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「負けました。」
・将棋ものです。
・オリジナルですが、一部実在の人物などをモデルにしている場合があるかもしれません。ないかも。
・基本的には、将棋の棋戦の一つ「名人戦・順位戦」を舞台としていますが、
実在の仕組みとは一部異なる場合があるかもしれません。ないかも。
・本日20:00ごろから投下予定。
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これは、森内先生スレにしか見えない。
'⌒ヽ
（＿歩＿)
┏━━──────━━┓
本日 20:00 から投下予定
┗━━──────━━┛
'⌒ヽ
（＿歩＿)
┏━━──────━━┓
i||lil.||li il|| i||lil.||li il|| i||lil.||li il||
i||lil.||li il|| i||lil.||li il|| i||lil.||li il||
┗━━──────━━┛
'⌒ヽ
（＿歩＿)
┏━━──────━━┓
ON AIR
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┃
これを負けたら崖っぷち。そんなの、よくわかっていたはずだった。
┃
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＿＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ｰ ､ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
／ ＼ ┃
/ ', 互角と考えていた局面は消え失せ、今や局面ははっきり敗勢。
./ ',
l ＼ ／ .l 十数分考えたが、事態を打開する手は浮かばない。
l ＼_i ,, i_／ l
.', ｀ー―' ｀ー―' ./ 慣れ親しんだ、あの儀礼の時間だ。
／ ＼ l 人 l ／＼ ┃
.／ ｀ー､ ｀ｰ´＿｀ー' ‐' ＼ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
/ ﾊ
／￣￣￣＼ # 01 順位戦C級2組 第8節 やる夫 vs できない子 (上)
／ j :::::＼:::／＼
| （―）:::::（―） | ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
r "＼. （__人__） j __
,}ｌ ! l!ヽ | ; .｀ ⌒´,;／ _ノ ノ
/ｊ|. ! ! ｀| / ｌ| |三三| ｎ _,ｎ_ ＿ｎ__ r ! __ｎ＿ .
// ! i | ＿,／ | |三三| | |└i i┘ ⊇ ⊆ ｜| ７/,ニ,
/ ~｀'┬--r┘ ┬‐‐ｒ' ノ ヽ Ｕ リ (⊆广 ヽﾆフ 〈/r三ｭ ◎
/ｌ |i l ／ l! |
/, ヽー‐|l |ﾟ ﾊ l! ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
/ ＼ ,ﾊ ! /_｣ ｌ |
/,＿____ ,／ｌ |ﾆ´_,} ! !
ｊ ＿__ ,.−´ｌ トー､ヽ､!
｀T−-､_／ ! ⊥,__:::￣｀'‐┌─────ｰｰ─ｰ┬─ｰ─ーｰ──ー┐
ｌ:::::::::::::::::::::ヽi i i i!.}:::::::::~｜ | |
「}::::::::::::::::::::::::｀^^^'′::::::::｜ | |
U､:::::::::::::::::::::::::::::: : ::::::::::::｜ | |
￣`-､＿＿＿,ノ ｀"" └┬ｒ┬ｒ────ｒｒｒ┼ｒｒ────ｒ┬┬┘
ヽしＵ 辻l､ｌJﾉ L,!__ｊ
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│ :: │
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┌┐
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□
・
備符出 やる夫（びっぷで やるお） 四段
┏━━━━━━━━━ .┓
¶ 棋士番号 10072 ┃ , -──-- ､ ┃
┃ ／ ヽ ┃
¶ 生年月日 19XX年4月1日 ┃ ./ ＼, 、／ .＼ ┃
┃/ （●） （●） .ヽ┃
¶ 出身地 ネオサイタマ ┃| （__人__） ┃
┃＼. ´┃
¶ 師匠 角実仁やる雄 ┃-‐` .イ、 ┃
┃ ヽ┃
¶ 竜王戦 6組 ┃ ､ ┃
┃,ｲ ! ┃
¶ 順位戦 C級2組 ┗━━━━━━━━━ .┛
¶ 昇段履歴 19YY.......┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
自分は凡庸なプロの棋士だ。
凡庸よりも落ちこぼれ寄りではあるが。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
├──┼────────┼──┼──┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┤
│ 28 │ ｼﾞｮｾﾌ ｼﾞｮｰｽﾀｰ. │九段│ 71 │ ● │ ● │ ○ │ ● │ ○ │ ● │ ● │ 先 │ │ 先 │
│ │ │ │ │ ｼｮﾎﾞﾝｌ│ジャギ..│.ジュンｌ│ 犬 │ ｷﾙ夫..│ 馬 │翠星夫│ｱﾊﾞｯｷｵ.! ﾔﾙ夫ｌ│ﾅﾗﾝﾁｬ .|
├──┼────────┼──┼──┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┤
│ 30 │ ヤムチャ. │五段│ 38 │ ○ │ ● │ ● │ ● │ ○ │ ● │ ● │ 先 │ │ │
│ │ │ │ │ 犬 │ ﾉﾋﾞ太.ｌ│.ｼﾞｬｲﾛ..│霖之助│ ﾔﾙ夫 │ﾅﾗﾝﾁｬ .| ﾌﾅｯｼｰ.| 馬 │翠星夫│ ｲｼﾄﾞﾛ │
├──┼────────┼──┼──┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┤
│ 36 │ 野比 のび太 │四段│ 26 │ ● │ ○ │ ● │ ● │ ● │ ● │ ● │ │ 先 │ │
│ │ │ │ │ トム │ ﾔﾑﾁｬ.│霖之助│ 荒巻 │.ジュンｌ│翠星夫│ ｼｮﾎﾞﾝｌ│ ﾌﾅｯｼｰ.| ｲｼﾄﾞﾛ │ジャギ..│
├──┼────────┼──┼──┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┤
│ 39 │ 備符出 やる夫 .│四段│ 29 │ ● │ ● │ ● │ ○ │ ● │ ● │ ● │ │ 先 │ 先 │
│ │ │ │ │.ジュンｌ│ｷﾊﾞﾔｼｌ│ ｷﾙ夫..│翠星夫│ ﾔﾑﾁｬ.│ 8頭身.│.ｼﾞｬｲﾛ..│ﾃﾞｷﾅｲ │ ｼﾞｮｾﾌｌ│ｱﾊﾞｯｷｵ.!
├──┼────────┼──┼──┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┤
│順位│ 氏名 │段位│年齢│ 1. │ 2. │ 3. │ 4. │ 5. │ 6. │ 7. │ 8. │ 9. │ 10 │
└──┴────────┴──┴──┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┘
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
1勝5敗で迎えた第7節だったが、あっさり負けた。
相手はいわゆる”期待の若手”の一人。
しっかり格下を倒して昇級に近づいた、というところだろうか。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
降級 マジヤバイ ヤバイ 指し分け 来季期待 昇級圏内 昇級
┝━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿━━━━┿
88彡ミ8。 /)
8ﾉ/ノ＾＾ヾ8。( i )))
|(| ∩ ∩|| / / ＜ｺｺ!
从ゝ__▽_.从 /
/||＿､＿|| / ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
/ （＿＿＿) ┃
＼(ﾐｌ＿,＿( さて、第7節を終えて1勝6敗がどれくらいヤバいかというと……
/. ＿ ＼ 前年度から引き継いだ順位が悪いため、残り全勝でも落ちる可能性がある。
／_ ／ ＼ _.〉 3勝7敗では絶望的だろう。つまりは、３連勝して祈るしかない。
／ ／ ／ / ┃
(二/ （二） ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
名人
人
／ ＼
／ ＼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
／ A級 ＼ ┃
／ ＼ 順位戦は、こうしたピラミッド状のクラス分けで戦う棋戦だ。
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼ トーナメントではなくクラス内でのリーグで戦うのが特徴的。
／ ＼ そして――将棋界における序列の決定に最も影響のある棋戦だ。
／ B級1組 ＼
／ ＼ 自分は一番下のC級2組、それも３回取ると降級の決まる
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼ 降級点を２回とってリーチをかけているドン底だ。
／ ＼
／ B級2組 ＼ 下にあるフリークラス――フリーの公式な意味は知らないが
／ ＼ 給与がフリー、つまりタダ同然になってしまう恐ろしいところだ。
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
／ 再度這い上がる条件もなくはないが、はっきりいって死ぬほど厳しい。
／ C級1組 若くして落ちるような棋士が満たせるようなものではない。
／
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ほとんどは、「フリークラス陥落後１０年」の条件を満たし、
／ - - 、 引退させられる。
／ / (● ●）ヽ C級2組 ┃
／ ゝ（_人_） ノ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
Welcome! フリークラス
○ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
く|)へ ┃
〉 ヽ○ノ では、そうやって崖っぷちまで追い詰められた自分は、
￣￣￣￣￣￣￣￣７ ヘ/ ３連勝で望みを繋げられるだろうか？
／ ノ
｜ 答えは普通、Noである。
`／
｜ ７戦やって１勝のヤツが３連勝だって？
｜ 普通はあまりに細い道だ。だが、道に少しばかり手がかりがある。
/ ┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ヽヽ○ そう。か細いながら望みがある。
￣￣￣￣￣￣￣￣７ ヘ/ 単純な望みで、ないよりはマシ、といったものだが。
／ ノ
｜ ヽヽ○ 答えはシンプルだ。
`／ ヘ/
｜ ノ 残りの相手が――端的にいって、ヌルい。
｜ もっとも、暫定ラスの自分に対して相手も同じことを思っているだろうが。
/ ┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ｰ ､
／ ＼ ┏━━━━━━━━━━━━━───
/ ', ┃
./ ', まずだ。次の相手は――
l ／ .l ┃
l ､＿＿,ノ _,／tﾘ） .l ───━━━━━━━━━━━━━━┛
.', ゝ ヾリ ｀ｰ‐' U /
＼ l 人 l ／｀ヽ
/ ｀ー､ ｀ｰ´＿｀ー' ‐' ',
./ l
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
順位戦 C級2組 第8節
”崖っぷち” やる夫 四段 vs ――――――
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ヽヘ ＼
＼＼, ヽ
| V∧ Vヽ,
/ │ ! V|ヾ ゝ
. ! │ │ | ヽ: ヽハ ＼
| ∧ ハ .│ | ﾊ ヾゝ::.:.:.:.:.:. ヽヘ
::, -┴ ､ ::/l :::ﾄ､ ::l ..:::Nl :.:.:.:.:.ヽ:.:. |
∠´ ヽ ::__:ｉ l :::l ｀､ :l .:::::ｊ:::.:.:.:.:.:.ハ:. ,
￣｀~ヽ ｀y l l :∧:l＿_ ｀､ .::l ::::::::::::___:ｊ:::.:.:.:.:.:! j/
ヽ､ l/ /| -V￣ヽ W| ::::「二ヽ|.:.:.:.ﾘ V
､ l /イ´:::! __＿＿＿＿＿ | :::|┌j l.:.:.:/
_ ＼. L／ /!::::::| '￣|「::::::::::|「 〉 | :::|/／/ .:（
ｉ ノ｀'´ ∧ ヽ::| ￣￣￣ ´ l ::::| ／ :.:ゝ＼
二__ __ ,イ / ｀ } ::::|く´ :.| `ー
|| |「 |l | r､ ,ィ :::::| ヽ jﾉ
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”唯一の女性プロ棋士” ”銀の弾丸”
vs できない子 四段
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.′:/ / ./ ┃
l .,ｲ .ｲ ./ .| .､. ＼ . できない子四段は、現時点における”唯一の女性プロ棋士”である。
|/｜ ./ | ./ | ＼. ＼ ”銀の弾丸”と渾名される鋭い寄せをもって、
l | r ､ ./ヽ}./ | i .ﾄ､ ＼ プロを目指す強者がひしめく三段リーグを突破した。
l j ' .{ }' | | .ィf´＼. } ――もちろん、彼女を除いて全員男性だ。
.l .i .i i 〈 ､ l .| ー´ i x===x､. } .
ﾄ l { |l .i `ー 从 | if弋__ﾉV} ! ﾊ これはどれほどの快挙かというと、乱暴なたとえで語るならば、
| i .l ﾘ 辷ミx/ )' ノ｀ |.ﾞ 弋三ノ | /i /| 将棋の競技人口は男性と女性の人口比はだいたい400:1だという。
ﾚﾍ : |'， .} / ヽ__,/ .i! / ﾉ ,' .ﾘ.从 ﾘ ラグビーは世界の協議人口が約500万人。
ヽ| ヽ /｀ヽ .L/ ,´ﾙ' / )ノ 从 それに対して競技人口が約12万人の日本から、トッププレイヤーが出たようなものだ。
/从＼ / , f´＼从i
_／三三L ヽ | ／::l .=;|ー'、 間違いなく彼女は稀代の天才であるし、将棋史に永遠に残るだろう。
》三三三三=ヽ j ‐ ´ ´ ,ﾉ .=/三三'__ ┃
./＼三三三三三＼ |ー-- ´ _＿／ =/三三《三＼ ───━━━━━━━━━━━━━━┛
ム ＼三三三三=r{ .|￣￣￣ ／ /三/三三‖三三＼
.l三＼＿＿＿＿／:::` ‐- .. ./}三三三三/三/三三‖三三三=i
∧_∧ ∧_∧
,.（´∀｀）,､ ,´＼（´∀｀）／ ヽ
i,'（ ）,ﾘ ﾉソﾘ⊂ ⊃ ,从
∪∪ （,,ﾉ,,ﾉ
彡
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┃
が、それと勝負は別だ。
現時点の彼女は3勝4敗。昇級はもはやない。
ポジティブに行くならば、「来季に向け少しでも順位を上げたい」
ネガティブに行くならば――いや、おおよその棋士がこう考えるだろう。
「もし残りが３連敗、いや１勝２敗でも降級の可能性がある」、と。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━┛
/ノ＼ ハ,,ハ Ψ
／ノ＼( ゜ω゜)｜
⌒ ⌒ (∪魔 つ
←し―Ｊ .｜
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┃
それに、格の問題もある。
はっきりいって、彼女は現状、舐められている。大きな実績はない。
将棋は、いやあらゆる勝負は舐められては勝てない。
「この相手に不利になったら勝てない」と思わせるのと、
「この相手なら多少不利でも勝てる」と思われるのは大きな違いだ。
たとえ昇級できずとも、３連勝して６勝４敗であればまずまずだ。
”一端の相手”と認識されるのは間違いないだろう。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
before after
＼｀ヾ:.:.:.:. .:.: .:レ'´／ ＼｀ヾ:.:.:.:. .:.: .:レ'´／
_,. -=≒‐:.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣ﾞ≧ _,. -=≒‐:.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣ﾞ≧
ｘ≦_:.:.: ,． ´￣｀ . ´￣￣｀丶､:.そ ｘ≦_:.:.: ,． ´￣｀ . ´￣￣｀丶､:.そ
≪_:.:.:／: : :.: :. :. ＼:.≧ｘ､ ≪_:.:.:／: : :.: :. :. ＼:.≧ｘ､
. ,ｘ≦:./:.: : : :.: .: : : :. :.:. :. ヽ:て¨｀ . ,ｘ≦:./:.: : : :.: .: : : :. :.:. :. ヽ:て¨｀
. ￣｀7:.: : : :.: .: : .: : :.:. .: :.: ﾊ:.:.:.＼ . ￣｀7:.: : : :.: .: : .: : :.:. .: :.: ﾊ:.:.:.＼
,':.: : : .:.: :.: : .: .:.: .:.: .: .: .:.:. :.:マi´￣´ ,':.: : : .:.: :.: : .: .:.: .:.: .: .: .:.:. :. Ⅵ´￣´
i:.: : : :.: :.: : : :.: :.:.:. .:.: .: .: .:.:.: ＼:＼ i:.: : : :.: :.: : : :.: :.:.:. .:.: .: .: .:.:.: ＼:＼
l :l|.:.: .:.:.:ﾄ､:.ﾄ､:.:.:j:.:.:.:.: /!:.:ﾊ:.: ﾊ.: :.:.:トﾐ≧ l :l|.:.: .:.:.:ﾄ､:.ﾄ､:.:.:j:.:.:.:.: /!:.:ﾊ:.: ﾊ.: :.:.:トﾐ≧
|.:j|:.:.:.:ﾄ､|弌!弌ノ!:.:.:.:/ T7''T'7 |.: :.: | |.:j|:.:.:.:ﾄ､| =ﾍ{:::::::::::=ﾅ左､ |.: :.: |
Ⅵk:.: :!.:l`笊うﾐ.､l:.／ ,ｨだホz !:. .ｲ:.j → Ⅵk:.: :!.ｧ o ヽ:::::::::´ o ∨/|:. .ｲ:.j
ﾘﾊ:.:l:.l! ゞ::::::ﾉ ´ ゞ::::::ﾉ j:./ Ⅳ ﾘﾊ:.:圦 .彡:::::::::::ﾐ､ /ﾒ j:./ Ⅳ
八＼{ wxwx ,: wxwx 'ｲ ﾉ 八＼{.三´:::::::::::::::::::::::￣彡'/ｨ ﾉ
. ヽﾊ /ｨﾍ . ヽﾊ ' ､ /ｨﾍ
/:.:.> ⊂⊃ ,.ｲﾊ kﾍ /:.＼ ｰ､―‐ノ ｲﾊ:.kﾍ
. 厶ｨ'.:/ﾐiｘ. ィ:.:.:.Vﾊ! ` . 厶ｨ:.:/ﾐiｘ. ￣ ィ:.:.:.Vﾊ! `
ﾑﾊV:.:ﾏ=≧=≦=7:.:.:.:.:.Vﾊ ﾑﾊV:.:ﾏ=≧=≦=7:.:.:.:.:.Vﾊ
ﾊV:.:x仆ミ//彡仆x :.:.:/Vﾊ ﾊV:.:x仆ミ//彡仆x :.:.:/Vﾊ
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当たり前だが、彼女が手を緩めてくれるはずはない。
それでもなお、魔物ひしめく順位戦において
彼女は比較的”ヌルい”相手だと認識していた。
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／ ::::::::::::::::ヽ
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どのみち、３連勝がいるのである。
初戦で躓くわけには、いかない。
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□
・
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ようやる夫、また残念棒だってな？ |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
＿＿＿ ＿＿＿
|. : . : . : |＼. |. : . : . : |＼.
|. : . : . : |: ＼. . |. : . : . : |: | ＼
|. : . : . : |: |￣:￣￣|. : . : . : |: | | .＼ :
|. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | ＼ :
:::::::::::::::::::::: : . . : |. : . : . : |: |:. :. :. |. : . : . : |: | | | | | :::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::: : : : : ::::::::: . . |. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | | | .............. :::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::: : : : : ::::::::: : : |. : . : . : |: |:. :. :. |. : . : . : |: | | | | | :::::::::::::::: : : :::::::::::::::::::
.i =i､_＿_.i =i､_＿_i =i､_＿_.i;;|. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | | | :::::::::::::::: : : :::::::::::::::::::
＿＿＿_!|: :|i: : : : |: :|i: : : : |: :|i: : : : | |. : . : . : |: |:. :. :. |. : . : . : |: | | | | ,, ,,"''..;'';.";;.,.,".,,.... :::::::::::
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:| |. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | ,;"":;";;;;'`:,:'.. : .:" ".`: ::::::::
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i: : : : |: :|i: : : : |: :|i: : : : | |. : . : . : |: |:. :. :. |. : . : . : |: | | ;;";'':,:'. ;;':,'..''''''' ''''': .'''''".';
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:| |. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | ;;',;;';";"'''''ヽ`,:"'.` ,:'. : . : .";`
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i: : : : |: :|i: : : : |: :|i: : : : | |. : . : . : |: |:＿:＿:__|. : . : . : |: | '';;,;;':,:'."''''';:,``'''''ﾉ:'`:,:'''''';";`
|:.:.:.:.:.; :.|三三三三三三三ﾐi|i::_:_:_ | |. : . : . : |: |i i :|. : . : . : |: |. :|: :'''`',:'';;,;ヽ`',:'';;';;';;'`',:''''''' ...,,,,,,,
|:.:.:.:.:.; ://ll|//ll|//ll|//ll|//!| i::|l!ll| | |. : . : . : |: |i＼ i ＼:|. : . : . : |: |: :|: :|: :|: :| `ｙ;/ノ `;'`;'`;';`;'`;'
＿＿＿＿＿＿|￣|￣| ../ |] i::|l!ll| | |. : . : . : |: |i.. |￣|二|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
. : . : . : . : . : . :|. : | | '''￣￣￣￣~''''''''''''''''''''': : |: : |i: . 将棋会館 : .| : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
. : . : . : . : . : . :|: : | |"""'''''''''' - ,, : : . : : ..|: : |i＿＿＿＿＿＿| : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
. : . : . : . : . : . :|: : | |,,,,,,,,,- - -'''". . . . |: : |i: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
. : . : . : . : . : . :|: : | |. . . . . . . . .. |: : |i: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
. : . : . : . : . : . :|:_:_|,, - . . . . . . . . . |:_:_|i: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
￣￣￣'￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣'￣￣￣￣￣'￣￣￣￣￣'￣￣￣￣
,,．: ''''""~""'''‐．.
／ ＼
／ ＼ ／ ＼
/ ( ○ ) ( ○ ) ｀､
別にいいだろーかお。 /´ ',
i （ 人 ） ',
! ~''''|:::::::::|''''´ |
＼ .|:::::::::| ,.'
> |:::::::::| ／
／ ''''''''''-----‐‐‐'''"~ ＼
＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ー 、
／ ヾ ヽ、
/ }; ヽゝ.
/ r´ __, .．イ ﾄ┬-、i
,' L._∠,´.!___,.ノ ヾ,￣ ヽ, 投げるんだったら5手前に投げるべきだったろ、俺の美学に考えて。
i } ｝
| ヽ ,＿＿_,,ノ｀ー-'ヽ,
i ￣ "'''"´ } r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
： ./ | お前の美学なんて知ったこっちゃないお |
i ,! 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
i ！
', {
i ! わかっとらんなあ。
.} ! }
i ヽ、 i ,'
l ヽ、 |. /
/ ヽ..,,_＿＿＿,,..ﾉノ
ノ ｛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
こいつはやらない夫。
同い年で、同じ時期にプロ育成機関である奨励会に入り、
同じ年にプロ入りした。ただし、やらない夫は1位で、自分は2位で、だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／´￣￣ ￣￣｀＼
／.: : : : ＼
/: : : : : ',
|: : : : :|
| : : : :.._ _ :|
|:: : ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀_ :| 尊敬する人は、ヤン・ウェンリーです。
|::::;;; （ ● ） ﾉヽ （ ● ） ;;:::|
|: : : ´"''", "''"´ :l 彼の魔術のような将棋を指すのが目標です。
',: : . . （ j ） ./
i: : : : .｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ /
',: : : : : : .. / ※プロデビュー時の挨拶コメント
ｲ{ゝ: : : : : : :. イ ::}､
,.．/.:::::.. ｀`ｰ- -‐'"´ ..::::::::/| ＼
／ ∧::::::::::::::＞､r‐'".:::::::::::::::::/ l| ＼
イ | '::::::::::/￣￣ヽ:::::::::::::::::/ | }丶、
,. '" / | ヽ::∧ /＼::::::／ 丿 ! ｀ 、
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
将棋界隈では石を投げれば当たる程度にいる変人だが、
自分と違って出世街道に乗っている。
順位戦は２度昇級して現在「B級2組」。
今年度もかなり薄い目ながらも昇級の可能性を残している。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
余談だが”残念棒”とは、将棋の記録、棋譜を記録している用紙において、
最終手の次に引かれた棒線のことだ。
基本的に公式対局では１分以内の考慮時間はノーカウントになる。
４分５５秒考えた場合、消費時間は”４分”だ。
当然、４０秒で指せば、消費時間はない。こうした時間も棋譜用紙に
逐次記録している。
では、投了の際の消費時間はどう記録する？
記録すべき次の手の欄がないのだ。そこで終わっているのだから。
もっとも、通常は必要ない。なぜなら普通は相手の手をみてすぐに頭を下げる。
ゆえに、棋譜用紙の棒線は、
「なんとかならないかと考え、それでも手は閃かず、投了した」
ときに引かれるのだ。だから、”残念棒”。
四段の余談……いや、なんでもない。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
※これの最後にある線。
ttp://kifulog.shogi.or.jp/photos/uncategorized/2009/11/11/2009111128.jpg
／￣￣＼
／ ─ ─＼
| （●）（●）| ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
＿＿＿_. .| （__人__） | ┃
／ ＼ ｀ ⌒´ ﾉ 今日は解説会の仕事だ。
／ ─ ─＼ .} 一般的には、解説会は男性棋士と聞き手の女流棋士で行われるのだが――
／ （●） （●） ＼ } 一度やらない夫と組んでやった仕事がウケ、ちょくちょくタッグを組まされている。
| （__人__） | ノ.ヽ そこそこ人気の解説者、という扱いを勝ち得たのはもちろん嬉しい。
/ ∩ノ ⊃ ／∩ノ ⊃| | ┃
( ＼ ／ ＿ノ | |／ ＿ノ | | ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.＼ “ ／＿＿| | ／＿＿| |
＼ ／＿＿＿ ／／＿＿＿ ／
,ィ ￣￣｀ヽ
＿＿_ / ｰ､_ ＼
この局面は ／ ＼ l, （● ） | おお、確かに。
先手勝ちになってるお。 ／ ⌒ ⌒＼ i,!､＿） .| 同金右がいい形なんだな。
／ （ ●） （ ＜）ヽ 1⌒ l
, ―-､ l ⌒（__人__）⌒ | l /
| -⊂)＼ ｀ ⌒´ ／ ヽ /
| |_ ／ ､ ＼ .ﾉ .く
ヽ ｀ ,.| | | | |
｀− ´ | .| | | |
. | （t ） | |
,ィ ￣￣｀ヽ
＿＿_ / ｰ､_ ＼
あれ、もしかして… ／ ＼ l, （○ ） | ファンの皆さんごめんなさいだろ……
これギリギリ詰み？ ／ ／ ＼＼ i,!､＿） .|
詰んでる？ ／ （○ ） （ ○）ヽ 1⌒ l
, ―-､ l ⌒（__人__）⌒ | l /
| -⊂)＼ ヽ ＿ﾉ ／ ヽ /
| |_ ／ U ､ ＼ .ﾉ .く
ヽ ｀ ,.| | | | |
｀− ´ | .| | | |
. | （t ） | |
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
今回の解説もなかなかウケた。
将棋ファンと身近に触れ合う機会は貴重だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／´￣￣￣￣ ｀＼.
／ ＼
/ '.,
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ ..|
| .|
| ;;;（ ● ） ﾉヽ （ ● ） | で、順位戦大丈夫なのか。
| .´"''",. "''"´ |
|.. （ j ） .l 結構厳しいだろ、常識的に考えて。
| ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ /
.丶 ｀ ⌒ ´ /
ヽ /
ヽ /
ゝ ＿ ／イ＼
／ ＼
／ ＼
＼
／ ￣￣￣￣￣ ＼
／ ＼ 大丈夫ですん。
／ .,r'´｀ 、 , ´｀ヽ、 ＼
／ ＼ r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
／. （ ● ） ﾉヽ （ ● ） ＼ | なんだですんって。 |
| ´"''" , "''"´ l 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
..|. "⌒（ j ）⌒ﾞ |
|. ｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ l 問題ないあるよ。
. ＼. ｀ ⌒ ´ ／
＼ ／ r´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
／ヽ イ＼ | どっちだよ。 |
／ ｀`ｰ- -‐'"´ ＼ 乂＿＿＿＿＿＿ ノ
＼
., '´￣￣￣￣ `ヽ.
／ ＼
／ -- ‐‐ .:::＼ 降級点2つ持っても昇級すれば全部消える……！
/ .:::::ヽ あるいは勝ち越せば1つ消える……！
! ....（(;;;;)) ::::: （(;;;;)).... .::::::::::!
! (___人___) .::::::::! そう思っていた時期がやる夫にも…… r´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ヽ ..:::::::/ | しっかりしろおい。 |
＼ ..::::／ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
/ ....::::::::::..... ::::::::＼
／￣￣＼
／ノ ヽ､_ ＼
|（●）（● ） | というか、お前棋風変わったよな。
|（__人__） | 奨励会時代の、重厚な攻めの方があってると思うけどな。
{（｀⌒ ´ |
{ | r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
{ ﾉ | 重たすぎるんだお。下では通用していたけど |
ヽ ノ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
/⌒'' | | 見え見えすぎる攻めを通してくれるほどプロは甘くなかった |
/ / | 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
／´￣￣￣￣ ｀＼.
／ ＼
/ '.,
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ ..| 俺はそうは思わんがね。
| .|
| ;;;（ ● ） ﾉヽ （ ● ） | 覚えてえるぜ、奨励会時代のお前の腰の入った将棋を。
| .´"''",. "''"´ |
|.. （ j ） .l プロの水が一時的にあってないだけで、なんとか乗り越えれば結果は出ると思うぞ。
| ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ /
.丶 ｀ ⌒ ´ / ――あんときのお前の攻めは、絶対切れないって皆言ってたなあ……
ヽ /
ヽ / r´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ゝ ＿ ／イ＼ | ……だお。 |
／ ＼ 乂＿＿＿＿＿＿ ノ
／ ＼
＼ ん？
／ ￣￣￣￣￣ ＼
／ ＼
／ ___ノ'′ ﾞヽ､___ ＼ 皆、皆そうだお……
／ , ､,,.-='､'､ ＼
／. `┬;;;:::┬′ﾉヽ.. ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ ＼ ここに居る人らは、全員そう言われてきたんだお……
| ⌒ﾞ''''''´" ｀''''''" l
..|. :::::::"⌒（ j ）⌒ﾞ::::::: |
|. :::::::::: ｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ :::::::::: l r´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
. ＼. ｀ ⌒ ´ ／ | ……………… |
＼ ／ 乂＿＿＿＿＿＿＿ ノ
／ヽ イ＼
／ ｀`ｰ- -‐'"´ ＼
＼
|
＼ | そうだとしても、お前が偽物である証拠はないだろうが。
/｀ﾞ''―‐┬ |
| 、＿ l ..|
ヽ 丿 | r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| | 若くして降級点2、1勝6敗で？ |
l＼ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
l ,' ＼
人 丿 / ＼ ……
／´￣￣￣￣ ｀＼.
／ ＼
/ '.,
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ | ま、お前が腐るのは知ったこっちゃないがね。
| . '⌒｀ ´⌒ヽ .|
| ;;;（ ● ） ﾉヽ （ ● ） | でも、俺はまだお前は十分戦えると思うぞ。
| .´"''",. "''"´ |
|.::::"⌒（ j ）⌒ﾞ::::l そんだけだ。いい時間だ、また今度な。
| :::::::: ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ ::::::::/
.丶 ー一 /
ヽ /
ヽ / ……負けんなよ。
ゝ ＿ ／イ＼
／ ＼
／ ＼
＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
まったく、変人で、おせっかいな奴だ。やらない夫は。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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┌─┐
│ :: │
└─┘
┌┐
└┘
□
・
_,.-、 ＿＿ _,/⌒ 、
／::::::::::＼,.-''::r丶:／ヽ::::::::::::ﾍ
／:::::::::::ｲ::::::::::r'´::::::::::::::::::::ヽﾊ::::::ﾍ
/:::::::::::::::::::::::ノ::::::::::::::/:::`:::::::::::∧:::::::::ヽ
ヽ::::::::::::::::.,":::::/i:::|ヾ|::i:::::|ヽﾍ::::::ヽ::::ﾍ/ だああっ！
)::::::::::/,::::::::/,|/.:|::::| |/ |/ﾒヽ|:∨|::::::〉 （_
／:::::,.イ:|:::::::/ |!ゝ-､/ ,／゛'∨::|:::/ （__ 三連敗っ！！
（::::::::ヽ ∨::::::|=＝＝ ＝== |::::|::::＼ ／
＼::::::::) ｲ::ｌ|:j __ _ ′ u|::::| ）::/ >
〉" ∨::| ／ ｀`! /::::/ ヾ( （
∨|＼/ ｝／| :/
）ヽ:|:〈:｀'. r‐┬‐ '/:::::|〉:)
（::::ｨ´ヾ,:‐＜＿l:::::/ﾏﾄ､:（_
イ ／ / / 丶 ﾍ ヽ ＼
/ ／ _ / / ﾍ ﾍ ヽ ミz
/ ／ / ／) / l ﾍ ヽ ヽ ﾐﾐ
／/ l:／／ / l ﾍ ＿ ヽ ﾊ ﾄ
/ﾍ ;l /::l l ` ー/ヽ- l ﾉ-/l￣/ヽ ﾍ l i ふう、最後の歩まで使ってピッタリ詰んだわね。
/ l .l /l:ﾉ l / 从 l /l/ l/ ﾍ ﾍ l ﾘ
/l l/ l メfﾓミzl/ﾍ l ィf禾芽气 il ﾊ
/ l ヽﾊ弋:::U::ﾘ ヽ/ 从::刋::iﾉ/ l /
ﾊ ヽ `¨ ¨ / / /
从 ゝ lト＼ ` ／イ/／ l
／ ＼/ 从 、- ‐ ｧ / /ﾊ
／/////＼__／ ＞ ` ー ' イ 从ハ入 ト
/////////／二二二≧二二二ニ≦二二二二＼ハ ヘ 从
///////／三三三三三三三三三三三三三三三
〈:.:.:.:., ' |／ | / ＼ ゝﾞ┏┓┏┓
// へ / .:l:..∧｀ ヽ丶... ┏┛┃┃┗┓
,// / / |〈 ∨:::: ┗━┛┗━┛...：
!／ / | ﾊﾍ 丶::: ヽ ｲゝ.┏━┓┏━┓. ：
| .:! !/l:.:.:.:.:|......u.... ヽ::: | 1┗┓┃┃┏┛.. ：
|:.:.:.:.| ..:.:.:.:.:|.___...:.:! ヽ ヽ:: }:|..:.:ﾞ／ ┗┛┗┛ . ::::::.:.:.......：
| !:.:.:.|::.:.:.:.|:.:|... ＼_____,ノﾉ ｿ (（,,,／_ _..,;::| ﾊ l:.:.＼: ＼:＼ｲ ： こんな容赦なくボコボコにしてくれたら、
/|:.:.:.:.l:.:.:.:.|´| （ . ・ ）::::ﾉヽ::::::（ ・ . ）;;:::..:| /|Ｖl:.:.l :）:::/／： 私の居飛車の勉強にならないじゃない！
!:ヾ:.:.:.l:.:.:.:|:.:||. "''", |.."''"´ }} !/h| ﾚ:.:.| (:.ノ7 ：
!:./丶:.:|＼|ヽ!ヽ ゝ u.;/::|.| |,/ !:.八：
l/ ヽ:.:.:.:.: /ノ|::|:::;:::::〈 / ：
|l ｌ:.:.:.:.:.:iﾒ,. ;´￣￣￣｀;. , '::::|:|;∧|::::::::<：
7 |:.:.:l:.:.|:::::|>､. { ＿＿ ＿ } . ィ､:::::!:|:.:.:.ﾍ::::::::.:.く ：
|l:::ｲ::::|::人Ｖ:｀:..:.､ ' :l::::.|.:.:ヽｌ:.:.:.:.:.',::::ヽ::.:ヽ：
|l:::/::::l,'::::∧::::::::V:` -‐ ´ /l:::/｀ヽ､.:..:..:..:∧:::::Ｖ::::: ：
|:/:::::::l:::::::::,:ﾐ:ﾏ:::| ｛l/7 ` 、;;;:ﾐ:::::::l:::::::＼：
/::::::::::,::＜´ ', Y::! ,' `ｲ‐ ：
／ / 从 ＼ゝ
/ i |:::: ヽ ゝ, ヽ
.′ ' ﾊ ヾ::: |＼ ﾊ | ヾ;. |::::: ヽ |
| | │ /-＼- ヾ |ニ| /-i!│ |: i::::::ト.:::: ∨
| | │ﾊ┬‐'┬、 │┬‐┬､ヾ| / i::::/:::∨ヽ:::::: /
|ﾊ Vｨ .|::::::::! ＼| l::::::::! /／ ,/ V:::::::::::::::（::::::!| 私はなった。問題ない。
l ゝ ＼￣￣ ￣￣ イ ／/ ) |:::::::::::::::::::＼ |
「 ` ヽ ／jｲr '_ノ::::::::::::::: ﾊ::::ﾉゝ だいたい、こっちが振り飛車やった一戦目は勝ったのやらない子じゃない。
ﾊ rイ:::::::::::::::::::::/
ゝ. イﾊi!:::::::::::::: // r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
｀ ． . '′ | ヾ.::::::::::::ﾊi | 一応専門家ですからねー。 |
＞- r_ﾉヽノ＼／| ∨ゝ::| 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
)::::::::::::::::::::::::::::::{. `
.-─-＜´ _Y´ '- :. _ -- .ゝ -‐┴- ．
./:ヽ: : : :j}: : : ﾉ: ｀≧r=r=r=r≦: : :. : :丶: ∠ﾟ．
{: : :.丶:/ :_:_ｲ: : :/ : : : : 丶 :_: :_: : :∨:／: l: : :!
..:. : ．: 7¨: : :, :＞ ｡: :冫:．ﾟ 「: :｀ . ｀ : ．: : :l: : i}
/: :ヽ ,.-‐' ´フ^ヽ,｀イ´ヽ,.ﾍ ／｀ｌ
. /: : :. :!／: : : ／: : : : : ,: : : ,:ﾊ´: : :ヾ l､
/￣: :､,/: : : : :/: : : : : /:/: : :,' ', ∧l: : ｀ ﾍ
:.:. : : .:/｀`; : :/: : : : : ,': :ｌ: l lﾞ‐-‐ | l: :: :: : ',
: : : :..,'.: : : : :,'.: : : : :, l ,斗ト| ﾄ-、l:,: :ﾊ
:: : : {｀'; : : : |: : : : : l |: :ﾊ ﾊ| ﾘ |. l | : :l| はー。奨励会抜けるにはこのクラスの居飛車党吹っ飛ばさなきゃいけないのねー。
: : : :ト- ､_:.:.|l : : : : l | | '-' ' ' |/r',' 乂
:./: : l: :ヽ: :｀ﾊ: : :ｨ/|r￣￣ '￣r::ﾉl:ﾉ ヽ やんなるわ、もう。
ﾊ: :,/ l : : !ﾍ:γ|∨:| ＝≡≡ ≡≡l |/ ゝ
丿/ l,: : /ヽ乂', ＾|U ｀ ',!γＹ⌒ヽ
: / i.,':::::/lﾊ .､', | (二つ _ー ( ﾉ ）
（ ,'::,':/ﾊｌ,'-‐ヽ|ｨ｀ﾆ､r‐､‐ T´| ゝ、＿ノ
/: : /ﾉ ﾚヾ, | ',.=ﾆ| /ｽ|丿
,'.: :/ﾉ / ｀ '、 ', | // ﾊl
_ﾉ:/（ / ',｀ヽ､ﾄ'/ﾚ'/ |
＿ , ------
／::::::::::::::::/:::::::::::::::::＼＼
／ ／┌──┐::＼:::::::::l＼l
イ::::／: -.└──┘＼:::l::::::::::l
／:::l::::l ´:::::::::::::::::::::::::::::::l:/ヽ:::::::::l
l:::／:l:::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::l
／:::::::l/:::::::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::::::l:::::l:::; 明日に合わせて勝ちグセがつけれた。
l::::::::::::::::::l:::l::::::l:::::::l:l::::/＼:::::::::::::l:::::l丶:
l::::::::::::i::::::l::l::::::l::::::::l::::lノι＼::::::::l l::l 丶; ありがとうやらない子。
l:::::;:::::.l::l┼ｌ−トl:::::l:/_⌒-−l:丶::l .l::l
.l:::::l::丶｀-┬┬l:＼l -┬┬. l::::::/ l/
丶::丶::丶 ｀´ .l/ ｀´ ｌ::::/:l
丶l:l丶: l::/:::l
l;l l;;l:丶 ／//从l
┌―l:::l｀ - イ:::::/:l-−┐
│......ｌ::l ┴..-..┴ l:/...........l
l......│ l...........l
__,, -‐‐‐-- ､,,, ,,x'''"¨ﾞﾞﾞﾞ''ヽ
_,,,,,＿ ,,r''"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
／.:.:.:.:.:.:.:.｀i!‐/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾉヽ
｛.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:/|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ﾍ.:.:.:.｝､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｝
|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:./ ﾍ.:.:.:.:.:.:._ヽ-- | ﾍヽ.:.:ﾍ.:.:ﾄ､ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.ﾉ:.:.:.:.:.:| _,, ﾍ.:.:.:.:.:.ヽ,ﾘノヽﾉ､.:ヽ.:.l.::| （.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:イ
）.:.:.:.:.:.:.:./イ.:.:/.:.:.才 ゝ､.:.:.:|ﾉ ,ｨ=ﾐVﾞゞ|/.:.:| ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.| うるせー！
／.:.:.:.:.:.:.:.:"´:|.:.:|.:.:.ﾊ,ｨ=ﾐx ヽﾉ ｛{{__}ﾘ .|.:.:.| Y.:.:.:.:.:.:.:.:ﾉ
（.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|.:.:|.ノ ｛{{__}ﾘ __ ＿ ＿ _｀T^｀ヽ |.:..|/⌒＼:.:.:.:.:.:（ 言ったからにはちゃんと勝てよ明日！
）.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:| ７Ｔ´｜_|＿ｌ＿|__| ヽ ＼::/／´￣｀＼.:.:.ヽ
/／ﾉ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽﾍ.. / j ｜ ｜ ヽ ／＼ ＼ ヽ:.:.:）
（.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／|:ヾ./ i | | ヽ/＼ ＼ 〉 r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ﾞ､.:.:.:.:.:.:.:.:./. |:.:. '＼ j | | , | ヽ / | もちろん、そのつもり。 |
）:.:.:.:.:.ノ ）:.:.:/. "'-.|＿ ＿ ＿ __|ァ彡∧ ／! 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
／:.,,;x'''" ／ヽ:.:/＼l≧ﾒ|＿l＿l＿l＿|ﾆ三/ ∧ ＼
‐'='"´ / / ヾ三三≧yx /ﾆ三三/／: :ヽ ＼
/ 〉三三ﾆl二ｌﾆ三三{: : : : : : ＼ ＼
/ 〈三三三｣ニ|ニ三三＼: : : : : : ＼
⌒＼
＿_＼／⌒＿＿__)）
´￣＞ ／￣＼／ (＿＿＿＿＿)
｡ ／¨＼:..:冫⌒__＿ ／⌒
／ ／ ⌒V＿＿＿＼
／ ／ .::γ´ ─
. ⌒i i .:: ＼／ ＼
. 人 ／ | i ﾟ ＼
／ ／| ､ Λ l ﾟ i ＼ ちょっと、奢りかもしれないけど。
⌒／ . 八 V V | 弋__| |: l | (⌒＼ 今のところ、私だけが女性代表だから。
⌒／ ｡:{i 弋 ⌒Ｙ | l i: ト、／ Ｖ l:i`
（ー ﾟ ／ ｡:Λ Λ ( И _ |.乂ヤ≧ｭ, iﾊ从 〔 ……やらない子も早く上がってきてよね。
. ﾚﾍ／| |＼ |::| }i 丶_ レ ′ 匁汐 ` 以､ i 孤軍奮闘、辛いんだから。
| | l: |::| }Ｖ .:::人i 〔, 从
レ′ l: |└ | |li:.､. __V.:: , Λ／ r´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
. V¨¨i::| |:| ⌒}: ー - ′ | ……へーへー |
l::| |:| Λ ／ 乂＿＿＿＿＿＿＿ ノ
l::| |:| __｛::::::::.Vﾄ､.:‐::-r‐ ´
l::l／´:::::::ﾟＯOO:o:o:o〔
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|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:| |. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | ,;"":;";;;;'`:,:'.. : .:" ".`: ::::::::
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i: : : : |: :|i: : : : |: :|i: : : : | |. : . : . : |: |:. :. :. |. : . : . : |: | | ;;";'':,:'. ;;':,'..''''''' ''''': .'''''".';
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:| |. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | ;;',;;';";"'''''ヽ`,:"'.` ,:'. : . : .";`
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i: : : : |: :|i: : : : |: :|i: : : : | |. : . : . : |: |:＿:＿:__|. : . : . : |: | '';;,;;':,:'."''''';:,``'''''ﾉ:'`:,:'''''';";`
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. : . : . : . : . : . :|. : | | '''￣￣￣￣~''''''''''''''''''''': : |: : |i: . 将棋会館 : .| : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
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￣￣￣'￣￣￣￣ ￣￣￣￣￣'￣￣￣￣￣'￣￣￣￣￣'￣￣￣￣
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
現代将棋を支える柱の一つに、研究会がある。
はるか昔は「ライバルたる棋士同士で研究なんてありえん！」
という風潮もあったが、現代はそうでない。
３つ、４つの掛け持ちは当たり前。
最新の情報を追い続ける、というのはもはやスタートラインだ。
……一流は、そうしたラインの中で『違い』が出せる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
―――――､=ｉ|| | | || ,―――――――――
========､／| .|| |＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_| || |＼,================
| | ||| | | |.ｌ||ﾞ | .|| |_ ._ ._ ._ ._ ._ ._ ._ ._ ._ ._ ._ ._ｉ| || | ﾞ||ｌ.| | | ||| | | | | | | |
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三三三三]| ,| .|| |_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_||_|| || |, |]三三三三三三三三
| ､.| || | | ｌ||ｉ.ﾞ | .|| |_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| || | ﾞ.ｉ||ｌ | | || |.､ |.| | | | | ||
|___|_||_|_|_||| |=|| |.ｰ―――――――――‐| || | |||_|_|_||_|___|.|_|_|_|_| ||
三三三三]| .| .|| | | || | ,|]三三三三三三三三
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|.|_|_|＿|__||| |=' ..=| |||__|＿|_|_|.|_|_|_||| |_|
三三三三]|, | .| , |]三三三三三三三三
_| ||.| ||.l || . ,!
_|＿||.|_||」.||,/ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
========'′ ┃
男女の競技人口の比――
この要因に加えて、女性棋士が結果を出せない理由があるとすれば、
自分はこの『研究会』が一因だと考えている。
……確かに、男女混合の研究会はいくつもある。
だが、それでも。やはり将棋会は今のところ男性中心で。
誰もが飛び込んでいけるわけではないのだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼ l＼￣￣￣￣￣￣￣
／ ＼ |＼＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
はっきり言ってしまえば、現状でプロが最前線で戦うには女性だけの研究会が中心では不足だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／.:￣￣￣￣￣ ＼
／: : : ＼
／: : : : ＼
／: : : : : : ＼
: : : : : : : :.._ _ ＼ そこを――突く。
: : : : : : : ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ l
: : : : ::;;（ ● ）::::ﾉヽ::::::（ ● ）;;::: | 研究勝負になりやすい”角換わり”に誘導する。
: : : : : : ´"''", "''"´ l
: : : : : : . . （ j ） ／
＼: : : : : : :.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ ／
／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : イ＼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
: : : : : : : : : :.｀`ｰ- -‐'"´ ＼ ┃
: : : : . : : . : : . ＼ 順位戦の特徴的な点は、対戦相手・先手/後手が、
5月の組み合わせ発表の時に既に知らされる点だ。
相手の得意戦法を封じ、自分のフィールドに持ち込む。
こうした作戦は間違いなく必須だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿ ＿l l＿ ＿l l＿
／／[][] ￣ｌ ｌニ､ヾ ￣ｌ ｌニ､ヾ ＿l l＿
ヽヽ-, く ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
￣ ┃
ヽ、 大きな戦型区分に、「居飛車」「振り飛車」というものがある。
ヽ_ ┃
＼＼. ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＼＼＿/ '――‐' |＿ l 矢倉は駒組みに自由度がある分あつかいやすいし
,ｋ´ ＼l￣￣￣/::::::::l｀ヽ、 i 素人から玄人まで幅広く使われている居飛車党の基本戦型
/| ↑､ ／＼_.ノ:::::::::::ヽ ヽ | 対して角換わりは見た目なんかは矢倉とほとんど変わらねぇが
. / | /:::::::::＼／ヽ:::::::::::::::::::', ! ｀､ | あえて角を両方持ち合う分
/ l/:::::::::::::::::::｀ヽニ=::::::::::::::V i ＜ 駒組みの制限をかなり増加させて
. / /:::::::::::::┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
/ i::::::::::::::::┃
/ |:::::::::::::::: そこからさらに細分化され、居飛車であれば、
. / -､ |:::::::::::::::: 「矢倉」「横歩取り」「相掛かり」などが存在する。
´/ Y::::::::::::::::: その居飛車の戦型の一つが「角換わり」だ。
/ /:::::::::::::::::: ┃
. / /::::::::::::::::::::::: ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ | ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
小学生の頃にやった将棋で、角道が双方あいた途端角を交換したりしていなかっただろうか。
極論を言うと、あれを突き詰めた形だ。
――プロ達が、半世紀以上かけて。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_Y_
ｒ'｡∧｡ｙ.
ゝ∨ノ KUBOTA DAYS ,,,ｨf...,,,__
）~~（ ３三角の夕日 _,,.∠/ﾞ`'''t-nヾ￣"'''=ー-.....,,,
,i i, ,z'" ￣￣ ／nﾞﾞ''''ー--...
,ｉ> <ｉ 文明はどんどん発達し r”^ヽ く:::::|::|:::〔〕〔〕
ｉ> <ｉ. ていく・・・・・・。 入_,..ﾉ ℃ ￣U￣＿二ﾆ
`=.,,ｰ- ...,,,__ |,ｒ'''"7ヽ､| __,,,... -ｰ,,.=' >ーｚ-,,,...--,‐,‐;;:'''""~
~''':x.,, ~"|{ G ゝG }|"~ ,,z:''" ＿＿＿
~"'=| ゝ､.3 _ノ |=''"~ ＜ー＜> ／ l￣￣＼
.|）) (（| /￣￣ﾞｉ;:､ 「￣￣￣￣|￣|￣￣￣＼
))| ｒ'´￣「中]￣｀ヾv､ `-◎──────◎一'
├―┤＝├―┤ |li:,
|「￣ |ｉ￣ｉ|「.//||「ｌn|:;
||//__|Ｌ_」||＿_.||ｌ」u|:;
|ニ⊃| |⊂ニ| || ,|/
|＿. └ｰ┘ .＿| ||/
ﾍ 「￣￣￣| /
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
その結果として、プロレベルにおいては形はかなり収斂した。
展開としては、先手が攻め、後手が反撃を見据えながら受ける形になる。
先手としては歓迎できる展開だ。
よって、角換わりを後手に「やりませんか」と打診されれば、居飛車党なら受けたいところである。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_
x ´: :｀Y´:）
. ´: : : :.｀Y: : ﾉメ、
／.: : : : : : : : .-=≡＝=-
ζ´: : : : .。 ﾟ ｀χ_ ノ}
ｰ=彡／. : : : / _ ﾉ
ζ´: : : / ヽ へ く
ノｲ : : ::ｌi __/ ヽヽ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━─── .ｌ: : : ｉｌ|: : ￣7 i ヽ 八ﾘ
┃ ﾚ: : :リ: : : ./.: / |i卜、 卜、 ヽ )
そしてできない子は紛うことなき }人: : {:. : :{: : 仏孑升 ）,才ｧ} iメ
”純正”居飛車党であり。 ノ' ∨ ＼人: . ｛人●ﾘ ´ ゞイ从ｊ
角換わりを後手に挑まれれば }八ｨ＝ミ、}′｀¨ ´ 八ｊ
まず間違いなく受けて立ってきた。 γ´-=ﾆﾆﾆ=-ヽ. 'ｰ=‐／
┃ /,ｲ =ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=＼____／
───━━━━━━━━━━━━━━━┛ 〈=ﾆヽ-=ﾆﾆﾆﾆﾆ=- ヽ
/==i `マﾆﾆﾆﾆﾆ= ﾉ〉、
/===l ｀ =ﾆﾆﾆﾆ=- = ﾉ〉、
/====|: / `マﾆﾆニ==- ヽ
/=====V. `マﾆﾆﾆﾆ==-ﾟ ｡
/======∧: / `マﾆﾆﾆﾆ== ヽ
/======ム_V ﾉ `マﾆﾆﾆﾆ==ヽ
〈==========| ／〈 `マﾆﾆﾆ==
ﾞ≒===ﾆﾆﾆ|: ヾ ＼ `マﾆﾆ=
￣￣¨ﾞ| 丶 ＼ `マﾆ
| ＼ `
| ＼
,,.. -‐ ─ -..､
／ ヽ
/ ＼, 、／ .ヾ
| （● ） （● ） i
ゝ （__人_） /
.＞ ｀⌒´ 〈
／ ヽ
／ ‘，
/ ! .}. ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
/ .,イ .i | ┃
/ .／ .i i .{ おそらく――あちらもこちらの思惑などわかっている。
/_＿./ i |. | だが、それでも乗ってくる。
/:::::::.〈 i .! ‘， 乗らなければ舐められるからだ。
{:::::::::::.,} | ! ﾘ}
｀ー-' ..| lｰ'' ――そして、乗せたからには勝たなければ、自分が舐められる。
| Λ l ┃
| ./ .', ....l ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| ./ ', l
| / .', .l
| .../ ', l
.| / ', .l
| / ', l
,' / .', .l
/ .ﾘ .} ゝ､
ゞ＿_,/ .ゞ-==,,＿)
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＿z‐ ､ｲ＿
__ __＿_≧∨ ﾚ ＞
┌'´,.-.、 `ー 、 .￣＼
.〜-' ヽｌ ハ ` ┐. ＜ヽ ｨ
／ ヽ/ `ｰ ､ ￣ /
/ ｰ┐ i､ .＜
/ iｰ /} .ｨ ｿ
' / :!. |／ i ﾚ1 .≦
ｉ /_l / /｜ i ヽ,. く
| Ｎ |/| /./ __! /!. 〜 ノ. r＜_ノ
|. i: N下ｨﾃ|／l/ |/｀| j.＿_. ｲ: .|
|. | { ' 下ｨテｱ| /r‐ }/| _人′
ﾉＮ| l＼ ｰ ,/ /r'_,／. |/
/´ |./ ｆ ｀丶、 / /
. フ 1 ./ｲイ､
zｰ/ィ＜￣ ／⌒＼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
,ｲ ﾉ::'´::rj-ﾍ::ヽ､／ ヽ ´ ┃
/ i ハ::／ ハ､i.::〉/ ／ ..:.:i 対局室に到着すると、既に彼女は下座についていた。
ｊ| //..:/ /.::l`ｰ'/／ ..:.:.:.l 軽く一礼して席につく。
/l/ ｀'′ く:: :| ﾉ ..:.:.:.:.:ノ ┃
. j | ￣ / .:. :.:.:.／ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
/ |lﾍヽ:.:.. ..::〃 ..:.／:〃
,ｲ lﾊヽ :::. .:〃 ／.:.:.:/
. j i / :.:.. :. / ／ イ/:/! ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
/ ヽ､_从､イ .:.:.:./:.:/ l ┃
/ | l |::::/ ..:／::/__/ｰ' 飲み物など、細々した準備を終えてしばし経ったところで、
/ .:.:j:/ ／.:.:.:/::::.:| 時計が午前10:00を指し示した。
/ {:.:〃／ .:.:.〃∠ノヽ 記録係に対局開始時間であることを告げられる。
,ｲ l/／ ..:.:.:〃=云:.:.:ﾊ ┃
r〈 jﾉ/ .: .:.:〃::::,ィ⌒:. .:ヽ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
. 〉rく:.: イ..::: .: ::. .:/:／-‐''´: : j:∧
r爪ｨ l トノ〜(__ノ /:.:.. ..:.: : : :〃::ハ
人f´￣￣｀ヽ ｀ヽ_ -≦イ: : : : : : /:::::::::::::i
_ - ´:.:.:.〈//ィ_ -ｰ ' ´ ー―==／ﾆ=ｰ:::::::l
／:.:.｀＞-ー- ､: : : : : : : : : : : :.:.:.:_ -‐ ''´..:.:.:.:::::::::::::::! __
/:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.-`ー―――‐-＜--::､:.:.:￣｀ー::::::::/. , '´:.:.:｀ヽ
!.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:｀ー- ﾆ二ﾆ／_ノ〈.:.:.:.:.:.:.:.:＼
､.::.::.::､.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣￣`:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー-rヘ
`ー -ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.::.::.:.::::.:.:.:.:.:.:.::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.）_ ﾉ
｀ ¨ﾞﾞ ''ー――------------――――''ー‐-------― ' ´
＿z‐ ､ｲ＿
(ヽ ＿_≧∨ ﾚ ＞
_＿≧＿__ . .￣＼
. ＜ ＜ヽ ｨ
／ ￣ /
/ ヽ ＜
/ .ｨ ｿ
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ｉ /_l / /｜ ﾚ く
| Ｎ |/| /./ __! /! ,'. r＜_ノ
|. i: N下ｨﾃ|／l/ |/｀| j.＿_. ｲ: .|
|. | { ' 下ｨテｱ| /r‐ }/| _人′
Ｎ| l＼ 、 / /r'_,／. |/
|./ ｆ ｀ト---r / / /｀＞ー ､
/′ . |ｲ;／、 /ｲイ .／／／⌒V
'. {＼_＿＿__ｲ./／／ '.
