽ ヽ ＼ ＼
V {:／― --ミ} l! /／:.-:.=:.ﾐ:.‐ヽl‐┼':.／: :.〃:/ゝ'--ｧ:/:7: ∧:.ヽ〉:.＼
. { ﾚ ｨ7´Y´ﾞY ヽ‐､ ／ ／≠＝:ニ:. ミヽ:. l!:.:|:./:. :./:/:./:./: ／:/:. :. :ハ＼:.ヽ:. :.ヽ ＿_ . -――- ..
1ノ l! ! | }ノ＜ニｽ／:.ﾌ:. :. :.r― ミ:､:.ヽ:l:. j:. :. :.':./:. :./:. ':.／:.フ//:. :!:. :＼:＼:. :.＼- ―ｧ'
ヽ _j､_.人_,ﾊ,_ﾉ`＜三ﾌ:. :/:. :. :.r┴―- ﾐ ､:. :. :.l :. :. :. :. :. :. :. :彡イ〃二二 }／ヽ:.ヽ:. :. 二≧
＜二／:. ／:. :. : /ー‐ 7彡ヽ` ー- ---- ‐ ' /:./-､＿ ゝ￣ ㍉ー-- ＜乂
＞':. 彡:. :. :. ／￣`ｰ ' ｲ:. :. :.` ー .. ＿＿ .. イ:ノ:. :. :. : ＞-へ ＿ー- ￣/＼＿＿_ ィ
∠:. -＝≠- ≠―――‐＜, :._:._:._:. ＼:. :. :. :. :. :. :. -:.―:. 彡 '´￣￣ `ー‐､＜:.＿:. :. :. ／
￣ `ー - -- ― ' ）ｿ
///////////////////////////////////////////////////
///////////////////////////////////////////////////
//////////////////'"´ ｀゛ヽ///////////////////
///////////////////-‐' "//////≧ｲ//ｨ////////////////
////////////////////////////彡￢<//三//////////////
///////////////////////イ ミ/>,ヽ////////////
//////////////////∧＿｀´＿＿＿＿ 三ﾑ い////////// なに、お前ら強盗？
////////////////////",,,_ -‐-- -‐ ヽ 彡ｲ} }///////////
///////////////////( }.i , zミ 彡//, }､/////////
////////////////////ヽ､_ 八ｨ≦彡ーヽ 彡/ﾊﾍヽ////////
//////////////::::::ﾐ、三:::::ヽ 弋赱之 } }//ハヽ ）//////
/////////////:::::::/: : -、::::::} ヽ、 i∠ヽ' >//////
//////////////;::{ }:::::::} { i }()ﾉ/,∨ｲ///////
//////////////::::::... .::/:::::/ ', 、 テﾉ/「 { ∨//////
//////////////;:::::::::.../:::::::ゝ-￢ ヽ '////{ ',」///////
//////////////ﾊ:::::::/::::､_,- - 、 、 }////| }///////
///////////////∧:::.. 弋'^ '⌒フヽ ｲ////| ,ィ///////
/////////////////ヽ:::::::' ´￣´ ／ {////≦/////////
///////////////////ヽ、ヽ , イ }. ヽ、//////////
////////////////////ﾐ//////／ | ≧ミ 、////
///////////////////ハ////' ´ } ヽ//
///////////////////////八 ' '/
////////////////////////∧ / }/
///////////////////＼////∧ / //
/////////////////////＼///∧ / ／ / ///
///////////////////////////∧ / ／ / /////
小林は寝たままそう言うと、じろりと強盗たちを睨みつけた。
| i ::ヽ / : : l
､ .／| , l / ::ヽ i , ､- : : |
＿ | ＼iヽ/ |／ |／| ……………え l ＿ ::i | V､ ,rー n´ i : : : ! _
ヽ`' レイ__ l ￣/ ,.､ ＜＿//__ヾ: : : !_ ¨ ,/// : : :: ´〃
￣ ` '-―‐ l ! ゛" ノ､: : ＼: : :＿￣¨´ . : : :＿
＞ ーヤ , - ､i ヾ乂＿ 〃// | ￣ : : : :',: :
／ ＜＿ i . .ナ 彡 ' . : : : . . : : l :ノ:
-/ ／ /／ / ./|ヽ .ﾄ } ＜ | . ./ , }: . . : : :i:!/: :
/ / ／/ﾘ /レ / .| ./ヽ .! V ヽ 彡´ ! : く ', U . :i r-､. . .r'` -' . : : : :i: : :
/ //メ＿|/ |/ | i | ＼,ー――､ {{､ ｀ ,: . . : : : : :l￣
./ﾍ /〃-┬-7 二¨i从', | ＿＼ `､ {{､ : :', : . _ -―――- ､: : : : : l＞､
. ',kV! "`¨ ’` ﾘ',ヽ ', ir-､―‐,--､ ! {{ゝ-ヽ / , -__´_ ー-- }i: : : : :l: : :
ﾌ ヽ ! i.: "/ / ト'ril!｀’ .| ’´ il!' ＿／ ∧ {_¨＿ -― ￣: : : :／l: : : :
／| ∧U /ノ !＼i .,ヽi ,, ,, i7､ ／／ ∧ ヽ ＿＿ ＿ ｀: : : ／ : i : : : :
―从∧ ニ＝＝- / ∧|＿__从∧/二ヾ /ミ , ＜// ',＼ ` ´ ´ . : : :.／: : : :i: : : : :
//// .∧ ／从〃￣ //{ `ー‐ ' ,＜//// | . : : i ＞ . : : ／: : : : : :i: : : : :
/ r': : : i: :ヽ ／// ∧ i ＼ミ 、＿_rー‐'/////// | . : : : : :ヽ : : :＞ . ＿＿_ ／: : : : : : : : : : : : :
//!: : : :!: : : :￣: :∧/////＞ー-､ ／ | //////////∧ . : : : : : : : :i : : : : : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : :
//!ー: :､: : : : : . ∨////////／ |////////////＼ . : : : : : : : : : : : : :: : : : : : : : : : /: : : : : : : : :
//i: : : : : : :: , ー |///////／ |//////////////＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
//|ー―――――‐|/////// |////////////////＞､: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
たったそれだけで、強盗たちは肝を抜かれてしまった。
:.:／1:.:.:/|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／|:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ＼
/ :l:.:.' |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／ :!:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:.:′ ヽ:.:.:|:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.､ 〉
＼|/ │:.:.:.:.:.:.／ ,:.:.:.:.:.:./ :|:.:.:.:./ :|:.:.:|:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.∨
|!＼ |:.:.:.:.／ /:.:.:.:.:. ′ !:.:.:.:' |:.:.ﾑ:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:. |
斗r≦笊ボ≧ミー‐ /:.:.:.:／ .':.:./ ／│:'│:.:.:.: :.:.:.:.:.:.:.:.:|＼ ふざけた真似をしてんじゃないわよ
./: : : : : (__,ﾊヾ' /:.:.／ / ィ≦≠ミ、l/ |:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|、
{: : : :ん心: : l /:／ /: :んv:ハ ヽ ':. /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ さっさとその刀を下げなさい
Vﾊ: :ゝ ソ : ﾘ {: : ゝｿ: : :l /:.:ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∧
ゝ 二二ﾌ.ノ ゝ 二ﾌノ ／/:.:.:.:.:.:.:.:.／:.:.|
/:.:.:.:.:.: ／:.l:.:.:.:|
/／/／/ , /／/／／:.:.:.:.: イ:.:.:.:.l:.:.:.:|/
￣|:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:|:.:|:.:.:.
|:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:|.:.|:.:.:.
从:.:.:.:,:l.:.:.:./:./:.:.:.
ｲ:.:.:.:.:./:.|:.:./:./:.:.:.:.:
、 にニ＝ニ二 ） ／:.:.|:.:.:.:./:.: |:.:':./:.:.:.:.:/
（強盗）＜は、はい……
/ ￣￣ '´￣￣ヽ､
ノ/. /二二二ヽヽ ＼ 人様のうちに勝手に入り込んで
<V/, '/ 人 | ヽﾊ夊 ､ |
〃 {_{｀ヽ Ｖヽノﾘ| ｌ >" i| それで金まで取ろうなんて一体、どういう了見なの？
ハ小ｌ● ● レ|、 | |
|│ l⊃ rー- ⊂⊃|ﾉ |│ ﾊﾞｶﾅﾉｼﾇﾉ？
/⌒ヽ.| .ﾍ ヽ ノ jﾚ | , |
＼ /:::レ l＞,､ __, イァ_ト |/ﾉ
. /:::::/ / ヾ:::|三/::/ ｧ
｀ヽ< ヾ∨::::/ ﾊ
、
| i ::ヽ / U : : l
､ .／| , l / U ::ヽ i , ､- : : |
＿ | ＼iヽ/ |／ |／| l ＿ ::i | V､ ,rー n´ i : : : ! _
ヽ`' レイ__ そ、それは…… l ￣/ ,.､ ＜＿//__ヾ: : : !_ ¨ ,/// : : :: ´〃
￣ ` '-―‐ l ! ゛" ノ､: : ＼: : :＿￣¨´ . : : :＿
＞ ーヤ , - ､i ヾ乂＿ 〃// | ￣ : : : :',: :
／ ＜＿ i . .ナ 彡 ' . : : : . U . : : l :ノ:
-/ ／ /／ / ./|ヽ .ﾄ } ＜ | . ./ U , }: . . : : :i:!/: :
/ / ／/ﾘ /レ / .| ./ヽ .! V ヽ 彡´ ! : く ', U . :i r-､. . .r'` -' . : : : :i: : :
/ //メ＿|/ |/ | i | ＼,ー――､ {{､ ｀ ,: . U . : : : : :l￣
./ﾍ /〃-┬-7 二¨i从', | ＿＼ `､ {{､ : :', : . _ -―――- ､: : : : : l＞､
. ',kV! "`¨ ’` ﾘ',ヽ ', ir-､―‐,--､ ! {{ゝ-ヽ / , -__´_ ー-- }i: : : : :l: : :
ﾌ ヽ ! U i.: "/ / ト'ril!｀’ .| ’´ il!' ＿／ ∧ {_¨＿ -― ￣: : : :／l: : : :
／| ∧ U /ノ !＼i .,ヽi ,u ,,U i7､ ／／ ∧ ヽ ＿＿ ＿ ｀: : : ／ : i : : : :
―从∧ ニ＝＝- / ∧|＿__从∧/二ヾ /ミ , ＜// ',＼ ` ´ ´ . : : :.／: : : :i: : : : :
//// .∧ U ／从〃￣ //{ `ー‐ ' ,＜//// | . : : i ＞ U . : : ／: : : : : :i: : : : :
/ r': : : i: :ヽ ／// ∧ i ＼ミ 、＿_rー‐'/////// | . : : : : :ヽ : : :＞ . ＿＿_ ／: : : : : : : : : : : : :
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. /.: : : : :.ィi〔 -── ＼:.:.:.:.:.:.:＼ : : :《￣｀ヽ
ィi〔:.:.:.:.:／ ． ‐─‐──‐ヘ. :.:.:.:.:.:＼:.ヽ＼ {
／ ／ } : /:./／/:.:.:.:.:/:.:.:.:. : ヽ:.:.:.ヽ|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ ヽ〉
ヽ／ ,:':.ﾞ':./.:.:.:.:|:.:.:.:. {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾟ，:.:.:|:.:.:.:':.:.:.: ｲ:.∧ { 口 答 え す る な
. ／ /:.:.:ｉ/::.:.:.:. |:.:.:.: ‘，:.:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:/l:.:/:.:.: /:.:|:.:.:.:|/ヽ
ヽ /:.:.:.:.:.:.:.ﾄ､:. ﾄ､:.:.:.:.:.',:.::.:.:.:.:,x－ﾘハl:.:.:.:V :.|:.:.:.:|ヽ ＼
. / ＼/:.:.:|:.:.:.:.:|:.:‘，', ＼:.:.: ＼ ／.ｨ七斥y|:.:.: Vﾞ|:.:.:.:| ∨/
/ ｲ:.:.:.:|:.:.:.:.:{ i__ヽ､__ム｀ヽ:: ＼ 乂;;;ソ ∨:. ∧!:.:.: | イ｀ヽ
. 〈 / :|:.:.:.:.|:.:.:.:.::.:.l _,:z-ヽ} ￣｀ヽ~´ ∨.:.:∧.:.::ﾊ:.:.|:.:.:.::.',
∨ |:.:.:.:.l:.:.:.:.:..八ｘ七斥 }:.:.:.:.:} /｀ヾ:|｀ヽ:.:.}
|＼ |:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:|/ 乂;;ン 、 厶:. ∨.: .:.:i: | 廴ヽ
|:.／!:.: 从.:.:.:.:.:..、~´ ｀ /:.:.:.:./.:.:.:. ｉⅣ ／ ＼
. / |:.:.:.:.:.ヽ:.:.:..ﾞミ=ｰ _ ノ＞ /:.:.:.:./: : : :/i/ / ｨ ＼
' V:.:.:.:.:.:}:.:.:.:.: ＼ ｀こ 〃:. : /: : : :/i/ 〈´ ヽ
{、 ＼:.:.ハ::.:.:. ￣｢＞ ＿＿＿_／/:.:.／: : : :/i/ } }
| V: : }＼:.:.:.:.l ＼. /:イ...: : : :/i/ ﾉ 八
. /| ＼ Ⅵ!.:. .:.ﾟ，:.:! ＼＿ /: : : : : : :/i/ { ／ ｀ヽ
{ ヽ.. Ⅵ!.:. .:.}:.∧.: :.＼ ヽ ／: : : : : : :/i/ , イ. { }
小林はなんと強盗たちに相手に寝たまま説教を始めた。あまりの迫力に強盗たちは全員泣き出し、手をついて謝り退散した。
しかしそれでも足りないと思ったのか、三人のうちの一人は、後日小林の家に日本酒を持って上がり、昨日の非礼を詫びたという。
やらない夫の書物には非礼とあるが、実際は重犯罪である。
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ……せ、先生？
. | u. （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
/ / ＜ ／ i V／l ＼＼l
/ / / / / / l :l ＼ゝ
: / / / /〈〉 l/ ｀∧ ! /^＼ l ＼＼ ＼
/ | ∧ / l / l l / ,、∨,、 ＼( ヽ＼ ＼
i ^ jﾒ､ l ／.l l ト/ ∧ヽ|/∧ヽ ) l ト: ', ………？
l / / / / / l /l /´｀"ﾞ｀´ ', !ﾚﾊ. /人 ｌ 丿 〉
/ / / / l ﾊ l-ﾚ孑-ト 7┼ﾘ＼ ll-､l/l l／
/ / / l l l i L j/ /ｌ ） /
i / / ＼ /ヽ _≡三ミ _≡三ミ．レｲj/
l l i ./ . ﾚ＼| ″ Ｖ^V
l ヾ / ∧ /Z孖彡7 """ ｝
l l / / | l∨辷ﾐ彡彡{ ＿ ／
l l l / | ll ヽ ﾏ三彡7 `ー′ イ|
l l l ! .l | |l l l∨辷/_＿___.. ＜|i .|
l l l l l .! li || 寸 ｀ヽ､:_:| .i |
l l l r＜| l | ＼ } | l .ﾄ
l l 厂 / / / ヾ | | :l |
l l ＼ | ｌ | ＼ | | i l
￣ ／ , ! `､ｰ─ " ／
＼ ￣￣∠..|: ／ .. __, ,.ｲ ､ ゝ
＼ | ﾞ／＿__ｿ￣￣／ ／／ ｌ ﾊ |ｰ, ＞
＼ ＿{ :.:＼ /:::_¨}＼ｰ─'ィ／::::::::::!: ／:::{ , |´.} ＜´ ＜ジー ＜●＞ ＜●＞
￣￣ ∧:: ﾊ:ﾄ!:::《´●､≧､,/ :＼,ｨ＝|/彡}::|/::〉 :ﾉ::ﾒ､＿＿＼
/ /:: ヽ.:.:.|`:::::::`＝‐"::ヾ":::::::-￣/ ●｀》,::/厶ィ／:: /_: : ￣＼
/:: 〉､,|:､ .::!ﾞﾞﾞﾞ/^＼:`＝´...:::: /ｰﾞ::/ ｀ﾞ ､ ＼
＼ /厶 /7 |:::, .::::: ′ ﾞ ／ｰ'": ＼ ヽ
,ｨ≡ヽ | ｀ﾞ' ｰ-､＿ ::::: /::::ﾒ:: } ﾄ､_＿ , -─ -
＿ |三三| ! ＼ ::/: iｰ､ ′/ ! !:::::::::::::.
／ _}ミ､， |三三| ＼ ＼ ヾ､_, ‐' /:}: ヽ､ ｉ ＼::::::::::::.
＼ (_三三三三三三 ＼ ＼＿＿＿＿＿,ｨ｀ ﾞ./:ｲ: ::::::: ! ＼::::::::.
＼ﾊ三三三三三三三≡= ､_＿＿＿ ／ー----─‐′ ／ ::::}: :::::::::::::::: | ＼::::
`ｰ──‐┐三三三三三三三三三三ミ、 / ／:::::::::/|: i::::::::::::::::::::､ } ＼
::::::::::: |三三|`＝=､三三三三三三：ミ((＼ ,.､ ／ :::::::::::/:.:}: /:::::::::::::::::::::／!
::::::::::::::::: !三三! 〉≧ﾘ} / |___ ／ ::::::::::::::/::::ﾉ: ／::::::::::::::::: ／ |
そして川端はやらない夫の母・光子の全身を舐めまわすように凝視した。美人とはいえ、光子はこの時五十近い年齢である。
., ──‐､
／ ＼ あの伝説は本当ですか？
. .| _ノ ヽ
| （ ●) (●) 詳しく教えてほしいだろ
| （__人__） , -―ーっ
| ｀ ⌒´ﾉ （ ゝ彡￣
. ﾝ } ﾞ|￣'|
／⌒ヽ､ ノ .|, |
＿＿/ ﾉ ＼_ィ ´ー‐ｨ' ∫
| | / / r_＿＿__ ∬
| | / / |i ┌‐┐
| | （ 〆⌒'──r─≒､.（(| |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣└‐┘￣￣￣￣￣￣
． -─…─‐ -ミ
.ィ／ -===== ミ:.:.:.:.:.:.:＼
.／:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:.:.:./:. ｲ:. |:.:.:.:.:. |:.:.:.!:.:.:l:.:.:､:.:.:.:.:.:ﾟ，
「.ｲ:.: :._/_|:.:!|:.ﾊ:.:.:廾l:.ト!:.|:.:.:.|￣ヽ:.:ﾊ ああ、あれ？ 本当よ
. /:/|:.:.l:./ |/ ﾚ ∨ Ｖ |:.:.:.| ヽノ.:.:.:.
.':.:.〉|:.:.l:. 芹示 ｨif示ヽ:.:.: |__ﾊ:.:.:.:.:.!
,:.:.//|:.:.ｌ:.} 辷ﾘ 辷リ ﾊ:.:.:.| Y|:.＼:.:|
i:.ｲ l:.|:.:.:.:| ′ /:.:.:.:. |.ﾉ.|:.:.: Ⅵ
l:.:ﾄ｣:.|:.:.:.:..、 ⌒ /:.:ｌ:.:.:.:.|:.l_|:.:.:.:.: !
|:.ハ:.l:.:.:.l:.:.＼ .':.:/|:.:.:.:从:.:.:.:.:.:. !
l′ :!:.:.ﾊ:.:.:.:.:〕ト -- i:./ :l:.／:.:/:.:.:/l:.:ﾘ
.|:/l }:.:.:.:/:.:ハ " ／}!:.:.:/ｌ:.:ｲ :/
.ノｲ:./イ:／ /: l:.ィ: ＼
.イ:i:i: : : : /｀ --/ : : : : : ／ ヽ
′|:i:i: : : /⌒`ｰ‐ /: : : : :／: :／ハ
| ﾊi:i: : /⌒`ｰ‐ /: : : : :/i/ ｲ ！
| , : i:i : ′ /: : : : :/i/´ :|
/｀VヽⅥ: i:i: l /: : : : :/i/ :|
./＾ヽ} }ハ: !l :{ .厶---く ｲ 、 }
{⌒ヾ! { ヾiﾄ| ｍ /-- ヽ ＼ !
． ￣￣￣￣￣:.`:...､
.ィ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
／:.:.:.:.:.: --─…… ミ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
,:':.:.:.:.:.／ ＿＿＿ ＿__ ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾟ， そりゃ、私も健康に疑問のある老いた男なんだし
/:.:.:.:.:.厶イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼}:.:.:.:.､:.:.:.:.:l
. __/:.:.:.:.:./:.:.:.:{!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.f´￣｀7 いきなり強盗が入って驚いたりもするわよ
／ ｨ:.:.:.:.:.:.':.:.:.:/ハ:.:.:}:.:.:.:.､:.:.:.:.:|:.:.:.:. !:.:.:.:.:.V ＼ﾊ
∨ :|:.:.:.:.:.:|:.:‐┼一}:ハ:.:.:.:!ヽｰ┼─:.|:.:.:.:.:.:ﾄ､_ノ.:.:. でもね、頬を叩かれた日本刀を見たら、震えてるの
. { |:.:.:.:.:.:.:.:.:. ===ミ ＼:ト X===ミ:.:.:.:.:.:.|Ｖ |ヾ:
ヽハ :.:.:.:.:.: {ハ示kﾄ 乍示T!:.:.:.:.: |:. |:.:.､＼
' ∧:{:.:.:ｌ:.:.:.:|.込ツ 込ツ !:.:.:.:.: |:.:.:､|:.:.:ｌ i
|/| ﾄﾍ:.:.|:.:.:.:| , , , 、 , , , |:.:.:.:.:.:|:.:.:.}|:.:.:| |
|: | l:.:. 从:.:.八 u |:.:.:.:.:.:l:.:.:/|:.:.:| .′
.ﾊ |/:.:.:.:.:.:}:.:.:込、 ｔ─…ｧ ｨ|:.:.:.:.:.从:Lj:.:/イ
{ lﾄ､:.:.:.:.小､:.:.{父ト ￣ ≦:.仆:.:.:./:.:.:.:,:.:/:.:.:!
. V八:.}〉:.:. !:.:.＼》:.:.:.:.:.:.｀丁 《/ 乂〕iト--/:.:.:.:.:ｲ
. ＼:.:.:ト､:.:ハ:.:.:.:.ィi〔ﾊ }: : : :厶:イ:/i/ヽ
ヾl V-‐=≦: : :i , : : : : : : : /i// ﾟ，
イ:i:i: : : : : : : :| -──‐ /: : : : : : :./i// .}
|:.i:i:i: : : : : : : :| ニニニ/: : : : : : :./i//／ ,
ハ:i:ﾊ: : : : : : : |´ ./: : : : : : :./i//′
/ /:/ / │ | ＼ヽ ヽ 丶 ＼
i ,′ |/ / ! j ! ! ! ', ヽ
i. | | / ,′ ハ | |ヽ/´ ! ! !ﾊ あー、こいつはまだ素人だって分かったわ
ヽ | l l / / │ i| l ハ j | | ﾘ
N ┼‐|ｰ─ -/t /- ､| j| / { _jzﾑ ∧ │
/ | ', ｌ / 〃 _ lヽ / j/ ,ｲ仏}// } ∧ そのあとは楽なものだったわよ
＼_| ヽ { ／,ｨ≠テ女､j／ V_;;| { j / ハ
丁∧. ∨ 〃{か;;;;小 ちj_ ! ｲｌ |
│|仏 ハ ヾﾊ圦_:::jハ `ｧ ', ﾄ、 l
│|/∧ ヽ ヽ^)::ン‐ }i |ハ !
│|.厂 ヽ ＼ ｀´ __ ノ 厶 ﾘ ', |
└‐ゝ. ｰヽ ヽ ＼ ｀￣ / / ｌ |
ヽ､ `'ー‐＼ ＼ ＼ / / ｌ.|
＼ ｀＼ ＼ ＼ / / ﾘ
ﾍ ` ｰ- ､ ＼ ' ｰ=＞ーx‐‐ｧ￢′ ,′
＼ ヽ ｀ミ=- ...__Ｘテ‐ゝ_{__八 ｛
{＼ ｀ヽ ヽ-‐‐''￣￣´__＿｀＞〈
＼ ヽ ｀ヽ､_ }＼ } ／ ￣ ヽ
＼ ヽ ｀ヽ ,ﾉ ﾘ ／ ＼
この通り、小林にはものや人の本質を見極める、天才的な目があったようだった。
そんなやらない夫と小林が親しくなるきっかけは、水島勉への説教だった
＜＜とある宴席上＞＞
, ' ⌒ ヽ. |§|:. , ' ⌒ ヽ.. |§|:. , ' ⌒ ヽ.. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
||―|―|| |§|:. ||―|―||. |§|:. ||―|―||. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
||―|―|| |§|:. ||―|―||. |§|:. ||―|―||. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
￣ガヤガヤ. |§|:. ￣￣ |§|:. ￣￣ |§|:.
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圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖圖圖圖圖圖圖圖|§|圖圖圖
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∧＿∧ ￣ ￣ ￣::::::::::::: : :
.(ΘsΘ)_ ／|
,ﾊ､､ﾊ （∪⊂|＿| ∧＿∧ .ｒ' _ ヽ＞
彡*ﾟーミ , ￣￣￣￣Ψ￣￣￣￣ `ヽ（∀｀* ）_ ヽ n‐`ﾉ
と y )つ∇ (Ξ) ﾞ┴ ﾞ（EE）∇ と ~：~ ）|| （ ﾉ⊂）
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|:.:.:.:.ト:､:.:.:.:.:.:.:.:＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ｉﾄ :.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.i
|:.:.:.:.| }:ハ:.:.:.:.:.、:.:.＞‐|:.:.:.:.:.:.:.:.:l {＼:.:.:l:.:.:.:.:.| 水上ぃ……
∧:.:.:.ﾄ､__,,, ＼斗匕ヾ:.:.!:.:.:.:.:.:.:.: |__j_ノ:.:.:.:.:.:.:.:.|
乂Ｖ:.:ｖrｯ‐ ´乂ﾂ￣|:.:.:.:.:.:.:.:.:| | |:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ちょっとこっちに来なさい
│|:.:.:l一 :::::::::::ｰ‐一 |:.:.:.:.:.:.:.:.:|ヽ. |:.:.:.:.:.:.:i:.:.|
. Ｌ|:.:.:| |:.:.:.:.:.:.:.:.:lノＶ:.:.:.:.l:.:.:l:.:.|
|:.圦 !:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:l:.:.|
|:.:l:.:.:..､ |:.:.:.:.:.:.:.:.从:.:.:.:.:..:l:.:.:ｌ:八
ｌ:.:l:.:.:.:. ＼ ｎ ￤.:.:.:.:.:./:.:/l:.:.イル:1′
:､:|:.:.:.:.i|:.: 〕iド ----|:.:.:.:.:.ｲ:.:厶ｲ ハ
八:.:.:ハ:.〈 .ィｉ〔/ |:.:.:./ j:.ｲ: : :/i:i://ヽ
ヾ /{i:i: : :l |:.:ｲ: : : : : :/i:i:// ＼
＜*二時間程度飲んで小林＞
／: : : : : : : :l: : : : : : : : : : : : : : : : : :: ＼: :ヽ
,.': : : : : : :./: :.l: :.i: : : : '､: : : : : : : : : : : : : ヽ: :ヽ
,.': : : : /: : /: :.:ﾊ: :.i: : : : : '､: : : : : :ヽ: : : : : : ヽ: :.:.
. /: : : : :/: : /: : / i: :i: : : : : :.'､: : : : : :ﾊ: : : : : : :ﾊ:.:.:.
. ,': :/: : /: : :,': : / Vi.V: : : : : ヽ: : : ',: :.i: : : : : : : i: : i
i: :,': : :i: : : i :i: i＿＿.,､斗:ヽ: : :トx､,＿i: :.i: : : : : : : i: : i
|: i: : :.i: : : : :i'¨i ヽ ヽヽ: : :.i ヽ: i｀¨'i: : : : : : i: : :| は、はいぃ〜
i/i: : :.i: : : : iヽi ,ィ＝x､ ヽ: ,ィ＝x､ﾊ: : : : : /: : :i
i: : :.i: : : :i..,ｨﾞん示ﾊ ん示ﾊヾi : : : ,ｲ: : : |
|ヽ: :i: : :.:i. ヾir';;;;::::| |r';;;;::::i ﾚi: :.:/ i: :i: : |
|: :＼i: :＼i . 弋z少 弋z少 i:／: :i: i: : :|
|/: :.ゝ|:.:.:ﾊ ' /: : : :i: i: : : i
. /: : : :.:|: : : ﾊ , - ､ /: : : : :i: i: : :. :.
/: : : : :.:|: : : :.:ヽ { } ,.': : : : : :|: i: : : : :.
. /: : : : :.::.:|: : : : : : iへ ｀￣´ , イ|: : : : : :.:|: i: : : : :.:､
/: : : ,､. ≦|: : : : : : i.| ',.` . ､__, ' ´/ .| |: : : : : : ト､: : : : : :.:､
. /: : :/:.:.:.:.:.:.:|: : : : : : i.| '. f i..|: : : : : :/:.:.:.:｀ト､ : : :.､
. ,': :.:.,' i:.:.:.:.:.:.:.V: : : : : i | i .|: : : :／:.:.:.:.:.:.:.:. iヽ.:.:∧
i: : : i V:.:.:.:.:.:.:＼ : : : i トx､,_ _,､- i |: :／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ i : : i
i: : : i V:.:.:.:.:.:.:.:.:＼: :i i , ､-‐'¨'‐- ､,_ i i:/:. :. :. :. :. :. :./ .| : : i
＜水上勉＞
さて小林の酒癖なのであるが……それはやる夫にも似て最悪に近いものがあった
酔うと誰彼構わず絡み、相手が泣き出すまでシメるのが大好きだった。
_,. - ―― - . .､
／´..... : : :＿＿＿ : :＼
/::.::.::.::./ ´ ＿＿＿ ｀ヽ: :ヽ アンタが最近書いてるもの、アレなに？
/::.::.:/::./ イ´: :: : : : : : ｀ヽ|:ヽ: !
/::.::ｨ/､:_!: :/:./: |::＿::＿-‐_ﾍノ:l:l ひどすぎるってもんじゃないわよ
!::./ ,ト..十:T:ハ: |: : : l::..:.. l: : :|: :ﾄ〉
｜::｀ﾒ|::.::.|:..,|:| l lヽ: : ト､:: |: :｜:ﾚ| 小説の体をなしてないわ
|::.:/| |::.:..|:廾ト､ ヽ ＼:| ,.斗l-:l:.,1:!
l.::.L|{1::.:.l:.ﾄ十::ﾃ ｰ ' イｫ:卞l/ｲ |:|
|:.|:l:Lﾄ!:.:.ﾄ{ ￣ , ￣｀|:.|:Lj:l
!:|:l::.::.:l::..ト、 , -､ ｲ::l:..:ｲ:!
lﾑ|:.|::.:ﾄ:..l |＼ ´￣｀ ／7:/､/ﾉ′
/|: ｢lﾄ::.:|.ヽ:! ｀ ｰｧ ´}: : j/ : |｢ト.
ハl: l:::l ヽ!: : :ト_- ― ＜|: :/: : : !!| l
i ヽ:.l:::l : : : : l _, ----l: : : : : :l:|| |
| ﾄ:ヾヽ : : : l_ノ ￣ ｀| : : : : :l:l:l !
! { ヽヾヽ : : l l : : : : /'/ {
｜ ヽ ﾄヾヽ : :l !: : : :/':ｲ ｜
} V ヽヾヽ: :l fYiｿ : : /'/ ﾊ ｜
| _, --､ }＿ヽヾヽ |ljl/: : :/'/ / r‐- |
／ ＿＿ ＼
／ ¨ ヽ ＼ ＼
,' ／ ヽ ヽ ヽ
l ,' l ＼ l }
i / | ヽ ＼ ヽ j |│ は、はい！ すみません
. ! l i 人 ＼ `-＞=z‐' } | ﾊﾉ
. | { { { / >< ｀ ｰ--- r≠＼| ﾊﾉ
| l ! | ! ／ ｀ ｰ‐‐ k:::j | lノ（
. | ＼ ＼ ＼ｲ〃テミ ゞCl } ＼
| ＼|ヽ、 ヽl K:::::} 、 l / ￣ヾー-､
i / __（ | ¨ l C‐'´ ＿,-､ ノ／ ヽ ヽ
// / | l` } ヽ 〈__,. -‐／ / │ヽ }
, ' { i ! i | ＼ー-----ィ´ l , l }/
! ヽ| i l | | }, =＝=ィﾐヽ | / ｌ !
| | ヽヾヽヽ/ ^ﾌ-､ ィ´l│ヽヽ {.／ l , '
ヽ | ＼ヽ/ ／/ /| l j ヽ ヽ } 〉 | ﾉ
＼､l ヽl ｌ / ,' {
| .ヽ ヽ ／＼ ﾉヾヽ
小林は水島の師匠格にあたるため、全く反論出来ない。
． ´￣￣￣￣ ｀ 、 私の嫁も酷いって言ってたわ
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
,:':.:..:.:.／-────- ､:.:.:.:.:.ヽ ちょっと売れたから天狗になってんじゃないの？
/:.:.:.／ -─────- ＼:.:.:.:.:ﾟ，
':.:.イ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼}:.:.:.:.:.i
にス〉:.:.:.:.:{!:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:〈二ﾌ え？ いつからアンタは人様を舐めるようになったの？
ｉ/ /:.: !:.:.ハ:/＼:.:.:.:､:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.!:.: ト､{
/ /.ｲ:.:|:/─ｌ}─ ヽ:.:.:.:ト ｰ＼‐:.:|:.:.:ト というかアレでよく出版しようと思ったわね恥知らず
V{ |:.:.N _＿＿ ＼:| _＿＿ヾｌ:.:.:| Ⅳ
|:.ゝ|:.:.l' ┴┴ ┴┴ |:.:.:l.ｲ:.:|
|:.:.:.|:.:.| |:.:.:|:.:.: | アレ？ 泣いてるの？
|:.:从:八 , 从:.l:.:l:.:|
|ｲ:.ハ:.:.l＼ ＿＿_ , ｲ:|:.:.:|:从j 大の大人が説教されて泣いてるの？www
.ｨi〔 :ヾ:| : | ､ ゝ--- ’ イi: : |:.ノ〕iト．
／ | ー─≦ |: : : : : : : : /i＼ うわーみっともなーい♪
／∨/∧: : : : : :l |: : : : : : : :/i:i/:/ヽ
/⌒ﾞ ∨/∧: : : : :|ー‐ ‐一|: : : : : : :/i:i/:/ ハ
/' ∨/∧: : : :ト----------.イ : : : : :/i:i/:/ ∧
./ , ∨/∧: : :|ー────一|: : : : :/i:i/:/l .∧
' / ∨/∧: :| .|: : : :/i:i/:/.！ .∧
＼
ヽ
＿＿__ }
_, -‐ 二 -―‐- ､｀ヽ､_
ィ=ｰ-､／ ヽ ｀ヽ、
, '´ ＼ ＼
／ / ｀ヽ 丶 ヽ
, '⌒ / /: / ／! l 丶 ヽ ', ふえええええええええええええ
/ /／/ / / / / l ヽ ＼ ハ l
〃 / l l | l ∨' ヽ ヽｰ-､ lヽ ｌ l
. !l l | | j_{ _,ノ ＼ l＼`ー弋ﾆ T l j | |
. !{ | l l ｌ 乏≠ﾐ ＼l >fﾃ示ヾjl | ./ l i l､
ヽ ヽ .N ヽ l{i |ﾍiii::l lﾍiii:::} i}| j∧ﾘ. ｉ lﾍ
＼ヽ j小 と)_;ｿ r'_;;(つ/ ｲノ ヽjハ
`ﾄ ﾊ ﾟ:::::::. ' .:::::ﾟ __/‐＜ﾍ ヽ ヽ
ｌ: 八 (⌒¨¨⌒ヽ 〃´￣｀ヽ､ﾑ ＼ヽ
ﾉ l＞ ､ ´￣ ｀´ / ｀ﾍ ヾ',
/ l {＞ｰ ＜{ ∧ ｉ ＼
l /l l / l / ∧ l ＼
| l∧ ｀ ヽ _ / l ／／ ヽ |ヽ､ ヽ
小林の側には永井龍男、今日出海、横山隆一などが控えているのだが、
見慣れたしごきなのか、誰も止めようとしない
, ＜ ＞、
,＜ ＞、
／ _ ＼
, ／ ヽ
,__ ..::::::::::::::::::::／ 、
| ＼ .:::::::::::::::::::::／::::::::::::::: ,
, ＼..::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::.. ,
i ＼:::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::... | ………
, :::::::＼_／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ :::::::／ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ ! ／:::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::. | 、
イ | ／::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::.. | ヽ
イ | ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::.... 、 .! ＼
,イ ∧,'_ ―――――― 、::::::::::::::::::r――― ＿＿_ ヽ| __ ｀ 、
｛ﾚ' _＿ -＝＝＜｀ヽ:::::::／ ＞- ＿ ｀ヽ〈| ＞ 、
／ ／｀ーニ豆ニ＞;;;;;;|::::::|;;;;;;;;＜ニ豆ニ＞x ヽ ＞ 、
／ ／::::::::＞ ＿＿ ＜;;;;;ｲ.⌒ ,;;;;;;;＞ ＿＿ ＜;;;;ヽ ヽ 、 ＞ 、
／ ／;;;;; ::::::::;;;;;;;;;;;ｲ ;;;V;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: ヽヽ ヽ 、 ヽ
_／ ／| 乂;;;;,, :::::;;;;;;;;;;;;, ;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;::: ／;;;;个, ヽ 、 ハ
／/:::!;;;;;;;;;＞、 :::;;;;;;;;i;; ;;;;;!;;;;;;;;;;;::: .／;;;;;;;f:::! |〉、 ヽ 、 、
／ ./::::::,;;;;;;;;i;;;;;;;ヽ .:::;;;;;-、 ;;;;;|ト、;;;;;;;,, iｲ;;;;;;;;;;;;/...!:::::.、 ﾏ 、 |
／ ,:'::::::::;;;;;;;;;;!;;;;;;;;| _／ ヽ ./ ＼;;;; !|;; /Y |::::::::.、、 ﾏ 、 |
" ,:':::::::::::::;;;;;;;;;|;;;;;;;ﾙ´ ヽ / ＼」!;; ;/;;;' .｜:::::::::.、.、 .ﾏ .、 、
/:::::::::::::::::;;;;;;;;|;;;;/ ー ヽV ;;;; .|::::::::::::::.、ヽ .ﾏ 、 ｜
./:::::::::::::::::::::;;;;;;;!;/ rﾍ ﾏ ;;;; ,'::::::::::::::::::.、 ヽ ﾏ 、 ｜
':::::::::::::::::::::::::;;;;;;! ,,／ ＼ ﾏ;;; i:::::::::::::::::::::::.、 ヾ、 、 人
＜今東光＞
///／il::::::::::::::::::｀''＜ミ≪、三三三i三三三i三三ヽ
/て::::::lｉ::::::::::::::::::::::／::::＞"´ '≪、ﾆi三三三i三三三ヽ
:::::::::::::il::::::::::::::: ／:::彡'′ ｀ '≪ﾆﾆ三i三三三
:::::::::::::li´￣〉／才´ ,,xイ丐≧､、 Vjﾆ三i三三三
:::::::::::::il⌒j/:::/ '" ｒ=ｭ-､｀ヾ≠ｿＹi⌒ヽ｀"≪三
::::::::::: lｉし/:::/ ｀ヾ ｀ﾟー ,ゝ ー" ﾉ､j ノ:::::::ノ小 ………
ヽ:::::ミiｌ:/::ノ ｝ Y_／ !::::γi i i i i
ソ彡'{ﾐ};从/r i:′i i｛::::｛i!i!i!i!i!i!!
〉 il{/从/从/;'"""''ヾ､、 ( |i!i!i!i!i!ｊ:::::ji!i!i!i!i!i!!
|! li从/从, { ＼__ " ヽ,-ー┴＝イ:::ノ土土土
|i il ㌧//ｲ〃 ｀ヽ､..j （:::::（
|:! li ヾ7ﾉﾉ彡 ｊ ヽ::ﾉ
|:i!. il ヾﾉﾉ彡 .,;iγ´ ノノ
|:.!ｉ li /㍉/W/Wl!{ （::（
|:.i:i il ,ノ、 ヽ7/从j ヽ:ヽ
|:.:!:! li ∧ ヽ l｀" ﾉノ
|:.!ｉ:ｌ il {/∧ ＼ l 〃
|:.i.!:l li Ｖ/∧ ＼!::
＜永井龍男＞
,､ '"´￣￣´"' ､
/:::::／ヽ:::::::::::::::::::ヽ
/:::::/ｎ |ﾄ:l_､:::::::::::::ﾞ,
,'::::://_ｌ ﾘｨ|_ヾ;:::::::::::| ………
!::::f ´･ / |･ ｀!::::::::::l
ｌ::::ｌ `ｰ′ `ｰ ' ｌ::::::::/
ヾﾄﾄ､ △ ,从jｙ'
｀'ーｒ::Ｔ´
ｒｆ「ｆレｸﾞヽ、
/|り:!／::::::::::ヽ.
/::止:::::::::::::::::::::::l
ｊ::::l|0l|:::::::::::::::::::::::l
/:::::::l|0l|:::::::::::::::::::::::l
ﾉ::::::::::::l|0l|:::::::::::::::::::::l
j::::::::::::::::l|0l|::::::::::::::::::::l
ｊ:::::{::::::::::::::l|0l|;／:::::::::::l
ノ;rｰヽﾆｆうｔ二Ｚ__::::::::::::::j
/='ｨｰｒｊ_jﾒ丱くｆ/ｨ､_入:::::::｛
／::::::::::::::::::::::::::::｀¨´:::::::ヾ〜ゝ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈
!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／´
￣￣￣￣￣￣￣￣
＜横山隆一＞
若い作家や編集部員は小林の説教が始まると少しづつ逃げ出し、
場には小林とその取り巻き、それに水上とやらない夫だけになっていった。
/ ＼
{ ヽ
＿＿＿＿ ハ }
￣｀＞: : : : : ∨: : ー‐ --yz 、
／: : : : : : : :/: : : : : : : : : : 、: :＼
／:_: : : : :/: : /: |: : : : : : : : : : :＼: : ヽ 今日の生贄は水上さんか
/ ／// : :/: : :/:/:!: : :.:.|、: : : : : : : ＼: :.',
. {/ // : :/: : :/_/: | i:. :.:.| ヽ: : : : : : : ヽ: l
l/l : : !: : :/＿_ l| Ｖ:.|´￣ヽ : : :、 : : ｌ: | 後でフォローするとして今は逃げよう
|: :/|: : fTﾇｶ j| 〒ＴTi ＼: : ＼: :!: ＼＿
|/ |;/l/xﾋzｿ ヒ,.ｿ．ハ: :.ヽl＼: : : :＼ 小林さんのからみ酒は死ねるからね
r┬z/:.:| ∠─-ﾍトr-く￣ヽ :＼
r「「l {: : :＼ ｰ'ｰ' ／///「 { ＼ヽ:.:＼ ＼ :＼
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
小林の前に引き出された水上は、一人だけ正座させられ、涙すら流しひたすら謝っていた
＿＿
,. ':´: : : : : :.｀:.､
/: : : : ｰ: : : : : :∧ ごべんなざい ごべんなざい
,: :_r:―:'´: ｀:ヽ､: :.i
i:/: : : : : : : : : : ∧:i
|:i: : i: :i: : : i: :i: : : Vi
/:.|:.:.:i: ﾊ:i:_: lヽi: : /i∧ あはははｗｗアンタの泣き顔いいわね！＞（小林）
/: 人:/:.{ ｀}:r'{~},ノi:/_∧
/: :/ |: : i ハ .i i: :i .∧ﾍ
/: : :|ヽ,i: :/ /ﾆi V:.// |:∧
/: : :/==i／ / ∧ V'===廴ﾍ
/: : :{三ア /ｨ三∧ .V三三}:∧
,: : : : : :.〈 /弋三;∧ ゝf‐'´ヽリ
Vi: : : : : :ヽ-' ,ノ三廴ゝ-..'ﾞ: : : :/l/
弋: : : : r=＜三八三＞=､: : ／
ヾゞ/:.:.:/:.:.:.:ii:.ii:.:.:.:.i:.:.:.:V:{
/:.:.:.:{:.:.:.:.:ii:.ii:.:.:.:.:}:.:.::∧
/:.:.:.／ゝ-,ii_:_ii,.-':＼:.:.:∧
/:.:., ―- ､,_:.:.:.:_,. -―― ､}
＿. _,...-―- ｀Y´ -‐―-- ､,_ ＿,.-:..､
,xz=＝三==r― '´ i ｀ ￣ヽ. ヽ三ニ=､
{三{￣}川:{＿{＿＿＿＿＿＿＿ ,､ -.'弋 ＿＿＿＿＿ , -――'ゝ-.弋川｀ヽハ
｀￣￣￣´ ｀ゞｰ‐''
／￣￣＼
／ ノ ヽ､＼
. | （●）（●）| ……
. |///（＿人_）///
| ｀ ⌒´ |
| |
. ヽ /
ヽ /
.> <
| |
| |
__/ / ＿ ヽ
／ ヽ , -‐…- ヽ ／ >、 ＿＿＿___
／ ／ , ' "￣ ヽ＼二}ﾆﾆ!´ ol丶、
. / , /／ ／ ヽ ヽ ヽヽ ﾆ'ｬ- ､］｀ ' ¨￣ ~¨└ ､ヘ や、やめて
/ l |' ／,' 、 ヽ | ,Xヽ ! | , , ,' ､ `くヘ
/ ii ! / ! ﾊ ハ!',z=| /.ﾘ ,' l ! ＼ ＼ヘ やめてください！！
,' ,' ,' l !/! | / / / ″ ,|ﾊ ! / / | ! | ヽ ､ ヽ ヽ
|│ | ! l | ,ﾄ ｰ/- ﾚ' ｲ | | /|/ ,ムイ ! ! } | | !
|││ ! ／ ! ヽ＼八/,z≠ _,! ﾚﾊl￣ ﾚヽ ﾑ､ | l l ﾘ |
| | ! |く ム>、 ヽ ヽ ″ ､_ r'´｀|＼| r=＝z ヽ!''く. / !│ ! l
| | | |l //l| |ヽ へ ＿ __ .... ヽ.」 ! .:::::::::.. r=z ∨ ﾊ/ﾚ' ,' やめないわよもっと泣きなさい！
ﾚﾍ、| |// ! !ヾ｀ｰ ... , >-､ ヽ、 │ | , - ､.. .:::::::. /}／ /! /
ヽ! /Vﾊ ! | ／／ ＼|___.! L ） ﾉ | | /
ﾚ' ﾘ V|〃/| //.＼ ｀ ｰ' , '、 ヽ レ'
│/ ! /// ＞ , ｰ＜¨ 丶 ! !
|ﾊ ヽ. rr､ | /ｲ !ヽ / | | ヽ
| | /l// /r､ r| | ﾄ､ヽ|__r‐-､ ノレﾘ ＼
│ | 〈│!│| l !ヽ＼ ｀ }－¨ ヽ ヽ
| ヽ ヽ! | l ヽ --L`ﾆ- ､＿___ / , ' ! ヽヽ
ヽ/ ゝ ＼ ＼ ,' | / / / i ﾊ |
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
.| （ ●）（● ） | 小林さん もうその辺でいいだろ
.|//（__人__）///│
| ｀⌒ ´ |
.| |
r､ r､ヽ /
ヽヾ 三 |:l1.ヽ /
＼>ヽ |｀ ｝ > <
ﾍ lノ `'ｿ ヽ
/´ /,1 | |
＼ ノ .｜ | |
泣いた水上を笑う小林を、酔って大きな気持ちになったやらない夫はたしなめた。
_ -=＝=- _ _＿
: ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::｀¨´:::::::｀ヽ
／::::::::::／:＞=＝＝＝=＜::､:::::::::::::ﾍ 何よあんた
,:'::::::::::／ '´ ＿＿＿ ﾍ::::::::::､∧
＿ _/__'::::::/ ,. =ﾆ￣::::::::::::::::::￣ﾆ=ﾄ､ V:::::::::T==-L_ 私の楽しみ…じゃなかった
／ ／'.../:::::::'´::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V::::::::', 〉
ヽ／ /.ﾞ:::::::::::::::::/{:::::::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::::V::::::::! ﾊ 真心と愛のこもった説教を邪魔する気？
/ / i::::::::::::::::::i V:::::::::＼:::::::::::::ﾍ::::::::::::::::::V::::::i r' i
ゝｰ‐{.､|::::::::::::::::::;-ｰV::::ﾄ､:::::ﾄ､:::::::::ﾊヽ::::/ : |:|::::::::::::} 八
/::/ /:::::::::::::::{从:::ﾊ ＼{ ＼:::::}ｰ--∨:::: |:|:::::::::::::::（⌒ヽ
/::/ /i:::::::::::::::::| 斗芋ミ. ＼ ）ﾉ ‐- Ⅴ::: !:!::::::::: |:::::＼
/::/ ∧::::::::::::::::::K 戈::::ノゞ ヽ 斗芋ﾐ｡.∨::|:|:::::::::::i:::::::::::＼
. /::/ / ::|:::::::::::::: :爪 戈::::ﾉゞl＼ﾄﾄ､＼::ヽ::::::::::::::＼
/::: {/ :::::|::::::::::::::::::::::ゝ ｊl ） }:::::＼:::::::＼::::::::::::i
. /:/ :l:::::::|::::::::::::{:::::: ∧ .:. 八_ノ:::::::::::＼::::::丶:::::::ヽ
{（ i:::::::ﾄ::::::::::::';::::::::∧ ,乍:::::::::::::::::::::::＼::::::＼::ﾉ
人:::::! ヽ:::::::'.:::::::::::ヽ r ､ .ｲ::::::::::::|:::::::::::l::::::::::＼:::::::}
ヽ{ ＼: ＼::::::＼＼ ｡イ::::|::::::::::: |:::::::::::i:::::::::::::: ＼ﾉ
ィ ‐ 7｀ヽ ＼::::::::く｀ ｰｒ ´::::::::::: i:::::::::::::i＼::::::lヽ.:::::::: i:::::}
. , ; : ｧ‐ 7 ¨丁: : : : : | ＼::::::＼ l＼::::::::::: ﾄ ::::::::::|:::::＼{ ＼::::lヽﾘ
. --: : : : : : : : : : :: : : : : :j ヾ⌒｀ ﾄ. }ヽ.:::: i ＼::::|:::::|:|:|ヽ. ）ﾉ
ﾄ: ∨∧:.: : : : : : : :. :. :.: :》 儿 :ﾄ. ＼{ ）ｊ : ///: : :}
l ﾟ; :∨∧:.: : : : : : :. :.: : / } { i: : : : : : : :.′///: : :/
l ﾟ : ∨∧:: : : : : : : : : ′ | : : : : : : : : ///: : :/|
}/ ﾟ;.:.∨∧: : : : : : : : | ． -──- . | : : : : : : : ///: : :/.人
／ ﾟ; :.∨∧: : : : : : : |:´: : : : :_:_:_:_: : : : `: | : : : : : : ///: : :/ ヽ､
（⊃￣￣＼
（⊃ _ノ ＼ あなたは批評の神様なんでしょうけど
（⊃ （ ●）（●）
| /////（__人__） こんな席で人に絡むこともないだろ
| ｀ ⌒´ﾉ
| } ＼ いくら神様だって俺が知ってて
／ヽ } ＼
／ ヽ､＿＿__ノ ） あなたが知らないことだってあるだろ
／ . | ＿／
| ／￣￣（＿)
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （
＼ ／ ／⊂＿）
／:.＞─－ =ﾐ:.:.:.:.:.:｀:...、
. ／:.:.厶 - …＝ミ ＼i:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:.:.:.:.:.:.:ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼l}:.:.:.:.:.:.:.∧ 私の知らないことなんてそりゃあ沢山ありますよ
〃:.:.:.:.:./ |{:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.∧
/ ｉ:.:.:.:.:.∧ |ﾄ :.:.:.ﾄ､:.:.:.:.: !:.:.:.ﾄ ＼..:.:.:.: でも何よ？
{ |:.:|:.:.}|__ ヽ丶:.《 ＼_:_l_:.:.:} { 》:.:.￤
l｝.乂:.:从沁. `七´j}:./|:.:.:.{个y':.:.:.:ｉ} そのあんたが知ってて、私が知らないことって！
ｉ:.:{!:.:{ ""、 {ﾓ沁ﾒ }:.:.:.| |l |:.:.:.:.:ｌ|
|:.:l:.:∧ "" ,|:.:./:_!/:.:.:.:.:.ﾘ
{:八{:.:.:＼` ⌒´ .イ:':./:.:.:.:.:.:./:.:/
ゝ. Ⅵ |:.:≧┐ ´ /!:./:.:,:.:.:.:./:.:/
》__廴ノﾘ ／!:{lУ:.:.:ｲ:.:/
／/ /＼ ／ .丿厶ｲ⌒ヽ《
/ .' /ど.／ l:/／ ¨¨¨¨ハ
/ {i / / / ′l}
｛ {l. / / / / .’
／「「「{l/rｎ/ / / /
ノ⌒ ー┴彡’ ￣≧=く { 〃}
｛ / / ＼ /
（⊃￣￣＼ えーっと、例えば、空の星とか太陽とかを見て
（⊃ _ノ ＼
（⊃ （ ●）（●） 今自分がこの世のどこにいるのか測る方法とかだろ
|//////（__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ （……あれ？ 俺何言ってるんだ？）
| } ＼
／ヽ } ＼
／ ヽ､＿＿__ノ ）
／ . | ＿／
| ／￣￣（＿)
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （
＼ ／ ／⊂＿）
,: ´/// ∨////// ∨ｘ＜//////////＞ ､ ……ああなるほど
／＞-- ､ ////////∨///////////////// ＼
,:'Y´ , -- 7///////∨////////// /////////:ヽ それは知らないわね
/ ∧ , ≠｀Y //////7////7///////／/////////ﾍ
/ ／ヽ-:/ i |///////|! /_,zx===ミ､,く ヽ///}/∨////ﾍ
/／ ／/ { .|///////|ⅥV! ,.:´:㍉ヾx/ ／ //∧////!∧
／ ／/// 7, 丁////////! ':{. i:/{:::.,i} ／ .///￣}//j/} ハ
,:' ,ｲ///７ j′_!/////∧ ハ 戈z::ソ 厶ｲxﾆヾ/://}｀ヽ',
/ / }////! .{ r',////// ＼∧ ヽ-- 7::ﾊ }:/ /7 ﾉﾊ
〈 {/|////| |:､ 廴///////∧ヾ､ ､::ソ.ｲ7//x:' ＼}
` y'/i|////| |/ >､ V/ ∧// ハ /ｰ !/イi} )ヽ ヽ
.|//|////| |////∧//∧/// ', ,. - ﾆ y |///!〈/}/ ﾍ ∧
.|/7|////ゝ--V////∧//∧///i /: :ヽ:::::/ 从/ ﾄ､＼//!ﾍ ',
.|/{ !///i|V///∨///i∧// iV//| {: : : : У ／/// |i∧ Ⅵ ハ }
.|＞'´` ミ-- _ { V////|∨/| ∨ ! ー' ィ/}///|/ |//ﾍ ヽ '′
〃 ＼: : : :∨// | Vi| V! イi// j// ///!/ .}', }
/ ヽ: : :.V//j .iﾘ ﾘ. /￣ ≧:チ,'/// i///|/// !/ﾃ´
,′ ', ﾍ: : :∨/:＼ ,'､i/∨/7 i // //i/ .|/∧ 7i/
,' ', ∧: : }': : :ハ {: :＼.}/i{ | / /// .!/ ／ｲ
＿＿_ ＿_
......:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀´:.:.:.:.:.≧o｡
....:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:.:./ ＿ ヽ
'´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,.'´:.:.: /-=≦://:.!:.:.:.≧o｡､
':.:.:.:.:.:.:.:.:.: ／:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.//:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/:.:.:.＿＿___/:.:.:.:.:.:.: ′:.:.:.:.//:.: /: !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ， 今ちゃん
. /:.:.:.‘， ′:.:.:.:.:.:,'.:.:. /:./ｲ:.:./ !:.|:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ，
′:.:.:.:.:>‐ ｧ':!:./:.:.:.:.:,′:./:./ !:./!: !:.|:.:|:|:|:.:.:.:.:.:.:.:. ， そろそろ行きましょう
,':.:.:.:.:.／ ／:i: |:.|:.:.:.:./:.:.:./:./ Ⅴ:|:.:!:.|:.:|:|:|!:.|:.:.:.:.:.:.::，
i:.:. ／ ／:./ i! |:.|:.:.:.:.:.:.:. ／ ＼ Ⅵ:.:!:.|:.:|:|:|!:.|:.:.:.:.:.:.:.:.，
レ' ／:.:. / /|!:|:.|:.:.:.:.:. f´¨笊ﾐﾒ`ー|:.|:.{!:.|ﾊ|!:.|:.:.:.:.:.:.:.:.′
. / ／:.:.:.: / /: |!:|:.|:.:.:.:.:.:.| ら心,ﾊ |∧f斗七_|:.:.:.:.:.:. /
.. / /:.:.:.:.:. / /:.:.:|!:|:.|:.:.:.:.:.:.ト､乂:::ｿ ,ィf7¨}}:.:.:.:.: ∧
ヽ|:.:/:.:.:/ /:./:.:|!:|:.|:.:.:.:.:.:.|/i/7i7i ﾋ:ｿ ｲｲ:.:.:.:./ ‘，
V:.:.:/ /:./:}:. !:.|:.|:.:.:.:.:.:.|//i/i/ ｨ/i/i/:|:.!:.:.:./‘， ’，
V/ /:./:. {:. !:.|:.|: ﾄ､: ∧ ＿ _ ｲ:. ! |:. ∧ ’， ’，
／イⅥハ}ﾚ:!∧|ハ ＼∧≧=- ｡o≦:.: |:.:.|:.: / ‘， ‘，_/
!/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i ヾ} |: /:.:/:.:.:.:|:.∧∧ ’，
/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:!:＞―＜ ﾑ i|/!:./ムイ!,′ ‘， /
,′i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i／ ﾏﾑ |/ ｀¨´
. /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i: ／ ﾏﾑ
/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:!′ !ﾏﾑ ､
}ﾊi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/ i ﾏﾑ ＼
Ⅴﾊi:i:i:i:i:i / ′ ,′ }/ﾑi:!:iヽ
Vﾊi:i:i:i:i,' / ,′ }/,｛i:i:i:!:|
. ＼ヽi: ,ｲ / ﾏ｛i:i:i:i:i|
} ヽ/ ′ ﾏ{i:i:i:!:l
__L,__ﾉ＿ / ﾏi:i:!,′
|i:i:i:!/i:i:i:i:i:i ｀ヽ、 { ﾏ/
|ﾆ /三三ミメ、 ＼ / i!､
ヽ/i:i:i:i:i:i:i:!:’＜ヽ ヽ′ i!ム
ゝｧ‐=ミi:i:i:i:i:i ﾏﾑ′ ﾟ｡｛
. ,′ ｀ヽi:i:i:i:i:,′ ／ﾏﾑ
/ ／ ＼/ イ ﾏﾑ
､ ｀ヽ -――=≦i:i:i: ﾊ 寸!
（⊃￣￣＼
（⊃ _ノ ＼
（⊃ （ ●）（●）
|//////（__人__） ………
| ｀ ⌒´ﾉ
| } ＼ （……というか俺は一体誰に喧嘩売ってるんだ？）
／ヽ } ＼
／ ヽ､＿＿__ノ ）
／ . | ＿／
| ／￣￣（＿)
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （
＼ ／ ／⊂＿）
やらない夫が話に割って入ると、小林はすぐに退席した。
/: : : : : /: : : : : : : : : : :ヽ: : ` :､: : : : : : : :＼: : : : : ヽ
,': : : : : /: : : : : : : : : i: : : :＼: : : :.ヽ: : : : : : : ヽ: : : : : i
i: : : : : i: : : : : : : : : : iヽ: : : : :＼: : : : :ヽ: : _,､,_: i: : : : :| やらない夫さん
.|: : : : : i: : : : : : : : : : i ヽ: ／ ヽ ヽ : : `'´: : : : :.i: : : :.i
i: : : : : i: : : : : : : : : :/ ／ ` ‐ -:＿ヽ: : i: : : :.i ありがとうございます！！
V: : : : i: : : : : : ,､ｨ:チ´ f云らﾄ､: i: : : :ﾘ
V: : :ヽi: : : : : : : : i/,ｨﾁ示. ir';;;::::ﾘﾞ' i: : : /
V: : : ゝi: : : : ／,ｨfr';;;;::::| 弋z少つ i: : /
V: : i: : i: : :i:.:Vff.{:::;;;;::::i i: :iヽ
∧: : : r-i : : :.i.と弋:z少 ヽ .i: :.i: :＼
/: :i: : : i i: : : :i }: : ト､: :ヽ
./: : : : :.:.:ヽi: : : :i､ , ｀ ｲ: : : i ヽ: :ﾊ
.／: : : : : : : : :i: : : :i ヽ ／ i: : : :i i: :.i
.／: : : : : : : : : : :i: : : :i.,､-＞ ／:.:| i: : : :i |: /
./: : : : : :.,､‐ ' ¨￣i: : : :i `' ‐------‐ﾁ .i,ｨ:.:i. i: : : :i |/
./: : : : :／ .i: : : :i ＼ |/ ／i:.:.:.:i..i: : : :i |
（⊃￣￣＼
（⊃ _ノ ＼
（⊃ （ ●）（●）
| （__人__） ……しまった……
| ｀ ⌒´ﾉ
| } ＼
／ヽ } ＼
／ ヽ､＿＿__ノ ）
／ . | ＿／
| ／￣￣（＿)
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （
＼ ／ ／⊂＿）
＿＿
..:...::.／:..:..:..::＼.::..:..:..::::..:..::.:..:...::..::..:..:..::::...:.....
.::.／.:..:.._ ノ::::..:..＼.:..:...::.:..:..::::....:::..:..::::..:.:..:.... や、やっちまったああああああ！！！
:..|:::.... （ ○）（○）.::..:..:..:..::::..:..::.:..:...::...::::..:.:..:....
.: |:::.... u （__人__）.::..:..:..:………。..:.::..:.:..:....
::. |::u:. (.::..:..:..::::..:...:..::::::::..:..::.:...:..::::..:..::.::..:.... ああああああの小林秀雄に喧嘩売っちまったああああ！！
.::. |:::.....u ｀ ⌒´ﾉ.::..:...:..::::..:..::.:...:..::::..:...:....
::..:.ヽ:::..... }.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....
.::..:...ヽ::..... ノ ＼
::..:..:..:/::.. く ＼ ＼
.::..:..: |::... ＼ ＼ ＼
::..:..:..:|:::..... |ヽ、二⌒)､ ＼
／￣￣＼ 水上さんがあんまり可愛そうだから思わず……
／ _ノ ＼ ＼
| （ ○）（○） ＼ ＼ これで俺は文壇からハブにされるんだ！！
. | oﾟ （__人__） ＿＿
| 0 ｀ー'´ﾉ´￣ ￣＼
. | ／ } ＼ うわあああああああやっちまったああああ！！
. ヽ ／ } }て・，‥¨
ヽ ノ ＿＿＿ ＿ﾉ そ¨・：‘ ．
/ く ＼ YY￣￣YY＼
| ＼ ＼ ・； ∵ ．.＼
| |ヽ、二⌒)､ ． ＼
酒の勢いで小林に口を出したことを、やらない夫は死ぬほど後悔した。
それから暫くして、やらない夫は宴席で小林と一緒に席を立った横山と横須賀線で乗り合わせた
＜＜横須賀線車内＞＞
／￣￣＼
／ _ノ ＼ あ、横山さん
| （ ⌒）（⌒)
. | u （__人__) あの日は小林さんたちと鎌倉まで帰られたんですか？
| |r┬|}
| | | |}
. ヽ ｀ﾆ}
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
, -''"~￣￣￣￣￣｀ｰ､
／ ＼
/ ,-'" !、 ヽ
/ ／ ヾ ｜ ､ ヽ
/ ／へ | | |ヽ ヽ
/ / ,へ | lへ､ヽ、 |
| / /--‐' 丿 -|---､ | | そうだよー
| | ・ ・ ヽ |
| | / !
| | `ー'´ ＼__／｜ /
| ', l /
ヽﾉﾉヽ._ ,へ、 / / //
＼ `--.` ___／
￣~厂￣ |
_,,-r | ／,へ、
, ｲ. |｜／／ ヽ､
,ｲ | | r ／ ＼
. ／ | | "″ ヽ
/ | l ヽ
/ /＠ヽ l
/ ヾ ＠ヽ l
／￣￣ ヽ 帰りの車の中で、小林南はなんと言ってました？
／ ヽ
/ ヽ 水上さんがあんまりかわいそうだったんで
| _,.ノ '(ゞ､_|
.| （ ー）ヽ ヽ しゃしゃり出て余計なこといいましたけど
.ﾉ| U （___人_＼＼__
／ | ｀⌒（⌒_ ＼
{ .ヽ. し「、 ＼ ……小林さん、さぞ怒ったでしょうね？ 生意気な若造がって
{ ﾄ ｀ヽ. ___´ノ ヽ、 i
.| | | ／ /
,､ '"´￣￣´"' ､
/:::::／ヽ:::::::::::::::::::ヽ いやあ、そんなことぜんぜんなかったよ
/:::::/ｎ |ﾄ:l_､:::::::::::::ﾞ,
,'::::://_ｌ ﾘｨ|_ヾ;:::::::::::| 君のことなら、あいつ面白い奴だなぁってご機嫌だったよ
!::::f ´･ / |･ ｀!::::::::::l
ｌ::::ｌ `ｰ′ `ｰ ' ｌ::::::::/
ヾﾄﾄ､ △ ,从jｙ' 小林くんは君のこと気に入ったみたいだよ―
｀'ーｒ::Ｔ´
ｒｆ「ｆレｸﾞヽ、
/|り:!／::::::::::ヽ.
/::止:::::::::::::::::::::::l
ｊ::::l|0l|:::::::::::::::::::::::l
/:::::::l|0l|:::::::::::::::::::::::l
ﾉ::::::::::::l|0l|:::::::::::::::::::::l
j::::::::::::::::l|0l|::::::::::::::::::::l
ｊ:::::{::::::::::::::l|0l|;／:::::::::::l
ノ;rｰヽﾆｆうｔ二Ｚ__::::::::::::::j
/='ｨｰｒｊ_jﾒ丱くｆ/ｨ､_入:::::::｛
／::::::::::::::::::::::::::::｀¨´:::::::ヾ〜ゝ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈
!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／´
￣￣￣￣￣￣￣￣
／￣￣＼
／ _,ノ ｀⌒ ……マジ？
| ( ●) （●)
.| （___人__）
| ﾉ
.| |
人 丿
/⌒ ＼ __ _ ／
/ ＼
./ 人 ./ ヽ
〈 < / ＼ ＼
何を気に入られたかわからないが、やらない夫はこの件で小林から身内扱いしてもらえるようになった
＜＜ゴルフコンペ中＞＞
, -―- ､ -― - 、
／ ,_ -―‐- _ ＼
／ ,ｨ／_ -――- _ヽ ヽ やらない夫 刀の鍔が重いから持ってなさい！
/ ,.-/ /´ / ＼ ＼｀ﾍ ヽ. ',
/ rｲ / 〃./::.{:. l:. ヽ:.ヽ:.ﾊ fﾍﾊ
/ 〉i,'./:{{:..{:. ﾊ:..:. !:.... !:ヽ..',::i| |ヽ>',
/ く/| l.::ij＞k{八::.:{＼:::..};ｨ匕}:ｉ| |_∧ﾊ
,' i:ヽ| l.::|ｨfﾁ必`＼ヽ くfﾁ必ﾒ'! L!Ｎハ
i ! .::ｌ.::{| ヽﾄ, r'_;;ｿ r'_;;ｿ l |:: l:..i i
| ! !::::! ::i.:: ﾑ ´ ＿' ___ ｀ ﾊ :j:: j:: l |
| ! !::::!::∧:: {ﾍ { } ,ｲ,' /::: ,':::::i |
ヽ!ﾊ::::ヽ:::ヽ:.',::＞,､ ゝ._ _ノ , イ::/ / ::./:i!::::!:l
,‐＜ﾞヽ=､{ヾヽ f,/＞ｰ＜{_1`/ / :::/_ﾉ}::ﾘ/
/ /⌒ﾝ＜ヽ ＼ ﾄ､_ _,, ﾚ／ {::/ }}ヽ〈'
/ / / | ｀! V‐=＝=-V ヽ }} l ヽ_
〈_ ' ' j ! V￣￣ V / / } ﾍ≦＼
/ ヽ,､ / i! i! / / / j ヽ
r‐ '― / ｀~ ∧ i! i! / / / ／ }
/ /. ∧ ヽ ! rtz ! ./ / / ／ ／＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒） わかりましただろ
| U （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ （骨董趣味はわかるけど、ラウンドに刀の鍔なんてもってくるなよ……）
,| }
／ ヽ }
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| |
小林と仲良くなったやらない夫はある時、小林が足繁く通う銀座の寿司屋を紹介された。
| || || |
| 助 || 平 || 鮨 |
|＿＿＿ﾉ.|＿＿＿_||＿＿＿_|
［］［］［］［］［］［］［］ A==A〆
((％（´∀｀ ）
/￣￣￣￣￣￣￣￣/|.）
＿|_∧ ∧三三∧三∧__|.|＿
（ ,, ）旦 （ ）┬┬
― / |―─（ ）――
（＿__ﾉ ┏━┓)
┏━┓ ┣━┫ﾞ
‐.┣━┫──┃ ┃
┃ ┃ ┃ ┃
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
（ へ）（ へ） | 小林さんご用達の店ならすんごいおいしんだろ
.（__人__） .|
ｌ｀ ⌒´ |
{ |
{ ＿ |
（ヽ、ヽ / ）|
| ｀`ー―‐'| ..ヽ|
ゝ ノ ヽ ノ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
., ──‐､
／ ノ ヽ
. .| （ ―) (―)
| （__人__） ｱｰﾝ
| {､￣i 匚]
| ｀ ⌒´ﾉn|久
. ﾝ } (ｲで,,)
／⌒ ノ } <
＿＿/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' |
| | / / r_＿＿__〃
| | / / |i
| | （ 〆⌒'──⌒ヽ￣￣￣/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
., ──‐､
／ ノ ヽ ﾓｸﾞﾓｸﾞ
. .| （ ≡) (≡)
| （__人__） ))
| )ij ⌒´)Ψ
| ﾉn|久
. ﾝ } (ｲで,,)
／⌒ ノ } <
＿＿/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' |
| | / / r_＿＿__〃
| | / / |i
| | （ 〆⌒'──⌒ヽ￣￣￣/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／￣￣￣￣￣＼
.／ ＼
/ |
| / ●ヽ /●ヽ |
| 丶. ノ ､ ノl まずい
| |
| （＿_人＿） |
| 廴＿)ﾉ .|
| |
| |
| |
| |
＼ ＿ ｲ
／￣ }
ィ ﾄ､
. //YY >┐ ', / ）´ ）､
/Y { {/ / V / / 厶
. { { { ｛ ｛ ｎ ｊ｀Y ′ ' / /
ﾊ し' ｊ { { ｲ
/ { / 人 /
小林のお気に入りの寿司屋はあんまり美味しくなかった。
＜＜次の日くらい＞＞
／￣￣＼ 小林さん、小林さんの言ってた寿司屋に行ったんですけど
／ _⌒ ＼
| （●）（ー） 全然美味しくなかっただろ
| ⌒（_,,人__） ﾎｼﾞﾎｼﾞ
| ∩ノ |;;;| }
| ／＿ノ"' }
/ヽ/ / }
( ヽ /＿ ノ
7.ヽ＿_/ ＼
／::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : ＼
／:.:.:.:.:.:.:.:.:／ -──ﾍ、 : :ヽ
,:':.:.:. /: : :...:/ --──‐＼..: : :
/:.:.:.: │:.:.:.:/:.:／: :{: :､ : :ﾄ :.:.:.:.ヽ:.:.:..ﾞヽ
,':.:.:.:／.| i: : i|:/ ’,:.:ぃ: ヽ:ﾊ／:. : │:.:. :.:ﾟ，
}:.／ ｲ. ! i:.:.:i|′ ∨i ＼: :ﾊ ＼:.:|: :.i 〕:.ﾊ ……私の寿司屋がまずいって言いたいの？
. /:.{ /|:.:| i: : i｢｀¨ ｰ リ ＼:}x㍉ヾ! :.「{:.:.:.i
':.:.:.∨/|:.:| i: : i|=元ﾃミ /ｆi刈 //i: :.| 〉:.:.|
ｉ:.:.:.:〈/l |:.:| i: : i|弋zﾂ ゞ'″｛:.i::. |V:.:.!
|:.:.:.:〈八|ぃ i: : i| ￣ ､ ':.i:.: |/:.l:.|
lﾊ:.:.:.:.:.:.|:. ∨:..ｊ|ι ┐ :′!/.|:.:.:!:′
|! ﾟ，:.:.从:.: ∨:j| ＼ /__ﾉ ／│:.:′!:.:ﾉ
| }:.:/}:.::.:.:. ∨|ィ:} ＞ .,__,ｨﾊ､:.:.:|:./:.:.:ﾚ'
ﾊ:! 乂:.:.:.:.:リ:. ﾉ. ト､:.:.:: _j/¨x≪¨ヽ
,x≪:--斗'. /: : : : :r/:／. ＼
/i:i: : : : :∠ /: : : :/i/: / / ｉ
. / :i:i : : :/ ｀ヽ./: : : :/i/: /. { ′. |
/i : i:i: : /======ﾐ/: : : :/i/: / ∨ ‘,
. {/l : i:i: / .／: : : :/i/: /. | ＿ ∧
. / :l : i:i ' .／: : : : :/i/: ｲ. || ／ -- ＼ 、
. { :l : i:i{ .ｲ : : : : : ｲi／. |ﾚ:.／ ＼ヾ,
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼ ええ、あんな寿司屋よりも喜楽っていう寿司屋の方が美味しいだろ
.| （ ●）（● ） |
.| （__人__） │ 一度行っってみてくださいだろ
| ｀⌒ ´ |
.| | あんな寿司屋、問題じゃないですからだろ
r､ r､ヽ /
ヽヾ 三 |:l1.ヽ /
＼>ヽ |｀ ｝ > <
ﾍ lノ `'ｿ ヽ
/´ /,1 | |
＼ ノ .｜ | |
､
´￣ ￣ ､
ｨ ´￣｀ ＼
／/ ヽ
/:.: ′ ';.:.、
厂,':.:.:.i i:.:.:V￣l
厂i{:.:.:.:.| |:.:.:.ﾟ,＼!_
.{__/|:.:.:./｀ ハ:.:.:.ヽ ノ ふーん、なら今ちゃんとこんどいってみるかな
/|:.:人__ ＿ノ:.:.:.:.:「＼
_//:.:l:.:.:l:.:.:＼ / ／:.:.:.:.:.ｌ:.:.:.:ﾄ､ }
/ /:.从:.: !:.:.:.:.:〕ﾄ、 イ:.:.:.ｨ:.:.:.:.|:.:.:.:l:∧_〉
〈_/:.ｲ:.:.:Ⅳ＼:.:.i: :ﾉ {: !／ l:.:〕ド:.:.:.:.!:.:.|
／ハ: i:i: :ヾ:厶-──-ミ: : : : i!/: /ハ:∧:ﾉ
／ ＿}:.i:ｉ: : : |ニニニﾆﾆ/: : :/i/: 厶‐┴ミ、
.厶-- ＞-ヽｉ: : : | ./: : :/i/／＿＿＿_ ＼
／ :_:_:_:_:＞- lﾄ: : :!＿ -==＝＝ミf´: : : : : : : : :ヽ}
}／ ／￣￣￣￣´ ＼:_:_:_:_:_:_: : : |
〈{ イ´ ￣￣￣ ＼ |｀ヽ:|
| ´ l:_:_ノ
| ィ´＝==- ． |
` ー──ｫ一 ´ ＼: : ∨/:／〕ト ．＿＿＿___ ﾉ
/ r=≦77オ≧ｫ {
ヽ -=={//イバVドソ==ミ、 ﾉ
, ⌒ ヽ.
ム_／´ ヽ
, ／ ｀ 、 l 今ちゃんでーす
ｨ--へ ,;へ寸、
, '/ｲ ー ' ' 一ヽ..＼
, ＜ ,:'/.ﾄ、__l l_ ィ|〉 '｀ 、
, ＜ ／ , ,'ニ./ ｀_´ ヽ」ﾆ, 、::.＼
' , ,ニУ /.:::.ヽ Vニ>、 、:::.ヽ
/ //ニ/ ., :: ヽ ,ニﾆ.、 、 ＼
, //ﾆﾆ, ,ｲ l, ,ﾆﾆﾆ 、 ＼. ＼
, .／/ニﾆ, ,人 | i i .人, lﾆﾆﾆﾆ 、 ＼ 、
/ .／_ノﾆﾆﾆ.l ,ﾆﾆﾏ!i!iﾚｲﾆﾆ !ﾆﾆﾆ/ﾆﾆ>、 ＼ 、
/ ／ﾆﾆヽﾆﾆﾆ_!ﾆﾆ | >"< !ﾆﾆ |ﾆﾆVﾆﾆﾆﾆﾆ＞.＼ 、
/ .／ﾆﾆﾆﾆﾆヽﾆﾆﾆﾆﾆ|'/＾ヽ.!ﾆﾆﾆﾆﾆ'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ>.＼ l
先にも出たが、今ちゃんとは今東光。
天台宗のナンバー２にして、晩年までナイトクラブ通いをやめなかった怪僧である。
＜＜次の日くらい＞＞
／￣￣＼
／ _ノ ＼ あの寿司屋、どうでしたか
| （ ●）（●）
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ (＼ ﾉ､
/ ＼＼く} j
| 〈￣ ﾞヽ ヽ
| .に }
| (＿__，ノ
／:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
,:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/:.:.:.:./ -──==ミ:.:.:.:ヽ:.／ 〕:.:ﾟ，_ ああ、行ったわよ
':.:.:｢:.| ＿＿＿__ ヽ:.:.:.∨く二二ｨ′
ｉ:.://:.ﾚ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ﾍ:.:.:ヽ_〕:.:.:.:.:.i
|:.:ｲ:.:.:.':ﾄ :.:.:､:.:.:.:.:.､:.:.:.:.:.!:.:.:.「 Y{:.:.:.:ト､
l 〈l:.:/Ｘl:ハ{:.:＼:.:.:／:.:.:.ｉ:.:.:.:.V:! }:.:.:ﾊ
|l:.:|:.:ヽ l:ﾄ､| ＼(Χ:.:{ ＼|:.:.:.:.:|i:レ:.:ハ!、
Ｖ ＼ｉ:.､== ＼==彡 |:.:.:.:.:|l:.:.:./:_:_:_:＼
ﾄ:.:ゝ , ＿ ,l:ﾊ:.:.从:ｲ":_:_:_:_:_ ヽ
| V l≧ﾔ⌒' イ/ }ｲi/:／ l:ﾑ
l |:i:l:/ : : | ./:/i/:/ ト､!
ノ＿ ヾﾄ: : :厶- /:/i/:/ ／ !|
/: : : : :`: .、}＼ {ニﾆ!:厂￣ / :!|
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
（ へ）（ へ） | どうでした？ よかったでしょ？
.（__人__） .|
ｌ｀ ⌒´ |
{ |
{ ＿ |
（ヽ、ヽ / ）|
| ｀`ー―‐'| ..ヽ|
ゝ ノ ヽ ノ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
´￣￣￣¨¨〕iト
ィi〔:.:.:.:.:.:.:.:.:.､:._:_:_:_:_:.:.:.:.:.`:..､
／----ヘ:.:.:.:.:.:.:.＼--ﾐ ｀7:.:.:.:.:.:.＼
ー==彳ー─……＼:.:.:.:.:.:.:.:.、 У:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
,:':.:.:.:.:.:.:.:.:ト :.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:∨ヽ ､:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ ああいいね
/:.:/:.:.:.:.ﾄ :.:.:、＼:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.{ } ＼:.:.:.:.:.:.:.:.、
{:.:ﾊ:.:.:.:_j__＼:( 芹芍、:.:.:.:.:.:V ハ ヽヽ:.:.:.:.:.:.:.ヽ
Ｖ ､:.:.:.{ _ ﾚ′ V:.:.:.:.:.|ｲ:.:.:ｉ | 〉:.:.:.:.:.:.:ﾊ
＼:.V'㌧ }:.:.:.:.:.|:.:.:.:.| |./:.:.:.:.:.:.:.:l:.}
ヽﾊ ヽ , ﾊ:.:.:.:.:|:.:.:.:.|__j:.:.:.:.:.:.:ｲ:.刈
|:.:..､ f才 !:.:.:. |:l:.:.:.:.:.:/:.:.:.:./ リ
|i:ハ＼ ,|:.:.:.:从:.:.:.:ｲ:.:.:.:./{
ﾘ }:/ 〕iト .イ:l:.:./ }:.:/ レ ´: :ﾊ
ﾊ:.:.:./从/ィi〔:|ｲ :_:_:_:_: : : |
}／、 /: : : :x≦＝＝ ミヾ
, /｀ヽ /: : ／: : -──- ､: :}
／/｀ヽ /: : ｲ:／ ＼
／ ′ /: /: :/／ i}
ｲ / /: /: :/′ ﾊ
／ ′ /: /: :/ }: i
" { /: /:／ /|: |
／￣￣＼ そうでしょだろ
／ ⌒ ＼
| ﾐｨ赱､i .i_r赱 問題にならないだろ、小林さんの行きつけと喜楽じゃ
. | ::::::⌒ （__人__）
. | ﾄｴｴｴｲ
. ヽ ｀""´}
ヽ ノ
/ く
＞'´ ,':／::/::::::::/:::/|:::::|:::::::::::::::::::::V:::::::::::::ﾊ:::::::ハ〕iト ' 、
. ( ／ //:::::/::::::::/:::/ |:::::!::::::::::::::::::::::∨::::::::::::|::::::::::::', ｀丶
}' .//:::::::l::::::::::|::,′ i::::|∨::|:::::::::::::::i V::::::::::|::::::::::::::',ヽ / あんたね、喜楽ってえのは、寿司屋じゃないわよ
Y、{:i::::::::::!:::::::/|:i !:::| ',::!:::::::::::::::| ':::::::/}::|::::::::::::| }'
,' {:!::|::::::::::{::::::,' {:!⌒ヽ. :::i ',i ヽ::::::::::| . i,:i:斗./|:::::::::::::! ,.ｲi あれは喜楽っていう料理を出す店よ
,'i {:|:::|:::::::::::::::::| ﾚ ＼i__ ＼ ＼:::i／}:/. ｲ:::}:::::::::::::i {ヽ{
,'::| }'j:::i::::',::::::',:::| __二二､ ｀ ヽ イ二チﾆ |.::::::::::::::::| Ⅵi, あんなの寿司なんかじゃないわよ
,::::/ ,'::::Ⅵ:ヽ::::ﾄ:ｊV'丁ん刈｀ ´イん刈ヾ::::/ :::::::::| |. }',
. i::/L_{::::,':::::::::＼:､ ゞ''::ジ ゞ''::ジ厶ｨ::::::::::::::| L」::,
. l::i |:::::|:::!:::::::::::::::::',. ￣ j ￣ /::::／:|:::::| }:| ',:',
|:| .l:::::|:::!::::::::::::::::::i', 厶イ:: : |:::└':::| }:i
|:| i::::|:::i:::::::::::::::::::人 人::::::::::::|:::::::: : | |:|
|:| ∨:,:::',::::::::::::::::::::::::>､ ⌒ヽ ｲ:::,':::::::::: :|:::::::: : | |:|
|:! V:::::',:::::::::::::::::::::::__:::ト:. ;::イL=､::i:::::::::::::从::::::::ﾘ ﾘ
. ',! ＼:::ﾄ､:::::::::::::i､{ ／ !::::::＞--::＜::::::,': :./: :}::::::::::/::::::::／ ′
, -=ﾆ＼ ＼:::::::::!./ } ＼::::::::::::::::::::::{::::::|: /::::::／: :＞'- _
／ ／ ＼:::|{ / ヽ:::::::::::::::::::::::: |/:::／: : : : : : : : : : : :＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| -=・=- -=・ ……は、はあ……
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ノ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
／:::/:／: ／ ＿＿＿ ＼ ＼ ヽ ＼
／::::::/:/::. /;ｧ‐ 7 ¨丁 ＼ ＼ `＜＼ ＼ l ヽ
/―=ﾃ^/::. /::/:::::{ {: ＼ ＼. 丶.ﾍ Vー― ┐ あのねぇ……
/≦≠ｱ/::. / ..{.......|::. |:::. ヽ ヽ ﾊ ', V≧､___>
/:／ ／ ,'. :: l::::::l::::::::|::. |::::::... l:. ｌ:.: l: l: ∨＼:ハ 寿司っていうのはもっと下品なものなのよ
〆 ／＼ ｌ::::: |::::厶:::::ハ: i＼:::::..::. l::.. |::_:::|' |:. l > ＼
／ ／:::::::/7|::::: ｌ::/ ト{､小:. ! ＼::.::. i::;:ィ:: /.l |::.. |メ´ l ＼＼
∨:::::::::: //|:l :::: l:{. ＼ ＼ヽ ヽ,イ:::::l::く リ :.. |＼＼ .:＼!
ｌ::l:::::|: //_j:ﾊ:::: lﾞxz=ニ辷 _｀ｰ ´_ 云ニ=xﾞ|::::: |､ ＼＼:ｌ
|::l:::::| { {/│:ヽ::.ﾞ＾ 込::歹ヾ 〃乏::夕 ".|::::: l､} lヽ/!
|::l:::::|::V !^|::::: ＼.｀￣ ￣ ￣ ￣´ﾞﾞ|:::: ｌ_ﾉ::.|: |: l: |
|::l:::::ｌ::::::: `l:::::: .::::f` ′ .,':::: ﾊ:::. ｌ:: |: l: |
ｌ::ﾊ::: !:::::::::::l:::::::: ::ﾍ /:::: /:: /::: ｌ: l: |
ヽ! ヽ::ヽ:::::::::ヽ::::: l.＼ r‐‐､ .,. ｨ/:::: /:: /:::: /:/l:ﾘ
＼ ＼ゝ :::::: ヽ ::ﾊ fヽ､ イ |: /::: ｲ:: /＼/ノ ﾘ
Ｘ ヾ:::::::::lヘ::.ヽ l ＞ー＜ 〃:／ l:: / /＼
< ＼＼::::j ﾘ ＼V l_｀ヽ x‐／イ |〃 ／ ／＼
{ ＼ ＼V .lー＝=､,ｨ=≠./ ／ ／ ス′
l ＼ ＼ lー‐--v-一./ ／ ／ ／ }
. ／:.:.:.:.:.:./／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼{:.:.:.:.:.:､:.＼
/:.:.:/:.:.:.:.:':.:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Ｖ:.:.:.:.「￣ﾒ. 例えば、鎌倉駅の裏に一軒あるでしょ？
. ／｢ 〉:.:.:.:./:.:{:.:. ｲ:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.|＼_ハ
/У /:.:.:.:./:.:. |:./ {:.:.!、:.:.:.:.＼:.:.:.:.:.:|:.:.:.:. { /:.:.:.＼ ネタを切って並べておいたガラスケースの中に
.':.{__/:.:.:.:.:.ｉ:.:.:/|:' Ⅵ ヽ:.:.､:＿j_:＿:!_:.:.:.:.∨ヽ:.:.:.:.:ヽ
i:.:刈:.:.:.:.:.:.!:.厶|{_＿ノ ＼:.:.:.:l ヾ:.:}:.:.:.:.:.:.| ∨:.:.:.:.ﾟ， ハエが一匹入っちゃってるような寿司屋
l/ /{:.:.:.:.:.:.l/ ==ミヽ＼ Xｨ==ミ:.:.:.:.:.:.:.!￤ }:.:.:.:.:.:.:.
