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【日常β】日の沈まぬ異能都市【XV】- 1 :名も無き異能都市住民:2012/07/09(月) 22:12:37 ID:7gFzKdaU0
- ≪ルールとか≫
・基本age進行で
・コテもコテ無しもどんどん来い
・レスの最初に自分のいる場所を明記してくれるとやりやすいです
・イベントを起こしたい場合は空いているイベントスレをお使い下さい
・多人数へのレスは可能な限り纏めて行うようにしましょう
・無意味な連投・一行投稿はできるだけ控えるよう心がけてください
・戦闘可能ですが、長引く場合や大規模戦闘に発展した場合はイベントスレへ移動してください
・戦闘が起きた場合、戦闘に参加したくない人を無理に巻き込むことはやめましょう
・次スレは>>950を踏んだ人にお願いします
【日常β】異能都市の奏でるリズム【壱拾肆】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12841/1331363808/
- 2 :パトリ ◆Qqjv0VQAZg:2012/07/18(水) 23:37:35 ID:Wi/6zaJE0
- >>999-1000
「ふぅむ、色々使える…と申しますが、例えばどの様に?」
流石に一度巻いた包帯を人に使う訳にはいかないだろう
となれば・・・止血とか? そんな発想しか出てこない
「家族と言えば家族……ふむ、何やら複雑そうな家庭であります。
しかし、幸せそうなら問題ないでありますな。」
ディスが頷いて見せると、此方も答える様にサムズアップして見せ
それから漸く離れると
「ジュースばかり飲んでたら虫歯になってしまうのであります
それに、甘いものばかり食べてたら病気にもなるのでありますよー?」
と、そう言いながら一度大八車の方へ行き
置いてあるクーラーボックスから一つカップを取り出すと
「ささ、コレでも飲んで喉を潤すのであります」
そう言って差し出すのは何だか茶色い液体
甘い香りからして・・・コーヒー牛乳かそんなものと解るだろうか
まぁ実際はココア味のプロテイン溶かした牛乳なんですがね
- 3 :名も無き異能都市住民:2012/07/18(水) 23:42:40 ID:trmDr2BE0
- >>2
「えーっと、こういうふうになの」
【そう言って右手を上げると】
しゅるしゅるしゅるしゅる
【腕に巻かれた包帯がひとりでにほどけていき、まるで蛇のごとく宙をうねりながら飛び始めた】
「そうなの!ともだちで、なかよしのかぞくだからなの!」
【微笑み返す笑顔は何処か眩しい】
「ん、ほかのごはんもいーっぱいだからだいじょぶだよなの!」
【ニコニコしている】
「あう?これはなにかなの…
でもくれるならうれしいの!」
【手にとった缶を見て、嬉しそうに答えた】
「じゃあいただきますなの!」
【即座に缶を開けて、ごくごくと飲み始める】
- 4 :パトリ ◆Qqjv0VQAZg:2012/07/18(水) 23:51:56 ID:Wi/6zaJE0
- >>3
「おお、成程成程!不思議なものでありますな。
…御自分の意志で動かしているので?」
独りでに動く包帯なんて目にする機会は今まで無く
気になったのか触れてみようと手を伸ばして
「ううむ、健康を気にせず何でも食べれる…それも若さと言うものなのでありましょうかな
些か羨ましいものであります・・・」
最近、糖尿病が怖くて甘いものを控えているのである
思わず小さく溜息を吐くと
「我々壁殴り代行の必須飲料であります。
またの名をプロテイン」
そう言うと右腕を曲げてスーツ越しに力瘤を見せつける
因みに味は普通にコーヒー牛乳である。ダマも少なくてスルスル飲める筈だ
- 5 :名も無き異能都市住民:2012/07/19(木) 00:06:56 ID:trmDr2BE0
- >>4
「そうだよなの。
いろいろなうごきができるんだよなの」
【触ってみても感触は普通の包帯と同様である。ただ妙に動いているが】
「あうー、でもいっぱいたべないとおなかすいちゃうんだけどなの」
【ちょっと申し訳なさそうに言う】
「ぷろていん・・・ふしぎなおなまえなの、
でもとってもおいしいの!もっとのみたくなるなの〜」
【そう言いながらごくごくと飲み続ける】
- 6 :パトリ ◆Qqjv0VQAZg:2012/07/19(木) 00:12:29 ID:Wi/6zaJE0
- >>5
「なんとも・・・面妖でありますなぁ。
もしかして、非常食になったりは―――!」
するのだろうか?
妙に期待する視線で其方を見た
「ふうむ、プロテインが呑みたい…と」
グッ…グッ…ゆっくりと二回。
ボディビルダーの如くディスへ向けてポーズを決めて見せてやり
「別に構わないでありますが・・・飲み過ぎればムッキムキになるでありますよ?」
※嘘です。 飲んでも筋トレしなきゃ無意味である
まぁ摂取しすぎたら下痢になるんで飲ませ過ぎない方が良いのは本当だが
- 7 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/07/19(木) 00:31:01 ID:trmDr2BE0
- >>6
「あうー、さすがにほーたいはたべられないよなの〜」
【軽く微笑みながら答える】
「あうー、おいしいからなんだけどなの…
あうー?そんなにおっきいうでになるんだなの〜。」
【まじまじとパトリのうでを見つめながら言う】
「うーん、おっきくはなりたいけどそんなにおっきくなるきはないかなの〜」
【ちょっと考える顔だ】
- 8 :パトリ ◆Qqjv0VQAZg:2012/07/19(木) 00:42:23 ID:Wi/6zaJE0
- >>7
「む、それは残念…飯綱と同じ様に食べれたらもっと便利でありましたが
操れるのは包帯だけなのでありますか?」
それとも身に付けたもの全てを操れるのか
ほんの少し気になって
「悩むならやめた方が良いでありますよ。美味しいものだって筋肉の為に我慢する必要が有る時がありますから」
先程の会話から、食事が好きそうだと言う印象を持ったのか
忠告の際に食事制限の事も告げて
「…・・おっと、もうこんな時間でありましたか」
腕時計を見て、ちょっと長居しすぎたかな、と呟いて
- 9 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/07/19(木) 00:46:40 ID:trmDr2BE0
- >>8
「あうー、うごかせるのはほーたいだけだよなの。
でも、なにかをこういうふうにつかんで」
【そう言って手頃な石を包帯で拾って】
「うごかせたりするからなの」
【実に器用に石を包帯で持ち上げた】
「うーん、がまんしてまでじゃないかなの」
【同意するように頷く】
「あうー、たしかにもうおそいかもしれないなの!」
【びっくりしたように近くにある時計を見る】
- 10 :パトリ ◆Qqjv0VQAZg:2012/07/19(木) 00:51:11 ID:Wi/6zaJE0
- >>9
「おお・・・凄いでありますなぁ。いやはや。
私もそう言った特別な力が欲しかったであります」
良いなぁ、と。憧れる様に呟いて
それから自分の無骨なだけの手を見る…帰ったら異能に負けない位筋力をつけよう。そう心に誓って
「では、お時間的にそろそろお別れでありますな。
速く帰って、ご家族を安心させると良いでありますよ」
そう言うと自分は大八車の方へと行き
「それでは、ディスちゃんまた会うであります。
もしよければ、壁殴り代行の事を何となく親に言って欲しいでありますよー」
ブンブンと手を振りながら、街を歩きだすだろう
さて・・・今日は誰のストレスを和らげれるのか
- 11 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/07/19(木) 01:00:58 ID:trmDr2BE0
- >>10
「あうー、がんばったらもっといろいろできるとおもうなの!」
【嬉しそうに答える】
「あう、そうだねなの。
またおそくかえったらしんぱいするとおもうの」
【そう言うとディスも踵を返す】
「わかったの〜。
なにかあったらしらせとくねなの〜!」
【そう言いながらディスは別の方向へ歩きさっていった】
//お疲れ様です。
- 12 :黒沢小百合:2012/07/19(木) 23:00:44 ID:SSMHlh/20
- 【異能都市中心部――千夜ビル】
小百合の勤める企業である千夜。
その本拠地は異能都市の中心部の
まるで天を二分するかのように一直線に空へと伸びた高層ビルだ。
通称『千夜ビル』と呼ばれるその施設内には、社員向けのアメニティ施設も完備されており
食事・宿泊と言った基本的な物においても他企業とは比較にならないほど、
質の高い物が用意されている。
「……今まで利用する機会はありませんでしたが、
なかなかに良い腕をしている。しかし、どうにも社内では働きたくなってしまうな……。」
小百合は今回、今までなんとなく行く機会が無く、
また仕事が終わったのだから食事まで社内で取ることもあるまい、となんとなく
避けていた社内レストランで食事を取り、いつもよりいささか遅めの家路についていた。
エントランスには、未だ働く部下やこれから勤務に取り掛かる夜間当直担当の社員などが
忙しなく行きかい、昼間と全く遜色がない。小百合は、そうした人々をぼんやりと観察しながら
重役用のゲートへと足を進めた。
- 13 :アイリス:2012/07/21(土) 22:23:57 ID:do5XJmGE0
- 【AGカフェ】
肩を越える金色の髪に青い瞳。
千夜学園の制服を着た人物が、ここAGカフェに訪れた。
今までに何度もこの店に来ている。勝手は分かる。
いつものカウンター席に腰掛け、懐から取り出したのは術式であろうものが書かれた羊皮紙
『黄昏の護民団』で使用するものだ。
仕上げまできっちりとしなければ、困るのは使う人物。
既に自分の『戦闘経験』はデータ化し、いつでも見れるようにしている。
さらに互いの認識にまで作成している。
「あとは、彼女と会い、協力してくれる者達に渡すだけだけ、か。」
システムは着々と作り上げられていき、組織の形も徐々に形を成し続けている。
一度筆を休めるのか、ペンを置き、羊皮紙をしまい込む。
来る途中で持ち込んだ新聞を手に、彼等――闇祓騎士団の情報を集めて。
ニューパワー紙の紙面はジャーナリストの死と犯人について書かれている。
メディアを通じた批判はこのような形で返って来るのであろう。
それは一部の紙面。
他の紙面では、闘祭についての記事が書かれていた。
参加者受付中であるという。踊る文字は前回の闘いを振り返りつつ、今年新しく加わった『エキシビジョン・タッグマッチ』
にも触れられており。
「……闘祭、か。今年は出れるかどうか分からないね。」
アイリスの口から漏れた言葉。
前回は参加できなかったが、今回はどうだろうか。
本戦には出られなくとも、エキシビジョンには出れる時間は作れるだろうか。
今の状態が続くのであれば、参加できるかどうか半々ではある。
- 14 :黒沢小百合:2012/07/22(日) 23:37:17 ID:SSMHlh/20
- 【異能都市港湾部――大型客船『ドージェ』船上】
300以上の船室を備え、カジノ、図書館、プール、テニスコートといった
各種アメニティから小さいながらもショッピングモールまでをも船内に備えた
超大型客船『ドージェ』の就航式が、異能都市港湾部で行なわれていた。
といっても、堅苦しい記念式典の類は昼間に全て終了しており、
船内を一般に開放しての船上パーティーが盛大に催されている。
着飾った上流階級の婦人たちや、カメラを首からさげ、腕章を身につけた報道関係者。
ラフな格好で食事に舌鼓を打つ観光客など、様々な人種がパーティーを楽しむ中……。
「……ふう、こういった格好はどうにも落ち着きませんね。
やはり、私はスーツのほうが慣れていて良い。」
そうした中でも一握りの者のみが入場を許されるVIPルームに小百合の姿があった。
といっても、パーティー用のワインレッドと黒がワンポイントに使われたドレスという
普段とはいささか異なる衣装に少し気疲れし、人が比較的少ない後部デッキに出て風に当たろうと
しているところではあったが。
- 15 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/22(日) 23:58:53 ID:W5zijN8Y0
- 男がいる。
後部デッキのふちで、グラスを傾けながら、
水面に映える都市の夜景をじっと見つめていた。
上等な装いではないが、かといってみすぼらしいわけでもない。
少なくとも、パーティの会場で貴婦人を口説いている男たちとは、
明らかに異質な雰囲気であった。
唯一つ。その男は特徴を持っていた。
独特のフレーバー――すうっとした紅茶の香り――を漂わせていた。
くどく匂う香水とは違う、鼻に付かない、自然の労わりを持つ香り。
風下に立てば、その香りにうっとりとするだろう。
(……いつもの事だけど……“金持ち”との会話は疲れるな……)
この会場に集まる上流階級たちとの会話。つまり、商売の話。
彼はお茶を売り歩く商人であり、大きな取引相手を探すことは常であった。
ただ……あまり成果があがっていないことは、彼の浮かない顔を見れば明らかだろう。
(……せめて美味しいお茶でも飲もう、と思ったけれど……ハズレ、かな……)
やれやれ、と思いながら、
まだがんばれるかな?もう帰るかな?と、くるくると物思いにふけっていた。
- 16 :黒沢小百合:2012/07/23(月) 00:13:14 ID:SSMHlh/20
- >>15
後部デッキに出た途端、ふいに懐かしい香りが小百合の鼻腔をくすぐった。
芳しく、素朴な優しい香りがいささか気疲れしてしまった小百合には心地よく、
どこに発生源があるのかと、視線を巡らせ……。
「――!」
小百合は、その発生源を見つけると
なんともばつが悪そうに顔をしかめゆっくりと、気づかれないように
扉を閉めて船室に戻ろうとする。
こんな格好を見られれば、どうからかわれるか見当もつかないからだ。
- 17 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/23(月) 00:27:26 ID:W5zijN8Y0
- >>16
(……もう少し頑張ってみるか。
まだ夜が更けたわけじゃないし、成果ゼロじゃ癪だし……)
よし、と思い立って船室へと戻ろうとする――
「……ん?」
――と、今にも扉から出て行こうとする女性を目に留めた。
『目に留まった』と言ったほうが正しい。何かが、気になった。
この船に来てからというもの、会場内で目に入った“金持ち”は一通り見てきた。
その中で商売相手になりそうな者に、一人ずつ声をかけていったのだが、
はて、あの女性は見かけただろうか。
いや――会ったことがあるんじゃないか――?
――知人――?
――記憶を辿る――服が違う――?顔は見えなかった――?
――あの『雰囲気』は?
まさか?
「黒沢!」
間違いなく相手に聞こえる声量で、よく通る声色で、呼び止めた。
もし間違いだとしても、謝ればいいわけで。
もし正しかったのならば――どうするのかは、考えずに。
- 18 :黒沢小百合:2012/07/23(月) 00:39:41 ID:SSMHlh/20
- >>17
――バシンッ
声を掛けた瞬間、勢いよく扉が閉められ
近くにいた観光客が驚き、マナーが悪いなどと愚痴を零した。
(……チッ、なぜ『アレ』がここにいる?
まったく、何故このタイミングで『アレ』が……!)
人を避けつつ通路を駆けながら、小百合は毒付く。
『何故、このタイミングなのだ』と。普段であれば、別段あったところで問題はない。
しかし、このタイミングでだけはマズイ。
後々まで、これをネタに笑われる事は確実であるからだ。
- 19 :黒沢小百合:2012/07/23(月) 01:06:40 ID:SSMHlh/20
- // すいません、体調が悪いので今日はこの辺で……。
- 20 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/23(月) 01:15:13 ID:W5zijN8Y0
- // 了解 また今度ゆっくりやろう
- 21 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/23(月) 22:56:23 ID:W5zijN8Y0
- >>18
閉じられた扉の窓から覗き込みながら、ぽつりと呟く。
「扉を閉めたまでは良かった…
だが走って逃げたのは良くなかった…『確認』が『確信』に変わっちまった。
自分のこととなるとツメが甘いな、黒沢小百合」
そういうつもりなら、と、追いかける算段を立てる。
扉を開け放ち、頭の中に叩き込んでおいた地図を頼りに、迷いなく駆け出す。
まだどよめきが収まらぬうちに会場を通り抜ける…憤慨した観光客たちの悪態が聞こえた。
あの服装ではそう早く走れないはずだ。いずれは、追いつくだろう。
- 22 :黒沢小百合:2012/07/23(月) 23:15:38 ID:SSMHlh/20
- >>21
小百合が逃げ込んだのはVIPのみが立ち入りを許されるエリア。
廊下には人も少なく足の遅い小百合の事、ミチの推測どおり
遠くまで逃げることなどできず、すぐそこの角を曲がるのが見えた。
――ばたむ。
しかし、小百合もそれは織り込み済み。
曲がった途端、開け放たれていた船室に飛び込み息を潜める。
- 23 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/23(月) 23:30:49 ID:W5zijN8Y0
- >>22
幸い、すぐに後姿を捉えたが、フロアの表示を見て一瞬躊躇する。
(こっちは…VIP用か…俺、招かれざる客、だよな)
ガードマンに遭遇しないことを祈りつつ、突き進む。
角を曲がり、今まさに追いつこうとしたそのとき、パタリと小百合の姿が消えていた。
――ドアの閉まる音がした。
ブラフか?と勘ぐって天井や床を見て確かめるが、隠れられる場所は無い。能力?それも違うだろう……。
偶発的な逃走だ、計画を持って潜めるわけではない。ならば、素直な回答が真実だ。
……真新しいマットが扉に擦られた痕がある。決定的だ。
コン、コン――
その扉をノックする。
「黒沢?」
鍵を確かめようと、ノブをひねって開こうとする。
- 24 :黒沢小百合:2012/07/23(月) 23:37:17 ID:SSMHlh/20
- >>23
鍵をかける時間まではなかったのか、
以外にも、鍵はかかっていなかった。
――キィ。
特有の音をたてながら、ゆっくりと扉が開く。
室内は暗く、窓から時折入る、セレモニーの花火の光だけが頼りだが、
視界は劣悪としかいいようがない。
(…………。)
小百合は何処かに隠れているようで、
部屋の外からは姿が見えない。
- 25 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/23(月) 23:48:33 ID:W5zijN8Y0
- >>24
中へと進む。
(……敵視されてるわけでもない、か?)
軽く開いた扉を後ろ手に閉め、ロックをかける。
部屋は暗い。目が慣れるまで下手に動かないほうがいいだろうか。
「…怯えるなよ。別に、取って食おうってわけじゃないし。
そこまで逃げられる理由も思い当たらんのだが…な?」
扉に背を預け、ぽつりと話し始める。
「その服、似合ってるな。
仕事関係で来たんだろうけれど、今何してるんだ?
……顔くらい、見せろよ」
反応を待つ。
ヒュー パン パン と、花火が上がる音がする。
僅かな光で、部屋のどこに何があるのかを、少しずつ確かめる。
- 26 :黒沢小百合:2012/07/23(月) 23:55:08 ID:SSMHlh/20
- >>25
「……そのまま不用意に進んでくれば、
銃くらいは突きつけてやったのに。」
入り口付近のやや狭まった場所から進み、
部屋が広くなる箇所の、角の死角からゆっくりと小百合が歩み出る。
その右手には、彼女が己の武器たる紙片以外に、護身用として身につけている
FNファイブセブン自動拳銃の軍用モデルが握られていた。
「生憎私は、貴方のくだらないジョークのネタに
なってやるつもりは毛頭無いのでね。」
モデルのようなすらりとした長身、透き通ったような声。
フン、と鼻を鳴らすその動作。それは昔と変わりない。
- 27 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/24(火) 00:06:46 ID:W5zijN8Y0
- >>26
「おう、久しぶりだな。――生憎、俺は用心深いんでな。
特に、追い詰められた相手こそ何をしてくるかわからないものだ。
まぁ追い詰めてるつもりも一切ないんだが。
……いいから、んな物騒なモンは仕舞えよ。」
その紙の方な、と一言付け加えて。
やや大きな手振りで、『お手上げ』してみせ、また手を下ろす。
「…ジョークの、ネタ…???待て、何か誤解してないか。
お前のことをよくからかっていたことは確かに認めるが…。」
頭の上に、いくつも大きなハテナマークを浮かべている。
じ、と小百合の顔を見て、武器を見て、姿を見る。
何か変わったところは無いか?……別に、服装以外は……
(服装?)
ハテナマークが吹き飛び ひとつのエクスクラメーションマークが浮かんだ。
「……あー……いや、本当によく似合ってるからさ。笑わないし。
お前もそういう格好するんだなって、驚きこそすれ。
可愛い後輩の一張羅を笑うほど、デリカシーが無いわけじゃねぇよ」
くっくっ、と自嘲気味に。
- 28 :黒沢小百合:2012/07/24(火) 00:12:37 ID:SSMHlh/20
- >>27
「……どうだか。」
小百合は至極不機嫌そうに、
部屋の片隅に置かれていた小さな椅子に腰を下ろす。
「で、いったいこの私に何か。ミチ先輩の事です。
ただ、私を笑いにきたと言うだけではないのでしょう。
ああ、ついでに電気をつけていただきたい。このままでは
至極話しにくいのでね。」
傲慢不遜、そういった言葉が相応しい態度。
寧ろ、彼女の欠点の一つである『傲慢』は悪化しているようにも見える。
- 29 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/24(火) 00:34:04 ID:W5zijN8Y0
- >>28
その態度にやれやれと思いながら、
パチリ、と電灯のスイッチを入れ、
「変わらんな。元気そうで何よりだ」
と笑い、一言。
(――いや、殻が無くなって尖りに尖ったか――)
その尊大な態度には、やや危険性さえ伺わせる。
狂的ともいえる背景の香りがする。
「お茶でも淹れるか」
部屋に備え付けられている電気ポットとカップを見つけ、
湯が沸いていることを確かめると、自前の茶葉で手早く2人分を用意し、テーブルに並べる。
その茶のフレーバーは、確かに小百合の知っている――その昔、ミチが振舞ったものだ。
「懐かしき友の近況を知りたかった――だけでは、不満だろうか。
この船にいるということは、遊びに来ているわけでもあるまい」
(噂が本当かどうか、確かめるだけはしないとな)
噂――千夜の重職だということ――町を歩き、路地裏を歩き、僅かに知りえたことだ。
- 30 :黒沢小百合:2012/07/24(火) 00:45:38 ID:SSMHlh/20
- >>29
「基本的に貴方の行動はなんらかの計算で成り立っている。
飄々としているようでその実、計算高い意地の悪い男だ。貴方は。
あなたの思考のうちの打算は今回、果たして何でしょうねえ。」
小百合は自分の思い通りにならなかった事で
どうにも機嫌が悪いらしく、ミチに半ば敵意を込めたような視線を飛ばしつつ、
口からそうした毒気を漏らした。
- 31 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/24(火) 01:08:25 ID:W5zijN8Y0
- >>30
(……お姫様はご機嫌斜め、か。
むやみに話を長引かせても、逆効果だろう)
ズズ、と自分で淹れたお茶に口をつけ、思考を巡らせる。
「理解のある後輩を持ってうれしいね。
実際、半分正解。隠したり、嘘をつくつもりもない――話そうか。
お前にここで会ったのは全くの偶然だけれども、
もし会えたのなら、そしてお前が予想通りの地位にいるのなら――
商談がある。千夜の重職である、お前の力を借りたい」
カップを置き、荷を開ける。
茶筒をいくつかと、ティーバッグ1つをテーブルに置く。
「俺は茶葉を売っている。
ここにある茶葉は、どれも大本は同じだが、僅かにブレンドが異なる。
これらはひとすくいが、同量の純金と等しい価値があるお茶だ。
仕入れルートは俺しか知らない。
だが、『今』はただ美味しいだけの、『秘密のお茶』だ……お前の力が必要だ」
ティーバッグを指差す。
「…それと、『こっち』がこの船で出されていたお茶だ。
あまりいいものじゃないようだが、変えるつもりはないだろうか。
少なくとも、お前が好きなタイプじゃあないようだが。」
- 32 :黒沢小百合:2012/07/24(火) 01:27:17 ID:SSMHlh/20
- >>31
小百合は語り始めたミチに対し、
『やはり』とでも言いたげないぶかしむような視線を投げかけたが
口を開くことも無く、顔を若干歪めてその話に耳を傾けていた。
「つまりは、あなたの個人的なビジネスのパトロンになれと?」
フン、と再び小百合は鼻を鳴らす。
しかしそれは先ほどの敵意交じりのものではなく、
寧ろ嘲りの色が強く、小百合自身もミチを嘲るように軽く笑みを浮かべていた。
「ククッ……これは、先輩ともあろうお方がこの若輩の身に力を借りると。
そんなことをしなくても、あなたお得意の術策やら姑息な手段やらで勢力を拡大すればよろしい。
まあ、茶と言うのは古代からの嗜みですから興味を惹かれないでもないですが。
ただ、貴方はこの私を少し侮りすぎているのでね。」
ニヤニヤと、もったいぶって。
小百合は、ミチに対しての意地から申し出を拒絶した。
// うう、ごめんよー。今日もそろそろ限界だからこの辺でおちるおー。
続きを書いてくれていれば、またいるときに返します…・・・。
- 33 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/24(火) 01:43:21 ID:W5zijN8Y0
- >>32
// 了解です お疲れ様ですー。 遅くまでありがとう。 おやすみなさい。
- 34 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/24(火) 21:28:56 ID:W5zijN8Y0
- >>32
// 書置きだけしておきますね …もうちょっとで終わるかしら?
訝しげな目線、嘲りの返事もわかっていたかのように、
拒絶を意に介さず落ち着いて話を続けた。
「お前が金で釣られないことくらいわかってンよ。
これあくまで『口上』、欲深き者を釣るためのな。
もちろん内容は真実だ、千夜に利する取引なのは保障する。
本題に入るぞ。まず言い方を変える。
この『茶葉』を社会的に保護してほしい。
俺自身やお前が儲けることは二の次、ぶっちゃけどうでもいい」
目を細め、息を深く吸い込み、頭の中で言葉を整理する。
そして静かに、願いを語り始めた。
「……理由ひとつめ。
この茶葉は、ある疫病への特効薬となる、薬草だからだ。
以前、旅をしていたときに、その疫病で滅んだ町を見た。
俺もそのとき、疫病にかかって危うく死に掛けたが、この薬で救われた。
この都市にその疫病が流入しないという保障は無い。
人の出入りの激しいこの都市なら、尚更、な。
万が一蔓延した際に、構成員を失うのは不本意だろう。
単純に、疫病で死人が出るのは楽しい話じゃあない。
それと、多くの都市住民…企業に、千夜の名で『恩』を売ることも出来る。
薬事市場のデカさもご存知の通り、だ。
理由ふたつめ。
この茶は失われようとしている。生産地そのものが死に掛かっているからだ。
先の疫病の折、俺は『森の住人』に救われたが…――妖精ともいう――
その森が死に絶えようとしている。理由は過剰開発だ。
森が死ねばこの『薬』は消える。森を保護し、『薬』を保護するには力と資金が必要だ。
千夜の力を借りたい。費用は茶を売った資金を充てられる。
特にお前の名を使えば、お前に追随しようとする資本家から引き出せるはずだ。
『黒沢小百合とお近づきになれる茶葉』…とでもいえばな。
理由みっつめ。
これは趣味みたいなもので……個人的な話だが……
このお茶は純粋に美味い。フレーバーも独特のものだ。歴史性・地域性にも富んでいる。
茶飲みの一人としても、この品種は残さなければならんと思うのだよ。
喫茶文化の振興……とでもいえばいいか。
あー…だからその、お前の好きなブレンドを選んでほしい。
いくつかブレンドを用意したのは、お前が嫌いなものを売っても仕様が無いからな」
指をひとつずつ折りながら、つらつらと説明を終えた。
はたから聞いてみれば真実味の薄い話だが、
ミチの目や口ぶりは真剣そのものである。
「理由としてはこんなところ…だな。
パトロンなら今日も探したが……やはり決定力の無い名前ばかりでな。
お前以外にはここまで深く話してはいない。黒沢が特別だ。
……頼む。力を貸してほしい」
椅子から立ち上がって、きをつけをして、礼儀正しく頭を下げた。
先輩後輩として、その力関係を使った頼みごとではなく、
個人として『人に物を頼む』という意味の表れであった。
- 35 :詳細情報媒体スレ>>205:2012/07/25(水) 20:11:31 ID:do5XJmGE0
- 「にしてもあっついぜ…」
ハァハァと肩で息をする男。
背にはリュックサック。
リュックを地面におろし、円柱状に巻かれたポスターと、ポケットから画鋲を取り出せば、ポスターを貼っていく。
主要交通機関等には貼り終えた。
後は、ここ繁華街と飲食店を中心とした協力店舗だ。
「さあ急げ急げ!」
男はポスターを貼れば、繁華街に入っていった
- 36 :黒沢小百合:2012/07/25(水) 23:26:33 ID:SSMHlh/20
- >>34
「薬効作用……ですか。」
薬として使用できる茶と聞き、
漢方薬のような物を余りおいしくない代物を想像したが、
実際にうまいというのだから、もとより飲用されていたものに偶然、
病気に対する効能があったのだろうか、などと小百合は考察を巡らせる。
しかし、それだけなら茶の成分を分析して
薬として製品化してしまえばいいだけのこと。茶として売らなければならない道理はない。
――しかし。
文化の保護、振興という観点は小百合にとって魅力的な言葉。
何しろ、彼女は文化人、知識人として振舞いたいという欲求がその言動から見て取れ、
実際、食品や嗜好品などを選ぶ際も貧困国援助や環境保護へ売り上げの一部が使われるような
商品を好んで選ぶ傾向があった。
「ふぅむ、まあ乗り気ではありませんが……。
そこまでおっしゃるなら、いいでしょう。ただ、私の方にも条件がある。
こちらの条件を飲んでいただけるなら、私としても援助するにはやぶさかではない。」
- 37 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/26(木) 02:52:44 ID:W5zijN8Y0
- >>36
『喫茶文化』という言葉に、わずかに目と頬が弛緩したのを見逃さなかった。
が、それを深くは追求せず、察するにとどめた。
「…条件?」
頭を上げ、椅子に座りなおす。
ここでいう条件とは、金額云々といったものではないだろう。
おそらく、個人的な条件。
…となると、黒沢小百合の性格上、あまり楽しいものではないことが予想できる。
目を細め、上目遣いで小百合の顔をじっとみる。
「内容を聞こう。
もっとも、基本的に俺は独り身だ。
出来ることと出来ないことは、当然あるだろうが…」
予感が当たらないことを祈りつつ、たずねた。
- 38 :黒沢小百合:2012/07/26(木) 23:30:39 ID:SSMHlh/20
- >>37
「ふふっ、顔が固くなっていますよ。
まったく、いったいどんな恐ろしい想像をしたことやら。」
小百合もミチと同じく、条件という言葉を聞き
僅かに暗くなったその表情を見逃さなかった。
「いえ、ほんの簡単な事です。
『AGカフェ』という喫茶店……そこに、茶葉を仕入れる際には、
代金を無料にしていただきたい、それだけです。いいでしょう?」
身構えた道の様子を見て、小百合は微かに笑みを漏らした。
- 39 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/26(木) 23:44:25 ID:W5zijN8Y0
- >>38
その条件に、きょとん、とした顔をしたあと、
ああなるほど、と合点がいったような表情になる。
『AGカフェ』ならば知っている。それに、『店主』のことも――。
「なるほど。それはそれは恐ろしい条件だ、身震いがするよ」
大振りな、わざとらしい所作で自分をだき、肩をすくめて恐ろしさをアピールする。
くっくっ、と笑い、小百合の笑い顔と、視線を見合わせる。
それが何かまた可笑しかったのか、余計にニヤリとする。
「しかし俺も、契約のためには努力せんとな。わかった、その条件、快く飲もう。
――細々とした話は、今話してもいいが、
あとでメールで送ろうか――ああそうだ、連絡先をくれ――。いや、それよりひとまず」
椅子から立ち上がり、手を差し出し、握手を求める。
「交渉成立、だな?」
窓の外で、花火の上がる音がした。
- 40 :黒沢小百合:2012/07/26(木) 23:56:31 ID:SSMHlh/20
- >>39
「異存ありません。
……が、私には生憎そういった趣味は無いのでね。」
小百合はミチとの握手にあえて、応じなかった。
一種のプライドがじゃまをしているのだろうが、なんとも小百合らしい。
「……ええ、それでは名刺を渡しておきましょう。
あとで連絡を差し上げますから、詳しい打ち合わせはその席で。」
- 41 :ミチ ◆nHAHvndVGw:2012/07/27(金) 00:35:29 ID:W5zijN8Y0
- >>40
くっくっ、と笑う。小百合が応えないのは百も承知だったらしい。
握手を求めた手の中から、どこに隠していたのか自分の名刺を取り出し(一種のマジック)
小百合のものを受け取って、交換する。
白地に緑と茶色のラインと、若葉のワンポイントが入った、なんともミチらしい名刺だった。
小百合の名刺のデザインをじっと数拍見つめると、大事そうに懐に入れる。
「んじゃあ、テイスティングした感想も、近々聞かせてくれよ。
一番気に入ったブレンドを用意するからな。
少なくとも、この船で出してるお茶よりは上だと保障してやるよ」
柄の違う小さな茶筒を3つ、テーブルに残し、
さらにこの船で手に入れたというティーバッグをおいたまま、席を立つ。
(味を比べてみろ、という意味だろうか)
「じゃあ、またな。
……ああそれと……、そのよ〜く似合ってる衣装のことは、
特ッ別に誰にも言わないでおいてやるよ、特に、『店長』にはな?」
ドアが開くと同時に、花火の爆ぜる大きな音がした。
一瞬窓の外に気取られると、けっけっ、という笑い声とともに、ミチの姿はすでに消えていた。
// 長々とお付き合いありがとうございました。 長期間スレを使いっぱなしですみませんでした。
- 42 :アドルフ:2012/07/28(土) 21:45:16 ID:IrsgDsYs0
- 【都市の外れ、廃坑の操車場】
赤茶けたレールは草に埋もれ、数十年火の入らないボイラーを乗せたSLは侘びしく佇む。
長く空っぽだった貨車は風に吹かれ、レールに見放されたかのように草むらに横たわる。
「遠くまで来すぎたかな…
散歩というレベルじゃないなぁ。」
場違いにも歩いている茶髪の少年は5億の賞金首。
かつては喧噪に満ちていたであろう草むらの中、その足音で静寂を破るのだった。
- 43 :高向谷 司朗:2012/07/31(火) 21:44:12 ID:KbES/2ag0
- >>42
「異能を使わずに強くなるには」
「強くなるには!」
何処かから二人分の声が聞こえてくる。
「生身の自分を、心身ともに鍛えるべし」
「鍛えるべし!」
見ると軽装の男が、手足を振り回していた。
何らかの武術の型だろうか、下手糞ではあるが、作法は正しくみえる。
都市の外れだ、誰も居ないと思ってこのような輩も現れるだろう。
しかし、先ほど聞こえた声は二つ分、そこに居る男は一人出会った。
- 44 :アドルフ:2012/07/31(火) 21:58:47 ID:IrsgDsYs0
- >>43
「あれ、こんなところに人が…?」
錆びたSLを軽く飛び越し、インラインスケートに白衣という格好の少年が近付いてきた。
「武術の心得はないけど、無理に型を真似るよりは自然な体勢をとった方が良いよ。
故障したら一大事だし。」
一見正しく見えても、科学者の目にかかれば不自然な点が見て取れる。
何か違和感があったようで、
「あれ…?確か二人分の声が………」
もう一人誰かが近くにいると思い、きょろきょろと辺りを見回した。
- 45 :高向谷 司朗:2012/07/31(火) 22:09:53 ID:KbES/2ag0
- >>44
「ん……?
まあ、何しろ映像でのお手本が無いからな。
大振りなのはしゃあ無い」
型を行っていた男――司朗はアドルフの方を見て言った。
そして、そこらにかけてあったタオルで汗を拭った。
「一理あるが、この程度で故障していたら虚弱体質だ。
我流と称して実戦にて不利となる癖を付けられても困る」
見えない声が、アドルフに向かって言葉をかえした。
「人間工学か何かの心得が?」
みると、それは司朗が腰からぶら下げている、
板状のアクセサリの竜の紋様が動いているようにも見える。
- 46 :アドルフ:2012/07/31(火) 22:32:04 ID:IrsgDsYs0
- >>45
「体質の如何に依らず、骨の疲労とか軟骨の摩耗とか故障の原因は山とあるんだけどね。
手広くやっているけど、専門は機械工学、物理、化学、そしてコンピューター技師。
アンドロイドも造ったからね、一通りかじったんだ。」
声の出所が動くエンブレムだと気付いたが、ロボットの類だと推測した。
白衣を脱ぐと、ポケットからゴム製のナイフ−通称模擬短刀、略してモギタン−を取り出し、右手で持つ。
「実戦演習でもしてみる?
14歳のひょろひょろ科学者だと思っていると痛い目を見るよ。」
眼鏡を外し、そう宣った。
- 47 :高向谷 司朗:2012/07/31(火) 22:43:24 ID:KbES/2ag0
- >>46
「つまり、何もするなと言っているのか?
身体を鍛えることで身体に負荷がかかるのは致し方あるまい。
疲労や磨耗、それらを含めての"一理ある"だ」
「二人で小難しい話してんじゃねえよ」
司朗がエンブレム――本名はティルヴァ――をポケットに入れた。
「思っても無いし、やらないよ。
……こっちは汗だくで、しかもそっちは俺の実力も見ただろ?」
実力とは、先ほどの型を言っているのだろうか。
確かに初心者丸出しの動きではあった。
「張り切ってるとこ悪いけど、な。
こんなところでその科学者が何してたんだ?」
- 48 :アドルフ:2012/07/31(火) 23:01:28 ID:IrsgDsYs0
- >>47
モギタンをくるりと回すと、ポケットに仕舞う。
眼鏡をかけるとレンズに大量の文字が浮かび上がり、すぐに消えた。
「散歩だよ〜。度が過ぎてこんな所まで来ちゃったけど。
最近うらぶれた所が好きになって。Wabi・Sabiてやつなのかな。」
文化に対する知識はあまり無いようだ。
- 49 :高向谷 司朗:2012/07/31(火) 23:07:00 ID:KbES/2ag0
- >>48
「ふうん……」
司朗はそう言ってアドルフの顔を見つめた。
「……あんたの顔、どっかで見たことあるんだよなあ」
司朗はそのままアドルフを凝視した。
- 50 :アドルフ:2012/07/31(火) 23:18:20 ID:IrsgDsYs0
- >>49
「あ、そりゃ多分、新聞の広告欄の…」
ごていねいにもラミネートされた新聞の切り抜き(//情報207//)を見せる。
「どう報復措置をとろうか考え中。なるたけ人を巻き込まない方法で。」
すっ、と目が細まった。
- 51 :高向谷 司朗:2012/07/31(火) 23:25:45 ID:KbES/2ag0
- >>50
「んー?」
新聞の切抜きを見た。
「あ、なるほど。
……街壊してくれるなよ?」
報復、と聞いて言った。
司朗にアドルフを狙う考えは無い様である。
もしあったとしても、異能を持たない司朗は到底敵わないのであろうが。
- 52 :アドルフ:2012/07/31(火) 23:35:24 ID:IrsgDsYs0
- >>51
「大丈夫、ミハイロフスキーを狙撃する線で考えてるから。
それでもまだ止めないなら、政府を丸ごとひっくり返すだけだし。」
そんなことをさらりという。
「むこうにはむこうの文化があったりするしね。それに民衆は悪くない。」
こちらも異能はないが、トンデモな兵器を多数持っている。
緑色の文字が浮かんでいる眼鏡も、その一つである。
- 53 :高向谷 司朗:2012/07/31(火) 23:40:37 ID:KbES/2ag0
- >>52
「俺達一般人は戦争が起きたら逃げ回るしか出来ないんだからな」
ため息をついた。
「俺がこうやって話してて、
仲間だと思われて誰かに狙われたりしないだろうな?」
何しろ五億円である。
そして人も障害物も少ない街の外れ。
アドルフを狙う者の隠れる場所も少ないかもしれないが、異能次第では油断できない。
- 54 :アドルフ:2012/07/31(火) 23:53:12 ID:IrsgDsYs0
- >>53
「思われるかもね。
近くにいる限り安全は保証するけど。」
ごそごそと鞄を探り、防犯ベルにボタンが一つついたようなものを渡す。
「都市の歪みを利用した、一種のワープ装置。
一回押せば僕が私有する宇宙ステーション(//裏設定353//)に、もう一回押せば元居たところに戻るようになってる。
極端な話、頭上に核爆弾が落ちてきても逃げられるよ。」
「電池とかは要らないから、なにかあったらコレで逃げるといいよ。
ごめん、巻き込んじゃって。」
ぺこりと頭を下げた。
- 55 :高向谷 司朗:2012/07/31(火) 23:57:58 ID:KbES/2ag0
- >>54
「いや、巻き込まれるかも、であって、
まだ巻き込まれても居ないけど……」
渡されたワープ装置を眺める。
「別にそこまで心配されるのもまたなあ」
司朗には、心強い味方が居るのだった。
「まあ、これは便利そうだから貰っておくけど。
悪いな、なんか」
- 56 :アドルフ:2012/08/01(水) 00:11:25 ID:IrsgDsYs0
- >>55
「こっちこそごめんね。
それと、機会があったら僕の店に来るといいよ。
スポーツショップといいながら武器弾薬も売ってるし。」
地図の描かれた名刺を渡す。
ホログラムでガラス張り二階建ての店が名刺の上に建っているかのように見える。
「今日はありがと。これだけ人と話すのは久しぶりだったんだ。
それじゃあね。」
手を振ると、散歩を再開するのだった。
レールに蹴躓いておっとっと………となるも、何もなかったかのようにまた歩きだした。
//乙でした。
- 57 :高向谷 司朗:2012/08/01(水) 00:14:50 ID:KbES/2ag0
- >>56
「うーんあんまり機会はなさそうだなあ」
唸りながらも名刺を受け取った。
そして、アドルフは歩き去ってしまう。
「あ、俺の名前……。
……まあいいか、今度会ったときで」
そう言って、司朗は鍛錬を再会するのであった。
//乙ありです!
- 58 :シロード・スィヴエア:2012/08/03(金) 22:39:31 ID:1sJsd2CgO
-
「……うっはー、もうこんなもんかー」
財布を覗き込みながらため息をつく男。
「そんなに使った覚えはないはずだけどな。
すこし価値に対してコンパクト過ぎやしねぇか、こいつ」
背後には外食チェーン店。
「ギルドで稼げばアッと言う間だな、うん。
一般向けは単価安いし、期間が割に合わないせいで赤走行だがな!
……また迷宮かなぁ」
そして、魅惑的な報酬と忌避したい思い出が両天秤の皿に載る。
泡銭を使い果たしたお馬鹿の図である。
そうして、来た道とは反対へと歩き始める。
- 59 :アイリス:2012/08/03(金) 22:46:29 ID:do5XJmGE0
- >>58
「やあ、シロードじゃないか。久しぶりだね。」
食事処から出てきたシロードの視界に現れたのはアイリス。
未だに制服のブレザーを着て、ネクタイをしっかりと巻いている姿は暑苦しい。
カバンを持っていないところから、学校帰りだとは思えぬ姿であった。
「単価だとか割に合わないとか、一体何の話かな?」
- 60 :シロード・スィヴエア:2012/08/03(金) 23:01:09 ID:1sJsd2CgO
- >>59
呼び止められ、踵を返し振り向く。
気のせいか、男の足元から金属的な音が鳴った。
「ん? ……おぉっ、アイリスか。一瞬分からなかった」
半目が見開かれる。
アイリスの姿をさっと眺めて、ああ、と声を返す。
「ギルドの探索依頼が、ね。都市に出没したダンジョンをどーのこーのってヤツさ」
そこらの名の売れないギルドでは端金で使い走りにされる。
つまりはそういう愚痴だ。
- 61 :アイリス:2012/08/03(金) 23:11:44 ID:do5XJmGE0
- >>60
「ギルドの探索依頼か。
…、ここも不思議な街だね。街でありながらダンジョンが出没するなんて。“歪み”はいつの間にダンジョンを出現させるようになったんだろうね。
“割に合わない”“稼ぎが必要”なら、もっと稼げる所を紹介しようか?」
街は街。
それでも歪みが存在する以上、『どこか』と繋がってしまってもおかしくは無い。
今現在シロードがギルドで“使いっ走り”にされているのなら、シロードに紹介しても損は無い。
そこは金こそが全て。命の保証は無いが、それなりの金額を稼げる。
勿論実力があれば、だ。
- 62 :シロード・スィヴエア:2012/08/03(金) 23:25:04 ID:1sJsd2CgO
- >>61
「“求める者がいる”から、なんて簡単な理由じゃ語りきれない話だ。
だからこそ、俺は“その話”に興味があるね、詳しく聞きたい。
――何処で聞けるかな?」
口角が上がる。
黒眼鏡の奥でじわりと赤い眼が光る。
実に、愉しそうな。
そんな表情。
- 63 :アイリス:2012/08/03(金) 23:30:01 ID:do5XJmGE0
- >>62
「なら、場所を変えよう。
AGカフェで良いかな?ココでは少し話しにくいからね。」
愉しそうなシロードに対し、アイリスの表情は変わらない。
もともとAGカフェに行くつもりだったのか、アイリスはシロードの返事を聞かずにAGカフェへの道のりを進んでいく。
このような場所で出来るほど、普通の話では無い。
勿論、血生臭く、きな臭い。その類の話だ
- 64 :シロード・スィヴエア:2012/08/03(金) 23:50:43 ID:1sJsd2CgO
- >>63
「構わないよ、むしろそのほうがいい。
あの件の返答もしたいし……」
シロードは先を進むアイリスの後を追う。
「ところで、アイリス。その、ずいぶんと時期外れな服装にはどんな意味があるんだい?」
夏なら軽装のほうが気楽だろうに、なんで厚着なんか。
道中、そう思って訊ねてみる。
- 65 :アイリス:2012/08/04(土) 00:04:00 ID:do5XJmGE0
- >>64
「この服装に特に意味は無いね。
強いて挙げるとするならば、見た目を整える、という意味程度でしか無い。」
制服というのは、それだけで完成されているのだ。
ファッションに疎いアイリスにとっては都合のいい装いであり、意図的に着崩してオシャレ感覚を楽しむのでは無く
マニュアル通りに身につければ、それだけである程度『格好を整えている』ということになる。
要は服選びが面倒なだけだ。
「“あの件”というのは、彼等のことかな。
それならば丁度いい。返答によっては渡すものもあるからね。」
あの件、の部分でアイリスの視線はちらりとしロードへと移り、すぐ前に戻った。
今最もアイリスが関心を持つそれだ。自然と視線は移動する。
話しながら歩けば、すぐそこにはAGカフェの看板が見えてきた。
- 66 :シロード・スィヴエア:2012/08/04(土) 00:34:17 ID:1sJsd2CgO
- >>65
「……さいですか」
淡々と返されれば、他に何も言えない。
己に課す制約、という意味の魔法の類かと期待していたぶん、
勝手に拍子抜けしていた、とも言える。
「あぁ、そーいや名前とか決まったのか……て、渡すもの?」
扉に手をかけ
AGカフェに入っていく。
- 67 :アイリス:2012/08/04(土) 00:48:25 ID:do5XJmGE0
- >>66
「し…、家では楽な格好をしているからね。
何もこの制服が特別という訳では無いんだ。」
慣れた足取りでAGカフェのカウンター席に座るアイリス。
そこは普段からアイリスが座っているところ。
「まずは、こちらから。今、僕たちは彼等に対抗する組織、『黄昏の護民団』を作り上げてね。
ロザリアを中心として人外、さらには協力してくれる人間を数人確保した上で更なる戦力強化を望んでいる。
シロードがもし、僕達に協力してくれるのなら、“証”を渡そうじゃないか。以前の闘いで君の強さは僕が知っているからね。
異論は出ないだろう。」
設置されている紙ナプキンに、“ヤドリギ”の場所と特徴を書き示しながら、口では別のことをつらつらと話していく。
・“ヤドリギ”の表の顔は、山の中腹に存在する温泉宿、裏の顔はギルド公式の依頼と非合法な依頼を扱う場所である。
・非合法な依頼では、報奨金が高い分、危険度が非常に高いの特徴。
・依頼受注者が“どのような”ことになろうとも、一切関知しない場所である。“ヤドリギ”は“金”で動く
と、簡単に三行で“ヤドリギ”の特徴を挙げてみせた。
- 68 :シロード・スィヴエア:2012/08/04(土) 01:15:05 ID:1sJsd2CgO
- >>67
「家、ってーと、あの城のことか?
立派な住処があるってのはいいねぇ、うん」
シロードは、さも当然のようにカウンター越しにアイリスと対面する。
「……ふーむ。だいたい分かった。
協力を惜しむつもりは無い、ただ一つ、確認したいんだが……」
紙ナプキンを引き寄せ、内容をじっと読む。
「その、黄昏の護民団が目指す目的は? また、それを為す手段は?
対抗と一口に言っても手段は様々だ、暴力的に殲滅することも、平和的に説き伏せることも、彼等のターゲットになるであろう人外の物理的保護すらも。
いずれにせよ、組織の総意はどんな手段を望んでいるのか。
協力する前に、そこはどうしても確認しておきたい」
- 69 :アイリス:2012/08/04(土) 01:38:40 ID:do5XJmGE0
- >>68
「目的は壊滅だね。少なくとも、アレは利を生まない上に人妖と余計な亀裂を生む。
元々この都市は人妖が交じり合い生活していた。それに石を投じたのは彼等だ。その責は彼等の命で払って貰おうと思っている。」
シロードの目に映る、アイリスの手書きの文字は丁寧ながらも若干丸字になっているだろう。
本人の癖か何かまでは特定できない。
「手段は平たく言えば、暴力。彼等と同じ通りのね。勿論彼等は統率のとれたチームで行動するから、僕らは基本的に不利なスタートだ。
まず、人外の保護手段としては、一夜城はまず駄目だ。あそこは大人数を収容し続けていられないからね。だが、緊急避難先には出来る。
勿論職を持つ人外だって当然居る。過去の襲撃を調べる限り、彼等は職務が終わってから殺害されているケースが多い。
先の緊急避難用の道具と逃走時間が稼げるアイテムも各人外に配布している。流石に人外の全人口までには配布は出来ていないけれどね。」
ふぅ、と溜息を付けば、再びアイリスの唇は言葉を紡いで。
「シロード、統率のとれた彼等は強いよ。彼等は彼等の武器で僕達に闘いを挑んでくる。
今のところ、騎士を一人生け捕りにしているところだ。闘いはこれから鮮烈さを増すだろうね。」
- 70 :シロード・スィヴエア:2012/08/04(土) 02:18:01 ID:1sJsd2CgO
- >>69
「なるほど、実に潔く分かりやすい総意だ。
情報が欲しいな、彼等の装備に組織構成、居所……はさすがにまだかな。
統率がとれているのは襲撃のパターンからも読み取れるね、実に計画的だ。
ただ、まだ、彼等の襲撃を直に見ていない……見たいな、ぜひ。
囮…、自らエサになって誘ってみるのも一つの手段か……? いや、でも俺はヤツらの定義から……。
なぁ、生け捕りにした騎士から何か有用な情報は手に入ってるか?