∨＼_,|o|_＿_|ｆ｀ く{ ,
辷_ |o| ｀￣ '､ :
r´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ } ｀トｷ― ､＿､＿》､ i
| お願いします！ | {. ! } {ヽ '.
乂＿＿＿＿＿＿＿ ノ }＼ iヽ! '.
{ ﾉ ∧ '.
,,..-――-..,, r´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
／ ＼ | ……お願いします |
／ u ヽ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
/ l
l ｀≧x_ r≦ l
.| u =-= =--'' ', ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━───
. ', ｀¨¨´ ヽ l ┃ 一戦も落とせない３連戦、スタートだ。 ┃
. ヽ. （＿ノ--' ﾉ ───━━━━━━━━━━━━━━━━┛
. _ ---‐| ＼､ ＿＿_´¨｀,..-＜
/´ l l ＼ | r-ヽ ｀ヽ
. / | ヽ .>､ r'__..>＞ |
| ヽ .|＿ヽ.イ .〈Y´ i ｀''１ | |. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
|. 、 < ´ .i | i | | | # 02 順位戦C級2組 第8節 やる夫 vs できない子 (下)
!. ヽ ヽ .i .| .i .|.l | ━━━━━━━ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＼
. ｜ / ヽ i .| i |l ..| [|[|| To Be Continued....! >
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／
どっちも負けられない一局か。
某棋士は「自分はどうでもよくて相手は負けられない一局の時こそ自分が勝たないといけない」
って言ってたそうだけど。
いろんな棋士をモデルにしてるみたいだね。
中学のとき将棋部だったけど、マジで女いないんだよな
部員四十人以上いて3年間本当に一人も来なかった
チェスは女結構いるらしいけど、将棋は何でこんなに人気ないのか
「チェス・将棋部」にすればよかったのか…いやでもチェスのルールわかる奴が…
>>54
ウチには同期に一人女子いるが、層が薄すぎて全国大会の常連になってるわ
ヤン・ウェンリーのモデルは間違いなくあの人だなw
ルールとか良く解らないが空気だけでも凄く面白かったぜ
正直将棋を一度も打ったことがないし、
ルールも全く分からない。
だが、とても面白かった。
乙！
月下の棋士のすごくギラギラした星取り合戦がたまらなく面白く観れた自分としてはこの先も期待
１勝負１勝負がホント命懸けって感じなんだなあプロってのはなんて勝手に思うドシロウト
3月のライオン読んでると降級が怖すぎてやばい
大概こういう物の主人公は天才肌だったり、努力の果てに運良く勝てたりだし。
でも匙加減に気を付けないと、僻んだり歪んだりで嫌われやすいから難しいね。
今日返却の映画リンカーンのDVDがあったのが悪い。BGVとしては最悪だった。
ちなみにむっちゃ面白かったので全南北野郎は観るように。
焦らずにやってくださいな
>>71よこせから5分立ってるので切れ負けしてるねこれ！
投下始めます。
j''二´,イ´￣ ｀＞､
__ _ﾉ-- ´ ー- .､_ ヽ､
/ﾊ ｀ヽ ., イ ヽ‐､ー
_＿//::V jｲ /,.＞--:::∨
/´ ￣ヽ / / __∧ , ヽ;;:;ィ,
/ ＿＿_,ィヽ! j ﾍ￣ {r:､ヽ ヽ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
/ ,>'/::::::;.ィ∨:::l....._,..::::´ l ヽ､ ゞｨﾉ , ', __
/ イ,ｲ'".:.:.:.:.:.:/ ヽ.:.:.:.:.:. ! ヽ＿＿,.＞ / ｊ _ノ ノ
!/ !ﾊ.:.:.:.:.:.:.;ィ!:.. ヽ.:.:.:.:.:.:. .! ヽ､ ! |三三| ｎ _,ｎ_ ＿ｎ__ r ! __ｎ＿ .
|.:.:V::V.:.:.:/:::::∨ ∧.:.:.:.:.:.:.:.ゝ--....r-‐‐＜､ _,.. .,イ |三三| | |└i i┘ ⊇ ⊆ ｜| ７/,ニ,
､＿_,.ｨ.:.:.∨:∨:!:::::::::∨:. ∧.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::＞､_,,..イ:::::::: ,ｲ ノ ヽ Ｕ リ (⊆广 ヽﾆフ 〈/r三ｭ ◎
ヽ:::::::!.:.:.:.!:;ィﾍ:!:::::::::::∨:. ∧､.::.::::::::::::::::::::::.:.ヽ:::::::::: _(_,
￣ﾍ.:.:.:! .!::l:ヽ:::::::::::∨:. ∧::::`:::::''::''ヽT´｀>‐-‐''": : ヽ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ﾍ.:l ヽ!.:.:V::::::::::}::::. .: .: ﾍ:::::::::､:::::ゝ_〉､::..!: : : : : : ;＞-｀-..､
ﾍ! !.:.:.!:::::::::::ﾊ:::::::.,ィ:∧''ヽ::!'T": :l :＞､_,＞'": : , _ヽ # 02 順位戦C級2組 第8節 やる夫 vs できない子 (下)
j.:.:.:j::::::::lヽ:lイ::∨ ﾊヽ )' !: ヽ!/: : !: : : : : : l : ,イ ﾄ､
/.:.:.:ハ:::::! ｀''ー'∨ィ 〉::ﾊ ';:: f: : : :';:: : : : : :.!: :/ ! ヽ
ノ.:.:,イ !:::j /´ ./ ｀ ';:: :!: ::::.:';:::. : : ヽ!ｲ ! l
￣ .j:ｲ ,ｲ / ∨:.∨::::::. :::::.: :j′ j .::ﾄ,
/イ∨ !_:;-ヽ:::::ﾍ:::::_/: : .j:::::;ｲ !
,ｲ: : : : : :￣: :.,': : ,'イ .!
{: : : : : : : : : : j: : ,' !
∨:::::::::...:::::..: l: : ,':. .',
lヽ::::::::::::::::::!: : ./:::. .',
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┃
戦型は、想定通り角換わりに進んだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
. -─‐- ､
, ´ / ＼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
/ ヽ （●） ＼ ┃
, （●） ;＿_） u . ヽ 「我が目論見通りだ、これは勝ったな」
/ ､_ノ | |.
| ＼_ノ / ならば話は早いのだが。残念ながらそんなもんではない。
＼ < ただ、自分は多くの戦法を指しこなすオールラウンダー。
` ー r -‐' '、. できない子が角換わりに絞って対策してきた可能性は低い。
,' ／⌒ぅ ヽ その点は救いだ。
/ ｧ'´￣｀⌒´ /ヽ ┃
/ _人＿_ / 丶 ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
|/´ ／￣￣￣ 丶
{ ／ 丶
｀T ´ 丶
. ヽ/_,ヽ, ヽ､
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━─── |/ ヽ、 ゝ
┃ /'''ー―' 、 ｊ `l
むしろ、形としては専門家の得意分野に自ら飛び込んだ形。 ヽ ,､__＿, ゝﾉ ,
「奴らの戦車を平地で見通しがよい場所に誘い込んでやったぞ」 ,' （ `'ヽ、 ,'
……ぐらいの死亡フラグだ。何もできず蹂躙されてもおかしくない。 ヽ C ヽ、,ノ、
┃ ,､ く ゝ `ｰ‐ｰ-
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ／__＼ヽノ ／＼
くゝ ,,-‐'' ヽ ,.-ヽ、 '､( ヽ く '､(ヽ く ,r゛
,、 `' "'ヽ,.-‐''"彡彡ヽ, ヽ' ,⌒ヽ ヽ' ,ヽ ,r'
／__＼'''''''''ー-/彡彡ヽ,.-'7゛ｃ,,-‐''ヽ ﾉヽ"'''ｃ,,‐'' ﾉヽ,r゛
'､( ヽ く /,.-‐''/ / くゝ-ー'''' ヽ 7' ,.r'
ヽ' ,⌒ヽヽ、 ヽ/.., /ヽ /彡ヽ彡ヽ ,､‐''ﾞ
''''''''''ー―─ ー―─--,,-ｃ ,,-‐'' ﾉヽヽ/ ,'...,;`/、 ヽ、 / / ヽ,‐' ﾞ
くゝ-ー'''''' ヽヽ ,' ,' ﾉ ヽ、 ＼ ｌ_,.-‐''"
／＼ ヽ,.-‐''"ヽ..ノ、,'/ `_,.-‐''"
'､(ヽ く /彡/ヽ(ミヽ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
ヽ' ,ヽ / / ヽヽ､ ┃
‐- ,,,,,_─ー―─---ｃ,,‐'' ﾉ ヽ、( _,.-‐''" そもそも、自分の狙いの局面に辿り着かない可能性もある。
""'''――─---------ｰ'''"ﾞ｀ ┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
現代将棋では研究手を放つタイミングまでシビアだ。
大勝負まで温存していると先を越されたり。
あるいは狙いの局面が廃れたり。
「新手一生」という言葉があったが、現代では「新手一勝」とまで言われる。
今や棋譜は東西問わず一瞬で伝えられ、
有望そうな新手は数日後には有力な対策が放たれる、そういう時代だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
/ ;;/
/ ;;/ .ﾉ!
＞"´ ｡ l､ ,'.: :ﾞ:､
／´ o ＼ .i:.:.{}:.:ｉ
./＿,,,,, ﾟ o ヽ ゞrt '
l;＼o ○｀ヽγ⌒ヽ. ', F三ｦ
l::::;;;｀ ‐-‐- ､,,,,,, } ｀ヽ,,} ／L＿」＼
ﾟ｡ ｡ﾟ oﾟ ﾟ :￣;;;;;;/ ／ ﾑﾑ ＼
＼ o ﾟ ／ ji~~~~~~ﾏﾏ~~~~~i!
｀ﾆ=‐---=＜ |ｉ:::::::::::::;::ﾏﾏ::::::;.:i|
|ｉ:::::::ｿﾉﾉﾉﾉﾉ::::::::ｉ|
.｀ー＝===＝一''
＿＿＿_
―― [] ] ／ 三＼
| ｌ￣ | | . 三 ＼ 三／
|_| 匚. | 三 . （ ○） （○）' ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| | 三 u （__人__） | ┃
|_| 三 . ｀ ⌒´ ／ あまりにも不毛なため、独自路線を行き成功する人もいる。
[] [] ,- r⌒ヽ ｒヽ， } いや、トップ棋士ならば多くはそうした”独自路線”を持っていたものだ。
／／ 三 i／ | ノヽ それさえも開拓され、定跡化され、体系化されることはままある。
匚／ 三 三 / )≡
三 三 ／ ／≡ マグロか、回し車のハムスターのようにひたすら走り続ける必要がある。
ﾆ三 .／ ／ それが現代将棋の研究合戦だ。
二≡､__.／ ／､⌒)
三 ＼ ￣ 「研究が仕事、対局は集金」。いい言葉すぎて、涙がでる。
三 /＼ ＼ ┃
三 /ﾆ ヽ 三 三 ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
三 / ﾆ_二＿＿／
三 .／ .
≡ ／ |
≡ ／
三_ノ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
さて、なぜこんなモノローグを進めているかというと。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━───
┃
……先を越されたからだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━┛
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤
| .| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .| .| r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| .| .| .| .| .| .| | できない子四段はここで▲4七金か。 |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼── ‐┤ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
| .| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ |
| .| l 銀. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l |
| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┼── ‐┼──‐ ┤ r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | .| .| | 新手というわけではないが |
| l 歩. l | l 歩. l | l 金. l | l 桂. l | .| .| 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ￣￣￣￣｀ヽ
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .| | 工夫した一着だな |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
| .| .| .| .| ／.＼ | .|
| .| .| .| .| l 飛. l | .|
| .| .| .| .| └─┘ﾟ| .|
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
| .| .| .| .| .| ／.＼ |
| .| .| .| .| .| l 香. l |
| .| .| .| .| .| └─┘ﾟ|
┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┘
━━━━━━━
将棋会館・控室
━━━━━━━
, '／,; 'iｌ| , ' ／,ｌ|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
／／ .||| ／／／|.|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| | |'／ .,!l' ／／,ｌ| |.|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
| | | ／／／／ || |.|
| | |.0 ／／／／ || |.| ┌‐‐l]‐┐
| | |／／／,'l|. || |.| .| ::.｡ﾟo.: | .＿＿
＿| | |／／／ ||. || |.| │ ,;γ │| 7 |
￣| | |／／ ..|||. || |.| └――┘|;;;;;;;;;;|
￣| | |／ |||. || |.| |''''''''''|
| | | |||. || |.| ￣￣ .┌┐＿＿__
| | | ||| 0|| |.| ／└┘(二),／|
| | | |||. || |.| |[二二二二]| ｜
| | | |||. || |.| ||＿＿＿___.|| ｜
| | | ||| ,|| |.| ||＿＿＿___.|| ｜
| | |◎ ||| ／,||_|,l＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿||＿＿＿___.|| ｜
| | | ||| ／／ .|[二二二二]|／
| | | ||' ／
| | | ／／
| | | ／／ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
| | |／／ ／ ／l
＿| | |／ .／ ／／ｌ!
／| | |. ／ ／／ ~
| l／ .l二二二二二二二二二二二二二二二二l／
／~ |__|,! |__|,!
／´￣￣￣￣ ｀＼
／ ＼
/ '.,
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ |
| | ドーモ、控室のやらない夫です。みんな元気？
| ;;;（ ● ） ﾉヽ （ ● ） |
| .´"''",. "''"´ |
|.. （ j ） .l
| ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ ！
ヽ ｀ ⌒ ´ /!
!.ヽ / |へ、
／ ! ヽ / .| ﾍ ｀ゝ
. / | ゝ ＿ _ ノ .|、/ ヽ
/ .ﾉ ゞ i: }:
/ ／ ヽ
. { / ヽ＼ {＼ / ヽ
} 〃 ./ ヽ! へ }
/ / / ┃ ┃ } ! いえーい！ やらない子ちゃんはいつも元気だよ！
/ ヽ .i ┃ ┃ / /゛ヽ
. ヽ ） { ヽ ヽ_,ﾉ
/ / 人 r-‐ヽ / /
＼〉 ＞ ＿ ヽ ノ イ/⌒ヽ┐
（^ヽ ＿＿ -イ ,{ヽ! ∨ ヽi ／ヽ
ゝ＿、＿＿| } ／ | |､ｲ ／
ヽ ´ | <^ヽ＿ ）
,,..-''"´ ￣￣ ｀ヽ、
／ '.,
/ ',
/ l
/ |
/ ,' べ、別にやる夫のことが気になって控室に観戦しにきたわけじゃないんだからね！
.／ ＼ ./
／ ｀ヽr ／
／ l /// /
／ ', r .〈 ……あ、観戦記者さん、そこ間違ってますよ。▲2五桂は△7三角で潰れます。
.／ lヽ ヽ.___丿
.／ ヽ | ＼ r''´
.／ | | /´ヽ.__丿
／ ｀ヽ、 ./
￣￣ ｀￣￣｀ヽ
',
｀ヽ l
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┃
一般的に、順位戦はタイトルを抱えるなど多忙なメンバーが多く在籍する
一番上のクラス、A級を除いて、そのクラスの対局は同日一斉に行われる。
今日は自分の在籍するC級2組、第8節というわけだ。
こうした対局の解説は、将棋担当の記者である”観戦記者”や
前もって決まっている棋士が行うほか、控室に来ている棋士のコメントが
挟まれることがよくある。
控室に来る理由は多々。既に終局した。明日への備え。
研究会。誰かしら棋士がいることが多いので、暇つぶしに。
もちろん、将棋をリアルタイムで追う勉強ということもある。
やらない夫は暇さえあれば顔を出し、コメントをよこす常連だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
r‐- ､ ∠¨ ＼
_,.斗ｆ＿:.:.:.:.:｀¨￣¨'・‐．=‐／､:.:.:.:.:.∧
ｨ⌒ /⌒`:.:.:ム l冖‐-＜:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: >､ ':‐┐
|:.:.:./ :. 「￣:.:.:.:.:.:‐-:.:.:.:.:.: ヽ:.:.:.:.:.: ＼:. /:. ∧:.:. !|
| :.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、、:.ヽ.:.:.:.:.:.:.＼:.:.:.:. ＼:.:.:.:.:|Ｖ:. {
ヽ/／/:.:/:.:.:.: 〈ｲ!ヽ、:.:.＼:.:';:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:＼/: :|:.:.:. |
/::./:.:.:.:|:.:.:.:.:| | /|:.:.:.:.:.:| .:|:.:.:.:.:|:.:.:.!:.:.:.:.:.|:.:.:|:.:.:. |
/:.:. |:.:.:.:.:|:.:.:.:.:|. :| jヽ!:.:..| .:|＿:. |:.:. |:.:.:.:.:.|: :!:.:.:. ヽ
|:.:.:.:|:.:.:.:.:|､:.:.. |. :| |:./ﾚ´|_/_｀}ﾟ:_|:.:八:.:.:.ｲ|/:}:＼:.:. ＼ あー。
|:.:.:.:..＼:.:.| Y,人 | |/ rテ歹以N|:.:.:|:.:ﾒ: | |｝.∧:::.:|¨＼､ よく控室にいると思ってたけど、
ｉ:.:.|::.:.:.:.:＼ irテ气､ { )ﾘ彳}し/ﾙﾄ､|ｿ |ﾚ' ＼| ） そういうわけだったのねー。
|:./::!:.:.:＼{ﾏ〈 込ヽ 弋ツ ﾚ'ｉ!:./ }:. /| ）
ﾚ' |/ﾍ:.:.: | ｷ 弋ﾂ , ／/'/ |/ _ノ:./:.{
.＼|∧ﾊ// ム¨|:.:.:.:. :.|
}:/::∧ ､‐_、 .∠!/人 i|:. ト
|:.: :|.: :>.､ {/:./:.:.:.Y|:. :.｛
/::::ｲ| / .:.:.:|::`:..r ‐ '´ 八/|:〈::. |:|:.:.:.:|
,':::／ / .:.:.:/／/j ∧:.',:.:|:ｌ:.:.:人
/／:¨:/‐::／-ｷ￣ ／ 〉:.:.|:.:.ヘ、ヽ
{:.:. /:/ ノ /∧ ,− /|:.:./之−-）:.〉
ノ :../（ ＼ 〃 ヽ、 / |/〉 |: ヽ（/
´ :`〉 ∨/ ＼ ', ／ |∧ ', ｝」
∧ ム ＼〉､.／ ／ l !ヽ、
| ﾞ
i!､ i
|! ＼ i! |
! ､＿ヽ 人､__,x≦_ |
,: ￣ﾐﾍ !,彳¨弋_ソ ) | ふっ……甘いな……。
| i ｀¨ ゛ '';:.:': . !
ハ ( ! ､ : :; , 有望な若手が大量にいるC級2組だからな……
ｒ‐ ﾍ ー ゝ ＿__.ﾉ, ゛ 7 ﾘ !
人 ｀ ､- ､｀ i! l .ｲ/ ここをチェックするのはすなわち全てを抑えるも同然よ……
ハ ｀ -.､ | } ／ / { _ 妹よ、よく覚えておくがいい……
l ￣ |´ / ≠´ ￣~ |
} i! ﾑイ /
. { ｊ ´ /
） / _ -―-｀ 7
ヽ_ / 〃 {
｀ヽ / ´ ＼
,､ ｀l _ -- _ i! ／ ｀ヽ
. / ｀ ¨´ ｀ ｰ≠
i!
,ハ /＼ /::::::ﾍ
/´ヽ ,/;:::::∨::::::::Y＾⌒ヽ､{ｹ:::::::::ヽ､
/l:::::ﾉ!／::::／:l|:::_ｲ丶{:::ヽ､::::.ヽ::::::'⌒＾￣,}
,／/:::::/::::／:::::／l{ﾆ、ﾐ::::＼::::::::.::::＼: : :./´::|
i /:::::/::::::::::::::::′∧ヽ＼::::::::ヽ::::ヽ:.:.:.ｲ.:/:::::::;:
/::::::::′/:::::::::/:::丿 '.:::::::ヽ:::::::ヽ:::::!::゛_,ｲ',::::::::ﾄ､
／:::::::/::::〃::::::/:::::| ヽ::::|ヽ:::::::';::::ｌ:＼:::i|::::::::: : ::> それにしても角換わりかー。
, '::::::/::::/,ｨ!/:::::l::::::L::∟、 ､::| ＼!:::::|:::::l＼::::::::|ゝｲ
{::::::/:::://｜'::::::l::/ｌ_∟､ ヽl二,,'_'j::::|::::,ﾄ､:::＼::lﾙ やる夫先生はオールラウンダーだからそうはならないかと思ったんだけども。
l::::/／ l:||::ｌ:::::::::l,'ｌ { ﾄ;ﾊ` '´‘;!iﾒj }|:::ﾚ'::!ヽj/ ）ヽ
｀/,' l:||::l:::ヽ∧ヾ` vｿ Ｖノ /|:::l丿::ﾘ::| `丶
（ l ﾘｌ:!い::::::{txwx xwx|:::|::/ｲ|::l ）
ヽ ｌ/ Ｖ｜トrﾍ、 ,ｲ.|::::|::i|| ﾘ
＼｜::| |｜::::ﾄ､ (⌒ヽ ｨ:::ﾚ':::::jl:::l
|::::j人!::::｜「 ト __ , ´｜ ′ｲ八|
|::/ ト､_「 i! | j 《|! ! ﾘｷ「! 1:､
,ィ´ ｉ入 ヽ:ｲ iｧj _.．ｲ ゞi / i i:l ! ＼
. / l l:l人 ∨ィく{_ _! ィ／! / l {:| | ヽ
. ,′ i l:l ヽ Ⅵ ﾄ､「ヽ ´j ／／!/ い:! |} ﾍ
_i l l:l彡 ヾ:、! i! ,ｨ'イ／ｨ〃 Ⅵ 〃
, -───-= ､
／ ＼
／ ＼
/ ヽ
i 丶
l ､ l やる夫が何か秘策を用意してきたんだろうな。
l _ノ'′ `､ |
i .（● ） "ｰ-- / ただ、専門家はその戦法の引き出しが多いからこそ、専門家だ。
l （● ） / 温めていた秘策が土壇場で炸裂！
; j / ……というのは、作品の中の主人公だけの話だ。
,.､ -‐' ヽ-‐'"ヽ. ) / 現実じゃ察知され、外され、あるいは炸裂した上で――
／.:.:.:.:..:.:. ｊ ` ー-`ｰ-一'′ /、 ・ ・. ・ ・
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ﾍヾ /ﾉ.:.＼ 潰される。真正面からな。残念ながら、ままあることだ。
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. iﾍ ,／/.:.:.:.:.:.:.＼
./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /｀i -= - ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､.＼
| （●）（●） .|
! （__人__） | まあ、双方のお手並み拝見、といったところだ。
, っ ｀⌒´ | いつものようにな。いつもどおり、同様に。
/ ミ） /
./ ノゝ /
i ﾚ'´ ヽ
| |／| | |
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┌─┐
│ :: │
└─┘
/ (● ●）ヽ
ゝ（_人_） ノ
□
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┃
角換わりの特徴として、局面が”飽和”しやすいという点が挙げられる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲できない子
┃▽香│▽桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽桂│▽香┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ＿>ｚ二_ __`:::┃
┃＿＿│▽飛│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽金│▽王│＿＿┃ ＞┴'´￣｀‐-､..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ／ , 、, ､ ヽ┃
┃▽歩│＿＿│▽歩│＿＿│▽歩│▽金│▽銀│▽歩│＿＿┃ /,ｨ{７TﾊT寸 | |┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ |ﾊ|（●）（●）//,,,┃
┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽銀│▽歩│▽歩│＿＿│▽歩┃ ` ! '＿ ,「)'|/.┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ｌｌｌi┐,--i/. ┃
▽やる夫 ┃＿＿│▽歩│＿＿│▽歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃. ＿＿_. ┃▲歩│＿＿│▲歩│＿＿│▲銀│▲歩│▲歩│＿＿│▲歩┃
┃／ ＼ ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ─ ─＼ ┃＿＿│▲歩│▲銀│▲歩│▲歩│▲金│▲桂│▲歩│＿＿┃
┃ （●） （●） ＼..┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ （__人__） l.┃＿＿│▲玉│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲飛│＿＿┃
┃ ｀⌒´ ／!┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ー‐- ＼ ┃▲香│▲桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲香┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
『さあ、完璧な陣形ができた、これ以上進展性はない！よし、攻めるぞ！』
……ではそうそううまくいかないのが、現代のプロレベルの角換わりだ。
変化の幅が狭く、定跡が浸透しているため、完璧な陣形からでもなお、
攻めが上手くいかない、ということが現代では知られている。
――ゆえに、工夫がいる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤
| .| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .| .| ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼── ‐┤ ┃
| .| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | 先ほど示した局面でできない子四段が指した手は――
| .| l 銀. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | ★の位置から一つ金を下げる「▲４八金」。
| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| 自分で金を上がっておきながら、また下がるのだから、
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┼── ‐┼──‐ ┤ 自分の手番を、1つ無駄にした、ということになる。
| ／.＼ | ／.＼ | .| ／.＼ | .| .| なぜ無駄にしたのか？ それは、双方が最善形だからである。
| l 歩. l | l 歩. l | .★ | l 桂. l | .| .| 双方が最善形の場合、攻めても上手く行かない。
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| .| ゆえに、最善形を崩しながらも、マシな手を指すことで、
┬── ‐┼──‐ ┼ ↓ ‐┐──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤ 相手の最善形を崩させることを狙っているのだ。
| .| .| ／.＼ | .| ／.＼ | .| 自分は、同じようにマシな手を指して最善形を崩すか、
| .| .| l 金. l | .| l 飛. l | .| 相手の最善形が崩れたので攻めが成立するとみて攻める、
| .| .| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| という二択を選ぶことになる。
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤ ┃
| .| .| .| .| .| ／.＼ | ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| .| .| .| .| .| l 香. l |
| .| .| .| .| .| └─┘ﾟ|
┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┘
┬── ‐┬──‐ ┬──‐ ┬──‐ ┬── ‐┬──‐ ┐
| .| .| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| .| .| .| .| l 桂. l | l 香. l |
| .| .| .| .| ＼.／ | ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼── ‐┤
| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| .| .| l 金. l | l 金. l | l 王. l | .| ┃
| .| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .| ここで自分が指した手も手待ちの、『▽４二金引』。
┬── ‐┼──‐ ┼ ↑ ‐┼── ‐┼── ‐┼──‐ ┤ ――ジリジリした、緊迫した展開が続きそうだ。
| .| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┃
| .| l 歩. l | ★ .| l 銀. l | l 歩. l | .| ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| .| ＼.／ | .| ＼.／ | ＼.／ | .|
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤
| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ|
| .| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | .| l 歩. l |
| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
| ┌─┐ﾟ| .| .| .| .| .|
| l 歩. l | .| .| .| .| .|
| ＼.／ | .| .| .| .| .|
┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
／ ／ ／ ／
.. ／.. ／.. ／ ／ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
／￣〈 ／／￣〈 . ／ ／￣〈 ／／￣〈 ／ ┃
l/",ニヽ~'ヽ／ l/",ニヽ~'ヽ／ l/",ニヽ~'ヽ／ l/",ニヽ~'ヽ／ 敵の軍勢の黒眼まで見える距離に近づいた状態で、
ﾉl_[,#ﾟ -) 0´| ﾉl_[#ﾟ -) 0´| ﾉl_[,#ﾟ -) 0´| ﾉl_[,#ﾟ -) 0´| 双方様子を伺い、ジリジリと間合いを測りあう。
( _ii＿／_ノ ( _ii＿／_ノ ( _ii＿／_ノ ( _ii＿／_ノ ……もちろん、迂闊な動きをすれば、隙とみて飛び込んでくる。
|ヽ0´| |ヽ0´| |ヽ0´| |ヽ0´| ┃
ﾉ／'i'i'iゝ ﾉ／'i'i'iゝ ﾉ／'i'i'iゝ ﾉ／'i'i'iゝ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／(/´"J ／(/´"J ／(/´"J ／(/´"J
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣Z＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
く￣＼ く￣＼ く￣＼ く￣＼
/二､"ヽ /二､"ヽ /二､"ヽ /二､"ヽ
(ﾟ#]_＿ﾉ (ﾟ#]_＿ﾉ (ﾟ#]＿ﾉ (ﾟ#]_＿ﾉ
r'⌒ヽii r'⌒ヽii r'⌒ヽii r'⌒ヽii
─| | | ─| | | ─| | | ─| | |
ヽ＿ﾉi'ゝ ヽ＿ﾉi'ゝ ヽ＿ﾉi'ゝ ヽ＿ﾉi'ゝ
U"｀ヽ) U"｀ヽ) U"｀ヽ) U"｀ヽ)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
先に仕掛けたのは、できない子四段だった。
格上さえも仕留めうる”銀の弾丸”と呼ばれる鋭い攻めが持ち味で彼女は知られている以上、
先手としても、棋風としても自分から仕掛けたいところであっただろう。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲できない子
┃▽香│▽桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽桂│＿＿┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ＿>ｚ二_ __`:::┃
┃＿＿│▽飛│＿＿│＿＿│＿＿│▽金│▽金│▽王│▽香┃ ＞┴'´￣｀‐-､..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ／ , 、, ､ ヽ┃
┃▽歩│＿＿│▽歩│＿＿│▽歩│＿＿│▽銀│▽歩│＿＿┃ /,ｨ{７TﾊT寸 | |┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ |ﾊ|（●）（●）//,,,┃
┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽銀│▽歩│▽歩│＿＿│▽歩┃ ` ! '＿ ,「)'|/.┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ｌｌｌi┐,--i/. ┃
▽やる夫 ┃＿＿│▽歩│＿＿│▽歩│＿＿│★歩│＿＿│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃. ＿＿_. ┃▲歩│＿＿│▲歩│＿＿│▲銀│＿＿│▲歩│＿＿│▲歩┃
┃／ ＼ ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ─ ─＼ ┃＿＿│▲歩│▲銀│▲歩│▲歩│＿＿│▲桂│▲歩│＿＿┃
┃ （●） （●） ＼..┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ （__人__） l.┃＿＿│▲玉│▲金│＿＿│＿＿│▲金│＿＿│＿＿│▲香┃
┃ ｀⌒´ ／!┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ー‐- ＼ ┃▲香│▲桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲飛│＿＿┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
双方、金、飛車、香車で手待ちの僅かな動きで間合いを測っていたが――
自分の再度の『▽４二金引』を”隙”とみて、『▲４五歩』から仕掛けてきた。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
この『▲４五歩』は小競り合いの『▲４五歩』ではない。
全軍突撃の狼煙となる『▲４五歩』だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,................................ ''~""''' ‐-,,,,,_＿_,,,__
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::.............. ~""''' ‐-,,,,,_
;;;;;;;::::::::::::::............. ...... : .. : .... ~""''' ‐-,,,,,_. | |,,,....._,,..
:::::::::::::::....... ,_ .. : .... へ へ| | ~""''' ‐-,,,,,___
;;;;:,,:::.... _ ｨ;:).ヽ ,, .. ,＿,;' ) へ,;' ) へ へ へ | |~""'''
彡(ヽ,:::::::::....... (. | | てヽ),,;彡(ヽ (ヽ,＿,;' ) ,rt､,;' ) へ ,＿,;' ) へ| |
／ `' ) | /ヾヽー' ／ `' .. : .... ,＿,;' )`,＿,;' )` へ ,＿,;' )~
|ヽ |ヽ ￣|へ =ミ≡(. | | / (ヽ (ヽ,＿,;' )` へ
lソ／ミミﾐﾐ;, く|）ヽ＿、 ノ ) ノ << ヽ丶 .. : .... (ヽ,＿,;' )
ゝ くi ＼ ハ / へ ヽヽ ヾ ヽ､ﾐヾ ヽ､ (ヽ
（ ＼ ＼ .. .. く|）ヽ＿、 ...... : .. ゝ ヽミゝ ヽ .. : .. :
-,,,, ＼ ｿ ...... : .. ハ ー=彡三彡彡彡丿＼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
／ ''''-◎ ll .. : .... -ー=彡三彡彡彡彡丿 ヽ ┃
;;;;;;;;::::::::........ ,. ‐''''￣''ｰ ､ ll ー=彡三彡彡彡彡彡ノ く).＼ 当然、自分も間合いの取り合いをしていた以上、
;;;;;;;;;;;;;,,,,,,.../;;;;/;;ｌ ｌ ヽ｀'､ ll ... ..: ー=彡三彡彡彡彡彡彡ヾヽ 仕掛けてくる手は一番に読んでいる。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;/;;;;;;ｌ;;;;,,,, ｌ ヽ ｀ヽil ー=彡三彡彡彡彡彡彡彡彡 ヾヽ ノータイムで引いた金を再び上がる手を指し、
1手遅れた最善形で待ち構える。
やる夫の要塞を陥とせるか、そういった勝負。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
朴
彡ミ
__ 彡彡ﾐ
| | __ ilj
'''''''''''''''''''''''~""''''~""''' ‐-､_ _, | | | | _ _､-‐''''''''''''''''''''''''~""'''
へ へ ''~""''' ‐-､_ _,,,. ,､i⌒i,''""~"~へ へ
ﾉ(l> , ﾉ(l> (（ ,<二>､ _く|）ヽ＿く|）ヽ＿、 ------
===----------- ￣ ハ "''o-､ｃ_,,;|=| ハ ハ ---------==
:.:.:...:::. .... . /ﾐ/ヾ=ヽ
:,..: .. :,..:.. :.:.:...:::. .... ゝヽ （ ） :.:.:...:::. ....
'‐'
_ -‐'''" ＼ "'''''─- ,
／ / (＼ヾヽ/ﾉノ／/ ＼
／ / _,,..-;;;'ﾉjiヾ;;;-..,,_. ＼ ＼
／ / _,,..-;_,,..-;;;''/l川ヾ;;;-..,,_ ＼ ＼
／／ / _,,..-;_,,..-;;;'''川ヾ;;;-..,,_-..,,_. ＼ ＼
／／ / _,,..-_,,..-;_,,..-'''ソ川ヾ;;;-..,,_-..,,_-..,,_ ＼ ＼
／／ / _,,..-,,..-;__,,..-;ﾉﾉ川ヾヾ;;;-..,,_-..,,_-..,,_ ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
相手は『▲４五歩』で開けた風穴に駒を集中させていく。
こちらの囲いの最前線を担う、歩が剥がされた。例えるなら馬防柵が突破されたようなものか。
……が、慌てず騒がず、歩の取り合いで上ずってしまった金を引く。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
相手は更に力を溜めていく。
こちらは――更に金を、深く、引く。
相手が飛車を戦場に回してきたが、素知らぬ顔で今度は玉を深く引いた。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,' /三三三三
. ／ ／三三三三
´ ／三三三三彡
／三三三三彡
三三三彡´
彡´ ｡o≦三三三三三
｡o≦三三三三＞´
｡o≦三三三＞´ ⌒ミ
三三三三f´ノ .／ﾐﾒ 丿ノ 三
三三三彡j__／斗ｰ; ＜二 三
ζーゝﾟ匕 ヽ ヾ
/ /｀ヾー―匕 ﾉ..
/ /::::::
γ ⌒ヾｰ ｉ:::::
ヽ≦三ﾐメー- ｉ:::: 从
f´从圦ﾐミメ＼ .ｉ:: 从少
ﾞｉ!ｉヾ辷升从ゞｰ 卅升
｀ﾞ￣_ 厶 ., ､∨ ｉ卅
f´ j_廴j ;匕 |川
rf´ __＿,､ 人人
｀ヽ⌒ヾー 刈ｉ!ｉ!乍
ζ从从从从災从
γ´ｿハyﾉｿソﾉ弋乂乂
人ｉ´/／ｿツリ ｀ヾ廴
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
もしセリフをつけるなら――
「我が陣地は堅牢だ。これを陥とされたら――わしは一生顔に無能と書いて生きてゆかねばならんな」
というような、受け一辺倒の方針だ。
”挑発的”といってもいい。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
できない子四段は、この挑発的な手に対し――
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
./ ∧
./ /∧ ＿ _,
/ .//∧ ＿__,＞ Ｙ´'ー-､ ､
////∧ ＿＿＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_ / ＿
.////∧＿_ 三＞┴'´￣｀ ‐-､￣ ７ ＜ ／/／
//////∧二／ ヽ ｀Ｙ′之＞.＿／ｲ: ﾄ､_ ＿_
.///////∧/ , l、 、 , ､ | ヽ } <:: :.／ /: | ／´ ｀ ヽ､
///////∧ｌ ,ｨ {７Tハ T寸寸 | }ノ |／ /: : :l´ ｀ヽ
.////////∧ハ|三◎三三◎三/ / ,/ﾚ' ./: : : :.l ヽ
/////////∧.`|!!!!!!ｒ‐-ｖ､!!!!!「)'/|/|| |/ /: : : ／ l
/////////∧「ヽ､_ .ｌｉｌｉｌｉｌ| _,.ィT/ | / /: : :r'´ l
.∨/////// ∧了: :7× / _ﾉ ＼ / ／: : :ノ , - <_
＼///////∧ ｀フ: : :.Y_ノ￣ヽ | ／: : :.／ , - '´
＼//////∧〈＿_,r'´ ノ /: : : : r' _, -‐ '´
＼ ////∧_／､ / _ イ: : : : : :l -── '´
ﾄ､ ＼////|‐､: . :レ '´ .ト､: : : : l
| ｀ ､ ＼//,ｲ l／ ヽ: :./
､ l ｀ ､ ＼/イ ヾ ノ Y ） )
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
全力で乗ってきた。いや、乗らなければおかしい。
敵の要塞に向け大砲の照準をあわせ、目前で組み立てているのができない子だ。
それに対し、慌てて攻撃するでも、組み立て中の大砲を狙うでもなく、まだ戦いは始まってませんよね、
と言わんばかりに要塞を再度組み立て始めたのだから、攻めなければ一貫性がない。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ|
| l .銀 l | .| l 歩. l | .| l 歩. l |
| ＼.／ | .| ＼.／ | .| ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┤ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| .| /★｀. | .| ／.＼ | .| ┃
| .| l 桂. l | .| l 歩. l | .| できない子四段の桂馬が跳ねた。
| .| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| 駒の動かし方を知っている人なら分かるだろう。
┬── ‐┼──‐ ┼── ‐┼── ‐┼──‐ ┤ 桂馬は後ろに戻れない。ゆえに、後には引けない。
| ／.＼ | .| ／.＼ | .| ／.＼ | だが、後には引けないのはできない子四段だけではない。
| l 銀. l | .| l 歩. l | .| l 歩. l | 挑発した以上、しばらくは猛攻を耐え忍ばねばならない。
| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| わかっていても、ひたすら耐える展開は精神衛生上よくはない。
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼──‐ ┤ ┃
| ／.＼ | .| .| .| .| ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| l 歩. l | .| .| .| .|
| └─┘ﾟ| .| .| .| .|
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
| ／.＼ | ／.＼ | .| .| ／.＼ |
| l 金. l | l 飛. l | .| .| l 香. l |
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .| └─┘ﾟ|
┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
,. -─ｧ
／ .∟ /
／ ／ ／
／ ／ ／
／ ／ ／
／ ／ ／
／ ／ ／
／ ／ ／
／ ／ ／
／ ／ ／
.r 、 .／ ／ ／
,| ヾ ／ .／
_ / ＼ ＼,／
_ __,＞ Ｙ´'ー-､ ｿヾ､ _,>､_ゝ
＿>ｚ二_ ＿__`ー≧＿_ ／ __)
∨ >ｚ二_＿__`ー､７＿_ ﾐ k ／ ＿,ノ
＜ ／ ＼＜`ー≧７＜ ／ ／´
〉′ 、 ＼｀f｢′之＞＼／
. { , l、 rヘ､ ヽゞヽ ソj ヽ _」
/ ﾄ､{∧Tﾊｋ.|/lﾅﾅ>､ トvｿ| ; ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
l | ＼ ' /( ●）ｌ / / ﾚ′ / ┃
.ll i､（ ●） / i,/ﾚ′ゝ できない子四段の猛攻によって――
弋∧ヽ ｀− /V ヾ｀￣ゝ ┃
.ヽｌ´`ｰ┬ く/ ＿__,.-‐'ｰく¨X´ ,ヘ｀ヽ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
{ Vﾆ7 ＿_,＞'ヽ∠, ﾊ
{ ｀{ ／´ﾍ ￣ ／｀ヽ__|
､ ＼ ､i / '´／_},. -rﾍ
ヽ ｀ﾄ､＼ | / ¨ ‐ _ﾉ ＿
丶 「｀ -二｀ヽ,ゝ.＿ ｀´￣ ＜_
.{ ヽ ￣¨ ー一'¨ ｰ-､_ つ丶 二)
| ＼ ￣| ﾄ､ヽ
,ゝ ＼
┬── ‐┬──‐ ┬──‐ ┬──‐ ┬── ‐┬──‐ ┐
| .| .| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| 持
| .| .| .| .| l 桂. l | l 王. l | ち
| .| .| .| .| ＼.／ | ＼.／ | 駒
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼── ‐┤
| .| .| ┌─┐ﾟ| .| .| .| 香
| .| .| l 金. l | .| .| .| 香
| .| .| ＼.／ | .| .| .| 桂
┬── ‐┼──‐ ┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼──‐ ┤銀
| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| 角
| .| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 金. l | .|
| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .|
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤
| .| .| .| .| .| ┌─┐ﾟ|
| .| .| .| .| .| l 歩. l |
| .| .| .| .| .| ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
__＿＿＿
／ ＼
／ ／ ＼ ＼
人 （●） （●） u.＼
＿ ,ﾍ |） て （__人__） 人 ｒn|m
⊂ﾆﾆﾆ((ﾆ(ヽ| |三⌒三三人三三） て三三三三三＞ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
. ヽ、 .`ﾞ＼／⌒ ） て `⌒ ゝ | ┃
＼ `⌒ | 自分の堅固だった要塞は、せいぜい野戦用陣地に成り下がった。
`ー‐ｲ |`ー'ﾞ ┃
| | ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
ﾉ 〈
／ ＼
／ ／｀`＼ ＼
/ _／ ゝ !
/ /" ／ ／
ノ / 〈___＿____｀)
(´___＿__∨ ￣￣ ￣´
｀￣￣￣
／.:￣￣￣￣￣ ＼
／: : : ＼
／: : : : ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━─── ／: : : : : : ＼
┃ : : : : : : : :.._ _ ＼
ただし、持ち駒は豊富。さあ、反撃の時間―― : : : : : : : ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ |
┃ : : : : ::;;（（ ○ ）::::ﾉヽ::::::（ ○ ））;;::: |
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ : : : : : : ´"''", "''"´ |
: : : : : : . . （ ＼j ／ ）/ ／
＼: : : : : : :.｀∨トエエイ∨ ／
／ヽ: : : : : : : :∧エエ∧: : : : : イ＼
: : : : : : : : : :.｀`ｰ- -‐'"´ ＼
: : : : . : : . : : . ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
――とは、あえて行かない。受けると決めたら面倒を見るのが自分の棋風だ。
もちろん、攻めに切り替えて相手の読みを外しに行くのは悪くない作戦だ。
最近は、そうした考えで指していたことも多い。
_―_ 、∩＿,∩ だが、なんとなく、元の自分に回帰してみたくなった。
／(＞ ＜)＼ | やらない夫に言われたのが影響したのだろうか。
（ (_人_) ）、 ﾉ 持ち駒の銀を自陣に投入し、リフォームを図る。
（つ__｀´__と＿__ノ ┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
(_ノ __ ＼
⌒7 Λ . -…- . ＼ ＼
／ | ｛〈:: -…- ::〉 . .
. / .八 ／ | | |
/／ / 丿 ノ⌒ヽ丶
. |/ ＼ ＼
/ ＼ 丶 ＼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
. |、 . ┃
| | l | ｜＼ . | | 攻め続けていれば息切れする。攻めの手が、一瞬緩んだ。
| | | | | |ノし丶. | | ∧| ┃
| 八 | ﾉ,う-―|＼| | | | ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| ｛ ‐―-＼ -=赱ウ| . |
|八 ｛ -=赱ウ＼| .::. | ./ 丿
| ＼｛、.:::: ｕ | /|
＼ﾄ､ 仆 |
丶 ＞ ｀ 八￣｀ヽ
.′ Λ_＿＿__／ .