《/ /:.:.:.:.:.:.{!〃ん心 ん心 》:.:.:.:.:.:Ⅳイ:.:.:.:.i:.:.:i
./:.∨:l:.:.:.:.:. ﾊ 込zｿ 込zｿ￤i:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.::|:.:.:!
/:.:.:/|:从:.:.:.:.圦 ´￣ 、 ￣｀ |:.l:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:ﾒ
,:.:.:./: l:.:.:.＼:八.ﾟ， }:.l:.:.:.:.:|:.:.:.:.:i:.:.:.|ハ
,:.:.:/:.:. !:.:.:.:.:.|:.:.:.:∧ r一'⌒ヽ ／:l:.:.:.:.从:.:.:.l:.:.:.|! }
ｉ:./l:.:.从:.:.:.:. !:.:.i:.:.:.:.〕ト ｀こ⌒´ ィ":/:.:j:.:.:/:.:.:l:.:. l:.:.:.li .ﾉ
|:{ハ:{V∧:.:. |:.:从:.:.:／ヽ≧ｰ─≦ /ヾ':.:./|:./:.:.:/|:.:ﾉ!:.:./
l/ ヾﾍ:.:.＼{7´￣「: : : { ∧:/:イ: l:': 「i: 〕ﾄ､《:ｲ
/⌒ヽi:＼i:i:i∧ : ∧ ＿＿_}: : :/ : : i:i: :|.ハ
. /￣｀ ､＼i:i:ｉ:ｉ∧ : : ヽ／ ＿__」: : : : : : i:i: :| ！
/ ＼Vi:i:i:∧: : : } ／ |: : : : : :.:i:i: :|/ ＼
{/ ヾi:i:i:i:i}: : : |′ |: : : : : : i:i: ﾉ ヽ
/:.:.':.:.:.:.:.∧:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.:.:.:ヾ:.∧
厶/:.:.:. ｲ:| iﾄ､:.:.:.:.:.}:＼:.:.:.:.:.iﾄﾍ そんな寿司屋が本物の寿司屋で
〈 /|:.:.:7T!:ト |! ＼:斗匕ヽi:.:.:.| 》
.':.7 l:.l:.l.芹芯ﾐ ｲ芯仍 :.:.:!ぐ:! そこで出てくる寿司が本物の寿司なのよ
ｉ:./.ｲ:.Ｎ 戈ツ 戈ツ !:.:.:| ﾊ.ﾟ，
|:Ll_|:.:..ﾟ， ￣ ´ ￣ ,':.:.:.|」:.V
|:.|:.:.:.|:.:∧ 冖 ,/:.:.:.从:i:|
|:ﾊ:.:.:|:.:.:.:.〕ト .イ:.:.:.:/:.:.川
{ ﾟ，:!:i:.:.:l:.:.:.:i≧== {:.:/:./:/:.ﾙ’リ
):从:.:.:》ｲﾉ 乂:,:./:/ ′
_r=＜:´: : :| -----ミ 《/: :〕iト．
／ |:i:ｉ: : : : : :|ニニニニ |: : : : :i:i: |｀ヽ
.厂{ |:i:ｉ: : : : : :| |: : : : :i:i: | 廴_
.／ ヽ. Ⅵ! : : : : :| ’: : : : ｉⅣ ／ ＼
／ ＼ヾﾄ : : : ∧ /: : : : :/i/ / ｨ ＼
／ イ ヾﾄ: : : :∧ /: : : : :/i/ 〈´ ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ……なるほどそれが小林美学の秘密ですか
| （__人__）
| ｀ ⌒´）
| }
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三}
| | | ＼__／.
-―――― _
, : ´::::..... ,.::::::::::／--- _ト､
／⌒ーz'´:::::::::／￣￣￣｀ヽヽ＼ そうじゃないわよバーカ！！
∠-K／ ≠:::/:::::/:::::::::::::' :: ヽ.ヽ
, : ´, ≦〈_ / /::|::::/::::::::／ .:／:: ,|:::: :: ヾﾍ
∨:::::::／／,' .:::::::!::7|--彡'／::::_／ j:::/∨ |:∧
/::::::, '／, -! :::::::::|::| { ＼匕 /::/ ‐}:: |ヽ､!
.7.::/:∨::7 ´ ! :::::::::Ⅳ ` --- ' {=∠ -y ｲ'､ノ:!
,::7 | ::::::弋ヽ| :!::::::|//, -- _////ヽ--＜7:|_ﾉヽ:|
|:,' | ::::,､::::::了:!::::::／ ｀ - ､/// 7 ! i::i }
|:| .! :::| |::::::::V:i:::::| } u/:/! .|:レ'
ﾚ V:, -- ､:{ Vi::::|7 ､_ / ,ｨ:/::L_j::. |
/ ＼|Ⅵ ７‐y─‐yi≦:./j::: /,::. /
,′ ヽ{ ＿ ＞‐'⌒ヽ:::::://／7／
/ /,: ｀ r |／彳 ／
なんとなく小林の人となりが分かる話である。江戸っ子で、頑固で、自分の考えを持っている人間なのだろう。
やらない夫は、小林を徹底的な自由人と評した。
小林はやらない夫が政治家になる際に深遠なサゼスションを行い、また三島がその生命を断つ前にその可能性すら当てている。
豊潤な交友関係とはまた別に、やらない夫はこの頃『行動する作家』という別名に恥じないほど日本と世界を駆け回った。
雑誌社で企画して南米アマゾンをスクーターで１０万km旅行したり……
＼ | ／
＼ ／
／￣￣＼
／ ノ 三＼ ＼
. | （●）（●） | ちょっとブラジルまで行ってくる
. | （__人__） |
. | ｀⌒´ ﾉ
. | }
. ヽ }
＼ ヽ ノ '' ／
/`ー---"ヽ.
,,／"/ ⌒ ヽ "＼,, パアアアアアァン！
（=m/ ＼＿／ヽ､ = ＼
/ ヽ、 ﾉ ヽ,(⌒)
ヽ､ ＼ ２ ○/ / ＼＼
―――＝＝＝ （ ） i｀――´i （' ） .＝＼＼＝＝――――
ヽ,| | |γ⌒ヽ| | |/ ＼＼ ,.+,.，
（_| | | | | | | | |_） ＼＼ ,.,.，
ヽ|_| | | | |_|ﾉ. ＼＼,.，+,.，
／ ｀'ｰ | | | ｰ´ ＼ ＼ｌ,.， ｷﾞｬｷﾞｬｷﾞｬ
／ ヽ_i_ノ ＼
￣￣ ／ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ＼ ￣￣
世界的なヨットレースに出場したり……
／￣￣＼ あっちがハワイだろ 多分
／ ヽ_ .＼
（●）（● ） ｜ ＿＿＿_
（__人__） | ／ ＼ 多分？！
ｌ｀ ⌒´ ｜ .／― ― ＼ ナビゲーターが多分って言ったお？！
. { ｜ ／ （●） （●） ＼
{ / .| （__人__） |
ヽ ,ノ ＼ ｀⌒ ´ _／
> < / ＼
Π | | | |
＼￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~/
＼￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/
＼￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣~/
＼￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
＜航海術を誤って覚え、ナビゲーター的にほぼ盲目状態で、奇跡的にハワイまでたどり着いたやらない夫＞
五島昇を説得し、現在の金額で400億円の金を拠出させ、日生劇場を20代の仲間で作ったり……
,＿
i ＼ ￣ ー ＿
i //＼ ｀ ｰ ､
i ////＼ ｀ ｰ 、
,､‐- ＿ i //////＼ ｀ ｰ 、
i iﾞヾ ｀!､///／ ｀＼ ' ,
, ､――--- ＿i i//ヾ Y ヽ ' ,
∨＼ ー'´ヾ : ヽ ', _ -―- 、
∨/,＼ ヾ :. ヽ ',_, - ´￣ }
. ∨//,'＼ ヾ : ヽ ハ＼ !
∨///,',＼. ヾ ヽ / ', ヽ i ＿ _
＿〉/////,','＼ ヾ :. ヽ. / ', ヽ ! ∨ヽ￣ ー
斤于十于于于于于} 厂￣￣＼Yi]ヾ厂￣￣￣￣￣＼ヽ / ', ヽ !. ∨/ヽ
｀Yﾞ＝＝＝＝厂￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼ ヾ /／｀ー―-'-―一 ´ヽ . ! r=j∨//ヽ
rfﾆ二二二二｣＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＼＿_ゞ,/´＿＿＿＿＿＿＿＿_ヾ__ﾉ_f―''∨///ヽ
厂￣￣￣￣| r― ､
}三三三三三| 日 ト--i｀ ┃ |干干干干干干干干干干干干干|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／￣￣＼
／ ＼
. | | ……ちょっとやりすぎたか……
. | │
| |
. | |
. ヽ /
ヽ /
. > <_
. ( ､｀)
| i
さらには新興宗教のルポタージュを産経新聞上に発表し、創価学会が起こした産経不買運動と徹底的に戦ったりした。
.' ,ゝ-‐‐-.､ .,)´ ， .
/:::::::::::::::::::ﾞi,＿_
〃' ,'｀´. .i::::::::::::::::::::::::::::::::::`:::ｰ-.､ ， ,ﾍ 創価学会は毛沢東かスターリン崇拝の様に見えるだろ
` ,〃" λ､ `i:､_::::::::::,ノi:::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ´，
彡" {. ,_,i:`ｰ`::::'‐'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::i 〟 俺は見えるって思えたら、見えるって書くんだよ
． ﾒ ﾞ´{::::::::（__,､___)::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ､ ･，
ﾉ" !::::::::::i!ｪｪｪi!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`､〟' それで創価が不買運動起こすなら
. 〃 ｝:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾉ`
l|´ i:::::::::::::/`ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'､ 〃 言論の自由的に考えて一歩も引かず戦うだろ
i i::::::::::/, ′ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::i ´､
､,ヽ ¨ /::::::::〈 ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::| `, 産経新聞……日和らず俺についてこいだろ
, ./:::::::::::::i ,､ ，. ｉ::::::::::::::::::::::::::::::::::| ＂ 冫,
. ,/′ !:::::::::::::ｉ ´ 」::::::::::::::::::::::::::::::::::i､〝 ノ
'´ i::::::::::/ f^:::::::::::::::::::::::::::::::::::::| ： ".
!:::::::::i__..=-‐:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`､ !
,.=-‐'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V
,.='´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V ；′
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨，〝．
/::::::::::::::::::::::::::;:::::::::::;､_――'"´`゛ｰ-､_::::::::::::::::::::::::::::::::∨,
.∨:::::::::::::::,-'"´ |:::::::::,-､i ,ｰ-':::::::::::::::::::::::::::::::::∨
/::::::::::::::/ _ノ:::::::::i .ﾘ 'つ:::::::::::ｉ`､::::::::::::::::::::::∨
}::::::::::::::/ ヾ´(/|:iヾ'- /,'ﾌ:,:::,､::|. ﾍ::::::::::::::::::::::∨
． /::::::::::::::7 `ﾞ `ﾞヽ ` i::i i::i ヾュ ﾍ::::::::::::::::::::::〉
,ｨ''"￣￣`ヽ、
,ィ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`,､
／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ､
l;;;;;;;;;|`､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾊ-''
{;;;;;;;;;|l|l|`､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾊ は、はい
{;;;;;;;;;;|l|l|l|l|`､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i`ｰ`゛
. Y';;lヾ! l|l|l|l|l|`¨`｀ﾒ､;;;;;;;li
ヽ､t ＿＿ ,lノ,ﾘ `ヾ
. ヾ;;;j`､ヾ ″イ;|∨
`ｿ;;;;|:`ｰ''´|~l;;j
jクi :ﾄ,:`､
/ ｢~７~ヾ‐7 `､
/ .| `ｰ'' | ヽ
／ ＊ :|￣￣~| *
'" :| :|*
| |
＊ _l,.-―'
＜水野成夫（産経新聞社長）＞
この通り、このころのやらない夫の交友録も行動も非常に多岐に渡り逸話が数多くあるのだが、
全て記載すると５スレあっても足りないので割愛する。
ちなみに私生活も順調で４人の子供に恵まれる。
｛ ゞ. . .{ / . / . , . /: . , . . . （＿__,
∠: : : : :ヽ{: . . : : :{: :∧/: : : : : :｛: :{: :|: : : : :辷ﾌ
ヾi...:...:...:../:.:.:...:...:...:ヾ{...:トﾐ:...:...:...:.∨ヽ{:...:...:...:ｒ' つれーわ
丿.:.:.:.:.:.:|:|.:./{/|:..:..:. : |:| ヽ:.:j::ｉ|::..:...:....:...:.卜｝
｛:イ:::::::::::|T/ T大::::::!:.:ﾄﾄ=＝Ⅵﾉ|:://::::.:.:｛:ﾉ 長男って超つれーわ
∠;::::::::l:::ﾄ≠＝tﾃヾﾄﾄ{ ヽ:ｨ＝tﾃﾚｨ/:::::＜:.＼
ルﾍ:V| ｀￣ ＼ ｀￣ ｲ::/}:::ﾄ::厂｀
八 Ⅵ ル'人:{
）八 . , /イ
从:.:.、 ____ ,:.:.从
／, ,ｲ:l::|>. ご｀ ／|:.:i|∧＼
／／//ﾚl:ｲ ＼ 卜j{//＼ ヽ
〈 《//////| ｰ ' |//////》 〉
＼＼////ii ｉi////／／
＜石原伸晃＞
∠::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
/::ソｿ／::/::/ﾉﾍ ヾ!ヽ:::::::::::｀ヽ
/!::( ) ━ ( )、::::::::::::::::｀、 次男って一番ストレスすごいんだよね
iﾉ ￣ ´ ｀ ￣ ￣ ｀!::::::::::::::::::ゝ
!´ ,へ、 ヽｿ::::::::::::::ﾉ
/ ¨ ｿ:::::::::::::i
i ______ 、 丿::冖:::::/
! /::::::::::::::::::::＼___、 ６ ﾉ::ソ
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::⌒´´／::::::ｿ
│::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::_ﾉ
│::::::::::::::::::::::::::::::::::::│:::ﾉ
│:::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾉ
＜石原良純＞
;;;;;;;;;;ii;;;;;;;;/;;;;;;ii;::::::ﾊ:::::､:::::::::::::::::丶
;;;;;;;iiii|;;;;;;/;;;;;;;iii;;;;;;ハ;;;;|､;;;;;;;;;;;､;;;;::|
;;;;;iijj'|;;;;/|;;;;;;iiiii;;;;/ |;;;;|ヽ;;;;;;;;;i;;;;;;;;|
;;;ﾊ;;ﾙ;;レ|;;;;;;ﾊii;;/ |;;;;| |ii;;;;i;;;i;;;;;;;| 三男って手抜きで育てられやすいんだZE
/ﾅフ;ﾌ |;;;;/'|i;;/''ｰ-|;;;|-"|ii;;;;;;;i;;;;;;;|
,-―/､ |;;/ |/ ,-─|;/ .|ii;;;;;;;i;;;;;;;|
' |;/ ./ '´￣`ヽ |iii;;;;;;ii;;;;;;|
⊃ |/ ⊂⊃. iiii;;;;;iii;;;;;;;|
ﾘii;;;;iiii;;;;;;;|
､ , /ゝ;;;;iiii;;;;;;;|
､＿ - , ./iiiiii;;;;;iiii;;;;;;;|
ヽ'´￣ `ア ./iiiiiii;;;;;;;iiii;;;;;;;;|
＼ ヽ--ノ ／|iiiiiiiiii;;;;;;;;iiiii;;;;;;;|
＼ ￣ ／ |iiiiiiiiiiiii;;;;;iiiiii;;;;;;;|
`ー-─ ´ .ﾄ-:iiiiiiiiii;;;;;iiiii;;;;;;;;|
|ﾘ:::::＼iii;;;;;iiiii;;;;;;;;|
ヽ /|:::::::::::＼;;;;iiiii;;;;;;;;|
＜石原宏高＞
ヽ ､______＿＿ ヽヽ. ､
_,, ..≧::::::::::::::::::::::::::ヽV::ヽl
,.イ::;ィ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`＝イ/
/／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<
〃::::::::::::;ｲ／/ﾘ|:/|:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
∠::::::::从（ l/ !::::::::::::::::::::::::::::::: ヾヽ ……四十年後ぐらいに親父に超迷惑かけられる気がする
/イ∧` ､,,ｨ≦=ｒヽl／ﾙ::::::::::::::::::::::::ヾ、
〈_≧ｒ=!:::::::ノ ﾘ:::/ヽ:::::::::::::ｌヽ
!:::::/ ￣ lん） !::::::::::ﾙ
`ｌ〈 _ ,.. ( ,.ｲ:::::::::::（
ヽｒ__ / l´ !::::::::从ヽ
___ ,....,..._ ト-｀¨ ノ ルﾘ人ヾヽ
ｒ‐"＿ｌ＿辷〕_}illi、 ,, - ,,..::::"::::.. | ＿_
ｆ,! └‐ｒ‐‐／ / ^vllllllｒ''" ,,...::''::::::::::::::::::::／´ ／`!
H__ﾉ__ﾉ__ﾉ / ｒ=`-''::::::::::::::::::::::::::::／ ／ ヽ
{ ∨ ｌ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::／ ／ ,. " ＼
l､ l ／ / l::::::::::::::::::::::／ ／ ／
/｀'ー― / ／ /:::::::::::::::::／ ／ ／
/ / ／￣/ /:::::::::::::／ /
＜石原延啓＞
...:.-――:.:......／´:.:.:У:.:.:.／´
......:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀＼/:.:.∠....:.――― ､
／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:―＜⌒ ￣ ｀
∧:.:.:.:.:／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:､:.:.:.＼
∧:.:.:.:./:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.l:.:.|:.:.i:.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.＼
:.:.:ヽ./:.:.:/:.:.:/:.:./:.:.:/:./l:.:/|:.:ﾊ:.:|:.|:.ハ:.:.:.:.:＼:.:.:.:.
Ν:.:.:i:.:.:.ｉ:.:.:/:.:7広刀广ﾒ |/ _Ll_:|:.|:.:|:.:.:.:.:.:ﾊ＼:.i
':.:＼|:.:.:.|:.:.:i /,,ィ竓圷､ 竓ミ.|:.|:.:|:.:.:.:|:.:.:| ｿ
V:〉ﾍ:.:.:|:.:.:|.〃 ん刈 んﾊVﾉl:.:|:.:.:.ﾊ:.:.|
{⌒ﾄ:.:|＼| 乂 り bりﾉ:.ノﾚ:|:.:/ ﾚ
ゝ､|:.N､ '^"´ ゞ'/イ:.:/ |/
|:.:.:｢ '′ 八l.ｲ
八:.|:::::.. 匸 ﾌ ／:.:.:.:.:| ……長男が不安だなぁ……
_N::::::::〕ト イ:.:.|:.:.:.:.l:|
／＼ ｀ =‐ｚ〕冖 ´ |:.:.:|:.:.:.:.l:| 第7サティアンとか言い出さないといいけど……
＿-―‐くミ､ ＼ 〉^〈| |:.:.:|:.:.:.:.l:|
／:::::::::::::::::::::::∧ ＼ /ＹУ∧ｰ 〔:.:.|:.:.:.:.l:|
/:::::::::::::::::::＼::::::::::. Χ ]Y、∧:::::::＼:.:.:ｌ:|
l:::::::::::::::::::::::::::＼:::li:. 〈Λ〉 ∧:::::::::ﾊ:.ｌ:|
∨::::::::＿:＼::::::::Ｎ|:ゝzz，.,＿Y⌒| ::::::::{::Ll:|
∨〃⌒ヽ､＼::::::〉――-- ノ＼八＼｢r┤:::ヽ
Ｙ{ }}:::::::＼_ ＜ ＼ 〉 ∨ヽ{
ゝ-＜｢::::::/ } ｀・ ， ∨ ∨ ＼
∨::::::::::::| ∨ ＿__ ｀ ・ ,} ｝ Ｌ
}＼:::::｢ ∨´ ￣ ヽ＼__r ＜ ￣ ＼ヽ ヽ
ヽ ｝'´ ＼r┬ 冖 ヽヽ } ｝ }
} ＼ ﾉ八 }::} ﾉノ ﾊ
また５０、６０年代のやらない夫は、出す小説は売れ、当時やらない夫の原稿料は日本一だった。
順風満帆な人生を送っていたと言える。
ちなみにこの頃やらない夫の政治スタンは無知無関心の上に蔑視するというもので、現在の左派知識人とほとんど変わりはない。
／￣￣￣＼
./ ﾉ （＿ /
./ /ﾘ! /ri! /
/ Lノ Ｌノ / 皇室なんて日本人の役に立った事なんてないよ
/ （＿＿人_ﾉ っ
.〈 <⌒ヽ // 。
〉 ＼＿// υ
./ ＼＿＿/＼
皇室などには、むしろ踏み込んで反対した姿勢すら取っていた。
当時の日本の最大の政治イシューは安保である。日米安保とは要は日米軍事同盟である。
そして安保には反対の声が吹き荒れ、各地で集会が開かれ、手前勝手に安保反対が決議されていた。
実はやらない夫たち文士が所属する文芸家協会でも安保反対が決議されそうになったことがある。
＜＜1960年 安保闘争時 文芸家協会会議にて＞＞
i′ `ーイ ヽ_(;;;)′ i
, ―ヘ |＼ 今日の議事は全て終わったよ
イ ￣ ヽ、_ ノ ＼
/ ￣ ＝――――＝ ￣ ＼ ＼ 少し時間が余ったし安保反対の決議でもして
/ ／ ＼ '， 、
/ , , ′ ヽ. ｉ i 文芸協会の姿勢を世間に知らしめよう
/ .ｲ /＿ ﾍ | |
/ ./ !. /ヽ ｀ヽ ., ´￣i | | そう僕はキメ顔で言ってみる
/ ｒ＝| / ー―′ L＿,ｲ | |
ｲ /i r-| 代示不 ,ｨ示ｵ.| | |
| ∧l ｌ _| | Ｕ l ｌ Ｕ | | | |
| ,' ﾄ __｝、 ﾄ ＿ノ. ゝ__ﾉ | | |
| i .＼ ｉ | 、 | | |
| ∧ | `| | j ! ! !
ﾙ从∧ ｜ ﾄ.、 | , ′ | |
∨. | r≦ﾍ ｜、 ― ，｜ | ﾊｲ
∨｜ | ＜ヽj ` 、 イ | 从ﾙｲ
∨!. ｜ ＞＜＿＞―＜ 从ﾙｲ
`!. ∧ ￣￣ }
ｲ ＼ j
|| ー―－ ― ∧
|! ﾍ
| ＞―＜ ﾍ、
＜丹羽文雄＞
そうだ そうだね そうしよう
∧∧ ∧___∧ ∧＿∧
(,,ﾟДﾟ) （ ´∀｀ ） （・∀・ ,,） ぶ
(i i) （ ） （ ）
〜| |. i i | ｜ ｜
し`Ｊ （,__,ﾊ,__,） （＿（_＿）
これがさしたる反対もなく、決まりそうになったのだが……
) ちょっと待て！！！
)
) 安保は今後の日本に絶対必要なものだぞ！！
つ'⌒)'⌒)'⌒)'⌒)'⌒)'⌒)'⌒)'⌒)'⌒)'⌒)'⌒)
i､ ､_
{ヾヽ､. ヾ＼
ヽー-､ )ヽ ー― ^"￣＼
＼ ￣ ＼ ＼ ＼ ＼ ＼lヽjliv
､＿ー ＼ ＼ ＼ ヽ !l
ーヽ ＼_＿ ＼＿＿ ヾ ヽ livv
＜ ヽ ＼ー''"￣ヽ ﾞ`ヽ､＿ li
≧ il￣￣￣ ＿＿＿＿ ＼_ l
≧､il ,..-,.r'''ﾆ二､.￣￣`ーr.､ヽ ＼ li,i /l
,.≧ l r''" .／f rﾞ"ヽ レ＼_／＼.｣ ＿ i !
ー-.､ ､f,rﾃt- ー'ト└‐‐''" ﾚj l f￣ヽ ｢￣ー￣ ,.)､_ ,.! !
￣￣Yl_〉'/ ー:... ....:: ﾚv! ヽ┐.l￣ヽ__ヽ／ l ./ /_ ,､ _,,..::''＞
￣￣￣￣ ljr' ﾞ ヽ ､_ r''ノ ノ ／ _／￣＼! .／ "ヽ" ／ .＿
!ヽ ー .lヽ-'" l_／￣ ＼／ ヽ＿／￣￣／
.ヽ ､＿＿＿_ l ) ／ ＿＿／￣ /
l! l!ーーー二) ,i!. ／ ／ ＿＿＿＿ /
ヽ '￣￣￣ ／／ ／ ＿__,,..-‐''"￣ ￣ヽ l
i! "￣ __,,--／''" ／ _／／ ､ﾞi､ ＼ L＿＿＿
l i _,,.. --‐''" ／ ,,.-‐'',,..-‐''",,..'' ）ヽ､.＿__＼ {
ヽ__＿,,..----.／ ,,,..:''",,..:''" ／ / ￣＼ l
＼ / / / ./,.ﾞ ﾞヽ､
＜尾崎士郎＞
_ _
／ ￣∨).,.:::＜三>／:::＼_／:::ヽ
／ ）ゝ＜ニ／:::／:::::::::r:､:::::l
/ （ く二ﾆ/:::／:::::::://∧:!::::i そうよ！！
! __て三::/／/:::::://// l:::/
_＿i ん三三:/ /::::::ﾒメノ .|∧ 私達は安保賛成よ！！
／ ／ゝ>てｸ;⌒>"´/ |::::;ヾ￢.ｭミ｀/ 丿
＼ ／ ﾄヾﾄ{ (（ |:/ ` ┴′/ヾｆj
＼＼ﾉヾ;ﾍ;ヽこ |' / , /
/ ヾ7 i:!ヽ ＼◯ ｝
/_＿＿し i i ﾍ ∠こ7 ′
/ //! __」__ `､ ゝ /
/ // | 〉ｰ─｀ ミ ､＞ ._ ,′
/_＿7 ﾚ:::::::::::::::::::::ヽヽ、:::::＞.､ ノ
/ ｿ:::::::::::::::::::(（__） ヽ/:::｝
/ ／ｰ-:::､:::::::::::::（ (⌒) ﾚリ
／:::::::::::::::::::::::｀::::､:::::::::: | | /
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀:::､::| | |
:::::ヽ! | l
＜林房雄＞
尾崎士郎と林房雄が猛然と食ってかかった。
___厶 -‐―‐‐- ミ. ＼ __＿＿___ /.::::::::::::
⌒ ､. ‐--ミ ＼ ------‐=ﾆ.,,__ . . : : : : : : : : : : : ＼:＼V´.:::::::::::::::::::::::＼|:::::::::::::::
＼: : : ::＼ ＼: : : : : : : : . . . . . .: : : : : : : : : : : : :＼│:::::::::::／￣＼:: |:::::::.:...:.:
ヽ. : : : :＼ ＼ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : | :::::::::〈 ｛__｝ |::::::jＬ...::
: : : : : : ｀二二ア＾＼: : : : : : : : : : : : : : . . . .＿__ . . .:|ｌ::::::::::::＼___／.::.`'く::::::::::
そ、そんなこと言っても 、: : : : : : : : :/ __ノ> ＞ｧ===､､---v'―┼――‐-ミ.||::::::::::::::.:.. ...:.:.:::::::::::Υ⌒
＼: : : : : : .′}／ ⌒′-J⌒∨ |: : : :| ｣|:::::::::::::::::: ／￣＼:: |::::::::
世間様は皆安保反対だよって ￣￣冫´ 〈:.......r┼| ∨／ 八::::::::::::::::｛__｝ 〉|::::::::
.′ ー┘ｹ′ .′ : . ::::::::::: ＼＿,／.::.::::::::
僕はキメ顔でそう言うよ ｉ : : : :.＼::::::::::.:.:....:.:.:::::八:::::
ｌ 〈`￣＼ ￤: : : : : :.＼::::::::::::::::／ ＼
/| --ミ ＼: : : :刈 : : : : : : : : i≧==く
/￣〉》 ／:│ ヽ , J⌒＼ ｀⌒ヽ| : : : : : : : : |: : : : : :＼
.′ __＿＿＿__,／: : : :| ｉ 〈:........r┼∨ | : : : : : : : : |: : : : : : : :〉
ｉ ￤ ⌒ 、 : : : : : : : : : : .＼ ー┘ケi| : : : : : : : : :│: : : : |／
r‐v| | ＼: : : : : : : : : :／^` ⌒ソ __/.: : : : : : : : : : : : : : :|
__|￣| |ﾘ | ￣￣｝: :／ |ト _,,. -‐===≦_／. : : : : : : : : :/ . : : : : |
| | |′ ヽ ／ ____|｢ 〕≧=≦{⌒、＿_／ ｝／ . : : : : : : : : : / . : : : : :│
〈＼∨ | .′ ／ |／ ＼＿＿ ／. : : : : : : : : : : : :/. : : : : : : : |
＼_｝ ｌ ／く＿_／ ／. : : : : : : : : : : : : /. : : : : : : : :│
| |_ 〈 ／.: : : : : : : : : : : : : /. : : : : : : : : : :|
| |｛ 〉 ／.: : : : : : : : : : : : : : : /.: : : : : : : : : : :│
_
＿ ヽ --__ __
＿＿ヽ ─ﾉ ヽ ｿ丶
- ヽ ...... : ::: 丶_
-_ :: ::: |
」 : ....::::: . . ... : ヽ
″ :: ::::: :. ::::: _ _ .:: : ヽ
.ﾉ_ . ..-. - |:／フノ￣Τ::─ Υ : ﾉ
| :/ ﾚ ﾉ .ヽ .| ヘ| | ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
⊥| ___ﾉ 丶 Ｙ_ |
|_＿＿二----──フ─ Ｔﾆ/-ヽ ヽ .| 世間様などどうでもいい
┤ ヽ`ヽ､__」 ヽ_-',､-'|`ヽ 7 |_` |ヽ |
ト | L`二/>ヽ└ ``-ﾆ／ |/ | | ＼ ＜ 君は何故
ヽ7 | 丿 ﾉ ＼ |
ヽ | | ___/ |＼ ＼ | 安保に反対なんだ？
ヽ | | | ヽ-＼ ＼ |
| `ヽ '´ .| __ﾉ ヽ ＼ |
.| ＿＿＿.. / ／ |ヽ ＼ .＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
./＼ ´ ＿_ ` ／ ／ ヽ ヽ──ヽ
./ .| ＼ ／ ／ ／ /─_ ￣￣
/ | ＼ ／ ／ ヽ￣ ￣--_──ヽ
/ | ヽ ───- ／ 7 ──ヽ─-￣ ＼
γ二＞-―v――--ｙフ ⌒ ＼
／⌒ ﾚヽ ヽ| ヽ
λ γ⌒⌒ ￣`ﾐ ヾヽ |￣￣＼
（/巛 / ミ ヽヾ ／￣￣＼| 反対する理由を聞かせて欲しい
||||||∥ ミ 二ニ＼ /
（||||∥ _____ ヽヽ￣ｲｲ∨ ＼/
从( ＼、 ／____ ´ ∨ノ| | |
）ヽτ>） τこﾌ＞ γ ヽ ／| | |
| | ﾉ ⌒ / | | |
｜| ヾ、 ○/ | | |
|人 __ / | | | |
|│＼ ⌒ ／ | | | |
|｜| ヽ イ | | | |
ヽ|｜ ￣| ／⌒￣〒
∧ γ⌒)
／: : :／: : :/ : : : : : : : : : : : : : : : : : :／::::::::::::::::､ : : : : : : : : : : : : : : :‘， : : : :､ : : : : : :＼
／: : :／ : : : / : : : : : : : : : : : : : : : : ／:::::::::::::::::::::::::＼ : : : : : : : : : : : : : :.ﾟ｡ : : : :.＼: : : : : : : み、皆反対してるから
／: : : 〃: : : : /: : : : : : : : : : : : : : : :／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ : : : : : : : : : : : : ‘，: : : : : ヾ : : : : :
: : : : :/ : : : : /: : : : : : : : : : : : : :.:／_:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ : : : : : : : : : : : :ﾟ｡:.:. : : : :} : : : :僕も反対してみたって
: : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : ／{: : : ＼:::::::::::::::::::::::::::／⌒¨ﾌ ＼: : : : : : : : : : :.:，.:.:. : : : : : : : :
: : : : : : : : /: : : : : : : : : / : :／:::::::::､ ＿_)::::::::::::::::::::::::(＿__彡::::::::: ､ : : : : : : : : : !､:.:.: : : : : : : : :
: : : : : :.:.:.:′: : : : : : : :/: : /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨.:: : : : : : : | ∨:.:.:. : 僕はキメ顔でそう言うよ
: : : : : :〃 : : : : : : : :.:/ : x≦三三三ミｭ:::::::::::::::::::::::::::::::x≦三三三ミV : : : : : : :.! ∨:.:.:.:. :. : : :
: :/: :.У: : : : : : : : : / :.:.{{ )}}-‐'''""~~~"'''‐{{ )} '. : : : : : :.:| V:.:.:.:.:. :.:. :
:/ ／:::{: : : : : : : :.:./: :./ ｀ミ三三三彡´ ｀ミ三三三彡 ∨: : : : :.:| V:.:.:.:.:. :.:.:
／::: :/|: : :/: : : :.:/:.:.:∧ } : : : : : :! V:.:.:.:.:.:.:.:.
::::::::::' .|: :/: : : : /:.:. //ﾊ 八: : : : :.′ ∨:.:.:.:.:.:.:
::::: / .!:∧ : : :.′ :.′/ﾑ /!: : : : : / V:.:.:.:.:.:.
::::/ |:{:::V: : :{.:.:.: ! |/ハ |.:.: : : / ∨:.:.:.:.
::.′ |ﾉ::|_V : |.:.:.:.|⌒} ､ ／ /.:.: : :/／⌒ ､ V:.:.:.:.
/ Ⅵj ∨ '.:.:. | | ＞ r───ｭ ィ≦ /.:.: : : ′ ＼ V:.:.:.
/V ‘，:.:.:.{ ∨ / { { ､ ─────=彡 / / ./.:.:. ／} ＼V:.:.:
. / ∨ :∧ ∨ 八 ＼ ＿＿＿ ィ⌒ / / ./.: ／ / ∨:.:
.. /: ∨:.:∧ ∨ } ＼ / / ./／ ／ }:.:.:
┏┓┏┳┓
┏┛┗┻╋┛ ﾞ''‐､_＼ | / ／
┗┓┏┓┃ ──‐‐‐‐ ＋ ─ ←丹羽文雄さん
┃┃┃┃ ┏┳┳┓ ／/ | ＼
┗┛┗┛ ┗╋┛┃ ／ / | ＼
┗━┛ /･’;|∵
/∵･:|：・.∵
_,,_
はﾘ
_!__!,
,_,. }_-_!
ｮ'´,ィ,Yﾋ､ﾖ
´'ﾞTY!|ヽ' ）､
,E!y'r━ﾄ,＼
_／｀V_|!'|!ﾉ｀,}＼＼
〃, _- ＞|!-|!i _）､ ＼>
,ｲ L!／ ﾞ ﾞ＼! ﾄ,
,､‐', !｀ー´ ＼_,ｲ＼
￣￣ ~＾ﾞ"
文芸家協会に提案された安保反対決議は、尾崎と林が理由の説明を求めると答えられず否決された。
自分が提案した議案の理由すが答えられないというのは失笑物である。
しかしこの風景というか丹羽の姿勢は、おおよそ当時の安保に対する一般的な風潮だった。
やらない夫も例外ではない。
／￣￣＼ 最近の自民党の横暴は許せん！！
ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
/⌒` （ ◯）（Ｏ): 俺たち若い奴等が集まって
.:| j（ （__人__）
:| ＾ ､｀ ⌒´ﾉ: 安保反対をするだろ！！
| u; ﾞ⌒}:
ヽ ﾟ " }:
ヽ :j ノ: ｉ |ｉ |
／⌒ ヽ | || | |
:: ／￣￣ヽ :: ＼ || |i
:: （｢ ｀rﾉ :: ＼ ||i ＼
:: ヽ ノ :: ＼ ＼
ガタッ！ | | r ｢＼ ＼ ＼
| | | ﾉ ＼ ＼＿＿ ＼
ヽ＿ノ /||| l ＼_, ｀ヽ ＼
|| ｉ / | ||| | (＿つ￣と_ノ) ＼
|| || | | ||| | ＼
＜´￣￣ ‐- ＿＿,,,
／ ｀i ¨＞ 、
/ :i ! ヽ ヽ ＼
/ / / :| / ヽ ヽ ',丶丶、
_,. ＜~ﾊ / :/ i / i ', i i＼ ｀ﾞ べ、別にアンタのために
ﾍ;:;:;:/;:;:;| ,' ｰ-/､ ／j: /| ∧ | l: lヽ;:}
t;/:;:;:;:;| i≧x､ン｀ﾞｰ// | 7''ｰl‐l'" l l;:;:;:》 安保反対するんじゃないんだからね！！
| ＼;:;:;| ,.| ﾐて ≧ﾐ／ !/,,.ィ杉i /l l;:;:/
| T´（ |/ ヾﾆｼ frｼ/ / /: ﾘ-'i
| ﾍ ｀t-ﾍ ::::::: ､ ::::u /_|/ /: ﾊ
,' ＼ ＼ ＼, -､-‐ _ ィ / ∧ ﾍ
/:i } ヽ ',/ <ヽ_i｀i´| ＼/ / ', ＼
//| ,xf＜ヽ/ ｧ-､ﾞi::::/つ: :/ ,'＞ｰ､ﾄ ＼
// / fi i: : :/ﾄヽヽ,.-' ｲ V: / ／／ ｀ﾍ＼ ヽ
／" / i ', V｀ヽ、｀´,イ 'ﾍ/:/ / / / ＞｀-､ ﾍ
／ / ,' j _,ｨ': : : : : :/ } /:/ / / / ヽ r'" く彡 ＼ ﾊ
／ / / /V ｀ヽ=-i l /: { / /￣/＼ Y ,へ､ﾝKv￣＞ ',
/ / //i } lｊl[/: : i ,' / /'￣｀l l ﾞ!ゝ》,.イ￣ ＼ ヽ
/ / iｼ j ,.ｲ /i /: :〃! / j ＼｀/┴'"￣ j
/ / { / |,': :|,': :〃／ / / / ＼
/ / ヽ / 《 ヽ: : イ ｲ ／ i / ',
/ / ヽ＿ｲ/ ＞ ＜ ヽ <¨´ ￣ / i
/ ,' | ／::::i~i:::::::ヽ iヽi＿ / }
i } |::::::::;' |:::::::::j / /: : :＼＿_／ l
i l ）ー,:;' ヾ -' / ／ ヽ:_:_:,..イ} j
l { ヽ // ∥イ￣｀イ ヽ ﾄ' ）i l
ヽ l 〃ー---‐ヾヽ ヽ ∧''" ,' ,'
ヽ l 〃{ i |::| i ', / /
＜開口健＞
.:.:.:.:：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：
.:.:.:.:.：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：
.:.:：：：：|：：/l：：：：／l：：：：：／/ ﾄ：ﾄ､：：：：：：：：： ……俺、老け顔じゃね？
: :.:.:：：：：|：/ ｌﾚ'ﾚ'´ 刈：イ ' ｀寸：：：：：：
:.:.:.：：：：ﾚ' il|：：：：： 絶望出来そうなことがあるなら参加するぜ
.:.::.:.:V i：：l i ', ,' i il|：：：：
:.:..:.:./∧：j _,,,､､､、__ゝヽ jﾉ_＿,,,､､､、..l frx ９条とか大好きだし
.:.:.:.l {frﾑ,__,fr==rf行=个‐-r匕r=f行==^寸_ﾚ' )l }
:.:.:.:.:＼∧｢¨l{≧zzzzz彡}r===代≧zzzzrげi´ y/
.:.:.:.V仏 `マ三三ン } `マ三三ン l {/
.:.:.:.Vﾑ ｨ i ,ﾑ ｲ /
.:.:.:.:.:.,＞ﾄ､ /¨＞､__j_／ヽ、 /∴く
.:..:.:.:f：：：： i _＿__....,,... ＿, ∴：：ﾑ
.:..:.:.:|：：：∴ _____ ∴：：：：|
.:.:..:丿：：：：∴ ｀....´ ,∴：：：：>､
.:..:.:.:.:,x＜：：：：：：：：：：：：：：：：∴∴：：：：：：：：：：：：：：：＞､
.:..:.:.:.:＜：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：＞､
＜大江健三郎＞
_ノ
. . -‐: :＝: : : : ー-ミ
. ／. : : : : : : : : : : : : : : : : ｀: .. へー、安保
′. : : : : : : : : : :.､ー-ミ : : : : ｀ヽ
乂. : : : : , : : : ｫvi. : :＼: : : : : : : ハゞ
.才: :: :: :::/.: ::::// : :i : : :ヾ : : : : : :.∧ へー、やらちゃん反対なんだ
. ′:::: :::/ : : : :.′ 乂:{ : : :ハ: ハ: : : {:!
/才{:i|!/抖竿ミ､ }八≧≠ミ::!: : 从
イ }:i :N{才＞-=ﾐ｀ﾞ ノ 斗r-=ミNﾘ Y:; へー、じゃあ俺も反対するわ
从(ハ{《八:うjﾉハ ゞ:りｲ 》 }ｱ}}′
八 从 :i .i 八
＼'. ' ,／
∧ ｀ ゛ ハ
＼ ｀ー -－ "´ .ｨ:､
fi≫ ､/从ﾊ, ／／ {
／} ｀ :＜ー-＜イ {＼
／.:.:_{ .L _ヽ /_ノ .Vハ
. ｲ.:.:.:.:.:.{ V _ -‐ }}.:.:.＼
＞.:´.:.:.}:_:_:__∧ ー- }! ′_:_:_:}｀:.＜
.:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.:.:.:.∧ :i /.:.:.:.:.:.:.:.}.:.:.:.:.:.:.:.｀
＜浅利慶太＞
ｲ｀ﾍ
/: :| ヽ
/ : :/ ヽ ＿＿＿ _,,,:. .-: :´彡ﾌ
_ノ＼＿∠: : : : : : : : :｀: :-: :,:_:／彡 /
( : : : : : : : : : : : : : : ｀ゝ /
マ r::/: /: : | : : : : : : : : ::＼ / あ、じゃあわっちも！！ わっちも入る！！
//: /: : : |: : | |: : |: _: : : :ヽ
ジ {/ 7|｀＼/i: /|:|／|´: : : : :|ヽ
〉 ,‐-‐､｀|7 || |_::|,_|: : :|:::|: |
で ／ r:oヽ` /.:oヽヽ: :|: | :|
{ {o:::::::} {:::::0 }/: :|N
っ | ヾ:::ソ ヾ:::ｿ /|: : |
！？ ヽ::::ー-.. ／ヽ ..ー-::: ヽ::| r--ッ
-tヽ／´|｀::::::::::;／ `､ ::::::::::: /: i } ＞
::∧: : :|: |J ＼ ／ ／::i: | /＿ゝ
. ＼ヾ: |::|｀ - ,, ___｀-´_ ,, - ´|: : :|:::|
ヽ: |::|＼ ￣/ /| |: : :|: |
＜谷川俊太郎＞
／ {:|:|:|:|:|:|:|:|:|:}＂ ＼＼
〃 {:|:|:|:|:|:|:|:} ＼ヽ
// { |:|:|:|:|:|:} Nｉ
. //. │{:| |:|:|:|:} | ||「＼. |:| │| 面白そうなことしてますねぇ
′ │┃{:|:| |:|:| |l＼ | ||ｌ .斗| │|ｌ
￤ ┃┃{:|:|:| |:| ||＿]N| |ﾚ' >|:ｌ∧￤|| | 僕にもすこし噛ませてよ
i ： │┃{:|:|:|:| | ／|| _j| │|L／ |/ lＮ || |ｌ
┃|: {:|:|:|:|:|:} |ﾚ' >|i / || |／|| || 書は投げ捨てる方だしねぇ
┃|:| {:|:|:|:|:|:}:}: 、 |L／ |l / ｌｌ .|| ||
┃|:|:| {:|:|:|:|:}: //＼厂 !′ 〃 ｉ | ||
┃.:|:|:| {:|:|:| / ／ l Ν!
┃ : |:|:| {:|:トミ{＼ ‐-‐ |￤
│ ｌ |:|:| {:| 人|
！jj :|:|:ｌ |ｉ≧≦ｉ⌒ヽ、 ィｉ{洲
:{{{{ ｣:|:| |||ｌﾚ厂＼ ≧=‐----rｒ=≦、 |||} ﾘ
Ⅶ｝Л|:| |ｌﾚ＾＼ ＼＿＿＿＿_,从 ||＼||ｌ .′
（｛{{|И人 . | ＼ .二二二二7/ ＼｣| |ﾚ′
＼! ＼,ﾉ＼｝. ＼ 二二二//＼＿
＿＿／ ＼ ＼ ..二〈〈 ﾏ^＼
／ ￣￣ ＼ ＼.ニ〉〉 V/ ,
／ |＼ ＼〈〈. |′ ∧
/ │ ＼ ＼〉 | '/ ∧
＜寺山修司＞
_
|;|
_r-||-
／ .|| ＼
/ .|| ヽ
／） ＿ | _,,,,_ | こまけぇこたぁいいんだよ！
／／／） ヽ | ( ) |-i
／ ／,.=ﾞ''"／ '-" .| 'ー' |/ 安保 反対！
/ i f ,.r='"-‐'つ .| /
／ / ._,.-‐' r====-i /
/ i ,二ﾆ⊃ヽ_ヽ|_|.ノ／
/ / 丿;;;;￣￣;;;ヽ、＿
/' /￣"''"o￣￣'ヽ;;r￣ 0"ー-
./＼＿__/;;;; ヽ;;| O |;;| O | ＼
. / / |;;||;;| O (＿) O |;;|;;;ヽヽ
| /;;;;;;;;;;;;;||;;ヽ O /-ヽ O |;;;|;;;;;ヽ.ヽ
ヽ＿_/_,,,ヽ;;;;;;;;ヽ ヽ--"／ヽヽ;;;;;;;ノ |;;;;;;;ヾヽ
＼;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／∧;;;;;;;;;;;;;ヽ
＜山田正弘＞
/ .././. / ..! ヽ. ヽ `廴ァヽ
′ ..|..!:....:i:.. ..:|:. ヽ i.. i ヽ ハ そうよ細かいことはいいのよ！
i .!.|:. ..:|:.{:.. ....:{:. |. . .. .:i、:|.|. ﾄ､.. .:{:.. ヽ! '.
| ...::....:.{十:.:A:.ト:|:... ..:.l..:..:|,斗ﾄ:.ヒヽ..｢＼:...} .
| ...:.ヽ∧{ V≧{ミヽ:...:.ﾄト:} r_七≦ミⅥ:ﾊﾉ { 反対してればいいのよ♪
/.ヽ l ...:...:l ,ｱ７ぅ:心`ヾ＼{ ′ 7´ﾄｨ::心 》|:.... ハ
{:::.. { /| ..l:小{ ビ:zヅ ゞ==く､｜. ヽ
l::.:: ∨ ...Ⅵ ^'¨^ ´ . |:... ＼ アンポ 反対！
V:::..∨ ! ...| : |:.... | ヽ
∨::..Ⅵ ヽ.{ 、,. !:.... . 丶.
∧::.. ヽ .. }〉＝i . --- 、 .{:.... l ､ .
/_.ム::.:..:ヽ... ...V..:..:〃 〈 ﾉ ,小:... | ヽ. '.
r― 、 _i´.::..:ヽ}::.:..:..＼ /:..:..,∧ ` -- ´ .ｲ:.:!:ﾊ:.. |:... ﾄ. i
＼:..:.`ー.、 /´::V::.::.Vイ:..:..:..: ヽ.ﾉ:..:.,.∧:.:i 、 ｰ ' ／:.:{:.:|:.:.::.:.. {:.... .＼ヽ
｀ ミ:..:..￣{::.::.::.∨.::.ﾍ::.. .:..:::.:,./:..:..:i { :..:.l ＼ イ {:.:.:.Ⅵ:.:.:丶.. ヽ:..... ヽ 丶､
｀ヾ､_,ヘ::.::.:ヽ::.::.}:..:..:.::/..:..:..:..:{::|.:..｜ ` .__ . ´ ｜{:.:.:..|:...:...:...、 V:.... . ヽ.
〈:.::.:＼::.::〉ノ..:.::.:/..:..:..:..:..:l:.| ..:.| ＿_ _,jﾍ､:.:.{:.:...:.... :.. V:... i } '.
V::..:...`¨....:.::/::′..:..:..:..:.:}:.} :..｢￣￣ ￣:..¨¨ {:rﾍ.ﾄ.､:.ヽ:..:..... :.. :.... }| !｜
ヽ::..:. ..:...::..:..::..:..:..:..:..:..:/∧:..L: ------ :._:..:..:〉}:0)ﾉ.ヽ:..ヽ:...... i:.. ﾄ､ ｜|
{.＼..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..//:..:}:..:} ￣ヽ辷メ､:.丶{:＼:..... } |..ヽ }ﾉ
＜黛敏郎＞
……やらない夫達は同世代の芸能芸術に携わる連中を大勢集め『若い日本の会』を結成した。
そうしてジャンルをまたいで集まった彼らは安保反対を表明し、『活動』を始めた。
────────────────────────────────────────────
,'. ＼ ／ ',
, ＼ ／ , 若い俺達の力を見せてやるだろ！！
| ,r =＼ ／- ､ :|
| ／ ／ ｀＜ ＞ ´ ヽ ヽ |
| { { ● ヾｰ={ | ili | {、ｰｪイ { ● } i} :|
l ゝ､ 弋＿_ノｲ i ゝ､ヽ.＿.ノ / | 行け！！！ ハナ肇！！
|. ー―'''７´ i ヽー──'''" ´ :|
| / | .ﾊ l
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∠⌒￣`ヽ＼ ､、
／.:::::... : : : ヽ,. -‐ …:‐- 、 ｝}
/:::::::::::::::::: －: :￣`ヽ: : : : :＼/ﾉ._
ﾍ:::::;ィァ'´: : : : : : . . :/ : ; :ヽ::. ヽノ}
∨／: : : : : : : :..:.;.:- :.:／: . : : r'
ｲ: .: : : : _;. -‐:´／／ァ'´: .:; : }: : ',
い:. r＜´::::;.-､:y/／‐く: ／y'_;../ｲ: . i ＼__,ｨ
∠ヽ{｀ﾝi;ィ:{f'ﾊ.ｉ {′仡7Y／ ／' |: ;!:|::. : :ヽ
ヽ,.-‐‐};:;辷' ゞ′ ´,.ﾆ ﾝ!:./ﾑi::: .: : :ハ
/ .:/'´Y′i iﾀ〃込辷':::::;:.. 〈 ^り
|:.,. -‐'´⌒ヽ、 (⌒i> ′/ ｀j广¨´
ｸ-､__ ＿,,.. -‐… ､_,. '´ 私の歌を聞け―！！
__,∠´￣´ ,. } __
r､"´ ...:. ／ ,. |'´ :！
ヽス:..:. ｒ'-ｧ‐､ ／ j:::::. : ト, アンポ ハンタイ〜〜♪♪
i´:... ＼,. '/ __y'...__ .｀¨"⌒i>':::::::::／ｧ
|;. - ､ !￤ ￣´ 〈:..;.-‐_＼:..:. :!}:::: : :.r‐′ _
/‐-､:..:| ! / 〉"´ ､y'ァ:´,ゝ-〜' ／ .ユ、
. '´ ,_)/! i ,' / `ヽ / ／ ―-t
／／ , ／ ！！ i {._ ｀￣￣￣´ ／⌒'J
／ , ′ ';...', | ｀こ_マァ－---‐‐一'''"´
／ ／ 〉:.j,. l:..... ￣｀ヽ､
／ ／ <:../ ‐-l :...:.... ／V _,,.. -‐‐￢.
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ｒ'´￣ ,. ´ r'ｰ:'´:..:..:..;. '´＼:. /:/:.ヽ:. ,､ r'´－- _ ..... ... /:.|
!辷ぅｰ r′ ヽ:..:..:..／ ｉt:.. ／:..i:..:..:.}/ ＼!丶 ｀ － ､:../:..:jﾌj
｀¨てゝ- ' 〈:..:／ | iヽィ´:..:..:.|:..:／ ｀ﾌ ＼:.. /ﾚ':..:..:..:/
｀′ j :.!:.:.!:..: :..:｀¨ ー‐- '´ ｀ ‐ _ , ':..:..:..:..／
,. '"´ :..!:.|:..:.. :..:.. ﾝ!／:..:..:..:／
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＼ j:..:..:.!:..:..:..:.. ／、 ＼
＜ハナ肇（クレイジーキャッツリーダー）＞
……その活動といえば、人を集めて歌を聞かせ、大騒ぎすることぐらいだった。
ぶっちゃけ現在首相官邸でデモを行う輩と変わりはない。というか彼らの原型とも言える。
∧ ∧ ;;;;::::♪:;;;;:::
;;;♪:: (´ー｀) ♪ ;;;::♪〜 ＼|／ ::::::::::: ♪ 〜〜♪ ::::::::::; ♪〜〜
o, | | ,o ∧,,∧ /⌒ヽ ∧,,∧ N ∧,,∧ ゝ⌒┐ ∩＿∩ o
＼ ／ ＼／ （ ´３｀ ） | ゜Θ゜） （ ｀⌒´ // (=×=/ ( ○ノ （´∀｀ ）／
＿＿＿_⊂＿＿_つ＿＿__,.┏つﾐ》⊂┓.┏つﾐ》⊂┓ ┏つψ$/ ┓ ┏つψ$/巛／ o─⊂ つ
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∧,,∧ ♪ ∧,,∧:::♪:;::∧ ∧ ハ)ヽヽ △＿△ .// λ_λ// ::::♪::::〜 ∧-∧
(=ﾟωﾟ) ミﾟＡﾟミ (ﾟＡ ﾟ ) .|ﾉﾉ´・_・｀ﾉ （ ´▼｀// （‐Å‐// （/＾ヽヽ ）∬
┏ ,,ψ⊂|┓┏ ,,ψ⊂|┓┏ ¶⊂.┓ ┏ ¶⊂.┓┏( |//┓┏( |//┓(-＿-)┓ ゝ^ο^ﾉ__∥υ
（O）/ .┃（O）￡/ ┃┃|つ:‡ |┃┃|つ:‡ |.┃┃ つ;/⊂┃┃ つ;/⊂┃（ （⌒＼ ＼ （ 〆 ）
┣|⌒|⌒|┫┣|⌒|⌒|┫.┣|⌒|⌒|┫.┣|⌒|⌒|┫|⌒|⌒| ━┫|⌒|⌒| ━┫つ━＼╋ )＼つ━)╋━（━
┃ ⌒|⌒ ┃┃ ⌒|⌒ ┃┃ ⌒|⌒ ┃┃ ⌒|⌒ ┃⌒|⌒ ┃⌒|⌒ ┃|⌒|⌒| ⌒＼|⌒|⌒|( ∬ ）
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λ＿λ ;;;;;♪:::: ::::♪:::: ;;;♪〜 ∧-∧ ♪ Λ＿Λ .⌒⌒ヽ ;;;;;♪:::: ♪
（ ｀ー´） ∧＿∧ （/＾ヽ ） / /(ハヽ∂ ′从 从) :::::::♪::::::♪〜. ::::: ♪〜
┃（ （⌒＼ （ ^×^） ゝ^ _ ^ﾉ （｀Ａ ´ハ| ヽゝ・_・ ﾉ┓ ∧∞∧ //ノ）） ∬
┃ つ━＼╋ ) ┃（ （⌒＼ ==つ=○=⇒| ==つ=○=⇒| （ ..（⌒＼ (‘ー‘*)┓ 从・_・ 从 ∥υ
┗ |⌒|⌒| ⌒＼┃ つ━＼╋ )━ ＼＼＼| ┃ ＼＼＼| ┃ つ━＼╋ )（ （⌒＼ （ （ 〆 ）
⌒|⌒ ┗ |⌒|⌒| ⌒＼《 ┣|⌒|⌒|┫┣|⌒|⌒| ┫ |⌒|⌒| ⌒＼つ━＼╋ ) つ━)╋━（━
┴ ⌒|⌒ ┃ ⌒|⌒ ┃┃ ⌒|⌒ ┃ ⌒|⌒┃ |⌒|⌒| ⌒＼|⌒|⌒|( ∬ ）
∧＿∧ ;;;♪〜 ┴ ┴ .┴ ┴ ⌒.|⌒ ┃ ⌒|⌒ ⌒†⌒
（ ´∀｀） ∧ ∧ ;;;;;;;♪::::::: tttttttt ∧＿∧ ♪::: ∧＿∧ ∬
┃（ （⌒＼ (*ﾟーﾟ)_ （ ）／ )) (´⊆｀ ) ┓〜;;;;♪（・∀・ _ ∥υ
┃ つ━＼╋ )━┃ | .（⌒＼ ⊂ つ （ （⌒＼ ┏（ （ 〆 ）
┗ |⌒|⌒| ⌒＼《┃ つ━＼╋ )━ ｜ Ｗ | ＿＿ つ━＼╋ )━ ...┃ つ━)╋━（━
⌒|⌒ .┗ |⌒|⌒| ⌒＼《 ／ （_＿）＿） ／| |⌒|⌒| ⌒＼《 ┣|⌒|⌒|( ∬ ）
┴ ⌒|⌒ |￣￣￣￣￣￣| ⌒|⌒ ┃ ┃ ⌒|⌒ ⌒†⌒
安保の何について、何のために、何を言っているのか……それをわかっている人間などほとんど居なかった。
ただ皆がアンポハンタイという語呂の良さと、反権力という高揚感に酔っていた。
,-─ ´￣｀'ー＜
Y´ .＼
, ':::::::::::::::::;イ::∧::::::::::ヽ
.{::::::::::::::::::ナﾚﾘ-弋:::::::::} んー？
';:::::::::::::ヾ●> <●7;;ﾊl
.ﾍ:::ﾚﾍ::::/ , | 書いてあることは普通だな
ﾍ;:::::ヽ|. ─ ノ
.ﾚﾍ厂¨オ 下l 普通というより日本有利な条約じゃん
r''"´￣r ＝＝ミ!r ァ７
{ } .|! /７ / 反対する理由ってあんまりないな
l .-ｧ⌒} / / /^}
ヽー'￣ ―-L∠/ ´
＜江藤淳（やらない夫の一橋寮時代の友人でもある）＞
やらない夫は後に語るが、日米安保条約の新旧の条約について読んだことがあるのは、若い日本の会の中で江藤淳だけだった。
そんな政治的には無知無関心なやらない夫の全てを変える出来事は、1966年12月に起こる。
/ : :.／: : : : : : : : : : l: : : : : : ',: : : : : : : : : : : ＼-､ ＼
/. . / : : : : : : : ,: : :!: : : : : : :}: : : ､: : : :､ ､ ヽ ｀ヽ､: :ヽ
,: : : : : /: : : . . . . . . ../:.:./|: : : : : : :.!,: : : :',: : : :､: : : ､: : : :＼ ｀ ＼
!: : : : : :/: : : : : : : : : :,/:-/､|: : : : : :l: |ヽ: : : l: : : : ,: : : :',: : : : : ',
.i: : :. : :./: : : :l: : : : :´:/: :/ !: : : : :,ｲ:.| ´｀ヽ!: : : :.}: : : : ﾄ､: : : :‘，
l: : : :.:./: : : : l: : : : : /:／. !: : : :.:/|: | }:.:.|: : : : |: : : : :} ＼: : :.
|: : :.:./: : : :.,ｲ: : : : /´ |: : : :/ !:| ',: :|: : : : |: l: : : | ヽ: :.
|: : : :{: : :／:.|: : : :/ !: : :/ |} }: |: : : :/: i: : : l ∨
',: : :/l: :/:.:.:.:|: : :/ |: :./ |_ l:/!: : /: :/: : :,'
,: : { l:/,: : :.:|: :/ 三三三' l: :/ 三三三 ' |: :/: :ｲ: : :/ やらちゃん やらちゃん
}: : :ヽ､.',: : :|:/: ', |:/ ・!}:/: :./|: :./
|: : : : : : ',: :l/: :∧ ' j:/l: :/ _!:/ ちょっと相談なんだけどさ
|: : : : : :.∧: : : : ∧ {｀¨ ´ ,ｰ' _ , ｲ: :.|/／ }
|: : : : : : : :.ヽ: : : : :.＞ ､_ゝ- '´_,.. . ＜ l: : : : :l / / ベトナム戦争取材してみない？
|: : : |: : : : : : ＼: : : : :､ ト､￣ ヽ:／ !: : : :/ l ,.- ､
|: : : |: : : :.:./｀ヽ＼: : : :ヽ､ ＼ヽ } ､ |:（⌒ヽl / ヽ
|: : : |: : : : {､ ＼: : : :∨､ ヽ l ヽl: /ヽ. （ }
|: : : |: : : : | ｀ヽ ＼ ＼: : l ヽ､_!l !/､ ヽ､ ー- ' ﾉ
＜＜読売新聞なこなた編集＞＞
／￣￣＼ ……ベトナム戦争取材って
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ベトナムまで行って戦争を見るのか？
| （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ (＼ ﾉ､
/ ＼＼く} j
| 〈￣ ﾞヽ ヽ
| .に }
| (＿__，ノ
,. :'",,. -‐ァ'": : : : : : : : : : :|: : : : : ::::ﾍ: : :.i : : : : : : : : ､: :｀:､
,〆 ' ´ ／: :,: : : : ; : : : : /: : |: : : : : :::|::|V: . :i. ｀､丶: :ヽ
／ , ' , ′ / . . /: .::;ｲ: :l: : : : :l::| ∨: :.i:. : : . 丶｀、: i いや戦争そのものじゃないのよ
/ ./ .:i: : : :.::;': .::/｜:::l: : : : l::! ∨: :i:::. : :ヽ: : : `、:. : !
/ イ . : :.::i: : : .::::i: :::i ｜::jl: : : ::l:! Ｖ: :ﾄ;::. : :ﾞi:. : : :.i::.ｉ: | 実はベトコンからクリスマスの期間中は
/ , ' /. : : : :.:::i: : : ::::::!:.::i !: | i: : : :{、､,,_ V: i_;ノ.: :.i:::. : :.i:::.i:|
,' , ' i: : j: : .:::::|: : : ::`ト-i-‐'ﾞ i::|. V: :｜ ￣､:ｌ ∨: : i::. : : ﾄ ヽ 停戦しようって申し出があってね米軍も受け入れたわけ
,'/ !:.:;ｲ: : ::::::|: : :.::::ｉ | l !| Ｖ: :! ヾ ∨: :l:::. : :.l::､ﾞ､
/ .|: :i |: : :::::::l: : .::::i !| ﾞ ヾ: l. --‐―― V: :!::::. : l::!ヾ!
|:::l. l: ::::::::::l: : ::::l --‐―― ヾｌ ﾄ::'::;;:..:ﾘ V:ﾄ;:::. :.|l
. l::l l: :::::::::::}.: ::::ﾄ 三三三三 ` ´―-"' ・ﾊ:|::i::: :.{
!j i.::::::::::jﾍ: ::|:::. l:::l|::|:i:: :!
｛. ヾ:::::::|:`ﾄ:::|:::l ,ﾉ:::::: |: i: |
ヾ::::|: :!ﾍ:l::::ﾄ.､ ー'ｰ一' ,,..イ::l:::::: :|: :.N|
ﾄ::l: :l: :ヾ:l:::::::｀`:::::-....,､,,__,,. ,-:::'"::::::::l:::l:::. : :!:: :|
l::N.::l: : :::l::::::::::::::::／r| !｀ヾ::::::::::l::l: : : :j::: :|
ｌ:|: :::i: : : :l:::::::::;ノ |'′ ﾞ| ＼:::ｌ:l: : : :j:::: :|
l:!: ::::i: : : :l;､く l'''""""'''j //|: : : :j::::: :l
ll: : :::i!: : : :ﾄヽヽ i. j // ｲ: : : ,{:::::. :l
,!: :.:::|ﾍ: : : :iヽヽヽ i. i // //l: : : ,〈l:::::: :.l
/ : :.／: : : : : : : : : : l: : : : : : ',: : : : : : : : : : : ＼-､ ＼
/. . / : : : : : : : ,: : :!: : : : : : :}: : : ､: : : :､ ､ ヽ ｀ヽ､: :ヽ
,: : : : : /: : : . . . . . . ../:.:./|: : : : : : :.!,: : : :',: : : :､: : : ､: : : :＼ ｀ ＼
!: : : : : :/: : : : : : : : : :,/:-/､|: : : : : :l: |ヽ: : : l: : : : ,: : : :',: : : : : ', だからクリスマス休戦の取材をしてほしいわけ
.i: : :. : :./: : : :l: : : : :´:/: :/ !: : : : :,ｲ:.| ´｀ヽ!: : : :.}: : : : ﾄ､: : : :‘，
l: : : :.:./: : : : l: : : : : /:／. !: : : :.:/|: | }:.:.|: : : : |: : : : :} ＼: : :. 開高健ちゃんとかも見に行ってるし
|: : :.:./: : : :.,ｲ: : : : /´ |: : : :/ !:| ',: :|: : : : |: l: : : | ヽ: :.
|: : : :{: : :／:.|: : : :/ !: : :/ |} }: |: : : :/: i: : : l ∨
',: : :/l: :/:.:.:.:|: : :/ |: :./ |_ l:/!: : /: :/: : :,' 停戦の様子を見てきて、紀行文を書いてほしいわけ
,: : { l:/,: : :.:|: :/ 三三三' l: :/ 三三三 ' |: :/: :ｲ: : :/
}: : :ヽ､.',: : :|:/: ', |:/ ・!}:/: :./|: :./
|: : : : : : ',: :l/: :∧ ' j:/l: :/ _!:/
|: : : : : :.∧: : : : ∧ {｀¨ ´ ,ｰ' _ , ｲ: :.|/／ }
|: : : : : : : :.ヽ: : : : :.＞ ､_ゝ- '´_,.. . ＜ l: : : : :l / /
|: : : |: : : : : : ＼: : : : :､ ト､￣ ヽ:／ !: : : :/ l ,.- ､
|: : : |: : : :.:./｀ヽ＼: : : :ヽ､ ＼ヽ } ､ |:（⌒ヽl / ヽ
|: : : |: : : : {､ ＼: : : :∨､ ヽ l ヽl: /ヽ. （ }
|: : : |: : : : | ｀ヽ ＼ ＼: : l ヽ､_!l !/､ ヽ､ ー- ' ﾉ
／￣￣ ＼ ………いいよ
__ノ ｀⌒ ＼
（●).（● ) | 俺も戦争体験はあるとはいえ
（__人___） |
, =二ニﾆヽ､ | 地上戦は見たことないしな、おもしろそうだ
/ 二 ヽ､`,┘ ﾄ、
/ -､ }、j┘ ｲ ⌒ヽ
/ /{_/＿ ,／ }
/ ノ∧ ｨ }
| | / i | |
|:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:', いやいや 戦闘を見に行くなんてしないでよ！
|:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.: ､／/ |:.:.:.:/:.l ∨!:.:.i:.:.:.∧ ＼
|:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:| 前線なんて、絶対行かないでね！
|:.|:/:,､':.:.:.:／___＿＿ !:/ ＿__ !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:|
|:.|/:{ !:.:/:.| ￣￣￣ |' , ￣ ･::.!:.∧:ﾄ､:.! それで死んだらえらいことだし、ウチの連載もあるんだから！
|:/:.:.ヽ|:/:.:.:! ,⊃ .}:.:lﾚ !' V
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ⊃ .ィ´:.:.:.|
':.:.:./ ﾍヽ ｀Tニ ´‐.|:.:.:.:.:.:|
:.:./ l ＼／⌒ヽ､|:.:.:.:.:.:|､
: : : : : : : : : : : : : : : : ｀:`:ヽ-:'':":ﾞ:、
.: : : : : : : : : : : : : : ; ': : : : : : : : : :ﾞ, 休戦期間中のサイゴンでも観光して帰ってきてよ
: : : : : : : : : : : : :, ': : : : : : : : i: : : :.i:.｀丶、
.: : : : : : : : : : :, ',.': : : : : : : i: :!: : : :.!:::.＼:｀:.、 12月とは言え赤道近くだから、海水浴でも楽しむつもりでさ
: : : : : : : : : :,.' / . . |: l:. : : :.!::::::.ヽ＼ﾞ:、
.: : : : : : : : :,' ,': : : : :,:|: : :./!:.}::: : : :|:::;､:::::`、ヾ:、
: : : : : : : :.,': ,' : : : :.;':!: ､:/ !:ﾊ:: : : :l:::::',ﾞ､:::::i.
.: : : : :|: : ,': ,': : : : ;'::!: :./`j､' !: : :.l::::::::! Ｖ:::!
: : : : : !: :j: :i : : : ;:::/.:./ 〃｀''|: : ;{:::::::::! V:l
.: : : : :j: :i: ;l: : : ://':.;ｲ / !: :/ !:::::::! V|
: : : : :.|:/|:,'! : : 〃!/:ｉ:l 二ニ､j:./ l::::::l ﾞ}
.: : : : :! Y,'.|: : :/:/ﾞ::: !j ￣￣ ﾂl、 l:::/
: : : : :l: :.|ﾍ|: /:::':::: : :.!i 冫 |/
:.:|: : :j: .:::::::!'ﾊ::i:: : : : :!! .__,_ / ;⌒!
::l: : :.!:.:::::::::;' V､::. : : jｌ !_ﾉ/ ノ . /
:j: : :.!::::::::::;'｀ヽV:､:. : : i! __ .ノ ／ '――- ､
l: : :.!:::::::::/ ,,...､V､:. : : ﾞ､ / ノ r‐-､―'
: : :l::::::::/''";:=''‐ﾐヾ:､: : : `、. / ｒ''‐-;'
.: :l::::::/'彡'-'''"⌒`ヾ:､: : :.`、 / /､仁.ｿ
: :!::/ｼ'´ ヾ: : : `､ / /
[SPLIT]
／￣￣＼ ああ、そういうことね。
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 遊んできてチャラい文章書けばいいわけだ
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | ｎｌ^l^l そうそう、そんな感じで＞（こなた）
. ヽ | ﾉ
ヽ ヽ く
/ ヽ ＼ オッケー、引き受けた。
／￣￣＼ ……でもなんか変だよな……
／ _ノ ＼
| （ ●）（●）
. | （__人__） 何が？＞（こなた）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
.> < クリスマス休戦を言い出したのはベトコンなんだろ？
| |
| |
―― 、
／ ＼ ……ベトナムって仏教徒の国だろ？
／ ｀
， 、 | しかも共産党は宗教否定だろ？
| __ノ ＼ |
| | なのにクリスマス休戦を言い出すって
| （● ） （● ） |
| | 常識的に考えておかしいだろ
| |
| （__人__） |
| |
| |
| |
| | なーんか変なんだよなベトナム戦争って
, ,
, /
、 ,
、 ,
/ ￣￣￣￣ 、
/
’ ’
この観光気分のベトナム行きが、のちのやらない夫のすべてを変えることになる。
#4 作家時代のエトセトラ
>>648のあとは>>663でした。
以上です。
i⌒i ……次回はベトナム戦争の回となります。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 おそらくこのスレ史上もっともえぐい回になります。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ さらに言うなら、やる夫スレの中でも中々上位に位置するくらいえぐいものです。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | お気をつけ下さい。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ 次の日曜に投稿できればいいのですが……
今回も面白かったです
しかし次回はそんなにえぐいのか
怖いような怖い物見たさで楽しみなような複雑な気分だ
実際の人となりも知らずに「閣下」とか言ってる自分にとって非常にためになるスレです
次回も楽しみにしています
こなたの正体は読売新聞の編集って時点でピンときたわｗ
出る人皆濃くて面白い
次回超期待！
石原や反石原があれこれ書いてる
慎太郎の交友関係すげえな
思想もなにもないがだらだら生きているうちになにか新しいものが生まれる
９０年代に宮台信司が『終わりなき日常を生きろ』で振り回した言辞に通じるものがあるな
もっとも太陽族なんてやっていられたのが当時の若者の何割だったかは疑問
大学に行けない中卒高卒で就職か自営業が大多数
>>716
今も昔も反権力、て人を酔わせるよなあ
さあ近・現代戦沼が口をあけて待ってるぞ……
ベトナムへ行って現実に目覚めたってところかな
この人虚心での観察眼はかなりありそうだ
昭和30年代には裕次郎に憧れる若者が大勢いたってね
石原兄弟の出現は、旧い時代が終わって
新しい時代が来たことの象徴的存在だったとか
吉田総理が引退する時の「もう戦後ではない」発言以上に
石原裕次郎のデビューの方が当時の日本人に
ビジュアル的に戦後の終わりを強烈に印象づけた
最初からスター
へー石原ってベトナム戦争を見てきたんだ
昭和20年代までは大学生と言えば「学士様」だからね
今ならハーバードやケンブリッジで博士号取得に匹敵する
全共闘は経済成長で日本が豊かになって
大学生が急増したことが最大の原因らしい
今なら自民党代議士の子弟が米国などの大学留学してくるようなものか
学位とってない人も多そう
i⌒i wifi通ったので投下します。今回はベトナム戦争の回になります。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 やらない夫はベトナム戦争に従軍記者としてベトナムに赴き、貴重な生の記録を残しています。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ そこにはカーツ大佐やランボーといった漫画のようなキャラクターは出てきません。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | ですがそれ以上に喜劇的で悲劇的な現実がありのままに描写されています。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ ショッキングな場面があります。該当箇所の前に警告します。閲覧は自己責任でお願いします。
1966年12月 やらない夫はベトナムに降り立った
＿＿
／ .／}＼
／ ,r'"／ .＼
ハ / / ヽ、 ／"i こなたは前線に行くなって言っていたけど……
.ｿ ﾉ / / （●／ ..,ｨ´
| ﾚ' '- '~ ／..|_
l ｔ".,.-┘.)
. ', ､-ｰｒ'､
.＼ ゛''´.ﾉ
） ／｀´
/ ／ヽ
. / ／ │
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
| ﾐｨ赱､i .i_r赱 もちろん前線に行くだろ！
. | ::::::⌒ （__人__）
. | ﾄｴｴｴｲ
. ヽ ｀""´}
ヽ ノ
/ く
＃5 他人の戦争
日本の担当者はやらない夫のアクティブさを予測して、一応現地駐在支局に注意を促していた
＿___
,:vﾍ:.:.:.:.:.:.ヽ
/:.:.,ｘ≦二ミ､:',==-:.:.:.=‐--........___
, {:.:.:.{'´:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.. へr=＝‐｀ヾ
／:.‘，:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:). ＼
/:.:.:.:.:.:.∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.. ∧..´:.:.∧:.:.:.:＼ やらちゃんがそっちに行くからよろしく
/ ゝ。＿__:.:.:.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.l:.:i=‐:、∧:.:.:.:.:.＼
,.r=＝:.:.:.:.:.:.,.:.:{!:.:.:.:.:.:.:l}:ﾊ:.:.:.:.:.:∧＼｀丶.:. でも絶対に前線には行かせないでね！
{,..rく:.:.:.:.:.:.: /:.,:ｲ:.:人:.:.:.:.:.:.liﾊﾘ＼:.:.:.:∧:.':, ｀ヾ
,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.,:' ∨:.:.:.|ハ:l,rｾヾ:.:.:.}:.:‘,
{:.:.:.:./:.:.:/:.:.:.:.:.:,: __∨:.:.:ﾘ '{_,ﾉ} ∧:.ﾊ:.:.:}
∨:.,':.:.:/:.:.:.:.:.:,:',.rt'ｭ≦∨:/ V:.ｿ { ,)ハ:.:.i|
∨!:.:.:.:.:./:.:./ｆ芹,)::::.。 ' ｀ ´・ . }:./
乂:.:.:.:/:.:.∧｀乂んﾊ} ' ﾉ ,ﾉ'
∨{:/:.:.:.{:.:/.:.:.:＼¨´ __,.r: ／
}:.:(:.:.:.:.∨､:.:.:.:.:.:＼ (:::ｿ／
}:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.:.:.:.:.:.:ヾ￣
}:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|_＼:.:.:.:.:.:ヾ＼ , ,.
}.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.|ﾆﾆ｀ﾐヾ:.:.:.ヾ:.＼ / } / 〉>
}:.|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.|ｘ≦三三≧＼:.:.＼ } ゝ' 〉
}.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.|二／´ ￣ ｀＼ヾ:.:.:＼ ／｀ミ 、 ／
しかし現地では……
＜＜サイゴン読売支局＞＞
＿＿＿ ﾔ::::::::::ヽ, i:::::::ヽ l /,
ﾞヾミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｷ:::::::::＼i!ﾝ/:i'
ｰ-ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! i
-ｯｪｭ=ﾆ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::iノ,' ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
ﾞﾞ''ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ン゛ | やらない夫さん、前線行くならアテンドしますよ
ｰ''''''".ｯ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ＼＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
-=ﾆ三::ニ_ﾆ､:::::::::::::::::::_::::::::::y::ｧ:::::::::::', )/
r'''''"￣ ﾆﾐｿ:::::::,ｧtｯﾁ'ｿノメﾂTi::::::ｨ::i
i ‐ｫ--==こFLいt::i" ﾞ''''"／ ﾞ''" i::::::ﾊﾘ
. i i´ ｿ`|.l::::!|:!:::l . ,: ﾉ::;:::lヾ、
,r,' ｌ ', !, | i:::! |i ｿ､ ,. -┐ ／ ﾘ ﾔ i
f'_/ |', ', ﾞ'i~U~|:! : ヽ､ ￣ ／ ゛ ｀//
ｌﾄ､ﾞ'ｰ- .ト､' ! i. ｌ |! : `＝ｿ ,' /,ｲ!
. lｉ ', ~ﾞﾞi' i ',＿|:!=ｪｭ､､=´´ / // ｲ
|l! ', ! , ' / '/ |
＜現地駐在日本人カメラマン＞
／￣￣＼
／ _,ノ ｀⌒ いいの？
| ( ●) （●)
.| （___人__）
| ﾉ
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人 丿
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./ 人 ./ ヽ
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',::::::::::ヽ :::::::::::ヽ :::::::､:::::::::::::. '::::::::､ヽ､ヽ::::ヽ＼:::､::::::::::ヽ､
.ヾ ､::::::::'.,::::､::::ヽ､::::::::::::へ::::ヽ':::::'.,ヽ＼':,':,:::ヽヾ::':,::.:::::::::;_`;;,､,
:'::＼ヾ::::::ヽ'::::ヽ::::＼:::::::::`:::ヽ:::`､::::'.,:ヽ.ヽヽ:::::':,ヽ::`:::､::､ﾐ;;,､.``''ｰ
::',::',:,ヽヽ､:::＼'::::ヽ::::ヽ,::::､::::::ヽ､＼:::::'::::'., ':,ヽ:::::':,:ヽ:::ヽ:', ｀`>
､:',:::',:':;:`::.`､;_:ヽ､::::＼:ヽ:',ヽ;'::､;;;;ヽ`､::::::::'., ':,゛,'::::::::::',:::::::':,
.!:::゛::',::ヽ:::＼::::::::::ヽ:::::`:､:'yｯﾝｧ::::ヾ;＼';::::::ヽ':,::',,::ヾ::::',:::::
::::::::::::'::::＼::::ヾ:::::::::､､:`:::::::i! !::::::::::ﾒ'ｯ､`:::::::::':,:::',,::ヽ:::::: 構いませんよ
::::::::､::::',:､:::::ヽ＼::::::::'.,＼::::,ヽ ` ｰ "／ `;:ヽ::::'.,:::l!:::ヽ,
:::ﾊi!ハ::､ ヽ:::ヽ. i ヽ､::ヽ ヽ::',`''､'''" !:',::､::::::::!:::､ 日本にいる連中にこの戦争の実像は分かりません
:::i,丶'､ ヾ `'､`;、 `'-`､ ヽ、 i:::',:!:､::::::::::::i
::::! ` ｀ ｀iヽ､ ヽ i::::',:i:ヽ:::::::::! 三日前、向かいのホテルに爆弾投げ込まれて三人死にました
:::::l, ! i!.ﾉ';,:::;::':,::::::l
:::､:i ..､ヽ､ _,,,.. !,､:'::::::'::::':,::::! サイゴンにいれば安全なんてことありませんから
::::.､', ´ /::::::::::::::',.:::::::::'
::::::ヾ'、 ..､､...... ,;:'i:::::::::::::::::',.::､:::::', 私も前線は行ったことないんで楽しみです
::::::::::ヽ ''``ｱ`'''ﾏ''''``''ｰ ,;:': .i:::::::::::::::::::',:ﾄ､:::::',
';::::::::::::`;;､ / ｌ:. ,;:'' .ｌ:::::::::::::::::::::::i ＼::',､
. !:lヾ:::i :. ;ヽ／ ﾉ: ／' i:::::::::::::::!';ヽ::', ヽ;ヽ
';! ヾ'i: : / / ,.ｨ'´' .. !:::::i::::::::', '､ ヾ ヽ
'､. ｿｲ' ／‐-ｰ;:ｼ' ::/ i:::::!':,:x:::', `
／:. ! /:. :._､-'´ .::/ ',:::! ':;ヾ;
､='´:. :. ' ﾝ:. :,'´ / ':;:.ヾ'､ ヽ `
:. :. :. : ,':. :. ', / ';: `ヾ､
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
（ へ）（ へ） | それじゃ緒に前線に行くだろ
.（__人__） .|
ｌ｀ ⌒´ |
{ |
{ ＿ |
（ヽ、ヽ / ）|
| ｀`ー―‐'| ..ヽ|
ゝ ノ ヽ ノ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＜＜サイゴン米軍本部＞＞
｜
┌┴┐
, ￣￣ﾆ‐- ＿ ,l＿＿!、 _ -‐ﾆ￣￣ ､
i | ｌ.二二二二二二l 、＿＿＿_---ｌ ----.l---＿＿＿＿,. !二二二二二二.| | i
ｒ ! ! ｌ == == == .! ! .lｌ :::| ｌ! .| ￣￣.|. ｌ! | ll ::l .|. == == == | | | ､
＿ ＞ '"!..| | ｌ | l lｌ :::| | :::::::::: | | ll ::l .| .| | | .!"'＜. __
".i | i l .| | ｌ | l lｌ :::| | :::::::::: | | ll ::l .| = | | | .! l .| ト
l | l l .| | l. ≡≡| ｌ :::| |ｌ￣￣ｌ| | ::l .| .| | | .! l .| l
l | l l .| | l. ＿ | ｌ :::| |ｌ l| | ::l .| = | | | .! l .| l
l | l l .､-‐ ､ l. ￣ | ｌ :::| ll .l| | ::l .| .| ,.' ,.' .l .l .| l
l | l ｌ i l ! == | ｌ :::| l! .l. | ::l .| = | i ‐-.ｉ l .l .| l
l | l ＿＿＿_l ll l＿!_ | ｌ :::| ｌ ! | ::l .| .| | ll l _,,,.. -‐―＝
l | l .l ￣l￣￣|`i == == .| ｌ :::| l .! | ::l .| = = = = l ヽ￣ヽ!;;;;;;;;;;;;!:::::::::
＿r-! l ┌――――┐-------.! _l＿＿＿_::|＿_ｌ l＿_.|＿＿_.―――――‐ｉ ＿＿ ._ｌ＿_ｌ r‐ |;;;;;;;;;;;;|:::::::::
￣￣￣￣└――――┘￣￣￣ｪｪｪｪｪ -=-―.---ｌ.r―‐i.!--..l―-=‐l二二二＝＝┘―― ー―‐ ￣|;;;;;;;;;;;;|:::::::::
＿＿＿＿ ｒﾆ=‐ ￣￣ -＝ / '., ＿ =ニﾆ ,.-------―――‐
二ニ-‐'" -= / '., ｀―｀＿_ -= ￣ ―-=ニニニニ
￣ / ,―― ＝‐ ￣￣
/ , -------------------------
/ , ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
/ ,
__ ,.､＜´￣∨￣ヽ＜ヽ､ おうジャパニーズ、前線に行きたいのか
／::::〃〃::::::::ヾ/::｝:::!::::ヾ:ヽ＼
,:′〃〃:::::::::/ヾﾒﾍ:::/::::::ｲ::::}:::ヘ それなら第二十五軍のベースキャンプのクチに行け
//:::::::::::::::i::::::::! !/ !::/ j::/:::::::::ﾍ
/ｲ:::::::::::::::::ﾄ､::::| ムｊ/ｰ/ﾊ::}::::::::ヾ、 そこから適当なアウトポスト（野戦陣地：最前線）に飛べばいい
￤i::: |:::i:::!ﾍ√∨ﾍ ,/ /｀ﾘソﾉ::!::} ヽ
|::::|:::ﾄﾘ_ﾘ廾ﾍミ ク /__/_/ｲ:::::/
ヾﾘ::::ﾍ ゝ__f;j__ __f;j__ゝｲ:::/
｛ |::::! ＼ j j:::!｝
｀|::::', /!:::!
!:::::ﾄ、 / ｊ::::!
!:::::| ゝ Ｆ＿＿フ ,' ﾘ:::|
!::::|／:＞､ イ ｊ:::j
＿__ノｊ:::|::::::::::ﾚi＞ ､ イ;;;;l !/
／;イ::::::::ノｲ ヾ;;;;;;;;;;;;i、 /
/´/::::＞ｿﾉ ﾉ八 / ヽ､、＿
/／//ノ ゝ < ヽ:::::::::::｀ヽ
＜米軍広報将校＞
<＼ ヾ ､ `ー- ,' / / ,' / / !／|
):::＼ ） ', ＿...! / ,' i ! ハ i /`^'､..._.､! .i 今日クチへのヘリ輸送がある。
`ｰ_':::ﾉ、::`ｰ'::ノ/＿::::」 ,'! ! ! N､ ト､!. ', !: : : : : : ::! ! i
',ｰ=ﾆ..._):::K´ /ﾘ ',i.! ', ! ＼ ! ', !'､',: : : : : ,' ,'! ! ! i フランスとイギリスの従軍記者もいるから一緒に乗ってけ
..', ｀ ｰ`､ ./ o i>、 ﾄ､!r'て)ト､ '､', `: : : / /,' ﾉ / ! i!
', ＼ ,' // ﾄ､ ', ` 弋::ノ ` ` ,r='／厶ｨ/ ／ / /i /
.', ,ヘ、 ｲ /ハ .i '､ ',_..、 ' ' .: r 'び;; }ソｲ ,ｨ' ／ ﾉ'
', / ○ 〉く ＼//:::::::}! !`!.ヒ..ri ri .: : : .`ｰ ' ´/ ／/,ｨ'
' , `r-､/ /Y´:::::::::`| ﾄ,!j{〔〕}U.i. i!: : : : . _:／. イ￣ヽ{
' _ﾉ＼＼/ /::::::::::::::::i i '､ー'ー', ` '′: : : : ,ｲ L. --‐,
／ `７/,':::::::: ... ! ﾄ､＼ `ｰ弋ゝ: : : :,ｲ/.! ! ○ ',
`､_／ ／/ ,'::::::::::::::::::::i iノ ` ､ : : _.. - '´ /:::! i_... -‐く
／::::::::::: ／ ／ !::::::::::::::::::::::! | ´ ￣／ /::::::! Nr- - イ
::::::::::::／il／__／i!::::::::::::::::::::::! i` ､ i ／:::::::::i i:::', ',
::::::／ ／ } i|;;;;;;!'､::::::::::::::::::::i ,':: :..:`ｰ┴― '´:::::::::::::::i/! i::ri', ',
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ⌒）（⌒）
| （__人__） ありがとうだろ
| ｀ ⌒´ﾉ
,| }
／ ヽ }
く く ヽ ノ
＼ `' く
ヽ、 |
| |
クチ基地は第二十五軍と、空軍の北爆爆撃機のための巨大飛行場を持つ巨大前線基地である。
/ / / / | |:l ヽ:､:. ヽ ＼
/ /| /∨ /〃/√/ / / / .:| l :|:|::. |lﾊ:::: ヽ::ﾄ＼_
,' |// ／／/ / /.../ .::i .:/| |! :|ハ::|l:::}l::::. |､:! ああそれからヘリに乗る前に兵器庫に寄ってけ
,ﾞ ｰ=´イ 〃 .:l :l.::/ l |.;;|:⊥|_l_リ }:|!:::}::::|::| ｊ:|
l | /:{ .::|.:|::ｌ /|':|::|:l:! ｌ{:‐｀マ十|::::}:/}::| ｊ! 電話して話は通しておくから
| ..::::/⌒:| .:::|::ｌ:| / ! |:{_;!__{__ｰ{, ﾉ:从ｿ ﾉﾘ
│ .....::::::::://´r | ::::|::l:ｌ.{ |{`''､_ノ_,~` {(（
,..ィｲム:::::::::::::::::{〈_ （（＼:::ｌ::l:|::| ヾ ＼
／ ＼ミﾐﾍ::::::::::::::::＼_‐＼_V|::l:|::| >
／ ..::::V少ﾍ:::::::::::::::::::;}`ー､ﾍ＼::|! r ´
／ ..:::::::／ ∨::::::::N/ ヽ|:::トﾄ､ _､_┘
..:::::::::::/ }:::lｊﾊ| |:::ｌ::| `'ｰ-こ) ´ r '
.:::::::::::::/ ﾚ'! ∧ |:::l::|ヽ､ !