どういう基準で決めているとか、指令はどのようなルートを辿るのか、とか」
なぜか興奮気味のシロード。
独り言から質問まで一通り話して、ようやく落ち着いた。
というより、むしろ、状況を察するべきだと気付いたようである。
そして、同時に別の事にも気が付いた。
「あぁ、そうだ。
……例えば、だが。
その緊急避難用の道具が彼等の手に渡ったらどうする。
あの城は万が一の敵襲に対応できる場所なのか?」
素朴な疑問である。
- 71 :アイリス:2012/08/04(土) 02:38:46 ID:do5XJmGE0
- >>70
「武装なら僕が抑えている。武装に掛けられた術式の解析はロザリアに任せていて、ある程度の結果もわかっているからね。
構成・居場所は団員に“直接”聞く準備を進めている最中で、それに伴う情報はまだ、だね。
ここからは推測だけど、標的は闇祓騎士団を批判した者達だろうね。
対象は、“メディアで闇祓騎士団”を批判した面々が多く見受けられる。
例えば旅団の場合は、徹底抗戦するとメディアに訴えたこと、先のジャーナリスト殺害も、メディアを通して批判していたからね。
まずは目の前の分かりやすい者達を標的にしたのも、自らのアピールだろうね。」
有名冒険者チーム6人殺害全滅やジャーナリスト兼ドキュメンタリー作家の殺害。
いずれも紙面で取り上げられたものだ。
それに加え、闇祓騎士団は人外に与する人間も標的としている。
「しかし、シロード。自らを囮にするのは勧められない。彼等の武器に付与された術式は魔の否定だからね。
シロードは彼等の定義に重ね合わせるとどちらかはっきりしない。だが、人外に与すると分かった時点で襲われるだろう。」
一夜城の話に及ぶと、アイリスは笑みを浮かべてみせた。
「ああ、問題ないよ。城は人外しか入れない。人外の追放を訴える彼等が一夜城に入れるだなんて、とんだ皮肉だ。
仮に人間が入れば、只の廃墟さ。勿論、残酷な罠はセットしてあるけれどね。」
シロードが思い浮かべる疑問はシロードの質問で徐々に解消されていくだろう。
“黄昏の護民団”に参加表明するのなら、アイリスの手から証が渡されるだろう。
- 72 :シロード・スィヴエア:2012/08/04(土) 02:55:39 ID:1sJsd2CgO
- >>71
「ありがとう、だいぶスッキリした。
今のところ、俺自身は純粋な戦力としての参加になる、というわけか」
魔の否定が異能力にまで及ぶか否か。
そこで自分の価値が決まるだろう。
「なら改めて宣言しよう。
黄昏の護民団に参加する、と」
そう言って、手を差し出した。
- 73 :アイリス:2012/08/04(土) 03:08:11 ID:do5XJmGE0
- >>72
「勿論。今のところ、声を掛ける面々は縁が合ったり純粋に戦力で見たりと様々だからね。
シロードは勿論、即戦力だ。」
いつかの大雨の日の闘いを思い出す。
あの時、腹をバッサリと斬られたのは記憶に新しい。その手際、躊躇の無さ。
それがアイリスに良い意味で印象を残した。
「宜しくね、シロード。君にはすごく期待しているからね。
宣言を受けたところで、これを渡そう。これは“一番最初に込めた”魔力や邪気を“マスター認証”するもので、
黄昏の護民団の協力者の証となる。決して無くさないようにね。」
波打つ空間から取り出したのは、ペンダントトップ。
装飾品に加工しつつも、本物のルビーを使用している。男性用アクセサリーとしてはありきたりなデザインだ。
それをカウンターに置き、アイリスの白く細い手はシロードの手を握る。
- 74 :シロード・スィヴエア:2012/08/04(土) 03:37:59 ID:1sJsd2CgO
- >>73
「その期待に応えられる働きを出来る限りでやろうじゃないか」
その手を握り返して、放す。
ペンダントトップを受け取り、その場でマスター認証をしてみせる。
漆黒の煙状に感じられる邪気が込められた。
「……これでよし、と。
んじゃ、俺はこれで。
温泉宿の件、ありがとな」
言って、AGカフェを出て行った。
その足でヤドリギに赴き、ギルド公式依頼の報酬額を見て驚愕したそうな。
今までが違法スレスレの低報酬であった事実に気が付いたのだ。
- 75 :アイリス:2012/08/04(土) 03:45:06 ID:do5XJmGE0
- >>74
「ああ、また会おう。
彼等の情報は持ってくるからね。ゆっくりと待っていてくれるとありがたいね。」
そうして、アイリスは転移していく。
シロードと話す内、戦闘だけに回すのは勿体無い人材だと気付けた。
その辺りはロザリアと話をして行かなければならない。
アイリスはそのまま立ち上がり、一夜城に転移していく。
- 76 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 20:28:25 ID:.6prKP66O
- 異能都市は様々な存在を有する不思議な都市
科学まみれの一角もあればやたらと自然に囲まれた一角も存在する
そんな無数の世界がくっついた様な都市、それが異能都市だ……と思う
その異能都市のの数ある街の一つ……
剣と魔法の世界を彷彿とさせるその場所に一つのアトリエがあった
店員のほとんどがマナと呼ばれる精霊たちであり
品物の全てが錬金術で作られた不思議なものばかりなのだ
- 77 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 20:47:45 ID:haugAEa.0
- >>76
世界の中でも高名な、錬金術士の存在がある。
少女は彼と仲が良く、直接錬金術を師事してもらう事もあったと言う。
自分には錬金術の知識も無く、彼がどの程度とか言うのは解らない。
しかし、『それなり』の信用を置く相手だったと言うのだから『それなり』だと言う事だろうか。
少なくとも、そう書かれていた。
「ここかな……?」
扉を叩く手は不安気で弱め。
彼のことは掛かれていたが、その場所については書いていなかったからだ。
恐らくここだ。と手に入れた情報を元に勇気を振り絞っての事である。が……。
- 78 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 20:56:45 ID:.6prKP66O
- >>77
「はいは〜い!」
扉の向こうから聞こえてくるのは元気な女の子の声
ガチャリッと音を立てて扉が開かれた
「どちら様ですか?」
扉を開いて現われたのは緑色のメイド服に身を包んだ女の子
アトリエのマナ店員の内の一人だろう
メイドは笑顔で来客者を迎える
- 79 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 21:13:48 ID:haugAEa.0
- >>78
「やあ、初めまして……。
ここの店主に会いに来たんだけど……居るかな?」
メイドの瞳に映るのは純白。
不安げな顔をしていたが、顔を合わせると微笑みを携えてそう尋ねる。
左手は真紅の手袋が填められ、さらにその手には黒く大きな本がある。
- 80 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 21:24:56 ID:.6prKP66O
- >>79
「おぉ……真っ白……」
その特徴的なまでの白さに驚いたのか、メイドは素直な感想を口に出してしまう
何度か視線を上下させたのちに
「ととっ!失礼しました!現在旦那様は自室におられます。どうぞこちらへ」
扉をさらに大きく開くと、目の前の真っ白な人物を招き入れるように頭を下げ、手を室内へと伸ばしながら入るよう促す
- 81 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 21:36:18 ID:haugAEa.0
- >>80
「フフッ、ありがとう」
静かな声で礼を述べると少女に付いて行く。
そのさなかに視線は宙を舞う。様々な所を注視している。
- 82 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 21:43:33 ID:.6prKP66O
- >>81
「錬金術の品はお珍しいですか?まぁ、都市にもあまり無いですからね」
笑顔を浮かべながらメイドは先導する様に歩く
途中で品物の補充の為に行ったり来たりするマナ達が通り過ぎる
こんな時間でも街は賑わっているので、お客には困らないらしい
そんなこんなの内に部屋に着いたらしく、メイドは立ち止まる
「旦那様、お客様です。」
扉を叩きながらそう言うと返事が聞こえ、メイドは白い人物に入るように目配せをした
- 83 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 22:01:40 ID:haugAEa.0
- >>82
「そうだね……。それに近い物ならあるけども、
実際に錬金術を見るのは初めてかな……?」
旅の途中で特殊な衣服を作り出す少女にはあった事がある。
それ以外にもこれまた特殊な刀剣を作り出す職人にも。
怪しげな薬師にもであったが、何れも自らの能力の内で、知識的な側面は薄かった気がする。
「ありがとう」
もう一度礼を言うと少女に小さく頭を下げる。
そして扉に向き直ると、黒い本を赤い手で大事そうに持ち、逆の純白の手で扉を叩いた。
- 84 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/10(金) 22:16:10 ID:.6prKP66O
- >>83
「どうぞ、鍵は開いてるよ」
扉の向こうから聞こえる優しげな声
このアトリエの主である男の声だ
メイドが扉を開き、貴方を部屋へと誘う
扉の開かれた部屋からは紅茶の良い香りが漂ってきて
- 85 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 22:22:29 ID:haugAEa.0
- >>84
「入るよ」
許しを得ると、メイドに扉を開けて貰い中に入る。
踏み入れた途端に漂う紅茶の香りが、表情を和らげる。
中に居ると周囲を見渡し、最後に中央の人間を見る。
漆黒の分厚い一冊の書を撫でながら眺め、小さく頷いた。
「成程、キミだね」
- 86 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/10(金) 22:31:11 ID:.6prKP66O
- >>85
部屋の中央、テーブルの上に紅茶を用意する男の姿があった
「おや、いつぞやのウサギ君じゃないか」
紅茶、クッキーを用意し白い人物に座るように言う
「よく来たね、さぁ座ってくれ……今日の用件はなんだい?」
白い人物、メイド、黒い書物それらを眺めながら男は尋ねた
- 87 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 22:57:26 ID:haugAEa.0
- >>86
「随分と久しぶりだったね。
だけどそんな話はしたのかな?」
促されるままに椅子に座ると、腕を組んで不思議そうに言った。
眉間に掛かった前髪を弄りながら答える。
「要件と言った要件も無いんだけどね。ただ遊びに来たのさ」
- 88 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/10(金) 23:19:24 ID:.6prKP66O
- >>87
「さぁ?私は君が真っ白だからウサギ君と呼んでいるだけさ」
男も椅子に座り、クッキーをバクリ
「そうか、遊びに来たのか!ははははは、ゆっくりして行きなさい」
男が笑って白い人物にそう言うとメイドも椅子に座る
男は紅茶を味わいながらちょこちょこメイドと話し、白い人物に話題を振った
「せっかく来たんだ、有意義な話をしようじゃないか、その黒い書物は何かな?」
- 89 :名も無き異能都市住民:2012/08/10(金) 23:36:24 ID:haugAEa.0
- >>88
「キミも大して変わらないじゃないか」
ミントグリーンの髪を眺めた後に、ゆっくりと視線を降ろしつつ。
黒い本については「あぁ……これはね」と事も無さ気に膝の上に置いたまま。
大きく息を吐いて安堵の表情を見せると口を開く。
「僕はここまで来るのに少し不安だったんだ。
キミが優しくて助かったよ……聞けば、最近は余り体調も良くないらしいじゃないか」
目を細め、心配するような顔と口。
- 90 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/10(金) 23:57:55 ID:.6prKP66O
- >>89
「そうだろそうだろ?私は優しいと学園で評判だからな!もっと誉めてもいいぞ!ははははは!」
その答え方は自慢や傲慢と言うよりも、ふざけの入ったノリであった
「ふむ、私の体調かい?誰に聞いたのかはわからないけど、心配してくれて有難う!
でも見てくれ、ほら元気!」
立ち上がり、ボディビルダーの真似事をしながら、答える
メイドはその姿を見てクスクスと笑う
- 91 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 00:11:01 ID:haugAEa.0
- >>90
「学園……?
あぁ、そうか。キミは今、先生をやってるんだったね」
脚を組んだ、その上に置いた黒い本の表面をサッと撫でる。
男の動さの一つ一つを、口に手を添えて面白そうに笑う。
「それは良かった……。
僕は直接知りはしなかったけど、安心するよ」
ニコリ。と笑顔を浮かべながら上弦に向かう。
口にする話はどれも他愛ない物。本当に遊びに来ただけなのだろうか。
- 92 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 00:39:24 ID:.6prKP66O
- >>91
相手も楽しんでくれたようで何よりだ……しかし、何か気になってしまう
それは白い人物の話し方、動き?
「あぁ、毎日生徒達に虐げられてるよ」
にこにこしながら答える姿から察するに、生徒達とは仲良くやっているらしい
「それはそうと、ウサギ君はよく私の事を知っているね?まるで誰かから聞いたような話し方だ」
黒い書物をチラリと見やる
「もしかして君、私のファンだったのかな?ははははは!サインをあげようか?」
ニコニコ笑いながら質問と会話のコンビネーション
気付いただろうか?
白い人物が答える度に男の視線は眼と黒い書物を交互に見やっている
「怪しい……」
そこで男がボソリと、悪戯っぽく呟いた
- 93 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 00:57:21 ID:haugAEa.0
- >>92
「一応貰っておこうか?
これも聞いた話、キミは有名人らしいじゃないか」
フフッ。
此方も冗談だろうか。少なくとも大真面目では無い。
他愛ない笑みを浮かべつつ答える。
黒い書と交互に向けられる視線。
そして口に出た疑惑の一言に本を胸に充てて抱きしめ、
「見せないよ?」
チロリと舌をだし悪戯好きな少年の様な笑顔を向ける。
- 94 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 01:38:39 ID:.6prKP66O
- >>93
「ははははは、大した事無いけどね…偶然私が錬金術を得意だっただけさ…」
どこから出したのか、色紙にサラサラとサイン(イラスト付き)を書き上げ、手渡す
「やはり、その本には何かがあるようだね?これ見よがしにされると気になってしまうよ……それに、君に私の事を詳しく話した人物もね?」
やはり、この白い人物…ただ遊びに来ただけでは無いらしい
- 95 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 01:57:51 ID:haugAEa.0
- >>94
「あ、ありがとう……」
サイン色紙を渡されるとおどけた顔をして受け取る。
どうやら予想外の出来事だったそうで、それを微妙そうな顔で眺める。
「まぁ……そうだよ。
そんなに派手な事をしたい訳じゃないけど、ただ遊びに来たわけじゃない」
上弦の言葉を聞くと本をテーブルの上に置き、腕は空を仰がせ白状するかの様に語る。
「見ておきたかったんだ。この部屋の景色をね」
- 96 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 02:24:41 ID:.6prKP66O
- >>95
「ははははは!そんなに喜んでくれるとは!照れるなぁ!」
どうやらその微妙そうな顔を期待していたらしい男は、実に楽しそうだった
しばらく笑ったのち、白い人物の話を聞いて真面目な顔になる
「見ておきたかった?なんでまた……ここはただの私の部屋だぞ?」
黒い書物と白い人物を交互に見て
「全部話してくれるのかな?」
- 97 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 16:32:10 ID:haugAEa.0
- >>96
「まぁ、これは後にしようか」
サイン色紙をテーブルに置き、視線から外す。
フッ、と息を吐くとそこには冷静な面持ちの純白があって。
「キミなら解るだろう?
キミの存在やこの部屋は、とある人物を知るに当たって大きな要因になるんだ」
そう投げ掛けつつ上弦の視界に黒い本を入れる。
ハードカバーの分厚いそれは紫色の鈍い光を放つ金属で装飾されていた。
「そう、彼女さ」
白い、目の前の人間とは対になって重なる、黒い、黒い少女だ。
- 98 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 18:38:39 ID:.6prKP66O
- >>97
「ん?」
黒い本が視界に入ると、紫色の装飾も同時に映る
黒と紫の組み合わせに、とある少女を思い出し
「もしかして……この子って……ゼオラか?」
眼を丸くする男、自分に関わりのある真っ黒な少女と言えばゼオラしか知らない
しかしゼオラは……
- 99 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 19:23:13 ID:haugAEa.0
- >>98
「そう。僕の数少ない友人『だった』存在さ」
それが過去形である事を強調する。
その手にある書は少女の物らしく、大事そうに撫でていた。
「尤も、僕はまだ彼女とは親友であるつもりだけどね。
とある事情で会う事が出来なくなった……って言うのは、理解済みかな?」
ピン、と立てた人差し指を本に向けた後に上弦へと向ける。
- 100 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 21:11:25 ID:.6prKP66O
- >>99
「そうだったのか……」
白い人物とゼオラの関係を聞き、男は真剣な顔で頷く
つまり、黒い書物はゼオラの形見の様なもとということだ
「ああ、わかっている……ゼオラの事は娘から聞いたよ」
最後の日を思い出したのか悲しそうに目を伏せて答える
- 101 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 21:23:28 ID:haugAEa.0
- >>100
「成程、じゃあ話は早いね。
……これは、彼女の日記さ」
黒の書に視線を落としつつ、静かに語る。
以前会った時と表情・仕草の基本は変わらなかったが、何処となくしおらしさが伺える。
「この中を一通り読ませてもらってね。
キミや、その娘さん、他にも色んな人の事が書いてあった」
- 102 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 21:30:06 ID:.6prKP66O
- >>101
「何、日記だと?そいつは…なぜ君が持っているんだ?」
日記と聞いて物凄く驚いた表情を浮かべる男
それもその筈、あのゼオラが日記を付けていたとは……予想外であった
「そうか…私達の事を日記に書いててくれたんだな……」
驚いたと思えば嬉しそうに笑い、よくわからない男であった
- 103 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 21:36:40 ID:haugAEa.0
- >>102
「いや、普通に。彼女の部屋にあった物を持ってきただけさ。
しかし……いや、やはりか、キミも驚くんだね。僕も日記がある事には驚いたよ」
上弦の驚いた顔の後に見せた笑顔。
一連の表情の変化を眺めた後にククッ。と喉を鳴らし笑う。
その後にフッ、と息を吐くと笑みを捨てて真面目な顔で。
「でも、安心していいのかな」
伸ばした指は上弦を捕らえたまま、視線は黒の書。
- 104 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 21:41:44 ID:.6prKP66O
- >>103
「そりゃあ…あの子が日記を付けてるなんて意外も意外だからな……」
そう答えると、指を伸ばされたままの白い人物の言葉
安心とは……
「安心?なんだ、何か心配していたのか?」
- 105 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 21:55:00 ID:haugAEa.0
- >>104
「確かに、これは日記だよ。
その日会った出来事や、その日感じた事を書き連ねる物」
真面目な面持ちの純白の人間は、先程までとは全てが違った。
上弦の瞳を射ぬき抉らんとする程の鋭い視線。発する言葉も冷たく、また鋭い。
「彼女の感じた事、理解できた事が、あるかい?
……そうだ、日記を書くだなんて想像もできなかっただろう?
必然性のみで作られたような正確だったからね、日記なんてものは『本当は』無くても良い筈だ」
一通り周囲を眺め部屋を見渡す。本来はこの景色を身に来たのだ。
棚に常備された飴、特別な場所に続いているのだろう、謎の扉。
首を回して視界を一周させ、最後に同じテーブルを囲むメイドに気が付いた。
白い手で少々乱暴にクッキーを数枚掴むとそれをメイドの手に無理やり握らす。
「……済まないね、ちょっと出ていってほしいんだ。彼に手を出すことは無いよ、安心して」
- 106 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 22:03:04 ID:.6prKP66O
- >>105
「あの子を…理解?」
男がそう呟くと、白い人物はメイドに退室を迫る
男とメイドは目を見合わせ
「行きなさい、今日は休むと良い」
そう言って男が頷くとメイドは二人を交互に見て、頭を下げ、渋々部屋を出ていく
「さて、続きを聞かせてもらおうかな、ウサギ君」
- 107 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 22:16:44 ID:haugAEa.0
- >>106
メイドの退出を見た後、上弦に「ありがとう」と軽く頭を下げる。
「少し話はそれるけど、まずは日記の話だ。
キミの反応の通り、彼女が日記を書く事は意外。それは僕もだったよ。
しかし、中を見て気づいた。簡単に言うと彼女は日記を日記以外の用途として使おうとしていた」
- 108 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 22:23:01 ID:.6prKP66O
- >>107
「いや、気にしないでくれ…私もその話は気になるからね」
軽く笑い、控えめに手を上げながら話を続けてと促し
「確かに、あの子は日記なんて可愛らしい事はしないよね……あ、これは内緒だぞ?
それで、日記以外の用途ってなんだ?日記は日記ではないのか?」
少しの冗談を交え、真剣な面持ちで話を聞く
今は白い人物から話を聞くことしか出来ず、男はおとなしい
- 109 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 22:33:52 ID:haugAEa.0
- >>108
「これはメイドの女の子に部屋を出て行ってもらった事と関係がある。
単純に言うと聞いてもらいたくないんだ。本当は誰にも教えたくは無いが、キミを含めた何人かには伝えなければいけないと思って居る」
椅子の背に凭れかかり、日記を手に取るとそれを開く。
中を閲覧しつつ、所々で頷きや理解の言葉が入る。
「これを作る方法に悩んだんだろうね。
どうすれば効率よく作れるか。それで日々の日常を書き起こせばいいと気が付いたんだよ、きっと」
凭れたのは恐らく中を見せない為。伝えはするが、中を見せる気はやはり無いのだろう。
本を閉じると表紙に当たる部分を上にして再びテーブルに置いた。
「―――呪いの書だよ。これは」
- 110 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 22:41:46 ID:.6prKP66O
- >>109
「そうだろうな女の子の日記というのは人に聞かせる物じゃない」
日々の日常、一般的な女の子ならば当たり前のようにやっている日記
特殊とは言え日記に四苦八苦するとは、ゼオラにも可愛らしい一面があるではないかと微笑ましい考えを頭に巡らせていた……だが
「何……?今なんと言った……呪いの書!?それがか!?」
微笑ましい考えはすぐに吹っ飛び、逆にゼオラならば有り得る……と日記よりも想像に難しくなかった
「呪いの書……なんでまた……見せてもらっていいか?」
- 111 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 22:49:08 ID:haugAEa.0
- >>110
「見せない。と言った筈だけどね」
黒い書を取り胸に充て抱きしめる。
始めはこの人間も上弦と同じ反応を示したのだろう、
上弦の顔を見て悲しそうな顔をしていた。
「生にしがみ付くってどういう事だろうね……」
そして、力無く弱い声でそう呟く。
- 112 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 22:56:57 ID:.6prKP66O
- >>111
「ぬぅ……どうしても見たかったが……」
なぜ呪いの書などを作ったのか……それはどんな呪いなのか、男はそれを知りたかった
だが、ゼオラの友人が駄目だと言うのならば……ゼオラも見てほしくは無いのだろう
そう考えていると、不意な質問が投げ掛けられる
男は真剣な面持ちで白い人物を見る
「そうだな……聞くだけだと、頑張って生きるって意味だろうな……それもゼオラの日記に?」
- 113 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 23:04:52 ID:haugAEa.0
- >>112
「それだけは、抑えてくれ……」
先程までの鋭い視線は口調は最早皆無。
逆に、今までの反動か、弱さが必要以上に強調された上弦に映る。
「いや、僕が想った事さ。僕や、恐らくキミもだろう。
思っている以上に彼女の闇は深いよ……」
- 114 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 23:21:10 ID:.6prKP66O
- >>113
「……あぁ、心配するなよ…無理に見ようとはしないよ」
白い人物の口調の変化ぶりに少しだけ申し訳なく感じ
「あの子の闇か……私は、あの子の事を全く知らなかったんだな」
そこまで言って男は口を閉じて黙りこくる
- 115 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 23:32:17 ID:haugAEa.0
- >>114
「僕も驚いた……いや、理解はしていたつもりだったけど、それ以上だ」
目を伏せたまま、視線を合わせようとせずに喋っていく。
「……今日はごめんね」
- 116 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/11(土) 23:36:36 ID:.6prKP66O
- >>115
「いや、いいさ……君のおかげであの子の一部分を知る事が出来た…感謝したいくらいさ」
いつのまにか表情は最初の時のように柔らかで、優しげな微笑みを浮かべて白い人物を見ていた
「最後に…呪いの書と言ったが、それは何に対しての呪いなんだ?それだけは聞かせてほしい」
- 117 :名も無き異能都市住民:2012/08/11(土) 23:45:01 ID:haugAEa.0
- >>116
「そういった意味では無いさ。
呪いの道具として使えるほどの思いの込められた魔道書。と行った意味合いさ」
大事そうに抱きしめていた黒い書を膝の上に置く。
「これで良かったんだよね、キミには、話す必要があったんだよね。
ごめんね、ゼオラ……。難しいかな、だけど、キミも、彼女の事を嫌いにならないで欲しい」
- 118 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/12(日) 00:00:02 ID:.6prKP66O
- >>117
「そういう類の物だったか、確かにあの子の力で作り出した物ならば強力な呪いを生み出せるだろうな…」
少なくとも目の前の白い人物が持っているならば悪用はされない筈だ……
男は見つけたのがこの人でよかったと思えた
しかし、ゼオラを嫌いになるなと言う発言に男は目を丸くし……ゆっくりと、しかし大きく笑いだす
「ふふふ……はははは……ハァーハッハッハッハ!!」
何がそんなに可笑しいのか、まるで目の前の男が悪の親玉になったような感覚が室内を支配する
「私があの子を?ゼオラを嫌いに?ふふふふふ……ははははは!
いいかねウサギ君?私を侮るなよ?」
突如立ち上がり、両手を大きく広げるその姿は先程までとは打って変わり、大錬金術士の風格があった
「私はゼオラが大好きである!そんな私があの子を嫌いになる?ハッ!ナンセンス!!そんな訳が無いじゃないかぁ!!」
真面目な雰囲気を打ち壊す男のハイテンション……日記には書いてあっただろうか?
そう、この男はこういう奴なのだ
どうやら、この男が嫌うと言う心配は無さそうだ
- 119 :名も無き異能都市住民:2012/08/12(日) 00:15:35 ID:haugAEa.0
- >>118
「フッ。……良かったよ」
純粋に安心した。
椅子から立ち上がり椅子の上に本を置いて上弦の元へ駆ける。
俊足。最早神速と言えるかもしれない程の速度で駆け寄り飛んで抱きついた!
「ありがとう、大好きだよ!」
- 120 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/12(日) 00:26:14 ID:.6prKP66O
- >>119
「ふ、そうだろそうだろ!」
大きな笑い声を上げ、勝ち誇ったような笑みを浮かべるが神速の抱きつきを受けてよろけてしまう
「ぐべはぁぁッ!?」
普通に抱きつかれただけならば支えられたが、速度のついた抱きつきである為に、それはタックルの様な効果を発揮する
結果、バキィッ!と大きな音を立てて頭をぶつけてしまうのだった
- 121 :名も無き異能都市住民:2012/08/12(日) 00:38:25 ID:haugAEa.0
- >>120
「わわっ!!」
掴まったままなので頭から床にダイブ。
上弦が頭をぶつけた際に、胸に頭突きを喰らわせてしまった!
「ははっ……ごめんよっ☆」
上弦の上に乗ったまま身体を起こし、舌だしウィンク。これは許されない。
- 122 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2012/08/12(日) 00:45:58 ID:.6prKP66O
- >>121
「がっ……がはっ……」
タックル、壁コン、頭突きを食らって呼吸困難で苦しむ男
自分の上には少女が乗り、普段ならば嬉しい筈なのだが……今は別である
薄れ行く意識の中、男は思った
「こ、これが呪いの書の効果か……ガクッ」
その後、物音を聞いたメイドや執事達が駆け付け、ウサギ君は説教をされたのでした
//ちょうどいい気がするけども、これで終わりでいいのかな?
//まだ何か重要なことがあれば続けるよ?
- 123 :名も無き異能都市住民:2012/08/12(日) 00:47:26 ID:haugAEa.0
- >>122
//何かあった気がしたけど忘れた!
//だからネタに走った! 許して! ありがとう!
- 124 :シロード・スィヴエア:2012/08/12(日) 21:34:36 ID:1sJsd2CgO
-
「……ソックリさん珍騒動、か。イラネ」
丸められた一枚の新聞紙。
壁にもたれ掛かりながら、三日前の朝刊をゴミ箱へ投げ捨てる。
道中拾ったもので、じつに汚い。
見出しに踊る『闇祓いの騎士団』に知らず釣られたシロード。
あ、と気付いたのは最後まで読んだ後。
ここ、ヤドリギに到着する少し前だった。
温泉宿ではなく、ギルドのほう、転移してきてすぐさま掲示板を眺める。
「お、なかなか良い値だな、ふむパトロールか……ん、三カ月……」
期間が長すぎる。
パトロールはどうしても現地に縛られる。
気にはなるが、今は出来る限り身軽に動きたい。
そうなると、自然に掃討や討伐に目がいく。
チラチラ見える探索の字はすっ飛ばす、もう御免だ。
「下水道の掃除……これでいいか」
適当に選んで、受ける事にした。
その依頼が、何故非公式なのかを深く考えないまま。
- 125 :高向谷 司朗:2012/08/13(月) 21:57:32 ID:a8Y6fB0.0
- 【図書館】
「えーっと……主に肉の臭み消しに使用されて……。
……なんで魔法の勉強でハーブの効能について勉強しなきゃいけないんだ」
「ハーブ、スパイスは身近な魔術媒体の一つだ」
司朗は図書館でハーブの本を広げていた。
隣にはスパイスの本と、立てかけられた板状の魔道具。
本当は、魔術の勉強の為に来たのだが。
「その名を唱えることで身を守ろうとする民謡もあるのだ。
効能を覚えれば呪文を創るにも役立つだろう」
「竜震裂みたいなパパッと手翳すだけで使えるようなのは無いのかよ?」
司朗はページをめくりながらため息をついた。
「クーガンが死した今、竜道術は存在しない魔術となった。
身の丈に合った魔術を一から勉強していくしかないな」
「でもハーブって……偉くメルヘンだなあおい」
「それが魔法だろう、何もおかしいことはあるまい。
そもそも教えを乞うたのはお前だ」
まだまだ先は長いようである。
- 126 :モルフィ:2012/08/15(水) 21:49:50 ID:SEakzVeM0
- >>125
「あっ、司朗さん!おひ」
「お久しぶりです、司朗さんにエンブレムさん。」ボソッ
図書館ではお静かに。
空気を操る技を修得したらしいモルフィが、強い冷房を避けつつ料理関連の本を数冊浮かべながら、ひらひらと飛んできた。
クーガンの一件を知らない以上、ティルヴァというエンブレムの本名を知るべくもない。
「スパイス関連ですか?
胡椒爆弾とか唐辛子の煙とかなら………」
物騒だが、ことごとく的外れな例を挙げた。
無論、その自覚なく。
- 127 :神無 鏡華:2012/08/15(水) 21:50:54 ID:dL8H4NjE0
- >>125
「あー……」
イスの背もたれによりかかり、足を机の上に乗せる。
周りからの視線はいつものことだ、気にする必要もないだろう。
いったい誰が読むのか、何が書いてあるのか一般人には
皆目見当もつかないであろう巨大な本を脇に積み上げ、神無 鏡華は呻いた。
「魔法陣の組み方ぐらいちゃんと図を書いてよ全く……なんでよりによって暗号なんか……」
「知られたくないならそもそも書くなよ……あーもー……」
頭をガリガリと書いて、ぶつぶつと愚痴をこぼす。
どうやら何かの魔術の組み方を解読しているようだが……
「筆者がもし生きてたら魂はボクが刈り取ってやる……クソ……」
あまり順調とはいえないようだ。
- 128 :高向谷 司朗:2012/08/15(水) 22:03:27 ID:a8Y6fB0.0
- >>126
「よう、お前も勉強か。
あと、こいつの名前、ティルヴァって名前らしいから」
何かメモを取りつつ、顔を上げずに言った。
「……実践の段階になったら頼むわ」
とは言え、既に加工されたものは魔術に使い辛いだろうが。
>>127
「レベル高い勉強してるなあ……。
ああいうのを扱えるようになるまで、いつまで掛かるんだろう」
司朗はため息をついた。
「そこ、スペルがおかしい」
「あーい……」
何か呪文を書く段階まで来ているのか、
司朗は机に向かってペンを走らせていた。
「どうした?
何所の流派の術だ?」
ティルヴァが机に立てかけられたまま声を掛けて来る。
ティルヴァは竜魔術を教えてある谷の一族を治めていたドラゴンだ。
少しぐらいアドバイスが可能かもしれない。
- 129 :モルフィ:2012/08/15(水) 22:19:57 ID:SEakzVeM0
- >>128
「ティルヴァさんと言うんですか、かっこいいです…」
キラキラと目を輝かせて、そう言う。
「実用化してますよ!ほら!」
ポケットから出したのは、小さな小さな球体。
二つでようやく米粒サイズ、というモルフィならではの武器(?)である。
- 130 :神無 鏡華:2012/08/15(水) 22:24:04 ID:dL8H4NjE0
- >>128
「んー……うわあああぁぁぁ!?」
軽く伸びをした瞬間、イスがついに後ろに倒れる。
鏡華らしくもない素っ頓狂な声をあげて自らも倒れると、ちょうどティルヴァが視界に入る。
「……キミたちもいたのか」
「残念ながら一切不明だよ、術の説明だけ普通に書かれてて後は全部魔術が織りまぜられた暗号」
そう言って積み上げられた本の一番上にある一冊をティルヴァに見せる。
「魔法陣の組み上げを別空間でやって現実世界とリンクさせ、実質的に魔法陣の有無を関係無くする……」
「少し興味深かったけど、こうも胡散臭いと手が進まなくてしかたないよ」
積み上げられた本の山を横目に見て、ため息をつく。
「キミはどう思う?筆者不明の魔導書なんて今まで見たことがなくてね」
- 131 :高向谷 司朗:2012/08/15(水) 22:40:53 ID:a8Y6fB0.0
- >>129
「いや、いらないからね……。
っていうか物騒だから仕舞いなさい」
誤作動なんてして図書館で爆発すれば、
本は全滅だろう。
「で、何の勉強?
……料理本?」
>>130
「そこまで驚くこともあるまいて……」
「せめて静かにな」
ティルヴァはため息をついた。
「何所で手に入れたものだ?」
興味深そうに見ている用である。
とはいえ、動けない身体だが。
「魔術の構築の工程を省くと言うのか。
幾つか知っているが、先天性の才能が必要な物が多いな。
普通に考えれば、別空間に魔法陣を置いても、その別空間と繋ぐ為の呪文か陣が必要になるな」
自分の解釈の範囲内で意見を言った。
「魔術には詳しいつもりだが、暗号は流石に理解できん。
魔術言語なら知っている物と照らし合わせてほんの少しはアタリが付けられると思うが……」
あまり解らないようである。
- 132 :モルフィ:2012/08/15(水) 22:59:38 ID:SEakzVeM0
- >>131
「うに〜、いらないんですか。」
ポケットにけったいな玉を仕舞う。
本が全滅とはいかないものの、数時間は換気し続けないと図書館に入れなくなるかもしれない。
「はい、そーなのです。
味付けの腕はAGカフェの中ではびりっけつですから。」
ぽりぽりと頭を掻き、
「好きなだけ練習するわけにもいかないので、理論を固めるためにこういう本をよく読みます。」
そう言いつつ本を机の上におく。
カラフルで写真ばかりの本や日に焼けたぼろぼろの本など、料理関連なら委細構わず読み漁っているようだ。
- 133 :神無 鏡華:2012/08/15(水) 23:01:47 ID:dL8H4NjE0
- >>131
「言ったら多分そこのお兄さんがいい顔しないだろうから言わないよ」
司郎を指さして言う。
違法なことをしましたと言っているようなものだが、鏡華に反省の色はない。
「やっぱりねえ……とりあえず保留にしといた方がいいかなあ」
「そろそろ保管用の新しい棚買わないと……」
どうやら返す気は微塵もないらしい。
「そういえば魔術に詳しいって言ってたけど、竜が持つ独自の魔術とかあるのかい?」
「一介の魔術師としては結構気になるんだけど」
好奇心に満ちた眼でティルヴァに問いかける。
- 134 :高向谷 司朗:2012/08/15(水) 23:17:32 ID:a8Y6fB0.0
- >>132
「AGカフェ?
そこで仕事してんの?」
司朗はAGカフェには行った事が無い様子だ。
「そういう基礎は大切なのかなあ、やっぱり。
俺も頑張らないと……」
そう言ってハーブ類の本を閉じ、今度はスパイスの本を手に取った。
ハーブの本よりも、図鑑というよりも魔術的な意味が濃い本のようだ。
>>133
「うむ、なら聞かないで置こうか……」
ティルヴァは司朗よりはこういうことに関しては寛容らしい。
「竜魔法、竜族魔法といえば名前だけならば有名だろう。
本質は殆ど人間には知られていないようだが、人間に使う者も居ないわけではないだろう。
探せば詳しい本もあるだろうしな」
あまり詳しくは説明し辛いのか、書籍による勉強を勧めた。
「そうだな、火を噴いたり、空を飛んだり、
ドラゴンとしては基本的な行動であっても、内臓器によるものでなく魔術であったりする奴もいる。
とは言え、実体はそう人間の使う物と変わらんよ。
少しばかり強力で人間に扱い辛いものが多く、自然発生した魔術である色が濃いだけだ」
外面は特に普通の魔術と変わらないのだろうか。
- 135 :神無 鏡華:2012/08/15(水) 23:37:43 ID:dL8H4NjE0
- >>134
「助かるよ」
短く一言だけ返すと、本の山に魔法陣を展開する。
手に持つにはやはり多すぎるのか、転移魔法を用いて本を持ち帰るようだ。
「ふーん、魔術の場合もあるのか……」
「……今度素体になりそうな竜でも捕まえてみるか……」
ボソッと物騒なことを呟く。
「そういう本ならアテはいくつかあるね、参考にするよ。ありがとう」
ティルヴァに礼を言うと、イスを戻して図書館の出口に向かう。
「そうだ、今度機会があればボクの『家』に来るといい」
「いろいろ手助けになるものがあると思うよ、それじゃ」
帰り際、振り返って司郎にそう告げ、軽く手を振って再び歩き出す。
場所を告げなかったのはわざとなのだろうか。
- 136 :モルフィ:2012/08/15(水) 23:42:33 ID:SEakzVeM0
- >>134
「ジェントルマンな店長に、優しい先ぱ……従業員一同。
美味しい料理にくつろぎ空間。
カフェ Apple Gillotineに是非一度来てみてください。」
笑顔でCM。
そういえばアップル・ギロチンの名前の由来を聞いたことないな…とか思いつつ。
司朗の開く魔術的な本を見て、
「うに〜、さっぱりわからないです。
むつかしすぎるぅ………。」
理解力の遙か上空雲の上を行く内容に、全くついていけないのだった。
- 137 :高向谷 司朗:2012/08/15(水) 23:49:32 ID:a8Y6fB0.0
- >>135
「あん?家に来いだ?
……こんなにうれしくない女性の誘いがあるなんてな」
司朗は口を尖らせた。
「っつーか何の話してたんだよ。
俺には意味わかんなかった」
「魔術の話だ、ついていけるぐらいに精進せよ。
……ではな」
ティルヴァは言った。
司朗も口に出さずとも、手を振っている。
>>136
「あっぷる・ぎろちんねえ。
まあ、気が向いたら」
そう言って、スパイスの本をめくる。
「俺にだって頭フル回転させないとわかんねー」
司朗だってまだまだ初心者である。
「そのページ、メモしておけ。
役に立つぞ」
「はいはい……」
特に破邪の効果が高いスパイスを用紙にメモっていく。
- 138 :モルフィ:2012/08/16(木) 00:02:43 ID:SEakzVeM0
- >>137
「そうですね、スパイスは種類が多すぎて使い所や量の見極めが難しいです。」
「破邪………防腐効果ですか?」
どこかズレた理解をしてしまう。
ちらちらと時計を見始める。
そろそろ仕事に戻るべきだろうか、と。
- 139 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 00:10:03 ID:a8Y6fB0.0
- >>138
「まあ俺は料理じゃなくて魔術に使うんだけどさ」
メモに色々書き込んでいく。
「にんにくは……吸血鬼が苦手とすることで有名だが……、
吸血鬼以外にも様々な魔物を退けることが出来る……マジで?にんにく万能だな」
驚きの効果に感嘆する。
「疲れた……今日はここまでにするか……。
ん?どうした?」
そわそわするモルフィに聞いた。
- 140 :モルフィ:2012/08/16(木) 00:20:09 ID:SEakzVeM0
- >>139
「にんにくは食べてもすごいですよー。
いろいろと。」
「いろいろ」には口臭なども含まれているのだが。
「そろそろ仕事があるので帰りますです。
司朗さんもお気をつけて。」
ぺこりと礼をし、ひらひらと出口に向かうのだった。
その間、本がまるで意志を持っているかのように浮き上がって動きだし、それぞれの棚に戻っていった。
//乙でしたー。
- 141 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 00:24:33 ID:a8Y6fB0.0
- >>140
「仕事かー。
俺も大学の方の勉強しなきゃな……」
夏季休暇中で、特にすることもないのだが。
「俺も帰るか、行くぞー」
司朗はティルヴァを腰に引っかけ、
本を戻しに行った。
//おつです
- 142 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 21:03:04 ID:HnkBBDEo0
- 「どっせーい!!!」
茹でたパスタをお湯から上げ、ザルの中に放り込む。
お湯をよく切り、まだ湯気の立つ麺を今度は氷水の中へ。
パスタを一気に冷やしてゆく。
よく冷えたらパスタを皿に盛り付け、そこで冷蔵庫からトマトソースを取り出す。
冷えたパスタに冷えたソースをかければ冷製パスタの完成である。
「今日も暑かったからなー。ガンガン体を冷やしていかんとやっていけん」
バジルをふりかけ、パスタを行儀悪くズルズルと啜るように食べる。
「あー、もう闘祭始まってんのか。懐かしいなー」
- 143 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 21:13:37 ID:a8Y6fB0.0
- >>142
「あ、モルフィが言ってた喫茶店ってここじゃん」
司朗は本日も図書館にて魔術の勉強。
本を借りた帰りに、AGカフェを発見した。
先日、この店でアルバイトしているという
「アイスコーヒー一杯ー、下さいっ」
借りた魔導書の入った鞄片手に、
帽子を取って入店一名(魔道具一個付き)。
- 144 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 21:16:58 ID:HnkBBDEo0
- >>143
「いらっしゃいませーズルズルズルズル」
パスタを啜りながら立ち上がり、コーヒーメーカーのスイッチを入れる。
この男、こう見えてもこの店の店長だ。
「ズルズルズル……っと。お、なんか初めて見る顔だな。この店は初めてか?」
グラスに氷を放り込みつつ、クロスは司郎へと声をかける。
- 145 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 21:21:03 ID:a8Y6fB0.0
- >>144
「ああ、知り合いの子がバイトしてて……。
モルフィって子なんだけど」
店を見渡すが、今は居ないのを確認する。
「大学は都市の向こうの方だから、
あんまりこの辺来る機会は無かったなあ。
初めてです」
そういいながら椅子についた。
- 146 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 21:27:53 ID:HnkBBDEo0
- >>145
「ああ、アイツの知り合いか? 俺がいない時でもよく働いてくれてるよ。助かるわー」
氷の詰まったグラスにアイスコーヒーを注いでゆく。
小型のポットにミルクとガムシロップを入れ、コーヒーの入ったグラスと共に司郎の前へと差し出した。
「まあ、この喫茶店も辺鄙な場所にあるからな。大通りから外れた路地の中だ。
だからこそ忙しくねーし、俺も程々にサボれるから助かるぜ」
クロスもまたアイスコーヒーをグラスに入れつつ、カラカラと笑った。
男の言う通り、店内には司郎以外の客はいない。
クロスは右目を塞ぐ眼帯をコツコツと叩きつつ、残った左目で店内を見渡す。
「ま、こんなふざけて店だけど、よろしく頼むぜ」
- 147 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 21:36:06 ID:a8Y6fB0.0
- >>146
「どうもー」
グラスを受け取った。
「道楽っぽいですね。
少し羨ましい生き方だ」
眼帯を見てから、グラスに目を落とした。
「まあ、来る機会が出来れば、ですが。
あまり来る地区じゃないので」
普段行かない、魔導書類を貸し出して居る、
大きな図書館に行った帰りに見つけたのだ。
- 148 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 21:40:56 ID:HnkBBDEo0
- >>147
「へっへっへ。この生き方に辿り着くまで苦労したぜ」
ヘラヘラと笑いつつ、クロスは司郎の持つ魔道書に、ふと目を留まらせる。
「その本、借り物か? 図書館なんてこの辺りにあったっけか」
- 149 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 21:45:52 ID:a8Y6fB0.0
- >>148
「ああ、大通りの、えーっと……、
かくっと曲がってしゅっと行ってぐいっと登ったところに」
関西人テイスト溢れる言い方で道を示した。
本のタイトルは"十三歳からの竜魔術"――。
司朗は二十歳の大学生である。
「最近、魔術の勉強をしてて……」
- 150 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 21:51:55 ID:HnkBBDEo0
- >>149
「ああ? 大通りを曲がってシュッと行ったら牛丼屋だろ?
そもそも、その先にグイッと登るのうな道なんて……ああ、はいはい」
何か納得したようにクロスは天を仰ぐ。
「多分、また『歪んで』いるんだろうな。
この都市は昔っから『歪み』というのがあって、地形も道もコロコロ変わるんだ。
あー、最近になって図書館がこの辺りに来たのか。こんなに近くに流れて来たのは初めてだな」
お陰でいつもクロスは迷ってばかりである。
「魔術の勉強か。その本を見る限り、どうやら入門編ってとこだろうな。
ま、俺も大学時代は属性学の単位は大半落とした。難しいよなー魔術って。
変な計算とか物理学と混ぜ合わせた波動精神学だの陣を構築する為の演算方法とか……
やってらんねー! ま、勉強をやる気があるのはいいことだと思うぜ」
- 151 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 21:57:52 ID:a8Y6fB0.0
- >>150
「俺は生まれも育ちもこの都市ですよ。
歪みのことぐらい知ってまさあ。
……でも来るまでに相当迷ったのは事実です」
あそこで変な感覚したもんなあ、と頭を抱えた。
「異能者の大学にはそんなクラスがあるのかあ……なるほど」
司朗の大学は、都市にありながらも極一般的な大学だ。
特に成績とは関係なく、趣味の行いである。
「知り合いが竜魔術に凄く詳しくて、
それで興味持って……」
- 152 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 22:04:44 ID:HnkBBDEo0
- >>151
「なんだ、じゃあワザワザ説明するまでも無かったか。
俺が始めてこの都市に引っ越してきた頃は相当迷ったぜ。
今はすっかり慣れたモンだけどな」
もちろん「迷うことに慣れた」というだけのことである。
「俺が行ってた大学は異能の教育に特化した大学でさ。いろいろと教わったもんよー。
まあ、卒業したのは苦労したけど。死ぬかと思った!!」
結構メチャクチャな大学だったようだ。
「でも『竜魔術』ってのは初めて聞く魔術だぜ。具体的にはどういう魔術なんだ?」
- 153 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 22:11:16 ID:a8Y6fB0.0
- >>152
「千夜の大学みたいなところですかね……。
異能の教育に特化した大学というと」
生粋の異能都市人にとって、基準は千夜である。
鶫という千夜の高校生も、確か異能系の教科があると言っていたはずだ。
「いやあ、まんま竜族が使う魔法の総称ですがね。
有名なのはアジ・ダハーカとかスコルピアの魔法とか。
火の属性はサラマンダーに関係するんで、ある意味全部竜魔法だけど」
ぺらぺらと専門用語を口にしていくが、
――よく見ると"十三歳からの竜魔術"を読みながら言っていた。
- 154 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 22:16:00 ID:HnkBBDEo0
- >>153
「ああ、アジ・なんとかってのは聞いたことがある。
火属性魔術はサラマンダー系列の他にも精霊を使うのもあるって聞いたことあるけど、
確かにメインはサラマンダー系列に変わりは無いな。
なるほどなー、竜族の技術を使うってことか。……ってオイ、カンニングしてんじゃねー」
カウンターから"十三歳からの竜魔術"を取ろうと手を伸ばす。
- 155 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 22:22:34 ID:a8Y6fB0.0
- >>154
「あ、ばれた……。
まあ、サラマンダーについては四大元素(特に四大精霊関係)説の場合ってことで。
あと、風水が魔術の一種だとする研究者にとって、
青龍が関係してるから風水は竜魔法だとか……解釈の違いとは言え範囲広すぎ」
そこまで読み上げてから"十三歳からの竜魔術"を手渡した。
今の話は、冒頭の前書きの一部分らしい。
「とはいえ、竜魔法を人間が使ったら、
それ人間魔法って言わないか、って思うけど……」
- 156 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 22:30:51 ID:HnkBBDEo0
- >>155
手に取った"十三歳からの竜魔術"を開き、パラパラとページを捲る。
「見てみると、扱う属性の範囲が広いんだな。こりゃ難しいわ。
うお、ブレスを吐くとか炎を纏うとかあんの!? かっけぇーッ!!
色んなことが出来るんだな。個人の特性と混ぜれば更に……ま、俺には無理な話か」
パタンと本を閉じ、司朗に返す。
「竜が使うから竜魔法というか、竜の持つ技術や竜の力を借りるから『竜魔法』なんじゃないか?
ま、竜が持つ数千年という寿命を使った研究の果てに生み出した魔術を、人間が使えりゃ凄いことだろうけどな。
こんな入門書で簡単に体得できるものなのか? これが世間的に普通なの? 俺には難しすぎる世界だぜ」
- 157 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 22:39:15 ID:a8Y6fB0.0
- >>156
「さあ……まだあんまり深いところまでやってないから、
その辺はわからないけど……」
本を受け取った。
「竜の魔術も星の数ほどあるからな。
人間の術と同じで流派によって習得の難易度も異なってくるのは当然といえよう」
司朗の腰辺りから、低い声がした。
「おっと、こいつがその、竜族の魔法に詳しい友達……」
司朗はカードサイズの板状の魔道具を取り出した。
表面には竜の彫刻がデザインされており、顎がカクカク動いて喋っている。
「その本に書いてあるのはあくまで紹介程度のものだ」
実際にやり方まで書いてあるのは、
人間の魔法でも容易に再現可能な一部である。
- 158 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 22:49:14 ID:HnkBBDEo0
- >>157
「…………」
目の前で言葉を放つ「それ」が何なのか、理解に少し時間がかかったようだ。
「……なに、これ」
右目を覆う眼帯を外し、紅の光を放つ右目で魔道具を“視る”
「なんだこれ。“魂”の入ったアーティファクトか?
こいつは珍しいな。ここまで意識が残っているのも珍しい。
これがお前の……友達?」
と、そこでクロスはハッと気付き、急いで右目を眼帯で覆う。
「失礼した、器は道具とはいえ人格がある以上は客人だよな。
挨拶を忘れたぜ。ええと、いらっしゃいませ」
魔道具に向かっても頭を下げるクロス。
「そうだ、自己紹介はまだだったか。その『友達』とやらも気になるし、教えてくれないか。
俺はクロス。銃寺森クロスだ。お前らは?」
- 159 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 22:56:27 ID:a8Y6fB0.0
- >>158
「あーっと、別にこいつはここに居るわけじゃないんだけど……」
異能を見破る目で見ても、そこに魂は無い。
強いて言えば、内部が何処かへ別の場所に繋がっている用に視えるかもしれない。
「この前までは本当にこの中に魂だけ封印されてたんだけど、
今はちゃんと身体は別のところにあって、
そこからこれを通して見聞きしてるだけ、だったっけ。
竜族魔法に詳しいって言うかまんま本当の身体がドラゴンなんだけど」
ただのテレビ電話みたいなものらしい。
映像は一方通行だが。
「私はティルヴァ。……私にとってはその右目の方が珍しく見えるがな」
「んで、俺は高向谷司朗(たこうだに しろう)。
よろしく、クロス店長」
- 160 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 23:08:08 ID:HnkBBDEo0
- >>159
「うっそぉ? 九十九的なモンじゃねーの?
じゃあ何? これ何? あ、コレって行っちゃったサーセン」
そういいつつも、クロスは不思議そうに魔道具を視るのをやめない。
「え、嘘ぉ、通信? じゃあ本体は別のところ?
とすると、周りに見える魂っぽい光粒子は、魂本体じゃなくて残り香ってことか」
一人で勝手に納得している様子。
「ティルヴァに司朗、だな。よろしくよろしく。
ああ、俺の右目については……なんていうか、俺自身もよく分かっていないんだ。
この右目が見せる世界が『何を表しているか』も、未だにわからない。
右目ばっかり使ってると脳への負荷が高いから、普段はあまり使ってないんだよ
俺が『魂だー』って勘違いしたのも、俺の右目が何を視ているのか、俺自身が理解していないからだ。
だとしても、こういう勘違い発言した後って恥ずかしいぜ。へへ」
また右目を眼帯で多い、目頭を指でこする。
「なるほどな、ドラゴンの友人がいりゃ竜魔法とやらも習得できるかもしれない。頼りになる友達じゃねーか」
- 161 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 23:20:25 ID:a8Y6fB0.0
- >>160
「元々、千年ほど前に私は人間のために竜魔術を整理し、
竜道術と呼ばれる流派にしてある民族に教えていたのだがな。
弟子の一人が力を付けすぎてしまい、
私を封印して整理した術式を己の都合の良い様に書き換えてしまったのだ。
それを最近、何とかこいつとこの都市の異能者達がそいつを倒してくれてな。
まあ、元の身体が大きいので今はこの身体を使っている」
ティルヴァは、今話している魔道具の身体の由来を解説する。
「竜道術は失われてしまったし、また一から魔術の流派を立ち上げることもするつもりは無いが、
奥義ぐらいはこいつに授けてやろうと思ってな」
「ん?俺はただの趣味のつもりだけど」
司朗はあまり失われ行く魔法だとかそういうことは気にしていないらしい。
「エネルギー体が光として視えているというところか?
その程度で高い脳に負荷が掛かるとは思えないが……まあ、謎の能力か」
- 162 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 23:31:42 ID:HnkBBDEo0
- >>161
「え、つまりお前が竜魔術教育の創始者ってコト?
スゲー!! なにそれスゲー!!! 奥義!? スゲー!!!」
奥義と聞いて燃えない男はいない。
クロスもまた、奥義という言葉を聞いてテンションが上がっていた。
テンションを上げつつも右目については
「エネルギー体だけじゃなくて、次元誤差関数とか運命分岐曲線とか構成粒子存在維持力係数とか、
他にもワケのわからん謎のラインや光体、どこの世界もわからん文字列や記号が延々と見えてんの。
脳に負荷がかかる以前に、俺の精神の方が参っちまう感じよー」
トントンと右目の眼帯を叩きつつ、クロスは溜息を吐く。
「ま、俺も全てを理解しよーとは思わん。俺は現状の力だけで満足だからな」
ふと、クロスは先ほどのティルヴァの言葉を思い出す。
「しかし、その魔道具から通信するのって面倒じゃないか?