| 、 / ￣￣￣ ＼ {′
l＼
＼＼
＼＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━─── ＼,==、 ＿＿
┃ 《_ｯ⌒) ／ ＼
ここで、反撃する。 ＼／＼ ／ ＼
相手も反撃されることは覚悟している、そんなタイミングの反転だ。 | (●) (● ) |
だが、わかっていても、厳しいものは厳しい。 ＼ (_人__) ／
┃ ..i￣￣￣￣ ＼
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ..| 〉 〉
| {{`￣￣￣￣}
| rﾍ {{ ￣￣￣/
とノ | {{ ￣￣/
| ／ . {{ ￣/
（__） ￣￣
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
重たくて、鈍く、狙いがミエミエで、どう手の施しようもない攻め。
奨励会では得意の形だった。
だが、プロでは通用しなかった。
予め受けられる。より早く鋭い攻めで攻め落とされる。
プロ以前と以後の違いを思い知り、”現代的”な棋風に切り替えようとしていた。
だが、通用しない――というのは思い込みではなかったか。そう思いたいだけではなかったか。
単に、自分が弱いだけだったのではないか。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
., - i…､
._, -‐'´ _, -'=､ハ
_/ _, -‐ '´ _/_ /',. ',
/_∧:=､ -‐' ´/ ;ﾍ ', ﾍ
＿＿＿ ,-ゝ__/_,ﾉ ） ,' , ﾍ '., ﾍ
／ ＼ ／/ ￣ _,,.. ' , ; ﾍ ヽﾍ
／ ＼ ∠‐'´_, -‐' ´ _, - ':; ￣`ﾊ ﾍ ヽﾍ,
／ ヽ_, , ノ ＼ _, イ / _, - '´ , ; ﾍ, ﾍ, V
| （○） （○) | _ _, -‐'´ ｜l-‐ｲ‐'´ _, -'´￣ `i、 ﾍ, ﾍ;'
＿＼ （__人_ノ ／＿ , -, ｲ＞f´| ヽj ./ _, -'ﾆ´- '7二¬ハ ﾍ ;
／ /77i-ｲ 、､ _, -‐ オ ‐_'´- ´ , ７ ﾍ. ', ;
／ { l | 〈´＼ ヽ >' ´ |‐'´ _,＿ ;' ﾍ V
／ | _, =‐'´ﾊヽ＼_､__,>' ´ﾍ f _, -‐'´ / ￣l＼, ﾍ, ;
/ ／l _, - '´ _, ;=ﾆ´ﾍ￣ | f _, - '´ / ｌ ヽ V
. /_, ‐^ゞ､' l _ ._, -' _, -‐ '´ !＼＼ ./ , =' ' / ｌ ヽ. ;
.-' / ./__|ヽ -‐f´ 〈_, -‐'´ .| ￣｀ ― ´ / _,. -‐ '‐- ,._. ! ヽ ;
/ , ' i 「'‐ '´ _,. ゝ- ' ! / _, - ' ´
! ! ', ﾍ |_, - 7´', l ｉr´, , - '´
ゝ ＼__､_ソ_ -‐ﾍ | i ┘ / / ＼ ﾍ
'´..￣ ,ノ´ ﾍ ＼ i ／ ', ﾍ
_, '´ ヽ ＼ ､ー- ､ ＼ヽ.__ ／! ﾍ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
深呼吸して、叩き込む。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┌── ‐┬──‐ ┬──‐ ┬──‐ ┬── ‐┬
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| .| .|
| l 香. l | l 桂. l | .| .| .|
| ＼.／ | ＼.／ | .| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼
| .| ┌─┐ﾟ| .| .| .|
| .| l 飛.★.| .| .| .|
| .| ＼.／ | .| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| .| ┃
| .| l 香.★.| l 歩. l | .| .| 取れる角を放置しての、飛・香・香の３段ロケット！
| .| ＼.／ | ＼.／ | .| .| ┃
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼── ‐┼ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| .| ┌─┐ﾟ|
| l 歩. l | l 香.★.| .| .| l 歩. l |
| ＼.／ | ＼.／ | .| .| ＼.／ |
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| .| .| ┌─┐ﾟ| ／.＼ |
| .| .| .| l 歩. l | l 角. l |
| .| .| .| ＼.／ | └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | .| .|
| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | .| .|
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| .| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ |
| .| .| l 銀. l | l 歩. l | l 歩. l |
| .| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| ／.＼ | ／.＼ | .| ／.＼ |
| .| l 玉. l | l 金. l | .| l 金. l |
| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
┌──────┐
│::::::::::::::::::::::::::::::::│
│::::::::::::::::::::::::::::::::│
│::::::::::::::::::::::::::::::::│
│::::::::::::::::::::::::::::::::│
└──────┘
r､〈},__
r≧o≦ー- 、
<///7Tﾊ寸､ヽ
｀ﾐ({ （● ●小|
l,ゝ -' ノ
┌─┐
│ :: │
└─┘
┌┐
└┘
□
・
/ /
.′ / / ﾑ 弋
.′:/ / ./ ､ /.ﾑ ＼
l .,ｲ .ｲ ./ .| .､. ＼ .V .ﾑ 、__ニ-
|/｜ ./ | ./ | ＼. ＼ .∀.ﾉ| .|
l | r ､ ./ヽ}./ | i .ﾄ､ ＼ V ,| |
l j ' .{ }' | | .ィf´＼. } V., .| ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
.l .i .i i 〈 ､ l .| ー´ i x===x､. } .|´ ﾙ ┃
ﾄ l { |l .i `ー 从 | if:ﾆﾆﾆ:V} ! ﾊ/ ﾉ ▲８三香！？
| i .l ﾘ 辷ミx/ )' ノ｀ |.ﾞ 弋三ノ | /i /| .' ｲ 確かに、角を取れば再びこっちの猛攻が始まる。
ﾚﾍ : |'， .} / ヽ__,/ .i! / ﾉ ,' .ﾘ.从 ﾘ | だから、反撃含みの手はなくはない……なくはないけど……
ヽ| ヽ /｀ヽ .L/ ,´ﾙ' u / )ノ 从 .l いくらなんでも、攻めがわかりやすすぎる！
/从＼ / , f´＼从i ｀ﾉ ┃
_／三三L ヽ | u ／::l .=;|ー'、 ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
》三三三三=ヽ j t っ ´ ,ﾉ .=/三三'__
./＼三三三三三＼ |ー-- ´ _＿／ =/三三《三＼
＼ ヽ V/ / /
＿＿ , ．イ V } イﾆミー- ﾉ
￣¨ー ., ／ヽ ／ ヽ r-イ
／ ./:::...:.＞＝<_＿:.:ハ ＼
.／ i / ＜´ ＞::> ＞..._
､＿＿ , ィ ／ ﾊ ! ,, - ハ 从 ＜
￣￣＝ ≠ { i /八! ／ }/ ヾﾐ;､
/ !i! // ,' ＼
,' ﾊ 川 / , / ﾍ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
/ ∧ | , ,' ,ｨ ,' i ハ ┃
／ _, }! i ,' ,／ ,' / /i ./| | けど……受からない。絶対受からない。
／ イ7 | | ,' ´¨,ﾃﾅ=i‐- ｨ／ 十-.|,,_i .i こんな鈍くて、重くて、ただ香車を重ねただけの攻め、
￣ i i! 从 | .i l ／ しﾍ､／/｜ ,孑气く .| 相手にすればするほど状況は悪化する！
| / .| ∧ .| .| lK｜ ｛::::} | l／ｌ ｆ:::ｉ ｌヾﾉ/ | なにより、私の棋風じゃない！
人 八 {､ ,' ∧ > l, 弋_辷'ン_ ､辷ﾝ / / ﾉ.,'
／ | {_ ノ! |::|{ ＼! ￣"´ ｀"￣ ｲ.//／./ 取られなかった角を生かして――先に仕留める！
Vーイ{ |::| ト.､ > u ' イ／ ┃
/ .|::| |::|::| ,ｨ' ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
/ ／Yﾟ|::| |::|::|､ ⊂ニ＝⊃ ／
/..／ ＿ﾄ.|::| 川ﾟ| ／
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲できない子
┃▽香│▽桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽桂│▽王┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ＿>ｚ二_ __`:::┃
┃＿＿│▽飛│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│▲銀│＿＿│▽銀┃ ＞┴'´￣｀‐-､..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ／ , 、, ､ ヽ┃
歩 ┃▽歩│▽香│▽歩│＿＿│＿＿│▽歩│▽歩│▽金│▽銀┃ /,ｨ{７TﾊT寸 | |┃
桂 ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ |ﾊ|（●）（●）//,,,┃
角 ┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽歩│＿＿│＿＿│▲歩│▽歩┃ ` ! '＿ ,「)'|/.┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ｌｌｌi┐,--i/. ┃
▽やる夫 ┃＿＿│＿＿│＿＿│▽歩│▲角│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃. ＿＿_. ┃▲歩│▽香│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿┃ 歩3
┃／ ＼ ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ 金
┃ ─ ─＼ ┃＿＿│＿＿│▲銀│▲歩│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┃ （●） （●） ＼..┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ （__人__） l.┃＿＿│▲玉│▲金│＿＿│▲金│＿＿│＿＿│▲飛│＿＿┃
┃ ｀⌒´ ／!┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ー‐- ＼ ┃▲香│▲桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
／ ;':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'; ＼
／ ;'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'; ＼
／ ;:::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／::::::; ＼
│ ;::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::; |
│ ＿＿＿＿＿ :::::::::::::＿＿＿＿＿ l うおっ。
│ │::::::::::::::::│ ､ :;:;:;:;:; ﾂ│::::::::::::::::│. |
│ │::::::::::::::::│ .;:;:::::: │::::::::::::::::│. │ ここまで大荒れなのにどっち勝ってるかわからん。
│ ヽ::::::::::::::::ﾉ :;:;:;:;:;:;:;;゛ ヽ::::::::::::::::ﾉ. │
│ ;::::::: ::::::::::::::::::::::::::::::::: │ 難解過ぎる。
│ ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::; │
│ ;:::::::::::（＿＿＿人＿＿＿）::::::::::; U |
│ ;:::::::::::::::::::|＿＿＿＿＿|:::::::::::::::; |
│ .;::::::::::::::::::: ::::::::::::::; |
２歩やで（ﾄﾝﾄﾝ
,ハ /＼ /::::::ﾍ
/´ヽ ,/;:::::∨::::::::Y＾⌒ヽ､{ｹ:::::::::ヽ､
/l:::::ﾉ!／::::／:l|:::_ｲ丶{:::ヽ､::::.ヽ::::::'⌒＾￣,}
,／/:::::/::::／:::::／l{ﾆ、ﾐ::::＼::::::::.::::＼: : :./´::|
i /:::::/::::::::::::::::′∧ヽ＼::::::::ヽ::::ヽ:.:.:.ｲ.:/:::::::;:
/::::::::′/:::::::::/:::丿 '.:::::::ヽ:::::::ヽ:::::!::゛_,ｲ',::::::::ﾄ､
／:::::::/::::〃::::::/:::::| ヽ::::|ヽ:::::::';::::ｌ:＼:::i|::::::::: : ::>
, '::::::/::::/,ｨ!/:::::l::::::L::∟、 ､::| ＼!:::::|:::::l＼::::::::|ゝｲ
{::::::/:::://｜'::::::l::/ｌ_∟､ ヽl二,,'_'j::::|::::,ﾄ､:::＼::lﾙ
l::::/／ l:||::ｌ:::::::::l,'ｌ { ﾄ;ﾊ` '´‘;!iﾒj }|:::ﾚ'::!ヽj/ ）ヽ
｀/,' l:||::l:::ヽ∧ヾ` vｿ Ｖノ /|:::l丿::ﾘ::| `丶 あれ、兄さんまだいたんだ。
（ l ﾘｌ:!い::::::{tﾍ ,,,, , ,,,;ｌ|::::|::/ｲ|::l ）
ヽ ｌ/ Ｖ｜トrﾍ、 ,ｲ.|::::|::i|| ﾘ
＼｜::| |｜::::ﾄ､ (⌒ヽ ｨ:::ﾚ':::::jl:::l
|::::j人!::::｜「 ト __ , ´｜ ′ｲ八|
|::/ i:::::::ｌ l!／＼ ∨/::∧::丶
|/ |:::::::l !‐'i ヽ､ ノヽ/::∧ ﾄ､::::＼＿,
／/ ｌ:::::::川 | 入／/::,ﾍハL 「＿￣ヽ
/／ ＿ 厶ィ'::::/ | ｰ一' _／∠_ヽヾ. |￣｀ヽ
/ ヽ | ／/ i.| ＼| i ）
/ | ヽ／ / ｲ.| | ｲ
/ | / // } | |
/ i < // | .| |
, -‐= ' ￣ '' =‐- ,,
／ ｀ヽ
,r ヽ
, ' ヽ
,' , ,, l えっ？
l ,, |l,,,r;;;彡´￣ l
,,===;;;;;;;､l l ｲゝ'ﾌ'' l 俺ずっと控室にお前といたよね？
l __,イﾉ｀'''''l il ´''' l
.', ｀￣´ l;;;, l 記者さんの相手とかしてたよね？
.', _ ;;;;;;ﾉ l
.', '',､'' ヽ l 俺の勇姿やコメントが！
', , ノ;;;＞,,,,ﾉ l 月500円で現在の対局をリアルタイムで追えるのはもちろん！
', ｀''´,,,,,,,, l 過去の順位戦の記録も含めて全部見れる「名人戦棋譜速報」で確認できるよね？
', ';;;;;;' ,, ''
＼ ,, '' 順位戦・名人戦棋譜速報はこちらなんだぜ？
＼ ,, '' ttp://www.meijinsen.jp/
＼ ,, ''
｀ー―― '
┬── ‐┬──‐ ┬──‐ ┬──‐ ┬── ‐┬──‐ ┐
| .| .| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| .| .| .| .| l 桂. l | l 香. l |
| .| .| .| .| ＼.／ | ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼── ‐┤
| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| .| .| l 金. l | l 金. l | l 王. l | .| ┃
| .| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .| ここで自分が指した手も手待ちの、『▽４二金引』。
┬── ‐┼──‐ ┼ ↑ ‐┼── ‐┼── ‐┼──‐ ┤ ――ジリジリした、緊迫した展開が続きそうだ。
| .| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┃
| .| l 歩. l | ★ .| l 銀. l | l 歩. l | .| ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| .| ＼.／ | .| ＼.／ | ＼.／ | .|
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤
| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ|
| .| l 銀. l | l 歩. l | l 歩. l | .| l 歩. l |
| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
| ┌─┐ﾟ| .| .| .| .| .|
| l 歩. l | .| .| .| .| .|
| ＼.／ | .| .| .| .| .|
┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
イヽ / ヽ
/: ヽ /: : :} ∨: : : ＼ ィ:^ヽ
/: : : : ヽ /: : : ハ: :ﾊ: : : : ＼‐- .／ : : : : }
, ィ"´: : : : ヽｲ: : : ノ"´} ヽ: : : : : : ＼＞"ヽ: :-ヽ、
ﾏ: : : : : : /: :/: :イ: : : :{ : : : ＼: : : : : ヽ: : :}ヽ: : : : ＞､
ハ: : : : : / : ／: : }: : : ﾊ: : : : : :ヽ、 : : : ヽ: : ﾍ: : : : : : }
V : : /: :./: : : /: : : i {: : : : : : : : : : : : : : : : :' : : : : /
/: ／ : /: : : ｲ{ : : ∧: ヽ: : : : : : : : : : : : :}: : ∧: : 八 そうですね、できない子四段-やる夫四段戦は未だ形勢難解ですね。
{ : j: : : :ｉ: : : : ハ: : ' ヽ ＼: : : :|: : : | : : |: :ヘ∧: : : ヽ まだまだ捻じりあいが続くかと思います。
|: :| : : : |: :ｉ : :{ ∨i ', ヽ : |: : : | : : !: : : }ヽヽ: : :＼
|: :} :ｉ : :{: :ﾍ: :|―弋ヽ ! i斗―ナト/: i : :! ',ヘ: :＼ :} r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
}: j ハ: :!ヽ: ヽl {弌云ト }ｲf云刀.lｲ: ハ: | ヽ ＼: : :ヽﾐ、 | はい、わかりました！ 棋譜コメントに載せさせて頂きます！ |
ﾘ /:{ ヽ', ヽ: :八 乂ﾉ 人丿 ﾘi: :| ヾ! ヾ ＼} :ハ} 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
j 八: ', ﾔ: : |八''' '''ﾉイ: :l ｀ ﾍ:} ﾘ
/´ ヽ' ｷ: : }: : ヽ ′ ,ィｉ:|::{ハ! ｿ よろしくお願いします、観戦記者さん。
´ ｀ ｉ: :ﾘ: : ﾄ: :` :..、 ＾ ,.イ:ヽ:八: : : ヽ
}: /: : :} ヽ: :＼ ｀¨ /{ｭ:/＼: ヽ: : :＼ r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
//: : : /≦ト、 :ヽ / /: : ＞ 、ﾍ: : :ヽ＼ | あれ、今の内容、俺の発言と同じだよね？ |
_}: z≦´: : :ﾊ ヽ: :ヽ /: : : : : : 〉: メ: : ＼｀` 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
/ ＼ヽ:: : : : :ハ ヽ:ﾘ /: : : : : : /ﾊ: :ﾘ ヽ: :ヽ
/、 ヽヽ:: : : : ヤ"}ﾙ'‐/: : : : : ／／}ﾊ} ＼}
/ハ ﾄ ヽヽ:: : : :{"´/｀ﾞ〉: : : :／／ !/ ムi
/ !ノ⌒ヽヽ:: :ﾑ }九/: ／／ / ヽ
/: : : : : ヽ-／Y｀ヽ――-ミ /: : : : : ヽ
, イ: : イ : : ／:ィ /:ﾊ: ＼: : : ￣｀ヽ /: : : : : : : :}､
〈: : : 〃: : ／: 〃ﾊ' :{:ﾍ: : :ヽ: : : : : : : >ユ、: : ∠うム、
ヽ: :V: イ: : :": :/ : ヽ: ヾ、; ; ＼: : : : : ﾊ ∧ : : : : : : : :} この▽８四香は王手だから▲同銀は間違いないとして、
.>"/: : : : /: :ハ: : : : : : ヽ: : : :ヽ: : : : : { :} : : : : : : : :' 問題は次よねー。
／: :/: : ｉ: :/: :,' ; : : : : : : : : : : : :＼: : : V} : : : : : : :/ ▲８六同銀△同香▲８七歩△５五歩って感じかしら。
./: : : ' : : :|: ｉ: : | .∨: : : :ｉ: : ｌ: : : ヽ: :ヽノハ : : : : : : {
/ : ｲ : : : : |: |: i | ∨: : :|: : |: : i : ヽ : ∨/:ﾘ : : : : : :|
,': :/.:| : : l:_:.|: |ハ!: ∨: :|: : !: :ｲ: : :丶: :∨ }: : : : : : | r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
|: ｲ: :| : : l.: :|弋丶 -弌}、/:_/|: : : :ﾊ: : :∨＼: : : : { | うむ、決めるだけ決めて、角を取る。 |
|:/l: :ﾊ: : ハ:l 孑示 示Zｿﾊ/`l: : : : :|: : : ﾄ ヽ: : : ヽ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ￣｀ヽ
|' .l:/ { V: : | { {う/} {う/.:》 }: : : : :}: : : }: ＼: : :ﾊ | 本線の手順だな。ただ…… |
' |' ∨: /ﾊ ｀´ ､ ｀‐‐" ﾉ: : :／,': : :ﾉ} ヽ: ｿ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
}: : :八 ''／: :／ :/': :ﾒ:∧ _ノ}/}
イ/ｲ{ }ヘ、 'ヽ , ｲ: イ : ｲ/__ /: :ヾ: ￣｀ ミ 、 }ﾉ
/三 | || |: : :＞ _ ,. イ/ｲ: :ﾊ{: : /三心、: :ヽ、 ヽ ただ？
/ﾊ三 { .|| ﾉ∧: :ﾊ） ./ {:.:| ヾｿ三三ハ : : ＼
{[三三]}ｽ､/| ヽ: :} , } |_ -X}三三三》ヽ、: :ヽ
∨三シ〈 /:∧ ヾ{ ´￣｀'lﾘ ﾉ ∧三＝三川: :i: : : }
匕こイV、 rヽ ,'イ/／｀/⌒ヾ三ｿ{: :}:.ｿ/
/ ∧ ゞｲ>r――-ィ´イ /"/ -‐匕:}: :八: {
/{ /ハ ´ヘ￣了`lゞ〃ノ ,/i | :lﾙ' ヽ乂
／´￣￣ ￣￣｀＼
／.: : : : ＼
/: : : : : ',
|: : : : :|
| : : : :.._ _ :| やる夫なら、たぶんそうしない気が、する。
|:: : ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀_ :|
|::::;;; （ ● ） ﾉヽ （ ● ） ;;:::| 単なる勘だが。
|: : : ´"''", "''"´ :l
',: : . . （ j ） ./
i: : : : .｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ /
',: : : : : : .. /
ｲ{ゝ: : : : : : :. イ ::}､
,.．/.:::::.. ｀`ｰ- -‐'"´ ..::::::::/| ＼
／ ∧::::::::::::::＞､r‐'".:::::::::::::::::/ l| ＼
イ | '::::::::::/￣￣ヽ:::::::::::::::::/ | }丶、
,. '" / | ヽ::∧ /＼::::::／ 丿 ! ｀ 、
┌──────┐
│::::::::::::::::::::::::::::::::│
│::::::::::::::::::::::::::::::::│
│::::::::::::::::::::::::::::::::│
│::::::::::::::::::::::::::::::::│
└──────┘
┌───┐
│::::::::::::::::│
│::::::::::::::::│
└───┘
┌─┐
│ :: │
└─┘
/ (● ●）ヽ
ゝ（_人_） ノ
□
・
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
やらない夫に読まれていたのはあとで知ったが、ともかく自分が指した手は違う手だった。
狙うは角ではない。敵玉だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| ／.＼ | .| ／.＼ | .| .|
| l 歩. l | .| l 歩. l | .| .|
| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| ┌─┐ﾟ| .| ／.＼ | ／.＼ |
| .| l 龍. l | .| l 歩. l | l 歩. l |
| .| ＼.／ | .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| ／.＼ | .| .| ／.＼ |
| .| l 玉. l | .| .| l 金. l |
| .| └─┘ﾟ| .| .| └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| ／.＼ | ／.＼ | .| .| .|
| l 金. l | l 玉. l | .| ★ .| .|
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .| .|
└── ‐┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
三段ロケット全段リフト・オフ。
渾身の龍切り。もちろん、取るしかないが、★の地点、６九に角を打って王手金取りだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
. / i| ﾄ､/ V| / ヾ 丶 ＼
/ ｌ { l＼ﾄ､|＼､l ＼川 r 、|| ￣
. i | / 乂 l r＝彡′ ﾉ ∨/⌒ v ﾄ､
. l | i |r彡｀ ) ﾊ }. ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
',ﾄ､ 从 ヽ u _ ｲ::| / ′ ┃
. ヽ＼ヽ 爪|::l:::| /人| 苦しげな顔で唸っている。おそらく、自分もそうなんだろう。
丶 ⌒´ ′ ! l:::l// 今は快調に攻めているが、自分の玉も非常に危ない中で飛車を渡した。
＼ ｲ |::lノ/ ┃
ー- ∧i ﾑ:! ′ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
〕∧人/ .| ﾚ′
|:::::::::::::::::::::ヽ ＿ __
/::::￣:::¨ ¨::::::::::::::::::::::::::ヽ
／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
,.、
／ ﾍ:＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━─── ／ ﾍ:::::＼
┃ ／/ ; ､:::::::ヽ
だが、暫くは変化の余地はない。自分にも、相手にも。 {r ､`ｰ---‐´... ヽ:::::ﾘ _ _
このトンネルを抜けた時、どちらが勝っているかは――双方、わかっていないだろう。 ＼:.｀ヽ ,r::´::::::ヽ／ ｀) ｀)
┃ ＼:.:.;.::::::::::／ --‐''´-‐''´
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ＼;_::／
十
. V.￣.７ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
V / ┃
. 十十 よいボードゲームは、終盤まで勝利が見えない。
. i ! チェスの”スティールメイト”というルールは有名だが、レアケースだと思っている人も多いのではないか。
. i ! とんでもない。特に将棋の感覚でネットかなにかでチェスなどを指すと、「必ず詰む形にした、勝ちだ！」
.ﾉ 八 ……と思った瞬間に、画面に「スティールメイト」と出て暫く呆然とせざるを得ない。
ｌ＿＿ｌ 将棋では掛けた方が負けになる、「王手王手の千日手」。つまり王手をかけて同じ手順を繰り返すものだが、
これは、チェスの場合引き分けとなる。こうした、不利な側の抜け道を多く用意していることで、
十 チェスは終盤まで緊張感を維持している。
. V7777
V'// では将棋は？
. 十十 単純だ。渡した駒が武器になる。
. i//! 必殺の寄せの、最後のひと詰めを誤っただけで――今まで相手に渡した駒が全てこちらの玉めがけて飛んでくる。
. i//!
.ﾉ/八 勝ったときは、喜びよりも緊張感からの解放による安堵感のほうが強い。
ｌＺＺＺｌ ┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ややこちらが指しやすいか、と一瞬思ってしまった。ほんの少し、忘れてしまった。
彼女もこの魔界の住人である、ということと、『銀の弾丸』と呼ばれる、一撃必殺の終盤術の持ち主であることを。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＼｀ヾ:.:.:.:. .:.: .:レ'´／
_,. -=≒‐:.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:￣ﾞ≧
ｘ≦_:.:.: ,． ´￣｀ . ´￣￣｀丶､:.そ
≪_:.:.:／: : :.: :. :. ＼:.≧ｘ､
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￣｀7:.: : : :.: .: : .: : :.:. .: :.: ﾊ:.:.:.＼
,':.: : : .:.: :.: : .: .:.: .:.: .: .: .:.:. :. Ⅵ´￣´
＿_ i:.: : : :.: :.: : : :.: :.:.:. .:.: .: .: .:.:.: ＼:＼
_l_｢￣ヽ＿＿＿＿＿＿＿x≦ｰ'ﾐメ、:.:ﾄ､:.ﾄ､:.:.:j:.:.:.:.: /!:.:ﾊ:.: ﾊ.: :.:.:トﾐ≧
ミド―┘三三三三三三三三＼ 刈.ﾄ､| =ﾍ{:::::::::::=ﾅ左､ |.: :.: |
＼ ｰヘｧ o ヽ:::::::::´ o ∨/|:. .ｲ:.j
ミメ、 ヽｰ―――――――トryyy'| .彡:::::::::::ﾐ､ /ﾒ j:./ Ⅳ
~刈ﾊ |///////////////| | |f气l{.三´:::::::::::::::::::::::￣彡'/ｨ ﾉ
l l |///////////////l | | ｢｢lト、 .' ､ /ｨﾍ
,' 厂 |///////////////リ ・‘´冬｢ ...ｰ､―‐ノ ｲﾊ:.kﾍ
彡, ' |//////////＞'" ．＜////lﾐﾒ､ .￣ ィ:.:.:.Vﾊ! `
¨´ |/////＞'" ．＜ｋ '" l////l彡′.=≧=≦=7:.:.:.:.:.Vﾊ
＿|＞'" ．＜/////リ．＜う'" ｢￣￣￣ヽ.彡仆x :.:.:/Vﾊ
＿＿└ｫ ヽ＜//////////////||∧ l／ }/! .////＞xVﾊ
｜ ￣ /////////////////||/∧/ ｘ‐ ､ / | ..V///////＞ｘ,
| //////////／｢ミlとつ||///! l |'￣￣}.}//////////ﾊ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
こちらの攻めが一瞬止まった瞬間、彼女は猛然と攻めかかってきた。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┌── ‐┬──‐ ┬──‐ ┬──‐ ┬── ‐┬
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| .| .|
| l 香. l | l 桂. l | .| .| .|
| ＼.／ | ＼.／ | .| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼
| .| ┌─┐ﾟ| .| .| .|
| .| l 香. l | .| .| .|
| .| ＼.／ | .| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| .| .| ／.＼ | .| .| ┃
| .| .| l 馬★ | .| .| こちらが放置していた代償と言わんばかりに、強烈な角切り。
| .| .| └─┘ﾟ| .| .| 狙いは玉の上部を広くしているのか？
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼── ‐┼ 持ち時間は双方残り数分。
| ┌─┐ﾟ| ／.＼ | .| .| ┌─┐ﾟ| 読みきれない。
| l 歩. l | l 金. l | .| .| l 歩. l | 読みきれないが、取るしかない。
| ＼.／ | └─┘ﾟ| .| .| ＼.／ | ┃
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| .| .| .| ┌─┐ﾟ| .|
| .| .| .| l 歩. l | .|
| .| .| .| ＼.／ | .|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | .| .|
| l 歩. l | l 玉. l | l 歩. l | .| .|
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
,rt､ ,-‐､ | ,rt､ ヾミ |二|
ハハ彡 /ト'ヾヽ l=j, (,、 i`i`彡0ｆト'ヾヽ ヽﾐ彡/ |二|
ゞゝ──ゝ ／､ ゝX 彡ゝoノ ハハ/ソ/⌒ゝ / ゝ 彡ゝoノ /| iヽ |二|
( ' Y''''ノ＼ 彡 ／､ ゝx彡ヾ > ）､__ノ彡ﾐ= | 、ノ 彡くﾐヽノﾐ= o,| ||ol. |二|
`‐'￣＼ ヽノ ( ' Y''ノ 彡く/彡' ＼ `‐' ヽ____/ゞ | ヽ へ /〈|`‐' |〉 |二|
''''''''"""""￣￣￣ 〉____,／ | `‐'ヽ ヽノ |/／ | | |川ﾘ ｰ' | ,;' ) / c|､____, |っ へ |二|
""""￣￣ ／＼|ﾘjilji 丶ゝヽ〉____,／ゝヽｰ' / | y ノヽ | / (ヽ | 川ﾘl | ,;' ). |二|
-‐ _,,. ．-‐ ヽｿゝゝ `''' 川ﾘ| `''' ,'ヽ 丿 ／＼// // ヾ| ヽ |ｰ| / / (ヽ ／ |二|
-‐ _,,. ．-‐ ,-‐'''" ゝ ノ-ー'7ゝ ゝ ゝ' ヽ ヽ ヽｿゝ/ // /ゝ ﾉ ゝﾉ ゞ ／ヾ, ヽ'
_,,. -=━━| -ー / 彡 ／ / ／ . .. ヽ 〉 ノｿヽ/ゝ . . /ゝ /ゝ /⌒､ヾ
-‐'''""-‐'''ヽヽヽ/ ／ .:-‐' / ／/ ／ . // ／ ゝ /ゝ ／／ ||()|（＼ヾ
,,,-‐'''"" _,..:-/／,..:-‐'"/／ /／_,..:'_,..:' /ゝ／ < < ／ / || |（丶|
-‐'''"",,,,, /ゝ /ゝ /／ _,..:' ／ ゝ` ／ / / ||()|（丶|
-‐'''""_,..:-‐'"_,..:-‐'" /ゝ ／ ／ ／ ／ // / // / ＼|（丶|
_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:-‐'"_,..:'' _,..:' ／ ／ ／／ ／ ／ / / / / ＼＼|
_,..:-‐'" _,..:'' _,..:' ／ / / ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
猛然と、猛然と襲い掛かってくる。
どちらも、どちらが勝ちか読めていない。読めていないが、指すしかない。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┬── ‐┬──‐ ┬──‐ ┬──‐ ┬── ‐┬──‐ ┐
| ／.＼ | .| .| .| .| ┌─┐ﾟ| 持
| l 飛★..| .| .| .| .| l 王. l | ち
| └─┘ﾟ| .| .| .| .| ＼.／ | 駒
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼── ‐┤
| .| .| ／.＼ | .| .| ┌─┐ﾟ| 歩2
| .| .| l 歩. l | .| .| l 銀. l | 桂
| .| .| └─┘ﾟ| .| .| ＼.／ | 銀
┬── ‐┼──‐ ┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼──‐ ┤銀
| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| 金
| .| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 金. l | l 銀. l | 角
| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤
| .| .| .| .| ／.＼ | ┌─┐ﾟ|
| .| .| .| .| l 歩. l | l 歩. l |
| .| .| .| .| └─┘ﾟ| ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
痛烈な飛車の打ち下ろし。
もはや持ち時間はない。わずかな時間で必死に読んだが、不安は募る。
『受かっていないのではないか？』そうした思いを振り払って、打ち込んだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┬── ‐┬──‐ ┬──‐ ┬──‐ ┬── ‐┬──‐ ┐
| ／.＼ | ┌─┐ﾟ| .| .| .| ┌─┐ﾟ| 持
| l 飛. l | l 桂. l | .| .| .| l 王. l | ち
| └─┘ﾟ| ＼.／ | .| .| .| ＼.／ | 駒
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼── ‐┬── ‐┼── ‐┤
| .| .| ／.＼ | .| .| ┌─┐ﾟ| 歩2
| .| .| l 歩. l | .| .| l 銀. l |
| .| .| └─┘ﾟ| .| .| ＼.／ | 銀
┬── ‐┼──‐ ┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼──‐ ┤銀
| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| 金
| .| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 金. l | l 銀. l | 角
| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┐──‐ ┼── ‐┼──‐ ┤
| .| .| .| .| ／.＼ | ┌─┐ﾟ|
| .| .| .| .| l 歩. l | l 歩. l |
| .| .| .| .| └─┘ﾟ| ＼.／ |
┬── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┤
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
▽５一桂。
タダのところに合駒だ。だが、これを飛車で取ると――相手の玉に詰めろ、
次の一手で詰む形になる。
ゆえに、取れない。相手が固まったのがわかった。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┌──────────────────────────────── ── ─
└────────────────────────── ── ─
┌──────────────────── ── ─
└──────────── ── ─
┌──────── ── ─
└── ── ─
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ただ。たまたまだ。本当に、たまたまだと、自分では心底思った。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲できない子
┃▽香│＿＿│＿＿│▲飛│▽桂│＿＿│＿＿│＿＿│▽王┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ＿>ｚ二_ __`:::┃
┃＿＿│▽銀│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿│▽銀┃ ＞┴'´￣｀‐-､..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ／ , 、, ､ ヽ┃
歩3 ┃＿＿│▽銀│▲玉│＿＿│▽角│▽歩│▽歩│▲と!│▽銀┃ /,ｨ{７TﾊT寸 | |┃
金 ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ |ﾊ|（●）（●）//,,,┃
金 ┃▽歩│▽香│＿＿│▲桂│▽歩│＿＿│＿＿│＿＿│▽歩┃ ` ! '＿ ,「)'|/.┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ｌｌｌi┐,--i/. ┃
▽やる夫 ┃＿＿│＿＿│＿＿│▽歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃. ＿＿_. ┃▲歩│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿┃ 歩4
┃／ ＼ ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ 金
┃ ─ ─＼ ┃＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃ 桂
┃ （●） （●） ＼..┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ 香
┃ （__人__） l.┃＿＿│＿＿│▽馬│＿＿│▲金│＿＿│＿＿│▲飛│＿＿┃
┃ ｀⌒´ ／!┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ー‐- ＼ ┃▲香│▲桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ネットギリギリにひっかかって弾かれたボールは――
あちら側に落ちていたようだ。
先手玉――できない子四段の玉が、詰んでいる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿ 、 ィ
≧⌒ ｀‐イ⌒≧
. ／´￣ ｀ ＿ ＼
// イ´ ⌒ヾ―- ＿
. / ／´ ／ , -‐- _ ﾆ= 、
/ / ィ / ／ ｀ヽ
. /ｲ./ / ´ / / / i ヽ
}/ / / / / / .| i ｀
/ , , ｲ / ｲ l ' |
, .| | 寸7Tヽ l l ｲ l }
| , | | ｬzぇミ、 | '７寸ﾊ} / '
}ﾊ .∧ i .l { 弋タ ヽ、/ ｾﾃぇ､ ,.' / ……ああ。そっか。やっぱり届かなかったか。
. ∨ , ﾊ 、 l ￣ ′ ﾞｰﾟ ｲ /
} .∧ } {、{ , ／{ /
. {ﾊ/ ヽ ﾄ、ﾄヾゝ イ/ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
} ﾚﾊﾍ ヽ、. ＿＿ --――-､ ┃
／￣￣￣｀¬ｰ-￣＿ ＿＿＿_ヽ たぶん、無意識のうちに出た声だったんだと思う。
. }=‐-＿＿_ ￣ｰ=三三三三ﾐ､ そう呟いて――彼女は。
/三三三三三≧=-＿_ ￣ｰ=三三! ┃
/-=ﾆ三三三三三三三三≧-＿_ ￣`＼ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／ｰ-_､ ￣‐=三三三三三三三三三三三ニ＝-ヽ
／=‐＿＿＞､_ ￣ｰ＝三三三三三三三三三三ミ､
. i／￣ ￣ｰ- ＿ ￣￣￣￣￣￣￣￣＿_ }
丿 ｀ ::::...... ＼ ＼＼
／ ＼::::::::. . :. :.
￣｀ / ﾟ .:::::::. | | |
＼ / ﾟ ::::::::. | |.ノ
. / ＼ ｝:::::::〉 八 |
/ ＼. |::::く ＼ ｜
. ′ |＼:::.. | |＼|
V/⌒ヽ ′ ﾟ｡::::. ′＼ | | 負けました。
| | | | (＿, / /Λ::.| / ＼|
| | | | /l / | |::|／
| | _,Ｌ斗匕 | | ノ 八⌒V' |::|
| | l | | _L斗ｧ | | ＼ |::|
| | l |ﾉ ,√ス刎 八 ′ /＼＿|::|
|八 . 卜、 И/ V / /V::::::::::::::}::}::::........ ＿ ┏━━━━━━━━───
. ＼＼ ′ / |::::::::::::::::ノノ:::::::::::::::::::::::::ﾟ:::::... ┃
＼＼/ VＬ_ _ - ｀ヽ|＼|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾟ.. 頭を下げた。
丿 ≧ _／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ┃
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.。 ───━━━━━━━━┛
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.。
|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
ﾟ.::::::::::|::::::::::::::::/|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
ﾟ.:::::::::|::::::::::::::/｜:::::::::::::::::::::::::::::::::＼:.:::::::::::::::::::::::::::::::::|
ﾟ.:::::::|:::::::::::/ |::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::｀Y::::::::::::::::::::::::::::::｝
┌──────────────────────────────── ── ─
└────────────────────────── ── ─
┌──────────────────── ── ─
└──────────── ── ─
┌──────── ── ─
└── ── ─
＿＿≧ー＼ソ＜＿
＞ ｘ=ｭ-──´─ - _
＿≦ ,ｭ彡"´ ｀丶
｀フ ／／ ＼
／ ヽ
⌒ク八:′ ,/ ,/ | ｀ '.
/ :i ′ ′:｜ | |!:i| | | ！ ! :
/ | | | |:.｜:||八| |! |i: |! :| :|! |
} | ﾚﾊ土士八 ｊノﾙj!i土士ﾙ !| あーいや、ずっとこっちが悪いかなあ、と思って指してました。
jﾘ ||! i| |r‐rテi〒 ‐rテi〒r|: 八 終盤少し難解になったかと思いましたが、やっぱり届かなかったです。
|! 从八| 弋.(ソ 弋(ソ．.: ,/
八:i| ｆ ｉ| ､､､ . ､､ |i|/
}: |! 八 八
レ个ｰf }|丶 _ . ′
八从ﾉﾙ 个ﾄ ´ イ
|:::|::| fﾞﾊ ｀ 瓜ｨ7ｉ
j:八j .斗 ハ ／ ﾚﾍ
_ -‐'´::.::.::. r}yく::.::..::.::.:.::.:.｀ーｭ｡.
/⌒::.::.::.::.::.ｨⅥY薔VIく:.::.::.::.::.::.／⌒＼
. /::.:}::.::.:::.:／ ＼::.::.::.:.::.::.::/::.ハ
. -─‐- ､
, ´ / ＼
/ ヽ （●） ＼
, （●） ;＿_） u . ヽ いや、こっちも終始自信なかったお。
/ ､_ノ | |. ずっと受ける展開だったので、いつバラバラにされてもおかしくなくて。
| ＼_ノ /
＼ < ▲4七金型は練ってきた作戦だったのかお？
` ー r -‐' '、.
,' ／⌒ぅ ヽ
/ ｧ'´￣｀⌒´ /ヽ
/ _人＿_ / 丶
|/´ ／￣￣￣ 丶
{ ／ 丶
｀T ´ 丶
＿＿ィﾍヽ ,イ￣ ㍉
／ ｀ヽ} Y イ＝ヽ
∠ ,ォ――-＿ ＿＿ミ、 ＼
イ ／´/ / / 丶 ｀ ミヽヽ
. / , - / / ヽ
/ ｲ /i ／ ヽ
ｲ' ,{ / ' i ｨ ヽ ああいや。
/ }ｲ ｉ | /.| ./| , ﾉ .i i そちらになんか準備がありそうな雰囲気だったので怖くて。
. / { i .| | . | ./ |/ .| ィ ィ | l
/イ 7ﾍ ﾘ | .ｲ / ' |.／ |.／ | ./ ｨ .| でも逃げでしたね。これなら正面からいっても……
' / >,i |/.|/ ￣￣ ' .!'￣ |/ / }/ でも角換わりは研究手一発で決まりかねなくて怖いからなあ。
/-イヽ{ { , ＝≡≡ ≡≡ ! .／
| ./| |ヽ、 _ ノ / 研究不足で自信がなかったです。
,.-| ./-- ＞-＿＿ -＜ｲ /-､
}-.}/＿ ¬‐=ﾆ三/三ﾐ､
/三三三三≧=-＿ ￣ｰ=三ﾞ、
. /_￣ｰ=三三三三三三≧=-＿＿＿ヽ
／=＝` 、 ￣ｰﾆ三三三三三三三三ミ､
{／￣￣￣ ｀ｰ- ＿ ￣￣￣￣￣￣＿ヽ
＿＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ｰ ､
／ ＼, あー、それなんだけど。その。
/ ', やらない夫がやらない子さんをうちの研究会に入れようって話をしてるんだけども。
./ '
l ／ .l ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
l ､＿＿,ノ _,／tﾘ） .l ┃
.', ゝ ヾリ ｀ｰ‐' U / 完全な、その場の思いつきだった。誘い方も、あんまりうまくなかったと思う。
＼ l 人 l ／｀ヽ でも――
/ ｀ー､ ｀ｰ´＿｀ー' ‐' ', ┃
./ l ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
彼女の将棋を、より洗練された形で見たい。相まみえたい。そう、思った。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,,．: ''''""~""'''‐．.
／ ＼
／ _,ノ ~'‐- ＼
/ (=== .) (=== . ) ｀､
/´:.:.:.:. : :.:.:.:.:.:. : ', うちの研究会、できない子さんもどうだお？
i （ 人 ） u .',
! ~'''´⌒｀'''' ´ |
, -─:､ ,.'
. ／ ヽ ヽ } .／
. / ､ヽ } ﾉ' -----‐‐‐'''"~ ＼
. ,' し'ｰ' ,' ｀､
ｌ{ ﾉ ノ | ',
. / ／ | |
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ノ: : : : : : : : il: : : : : : : : : /＞-= ､:､: : l: : : : i: : : : :i: : : : : : ∧
．´´/: : : : : : : : :ll: : : : : : : : / ＼i: : : /: : : : :.l: : : : : : : :i
,': : : : : : i!: : :l ヽｊヽ、: : / γ ⌒ヽ ﾉ'i: /: : : : li :l: : : : : : : :.l
. i: : : : : : ::l >´ ＼ｊ i ｉ ノ:': : : : : :l!/ヽ: : : : : : i.!
. l: i: : :i!: : l γ⌒ヽ ヽ ___,ノ /: : : : /′ i: : : : : : l::l
. ｌ/l: : l.ｌ: ::l. 'ゝ __ノ ヽヽヽ/: : : : / ／: i!: : : : :i!:.l えっ。
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l: :いヽヽ ` /: :.／/: : : : : :./l: : : :,/l/
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ヽ. -− ' ,.イi､: : :i: : : :/ .l: : :/
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ｘ≦_:.:.: ,． ´￣｀ . ´￣￣｀丶､:.そ
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i:.: : : :.: :.: : : :.: :.:.:. .:.: .: .: .:.:.: ＼:＼
l :l|.:.: .:.:.:ﾄ､:.ﾄ､:.:.:j:.:.:.:.: /!:.:ﾊ:.: ﾊ.: :.:.:トﾐ≧ やる夫さんとやらない夫さんところの研究会に。
|.:j|:.:.:.:ﾄ､|弌!弌ノ!:.:.:.:/ T7''T'7 |.: :.: |
Ⅵk:.: :!.:l`笊うﾐ.､l:.／ ,ｨだホz !:. .ｲ:.j
ﾘﾊ:.:l:.l! ゞ::::::ﾉ ´ ゞ::::::ﾉ j:./ Ⅳ
八＼{ wxwx ,: wxwx 'ｲ ﾉ
. ヽﾊ /ｨﾍ
/:.:.> ⊂⊃ ,.ｲﾊ kﾍ
. 厶ｨ'.:/ﾐiｘ. ＿_,.ィ --――-､
／￣￣￣｀¬ｰ-￣＿ ＿＿＿_ヽ
. }=‐-＿＿_ ￣ｰ=三三三三ﾐ､
/三三三三三≧=-＿_ ￣ｰ=三三!
/-=ﾆ三三三三三三三三≧-＿_ ￣`＼
／ｰ-_､ ￣‐=三三三三三三三三三三三ニ＝-ヽ
／=‐＿＿＞､_ ￣ｰ＝三三三三三三三三三三ミ､
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, ´ / ＼
/ ヽ （●） ＼
, （●） ;＿_） u . ヽ
/ ､_ノ | |. あっ、嫌ならもちろん断っても――
| ＼_ノ /
＼ <
` ー r -‐' '、.
,' ／⌒ぅ ヽ r´￣￣￣￣｀ヽ
/ ｧ'´￣｀⌒´ /ヽ | いえっ！ |
/ _人＿_ / 丶 乂＿＿＿＿ ノ
|/´ ／￣￣￣ 丶
{ ／ 丶
｀T ´ 丶
＿
､＿__ . -=ﾆ二 ｀ ___ノ
＞―=彡 ⌒ ､
／ ／:::＼／ヽ ＼
, . ´￣￣￣｀ . ＼
／ ＿_ . ´ ＼ 、⌒ヽ
⌒７ ヽ. ‘，
/ / | ﾟ｡ ‘，
. ′ .′ | ∧ 、 ＼ ', ‘，
| ノイ 斗‐/ ﾟ｡ l| ,＼ ‐- ＼ | ヽ⌒＼ ぜひ、ぜひお願いします！
人 | , / Ⅵ | ヽ Ⅵ ＼
／⌒ヽ | !x≠ミ ＼ | ｘ≠ミ ト . _| く￣｀ 嬉しいです！
ｉ 八 | , , ヽ{ , , ヽ } |{⌒
| ヽ. ト ′ }ノ 八
|{ ）ハ . -‐ ‐- . 八 /
八 / ∧ ヽ У ｲ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
）ハ / 个 ｀こ´ ／ く￣ ┃
／ i l| i＞ __ イ l | } これはおちおち、フリークラスなんかに落ちてられないな、そう思った。
|{ l| | :|ハノﾚ ┃
. 八 . ＜三三三三三＞ . ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
. -‐＜///////////||/////////＞‐- .
／/////////////////,||////////////////｀ヽ、 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＼
//////////////////// ||////////////////// ﾊ [|[|| To Be Continued....! >
. ′////////////////// 八///////////////////i ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／
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3話は12/27までには。
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
やらない夫に読まれていたのはあとで知ったが、ともかく自分が指した手は違う手だった。
狙うは角ではない。敵玉だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| ／.＼ | .| ／.＼ | .| .|
| l 歩. l | .| l 歩. l | .| .|
| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| ┌─┐ﾟ| .| ／.＼ | ／.＼ |
| .| l 龍. l | .| l 歩. l | l 歩. l |
| .| ＼.／ | .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| ／.＼ | .| .| ／.＼ |
| .| l 玉. l | .| .| l 金. l |
| .| └─┘ﾟ| .| .| └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| ／.＼ | ／.＼ | .| .| .|
| l 香. l | l 玉. l | .| ★ .| .|
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .| .|
└── ‐┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
三段ロケット全段リフト・オフ。
渾身の龍切り。もちろん、取るしかないが、★の地点、６九に角を打って王手金取りだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
投稿するまでになんとかみつけたヒヤリハットが表に出てきた分の30倍ぐらいあった。つらい。
フードファイト編を楽しみにしてます
棋譜にしたらきっとすごい将棋でしょうな
蛇足ですが>>89の局面図、先手の2筋の歩が2七にいますが正しくは2六では？
仰るとおりです
ちなみに棋譜はこれ使ってます こちらではだいぶ端折ってますのでお時間ありましたらぜひ
ttp://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/24/ryuou20111124-25.html
訂正>>89
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
角換わりの特徴として、局面が”飽和”しやすいという点が挙げられる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲できない子
┃▽香│▽桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽桂│▽香┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ＿>ｚ二_ __`:::┃
┃＿＿│▽飛│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽金│▽王│＿＿┃ ＞┴'´￣｀‐-､..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ／ , 、, ､ ヽ┃
┃▽歩│＿＿│▽歩│＿＿│▽歩│▽金│▽銀│▽歩│＿＿┃ /,ｨ{７TﾊT寸 | |┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ |ﾊ|（●）（●）//,,,┃
┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽銀│▽歩│▽歩│＿＿│▽歩┃ ` ! '＿ ,「)'|/.┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ｌｌｌi┐,--i/. ┃
▽やる夫 ┃＿＿│▽歩│＿＿│▽歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃. ＿＿_. ┃▲歩│＿＿│▲歩│＿＿│▲銀│▲歩│▲歩│▲歩│▲歩┃
┃／ ＼ ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ─ ─＼ ┃＿＿│▲歩│▲銀│▲歩│▲歩│▲金│▲桂│＿＿│＿＿┃
┃ （●） （●） ＼..┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ （__人__） l.┃＿＿│▲玉│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲飛│＿＿┃
┃ ｀⌒´ ／!┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ー‐- ＼ ┃▲香│▲桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲香┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
『さあ、完璧な陣形ができた、これ以上進展性はない！よし、攻めるぞ！』
……ではそうそううまくいかないのが、現代のプロレベルの角換わりだ。
変化の幅が狭く、定跡が浸透しているため、完璧な陣形からでもなお、
攻めが上手くいかない、ということが現代では知られている。
――ゆえに、工夫がいる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
月下の棋士の端歩なんかはお伽話乙ってかんじなのかしら
リアルでも女性４段が出てきて欲しいよねぇ。
>141
月下の棋士の局面はファンタジーだからな・・・
というか、それすら通り越してギャグであるｗ
真剣勝負の緊張感があってすごい面白い
>>132なんですが玉が二つありますが誤りでしょうか
後二勝だ、がんばれ。
>>132 >>114の訂正の訂正
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
やらない夫に読まれていたのはあとで知ったが、ともかく自分が指した手は違う手だった。
狙うは角ではない。敵玉だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| ／.＼ | .| ／.＼ | .| .|
| l 歩. l | .| l 歩. l | .| .|
| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| .|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| ┌─┐ﾟ| .| ／.＼ | ／.＼ |
| .| l 龍. l | .| l 歩. l | l 歩. l |
| .| ＼.／ | .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| .| ／.＼ | .| .| ／.＼ |
| .| l 玉. l | .| .| l 金. l |
| .| └─┘ﾟ| .| .| └─┘ﾟ|
├── ‐┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼──‐ ┼
| ／.＼ | ／.＼ | .| .| .|
| l 香. l | l 桂. l | .| ★ .| .|
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .| .|
└── ‐┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴──‐ ┴
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
三段ロケット全段リフト・オフ。
渾身の龍切り。もちろん、取るしかないが、★の地点、６九に角を打って王手金取りだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
作るのも大変そうだけど、応援してます
更新乙でした！
いいなぁ。将棋ファンとしてこういうスレが読みたかった。
>>122
歩20枚ありません？
これ元ネタの棋譜見てると△5一桂で色々と試合終了感が出てるけど
この桂馬って飛車で取ったらアカンのん？いや、そうすると詰められるらしいんだけど、どうなって終了するんやろか
技術的なとこはサッパリわからんけど、
冴えないオッサンがドキドキしながら辛勝する、というリアルっぽいとこが好き
元の棋譜見ると6筋から飛車の圧力消えて終わりっぽい。
もう1回間駒で王手かわされて、6筋に戻しても8筋の香が突撃から危なそう。
かといって8筋の受けに回ると空いた6筋から角打ちがくるんじゃないかな？
状況や心理も勘案するとわかりやすい。
相手の飛車を１マス動かさざるをえない位置に桂馬置いたのがこのポイントだけど、
桂馬とると、追い詰められてるできない子の玉の方へ、
飛車の６筋への効きがなくなって、やる夫の手が空いたらその瞬間に「（多分）詰む」。
よってできない子は、もし桂馬を飛車で取る場合、やる夫の手が空かないように、
一手の隙間もなく王手をかけつづけて詰まなければならない。
しかも状況はお互いに残り時間わずか。
で、この難しい上に時間制限のついた状況で、
ぎりぎりの時間制限で相手の王を詰めるかどうかという勝負に踏み込むか、
（↑この手は持ち駒も微妙で、ちょっと詰みきれる筋があるか怪しい。多分ない）
それとも相手の「（多分）詰む」に見落としがあることを信じて、
こっちも詰めろ（次の一手で詰み）をかけとくか……
っていう二択に追い込んでる。
で、「（多分）詰む」は、実際に「見落としがなくて本当に詰めた」という結論になった、と。
けどこれ作るのすごい大変そう
がんばってください
すごく面白いです
この五一桂みたいに「おらとってみろよw」って感じの手はやられるとムカつきますよねw
ギリギリで作成して投下はやっぱ筋悪ですね。
推敲時間かなりかけないとダメだなあこれは。
>>122 訂正
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ただ。たまたまだ。本当に、たまたまだと、自分では心底思った。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲できない子
┃▽香│＿＿│＿＿│▲飛│▽桂│＿＿│＿＿│＿＿│▽王┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ＿>ｚ二_ __`:::┃
┃＿＿│▽銀│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿│▽銀┃ ＞┴'´￣｀‐-､..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ／ , 、, ､ ヽ┃
歩 ┃＿＿│▽銀│▲玉│＿＿│▽角│▽歩│▽歩│▲と!│▽銀┃ /,ｨ{７TﾊT寸 | |┃
金 ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ |ﾊ|（●）（●）//,,,┃
金 ┃▽歩│▽香│＿＿│▲桂│▽歩│＿＿│＿＿│＿＿│▽歩┃ ` ! '＿ ,「)'|/.┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ｌｌｌi┐,--i/. ┃
▽やる夫 ┃＿＿│＿＿│＿＿│▽歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃. ＿＿_. ┃▲歩│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿┃ 歩4
┃／ ＼ ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ 金
┃ ─ ─＼ ┃＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃ 桂
┃ （●） （●） ＼..┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ 香
┃ （__人__） l.┃＿＿│＿＿│▽馬│＿＿│▲金│＿＿│＿＿│▲飛│＿＿┃
┃ ｀⌒´ ／!┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ー‐- ＼ ┃▲香│▲桂│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ネットギリギリにひっかかって弾かれたボールは――
あちら側に落ちていたようだ。
先手玉――できない子四段の玉が、詰んでいる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
話題の47RONINは開始5分で世界樹の1層をうろついてそうなFOEに遭遇するので、「ああこういうもんなんだな」とのめり込めました。
戦闘シーンは気合入ってて、よくまとまってる良作でした。ただ個人的にはラスボスの格が……！暴担当いたやん！
で、あんま話題になってないゼロ・グラビティもみてきたんですが、むっちゃ良かったです。映画館向けのギミック多用してますので、
ぜひ映画館で、できれば3Dで、をお勧めします。
宇宙酔い注意。
面白いなあ
うちの環境だと横幅１０００越えは改行になって途切れちゃうから悔しい
将棋わかんないけど面白い
でも、囲碁も、多分将棋もそうだけど、レベルが高い奴らとの談義にはついていけないけどねwww
3月のライオンしかりハチワンダイバーしかり
棋譜が読めて、投了から詰みまで読めるようになるともっと面白くなるよ！
棋譜が読めると「ん？」ってなる一部例外もあるけど
将棋は、研究が仕事〜(>>80)になってから詰まらなくなって辞めたｗ
力戦形のは好きなんだけどねー
仕方ないとはいえよく見る盤面と違って相手の駒も同じ向きだから見にくい…
５１桂に見覚えあると思ったけど２年も前の棋譜だったか
>>165
投了乙 に見えたｗｗ
将棋は駒の動きくらいしか知らないけど面白かったです
対局後の二人がさっぱりしてるのも良い
何気に見てみたらすげぇ引きこまれたぜ
っttps://www.dropbox.com/s/gqpz0qm0wwb416t/%E5%B0%86%E6%A3%8BAA.zip
熟練の武芸者同士の手合わせ…いや、軍略家の方が適切なのかも知れませんが、
そういう感じの雰囲気がすげえ良かったです…！
>>173
しえん乙です！…いつもながら、ツール支援早すぎるよ！ｗ
IRCの方でお礼申し上げましたが、こちらでも。
なにこれむっちゃ便利！感謝の極みです。
スレ作成以外にも使えますね！晩御飯に迷った時とか！
>>171
よし！君をやる夫と学ぶ将棋入門担当大臣に任命しよう！
序盤研究が進みまくってる現代において各分野の研究が浅くなるのは避けられないし。 羽生先生は例外
まあメタ的には話作る上でいろんな戦型の棋譜持ってこれて便利ってのはわかりますが
オールラウンダーが器用貧乏か大器晩成かは、最後までわからんよ
ちなみに、格ゲーのウメハラも、あらゆる手段を模索したやつのほうが、一点突破型より
最終的にはずっと強くなるって言ってるぜ。
ただそこまでたどり着ける人間がほとんどいないってだけで
何か貴方の知っているものの例えで教えて頂けないでしょうか（土下座）
その考え方は否定しないけど現代将棋は詰みまで研究されてたりするから>>126でできない子も言ってるように半端な知識で突っ込むと即死しかねんから
様々な戦型の最新形に精通してないとオールラウンダーとは言えん。
俺なんか自分が指す戦型の研究にすら着いていけなくて引退したのに
>>180
野球界のイチローくらいの認識でいいと思うよ
そんな個人的な分類は知ったこっちゃないというか
能力値がオールDでもオールAでも一般的にはオールラウンダーと言えばそうである
>>181みたいにオールラウンダーじゃない、と言えば嘘に違いないが、器用貧乏であるってのもまた真実
スキルポイント平均振りすれば特化型にならどんなのでも勝ち目ありそうだけど
現実だとついつい一芸に走っちゃうよねぇ
平均振りで勝つには相手の綿密なキャラ対と分析の後、得意型に持ち込む事にも特化してる筈の所をかわす必要まであるし
そうなん？オールラウンダーって器用万能、少なくとも平均以上のイメージだったしググってもそんな感じだが。
器用貧乏を呼ぶにはかなり抵抗があるんだが
悪く言えば器用貧乏でいいんでない？
どっちもそんな的外れじゃないさ
あんま厳密に定義しなくていいよ。
昔、大学の友達と麻雀打ってたんですよ麻雀
そしたら友達が、隣の卓の同い年の奴と「おっ、久しぶりー」ってやってんの
でね、知り合いかって聞いたらね「おう、あっちは将棋のプロだべ。王位」とかいうの
もうね、アボガドバナナと。大学生でプロで王位とかおめでてーな。雀荘ってのは以下略
ってことが、はるか昔にあったんだけど、大学生でプロとかありえんの？
それだけ分かれば素人なら充分
なお14歳からプロで何もなければ短くとも77まではプロで居られてしかもやる夫スレ化されたとかいうある意味デタラメな方もいる模様
該当するのは広瀬現七段か。早稲田在学中に王位取ってる。
棋士に麻雀好き多いよ
大学一致
26〜28歳なら確定だけどどなんだろ
っつーかまじ大学在学中にプロなるとかあるんか
と思ったけど、冷静にかんがえたら後輩が囲碁プロになってたようなそうでないような
囲碁のプロなんて中学から囲碁漬けで１０代でプロになるなんてざらじゃん
上に上がれるかどうかは別にして
囲碁棋士の最年少は確か藤沢里菜（１１歳６ヶ月）だったと思う。現在中学生
学校どーすんだよｗリアルヒカルの碁かｗｗｗｗｗｗｗｗｗ
囲碁は初段からプロ扱いだけど将棋は四段からなのよね。なんでこんな半端なんだか
野球界のイチローじゃただのイチローやんｗｗ
たとえとは違うが、このページの羽生一色ぶりを見るとよいのではないだろうか
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%86%E6%A3%8B%E3%81%AE%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AB%E5%9C%A8%E4%BD%8D%E8%80%85%E4%B8%80%E8%A6%A7_%282%29
>>200
なんすかこのアタック２５の圧倒的勝利者みたいな表は（震え声）
全国上位に行く漫画みたいな人もいるからなぁ
そりゃ制度が違うからな
組織としても後発だし
「碁は平安貴族みたいな高貴なイメージあってずるい」って言ってたの思い出した
将棋も徳川幕府の指南役とかやってたらしいしセレブなイメージ 僕は持ってるんだけどね
確かに年配者の話聞くと映画「王将」の泥臭い勝負師とか執念とかそんな感じらしい
っttps://www.dropbox.com/s/gqpz0qm0wwb416t/%E5%B0%86%E6%A3%8BAA.zip
勝てない一点特化を、特化とよんでいいものかとかそういう話？
単によく言うか悪くいうかってだけじゃねえの。
あんたは悪くいう。紹介とかは普通よく言う。そんだけの話。
打率0.250、HR10本、盗塁8、犠打も守備も中の下……こういう選手をどう呼ぶかだな。
まあ、よく言うか悪くいうかだな。結局。
それでも、女流には勝ててしまう辺りに、このスレのリアリティを感じる。
身体能力ならまだしも頭脳労働に男女差がそこまであるとは思えないんだけど
分かれ
そんで将棋は論理的思考の塊だからゆえじゃないかしらね
もちろん個人差あるからプロ棋士になるレベルならそう差はないとは思うけど
同じようなゲームなのに、何故ここまで差があるのだろうという疑問はある。
・プロ棋士 性別に関係なく奨励会を勝ち抜いた場合プロとなる。ただし現在までに奨励会を勝ち抜いてプロ棋士になった女性は存在しない
・女流棋士 女性限定の制度で奨励会２級／研修会Ｃ１から女流３級を経て女流棋士となる。女流棋士枠のある棋戦にしか参加できない
ということらしい
どうやら根本的に違うものらしいね
あと○○戦法とか必殺技チックなのが男は好きなので、競技人口としても男性比率が高くなってしまうから
結果として女性比率が低くなってしまうのではないかな。
将棋はロジックだらけだからなぁ。
なんでお互いの銀交換してこちらが有利なのか理解できなくて将棋はつまずいたな。
その後、将棋熱再燃して四間飛車覚えたら、駒の繋がりみたいなのを理解できて、
やっとこさ、棒銀の銀交換の有利さが理解できたという……
対局中頭に熱さましのシート張ったり、負けた悔しさのあまりビルから放尿しようとしたり
おやつに自分で頼んでおいたアイスを無視して数時間将棋に集中したりなどの奇行を
女が普通にやるようになれば情勢は違ってくるんじゃないかな
対局時の服装とかも華やかだし、ちょっとでも女性向けなイメージを作ろうとしたのか
チェスは将棋よりは女多いらしいが(それでも男が圧倒的に多いそうだが)、
駒がキャラクターっぽくて見た目的に取っつきやすいのかもしれんな
女性は勝負事での攻めという行為自体は好きなはずなんだが
女は一定の理解すら得られないことが多いというのもあるだろうね
俺も一時期、論理的思考能力は男の方が勝ると思ってた。
でも論理力テストの結果は、日本では男がやや上回るものの外国では女の方が上のところもある。
つまりは男女の差は個人差の範囲にすぎない。
やはり、女のプロが誕生しないのは単純に競技人口の差なんだろうね。
囲碁は、「上流の嗜み」として"お嬢様"に趣味として習わせる家が多いらしいけど、
将棋は男の趣味という先入観が根強いのかな。
将棋で食えるようにと娘に習わせる家は尚更少ないだろうね。
調べてから読み直すと「唯一」の重みが違うわ
女性が格下だのなんだのってレベルじゃなく女性がプロ棋界にいること自体がなにかの間違いって思われててもおかしくないレベル
＞こいつ竜王戦の時だけやったら強かったけど
随分と失礼な物言いだね。
王将と棋王持ってるし、近年は王座・棋聖でも番勝負に顔を出してるし
今は可能になってて里美女流三冠が奨励会二段、加藤前女流王座が１級だからいずれ正式な女性棋士が出るかも。
女流トップクラスでようやくそのレベルとも言えるが
いくら競技人口の差があると言っても、女性プロが過去一人もいないってのは異常だと思うよ
女性は攻めっけが強すぎて守りとのバランスが悪いとか
感覚的な大局感が重要な囲碁の方が向いてるとか
女性棋士は男性棋士と比べて必死さが足りないとか、いろいろ聞くことはあるけどほんとなんでだろ
あれ集中力とか思考力も影響受けるらしいんやで工藤
でも対局スケジュールは待たない、あとはお察し
女流棋士目指してたうちの従兄弟が言ってた話
！？
＞女流棋士を目指してた従兄弟
脳の作りが男女で違うから。
別に金にならない分野でも、マニアっていうと大抵男だろ？BLとか本能的に男が受け付けない物意外。
男は元々、これと定めたものには他全てを犠牲にして集中する本能がある。
リターンを重視し、リスクを省みない脳構造というか。
これは狩猟時代の名残だな。怪我を恐れていては永久に獲物も取れない。攻めの本能がある。
逆に女は、そういう犠牲行動は取らない。安定行動を取りたがる。行動を分散する。
産みの本能だな。リターンよりリスクを見る。
男は結婚も服も全部犠牲にして趣味に、って珍しくないけど、
女で女の幸せを完全に捨てる奴はかなり珍しい。普通は両立を目指す。
また、競争にも向かない。無傷の勝利ならともかく、満身創痍の勝利は余り興味ない。それなら協調路線を取る。
よって、競争の分野では、注ぎこむエネルギーの差により、大体最上位は男になる。長文すまん。
女から見れば将棋ってオタクっぽかったりするのか？
ということは俺が女にモテない気がするのはやはり俺のせいじゃなく将棋のせいか
超絶イケメンでかつ紳士なのにおかしいとは思ってたんだが
なでしこを使ってる人は初めて見たｗ
慣れれば早いんかな。
趣味グラムだから命令系や構文を英単語で覚えるのが面倒だっただけやで！
サイズ大きくなるのが欠点だけど、慣れるまでが早い、かな？ 日本語だから把握しやすくて
ニコニコ動画見てたら麻雀のプロクイーン決定戦の宣伝してたわ。
地味に好きなネタ>>45
>>233
この手の議論で一番納得できる説だわ
「女性の頭脳は将棋のような分野に関しては劣る」というのは私個人の好き嫌い、信条と反しますので、申し訳ありませんがご遠慮お願いしたいです。
私の見解の大部分はスレで語っており、例えば>>18において将棋の男女の人口比とラグビーの競技人口比を例えに出しております。
ラグビーには「プロ12」「スーパーラグビー」、その他強豪国の国内リーグなどがあるそうです。皆様御存知でしたか？私は全然知りませんでした。
だいたいこのトップリーグには50チームは少なくともありそうで、ざっくりと補欠も含めて20人×50チーム程度はラグビーだけで食える選手、を抱えられているようです。
ちなみに、将棋棋士の総数は200人程度です。
さて、こうした海外のトップリーグに挑んだ日本人の数は、というと、なんと今年初めて挑んだ2名のみ。
かなり乱暴な比較ですが、少なくとも人数比において日本人のラグビーの不向きさよりは女性の将棋への不向きさは軽そうです。
「人間の測りまちがい」はデリケートで、難しい問題です。
重ねて繰り返しますが、皆様に悪意があるなどとは露ほども思っておりません。
ですが、私を始めとしてこうしたセンシティブな話題が苦手である方もいる、ということを意識していただければ幸いです。
長文失礼しました。
なにより、女性が将棋向きでなかったら、裾野が2倍になるチャンスが減るじゃないか！
裾野が広がって育つトップ棋士の実力は1+1=2じゃねえ、1+1=200だ！ 10倍だぞ10倍！
今では外国人女性が女流棋士目指したりしてるし昔よりはかなり裾野広がってるはず
木かプラスチックかくらいのバリエーションしか無いじゃねえか
墨つぼで切ったみたいなマス目にいかつい漢字、改めて見てみると男臭バリバリやぞこれ
世間一般じゃサンダルつっかけた暇なオヤジが煙草片手にだべりながら
やってるやつねってイメージだろ
これで女流呼び込もうってんだからマーケティング舐めてるとしか思えん
ドンジャラっていうドラえもんの絵が描かれた麻雀みたいなゲームあったが、
麻雀に偏見あった俺もあれから麻雀に入ったで
つ「どうぶつしょうぎ」
麻雀に対するドンジャラよりさらに簡略化されてるが
なお女流棋士考案
意図せずマンガとかで人気が出たとこもあったけど、
業界的にはお世辞にも、広く呼び込もうとしてる競技団体じゃないよ
棋譜考えるの難しいだろうけど、作者さんには是非頑張ってほしい
読み終わって「ふはっ」って息が漏れた
乙乙乙！
続き楽しみにしています。
トーナメントではA級-C2の対戦とかもあるのかな
初っ端からは無いけど勝ち上がって行けばC2だろうとA級棋士と当たることもあるよ
NHK杯も予選抜けないとテレビに映れない
結構あると思うよ
NHK杯の本戦一回戦はシードで出てこない例も多いけど二回戦あたりを調べればそこそこ出ると思う
サンクス、そうか予選があるか
本戦に行くだけで健闘、勝てば番狂わせって感じか
将棋の【順位戦】というのは1年単位で行われ、昇級・降級も1年に1段階のみ
つまりどれだけ強くても、Ａ級に上がるには最低5年が必要になる
だからＣ級に居るのが全部弱いわけではなく、超大物新人とかも居る
Ｃ級に在籍したまま、タイトルホルダーになる棋士も居ないわけではないよ
もちろん、そういう場合は予選から全部勝ちあがっていくわけだけどね
もっと前向きに考えて、
「女性じゃないと絶対に思いつかない新しい戦法」
とかが出てくることに期待してるのよね。
別に将棋に限らず、経済でも政治でもそうだけど。
自分は生物学的に男と女は別の生き物と思ってるのよね。
身体構造が違うから体を制御する脳の構造も違う。
男は子孫を残すのに「排出」するから排他的、攻撃的、冒険的になるし、
女は逆に「受け止める」から協調的、保守的、防衛的になる。
その女性特有の考え方から
新しいものがどんどん生み出されたら
世の中がもっと面白くなると思ってる。
プロ３年目の五段の時に名人経験者４人撫で斬りにして優勝してるね。
低段でも強い人は強い
アメリカの進化生物学者故S.J.グールドの著書を読んでると見た
女性が将棋弱いのはいい年こいたオッサンがゲームをやることはあっても、
アラサー女子がFPSをやり込んでいることは稀であることと同じことだと思う
つまるところ「そういう風潮でない」ってことだ
男女の生物学的能力差に原因を求めるよりまずそういう社会的要員を詰めるほうが先だろ
EXの身内間でもあるまいし、好き勝手自論ぶちまけるのは自重すると吉なんやで
そのスレで適切かどうか確認してから、書き込むといいと思うよ、不用意に荒す気が無いなら
やる夫はこのまま三連勝、いけるんだろうか、それとも･･･
そういや将棋の研究会ってどれくらいの規模でやるもんなのかしら
やる夫とやらない夫の研究会には他にメンバーいたりするのかな
不愉快な話をされても 言い返すよりも 楽しい話をしよう
よく（特に理工系の）若手の研究者がやってる、和気藹々とした「勉強会」みたいな感じなのか、
お医者様が定期的に参加してる、最新技術の情報を交換しあう様な「講習会」みたいな感じなのか、
本編見てると、前者っぽいけれども。
あ、そうなん？ じゃあ、結構厳粛な雰囲気が多いんかな…？
や、将棋の世界は全然知らんねん……
そんな大々的にやるようなもんでもなし、複数の研究会に顔出してる人もいるしね。
むしろ若手の方が研究熱心な印象。アマや奨励会員の研究をプロが取り入れたりもしてるし
人数も…まあ、まちまちやろうけど、多くても十人くらいで、毎週決まった日に集まってやるような…小規模なもんなんかな？
…そう考えると、（特に尊敬できる人に）誘われるのはかなり嬉しいことなんやろな。
ものすごく有意義な時間になりそうやしｗ
島田さんの研究会として若手４人で普通の平屋に集まって対局してるシーンがあるしそこはそれぞれなんじゃない？
(研究と言うより実戦形式だけど)
相手として出てくるのが、塚田、中川、高田、中座・・・の先生方が中心で、
若手の名前はちょっと記憶にないな。
お弟子さんとはやってるかも知れないけど、
ベテランはベテランで、若手に研究相手になってもらうのは難しいんだろうね。
たしかに。
…正直、いくらベテランさん（年上かつ格上の尊敬する人）がフランクで気さくな人であっても、
対等な立場で、自由闊達に意見交換……とはなかなか行けへんわｗ
やっぱりどうしても、若手側が「教えを請う」ってカタチになってしまう…ｗ
ってもう２０年前か…
むしろベテランは若手とやりたがるでしょ
渡辺が質問三羽烏とある三人のベテラントップ棋士を批判したことがあるが
新しい感性を取り込まないと取り残されるんだから必死やで
そういうとこはスポーツ競技とは違うとこだよな…
これで女性プロまであと一歩だな
現実がフィクションに近づいた
超エリートだと思うが、四段以上になれないと将棋で飯食えないんだな
やる夫らはプロになれず退会してしまったらその後どうするのか
今更ながらタイトルが不穏すぎる
最近の展開は個人的にどうなんだと思うｗ
それと「棋士」と言う呼称は基本的にプロ棋士のことなんで奨励会三段以下やアマのことは棋士とは呼ばない。
ハチワンで出てくる賭け将棋をメインとしてる将棋指しは「真剣師」と呼ぶけど現代ではもういないんじゃないかなぁ
将棋も将来そうなるのかな。
中国にはシャンチー、韓国にはチャンギと
それぞれ現地の将棋類があるから、
そうなる可能性は低いかと。
＞それと「棋士」と言う呼称は基本的にプロ棋士のことなんで奨励会三段以下やアマのことは棋士とは呼ばない。
マジか…何かますます三段以下と四段以上に格差感が
三段だってそこらの将棋自慢程度軽くひねれる強さだろうに
>>282
中韓はあの駒の丸い独自の将棋持ってるしなぁ。将棋が海外で流行る事があるにしても
小規模なもんじゃないだろうか。将棋的なゲームは世界中にあるだろうし、やるとしたら将棋より
チェス選ぶ人が多いんじゃないか。でも奨励会にも中国から来てる人もいるんだよな確か
このスレには外国人将棋指しとか出たりすんのかな？
これ現地のチェス版って言ったほうが近くない？だってとった駒使えないし。
将棋の独自性は、とった駒が使えることであり、
これは高いオリジナル性だと思うんですよ。
海外ではやらないのはキャッチーな見た目してないからかもね。
将棋の駒も立体にしよう！（提案）
そして子供向けの駒造形になって
「俺のターン！俺は左陣の桂馬を敵陣突入と同時にクラスチェンジ！(成)」とかになるんですかやめちください
……あれ、大分近いことを「量子将棋」がやってる……？
ナットウカリーである種有名なフードン漫画の人だから何かとエロい
駒が鎧武者とか飛竜みたいな意思ありロボットでさ。後半は合体とかすんのよ
玩具としても出てた…気がする……
盤面に置かれるフィギュア達、合体(台座に重ねる)すると合わさる移動範囲という特殊仕様…と中々にカオスな感じの…
量子将棋よりはニュアンス大分>>285や>>287に近いと思われるが、もう遠い目して語るしかない位には流行らなかったなぁ…
早稲田大学将棋部さん、優勝おめでとうございます。メリークリスマス！
23:00ぐらいから投下します。
それでは、お願いします。
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/ ＼/::;:;:i ´''''':;,, ,,,ゞ==ｼ ﾐ/ }/ # 03 順位戦C級2組 第9節 やる夫 vs ジョセフ・ジョースター (上)
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i 川 ＼＼＼} !ミﾐﾄ､ // .. ! .}
| i , |.| .斗-┼ !ミﾐﾄ､ ＞､ . i 人
| |.i i | ´ ,,,r=≠i| ﾄ､ﾐＹ´｀ヽ / Ｙ´＼ ゝ
! |ﾘ ﾘ .〃弋::::ｿi | !ｉ {､. ﾘ ' / ,{ ヾ ふふーん、3連勝！
| |ｆトﾐ " ｜｜ ﾘ ｒ'./ i / 人 ﾄ､
. ﾉ人川弋ﾘ） .! i ,,ｲ / / / |/ ｀
／´ .从ﾊ ヽ ヽ| ∧ ハ从 / ′
ﾍ. ./ / / ∨
ﾉ＼ ￣ ´ ／.-‐ "´￣￣￣￣}
i''￣￣｀ミト.､ ..ｲ ´ |
|三三＞. ｀ ＜´ _ _ ..-‐≠三三三三三{
トﾆ三三ﾆ＞..､ ｀ ＜三三三三三三ﾆ!