.:::::::::::::::;ｉ |: ＼＼|:::l::| _＞- ､＿ ノ
.::::::::::::::::::ｉ ｊ;／ /⌒>＼!::l::|／_＼ |::::l{ ＿ ＿_
::::::::::::::::::| 〃,.r=＝ﾍ::::く ヾﾍ:＼三､＼|:::f| ／￣￣￣＼＼＿__ ＿
:::::::::::::::::| /／二ニヽ ＼::ヽ :::＼:::{＼三､＼ｌ／ ＿＿ ＼＼/＼／ヽ _〉
::::::::::::::::| /〃､-─‐ヾﾐー≧}､＿!:.ヾ}:::{;＼z／''"´ ｀丶､ ＼＼_廴 ／
::::::::::::::::| i／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼ｊ|:.ﾞV／ ,... - ─- ､ 丶 ＼＼厶_
::::::::::::::::| {{;;;;;;;;;／￣￣￣￣￣｀ヾ;;;;;;;;}／ ／三三三三三z､ ﾞ､ ＼＼＼
／￣￣＼
／ _ノ ＼ え？
| （ ●）（●）
. | u. （__人__） 俺達が兵器庫に？
| ｀ ⌒´ﾉ
. | } why？ なぜに？
. ヽ }
ヽ ノ
i⌒＼ ,__(‐- ､
l ＼ 巛ー─;＼
| ｀ヽ-‐ーく＿）
. | l
／´ ＿＿＿ ` ､ヽ
/ ,. -.: ￣ :i i:￣ - ､ ＼
/／ /.::/ ｲ i .:.:ﾊ :ﾄ;: i :＼:.ヽ
i/ .:i.:./!/ |ハ .:.:|. i | ヽ i i:.:. ヽ:.',
// .:.:i|/´|!￣` ,i .:i| ´il￣∨|ﾊ: V え？
iﾊ :.:.:|.ィて::卞` ∨ ィて::ヾ | /: ',
', .:| ￣ ￣ ´/ｲ: .i !
/＼ゝ 〈! ` /〉 ／ｨ／|ﾘ
i ハ ＿＿// イ|: |
/ ﾍ ´ ￣`´ / ,|:. |
. i .:.:ﾍ ´` ｲ二|:. |_
. | :.:.:| ＼ ／ |:.:.:.:|:. : .|￣`
| :.:.i | ` ＿ ´ |:.:.:.:|:. :. |:.`ヽ
!: :.:.|､,.,|_ -――- _| r ''|:. :. i:.:＼､＼
r ''|:..:.:| i´:::::::::::::::::::::::::::::::::`| i:.:.: i',､:.:.:ヽ` ＼
r ´` ''´ .i:.:.i| r|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ト.i:.:/i| `´ '､,,
(, i:.||;' ` ､:::::::::::::::::::::::::::／:; 'i:/ ､ 〉
ｨ' ` ,,i|i:::::::::::` ､:::::::::::／::`::r' / `,,) ､
／ ' ., `;::::::::::::::::::::::::::::::::::,'' i, ＼
＿_ ━┓
／ 〜＼ ┏┛
／ ノ (●)＼ ・
. ｜ (.／) ⌒）＼
. ｜ （__ノ￣ ＼ え？
＼ |
＼ /
. ＼ ⊂ヽ∩
/´ (,＿ ＼.
/ ＼. ＼
./ / |. ＼ソ
（ y' .|
. ／ ￣ - _ 〉 ……いやまさかお前
/ ＿＿＿ - i
/ ´￣ ￣ ‐- ` ､ i` - _ 丸腰で前線に行くつもりじゃないだろうな？
／,ｨ / ,.ｲ // i ∧ i ` ､ 〈'' ,､ ヽ
./／i :i /`i/ヽi i| i _i :ム .i: ヽ ﾉ ', ヽ
|i i ﾊ i|k‐tｯ=ﾐハ :|`´ i:| i|i :ﾊ ヽ./ ''; i 従軍記者といえども、せめて小銃ぐらいは持って行けよ
／i| ﾍ |i `ー ´ i |､k‐tｯｰi|ﾄ | / ぐ ／ ＼
/i ,.'' ﾊiゝ/// ﾉ i| ` ＝彳 iｲ /} .ﾉ/ ヽ'' `
i i ; | :', ヽ ､ //// /ｨ ｲ´ ,'/ ＼
! ',, | ﾍ t- ＿ _ /／ | , '' ii
. | ',, | i＼ ` ー- ﾐ> ,. ｲ :i ,. ' ￣ ヾ ､
. i `! | ＼ _ - ´／:i :i ｨ' ' li
ハ | :| `T:::::´:::::::::::::::,''/ :/ i ´ li
! .i :| i::`ー:::::￣,''/ /,, ' li /
. 〉 i| :| i:::::::::::::, '' / ｲ :/i/ V
i ＼ i| |:i :|:::::::::::; /// / / :/
| ＼i ﾊi| !::::::::::::'/ .// i ／ ／ /
i ＼ |! i| :i::::::::::::::::'/´ | / ／ /
この頃の米軍はまだアマチュアリズムな所があり、従軍記者に対して武装することを許可し小火器を貸与していた。
（ただしこの措置は、現場の黙認と各国が徴兵制を導入しており従軍記者も銃火器の取り扱いを心得ていたからと思われる）
／￣￣＼ ………俺達は武器なんていらないだろ
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ただ取材に来ただけだろ
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ﾋﾞｼｯ
/ く＿＿,-ｭ__ て
| ＿＿＿ 三） （
| | ￣
__..イ::::::::::::::::::::::::::::＜
／:::::::｀^＼::::/ﾊ:￣｀ヽ::｀＼
／/∧:::::::∧ヾV／i::ハ:::::∨∧＼ おまえ馬鹿か？
/::::::::Ⅳ∨:{ 从 ∨::} :::∧
/小:::::iﾊ::厶乂 ﾘ ｨ/⌒ヾⅥ!:/:爪 ベトコンがGIと従軍記者を見分けて
/ハⅣ::{ ぐ￣oミ" ､＠_ノｲ::/ノﾘ ☆
/ 小::ハ u ` イ小｝ ／ テッポー撃つと思ってるのか？
|:::ﾊ ,rー---ーｭ 从:|
Ⅵ::ﾍ ハVv-―ｲｲｊ ﾑ川
／イ :::ヽ.└‐ "￣￣ , ′ﾘ!|
. //:::::::::::::/| ヽ、 . ｲ / ﾘ
//ｲ :::::::::; ├777≧┬く77i /
{ !:::::::!::| |///////////h、＿
_＿....乂厶ー7/////////////7<:.:｀ヾ777ﾍ､
.ｲ//´:.:.:.:.:.:.:.:.:.////////////////,ハ:.:.:｀ヾ//ﾊ.
////:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.///////r===x//////,ハ:.:.:.:.:.:.:Ⅵﾊ
. ////:.:.:.:.:.:.i.:.:／///////≧v≦////////,＼:.:.:.:.:}//}
{///{:.:.:.:.:.:.:У////////////////////////,＼:.///!
. ﾊ///＼:.:.://///////////////////////////ﾊ///
／￣￣＼
／ _ノ ＼ そんなこと言っても、いらないものはいらない
| （ ●）（●）
| （__人__） 俺達は取材に来たんだ、殺し合いに来たんじゃない
| ｀ ⌒´）
| }
ヽ }
> ノ
/ ＼ ／て⊃
| ｨ |＼ `´ ゞ ＿三}
| | | ＼__／
／イ ::::::::::::::::::::::::::::|∨ﾊﾍ ∨∨__,,,Ⅵ∨::::::::/::!::::: : /:::::.:/ ⌒
ー＝"´ /::::::;:ｲ:::::::::::::::::::::|､∨ﾊﾍ, ／,.イハ/ハ ∨:::/::/!:::::::/:::::.:/∠⌒ 甘ちゃんだねぇジャパニーズは……
|:::::/ |::::/i:::::::::|ヽ! { ∨ｘｨイゞﾟ≠‐′ |:::/ //::::::/:: ／:l
|:::;:: |::::| |:::!|:::{＼, ヾ∨:::ム´ i:/ //::::::/／::::.:lヾj:.ノ ま、前線で命をなくせば嫌でもわかるか
|:::! |::::| |:::!|:::iィﾁ}〃´＼ / //:::／l::::.:.:.:.:lγヽ
∨ |::::| |:::!N:}ヽｲ /／ l::::.:.:.:.:l:.ゞ.ｲ 好きにしな
∨| Ⅵ i / ／ l::::.:.:.:.:l:｀ー＜
＼ ヽ く::::.... l::::.:.:.:.:l ∨:::::::::/
', ｀ヾ′ _, -､-,, 、 l::::.:.:.:.:l ∨::::/
ﾍ. ｪ≠´￣｀ー ′ l::::.:.:.:.:l ヾ/
/:∧ ;;::.. l::::.:.:.:.:l ＼
/::::::ハ l::::.:.:.:.:l
//::::::::::::ﾍ ....:.:.:.:l::::.:.:.:.:l
//::::::::::::::::::ﾍ ,.イ´:.:.:.:.:.:l::::.:.:.:.:l
やらない夫は、同行のカメラマンとイギリスフランスの記者、合計四人でヘリに乗り込み、クチに向かった
＿＿
＿,. -‐ ￣｀ '¨ ＜、
ﾌ¨⌒ Y ヽ
/ , ﾞ;、
ﾉ/ / / , } ヽ イギリスだぜ
'ｲ / .{ ,/| ,ﾊ ﾄ､ ヽ. rゝ
{ ! i | / {. ! } i ヽ. } }
i | { .ﾊiミ､ヽ! |ﾉr彡ﾍ. i. , !{
}.∧ヽ! rｧ=ヽ ,rｧ=､ﾞ| ﾉ | 「｀
i八.ヽ! {泛ﾘﾞ i泛ﾘ i,/ |ﾉYﾍ
,iﾊ! 〃 、 〃 ､_ノ
＼. - ／Y
`ｰr―r-r ｨf ､
,∠入＼r介ヽ!「ヾ＼
./ヽi.＼＼ヾ､!_ﾉ 八ﾞ⌒＾ﾄ.
ﾉ .| Fﾄ､:辷{／FT!r=､ﾉ:〉
〈 -､,/{ ヾ-'＼＼└'‐ﾄﾞ二ﾘ
} ∨‐''¨二ｴ二ｴ._ｰ,}
`七T¨「￣} | 〈 「ﾆｽ.
〈;;} .i兀,! ﾄ､{ {兀! }
ﾑ=r＝==;r{ﾉヾ==.､_〉
| ,! /--}! {
ﾉ/ ,/ {i i
.ﾚ' / 〈 i |
,〉―ｿ ｀ﾄ-..┤
/: : / ﾞ}: : i
ﾑ: :/ i: : :{
/_:_Y Lr::ﾍ,
￣ ￣
,-‐ ¨ ￣.¨ ` ‐-.,,
,/ ., '¨⌒ γ ヽ, ヽ,
/ / / '¨_-‐::;,,.. ; ヽ
/ / | / ヽ,ヽ . .ヽ
| | | / ,...| ヽヽゝ, フランスだよ
.| | | | ‐｀‐-,, ´,__ .| .| ＼ ゝ.,,..
| | ヽ, | ｛ﾟ*)ヽ | | )ヽ‐-;｀ヽ
|ヽ ヽ ヽ yー-´ , ´ ノ人ゝ〆ｿ}
.ヽヽ. 〉 入,, ヽ¨ .____, 入ヽゞ彡ζ
ヽヽ. 丿 ﾉ ゝ, ｀ヽ｀ ___ ／´)ﾉ)κ;.ヽη
＼ヽ. . (とﾉゝﾊ-,...ヽ 人〉,, 〉, ´,.」 ヽ3
＼ヽ. ｀ / ヽﾉ｀ ｀´ヽ ヽ^ヽく ヽ^´
＼ヽ. と,.... ＼ ｀Y
＼γ´ ヽ, ｀｀ヽ,,. ヽ;:.'¨⌒｀
へ,) ,,, | /.;:::::::ヽ, ´ ｀ヽ
ゝ 丿と´⌒｀｀‐└‐⌒ヽ
｀"´＼| ヽ ヽ, .,-,.,,.
／( ¨⌒¨｀, ｀ヽ., ｀ヽ,
／／( / '¨⌒｀,＼｀ヽ‐- ,. ヽ
と／. .く ´ /. )ノ＼| ｀
く .,, ﾉ-‐´
｀/∨∨｀ﾉ
/;入;|
｀´ ヽヽ
従軍記者を載せたヘリコプターはクチ基地に飛んだ
--─┬─--
￣￣.. 三三| ￣￣ ミ
＜´. 三| ＜´ ＞
／／ ＜´ F. ＜´ ｀ ＼＼
／ ＜´. 十 ＜´ ｀ ＼
{ ⊆⊃＜´ ｀ } }
{ ＜´ .＞＜ ヽヘ＿ }
＼＼ ＼ ＜´. ＞＜;;;;;;;;;;-‐ ＜ ≧ｘ ／
＜´ ＜´ ＞＜;;; -;;;; ; 〃;;＿;;;;;;;;;;＼ ＿＿ ＞。 ＞"
ミ ｡＜;;;;;;;;;;;;＞";;;;;/;; ///,ヽ;;;;;;;;;;;};; ＼ ￣￣￣ ＞ 、
<;;;;;;;;;;＞"´;;;;'''';;;;∥;∥///,ﾍ;;; ; ｛;; {{ ＼////////,ヾ ヽ
ヽ／;;;;;;;/∥ i|;;l;;; {{/////,};;; ; ｉ;; ヾ=＝〉＝＝＝=;;;;;;ヾ. ＼
／;;;;;;;;;;∥|ｉ. i|;;|;;; ﾍ/////i;;;;;;;｛; ; {{￣/,'//////////,'i. i∨
. ∠ﾍ ／ __;;;;;;;;;;l;;;|ｉ. i|;;|;;;;;;;;;ヽ＿ノ i.. ゞ彡////////////}. } }
∠;;; ; ﾍ ｲ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;; li. il;;;i {.. {{,'////////////,'/ ∥ i
∨;;;;;;;;;;;; ≧≡=-。。 ｡イ/ﾟ;; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i; ヾ-‐ i ＞"´￣. ヾ///////////／ ／/,i
..∨;;;;;;;;;;;∨三三三＞。 ｡イﾟ;;; /; ;;;;;;;;;;;;;;;. i i＞"´. ｀ ＜'////,'／ ／'//,/
....∨;;;;;;;;;;; ー-=三ヲ ＼＞。 ｡イﾟ;;;;;;;;;;;/;;;;;;;; i =ｨ. √三∥三三三＞。＜ ／'//,／
. ∨＿__∧. ｀ー-;∨人三＞。 ｡イﾟ;;;;;;;;;;;;;＞√. ｡イ. ｡≦三三.||ﾆ＞"三三三三三三＞。 ＞"
∨∧三三＞. ｡イﾟ;;;;;;;;; ＞＜ { イ´ . ｡＜三三三＞彳´三三三三三三三＞''´
. ∨∧｀ー;;;｡イﾟ;;;;;;;;;;＞''´. ＞i| ＞＜三三三＞''´三三三三三三三三彡'. ∥
∨∧｡イﾟ;;;;;;;;;＞''´ 八. √三三三＞''´三三三三三三三三＞''"´ヾ＞''´
∨∧∨＞''´ ＼ ／三|| 三＞''´三三三三三三三三＞''"´ ＞''´
|; ; |. ! ><ﾆ三 ||＞'´三三三三三三二＞'''"´ ＞''´
|; ; |. ! ｀゛＜三三三三三＞''ﾍ ＞''´
ゝ_|. ! ﾍ. ＞''´
¨ ＞''´
＜クチ基地＞
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::::| D |::| O |::| M |::::::::::ヽ ,.､:.' ..:.::.:::::::::::::::::.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::└‐::':::`ー':::ﾞ':::::ﾞ':::::::::／"ヾ ,. '".:.:.::::::::::::::::::::::.:,.､ '､ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::::::::::::::::::::／／／::::::::::::::::|D)(O)[M]！.::..:... ／'` ' .:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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r─'`'-==[i!}==---t:::::::::::::::::::‐::─'"::::─ﾞ─‐‐､ :.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX|| ||XXXXX||XXX
XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX|| ||XXXXX||XXX
XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||, , , , , , , , , ,.||XXXXX||XXX
到着した時、クチでは基地内に備え付けられた大砲が、しきりに射撃を繰り返していた
／:.:./ﾚ 7／{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼_
/:.:.:.:./ 〃/:.:.:.:.:.:.:.:..|:.:.∨~＾＾´＼-:.:.:.:.∑
___, ノイ:.:.:/イ／V:.:./:.:.:|:.:.:.:|ﾊ:.:| V≠=寸 ようこそクチ基地へ！！
/:.:.:.:.:./:.:.:.:.|:./lV:.::|､:.:.:| ｌ:| ＿___ W::::/
/::ｨ:.:.:.:.l:.:.:孑|::|廾|:代､:.::| '~|´_- ｀ |::::|
／´ /:.:.:.:.|:.:.:.|! |/_ 二ﾍ! ヽ::| ´ｲ升ﾃ=､ z. |::/‐､ 従軍記者の皆さんを歓迎します！１
|ﾊ::|:.:|/l::| 〃{ﾋっ┘ `＾─'′ .|'f;＾:. !
l !:N:|ｲ¨| | l:::ﾉｊ:/
｀| l{{<∧ { ､ |＾;:./
＼ {:〉 _＿_＿＿＿､ ｊ_／
`ｰ ヽ 弋二￣ 二ノ /!
,-‐|＼ ￣￣_￣ ,.'::ト､_
／:::::::| ＼ ／ ..::|:::::::ヽ
/ ::::i| ｀ ー ─ '' :|!:::: :::',
/ ::i} {!:: .:'､
_/ Vヽ / V '､
_ -‐'´ ﾄ､ |:.:｀､ ./ | /!. ＼_
,,.､ -‐ ''"´ .::|:: ヽ |::. ｀､ ,′ / /:::|::.. ヽ｀丶､
´ ::::|::::::.} |::.:. 〉 .〈／￣/ /::::::|:::::... ＼ ｀丶､
＜クチ基地広報将校＞
,r‐ - ､ ＿
,.．‐ '" ｀ヽ._
_,∠〃 r , .＼⌒
／ , / ./i / ＼
./,ｨ / 〃／ ! /＼ ヽ. r-ｱ 今やってるのは敵陣地への
iﾉ// /ﾐ≦ i/ ＿ ヽ ! }弋
.彳!./,ｨ=ﾐ 三、.} / i/ .i ﾄゝ 砲撃ですか？
iﾊ{ { ;|｀ 'ｱﾐr- ! ﾊ/⌒〈ﾉ
.〈 〃￣ ,! └-' i/ ' ) i
ヽ. 、 〃〃 ｨ ヾ /
丶i￣￣ヽ／⌒＜ヽ- '
| __ | r " ￣¨ヽ.
{ 辷.｀Y.}＼＞ ﾄ､
Y⌒{ｰ / / ＼ /
⌒ ′
／ィ.: : .: : : .:ー-／､/://:/ ./: : / ￣¨'' ､: : : : :ヽ
. /: : .: : : : : : :/ ./://メ、i: : / ＼: : : : }
i: : .: : : : : : :/ ー‐､/` |: / ｨ‐――-.:._ }: : : : :j
{/|: : : : : : / ィrf‐≠‐､ﾐ､ .|/ ,- }: : : ﾄ､|
レ⌒Y:/ ´ﾐ､_弋_’ﾉ` __ 厶: :/
{ 八 }:j ﾉ|.:: ヾミ､＿､. /: : /
. ヽ ツ ! i r'.:: ￣｀｀/‐､/
ﾍ i ヽ! /ﾊ } ベトコン支配地域の村に
`ｰ} /ｯ /
ﾄ､ `ー＜三ニ‐､_ _, / ／ 200mm砲をブチ込んでるんですよ
＿j ヽ ー ￣ /ィ
/ | ＼ ／
/ ＼j ＼ ／/＼ ご案内しますので是非大砲を御覧ください
/ ＼ ＞-＝＝ ＜ / ＼
＿/ ＼ / / !
， ＜ | ＞､ / / ｜
＜. | ／} } ヽ ./ ﾄ､
| ／ {_ / / | ＼
| ／ Ο} / ./ ＼ | ＼
| ／ ヽ / / ＼_j ＼
| ／ i / / ＼
| ./／ ＼
|/ ＼
案内の将校はそういうと、やらない夫達四人を200mm砲陣地に案内した
┃
┃
┃ ┃ ┃ ┃
┃ ━┛━┛ ┃ ┃ ┃ ,...,,::;;''::,,,.::; .. ,,,, .
┃ ━━┛ ┃ ┃ . .:''::´::''": ::. ; :"::"
┏━┛ ┃ ━━┛ :.'"::" :: ::,. ::'' :: :::"
┃ ┃ ┃ .,,:' '' " . . ::: ''"
━┛ ━━━━━┛ ━━┛ ,;'"', .....::."
. _,:-､,. : :.,,. ,;;:''""
_,;-､. _,;:-'":::::_,ヽ"'''"'''"
__,,;;;;;;--ｰｰ''''''''''i:'ｰ､__／ `|::'ｰ,､ _,;:-'"::::::_,;:-'"
. |.,::..:--ｰ''''''"""i :i : : : ;; : : : : :| i:::: ＼,. ._,;-''"::::::_,;-''"
. r'' : : : : : : : ::r､ :i :|: : : :;;; : : : : :::|l:::::::::::`ｰ,;::-'":::::::_,;;-''"
\
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::|￣|＿::::ロロ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::| ＿|::::::::::|￣|＿::::ロロ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::|＿|::::::::::::::::| ＿|:::::::::□:::::::／ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|￣|＿::::ロロ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::: |＿|:::::::::::::::::::::／／ ..:..:::::.::::..:.:.: ::.:::.:::::::::::| ＿|::::::::|￣|＿::::ロロ::::::::::::::::::::
::::...: ヽ／ ''⌒ヽ ;;;::::::|＿|::::::::::::::| ＿|:::::::::□:::::::／ヽ:
ヽ ヾ ,,ｿ ,,） _ ::::::::::::::|＿|::::::::::::::::::::: ／ ／:::
::::::... ,,ノ、 ,,ノ ::::... ヾ ::::... ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ／:::::::::
:. :::... ヾ :::.... ヾ ::::.. ﾘ ::::. ,,ﾘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::.. ::.. ,,ﾘ ::::.. ｿ::... ::.. 彡.. ::.. ヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::... ,, ､ 彡 ,, ､ =- ,, ､ - ::::.. ,, ､ ,,ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
く< ヾ ､ ‐ く< ヾ ､ ミ､ く< ヾ ､ ‐ く< ヾ ､ ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＼''ノ､ ミ､、 ＼''ノ､ 'ミ､、 ＼''ノ､ ミ､、,,＼''ノ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ ,,彡 ミ ＼＼ ＼＼ ＼＼ ＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
,ｿ ＼＼ ＼＼ ＼＼ ......:::::::::＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＼＼ ＼＼ ......:::::::::＼＼::::::::::::::::::::::＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＼＼ ......:::::::::＼＼::::::::::::::::::::::＼＼::::::::::::::::::::::＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::
\
/／/ ////////////////／///////イ,./////////////////,l
,/ / l////////////!//／/,/.///,/ .l'! ￣｀`マ'///////,l
' .,l//////// '/‐!'//、ｌ'/ .//// ﾘ l////////l
/,l/i///l//_＿ .l// `l/、ｌ/// / l////////l
' : Vｌ//l l/'ヽんハl.、 ! l'// / ////////,/
'.i ﾘV/{ ! ｀`' ヽ !'/ ＼ l'//////,／
, r ', Vｌ l'! ｀ ､ .l/////／
ｌ .l ヽ |l '"＞ ､ ＼ ////／ すごい迫力でしょ？
、l ｜ ｀ヾ ヽ ヽ /" l'
ヽ . /'" ﾉ ' これで俺たちはベトコンという
l ､ .:::. ,.' ｒ ' /
,.イ' ＼ ー ／ノ ' 畑を耕してるわけです
／:::::::' ｀ ､.._ ／ ´ '"
/ l::::::::' ､ ｀ ー‐ヽ ／::::l´ﾄ､
／´/ l::::::: ／::::::::::! .l ＼ｰ- _
, ／ ./ ';::/. ヽ イ/::::::::::::/ ! ‐- _
_ ‐'／ .l ヽ. ｰ- ´ ／:::::::::::／ | ‐-
- | ヽ ／:::::::::::／ l
／ l ＼ ／:::::::::::／ l
. l ヘ ､ /:::::::::::／ |
. |. /:::::::ヽi /::::::::／ ,. ﾍ l
.「￣二￣┐
＿_ _ ＿＿ j .L,===＝┐ _/｀ヽ、
「 ￣ ￣￣｀7 「 {{ // ＼_
｀7 .{{ 」 .」l 7 .＼
[ .ﾘ j.{ }.} く ＼
」 └=ﾆﾆ＝ｲ 〒 ｀ヾ、 /7
└=ニ=＝=ニー=ニニ＝┐ └＝=ｧ=┘ ｀＝=ﾐ、厂./ _=ニヘ
＿＿ ＿ ＿jl i 7 ｀=´ ,-=ニﾝ' ∧
┌=ニニ二二r''￣ ￣ ￣￣ // __,ィー=ー''´ .∧
/{ j } く _,,-=''´ ノ〉
{ { 与 ＼＼ __,ｒニj
}ﾉ ∥ ＼＼ ＿r'_／
ﾘ _＿＿＿＿ ┌-‐=＝=＝==＝ｲ ｀ヽﾍ _／_／
l_ニ]￣￣｀ー―'^'ー´￣￣´ ￣￣ く.ヽ／／
｀ー´
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼
（○）（○ ） | ……
. （__人__） u .|
. ヽ｀⌒ ´ |
｛ /
lヽ、 ,ｨ'.) ./
j .}ﾝ／／ ヽ
ﾉ '"´ ￣〉 |
. { 勹.. ｜
ヽ ､＿_,,ﾉ . |
兵役を経験していないやらない夫は、大砲の音に圧倒された。
----
...::i〔:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〕iト それでは従軍記者の皆さん
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
/⌒i:i:i:i:i:iア"""`ｰ≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ 記念に大砲の発射ボタンを押してみますか
/i:i:i:i:i:iア" `ｰ≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}
/i:i:i:i:iｱﾞ ｘ≠"⌒ ＾⌒{i:i:/⌒ヽi:i:}
′i:i:i:i:＼ 汽苡 ｀＾ (ﾉj｝}i:i:}
Иi:i:i:i:i{=ミx ＾´ ｛ﾉ /ｉ:i:i}
{^{ｉ{＾:i汽ﾘ くi:i:i:ｉ′
{ Ν 小〈 ､ ′ `ｰ{
{∧` -=ア / ',
ｰ / ／⌒
＼ ／ ／ 〉
＼ " ／ ／ 〕ト
｀¨´ 〉辷彡' ／ 」┐" 〕iト
}ﾊ＾V ／ /乂 jI斗
/}i:i:i:ｉ∨ ／ Y
r ､ﾐ ___ //ｉ:i:i:i:/ ´ ／ /
/_] ┘} [ 」′ __./ }:i:i:i:i/ ／ .′
/7 :| | | | { ﾊ/i:i:i:i:′ ′ /
/ ｛ .:| | | |´￣｀{ ゝ＼ｉ:ｉ{ { /
／￣￣＼
_ノ ヽ、 ＼
（○）（○ ） |
. （__人__） u .| ……え？
. ヽ｀⌒ ´ |
｛ /
lヽ、 ,ｨ'.) ./
j .}ﾝ／／ ヽ
ﾉ '"´ ￣〉 |
. { 勹.. ｜
ヽ ､＿_,,ﾉ . |
担当将校は気軽にそういった
＿_∧＿
┼ _,. -‐ ¨ ｀ヽ.
￣7 , ､ ﾞ;、 うれしいな♪
_,人_ / /! ﾊ !ヽ. ! ､＼
｀Y′ / ﾑi/ i i三!ﾊ. } 弋 ｀ それは素敵な記念になるよ
,ﾉｨ { /彡､ iﾉ ≡ }.| ,ﾑ‐､,〉
┼ ,!ﾊﾊ. ≡ 、 iﾊﾉ !
{ 〃 ケ ノヽ._,ﾉ
ヽ､＿_, - ヽ.
／ ｀ヾ} ,/ ﾞ;、
r! 〈￣｀ヽ }
└ヽ.＿ ／`
, -' "´｀´~""''‐
,:' ｀´ ｀ヽ. 僕も徴兵されてたけど
,: ／ミソへ. . ヽ.
/ / ヽ ヽ. ヾ こんなに大きな大砲は初めてだ！！
! ! ! 〉 ゝ ! .!
ｿ ! ト､ _=-‐ メ ! ! !
′ ! !.. 、 ,≠=､ | ! ! !
! 人 厂｀ 弋ﾘヾ ﾉ､ 丶
ゝ ' 〃 ｀ 〃 ∠ 〟:ヽﾉ
ｿ´ゝ>＼.. ￣´ ／《 Y∨
（／ ﾉ ｀｀´く ／ ヾ/
大砲の迫力に圧倒されるやらない夫を置いて、イギリスとフランスの記者はするすると進み出ると
躊躇なく大砲の発射ボタンを押した
} l / } { / ＼
〈 } ／ 〉 | 丿
| l ｲ ／ l｀
ヽ __ノ / /ｌ l
丶--く ＿／ l ＿_ヽ、 ☆
l / ｀丶. /
_ l ゝ ＿＿＿ ） _
┌｛ーゝ------- 一｝┐
ゝ 二二二二二二二 ノ
┃
┃
┃ ┃ ┃ ┃
┃ ━┛━┛ ┃ ┃ ┃ ,...,,::;;''::,,,.::; .. ,,,, .
┃ ━━┛ ┃ ┃ . .:''::´::''": ::. ; :"::"
┏━┛ ┃ ━━┛ :.'"::" :: ::,. ::'' :: :::"
┃ ┃ ┃ .,,:' '' " . . ::: ''"
━┛ ━━━━━┛ ━━┛ ,;'"', .....::."
. _,:-､,. : :.,,. ,;;:''""
_,;-､. _,;:-'":::::_,ヽ"'''"'''"
__,,;;;;;;--ｰｰ''''''''''i:'ｰ､__／ `|::'ｰ,､ _,;:-'"::::::_,;:-'"
. |.,::..:--ｰ''''''"""i :i : : : ;; : : : : :| i:::: ＼,. ._,;-''"::::::_,;-''"
. r'' : : : : : : : ::r､ :i :|: : : :;;; : : : : :::|l:::::::::::`ｰ,;::-'":::::::_,;;-''"
. i;" : : : : : : : :|;: : :.．:|: : _,,-=､､: : : :l:::::::::::":::::::::_,;:-'"
rｰ'"i : : : : : : : :;;- : : l ::|::=";;;;;'''" : :_,;-'､,,::::::::,-ｰ"
／::.::::.::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ (｀ｰ‐--､＿__ さあ！ そこのジャパニーズの記者さん
/:::::::::/:::::/::::M〃''''ミ::::::::::＼ .｀ｰ＜,ノ´ , ｀､
,ノィ:::::/:::::/: ::::| ミ::::::::::ﾍ '┬'´|〕 _ﾚｰ､ 米軍は人種差別を撤廃しています
/:::/:::::升!八ｉ -‐,二_ .ミ::::::::::i ﾞ､ ﾞ､ / |ﾞ､__
/:::::{::::/ｰ‐- '´ｔツ Y''刈 | / .／ ｿ ｀i_ ぜひ貴方も大砲のボタンを
/／ .|从ﾞ､iｔツ } r'｀ヽ | ﾄｭ/ / , ﾞ､
. iハ .ﾉ ＿, ノ ﾞ､ ）､__,ノ / /'´ ﾞ､ 押してみてくださいよ！
! .!ﾞ､ , -='´ ノ ∧ !､´ / / ﾄ､
ﾞ､ ｀-'‐ ´ ｲ ヽ. ｀ｰ-､ ﾄ,／ | ｀､
＼ , , -‐ ´ !､ ＿_ ｀ｰ-､_ __,!､__ ノ ﾞ､
＞-‐ ´ |￣| 〉‐/´￣ ／ ｀ｰ-､__ ￣ ＼ ｀"´ ｀､
__／ | | >､ |/ / ＿, -‐ ´ ｀>､_ ＼ ＼
_, -‐'／＼ ,イ＼/／ ／＼. / / ＿_, --―‐'´ ｀ヽ､ ﾞ､ ＼
／_, -‐'´,＜´）/ | ／ ／ ｀ / ＞―ﾞ､ ﾞ､
´￣_, -‐ ´＼ / ／ ／ ／ _, -‐ ´ _, 〉 ﾞ､
／| __|/／_／ | _, ---―‐'´ <´ / | ｜
＿ / /／ / >'´ |_, -‐ ´ ＼/ ｜ |
-‐'´ ｀ ｰ - ､/ ／ ／ｨ / -‐'´| _, | | |
-‐'｀ｰ-､_ ｀ｰ‐--'´／/ | ! ＿_, -ｧ―――-- ､_ | /| |
｀ｰ-､＿＿__／ / / ／ / ￣｀ｰ- ! | |
/ / / / .. ／ / ｀ｰ┴-､_＿＿＿＿ノ
/／| _, -‐ ´ / ::: ／ /
. ／ ! -‐'´ , -‐' ´ :::. /
┌'´ ／ ／￣ ::::. /
／ノ ヽ＼
／.（○）（○）＼
|. u. （__人__） | あ、ああ
. | |
| |
. ヽ ﾉ
ヽ /
/ ヽ
| |
| . |
邪気も無くにこやかに将校は言い、呆然としたままのやらない夫は砲座に進み出る。
ー - ､ ：
＼ ：
＼ ：
ヽ ：
ｒ ＼ ：
｀ヽ ヽ. ＼ ：
| ｌ ヾ .Ⅵ､. ＼ ：
｀ヽｌ / .〉.У.： ＼ ＼ ：
ヽ＿ノ＿／／ ： ｀ｰ-..,,ﾂ ：
¨ ¨ ￣ ┌─┐
┏┻━┻┓
┃ ┃
,ハ :::: :::: :::::::::::.::::::::::::::::ヽ::::::::､::::::::::::ヽ ::::::..ヽ::::::`､ :. ::::::ヽ :::::.:.::｀ヽ、
|／| ::: :::リ､:::rＮヽ＼::::ヽ､::::ヽ､::::::丶＼ ::.＼:::::ヽ .:. :::::｀ヽ‐- ､_:::＼
/ ﾊ ::.:.::! V / ＼ヽ::i ヽ:::| ｀ヽ::､::｀ヽ丶､:::丶､::､ :::::...､::::＼ ｀`ヽゝ
{ ヽ.: ::l / ヾ ヽ:i i| ヽ::::ヽ＼｀`'' ‐---::::ヽ:::＼rヽ、
';:: :! 〈 __ ヽ | ',::::::: :＼:.::､｀ヽ:＼::::::ト ､::丶、
|:: ﾊ ` }:::::::. ::::ヽ::ヽ::.:＼:ヽ､ヽ ｀` ｰ-
|/l:ハ ､ ＿＿ ﾊ:::::.::| :i:.:ヽ.:i::: :､:ヽ} ｀`
ノ ﾉ' l心 `ー‐一` ,. '|:::::::| :| :.::.N :;､!`､ヽ
|ハ , '´ i!::::::| ::| :.ハ | ＼ヽ! …………
ﾘ ヽ ,. '´ ,/!/ |: :::､ ! i|
__ __,.ノ/ ヽ __,,. '´ ノ l,ｲ:: ﾊ:{ |
,..､,.ィ"r''"´ .::: r / / |､:! ヽ、
,,.. -‐''"´ { ヽ r i ヽ＼ ／ : ヾ丶､
l | ヽ ＼ ｌ ＼! / ヽ ｀ヽｰ-､_
| | ヽ ＼ ヽ i ﾉ / ヽ､
､ | | ､ ＼ ノ ／ / r ｀`丶､
そしてやらない夫は言われるがまま発射ボタンに指をかけた
----
...::i〔:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〕iト そいつを押せば200mm砲弾が飛び出します
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i＼
/⌒i:i:i:i:i:iア"""`ｰ≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ それではどうぞ！！
/i:i:i:i:i:iア" `ｰ≠i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i}
/i:i:i:i:iｱﾞ ｘ≠"⌒ ＾⌒{i:i:/⌒ヽi:i:}
′i:i:i:i:＼ 汽苡 ｀＾ (ﾉj｝}i:i:}
Иi:i:i:i:i{=ミx ＾´ ｛ﾉ /ｉ:i:i}
{^{ｉ{＾:i汽ﾘ くi:i:i:ｉ′
{ Ν 小〈 ､ ′ `ｰ{
{∧` -=ア / ',
ｰ / ／⌒
＼ ／ ／ 〉
＼ " ／ ／ 〕ト
｀¨´ 〉辷彡' ／ 」┐" 〕iト
}ﾊ＾V ／ /乂 jI斗
/}i:i:i:ｉ∨ ／ Y
r ､ﾐ ___ //ｉ:i:i:i:/ ´ ／ /
/_] ┘} [ 」′ __./ }:i:i:i:i/ ／ .′
/7 :| | | | { ﾊ/i:i:i:i:′ ′ /
/ ｛ .:| | | |´￣｀{ ゝ＼ｉ:ｉ{ { /
: :|: : : : : :/- 、'´ ＼ ＼
: :|: : : : :/ l ∨´￣` ｰ'´￣ヽ ＼ ヽ
: :|: : : :/し' | ', ヽ￣｀ヽ ガシ
｀'|: : : '､_ ﾉ ｜ l ヽ ￣｀ヽ
|: : / ￣ | | | 〉 |-､
|: :;' | | ' /l 〉 ＼
|: ' | | l // / 丶
.八:! | , -‐ 、 ,' / l'／＾ヽ/ ヽ
∧ | l | / -､ / -､ /〈__,ノ/ ',
',ヽ __ﾉ/ｌ / |〃 l./ヽ-‐'´ ',
ヽ-‐' |丶._ノ/ヽ._ノ/／ |
ヽ-‐ '＾ ｰ- ' / /
やらない夫がボタンを押そうとした瞬間、同行したカメラマンがやらない夫の肩を掴む。
-──-
.／ ｀ヽ
/ ＿ノ ヽ､_ ﾍ ……カメラマンさん？
| （ ● ） （● ） |
| |
.| , ､ u ,'
', ゝ- 'ゝ-- ' /
ﾍ ｀＝＝ ' /
ﾍ ／
／´ ヽ /＼
/ ﾍ
./ ﾍ
／:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::.:.:ﾍ
／.:.／:.:.:.:...::.:.:.:.:.::.:.:./ミ彡三:.:.:.:.:.'，
/:.:.:.:.:.::.:./:/./:.:.::/ ヾ:.:.:.:.:. おっとカメラマンさん！
/ｲ:/:.:.:.:./:/./::.:／ ＿. }:.:.:.:.:.
/:.::.:.:/:/:/／ ´ ヽ Ⅴ:.:.:.:'，
i :.:.:.i/:/,ィﾃミ ,ィﾃミ j:.:.:.:.:.:! 貴方の番は次ですよ！
|:.:.:.:.:{ 〃V心 V心 ) }:.:.:.:.:.;
|.:./Ⅵ `┴┴ i ┴┴ |/ヽ:/
. |/j ﾍ !. |! |ん } 順番は守らないといけません！
{ Ｊ | マ .!し.,'
､ | ＿ , -‐､ ;__/
刈 |斗-‐─} /
人. └── ┘ /
＼ ／|
l＼＿＿__／ !
} ﾄ､
ﾊ ／ }_
i | ／ }
／| ゝー≠''¨ ヽ
／ | /＿| .／ ＞，_
／ |j | ／ ＞､
/:/:::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::丶:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/::/:::i::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
/:::/::::i:::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ……やらない夫さん
./:::/:::::l:::/::::::::::::::::i::ヽ::::::::::::::::::::＼::::::::::＼::＼::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::
|::::i::::::l:::l::i:::::::::::::::::l::人::::::::＼:::::::::::＼::::::::::＼:ヽ:::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::
|::::ii:::::i:::::i:::::::::::::::::l:||__ヽ::::::::::ヽ:::::＼ヾ:r======ヾ::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::: 発射ボタンを押してはいてはいけません。
|::::i i::::l::::::i::::::::::::::::i「:::i ヽ:::ヾ::::＼::ヽヾ|:;;;l| :/ ＼:::::::::::::ヾ::::::::::::::
|::::l i:::l::::::i:::::li:::::::::::i;::;:il /i＼ヽ ＼丶ﾐ=≡彡´ ＼:::::ヽ::::＼:::::::
|:::i l::i::::::i::::l:::::::::::::ｉﾐ彡´/ ヽ＼ ヽ ￣ ヾ:::::ヽ:::::::ヽ::
i::i l:li::::::l l;::::::::::i / ＼ i::::i::i:::ヾ::::::::
il l i:::i i::::::::i く i::i ｌ:l:::ヾ::::
i i:::l l:::::::::ゝ ヽ ｀丶 i::i i:l::::::ヽ::
i::l i::::::;丶 i:i i:l::::::l::::::
ll l::::i::::丶. . ____ :::i::;:;l;;:::l::
l ／ i::::l:::iヽ. ﾞヽニニﾆ=｀__ :::::::l／l::::i
／ l:l l:::丶 .::::..---‐‐ ::::／::::::::i:l
／ i: i::l ＼ :::::／:::::::::::::::::i
／ i i:i ヽ :::::;／:::::::::::::::::::::::
／ i ヽ. .:::／::::::::::::::::::::::::::::
| ﾄ､＿__::／＼::::::::::::::::::::::::
／￣￣＼
／ _,.ノ ヽ､_
｜ ( ○) (○） ……え？
｜ U （___人__）
.| __ﾉ__
| _／ ___＼ヽ_
､ '-／____ヽ |
ﾉ ､ .＿'-〈 、ヽ |
,´ ヽﾉ} |
/ { /
./ / / {
（( /／ へ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＜
／^＼:::::＼::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::＼＼:::::::
丶＼:::::＼::::::::＼:::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
／丶:::::::＼:::＼:::::::＼::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::
│:::::::＼＼:::::::＼＼::::::＼:::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::
. /＼::::::::::::＼:::::::::::＼::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::: 押しちゃいけない。
/│＼ヾ:::＼::|＼:::::::::::＼:＼:::::::::::＼:::::::::::::::::::::＼::::
│/|:|丶 ＼:::::::| ＼:::::::::::::＼::::::丶:::::::::::::::::::::::::::::::::::
|/ ||丶＼丶::::| ,ｲ＼::::::::::::::＼::＼::::::::::::::::::::::::::::::::: これを引いたらあなたは一線を超えます。
│ ||:ヾ:::::丶 | ﾊ..,/＼::::::::丶＼丶:::::::::::::::::::::::::::::::
丶 /|:::::::川:::入| ..ノ"＼::::::ゝ ＼丶::::::::::::::::::::::::::
/入||:::/ ＼| ＼ヾ ＼:::::::::::::::::::::::::
ﾙ |::::/ ＼ ＼ |/＼::::::::::::::::::::
ノ |＼ -､ / ト:::::::::::__／
||:::::ゝ ∧|／
│入...__＿ /
丶 ＼─ゝ ／ ／
| |, ／| ／／
／ | ....／／／／
／= --┴-、 ...:::::::: / ／
／ ＼＜＼:::::::／ ／ ノ
／ , ----= 、 ＼／／ ／ ／/
/ > ／ / ／
_..ノ:ｲ:::::::/:::::::::::::::::::| ｀ミ:::::::::::::::::::∧
/::::::/ :::::: /:::ｉ:ｉ:::|､、＿＿＿_ ﾐ:::::::::::::::::::::ハ ええー？？
/::::::/::::::::!厶斗|:::|イ ,,,,___ ｀ ｀Ｙ:::::::::::::::::::/
/:::／!::!::::升!ハ!八i イんバﾞ〉 j::::/ん｀Ｖ このカメラマンさん、ちょっとノリ悪くない？
. /／ |:从:{ ｨ行ﾊ 辷ソ └〈 い.:） 〉
′ iハハ 弋ソj ｲ ノ /
i ! i ﾉ しｲ::/
'. ヾ:.. __＿, r＜::/
､ r ﾆニ二二ﾉ ﾉ ',
ヽ ｀ー‐－―′ ／ 〉､、
ヽ ｀¨ ／ .＞´ ヽ
ヽ、 ..イ ..＞ ´ ＼
（｀ヽ ｀ヾ￣ ／ /｀ ー―― ---- ...、
（｀ヾ （｀ヽ ／ ヽ iヽ. /ヽ ／ >、
( ヽ ヽ ヽ ヽ __| ﾍ ヽ. Y ヽ :! i/ ヽ ／ ／ ヽ
. Ｙ ', i i j､ニ二￣/ | ', ｜ ｌ ｉ..i :i l / ',
l l i Y:..ヽヽ / ! > .:j __! l l :l li‐､ / ;
l l j 人 ', ', / /／く i￣／! ｉ:i :l ll ｌ i / i
j l j ノ ｝ i :i j:::Y⌒Y ｌ .:l:l :l il l !:./ ／ !
. { ノ 丿 j :j ,/:::::i i ! .:lj :l ll l |/／ l
, '::::::::〃:::::::::::.i::::::::ヽヽ:ヽ ::::::､::::::::::::::::':::､､,__
_ｨ:::::::::〃::::::::::::l!::!:::::::::::＼ヽヽ:::::ヽ:::::::::::::::::::t=ｰ-. 押してはいけません。
_ｨｼ='7:::〃::::ｨ''|!i:::!i::,::::::､::::::ヽ::::::':,',､;,:::::::::::::::::::::ﾝｯy､,_
´" /::::::/:::/,.-ｬj:::l 'i!';::::i＼::::ヽ:::::::',',',i!::::::::::::::f"''''＝=-''
,.ｼｨ::::::::ｿ !. (::)ﾘ! ﾍ',:::l,,､ﾇ;:::ヽ::::::',',',':::::::::::::::', あなたには、砲口の先にいる人々を
〃 ｼi::::::::ｌ ｀""゛ ` 'ﾘ (:::)ﾔ､:ヽ:::!:','::::::::::::::::',
' ' .ｌ::::::::l ヾ'''''" Y:::::::::::::!::::::::::::::::', 殺す理由があるんですか？
i::/ｌ::::! ヽ 、 ｌ:::::::::::::::'::::::::ｯ::::::',
l/ !:::'､ ｧ､. !:::::::::::::::::ｫ:::::!';::::::',
. ,!. |/ ';､. ヾﾐ.`j ,イ::ｧ:::::::::::::::i '､::',ﾔ::::､ あなたには、彼らを殺す理由なんてないはずだ。
" . ';ヽ ,､y'´ /ｼ ｌ::::::ヽ:::::ｌ ヾ; ゛丶
'|!`=tｰ:::'"／ /' ﾊ::;::::il!';::!
. 'i::: ' ﾘ ｿ ヽ'ﾘ､
!'i j ~ヽ
ﾘ ､ ／ ―ー '''"""f,
/ _冫'''~ ',
／ ´ ,､ ￣~ ヽ 'i
l!~ / ヽ. !
ｿ. / ﾝ ､ ', l
/ / / ', ', 'i
/ ' / i. ', ｌ
子供のころ聞いた伊戦闘機の機銃掃射とは音の種類が全然違うからな
__ /
/ｌ. i´ `i , ｌ
＜ ＞ .| | r,ｼ,..:':レ'l
V | .| /::::':::::::::::', 絶対に押したらいけません。
| .ｌ i::::ニ_:::::::､:::',
__ | ! ,r':::､::_:ミ:::ヽ､::ヽ、
/ ＼ ､､ i | /:::i:::::::::＼:::::::::ヽ::::`- ＿__ ＿_.-
ヽ ＼ ___ i´ ｀1 .l ,ﾘ:::!::::lﾞ_､::::::､::::::::::ヾ::::::::ヾ ｌ /
. ＼. ＼. / ｀'ｌ: iー－ |＿ __!_l:::::',lﾞi oヽ＼ i`o､::::::::::::ヾ '
. ＼ 丶､ヾi .i.',. ',__... l `'´、 ﾉ::::::i `'''´ `''''"ﾞi::::::ﾊ-､
ヽ. i ﾞ'; i !、 ヽ !ハ::､ ´ ` ,从::l ﾞ l
ヾ ヽ ヽ. i ／ ヽ`ｰ‐-＝--―=._‐＝‐ ,ｨ'１!ﾘヾ l
ヽ ヽ ' '''ｿ ｀iｪ‐ﾆ'ノ 〃 |i
i. `'''": '´ _,.-ｯｰ-――‐'ー''" jt. l
i _､_＿ ,.-‐'´r-'i ' , ' / i l
｀`ー-''''´ヽ､＿ニ‐'''´~ i _ , ' / ｱ-‐ .ｌ
く_,.-‐'´ ／ ／￣ , !
/ ｀` ' l! ／ ／
／￣￣ ＼
_ノ ヽ､_ ＼
（●）（● ） |
（__人＿） | ………
'､｀⌒ ´ U |
| |
| {
ヽr｀ｰ- -=´ <
/⌒'' ー─,, ＼
/ ｨ }
ノ / | |
／ ｀ヽ i: | |
（__.ィ´ヽ,ム、〉i | |
/ ゝ/ / 7-､
ヽ／ / / /'Y
カメラマンの強い言葉に、やらない夫は発射ボタンを押すことなく砲座から降りた。
_..ノ:ｲ:::::::/:::::::::::::::::::| ｀ミ:::::::::::::::::::∧
. /::::::/ :::::: /:::ｉ:ｉ:::| _＿＿ _ ﾐ:::::::::::::::::::::ハ
/::::::/::::::::!厶斗|:::| ´ __ __ ｀Ｙ:::::::::::::::::::.ハ
. /:::／!::!::::升!ハ!八i ‐￢;竓妙ﾞ j::::/ん｀Ｖ:::./
/／ |:从:{ _,.．ｭﾄ､ ｀ ¨´ └〈 い.:）:./ ……ジャパニーズはノリが悪いなぁ。
′ iハハ´ _殄' } ｲ ノ:./
. i ! i ノ しｲ::./
'. ヽ r＜/
' ., ﾉ ',
ヽ ﾏ⌒ヽ ＼ _
＼ `ー'’ ／ _, ´ ヽ_
、 ´ ／ .,- ´ ／＼
＞ __ .. ィ ,.-´ ／::::::::/⌒`::ｰ::..､._
ﾉj ／´ ／::::::::::::/::::::::::::::::::::::::
／//／ /:::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::
／:::://;;ﾍ /::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::::
_∠:::::::://;;;;;;;;;ﾍ ∧:::::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::
.,､＜´:＼::／::/;;;;;;;;;;;;;∧ /::::ﾍ;::::::::::／::::::::::::::::::::::::::::
/´:::::::::::::::／::::::/∨ﾍ;;／ ﾍ /::::::::::.ﾍ;／::::::::::::::::::::::::::::::::::
/::::i:::::::::::::|:::::::::/ /;;;;;;;;| y′::::::::::::〉::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
. /:::::::l::::::::::::|:::::::;' /;;;;;;;;;;;| /: ::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＿＿＿
,; -''''""￣"'''-,,
／ ヾ:
/ ヾ, 従軍記者にしては……
ﾉ ´/ /! ﾊ ハ ! ゝ
ﾊ ﾚ ﾉミlﾉ ﾚ'iﾉ彡l,イ_ .ｲ
ハレi (_ﾋ_] ﾋ_ﾝ_)ﾚ、ﾍ!
ﾚ（ｲ"" ,＿__, ""ﾉﾊ
l人 ヽ _ﾝ 人j
ヽ､,__ _, .イﾉ
. ／´￣ γ´ ￣｀ ヽ 、
. ／ /ヾｿ ｀ヽ ｀ヽ
. ／ ./ / .入,彡ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ
. / / , | /｀｀´´´| / ヽ ヽ ヽヽ
.. | /| | | | |λ| ヽ ヽ | | | センチメンタルな奴等だ
.. ｙ | | /| |___、 |/ヽ|ヽヽ ヽ |ヽ .ﾉ
./ｿ | ヽ | ヽ| ヽ ´ 丶´＼ ´ .| |
(ｿ人 λヽto-T To-t ) ﾉ|ヽヽ
. ( 人( 丶|┴┘ , ┴ ┛ﾉ /|λ)｀
. Ｙ/ ヽ | 丶ﾞ . , ﾞ / |ﾉ
. (/ゝヽ ヽ . 、 ￣￣ ｿゝ( /)/ﾉ
）λ;;;;;;ヽ ζ＠ 3イ;;;´;;; 、丶
ﾉ;;;;;;;;;;;;;Ｖ,λyソV;;;;;;;;;;;;;;)
ζ;;;;;;;,.／( 3|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
ゝ/;;´;;;;;;;;γﾉ;;ヽ／ヽ;;;;;;;;,.;;ζ
(;;;;;;;;;;;;;,. ソ;;;;;;;;;;;;o;;;;;ζ;;;;|´
｀""丶iiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiii;;;;;;;;;|
／;;;;;;;;;;;;;|;|;;;;;;;;;;;;;丶;;;;;|
/;;;;;ヽ、;;;;;;;,.;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;|;;;入
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀´｀´;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;|
案内の将校、砲兵、それからイギリスとフランスの従軍記者は冷ややかな視線をやらない夫とカメラマンに送った。
だがやらない夫は、カメラマンに感謝した。
. ＿＿
.／::::::. ＼ カメラマンさん……
/::::::ヽ;;: ＼
. （:::::（::::冫 | ありがとうだろ
. （:人;;;） . |
r‐-;::::::. . |
（三））:::::.. . | もしあなたが止めてくれなかったら俺は……
>::::ﾉ:::::::::. /
/::: / ヽ;::::::::: /
/::::/ ⌒ヾ:::::::::::.〈
（;;;;__ゝ:;;:::::＼／:::::）
. |＼::::::::::::;;:1
. |:::::＼;;／:::|
i:: ::::::::::::::::::､:::､:､:::､:::､:::::::::::,:::::::ヽ:::ﾞ::::::ヽヽ::＼::::::ヽ:::::',ヽ:::
i::: ::::ｉ::::::: ::::l＼､ヽ::::ヽ::::::::::::',ヽ',ヽ､:::::､:::::::ヽ:::ヽ:ミ､:::ヽ､:::::
i::::ｌ:ヽ::::!::::::!:::ｌ ｯtｰﾞ､:::::::::ヽ::'､::', ﾞヽ.ｫ-=-､:::::::::::::ヽ:::ヽ:::',::::: いえいえ、ついでしゃばってしまいましたけど
. i:::!l:::::ヽ::::::::::::l.il k::::::ﾊ＼:::::::､:､ヾ:､〃k:::::::ｿヾ､:::::::::::ヽ:::ヽ::::::
. ,ｨ''i:l' !i::::::',:::::::i::::iヾ-.ニ_-' :ヽ:::',ヾ､ヽ.ﾞ ､..二...;ｼ ﾞi:::::::::ヽ､:::::::::::: 私が止めなくても貴方はきっと撃つのをやめていましたよ
ｲ l ﾘ 'i::l::::',::::::':,':! ゛"" ｉ ヾ:､ ヽ｀ ｀"""" .li'i::::::::::::ヽ::::::::
..ヽ/ ', i:il:::::',::::::kヾ、 ! ヽ l!.l::::::::::::::::ヽ､
ヽ ; ii i::::､:::::', ` 、 ! !:::;:::lヽ::',i!` それだけのことです。
ヽ ', ':, ',::i 'i::::':, ヾ､ -‐ /.l::ﾊ::l ヽ::i !､
', ', ヽヾi ',:::::i､ ヽ､ .._＿ , ' .i:l. ﾘ /入',
il ', ,ﾝ''ヽ-'i:::ｌ._ヽ `.{i ﾞマ''""" ／ i! ,/./ ｉ`
,-┴'ﾞ ' ｰ ﾞ 'i:l､ ﾞ＼. ﾘ i ,..:'' ! , ' " .i
/ ﾞ! ﾞヽ､ ヽ/ i ,..::'::'' ／, ' /.!
..r'ﾞ_ il. , ﾉ゛ i'.､イ:::''' ／／ ノ
＿＿＿_
／ ＼
／ ｜
／. ‐-- | カメラマンさん……
| //// (＼) ／
ﾞｉ （＿_ノ
/ ＿＿／
/. |
| |. | |
| |. | |
| |. | |
／￣￣＼
／ ⌒ ＼ ……そうだ、現実がいかに圧倒的でも
| （● ）（● ）
|. （__人__） 自分を見失っちゃいけないだろ
| ｀ ⌒´ｌ
| }
| ＿ }
,l（ ﾞ) ,ノ ）
|/ |｀ー一" |
ヽ / ヽ ノ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＊
／￣| + ／￣￣＼ +
｜ ::｜ ／ ⌒ ＼
｜ ::｜x （ へ）（ へ） ｜ .人 俺は殺しに来たんじゃない、取材しに来たんだ！！
,― ＼ .（__人__） | .｀Ｙ´
| ＿＿_） ::｜ . ｌ｀ ⌒´ .｜
| ＿＿_） ::｜＋{ .｜ 十
| ＿＿_） ::｜ { ＿ |
ヽ＿＿）＿／ ヽ、ヽ / ）|
｀`ー―‐'| ..ヽ|
ヽ ノ
やらない夫はそう思った。
＜＜数日後＞＞
＿ ＿＿＿ _
. _ _,.／:.:.:.: ヽ''.:.::.:.:.:.:.:.:.::.:.＼ _
. ／ィ:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:＼ 最前線をお望みという記者の方には、チャンバン基地がいいでしょう
／:.:.:/⌒¨¨¨ヾ.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:..::.:',
. {:.:i.:./-‐- ､ }.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.',
. ﾚ'ﾚ'i ｧ=､ ヽ:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.:i 今日、斥侯小隊がヘリでチャンバンから帰還してきます。
. , ノ じ Ⅵ⌒Y::.:.:.:.:.:::.:.:}
ヽ ツ./::.:.:.:.:.:::.:, ' そのヘリは補給物資を乗せて、再びチャンバンに向かいます
}__ ,､_／::.:.:.:.:.:.／
ｒ'' j Ⅴ:／
{ .／ Y
`ｰ─-､ ＿|_
i _ ，＜ V
，＜ j､
_| ，＜ ＼
/:.:| ，＜ { ヽ
. /_.:.ﾊ .／ }. V
. /.:./ , ' -┴- ､ V
/.:.:/ i ／ ,'＼ ',
/.:.:/ | / i ＼ ｉ
. -―=＝≠´＼_
.......:::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...ー-
／ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::::｀丶 従軍記者の方々には補給物資と一緒に
/ .::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::ト､:::::::.＼
. /.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::ﾊ:::::ハﾄ､:::::::::.⌒ヽ ヘリに乗ってもらいますが……
/.::::::::::::/.::::::::::/.:::::::::::::/|:::::; l::::| |:!ヽ::::::ﾊ
:::::::::::::::ｌ::::::::::/:::::::::/::/ |::厶 l::::| |厂{:::∧ ジャパニーズ……君たちは本気で非武装で行くつもりかい？
|:::::::::::::::l::/.::/.::::::i:::i::::ｉ／厂 |:八 ﾑ、 Ⅵ
|:::::::::::::::/:::∧::::::::Ⅵ:::| ／,二、/ ﾋﾌ_, {
|:::::::::::::::八{::ﾊ:::::::| 八|.ィ:::厂, ,; Ｖ 、
|::::::::::::::::::_::::::::l＼| ^===彡 ＼ |
ヽ:::::::::::/ ｀ヽ:| , ノ |
＼::::{ ( く_ |
＼ヽ ｝ ,_-ｘく|
. ＼＞―ﾍ /こ´个＼
| ＼ 丿 ﾞﾞ
／| ｀ニ＝=‐―┬=≦ ＿＿
| ＼ ＼:::::::::::::::::| ∧
| ｀ ー-=ﾆ二::＿::::| //∧
. / ｀ヽ ////∧
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼ ああ！ 俺達は殺しに来たんじゃない
｜:::::⌒（__人__）⌒::|
| ｢匸匸匚| '"|ィ' 取材しに来たんだろ！！
, ヘｰ‐- ､ l ｜ /＾''⌒| |
-‐ノ .ヘー‐-ｨ ヽ !‐}_＿,..ﾉ ｜|
''"/／ヽｰ､ ﾉヽ∧ `ｰ一'´ ／ |
/／＾＼ ヾ-､ :| ﾊ ￣ ／ ﾉ |
,ノ ヽ,_ ヽノヽ_)ﾉ:l 'ｰｰ＜. / |.
/ <＾_,.ｲ `r‐'ﾞ :::ヽ ＼ ｀丶､ |
＼＿＿_,／| ! ::::::l、 ＼ ＼|
／::i :::::::::;ｲ:::ヽ､::::::::::::::::`､:ヽ､ ::::::`:､`､:､､:::::｀:::ｰ::- ／
／/:::::ﾞ ::::::/:::ﾞ､::ヽ:｀:::::､::::::::::':;::::｀'::::､:::::ヽ:ﾞ､`､｀::':ｰ‐-/
／ !/:::::'､ ;':::::::::ヽ::::`:､:::::｀::::､:::i:::::::::::::::`::､:',::';::ヽ;:::::::::/
ﾉ::／:ヽ ::::::::Nﾞヽ::::｀:::､:::::::::r!､::::､::_:::::::ヽl::ﾄ:;:::::::::::;'
,:';:.ｲ::::::::l`､ :::| ,'T ＼:､::::`ヾ､＼;f'i i＼:::|:l:::ﾞ､:::::::l
ノ'" |::::::::|;::､ヽ! l ヽ-' ` ｀' ､:::､`ヽ､`'' ' 丿.l:':::::::';:__」 その通りです
, -＋!::{'|!､::ヽ､`` -‐' ｀ ヽ､ ''' ´ .ﾉ､::::::::l::｀i
f'´/ | |:;' ヽ::::ヽ / ||:;::::::､:::l
/ | ﾞ;::f､` ､ | }:::;!`i､!
/ ヽ. ';::ﾊ､. ､ ` ｀ , ﾚ'.|:ﾊ .|/l
', |: ヽ、 ー----‐ '" ／/ ﾘ '､
', ',. i＼ ／ / l .::〉､
ヽ ', _', ', l､ l＼ ,. '´ 」.._ .／／＼
＼, ＞ '"´ ､ヽ､ !､'､|::､` - '"´ ／ ,.. ｀`' ‐＜ ＼
' ´ ヽ ヽ `' ､ヽ＼:! ／ ／ ｀ ' ｰ- ､
カメラマンとやらない夫は、確信を持ってそう答えた。
│ イ 丶 川 川巛巛《
│ ／/ 丶 ノ《《川川《
│ / /i ゞ 川 川《《
│ / / /i / i 从 /l i l 川《《《 あいつら馬鹿じゃないの？
│ i/│ /.:.:i/.:.:.:.:/.:.:v l ｌヽ 川巛川
│ ＿＿八i/ミ三.:.:.:.:.: 三彡l /｀ l ノ乍川
│／:.:.:.:.:.:.:.:.:.从´＿.:.:.:.:.:.:.:＿｀ ﾉｌ / ） ノノ/ 卅《《《
│.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ l ≡;:;:;:;:;:;:;:≡.:.:. i/． ﾉ 巛
│.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i 丶 ＿ / ｌ.:.:￣丶
│.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i 丶 ｀ イ .イ l.:.:.:.:.:.:.:.:丶
│.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:│ ＼｀ ´ / ｌ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:丶
│.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:へ／.:.:丶 ／ 厂.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
| ´ ヽ ::ヽ
l i -ｰ- ｰ- ヽ ::|
ノ l ､__, ､__, l ::'. 貸してくれるんだから
( .::..｀ヽ ＿, ／ .:`､
`ヽ:::::`lj, , , , , , ,-'-, ,::::,ﾉ 借りればいいのに。
`＼r _ r､ｲ (i´
／.:`ー-─.:´.:.:.:ヽ.
′.:.;;:.:.::。.:。.:.:.;;:.:.:.:）
＼.:.:.:.:.::。.:。.:.:.:.:,／
〉.:.:.:.::°°.:.:.:.:＼､_＿
/.:ﾟ.:◯.:.:.:∧.:.:.:o.:.:ﾟ.:.οo|
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ`､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
|,-ｰ- ､.:_＿.::ヽ:;＼.:.:,-ｰ´
' '` ' `'
イギリスとフランスの従軍記者はライフルから拳銃から手榴弾まで装備した重武装だった。
皆が、非武装のやらない夫とカメラマンにどこか咎めるような視線を送っていた。
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
. | （ ●）（● ） | ふん！
. | ::::: ､_! ::::: |
| 'ｰ三-' .| 記者のくせに重装備の方がおかしいだろ！！
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
やらない夫はそう思った。内心非武装な自分たちに誇らしさすら感じていた。
開高健の著書にもあるが、各国の従軍記者が武装する中で、日本人記者だけは平和憲法の影響か兵役未経験からか非武装だったという。
_.,､ｨヽ--...､
_.,.､.:＜:::::::::::::::::::::::}、 もうすぐヘリが来まーす！
/:::::::::::::::::／::::／!::/:::ﾍ
. l::::::::ノ::／/／~//ハ:::::ヽ 従軍記者の方は集合してくださーい！
!:γこﾘ i/｀￣7/ヾｰ〈ﾘヽ!
V{ に u __＿ ' 〉
∨ゝ, /こ二ﾆ7 /
. ∨ ヽ L __＿/ / ,r────,＝,───────‐┬ ､
. /｀ ＼ ___ ノ |l| lilililililil i;;;;;! / ヽ
,､r＜￣´＼ ヽ､/、 |l| [ニニ] !;;;;l /､ ヽ
/ ﾍ ヽ ∧j!、 ヾ＝＝＝=ヾ_ヽ /:ノ /
! ; ＼ ＼/∨∧｀＞､/´￣￣__＿_） ` ､ _ /' /
l ヽ /:::j / __＿ ﾉ ｀ ` _/. /
l ! /:::/ !。 丿 __＿ﾉ ｀ヽ /
l ﾍ／::::/ ! ／ __ ノ ｀ヽ､_/
l ／￣ゝ::::::/／ ,--く
! ___ ／ _ヽ／ ／ | ヽ
く ﾍ ｲ ! 〉
｀＞:ﾍ ／l ol l ／
／:::::::::::ヽ ／ l l |／
/::::::::::::::／ ヽ__ ／ ヽ ヽ. l |
バババババババババババババババババババババババババババババババババババババ
_____＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿-==＿＿＿＿,,,,,,,,,,,..............､､､､､､､､､､､. ,、
｀｀ﾞﾞﾞ｀```````````ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ"' i.{}.i !!!!!!/;;;ヽiiiiiiii
i i i /;'.:./
出 /;': :/
,.､==─'''''""(f':::ﾞ; /:' : /
,.､-───_─_‐'─_`’───`‐"＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/;' : /
i.!~i :i.:..:.:.:f:::: ll:: !´r─ｔ: :r─ｔ｀i: : . : : : :__r＿t_＿_: : : : : :./＿＿
,.i_i__i :iEH.:l:::::::.....ll |: |＿_| :|＿_| :|.: : : : : : : : : : : : : : :~､"",_,,..､､'--─'""~~~~
f'i: : : : i.:.:.::.l::::::::::::ll::::| : : : : .: ::.:: :: :|::.:.:.::.:::,.､､､--─''''''''""~
i i: : : : i.:.:.:.:l::::::::::::ll::::| : : : : .: ::.:: :: :|.::::::::｣"
`ー---ﾞ---ﾞ,.､､--ﾞ--ﾞ,.､-------､'---'’
r､＿/＿＿＿_/__ヽ＿＿＿_ヽ＿,,..､
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／￣￣＼
／ ⌒ ⌒ ＼
| （ ●）（●） | さーてそれじゃあ、ちゃっちゃと最前線に行きますかー
. | （__人__） |
| ＼＿) |
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
ヘリポートに到着したヘリから
目を血走らせた兵士たちが飛び降りてくる
＼ ヽ._ └- ､--‐'厶イ / / / ﾉ ﾉ} } }i |___,L、
. ｜ }‐-厶-ｰ､|'/¨`'ｰ=ミ／イ ﾉ孑/¨Ｏ从ァ｝ｉ |_ |
＼ 弋＿＿_＿{_ } ┌| <{¨¨Ｏ'寸Y⌒{ ミ二ニ =' ﾉﾉ} | | ヽ{ トビーとヒーゼンが重傷だ！！
＼⌒'く ＼{└r-ミ＝ﾆ'ﾌﾉ 、 ／ﾉ }/} ∧__,ﾉ
. ＼ ＼ ＼j ＼´ ヽ - ｀¨¨¨¨´ ｀ﾌノ/ .ｨ^ Y丿
＼ . ∨ ｲ＾} __. （ } }| 直ぐに医療所へ運べ！！！
ヽ } ∨弋__ ﾄ--‐ '⌒丶', ,ィ 'ﾉ
ｉ ＼ / `ｰ…-ミこﾘ} /-‐'／ヽ
￤ ＼ ∨ ____}￣` /厂 |,．-―- ､
､ | ヽ ∨＼丿 ／ , {
. | . | `ｰ-､__ . ´ ∧
i ｌ } |-‐ |―‐- . | `ｰ--‐'⌒丶._____／
| ! | ／{＼{ ＼|＿/￣`
| |/ Y＾ 匸} ｝ } }
| |_ `ｰ-､ ｜ ﾉ /￣｀Y⌒'く￣
| ∧ ￣ | |＼ / { ヽ
､､､､─､ r≡ = ｭ,_､､､､
--────''''""￣￣￣ i ri' i_ ￣￣ ""''''
,､‐'" ￣￣,.フﾍ.rヾ｀ﾞ ''' ヽ､＿､
,.､─'----､.,--,､､､､ﾞ-､ﾉﾉ＿＿ﾉ,>.ヽ- /Mw
yw/￣/ ￣7'￣｀',‐,────､‐､､‐' -､..,,_ ,/ / /
,/-‐ '─'--､.,/ ｌ ｌi i ｀!i i i i : ﾞ''‐-' ,/ ,r───--- ､
,´ r─､ ￣~ i r‐ｭy ━━!L.｣ L｣ : __,.l:::::::::: --─ '
ゝ:::::::::::::::::.. ', ,ノ ノ￣,ノ￣￣,ｿ ;＿＿.,､-‐''"
／ ￣￣＼｀ﾞ''''"""'''''"""'''''"""'''''" ／ ￣￣＼""" . ／ ￣￣＼
| ＿＿＿_| |＿＿＿_ | 早く | ＿＿＿_|
└||； ・Д） ＜⌒／ヽ-、_＿_ （´Д｀ ；||┘ 運び出せ！└|| ； ・ω）
（ 、 ＼ ＜_/＿＿＿＿／ ／ , ） （ つ■lllii＝━
人 Ｙゝ､__つ━━━━━━━⊂,,／Ｙ 人 ノ 人. ヽ_
し'（＿_） （＿_） Ｊ (＿__） ＼＿）
／￣￣＼
／ ⌒ ⌒ ＼
| （ ●）（●） | ………
. | （__人__） |
| ＼＿) |
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
/ く
＿ _r― ､_
r-'´ ｀´、 | ⌒Y⌒ヽ､_
. ｒ‐-'´ ヽ ＼ ヽ|i i ＿_ / ／｀ヽ
. ) ＼ , -‐ '´￣｀￣ ｀￢-､ ／ ＼
ノ ｀、 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ ／ ヽ
（ ／ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ -‐ ） 大尉殿！
. )_｀/: : : : : :/ : : : : : : : ',: : : : : : : : : : : : :i (
〈. ,': : : : : : ｉ: : : : : : : : : ﾄ,: : : : : : : : : : : : ｌ _｀! KIA（戦死）は3名です。
L_{ : : : : : : ',: : : :、､ : : :| | |: /i i: : : : : : : | .ﾉ
ゝ: : ヽ: : :ﾄ､:|ヾヽヾ: ｉ ﾚ!/ﾉ|::ﾉ//: : : 厂 ……おそらくトビーも助からないでしょう
i´rヽﾄ ィr--r‐、ヾ-ｰ{ ´,.ｨr‐‐rヶ'ﾚ } ＾ｌ
. ! ( ﾄｌ＼ ｀´￣ ゛ ﾉ ', ´￣´′//.>:!
＼､ﾄ､ ヽ､＿__／ ､ ヽ､_ _ノ iﾚ' /
>:.:ﾍ ′ ￣ ,'.‐'＼
く:.:.:.:.:.＼ _＿_ ,ｲ:.:.:.:.:.:/
. >:.:.:.:/ ヽ､ ´ ｀ , ' >:.:.:.:ヽ
. く:.:.:.:.:.ヽ _｣ ｀ヽ ､ __ ,. イ::::::ﾄ､ヽ:.:.:.:.:.>＿
＿_>:.:.:.:/ 〈 ｀ ￢‐-- --― '´￣! >:.:.:〈 )＿_
, ::'´::::く:.:.:.:.:.ヽ _> Ｏ 〈:.:.:.:.:.:> ヽ::::::｀ヽ、
／::::::::::::::/:.:.:.:.:〈´ Ｏ ヽ:.:.::.ヽ ）:::::::::::＼
/: :.／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
. /ィ./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ﾊ : |〃~￣￣￣￣ヾ: : : : : : :＼
/: :／ : : : : : : : : : /: : /!: : / }: ! }: : : : : : : , ' そうかご苦労。死体を降ろして補給物資を載せろ
. / ィ: : : : : : : : : : : / : :/ .!: / ./:/ {: : : : : :./
_,ノ ｜:./ : : : : : : : ー=ミ.,,_|/ /:/ ＿__,,.. ．-‐ ､ ヽ: : : / その後に従軍記者を突っ込んだら直ぐにチャンバンまで飛べ
. |:/ |: : : : : : :/ |:/二≧ /ｲ. `¨￣,≦二二 }/⌒ヽ
. |′|: ./|: :ﾊ:.{ ｲ弋ｒ'':.:} ヽ }! 〈 弋ｒ':ﾉ 〉 /ソij }
. |:/ .{:/ {| ￣￣ ! ￣￣ 〉（/ .|
. |′ ﾍヾz! ; し' ／
ﾍ. | / __／
ヽ! ヽ /
. ､ /
＼ ｒ─ ─ ､ , ' !
＼ ￣二￣ ／ |
|＼ ／＿＿j＿＿＿
| ＼ ＿_ _ イハ |
＿＿＿＿＿| { ∨ {
ハ | |. ∨ ヽ
ヘリから降ろされていく戦死者
三 三三
/;:"ゝ 三三 f;:二iュ
三 ＿ゞ::.ﾆ! ,..'´￣｀ヽﾉﾝ
／.;: .:}^（ <;:::::i:::::::.::: :}:} 三三
〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ﾄ ヽ__
,へ;:ヾ-､lｌ＿＿/.:::::､:::::f＝ｰ'＝＝､`ｰ-="⌒ヽ
. 〈::ﾐ/;;;iーﾞii====|:::::::.｀ Y￣￣￣,.シ'=llー一'";;;ド'
};;;};;;;;!￣ll￣￣|:::::::::.ヽ＼-‐'"´￣￣ll
＿＿＿＿＿＿＿＿__
|＼ ＼
| ＼ ＼
|＼ ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| ＼ |￣￣￣￣￣￣￣￣￣i
| ＼|＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
| | |
| | |
＼ | |
＼ | |
＼ | |
＼| |
￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／￣￣＼
／ ⌒ ⌒ ＼
| （ ●）（●） | ……
. | （__人__） |
| U ＼＿) |
. | }
. ヽ }
ヽ U ノ
/ く
それと同時並行に、兵隊たちは大きなアルミニウムの大箱を、次々にヘリに積み込んでいく。
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:./ /.:.:.:/ / }.:.:.:.:.::
/:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.／/:/.:/ .,'.:.:.:/ / ;.:.:.:.:.:: それじゃー、従軍記者さん
ィ:./|:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:/:/`‐y:.:./ .|.:.::/ |.:.:.:.:.::
:.:/ .|.:.:/.:././::.:/!/二/斥７7ｧﾄ､/ _ ＿__,,.. ．-‐ '' ヽ !.:.:.:.:.:. 乗って下さい
:.{ |:/}.:/.ｲ:.７¨てヒテミ､ヾ}}|.:.! ／:.二＿ ,'/⌒V
∧ |' |:/ |:.:/`ー＝=-彡 .|.:| ,イヒテ示=､ /′ﾊ. }
ﾍ { !'l. |:/ |:! `‐ = ＝彡 / /沁 |
. ﾍ ﾋ_.} !′ ! .i / ﾉ ｿ /
人 _ｉ { / 込 ,′
! ; / ／
. | ‐ ア /-‐＜
／￣￣＼
／ ⌒ ⌒ ＼
| （ ●）（●） | あ……あ……
. | （__人__） |
| U ＼＿) |
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. ヽ }
ヽ U ノ
/ く
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: : : : : : :/ : : :/,' : : : : : : : : / /:/ ＼: : : : : : : : :.| どうしたんですか？
: : : : : :/ : : ://: : /; : : : : :/ /:/ .i : : : : : :.: : |
: : : : :/| : : //: :./ .i: : : : :/ /ｲ |: : : : : : : : :! ジャパニーズの従軍記者さん
: : : :/ .| : //: :./ |: : : :/ |: : : : : : : :/
: : ＞＜ミメ､:/＿,｜: :./ ､_＿＿＿＿彡'´ .|: : :,'＾Ｙ: / 早く乗って下さい。
＜ ＿_ー---￣" !: :/ ｀￣---― _＿＿,, イ |: :/ }/
弋辷ヲー=ミ. |:./ x―弋辷ヲ ／ j:./ ./
｀ ー―一 " !′ ｀ ー―‐==彡" .:/i /
.:. ﾉ ′
/ /
.' /
厶イ
-､ ,- /
/
. '
／
／￣￣＼
／ ＼ ＼
.（●）（● ） u. |
（__人__） u | ……は、はい……
.(｀⌒ ´ |
{ |
{ u. /
＼ /
ノ ＼
／´ ヽ
＿_ ､ ＿
...:::::::::::::::::::::::::::::::....
／::.::::.::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ よーし、リフトオンだ
/:::::::::/:::::/::::M〃''''ミ::::::::::＼
,ノィ:::::/:::::/: ::::| ミ::::::::::ﾍ
/:::/:::::升!八ｉ -‐,二_ .ミ::::::::::i チャンバン飛行編隊は出発しろ！
/:::::{::::/ｰ‐- '´ｔツ Y''刈
/／ .|从ﾞ､iｔツ }
. iハ .ﾉ ノ
! .!ﾞ､ ―-， ∧
ﾞ､ ｀ ― ｲ ヽ
＼ , , -‐ ´ !､
＞-‐ ´ |￣| 〉
__／ | | >､ |
_, -‐'／＼ ,イ＼/／ ／＼. /―- ＿
／_, -‐'´,＜´）/ | ／ ／ ｀
´￣_, -‐ ´＼ / ／ ／ ／
／| __|/／_／ |
＿ / /／ / >'´ |_,
-‐'´ ｀ ｰ - ､/ ／ ／ｨ / -‐'´|
-‐'｀ｰ-､_ ｀ｰ‐--'´／/ | !
｀ｰ-､＿＿__／ / / ／ /
/ / / / .. ／ /
/／| _, -‐ ´ / ::: ／ /
. ／ ! -‐'´ , -‐' ´ :::. /
┌'´ ／ ／￣ ::::. /
ヘリ編隊は出発した。
バタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタ
ミ
ミ
≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪ﾐﾐﾐ≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞＞
ミ 三 ミ ミ
ミ 三 ミ |＼ﾐ
＿＿__ﾐ三ﾐ | |ﾐ
/llllllllllll ￣》＿| |ﾐ
,l￣￣ ,l￣￣￣. |ll|l￣|-- /ﾐ
,,| ＿＿l＿＿ . |ll| ..| =======
|／lllllllllllllllllllllllll＼|ll| ..| ,-"
∠l￣|,￣￣l￣￣￣| |＿|=ｿｿ==>
@)＼ |iiii≡|二二／___／●_） @P ヽヽヽヾヾヾゞゞゞゞ巛ゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゞゝゝヽ
'lll,,,,,,ill,￣￣ll! ii＼,,,,,,＼,, ＼三／
ﾞﾞ"""""""" """"""" .＿＿_ｌｌｌｌlllll二)＿∥
＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＿＿＿ ./ ＿|＿ | ||| === -----±-----
.＿＿iiii||ii ∥ .|/lllllllllllllll＼| |||／ |||||||||-
/llllllllllllllllllllllll" ◇__|￣ |￣フ_|_|"◇・ "" ""
||||||||||||||||7" =~=”￣￣￣=`=`=
="= -"-
,ｨ劣王ﾐ::､..___
,...._ 寸圭圭圭圭圭}
r:升圭少 ｀`x圭圭少´
｀¨´ ￣ ＿__
<:少 ,..xｭｭｭｭ､ 〈圭圭心,
{圭圭圭圭圭圭ヽ ￣¨¨¨´
__........__寸圭圭圭圭圭ﾘ
,.......xｭｮｮｭｭ.、,....ｨ升圭圭圭圭圭圭圭圭少
`寸圭圭圭} 寸圭圭圭圭圭圭圭圭圭K._
｀¨¨¨¨´ ,佳圭圭圭圭圭圭圭圭王圭圭}
{少r:ゞミ王王圭圭圭圭少'´￣¨¨¨´
{圭圭圭沁 ｀¨¨¨´ f壬心
寸少'￣ r劣} 弋圭ｦ
￣
乗り込んだヘリの床には、血が付いていた。
バタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタバタ
/ヽ、:::::::､:::::::::｀:::::､:::::::｀::::､:::::::::｀::、:::::::::::::::::｀ｰ..､
,ｲ:::':,::ヽ、::::ヽ、::::::::::::ヽ、::::::::｀:::::、::::ヽ:::::::｀::::::::く＿
／:::!:::::::':,::::ヽ、:::::ヽ、:::::::::::ヽ、::::::::::::ヽ、::ヽ::::::::::::::::::::::::::フ
/::::::::::!:::::::U’:;:::::::ヽ、:::::ヽ、:::::::::::ヽ、::::::::::::ヽ::::ヽ:::::::::､--く.
/::,’:::::::::l:::::::::::::’::;:::::::::ヽ、::::ヽ、:::::::::::ヽ::::::U:::::ヽ::::ヽ::::::::ヽ、:ヽ、.
…… /!::i::::::::::ハ::::::::::::::':;::::::::::::｀ヽ、:ヽ:::::::::::::ヽ::::::::::::::ヽ::::ヽ、:::::::｀ヽ、
//!::l:::::::/::::ﾊﾄ､:::::::::::ヽ:ヽｰ､::::::ヽ::::ヽ、:::::::::ヽ:::::::::::::ヽ::::::ヽ:::ヽｰ‐ヽ、
l l::ﾊ::::;':::::|., ＝､::::::::ゝヽ. ｀ｰ,＝､ヽ:::::ヽ::::::::::ヽ::::::::::::::ヽ::::::＼::ヽ、
!:l:::!:,!::::::K（:::::}ヽﾍ::::ヽ. ヽl!l::::::::} ）、:::ヽ:::::::::ヽ:::::::::::::、::::::::::ヽ｀ヽ
!:l:::l:}::::::::!ゝニ彡! ヽ、､ ヽニ´彡 !:::::::!:::::::::::!::::::::::::::ヽｰ､:::::::＼
!ハ::!:::::::::!. ｀´ / ｀ヽ ￣ ヽ::::lヽ::::::::!:::::::::::::::､:ヽゝ｀ｰ‐｀
}!:::::::::{. ,' U ｌ!:::!::::ヽ、!:::::::::､::::::ト､ﾐヽTー――- ､
,.｣!:ﾊ::::::ﾄ､ ヾ ‐- l:::!::::!:::::ヽ、::::::ト､:!. / ヽl ｀>-､
／ l::! ',:::::',. _ ＿__ U }::i:::∧::::::! ヽ、ヽ / / / ＼
/ !l ヽ::::ﾄ､ ｀ー―｀‐ ／!:i:/ ヽ::::l ｀ヽ/ /l ／ / ヽ、
| ヽ ヽ::! ヽ、 ー‐ , ' !/ ヽゝ、 / / l / | ヽ
! ', ヽ. ヽ ,....':::: ! ﾉ ヽ! / .／ l / ,' l ヽ
〉、 , ヽ ＿_,∠:::::__ , --､,-､ ／／ ｌl / , !
, -― 7´ , ｒ―‐'´r‐' ´ ｀ｰ‐く／ l / !
／￣￣＼
／ _,.ノ ヽ､_
｜ ( ○) (○） ……
｜ U （___人__）
.| __ﾉ__
| _／ ___＼ヽ_
､ '-／____ヽ |
ﾉ ､ .＿'-〈 、ヽ |
,´ ヽﾉ} |
/ { /
./ / / {
いきなりつきつけられた現実に、二人が戸惑うまもなく……
.::::.... .::::.... .::::.... .::::....
.::::.... .::::.... .::::.... .::::....::::.... .::::..
.::::.... .::::.... .::::.... .::::....
／ ⌒ヽ
.::::.... 〔 ﾉ.. .::::..::::.... .::::.... .::::.... .::::....
＼ (
ﾉ ヽ
（_ ノ
つ （
（ ⌒
_,,.;:''" :､`'‐.､ ヽ（ _ _,,.;:''"´''"'"~'''｀`'‐.､ ,:'''"´｀丶-ｰ''"´｀`'‐.､
''"´｀`'''"´''"´｀`'丶,.-ｰ''";: :.:ﾞ,:;、,"'._,,.;:''"".:;_,,.;:''":::.:ﾞ,:;、,"'._,,.;:''"".:;｀`'‐.､ﾞ.:'"
".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,,,、;.:".:;.:'"｀`'‐.､;:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,,,、;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:'"ﾞ:
,".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,,,、;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,,,、;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:'"ﾞ:..
".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,,,、;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:'"ﾞ:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,,,、;.:".,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:'"ﾞ: .