元の体があるなら、そっちの方で俺の見せに来ればいいのに。
……そんなに巨大なのか?」
- 163 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 23:45:18 ID:a8Y6fB0.0
- >>162
「竜魔術全体については知らんが、竜道術に関してのみはそう言えるな。
あくまで"再現したもの"になるゆえ、本来の竜道術とも根本は別物になるが」
竜魔術は竜の魔術の総称であり、竜道術はティルヴァが作り出した流派である。
「??……?」
「なるほどな、それは大変そうだ」
司朗はクロスの眼が見ているものについて自分の理解が及ばなかったらしいが、
ティルヴァは理解できているようであった。
「別に面倒ではないが……。
むしろ私は自分の谷の洞窟で寝転がりながらここを視ている形になるからな、
店に入れないほどではないが、こちらの方が楽といえる。
胴体と首は馬の一頭半から二頭程度だが、元が飛竜であるゆえに尾と翼が大きくてな」
物を壊さないように店の中で丸まっているのが嫌なのだろう。
「とか言ってこいつ、本当は見せたくてたまんないんだぜ。
たまに自慢してるもんな、鱗の色とか」
「む……くっ……」
- 164 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/16(木) 23:51:21 ID:HnkBBDEo0
- >>163
「あー、そのくらいのサイズとなると、人間サイズ用につくられた建築物に入るのは面倒か」
あちゃー、と顔をしかめる。
「ま、今度機会があるんなら『そっちの』方で来いよ。テラスの方を空けとくよ。司朗の言う自慢の体を見せて貰おうじゃねぇか」
ケッケッケと意地悪そうに笑った。
「っと、もうこんな時間か。遅くまですまねぇなー、俺はそろそろ寝るぜ。
あ、お代とかそういうのは最後に纏めてカウンターの上に置いといてくれればいいから。
俺がいなくなった後でも注文がある場合は、そこの厨房の中から取ってってくれ。
勝手に入っても大丈夫だよ。そういう店だ」
エプロンを外して丸めると、クロスは厨房の中の洗濯機へと放り込む。
大きなあくびをしつつ、『STAFF ONLY』と書かれたドアの方へ行ってしまった。
「じゃあ、おやすみなー」
そう言うと、ドアの向こうへと消えていった。
- 165 :高向谷 司朗:2012/08/16(木) 23:58:52 ID:a8Y6fB0.0
- >>164
「……いいだろう、いつか見せ付けてやろうじゃないか。
美しさに腰を抜かすなよ」
自信満々に、笑うように言った。
「変な経営方針……まあ、それも道楽か。
お疲れサマー」
司朗はドアに向かって手を振った。
「さてと、勉強勉強……」
再び魔導書を開くと、コーヒー片手にそれを読みふけるのだった。
- 166 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 13:13:34 ID:F3p0mZoQ0
- 【中央公園】
そこに、ベンチに座って寂しそうにコーヒーを飲む青年の姿が会った
(…アレから2カ月、俺の記憶はまだ戻ってない…友達とかいたが今でも思い出せない
精神科の医師は事故によるショックだといったが…違うような気がする…)
- 167 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/17(金) 13:22:38 ID:HnkBBDEo0
- >>166
ベンチの後ろ茂み。
その奥からエンジンの唸り声が聞こえてくる。
やがてそれはだんだんと近づいてきて……
「どっせーい!!!」
なんとベンチの後ろからバイクが飛び出してきた。
「よっしゃ! 見知った公園に来た!! いや迷った時はどうしようかとうぉちょおまッ!?」
バイクでベンチを乗り越えたはいいが、着地に失敗。
前輪が外れ、そのまま公園の広場の中をバイクと共に男が転がる。
大事故である。
しかし男はピンピンとした様子で立ち上がり、
「うあー! また壊しちまったー!!」
自分の体よりバイクの心配を始めたのであった。
バイクの破片を集めつつも周りを見渡し、そこで海賀に気付く。
「あ、騒がしくてごめんな。破片とか飛んできてない? 大丈夫?」
- 168 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 13:24:44 ID:vljhfSlg0
- >>166
「やはり箱庭での特訓がいちばんですね」
【近くの端末から実体化する姿が見える】
【制服を着ていることから見たところ千夜学園の生徒であるらしい】
「さすがにあつい…
こんな炎天下にずっとたってる人はいませんよね」
【なんとなく、あたりを見廻しているようだ。】
- 169 :羊の人:2012/08/17(金) 13:25:40 ID:Og79fUVQ0
- >>166
「くぅーん・・・・」
【羊のような犬のような、奇妙な生物がうろついていた】
>>167
「きゅー?」
【倒れたバイクと男を小さい羊みたいな生き物が不思議そうにみている】
「くぅーん」
【羊のような奇妙な体の背中からプラカードが出てきた】
[大丈夫?】
- 170 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 13:29:07 ID:F3p0mZoQ0
- >>167
「…?」
後ろから音がして振り向く、そして
「え?、え!?、えぇ〜!?」
驚きすぎで声を上げてしまう
「え!?、あの、その、だ、大丈夫ですけど…」
そう言うとバイクを見る
「派手に壊れてますね…よいしょ」
『片手で』バイクの前輪を持ち上げて、外れた場所の部分にタイヤを入れる
「うぅ〜ん、ふん!!」
形を元に戻すと力技でバイクに前輪を戻す
>>168
「あ、……こんにちは」
笑いながら挨拶をする
- 171 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 13:29:49 ID:F3p0mZoQ0
- >>169
「……変わった生物だ…」
目を丸くさせる
- 172 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/17(金) 13:33:09 ID:HnkBBDEo0
- >>169
「…………」
クロスの中が疑問で溢れかえる。
「な、なんだコイツ。犬? 羊? 何? で、なんでカードが出てきて……え、あ、うん、大丈夫だけど……」
カードを受け取りつつもクロスの疑問は止まない。
ただ「言葉は通じるらしい」というのは分かったようで、
「……お前、何?」
>>170
「あー、悪いな、サンキュサンキュ」
そう言いつつもバイクをベンチの近くまで移動させる
「お前スゲー力持ちだな。いま片手でやらなかった?
このバイクのホイールって色んなパーツが入ってるから無駄に重いんだが……」
バイクの状態を確認しつつ、海賀に声をかける。
「……あー、軸がイカレてんのか。ナットも磨耗してやがる」
声をかけながらも修理開始。
- 173 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 13:38:27 ID:vljhfSlg0
- >>167
「ぬぉ!?」
【突然飛び出してきたバイクに驚いて飛び退く】
「…大丈夫ですか?
あの、すごい事故なんですが…」
>>169
「…?
なにか小さな生物が…」
【じっと羊のような生き物を見る】
「変わった生き物ですね…」
>>170
「おや、こんにちは…
ん?どこかでお会いしましたかね?」
【軽く首を傾げながら言う】
【鶫の方は学生にしては大きな胸を持っているようだ】
- 174 :羊の人:2012/08/17(金) 13:56:39 ID:Og79fUVQ0
- >>171
「くぅーん」
【尻尾をふっている。うれしいのだろうか】
>>172
「わんっ」
【犬っぽく鳴いた。そして新しいプラカードが出てきた】
[謎の生物]
>>173
「くぅーん♪」
【少しうれしそうだ。尻尾をふってあたりをうろついている】
- 175 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 14:00:33 ID:F3p0mZoQ0
- >>172
「い、いえいえ」
「いえ、普通に軽かったですけど…」
こともなげに言う
「バイクの用語はよくわかりませんけど残念ですね。
直せるんですか?」
>>173
「いえ、……会ったとしても多分、覚えてないです」
少し悲しそうな顔をする。
胸に関しては気付いていない。
>>174
「…………」
そっと近付いて触る
- 176 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/17(金) 14:04:53 ID:HnkBBDEo0
- >>173
「あー、なんだテメーか。ちょっと着地に失敗してなー。
ま、俺はこの程度じゃ死なねーよ。大丈夫だ」
言葉通り、ピンピンした様子である。
>>174
「…………」
異能都市は不思議な町だ。
意味不明かつ理解不能なことが沢山起こる。
そんな街で長年生きてきたクロスは、ここで生きるコツを既に身につけていた。
いわく、「分からないことを無理に分かろうとはしない」ということだ。
「……ああ、うん、分かった。よろしくな。名前とかあるの?」
もう相手の種族だとか正体とかはとりあえずスルーすることにした。
>>175
「はぁ? 軽かっただぁ? ……まあいいか」
本人が軽いと言ったのなら軽いのだろう、と思い直すことにする。
「ああ、多分直る。壊れたパーツはまた作ればいい」
そう言うとクロスの体が仄かに光り、何もない空間から次々と金属製のパーツが現れる。
「ええと、ここのパーツも曲がってんな、取り替えておくか」
手の中にレンチを作り出し、前輪の修理を始めた。
「あ、悪いけどさー、ちょっとバイクを動かないように支えててくれないか?」
- 177 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 14:10:27 ID:vljhfSlg0
- >>174
「犬…だとしたらしっぽを振るのは楽しいという証ですが…
人がいっぱいで嬉しいとかでしょうかね」
【楽しそうにその様子を見る】
>>175
「ん、そうですかー。
ひょっとしたらこのあたりの学園にいるかなーっと思いまして」
【軽く頭を掻きながら言う】
「まあ、たしかにいっぱい居ますし気づかないかもしれませんね」
>>176
「ほんとに無事なんですねぇ…
その力強さは私も欲しいところです…」
【どこか羨ましそうに言う】
「でもバイクは…無理そうですね…」
【ぶっ壊れたバイクを見て言う】
- 178 :羊の人:2012/08/17(金) 14:17:44 ID:Og79fUVQ0
- >>175
「くぅーん♪」
【目を細め、少し高い声で鳴いた。】
>>176
「わんっ」
【渦巻いていた尻尾を伸ばし、地面に「ハフバル」と書いた】
「きゅー♪」
>>177
「わんっ」
【肯定するように、大きく鳴いた】
- 179 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 14:27:19 ID:F3p0mZoQ0
- >>176
「はぁ………何もない所から色んなものが………」
目を丸くさせて驚く
「曲がってるんですか?、それじゃあ………」
その曲がったパーツを持つとギギギ…と音を立てながら真っ直ぐにさせる
「これでいいですか?」
そう言って、真っ直ぐに戻したパーツを手渡す
「あ、はい」
そう言うとバイクを支える
>>177
「えぇ、確か私立千夜学園という場所に通ってた………と思います」
曖昧に答える
「えぇ………」
>>178
「………可愛いかも………」
そう言うと首をくすぐる
- 180 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/17(金) 14:29:43 ID:HnkBBDEo0
- >>177
「全開の闘祭決勝戦進出した俺様がバイク事故なんかで死んでたまっかっての」
へっへっへと笑いつつも、クロスはバイクを直してゆく。
「あ、そこのパーツ取ってくれ。サイズを忘れたから参考にする」
>>178
「ハフバル、ねぇ。あ、俺はクロス。銃寺森クロスだ。まあ、よろしくたのんますわー」
レンチをグルグル回しながら答えた。
>>179
「あ、いい感じいい感じー。家に着くまではなんとかなりそう」
パーツを嵌め込み、前輪部分を分解して開き、ホイールを嵌め込んでナットを回す。
「……っていうか、やっぱりお前ってスゲー怪力キャラだと思うよ?
だって今お前が曲げたのって、このバイクの持つ負荷に耐えられるようにかなり頑丈に作られたパーツだもん。
あ、そうだ。お前、名前は? 俺は銃寺森クロスってんだ」
- 181 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 14:32:43 ID:vljhfSlg0
- >>178
「なるほどねー。
元気なのはいいことですよ」
【頭を撫でようと手を伸ばしに行く】
>>179
「と、思います。というと?
もしかして」
【しばらく考えてから口を開く】
「よく覚えていないんでしょうか?」
>>180
「決勝進出ですかー。
凄いです!私も負けずに優勝狙っていきます!」
【そう言って拳をぐっと握った】
「あ、はいわかりました。
これですね?」
【そう言って支持されたパーツを回収し、クロスに手渡す】
- 182 :羊の人:2012/08/17(金) 14:40:57 ID:Og79fUVQ0
- >>179
「ワッッワフッワフ」
【痙攣しているのだかうれしいのだかなんともいえぬ
反応をした】
(首はちょっと・・・・)
>>180
「わんっ」
【背中からプラカードが出た】
[よろしく]
「わわーん」
【前のプラカードをひっこめ、また新しくプラカードが
背中から出てきた】
[どうやって鉄出したの?]
>>181
「きゅーん♪」
【撫ぜられて喜んでいるらしい】
前の飼い主は撫ぜてなんかくれなかったなぁ・・・
そんなことを思い出しながら目を細めた
- 183 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 14:47:19 ID:F3p0mZoQ0
- >>180
「そうですか、よかったですね」
と言って微笑む
「え?、そうですか?、そこまで硬くなかったと思いますけど
えっと、銀森次さんですか、僕は…峰岡 海賀って名前…らしいです」
思い出すように答える
「確か大学生でまだ職業は決まってなかったみたいです」
>>181
「えっと…二ヶ月くらい前から事故で記憶が無くて…」
少しさみしそうに言う
>>182
「(気持ちいいのかな?)……」
さらにくすぐってくる
- 184 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2012/08/17(金) 14:53:25 ID:HnkBBDEo0
- >>181
「ただ最後に負けたから、アイツとは闘祭関係なく決着をつけちゃる」
ヒヒヒヒヒという憎しみとも喜びとも分からない感情でクロスは笑う。
「ああ、お前も出てんのかー。ま、頑張れや。トーナメント式は負けられないから怖いよなー」
手渡されたパーツをバイクに嵌め込んだ。
>>182
「え、そのカードどこから出てんの? っていうかどういう体の構造してんだテメーは」
そう言いつつも立ち上がり、バイクのハンドルの調子を確認する。
「ああ、金属召還は俺の能力だよ。炎使いが炎を出して操るように、水使いから水を出して操るように……
俺はそれと同じように、金属を出して金属を操るんだ。便利っちゃあ便利だけど、結局は物理的な戦闘しかできん」
バイクはほぼ直ったようだ。
クロスは「よし、」と頷きエンジンをかける。
>>183
「銃寺森だッ! じゅーじもり! ……ああもう、クロスでいいよ。クロスで」
やれやれと頭を掻く。
「なんだお前、記憶が曖昧なのか?
ま、あれだ。思い出せないなら思い出せないなりに、今を楽しむといいぜ。
大学生だろ? 色々と楽しんでおけよ」
クロスはバイクに跨り、ハンドルを握る。
「どうせ……過去なんてのは向こうから勝手にやってくる」
まるで経験者のようにそう言うと、クロスはエンジンを吹かした。
「修理手伝ってくれてありがとな! 今度俺の店に来いよ、礼くらいさせろ。それじゃあな」
最後にクロスは海賀に名刺を押し付けるように渡すと、バイクを走らせて公園を去っていった。
- 185 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 15:02:32 ID:vljhfSlg0
- >>182
「いい顔をしますねー。
どこの子なんでしょうね」
【なにかないかな、と思いながら体の周囲を見回す】
>>183
「そうですか…
それは大変ですね」
【心配そうに返す】
「でも、大丈夫ですよ。
ゆっくり思い出していけばいいです」
【そう言って励ました】
>>184
「そうですか…
決着付けられるといいですね」
【そう言って頷いた】
「はい、さすがに以前のは無茶が過ぎましたけど…
写真判定だのって騒がれて…申し訳ないです」
【反省するように頭を下げた】
「じゃあさようならー!」
【そう言って微笑みかけながら見送った】
- 186 :ハフバル:2012/08/17(金) 15:11:02 ID:Og79fUVQ0
- >>183
「ワワッフワフッワッフッワ」
【だんだん痙攣に近づいてきたような気がする・・・」
「ワンッワンッ」
【背中からプラカードが出てきた】
[やめてくれー]
>>184
「わんっわん」
【背中にある切れ込みを開いたり閉めたりした】
「わわ〜ん」
【小さい手足で、去っていくクロスに手を振った。】
>>185
背中にある謎の切れ込み以外はいたって体は羊、顔
は猫に似ている、奇妙な生き物だった。
【背中の切れ込みが開き、プラカードが出てきた】
[家出しました]
- 187 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 15:21:30 ID:F3p0mZoQ0
- >>184
「あ、すみません、クロスさんですか」
申し訳なさそうな顔をする
「あ、はい、ありがとうございます。」
そう言うとペコリと頭を下げる
「あ、べつにそんな」
名刺を受取る
「AGEカフェ…あ、さようなら」
>>185
「あ、いえ、お構いなく」
「はい…」
>>186
「ん?、あぁ、ごめん」
そう言うと首から手を離す
「じゃあこっち」
そう言うと、尻尾を撫でる
- 188 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 15:24:17 ID:vljhfSlg0
- >>186
「家出?
どーして家出したんです?」
【看板を眺めながら不思議そうに言う】
「というか…かなり上手に字をかけているのはどういうことなのでしょう」
【少し驚いているようだ】
>>187
「ひとまず…
お医者さんに相談はしてあります?」
【気になって尋ねてみる】
- 189 :ハフバル:2012/08/17(金) 15:30:02 ID:Og79fUVQ0
- >>187
「フッー!」
【猫が威嚇するような泣き声をあげながら尻尾を巻いて
元に戻した】
どうやら尻尾は触らないほうがいいらしい
>>188
「わわん」
【背中から「企業秘密」と書かれたプラカードが出てきた】
「わんっわんわわん」
【巻いてある尻尾を伸ばし、器用に文字を書いた】
ブラック 労働
- 190 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 15:39:45 ID:F3p0mZoQ0
- >>188
「あぁ、うん、ちゃんと病院には通ってるよ
先生は一時的な物っていってるけど…」
>>189
「あ、ごめん
…こっちは?」
お腹をさする
- 191 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 15:51:41 ID:vljhfSlg0
- >>189
「えーっと、ひどい会社に勤めてるってことですか…
動物なのに可哀想すぎます」
【慰めるように頭を撫でた】
>>190
「一時的ですか…
それなら思い出す機体はできますね。
頑張ってください」
【励ますように答える】
- 192 :ハフバル:2012/08/17(金) 16:00:09 ID:Og79fUVQ0
- >>190
「きゅーん・・・・」
【特に反応はない、いつもどおりである。】
「わんっ」
【背中からプラカードが出てきた】
[記憶がないの?]
>>191
「きゅーん・・・・」
【尻尾を使い、地面に文字を書いた】
飼い主の錬金術師が餌くれなかった
- 193 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 16:11:08 ID:tc7JkKM.0
- >>191
「えぇ、ありがとうございます」
そう言うと微笑む
「そういえば貴方のお名前は?」
>>192
「んー、反応なしかー」
少し残念そうな顔をする
「ん?、あぁ、そうだよ」
- 194 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 16:24:10 ID:vljhfSlg0
- >>192
「それはひどいですねー。
動物虐待ですよ。何か餌がないと…」
【辺りを見回しながら答える】
「そういえば貴方は何を食べるんでしょう」
>>193
「どういたしまして…
私ですか?」
【そういうと胸を張って答える】
「私の名前は防人鶫(さきもりつぐみ)と言います。
千夜学園高等部所属です。
よろしくお願いします」
【そう言って頭を下げた】
- 195 :ハフバル:2012/08/17(金) 16:34:19 ID:Og79fUVQ0
- >>193
「わんっ」
【背中からプラカードが出た】
[なんか変わった力とか持ってない?]
>>194
「わんっわん」
【尻尾で地面に文字を書いた】
雑食
【その後、背中の切れ込みを開いて尻尾をその中に突っ込み
切れ込みの中からサンドイッチを取り出した】
- 196 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 16:40:09 ID:tc7JkKM.0
- >>194
「防人さんだね。
俺の名前は峰岡 海賀(みねおか かいが)
多分、大学生
よろしく」
こちらもお辞儀をする
>>195
「変わった力?、うぅ〜ん、多分ない
ちょっと腕力と握力が高いだけ」
- 197 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 16:44:31 ID:vljhfSlg0
- >>195
「なんでも食べるんですか…それは」
【と、最後までいおうとして】
「えぇっ?中に…誰か…」
【切れ込みの中から現れたサンドイッチを見て驚愕する】
>>196
「大学…つまり先輩に当たるわけですね…
こちらこそよろしくお願いします。峰岡さん」
【そう言って微笑みかける】
「ひとまず、記憶に関しては戻る可能性がありますから、大丈夫ですよ」
- 198 :ハフバル:2012/08/17(金) 16:51:08 ID:Og79fUVQ0
- >>196
「わふっ・・・」
【少し目をつぶって静かにした、考える仕草だろうか】
「わん」
【背中からプラカードを出した】
[突き詰めれば原因が見つかるかもよ]
>>197
「わんっ♪」
【出したサンドイッチを口まで持っていき、口の中に入れ、
咀嚼した。しばらくした後、プラカードを出した】
[こういう能力、術式なんですよ]
【再び尻尾で地面に文字を書いた】
全て自分の元飼い主が作った
- 199 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 16:56:36 ID:tc7JkKM.0
- >>197
「そうみたいだね。
よろしく、防人さん」
「だといいけど…」
冷めた缶コーヒーを飲み干す
>>198
「?」
こちらもいちおう静かにする
「え?、ど、どういうこと?
突き詰めるって…どういう意味?」
- 200 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 16:58:42 ID:vljhfSlg0
- >>198
「術式…ですか。
それであんな変な、いえすいません」
【かなり驚いてたようで、うっかり失礼なことをいいそうになっている】
「貴方の飼い主が…
魔法使いということですか」
>>199
「ええ、多分大丈夫です。
なるべく前向きに行くのがいちばんですよ」
【頷きながら答える】
- 201 :ハフバル:2012/08/17(金) 17:08:41 ID:Og79fUVQ0
- >>199
「わふ〜」
【プラカードを再び出す。出したプラカードはどうみても
背中の切れ込みより大きかった。】
[この都市に来て間もないけどみんななんかしらの
力もってる。きっとあるよ]
>>200
「わんっ」
【何が言いたいのか察したのだろう、一回鳴いた】
【その後、尻尾で地面に文を書いた。慣れてきたようか
文を書くスピードが早くなっているような気がする】
正確に言うと錬金術師だね、まさに天才だけど性格酷い
- 202 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 17:13:50 ID:tc7JkKM.0
- >>200
「あぁ…そうだな、ありがとう」
そう言うと立ち上がる
>>201
「そうなのか…でも俺、何もできないぞ?」
- 203 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 17:19:16 ID:vljhfSlg0
- >>201
「あ、すいません…」
【改めて深々と頭を下げた】
「錬金術師…どんな力を持っているんでしょうね…
でも性格が悪いんですか…餌を与えたなかったりでなんとなくわかりますけど…」
>>202
「ええ、がんばってくださいね」
【微笑むと鶫も立ち上がる】
- 204 :ハフバル:2012/08/17(金) 17:32:33 ID:Og79fUVQ0
- >>202
【尻尾を使い、地面に文を書いた】
そのうち分かる、いずれ
>>203
「わふー」
【少ししょんぼりした顔を浮かべた。尻尾も垂れ下がっている】
「きゅーん」
【しばらくすると地面に尻尾で文を書いた】
いろいろ研究してたなぁ、全部理解できなかったけど
(あの錬金術師から逃げ出す前に研究の成果とか
パクってきたけどぜんぜん分からなかったな・・)
- 205 :峰岡 海賀:2012/08/17(金) 17:35:45 ID:tc7JkKM.0
- >>203
「あぁ、ありがとう
それじゃ」
そう言うと手を振って帰る
>>204
「いずれ…か、曖昧だな
それじゃ、僕は帰るよ」
紙袋に包んである飴を渡していく
//ありがとうございましたー、話が見つかんないんでこの辺で
- 206 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 17:43:25 ID:vljhfSlg0
- >>204
「研究ですか…
なにか悪い研究じゃなければいいんですけど」
【そう言って不安そうな顔になった】
>>205
「はい、げんきでー!」
【そう言って大きく手を振り見送っていく】
- 207 :ハフバル:2012/08/17(金) 17:55:01 ID:Og79fUVQ0
- >>205
「わふー♪」
【小さい手で手を振りながら、見送った】
「わんっ」
【その後、もらった飴を器用に持ちながら背中に入れた】
>>206
「わんっ」
【一声鳴くと、背中からプラカードを出した】
[人畜無害・・・だったような]
思い出す、少なくとも、見た目は普通だった、でも―
常にマントを羽織り、そしていつも見ていた飼い主の
目は、常に周りを見下していた。まるで天上にいる残酷
な神のように・・・そして、何より、彼には憎悪が
渦巻いていた、彼自身では、彼の内にある何かの憎悪が・・
「わふ・・・」
【突然、震えだした。何かにおびえるように】
- 208 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 18:09:42 ID:vljhfSlg0
- >>207
「…うん?ど、どうしたんですか?
無害…だといったんですよね?」
【慌てて近くへ駆け寄っていく】
「大丈夫ですか!?」
- 209 :ハフバル:2012/08/17(金) 18:13:14 ID:Og79fUVQ0
- >>208
「きゅーん・・・」
【震えつつ、地面に文を書いた】
大丈夫、今日はもう巣に戻るわ
【そう書くと、とぼとぼと公園を去っていった。】
- 210 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/17(金) 18:24:10 ID:vljhfSlg0
- >>209
「ああ…はい、また会いましょう…」
【不思議そうな顔をしながら見送っていった】
「…色々ありそうですね」
【鶫もそう言いながら去っていった】
- 211 :高向谷 司朗:2012/08/18(土) 21:33:06 ID:a8Y6fB0.0
- 【異能の山】
樹に覆われた、比較的麓に近い場所。
司朗は修行の為、角の能力を使い、異能の山の熊と戦っていた。
「てえやあっ!!」
飛び上がり、拳を半ば振り下ろすようにして熊に突き刺した。
熊の左胸に、司朗の拳がめり込んだ。
「もう一撃!」
着地した司朗は、左腕、両脚に角を出現させる。
飛び上がり、熊の顎を左の拳で狙った。
「っだあ!」
アッパーカットが、熊の顎を捉えた。
「ラスト――!」
右腕の角が、熊に向く爪のように生え変わる。
それを熊の心臓を狙って、突き刺す。
「りゃあっ!
……折れたあっ!」
角は突き刺さったものの、角が折れた。
角が突き刺さったまま、熊が倒れ付した。
次の瞬間、熊の身体が、煙を上げて解け始める。
「どんな熊だよ!
……流石異能都市の熊、死体を残さないとは……」
後ずさりしながら呟いた。
突然変異か、何処かの研究所の実験体の逃亡個体か。
そういう生物はこの山どころか、異能都市全体でよくあることである。
- 212 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 15:14:48 ID:Ky43fxKk0
- 【深夜・廃墟】
「ハァ、ハァ」
全く人のいないある廃墟
そこで彼は走っていた
「なんで……なんで俺は追われているんだ!?」
その廃墟の屋上やいろんなところから黒ずくめのスーツ姿の怪しい者達が現れ
峰岡を囲む
「くそっ!、なんなんだお前等は!」
と、怒鳴って聞くが全員が剣やらマシンガンやらを取り出す
人数は20人、絶体絶命
- 213 :SUIT 戦闘員:2012/08/20(月) 15:15:42 ID:Ky43fxKk0
- 「やれ」
リーダー格っぽい男が命令すると
19人の戦闘員がマシンガンを峰岡に対し乱射する
- 214 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 15:21:47 ID:vljhfSlg0
- >>212
「うわぁ!?」
【突然歪みが廃墟の奥から発生し、中から一人の少女が現れる】
「…歪みに巻き込まれるなんてついてません…
が…」
【鶫はあたりを見回し、その状況に驚いた】
「これは…
いったいなんですか!?」
【ひとまず周りの人間を見て斜線軸の人間を押し出そうと】
「ええい、あぶないです!」
【おもちゃのマジックハンドを勢い良く飛ばして峰岡を押し出そうとする】
- 215 :ハフバル:2012/08/20(月) 15:28:54 ID:ry7wfIlo0
- >>212
「きゅーん」
(あれ?道に迷った?ってか廃墟でマシンガンとか近所迷惑
だろ・・・)
【一匹の小動物が戦闘員の後ろ側にいた。どうやら迷い
こんだらしい】
>>213
(マシンガン・・・資源キター)
【羊にも似た小動物は戦闘員に気づかれないように背中の
切れ込みを開いて壊れたブラウン管テレビを猛スピード
で発射した】
いくら戦闘員であろうとそれなりに重さのあるブラウン管
テレビにぶつかればひとたまりもないだろう
- 216 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 15:34:16 ID:Ky43fxKk0
- >>213
「う、うわぁあああああ!!」
眼前に迫る死に絶叫を上げる
>>214
「ぐぇっ!?」
背中から押されて妙な声を上げて前のめりに倒れるが、そのお陰でなんとか避ける
「なんなんだよ…なんなんだよここは!!」
>>215
「あ!、前の羊っぽい生物!
………え…どんな攻撃?」
- 217 :SUIT 戦闘員:2012/08/20(月) 15:41:15 ID:Ky43fxKk0
- >>215
「ぐえっ!!」
そのブラウン管テレビを一人の戦闘員が頭に直撃する
>>214 >>215 >>216
「チッ、邪魔が入ったか」
リーダー格の者が声を上げる
「ほう……」
防人の体を舐めるように見、ハフバルを興味深そうに見る
「ターゲットは冷却しろ、女と謎の生物は捕えろ」
と、命令すると、戦闘員たちは三角型の陣形をとる
- 218 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 15:47:48 ID:vljhfSlg0
- >>215
「わっ!?
今のは何ですか!?」
【突如横を素通りしたテレビを見て振り返る】
「貴方は…以前の羊犬さんではないですか…
なるほど、あんなこともできるんですね」
【振り返りその姿を見て安心したように言う】
>>216
「間一髪助かりましたね。
大変なことにならなくてよかったです」
【見るとそこには以前であった学生の姿がある】
「怪我はありませんか?
ひとまず怪我をさせないように気をつけたのですが」
【辺りを警戒しながら言う】
>>217
「なんですか…今度は私を見て…」
【謎の人物が自分のスタイルのいい体を見回しているのを見て】
「くっ…嫌らしいやつです…
貴方達ごときに掴まるわけには行きませんよ!」
【怒りの顔を向けて懐から鉄砲を取り出す】
「…さすがに多数が相手では不利かもしれませんが…」
【そう言って足などにも力を貯めこんでいく…少々時間が掛かるがそれでも自分のパワーアップにも繋がるだろう】
「ちょっとどいてもらいます!」
【そう言って鶫は前方の戦闘員に鉄砲を発射する】
- 219 :ハフバル:2012/08/20(月) 15:58:43 ID:ry7wfIlo0
- >>216
「わんっ」
【プラカードなどかかげている余裕はないのだろう、鳴き声
ひとつで済ませた】
>>217
(なるほど、リーダーを中心に統制されている・・・・。
確かこういう時はリーダー狙えば崩れるんだっけな。)
【そう考えると背中の切れ込みから重機関銃を展開し、
リーダを中心に陣形が崩れるように敵の足元に大量の
弾丸を発射した】
避けようとすれば陣形が崩れ、かといって維持しようとすれば
足元に被弾し、機動力が大きく削られるであろう
>>218
ワンッ
【肯定するように一声鳴いた】
- 220 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 16:01:55 ID:Ky43fxKk0
- >>218
「さっ、防人さん…」
以前公園で出会ったこの学生の名前を思い出す
「ありがとう。
でも……なんでここに?」
>>219
「…………言ってることが分からなくて困る…」
- 221 :SUIT 戦闘員:2012/08/20(月) 16:06:18 ID:Ky43fxKk0
- >>218 >>219
「散開!!」
命令すると同時に陣形を横に二列にさせ、後ろ側の列の戦闘員が前列の戦闘員の頭をけって
飛び上がり、その状態からマシンガンを連射させ
前列の十人が両手に短剣を装備し、突撃する
しかもハフバルの銃弾を両手に持つ剣で弾きながら突撃してくる
>>220
「どれ、お前の相手は俺だ」
リーダー格の男が出てくる
- 222 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 16:11:29 ID:vljhfSlg0
- >>219
「ひとまず…
あの人を助けるのにご協力をお願いします!」
【鶫は相手を見据えながら答える。こっちもあまり余裕が無さそうだ】
>>220
「すいませんね。
歪みでこんなところに飛ばされちゃったみたいでして…
でもひとまず後回しです!」
【そう言って右手の鉄砲を回す】
「よくわかりませんが、あなたを助けます!」
>>221
「あぶなっ!」
【鶫はマシンガンの連射を避けるために強化された靴の力で素早く飛び退いた】
「む、弾かれますか…
でもこれなら!」
【突撃してくる戦闘員を見て、すぐさま狙いを足元に向けると】
「さっきとはちがいますよ!!」
【そう言って先程よりもさらに力をチャージした弾丸を発射した】
【現在の威力はライフルに匹敵するだろうか】
- 223 :ハフバル:2012/08/20(月) 16:26:48 ID:ry7wfIlo0
- >>220
「わふっ」
【一声で返事をした。そんな事態じゃないとでも言っているのだろうか】
>>221
(マシンガン弾くとかどうみても人もどきだろ・・・)
【そう思うとハフバルは背中の切り込みを開く、そうすると
マシンガンの弾はまるで引き寄せられるかのように背中の
切り込みに入った】
(けど迂闊だよね)
【そして背中の切り込みから使い古された大型の冷蔵庫、タンス
ガスボンベなどをいくつも凄まじい速度で戦闘員の上半身上くらいに
打ち出した。突撃してくる戦闘員を阻み、そして押しつぶそうとするようにさまざま
な家電製品が戦闘員に向かった】
>>222
「わふっ」
【一声鳴いて首を縦に振った】
- 224 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 16:32:53 ID:Ky43fxKk0
- >>221
「お、お前等はなんで俺を襲うんだ!?」
いきなり襲われ、いきなり殺されかける、当然な質問だ
>>222
「え、えぇと、うん、わかった」
とりあえず後回しと言う言葉を聞いて自分も黙る
>>223
「……無駄話はやめろってことか」
- 225 :SUIT 戦闘員:2012/08/20(月) 16:40:41 ID:Ky43fxKk0
- >>222>>223
マシンガンが効かないと気付くや否や全員剣を装備する
>>222
一人の戦闘員がその弾丸に当たり転ぶが、残り九人の突撃する戦闘員が片手に持つ剣を投げる
>>223
その数々の家電製品に当たるが、どれもこれも衝撃を受けるだけで退く気配がない
そしてガスボンベだけ当たった瞬間に爆発する
煙が生えた時、一匹は上半身が消し飛んでいた…脊椎を残して
しかし残った下半身はまだ走り続け、脊椎は腕の骨だけを再生して吹き飛んだ剣を回収する
その様子から人間ではないことが分かる、頭部が無いのにもかかわらず目があるように動くのだから
>>224
「ふん、答える必要なぞないわ!!」
そんな質問をひとけりして峰岡を殴り飛ばす
まるでバットで殴られた様な感覚だ
- 226 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 16:43:54 ID:vljhfSlg0
- >>223
「私は私で集中します…!」
【相手のほうをじっと見ながら答えた】
>>224
「気にしないでいいですよ。
ひとまず追い払ってからにしましょう」
【軽く言葉を交えながらもその目は真剣である】
>>225
「な、ちょっと…!」
【投げられた剣を見て、つぐみは即座に伏せる】
「私を捕まえたところでなんにもなりませんよ…!でいやっ!!」
【その後、すぐさま地面に向けて強烈なケリを行った】
ドゴォン!
【強化された靴によるキックで、地面に標的を転ばす程度の衝撃が伝わるかもしれない】
- 227 :ハフバル:2012/08/20(月) 16:55:46 ID:ry7wfIlo0
- >>224
【リーダ格に蹴られている姿をじっと見ている。隙でも
うかがっているのだろうか・・・・】
>>225
(さぞかし飼い主が見たら大笑いしそうな光景だわな、
しかし人じゃないだと・・・・)
【ハフバルは戦闘員が剣をもった事を確認し、再び
重機関銃を出した】
(弾いてみろ、その弾丸は特製だ。弾丸の中に一つ一つ
小さい爆弾やら液体酸素やら弾いたとたんにバンだ)
【ハフバルは後ろに歩きつつ重機関銃で再び足元を狙い
弾丸を乱射、弾幕を張った】
>>226
「わふっ」
【ハフバルは向かってくる戦闘員に目を向けた】
- 228 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 17:01:55 ID:Ky43fxKk0
- >>225
「ごふっ!!」
腹部にそんな衝撃を受けて吐血しながら吹き飛ばされる
「グフゥ、くそっ!!」
そのリーダー格の男の顔に蹴りを入れる
- 229 :SUIT 戦闘員:2012/08/20(月) 17:08:07 ID:PzHoZPG.0
- >>226
確かに全員転ぶが受け身をして立ちあがる
そして円形に囲む
>>227
その特性の弾丸を弾くと同時に足と剣先が吹き飛び、転ぶ
しかし残った腕で逆立ちすると走ってるときと変わらない速度で腕を動かし
尚且つ吹き飛んで千切れた足から鋭い骨が伸びてくる
その見た目はまるでサソリのようだ
そして弾幕を伸びた脚で的確に弾き、腕に当たらないようにする
>>228
「……」
蹴りは頭部に直撃する、だが
「フン、この状態じゃ所詮この程度か」
まるでなんとも思わない表情で喋り
海賀の足を掴む
「さっさと覚醒しろ!!」
と、怒鳴ると同時に壁に叩きつける
- 230 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 17:11:39 ID:vljhfSlg0
- >>228
「峰岡さん!
大丈夫ですか!?」
【つぐみは慌てて峰岡の方へ顔を向ける】
「あんまり無茶しないで下さい!
助けますので!」
【そう言いつつリーダー格の男にも銃を向ける】
>>229
「くっ…なかなか駄目ですが…
まずはっ!」
【つぐみは力を溜め込んだ鉄砲で】
ガァン!
【リーダーに向けて鉄砲の弾を発射した。阻止を優先したのだろう】
「それだけでは…」
【しかし自分の身のためにもと思い、鶫は置いてあった風呂敷を見て新しい武器、模造刀を取り出した】
- 231 :ハフバル:2012/08/20(月) 17:23:00 ID:ry7wfIlo0
- >>229
>>230
(ずいぶん器用な芸当を・・・囲まれた・・・使うしかないか・・・)
【ハフバルは背中の切れ込みから奇妙な筒状の物体を発射した。
筒状の物体は防人を囲んでいる円陣の上あたりに停滞し、
上底と下底からいくつもの芯が飛び出した。】
(元飼い主のとっておきだ、ただじゃ済まないぞ)
【芯からいくつもの電流が走り、そして囲んでいた戦闘員とこっちに向かってくる
戦闘員に凄まじい速度で飛来する極太の電撃を放った】
あの電撃に直撃すれば炭が残るかさえ危ういだろう。
- 232 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 17:30:38 ID:PzHoZPG.0
- >>229
「なっ、この感触……グファッ!!」
壁に足をもったまま叩きつけられ、吐血する
そのうえ骨まで大変なことになる
「グヴォッ、ガハッ!!」
>>230
「逃げろ!!」
大声を上げる
「コイツは……生物じゃない!!」
- 233 :SUIT 戦闘員:2012/08/20(月) 17:40:14 ID:PzHoZPG.0
- >>232
「ほう、気付いたか」
少し驚いたような顔をする
>>230
「ムッ!!」
その弾が『頭部』に当たる
>>231
その極太の電撃が全ての戦闘員に当たる
残ったのはせいぜい灰ぐらいだ
そしてその電撃の一つがリーダー格の男に向かう!!
弾丸を頭部に受け、煙が出ているのにも関わらず、腕を突き出してその電撃を止める
電撃を止めた腕を見ると、先程あった筈の肉がそげ落ち、中から機械が出てくる
そして煙が晴れた時に見えたのは、まるでターミネーターの頭部だ
「グハハハッ!!、驚いたか!!
俺はサイボーグよ!、今の電撃は効いたが、その程度の弾丸じゃ傷一つつかぬわぁ!!」
と、言うと先程受けた右腕を変形させてガトリング砲になる
>>232
「ハチの巣になれ!!」
そのまま峰岡に向けてそのガトリング砲を至近距離で連射する
撃たれるたびに大きな煙が出て、晴れた時には体中穴だらけの峰岡の死体が見えるだろう
- 234 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 17:45:12 ID:vljhfSlg0
- >>231
「ぬおぉ?
こんな装備まで有るんですか?」
【発せられる電流を見回して驚いた】
「自分は大丈夫なんでしょうか…」
【どこか心配そうに返す】
>>232
「くっ…そういうわけには行きません!
貴方を助けないと逃げられませんよ!」
【峰岡をじっと見て声を上げる】
「相手が人でなくとも、止めるものは止めます!」
>>233
「やめなさい!
くっ…このっ!!」
【鶫は力を込めた弾丸を続けて発射する…】
「これでは…!」
- 235 :ハフバル:2012/08/20(月) 18:06:13 ID:ry7wfIlo0
- >>233
(小型の荷電粒子砲や電磁投射砲にすら威力は劣るとは
言ったがそれでもあれを炭に変える・・・なんつーもんを作ったんだ)
【作った飼い主に恐怖を抱きつつリーダを見た】
(あいつは確か「冷凍しろ」といったな。あいつは熱を加えると
どうにかなるのか?)
いちかばちかナパームを撃つという手段もあったが、それは
あまりにも危険だと判断した。
(どうすればいい・・・)
>>234
「わんっ」
【防人に向かって首を振った。どうやら影響はないらしい】
- 236 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 18:10:28 ID:PzHoZPG.0
- >>233
「ッ!!」
声を出す暇もなく、そのガトリング砲を受ける
……そして受け終わった時には体中が弾丸によって穴だらけになり、見るも無残な死体になっている
頭部にまで穴が開き、完全に死んだ
……人間としては
もし聴覚が異常なまでに鋭いならば、心臓に穴が開いて止まっていたが、数分後にはまた動き出すのが分かる
- 237 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 18:15:27 ID:PzHoZPG.0
- >>236
「頭部を破壊、そして冷却しろ、だったな」
作業をするかの様な音質で言うと、左腕を物質瞬間冷却銃に変形させて峰岡に向ける
「さっさとおわらせねぇとな」
>>234 >>235
「ぬぅ!?」
さすがに連続して攻撃を受けたのであれば退く
「おのれぇ、……捕えて色々やろうと思ったがやめだ
お前等もハチの巣になれ!!」
そう怒りながらいってガトリング砲を一人と一匹に向けて乱射する
- 238 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 18:22:33 ID:vljhfSlg0
- >>235
「大丈夫…ですか。
ありがとうございます」
【大きく頭を下げて言う】
>>236
「…っ…そ、そんな…
ことって…」
【鶫は一瞬死なせてしまったと思い、泣きそうな顔になる…が】
「…?今、なにか聞こえたような…」
【能力を高めていた影響かわずかに音が聞こえたような気がして、耳を傾ける…】
>>237
「この…許しませんよ!!」
【怒りをあらわにした鶫は再び力をチャージしようとするが】
【ガトリング砲の乱射を避けるため、右に向けて勢い良く飛んだ】
「ぐっ…!」
【だがその時、足に弾丸がかすめてしまい、途中で倒れこんでしまう】
(…このままではまずい…)
【鶫は制服に力を貯めて攻撃に備え始めているようだ】
- 239 :ハフバル:2012/08/20(月) 18:31:08 ID:ry7wfIlo0
- >>237
(飛び道具は効きませんよっと)
【再び背中が開き、ガトリングから放たれた弾丸がまるで
自分の意思でそこに向かうかのように吸い込まれた】
(冷却か・・・・)
【その後に背中から滑走砲―幾分か小さくなっているがそれは
戦車についている主砲を取り出し、リーダに発射した】
(その主砲の弾はナパームだ)
【ハフバルはどす黒い表情を浮かべながらリーダを見つめた】
>>238
「わふ」
【そういうと峰岡のほうを見つめた。何かに気づいたかのように】
- 240 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 18:50:42 ID:PzHoZPG.0
- >>237
乱射のせいで忘れていた
冷却せねば大変なことになるのを
峰岡は、確かに死んだ
しかし脳内にある寄生植物兵器『トナルプ』が防衛本能を働かせ
脳の破壊された細胞と傷を治し、心臓の停止した機能を働かせ
体中の神経をトナルプは繋ぎ、蘇らせた
そして峰岡は起き上がった、目は両方とも黄色く不気味に輝き
そのリーダーに気配を消して背後から近づき、ガトリング砲を掴む
掴んだ瞬間にその部分が溶け始めて、ボトリと落ちる
そして落ちた瞬間、峰岡の体が変色し、緑色になり、髪の色は黒から紫になり
尚且つ体中の穴が塞がれ、垂れる血は真っ白になり、垂れた真っ白な血はコンクリに当たると同時に溶かした
背中かはラフレシアの様な物が生え、そこから熱気と胞子を常に出している
もはや人間ではない、大量虐殺兵器実験生物峰岡の姿、化け物であった
そしてリーダーの胸ぐらを片手で掴んで遠くに投げ飛ばし、雄叫びを上げる
「トゥープァー!!」
その雄叫びは、大地を揺るがし、周りの廃墟の窓のガラスを割らせた
- 241 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 18:52:45 ID:PzHoZPG.0
- >>240
付けたし
そして投げたと同時にこちらに来たナパーム弾を背中のラフレシアの様な植物からツルを出し
そのまま背中の中に回収する、するとナパーム弾が破裂するとともにラフレシアから火炎が少し飛び出る
- 242 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 18:55:21 ID:PzHoZPG.0
- >>238 >>239
「えぇい!!、避けるな!!」
と、どんどん怒りながら叫ぶ
そして忘れていた、…冷却せねば大変なことになるのを
>>240
気付かなかった、真後ろに自分を殺す存在がいる事に
そしてガトリング砲を掴まれてようやく気付く
「なっ、しまっ!!」
た、と言う前に投げられる
「ンギャアアアアアァアアア!!」
そして投げられた所に激突する
- 243 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 19:04:06 ID:vljhfSlg0
- >>239
「…何かわかるみたいですね…
ひとまず、敵を倒してから確かめましょう」
【そう言ってハフバルに目を向けた】
>>240
「なっ!?いったい・・・
どうしたんですか!?」
【突然起き上がった峰岡を驚いた顔で見る】
「…これは一体…どういうことなんでしょう…」
【その異形を見てただ呆然としていた】
>>242
「くっ…こうなったらあなたを仕留めます!」
【よくわからない・・・しかしここは倒すチャンスかもしれない】
「いけぇ!!」
【鶫はリーダーに向け、鉄砲をさらに連射していく】
- 244 :ハフバル:2012/08/20(月) 19:11:39 ID:ry7wfIlo0
- >>240
(なんともまぁ個性的な鳴き声、そしてB級映画に出てきそうな
外見)
【ハフバルはそう思いつつ、変わり果てた峰岡を見た。】
(なるほど、あれは炎を取り込む、だから冷却とか言っていたのか。)
―なら話は早い
>>242
(仕方ない、彼にはこのグロテスクな生物を冷却するために
利用させてもらうかな)
>>243
「わんっ!」
【そういうと背中からプラカードを出した】
[作った組織の張本人だ、あいつを泳がしたほうがいい。その
後、漁夫の利を狙えばいい]
- 245 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 19:18:50 ID:PzHoZPG.0
- >>242
「ブルブルブルブルブルブルブルブル」
奇妙な『音』を連呼して体を痙攣させる、そして
「トゥブラー!!」
そして口から火炎を出す、戦争などで使われる火炎放射機など目ではない
そしてラフレシアの様な物は周りから酸素を多く吸いこんでいる
そして吸いこむと同時に胞子もまき散らす、どうやら冷却機能のようだが…
- 246 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 19:21:31 ID:PzHoZPG.0
- >>243
「くそっ!!」
弾丸をそのまま受け続けるわけにもいかず、左腕の物質瞬間冷却銃を弾丸に向けて発射する
すると弾丸はどんどん減速していき、凍る
>>244 >>245
「火炎機能だと!?、そんな機能なんてない筈なのに!」
と、愚痴ると同時に物質瞬間冷却銃を向けて火炎の勢いを止めるが、しかしジリジリと押されていく
- 247 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 19:37:34 ID:vljhfSlg0
- >>244
「泳がせた方がいい…ですか。
わかりました。様子を見ましょう」
【大きく頷いて峰山に向き直る】
>>245
「そんな機能もあるなんて…
どうなっているんでしょう」
【不思議そうな顔で峰山を見て】
>>246
「貴方達が作ったんですか?
あの人は…」
【そういってじっとにらみつけてきた】
- 248 :ハフバル:2012/08/20(月) 19:48:46 ID:ry7wfIlo0
- >>245
>>246
(押されている、さてどうするべきか)
【ハフバルは押されているリーダーの様子をずっと伺っている】
(さて、なんかあいつがヒントやらきっかけやらを作ってくれれば
いいのだが)
>>247
「わんっ」
【背中からプラカードを出した】
[どうやらあの胞子が冷却しているっぽい。]
- 249 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 19:50:11 ID:PzHoZPG.0
- >>246
火炎を吐きながらも少しずつ近付く
このまま誰からも援護が無ければそのままリーダーの目の前まで来てしまう
- 250 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 19:51:47 ID:PzHoZPG.0
- >>249
「ヒッ、ヒッ、ヒィイイイ!!」
冷却銃を出し続けても治まらない火炎を見て遂に悲鳴を上げる
>>247 >>248
「たっ、たっ、たっ、助けてくれぇえええ!!
こ、こいつをなんとかすればなんでも喋るから助けてくれぇ!!」
- 251 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 20:00:51 ID:vljhfSlg0
- >>248
「変わった仕組みです…が
どう攻略するべきでしょう」
【じっと見つめたまま言う】
>>249
「ちょっと待ってください!!
話を聞こうかと思います」
【そう言って右手を上げる】
>>250
「信用が置けません…
あなたの手足その他諸々を拘束させて頂きますが、良いですか?」
【そう言ってジーっとリーダーを見つめる】
- 252 :ハフバル:2012/08/20(月) 20:10:51 ID:ry7wfIlo0
- >>250
(見ていて滑稽だな・・・・だが別に喋ってくれなんて頼んでいな
い。)
ハフバルはいつも以上にドス黒かった
【ハフバルはそういうとひとつの細長い、スナイパーライフルに
似たひとつのキャノン砲を出した。】
マークキャノンーハフバルはそう呼んでいる、命中率と精度
に特化したキャノンである
(近づけ、近づけ)
【リーダーと峰岡をできるだけひきつけ、ハフバルは冷却銃を
狙い、マークキャノンを構えた】
(なにせあれだけの炎を食い止めるんだ、それなりに容量
はあるだろう。それを一気に出せばおそらく凍りつくだろう)
>>251
【背中からたくさんの瓶と、プラカードが出てきた】
[その中に液体窒素やら冷気やらが入ってる、それを自分が
キャノンを撃った瞬間に峰岡に投げつけてくれ]
- 253 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 20:15:25 ID:PzHoZPG.0
- >>250
そして遂にあと数メートルまで近付く
しかし少しずつ火炎の勢いも弱くなってくる
それでも火炎放射機と同じ位だが
- 254 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 20:16:24 ID:PzHoZPG.0
- >>251
「かっ、構わない!
構わないから助けてくれぇ〜!!」
>>253
「ヒギャア〜!!」
遂に泣き叫ぶ
- 255 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 20:22:25 ID:vljhfSlg0
- >>252
「これを、投げつければ良いのですね。
わかりました…やりましょう」
【大きく頷いた後、その瓶を手に取ろうとする】
>>253-254
「裏切ればこんどこそ死にますから」
【今までにない冷たい声でそう言って鶫は風呂敷の中からロープを取り出す】
「さて…もっと待ってくださいね」
【ロープに力を込め始める…】
- 256 :ハフバル:2012/08/20(月) 20:44:05 ID:ry7wfIlo0
- >>253
>>254
(いまだ!)
【ハフバルは冷却銃に狙いをつけていたマークキャノンを発射した】
放たれた弾丸は吸い込まれるように冷却銃にへと向かう
>>255
「わんっ」
【いまだっと言っているように大きく鳴いた】
- 257 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 20:45:39 ID:PzHoZPG.0
- >>254
遂に火炎の放射が終わり、冷却銃をその身に受けるが
元々体温が以上に高い為、あまり効かないが…
- 258 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 20:52:29 ID:K9NaICOQ0
- >>255
「たたたたっ、たっ、頼むぅ〜!