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.＿__
.／ ノヽ＼
;| （○）（○|:
:|ヽ (_人_)/; 10秒将棋、強すぎだろ常識的に考えて……
. :| |. ⌒ .|;
:h ／; やる夫でも止まらんなかったか……
:| /; ’
/ く､
;| ＼＼_
;|ミ |`ー＝っ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
本日発足した「やらない夫研」は、歓迎の意味も含めての
１０秒将棋・リーグ戦から始まった。
ある意味では、研究会内での格を決めるものでもある。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,ハ /＼ /::::::ﾍ
/´ヽ ,/;:::::∨::::::::Y＾⌒ヽ､{ｹ:::::::::ヽ､
/l::::: ﾉ!／::::／:l|:::_ｲ丶{:::ヽ､::::.ヽ::::::'⌒＾￣,}
,／/:::::/::::／:::::／l{ﾆ、ﾐ::::＼::::::::.::::＼: : :./´::|
. i /:::::/::::::::::::::::′∧ヽ＼::::::::ヽ::::ヽ:.:.:.ｲ.:/:::::::;:
/::::::::′/:::::::::/:::丿 '.:::::::ヽ:::::::ヽ:::::!::゛_,ｲ',::::::::ﾄ､
. i /:::::/::::::::〃::::::/:::::| ヽ::::|ヽ:::::::';::::ｌ:＼:::i|::::::::: : ::>
, ':/::::::::′/::::::::l::::::L::∟、 ､::| ＼!:::::|:::::l＼::::::::|ゝｲ
. ／:::::::/::::〃:::: |_ム-‐´￣ |/ ヽ /￣ ';::::ｌ:＼:::i|::::::::>
, '::::::/::::/,ｨ!/:::::l:: | ∨ _ ／ | ／_| |!:::::|:::::l＼::::::::|ゝｲ
{::::::/:::://｜'::::::l: |xr=≠キァ |／ｨ≠ァ j::::|::::,ﾄ､:::＼::lﾙ
l::::/／ l:||::ｌ:::::::::l,. |八Vzノ ／ 弋zｿ'/ }|:::ﾚ'::!ヽj/ ） ふふーん、できない子の早指しは折り紙つきだからね。
｀/,' l:||::l:::ヽ∧＼| }|:::ﾚ'::!ヽj/ ）ヽ
（ l ﾘｌ:!い::::::{tハ、ﾞﾞﾞﾞﾞ ′ﾞﾞﾞ i:::ﾚ/|:::l丿::ﾘ::| `丶
ヽ ｌｌ/ Ｖ｜トrﾍへ、 丶二フ , ,ｲ.|::::x|:::|::/ｲ|::l ） r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
＼｜::| |｜::: ＞ ､ _. ＜ｨ:::ﾚ':::::/::∧::丶:l | なんで１勝２敗のお前が威張ってんの？ |
. |::::j人!::::＞ｰ- ＞､_ 「入｜ ′ｲ∧ ﾄ､::::＼＿, 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
|::/ i:::::: :: ::.＼ /ｰ〈＼⊥/::,ﾍハL 「＿￣ヽ
|/ |:::::::: :: :: ::.＼./＼メ、＼::＼:-::::::∧
. ,イ＞＜ ／||＿＿＿__＞、|:::: ＼ヽ-く::＿::::ﾍ うるせー！ 兄さんには勝ったし！
. /⌒:ー-く:: :: :: :: :____／:: :: ＼::::::: ＼!:: :: /::_:::::|
. {:: :: :: :: :: ヽ:: ::＜__:: :: :: :: :: :::.＼::: :. |:: :/ﾆ:=::::::::::ヽ＿
. l|:: :: :: :: ::＼ﾍ:: :: ::/￣｀＞ー-:: ::`ト:┘/::: ::: ::: ::.: :::: ::: :＼
|:: :: :: :: :: :::＼＼/:: ::／:: :: ::／￣￣:｀｀`:-〈:::: :::: :: :::: ::: :: ﾍ
. ∧:: :: :: :: :: :: : ＼! ／::＿_／::: :: ::: :::: :::: :: :: :ヽ:: ::: :::: ::: :: :: ::} ))
. ヽ、:: :: :: :: :: :: :厂￣::: :: :: :: :: ::: :::: :::: :: :: :: :｝:: ::: :::: ::: :: :: /
. ＼:: :: :: :: :: :|ﾍ:: ::: :: :: :: :: ::: :: :::: :: :::: :: ::/!:: ::::: ::: ::: ::／ ノﾉ
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ……だいたいこんな感じか。 |
r､〈},__ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
, -一≧o≦7
/7Tﾊ寸寸//>
|小● ●）})/ 【絶対的王者】
ゝ '- ノ,」
Y::Δ:::::ヽ、_
（| ,,〈ヽ､_ζ
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 下々の民の壁 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
- - 、
/ (● ●）ヽ
ゝ（_人_） ノ
/ ヽ
（| |）
.し Ｊ
──┐
／ │ ＼
／ ／│ ＼ ＼│
／ ＼ │
, ノ ､ 、 ──┘
. l（● ●）| ,へ. - ‐- .へ
. | (_人_) | ／ 〈:::::ﾊ:人从:::ﾊ:::::〉
. ヽ （V） ／ ￣￣ ):ｲ（● ●）Y)::(,
/ ,た） ＼ ＿＿ ,人 - .ﾊﾘ
|| 「 ＼ ( ﾊ <v> （ﾊ(
｀ヽ
ヽ
u. V
V
,,＿ ／￣
￣二''＝=≧､_ /‐-、V
/ /:c;:;ii',V Vc∧ V |
∧ V;:;:;:i' V;:;:i' V
ヾ､,,_,,’`゛ ヾ'' 、 というか長らくVSやってっけど、久々に１０秒将棋でやる夫に勝った気がする。
/ j! ｝
i! / i、 / i うっひょー今日は調子いいぞこれは全勝コースだ、と思ってたらどうしてこうなった。
`ー- ‥ -‐ ´ `ー,´ .l
u. `ー--- ― -‐ '´ i
l
i
i
l
l
/
/
,ハ /＼ /::::::ﾍ
/´ヽ ,/;:::::∨::::::::Y＾⌒ヽ､{ｹ:::::::::ヽ､
/l:::::ﾉ!／::::／:l|:::_ｲ丶{:::ヽ､::::.ヽ::::::'⌒＾￣,}
,／/:::::/::::／:::::／l{ﾆ、ﾐ::::＼::::::::.::::＼: : :./´::|
i /:::::/::::::::::::::::′∧ヽ＼::::::::ヽ::::ヽ:.:.:.ｲ.:/:::::::;:
/::::::::′/:::::::::/:::丿 '.:::::::ヽ:::::::ヽ:::::!::゛_,ｲ',::::::::ﾄ､
／:::::::/::::〃::::::/:::::| ヽ::::|ヽ:::::::';::::ｌ:＼:::i|::::::::: : ::>
, '::::::/::::/,ｨ!/:::::l::::::L::∟、 ､::| ＼!:::::|:::::l＼::::::::|ゝｲ あれ、兄さんやる夫さんとはおおむね互角でしょ？
{::::::/:::://｜'::::::l::/ｌ_∟､ ヽl二,,'_'j::::|::::,ﾄ､:::＼::lﾙ
l::::/／ l:||::ｌ:::::::::l,'ｌ { ﾄ;ﾊ` '´‘;!iﾒj }|:::ﾚ'::!ヽj/ ）ヽ そんなに１０秒将棋苦手だったっけ？
｀/,' l:||::l:::ヽ∧ヾ` vｿ Ｖノ /|:::l丿::ﾘ::| `丶
（ l ﾘｌ:!い::::::{tﾍ ,,,, , ,,,;ｌ|::::|::/ｲ|::l ）
ヽ ｌ/ Ｖ｜トrﾍ、 ,ｲ.|::::|::i|| ﾘ
＼｜::| |｜::::ﾄ､ ‐―- ｨ:::ﾚ':::::jl:::l
|::::j人!::::｜「 ト __ , ´｜ ′ｲ八|
|::/ i:::::::ｌ l! | ∨/::∧::丶
|/ |:::::::l !ﾚ //::∧ ﾄ､::::＼＿,
/ ｌ:::::::川 ／/::,ﾍハL 「＿￣ヽ
／ ＿ 厶ィ'::::/ ｰ一' _／∠_ヽヾ. ￣｀ヽ
／´￣￣￣￣ ｀＼.
／ ＼
/ '.,
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ |
| .| 最初は俺が連勝した。
| ;;;（ ● ） ﾉヽ （ ● ） | ２０戦目ぐらいで互角になって。
| .´"''",. "''"´ | 今は５回に１回勝てるぐらいかなあ。
|.::::"⌒（ j ）⌒ﾞ::::l
| :::::::: ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ ::::::::/ なんかこいつ、人の読みのクセ逆用してフシがあんだよなあ。
.丶 ｀ ⌒ ´ / こっちの思考の裏ついてくるというか。１０秒じゃ対応できん。
ヽ /
ヽ /
ゝ ＿ ／イ＼
／ ＼
／ ＼
＼
＿＿＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼
／ ィ≠x r≠ｘ ＼ ノーコメントでお願いします。
／ （《 f::;::} f::;:} ヽ
| ヽ_ー′ ｰ′ |
| ´￣｀ （ i ） ´￣｀ |
＼ ー‐ ＾ ー ／
＼ ｰ一 ／
／ ＼
／ ヽ
＿＿_
／ ＼ ＿＿＿
／ﾉし u; ＼ ;／／・＼ ヽ＼; 正々堂々来るべきだろ常識的に考えて。
| ⌒ ) ;／ (＿￣￣／・＼＼;
| 、 );/ /rｪヾ__） ⌒::: ヾ;
| ＾ | i ｀＼／´-'´ u; ﾉ;;
| | ＼ヽ 、 , ／; いやあ、やらない夫さんは思考が読みやすくて読みやすくてｗｗ
| ;j |／ ＼-^^ｎ ∠ ヾ、
＼ ／ ! 、 /￣~ﾉ ＿＿/ i;
／ ⌒ヽ ヽ二) /（⌒ ノ
/ r、 ＼ / ./ ￣￣￣/
／ / 从 ＼ゝ
/ i |:::: ヽ ゝ, ヽ
. ′ ' ﾊ ヾ::: |＼ ﾊ | ヾ;. |::::: ヽ |
| | │ /-＼- ヾ |ニ| /-i!│ |: i::::::ト.:::: ∨
| | │ﾊ／ 、 │ ヾ| / i::::/:::∨ヽ:::::: /
|ﾊ Vｨ＿＿, ＼|､＿＿＿ /／ ,/ V:::::::::::::::（::::::!| となると私の天下も盤石じゃないかあ。
. l ゝ ＼ ￣ ￣ イ ／/ ) |:::::::::::::::::::＼ |
「 ` ヽ ／jｲr '_ノ::::::::::::::: ﾊ::::ﾉゝ １０秒将棋ぐらいはそうそう負けたくないなあ。
. ﾊ rイ:::::::::::::::::::::/
ゝ. - - ..イﾊi!:::::::::::::: //
｀ ．. ＿＿ --――-､
／￣￣￣｀¬ｰ-￣＿ ＿＿＿_ヽ r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
}=‐-＿＿_ ￣ｰ=三三三三ﾐ､ | これ以上強くなるのは勘弁してくれだろ。 |
/三三三三三≧=-＿_ ￣ｰ=三三! 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
. /-=ﾆ三三三三三三三三≧-＿_ ￣`＼
. ／ｰ-_､ ￣‐=三三三三三三三三三三三ニ＝-ヽ
. ／=‐＿＿＞､_ ￣ｰ＝三三三三三三三三三三ミ､
i／￣ ￣ｰ- ＿ ￣￣￣￣￣￣￣￣＿_ }
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
現代将棋を支える研究会――中身は多様だ。
ある一つの戦型やテーマに絞るものや、ひたすら対局を繰り返すものなど。
特に流行しているのが、「VS」というものだ。
単に２人で行う研究会のことであるが、２人ゆえにその密度は濃くなる。
対局であれば回転数は上がるし、双方の専門分野でテーマの研究は果てしなく可能性を生む。
もちろん、やはり２人だけでは戦型などは偏ることが多い。
多人数型の研究会が廃れることはないだろう。
研究会に選ばれる相手は多様だ。仲の良い同年代で、ということがやはり多いが、
その中でも同じテーマを持つ棋士同士や、振り飛車党が居飛車を勉強するための振り飛車禁止研究会など。
当然、見合うだけの、なにか見どころがなければトップの棋士の相手には呼ばれない。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
| VS仲間 |
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
, ノ ､ 、 ||
. l（● ●）| ||
. | (_人_) | || - - 、
. ヽ ノつ||/ (● ●）ヽ
■ □ ■ □ ■ □ / ソ ⊂ゝ（_人_） ノ □ ■ □ ■ □ ■ □ ■
|| .| ヽ ヽ
. （| | | |）
.し Ｊ ..し Ｊ
【異端振り飛車党】
, ノ ､ ､
【（２つに分けたら）居飛車党】 l（● ●）|
- - 、 | (_人_) |
/ (≡ ≡）ヽ ヽ ノ
(ヽ （_人_）/^) 〔__≧＜__〕
ヽ / | |
. | | . | |
.し Ｊ .し Ｊ
┏━┓
┏┳┫━┫
【純粋居飛車党】 ┃┃┣━┃ 【純粋振り飛車党】
r､〈},__ ┗━┻━┛
, -一≧o≦7 __, ﾊ_,,_,ﾊ 、
/7Tﾊ寸寸//> r':::ﾊ:::从人:ﾊ::ヽ
|小● ●）})/ )イjﾉ（● ●ﾙ:ﾉ
ゝ '- ノ,」 )ﾘﾊ .ω ﾉ(
Y::Δ:::::ヽ、_ ,ﾊ） Lv7 (ﾊ
（| ,,〈ヽ､_ζ ((⊂ 〉 |： |つ)).
く/＿_j_,> く/_j _ｊ 〉
し Ｊ ε≡Ξ ﾉノ ｀J
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
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この研究会のテーマは対抗形――居飛車 vs 振り飛車だ。
振り飛車中心のやらない夫と、オールラウンダーながら居飛車を多く指す自分とのVSを発展させた形になる。
……やらない夫とのVSは間違いなく勉強になっていたが、やらない夫の指す戦法はクセが強いものばかり。
正直なところ、相手する戦法の幅が広がったのは嬉しい。
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もちろん、対抗形の研究会だから居飛車ばかり指す、というわけではない。
プロにかぎらず、苦手な戦法があるのであればそっちをもって指してみる、
というのは悪くない練習法だ。
アマチュアであっても、苦手な戦法があるならば逆に自分で指してみれば気付くこともあるだろう。
苦労する部分や急所などを嫌でも責められる。
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.
／￣￣＼
／ _ノ .ヽ、＼
| （●）（●） |
. | （__人__） .| あー、もういい時間だな。
| . '´ｎ｀' .ﾉ
.ヽ . | | } 本日はここまでってことで。
ヽ.. ﾉ .ュノ
/ { ..ﾆj､
|. | "ﾂ ＼
|. | .l |ヽ、二⌒)
＿＿ ＿
￣ヽ、｀Y´/ _｀-―-、
／￣ヾ、 } ﾚ ＿＿＿＼
. ／, ィニﾆ大 ヾ‐-、 ヾ｀
,ｲ ´ ヽ＼ ＼
／ 、 }ヽ ｀ト､ヽ
./ , :ﾄ ｉ ヽ} ｀ヽ｀ はーい。お疲れ様でしたー。
.,' f: :i :| ヽ :|、 | ヽ :}
ｉ l :ﾄ | | | ヽ | } ヽ
| i､ { :| ＼ :| !/ ヽ | :/ﾄ＿ヽ
| ハ ヽ |.┃ ＼| ┃ }ハ l/ ＼ ｀
ﾚ ヽ : :ﾄ┃ ┃ } :| ）ｲ、 ＼
＼{ " ｲ ﾄ { ￣
| .iヽ、＿__-_ ,、イ/ } ハ/
!ノ ヽ|/ }ﾊ∧寸 } /|/
/ } ´
| |
| |
l: : : :‐-ｨ,>`´: :´: :.イV ﾏvヘ、ヽ.: : : :,'
. '´⌒:: : /:ヽ／: : 〃 ﾊ ヽ: : `ﾍ ヾ､::/
,／ .: : : : : l: :′ ｧ: : : : : j.: :f'} :、: : : : :ﾍ: :＼
ヽ .: : : : : :ﾊ : : /. : : : : : : : : :}: : : : : : : : ∧. :ヽ
Y.: : : :.,.' : : : :´ : :j . :l. :/. :ﾉ !. :| . :l: :ｷ.: :!ヽ: :l
/.: : : .:‘ : : ,' : : : :/ /l/／ |: :| : :| : :!. :/.::!: j
. /.: : : .:/.: : ;,' : : : /}ｲ'⌒丶 .l /‐､/| .:|: : ヽ::l/
/.: : :ｨノ!: :人.: : : /‐ｨ〒ﾃ; ′ ,辷,y､_ﾘ.::/::|: :ﾘ それにしてもやる夫さん、振り飛車もかなりお詳しいんですね。
!／l （ |/'|: :/: :i/〈'弋ﾉ ﾋノ丿, vﾊｲ/: :|
{/ ） |N.: : :ハ''' . '' ,〈/ ﾙ/|/Y´ 居飛車中心と思ってたんでびっくりしました。
{ il: :}: :!ヽ丶 ,ｲﾑｲ |
|/: :/: :八 ヽ、 '´ , イ::l::/! /
,': :/: :/!: :、l:. ｀ 7:´l : :|: :,ｲ（
/ ／: / .＼_:ヽ、 ｲjヘl､ : : i八｀ヽ、
八/＝|、 `､: :ｌヽ, ‘l｀ヽ. : :＼ ）
/ ／＞┤＼_ ヽl ＼ _ヽ:｀ヽ.: .:!
|/／⌒ 乂＼＼ ＼ | ﾘ// ヽ:|
i ｀ﾊ ＼ `ヽ‐- Y´¨｀/〃 | ､
／ ;;;;;;;;;;ヽ
/ ;;;;;;;;;;;;;、
| ノ ＼ ;;;;;;;;;;|
|（ ●） （●） ;;;;;;;;;l うむ。こいつ結構振り飛車詳しいのにあんま実戦じゃ指さんのだよなあ。
| （__人__） ;;;;;;;;il 振り飛車党
| ｀ ⌒´ ; ;;;;;;;.;;;;;ヽ たまに指す振り飛車の成績はいいんだからこっち来てもいいのに。
! ;;;;;;/i;;;;;;;;ヽ、
＼ ;;//;;;;;;;;;i;;;;;;ヽ､ 変態振り飛車はいいぞ！ ケンシロウ！
／) ￣￣;l; ;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`‐-､
＿ / :/ |;;;; /;;;;;;／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ヽ、
ノヾ `‐-" ｌ , -‐"i /;;;ノ;;;;;;;／;;;;;;,-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞヽ,
ﾉヽ | ／ .ヽ!;;:／;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;li
l , :l / , ;/ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
( ヽノ .i i; ;l ,, ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
ヽ､ ＼l/_,-‐ ､:;| :;＼,,-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
ヽ､i ＼i;;;;;:)）;| ;;;;;;;;;/ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;‐､;;;;;;;;;;/
＼ ＼´）;;| ;;;;;;;/ ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼;;;;
＿＿＿＿＿
／ ＼
／ ＼
／ -一' ﾞー- ＼ あっちが油断して振り飛車は来ない、と思ってる時は結構うまくいんだお。
／ ／´ ｀ヽ /´ ｀ヽ ＼
／ （ ● l l ● ） ＼ ただ振り飛車はどうも専門家の独壇場っぽくて……
| ヽ_ _ノ ヽ_ _ノ |
| ''"⌒'（ i ）'⌒"' | あと、変態振り飛車は別にいいです。
＼ ｀ー ─'＾ー 一' ／
＼ ー一 ／ r´￣￣￣￣￣｀ヽ
／ ＼ | なんだと！ |
/ ヽ 乂＿＿＿＿＿ ノ
/7 ,-,
＿＿ / i／∠＿
／丶 ノ＼ /l <二_ '
|（●）（●）| ヽl :i─ -' さっと囲って！
| （_人_） .| , ' ／
| ｀⌒´ | _ ノ , ′
i | ／ ／ /
,・ ヽ /:¨ ─‐ , ／
/ ／ ....ノ＿....:::::.／
i ､.....:::::::::::::, -'"￣ i
_.ｨ二｀ヽ. ﾔ '_￣イ ,-.,／
／ ｀── ¨ ., ─' ,/
(／ｨ_=､＿＿＿ - - ､ /:i
｀ ヽ￣￣￣ .＼
＿＿
／丶 ノ＼
|（●）（●） |
ばーっと指す！ | （_人_） .|
この振り飛車の魅力がわからんか！ | ｀⌒´ |
. ｪ-_ .i .|,.. ．-‐ 、
,､ .{ ､. k'y'-'／ヽ ＞ /＼ _ ＼
{＼ ､.＼. i i ﾊゝｲ ｀i i`-:ｲ ＼ :/｀
'､＼ ｉ ｀!.' ￣￣ ., : ´￣ :ｉ /｀
ヽ ..:: ¨ ＞ , _ ,∠ ／､ ｌ/
ﾔ_ ｀ヽ￣￣￣￣, : / _ ,}
｀ ＜ -､ ノ _ ＞ ' ｀ヽ ' !. r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
｀ ＜ ´ ＞ 7::::::::/ - ／ | んなアバウトな感覚でやってんのやらない夫だけだお。 |
｀ ¨ /::::: } ' ／ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
/::::: i /
もちろん、それを分かった上で戦型を固定するか変化させるかの世界か。
／´￣￣￣￣ ｀＼.
／ ＼
/ '.,
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ ..|
| .| そうかなあ。
| ;;;（ ● ） ﾉヽ （ ● ） |
| .´"''",. "''"´ | 結構みんなそんな感じだと思うけどなあ。やらない子はどうなのよ。
|.. （ j ） .l
| ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ / r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
.丶 ｀ ⌒ ´ / | ちょっど同意する部分があるのがムカつく。 |
ヽ / 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
ヽ /
ゝ ＿ ／イ＼ 賛成票べりーさんくす。本案は過半数をもって可決しました。
／ ＼
／ ＼
＼
／￣￣＼
／ _ノ ヽ
| （ ●） ）
| （__人） でも棋風的にはやる夫は普通の振り飛車党向きではないかなあ。
| ｀ ⌒ﾉ
| r-‐､ やはり！ 変態振り飛車！
ヽ （（三） ざーっといってがーっと押し潰す！
ヽ } 〈 かーっ！うめーっ！
〉 ,ｨ⌒ｧ ヽ
（ .＼／ 人＿_）
ﾄ､ ／|
|...＼_／ |
＿＿＿_
／_ノ ヽ、＼
／（ ●） （●）.＼ ま、まあ。
／ （__人__） u. ＼
|ｎi 7 ｀ ⌒´ . |ｎ なんか機会があったら検討してみるお。
l^l | | ｌ ,/) U l^l.| | /）
', U ! ﾚ' / . . | U ﾚ'/／) 次は無理だけど。
{ 〈 ﾉ ／
..i, ."⊃ ｒニ /
."'""⌒´ `''""''''
, -‐= ' ￣ '' =‐- ,,
／ ｀ヽ
,r ヽ
, ' ヽ 次の相手どなた？
,' , ,, l
l ,, |l,,,r;;;彡´￣ l
,,===;;;;;;;､l l ｲゝ'ﾌ'' l r´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
l __,イﾉ｀'''''l il ´''' l | ジョースター九段。 |
.', ｀￣´ l;;;, l 乂＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
.', _ ;;;;;;ﾉ l
.', '',､'' ヽ l あ、そらやめたほうがいいわ。
', , ノ;;;＞,,,,ﾉ l 奇襲の大家にそんなもんぶつけられん。
', ｀''´,,,,,,,, l
', ';;;;;;' ,, ''
＼ ,, '' r´￣￣￣￣￣￣｀ヽ
＼ ,, '' | ですよねー。 |
＼ ,, '' 乂＿＿＿＿＿＿ ノ
｀ー―― '
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（:､ﾄ.ﾊｒﾊ,ｨ､,.
ﾆ三＞ｧ::::::::::::::て ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
,.ｲl彡}:::ｒﾍ::::::::::ｆ ┃
／l:::::／ﾊｔぇｔﾁ｢ ｒ）!_ ジョセフ・ジョースター九段。
. ／:::| ﾄｲ ＿_', - ハ;ｊ ＼ 名人２期。A級通算２７期。通算タイトル２２期。
, イ:::::::::::／ | ＼:ﾉー '__／ /／ヽ. 紛うことなき、大棋士である。
/´ ＼:／ /´:l ｀￣ ＿,. ,..-─-＼
. ﾉ / /::::::::＼-‐ 二..,,_／:::/ ﾊ、 段位は、その棋士の偉大さを表すといっても過言ではない。
} ﾉｰ- ／ |､:::::::::::::￣:::::::::::::::／| ∧. 「三段リーグ」を超え、四段となってからプロ棋士の人生は始まるが、
｀ー‐‐'‐---‐l::::::フ丁¨｀ヽ;:::::¨´／ヽ人 ／ } 四段から五段に上がるための昇段規定でさえもなかなか険しい。
. l＼／l¨ヽ:::::::＼::::i:::::::::| l /l
V::::i'ヽ;___〕::::::ﾉ:::::ヽ／l l } | 公式戦100勝や順位戦Ｃ級1組昇級、などでようやく五段だ。
∨:i-‐l､_::）::::l::::::ｆ´ ヽ_入_ｊ ヽ
,小ト-}､::::）::::／/:{ i ﾉ | 九段に至っては、最難関クラスのタイトルである竜王位2期、
〈:::＼ｒ‐--‐::'::／::/ﾊ ! i i. 今なお棋界の頂点の一つである名人位1期、
}＼:::丁´￣:::::／/:::| i l ,' タイトル3期、あるいは険しい八段までの道のりを歩いてきた上で、
）:::｀干¨:￣::::／:::::ﾉ ｌ､l _/ 更にプラス２５０勝。
. |:::＼:l::::::;::::'´:::::::::::::| !::￣::l
|::::::::ヽ/:::::::::::::::::::::::i. !:::::::::l 八段の険しい道を乗り越えた場合、多くはいい年齢だろう。
l::::::::::|:::::::::::::::::::::::::__/i:::::::::ｊ_ 生涯成績６００勝なら上々の世界で２５０勝の要求は恐ろしく険しい。
;:::::::::l:::::::::::::::::::::〈:::::ヽ｀ﾆﾌヽ〉
Ｖ::::::l:::::::::::::::::::::::ヽ:___／ ある種の名誉位ながら”九段”はやはり重い。
ヽ::::!:::::::::::::::::::::::::} ――なお、対局料や講演料などにも段位は大きく影響する。
〈:::::;::::::::::::::::::::::::{ ┃
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;::::::ヽ､:::_::::::/::ｸ
ヽ;＿|:´::::::::｀ヽ〉
| l::::::::::::::::ﾉ:ヽ
l ＼::::::::::::::::::「i
ﾊ | ヽ:::::::::／ .}
／ ｀入 ￣ ／!
と¨´i _（ |｀¨ ￣ l
｀ー‐‐'⌒ﾞｰ‐'l l
色々研究されてるなか変態呼ばわりされる戦法ってどんなんだ？
／ ^ヾ二二二二二二二二二二二-_
＿＿__ _,. '′ }'/二二二二二二二二二二二二=-‐. : :
ｉ:ｉ:ｉ:i:i:i:i:i｀i.､／⌒ヽ､_,. / ⌒ヽ二二二二二ﾆ=-‐. : : :''"´: : :､: : :
i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:／ /＿＿＿,,.二ﾆ=-‐. : : :''"´: :_,.斗-‐: : : : :ー
i:i:i:ｉ:ｉ:／___ i} イ 弋じヶﾐ､ヽ: : ! |: : /:/: : :,.ｨ坏じケﾍ: : : : }:V/
ｉ:ｉ:i:i/''⌒ヾヽ ／., : :｀＾ ー―: : /`V: : : : /: : : ヾ､__ｰく,,.ノ: : : /.:./ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
｀¨/ ! }／=:| ` .,: : : : : : :/ l : : : l ヽ: : : : : : : : : : : : :/:.:/ | ┃
. / /| ! |/ ` ‐ ‐‐く! ｌ: : : :ｌ !:｀: :ー ‐ ‐ ,:ﾍ:.:.:|_,ノ 彼を、ライバルが、ファンが、あるいは自分がこう呼んだ。
.' / :K / ､＿＿_／ i! l: : : :ｌ ! ､＿＿__/ }.:.:| / 稀代の『策謀家』だと。
⌒^¨ー ''"⌒ヾヽ ､ l ⌒ l ｜ }:.:.|,ｲ
/ _j } i:.、 ｀ ´ ｲ / }.:.// 得意戦法はなし。なんでも出てくるオールラウンダー。
_,,. '⌒ヾヽ ／ / /V:i:i:i:i:i´ヽ＼__ヽ ヽ /:./ ′ 奇策を練りだし、相手の弱点を突き、研究の外から弾を放り込む。
! } 「⌒^ ー‐ ―― ⌒】 | ヽ j.:/ ′
// | │ /, 彼の『策謀家』という呼び名は、そうした態度に対する揶揄の
厂 ／⌒＼ ｰ━━━━‐ / l| l//, 意味もあったが、それも含めて本人は喜んで受け入れた。
／ } / / /. .| ヽ ヽ | __j{ｲ//
/ ′〃/: : :| ｌ | ,.ィ7´ |/, 年齢による衰えとともに成績を大きく落としていく棋士も多い中、
. /) ／ / | i{ l: : : :|: . | |／i:i/ |/ 彼はそうした老獪さに磨きをかけていくようだった。
. ／ }―.:i`i:.、 /: : : : : |: : : ./ イ:ｉ:ｉ:i/ /` ､/ 名人位最年長記録、及び最年長防衛記録はそう破れはしないだろう。
/:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ー'‐'‐'‐'┴'‐'i:i:i:i:i:i:／ /ヽ V ┃
／:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:i:i:／ /i:i:i} |/ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,‐' ;'ﾞ`, ,..､ _,| i｀Y`.､
. /､_ ｀" '‐' '､.ｌ. ,-ｌ i. ヽ
ｌ _i ,.-､ ,-‐..､ ｀'i._ .ｌ. ヽ `., ､´ヽ
. |‐'" i _`-─-､L.＿｀! ,ﾍ.ｌ... `, .! .\ ﾊ
. ｌ ,.-‐ ´ ,..,｀ ､_`‐､_ ハi |. ｌ | :ﾍ
レ'´ i '┐ .ﾄ.､ `t- ､_ヽ ｌ ! .t :..ヽ‐t-､ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
,.' r_, ｀--' `‐ヽ ｀‐-´ .! _!. i |. ｌ ｀､,ヽ ┃
ト､_ ,-‐─‐‐-､ ｀ ‐､ ,.-ヽ､`┴､i__ :. !. ﾍ ……が、その往年の大棋士も、今や７１歳。
. ｌ ,i ,-‐-,.‐'´,....､ ,. -‐┴､─--- / _ ! ￣ .i / .! 流石に衰えは隠せず、６１歳にてA級を陥落。
Y´ ! ,.‐' / , ‐'´-‐` ヽ､＝= ｌ. f､`,ヽ ､_ :. ! `‐/ 一昨年にはついにC級２組へ陥落。
. ｌ ./ .,'-'／ / ,.二､ ､ ＼‐-ｌ '‐ｌ | !. T‐- :. ｌ / 昨年は２勝８敗で降級点を喫した。
V_,.' ／/ .:ｌ／弋ｿ '´ ヽ=´ リ ./ ｌ :. V ┃
. /ﾉ ／／ ｀─ ´ ! i '､ノ ｌ :. └､ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
. /'´,.':::/ ,.-─､ /￣`,-‐' ./ ＼ ! ' :., i.._
! ./::::::ｌ i /.／_ｌ:::...`‐-､' ! `‐ｌ. i ./ :.
ｌ../:::_,-'､ｌ. ' ﾍ'ソｌ , ｀ ‐､ ｀ ＼､ﾐi ,.ｌ._ ／ :.
`‐´ ＼└-'G`‐-' ｀;､ ＼ ,､ ＿__`__.Lヽ_ ￣ﾉ :. ┏━━━━━━━━━━━━━━───
| ｌヽ__ノ!､`､/￣二-､ ; ./ ＿＿__ ＼｀ :. ┃
| .!::＼ ､ !- ´ ./::. ヽ | .ｌ:;:;:;:;:;:;:;￣￣｀ ヽ :. 今や彼は”安牌”であろうか？
| !:::::ヽ i ヽ i _,-,..i | !:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ｌ ＼ :. ┃
. | '､::::::ヾ iﾊ､_=‐' _,.' ｌ !:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|. ｌ::ヽ :. ───━━━━━━━━━━━━━━┛
_,.-‐'´ヽ ＼::::ﾍ , ､_,.‐´ヾ '､ｌ ＼:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;! .ｌ::::ﾍ
/ .､-─＼_.｀‐-＼'､. ﾐ', ﾐ ヽ. ＼:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;! ｀--‐'
ｌ`､＿ ｀ ‐-､ ｀""'´ ＼ ﾐ _,.- ヾ ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;i
i:;:;:;:;:;｀‐-､ ＼:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ ＿,.‐' ＼ ヾ:;:;:;:;:;:;:;:;ｌ
i
:
;
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: 否である。
i 確かに、イケイケ全勝コースの新鋭よりはアベレージでは勝てるだろう。
; だが、大一番「若干格下の、同年代の相手」と「年老いたベテラン」。
.| どちらが怖いか、といえば後者である。
|: 何をしてくるかわからない。こと、ジョースター九段であればなおさらだ。
｡ 事実、今期もイケイケの若手に冷や水を浴びせている。
|
:| ジョースター九段は現状３勝５敗。背水の陣なのは、自分だけではない。
o ┃
.; ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
Ｏ
_,,,､､r-ー ' ´
ｒー ''''''¨¨´ _ ,, ､､ r - ﾟー ､､､,,,,,___
,､ r ' ´ ｡ ￣｀¨'' ー ､､,,_
,､r ' ´ ﾟ __,,,,,,,,､､､､ﾟ ,,,,,__ ・ ｀'' ､
,､r '´ ,､rﾟ ｡- '''¨´´￣ ﾟ ・ ・ ￣｀｀¨''' ｡ ､ ｀
,､r '´ ,,､､r -｡ﾟ ー r'ゝ､_,r'ヾゝ-'´!､ ー ､、ﾟ ¨｀ヽ ､
,､r'´ ,､r'´ ゞ'´ _,,,,､､､､､,,,,,_ ヾ・､ﾟ ｀ﾟヽ｡､ ｀ヽ､
r '´ , r'´ , r' ´｡ .rﾟ､ _r'´ ｀ヽ . ,ゝﾟ｡ ヽ ｀ヽ､ ヽ
, r' ,r'´ ,r ' ＼｀¨''｀¨'' ‐ ''¨´''''¨´/ ヽ ｀ヽ､ ヽ､
r' ,i' ,i' ｀¨'' ー---─ '''¨´ ヽ 'i ヽ
{ { { } } }
'i, i, i, ﾉ ﾉ 丿
ヽ .ヽ ヽ､ , r'´ ,r' ,r'
｀ヽ､ ｀ヽ､ ｀''' ー- ､､,,,,,,,,,,,, ＿ ,,,,,,,､､ r '´ ,､r'´ , r '´
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,､ ,､ /'＿＿／ ヽ
/ ヽ＿＿/ ヽ／ _ _ ヽ. ∧＿__∧
／ / ´ ー/ ｀ l ロ. / _ _
/ ´ ､__, ｀ |. ∨ ,! || ｜ l--l ｀ わー！
_l ∨ ヽ／￣)(￣￣｀"::::ノ (⌒ヽ, ..ヽ/ , ジョースター先生だー！
（ ヽ_ / / ｀'ー､....::ﾉ ∀＼/ｰ- /｀l ヽ
ヽ、 ,ヽ:..:ﾉ '::::|⊃ iー- l （_〕i__
l .::::Y :::| |"|ー-,| |
＿＿＿＿__
/__ノ (___) {__〉ヽ
/ (}
{二) く__] {_} {
／∠}￣￣￣ ＼ 人
{／ 〈__] : () ＼｜
|) ＿＿＿＿＿_ ({_| おうおう、みな久々じゃのう。
}／つ ⊂⊃＿＿__＼ }､
/ , ≦三ｭ 三三､ il|li}ヽ＼
__{／{ﾐ ｒｔｬｧ ffぇｧ :ﾐ| } } ﾄ､
＿／ /:∧|ミ､__(_)| |(_) __ノミlﾉ! :| /} ＼
.八 { l|ﾆ 人.八 ミ/::|／ |
|＼:∧ﾆ/ /二二ヽ l ∨イ l}
| ＼＼il┌┬┐iｌ／{ /
八 } .＼_,|__,／ | ./
＼ { O／ﾆ＼ O{ ／
/￣}⌒iﾆ／ヽノ} | |
| _ﾉ /ﾆﾍ 〈 | | |
| ｛＼:|ﾆニ| /|.｜i |
| | ＼二|／ :|
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普及活動は、棋士の重要な仕事の一つだ。
若い間お世話になった将棋道場で指導をやったり。
自ら道場を運営する棋士もいる。
関東であれば東京将棋会館の２階、一般向けの道場において、
指導対局やタイトル戦等の解説、ファン向けの顔出しなどをする棋士は多い。
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＿ , ＜:::::ﾉ￣￣￣＼
,ｨ:::::| ,...＼ <:::ﾌ _l_
l__｀¨ｒ::└--'-- ､__ L::::ヽ
/:::/ 〈:ﾉ <::〉 (:::> ｒ::.、l
/l¨´ ｒ::i ＜::) r:::::､ └‐'ヽ
/＞''"´ _二ﾆ --=ミヽ::ノ ,.-､ ﾉ
／ x＜l￣ ｰ'´ｨ'ｆﾗﾃ ｦﾉ_ ヽ:::ﾉ ヽ うおっしゃ！ ３面指しでやるぞ。
. ／ ／l´ｨｔう ｆ⌒i二´ 〈 {::::） _ ｒ::ﾍ
. / /::::::ヽＹ7'"ヽ ｀='ケ'´ /"l ﾚ' （::ﾉ ヽ:ノ ちゃんと勉強してきたかの？
＼｀二ﾆ:ｌ ＼ノｰ､-､、 、| ｒ:::､ ,.-､/
. ﾉﾉV/ｰ==＝ﾍ ヽﾞヽヾl＿__ _L::/
「ｒ'::::::V, ､__,.ィヽ } | | ／ _|H、
l |:::::::::{/l i ｌ| lリ川/ /,.-.､i r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ｌ_ヽ::::人l //ノ／/〈 |ｌ{::. ﾘl | しっかり”二歩突っ切り”覚えてきたんだから！ |
,.-─､__）ﾉ::| ﾊ｀７７¨￣ ∨ ／ ヽ一' 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ￣￣｀ヽ
. / /⌒ヽ‐':::::l/ | /:::＼￣￣´V | 俺もちゃんと”９筋攻め”覚えてきたからね！ |
{ ヽ::::::::／￣ l/:::: ヽ / / 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
おおう。今日はみんな自信満々じゃのー。
.
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ……ねえねえ、ジョースター先生。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
┌ 、 ,. ┐
| :,＼＿＿＿＿／,: |
| ／ ＼ |
V V 順位戦、ヤバいんだよね？
| 三三 U | っ
| 三三三三 U | っ 次の対局、大丈夫だよね？
ヽ. ,ー―､ /
＞｀ー─' ＜
__ ィ⌒ヽ.＿
／}ノ ⊂∧
{ﾌ fつ＞----∧
V) ／ fつ ⊂∧
/／fつ == :⊂∧
. ＿{つ o ,＞ ニ二二人_
{ (::|) {──一'´￣ミiﾉ
/ ＼ (二} rfｶﾌ rzY ………
イ: : : : :＼ / ヽ __(_)⌒i_)
＼: : : : : : ＼/// / i:Ti:ｉ}
: : :＼: : : : : : )/ /／⌒ｿ
: ＼ : ＼ : : :/⌒＞---f
: : : :＼: :∨ {＿/: : ::／
: : : : : ::＼}: :O }: : :く
: : : : : : : ::} : // /
: : : :＼: :/: : ::{ : : /
＿ , ＜:::::ﾉ￣￣￣＼
,ｨ:::::| ,...＼ <:::ﾌ _l_
l__｀¨ｒ::└--'-- ､__ L::::ヽ
/:::/ 〈:ﾉ <::〉 (:::> ｒ::.、l
/l¨´ ｒ::i ＜::) r:::::､ └‐'ヽ
/＞''"´ _二ﾆ --=ミヽ::ノ ,.-､ ﾉ なに、心配せんでいいぞ。
／ x＜l￣ ｰ'´ｨ'ｆﾗﾃ ｦﾉ_ ヽ:::ﾉ ヽ
. ／ ／l´ｨｔう ｆ⌒i二´ 〈 {::::） _ ｒ::ﾍ 先生は強いからな。
. / /::::::ヽＹ7'"ヽ ｀='ケ'´ /"l ﾚ' （::ﾉ ヽ:ノ
＼｀二ﾆ:ｌ ＼ノｰ､-､、 、| ｒ:::､ ,.-､/
. ﾉﾉV/ｰ==＝ﾍ ヽﾞヽヾl＿__ _L::/ r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
「ｒ'::::::V, ､__,.ィヽ } | | ／ _|H、 | だよねー！ 次のやる夫四段とかいうの、雑魚だもんね！ |
l |:::::::::{/l i ｌ| lリ川/ /,.-.､i 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
ｌ_ヽ::::人l //ノ／/〈 |ｌ{::. ﾘl
,.-─､__）ﾉ::| ﾊ｀７７¨￣ ∨ ／ ヽ一' いかん、いかんぞ。そんなこと言っちゃ。
. / /⌒ヽ‐':::::l/ | /:::＼￣￣´V
{ ヽ::::::::／￣ l/:::: ヽ / /
＼
`ﾄ ､
j. ヽi
/ .}}
.／ /<
／ ／ｲ､:::`ﾄ
.／ ／／rｭ l:::l l ――舐めてくる相手は、転ばせやすい。油断は禁物じゃ。
.,x＜ ＿＞' ｰ=ﾆ､.}:::>!
／-'"￣／ _" 〉`U}.l::' .l あっちも崖っぷちじゃからのう。しんどいしんどい。
/:ｼ. i .／ ,<k.ｼ-､ .; .〉 .!:l .l 秘策の１つや２つ、使わないといかんかもなあ。
､_/ｲ/:} '/,,∠,,ィ{{⌒ﾉ く_ｨ' .ﾐ/i:l.ﾉ
'_. `〈::ﾉ､ ¨"､,,,r"￣ ,,､_ ｼ ｭ' ま、そんなこと言うのはわしに２枚落ちで勝ってからじゃな。
'/Y Y// ｰ-､ ./"¨ _./ ﾐ}
ゞ-＞'/;;l;;.,. 'i ''` " .f/ r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
､＼`'`､";;;;;};;l;;;;;`､;;;;､;;;;;;;,{､＼/::: | えー！４枚落ちにしようよー！ |
＼ニﾆﾐ,`￣､_ｰ――――t"./::::: 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
￣ヾ.､ l lヾヽ ﾉ／／':::::::::::j /::::::::::
:::::::::Y .l/ｰ''" ／ﾉ.{:::::::::::ﾉ {::::::::::::::: 楽ばっかしてちゃ強くなれんぞ。はっはっは。
.
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| もっとも、儂は楽ばっかして勝ってきたがね。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
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/ (● ●）ヽ
ゝ（_人_） ノ
□
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┃
「対局の前日に駒を触らない人なんているんですか？」
と、言った棋士がいるらしい。
その通りだと思う。
実際に身にならないとしても、盤と駒を弄らずにはいられない。
┃
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|. : . : . : |＼. |. : . : . : |＼.
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|. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | ＼ :
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:::::::::::::::::::::: : : : : ::::::::: . . |. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | | | .............. :::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::: : : : : ::::::::: : : |. : . : . : |: |:. :. :. |. : . : . : |: | | | | | :::::::::::::::: : : :::::::::::::::::::
.i =i､_＿_.i =i､_＿_i =i､_＿_.i;;|. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | | | :::::::::::::::: : : :::::::::::::::::::
＿＿＿_!|: :|i: : : : |: :|i: : : : |: :|i: : : : | |. : . : . : |: |:. :. :. |. : . : . : |: | | | | ,, ,,"''..;'';.";;.,.,".,,.... :::::::::::
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:| |. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | | | ,;"":;";;;;'`:,:'.. : .:" ".`: ::::::::
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i: : : : |: :|i: : : : |: :|i: : : : | |. : . : . : |: |:. :. :. |. : . : . : |: | | ;;";'':,:'. ;;':,'..''''''' ''''': .'''''".';
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:|: :|i ｌ⌒ｌ:| |. : . : . : |: |:三三三|. : . : . : |: | ;;',;;';";"'''''ヽ`,:"'.` ,:'. : . : .";`
|:.:.:.:.:.; :.:|: :|i: : : : |: :|i: : : : |: :|i: : : : | |. : . : . : |: |:＿:＿:__|. : . : . : |: | '';;,;;':,:'."''''';:,``'''''ﾉ:'`:,:'''''';";`
|:.:.:.:.:.; :.|三三三三三三三ﾐi|i::_:_:_ | |. : . : . : |: |i i :|. : . : . : |: |. :|: :'''`',:'';;,;ヽ`',:'';;';;';;'`',:''''''' ...,,,,,,,
|:.:.:.:.:.; ://ll|//ll|//ll|//ll|//!| i::|l!ll| | |. : . : . : |: |i＼ i ＼:|. : . : . : |: |: :|: :|: :|: :| `ｙ;/ノ `;'`;'`;';`;'`;'
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. : . : . : . : . : . :|. : | | '''￣￣￣￣~''''''''''''''''''''': : |: : |i: . 将棋会館 : .| : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
. : . : . : . : . : . :|: : | |"""'''''''''' - ,, : : . : : ..|: : |i＿＿＿＿＿＿| : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
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┃
とはいえ、相手が相手だ。戦型は読めない。
いっそ、忘れて息抜きでもしたほうがよかったかもしれない。
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L,!__ｊ 辻l､ｌJﾉ L,!__ｊ
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対局室に入ったがジョースター九段の姿は見えない。
こちらが先に着いたようだ。
盤の下座につき、準備を整える。
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! ｌ
.! `'ｰ ,,_ _,,,＿__ !
| -.、 ｀''ｰ ..,、 | | ...ｰｰ''"´ ._,- !
l ﾉ ゛ 'i } i!
,..-'".ｌ ヽ,、 _./ ヽ_ .／ ,l〜 ..,,
´ ヽ .｀ﾞﾞﾞﾞﾞ./ ヽﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ / ﾞﾞ'-､、
.＼ │ l ／
.｀'-､, ゝ..＿__＿,..-ｰ .＿＿__イ
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┃
相手のペースに乗せられない。
自力では勝っているはずだ。
思い込みかもしれないが、自力で負けていると思ってしまった相手には勝てない。
少なくとも、互角で終盤を迎えれば勝ちの筋はある。
そう考えなければ。
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,‐' ;'ﾞ`, ,..､ _,| i｀Y`.､
. /､_ ｀" '‐' '､.ｌ. ,-ｌ i. ヽ
ｌ _i ,.-､ ,-‐..､ ｀'i._ .ｌ. ヽ `., ､´ヽ
. |‐'" i _`-─-､L.＿｀! ,ﾍ.ｌ... `, .! .\ ﾊ
. ｌ ,.-‐ ´ ,..,｀ ､_`‐､_ ハi |. ｌ | :ﾍ
レ'´ i '┐ .ﾄ.､ `t- ､_ヽ ｌ ! .t :..ヽ‐t-､
,.' r_, ｀--' `‐ヽ ｀‐-´ .! _!. i |. ｌ ｀､,ヽ
ト､_ ,-‐─‐‐-､ ｀ ‐､ ,.-ヽ､`┴､i__ :. !. ﾍ
. ｌ ,i ,-‐-,.‐'´,....､ ,. -‐┴､─--- / _ ! ￣ .i / .!