:.〃ミ彡::ﾞ,:;、,"'.:.:;,〃ミ彡'.:.:;,`:;:.:ﾞ,:;、;,〃ミ彡;,〃ミ彡,"'.:.:;,`:;,':,:;,〃ミ彡;.､ .:.:;,`:;;,〃ミ彡.:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"
〃ミ彡:巛ヽ; :〃ミ彡:》巛ヽ ミ彡ミヽ〃ミ彡:巛ヽ; :〃ミ彡:》巛ヽ ミ彡ミヽ
〃ミ彡:》巛ヽ;;:ゞ〃ミ彡:》巛ヽ;;:ゞ彡〃ミ巛ミゞ〃ミ彡:》巛ヽ;;:ゞ〃ミ彡:》巛ヽ;;:ゞ彡〃ミ巛ミゞ
ゝ〃:;,,〃 〃:;,,〃〃巛ソ〃:;〃:;,,〃 〃:;ソ,,〃〃巛ソ〃:;,, ゝ〃:;,,ソ 〃: ;,,〃〃巛ソ〃:;,,
＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
≧ ＜
-=ニ 前方十一時方向に白煙を目視！！ ≦
≧ ≦
／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
, ,
, 'ﾐ三三=_ヽ｀ 、
／三"ﾞ三三三三=⌒ヽ ｀> 、
／三" _三三三三三ヽ ﾉ ＼
∧三" 三三三三三／〆 ∧
/⌒l三三三三三三／人 .∧
/ !、三三三三三/∠//｀ヽ、_ ∧
/ ＿ 二二ﾆ、 ⌒＜ ﾌ‐、 l
｀＜丁￣ | ｀" ＜ ＞、 .l
l l 'l ｀＜◎]|
く弋--==‐‐ l _ - ' l、
〉｀ﾞｴュ- l _,, - ≦ //
,イ ⌒＼＿ ム i⌒￣!、 . //
/:::/::::::::/::::::::二(^ヽ∨ !、 /、 ∧/
/:::::ゝ_ノ（::::）l￣V、∧∨ ﾉ｀丁´)/ 人ノ〈
/ラ::::::::::::::::―´￣::弋 'ー‐' / /=シノ ￣7
/ /∨:::::::::::::::::::::::::::::::::＞、＿/ /=＝"ノ |
レ、:::::::::::/,＿:::::::::◎>ー――‐' ／ ｀ー
∨ ｀ﾗー ｀ー＝＝〈 ／
<ミミミ> / 弋 ／ , ＜二二＝
ZミミミZ l ヽ ／ ／ ／
Z二二 ! ） / < /
＜ヘリパイロット＞
￣￣￣
＼
ヽ
し ＼
！！
|
|
{. |
-' {＿＿＿, |
） （ ○ ） |
し |
ヽ |
ヘリパイロットがそう叫ぶ。
＼＼====||===/=======||===/=====／／
／／ ＼＼
| | チャンバン行き飛行編隊 | |
| | 全機空中にて停止せよ！！ | |
＼＼ ／／
／／==========||==========||=====＼＼
|ﾆ＋ﾆ|
|ﾆ＋ﾆ| ＿ | | ＿
|ﾆ＋ﾆ| ＿ | | .＿＼＼. | | .／／
|ﾆ＋ﾆ| ＿ | | .＿＼＼. | | .／／ ＼＼ ／ ＼ .／／
＿. | | ＿＼＼. | | .／／ ＼＼ ／ ＼ .／／ .＼＼| .|／／
＼＼. | | .／／ ＼＼ ／ ＼ .／／ .＼＼| .|／／ ＼＼∩／／
＼＼ ／ ＼ .／／ .＼＼| .|／／ ＼＼∩／／ |（（◎））|
＼＼| .|／／ ＼＼∩／／ |（（◎））| ／／∪＼＼
＼＼∩／／ |（（◎））| ／／∪＼＼ ／／| □□ |＼＼
|（（◎））| ／／∪＼＼ .／／| □□ |＼＼ ／／ ＼＿／ .＼＼
／／∪＼＼ .／／| □□ |＼＼ ／／ ＼＿／ .＼＼ ／／ ＼＼
／／| □□ |＼＼ ／／ ＼＿／ .＼＼ ／／ ＼＼ ￣ ￣
／／ ＼＿／ .＼＼ ／／ ＼＼￣ ￣
／／ ＼＼￣ ￣ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ・・・
￣ ￣
進行方向に白煙を視認したヘリ編隊が、安全確認のため空中停止した瞬間、
| / | / , __
,＼__ノし/／ ＼__ノし/／ ､ ＿＿_ ＿＿ ＿ ＿_ ＿_ / /
/ ..)/⌒ヽ(＿ ＿＿)/⌒ヽ(＿ ', 7 /ﾝ ） / / /,ｲ | /,ｲ|./,ｲ.| / /
￣￣)ヽ__ノ（￣￣ ￣)ヽ__ノ（￣￣￣ . / /ン） / /＿. //７｜ // | './ | | .L/
´ ／⌒|「⌒＼ ／⌒|「⌒＼ . ￣￣ ￣￣￣ ￣ ￣ ￣ ￣ ￣ ∠ﾌ __
| / , | ＿＿_ ＿＿ ＿ ＿_ ＿_ / /
＼__ノし/／´ 7 /ﾝ ） / / /,ｲ | /,ｲ|./,ｲ.| / /
| / ,, )/⌒ヽ(＿ . / /ン） / /＿. //７｜ // | './ | | . L/
＼__ノし/／￣)ヽ__ノ（￣￣￣ . ￣￣ ￣￣￣ ￣ ￣ ￣ ￣ ￣ ∠ﾌ
)/⌒ヽ(＿ ／⌒|「⌒＼
￣￣)ヽ__ノ（￣￣￣
´ ／⌒|「⌒＼
＼人_从人__从_从人__从人_人从ﾉ／
＞ ＜
＞地上二時方向より銃撃！ ＜
＞ ＜
／Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒WY＼
, ,=i ヽ,- 、
, ＜ ｰt ( )"〉 ｀ 、
／/ .し' 丁 ＼
/ /' V∧ ∧
/ .∧ V ∧ ∧
./ l ∨∧ ∧
/ | | i .| l
i l し' i
l | , ===--、＿＿ ..＿,,, -= 、 |
l | 任三三三三三ｼ￣￣ヾ三三三ｼl..|
l l ;' ＝三三＝￣_ .＝三＝"| }
| ＜ヽ, | | ＿二二＝= i/_==＝二/./ l
| i´ τヾ ｲエｴツ /⌒it イｴﾂ |ﾉ l
l l |" |＞、＿ ＿_ ／"::::i::(:)ヾ .ノ i ]/
∨ー〈ヾ|＿,!‐t ＿二 ／ <´::∧:::::l X￣:::/ /
∨ ゞﾉ l !、 {::::￣X／ ＼:::::l "|::ヾ:::::/∧
<^ヽ￣｀ーi ∧ i:::.. ::::::＼ ∧/⌒l／ヽi＜´
,--― ＼ヽﾆ]ヽ::::::... :::::::＼/＞＜l´,::-{l
l ＼＼∧ 、::::::. ::／｀＜ ∧ l /
| ｀ ｰ-, ヽ::::/ ／l l＼|
＿」 ∨ / _| ﾆ|//
--==＝￣「￣￢ー- _ 乂γｲ Hi |
ヘリ編隊は銃撃を受け、いきなり戦闘が始まった。
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ 緊急回避！！ 緊急回避！！！ ≫
≫ ≪
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
._, -i"´jilソ,r'"::j´
r,'__,‐' "i ,/l:ヾ::ノ
ﾞﾞ'=-､ i/ .i i:l バ バ バ バ バ バ バ バ ・ ・ ・ ・
. ﾞ`''=-､_. / | .l::i ___＿＿
ﾞﾞ'=-､_ i i::| _, -‐' " __＿ヽ
ﾞ`''=-､_.,＿＿＿＿＿＿ l...i:::| _, -‐' " ＿_, -‐' "
/＿___ﾞﾞ'-=-､ `| i::::i────-------, _, -‐' " _, -‐' "
￣￣ ﾞ`''=-､=- i ,,l:::r＿＿＿＿＿＿＿ﾒ _, -‐' " _, -‐' "
ﾞﾞｷ-j､ i､ ,＿､__ . ,_, -‐' " _, -‐' "
i `ﾞヽ二lrt-r-ヽ_ ,_, -‐'". ,_, -‐' "
rｰ'´-''ヽ-＼ヽ`,＞iriヾ)）､-=''二
i _r二 -─二r-iri::::r`ﾞｰ'-ｿヽヽ-.､__
＿_ ,,.r-－' 二─,,i￣rl ,r二.ji::i､rr_i ト､/ ﾞ`―-､＿`ﾞ''ー-､_
.__._, -‐' " ..＿,,, rー' ´ ｀－ｲri／r'´ゝi,ri｀_''' '-i-i-､ _..ソヽ `―-..､_ ﾞ''-.､＿__
__.., -‐'"´ ,,_, r-‐ ' " //､i::(:::::/ i ､ ir ヽ,.ヽr:::)::i ﾞﾞ'=-､＿_.. ﾞ'ｰ-.､_＿
,_-' ´ .,, -― '´ i/' ヽ‐ﾉ l /ヽ ,, lヽr__ｿ ﾞﾞ'=-､＿_.. ﾞ''-.､_＿_
￣￣ 〃i, ii ヽ／ .＼ l::::::::::::i::::ヽ ﾞ'=-､ .. ''ﾞ''-.､＿＿
li/:::ヽrj､ ヽ ､ _.. ＼i::::::::::/／:::ヽ, ￣ ﾞ'ｰ-.､＿___ﾒ
i::::Ｏ::::ﾉ , ,~~ﾞ ー `ﾞ ヽｰ 'ー ､:::::l
ヾr/ /´i , ＿＿__ ヽ,
il iﾞ`ｬi i il ￣ 'il￣￣'ヽiii
ilﾝﾄ､,.l .l / il li il l
li､iiヽ/ ,i､＿/____|i. li ＼ /ill
rｰ､,jr､ﾐ/ i ＼ ￣""''ーヽ/-|iii
il!i::irｰゝ､/ﾐ≡ゝ'´ヽ:::::::::::::::::;i::::::ヾｿli
iﾉ::ﾉ. ヾjr ,;;;;;;;;;;;;ゞ;;;;;;;;;;ﾉ;;;;;;;;;;/
￣ `－､:::::::/:::::::::::ヾ::::::／
ﾞ￣￣￣￣￣
＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
≫ ≪
≪ 全機回避しつつ反撃しろ！！ ≫
≫ ≪
／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
ヘリは旋回して急角度で降下しーー
／|
／;| ,!;;;;i
,,.rｧ .l;;;;;l .l／ ／|
／;;lﾞ ,,､r'´;;;/ .l;／ ／;| ,!;;;;i
|;;;;;;l_,.r''´;;;;;;;;;/ ,,.rｧ .l;;;;;l .l／ ／|
|;;;;;;;;;,.､r'!;;;;;;/ .／;;lﾞ ,,､r'´;;;/ .l;／ ／;| ,!;;;;i
.／;;;;;;lﾞ l;;;;;/ .|;;;;;;l_,.r''´;;;;;;;;;/ ,,.rｧ .l;;;;;l .l／
.／./!;;;;;l! .lﾞ／ .|;;;;;;;;;,.､r'!;;;;;;/ .／;;lﾞ ,,､r'´;;;/ .l;／
r'´;;;/ .|;;;;;| ／;;;;;;lﾞ l;;;;;/ .|;;;;;;l_,.r''´;;;;;;;;;/
|;;;;;/ |;;;;;| ..／./!;;;;;l! .lﾞ／ .|;;;;;;;;;,.､r'!;;;;;;/
.レ' |;;;;/ .r'´;;;/ .|;;;;;| ／;;;;;;lﾞ l;;;;;/
|./ |;;;;;/ |;;;;;| ／./!;;;;;l! .lﾞ／
レ' |;;;;/ .r'´;;;/ .|;;;;;|
|./ |;;;;;/ |;;;;;|
レ' |;;;;/
|./
_／ I AMヽ,
,/ BECOMEヽ FUCK OFF！！
i __, DEATHﾆヽ
! ,,／;;;_,rｰ''" ,,,::::::::l,} FUCK OFF！！
.l/ｒ'::::=＝''w''＝ irヾ
//:::::´´ /;;_,jヽ´:l// jl ／/
`i'ﾞlヽ ;: r;;;;;;;#､l［］｀ミｰ､,,,, l || ヽ ＼／
ヽヽ`､ ';-ﾆ-'"|| | ""'''ヽ | || ゝ /
,,,-彡＿,r''"￣ 「/￣/￣/;二"二"二((二(（三三Ｃ≡＝─
_,-| r'" 二 =＝i ﾆﾆ二/＼/ccccccc//＿ヽ ） ヽ
<､、ﾞl -￣￣C＝] ﾉ;ヾ / ⊂ﾆﾆﾆ二二ソﾆﾆﾆｿﾉ／⌒ヽ＼
,lﾞﾞ'l、 」ﾆﾆ二二〈ｰ;; ＼/二L＿」 j
／ l /;:: /{￣`)ﾉ ーーｰ ＼ /
/´ ゝ ;;::/ { ￣ｿ ヽ /
∠＿
u. ／ /:::::cヾ､､ u.
＿ ､､ .j!/ .{::::::::jiiﾘ ilili
.. ..￣二≧､i!j. `゛'‐''’ // ………！！
/ {:::c::j u. ヾﾆ‐-
.. .{. ヾ-'' i!j ヾ
ヾﾆ=‐'' j! i}
{! .人 /ilヾ u.
ヾ、 ／. `' = ‐ --‐ .''’圭圭j
ヾ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ｊ
.'!圭圭圭圭圭圭圭圭圭lii
.'!圭圭圭圭圭圭圭圭i／
ヾ三二＝＝二二三/
ーーやらない夫の隣のガナーの重機関銃が唸りを上げる。
. :;:;'r-=´へ .. ... .. .. . ... ... ..:: . ,ﾍ
／ / '::... `:.＼、 ,ﾊ';'ヽ、. .. .. ..: . .
.::"/::..`._ ;'".へ'´｀yヽ√´＼,ﾍヘ,、 :. ,ﾍ ノﾊil;:ヽゝ . : .:,ﾊ. .. .. .. : :
"`''''''ｰ――-´--------- ，....へ.,.,.,,,,,,,.. ﾊ';'ヽ、 __,.,,, ノ'ﾉ,'ﾊハ,ゝ..... ,ﾌ;:,'ゝ------‐―
. : ..: .:. ､,､w..:､,､､,､w:.､,､v､,､v、;. ノﾊil;:ヽゝ ノﾉ;:'ﾍ;;ﾊﾊﾞゝ, ﾌ.:;ilゞ,ﾊ.:.....:.,ﾍ..::::
,､,､,､wﾘﾞW゛jﾘwj从ﾘj"WﾞﾘwﾘﾞW゛j;yﾉw''" ノ'ﾉ,'ﾊハ,ゝ ﾊ 彡ﾞ;:.'ﾊヾゞ';'ヽﾍ;;ﾊﾊﾞゝ;>.:,ﾊ';'ヽ、
从;: ｀:､ﾘﾞW゛jﾘw''､`'.､,:｀:,,‐'゛' ~ 彡;:'ﾍ;;ﾊﾊﾞ ノﾊヽ、,ﾂﾉﾉ;:'ﾊ;;:. ノﾊil;:ヽゝ ノﾊil;:ヽゝ
｀wﾘﾞW゛jﾘwj从ﾘj`'.､-='´ _,ywj从ﾘWv,ﾊヾゞ;;:. ゞﾉｖﾉ;:,l'ﾚゝ,ﾊ';'ｼハﾉｼ;:,ﾍ, ノﾉ ノ'ﾉ,'ﾊハゝ
.wj从ﾘj`'.､ ,:,-‐'゛,,vw-‐W゛w从 W:;,',:从ｼハﾉｼ;:,';,ノﾉゝﾊハ,ゝﾍ,::..ﾍ.:;ilゞ ﾊ';'ヽ..::...,ﾍ、ﾊ.:;>
￣~＾￣＾￣￣~`＾ﾞ'､,゛jﾘw :;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,;｀彡ﾊﾉ;|ililヾｖフﾉ;:,'ﾊ';'ヽ;;ﾊﾊﾞゝﾊ';' ﾊ';'ヽﾊil;:ヽﾊ,ﾊ';'ヽ、
'' ﾟ ;~ ,; ww:,､v､从ﾘjwv,:.:.､;..:...: ;:ﾉﾊil;:ヽノﾉハﾊｌ;:.'ilゞノﾊil;:ﾊil;:ヽハﾊｌ; ノﾊil;:ヽゝﾌ
｀ﾞ''､::wj,､,､,､从ﾘj":::",:.:.､;:...: ｀ヽ､ﾉﾊ ノハゝ;ﾉ,'ﾊハﾊｌ;:.'ilﾊil;: ノ'ﾉ,'ﾊハ,ゝ
~' ',; ''"' ､,,'.､゛jﾘwj从ﾘ､从:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、｀ﾉ;:'ﾍ;; ノﾉ;:'ﾍ;;ﾊﾊﾞゝ ハﾊｌ;:.'ilゞヾﾍﾞ .:;
~ ｀`'‐;.:".:;.:'"ﾞ:jﾘw",:.:.､;:...: ﾉﾊハ 彡ﾞ;:.'ﾊヾゞ;;:. ,ﾊ';'ヽ、 .:;>ﾍ:..::ﾊ::
/| ! ＼
/ | /| ヾ从;: !; ヽ;从,;／
＿＿|＼从/＾∧/ .|＿＿ ヽ,＼;从,/;／ /|
.＼ ∧ ヘ ゝ/ ／
ヽ＼ > ＞>＞ バシュｯ バシュｯ！！
,,.,.,, ., <＜ ＼
,,,〆- -- ミ ／ゝ ＼
／';;;;;;;;;;;,,,.. ヽ ￣/＜ ／ ＞ |￣￣
/ ;;;;;;;;;;;;;;:::;;;,,,, ヽ /／／／∨＼/ ＼|
/;;;;;;;;;::::;..,.,;;;;:..,:;;; ;;. ヽ__ ／ﾐﾐﾐ) _/＼ |ヽ
!;;;;:..,..;;::;...;;;;;;;;;;;; ...,,;:;;; //| ／ ￣／:|ﾐﾐﾐ／ | / ＼|
!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; //┛ ／ ／ (二二ヽ.|/
!;;;;;;;;;;;;;;; 、。::;;;;;::;;;.;;;;;((б／ﾍ|ﾍ ／／|。:| | |
!;;;;;;;;;;;;;;; 、。::;;;;;::;;;.;ﾉ /|￣￣| :|| ヽ／ |. | | ドパダダダｯ ドバダダダ ダダダダダダ────
ヽ::::;;;,,.,;;:.;.:,:..,.,.,,,,ﾉ ノ Ο (ヽ./ | ／ | |
） ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,/ | | ＼ ヽ／二二二| |
!_ _／⌒⌒ヽ _.|.＼ ＼| |
/⌒! ／ ''''⌒ ヽ＼ ＼ .＼..;|
（⌒＼ ,／⌒ ノ/ 丶 !
高度を下げたヘリの編隊は、森林の一角の上を輪になって飛びながらそれぞれに備え付けられた重機関銃を撃ち続けた。
, ,
, 'ﾐ三三=_ヽ｀ 、
／三"ﾞ三三三三=⌒ヽ ｀> 、
／三" _三三三三三ヽ ﾉ ＼
∧三" 三三三三三／〆 ∧
/⌒l三三三三三三／人 .∧ よーし、ベトコンは粉々になったろう！
/ !、三三三三三/∠//｀ヽ、_ ∧
/ ＿ 二二ﾆ、 ⌒＜ ﾌ‐、 l
｀＜丁￣ | ｀" ＜ ＞、 .l 全機、チャンバンへ移動するぞ！！
l l 'l ｀＜◎]|
く弋--==‐‐ l _ - ' l、
〉｀ﾞｴュ- l _,, - ≦ //
,イ ⌒＼＿ ム i⌒￣!、 . //
/:::/::::::::/::::::::二(^ヽ∨ !、 /、 ∧/
/:::::ゝ_ノ（::::）l￣V、∧∨ ﾉ｀丁´)/ 人ノ〈
/ラ::::::::::::::::―´￣::弋 'ー‐' / /=シノ ￣7
/ /∨:::::::::::::::::::::::::::::::::＞、＿/ /=＝"ノ |
レ、:::::::::::/,＿:::::::::◎>ー――‐' ／ ｀ー
∨ ｀ﾗー ｀ー＝＝〈 ／
<ミミミ> / 弋 ／ , ＜二二＝
ZミミミZ l ヽ ／ ／ ／
Z二二 ! ） / < /
こうしてやらない夫は、いきなりの実戦の洗礼を受けた。
チャンバン前線基地についた時には既に日は暮れ始めていた
＜＜チャンバン前線基地＞＞
_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,__,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,__,_,_,_,_,_,_,_,_,____,_ ,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_,_
/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,,;;/,,,;; /,,,;;/,,,;;/,,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,;;.//二二二ヽ,,,;;/,,,;;/,,;;.//二二二ヽ
/;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,//: : ; :. ,.,＼;/,,;;./,,//: : ; :. ,.,
/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/,,,;;/// ;＿＿＿＿__:;＼/,;;// ;＿＿＿＿_
|;~~~~~~~~~~~~.ii~~~~~~~~~~~~~~~~.ii~~~~~~~~~~~~~~~~ii~~~~~~~~~~~｜ .;| :||: |;.;:| ~~｜ ;| :||: |
|: 日 日 ii 日 日 日 ii 日 日 日 ii 日 日 ｜ :;| 壱:||:號 |..., . ＿ 弐:||:號 |
|; ii ii ii |.: .;| :||: | ;.; ＼ﾞ,./.ｨ=ヾｨ｡__/;=
晶 . . .日 日 ii 日 日 日 ii 日 日 日 ii 日 日 ｜:; | :||: | (^|.|.|.|.|.|.|.||]__|__ｺ
晶晶 :., , . ii ii ii |.: .;|Π :||: T [ﾛl]三,ｨ^i.i.i.i.i,,.-､.、
晶晶晶 ,晶 ゛υι" ﾞｪ==ﾆﾆﾆ二二lｺo=ii∴i｀ヽｭ
晶晶晶晶ゞ:::::::::::::::::::::::::::::::::;:;:;:::()]三］；〕::::::::000==爨:::::::::::::晶晶:::::::::::::::↑↑ """""""""""""""
__________o__________o__________o__________o__________o__________o__________o__________o o__________o______
XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX|| ||XXXXX||XXX
XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX|| ||XXXXX||XXX
XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||XXXXX||, , , , , , , , , ,.||XXXXX||XXX
. ∩
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝［二］＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ミ ／ヽ
＿Ｉ Ｉ＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ /へﾐ／ ／
√|＿＿_＿ﾍ）） 三三 ） ∥∥ .） / ／@ヽ
／￣ //￣ || |二二二二((二二)￣￣￣＼.（ /／ ／ /
/ // || .__＿＿__＿＿＿＿ ＼ ） ＿＿＿/ヽ／ /
/ // || | ________ . ||￣￣￣￣ ￣|ヽ／￣￣￣￣￣￣￣￣ /
/ // || | | ￣|. || |￣￣￣￣| .|│ /
／￣￣￣￣ヽ======┛| | | .|| | | .|│ UNITED STATES ARMY _/
| ヽ | . ￣￣￣￣ ||. ￣￣￣￣ . |│ ───￣
ヽ （￣￣￣￣） |:::: .::.:::::|| |│ ───￣￣
＼ ＼ . / |;;;;;;;;; .;;;;;;;;;;|| |│￣￣￣
ﾐﾐミミミ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣|￣￣￣￣￣￣￣|￣￣￣￣￣
ﾐﾐﾐﾐﾐミミミ ━━━┷━━━━━━┷━━━
ヘリから降りる間際、カメラマンがやらない夫に言った。
やらない夫さん！ |
|
アルミの箱を見て下さい！ i
ﾞ､ /
-ヽ、 ／
,フ:入 ／
::／:::７`ヽ､_ _／
:／::::/:::::/ /::::ー----------┐,r--‐'ヽ:::｀ヽ、
::::::/:／::/:::／::::::/::./:::::::;::::;:::::::l/::::＼::::::::ヽ:､:ヽ
::/::::::::::/::::/:::/:/／:::::／i:/ |:::::::::/＼:::ヽ::::::::!:iﾞ＼
::::::::::::/:::::::::/:::/::::::／‐メ、 |::::::/ ,r-ﾐ::::ヽ::::::::iヾ、
::/::::::::::::::::::::::/::::／ （::::) ',ﾞ i:::/ / i::)Y:::ヽ::::::i i
:::::::::::::::::::::://::／､、＿__.ﾉ i:/ `ー-ｔﾘ;::!::::::::i! !
::::::::::::::::::,'/::::/ ＝＝"/ _ /"i:::!:::::::::!
::::::::::::::::,'/::/ / ｉﾞ ',::::::::l
::::::::::::::::/:/:| i:::::::ヽ
:::::::::l::::::::l l::! U ＿ .l::::::iヾ、
:::::::::|::::::::ｌ り , ‐二 ⊥ !::::::!、ヽ
::::/::l::::::::ヽ ﾞ! u '"´ i::ヽ:| '、
::/:::::|::::::::|ヾ、 l:ﾊ|ヽ!
｀ヽ
ヽ
u. V
V
,,＿ ／￣
￣二''＝=≧､_ /‐-、V う……
/ /:c;:;ii',V Vc∧ V |
∧ V;:;:;:i' V;:;:i' V
ヾ､,,_,,’`゛ ヾ'' 、
/ j! ｝
i! / i、 / i
`ー- ‥ -‐ ´ `ー,´ .l
u. `ー--- ― -‐ '´ i
l
i
i
l
l
/
/
､, ,.
ヽ. _,.='/
___ ｀=､, ! . , _,.=-≠
｀=､ヽ._ ヽ._ ､ｨ'l_t|.みｿ.､. .! _rｨ´／
｀＼.,､__ ｀ヽ=､ｷ=ｻf=ｲヾ｀=ｨy／_ _. ＿＿ ＿
｀ヽ.f´ソﾓtifr'=､ﾒｷｯｻﾒf-' ＿＿─
___jiｷﾓｲ ｝ﾁif井♯[二￣ ￣
_,. -='ﾆｻﾔﾊ.___ ／ｨf´＜｀'..-､
,.=-─' ￣丁´≠攵辷ｹﾓｹﾓﾅ匕冫 ＼
' ,.ｨ´ﾒ´ﾍ/ﾒ/幵f|^´ヽ!､／＼ ＼
,.r' '´ ／ 7 ｀ヽ._ ＼
,.-'≠ ,. /,. - / ｀＼ ヽ
／ , ｨ^ / ＼
／ / / l ヽ
／
カメラマンに言われて振り返り見た補給物資のアルミの大箱は、知らぬ間に敵の銃弾で穴だらけになっていた。
自分のすぐとなりに置かれていた箱である。そして銃痕からは透明な液体が濁濁と流れ出ていた。
＞――――――― 、
/
| おいGI！
＿＿＿＿ノ ﾍ＿＿ |
＿＿＿ | このアルミの箱、被弾してるだろ！！
' ｀ '￣￣ `
0 0
＼＿＿ ' ｀ ＿_/|
U / ﾍ
｛＿＿＿＿人＿＿＿_｝
| ＼| |
| | |
＼ L＿＿＿＿＿＿」 ト 、
＼ ――― | ＼
｀ー―――――― ' Y
,． ´ ｀ ．
/ 。 あ？ うわあ、本当だ。
ｊ ＿ 旦 ＿ |
'爪 ,:=:､ 斤 せっかく運んだのになぁ
「「ﾞヾ γ´「|
LＬ.:会ｘ今:､」」＿
,．: : ￣:＼:ヽ〃:／: : : : : : :>、 今日のスイーツはなしか……
〃|: : : : : : : : ¨<￣.: : : : : : : / : :.
|.:.:|: : : : : : : : : /: : : : : : :.:l: /: : :λ
∧: Ｖ: : : : : : : 〈: : : : : : : : |//: :://〉
|/ :.:|.:.: : : : : : :.:|: : : : : : : : V:.: :.:V１
/.: :.::|: : : : : : :.:.:.|: : : : : : : : :|: : : : : |
〈: _:_: :ヽ: : : : : : : | : : : : : : : ｣|: : : : : :.
〉: : :｀:∥: 二ﾆ＜ニ二￣:.:.:|〈: : : : : :.〉
｢￣｀ヽ /L_: : : : ::ｊ|: : : : : : : _l├＝＝<
| 〉 | ￣ ¨个 ¨ ￣ | | /
｡ ＿ / ノ 、 〃 ／ﾍＬ. /
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
／ ;':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'; ＼
／ ;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'; ＼ ……GI。今なんて言った？
／ ;:::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::; ＼
│ ;::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::; |
│ ＿＿＿＿＿ :::::::::::::＿＿＿＿＿ l スイーツ？
│ │::::::::::::::::│ ､ :;:;:;:;:; ﾂ│::::::::::::::::│. |
│ │::::::::::::::::│ .;:;:::::: │::::::::::::::::│. │
│ ヽ::::::::::::::::ﾉ :;:;:;:;:;:;:;;゛ ヽ::::::::::::::::ﾉ. │
│ ;::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::: │
│ ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::; │
│ ;:::::::::::（＿＿＿人＿＿＿）::::::::::; U |
│ ;:::::::::::::::::::|＿＿＿＿＿|:::::::::::::::; |
│ .;::::::::::::::::::: ::::::::::::::; |
＿
´ ヽ
′
| .ィ ああ、これはフルーツカクテルの大缶なんだ
［Tニ＝≦|ﾉ
さ＞‐宀┴:､
_. .:≦￣: :￣￣￣: :≧o｡、
/⌒ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : :ト、
|: : : : :Ⅵ:.: : : : : : : : : : : : : :|.: :.
|/ヽ:＼Ⅵ: : : : : : : : : : : : : :; : : 〉
|/ヽ|: : ヾ : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
》'´` : : :|: : : : : : : : : : : : : ′: : : ::.
〈 : : : : : :|: : : : : : : : :_:_:_: 人_: : : : ::.
|: : : : : /: : :-‐: : :￣.: : :「｢: : ｀ : :／
|ヽ.＿::ム:_:_: : : : : : : : : :」 ＼:_:／
| ／三￣￣|￣￣ヾ-=≦
》 ＿ / :| | i
後方から危険を犯して運ばれた物資は、ただの甘味だった。
＿＿＿
｀"''-..,,
ヽ、
. '., ……何だこの戦争……
|. '.,
| |l 、＿＿＿ ', おやつのために命懸けの物資輸送していたのか？
| || ｀',
| ||| .',
| ||||7-――-、/
| ||||l {l|l} ){
| |||||≡≡＝'' |
.|.||||||||| | |.|| |
||、|||| | ||| .|
ヽ|| | ||| .|
,.、 } .||| .|
-‐''"´ ｀''‐┬''" .|
‐-u-――‐┘ |
ー―― l
ノ
_,,..-＜
やらない夫は率直に戸惑った。実はこの頃、米軍は戦争目的を見失いつつあった。
戦闘機で死亡＝撃墜な訳だし……
ここでベトナム戦争について説明する。
, .:≦.: ￣.: ￣ .: ≧:.ｘ
／.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:＼
, '.: .: .: .: .: .: l .: .: .: .: .: .: .: .: .: :ヽ
/ / .,ｲ.l .. .. ｜..ｌ .: .: .: .: .:ﾊ
‘ . .: .: .:l .: :/ l:ﾊ.: .: ∧:_|ヽ.: .: .: .: :‘, シンセキだよ！！
｜.: .: ｌ.: オ:7ヽ l| ∨.;' ´V:ｌ｀ト.: .: .: .: :l
|.: .: .;|.:/ ﾚ l! ∨ V V:|、.: .: .:|
|.:V ルγキミ｀ ´ィ卞ヽヾ|.: ./.: |
|.: ﾄ､ｌ、{ ら:::::｝ ら::::::::）｝|.: ﾊ.: ‘,
. ,!: ﾍ ｌﾊ , ,`ｰ ' , `ー,", |:/ ﾉ.: .:ﾍ
厶ﾍ.:ヽV、 _ _ ﾚィ.: .: .:トゝ
Vﾄ､.:＞ 弋￣ ノ .イ.: .: .: ﾊノ
ﾞ' Vヾ/ ｘヘｰ_‐ァﾍ彡／ﾚ' V
,ｘ＜: ｊV X¨X ∧＞.､
/: : : :く: V }‐{ ∨:_:〉: :ハ
＜エリック・ケン・シンセキ（元米国陸軍参謀総長：最終階級陸軍大将）＞
＿＿＿__
＿_ ＿-― ' ´ ｀丶､
{///下､ ＞ ｀ヽ､,ィ//////}
￣二／ | ヽ-､二￣´
ｨ/／ , | '，∨/＼
<// ,.ィ / / / l |ヽ､ ､ '，＼//〉
,ｨ / / ' /| ' {. | ∨ |. ＼｀´
. / / /'| |. / {/ i. | ∨ !{ | ! !⌒＼
/ / / | ﾊ | / ＼__, '， | ＿,.ィ | ∨ } | ﾘ＼ ＼ パウエルだ
,' / ,' | / i./| /＿＿_ ＼ ＿Ⅵ_ {.ｲ }/ ヽ ､
. / / / V//l |'{ {::::i:::::ト イ::i:::::} }| | / ', '，
/ / / 乂{ |乂弋こｿ 弋こｿ / l }/} ∨∧
. / / / Ⅵ. ' /ｲﾝ , :.
, / / }人 ｲj/ . :.
./ / ＞ .. _´｀_ .. イ / , ;
' / ＿,..ィ:{＼__／}:::.､_ , |
,'/ ,.ィ::::::::::::/:::|∨//Ⅵ:::::::}:::::::.､_ : |
/ /:::::::::::::::::＞:{ }/| |::＜:::::::::/::} , |
＜コリン・ルーサー・パウエル（元米国国務大臣：最終階級陸軍大将）＞
.....-─-....._ ＞ `ー───‐- . ___/|
..::::::::::::::::::::::::::::::::::::... ／ ／ ｀ くノ＼ノ}
／::::::::::::::/::: ィ::::::::::::::::| ::≧=- ∠／ / / ィ ∧ ｉi| ヾ::: ＼
. /:::::::::::::::::::i:::/⌒:::ハ:::::/､::::::＼ / i/ |i / | / ／､ ﾄ､ ｉ|ハ::: ＼
/:::::::::::::::::::/|ム=ミ、 }:/⌒:::::|::ハ / ／ | ／ﾚ＼|i / xﾆニミ､ ｉ| :::ﾄ､::: ﾞ
.、 /::::::::::::::::::/ｆんiハ ｨﾗﾐ |::: |:::ｉ::ﾄ､ |/ / | ﾊ ィ''弐|/ " r'ﾐﾊ j} ﾘ :::| ヽ:;ｨ:i:i
ｉｉ＼:::::::::γヽﾊ弋辷ﾉ r'ﾟj } :::/:: |::| j} |／Nii| ﾞ Vﾘ ゞ.シ /〆ヽ:/ ／ｉ:ｉ:ｉ:i
i:i:ｉ:ｉ:＼::::{ ζi | '' ＿ ' ｀¨,,∨:::: |/ /| ,, ¨ ´ ''' / ζ丿／i:i:i:i:i:ｉ:i
i:ｉ:i:i:i:i:i:＼ゞ _lﾘ {::::::::::::::ｱ 爿::/ 爪 ＿ / r"／i:i:i:i:i:i:ｉ／
丶i:i:i:i:i:i:i:i＼＞､. ゝ ::::::ノ イﾘ:|/ / /` . 以￣i:i:i:i:i:i:i:i:／ 二人合わせて
. ＼i:i:i:i:i:ｉ:ｉ}i:Y}＼≧r‐ f升ﾊ/ / / ｀ =‐r ＜://i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ／
. ＼i:i:i:i:ｉ:ｉ:|:＞ﾊイ≧..、 ′ , ｨf´Уi斗{:i:i:i:i:i:i:i／ FUCKラムズフェルドBABYです！・だ
V/i:ｉ:ﾘi＼i:ｉ:Ｙ⌒Ki:ヽ | .′ γi刋7 /:i:ｉ＞i:iゞi:i:i:iｨ
∨/:i:i:i:i:i＼’, |ｉ:ｉ〉i:ト | | r‐i:/i/ /:／:i:i:i:i:ｉ:ｉУ/
. Ｙi:i:i:i:i:i:i:i:i＼_|:/ｉｉ|i:ｉ:ｉ＼ ｉ 以'"i:iハ /:/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
. |:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:Уi:ｉ:|:i:i:i:ｉ:ｉ:＼ У:i:i:i:i:ｉ:|:i:iУ/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i′
！i:i:i:i:i:／:0:i:i:i:i:i！ ､:i:i:i:i:ｉ:＼ ／i:i:i:i:i:i＞|i:i:i:i:i:i:i:i0:i:i:i:{:i:i/ij
ゞi:i／i:i:i:i:i:i:i:i:i:i0:| ＼i:i:i:i:i:i〉 rくi:i:i:i:i:i ｲ }:0:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:∨ﾂ
. {:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:う ＼〆⌒ｙ'⌒ｖi:／＼＼fi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:＼
＜FUCKラムズフェルドBABY＞
- ――― - 、 -‐ ／ /: : : レヽｌ: : : : : : : : : : レ丶 俺達は佐官時代に
／ く /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 丶
く＼ ／ ＼ /_: : : : : : : : : : : : : : : : : : : __,,.-‐ ベトナム戦争に従軍してるんだ
｀>ヽ / .ｌ ∧ | 丶 ヽ＼ /;:;:~""''' ‐- ----- -‐ '''";:;:;:;:',
|三/ / / | / ゞ |､ | .| .', ＼ｌ /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:./ |;:;:;:;:|',;:;:;:|;:;:;:',;:;:;;:',
/ / ／ | ／.| / .| | ', .| | .| .|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/| / |;:;:;:/ ',;:;:ﾄ;:;:;:|;:;:;:ﾊ
./ / | ∠ -‐| / ﾚ x __ | ./.__,',|', .| .| |;:;:;:;:;:;:;:;:;:/| ./ |/. |;:;:/ ',;:| 丶;:|;:;:;:ﾊ
/ ./ | | /| ＿＿＿__｀ ﾚ ´＿_.l',.| |ヽ| /;:;:;:;:;:;:| .ﾚ |/ |._,ノ |./"'- ､',| 丶;|;:;:;:ﾊ、
./ / V .-‐|/ .| .|:;:;:;:;;| |:;.|.| v/ /;:;:;:;:;:,.- |:;:| r-‐‐‐‐.､ r-‐‐‐-､lｖ;:;:;:;:ﾄ.',
| .| | | | 乂__.ﾉ し |ヽ.| レ |;:;:;:;|;;:;.|;:| ｀(___l‐‐´ ｀￣￣´ |;:;:;:;::.| ｀
| | .ヽ .| .|υ 〝 〝 ｌ| | ',;:;:;:;:;:;:;:|;:|u uﾉ;:;:∧/
| | ￣ ﾚ丶、 ⊿ ,.-'' | .| ∨ ∨',.ﾚ"''- , -‐‐-__,. -'''/丶
| | __,-＞r ‐‐‐ ＜´ | | ＼|＞´/ T ￣丶 -､ ∨
| | r;:;:;:く;::| / ||;:;::ヽ .| | /:;:;:;:;> ', | | |＜:;:;', 私なんかベトコンの地雷で片足
| | / ヽ;:;:く;::|//|ヽ;:./:| .| | /:;＼:;ﾍ:;:;:',llll|:;:;/|:;:;.|
| | .|;:;:;:;:|;:;:ヽ:;:| .| /;::|;::| .| | /:;:;:;:;|:;:;.ﾍ:;:;|ll.|./:;:;|:;;:;.| ふっとばされちゃった
| | |;:;:;:;:|;:;:;:;:.ヽV/;:;:::|;;:;| |.| |:;:;:;:;.|:;:;:;:;.＼|/:;:;:;:;|:;::;:;|
,-､ ___
|//〉 /// さてベトナム戦争の説明だが簡単に言うと、
, ´ ￣￣ ｀丶､//,..､///
／/＼ , ´ _ ｀ ＼' 北ベトナムVS南ベトナムという構図だ。
＼/,.-∨ ,.､ ´ ＼ ｀ヽ､
＿/__ / ／ / | ､__＼__ 時代は冷戦期、北ベトナムには中共ソ連、南ベトナムには
//////) ／ ,. ∧ | :. ':，￣´
´/ / ' ,〃 / | }!⌒|i | '， 米国その他西側諸国が軍事支援を行っているんだよ。
' / ! / ／,/-/ ! ' ＼ {ヽ | |
| | ∧. / ,.ｲ // /イ |/ _,.ｨ､| | |ﾏ } 1960年から始まった対米ベトナム戦争は
| | | { |/ | /{' ＿_,.ィ￣ f)刈 } ﾊ/ }/
| | | ＼ ,-| /{ f_ﾉ刈 弋ｿ . / 1974年までの長きにわたり続いていく。
| | | Y {ﾊ | 弋f)ソ ' }
| | | ＼__| ! 人 最盛期には50万人を超す米軍が南ベトナムに駐留していた。
i Ⅳ ﾘ ､ , - イ
| i{ ≧=r---r- ´ | i |
| { ／:::----:::::::＞､ | i |
| | ,.ｲ:::::::/::::::::::::::::ィ´::｀ヽ i |
| | {::;::::::,':::::::::::::::::/:::::::::::::i i |
| | |::|:::::{::::::::::::::::::{:::::::::::::::| /
| | |::|:::::i:::::::::::::::::::|::::::::::::::::ヽ
| | |::|::::::::::::::::::::::::::',:::::::::::::::::}
| | |::|:::::::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::::::.
| | |::|::::|::::::::::::::::::::::::}::::::::::::::::::.
／ 装備で劣る北ベトナム・ベトコン側は徹底したゲリラ・テロ戦を
.＞:. :. ￣￣￣ :. :.＜ ＿＿＿
:. :. :. :. :. :. :. .. .. :. :. :. :. ∠＿ 南ベトナムと米軍に対して挑むんだよ
:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. .. .. :. :. :／
:. :. /:. ／ /:. ／ ヽ : }＼:. .. く 徐々に疲弊していった米軍は、最終的にベトナムから総退却するんだよ
:. / ／―/／‐ ' V ＼:. :. ＼ ＿
/ .ィ＝＝ミ、 ヽ ヽ:. :. :.ヽ その後南ベトナムは北ベトナムに侵攻され消滅しちゃう
|:::::::::::/ _ ＼ V:. :. :. ＼
/）:::＝＝ミ ィ＝ミ、 }:. :. ミー'
. ク _､ |:::::::/ /:. :. :ｌ
､) / ＼ ＝ミ:: /:: :. :. |
､ ｛ ﾏ ｢「∨）:. :. : |
: ＼ ､.＿ノ 「 ､ ﾌ/＼|
: :／＞: . . ＿＿_ . ィ :〉.＿ノ:/
<: /レヌフｌ:＞V､V_∨: : : : :|
: / /:/ / |: : : : : ／: : : : : /
/ /:/ /: <: /: : : : : : : : ／
_ノ:./ /: ／/ : ＞―‐ ´
: ノ ノ／: /／
＿＿＿ ＿
´ ｀''ー'´／
く＼ ／ ＼／>
＼＼/ く＿
. /ﾟ７∨ ／| ＼〕 米軍史上もっとも無様な負け戦とされるのがベトナム戦争だ
〔￣＿7,/ / │ ∧ ∨
. / /i厶イ /l / | / │ | 米軍が敗けた理由は様々ある
/ /八＼| ｲ ,|/｀ｰ- | '／ ∨ |
, / ∨| / 斤::T::广 |/斤:T::カ / /∨ だが全ての敗けた理由をぶっ飛ばし、北ベトナムに勝つ方法を
. / ｆ∧ |弋(ソ 弋(ｿ ' ﾊ |
; ｰﾍ│ '' '' 八｢│ | 米軍高級将校たちはちゃんと知っていた
ｉ │ |＞ _ rｭ イ / │ |
| │ | __／「＼.不 |/
| │ ／ { |ｘく_∧ ＼_ |
| │ /ﾍ. ＞∨ { |く ﾍ. | │
| │ j. く 〈 リ / l | │
| │ 〈＼ ∨ ＼ ∨ / ／〉 | │
| │ | ; ｉ } | |
| │ | | | | | |
| │ | | O O〉 │ | |
...:.:´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀:.:..
. ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ :.:.:.:.:.:ﾄ､:.:.:| .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:， ベトナム戦争に勝つ方法？
.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:. / |.:.:.:. / ＼ﾄ､ :.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:. ！
. |:.:.:.:.:|:.:.:ｨf"⌒ ｜:. / ⌒ヾ:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:. | そんなの簡単だよ。広西、雲南省を爆撃すればいいよ
. |:.:.:.:.:|:/ j/ __ :.:/ _ __У|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
:.:.:.:.:从γ´⌒ヽj/ γ⌒ヽヾV :.:.:.:.:.: ！ ベトコンの補給の一大集積地がそこにあったんだからね
/:.:.:.:.ﾑ { {i:i:ｉ:ｉ爿 {:i:ｉ:ｉ:i爿 j}:.:.:.:|:.:.:.:.:.|
. /.:::::γ ﾊ ゝうン ゞう ン :.:.:/ヽ :.:.:| 広西、雲南省潰せばベトコンなんてすぐ干物になるよ
ムｲ:::::ゞ i:| w ′ w |:./ｒ ﾘ::ﾄ､:＼
. jﾊ:::::::从 ｖ──‐┐ j:ﾑイ::: リ ｰ一
ゞ::::::::::＞ ､ 丿 ＜::/::/ﾘ∧j
. ＼Nリ/ 三≧===r≦ヾ_彡'｝Ｖ
{ 二ﾆ=| ｜ｉ | ｝
/ゝ..＿＿_| | |__彡'､
{:::::::::::::: ＼| | |/:::::::::}
ri::::::::::::::::／| |＼:ｉ:::ﾄ､
j::::::::::: j::::＼| |::/ |::::::j
＿＿
__ , ´ ｀ ー- ＿＿,...ｨ 朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争……
,ィ///＼ , ´ イ⌒ヽ _,..: '
////////＼_ ／ ､ ＼ 米軍が勝てない戦争には共通点がある。
￣￣￣＼//,:' , } | ､ ､＼ '，
__,./ / / / / ! ヽヽ ヾ､ それは米軍が進撃した敵国に対して、地続きの隣国が
／// /〃 / / / /| /} | | '，
〈/ イ / ! ／/ ' / / _| / | ﾊ. } } 敵国と同盟・準同盟状態となり
' ' /| ／ / / /ｲ i7ヽ ! /-ﾘ∨ ﾄ､ |
/ / / i | / ! /--rtｭtｫ､. ! / ｨtｫｧ! /| l ! 敵国の後背地・補給場所になった場合だ。
;' / / ', 、 | ,ｲ |! ∧ {::::::::::} |/ {:::::} !,ｲ ﾘ ﾘ
| | | ヽ /| / | |{/ 弋こｿ 弋ｿ { l/ /
{ | | ＼{ / {| | , :. /
| | | ＼ｰ | | 人
| | | ｀ ヽ {､ _ ィ
| ｛ ∧!＼ rr--´r‐ '´ l/
| / ／:{:::::＼ 〉r､-､_j! /
| , ／::::::::＼::::∨∨ﾊ:::}:',
| { /:⌒ヽ::::::::::￣::＼!/|::〉:|
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;、 ＼ 朝鮮戦争時の満州
./;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;/│;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ＼
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | ;;;;;;/ ！;;;;;;;;;;;;;;;;;;;j、;;;;;;;;;;;;;;;;;、;;;;;;;;;;;;;;; ＼ ベトナム戦争時の広西、雲南州
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;;;/ ！;;;;;;;;;;;;;;;;│＼;;;;;;;;;;;;;|、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／|;;;;卜、 ヽ,;;;;;;;;;;;;;;l' ヽ;;;;;;;;;;;;! i;;;;;;;;;;;;;;;;;,;;;;;;;;;;;;; ， ヽ、 アフガン戦争時のイラン東部とパキ西部
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;／ |;;;! ＼ 'i;;;;;;;;;│ ヽ;;;;;;;│ｌ;;;;;;;;;;;;;;;;| ;;;;;;;;;;;;;;;;|＼ ゝ_.
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ , !i---、 ＼ !;;;;;;;! ﾍ;;;;;;;;| ヽ;;;;;;;;;;;;! ;;;;;;;;;;;;;;;| ヽ--＼イラク戦争時のイラン西部とシリア東部
／;;;;/ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| /ﾉ ／／￣￣ヽヾ ! ヽ;;;;! 入;/―' ﾍ;;;;;;;;;;| ;;;;;;;;;;;;;;;|
／;;;;;;/ ;;;;;;;;;／￣ｲ │ ./ /´ | ∠-‘ ヽ;;;;;;| ;;;;;;;;;;;;;;;;| これらが敵の主要補給地になったんだ。
∠―‐;/ ;;;;;;;;;;;;| | │ | レ、 | /￣ヽ ＼ ∧;| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
| ;;;;;;;;;;;;;;;| | | ﾞ " 丿 :.:.:.:...::丿 / | ｜ /;;; ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| 相手が手出しできない聖域を作って
| ;;;;;;;;;;;;;;;＼ | | - _ └---イ レ､ / / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i! ;;;;;;|
| ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ | | 、 丿 ／ / /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|!;;;;;;;| 戦うのはゲリラの鉄則だからね！
ヽ;;;;∧;;;;;;;;;;;;＾ ！| /冖ｰ-..,,___ ￣ ､ 、|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| 1;;;|
∨ ヽ;;;;;;;--ヘ| |ヽ、 /''￣'''‐‐、_ ''ﾍ !;;;;;;;iゝ、;;;;;;| i !
┌辷￢￣`ｰ.._ ｌl ‘ヽ、 | ﾞ‐┤ /;;;;;;/ !;;;;/ !i
_,--'' ￣￣ －、 ＾ｰ ↑ゝ、ゝ, _ノ ____.,--''フ'、;;/ V
/ ￣‘ー―ﾆ..,,_ │ i’‐ ゝ_＿ ∠-‐‐'' ヽ∧ ／ ∨
│ ￣`ｰ-ゝ_, ＞イ∠-っ''つ┐ `ｰ―''--一一一―ｰ--..,,_
＼ ク''￣￣ －''' _''イ ＿― ￣￣￣￣￣ト―‐―‐'つ
＼ / / －‐'" 、 イ ／ // ,,__つ
＼ ⊂⊃ / /＿ ＜ ＼ i _// く
丶――---＿ ⊂⊃ /_/! ￣i勹 ┘i > | ―￣ //￣`ーｰ┘
| ￣丶- ∥ ｜ !/ | / i _,..-‐'''"￣￣￣￣￣￣￣~~~~￣
| ヽ ! | / 〈＿
/／/// / /| | :. ヽ ∨/＼
. ///／/ ' , / | } :. '， ∨// ＼ 隣国を聖域にして戦われると米軍の戦闘力が高くても
/{// ' | / / / | /ヽ. |､ | }＼/// ＼
' ∨ / /! / / / ' | / ∨ | ヽ } !'， ＼/// 敵を追い詰めることが出来ない。
/ / { /,ｲ / ／! / | ' ／￣ } ∨ ' | ﾊ ∨
; ' / | | ' ／￣}7ヽ､ | / ∨ ∨ / ﾘ | 敵は危なくなったらその他国に逃げだせばいいからな
| | | i{ | '| ,ｫ--r---≧､ |／ ＿＿___ } ' /{ :
| | | ,ハ ,| ' | /{ {てi_j刈 イてi_刈 } .ﾊ/ / !
{ { { i Y |/ | Ⅵ 弋zこｿ 弋こソ / / /Ⅵ {
| | . { (i | , ; { | |
| | / ＼ :. | } | | |
| |{ ｀¨{ |､ 人 { :. |
| |! リ ＞ __ ﾘ } |
| | _rｭ .. ´＿_... r＜ ＿ | | |
| | ＿,...../ i|＿__／ ／:::/￣:::::::::｀丶､ | | |
:. ! ／::::::::::／:{////∧ ／::::::/:::::::::::::::::::::::::::::｀丶. | |
-――――――‐-
, ､ 米軍は勝手に他国へ越境攻撃はできないからね
／ ＼
／ ＼ 時々、日本のKANTO軍が羨ましく感じるよ
/ ｌ ヽ
ﾊ l ､ ｌ ｌ . あーんなにフリーハンドに他所の国に侵攻できるって
| .ｌ / 、 | ＼ |、 | |
| /| ./ ヽ | ＼ ｜＼ | | ある意味、軍人冥利に尽きるんだよね。
| / |/ ./ ＼ | ｀ ーヽ‐ ､ ヽ |
/, ― ' ＼| , =＝＝ミ. V
/ { / , =＝ミ､ 〃{//////ﾊヽ | ､
/ V 〃////ﾊ V/////:ﾉ | ｌへ ヽ
/／ ﾍ { {/////ﾉ =＝＝= | |＾ } ＼
| ､ ヾ =＝ / / | ' ./ ﾄー'
| } / / ハ | ./／ | 、 |
. ﾊ { ‐r―‐ ´ } ／|/ .| ＼|
∨ ヽ、 ､＿＿ ノ , イ ﾊ. |
| ﾊ ﾊ＞‐/^^^^ヽ‐r－r:＜ﾊ:ミ＜Λ/∨ ヽ|
|/ ∨ ∨/＝＝=/ヽ_><_／ | ＼
/ ./> | ∨ ./ ＜ / |
/ ./＼ | ハ/ ／ / .|
＼ー-- ‐ ' ´￣￣￣ ｀丶､ 確かにな〜。
, ´ '´ ｀丶 ＿__
, '´ ／ | ＼／////> 実は一度だけ米軍も越境攻撃を意図したことがある
／イ / / {! | ､ ヽ ヽ￣
/ ,ｨ / / / | {＼ { ､ ﾊ '， 朝鮮戦争時、マ元帥が北朝鮮軍の聖域になっていた
,' / / .! /| / { | ヽ |. '， { ﾊ
{/ ' ! ' j/ ､ ∨ { , ∨ }∨ :| ト- | | 満州を原爆で焼きつくす作戦を建てたんだ
/ ,..| /＿＿＿ヽ ∨ | ／＿∨__∨ | | , | |
/／ |∧ 0 ＼ 0 } ﾊ {/ / :
. / | j! } , ￣￣ ￣￣￣ l/ ﾊ ﾄ / |
| / /{ i | | 人| / ,ﾘ ハ :.
| ,' {人 （__｡）{__,ノ } i |
| ! j/ ＞ v―-―‐ｧ ,..イ/ | l |
| ' { _＞-r､---r_ ´ / : i :. ……建てたんだけどねぇ……
| / /:::::/::j/介､/::}:::.､ | | |
|｛ /:{:::::::>!/// /:<::::::ハ } ﾘ
| ! /{:::l::::::{:/// /:::/:::/::::::} ! {
| ! /::::/::::::::i{//ｲ:／:{::::::::::::| ! |
※マ元帥＝マッカーサー元帥の事
. .: ――――――‐ .: .
. .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .
／: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ＼ トルーマンに即解任されて終わっちゃった。
／.: .: .: .: .: .: .: .: .: .l: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:＼
. / .ハ l ヽ ま、シビリアン的には正しいよね。
/ / / l .. ../ ヽ .: .:| ､: .: .: ｌ.: .: .: .: .: .: .: .
.. .. .: .:l .: / .|.: / ＼.:| ヽ: .: | .: .: .: .: .: . : ｌ 勝手に中共と大戦争なんて始められても困るしね
|.: .: | : .: .: |.:､.＿_|/ノ ヽ､.＿＿.＼|ﾊ.: .: .: .: .: .: |
|.: .: |.: .: / |/ 、 , : .: .: .: .: .: |
|.: .: .: .:/ .ィf芋ミヽ .ィf 芋ミヽ V.: .: .: .: .:|
|.: .: .:V、 / {::::::::::::} {:::::::::::::} . |.: .: .: .: .:|
.: .: .: .:ﾊ ｛ 弋辷夕 弋:辷夕 ｝ |: .:/ヘ : |
/.:/: :: .: } , , , , |: /＾ }: .:
/:ｲ .: :: .:ﾉ -､ |:/) /: :: :.
:: :: ::八 、＿_ ノ } |' ／:: ::八}
∨､ハ: >､ （ / . ィ :: ::ﾊ:/
∨ﾊ:＞:. . . . _ ー― ' _ . . :＜:: /∨∨
∨ ∨-∨人￣￣ノ〉‐∨-∨ 、
／: : :/ : |／又＼/: :|: : : : ／:ヽ
と ⌒＼ /: l: : : ＞ | //| / ＜: : : / : : : } ／⌒つ
／ ノ >､ ハ: | : : |: : :|.///| /: : /: : :/ : : : ハ ィく ヽ ＼
| ‐十―- | / .十---/ ', /| | .. | そんな感じでベトナム戦争時の米軍は勝つ手段を
', .| | / .| / ', / .| ﾄ 、 |
. ', | .| / | / ',/ | | / |＼| 取ることができずにいたんだ
',| .| / ﾚ | ｌ / .|
―‐ .| / ――- | ./ ./ |
ニ三三 |/ 三三三ニニ |/| / |
￣ ￣￣ / | ./ | |
' ヽヽ ./ | / / .|
/ ﾚ / .|
/ ./ | |
ｲ / | .|
.、 r――――‐―‐‐ , '´/./ | |
..｀"'''-｀ ‐--------‐‐_′-' " // | |
.／ﾍ ￣ ￣ ￣∧＼ // | .|
. ---ｰ--....,,_
.-''.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ｀'' ､
／ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: でも私たち米軍ってばアメリカ合衆国の納税者様の
/ .: .: .: .: .: . ヽ
/.: .: .: .: .: .: /!.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ヽ 税金でできた組織なんだよね。
/.: .: .: .: .: .: / i.: / ヽ ∧.: .: .: .: .: .: .: |
l.: .: .: ／│/ .|. / / ヽ.: .: .: .: .: .: ! 何か戦果を上げないと『税金ドロボー』って言われちゃう
|.: .: ./,_＿|/__ |/ ,,＿＿__ ｌ.: _.: .: . : !
ﾉ ..: .:.:| l;;;;;;;;;;;l l;;;;;;;;;;;;i l | l.: .: .: l なんとかして納税者様にイイトコロみせないと！！
/ノｌ.: .: │ 'ー‐'' ''ー‐' ,, |/:ｿ /:V
/ ヽｲ ＼ _,,. -、 / / /
ヽ.: .｀ ＿__(/＿ .ﾉ__ , イ／ｌ／
`.／. ( ｀ｰ''"´ﾉ ､
/ ヽ ) l ヽ
| 入/ イ ./ .|
| / / / .| | ｜
l ＼ﾄ、 ./ | | .|
l ﾍ＿/ | l一ｲ
ﾉ ヽ /. | ｜
_, -───- ._ __,
, ': : : : : : : : : --へ ｀マ二.ノ
く＼ ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ そこで時の米軍上層部が考えだしたのが
へ ＼＼/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : i: : : : : ヽ ＼
/__＿>ｸ７ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i : : i : : ヽ ヽ ヽ.
／ : : l ﾚ' : : : : : ヽ. :/: : : :ハ: : : ハ: : ﾄ､: : :i: : ﾄ､ﾊ 『ボディカウントで戦果を測る』という手法だ！！
/: : ／イ TTl : : : : :／ト､／ l : / メ. | ヽ: :l: :Ｎ} ﾘ
/: : / : ヽ i : : ／__ ﾚ＿.ヽ ｌ /／ _V__ j 小 ｌ ヽ
/: : / V: :以ｲ{丁下苅丁 ﾚ 下苅j丁ハハl: :ハ
./: : / ヽ,ム{ハヽ.弋_'ソ 弋_'ソﾉ { ヽハ
/: : / ｛ ム.ﾊ '' '' } V i
' : :/ ヽ.__ﾑﾊ _＿＿ , ｲ! ｉ i 私の自伝にこの辺詳しく載ってるぜ！
l : :i ヽi＞ ._f´ ＿_ﾉ_,. ＜ ! ! （パウエル自伝：マイアメリカンジャーニー）
|: :i ／ ￣￣二¨¨７７ﾌ￣ｶつ ! !
l: i ｌ { {{ ﾉﾉソ ｌ l
| i l ﾑイ￣´ ｌ |
|.l } 'ヽ=ｰr┬＜〈 ハ. l |
l.! ｌ |:::ﾊ i. ﾍ l |
|l l l:::::::〉 ｌ ヽ ｌ.|
|| | ＼/ li ヽ ｌ.|
. .: ――――― .: . 『ボディカウント』っていうのは、死体の数を数えることだよ
. .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .
／.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ＼ 『ボディカウントで戦果を測る』っていうのは
' ｌ. | 、 .. .. .. .: .: .: .:ヽ
./ . .. .. .. .: .:ﾊ.: .: | ヽ : .:､.: .: .: .: .: .: .:. 戦闘終了後、敵味方の死体の数を数えて比較する
/ . .: .: .: .: ハ :/ .: .:| ＼: .: .:ｌ : .: .: .: .:Λ
./.: .: .: .: .´.:/ |.:/ ヽ| ヽ､.＿ ＼.:|ヽ : .: .: .: Λ
: .: .: .: .: .: ./＿＿ノ、 ィf 芋ミヽ ＼ : .: .: Λ そのくらいの意味に考えてくれればいいよ
| .: .: .: .: {:/ ィf芋ミヽ {:::::::::::::} .| : }へ.:.Λ
|/{.: {.: / / {::::::::::::} 弋:辷夕 ｝｜.:ﾊ }:. . :.
.: ∨ﾊ ｛ 弋辷夕 ' ' |: ′/ :: :: :.
ｌ:: :: ::ｨ ' ' ′ -､ |/／: :: 八:}
|:: :〈 гつ 、＿_ ノ } ﾉ:: ::ﾊ:: /
| : ﾊ＼ ヽｰ ､ ヽ _＿ノ , : ≠: ､::/ V
|:/ ヽ:>､ ＼. ＿_ ＿ . ィ: : : : : : : ＼
/:＼＼ ﾉ:／: />＜ / : : : : : : : : : ＼
/: : : :＼ヽ:< : : /{::::/У: :―: : : : :ミ : : : ＼
／ : : : : : : У ＞//::／ : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
／: : : : : : : : / |:」:ヘ＜ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
/: ノ ⌒>イ:￣￣ : : : : : : : : :ー: :彡 : ／: : : : : : : : : :ヽ
{/ // : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／ミ:ー― : : : : : : :ヽ
γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| これは実際分かりやすいんだ |
| 例えば…… |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
．-=ﾆヽ
/ ▽ ﾊ 報告します！
∧__＿, -==ミ|
|l |｀ヾ. |__|__∧ 本日の戦闘で敵兵150人の殺害を確認！
乂＼ |´ _j_/彡'ヽ
／⌒ヾｰ=ﾆフ"{_ } } 味方の損失は戦死15人です！
// /´￣｀ヾｰ=彡圦〃:
.// /.′ } }: :_:_}＿ ﾉ
〈 { { | {{: ://::.＼
.Ⅵ〉｀ヽ. |//:::::::::. ＼/＼
Ⅵ }_, -=ミ、￣｀ヾ:::.. ＼`＼
Ⅵ / 〉 }＼::.. ＼}}
_/ Ⅵ ゞ.._＿__/---＜_／}〉::. . ＼
| i ｀ヾ:::::才⌒ヾ:::{ /::::::/::. . ＼
| | }::/ ＼`ｰ=/::::::/{ミｭｭ::.:..＼
ゝ{＼／/ { ヾ〃 ￣￣＼:. ＼_
| { | `ｰ='
| | |
| ＿| ＿＿|
| 三| 三三|
...........................,..:--――‐--.､_
::::::::::::::::::,.:r'"／ ﾞヽ､_
:::::::::::::／ iill ／ ＼
::::::::::/,∧ N / " _,.r―ヽ､ ‐:､ ＼
::::::::,i!" i! ilﾞ _,.;r'" ヽ ミ､ ﾞi.
::::::,i V;／ i! ヾ､ !
:::::i " ヽ ,ゝ ヾi l
::::ﾉ ､ i ノ ﾞ､ ヾ､ iﾞ .!
:（､＿ .ソ " ＿＿ 〕 .,r‐､ !
::::l ﾞヽ-ﾂｰヽ=＜＿__｡＞‐' ＼r",:タ.! /
::::l .:! ＼_ l ﾚへ !./
::::ヽ .::j ::. ﾞｰ:. l ﾚ'／// ／￣￣￣￣￣￣￣￣
::::::ﾞ:. Y__..._. ::. ,り/／Y ./
:::::::::ﾞ:. ヽ‐" ﾄ､ノ i l! | １５０対１５ ！！
::::::::::::ﾞ:. ヽ二ﾆ＝’ / i .l ＿ノ
:::::::::::::::i! ゞ::: ノ i! l ￣ヽ 圧倒的じゃないか我軍は！！
:::::::::::::::::i! / _／〃 ;! .l. ＼＿＿＿＿＿＿＿＿
::::::::::::::::rﾞ､＿＿＿,.∠／.:/ __,.-‐ﾄ､
:::::::::::::::l.｢ , ┌-===―‐‐tTr-―‐ﾆ┐!
:::::::::::::::lﾞｰj ﾄ-- ﾞl l l l ｢￣ .｣ l
＜米軍高級将校＞
γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
｜な？ わかりやすし大勝利に見えるだろ？ |
｜ |
｜そして重要なのは、嘘を言ってないって事だ |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
＿＿＿＿ ﾉ)＿_
.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .､「 へｰ‐｝ でも嘘はいってなくてもこの方法は問題大有りなんだよね
／.: .: .: .: .: .: .: .: l : .: .: ＼-イ´
/ ./| / | . ﾊ .. |.. .: .:ヽﾕ 例えばこの戦死者の比率（キルレシオとも言う）が
|.: .: .: .: / |/ |:/ ヽ|ﾊ: .: .:|: |
|.: .: .: ノ ヽ､._, ､._ノ V: .:|: | １：１０で、米軍が圧倒的勝利にみえても
|.: .:-ｌ| (( ￣ )) (( ￣ ))}.: .:ヽ|
: ::{ || '' ￣ ￣ '' {:: ::|＼ 敵軍が自軍の２０倍いたら意味ないよね？
/ノ::ヽ.ﾘ {￣ ｰ┐ ﾉ :: |:ﾉ
|/∨Vヽ､._ ､.＿_ ノ_ . イﾊ:ﾉV ｢｢｢} いつかはジリ貧で潰されちゃうよん
/:／: : : : : ＞:ｰ‐≠――ｎ_/ .r{
｛ : : : : : 彡 : : : : : : : : ｡｡// ﾉ_ノ
Vー―r‐:r‐:r:┬――― ' ￣
V : : : ＼ヽ:|: ﾊ
V: : : : : ＼:/: }
} : : ／:o: : : :ﾊ
,. -──- . _ さらにコストの問題もある。
ヽ._＿_, - ' ´ : : : : : : : : : : : ｀ヽ､
｀ｰｧ' : : :/: : : : : : : : : : : : ヽ: : :＼ , -─┐ 米兵って高コストなんだ。現在の人件費で考えれば
く::>'´ィ : : : l : : : ﾊ: : : :i : : ヽ: : ＼: : :Yr‐‐r‐┘
/イ: : : /: :ﾊ : : l ﾑ-┼-､ : i : : : :ヽ: 小:ハーｧ 一人当たり10万ドル/年間以上掛かるんじゃないか？
./::/.: |: /￢: : ! ヽl ヽ: l: : : :l＿ノj: : : ∨
|::/: : lV ＿ ヽl ,斗rぅ弌Vトi: : l: : /:ﾊ. : : :i 給与だけで3万ドル近く払ったりするしな。
ﾚ|: :./{ Ｔ７心 .トｯリ トi: l: // V : :!
{ ,小.ﾊ ヒソ ｀¨´,, | :ﾚﾍiY V: :| 他にも莫大な訓練費用や装備費用も必要だ。
| { ,, ′ l /ﾑリ ! : !
ﾘj>､ , ｲj一'′ i: :!
ハ＞ ._⌒＿, r＜. l :|
ｉ 〃 ,ィ厶く ,斗─-- ､ ｌ.|
| | / i〈::ムイ ／ '. l.|
| l ハ/.ｌ::l i / l ｌ|
＿＿
＿ , . : ´ : : : : : : : : ｰ. . _ ところがゲリラになると、そのへんの農民をさらって
／///>⌒>'´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : マＺＺＺ」
二二/: :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼＿＿ 射撃場でワンマガジン射撃させ、即最前線送りが可能だ
く////: ,ｲ: :/: : : : : : : : : : /l: : : l､: : : i: : : : : :ヽ.//
ﾌ : /:i :/: : : : : : / l : / ｌ : : l ヽ: : l: : i: : :小.ﾏ おそらくAK４７込みで、一人当たり1000ドルも掛からない。
./: :/: :ﾚ: ｲ: :/ : :ﾒ､_l_/ l: : / ,ノi l､: :l: : l:ﾊ. i}
/: :/: :/弋j: /:l:_/＿_/￣ l: /￣___l/_ l∧: :l iﾊ まあ、適当な試算だが、おおよそあたってると思うぞ。
i: :/: :/ Y ｌ: l/{ 下斧T .ﾚ' T斧丁} ,ﾘ ∨l iﾊ
ｌ :ｌ: / .{ﾑl | 弋zツ , 弋ソ ﾉ {i Vl :i i
ｌ :ｉ ; ヽｌ:l '' '' ,ﾘ V ｉ l
l :i l ﾘ＞ ､ __ , イ/ i: ｌ l
| l l , イト､ｰｪｧ=≦ rｰf７ＴTヽ. ｌ ｌ |
|: :l ,ｒ一ﾁ|::ﾍ. r介 ､iヽ＞ヽ.ゝL{_{_r.i | ｌ |
|: :l /:::ヽ:::::l:::::〈 |:::| |:::::〉::::::｀Y | ｌ ｌ |
|: :l i::::::::::ヽ::＞::ｉ. |::::i. l:＜:::::/:::ト---へ! ｉ |
|: :l |::::::::::::::}::＼::i l:::::ｌ l:::/:::::{:::::|:::::::::::::::| ｉ |
／ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:＼ そうすると100,000ドル：1,000ドル
/ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:ヽ
./ ｌ l . .. .. .: .: .:. すなわち最低でも100：1……
′ ハ |ﾊ . .. ｌ : .: .: .: .: .: .: .: .: .:.
l / / : .: .: .: | ､ .: .: | : . : .: .: .: .: .: .: .: ｌ 1:10や1:20程度のキルレシオじゃどうにもなんないね
| . .: / |.: / ､: .: .:| ヽ.: .:| ､.: .: .: .: .: .: .: .: .:|
| . .:|.: .: / |:/ ノ ヽ.: .:| ヽ、＼| ヽ.: .: .: .: .: .: .: .:|
|. .: .:|: .:/ ￣￣ ＼| ￣￣ ＼: .: .: .: .: .: | ボディカウントは嘘をつかないけど、
|: .: .: .:/ ＿ ＿ |: .: .: .: .: .: |
|.: .: .: ﾊ Ｔ777777Ｔ Ｔ7777777T .|: .: |ヘ: .: .:| それで戦果を測るというのが土台無理なの
: .: .: .: .} V/////ﾉ V//////ﾉ | .: ﾊ }.: .: |
ノノ: :: .: ﾉ , , ￣￣ ￣￣￣ , , |: / ﾉ :: 八
{:: :: :: { |/. イ:: :: /
､:: :: ::ヽ、 (⌒ ∩ , ィ:: :: ﾉ| :: /
＼::|ヽ:ｌ:＞: . . ＿＿て＿＿_ . | |＜:ｌ:ノ|:／ |／
_ . イ >< 〉/つ（（ヽ
/} ∨{:.:.}ヽ/ ｛ ) ー丿
. .: ――――― .: . だけどこれ以外に彼我の損害を測る方法がないのも事実なの
. .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .
／.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ＼
' ｌ. | 、 .. .. .. .: .: .: .:ヽ
./ . .. .. .. .: .:ﾊ.: .: | ヽ : .:､.: .: .: .: .: .: .:. 戦果をあげるため、領土獲得に拘って北ベトナムを全部掌握したら、
/ . .: .: .: .: ハ :/ .: .:| ＼: .: .:ｌ : .: .: .: .:Λ
./.: .: .: .: .´.:/ |.:/ ヽ| ヽ､.＿ ＼.:|ヽ : .: .: .: Λ 中共国境からチャイニーズ志願兵が30万人位湧いてくるかもしれないじゃん？
: .: .: .: .: .: ./＿＿ノ、 ィf 芋ミヽ ＼ : .: .: Λ
| .: .: .: .: {:/ ィf芋ミヽ {:::::::::::::} .| : }へ.:.Λ それサイアクだよ。朝鮮戦争の悪夢再びだよ。
|/{.: {.: / / {::::::::::::} 弋:辷夕 ｝｜.:ﾊ }:. . :.
.: ∨ﾊ ｛ 弋辷夕 ' ' |: ′/ :: :: :.
ｌ:: :: ::ｨ ' ' ′ -､ |/／: :: 八:}
|:: :〈 гつ 、＿_ ノ } ﾉ:: ::ﾊ:: /
| : ﾊ＼ ヽｰ ､ ヽ _＿ノ , : ≠: ､::/ V
|:/ ヽ:>､ ＼. ＿_ ＿ . ィ: : : : : : : ＼
/:＼＼ ﾉ:／: />＜ / : : : : : : : : : ＼
/: : : :＼ヽ:< : : /{::::/У: :―: : : : :ミ : : : ＼
／ : : : : : : У ＞//::／ : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
／: : : : : : : : / |:」:ヘ＜ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
/: ノ ⌒>イ:￣￣ : : : : : : : : :ー: :彡 : ／: : : : : : : : : :ヽ
{/ // : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／ミ:ー― : : : : : : :ヽ
＿,.......＿_ _
</＼ , ´ ｀ヽ//〉,イ 許されるならベトコンの後背地：中共南部まで蹂躙したい
＿＼/∨ ,j! //ｲ_＼
{// イ ∧ ｛ {'´!///､ヽ でもそれをすると中共と、中共と軍事同盟関係にあるソ連が
￣// { ヽ ;! | ||￣ ‘, }
. // ｲ! { /| || } }ﾘ おそらく自動参戦する。それは第三次世界大戦の始まりと同義だ。
// /{ ､ _,. ,' | || / ,i |
, / '，＼ {; / | |{ /､ ﾊ|
. / / ＼ ´ | {'_ﾉ/ '
. , .' ヽ ､_. イ| | | '
{ ' Ⅵヽ/从ｲ/ ´ ,.| |ﾘ
| { /::::::::::::::ヽ ´ | |'
| | ／::::::￣￣:::::::｀ヽ| |_
| | ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |::}
| | {::Y::::::::::::i::::::::::::::::::: /| |::|
./: .: /: .: .:/ | : .: /: |.: .:.ハ.: .: .: l.: .: .: .: ｌ: .: .: .: .: .: .: .: .:
: .: .: .: .: ./ : | .: /: : |: .:/: : ､ : .: |: ､.: .: .:|: .: .: .: .: .: .: .: .: だからやれることっていうとボディカウントぐらいなわけ
|.: .: |.: .:/ : : |: /、 : |.:/ : :､_ヽ.:_ノ: :ヽ.: .:|ヽ: .: .: .: .: .: .: .:
|.: .: |.: /: : : :|/ : :ｰ|/ : : : : : ＼|: : : :＼| : ＼: .:|:へ.: .: .: それでいつの頃からか、私達米軍は
/ : .: V:ﾊ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |.: .:ﾊ }: .: .:
ノノ |.: :: : ﾊ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |.: /） /: .: :: 戦術的・戦略的な価値を無視して
|:: :: :: ::} ' ' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ' ' |.:/ / :: :: ::
:: ﾊ ::｛ ﾍ |/ー:':: :ハ:: : ボディカウントに勤しむことになったんだ
V ､::ヽ､ гｰ―‐ ' } , イVﾊ:: :/ ∨
＼::| ＞: . . . _ヽ.＿＿＿ ノ. ＜ : ｌ : : : ∨: ＼
/: : : : : / : | .＞＜ } : : |: : / : : : : : ヽ ……結果、どういうことが起きたかというと……
{: : ヽ: :/: : :| /{:.:.:.:.:}ヽ. / : :｜:/ : : : : : : : }
＼ ＼ ヽ ヽ / / / ／
＼ ＼ ヽ . : ―――― : . / / ／
＼ ＼. ／ :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ＼ .／ ／ 米軍発表はいつも大勝利！！
＼. ' l ｌ ヽ .／
＼. ___/_:. :. ｌ:. /|: ハ:. :ﾊ:. :/:. :l:. :. _ﾍ___ .／ 連戦連勝！ 米軍は地の果てまでも無敵だよ！！
LLＬ_}＿|:/ .|/ V V ＼:|:＿{_JJJ
人 とﾉ⌒ヾ ￣｀ヽ γ´￣ ７⌒ﾍつ人 ボディカウント的に考えてベトコンは
/ミ彡〉^|:.| ｀ ー ' ヽｰ‐ ' |:.|^〈ミ彡ヽ
|. |ヽ|:.| ' ' ' ' |:.|ノ:| | 米軍の十倍二十倍三十倍の損害を受けてるよ！！
､ ⌒＞J. ┌-----┐ ﾚ＜⌒ .ﾉ
＼ ＞ ､.＿＿.ノ ＜ ／
＼ ＼ ∨ﾇ∨ / ／ 派 南 越 米 軍 最 強 伝 説 ！！！
／ ミ._V ハ V彡 ' ＼
／ | |/| | ＼
／ ／ .| .|/|. |. ＼ ＼
／ / / | |/| ｜ ヽ. ＼ ＼
／ / / /| V | ヽ ヽ ＼ ＼
_.....__ r-､ ,.-､ ……なのにいつまでたっても戦争終わらないよぉ
,.r' " _______｀ ! .! _ ,......._ ,r' ,ｨ i r.ｩ
,..r' _, .r ￣ `＼7-' z^ .`/ /| ﾚ / 殺しても殺しても敵が湧いてくるよぉ……
,. ´.r '" ./ !_- y -/ /-ﾚイ
,. ',.r ' / ` i !／__i_ヽr､_ 米軍は地の果てまでは無敵だけど
y ," ,r,.-──f─- i__ i ,i ＞ ヽ-t
y" _／;::::::::::::::::::::::::::ヽ. `＼￣`--.i !∠z ｿ , `i､ ベトコンは地下から湧いてくるんだよぉ……
/" _／／:::／::::::/::::::::::::::::::ヽ, ＼ i y"_ i ／ﾅ !＼j
. /" ／:::;/::::::/::::::::::/::::::::/::::::::::::::ヽ ` .| .! ￣,.t__ィ !
/ ﾍ;:::`::r､:ｲ;:::::::/;:::::::/::::::::/::::::::::i. ^' ! ! iハ1/ ベ ト コ ン 無 限 湧 き 伝 説 ！！！
!;::::i ` `'`;:ヽ､;::::::::i;::::::::i::::､ ノ .! !､ _ i !/
ヽﾄ !;:::::::::! `-ﾄ;:::::ﾍ::::r'y'イ||ｒ〉 ( , _!
i ^＼ .!::::::::::::! ｢:ヾr!/ / !!f ﾉ
_｣....__ ! | ￣r-─￣.|-" ヽ" .fi /
,..-...y '::::::ヽ ヽ ﾄ=〈 ,.!-- .. .| /_! .!
.／-`h ヽ;:::::::::i /r-'r=､-`:::::::::､` ! r-＝ "^ｨ,
! || i:;::-ノr￣ i" |l i;:::::::! ,! ￣'"""
`￣￣'|. j L____｣｣ j;:--'
/ヽ_／|| .L. y|､ ,,!. |､
' ` ` " ` ' ' `
. .: .￣￣￣￣: .: . この勝ってるはずなのに戦争が終わらない状態ってかなり心にくるの
／: .: .:/ |.: .:/ |.: .: .: .:＼
. / |/ |../ |.:ﾊ.: .: .: .:ヽ 特に派遣されてる米兵たちにとって、自分たちが一体いつまで戦うのか
./ .: ｲ＿_ノ ヽ､＿_∨ .: .: .: .
./: .: .:≡≡ ≡≡.| .: .: .: .:| いつになったら戦争が終わるのか、どうすれば戦争が終わりになるのか
/ノ|: .:/} }. } } |.: ﾊ.: .:｜
.: ヽ{ ,.{ ―--― {、{ |:/ノ : 从 それがわからないっていうのは、とっても辛いことなの！
∨v､＞ｚ‐r‐x‐:r‐＜/.ﾚﾚへ
/ ミＹ/Ｙ {／ ヽ}. ＼
/ /ハ / / ＼
/ / {/:}./ /／ ヽ
/ / ∨/ /ｰ―‐ ／＼）
/ /ィ≠/ /＝ミ､ ／///Λ
/ /{ / / ∨//////}
<ニヽ/ ヽ. <ニヽ/ ￣ ｢ ヽｰ‐┬ '
(＿ノ (＿ノー――┴‐┴‐ '
＿＿＿＿ ／ / ＿＼ 人間、具体的な目標があれば頑張れるんだよ
|//////// ／ ＼￣
￣./|l|l|l|l.| .／ ｌ /| .| .ﾍ ◯◯軍集団の殲滅、◯◯島の奪還、
/|l|l|l|l ∠ --- ./| / .| | .'., 丶 .ﾍ
./l|l|l|l|l|.ｲ ヽ / ./ .| ./ .| / '., | |', | 敵司令官の殺害、敵首都の攻略……
l|l|l|l|l|l|/ |.l|l|.| / ／ ./_ / .| ./ . ', | .| ', .|
l|l|l|l|l|l/ |l|l|.| / ﾚ＿_ /／ ＼ .| /／ ,＿_'.,| | || .',| こーゆー分かりやすい目標が兵士の士気を高めるんだ
l|l|l|l|./ ヽ./|／ | | |~""''i'= .| / ‐i"~;::;:| |./', ./l | |
l||l|l|/ |.l|l|| .| ヽ 0;:;:i;:.| |/ ぅ;i:.//.| ﾚ ﾚ | 逆にそんな具体的な目標がないと、どうにもならなくなる
l||l|/ ヽ、| | 〃 ｀ -´ ｀‐´ 〃| | | __
|l|/ ',| ｀ ┌￣-┬ｒ=≡//￣ i
../ ／;:;:~"' 、 ___ , ＜||||||⊂-;:;:;:;..|;| (●)|
/ /;:;:;:;:////;:.｀-_ ＿_,. - '''" ||||||＿＿＿_|;|;;:;:;:.:.|
|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:｀-‐‐- / __ / .||￣￣￣￣;:;:|;|.l;_ _.ﾉ
|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:￣.‐／ ｀￣￣‐‐.i .i―― ‐´
|;:;:|',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:// .＿| .|-
ヽ .|l|' ,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:| | l|l|l|.‐‐i l
| ＼l|l|',;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:０;:０ | | l|l|l|、く＾ ‐‐/
|l|l|"'''‐‐‐‐‐‐‐‐ _.丶', __ -く ヽ、_ _ _./
|l|l|l|l|l|l|l|l|l|l|／＼l l /~ ヽ- --‐'
, .: ――――― .: . 現場の米兵は命がかかってるから聡くなる。
／ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:＼
／.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:.:＼ ボディカウントなんてしても勝てないって一番感じてたのは
′ l l .. .. .. .. .. .: .: .: .: .:ヽ
/ / ./. .:ﾊ.: .: .:|､: .: .:ｌ ､ .: .: .: .: .: .: .:. 前線の兵士達なの
/. .: .: / |.:/ノ ､: .:|.ヽ､ _| ヽ : : .: .: .: .: |
/.: .:|.:/ ￣ _ ＼| _＼| ￣ ＼ : .: .: .: | なのに上層部は解決策を見出さず、発表は連戦連勝……
/ノ .: ﾊ ≡≡ ≡≡≡ | .: | .: .: |
| : .: }' ' ' ' | : ﾊ : .: | しかも現場のベトコンからの攻撃は日増しに巧妙になっていく……
|.: .: { | / }: .: |
|.:ﾊ: ヽ、 ｰ'〜ｰ' |/_ノ :: 八 これで士気や軍規が弛緩しないほうがおかしいよね
Vハ＞: . . ＿＿_ . . :＜:ﾊ:: :ﾊ/
∨‐V/{＼ ﾊ-V‐∨ ∨
/ : : : {: Vノﾇヽ|: }:/ : ヽ
{: : : : V: :V.ハ｜<: : : : }
V : : :_:こ)斗‐ミ､:ﾊ: : : ﾊ
{: : : : : : : : : :｡:｡)ｭ}､: : : }
､: : : : : : ; : ＜ : : : : : /
ｰr‐＜: : : : :＞ｰr‐'
ヘ _,. -─- . / >
＼_ヽ , ＜ ヽ^←┐ 別の見方でたとえるなら、当時のベトナムの米軍の状況は
┌-く__>'´∧ ヾ､
└‐‐ｲl / ＼ 野球の試合で延長40回で、150対2みたいな圧倒的コールド状態だ
/ /∨ ､ /l ﾄ､ l ヽ ヽ- ヽ
iｌ ﾑ斗l / 1､/ | / Ｖl／ ｌ ハ
ｉ l 小. Vｌ /l / ﾚ__＼!/ ,.イl_ Vl lハ ただしこの試合はベトコンが『まいった』と言わない限り永遠に続く
i ｌ .! V l / lﾒ{下匸j 下匸j^刈 l l N
i l l ∨∨|ハ弋.ﾝﾞ 弋ンﾞ {ハ乂ハ そしてベトコンは絶対に『まいった』と言わない。
| |l ヽ.l l ' ｝ V i
| ll リ ､ _ , ｲ| ! l たとえ点差が百億万点になっても、ベトコンが『まいった』しなければ
| | _,≧=ｰｪ-r┬＜ ｿ i. l
| | ん: : :＼_,ｲトｲ: : : i ｌ l 最終的に米軍が試合放棄する。
| l |: : :ヽ:/: :.Ｌl: : Y: : l l l
| | んr‐_く: : : : : : : l: :ム l l そうすれば百億万点対2でも最終的にはベトコンが勝利するからな。
| | 〉 ﾋ＿必￣￣｀Ｙ´_,ハ. l l
| l {: :/: : : : : : :／￣ : : : :} | |
| l 〉､ _, ‐'￢- ._＿_ノ | |
| l /: : :￣: : : : : : : : : く | |
ｌ | /: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ.＿_＿| l
! ｌ /⌒ー- ､＿＿: : : : : : :／: : : : : : ＼l
ｌ i /: : : : : : : :ヽ: : : Y: : /￣￣ヽ: : : : : : :}
!ｌ { : : : : : : : : :.l: : : :|＿ﾚ--へ: : i : : : ,ｲﾘ
! ゝ: : : : : : :. :.|: : : :| ｀Y ヽム:.}__／
｀ ー──く＿_ム_＿廴,廴ノ
. .: ―――― .: .
／: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:＼
/.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ヽ いつ終わるとも知れない戦闘に、現場は士気がダダ下がり
: .: .: .: .. .. .. / /} } ､
|.: .: .: .: .: .: .: .: .: /_:ノ./､/ｌ.: .:.＼ 中にはトチ狂って甘味と命を秤にかけるモノ狂いも出てくる
|.: .: .: .: .: .: .: _ ノ:／ /ノ ﾘ: .:|
|.: :: .: :: .:γ| .:| =彡 ミﾉ:: :| 開高健の名著『輝ける闇』にも、コーラに入れる氷のために
.ﾉ: :: :: :: :: 乂､.:|'' } } }}: :: |
乂レレレへ:}:＼{ { こﾌ ノﾊﾉﾘ 氷屋までの危険地帯を重装備で行く米兵が書かれてるよ……
/: : /: : : : : : : : : ヽT:爪:/
/: : /: : : : : : : /: : : }
/: : / : : : : : : /: : : : { γ⌒ヽγ⌒ヽ
/: : /: : : : : : :/ヽ: ミ: :} γ＾ }
ﾉ: : / : : : : : : {: ハ: : : :ヽ γ＾ γ＾ヽ ﾉ
/: ｰ/―‐: :´ : : /〉 ヽ: : : へ( ( _｛ｰ' ﾉ
/ : : / : : : : : : : : :Λ ＼: : : ¨厂) - ､ ﾉー '
＿.〈 : : Λ : : : : : : : : : ノ‐┐_ ｰ/⌒( .}イ _γ⌒)
ｏ γ´ ｰ' {:::ｰ:':::::ヽｰ――:::::´:::::::｜ Ｙ-乂＿こ彡ヘ‐(－ ､ノー 〜ｰっ
ー〜ｰヽ:こヽ::::::::::.＿:r┐::::::::: 厂 ﾉ二二.＿＿.二二ヽｰ＝≡＝＜
＼ _）‐（ ＿ ソ―‐ ' ￣ ￣ ー――┘
＿
,. ´￣｀¨¨´ ＜ フルーツカクテル、コーラの氷に命がけなのは実はいい方だ
／ ､｀ __
/ | i ､ ヽ￣ ベトコンは米兵の士気低下を見て麻薬を撒き出す
' / ∧圦. 从 |ヽ '.
|/ ｲ ,〃-匕ﾏ / }ｰj- Ⅵ i 過酷で目的意識の持てない戦争にGIは麻薬に飛びついた
| rﾍ f灯¨ TV T 灯Ν^ヽ
| ( i {{ V_ﾉ V_ﾉｲ l| もちろんGIが麻薬を買ったお金はベトコンの軍資金に……
/ /.`〕| u '' ﾉ |
/ / ﾘ≧= 「::::ﾌ ≦--------―〜ーr― ､
/ / ／ }＼ _ハ ､ ／ i | ｀ .}
/ j ｀ヽ j／ 只ヾ У _ ----- ーへ _ノ
／ィ / iX| ├ ´
. / i|/ i iX| | | さらにGIたちは帰国しても麻薬の習慣を辞めずに続けて広がり
/ / _＿ｎ_ / .jX| .｛ |
. ／i / { 〃 ｀i /i八 / i | 今じゃ軽めの麻薬は米国ティーンの嗜みになっちゃった
| ' /{{ } ヾシ i∧|
| ｀ー- { {{－ﾍ __彡 ｛ ……ちょっと脱線したから解説はこの辺で終わるよ
:::::::::::::::::::::::::::::,:::::::::::::λゞ``'" ヽ _,.|.､| / | `/ ﾏ､_ .!