そんなこと絶対にしません〜!!」
>>256
バゴンっという音が鳴って冷却銃が破裂して
その場に冷気が大量に出てくる
そしてその冷気を峰岡は体に受け、さすがに少し退く
絶好のチャンスだ
リーダーの方は銃が壊れたと同時に反動で後ろに吹き飛ぶ
両腕が無い状態で
- 259 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 20:57:59 ID:vljhfSlg0
- >>256
「…わかりましたっ!!」
【鶫はなんとなく理解できたらしく、おおきく振りかぶって】
「てやっ!」
【勢い良く持っていた瓶を投げた】
>>257-258
「さて、一応捕獲しましょうか」
【そう言って鶫は力を溜め込んだロープをリーダーに向けて投げつけた】
【鶫の力によって強化されたロープはかなりの怪力でも引きちぎることは難しい】
【投げ縄のようにリーダーに輪が出来た部分がかかっていく】
- 260 :ハフバル:2012/08/20(月) 21:04:57 ID:ry7wfIlo0
- >>257
(次に投げ入れる瓶で凍るための下準備、あれで十分だろう)
【しかし、ハフバルは念のため液体窒素弾を込めた滑走砲を
構えた】
>>258
(いっしょに氷漬けにはならないか)
【そういうと両腕がないリーダーを見た.】
(助かって組織に帰れたとしても恐らくは・・・)
ここで捕まった方が彼には幸運なのかもしれない、ハフバル
はそう思った
- 261 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 21:17:15 ID:mx.BnJhE0
- >>258
「ヴグッ」
退き、ラフレシアの様な物から植物のつツルが出てくる
しかし
>>259
防人が投げた液体窒素瓶
それがラフレシアから調度ツルが出てきた所で瓶がツルにあたり
ツルは大量に出てきていた為、そのラフレシアに少し浮いた蓋が出来た状態になる
そしてフタを外そうと手を伸ばすが
- 262 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 21:18:17 ID:mx.BnJhE0
- >>259
「ムゴアッ!」
縄が一瞬口に当たり驚く
そして縄に縛られる
- 263 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 21:29:32 ID:vljhfSlg0
- >>261
「どうやら、うまくいったみたいですね!
よくわからないけれど!」
【大きくガッツポーズを取る】
>>262
「さて、こちらへどうぞ…!」
【縛られたのを確認すると
勢い良く引っ張ってこちらへ持って行こうとする】
- 264 :ハフバル:2012/08/20(月) 21:34:23 ID:ry7wfIlo0
- >>261
(細工は流々仕上げを御覧じろっと)
【ダメ押しに一発、あらかじめ液体窒素弾をセットした滑走砲
をラフレシアに向けて撃つ】
轟音とともに、液体窒素弾がラフレシアに向かった
>>263
【背中からプラカードとともに再び大量の液体窒素などが入った瓶が出る】
[間に合いそうにない、ありったけ投げまくってくれ]
- 265 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 21:49:44 ID:mx.BnJhE0
- >>264
それは背中の蓋を砕き、そこで弾が破裂して
ピッチリとした状態の蓋が出来上がる
「!、スゥ〜、ヴァアアアア」
口から火炎ではなく火球を放ち
その瓶を焼く
- 266 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 21:51:36 ID:mx.BnJhE0
- >>263
一応持っていけるには持っていける
…重さが100kg以上あるが
- 267 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 22:02:24 ID:vljhfSlg0
- >>264-265
「…わかりました!!
もっと投げます!」
【大きく頷いて両手に瓶をとって】
「でやぁ!まだまだぁ!!」
【次から次へとポンポンと便を投げ始める】
>>266
「…少しは引っ張れましたが、
流石に疲れますね…」
【今の状態では力を入れにくいようだ】
「ひとまずこのままにしておきましょう」
【そう言って鶫は念の為にロープに更なる力を込めた】
- 268 :ハフバル:2012/08/20(月) 22:11:59 ID:ry7wfIlo0
- >>265
(このままじゃジリ貧だ・・・・)
【滑走砲で再び液体窒素弾を充填して発射した】
>>262
【ハフバルはリーダーに向けてプラカードを見せた】
[あれ冷却するにはどうすればいい、なんか教えろ]
- 269 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 22:15:34 ID:mx.BnJhE0
- >>267
その瓶を的確に火球で落としていくが、どんどん勢いがなくなっていく
>>268
よく見ると段々とラフレシアの様な花が背中の中に戻っていくような…?
- 270 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 22:18:41 ID:mx.BnJhE0
- >>267
「おぉ〜いおいおいおいおいおい!!
せ、せめてあと1メートル位遠ざけて!」
と、泣き叫ぶ
>>268
「し、しらねぇ!
でもあの後ろの花塞いだからそろそろ元に戻る筈だ!」
その言葉の通りどんどん峰岡の体の色が戻りはじめ、髪の色も戻ってくる
- 271 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 22:36:51 ID:vljhfSlg0
- >>269
「ふう…もう一息ですね…!」
【鶫はなおも液体窒素の瓶を投げ入れていく。】
「とはいえそろそろ一息つかないと」
【そこで一旦手を止め、動きを観察し始めた】
>>270
「勝手なことを言って…
こんの!!」
【そういうと鶫は手袋に力を流しこんで】
「てい!」
【凄まじい勢いでこちらへと引きずっていった】
- 272 :ハフバル:2012/08/20(月) 22:55:45 ID:ry7wfIlo0
- >>270
(そろそろ潮時か?)
【徐々に戻っていく峰岡を見て、なお滑走砲を構えている】
(ここでまた暴れられたりしたらたまったもんじゃない)
>>270
【背中からプラカードを出した】
[たぶん帰ったらお前たぶん殺されるぞ]
- 273 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 22:57:31 ID:mx.BnJhE0
- >>270 >>271 >>272
そして遂にラフレシアの様な物は背中の中に戻り
体の色は普通の肌色、髪の色は黒に戻り
そのまま上半身裸のまま倒れて気絶する
- 274 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 22:59:50 ID:mx.BnJhE0
- >>273
「お、終わった…ふぅ」
安心したように溜息をつく
>>271
「おわぁああああ!」
そして目の前で地面に叩きつけられる
「アイチチ、サイボーグでも五感はそのままなんだから気をつけろい!」
>>272
「あぁ、分かってる、既に金はもらってるし
こんな任務やめだ、元々傭兵だし、あの戦闘員だって依頼主がくれたものだ
あとこの体も」
- 275 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 23:06:34 ID:vljhfSlg0
- >>273
「どうやら終わったようですね…
ふう」
【額を拭ってため息を付いた】
>>274
「申し訳ありません。
急を要する事態だったのでちょっと乱暴になってしまいました」
【頭を軽く下げて言う】
「では、ちょっと質問したいことがあります
一つに…峰岡さんのあの能力について知っていることを教えて下さい。
後もう一つ、私達も捕獲しようとした目的でも聞いておきたいです。」
【じっと、サイボーグの姿を見て言う】
- 276 :羊の人:2012/08/20(月) 23:23:44 ID:ry7wfIlo0
- >>274
(雇われか。どおりで判断力が鈍いと思った)
直属なら恐らくすぐさま冷却するであろう。
>>275
わんっ
【背中からプラカードを出した】
[んじゃ帰るわ。もう遅いし。あとはよろしく]
【ハフバルは残ったマシンガンや液体窒素の瓶の破片など諸々
を集めて、立ち去った】
- 277 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 23:33:56 ID:vljhfSlg0
- >>276
「わかりましたー。
またお元気でー」
【そう言って大きく手を振りながら見送っていった】
- 278 :SUIT 戦闘員リーダー:2012/08/20(月) 23:40:58 ID:mx.BnJhE0
- >>275
「あぁ、分かった
一つ目の質問に関してはクライアント自身の情報が少ないが
なんでもアイツの脳の中に変なクライアントが所属する会社が作った
寄生植物兵器がいるらしい
そんでその生物が、寄生種の生命活動が途切れると同時に宿主の体を操って生命活動を無理矢理元に戻して
その途切れさせた相手を殺すらしい、そんで一番いい手立てが冷却らしく炎は逆効果なんだと。
そんでその兵器ってのがなんでもトナルプっちゅう名前らしく
アイツはその実験体の一人で、親兄弟共々誘拐されて、唯一その実験が成功したのはアイツだけで
他の家族は全員その実験中に殺されたらしい、どうでもいいが家族構成は父と母、そして姉とアイツらしい
そんでその内の親父が誘拐の途中に暴れたから射殺されたらしい、お袋と姉は実験の途中
体が適合しなくて脳死、で、適合したのがアイツなんだとよ
そんでソイツの記憶を抹消して私物化しようとしたんだが、その研究所内である職員が研究所を爆破したらしくってな
その時に記憶抹消中だったらしく、中途半端に残った記憶がアレなんだとよ
そんであの兵器発動中は脳が操られた状態だから多分、せいぜい俺がさっき殺した所までの記憶しかないと思うぜ
もしくは襲われた記憶そのものもないかもな」
顎で峰岡をさす
「んで、クライアントはもちろんそんなアイツを見逃すはずが無く、俺の様な傭兵を仕向けて表沙汰にさせないようにしてるらしい
アイツ、多分これからも何度も襲われるぜ」
と、言ったところで
「んでお前等を襲った理由は簡単、目撃者は殺せ、んで
そこの生物、お前の様なのを見たら捕獲しろ、とも追加金額で言われたんだ
んで女、お前をとらえようとした理由はもっと簡単、性欲発散に使えそうな良いからだ」
言い切る前に頭が吹っ飛ぶ
どうやら狙撃されたらしく、そのまま機能停止する
- 279 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 23:48:46 ID:vljhfSlg0
- >>278
「寄生生物…
そして恐ろしい実験…」
【淡々とその話を聞いていた鶫は何処か恐ろしげな話に軽く震え上がった】
「そんなことがあったなんて…
全く気づきませんでした…」
【頷いて答える】
「どうにか保護してもらえそうな場所を探してみますよ。
さすがに放置するわけには行きません」
【大きく頷いて答える】
「捕獲の目的…
うわ、やっぱりそんなりゆ」
【言い終わる前に開いての頭が突然吹っ飛んだのを見る】
「狙撃!?
一体何処から、いやそれよりも…!」
【鶫は慌てて峰岡の方へと走っていく】
「とりあえず彼を安全な場所に運ばないと…
狙われているかも…!」
【慌てて駆け出し峰岡を抱え上げて走りだす】
- 280 :峰岡 海賀:2012/08/20(月) 23:51:46 ID:mx.BnJhE0
- >>279
リーダーを狙撃していらい、全然狙撃してくる気配が無い
おそらく口封じだけの意味の狙撃だろう
「……う…」
そして目を覚ます
- 281 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/20(月) 23:55:28 ID:vljhfSlg0
- >>280
「あ、嶺岡さん、大丈夫ですか?」
【どうやらいろんな部分に自分の力をチャージすることで大の大人を抱え上げられているようだ】
「ひとまず、ここから離れましょう。
また襲われるキケンがありますから」
【どうやら街の方角に向けてかなりの速さで走っているようだ】
「守ってくれる人がいるかはわかりませんが…
AGカフェというところに行って相談してみるのもいいかもしれません。
あそこの人はなかなか信用できますから」
「うつ伏せの姿勢で抱え上げているので少々息苦しいかもしれない」
- 282 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 00:01:37 ID:mx.BnJhE0
- >>281
「あ、えと、防人さん?」
状況がイマイチ理解できずに辺りを見回す
「え、あれ?、俺、さっきなんか機関銃っぽいの目の前で…
あれ、俺、気絶してた?」
どうやらさっき言ってたやつの言うとおり記憶が無いようだ
幸い、攻撃されてた時の記憶はある様だが
「えっと、AGEカフェって前のあのバイクの人のいる?
それと…なんで上半身裸なの、俺?」
- 283 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 00:08:42 ID:vljhfSlg0
- >>282
「えーと、
どうやらぶん殴られて気絶してたみたいです。
でも寝てる間に全部終わりましたから心配なく」
【必死でその場を取り繕う話をはじめる】
「ええ、そこです。
機関銃を持った敵に襲われたといえば大丈夫でしょう
服ですか?」
【突然そういう事を言われてチョット考える】
「服は、持っていかれてしまったみたいです。
残念ですが、代わりの服を買わないといけないかもしれません」
【ちょっと苦しいかとおもったがとっさに思いついたのだからしょうがない…】
- 284 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 00:10:53 ID:mx.BnJhE0
- >>283
「そ、そうなん…だ」
どうもイマイチピンとこないがとりあえず今のところは納得しておく
「…………持っていかれたのか」
これも納得してしまった、思考回路がおかしくなっているようだ
- 285 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 00:14:33 ID:vljhfSlg0
- >>284
「え、ええ。そういうことなんです。
ひとまずなるべく人が多い場所に隠れましょう」
【そう言ってまちなかに入ってきた】
【辺りの死線が突き刺さるが気にしている場合ではない】
「えっと、何処で下ろしたらいいですか?
希望があれば…」
- 286 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 00:15:36 ID:mx.BnJhE0
- >>285
「あ、う、うん」
戸惑いながらも答える
「じゃ、じゃあ………希望ないや」
- 287 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 00:23:55 ID:vljhfSlg0
- >>286
「そうですか…
家とかはないのですか?」
【不思議に思って尋ねてみる】
「そうだとしたら…
先ほど話していたAGカフェでおろしますが…
それでいいですか?」
【心配そうな顔をしている…】
- 288 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 00:25:46 ID:mx.BnJhE0
- >>287
「家は………その、なんか覚えてないせいかあんまり」
少し悩む様な顔をしてる
「あ、あぁ、お願いするよ」
- 289 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 00:31:55 ID:vljhfSlg0
- >>288
「そうですか…
住んでいた場所がわからないのは…大変ですよね…」
【先ほどの話をよく聞いていた鶫はそれ以上は言わないことにした】
「よし、わかりました。
いまからいきますよ」
【そう言うとその足取りはAGカフェの方角へ】
「どうぞ、ここです…」
【しばらくしてAGカフェに到着。峰岡を出来る限り慎重に下ろした】
- 290 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 00:34:30 ID:mx.BnJhE0
- >>289
「い、いや、一応覚えているには覚えているんだけど
なんだか入っても自分の家って言う感じがしなくて」
「ありがとう」
そう言って、降ろしてもらい、立ちあがるが
「………うっ!」
頭を抑える
「なんでだろう、さっきから頭痛が酷いな……足元もふらつくし」
- 291 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 00:43:46 ID:vljhfSlg0
- >>290
「そうですか…
誰かに相談できればいいと思いますが…」
【そう思ってAGカフェに来たのであるが】
「あ、大丈夫ですか?!
どこかわるかったりは…」
【先ほどの事態を考えて、心配そうに駆け寄った】
- 292 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 00:48:15 ID:mx.BnJhE0
- >>291
「相談できそうな相手も覚えてないしな」
頭を抑えながら言う
「た、多分大丈夫だよ、それより今は服を着ないと」
そう言って、中に入ろうとする
- 293 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 00:50:52 ID:vljhfSlg0
- >>292
「大丈夫ですよ。
自分から積極的に関わっていけば!」
【どうにか励ましているようだ】
「ここにいれば一応大丈夫…ですよね?
衣服があるのかはわかりませんが…」
【外からしばらく眺めていたが、しばらくして入っていった】
- 294 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 00:53:57 ID:mx.BnJhE0
- >>293
「そう………かな…」
イマイチ自身がなさ気だ
「でも、迷惑になるんじゃ…」
つられて自分も中に入る
- 295 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 01:00:26 ID:vljhfSlg0
- >>294
「ええ、友だちを増やしていくといいかもしれません。」
【大きく頷いた】
「大丈夫ですよ。
とりあえず来るぐらいでも問題なく受け入れる…
と思いますから」
【一部は予想も入っているようだが、若干自信ありげに答えた】
- 296 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 01:02:45 ID:mx.BnJhE0
- >>295
「………あぁ、そうするよ」
少し暗い顔で答える
「そう………なんだ、店長さんって、クロスさん?」
- 297 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 01:08:07 ID:vljhfSlg0
- >>296
「…元気だしてくださいね。
頼りになるようにするつもりですから」
【軽い口調で答える】
「ええ、クロスさんですよ。
只者じゃない人ですよ!
人生の先輩、という雰囲気ですからね!」
【そう言って微笑んだ】
- 298 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 01:09:36 ID:mx.BnJhE0
- >>297
「そう………、ありがとう」
そう言うと、心が安らいだのか微笑む
「そうなんだ………凄い人なんだね
ところで、服は?」
- 299 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 01:18:40 ID:vljhfSlg0
- >>298
「どういたしまして。」
【そう言って軽く頭を下げた】
「服?えっと…」
【しばらく困ったような顔で考えると】
「……従業員の制服を使っても大丈夫…
何じゃないでしょうか?」
【スタッフルームの方を指さして答える。大丈夫なのだろうか…】
- 300 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 01:20:42 ID:mx.BnJhE0
- >>299
「………………あの…………
さすがにそれは無理があるんじゃ……………」
苦笑いしながら応える
「やっぱりいいや、家に帰るよ
下手に他人から借りるのもいやだしね、それじゃ」
そう言うと上半身裸のまま帰る
もちろん周りからの視線が痛かったが
- 301 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 01:22:36 ID:vljhfSlg0
- >>300
「さすがに駄目ですよね…
すいません」
【こちらも苦笑いを浮かべて頭を掻いた】
「わかりました…
そのままで帰っていいんでしょうか…さようならー」
【軽く微笑みながら手を振り見送っていった】
「…いかん、帰らないといけません」
【鶫も慌ててAGカフェから出ていった】
//長らくお疲れ様でした
- 302 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 12:42:58 ID:vljhfSlg0
- 【AGカフェ】
【涼しいお店の中では色んなお客がくつろいでいた】
【その中の席の一つに一人の学生の姿がある】
「やはりここのお茶とお食事は美味しいですね。
涼しいですし」
【ひと通り食事を終えているようで、あとはゆっくりと紅茶をすすっているようだ】
- 303 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 12:47:50 ID:c7e1bs9c0
- >>302
「あ、防人さん」
と、声を掛けてきたのは昨日大変な事実を持つ青年
「こんにちは、隣良い?」
- 304 :羊の人:2012/08/21(火) 12:49:02 ID:ry7wfIlo0
- >>302
>>303
「〜♪」
【カフェに一人の男が入ってきた。長身で、赤いマントを羽織っている。
が、その身に雰囲気はどこか人とは違っていた。
どうも別の用事で来たらしい。
(人がいるところだからいると思ったけど、違ったなぁ)
- 305 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 12:53:28 ID:vljhfSlg0
- >>303
「あ、また会いましたね。
いいですよ。」
【気さくに返しながら手を降った】
「それで、体調の方はどうなんですか?
昨日はチョット気分悪そうでしたけど…」
【心配そうな顔をして尋ねてきた】
>>304
「…?」
【普通と違う人が現れたのに気づいたようで、じっと入口付近を見る】
「あの人は…だれなんでしょう?」
【その目は何処か不思議そうである】
- 306 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 12:56:21 ID:c7e1bs9c0
- >>304
「…奇抜な格好をしてるな」
奇抜な変態するお前が言うな
>>305
「あぁ、すまない」
そう言って、隣に座ってオレンジジュースを頼む
「あぁ、病院に行って来たんだけど、どうも栄養分が極端に不足していたらしい
変な話だよ、たしかに昨日は必死だったけど、ちゃんと充分とっていたはずなのに」
おそらく防人なら大体の予想は付くだろう、あの変態のせいだと
- 307 :飼い主:2012/08/21(火) 13:01:46 ID:ry7wfIlo0
- >>305
(なんで見ているのかねぇ?)
彼は自分が場違いというのを意識していなかった。やはり
どこかずれいているものである。
>>306
彼を見て、目つきが変わった。
(あれは・・・・ハフバルが戦っていた生物兵器か。)
当初、彼はリーダーのほうが面白いと思っていたが、
洗いざらいリーダーの話を聞いていくうちに、彼はどこか
興味をもっていた。
【峰岡を見て、彼は向かってきた】
「やぁ、はじめまして。遠くで見てたよ。」
- 308 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 13:04:50 ID:vljhfSlg0
- >>306
「栄養不足ですか…
私には医学的なことはよくわかりませんね」
【そう言ってまたお茶をすする】
(…なんとなく理由はわかりますが)
【半分はその言葉は本当であった。
鶫にはいかなる能力なのか詳しくはわからない
しかし昨日の戦闘によるものであろうことは火を見るより明らかなのである】
「ひょっとしたら燃費が悪い体質なのかもしれませんね」
【ひとまずそのようなことを言ってごまかした】
>>307
「変わった格好をしていますね…」
【見たままの感想をつぶやいている…】
「ん?もしかして何かあの人のことを知ってる?」
【峰岡を見ているのに気づいたようだ】
- 309 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 13:08:17 ID:c7e1bs9c0
- >>307
「あ、はい、はじめまして」
とりあえず一応年上っぽいので挨拶をする
「見てたって……何をですか?」
昨日襲われたことかな?、と予想を立ててみるが
もちろん、相手側は違う事を考えているだろう
>>308
「うぅ〜ん、そっかぁ」
そう言うとオレンジジュースを飲む
「燃費が悪い…か、…」
- 310 :飼い主:2012/08/21(火) 13:13:14 ID:ry7wfIlo0
- >>308
「変わった格好?」
【彼は自覚していないようだ。自覚してやっているよりは
性質は悪くないが・・・】
「そういえば君もあの廃墟にいたねぇ。」
>>309
「昨日、廃墟で襲われたでしょ?謎の戦闘員、シ○ッカーより
性質が悪い」
【どうやら考えている事は同じらしい。彼は口元を吊り上げた】
- 311 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 13:16:56 ID:vljhfSlg0
- >>309
「ええ、多分ですけど」
【そう言って頷いた】
「いっぱいご飯を食べたりとか、
そういうふうなことはありませんか?」
>>310
「あの廃墟?
…もしかして見てたんですか?」
【少し警戒した顔つきで言う】
「どこから見てたんですか?」
- 312 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 13:21:03 ID:c7e1bs9c0
- >>310
「あぁ、見てたんですね」
警戒はしていない、物良いからして他人事
つまりアレとは関係のない者と判断したからだ
「確か…昭和時代の頃やってた特撮番組の敵組織でしたっけ?
でもアレより性質が悪かったっぽいです、ショ〇カーの方は一般人でも圧倒できなかった時が会った筈ですし
アレの場合、一般人じゃ精神的ショックが激しすぎてマトモに相手できないと思いますよ」
>>311
「えっと…前に一度だけ会ったよ
なんだか食べても食べてもお腹が膨れなくって、炊飯器一個分くらい食べたことがあるよ」
おもいだすようにいう
「いま思い出すと、アレもなんか昨日と同じ感覚だったな」
- 313 :飼い主:2012/08/21(火) 13:28:43 ID:ry7wfIlo0
- >>311
「遥か天空、俯瞰視・・とでもいうべきかな。」
【彼は興味なさそうに言った。】
「ところで―羊もどき、見なかったかな?」
>>312
「他人事・・・か、知らぬが仏というヤツか。あと、特撮は
個人的に嫌いなんでね。」
【というと彼は咳きをはらい】
「君は随分と不幸体質なんだね、日常を謳歌するはずが、
いまや奇妙な組織に狙われている。」
【彼は微笑みながら、しかしその微笑にはどこか気味が悪かった】
- 314 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 13:44:17 ID:vljhfSlg0
- >>312
「なるほど!やっぱりそういう事なんです!
大食いの人ってことなんですよ!」
【それを聞いて頷いた】
「そういう時はいっぱい食べるのがいちばんですね。
このあたりには大食いのお店もあるようですから」
【近くのお店の方向を指さしながら言った】
>>313
「空から見てたということですか?」
【どこか不思議そうな顔をしている】
「羊もどき?まさかあの犬みたいな子を知っているんですか?
ひどいご主人というのはつまりあなたのことですか?」
【ちょっと胡散臭いと思っているようである】
- 315 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 13:48:07 ID:c7e1bs9c0
- >>313
「知らぬが仏…ですか?
なにか俺について知ってるんですか?」
その物言いに疑問を感じて聞く
「えぇ……っつっても、記憶喪失な時点で日常というものが
どんなものか覚えてないんですけどね……、俺って、狙われてるんですか?」
>>314
「大食い…………なのかなぁ
いつもは小食なんだけど…」
- 316 :飼い主:2012/08/21(火) 14:01:01 ID:ry7wfIlo0
- >>314
「空から見てたよ、方法は言わないけど。」
「でもハフバルがそんなことをねー、個人的にはかわいがって
あげたんだけど」
【もしハフバルがここにいたら間違いなく滑走砲を頭に
撃ち込んでいただろう】
「胡散臭そうって顔だね。」
【彼はそういうと、ハフバルがもっていた筒状の何かを取り出した。
それは、戦闘員を全て炭に変えた、あの筒と同じ形状をしていた。】
「もともとこれ、僕がつくったんだよ」
>>315
「狙われてなきゃ戦闘員なんて現れないよ。でも大丈夫。
君は死なないよ―君の周りの人は死んじゃうかもしれないけど」
【彼は物騒な事を他人事のように言った。】
- 317 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 14:10:06 ID:vljhfSlg0
- >>315
「一定周期のようなものなんじゃないでしょうか?
ひょっとしたらそういう時期がある…なんていう症状なのかと」
【そう言って首を傾げる】
>>316
「なるほど…
当のあの子はそれを嫌がってたみたいですけど」
【軽くため息をつきながら言った】
「やはり貴方がいろんな装備を作っていたんですね…
ご飯をもらえなかったとかそういうふうなことを漏らしてましたが…」
【じっと見つめながら言う】
「動物虐待というわけではないようですね」
- 318 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 14:12:51 ID:c7e1bs9c0
- >>316
その言葉を聞いても動じない、むしろ そうか… と呟く
「やっぱり、俺、あんまり他人と関わらない方が良いですよね
…あんなのに狙われてるんじゃ身を隠しておいた方が良いですよね…」
少し落ち込んだような顔をするが
「……そういえば、俺ってどうして狙われてるか知ってるんですか?
もしかして、俺が記憶が無いのと関係あるんじゃ」
>>317
「うん、……そうかもね」
納得したように言う
- 319 :飼い主:2012/08/21(火) 14:20:37 ID:ry7wfIlo0
- >>317
「まぁね、アレはできそこないだけど。荷電粒子砲やら電磁
投射砲にすら劣る物なんて作りたくもないね。そもそもアレは
大局をひっくり返すために作った物だ。」
【彼はさぞかし不機嫌そうに言った】
「おいおい、アレを虐待?」
【彼は笑いをこらえつつ言った】
「アレを捨てるのは僕が術式を作った時間全てを捨てるのと
同様。そんな無駄な事をするほど僕は愚かじゃない。」
>>318
「でも、関わらないと君が今度は死ぬかもよ・・・・精神がね。」
【まるで関わらない事を否定するような事を言った。】
「そもそも、僕は君の経歴が滑稽で仕方ないのさ。」
- 320 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 14:28:25 ID:vljhfSlg0
- >>318
「あんまり気にしない方がいいです、
多分…」
【少し自信なく答えた】
>>319
「研究熱心ですね…
そんな凄まじい力のものを作れるなんて」
【少なくともある程度は分かるようだ】
「嫌われる理由について何か心当たりはありますか?」
【どこか不思議に思ったらしく、言葉を返すが】
「…あの時の戦いのことを言うのは…」
【何か過去を詮索しようとしているように見えたのか、小さな声で止めるように返した】
- 321 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 14:30:23 ID:c7e1bs9c0
- >>319
「精神って…どういう事ですか?」
意図が分かりきれずに聞く
「やっぱり、俺の事を知ってるんですね
教えてくれると嬉しいんですが」
>>320
「そう?、でも…」
顎に手を置く
「やっぱり、おかしい気がするんだよなぁ」
- 322 :飼い主:2012/08/21(火) 14:38:03 ID:ry7wfIlo0
- >>320
「さぁてね。別にハフバル自体はどうでもいいのさ。」
【彼は興味なさそうに言った。】
「ボクは人が苦しんでいる姿ほど滑稽な物はないと思うんでね。
地面に這う蟻を踏み潰しても何も思わないだろ?・・それと同じさ。」
【彼は嫌悪感をもよおす、歪んだ微笑みをした。】
>>321
「うん。知っているよ。」
【彼は笑顔で、しかしその笑顔は歪んでいて、そして言い放った。】
「『化け物』を植え付けられている・・・なんとも滑稽で
愉快じゃないか。」
- 323 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 14:42:41 ID:vljhfSlg0
- >>321
「おかしいですかね?
…私はそういうものなのかと思いますが」
【そろそろ鶫も限界そうに見える】
>>322
「随分とひどい趣味ですね…
なんとなく嫌がる理由が分かりそうです」
【鶫は嫌悪感をあらわにしているようだ】
「特に理由なくそういう事をするのは…
特に気に入りませんね」
【無意識なのか、腕のほうに力がわずかに送られているようである】
- 324 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 14:46:45 ID:c7e1bs9c0
- >>322
「…え…?」
その言った意味が分かりきれない
「えっと……、化け物って、どういうことですか?」
>>323
「そう…ま、いっか」
とりあえずこの話題は斬りあげようとする
- 325 :飼い主:2012/08/21(火) 14:55:57 ID:ry7wfIlo0
- >>323
「人は理由なく楽しさを求めるものさ。ゲームも、何もかも」
【彼は怒っている防人を気にも留めず言った。むしろ、状況を
楽しんでいるように見える】
>>324
「グロテスクな化け物だよ。君の内側にいる。あれはまるで
B級映画にでも出てきそうな容姿だったよ。」
【彼は一切もためらいもなく言った。まるで苦悩する姿を見たい
とでも言うように。】
- 326 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 14:58:19 ID:vljhfSlg0
- >>324
「そう、ですね…
なんともありませんから気にしない方が…いいです」
【そう言う割には不安げに見える】
>>325
「楽しさを求めるのは悪くありませんけど…
それで他人に迷惑をかけるのは」
【じっと見つめながら言う】
「問題ですよっ!」
【そう言って思わず拳を振り上げた】
- 327 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 15:02:44 ID:c7e1bs9c0
- >>325
「……、すみません。
あの、もう少し詳しく言ってくれません…か?」
なんとなく判る、だがそれでもやはり信じたくない
自分の中に化け物が住み着いているなど
>>326
「……そう…か」
こちらも不安気だ
- 328 :飼い主:2012/08/21(火) 15:16:01 ID:ry7wfIlo0
- >>326
【振り上げた拳は彼の顔面にクリーンヒットした・・・・が】
「ふぅ、この顔もただじゃないんだよ」
【彼は痛みも何も感じていないようだ。】
「ボクは自然に発生した不幸を率先的に楽しんでいるんだ、
努力程度はしてるさ」
>>327
「体内に生物がいるんだよ、それも大きくなるね。」
【彼は微笑みながら言った。それも不気味に】
「認めれば楽になる。」
- 329 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 15:23:06 ID:vljhfSlg0
- >>327
「たとえどんなことがあろうと
心配しなくていいです」
【さすがに防ぎきれないとおもったのか、じっと見つめて答える】
>>328
「申し訳ありません。
私も普段は手を出すような真似は好かないのですけど」
【右手をさすりながら答える】
「…悪趣味です。
率先して不幸を呼ぼうとする人間だったらその場で叩きのめすところでしたよ」
【さすがにカフェ内であるためか自重しているようだ】
「……何事もなければ何もしませんが…」
- 330 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 15:25:49 ID:.UuGUlss0
- >>328
「そんな…嘘だ!
ありえない、そんな事…」
さすがに店の中な為、音量は抑えているが動揺は隠しきれない
「嘘だ、…信じない、そんな事信じられるものか…
しょ、証拠はあるのか!?」
>>329
「知ってるのか?、…君は知ってるのか?、俺の事」
- 331 :飼い主:2012/08/21(火) 15:29:32 ID:ry7wfIlo0
- >>329
「率先して不幸を作る?そんなものはつまらない。」
【吐き捨てるように言った。】
「何もせずとも理不尽な不幸が襲ってくるから楽しいのだろ?
自分が原因で作りだした不幸を楽しむ、それはただの自慰だ。」
>>330
「ん?あるよ。でももうちょっとね。」
【まるで反応を楽しんでいたい─そういうような言い方だった。】
- 332 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 15:35:04 ID:vljhfSlg0
- >>330
「…くっ…!」
【隠し切れないのだろう…
そう思うが、それでも口をつぐんでいる】
「あの時は、実験台を探していた相手との戦闘だったんです…
なんとか追い払いましたが、また狙われる可能性があります」
【一部だけ情報を伝えてみた】
>>331
「なかなか殊勝な心がけですが…
やはり気分が悪くなる話ですね」
【軽く目を閉じながら言う】
- 333 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 15:41:13 ID:.UuGUlss0
- >>331
「……、そんな…」
絶望したような表情になる
「化け物………その証拠は…………なんですか?
そっ、それがない限り、俺は納得しません!」
尚も食い下がる、が、やはり心のどこかで認めかけている
>>332
「実験体…………、うぐぅっ!!」
いきなり頭を抑える
(なんだよコレ…………なんだよこの記憶は!)
頭の中に思い浮かぶのは、自分が何らかの台に寝させられている映像
(嘘だ!、こんなの…………嘘に決まってる!)
そしてそこでその映像がパッと消える
- 334 :飼い主:2012/08/21(火) 15:49:39 ID:ry7wfIlo0
- >>332
「お褒めの言葉ありがとう」
【彼はニヤっと笑って言った。】
「気分が悪くなるか・・・ま、価値観によるしね。」
>>333
「だんだん認めて思い出しているんだろ?認めて、記憶の中を
ゆっくりとのぞいてご覧。」
【まるで苦しめば苦しむほど、彼の笑いはさらにひきつる。】
「真実を欲するか、それとも平穏を欲するか、ここで決まるかもよ」
- 335 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 15:54:42 ID:vljhfSlg0
- >>333
「…だ、大丈夫ですか!?」
【つぐみは慌てて近づく】
「どこか悪く…なったんですか?」
【そう言って峰岡をじっと見つめる】
>>334
「褒めてはいませんがね…
しかし…」
【そう言って飼い主の顔を見る】
「他人を苦しめに行くのはそこまでにしたらどうです?」
- 336 :峰岡 海賀:2012/08/21(火) 15:59:42 ID:.UuGUlss0
- >>334 >>335
「う…………うぁ…………」
どんどん顔が恐怖で引き攣る
もはや目には誰も見えていない
「真実……………………平穏……………………………………
俺は………………………俺は……………………
うわああああああ!!!!」
バッと立ちあがってカフェを飛び出す、律儀にもちゃんとお代は置いていったが
それでも精神が錯乱している、いま追いかけるのはあまりにも危険だ
//急用が入りました、すみませんが自分はここで…区切りもちょうどいいですし、それでは
- 337 :飼い主:2012/08/21(火) 16:05:32 ID:ry7wfIlo0
- >>335
「いやぁ、苦しめる気なんかないなぁ」
【彼は笑って答えた】
「真実を教える事がそんなに悪いのかい?」
【彼は不思議そうに言った。どうやら本当に自覚がない、いや
少しはあるのだろう。だが、それを覆い隠すのは彼の常套手段で
あった。】
>>336
「あーあ・・・・」
【もう少し楽しみたかった、そんな顔をしながら峰岡を見送った。】
//おつかれさまです
- 338 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 16:08:19 ID:vljhfSlg0
- >>336
「ああっ、
峰岡さん!!」
【たちあがってその立ち去る姿を追おうとするが】
「…!もう見えないか」
【あたりを見回し、既に姿が見えなくなったのを確認した】
「くっ…やはり私が余計なことを言ったのが…」
【頭を抱えてつぶやく】
>>337
「結果的に苦しんでいたのを、貴方は楽しんでたのではないですか?」
【じっと見つめて言う。】
「貴方の考え方ではその言葉も空虚に聞こえます。
真実を教えることは悪くないでしょう。でもそれが相手を苦しめるならば…
知らないほうが…」
【軽くうつむいていった】
- 339 :飼い主:2012/08/21(火) 16:18:30 ID:ry7wfIlo0
- >>338
「ん?楽しんでいたよ。中々いい道化だよ。これからが楽しみだ。」
【彼は悪びれた様子もなく言った。】
「そりゃそうだ。」
【彼はやけにあっさり認めた、が・・・】
「無知のまま平穏を過ごしていたとしても、彼は幸せなのかい?
いずれ彼はこの事を知ることになるし、恐らく彼の家族も
そうなっているのだろう。それを知らずに過ごすのは、僕はとて
も残酷だと思うんだ。」
【いけしゃあしゃあと言ってのけた。】
- 340 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/21(火) 16:26:17 ID:vljhfSlg0
- >>339
「さすがに賛同はできませんね」
【ため息を付いて答えた】
「…随分な言い方ですが…
それを決めるのは貴方ではありませんよ」
【毅然とした態度で返した】
「…さすがにこれ以上は水掛け論かもしれませんね。
私は少し頭を冷やしてきます」
【そう言うと鶫は入り口へと歩いて行き】
「ひとまず、これからどうするかは考えておきますよ」
【そう言って振り返り、AGカフェを去っていった】
//そろそろこのへんでおちまする
- 341 :飼い主:2012/08/21(火) 16:35:59 ID:ry7wfIlo0
- >>340
「うん、冷やしておいで」
【出て行く防人を見送った。】
「ふぅ・・・・。」
(さて、僕もハフバル探さなきゃな。でも、いい収穫だった。)
【彼はそう考えると、立ち上がり、AGカフェから出て行った。】
(楽しみにしているよ、刑死者『峰岡くん』。)
//おつかれさんでーす
- 342 :?:2012/08/21(火) 22:17:21 ID:dL8H4NjE0
- (『使うといい、シノ』)
「……シノ、か……」
懐かしささえ覚える名前。
最後に聞いたのは……
「……はぁ」
記憶を探ろうとした途端に震えだした右手に気づき、小さくため息をついた。
どうやら、向き合うにはまだ時間が必要なようだ。
広場。
噴水をぼんやりと眺めながら、元死神の少女はベンチに座っていた。
いつもの白と黒だけで構成された服はどこへやら、今日の少女は珍しく
年相応の、とでも言おうか、少女の外見を引き立てるに十分な服装をしている。
桃色の髪もヘアピンで留めたりと、ぱっと見では別人に見えるだろう。
「……暇だ」
ため息混じりのつぶやきが虚しく響く。
- 343 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/21(火) 22:20:26 ID:2T264Zpc0
- >>342
「エッホ、エッホ」
そこからジョギングして現れる筋肉ムキムキマッチョマンな
顔が爽やかな青年
「フゥ」
どうやら一休みするらしく、自動販売機からジュースを買っている
- 344 :高向谷 司朗:2012/08/21(火) 22:23:50 ID:a8Y6fB0.0
- >>342
「泉泉――っと……」
司朗はいつもどおりの帽子を被り、
いつもどおり腰にカード状の魔道具をぶら下げていた。
「このあたりでいいかな?」
「人工的な要素が強すぎるが……
まあ噴水があるから大丈夫だろう」
司朗はなにやら荷物を抱えており、
突然噴水の前の地面にチョークでラクガキをし始めた。
「……あ、お前は」
暫くして、司朗は顔を上げて少女の存在に気付いた。
- 345 :?:2012/08/21(火) 22:35:36 ID:dL8H4NjE0
- >>343
「コーヒーでも飲もう……」
気だるそうに立ち上がり、自販機に向かう。
「あ、こんばんは」
先客に気づき、声をかける。
>>344
「ん?あー、久しぶり」
一発で見抜かれたことに若干驚きながら、軽く挨拶する。
「また変なことやってるねー、何それ?悪魔でも召喚するの?」
- 346 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/21(火) 22:38:25 ID:2T264Zpc0
- >>344
「あ、やぁ、久しぶり」
最後に出会ったのは確か中華店だったはず
>>345
「ん?、こんばんは」
自身はおしるこを飲んでいる
「はいっと」
この自動販売機にはコーヒーは一種類しかない
だからそのコーヒーを買ってあげて投げ渡す
- 347 :高向谷 司朗:2012/08/21(火) 22:44:23 ID:a8Y6fB0.0
- >>345
「どうしたんだ、変な格好して」
見慣れないからと言って、
むしろ一般的な格好に向かって酷い言い草である。
「似たような物だ。
泉のドラゴンを呼び出し、魔術を授かる。
と言ってもここに住んでいるわけではなく、ここをゲートに呼び出すだけだが」
ティルヴァが代弁する。
「こないだ勉強してたじゃん?
実際に術を練習使用と思ったら、こっちのが早いってティルヴァが」
地面に描いているのは確かに魔法陣であった。
>>346
「よう。
……あ、そこの線踏まないでくれな、悪いけど」
司朗は地面に魔法陣のようなものを、
チョークで書き込んでいた。
- 348 :月夜:2012/08/21(火) 23:00:20 ID:dL8H4NjE0
- >>346
「どもー」
投げ渡されたコーヒーを右手で危なげなくキャッチする。
つかみ方が悪かったのか、少し缶が凹んだが炭酸ではないので支障はないだろう。
プルタブを開け、口をつける。
……言われるまで代金を渡すつもりはないようだ。
>>347
「ドラゴンねー、呼び出すのはいいけど騒ぎにならない?」
とはいいつつも興味はかなりあるようで、魔法陣をじっと見つめる。
「あ、そこ間違ってるよー」
何食わぬ顔で指摘する。もちろんからかうためについた真っ赤な嘘だ。
- 349 :?:2012/08/21(火) 23:02:16 ID:dL8H4NjE0
- //なんで名前かわっとんねん、ごめんなさい
- 350 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/21(火) 23:03:16 ID:2T264Zpc0
- >>347
「あ、ごめん」
そう言うと数歩下がる
「…見た事もない陣だ
どういった陣なんだい?」
>>348
「あぁ、代金なら別に良いよ、おせっかいでやったことだし」
と、爽やかに笑いながら言うが、体の筋肉とはミスマッチだ
- 351 :高向谷 司朗:2012/08/21(火) 23:14:23 ID:a8Y6fB0.0
- >>348
「え?マジで?」
司朗はメモと照らし合わせ、魔法陣を確認する。
「司朗、そこを間違えると爆発する」
「爆発!?」
「あとそこは別に間違っていない」
「おめーなあー……」
消して書き直し、消して書き直しを繰り返す。
>>350
「見たことも無いって……他の魔法陣は日常的に見てるのかよ」
ぐりぐりと書き続けながら言う。
「ええっと……召喚の類だったと思うけど。
泉からドラゴンの魂を召喚する……あ、後匂いの遮断」
メモをカンニングしながら言った。
「よし、これで完成。
入るなよ、幻覚見るから」
司朗は鼻栓をして、なにかカプセルのようなものを取り出す。
カプセルの中に入っていたのは、一本の花。
魔術に詳しい者なら、それがにおいに幻覚作用のある花だという事が解るだろう。
そして、荷物の中から水筒と鶏の肉を取り出した。
- 352 :?:2012/08/21(火) 23:23:14 ID:dL8H4NjE0
- >>350
「ふっ、気に入った。金を渡すのは最後にしてやる」
某映画のセリフのような口ぶりで近づき、
「金を渡すのは最後にすると言ったな、あれは嘘だ」
少し多めに金を手渡す。
口調は単なる気まぐれだろう。少女にとってはいつものことだ。
>>351
「いっそ爆発させてみよーじゃん、たぶん面白くなる」
無責任極まりない発言。
まあ確かに少女にとっては他人事だが。
「……あれ?でも確かアンタ便利な技もってなかったっけ、竜なんとか」
- 353 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/21(火) 23:27:51 ID:2T264Zpc0
- >>351
「いや、前にいろいろな魔法陣について調べてた時があってね
その時のどれにも見たことが無いな…って、もしかしたら調べてない奴かもしれないけどさ」
苦笑いしながら言う
「あ、分かった、あんまり危険な物をやらないでくれよ?」
>>352
「あ、コ〇ンドー見た事あるんだね」
と、驚いたような顔をしながら言う
「むぅ、お節介なのに報酬が何割か多いのはこれいかに」
- 354 :高向谷 司朗:2012/08/21(火) 23:34:10 ID:a8Y6fB0.0
- >>352
「竜震裂(ドラグブラスト)?
あれは……俺の技じゃないからなあ」
「あれは私が無理やり使わせていただけで、こいつ一人では使えない術だ。
それに、クーガンを倒した事で使えなくなった。
あと爆発も嘘だ」
なにやら難しい事情があるらしいが、
簡単に言うとそういうことらしい。
「今は竜震裂をもう一度一人で使えるようになるための修行中ってとこかな。
今日授かる術も別の技」
>>353
「別に危険な事は無いと思うけど……」
「司朗の度胸次第だな。ひるめば食われるぞ、司朗」
中々に危険かもしれない。
「不安になるなあ……。
ええっと、呪文とかあったっけ」
そう言って、司朗は水筒を開けて、帽子を脱いで水を被る。
中身はただの清めた水のようだ。
「特に定例文は無い、適当に呼び出せばいい」
「うう……不安になってきた……」
- 355 :?:2012/08/21(火) 23:44:00 ID:dL8H4NjE0
- >>353
「一番気に入ってるのはおもしろさだ、一回しか見たことないけど」
「まあ私なりの親切心ってことで納得しといてよ」
「まあ適当に恩を押し売りしておくのが目的だけど」
言ったらなんの意味もなくなることをあっさりと暴露する。
>>354
「へー、いろいろあったんだね」
「って爆発しないの?えー……」
頬を膨らませ絵に描いたような不機嫌の表情をする。
「私もあんなのがぽんぽん撃てればいいんだけどねー」
少し羨ましそうにつぶやく
- 356 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/21(火) 23:49:19 ID:MyUDrC/k0
- >>354
「……喰われるって、なんかの召喚?」
「落ち着いて、リラックス、リラックス」
そう言うと肩に手を置く。
少し日々の疲労が取れた感じがする
>>355
「あの時代のシュワちゃんが全盛期だった…どうしていまじゃあんな…」
悲しむ様な顔をする
「あぁ。分かった。
じゃあ今度僕のカレー屋にきてよ、半額にしておくからさ」
- 357 :高向谷 司朗:2012/08/21(火) 23:58:17 ID:a8Y6fB0.0
- >>355
「俺だってティルヴァのサポートつきで三発までって言う制限あったからなあ。
ぽんぽん撃てるってわけでもなかったけどな」
普通の人間ではその程度が限界らしい。
>>356
「おお、悪い……」
そう言って、深呼吸する。
「っておいい!?
幻覚見るから入るなって言っただろ!?
人の話を聞けええ!」
そう言って、無理やり鼻栓をウィルの鼻に押し込もうとする。
「ったくこのカレー屋は……」
そう言って、泉の方に向き直った。
「……泉の主、クエレブレ竜、口を開きたまえ!」
- 358 :?:2012/08/22(水) 00:06:57 ID:dL8H4NjE0
- >>356
「カレー……甘口でお願いします」
辛いものは苦手らしい。
>>357
「でも回数制限とかってなんかロマンない?限界超えてぶっぱなしたりとか」
「……伝わる?いや伝われ」
何か譲れないこだわりのようなものがあるようだ。
「鬼がでるか蛇がでるか!」
魔法陣の完成とともにテンションもあがってきたようだ。
……出てくるのは竜だが。
- 359 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/22(水) 00:09:08 ID:MyUDrC/k0
- >>357
「構わないさ」
と、言うと
「あぁ、大丈夫だよ、幻覚とかそういったものはあんまり効かないし
その花の花束を出されても大丈夫だったし」
何気に凄い事を言ってる
>>358
「あぁ、分かった。
甘口か、辛いものは苦手?」
- 360 :高向谷 司朗:2012/08/22(水) 00:20:09 ID:a8Y6fB0.0
- >>358,359
噴水の水が巻き上がり、蛇のような形を形成する。
その背中辺りから、翼のような形が現れた。
翼ある蛇、まさしく竜の姿である。
その身体には、いかにも強固そうな鱗がびっしりと揃っていた。
クエレブレと呼ばれたそれは、司朗の足元の鶏を食わんと迫る。
Schluss!
「締!」
司朗は印を切るように手を構えながら叫んだ。
クエレブレ竜は、その身体を停止させた。
「クエレブレ竜、貢物が欲しければ、俺にその堅牢なる鱗の極意を授けろ!」
クエレブレは、司朗を睨みつける。
負けじと司朗も睨みつける。
そして、数十秒ほど立って、竜は鶏をくわえ、泉に戻っていった。
「――……成功……!」
何をいつ受け取ったのかは解らないが、どうやら成功したらしい。
「……ちょっと怖かった」
いつの間にか、役目を果たしたのか、地面の魔法陣は消えていた。
- 361 :?:2012/08/22(水) 00:29:31 ID:dL8H4NjE0
- >>359
「そ、そんなわけねーですしー」
バレバレだ。
>>360
「すげー、一瞬だった」
一部始終を見て、驚きと感心が入り交じった表情をうかべる。
「よくわかんなかったけど、成功したんだね。まあおめでとうと言っておこうじゃないか」
上から目線なのはいつも通りの気まぐれだろう。
>>359-360
「いいものもみれたし、そろそろ私は帰るね、そんじゃ」
空き缶をごみ箱に投げ入れ、二人に背を向ける。
/時間もあれなので落ちさせてもらいます、絡み乙ありでした
- 362 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/22(水) 00:32:19 ID:MyUDrC/k0
- >>360
「……」
唖然としており、微動だにしない
まさに開いた口がふさがらない状態だ
「……………すごい…」
>>361
「………ワザとやってない?」
>>360 >>361
「凄いものが見れて満足だ、それじゃ」
- 363 :高向谷 司朗:2012/08/22(水) 00:40:52 ID:a8Y6fB0.0
- >>361
「何で上から目線なんだよ……うれしくねー」
ため息をついた。
「ったく、見料取るぞ。
じゃあな」
ヒラヒラと手を振った。
>>362
「っつーか平気なら最初から言えよ。
言うだろ普通、思わず鼻フックデストロイヤーするところだったわ」
ピースサイン、というか鼻フックの構えを見せて言った。
「さて、次はリントヴルムと契約して尻尾の魔術を授からなきゃ……。
そういうことで、じゃ」
チョーク、鼻栓、鼻、水筒を仕舞った。
まだ同じような事をどこかでやるのだろうか、
司朗は手を振りながら立ち去っていった。
- 364 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/26(日) 22:41:25 ID:hxD4K/Ps0
- 【ウィルのカレー屋】
ここは、ウィルというあるカレー屋が経営する店
いつも通り客並みは全然ないが、それでも経営出来れる謎のカレー屋
「さて、看板をオープンにして」
店の玄関から筋肉が凄い店長が現れて扉の看板をオープンにさせる
- 365 :ルファス:2012/08/26(日) 23:02:44 ID:RRIFCANoO
- >>364
「こんな場所に店が有ったんだな、丁度開店したところ、って感じだけれど……腹は減ってないしな」
興味が有るのか、黒いコートを羽織った男がカレー屋の様子を眺めている。
(メニューの看板とかは出てないのか?有ったら、今後の為に少し見てみるのも悪くないんだが……)
- 366 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/26(日) 23:04:25 ID:hxD4K/Ps0
- >>365
「おや?、いらっしゃい」
そう言って、爽やかな笑顔を見せる
「お客さん…じゃあなさそうだね?
店の様子見かい?、ここはメニューはなくてね、お客さんの要望するカレーを
作って売ってるんだ、あ、いくら食べても500円ね」
- 367 :ルファス:2012/08/26(日) 23:12:08 ID:RRIFCANoO
- >>366
「そのうち気が向いたら客になるかもしれないが、今は間違いなく違うな」
「それと疑問なんだが……このご時世に幾ら食べても500円、しかも注文されてから作るなんて金の掛かるやり方でやっていけるのか?」
自分は常に金欠だっていうのに……と付け加えたかったが、それは今語るべき事ではないので黙っておく。
- 368 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/26(日) 23:13:39 ID:hxD4K/Ps0
- >>367
「そうか…」
少し落ち込んだ様子を見せる
「ん?、あぁ、そこは…まぁ、突っ込んじゃいけない事だよ」
と、いう
- 369 :ルファス:2012/08/26(日) 23:23:49 ID:RRIFCANoO
- >>368
「外に出る前に食事は済ませてしまってな、食欲とは無縁な状態なんだよ、悪かったな」
「今度、腹が減った時に近くを通りかかったら、その時こそ立ち寄らせて貰う事にするさ」
悪いが、無理矢理に胃袋に食事を詰め込んでも、美味しさは解らない、どころか美味いものも不味く感じてしまう。
だから青年は、どんな顔をされても、今は客になるつもりはなかった。
「……企業秘密ってやつか、産地がヤバい場所だったりしなければ良いんだけどな」
- 370 :ウィル ◆5s2/gBPZGA:2012/08/26(日) 23:26:28 ID:hxD4K/Ps0
- >>369
「あぁ、そうか…分かったよ」
と、言うとハァと溜息をつく
「あぁ、大丈夫だよ、僕は常に『現地調達』だから
じゃあね」
と、言うと店の中に入っていく
//とりあえず自分はこの辺で、大体やり方は分かりましたかね?