Y´ ! ,.‐' / , ‐'´-‐` ヽ､＝= ｌ. f､`,ヽ ､_ :. ! `‐/ おはよう。
. ｌ ./ .,'-'／ / ,.二､ ､ ＼‐-ｌ '‐ｌ | !. T‐- :. ｌ /
V_,.' ／/ .:ｌ／弋ｿ '´ ヽ=´ リ ./ ｌ :. V 今日はお手柔らかに。
. /ﾉ ／／ ｀─ ´ ! i '､ノ ｌ :. └､
. /'´,.':::/ ,.-─､ /￣`,-‐' ./ ＼ ! ' :., i.._
! ./::::::ｌ i /.／_ｌ:::...`‐-､' ! `‐ｌ. i ./ :.
ｌ../:::_,-'､ｌ. ' ﾍ'ソｌ , ｀ ‐､ ｀ ＼､ﾐi ,.ｌ._ ／ :.
`‐´ ＼└-'G`‐-' ｀;､ ＼ ,､ ＿__`__.Lヽ_ ￣ﾉ :.
| ｌヽ__ノ!､`､/￣二-､ ; ./ ＿＿__ ＼｀ :.
| .!::＼ ､ !- ´ ./::. ヽ | .ｌ:;:;:;:;:;:;:;￣￣｀ ヽ :.
| !:::::ヽ i ヽ i _,-,..i | !:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ｌ ＼ :. ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
. | '､::::::ヾ iﾊ､_=‐' _,.' ｌ !:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|. ｌ::ヽ :. ┃
_,.-‐'´ヽ ＼::::ﾍ , ､_,.‐´ヾ '､ｌ ＼:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;! .ｌ::::ﾍ 挨拶と、ちょっとした一言。
/ .､-─＼_.｀‐-＼'､. ﾐ', ﾐ ヽ. ＼:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;! ｀--‐' あちらは意識してないのかもしれないが、大先輩からのジャブにも思える。
ｌ`､＿ ｀ ‐-､ ｀""'´ ＼ ﾐ _,.- ヾ ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;i ┃
i:;:;:;:;:;｀‐-､ ＼:;:;:;:;:;:;:;:;:ヽ ＿,.‐' ＼ ヾ:;:;:;:;:;:;:;:;ｌ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_..．-――― - ､
／ ＼
／ ヽ、 ,／ ＼
いえいえ。 / （● ） （● ） ヽ
そんな余裕ありません。 / （ 人 ） ﾍ
全力で当たらせてもらいます。 i ｀￣⌒｀￣´ ’
! ｀￣ ´ |
＼ , ′
> ／
／ - 一… ¨￣＼
＿ , ＜:::::ﾉ￣￣￣＼
,ｨ:::::| ,...＼ <:::ﾌ _l_
l__｀¨ｒ::└--'-- ､__ L::::ヽ
/:::/ 〈:ﾉ <::〉 (:::> ｒ::.、l
/l¨´ ｒ::i ＜::) r:::::､ └‐'ヽ
/＞''"´ _二ﾆ --=ミヽ::ノ ,.-､ ﾉ
／ x＜l￣ ｰ'´ｨ'ｆﾗﾃ ｦﾉ_ ヽ:::ﾉ ヽ そりゃ怖いのう。ほっほっほ。
. ／ ／l´ｨｔう ｆ⌒i二´ 〈 {::::） _ ｒ::ﾍ
. / /::::::ヽＹ7'"ヽ ｀='ケ'´ /"l ﾚ' （::ﾉ ヽ:ノ
＼｀二ﾆ:ｌ ＼ノｰ､-､、 、| ｒ:::､ ,.-､/
. ﾉﾉV/ｰ==＝ﾍ ヽﾞヽヾl＿__ _L::/ ┏━━━━━━━━━━━━━───
「ｒ'::::::V, ､__,.ィヽ } | | ／ _|H、 ┃
l |:::::::::{/l i ｌ| lリ川/ /,.-.､i ……どうやら、ジャブだったようだ。
ｌ_ヽ::::人l //ノ／/〈 |ｌ{::. ﾘl ┃
,.-─､__）ﾉ::| ﾊ｀７７¨￣ ∨ ／ ヽ一' ───━━━━━━━━━━━━━┛
. / /⌒ヽ‐':::::l/ | /:::＼￣￣´V
{ ヽ::::::::／￣ l/:::: ヽ / /
_
／∧＼
// ∧ ヽ、 ,,ィ┐
// '"´ ￣￣ﾞ''＜/ |
/ '" ＿ ｀ヽl!
/ '~´ ー-､',
| l 定刻です。
｜ ﾉ´￣｀ヽ |
| ｜ ｜ ｜ 対局開始をお願いします。
＼ ￣￣￣ /
, '" ~/＼、＿＿＿＿＿＿_,,／
/ /＿＿＿∧ ∧＿> ＼
/〃 ＼ / |
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できるだけ、気負うような気持ちを捨てる。
自然体で、自然体で。
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＿＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ｰ ､
／ ＼
/ ',
./ ',
l ,! l、 l お願いします。
l. ´￣￣ _ ,, _｀ー-- l
.', ｀ー―' ｀ー―' ./
／ ＼ l 人 l ／＼
.／ ｀ー､ ｀ｰ´＿｀ー' ‐' ＼
/ ﾊ
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`ﾄ ､
j. ヽi
/ .}}
.／ /<
／ ／ｲ､:::`ﾄ
.／ ／／rｭ l:::l l お願いします。
.,x＜ ＿＞' ｰ=ﾆ､.}:::>!
／-'"￣／ _" 〉`U}.l::' .l
/:ｼ. i .／ ,<k.ｼ-､ .; .〉 .!:l .l ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
､_/ｲ/:} '/,,∠,,ィ{{⌒ﾉ く_ｨ' .ﾐ/i:l.ﾉ. ┃
'_. `〈::ﾉ､ ¨"､,,,r"￣ ,,､_ ｼ ｭ' ”稀代の策謀家”とのハッタリ・ブラフ・腕力勝負といこうか。
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ゞ-＞'/;;l;;.,. 'i ''` " .f/ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
､＼`'`､";;;;;};;l;;;;;`､;;;;､;;;;;;;,{､＼/:::
＼ニﾆﾐ,`￣､_ｰ――――t"./::::: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
￣ヾ.､ l lヾヽ ﾉ／／':::::::::::j /:::::::::: # 03 順位戦C級2組 第9節 やる夫 vs ジョセフ・ジョースター (下)
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[|[|| To Be Continued....! >
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>>328 この場合「地力」では？
モデルの１人であろう某大棋士もC2に落ちそうだなぁ
>>332
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j. ヽi
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／ ／ｲ､:::`ﾄ
.／ ／／rｭ l:::l l お願いします。
.,x＜ ＿＞' ｰ=ﾆ､.}:::>!
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'_. `〈::ﾉ､ ¨"､,,,r"￣ ,,､_ ｼ ｭ' ”稀代の策謀家”とのハッタリ・ブラフ・腕力勝負といこうか。
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￣ヾ.､ l lヾヽ ﾉ／／':::::::::::j /:::::::::: # 05 順位戦C級2組 第9節 やる夫 vs ジョセフ・ジョースター (下)
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[|[|| To Be Continued....! >
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／
ひゃーその通りです。失礼。
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対局室に入ったがジョースター九段の姿は見えない。
こちらが先に着いたようだ。
盤の下座につき、準備を整える。
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相手のペースに乗せられない。
地力では勝っているはずだ。
思い込みかもしれないが、自力で負けていると思ってしまった相手には勝てない。
少なくとも、互角で終盤を迎えれば勝ちの筋はある。
そう考えなければ。
┃
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大晦日暇っちゃ暇だがさすがに投下しないんじゃないかな、どうかな
訂正版でも間違えるのよろしくないな。まあいいや！#04ってことで！
「自力」2回使ってて片方しか訂正してないｗ
三行目 思い込みかもしれないが、自力で負けていると思ってしまった相手には勝てない。
>>328 訂正
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対局室に入ったがジョースター九段の姿は見えない。
こちらが先に着いたようだ。
盤の下座につき、準備を整える。
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l ﾉ ゛ 'i } i!
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´ ヽ .｀ﾞﾞﾞﾞﾞ./ ヽﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ / ﾞﾞ'-､、
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相手のペースに乗せられない。
地力では勝っているはずだ。
思い込みかもしれないが、地力で負けていると思ってしまった相手には勝てない。
少なくとも、互角で終盤を迎えれば勝ちの筋はある。
そう考えなければ。
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.／ ／／rｭ l:::l l お願いします。
.,x＜ ＿＞' ｰ=ﾆ､.}:::>!
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/:ｼ. i .／ ,<k.ｼ-､ .; .〉 .!:l .l ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
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'_. `〈::ﾉ､ ¨"､,,,r"￣ ,,､_ ｼ ｭ' ”稀代の策謀家”とのハッタリ・ブラフ・腕力勝負といこうか。
'/Y Y// ｰ-､ ./"¨ _./ ﾐ} ┃
ゞ-＞'/;;l;;.,. 'i ''` " .f/ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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＼ニﾆﾐ,`￣､_ｰ――――t"./::::: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
￣ヾ.､ l lヾヽ ﾉ／／':::::::::::j /:::::::::: # 04 順位戦C級2組 第9節 やる夫 vs ジョセフ・ジョースター (下)
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[|[|| To Be Continued....! >
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若い頃に伝説を打ち立てた人であろうとも、衰えを見抜かれれば容赦なく食われるんすね…
勝負の世界は厳しい…。
オールラウンダーということを除けば、あの人が一番該当しそうだけど。
強い人が勝つんじゃなくて、勝った人が強いと言われる世界ですからねぇ。
面白い勝負になりそうだ。
三月のライオンでも、対戦相手のファンとの触れ合いとか見るとうがーってなるｗ
やらない夫の変態振り飛車が気になるな
モデルがいることを前提に書いているわけじゃないんでしょうけど
見ているとどうしてもモデル探しをしてしまう…
ただ、その分やたら若い才能がガッツリ頭角表せるのも囲碁将棋のいいとこだよな
実際の仕事じゃ才能あっても、見た目の信頼だとかそういうので潰されるだろうしな。いや、その他我々才能がない組の方が圧倒的に多いんだろうが。
ほんとうの意味で個人の才能ONLYでトップまで行ける職業なんて、囲碁棋士、将棋棋士、あとは、なんだろ、卓球ぐらいかな？
音楽は聞き手の主観とか入るし、サッカー野球は個人だけじゃだめだし。
研究会の話を考えると将棋も個人の力だけじゃ厳しそうだぞ
なんだろ、評価される場で、個人か否か、的な？
音楽は他人に気に入られなきゃいけないし、サッカーは自分がミスらなくてもチームメイトがミスれば負ける
囲碁将棋卓球は、勝負の場でモノを言うのは自分自身の実力だけかなーと
まあ頭脳戦だからボケなきゃいつまでもできるけど体力使うだろうしなー
うろ覚えだけど、現在の対局料は年功序列では無くなったんじゃなかったっけ
>>323,324
この流れ、飄々としててすげー好きw
なんか研究会ってMMORPGのギルドみたいな雰囲気もあるなぁ。
あ、（指導）対局料や講演、すなわちいつものお仕事から外れたときの扱い、ってつもりだったんですが
これじゃそうは読み取れないですね。失礼しました。
何でそんなに卓球押しなんだ
球技に限ってもテニスとかゴルフとか個人競技は幾らでもあるだろ
競馬はやや個人とはいかなくなる。水泳、マラソンなんかも個人技だが、プロとしては成り立たないな。
日本にはないが、プロギャンブラーというのも、個人でのし上がる科目といえる。競技といえるかは微妙だが。
ビリヤード、ボウリングもまあ個人だな。プロ目指してもまあ食えない分野だけど。
長続きしないが、プロゲーマーというのもいるな。ウメハラがギネス記録持ってるぐらいだから、かなり厳しいようだが。
純粋にパッと頭に出てこなかったｻｰｾﾝｗｗｗ
何より一緒に回ると言っても結局相手は自分のスコアだけだからな。
今は研究共同じゃないと知識不足で生き残れんからね。
ただ、あと5年10年たつと、コンピューターが成長して逆に個人研究が勝るようになるかもしれんな。
>>367
コンピューターが名人に勝つレベルまで来たら
一気に将棋人口が激減して衰退しそうだけどねｗ
ＣＰＵに勝てないゲームを人間がやる意味はない
もうチェスはCPUが世界最上位でもCPUが引き分けか勝つかって状態になっているけど
別に衰退してないし
人間同士の対戦ってのは単純な勝ち負けだけじゃなく、それに至る経緯を楽しむものだしね。
コンピュータは常に精神フラットで計算だけに頼ってるから面白みがない。
人間同士のつばぜり合いで、やらかした瞬間につけ込んで一気に切り込んでいったと思ったら
気がはやり過ぎてやらかしちゃったZE！とか無いしな。
チェスのＣＰＵは後手じゃ人間には勝てないよ
チェスの問題点は、ＣＰＵだろうが人間だろうが先手が勝つゲームというだけで
ＣＰＵが先手なら、人間相手にも勝つか引き分けに持ち込むが
人間の名人が先手の時はＣＰＵ相手にやはり勝つか引き分けにしている
例えば長距離走で人間がF1カーに勝てるわけないし、野球でもピッチングマシーンが250km投げれば打てる打者はいないだろう
機械>人間になっても、競技の人気はそんな変わらないと思うよ
もうトッププロレベルまでは来てるはず
それで調べたら人間がどれだけ努力しても一生ＣＰＵには勝てない、と分かる
その時点でそのゲーム続ける奴はたぶん居なくなるｗ
チェスは先手なら勝てるからまだやる気になるんじゃない？
むしろＣＰＵは全部後手番に回されても文句言わないしね
つまりお前はこう言いたいのだな？
人間がどんなに努力してもピッチングマシンにはかなわないのだからピッチャーやる奴はいなくなる、と
お前頭いいな
そこまで解析できてないからCPUに勝てないくらいで終わるとは思えない
諦めるやつは諦めるし諦めない奴は諦めないんだが…
尤もそれが捗らなければ衰退もあり得なくはないと思うが
車には勝てないからマラソンとか陸上競技をやる奴はいなくなる
船には勝てないから水泳やるやつもいなくなる
それはお前が諦める理由にはなるけどお前以外の人間が諦める理由にはならん
Ｆ１マシンと勝負したことある奴とか現実に居るのかよ？
将棋ソフトと対戦するのと同レベルで本気で考えてるわけじゃないよな
さすがに無意味すぎるので、あとはご勝手にどうぞ
時間は設定されてるけどあれってどう作用してんの？
スペックもある程度限定されてるとかって聞くけど時間攻めとか可能？
そもそもは>>368が挑発的なことを言ったのが原因だとは思うが、
ここまでの反論もひどいのが多くて
このまま続けていい方に行くとは思えない。
わかりやすいくらいの捨て台詞ありがとう
スガスガしいまでの底の浅い薄っぺらなテンプレ人間ですな
リバーシはCPUが完全に勝利するゲームだけど、プレイしてる人間はいるし
普及もしてる。CPUに勝てないからといって誰もやらなくなるゲームなんてないよ。
というか、勝負事は人間同士で戦うことに意味があるんであって、
勝ち負けだけで見ようとしてる時点でおかしいわな。
計算でコンピュータに人間が勝てるわけねーんだから。
当然否定されるとマジギレって可哀想
> 自分の堅固だった要塞は、せいぜい野戦用陣地に成り下がった。
みたいな、ともすれば妄想になってしまいそうなイメージを描きながら対戦するの大好きです。
「戦場を指揮する、軍略家同士の心理戦」みたいなところこそ、ボドゲの最も楽しい部分だと思ってます（小並感）
わからんでもないな
ハチワンダイバーとか「ああこういう描き方もあるのか」と関心したもんだ
時間制限あったり他の変化も読んだりしてると見落とすこともあるみたいね。
レベル調整の研究も進んでるし上手く使えば棋力上昇の助けになるはず。
ＣＯＭのＭＡＸがいくら強かろうと多くの一般人からすれば例えばアマ有段者相手でも勝てないのは変わらんし
居飛車と振り飛車ってどっちが強いの？
きのこたけのこ戦争並に戦争だろうが…！ｗ
部活の先輩が居飛車党で、自分一度も勝ったことがなかったので
ひょっとしたら居飛車のほうが強いかもしれない
指してる人が強いだけかもしれんし。そう考えるとあんまり違いはないのかもしれん。コンピューターとかだと分かりやすいのかね。
コンピューター同士で振り飛車居飛車で何百戦と戦って勝率の高いほうが強いみたいな。
常に最善手がうてる神同士の戦いでしかどっちが強いかなんてわからん
真面目に答えると居飛車対振り飛車の対抗形の場合居飛車側のほうが主導権握りやすいと思う。
藤井システムやゴキゲン中飛車が登場した頃は主導権取れてたけど研究が進んでそうもいかんようになってるし。
ただ相居飛車の場合矢倉・角換わり・横歩取りなど相手も乗ってこないと指せないけど振り飛車ならとりあえず指したい戦型にしやすい。
結局のところどっちが強いと言うより好みの問題かと。なお俺自身は長年振り飛車オンリー
居飛車のほうがやや勝率が高いという話は出てたような気がする。
昔どっかで読んだあれなのでソースは怪しいけども。
まあ、飛車の位置を変えるって無駄な一手が入るから仕方ない気がする。
群雄割拠じぇねえの
羽生世代が羽生世代たるのは、羽生世代の人数がヤバいからだしな。
羽生世代でトップクラスにヤバい羽生さんが居るからそこまで目立たないけど、
羽生世代の成績を見れば上位総なめ状態だし。
残りは２９歳の渡辺と５１歳の谷川。
ベテラン組で唯一気を吐いてた谷川だがさすがに今期は残留厳しそう
ttp://dic.nicovideo.jp/b/a/%E7%BE%BD%E7%94%9F%E5%96%84%E6%B2%BB/1-
米長は人格としてはアレだが、普及功績は米長以外の誰が座っても
ここまで広められなかったんじゃねえかな。
囲碁なんて全盛期の半分以下まで落ちてること考えるとね。
対局中ずっと生放送で解説とか、もううっひょー！ってなもんですよ
今日の2100あたりから！やりたい！
逆に他の若手がだらしない
しょうがない
三浦とか、羽生に全く勝てないのに、羽生が名人の時は
Ａ級に羽生がいないから挑戦者になって全敗して帰ってくる
羽生への挑戦者決めるのに、羽生に勝てない奴選んだらダメだろｗ
まぁ、羽生相手に勝ち越してるのなんて渡辺しか居ないけどね
選ばれたんじゃくて三浦が勝ち取ったんじゃねえか
そんなこと言ってたら羽生もあかんだろ
名人戦三連敗なのに今年も挑戦者の可能性大で挑戦失敗の可能性も大
羽生ならきっとなんとかしてくれる！
羽生を持ち上げたいが為に他棋士をなじるのは如何なものか
ニコ動のコメントシステムと、将棋の解説システム＆完全生中継は
異様なほどマッチしてるね。
次の一手考えながらだべってるだけで楽しいわ。
ヽ i:.:./⌒r ｨ=zz､ ﾂ ＿_フ.:.:.:ﾆ=-‐.:.:.:.:ヾi!ノ.:.:く:.:.ヽ≦ ／ /. : : : : : : /
..〈 〉ﾑヾ} . : : : . _ , ﾐ{ ＞.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.:.:}r:.ｧ.:.:.:}.:.:.:i!:.､ /.:::::::::::::::::/__＼__ ／
／ .≧__ﾆ!___ __ ! ｰ=≦彡:.:.:.:.:／.:.:.ゝ:.:.:.r､:.:.}（:.:.:./.:.:.:ﾉ.:.{/.:::::::::::::::::/ニニ==､
／ ヽ ｰ ｀〃及 乂彡:.:.:.:.:.:.:.:.:.／{/ }从:.:ヽ.:.:.:.:.:━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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､____}: : : :／⌒ヽ__ヽ／￣ __ }/´ {/ } ､ヾﾐr_ﾃ､ｲ.:.:.:.:.へ:.:i _ノ ノ
￣／ /￣ /／ ／‐-=ﾆ_____ﾆ=-‐､ / .:｀ /／}/__／ |三三| ｎ _,ｎ_ ＿ｎ__ r ! __ｎ＿ .
. ／ / / [ age 0 ] ＿＿__ ,-‐ ゝ-､___ , ,.ﾆ=三彡 |三三| | |└i i┘ ⊇ ⊆ ｜| ７/,ニ,
{ { //７ゝ¨´-‐' /. ノ ヽ Ｕ リ (⊆广 ヽﾆフ 〈/r三ｭ ◎
──────────────── ＼三ﾆ=‐‐.: : :/ /
＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.三三≧ ヽ___／. : : / . : ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＼｀ ‐-=ﾆ彡.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}/ﾊ｀ヽ:.:.:./ ニニﾆﾆ } ____/ ヽ _
___}＞:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ﾊ:.:.:// ,ｨﾆ７ ヽ{ ニニ ７ﾆヽゝ､ # 04 順位戦C級2組 第9節 やる夫 vs ジョセフ・ジョースター (下)
....≫.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{ｱ､{ヾ ∨//､(ﾂ ヽﾆニニニニ {ﾆニ＼__ﾆ=
＞.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,≧=‐-､ ｀ ‐--‐ } ニニニ ＼ニﾆ＼r ､ . : : : : : : : : : : : . . ¨-=､
彡:.:.:.:.:.:.:.:{〉.:.:.:{弋_(ﾂ7 ヽ |!ﾆニニニニニ ヽニﾆﾆ=-ヽ: : : : : : : : : : :/. : : : : . . ∨
{/!:./|:{乂:.:.ﾊ;.:＼ } - ｧ i! 三三三三 ＼ニニニ＼: : : : :＼: : : : : : : . . . . ∨
i!{ ヾ }/ .＞}＼ ｰ __ ,′}}三三ニニ Xニニニ≧ ,,__: : : : : : : : : : : : :/
ヽ ∧:.:.ヽ イ彡´ / //三三三ニニ ∨/ニニニニ=- ,,_: : : : : : : :!/
/.:.:.ヽ＼ ≧ ,,_ イ＝'三三ニニ }ニニニニニニニヽ
[ age 13 ] /.:.:.:.:.:.}＼＼ニニニ} ニニニﾆﾆニニ i!ニ=-‐ __ -‐=ﾆ＼ [ age 18 ]
}:.:.:.:.:.:.:＼ ＼}} 三三三三 }: : : ￣￣ ＼
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三ﾆ=-彡ﾐ从〃≧'＼ ヽ}彡 }｀
彡へ 彡〃ﾊ＼＼ ､__!} ﾆ=‐
{ ヽ } ー≧ﾆヽ/}} !i⌒ﾐ＼
.} （⌒}:. -{ 弋ﾃ/,¨´=ﾆ} } }
..i､ ヽ:. { ｀ 冖! ﾏ ニ／ﾆ=‐- ＼
ノﾆ= } { ∨ ニニ{ミ=‐‐ ＼ ＜ /
. { {_ __〃¨r- {r‐ ~ ニニニヽ_r／ﾆ=ミ__ ≧=─､ ヽ /
＿＿_{ ﾐ=__ ¨ﾆ={ ニニニﾆﾆ//={i≧=､ ¨≧=‐- ￣￣ ￣ ､/
ニニﾆ=ヽ,, ,,‐-=< ニニニニ//ニ|i 弋rｭヾ‐-- ￣￣ヽ ／}
ニニニニﾆ=,,, ,, } ニニニﾆ| iﾆﾆヽ-{ _} 〉､ 弋rｭ ｱ､____ } }ニニ
ニニニニニニニ=={､ ニニニニi iﾆﾆﾆ} {¨¨ヽ{ } { {＿__} ､//ニニ
ニニニニニニニ} }} ニニニヽヽニ}_ヾ/ /Υ ! ｀ヽ ヽ//ニニ
[ age 69 ] ﾆﾆi! i!ヽ =ﾆﾆﾆ＼＼=} r ⌒ヽ ∨ _ミ//ニニ
ヽニニニニﾆﾆ! i!/ﾊ ニニニニヽ}､≧-ﾆﾆ= }i ／ニニニニ [ age 71 ]
｀=ﾆニニﾆﾆ|､ i! { ニニニニニi! ヽi i i i ヽ/ニニニニニ
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└── ── ─
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後手番の戦法選択は悩ましい。
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ヽ ,〃ﾍ/::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
i /i!W〃V//〃Vi仆vi!:::ΛVハヽ::ﾄﾄ､::∧/
|. !:::::://///V∧N!|!:::|:|V∧ ＼ ＼:Nﾍ ,i タ カ
勇 | |::::/::i/::/|:::i!::::|:::::|:i!|::|::|:::ﾄ､ﾍﾍ､∧:::::V::| イ ウ
気 | |:::|i::!::::|≧ミ､!|i!:::ﾄ､:::|::i!::|ヽ.:＼ヽ::i!::::::::| ミ ン
だ | !:::||:::::::|Ⅵ!ｆ似::|::ト-±≦=≡丈V:|:!:::::::| ン .タ
ぜ | ヽ!|:::::::|j!､iﾋ¨.ﾑ!::「｀T!ｱ´弋fﾀ7 ｀Nﾄ､::::| グ |
！ / ｀ヽ::! `=ﾗﾘヽ!ヽ!ヾ､｀二ご´ .|::乂＼!. と. は
/ |ヽ、 / ;; ;: ,.:' jｲﾚ' 〉-ヽ. _／
/ ! くｰ-.､,._ /´ /::::〃 ）／
ヽ.＿ ／ ! ｀､ﾆニ._ /ト1:::::/
V ヽ ｰ---｀ ,. ' !:|:::/
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_|` ､. _,.イ _,. -‐ ¨ _上う!
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rく_j｀￣ _,.二.....-‐¬¨::::::::::::::::::::::::::::_,.!
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┃
一手相手が先な以上、工夫しない限り、相手の攻めが先に来ることになる。
相手の攻めを誘い、カウンター！
……というのを得意とする棋士もいるにはいるし、それもまた一局だ。
だが、やはり大多数は攻めているほうが気分がいい。
一度間違えただけで負けの筋に入る受け身の姿勢を続けるのは精神的にも辛い。
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┃
そこで。
現在流行しているのは、何かしらの犠牲を払ってでも後手番で主導権を握れる戦法だ。
「守りが薄くなる」「手損する」「１歩損する」「反撃されやすい」……
そうした諸問題を抱えるものの、ガンガン攻めることのできる戦法はいつだって人気だ。
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（´ ｀ ' ､r
i＾, ＼ 、 ,ｒ'"´｀"'i,
'{ ii, , -─- ､ ＼ _,, -r= ,==- ､ |i / ,|~ i,
i } ', __,,,,,,,,,,,,............,,______／／/l''''T'''TT `i!｀'┤、. ,-/. ,|__ i
', i',,´_ ':::::::::::::::::::::ヽ＿,,｀＾,_/ 」 i! i!.i .i___i__｀i 'ｙｰ- ､､....,,,,,____ ノ | |
,-'‐'''ﾃｖ "´｀):::::::::::::::', ￣￣￣￣￣ ,,,,, ヽヽ￣｀ " ' - .. !___.!
( :::::::ｨ'´,､ ´::::::::::::=iニｭ ,il||||||li i i ｀ゝ、
｀┐;;;;;ﾉ .::::::::::::::::::::=iﾆｭ _ ,,,, ... ... ,,,_. '|||||||||! .| | ＜´⌒｀""'''ｰｒ、.´
iﾄ､'.....::;:;:;:;:;:;:;:::::;=rｭ r' " ´ ｀"' ､ `'''''" _ﾉ_,ﾉ.､､- ｀ ' ､ ＼
|l ｀ ￣"""'i|lﾃ_,,.ノ ゝｒ､ ｀'.､──'''''"" ､. ＼
!| ｀´ ｀'' ;; ｀'.､ ｀"''ー- ´
` ━=´､ｒ 、 γ ￣ ' ､ ｀'.､
｀'' ､ ゝ、 ） ｀'.､
｀'' ､ ｀ ー ´ ｀'.､ ━━━━━━━
｀'' ､ ｀ｒ=、 零式艦上戦闘機
｀'' ､ ｀'.､ ━━━━━━━
￣￣｀'' ､_ 〉
｀'''ー--ｰ´
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
本対局、後手番であるジョースター九段が採用した「ゴキゲン中飛車」もそうした戦法の一つだ。
「守りが薄くなる」傾向にあり、最序盤から歩を高い位置まで伸ばすため「反撃されやすい」ものの、
強烈な攻め味をもった戦法で、現在の後手番の戦法として最も人気が高いものの一つといえる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
これが、『ゴキゲン中飛車』の立ち上がりだ。
中央に飛車を構え、歩は５段目まで伸び、攻撃力抜群！
……当然、うまい話ばかりではない。
対抗策となる戦法が幅広く、それの多くに対応する必要がある。
先手側、後手側ともに工夫の余地が大きい戦法だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┌── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┐
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| l 香. l | l 桂. l | l 銀. l | l 金. l | l 王. l | l 金. l | l 銀. l | l 桂. l | l 香. l |
| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ |
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| .| ┌─┐ﾟ| .| .| ┌─┐ﾟ| .|
| .| .| .| .| l 飛. l | .| .| l 角. l | .|
| .| .| .| .| ＼.／ | .| .| ＼.／ | .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | .| l 歩. l | .| l 歩. l | l 歩. l |
| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ | .| ＼.／ | ＼.／ |
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| .| .| .| ┌─┐ﾟ| .| .|
| .| .| .| .| .| .| l 歩. l | .| .|
| .| .| .| .| .| .| ＼.／ | .| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| .| ┌─┐ﾟ| .| .| ／.＼ | .|
| .| .| .| .| l 歩. l | .| .| l 歩. l | .|
| .| .| .| .| ＼.／ | .| .| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
※ pikumintdさんに頂いた将棋AAジェネレータを使っております。
すぺしゃるさんくす！
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
そして。本局で先に工夫してきたのは。
やはりというべきか。策謀家、ジョースター九段だった。
┃
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┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┐
| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| l 金. l | .| l 金. l | l 銀. l | l 桂. l | l 香. l |
| ＼.／ | .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ |
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ┏━┓ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| .| ┌─┐ﾟ| .|
| ┃王┃ | l 飛. l | .| .| l 角. l | .|
| ＼★. | ＼.／ | .| .| ＼.／ | .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| l 歩. l | .| l 歩. l | .| l 歩. l | l 歩. l |
| ＼.／ | .| ＼.／ | .| ＼.／ | ＼.／ |
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| ┌─┐ﾟ| .| .|
| .| .| .| l 歩. l | . ／＼....| .|
| .| .| .| ＼.／ ／ ＼ .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐ .￣| |￣!ﾟ── ‐┤
| .| ┌─┐ﾟ| .| .| ／.＼ | .|
| .| l 歩. l | .| .| l 歩. l | .|
| .| ＼.／ | .| .| └─┘ﾟ| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
一般的には、飛車を支えとした歩の進軍を止めるため、角をあがる。
が、ここであえてジョースター九段は受けずに、玉を上がった。
「やってこい」「乱戦上等」の姿勢だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ここは気迫負けをしてはいけない。
ほとんど時間を使わず歩を進め、飛車の先にある歩を交換する。
駒の損得はないが、飛車の先を遮る自分の歩を手持ちにできたのは間違いなくプラスだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼
／ （●） （●） ＼
| （__人__） | ＿_
＼ |r┬-| ,／､-─,‐─‐´, ｀l
. /⌒, `ー'´ ＿__; ＿､_ヽ､ﾘﾉ
/ ,)、＿, -､_ ,/￣ ^´
(_＿＿＿_´ｒ' 〉 l
. | ｀￣~ |
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
もちろん、これは牽制、ジャブ程度の小衝突だ。
だが、既に戦いが始まったのは間違いない。
そう遠くないうちに、決戦が始まるだろう。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┌──────────────────────────────── ── ─
└────────────────────────── ── ─
┌──────────────────── ── ─
└──────────── ── ─
┌──────── ── ─
└── ── ─
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| | | ||| ／／ .|[二二二二]|／
| | | ||' ／
| | | ／／
| | | ／／ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
| | |／／ ／ ／l
＿| | |／ .／ ／／ｌ!
／| | |. ／ ／／ ~
| l／ .l二二二二二二二二二二二二二二二二l／
／~ |__|,! |__|,!
／￣￣＼
／ _ノ ヽ
| （ ●） |
| （__人） 本格的に降り始めたな。
| ⌒ﾉ
ﾝ ノ
／⌒ヽ､ _ノ
/ ﾉ ＼__ィ ´
/ / '|.
（ y |.
＼ ＼ |
＼ｨﾝ､＿＿)、
.| ij ,ﾉ
r-..、
／..:::::::::ｉ_,. ｰ=ﾍ､,.-、
'..:::::::::::／.／::::／..:::::::lヽ､
〈::::::::::::/..:/:::::::/..:::::::::::ﾉ:::¬
｝:::::::::'::::::::::::::{ ::::::::::::r'|::,､:::|
/:::::::/{::::::::::::::::〉:::::::::::::从ﾉﾍ| うおー、荒れてきた荒れてきた。
{::::r'´ ∨:::::::::/..::::::::人 ﾉ
ヽ､ }乂ﾍ{:::::l::::ｨ_／ 雨具持ってきてないなあ。どうしよ。
/::〉_rｭﾊ::ﾄヽ{
）f´,' ／ﾆ=、
/ / i`､
ｉ ; ﾄ∧
| | | `
i :| | }
!＿__| l ﾉ
Vｰ-| i {
} l l '
／￣￣＼
／ __ノ ヽ
| （ ●） ）
.| （__人） 天気予報だと夜にはあがるそうだな。
| rつ
.| (（三）
ヽ ( <
ヽ ／∧ ∨
∠ /⌒ ∧ ヽ
( ＼ ／ / __＿)
|＼ '' ／|
| ＼_／ |
,ハ /＼ /::::::ﾍ
/´ヽ ,/;:::::∨::::::::Y＾⌒ヽ､{ｹ:::::::::ヽ､
/l:::::ﾉ!／::::／:l|:::_ｲ丶{:::ヽ､::::.ヽ::::::'⌒＾￣,}
,／/:::::/::::／:::::／l{ﾆ、ﾐ::::＼::::::::.::::＼: : :./´::|
i /:::::/::::::::::::::::′∧ヽ＼::::::::ヽ::::ヽ:.:.:.ｲ.:/:::::::;:
/::::::::′/:::::::::/:::丿 '.:::::::ヽ:::::::ヽ:::::!::゛_,ｲ',::::::::ﾄ､
／:::::::/::::〃::::::/:::::| ヽ::::|ヽ:::::::';::::ｌ:＼:::i|::::::::: : ::>
, '::::::/::::/,ｨ!/:::::l::::::L::∟、 ､::| ＼!:::::|:::::l＼::::::::|ゝｲ
{::::::/:::://｜'::::::l::/ｌ_∟､ ヽl二,,'_'j::::|::::,ﾄ､:::＼::lﾙ できない子のところは、何事もなければ雨が止む前に終わりそうね。
l::::/／ l:||::ｌ:::::::::l,'ｌ { ﾄ;ﾊ` '´‘;!iﾒj }|:::ﾚ'::!ヽj/ ）ヽ
｀/,' l:||::l:::ヽ∧ヾ` vｿ Ｖノ /|:::l丿::ﾘ::| `丶 やる夫さんのところは……うわ、これは……
（ l ﾘｌ:!い::::::{tﾍ ,,,, , ,,,;ｌ|::::|::/ｲ|::l ）
ヽ ｌ/ Ｖ｜トrﾍ、 ,ｲ.|::::|::i|| ﾘ
＼｜::| |｜::::ﾄ､ (⌒ヽ ｨ:::ﾚ':::::jl:::l
|::::j人!::::｜「 ト __ , ´｜ ′ｲ八| r´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
|::/ i:::::::ｌ l!／＼ ∨/::∧::丶 | ああ、そうだな。 |
|/ |:::::::l !‐'i ヽ､ ノヽ/::∧ ﾄ､::::＼＿, 乂＿＿＿＿＿＿＿ ノ
／/ ｌ:::::::川 | 入／/::,ﾍハL 「＿￣ヽ
/／ ＿ 厶ィ'::::/ | ｰ一' _／∠_ヽヾ. |￣｀ヽ
/ ヽ | ／/ i.| ＼| i ）
/ | ヽ／ / ｲ.| | ｲ
/ | / // } | |
/ i < // | .| |
| |! ! | !| !l |! !| ! !l|! !| ! | !l | !l |! |!l| ! | |! ! | !| !l |! !| ! !l|! !|
! ! | !| ! l |! |! ! | ! |!l ||! ! | !| !l |! |! l| ! |!l ||! ! | !| !l |! |! l| ! |!l
| ! ! | ! |!l |! !! ! | ! |!l |!l |! !|r´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ | !|!l |! !| !! ! | ! |!l |!l |!
|! ! | !| !! ! | ! |!l |!l |! | 大荒れ模様だ。 |! !| ! !! ! | ! |!l |!l |! !| !|! !
!l |! !| !| !l | !! ! | ! |!l |!l |! !|乂＿＿＿＿＿＿＿ ノ !| ! !l|! !| ! | !l | !l!l |! !| !|
|! ! | !| !l |! !| ! !l|! !| ! | !l | !l |! |!l| ! | |! ! | !| !l |! !| ! !l|! !|
!l |! !| !| !l |! ! | ! |!l |! !| l | !| ! !l|! !| ! | !l | !l!l |! !| !| !l |! ! | ! |!l |! !|
l ! | ! l | ! ! | !| | ! ! ゛ゞ.ヾ ゞヾゞ;ゞゞヾ ゞ;,.ゞ :,, ゞ;ゞヾ;; !| l|! !| ! |! ! | !|
l | ! ! .ヾ ゞヾゞ;ゞゞヾ ゞ;,.ゞ :,,ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ ゛ゞ.ヾ | !l | !l |! !| |
! ! | !| ! ! ヾゞ..ヾ .ゞ,'ヾ ゞヾゞヾ ,,.ゞヾ::ゞヾ .ゞ,'ヾ ゞヾゞ ;ゞヽ,.ゞ:,,ヾゞヾ !| ! | !|
l | ! ! ゛ゞ.ヾ ゞヾゞ;ゞゞヾ ゞ;,.ゞ :,,ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ ゛ゞ.ヾ ゞヾゞ; !| | l
|! ! | .ゞヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞゞ;ゞ:ヾゞ゛;ヾ;ゞ ,',;:ヾゞ;ゞヾ.: ゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞ |! ! | !|
! ! ., .ゞヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞゞ;ゞ:ヾゞ゛;ヾ;ゞ ,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.: ヾ:ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞ; l | ! l
!| !| ゛ゞ.ヾゞヾヽ,.ゞ:,,ヾゞヾ;ゞゞヽ,.ゞ:, ,ヾゞヾ;ゞゞ＼ヾゞ: ヾヾ゛ ゞ.ヾゞヾヽ,.ゞ:,,ヾゞヾ;ゞゞノ | ! l
| ! ! ゛ゞ.ヾ ゞヾゞ;ゞゞヾ ゞ;,.ゞ :,,ヾゞヾ;ゞゞノヾゞ:ヾヾ ゛ゞ.ヾ ゞヾゞ;ゞゞヾ ゞ;ゞヾ;; !|
! ! ヾ., .ゞヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞゞ;ゞ:ヾゞ゛;ヾ;ゞ ,',;:ゞヾゞ;ゞヾ.: ヾ:ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ ヾ;ゞゞ; l |
| !| ゞヾ ゞヾ .ゞ;ゞヾ;ゞゞ; ,,ゞ.ヾ＼＼ ゞヾ:ゞヾ ﾉﾉ ゞヾ . ゞヾ ゞヾ .ゞ;ゞヾ;ゞゞ;ゞ ヾ;ゞゞ !
! ! | !| ヾゞ..ヾ .ゞ,'ヾ ゞヾゞヾ ,,.ゞヾ::ゞヾゞ:ヾ ゞ:.y.ﾉヾゞ..ヾ .ゞ,'ヾ ゞヾゞ ;ゞヽ,.ゞ:,,ヾゞヾ !|
| ! ! | ! |!l ゞヾゞ___＼＼ ゞ ゞヾゞ;ゞゞヾゞ;ゞiiiiii;;;;::::: ｲ.ヾゞ, .,; ゞヾゞ___// ;ゞゞゞ;ゞゞヾゞ; | !|
|! ! | !| !l ;ゞヾゞ;ゞヾ;ゞゞヾ ゞ;ゞ iiiiii;;;;;::::: :)_/ヽ,.ゞ:,,ゞヾゞ__;::/ ゞヾゞ;ゞヾ;ゞ |! !| !|!
!l |! !| ! !l||! !| ! !l|! !| lゞヾゞ;ゞ ヽ;iiiiii;;;;::::: :|;:/ ヾ;ゞゞ;ゞ ヾゞ !l |! !| ! !l|! !|
!l |! !| !| !l |! ! | ! |!l |! !| lゞヾゞ;ゞ ヽ;iiiiii;;;;::::: :|;:/ ヾ;ゞゞ;ゞ ヾゞ ! | ! |!l |!l |! l|!
!l |! ! |! !| ! !l|! !| |! !| lゞヾゞ;ゞ ヽ;iiiiii;;;;::::: :|;:/ ヾ;ゞゞ;ゞ ヾゞ !l ! | ! |!l |!l !|!l
!l |! ! ! | ! !| ! !| ! !l|! ゞヾゞ;ゞ ヽ;iiiiii;;;;::::: :|;:/ ヾ;ゞゞ;ゞ ヾゞ !! ! | ! ! | ! |!l
推奨BGM Mike Oldfield - "Tubular Bells" ttp://www.listenonrepeat.com/watch/?v=8LEWkwvaNcs
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
新手だ。
プロなら、調べなくても分かる。
ベテランは研究においても不利だ。
衰え始めたが過去の大棋士として扱わなければいけない大ベテランを
喜んで誘う人はそういない。
だが、現実には。
７１歳の老人によってそれまで将棋の歴史にない手が拓かれていた。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲やる夫
┃▽香│▽桂│▽銀│▽金│＿＿│＿＿│▽銀│＿＿│▽香┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨. ＿＿_. ┃
┃＿＿│＿＿│＿＿│▽王│▽飛│＿＿│▽金│▽角│＿＿┃／ ＼ ┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┏━━┓──┼──┨ ─ ─＼ ┃
┃▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│＿＿│▽歩┃☆桂┃＿＿│＿＿┃ （●） （●） ＼..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┗━━┛──┼──┨ （__人__） l.┃
歩 ┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽歩│▲飛│▽歩┃ ｀⌒´ ／!┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ー‐- ＼ ┃
▽ジョセフ ┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ つ ⊂⊃＿＿__^┃＿＿│＿＿│▲歩│▲歩│▽歩│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿┃ 歩 2
┃≦三ｭ 三三､ ::┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾐ ｒｔｬｧ ffぇｧ ::┃▲歩│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│▲歩┃
┃ミ､__(_)| |(_) __ノ !┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾆ 人 八 ミ┃＿＿│▲角│＿＿│▲玉│▲金│▲銀│＿＿│＿＿│＿＿┃
┃∧ﾆ/ /二二ヽ l . ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ＼il┌┬┐iｌ／ .┃▲香│▲桂│▲銀│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│▲桂│▲香┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
先手の飛車先を切らせ、飛車を呼び込み、自分の桂馬で角のルートを塞いでしまう。
はっきりいって、第一感、第二感で出てくる手ではない。おそらくは研究の末の一手だろう。
――読めば読むほど、なかなか相手にするのが難しい手であることがわかってくる。
既にただならぬ局面。将棋界で言う”どちらかが勝っている局面”かもしれない。
……やってこい、とジョースター九段が挑発しているようにも思えた。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿ｚ‐=ミ､＿＿､
. /{｢ l{ }＼__
{ｌｊﾄﾐＹiﾄ､ ｀て
〈ｊｆ⌒ }ｌ{厂ﾌ7廴 _,人_,
ﾊV ∧{L//___彡'"´ _,ﾉ
＼_ /人〈 ￣ｊ人 ＼､､__〔
＼ ,。 弋ｆぅ{ --ﾃ=≦ｺトﾐY ＼{
. ＼ ,｡ ^ ／￣￣￣￣＼. i 厂// ﾉ､rぅﾝ }ﾐｿ⌒KT「
. ＼__ ＿＿／ ／ '，.. 厶-トし' ＼二ﾉ ﾉｼイｊ/川ﾘ
. ∠二二¨¨￣ 厂∨ __ __ }/⌒ー=ミヽ ,ﾉｿ__,ノ彡'′
／／＼￣＼＼＿） r‐ Ｊ Λ（ ＼＼{ ‘ ーｒ' ｊﾘしiｆｼ´{ﾐ三く__ノ
. ｚ==ミ ／／ 》' ＼＿___ ,ﾉ } （ ＼ ＼＼,ﾉ八 ﾉ川ﾚ' | l{ Nト
《 ／／ ＼ / ＼_ ノ＼'ﾟ¨´ ￣ ＼ ＼￣＼＼斗ｆ'"´__ｊ_／ｊﾊﾙﾘ廴
＼ 。ヘ、{ { ＼{＿_r{｀ヽ } | l ｊ ヽ ´＼⌒ヽ＼l￣ ｊ ／__| _,
｡ ＼_____｢｀ﾄ､________ ／'´￣ | ＼ | | l/ﾉ ＼ ノ＼ ＼＼ ／=-‐┴ｭ_ノヘ、
｀ﾞ ￣＼}/￣￣￣/ | 「ﾄ､ｊ/《 ｆ⌒ヽ ＼_ ⌒ヽ ／ 厂￣≧ｘ
. -―=≦￣/ / ,ﾉ ｊ_／V´＼___人=彡'＼ '⌒ヽ ﾉ}/ _ノ＞=--一_}＿
｡。＿__ / /{ ｰ=く ／ '^＼ ＿ ＼ '⌒ヽ ﾉ ,| ／ ／／￣ ―＼
'ﾟ´￣｀ソ´￣ ／ ＼ ヽ／ /｀Y√｀ ト=- ,ﾉイ⌒ﾞ { __厶=-一' ｀ヽ ＼
｡____／,z============ ｀====／三｀ｰ、━━ｆ⌒ﾄｔ─====彡'⌒ヽ{__,l___,广|´ ゜／l{￣￣ﾉ
´￣{＿ __ﾉ Ｙ⌒ソ／ 丶{ ＼==―- 、匚￣＿_____,ノ￣|￣｀゜l'^ / /￣￣￣） -――
,乂。￣ ｀ヽ __ｊ／／ '， 丶＿___}ﾉ＼ 八 l＿／ 人,o'゜j! / / ｧ一 '／ -──
'´゜ ｀ヽ･｡.＿／／ー-- 、 ＼ __l厂 ＼____／ 辷＼（ｰ‐=彡／＞､ //'⌒ヽ/ ／ ／
__｀_／／ ＼＿厂 ＼ ｀Ｖ/_／/// ／/ﾟヽ{__ ‘,／ ／
(｀X ／ ｀ﾟ ＜ ｡,｡8ﾟ° ﾉ⌒ Ｔｉ=ｰ- ／￣≫- _ ∨////// / ,人__/､__ _,
､＿／／ヽ ___ノ(´＼ /（ |〔 ／//////////≫- _///（ （ i ｀ﾟﾞ|８｡_￣￣￣￣¨¨¨ﾞ'ヽ
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／／ '＾ﾟﾌ´〔 ／ﾄ､ ＼_ ｡} |'/////////////////////／ｊ ヽ /{
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ﾟ ／ ) ｊ! 》 } ￣ ノ ∨//////////////////l{ ／//|
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┃
慎重に時間を使う。
消費時間は約１時間半。
順位戦は持ち時間が長い棋戦とはいえ、６時間。
１／４を一手に費やしたといえる。
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消費時間
├────────────────┐
▲やる夫 │ │ １時間５２分
├────────────────┘
├─────┐
△ジョセフ. │ │ ３５分
├─────┘
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┃
持ち時間というのは盤面には影響しないが、重要だ。
かなり大雑把な形勢判断法だが、終盤においては持ち時間が少ないほうが苦しい、とみてもいいくらいだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
指した一手は――７八玉。
相手の狙いを考えた。角を動かしたときに飛車に桂馬が取られるのを防ぐため。
そう。角を動かすのが狙いなのだ。自分でルートを塞いでおきながら。
つまり――このルートだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┐
| .| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ|
| .| l 銀. l | .| l 香. l |
| .| ＼.／ | .| ＼.／ |
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| ┌─┐ﾟ| .| .|
| .| l 金. l | .| .|
| .| ＼.／ | ＼ .| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐＼ ─ ‐┤
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┛ .‐┐ﾟ|
| l 歩. l | l 桂. l | .| l 角. l |
| ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ |
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| ┌─┐ﾟ| ／.＼ | ┌─┐ﾟ|
| .| l 歩. l | l 飛. l | l 歩. l |
| .| ＼.／ | └─┘ﾟ| ＼.／ |
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
振り飛車の角の裏玄関。
端を使ったルートを使うのが狙いである、と考えた。
ゆえに、先に玉を逃しておく。端から角が覗いたときの射線から。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿＿＿__
/__ノ (___) {__〉ヽ
/ (}
{二) く__] {_} {
／∠}￣￣￣ ＼ 人
{／ 〈__] : () ＼｜
|) ＿＿＿＿＿_ ({_|
}／つ ⊂⊃＿＿__＼ }､
/ , ≦三ｭ 三三､ il|li}ヽ＼
__{／{ﾐ ｒｔｬｧ ffぇｧ :ﾐ| } } ﾄ､
＿／ /:∧|ミ､__(_)| |(_) __ノミlﾉ! :| /} ＼
.八 { l|ﾆ 人.八 ミ/::|／ |
|＼:∧ﾆ/ /二二ヽ l ∨イ l}
| ＼＼il┌┬┐iｌ／{ /
八 } .＼_,|__,／ | ./
＼ { O／ﾆ＼ O{ ／
/￣}⌒iﾆ／ヽノ} | |
| _ﾉ /ﾆﾍ 〈 | | |
| ｛＼:|ﾆニ| /|.｜i |
| | ＼二|／ :|
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
こちらの手にさして時間を使わず応手してくる。
時間が縮まらないまま形勢不明の局面が続けば、実戦的にはジョースター九段ペースだろう。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
よって、ペースを取り返すために、先に仕掛けた。
角の据わっている端を攻める▲１五歩。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲やる夫
┃▽香│▽桂│＿＿│▽金│＿＿│＿＿│＿＿│▽飛│▽香┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨. ＿＿_. ┃
┃＿＿│＿＿│▽王│▽銀│＿＿│▽銀│▽金│＿＿│＿＿┃／ ＼ ┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ─ ─＼ ┃
┃▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│＿＿│＿＿│▽桂│＿＿│▽角┃ （●） （●） ＼..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ （__人__） l.┃
歩 ┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│▽歩│＿＿│▽歩┃ ｀⌒´ ／!┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──╋━━┫ ー‐- ＼ ┃
▽ジョセフ ┃＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│▽歩┃▲歩┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──╋━━┫
┃ つ ⊂⊃＿＿__^┃＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│▲銀│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃ 歩 3
┃≦三ｭ 三三､ ::┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾐ ｒｔｬｧ ffぇｧ ::┃▲歩│▲歩│＿＿│▲金│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿┃
┃ミ､__(_)| |(_) __ノ !┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾆ 人 八 ミ┃＿＿│▲角│▲玉│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲飛│＿＿┃
┃∧ﾆ/ /二二ヽ l . ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ＼il┌┬┐iｌ／ .┃▲香│▲桂│▲銀│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│▲桂│▲香┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ただ、端は端でも相手の玉とは逆側。
勝負を決めに行く攻めではない。
まずは敵の前線の飛行場を陥としにいった、というところか。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿＿___ ::::::::::;;:;:
_lｴｴｴｴｴｴ,i_
| ﾛ| ﾛ | ﾛ | ﾛ|
| .| .| .| .|
|.=========.| ,---==--'"i -- -
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|l | l ｌ:| _
|l ｌ l ｌ:| ;:;::;:::::::.. ‐ ─ ｭi==-
| | :::;:;::;:;..
|l ｌ l ｌ:| ,,..