;;;;;;;;;;;;;;;;::::--- f - ￣/ヽ ＿,,!ヽ,.-:::^:::::|!:.|.!￣/`､ヽ-､＿j' ヽ、`- ､|i,.._ |
'｀--------'''-ﾄ---1 i::::::::::::::| ｀;::::::::::::::|! 1 // .! .j 丶,..__. | ! ￣-'i-- ...___ ちなみにこれは>>1が浅学で付けた知識を
::::::::::::::::::::::::,..-^´￣ `- ヾ:::::::::::| ;::"￣丶;! i/ ! .j .ゝ-''| ヽ`- | !--.......,
:::::::::::::::::::, ´::/ .!:::::j ヾ::::::::! 丶;:::::| | / ヽ ! .j ,.. '" ヽ .!. 丶 | ! / テケトーにつなぎあわせただけの論だから
::::::::::::::::::::::::;: !::j _---､ ｀!:::::::| ヽ:::| |/ ヽ .､ ! ／ _,.... ＿､!_ ヽ .i ! /
;:::ヾ,:::::::::::::::! ,..ゝ;￣;``丶､ヽ::::| ヾ: || ｀ ｀ .| ´,/;=￣二-二-､ゝ! ｀! ./ 間違っても信じちゃいけないよ！！
ヾ;:::::ヾ:::::::::! ./／ ￣ ＼ ヾ::! ヽ | | ヽ | /´ ヽ ! , /|,.
｀ヾ;:::ヾ;:::! l/O .,-､ ヾ ,.' ,-r .| `丶､ヽ {...､ ili ﾞ-} ! ,..ゝ´￣
;::::｀ヽ!.|!､＿ ,...- ､_,j /´ =│= ヽ, ､..,/ ｀´ ,j/／／./ 以上、FUCKラムズフェルドBABYでしたー！
､;::::::y ヽヽ ,ﾉ ･ .| ,. ＼ ／/ / ../
iヽ:::::ヽ ､`､'' '" !! ￣',.. ,./ ./ ./
､ }j､:::::i / ￣ ￢--- ､ .,/´ヽ / / ／
､} i |ヾ;:i､_ ! j ,. ｲi Y ` ､ . ､. i./イ /|
/ ./丶ヽヽ.＼` -` ,.. .. , -" ´／!!-´ ヽii丶-｀_ ､ _ ` _ - !/／/!
/ ./ i ヽ ＼／! i／/ﾚ- ´ __,.-"^´ ｀ ﾞヽ,...____ ` iヽ/ i 丶／ ./ / {
./ } ヽ/=ゝ!､ゝi ,.-- '''' ￣`i < |"{""ﾍ / i l
この辺の描写を見るとない夫は戦争を、特にアメリカの戦争を知らんのだよなあ、としみじみ思う
ただ女性的な響きのスイーツ、て米兵が言うと何か違和感というか座りが悪いというか
あいつらはデザートのほうが似合う
無意味な目標に向かって米軍は突っ走ってはいたが、痩せても枯れても戦争は戦争だった。
戦場に向かうヘリ上で早くも洗礼を受けたやらない夫は、現実の戦争に圧倒されていたのだがーー
／￣￣＼
／ u ノ ＼
| .u （ ●） | ベトコン支配地域のパトロール？
. | （__人_）
| ｀ ⌒ﾉ
| }
ヽ u }
ヽ ノ
ノ ＼
／´ ヽ
_＿＿___
／::::::::::::::::::::::::｀ヽ
／〃〃:::::::::::::::::::::::::::｀ ､
／:::::::::::::::／.ｨ//:／"´｀`ヾ｀ヽ そうだよー
i:::::::::: ///／ /// ﾐ:::::::',
ｉ|::::::, /// / ハ ミ:::::::', 中隊でジャングルのベトコン狩りをやる
从:j// 乂､､,,,,,,ノ _,,,,,､彡⌒ Ｙ:::/
乂:::{_仁三三三}⌒{三三三气_}::｛
/⌒ＹV三三三/ ∨三三三ｊＹ'＾ヽ 従軍記者さんついてくるかい？
｛ {⌒j `ー─＜/ ､`ー─＜ } し'｝
＼｀ﾊ ヾ.:.::ノ ﾊ. /
`ｰ:. __＿__ /／
／ヽ ´ ＿,, ｀ ｲﾘ
／￣￣｀ヽ ／ﾍ:＼
圭二二ニ＝─-､_）､_＿＿__／ ∨::＼、
／, ′／´￣￣｀ヽ 八 / ',::::::∧｀:::...､、
_ .． ´.::/ , -―- ､__ソ /二∧ j!:::::: ∧:::::.:.:.:｀ . . 、
. : :.:.::::/ ／ , -―- ､__ソ'///∧ ハ:::::::::∧:::::.:.:.:. . . . .
. . : :.:.:.:::{ ／ ＿ ｀ヽ∧////∧ / ! ::::::: ∧:::::.:.:.:. . . . .
. . : : :.:.:.::::::::l ／///｀ヽ丿 ∨/V〃＼ / ! :::::::::: ∧:::::.:.:.:. . . . .
. . . : : :.:.:.::::::::l ｀Ｙ////／ヽ }//{ ′ ! ::::::::::::: ∧:::::.:.:.:. . . . .
. . . : : :.:.:.::::::::l ﾉ//// ,///∧ _,彡′!:::::::::::::::::::∧:::::.:.:.:. . . . .
＜チャンバン付米軍中隊指揮官＞
／￣￣＼
／ u ノ ＼
| .u （ ●） | ………
. | （__人_）
| ｀ ⌒ﾉ
| }
ヽ u }
ヽ ノ
ノ ＼
／´ ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） ……ぜひお願いしますだろ。
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣￣￣
ーー戸惑う一方で、戦場に強烈な好奇心を持つようになっていた。
やらない夫とカメラマンは、中隊のジャングル掃討戦に帯同した。
:..:..:..:..:..:..:..:..:..:|ik;;:;;:;::;;:;:;;::;:;:::;:;;l:;:;::;:j!|:..:..:..:..,(;;ﾊ:..:..:.Vヾ:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..ノ'ﾍ.:..:.|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;;:;
:..:..:..:..:..:..:..:..:..(ik;;:;;:;::;;:;:;;::;:;:::;:;;l:;:;::;:j!:|ゞv'.:..:..:..:..:..,,‐ゞy;;'ゞ<.:..:..:..:..:..:..ゞ>:..､..:..:..:..|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;;:;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;;:;;:;;;:;k!:;;:;:;::;;:;:;:;:j!;:;:;;:;|:;ゝ､7-ｰ<ヾ:'(ﾞ':ヾ:.:.:.:.:.:..:..:..:..:..:.〆､,,;"＞-､|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;;;:;;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;:;:;;:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;;::;i:;:k;;:;|‐>､;ヽ､:;;:y':／;;-'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾊﾞ:.:.:.:.:.:.`‐|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;;:;
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|;;:;;;:;;:;:;;:::;:;:::;:;:;!::;:;:;;:;:;;;|:.:.:.:.ヽ:::;:;:::/:;;/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾞ:.~^:.:>ｰ|:;:;:;;:;:;::;:;;:::;:;:;:;;
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;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:/;;:;:;:;:;;､:;:;:;:;;:;:;;::ヽ:;::;:;:;;:;:;;:;::;:;;:;:;:;:;｀ー-､＿__~"''"^'"''ﾞ｀_,-‐'´;;:;;:;:;;:::;:;ノ:::;;:;::;:;:ヽ;;:;:;;:
;:;:;:;:;:;:;:;:;:_ノ;;:;;;:;;;:;:;:;ヽ､;:;;;:;:;;:::;`ｰ-､;:ζ:;｀ー-､;:;;:;:;:;:;;:;:;:;:｀ｰ-､;;＿＿＿＿___,-‐'´;;:;:;;:;;:;:;;:;::;ヾ;:;;
;;;;;;,,-‐'´;;:;;;ノ;:;:／:;;:;;^ｰ-､:;:;:;:;:;:;:;:;:`ｰ-､:;:;;:;:;:;~:^";:;:;;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;;:;:;:;:;;｀ﾞ';;:;==;;;;:;;‐､__,,''~"'~
!ｿ;ﾊj|W "" Vv,w,.vw,.v"ji,,Iw,,MW w,,Mv,w,.vw,.vW "" V"ji,,Iw,,MW "" w,,Mv,w,.vw ,,,,,.., ,vv
"~'"'"~ ~""~'"'" ~~""~'"'" '"'"~~""~'"'" ~ "'''~"''""'''~"''" "'~"''"''~"''"
＿＿＿
,, '' ＿＿_ ＼
＜ ／ノ ヽ_＼ >
|γ（●）（●）ヽ| 忍者の格好はしてないからな
|| （__人__） .||
|| ｀ ⌒´ || やらない夫迷彩服verのAAを探しきれなかっただけだろ
|| ||
<＼ヽ ||
＼＼ヽ ノ
ヌ/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)
｣1
l|I{
l|::|
l|::| ｣1
」|::L l|I{
/r| | l|::|
｣1 _∠_j | | l|::|
l|I{ /::::::::::.`: _|＼ 」|::L
l|::| ／[|:::::::::::::::|]⌒: } /r| |
l|::| 〈{: : 弋:::::::彡': : : / _.∠_j | |
」|::L ｀ヾ: : : : : : : :/´ /::::::::::.`: _|＼
/r| | }}≧==≦{{ ／[|:::::::::::::::|]⌒: }
_∠_j | | `ｰ====彡 〈{: : 弋:::::::彡': : : /
/::::::::::.`: _|＼ }::::j ｀ヾ: : : : : : : :/´
／[|:::::::::::::::|]⌒: } `¨ }}≧==≦{{
〈{: : 弋:::::::彡': : : / `ｰ====彡
｀ヾ: : : : : : : :/´ {::::j
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l｢| `ｰ====彡
l|:| {::::j
」|]} `¨
/r| |
_∠_j | |、
/::::::::::.`: _|＼
／[|:::::::::::::::|]⌒: }
〈{: : 弋:::::::彡': : : /
｀ヾ: : : : : : : :/´
}}≧==≦{{
`ｰ====彡
}::::j
`¨
ベトコン支配地域に中隊は進撃しーー
ーーそして案の定アンブッシュ（待ちぶせ攻撃）に遭う
(⌒ヽ
{⌒ヽ ヽ
ヽ ヽ＿}
／ ヽ ヽ ト__
〈 ＼ ￣ / l
＼ ＼/ l
=ﾆ;:;:;:;:;:;:; ＼ /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
三;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼ 〈;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
‐=＝;:;:;:;:;:;:;:;: '´ ＼ ＼` ,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
ﾆ三;:;:;:;:;:;:;:' ＼ 〉 ' ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:
＿ ≦三二＝＝─フ ￣￣二丶 ￣ __ ＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／ ／ '´ //三≠ ￣￣ ￣￣ 〈 ヽ／＼￣￣￣￣￣￣￣￣￣
ｉ 三── //三/ Ξ ＼ ヽ
| 二二二ﾐヽ| |三 ≠ r‐' ∧ l
| 三￣Ξ＝i| |三 ≡= ＼ { `ｰ'
乂 三三 ﾍﾍ乂 ヾ `ｰ'
＿ 三＝─- ﾍ人≧ ＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿＿＿＼＼＿＿＿＿＿＿
三＝───≧─三二二ラ' ￣￣￣￣￣￣,:':;:;:;:;:;＼＼;:;:;:;:;:;≧￣￣￣
=三三三三;:;:;:;:;:;:'､ ,.,.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＼;;:;:;:;:ニ─
ニ三;:;:;:;:;:;:;:;:;:` ,, ,,, ;:;:ﾞ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＼Ξ=‐
＝ﾆ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;: ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＼
三 ,:,;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:三二＼＼
＝‐ ＝ `ｰ'
(⌒ ヽ _
＼＿)/ l
/ |
| |
ゝ─'
ベトコンはジャングルに隠れ潜みながら四方八方からやらない夫たちを撃ちまくる。
. /:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.::.ヽ
|:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.{~¨¨ヽ:.:.:}
__{:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.／/.://:{{ }:.::| 撃て撃て撃て撃て！！
／ ./⌒Y.:.／乂＿ // ___,.．-}/ }
{ {ツ }/ ｒ=====ミ＿ｒ====ミ}j !‐-= _ 撃ちまくれ！ 反撃しろ！！
ヽ弋 ＼{////// {///＞‐┐ ヽ
＼ _. `ｰ─‐ _,ｘ≪ {Ο} ／ ＼
| ヽ {. /￣ }＿| -‐ ヽ＿ /二`ｰ──冖
＿ ヾ_! ＿|ヽ { {{{{＿ ｒ¨ V ミ＿＿ _ l {{{{〕〕〕 |C|
￣ヽ ／￣¨'' } / V { {/ ／ ヽ.＿__{ ∩}──‐┴┤
. /,{ ‐-ﾉ /ﾉ .V i i { ヽ | |ヽ {￣￣
// ￣￣}| V / }＼ノ.| |ノﾉ ヽ
{ | ￣￣}| ／ / / /.{ （＿ _ ／ }
| | ｰ‐─} | ／| ./ ／ { | | （＿ _ ／ }
| | ー─-‐=ﾆ /i! | ／ { ', .| （＿ _ ／
ﾍヽ__ノ | / { i!｜`ｰ-=､ j__ヽ ゝ───'
¨￣￣￣ ／￣￣| | ./ ＼ i!| ＞ー─── ‐-‐=ﾆ
| ／ ｜ |/ ＼| {
| ＼ | | ／| |
__ __ __ __
/ム―７ [][] /ム―７ [][] /ム―７ [][] /ム―７ [][]
. //ニ７/ //ニ７/. //ニ７/ //ニ７/
/'￣７/. /'￣７/. /'￣７/. /'￣７/
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_,,､､､､
, ィ:;:;:;;ミミﾐ::ヽ
,.ｲｲ;:;!!;;ゞ三ミミﾐヾ､
ljj!.::lll:l:;:;;::;ミミミヾjjjﾄ､
lj:;!:|:l;l:!;l::;:;;ﾄﾄミﾐヾﾐtjjii!
!:;|.:l:l;!!;!;1.::;;ｨｲ''"´ `ヾj!､ くそっ
ヾii从ﾄﾄﾄﾊr' ,r'" .U
ﾐ从:.,､､､,,,_..:,.ｨ^'ﾟ‐′1 ベトコンどもめ！！
ヾ从;;:.:,r=''.::::. ､ |
`ﾄ､::. .:::.'´_,, ⊥
＿, ィ´二二二≧ﾆﾆﾆ7￣｀`/^iー── ─── ──‐r‐‐r(⌒!
, イ.:.:.::::1 「￣￣`T´￣|N!´￣,ｲ |.: .: .:. :. :. :. :. :. :. :.: .::..:::j!ー〈^77＿＿ ＿＿ __
j.::::|.:.:::::::| |.:.:.:./l.:::|＿_」N|ﾆ,ｲ iﾄ､ ヽ¨¨´´ ￣￣￣ ￣￣「￣王(二.: .:.:.:.:.:.:.::::::::.:.:(Q
_／|:::::|.::::;:イ,r''つ.:::l に二二「 〈 i ﾘ ＼ L二三三三三二二二二≧ー'"´￣￣￣￣
,､-‐' ´ 」::::|／／ ￣`つ |;;;;;,;,;|挂.ﾄ､ヽヽ ￣｀`Y⌒ﾄ､`ヽ
／ _,．-─-イ丁 `ーっ !;;;:;:;;;!:::| ﾄ､ ／ l::l `､
/ i i ,ィ彡ｦ .|;;;;;;i;:|:::| i } `ーr─ -ｧ＜ /:/ i
ヽ ＼, ヘ_,.イﾄ ﾄ､ :|;;;:;;|::!:::! f ! i::::i || `ー＝''" l
､ ＞''"`1 ﾘﾄ､ ﾘ;:;;;;;|::|:::| | | |::::| |i ﾄ､.:. |
ヽ､二二ﾆ -‐'"´ .l i リ.:1 !￣`7`7 j | {三}ー-k､l:::.＼ !
| | ! 1 ! /.:/ f { {三}二二ヽ:::.:. `ｰ ,′
〉! | ヽ, V.:/ | | |:.:.| j i＼:.:.::.:.:. :.: . .:/
H: 「i ヽ:/ _「| |￣.:::| ィ乙j 1 `ｰ----‐'′
H::. | |`Tヽ二コH:j |￣.::::|. :. :. :.:j l
f|::::. | | |:::|ﾆﾆﾆﾆ| | i:::::!.:.:.:.:.::::k|
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/ム―７ [][] /ム―７ [][] /ム―７ [][] /ム―７ [][]
. //ニ７/ //ニ７/. //ニ７/ //ニ７/
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中隊指揮官が反撃を叫び、歩兵が射撃を開始した。
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. //ニ７/ //ニ７/. //ニ７/ //ニ７/
/'￣７/. /'￣７/. /'￣７/. /'￣７/
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─ ＝ ニ ニ _三 三 ニ ニ . ／￣￣＼
｀ (⌒ ､ . ／ ノ 丶＼
- - ── ＝ ニ 三 ｀ヽ ＼ .| （＞）（＜）| ヒーッ！！
(⌒）ヽ (⌒ -､. / ´｀ヽ--- . |. （__人_）│
─ ＝＝ ニ 三 ヽ::::::: . .| ｀i i´ |
(⌒） .｡； ﾟ ,, ＼. ｀'''⌒) `⌒ | '⌒)
(⌒・⌒ ・ ＝ ニ 三 三｀ -､ ､ :::::,,.ｒ / ,.ｒ'
'';:. ,､,,･：･ ､､,,＝＝ニニニニ｀ ー三-------- `''ｰ─‐'"
武器を持たないやらない夫とカメラマンに出来るのは、ただ頭を低くして伏せていることだけだった。
自分の頭の二十センチ上を、銃弾が水平に飛び交う戦闘が、夕刻まで続いた。
なんとかベトコンを撃退した米軍だが……
/::::::::::::::::::::://⌒´ ヾミ::::::::::::::::｀ヽ、 今、基地へ帰還すれば夜行になる
／::::／:::::;:イ// __＿__ ﾐ::::::::::::::::::ﾍ
. ／:::::::/::::.／ // ∠才´￣｀ ﾐ:::::::::::::::.∧ 再度待ちぶせ攻撃を食らう可能性が高い……
/イ::::::/::::/ ／/∠才777ﾊｒ=;,､ ﾐ:::::::::::::::::∧
/ /::::::/i:::/／ 厶////////} ｀＼:::::::::::::::::∧
. / !:::::/!/≧､＿｛////////// ｼ⌒ヽ::::::j 今日はここで全集防御して野営だ
|:::/ﾊ/// V//////／ ハ ,!::::::|
|:/ i{// ｀ ｰ一 ´ ).:/ /::::::.,' 夜が明けてから基地から二個大隊を呼ぶ
i′ V´ -､ ノ::::::/
! ノ ''"´ ￣ ￣`ヽ
ゝ‐'´ _ ,．'"´ ヽ_ 戦力を増強して全員で帰還する
'､ 'ﾆ二 ｀ ∠_ -─ ── ￣￣二二ﾆ ヽ_
', ∠´ . :.: .: .: .:. :. :. :. :. :. :.
_⊥ '"´ . :. :. :.: .: .: .:. :. :.: .::.:.:.:.:.:.:.:.:.:
_ '"´ . :. :. :.: .: .: .:. :. :.: .::.:.:.:.:.:.:.:.:.:
'"´ . :. :. :.: .: .: .:. :. :.: .::.:.:.:.:.:.:.:.:.:
, .:.:´ .:. :. :. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::
. / ￣`ヽ . :. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::
/ ヽ. .: .: .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
中隊指揮官はそう決断した。やらない夫たちは敵地の中で一夜を過ごすことになる。
武器を持たないやらない夫とカメラマンは、全集防御の中心でポンチョにくるまった。
: : : : : : : : : : : : : : ｀｀｀: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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、:､、:、::`､ヽ.｀ｰ-.､,._:、､''ﾞ"、｀.｀丶ヽ:.:｀":､｀;､;;、;｀｀ヽ､ｒ,!":､::｀`ヽ`'｀｀…｀;:;｀､.,､:;;;:
::冫､、｀｀:;;..｀:ヽ、:｀;｀.､,.ヽ、‥:::｀｀:::::;｀;;;｀;;｀｀;丶｀;丶｀､;.,`,､ﾞ､｀｀;｀;;;;;;:::.:、;;｀｀;:
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／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（●）（● ） .| ……
（__人__） |
(,｀⌒ ´ U |´￣￣￣￣￣｀ヽ
. { | ヽ＼＿＿
＿＿＿＿.,{ / ＼＿＿）_
（＿＿＿＿｀ヽ_（ ￣￣ﾞ /￣￣￣￣￣￣ヽ､ ）
￣￣￣ ￣￣￣
しかし眠れるものではない。
時折、思い出したかのように、ベトコンの銃弾が頭上を飛んで行く。
＜パアン！！
）））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））））⊃
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（＞）（＜ ） .| ヒッ！
（__人__） |
(,｀⌒ ´ U |´￣￣￣￣￣｀ヽ
. { | ヽ＼＿＿
＿＿＿＿.,{ / ＼＿＿）_
（＿＿＿＿｀ヽ_（ ￣￣ﾞ /￣￣￣￣￣￣ヽ､ ）
￣￣￣ ￣￣￣
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┏━┛┏┛┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┗┓┏┓┃┗┛┛ ┃┃┃┃┃┃
┏┛┏┃┗┓ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┃┃┃┃ ┏┏┓┓ ┗┛┗┛┗┛
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┗━━┛ ┗┛┗┛┗┛
,,-´ ￣ ｀ヽ､
/ ',
.i＿,, - ‐-- - -‐ヽ FUCK YOU！
7-----､ヽ￣￣￣ i
i j `´￣￣￣>､ FUCK YOU！
f^i＿＿＿＿＿,, - ――― ､r-､_` --‐" _ -‐ " ￣ _ヽ､
iﾆﾆ! .!――――― ､￣￣￣￣ `^ i iヽ-‐" ,, - "-‐ ^ ｀ `ヾ ヽ
`ヽi ￣`‐-､ﾆ、ヽ iニニニニニ,! !-‐/／ f´ ｀ヽ､ ＼
ヽ､ ＿ f´r^ `‐-､―――',>-' ﾄ' - ／＿ ヽ ヽ
i i/ ヽlｯt‐" ヽ / `､ ', ヽ
`, i ＼ﾆ7- ./ ` ､ i ',
./ ヽ, ` ｰ "、 ヽ i i .!
/ /ヽ i i i i ,' ',
< / ＼ ﾉ / ﾉ / ',
`-' ＼ _,,- '^~~"￣`ー- -" i
`ヽ､ ／ i i
`ｰ-' ヽ､ i i
`-' i i
するとそれに答えるかのように、GIたちが機関銃を乱射する。
／￣￣＼
／ ヽ､_ U ＼
（●）（● ） .| ……こんなんじゃ神経が持たないだろ
（__人__） U |
(,｀⌒ ´ U |´￣￣￣￣￣｀ヽ
. { u u |U U ヽ＼＿＿
＿＿＿＿.,{ U / U ＼＿＿）_
（＿＿＿＿｀ヽ_（ ￣￣ﾞ /￣￣￣￣￣￣ヽ､ ）
￣￣￣
だが非武装のやらない夫たちにできることは、やはりただ伏せているだけだった。
敵に居場所を悟られては蜂の巣にされる為、できるだけ姿勢を低くして、動かないようにしていた。
物音を立てるだけで、居場所がバレそうな雰囲気だった。
そして午前3時……
|＼ /＼ / | ／/ /
＿| ＼/＼/ ＼／＼/ |∧／ /／/
＼ /
∠ GIダーイ！！ ＞
／＿ ＿ ＼
￣ / ／∨| /Ｗ＼ /＼|＼ .| ￣
/／ |/ ＼/ ＼|
-―
/::::::::::::::::::｀ヽ
ｉ:::::::::::::::::::::::::::::／ ＞-
|::::_::::::::::::::::::／γ´ ｀ﾞｰ､
/:::::::::::｀ヽ 弋;;)::::::::::::ノ＿＿＿＿＿ /
ｉ::::::::::::::::::::::ゝ ＿__ 廴γ´ ｀＼ ｉ ｉ｀ヽ
弋_,､:::::斗 ´__ ﾞｉ / .＼ ｉ ｉ ∧ ∨
ﾇ/´__ 斗ー‐ｉ￣rx二三≧≡≡≡彡 ｀ヽ | ｉ ｉ .∧ ∨
γ⌒ヽ ﾞjー――====ｉ!rfγ´ ≧､rf≦｀ヽ／ ./ ∨ ﾉ ＜ 斗＜
廴:::::::::〉´≧ｰ､ ,､＿＿,;__＿＿_/´｀ヽ ー-! 厂三__斗＜ 斗＜ ｀ヾ
弋::::ノｰ=､―斥 fjzzzzﾆﾆﾆ{ ゝ ／≧=ｰ ､/｀ヽ ﾉ ／´￣三二=｀ヽ､ ／｀ヽ .／
fi==≡〉ヽｰ=≡三/ j ｉ!.∨ ￣￣｀ ! 斗 / ／´/ .ｉ!＼ 斗＜ ｰ- ∧ ／ |
＞-､ ヾ´｀ヽ |ゝ= ／ﾞ∨ ｀> ､ ノ / / ｉ!ヽ ー- ∧ ∧/ |
< ゝ- 斗 ／| ｉ! .< ／ ｰ ､／ 弋/ / ｉ! .| ∧ 匕| .∧
￣ ヾ ／ _|__＿_ｉ!ｰ､ ｀¨ r ヽ_/＿__ / .ｉ ノ￣...ｉ!≦￣￣￣￣
|Hｉ!-|‐‐―ヽ | .γ⌒ヽ | ノt- ≧ｰ- ノﾕ { γ´ｉ!-―――――
/ ! ｉ´ 〈:::::::::::弋ｰ--､ ノ｀ / ￣≧=ー-r ´ ｀ｉ 廴＿_j! |
/￣ヽ/＿＿ノ} ﾚつ::／__＿＿ヽ ／ / | ∧ / .|
.//,;､ｰ-､ ,..､__廴＿_ ﾞY ヽ｀ヽ ヽ､ / 弋 ノ ./ |
././ ｰ==≡二ﾉ ゝ､ﾞｉ／.､ ｉ! ﾉ／ｰ-､＞ ､＿__ } ／￣＞､ ..|
| ｀ヽ／∨ .｀ﾞ>-＜ ヽjｰ=≦／/ ｀ヽ |≧=ー--〈 ／ __ ー- _＿＿
. / 7 / /７ / 7 / /７ / 7 / /７ / 7 / /７ / 7 / /７
/ / /_/_/ / / /_/_/ / / /_/_/ ./ / /_/_/ / / /_/_/
. / /＿_ / /＿_ / /＿_ / /＿_ / /＿_
/ ,--一′ / ,--一′ / ,--一′ / ,--一′ / ,--一′
. / / / / / / / / / /
/_/ /_/ /_/ /_/ /_/
ベトコンが攻勢をかける。
___
＿ ///
_,-‐.¨....:..ヽ ///
／.:／￣ヽ.:.:..'， /// 反撃しろ！ 反撃しろ！！
{.:.:/_ｲⅧ￣Yヽ} ＿_ _ ///
Ⅷ{ ､ ｒ''∧￣￣ / ヽ ///j | 全員ぶっ殺せ！！
.ﾄ､ ヽﾋつ / } | ＼ { ＼ {つて二}
.|､＼ >ー≦_,ノ | > ､ ＼ ノ V∧二} 弾を撃ち尽くすまで戦死は許さん！！
.| ＼.＼ ｒ''/ { /ⅹ＼/|／ | ＼ `ｰ≦{{ ￣ノ
. ＼. ＼＼ }/ .} | 〉〈 } .| | ` ､. ＼ / ヾ >'
. ＼. ＼＼ ./￣ヽ､.|ヽ| | /ヽ| | ＼ ＼ ／
. ＼ ＼〉､ ＿＿ノ |／.| ＼/.{ 〉 .| ｀ヽ ヽ＿ ／
｀Yヽ-〉' { .|＼ |￣ {οV ｜ ＼ '，
〈７Y{ ヾ .| { | } | .|_ ＼ '，
￣ `ｰ───‐┤ }| { | !|＼ }
| ! ノ＼ | || 丶､＿ ヽ{
| |／ | ! ＼ '，
| ｜ | | i. ＼. ',
-‐ .| i | | i | i ＼ ',
／ .| | ! | i | i / ',
/ ｜ | | | i { { {. ',
/ ￣|＿| .／ .|＿|」ヽ ヽ ＼. ',
/ ／ ＼ ＼ ＼ ',
r──┐ / | r──┐ / | r──┐ / |
￣| |￣ /」 | ￣| |￣ /」 | ￣| |￣ /」 |
,. ----..､ |_| / l_| |_| / l_| |_| / l_|
/ , '´ ｀ヽ
,// / , -‐‐‐‐‐‐‐- ､',
// / ,´ -_-､___, -- ､ } FUCK FUCK FUCK！！！
( ( ミﾐﾐ ｼ'´ ､､,,,_}_ﾉ __ ＿＿ ＿ __
, 二二 ﾐヽ:く ｀ﾞﾞﾞﾞ「 (::::::::::::::(::::::::::(..:.ﾉ ヽ从 ｲ
∠ _ ＿｀`ヽ::ヽ ＼. r' ＞＝＜j::::::T´__ _＿ ＿＿＿＿､ ヾ ｨｲ
∠ _ ＿＿ ＿ ｀ヽ ＼ ＼「ヽﾉ}::::(:::::::::::_:__:::::(.:_:(.:‐:._( ( __二二二 (＜ ´ ﾞﾞ ､
; /´/::/´ /´ ￣￣｀ヽ ＼ ＼ 「ﾞﾞ´ T::::::::::::ﾉ )::::「三三i::::「￣ ￣ ｨｲ ﾄ､ ""
/ /::/ / , '"´「￣￣｀ヽ ＼ } /( )j」ﾉ /.∠:::ﾉ_ﾆﾆﾆL:jj '´'ﾞﾉ ﾊ
;.. ,′,′ / ﾚ'´ { L::ﾊ ノ:::ﾉ{三},. ｲ -{ ' ﾞﾞゞ´`
,:i :i ,′ { 「¨¨´ ￣｀ヽLj _ﾉ⌒ヽ{ _ﾉ ヽ{ ﾉﾉ
{:{ {{ cj .::', } ,. ｲ ｀ヽ /´ ￣
; ﾘ ..:ﾘ j .::::.:', // ﾞﾞ´￣｀ヽ >
j/ 〃´￣￣｀`ヽ::.ヽ // } /′
; i〃´ く＼ `yy'^ヽ // ｿ
〃 ＼＼ // / ＼jﾉ , ′
;.. く ￣｀ヽ ＼>// /.:::::::::::ﾘ｀¨¨¨ﾞﾞﾞ´
; ﾄ､: :.. . .＼ .// /.::::::::::::ﾉ
たちまち猛烈な銃撃戦となっていく
/::/l://:::::::// |/!::::i::::i::::::::!:::i l:::::::::::ヽ、::::＼::::::::::ヽ､＼ヽ､＼::::::::::ヽ:ヽ、::::::ヽ:ヾ::ﾊヽ:＼::::::::::::ヽ、:::::::::
/::/ i/ !:::::/::i ! l::::l:::::ﾄ､:::::i::::l !:::::::::::::ﾄ､:ヾ、::ヽ、::::::＼ヽ::＼:ヽ::::::::::ヽ::＼::::::ヽ:l∧ｊ::＼::ヽ、::::::､::＼:::::
:/ / |::::/l:::|l:! |::::i:::::::| ヽ:::l:::::! l:::::::::::::ヽヽ:ヽ｀ヽ:＼､:::::::::::ヽ､＼::＼::::::ヽ:::ヽ::::::::!:::::i::::::ヽ:::::＼:::::＼｀::::
l:::/ i:::|ﾊ i:::::l:::::,ｨ-,_ヽ:i:::::!ｊ::::::::::::::::ヽ＼,ゝ-ｒ‐ヾ┬-､＼:::ヽ:::::::ヽ、:::!:::::i:::::::l::::::lヽ:::ヽ、:::::ヽ、::ヽ:::
|::i !::!l::::i l |:::::l:::{.ｨ1:::｀lヽ::::ヽ::::::::::::::::ヽ,ｲﾒ､ !::::::::i} ヽ,ゝ::＼:::::::＼:l::::::l::::::i::::::|::ヽ:::::ﾄ､:::::::::ヽ:::ゝ
|:l |i:::!:::::l::il:::::::i::::::!{:::::}i !､::ヽ＼:::::ヾ､ヽ、 弋;;;ノ ﾉl i::::l::::ヽ:::::::ヽ、::!:::::l:::::l::::ヽ:::l:::ヽ:::::::::ヽ::: うううううう……
|:! |!l:::::::ﾊ::!:::::::l::::::ﾄﾞ;;;ﾉ ,ｨ ＼ヽ ヽ::ヽ ＼ ､______,,.. 彡ｿ !:::l::::::::::l＼::::ヽ:!:::::i:::::|::::::ヽ!:::::ヽ::::::::::ヽ
|l i !:::i::::!l:::::::::i:::::l≡彡''/ .::::ヽ＼ ＼ヽ､ ｀‐-==＝''" |:::i::::::::::i::::liヽ、:l::::::l::::i::::::::ヾ:::::::ヽ:::::::::
|i l::l::::|:i､::::::::!:::l￣´ / .:::::::::::｀ヽ ＼! i:::ﾄ:::::::::l::::|!::::ヽ:!::::::i::l::::ヽ、:::::::::ヽ::::::::
|! ヽ!::i::::ヽ;::::ヽﾄ､ / .::::::::::::::.. U i:| i:::::::::i:::l!:::::::i:::l::::::li::::::､::ヽ、::::::ヽ:::::
l! l:::l:::::::!l:::::::::!｀/ ..:::::::::::::::::::.. U |l !::::::::l:::i::::::::|::::!::::::::::::::ヽ::::＼:::::::ヽ::
l:ﾊ:::::| l:::::::::l ヽ、::::::::::::::::::::::. U l! !::::::::::l:::::::::i:::::l::::::::::::::::ヽ::::::ヽ、::::
l! !:::l,ハ::::::::i ｀‐-､ ￣｀ u i i:::::::::i:::i::::::|::::::!::::::::::::::::ヽ::::::ﾄ､ヽ:
l::i i:::::::ヽ. ｀ U U !::::::::::ﾊ:::::l!::::::i､::::::::::::::::ヽ:::ヾ､:::
__,.∠V-‐‐ゝ､:::::ヽ.U U U l::::::::i i::::!l::::::::!＼:::::::::::::ヽ::::!ヽ:
／.: .: .: .: .: .: .: .:ヽ、::＼ ｰｒ=‐‐‐-__､_ U U i::::::! l:::| !::::::l ヽ、:::::::::::::!
/.: .: .: .: .: .: .: .: .: .:.: ﾞ＼::::ヽ、 ﾞヽ二ﾆ-‐''"´ ／|::::i !l l::::::i ＼::::::::::l
/ｰ.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .:.ｰ-ヽ:::iヽ. ---‐‐ U ／ ﾘﾉ l! !::::l ヽ、:::!
l__.: .: .: .: .: .: .: ____:.‐‐＝=.::.}ヽ!ヽ. U ,.ｲ l::i ヽ:i
i.: .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: : .:.-‐‐: ! ヽ U u ／:/ !l i!
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ○）（○） カメラマンさん？ どうした。
. | U （__人__）
| |r┬-|
. | ι `ー'´}
. ヽ u }
ヽ ノ
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／::::::::／:::::|!::::ヾ、::::::::ヽ::::::::::i｀ﾞ‐--､_ヽ∠´￣￣￣￣｀ﾞ`ヽ､,,_｀ﾞヽ､ヾ‐､_:::::::::::｀ﾞ‐-:
'::::ｲ／:::::::::::i !:ﾄ::ヽ:::::::::::ヽ:::::::::l //`‐ﾞﾆ=‐ __ ｀ﾞヾ､, ﾞ!::｀ﾞ‐ﾆ=‐-:::::::::
:/::ｿ::::::::::::::ハ.l! !:::l!::::::::::ヽ:::::::::ヽ // ｒ'´(;;)ﾞ） ／ﾂ'' |::::::::::::::::::::::::::: こわい……
:::::::::::::::::::/:::ハ ﾄ､:＼ヽ:::::ヾ､::::::ヽ. | ! ｀‐-‐" ／彡" U !::::::::::::ﾊ:::::::::::
::::::::::::::::/::/___ ﾍ ﾄ､::::::ヽ､::::::ヾ::::ヽ::ヽ| ／彡'' |:::::::::::| !::::::::: こわいよう……
::::/:::::::/:(´ｒ‐‐ヾ.ヾﾄ､＼::::＼::::＼:::＼ゞ､,,_ __,,. '"彡" |::::::::::i |:::::::::
/!:::::::::|::::V;} ／ |! ＼ヾ::::ヾ＼:＼:::＼ヾ､ｰ‐--‐''"彡'' |::::::::| !::::::::
/::::::::::i:::::{;iｊ／ ＼::::::ヽ、＼:::::'::ヾ、≡=三彡 |::::::::i |::!::::
〃:::::ｒ‐''´ ＼:::ヽ. ﾞ‐-､_ヾ､ |::::::/ |::|!:::
|!::|:::::| ヾ､ ｀￣ i |:::/ !:|i:::
li::|::::::ヽ、 l ! |:/ |:!|:::
::::|!:::::|::lヽ、 ｰ‐-､. し' ,ﾘ |:i|::::
::::|i::::i::::| ヽ、 ﾞ ヽ. |! |:l|::::
ヾ|!::::i:::::l ｀! ヾヽ､_ |:|l::::
ﾞi:::::l::::::l､ ' ｀ヽヽ ﾘ::::::
やらない夫が大砲を撃つのを、あれだけ冷静に止めたカメラマンが恐怖で震えて泣いていた。
真っ暗闇の中、彼我の放つ機甲弾が煌めきながら頭上を飛び交い、敵味方の銃火がまたたく。
だがやらない夫とカメラマンに出来るのは、ただ地面に伏せていることだけなのだ。
／!/ヽ::::＼::ヽ＼ヽ､::::::＼ヽ:::::::::::ミ./
/::::!i::::',ヽ::iヽ＼:＼!::＼ヽ::ヽ`::::::::::ヽi. こ こ
//:::::i:::::::'.,ヽ:i:::::::`::ヽ::::ヽ＼:＼:::::::::ヽi わ わ
/::::::::::l:::∧:､::､:!::iヽ_::::::ヽ:::ヽ＼:ヾ:::::≦ い い
iｿ:::::::::!:i{:)ヾヾヽ::i {:ｿヽ､::::::::ヽ＼::＼::::::i. よ ：
ﾘ i!:::i:::::!ﾞUﾂ` ｀ヾ!U” i::::::::｀::ヽ:::::::ヾ', う ：
! i:::!i::::ｉ ヽ ､ i::::::::::::::::`:::､::ヽゝ
リ i!'i:', ｀ i::::::::::::::::::::::::＼ﾐ､`-...._....-
! ! ﾊ. ヾﾆ= !:へ:::､:::::::::ヽ＼`
i:i ー ,..ｨﾘ ヾ､ｼｧヾﾐ､
ﾘヽ ,..::'" ! : ／'"／ ｀ｰｪ､
｀""´ヽ :. ／/ ／ r'´ ｀- ､._
ヽ､ :／ /ﾝ i `ヽ
ヽ' / i ',
, --────-- ､
／ ＼
／ U U ＼
／ ＼
.／ ─── ──＼
/ ＼ ……ああ、俺達が間違っていたんだ
｜ U ／／:::::::::丶＼ :／／::::丶丶
.｜ ｜ {:::::::::::::::::| | ｜ {:::::::::::::| |
| U ＼ヽ:::::::／ ／ ＼ヽ:::::::ﾉ／
.| ,／ | ＼
| ｜ ｜ ｜
| U ｜ ｜ |
.| ＼＿＿／＼＿＿／
|. U ヽ , ─ 、 ノ '
.| /
| U ）
丶 U U l
＼ )
.＼ U /
ヽ ／
/ く
| ヽ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
__..イ::::::::::::::::::::::::::::＜
／:::::::｀^＼::::/ﾊ:￣｀ヽ::｀＼
／/∧:::::::∧ヾV／i::ハ:::::∨∧＼ おまえ馬鹿か？
/::::::::Ⅳ∨:{ 从 ∨::} :::∧
/小:::::iﾊ::厶乂 ﾘ ｨ/⌒ヾⅥ!:/:爪 ベトコンがGIと従軍記者を見分けて
/ハⅣ::{ ぐ￣oミ" ､＠_ノｲ::/ノﾘ ☆
/ 小::ハ u ` イ小｝ ／ テッポー撃つと思ってるのか？
|:::ﾊ ,rー---ーｭ 从:|
Ⅵ::ﾍ ハVv-―ｲｲｊ ﾑ川
／イ :::ヽ.└‐ "￣￣ , ′ﾘ!|
. //:::::::::::::/| ヽ、 . ｲ / ﾘ
//ｲ :::::::::; ├777≧┬く77i /
{ !:::::::!::| |///////////h、＿
_＿....乂厶ー7/////////////7<:.:｀ヾ777ﾍ､
.ｲ//´:.:.:.:.:.:.:.:.:.////////////////,ハ:.:.:｀ヾ//ﾊ.
////:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.///////r===x//////,ハ:.:.:.:.:.:.:Ⅵﾊ
. ////:.:.:.:.:.:.i.:.:／///////≧v≦////////,＼:.:.:.:.:}//}
{///{:.:.:.:.:.:.:У////////////////////////,＼:.///!
. ﾊ///＼:.:.://///////////////////////////ﾊ///
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
, --────-- ､
／ ＼
／ U U ＼
／ ＼
.／ ─── ──＼
/ ＼ あいつらの忠告は伊達じゃなかった
｜ U ／／:::::::::丶＼ :／／::::丶丶
.｜ ｜ {:::::::::::::::::| | ｜ {:::::::::::::| | 俺達は実戦を知らないただの愚か者だったんだ
| U ＼ヽ:::::::／ ／ ＼ヽ:::::::ﾉ／
.| ,／ | ＼ そして、あいつらは完璧に正しかった
| ｜ ｜ ｜
| U ｜ ｜ |
.| ＼＿＿／＼＿＿／ こんな場所に銃も持たずに来るなんて……俺達はただのバカだ
|. U ヽ , ─ 、 ノ '
.| /
| U ）
丶 U U l
＼ )
.＼ U /
ヽ ／
/ く
| ヽ
圧倒的な現実というものに、やらない夫は触れた。
なんとか朝まで持ちこたえた部隊は、基地からの後詰とともにチャンバン基地まで帰還した。
＿＿
_..-''''ﾞﾞﾞ´ ﾞﾞﾞﾞ'''-､
／ ＼
/ U ＿＿ ＿＿ ',
/ ＿＿＿ ＿＿ l
l （ ● ） （ ● ) .| 人生で一番濃ゆい一夜だっただろ……
| u. ￣￣￣ ￣￣ |
| |
| U （ 人 ） |
| ｀ ┬‐ ´ ｀ ┬ ´ |
l ￣￣￣￣ l
l .l
l .l
', ,'
＼ ／
＞- -＜
,,-'" ヽ
／ ＼
/ ヽ
. /. ',
/ / i l
. l | | |
.| | | |
普通の人であれば、このへんで懲りて帰るのが普通である。
元々の新聞社の依頼はそうであったし、同行のカメラマンもNOとは言わなかったろう。
しかしやらない夫はーー
-‐....￣￣...ヽ__
＿ ／:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.::.:.:.＼
ﾉ:.:.:.:.:.::.:./}:.:./⌒~¨¨¨ヽ:.:.:.::.ヽ おーい従軍記者さん
／:.:.:.:.:.:从{ 从:{, -‐=ﾆミ､ ',.:.:..::.:i
／ィ:.:.:.:.／_,ノ }! ＿_＿__}:.:.:.::.:| 韓国隊がベトコンの掃討に行くけどついてくかい？
, - ､ |:.:.:./≦ _＿_ｒ=ミ///////}¨込-‐､
i ', |/{:{,ｲ////// V/////ﾉ V/~} }
| i { }V///// ￣￣ 〉y/
/⌒} } | ｉ | ￣￣ ヽ ` _ ﾉ ノ:＼ ＿＿
＿＿＿∠＿_|_/＿__.｜ ヽ ｒ _ -‐ ─''７ }‐{: : : :∨＿ -‐: : : : : : : :¨''
{}＿＿＿, -‐''¨￣}＿_|.{ ／ヽ ＼＿___ ,ノ ﾉ V: : : :∨.:.:.:.:.:: : : : : : : : : : :ヽ: : :
／ _,. ィ ヽ＿＿＿／: : : :.＼ ─ ／ /}: : : : :.∨.:.:.:.:.:: : : : : : : : : : }: : :
. ／ ／ i: : : : ／ : : ::.:.:.:.:.:/ヽ ／ ノ /: : : : : : ∨.:.:.:.:.:: : : : : : : : :.| : : : :
ヽ ､ ＿＿＿＿＿_|＿／_: : : ::.:.:.:.:.:/ヽ_ `ｰ─'' ¨__,. ＜ /: : : ／⌒ヽV.:.:.:.:.:: : : : : : : : }: : : :
} }: : : ::.:.:.:./ ＞，__ｒﾆ_ |: : :./ |.:.:.:.:.＼: : : : : : :i : : :/ : : :
{ , -‐──────': : : ::.:.:./ヽ ///∧ ./.l: :./ i ｜.:.:.:.:..:.:ヽ: : : : :.i : :/ : : : :
/:.ヽ ＿_,.ﾉヽ: : : :/ ＼ .//// ', ./ |:./. i |.:.:.:.:.:.:: : : : : : : :i :/ : : : :.:.
/: :/} ＿_,.．-'' ￣{: : : / 〉: : | ＼/ 〉〈 ∨ ｜∧. i !.:.:.:.:: : : : : : : : :.i | : : :.:.:.:.:.
. /: : :| | ＼ 〉: :/ /: : :.| //,ﾊ |: :∧ ! |.:.:.: : : : : : : : : : i.| : :.:.:.:.:...
/: : : :| | /: :./ /: : : :| ////ﾊ |: : :∧ |: : : : : : : : : : : : :|.:.:.:.:...:.:.:.:..
,..-――――‐-.、
／ ＼
/ '.,
./ ',
.,' l 行かせてくれだろ！！
.l ＿_ |
| ＿｀ヽ..|
| ヽfj l
.| |
| l ヽ
| ', （ 丿
/ ヽ ｀''=ニ´
./ ＼. r''′
.／ ＼ l
. ／ ヽ .｀",ニ=--‐'′
. ／ ヽ ', /
＼ ', /
｀"''-..,,＿＿ /
｀ヽ
やらない夫はこの頃、何かに憑かれたように頻繁に戦場へ向かった。
∧＿∧ 元々ウリ達が平定した村があるニダが
<ヽ｀∀´>
（ ） そこが最近ベトコンに巻き返されたらしいニダ
｜ ｜ |
〈＿フ__フ だから今から逆襲しに行くニダよ
＜韓国隊隊長＞
∧＿∧
<ヽ｀∀´>
（ ） 激しい戦闘になると思うニダ
｜ ｜ |
〈＿フ__フ 死んでも知らないニダよ？
| ﾞ
i!､ i ああ、それでいい！
|! ＼ i! |
! ､＿ヽ 人､__,x≦_ | ぜひ同行させてくれ！！
,: ￣ﾐﾍ !,彳¨弋_ソ ) |
| i ｀¨ ゛ '';:.:': . !
ハ ( ! ､ : :; ,
ｒ‐ ﾍ ー ゝ ＿__.ﾉ, ゛ 7 ﾘ !
人 ｀ ､- ､｀ i! l .ｲ/
ハ ｀ -.､ | } ／ / { _
l ￣ |´ / ≠´ ￣~ |
} i! ﾑイ /
. { ｊ ´ /
） / _ -―-｀ 7
ヽ_ / 〃 {
｀ヽ / ´ ＼
,､ ｀l _ -- _ i! ／ ｀ヽ
. / ｀ ¨´ ｀ ｰ≠
i!
やらない夫は重武装の韓国対に帯同し、ベトコンが巻き返した村へ向かった。
ところが……
＿
／ ﾆﾆ＼
＿ ｒ ｰｰﾆﾆー―
―――‐ ﾆｰﾆﾆ ｰｰｰﾆﾆﾆﾆﾆ＼
ﾆﾆ ｰｰﾆﾆ ｰｰｰｰﾆﾆﾆﾆﾆ＼ ＿＿＿＿＿＿
ｰﾆﾆ ﾆﾆﾆ ﾆｰｰﾆﾆ ｰｰｰﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼＿
ｰﾆﾆﾆﾆ ｰｰｰｰﾆﾆﾆﾆ ｰｰｰﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼＿＿
ｰﾆﾆﾆ ｰｰﾆﾆﾆﾆｰｰｰｰﾆﾆ ｰｰﾆﾆﾆ ｰｰｰｰﾆﾆﾆﾆﾆｰ＼＿＿
ｰﾆﾆﾆ ｰｰｰｰﾆﾆﾆﾆｰｰｰﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ ｰｰｰｰﾆﾆﾆ ｰｰﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼＿
ﾆﾆ ｰｰｰｰｰﾆﾆﾆﾆﾆ从 从 ｰｰｰﾆﾆ ｰｰｰｰﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼＿＿＿＿＿
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三三三三三≧＝＝―― ￣￣ ,,,,,,,, 彡／ ,;; ,;,; ,;;
,,,,, ＿ ｒ''''''''' ｒｒｒ o ／ ,;;,;; ,;;,;; ,;; ,;; ,;;
,,,,,,,,,,, 彡'' 辷 ,;; ,;;
,,,,_ 彡''''''' ニ ﾟ ｏ ￣￣ 二ニ＝――――
,,, ｒｖ┐ ﾟ ﾟ o ﾟ O ￣ 二ニ＝―
,,,o,, 彡 O o ｒ､ o ｒｖ┐ 8
''''' ｒｖ┐ ﾟ ｡ oｏ ８ ｒ┐ o O o
.:...
∧＿∧
<；｀∀´> ……おかしいニダ
（ ）
｜ ｜ |
〈＿フ__フ
／￣￣Y￣￣＼
／ ヽ,_. ノ ＼ この村、人っ子一人いないだろ。
（●）（● ） （ ●）（●）
（__人__） u （__人__）
{｀⌒ ´ 彡 ｀ ⌒´ﾉ
{ U }
{ 彡 }
ヽ、 / ノ
.ﾝ ヽ
／／ |
(⌒二_／ | . |
,､-─- ､
／ ＼
. ,′｡_,.-－､° ', 隊長！！ 村の子供を２人発見しました
! -〈 ｡ 丶 _,.!、 ||
r'ィﾞ｢ヾ:､＿,.､-''"⌒) .||
￣ﾑ |:|_ ィ'"￣ヽ､ ||
`<!ﾚ'´ﾆ￣｀`''ｰl.||
＿,,..､-''"＾丶、丶、￣三!L、
＿＿,,.. -ｧ''"￣｀｢´｀ヽ丶､ ヽ. i ￣|ヾ!
⊂ニ"￣ i | / | | |′
＼ ＞ー-ゝ､＿_ ／ |／｜|!
`ｰ'´ ＿ ￣￣￣￣|￣＼ / ヾ 、 l三_| |
／ _ヽ _／__r｢丁丁x! rェ 工_
. ／ ヾ／_ ￣￣ | iｆ !二エニ´ l ｀7 ） ）
／.／ へﾁ､_｀ヾ､ _| ｣ |｜| |_x] j l/･/./
`<／ ｀￣`<Yナ''´ ト| rィT T x] i’ i￣厂!
|_∟ﾌ 天＿ └＝ァｭノ
下-‐"＿＿￣｀"''ｆ_
/´￣ ﾊヽ｀｢ヽ| `ヽ､
/＼ | ､ヽ ,ヽ
,ｲ＼､ |=＝彳 |
/:::::::::: ＼
/:::::::::: r― ､ l
|:::::::::::::: ＿_ゝ- '＿. ）
〉:::::::::::::￣-―――--￣ -/
/:::::::::::::::::::..._,,, -―- 、 〕
＼::::::::::::-―::::::::::::::::::―-::､７l
l:::|l::::::: T::T::::::::::::::::T::T::: /~l
＼l::::: ,,, l /
l::::: , , |'
'､::. lll ///
|:＼::.. ⌒ ／
_...-:::'::":::::::::`::ｰ-...... - イ ヽ
_..:-:"､:::::＼::::::::::::::::....... L .ノ ゝ、 o
_:-:"::::::::::::::＼::: ＼ ＼ ﾉ Y ヽ | `ヽ、
／￣::::､::: ＼. ＼ ＼__／ ｢◎ ヽ| `ヽ、
/:::::::::::: ヽ ＼. ＼ l l┌―┐| ヽ
/::::::::::: ､ ＼ ＼ // | ..| .| / ヽ
/::::::::::: ヽ ＼ ＼ // | / |. ﾚ ゝ､
::::::::::::::::::: | ..:::|:: ＼__,, - ''"| ヽ ヽ |`''ー､_r'''|.....:: ヽ ○
::::::::::::::::: ＼....::::::::|::: | 〉､ ヽ. | |:::: ヽ,
::::::::::::::: ＼:::::/:: | / /◎. Y ./:::::: , -―-.......､
:::::::::::::: :::/:::::::. ﾚ.／ ヽ ヽ :]:／::::::::::::::::::::::::::::::＼
::::::::::::::: ::::l::＼::::.. ／／ ヽ ヽー- ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
::::::::::::::-― ￣:::::::::::::`ー￣／／ ヽ ヽ ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::､:::､:::::::::ﾌ、
:::::::::::::: `- ､::: ／／ ヽ V:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::トvヘ:::ﾉl-､ー‐ ､＿
::::::::::::..::::: `ヽ/ ./ ◎ ヽ./:::::::::::::::::::::::::::_::::::::::::/ ,. ゝ ` ７ | |-,
､:::::::::::::::::::::::::::....... `ヽ､ |:::::::::::::::::::::::::::ヽヽr､:/ / ﾉ,,'' |::::､| | / .ﾄ､
..＼:::::::::::::::::::::::::::::::::... -○‐` ､_ ／ |::::::::::::::::::::::::::::::＼` , ／-､_｣` ' l./ ./ /- 、_
＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::／ r ` ヽ､／ -―- |:::::::::::::::::::::::::＿::::V ﾉ '__／◎／lllY＿ `Y ~ l:::::`ヽ、
／=-￣￣＼::::::::::::::/::::::::.. r- ＼ー――レ､:r､:::r, -''" ￣ V/／r_`ー―- ┘ Y /::::::＃::::`ヽ、
/=＝―=＝／::`ヽ::､/:::: ヽ:::::.. r-､ ＼ヽヽ~＼::::...... ／ﾚ' ` ' ＼........ | ／::::::::::::::::::::::::::＼
￣＝=...::／.:::::::::::／::::...... ＼::.. | ＼ l .ヽl￣:::::::::/::::::::::::::::::::::: ヽ--― ' ／:::＿::::::::::::::::::＃::::::＼
ヽ／.:::::::::::／:::::::::::::::::::::: l ﾄ､ l `' :::l:::::/:::::::::::::::::::::: .....::: l:::::::-::''~::::::::::::::`ヽ､:::::::::::::::::::::::::::＼
／.:::::::::::／::::::::::::::::::::::::: .::::`' `' ::|::/:::::::::::::::::::::::::::::::: / |::::::::::＃:::::::::::::::::::::::`ヽ､:::::::::::::::::::::::ヽ
ベトコンに巻き返された村は、子供二人を残して他の住民が消えていた。
∧＿∧
<ヽ｀∀´> ほかの村人はどこニダか？
（ ）
｜ ｜ |
〈＿フ__フ
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
/ヽ、,､
_人/ヽ'´ゝ､_,､__ _ _ _ _ __,､,､／｀yヽﾉ＼,ﾍヘ'ゝ/ゝУヾуヽへ'´Vゝ'^ヽ､,_,､__ _ _
ーー─'────────'ｰｰ────'ー──'ー──'ー──'ｰｰ个~^ｨ~⌒ｨ~~^~~ヾ^~
_ _, _ __,, ,,,, ,, ,,,, ＿,, ,,, ﾞ"个彳个^~ｨ~ ^^~
＿,, , ,,_ _ _,, ､＿,, _, ﾞ"~イｱ~ ^^~ ~
_,, _,, __,, _, _ _,,, 个チ ~~ ﾞ
_,, _,, _,,_,, _,, _ _ _,, ､,＿,, ｀ﾞ"~彳`"
_ __,, _,, ,, _,, __ _, _ _,,, ､,, _ __,,, ﾞ~^
_ _,, _ __,, ,,,, ,, _,, __
､,, , ,, ､_,, _ _,, _,,_,, ,,_ , ＠
, ,, ､, ,,,, _ _ ,, ,,ψ_,
､,, __ _ ,, _ _v ､,, ､_,, _v v,, ､!;,_ __ ,,_
､,,＿,, ,, ,,＿､ ,,＿ ,, ,,､,, ,, ,,＿ ,,＿, ､.,.
!,,.-‐''｀,
_,..､ヵ'――,,.-‐''" _,,.ｘ''"
‐''" _ ／ イ
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ｰｰ--=ﾆｪ
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通訳を通してそう聞かれた子供たちは村の横の草原の一角を指さした。
∧＿∧
<ヽ｀∀´>
（ ） 韓国隊……スコップで掘るニダ
｜ ｜ |
〈＿フ__フ
∧＿∧
( ・ω・) ｻﾞｯｸ lヽ,,lヽ
(つD―○|＞ ｻﾞｯｸ （ ）
（ ヽノ 彡. ﾟ｡°と.、 i
し（＿） しーJ
￣￣￣￣￣￣＼' ／￣￣￣￣
⌒⌒⌒⌒
∧
／￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| ……隊長……発見しました
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
∧∧ ∧∧;; ;;ﾉ
∧∧ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃＼ （ﾞ0;;ﾞ*）ノ／
∧（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞo;;ﾞ*）⌒;;∧∧⌒;;⊃
∧∧（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃
（ﾟ;-:｡*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃
∧ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾟｏ;｡*）⌒∧∧
∧ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞo;;ﾞ*）⌒;;⊃ （｡0;;ﾟ*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃
∧∧ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（｡0;;ﾟ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾟ;;-;ﾟ*）⌒;;⊃（ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃
（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃
（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（:;）;-ﾟ*）⌒;;⊃（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞo;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞ0;;ﾞ*）⌒;∧∧
（｡;-;ﾟ*）⌒;;⊃（ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（｡0;;ﾟ*）⌒;;⊃（ﾟｏ;｡*）⌒;;⊃（ﾞo;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃
（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃ （ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ0;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾟ-;;ﾟ*）⌒;;⊃（ﾞ-;;ﾞ*）⌒;;⊃（ﾟ0;;ﾟ*）⌒;;⊃
韓国隊が平定した村を、ベトコンは敵性と判断したのかそれとも他の村への見せしめか……
ともかくも、ベトコンは子供２人を除いた村民７３人を全部殺して埋めていた。
＿＿
／ノ ヽ＼
／（○）（○) ＼ ……なんてことだ……
| （__人__） ｕ｜
| |
. | |
. ヽ /
ヽ /
／ ヽ
| |
| |
∧＿∧
<ヽ｀∀´>
（ ） ７３人で間違いないニダね？
｜ ｜ |
〈＿フ__フ じゃあ、埋め戻すニダ
／￣￣＼
／u_ノ ヽ､_＼
| ((●）) (（●）)| お、おい！
. | （__人__) |
|ヽ |!il|!|!| / .|
. | |ｪｪｪ| }
. ヽu }
ヽ ノ
/ く
| ＼
| |ヽ、二⌒)､
∧＿∧
<ヽ｀∀´> ？ イルボン？
（ ）
｜ ｜ | どうかしたニダ？
〈＿フ__フ
, ｎ ／￣￣＼ .ｎ 埋めなおしてそれで終わりかよ？
. / / ｊ.´_ノ ヽ、u'l lヽ、
/,ｲ / （○）（○） .ｌ i i i ７３人も殺されたんだぞ？！
〈 .ｒ {u （__人__） .i. } } 〉
', ｉ. ', ｀ ⌒´ / / もっと何か、こう……
.i l. ,' ./
. ヽ､_.ｲ、. 人 ﾉ
ヽ 〈_ノ ﾉ
| .／
| . |
∧＿∧ ……イルボン。お前らはわからないだろうけど
<ヽ｀∀´>
（ ） 戦争なんてこんなもんニダ
｜ ｜ |
〈＿フ__フ 共産党との戦いなんてこんなもんニダ
∧＿∧ 死んだものは生き返らない。
<ヽ｀∀´>
（ ） ウリ達に出来るのは
｜ ｜ |
〈＿フ__フ 残った子供を基地まで連れて行くことだけニダ
＿＿
..:...::.／:..:..:..::＼.::..:..:..::::..:..::.:..:...::..::..:..:..::::...:.....
.::.／.:..:.._ ノ::::..:..＼.:..:...::.:..:..::::....:::..:..::::..:.:..:....
:..|:::.... （ ○）（○）.::..:..:..:..::::..:..::.:..:...::...::::..:.:..:....
.: |:::.... u （__人__）.::..:..:..:………。..:.::..:.:..:....
::. |::u:. (.::..:..:..::::..:...:..::::::::..:..::.:...:..::::..:..::.::..:....
.::. |:::.....u ｀ ⌒´ﾉ.::..:...:..::::..:..::.:...:..::::..:...:....
::..:.ヽ:::..... }.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....
.::..:...ヽ::..... ノ ＼
::..:..:..:/::.. く ＼ ＼
.::..:..: |::... ＼ ＼ ＼
::..:..:..:|:::..... |ヽ、二⌒)､ ＼
∧＿∧ イルボン 覚えておくといい
<ヽ｀∀´>
（ ） これが内戦ニダ
｜ ｜ |
〈＿フ__フ これが共産党が国内に浸透するってことニダ
∧＿∧
<ヽ ;∀; > ……ウリの韓国も……
（ ）
｜ ｜ | 朝鮮戦争の時はこんなだったニダ
〈＿フ__フ
∧＿∧ イルボン お前らは空襲や原爆を嘆くがな
<ヽ ;∀; >
（ ） 地上戦はもっともっともっと過酷ニダ
｜ ｜ |
〈＿フ__フ
やらない夫は、このように短い期間で様々な戦闘を経験した。
そしてサイゴンに帰る間際、やらない夫はその決定版とも言える体験をする。
再度警告しますが、これから紹介するエピソードは非常にショッキングなものです。閲覧は自己責任でお願いします。
エピソードの終わりに★★★を付けます。ショッキングなエピソードが苦手な方は検索で飛んで下さい。
最前線を飛び回った後、やらない夫はチタ基地に戻り、サイゴン行きのヘリを待っていた。
＜＜チタ基地＞＞
＿＿
／ ＼ 激戦ばっかりだったろ……
/ ノ ヽ__ .
|（―） （― ） l サイゴンに戻ったら、市井の人にも色々インタビューしてみよう
l （_人＿） u.|
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＼ | ん？ 何の音だ？
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/ ＼. ＼
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（ y' .|
_,､r'´::::::::::::::::::,,i!M〃''''ミ:::::::::::::::::::::::::ヽ
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/,:::::::/:::::::::::| ,r'´ ミ:::::::;r-､::::::::::ヽ ロケット攻撃だ！！
_.,r/:::::/:;:::::::;::::| ／_,,,,_ ミ/ /ﾍ＼:::::::::}
/／ !::!::::i!i!::::レ.'彡'Ο 7 i ,〉 }::::::/ 総員退避壕へ入れ！！
.／/／|:从:i_!」,::| -ー'' 〉､ /:::::/
./' iハﾊ|'0j .i!. ｀¨ レ/:::::::l
! ! .!´7 r<::::::::l
.! ヽ ` _,,,_ i .ヽ:::::l
! _,,､r,,´r ''¨ ヽ ヽ､i
'､ Kゝ ,r'¨´, i L ＿
ヽ ヽri- ',´- ' / Уヽ::｀ヽ､
＼ ｀´ ,イ: , '´ /:::::::::::::i｀::ヽ ､_
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ヽ､ , rﾍ:::::: , '´ /:::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::
r'!.r i´ /:::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::::::::::::
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チタ基地にベトコンがロケット砲で攻勢をかけてきた。
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､ ,:彡'= 三ヾヾ ＿＿_ /( く> . ／ /
＿ ＼ /ミ ゞヾ.:.／三二三ヾミﾐ:､ ' ／ /
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> // )三=ヾミﾐ､ .:::..:.. ...::.:.:.:.:.:.... 彡ｿｿ ＜7
く> ＼ // /三::::..:.. ...::.::.:::;:彡'::...＿_ ..:.:::彡'; ／
|三::::.:.. ...::.:.:.:::::/ミ ／ |:_:|＿.:::彡ヾヾ／
､ ＼＿ヾシ三=二=､::.. . .:.:::::|ﾐ:. | <::>|::::|.:::;彡ｿｿ_ ／ヽ､
／=:. /三二=:::::.. .::::::... .:;:.. ＼＿／／:彡彡'三ミﾐ:､ |ﾝヽ|:|
∠フ /三:: . |三=::.::.. く> .::.. ..:::ﾐ､:.. ....￣.::.:彡三.:.:.＝三|!l ＼ノﾉ
|三:::::...|三:::::..:.. .:::. ..::.:三==二二-三:. .:＝三ｿｿ
ヾﾐ=-.::;>三二=::::..:... .:;: .:-=彡ﾉｿ , ∠フ
ﾞ:ミﾐ::|ﾐ二=::::..:.. ...:::::::::..:.. ､ -= 三彡|!|人
从人ミﾐ=-..:.:.:.:.-彡ミ /￣ヽヾヾ:. く> = 二三彡ﾉｿ从
ヘ从ﾞミﾐ二三彡ミ(::. 〈＿_ﾉﾉ..::ﾉ;:人人ヽ∧ヘ人／从,ｲ
ヽ∧ヘ､ﾍ人从ヽ∧ヘ､ﾍ人从ヽ∧ﾍ从ヽ∧ヘ､ﾍノ（
／ / ＼人_, ＼
イ_ ' ∧;(＿_,
|;( ＼:,(
─ ＝ ニ ニ _三 三 ニ ニ . ／￣￣＼
｀ (⌒ ､ . ／ ノ 丶＼
- - ── ＝ ニ 三 ｀ヽ ＼ .| （○）（○）| うひー！！
(⌒）ヽ (⌒ -､. / ´｀ヽ--- . |. （__人_）│
─ ＝＝ ニ 三 ヽ::::::: . .| ｀i i´ |
(⌒） .｡； ﾟ ,, ＼. ｀'''⌒) `⌒ | '⌒)
(⌒・⌒ ・ ＝ ニ 三 三｀ -､ ､ :::::,,.ｒ / ,.ｒ'
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やらない夫達は急いで退避壕に駆け込む
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l| }! l[]l![]l |!二_￣ ￣￣ ⌒￣l!
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}! l{ 《 ,ﾂ j厂＿_j| |!＿ .彡
|廴＿|l `¨" ￣￣￣ ￣￣
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／ 'r r.r.r.i
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/ u .ﾉ.ﾉ.ﾉﾉﾉ ううう……
ﾊ_ノ ヽ､__ / /ﾉ
/ (●）（● ) .( l ヽー―ー-､
/ .（__人___） ﾑ ｲ r ヽ
./ / ヽ`⌒´ | .l / ､ l
/ / 八_ ､__ ／l | ,' l l
. / ,' ヽ| | ﾉ ﾊ l
/ .l ∧ | ﾚ' ノ l
/ l ノ ヽ | | ﾉ }
∧ / ,〆 ﾍ l , ' l
ヽ､＿,ﾉ'´ ﾍ .l / ﾉ
', | / ,'
ﾄ､ ノ ﾉ
＜＜退避壕内＞＞
間断しながら二十発ほどのロケットの着弾音が響いた後……
＿
＿ 〈ﾆﾆ＼
〈ﾆﾆ＼ ＼ﾆﾆ〉
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￣ マ≧’ .,.．イ
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＼ﾆﾆ／ {圭}
￣ {圭}
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/ u .ﾉ.ﾉ.ﾉﾉﾉ わ！！
ﾊ_ノ ヽ､__ / /ﾉ
/ (＞）（＜ ) .( l ヽー―ー-､
/ .（__人___） ﾑ ｲ r ヽ
./ / ヽ`⌒´ | .l / ､ l
/ / 八_ ､__ ／l | ,' l l
. / ,' ヽ| | ﾉ ﾊ l
/ .l ∧ | ﾚ' ノ l
/ l ノ ヽ | | ﾉ }
∧ / ,〆 ﾍ l , ' l
ヽ､＿,ﾉ'´ ﾍ .l / ﾉ
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ﾄ､ ノ ﾉ
大きな爆発音がし……
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／〈 { ◯ |
/ / ／| 廴＿ノ
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/__,--, / / ./二/ / /￣￣￣ /_/_/
/___ノ. /__,--, / ./ ./二/ / /￣￣￣ /_/_/
/___ノ. ./__,--, / ./ ./二/ /
/___ノ. ./__,--, /
/___ノ .
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／ 'r r.r.r.i
/ | | | | | くっ……
/ u .ﾉ.ﾉ.ﾉﾉﾉ
ﾊ_ノ ヽ､__ / /ﾉ
/ (◯）（◯ ) .( l ヽー―ー-､
/ .（__人___） ﾑ ｲ r ヽ
./ / ヽ`⌒´ | .l / ､ l
/ / 八_ ､__ ／l | ,' l l
. / ,' ヽ| | ﾉ ﾊ l
/ .l ∧ | ﾚ' ノ l
/ l ノ ヽ | | ﾉ }
∧ / ,〆 ﾍ l , ' l
ヽ､＿,ﾉ'´ ﾍ .l / ﾉ
', | / ,'
ﾄ､ ノ ﾉ
最後に飛行場の一角から銃声が鳴り響いた
|＼ ／７
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| | （__／ ＼ ＼＿＿／ ） / /／⌒i
| | ∧ ＼＿＿＿／ / | ∧
＼ ＼＿＿ノ ﾉ / ／| ＼_ノ ﾉ
＼＿＿＿ノ （＿__／ ＼＿___ノ
／￣￣ ＼
_ノ ヽ､_ ＼
（●）（● ） | ……終わったのか……？
（__人＿） |
'､｀⌒ ´ U |
| |
| {
ヽr｀ｰ- -=´ <
/⌒'' ー─,, ＼
/ ｨ }
ノ / | |
／ ｀ヽ i: | |
（__.ィ´ヽ,ム、〉i | |
/ ゝ/ / 7-､
ヽ／ / / /'Y
退避壕に隠れたやらない夫達は、事態が落ち着くのを待った。
退避壕の外で誰かが叫び
/ ヽ
ノ ＿__l,,,,,,,,,,,,＿__
| _,,,..-='''''~~~＿＿__:::::::::::￣~~'''ｭ
| _,,,...-='''''~~~:::::::::::::::::_,,-‐､ﾉノ ､〉::::::::::::::_,.=''
_,,,|..-='''''~~~:::::::::::::::::::::::::::::r''''~,="ﾂ, ､_〈__,,..=''''~
_,,,...-='''''~~~::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ~''~,ｨ'~(i~ 乂
(~::::::::::::::::::::::::::::r=~ _,,,_ ::::::::::::::::::: ' ￣ﾉ ヽ
~''''''''''''''''''''''~（:::::（("~ヽ~ヽ ::::::::: ..:r )
）:::::ヾ､ l|_､_ ::::::: r`ｰ'f
（:::::::::::`l､ _,-､ / ヽ
ヽ:::::::::::ゝ,,_ ノ ' ,イノ
`i:::: :::l .〈 〈 誰か手を貸せ！！
＼ :::l ヽ1
＼ ::ﾍ ﾉ ｿ
＼ :::ヘ / f
＼ _,,..=ｰ---‐
＜基地警備兵＞
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＿/ /＿ ＿ .＿ . ＿
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／ ／ ∠／ ∠／ ∠／
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i~.l￣ゝ0ﾉ￣~i|二`ii二1i==r==='='='='==f'f'f'f'ﾆニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニr===aｺ
|=| ^ l|二qll二!」_/ii了∧Ｖ∧i0////￣￣￣￣! //'|l|ﾍﾍ /∧ﾍ /∧ﾍ /∧ﾍ /￣￣￣|l＿_|l＼.__
'ｰ'!_y―､i―､i'ｰ!_y―‐'~`ｰ‐l======lｺ///_f二i三三ﾍ∨/ |（Oﾍ∨/ ﾍ∨/ ﾍ∨/ ﾍ∨＿__[[:]_|lr‐ri|l＿i（8）,
.,_（ニ（ﾆ）＿＿_（ニ（ﾆ）＿（0）⊃＿＿ i:=======j￣￣￣￣￣￣￣￣|￣~~|＿＿/
´ ,/´---------- , '´-----------ヽ ――!--:',,,＿ |＿__」 j
_＿i ._/@二ヽ . Ｏf￣~i.f￣￣~i i￣￣''i |..| _,,.:-‐''"~_,,.:-‐''"~o--|l￣|l
[;;] ! （・∀・ ） |[;;] |.|l | |＿＿_| | | i~二二二i~＿|]_]＿[二[二二|
! っ⌒'と .） ~'! | !__..-‐''' . | ／￣￣￣｜ ＿＿＿＿＿iニニニニニニi＿＿＿＿＿＿
ii￣￣￣￣￣￣￣i~l r‐'''"~ll| ,= | ｜γ⌒ヾ .｜ |..||￣.|‐｡――――――‐｡‐i---:i ||￣.|l.l皿|
!i'':, f u s o ,:''''''''i┤!＿,..-'´,'i ｜ ｜､i:||_|i)） ｜ || || ∥ r――――――‐､ | | .| ｜
ilニﾆli≡≡≡ilﾆニlｺ_=_,.‐'ﾆ二~;i二i`i―｜ 、.__ﾉﾉ｜ |∥ ∥!//⌒ヽ;///⌒ヽ;;;;.|__=__| ||. |l lコ|
l~~[二]￣l三l~i￣|二|｣i （$）i;;;|ｰ―| ﾛ.|| ｜ i.i |||'^iii （$） i.iiiii （$） i;;;;| ||. |l ｜
￣ゞ;三ノ￣￣￣￣ゞ＿,ノ￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣￣￣ fニゝ ゞゞ＿ノ~ゞゞ＿ノ ｰ――fニゝ――'
消防車のサイレンが聞こえ出した
退避壕から出ると、一機の爆撃機が燃えていた。
＿
ﾄ、 ＾)ﾉrｧ
|し'!､_ﾉ |＿ノし! ﾘ rイ
し-‐１ r―‐'´ :ト､ｨ__j しﾍ
,イ | |! |! :| ｨ――''ｲ | ト､＿＿,ｨ ト､
）ﾉ_j l| :八,ｨ し' / / し‐ ニ!:/ イ ,ｨｲ ム l
￣ ) _ノ:（__ノ _.／ / // ﾚ' し' (ノrイ ） |
/'´ /'´￣ /´ _,.ノ / ＾)/
/´￣ ＿,
⌒)ノ
｀_つ
/⌒'´
八 ﾞ
{ {
ヾ,
｛
人
_,f´
r'⌒乂_ _,_ノﾞ
(⌒′ ｀γ´
（乂_ 乂
γ⌒ヽ（ /⌒ ー=
(゛ ノﾞ ｀て ノ _,. -‐
r'⌒ゞ' (_, ｀" ＞'⌒ヾ゛
／(｀) ノ,. 〜ﾞ (_ ｀
（. (_,｀ヾ 〃'" ／｀ヽ-‐'
r'⌒( ノ）丿{ ､_ ヽ
ゝｿ ）´,. ､γ ヽ ）
ノ y‐-'ノ'´. ´ﾞ 乂
_,ゝ' ／⌒) ／ ., ヽ
r'⌒ｰ〜'ノ⌒ﾞ （｀´ ）ﾞ y" ､）
. ）'~⌒)'´ ) ノ （ 八
γﾞ ／ /／、 _＿,ノー-‐'
ﾉ ,′ ／´／.､-┴┴‐ - ､、──────--- ､､､､､、、、＿ r‐､
; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ／:_:_:_:_: : : _:_:_:_:_ ＼; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;: : : : : : ￣￣::...ヽ￣"""'''' ─
"""´￣￣￣￣/∠_/＿_]:l:[＿ヽ＿＼ゝ￣￣￣￣｀"""'''' ── -- ､､､＼:::::::,.､-ヽ - ､、:::
｜:.:.:. : : : : : :o, : : : : : :.::;| ゞ//:::_:::Y::::_::ヾ!"
|:_.:.:. : : : : : . : : : : '.::.::| 〈:::|:l:::::-':l:l:::::-':l:|
(:.ﾉ:.[!: : : : : : : : : : : : l.:.::| ヽゞﾆ二ﾉ.ﾆ二ｿ
,|-::､: : : : : : : : : : : :/:.::｣
〈::. :/ : : : : : :_: : : : ' .:/´:l
｀ゞ:::.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.::::|
`ー────‐'L:::｣
消防車が火を消していたが、飛行機は既に四割以上が燃えていた。
消化の作業と平行して、銃を持った兵隊たちが、何かを退避壕の前まで引いてきて並べ直した。
それはロケット砲の攻撃と同時に、飛行場の一角に侵入し、撃ち殺されたベトコンの突撃隊員の死体だった。
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／ ⌒ ⌒＼
|::::::（○）（○） ｜ こ、こ、これは……
. |:::::::::::（__人__）｜
|::::::::::::::｀ ⌒´ ｜
. |:::::::::::::: }
. ヽ:::::::::::::: }
ヽ:::::::::: ノ
/ヽ三＼´
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死体は五つあった。二つは大人ーー
l | l /| | /:::::::/ |:::::| | ＼::＼
|ｌ | | / ｌ| /l| ./:::::::/ .|:::::|＼ 〉::::〉
||_.．=| |＝＝≠=ﾘ- ．_/ | /:::::::/ |:::::|::::::＼/::::/
イ| j | / / / ｀ト､〈::::::::｛ |:::::|＼::::::＼{
| | / |___ / / ／ .| ＼::::::＼ |:::::| ＼::::::ヽ
/ | / 厶イ三/≧∠ _ ｊ| ＼::::::＼l:::::| ｜ `ーく
./ | /彡'´￣ / ∠￣`￢ミメ廴 ＼::::::＼| ｌ ＼＼
/ ｜/ 弋 丿 ｀刈 / / 丁Т l ヽヽ
l .|/ ＿ ￣ ｒ‐､ イⅥ / /' |:::::| |:l
＼｜ ´￣￣`ー ~Tl /// / |:::::| ヽ |:|
￣|;;| ./// / |:::::| ヽ |::|
|;;|/// / | |:::::| ＼ |:::|
、 |;;/ / ／ | |:::::|、 |::::|
／ / _／ ,| |:::::| ＼ |:::::〉
|::/ ／/ ./| |:::::| ＼ |／ ＼
／ ／/./ ./ / |:::::| ＼ ノ〉 ＼／::
- ー 、 ／ _ ´ / / / / | |::::::〉 ＼ ／／ ／:::∠
￣￣|;;| ／ ´ ／ / / / /| |／ /:| ／／ ＿／::::::::::::::
⌒ |;;| ／ / / / / | | ／::/ ／／ ／::::::::::／￣＿
|;;| イ / / / / ' |_／:::／ ／∠ ／::::::::::／ ／:::::::::
|;;| イ | / / / / ／:::::／ ／::::::::::::::::::::::∠ ／:::::::::::::::
|;;| ＜ l | / ／ / / ／::::::::/ ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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_j ` ｰ r_`r-､_
, '´ ゝ,. r r ⌒ ､jﾆ､ヽ
/ / ＼ _j | ,rr<ァ､ヾj
' , ノ ` ､ ゝヽｨ'ゝtﾃﾝ'､ﾉ
| /／ ,`ニ`!ｨ´ ` ~ヾ∧!
ﾚ/, ⌒ `LYz_ rく_ ﾉ
| | ヽ " ゞ＼/
ゞ. _＿ , ､_＿_ ,j_ ゝ|
, ,=l'T',｀￣ ､ ｀￣´ ﾄ､ Y
i/ ゝﾍ ,r ｲ
ゝ-'､⌒ゝ. ｒ_、 ィ=<´ノ
__{::::!_--､ゝ ､__ __ ィ' _ /::ヽ
r' ´ ゝ＝--<__r-z二=､ﾍ_,ゞ::::ヾ:::::ﾉｰ ､
' {:::j＿ノr::::_ｲ-fﾄ､::ヽ)´￣!:ヾ ヽ
|::::/ r:::! |! `'l::! ﾟ |::! `ゝ─ ､ノ r /
ゝ::!::_ ゝァ"|! ,/::| ｡ |::| ゝ_,l::ノ . ::::::/:::!
／.. ヽ ゝ=イ ゝ- ｡ レ' ､ __j:）丶 _:::::::::::: ＼
／ , ー / ゝ､ _ __ _ ／ ﾄ ｰ ´＼ ＼
そして三つは子供の死体だった。
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￣ ─- _ /イi:.:.:.:.:.／:.:.:.／!:.:.:|:l:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヽ
￣ ー|ﾊ:.:.:/:.:-‐_'─ l:.:.:|:|::___:.:.:.:.:.',:. i:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
,小イi"´ __｀ ｌ:.:.ﾄ{--､:｀丶:.!: |:.:.:.:.:.:.:i:.:.:l
/:.j|:.:.| ´ ￣ ヽ:j ､_ `ｰ‐|:.:|:.:.:.:.:.:.:l:.:.:| _ -
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´￣￣ ￣ ':./:.:.:', ‐ ､ /:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:,'
_ |:ﾊ: i:.ﾊ ｀ ／ イ:.:.:.:.:.:.:.:./:./
‐- _ |ｌ l:i:l:':.ﾊ ´ _/:.:.:.:.:.:.:.:/:./ _ 二
￣ ‐- __ ｌl 川/.:ハ、 _ィ/:.;.:.:.:.:/:/〃 ￣
￣ ‐- _|:l:./ 八〉 ｰ _ イ:./イ:.:.:. /:/ ″
- _ _r┐ ＿j∠_-､/ /ﾊ/ｲ//:.:.:.:.／ '
￣ ‐- __ ィ´ ／￣〈 rｰ─r升r‐-、─-ﾄ、 ／:.:.:／
. ,. ´/¨ ／ ヽｰイ灯iい｀ヽ＼ _×. - ´ __
／::.:__ﾌ, ' ／／,仏/l | l 〉 | ＼_＿ ￣ ‐- __
ヽ i ノ ､_, ゝi ノ i ソ ＼
ノ l ヾ_=-イー､＿＿ ∧ ＼
＜''｀´￣´/::::/:::::::ﾊ:::::i:::::::::::::} ゝ >
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:ｲ ,::::::::::::::::::ﾐ''＝＝'/:::イ::::::::::V ヽ i ノヽ
::ゞ＝彡 ､ /::::ｲ:::/:::::::人 ノ l ヽ }
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;;＼ ｀ヽ ＜┤K::::::::::i::::ヾ::::ヽ V -ヽ
レ'｀ヽ ＼≧- ＜￣／─'｀'｀ヾ:::::::::＼:::} iK } , -―
..:..:..:..:ヽ＊ .＼-フ/同Kゝ=--､ ヾ､＿::::::| / V''´::::::::::::
r‐く二ニ:/i:i:i:i:i:ｉ/ V＾’
. /:ｉ/［＿: :｜i:i:ｉ:i:/､ｙz'′ ﾏ: :_: - :ｦ
/:i/ lしんく|ｉ:i:i:Yrｭｦ Ⅶ :: : :己
.〈:ｉ〈 || 己 {ｉ:ｉ:i:i|′ l | l! l| ｌ| ', Ⅵ : : :.__7
＼＼!! し|i:i:i:i| | ｌ ｌ | l! l| |l i! | ! l|: : :_:∠,
￣|L__ﾑｽi:i:i:i:{l | | | | l! l| |i i! i | ｌ}: : ＿く
|￣|i:|i:|ﾏi:r=Ⅶ i 士十ｉ l! l| | _」L ﾘ| ! | l|＿＿ノ
| |i:|i:|ミ.ﾑ泌ﾘ l|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;| .ﾄﾐx7
| /i:{ゞ＼ゞ=ｲ| l|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;从ﾉﾏﾍⅣ
| :￣| ￣ゞ≠ ｌ|;:;:;:::-'''"""""'''-:::;;;;;;l ｌ| | |.|
| i | x≧| | _ ｲ .| | |.|
| l. 八 《ミく |ゝ､ .イ .| ｌ | |.|
| | | ﾍ ∨i:l |≦三三r≠くﾍ≦三∧. ',.i| |.|
| | | ',.／ ヾ| |三三三いゞｿﾒ《 三三∧.ゝl.|
一番小さな子供は、大人の胸までもなく、おそらく十歳にみたないと思われた。
彼らは全て、その小さな子供まで、体にダイナマイトを巻きつけていた。
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∠＞――……ｰ=ミ㍉
x=／ ヽ=ﾍ
/ﾐ/ V∧
/ﾐ/ V/i
辷′ |ミi
|ミ|
＿_|ミ| ＿＿
＿＿ ,ｨ㌢￣_|ミ|㍉Yｨ´￣￣㍉
,ｨ㌢￣￣㍉ｰｨ㌢辷j￣㍉_ー==彡j}＿
込、＿___,ノ'_込、＿___,ノ列=ん'´￣￣㍉
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￣￣￣ ￣￣￣
彼らの投げたダイナマイトの何本かが、飛行機を爆破したのだ。
／: : ￣ ` ､
／ ｀i: : : : : : : : ｀ ､
, "i ﾉ: : : :` ､,,＿_ ヽ
/: : : :￣: : : : : : : : : : : : : :::`;
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.` ､:::::::::::::::! .`~/ `ヾ￣::::`; ...:::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::!
` ‐- ､/`" ! _ ） `"::::: :::::::::::`'´ ｌ::::::::::_,, '"
| i:`゛"::` ::: j;;;;;| / '' " ……俺は撃ったあとに
.! .! r--､ ::::::::::::::::,i .`~ /
', ',;;;;;;;;＼ `::::::::::::::| -‐" こいつが子供だってわかったんだ
', l;;;;;;;;;;/ ::::::ﾉ /
', └- "' i :::::: (. /
, ｀;;;'" ,':::::::: l
ヽ ,,__,, 'ﾞ ノ:::::::/ ,／ ',
/ ヽ _, "_ -‐'. ／ ',ゝ ‐- ._
_. -‐ '"! `ｰ-::__:- '" / ''' ‐- 二''' ‐- _
銃を手にした、白髪の交じる兵隊がそう言った。
人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
＜ ＞
＜ コイツが俺に向かってきたんだ！ ＞
＜ ＞
＜ だから俺も撃った！ ＞
＜ ＞
YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
- ー -
／: :ﾉ ハ ',: ｀ ､
,'::_／ （○） ＼_: ヽ
/: : : : : : : : : : : : : : |
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(:::::::::::::::::;;;;;;=＝= ヾr=＝=ミ;;;;;;::::::::::::::)
｀ﾞ ー- r l (（◎_) i|;;(◎）)≡l -ー ' "
l(|/￣ ,r'､_|L;;i￣ﾐ |ﾉ!