//すみません、ちょっと今日はそろそろ、それでは
- 371 :名も無き異能都市住民:2012/08/26(日) 23:32:00 ID:RRIFCANoO
- >>370
「ああ、解った、時間を取らせて悪かったな」
そう言って、青年もその場から立ち去るのだった。
//隠す事でもないので言いますが、昔、余所のなりきりでやっていたので初めてではないのです
//でも、すごく久し振りだったので我ながらロールが拙すぎて……付き合っていただいてありがとうございますね。
- 372 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 18:03:14 ID:SPyxtWgk0
- 【病院】
「お大事に」
という受付の人の声と共に病院から峰岡が出てくる
(…、俺の中の化け物…)
思い悩む様な顔をして入口の近くのベンチに座る
(俺は…本当に化け物なのか…、あの日以来、どうしても考えを捨てきれない
でも…検査をしてみたけど正常、病院の医者が嘘をついているようにも見えない
だがこの言い知れぬ不安はなんだ…?、……俺は…人間なのか?)
冷や汗がタラリと一滴地面に落ち、顔を両手で覆う
- 373 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 18:11:48 ID:vljhfSlg0
- >>372
「…おや…?
あそこに居るのは…」
【首を傾げて峰岡の姿を見る】
「大丈夫ですかー?」
【そう言って大きく手を振る】
- 374 :飼い主:2012/08/27(月) 18:22:04 ID:ry7wfIlo0
- >>372
カツカツ・・・・
「化け物」という存在を教えた赤いマントの男が、入り口
に入ってきた。
- 375 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 18:27:55 ID:SPyxtWgk0
- >>373
「防人…さん…」
元気のない顔で彼女の名前を言う
「その…教えてくれないか…?
知ってるんだろ?、俺に関して…」
>>374
「ハッ!、あ、あんたは…」
ベンチから立つ
- 376 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 18:33:13 ID:vljhfSlg0
- >>374
「異様にタイミングがいいですね」
【赤マントを見てつぶやく】
「どうにも…
気付かれないようにしたいですが…」
>>375
「峰岡さん」
【じっと彼の顔を見つめる】
「…きっととても、とてつもなく辛いことかも知れません…
それでもですか?」
- 377 :飼い主:2012/08/27(月) 18:45:49 ID:ry7wfIlo0
- >>375
【彼は峰岡の方を向き、ニヤリと笑った・・・が、
笑っただけでこちらには来なかった。】
>>376
【まるで防人の心を読んだように、いや彼自身の性格
ならばおそらく近づかないだろう。彼は峰岡達と遠い、
しかし確実に見えるソファーに座った。】
- 378 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 18:53:18 ID:SPyxtWgk0
- >>376
「…ッ!」
返事を言おうとすると喉が詰まる、なんとかかすれた声で言う
「か、かまわ…ない…」
>>377
「なんだったんだ
- 379 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 19:00:18 ID:vljhfSlg0
- >>377
(見物でもするつもりなんでしょうか…
まあ、いいでしょう…)
【明らかに不機嫌な顔で答えた】
>>378
「…了解です。落ち着いて聞いて下さい。
先日襲ってきた男の話ですから…
信じ過ぎないようにしてくださいね」
【そういうふうに保険のように呼びかけながら語り出した】
【あの男の話したことをなるべく柔らかい言い方で語り出した】
【寄生兵器のことや実験体のこと。】
【しかし家族のことだけは省いて答えた。言い出すのが怖かったから…そうなのだろう】
- 380 :飼い主:2012/08/27(月) 19:07:45 ID:ry7wfIlo0
- >>378
【彼は、やはり手を出さずに、無表情で峰岡を見ていた。】
>>379
【そんな不機嫌な顔見たとしても、彼は一切動じず
見物している。】
- 381 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 19:17:20 ID:SPyxtWgk0
- >>379
「そう…なの…か…」
やはりショックなのだろう、顔色がとても悪い
(俺の中の……寄生植物兵器…一度生命反応が停止…
じゃあそれって……自分の手で自分を殺すことが……出来ない
それに……信じすぎるなとは言っても…………否定できない…)
「ありがとう………教えてくれて」
無理に笑って言うが………目に生気があまり籠ってない
>>380
ズカズカと歩み寄ると胸ぐらを掴む
「そんな所で見物してないで、貴方も近付いたらどうです?
言いたい事とかあるんでしょう…?」
- 382 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 19:23:38 ID:vljhfSlg0
- >>380
「やれやれ…
満足できましたか?」
【じっと赤マントを見つめて答える】
>>381
「…すいません。
隠していたことは誤ります…
でも言い出したら大変なことになるんじゃないかと心配で」
【そう言ってうつむいた】
- 383 :飼い主:2012/08/27(月) 19:31:35 ID:ry7wfIlo0
- >>381
「ん?言いたいこと?」
【彼は胸倉を掴まれているというのに、いつものように
平然、むしろ平然としすぎている】
「別に。ただけっこう普通の反応なんだなーって。」
【彼は暢気な口調で言った。】
>>382
「いやいや、お楽しみはこれからでしょ?」
【彼はニヤリと、まるで玩具を弄る子供のように笑った】
「前菜出しただけで喜ぶ人なんて、貧乏人ぐらいしか
いないよ。」
- 384 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 19:37:36 ID:SPyxtWgk0
- >>382
「いや………正直、とても信じられないけど
信じられることばかりで………俺もこの事を受け止めるのに精いっぱいだし」
「だから………謝る事は無いよ」
>>383
「結局、言いたい事、言わせたい事があるじゃないですか」
- 385 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 19:39:28 ID:vljhfSlg0
- >>383
「すいませんね。
私は楽しませる目的で言ったわけではありませんから」
【そう言って両手を呆れたように広げた】
>>384
「そう…ですか…」
【そう言って顔を上げる】
「私が言えたことじゃないと思いますが…
これからどう…しますか?」
- 386 :飼い主:2012/08/27(月) 19:48:19 ID:ry7wfIlo0
- >>384
「そんなぁ、僕はそんなわざとらしい事はしないよ」
【彼は、まるで友達に言うかのようにおちゃらけて言った。】
「ただ、ねぇ・・・・言いたい事がひとつ」
【普通の神経の人なら言う事に戸惑うだろう。しかし
彼はそんな神経ではない。彼は、どこからどこまでも
悪魔だった。】
「家族の事、忘れていないかい?」
>>385
「そりゃ、そうだよねー。でも僕は細かい人間だからね、
そういうのは徹底的にやるのさ。」
- 387 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 19:55:52 ID:SPyxtWgk0
- >>385
「それは…」
言葉が詰まる
>>386
「やっぱりあるんじゃないか!」
詰め寄るが
「家族………ッ!」
その言葉の意味を理解する
「答えろ!、知っているのか!?、俺の家族について!」
- 388 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 20:13:12 ID:vljhfSlg0
- >>386
「徹底的…
さすがに許せませんね。
自ら手を下すつもりはなかったのではないんですか?」
【明らかに嫌悪感を持っているようだ】
>>387
「…そうですね。
ひとまず今日は安静にしましょう。
それがいいんじゃないかと…」
【そう言って頭を下げた】
- 389 :羊の人:2012/08/27(月) 20:24:46 ID:ry7wfIlo0
- >>387
「ん?えーとね・・・・」
【彼は少し考える仕草をして】
「忘れちゃった」
【そう言って、彼はしばらく間をおいた後】
「なんていうと君も収まらないしね、うん」
「生きてるよ、君の家族は」
【その言い方はわざとらしい、嘘をついているかわからない
しかし、少し考えれば普通の人なら嘘だとわかるだろう。】
だが、彼はむしろこうなる事を望んだのだろう。言う前に
彼は峰岡を弄び激怒させた。激怒していたとしても
少しでも救われたいと思っているのだ、まともな判断能力な
ど無いに等しいだろう。
>>388
「いや、手を下さずに徹底的にやるんだよ、そんな簡単
に手を出しちゃったらつまんないじゃないか、一種の
縛りプレイってやつ?」
【彼はそう返した後、彼はニヤリとした顔で言った。】
(ボクは峰岡に嘘をついた、防人にはそれはわかる。なにせ
客観的なのだから。だが、嘘をついたといえば、彼は
救われなくなるだろうし、仮にいわなかったとしても
真実を知ったときに絶望するだけだ。)
- 390 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 20:29:56 ID:SPyxtWgk0
- >>388
「あ、………あぁ、うん」
あまり声に元気が無い
>>389
「な、なにっ!?」
胸ぐらをつかむ手が力むが
「そ、そう………なのか…」
パッと手を離すが
「そ、それで俺の家族は何処に?」
- 391 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 20:37:21 ID:vljhfSlg0
- >>389
「ほうほう…
やっぱり最低な趣味ですね」
【さすがに嫌な気分が隠せていない】
「……」
【生きてる…と告げられたのを見て
一瞬なにか言い出そうとしたが…すぐにやめた】
(絶望をより深くするつもりでもあるんでしょうかね…)
>>390
「…今は、どうすべきかはわかりません…が、
どうにかなる…と思いますよ」
【少しだけ前向きなことを言った】
- 392 :羊の人:2012/08/27(月) 20:48:24 ID:ry7wfIlo0
- >>390
「研究所のどっかじゃない?」
【彼は至極当然、しかし肝心な事は言わない。】
「君がその力を使って研究所をつぶし続ければ見つかるよ。
ほら、元気だして」
【彼は心のない明るい声で言った。励ましているのだか
煽っているのかはわからない。】
「大いなる成果には多大なる犠牲が必要だよ、ほら」
>>391
「最低な趣味?日本のことわざには『人の不幸は蜜の味』って
あるよ?ま、人次第だからしょうがないね、そこは」
【彼はそれをまるで真っ当な事のように言った。】
- 393 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 20:52:14 ID:SPyxtWgk0
- >>391
「そう………ありがとう」
そう言うと、ほんの少し、ほんの少しだけ笑う
>>392
「研究所………」
ベンチに座りなおしながら呟く
「……………大いなる成果には、多大なる犠牲………
じゃあ…………もしかしたら俺の家族も俺と同じ兵器を………」
その考えは間違っていない……だが彼には分らない
記憶が戻ったとしても分からない、既に家族は全員死んでいることに
- 394 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 21:07:34 ID:vljhfSlg0
- >>392
「すいませんね。
ことわざは不勉強だったもので」
【不満気に答えた】
「彼を修羅の道にでも誘おうとしてるんですか・・・?」
>>393
「その…どういたしまして」
【頷いて返した】
「……」
【今になって家族のことを明かさなかったのを公開しているようだ】
- 395 :飼い主:2012/08/27(月) 21:17:40 ID:ry7wfIlo0
- >>393
「だめだよ、そんな暗い気持ちじゃ。」
【相変わらず励ましているのだか煽っているのかわからない
明るい口調で言う。】
「希望をもって、ただ努力するだけだよ」
【しかし、その言葉には一般人が聞けば背筋が震えるような、
冷たさと空虚感があった。】
>>394
「修羅の道?失礼な。」
【彼はむすっと・・・しかし元が元なのでそうは見えない】
「ただ僕は彼の事を思ってやり方を提案しているだけだよ。」
「一度は会ったんだ、何かの縁、親切は大切じゃないか」
【言っている事は良くても、やはり声には冷たさと空虚感、
そして煽っているようなわざとらしさがある。確信して
やっているのだろう。】
- 396 :峰岡 海賀:2012/08/27(月) 21:24:52 ID:SPyxtWgk0
- >>394
「いや…、本当にありがとう
こんな事をtやんと話してくれて…」
>>395
「ッ!」
ベンチから思わず後ろに転がり落ちる
「そ、それでは俺はこの辺で…」
さっと立ちあがるとその場を去る
//そろそろ自分はこれで、それでは
- 397 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 21:27:57 ID:vljhfSlg0
- >>395
「提案…悪い方向に向かいそうな話ばかりしているんですがね…
あなたのいう言葉はまるで冷たいです」
【じっと見つめて答える】
「中身がまるでない、そんなふうに聞こえますね」
>>396
「ええ…本当にすいませんでした…
じゃあまた会いましょう…」
【そう言って去っていく姿を見送っていった】
- 398 :飼い主:2012/08/27(月) 21:35:00 ID:ry7wfIlo0
- >>396
「正気を保っているのかどうかよくわからないな。」
【彼は首をかしげた。】
//おつかれさまでーす
>>397
「へぇ、冷たいかなぁ?この声けっこう気に入ってるけど」
【彼はわざとらしく不思議に言った。というより彼は
確信しているのだろう―確信犯というヤツだ。】
「中身が無い?おいおい、酷いな」
【彼は軽そうに言った】
- 399 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 21:42:49 ID:vljhfSlg0
- >>398
「そうですね…そう思うなら構いませんよ」
【じっと見つめる】
「ヒドイですか…
どうにも貴方は気に入りませんね。」
【じっと睨みつけたまま言う】
「さすがに貴方はここで倒すなんてことはできませんね…
手を下したわけではないのだから…」
- 400 :飼い主:2012/08/27(月) 21:49:42 ID:ry7wfIlo0
- >>399
「勢いあまって殴ったのに、今回はやけに冷静だね。
ま、僕も戦うなんて無益な事はしたくないしね。」
【彼は煽るよう、やれやれっという感じで言った。】
「しかしトナルプというのはすごいな。アレを使いこなせたら
彼は研究所を全てをつぶせるだろうなぁ。」
- 401 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 21:53:45 ID:vljhfSlg0
- >>400
「以前は少し頭に血が上りすぎていたんです。
現実世界では貴方がなにか手を出したりしない限り殴りはしませんよ」
【拳をぐっと握リながら言う。】
「すべて潰して…貴方はなにか得になることでもないでしょう?
悪の組織は潰すべきではありますが、そのようなやり方では…」
- 402 :飼い主:2012/08/27(月) 22:02:54 ID:ry7wfIlo0
- >>401
「そのようなやり方では?おいおい、組織を潰すのはいつも
復讐を心に誓った修羅だ。王政も、何もかも、皆怒りと憎しみ、
そして心を抱いて革命を起こした。」
【彼の言う事はいつもと違い空虚感が無い。】
「憎しみがなければ希望は見出せない、それが人だ。
表裏反転の一方を無くす、それはありえないことだ。」
【彼の言葉は、空虚感はないが、冷酷さがあった。】
- 403 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 22:05:58 ID:vljhfSlg0
- >>402
「憎しみだけで動くのではよくありません。
心を抱くのは支えるものがいるからこそなんです」
【じっと見据えて答える】
「希望は憎しみから見出すものじゃあ無いんです。
志を抱くのは人との絆があるからこそなんですよ!」
【手が出てしまいそうになっているが、グッとこらえているようだ】
- 404 :飼い主:2012/08/27(月) 22:11:08 ID:ry7wfIlo0
- >>403
「人との絆?それは弱い者の言葉、甘えだ。」
【彼はあくまでも冷酷に言った。まるで赤子に聞かせる
ように】
「絆?そんな壊れやすいもので決意を抱くのはただのバカだ。
所詮、扇動の道具だ。」
- 405 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 22:13:57 ID:vljhfSlg0
- >>404
「…どうも完全に価値観が違うみたいですね。
話が通じないわけですよ」
【軽く頭を抱えながら答える】
「関わりを持つことが一番大切なことだとわからないのでは
そのような正確になってもしょうがないことですね」
【イライラはまるで挑発のように言葉から漏れてくる】
「これ以上話をしていてもタダの水掛け論にしかなりませんね。
勝負でもしたいところですが…」
【思わず本音が漏れている】
- 406 :飼い主:2012/08/27(月) 22:29:46 ID:ry7wfIlo0
- >>405
「頭に血がのぼっていない割には随分とイライラしてるね」
【彼は煽るように、ゆったりとした口調で言った。}
「関わり・・・か。不協和音がいくつ交わっても奏でられる
のは不協和音、時間の無駄だろう。」
【無表情で言った。】
- 407 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 22:34:55 ID:vljhfSlg0
- >>406
「さすがに隠しきれませんからね…
このままだとよくありませんね」
【そう言って公園の方へ向かい始める】
「不協和音に聞こえるならしょうがないでしょうね。
貴方では…どうしようもありませんよ」
【どうやら箱庭のシステムの方へ向かっているようだ】
- 408 :飼い主:2012/08/27(月) 22:38:46 ID:ry7wfIlo0
- >>407
「どうしようもないならどうする気なのかな?」
【彼は不思議そうに言った。】
「僕はそんな事をしても変わらないよ?焼けた石に水を
かけるようなものだ」
- 409 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 22:43:27 ID:vljhfSlg0
- >>408
「気にしないで下さい。
叩きのめすなんて言うのは性分ではありませんし」
【軽く振り返りながら言う】
「別にいいです。
貴方はそのまま尻尾を巻いて家に帰っても私は気にしませんからね」
【構わずに歩き始めた。どのみち来なかったとしても苛々を発散させるのには十分なのだろう】
- 410 :飼い主:2012/08/27(月) 23:09:09 ID:ry7wfIlo0
- >>409
「ふぅん、安い挑発だ。」
【彼はこれを挑発と分かっているらしい。】
「でも、受けてみるのも一興かな。」
- 411 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 23:13:07 ID:vljhfSlg0
- >>410
「そうですか…?」
【意外そうな顔だ。乗ってくるかどうかは難しいと思っていたようである】
「では勝負しますか?
あそこにありますから」
【そう言って箱庭システムを指さす。】
- 412 :飼い主:2012/08/27(月) 23:21:31 ID:ry7wfIlo0
- >>411
「へぇ、箱庭・・・ねぇ。」
【彼にとって、相手に紹介された場所に行くというのは、
罠を逆に利用とする際か、遊ぶというぐらいにしか思わない。】
「いいよ、じゃ、行こうか。」
【彼は無表情でそう言い、箱庭にへと歩いて行った。】
//イベントでやります?このスレでやります?
- 413 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/27(月) 23:26:28 ID:vljhfSlg0
- >>412
「わかりました。
存分に相手になりましょう」
【そう言って鶫は箱庭システムを動かし始めた】
「さて…マップはどこでもいいでしょうね」
【ある程度動かして、システム内へと飛んでいった】
//イベスレは開いて無さそうです…予備に行きますか?
- 414 :飼い主:2012/08/27(月) 23:29:53 ID:ry7wfIlo0
- >>413
「なるほど、そうやって調整できるのか。」
【彼は彼女がやった通りにシステムを動かし、システム内
へ飛んだ】
//それじゃ予備に行きますか。
- 415 :黒沢小百合:2012/08/29(水) 00:03:14 ID:SSMHlh/20
- 【AGカフェ】
今日の小百合は荒れていた。
カフェに入るなり、手近な卓を思い切り蹴り飛ばしたかと思えば
面倒ごとに巻き込まれる前に退散した客がカウンターに残したグラスを
乱暴に床に払い落とし、その席へとどっかと腰を下ろす。
それでもまだ怒りが収まらないのか、
座ったままカウンターに蹴りをいれながら、荒い息をつき
持っていたコロナビールを一滴残さずのみほし、空き瓶を床にたたきつけた。
- 416 :?:2012/08/31(金) 22:40:26 ID:dL8H4NjE0
- 箱庭。異能都市の街を再現した街フィールド。
手に持った大鎌を眺めながら、元死神の少女が一人たたずんでいた。
「……」
今持っている鎌は、柄から刃まで全体が黒に染まった、いつも愛用しているものだ。
……だというのに、少女の中には、何か『違和感』のようなものがあった。
自分が持つ、死神の力の象徴。
だが、本当にそうなのだろうか?これは本当のカタチなのか?
「なんかなあ……うー……?」
今まで感じたこともなかった感覚に戸惑い、頭を掻く。
- 417 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/31(金) 22:47:11 ID:vljhfSlg0
- >>416
「よいしょっと…
…おや?」
【不思議そうな顔で一人の学生が箱庭内に入ってきた】
「なにか・・・見覚えの有りそうな顔の人がいますね…
あのどでかい鎌…死神さんですかね?」
【色々詰まった風呂敷を抱えながら近寄っていく】
- 418 :名も無き異能都市住民:2012/08/31(金) 22:51:12 ID:ry7wfIlo0
- >>416
「おお、これが箱庭、ずいぶん便利な物だ。」
こんな物があるとはー・・・ん?
「でかい鎌・・・いかにも西洋の死神だなぁ」
- 419 :?:2012/08/31(金) 22:58:50 ID:dL8H4NjE0
- >>417
「何を隠そう私が……死神ちゃうわ、それデマや」
聞き覚えのある声に気づき、振り返る。
振り向きざまになぜかエセ関西弁で否定しながら。
「久しぶりだねー、元気してる?」
軽く手を振り、いつも通りの笑顔で挨拶。
>>418
「だから死神じゃねーですってばー……っと、こちらは初めて見るね、こんばんは」
もう一つの声にも反応し、挨拶。
- 420 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/31(金) 23:02:39 ID:vljhfSlg0
- >>418
「あら、はじめまして…ですよね?」
【軽く手を振ってからその人物の顔をまじまじと見つめる】
>>419
「えっと…違いましたっけ…
どうも久しぶりです!」
【改めて頭を下げる】
「私は元気ですよー。
貴方の方は…何か色々ありました?」
【じっと彼女を見つめて言う】
- 421 :名も無き異能都市住民:2012/08/31(金) 23:07:46 ID:ry7wfIlo0
- >>419
「なんだ、死神じゃないのか。」
なんでそんなでかい鎌もってんだ、ややこしい─
「こちらこそ、はじめまして。」
(にしても妙だな、人ではない気が多少混じっているような。)
>>420
「ああ、浜辺であった人じゃないですか。」
【tシャツにチノパンと、ラフな恰好だ。】
- 422 :?:2012/08/31(金) 23:18:26 ID:dL8H4NjE0
- >>420
「いつから私が死神だと錯覚していた?」
某マンガのキャラのようなことを言う。
「いや何も?至って平和なとてもすばらしい日常を過ごしてたよ?」
頭の上に疑問符を浮かべ、なぜそんなことを聞くのかとでも言いたげな表情をする。
もちろん、嘘だった。
>>421
「知らないよ、『生まれ持ちの能力』なんだから仕方ないでしょ」
ほんの少し生まれ持ちの能力、の部分を強調する。
しかめっ面をしているところから、あまり望んだものではないということが伺えるかもしれない。
>>420-421
「まあそんなことはどうだっていいんだよ」
パン、と一つ手をたたいて、話題を変える。
「私も体が少しなまっててさ、お二人ともリハビリに協力してくれません?」
- 423 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/31(金) 23:22:07 ID:vljhfSlg0
- >>421
「ああ、あの時道に迷ってた人ですね!」
【思い出したようにポンと手のひらを叩く】
「ここに来るとは…
やっぱり何か力試しでもするつもりで?」
【そう言って軽く微笑んだ】
>>422
「いえ…初めてあった時は真剣に活動していたように見えたもので…」
【そう言って頭をかく】
「素晴らしい日常ですか。
それならばいいんですが…」
【それでもやっぱり完全に鵜呑みにはしてないようだ】
「リハビリ?入院でもしていたんですか?
でも、いいですよ。気が済むまで」
【そう言って風呂敷の中からアイテムを次々と取り出した】
「相手してさしあげましょう!」
- 424 :名も無き異能都市住民:2012/08/31(金) 23:28:48 ID:ry7wfIlo0
- >>423
「いや、観光。仮想空間がすごいとか言うから来てみたら
すごいね。どんな原理なのやら」
【彼は不思議そうに言った。箱庭に始めてきたらしい。】
>>422
「生まれ持ちねぇ・・・・」
彼自身も能力をもっているのだが、修行で後天的に手に入れた物
だ。しかし、欲しくない能力を持たされる気分はなんとなく
予想はつくのであった。
「りはびり?なんだそりゃ。」
【彼は西洋の言葉に詳しくなかった。】
- 425 :?:2012/08/31(金) 23:39:35 ID:dL8H4NjE0
- >>423
「そうだったっけなあ?覚えてないや」
こちらも頭を掻く。
こちらに来てから死神の活動をした覚えはないが、
(鏡華がいらないお世話でも焼いたかな……そういえば前にそんなことあったっけ)
とある人物が思い浮かび、ため息をつく。
(あ、信じられてないなこれ)
相手の反応から何となく察する。
元々本気でだまそうとは思っていないので別にいいといえばよいのだが。
>>424
「要するに戦いましょうってこと」
リハビリの意味とはかけ離れているのだが。
>>423-424
「それじゃあ待ってるのもなんだしやりましょうやりましょう」
二人に背をむけ少し距離をとる。
そして5mほど離れると、振り返り、
「二対一でも乱戦でもかまわないけどどうする?」
- 426 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/08/31(金) 23:41:57 ID:vljhfSlg0
- >>424
「そうですね。私もよくわからない原理なんですが…
なんというか、無茶をするための施設とでも言うべきかもしれませんね」
【仮想空間を見渡しながら言う】
「主に手合わせのために使われたりしますよ」
【両手におもちゃの鉄砲を抱えながら答える】
>>425
「うーん…鎌のイメージばかりで考えてますからねぇ…」
【頭を押さえながら答える】
「まあいいです、勝負しましょう。」
【そう言って両手の鉄砲に力をチャージし始めた】
「そうですね…私は協力も乱戦も構わないんですが…」
>>424
【改めて男に顔を向ける】
「どうなさいますか?」
- 427 :名も無き異能都市住民:2012/08/31(金) 23:51:36 ID:ry7wfIlo0
- >>425
「そんな・・・意味なのか・・」
(リハビリ・・・全然そんな雰囲気じゃないような。)
>>426
「別に乱戦でも大丈夫です。」
(しかしふたりか・・・・こりゃ仙衣を着たほうがいいか。まぁ
いいや。)
【彼はそういうと手を合わせ、深呼吸をした。】
(まずは導引術からだ。まったく戦っていないせいか
鈍っているからな)
- 428 :?:2012/09/01(土) 00:00:20 ID:dL8H4NjE0
- >>426-427
「じゃあ乱戦ねー、ごちゃごちゃやるのは久しぶりだねそういえば」
言いながら、あいている左手でトランプのカードを一枚取り出す。
そこに描かれているのはスペードのA、そして召還されるのは……
「それじゃあまずは小手調べっと」
カードはいつの間にか消え去り、大振りのナイフが二本、手に握られていた。
少女はそれを構えると、それぞれ一本ずつ、二人にナイフを投擲する。
- 429 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 00:05:31 ID:vljhfSlg0
- >>427
「ん。了解いたしました」
【そう言うと鶫も鉄砲を男に向けた】
「まずは小手調べの一発ですよ!」
【そう言って男に向けて威力が拳銃並みに高められた鉄砲の弾を発射した】
>>428
「わかりました。参りましょう」
【鶫は少女にも鉄砲を構えるが】
「っと!」
【投げられたナイフに対して弾を発射し、弾き飛ばしに行く】
「まだまだ!」
【更に続けてもう一発弾を少女に向けて発射する】
- 430 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 00:13:03 ID:ry7wfIlo0
- >>428
「む。」
(小手調べとはいえ、ナイフ一本・・・怪しいな。)
【さきほどの導引術で張り巡らした気を腕に集め、ナイフを
ギリギリに引きつけた後、ナイフの表面を拳で打った。
鉄が砕けるような音がして、ナイフは落ちた】
>>429
「気膜、廣」
【溜めたを気を空気中に張り巡らす。気を裂いて来た弾丸を
身体を少しそらして躱した。】
(練丹術で気を引き出し、導引術で一気に張り巡らす─!)
【彼の身体から、青い陽炎みたいなものが出てきた。】
- 431 :?:2012/09/01(土) 00:24:09 ID:dL8H4NjE0
- >>429
「それくらいなら……」
鎌を横に凪ぐ。
飛んできた弾は、鎌によって両断され、少女にはとどかなかった。
リハビリといっておきながら、以前より身体能力は向上しているように感じられる。
>>430
「たたき落とすか……」
まさかそうくるとは思っていなかったようで、驚嘆が混じった声でつぶやく。
得体の知れない力に近づくのは得策ではないと判断し、もう一度様子見で
新たに召喚したナイフを三本、同時に投げつける。
- 432 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 00:27:31 ID:vljhfSlg0
- >>430
「妙な術を使いますね…
これはまともに相手をするのは難しそうです…!」
【そう言って今度は両手の手袋へと力をため混み始める】
「やはり…これですかね」
【そう言って今度はプラスチックの模造刀を取り出し、その力をカタナへと貯めこんでいく】
>>431
「さすがにあのデカブツは厄介ですね」
【大きな鎌の動きを見ながらつぶやく】
「アレを封じることが出来ればまだ道はありますね。
よし、そうなれば」
【そう言って鶫はもう片方の手にくっつくおもちゃ「スライム」の袋をもち、溜め込んだ力を送り込み始めた】
「一応牽制はしておきます!」
【そう言って近くの小石を勢いよく蹴り飛ばし、少女を狙う】
- 433 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 00:36:07 ID:ry7wfIlo0
- >>431
(三本、何を考えているんだ・・・)
【張り巡らした気で軌道を予測し、飛んでくるうち2本のナイフ
を身体を少し逸らして躱した後、3本目のナイフをキャッチし、
腕にはりめぐらした気を込めてかなりの速さで投げ返した】
>>432
(刀か・・・)
【腕と足に気を張り巡らし、腕を交差させた後、足に張り巡らした
気を解き放ち、凄まじい速度で防人に向かって行った。】
- 434 :?:2012/09/01(土) 00:48:55 ID:dL8H4NjE0
- >>433
「人の武器をとるなー!」
横に跳び、投げ返されたナイフを避ける。
ナイフが体に当たることはなかったが、紙一重で無理矢理跳んだので避ける時に体勢を崩してしまう。
>>432
結果、
「あ、ちょ、いたいっ、やめてっ」
牽制の小石が少女に当たり、動きが止まる。
- 435 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 00:53:07 ID:vljhfSlg0
- >>433
「来るっ…!」
【鶫はその動きをどうにか見きりながら】
「ていやっ!」
【力を溜め込んだ刀を勢い良くなぎ払い攻撃を仕掛けに行った】
>>434
「チャンス!くらえっ!」
【鶫は怯んだのを見計らってスライムの袋を勢い良く投げつけた】
【狙いは鎌封じであるが、払うのを狙って鶫は少女の顔面を狙って投げつけに言った】
【払えばその部分に力で強化されたスライムが吸着し、そう簡単に剥がれなくなるだろう】
- 436 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 00:56:38 ID:ry7wfIlo0
- >>434
「そんな事言われても・・・」
【気の毒そうに言った。】
>>435
「真剣白羽取り!」
【突然交差した腕を上と下にし、なぎ払った刀を手の平で
はさんだ。】
(引いても押しても動かせまい・・・)
- 437 :?:2012/09/01(土) 01:06:46 ID:dL8H4NjE0
- >>435
「くっそ……!」
とっさに、飛んできた何かを防御するため、鎌で切ろうとして、
ぐにょん。
「……あー、なんか覚えてるこのパターン」
見事にスライムがひっついてとれなくなった鎌が視界に入る。
一目見て扱えないとわかる状態だ。無理に扱おうとしても武器としては扱えないだろう。
「いや……」
と、そこでとあるアイデアが少女の頭に浮かぶ。
>>436
「これあげるよ、遠慮せずに受け取ってー」
スライムがひっついた鎌を、思い切り投げつける。
あたれば体のどこにくっついたとしても、かなり邪魔になることは間違いないだろう。
- 438 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 01:16:04 ID:vljhfSlg0
- >>436
「うぅっ!抜けない!」
【全く動かなくなったのを見て、鶫は動きを切り替えた】
「ならばっ!」
【鶫は刀の手を離して】
「どうだっ!」
【刀の柄の部分に力を込めたパンチをぶつける】
【どうやら刀を押しこみに行っているようだ】
>>437
「その隙があれば」
【そう言って鶫は再び鉄砲に武器を持ち替える】
「充分!」
【動きを見せた少女に対して弾丸を発射する!】
- 439 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 01:19:54 ID:ry7wfIlo0
- >>438
「ぐぅ!」
【気を使って衝撃を和らげるも、身体が揺らいだ。】
「なんて馬鹿力だ」
>>437
「でぇ!」
【そのまま刀を地面に突き刺し、投げつけられた鎌が刀に
届く前に柄をつかみ、鎌を防いだ。鎌につけられたスライム
が刀にひっついた。】
- 440 :?:2012/09/01(土) 01:40:46 ID:dL8H4NjE0
- >>438
「っぐぅ……」
反応することができても、肝心の鎌がなければどうしようもない。
弾は少女の左手の肉を抉り取る。
「やってくれるね……」
攻めようにも確実に攻め込める手段を奪われているので、攻めるに攻められない。
「……いや」
まだある。そう思ったのはほとんど直感に等しかった。
血に濡れた左手が取り出したのは、王が描かれたカード、スペードのK。
自分の知らないはずの力、だがなぜか知っている力。
スペードのKから召喚されたのは一振りの純白の長剣。
>>439
少女は剣を構えると、男へと走り出す。
そしてそのまま袈裟斬りを浴びせようとするだろう。
- 441 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 01:43:56 ID:vljhfSlg0
- >>439
「まあ普通の力じゃありませんけどね」
【右手を光らせながら答える】
「こうなっては刀は使えませんね…」
【スライムがひっついた刀を見てつぶやく】
「でも私にはまだまだ武器があります!」
【両手に金色に光る力を集中させながら構える】
「真っ向勝負してみますよ」
>>440
「むっ、新しい武器ですか?」
【少しその動きを警戒している】
「ひとまず…どれほどの威力なんでしょうね」
【少し後方に退避し、その威力を見据えるつもりのようだ】
- 442 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 01:56:02 ID:ry7wfIlo0
- >>441
「様子見ですか・・・・」
【彼は渋い顔をした。】
>>440
(さて、どうするか。おそらく白刃取りはもう効かないだろう。
しかしこの状態では本来の仙術が使えない・・・・。)
今、彼は拳で戦っているが、彼の本分は仙術を使った
戦闘である。が、そんな状態でも唯一使える仙術がある。
(賭けるか・・・・・)
「練丹術・昇竜、導引術」
【手を握り、腕を合わせる。彼の丹田─気を作りだす動力に
気を叩き込み、強制的に大量の気を放出させ、身体に敷き詰める。
そして、ギリギリまで引きつけようと、構えて待った。】
- 443 :?:2012/09/01(土) 02:07:24 ID:dL8H4NjE0
- >>441-442
「はあああぁぁ!!」
気合いの掛け声を込めて、男へと切りかかる。
見た感じでは剣自体に能力があるわけではなさそうだが……
- 444 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 02:13:13 ID:vljhfSlg0
- >>442
「すいません…こう見えて結構力があまり強くないんです」
【そう言って構える】
「それに、今から狙いに行くのはちょっと貴方にも厳しそうですし…」
【じっと男を見ながら言う】
>>443
「さて、どんな威力なのか…!」
【鶫は試しに手頃な小石を剣に向けて勢い良く投げつけに行った】
//眠くてしょうがない…ここで落ちてもいいでしょうか?
- 445 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 02:21:14 ID:ry7wfIlo0
- >>443
気を敷き詰めた事による極限の集中力、それによって
彼女の動きは、いつもより極端に遅く見える。
(もうすこし)
【剣を振りかぶった瞬間に、彼は敷き詰めた気を開放した】
「瞬地」
【その瞬間、彼は突然、彼女の目の前から消え、そして
もともとそこにいたかのように、『彼女の後ろにたっていた。』
これに気のほとんどを使ったとはいえ、まだ多少は残っている。
残った気を肘にありったけ叩き込み、凄まじい速度で加速する
肘鉄を撃った。】
喰らえばただでは済むまい。運が悪ければ背骨を砕かれる
ことだろう。良かったとしても致命傷は避けられない。
>>444
【集中しているせいか、声が聞こえないようだ。】
- 446 :?:2012/09/01(土) 13:36:49 ID:dL8H4NjE0
- >>445
「……ッ!」
剣は男に当たらず、空を切り裂く。
空間転移の能力でも持っているのか、男はいつの間にか背後に移動していた。
(……間に合え……!)
攻撃に気づけてもいちいち振り替えって防御していたら間に合わない。
少女は右手の剣を逆手に持ち変えると、男の拳が当たる前に剣を地面に突き刺す。
なぜそうしたのかは分からない。だが、こうすれば防げるという確信めいたものが少女にはあった。
地面に突き刺された剣が、強烈な光を放つ。
光は
- 447 :?:2012/09/01(土) 13:47:17 ID:dL8H4NjE0
- /途中送信してしまった……
>>445
「……ッ!」
剣は男に当たらず、空を切り裂く。
空間転移の能力でも持っているのか、男はいつの間にか背後に移動していた。
(……間に合え……!)
攻撃に気づけてもいちいち振り替えって防御していたら間に合わない。
少女は右手の剣を逆手に持ち変えると、男の攻撃が当たる前に剣を地面に突き刺す。
なぜそうしたのかは分からない。だが、こうすれば防げるという確信めいたものが少女にはあった。
地面に突き刺された剣が、強烈な光を放つ。 その光はお互いを引き離す力、斥力を可視化したものだ。
光は少女の辺り一帯を包み込み、その斥力によって男の攻撃を弾くだろう。
>>444
小石は同じく斥力の光によって弾き飛ばされる。
男の攻撃を防いだあたり、かなり強い力をもっているようだ。
- 448 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 13:53:28 ID:vljhfSlg0
- >>445
「ぬう、ひとまず備えますか」
【鶫は男を見つめながら答えた】
>>447
「威力かなり高いみたいですね…
…本気出しますか」
【そう言って鶫が取り出したのは本物の拳銃】
「全力で行きます」
【そう言って拳銃に力をチャージし始めた。】
【おもちゃでも威力はかなりのものであったが、本物ではどれほどの威力になるだろうか】
- 449 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 14:04:22 ID:ry7wfIlo0
- >>447
「ぬぉ!」
【強烈な光にあてられ、肘鉄をはじき返された】
(どうなっている・・・・あれは。)
【彼は渋い顔で剣を見た】
>>448
(おそらくあの死神?に攻撃しても無駄だ、次、
狙うは―)
【すぐさま導引術で気を張り巡らし、防人のほうに
腕を交差して疾走した。】
- 450 :?:2012/09/01(土) 14:15:14 ID:dL8H4NjE0
- >>448
「今なら何でも防げる気がするー」
本物の銃を前にしても少女の表情は余裕そのものだ。
>>449
「逃がすかっ!」
少女は足元の石を拾い上げ、投げつける。
石は速いものの投擲の範囲を越えない速度で飛ぶが、
光の膜にふれた瞬間、弾かれるように一気に速度を増して飛んでいく。
どうやら力は外から内だけでなく、内から外でも効果を発揮するらしい。
- 451 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 14:22:28 ID:vljhfSlg0
- >>449
「ぬっ?!
こっちに来ますか!」
【チャージをしている最中だったがひとまずチャージを中断する】
「ならば迎え撃つまでの…!」
【そう言って右手に溜め込んだ力とともに強烈なパンチを男に向けてストレートにぶつけに行った】
>>450
「余裕ですねぇ。
でも油断はダメですよ!」
【拳銃を構えたまま答える】
【どうやら今の力のため具合は小康状態のようだ】
- 452 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 14:29:32 ID:ry7wfIlo0
- >>450
「気膜・硬」
【張り巡らした気が膜となる。膜は小石を弾いた。どうやら
小石程度なら弾ける様だ】
>>451
【そのまま気膜を纏って防人に突っ込む。】
「ぐぅ!」
【交差させた腕にストレートが直撃した。気膜を纏って
ダメージを和らげるもただの気休めだ。】
「ぐぅ・・・!骨が逝ったか・・・・。とはいえ、
ここでやめるわけには・・・)
【痛みをこらえ、導引術で気を足に張り巡らし、そのまま防人に
体当たりをしようと突っ込んでいく。】
- 453 :?:2012/09/01(土) 14:35:05 ID:dL8H4NjE0
- >>451-452
「安全地帯から観戦なーう」
「いやー、平和だ」
少女はいつの間にか座り込み、二人の様を観戦しはじめている。
いくら周りに防護壁となる斥力の壁があるとはいっても、戦闘体勢までとくのはいかがなものか。
- 454 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 14:38:52 ID:vljhfSlg0
- >>452
「ダメっぽいです…!」
【鶫の方もどうにかダメージを軽減するため、自分の力を衣服の方へ移動させる】
「あいたっ…!」
【強烈な体当たりを食らって鶫は後方へ跳ね飛ばされていった】
「うっっと…
まだだいじょうぶ…!」
【軽く膝をついてどうにか地面に足をつけ、その動きを止める】
>>453
「ちょっ…
さすがに卑怯でしょうがそれは!」
【そう言って拳銃を少女に向けて発射する】
【破壊力はさすがにあの鉄砲を上回っているが…】
- 455 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 14:48:08 ID:ry7wfIlo0
- >>453
(どうすりゃいい・・・。)
恐らく、あの光には攻撃を弾く、いや物理的な力を遠ざける
力があるのだろう。
(仙衣を着るか・・・。だが着れば間違いなく仙人だと
ばれる。ん・・・・。)
遠ざけるのならあの光の中で腕を引っ込めれば、いや
ダメだ、あれはあくまでも遠ざけるんだ。
>>454
「ぜぇ・・・。」
【さっきのストレートを喰らったせいか、腕に大きい
痣―。恐らくかなりのダメージを負ったのだろう。】
(まぁいいや、とりあえず応急処置でも・・・)
【腕に気を張り巡らし、ダメージを少しづつ和らげる。】
- 456 :?:2012/09/01(土) 14:59:15 ID:dL8H4NjE0
- >>454
弾は光にぶつかり、一時的に速度を落とす。
しかし弾かれることなく、斥力にあらがい、少しずつ光の中を進んでいく。
結果。
「あ、破られた」
速度をほとんど失ったため、少女に届きはしなかったものの、斥力の壁は通り抜けた。
もう少し威力があればあるいは……
>>455
「ほらほらー、攻撃して来いよー」
軽い調子で挑発する。
/すいませんが夜まで離脱します
/自分の都合で止めるのもあれなので放っておいて続けてもらってもいいですよ
- 457 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 15:03:43 ID:vljhfSlg0
- >>455
「った…
こっちだってまだまだ…」
【鶫は立ち上がって腕に力を貯めこむが】
「あいたた…
なかなか強烈でしたよ」
【こちらのダメージも小さくないようだ。あまり早く歩いていない】
「仕方ありません…」
【そう言って鶫は牽制のために】
ガァン!
【力をわずかだけためた拳銃を発射する。若干だけ拳銃の威力を上回る】
>>456
「ひとまず…力を貯めればいいということですね。
よし、ならばあとは…」
【そう言って男の方へと顔を向けた】
「しょうぶをつけてからですね」
//了解ですー
- 458 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 15:15:12 ID:ry7wfIlo0
- >>456
(なるほど、つまり力を蓄えて打ち付ければいいのか。
それならあらかじめ気をありったためて、瞬地で突っ込んだ後
気をありったけ込めた拳で殴ればいける。)
>>457
「気膜・硬」
【気膜を張って右に弾丸の軌道をそらした後、自身も
左に体を逸らしてかわす。】
「煉丹術・昇竜、導引術」
【再び膨大な気を丹田から引きずりだし、導引術で体に
気を満たす。再び、陽炎のようなものが出てきた。】
//わかりましたー
- 459 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 15:20:06 ID:vljhfSlg0
- >>458
「やっぱり銃弾だとチョット分が悪いですね」
【そう言って歩き出す】
「どうです?
あっちは見てるだけみたいですが…
こっちはこっちで決着はつけましょうか」
【そう言ってゆっくり歩き出す】
「こっちは結構火がついてますから…ね!」
【両手の拳を握って答える。どうやら準備万端のようだ】
- 460 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 15:24:59 ID:ry7wfIlo0
- >>459
(ガチで殴り合いか・・・。)
道士が殴り合い、オレは仙人なのか?
【自分が仙人なのか疑問におもいつつ、陽炎―オーラ
をまとい、防人のほうに歩き出す。】
- 461 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 15:29:34 ID:vljhfSlg0
- >>460
「どうやらやる気みたいですね…
よし!」
【そう言って鶫は段々歩く速度を上げていき】
「行きますよー!」
【金色のエネルギーを纏った拳を振りながら向かっていく】
【勝負は一瞬であろう】
「でやぁぁぁ!」
【すぐ近くまで来たところで正面切って強烈な拳を撃ちこみに行くだろう】
- 462 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 15:35:06 ID:ry7wfIlo0
- >>461
【煉丹術と導引術を維持しながら、拳をギリギリまで
引き付ける。】
「瞬地」
【突然、目の前から消え、防人の懐に現れた。】
「破!」
【残った気を、ありったけ腕に集め、そして全身の
運動エネルギーを腕に集め、左手を右手に添え、掌底―
俗に言う寸勁を繰り出した。】
- 463 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 15:48:59 ID:vljhfSlg0
- >>462
「なっ…!?」
【姿が消え、ふところに現れたのを見て】
「んのっ…!」
【鶫は最後のあがきに拳銃を一発発射、と同時に】
ドゴォン
「ぐぁっ!!…あっ!」
【強烈な寸勁を受け、鶫は後方へよろけて行く。】
「うぐっ…あっ…うっ…」
【遅れて腹に受けたダメージが伝わってくる】
【鶫は両腕でお腹を抑えて苦しげな声を上げる】
- 464 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 15:58:57 ID:ry7wfIlo0
- >>463
ドシュ!
【気膜も何も纏っていない、銃弾は肩に当たり、血飛沫を出す。】
「ぐぅ・・・・。」
【煉丹術、弾丸による鋭い痛みをこらえつつ・・・・】
「が・・・!」
【体が前のめりに倒れた。】
(煉丹術をしすぎた・・・・!)
煉丹術というのは本来、仙丹を作るために、少しづつ
丹田から気を引き出す技術だ。しかし、あまりにもそれを
多用し、かつ多く引き出したがために丹田に負荷が
かかりすぎた。
- 465 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 16:03:46 ID:vljhfSlg0
- >>464
「うぅ…」
【男が倒れたのを見て鶫は起き上がろうとするファ】
「ぅ?!がふっ!あう!」
【腹部に走る激痛にまともに立つことが出来ない。
座り込んで両腕で腹を抑えて悶えている】
- 466 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 16:08:11 ID:ry7wfIlo0
- >>465
「ちぃ・・・」
【呼吸をし、体内の生命力を気にへと変えて、丹田に
送り込む。】
(回復するまでには時間がかかる・・・。)
【彼は丹田を回復しつつ、防人の様子を伺った。】
- 467 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 16:10:09 ID:vljhfSlg0
- >>466
「おきあがれは…しません…うぅ…」
【どうやら座り込んだまま動けないようだが】
「でも、そう簡単に回復は…
させ…ない…!」
【鶫は拳銃を発射しようと照準を男へ合わせに行く】
【鶫は力を送り込み始めるが、先程よりも早い…】
- 468 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 16:18:26 ID:ry7wfIlo0
- >>467
(視覚で弾くしかないなこりゃ・・・)
【丹田に気を送り、回復しつつ、目と腕に強い
気を送った。恐らく視認して弾くのだろう。】
(煉丹術使えないと本当に不便だわな・・・。)
- 469 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 16:21:37 ID:vljhfSlg0
- >>468
「これで…」
【鶫は力を溜め切ったようで、狙いを震える手で定めて】
「当たれっ!」
【引き金を引く。その瞬間】
ドゴォォン
【光り輝く弾丸が砲弾の如き威力で男へと向かっていく。鶫も反動で吹き飛んでいるようだが】
- 470 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 16:26:04 ID:ry7wfIlo0
- >>469
(もう少しだ、ここで喰らえばさらに時間がかかる・・・)
【強化した視覚で、弾丸を捉えた後、弾丸の側面を狙い、強い気が
込められた手のひらで裏拳を繰り出す。】
「ぐぅ・・・」
【裏拳は命中し、弾丸は逸れたが、弾丸の強い力にひっぱられ
手の甲が抉れ、さらに自身も後ろ向きに倒れる】
(もう少し、もう少し・・・)
- 471 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 16:39:32 ID:vljhfSlg0
- >>470
「ぬう…全力の攻撃も弾かれます…か…
でも…!」
【そう言って鶫は拳銃の引き金を引く】
「後数発でどうにか…!」
【先程よりも威力は劣るがそれでも続けての攻撃であるため、防ぎにくいかもしれない】
【続けて更に一発も発射する。後数発で弾切れになるだろう】
- 472 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 16:45:08 ID:ry7wfIlo0
- >>471
(さて、そろそろ。)
【生命力変換をやめ、元の煉丹術に切り替える。彼は
立ち上がり、気膜を張った後、気膜で弾丸を逸らしつつ
手のひらで弾いた。】
(とはいえ手の甲で裏拳が使えない・・・)
【その後、防人の方に駆け走った】
- 473 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 17:00:38 ID:vljhfSlg0
- >>472
「……くる…!」
【拳銃を構えたまま待ち構える鶫】
(先ほどの攻撃パターンを読めば…
おそらく狙いはふところへ向かう…
ならば最初の攻撃を避けさせ、そこへ…)
【そう考えた鶫は右腕の拳に強い力を溜め混み始める…】
「行きますよ!」
【そう言って拳を男の向かってくる方向へ大きく拳を振った】
「狙いは…!」
【鶫は飛び込まれそうなふところの下へと弾を発射した】
- 474 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 17:06:35 ID:ry7wfIlo0
- >>473
(縮地はそう何度も使える術じゃない)
【拳を左斜めに身をひるがえしかわした後、背後にまわり
こみ、回し蹴りを放った!】
- 475 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 17:15:18 ID:vljhfSlg0
- >>474
「ダメか…っ!」
【目論見が外れたのを見て鶫は振り返ろうとするが、既に遅い】
「がはっ!!」
【強烈な回し蹴りを食らって鶫は地面に倒れ込んだ】
「さ…さす…がに…近接…は…
ぐぅ」
【どうやらそろそろ限界に近いようだ。勝負は見えそうかもしれない】
【しかし、再び立ち上がろうとするが、その動作は遅い】
- 476 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 17:25:25 ID:ry7wfIlo0
- >>475
(今がチャンスだ)
【右腕に気を溜め】
「槌!」
【ハンマーのごとく、気を込めた腕を頭に向けて振りかぶった!】
- 477 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/01(土) 17:35:17 ID:vljhfSlg0
- >>476
「がふっ!」
【さすがに強烈な一撃を耐えられるはずもなく】
「うう…負けだァ…」
【悲鳴の如き言葉を発した鶫は】
「でも…次は勝利…」
【その言葉を言い残して気絶した。】
【…ちなみにしばらくたって鶫の体は外へと転送されていったようだ…】
//どうもこのへんでおちまする。チョット無理くりかも知れませんがありがとうございました
- 478 :名も無き異能都市住民:2012/09/01(土) 17:46:16 ID:ry7wfIlo0
- >>477
(ゼェ、ゼェ・・・、人相手に縮地か・・・。鈍ったな。)
【荒く息をしながら彼は言った。】
(にしても、あの武器は一体・・・あんな物見かけなかったな・・)
- 479 :?:2012/09/01(土) 20:28:06 ID:dL8H4NjE0
- 「けっ」
- 480 :黒沢小百合:2012/09/02(日) 22:28:56 ID:SSMHlh/20
- 【AGカフェ】
AGカフェの片隅には、コルクボードが置かれており
客が依頼書や宣伝チラシを貼っていくのだが……。
――ベリッ、ベリッ。
「まったく、これも期限がすぎている……。
だれも整理しようなどと思わないのでしょうか……。」
誰も彼もが勝手に貼っていくものだから、期限がすぎているものや
非合法スレスレの危ない依頼、そもそも内容が不明瞭でなにをすればいいのか
分からないものなどが雑多に貼られている。
小百合はそういった物が気になるらしく、
剥がしたり、見やすい位置に張ったりとなにやら作業を行なっていた。
- 481 :羊の人 ◆U9t0l68smw:2012/09/02(日) 22:34:06 ID:ry7wfIlo0
- >>480
「わん」
【扉のほうで、ベルが鳴り、何か小さい羊ー犬くらいの
大きさだろうか。が入ってきた。】
- 482 :黒沢小百合:2012/09/02(日) 22:59:23 ID:SSMHlh/20
- >>481
「む、犬が紛れ込んできたのでしょうか……。」
鳴き声に気づき、ドアのほうへと顔を向ける。
しかし、テーブルや観葉植物などで死角になっており見えなかったのか、
こつん、こつんとヒールの音を響かせて、ドアのほうへ。
- 483 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/09/02(日) 23:05:34 ID:ry7wfIlo0
- >>482
「きゅーん」
【現れたのは顔が猫、胴体は羊、尻尾が巻いてある、なんとも
言えぬ奇妙な生物であった。鳴き声が犬というのがまた拍車
にかけている。】
「わんっ」
【短い手足でトボトボと歩いている】
- 484 :黒沢小百合:2012/09/02(日) 23:23:48 ID:SSMHlh/20
- >>483
目の前に現れたのは、糊の効いた黒のスーツとワイシャツに身を包んだ長身の女性。
すらりと伸びた長い足と艶やかな黒髪、切れ長の瞳が印象的で、
やり手のキャリアウーマンと言う言葉がこれほどに合う者もなかなかいないだろう。
「……なんですか、この奇怪な生物は。
どこぞから次元から迷い込んだか、はたまた魔術師が冗談で作ったか……。」
都市の治安を守る、という仕事についている以上
巨大化・凶暴かした生物や暴走した使い魔といった相手を処理するのには慣れており、
一種の耐性のようなものが出来ていた小百合は、困ったようにため息をつくと
腰に手を当ててどうしたものかと、奇怪な生物を見下ろした。
- 485 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/09/02(日) 23:32:24 ID:ry7wfIlo0
- >>484
「わふ」
【黒沢に向かってそう一声鳴くと、さっき黒沢が整理していたコル
クボードに向かって言った。】
(ところがどっこい冗談じゃないんですよ、実用性飛び抜けてま
すとも)
- 486 :黒沢小百合:2012/09/02(日) 23:54:52 ID:SSMHlh/20
- >>485
コルクボードの近くのカウンター席には、
はがされたチラシや依頼書が几帳面に置かれており、
外されたピンなども、プラスチックケースに纏められている。
「あ、こらっ……!」
小百合は店内をあらされては困ると思ったのか、
コルクボードへと向かうハフバルを捕まえようと、後を追ってくる。
- 487 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/09/02(日) 23:59:16 ID:ry7wfIlo0
- >>486
「きゅーん。」
【背中の切れ込みが開き、中からプラカードが出てきた】
[できるだけ静かに歩くから行かせてくれ]
どうやら人語が理解でき、そして察することも大体できるようだ。
- 488 :黒沢小百合:2012/09/03(月) 00:14:08 ID:SSMHlh/20
- >>487
「む…・…やはりキメラか使い魔か……。」
人語を解す動物と言うのはどこぞの魔術師が使役する
使い魔やキメラといったものが大半。そうしたものたちは高い魔力や
戦闘能力を持つ物が多く危険であるのだが、放し飼いや放置されているものも多い。
「都市の治安を守るものとしては見過ごすことはできませんね。
貴方の飼い主はどこにいるのですか?戦闘能力やあなたの用途によっては、
治安維持条例や魔術師の安全義務の違反の疑いがあるので。」
どうやら、目の前の女性はこの都市に無数に存在する治安維持組織に所属しているらしい。
- 489 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/09/03(月) 00:24:55 ID:ry7wfIlo0
- >>488
(うわー、面倒くさいパターンだ。)
ゴミ拾いなどで食いつないできたがこのパターンは始めてだ。
【ハフバルは首を横に振った。戦闘能力など無いと言っているのだ
ろうか。】
(参ったなぁ、飼い主の家を爆破して逃げたとか言ってもなぁ。)
そもそも彼の飼い主は義務や規律などとは遠い存在である。
【しばらく考え込むとハフバルは背中の切れ込みからプラカード
を出した。】
[飼い主の飼育態度が悪いので逃げてました。]
彼は嘘と真実を混ぜた答えを出した。
- 490 :黒沢小百合:2012/09/03(月) 00:32:17 ID:SSMHlh/20
- >>489
「つまり野良の魔法生物ですか。
好ましくありませんね。」
目の前の女性のハフバルを見る目が
一段厳しくなったような気がした。
もとより慈愛と言うよりは規律が似合う外見の女性であったが、
それ以上に、底冷えするような冷徹さが感じられる視線。
「観測局か鳥獣保護センターで保護観察処分、というのが妥当でしょう。
お前、名前は。登録の届け出の際、割り振られた管理票のナンバーを覚えているなら――。」
女性は規則できまった手順をとうとうと述べているが、
保護観察と言うのはどうにもいただけない。野良のキメラや使い魔は
研究材料や魔術実験に使われるのがオチだ。
- 491 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/09/03(月) 00:43:45 ID:ry7wfIlo0
- >>490
(保護観察処分か。)
だがそんなことをしたら今度はその保護センターが壊滅する
だろう。アイツは自分が危険な時に限っていつもやってくるのだ。
(回りに迷惑をかけるわけにはいかない、それに─)
あれの目は、飼い主と同じような目だ、ろくな事になりゃしない
【ハフバルは、背中の切れ込みからプラカードを出した。】
[あんた、人を傷つけるの、好きだろ。飼い主と同じ
目をしてる。]
【出した後、ハフバルは切れ込みから小型ブースタを出し、
踵を返した後、ブースタを点火し、まるで光のような
猛スピードでAGカフェを出た。】
//落ちます。ありがとうございました
- 492 :黒沢小百合:2012/09/03(月) 00:50:01 ID:SSMHlh/20
- >>491
女性は、プラカードの内容に一瞬面食らったような顔をしたが
すぐにこれ以上なく、冷酷なハフバルに対して蔑みの色の濃い視線を投げかけ
鷲掴みにしようとしたが……。
「下賤な魔法生物如きが知った口を利く。
だが、もう少し――ぅあッ!?」
すんでのところでブースターが唸り、ハフバルの体がカフェから飛び出す。
小百合は呆然とその後姿を見送ることしか出来なかった。
// おつよー!