| | ;;::::::
|l ｌ l ｌ:|
| | ＿__
|l ｌ l ｌ:| ,,...-''''"::::::::::::￣￣"''''─--...,,,,______/l
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| ｌ :| _,,..-‐'''"" ` -'''''''''"￣￣＿＿＿＿二二二二ﾆﾆﾆ＝＝-------- ￣""''''
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:;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :;. :; |:::| ￣￣'''''''-------...,,,＿＿＿
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
強力な角に活躍される前に、地上撃破を狙う。
あるいは追い回し、封じ込めるのが目的だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┐
| .| .| .| .|
| .| .| .| .| ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| .| .| .| .| ┃
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤ こちらが端を攻め、角をどかして香車を交換。
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| 動いた角を追って元の位置に押し戻した後、
| l 銀. l | l 金. l | .| l 歩. l | 香車がなくなった結果宙に浮いた角を飛車で狙った。
| ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ |
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤ 結果としては、角は”離陸”不能に。
| .| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| いざという時は飛車を切ることで、いつでも角を
| .| l 桂. l | .| l 角. l | 手に入れられる不安定な形に追い込んだ。
| .| ＼.／ | .| ＼.／ |
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤ ただし代償はある。
| ／.＼ | ┌─┐ﾟ| .| .| 相手の飛車の先の突撃を許した。
| l 歩. l | l 歩. l | .| .|
| └─┘ﾟ| ＼.／ | .| .| 暇を与えれば、
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤ こちらの右翼は相手のと金と飛車で蹂躙される。
| .| .| ┌─┐ﾟ| .| ┃
| .| .| l 飛. l | .| ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
| .| .| ＼.／ | .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| ／.＼ | ┌─┐ﾟ| .|
| .| l 歩. l | l 歩. l | .|
| .| └─┘ﾟ| ＼.／ | .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| .|
| .| .| .| .|
| .| .| .| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| ／.＼ |
| .| .| .| l 飛. l |
| .| .| .| └─┘ﾟ|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| ／.＼ | .|
| .| .| l 桂. l | .|
| .| .| └─┘ﾟ| .|
┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┘
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
よって、手は止めない。
今度は本丸攻めだ。
……もっとも、本丸といえるほど双方の囲いは立派なものではない。
ジョースター九段が乱戦を誘ったため、急ごしらえの陣だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／￣￣ ＼
/＼ ＿. ／ ￣￣＼ |＿＿＿__.| ／￣＼
／|￣￣|＼/_ ヽ |＿＿＿_ |∩（・∀・；||┘ |￣￣|￣￣|
／￣￣|￣￣|￣| （´д｀； ||┘ ＿ユ_II＿＿＿ |￣|￣￣|￣￣|
/￣￣|￣￣|￣￣|￣|（ ” つつ[三≡＿[----─ﾟ ￣|￣￣|￣￣|
/￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣| ⌒＼⌒＼ || /￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|
/￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣］ ＼＿）＿）..||| |￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣
￣￣ ／|＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ゆえに、相手の攻めを無視して攻める、すなわち”手抜く”のが難しい。
ジョースター九段のと金を作る手も相当に厳しい攻めなのだが、
それ以上に厳しい手が続くのだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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:::|￣|＿::::ロロ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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:::|＿|::::::::::::::::| ＿|:::::::::□:::::::／ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|￣|＿::::ロロ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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::::...: ヽ／ ''⌒ヽ ;;;::::::|＿|::::::::::::::| ＿|:::::::::□:::::::／ヽ:
ヽ ヾ ,,ｿ ,,） _ ::::::::::::::|＿|::::::::::::::::::::: ／ ／:::
::::::... ,,ノ、 ,,ノ ::::... ヾ ::::... ヾ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ／:::::::::
:. :::... ヾ :::.... ヾ ::::.. ﾘ ::::. ,,ﾘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::.. ::.. ,,ﾘ ::::.. ｿ::... ::.. 彡.. ::.. ヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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く< ヾ ､ ‐ く< ヾ ､ ミ､ く< ヾ ､ ‐ く< ヾ ､ ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＼''ノ､ ミ､、 ＼''ノ､ 'ミ､、 ＼''ノ､ ミ､、,,＼''ノ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
ゞ ,,彡 ミ ＼＼ ＼＼ ＼＼ ＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
,ｿ ＼＼ ＼＼ ＼＼ ......:::::::::＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＼＼ ＼＼ ......:::::::::＼＼::::::::::::::::::::::＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
＼＼ ......:::::::::＼＼::::::::::::::::::::::＼＼::::::::::::::::::::::＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::
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┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
と金は作られたが、飛車は捌け、敵陣にかなり楔を入れることができた。
自分の感触としては、悪くはないと思っている。
……ただし、ネックの消費時間の差は縮まってはいないどころか、広がっている。
残りの持ち時間はこちらが２時間を切ったのに対し、
ジョースター九段は悠々と４時間以上残している。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲やる夫
┃▽香│▽桂│＿＿│▽金│＿＿│＿＿│＿＿│▽飛│＿＿┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨. ＿＿_. ┃
┃＿＿│＿＿│▽王│▽歩│▽銀│＿＿│▽金│＿＿│▽歩┃／ ＼ ┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ─ ─＼ ┃
┃▽歩│▽歩│▽歩│＿＿│▽銀│＿＿│＿＿│＿＿│▽角┃ （●） （●） ＼..┃
桂 ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ （__人__） l.┃
香 ┃＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│▽歩│▲歩│▽歩│＿＿│＿＿┃ ｀⌒´ ／!┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ー‐- ＼ ┃
▽ジョセフ ┃＿＿│＿＿│＿＿│▲銀│＿＿│▲飛│＿＿│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ つ ⊂⊃＿＿__^┃＿＿│＿＿│▲歩│▲香│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿┃ 歩 4
┃≦三ｭ 三三､ ::┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ 桂
┃ﾐ ｒｔｬｧ ffぇｧ ::┃▲歩│▲歩│＿＿│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│▽と!│＿＿┃
┃ミ､__(_)| |(_) __ノ !┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾆ 人 八 ミ┃＿＿│▲角│▲玉│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┃∧ﾆ/ /二二ヽ l . ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ＼il┌┬┐iｌ／ .┃▲香│▲桂│▲銀│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
持ち時間が切れるとどうなるか？
順位戦においては、持ち時間がなくなった時点で”秒読み”に入る。
その時点から毎手を１分で指さなければいけない。
もちろん、指せなければ”切れ負け”だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_,. -‐ T ￣ Ｔ ‐- .,,_
i_,．-‐‐―‐―‐‐-．､i
`i^y-"￣￣￣`-r^i"
|.｜ .:::::..,. | |
| |､..;:::;;:::;:::::::::.,| |
| | ヾ:::;:::::::;:::::/| |
| | `ｰ､;;:-" | |
| |. i:;'ｉ .｜ |
| | ,." ヽ､ ｜ |
| | ,.." ヽ| |
| |' .,,. `| |
| | ..;;:::::::::.. | |
,,|､,ﾄ､;::::::;;:::;:::::::..,ｉﾝ|
.i~`'ｰ｡`ﾆﾆﾆﾆﾆ"'''"~i
`ｰ-．⊥ ＿,⊥．-‐"
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
たとえプロでも、秒読みに入ったら何が起こるかはわからない。
終盤での大事故の多くは時間に追われてのものだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
特に――ジョースター九段に一方的に時間を与えたら、
何を起こされるかわかったものではない。
極力、時間が切れる前に仕留めたい。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
. i( /( /'" { /(,ｒ(,ﾉ ｒ'／ﾉィ
___|___ | ＼ __-=､V `''" ヽ' ノ '"ノｒ' " __|____ヽ ___|___
___|___ ∨ ___＞￣,ｒ'',ｒ7７ヽ ﾞヽ､ヽﾉ ノﾉ ﾉ,ｒヽﾉ | ノ ___|___
___|___ ___|__ '"---.､''" // / ﾉ `､ ヽ,ｒ'~,,ｒ､,ｒ' `''" ﾉ ｜ ___|___
凵 | -- ヽｰ' // / ./ヽ ヽ ', ",ｒ"ﾉノヽ,r' `'' ＼ 凵
. | | ｰ- `=// / / ﾉ ﾊ,ｒ'' ﾉ,ｒ' ,ノ,,-.､'''" |___ ___|__
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ヽ､ノ | -- ノノノ ノ /ﾉﾉ'▽▽▽▽▽▽>､＼`丶､ | ｰ-
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| ｰ- ___|___ {しししｒ7 /ヾ `'亠ナ/ｌ :ヽ"-`-ﾞ'' ')ﾉ/ _______ __|___
」 `i l ヽ '"/ ｌ : ヽ ,r'ﾐ(_,, ／ 凵
ア ＼ ヽ l ヽ ヽ.ﾄ ｲ.／ /`１ ﾞ丶､ |__ ___|__
＼ ', ヽ ﾞヽ ___ `-"__,,ィ / ﾄ.､ ヽ | --
／ _____／ ｒ１ ヽ } !--￣-_ﾌﾞ / l }ヽ `､. | ｰ-
／ l Ｌ ｌ /＼ `ﾆﾆﾆ..ィ ／ l ,' ﾊ ヽ
･ ,ｒ ''' ￣￣7,...､ `'z､こｰ_ﾉ7 :＼ し ／: l' i ｌ ｌ
,r''" / `ヽ､ ヽ /ｌ : :'---'" : ,ｒ" ﾉｌ l
. ,ｒ' / ヽ `ﾋヘ} : :′ ,,ｒ'" / ,ｒ' l
/ / 丶 〉 丶､ : : __,,ｒ'' ,ｒ''" / ,! l
/ ／ /`'''' `ヽ､_(ﾆﾆ=-''" ,, /_,,. / ／ /
,' ／ /`''-.､ ､フ／_,,.-''"_,,.-" ／／/ /
', ／ ./, `ヽく て_,,_,,.-'' _,,ノi,ノ／ ／
,' ／ / `ヽ `ヽ`'--''" ,,.-'',r-'",r''" ｒ／
／ ／ / ＼／`丶､''" `''" ,ｒ''" ／"
| | ／￣￣￣＼
| | ／,／ ＼
| | ／（● ） ＼
| |. （､__） | ┏━━━━━━━━━━───
| | ＼ ／ ┃
〔￣〕 / ヽヽ ここから、決めに行く。
<⌒ヽ__ l l l l ┃
〈 ` ‐- _／ ／ ｌ ───━━━━━━━━━━┛
>ー‐ ._ ／ l
. 〈 二)し' ｌ ` ー一 ' l
┌── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| .|
| l 香. l | l 桂. l | .| l 金. l | .|
| ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ | .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┏━━━━━━━━━───
| .| .| l 王. l | l 歩. l | l 銀. l | ┃
| .| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | 急所への――
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼ ┃
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| ───━━━━━━━━━┛
| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | .| l 銀. l |
| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ |
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| .| .| ／.＼ | ┌─┐ﾟ|
| .| .| .| l 歩. l | l 歩. l |
| .| .| .| └─┘ﾟ| ＼.／ |
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| .| .| ／.＼ | .|
| .| .| .| l 銀. l | .|
| .| .| .| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| .| ／.＼ | ／.＼ | .|
| .| .| l 歩. l | l 香. l | .|
| .| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
┌── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| .|
| l 香. l | l 桂. l | .| l 金. l | .|
| ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ | .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| .| .| l 王. l | l 歩. l | l 銀. l | ┏━━━━━━━━━───
| .| .| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ┃
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼ 成り捨てだ。
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ／.★ | ┌─┐ﾟ| もちろん取るしかない。
| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l と!. l | l 銀. l | ここを急所と見て――
| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ┗━┛ﾟ| ＼.／ | ┃
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼ ───━━━━━━━━━┛
| .| .| .| .| ┌─┐ﾟ|
| .| .| .| .| l 歩. l |
| .| .| .| .| ＼.／ |
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| .| .| ／.＼ | .|
| .| .| .| l 銀. l | .|
| .| .| .| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| .| ／.＼ | ／.＼ | .|
| .| .| l 歩. l | l 香. l | .|
| .| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
＿＿＿_
／＼ ／＼ ┏━━━━───
／（ ●） （●）＼ ┃
f'r/´⌒ヽ／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ 攻める。
_,,.. ---- ――_= ＝＝{｛（ | |::::::::::| _|_＿＿＿＿＿_ ┃
_..-''"゛ _､ｰ''""´´´´´ `｀=｀--､.| |;;;;;;;;;;| │::::::::::::::::::::::::::::::::│───━━━━┛
゛ _､ｰ''" ＼ `⌒ ´ . │::::::::::::::::::::::::::::::::│
／ ヽ │::::::::::::::::::::::::::::::::│
| ＼::::::::::::::::::::::::::／
＼:::::::::::::::／
＼__／
＿＿ 三／|
／ ￣￣ ///
／ ／ 三///
／ /. 三///
/ / / ///
┏━━━━─── |l l l| ///
┃ |l l l| ＿＿＿_ r~￣`ヽ
攻める。 l|l! ll| ／_ノ ＼（ ⌒}
┃ .| ! !| （● ） ＼/
───━━━━┛ |l l l| （ __） |
ヽl|l! ll| |!!il| ／
ヽ', ヽ ＼ _-/⌒ ､ ＼
ヽ ヽ ｀ヽ､（＿＿,ノ ）
ヽ ` ､ 丶､ / /
ヽ、 ｀丶./ /
` −/ ,,-,, ヽ
（＿＿_/ ヽ＿＿_）
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
だが、ジョースター九段は時間をあまり使わずに粘りの姿勢。
”時間責め”だ。
息切れし、攻めがもつれれば――この時間の差は大きい負担になるだろう。
だから――
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲やる夫
┃▽香│▽桂│▽銀│▽金│＿＿│＿＿│＿＿│▽飛│＿＿┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨. ＿＿_. ┃
┃＿＿│＿＿│▽王│＿＿│＿＿│▽歩│▽金│＿＿│▽歩┃／ ＼ ┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ─ ─＼ ┃
歩 3. ┃▽歩│▽歩│▽歩│▲歩│▽銀│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃ （●） （●） ＼..┃
桂 ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ （__人__） l.┃
香 ┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│▲歩│▽歩│＿＿│▲歩┃ ｀⌒´ ／!┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ー‐- ＼ ┃
▽ジョセフ ┃＿＿│＿＿│▲桂│▲銀│＿＿│▲飛│＿＿│▲歩│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ つ ⊂⊃＿＿__^┃＿＿│＿＿│▲歩│▲香│＿＿│＿＿│▽馬│＿＿│＿＿┃ なし
┃≦三ｭ 三三､ ::┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾐ ｒｔｬｧ ffぇｧ ::┃▲歩│▲歩│＿＿│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│▽と!│＿＿┃
┃ミ､__(_)| |(_) __ノ !┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾆ 人 八 ミ┃＿＿│▲角│▲玉│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┃∧ﾆ/ /二二ヽ l . ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ＼il┌┬┐iｌ／ .┃▲香│▲桂│▲銀│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┃▽香│▽桂│▽銀│▽金│＿＿│＿＿│＿＿│▽飛│＿＿┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨. ＿＿_. ┃
┃＿＿│＿＿│▽王│＿＿│＿＿│▽歩│▽金│＿＿│▽歩┃／ ＼ ┃
┠──┼──┼──┼──╋━━╋──┼──┼──┼──┨ ─ ─＼ ┃
歩 3. ┃▽歩│▽歩│▽歩│▲歩┃★と!┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃ （●） （●） ＼..┃
桂 ┠──┼──┼──┼──╋━━╋──┼──┼──┼──┨ （__人__） l.┃
香 ┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│▽歩│＿＿│▲歩┃ ｀⌒´ ／!┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ー‐- ＼ ┃
▽ジョセフ ┃＿＿│＿＿│▲桂│▲銀│＿＿│▲飛│＿＿│▲歩│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ つ ⊂⊃＿＿__^┃＿＿│＿＿│▲歩│▲香│＿＿│＿＿│▽馬│＿＿│＿＿┃ 銀
┃≦三ｭ 三三､ ::┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾐ ｒｔｬｧ ffぇｧ ::┃▲歩│▲歩│＿＿│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│▽と!│＿＿┃
┃ミ､__(_)| |(_) __ノ !┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ﾆ 人 八 ミ┃＿＿│▲角│▲玉│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┃∧ﾆ/ /二二ヽ l . ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ ＼il┌┬┐iｌ／ .┃▲香│▲桂│▲銀│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
馬が当たっているが、飛車は逃げない。
飛車が取られる代わりにと金を作り、攻めの継続をはかる。
当然のように、ジョースター九段は飛車を取る。
だが――
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
これが、決め手だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━┛
┌── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┐
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| .| .| ┌─┐ﾟ| .|
| l 香. l | l 桂. l | l 銀. l | l 金. l | .| .| .| l 飛. l | .|
| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .| .| .| ＼.／ | .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| ┌─┐ﾟ| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ|
| .| .| l 王. l | .| .| l 歩. l | l 金. l | .| l 歩. l |
| .| .| ＼.／ | .| .| ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ |
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ／.＼ | ／.＼ | .| .| .| .|
| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l と!. l | .| .| .| .|
| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .| .| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| .| .| ／.＼ | ┌─┐ﾟ| .| ／.＼ |
| .| .| .| .| .| l 歩. l | l 歩. l | .| l 歩. l |
| .| .| .| .| .| └─┘ﾟ| ＼.／ | .| └─┘ﾟ|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| ／.＼ | .| .| ┌─┐ﾟ| .| ／.＼ | .|
| .| .| l 桂. l | .| .| l 馬. l | .| l 歩. l | .|
| .| .| └─┘ﾟ| ＼ .| .| ＼.／ | .| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐＼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| ／.＼ | ／.＼ | ┛.＼ | .| .| .| .|
| .| .| l 歩. l | l 香. l | l 銀. l | .| .| .| .|
| .| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| .| .| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ／.＼ | ／.＼ | .| ／.＼ | .| .| .| ┌─┐ﾟ| .|
| l 歩. l | l 歩. l | .| l 金. l | .| .| .| l と!. l | .|
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| .| .| ＼.／ | .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
香車を敵陣に直通させつつ、銀を馬に当てている。
香車の突撃を防ぐ、馬をかわす。
両立させる手は、ない。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＼
`ﾄ ､
j. ヽi
/ .}}
.／ /<
／ ／ｲ､:::`ﾄ
.／ ／／rｭ l:::l l ……これで、攻めが極まってるんじゃな。
.,x＜ ＿＞' ｰ=ﾆ､.}:::>!
／-'"￣／ _" 〉`U}.l::' .l いかんな、衰えは。
/:ｼ. i .／ ,<k.ｼ-､ .; .〉 .!:l .l こんないい手を見落とすとは。
､_/ｲ/:} '/,,∠,,ィ{{⌒ﾉ く_ｨ' .ﾐ/i:l.ﾉ
'_. `〈::ﾉ､ ¨"､,,,r"￣ ,,､_ ｼ ｭ' もっと粘る手順があったと思うのじゃが。
'/Y Y// ｰ-､ ./"¨ _./ ﾐ}
ゞ-＞'/;;l;;.,. 'i ''` " .f/ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
､＼`'`､";;;;;};;l;;;;;`､;;;;､;;;;;;;,{､＼/::: ┃
＼ニﾆﾐ,`￣､_ｰ――――t"./::::: ジョースター九段は湯のみを手を取り、一口、呷った。
￣ヾ.､ l lヾヽ ﾉ／／':::::::::::j /:::::::::: ┃
:::::::::Y .l/ｰ''" ／ﾉ.{:::::::::::ﾉ {::::::::::::::: ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿＿＿__
/__ノ (___) {__〉ヽ
/ (}
{二) く__] {_} {
／∠}￣￣￣ ＼ 人
{／ 〈__] : () ＼｜
|) ＿＿＿＿＿_ ({_|
}／つ ⊂⊃＿＿__＼ }､
/ , ≦三ｭ 三三､ il|li}ヽ＼ 負けました。
__{／{ﾐ ｒｔｬｧ ffぇｧ :ﾐ| } } ﾄ､
＿／ /:∧|ミ､__(_)| |(_) __ノミlﾉ! :| /} ＼
.八 { l|ﾆ 人.八 ミ/::|／ |
|＼:∧ﾆ/ /二二ヽ l ∨イ l}
| ＼＼il┌┬┐iｌ／{ /
八 } .＼_,|__,／ | ./
＼ { O／ﾆ＼ O{ ／
/￣}⌒iﾆ／ヽノ} | |
| _ﾉ /ﾆﾍ 〈 | | |
| ｛＼:|ﾆニ| /|.｜i |
| | ＼二|／ :|
┌──────────────────────────────── ── ─
└────────────────────────── ── ─
┌──────────────────── ── ─
└──────────── ── ─
┌──────── ── ─
└── ── ─
.
┌──────────────────────────────── ── ─
└────────────────────────── ── ─
┌──────────────────── ── ─
└──────────── ── ─
┌──────── ── ─
└── ── ─
.
,.イ｢￣￣匚ﾉ＼
／ー' 〈_） 〈 ） （＼
,ｲ）r┐ r‐┐ ￣ ｢） ｰヘ
|〔 Ｖ ｎ ヽ.ｊ （_） 〈ヽ ハ
. | ） U _ -‐==＝=┴≦､_.}
|_/／ ＿＿{二}＿＿{二}＿（＼ やっぱ新手周りの構想からして悪かったかのう。
／）.//^ヽ二つ {しく__,ﾉ}＼__>
／一r〈/ く_rｔｯﾝ {ｔｯノ, /|‐く＼＼ 自分でもちょっとハッタリ気味とは思ってたが。
/） （)/ﾊ ｀ヽ三(○)〈 〉○)ノ{ l,ﾉ |＼＼＼
. /´ 人ヽ' |ﾊ ,.,ィﾑ{｀Ｙ{Lﾆ、 ｊｌ|__,ﾉ } | ＼
/ 「ｌ/ ￣|//i/'{「}王王三{ ）!ｌ | /｢ｿ | r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
＼ l/ /∨/ {ト､｀二二´ ﾘｊ ﾘ{_ / / ﾊ | いやいや、結構難しいと思いますお。 |
. }|＼＿_/ヽ ＼ｌ{ { {「（⌒)} ﾉイ／´У{/ _,/ | 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
. lト､/ ＼ ≧ヾ{_l＿ﾘｲ／ ／⌒} ´￣/ /
/⌒{ /､ r＿ 〈 ／乂_,ノ ./ /
. 乂__ｊ） ´￣/ } i / / またまたー。まあ、手の内晒せとは言わんがね。
{＼＿／|/__,ノ / /
＿＿＿＿＿
／ '⌒ヽ ; '⌒ﾞ＼
／ ∪ ＼
／ ／´ ｀ヽ/´ ｀ヽ ＼ いやいや、手の内なんてそんな。
／ （ ●ll● ） ＼ もしかしたらそのうち使わせてもらうかも知れません。
／ ヽ_ _ノヽ_ _ノ ; ＼
| ; ''"⌒'（ i ）'⌒"' ∪ | r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ∪ ｀┬─'＾ー┬'′ ∪ | | ほほう。流石貪欲じゃな。 |
＼ |/⌒i⌒､| ／ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
＼ ∪ !、＿＿,! U ／ | で、ワシをどんな手で出し抜こうとしとったんじゃ？ |
／ ､_＿__,, ＼ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
/ ヽ
| ､ , | へっ！？
＿ , ＜:::::ﾉ￣￣￣＼
,ｨ:::::| ,...＼ <:::ﾌ _l_
l__｀¨ｒ::└--'-- ､__ L::::ヽ またまたとぼけおってー。
/:::/ 〈:ﾉ <::〉 (:::> ｒ::.、l どうせ、ワシがなんもしなかったらハメる手用意してきたんじゃろ？
/l¨´ ｒ::i ＜::) r:::::､ └‐'ヽ
/＞''"´ _二ﾆ --=ミヽ::ノ ,.-､ ﾉ
／ x＜l￣ ｰ'´ｨ'ｆﾗﾃ ｦﾉ_ ヽ:::ﾉ ヽ r´￣￣￣￣￣｀ヽ
. ／ ／l´ｨｔう ｆ⌒i二´ 〈 {::::） _ ｒ::ﾍ | ………… |
. / /::::::ヽＹ7'"ヽ ｀='ケ'´ /"l ﾚ' （::ﾉ ヽ:ノ 乂＿＿＿＿＿ ノ
＼｀二ﾆ:ｌ ＼ノｰ､-､、 、| ｒ:::､ ,.-､/
. ﾉﾉV/ｰ==＝ﾍ ヽﾞヽヾl＿__ _L::/ ┏━━━━━━━━━━━━───
「ｒ'::::::V, ､__,.ィヽ } | | ／ _|H、 ┃
l |:::::::::{/l i ｌ| lリ川/ /,.-.､i 確かに、用意してきた手はいくつかあった。
ｌ_ヽ::::人l //ノ／/〈 |ｌ{::. ﾘl ┃
,.-─､__）ﾉ::| ﾊ｀７７¨￣ ∨ ／ ヽ一' ───━━━━━━━━━━━━┛
. / /⌒ヽ‐':::::l/ | /:::＼￣￣´V
{ ヽ::::::::／￣ l/:::: ヽ / /
,.イ｢￣￣匚ﾉ＼
／ー' 〈_） 〈 ） （＼
,ｲ）r┐ r‐┐ ￣ ｢） ｰヘ
|〔 Ｖ ｎ ヽ.ｊ （_） 〈ヽ ハ ま、ワシを出し抜くなんて５年早いがね！
. | ） U _ -‐==＝=┴≦､_.} ただ、多彩な戦術、貪欲さ、そして……
|_/／ ＿＿{二}＿＿{二}＿（＼
／）.//^ヽ二つ {しく__,ﾉ}＼__> とりあえず相手をハメようなんて邪な考え！
／一r〈/ く_rｔｯﾝ {ｔｯノ, /|‐く＼＼
/） （)/ﾊ ｀ヽ三(○)〈 〉○)ノ{ l,ﾉ |＼＼＼ 若いころのワシそっくりじゃな。
. /´ 人ヽ' |ﾊ ,.,ィﾑ{｀Ｙ{Lﾆ、 ｊｌ|__,ﾉ } | ＼
/ 「ｌ/ ￣|//i/'{「}王王三{ ）!ｌ | /｢ｿ | うむ！
＼ l/ /∨/ {ト､｀二二´ ﾘｊ ﾘ{_ / / ﾊ
. }|＼＿_/ヽ ＼ｌ{ { {「（⌒)} ﾉイ／´У{/ _,/ |
. lト､/ ＼ ≧ヾ{_l＿ﾘｲ／ ／⌒} ´￣/ /
/⌒{ /､ r＿ 〈 ／乂_,ノ ./ /
. 乂__ｊ） ´￣/ } i / /
{＼＿／|/__,ノ / /
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 二代目”策謀家”なんてどうじゃ！ |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| それとも、もっとさわやかな愛称がいいかね、ワハハ！ |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
もし、自分の進む道に決心がついた瞬間があるとすれば、このときのような気がする。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＼
[|[|| To Be Continued....! >
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／
.
あと2話+エピローグ！
やる夫.jpさんの2013年下半期に滑り込めないか、なんて皮算用はじめてます。
やー今回も面白かったです。
安定して面白い、素晴らしいなあ
面白かったしBGMにも合ってた！
んで投了図以下の解説を誰か親切な人やってくれないかな（チラチラ
投了図以下は香の先の歩成りからの圧殺で普通におしまいだと思う。
逆にそれを防ぐために動いたら、馬とって相手の攻めきれておしまいかな？
大晦日にやりたい！
無理なら1/4には。
後二話らしいけど、もっと続けてもいいのよ
主人公の方向性がわかってくると燃えるね。
あと二話か
もっと見ていたかったな
将棋や囲碁漫画でよくそうされてるように、実際の棋譜をモデルにしてるんでしょうか
それとも>>1さんのオリジナル！？
後が無いところから研究仲間を得てモチベもアップ、さらに目指す方向性が見えたか。
今期凌げれば来期に期待できるな
だけど最後の一勝に負ければ全敗と変わりなしか
厳しいねえ
あと２話かー、考えてみれば最初から、やる夫の今期の勝負の話だったのだなあ
寂しいけど仕方ないか
二代目策謀家っていいね。
しかし今回も面白かった、乙です
もう、２話といわず、
続・負けました。
続々・負けました。
またまた・負けました。
ニュー・負けました。
と続いていってほしいです。
相手が自分から降参するまで攻め立て続けるド紳士のゲームだからね
相手の二歩に気付いちゃったのかな・・・
わかりやすくするために
89年以降の羽生以外の全棋士を仮に藤井とする
名人 棋聖 王位 王座 竜王 王将 棋王
89 藤井 猛 藤井藤井 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 藤井 猛 藤井 猛
90 藤井 猛 藤井藤井 藤井 猛 藤井 猛 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治
91 藤井 猛 藤井藤井 藤井 猛 藤井 猛 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治
92 藤井 猛 藤井藤井 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治
93 藤井 猛 羽生羽生 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治
94 羽生善治 羽生羽生 羽生善治 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治
95 羽生善治 羽生善治 羽生善治 羽生善治 羽生善治 羽生善治 羽生善治
96 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 羽生善治
97 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 羽生善治
98 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 羽生善治
99 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 羽生善治
00 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 羽生善治
01 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治
02 藤井 猛 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 羽生善治 藤井 猛
03 羽生善治 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 藤井 猛 藤井 猛 藤井 猛
04 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 羽生善治
05 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 藤井 猛
06 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 藤井 猛
07 藤井 猛 藤井 猛 藤井 猛 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 藤井 猛
08 羽生善治 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 藤井 猛 羽生善治 藤井 猛
09 羽生善治
藤井74期 永世名人/竜王/棋聖
羽生73期 永世名人/棋聖/王位/王将/棋王・名誉王座
藤井先生は、実際、竜王三期制覇しているから、
5分の3永世竜王つまり、ほぼ永世竜王といっても過言ではない。
Ａ級から滑り落ちるようにして転落した時はどうなることかと思ったが持ち直してきたな
でも、ＣＰＵ将棋って一発勝負なら優勢だけど
１０戦勝負とかだったら機械独特の癖とかが見抜かれて
人間の方が圧倒しそうな気がするんだよね
逆にAIの方が相手の癖とパターン学習しそう…
電王戦は棋士側に小型のAIは練習相手として既に渡されてるんやで。
一応、目の前の優劣に限れば言い手なんだけど、終局まで見渡すと微妙。
みたいな手をまだ弱いCPUだと指しがちとは言われてるね。
ただ、それを棋士がその局面に誘導してさっさと勝負つけるなりーみたいな実力差まではないから
あんま意味無いと思う。どこで読みミスるかまではまだ全然読めない。
あと長期戦になればなるほど、疲労やミスというステータスがある人間不利だと思う。
人間は終盤秒読み間違ったりするが、CPUはほぼ間違えない。
人間に無くて機械にある優位は相手のデータが正確に取れるって点もかな
「このパターンでこういう所に指すと長考の傾向アリ」とか
「ここからこう打つとノータイムで打ってくるから過去パターンに類似形がある可能性が高い」とか
そういう人間に認識しづらい特徴も機械なら正確にデータ採取出来る訳だからそういう点じゃ優位に立てると思う
開発者の話聞く限りそんな機能はないし、必要性も無いと思う。
普通にそこにかける演算能力あったら、最善手探すほうに割り振った方がいい。
将棋というゲームが、最善手じゃないけど意表をつく手、をうつメリットが低いゲームということもある。
これがポーカーとかなら、裏さえかけば勝利だから全然ありだけど将棋はそうじゃない。
あと、過去ケースから類似性を探るのは人間の手の探し方であって、
CPUは全く違う。スペックに任せて全てのケースを探るのがCPUのやり方。
> スペックに任せて全てのケースを探る
え、そうなん？
総当りは計算コストばか高くなるし、なんらかの工夫をしてるものだと思ってた…
開発者の話（インタビューとか？）って、どっかで公開されてる？
良ければ詳細教えて欲しい。
ボナンザのwikiかなんか見ればそのあたりの流れが分かると思う。
最近は 一手で可能な範囲を演算→そこから戦略的価値のあるものを絞る
→絞ったものから演算→さらに絞る→（ｒｙ
って演算範囲を絞れるようになってるらしい
最終局はアバッキオか。
どんなタイプの棋士として描かれるか楽しみ。
さんくす！
…アルゴリズム工夫して、選択的な探索させる方が計算コスト大きいこともある、
っていうのは正直意外だったｗ
最適手の評価の仕方一つ取っても、人間が考えるのとはまた違った視点が見えて面白いな…ｗ
P問題ですべての可能性を探るなんて糞効率悪い手法やる訳ねぇじゃん
どこの無能だその開発者は
魔太郎といい勝負したボナンザは全計算してる。
下手にアルゴリズム組むよりそっちのが負荷少なかったからな。
将棋に関して色々出てくると思う
2000ごろからいきます。
しっかし、なんであんな低級でも詰みだと分かる局面になってもあんな評価値だったんだろう
そろそろ始めます。
._,,,,....,,,,_、
._.. -''"ﾞ´ .￣ﾞ'''ｰ､、
.／゛ ﾞﾞ''ｰ､
二二ﾐ;;__ ｀'-､
! ｒ .,i''､￣゛.＼
.ｰ ..,,、 .! / ＼ .`'､
.,/.,i'｀''''''ｰﾆ',,,,. ..,,ﾉ.! .i .| .ヽ .＼
ﾉ / ｀ﾞ''ｰ ､! ゛ ＼ .ヽ
./ .,i''ﾆ....-―――" ヽ. ヽ
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ｌ .. ｌ."'´ .ヽ ヽ _ノ ノ
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.ヽ .ヽ.. -ｰ'彡-'"_..ﾉ" 、 ＼ ｌ .ヽ |三三| | |└i i┘ ⊇ ⊆ ｜| ７/,ニ,
, .ヽ .ﾞ',''''ﾞ゛ . ／ ・ / .! '､ .＼ ﾞl .ｌ ノ ヽ Ｕ リ (⊆广 ヽﾆフ 〈/r三ｭ ◎
ヽ ヽ .ﾞｯ‐'´ `'' ／ " / .!.ｌ
ヽ ヽ .ﾞ.ｌ^^ﾞ´ _- / ,- ! ヽ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ヽ ヽ .ヽ, "ﾞﾞ゛,i''''゛ l .', !
､ ヽ .ヽ .ヽ / .／ ',ヽ..ｌ # 05 順位戦C級2組 最終節 やる夫 vs レオーネ・アバッキオ (上)
..ヽ ヽ ヽ ヽ / . ,／゛ .ｌ ｌ|
ヽ ヽ ヽ ヽ ゛ l .ﾞゝ
.ヽ .ヽ ヽ ', ／
!､ .＼ ヽ ヽ ＼..........................―ｰ'|ﾞ゛｀''-､
'ｯ 、 ヽ ヽ ヽ ヽ | .丶
'" ｌ, .ヽ .ヽ. ＼ ヽ ＼ ｜ /
/ .ヽ .ヽ ヽ ＼ ヽ. l ."
'" 'i ＼ ＼ ＼ .ヽ. ', i
／ ﾞl .ヽ ＼ ヽ. ＼ .|
_..-'" / .ヽ . ＼ .ヽ .ﾞ''y-- ..
'" ." l ', ﾞｯ、 ヽ ＼
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順位戦は、棋士の”格”を表す最も重要な棋戦の一つでありながら、
棋戦のシステムは最も特殊であると言える。
本戦・予選の対局としては最長の持ち時間が６時間。
これは王座戦などのタイトル戦の持ち時間よりも長い。
対局が日付をまたぐのは日常茶飯だ。
加えて、対局相手の組み合わせが決まるのも早い。
その日の午前の結果で午後の対戦相手が決まる棋戦もある中、
４月に来年の３月までの対局相手が決まるのは順位戦のみである。
ゆえに、対戦相手を見越した準備もしやすい。
ベテランが活躍しやすいと言われることがあるのはそのためかもしれない。
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――もちろん。得意な人もいれば、苦手な人もいるのが道理だ。
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,へ
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／ ._,...-‐'´￣:::::::::くヽ:!
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./ /::::::_,. -‐'´ |
〈__|_／ ＿__,. -‐―､‐,）
| ／￣::::::ﾉ:::::::::::::ﾄ､:＼
|__..ノ::::::::::::::/ ＼:::::::::|_,ヽ:::! アバッキオーー！
＿ .（( r|::::::/::::::::|_ｰ､_.|:::::/ﾌﾌiヽ!
￣￣| | ￣ ゞ_|:::∧::::::::|フﾌ !,/｀´ | 順位戦、ヤベェじゃねーかッ！
| |.. ｀|::;ﾍ.ヽ:::::｢´ _ ;: /
ヽヽ. |/ i.ヽ|::/ _,ﾆ, /
| i _,>､＼lヘ ¨二)' |
| | ｀77勹 .几.!`ｰr-‐′/
| | // / / .| | / /
| | .// / / | |/ .}
／ ＼
. ,∠__／|／/｀ヽ.__／＼>、
. / / / / ｀ヽ ' Vﾊ
/ / / / l } |
,' / │ ｉ_ ≧､ _,ノ| l
.' ,' l ｌ l､{ｔ:ﾘﾉ i代ﾜﾌ│ うるせーなナランチャ。
. i .' | l ￣ '" , " l}￣ |│
. l i | |!. 〈 _ﾉ ｌl | 最後の一戦サクっと勝って終わればいいんだよ。
. l ! ! |l __, --､ !l | 調子自体は復調してきてる。
ｌｌ | l | ｀二二ﾌ ,ｌｌ l
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l＼ } / /| l ! 丶、＿_」／ ｌｌ│ ／|
|__／ｊ ' / | l | : : : /ｌ |ｌ l￣ /／|
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￣＼::::::＼:::(| l | i |::::l !::::::;'
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レオーネ・アバッキオ六段。
棋士としては中堅と呼ばれる域だ。
実績は早指しが光っており、ベスト8の経験がある。
棋戦においても本戦出場が２回。
やる夫と比べれば、格が１枚も２枚も違う先輩棋士だ。
……が。
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／ ,ｨｨrrｲｲ)ﾉﾉﾊﾉ.: ))ﾉ .:))ﾉ
／ r )ﾉﾉﾊﾉ.;′.:,.:´.::) )) )) ｀`ー- ､
／ （.:::;'.:::::::::;'.:.:::;' .::::,'::ヽ )) )ﾉ )ﾉ)ﾉl
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ﾉﾉﾉﾉ^)ﾉﾉﾊﾉ ) ｨｨ ,rrｲｲ.:)ﾉ:)ﾉ::;:::::; .:; / ,ｨｲ
ｨｨ 「L.::::)ﾉ .::)ﾉ .:)ﾉ ⌒ヽﾉ.::::;::::::::;:::::; .:; ﾟ ｡ . / ,ｨｲ:::
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(.::)ﾉ.:)ﾉヽ三三ﾆ｀丶､::::／ ｨﾙ ､､､､ ＼_ ﾟ . ゜ 。 ／￣＼ _／ , '"´
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好・不調の波が激しい。
前年度の勝率が5割９分、前々年度の勝率が６割２分。
それに対して今年は４割７分。ちなみに、３年前は５割だ。
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もちろん、絶望的に悪い、という勝率ではない。
だが、ひとつの棋戦に星の集まりが悪いことはよくある。それが、順位戦だっただけだ。
現行で３勝６敗。最終節、負けると他の棋士の勝ち星次第では降級点だ。
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＿__rﾍ＿＿__
_＿__＞:::::> ' ´￣￣｀ ー､
二⊃::::／,..:::´:::::￣:::｀:::ヽ_＼
ーﾌ-/ , ':::::::n::::l::::n:::::l「 Y:::l ＼_／
､＿;','::/ｼ/:::::::::l_l.l::ll:::l l:::::l レﾍ:::::::::二
-=三::::/冫::::::::::::l＞:l､::l .l:l::r'´｀ヽl::::::彡'
.ﾐ「７ l::::::::/l:::ｨﾁﾊ ::| l〈 ( ) ,ハ::l
l: l .l:::n::l. l::::l孑' |､ .; ｀¨´｀ ﾚ'┐
l冫 l:_l l:l l::| _,-ｪ - ｪｭ 了 l だいたいよォー！露骨なんだぜ！
.l f{ﾍ∧| l:| l｀ ￣ ´_| ﾚ'/
, -´｀-.､ゝ ＿ﾍ .l丶__ノﾉ /´ ３敗して昇級の目がなくなった途端に連敗してよォー！
rシ' , '´''ﾄﾑ ,-ヽ::::ﾄ､ ｀ こ¨´ ム
,L , ´ ' .ﾉ/ﾍ::::l ﾉ ヾ冫- _＿ ／l::::ﾊ
}.l ﾌ .l::::├-y::::n::::::::::::::L.-l::::ﾚ .ﾉ_ヽ＿
..〈 .ゝ _ｪイ /ll::::l /:::/｀l::::::lﾍ:::::', .l:::l ヽ .<┴ - ',
..人_ ｿ ;ﾚﾍ .l:::l ./:::/ .l:::::::l ',:::::v:::l ' , ト ､ L.ﾉ
l / .l .,|::::::::::::::::::::/ /:::::::_L -l＝::〈 .'., Lヽ ）
∨ .∧／l:::::::::::::::::::::￣::::{ ﾟ }:::::::::;' ＼ ;:「ゝ _,.／
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／7 ＼
／ ー──┐ ヽ
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. / / / / ￣} }
/ / / /＼_ / ,'
. / / / /リ≧ /＿_/ / 別にそういうわけじゃねーよ。
/ / / /} /リﾌ/ ,ｨ/
. / / / /. / / // まあ、順位戦が得意でないって部分はあるが……
/ / / ∧ ､＿＿ / //
./ / / / l∧ ｰ一 ./ //
. / / /､ ∧ ＿＿ ィ/ //ノ}
ｲ / /| ＼ :／// /{ {∠＿
.. / /ﾆ| } // /＿_, ＜⌒
. / /ﾆﾆi / // /ニﾆﾆi
ｲ ./ﾆﾆﾆ} / // /}ニニﾆ}
_,.. -───- ..,_
,∠ ＼
ヽ__,.二.ヽ ／＼ ,.ヘ、∧ハ.
l │｀ ｀ .｀ . l
j.:.,_,. -┤ | : : : |
あんまり研究に熱心なタイプじゃねーからよ。 〉. iソラ| |. ; ; ; |
／'', 厂 | : | 釗 ： ： l /l , 7
対戦相手の弱点を探すってガラでもねーし。 ｀''7,,,_ l : | l l i ﾚ |_／ /
i''''` :| | l l l. |／ / .
∟.......」 ﾄ、 l l l. | / '／
,/::: :::::;:| | ヽ l l l. レ ´ ／ _,.. ／
,/::::::.:::∧| | ', l レ- '´ .∠.._, ' .／
,/::::::::.::∧. l l ∧ _レ '´ ,. く.,_ ／
|::::::::.::/ .| | |..ノ. ', ∠..,,＿ `＜
|:::::::::;' | | l￣￣ ヽ_,. -＜..,＿＿＼. ＼
j:::::::::l /`| 「￣｀`ン:::. :.:.:: ＼ ', |
,':::::::∧ ./ .| | ／::::::.: :. ,. ' ´￣｀ヽ l l
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＿＿
, ィ二二二二ノ ノ￣
{／------- ､ ニニ=-
／x========ミ ＼＼
(／}⌒|lilil| {ilili＼ ＼}
ミ三三 ィ＼_|lilil| ノ∨ilｉlil} } んなこと言ってる場合じゃねーだろッ。
|lil|弋歹ｌil|弋歹＼lil}/⌒i
ゝl{ ､_＼{ /タ / そんなだからあのジョセフの爺さんにも足すくわれんだ。
. ＼ r‐､ ,ｲﾄr‐'
}＼__ ＜´ //
＿r＜ (＼＿＿___//
／ ＼＼＞--､ n ＼
/ Vﾊ Vハ＼ヘ
{ }リ }lilili} Vﾊ､
＼ ＼＿ｊililili|＿_}lil}ﾉ
{l＼--- ＼, -､
＼ｌ＼ （／´)_
＼li＼ (_／ /⌒i
＼ (_／{_／
,. -─‐/::::/､__
, ' ＞''"¨ブﾌ::::::i _三＞.､
／.／::::::;: '",ィ´:::／ lヽ
/ /::::::／／:::::／ __＿..ノ‐--､
/ /::::／／:::／ ＞!¨:::::::::li:::::::::::::::::＼
,' /／ /:::／ ＞'"´ i:::::::::::l.l::::::ヽ::::::::::::ヽ
i / '¨´イ´..,,_ ,'::::::::;' /ﾊ:::::::';:::::::::i::::', だいたいアバッキオはC2にいる器じゃねーんだ。
.l .／! ､_､..___¨ヽノ::::::/;'//- ';::::::i::::::::i::::::i
l ／l::::l . ヽ,ｨﾌﾊ.>'::::::::;:':://_ﾆ._ ＼;'::::::;'::::::ﾊ いい加減上がってこいよ、やる夫なんかに負けんじゃねーぞ！
〈i´/::::l::::ｌ. ￣／::::／ <,iノｪ},ﾌ,':ヽ:;':::::/::::',
lﾚ::::::::ｌ::::! ／;／/ lヽ. ｀¨´ /:::／丶ﾊ:::::::i
/¨ヽ:::::i::::i. ヽ ｊ/'" /／:::/::/ ﾘ:::ﾉ
l 'ヽ Ｖ::ﾄ､::ヽ、 ,. _｀ｰ -、 ／ ／/;:ｲ_ /;/
. i |ﾉﾊiV!ヽ｀ ¨ ‐く ｀¨ヽ i / /'´ !
', ヽ-､ヾ. ', ,.､ ｀¨￣ ｀ /./／! l
＼__入 '., ￣｀ ｰ' / ノ/ /
';:::::ｌ＼ ,.ｲ..,,__／
';::::l ＼ ,.イ /:l
.. ';:::i ｀＞.‐ - ''" / /::::l
Ｖ＼ ヽ /.／::::::::＼
／ヽ::::丶、 l ／:::::::::::::::/ ＼
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順位戦の昇級には、爆発力がいる。
勝率７割は棋士としては好成績だが、毎年７勝３敗ではいつまでたってもC2なのだ。
加えて、C2は一番下のクラスだが、参加している棋士の実力が一番下、とは限らない。
毎年４人入ってくる新人棋士が加わるのもこのクラスなのだ。
当然、１期で昇級に絡んでくる怪物も交じる。
B2以下のクラスにおいては人数が多く、総当りではないため、
どの棋士に当たるか、という組み合わせは重大だ。
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「不調」「採用戦法の凋落」「棋戦による星の偏り」「組み合わせのあたりが強い」……
こうした条件が重なれば、十分な実力を保持していても陥落や降級点につながるのが
勝負事の恐ろしいところだ。
別に、こうした悪条件は順位戦に限らないことではある。
だが、棋界において順位戦のウェイトは大きい。
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, ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ¨ヽ, ; , ; , ;′ ＼}::::::」:{::::::::::/::::ヾ::::::::::/ヽ, ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; ,
, ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ;∨, ; , ; , ; , ; , ¨´, ; ,⌒ヽ＞'⌒ ｰ=ﾐ:::「:::::ヽ,､,､, ; , ; , ; , ; ,
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, ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; ,￣¨ヽニニニニニ=
, ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; , ; ｀＜ニニニニ
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┃
また、昇級の条件が厳しいのが順位戦だ。
”不運”で落ちた棋士であっても、二度と戻ってこないことのほうが多い。
崖上は高く険しく、崖下は深く冷たい。
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＿＿
,,-"~ ~`=,,,
／ . ＼
./ ,. /＼ /ヽ,ヽ
/／＼/＼/ ＼/ ヽ、
i ＿ ／^＼ 、 ヽ、 ああ。分かってる。
| |ヾi＼/,,/-""ヽiヽ ヽ
i |~^^”” ,,,.＼ ヽ そんでもって、来年はC1昇級だ。
| .|＿,,_,,. ／o ｿ il ヽヽ
.| | 《: o:ヾ ~~~ .| ヽ
| i,`~￣ ヽ | | ヽ
| |ヽ ヾ ,, /| |ヽ. ＼ i
| | | i,ゝ＼ -="~ / i i ヽ＼ ＼丿|／|
＿i /| | l＼ヽ`'--,＿ノ / ヽ |ヽ＼＼＿/ ﾉ
~-/| | |i .| /＼ / |＼ ＼＼ ／|/ー---;;;;;ノ、
|＼＝/ /ﾉ| |i／ ` ノ .|i ヽ ヽ|─-" ／~i
,,,--"~ノ |ﾉ /ー---、 /￣￣~ | ／ |
,--" / | |l / i|
/＼ | .i / ,,,// /
| ヽ （(ヽ i ,,,-",,-")) / |
ヽ ヾ | |ヾ＼ ｜ ,,-~,,-~//~ i| l
＿＿, -―――--ミ、_ ＿＿＿＿＿
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|三ニニニニニニニ ≧==- r=ミ、
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／ ﾟ｡ ｀ヽニニニニニニニ={ ＼
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油断しているわけではない。足元を疎かにしているわけでもない。
もし、仮に。
「来年も昇級できないだろう」などと考える棋士がいれば――
目の前の一戦でさえも危ういだろう。
たった２敗から３敗で昇級の目をなくし、半年を棒に振る順位戦だからこそ、
そうした熱意は重要、いや必要だ。
とはいえ。
自分の対戦相手が同様の想いであることまでは、慮外であったが。
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「一人で勉強するのが、一番苦しい」
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「将棋の勉強は苦しい。勉強しなければ苦しくない」
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「将棋が何らかの意味を持ち、苦しみに値するものでしたら、
名人、八段にならなくても、ボクは努力する勇気がわくのですが」
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研究会は、普及した。
プロ相手のほとんど実戦のような形で練習できるようになった。
コンピュータ将棋も進歩した。
コンピュータの新手が、部分的に取り入れられることも出てきた。
それでもなお、人は秘中の秘の手を独力で編み出す。
それでもなお、独力での努力なしで一線で戦うことはできない。
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＼--ｉ l!l l/--､ ./| i:::::::::::::::
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l ＼ ／ .l
l ＼_i ,, i_／ l
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／ ＼ l 人 l ／＼
.／ ｀ー､ ｀ｰ´＿｀ー' ‐' ＼
/ ﾊ
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二人は、同時刻に将棋盤の前に一人でいた。
奇しくも、ということではない。
対局の前日に、一人で将棋盤の前に座らないほうが事情があるのだ。
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が、考えていることは全く異なる。
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_,-‐' ´ ｀＼
／ rへ-､ | ￣‐- ＼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
/' .! ｀'''ヽ、 ､ヽ、 ┃
/ | ,｀`ヽー ､.! ＼ ヽ ＼ ＼ アバッキオは――
/ |│ .ゝ、 ' ､ ＼ ＼ ＼ いつも通り指そうと、いつも通り決めていた。
. | ' /│ / ＼ ＼ ＼ ＼ ＼ 相手への過剰な対策は、目の前の勝利には繋がるが
. | ! |ｒ'´ ）＼ ＼ ＼ ＼ ｀丶､ 長期的な勝ちには繋がらない、と考えていた。
l/ l_ |.ヽ゜' ＼ ＼ ヽ、 ＼ /
l .ヽ_ ヽ、 -､ ＼ ＼ ＼ /／'´ いつも通り、自分の腕を信用し。
ヾ' ! ､ ＼ ヽ ﾐ-､ ヽ、 自分の信頼できる戦法を指す。
ヽ! '´_,_--- ､ ヽ ＼ ヽ ｀丶､ ｀' それが彼の哲学だった。
｀ヽ＜ ／ ヽ ＼ ヽ ､ ｀ ｰ-､ ┃
｀l-|-‐' / / ､ ヽ ﾞ､ ヽ _‐ ￣'‐ ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＼｀ヽ、 _ｼ‐- ､ ヽ ヽ ヽ ＼ ./ ／ ヽ
l / ｀‐´ ,.- ／ヽ ヽ L.- ./ ／ ヽ
／ .､ ヽ、ヽ _ / ヽ ヽ ヽ .| ＿ / !
.! / ヽ ,>ヽ ヽ、＼ 'ｭ ヽし- .! ! !
| ＼! ./ ゝヽ、 ‐' '､ ㍉ .!‐'´ ´ | ,_､_ |
/ _, -、 .! ｀＼ _,, - ､ ヽヽ .! | / ｀' .!
_=‐' ＼ l , -二r‐' ´ ＼ ヽ|､ヽ ! ./ '､
ﾉ │ ｀ｰ=∠‐' ´ｉ ヽ＼ ヽ '| ｀ ! ＼ ヾ ,‐ ＼
/ / / '' |.､ ﾞ ＼＼ ヽ ! ゝ .! / ＼
ﾉ |ヽ / l、、 | ,ヽ´ ＼ ＼ヽヽ .! /／ / ヽ
｀ｰ !. / _,- ､ , / ＼＼_, -二ﾆ┬-‐ ＼ヽ / / ＼
|__／＾.ヽ_､ヽ、 ,/|--‐二-/く _,／ '<L ヽ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
やる夫は、今までも、相手を見て、動きやすそうな戦法を選ぶことはあった。
だが――
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.
┏━━━──
┃
殺す。
┃
──━━━┛
＞ ──── - ､
＞ ´ ＜
＞ ´ ＼
／ ＼
／ ＼
／ ＼
./ ヽ
/ , へ、 ヽ
./ /、 ヽ V
i {i Y 、 V V
i ﾊ ◎ ;} V
ハ {iヽ ゝ. V;i} i
ハ |iV∧ ＞ 、_,ﾘ |
.ハ |i ／｀､ ￣´ ＿＿ |
∧ {i { ／ヽ､ , イ´￣￣ ｀ヽ i
.∧ V｀ヽ .／ ＼ {{;ｖ y 、 :} i
∧ Vヽ ヽ .／ .＼ ＼ ◎、∧ _、/ '
＼ ＼ヾ. ＼ ／ ｀ｰ- ．_ ｀＼ ／ /
ヽ ＼ヽ .＼ / / ｀ｰ-． ＞-＜ /
ヽ ヽヾ ｀ー､./ / ｀７ ．､＿＿＿＿,,,,, ./
＼ ｀＜ ｀ ヽ /V / / / / } .／
＼ ｀ ＜ / ｀二'｀ｰ '´ヽ／ヽ／}／ ／
＞ ． ￣￣¨¨ ───''´イ ．＜
＞ ． ．＜
｀¨ ──-- -── ´
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┃
そんな心意気で研究していたのは、初めてだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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┃
明らかに格上と当たるというのに、気負いはなかった。
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, -‐ ´￣｀ ‐- .
,. ‐´ ｀ヽ､
／: : : : : : : : : : : : : : : : : 'ﾊ
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./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾊ
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ
.ｉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ
| : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : .}
ｉ : : : : : : : : : : : : : : : ､. : : : : ＿ /
,.-'´￣￣｀''' : : : : : : : : : : : ｀￣ ￣｀'ヽ'
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/: : : : : , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾊ
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/': : : : : : : ｉ: : : : : : : '": : : : : : : : : : : : : ﾍ: : : : ﾊ
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ノ' : : : : : : ／ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾍ: : : : : : ﾊ
（＼ ∩
（＼ ヽ ヽ |_l ,､
＼ ヽ| ∨_|_.l |
| i_ l l ; |
| l l l . |
| ,r-‐‐┬┬--､,＿ ＿
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"ｰ´ ＼＿,r､_::::＼＼ﾍ:::::::/l /／ ,r| | | | ＼ ヽ
-､ヽ、ヽヽ::::ﾍﾐ'" ／,-|| l |ヽ ＼
＼ヽ::l:::::| ／r､･ﾉr|| | | | /
＼ヽ::ﾉ､,_ `ｰ‐'" || | | ＼ //
＼::ヾ<ﾉ "" || | |ヽ //
┏━━━━━━━━━━━━─── ､:::/ | | | |ヽ//
┃ ＼ｰ-､フ＿ | | | |､ ／
レオーネ・アバッキオ六段。 ヽ､‐' - || | || | ／
振り飛車を基軸とているが、オールラウンダー。 l ＼ｰ'" | || | | ﾚ'" //
どちらかと言えば、相手の戦法に合わせるタイプ。 ＼＼ ,, -|| |ヽ レ //／
記憶量の膨大さで知られ、定跡に対する造詣が深い。 | `ｰi´ | | ﾄ､ヽ //"
| |::|| ﾊ| |＼ ／─''"
いつも対局相手については研究している。 | |:::| ハ |l `'.........
今回も研究した。 | |::| / | |:::::::::::::::::::/::
今までにないほど研究した。 | |::::|/|| ∧ | /::::
今までにないほど研究したところから、更に研究した。 | |::::|/ || / | |,,-＝＝>:::
┃ | |:::::| ||,=＝| | ／::://::::
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/ﾘr／/ ヾ､／| |／//:::::::
/:::::| |ヽ-／=)::::||::::/:::::::::::::
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rﾍ _ , ＜ ＞ ´
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, ir'ﾊ i´{´ ¨ i
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r '_}/// , ≠i二〉､_ ≠_ ノ
〃///＿, イ´ ￣ヽi l l´
ゝ, イ 、 _ _ _ﾉﾉ l
／ ｀ー -＜_ ノ
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., 、＿ .ﾉ 用意したのは、銀の弾丸。
≧､,ｰ ､ ._ ' } 使う条件は限られているが、威力は絶大。そんな代物だ。
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自分を信じて過剰な対策を敷かないのも自信の源泉。
相手を徹底的に調べ上げ貪欲に勝つのも自身の源泉。
どちらかが間違いということはない。
どちらも、プロになるまで、及びそれ以後の熾烈な戦いをそうした哲学で戦ってきたのだ。
強いていえば、どちらが間違いだったかは――明日決まる。
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. : . : . : . : . : . :|. : | | '''￣￣￣￣~''''''''''''''''''''': : |: : |i: . 将棋会館 : .| : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
. : . : . : . : . : . :|: : | |"""'''''''''' - ,, : : . : : ..|: : |i＿＿＿＿＿＿| : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
. : . : . : . : . : . :|: : | |,,,,,,,,,- - -'''". . . . |: : |i: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
. : . : . : . : . : . :|: : | |. . . . . . . . .. |: : |i: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
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＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|＿＿＿＿＿＿＿＿＿__|＿＿＿＿＿＿＿＿＿__|＿＿＿＿
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_,.. -───- ..,_
,∠ ＼
ヽ__,.二.ヽ ／＼ ,.ヘ、∧ハ. γ´￣￣￣￣￣￣ ￣｀ヽ
l │｀ ｀ .｀ . l | いつも３０分前には ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
j.:.,_,. -┤ | : : : | ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿ 盤についているようにしている。 }
〉. iソラ| |. ; ; ; | 入＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
／'', 厂 | : | 釗 ： ： l /l , 7
｀''7,,,_ l : | l l i ﾚ |_／ /
i''''` :| | l l l. |／ / .