／⌒＼ i_| / _ii_ ', ヽ l,/
／ ⌒＼ﾉ ! ! l"---`l.!! i .!
／ ⌒ヽﾉ . ノ: ヽ ヾ===;ﾉ|ﾉ ./──--- ､
／ヽ ,. ⌒ヽ/ー": :/: :| ＼ -‐ ／l: :＼: : : : : :l
／: : : :`ヽノ`= ': : : : : /: : ヽ／i` - - "l＼|: : : :ヽ: : : ::|
人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
＜ ＞
＜ こいつが一番前でダイナマイトを ＞
＜ ＞
＜ 俺の退避壕に投げ込もうとしたからだ！ ＞
＜ ＞
YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
＜ ＞
＜ コイツだ！ この一番小さな子供だ！！ ＞
＜ ＞
＜ コイツがダイナマイトを投げようとしたんだ！！ ＞
＜ ＞
YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
r‐く二ニ:/i:i:i:i:i:ｉ/ V＾’
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/:i/ lしんく|ｉ:i:i:Yrｭｦ Ⅶ :: : :己
.〈:ｉ〈 || 己 {ｉ:ｉ:i:i|′ l | l! l| ｌ| ', Ⅵ : : :.__7
＼＼!! し|i:i:i:i| | ｌ ｌ | l! l| |l i! | ! l|: : :_:∠,
￣|L__ﾑｽi:i:i:i:{l | | | | l! l| |i i! i | ｌ}: : ＿く
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| /i:{ゞ＼ゞ=ｲ| l|;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;从ﾉﾏﾍⅣ
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| i | x≧| | _ ｲ .| | |.|
| l. 八 《ミく |ゝ､ .イ .| ｌ | |.|
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| | | ',.／ ヾ| |三三三いゞｿﾒ《 三三∧.ゝl.|
人人人人人人人人人人人人
＜ ＞
＜ だから俺は、撃ったんだ！ ＞
＜ ＞
Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`Ｙ`
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lﾝ": : : : : : : : ﾉ: : ::',
, -ーー-: : ､`: :--ー: ': : : : :ヽ
.(::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:::::ー-.....､: : : ',
.＼::::::::::(‐ ,__‐-､｀:::'ー-:::::､::::::::`:::::' 、 だけど……！
｀ ､／:::'亠ヽ::::::: ｌ::::::::::::::::` ､::::::::::::` ､
ヽ-､} ` ::::::::::::: ｌ:::::::::::, '`､::`､::::::::::::::＼
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ヽ::::::::::::::::, "／: :, '` 、
`' ､:::／ , ': : :, ': : : : :` ､
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/ l, ': : : : /: : : : ` 、, '"￣: :ヽ
| /: : : : ::/: : : : : : :／: : : : : : : :
ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ﾉ
＜ ＞
＜ だけどこれは一体どういうことなんだ！！ ＞
＜ ＞
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,:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:', /(-=＝=-､/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
子供を撃ち殺したというその兵隊の顔は、歪んで今にも泣きそうに見えた。
その年頃の子供が居ても、おかしくない年配の兵隊だった。
殺されたばかりの子供たちは、まだ汗すら引いていなかった。
,r':i::::､::::､:::::ヽ::::::::::::::ヽ､::ヾヽ::::::::､:::::::ヽ､､:::::::::::
i:::i:::!::ヾヽ､::ヽ､::::::::::::::::::::::ヽ:::::､ヽ:::::::::ヽ､::::::::::::::
i:::i::::',:::::::`'-.:::::ヽ､、::::::::::::::::::::::::::::ヽ､:::::::::::::::::::::: ……こいつらはみんな家族だ
!:､i::::ヽ:::::､:::::__ヾ::::`::::::::::::::::::､:::::::::::::::`ヽ::::::::::::::
. l:! ki::､:ヽ::',ヽi,､`ikj､:::`:::::::::::::::ヽﾐ､::::::::::::::::::::::::::::
i! ヾ:､:::::::::､ 'J ;::" ﾞヽ::i､:::::::::::::ヽ9`i､:::::::::::::::::::
! ヾ ｿ＼::､ '" ヾ!ヽ::i::､::::::;X".i`:::::::ヽ:::::::
/ ヽ､ U l! ';:iヽヾ:::'rヽ.`ヾ::::::､::::
'､＿-‐ ! ﾘ ヽヾ:', :: ヾ:',`
｀i U ′ ｿヾ; '; ヾ',
. 'ｰ‐ｧｯ ,:': ヽ ', //
ヽ､、 ／:::: : //
i ., '""'-､,,_＿.._ //
ﾞｰ-‐ " 〈'i ヾ:､:::i`/
|. ヾ､:/
長い静寂の跡、誰かがそういった。
たしかにそうだった。
/ | / 厶イ三/≧∠ _ ｊ| ＼::::::＼l:::::| ｜ `ーく
./ | /彡'´￣ / ∠￣`￢ミメ廴 ＼::::::＼| ｌ ＼＼
/ ｜/ 弋 丿 ｀刈 / / 丁Т l ヽヽ
l .|/ ＿ ￣ ｒ‐､ イⅥ / /' |:::::| |:l
＼｜ ´￣￣`ー ~Tl /// / |:::::| ヽ |:|
￣|;;| ./// / |:::::| ヽ |::|
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／ / _／ ,| |:::::| ＼ |:::::〉
|::/ ／/ ./| |:::::| ＼ |／ ＼
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￣ ─- _ /イi:.:.:.:.:.／:.:.:.／!:.:.:|:l:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヽ
￣ ー|ﾊ:.:.:/:.:-‐_'─ l:.:.:|:|::___:.:.:.:.:.',:. i:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
,小イi"´ __｀ ｌ:.:.ﾄ{--､:｀丶:.!: |:.:.:.:.:.:.:i:.:.:l
/:.j|:.:.| ´ ￣ ヽ:j ､_ `ｰ‐|:.:|:.:.:.:.:.:.:l:.:.:| _ -
＿ /:./:.ﾄ､{ ｉ ｀ ｰ /:. ':.:.:.:.:.:. l:.:.:| -‐ ´￣
´￣￣ ￣ ':./:.:.:', ‐ ､ /:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:,'
_ |:ﾊ: i:.ﾊ ｀ ／ イ:.:.:.:.:.:.:.:./:./
‐- _ |ｌ l:i:l:':.ﾊ ´ _/:.:.:.:.:.:.:.:/:./ _ 二
/::::/:::::::::/::::/::::::::∧:::::l::::::::::::レ'´てヾ＼
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::/::::::::/ｲ:/::::::::/i .|::ム V:::::::|::::::::::::} ＼＿ゝ
':::::::::/Ai::::ｲ:::/. ￣|/￣ V:::::|::::::::::::i 水テ/
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::ゞ＝彡 ､ /::::ｲ:::/:::::::人 ノ l ヽ }
＼＼ u ／/:::/::::／:::::::Y ヽ
:::::ト ゝ-u - - イ::/:／:::＼::::::廴 ∧
/:i/ lしんく|ｉ:i:i:Yrｭｦ Ⅶ :: : :己
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＼＼!! し|i:i:i:i| | ｌ ｌ | l! l| |l i! | ! l|: : :_:∠,
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| l. 八 《ミく |ゝ､ .イ .| ｌ | |.|
一番年配の大人の顔と、子どもたち三人の顔はそれぞれよく似ていた。
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_j ` ｰ r_`r-､_
, '´ ゝ,. r r ⌒ ､jﾆ､ヽ
/ / ＼ _j | ,rr<ァ､ヾj
' , ノ ` ､ ゝヽｨ'ゝtﾃﾝ'､ﾉ
| /／ ,`ニ`!ｨ´ ` ~ヾ∧!
ﾚ/, ⌒ `LYz_ rく_ ﾉ
| | ヽ " ゞ＼/
ゞ. _＿ , ､_＿_ ,j_ ゝ|
, ,=l'T',｀￣ ､ ｀￣´ ﾄ､ Y
i/ ゝﾍ ,r ｲ
ゝ-'､⌒ゝ. ｒ_、 ィ=<´ノ
__{::::!_--､ゝ ､__ __ ィ' _ /::ヽ
r' ´ ゝ＝--<__r-z二=､ﾍ_,ゞ::::ヾ:::::ﾉｰ ､
' {:::j＿ノr::::_ｲ-fﾄ､::ヽ)´￣!:ヾ ヽ
|::::/ r:::! |! `'l::! ﾟ |::! `ゝ─ ､ノ r /
ゝ::!::_ ゝァ"|! ,/::| ｡ |::| ゝ_,l::ノ . ::::::/:::!
／.. ヽ ゝ=イ ゝ- ｡ レ' ､ __j:）丶 _:::::::::::: ＼
／ , ー / ゝ､ _ __ _ ／ ﾄ ｰ ´＼ ＼
大人二人の顔も、どこかに通って見えた。
l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : : : : : : : : : : !i!
l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.!
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乂::::::::::::::::::::::::::|:!::|: i:::i!:::|::ｉ:::::/:∧ ﾊ::::::!/ /::///:ﾊ :: |:::::ﾉ|::/:://:.:.:.:.:.://
i l从::::::::::::::::::::从ﾉ八ハﾉルｲ从_,,ハ:::::i: /:://ム斗::ナ升:i/::///:::/ :/ ……こいつがオヤジで
{｛ 乂从ﾉ八ﾘ/__＿＿＿____ ｀ヾ从ﾉ/У' __＿＿__,,,乂ノ//／／
∨ ｀ヾ/｀ヾ:{｀ヾ二迂竺丈ゝ i! i! ∠__込必丈' ／イ:／ この三人がこいつの子供……
＼ {ハ ', 彡′ 厂￣ﾍ /∧
_j:::ヽ、 、 / ヽ. ／:.:.:∧ もう一人は叔父だろう……
/:::::::::::≧､、 ヽ、 ／ 、 , イ::::.:.:.:.:.:ﾊ
／￣｀∨:::::::::::::::::::::∧ ｀ ー‐一 ´ .:. ￣￣ ム:::.:.:.:.:.:.:.:ｉ r――- 、
∠__ ∨:::::::::::::::::::::ハ、 ヾ ′ ,.ｲ:::::::::.:.:.:.:.:. // __＿＼
＼_..У ﾍ. ∨:::::::::::::::::::::::: ＼ __＿＿__ ／:::::::::::::.:.:.:.:.:.// /（. /／
∠. ___ ﾍ. ∨ :::::::::::::::::::::|//＼ ´￣二￣ ∠//!:::::::::::::.:.:.: // / ヽ/
: ／ﾍﾍ ／:::::::::::::::::::::::::ｌ////＞ ､、 ∠////i!:::::::::::::::.:.:.:.＼ / ヽ
::::::／ 'ﾍ_/ :.:.:::::::::::::::::::::::::ｌ/////////＞ ､、 _,∠//////il::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.∨ ﾍ
／ il .:.:.::::::::::::::::::::::::::l/////////////////////////i!:::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.i| / /
⌒)｀ヽ. ∨.:.:.:.::::::::::::::::::::::l/////////////////////////:::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:∧ / / ｀＼
／ ﾍ. ∨.:.:.:::::::::::::::::::ハ ///////////////////////::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.://∧.../ /
歴戦のGIも顔色を失っていた
_,.．=≦:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:...:.:ヽ
／:.:.:.:.:.::.:.:..:.:.::.:.:.:/:{.:|¨￣￣ ¨''ヽ.:.:..:ヽ
／ィ:.:.:.:.:.::.:.:.:.:..::∧/:/|:| }.:.:.::.:}
／ィ:.:.:.:.:.::.‐/_j/:厶|| ` ｰ-=＝､ {.:.:.::/
/ｲ :.:.:|!ｉ/,ィﾃミ､.|i ,ィﾃミ ゛ }.:.:/ ……まだきっと他にいるに違いない……
/ |:.ﾊ:.! 〃 ｔｯ ! ｔｯ ヾ 'y'´ヽ
{ ﾑ } -‐彡 `ｰ= j ﾑ/
ヽヾ.| i ﾊ /
`ｰ! ` ' /ｰ'
_ヽ ｒ‐=＝＝､ /─､
_ { ＼ ￣二￣ .／| }ﾍ＿
／ /¨''} / ＼ ／ | ! | jヽ
_／ / | / ＼ ＞‐-＜ ／ | ! | ＼_
,イ | { ! i | ＼＿__／ { ｜ ｜ } ＞､
. ／ | ! | | | ／〈;';';';'〉＼ / ! } / ＼
/ { | | |. ｜| ／ ﾍ;';/ ＼/| |. / ﾍ
. / ｜ | { | ! /;';';ヽ .| ./ / ﾍ
/ | | ヽ ｉ | {;';';'';';} | // / / .ﾍ
誰かがそういった。それを聞いた時、やらない夫もそう感じだ。
多分、この一族の中で、今度の攻撃には幼すぎる、もっと幼い子どもたちがまだいる。
Y´⌒ー― 、__⌒ ﾉ/ Lノ_/｀ヽ///////.//.//＞´ 〈__/:::::::::::::::::::::::::::::::_γ⌒ゝ__ﾉ ',
/ ｀ヽ、 ＞=ｰ―┤/////.//////.／｀ヽ、 ノ::::::::::::::::::::::::::::,ｨ´ / i
| ｀⌒´ //////////／ .〉=-´⌒:::::::::::::::::::::::::::::::ゝ /
', {///./.＞´ Y⌒´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ノ⌒´ /
} ｒ--、ﾉ-＜´ （ ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::＜´⌒´/ / ,
,' 八 〈 __.{ ＿＞´:::::::::::::::::ｒ- 、::::::::::::::） ./ . ｉ / /
__ノ ＿___〉_ﾉ´ .γ´::::::::::::::::::::::::::::::〉 ￣￣￣ | ｜ ./ /
, .´ γ´＞ュ___L__／:／::::,--γ⌒.T.´/ | ｜ / ./
／ /⌒ゝ、＿__＞⌒´::::::::::::::::,＜⌒ヽ::::｀ゝ/ / / .斗-十一―/. /
／ .ｒ廴 /:::::::::::::}::::::::::::::::::::::.__::::::::::: ゝ、:::::::::::廴/ / / ＞ ´ ｜ V /
. / ｒ-ゝ＼｀ヽ{:::::::::::::::|::::::::::::::γ´::::｀ヽ::::::::::::｀Y´::::／. 〃 ,' .l.| V. ＼ /
. ___{ ――┤::入::::ゝ-´::::::::: : |:::::::::::::八:::::::::::::｀ゝ=不⌒Y´ | | | .| l.| V ＼ /
. ノーゝ、 ｨ´ ｀ー―――┤::::::::::::::::｀ヽ、:::::::::／ / .| | | .| l.| V ＼ .i ./
〈 ├‐ ´ （:::::::::::::::::::::::::::::::::＞´. / | | ゝ | l.| ≧萩芋笊≦、 /|/
｀ ー ´ ｀ヽ、:::::::::::＞ ´ / .{ { | l.|〃γ´ , -- 、 气 / .! /./}
｀⌒´ ／ ヽ ゝ ' , 八. l.|【 《 {:::::．::} 》Y l / / .! /
／ 入 ', ＼ ヾ .| { ゞ. ゝ::::::ﾉ ./ノ |/
／ ／ ﾄ.、 } ＼ ＼ ミ＿＿＿彡
／ ／ !} .＼ .| i ヽ ヽ .＼ ≧三三三≦
＿_／ ／ ﾊ ｀| .ﾊ ＼ ＼.ヽ __）
, ＜三二＝=ｰ 、 ,' | .!/ } .＼ ＼＼
／ ｀ヽ＼ / | 八 ＼ ＼）
／ ＼ / .| ＼ ヽ ＼
／-ｰ=＝二三二＝=ｰ‐‐ / | ｀ﾌ- 、 } } ＿
/ / ﾉ / / ヽ、| i （＿_
{ ノ/ ／ ／ .｀| 入 ｀￣
ヽ ,ｰ=＝二三二＝=ｰ.____／ / ／ , ' ノ __ノ::::::::＞ 、
＼. ／ ＿＿彡三二=＜⌒´.,イ´ ／ _／γ´:::::::::::::::::＼::::＞ 、
_フ- ´ ／ { ＼-ｰ=＝二三二´ {＿（＿ﾉ⌒ヽ::::::::::.ﾊ::__}:::::::::≧ ≦
この五人が突っ込んで行き、飛行機を爆破し、そして撃ち殺されるのを、この飛行場の近くの草むらで
じっと息を潜めて、歯を食いしばり懸命に見つめているに違いない
::::::::|:: | !:::::ハ ｰ-!::!|､..|_ ﾊ::::| |!:: /'|:::: / | !
::::::::| | !::::| |:::: |:: | 「 `| ヽ::|! ﾊ::: / |::___ / !
::::::::| | !::::| |:::l !|: !|__ ゝ ! |::|＼ ! l: / !'⌒ヾ / '
::::::::| | !::::| |:::l! | !` ＞lﾄ! ､＼| | | | ' ! ,__ノ / /:::|! ' /
/::! ! l∨ ゞ! | ヾ! l/_ヽ!::!::ヽ!l＼!| 'f'' ___ / /:::: |! ,
::/ |::i ,' ヾ! _| ﾚハ/ヽ∨l / !_／ヽ｀メ:::::::: ' ./ /
: |:: | o ⊂ゝ､ __./ ｨ !/j／＜_.|::: / / /
' |:: |:::: o ﾟ |!|: | !フ ﾚ! / / .'
/:: |:: |:::: |!|: :Vトｰく/ ／j/／
ｰ:::|:: |::::: Vﾊフ:::丁ノ "´ヽヽ'
ｰ...|:: |:::::: , -‐ r‐- ､ ノレ<|::: | ＼＼
ゝ_j::: ! ::::::: ／￣`ヽ:::::.`丶＼_ ´ ､_jノ:: | ＼＼
＿:|:: |_:::::::::: l ',:::::::::::／ ｲ::|::: | ＼＼
ヽ::|:: ﾄ､＼ :::::::.. | ',::::::/ ／ |/|::: | ＼＼
:::: |:: | ＼ー⌒＼_ :ﾄ､ l::/ イ / |::: ! .ヽ ＼
:::: |:: |＼ ＼ ＼ー-.､ ‐─ｧ′／::::::! / !: ! ヽ ＼
:::: |:: |＼＼ ,--､ ＼ ヽｰ─く :::::::::::! / .!: ! / ﾉ
きっとその子供は、一生、決して、たったいま眼にしたものを忘れることはないだろう
. -‐ァ'´ i 小| ｉ |!i｜!ヽ ヽ ﾍ ! '.丶! '.丶i | |!i ! ｉﾊ
,ｒｰｆ 斥´ | ｊ| ｉ | ! i｜! }ヽ ﾍ ヾ. '. ∧ ヽ | ! i｜ｊ '.
ｒ' {匂り} 小!| |.!| 川! 川 i | lﾄ､ ＼ ヾ ＼ヾ ﾊ '. ｉ | ! i｜l !∨
} ﾍｿ¨´ ! ｌ!| | l ! l∥ | ｉ |!i｜! ｀ ｰ- ､｀ ｰ- ､ ﾄ、 | ｉ | !i｜l! !i |l!
| {{ / i !｜ ｉ| i!∥!1| 川 | l ! l∥| i |ヽ ヽ小、ヾ＼| ﾍ ! j l | l i| |l i|
| ∨! ｜i!ｊ| ｉ !i| ！ || i ! | ! |j」斗ｒ≦､ ヽ }ﾄ､＼ ヽ＼ ヽ | | ｉ |!i｜!||!i !|
| i｜l ! l∥ ﾄ､ｉ |小 |ｊ｣斗匕j｣ i」⊥ ｉ从ﾘ､ i } ヽ ヽﾊ ヽ∧! l ! l !i | !l !i !|
j |｜｜ﾍ ヾ、ﾍヾ. .川 | iｚｆﾃテ云ミx Y∨i ﾊ i 小 | i ｜i:!i i:ｌｌ!|
.′i| | 八 ヾ ＼ヾ. ﾊ 〃んc:沁 i ! | ｉ ﾄ､ '. | i ｜i∧!i||l!
/ i∧ | } ﾄ､ ∨廴_＼ヾ. {{ 弋辷 ｿ ! 八 {、 i ﾊ ﾄ､ | i ｜i＞ｌｉ|
.′∧ヽ ｊ1 ヾ} !Nヾ| ＼ ｀¨´,,xzぅ | !j∧ Ｙ´V ヽｰ 、}/ヽ ﾍヾ. 'メ、
{| { !ﾍ ヽ {|∧ノ 八 ! ﾟ ｡!'.ﾟ o ｊ ｆ ヾ∧ ヽ 丶 ＼ ､ ＼ ヾ ＼ ヽ
! ﾍ ヽ ヽ ヽY乏'¨｀ミ､ ': | ! Yヽ. ヽ 丶 ﾊ ｀ ｰ- ､｀ ｰ- ヽ '.
'. 、ヽ ヾ ＼ {ﾍ ｒ匂 .ﾊ ｀ﾟ { |〈⌒ヽ} 小 ヽ Y'∨ヽ ﾍ ヾ. '. ! ﾊ
} ヽ ＼}ヽ 八 ゞソ ﾉ }丶 _ ヽ j ＼ ヽ!∧ ! ｌ | ､ ＼ ヾ ＼ヾ 代ヾ
ｊ. ｌ | ｌｉｌｉﾍ ﾏ辷_以 ｒ'´ ヽ }ﾊ ｒヽ Ⅶ} ｊ { ｊ ヽ ﾍ ヾ. '.- }∧
| ｌ | ｌｉｌｉ'.「ヽ {廴__ ゝ ノ u|!.} { ∧ ヽｊ ｌ ､ ＼ ヾ ＼ヾ ｲ ﾍｊ
| ｌ ｌ | ｉｌｉｊ !丶￢ｊｊ o ! !ノ¨´） ,' ｀ ｰ- ､｀ ｰ- / {
ｌ ｌ | ｉｌｉｌ / /「ヽ ､ _ イ ト､ / k _＞――＜ 〈､ !､
ｌ ｌ | ｉｌｉ ! {/ !｜ ｱ ア Ｔ乙う! | { f´ (＿) ヽ∧ヽ ﾊ
ｌ ｌ | ｉｌｉ ｌ | ハ{、 （ { ! | ｌ !､ _ ｒ'⌒) ｒ′ } ﾊ
ｌ ｌ | ｉｌｉｌヽ ! 乂` ｰ一' ヽ、 ｒ ＞ｒ'＜ ｆｰ1 ｊヽ }
ｌ ｌ | ｉｌｉｌ !| ){、 ｰ ‐- ､ Ｙ ｌ ∨| ／ / ト!
ｒー‐､|!イ`ﾒ ｰｧ | l l/ イ ィ´｜ ! i
ｆ ｀ﾄ､ （_ゝう ＜ヾ `l | ∠ -‐ ｊ !|
':, ｊ '''―――--''' } | ヽ ヽ `l ∧ -‐´__ イ イ ∧
∨ | ﾊ ﾊ ヽ / __ -‐ ∧ !ｰ､ｊ ｊ
`l l!' ハ ハ | .' | / 小 ｀i｜
`ｉ llｉ '. '. ∧ ! / { {､ｊ | {
ｌ ∧ |ｌ '. } ヽ ｲ ﾊ八ヽ. 小
ｌ / ﾍ ヽ ヽ ＼ ﾄ､ '. ヽ!ﾊ
!､ ー‐ ､ ｀ヽ ﾊ ﾊ 廴 ﾊ ｊ. ｜ }
＼ _ -_ｰ-､ ＼ '. ハ ハ |__ }ハ i ｊ
> ￣ / .∧ ヽ.j '. '. ＼ .′ﾍｊ./
｀ヽ .′{ '. ｀ヽ '. } ヾ-,, /.′ ﾊ{
……いや、やらない夫はその時、どこかにいるはずのその子供の視線すら感じていた
他のみんなと同じように、やらない夫もただ呆然とその五人を見下ろしていた。
様々な感情が同時に沸き上がってきた。やらない夫はそれをどう整理していいかわからなかった。
―――――――――――― ――――――――――――
／ ...-――-.. ＼ ／ ...-――-.. ＼
／ ／::::::::::::::::::::::::::::ヽ ＼ ／ ／::::::::::::::::::::::::::::ヽ ＼
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | | :::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
| {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} | | {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} |
| {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} | | {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} |
| :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::' | | :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::' |
＼ ＼:::::::::::::::::::::::::::／ ／ ＼ ＼:::::::::::::::::::::::::::／ ／
＼ ――― ／ ＼ ――― ／
／ | ＼
／ || ＼
/ || ヽ
| ﾊ |
| / ', |
| / , |
| / ', |
＼ ／ ＼ ／
＼＿＿＿＿＿＿＿／ ＼＿＿＿＿＿＿＿／
＿ --―――――――-- ＿
／ ＼
感動と吐き気、同情と反発、そしてある種の軽蔑と共感が……それぞれが一緒になって、胸の中にあった。
l ＼ なんでこんな無謀な突撃をしたんだ
/ ＼
_ノ ＼ いや、もしかしたら十分採算ありと考えたのか？
＿ ＼
／ ＿＿_ ヽ ／ ＿＿_ ヽ それとも前には成功した試みだったとか？
l /::::::::;;;;;; ヽ l l /::::::::;;;;;; ヽ l
| .|:::::::::::;;;;;;;;;l | | .|:::::::::::;;;;;;;;;l |
ヽ ヽ::::::::::::::/ ノ ＼ヽ::::::::::::::/ ノ
￣￣ . ￣￣ 、
／ l ヽ
l l l |
| ノ ヽ ﾉ
ゝ‐----一' ゝ‐----一'
-_ _-―――-_ _- ,
ﾉ
/
ノ
, --────-- ､
／ ＼ でもなんでこんな幼い子供まで一緒に？
／ ＼
／ ＼
.／ ─── ──＼ なぜ？ なぜ？
/ ＼
｜ ／／:::::::::丶＼ :／／::::丶丶
.｜ ｜ {:::::::::::::::::| | ｜ {:::::::::::::| | 一体 なぜ？
| ＼ヽ:::::::／ ／ ＼ヽ:::::::ﾉ／
.| ,／ | ＼
| ｜ ｜ ｜
| ｜ ｜ |
.| ＼＿＿／＼＿＿／
|. ヽ , ─ 、 ノ '
.| /
| ）
丶 l
＼ )
.＼ /
ヽ ／
/ く
| ヽ
事切れて、ものが言えなくなった彼らに、やらない夫は無性にそう尋ねたかった。
_ ―― -
, ` ……もし答えることが出来たとしたら
' `
.: '. 多分お前らはこう答えるのだろう
/
/
/ i
/ |
/
/ jlト-､_ ｊ{ !
/ / 八●入_,j}::::;／ /
_ｲ / ／⌒ ⌒'::_ノ:::ヾ;;;;;_,／
厂`ﾄ､ ./ （ 7 i'´
_ノ ∧ヾ:八 ＼ / ヘ
＿＿＿＿ノl! ∧ { ＼ `ー― イ l
///////,'//| ..∧l /´＼ ´ _ 人 ノ
//////,.///| .∧ ; ＼ ／ ￣
/////,.////| ∧{ ＼_ _,／
////,./////| ／￣｀ヽ ／.／ヽ
////∨////| ∨:∧ /| l ／ 八
/////∨///| .∨:∧、 | } /!ﾊ/∧＼
//////∨//| ∨:∧ゝ ' _|///∧./＼
///ト _ j// | .∨:∧ _r-＜ .|////∧///ヽ、
//∧//////| 〉:'⌒`ｰ〈 .|/////∧////ヽ
///∧/////| .{::::::::::::::::::} |////// 〉////∧
////∧////| ヽ:::::::::::／ .|///// ///////∧
/////∧///| }´￣l |/// ／/////////l
//////∧//| l:::::::::! .|///'///////////j
/ / | | | ｜ | | | | | 〈:::〈 |::::|
. / / ｜ | l | | | | | | | l＼＼____丿 ﾉ
/ ′ | | | | | | | l ｌ｜ | ヽニニイ
. ′ｌ | ｜| | / | ﾉ 厶|－/ 十| ┼- 、// |
l l| l | |｜｜ / .|イ´ / / ― トL｜ // l|
| ｌ | ｌ | | |｜｜ l ′ ﾉ/ /／＿＿_l/l | l:::| ｌ|
| | | | | | |｜ ＞、 | | ／ 彡＝＝＝キ≦ |:::| '｜
| | | | | | |／ へ＼ | l |ｌ｜ |:::| / |
| l∧ |｜ | |､/| l／ ＿_ ||｜ ＼〉 |
ヽ ＼|｜ | | ヽ〈 彡'"￣ ｌ|｜ /| |
|::::|＼|::l├ﾍ、 、ｌ ＼ 〃 ｜| ' |
|::::| レ＼ | ＼＼ ∧ ヽ ｌ | | | /
|::::| | |l ｜ ｀ ＼ トﾍ _,. ‐ ノ八 | |./
|::::| | | ｌ｜ ｜ｌ| ＼ － ´ ヽ| |′
└┘ | |∧l ｜|| ト 二|
八 | ヽ ｜|ｌ | |＞ . _ ´ ／／..::.:|
＼ ＼ ｜ﾘ | | ｀Ｔ爪＿／／..::.::.::.:|
＼ | | |＞〔]‐＜ ::.::.::.::.:/
ﾉ | ／イ/＾ｌ ト､＼::.::./
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃
┃ これを、しなくては、いけなかったから
┃
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／⌒ ＿
（ へ、一'、 ＼ー- 、
_r⌒ヽ、＼::::＼:::_「ヽ/¨ヽ:＼
／r=ヽ_,::::＼::＼:::くヽ ＿,,ﾉ￣/＼ ,ﾍ、
／／::::/∧¨＼:::＼＼」ト（:::::::＞ｋー豸〉ｰフ
（_//::::// ＼ ＼:::＼辷>ゞーﾄ薔｝::::/て ヽ
//::::// ｀ ＼::::く 〈_.／≠'＼::＼_ノ
｛:l:::://一' ｀ｰ--＼弋/:::/ゝ≠ｲ＼:::<
ゞ {:/l≧=、 ｀≧=ミ、 ＼＼{＿人ｯ∨}:::｝
ｒ＝与} Ｖﾉ 廴nﾉヾ ∨＼｝∨∠:シ
ゝ ｀v} ｀¨ ¨¨´ }::}ノ:／//
_人 ｀_ _ 、＿ノノ／<／
（三ﾐ心、 ｀ 厂￣￣¨ミヽ
/}ﾆニ==ミﾌｰ-...-＜三＝ｰ-≠く
/ ＞ｰ=-ミ｝¨｀Ｙ´￣｀Ｙ三三三ﾐ人
／ 厶∠二三）＞句＜}}｛ー--―〈. ヽ
/ ヾ三三ｦ∨/ 8∨/l ヾ三三ﾐｦ ｝
（ ゞテ /∧_,_,_| |ﾉ ヽゞテ /
＼ ／ ソ ｀ｒ‐--‐,l | ソ ／
｛ﾆ, ､二}< く／ハ＼> ｛ﾆ, 、ニ}〈
ｌ// | | ＼ /∧ヽ // ＼＼＼
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃
┃ あるいは、それを、ただ、したかったから
┃
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, -‐― ‐- 、
. ／ u ヽ
. ＿' u i 子どもたちも答えただろう
< ＿ ＼ i
<＿＿ ＼ ＼ u i
. <＿＿ ＼ ＼ ﾍ /⌒/ ./
└--ﾐ ヽ、＼ - ＼ | ./
/ 丶 - 〉／
,.-／| ( ＼ u !
／ | ＼ヽ ＼_ヽ {
￣< ! `＼ 、ﾍ u ..> 、
＿ ＼ ! > ー-- イ＼ .∠／ヽヘ
! ￣￣ ヽ ／{ )＼ | ..＼(⌒) ﾉ ＼
＼ /⌒＼ 〉 ヾ、 ／ ＼
＼ い / ＼／ ＼(
＼ / / ＼
___,， -－……－- ミ
,. : : :⌒Y´:: : : : : : : : : : : : : : : : : .
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,
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ｉ:｛ : /: : : :,' ＿!:.:.:|: : |: : :|: : : l : : : : : : : : : : : : : ｉ: : : : : ,
{八/: : : :/´⌒`ﾊ: :|: : |: : :l: : 斗…=- ミ: : : : : : :.:|: : : : : }
| i{: : : : }八: : ､: : :､: ::l、: ::|{^V,: : : : : : : | : : : : ,
ﾊ : : { 芹示ミ, ＼｢＼｢＼{ ＼八 v,: : : : : :.:|: : : ::/
八: ﾊ ﾄしｸ lﾊ 芹示云ミ、 V,:. : : : :,: : :.:/
/^|:},: : :. 乂_ ノ トしｸﾊ｝》 }:v,: : : , : : :/
|:||: : ::. ﾉ 乂___ ノ ,: : V,: /: : :/
l八ﾊ:圦 /: :/ V,{: :.:/
}: : ＼ ､ __ /: :/: : }ハ:,
ﾉ／＾}ﾊ: .､ _.,. : : : :.:{:.:|: : :/
／ / }八f＞ __,， o0ｱ／ :ｲ:.:.|:.:|: |/
f二二ア¨⌒¨` ／⌒ヽハ八|: {､ﾆ-
ﾏ[__/ニニﾆ／ ｀ヽrﾍ｛__, |ﾊ ＼二-
ﾏ7二二二二二 ＼rﾍ｛__ ＼ﾆﾊ
｢]二二二二二二ﾆ ＼rﾍ｛__ ＼｝.._
ノ^｣二二二二二二二二＼rﾍ｛__ ヽ二ニ＝- ､
／ ﾉ二二二二二二二二二_＼rﾍ｛ ＼二二二｝
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┃ お父さんと、一緒に行きたかったから
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, -=ﾆニﾆ≧ ､
／ ´+ ※ ※ +ヽ＼
// +_r冖^::丁:｢:ﾄﾐヽ､＼ヽ、
〃 ／:l:::l::j::.::l|:::|::|::.:ヽ::.＼}〈
. ﾊ/::.::.:|::.|::l::.::l|:: ﾄ:ﾚく::.::､::.:lハ
l {::.::.::.ｌ|::|::|:::/|l:::| l|ｘ=ｬ､|::.:l}::.ヽ
| l::.l::､::Vｨ7厶ｌﾊ:j ﾍ:::ﾉ!|ﾊﾉ|::.::.:＼
｀T:ﾄ､:ヽヽれ:::〉 , "ﾘl ﾉ:_::_::_:::ヽ、
. ヽ:::ヽ::＼ﾐ｀ﾞ <__} ,.仏 ﾄ{ r'´: :｀丶ﾐー--冖､
｀ヽﾄ､｀丁≧┬r彡' _｣/ ヽ: : : : : : : :｀: : :八:_ヽ-ｭ /^h
j:::} }:｣ rｰ≠()く⌒ヽ ＼: : : : : : : : :／ｲ ｌ｢ ｀ ー--―rv､ ／ //
/:::| /: r1V／ﾉｌﾄ､＼_}＼ >r ￣､l ,‐┐ヽV | | { l|冫´-ｸノ
/::.:｢//: r1ｲ / |:ﾄ､＼ ｀丶、 /|ヽ }_:_:;:ィ! Y￢ｰ- ､ }||廴／
/::.:rく: : : >}｛// |::Vﾍ } r-vﾊ￣｀ヽﾉ::.::∨ﾄ､ﾊ＼ ￣
／::.::厶: ヽ:勹 ,'::| ヽ:∨乙ﾍﾉ, ｲ::.:丶､ ::.:::＼::.:|: : /〉 〉
／:::_r1{＞<＼/:7::::ﾄﾍr-ﾍ:＼r-'´≧ヽ､__::｀ヽ、::.｀ | :〃:/
／r‐'´※ ハ|: : ハ{:_:_广:;ゝ二ﾆこr'′: : : :Y＞､::｀丶､V／ﾄ､
. ／::.::;ヘ _／ ヽ/: : ∨_／: : ｀ヽ｢∨: : : : : : : : ＼}＼::.::.::丶、::ヽ
,.イ::.::／::.:rﾍ、 ／: ; :-'´／: : : : : : : : : :／: : : : : : : ヽ〉:｀ ｰ- ､:丶､＼
,.:'´::.::.／::.::.:r=ﾐ､ _／::}／ r彳 : : : : : : : : : ∠: -:'´: : : : : : : :＼: : : : : ｀丶､:_ヽ ＿
./::.::.:∠::r-r'´ ／ヽ＞'´: :r‐' /: : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : / 〉: : : : : : : : : : ｀T￢ー―く ｝
-―┴‐::｀ﾆニ＞'´: : : : : :〉 /: : : :！: : : : : : : : :/: : : : : / : : :.:/ノ: : : : : : : : : : : : : ヽ }: : : : : ヽ ｝
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┃
┃ 叔父さんと、一緒に行きたかったから
┃
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!:::::::::::::::::::::／::::／ l l ,l | | l ! ! l l l::
!:::::::::::::::／!:::／ | ! ! | / ! !_!-‐ァ l | | | ! !:
!:::::::::／,-､∨ _!__, --､| ! | | ! |`r'´! l ! | | ＜
|:::／／:::::::!:! | { }｀ﾞ`ト!､ ! | | !/ ! ﾊ | ! !:
-､!'／:::::::::::ﾉﾉ! !ヽ!｀T´! !| !｀ト､ ! ! ! // ! ! ! |:
ヽヽ:::,､:::／ｨ ﾄ､|_ｧ=ァ＝=ミ､ﾄl ! l ,ｲヽ!,ｲ/ l ﾊ | !
〉!:/::ヽ／| | ヾ {っr⊂かﾐヽ| ! // /メ _// ! | ! | |::
_/∧::::::::) l! ! `┴-ﾆ､ノ Ｖ /／〃 ヽ/'｀`ト､ l l l | l::
-' ヽ:/l |ヽ ! ｀ '´ /' ＿ /ｲ メｲ ! l /::
-ヽ ヽl | l | ７っ｀ヽ'´ l// j / / /ﾚイ::
ヽ l ! | | _{ r⊂∧ ,.ｲ / ,ｲ /-イ !::
＼ ヽ! | ! ! / ｀ヽン ノ／/ , ｲ／彳 ! l:::
＿｀ﾆ=| | l | ､ '´ ,ｲ l イl l |:::! ! !:::
::::::::::::::! |＼ ! l ｀ - ／ｲ / l !| !::l l l:::/
⌒l:::::::| !--ヽ! | /´ !/! ! || !::| ! ﾚ
､ ヽ´| ! | ! | _, '´ 〃 l l || l:::l! |
｀´ | ! l | !｀ ト __ .. -‐＝ﾆ´､ // ! l || !::|| !
', ', ! | ! Y´｀ヽ‐､ ＼> //| l || ,ヽ! ! l
ヽ ヽヽl l Yrゝ〉ヽ} / ＼l l ! | ||' / l ',
╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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┃ 兄さんたちと、一緒に行きたかったから
┃
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そして、それを更に、もう一度、何故と聞くことが何になるだろうか。
／￣￣＼
／ ＼
. | |
. | │
| |
. | |
. ヽ /
ヽ /
. > <_
. ( ､｀)
| i
やらない夫にわかったのはそれだけだった。
……誰もがいつまでも、五つの死体を凝視し続けていた。
.ハ
{ ヽ ィ ハ
＼ ∨{ , ｲ __/ { -薔- 、 ｨ ,ｨ/ /
＼ ｀ ｰ┴ Ｖ i! ∧ｨ __／. -…- ､ヽ=ｫ /厶一…彡イ
-=≦、__ Ｖ { / | {{/{_{. { } ハ彡、≧=ｘ__,ｨ__ ￣＼
､／ _} Ｖ /{Уﾄ ++ﾍ ﾉ++/ 丶 ｀フ <´ く￣￣｀
￣￣｀7 `ﾄ､ V ｬﾐ、 `ﾄ､ｰ ｰﾑｲﾄ ＼`ｰｲ 〈/ ‐一'
{／⌒} 厶ｲ ./＼≧‐≦介 } ＼ ヽ/ ﾄ、
_/__/::::::::＼ ﾑヽ_{ﾄ@ リ7、ｰ彡 ∧{
_|:::::::::::ヽ.＼:::ヽ⌒廴ヽｲ{ ) !__＞"￣¨¨ｰ 、
/ ￣ ＼:::＼＼}＼ .廴}.ﾊ'__}＞｡ /*／￣ ヽ
ri＿_ {∨{{{ ＼:::/￣｀ヽ // .}Ｖ V*/ / ﾑ// }
. ／ r≧、./ r' ﾂメ / .//..フ⌒ヽ.__ﾉ ヽ {*{ f´ｯノｲ/ /＼ .ハ
. 厶 {{___ﾉ 'ﾍ.ゝ_ /,イ ,ｲ{／ ＼ ＼ {*{ヾ _ 冫 ! ＼─ | ＼
_||‐' ｬy=ﾐ､ , 一仆 ヽ´ ｲ ‐ ´￣｀ヽ ﾄy㍉,,ｨォ厂 .┘l￣| | .┘|ﾝ ｨ′
く { 厶ｫ=ﾒ､ ﾚ'厶ｲ/⌒ヽ/_} / { } ハ弋}_｀ヽｌｲ{℡ｭ /(＿ﾉ .┘| (＿ﾉゞ |
〉 ＾ <ゞ.r‐…‐≦´￣l}＼ .{廴.ｲ ++ﾍ ﾉ++ ﾑ ｲ_ ＞ォ ﾄ.＞‐r─く(＿ﾉ厶 f⌒ﾆｺ
..ｨﾄﾌ rｩ=ﾐ 〉／ ﾊ＼_/ .厂/ ﾊ从ﾋﾂ ﾋﾂ 廴/ 厶 | ∨ _入 {{ ヽ/{ ノ /♪′
{/7./ 廴/ く/ { /++}､}一´ /l l/ _ゝ..ﾆィ彳 / {ｽi〉 〉/ f´-- ｰﾍ只.l_l / /
乂===ﾐ_/:{从У __ｲﾐ彡／ ／ ｲ::::::芥:::∧ ＼ 二.ｲ∧「 ﾋﾂ rｯ｀ｿ ヽ ( ♪､
}}￣｀ヽ_ﾄyヽ} Y . ､)' ./ ,r‐ﾊ一' 〉:::仆::;仁{＼_＿ x'＿{ミヽ ヮ__ ｲ／ｫξ♪{ ヽ
. Ｙ ヽ__.ｲ⌒ヾ}}V＾r‐く {乂ｰ} }‐一く::::/::l:::ヽ∠´ｧ }一" /ﾊﾌ{･{{:::／::仁´ ｀ﾌ♪冫
ト ﾉ {___ .ｨく弋ﾍ-ｲ＼.Ｖ 〉ゝ{ r‐z_}｀V´i／廴彡/ ./｀77‐っ' ¨¨{:::`ﾒ､ ♪ ／
{/^ﾒ´.-ヽ-lＶ´ ヽ厶ｲL.}ーｫ}ゝ≦ { .i_厶‐z一 ´ / /ｿ八 { ｀7く__X才
ｲ／ / } ゝ __/‐…く ゝｲ/ /{{｀ｱ￣ { 廴＿,r一ﾍ..//ｲヽ ＼__ヽ { 〈 |{=′
`ｰr…一y' .}＿ノ:､ 厶ｲ `=´ﾌ‐r‐ﾍ_／ヽ /ﾐヽ ニﾐ､♪､＿ ..仆.〈__ﾘ
| ﾉ ...ィ´ ｀ ＞‐＜ (_}} ＞､ ＼`ﾄ￣}} ) ＼♪__ol′￣
| ...ィ´.{ { 〉‐─ﾐy' /}｀7一ｲ ヽ ヽ. ＼ ｫﾞ / }
ー ´ ＼ X ｬｭ‐ ､| ./ ﾄ､__㌢ } ∧ ﾝ} / ,ｲ
/ ｰr‐､ |/ / /_ ヽ＼/７⌒!二ニィ" ／} }
| ＼} | ' /ﾇヘ 廻 'しi ﾄ// / ‐‐x'/
ゝ ﾄ､ﾊ V !′ ∧ｿﾊ =レlﾍ .ｲ ＿ ﾟ。
} /⌒ヽ=@"＿ '{ { }/ /,ｲ / くヽ .
//／ ｲ( ζ@､ ＿_-=@≧ｫ }/／
{ {{ ∧＼ー〈/ﾐｿ )、(( _／ _..ィ´
`==≧…＞.)一…彡’ ﾉ (
弋 { 八__ （ 厂´
￣￣ｿ /
for the fallen
★★★
＜＜やらない夫ベトナム滞在最終日 サイゴン某レストラン＞＞
γ ￣￣￣￣￣￣￣ヽ
｜ うまい！ |
乂＿＿＿＿＿＿＿ノ
___
_,,,,,,,,,＿ {n_}
,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~ﾞ''',二区い}つ
,z'~:; 彡;:. : .::.;'':::.. ,,:.:;''..:.,~ミｔ､:::;;t~ {こ} __
,,,イ~ .;:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ｭ,,,,,,,,,,＿＿{n_}_
ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::ﾞ;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~ `". ;:... .::::;;,;::,:'.:,,,;;;}い,}二)
__,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__ A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:; ,::,;..ﾞ:: ';: ..;;::..,;:: ::;r''~,,__ 込｝
i＜＿＿＿＞! ∧,､{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:. ::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|＿_ノYて)｛ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ｼﾞ::,: ::,;; "::,,::';;;;;;;ｯぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
..:. .|: ；::.. ; :::l:::.:| メヾW个`=ベ-ェ､,,；.:｛；,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Eiﾞヾ,､ .. :.. :::...: : ..:....
. .: .|: L::. j ::|;;:::|. .いYソヽ/A(Yい）V台､>-､,,,,. ,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.､､=X〆()のr､iﾐ}Tノル/ﾞj .. : ::..
:. . {・;;;;.::,,;;..;;.....} i`ヾ､､i^rひMべTノ のl'*=z=爻ｍ≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ﾉ _,,,-‐'''"tュ~r-ﾐﾆ'‐-､,,,
..:. ::.人,;;＿＿;;;ソ;;;..:_ `-､`ヾ､ッニ士t),；豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir､ｔわ&YO,,=-'~,,-''~ i' (,_ 々(コ/´ ::;}Ｊ ,; .ﾞi
. ; .`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,::. .~`-=,二二二二二二二二二二二二二二二二二二,=-''~ ...... .. .`-､,,＿ ｀ﾞ'"~ __,,,-´
: . '''';::::::::: ::." ::." . _,-'''´,;:::: 〔 ;';; .;}}:〕:::.. ;;;;;｀'''-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;;:;;:::;;;;::::,.::; ￣~~~~~~~￣:
サ三三ミぇｭ､-､、 : { .::. '';,,. {,;_ :.::;}}:;} .:::. ;;; };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::.....::.
＜二二ニ==-'' `i; .: ... : .:. ﾞ‐､,, ::... '' ...........~.........~....::.::: ;;;;'' .,,‐'ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;::.;;:;;;::::::.;:.:......
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., ──‐､
／ ノ ヽ ﾓｸﾞﾓｸﾞ
. .| （ ≡) (≡)
| （__人__） )) ベトナムの料理は本当に最高だろ！！
| )ij ⌒´)Ψ
| ﾉn|久
. ﾝ } (ｲで,,)
／⌒ ノ } <
＿＿/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' |
| | / / r_＿＿__〃
| | / / |i
| | （ 〆⌒'──⌒ヽ￣￣￣/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
,.ゝ:::::::::::::::::､:::::::::::::::::i＼::::::ヽ、:::::::::::::::::::::::::::,.ゝ､
∠ｨﾊ::::::::::､ｰハﾍ>ヽ、::ヽ ヽ、 iヽ::::::::::::::::::::::::::＼ ベトナムは地理と植民地環境から
// /::::::::::i ヽ.ヽ､＼ ヽ::::ヽ.ヽ:＼! ＼:::::::::::::::::::::::ﾄ､ヽ、
/,ｲ /l/|::::!Vl :!＼ヽ､｀:::::::::::::＼ヽ:ゝ｀ヾ､::::::::::::::::::::i ヽヽ、中華料理とフランス料理をマスターしてるんです。
/::::| /l|::::ヽﾊ ＼.ヽゝ:::::::::::::::::::ヽ!::::::::::ヽ:::::::::::::::::::l ｀
l:::::::l /::l|:::::::::ヽ、ヽ、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::! さらに温暖な気候で肉も野菜も魚もとんでもなく豊潤です。
ﾘ!::::Vl!::::l!:::::::::::::::::ヾ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::iヽ.
|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l＼! それらが現地料理にミックスされるんで、すごく旨いんです。
l:::::::::::::::::::::::!|l､::::ﾄ､:::::::::::ヽ、:::::卜､lヽ、::::::::::::::::::::ﾊ:ｊ
lハ:::ﾄ､::::::::::| ｒ'Tﾘ‐ｒﾄ､::､:::ヾヽ::::lｒfﾘﾞ::Tヽﾊ::::::::::::::i
〉i ヽ::::::::l ヽゝ='ﾉ ヽ＼:::!ヽ:ﾄ!ゝ=彡 /:::::::::::ﾄ､! イギリスの植民地だとこうはいきません。
/ |l! iヽ:::::ﾄ､｀￣´ ＼ヽ! lｊ ｀￣´/:::::::::ﾊ:ｊ ヽ、
/ V ｀v､:! ゝ ヾ ノｨ／l:/ i
i ヽ、 ヽ!ヽ、 、 ,. ,.ｲﾚ ﾘ ,ﾊ
!￣｀ヽ.ヽ ﾞ､ ＼ ,.‐､_ __ ／/ / ﾉ
ﾄ､ ﾞヽl ／ﾞ! i ｀i_,／／ノ ノ ／ ｲ
l ‐‐---ゝ、 l ﾉ ! |｀!'´- '"／ ,.イ / |
| ハ i ' ! l｀! V´,.-‐'´ﾊ、 ／/ i
}- ､_ / }-┴ｲ l__,.-‐'´_⊥入´ l
i ／￣ﾆﾉ_____l / /／ / _,.-‐'´ ヽ_ノ l
{ /´ ｊ ／// ／ ﾉヽ､_.ノ
! { ／-ｲ/ ｒ１ ／::::::::::i
ヽ、 ! ＿＿ ／::::::::｀i /::l / ! /:::::::::::::ノ
｀ヽ、 |￣／ﾆ二二二ﾆﾆ＞ﾚ‐'､ｰ‐‐‐┴‐‐''"´
／_＞‐'"7‐ｒ-､ ,イ{-‐,.=＝ｒ'⌒ヽ_ ,.__ﾄ､
,ｲ／,ｨ'´￣￣( )、ヘ !ﾐ（l／ ゝ--'' ｀ヽｒ‐､ヽ
/ l= {(_) （ ｀) ｒ-､ヽﾆl l ll ｰ-- !l //
l i‐ 弋ｒ‐､ ,.ﾆ､ゝ‐'ﾆﾉﾉ ヽ/ヽ、 ノﾉ!'ノ
ヽ ヽ、ヽ='_ゝ-i‐､-‐'ノ (三) ｀‐‐----''"´ l
ヽ ｀‐（｀ヽｒ'` "｀ヽ.ハﾞT｀ヽ. /
ヽ. l {`‐--‐'´l ノ ! ヽ、 ノ
／￣￣＼
⌒ ⌒ ＼
（ ＞）（ ●） | 女性も綺麗だろ
i（_人___( ｜
,､,､ { }r┬‐{ 。 | あの服装はそそるだろ
>ゝヽ__ { ｀⌒´。 ｜
ｆ ＼)ヽl ヽ ﾉ
ゝ ｀Tヽ.> ヽ く
|｀¨¨´::l ／ ヽ
ニ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::-=ニン':::::::,'::'::::::::::::::::::::::i
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_､/:::::::::::::.:::::i:::::::::i アオザイですか？
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::_ｪZ_,ﾘﾞi::::::::::/i::::::i:::::::ｉ! . ‐､
"::::::::::::::::::::::::::/tﾆ::::::::´::,ﾆ-‐'i し'j /::ﾝ:::ィｊl:::::::!:!i::i i´ ,: .ﾝ"j､､ 私も大好きです♪
:::::::::::::／:::::ン::ヽ!:::,::::::;:,'. ヽ= '／´／Lｿ,':::::::り:ｉ ﾉ i/ / ,}､
""ヽ‐-､:/_/ﾝ'7／i::::// i ,'::::::,' 'ｿ /┐,' ,i{､ ,r' ,_'ヽ
､、 ヾ､ ヾ. !´ .l:::// ,. _,:' /:ﾊ::i ,rｰY'7-､yゝ'ｨ'ヽ ヽ ヽ.
ヽ ﾞ:､ ﾞ,; l::iヽ. ,:' ,: ／:/ ﾘ `ｰ//ゝ:' `ヽ､､ｨ:ヽヽ=' i それに超優しい！＞（やら）
ヽ. '､ i',. !:l `::.､ ‐'"｀ﾞ¨´ヘ､|! // ｀i ﾞ' i
ヽ ヽ.i ﾞ ﾘ :::::ヽ､ , '´F＝＝＝＝ﾞ＝ｦ i .i
`, . ヽ!ヽ ..::'''''':,',' ｀`'' ",r‐;fテ''j~￣￣￣ ,' i i
ﾞ, i i ヾｪ､_,ン ,' ; _,:r'´ '´-, / .i .i
i i ,' ヽ､___,ン .ir'~´ ﾆ;―― ' .i i
／:::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::､::::::､::ヽ､::ヽ＼
//N/l:l､:::::::::::､::ﾄ､:::::::::::|l:::トl＼〉 Ｗ＼ヽ
. ///l | l:l└ヘl＼ｖ l`￢ｖ::|l:::V へ Vヽ､:l
. /ｲ/::ﾚl ハ l＼ﾄﾄ､l| ﾄl＼ V l::::∨l::_;ｒ1::::::::ヽ ドはまりすると、抜け出せなくなりますよ
ﾟ ｛l|::::::l'::A`ｌ::::::::|ヽN::::::::ヽｖ:::::::::://, 1::::::::::::l
ｌﾞ|::|::::l:|｛i::::::::N〃＼::::l::::ｌ|::::::::,' ' ' ｒﾍ::::::ﾄ｡l
. l/l::::ﾄﾄ∧､:ｌ| i､ ｛;;)ヽ|::::'l::::::::| | | | l::::::l ﾟi
ﾟ l::::lﾝ lﾍl| `三彡/!::::::::::::;ｊ｜| | ';:::::|
. ヽ:|ヽ、. //ｨ::::::::/ | | ､ ､ Vﾄl＼
l'l::ﾊ ｔ. ､＿_, ///::!::::::{ _ｊ ヽヽヽ V｀ /＼ ハハハハハハ＞（やら）
. |' lﾍ ニ¨´ / 从|::l::/ / ､ ∨ ￣ ＼
｜ ﾄ ＿ .</｡ ﾉ/ｿ ∧ ∨ 〉 丶
l、 | |､ ヽ{／ .イ ﾊ ＼ / ∧
| ＼| ∧ヽ { , } ｀ / _ ――ﾍ
／￣￣＼ ……不思議だろ
ノ ヽ､_ ＼
（ ●）（ ●） | この世の最低の最悪みたいな場面を見ても
i（_人___） |
,､,､ { ｀⌒´ | 二日も経てば腹が減りだす
>ゝヽ__ { |
ｆ ＼)ヽl ヽ ﾉ
ゝ ｀Tヽ.> ヽ く
|｀¨¨´::l ／ ヽ
ノ,,､--ィ'＿
ｲ /:/ィ:::::::''::::::::::::::::::-､__ そして三日もすればムラムラしだす……ですか？
/::::::::::::::::::::: : : : ::::::::＼
,,ィ::::::::::::::::: : : : : : : : : : :::::::＼
/::::: : : : :::::::::::::: : : : : ::::::::::::::::::::ﾍ
.{::::: : : :::::::::::::::::::::::::: : : :::::::::::::::::::|ヽ
.|::::: : : :::::ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::', ヽ ちょっとオブラートに包めだろ＞（やら）
.|::::: : :::|,:＿',::::::|`ヽ__::::::::::::::::::::::::::',
_ヽ: : : :|!.●ヾ::::', 'ｲ ●`ヽ::::::::::::::|ﾍ｀`ヽ
/ |`|:::::::',ヽ=ｨ ＼ .丶=ｲ |:::::::::|',:|
./. | .|::::::|ヽ ､ _ |:::ﾊ :| ',! .,' 事実じゃないですか。
}ﾍ | ﾘﾍ:ヽ .--ｒ-r､_ ノ|ﾘ/∨ ,'
_/ ', | ﾘﾍ.＼{・.! | ／ / ,' サイゴンで農家の女性に伽させてたじゃないですか、このスケベ
〉---､＼', r-'｡"ヽ_/"____,,∠ __
／ r-､＼ヽ ﾐ・,,,､=-ィ/r::::::::::::::::ヽ,_／ . ＼
Ｙ < ,,＼_）---ヾ---ｲ-Ｙ｀'''''''""Ｙゝ-ｲ ）
／￣￣＼ ……まあそれが生きてるってことだろ
／ ヽ､_ ＼
（●）（● ） |
（__人__） |
（｀⌒ ( |
( ( { | 全面的に同意します＞（L）
.{ ﾉ
(＼＿＿ ノ
=＝二{''￣ｰ弋- ヽ
_ｎ＿＿ゞ ヽ/ |
(ヽ＿＿/ ￣ヽ ヽ |.
,,,-''"´ __,,,,,-―,'"´
, ,,=:::::!'ﾆ-'''"'"´,=-''"´ ……なあカメラマンさん＞（やら）
,i:| ／::::::::´::::::::::::::::::::::::::::‐-､,,
/::i/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀=-、
(::::::::::::::::-､ :::::'ー-､:::::::::::::::::::::::::::::::ヽﾞﾞ'-､
,=''::"::::::::ヽ::::::::::::、＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼"'-､
／ ,-'::::::::!＼::::ヽ::::::::::､ :ヽ:::丶::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ ｀
/／:::,:::::::/:::::、、:丶:＼:＼:ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ なんでしょう？
//:::: /:::::,:::::::::ヽ::＼ :＼::::::＼:::＼:::＼:::::::::::::::::::::::::::::i､::＼
,! i::: /::::::/=､::::!::::＼:＼ ..::::::::::::::::::＼ ::＼:::::::::::::::::::::::丶ヽ、､
! .i: /::::::/' iﾞ:i＼:::::i,/ﾌ７:＼::＼:::::::::::::丶 ::::::::::::::::::::::::::'i, ｀`
' i::!i::::::iヽ-'' 丶::!i、''-;ﾉヽ＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
i:! !::::i〈 ｀ ｀"ﾞ´ '!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'i,
! '!:::i ` ｀ '!:::::::::::i::::!::::::::::::::::＼::::::::::::::＼ヽ
' !:l l'ー----､ !::::::::::|:::i::::::!::ヽ:::::::::丶::::::::＼ ｀`
':i .|７￣￣｀ヽ !::::::::/'!::l:::::|,:::::,、:::::::i,｀''''ｰ-＼
,―''''j,,,-‐-‐'‐‐､ i !::::::/ iﾝヽ:::!!::::i ＼::::l ｀''ヽ、
ｰ'´ ／:::::::::::::::::::::::::ヽ / ／'!:::/ !i !:i ,ｲ:i 丶! ＼
,-（:::::::::::,=-‐iTTTl几_,,ｨ' ,,.＜_. !/ / ﾚﾞ !i ,, ´￣￣ﾞ''-､ ヽ
＿/-‐'"￣lﾆ)| .| | l,!/ｰ‐' _ ,-'゛ l､ ｀''l! ､,,_ | ! / ＼ ヽ、
_,,,,,,,.. -‐'ﾞﾞﾌ /ﾞl'''"´ ｀"゛´ 〈 !, " 'l,ﾞ＼ lﾞ / ｀''ｰ
..-''" .,ﾝ'ﾞ i ! __,,,,､-‐-､,, ∧ヽ､、 ＼__/| /
_ -'″ / /ﾞ ／:::::::::::::::::::::::ヽ､｀ ヽ 、 ヽ 丿 i
l< ,／ / _,,./::_;;_::::::::_::::::_:::.-‐';‐'゛'ー､＼ |
´ﾞ'l'ｰ''"｀ﾞ￣ ＼ヽ !TT l´Tン‐'´,ノ'ー､ ｀＼ー､ヽ
ヽ ｀ー――‐゛''''"´' ） ＼
., ──‐､
／ ノ ヽ
. .| （ ●) (●) ……ベトナムって、日本に似てないか？
| （__人__）
| ｀ ⌒´)Ψ
| ﾉn|久
. ﾝ } (ｲで,,)
／⌒ ノ } <
＿＿/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' |
| | / / r_＿＿__〃
| | / / |i
| | （ 〆⌒'──⌒ヽ￣￣￣/
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＼ー-- ､,,_ー=ミ‐-..､
＿＿＿ﾐ::::::::::::::::｀¨ミヽ､::::::ヽ.
＜:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::ヽ
ヽ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾄ､
ー=ﾆ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j::ﾊ
--─=＝ﾆ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヾミ:::::::::::}
,,ｨ彡:::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::彡ｲﾊ::く ……それはサイゴンでの取材を踏まえ
／::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::l::::::::',
／---─ｧ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::／:::ﾘ:::::::}ﾊ ベトナムの現状を考えてのご意見ですか？
／/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::イ:::ﾂ<彡'/:::;イ::::::::::l:::|
/::::ｨ::::::::::::::::::::::::::,ｨ/ ¨''=ｲ _,ｲ:::ｲﾃ ::::::::::ハj
_,,ｲ／/:::::::::::::::::::::ｲ/ | ノ |¨ .::::::ｲ/
∠ イ:::::::::ｨ::/ .| ､ _｣ ｲ:／.j'
/ｲ:／ .|ｲ ＼ ‐--- ／|:/
__ ｲ j ＼ ﾞﾞﾞ／ .ｿ
/＼ ／ヽ- '
／ ヽ､ _ ｲ
／ ヽ､ Y
/ ー┴､
. / |
/ ＼ |､
i ／ ＼ ﾊ
| / ヽ |
| ,' } |
前線で多くの出来事を目撃した後、やらない夫はサイゴンに戻りベトナム社会を改めて眺め直していた
そうして見えてきたのは、目の前の危機を平然と無視するベトナム人たちだった。
(⌒Y⌒Y⌒)
／＼＿＿／
/ ／ ＼ 戦争中なんだから協力して物事を進めましょう！！
/ ／ ⌒ ⌒ ＼
（⌒ / (･) (･) ｜ じゃないと共産党に国を乗っ取られます！！
（ (6 つ ｜
（ ｜ ＿＿＿_ ｜
＼ ＼＿／ ／
＼＿＿＿_／
＜政治家＞
ζ
／￣￣￣￣＼
/ ＼
/＼ ＼ ／ ｜
||||||| ＜･> ＜･>｜
(6-------◯⌒つ ｜ 左様 左様 その通りじゃ！ 国家の危機なのじゃ！
｜ "" |||||||||""｜
＼ ／ ＼＿/ ／ だから今の国会で大学生の徴用を許可するのじゃ！
＼＿＿＿_／
＜軍人＞
＿＿＿＿
／∵∴∵∴＼
. /∵∴∵∴∵∴＼
/∵∴／／ ＼｜
｜∵/ (ﾟ) (ﾟ) ｜ そんなこと許されないよ！！
(6 つ ｜
｜ ＿＿＿ ｜ 軍部は私腹を肥やしてクーデターをするばかりじゃないか
＼ ι＿/ ／
＼＿＿＿_／ 学生を路上で兵隊狩りするのはやめろ！ あと戒厳令はさっさと解除しなよ！
＜学生＞
三￣￣￣￣＼
/ ＿＿＿＿|
/ ＞⌒ ⌒ |
/ / (ﾟ) (ﾟ) |
|＿/----○-○-|
| (6 つ | というか同じ民族同士が闘うこと自体まちがいなんだよ
| ＿＿＿ |
＼ ι＿/ ／ いますぐ解放戦線と休戦交渉すればびゃああああああうまい！
＼＿＿_／
＜知識人＞
／⌒゛~￣￣￣＼
/ ＿＿＿_|＼_＿＼
|＿し ⌒ ⌒ |￣
|∴ (･) (･) |
(6 つ | じゃあ私達キリスト教会が休戦交渉をやります！
｜ ＿＿＿ |
＼ ＼＿/ ／ その代わり政府はキリスト教会に対する抑圧政策をやめなさい！
＼＿＿_／
＜キリスト教団体＞
＿＿＿＿_
／ ＼＼＼＼＼
/ ＼＼＼＼＼
/ ／ ￣￣￣￣＼
｜/ ｜ 待つです―。キリスト教の制限は仏教界と現政権の約束です―。
(6 ´ っ｀ ｜
｜ ＿＿＿ ｜ 選挙協力したのに反故にするなら大統領は辞任しろですー。
＼ ι＿/ ／
＼＿＿＿／
＜仏教団体＞
だれもが分裂を志向し、団結とは程遠いいがみ合いを続けていた。
そしてさらに政治家は政治家同士で政争を続け、軍人はさらに軍人同士でクーデターをやり
| / ／ ＼ ／￣￣ヽ
| ／/ ／￣ / |/ |
| ／ /. | | | |
カ ../ | . | / ／
ア . / ＼ ＼ / ／ ___
ア / ＼ ／ " .＼ ／￣￣＼／ ＼
ア / / ＼_ / | |
ァ / / . | | . |
ァ ￣"/. ./ ／ ｜
｜ / . | ／ﾞ'ヽ ／￣￣＼_／
｜ / . __. | / | ／ ヽ ｜
｜ . / . ／ | / | / ヽ ｜
｜ | . | |/ ヽ / |└ | __ ＼__＿＿／,-─‐-,,,,,
｜ | ＼___| ﾞ､ / ヽ 「 ヽ /／ヽﾞ､／ /／ ／￣:::::::::::::::::::::::＼
｜ | | . | |ｌ ﾞ､ / ｌｌ-ヾ､ /=ｌ | ／／ /"~:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
ツ ＼ ＼ |__. ∨ / ／／ﾞ" ┌ﾉ/／ / //'''"""ヽ::::::::::::::::::::.. ヽ:::::::＼
ウ ＼ ..＼└ヽ､ ／ノ／ . | ／::::::::| //| ヽ::::::::::::::::: :::::::::::|
ゥ ＼ . ヽ ─､ヽヽ/ｌ"''‐" ｌ /:::::::::| | || |:::::::::::::::::::::::::::::|
オ ＼ ／ ＼ レ／ヽ ／／::::::::::| | |ヽ ／ ￣─--､:::::::::/
ォ r" / :::::::| ヽ､ヽ‐" ／／/／:::::::|＿,,,,,,,| |:＼ ／ :::::::::::::::::＼ヽ､
ォ | / :::::| |ヽ--'"''":::／ :::::::／ ,,,,,,-､＼:::::/ ::::::::::::::::､ヽ＼
｜ .z .| :::::::| ''| |──ヽ､/::::::::::::/ /'''" ＼＼| :::::::::::::＼ヽ::|
｜ ／ .. | ::::::/二二＼:::::::::::::| :::::::／／ ﾞ''‐| :::::::::::::::::ｌ/::::|
｜ / | | ::::::::::::| ＼＼──''''"／ ::::::: | :::::::::::::::|:::::::ヽ
｜ / | | ::::::::::／| :::::::| :::::::::／:::::::::|
｜. ＞ ＼＼:::／ ::::| :::::: | ::::┌─二二二ヽ､
｜ / / 〉 :::::＼ :::::::::::::::: ＼ ／| ／ /￣￣￣＼
ォ / / / ::::::::::::‐､:::::::: :::::::::::::::::::::::::,,＼‐''" ／ / ヽ／'''─､＼
！！ / 〈 / ::::::::::::::::::＼ ::: :::::::::::::::::::::| / ／ ／/ ＿/ // ヽ
＼ || ::::::::::::::::::::::::::/ |:: ::::::::::::| |/ ／/ / ／ 丶､ ヽ |
学生はさらに細かいセクションに分かれ、知識人はそれぞれ手前勝手な主義を吹聴し、宗教界も内部で派閥争いを続けた。
__
＿__| |＿ . /三三三／,. 姉さん・・・！ ＼ ┃ ┌'└vヽ,--┘'┐
┃ |＿_ ___|. /三三-‐" ＼ ┃ コ =‐''、''7 .┌
┃ ____/ / .//|三/'"／／ , ､_ヽ . ┃ （ o |つ丿ノ,/| |
┃ | / ﾚ'" /.／ . ､|ﾞヽ ┃ 二 二 ニ.└'
┃ "￣" . /／ ﾞ､ ┃ └‐､,.┘.| |
┃ /ヽ_ /" ﾞ､ ┃ /ヽ＿,.,、| |_.,ノ>
┃ ./ﾞヽ "ヽ / ／/ ﾞ､____ _ _ | ┃ ﾞヽヽ--┘ ｌ,.,-‐"
┃ /ヽ ﾞ＼ﾉ レ'"/. _-"．~∴∴∴─-、 | ┃ ,.--‐‐､ ｌ''ｌ,.,.ｌ'ｌ,､
┃ ヽ,."＼r . /. ／∴∴∴∴∴∴∴∴＼ | ┃ └''''") | | |.コ┌
┃ ﾞヽ／ . / ／∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴ヽ .| ┃ ヽ二‐' |_|ｌ,o ､ﾞ
┃ ／＼ | /∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴ヽ | ┃ _┌,__ ￣
┃ ヽ／＼＼ | ,.-/∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴．|,. | ┃ ｌ.., ,.､二ｌ
┃ ヽ／ |''" |∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴ |. ＜ ┃ //,-､_,、
__ ____ | .|∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴： | ,.ヽ、 ┃ ヽ'＿‐_┘
┌ヽ|__ﾞ,|"| ／ ／ ﾞ､|.∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴/ | / / / / /└ ,.,ﾉnn
└"_,.ノ.丿 ／ .| ／ |.∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴ ,-‐-､/ , "| / / / / / ｌ", ,二'ｌ~
ヽ,.,.-" ヽ／| | / |∴∴ ∴,‐,∴∴/ ／,/ ./∴､＼ ‐ ''|. ･ ･ ･ ･ ･ ｌ、‐┐
.|__| | | ／ ﾞ,. ∴： /'"/ヽ：： |‐ .＼ﾞｌ ／ ￣
/ / / / / | |＼ ／ （・） '" ：ﾞ''",ヽ './_,.,.‐''",.,.,.,./'" ,、 ,._
./ / / / / |､ | (・l､､' ,‐,ﾉ / ￣ﾞ"'" " ./| ／;;|／
･ ･ ･ ･ ･ ゝ ヽ､⊂ ',.-‐,.､ ｌ__／ __,.,.,.- / | ／;;;;;;;;;;;;;;
|" ヽ / ,‐'_'''＼ .ｌ ､ ﾞ､ '''''‐‐'''''' / .| ／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
＼ ,ﾞ､ .'､,."-''":::::"ヽ ,' ﾞ､ ﾞ､ ／ ,‐| .／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
_,.,.-､ヽ ｌ''‐‐'"ﾞ､ ﾞヽ,.‐', ﾉ ﾞ, ／ .ﾞ､ ﾞ､ ／ ／/| ／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
,.-"三三|＼､ ヽ､;;;;;;;;;;;;ﾞヽ､ ヽ''‐",." ／::-- ﾞ､ ﾞ､ ／ ／ ,.";|/;;;;;;;＿,.,.-'''''''''''"ヽ､
/三三三| ／ ｌ、;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞヽ.､_,.,..‐" ﾞヽ､ﾞヽ､ ﾞ､ ﾞ./ / ／;;;;;;;;;;;/:: ＼,ｌ／
／| /ｌ /＼|三三三/ ./ ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ─‐‐.､ヽ＼ ヽ,,/ ／;;;;;;;;;;;;;;| ﾞ"''‐"'
|/ | /三三三三Ｎ / /ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|,.,.--.､ ﾞ''‐‐'‐'' /;;;;;;;;;;;;;;／ﾞ､ .､ ､
三三 | /三三三三 | | | ﾞ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼ __ _／";;;;;;;;;;;;;;;;;| ﾞ､ ｌ:: ヽ
ベトナム人のエネルギーは、そうした何の生産性もない、際限のない分裂に費やされていたのだ。
＼ ＼､ ﾞヽ _,, ‐ '"￣￣￣ '' ヽ､ ／ ／
＼ ＼ ,,‐'" ζ ﾞヽ、
ヽ ﾞヽ ﾞ ., " ζ ﾞ.､ _,,,-‐
,,_ /ﾞヽ ,, ヽ, /ﾞヽ‐'"ヽ
ﾞ"''''| |､ / ﾞ,-､ ,,メ'"| ﾞ､__ ﾞ、
/ ,,-‐' ./ ﾞ"''ヽ ､ /iiii iii| ﾞ'ヽ､ ﾞ,ヽ ＼|
_,,/／ ／ ／ ,,,,'-''''''ヽ i||i＼ ﾞ'''ヽ‐''''"ヽ､ ﾞヽ､
─'''''''''──‐'''"~ .ノ ii||i.|.ﾞヽ､ -
ﾞ'' _,,,- ,,,,-‐ii ||||､,,-､ﾞ'ヽ
,,-‐'.､,_|||||||ii ,.-┴‐─'''""
ﾞ''ヽ‐-､,,,|||||||||lii ヽ ￣''''
""'' ）ll, ､ Ｏ Ｏ _| ﾞｌ‐､--┬┐
,,,,,,,---､--‐''ｌ|| :|ｌi _ / ノ -‐''
ヽ/ ﾞ、 ノヽﾞ||||||''‐ ＼ Ｏ Ｏ ／: ::|ｌｌ;|| ﾞヽ|,,-‐'"
＼ヽ /'" ﾞiiiiii ＼ ／ /iiiii/,,, ｌ"~ ,,,-'''"ヽ ,-''"
,-､ ﾞ"'''ヽ ,-,ﾞ、 ﾞヽ､ :＼ Ｏ Ｏ.／ / ./二-ﾞヽ‐'"::::::＼/ ／
ﾞ､::.ﾞ'''''‐┬'"ヽ-､ ﾞ､ ＼ﾞ （・） , （・） ' ./'" ／ /.:.:.:.:.:./ ／
ﾞヽ､, ＼.:.:.:.:.:ﾞ、 ＼ ﾞ､ ' ◯つ◯, ~/-‐'/ /.:.:.:.:.:.:/‐''"
＼ﾞヽ‐.:.:.:.:.:ﾞ､ ヽ‐-.ﾞ､ / ￣''' '|||||||| ＼ /.:.:／ ／.:.:.:.:.:.:/ /
＼＼.:.:.:.:.:＼ ﾞ､.:.:.:.ﾞ、. ｌ"','''‐-|||||||||||─‐/‐"/ /／ ／.:.:.:.:.:.:.:/ /
＼＼.:.:.:.:.:＼ ﾞヽ､.ヽ. ヽ/ヽ‐--┬‐‐'" 〉''/ ／ ,,-'"::::.:.:.:.:.:／/ ＼
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冂 ＿＿＿＿＿＿＿＿ ,────┐
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／＼ ,, | | / ＿＼__|| ||__∠＿_ | | --------,
＼／/ ||. |、▽ ／ |＿＿＿ ＿＿＿| | □ | | lニﾆl |
/ /| l/ ＼ | | |______| |_＿＿_＿|
./ .// / /ヽ ＼ | | ＿ ＿ ＿ ＿ ＿
/ /ノ ._/ ノ ＼_ ＼ |＿_| ／／ ） | ） | ） ）） |
ベトコンは民族と国家を開放するために戦っている。米兵ですら、事情はあれど国家から与えられた責務を果たすために戦っている。
.＿/￣￣￣ヽ__
/￣￣ヽ ＼区区区区／
_/―――ヽ_ ン――ム―┐ |
▽▲▽▲▽▲▽▲▽ /￣￣￣￣＼ －――――、. ↑ー―ｑ・) |@.┤
０( / ⌒ ⌒ ヽ ＿_|＿⊂､＼＿___|.＿ /＼／＼／＼| |⌒ └ｚ＿ﾉ ノ
〇 _@| (・っ(・| ＼▲▲ ´ｰｌ￣＼▲／ ┌┴――――‐┴┐ ０・)-εニニ ＼
Ｏ＼| 、＿ / .┌―――――┐ /ヘ ＼ ＼ ＼| /⌒ヽ‐ナ＝ー――‐┬┘ ｃﾉ ＿ |≡| ヽ
| rrm┬― ＿＿|＿＿＿＿＿__|__ ０・）――@ ＼ （ ） |⌒ ｀ヽ__＿ | ￣ ｌ／ |≡|ｌ＿＿」
― | っ─､ ＼＿〜〜〜〜〜〜＿ ゑ＿､ヽ | (⌒＼ヽ / cﾉ｀ |@ ソワ （ ＼（⌒）|≡|＿＿ ）
／ ｌ / フ ＼＿＿γｍ/￣￣ヽ. /＼￣￣|____￣ | ﾌ ノ＿ /＼__ ｌ| |. ＞＼ │ ／ |⌒| | |||||||＼
| レ ﾉ＿＿_ｌ＿＿_ っ /＿＿＿ヽ ＿ 〈､ |@ ￣ﾌ ￣l／⌒／ /､Y⌒ｌ ｀ー┐___（ /￣|￣| ＼__|
ト＿＿ノ(＿＿＿＿＿_).▽▲▽▲▽▲▽/__ヽ cﾉ ＿ | ./ ／￣/ |Z|ヽ- 「ヽ／⌒ｌ ｌ ｌ＼ |￣_| r / |__|
Ｙ |＼／＼／＼／| ４―＾―‐‐ッ ヽ |_____|(⌒) ￣ ﾉ＿__ﾉ __ノ /￣__/ |__| Uく ＼ ／⌒｀）.ｎ /￣__| / |__|
│ ｀|￣￣￣￣￣|´∠|・)ｃ・) ∠___| ヽ / |ll _ﾉ___工 /￣ | |__| ヽ＼ Y |__| |￣＿_トー.´ |__|
ヽ.――┤ | | 、 / .| | /ヲ／⌒ ∠ ＼ /￣￣| |__| / ＼＿__／ |__| /￣＿_| ||__|
|_________| │ ヽ__▽＿_／ .〇 |_|ll| イ ﾉ＿/ ) |￣￣__| |__| |￣＿＿| |__| /￣＿_/ ||__|
） │ │ ／ ／＼ /Ｕ／ ||＼ | ∠_／ ／| |￣￣＿| |__| |￣＿＿| |__| ｌ⌒ ｀ ー←＝￣￣￣||__|
/＿＿__|＿＿＿＿＿_| ／ | /￣￣Ｎ || . (||) || /_／ ／| | |￣￣＿|ー――‐|__| |￣＿＿| |__| ,| ッ .||__|
ﾉ|||||||||||＼／＼／＼／|__／ﾉ |￣￣._ト-' ） ||Eミ＾ー´_ ／￣| ﾉ γ||||||||||||||| |||| |￣＿＿|――|__| /| |ー┬―――‐八 ＼
＿／ ￣ｽ￣￣|￣￣￣ ノ |￣￣__| ｌ || l⌒￣ ￣￣|┤（ __＿＿＿＿ノ |￣ | |__|／ ,| | | / ﾉ》|||ヾ
しかし、その国の当事者の国民は、完全に戦争に対して無関心で、分裂することに終始していた。
……はたから見れば、仲間内で慣れ合っているように見えなくもなかった。
／ ,-:::::::::::::::::::::::::::::l
/i ／:::／::::::::::::::::::::::::i ……全面的には同意しかねます
!:i i::::/::::::::::::::::::::::::::::::|
>::ヾ::::::＼::::::::丶::::::::i まず日本とベトナムではあまりに状況が違いすぎる
／i:::::::::::::::!,::::＼:::::::::::::!,
／/::!,:::::::::!::::::!:::::::＼::::::::::!, 部分的に似ている所はありますが、
/::::':::::!:＼:::::ヽ::::::::::::::丶:::::::::!、
/:::::!:::::::::::!'!＼::::::::i＼:::::::＼::::::＼ 総じて見れば違う所の方が多いのでは？
..,i::::::::!::::::::/=､!:::!!:::::::i, ,ｧ＼::::＼:::::::ヽ､,,__＿ ＿＿＿,,､=''"
..!::::!::::!::::::/r:iヾ!:i＼:::i,!（:::）ヽ::::::::＼＼:::::::::∨::::::::::::::::::::::::＼
..i::::!:::ii:!::::il ''',,ﾉ ヽ ＼i'==‐'''´ ＼ヽ::::＼::::::::::ヽ::::::::::::::::::::ｰ=
!ii::::!::::ヾ!ﾞﾞ,´ ﾞ !:!:::::i::::::ヾ:::::::＼::::::::::::::::::::::
ﾞ!!::i!::::::::! ヽ ‐ !ii:::::i::::::::::::::::::::::',:::::::::::::＼‐
!i ヾ::::i, i!|:::::!:::::::::::::::::::::::＼::::::::::::＼
i! ﾞ!:::i､ F二ﾆ=-‐ ! !:!::!:::::ヾ::::::::::::::::::ヽｰ-､,,,,
ﾞ! ﾞ!:iﾞ!、 !:i/ﾞ＼::::::i-、::::::::::＼
!i ﾞi､ イﾞ!iﾞ ＼i、｀゛'ｰ､:_::＼
ﾞ! ﾞ!､ ,,､イ !i ヽ ) ）｀
!i'ｰ---‐ヾ::::::::::: ! // |
ﾞ!,､-‐'ﾌ´/ヽ:::: / // !
,-'"´ ／ / i"＼ / //
ﾉ ( i 、 ヽ / ／ /
／￣￣＼
ノ ヽ､_ ＼
（ ●）（ ●） | ………そうか
i（_人___） |
,､,､ { ｀⌒´ |
>ゝヽ__ { |
ｆ ＼)ヽl ヽ ﾉ
ゝ ｀Tヽ.> ヽ く
|｀¨¨´::l ／ ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼ まあいいや。今日は俺のベトナム最後の夜だ
| （ ─）（─）
.| （__人__） おごりだからドンドン食ってくれ
| |r┬-|
_|_＿／)＿_三'´） じゃあ次のアオザイ着た娘の店も？＞（L）
-≠ｰ￣''}＿_[__] ﾉ
/ ,/ <
| ／ ＼ それは自分で何とかしろだろ
| | ＿＿ｎ_
.| | ヽ＿＿/)
,, -─- ､._
／ ヽ
| | ………
| ノ ヽ､ .|
＿ n （─）（─） |
-(ミ>二＝=（__人__とｰ､ | ｽﾞｽﾞｰｯ
ヽﾐ/ ＼￣￣￣/) ヽﾉ ＿
| | ￣ゝ￣￣＿ ￣ ヽ
.| | { ￣￣ ￣─＿ノ
ヽ､ノ | |
やらない夫はベトナムに来てからずっと、とても不思議な気持ちに包まれていた。
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:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,.,.,.,. ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ,.,.,.、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::: （ ((（_,. ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: _）)) :） :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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:: :: :: :: | ::| :: ::: :: :::::::: |;:__ | :::::::::::::::::::: :: :: : ::::
:: :::::: : | ::| ::: :: :: :::::: |´ ｀| ::::::::::: :::: :: :::: :::::::
::: ::::::: | .:| :::::: ::: :::: :::::: |:. | ::::::::: ::: : ::: ::::
::: :::: | :;| ::: :: :: :::::: |:: | :::: : : :: ::
:: | :::| :: : ::::: |:: | ::: : : ::: :::::
:: 'i:::: ヽ ,、 :::: .ノ:: ;;,| ::::: ::::::
:: ＼:: ＼ ／: :＼ ::: ／ .;;／ :::: :::::
: :: ヽ;: ｀! i .: :. i !´ :;/ ::: :::::
:: ヽ、 ｀ﾝ-4;';; ;;ド-ヽ´ :;ノ ::: ::::
:: !、::/|::|;;ヽ.;:: ::;,./ノ|:::|! i´ :::: :::::
:: |:|「O/:;::;:`:o:":;:;:;:|:;:!|:. |´ ::::: ::::
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":: " ' <;;;^=;;;;;;;;;;|;;;;;;;|;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| " '' ......:::::" ｀
.... ｀ >";;;;;;;;;;||;;;;;!;;;|-;;;;;;;;;;;;;;;;;;| " ｀ ..
/ヽ,;;;;;;;;;;||;;;;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>
" ｀ :: ／ ;;;;;;;;;;;V;;;;;;;;;i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ＼ ::... " ｀
, .,,. , ,., . ,, . ／ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ＼ , .. ,.,, .,,. ,..,,.,..,
米兵とベトコンが殺しあう様を眼前で眺めながらも、やらない夫は何故かベトナム戦争について全く考えていなかった。
.＿/￣￣￣ヽ__
/￣￣ヽ ＼区区区区／
_/―――ヽ_ ン――ム―┐ |
▽▲▽▲▽▲▽▲▽ /￣￣￣￣＼ －――――、. ↑ー―ｑ・) |@.┤
０( / ⌒ ⌒ ヽ ＿_|＿⊂､＼＿___|.＿ /＼／＼／＼| |⌒ └ｚ＿ﾉ ノ
〇 _@| (・っ(・| ＼▲▲ ´ｰｌ￣＼▲／ ┌┴――――‐┴┐ ０・)-εニニ ＼
Ｏ＼| 、＿ / .┌―――――┐ /ヘ ＼ ＼ ＼| /⌒ヽ‐ナ＝ー――‐┬┘ ｃﾉ ＿ |≡| ヽ
| rrm┬― ＿＿|＿＿＿＿＿__|__ ０・）――@ ＼ （ ） |⌒ ｀ヽ__＿ | ￣ ｌ／ |≡|ｌ＿＿」
― | っ─､ ＼＿〜〜〜〜〜〜＿ ゑ＿､ヽ | (⌒＼ヽ / cﾉ｀ |@ ソワ （ ＼（⌒）|≡|＿＿ ）
／ ｌ / フ ＼＿＿γｍ/￣￣ヽ. /＼￣￣|____￣ | ﾌ ノ＿ /＼__ ｌ| |. ＞＼ │ ／ |⌒| | |||||||＼
| レ ﾉ＿＿_ｌ＿＿_ っ /＿＿＿ヽ ＿ 〈､ |@ ￣ﾌ ￣l／⌒／ /､Y⌒ｌ ｀ー┐___（ /￣|￣| ＼__|
ト＿＿ノ(＿＿＿＿＿_).▽▲▽▲▽▲▽/__ヽ cﾉ ＿ | ./ ／￣/ |Z|ヽ- 「ヽ／⌒ｌ ｌ ｌ＼ |￣_| r / |__|
Ｙ |＼／＼／＼／| ４―＾―‐‐ッ ヽ |_____|(⌒) ￣ ﾉ＿__ﾉ __ノ /￣__/ |__| Uく ＼ ／⌒｀）.ｎ /￣__| / |__|
│ ｀|￣￣￣￣￣|´∠|・)ｃ・) ∠___| ヽ / |ll _ﾉ___工 /￣ | |__| ヽ＼ Y |__| |￣＿_トー.´ |__|
ヽ.――┤ | | 、 / .| | /ヲ／⌒ ∠ ＼ /￣￣| |__| / ＼＿__／ |__| /￣＿_| ||__|
|_________| │ ヽ__▽＿_／ .〇 |_|ll| イ ﾉ＿/ ) |￣￣__| |__| |￣＿＿| |__| /￣＿_/ ||__|
） │ │ ／ ／＼ /Ｕ／ ||＼ | ∠_／ ／| |￣￣＿| |__| |￣＿＿| |__| ｌ⌒ ｀ ー←＝￣￣￣||__|
/＿＿__|＿＿＿＿＿_| ／ | /￣￣Ｎ || . (||) || /_／ ／| | |￣￣＿|ー――‐|__| |￣＿＿| |__| ,| ッ .||__|
ﾉ|||||||||||＼／＼／＼／|__／ﾉ |￣￣._ト-' ） ||Eミ＾ー´_ ／￣| ﾉ γ||||||||||||||| |||| |￣＿＿|――|__| /| |ー┬―――‐八 ＼
＿／ ￣ｽ￣￣|￣￣￣ ノ |￣￣__| ｌ || l⌒￣ ￣￣|┤（ __＿＿＿＿ノ |￣ | |__|／ ,| | | / ﾉ》|||ヾ
政治や国家や戦争を軽侮し無知無関心なベトナムの人々を見ながらも、やらない夫は何故かベトナムについても全く考えていなかった。
, ／
・）＼＿ , 〃´
| ⌒ー（∠；・
＿| ,.--´
.（ ｃｖー-、」´
>,＝
_π々、
> ）
丿 「
, ノ i-|
,. ｀/´ |
|レ-´ i´
,. ／ . >
,＿...-ｰ--； . π.「/ノ
,..ｷﾀ━━━━（ﾟ∀ﾟ）━━━━!!!!!!