- 493 :ルファス:2012/09/03(月) 21:55:26 ID:RRIFCANoO
- 【人通りの少ない路地】
「……死体が蘇る事件を漁ったのは良いが、大半は死霊術師の実験やら何やらばっかりだ」
「大体、気が付いたら街中に居たってのが不自然極まりない、猟奇的な趣味の輩があんな形で蘇生させたなら、その『作品』をそんな無造作に放置しておくか……?」
(死霊術か、改造手術か、蘇生の方法に検討がつかないが、わざわざ蘇らせておいて興味が無いなんて事はないだろう)
(だからこそ、状況が不自然に思えて、先に進めない……時間を浪費するのは嫌いなんだがなぁ)
「……今は悩むだけ無駄かもな、早く帰って明日に備えて寝るか、それとも……」
考え事をしているのだろう、頭を悩ませているらしい青年が、うーん、と唸りながら、夜の街を歩く。
だが、そんな事をしているものだから、近くに設置されていたゴミ箱を派手に蹴り倒してしまい。
がしゃーん、と、夜の街に物音が響き渡るのだった。
- 494 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/03(月) 22:22:03 ID:haugAEa.0
- >>493
路地の角から、青年の方を見る顔があった。
視界のなかを隈無く動かし、多くの情報を得ようとしているのが解るだろう。
やがて、音の正体がルファスと、そのゴミ箱であると知ったのだろう。路地に姿を現した。
金髪の青年だ。碧眼である事や、顔立ちの特徴を見るに、生まれつきの色だと解るだろう。
気さくに片手を上げながらルファスの元へと歩み寄っていき、口を開く。
「デカい音がする物だから驚いた。
治安が良いとは言えねえからな。どうも用心深くなってしまう」
笑みを浮かべながら頭を下げる。
ルファスの視界に、僅かな光が映るだろう。
右に3つ。左には1つ。結構な数の装飾品が耳から覗いていた。
それ以外にも、首元や手首にも銀の光が見える。
正直に言えば、余り良い印象ではないと言えるだろう。
- 495 :ルファス:2012/09/03(月) 22:36:28 ID:RRIFCANoO
- >>494
「ああ、悪かったな、考え事に夢中で足下を見ている余裕が無くてね」
「でも、不安なら、最初から夜道を出歩かないのが一番の安全策だと思うぞ、俺が言えた台詞ではないけどな」
装飾品で身を飾った男に対して、青年は特別嫌悪するような表情は見せなかった。
男の格好は自分の趣味ではない、好む所ではないが、他人がその格好をするのにどうこう口出ししようとまでは思わない。
だが、嫌悪しないのと警戒しないのはまた別の話、軽口で応対しながらも、怪しげな動作を見逃さないよう気を配る程度に、男の様子を伺う。
「で、わざわざ話しかけてきたのはそれだけ、じゃないよな?」
「俺の格好は堅気の真っ当に生きてる人間には見えないだろう、暇潰しの雑談をする相手として選ぶに相応しくは無いだろうからな」
- 496 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/03(月) 22:49:50 ID:haugAEa.0
- >>495
「待った待った」
開いた左手を其方に向け、制止のポーズ。
ニッと笑みを浮かべながら一応、一歩距離をとる。
「俺としては、ここを通らなくちゃ悪くってな。
まぁ、それはいいとして、何だ。選んじゃダメなのか?」
ジャケットから扇子を取り出しそちらに向ける。
- 497 :ルファス:2012/09/03(月) 23:00:49 ID:RRIFCANoO
- >>496
「……調子が狂うな、まあ、敵意がなさそうなのは理解したよ」
一歩下がった男の様子を見て青年は溜め息を吐く、夜道にお馴染みの財布目当てのチンピラで無い事は理解したようだ。
もしチンピラだったのなら、街の治安維持の名目の下に、鉛弾を額にくれてやろうと考えていたのだが……その必要は無いらしい。
「通らないと不都合があるのか聞きたいが、まあ、無理に言及する事じゃないから別に良いか」
「選んじゃ駄目とは言わないさ……まあ、酔狂なヤツだな、と思うだけだ」
- 498 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/03(月) 23:09:41 ID:haugAEa.0
- >>497
「そう思われるのには慣れて居るさ」
それはルファスが今思った通りだろう。
青年自身は、比較的穏やかで優しげな性格だと言える。
だが、敢えてこの格好をしているのはただの好みでしかないのだ。
人々の警戒心が強いといえるこの都市で、会話をしようとしているのに、この服装では酔狂といわれても仕方無いだろう。
言われ慣れ、自覚でもしたのか、青年は柔らかい笑顔を浮かべるだけであった。
- 499 :ルファス:2012/09/03(月) 23:21:19 ID:RRIFCANoO
- >>498
「なら結構さ、傲慢な言い方になってしまうが、自分の事が解っているなら、それ以上言及する意味は無い」
ふ、と青年は息を吐き、小さく笑う。
警戒心が解けたのか、その様子には、悪意や皮肉などはきっと感じられないだろう。
酔狂なヤツだが、悪いヤツではなさそうだ―――青年からの男の評価を簡単に言い表すなら、こんな感じなのだろうか。
「さて、と、なら折角だから雑談の話題でも振らせて貰おうか―――そうだな、黄泉がえり、って、実際に有り得ると思うか?」
- 500 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/03(月) 23:31:56 ID:haugAEa.0
- >>499
「友人にも言われはしたんだけどな。
個人的に、こういう格好がしたかったんだよ」
そう言ってから「何かちげぇ……」と首をひねる。
普通そう言われれば良くない青年に良くない印象を持つだろう。
しかし、青年はただ単純に「こういう格好したかった」だけなのだ。それはそれで別の問題が発生すると思うが。
「黄泉がえり……な」
腕を組み、小さく頷く。
さらに距離を取り、倒れたままのゴミ箱に身体の正面を向ける。
「ちょっと見ててくれ……」
もう一度制止のジェスチャーを掛けたあと、強くゴミ箱を睨む。
すると、青年の影が巨大な手となって具現化し、ゴミ箱まで身体を伸ばし、それを器用に摘んで立てた。
「俺はこういう事が出来るように『なった』」
うむ。と頷いて自らの手のひらを眺める。
「それこそ、黄泉がえりに近い経験をしてからな」
- 501 :ルファス:2012/09/03(月) 23:49:36 ID:RRIFCANoO
- >>500
「なら別に良いんじゃないか、自分の趣味を貫く事を否定するつもりは無いさ、初見の相手に自分がどんな人間かを誤解される、ってリスクを背負う事を享受しているなら、な」
それを承知しているなら咎める権利は誰にもない、止める権利も、否定する権利もだ。
好きな格好をする、その為に誤解を招く、そのリスクを認めている男に、服装に関してどうこう言うつもりは、青年には無かった。
「……良くある話なのか、黄泉がえりって、いや、でもあれは明らかになぁ……」
出来れば、心当たりが無いと言って欲しかった。
そうしたら、あの事例が、彼だか彼女だか解らないあの化け物“だった”人物の身に起きた事件が、特殊な事例だと思えたから。
「……死を切っ掛けに異能に目覚める、じゃあ、いや、早計だよな、本人に聞かないと判断は出来ないか」
//ごめんなさい、眠気が限界なので明日に回してもらって良いですか……?
- 502 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/04(火) 00:10:13 ID:haugAEa.0
- >>501
「理解が早くて助かる」
青年の笑みに呼応してか、銀のアクセサリーが一層光った気がした。
左の耳に付けられたら、他より比較的大きな翼のピアスが輝く。
それにしても、この青年は過剰気味な気がしないでもないのだが……。
「……っても、俺の場合はまた特殊だと思うんだけどな」
そう言った後、首を傾げる。
ルファスの様子が気になったのだろう。
普通に考えるにしても雑談のネタに「黄泉がえり」なんていきなり出せる人間はそう居ないだろう。
自身がそういった経験をしているからなのか、話のはじめから少々の違和感はあった。
さらに続いたルファスの独り言によって青年の違和感は形を得た。
「まぁ、俺の話は良いか。
……で、何かあるのか? 黄泉がえりが」
//了解ですー。おやすみなさいませです!
- 503 :ルファス:2012/09/04(火) 20:47:02 ID:RRIFCANoO
- >>502
「お前もその格好をしろ、とか言われたら全力で拒絶してやるが、他人がやる分には何も言わないさ、俺に害は無いしな」
「それと、興味本位で聞くが……そんなにアクセサリを付ける意味は有るのか?」
嫌だったら答えなくても構わない、青年は言葉の最後にそう付け加えた。
所詮は興味本位での質問、回答を拒否されても、此方が何か損をする訳でもない。
「……俺から言わせれば、特殊じゃない黄泉がえりなんて存在しねえよ……」
ため息を吐いて、思考の海に意識を沈めかけたが、青年の言葉で意識を取り戻す。
流石に突然過ぎる話題の振り方だ、違和感を覚えられても仕方がないとは思っていた。
「……ん、俺の事じゃないんだがな、この前街で暴れてた奴と一戦交えたら、正気を取り戻して、言われたんだよ」
「『自分は死んだ筈なのに生きている』ってな、普段なら妙な冗談だと無視するが、状況がまた状況だから疑えないし、厄介事みたいだが無視も出来なくてな」
「で、馬鹿な俺は、どうにかしてやりたくて、こうやって自分に益の無い情報収集を続けている……って訳さ、笑い話だろ?」
だいぶ省略したが、大体の内容を語った青年は、自虐するような言葉を吐いて空を見上げる。
- 504 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/04(火) 22:07:10 ID:haugAEa.0
- >>503
「言わなかったか? ただの好みだよ」
恐らく自らに対してだろう。呆れた様子を見せる。
何度もそんな言葉は聞いたし、何れもルファス程柔らかい言い方ではなかった。
しかし、それでも青年はこのスタイルを崩さないと言うのは相当気に入ってるのだろう。
ルファスの知り得ない話になるが、もう一つの理由として、青年のアクセサリーは何れも大切な物だから。というのもあるが。
「黄泉がえり、この言葉の印象だけで言えばそう感じるかも知れないな。
だが、黄泉がえりという言葉で括れば俺のはかなり特殊だぞ。
そうだな……大抵の物には制限が存在する。
理由としては簡単で、蘇らせた奴は自由に扱えた方が楽だから。とかそんなのだ。
一般的なゾンビは知能が低いし喋れもしなかったりするだろ?
それ以外にも黄泉がえらせた奴に服従する様になったり、外見だけ一緒で中はそのまま別物、とかもある」
最後のはちょっと違うかも知れんが。と続け、自嘲するような笑みを浮かべる。
「結局、俺の話になっちまったな……。
まぁ、ともかく俺にはそういった制限が存在しないんだ。これは結構特殊なことらしい」
青年自身、ネクロマンサーでも無いし、そう言った友人が居るわけでもない。
ただ物から得た知識なだけで、故に確証が明確には存在する訳では無い。と断った。
「それはそれは。随分とまぁ特殊な話だ」
ルファスにつられたのか空を眺め。
「それで、黄泉がえりか……」
- 505 :名も無き異能都市住民:2012/09/06(木) 20:57:09 ID:do5XJmGE0
- 【街中】
『いよいよ“今年最強”が決まる』
大きな文字で、目を引くのは闘祭のポスター。
「刮目せよ」「期待して待て」等、煽り文句にしては誇張された文字が踊るが、
内容は決勝戦の開催を知らせるもので。
“今年最強”に違和感を覚えるのは当然だ。
最強の座は次の開催の間のものでしか無い。勿論、このような称号に興味が無い者も多いだろう。
パブリックビューイングの会場やネット中継をする等、様々な方法で決勝戦を盛り上げようとしていた。
決勝戦終了後は、表彰式。決勝戦が終わってからすぐに始まるのだろう。
と、ポスターを貼り終えた直後、携帯電話の着信が鳴る。
「えっ……、無駄になった……」
通話を終了し、貼り終えたばかりのポスターを剥がした。
リュックサックに丸めて入れた。
少しイラッとしたのか、丸められたポスターは僅かに皺が入っていた。
『エキシビジョン開催! 今年はタッグだ!』
闘祭決勝戦の隣に貼られたのは、タッグエキシビジョンの案内だ。
決勝戦、表彰式が終わり順位が確定し次第、順次繰り広げられるというものだ。
基本的なスタンスは『闘りたい奴はペア組んで闘れ』といった大雑把なものだ。
詳細は以下のように書きだされていた
・基本的に2vs2
・ペアは事前に決めても良いし、その場で決めても良い。
・チーム名をつけるか付けないかは任意
「やっと終わった……。少しの間でも質問の返答のために待機…、面倒くさ。」
携帯電話の着信音が鳴る。
小柄な女性は携帯電話を手に取り、電話をし始めた。
内容はポスター二枚が貼れたかどうかの確認、質問の受付等どれくらい時間掛かるだろうという、半ば雑談めいたものだった。
電話をしながらも、渡すチラシの内容を確認している小柄な女性。
チラシを手に、ダルそうにイスに腰掛けていた
-----------以下中の人向け-----------
テンプレ
【ペア選手】
【チーム名】任意
【対戦希望ペア】
【一言】
///注意事項(異論・質問・文句等は「あ」の人までどうぞ)///
・自キャラ同士でペア結成可能。ほかの人とのペア決定はどのスレでも結成可能。
・タッグ戦は原則「申請承認制」とする。(AペアがBペアに対戦希望を出す。Bペアが了承することで対戦を決定)
一つのペアに対し複数の対戦希望が出た際は一番早く対戦希望を出したペアを対戦相手とする。
・対戦カードが決まり次第、始める。基本的に戦闘フィールドは『闘技場』で固定
・名前欄には使用キャラ名に加え、ペア選手を記入
--------記入例--------
801アイリス【アスカリオテ】 [sage] 投稿日:2012/07/31(火) 19:12:41 ID:do5XJmGE0
【ペア選手】アスカリオテ
【チーム名】チームヴぁんぱいあ
【対戦希望ペア】特攻野郎Aチーム
【一言】お手柔らかに
- 506 :ルファス:2012/09/06(木) 21:39:16 ID:RRIFCANoO
- >>504
「着飾る理由なんて、その格好が好きだから、以外に無いよな……悪い、妙な事を聞いてしまったみたいだ」
考えすぎていたみたいだ、と呟いて、青年は申し訳なさそうに謝罪の言葉を口にする。
コートの下に改造された軍服を覗かせている自分に、他人の服装をどうこう言う権利なんて存在していないだろう。
「それは当たり前だよな、飼うなら首輪を付けない理由なんて普通は無い、自我なんて道具には不要なだけだ」
「ぶっちゃけてしまえば、馬鹿な方が大半の場合は都合が良いんだからな、死ね、と言われれば死ぬ位馬鹿でも問題は無い、いや、寧ろ理想か?」
「とりあえず、そう考えると、尚更真意が読めてこない、利用したい訳でなく、観察したい訳でもなく、ただ蘇らせたかっただけにしか見えない……けど、そんな都合の良い話が有るなら、誰も苦労なんてする訳が無い訳で……正直、手詰まりだ」
お手上げだ、とわざとらしい大袈裟な動作をしながら言う青年だが、その眼からは諦めの意志は伺えない。
本気でどうにかしたいと思っているから、こそだろう。
「はは、馬鹿らしいだろ?」
「一銭の利益も出ないのは承知してるんだが……見限るのは、裏切るのは、嫌なんだよ」
- 507 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/06(木) 21:51:34 ID:haugAEa.0
- >>506
「気にしてねぇよ。
寧ろ、それくらいの姿勢でも有難い方だぜ?」
ククッ。と笑いを見せる。
青年の周囲の人間からは相当な批判を受けたりもしたのだろう。
「成程。つまり、お前はヒントすらなく、当然答えが解る訳でも無く……って所か」
ルファスの瞳を眺め、真摯な言葉を聞き、僅かに俯いて首を捻る。
「手伝ってやりたいのは山々、だが……。
正直、当事者のお前に解らん事が俺に解るとは思えん」
腕を広げ、空を仰ぐ。
しかし、動作とは裏腹に顔はニッとした、外見らしい、意地の悪い笑みを浮かべ。
「しかし、まぁ……あれだ。
今解らないなら次動くときを待ってみるってのはどうだ?
新しい事に気づくかもしれん。何も、一回が全てって訳でも無いだろう?」
- 508 :ルファス:2012/09/06(木) 22:04:40 ID:RRIFCANoO
- >>507
「なら、良かったと素直に言わせて貰おう、気を害していないのなら幸いだ」
小さく笑うと、青年の顔には少し真面目な表情が浮かぶ。
相手がどう思っていようと、反省するべき事は反省しなければ、内心でそんな事を思いながら。
「まあ、そんな所だな、まるで真っ暗闇の中を手探りで歩かされている気分だ」
「だが、関わろうとしただけの俺でこんな状態なら、本人は尚更不安だろうし……何とかしてやりたいが、今は待つしかない、か」
急いては事を仕損じる、なんて言葉も何処かの国にはあるらしい。
今は、待つのが最善の策なのか。
「……やれやれ、ガラじゃないな」
- 509 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/06(木) 22:27:09 ID:haugAEa.0
- >>508
「手荒い方法だがな。
ほかに手が無い以上、割り切るしか無い部分もある」
こういった後でも他の手をひねり出そうとしているのだろう。
また腕を組み視線を下げると小さく唸った。
「柄なんて気にしても大したことにはなんねぇよ。
まぁ、俺が言っても説得力に欠けるか?」
始めは真面目な表情で、しかし、後半からはガラリと表情を変化させて茶化す風。
- 510 :ルファス:2012/09/06(木) 22:33:59 ID:RRIFCANoO
- >>509
「認めざるを得ないのが悔しいが、違いないな、不本意だが、今は待つか……」
「……ああ、そうだ、最初は成り行きだったが、お前との雑談のおかげで多少は気が晴れた、感謝しているよ」
思い出したように告げるのは感謝の言葉。
雑談に付き合わされていた筈が、気が付いたら此方の相談事になっていた。
それを見知らぬ他人でありながら聞いてくれたのだから、感謝の言葉くらい言わなければ罰が当たるだろう。
「そうだな、説得力がこんなに欠けている言葉も珍しいと思ったぞ」
「だけど、多少は響いた……かもしれないな」
「……さて、方針も決まった、あとは時を待つばかりか」
- 511 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/06(木) 22:49:40 ID:haugAEa.0
- >>510
「俺もどうせ暇だったんだ。気にするなよ」
それは、言うまでも無い事実。
寧ろ、家と呼べる場所に帰るのが少し億劫で、引き延ばしたくあった気もする。
尤も、それにも限度がある、そろそろ帰らなければならないだろう。でないと、また別の面倒が発生する。
「あのなぁ……。少しは包んでくれても良いんだぜ?」
そうはいう者の顔は笑っている。自覚があるからなのだろう。
しかし、それ以外にも、何か別の大きな要因があっての事にも見えた。
「そう言う事だな。まぁ、所詮素人の意見さ。重くは見ないでくれよ?」
- 512 :ルファス:2012/09/07(金) 19:20:06 ID:RRIFCANoO
- >>511
「ならその言葉に甘えて、気にしない事にさせて貰おう」
「まあ、感謝はするけどな、最低限の礼儀は心得ているつもりだ……本っ当に最低限なら」
「うわーすごいせっとくりょくのあることばだー、かんどうした」
「よし、言葉のオブラートで過剰包装気味に包んだぞ、これでお前の心も痛まないな」
超がつく程の棒読み、いっそ清々しいくらいに開き直っていた。
「俺だって素人だからいいんだよ、拳銃の取り扱いや殴り合いなら、慣れてるんだがな……」
「……っと、もうこんな時間なのか、お前は……これからどうするんだ?」
帰るなら、本当に街が寝静まる深夜になる前が良いだろう――青年は、遠回しにそう言っていた。
- 513 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/07(金) 22:14:45 ID:haugAEa.0
- >>512
「あぁ、気にすんな。
……よーし、お前にそう言う気が無いのがはっきりと解ったよ」
はぁ。と溜息を吐きつつ、呆けた様子でヒラヒラと手を振る。
「俺はそういった事も得意じゃあ無いしな。
あぁ……そろそろ帰らないと、マズイかもな」
青年が小型の端末を取り出す。
携帯電話の様な物に見えるが、一風変わった代物で。
板状のそれの、表面を軽く指でスライドさせると宙にディスプレイが浮かび上がる。
ホログラムだろうか。ディスプレイの端の方には小さく時刻が記されていた。
- 514 :名も無き異能都市住民:2012/09/08(土) 20:39:18 ID:RRIFCANoO
- >>513
「そんなつもりも無いのに『心を揺さぶられる良い言葉だった』と言われる方が良かったか?」
「でも、第一印象と違って、結構良いヤツだったとは思ったよ」
重要な取引をする訳ではなく、ただの雑談だ―――わざわざ本音を隠して、遠回しな会話をするつもりはなかった。
「ならさっさと帰れよ、こんな雑談をした程度の知り合いでも、死なれたらあまり良い気分じゃないしな」
「じゃあな、今日はありがとう」
- 515 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/09/09(日) 21:36:17 ID:haugAEa.0
- >>514
「そんな極端では無いだろ。
……そういうので良いんだよ」
一度首を横に振り、そのあとにフッと笑いかける。
「一応、自衛手段は持ってる。
自慢できるほどじゃないってだけだ」
そう言うと歩き出し、すれ違い様に肩をたたく。
そして、
「ま、あんまり気負うなよ」
と、メッセージを残し夜の街道を抜けていった……。
- 516 :?:2012/09/13(木) 21:49:33 ID:dL8H4NjE0
- 「ハァッ……ハァッ……」
息も絶え絶えといった感じでその場に座り込む。
傷口からいくらか血が滴り落ちていくのが感じ取れたが、処置ができるほど体力に余裕がない。
放っておけば自然治癒するだろうと考え、そのまま仰向きに倒れ込んだ。
とある広場。
激しい戦闘の痕跡がみられるアスファルトの上で、一人の少女が仰向きに倒れていた。
おそらく地面にできた戦闘の痕はこの少女によるものだろう、
淡く光る純白の剣を右手から放すことも忘れ、荒い息をつきながら天を見上げている。
- 517 :名も無き異能都市住民:2012/09/13(木) 22:06:13 ID:haugAEa.0
- >>516
「……随分とお疲れのようだね」
遠くから。
ユラリと、遅い歩調で近付いてくる。
その白い影は上を向く少女の視界には入らないだろう。
上から眺め無い限りは。
- 518 :?:2012/09/13(木) 22:11:20 ID:dL8H4NjE0
- >>517
「……」
返事をするのも億劫なのか、言葉を返す様子はない。
ただ左手を軽く振り、一応存在には気づいているというアピールをする。
- 519 :名も無き異能都市住民:2012/09/13(木) 22:29:24 ID:haugAEa.0
- >>518
「……おや、予想以上だよ」
ククッ。と喉を鳴らし笑む。
純白の中に存在する真紅の瞳は静かに少女の顔を眺めていた。
「お疲れなら運ぼうか? 直ぐそこまで」
ここは広場。
休息用のベンチもあるし、幸いにも人は疎ら故に空いている。
- 520 :?:2012/09/13(木) 22:41:40 ID:dL8H4NjE0
- >>519
「……大丈夫」
一言だけ返すと、一回大きく深呼吸をして、立ちあがる。
そのまま危なげながらも自分で近くのベンチまで歩くと、ゆっくりと座り込んだ。
「お気遣いどうも、久しぶり。んでもって何でここに?」
息をととのえ、いつも通りのおどけた笑みを浮かべ、問う。
- 521 : ◆RYO/n8uupE:2012/09/13(木) 22:53:07 ID:haugAEa.0
- >>520
「ん……そうだね」
右腕を曲げ、その手の甲に左肘を付く。
真紅の左手を顎に添えて悩む素振りを見せる。
時折唸る声を混ぜて居たが、少しして腕を広げ。
「用があるように見えるかい」
観念したかの様な笑みを浮かべ。
- 522 :?:2012/09/13(木) 23:07:44 ID:dL8H4NjE0
- >>521
「いや全く、どうせ何となくとかそんなんでしょ」
服の布地を傷口に巻き付けながら答える。
ひとまず応急処置を終えると、
「……そういえばさ」
少し間を空けて少女が口を開く。
「単なるふとした疑問なんだけどさ、確かアンタって名前なかったじゃん」
「それって単に元からないの?それとも本当はあるけど名乗ってないだけなの?」
ふとした疑問、と言っておきながら、少女の言葉は興味に満ちている。
何か思うところでもあるのだろうか。
- 523 :名も無き異能都市住民:2012/09/13(木) 23:28:25 ID:haugAEa.0
- >>522
「解っているなら初めから頼むよ……」
おどけた様子を見せて。
フッ、と息を吐き髪を梳く。
「あぁ……無いね、確かに」
少女の言葉を頷いて受け止める。
自身が名前を必要としていないから。である。
力を名前の代わりと考え、力によって存在を示せばいい。そう言った考えを持っていた。
「始めからさ。
僕には昔の記憶が無くてね」
「いや、正確には始めからでは無いね。
僕は人だ。当然親から産まれ、名前だって貰った筈だ」
「だけど、忘れた。
名前だけじゃない。生まれも、親の顔も」
- 524 :?:2012/09/13(木) 23:37:00 ID:dL8H4NjE0
- >>523
「記憶喪失、ね……」
相手の言葉をなにも言わず静かに聞き、少したって口を開く。
何かを考え込んでいる様子をみせながら、
「じゃあ、その記憶を取り戻したいと思ったことは?」
- 525 :名も無き異能都市住民:2012/09/13(木) 23:58:15 ID:haugAEa.0
- >>524
「始めこそはあったさ。
だけど考えてみてくれよ……無駄だろう?」
真紅の瞳を静かに、周囲に這わせる。
「僕は、一度死んだとも言えるだろう。
そして僕は生まれ変わり、今ここに居るわけさ」
そして、視界は次に少女の元へ。
「しかし、今日は自棄に感傷的だね。
少し前までは人のことには興味を示さないキミだった様な気がしたけど……何か合ったのかい?」
悪い気はしないけどね。と続け。
視界は始め少女が居た場所へとむいていた。
- 526 :?:2012/09/14(金) 00:21:00 ID:dL8H4NjE0
- >>525
「死んで、生き返る……」
その言葉を何回かつぶやく。
目は相手の方を向いているのに、見ているものはどこか別の場所だ。
「……え?そ、そう?」
言われてはじめて気がついたのか、少しあわてた様子を見せる。
透明だった少女の表情に色が戻り、
「まあ、そんなことはどうだっていいじゃない?何事もなく平常運転だよ、私は」
いつもの調子で笑う。
「それじゃあ時間も時間だし、私はそろそろ帰るね」
無理矢理話を変えると、疲労もすっかり消え失せた様子で立ち上がる。
「貴重なお話をどうも、今度会ったら何か奢るよ、それじゃ」
- 527 :名も無き異能都市住民:2012/09/14(金) 00:33:39 ID:haugAEa.0
- >>526
「……それなら、いいけど」
少女が大丈夫と言うのなら、大丈夫なのだろう。
もう一度緩やかな笑みを浮かべると立ち上がる少女に視線を戻す。
「フフッ、ありがとう……楽しみにしておくよ」
本当に、ただ立ち寄っただけなのだろう。用などないのだ。
クルリと踵を返し背を向けると、そのまま手を振り帰って行った。
- 528 :欠け耳のボロッブ:2012/09/15(土) 00:35:51 ID:SSMHlh/20
- 異能都市中心区画では昼夜問わず、人通りが減る事がない。
何故なら人間をはじめとする昼の種族が眠りについたなら、吸血鬼やデーモンといった
夜の種族が活動を開始するからだ。
「ふぅ、そろそろ店をしまうかねえ。」
露店が集まる広場も新しくやってきた夜の商人と
店じまいをする昼の商人の入れ替わり始まっており、
ラジオから聞こえるニュース番組やCMなどもそうした種族向けの物が
多くなってきたことから、ボロッブものろのろと帰り支度をはじめた。
- 529 :エシリア・ロッド ◆uotUYGHVwM:2012/09/18(火) 01:23:43 ID:IDnKkU3kO
- 壇上に寝かせられている数多くの人形。
それらろが青年の指の動きに合わせ、一斉に動き始める。
舞台は舞踏会。
様々な楽器を持つ人形、着飾ってダンスを踊る人形、集まって会話をするような仕草をする人形。
奏でられる音楽が響き渡り、生きているかのように動き回る人形。
「あっ」
一つの不協和音を皮切りに、それが音を立てて崩れ始めた。
鳴り響いた音楽は次第に纏まりを無くし、踊る人形は躓き、壇上に再び倒れ込み、会話をしていた人形は一人、また一人と地に足を付け動かなくなる。
「……」
- 530 :エシリア・ロッド ◆uotUYGHVwM:2012/09/18(火) 21:30:42 ID:LYm95VF60
- 「ん……」
頬に当たるジャリジャリとした感覚で目が覚める。
砂塗れの頬と、崩れ落ち、辺りに散らばったままの人形達。
「……」
ああ、あのまま自分は寝てしまったのか。
上手く動かない頭でそう理解するのに数十秒、そのまま上手く動かない身体で片付けを始める。
片付けと言っても、全て鞄の中に放り込むだけなのだが。
- 531 :名も無き異能都市住民:2012/09/18(火) 21:57:11 ID:lvAfSw0M0
- >>530
「……何をしているんだい?」
視界に映るであろう影。その色は純粋に白く。
顔を上げて、実物を捉えればまた白く。
衣服の全てが白で整えられ、肌は初雪の如く細やかさを併せ持ち。
天の光を受けて、僅かな煌めきを放つ髪は白金。
アルビノ。そう種別される人間が其処にいた。
身体の持つ唯一の色である真紅の双眸が、そちらを眺める。
- 532 :エシリア・ロッド ◆uotUYGHVwM:2012/09/18(火) 22:07:35 ID:LYm95VF60
- >>531
声をかけられ、手を止める。
ゆっくりとした動きで振り返る青年の頬は泥でも被ったかのよう二汚れていた。
「片付、け、です、よ……。何だ、か、此処、で、寝ちゃっ、たみたい、で……」
煌く影を瞳に映すのも一瞬、此方が先と言う代わりにすぐに視線を人形達に戻し、鞄に詰めていく。
- 533 :名も無き異能都市住民:2012/09/18(火) 22:15:08 ID:lvAfSw0M0
- >>532
「もう夏も終わったんだ、呑気なままでは風邪を引くよ」
純白のか細い右手を口元に当ててクスリと笑む。
脚を動かして倒れたままの人形の元へ。そのまま膝を付くと再び青年へ顔を向け。
「手伝った方がいいかい?」
- 534 :エシリア・ロッド ◆uotUYGHVwM:2012/09/18(火) 22:23:16 ID:LYm95VF60
- >>533
「そうで、すよ、ね……」
抑揚の無い声で答える。
表情はほんの少し、照れるような苦笑するような笑みを浮かべていた。
「いえ、大丈、夫です、よ……」
そう言って、男の前にあった人形も次々に鞄の中へと放り込んでいく。
そのうち人形は全て片付き、最後に立ててあったステージを折りたたみ、鞄の中に収めて片付け終了。
「見苦し、い物、お見せ、し、て、すいま、せん……」
- 535 :名も無き異能都市住民:2012/09/18(火) 22:31:31 ID:lvAfSw0M0
- >>534
「それと、決して良いとは言えない治安だからね」
十分に注意する事だよ。と続けた。
手伝わなくても良い。そう言われたので青年の動向を見守るだけに留めて置いて。
全ての片付けが終了し、青年が謝罪の言葉を告げると首を横に振る。
「いや、そんなこと無いさ。
僕は今来たばかりなんだしさ」
純白の右手を振り、言葉と共に断って。
それが終わると、真紅の双眸は人形へと向いた。
「キミは、此処で何を?」
- 536 :エシリア・ロッド ◆uotUYGHVwM:2012/09/18(火) 22:44:34 ID:LYm95VF60
- >>535
「そっち、は、心配いら、ないです……。
こう見、えても、身を守る、くらいは、出来ま、す、から……」
横顔を見せながらまた、微かに笑みを見せる。
「次の、劇、の、練、習です……。
でも、何だか、上手、く、行かなく、て……」
紅の瞳が向けられる人形を一つ抱き上げ、溜息を付く様に息を漏らす。
- 537 :名も無き異能都市住民:2012/09/18(火) 22:52:02 ID:lvAfSw0M0
- >>536
「安全に越したことはない、よ」
青年へ向けて左手を伸ばす。
それは純白の中で三つ目の真紅。
唯一伸ばされた人差し指は青年を捉え、それを辿り真紅の双眸へ着けば緩やかな笑みが映る。
「劇……面白いことをしているね」
それなりに都市の生活には馴染んできたと思っていたが、聞いたことは無かった。
真紅の左手を顎に添え、思い詰める様子を見せていた。
「上手く行かない、どう言ったところが?」
- 538 :エシリア・ロッド ◆uotUYGHVwM:2012/09/18(火) 23:14:46 ID:LYm95VF60
- >>537
「……それ、も、そう、です、ね……」
漸く笑っていると分かるような笑みを浮かべながら、ポリポリと未だ砂が付いている頬をかく。
ポロポロと乾いた砂が零れ落ち、肩に落ちては幌って落としていく。
「面白、い、と言うか……まあ、他に、やって、る、人は、見ません、ね……」
見本にとでも言うように、エシリアの掌の上で人形は起き上がり、クルクルと踊り始める。
「……んー……力が、弱、く、なってる、よう、な……?」
- 539 :名も無き異能都市住民:2012/09/18(火) 23:26:02 ID:lvAfSw0M0
- >>538
「確かにね……。
能力がここまで盛んだと、人は超常的な物に耐性を持つかもしれない」
そうなれば、劇の需要も下がるかもね。と続ける。
青年の口にした違和感に、難しい顔をして。
「それだと、手伝うのは難しいな……」
一歩下がり、両手を挙げて身の潔白を示す態度。
掌で踊る人形を眺めながら唸る様子を見せた。
- 540 :エシリア・ロッド ◆uotUYGHVwM:2012/09/18(火) 23:37:40 ID:LYm95VF60
- >>539
「そう、です、ね……。
他の、街、の、人たちより、は、反応が、薄、いです……」
掌を返したり、跳ね上げてピョンピョンジャンプさせたり。
劇を見せていると言うよりは一人遊びのような仕草を見せ続け
「大丈、夫、です……。たま、に、あるん、です、よ……」
そう言って、掌を鞄の方に向ける。
遊びまわっていた人形は、クルリと鞄の方に身体を向け、鞄の中に吸い込まれるように飛び込んでいった。
「それ、じゃ……僕は、もう、帰、り、ますね……」
失礼しますと言いながら頭を下げ、鞄を持ち上げて青年は立ち去っていった。
- 541 :名も無き異能都市住民:2012/09/18(火) 23:44:42 ID:lvAfSw0M0
- >>540
「そうなると、キミみたいなのには厳しいかもね」
再びクスリと笑みを浮かべつつ返す。
しかし、正直に言うとそう言った耐性は、この人間にとっては有り難かった。
「へぇ……それならば安心だよ」
表情を平時の物へと戻しつつも、視線は人形へ向いたまま。
そのまま去る青年を見送ると、自身もその場を去っていった。
- 542 :レラ=バニッシユ:2012/09/23(日) 21:36:06 ID:lvAfSw0M0
- 「ふぅ……」
公園のベンチにて大きく息を吐く少女の姿があった。
僅か小さめに開かれて視線も虚ろな瞳はかなりの疲労を感じさせる。
長いこと開いたままの口も、絶えず熱っぽい息を吐き出し、その顔は火照りを見せていた。
座席の脇に置いていた、まだ中程もあったペットボトルの水を一息に飲み干してしまうとだらけた様子でベンチに転がった。
- 543 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/09/27(木) 23:53:36 ID:vljhfSlg0
- 【異能都市の繁華街。】
「はぁー!
ていや!!」
【凄まじい勢いで男を蹴り飛ばしている少女がいる】
「ふう・・・
これで全員ですかね・・・」
【辺りには倒れこんだ男女が数人ほどいる】
「どうもストリートファイトって雰囲気ではなかったですね・・・」
【あたりを見回していった】
- 544 :高向谷 司朗:2012/10/06(土) 23:22:19 ID:Dnkg9kSs0
- 「ふんにゅあー!」
異能都市郊外。
あまり人が居ない荒地。
司朗は竜震裂の訓練をしていた。
「やっぱり奥義か、難しいなー……。
増幅しつつ一箇所に力を纏めるんだっけ」
「あまり根を詰めすぎても良くない。
気分転換に、他の術でも学んでみるか。
異なる流派かつ属性故にあまり竜震裂の参考にはならんと思うが」
司朗が手に持っている、竜の紋章のプレートが喋った。
「んー?どんな術?」
「そうさな、まずはピュラリスと呼ばれる――」
- 545 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/08(月) 23:22:27 ID:GFududEw0
-
ジジジ・・・・・
溶接の独特な接着音が響く。
一匹の子羊らしき生物が、奇妙な鉄のマスク的な物をかぶり、
溶接作業をしていた。短い左右の手に金具をもって溶接している物を
押さえ、尻尾に溶接器具をもって作業をしている。している場所が
公園と、外見と作業をしている場所の場違いからシュール感が漂う。
- 546 :黒沢小百合:2012/10/08(月) 23:55:08 ID:SSMHlh/20
- >>545
「……みつけた。」
――ザリッ
ハフバルの背後で、公園の赤土が砂音を立てる。
そこにいるのは、恐らくハフバルの予想通りの人物だろう。
- 547 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/09(火) 00:03:00 ID:GFududEw0
- >>546
(この嫌な声は・・・・・。)
ハフバルは尻尾ですぐさま道具を回収、背中に入れた後、
後ろに振り向く。
―またお前か
(結婚適齢期過ぎる前にお見合いでもしてろよこの年増)
本人の前で言ったら間違いなく殺される(下等生物に言われた
プライド的な意味で)ような事を心で言った後、ハフバルは
小百合と正対した。
- 548 :黒沢小百合:2012/10/09(火) 00:25:50 ID:SSMHlh/20
- >>547
「人間に対し敵対的、戦力となりえる程度の戦闘能力を所持、
創造者もしくは保護者の統制下にない。十二分に殺処分の対象となる
条件を満たしているな、お前は。」
――ざりっ、ざりっ。
公園の乾いた赤土が踏みしめられ、夜風に煽られて砂埃となり舞う。
異能者、黒沢小百合は明確な殺意を持って、ハフバルの前へと一歩一歩、
まるで脅すように、歩を進める。
「『人間に作られた道具』が『反逆する』などありえんのだ。
貴様はな、道具としてのルールを逸脱した。」
その手に持つは、何の変哲もない古びた紙片。
「わかるな。お前は死ななければならんのさ。
この我々に牙を向いた時点で、貴様は敵となった。
我々、人間に挑戦状を叩きつけたのだぞ。貴様は。」
- 549 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/09(火) 00:48:14 ID:GFududEw0
- >>548
(法に触れれば反逆か。随分と頭が堅いこった。)
まるで自分が人間の代表というような傲慢さ、ハフバルは
腹が立った。
【ハフバルは背中からプラカードを出す。】
[まるで自分が人の代表の様。何様だ。]
動物として扱う人ならまだしも、道具として扱うなら別だ。
【ハフバルはカードをしまった後、身構える。】
もちろん、逃亡だ。つかまるわけにはいかない。
- 550 :黒沢小百合:2012/10/09(火) 01:02:45 ID:SSMHlh/20
- >>549
「洗濯機が仕事を拒否するか?
冷蔵庫が休暇を申し出るか?しない。」
小百合の口角が吊りあがる様に歪む。
「お前はつまりそうした類と同じなのだ。
代表も何も、自分に反逆する道具を望む者などいない。」
そう吐き捨てた小百合は、腕を真一文字。横に薙いだ。
――ドカラッ、ドカラッ
幾重にも重なり、怒涛のように響く馬蹄の音。
彼女の背後から、重装備の騎兵達が飛び出しハフバルへと迫る。
- 551 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/09(火) 01:11:52 ID:GFududEw0
- >>550
(遺志がなければの話だ)
ハフバルは背中から二口のガトリングがある砲台取り出し、
騎兵の速度に合わせて、騎兵の手前に高速で射出される
鉛の弾丸で一斉掃射する。
騎兵というのは先頭の騎兵の馬の足が撃たれれば後ろが詰る。
それに重装備だ、馬がジャンプする事もできまい。
- 552 :黒沢小百合:2012/10/09(火) 01:22:33 ID:SSMHlh/20
- >>551
ガトリングの掃射によって、騎兵の先頭が潰され、
足止めを喰らった後続も次々と物言わぬ数百キロの肉と鉄の塊に姿を変えていく。
しかし、小百合の能力の最大の利点は『物量』。
その圧倒的な展開力によって、銃弾は全て阻まれ小百合にまで届かない。
そして――。
――ドカラッ、ドカラッ!!
右側面、後方より足音。
敵は正面だけではなく、四方八方から展開されているのだ。
一方面だけなら、現状で十分に対処できる。
しかし二方面はどうか?三方面では?それ以上では防ぎきれるのか?
彼女を相手にするという事は、文字通り軍隊を相手にするに等しいのだ。
- 553 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/09(火) 01:37:31 ID:GFududEw0
- >>552
(なっ!)
四方八方―なんつー能力だ。
(インドラを使うか・・・いや、恐らくインドラを使っても
ゾロゾロと出てくる・・・風でも使うか・・!)
風を使えば一時的に状況は打開できるだろう。ならそれに
賭けるしかない。
【ハフバルは背中から薄い緑色のクリスタルを取り出し、クリスタル
を割った。】
ゴォォォーーー!
突如、ハフバルの周辺に凄まじい風―竜巻が巻き起こる。
凄まじい勢いをもった竜巻は丁度騎兵のいる範囲全域に
展開された。あたりにある木を根こそぎ攫い、砂などを全て引き寄せ、
飲み込み、木などに関しては風の刃によってバラバラに引き裂かれる。
竜巻にいれば間違いなく騎兵であろうと問答無用に風にさらわれ、
バラバラに引き裂かれる事だろう。
そして何よりの特徴は、その風は15分程度維持される事である。
ヴィーヤヴィヤ。飼い主が作り上げた、戦局を変える力を
もつ兵器のひとつである。
- 554 :黒沢小百合:2012/10/09(火) 02:18:32 ID:SSMHlh/20
- >>553
「風……気象操作の類か?
ますます生かしてはおけんなあ……。」
小百合は、竜巻が展開されると同時に
己の袖口へと指を滑り込ませ、新たな紙片を一枚取り出した。
もはや日常的に、何度となく行なわれたこの行為は
今日も滞りなく、彼女の『武器庫』の中から最適のひとつを選び出す。
――グゴゴゴゴゴッ
騎兵達はなすすべなく竜巻に巻き上げられる。
竜巻の破壊力と言うのはすさまじく、家すら容易に吹き飛ばしてしまうのだから
人間など木っ端のようなものだろう。
そこで小百合が具現化したものはヤークトティーガー重駆逐戦車であった。
75トンもの質量を誇り、様々な短所欠点がありつつもその堅牢な設計から強烈な
戦闘力を誇ったドイツ第三帝国の戦闘車両。
「後退。ある程度距離をとり遠隔攻撃を仕掛ける。」
小百合はこれを拠点として、今後の指揮を取るつもりのようだ。
- 555 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/09(火) 21:51:37 ID:GFududEw0
- >>554
ハフバルは背中の切れ込みからいくつもの四角いブロックを
取り出し設置、そのブロックはまるで展開するように形をなしていき
戦車の砲台の形となる。
ハフバルは魔力を加え、c4一個に匹敵する小型TNT内蔵の鋼の弾丸
に「貫通」と「安定」の魔力を加えると展開した砲台に充填、戦車
に向けて複数発射した。
ドォン!ドォン!
地を揺るがすような音をたて、「貫通」と「安定」の魔力を加えた
弾丸が発射される。「安定」の魔力により竜巻の影響は特になく、
狙い通りの場所に行くことだろう。弾丸の威力はさる事ながら、貫
通を加えた事により、ただの戦車の装甲ではいとも簡単に貫き、そして内蔵された
小型TNTで内部から爆破されることだろう。
- 556 :黒沢小百合:2012/10/09(火) 22:35:39 ID:SSMHlh/20
- >>555
――ドゴォッ!!!
しかし、砲弾は容易に敵まで届くことはない。
敵は自由自在に兵力を展開できるのだ。当然、盾のように
味方を使うことも可能。
展開された戦車を壁として使い、砲弾を防御した。
「ここまでの武装を揃えているとはな。
やはり、殺処分が妥当と言うところか。」
――グゴゴゴゴゴゴ
小百合側としては、攻撃に苦心している。
この近距離では、射角の関係上主砲を使用できないし
機銃もこの風では命中弾をさほど期待できない。
それゆえ、戦車を無理に前進させてハフバルを踏み潰そうとする。
- 557 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/09(火) 23:07:33 ID:GFududEw0
- >>556
(く、どうしようともあの物量で圧倒される・・・・!)