∟.......」 ﾄ、 l l l. | / '／
,/::: :::::;:| | ヽ l l l. レ ´ ／ _,.. ／
,/::::::.:::∧| | ', l レ- '´ .∠.._, ' .／
,/::::::::.::∧. l l ∧ _レ '´ ,. く.,_ ／ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
|::::::::.::/ .| | |..ノ. ', ∠..,,＿ `＜ | 遅刻は持ち時間が減るだけではない。´￣￣￣￣ヽ
|:::::::::;' | | l￣￣ ヽ_,. -＜..,＿＿＼. ＼ ヽ＿＿＿＿＿＿＿ 相手に対する負い目を作る。 }
j:::::::::l /`| 「￣｀`ン:::. :.:.:: ＼ ', | ゝ､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿人
,':::::::∧ ./ .| | ／::::::.: :. ,. ' ´￣｀ヽ l l ＼
/::::::/.__V＿_.| : l／::::::: : ..:／ . ... . |ヽ|
/:::::::√￣',￣｀| |. ::. .:／. . .:.:.:::::::::::::::::/
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. : ´ ｀ : . 、
′ 二ニヽ
＿__ | トく￣＼
. //￣¨ ニ＝-' ﾘ ＼ ＼
// r‐―――'' ＼ ヽ
. // { /,ｘ ハ
∨/ '. ∨/｡∨ :. γ´￣￣￣￣｀ヽ
'. }ｊゝ'＾ヽ ∧ | まあ。 ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
' . ー‐‐=ｧく ＼ ∨∧ ヽ＿＿＿＿ 半ばゲン担ぎではあるのだが――ッ！？ }
: . ＼ ＼ ｘく ﾟﾉ ﾉ ヽ ＼ Vハ 入＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
: .＼ ＼ ヽ￣ , /, - |′ﾄ､ ／
:.: . ＼ ＼ ＼ /＾ ﾉ |ハ| ＼
:. .＼ ＼ ＼ ＼ / イ | ﾉ＼
: . ＼ ＼ ＼ ＼ ,
＼: . ＼ ＼ ＼ ＼ー‐┬く
）ﾄ､: : ＼ ＼ ＼ | 〉
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| ゝ ー' 丿 ゝー' く おはようございます。
| / ﾊ ヽ |
| ゝ＿ノ ゝ__ﾉ |
ヽ ｀´￣｀´ ／
＼ ／
> ヽ ＿＿＿＿＿／
/ ヽ
, ------ ､
／7 ＼
／ ー──┐ ヽ
. / / / /＼ ｌ| ／| ',
/ / / / |／ |／＼l|
. / / / / ￣} }
/ / / /＼_ / ,'
. / / / /リ≧ /＿_/ / あ、ああ。おはよう。
/ / / /} /リﾌ/ ,ｨ/
. / / / /. / / // ずいぶん早いな。
/ / / ∧ ､＿＿ / //
./ / / / l∧ ｰ一 ./ //
. / / /､ ∧ ＿＿ ィ/ //ノ}
ｲ / /| ＼ :／// /{ {∠＿
.. / /ﾆ| } // /＿_, ＜⌒
. / /ﾆﾆi / // /ニﾆﾆi
ｲ ./ﾆﾆﾆ} / // /}ニニﾆ}
＿＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ｰ ､
／ ＼
/ ',
./ , -‐､ _,, -‐､ ', ええ。
l ／ ｀' ´ .l たまには悪くないと思いまして。
l ,==ﾐヽ ,ｿ==ﾐ .l アバッキオ六段もお早いですね。
.', , ヽ /
＼ l 人 l ／｀ヽ
/ ｀ー､ ｀ｰ´＿｀ー' ‐' ',
./ l
_, -‐─- ､
,／ ヽ､
/／ / ／＼ ,､ ､
ｌ´ |／ ＼/ ＼ ｌヾ
,′ /￣｀ ´￣￣ﾞﾞ､ ',
. ｌ / | | ああいや、俺はいつもこんなもんでな。
ｌ / u __,| |
| ｌヾ≧､,,, ,,,,≦´ | | 俺より早い奴はそういないんで驚いてな。
| |く( ・) >｀ ´<(・)フ | ｌ 棋士の半分は時間にルーズでいけねえ。
| | ｀¨´ ｀¨´ ｌ |
| | ﾉ ｌ. | ……とりあえず席を外させてもらうな。
/ｌ | ｀ｰ´ ｌ ｌ 定刻には戻ってくる。
/ | ｌ ﾄ､ ≧ﾆﾆ≦ / | ｌ
/ | ∧ ＼ ｀ ￣ ´／ｌ | ',ミ､ ___ノ
/ 人 | ｌｌ ＞､＿ -´ | ﾉ ',二彡ﾞ´
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |｜ ／／ ｜｜ ／／
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |└―――――――――┴┴――――
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : :,. ───────- ､ ,──────── 、 : : : : : : : : : : : : : :
────, ─ｉ￣￣￣￣￣￣￣￣｀i´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ｉ--- ､─────‐
───／ /| | | ├─────
ｉ´￣｀ｉ |＿＿＿＿＿＿＿＿_,|＿＿＿_＿＿＿_＿＿_ｉ´￣｀i
| |/ | | |
| |´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ｉ´￣￣￣￣￣￣￣￣｀| |
| | | | |
|＿＿|＿＿_ , -─────┴────- ､＿＿＿,,|＿＿|
/ |
/ ｜
(＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ﾉ ━━━━━
| || | | 控え室
| |ｌ | | ━━━━━
￣ ￣
／´ ￣ ｀ヽ
/ﾚ'^}⌒⌒Vﾍ
/ l |近ﾉ近|｜
/ / | |u ､ 〉 .! | γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
}＼ ./ / /| | く三}｜| | 流石に、対局相手と３０分、 ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
. }＼| / / //| ﾄ､ __／| | ／ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ というのは気が滅入る。 }
. ＼ ＼／￣＼l| |＿ { |ｌi| |＼／/イ 入＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
. ヽ/ニニﾆ_(__).l }＼l | |___／／ ／
/｛ﾆﾆ／{ ---}{_ﾉ===:| |ヽ／
{ }／ﾆﾆ} --} |ﾆ＼_,| |二＞､
| {ニニニ７⌒ｿニﾆＮ |＜⌒>ﾄ､ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
|l /＼ﾆニ/ニニニﾆﾆ}ﾉ＼／<}l∧ | 思わず席を外してしまったが ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
|/ |l ∧ニニニニニニﾆ/⌒ヽlﾆ∧ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ なんとなくペースを握られたような―― }
. |/ ∨ニニニニニニニニﾆﾆ∧ ゝ､＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿人
∨ニニニニニニニニﾆﾆ∧ ＼
￣￣￣〉＼ニニニニニニ}__
〈ニﾆ＼ニニﾆﾆ／|＼}
/ニニニ＞==={ |￣}
{ニニニニニニ＞‐一'}
_, -‐─- ､
,／ ヽ､
/／ / ／＼ ,､ ､
ｌ´ |／ ＼/ ＼ ｌヾ
,′ /￣｀ ´￣￣ﾞﾞ､ ',
. ｌ / | |
ｌ / u __,| | それにしてもあいつ、あんな早く対局室に来るような奴だったか……？
| ｌヾ≧､,,, ,,,,≦´ | |
| |く( ・) >｀ ´<(・)フ | ｌ まあ、降級の大一番だ。そういうこともあるか……
| | ｀¨´ ｀¨´ ｌ | 大したことじゃない。ままあることだ……
| | ﾉ ｌ. |
/ｌ | ｀ｰ´ ｌ ｌ
/ | ｌ ﾄ､ ≧ﾆﾆ≦ / | ｌ
/ | ∧ ＼ ｀ ￣ ´／ｌ | ',ミ､ ___ノ
/ 人 | ｌｌ ＞､＿ -´ | ﾉ ',二彡ﾞ´
r´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| だが、なんとなく。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 今日は、少なくとも楽には勝たせてくれない。そんな気がした。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 嫌な予感、なんてガラじゃないが。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
定刻の時間が近づき、対局室に戻ると。
ケチのつけようもない程立派な姿勢でやる夫四段が待っていた。
これでは文句の一つも言えない。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿
_.. -''''ﾞﾞﾞ´ ﾞﾞﾞﾞ'''ｰ,,、
_..-'″ ｀ﾞ'-､、
／ ｀''-、
／ ＼
／ ＼
/ ＼
./ ヽ
./ ヽ
! ｌ
! ｌ
.! `'ｰ ,,_ _,,,＿__ !
| -.、 ｀''ｰ ..,、 | | ...ｰｰ''"´ ._,- !
l ﾉ ゛ 'i } i!
,..-'".ｌ ヽ,、 _./ ヽ_ .／ ,l〜 ..,,
´ ヽ .｀ﾞﾞﾞﾞﾞ./ ヽﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ / ﾞﾞ'-､、
.＼ │ l ／
.｀'-､, ゝ..＿__＿,..-ｰ .＿＿__イ
｀''- ..,_ .、,__,＿＿_＿_＿_＿_＿_..,_ .、,__, -'''"
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
集中している様子だったが、記録係が定刻の時間である旨を告げると盤上と、自分に目を移した。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／.:￣￣￣￣￣ ＼
／: : : ＼
／: : : : ＼
／: : : : : : ＼
: : : : : : : :.._ _ ＼
: : : : : : : ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ l 定刻の時間ですか。
: : : : ::;;（ ● ）::::ﾉヽ::::::（ ● ）;;::: | 失礼しました。
: : : : : : ´"''", "''"´ l
: : : : : : . . （ j ） ／
＼: : : : : : :.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′ ／
／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : イ＼
: : : : : : : : : :.｀`ｰ- -‐'"´ ＼
: : : : . : : . : : . ＼
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
両者とも盤に向き合い、対局が始まる。
いつものように。いつものようにだ。
だが、こんな雰囲気は、C2順位戦では味わったことがない。
ナイフの切っ先が喉元に来ているようだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿
((<⌒ヾ 、
`マ⌒iヽ
｀ヽ廴i＼
＼廴i＼
＼廴:＼
.＼⌒丶
＼)ﾉ＼
.ヽ( ヽ
｀)' ｀＼
{ ＼
＼ ＼
` . ＼
＼ ＼
` ＜ ヽ
ｰ '
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
集中していれば勝てるわけではない。
必勝を祈った大一番を落とし、
ダメ元の勝負であっさり勝てることもある。
棋士であれば、だれでもわかっていることだ。
それでも。
張り詰めた雰囲気で、なにか起こされそうに感じた。
C2で降級点２、崖っぷちの男に！
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
, ',
,,..イ ',
l _,,,...イ´ | .',
ヽ、ヽ ＿_,,..-t''"´:::::::::::| l .',
| ヽ:::::::::::::ノ / ', お願いします。
ヽ、 ￣ ／ .',
｀ ',
',
',
ヽ l
| l
.人 / l
/､ / ヽ
//` -/ ､ /|
// ／ヽ 丶 ヾ / ｌ
. /./ ./ ヾ ､ i:. !:: /.: !
. // ./ `､:. !::. ヽ:. 丶 / : i
/.,' / .::.. //ヽ:. ｌ:. ｌ::. ヽ/ .: .ｌ
. i､/丿 :::::::. // ヽ:. ! :. i :. ./ .: .ｌ
. ! i/ .::::::::::::‖:./．ヽ:. ｌ ::. ! :. ./ .: !
'､!.::;;;;;;;;;;;‖ /- '/`､:. ! ::. ｌ ::. / :: !
ｌ:::;;;;;;....ﾐ:../‐-,.' ヽ :. i :. i ::./ .:: .ｌ お願いします。
!:::::;,:::`':::::::::::;;;;;;;;丶 :. ! :. V ::: !
ｌ__:::,,;::: ';;; ヽ :. i :. / ::: /
ヽ::. `､ :. ｌ :. / .::: ./
ヽ.::::::::::::::. ヽ :. `､ :. / ::: ./
/ ヽ :. ヽ / ::: ./
ｌ , ‐"ﾞ/ , -‐､ヽ : `､ ' .::: ./
'‐‐'‐､‐_'_,‖／ﾉ !`､ :. ヽ :: ./､
ヽ'-､.'､'_,‐' / ヽ :. .ヽ .: ./ ヽ
ヽ : `､__.ノ `､ :. .! : _/ ｀
`､:. ヽ.::: ヽ :. .i‐-‐"､:ヽ
ヽ :. '､ .!. :. ヽﾍ ヽ::`､
`､:. ヽ､ ./ヽ :. `､ヽ ヾ::
ヾ:. ｀￣､ヾヽ :. ヽ`､ ヾ
ヽ:. ヽ !.ヽ :.ヾ.ヽ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
# 06 順位戦C級2組 最終節 やる夫 vs レオーネ・アバッキオ (下)
┏━━━━━━━━━━━━━━━━─── ━━━━━━━ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＼ ━━
┃ [|[|| To Be Continued....! >
何が起きてもおかしくない。順位戦には、魔物が住むのだから。 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━┛
将棋はよくわからないながらも雰囲気だけでも楽しませて頂いております
有料ですが、名人戦棋譜速報に登録してるかたなんかはぜひ棋譜並べとか。
ちなみに新手を放った森 ?二九段は現在67歳ながら、予選トーナメントで3連勝して今年のNHK杯に出場したりしてる「終盤の魔術師」です。
得意技は念力。
森けいニ九段です。
ひいい、緊張する
森けい29段に見えて一瞬「えっ」て声が出た
森九段はNHK杯でハタチンを破った端攻めが凄かった
だいたいあってる
類例:加藤1239段
インフレし過ぎやろ…
一時期12310段だったこともあるんだぜ
対戦前の雰囲気いいなあ
非常に続きが気になる引きだ
よっしゃー！指し初めだー！
指し始めは-16の三着でした。
桁違いだな・・・ｗ
もはや駒を一度も動かすことなく対戦相手をセプクに追い込むワザマエなんだろうな
>>598
それってもしや将棋じゃなくて麻…
新春第一局(ｖｓ親父)勝ったったｗｗ
初手投了は当たり前、開始前投了も
玉のみ残した状況から逆転
グッとガッツポーズしただけで5人くらい投了した
対面の席につくだけで相手が泣いて謝った、心臓発作を起こす棋士も
やる夫の出身地はネオサイタマだからな
トッププロともなればどれもできて当然だ
／.:￣￣￣￣￣ .＼
／: : : ＼
／: : : : ＼
／: : : : : : ＼. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／ : : : : : : :.:.:.:.: _ _ ＼. __
|:::: : : : : : : : :.:.::.:.:´⌒＼,, ;、､､／⌒｀ l _ノ ノ
|:: : : : : : : : :.:::::;;-=・=- ﾉヽ -=・=- ;;:: | |三三| ｎ _,ｎ_ ＿ｎ__ r ! __ｎ＿ .
|:: : :: : : : : : : : : : :´"''", "''"´ l |三三| | |└i i┘ ⊇ ⊆ ｜| ７/,ニ,
＼ :.: : : : : : : : . . . . （ j ） ／＋ ノ ヽ Ｕ リ (⊆广 ヽﾆフ 〈/r三ｭ ◎
＼:::: : : : : : ::.:.:.:.:.:.｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′／
／´￣￣｀ﾞ'ー､:;:;:;:;:;:;:; : : : : : : :イ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
／´≦=､ ｰ==≧｀¨―-- ﾄヽ｀ヽﾉ
/ ｀ヽ. ￣｀ヽ.::::::::::入 | # 06 順位戦C級2組 最終節 やる夫 vs レオーネ・アバッキオ (下)
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| ｀ｰ､ ', !.', ＼
/ / ＿＿＿＿＿≧､. ',i. ', ｀ヽ.
| | ／: : : : : : : : : ＼￣｀ヽ.＼' ! ﾚ! |ﾊ.
〈 ', /: : :／: : : :/: : : : :ヽ. ﾘ! ＼!､| i|ハ
∨', /: : :,': : : _／: : : . . .∨/ ゝ. | ﾄ.
∨',|: : : ,: :／: : . . : . . :V |:! | ∧
＼i: : : /: : : : :,=─´￣ヽ._:.∨ !:| | ∧
＼: :!: : : :/ ､ ヽ.∨ ヽ. ﾊ. ヽ.
|:': :／ :. ＼_ :! ハ .／ヽ.
∧:// ,. ヽ. ｀ｰ ､ i: ∨ /､
ハ/:,: .,: ､ ､ '., ｀ヽ. ∨/::::＼ _＿...,
ﾄ.: !:,ｨ _..チ-､ .､.i ヽ. v' ｀ｰ-.__ イ===ﾆ㍍キ､㍊
:. :. . r ､._ _.. ==--' ｰ'Y ヽ }| } ':, ｀!≠三＼三ﾆ==＼
.......:::::....:::| ｀´ ':､ ﾉ.､: _.. -ヽ. ':,ゝ._==-＜､二二─＼￣￣ .＼
:::::::::::: ::::ゝ､ ､.＿＿,ｨ､ゝ､＿__ノ´ ､ ゝ'´ ｀' }' ｀ヽ.─ ￣￣＿｀丶.￣￣丶￣＿.＼
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推奨BGM The Art of Noise - "Dreaming in Colour"
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┃
ジョースター九段が採用した、「ゴキゲン中飛車」。これは後手の戦法だが、
先手にも中飛車の戦法はある。
その名も「先手中飛車」 ……捻りを加えて「パワー中飛車」なんて呼ぶ人もいる。
１手早く指せる先手番においても当然その絶大な破壊力は生きる。
ただ、弱点として挙げた「反撃されやすい」に関してはやや緩和されているものの、
「守りが薄くなる」傾向は変わっていない。
そもそも、なぜ中飛車は守りが薄くなるのか？
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.
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ |
| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l |
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ／.＼ | .| ／.＼ | ／.＼ | .|
| l 金. l | .| l 銀. l | l 玉. l | .|
| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| ／.＼ | .| ／.＼ | ／.＼ |
| .| l 金. l | .| l 桂. l | l 香. l |
| .| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┘
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┃
これが、振り飛車の守りを担う、絶対的エース。
「本美濃囲い」、という囲いだ。
端的に言えば、中飛車はこの囲いが組めないため、守備力がやや落ちやすい。
なぜ組めないか？
別段、難しい話ではない。
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┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ |
| l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l | l 歩. l |
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| ／.＼ | ／.＼ | .|
| ★ .| .| l 銀. l | l 玉. l | .|
| .| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| ／.＼ | .| ／.＼ | ／.＼ |
| .| l 金. l | .| l 桂. l | l 香. l |
| .| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┘
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
中飛車の”中”は中央の”中”。
つまり、上では金によって守られていた★の位置に、中飛車の場合は飛車がある。
そのため、金一枚分守備力が下がる。それだけの話だ。
問題は、その金をどう使うかだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ひとつは、多少無理してでも右側、つまり玉を囲う側に使う方法。
「高美濃囲い」や「振り飛車穴熊」など、中飛車でも組める固い囲いはある。
飛車のいる場所を通れない分、少しの間強度が下がるのを甘受するか、、
あるいは手損――手を費やして迂回して移動することで余った金を囲いに足すことは可能だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
／l─┐ ／.＼ ┌─l＼
＼l─┘ l 金. l └─l／
└─┘
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
もうひとつは、左側に金を配置することだ。
相手が居飛車で来るならば左側は敵の攻めてくる場所。
そこに囲いに使いづらい金を配置して簡易ながら砦を作っておく。
合理的なアイデアであるし、よく取られる方法だ。
――だから。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓
┃▽香│▽桂│▽銀│▽金│▽王│＿＿│▽銀│▽桂│▽香┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽金│＿＿│▽飛│▽角│＿＿┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│＿＿│▽歩│▽歩┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│☆歩│＿＿│＿＿┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃▲歩│▲歩│＿＿│▲歩│＿＿│▲歩│▲歩│▲歩│▲歩┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃＿＿│▲角│＿＿│＿＿│▲飛│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃▲香│▲桂│▲銀│▲金│▲玉│▲金│▲銀│▲桂│▲香┃
┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
中飛車を見てから飛車を振って、「相振り飛車」にする。
これが有力な対策とされた。
「ゴキゲン中飛車」の場合、先手が居飛車で来るのを見てから、中飛車にする。
だが、先手中飛車の場合はまず中飛車、と形を決めることも多い。
ゆえに、相手に居飛車でいくか振り飛車でいくかの選択権があるのだ。
そう。
”左側は敵の攻めてくる場所であるから囲いに使いづらい金を配置する。”
この前提が崩れたとき、中飛車は金を効率的に活用できないのだ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ゆえに、中飛車は相振り飛車に弱かった。
――その日までは。
先に上げた図、までは極めてありふれた手順だ。
前例も山ほどある。
だが、やる夫の繰り出した１手は、過去にあった手順を全て粉砕した。
”９手目で既に前例なし”。
毎日のように新手が出る将棋界においても、これは非常に珍しい。
指した手は――
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
▲６八玉。
振り飛車であれば右に囲う。
そうした考えを無視した玉の移動だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲やる夫
┃▽香│▽桂│▽銀│▽金│▽王│＿＿│▽銀│▽桂│▽香┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨. ＿＿_. ┃
┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽金│＿＿│▽飛│▽角│＿＿┃／ ＼ ┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ─ ─＼ ┃
┃▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│＿＿│▽歩│▽歩┃ （●） （●） ＼..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ （__人__） l.┃
┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃ ｀⌒´ ／!┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ー‐- ＼ ┃
▽アバッキオ. ┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│▽歩│＿＿│＿＿┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ , =- '_~|ヽ／ＶY ┃＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┃ > .≦- | i /.i:::┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃／ '' ,,|ii ::|:::l::::: ┃▲歩│▲歩│＿＿│▲歩│＿＿│▲歩│▲歩│▲歩│▲歩┃
┃Ｔ＿_ ||| |:::|.|::: ﾟ┠──┼──┼──╋━━╋──┼──┼──┼──┼──┨
┃ |￣ |.||.|:::|:|:ﾟ ┃＿＿│▲角│＿＿┃★玉┃▲飛│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┃└-==ﾆ.| |./／. ┠──┼──┼──╋━━╋──┼──┼──┼──┼──┨
┃ | i:i:yくY~i,. ┃▲香│▲桂│▲銀│▲金│＿＿│▲金│▲銀│▲桂│▲香┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
ただし、やる夫が１から考えた戦法ではない。
ちょっとマニアックな棋士や将棋ファンなら知っていた。
有名大学の、強豪将棋部で伝わっていた戦法。
その大学の名を冠して、「東大流左穴熊」と呼ばれていた。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_,,.. ．-‐'''""~~""'''‐-．,
"'''- ．._ ‐． ~"''-.,,__
´~'‐-､ "'-､,,..．‐~
/ ~"i"'''-‐'''"i"
/ | (||)
"'''- ．._!_,,...-‐'''||| r─､
| ノ ヽ||| / / 東大卒クマー！
/ ● ● | ／ヽ /
| ( _●_) ﾐ／ /'"
／⌒ |∪| .／ /二)
／ ／` ヽノ r" __ノ
／ ／ | r-ー '" ノ／
（__ノ ! ／／／
＼ ／／ ＼
`-／／ ＼ ）
／ ／ ／
／ / ／
_ww､ ヽ､` ~` )
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
が、プロの間では『アマでのみ通用している戦法』『実際には苦労が多い』
という評価が一般的だ。
左の金が使いやすくなった代わりに右の金銀が使いづらくなってしまっている。
あちらを立てればこちらがたたず、だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
∩＿＿＿∩
／￣￣￣￣￣￣ヽノ ヽ
Ｃ.| Y / |||||,,.ノ ヽ､,, | ／.＼ ＜ねえどんな気持ち！
| y | | ● ● ミ ／.＼ l 銀. l
＿| |,,,,,,,,,,,,,,,, | 彡 ( _●_) /｀ .l 金. l .└─┘＜どんな気持ち！
§＿＿_丿 .|＿))) ゝ,､､|∪|,,,ノ └─┘
ヽノ
┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┬── ‐┐
| .| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| .| .| .| l 桂. l | l 香. l | ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| .| .| .| ＼.／ | ＼.／ | ┃
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤ そこで、やる夫は。
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| 相手の飛車先交換を逆用。
| l 金. l | l 銀. l | l 飛. l | l 角. l | .|
| ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | ＼.／ | .| 相手の力を利用して銀を前進させる。
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤ 右側が脆くなる代わりに、駒を活用させようという手だ。
| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| この構想が成立するかどうか。
| l 歩. l | l 歩. l | .| l 歩. l | l 歩. l | ┃
| ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ | ＼.／ | ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ／.＼ | .| .| .| .|
| l 歩. l | .| .| .| .|
| └─┘ﾟ| .| .| .| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| ／.＼ | .| .| .| .|
| l 飛. l | .| .| .| .|
| └─┘ﾟ| .| .| .| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ | ／.＼ |
| .| l 歩. l | l 銀. l | l 歩. l | l 歩. l |
| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .|
┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┤
| .| ／.＼ | .| ／.＼ | ／.＼ |
| .| l 金. l | .| l 桂. l | l 香. l |
| .| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┘
┌──────┐
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└──────┘
, ノ ､ 、
l（● ●）l
| （_人_） |
ヽ ノ
┌─┐
│ :: │
└─┘
┌┐
└┘
□
・
.
_ ... _
ff.rr ,__ ＞｡.
ゝljｰ' ＼ ｀丶.
. -‐‐- . ‘. ヽ
/ ﾊ x‐‐ゝ==イ ,ﾘ〉
{ ､_ ﾍ ｘ ‐:ﾊ /｀¨¨´,ﾉ
ｘくヽ`Y ‘.●) ＼___／ ' ／‐--ｬ ほう、やる夫も我が変態振り飛車の世界に入ってきた世界か……
fゝ=,=≠' （_） ,､ l γ´ 〈 .ｲ!___彡'
' | ヽ__∠.__.jr' /´´ ﾊ
i ‘. __ ｘ≦￣三 ´ ｀ { { |
| Ｙ´ ｀ ＜. _ {: °ハ /
l ∧ ノ ,ﾑ 。 _ノr=＝=r'´r‐ /
‘. _/彡'｀／´ ﾘ 丶._. ＜ .... }‐‐‐く ス./
` ―-=ニ=イ＼ {γ´__ ‘. __ j' !
丶{_｀〉´ ｀ / ∨ ,'
{ ゝ'"¨ｏゝ‐‐ァ /
イヽ / ヽ
/: ヽ /: : :} ∨: : : ＼ ィ :^ヽ
/: : : : ヽ /: : : ハ: :ﾊ: : : : ＼‐- .／ : : : : }
, ィ"´: : : : ヽｲ: : : ノ"´} ヽ: : : : : : ＼＞"ヽ: :-ヽ、
ﾏ: : : : : : /: :/: :イ: : : :{ : : : ＼: : : : : ヽ: : :}ヽ: : : : ＞､
ハ: : : : : / : ／: : }: : : ﾊ: : : : : :ヽ、 : : : ヽ: : ﾍ: : : : : : }
V : : /: :./: : : /: : : i {: : : : : : : : : : : : : : : : :' : : : : / でも、これ兄さんの系統とは毛色が違うわよね。
/: ／ : /: : : ｲ{ : : ∧: ヽ: : : : : : : : : : : : :}: : ∧: : 八
{ : j: : : :ｉ: : : : ハ: : ' ヽ ＼: : : :|: : : | : : |: :ヘ∧: : : ヽ
|: :| : : : |: :ｉ : :{ ﾏ { ', ヽ : |: : : | : : !: : : }ヽヽ: : : :＼
|: :} :ｉ : :{: :ﾏ: :|―弋ヽ ! i斗―ナト/: i : :! ',ヘ: :＼ : ＼
}: j ハ: :!ヽ: ヽl {弌示ト }ｲf示刀.lｲ: ハ: | ヽ ＼: : :ヽ: ﾐ、 r´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ﾘ /:{ ヽ', ヽ: :}弋 ヾメ ヾﾞメ ﾉ/:{: | ヾ! ヾ ＼}: :ハ:} | まあ、そうだな。 |
j 八: ', ﾔ: : |八 ￣ i ￣ ﾉイ: :l ｀ ﾒ:} ﾘ 乂＿＿＿＿＿＿＿ ノ
/´ ヽ' ﾔ: : }: : ヽ ′ ｲ: :{ : ハ ｿ
´ ｀ ｉ: :ﾘ: : ﾄ: :＞. 、´｀ イ:ヽ: 八: : : ヽ
_ .ヘ
(0j＼ ／三.＼
＼. ＼ ／三三三,＼
＼. ＼-､､ ／三ﾒ､f f ,.ヽﾆﾍ
＼. }_jﾊ _Vﾆ三Y_ヽﾄイj三 i!
/.＼Y_j､ _＿ ヾ.Vﾆ三Ej≧ｲ三ﾆ!
[]≧ﾀf､ Y.jｲ｡ﾃﾞ j/∧ﾆ三ﾄ-fﾍ三ﾆ|
´/ iﾞ Tﾞ ＼( j＿`;ﾄ､∠///-v-ﾉ i! |i三|
i/ j! { ,- ､Nilil!j!.:i ﾞ酛^/ /-ﾍ i! ﾘ三| r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ､ ノ￣ヽ jj辷.ソj!Vji_f¨.i ｀ﾞ_.-'三ﾘ | 俺が防具の上からぶっ叩くとすれば―― |
｀ヽ､ﾞ ￣ У/,ヽ､_斗//∧jゝ.＿.ノ三三'/ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
ゝ､ _l/////Y/////ﾒｰﾞ V三ﾆ'/
￣ヽj>V/ 人////ｲ .Vﾆ /
ヽV/ー､ｊ,≧f//j V/
V∧/∧V/／ﾍ
j_≧￣i￣Y .ハ
, -‐=ﾆ ¨_メ.__j! ﾍ__jﾒ
_／_.イ ヾ:.､|//|/7iヲ7ハヽ
/ ヽ ヾi|//|//|彡ﾞ ＼i
V / ¨ヽ＿__,ﾘ|//|//! Y
Ｎ i' j Yーイﾍ/,|//i ＿__ |
＼ '､ N|/厶=-=ミ､|
＼ ､ .V,: ﾘ
＼ ＼.孑, У ,ﾞ
ﾅ⌒ヽﾚ . - ﾞ ノ
ｆ⌒ヽ_./ / ｊ ｿ
`ー- ﾞ ノ ／
／ . イ
iｆ⌒ハ ＞
))У__У
i| ￣f
ヽ≦zﾃ
_,,. ．._
, -'" ｀`丶､
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ ／ ＼
| やる夫はクロスボウで隙間を撃ちぬく感じだ。 | / ＼_ ／ ヽ
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ ! （○ ）ヽ /（○）.ﾊ
i i
＿ ―┴― ミ.. （___人__） .i
r=＝ ニ二三￣ |.. /::::::::::/ ／
| ＿ = 三三二ニi|.....｀ ⌒´ _, - '
! r=-―三__ ￣ /＼￣ _r―――┤!ー‐'―‐'―'' ¨ ￣￣￣￣ ¨¨ ニ＝‐ ミ
＿＿＿__込 寸￣ |ﾆ}_{､__ﾉ}ー{.| .ﾉ| |＿＿,ff⌒ヽ＿三三三三＿＿_＿ ､ ＼
r==y､ ∧ ヽ. | ∠ﾎ∧ﾎｰ|.| ／ノノ＝==ヾミｪノ￣￣￣¨¨ ''ー―――｀＝ーミ ､ヽ
＿_{（__）}｝===ゝ､ ‘'＜⊥≧ﾆ==ﾆ≦ゝ‐´／∠ﾆ!＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿＿ ｀ヽ!
ヾ=彡＿＿{三＞z ＿__O＿_O＿__／≦‐'¨￣＝＝＝＝￣三≧ー――――――三三三ミﾘ
＞‐≦´=＝＝＝＝＝＝マ￣￣￣￣{￣ / ::. --∨― ¨¨￣￣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿__∧＿＿＿ノ}ー―‐ '¨¨ ￣..... ::.. i l
|__＼⊂⊃ｼ｛ l .l
‘マノ｀＝＝'＾ヽ l l
/ (ーｬ==ｨ‐'テ> ヽ､l ヽ
/ {丶∨_jイｰ′ lイ7/
‘ Y_¨二ノ! l / l l/ , - ､
‘， ゝ=-イ|..ﾞl / l / l ト､
／´￣￣ ￣￣｀＼
／.: : : : ＼
/: : : : : ',
|: : : : :| よりわかりやすく変愚蛮怒で言うと、
| : : : :.._ _ :| 俺が修行僧で、やる夫がスナイパーだ。
|:: : ´⌒＼,, ;、､､／⌒｀_ :|
|::::;;; （ ● ） ﾉヽ （ ● ） ;;:::|
|: : : ´"''", "''"´ :l r´￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
',: : . . （ j ） ./ | 余計わからん。 |
i: : : : .｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ / 乂＿＿＿＿＿＿＿ ノ
',: : : : : : .. /
ｲ{ゝ: : : : : : :. イ ::}､
,.．/.:::::.. ｀`ｰ- -‐'"´ ..::::::::/| ＼ ふっ、青いな……
／ ∧::::::::::::::＞､r‐'".:::::::::::::::::/ l| ＼
イ | '::::::::::/￣￣ヽ:::::::::::::::::/ | }丶、
,. '" / | ヽ::∧ /＼::::::／ 丿 ! ｀ 、
| ﾞ
i!､ i
|! ＼ i! | 要は、気軽に足を踏み入れられる領域ではない、ということだ。
! ､＿ヽ 人､__,x≦_ |
,: ￣ﾐﾍ !,彳¨弋_ソ ) | 未開拓の土地とは、誰もがあえて開拓しなかった土地だ。
| i ｀¨ ゛ '';:.:': . ! そこに一人で突っ込むなら、それなりの覚悟が必要だ。
ハ ( ! ､ : :; ,
ｒ‐ ﾍ ー ゝ ＿__.ﾉ, ゛ 7 ﾘ ! というか、あそこは専門家の領域だぜ？
人 ｀ ､- ､｀ i! l .ｲ/ 相当覚悟決めやがったなあ。やる夫。
ハ ｀ -.､ | } ／ / { _
l ￣ |´ / ≠´ ￣~ |
} i! ﾑイ / r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
. { ｊ ´ / | ああ。研究漏れで真っ逆さまってわけね。 |
） / _ -―-｀ 7 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
ヽ_ / 〃 {
｀ヽ / ´ ＼ そゆこと。
,､ ｀l _ -- _ i! ／
. / ｀ ¨´ ｀ ｰ≠
i!
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
未開拓の戦法とは、先の見えない洞窟であり。
足元がおぼつかない桟道であり。
方角もわからない深い森である。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
│ .l 'i | ! ､.‐、 ,./ ﾞi .,i'1 .| l .| ! 1.l .､.， ； i′ i' .| .! j ， / /
.lﾞ .i,! .! .|.l' 、 .,! :! ./ | | ｌ .! ! ,!" ,,-､. !" l ! l ! l l .l 、 | l .| l /
.! l｝ .! | ! ｌ / / ! ,! ､ " |､..-" .｀'--''ｰ" !| .lﾞ ! .「 lﾞ， .．.| | .! ! ! ." !
|,! | / l / ｰﾞ.-..,_ , '､,,し‐''冖'''''"三三三三三三 |.ｌl ! .,! ."l .〉 | .| 「 .!,," .iﾄ
″ ., ,! .］三三三三三三三三三三三三三三三三 !."! l .! ,! ! |，/│ .| ﾞ l ,! .l l i
ｒi | ″ '|三三三三三三三三三三三三三三三三,ゝ|! ﾞ .； .!.、 ｌ │ lﾞ ,!:! ",! .l ." .!
.l! l. .ｌ, .,! 、 .r､、三三三三三三三三三三三三三三三/ .! .， .｝ |│ ｌ lﾞ l ".! l .、.! !、 .ｌ !
.| .ｌ ,! .lﾞ.! .,! ! .ﾞl、三三三三三三三三三三三三三三!､ ! .! | .! .l .! │ l .| !.ゝ .!lﾞ.，.〉 ′
. i ′│ ! ."" .,! .! .ヽ、三三三三三三三三三三三三三 ｌ . ｌ ｝ ! .ゝ,! ! / .! ! ! .ﾈ ! |
! ! ! ` ヽ ~| . | 、三三三三三三三三三三三三三 ｌ ! ! ｌ.ﾞ ）、 .! .|． 1lﾞ ! .,リ j !
! ! | ゛ .ﾞl. ｣ .| .l;;i.ｌ、三三三三三三三三三三三三 /ﾞl ﾈ .;;.! i .｝i、 .! .,!| ，! l │l .| !
.'i. .".!'､ │ .|ﾞ!| | .! `-.三三三三三三三三三三三│.l l､ |.| .ｌ .ｌ!l i !1 / ､ ! !， lﾞ‐ !
ｌ, .l ｌ ､ | ! . ｌ l.， 、 l ﾐ'-.三三三三三三三三三］ | ヽ ./l .ヽ|.ｌ !； .! .| ! | │
.! " ﾞ'│ " ! .| ."l ! l 、 | 、 ＼三三三三三三三l.!.! ! 、 .ﾞt､′ .! .! .!"| .|； " ! ､ ! |i
.! |.ｌ | .!､ .! .! .| .ゝ ! .ｌ .l 、 ヽ三三三三三ｌ.,.l′.ｌ .! .； ﾞﾞﾞ.ｌ､｀'ｰ..__ ! !.ﾞ" " .ｌ.i ,!|
│ i ゛| ! .|_ .!ヽ゛ ‘ .|.! │ ` 〉 .! !三三三三三 ｌ │.1 .".! .| .ｌ i | ,ヽ､ ! :! .、 ".ｌ ./ l ､
.! ., .! |.! ｌ ｌ.ﾞli_._,, --,,,,ﾞ,,.... -――┘三三三三三 ﾞ'''''"´ﾞ'''―‐'''''ｰ|. !.、,!.l .、ヽ.| ! .l │. ′
l │.! .、 .lﾞ,! _,.__,.ｌ._./ ＝ ─二 ─ﾆ─―― ──二 ＝ ─二二 !'ﾞ‐'.．. l ＆..,,,_、 .| i .!│
゛ .゛ ...ｌ,, -¬" ＿＿ - ニ ―― ＿_ ─二￣￣ ＿＿ ― ￣￣｀'-､l、 | ゛ |
―--'"゛ ─ ￣ ＿ ＿＿_￣￣ 二 ─ ＝ ─二 ─ﾆ─‐ ￣＿ ＿＿￣＝ ─二￣'､ .!''､.
三三三 二── ＝ ￣￣＿ ￣￣ ─二 ─￣￣ ──二─ ＝ ─二 ＿ ￣ ─二 ─三三｀'''-,` .,,
三三三三― ＿_ ￣ ─二 ─￣ ― ￣￣ ＝ ─二 ─ﾆ─ ＝ ─二 ＿ 三三三三三三三
三三三三三三三 ＝ ￣￣＿ ￣￣ ─二 ─二 ─ﾆ─＿_￣＿＿￣＝ ─ ─二三三三三三三三三三三
- - :.::::;;;iiii|
- :-::-::;;;iiii| _ ,,､ {ぐｯﾂ,,ｨ;;_;;ﾝ
:.:::::::;;;iiii| ｿｼﾞｼゝﾊﾞご=ﾋｧﾕ, ,;;;ｭ ,､,､,-､ ,,,';;;;,`,､
_:_:_:::::;;;;iiii|ヅ､iﾆヾンﾋﾞｦr;;ァｨ'';;;ﾚ';;;;;,;;;;`ﾝﾊしﾋﾝy'"ﾐ；ﾝＹ=ﾁラ
: : : :ﾞ::;;;;iiii|`｀>Eｖﾄr'ン''をよｯ;; };;;ﾉﾉ,ﾍ;;;;ﾄノ,,,;;;;;ﾝz;;;;;,;,,;;;;ﾋ ;;;'",,
: : : : ::;;;;iiii|彡;ﾐ{<,,,;;;ヾ､;ﾆ=iiﾝｯ､ソ r'／,ｲi;i;i;;i;i;;}ｿr_;;ｪ_ ノ;;､-;;;､
: : : : :::;;;iiiii!-=､ﾝ_;;,,,((,,,;;,;;;ﾒヾヽ入Ｖ ,( ）i|ラﾉンノ￣)イ;';','ヾﾏﾍﾞ ,,, ...,,,
: : : ::;;;;;;iiii|r iﾆｰ==- ヾ冫''ｨっr''=ヽﾉ｀ｰi|ン／ﾃ '';,,ﾉﾉ_ノ_ｿ;;ヽ';';'ﾉ';''ﾆ-'-' ,,,-ｰ､ _,,--ｭ
: : : ::::;;;;iiii|`}ﾅ」=､ノ ／ｰ-;;､二''ｰ''ﾆヽ､ヽﾆ=ﾉﾉﾆ= 'ﾉ;ｲTンﾗﾌｰ' , -'",-'ｰ'",, ,,;;,,::｀;;;; 1{ ....;;; ｀ヽ_,,
- - : : : :::::;;;;iiii|"ﾒ / r' ,;｀フ :i:i:iiiii| ;iヽｰ-==-､====,ﾆﾉ",,,,_r''" ,,,r;i;i;i;iii,i,i>>irｰｻｧ;i;ii;ii;i;;;;i;i;i;i;
-:-:-::::;;;;;iiii| / ,/ ,,,';', ノ.: : : ;;;iiiｧl ｰii} ｀ｰ､_ (⌒,,ｹ,,,;ｲi;i;ii;;;iii;i;;( {;;;) }i'ri;ii;;i;i;ｨi_r;i;ノﾆ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
: 誰も立ち入らなかった定跡である以上、構想が成立するかしないかはギリギリだ。
: 土台からして危うい以上、見えていなかった一手で崩壊する危険を常に孕んでいる。
┃
: ,───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
: : : :::;;;;;iiiiii| ￣i: : : : : :::::;;;ii| "" ￣￣ ヽ､;;;;;;;"~;|;;;;;;;;;i| ／
: : : :::;;;;;iiiiii| |: : :_ : :::::;;;;ii| ,.,.,_.,.-,._,.,.,_-.,._ ＼:.::<|;;: :;:;;iﾄ､ , -'" ,;;
: : :::::;;;;;;ｉiiiii! ｜: : : : :::;;;ii|. .-､., _.._. r-';;;~;`; _. ._ 冫;; ;;:;;:;::;:;:;:;:;:;:;:;:;::;:;ヽ､|" ::;;;i|: : : : : :;;／
: : :::::;;;;;;;iiiii| |: : : "~: ::::;;;;iii|;;{..;;ﾄrｰr､:.".ﾆ,,`''=｀}''' ' ' '::::､ : : ｧ｀ｨﾝ""" "ヽi''" |:. ::;;i|: : : : :;;i{
- -:-:-;;;;;;;iiiii| ,; '|: : : : :::;;;;;iii|,ｨ,,;r;;i;;t;;::;;;;;;...,,,,;,,ﾅﾉ .,.,-''ｰ''｀ｰ--=ﾆヽ､,. ._,,ヽ､_,!:: ::;;i| :: : :;;;i|
: : : :::;;;;;;;iiiii| ''-|: : : : :::;;;;;iii|ヾヾﾉk'ﾆﾆ='"〈;;;" ヽ｀ヽ｀ｰ'r'ｰｰ'' |;;;;;;;;;;i| : : ::;;;il
: : : ::::;;;;;;iiiii| r'''!: : - - -::::;;;;;;ii|ﾆ}/::ir'c''"ヾ;;::::;;;;) ''|: :i|;,,;;;;;`"| ::;;;;;i| : : ;;;;;;;l
: : : :::;;;;;;;ｉiiii| ｀'|: : : "::::::;;;;iiii|=|: :;i|ン<:;;:;:;:::｀''-,,,,,_, ..;..;:.;|: ;i|"ヽ;;;=:!:::::::;;;;i| ;;;;;;;;;;;;;;il
: : : ::::;;;;;;;iiiii| !: : . : :::::;;;;;iiii|;::l: :;iﾄ､;;;;｀ｰ=ｰ;:;:;;;;;;{､ ,;;;:;:;l: .;i!,";;;;;,,:| ::;;;;;;;;;i| .:.:.:.:;;;;;;i|
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
大勝負に秘めに秘めた新手をぶつけるのも、
慣れ親しんだ得意戦法で挑むのも。
どちらも正しい。にもかかわらず勝ち負けは決まる。勝負は残酷だ。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,ｨ劣王ﾐ::､..___
,...._ 寸圭圭圭圭圭}
r:升圭少 ｀`x圭圭少´
｀¨´ ￣ ＿__
<:少 ,..xｭｭｭｭ､ 〈圭圭心,
{圭圭圭圭圭圭ヽ ￣¨¨¨´
__........__寸圭圭圭圭圭ﾘ
,.......xｭｮｮｭｭ.、,....ｨ升圭圭圭圭圭圭圭圭少
`寸圭圭圭} 寸圭圭圭圭圭圭圭圭圭K._
｀¨¨¨¨´ ,佳圭圭圭圭圭圭圭圭王圭圭}
{少r:ゞミ王王圭圭圭圭少'´￣¨¨¨´
{圭圭圭沁 ｀¨¨¨´ f壬心
寸少'￣ r劣} 弋圭ｦ
￣
r´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 現局面がこれか。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
┏━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┯━━┓▲やる夫
┃▽香│▽桂│＿＿│▽金│＿＿│＿＿│＿＿│▽桂│▽香┃━━━━━━━┓
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨. ＿＿_. ┃
┃＿＿│▽王│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▽飛│＿＿│＿＿┃／ ＼ ┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ─ ─＼ ┃
┃＿＿│▽歩│▽歩│▽銀│▽歩│▽金│＿＿│▽歩│＿＿┃ （●） （●） ＼..┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ （__人__） l.┃
┃▽歩│＿＿│＿＿│▽歩│＿＿│▽歩│▽銀│＿＿│▽歩┃ ｀⌒´ ／!┃
┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨ ー‐- ＼ ┃
▽アバッキオ. ┃＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│▲歩│＿＿│＿＿│＿＿│▽角┃━━━━━━━┛
┏━━━━━━━┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ , =- '_~|ヽ／ＶY ┃▲歩│＿＿│▲歩│▲角│＿＿│＿＿│▲歩│▲飛│＿＿┃歩
┃ > .≦- | i /.i:::┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃／ '' ,,|ii ::|:::l::::: ┃＿＿│▲歩│＿＿│▲歩│＿＿│▲歩│▲桂│▲歩│▲歩┃
┃Ｔ＿_ ||| |:::|.|::: ﾟ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ |￣ |.||.|:::|:|:ﾟ ┃▲香│▲銀│＿＿│▲銀│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿│＿＿┃
┃└-==ﾆ.| |./／. ┠──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┨
┃ | i:i:yくY~i,. ┃▲玉│▲桂│＿＿│▲金│▲金│＿＿│＿＿│＿＿│▲香┃
┗━━━━━━━┗━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┷━━┛
／ ＼
/ ___ , __',
/ ´ ｀ ､__ﾂ ﾚ´::::;!
, ,ィ￣ ｀゛ /⌒ヾ
. { ● ! ● ,, 右側の金銀を惹きつけることには成功した。
ゝ ___ ィ, ﾏ彡'
￣´ ヾ:::! ……が、飛車が極めて狭い。
（ ,ヘ_.ノ! 個人的には先手を持ちたいが……
ゝ ‐-- ' { ｌ
' ---- 一′ ; 指しこなすには独特の感覚が必要だろうな。
!
/､
,ヘ ＿／ ＼
＼ ヾ;::::::{￣ ィ´￣{
＼ ヾ;::! r'´ !
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 純粋振り飛車党じゃ指しこなすのは難しいかもしれん。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 純粋居飛車党じゃそもそもこうはならん。 |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
.
＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ー 、
／ ヾ ヽ、
/ }; ヽゝ.
/ r´ __, .．イ ﾄ┬-、i
,' L._∠,´.!___,.ノ ヾ,￣ ヽ, だが、指しているのはやる夫だ。
i } ｝ 心配は無用だろうな。
| ヽ ,＿＿_,,ノ｀ー-'ヽ,
i ￣ "'''"´ } 奨励会時代から、こういう形であいつが負けたところをみたことがない。
： ./, やる夫が意識してこの形に持ち込んだなら――
i ,! C2棋士の来年の勝ち星の計算は相当狂うだろうな。
i ！
', {
i !
.} ! }
i ヽ、 i ,'
l ヽ、 |. /
/ ヽ..,,_＿＿＿,,..ﾉノ
ノ ｛
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| やる夫のそういう部分を買ってたんだ。俺は。上で待ってるぜ？ |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
.
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│ :: │
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└┘
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| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| .| ┌─┐ﾟ| .|
| l 香. l | l 桂. l | .| l 金. l | .|
| ＼.／ | ＼.／ | .| ＼.／ | .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼ ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
| .| ┌─┐ﾟ| .| ／.＼ | .| ┃
| .| l 王. l | .| l 銀. l | .| 鉄壁のやる夫の囲いに対し、バラバラなアバッキオ六段の囲い。
| .| ＼.／ | .| └─┘ﾟ| .| その上、先に食らいついたのはやる夫。
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ| ／.＼ | .| 後手アバッキオ六段は、攻防ともに見込みが無い。
| .| l 歩. l | l 歩. l | l と!. l | .| ┃
| .| ＼.／ | ＼.／ | └─┘ﾟ| .| ───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| ┌─┐ﾟ| .| .| ┌─┐ﾟ| ┌─┐ﾟ|
| l 歩. l | .| .| l 歩. l | l 銀. l |
| ＼.／ | .| .| ＼.／ | ＼.／ |
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .|
| .| .| .| .| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| ／.＼ | .| ／.＼ | .| .|
| l 歩. l | .| l 歩. l | .| .|
| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| ／.＼ | .| ／.＼ | .|
| .| l 歩. l | .| l 歩. l | .|
| .| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| ／.＼ | ／.＼ | .| ／.＼ | .|
| l 香. l | l 銀. l | .| l 銀. l | .|
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| ／.＼ | ／.＼ | .| ／.＼ | ／.＼ |
| l 玉. l | l 桂. l | .| l 金. l | l 金. l |
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
└── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴
/､ / ヽ
//` -/ ､ /|
// ／ヽ 丶 ヾ / ｌ
. /./ ./ ヾ ､ i:. !:: /.: !
. // ./ `､:. !::. ヽ:. 丶 / : i C2、降級点2の棋士の将棋じゃねえな。
/.,' / .::.. //ヽ:. ｌ:. ｌ::. ヽ/ .: .ｌ 化けやがって。よりにも俺の対局の前に。
. i､/丿 :::::::. // ヽ:. ! :. i :. ./ .: .ｌ
. ! i/ .::::::::::::‖:./．ヽ:. ｌ ::. ! :. ./ .: ! おかげで降級点じゃねえか。
'､!.::;;;;;;;;;;;‖ /- '/`､:. ! ::. ｌ ::. / :: !
ｌ:::;;;;;;....ﾐ:../‐-,.' ヽ :. i :. i ::./ .:: .ｌ
!:::::;,:::`':::::::::::;;;;;;;;丶 :. ! :. V ::: !
ｌ__:::,,;::: ';;; ヽ :. i :. / ::: /
ヽ::. `､ :. ｌ :. / .::: ./
ヽ.::::::::::::::. ヽ :. `､ :. / ::: ./
/ ヽ :. ヽ / ::: ./
ｌ , ‐"ﾞ/ , -‐､ヽ : `､ ' .::: ./
'‐‐'‐､‐_'_,‖／ﾉ !`､ :. ヽ :: ./､
ヽ'-､.'､'_,‐' / ヽ :. .ヽ .: ./ ヽ
ヽ : `､__.ノ `､ :. .! : _/ ｀
`､:. ヽ.::: ヽ :. .i‐-‐"､:ヽ
ヽ :. '､ .!. :. ヽﾍ ヽ::`､
`､:. ヽ､ ./ヽ :. `､ヽ ヾ::
ヾ:. ｀￣､ヾヽ :. ヽ`､ ヾ
ヽ:. ヽ !.ヽ :.ヾ.ヽ
,, -‐‐‐‐‐‐‐-- ､
／ ＼
／ ── ─‐ ＼ い、いや……３勝でアバッキオ六段の順位なら他の対局次第では……
/ ( ● ) (●) ';
/' u ／ ＼ ';
/ U （ 人 ） i r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ｀'''''ﾞ´ ｀'ﾞ´ ! | 下手な慰めなんていらねえよ、バカヤロー。 |
'、 ／ 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
＼ <
／￣ﾞﾞ'''‐‐‐----- ＼
＿＿_
, ＜´ ｀ヽ
/ ‘，
. /.|／| ／^＼ ',
| l|＼|／_＞ ´|l＼／∨} こんな綺麗に負けた以上、降級点貰うのが当然なんだよ。
| l| | ｜
| lﾄ､_{ ,＿＿| | l |､ が、これだけで勝ったと思うなよ。
| lﾄ┴〉 弋iﾘ| | l |ﾊ. | 俺は来年C1に上がりにいく。お前も絡んでくる気なんだろ？
| l| / .| | | | l} ／| 当たったらリベンジかましてやるからな。
i ∧ ｀,...､__, ｜ | |＿}／ /
. i ∧ ｰ一' .｜ | ／ 負かして、1年間順位戦棒に振らせてやる。
i |l lーr＜´:| |_, ＜´::: ……今年の俺みたいにな。
ｉ l|l |::∧. | |／::::::::::
. ＼--ｉ l!l l/--､ ./| i:::::::::::::::
> ｉ l!/＼ | ｌ/__C:::::::::
{:::::ｉ / ___{_＼--| l/:::::::::::/:::::
∨:}'::::＼ ヽ!/::::::::／:::::::
V:::::::::::＼ |＞C::::::::::::::
{:::::::::{---＜´::::::::::::::::::::::::
_.. -── ‐- ..,,_
,. ＜ ,＞''´｀丶 ｀丶
／ ／ ／｀ヽ＼ /￣ ＼
, ' / ／ V ＼∧
. / / ／ ,. V V 思うに俺は。
. ,'／二ﾆﾆ／ ／ _..､ V なまじ他の棋戦で実績を挙げていたから舐めていた。
.. i ｢￣ ,イ _,ィ心 ﾊ V
l l l ,i /ヾ='" /.l _ゝイ＾ V V 他のC2棋士なんかとは違う、たまたま順位戦の水が合わなかっただけだ、とな。
.. ｌ ｉ ｉ ,ﾊヽ "´ V V
. i. ｉ i. ／＞､ゝ ￣ヽ Ｖ V だが……崖っぷちからよォーー。
', ', ド'" ,ｨ行｀!'…- ､ V V しっかり３連勝して上がってくる奴がいるんじゃ、んなことも言えねえな。
', ﾞ､｀マヽゝ' ｌ __ V V
V V ', l ¨¨ﾌ V
.. V Ｖ ﾊ､ ＞ ､ ／'::_"¨::::‐-､ V
. V V ＼. 「::ｒ-' ￣¨ ﾝｵ. V
. V V ヽ ｀ヽ _／::/ V
. V Ｖ ＼ l':::´;: -‐ ' ,ﾊ
. Ｖ V ＼ ｀¨´ /. V
Ｖ V ＼ / V
┃
そう、アバッキオ六段は言って――
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
＿＿_
レ´ ｀ヽ
／ ＼
/,へ ／＼ /＼!
_!' ＿ヽ.／,--､ Ｖ
| { ｀:::´ } |! ||
| |_ :::: :::::＿ | || || 負けました。
| |心 ´-弋ｽ| || ||
!:｜ / ` ! !! !!
／|:: ﾄ ヽ._ /| !! |! ……おい、今日予定とか入れてねえよな。
／::::::|:: | ﾍ. ＝= ! ! / 感想戦やるぞ。終電で帰れると思うなよ。
／:::::::::::::| | 入__ ,. イ| | /
/:::/::::::::::::::| | |/ ＼ | |
/::::::|::::::::::::::::| | | ＿}__| |
ヽ {::::::::l::::::::::::::::| | ! ￣｀ヾ ! !
| ﾍ::::::::::::::::::::::| | |＿＿ﾉ/.| |
! ＼:::::::::::::::::! .ﾊ .|＞ ＜_ｲ /
| ｀ヽ::::::::|/ ﾊ!＞ ＜_|/
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頭を下げた。
なんとなく、降級点を回避した自分を激励してくれたような気がした。
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┃
あのあと、感想戦は３時間続いた。
終わったのは午前１時半過ぎ。
もちろん、宣言通り終電はない。朝まで将棋会館に泊まっていくことにした。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
掲示板に張り出されている勝敗表を見る。今期順位戦、４勝６敗。
――降級、回避だ。
安堵を、噛み締めた。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
├──┼────────┼──┼──┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┤
│ 39 │ 備符出 やる夫 .│四段│ 29 │ ● │ ● │ ● │ ○ │ ● │ ● │ ● │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │.ジュンｌ│ｷﾊﾞﾔｼｌ│ ｷﾙ夫..│翠星夫│ ﾔﾑﾁｬ.│ 8頭身.│.ｼﾞｬｲﾛ..│ﾃﾞｷﾅｲ │ ｼﾞｮｾﾌｌ│ｱﾊﾞｯｷｵ.!
├──┼────────┼──┼──┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┼───┤
│順位│ 氏名 │段位│年齢│ 1. │ 2. │ 3. │ 4. │ 5. │ 6. │ 7. │ 8. │ 9. │ 10 │
└──┴────────┴──┴──┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┘
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
もちろん、これで終わりではない。
これが引退するまで続く。勝ち続ける限り。生き残る限り。
胃を掻きむしるような苦しさだ。でも。
┃
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――この何ら利益のない将棋を、立派に指そうと思ったのである。 山田道美九段
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┃
来年も順位戦という晴れ舞台で将棋が指せる。
それが、嬉しかった。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
━━━━━━━━━
# 07 エピローグ
━━━━━━━━━ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＼
[|[|| To Be Continued....! >
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／
もう次回でエピローグか、名残惜しいな…！ｗ
エピローグ（終わるとは言っていない）
もう終わってしまうのが残念なくらいおもしろい
うがー 終わってほしくない
この世界だからこその独特の空気がたまりませんなあ
ああ、終わってしまう
将棋とは全然関係ないしろもの。インターナショナルポリティクス・コメディとかそんな感じだろうか。
最後の山田九段の言葉は重みがありますよね･･･。
エピローグも楽しみに待っています！
終わって欲しくないです
左穴熊はアマでは結構昔から見かけるね。振り飛車党だけど厄介すぎて対策わからん。
無策ではアバッキオのように一方的に潰される
＞よりわかりやすく変愚蛮怒で言うと、俺が修行僧で、やる夫がスナイパーだ。
クソッ、なんかわかるｗｗ
まだまだ見たいスレだ。
出すつもりなしで書いたんだけど、C級2組より上にいるはずのナランチャが>>28でジョセフの爺さんとやってる。
やってもうた。適当な若手有望な人とあたったってことで。
先読みできてねー！
今夜2130あたりからやります。
もう…終わりなのか。
━━━━━━━━━
# 07 エピローグ
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推奨BGM Sigur Ros - "Gobbledigook"
ttp://www.listenonrepeat.com/watch/?v=rCjjgDSJqUI
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┏━━━━━━━━━━━━━━───
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１年が経った。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━┛
.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
どうにかこうにか降級を回避したが、順位戦は再び訪れる。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
_,.. -───- ..,_
,∠ ＼
ヽ__,.二.ヽ ／＼ ,.ヘ、∧ハ.
l │｀ ｀ .｀ . l
j.:.,_,. -┤ | : : : |
〉. iソラ| |. ; ; ; |
／'', 厂 | : | 釗 ： ： l /l , 7
｀''7,,,_ l : | l l i ﾚ |_／ /
i''''` :| | l l l. |／ / .