；, .,_Ｆ＿i-冗--、ヽ_/ ．
,..-； つ、（.,.--/
．;ヾ=3 / ＾ .
・ゝ.i |
｀~；~
’
:
,.・、
,・
. .〆 . ;
｀ :
． :
' ・・
どれだけ他人の戦を眺めても眺めても尚眺めても、眺める度にやらない夫がしきりに考え憂いたのは、自分の国日本の事だった。
ベトナム戦争の下にいる人間たちと、祖国日本の下にいる人間たちが、本質的にひどく似ている気がして仕方なかった。
＿ ＿
_ -＝ﾆ￣ ￣ ｀ﾞ ヽ､
彡 ﾞヽ、
／ , iヽ ､、 ＼
ノ／/ /i ﾊ ﾄ!iヽ ヽヾ､､ ヽヽ ヽ
〃/ ｲ //.|l|!i!i! l ﾄ!iヽ `､ ヽ ヽ ヽヽ､ ヽ. ヽ
/'// / 〃 l ﾘ!i!i!|i!ｌ ヾ ､ ヽ ヽ ヽヽヽ ヽ ﾞil
///| !ｌ￤ | /!ｉ!i!l | ヽ ヽ ! |l!i;,,. ﾞi! ヽ ､ ヽ.ﾘ
/ i|!iｌ ハ│ ￤l| リ|ﾘ -‐弋-‐!i!＋ｌ!i!i!i! ｌi! |! ヽ ｉ ﾘ
│ｌil | ｌ!i!i|ﾑニ土|l l ￣__ ＼ヽil| .|!i!i!l l| ﾘﾉﾊ. ｌ il
|l |!i!ｉ .|!i!i!il -‐-__|ﾘ ｨ≠うヶﾄヽ li!i!| .从 ｌ!i!i!i!| i|
ｌ| li!i!i ｌ!i!i!ｉ| ｲ",うｔ;ｊ` （ｔ'ソ |!i ￤f ﾄ ｒ⌒；i! ｒ!
! !i!t ｌ!i!ｉヽヽ `ﾆｿ ﾞ¨ ｌ!i ﾉ.从ﾊ ヽ. }!i!iﾘ
' ﾞ､ i|ヽ!i!iヽ ｉ 〃〃 |!ｉ il ｲ!i!l j ｿ ）く
ヽ !ヽi!i!ヽ〃 '、 ｌ!i/ｌﾉL_|__.ノ⌒K ヽ
トヽヽﾍ. _ ＿, ﾚ／|!ｿ l!i!i!, ｀､
ﾘ. ヽヽ ヽ､ ,／_y亠 ┐ |!i!i!i!i ヽ
ｿヽ＼｀丶､ . __ ,.ィ,´／ l. ｌi!i!i!i!i i!i
｀ ヽ ,ィ┘|ｨ'／ | |!i!i!i!ｊ! i!l
/ / ｢ｒ'｢ , =‐'´￣｀`ヽ､.li!i!ﾘ!i!ｌ i!|
∥| ｌ ｉ ,≠'´ , ‐ ´ ﾞヽi!i!i!i}.!i!l
│l ! ﾚ'´ ／ ヽi!i i!|
／| 〉／ ／ ∨ li!
／ ／ﾚ' / ; i l |i!
/ ／ / / l ｜i!.ﾘ
У ｆ ' ｉ l i.ヽ
／ ｌ l .| ﾄヽ
／ ｌ | l }ヽゝ
／ | ￤ ∨
/ i | ヽ 、 l
/ | l ヽ ヽ i
! ヽ ｌ | ヽ ｌ
ヽ ` ヽ､ ｌ l ヽ ヽ
ゝ ヽ ｀ | ヽ ヽ
丶 l l
旨い料理や美しい女達さえも、日本に似ている気がしていた。
長い幼虫期を経たやらない夫が、今、サナギになろうとしていた。
＿＿
／ ＼
／ ノ ＼ ＼ ベトナムの料理は旨いなあ
｜ （⌒）（⌒） ｜
| （__人__） |
ｌ ｀ ⌒´ ｜
{. ｜
.{ /
{ /
＿ __{-`ｰrr一'´ -}､＿__
〃-──ﾑ､___}{__, -＜`ー─ミヽ
/ _／__-う__とこヽ ヽ }>l
,′ l { ( l三三三彡'} l ／l l
/ ヽ_〉 ヽ/ ∥ ヽ{ {_ / } }
j =/ヽ___/> ∥ ＼／ヽ_ { {
/ 〃 ヽ___,ｲ ∥ く__／ヽ＼ ヽ
r＝＝┐ j ＿∥ ＿ { ＼＼}
│ |))＿＿ ／__|＼;;∨＼;;＼＼_＿___＼ヽ
￣￣￣￣￣＜.ゝ､＿ノ＞ x―' /＼;＼∨＿_＼;;＼｀ ‐-､ ￣￣￣￣
￣￣￣ {. ‐/_____＼;;ヽー─‐ ￣ }
`ー────────‐─ '
しかしそのことを、やらない夫はまだ、気付いていない。
＃5 他人の戦争 おわり
角川文庫でマイアメリカンジャーニー読んだなあ
解説だったか後書きが政治やる前のマスゾエさんだったと思うけど、彼はレリゴーな政治家には入らない系ですか？
他国を見て自国を知るのは正しい
今の日本でも穏健で現実的な右派の多くは海外通
海外を知らないと極右や左派になる
>>765-768
このやらない夫の体験談をあげて
人間性を貶めてるブログがあるんだよな
こういう連中ってイギリス人やフランス人の記者が平然とボタンを押したことは
どうせスルーしてるよな
でこの良心的な戦場カメラマンだって現地の女性を買春している
小林よしのりの新戦争論でも
戦争の加害、被害、名誉の一部分でしか見ない者たちが多いと書いていた
小林よしのりの意見には、ほとんど賛成できんが、これと嫌韓本に関する意見には同意するよ
i⌒i ………自動レス投稿アプリを探してはや一ヶ月……未だに検索に引っかかりません。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 手動の投稿は疲れるよパトラッシュ。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ ちょっと予定が変更になります、次回はやらない夫の覚醒から選挙まで、その次が三島の回
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | で……その後がちょっと分かりません。色々考えてみたのですが…・わかりません。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ ただ早めに橋下さんの方には行きたいのですが……。
i⌒i ……おそらく多くの方がお気づきだと思いますが、>>1はあんまりマンガやアニメに詳しくありません。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 ガンダムシードも北斗の拳もデスノートも『やる夫が鎌倉幕府の成立を見るようです』を見た後に見ました。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ 何が言いたいのかというと、キャラ崩壊してたらごめんなさいということです。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | また使いたいキャラが居ても、何のキャラなのかわからず見つけられないことが多々あります。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ 具体的には、ハンペンみたいな猫。たまにみるのですが、何のキャラなのか未だに分かりません。
i⌒i ローゼンメイデンもまだ未読なのですが、AAの豊富さを見ると使い捨てしたことを少し後悔しています。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 ただ五人以上並んだキャラで、死に顔的なAAがあるキャラが他に浮かびませんでした。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ まどマギは知ってるのですが、五人揃って死に顔的なAAとなるとなさそうで安易にローゼンを使いました。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | このように>>1のキャラ設定は主要人物以外はテケトーです。キャラ崩壊もしますがご了承下さい。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／ また舛添さんについてはごめんなさい、詳細を調べていません。
i⌒i 調べてみましたがにゃんこ先生はちがいますね。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 もうちょっと平べったいやつなんですが……
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ まあキャラに合うのは縁だと思っていますので、そのうち探してみます。
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | 見ていただきありがとうございました。今日はねます。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀￣￣￣´ ／
ハンペンみたいな猫
なんかいろいろ考えさせられる回でした
そういえばベトナム戦争ってアメリカの映画等じゃよくテーマになるのに
日本じゃあまりよく知られないし昨今話題にものぼりませんね
興味覚えたので調べてみようかな…
南ベトナムの政治家や軍人、宗教人いかんかったのね
別に不快に思う描写はないな
佐藤優「国家の崩壊」で読んだアフガン侵攻の方がもっと強烈
もう28年も昔になるけど、逝去したと臨時ニュースが流れた時は呆然としてた
戦後のスターで3位（1位美空ひばり、2位長嶋茂雄、4位力道山、5位王貞治）
の彼が国民栄誉賞を貰えてないのは片手落ちやね
面白いです
学生の頃に太宰治にハマってたけど、想像以上にクズっぽくていいわｗ
i⌒i >>924さまありがとうございます。 ずばり探していたのはちよ父でした。
| |
,,ｒ' 'ヽ、 中途半端にスレが余ってるので、番外編を作りました。
,,r‐'' ヽ､
／ ＼ 内容は三島の回にも関係のある、昭和の文士たちの生態を
/ （ ･ ）（ ･ ） ヽ
| ,-､ ,-､ | オムニバスに綴ります。
ヽ ヽ､ ￣￣￣ ノ /
`-､ ｀ ￣￣´ ／
￣￣￣￣￣￣￣
＃ばんがいへん
【優れた僧侶はヤクザと見分けがつかない：今東光】
本編でも出てきた今東光は多彩な経歴の持ち主である。
明治三十一年に生まれた彼は、一高時代に川端康成らと知り合い新思潮という雑誌で文学活動を行う。
ところが昭和五年、心境の変化から出家。その後、再び文学活動を再開し直木賞作家となる。
, ´ ｀>、
,__ ＜ ＼
, ＞ 、. ＜ , こなたよ
, ><.. ,
l .／ ｀ヽ__. , 今日は銀座のフレンチレストランで
ｲ .／ニニ ニニヽ. ＿ ,
,ｲ | __≦_ ニ ヽ 、 ﾄ、 飯を食いながら打ち合わせをしよう
／ r," ,--ニ=xヽ ,,ニニ＝-xヽ! 、
／ ／ x´ｰ… 。ﾏﾚ' ｛i ー -｀ヽ ヽ<l 、
／ ／ xイ ',ヽ.｀ー┘' ' 〈 ´￣｀｀ ﾏ ', ＞
.／ ／ ＜ 乂 、 ' __ ´｀ ﾏ , ＞
.／ '¨¨´/ /ﾆ|i! ヽ. / ト、 ／人 , ＞
.／ ' 'ﾆﾆ!i! ｝ ,ー乂l ,へ__ .< |'ニ', , ＞
. ／ / ,:ニニi, Ⅵィ ヽノ ヽ .川,ﾆﾆ ,人 ＞ 、
' ／ ,:ニニﾆ! / , - 、 ﾏ川ニニ, 、 ハ
, ／ニニニ| / ／＝＝ヽ V,'ニニﾑ ＼ ｜
/ ,, ／ニﾆﾆﾆﾆ У .／〃 ﾄﾑ /ﾆﾆﾆﾆム. ＼ |
＜今東光＞
／￣｀ー--.､
／ '´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣`ｰ────-.､
/ / 分かりました！ 大僧正！
/ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ :: /
/ ／,l´△△△△△△△△△∠|/ ＼ :: | ハイヤー回しますね！
/ ／l／:´:.:.:.:.:.::;|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:::.:.:.:.:.:.:.::＼/.∧ :|: |
/ ／l／....:.:|:::.:.:.:.:/'|:.:.:::.:.:.:.:::i::|∨:.:.:.:ｉ:::.:.:.:∨ ∧ :| | 雨振ってますんで、私が傘を持っていきます。
| ∧/: : : : ,-|─-/､ |..ｉ : : : : :|..| ,V:-‐|:‐-､:::∨ ∧ l
| ∧/:.:.:.:.:.:.:.:::l:.::.:/ |::|::::.:.:.:.::|::| ∨::|V::.:.:.:::∨ ∧ l|
|: /∨:.:.:.:.:.:.:.:::/|:.:/ |::|::::.:.:.::::|/ |:.:| ∨:::.:.:::∨ ∧ |
|::∧/:.ｉ::::.:.:.:.:::/_|:/＿_ |:|V:::.:.:.::| _＿|/__ ∨:.:.:.::::＼ /＼ |
|∧/|:.:|:::.:.:.:.::ﾁﾏ弐云Z、|:| ∨:::.::| Z弐云ﾏｱV:.:.:.:.:.::::l:＼/.ヽ.|
|▽' |:.:|::::.:.:.:::| | |_):::::i:| |' ∨:.::| |_)::::::i:| ||::V.:.:.:.::::|::::|∨ /|
|,'|: |:.:|:::.:.:.::;ﾊ. ､ V::zｨ:| ＼:| |:zｨ::V ,'' |::.::＼::::::|::::|::∨/|
| |: |/|:::.:.::::|::ﾊ ゛--‐ , ` ‐--" ．|:.:.:.:.:::＼:|:::|､:::V､|
|,ｊ_;ノ ∨:.:::|:::::ﾊ ､＿_､＿_, |:.ｉ:.:.:.:.::::::|:::| ヽ_|/
|| |:＼:|::ｉ:::::ﾊ |'´ .::| |:.|.:.:.:.:.:::::|:.:| ||
|| |:.:.:.|:.::l:::::::::ヽ、 ヽ.＿:;ﾉ ,.ィ´:|:.|:.:.:.:.::::::|:.:| ||
|| |:.:.:.|:.:.:|:::::::|::::::;＞‐:- ..＿.. -:‐＜:::::|::::|:.|:.:.:.:.::::::l::::l ||
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|| ／￣|:.:.:.| |:::| ｀゛‐-:::| || |...::-‐'´￣/:/|:.:.:l::::::|￣ ＼:|||
|| ／ヽ、 |:.:.::| ヽ|::. -‐| || | /:/ |:::::::::::| ｀||
＜集英社なこなた編集＞
※大僧正 天台宗のえらい坊主の位。
ある雨の日、編集と今は銀座の一流レストランに食事に行った。
＜＜銀座の一流レストラン＞＞
l＼
l ＼ ／|
| ヽ.＿＿__／ |
|/´ ＼ l
| ＿ lノ、
! ￣ | _ll_ いらっしゃいませー
、 _ "" | _ll_
＼ ゝ ノ / ﾘ
＞ｒr ==＜
/. l/ﾊ /. : . : .:＼
/. : l==}/:. : . : . : . :`、
i. : . ゝﾉ: . : . : . : . : . i
|. : . :/ﾊ: . : . : . : . : .:|
|. : . |==|: . : . : . : . : .|
|: . : |==|: . : . : . : . : .|
|: . : |==|: . : . : . : . : .|
|: . : |==|: . : . : . : . : .|
＿
〃⌒ヾヽ
ﾉノ
＿一ﾆ_ー-､＿,--ﾊ一ー-..
. ￣￣ ..＞ :.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
／ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ＼
／:.:.:.／:.:./ :.:.:;':.:.:,'|:.:/:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ 傘預かっておいてね
. /:.:／.:′:.:.l:.:.:-一'ｲ |: !:.:.:.ﾍー-!、:.:.:.',: '.
/／ /:.:.:.:.:.|:.:.:.ｲ:.:./ |:.ﾄ .:.| ヽ:.:l.:.:.::.:.:i:.:|
|:.:.:.:.:.:|:.:./ ! /＿,|:| |:.:|､＿＼l:.:.:|:.:.!:.!
|:.:.:ｲ:.:.:i:.{ fM￣! ｀! ',:.| fT¨了X:.|:.:.|:}
|:./ !:.:.ﾊ∧t 辷j ヾ{ 辷j 〉:.ﾄ;.|j
V ':.:|V :| , ・ ハ:|ﾊ|
. ｀|:.!:.:.＼ 〉 ／:.:.|^: |
|:ﾊ:.:.:.|:.＞‐┬‐┬＜:.|:.:.:/:.:.:|
|:.:l:.:.:.|r一'´ー‐彡ー|:. /:.:.:.:.|
. |:.:ﾊ:.: | |:./ﾍ:.:.:.:.|
. |:.:.:∧ト |/ ';.:.: !
|:.:.ﾑ. 1 ´ | i:.:.:.|
そう言ってこなたは自分のボロの傘を渡した。
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／／.}
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（（_ノ/
｀¨´
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l ＼ ／|
| ヽ.＿＿__／ |
|/´ ＼ l
| ＿ lノ、
! ￣ | _ll_ はいわかりました
、 _ "" | _ll_
＼ ゝ ノ / ﾘ
＞ｒr ==＜
/. l/ﾊ /. : . : .:＼
/. : l==}/:. : . : . : . :`、
i. : . ゝﾉ: . : . : . : . : . i
|. : . :/ﾊ: . : . : . : . : .:|
|. : . |==|: . : . : . : . : .|
|: . : |==|: . : . : . : . : .|
|: . : |==|: . : . : . : . : .|
|: . : |==|: . : . : . : . : .|
もちろん今は手ぶらである。
＜＜銀座の一流レストラン＞＞
, ' ⌒ ヽ. |§|:. , ' ⌒ ヽ.. |§|:. , ' ⌒ ヽ.. |§|:.
||: : |: : || |§|:. ||: : |: : ||. |§|:. ||: : |: : ||. |§|:.
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￣ガヤガヤ. |§|:. ￣￣ |§|:. ￣￣ |§|:.
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.(ΘsΘ)_ ／|
,ﾊ､､ﾊ （∪⊂|＿| ∧＿∧ .ｒ' _ ヽ＞
彡*ﾟーミ , ￣￣￣￣Ψ￣￣￣￣ `ヽ（∀｀* ）_ ヽ n‐`ﾉ
と y )つ∇ (Ξ) ﾞ┴ ﾞ（EE）∇ と ~：~ ）|| （ ﾉ⊂）
||（;;;,⌒).ﾞ|ゝ、 （ﾐ//） ,ｲ（ （〜/⌒|| γ￣▼￣￣Ψ￣￣￣￣￣ `ヽ
||￣iiＪＪ.|| |￣||￣||￣|￣|￣|￣|￣||| しし ii￣''|| | /bbb/ ﾞ┴ﾞ ∧ ∧O）∇ |
...| | || || | | | | |||::::::::::::::.......::.... ||ゝ、 （///）. ( .,,) ,ｲ::
..⌒⌒"⌒"⌒'⌒"⌒⌒"⌒" || |￣||￣|￣|￣| .ii''"~"''ii: ￣|||::::
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/ ―∞￣￣ || ◇⌒:θ:目 ＼
./ / ○ ∞.⊂⊃ ＼△三＠＼. .＼..
/日 _..○○_ '''＊＊＊ ￣￣ . 日＼::...
/ '''/＼＿／＿＜＊＊＊＊＞ ⊂oO⊃＼:::::.....
./ ＿ __ '''''＿ ＿:＿＿:＿＿ ＿ ＿ ＿＿ ＿ ＼::::::::.....
|￣.: ::. ￣: .: . :. . :. . :. :. : :. . :.￣|::::::::::::::.....
/ ;::i i::. .::;i .::i i;::. .i;:. i;::. i;:. i::. .i::. i;::. .|:::::::::::::::::::::::::::::...
さて今の性格なのであるが……
, ⌒ ヽ.
ム_／´ ヽ
, ／ ｀ 、 l こなた君、
ｨ--へ ,;へ寸、
, '/ｲ ー ' ' 一ヽ..＼ 君はセックスの時の持続時間はどのくらいだね？
, ＜ ,:'/.ﾄ、__l l_ ィ|〉 '｀ 、
, ＜ ／ , ,'ニ./ ｀_´ ヽ」ﾆ, 、::.＼
' , ,ニУ /.:::.ヽ Vニ>、 、:::.ヽ
/ //ニ/ ., :: ヽ ,ニﾆ.、 、 ＼
, //ﾆﾆ, ,ｲ l, ,ﾆﾆﾆ 、 ＼. ＼
, .／/ニﾆ, ,人 | i i .人, lﾆﾆﾆﾆ 、 ＼ 、
/ .／_ノﾆﾆﾆ.l ,ﾆﾆﾏ!i!iﾚｲﾆﾆ !ﾆﾆﾆ/ﾆﾆ>、 ＼ 、
/ ／ﾆﾆヽﾆﾆﾆ_!ﾆﾆ | >"< !ﾆﾆ |ﾆﾆVﾆﾆﾆﾆﾆ＞.＼ 、
/ .／ﾆﾆﾆﾆﾆヽﾆﾆﾆﾆﾆ|'/＾ヽ.!ﾆﾆﾆﾆﾆ'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ>.＼ l
: : / . . ../: : : / |: :::: : : : : : : : | ヽ::. . . .i... ヽ ｀:､:、: ＼
.j.: : : : : : ::/ : : / .|::i: : : : : : :: : :| i:::. : : i:::. : : : :ヽ . ヽ 丶＼: :ヽ
. : : :::l: :∧: : : :/: : / |::l: : : : : :j|: : j i::::. : :l:::::. : : : :.i:::. : : ﾞ､ ｀、 ＼:｀、 え……四十分ぐらいですね
: : .::::l / ｉ: :./: :/ !:l.: : : : :.l |: : ! ｉ:::. : l;:::::. : : : :.i::::.ヽ: :i: : . ヽ ヽﾞ:、
: : :::::!:ｌ ,!:/_:/ |:l: : : : :./｜: l. i:::_:,,L!-: : : : :.|::::::: i: :i: : : :.:. ｀:ﾞ:, （ちょっと見栄を張るか）
.: ::::::|: `ｰ:':/:/ ￣｀`''''ー'lｼ: : : :./丶!-l‐''''''"´l:: :.|. l::::. : : : j::::::::::.i: l::. : : :i `}
: ::::::;|: : : ://＿＿_,,,,,,... |i : : : / |:.L,,,,,,,＿_l:_:j. l:::: : : : l::::::::::::.ｉ:l､::. : : i
.:::::/!|: : : ﾔ┬十示示｢ |: : : / .|ﾃ十干平羊ｧ !::: : : :l::::::::::::::.ｉ| ﾞ:;: : : l
::::/:;l:l: : :ハ. |:::/! ,┘｜: :/ |! |:::/ ､::::l/ /,ｌ::: : :./::::::::::::::::} ',: : :|
:://,｣:l: :ﾊ l::| ｀､ノr:ｉ | :/ |::ﾊ._,ﾉこ /. l::. : /::::::::::::::::::| i: : |
:':::l |::i ｉ:::i Ｌ.ﾆ='-┘ j/ ﾋﾞ_､.ノ:/ i ,|: : /::::::::::::::::::::l l: :j
::::::ヽj:::i|::;;;i ､ ｀` ・ ! _,l: :/::::::::::::::::::::::i l: !
::::::::::j|::::::::::! ,'::::::l./::::::::::::､:::::::::;' ﾘ
::::::::::l:|: ::::::::ﾄ.､ ,:‐------‐ ､ ／l:::::::'ﾞ:ｉ:::::::::::ハ:::::;'
::::::::::l::|: : :.:::l:::i:｀:丶.,､ヽ-―――--'_,,. ..r:'"::::::l:::::: : j:::::::::/ ∨
::::::::::|:::l: : : : l:::l:::::::::|::::｀::l' ‐--‐ ''ﾞ｢:::|:::::|:::::::::::l:::: : :.!:::::::/
, ⌒ ヽ.
ム_／´ ヽ
, ／ ｀ 、 l
ｨ--へ ,;へ寸、 バカだな君は
, '/ｲ ー ' ' 一ヽ..＼
, ＜ ,:'/.ﾄ、__l l_ ィ|〉 '｀ 、
, ＜ ／ , ,'ニ./ ｀_´ ヽ」ﾆ, 、::.＼
' , ,ニУ /.:::.ヽ Vニ>、 、:::.ヽ
/ //ニ/ ., :: ヽ ,ニﾆ.、 、 ＼
, //ﾆﾆ, ,ｲ l, ,ﾆﾆﾆ 、 ＼. ＼
, .／/ニﾆ, ,人 | i i .人, lﾆﾆﾆﾆ 、 ＼ 、
/ .／_ノﾆﾆﾆ.l ,ﾆﾆﾏ!i!iﾚｲﾆﾆ !ﾆﾆﾆ/ﾆﾆ>、 ＼ 、
/ ／ﾆﾆヽﾆﾆﾆ_!ﾆﾆ | >"< !ﾆﾆ |ﾆﾆVﾆﾆﾆﾆﾆ＞.＼ 、
/ .／ﾆﾆﾆﾆﾆヽﾆﾆﾆﾆﾆ|'/＾ヽ.!ﾆﾆﾆﾆﾆ'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ>.＼ l
_,_,;_‐: :'':'':￢:‐.-. .,,_ _,,,r.､. . . . .,,_
￣,.¨ﾆ=-: : : : : :｀`/: : : : : : : : : :｀:`:丶. 、
／,. ‐ '':":´: : : : : :.:l::: : : : : :: : : : : : : : :ﾊ: :＼
,:'ﾞ'" ,. /.::;:!:::. : : : :.::. : : i;. : : : :Ｊ､: : :.ヽ
／ . . ／: : : : : : /:::/ !:::|: : : : i:::ﾊ: : i::. : : ヽ: : : ﾞ:,
/. . : :,,: イ: : : : : : : : :i:::/ !::::!: : : :.l::l. i: : i:::. : : : :i, ﾞ; : : : i ほ、本当は三十分ぐらいです！
/: ; -'" /: :/: : : : : /:.;!:::i l:::::{: : : :.|:l i: :.i::::. : : : i: :i: : : :|
/／ /: ;.l: : : : : :/､/!::l l::::!i: : : :.!l i: :ﾄ;::::. : : :i: :i: : : !
'" ; :/ !: : : : : l: :l｀ト!､,,_,,i::| ∨; ､| _,,. ⊥j‐<": : :.!: :i: : :!
!:.! !: : : : : !:≧土ｭ,,__ !| ∨.:.｢ ＿,,,｣:L-v: : :.|: :j: : !
!:l !: : : : :i:!:lヤ[ﾞﾞ天ﾞﾄヾ Ｖ:.| 行ﾞ天ﾞ丁ﾔ: : j: :.|: :i
l:l ∨: : :.i::!ﾊ r' ｰｲ| ヾ| r' ｰｲ ! j:};. :.l:|; j）:l
l:! V: : :!:i:{::i ''"￣ ￣lﾞlT・l:i::i: :!:j,}:!: l
{| ∨.;!::::::::!、 ,':':::V:.i:{:ﾘ: |
V l:::::::::::`丶.､,,_ ∠ヽ _,,...イ':: : : /:::!.: :.|
l.:.::::::::::::i:::::::::::/丁´￣,ﾚ ヾ:l: : : /:::ヾ!: :.|
, ⌒ ヽ.
ム_／´ ヽ
, ／ ｀ 、 l バカやな君は
ｨ--へ ,;へ寸、
, '/ｲ ー ' ' 一ヽ..＼
, ＜ ,:'/.ﾄ、__l l_ ィ|〉 '｀ 、
, ＜ ／ , ,'ニ./ ｀_´ ヽ」ﾆ, 、::.＼
' , ,ニУ /.:::.ヽ Vニ>、 、:::.ヽ
/ //ニ/ ., :: ヽ ,ニﾆ.、 、 ＼
, //ﾆﾆ, ,ｲ l, ,ﾆﾆﾆ 、 ＼. ＼
, .／/ニﾆ, ,人 | i i .人, lﾆﾆﾆﾆ 、 ＼ 、
/ .／_ノﾆﾆﾆ.l ,ﾆﾆﾏ!i!iﾚｲﾆﾆ !ﾆﾆﾆ/ﾆﾆ>、 ＼ 、
/ ／ﾆﾆヽﾆﾆﾆ_!ﾆﾆ | >"< !ﾆﾆ |ﾆﾆVﾆﾆﾆﾆﾆ＞.＼ 、
/ .／ﾆﾆﾆﾆﾆヽﾆﾆﾆﾆﾆ|'/＾ヽ.!ﾆﾆﾆﾆﾆ'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ>.＼ l
｀＞: : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : :｀:丶.､
,.. ‐ '" : : : : : : : :.; :i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : `: .、
,.-''" , . ,.': ;i: : : : : : : : : ::. : i,: : : : : : 、 ＼
／: : : :__,,. ' . /: : :/: :/j:.:: : : : : : !: :il:::. : i, . V: : :ヽ
-'"‐''""´ ,:': : : : : /: : :/: :/ !:::!: : : : : j: :.! !:::. :.i,: : : : . . V: : :.ﾍ ムッ！
/: : : : : :/: .:Ｖ: :/ .!::j.!: : : : :.|: j ∨:. :i: : : : : : : : .∨: : : i
/: : : : ; .:;': : :::!｀〈 .|:::! i: : : : :j: l Ｖ::. i: : : :_; : :. : :Ｖ: : : | じゃあ大僧正はどのくらいなんですか？
/: : : : ; :::l: : .::;l: / ＼ .l:::! ; : : : j:.l V-ﾍ'": : : : :::. : :!: : :.l
. j: : : ::;ｲ: :j: : ::/!:/＿＿ﾞl::| ∨:､: |/-''"´ V:ｉ∨: : : : :!:::. :.!: : l
|: : :./ !: ::|: : / ｬ寸夫夫l:| V: :.|! ,乍天夫ﾐ. Ｖ: : : : i:::::. :!: :i
l:,:-'、 l: :::!: :;!ﾍ ゛ l::;' ';:!.ﾞ{ V: | l:::;' ':;:|`ｻ∨: : : !';:::: |:.l
/ | .! .::!: i!::ﾊ つ゜ｲ| Ｖ:l つﾟ ｨ:! /.ハ: : : :!:ﾍ::::!l
l ! ﾞ、:V:|:::::i V二ﾉ ヾ{ l,/ヽ,:'/ /::∧: : :l!:: ﾍ:|
l. | .,..､ﾞ; ::::l::::::l ' ｀`ヾ ． i::/:::ﾍ: :j,!: : :}!
_,r‐-{ / 〉:,:::!::::::!、 /＞‐'ー―'＾ヽ i:/:::::::i}:./:: : :l
i´〈 ﾞ { / ':,!: :::::!`;:..､、|' | _,,.ｨ':::::::::i::}'::::: : l
i＾､. ＼ ヽ. / ﾞi |: : :::!::|' //｀`丶 ､..,...． -'‐'ﾞ} /::::::: i::::::::: : :!
ﾞ､_｀)ー`´ ′ } !: : .::i::i j l l } ,' /::::::: :jﾞl`i‐.､: j
＼ ,/ ,.-'!: : : :!:j| | ├―- ､ ./ /:::: : : l.,! ! l l.ﾄ{
ヽ ﾍ /´ !: : : :i:.!.| l / /::: : : : l//.// | ヽ
, ＜ ＞、
,＜ ＞、
／ _ ＼
, ／ ヽ
,__ ..::::::::::::::::::::／ 、
| ＼ .:::::::::::::::::::::／::::::::::::::: , オレは三時間や！
, ＼..::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::.. ,
i ＼:::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::... |
, :::::::＼_／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ :::::::／ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ ! ／:::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::. | 、
イ | ／::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::.. | ヽ
イ | ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::.... 、 .! ＼
,イ ∧,'_ ―――――― 、::::::::::::::::::r――― ＿＿_ ヽ| __ ｀ 、
｛ﾚ' _＿ -＝＝＜｀ヽ:::::::／ ＞- ＿ ｀ヽ〈| ＞ 、
／ ／｀ーニ豆ニ＞;;;;;;|::::::|;;;;;;;;＜ニ豆ニ＞x ヽ ＞ 、
／ ／::::::::＞ ＿＿ ＜;;;;;ｲ.⌒ ,;;;;;;;＞ ＿＿ ＜;;;;ヽ ヽ 、 ＞ 、
／ ／;;;;; ::::::::;;;;;;;;;;;ｲ ;;;V;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: ヽヽ ヽ 、 ヽ
_／ ／| 乂;;;;,, :::::;;;;;;;;;;;;, ;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;::: ／;;;;个, ヽ 、 ハ
／/:::!;;;;;;;;;＞、 :::;;;;;;;;i;; ;;;;;!;;;;;;;;;;;::: .／;;;;;;;f:::! |〉、 ヽ 、 、
／ ./::::::,;;;;;;;;i;;;;;;;ヽ .:::;;;;;-、 ;;;;;|ト、;;;;;;;,, iｲ;;;;;;;;;;;;/...!:::::.、 ﾏ 、 |
／ ,:'::::::::;;;;;;;;;;!;;;;;;;;| _／ ヽ ./ ＼;;;; !|;; /Y |::::::::.、、 ﾏ 、 |
" ,:':::::::::::::;;;;;;;;;|;;;;;;;ﾙ´ ヽ / ＼」!;; ;/;;;' .｜:::::::::.、.、 .ﾏ .、 、
/:::::::::::::::::;;;;;;;;|;;;;/ ー ヽV ;;;; .|::::::::::::::.、ヽ .ﾏ 、 ｜
./:::::::::::::::::::::;;;;;;;!;/ rﾍ ﾏ ;;;; ,'::::::::::::::::::.、 ヽ ﾏ 、 ｜
':::::::::::::::::::::::::;;;;;;! ,,／ ＼ ﾏ;;; i:::::::::::::::::::::::.、 ヾ、 、 人
// ヾ＼
// _ }:|
//.,f::.ヾ=＝…=‐:-........､,／,'
- ‐=＝ﾆ:/:./: : : : : : : : : : : : : : : : : , ::::..
,rく⌒/ : {: : : : : : : : : : : : : : : : :/'i: : : :ヽ
／: : : : : : : }: : : : : :∨: ヾ: : : ､: :/ |: ∨: : ＼
/: : :/: : : : : :‘，: : : : :.∨ : ＼ : ,＼=.'.:.:.:∨: : :∧ な、なんでそんなに持つんですか？
/: : :/ : : : : : : :入: : : : : :|＼: : ／: : :＼:.: .:.∨: : :∧
/: : :/!: : : : : ､_/: ∧: : : : :| ､,,X" ＼: : : :＼ : }: : : : :}
/: : ://: : : : : : /:ヾ=‐∨: :.:.| ///ヾ//＼: : :| ヾ!: : : ::::.､
./: ／ i : : : : : /://///∧: : | ////////}＼:|: :ﾘ : : : : :∧
' ´ ∨: : :./:////////＼| ////////|:.|:.｀: :|_)＼.: : :.∧
∨:./:/:.ヾ}/////ﾞ´ ｀ """"_"´・|.:|: : :.:|:.: :.:.＼: : : :＼
∨∧: :.:,｀"" ´ ,r::::::::::::::::::ヽ r|:.|: : :.:|:ﾐ丶: : ＼: : : :＼
/ ∨:ゝ.. __＿(:::::::::::::::,:r=.//|.:|:.: : :|ニニ≧=‐-:.､:.:.:.＼
∨: :∧ﾆニ二/¨/ ,r / ｀r‐‐､ |ニニニ,rく⌒ヽ:.:. :.:＼
∨: :∧ニﾆ/ ,ゝ=' { f/ Vニニ／ ＼ ＼: : : ＼
∨: :∧＼ゝ_',r ‐- ゝ'{ /´ }.ﾆﾆ/ ,r=ヾ ヾ.: : : :＼
∨: :∧ ` --､ __ ヾ¨)) / :}二ソ:.: : : : :＼
∨: :∧ {三二三}、 _}ノi＼../ ,ｿﾊ:.:.ハ: : : : : : :＼
＿
γ=⊂〉
_殳; ;殳_
/l>.´｀<l人 天台密教の秘技には、そうした技もちゃんとあるんだよ！
_ -ﾌ/ /＾ヽ ',＞ 、
, ´ /ｲ />v.∧!〉 ＞ 、
, /ﾆl/|／＼ﾉ!ﾆ 、 ヽ
＿ ＿ , ,:'ニ//K..v..ｲﾙﾆﾆ 、 、
, ´ ヽ _／ ／ニニﾆi! ><..|ﾆﾆﾆﾆﾄ、 、
／ ;:::;´｀ ￣;;; ／ﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆ|ﾍﾍﾍﾆﾆﾆ/ﾆﾄ、 、_
／ ｀;;;;;;;;／ x≦二二ﾆﾆ,ﾆ＞V〈r人ﾚゝﾆﾆ!ﾆﾆﾆ>、_＼ ＼ー - 、
｀¨¨ヽ ,;;;;;;;;;;／≦ニﾆ／r-｀´ .ｘｲル l Y.<;;;｀+＜ﾆﾆﾆﾆヽ＼ ＼__ ヽ
':, ,;;;_-≦ﾆﾆﾆﾆﾆ' , ' ,,,, ィ´ﾆﾆ.|!!! | .!.ﾆ＼;;;; ｀´｀ヽヽﾆヽヽ. ＼;;;;;;;; 、
＿＿ ― __ ｀ ー／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆリ,〈＿＿イﾆﾆﾆﾆ.乂 .!.ﾉﾆﾆﾆ戈、;;;; ヽﾏﾆヽ__. ＼;;;;;; ヽ
.／= ヽ__∠ﾆﾆﾆﾆﾆﾆｰ＝＝＝＞ （ﾆﾆ＞――｝ｲ|――ﾆ〈〉ヽー _ﾉ,.ﾏﾆﾆﾆ｀ヽ ￣ ＼
.／＝ ヽ__/::::::::::ヽﾆﾆﾆﾆ´:::::::::::::::）__-≦≧ | |.i>-≦_ ｛:::::::::｀ヽﾆﾆﾆﾆ´へ弋 ｀ 、
,,,, ノ__::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ﾆﾆﾆﾆく ,| |.iムﾆﾆﾆﾆヽ::::::::::::::::::::::::::::::::> ヽ ＞ 、
＿＿ ／/ V:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆV' .!.!/ﾆﾆﾆﾆﾆ |::::::::::::::::::::::::::::::::::::> ＼＿人＿ ｰ＼__
＿ ― 、 , ' ,:::::::::::::::::::::::::::::::::,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ, .|.'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆハ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ー―' ＞＜ ＿＿
_ ⌒ 、 ー ´.., - ' ,::::::::::::::::::::::::::::::::,ﾆ/ /ﾆ|ﾆﾆﾆﾆ| .|.|ﾆﾆﾆﾆ|ﾆ|〉ﾆ,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::γ ＼＿三三ﾆヽ
￣￣ ／:::::::::::::::::::::::::::::::,ﾆ,'ﾆlﾆ/|ﾆﾆﾆﾆ| .|.|ﾆﾆﾆﾆ|ﾆ|! ﾆl,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ＼
/::.::.::／:／／ .::.::.::.::.::.:.／ ! .::.::.::.::.::.::.::.::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.::.
＼ ゝ‐＜::./::./ .::.::.::.::＼／ | .::.::.::.::.::.:: /::.::.:|::.::.::.::.::.::.::.:::
＼ 〃 ／ ＿ ヽ:/::.::.::.::.::.:／＼ |::.::.::.::.::.:: /::.::.:: |::.::.::.::.::.ヽ::.:: 大僧正！
{{ / ／ __ ヽ ',.::／::.／ `ｰ |::.::.::.::.:: / |::.::.:/|＿::.::.::.::.:l::.::
. ── | ! /r ） } |ｲ斤テ左≡ｫz /::.::.::.::／ 斗七 !::.::.::.::.::.::.|::.:: それ教えてください！
. ∧ ヽヽ _／ /::! ﾚﾍ :::::::::/ /::.::. ／ j / | .::.::.::.::.:: |::.::
. , -―ﾍ `ー /.::.| rｰ'ﾟ:::::::/ /::.:／ テ左≠=ヵ::.::.::.::.::. |::.::
＿＿__／ { /.::.::.| ゞ辷ｚﾝ /／ う｡::::::7 /ｲ .::. |::.::.::.|::.::
彡_／ ヽ ｲ ::.::. | /ﾍ:::::::/ |.::.::.:|::.::.:∧::.
〃 V ヽ ヽ.::.: | ヾ辷:ﾝ ／:l::.::./!::.:/
l { ∨ }__.::.|＼ ＜! ･ /::.ｌ::|::./│/
ヽ ヽ { ￣￣￣｀ヽ _ ｲ::.: ｌ::|:/ j/
、 ＼ ＼ } ） ／￣￣￣l7::.:|::.::.j::l′ /
生臭坊主というよりも破戒僧に近いものがあった。
そして有意義な食事が終わり帰る段になった時……
,,=＝二＝=､､
/ ヾヽ
ヾヽ
＿. .─:─-､_ l l 大僧正
,-‐: : ￣: : `:‐´: : : : : : : : : : : :ヽ | /
／:＿:＿: : ‐: : : : : : : : /: : : : : : : : : :｀:ヽ.」/ 今日もためになりました
-´‐´´ ／: : : : : : : /: : /: /: : : : : :, : : : : : : : :ヽ
／: : ／: : : : :/: :/l : :l : : : : :/l: : : : : : : : : : :ヽ
/: : :／: : : : /: /-´┤､/: : : :// l: :l: : : : : : ､: : : :ヽ 会計お願い あと預けていた傘を撮ってきて
/ ／/ : : : : /: :/:/ l: /l : : : / ┤A: : : : : : :l: : : : :l
'´ l : : : : /: /l/､＿_|/ l : : :/ l l l`:､: : : : :V: : : :l
l: : : : :l: :/l |T::::::::ト l: : l l:l ヽ: : : : : : ヽ: : :l
l: : : ／:/: :l l lo::::::l V:/ テ'ミ=､」､: : : l: : l: : l
l: : :/ l/.: :l 辷り V b:::::::::://〉: : :ﾄ: : l: /
l: / l l: :l ､ ｀ 辷:::り/ /ﾍ: ::ハ: l/
(￣＼ V l:/: ､ ,､,､__ ． l:ハ: :ﾉ: ヽl
＼_ ｀‐､,‐ l/: : :｀>､_ `─ ' ,/:/: : l/: : :l`
(￣￣` ‐' ,/ , ＼ l: : : : //: :｀＞,‐-─,＜:´: :/: : : ﾊ: : : l
￣ ⊃ , ‐,｀ l＿ /: : : : :/- '´,-' l, ヽ: /: : : :ハ: : : :l
. ｒ ´, ‐､ ｨ l , ヽ l : : : :/ /＿ ／ ／: : : :く: : l: : : ヽ
.`‐´ フT ／／､ ／l: : : / / ＞´ ／: : : :／＝=ヽ: : : :ヽ
/ 冫' ／／,l / l: : ｲ / ／ ／: : : : ／彡彡＝l : : : : ヽ
| ＼ ／ |
l/´￣´ | 承知しました
! ｀ .|
､ フ / どのような傘でしょうか？
/^l＞ｧ. : : ＜
{__/| /. : : : . :.i
Vi//: . : .l: . : |
|/: . : . :|: . :.|
|: : . : . :|: . :.|
|: . : . : .|: . :.|
L:_:_:_:_:.しLﾉ
|: . : . : ./
|: . : . : |
|: . : . : |
l: . : . : {
／´￣｀￣、: 、
l ﾞ:,: :ヽ
ヽ ',: : l
,-､ ; :./
∠ニ二: :￣:｀:丶､/: :.ﾞ:、 ;／
,.-''",. :'": : : : : :/: : : :｀:`: .＜
／_,,／: : : : : :/: :, '!: : :,::. : : : : : :＼
／／/: :./: : : :'⌒>' l: : :i:::. ヽ えーとね、黒いボロボロの安っぽいやｔ……
/'" ./: :,/: : : : /:/ |: : l::ﾊ: ⌒ヽ: :!: i: :ﾞ:.
./:／i: : : : :,i∠,,_ l: :.!i. V |:::. : :l: :i: : i
// .i: :,: : /｢､示ｆ l: :i! ≧ﾐﾊ:::::. :|: :!: :.l
/' l: :|: :ﾊ. r';;;;'| !: l ﾑ升;:ﾔ::::. !: :!: :i
|:,ｲ:./::i. ｰ-' ∨ r';;;;'/'ﾊ:::::ｌi: :!:/
ｌ' |/ｲ:{ 、 ｀`''・/:ﾊ:::j::i :/
l:::`:;...,,, ￣`ー /::::∧|:::i′ ／）
| ::::l:::ｌ::::＞┬┬､''ﾌ::::/":ﾞ::::/Υ／
| :::l::::l:／ ﾋ.-､/ /: :/:::::::::i´Ｙ´￣}
.l: :l,､< ｜ / i: :/'>､:::::ゝ ﾞ<, ノ
l:.l､ﾞ:､ﾞ:､｜ / ,,-i: /" ヽ/ ,'´
／ﾞ:{ ＼ヽﾞ:| /／,ｲ:/ ,:=/ ,'
´ ヽ ヽ
＿＿＿ -ミ ,. ヽ
' ￣￣ .;;; ＿_ ヽ｀ヽ ﾉ ,
"" _ '三｀ヽ;;;; ,;;;彡''￣￣｀ ,, :::V｀ヽ,
./ ; r三三、｀´ , ´￣￣｀ヽ__-へ〈、 , ワシの傘はロンドンで買ったヒッコリーのヤツや
i (〉 三三リ ／ ＼ ', !
', Υヒ三f ,,,,,,, ／ ＿__、＿_ ヽ, , | こなた君のは確か、バーバリーのやつやったな
:::', , |ﾆ（ ;;;;;;;;;;／ ,／ ミ, ﾏヽ_ ｀ﾐx_ヽ, ,
':::乂 ｀´ ''／ .__／ , ヽｼ〉三彡 ' ,
. l:::::::.Y ／ ／;;;;;;;, ヽ--':::::ヽ＜_ ⌒,
. |:::::::::!,,,, ／ ／,,,;;;;｀;;;;;; __ ヽ, Y ﾉ/
ノ:::::::/ ｛ ／;;;;;⌒;;; ;;, _;;;;;;´___ミx_ ' .!ヒ
:::::::,:' :::｛_／,,,ノ ,;;,,, ' ｨ'_＿＿く ヽ |
:::,:' .::｛ ,:´ ,;;;;;; ´ ／ ´ ￣｀ヽ 、
,: .::::丁 ,;;;;, ／´ ｀ヽ ＿｝
.::: !_ノ:し.／ |
" ﾚ' __ｨ .人
／ _-/ヽ< .ﾉ ハ
／ ＜_ ｀ヽ< ' ／ ,
／ -＜ / ｀ヽノ ,ﾆﾆﾆ、 ,
.／ -＜ ゝV ::::|::: ,ﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
,:´ -＜ / :::::|:: ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
.-＜ | :::::|::. ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
＜ ::::|::/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
こなたが答えるのを遮り、今大僧正はそう言った。
,..r≦:.:.:.￣:｀ヽ
､ ＿＿ /´￣ ｀ヾ:.:.:.}
＼:.:.:.:.:.｀:.≧ｘ、 ,r:ﾍ:.._ ）:./
＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀/:.:.:.:.:.:ヾ…≠.:/
-‐=:.:＼:. : : : :/.......:.:.:.:.....: : : : ≧ｘ、
／｀ /,.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..... ＼
／:............ ..:.://|:.:.:.:.:.:.∧:.:.',:.:.:.:.:.:.:.:... ＼
／.:.:.:.:.:.:/:.:.:-‐,:'‐ |:.:.:.:.:.:.{ V:.:'=x､.:.＼:.:.:.......... え？
:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.::/.___ |:.ﾊ :.:.:{ V:ﾊ:.:ヾ:.:.:.ヾ:.:.:.:.:.:.:.:
:.:.:.:.:,r/li.:.:.:.:/斧iT.|:[乂:.:.{r=ミ:.､ﾟ｡:.:∨:.:.:.‘，:.:.:.:.:.:}
￣ｿ:/:.:l.:.:.:/ {ﾞんﾊﾘ ∨:.:.{ {!仏ｨ＼:.:.}!:.:.:.ﾊ:＼:.:.:.:.}
..,:' ハ.:.|.:./ V:::っ' ヾ:.:! {::::::::うﾄﾐy:.:.:.:|∧:.:.:.:.:.:,
Ⅶ/:.:} . .ヾ=' ＼∨:::っ} l:.＼:.:|.:.:.:.:.:.:.,.'
' ヾ ''''' ゝ_:ノ l:.::∧:|:.:.:.:.:.:/
ゝ.. r::::::::...､ ''''' ・ l:.:.}!ﾉ:|!.:.:.:./
∨:.:.=‐-.......__'＿ ,.:r/:.:.}:.:.:|:.:.:.:{
∨:.:∧ ﾊ爪,r} ,rｲ:/.:.:.,.:.:.:.:.:.:.:∧
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∨:.:∧{ /i{:.:/,vﾍ´=i∧:.:.:.:.:.:.∧
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/ヾﾐヽ,r彡{i ｉ}:.:.:.:.:.:.:.:.:∧
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'/´ {,/ ,.' / .ﾄ､:.:.:.:.:.:.:∨:.:.∧
, ＜ ＞、
,＜ ＞、
／ _ ＼
, ／ ヽ
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| ＼ .:::::::::::::::::::::／::::::::::::::: , バ ー バ リ ー だ よ な
, ＼..::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::.. ,
i ＼:::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::... |
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ｲ :::::::／ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ ! ／:::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::. | 、
イ | ／::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::.. | ヽ
イ | ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::.... 、 .! ＼
,イ ∧,'_ ―――――― 、::::::::::::::::::r――― ＿＿_ ヽ| __ ｀ 、
｛ﾚ' _＿ -＝＝＜｀ヽ:::::::／ ＞- ＿ ｀ヽ〈| ＞ 、
／ ／｀ーニ豆ニ＞;;;;;;|::::::|;;;;;;;;＜ニ豆ニ＞x ヽ ＞ 、
／ ／::::::::＞ ＿＿ ＜;;;;;ｲ.⌒ ,;;;;;;;＞ ＿＿ ＜;;;;ヽ ヽ 、 ＞ 、
／ ／;;;;; ::::::::;;;;;;;;;;;ｲ ;;;V;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: ヽヽ ヽ 、 ヽ
_／ ／| 乂;;;;,, :::::;;;;;;;;;;;;, ;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;::: ／;;;;个, ヽ 、 ハ
／/:::!;;;;;;;;;＞、 :::;;;;;;;;i;; ;;;;;!;;;;;;;;;;;::: .／;;;;;;;f:::! |〉、 ヽ 、 、
／ ./::::::,;;;;;;;;i;;;;;;;ヽ .:::;;;;;-、 ;;;;;|ト、;;;;;;;,, iｲ;;;;;;;;;;;;/...!:::::.、 ﾏ 、 |
／ ,:'::::::::;;;;;;;;;;!;;;;;;;;| _／ ヽ ./ ＼;;;; !|;; /Y |::::::::.、、 ﾏ 、 |
" ,:':::::::::::::;;;;;;;;;|;;;;;;;ﾙ´ ヽ / ＼」!;; ;/;;;' .｜:::::::::.、.、 .ﾏ .、 、
/:::::::::::::::::;;;;;;;;|;;;;/ ー ヽV ;;;; .|::::::::::::::.、ヽ .ﾏ 、 ｜
./:::::::::::::::::::::;;;;;;;!;/ rﾍ ﾏ ;;;; ,'::::::::::::::::::.、 ヽ ﾏ 、 ｜
':::::::::::::::::::::::::;;;;;;! ,,／ ＼ ﾏ;;; i:::::::::::::::::::::::.、 ヾ、 、 人
// ヾ＼
// _ }:|
//.,f::.ヾ=＝…=‐:-........､,／,'
- ‐=＝ﾆ:/:./: : : : : : : : : : : : : : : : : , ::::..
,rく⌒/ : {: : : : : : : : : : : : : : : : :/'i: : : :ヽ
／: : : : : : : }: : : : : :∨: ヾ: : : ､: :/ |: ∨: : ＼ ｿ､ｿｳﾃﾞｽﾈ
/: : :/: : : : : :‘，: : : : :.∨ : ＼ : ,＼=.'.:.:.:∨: : :∧
/: : :/ : : : : : : :入: : : : : :|＼: : ／: : :＼:.: .:.∨: : :∧
/: : :/!: : : : : ､_/: ∧: : : : :| ､,,X" ＼: : : :＼ : }: : : : :}
/: : ://: : : : : : /:ヾ=‐∨: :.:.| ///ヾ//＼: : :| ヾ!: : : ::::.､
./: ／ i : : : : : /://///∧: : | ////////}＼:|: :ﾘ : : : : :∧
' ´ ∨: : :./:////////＼| ////////|:.|:.｀: :|_)＼.: : :.∧
∨:./:/:.ヾ}/////ﾞ´ ｀ """"_"´・|.:|: : :.:|:.: :.:.＼: : : :＼
∨∧: :.:,｀"" ´ ,r::::::::::::::::::ヽ r|:.|: : :.:|:ﾐ丶: : ＼: : : :＼ 少々お待ちください＞
/ ∨:ゝ.. __＿(:::::::::::::::,:r=.//|.:|:.: : :|ニニ≧=‐-:.､:.:.:.＼
∨: :∧ﾆニ二/¨/ ,r / ｀r‐‐､ |ニニニ,rく⌒ヽ:.:. :.:＼
∨: :∧ニﾆ/ ,ゝ=' { f/ Vニニ／ ＼ ＼: : : ＼
∨: :∧＼ゝ_',r ‐- ゝ'{ /´ }.ﾆﾆ/ ,r=ヾ ヾ.: : : :＼
∨: :∧ ` --､ __ ヾ¨)) / :}二ソ:.: : : : :＼
∨: :∧ {三二三}、 _}ノi＼../ ,ｿﾊ:.:.ハ: : : : : : :＼
レストランの支配人はクロークを探しまわるが見つからない。
元から持ってきていないのだから当然である。
／|＼从／ ／|
／ .|＿＿_／ |
/iｌｉｌ , 、 ＼_/
| ´ ｀ヽ. ｌ | ヒッコリーとバーバリーの傘なんてないぞ！！
| 厂＼ J |
＼＿ゝ _ﾉ ＿∠
/::::::::|スﾌ´:::::::::::::＼
/:::::l::::|: : i:::::::::::l::::::::::|
/:::::::|::::|〉〈|:::::::::/::::::::::|
/::::::::::|::::|: : |:::::::/::::::::::/'
厂｀ヽ/|::::|: : |:::::/⌒ヽ/
r―-､ , -―/ 申し訳ございません！！
| , ' ´￣￣｀ 丶.|
∨ ヾ､ ヒッコリーとバーバリーの傘が見つかりません。
／| ＿ ＿ u |＼
／三:＼´ r―┐ ｀／::::::＼ 他のお客様が間違って持って行かれた可能性も……
|三::::::::::::::￣ТТ￣_::::::::::::::::l
|三:::::::|:::::::::::::|lｌ|::::::￣::|::::::::::|
|三::::::|::::::::::::::ll:::::::::::::::|:::::::::|
|三:::::|=::::::::::::|:::::::::::::::|::::::::|
|三::::l三:::::::::|:::::::::::::::|:::::::|
|三:::l三::::::::|:::::::::::::::|:::::::l
E:::::｣三三:::|:::::::::::::::Ｌ::::l
ｌЧ､＿_:::⊥:::＿_,.|Ｊ!
Ｌ|三三::::!::::::::::::::L｣
|三三:::!:::::::::::::|
|三三::!::::::::::::|
／ / ＼ ／ ＼ ＼ |
/ _＿,. - ､ ,.-- ＼_＿ ヽ|
-─ '￣ ＿＿_ヽ, /__,. __ ￣ ｀ ー- ､ ハ まあええよ
,. -─ ' ニ二 ＿ ', / r─＝─- ､ __ ｀ヽ、 | _
/_,. - ─t==rｧ-､ ｀ヽ. ',_ _ _ ; ／,.ｨ=─tｭ=ｧ-- ｀､＿｀ヽ、 ＼ | / 〉 見つかったらこなた君に連絡してくれたまえ
｀ ー--｀ﾆ´-─ / ＼ ｀ ー ｀ﾆ´- ' ´ ,ヽ V ,ｲ}
､ ／ ,' i ＼｀ ｰ ､ ,.ノー∨ V.i |
/｀>ｰ- - ' ´ , : | ＼ ｀ ｰ─- ､='´ヽ、 V ∨ﾄ､
'´ , | ｀ ＼ V ﾚ′＼
, | ∨ ', .ハ
／ , ﾘ ／ .∧. ', ', |
/ . , , .ﾍ ＼ ／ ./ ,ｨV. ', 'ﾊ
＼ ／ / / , ' ハ__ ヽ ', .／ ,' 'ゝｲﾘ:.V. ', ,.|
',＼ / /,. - '⌒ヽ ', ／ ｀ヽ、 ヽ ', ./ , _,.ｲ ﾘ:::.∨,', ,|
.' , / ,. -'´ ヽ , . / ｀ヽ､ ', /. , /i. | ﾘ::: ::.V, ,.|
,.>'´ ヽ＿ノ ｀ヽ , !. ,. / ! ﾘ ハ::::::.V, ﾄ､
／ ,, ＼ 从' ,ｲ ハ::::::::::.V.!
／ 八 ヽﾉ ! !. ハ:::::::::::::.Vﾄ
ﾉ { i ', ＼ .| ハ:::::::::: :: :.|!:
, /ｲﾉ ﾏ ', ' , ヽ ﾚ′:::::::::::::::::: ::
,､ , ､
ｌ:. ＼ ／.: i
|:.:. ＼ ＿＿ ／.:.:. |
|:.:.:. ..::`´ `'.:.:.:. |
/:.:.:..:.:.:.::... ヽ
,':.:.::.:.:.:.::.:.::.. -― ', は、はい
ｌ:.:.::.:.::.::.:.:.:.:.:.:... ＿_l
{:.:.:.:.:.:.:.:.:..::.:.:..:.:.. し / }
ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:::.:.::.:.:.::.:... ､___/
ヽ、:..:.:.:.:..:.:.:..:::.:.:.::.:.:.. ,／
／:.:.:.:.:. .:.:＜
天下の直木賞作家であり、高位の仏僧でもある今に対して、レストラン側は恐縮しきりだった。
＜＜次の日のこなたの編集部＞＞
┌ 、 ,. ┐
| :,＼＿＿＿＿／,: | も、申し訳ございません。来店された他のお客様にあたっても
| ／ ＼ |
V V 傘は出てきませんでした！
| 三三 U | っ
| 三三三三 U | っ
ヽ. ,ー―､ /
＞｀ー─' ＜
,..::;ﾆ＝-､
i::/ 、
,ゞｰ--‐::':::|,..-;:ァ
／:::::::::::::::;::::::::!::::::｀丶、
/::/::::::::::/:/|;:::::;!i::i::::::....､ヽ
l:/::;'::::'オ/ !:::/へ|:::::::::::ﾞ:.ヾ:、 ……
,!,イ:::::/ !′ l::/ .lﾊ:::::|;;::::l
/i:::::!::/iTﾆT ,!;' ｲﾆﾘ,!:::l｀､:|
!:（|:'!::l ゜┘/ ﾟ‐：!:}::! ﾞ!
|::::M::::!､ ｰ'‐' ィ:i!ﾘ
|::::|:::l:::ﾚﾞ'ﾏ￢＜:!::|::|
!::::|x<!::l. l―| ,|::;!::|
. l::::;ヘﾐ､:ﾄ､ l !〃!ハ:|
l:::;' i トlミﾐV彡'}',' i|
,':::! ﾞ､ r'"ノ ｀ヽ ﾞ、.l|
i::::! ｜ ∧ ,! ! ∥
!:::! | l /__｣ ﾑ、｝ !|
. l:::! ｢/V | Y ﾞ〈 !|
!:l !' l ! l ﾞ､ ||
|〈_ ,| .| | l :ﾞ､｣!
翌日、こなたの編集部に支配人が土下座せんばかりの勢いでやって来た。
∧ ∧
/ ヽ＿＿_/ ヽ
／:::::: ＼
/:::::: ヽ ﾉ ヽ お詫びに松坂屋の一番高い傘を買ってまいりました。
|:::U ● ● :::::|
|::::::: /￣ | U..::::::! 一本三万円。お二人分ご用意しました！
ヽ::::::..... U ├--┤ ....::::ノ
＞::: ＜
/ /⌒ヽ. /⌒ヽ
/ / 九l (つ i
＿ ... _
, - - ‐ … '' "" ´´´ ｀｀ ` ﾞ ヽ 、 __
, ' ´ _, -‐' ´ `ゝ／ ,i′
_._r￢.」_,_二.＿_ｋ￢､ｚ- 、 _, -‐' ´ ＼'
」:. ,/ ／l! '／l =' ＞､_￣L￢ｔ.ーL,-┐__ , `x
〈:./ｲ '´ └′ ー'´ / -入,､_＿,＿._┘ 辷ャ、 :.! ヾ
厶K:.'､ ￣ /.二=‐７ -‐≧ｘ.＿ Ｌ.-､ :.l :.ヽ＜松坂屋でーす
/ ﾍ i _,. ' ´ ￣.:.:.:ム イ＼ ,厶､ :.i :.',
ー 」 ﾍ, _ = ´ .:.:|＿ﾍ ノ! :. :.',
く-i Ｌ. -'´ ／ ／ :.:.:.!ﾊ └１ :.:',
ソ1 !, _,.. '／ ／ :.j二'､ 个､ :.:i,
ート- 、ゝ__ _ = ´ ／ ／ 八 Ｌィ'┐ :.:.i
jこ二ﾄ､.:.｀ 、 -' ／ ／ ﾑ二ﾇ、_ 〕￢_ :.:|
/＿｣:' ヽ ／ ／ :.:| /'└ｔ._└Ｌｰi :.:|
iﾍﾊ ` ー／ ／ ..:l´￣'i ノ ¨i_ ﾍＬ. :.l
|／ |／フ´／`ー‐- 、 :Ｌ,_ _ .:| 'ーｉ / Ｌ. ﾊ｣}
／ ／|／^i `￢､ ' Ｌ.,＿:l_ .._ 廴,. {_ 〈
／ ／ |／ lー- ､＿:'└ｰ'´ Ｌ..:-|／ヽ, }
／ ／ !／l ,､ ゝーｔ.z―､__,｣‐ｯ ,ﾉ
／ ／'´ j/ ヽ/|／Ｖ /l ／|／
, くゝ ´ ∨ !'
／ヽ'
, =ｧ ／ ／
,′!ｰ／ ／
{: └' ／
｀ － ´
／:／ ／/::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::l::.:∧::.::.::.::.::.::.::Ｎ::.::ヽ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::ヽ.::.::.::.:
/／ ／ /::.::.:/::.::.::.::.::/::.::.::.|:.:l l::.::.::.::.:l:.::.| ヽ::.::」､＿::.::.::.::.::ヽ.::ヽ::.:ヽ.::.::.:
／ / /::.::.::./::.::.::.::.::.|::.::.::./|::l l::.::.::.::.l:.::| へ´::＼::`.::.::.::.::.::l.::.::|.::.::ヽ::.:: 私はこれでいいけど、今先生がなんていうか……
/ /::.::.::.:l:.::.::.::.::.::|.::'￣!´|┤ !::.::.::.:l:.:| ＼::.!＼::.::.::.::.::.:.!::.::|.::.::.:ヽ:.
/ j::.::.::.::.,|::.::.::,.::.::|::.::.::.! l::| !::.::.::.:l:.| ＼l ヽ::.::.::.::.::.:!:.:.|＼:.::.l:. ロンドンの思い出の品らしいんですよねぇ……
. / !::.::.::.:/ l::.::.::l.::.::|.::.::.:! l:| !::.::.::l:| ニニキニュ::.::.::.::.:!:.:|:.::＼.｀
/ |::.::.::/ |::.::.::ヽ::.|:.::.:ﾋﾆﾆキ三､ !::.::.l| ´T:￣::￣}｀/＼::.::.::.:!:.|::.::.:「:､
j::.::.:/ |::.::.::.ヽ::.|.::.::N´{￣:: :::! !::.::| ! ::: :: ::.:} l l::.:ヽ.::.::.:!:「ヽ:|::.
|::.:/ |::.::.::.ハ::|.::ﾍヽ ､ ､ : : : !::.:l :: :: : |::.!::.',::.::.N｀l:.:::::|.:
. !::l |::.::.:| Ｎ::.l:ヽ ､': : : !;:;:;:;:;:;:ヽj:;:;:; ;L:_:_:_/ l::.!::.::.:',:.::.:lノ.::::::.|::.
!| !::.:.| |::Ｎ|::.:.l:;: `'' ´ :;:;: ,;:;:;:;:;:;: ・ l::!.::.::.::.L,::.l.::.::.::::::|:.
|' !::.| |:.::.!!::.l l::!.::.::.::ハ:',::!.::.::.:|:
V |::.::. ｀､_ へ , イ/:!.::.::.::.l::.:l:.',|::.::.:l
'|::.::.::.::.l ｀ ｰ- ､＿＿, - ´ / l:!:.::.::.::ト ､:_:l::.::.:.
|::.::.::.::.l ../ ヽ / |!::.::.::.::j ｀ ‐､
|::.::.::.::.l ／.| / j::.::.::.:::|
|::.::.::.::.l ／ ト-- フ j::.::.::.::.j｀ヽ ､_
|::.::.::.::.l , ' .／ | / ´`ヽ|::.::.::.::.j y´
|::.::.::.::.l / | / j::.::.::.::.j /
j::.::.::.::.l ./ V !:.::.::.::.j /
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:. /
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::.::.:.:.:.:.:. /
.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:. ∨ これはうちのパティシエに丹精込めて焼かせた
.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.: |
.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.: | ケーキとクッキーでございます！！
.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:. {
U￣￣|::三三三三三::|￣￣U￣￣| | これで何卒！ 何卒穏便に！
. ∧三三三三三∧ ﾉ |
＿_／ :::三三三三三:::::＼＿＿／ |
::::: | :: ト┬┬┬┬┬イ :: | :::::: | |
::::: | :: |::┴┴┴┴┴::| ::: | :::::: | |
::::: |:::: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.∨ :::::| :::::: | /
::::: |::::::: ＼＿＿＿／ .:::::::| :::::: | ／＼
::::: |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| :::::: |イ::::::::::::＼
＞.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.＜:::::〉::::::::::::::: ＼
,ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..::/.:.:.:.::::::::;:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
／::／.:.:.:.:.::.:.:.:::/:.:/|::.:.::::ｉ:::/7:.:.:;/:.:..:.:.:.:.:.:.
/,ｲ:.:.:..:.:.:.:.::/::.:;ｨ'.::/ |:.:.::::ｉ;/ |:.:.:|ｉ.:.:..:.:.:.:.:.::
'"/:.:.:.:.:./:..:/.:.::7::_/__,ノ|.:.:.::ｉ:| |:.:| |:.:.:.:.:.:.:.:.:.
|:.:.:.:.:.:/:.:/.:.:/ |:/ |:.:.::|' ｀ｰ|-|-|:.:.:.:.:.:.:.:: ま、私の方から言ってみますよ
|:.:.::／|:./7|::ﾊ 三ﾆｭ､ |:.:::{ ヽ| ＼.:.:.:.:.::
j::／ |//:.:ﾘ::j ヽ:| ヾﾆ三. /:ヽ､::.: （少し心が痛むなぁ）
'" |:.:.::::ﾉ ゝ-､__, ・/.:.:.:.::∨
|:.:.::∧ V.__丿 /.:.:.:.::/ }.:
|:.:..:.:::::ヽ、 ,/.:.:.:.::./ノ.:.
|:.:.:.:.:ｉ:| ｀ ｰ‐ｧ-‐τﾆ´/:.:.:.::ノ:.:.::ｉ:.:
|:.:.:.:.ｉ:| ｊ ,ィ´／:.:.:,ｨ´::.ｉ:.:.:.|:.:
| :.:.:::ｉ| /｀`／ ／:.:.:／ |:.:.:.|:.:.:.|.:
|:.:.:.::ｉ|. / / /:.:.:／ ,r' ~｀ﾍ::|.::.:.|:
こなた編集は今の邸宅を訪ね、仔細を説明し傘を差し出した。
イ´￣￣￣｀ヾ､
／ ＼
∧ })
_ ィ ￣￣￣｀/ Ｌ＿＿}|＿
＜彡´ .| ｀ヽ
. ／／ /|i i | ＼ 先生。レストランが傘を持ってきましたよ
／ ./ ／ / .|| .:ﾄ､ ! ＼ ＼
. / ／ ./ || |_|＿＿l !. ヽ 松坂屋の一番いいやつらしいです
/ ／/ ￣/￣｀|| .:| |ヽ !｀ヽ | ∧
′ .／//| ./ !| | | ＼| | | うまいこといきましたね
| / ./〃| {三三三八 |三三三三 .! |
| ./ .{/ .| ./ ∨ ′ | ＼ } .!
|/ | /| ∨ ・| .| _＼ | ,′
|,/ 乂 ､ , | .|＿) ＼| /
| .i | ＞ ￣ ￣ | .|i | ′
| :| /} | .:i｀ ＞─一＜´ | .|l | /
(⌒∨⌒∨/_j .:| :: :l/ !￣￣/￣| .|l.:| |
) .) :| :: / ﾄ─-/ | .|| | |
/ _ノ ::| :/ .| ./ .| .|| | |
. (＿_ノ! ./ | .:!∧ .| / ./| .∧.| |
(＿_,ノ .| .∧/＼j / ／ .|//∧ !
´ ヽ ヽ
＿＿＿ -ミ ,. ヽ
' ￣￣ .;;; ＿_ ヽ｀ヽ ﾉ ,
"" _ '三｀ヽ;;;; ,;;;彡''￣￣｀ ,, :::V｀ヽ,
./ ; r三三、｀´ , ´￣￣｀ヽ__-へ〈、 ,
i (〉 三三リ ／ ＼ ', !
', Υヒ三f ,,,,,,, ／ ＿__、＿_ ヽ, , |
:::', , |ﾆ（ ;;;;;;;;;;／ ,／ ミ, ﾏヽ_ ｀ﾐx_ヽ, ,
':::乂 ｀´ ''／ .__／ , ヽｼ〉三彡 ' , ………
. l:::::::.Y ／ ／;;;;;;;, ヽ--':::::ヽ＜_ ⌒,
. |:::::::::!,,,, ／ ／,,,;;;;｀;;;;;; __ ヽ, Y ﾉ/
ノ:::::::/ ｛ ／;;;;;⌒;;; ;;, _;;;;;;´___ミx_ ' .!ヒ
:::::::,:' :::｛_／,,,ノ ,;;,,, ' ｨ'_＿＿く ヽ |
:::,:' .::｛ ,:´ ,;;;;;; ´ ／ ´ ￣｀ヽ 、
,: .::::丁 ,;;;;, ／´ ｀ヽ ＿｝
.::: !_ノ:し.／ |
" ﾚ' __ｨ .人
／ _-/ヽ< .ﾉ ハ
／ ＜_ ｀ヽ< ' ／ ,
／ -＜ / ｀ヽノ ,ﾆﾆﾆ、 ,
.／ -＜ ゝV ::::|::: ,ﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
,:´ -＜ / :::::|:: ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
.-＜ | :::::|::. ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
だが今はとんでもなく不機嫌そうな顔をした。
-－-
_. ' ´ ｀ 、
／ ／ ＼
/ ／／ ｀ ー-
. /／ィ' .／ ＿_ _,./ ｜ |
,ｨ' ／ ／ ´, ' ＾ ′ ,| |
'´ ｌ′ _／ .__／ / 7ト/.
. / . ィ'/ 「'７女ァr / ／ !'| lヽ | ……先生？
/／,ｒ１' ,.ｲ ﾑ. / / ／ ぇ､ﾘ | |
. ´ l.{ |／ | [＿/ /／ ' ヾ:､ |
| ヽ| | ' ん ／| / |
| ｜ | ヽ､/,ｒ´|／ ,ﾊ
| ｜ |＼ ´’ / , , ' l/
| ｜ | j｀ ー--‐ャ ´ ／ |／
'. ﾊ. |/ ／ ／ , < !
⊂,.￣｀ヽ∨ ∨ |￣｀/ / , ／,ｒ⌒.ー､
／ ﾞl Ｖ' | / /／'´ i´ ｀ヾ
}',. , ／ | ヽl. / /' ！ ）
, ＜ ＞、
,＜ ＞、
／ _ ＼
, ／ ヽ こなた、今回はこれで許したる
,__ ..::::::::::::::::::::／ 、
| ＼ .:::::::::::::::::::::／::::::::::::::: ,
, ＼..::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::.. ,
i ＼:::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::... | だが次は ヒ ッ コ リ ー の 傘 やで！
, :::::::＼_／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ :::::::／ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ ! ／:::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::. | 、
イ | ／::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::.. | ヽ
イ | ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::.... 、 .! ＼
,イ ∧,'_ ―――――― 、::::::::::::::::::r――― ＿＿_ ヽ| __ ｀ 、
｛ﾚ' _＿ -＝＝＜｀ヽ:::::::／ ＞- ＿ ｀ヽ〈| ＞ 、
／ ／｀ーニ豆ニ＞;;;;;;|::::::|;;;;;;;;＜ニ豆ニ＞x ヽ ＞ 、
／ ／::::::::＞ ＿＿ ＜;;;;;ｲ.⌒ ,;;;;;;;＞ ＿＿ ＜;;;;ヽ ヽ 、 ＞ 、
／ ／;;;;; ::::::::;;;;;;;;;;;ｲ ;;;V;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: ヽヽ ヽ 、 ヽ
_／ ／| 乂;;;;,, :::::;;;;;;;;;;;;, ;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;::: ／;;;;个, ヽ 、 ハ
／/:::!;;;;;;;;;＞、 :::;;;;;;;;i;; ;;;;;!;;;;;;;;;;;::: .／;;;;;;;f:::! |〉、 ヽ 、 、
／ ./::::::,;;;;;;;;i;;;;;;;ヽ .:::;;;;;-、 ;;;;;|ト、;;;;;;;,, iｲ;;;;;;;;;;;;/...!:::::.、 ﾏ 、 |
／ ,:'::::::::;;;;;;;;;;!;;;;;;;;| _／ ヽ ./ ＼;;;; !|;; /Y |::::::::.、、 ﾏ 、 |
" ,:':::::::::::::;;;;;;;;;|;;;;;;;ﾙ´ ヽ / ＼」!;; ;/;;;' .｜:::::::::.、.、 .ﾏ .、 、
/:::::::::::::::::;;;;;;;;|;;;;/ ー ヽV ;;;; .|::::::::::::::.、ヽ .ﾏ 、 ｜
./:::::::::::::::::::::;;;;;;;!;/ rﾍ ﾏ ;;;; ,'::::::::::::::::::.、 ヽ ﾏ 、 ｜
':::::::::::::::::::::::::;;;;;;! ,,／ ＼ ﾏ;;; i:::::::::::::::::::::::.、 ヾ、 、 人
今はドスの利いた声でそう言った
,ｒ:-::‐:::-:.､
|:/"￣｀ヽ::}
__,.:-┴::─ｨ'ヽｊ/:‐:-.､
,.ィ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾊ::.::.:.:.:｀ヽ、
,/:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.::ｉ:.:.:.:.:.::|:.:.:.ヽ､:::.:.＼
../:.:.:.:.:.:.,'.:.:.:.:::ｉ::.:|;/|:.:.:.:|:.:|ｉ:.:.:.:ﾍ:::.:.::ﾍ
.ｊ.......:.:.:/:.:.:.::;-ｉ‐- |:.:.:.:|:.:||‐-:.:ﾊ:::.:.:ハ
l: : : :.:/:.:.:.:.:.:/|:.:|. |:.:.::ﾘｊ/| ∨:.:.:|::::∧:| ……優れた坊主はヤクザと見分けがつかないなぁ
{:.:.:.::/:.:./::.:/__ｊ;/_ |:.:/ __!__|:V:..}:.:}
∨:〃::/:.:./ｵ≡≡ ｊ;/ ≡≡|:.∨::/
. ∨:.:/:.::/:| ’|::.:|;/
|::/.:.:/::.:|､゛ ｰ'ｰ' ィ|::.:|
この時、今は天台宗のナンバー2にまで上り詰めていた
またとある時、今は資産家の家に夕食に招かれた。
＜＜とある資産家宅＞＞
_ -────- ､__
_, -‐'" ￣｀ヽ
／ ‐-f-──‐- ＼
／ ／ '´￣￣￣＞ f⌒ﾄ､_ 今大僧正。
/ / / , -‐=''"~´_, -┤ ﾄ､ ｀ヽ
/ / / / /|/／ ／ _／| ﾄ､ヽ＼ ＼ ウチには唐代の古い掛け軸があるんですが
/ / // / // | | Ｋ/／__／／/＼_∧ヽ ＼＼ ヽ
/ / | |/ / | | | | || ｀ヽく／／丿 |川ヽヽ ヽ＼ ! なんて書いてあるかわからないのです
i || | | | /!| || || | || ＼ ／ // ∧ﾄ､ ! | ﾄ､!
| || | .| | | | | || | |_⊥┼─- ∨/ // / | ヽ |││ヽ 掛け軸に意味を教えてくれませんか？
| || | | | 「｀ヽ |ヽ! ヽ!_⊥==-､ | .r‐‐r' | ! ヽ! | !
| || | | ||,r＝-､ ' ﾄｲ┐! 〉 | ﾚ-､!| | | | | /
ヽ ! | |ﾄ!〈 ﾄｲﾊ ヽ二ﾉ ! | ! / | | ∨
ヽ! | |ハ ゞ┘ /|| ,ｲ | | |
＼ヽ!`'ﾍ く rrイ! | | | |
| || ヽ ｰ--‐' ,.ｲ || | | | | | |
| | ||｀ヽ ￣ _. ‐'´| | | | | || | !
| | || | |｀ヽ __.. ‐'" |⊥_| | || || | |
| | || | | |.川」 _. -‐‐┴ ｀ヽ! || /!| !
| |! ヽ／￣-‐┴'" }|| / || |
| |ヽ { ／>!'!⊥--ヽ
_.⊥⊥／ヽ -‐''"／//,､‐''"￣＼
／ / |`ー-二￣ _, -‐ｲﾚ' ／ ヽ
/ i ＼. ｀ー-- , ‐'" ／, ‐'" !
/ | | !＼ｰ----‐'二. -‐''"‐'" ヽ
＜とある資産家＞
┃
┏━━━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━┓
┠────────────────────────────┨
┃ ┌────────────────────────┐ ┃
┃ ｜ ｜ ┃
┃ | 拉麺湯麺簿具偉毛麺 | ┃
┃ └────────────────────────┘ ┃
┏━╂────────────────────────────╂━┓
┗┳┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻┳┛
... ‡ ‡
▲ ▲
▲ ▲
そう言って資産家が出してきたのは、素晴らしい唐代の書画だった。
それを見た今は言った。
, ´ ｀>、
,__ ＜ ＼
, ＞ 、. ＜ , ああええよ、これはな、在家の信者が宝を持つよりも
, ><.. ,
l .／ ｀ヽ__. , 出家した高僧に寄進した方が世のためになるとかいてあるんや
ｲ .／ニニ ニニヽ. ＿ ,
,ｲ | __≦_ ニ ヽ 、 ﾄ、
／ r," ,--ニ=xヽ ,,ニニ＝-xヽ! 、
／ ／ x´ｰ… 。ﾏﾚ' ｛i ー -｀ヽ ヽ<l 、
／ ／ xイ ',ヽ.｀ー┘' ' 〈 ´￣｀｀ ﾏ ', ＞
.／ ／ ＜ 乂 、 ' __ ´｀ ﾏ , ＞
.／ '¨¨´/ /ﾆ|i! ヽ. / ト、 ／人 , ＞
.／ ' 'ﾆﾆ!i! ｝ ,ー乂l ,へ__ .< |'ニ', , ＞
. ／ / ,:ニニi, Ⅵィ ヽノ ヽ .川,ﾆﾆ ,人 ＞ 、
' ／ ,:ニニﾆ! / , - 、 ﾏ川ニニ, 、 ハ
, ／ニニニ| / ／＝＝ヽ V,'ニニﾑ ＼ ｜
/ ,, ／ニﾆﾆﾆﾆ У .／〃 ﾄﾑ /ﾆﾆﾆﾆム. ＼ |
／,..-=ミ:. :. . . . . . . ＼〉 ）
rく:.､:::::::. :. :. :. :. :. :. :. :. ヽ /
::rﾍ、:､::ﾐﾍ,::.. :. :. :. :. :. :. :.∨
小.:::＼ヽ |:i ::.', ',: :. ::. :.:. ::. :.|
ﾍ. ::＼ヽ |:| :: } :!| :', :::.. ::.:. ::; .::| ……え？
ﾄ､:::: 冫 j:川 | :!| ;:| |::; ::l:: .:|:::;ﾊ
ｉ:,-〈/ ⌒ヽ{j } :!| :i::| !:ｉ| :|:| .::ﾙ
|ﾊｎ〈 ､ｙ｀Tﾅﾄ､ﾉ川 jﾉﾉ川ﾉノ
|! |r'ﾊ; ﾖ ！:{ j｀`'' '7r'T彡
|::.、 ｌ| ﾍ、 `'ァ {ー',rく
l:::|:lｰiﾘ u ﾞﾞ' ￣ ｛｀¨´{ }}
i:::|:l::ｲト ′ , 〃
l:::|:l:::|:} ｀ 、 ⌒＾ . イ|
l: ｊ｣斗! ｀T:〔::| ::|:|:|
〔 |: |:ト 、 トjメrく:jﾉ
｀トい、 ｀ ｰ' ノ ﾉ ｀ヽ
｀¨¨¨¨¨¨´／
´ ヽ ヽ
＿＿＿ -ミ ,. ヽ
' ￣￣ .;;; ＿_ ヽ｀ヽ ﾉ ,
"" _ '三｀ヽ;;;; ,;;;彡''￣￣｀ ,, :::V｀ヽ,
./ ; r三三、｀´ , ´￣￣｀ヽ__-へ〈、 ,
i (〉 三三リ ／ ＼ ', ! わからんか？もう一度言うで
', Υヒ三f ,,,,,,, ／ ＿__、＿_ ヽ, , |
:::', , |ﾆ（ ;;;;;;;;;;／ ,／ ミ, ﾏヽ_ ｀ﾐx_ヽ, , お前が持ってるよりも、オレが持ってるほうがええっちゅうことや
':::乂 ｀´ ''／ .__／ , ヽｼ〉三彡 ' ,
. l:::::::.Y ／ ／;;;;;;;, ヽ--':::::ヽ＜_ ⌒,
. |:::::::::!,,,, ／ ／,,,;;;;｀;;;;;; __ ヽ, Y ﾉ/
ノ:::::::/ ｛ ／;;;;;⌒;;; ;;, _;;;;;;´___ミx_ ' .!ヒ
:::::::,:' :::｛_／,,,ノ ,;;,,, ' ｨ'_＿＿く ヽ |
:::,:' .::｛ ,:´ ,;;;;;; ´ ／ ´ ￣｀ヽ 、
,: .::::丁 ,;;;;, ／´ ｀ヽ ＿｝
.::: !_ノ:し.／ |
" ﾚ' __ｨ .人
／ _-/ヽ< .ﾉ ハ
／ ＜_ ｀ヽ< ' ／ ,
／ -＜ / ｀ヽノ ,ﾆﾆﾆ、 ,
.／ -＜ ゝV ::::|::: ,ﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
,:´ -＜ / :::::|:: ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
.-＜ | :::::|::. ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
＜ ::::|::/ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 ,
,-"" ー ヽ
／ __- ＼
／ ミ ￣￣￣ヽ＼
/ ／￣￣ ヽ
/ -----,,,,,,, ／／ ヽ
/ / || ヽ ／ |
/ | || | ヽ ／ .| こ、今大僧正？
| | || . | || | ヽ / |
| | || , | .|| | ヽ/ ,|
| | | | | | | | |/ / |
| | ,| | | | | | ／| |// ,|
ヽ | | ,| | | | | /==-,ﾉ |/^ヽ
,ヽ | | | | | |, /,,.... ヽ彡.|￢ |
| L L LLL_____| ( / | );;ヽ |ﾐ .|へ |
| -ヽ ﾐ/ /( ),ヽ | '''' | ,|ﾐ |ヽ |
| |/ﾌ ヽﾐ| | ;;;; | ー―"" |ヽ /ヽ______
||.| ヽ ヽヽー―" l ____ |_／| |ヽ "''ヽ
|| ||.. ＼⌒ヽ ____ヾ／____ヽ |,| | | || / ＼
||.|||..| ||ー＼ （ー―‐'" / ／|| | | | | ＼
／|| ||| | || || || ヽ, ヽ________ノ ／ // | | | | ヽ ヽ
／ ,|| ||| | || || || ヽ ／ // | | |/ ,| | /＼
/ ヽ|| | | || || ||ー,,___"ー―" ,,,--'' ￣￣/ | / /
, ＜ ＞、
,＜ ＞、
／ _ ＼
, ／ ヽ
,__ ..::::::::::::::::::::／ 、
| ＼ .:::::::::::::::::::::／::::::::::::::: ,
, ＼..::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::.. , も っ ぺ ん い う で
i ＼:::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::... |
, :::::::＼_／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | こ れ く れ
ｲ :::::::／ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ ! ／:::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::. | 、
イ | ／::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::.. | ヽ
イ | ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::.... 、 .! ＼
,イ ∧,'_ ―――――― 、::::::::::::::::::r――― ＿＿_ ヽ| __ ｀ 、
｛ﾚ' _＿ -＝＝＜｀ヽ:::::::／ ＞- ＿ ｀ヽ〈| ＞ 、
／ ／｀ーニ豆ニ＞;;;;;;|::::::|;;;;;;;;＜ニ豆ニ＞x ヽ ＞ 、
／ ／::::::::＞ ＿＿ ＜;;;;;ｲ.⌒ ,;;;;;;;＞ ＿＿ ＜;;;;ヽ ヽ 、 ＞ 、
／ ／;;;;; ::::::::;;;;;;;;;;;ｲ ;;;V;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: ヽヽ ヽ 、 ヽ
_／ ／| 乂;;;;,, :::::;;;;;;;;;;;;, ;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;::: ／;;;;个, ヽ 、 ハ
／/:::!;;;;;;;;;＞、 :::;;;;;;;;i;; ;;;;;!;;;;;;;;;;;::: .／;;;;;;;f:::! |〉、 ヽ 、 、
／ ./::::::,;;;;;;;;i;;;;;;;ヽ .:::;;;;;-、 ;;;;;|ト、;;;;;;;,, iｲ;;;;;;;;;;;;/...!:::::.、 ﾏ 、 |
／ ,:'::::::::;;;;;;;;;;!;;;;;;;;| _／ ヽ ./ ＼;;;; !|;; /Y |::::::::.、、 ﾏ 、 |
" ,:':::::::::::::;;;;;;;;;|;;;;;;;ﾙ´ ヽ / ＼」!;; ;/;;;' .｜:::::::::.、.、 .ﾏ .、 、
/:::::::::::::::::;;;;;;;;|;;;;/ ー ヽV ;;;; .|::::::::::::::.、ヽ .ﾏ 、 ｜
./:::::::::::::::::::::;;;;;;;!;/ rﾍ ﾏ ;;;; ,'::::::::::::::::::.、 ヽ ﾏ 、 ｜
':::::::::::::::::::::::::;;;;;;! ,,／ ＼ ﾏ;;; i:::::::::::::::::::::::.、 ヾ、 、 人
//⌒ヽ､ ヽ､
､ (( ｼﾉﾉ||ヽ ヽ ';,
､ヽ`` ｢ || ヽ,
// ヽ || | ヽ
ｲ'／ヽ､ ∪ ヽ, l || l ……寄進いたします……
ﾘ ﾞヽ.. ＼ヽﾞ､ ゛/
| ;l l "'_,,/l| ヽ､_／ヽ､､＿ﾐ ＼|
.l ;i |*;;;::| |*;;;;j ヽ- ;ﾐﾐ ﾐ|
l .j､. └-┘ └-┘ / jr―; ｜
| "⌒￣ ;; "￣`` |G j ｜
;| 〃￣ ,ﾉ 〃'￣ .|／ |
￣￣ヽ ヽ ∪ |゛、|iヽ､ ヽ _)
'＼ (⌒￣⌒") / ヾ ヾ ￣
＼ ￣￣￣ ／ |
|、 ／ ｜
＼￣￣ / ヽ゛ ｜
|――-┤ヽ ／/⌒l⌒l-､ ｜
――__ ｜＼ヽ ／ヽ/ ' " |ヽ
￣ヽ | | " |
|ヽl ＼､ ヽ, ｜
|"" ! /
｜ ゛ / `|
, ⌒ ヽ.