異次元圧縮倉庫という生物として規格外の収納能力をもっていたと
しても、ハフバルはそれをいっぺんに出す能力がない。
ハフバルは背中から魔力で強化された対戦車用地雷を数個取り出し、
迫ってくる戦車の近くに設置する。せめてものあがきだ。
吹き荒れていた竜巻も、前に比べれば勢いは失っていた。
- 558 :黒沢小百合:2012/10/09(火) 23:28:37 ID:SSMHlh/20
- >>557
「サルスティウス曰く、『戦争はどんな臆病者にも始められるが、
終わるのは勝利者がやめたいと思った時だけである。』と。」
――グオオオオォォオッ
炸裂音が幾度か響く。
取り出した地雷は何台かの戦車のキャタピラを破壊し、
その仕事を果たしたがそれは濁流に土嚢を一つだけ投げ込むも同じ。
大局的には何の役にも立たなかった、と言わざるを得ない。
「お前の無様な抵抗もここまでのようだな、混ざり者。
少々てこずらせてくれたが、踏み砕かれながら自らの愚かさをかみ締めるといい。」
地雷で対応し切れなかった戦車が唸りを挙げて、ハフバルへと迫る。
何十倍もの質量。キャタピラに巻き込まれれば一瞬で骨まで砕かれるだろう。
- 559 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/09(火) 23:39:17 ID:wMT90xdY0
- ゆっくりと公園へ入る一人の男。
今日の少ない売り上げを手に家に帰る前にふらりとやってきた。
公園の中でなにかすごい機動音が聞こえ、その方向をみると羊(?)がいまにもひかれそうなのを見つけ、羊(?)のほうへ走り出した。
- 560 :名も無き異能都市住民:2012/10/09(火) 23:39:20 ID:GFududEw0
- >>558
「でも、勝利者は「ずっと勝利をし続けなければならない」という
煉獄に身を落とすことにもなるよね。」
冷たく、暗さを宿す声が聞こえてきた。
突然、横からハフバルに近い戦車に向かって、一本の巨大な熱線が向かって
きた。熱線のスピードはまるで風のように速い。戦車のスピードでは
すぐに飲み込まれることだろう。
- 561 :黒沢小百合:2012/10/10(水) 00:29:41 ID:SSMHlh/20
- >>559
(一般人か……。)
大抵こういう状況に飛び込んでくるのは異能者。
しかも、状況を誤認したおせっかいな人種だろう。
「こちらは『千夜グループ治安維持部門』です。
あなたは危険区域に侵入しています。速やかに退去しなさい。」
小百合は拡声器を通して、こちらへと近づく男に警告する。
千夜グループといえば、この都市で最も巨大な企業群の一つであり
都市で日常生活を送っていれば、たとえニュースなどに関心がなくとも
一度はその名前を聞いた事があるはずだ。
>>560
たとえ戦車を短時間で破壊できるほどの熱量があろうと、
一本の熱線では、ハフバルの周囲をとりまく状況をカバーすることは不可能。
数が多すぎるのだ。
- 562 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/10(水) 00:49:41 ID:GFududEw0
- >>559
「わふっ」
【突然、現れた男に抱きかかえられ、ハフバルは難をのがれた。】
(あぶねぇ・・・)
>>560
(あの熱線は・・・もしかして・・。)
忌々しいあの顔を思い出す。忘れられなくても
忘れられない悪夢の象徴。
【突然、震えだす。】
- 563 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/10(水) 01:00:10 ID:wMT90xdY0
- >>560
自分の後ろから熱線がとび自分の隣を戦車に向かって飛んでいく。
>>561
「千夜グループだって・・?」
この町でも有名な企業の名前を聞き止まりそうになるが、一旦羊さんを助けてからでも遅くないと足は止めずに羊さんを抱きかかえ、力を全身に宿らせる。
そのまま騎馬のほうへ走り出す。力を宿した体は素早くいつもよりも駆けるスピードが上がっている。
もし進路の邪魔をされた時用に銃を出して片手に羊片手に銃をかまえて公園の出口のほうへ走る。
>>562
突如震えだした羊さんを不思議そうに思いながら
- 564 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/10(水) 01:08:40 ID:GFududEw0
- >>561
「なるほど、物量とは便利なものだ。」
赤いマントを着た長身の男―広場で観察をしていたあの男だ。
赤いマントをたなびかせ、ゆっくりと歩いてくる。
>>563
「生き物を助けるか。君は随分と変わり者なんだな。」
【長身に赤いマントを着た、魔術師らしき男が、
ハフバルと古都を見て言った。】
- 565 :黒沢小百合:2012/10/10(水) 01:12:45 ID:SSMHlh/20
- >>562-563
しかし清彦と抱きかかえられたハフバルの置かれた状況は
依然厳しい物があった。
「あなたの行為は、治安維持行為執行妨害、武器隠匿幇助、
危険生物取り扱い条例等、様々な条例に抵触しています。
これ以上、その生物に対し同情的と見られる行為を行なうなら、
安全の保証は出来ない。繰り返す――。」
人間より圧倒的に小柄なハフバルでさえ脱出困難と判断するほどの完璧な包囲。
それが完成する直前にどうにか滑り込んだ形の清彦であったが、ここに来ての脱出は
難しいと言わざるを得ない。
どうにか包囲を突破したところで、小百合は十中八九送り狼を出してくるだろう。
現状では、さきほどの熱線の主のみが突破の可能性の希望となるだろう。
- 566 :黒沢小百合:2012/10/10(水) 01:15:31 ID:SSMHlh/20
- >>564
「あの男……フン、いつぞやの『×××』か。
何のつもりだ?貴様如き精進がこの私の公務を妨げて何のつもりだ?」
小百合は、戦車の中で男に対して苛立ちを覚えた。
街を歩く中でたびたび、男を見かけることは会ったがその度
あまり良い思いはしなかった。
今考えてみれば、こちらを狙っていたのかもしれない。
などと小百合は思考を巡らせる。
- 567 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/10(水) 21:30:30 ID:GFududEw0
- >>563
【ハフバルは依然と飼い主を見て震えている。】
>>566
「別に公務を妨げようなんて気はないよ。」
【彼は包囲をされているのにも関わらずいつものように冷静、
そして好奇の目で黒沢を見ている。】
「僕は君の公務を妨げてもメリットなんてないからね。
僕はハフバルに用があるんだ。」
【「そもそも君の公務には興味がない」とつけくわえる。】
「で、どうするんだい?ハフバルを殺す気なら僕は君の
公務を嫌でも妨害しなければならない。それは僕にとっても
エネルギーの不利益だし、君も時間と労力の無駄、ここにいる
羊一匹を刈り取るより、闇祓騎士団という利権目当てのテロリスト
を潰したほうがよっぽど有益だと思うんだ。だからここは停戦でど
うかな?」
【まるで自分が優位というような態度。】
- 568 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/10(水) 22:10:02 ID:wMT90xdY0
- >>565
「条例・・・」
難しいことを言われてもとりあえず助けだすことでいっぱいいっぱいになった。
命の危険といわれてもあまり自覚はなく。
「別に争いたいわけじゃない、ただこの羊を助けたいだけだ。
もしも、文句があるなら後で聞きますから、まずはここをとおしてもらえませんか?」
黒沢さんのほうに顔だけをむけてしゃべったのち騎馬兵の間を抜けようと羊を抱えつつ走る
- 569 : ◆.5Yo12jei.:2012/10/10(水) 22:14:02 ID:wMT90xdY0
- >>567
「あなたこそ服装からして少しかわってるようですが・・・。この羊さんとはどのような御関係で?」
知り合いそうなくちぶりなので男にきいてみようと。
- 570 :黒沢小百合:2012/10/10(水) 23:05:30 ID:SSMHlh/20
- >>567
「貴様がアレをどうしたいのか知らんが、
どうやら貴様もこの私の邪魔がしたいらしいな。」
拡声器を通じた小百合の声はあからさまに嘲りの色を含んでいる。
小百合にとっては、飼い主の事情など関係がないし知る必要もない、
飼い主と同じく興味すらない。
「ならば、貴様も処罰の対象としなければなあ。
いやあ難儀難儀。この私は法にのっとった公正な裁きを下そうとしているのに、
なんとも自己顕示欲の強い、愚か者がこの私の邪魔をする。」
次に小百合が発した言葉は明確な嘲笑であった。
ルールを破ったから、そして尚且つ自分に敵対的であるから。
小百合はそれだけでどこまでも冷徹になれるのだ。
>>568
「皆が自分の好きなように振舞えば、社会と言うものは成り立たない。
お前は自らの意を通すために、通りを曲げようというのか?」
嘲りの声は清彦にも向けられる。
「この世で唯一の絶対悪が存在するならば、それは無知に他ならないだろう。
愚か者は得てして悲惨な最期を迎えるものだ。」
――バラララッ
戦車に搭載されている対歩兵用の機銃が火を噴き、清彦とハフバルを襲う。
人間の足では戦車の包囲を抜けることは難しいだろう。
- 571 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/10(水) 23:41:35 ID:GFududEw0
- >>570
「君はメリットより自身が酔うために裁きを優先するのか。
生産性にかけているともいえるが、まぁ他人の選択には口出し
しないさ。」
【ただ、こっちに干渉してくる場合は除くがね、と付け加えた後】
「しかし、世界を変え、法を変えるのもまた愚者だ。
貴族が優先された時代に、貴族が優遇される法律を覆した者がいる。
奴隷などと言った下の者、君が愚者と言っている人々だ。それに―」
【彼はそう言った後、不気味なほど、冷たく、ねっとりとした声調
で言った】
「仮に君は法を犯した人ならば誰でも裁けるのか?」
「それが例え君が心酔しているような人だとしても?
君の人生の一部だとしても?そうだね、たとえば夜刀神とかね。」
【彼は嘲笑などされていないように、いや彼には嘲笑など
と言った物は概念的な理解しかしないのだろう。憎悪という
ひとつの存在としか認識していない。彼は、常に人の心を
もっていないに等しい。】
>>569
「元飼い主かな。」
【彼は興味なさそうに言った。ハフバルは助けたいが、
ハフバル自体にはそこまで執着していないようだ。】
- 572 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/10(水) 23:56:27 ID:wMT90xdY0
- >>570
「だが、その秩序の名の下ひとつの命を自由に奪っていいのか!?それはただの驕りじゃないか!」
怒り声が大きくなると体に無駄に力が入る、その時、体が光ると体に青白い防具が現れる。
「しっかりつかまって!」と羊にいうと体に光が現れ素早く移動し騎馬兵の向こうへ走る。もし走り抜ければ機銃を騎馬兵で防げるだろう
もしだめでも銃くらいは防具の力で防げるだろう。
>>571
「元飼い主!?」
驚いた顔をしておもわず羊と飼い主だったという男の顔を交互で見てどういった生き物なのかわからなそうにしている
「この羊、狙われるころでもしたんですか?」
こんなことになってるのだからもしかしたらかなり危険な羊なのかもしれないと思っていた。もしそうなら戦車の女性の言うとおりにするべきか、元飼い主にかえすべきかと迷いつつ。
- 573 :黒沢小百合:2012/10/11(木) 00:18:08 ID:SSMHlh/20
- >>571
「生憎だが、この私は貴様の独演会を聞きに来たのでもなければ
痴れ者の話を聞いてやる義理もないのだ。」
――カカカカカッ
無数の小気味よい機械音が重なり、
戦車の砲塔がゆっくりと回転。脅すように飼い主へと狙いを定める。
「あまり時間をかけるわけにもいかないのでね。
『死は不死』といいます。己の愚かさを悔いる時間はあの世で幾らでもあるでしょう。」
――ドウゥンッ!!!
戦車砲の一斉射。
本来なら射角の関係上直撃はしないが、砲弾一つであっても小百合の能力の賜物であって、
ある程度自在に操作できる。飼い主の近くで、空中起爆させるつもりだ。
それでも十分な殺傷力はあるだろう。
>>572
「それが何か問題でも?」
返事は短いものであった。
包囲網は十重二重、物量による圧殺は小百合の能力の基本であり最大の長所。
今までに幾人もの異能者を葬り去ってきたその能力は容易く突破を許すほど脆弱ではない。
それに弾丸一つとっても非常に危険な物だ。
大口径の銃口から放たれる弾丸のパワーは、拳銃などとは比べ物にならない。
この距離からであれば、直撃すれば人体など容易に吹き飛ばされるほどの威力はあるはずだ。
防具の力でどこまで防ぎきれるだろうか。
- 574 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/11(木) 00:53:06 ID:GFududEw0
- >>573
ドン!
砲弾が爆発し、飼い主を巻き込む。凄まじい量の硝煙とともに赤い液体が
飛び散った。
「まったく、エネルギーの無駄だよ、」
しかし、その煙は突然吹かれた風によって吹き飛ばされる。
普通の人間ならば無残な姿になるだろう。「普通の人間」ならば。
煙がはれ、黒沢が見たのは、無傷の飼い主であった。しかし、赤いマントは
硝煙によって汚れ、地面にはとびちった血液がこびりついている。
「皮肉ながらも君には僕は殺せないよ。トリプルキャスト(三段詠唱)」
【彼の周りに魔力が発散される。】
「エンチャント・ダブルキャスト(二口詠唱)、ヘイスト、トリプルキャスト」
「堅き鋼よ、貫く槍となりて」「相手を磔にかけろ、アイアンスパイク」
「ストロングエンチャント・ソリッド、ピアーズ」
「紫電よ、相手を覆い苦痛を我に捧げよサンダーネット」
【まるでひとつの口が呪文を唱えるように、声が重なる。】
瞬く間に、分厚い鉄をいとも簡単に貫き、鉄柱くらいの大きさの
鉄の杭が展開している全ての戦車の地面の下から高速で何本も
突き出て、さらに高圧の紫電は同じく全ての戦車の上部を雷の網で覆う。
突然の地面からの鉄の杭による攻撃、それは黒沢の乗っている
戦車も含まれている。たとえ回避しようとしたとしても、
戦車の上には電流が張り巡らされている。仮に運が良く
自身が鉄の杭に貫かれるのを免れても、はりめぐされた高圧の電流に
鉄の杭が感電、そのまま戦車の中に電流を放出される事だろう。
避けさせる気はない。その悪辣な戦法は、飼い主が黒沢に
対する殺意の現われでも合った。
>>572
「さぁてね。どうだか。大方ハフバルが
喧嘩でも売ったのだろう。」
【彼は興味がなさそうに言った。どうやらハフバルが
した事は彼には気も留めないようだ。】
- 575 : ◆.5Yo12jei.:2012/10/11(木) 01:09:07 ID:wMT90xdY0
- >>573
「それが・・・?」
怒りがさらにこみあげた、開き直り自分のしたことなどどうでもいいといわんばかりの発言に怒りを覚えずにはいられなかった。
光の帯を体から出し不規則なうごきをしながら機銃の弾を払おうとする。
そのまま前へつっこみ騎兵を銃で撃ちにいくだろう。別の戦車があれば乗って攻撃を回避しつつ銃を周りに乱射するだろう。
銃の威力は光の弾で銃弾と大きさはかわらないながらかなり強く弾は高速回転しながら薄い装甲車なら装甲に穴をあけてしまえるくらいの威力があり、いくら鎧をきていてもふせげるかどうかわからないだろう。
戦車の下から柱がでて空から雷がふる状態が少し恐ろしい人と元飼い主のほうをみてムッとした顔をする。
まるで天変地異のようでまきこまれないか心配しつつとりあえず敵を蹴散らすことを考えている。
>>574
「ま、まさか!この羊(?)がそんな事をするんですか?」
羊の見た目からは想像できそうにないことを言う飼い主に疑うように聞き返す。
とてもこの見た目からは信じられなかった。
何より彼の興味のなさそうな様子に違和感を覚えてたが、あえてそこはきかないことにした。
- 576 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/11(木) 01:38:09 ID:wMT90xdY0
- #名前ミスりました
- 577 :黒沢小百合:2012/10/11(木) 01:43:48 ID:SSMHlh/20
- >>574
「再生能力か……。
なるほど、こいつは中々に性質が悪い。だがな。」
そうした能力の持ち主は腐るほど見ている。
いまさら何かしらの感慨を持つなどという事はなく、
小百合は冷静であった。
飼い主に魔力が集まるのを見てそのまま対策を打たず
手をこまねいているほど、のんびりはしていない。
――――キィィィィイイィィンッ!!!
小百合はMH-60LDAP――ブラックホーク多目的ヘリを改修した特殊作戦仕様機を具現化。
それから伸びた縄梯子を利用し、空中へと逃れ地上の惨状を回避した。
>>575
薄い装甲車程度、というがヤークトティーゲルは
重装甲、大型の高い戦闘能力を誇る鉄の塊である。
弾丸は弾かれる可能性が高いうえ、たとえ貫通しても拳銃弾の口径では
最大級のものでもあまり脅威にはなりえない。
――――ドガァアァッ!!!
しかし、飼い主と名乗る男この攻撃によって
戦車のいくらかが爆発し、包囲網が崩れつつある。
爆発に巻き込まれなければ、脱出の希望はあるだろうがその辺に
オイルなどが撒き散らされてしまっている。何時引火してもおかしくない。
- 578 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/11(木) 22:18:38 ID:GFududEw0
- >>577
(上へ逃げたか。まぁ、目的は達成したかな。)
彼の目的は彼女を殺す事ではないし、公務を妨害し続ける
事でもない。彼はハフバルが助かれば勝利したも同然なのだ。
【飼い主は上にいる黒沢をしばらく見た後】
「さて、キネシス」
【魔力によって壊れた戦車の破片を直線状に集め、そこにオイルも
集めた後、魔力をオイルに込めて、炎を放つ。戦車の破片はドロド
ロと液状になった後、近くにある破片と混ざり合い、最終的には一
本の薄い鉄のカーペットができた。】
>>575
「そのまま歩くと危ないし、もう目的は達成したしね。これ
以上戦っても時間の無駄だ。」
【どうやらこの包囲網を突破した時点で彼はもうどうでもよくなった
らしい。】
「ウィンド」
【その後、彼は風で地面に巨大な円を書き、そこにいくつかの
図形を入れた。】
- 579 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/12(金) 01:55:13 ID:wMT90xdY0
- >>577
「包囲がとけた・・・今しかない」
走りをつづけ包囲を突破しようとこころみるだろう。
いまの能力ではとてもではないが戦車相手に負けるだけである。
飼い主のおかげで、包囲していた戦車がつぶされ、ガソリンによる引火の可能性があるが
とりあえず、脱出できる環境がそろったことに安堵し羊を抱きかかえてはしる。
>>575
「ええ・・・」
短く返事をし、走り続けていたが、同時にお礼を言わなくてはと思い男のほうにふたたび顔をむけて
「ありがとうございます、おかげでどうにか脱出できそうです」
お礼をいぅったときふと羊をどうしとようか、この人に預けるか考えていたが
「羊を」
元飼い主のほうへ走り羊を手渡そうと考えていた。
「あなたが元飼い主ということでこの羊を預けておよろしいですか?」
少しつくり笑顔をつくってどうだろうと伺う。
もし渡せる位置まで近づけば、羊を手渡そうとするだろう。
- 580 :黒沢小百合:2012/10/13(土) 00:46:51 ID:SSMHlh/20
- >>578
「フン……バカめ。
具現化系能力で具現化されたものを武器に使うとはな……。」
戦車の破片、およびそれから洩れ出たオイル類も全て
小百合の能力によって具現化されたものであり、その意ひとつで
消し去ることもできる。
拠所とされた物が失われた以上、魔力は行き場を失い立ち消えるしかない。
「己の愚かさを知り終えたならそして喰らえッ!
貴様ら、全員吹き飛ばしてやるぞッ!」
ソコへ発射されたのは、AGM114F対戦車用『ヘルファイア』ミサイル。
さらにはハイドラ70ロケット弾のおまけ付きだ。公園、ということで周囲に被害を
及ぼしても問題がないためか、ここにきて切り札を遠慮なく切ってきた。
>>579
戦車やオイルは、飼い主への対応のため具現化を解除され
消え去ってしまったが次なる脅威は、空からのロケット弾、ミサイル攻撃であった。
殺傷範囲は広く、巻き込まれればやけど程度ではすまない。
完全に清治ごと、いや、この周辺ごと全てを爆殺するつもりだ。
これはもはや『都市の治安維持』どころの問題ではない。
- 581 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/13(土) 02:31:11 ID:GFududEw0
- >>580
(これはラッキー、地面がきれいになった、ていうわけでないか。)
元々彼が鉄のカーペットをしいたのは古都、正確には古都に
抱きかかえらているハフバルだが―。
まぁ、魔法陣を描くという目的も少なからずあったのだが
突如放たれるミサイルを見て彼はため息をついた。
(このまま結界で放置っていうにはいかないわけか。)
「すまないがまだ愚かさを知っていないし、知る気もないんだ。」
彼は皮肉を言った後、彼は放たれたミサイルに向けて腕をかざす。
「いつ地上にしか魔法陣が描けないと言った?」
彼には、呪文の詠唱など、本来は必要はない。
突然、彼の背後が橙色と強い黄色の輝きに満たされた。その輝きは
一種の神聖さすら帯びていた。
炎の鳥が高らかに鳴き、そのまわりには炎の羽が舞っている―
そのようなイメージをもたせる複雑な魔法陣は、まわりに浮かび上
がる陽炎と黄金色の強い輝きは神聖さを帯びている。
輝きはまるで太陽を連想させるようだ。
ドォン!
魔法陣が出て間もなくふたつの爆発が起こった。陽炎をまとい、黄
金をたたえる魔法陣―
光の渦から幾千もの閃光―熱線は陽炎を尾にひきながら
ミサイルとロケットに殺到、爆風とともに消え去った。
まるで大雨のような幾千もの陽炎を描き、火の粉を散らすまさに
光の速度をもつ熱線は
黒沢の乗るヘリとその周囲一帯に向かった。
そして輝きの渦はいまだに幾千の閃光を放っており、
あらゆるところに光速の閃光が撒かれている。
幾千の熱線によって周囲は高温となり、撒き散らされた火の粉
によってその温度はさらに増す。
少しでも油断すれば紙などは燃えてしまうだろう。
>>579
「ああ、ありがとう。この時間だけね。」
出て行ったのだ、ハフバルの遺志は尊重すべきだ。
ただし因縁は別だが。
飼い主は無表情のまま、古都に近づいた。
背中に輝く渦を展開したまま。
【飼い主の放たれた熱線により、ミサイルは爆破されている。】
- 582 : ◆.5Yo12jei.:2012/10/13(土) 04:04:29 ID:wMT90xdY0
- >>580
「うわか・・・まずい」
飛ぶミサイルをみておもわずつぶやいてしまう
なんとか回避する方法を考え自分の銃を構える
とそこで、元飼い主の火の鳥の熱戦によってミサイルがどんどん落ちて・・・。
「うわああ・・!」
ミサイル片をよけつつ男のそばまで寄っていく。
>>581
「そうですか・・・。」
意思を尊重するといって元飼い主はその判断は羊さんがするという
羊を再び抱きかかえると、羊に
「どうする?」
ときいてみることにした。
心の中でこれでどうにかなりそうだと思いつつ。
自分があまり力不足でどうしようもないということがよくわかっていた。
この人がいなければ今頃はどうなっていたかわからないと最悪の状況を頭に描き
少しゾッとしていた。
- 583 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/13(土) 22:40:12 ID:wMT90xdY0
- #またも名前ミスです・・・。
- 584 :黒沢小百合:2012/10/13(土) 22:52:08 ID:SSMHlh/20
- >>581
「炎熱は少しマズい……。」
小百合の能力はその性質上、炎や水といったものにかなり弱く、
致命傷ならずとも、少し受けるだけで戦闘不能に追い込まれる場合がある。
ここは防御的にミサイル、ロケット弾をばら撒きながらヘリの部隊を後退。
そこに逃げ出す隙を見出せるかもしれない。
「『本を焼く物は最後には人を焼くであろう。』
ハッ、まさしく……といったところか。」
>>582
敵は熱線を嫌い、部隊をやや後退させた。
以前ミサイルやロケット弾は飛来する物の、
現状は飼い主の熱線によって防がれている。
逃げ出すには今がチャンスだろう。
- 585 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/13(土) 23:58:58 ID:GFududEw0
- >>584
「ククク・・・」
【小さく笑う彼の顔は邪悪さにあふれている。】
「そうか、書物を用いた具現化能力か!魔術的な召還かと思
ったが、案外簡単だったようだ。出鱈目じみてはいるが
炎にはめっぽうに弱いな?」
「サーチアイ(天上から見下す眼)」
【彼は右目に手をあて、俯瞰的に現在の戦況をみる。
ミサイル、ロケットを用いて熱線から逃げる姿が見える。】
「スペルチェンジ/サクリファイス・ピアーズ」
突然、一本の熱線は発射されるロケット、ミサイルを優先的に破壊
し、その他の大量の熱線は、再びヘリの元に向かう。
そして背後の魔法陣からはさきほど撃たれた
閃光よりも太い閃光が、先ほどの閃光とほぼ同スピードで
向かう。いくつかはミサイルに当たったが、そのミサイルを
貫通してヘリに向かった。
>>582
力不足といってもこの男があまりにも化け物じみてて
例外なだけだが。
古都にかかえらえているハフバルは何も反応をしめさない。
しかし、その代わりになぜか体温は前抱いたときよりも
熱くなっている。
- 586 : ◆.5Yo12jei.:2012/10/14(日) 00:13:25 ID:wMT90xdY0
- >>584
「敵が引いていく・・・」
撤収する敵を目に少し安心していた。
この羊のことをすませればすぐにこの場から離れようと考えて。
>>585
例外の中にいるとかなり力不足に感じてしまう。
ん?羊の体温が熱くなった?
「どうしたんだ?羊」
覗き込んで羊の顔をみて
なにかするのかと思いつつ。
- 587 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/14(日) 00:37:00 ID:wMT90xdY0
- #上記は古都ですみません。
- 588 :黒沢小百合:2012/10/14(日) 00:50:19 ID:SSMHlh/20
- >>585
しかし小百合の真骨頂はやはりその数。
無数のヘリから雨あられと発射されるそれらは、
熱線の群れに雪崩を打って襲い掛かり、攻撃へ転ずることを許さない。
少しでも油断すれば間をすり抜けたミサイルが飛び込んでくるだろう。
太い閃光はさすがに厄介だが
小百合のヘリは群れの中に紛れてどれがそれか分からない。
一機、二機を叩き落したところで本丸を叩かない限り意味が無いのだ。
>>586
地上の敵は既に掃討されており、
飼い主が食い止めている間にどこか木々の間を抜けて
街の中に入ってしまえば人や建物の中に紛れてしまえる。
最悪でも、こうしたミサイルのような
広範囲に被害が出る攻撃はできないはずだ。
- 589 :飼い主:2012/10/14(日) 01:21:10 ID:GFududEw0
- >>588
「鬱々しいなぁ、もう。」
「スペルチェンジ・パンデミックエクスプロード」
【光の渦は変わらず幾千にも閃光を出す、が…】
パンデミック。感染となずけられたそれは
組み込んだ魔術に「付加ともうひとつ」の概念を加え、そして
その魔術に攻撃された物にもその付加と指定したもうひとつの概念を与える。
もちろん、機械ならばその爆発にも加えられる。
いわば、伝染するのだ。今回、彼が加えた物は爆発。
ひとつでもロケットや熱線、ヘリが熱線に当たれば
たちまち爆発が加えられる、その爆発にあたればそれにも
加えられ、連鎖する。
ひとつの熱線がミサイルを撃ち落とし、爆発する。
そしてその周囲のミサイルも爆発・・・
数で攻めれば攻めるほど爆発は広がり、やがて黒沢の
元にたどり着く。
>>586
(共鳴か。)
【飼い主はハフバルを見た。】
ハフバルはやはり意識を失っており、そしてさらに
ハフバルは熱くなっている。
- 590 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/14(日) 01:35:20 ID:wMT90xdY0
- >>588
「くっ・・・」
今なら逃げ出せるが、羊の体が心配で動けない。
だが、ここにいればかなり危険なことに巻き込まれ続けることになる。
そう思い、どうするか迷い・・・。
>>589
「おい、元飼い主ならなにか知ってるんじゃないか?、どうなっちまったんだ?」
飼い主だったという男に問いただす。
顔をみて少ししかめつらをして。
わからないが、魔術的生物でなにかしらの進化をとげるのか?
くらいにしか想像がつかないでいた、
- 591 :黒沢小百合:2012/10/14(日) 01:58:05 ID:SSMHlh/20
- >>589-590
「チッ、対集団術式というやつか……。」
小百合から飛び出す今日幾度めか分からぬ舌打ち。
この相手にはどうにも攻めあぐねている。
小百合としてはこの相手ではなく、ハフバルが狙いであり
手をこまねいている状況は本意ではない。
「ここは一度兵を引く。時間もかけすぎた。、
そろそろメディアや警察の連中もやってくる頃だ……。」
ヘリ部隊が後退していく。
敵はどうやら攻撃を諦めたらしい。
- 592 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/14(日) 02:20:13 ID:GFududEw0
- >>591
「じゃあね、後ハフバル狙うんだったら僕はいつでも
君を付けねらうから。個人的に気に入ってるしさー」
【彼は魔術で声を大きくして黒沢に向かって言った。
相変わらずその声は冷たい物がある。】
「いいなぁ、あの権力にしがみついている俗物感。B級
というヤツかな。」
>>590
「共鳴・・・か。」
彼は、事前にハフバルに異次元圧縮倉庫―いや、それの
原型となる術式を組み込む際に、ある物を入れた。
「ハフバル、わざとでしょ。早く目覚めな」
【彼は、そういうとハフバルの頭を手刀で殴った。】
彼は殴った後、古都を見る
「んー、この羊は多少ずる賢くてね。でもあの女が紙を使って
召還していた事に気づかなかったから減点かな。」
【彼は、もしかしたらわざと火の術を使わなかったのかもしれない。
自身の暇をまぎらわせるために。人の心を見極めるために。】
(恐らく、ハフバルは権力を握っている事を知って
録画でもしていたのだろう。)
- 593 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/14(日) 02:38:54 ID:wMT90xdY0
- >>591
「引くのか・・・」
安心し心をおちつけることができそうだとおもうが、まだきがかりなことがあった。
それは急に羊が熱くなったことである。
ひいていくならば、このことに専念できると思い。
>>592
「共鳴!?」
驚き、すこし後ずさりして、その意味について考えているうち元飼い主の男が
近づいて
「わざとってどういう・・?」
疑問に思っていると、男は羊を殴った。
驚いて、さすがにそれは・・・・と言おうしたが男の様子からみてなにか理由があると思い、
言うのをやめた。
「賢そうではありますが・・・」
羊の顔をみると男の顔にもう一度視点を戻し
「紙・・・ですか」
あれを紙で出しているのをよけるのに必死で見逃していた。
「そこまで見ていたんですね。逃げるので精いっぱいでした」
と少し片手を後頭部にまわして苦笑いを浮かべた。
「それでどうしましょうか?」
羊の様子から元飼い主についていく様子もない。
ならばこのまま放してやろうかとおもいつつ。
そして男もあの女性が引いた以上することはないとおもつつ。
- 594 :ハフバル ◆U9t0l68smw:2012/10/14(日) 02:51:06 ID:GFududEw0
- >>592
腕の中に抱かれていた羊が目覚める、その瞬間、
きっと眼を見開き、背中の切れ込みからライフルを
出して、飼い主の頭を撃った。
>>593
「わんわん!」
【飼い主を、憎悪を込めた眼でにらみつけ、ほえている。
どうやら嫌われているらしい。】
- 595 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/14(日) 02:56:14 ID:GFududEw0
- >>594
飼い主の頭から血飛沫が出た。脳が砕け、眼球が飛んだ・・・が。
「ずいぶん嫌われているね、私も。」
頭の部分がない状態でも、口は動いており、そして
後頭部が再生しはじめた。しかし、再生の速度は
小百合と戦っている時より遅い。
>>593
「わざと意識を失っていたのさ。ホムンクルスは
こういう事くらいはできる。」
【彼は冷たく言った。】
「さて、ハフバル。どうせ君の事だ。弱みを握ろうと録画
でもしていたんだろ?あんな騒ぎの中を起こせば
アレも問題にならざるを得ないって事を考えれば分かるよね?」
【ハフバルの眼を見ながら言った。】
- 596 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/14(日) 03:04:34 ID:wMT90xdY0
- >>594->>595
急に起こったことに驚きながらも、さっきの女性やこの元飼い主のいうことが少しわかったようなきがした。
ただじぶんに被害がないだけありがたいと思いつつ。
吹きとんだ元飼い主になんと声をかければいいのかわからないがだってみていた。
しかし再生速度が遅いことをきにしていた。
「あの・・・大丈夫でしょうか?」
心配そうに元い飼い主の顔だったものをみていた。
- 597 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/14(日) 03:14:34 ID:GFududEw0
- >>596
「大丈夫だよ、治るさ。」
【飼い主の再生は終わった。銃で撃たれた際の面影はない。】
「君に被害は加えないよ。この子は自身に敵なす物以外は
懐くからね。ただ、敵をなせばご覧のとおり、だが。」
【抱きかかえられたハフバルは、古都の腕からすり抜けて、
逃げ去った。】
- 598 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/14(日) 04:33:14 ID:wMT90xdY0
- [どういう・・・ いや、きかないでおきましょうか。」
あまり詮索するのも悪いと思い治った顔については聞かないでいた。
「そうなんですか・・・・。」
ぜひとも敵対したくはないと思ったのであった。
逃げた羊をみて、自分はこれ以上かかわるわけにはいかないと
振り返るとその場を立ち去ろうと。
- 599 :飼い主 ◆U9t0l68smw:2012/10/14(日) 21:53:02 ID:GFududEw0
- >>598
「ま、そういうことさ。」
赤いマントを着た魔術師は言った。
「ま、模索はしないことだ。好奇心は猫をも殺すらしいしね。」
【そういうと、飼い主は去って行った。】
- 600 :古都清彦 ◆.5Yo12jei.:2012/10/15(月) 00:45:50 ID:wMT90xdY0
- >>599
後ろ向きで男の言葉に
「そうですね」
とだけ答えると公園を出ていくだろう。
#お疲れさまでした
- 601 :高向谷 司朗:2012/10/15(月) 22:55:47 ID:Dnkg9kSs0
- 「何ぃー?延滞料金払えだとー?」
司朗はカウンターに乗り出した。
ここはレンタルビデオ店。
「午前中に返せばセーフなんじゃないんですか?」
突然敬語に戻り、司朗は財布を取り出した。
「午前中ではなく、開店時間までに外の返却BOXに投函していただければ、という決まりですので」
「……これでいい?」
「ありがとうございましたー」
店員の笑顔に見送られ、司朗はレンタルビデオ店を出た。
「……おま」「解ってるよ、俺が悪い。
勘違いしてた俺が圧倒的に悪いですごめんなさい許して心えぐらないで」
ティルヴァの言葉を遮って、司朗は俯いて歩き出した。
- 602 :名も無き異能都市住民:2012/10/15(月) 23:05:05 ID:lvAfSw0M0
- 「ah……」
レンタルビデオ店前。
ザックを肩に掛けて周囲を見渡す赤髪の少女が居た。
その瞳は戸惑いを含み、口からは困惑の吐息が漏れる。
実は、都市に来てまだ間もない。
ターミナルからの道案内は受けていたのだが、歪みによってそれが崩れてしまい、只今大規模な迷子中であった。
>>601
そんな少女の視界に掛かった司郎。
迷うこと無く近づいて行くと気さくにも手を上げつつ声を掛けた。
「HEY Boy!」
全編英語で。
- 603 :高向谷 司朗:2012/10/15(月) 23:15:12 ID:Dnkg9kSs0
- >>602
「なんだいGirl……。
俺は年下はお呼びでないぜ」
司朗はGirlの部分だけネイティヴ発音で言った。
「おおっとぉ、中身は数百数千数万歳とかで引っ掛けようったっても無駄だぜ!
そんなトラップ仕掛けてる時点で俺はノーセンキューだ!」
司朗は持論でまくし立てる。
「……とかめちゃくちゃなこと言ってもわかんないよね?
なんか英語だし」
「私に聞くな」
司朗は俯いた。
「……あー、Guten Morgen?」
それはドイツ語だ。
- 604 :名も無き異能都市住民:2012/10/15(月) 23:26:07 ID:mZkERIb.0
- >>603
「ah……hah」
顔を顰めて頭に手を置き顔を覆う。
目を瞑り、深い思考に陥った様な表情をしている。
事実、酷く悩んでいた。
声を掛けた人間を間違えたのでは無いか。と言う事を。
第一印象は最悪。今すぐ逃げたい気もする……が、周りに人が居ないのでしかた無く。
「……おジカン、アりますかネ?」
そう尋ねる。カタコトで。
- 605 :高向谷 司朗:2012/10/15(月) 23:36:10 ID:Dnkg9kSs0
- >>604
「I am very HIMA.」
暇の英語訳が解らなかったのだろうか。
「なんか用?俺が不安ならこいつで」
「私に振るな」
エンブレムを取り外し、少女の目の前に掲げた。
というか、自分の行動が人を不安にさせると解っているらしい。
「いや、明るいノリに出来りゃいいなと思ったけど、
さっきのは流石に無いなと思って」
そうですか。
- 606 :名も無き異能都市住民:2012/10/15(月) 23:49:05 ID:lvAfSw0M0
- >>605
「キいてたトオりですガ、ヘンなヒトがオオいんですネ、ココ……」
変な。の意味を履き違えている気がしないでもない。
ドン引きも良いとこである。初め気さくだった態度もそれくらい……何か冷たく。
「n……?
フシギなアイテムをおモチですネ」
喋る何か。
認識的にはその程度だがそれが意思をもっているという事は高等な物だとも解る。
長い思考に陥りそうになるが、ハッと我に返った様子を見せ。
「ア。チナみに、ワタシとアナタのトシのサはアマりナいとオモいますヨ」
掌を突き出し、大事な事を告げるかの様な口で。
少女(18)。
同年代と比べても身長が高く、スラリとした体型と併せてそれなりには大人びて見えるだろう。まな板とも言うが。
- 607 :高向谷 司朗:2012/10/16(火) 00:01:37 ID:Dnkg9kSs0
- >>606
「変な人っていうか、
このぐらいの心構えでないといつ引っ掛けられるか解んないから」
たとえば、少女少女って言っといてその実18歳だったり。
いや定義ではギリギリ少女だし、20歳以下を少女という説もあるけども。
「いやだから何の用なんだってば。
変な人だと思うんだったらさっさと交番でも探して通報しなさい。
やだやだ、声賭け事案で通報される世の中」
司朗は両手を挙げてわざとらしく首を振った。
- 608 :名も無き異能都市住民:2012/10/16(火) 00:11:36 ID:lvAfSw0M0
- >>607
「ンー、ah……ワカりましたヨ。オボえておきまス!」
司郎の言葉を助言と受け取ったようで。
手を叩き理解したと告げると笑顔を浮べ。
頭の中は結構空っぽい。
「ア、そうですヨそうですヨ」
尋ねられてから思い出し、肩に掛けていたザックから一枚の紙を取り出した。
「ココにイきたいんですよネ!」
それは地図の様だ。
端に数日前の日付が印字されたそれは今一何処か解り難い。
それなりの豪邸が目的地らしい事は敷地図から解るのだが、それだけ。
ただの住宅一つを教えろと言われても、この都市では難しそうである。
- 609 :高向谷 司朗:2012/10/16(火) 00:24:40 ID:Dnkg9kSs0
- >>608
「んー何々?
……解りにくいなあ」
司朗は地図を覗き込んで首を傾げる。
「このぐらいの規模の建物なら幾つか思い出すけど、
俺が覚えてるのはこの近所だけだしなあ。
……なあティル――」
「断る」
エンブレム、ティルヴァに司朗は頼もうとするが、
すぐさま却下された。
「私が背を貸すのは信頼するものだけだ。
失礼かも知れないが、初対面の相手を乗せて空は飛べん」
「ケチ臭い神様だ」
司朗はため息をつく。
ティルヴァに乗って、上空から地図を照らし合わせば楽だと思ったのだろうか。
「ちょっと解んないなあ。
とりあえず交番の場所ぐらいなら教えられるけど……」
- 610 :名も無き異能都市住民:2012/10/16(火) 00:34:42 ID:lvAfSw0M0
- >>609
「フムフム……」
二人(?)の会話を眺めつつ、やはりエンブレムには興味津々の様子。
ジロジロと、集中的に視線を向けて情報を得ようとしている。
が、やはり眺めるだけでは大した事は知り得ない。
「やっぱりムズカしいですよネ……。
あぁ、イヤ、ソレだけでもジュウブンアりガタいでス!」
司郎の提案に表情を一層明るくし、大きく頷いた。
- 611 :高向谷 司朗:2012/10/16(火) 00:41:08 ID:Dnkg9kSs0
- >>610
「んじゃこっちね」
司朗はそう言って歩き出した。
別に口頭でもいいのだが、暇だと言った手前、
それで済ますのはどうかと思ったのだろう。
「俺は高向谷司朗。
こっちはティルヴァ」
司朗は自分とエンブレムを交互に指差して言った。
「多分異能都市の変人って言うのはこういう外見的なやつで、
性格のことではないんじゃないかなあ。
いや、性格おかしいやつも居るけど」
司朗は腕組みしながら唸った。
「そんで、そっちの名前は?」
- 612 :名も無き異能都市住民:2012/10/16(火) 00:54:01 ID:lvAfSw0M0
- >>611
「ハーイ!」
元気よく手を上げて付いていく。
ここだけ見ると少女らしく、それは外見よりも、年齢よりも幼げだった。
「oh.シロー! イロんなヒトがイるってキキましたヨ!
ココにスむとタイクツしなくてヨさそうですネ?」
ここの住民である司郎に訪ねつつ。
一体何を求めているのかは解らないが、その瞳は輝いている。
「ア、ワタシですカ?
ワタシは柊宇都 貴美でス。ヨロシク!」
クキウト アツミ。
思いっ切り日本名だった。
- 613 :高向谷 司朗:2012/10/16(火) 01:01:49 ID:Dnkg9kSs0
- 「楽しさ欲しけりゃ"表"で暮らせ、
刺激が欲しけりゃ"裏"で暮らせ、
死にたいのなら"深淵"に行け。
誰のだったかな、そんな言葉があった気がするよ」
それぞれが、異能都市の複雑な"面"を表している言葉だ。
「まあ、能力者なら表で暮らして稀に裏に足突っ込むぐらいがおススメだよ。
非能力者でも表に居る限りは楽しく暮らせる、それがこの都市。
……って感じかな」
司朗は頭を掻きながら言った。
「片言なのに思いっきり日本名……君才能あるよ。
異能都市に住む変人になる才能」
微妙な才能だ。
そうこう言っているうちに交番にたどり着くだろう。
- 614 :柊宇都 貴美:2012/10/16(火) 01:14:45 ID:lvAfSw0M0
- >>613
「……フカそうなコトバですネ。
まァ、オボえておくコトにしまス。
シバラくスごさないト、ワカらなそうですシ。
……まァ、もうウラはコリゴリなカンじですけどネ」
最後にはハア。とため息を吐きつつ首を振る。
ここまで来る間に何かトラブルがあったらしかった。
「エー。イヤでス。ウレしくないでス!」
今度は別の意味で首を振り。
「ヤッターツイター!」
棒読みではない。カタコト。
ニコニコと笑顔を浮べている。
- 615 :高向谷 司朗:2012/10/16(火) 01:28:17 ID:Dnkg9kSs0
- >>614
「原田の親父さーん、お客さんお客さん」
司朗は交番を空けながら言った。
というか知り合いなのか。
「迷ったんだってさ。
道教えたげてよ。ああ!ケチらないでそっちのお茶出したげて。
知ってんだよ、それ貰い物の高いやつだって。
いや、俺はいいよ、すぐ帰るし」
なぜかこの交番の内部情勢に詳しいらしく、指差しで指示している。
「ここの駐在さん、俺の大学の友達の親父さんで知り合いなの。
親切な人だから遠慮無しに道聞いてね」
司朗はそう言って、交番を出た。
「そんじゃーね。
よい異能都市ライフを!」
司朗は手を振って去っていった。
- 616 :柊宇都 貴美:2012/10/16(火) 01:37:11 ID:lvAfSw0M0
- >>615
「エ、あァ……」
あまり処理能力の高くない頭脳に一度に色々吹き込まれ混乱。
交番勤務の原田さんはシローの友達の親父さんと使い道に乏しい情報を得たのみ。
兎に角。
「シロー! タスかりましたヨ! それじゃぁまたですネー!」
去っていく姿に大きく手を振り。
暫くすると振り返って原田さんの方を向く。
「エッとですネ……」
出された椅子に座り出されたお茶を受け取ると、ザックから再び地図を取り出し道を訪ねる。
その後、少女は何とか翌日の昼にはたどり着いたそうな。
- 617 :ロザリア・ロートシルト:2012/10/30(火) 00:23:35 ID:McrgrouA0
- 【ロザリアの研究室】
空間を操る事に長けたロザリアは、
隠蔽され、外部から隔絶された自分しか知らない部屋をいくつか持っている。
大半は魔道具やら魔術書やらを放り込んだ物置にすぎないが、
中には研究室としての機能を持つものも存在する。
「……こんなものかしら、ねえ。
これだけ研究して半分ちょっと、か……。」
ロザリアは以前捕らえた闇祓騎士団員の装備を研究し、
人外の存在に対して強力な殺傷力を発揮する術式や、防具にかけられた
防御術式への対抗措置を研究していたのだ。
一つの術式の対抗策を解き明かせば、予期せぬものが現れたり、
他の術式が無効化した術式の効果を補ったりと、寧ろ雑然と詰め込まれていた
術式が整理されて効果を強めてしまったりと、なかなかに苦戦させられ
時間をかけてようやく半分程度の解析に留まってしまった。
しかし、半数を無力化。つまり威力を半減させる事はできる。
「これで、例の協議会にもある程度こちらの存在は知られるでしょう……。
我々が独立してやっていくには、ある程度恩を売っておかなければね。」
んー、と伸びをしたロザリアはデータを羊皮紙に書き止め、
それを『一夜城』と、いくつかの場所へと飛ばした。
- 618 :小龍・堕=アドヴァルド:2012/11/04(日) 15:12:55 ID:gSogigCY0
- 撿撿昼の繁華街
そこは週末と言うことも相まってか、日の高い内からでも賑わっていた。
犇めく人の合間をちょこまかと駆け周り抜けていく黒い影。
抱えられた長方形の紙袋の中には溢れんばかりの食料が。
人の波に逆らって進み、カーブをすれば紙袋が揺れて、溢れる林檎。
ピタリと止まり、クルリとターン。
頭上から落ちてきた林檎を上手く摑むとそのまま齧り付く。
口一杯に広がってくる美味しさに瞳を開き輝かせ、再び足を早ませていった。
- 619 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2012/11/08(木) 22:05:26 ID:/3xl4ACY0
- 【繁華街にて】
「…ふぅ、きついですね…」
【制服の胸のあたりをチラチラと確認しながら鶫は歩いていた】
「買い出しはこれくらいですけど…
さすがに未だピリピリしてるみたいですね」
【あちこちを見回して答える】
「このあたりは数日前まで騎士団が行動していたとも聞きますし…
全く心配です」
- 620 :高向谷 司朗:2012/11/09(金) 21:55:11 ID:Dnkg9kSs0
- 【AGカフェ】
司朗はコーヒーを淹れ、席に着く。
しかし、一口飲んだだけで再び立ち上がり、冷蔵庫に向かった。
「なにかしら甘いものは……」
なんというか、お茶請けならぬコーヒー請けが欲しいのである。
司朗は冷蔵庫を開ける。
しかし、いつもは色々詰まっている筈の冷蔵庫。
運悪くウインナーしか入っていなかった。
「……これは……」
――……。
後に第五次時空大戦を終結させ、英雄と称えられたシロー将軍はこう語った。
「大戦を戦いぬいた原動力ですか?使命感ですね。
あの時以来ですよ、こんな使命感を感じたのは。これが運命って言うんですかね(笑)」
――……。
「……ウィン「言わせはしない」ヒー」
言葉を遮ったのは、司朗の腰にぶら下げられた魔道具、ティルヴァ。
「…………。
……ウ「ああ、言わせない」
「…………」
「…………」
バトルが始まる……。
- 621 :レラ=バニッシュ:2012/11/10(土) 22:19:20 ID:gSogigCY0
- 【レラホーム】
陽がソファに転がっていた少女を刺す。
睡眠を妨害され、不快な顔を見せて抵抗の証として毛布に包まったものの、今度は暑い。
毛布を跳ね飛ばし飛び起きる少女の息は、既に上がっていた。
「……最悪だ」
眠い。
寝起きのシチュエーションが悪かったので、納得は行く。
が、それで満足できる訳がなく、陽が当たらない位置まで移動して二度寝を開始した。
……先日、余りにも暇だったのでアウテリートを家に招く約束をしていた。
が、当の本人は此処で二度寝の準備を始めてしまっている。
予め位置データは送っているので呼びに行く必要は無いのが救いだが、これでは大差あるまい。
- 622 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/10(土) 22:51:52 ID:.6prKP66O
- >>621
ヒョコッ
そんな可愛らしい音と共に待ち人が現われる。
父親譲りの美しい翡翠色の髪をお嬢様特有の巻き髪にセットした少女
両手に白銀のガントレット
ふとももまで覆う様な白銀の足鎧。
それよりも長い白いサイハイソックス、そしてミニスカート
萌えRPGに出てきそうな格好の彼女の名はアウテリート。
この部屋の主が招いた客人だ。
アウテリートがレラを尋ねるのは不思議な事ではない。
レラ自身が招いたのだから…
しかし、おかしいのはアウテリートが既に室内にいると言う事だ。
「みなさん、おはよーございますわ!」
小さく、ヒソヒソ声でアウテリートは元気よく挨拶をする。
「本日は私、超絶美少女錬金術士プリティアウティがレラのお部屋からお送りしていますわ!」
手にはマイクを持ち、どこかに向かってノリノリな様子で話し掛けていた。
「え、どうやって部屋に侵入したかですって?細けぇ事は良いんですのよ!
では、早速ですが…お目覚めのキッスタァーイム!」
パララララランッ♪
音楽と共にアウテリートの周りにはハートのエフェクトが飛びかう
「私を誘っておいて自分は寝てしまっている悪い子なレラちゃんには、この超絶美少女究極淑女錬金術士ビューティーアウティの愛の接吻で目覚めて貰いますわよ〜!!」
怪しげな笑いを浮かべながら、アウテリートはレラへと這い寄る。
- 623 :レラ=バニッシュ:2012/11/10(土) 22:59:17 ID:gSogigCY0
- >>622
布団は自ら吹き飛ばしてしまったので敷いていない。
Tシャツにホットパンツ。いつもと変わらない服装のままだった。
「Zzz……」
二度寝はさぞ気持ちいいのだろう。
寝顔の頬は緩み、ゆったりとしたタイミングで寝息を立てる。
アウテリートには気付く訳も無く、うつ伏せで顔だけを横に向けて眠っていた。
- 624 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/10(土) 23:27:57 ID:.6prKP66O
- >>623
「うふふふふ、なんて無防備なのかしらなんてけしからん格好なのかしら!!」
両手をワキワキさせながらレラのもとに辿り着く
ニヤニヤしながらレラを眺め
「さぁ!視聴者の皆様!録画の準備はよろしくて!?3、2、1、0!さぁ、ここからは百合百合んな空間ですわよ!」
流れるような体さばきでレラをスピーディーに仰向けにさせ、アウテリートはレラの両頬に手を添える
「では、目覚めのキッスタァーイム!!ん〜……」
もはや静かにするのも忘れ、散々騒ぎ立ててからレラに顔を近付けていく
- 625 :レラ=バニッシュ:2012/11/10(土) 23:39:33 ID:gSogigCY0
- >>624
身体を掴まれ、頬に手を添えられると、少々違和感を覚えたのか顔を顰めて首を振った。
顔が間近まで迫り、キスは目前と言ったところでなんと目を覚まし、アウテリートに寝ぼけ眼を向ける。
「ん、あぁ……来てたのか」
等と呑気な台詞を口にする。
が、余りにも近すぎる顔と頬に添えられた手から状況を察したのか目を見開き途端に暴れ出し捲し立てた。
「お、お前何をするつもりだ!
いや、解っているから説明は要らん今すぐに離れろ!!」
ただ、余りにも抵抗力が弱いのでやろうと思えば簡単である。
- 626 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/11(日) 00:06:03 ID:.6prKP66O
- >>625
「うふふふふふ!女の子同士だから大丈夫、ノーカウントですわようふふふふふ!」
なんとも恐ろしい笑みを浮かべながらゆっくりと、しかし確実に唇が近づいていく
「逃げられませんわよ、レラ!うふふふふふ!その唇を……」
一瞬、唇が触れるか触れないかの刹那…アウテリートの体がレラから離れる。
「な!何奴ですの!?今一瞬唇が触れ合ったのに!良い所で!」
『いけませんよ、お嬢様もレラ様も女の子なんですから…』
アウテリートをレラから離した者の正体は緑色のメイド服を着たマナの召使いだった
アウテリートを羽交い締めにして押さえ付けている
どうやら一緒に侵入していたのを忘れて、アウテリートははしゃいでいたらしい
- 627 :レラ=バニッシュ:2012/11/11(日) 00:12:55 ID:gSogigCY0
- >>626
「カウントもノーカンもあるか、バカが!!」
やっとの思いで逃げる事に成功(自分の力では無いが)すると、大声で怒鳴り枕代わりのクッションを投げつけた。
毛布を拾い上げ、体に巻く。どうやらアウテリートを退ける壁のつもりらしかった。
アウテリートを一瞥した後、視線はメイドに向く。
「貴様も遅すぎる! 早くから想定等出来ていただろうが! この僕を煩わせて……」
何時もより多く激しい言葉は何かを隠している事は明白。
毛布に包まった身体は震え、小さい身体を更に縮こませていた。
「全く、最悪の寝起きだ!