∟.......」 ﾄ、 l l l. | / '／
,/::: :::::;:| | ヽ l l l. レ ´ ／ _,.. ／
,/::::::.:::∧| | ', l レ- '´ .∠.._, ' .／
,/::::::::.::∧. l l ∧ _レ '´ ,. く.,_ ／
|::::::::.::/ .| | |..ノ. ', ∠..,,＿ `＜
|:::::::::;' | | l￣￣ ヽ_,. -＜..,＿＿＼. ＼
j:::::::::l /`| 「￣｀`ン:::. :.:.:: ＼ ', |
,':::::::∧ ./ .| | ／::::::.: :. ,. ' ´￣｀ヽ l l
/::::::/.__V＿_.| : l／::::::: : ..:／ . ... . |ヽ|
/:::::::√￣',￣｀| |. ::. .:／. . .:.:.:::::::::::::::::/
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,'::::::√ l|￣.／:::::::| i::::::.:.:／:::/:.:.:.:::::::::::::::::::::/
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┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
アバッキオ六段は――
前期やはり降級点。
だが、今期はそれを意に介していないかのような快進撃だ。
最終節を残して8勝1敗。
自力昇格はないものの、自身が勝って上位が敗れれば上がる目のある”キャンセル待ち”。
……ちなみに、今期自分と対局は組まれなかった。なんとなくラッキーだった気もする。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
そうそう、今期再度組まれた相手といえばジョースター九段だ。
前期は”有望な若手”を狙って食って４勝６敗。
今期も若者キラーとして順位戦をかき回している。まだまだ引退は遠そうだ。
……リベンジマッチだが、若者ってトシでもない自分も手痛い一敗を食わされた。
┃
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＼
|｀ヽ、
l ＼、
/ } }
/ .| }
／ //
／ //＼
／ ／ｲ::::::::＼
／ ／／ ＼:::::::|ヽ
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／ ＞'´ .{ ／､ﾆﾂ |::::::| .|
,x＜´. ＿.＞'´ ー=rﾆヽ, }:::::::).|
,x＜＞ー''''''´./´::::ｼ′ ヽ,.{.{ }.} }::::/ |
／￣￣ ／／ _,,, ,'' ＼'='' }:::{ |
/:;:;:;{ i ／／ ／f_ｼj ＿ : ヽ }::| .|
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..＿/／;/;:;l ｀/..,,∠＿ ,イ{.{ /ﾉ ､_,ｨ'´ ミ/´i.| ./
/ ＼/::;:;:i ´''''':;,, ,,,ゞ==ｼ ﾐ/ }/
.__ ヽ;:;/ヽ ｀'''''''´ ; l i ', _,シ , ﾆ|
//Y Y:/:;/ ー- ､ ,r=＝''´ ./ ミ}
///ﾄ､__//:;/:;i:,., ヽ /< _,,,, '''′ ﾐ'
ゞー-＞',:;/:;:;:|:;:;.,.､ 'j ¨｀ .f/
｀＼＼ .∧:;:;:;:';:;:;::;:}:;:;l:;:;.,.,ヽ;:i:;:;:;:l:;:;.,.,..,.,. .{;:;ヽ:;:;:;:;ｲ:::}
､＿＼＼ ｀ｰ :;:;:;:j:;:;l:;:;:;:;:;:;ヽ:;:;:;:ヽ;:;:;:;:;:;:;:;ゝ:;:;＞'/::::.
＼＿ニニﾆﾐ､｀￣￣ ー―――――――t'''´ ./::::::::.
ﾆﾆミ､ー--Y´|ヽ、.｀＞ｰ／／: : //::::::::::::::::|| ./::::::::::::.
:::::::::::ヾヽ .| |ヾヽ ,/／ .／/::::::::::::::::::}j ./::::::::::::::::.
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┃
一応お世話になったような気もするやらない夫と、あと本当にお世話になったやらない子さん。
┃
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、 , _ /＼
l.:.:＼ /、.:＼ / ﾍ.:.:＼ ／!
|.:.:.:.:V/..＞.:.:.:.:/-.ﾑ.:.:.:.:＼＿ ／.:.:.:.:i
／".:ム/.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ ｀`ヽ /.:.:.:.:.:.:.:.:l
＿＿＿ 〈.:.:.:／.:.:.:.:i.:.:.:Y=-,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V.:.:.:._Vlヽ.:.:.:.:.:.:.:.:!
,. -'"´ ｀¨ー 、 V.:.:从.:.:.:l.:.:.:,ﾍ.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V.:.:.:.:.:.:! i ', .:.:.:.:└‐- ,
／ ヾ ヽ、 ／.:.:/.:i.:.:.:.|.:.:.:|| ＼.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼.:.:ﾉ.:iｲ､:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
/ }; ヽゝ. /.:.:.:.:/.:.:l.:.:.:.:|.:.:.:l.| ＼.:.:i.:.:!.:.:.:.:＼.:.:.:.:.:ヽ／.:.:! i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
/ r´ __, .．イ ﾄ┬-、i l.:.:.:.:i.:.:.:.:l.:.:.:∧.:.:|l V:.:ﾊ:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:i.:.:.:l..:.:.:.:.:.:.:.:l
,' L._∠,´.!___,.ノ ヾ,￣ ヽ, !.:.:.:.:|.:.:.:.:!.:.:i !|.:.:li ﾏ:i l:∧.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:l/! V|:.:.:.:.:!.:.:!'
i } ｝ l.:.:.:.:i.:.:.:.:＼|ー-､:. i! , ﾑ‐ﾅｱ〒.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:l.:.:.:.:V:.:.:.:.:y'
| ヽ ,＿＿_,,ノ｀ー-'ヽ, |.:.:.:.:刈.:.:.:.:l ﾃ=ﾊi＼! ,ｨテ=ミ」.:.:.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:.:.:.:|.:..::.:.:i
i ￣ "'''"´ } l.:ﾊ.:.:.:＼＼ i 弋;! 弋忝!ﾘ.:.:.:.:.:.:.:ﾊ.:.:|ﾊ.:.:.:.:i.:.:.:.:.:i
： ./ ﾘ 〉.:.:.:ヽ.:.:.:.ゝ"｀ , `‐'/／i.:.:.:.:/ノ、| |.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:i
i ,! ／.:_,ゝ、.:!l 人 " / ﾘ|/.:.:.:/゛ i.:.:.:.:.:!.:.:.:八
i ！ ／.:, '/, ' ＼/ .|＼ ` -‐' ,./イ.:.:.:.:ﾘ/| ヽ.:.:.:.:|＼.:.:.:.:ヽ
', { /／ // ﾉ.:.:ﾘlヽ､ _ /" /.:.:.:.:/.:.:i ',.:.:.:.:! ＼.:.:.:!
i ! ヽ i ／.:.:,.ｲ.:.:/ﾊ「￣ / /ﾉ 人.:.:.:(.:.:.:.:| ',.:.:.:| ヽ.:.:i
.} ! } ／.:.:／,-| /f.ノ ／.:.:/ i.:.:.:ﾊ.:.:.:! ) ,! ', !
i ヽ、 i ,' /.:.:, '⌒f | .| |ヽ ／.:.:.:.:/ ／ ! i ', 人 /ノ )'
l ヽ、 |. / /〃' |:::::|｀! lニ三＿／ ／:::::::/＼.|｀ヽ) / ／'
/ ヽ..,,_＿＿＿,,..ﾉノ i∧/ |::::/／Ⅵ ,へ、 !::::::::〈 i.| ヽ ( "
ノ ｛ | / ﾉ::.":::::::::l /:::::::ヽ /:::::::::::/ " ',
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,. '" ｀ヽ
／ 丶
,.' ,,ｲﾞ＼ /入 ', ／⌒ヽ､／⌒ヽ , -- ､ ／⌒ ヽ
/. -‐''"_ヽ'､ l l′/｀_''l ( / ヾУ ∨ ..ヽ
' /∠´ ｀ヾ' ｌ ｌﾚ'´ 'ヾ j .:f7 / ､ r7 :..:.:.}
ｕ ｉ{,_,, ﾟ }! ｌ ｌi{,_,. ﾟ } _ノ _.::ノ ｌ { ､ヽ ゝミ .:.:.:.八
ｕ ｕヾく,＿,ノ′ .ゞi-ｒｲ '⌒Y´ ／ ) ﾊ八＿＼ ヾ j:.:j ..:.:.乂_
u ' ' ｀. | 个 ､( ｲ /ｰく `ｰ_ミx, Y:.:.从:.:.:.:.:.ﾊ
（ 人 ） ﾊ :.:丶(:.:Y (:::)j i (:::) YＸ }:.:ノ:;ﾊ.:ハ!
／,ｒ｀T"T"´ | ｀丁¨´| 人从) i:| ﾞｰ‐' . `ー '( jﾉ (:.人 ﾚ
} ,ｲ |__,∟ ⊥.＿|__,l|.| ／/ 八 「_ 」 )､ ヽ ヽ:.:)
｀i. ｉ ｌ_／ _,ノﾉ|| ′( /.:ﾄ.._ ￣ .ｲ ﾉ丿 乂_
. }. |Ｙ/ ‐┴''" || ハ ヽ:.):.):.≧‐ {:.ﾐ､ ( (.:.:.{ ｀)
ﾞｌ |. 仁 ＿,＿_ || j人_ (:ノ-rイ _ ..ィ＞‐-ﾐｰ ):.:i{
/. ｌ lﾆレ'´ ｀ヾ'､ || 人j／: :l|//´: : :/ ト(｀)八
/ ヽ 「]、 ヾ>､|| ´ /: : : : ｀´: : : :〈_ｌ |
／. ヽ｀「ヽ }Ｈ|＼ {:.:.:.:. : : : :.:.:.:.:.::ﾞ| |
ヽ｀「ヽ､､,＿＿,,ノｊ‐|| ｀ ー─ lヽ::::::::::::::::::::::::::! l
u. ＼｀'〔｀'Ｔ''''''Ｔ´ ,ﾉ| | ヽ::::::::::::::::::::| |
. ＼ ｀￣￣￣ / | ﾊ:::::::::::::::::::| |
`−──‐′
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┃
……どちらも、「よほどの大不調が訪れて大連敗しない限り昇級」
といったところから大連敗を決めてブレーキを踏んだ。
なんというか、兄妹である。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
好対照なのが、できない子さん。
前期はラスト２戦をしっかり勝って５勝５敗の指し分け。
今期はなんと、今のところ全勝の９勝０敗！
当然、最終節勝てば自力昇級だ。
負けても昇級の目がある……なんて考えるガラじゃないだろう。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
,.:,´,.:―．. _
-=三ﾐ ｰ': `´: :_ _: : ＞ .
／: : : : : : : : : :＿>_`: : :＼
/: :,.:´: :＞＝≦: : : : :＞．.: :ヽ
i: :.ﾉ',／: : : : : : : : ￣: : : : : ＼ ＼_＿
!/: :/: : :／: : : : : : : : : : : : : : :.ヽ＜´ミ=-
' ∨: : /: : : : : : : : : ＼: : : : ＼: :＼＼: :＼
i l: ,′: : : : : : : : : : :lヽ: : : :∧! i´）_）: : :ヽ
l l: i: : : : : : : :､: : : : :.! !'ヽ!ヽ: :./´: : : :i `,′
l l:/i: : : : ∧: :!＼: :./＞,, ヤ∨: : : : : l
!.l'､:V: : :.l ＞、 `′ `ｰ ' iヾヽ :/ﾚ′
ヽ .＼＼.!<ゞ ノ 、 ''/: :ヾ ヽ
`＜＼ ,, ,、 ,ｲ-．./`ｰ'
￣` ｰ,―､‐ '//////＞．
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そして、自分は――
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徹底的に相手に技を掛けに行く棋風と、順位戦のシステムが合致したのか、望外の８勝１敗。
指し分け以上のため、降級点の一つ消去が確定しているどころか、
最終節をしっかり勝てば３枠ある昇格枠に滑り込める。
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＿
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,.‐ ´ `ヽ､
／ ｉ `､
／ ヾ 〃￣ﾞ ii ヽ
/ {{ ,..、ヽ､ ヽ
ｉ ＼ ゞ ヾﾂ ,}ヾ､, 、 ヽ
ｉ ,. -‐'" ｀' /1
ｉ ＼ ／ {)
／￣⌒''''''ヽ､ ＼ ｉ､ / K ｉ
/ ｀ヽ､ ／ヽ､ ／'ｉ ヽ' ｉ
/ `ヽ､ /: : : : : ｀─'''´: : : : ､ ｉ ｉ
/ ヽ､ /: : : : : : : : : : : : : : : /'‐--'´ ｉ
ｉ ヾ: : : : : : : : : : : : : : : / ｉ
ｉ ヽ＿_＿: : : : : : : : 〃/ ｉ
ｉ ､ ヽ ｀ヽ｀ゝ' く /
ｉ ヽ ⌒￣｀ ‐-､ ｀' __／ ／
ｉ ─-ゝ､ ヽ､ ＿__ -‐´
i ヽ ヽ､＿ -- ､
ﾊ ＼ ｲ ヽ ヽ､
￣: :‐ゝ､ ＼ 'ﾞ ／ ヽ ヽ
: : : : : : : :￣ ─-､ ＼ ヾ ヽ ｉ
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前期同様、「負けられない最終節」だが、前とは違った形で気合が入る。
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そして、最終節の相手は――
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（ー ﾟ ／ ｡:Λ Λ ( И _ |.乂ヤ≧ｭ, iﾊ从 〔
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レ′ l: |└ | |li:.､. __V.:: , Λ／
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_ノ ノ
|三三| ｎ _,ｎ_ ＿ｎ__ r ! __ｎ＿ .
|三三| | |└i i┘ ⊇ ⊆ ｜| ７/,ニ,
ノ ヽ Ｕ リ (⊆广 ヽﾆフ 〈/r三ｭ ◎
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THE END
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CREDIT
まとめ 100%自分用やる夫まとめ さん
ttp://rusalka777.blog.fc2.com/blog-category-68.html
将棋AAジェネレータご恵贈. pikumintd さん
アドバイス・推敲 ばくだんいわ ◆QOOmW3I0SM さん
地味屋 さん
Gobaku さん
arusete さん
Treasure さん
dkkrg さん
スペシャルサンクス ここまで読んでくださった読者の方々
ここで感想くださった方々
まとめサイトで感想くださった方々
俺
参考資料 #2 vsできない子
第24期竜王戦七番勝負 第４局 渡辺-丸山
#4 vsジョセフ
第72期順位戦Ｃ級２組１回戦 瀬川-森けい
#6 vsアバッキオ
第72期順位戦Ｃ級１組１回戦 菅井-阿部健
名人戦棋譜速報
ttp://www.meijinsen.jp/
後藤元気（2012) 『将棋棋士の名言１００ 勝負師たちの覚悟・戦略・思考』 出版芸術社
ttp://www.amazon.co.jp/dp/4882934361
意識して、あるいは無意識で参考にした資料はいっぱいありますが、
将棋知識がなくとも楽しめそうな本としてこれを挙げておきます。
約半月の間お付き合いありがとうございました。
1月半ばまでには将棋とは全然関係ない、新作はじめたいと思っておりますので、その際もどうぞよろしく。
読了ありがとうございました。
将棋には詳しくありませんが、話に引き込まれて面白く読めました。
次回作も頑張ってください！
物凄く面白かった
面白かった
次も期待してます
将棋分からんのに面白かった
やらない子は奨励会員ってのはわかってるけど何段かの設定は無し？
ちなみに総当りじゃない関係で本来の昇級枠数より多く全勝者が出た場合は全員昇級
久しぶりに将棋指したくなった
うわー、最後の勝負結果が気になるｗ
引きが凄く気になる
将棋すっか
面白かった。
面白かったです
……乙でした
本当に面白かったです
最後の負けましたはどっちが言ったようにも取れるから面白いｗ
最後の負けましたは、どっちの言葉なんだろうかという含みを持たせた一手。
楽しいませていただきましたありがとうございます
これ、最後にタイトル出たらもうやる夫が負けてるようにしかみえないｗ
面白いとか楽しいとかいうより引き込まれる作品でした
将棋はさっぱりわからんのになーｗ
続きを読みたいが、こういうのはすさまじく労力いるだろうからこれで満足しとくかな
ところで、最後はどちらが言い出したんでしょうかね、うまいタイトルコールですなｗ
短編でいいから、ときどき続きをみたいなあ。
新作予告を宣伝させていただきます。
インターナショナルポリティカルコメディ！
やべえ超楽しみにしてます
やる夫とやらない夫のモデルって誰なんだろ
やる夫の経歴に窪田が入ってるのはわかる
素晴らしい作品をありがとうございました。
某所でゲーム論のはなしがでてたのでコスティキャンおじさんとしてゲーム論やる
将棋は出ない
がっつりプロット組まないとやはり俺の腕じゃどうもならんか。
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, |
,,..イ |
l _,,,...イ´ | | やる夫よ。
ヽ、ヽ ＿_,,..-t''"´:::::::::::| l |
| ヽ:::::::::::::ノ / .|
ヽ、 ￣ ／ | 我々がやっているのは将棋でありゲームだ。
｀ |
| だが、そもそもゲームとはなんだろうか？
|
ヽ | 我々を表現する手法の一つである「安価スレ」なんかはゲームなのだろうか？
| |
.人 / |
＿＿＿＿
,. -'"´ ｀¨ー ､
／ ヽ ヽ、
,,.-'" ,,.-'"｀ ヽ、
/ ｀ﾞ`'''ﾞﾞﾟ ､_,,.-'' ':'" ヽ、
i 、 ．。- = ナ '´ ヽ
./ ﾏ=t7心。 、 '´{イt_ァ 7´,ｨ ヽ やらない夫よ。
/ . 弋 ﾓ_无 ｀¨¨´ i
/ ｀¨´ ﾉ ＼ l 敗勢になったときに適当言い出すのは
,' ,' ヽ l 悪い癖だと思うお。
i （ i ） /
', ｀ﾟ''｀ ｀ﾟ''ー' ´ ／
ヽ、 /
ヽ ／
｀¨i ヽ
/ ヽ
/ ヽ
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 確かにこれは！ 敗勢に陥った俺の血迷った発言かもしれない！ |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
────────────────────────────────────────────
,'. ＼ ／ ',
, ＼ ／ ,
| ,r =＼ ／- ､ :|
| ／ ／ ｀＜ ＞ ´ ヽ ヽ |
| { { ● ヾｰ={ | ili | {、ｰｪイ { ● } i} :|
l ゝ､ 弋＿_ノｲ i ゝ､ヽ.＿.ノ / |
|. ー―'''７´ i ヽー──'''" ´ :|
| / | .ﾊ l
────────────────────────────────────────────
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| 将棋を糧とする我々としては常に向かい合わねばならない命題なのではないか！？ |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| この謎を解明すべく―― |
乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ノ
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／ | ／／
,ｰ、 ll !! ／ｰ、 ／／
i, i' ,,..-ー─''─────"───’-i, i' - ,.／／
'i i' ／ / ． ． i, i ／／:. ＼＿＿＿＿＿,,,
i,i' /,'ニl.lニl,iコ ／／ i,_,,...､､､-ー''￣
____＿__||__/ー ､ ／／ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ ﾛ／／ ~`ヽ.:.:.ﾉ
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`''─--i'iｰヽ__..''::.:.／／: .:. .: :. .:.. :.. :. . .: i'i;彡 -------::;､___,,...､､､-ー''"”￣
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ﾐ /
ﾐ （
ﾐ /
ミ 〈
巛巛ミ
r´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| ――我々一同は、南米に飛んだ |
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／ ヽ
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,' ／ , ',
l |l 三l三l三 _､ .',
l ｀''==tﾁ,,､;|lili|;/=tﾁ==' l おはようございます。
r'l ''ノ;;;l l;;ヾ' l｀ヽ 朝起きたらやる夫はジャングルにいました。
{ |l ''''ﾉ ';;, l .}
{ |l ,;;,, ,, ノ シリアスだと絶対使えないAAバシバシ使えていいね。
ヽl (__人__) l
l ,,,,,,, l
ハ '''' , ' l 、
ノ||||ヽ , ';; /||||｀ヽ
―二三|||||||||||ゝ ／;;;;;;; /|||||||||||lll
,r‐''三￣|||||||||||||||||||||||||ヽ ,,-―'''''´;;;;;;;;; /||||||||||||||||
,..-''"´::::::::::::
／ ::::::::::::::
/ :::::::::
/ ::::::::
.,' ::::::: 我々はゲームについての真理を解き明かすため、
l ,.-―-ｲ､:.. :::::: このジャングルの奥地にいるという、
| ● |::: ::: 「コスティキャンおじさん」を探している。
ヽ― ‐' :::
l / ::
', { ＿_ノヽ
.ヽ、 、 }――‐
|ヽ l /:::::::::::::
| | ヽニﾆニ
.／| .', .....
,,-'' ＼ ＼ ::::
__r' .＼ ＼ ::
-‐''"´ l ＼ ｀￣￣￣´
｀丶､
｀丶､
ヽ
l
＼ l
＼ l
ｘ ＼ k
〃 γ ＼ ／ l.
{i { ● }>､ﾉﾘ xく●} l!
ﾍ、`ｰ‐'′/ ﾍ.ﾞｰ'ノ:! 「コスティキャンおじさん」とはッ！
￣ ￣ l
／ ∨ / かの有名な「コスティキャンのゲーム論」をッ！
/ ∨
l ﾉ | ことあるごとに引用して持ち出してくるめんどくさいおじさんであるッ！
>､＿＿_／ ゝ､__ノ
./ l// /
｜ l/ /
| ! ′
| ! i
､ ！ / l
丶、 ｀ ｰ---" !
丶、 ｀￣´ ノ
＞−----−''"
＼_人＿人从＿人_∧_人_从＿人_∧从＿_人_∧人_∧_人_从_/／
) ＞
＜ いたぞッ！ あれがコスティキャンおじさんだッ！ ＞
< (
／＾Y￣∨￣∨^Y^⌒∨^Y^∨^Y^Y^￣∨^Y￣∨^Y^Y^YY^^Y^
＿＿＿_
／ 〜〜〜＼
／ 〜〜〜 ＼
／ -（◎）―（◎） ＼
| （ （ （__人__））） |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
. ＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼
／ _ノ Ξヽ､_ ＼
／ （◎）―（◎） ＼
| ::::（（（__人__）））:::: | い……
＼ ｀⌒´ ／
／ ＼
+ +
ｍ ｎ _∩ + + ∩_ ｎ ｍ
⊂二⌒ __） + ＿＿＿ + （__ ⌒二⊃
＼ ＼ ／〜三 〜＼ ／ ／
＼ ＼ ／（ ◎）三（◎）＼ ／ ／ 意思決定ッ！
＼ ＼／:::::（ （（__人__）））::: ＼ ／ ／
＼ | |r┬-| | ／
＼＼ `ー'J ／／
＼ ／
/ /
＿＿＿_
／ 〜〜〜 ＼
. ／-（◎）―（◎）＼
／ （ （ （__人__））） ＼ こそが、ゲームにおいて最重要なものだと思うのだよ、やらない夫くん。
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
ノ ＼
／´ ヽ
| ｌ ＼
ヽ -一''''''"~~｀`'ー--､ -一'''''''ー-､.
ヽ ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒＿(⌒)⌒)⌒))
＿＿＿_
／ ＼
／ 〜〜 〜 ＼
／ （◎）―（◎） ＼
| ((（__人__）)) | そもそも、ゲームの定義とはなんだろうか？
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
|＼ ／＿＿＿ ／|
| ﾉ
ヽ y /
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（_＿＿）_）
＿＿＿＿
, ´ ｀ヽ、
／ ﾞ＼
,/ﾞ ...::::l::l:::::.... u ﾞi
,/' -==＝'::::::::::::::ﾞ＝==- i えー。
i! γ ヽ Ｕ | えーっと。そうですねー。
i i , ! J l 将棋棋士的には勝ち負け、優越を競う要素がある、とか？
i! i｀ー'｀ー‐i´ ,i'
ﾞi､ ￣二二￣ u ,/'
ヽ､ ／ﾞ
/ ヽ
/ ＼
／´￣￣￣￣ ｀＼
／ ＼
/ '.,
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ |
| | じゃあ俺はもっと広い定義で。
| ;;;（ ● ） ﾉヽ （ ● ） |
| .´"''",. "''"´ | 楽しむ要素があるシステムならなんでもゲーム。
|.. （ j ） .l
| ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ ！
ヽ ｀ ⌒ ´ /!
!.ヽ / |へ、
／ ! ヽ / .| ﾍ ｀ゝ
. / | ゝ ＿ _ ノ .|、/ ヽ
/ .ﾉ ゞ i: }:
＿＿＿_
／_ノΞ ヽ_＼
／ （◎）―（◎） ＼ うむ。そうした考えもあるかも知れない。
／ ::::::（（（__人__）））:::::＼ だが、「パラノイア」などのゲームデザイナーであるコスティキャンはこう言っている。
| ~~~ |
＼ ／
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「ゲームとは、芸術の一形態であり、プレーヤーと呼ばれる参加者が目標達成を目指して、
ゲームトークンを介して資源管理のため意志決定するものである」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼
／ _ノ Ξヽ､_ ＼
／ （◎）―（◎） ＼ とな。
| ::::（（（__人__）））:::: |
＼ ｀⌒´ ／
／ ＼
＿＿＿ _
, ´ ｀
／ , ＼
/ ／,＿_ ＼
/ ∠iﾆゝ´ ヽ
/ ￣,二‐ } なるほどわからん。
| i. !ﾌ´.､ |
| _)、 ヽ |
{ (__,;＝ー―-‐″ /
丶 `´ ,― /
丶 ｀￣} ／＼
＼ i´ ／.::::::::::＼
＼＿＿.｣ _∠:::::::::::::::::／^⌒
＼ ￣￣´ ::／
／＼. ／
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼
／ _ノ Ξヽ､_ ＼ そう思う。
／ （◎）―（◎） ＼ コスティキャンもその前に、ゲームに似たものを出して比較することで、まずゲームの特異性を示してから
| ::::（（（__人__）））:::: | こうした定義に入っている。
＼ ｀⌒´ ／
＿＿＿_
／⌒Ξ`ー＼
／（ ◎）―（◎）＼ そのゲームに似たもの、というのが以下の３つだな。
／:::::（ （（__人__）））::: ＼
| |r┬-/ ' |
＼ `ー'´ ／
・パズル
・玩具
・ストーリー
＿＿＿_
／ ＼Ξ／＼
／（ ◎）―（◎）＼ これらが、ゲームに不要なもの、というわけではない。
／ ⌒ﾉ(､_, )ヽ⌒ ＼ ゲームを構成する要素であり、必要なものではあるが、
| ﾉ ｀-=ﾆ=- ヽ | 「ゲームそのもの」ではない、としているわけだな。
＼ `ー'´ ／ +
, -───-= ､
／ ＼
／ ＼ まずは、パズル。
/ ヽ
i 丶
l ､ l 簡単に言ってしまえば、『パズル』は静的、『ゲーム』は動的、だそうだ。
l _ノ'′ `､ |
i .（● ） "ｰ-- / つまり、我々プレイヤーがどう行動しても、、
l （● ） / ”答え”が1つしかないものはパズル、ということになる。
; j /
,.､ -‐' ヽ-‐'"ヽ. ) / 考えてみればわかるが、ほとんどのゲームはパズルの要素を含む。
／.:.:.:.:..:.:. ｊ ` ー-`ｰ-一'′ /、 将棋も『詰め将棋』というパズルを内包したゲームだ。
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ﾍヾ /ﾉ.:.＼
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. iﾍ ,／/.:.:.:.:.:.:.＼ ゲームの要素としては重要であるが、割合が大事ということだな。
./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /｀i -= - ／.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
,, -‐‐‐‐‐‐‐-- ､
／ ＼ 次は、玩具かお。
／ ── ─‐ ＼
/ ( ● ) (●) '; 『シムシティ』は玩具だ、と説明しているが、昨今なら『マインクラフト』とか言ったほうがわかりやすいかもだお。
/' ／ ＼ ';
/ （ 人 ） i マインクラフトで、ネザーに住むとか勝手に目標を設定して”ゲーム”とすることは可能だけども、
| ｀'''''ﾞ´ ｀'ﾞ´ ! 玩具それ自体にはゲームの要素は含まれていない。
'、 ／ プレーヤー間で決められた約束事の集合体がゲームなのである、と。
＼ <
／￣ﾞﾞ'''‐‐‐----- ＼
＿＿＿_
／〜Ξ 〜＼
／（ ◎）Ξ（◎）＼ うむ。コスティキャンはサッカーをたとえとして挙げている。
／:::::（ （（__人__）））::: ＼ サッカーはボールを使った約束事の集合体であり、ゲームである。
| |r┬-| | だが、ボールそれ自体はゲームではない。玩具じゃ。
＼ `ー'´ ／
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼ この定義を用いると、「王様ゲーム」なんかは玩具、になるじゃろうな。
／ _ノ Ξヽ､_ ＼
／ （◎）―（◎） ＼ もちろん、君や彼らが勝手に「４番とキスしたい」とか「あいつを恥に掻かせたい」などと
| ::::（（（__人__）））:::: | 考えれば、それはゲームになるだろう。
＼ ｀⌒´ ／ しかし、王様ゲームというシステム自体は玩具じゃ。
／ ＼
| ﾞ
i!､ i ラストの物語。
|! ＼ i! |
! ､＿ヽ 人､__,x≦_ | これが一番わかりやすいかもな。
,: ￣ﾐﾍ !,彳¨弋_ソ ) | 物語は直線的なもの、ゲームはそうでないもの、としている。
| i ｀¨ ゛ '';:.:': . !
ハ ( ! ､ : :; , もちろん、ストーリーに重きをおいたものがゲームとして良くない、とかそういったわけではない。
ｒ‐ ﾍ ー ゝ ＿__.ﾉ, ゛ 7 ﾘ ! ストーリーはゲームにおいて非常に重要な要素の一つであることは間違いない。
人 ｀ ､- ､｀ i! l .ｲ/
ハ ｀ -.､ | } ／ / { _
l ￣ |´ / ≠´ ￣~ |
} i! ﾑイ /
. { ｊ ´ /
） / _ -―-｀ 7
ヽ_ / 〃 {
｀ヽ / ´ ＼
,､ ｀l _ -- _ i! ／ ｀ヽ
. / ｀ ¨´ ｀ ｰ≠
i!
＿＿＿＿＿＿
／ ＼
／ ＼ ゲーム的だけど、ゲームそのものではないものを挙げ終えたんで、
／ , ､,,.-='､'､ ＼
／ `┬;;;:::┬′ ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ ＼ ここからはこの……コスティキャンのゲームの定義かお。
／ ⌒ﾞ''''''´" ｀''''''" u ＼
| U |
| |
＼ ／
＼ ／
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「ゲームとは、芸術の一形態であり、プレーヤーと呼ばれる参加者が目標達成を目指して、
ゲームトークンを介して資源管理のため意志決定するものである」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼ まあ、そう身構えるでない。
／ _ノ Ξヽ､_ ＼
／ （◎）―（◎） ＼ いくつか中心としているタームがあることがわかるはずじゃ。
| ::::（（（__人__）））:::: | このタームの解説を進めていけば分解できるわい。
＼ ｀⌒´ ／
━━━━━━
「目標」
━━━━━━
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼
／ _ノ Ξヽ､_ ＼
／ （◎）―（◎） ＼ まずは目標。
| ::::（（（__人__）））:::: | わかりやすいじゃろ？
＼ ｀⌒´ ／ 基本的には、玩具にはこれがない。
／ ＼
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼ 将棋であれば、目の前の敵を叩きのめし歓喜に震えることが目標にある。
／ _ノ Ξヽ､_ ＼
／ （◎）―（◎） ＼ 安価スレ、だとちょっと多岐にわたる。だが、間違いなく目標はある。
| ::::（（（__人__）））:::: | もしなければモヒカンにヒロインを襲わせるなどの必要に作者は迫られるだろう。
＼ ｀⌒´ ／
＿＿＿
／〜三 〜＼
／（ ◎）三（◎）＼ 「目標は何か。それが単一か？複数か？複数ならば各読者が目標を決める仕掛けは何か」
／:::::（ （（__人__）））::: ＼
| |r┬-| | もし安価スレの目標を分析するのであれば、こうなるじゃろう。
＼ `ー'J ／
／ ＼
━━━━━━━
「ゲームトークン」
━━━━━━━
／´￣￣￣￣ ｀＼
／ ＼
/ '., 将棋であれば自分の駒。
| ___ノ'′ ﾞヽ､___ |
| |, TRPGであれば自分のプレイヤー。
| ;;;（ ● ） ﾉヽ （ ● ） |
| .´"''",. "''"´ | 安価スレであれば、主人公とかその周辺。
|.. （ j ） .l
| ｀ｰ-‐´｀ｰ-‐′ ！
ヽ ｀ ⌒ ´ /! 「運命を自分で決めていると感じる、ゲームをプレイしていると実感するには、ゲームトークンが不可欠」
!.ヽ / |へ、 ……としているな。
／ ! ヽ / .| ﾍ ｀ゝ
. / | ゝ ＿ _ ノ .|、/ ヽ
/ .ﾉ ゞ i: }:
, |
,,..イ |
l _,,,...イ´ | |
ヽ、ヽ ＿_,,..-t''"´:::::::::::| l | 後述する「資源」と似た概念であることが述べられているが、
| ヽ:::::::::::::ノ / .| 目標達成に管理すべきなのが「資源」、
ヽ、 ￣ ／ | 「資源」を管理するのが「ゲームトークン」としているな。
｀ |
| 一般的なRPGの戦闘であれば、
.:::::...｀` ‐┴----_以ヘ‐-､ | 「敵を倒す」という目的を達成するためにアイテムやMPといった「資源」があり、
:::::::::::::::::::::::::::::::::;/ｲ ´..:::::::::.ヽ、 .| この「資源」を活用するのが操作キャラクター、「ゲームトークン」というわけだ。
::::i;_;:_:::;_:::;, ィ'¨´::::::i:::;ｿ :::::::..＼ |
,r'-‐‐::'::::::::::::::::::::::::;ｙ' .::::... ｀¨`' ､. |
:::::::::::::::::::::::;:／ ..::::::::::::::￣｀ヾ､_ ｀'ｰ- .|
. ..:::::::::::::::::::;ィ'´ ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::...`丶、 .＼_`マ
.::::::: ;:__;斗＞'´ ..::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヾ
≧´ .....::::::::::::::::::::::::_;;;､ﾉ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
i:::::::::::::::::::::;ィ¨´:_:_:i'::::::｀ゝ‐---ｭ､;::::::::::::::::::::::::::::::::
━━━━━━━
「資源管理」
━━━━━━━
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼
／ _ノ Ξヽ､_ ＼ 資源管理について説明するために、東洋の神秘なる遊びである、将棋を持ってきた。
／ （◎）―（◎） ＼
| ::::（（（__人__）））:::: |
＼ ｀⌒´ ／
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| ／.＼ | .| ／.＼ | .| .|
| l 歩. l | .| l 歩. l | .| .|
| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| .| ／.＼ | .| ／.＼ | .|
| .| l 歩. l | .| l 歩. l | .|
| .| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| ／.＼ | ／.＼ | .| ／.＼ | .|
| l 香. l | l 銀. l | .| l 銀. l | .|
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼── ‐┼
| ／.＼ | ／.＼ | .| ／.＼ | ／.＼ |
| l 玉. l | l 桂. l | .| l 金. l | l 金. l |
| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ| .| └─┘ﾟ| └─┘ﾟ|
└── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴── ‐┴
＿＿＿＿＿_
／ ＼
／ ＼
／ ⌒ ⌒ ＼ わーい将棋だー！
／ ィ≠x r≠ｘ ＼
／ （《 f::;::} f::;:} ヽ すっごく楽しいおー！
| ヽ_ー′ ｰ′ |
| ´￣｀ （ i ） ´￣｀ |
＼ ー‐ ＾ ー ／
＼ ｰ一 ／
／ ＼
／ ヽ
＿＿＿
／〜〜〜＼
／_ノ 三ヽ､_ ＼
／（◎）三（◎）) ＼ だが、儂はこのゲームはあまりに冗長にすぎると感じた。
|:::（ （（__人__）））::::: | ゲームはシンプルイズベスト。
＼ ヽ|r┬-| / ／ というわけで、盤を小さくし駒を減らしたアレンジ版を思いついたのだ！みよ！
／ ｀ー'´ ＼
┌── ‐─── ‐─── ‐┐
| .| ┌─┐ﾟ| .|
| .| l 王. l | .|
| .| ＼.／ | .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐│
| .| .| .|
| .| .| .|
| .| .| .|
├── ‐┼── ‐┼── ‐│
| .| ／.＼ | .|
| .| l 玉. l | .|
| .| └─┘ﾟ| .|
└── ‐┴── ‐┴── ‐┘
／ ｀ヽ
/ ∨
. ,' ∨
. l ∨
. l ,.-'"￣ ∨ わあ！
', /￣｀ ,,.=＝ ∨
ヽ ,..-‐ " l すっごく楽しくないぜー！
.. ヽ 9 l、
l ￣´ 、 ヽ i ＼
', ゝ.__ノ--.ｲ / .＼
/⌒l ＼ ヽ:::::::::| / ＼
l |.. ＼ ＼__| ／ ＿＿_.＼
| | ＼ ／ .／ ￣"''-､
| ヽ ヽ―‐' ＼ ./ ヽ
／ ￣ ヽ、ヽ .ヽ/ ',
／ ,.--< .l ,' l
（ ／ ） | l l
. | ／｀ヽ | |
＿＿＿_
／〜〜〜 ＼
／ _ノ Ξヽ､_ ＼
／ （◎）―（◎） ＼ なんでじゃ？
| ::::（（（__人__）））:::: | 将棋とルールは同じな以上「目標達成」の部分は等しい。
＼ ｀⌒´ ／ 「ゲームトークン」も同じ駒じゃ。
／ ＼
＿＿＿_
／ 〜〜〜＼ ここで重要なのは資源管理じゃ。
／ 〜〜〜 ＼
／ -（◎）―（◎） ＼ わしのアレンジバージョンはどこに動かせば有利になるか、あまりにはっきりしすぎている。
| （ （ （__人__））） | ゲームとして意味をもたせるためには、「資源」が必要なのじゃ。
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | | 将棋においては駒の数、質、有利な位置、手番などじゃ。
.＼ “ ／＿＿| | こうした複数の資源があるために、
. ＼ ／＿＿＿ ／ 「駒得はするけど、相手に手番を渡すため一時的に主導権を握られる」などの葛藤が生まれるわけじゃな。
＿＿＿_
／_ノΞ ヽ_＼
／ （◎）―（◎） ＼ 「このゲームにおいて管理すべき資源は何か。
／ ::::::（（（__人__）））:::::＼ それらの資源は、意志決定の際に葛藤を引き起こすよう配置されているか。
| ~~~ | その資源の利用は面白いものになっているか」
＼ ／ ……というわけじゃ。わしのアレンジバージョンは、その葛藤がまったくない。動かせる場所ならどこも同じじゃからな。
━━━━━━━━━
「意志決定」＆「障害」
━━━━━━━━━
＿＿＿＿＿
,..-''"´ ｀''-,,
.／ ＼
./ ヽ
/ ＿＿＿ ＿＿＿＿ ', ここまで、あえて意思決定という言葉を置き換えたり避けてきたんだけども、
,' ＿＿＿_ ＿＿＿_ ',
l l ● l .l ● l l 基本的には「ゲーム」の根幹をなすものだお。
l ヽ､＿ ノ ヽ､＿ ノ .l
', ,'
', （＿_人＿＿） /
ヽ、 └――┘ ／
._｀''-..,,_ ￣￣ _,,..-''"_
,..-''"´ ｀"''-..、
,．- '' ￣~｀ヽ
. ／ .ヽ
. / . . .: ﾍ
/ . :::;' ::::::::' .:: : ', だってそうだろ？
/: : :'ﾞ .::::::' .::: : ',
. / ,. -｡‐ケｰ'ゝ、. ':::: : .} さっき挙げた「資源管理」。
. / .::｀ｰ::::彡 f ｀｡､ .ﾞ':: : : l
. ,' ｀¨´ ﾍ:｀ゝ､_>、｀' l 「あなたは自らを犠牲にして世界の安定を願ってもいいし、
. ,' i´::. .,. ゝ、:: : .} 幾ばくかの時をかわいいヒロインと楽しく暮らしてもいい」
,': :. ゝ．_;､::. . . .､ ,'
{:: : ｀ｰ=:;;:ノノ .,' うむ！素晴らしい葛藤だ！
. {::::.. . ,'
ﾍ::::::: : :::':':'':''::::.:.. . .:::;' だが、あなたの意思を反映する手段がなかったら？
ヽ::::.:. . ｀' ' '':':':::::::..::::::::::;'
. ヽ、::::::::::.:.:....:.:::::::::::／ なんだこいつ！こんなブサイクのために世界ほっぽり出しやがった！爆発しろ！
￣｀ ‐- ．;_;．＜ と、まあプレイヤーに受け入れられないかもしれない。
＿＿＿_
／ 〜〜〜＼
／ 〜〜〜 ＼ その意思決定において重要なのは「障害物」じゃ。
／ -（◎）―（◎） ＼ 複雑な葛藤、多様な資源。だが、なんでも達成できるとすれば葛藤は失われる。
| （ （ （__人__））） | 単なる難解な資源管理のシミュレータになってしまう。結構面白そうじゃけども。
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | | 「ゲームの障害物」及び「克服する努力を強いる仕掛け」は重要じゃ。
.＼ “ ／＿＿| |
. ＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ 〜〜〜 ＼ また、ここでコスティキャンは傾向として、障害物はパズルの要素が強いものが多い、と言っている。
. ／-（◎）―（◎）＼
／ （ （ （__人__））） ＼ まあ、基本的には乗り越えてもらうのが前提なわけで。
| |r┬-| | ある程度運の要素を含めるにしても、プレイヤーが勝とうとして考えればどうにかなる、
＼ `ー'´ ／ ……というデザインにするべくパズルの要素を大きくするのはわかりやすい手法じゃな。
ノ ＼
／´ ヽ
| ｌ ＼
ヽ -一''''''"~~｀`'ー--､ -一'''''''ー-､.
ヽ ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒＿(⌒)⌒)⌒))
━━━
「情報」
━━━
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼ あれ？挙げた定義の中に情報なんてなかったお？
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
| |
＿＿（ ⌒-ｨ⌒ヽ、 /⌒` '⌒ ）＿＿
`ー-ゝィｿﾉー‐ヾy＿ﾉー"
＿＿＿_
／ 〜〜〜＼
／ 〜〜〜 ＼
／ -（◎）―（◎） ＼ ないけど重要だからやるんじゃよ。
| （ （ （__人__））） |
/ ∩ノ ⊃ ／
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
. ＼ ／＿＿＿ ／
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ アッハイ。
／ （●） （●） ＼
| （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
／￣￣＼
ｍ ｎ _∩ ／ _ノ ヽ､_ ＼ ∩_ ｎ ｍ
⊂二⌒ __） | （●）（●） | （ _⌒二⊃
＼ ＼. | （__人__） .| ／ ／
＼ ＼. | ｀⌒ ´ | ／ ／ 突然ですがやる夫くん！
＼ ＼. | |. ／ ／ 君に素晴らしいものを授けよう！
＼ ＼. ヽ / ／ ／
＼ ＼ヽ ＿ ／ ／ 「黄金の居飛車」と「白銀の振り飛車」！
＼ ￣` , '￣ ／ さあ、どっち！
/ /
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽへ＼ えー。
／ （ ―） （―） ヽ
.l .u ⌒（__人__）⌒ | じゃあ白銀の振り飛車で。
＼ ｀ ⌒r'.二ヽ<
／ ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
/ , ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
{ { ＼｀7ｰ┘!
.r-､ ／￣￣＼
／て ) ／ _ノ ＼
（ _ﾉ ﾌ. | （ ●）（●）
ゝ、 〈 | （__人__） 白銀の振り飛車はINT+25%の両手剣だ！
/ ハ ヽ. | ｀ ⌒´ﾉ
/〃 ﾍ ＼ . | } 装備していると必殺技として「世紀末四間飛車」が放てるぞ。
ｉ ！ ＼ ｀ ーヽ }
丶丶 _ ＞ ヽ ノ､
ゝ'´- ､_ y-､ ＼
〈 ￣ う /､ ヽ
`ー― ¬､__ノ | > /
| r'＾ヽ'´ _／
| `く__ノ´
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼ なんの役に立つんだお、それ。
／ ‐=・=‐ ‐=・= ＼
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
／￣￣＼
／ _,ノ ｀⌒
| ( ●) （●) と、まあこのように。
.| （___人__） 適切な情報が与えられない場合においては、
| ﾉ たとえ素晴らしい葛藤が裏にあったとしてもプレイヤーは何も感じないのだ。
.| |
人 丿 「プレーヤーには全ての情報を知らせるべきだ」というわけではない。
/⌒ ＼ __ _ ／ 「戦闘が始まるまで敵の編成」はわからない、というのは多くの場合妥当だが、
/ ＼ それでもある程度の推測がつくか、あるいは他の部分において意思決定に足るだけの情報が与えられていなければならない。
./ 人 ./ ヽ
〈 < / ＼ ＼
（⊃￣￣＼
（⊃ _ノ ＼ 加えて、必要であれば敵の編成を調べる手段があるといい。
（⊃ （ ●）（●）
| （__人__） 敵の編成を調べたい場合、事前にスパイを入れておくとか、偵察機を飛ばすとか。
| ｀ ⌒´ﾉ そういった手段が使える必要があるわけだ。
| } ＼
／ヽ } ＼ 「プレイヤーに意思決定させるためにどんな情報が必要とされるか。
／ ヽ､＿＿__ノ ） 適切な情報が適切なときに与えられるようになっているか。
／ . | ＿／ 必要な情報が何でありどうすれば手に入るか推測できるようになっているか」
| ／￣￣（＿) ……となる。
＼ ＼ ／| ＪＪＪ （
＼ ／ ／⊂＿）
+ +
ｍ ｎ _∩ + + ∩_ ｎ ｍ
⊂二⌒ __） + ＿＿＿ + （__ ⌒二⊃ その他、魅力的な要素として
＼ ＼ ／〜三 〜＼ ／ ／ ・相互支援と交渉 ・雰囲気
＼ ＼ ／（ ◎）三（◎）＼ ／ ／ ・シミュレート要素 ・多彩な展開
＼ ＼／:::::（ （（__人__）））::: ＼ ／ ／ ・感情移入 ・ロールプレイ
＼ | |r┬-| | ／ ・プレーヤー同士の交流
＼＼ `ー'J ／／ ・劇的な盛り上がり
＼ ／ ……なんかを、コスティキャンは挙げているな。
/ / まあでも字面みればわかるじゃろ！ むっちゃ魅力的！
＿＿＿_
／ ＼
／ 〜〜 〜 ＼ だが、ゲームは深い……
／ （◎）―（◎） ＼
| ((（__人__）)) | お前たちも、ゲームで身を立てるものな以上、それはわかっていると思うが……
/ ∩ノ ⊃ ／ ゆめゆめ気をつけるのじゃな……
( ＼ ／ ＿ノ | |
.＼ “ ／＿＿| |
|＼ ／＿＿＿ ／|
| ﾉ
ヽ y /
＼ / /
/ ／
（_＿＿）_）
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
そういって、彼は再びジャングルの奥地へ消えていった――
┃
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"'`',:'':;;:,'ﾐヾ:,;:ゞ'ゞ.;;:';;ゞ;:!; l .;,;::. :l.:;r"ｿ;;:';;ゞﾐ:;.;;ゞ;:;ゞ,:;i''`ヾ;ﾐ:;;:,ゞ:;ゞﾐ,:;:'':;:;:;ゞ;ゞゞ;ゞ;:'':;;:,'ﾐヾ:,;:ゞ'ゞ';;ゞ;;'ゞ;;:'ゞ';;:.:;
.,.;;'ン:;.;ヾ ゞ:.;;ﾐ;:;ゞ':;ヾ;:;|;; | :;;;.;::.| ;|;;`;,'ﾐ:;ﾐ,"ゞ;", |; ｉ :|!:.::.:.:.`;;:ｿ:;:ﾐゝ,:;:'':;:;;.::;,'ﾐ:.ﾐ,"'ﾞｿ:;,:;.;ヾ ゞ:.;;ﾐ;:;ゞ':;ヾ:;':;;ヾ;:"
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ヾ;ゞ:;,;;ヾﾉｿ;;ヾ;:;ヾ;:,ﾐゞ;|,;,:|.:;;;.::;;;:ｌ:;;:|;;:'':;:;ゞ;ゞ';:;:ゞ;;|;: ｌ .;|: ;| ;| ;|ﾞ;;`､,.;::;,'ﾐ:.ﾐ,"::'';,::ﾐ,`ｌ;;j:;ｉ:;j:,j,ｌ;;:;ヾ ゞ'::､:;;:ゞﾐ;';:,;.
`';:;ヾ;ゞゞゞ;':j.ij;j,!;,:, |;;::|:;,;,::.,;;:|:;;;|;:;ゞ;,:;:'':;:;'";ヾ;;|; . ;rj: i :, :| ,|;:;":;ヾ;;ヾ;ゞ:;;'':;ﾐ,",;.:;|:,j:i:;j:;,l:,l;ヾ;ゞ:;,;ヾﾉｿ;:;ヾ;:ゞ
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.;,;ﾉ,;:;ヾ ゞゞ'|j.i:,j:,j|ﾐヾj:ｌ:;;:|.,;;;:..:,;;.,;;:|ゞ;';i;r`､;:;ゞ;:';:;| ｌ; ;: .;|: : .;|:; ;ゞﾍ;'i: ;ｌ.:ｉ;;:ﾐ;:;ゞ;:";|;:ij;:l;,i.;j;|:'`'::;,ｌ:';i:|:. :|::';l:,
ｿゝゞ,:;ﾞ;''`|,:j;;l;,:i|"ﾞ`| l:; | ::;;;, ::. :;;| |i;li|;':;ヾゞ;ヾ;|;: :ｌ: .:| :r :|;;:ﾐ:;ﾐ;| '; ｉ; ﾄ､;:ヾ:;ﾞ';;:'|;l:j:;|;,:ij;:| 〈;:;..|;';:;| |;;':;.
;ヾﾞ;:ゞ;;:ﾐヾ:;|.:ij;:ｌ;,i|. |;. .;;':;;, ::;;:|.:;;;| |lij;|,;';,:'ゞ;, :ﾐ|;.|: :;|:. .: .:;|; ;|.,.;;'ゞ'|:|; |:.;|"'`' ;:; .;, |;j:,i,l:;ij;j;| ゞ;.|;';ｉ:| |:i;:l;
ﾉj;i:;i:l;ｉ⌒ゞ|:l:j;,l;:i;|. |;; ,;| ;; ::;;;:| :; | |li|l|"ﾞ'＾!;ｌｉﾞ'`|;:|: :,| ;ｉ. :| .:l; .;|:'ﾞ ';:|,ｌ :i|:.|!,:;:':ﾞ;;ﾐ ゞ|;j;,ｉ,.;j;j:;:|. .|;ﾞ;ｌ;| |:';:;i
.:|:;i:;,l;|:. |;j;.i,;j.l;|:. |;,: ,;i ;; :;;;,:l ;;',|; .|ｌi;ｌ|;:;;､;|vl. |;.|:. :;|: :| .;ｉ :| :| . |;| .:| ﾘ;;ﾞ;:;";;ゞ;;.|;.j:|;;j,;j,:;|:, |;';i;:| |;'l;:;
:|;i;l;:l;|;. |,.j;l:j,;j,|;, |;, y' : ,-､:; ;; ;|ヾ|ｌ;ｉl|:;:;ﾐ;!;li} |;:|:. ;;|:. .:}:..;|: .;|:.;| ;;;:| |: i :;|:;;ﾞヾ:.ゞゞ|;:j;ｉ:j:,;ｉj,;|;: |;';i;:| |:;'i;;
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━───
┃
遅刻すると遅刻した時間の３倍、持ち時間から引かれる。
そうなる前に東京将棋会館に急げ、やる夫とやらない夫。
対局日まで、あと２日。
┃
───━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
・ルールに則り
・自分以外の思考する存在と
・一定の条件になることを目指す遊びである
、と愚考する
>>768
玉の自殺は反則だから･･･これは･･･
千 日 手 不 可 避
詰まる詰まらん以前に成立しねえwww
後一歩前に出たほうが負けるとわかりきっているチキンレースはゲームになってないんだよ！
先攻側にも勝ち目が産まれるのではないだろうか・・・
ハメ手なら、いろいろある。
ちなみに、自分より高段者とガチで勝負すると、膠着するか普通に負ける。
>>783
解析おわっても記憶するのが難しければ競技としては終わるけど、遊びとしては残るんじゃね？
というか、運要素が絡まない全てのゲームはいずれ解析される運命にあるだろうし……。
ってか、後手必勝で指せる実力があるなら、
普通の将棋をやるか、空気を読んでたまに負けるかしろよと。
まぁ選択肢が絞られてるゲームは大体そんな感じだな
将棋は置き駒ルールのお陰でかなり延命出来てると思う
囲碁は解析し終わるのと人類史が終わるのとどっちが早いか…
ttp://shogitter.com/rule/108
手軽さ、取っつきやすさというのも重要だと思う
これがないとそもそもゲーム人口が増えない
○×とか先攻後攻で勝敗は決まり切ってるのに
子供の頃は遊んでたし。動物将棋とかも子供でも遊びやすいという意味では
大いにありじゃないかな
将棋面白かった！
そういう意味では、囲碁はとっつきにくいんだよねえ…
初手で星か小目かの違いは、「中央寄りか隅寄りか」という
一般論レベルではわかる。
でも具体的な手としての差がわかるレベルまでなかなか上達できない。
「できない夫で分かる、ハム将棋の殺し方」とかそんな感じだろうか。
駒落ちものとかもやりたいがニッチだよなあ。
間違いなくそこが初心者から中級者に至る過程の溝があるのは間違いない…
盤面で実戦を例に大筋を紹介、って流れがいいんじゃないかな。
細かい派生や工夫は各自指していくうち、調べていくうちに出来る様になるかと。
いや、棒銀をきちんと使える時点で初心者なんて言えないけどさｗ
俺実際に貰ったし
こんなノリで上達法みたいななんかできないかなあ。
わけわかめと言ってやるー！！！
慣れないうちは相手と接触する前の序盤が1番困る
負けた……
失敗すると棒銀で死ぬ
ttp://www.cosumi.net/play.html
囲めばいいんじゃないのくらいだ
そして負ける
その通りに打ってたらライン分断されまくってズタボロにされたけども……
将棋みたいに、玉を討ち取るなどの明確な勝利条件じゃないからわかりにくいのは確かだね。
相手の石を自分の石で囲んじゃえば、その石をとって自分の領域として使える＋相手の陣地を潰せる。
なので、相手に囲まれないように、相手を囲みつつ自分の陣地を碁石で線をつないで増やしてくゲームよ。
囲碁にも『よんろのご』がありましてな
囲碁らしさを全く損なってなくてすごい
オムニバス形式やる夫＆やらない夫幽霊船もの。
＿＿ ＿＿＿_
／ ノ ヽ､ ／⌒ ⌒＼
. | （○）（○）| ／ （●） （ﾞﾞ ＼
. | （__人__）| ／ﾞﾞ ::⌒（__人__） ●:: ＼
. | ｀⌒ ´ | | |::::::| ,---、
＼＿ ＿／ ＼ `＝|'ﾞ しＥ |
| リ ｍm ／ ﾞﾞﾞﾞ |'ﾞ l､Ｅ ﾉ
/ニ ニリニニつﾉ ／ ﾞﾞﾞﾞ ｜ |
|三三三| （ 丶- 、 ヽ_／
|三三三| `ー､＿ﾉ
しかしAA大量に作らないけなさそうでつらい。
やっぱ偉そうにゲーム論語ったからには１回ぐらいはやっときたい。
明日の20:00〜ぐらいで。
:::.., 人 : :、 : : . : :. . ， ，:‘.。 + ，.. : .
:..:... ) : : : : . : : . : .， ’‘ + ，.. . ..; '， ，:‘
:.. .::ふ : . . :＿ ノ⌒ゞ ｧ: : . . . .; : ’ ' ，:‘. . : : . :
ノ : : ノ⌒て ... .:(⌒__:ノ : ，:‘. + ，.. ，.. . ..; '， ，:‘ .
::. f⌒Y^ :、 : ( . : : :γ⌒ゞ . : .. .. ' ，:‘.. ...:: ’‘ ’‘.; 。 ，.. . ..; '，
:.:. .人 : : ゞ⌒ :Y⌒⌒ .、 : : . 。 ，:‘. 。 ，.. . .; '， ，: ‘ . :
) ⌒ヾ ( ノ . : : ， .. ' ，:‘. ， ； ｀ :
） ) . : :)⌒ . : : :: . .. .. ' ，:‘. .
.: 丿 ( . : ／ . : : : ， ，:‘. ..; '， ，:‘ ’‘ ,
: ﾉ ) ﾉ . : . . ‘ ｀ , .. . + ’‘ :: . .. .. ' ，:‘.. ...:: ’‘ ’‘.;
::..Y⌒⌒ヽ: : . ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
γ⌒⌒) (. :.
: ⌒) て あかり
::.. Y ) 【ボドゲライク安価スレ】灯はなくとも幽霊船は面舵いっぱい
:::.... .:ノ.:ノ
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【ボドゲライク安価スレ】灯はなくとも幽霊船は面舵いっぱい
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