ム_／´ ヽ
, ／ ｀ 、 l ラッキー☆
ｨ--へ ,;へ寸、
, '/ｲ ー ' ' 一ヽ..＼
, ＜ ,:'/.ﾄ、__l l_ ィ|〉 '｀ 、
, ＜ ／ , ,'ニ./ ｀_´ ヽ」ﾆ, 、::.＼
' , ,ニУ /.:::.ヽ Vニ>、 、:::.ヽ
/ //ニ/ ., :: ヽ ,ニﾆ.、 、 ＼
, //ﾆﾆ, ,ｲ l, ,ﾆﾆﾆ 、 ＼. ＼
, .／/ニﾆ, ,人 | i i .人, lﾆﾆﾆﾆ 、 ＼ 、
/ .／_ノﾆﾆﾆ.l ,ﾆﾆﾏ!i!iﾚｲﾆﾆ !ﾆﾆﾆ/ﾆﾆ>、 ＼ 、
/ ／ﾆﾆヽﾆﾆﾆ_!ﾆﾆ | >"< !ﾆﾆ |ﾆﾆVﾆﾆﾆﾆﾆ＞.＼ 、
/ .／ﾆﾆﾆﾆﾆヽﾆﾆﾆﾆﾆ|'/＾ヽ.!ﾆﾆﾆﾆﾆ'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ>.＼ l
こうして今は資産家から掛け軸をせしめた
また今が四国の大富豪に呼ばれた時である。
大富豪はベンツで空港まで今を迎えに来た。
__＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
∠二二二二∠::l二二二二二二二二二二ヽ
｀７/¨¨¨¨¨¨¨ ７.:「￣￣:.:|｜「￣￣|｜「￣|::｜
//l | | | //ｌ:| .:｜|｜ :｜|｜ :｜::|
. ,♀=-、――一'―-ミ―-ミ/厶ｌ:l‐――┘|‐――┘|‐―┘::|
_ /---＼＼::::::::::::::::::::::::::::ヽＯｺ::::::::l :::::::::::::::::l:::::::::::::::::::l::::::::::::::::|
（iii))＞…‐-|l:::::::::::::（iii))‐-=ミ:::::::::::::::::l-┘:::::::l :::::::::::::::::l:::::::::::::::::::l＞…＜|
/.::/.::::::::/￣|l::::::::::::/.::::::::, -‐-ミヽ||l:::::l:::::::::::::::l :::::::::::::::::l::::::::::::::／.::::／⌒ヽ
ーﾍ::::::∧ |ｌ:::::::::/.::::::::/ -‐- ､ ＼､::⊥、:::::::::l :::::::::::::::::l:::::::::::/.::::::/ ￣｀ヽ::iﾆＺ
=-{{竺{∠∠込...:;ｰ‐‐ｧ' ,. -‐ ､ V/ヽー――┴――‐'┴―‐{::::::::{ '⌒ヽ }｣ﾆＺ
{{{{ｰ-=≡ﾆ二三Ｚ{{{{{ ; } }///＼三三三三三三三三L:::::::{ { } }
∨∧///∨‐-=≡V/, V ﾉ 厂￣￣`¨¨¨¨¨ヾ込彡'¨¨¨¨¨V//,. . ﾉ
. ヾ __ 彡' ヾ. 彡 ー--一
lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll''ﾞ｀ ､. 'llllllllllllllllllllllllll ようこそ四国へ！！
;illlllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll '''''ﾞﾞ ､‐ ｀ 'llllllllllllllllllllllll
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll ,,.‐ .. ,;;illlllllllllii;;;;,,, 'lllllllllllllllllllll 今先生！ 歓迎いたします！
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllﾞ 'ﾞ_.. ´ ,;illllllllllllllllllllllllll＼ ,,;;illlllllllllllllllllll
llll'llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll' :- ,;llllllll'￣ ﾞﾞ'l'''''lllllﾚ! 'lllllllllllllllllllllllllllllll
,;;illllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllli;,, ;illll''｀ .| 'llllllllllllllllllll｀
llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll''ﾞﾞ''llllll ;lll●'｀ .l llllllllllll ;l
.' .''lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll l ●'ﾞ,i;,ll'l'|.;;;_ _.,.,... ヾ ._, .llllllllllﾄ :ilﾄ.
.iillllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllﾄ .', ill:ﾞ''' ._ﾞllllｰ''',,,､:..:-'''''''''''''''''ｰ .illlllllllll|.l|ll!ll
__ .'lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll⌒ ｀ .:! .''''''ﾞﾞ´ ,.;,i;llrilllllllllll￣''ill
｀ﾞ'''''lllllllllllllllllllllllllllllllllll⌒ ,' .-, l||lliﾞ´;llllllllllllﾄ .lllll
.'''iilllllllllllllllllllllllllllllll_ .|ﾞﾞ,,,;iiliiillllli;;;_ .il) :lllllllllllllﾚ'ﾞ
, .'''ﾞ.llllllllllllllllllllllllllllli;;liiiii;;,,,,;illllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll;; |｀ llllllllllllllﾄ _
｀'､ 'lllll'llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll''''''''llllllllllll lllllllllllllll! ,,:'ﾞ
ﾞ':, ''￣ lllllllllllllllll￣ﾞﾞﾞﾞﾞ ''''''ﾞ｀ .lllllﾄ ''''''''ﾞ'|l|'lllﾞ
':, ';､ ''''''llllﾚ :llllﾄ .|;.´.!
'､ '':, .'llﾚ ;;;;,:.:.::､ lllﾚ .!' .' ‐
ﾞ'､ ﾞ'､ 'lﾚ .:ﾞ''''''''''.ﾞ´ lllﾄ ;!_,-'
ﾞ:, ﾞ'､ lﾄ ':,,;;i:i:::- 'ﾞ .lllﾄ ,,:ﾞ'ﾞ
＜四国の大富豪＞
, ´ フ｀ 、
ｲ ／ ヽ
,'Ⅹ ... | おう
人_ﾑ Υ _, ト、
{ｲ〉'〒- 、 へ}| lヽ
' i __￣> V iレ', У l＞ 、
l｀´ ヽ l l 「 | | | | ＞ 、
| l>、 ヽ! !ノ ! ! ! | ＞ 、
, ,: , ﾏ V , , ,| , ＞ 、
/ , | , V , ,/, , ＞ 、
,::' |/ , _ 〉 ', /Vﾆ | ＞ 、
／ | i∧ ／人 V /ﾆ,' , ´ .ヽ
,. | | Y l>ﾏﾆｲ 、 ／ ヽ
,: |../':,, ./! ﾏﾆ、 , :. l ' ヽ
｛ .: .|｛ ::._/ | Y ﾏﾆ 、 , ::. , / ヽ
| .:: 从 ,／|ﾆⅥﾆﾆﾆﾆ、 、 ::. , |
, .::: /个V ,'ﾏﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ、 、 :::. i |
, , .::: '/从ヽ ,.ﾆﾏﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼ 、 ::::., |
/ , :::: '::|ﾆ, ヽiﾆﾆﾏﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞x....＞ 、::::::, |
｛ .::: /:::ﾘﾆlV /'ﾆﾆﾆﾏﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞x..＞:,、 |
、 '::::/ﾆﾆ X ,ﾆﾆﾆﾘﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆー・・・ヽ ＼ |
＼ :/ﾆﾆﾆ,| ヽ_ﾆﾆ（ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆノ￣ 彡 _＿ヽ ＼ |
ー iﾆﾆﾆﾆﾑ ∧ﾆｿ r---ﾆﾆr ´// / _ -イ〉ﾆﾑ V ヽ |
｀ーくﾆﾆ':,X ∨ﾆナ| V ＼.| | |' r' / _ Yシﾆ', |i, 、 |
そうして今は、大富豪とベンツに乗ると開口一番言った
__＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
∠二二二二∠::l二二二二二二二二二二ヽ
｀７/¨¨¨¨¨¨¨ ７.:「￣￣:.:|｜「￣￣|｜「￣|::｜
//l | | | //ｌ:| .:｜|｜ :｜|｜ :｜::|
. ,♀=-、――一'―-ミ―-ミ/厶ｌ:l‐――┘|‐――┘|‐―┘::|
_ /---＼＼::::::::::::::::::::::::::::ヽＯｺ::::::::l :::::::::::::::::l:::::::::::::::::::l::::::::::::::::|
（iii))＞…‐-|l:::::::::::::（iii))‐-=ミ:::::::::::::::::l-┘:::::::l :::::::::::::::::l:::::::::::::::::::l＞…＜|
/.::/.::::::::/￣|l::::::::::::/.::::::::, -‐-ミヽ||l:::::l:::::::::::::::l :::::::::::::::::l::::::::::::::／.::::／⌒ヽ
ーﾍ::::::∧ |ｌ:::::::::/.::::::::/ -‐- ､ ＼､::⊥、:::::::::l :::::::::::::::::l:::::::::::/.::::::/ ￣｀ヽ::iﾆＺ
=-{{竺{∠∠込...:;ｰ‐‐ｧ' ,. -‐ ､ V/ヽー――┴――‐'┴―‐{::::::::{ '⌒ヽ }｣ﾆＺ
{{{{ｰ-=≡ﾆ二三Ｚ{{{{{ ; } }///＼三三三三三三三三L:::::::{ { } }
∨∧///∨‐-=≡V/, V ﾉ 厂￣￣`¨¨¨¨¨ヾ込彡'¨¨¨¨¨V//,. . ﾉ
. ヾ __ 彡' ヾ. 彡 ー--一
／ / ＼ ／ ＼ ＼ |
/ _＿,. - ､ ,.-- ＼_＿ ヽ| ベンツはいいなぁ
-─ '￣ ＿＿_ヽ, /__,. __ ￣ ｀ ー- ､ ハ
,. -─ ' ニ二 ＿ ', / r─＝─- ､ __ ｀ヽ、 | _ なんでドイツは米軍に敗けたんやろか
/_,. - ─t==rｧ-､ ｀ヽ. ',_ _ _ ; ／,.ｨ=─tｭ=ｧ-- ｀､＿｀ヽ、 ＼ | / 〉
｀ ー--｀ﾆ´-─ / ＼ ｀ ー ｀ﾆ´- ' ´ ,ヽ V ,ｲ} なあ、大富豪くん
､ ／ ,' i ＼｀ ｰ ､ ,.ノー∨ V.i |
/｀>ｰ- - ' ´ , : | ＼ ｀ ｰ─- ､='´ヽ、 V ∨ﾄ､
'´ , | ｀ ＼ V ﾚ′＼
, | ∨ ', .ハ
／ , ﾘ ／ .∧. ', ', |
/ . , , .ﾍ ＼ ／ ./ ,ｨV. ', 'ﾊ
＼ ／ / / , ' ハ__ ヽ ', .／ ,' 'ゝｲﾘ:.V. ', ,.|
',＼ / /,. - '⌒ヽ ', ／ ｀ヽ、 ヽ ', ./ , _,.ｲ ﾘ:::.∨,', ,|
.' , / ,. -'´ ヽ , . / ｀ヽ､ ', /. , /i. | ﾘ::: ::.V, ,.|
,.>'´ ヽ＿ノ ｀ヽ , !. ,. / ! ﾘ ハ::::::.V, ﾄ､
／ ,, ＼ 从' ,ｲ ハ::::::::::.V.!
／ 八 ヽﾉ ! !. ハ:::::::::::::.Vﾄ
ﾉ { i ', ＼ .| ハ:::::::::: :: :.|!:
, /ｲﾉ ﾏ ', ' , ヽ ﾚ′:::::::::::::::::: ::
＿,...............＿,.......
,ノ⌒::::::::::::::::::::::::::::::::::::⌒ヽ_
_ノ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ､
(::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::)
_ノ:::::::::::::::;ﾍ::::::::::ノ⌒ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::)
（::::::::::::::::::/ ￣ , ‐-､ |::::::::::::::::::::::::::::::::) ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
（:::::::::::::/ヽj _／ -‐-､ |::::::::::::::::::::::::::::::::） |
):::::::::ヾllli_､_,;iiiillllllllli <::::::;へ:::::::::::::::::（ |
(::::::::::::/`i´ ,└=ﾟ'┘ |::::| 6 |:::::::::::::::::::｝ ＜ はあ
`〜､ ゝ| _コ､＿､ ／|::::| ｿ/::::::::::;〜" |
ヾ|||ｌｌ|||||||||||ｌ〉| 三ｰ'〜〜" |
|||:二三|||| l ,三 ヽ､ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
|l ⌒ ||| :／/ ヽ＝､-､＿
|l､:（ : : ||／ / ヽ, | ￣＼
／ ￣ / ノ / ＼
, ⌒ヽ
, Ⅹ::::. l
,＜ .ｲ全 全:.!>、 この音といい、振動といい、ベンツはやっぱりええなぁ
,＜ ...::::::/ Y U .ﾍ|:::::..＞ 、
／ .:::::::,イ1 ,' ,ハ ﾘ〉::::::::::::..＞ 、 なあ、ベンツはいいなぁ
／ .:::::::／ﾆﾆﾘL/rrﾑ !ﾆ':,:::、:::::::. ＼_
／ ,' ／ﾆ,, ナこﾆ〈〈〈ヽこくヽ 、 ::.. ,>、
__ / _ -彡ﾆﾆ／ ／ﾆ不 llllll|Vハ ＼ﾆ=- 、 、 ＞ __
, ´ , ´r彡＝=´ ／|ﾆﾆ.ｲll lll |ﾆﾆﾆヽ ＼ﾆﾆﾆ＞、 ヽ ＞ 、
, , /ﾆ// ｲﾆ,:ﾆﾆﾆ!||iiiii l ,ﾆﾆﾆ∧ヽ ｀ヽﾏﾆﾆ, ヽ ヽ （
, / ノﾆ/ ' _ノ.ﾉﾆ,ﾆﾆﾆﾆVliiii ,ﾆﾆﾆ | ,ﾆ', .. l>ﾆ , ﾏ ヽ、 ノ
| 'γﾆ＜_人＜ﾆﾆイ＞ﾆﾆﾆ〈 !iii |iﾆﾆﾆイヘﾆ,｀ー_| |ﾆﾆ、 ＼ l´ ´
｝／,:'ﾆ＜ﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆﾆﾆ＞三弌ii .|iくこ＜ﾆﾆヽﾆ>__, ,ﾆﾆﾆヽ ::. ヽ―｝
, ' ﾁ＜ﾆ'''⌒ー´__＜｀ﾆﾆﾆ..／ ﾏ ..!＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆヽﾆﾆゝ一ﾆﾆl :::._, " ＿＿_
, :::,ﾆﾆﾆﾆﾆﾚ´ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ／ ///| !--入ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧xﾆ, r ,／、 ｀
, "ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊ |///! .,〉 , ﾏﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼_ｿ , :::::.＼
, /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＿こ|, ,| ! i H＼./lﾆﾆ＿＿ﾆﾆﾆﾆン´ ,,,,ノ :::.. ヽ
l ,ﾆﾆ＿＿ﾆﾆﾆﾆﾆﾆγ´ ）.| ! | !ﾊ /Υ´ ｀￣´____＜ﾊ 、
, ｀⌒ｰ ´ ヽﾆﾆﾆﾆノ__z――z__｀´ゝL__|＝＝-、＿＿ｨ´￣ﾆﾆﾆﾆﾆ, l
／ _-・・・― 、 ___ノﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| ー・・| |ﾆ| |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ 、 ／
' ｨ´ /ﾆﾆﾆﾆﾆﾆL__＜ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ| |ﾆ| |」 |ﾆ| |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆヽ ::ｘ ´
,:' ｛ ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ ヽ」ﾆ| |」 |ﾆ| |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾊ ヽゝ
ノ ,ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆー・・・ﾏﾆ.! !こﾆ.| Ⅴﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ〉 、 |
／ ｀ヽﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ'￣¨ .! ! ｀￣￣￣ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ.〈 Ⅵ
|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ厂￣¨´ .| | ｀¨¨｝ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆi V
｀テﾆﾆﾆﾆﾆ | | ｀ーﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ￣｀
／ _ _ノﾘ | | 廴〜〜＼
rﾁ｀ ´ У ´ | | ゝ--ユﾉ
, ＜ ＞、
,＜ ＞、
／ _ ＼ ベンツはな、自分で運転する車やないな
, ／ ヽ
,__ ..::::::::::::::::::::／ 、 後ろにどっかり座って乗るクルマやな
| ＼ .:::::::::::::::::::::／::::::::::::::: ,
, ＼..::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::.. , 乗ってみてようわかったわ
i ＼:::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::... |
, :::::::＼_／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: |
ｲ :::::::／ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: | な あ 大 富 豪 く ん
ｲ ! ／:::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::. | 、
イ | ／::::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::.. | ヽ
イ | ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::.... 、 .! ＼
,イ ∧,'_ ―――――― 、::::::::::::::::::r――― ＿＿_ ヽ| __ ｀ 、
｛ﾚ' _＿ -＝＝＜｀ヽ:::::::／ ＞- ＿ ｀ヽ〈| ＞ 、
／ ／｀ーニ豆ニ＞;;;;;;|::::::|;;;;;;;;＜ニ豆ニ＞x ヽ ＞ 、
／ ／::::::::＞ ＿＿ ＜;;;;;ｲ.⌒ ,;;;;;;;＞ ＿＿ ＜;;;;ヽ ヽ 、 ＞ 、
／ ／;;;;; ::::::::;;;;;;;;;;;ｲ ;;;V;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::: ヽヽ ヽ 、 ヽ
_／ ／| 乂;;;;,, :::::;;;;;;;;;;;;, ;;;;|;;;;;;;;;;;;;;;;::: ／;;;;个, ヽ 、 ハ
／/:::!;;;;;;;;;＞、 :::;;;;;;;;i;; ;;;;;!;;;;;;;;;;;::: .／;;;;;;;f:::! |〉、 ヽ 、 、
／ ./::::::,;;;;;;;;i;;;;;;;ヽ .:::;;;;;-、 ;;;;;|ト、;;;;;;;,, iｲ;;;;;;;;;;;;/...!:::::.、 ﾏ 、 |
／ ,:'::::::::;;;;;;;;;;!;;;;;;;;| _／ ヽ ./ ＼;;;; !|;; /Y |::::::::.、、 ﾏ 、 |
" ,:':::::::::::::;;;;;;;;;|;;;;;;;ﾙ´ ヽ / ＼」!;; ;/;;;' .｜:::::::::.、.、 .ﾏ .、 、
/:::::::::::::::::;;;;;;;;|;;;;/ ー ヽV ;;;; .|::::::::::::::.、ヽ .ﾏ 、 ｜
./:::::::::::::::::::::;;;;;;;!;/ rﾍ ﾏ ;;;; ,'::::::::::::::::::.、 ヽ ﾏ 、 ｜
':::::::::::::::::::::::::;;;;;;! ,,／ ＼ ﾏ;;; i:::::::::::::::::::::::.、 ヾ、 、 人
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㍊㍊㍊㍊㍊㍊㍊㍊㍊㍊㍊㍊㍊㍊
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㍊㍊㍊㍊ ㍊㍊㍊㍊
㍊㍊㍊ ㍊㍊㍊
㍊㍊ ｗｗｗ ｗｗｗ ㍊
(∂㍊ ＜･> < ･>㍊
ヽ㍊ "" 〉"" |
| u ｗｗｗｗｗ | ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
＼ 《 ⊂⊃ 》／ ＜ ……負けました。運転手付きで差し上げます
／ヽ ／＼ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
, ⌒ ヽ.
ム_／´ ヽ
, ／ ｀ 、 l ラッキー☆
ｨ--へ ,;へ寸、
, '/ｲ ー ' ' 一ヽ..＼
, ＜ ,:'/.ﾄ、__l l_ ィ|〉 '｀ 、
, ＜ ／ , ,'ニ./ ｀_´ ヽ」ﾆ, 、::.＼
' , ,ニУ /.:::.ヽ Vニ>、 、:::.ヽ
/ //ニ/ ., :: ヽ ,ニﾆ.、 、 ＼
, //ﾆﾆ, ,ｲ l, ,ﾆﾆﾆ 、 ＼. ＼
, .／/ニﾆ, ,人 | i i .人, lﾆﾆﾆﾆ 、 ＼ 、
/ .／_ノﾆﾆﾆ.l ,ﾆﾆﾏ!i!iﾚｲﾆﾆ !ﾆﾆﾆ/ﾆﾆ>、 ＼ 、
/ ／ﾆﾆヽﾆﾆﾆ_!ﾆﾆ | >"< !ﾆﾆ |ﾆﾆVﾆﾆﾆﾆﾆ＞.＼ 、
/ .／ﾆﾆﾆﾆﾆヽﾆﾆﾆﾆﾆ|'/＾ヽ.!ﾆﾆﾆﾆﾆ'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ>.＼ l
, -一-´￣￣￣￣￣￣￣￣￣`―- 、
／￣/. ＼__.(⌒Y二! ￣￣￣￣/ ,'""ｉヽ＼
／ / `ｰﾍ.___） / / | ＼＼＜飛ばすぜ！
／ | ● ｏ ● 三│ / / | _|ヽ＼_
[二ヽ／ ,ゝ＿＿＿＿＿＿ﾉ＿＿/=/二二]-|-二ヽ~~ ＼
,_. -'￣￣￣￣ ,,---' | == | | ﾛ .|
／/ ＿,,---'￣／ '＿ | | /~`ｉ |
/＿/ ＿＿＿＿＿＿＿／.＿＿＿__/ ／__`ｉ. | / ハ | __/
/○○| |三三Ｘ三 三三/ ／○○○/ヽ.__/ / ｉ |.
今は大富豪に招待された三日間、ベンツを褒めちぎりまくり、大富豪から運転手付きでベンツを譲り受けた。
このように、優れた僧侶はヤクザと見分けがつかなかった。
【それなんてエロゲなノーベル賞候補：谷崎潤一郎】
本編でも触れたが、谷崎潤一郎は下衆の極み系男子である。
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､＿＿＿＿}＼}Ｙ(/{／{＿__＿＿,
}＼: . ｀ヽ: . ヽ: :.} : }! : : :／. : ／{
{ : . ＼: : : : : : : :}}: :}: : /. : ／. : :} おい佐藤、せい子に振られた
{＼: : : : : .ヽ: : : ﾘ.:ﾉ. : : ／. : :／j
{＼: : : : : : :,_ヽ : : /:_; : : : : : :／} だからあの話はなしだ。千代はわたさん。
{＼ : .ヽ∧{ ｀¨¨´ j:ﾊ: :/ : ／j
{ヽ : : :/ ゞ / V . : ／}
＼_: : 〉 ＿＿_八__/＿〈_: : _／
i{｀{: {弋苡ｧ :.:. r赱ラ }: }´}
八ﾞゝ≧ |:.:. ≦ノﾞ/
ヽ.! {:.:.:. .:.:/ﾝ
'. ｀´.:.:.:.:.:.:.:'´
ﾄ､ r======ｧ.:ｲ
／| ＼ ￣￣／ i＼
_/ﾆﾆi `ｰ一'..:.:.::|二ヽ_
_ -ﾆ/ﾆﾆ=| ヽ .:.:.:/:.:.:.:|ﾆﾆ∧ﾆ- _
_ -=ﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆ=! .:.:.:.:.:.jﾆﾆﾆ∧ﾆﾆﾆﾆﾆ=- _
-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆﾆ∧ ＿ ＿.:/ﾆﾆﾆﾆ∧ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=-
/ ﾍ
/ } ﾍ 絶 許
／｝ / r''"⌒＼ / /l } ﾞ､
{ ノﾋ"⌒二ー- ､ ￣⌒＼＼ ／ ／/ /::j λ ヽ
// ￣ / ￣`ヽ､`'''ー--＼＼＼／／∠／／-{ ＼
{＼ ／｝ // ／ ＞ー---へ`ミ 二￣__∠;;;;;;弋 l＼ ＼ ｛ 〉
乂 } ｛ ﾉ // ／ ／シ~ん芯ヾ:::￣::::::::::::／ん心ﾞ㍉､ l ＼＼l j r､
/ ﾉ / / ｛｛ ／ ／ l ／ ｨ癶 弋ﾆシ :::::: :::::::::::: 弋ﾆシ ﾉ'"ト､ Vフ ＼＼ ｛ 〉 ハ
｛ ｛ ｛ ｛ >'" ／/ l / /{ { ~~~~:::: ::::::::::::::::::~~~~::::::::/ ＼ ＼‐彡^＼＼｝{ ｛ ｝
＼`ー--‐''"彡イ ノ l l j人 ﾞ､ :::::::::::::::::::::::::::::／ ／ ヽ＼ ヽ Y ノノ
￣￣〈^〉 ／ l l l ﾄ､＼ {!:::::::::ヒ二ニ-‐イ ＼`ー--い__彡"
r〜-､ ｛｛ ／ l l l l l l＿い ＼＼ ::::::::::::::::::::::::::::::/ ＼`く￣￣｝ } ／｝
`ー-､＼＿＿l_l／ ／l l l l ﾄ 乂ヽ ＼ ヽ_｝ ｰ=ﾆ二ﾆ-:::::::::::::::::/ ／ } }＼＼ / / ﾉ ノ
`''ー--／ ／ /ノl l ／￣::::＼_｝ﾍ ヾx、 ￣::::::::::::::::::／/ /::::::＼ ﾉ ﾉ、 ヽ У/ //
／ ／ﾒ /彡/l ﾉl:::::::::::::::::::::::::::l l ヾ＞､ :::::::::::::x＜/:/ /::::::::::::::`〜┐癶＼／／ヽ/ ／｝
/ ／＿/ / / ∧{ l:::::::::::::::::::::::::::::l l ﾞ､ ` ー'''" /::/ /:::::::::::::::::::::::/ヽ＼/__ノｰヽ ∨ ノ
/ / 弋 ヽ__／ノ／l l::::::::::::::::::::::::::::l l ﾞ､ /:::j ∥:::::::::::::::::::::/ l＼＼ い/
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が、これは分かりやすいように、事実の一片を取り出したものであり、本当はもっともっともっと闇が深い。
本編では谷崎は外道に見えるが、実はせい子に対しては本気であった。
どのくらい本気であるかといえば……
/ ＿/／ ／￣ ＼
,厶 ／／_｝／_,,ﾆ=-‐‐- ＼＼
__/ ／／ ｱﾞ´ 丶｀ﾆ=‐--z......ノｉ せい子！ オレは本気だ！
＾ｱ／／ ,厶ﾆ=-―-=ミ ＼ __丿
／ j汽／ ＼ ＼ ＼ ﾆて 証拠にお前の名前を刺青にして
＿/三二7/ ＼ ＼ ＼<⌒
| . ′┌く 冫、 、 ＼ ヾ ＼ 腕に彫るぞ！！！
人 ｛ 入 ゛ .′〉､＼ jﾏ⌒
／r! ｝ ＼ /汽＼ . / / ＼＼ ､ /i:|
／ │ /∧/＼＼ ／／__厶=- ＼＼＼ V:ｉ:i:|ｉ
. 〉、 ^ァ′／／>､ ＼ .＼＼＼ ＼八
. ！ ＼ __,,. イl／ ｀ﾆ=‐- ミ=‐-- ｀ ｀ﾆ=ヘ ＼
. ＼ 〕 ‐-‐=≦ﾆ´ ／￣＼＼ ﾝ⌒
. ┘ ,..≧ｧ=-‐ _,. イ￣］｢｝ |{八 ＼
⌒＞r==≦ ‐┘ 丿 ／＾≧=‐---- -<⌒
ｉ≧=≦ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ＞‐------‐=≦{三二ﾆ=-‐=ﾆ¨_ﾆ=‐ ⌒
〉 j＞―‐-≧=‐-=ﾆ二￣＿三ﾆ=-‐ ¨
＼ ／ ！
／ _八
／-‐=ﾆ¨¨￣￣¨¨二ﾆ=‐-----‐=≦｝ ＼
＜谷崎潤一郎＞
,ｲ
l | _＿＿＿
',乂 ＞ ' ´: : : : : : : : : ｀ ＜
ゝ´ : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
/.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.,
/.: : : : :,ｲ: : : : : : : : : : : : : :r―く:.',
|: :ｉ: :ｉ: :ﾄ| : : : : : i : : : : : : : | ○ l:.:l
ﾄｲﾄｲﾄｲ!ﾄｲﾄｲﾄ仆仆仆之（__x=ｨ.:.:| ………
`! l f守ｶ 'fて守ﾄ､ ,′ . :.:.:.:|
ｉ | ` 以 込以 ′ . :.:.:.:.:|
| | , ,′ :.:.:.:.:.:.:|
:八 ,′ .:.:.:.:.:.:.:.|
ｌ:.:.:＼ ー --' ′ .:.:.:.:.:.:.:.:.|
ﾄ､:.:.:.:＼ , ィ′:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾏ
| ｀ヽ.:.:.:｀Tﾆ千xfﾁ.ﾟ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾏ
| ﾄｲ::| iУ.:.:.:. ｡ ｀ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾏ
| |.:.:.:ﾚ'.:.:.:. ／| ﾏ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾏ
∠ | ::/ :.:.:／ .:.:| rﾍ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾏ
ﾚV＼/.:/.:.:／.:.:.:.:.:.|／＼Ｌ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾏ
/.:.:.:.:./ .:/.:.:.:.:.:.:i:.:.> ＿_〉:.:.:.',.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾏ
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!.:.:.:.:/ :/.:.:.:.:.:.:.:.:.:l: /＿/ :.＼∧／￣ヽ .:.:.:|
ﾍ.:.:i.:.:.l :.:.:.:.:.:.:.:.:.:ｌ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| ',::Ν
ﾍj.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ｌ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | Ν
＜せい子＞
／
/:/
〈::( ,..-::‐::─::─::─:‐-.､ ＿
ヽ: :'´: : : : : : : : : : : : : : : : :｀Y ヽ
／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :| （_） |
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ゝ ,ﾉ こいつ◯◯◯◯だ
/: :/‐,==､‐'^──‐'^─,==､.､: : ::|__ｊ
l: :/ /::::::ﾊ /::::::ﾊ ヽ:: : :|
|: :| 弋::::::ﾉ 弋::::::ﾉ l: : : |
|: :| ￣ ￣ |: : ::|
|: ::､ ,': : ∧
|: :/＼ ｀ー'｀ー '´ /: : : ::∧
(´|:// ＞‐- ＿＿_＿ -‐く:: : : : : :∧
ヽ/ （| |: : : : : : ∧
〈 /r────|＿＿__,／|､: : :|＼: : :＼
＼__/::|＿＿＿＿＿＿＿_＿| ＼:| ￣￣
∨|＿＿＿＿＿＿＿＿_|
j l ヽ└-'⌒ヽ
（ ｀ヽ ￣/ /
＼＿,,) ゝ__ノ
この通りである。嘘のようだが本当の話のようである。
晩年、谷崎は銭湯に行く際、刺青を絆創膏で隠して通ったという。
本編の通り、谷崎はせい子に振られ、十年間、千代と暮らすのだが
この間、せい子は谷崎邸に書生として暮らしていた和田と不倫する。
/ : :／ : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ、 . イ
＿＿_|: :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ﾉ
/. : : : :ﾉ⌒ヽ : : :U: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｰ=彡 お、おい和田
: : : : :.（ ） | : : : : : : : : : : : :＼ : : : : : : : : : :ー一
: : : : :人 ﾉ : : : : : : :U: : { : : : :＼ : : : : : : : : : ノ ちょ、ちょっと逢引しようぜ
: : : ｰ=＝彡. : : : : : : : : .:∧: : :ヽ: :＼＞ｘ: : ＜＼
: : : : 乂: : ﾉ. : : U: : : :ﾉ / ﾊ: : :iｰイ笊心｀Yｉ丁 ＼
: : : :/ｰ=彡. : : : : : ィ笊ミｰ' ﾍ.:ハ ﾍrﾟし:ﾘ,､ |ﾉ ト
: : :/ ｀フ. :イ i く{ rﾟし::}` j′ ゝﾞ'′ |i | |
: : ; r‐√乂∧ ' ,ゝﾞ-‘ , l/ヽ八 | |
: : ! ﾉ ＼ ｀ヽ /l/ヽ 、 .ｲ / , ﾉ
: : ! / ＼ ＼ {::::::::::::::｝ ／ / / /
: : l 〈 ＼ ＞ ヽ. ノ／:::::∨ ／ /
: : |ノ＼ ヽ∧:::::::::｀ヽ￣/::::::::::::i ／ 〉
: : |ヽ ＼ ハ::::::::::::::x介ｰ＝ミ〉ﾉ /
＜千代＞
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞
:::::::､|＼|ヽ!＼ト､|＼ﾄ､ゝ
:::::N ||;;〈｜|｜l｜l | ヽ
::::| ‐};;;;{- ､ u' ,.. -‐| え？ え？ え？ 奥様？
|::l ＝｡== ､ /=｡＝|
|::! `r;;;r '´ ＼ｰ‐'| 何を言ってるんですか？
|.! u'ﾉ;;ﾉ ┌ __ ＼|
|! /r'r‐-- ...＿_ー' 私は谷崎先生の弟子ですよ
＼::! ｀￣￣￣´/
. ＼ J ￣ /
＼ ／
` ´
＜和田六郎＞
和田は谷崎家に寄宿する、谷崎の弟子であった。
/:.::.:.:.:::{ {._,ﾉ }:::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;'.::/::.:/:::.:.:;ｲ:::.:.:.:.:|､::.::.:.:.:∧
/:.::.:.:.:.::::ゝ＿,ﾉ;:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／:::/|::/|:::.:./' |:::.:. :i::| ∨:.:i:::.:ﾊ いいじゃないか！
,ﾉ:.::.:.､:＿;;/::::::;/:-‐'::.:.:.:.::／:.:.:;/､ｊ:/'|:::./ |::::.:.::|:| |::::|:::.:.:}
／:.::.:.:.::::＼:.::￣:.:.:.;::'.:.:.:.:.∠:;::':／__､＼|::/ ,|:::.:.:/ﾘ／|:::ﾘ:::.:人_＿__, 先っぽだけ！ 先っぽだけだから！
／:.::.:.:.:.:.:::/ﾍ::＞‐:ｒ‐ｧ:.:.:.;:.:.::::::／,ｨ'ｱ弐zｊ:/ヽ,､/|:: :/,ｨｬ､_|;/::::/::::.:::_;;／
／.::;'.:.:.:.:.:::::/ ∨::/∠::_:;ｲ::.:::／,ｲ ん'::ﾊ´` ,ﾉ::;/ｲ'::} ´ﾊ::::/〈￣ 歯磨きプレイもしてやるから！！
/:.:.:..:.|::::.:.:.:::/ ∨ |:/ /::;／ `､. Vｨ:;ﾘ '"´ ､.{:;ｿ,' |｀ｊ/､:::＼_,
/:.:.:.:.:.:|::.:.::::/ ＼.ゝ '"´ U "ｰ-‐ ' ￣゛ l ￣
. /:.::.:.:.:.:.:|::::::/＿__,,r-‐'´￣`ｰ:r-ﾍ U 〉 ,'
/:.::.:.:.:.:.:.:.|:::/'´ ／ ,.' /"/;ﾉｉ :∧ ,r;ｧ─‐::-､ /
.〈:.::.:.:.:.:.:.:.:.∨ l '∨ ∧': :| : : :＼ U 〈 ´ .::/ ,／
. ∨:.::.:.:.:.:.:.:.:＼ | ∨ .∧ : : :｀ヽ、 ヽ､＿:;ノ ,.ｨ´＼
∨:.::.:.:.:.:::::.:.:.＼| ∨ ∧ : : : : :｀＞:.､ __,.ｨ'´ | ∧
,∧:.:.:.:.:.:.:::::::.:.:.:.＼. ∨ ∧ : ::／| | |:: | .∧
／' l:＼:.:.:.:.::::::::::.:.::/ ＼ ∨ ∧ '" / | /:::. / 〉
:|//|＼:.:.:::::::.:.:/ ＼ ∨ ∧ :/ .| /:: ,/ /
､-‐ゝヽ'7-‐;z_
≦´ ≧
/´,vWゝ!vＷWvv､ ゝ お、お、おくさま？？！
. 1f ゝ> iju ﾞｨ.i
. | {￣ﾞ乃ヽ r'"´￣ 1.| ああああああ！！
r ､!＝=｡=,, ,,=｡=＝ !r､
|6||u｀7j~´ || ~i.r'´ :||6|
ヽl| / > r_||_､ ヽ) l|ﾝ
. V'（三三三三） ,ｲ
,ﾊ＼ --- ／,ﾊ
_,, -っ'7 ヽ ＼ ／ / .!｀⊂ｰ-
-‐''' ´ | ,.ヘ＼ `´_／,..ﾍ. | ￣
ヽ＼/ ./Y｡ヽヽ／/
＼ / |. ヽ／
……逢瀬を重ねた後、千代は妊娠し、そして流産してしまう。
．． ＿ ．． ＼､ ．
． .. -‐ ￣ ￣ ‐- .. ）〉 ；
‥ ＿,.イ〕 ..:: .＿ .::. .＿ ｀ヽ//
． ..-‐:::￣､＿（Ojノ´ ｀Y´. ｀ヽ._.ノ〉 ．
／..: : .::／ ,＞-‐ ,.ｉ .:|: ｉ:.. ‐-＜:}_ノl ；
,' ｉ:: : .::/ ＜._＿,..:＼. / | .:|: |＼ ／:. ヽ:._ノ
； / |:: :.:/ _ノ ＿.:ノ:| |Χ | ./|: | ／ヽ.| |:､.＿ ..＞
. /' l:: :/ ；￣ { ､|,/j/==z､ｊ／ ｊノ ,ｨ==zｊ人|ｒ.}′¨
/ l::/ ､_| （( )） （( )） |_ﾉ ；
．,' l〈 ． l ゛∪'" ゛∪" l ’
； { . ヽ:、 ；ヽ. -─‐- , ′
ヽ. ..::＼. ＼ ．.r-‐＞:.._〈 ＿＿_..〉_..:＜‐-､ ．
＼.::ﾉヽ. ヽ. ；/ ｀ヽ ＼ ＼_.／ ／ ,／ ﾊ ；
； /..::人:.. . .::∨ , ＼ }ヽイ:ム { ／ .,: l
{: ::{ 〉::. :::〈 /l:. ＼l /::ｉ::::ﾊ l／ .:l:. | ；
和田はそれなりに文学的な才能のある男だったが
大谷崎の妻を寝取ったとなると、それは日本文壇的には死と同義である。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＝ー＝ー＝＝ー＝＝＝＝＝.ィ^^^|＝＝ー＝ー＝＝＝ なるほど･･･
＝＝＝＝ー＝＝ー＝＝＝＝.|]__ .|＝ー＝＝ー＝＝＝
ニニニニ＝ニニ＝ニニ＝ニ__|∠二ヽ__ニニニニ＝ニ＝ 確かに･･･
ーーーーーーーー ーー -.／ヽ ヽ ヽー - ー - ーー
〜ー〜ー〜〜ー〜ー 〜 |／.| | |〜ー=__ー〜‐ いい眺めだっ･･･！
＿〜＿〜＿＿〜＿〜＿〜.|／.| .| |〜＿//〜＿
_ 〜_ 〜＿_ 〜＿〜＿ー/ / ..| |〜_ |.|〜＿‐
ー＿ー＿〜ー＿〜＿ - / />= .| >.┏|.|┓_〜 絶景すぎて
人／ ￣￣ ﾌーフ ┃|.|┃
￣￣￣￣￣￣￣￣￣え／ __. -―┴―´￣￣^┃￣￣ 泣けてくるっ･･･！
￣￣￣￣￣￣￣￣￣ 〈 r ￣￣￣￣￣￣~ ┃￣￣
| | .┃
.| | .┃
|＿_| ┃
/ _) .┃
./__」 ┃
和田は谷崎邸から逃亡し、谷崎は千代を責めずにこの件は終了するのだが……
瀬戸内寂聴は後に語る
| | | ﾊ＿＿ﾘ＿＿ﾊ V |! 谷崎は恐ろしい男よ
,'| |,.-'"＿_ノ ヽ､＿ ヽ|! |!
|', | ＿＿､ ,＿＿ | ,'| 谷崎は妻の千代さんを言い含めて
_,.-"| ',ヽ| ´弋_:ソ 弋:ソ ﾘｲ ト､＿,
＼＿イ|ヾ|` ￣ l ￣ /} } ト､＿/ わざと和田と不倫するよう仕向けたのじゃ
', ヽ-', /_ノ/
| | ﾊ ⊂ニ⊃ // |
| ﾄ､ ﾍ ,ｲ , |
| | }ー| ＼ ィ´ }-/ !
| | ', ', | ` ー |､/ /| |
| | ', ! `ー┬┬‐'" / | |
| |-'"|⌒!二二{::}二/⌒|ヽ、 |
/｀ヽ＿,|＿_| |ｧ / ＼| ト､|ー-､＿,、
＜瀬戸内寂聴＞
|:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:',
|:.:.:./:.:.:./:.:.:.:.: ､／/ |:.:.:.:/:.l ∨!:.:.i:.:.:.∧ ＼
|:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:|
|:.|:/:,､':.:.:.:／___＿＿ !:/ ＿__ !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:|
|:.|/:{ !:.:/:.| ￣￣￣ |' , ￣ ･::.!:.∧:ﾄ､:.!. ━━┓┃┃
|:/:.:.ヽ|:/:.:.:! ,＿ }:.:lﾚ !' V ┃ ━━━━━━━━
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ＜._.,,' ≦ 三 ┃ ┃┃┃
':.:.:./ ﾍヽ ｀ ゝ'ﾟ ≦ 三 ﾟ｡ ﾟ ┛
:.:./ l ＼ ´ ≧ 三 ＝=-
ｧ, ≧=- 。
＿＿＿
. イ´ : : : : : : : : : ミ.. .
／: : : : : -―‐- . : : : : :＼
／ : :/イ´ .. ---- .. ｀ヽヽ: : :ヽ しかもその情事の様子を
/ . : / イ´ : / : :l: :| i : : ｀ヽ､i: : : : .
.′ : /: :/: . ｲ: : : | |i: : .ヽ: : l: . : :i i 逐一千代から報告させて楽しんでいたと言うぞ
i.! : : i|: :|: : : i |. :| . . l :|| : . .|| :｜: : :| l
|| :|: :|! :|! : _｣ L⊥: ⊥ハ: : :|! : || : : |:.| ああ恐ろしい
∧||: |: :|:／´ _ノ ￣ ｀ヽ|l : :i.|:.レﾍ
〈. |l i:l:. :{ ｀^ｰ |l: : ﾘ: | ノ
` |从. : l j.l : 从:|´
|.:.{`ト{ ≡≡′ `≡≡' ｲイ }.:.:!
|.:|トミ.! ﾚノ.i.:.:′
|小: :.:.:､ ' ､ ﾉ:.: :/:/
|:.:ハ :_ :＼ ｰ､―‐ノ ／--v':.l{
|/:.:.:i´ i｀{:.i`i . ￣ ィ:´i:.j }:.:.|
}:.:.:.:.| |:.|i:} ￣ {:.:.l|:|/ ハ:.l
ﾉ:.:.:._:| レ' ` ｰ| ト :.:.|
f:.￣::.::.|, -､} ___ __/ j::.::.` ー..､
/⌒ヽ::.::.::|: :ハ ｀ .... ´ /⌒{::.::.::.::.::/ヽ}
.′ },.‐┤ : : i i : : :ﾚ‐ ､::./ .
| l{（::.| : |: :ト.... ＿＿＿ .|: : : |⌒j }' |
: : : : : : :／ : : : : : : : ヽ: : : ヽ: ＼ｰ-≧x
: : : : : :/ : : : : : : : : : : }: : : : ﾍ: : :＼
: : : : :/ : /: : : :_＿:/: :ﾄ､: : : : |ヽ__: :ヽ
: : : :/ : /: : : : : : :/i＼i_,∨: : :|: :', ＼ ﾍ
: : :/ : :{ : : : : :/:/ :|: :/ } : : j: : ﾍ ヽ} な、なんでそんなことを？
:.∨ : /|: : : : /:/ Ⅳ │: :/: : : |
∨: :/ :| : : :/:/≦三三, | :/ ヽ: : |
｛: :/⌒| : : {:/{│ { j/ |ヽ| : :j
:Ⅴヽｰﾍ : :∧ﾍ| ､＿j､__ ∨ } ://^ｰ― ､
＞-､＼ﾊ: {: ﾍ ∨ / / j/^Ｙ ｀ヽ
: : : : :¨¨ Ⅵｰ:ヽ}､＿ ﾉ ／ { }
: : : : : : : : : : : : :＼_ｊ／ ＼ .′
_;_;＿: :イ´￣｀ヽ : :ヽ、 ｀ｰ┐ |
＼ : ', } |
',: :} ﾉ j
. . ' _ 二二 _ .､
／ /´ -‐…‐- .｀＼
/ /´ i !｀ヽﾄ､
. ,ﾍ ,' i ! ! | |i |ﾊ i ヽ ｷﾘｯ
/ ゝ! ﾉ| ! !::__!::ノ ´ ￣ i::.i ｜! NTR趣味じゃろうな
＼ .| .:i i :i i |´ ＼ ／ ｀!､ﾊ:!
｀ヽi 从 i i | ニﾆﾐ .ﾆニ !:::::|
. | ＹﾊｉﾊN {r::ﾘ｀ ´{r::ﾘ '::::N
. | ヽゝ ´´ ｀｀ﾊ!｀
. |∧ Ⅵ! ′ ,':::|
ｊ/∧ _!::｝ 、 ⊂' ..ｲ:::::|
///∧´ ∨ ｀ ,.... ィ´ﾞY:::::|
. /////∧ ヽ {ﾄ､∧ |::::::!
,＜￣￣∧ } ｀ヽ ＞''} {￣｀ヽ
. / ｀ヽ:::::::::Y´ヽ i´｀∨::::∧
/ ∨:::::| .:: ! i .:.: !::::/ i
|:.:.:.:.:/:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:/! ｀i:.:.:.:.:.:.iヽ:.:l:.:.:.:.:.:∧ ､:',
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|:.:/:／/:.::.:.:.:／ >､__,, |:.:./レ'／|:.l:.:.:!:.:.:.:.:|
|:.|:/:,､':.:.:.:／___＿＿ !:/ ＿__ !::!:.:.|:.:ｉ:.:.:|
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|:/:.:.ヽ|:/:.:.:! ,＿ }:.:lﾚ !' V ┃ ━━━━━━━━
|':.:.:.:.:>'´￣ﾞヽ､ ＜._.,,' ≦ 三 ┃ ┃┃┃
':.:.:./ ﾍヽ ｀ ゝ'ﾟ ≦ 三 ﾟ｡ ﾟ ┛
:.:./ l ＼ ´ ≧ 三 ＝=-
ｧ, ≧=- 。
日本のHENTAI文化は、九割が過去の遺産のリバイバルであろう。
ちなみに谷崎はこの経験を元に『蓼食う虫』という小説を書いた。
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ｉ:::::::::::::::::::::、::::::::::::::::::::ﾉ:::::::::::::::::::::/
ｉ:::::::::::::::/ :: ｀ー´ ::ヽ:::::::::::::/
ｉ::::::::::::l :: ｀l l´ :: l::::::::/
ヽ:lヽ::l´ __;;__ l l __:::_ ｀::::l´l 凡人には理解できんよ
人',::ｉ 弋'ﾌヽ /弋'ﾌ .:::ﾉﾉ ＼
ｨ//////l｀ヽ:: `ｉ l ::ノl´///ムｧ
ィ/////////l ヽ l l / l///////∧
ｨ/////////////l ヽ ___:::::::___ / l//////////∧ｧ
-ｨ//////////////////l ヽ ｀￣´ / l/////////////////ｧ┐
ｉ/////////////////////l ヽ _ ノ l///////////////////l
l/////////////////////lヽ ∧ 人∧ /l////////////////////l
ｉ/////////////////////l ヽ／｀ヽ（ ）´ ＼/ .l////////////////////l
この通り、性癖としては最悪の域に近い谷崎であったが、文才は本物だった。
wikiによれば、谷崎は6回もノーベル賞候補者としてノミネートされている。
さらに文学に対する造詣の深さは、他の追随を全く許さなかった。
/:l
.:::.. . ノ::ﾚ:::..:..:::::.:l
...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾉl 源氏物語の現代語訳をしているのだが
...:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::l
..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::. 源氏物語には仏教哲学の要素がある
.:::::::;;;~´::ヽ:::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::.
::::;' ::: ヽ:::::::::_::::´:::::::::::::/::::::::ｌ:::: 天台教学の教義もかなり微細に入ってるな
:;':::l ;';' ::::イ:::::::::::::::_ノ:::::::::::ﾉ:::::
:: l _;';'-‐ l::::::::::ｒ∠｀ヽ:::ノ::::::::
:: ヒ ;' 亡iﾌ ::::::::::::ﾄ⌒` ｉ:::::::::::'
', ﾋ） ヽ￣´ ..::::::::::;'::つ / /:::::::::'
/ ` '' ,-´/ヽ:::::::'
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ヽ‐ ￣ ノ ｀ﾄ
l ´ / ノ ﾍ￣｀ヽ
l_ _ - ‐, ／ ﾍ 厂ヽ
／l ／ /
／ / ＼ ／ ＼ ＼ |
/ _＿,. - ､ ,.-- ＼_＿ U ヽ|
-─ '￣ ＿＿_ヽ, /__,. __ ￣ ｀ ー- ､ ハ そ、そのとおりでございます
,. -─ ' ニ二 ＿ ', / r─＝─- ､ __ ｀ヽ、 | _
/_,. - ─t==rｧ-､ ｀ヽ. ',_ _ _ ; ／,.ｨ=─tｭ=ｧ-- ｀､＿｀ヽ、 ＼ | / 〉
｀ ー--｀ﾆ´-─ / ＼ ｀ ー ｀ﾆ´- ' ´ ,ヽ V ,ｲ}
､ ／ ,' i ＼｀ ｰ ､ ,.ノー∨ V.i |
/｀>ｰ- - ' ´ , : | ＼ ｀ ｰ─- ､='´ヽ、 V ∨ﾄ､
'´ , | ｀ ＼ V ﾚ′＼
, | U U ∨ ', .ハ
U ／ , ﾘ ／ .∧. ', ', |
/ . , , .ﾍ ＼ ／ ./ ,ｨV. ', 'ﾊ
＼ ／ / / , ' ハ__ ヽ ', .／ ,' 'ゝｲﾘ:.V. ', ,.|
',＼ / /,. - '⌒ヽ ', ／ ｀ヽ、 ヽ ', ./ , _,.ｲ ﾘ:::.∨,', ,|
.' , / ,. -'´ ヽ , . / ｀ヽ､ ', /. , /i. | ﾘ::: ::.V, ,.|
,.>'´ ヽ＿ノ ｀ヽ , !. ,. / ! ﾘ ハ::::::.V, ﾄ､
／ ,, ＼ 从' ,ｲ ハ::::::::::.V.!
／ 八 ヽﾉ ! !. ハ:::::::::::::.Vﾄ
ﾉ { i ', ＼ .| ハ:::::::::: :: :.|!:
, /ｲﾉ ﾏ ', ' , ヽ ﾚ′:::::::::::::::::: ::
＜突然呼び出された今東光＞
源氏物語は平安文化の花である。そして平安文化は天台宗の教義の影響を色濃く受けていた。
それを谷崎は瞬時に見抜く力があった。
l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ｉ:::::::::::::::::::::、::::::::::::::::::::ﾉ:::::::::::::::::::::/
ｉ:::::::::::::::/ :: ｀ー´ ::ヽ:::::::::::::/ 今、オレに天台教学について説明してみろ
ｉ::::::::::::l :: ｀l l´ :: l::::::::/
ヽ:lヽ::l´ __;;__ l l __:::_ ｀::::l´l 将来お前は天台宗のナンバー２になるんだろ？
人',::ｉ 弋'ﾌヽ /弋'ﾌ .:::ﾉﾉ ＼
ｨ//////l｀ヽ:: `ｉ l ::ノl´///ムｧ
ィ/////////l ヽ l l / l///////∧
ｨ/////////////l ヽ ___:::::::___ / l//////////∧ｧ
-ｨ//////////////////l ヽ ｀￣´ / l/////////////////ｧ┐
ｉ/////////////////////l ヽ _ ノ l///////////////////l
l/////////////////////lヽ ∧ 人∧ /l////////////////////l
ｉ/////////////////////l ヽ／｀ヽ（ ）´ ＼/ .l////////////////////l
, ´ フ｀ 、
ｲ ／ ヽ
,'Ⅹ ... U | 昔々、空海というおぼう様がおりまして……
人_ﾑ Υ _, ト、
{ｲ〉'〒- 、 へ}| lヽ
' i __￣> V iレ', У l＞ 、
l｀´ ヽ l l 「 | | | | ＞ 、
| l>、 ヽ! !ノ ! ! ! | ＞ 、
, ,: , ﾏ V , , ,| , ＞ 、
/ , | , V , ,/, , ＞ 、
,::' |/ , _ 〉 ', /Vﾆ | ＞ 、
／ | i∧ ／人 V /ﾆ,' , ´ .ヽ
,. | | Y l>ﾏﾆｲ 、 ／ ヽ
,: |../':,, ./! ﾏﾆ、 , :. l ' ヽ
｛ .: .|｛ ::._/ | Y ﾏﾆ 、 , ::. , / ヽ
谷崎の知り合いであった今は、仏僧ということで天台教学についての講義を依頼されたのだが……
､＿＿＿＿}＼}Ｙ(/{／{＿__＿＿,
}＼: . ｀ヽ: . ヽ: :.} : }! : : :／. : ／{ ……もうちょっと詳しい僧侶を
{ : . ＼: : : : : : : :}}: :}: : /. : ／. : :}
{＼: : : : : .ヽ: : : ﾘ.:ﾉ. : : ／. : :／j オレに紹介してくれないか？
{＼: : : : : : :,_ヽ : : /:_; : : : : : :／}
{＼ : .ヽ∧{ ｀¨¨´ j:ﾊ: :/ : ／j
{ヽ : : :/ ゞ / V . : ／}
＼_: : 〉 ＿＿_八__/＿〈_: : _／
i{｀{: {弋苡ｧ :.:. r赱ラ }: }´}
八ﾞゝ≧ |:.:. ≦ノﾞ/
ヽ.! {:.:.:. .:.:/ﾝ
'. ｀´.:.:.:.:.:.:.:'´
ﾄ､ r======ｧ.:ｲ
／| ＼ ￣￣／ i＼
_/ﾆﾆi `ｰ一'..:.:.::|二ヽ_
_ -ﾆ/ﾆﾆ=| ヽ .:.:.:/:.:.:.:|ﾆﾆ∧ﾆ- _
_ -=ﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆ=! .:.:.:.:.:.jﾆﾆﾆ∧ﾆﾆﾆﾆﾆ=- _
-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆﾆ∧ ＿ ＿.:/ﾆﾆﾆﾆ∧ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=
, ´ フ｀ 、
ｲ ／ ヽ
,'Ⅹ ... U | アッハイ
人_ﾑ Υ _, ト、
{ｲ〉'〒- 、 へ}| lヽ
' i __￣> V iレ', У l＞ 、
l｀´ ヽ l l 「 | | | | ＞ 、
| l>、 ヽ! !ノ ! ! ! | ＞ 、
, ,: , ﾏ V , , ,| , ＞ 、
/ , | , V , ,/, , ＞ 、
,::' |/ , _ 〉 ', /Vﾆ | ＞ 、
／ | i∧ ／人 V /ﾆ,' , ´ .ヽ
,. | | Y l>ﾏﾆｲ 、 ／ ヽ
,: |../':,, ./! ﾏﾆ、 , :. l ' ヽ
今は天台教学の全てを説明しきれず、曼珠院の山口光円が呼ばれた。
山口光円は、当時おそらく最高の仏教学者だったのだが……
／‐7 ／_,| | _ -=＝＞iｲｋ'‐_- 、 ⌒!!-_（ ＼ ＼
/_ -/ 〃＿,ｨ |´ ／／,/ ＼ ＼＼ ｌｌ ｀ヽ､ ヽ ヽ
／ヽ _ /'´ / 〃ァ'´ ! ! ,／ / l i, ヽ、ヽ ｌﾄ 〉 '､ ',
／⌒｀ヽ､ Y_.-=/ ./／ / !∨〃〃 .i !', ヾヽ.iiﾄヾ､ ./ i .!
. /_ =＝―_/７´, -| /' ! ,ﾊ∨〃 || ! i iｨﾒ, ヽヽ ,ｲ ! |
/´ ／ ｨ !ﾆ￣| ﾄ l 〃ﾊ∨_ -_ﾆ!!=､ ヽl .j,r=lﾞヽヽ'.〃 ｜l 天台宗西部大学教授、叡山学院院長
', ／,イ/ヽトヽｰ| l_＼ l !l/ ﾑT´＿_|! ヽ ',ィz､ヽ Ｙ| //
.! //〃//! ﾄヽ＼l {=_-＼ｌ |/ / /li::ｲ'ﾄ' ｲ::r' ハ ﾘ 〃 比叡山専修院院長、天台宗教学部長
.Y/〃/ l l l ﾄヽ ヽ! ミ =Ｙ! ﾊ ｨ{::ﾘ:::i八 ヾ-ﾞ__|i ﾊ l '´
.{'〃〃 l l l liﾄ､.＼ ヽ｀Ｙ,-i ハl__ ヾ'- ﾞ ヽ `Y! ! l ! 曼珠院門跡、天台宗宗勧学院院長を務めました
.|/,〃 /｜ l lｌ! ヽヽ＼X/r ! i| .iｲﾞ ｀ , ll i!.｜ !.
/// / l !il| ＼＼'ヽ（| ｌ| lｉｉ. ＿. ｲﾉll｜ !
!' i' / /! l ll ＞､ﾐ`! ｉ| ｉｌ ヾ´‐ ´ ,ｲ l| il/〃
|/ /' /.! ｜l! ´/´（ヾヽヾ ﾊ､ ／ !.i| lY/
l 〃 / |. l ｌ| { r'ﾕ＿_ヾ､ ﾍ｀ - ._ ／ !i!_メi|
.// / ! .!.ｉ! ｀ ） ﾊ` ヾ- _ / ｀´-､ ｌi! li|
// / i! !ｌ| _レ⌒｀ ﾍ. ﾍ ￣/ 「/_ !! !!
/ / il! |i| ／ _ハ ヽ ! /{｀ ''ヾ-､.|! i|
! / !! ｉ| ／ , へ、 { rｭ＼ ﾍ ﾒ ＾ヾ.O} ﾘ!. l
＜山口光円＞
/ ＿/／ ／￣ ＼
,厶 ／／_｝／_,,ﾆ=-‐‐- ＼＼
__/ ／／ ｱﾞ´ 丶｀ﾆ=‐--z......ノｉ
＾ｱ／／ ,厶ﾆ=-―-=ミ ＼ __丿 天台教学についてはおおよそ見当がついた
／ j汽／ ＼ ＼ ＼ ﾆて
＿/三二7/ ＼ ＼ ＼<⌒ だが密教の部分は、山口の専門外だ
| . ′┌く 冫、 、 ＼ ヾ ＼
人 ｛ 入 ゛ .′〉､＼ jﾏ⌒ 密教に詳しい仏僧を紹介しろ
／r! ｝ ＼ /汽＼ . / / ＼＼ ､ /i:|
／ │ /∧/＼＼ ／／__厶=- ＼＼＼ V:ｉ:i:|ｉ
. 〉、 ^ァ′／／>､ ＼ .＼＼＼ ＼八
. ！ ＼ __,,. イl／ ｀ﾆ=‐- ミ=‐-- ｀ ｀ﾆ=ヘ ＼
. ＼ 〕 ‐-‐=≦ﾆ´ ／￣＼＼ ﾝ⌒
. ┘ ,..≧ｧ=-‐ _,. イ￣］｢｝ |{八 ＼
⌒＞r==≦ ‐┘ 丿 ／＾≧=‐---- -<⌒
ｉ≧=≦ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ＞‐------‐=≦{三二ﾆ=-‐=ﾆ¨_ﾆ=‐ ⌒
〉 j＞―‐-≧=‐-=ﾆ二￣＿三ﾆ=-‐ ¨
＼ ／ ！
／ _八
／-‐=ﾆ¨¨￣￣¨¨二ﾆ=‐-----‐=≦｝ ＼
だがそれでも谷崎の要求を、全ては満足させられなかった。
, ´ フ｀ 、
ｲ ／ ヽ
,'Ⅹ ... U | で、では密教関係に詳しい福吉円鈔さまをお呼びします
人_ﾑ Υ _, ト、
{ｲ〉'〒- 、 へ}| lヽ
' i __￣> V iレ', У l＞ 、
l｀´ ヽ l l 「 | | | | ＞ 、
| l>、 ヽ! !ノ ! ! ! | ＞ 、
, ,: , ﾏ V , , ,| , ＞ 、
/ , | , V , ,/, , ＞ 、
,::' |/ , _ 〉 ', /Vﾆ | ＞ 、
／ | i∧ ／人 V /ﾆ,' , ´ .ヽ
,. | | Y l>ﾏﾆｲ 、 ／ ヽ
,: |../':,, ./! ﾏﾆ、 , :. l ' ヽ
｛ .: .|｛ ::._/ | Y ﾏﾆ 、 , ::. , / ヽ
| .:: 从 ,／|ﾆⅥﾆﾆﾆﾆ、 、 ::. , |
,. ‐'"´ ｀`ヽ ,. ‐''" `ヽ､
／／ ,^ミ､ ', _ `゛､
／／ ／,'", べ`〃 _ -､＼ ＼
{'//, '/ ,ﾍ`,.彡ｿ⌒{ヾ !ヽ ､ヽ
ﾚ,' ,'/ /⌒ﾞ:´":'〃;ｲﾄ､! l `,､ヽ|
,'/ ,/ ／: : : :_: :_: :,"{ l li ! ﾞ､ヾ!
i/,〃 ,.へ､､: : ヽ:::::::`>,ハ {ﾞ､ l |i} ｝ 私の履歴は結構不明なのよね……
レ ∠＿＿｀: ､ :ヽ／{.!-=､ﾞ､､ l !} !
／.／i!､:.ヽｔ｡ｆ!ヽ.: : : : : {;.ｔ､‐;-､ヾ.､ﾞ､ｿ 密教関係だからかしら？
/ ／| |├ヽ: : : : : : : : : : :!:｀`'ﾟ‐＼＼ ﾞ､!
{.∧/ /∧: :､ : : : : : : : : : ヽ : :∠/!ﾄ､`､;
､! ヾｲﾉ,人ノ! : : : : ` ': : : : ＼: :/ ｌトヾ､ ﾞ､
/>ﾆ‐-‐',ノ､: : : : ￣｀ : : : : : ベ{ ヾ ﾞ ､ ＼
/// ￣/|{l!| ` ､: : : : : : :,: イ|{{i,ﾄl､ ＼＼｀ ､.＼
,'// ／'/,'{{!! : : ヽ -‐:": : :!|ﾞ{}'ijヾ､. ＼ヾ､＼. ヽ､
!/ ／/'/ /ﾉ,」: : : : : : : : : : :ヾ」 !_＼＼. ＼ヾ.ヽ､ ＼
＿ ,-‐l'／/ｲi-─:": : : : : : : : :＿. : : | !:.￣>ミ=ヽ､_＼＼.＼ `､､
/:::::::｀`:‐/'/,//j': : ￣￣￣｀`ｰ: :': : : : : :| ﾚ'´::::::::｀`::‐--＝=ﾐ､､ヽ.ヽ＼
／ .::::::::::/ｲ'//〈 ト..､: : : : : :‐ ､ : : ,.: : : :／!.!:::::::::::::::::::::::::::::::...￣ﾌﾐ､ヾ. }､＼
＼.:::::::::／彡'/:::| i:::::::::｀`.‐､ : : ｀Y´: : ／:::::} l ::::::::::::::::::::::::::::::く､ﾄ､ヾﾐ{ﾊ､. ヽ
＜福吉円鈔＞
谷崎は、出家して数十年間を仏教教理の研鑽に費やした高僧となんら遜色のない知識を持っていた。
そうして出来上がったのが、現在でも名高い谷崎源氏である。
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l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
ｉ:::::::::::::::::::::、::::::::::::::::::::ﾉ:::::::::::::::::::::/
ｉ:::::::::::::::/ :: ｀ー´ ::ヽ:::::::::::::/ まあこんなものだろう
ｉ::::::::::::l :: ｀l l´ :: l::::::::/
ヽ:lヽ::l´ __;;__ l l __:::_ ｀::::l´l
人',::ｉ 弋'ﾌヽ /弋'ﾌ .:::ﾉﾉ ＼
ｨ//////l｀ヽ:: `ｉ l ::ノl´///ムｧ
ィ/////////l ヽ l l / l///////∧
ｨ/////////////l ヽ ___:::::::___ / l//////////∧ｧ
-ｨ//////////////////l ヽ ｀￣´ / l/////////////////ｧ┐
ｉ/////////////////////l ヽ _ ノ l///////////////////l
l/////////////////////lヽ ∧ 人∧ /l////////////////////l
ｉ/////////////////////l ヽ／｀ヽ（ ）´ ＼/ .l////////////////////l
谷崎は碩学であり、近代日本最高峰の文学者であることは間違いない。
しかし同時にそれなんてエロゲな性格であったのも、これまた間違いのない事実である
【病んでるノーベル賞作家】
川端康成は言わずと知れたノーベル賞作家である。
多数の人間が証言しているが、その眼力は凄まじい物があったという。
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￣ ／ , ! `､ｰ─ " ／
＼ ￣￣∠..|: ／ .. __, ,.ｲ ､ ゝ
＼ | ﾞ／＿__ｿ￣￣／ ／／ ｌ ﾊ |ｰ, ＞
＼ ＿{ :.:＼ /:::_¨}＼ｰ─'ィ／::::::::::!: ／:::{ , |´.} ＜´
￣￣ ∧:: ﾊ:ﾄ!:::《´ﾋｿ､≧､,/ :＼,ｨ＝|/彡}::|/::〉 :ﾉ::ﾒ､＿＿＼
/ /:: ヽ.:.:.|`:::::::`＝‐"::ヾ":::::::-￣/ ﾋｿ｀》,::/厶ィ／:: /_: : ￣＼
/:: 〉､,|:､ .::!ﾞﾞﾞﾞ/^＼:`＝´...:::: /ｰﾞ::/ ｀ﾞ ､ ＼
＼ /厶 /7 |:::, .::::: ′ ﾞ ／ｰ'": ＼ ヽ
,ｨ≡ヽ | ｀ﾞ' ｰ-､＿ ::::: /::::ﾒ:: } ﾄ､_＿ , -─ -
＿ |三三| ! ＼ ::/: iｰ､ ′/ ! !:::::::::::::.
／ _}ミ､， |三三| ＼ ＼ ヾ､_, ‐' /:}: ヽ､ ｉ ＼::::::::::::.
＼ (_三三三三三三 ＼ ＼＿＿＿＿＿,ｨ｀ ﾞ./:ｲ: ::::::: ! ＼::::::::.
＼ﾊ三三三三三三三≡= ､_＿＿＿ ／ー----─‐′ ／ ::::}: :::::::::::::::: | ＼::::
`ｰ──‐┐三三三三三三三三三三ミ、 / ／:::::::::/|: i::::::::::::::::::::､ } ＼
::::::::::: |三三|`＝=､三三三三三三：ミ((＼ ,.､ ／ :::::::::::/:.:}: /:::::::::::::::::::::／!
::::::::::::::::: !三三! 〉≧ﾘ} / |___ ／ ::::::::::::::/::::ﾉ: ／::::::::::::::::: ／ |
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／￣￣＼
／ u ノ ＼ 川端さんのあの目に見つめられると
| .u （ ●） |
. | （__人_） 本当に身がすくむだろ
| ｀ ⌒ﾉ
| }
ヽ u }
ヽ ノ
ノ ＼
／´ ヽ
, ⌒ ヽ.
ム_／´ ヽ ……ヤスはなあ、あれで片方
, ／ ｀ 、 l
ｨ--へ ,;へ寸、 完全に目が見えないんだよ
, '/ｲ ー ' ' 一ヽ..＼
, ＜ ,:'/.ﾄ、__l l_ ィ|〉 '｀ 、
, ＜ ／ , ,'ニ./ ｀_´ ヽ」ﾆ, 、::.＼
' , ,ニУ /.:::.ヽ Vニ>、 、:::.ヽ
/ //ニ/ ., :: ヽ ,ニﾆ.、 、 ＼
, //ﾆﾆ, ,ｲ l, ,ﾆﾆﾆ 、 ＼. ＼
, .／/ニﾆ, ,人 | i i .人, lﾆﾆﾆﾆ 、 ＼ 、
/ .／_ノﾆﾆﾆ.l ,ﾆﾆﾏ!i!iﾚｲﾆﾆ !ﾆﾆﾆ/ﾆﾆ>、 ＼ 、
/ ／ﾆﾆヽﾆﾆﾆ_!ﾆﾆ | >"< !ﾆﾆ |ﾆﾆVﾆﾆﾆﾆﾆ＞.＼ 、
/ .／ﾆﾆﾆﾆﾆヽﾆﾆﾆﾆﾆ|'/＾ヽ.!ﾆﾆﾆﾆﾆ'ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ>.＼ l
＜川端康成と親友の今東光＞
／￣￣ ＼
_,ノ ヽ､,__ ＼ え？
（●)（● ） |
（_人___） U | 川端さんが片目ってことですか？
'､ │
<二ニヽ |
.／-‐ ｀i ､ ＿__,. イ
{/´､ ',┐ ＼
しrヽ V ヽ
ヽ､_ ヽ ｨ }
＼ ＼ ﾉ i
／ / ＼ ／ ＼ ＼ |
/ _＿,. - ､ ,.-- ＼_＿ ヽ| そうだ。でもどっちの目が見えないか
-─ '￣ ＿＿_ヽ, /__,. __ ￣ ｀ ー- ､ ハ
,. -─ ' ニ二 ＿ ', / r─＝─- ､ __ ｀ヽ、 | _
/_,. - ─t==rｧ-､ ｀ヽ. ',_ _ _ ; ／,.ｨ=─tｭ=ｧ-- ｀､＿｀ヽ、 ＼ | / 〉 誰も知らないんだよ。
｀ ー--｀ﾆ´-─ / ＼ ｀ ー ｀ﾆ´- ' ´ ,ヽ V ,ｲ}
､ ／ ,' i ＼｀ ｰ ､ ,.ノー∨ V.i |
/｀>ｰ- - ' ´ , : | ＼ ｀ ｰ─- ､='´ヽ、 V ∨ﾄ､
'´ , | ｀ ＼ V ﾚ′＼
, | ∨ ', .ハ
／ , ﾘ ／ .∧. ', ', |
/ . , , .ﾍ ＼ ／ ./ ,ｨV. ', 'ﾊ
＼ ／ / / , ' ハ__ ヽ ', .／ ,' 'ゝｲﾘ:.V. ', ,.|
',＼ / /,. - '⌒ヽ ', ／ ｀ヽ、 ヽ ', ./ , _,.ｲ ﾘ:::.∨,', ,|
.' , / ,. -'´ ヽ , . / ｀ヽ､ ', /. , /i. | ﾘ::: ::.V, ,.|
,.>'´ ヽ＿ノ ｀ヽ , !. ,. / ! ﾘ ハ::::::.V, ﾄ､
／ ,, ＼ 从' ,ｲ ハ::::::::::.V.!
／ 八 ヽﾉ ! !. ハ:::::::::::::.Vﾄ
ﾉ { i ', ＼ .| ハ:::::::::: :: :.|!:
, /ｲﾉ ﾏ ', ' , ヽ ﾚ′:::::::::::::::::: ::
川端もまた、どこか妖怪じみた文士だった。
後に三島が楯の会を立ち上げ暴走を開始した頃、やらない夫は川端と横須賀線で乗り合わせた。
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ●）（●） あ、川端先生！
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ｍm
/ ￣￣￣ つﾉ
| |￣
､ﾄ､) ﾄ､ ＼N、
ﾄ､｝ ヽ ヽ＼ ｀ Vi
、_ゝ｀ヽ / ／ィ ﾘィ
＞ /／/ _ _ イ ﾘ 〃 ﾉ /__
Ζィ".ィ､‐ミx／ィ≦ィ, Υ ∠,
彳ﾍヽ"'¨¨`, ｲ斥くｲ } ＜
八(|｀iヾ ′｀¨ﾞ`ﾘノヽ 厂
／ﾄﾟ! ヽ》 イ〉∧ﾄ､!
´ﾌ「Lﾑ `≦＝‐-'==*′″｀
＿,／カΓ∧ ｲ从
くｰ-､＿_]__{＿､/ﾍ／/ｲ＿ ああ、やらない夫君。
∨:::::＞ Ⅴ／ ヽ,゛ /〈 ｀ー- ＿
〈 ￣ ,ィ::∨ヽ } ,′ヽ r―━━`､
. ＜ ｀ゝ::::/ ノ '〔 ∨/`ｰ- .
_, ＜ r､〈::〉 ＼`ー､ ＞― ∨､::::＞,ｨ＞ ._
′ （:::）ﾊ::〕,....、 ＼ ､ / }、 （:::{ﾉV::}ヽ::`.
′＼く:::ヽ′ﾉ彡:::::〕、ｉ >｜| /} ＼ ヽ:::::ノ,ｲミ:}
｛ くヽ::ゝ ､ﾆ二、::〉!...../ ｜| 〃ﾉ〉 > 丁八_
,/、 ´（:::Wﾚ1::::::::::〉 ヽ,ﾞ ｜| / /r⌒) / /
「:::::)､ Υ.::::八::::ノ [＼、｜| 〃/!:!:::::厂ヽ / ／｀}
イ:}ク.::::〕r::､ ∨´`ー= ＿ ∧＿メ. 辷.__/ Wｲ:::::::::::}r/ ∧
ヘ{´}∠ヾ:::/ ∨ ∧ ヽ冂／ 八:! ＞_::ノ＾::〉 r':::〉ﾊ
=- Σ:::::）´ ∨ /ー.| .|ｰ ｛::ﾚvｲ::::::::::.ヽ/ /⌒.:ﾊ:∧
:::V､ヽ::ﾉ ／｝｀ヽ / | .| }:::::::八:::::::ノ,′ ヽ::::廴／
￣￣`ー､＿ { ∨ _,、{ 《二 二》{〜'く::ｷ::ゝ/ ／゛ ヽ
ﾊノ ∨_,:::y:r' 〈 | .| } ﾄ⌒ ,'__＿／ ﾞ、ﾄ､
ヽ ／ ∧::N.:/::）ﾑ ∨ ∨ ﾐ ＼,゜ ＼ }, ヽ
＼ }::y ｿ彡::::}冫-个- ∨ _,::r' ＼_ ＼ ,
ﾞ､ ﾉ::ｱ ﾄ≧::/ ´{｀ ヽ ∨:Y::7.:::ﾌ＼ ／
〃、 ‘, r┛::::Ⅵﾄ'::::〈 〈j { V:※::=く::> >/ ___ _〃
〆ヽ ヽ￣｀ー´〈:f::ゝ/／＼＿／＼ヽ /.:人::::ノ／ ,′ﾆ≠ミ
、 ´〃､ ＼ ￣ヽ ／￣|￣￣￣|￣/＿＿_／ ,′￣/｀ヽ /
＜川端康成＞
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ 一）（●）
| （__人__） 先生、この頃三島さんとお会いしますか？
| ｀⌒´ﾉ
| ,.<))／´二⊃
ヽ / ／ '‐､ﾆ⊃
ヽ､ｌ ´ヽ〉
,-/ __人〉
/ ./. / ＼
| / / i ＼
|" / | > )
ヽ／ とヽ /
| そ ﾉ
〃 .::::.:.:... ｀ヽ、 } ヽ: ::｀ヽ
i{{ . : .::::￣￣｀ヽ、 ::::.:.、 .:} ::} .:｝
. ﾉﾘ .: .:::.::::_ ＿. . ::.:.＞ｰ=ミ'＾ヽ､:::（:::.:. .::ﾉノ .::{
ｰ=彡' .: ::.:::.:´ .::::::ﾆ=-‐ ｀｀ヽﾊ::〃.::::::::}
（ .:: .::: .:::／ヽ::::. ⌒ミ、 ..::..、 :Y´.::／
ヽ} .::〃/ ^ヽ Ｙ: ｰ=＜ .::::::::::...、 ..::::}'⌒ヽ
/ .::〃.:{ ｝ }:.. ／ ＞'ミx.: .:::::::,′
＿｣.:::::ﾉﾘ.:∧ （ }:::. / _＿__.::{ .: ::/´/ ……いやあ、この頃はどうもね……
.／⌒'ｰ=彡 .::::::ハ 〉 {:::. イ ＾'ヾ (:ﾊ ､:::::{ｱ′
′ /::/イ .:::::::/::/`：、乂::. （｀ヽ ／ :::Y
. /::/ ﾉイi::∧:i ||ﾊ::::. ￣｀ :} ::',
ｉ:::ｉ |从 ヽ || ∧::. _ ､:::〉
|:::| | =╋=人:. ヘ. ...:::r一 '′
|:::| | || 、 ` ﾆニﾌｱ
|:::| ＼ ｀Y＾ヽ、
|:::| イ:｢＼ ﾊﾊ/ ` ｰ- 、
ヽ:ヽ、 ／ |::| `'く::::.（ ＼
. ＼:＼ { く /:/ |ﾊー' }
／￣￣＼
／ ヽ､. _ノ ＼ 楯の会のことですけど、みんな少しノーテンキ過ぎますよ！
| （●）（●） |
| （__人__） ｜ あれは転べば、三島さんもえらい所に転びますよ
| ｀ ⌒´ |
| }
ヽ }
人＿__＿_ノ"⌒ヽ
／ ＼
/ へ ＼
（ ヽγ⌒) | ＼ ＼
￣￣￣＼＿＿／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
ﾄ､}: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : く
ゝ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｀:ｧ
＜: : : : : : : : : : : : : : : : : :／: : : : : : : : : : : : : : : :≦
＼: : : : : : : : : : : : : : :/イ: : ィ:／}: : : : : : : : : : ヽ
フ: : : : : : : : : : :ゝv: :/／ｨ/≡､ｲ／}:/: :/:r ､: :{
ｰ―ｧ: : : : : : : : :/ヽ|: :「 ｨ::ｧ､ﾞﾐ ´/ィノ:､:＼｀ヽ
∠: : : : : : : : :〈 辷ヽ:! ｀`¨, 匈: : ﾊ/￣｀
/: : : : : : : : : : ﾊｏ｀ ､ |ﾉ^ :! ′ ……僕もそう思うんだけどねぇ
´/: : : : : : : : :{/ 8 , ﾞ,
イ: : :,: : : :人{i 」L ､＿ r´
/￣＾ﾚ'⌒ｿ＜| ]「 7´ どうも三島くんの文学に対する情熱を、見誤っていた気がするよ
,::) _＿＿＿＿＞x＼ /
_ノ´￣￣ _／￣￣￣｀ヽーﾞヽ:':^{
丿／ （::::＞-‐､ Υ
／/ ,:::.ヽ {::::::::）r‐; 〔ヽ
／〕/ ,､(:::::::::㌧W´ノ:::ﾉノ::) ゝﾍ
／⌒/ r::Z ヽ:::く r'::::／/:::） ＼
やらない夫と川端は、三島についてのかなり突っ込んだ話をしていたのだが
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ー）（ー） 三島さんの今の根源は何なんでしょう？
. | （__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ オレは肉体の虚構からくるものだと思うんですけど
.ｌ^l^lｎ }
. ヽ L }
ゝ ﾉ ノ
／ / ＼
／ / ＼
. / / |ヽ、二⌒)､
ヽ＿＿ﾉ
ヾ､} }
> / /,
＞ ノ ハ イ それだけじゃないだろう
￣＞ , / / ／/ / ! ,ﾍ } ／
/ ∧ / ／}／ミ/ _ ＞／＿,/ ∠__}人 ﾄ､ ＼ 彼はこの世に飽いているんじゃないか？
/イノ|ハ レ'! / ￣レ'ﾞー､ 〉ｰ/＜´ ＿_ ﾄ､ /ヽミ､→
| ＼ ﾄ､z==≠''ノ i' -､＜￣ゞ'ノｲ ／ } きっと終戦時の鮮烈な記憶がよｍ
人 (＼{ |｜ ｀ ´ ノイ〉 /､
／ >､ミﾒ |｜ ,ｲノ／∧＼
／ // ヽoハ |｜ ノ/_ノ ∧ ＼
／ ／/ ｀｢i! ハ ´ // ∧ ＼
／ ／ ′ | !', ヽ′ // ∧ ＼
ｲ / / ┌'└ｯ -､＿＿＿＿＿__,- /´ ∧ ＼
, ¨l｣¨ 丶 ｀￣￣´ ｀ヾ>､,′ ∧
/ ＼ ,ヘ＼ ∧
不意に川端は話を中断し、
どこかを凝視し始めた
,
〈＼_ _/{_ _
_＞､￣￣/ ハ＼_,ｚ彡´
＜￣￣ ハ-‐/} -‐' ￣二ﾆ＝=‐z
__＞ ＿/ ∨/ 二￣ -‐=＜´
-=´￣／￣ -=‐ ＿ _ ￣＼＿＼
ﾆ二 _∠イ ｚ彡-‐ ＜二ﾆ=‐'´ ､__ ￣＼三＞
／／ ｚ彡彡イ、 !j 、 ヽ ､ ＼＼￣二ﾆ ､ ＼
／／ / / 〉〉从 ﾊ / ｲ人__ゝ ｀ ヽZ
./／ィィ〈 从 ハヽ∧ｊ/j/ 〈 ﾉヽ 〉 ､＼ ＼ ',
. / rｖﾄ､〉′|/ , Yl Y⌒ヽ ＼ヽ二ﾆ=
_/V､ リ` ／ _ｪｪ．j l / 〉fヽ｝｝ |ヽ! ＜ジー ＜●＞ ＜●＞
∧ 〉〉x′ ､ f’’●‐’ /ｲ／ ノ/＼＼＼|
.ノハ∧‐- ､_ ` ,′ / 人 ＼ヽﾊ
l/〉､ハ《●! ｀ l 爪 〉、、｀ ハ
_/ｲ_ノ ハ l : _ , - ､ | Y ＼lヽ|
_ /ィﾊ└く´ _,．ィ｀ i 丿 |/､ い!
_ ∧ ,rzこア´ ／ ′ |∧入ゝ
／Ｘ≦´-‐ ／ ′ ＼＿
／／ ＼ ﾄ 、 ／ ＼
<.／ V >ヘ ､ /
｀‐'′ ヽ丶 /
／ﾊ / /
／ / l / _＞/
／ / j ／ /
／￣￣＼
／ _ノ ヽ＼ （……ああ、またいい女性でも見つけたのか）
| （●）（●） |
. | （__人__） | （まったく川端さんは女好きなんだから……）
| ｀ ⌒´ |
. | }
. ヽ }
ヽ ノ ＼
/ く ＼ ＼
| ＼ ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､ ＼
前に経験のあるやらない夫はすぐに状況を理解した
そして川端の視線の先を見やると……
,.‐''´￣｀ヽ、
／ ＼
,.‐'´￣￣｀ヽ' ヽ
/ `‐､
! iヘﾍ ヽ
ﾚ ｲ | ヽ
/ ／ﾉ ト i
,' _,. ‐'´ ヽ､.＿＿＿ l
. i / ／´￣` ´￣｀＼`i !
| ,/ ‐++++､ ,:++++‐ ヽ !
| ,r‐､ l. "ヽ､._ﾟノ , ､ヽ.ﾟ__,ノﾞ .| r‐ ､ .!
| ! r､| !. / ヽ .| |,ﾍ | |
. │| ト |.| / ヽ | ! ﾝ ! |
. │ヽ.__|.| ト､.＿＿`ー^ー^ー'＿＿,.ノl !.!__,ﾉ .|
. |. |.ヽ`lココココココココココ,ﾌ/ ! !
. | !. ヽヽlコココココココｺフ'ノ .! |
. |. ! ` ‐-----------‐ ' / |
. | | ｀' ‐ ､. ==== , ‐' ´ l | !
L__|＿_l l !` ‐ ､.__,. ‐' ´| |＿_L.. -┴''´
￣￣｀| |￣
＿＿_, o‐7 ヽo､._＿＿_
,. ‐''| | 8 8 | |ｰ-
| l ┌──────┐ l l
! ! │ 美心 20歳 | / /
. ヽ ﾞ└──────┘' ／
／￣￣＼
━━┓┃┃ ／ ヽ､_ ＼ あれかよ？！
┃ ━━━━━━━━ （≡）（≡ ） |
┃ ┃┃┃ 从,_人__）⌒:::::: |
┛ 三 ≧ ',,._. |
. ﾟ ｡ﾟ 三 ≧ ﾟ'ゝ､ |
-=＝ 三 ≦ ﾉ
。 -=≦ ,ｧ ノ
. ﾟ ･ ﾟ｡ 三＜ ､,Ｊ > ヽ
≦ ッ ッV´ | |
.･ ｡ ﾟ ｡ ミ´ ､､ ﾊﾄ･｡ | |
そこには見目麗しいとはとても言えない女性が立っていた
￣ ／ , ! `､ｰ─ " ／
＼ ￣￣∠..|: ／ .. __, ,.ｲ ､ ゝ
＼ | ﾞ／＿__ｿ￣￣／ ／／ ｌ ﾊ |ｰ, ＞
＼ ＿{ :.:＼ /:::_¨}＼ｰ─'ィ／::::::::::!: ／:::{ , |´.} ＜´
￣￣ ∧:: ﾊ:ﾄ!:::《´●､≧､,/ :＼,ｨ＝|/彡}::|/::〉 :ﾉ::ﾒ､＿＿＼ ＜ジー ＜●＞ ＜●＞
/ /:: ヽ.:.:.|`:::::::`＝‐"::ヾ":::::::-￣/ ●｀》,::/厶ィ／:: /_: : ￣＼
/:: 〉､,|:､ .::!ﾞﾞﾞﾞ/^＼:`＝´...:::: /ｰﾞ::/ ｀ﾞ ､ ＼
＼ /厶 /7 |:::, .::::: ′ ﾞ ／ｰ'": ＼ ヽ
,ｨ≡ヽ | ｀ﾞ' ｰ-､＿ ::::: /::::ﾒ:: } ﾄ､_＿ , -─ -
＿ |三三| ! ＼ ::/: iｰ､ ′/ ! !:::::::::::::.
／ _}ミ､， |三三| ＼ ＼ ヾ､_, ‐' /:}: ヽ､ ｉ ＼::::::::::::.
＼ (_三三三三三三 ＼ ＼＿＿＿＿＿,ｨ｀ ﾞ./:ｲ: ::::::: ! ＼::::::::.
＼ﾊ三三三三三三三≡= ､_＿＿＿ ／ー----─‐′ ／ ::::}: :::::::::::::::: | ＼::::
`ｰ──‐┐三三三三三三三三三三ミ、 / ／:::::::::/|: i::::::::::::::::::::､ } ＼
::::::::::: |三三|`＝=､三三三三三三：ミ((＼ ,.､ ／ :::::::::::/:.:}: /:::::::::::::::::::::／!
::::::::::::::::: !三三! 〉≧ﾘ} / |___ ／ ::::::::::::::/::::ﾉ: ／::::::::::::::::: ／ |
しかし川端は、その女性が次の駅で降りるまで、瞬きもせずに凝視し続けた
女性が降りた後、川端は再びやらない夫と話を再開したのだが
／￣￣＼
／ _ノ ＼ ……それで何の話だっけ？＞（川端）
| （ ⌒）（⌒)
. | u （__人__)
| |r┬|} ……いえ、なんでもないです
| | | |}
. ヽ ｀ﾆ}
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
重要な話をする空気が一瞬で消え、やらない夫はそれ以上重たい話はしなかった。
そんな川端は、仕事場にしていた逗子マリーナの近くのレストランのオーナーをしていた
｡;:；;;i；';.:｡;:；;
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""'|i!''" .i,./ Ｃａｆｅ Ｄｅ kawabata . 'ヽ
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次行きます