そもそも、お前はどうやって入ってきた?」
- 628 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/11(日) 00:25:26 ID:.6prKP66O
- >>627
投げられたクッションを顔に受け、にへら〜っと笑う
「あっはぁ…レラの香りがしますわぁ…」
メイドはアウテリートを離し、レラに向き直ると口を開いた。
『いえ、お嬢様がレラ様はそっちの気があるから問題無いと仰っていたので……先程のも楽しんでおられるかと……レラ様?』
弁解をしながらもレラの怪しさに気付くメイドとアウテリート
「どうやってって……愛の力…?貴方こそ何か怪しいですわね、何か隠し事でも?」
- 629 :レラ=バニッシュ:2012/11/11(日) 00:42:13 ID:gSogigCY0
- >>628
「そんな訳があるか! あってたまるか!!」
メイドの言葉、正確にはアウテリートの言葉になるそれに憤慨を示す。
それは今までよりも激しく、何時もは口だけに留まっていたが今回は実害も出てきた。
色んな物が、飛んでくる。
ソファの前のテーブルに置かれていたキャンディやペットボトルのお茶。
身に着けていた毛布も足元のスリッパも。
手当り次第に掴まれた物がアウテリートとメイドに向かっていく。
終いには腕に付けていた小型端末も引き千切る様にして外し投げつけた。
息を上げて肩と、それに付随して胸を大きく揺らし呼吸をした挙句、ソファに倒れ込んだ。
「もう疲れた……」
- 630 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/11(日) 00:51:03 ID:.6prKP66O
- >>629
「おほほほほ!照れ屋さんですわ照れ屋さん!!」
『しかしお嬢様、レラ様はかなりご立腹な様子…言うなればマジギレ状態です。』
二人で欝陶しいくらいにヌルヌルした動きで飛んでくる物を避け続ける。
「もうもう、何をそんなに荒れていますのよ。こんなのいつもやってますでしょう?」
いつもと少し違うと感じたアウテリートは苦笑いしながらレラに近寄っていく。
『……胸キュンしたんでしょうかね?』
- 631 :レラ=バニッシュ:2012/11/11(日) 01:03:46 ID:gSogigCY0
- >>630
「巫山戯るな。
普段からこんな事ばかりだと既に貴様には穴が開いている」
何かが、決定的に違ったのだろう。
その何かはレラにとって大切な差らしかった。
「そもそも。だ」
ソファに横になったまま一本だけ指を突き立てた拳を突き出す。
それなりに落ち着いたのか、瞳はいつも通りの鋭く不快だと言わんばかりの物。
悲しい事ではあるが、それによって少女が本調子に戻ったと知る事ができるのである。
「お前等、何しに来た」
コイツ、忘れてやがる。
- 632 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/11(日) 01:15:14 ID:.6prKP66O
- >>631
「ん〜……少し触れちゃったのが駄目だったかしら?」
頭の上に?を浮かべながら腕を組んで考える
『あ、お嬢様…レラ様の眼がいつも通りになりましたよ!』
二人して本調子に戻ったレラを眺めて顔を見合わせる
全く、なんだったのだろうと言うような表情で
「何しにって…面白い冗談ですわね、私達は貴方に誘われたからやってきましたのよ!そっちこそ誘っておいて寝てるってどういうつもりですの!」
- 633 :レラ=バニッシュ:2012/11/11(日) 01:25:08 ID:gSogigCY0
- >>632
「誘った?
僕は狐では無いからな、化けはせん……あぁ」
思い出したらしい。威圧を振りまく目を細めた。
そして、それから大きく溜息を付いて首を振る。
「ただの暇つぶしになるだろうと思ったが、こんな徒労になるとは僕も想定外だった」
横たわったまま、比率で言えば長い脚を組む。
威圧を通り越し、恨めしさすら感じる瞳で二人を眺める。
しかし、不意に片手が上がったと思うと、臍の少し上を押さえ視線もそこに向く。
「腹が減った」
- 634 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/11(日) 01:36:58 ID:.6prKP66O
- >>633
「まぁ、なんて言い草ですの?私は楽しみにしてきましたのに……」
レラの空腹を知りニヤリと笑い
メイドに何か指示を出す
その瞬間メイドはどこから出したのか、バスケットを手にしていた
「折角クッキーを焼いて来たのに…レラが私を邪魔だと言うのなら帰りましょう。とても残念ですけど」
わざとらしく二人でレラに背を向け、歩き出す
- 635 :レラ=バニッシュ:2012/11/11(日) 01:52:25 ID:gSogigCY0
- >>634
二人の態度を目にし、静かに佇む。
もう何度も繰り返された事象だ。大方……いや、確実に考えは読めていた。
溜息めいた息を吐いて身体を起こすと二人に向かって手を差し出した。
「解った。何が望みだ」
と、観念した風のセリフを吐いた。
アウテリートとメイドが振り返った頃に、ニヤリとした笑みを浮かべ、口を開く。
幾度と無く繰り返されるそれが読めているなら、対策も容易い。
「ただ、訳の解らん提案をしてみろ。僕は手を引くだけだ。
少々面倒だが隣に歩くだけで飯は出るからな」
足元を見た発言だった。庭から見えるお隣さんを指さしながら不敵な笑みを続ける。
レラホームができる前は、隣の家で部下達との共同生活。
それが途切れた今であっても、飯時は隣の家なのだ。
- 636 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/11(日) 02:09:29 ID:.6prKP66O
- >>635
「あらあら、本当ですの?聞きましたリリ?」
レラに背を向けたままアウテリートはメイドに話し掛ける
メイドも楽しんでいる様に声には笑みが含まれていて
『わかりませんよ、お嬢様…レラ様はきっと今悪い顔をしていますわ。言うなれば掛かったなアホがです。』
二人はレラを全く見ない
二人だけで会話をしながら歩き去って行く
気付けば二人は玄関の扉を開けて外に出ていた。
「おほほほほ!」
『うふふふふ!』
- 637 :レラ=バニッシュ:2012/11/11(日) 02:22:24 ID:gSogigCY0
- >>636
「くっ……」
手を出すタイミングが早すぎたと一人悔いる。
誰も見てはいない故に、誰も知り得ない。
そうは言っても、一人手を差し出したまま硬直と言うのはそれなりに恥ずかしかった。それが空かされたのなら尚更。
ソファから飛び降り、二人を追い掛けるわけではないと言い聞かせつつ、後を追う。
『残念な事に』玄関先で追いついてしまい、『折角だから』声を掛ける。
「もう帰るのか、まぁ、別に構わないが」
暇潰しには事欠かない。なぜなら。
「僕は隣の家で飯を食べれば、また眠る。
誰かが僕を動かしたせいでな、少し疲れた。満腹と合間ってよく眠れそうだ」
……頬はわずかに膨らみ、尖ったままでは有るが上目遣いにも見えるそれは物欲しげ。
よく喋る口と合間って、それが間違いなく強がりであることはアウテリートなら、明白。
- 638 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/11(日) 02:30:15 ID:.6prKP66O
- >>637
そこで二人はレラに向き直る様に振り向いた
「……」
『……』
メイドはこれでいいですかと言うように横目でアウテリートを見て
アウテリートはニッコリと晴れ晴れとした笑顔でレラを見ていた
「なぁんですのぉ!追い掛けてきちゃってぇ〜!そんなに私が帰っちゃ寂しいんですのぉ?レラはツンデレですわねぇ〜!!」
レラの頬をムニムニとしながらアウテリートは再びはしゃぐ
『流石です、お嬢様!では私はお茶の用意を…』
「おほほほほ!では可愛い可愛いレラ?私とお茶の時間にしましょう!お茶請けはクッキーですわぁ!!」
- 639 :レラ=バニッシュ:2012/11/11(日) 02:38:16 ID:gSogigCY0
- >>638
「煩い五月蝿い! するならさっさとしろ!
僕はお腹が空いたと言っているんだ!」
刺々しい視線がいつもより尖り、頬はまた膨らむ。
頬に伸びた手を払おうとして、払えず。
アウテリートの腕を追って、結果的に頬を抓られた後に手を重ねた。
重ねられた掌がペチンと音を立てたが……痛くはない。
- 640 :アウテリート ◆6xc12amlNk:2012/11/11(日) 02:46:59 ID:.6prKP66O
- >>639
「ふふふふふ、レラ…まだまだ今日は長いですわよ?」
バチコーンッとレラにウインクをし、メイドが待つレラの部屋へと向かう
「レラ、貴方も早くなさいな…ふふふふ」
叩かれたのは何をされたのか、音は出たが掌は痛くはない
それはレラが生身ではそこまで攻撃力が無いからなのだろう
アウテリートは本日の長い一日を想像し、胸を躍らせるのだった。
- 641 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/19(月) 23:14:19 ID:/3xl4ACY0
- 【AGカフェに少女が入ってきた】
「よくわかんないけど…ちょっとへんなきぶんなの…」
【グルグルに巻かれた何かを見ながら言う】
「つかれるの…
うー…とてもあけちゃいけないきがするの…」
【だるい様子で店に座り込んだ】
- 642 :高向谷 司朗:2012/11/19(月) 23:23:25 ID:Dnkg9kSs0
- >>641
――シャカシャカシャカシャカ
「〜♪〜♪」
ヘッドホンから音漏れをさせながら、司朗がカフェに入ってきた。
音楽である事はわかるが、何の曲かまでは解らないそんな曲だった。
「ボンバヘッ!」
――訂正、丸わかりだった。
「無っ茶っしってっ知ったー!本当俺っをー!
……あっ、もう着いてた。すいません」
ヘッドホンを外して、少ない客に頭を下げて回るのだった。
- 643 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/19(月) 23:32:28 ID:/3xl4ACY0
- >>642
「あうー?…こんばんはなの。
きにしなくていいなのー」
【力なくディスは手を降った】
「げんきなのはいいことだよなのー」
【ディスの体は所々がぼろぼろである】
- 644 :高向谷 司朗:2012/11/19(月) 23:37:09 ID:Dnkg9kSs0
- >>643
「あ、居たのかディスー」
司朗はそこで始めて帽子を取った。
最近は室内で帽子を取らない礼儀知らずばかりで困る。中の人談。
「……どしたんだ?
そんなボロボロの身体で」
と、近づいてみると、ディスの身体に異変を見て取った。
「衛生兵ー!」
そんな事を叫びながら救急箱を取りに行く。
能力者達のたまり場で、特殊な経営方針の店だ。
客の手に取れるところに置いてあってもおかしくは無いだろう。多分。
- 645 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/19(月) 23:46:32 ID:/3xl4ACY0
- >>644
「ん…あうー。
いたいとかはないんだけどなの…
なんだかおもたいなの…」
【そう言ってため息を付いた】
「あうー。
たぶんあそこにあるかもしれないなの」
【そう言って店の中の方を指さした】
- 646 :高向谷 司朗:2012/11/19(月) 23:57:50 ID:Dnkg9kSs0
- >>645
司朗は救急箱を持ってくるが、使い方がよく解らない。
「なんで自己修復用有機ナノマシンとか入ってんだよ、サイボーグ用なのか?」
流石異能都市の救急箱である。
「っておいおい、痛みもないんじゃあ、
傷の度合いもわかんないんじゃないか?
素直に病院行こうぜ」
司朗は薬を見比べながら呟く。
- 647 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/20(火) 00:01:43 ID:/3xl4ACY0
- >>646
「あうー。でもなんだろなの…
だるいだけなのかなの…」
【見ると球体状の何かを握っているようである】
「へーきなの。
けがは、べつにあのときのじゃないからなの…」
【ディスの体の包帯が解ける】
【見ると両腕は切り刻まれたのような生々しい痕があちこちにあるのである】
【しかし血が流れているわけではない…なんとも妙な傷であった】
【ただそれ以外の部分はやけどがあるのみのようだ。何処か魔力を帯びているヤケドだが】
- 648 :高向谷 司朗:2012/11/20(火) 00:13:44 ID:Dnkg9kSs0
- >>647
「あの時?」
最後にディスと出会ったのは、確かマラソンのとき。
あの時にそんな傷を負っているようには確かに見えなかったが、
何か妙な言い方である。
「……まるで……」
ゾンビみたいだ。
血の流れない傷を見て、司朗は口に出しそうになるが思いとどまる。
「やっぱり病院いこうぜ。
痛みを感じないんなら注射が怖いとかそんな事言わないだろ?
ほかに嫌な理由があるのか?」
やはり司朗にとっては、ディスはまだ注射を怖がるような年齢の子供である。
まあ、外傷が原因で注射を打つ羽目になることは、
よほど傷口が汚くない限りは無いだろうが。
- 649 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/20(火) 00:18:28 ID:/3xl4ACY0
- >>648
「えっとなの…
ちょっとまえに…へんなひとにおそわれたの…
そのひとがくろいいしころをもっててなの…
あとのことはよくおぼえてないけどそのときにやけどしたなの」
【軽くため息を付いた後に答えた】
「あう、びょーいんは…
よくいくけどなの。きずはなんのもんだいもないの」
【腕を抑えながら言う】
「なにかへんな「ふーいん」があるっていってたなの」
- 650 :高向谷 司朗:2012/11/20(火) 00:27:08 ID:Dnkg9kSs0
- >>649
「黒い石の変態……?」
司朗はその男に見覚えが会った。
たしか二回ほど。
「封印……?
……ティルヴァ、魔視出来る?」
司朗は封印と聞いて、友人に話しかける。
腰の魔道具の彫刻が動き出す。
「確かにそれらしき反応はあるがな、魔道具越しでは解りづらい」
「そうか……どうすればいいと思う?」
司朗は聞いた。
しかし、帰ってくるのはそっけない回答のみ。
「さあな。
専門ではないからな」
- 651 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/20(火) 00:30:30 ID:/3xl4ACY0
- >>650
「なんだか…もってたひとはとてもあぶなかったの…
おはなしきいてくれないからたおしちゃったけどなの…」
【軽く頭を抱えていった】
「うーん…
『でぃす』もそのあたりのことはわからないなの…
なんでこのきずがあるのかもぜんぜんなの」
【そう言いながら包帯にくるまれた丸い何かを見つめる】
「…あ、これはあけちゃだめってきがするなの」
- 652 :高向谷 司朗:2012/11/20(火) 00:38:03 ID:Dnkg9kSs0
- >>651
「鶴の恩返ししかり、浦島太郎しかり、
昔話は開けてはいけない物を開けた時に物語は進行する。
つまり……」
司朗は思案する。
「あけちゃえー^^」
「……は冗談として、まあ、昔話はろくな結果にならないから、
開けないほうがいいんだろうな。
開けるのは大抵クライマックスだし」
- 653 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/20(火) 00:40:20 ID:/3xl4ACY0
- >>652
「うーん…
やっぱりそうなのかなの。
わかったの」
【そう言って頷いた。魔力を感知できるのであればくるまれたものからは黒い石と同じような瘴気が感じられるかもしれない。】
「でもなんだか、『しろー』とおはなししてたらすこしだけど、
いいきぶんになったの。あのいしころもってたひととたたかったときから
なんだかちょうしわるかったからなの」
【何処か嬉しそうな表情だ】
- 654 :高向谷 司朗:2012/11/20(火) 00:45:03 ID:Dnkg9kSs0
- >>653
(ん?)
一瞬、くるまれている隙間の部分から、黒い瘴気を見た。
「……つーかそれ、アレだよな。
あいつが持ってた黒い石」
司朗は何度か同じ物を目にしているのだ。
解らないわけが無い。
「街中にぶっ散らかしてるっていう。
……しかるべき研究機関か、せめて手放したほうがいいんじゃないか」
- 655 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/20(火) 00:55:43 ID:/3xl4ACY0
- >>654
「あう?そうなの?
どーりでへんなきぶんになるわけなの」
【そう言ってじっとくるまれた石を見つめる。】
「でもこれをどこかにすてたら、ひろったひとがあんなふうになるかもしれないの…
だれかにあずけても、そのひとがそうなったらっておもったら…できそうにないの」
【相当困った顔で答えた】
- 656 :高向谷 司朗:2012/11/20(火) 01:01:54 ID:Dnkg9kSs0
- >>655
「だったら破壊してしまえばいい」
簡単なことだ、と司朗は言うが、
使用のトリガーが破壊する事である事を知らないのだろう。
「なんならやあってやるぞ」
ポキポキ指を鳴らし始めた。
- 657 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/20(火) 01:05:30 ID:/3xl4ACY0
- >>656
「んあ、まってなの!
こわしたらもっとあぶないの!」
【慌てて大きく手を振る】
「もってたひと、これをこわしたらもっとあぶなくなったなの!
だからきっとこわしたらたいへんなことになるとおもうなの!」
【かなり必死の形相である。どうやら本当にあぶないようだ】
- 658 :高向谷 司朗:2012/11/20(火) 01:14:46 ID:Dnkg9kSs0
- >>657
「そうか、無念」
司朗は拳に角を出現させて居たが、
すぐに引っ込めた。
「専門機関、特に観測局の辺りだったら大丈夫だと思うけどなあ。
同じ例がいくつもあるから調べはしてるだろうし」
司朗は腕を組む。
「まあ、その手の助けが必要なら俺に言えよ。
警察の知り合いとか居るし。
……っていうかずっと持ってないで家にでも仕舞って置けよ」
司朗はそういうと、ヘッドホンをつけて帽子を被る。
「そんなんだから体調崩すんだよ。
そんじゃ、俺はここらで。
……燃っえっ出っすっよーなー!あっついたまっしー!」
司朗はカフェを歌いながら出て行った。
- 659 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/11/20(火) 01:32:28 ID:/3xl4ACY0
- >>658
「ん…
それがいいかもしれないなの」
【そう言って頷いた】
「あぶないものなんだもんねなの。
『ろざりあ』におしえたほうが…いいかなの」
【納得したように答えるディス。じっとその石を見つめた後】
「あうー、さよならなの〜!
またあえるといいなの〜!」
【そう言って大きく手を振り見送っていった】
「…さてとなの」
【ディスは少し迷いながらも、店から立ち去っていった】
- 660 :黒沢小百合:2012/11/30(金) 23:17:13 ID:McrgrouA0
- 【AGカフェ】
「……ふぅ、しばらくぶり、ですね。
とはいえ、相変わらず閑古鳥ですか。」
寒風吹きすさぶ都市の夜から逃げるように、
AGカフェの扉を開き、店内を見回して一言。
軽い食事をとろう、とそのまま厨房へと入った小百合はクラッカーにチーズを乗せ、
さらに蜂蜜をかけたものと、コーヒーを手にいつものカウンター席についた。
- 661 :高向谷 司朗:2012/11/30(金) 23:44:12 ID:PaevOiwU0
- >>660
カフェの隅の席から、ぶつぶつと呟きが聞こえてくる。
見れば、なにやら勉強している大学生らしき人物。
「えーっと過去分詞変化系は……」
司朗は本を持ち、ノートにペンを走らせる。
持っているのはブ厚い魔導書等ではなく、やや薄めの教科書だ。
「あ、こいつは素因数が……」
恐らく大学の勉強だろうが……。
「くそう、そりゃ大脳新皮質だ」
大学生というものは大変である。
- 662 :黒沢小百合:2012/11/30(金) 23:57:07 ID:McrgrouA0
- >>661
「…………。」
人の少ないAGカフェのこと、
ぶつぶつと呟きながら勉学に励む司朗の姿はよく目に付く。
――こと。
司朗のテーブルに、ふいに置かれるコーヒー。
小百合は店主である銃寺森クロス不在時には客にこうして、
食べ物や料理を提供している。
とはいえ、小百合自身が客の相手をすることは稀で、
大抵はウェイターを具現化したりスタンドに料理を運ばせたりなどが多く、
今回は後者であった。
- 663 :高向谷 司朗:2012/12/01(土) 00:10:17 ID:PaevOiwU0
- >>662
「ん……?」
顔を上げ、わざとらしく頭を掻く。
ちなみにいつも頭の上に乗っかっている物は隣の椅子の、
司朗の鞄の上である。
「あれっ、もうこんな時間……じゃなくて。
ありがとうございます」
司朗は拝むように手を合わせ、具現化されたウェイター会釈した。
そして、その背後のカウンター席に座る人物に気付く。
「ん?
あっちに居るのは……」
思い出すのは――太鼓の音にソースの香り。
じゃない、名前は――。
(……黒沢小百合だ)
司朗の耳に、ティルヴァのテレパスで助言が響く。
「そう、それ。黒沢さんだよな、確かな」
司朗はティルヴァのわざわざテレパスを使った気遣いを台無しにしつつ、
そう言って、小百合が振り向いても振り向かなくても会釈をする。
- 664 :黒沢小百合:2012/12/01(土) 00:24:49 ID:McrgrouA0
- >>663
――ぱちん、と小百合が指を鳴らすとウェイターは消えうせ。
「ふふ、勉学と言うものはよいものです。
メッサラ曰く、『もろもろの教養は我々の身を飾りつけ、
思いもがけぬ時に現れるものである』。」
司郎の言葉が聞こえたのか、くすりと笑みを浮かべて。
「そのコーヒーの代金は私が出しましょう。
知識を得るというのは、素晴らしいことですから。」
どうも、今日の小百合は機嫌がいいらしく
市勢で伝えられているような、冷酷・非道といった雰囲気は無い。
とはいえ、愛想がいいと言う訳でもなく、どこか鼻にかけたような物言いである。
- 665 :高向谷 司朗:2012/12/01(土) 00:36:54 ID:PaevOiwU0
- >>664
「うわっ、式神使いや!かっけー!」
消え去るウェイターを目の当たりにして歓喜する。
というか、指パッチンがツボ。
「……わからないのか……」
「え?なんで?」
ため息をついた腰部のティルヴァは、
スタンドという能力の本質を知っているらしいが、
やはり司朗は未熟である。
「……えっと……(……黒沢・メッサラ・小百合さんが本名なの?)」
(……冗談なんだろうな?それは……。
というか、小声で喋らずとも念話すればいいだろう)
(あ、ごめん、冗談だよ冗談)
ヒソヒソ話をしつつ、司朗は向き直る。
「あ、いただきます」
- 666 :黒沢小百合:2012/12/01(土) 00:50:28 ID:McrgrouA0
- >>665
「しかし……興味深い物を持っている。
日本の伝承には長年使われた物には命が宿るという物がありますが
喋る魔道具というのは、一体どういう仕組みになっているのやら。」
小百合の興味は、いつの間にかティルヴァへと注がれていた。
魔術やら妖術やらが氾濫する都市では、喋る道具だとか意思を持つ道具だとかは
珍しくないが、完全に術式で動く人工知能のようなものから人間の魂を付与しただのと言う
倫理的危うさを感じさせる物までさまざまで、ティルヴァはどういった仕組みなのかと
興味が沸いたのだ。
もっとも、小百合は魔術に関しては門外漢であり
たとえ仕組みを詳細に説明されたところで理解のしようが無いのだが。
- 667 :高向谷 司朗:2012/12/01(土) 01:03:38 ID:PaevOiwU0
- >>666
「あ、これは魔戒騎士が持つホラーと契約……」
「黙れ」
また司朗のホラ話、もといパクリ話。
「これは只の通信機だ。
私は別の地に待機している」
喋る魔道具、その正体は、それ以外の役割もあるが、
ティルヴァが使用しているこの状態ではただの魔力で動く出力装置である。
以前は魂が封印されており、まさにインテリジェンスな道具だった事もあったが。
「私はティルヴァ。左に居る友人は高向谷司朗。
本当の身体が巨大であるが故に、
このような形での挨拶になってしまう事を許して頂きたい」
「なんでそんなにかしこまってんの」
- 668 :黒沢小百合:2012/12/01(土) 01:11:21 ID:McrgrouA0
- >>667
「なるほど、魔術を使ってはいる物の
動作としてはトランシーバーや携帯電話のそれというわけですか。
科学ではなく魔術が盛んな世界から来たものが使うような。」
小百合は科学が盛んな世界から来た人間であり、
そこで存在した技術で代替ができるものであればおおよそのイメージも沸く。
「おっと……申し送れました、この私は黒沢小百合。
千夜グループ総帥付き秘書兼、都市軽微部門主任。
現在は闇祓騎士団対策協議会委員としても活動しております。」
小百合はどうやら、ティルヴァのような相手とは馬が合うらしい。
……現状、ティルヴァとばかり喋って司郎が無視されている感は否めないが。
- 669 :高向谷 司朗:2012/12/01(土) 01:36:32 ID:PaevOiwU0
- >>668
「以前出会ったときは、司朗が無礼な口を利いてすまなかった。
教育役のようなことをしている身としては恥ずかしい」
「あ、すんません。
……教育係ってな、もうちょっと言い方あるだろ。
貴族の小学生か、俺は」
ティルヴァがそういうと、
司朗も反射的に頭を下げるが、すぐにティルヴァに文句を付ける。
ティルヴァは直後に小百合と司朗の顔色を伺う。
「司朗、この後に用事があるのではないか?」
「あ、そーいや原田達と待ち合わせしてるんだった。
でもまだちょっと早いぞ」
どこかわざとらしくティルヴァが聞くと、司朗は答えた。
「早いに越した事は無い、
些細な事で友情なぞ壊れる物だ」
「なんだよ変な言い回しして……。
まあいいや、そういうことです、すいません黒沢さん!」
司朗は荷物を纏め、出入り口に走った。
「コーヒーご馳走様です!」
そう叫ぶと、司朗は走っていった。
- 670 :黒沢小百合:2012/12/01(土) 01:42:38 ID:McrgrouA0
- >>669
「……なんとも騒がしい男だが、
あの魔道具のような物はそれなりに見所があるか。
しかし、ただ喋るだけではどうにも……。」
何処かへと駆け出した司郎らを見送った小百合は
再びカップに口を付け、クラッカーで空腹をごまかす。
その後、しばらくカフェで休憩し住居へと帰っていった。
- 671 :レラ=バニッシュ:2012/12/05(水) 22:02:35 ID:gSogigCY0
- 【住宅街の巨大穴・夜】
『どうだい、レラ君』
「……特に、目立った反応は無いな」
直径30mを越えていると思われる大穴。
それは深く底は見えず、絶えず闇で満ち溢れていた。
それが夜にもなれば、穴から溢れ出た闇が全てを塗り潰してしまったかのよう……。
巨大穴周辺には、二つのシルエットが見えた。
一つは闇の中でも栄える純白に染まった物。
そしてもう一方は巨大穴の上に浮かぶ光に照らされた、コンソールを睨む少女だった。
- 672 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/05(水) 22:07:07 ID:/3xl4ACY0
- >>671
タッタッタ
【誰かの足音が近づいてくる。】
「あうー?こんなところになにかへんなあながあるの」
【その少女は全身に包帯を巻いた少女である】
「えっとなの…
ここはなにがあったっけなの」
【そう言って大穴のすぐ近くにまで歩いてくるディス】
「あ、そこにいるのはなの〜」
【そう言ってレラたちのいる方へ向けて大きく手を降り始めた】
- 673 :レラ=バニッシュ:2012/12/05(水) 22:26:23 ID:gSogigCY0
- >>672
『キミは……久し振りだね』
振り返り、少女の姿を目に収めたのは白い人間。
そのやり取りを耳にして、空中に居た少女も降り立ってくる。
「ディス、こんな所で何をしているんだ?」
手にしたコンソールから光が溢れ、闇の中でもレラの顔を映し出す。
そこから繋がれたケーブルが白い人間のそばに置かれているのが見えるだろう。
- 674 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/05(水) 22:30:29 ID:/3xl4ACY0
- >>673
「あうー、『しろ』と…」
【白い人をじっと見て答えたディス。そして
降り立ってきたレラの姿も確認し】
「『れら』ひさしぶりなの〜!」
【二人の顔を交互に見て嬉しそうに微笑んだ】
「あうー。このあたり、なんとなくとおってみたんだけどなの…
おっきなあながあってびっくりなの」
【大きな穴を見ながらつぶやく】
「えっと、ここはなにがあったところかなの…」
【穴の中をじっと見つめながら言う】
- 675 : ◆RYO/n8uupE:2012/12/05(水) 22:43:22 ID:gSogigCY0
- >>674
「フッ……久しいな」
歩み寄ると手を伸ばし、ディスの頭を書き撫でる。
少女らしい柔らかい手の感触が伝わるだろう。
『ここは……そうだね、キミにも伝えておこうかな』
口元に手を当てて、静かに微笑む。
笑ではあるものの、それは冷たく儚げだった。
『ここは、墓だよ。
僕と、レラ君の親友……君にとっての友達でもある、ゼオラ=アドヴァルドの』
- 676 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/05(水) 22:51:43 ID:/3xl4ACY0
- >>675
「あうあう、なんだかなつかしーかもなの」
【嬉しそうに笑いながら答えるが…】
「…?えっ…
『ぜおら』が…?」
【突然告げられた言葉に、ディスは一瞬思考を止める】
「…う、うそじゃないなの?
どしてなの!?どうして!?」
【悲鳴に近い声で少女に掴みかかる】
「そんなの、しらなかったの…
どうして…!そんな…」
【顔は下を向いてて分からないが、その声は泣きそうな声になっていた】
- 677 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/05(水) 23:05:50 ID:gSogigCY0
- >>676
『どうして……?
それは解らないさ。解るわけがない。
だけど、やはり気になるだろう……僕も知りたい』
見れば、白い人間の、赤い左手には黒い本が納められていた。
その逆の手には……クリスタルらしき、柱状の物体を手にしていた。
「だから、調べているんだがな……」
ディスの頭をぽん、ぽんと強く押さえてから、涙を指先で掬う。
- 678 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/05(水) 23:07:59 ID:/3xl4ACY0
- >>677
「わかんない…なんにもわかんない…
ともだちが…また…」
【少女に体を寄せてボロボロと涙を流し始めた】
「もういやだよ…
もう…ともだちがいなくなるなんて…
いや…なの…」
【すすり泣きながら言葉を紡いでいく。過去にも何か合ったのだろう…】
- 679 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/05(水) 23:21:15 ID:gSogigCY0
- >>678
「……作業を、続けるぞ」
『了解』
ディスをそのままに、巨大穴の方を向き直る。
せめてゼオラの意思を伝えて、慰めにするつもりだった。
再び宙に浮き、上空から穴を見下す少女。
コンソールに何かを打ち込みながら、画面を見直す。
そこから少し離れた所で、大きめの機械を見つめる真紅の瞳。
- 680 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/05(水) 23:24:10 ID:/3xl4ACY0
- >>679
「うっ…うぅぅ…」
【しばらく涙をずっと流し続けていた。
…ひとしきり泣き、そして口を開いた】
「……ずっとないててもしょうがないかなの…
なにかわかったらなの…」
【そう言って機械を見つめる少女に視線を向けた】
「そこの…ひとは…?」
- 681 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/05(水) 23:39:08 ID:gSogigCY0
- >>680
『伝えるさ』
真剣みを帯びた顔に僅かな笑みを添える。
巨大穴上空の少女に視線を向け。
『レラ君も真剣だ……早いとこ、見つかるといいね』
次に左手の端末を手にし、そちらにも何かを打ち込んでいる。
端末から浮かび上がるホログラムの画面を食い入る様に見詰め集中しているらしく、二人の会話には気付かない。
『キミは……強いね』
泣き止んだディスを見て、そう静かに、呟くように。
その言葉は悲しみや寂しさを含んだ様にも聞こえる……。
- 682 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/05(水) 23:44:53 ID:/3xl4ACY0
- >>681
「ううん…まだずっとかなしいの…
ずっと『ぜおら』とおしゃべりできてなくて…
もっといっしょにいたかったの…」
【涙目のままディスは言葉をつなげる】
「…でも、もしかしたら…
すこしでもわかったら…そう、おもえるだけなの…」
【じっと、モニターを見続ける少女に目を向けた】
「できたら……もういっかい…」
【そこで言葉を止めた。涙をゴシゴシと拭いて】
「また、あえたらいいなの…」
【じっと空を見上げて答えた】
- 683 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/05(水) 23:59:50 ID:gSogigCY0
- >>682
『僕も……なんて、泣き言は言えないね』
寂しげな顔を隠すためか、笑みを取り戻すがやはりそれは儚げ。
ディスから視線を外し、再びレラの方を向うとした……瞬間。
闇から、何かが這い上がろうとしていた。
満ちた黒に紛れるシルエットが、徐々に、徐々に浮かび上がってくる。
目を見開いてそれに反応を示し声を荒げる。
『レラ君! 下だよ!』
「何だ……ッ!?」
指摘された方向に視線を向け、『何か』が収まると同時に足元の光が強まり後退する。
黒い闇から飛び出した『何か』が全くの同時に飛び出し、先程まで少女が居た位置を切り裂いた。
「反応に無い……?」
浮かび上がる画面を見つめ、それが使い物にならないと解るとすぐに消す。
ディスと白い人間の側に寄って来ると、下がる様に手で促す。
- 684 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/06(木) 00:05:14 ID:/3xl4ACY0
- >>683
「うん、でもなきたいときはないていい…
とおもうの」
【そう言ってようやく微笑む…その瞬間】
「あう?!
なんなの!?」
【ディスは突然闇の中より這い上がってきた影、
それを見て軽く後ろに下がった】
「…いったいなんなの?
これはなの…」
【飛び出してきたものを見て、ディスは思わず全身の包帯を震わせた】
- 685 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/06(木) 00:21:31 ID:gSogigCY0
- >>684
レラの当てた光によって鮮明になるシルエット。
それは人型のそれ、というよりは人そのものであった。
ただ、腕の片方は爛れ露出した骨も劣化している。
瞳は崩れた顔の皮膚によって埋もれ、存在の有無も確認出来ない。
そして、放つ強烈な腐臭が、それが死人……ゾンビの類である事を表していた。
崩れた外観に似合わず鋭利な爪を輝かせながら、少しづつ距離を詰めてくる……。
「ひっ……」
『……倒すしか、なさそうだ』
- 686 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/06(木) 00:28:19 ID:/3xl4ACY0
- >>685
「っ…このひとは…!」
【そのおぞましい姿にディスは一瞬身震いする…だが】
「…このひとは…
しんでるの?それともいきてるの…?」
【ディスはゾンビのかおをじっと見つめる。】
「…こうげきしてくるまではまってなの…
しんでるなら…ききたいなの…」
【腐臭を気にすること無くディスはそのゾンビの匂いを嗅いでみる】
【どんな人間か…それだけはわかるかも知れないと思って】
- 687 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/06(木) 00:49:54 ID:gSogigCY0
- >>686
闇の底から這い上がってきた死人は、何も口にする事なく飛び掛ってきた。
正に棒のような足から想像もできない脚力で飛び出し、爪を振るう。
『これは気合を入れるに値するよ』
狙われたのは最前列に居た白いシルエットの人間。
死人と、爪の軌道を読んで軽々とかわしてみせる。
が、死人は避けられても直ぐに立ち直り再び飛び掛っていく。
『死人に口無し、黙する死者。
済まないが攻撃をお願いするよ』
右足を下げて、身体も逸らして回避する。
その右足を軸に振り返り死人を視線に収めると左を蹴って飛び退く。
相手の猛攻にどうも攻めあぐねているようだ……。
- 688 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/06(木) 00:54:55 ID:/3xl4ACY0
- >>687
「…はなすことができたらよかったんだけど…
それならしょうがないの!!」
【ディスは、自分が少しナイーブになっていたと感じた】
【友の死を聞いて少し感傷に浸っていたのだと】
「いまは…これいじょうさせたら」
【ディスは包帯を全身から勢いよく伸ばし始めた】
「もうこれいじょうはさせないの!!」
【ゾンビの動きを止めるべく、四方八方から包帯で四肢を捕縛しようとし始めた】
- 689 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/06(木) 01:08:10 ID:gSogigCY0
- >>688
『それでいい』
ディスの包帯は死人の四肢を確りと拘束していた。
跳ぶ脚力こそ見張るものがあったが、筋肉の腐り果てた人間に、力でディスに敵うわけなく。
死人に向かってステップを刻んでいく。
左脚で強く踏み込み、右足を振り抜き頭を蹴り砕いた。
別れた首は穴へと落ち、身体は崩れた灰のように細かになってしまった。
『一体、どう言った……』
白い手は鼻を抑え、残骸を眺めている。
- 690 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/06(木) 01:11:46 ID:/3xl4ACY0
- >>689
「お、っととなの…」
【体が崩れ落ち、勢いで包帯が一瞬でほどけた。ディスは慌てて体制を立て直す】
「いったい、いまのはなんだったのかなの?
それに、いまのひとはどうして…」
【ディスも一体何だったのか気になり、すぐ近くまで寄っていく】
「しんでるひとが…」
【頭を抱えながらしゃがみこんで、その残骸を見つめる…】
- 691 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/06(木) 01:29:01 ID:gSogigCY0
- >>690
『解らないね……。
調査を初めてそれなりだけど、こんな事は初めてだったし』
灰からは独特の臭いはしなくなっていた。
それに気付いてから手を外すとそう告げる。
『あ、そうだ』
ふと、ディスよりも奥の少女を眺め。
『大丈夫かい?』
「だ、大丈夫に決まってるだろ……」
震えた声の少女が空中で足を組んで二人を眺めていた。
- 692 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/06(木) 01:32:08 ID:/3xl4ACY0
- >>691
「そうなんだなの…
もしかして、まだこのしたにおんなじひとがいるのかなの…」
【包帯を全身に戻し、軽くため息を付いた】
「もしかしたら、もっとあぶないことがあるのかなの…」
【不安げに答えながら、ディスはひとまずその場を離れる】
「しらべてみるなの?それ…なの」
【残った灰を指さして答えた】
「あう?いまのはちょっとあぶなかったかなの…
もうだいじょうぶ、だとおもうなの〜」
【飛んでいる少女に向けて手を振って返していく】
- 693 :レラ=バニッシュ&白いシルエット:2012/12/06(木) 01:57:57 ID:gSogigCY0
- >>692
『あぁ、そうする。
今日は大きな進歩だったよ』
巨大な装置の側に置かれていたバッグから袋を取りだした。
中に詰めると、灰のような物体を眺める……。
『……そうだ、お礼を言ってなかったね、ありがとう。
さて、今日はもう遅い。キミは早くお帰り』
- 694 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/06(木) 02:02:12 ID:/3xl4ACY0
- >>693
「うん、ちゃんとしらべてあげたほうがいいかも…なの」
【何となく死んだ人を哀れんでいるような、そんな目であった】
「どういたしましてなの…
『でぃす』も、ありがとなの。
『ぜおら』のこと、しらべてくれてなの…」
【そう言ってゆっくりと頭を下げた。また少し悲しい声になったが、すぐに顔を上げて微笑む】
「わかったの、じゃあ・・・またあおうねなの。
それじゃあ、よろしくねなの!」
【大きく手を振り、かけ出していく】
(…またあえたら…そしたらうれしいなの…)
【ぐっと胸を抑えて、ディスは前を向いて歩き出した】
//どうもお疲れ様です
- 695 :黒沢小百合:2012/12/06(木) 22:51:37 ID:McrgrouA0
- 【AGカフェ】
小百合は仕事帰りに一服しようと、寒風から逃げるようにカフェへと立ち寄る。
今日は一団と冷え込んでいるため、小百合と同じように
寒さに耐えかねたのかいつもより客が多かったものの
お気に入りの席はちゃんと空いている。
「……ふぅ、クニナシ地区開発はやや遅延気味……。
麻薬関連対策に、騎士団関係。人員も時間も足りませんねぇ……。
冒険者連中への規制案も協議しなければなりませんし。」
今日は寒かったため料理を作る気力は起きず、
ココアとハニートーストという簡単なもので済ませることにした小百合は、
厨房でそれらを用意した後、席についてぼんやりとテレビを眺める。
- 696 :名も無き異能都市住民:2012/12/09(日) 22:05:23 ID:gSogigCY0
- 【海岸沿い】
月明かりに照らされても、染まる事の無い深い色の海。
それを見詰めるのは、深い海と同色の、巨大な機体。
機体のカメラアイは獲物を狙う鮫の如く鋭く、深い青。
ただ小波だけが響く砂浜に、深海色の機体が立っていた。
- 697 :高向谷 司朗:2012/12/10(月) 21:54:26 ID:Z3legn6.0
- 【映画館前】
「なんだかんだ言って面白かったなあ、アルティメイタム。
さすがあの監督はアクションのキレがいい。
そして何より色っぽい」
司朗は映画館から出てきて呟いた。
そして、懐から灰色のビニールの小袋を取り出す。
「おっ、スペシャルラッシュだ。
ドラゴンの力を借りる魔法使い……親近感親近感。
指輪なんかつかわねーけど」
「……」
袋からトレーディングカードを取り出すと、
裏表と眺め、袋に戻すと何所へともなく歩いていく。
- 698 :柊宇都 綾:2012/12/10(月) 22:15:16 ID:gSogigCY0
- >>697
「……」
映画館前にはちょっとした人だかりが出来ていた。
その中に、首を忙しなく左右に振る人間の姿が見えるだろう。
右ヘ、左へ。もう一度右ヘ。止まることなく周囲に満遍なく視線を向ける。
その様子は、如何にも何かを探していると言う様な物で。
- 699 :高向谷 司朗:2012/12/10(月) 22:22:30 ID:Z3legn6.0
- >>698
「アイツは……」
司朗が思い出す物。
それは、黒。
「おーい、炭にんじん!」
悪気があるのかないのか
- 700 :柊宇都 綾:2012/12/10(月) 22:38:23 ID:gSogigCY0
- >>699
「……?」
……。
向けられた声に首を傾げると、司朗を視界に入れる。
妙なあだ名に少々の怯えを見せつつ対面する。
「……」
俯きがちな面持ちのまま、視線だけをそちらに向ける。
所謂上目遣いにも似たそれは、やはりぎこちない。
- 701 :高向谷 司朗:2012/12/10(月) 22:44:53 ID:Z3legn6.0
- >>700
「どうした?こんなところで。
お前もアルティメイタム?」
司朗は歩いてくる。
「それともジェームズ・ボンドか?
新劇の新作か?」
矢継ぎ早に質問を投げかけ、司朗は周囲を見渡した。
「そういやあ、アイツが居ないな。
ああ、迷子?」
- 702 :柊宇都 綾:2012/12/10(月) 22:59:02 ID:gSogigCY0
- >>701
「……」
アルティメイタムかどうかは解らない。
が、その手には大きめのポップコーン(キャラメル)があるという事は映画を見に来ていたのだろう。
俯いたままの視線はポップコーンを中央に捉えると幾つかを口に運んだ。
それらをゆっくりと噛み砕いてから、再び司朗に視線を。
「あ……えっと……」
典型的コミュ障。
言葉を詰まらせて、視線は泳ぎ。
何も決して、司朗の態度が悪かったのではないだろう。
フレンドリーな対応で、与える威圧感は皆無で、現に綾はその様な事で悩んでいるのではなく。
(……誰……だっけ……?)
単に、記憶に存在せず。
- 703 :高向谷 司朗:2012/12/10(月) 23:08:02 ID:Z3legn6.0
- >>702
「おっ、ポップコーンって事は見に来たんだな」
司朗は手元を覗き込んで頷いた。
「キャラメル味って卑怯だよな、映画館内にあんなに匂い漂わせてさ。
あの匂い、法で規制してくれないかなあ」
司朗はため息をついた。
以前AGカフェで出会ったときに無口な事は知って居たので、
言葉を詰まらせていてもさして気には留めない。
しかし、忘れられて居るとは思っていないようだった。
「で、今日は一人なのか?」
- 704 :柊宇都 綾:2012/12/10(月) 23:25:50 ID:gSogigCY0
- >>703
司朗の問い掛けには頷くことだけで答える。
綾の思考の中では最早パニックを通り越して機能停止も近かった。
元より友人は少なく、こう言った機会にはあまり恵まれない為に、対応方法が解らない。
灰にんじんという個人的に不名誉(人参は嫌いな為)なあだ名からも探ろうとしたが、インパクトの割りに記憶に無い為尚更困り果ててしまう。
「探し、てる」
ガサガサとポップコーンを漁り幾つかを摘むとそれを司朗に。
「たべていい」
- 705 :高向谷 司朗:2012/12/10(月) 23:35:02 ID:Z3legn6.0
- >>704
「えっ?マジで?サンキュー」
受け取った幾つかを口に放り込み、一粒を投げた。
それは司朗の腰辺りに落ちていく。
「モグモグ……ナイスキャッチ」
腰の魔道具に刻まれた竜の頭の彫刻が、それを咥えていた。
顎が動き、ポップコーンを噛み砕く。
「……私をペットのように扱うのは心外だ」
「食ってんじゃん」
というか、エンブレム越しで物が食えることが驚きだ。
「地面に落ちれば勿体無いだろう」
ティルヴァはため息をついた。
「あ、やっぱさっきキョロキョロしてたのはそういうことね。
……おーい!何所だ、……」
司朗は言葉に詰まる。
「……名前なんだっけ?」
良く考えたら、ラインハルトも綾も司朗もティルヴァも、
自己紹介していないのである。
- 706 :柊宇都 綾:2012/12/10(月) 23:49:55 ID:gSogigCY0
- >>705
「ペット」
そう。探しているのはペット(に準ずる者)だった。
再び視界を左右に振り、人混みには紛れない筈のペットを探す。
が、見つからないので再び視界を司郎に戻すと、彫刻にポップコーンが引っ掛かってるのが目に入った。
次第にポップコーンが小さくなり消えていく様を目にし思わず首を傾げた。
ただし傾いたのは数センチ程度。
「名前」
そのまま少し俯き、口にする。
「……僕?」
- 707 :高向谷 司朗:2012/12/10(月) 23:55:38 ID:Z3legn6.0
- >>706
「……も、だけど、
あいつの名前もなんだっけ」
司朗は手で拡声器を作った体勢のままで聞いた。
「ちなみに俺は高向谷 司朗(たこうだに しろう)。
こっちは、」
「ティルヴァ」
「……だ」
腰の魔道具が喋った。
- 708 :柊宇都 綾:2012/12/11(火) 00:06:21 ID:gSogigCY0
- >>707
「?」
司郎の言うアイツが解らないでいた。
それもその筈。ラインハルトとしょっちゅう一緒ではなかったりするからだ。
そもそも、前回の記憶も無い訳で、隣に居た誰かも解らない。
隣に居た可能性のある人物を網羅し……ひとつ行き着いたのは司郎の求めた解とは別の物。
「貴美?」
それはカタコトガール。
- 709 :高向谷 司朗:2012/12/11(火) 00:19:43 ID:Z3legn6.0
- >>708
「貴美……?
……うーん?」
司朗は頭を掻きながら、首を傾げること右斜め四十五度。
押し黙る事七秒。
「……会話の齟齬が発生している!」
オーバーリアクションでようやく結論を導き出す。
「なんだ、言いたい事はいろいろあるけど、あのカタコトの関係者だったのか。
とりあえず、おーい、柊宇都ー!柊宇都ー!」
司朗は叫んだ。
そんなに親しくも無いのに名前を叫ぶのは、状況が状況なので仕方ないとして、
苗字呼びなのは司朗がそういう性質であり、綾の名前も知らないからである。
- 710 :柊宇都 綾:2012/12/11(火) 00:33:42 ID:gSogigCY0
- >>709
「うん」
やっと調子を取り戻したのか司郎と顔をあわせる。
膝まで伸びるボリュームの多い髪は顔の左半分を多い、視認できる肌の面積をかなり削っている。
しかし、十分に整ったと言えるその顔は……よくよくみれば既視感を覚えるだろう。
鋭いフォルムの瞳や、高い鼻。……貴美と殆ど同じだった。
「っ」
苗字まで知っていたのか……と少し狼狽する。
ここまで来ると少々の申し訳なさを覚え更にポップコーンを差し出す。
……所で、何故貴美と言う解が導かれたかと言うと。
『リョウー!』
今日の映画の相手は貴美だからなのである。
遠巻きから人混みを掻き分けて寄ってきた。
司郎に気付くなり綾と似た顔を笑顔で歪め全く違った形する。
- 711 :高向谷 司朗:2012/12/11(火) 00:43:59 ID:Z3legn6.0
- >>710
「迷子のお呼び出しを――。
っと、あれか」
なんか叫ぶ途中で、人ごみの中を掻き分けてくる貴美を発見する。
「うーい、久しぶりだな。
こいつが探してたぞ」
司朗は綾を示しながら言った。
と、そこでポップコーンを差し出している事に気付く。
「……?
あ、ああ。ありがと……?」
首をかしげているあたり、
綾がなぜ差し出しているのか解っていないのだろう。
「……姉妹?」
やがて並んだ貴美と綾を見比べて、
聞こえるぐらいの声量で呟いた。
- 712 :柊宇都 綾&貴美:2012/12/11(火) 00:53:09 ID:gSogigCY0
- >>711
『Hi! オンジンボーイ!』
人差し指と中指の二本だけを立て、くっ付けた指の腹を見せたまま目の上に斜めに置く。
それと同時にウィンクを向ける。中々ハイテンションな挨拶で。
『フタリにセッテンとはシりませんでしタ……。
oh……もしやナンパなカんじですカ!?』
見も蓋もないことを口にして、司郎を見る目が一変し訝しげな物になる。
『リョウはワタシのモノですからネ!』
誤解を解く暇なく半ば決めつけてしまったらしく抱き着きアピールするが、本人からは極自然に無表情のまま外されてしまう。
綾は貴美に一切の視線を向けることなく司郎の言葉に頷いた。これも数センチだけだが。
- 713 :高向谷 司朗:2012/12/11(火) 01:02:17 ID:Z3legn6.0
- >>712
「よっ、シュッ」
同じような手の形で、同じく右目の上で手をクリッと回す。
俗に言う、ヒビキさん挨拶。
口でシュッ、と言っちゃうのがポイント。
「ナンパ?おいおい、俺のストライクゾーンは前言っただろうがよ」
司朗は年上好きである。
「で、映画の時間間に合うのか?」
- 714 :柊宇都 綾&貴美:2012/12/11(火) 01:19:03 ID:gSogigCY0
- >>713
『オンナノコマエにしてストライクゾーンカタっちゃウとかドンビキですネ!』
微笑んだまま打ち明けるとはどういうことなのか。
「終わった」
『ah. それで、カエるトコロだったんですけド……っんグ』
ポップコーンを一摘みすると喋る貴美の口に押し込んだ。
驚愕の表情を浮かべる貴美を余所に、ポップコーンを揺すってみては溜息をつく。なかなか減らない。
仕方無く味わってから、カップに入ったままの綾の手を抑えつつ続ける。
『ちょっとマイゴがイましてネ。さっきやっとミツかったんですヨ』
- 715 :高向谷 司朗:2012/12/11(火) 01:27:27 ID:Z3legn6.0
- >>714
「人ナンパ師扱いしといてそれって酷くない?」
やれやれ的な両の手の平を上に向けたポーズ。
「ああ、見つかったのか、良かったな。
つーか手のかかりそうな奴だな」
口にポップコーンを押し込んでくる綾を見て言った。
- 716 :柊宇都 綾&貴美:2012/12/11(火) 01:42:37 ID:gSogigCY0
- >>715
『じゃあオアイコですネ!』
ニッコリ笑顔を浮かべながらそう告げる。
中々お目出度い頭らしい。
『えェ、チュウリンジョウにオいてまス』
探し物とは自転車なのだろうか。
確かに二人とも車の運転が出来そうには見えないが……初め司郎の見たであろう綾の探し方では可笑しいことになる。
ポップコーンを口に含む綾の方を叩く貴美。
『サ、カエりましょうヨ』
それに小さく頷くと「じゃぁ」とだけ言って踵を返す。
対して貴美は『Bye オンジンボーイ!』と高らかに声を上げて去っていく……。
その数分後。
駐輪場から人混みを掻き分けて双頭の馬が飛び出し周囲の人間を驚かせ、そこに居た人達のちょっとした話題になったらしい。
- 717 :高向谷 司朗:2012/12/11(火) 01:51:17 ID:Z3legn6.0
- >>716
「そんじゃーな。
っつーか何人だよアイツ」
今更過ぎる発言だが、貴美と綾の喋り方の違いを聞くと、やはり違和感。
姉妹で性格が違うのは解るが、母国語が違うとなると、複雑な問題だ。
「そんじゃ俺らも行きますか。
……あ、帽子だ」
近くの服屋の店頭に並べられた帽子を見つける。
しかもセールだった。
- 718 :高向谷 司朗:2012/12/12(水) 22:04:51 ID:Z3legn6.0
- 例えば、女子トイレに入っていく男性が居たとする。
男性が無事用を足して出てくる確率は50%、
男性が女性に見つかって通報される確立も50%である。
どちらの結果となっているかは実際に女子トイレを見てみなければわからない。
これは、両方の可能性があのトイレの中に同時に存在しているということである。
「これが"シュレーティンガーの女子トイレと男子トイレを間違えた人"である」
「何を言っているんだ」
「……あ」
司朗の目の前にある女子トイレに、女性が入っていく。
「キャー!!!」
甲高い声が、女子トイレから聞こえてきた。
「中を見なくても結果がわかってしまったぞ」
「教えてあげればよかったかな……。
男子トイレ逆ですよって」
司朗は男性がトイレから走っていくのを、トイレ前のベンチから眺めて居たのだった。
- 719 :欠け耳のボロッブ:2012/12/12(水) 23:10:24 ID:McrgrouA0
- >>718
――がらごろ。
「にいちゃんよう、暇をもてあましとるようだし、
ちょいと手伝ってくれんか。バイト代だすよ。」
そんな司郎に背後……。
公園の植え込みをはさんだ歩道から、声がかけられる。
いつぞやの、ゴブリンの行商の声だ。
- 720 :高向谷 司朗:2012/12/12(水) 23:19:25 ID:Z3legn6.0
- >>719
「なんでい、急に後ろから声掛けるなんて趣味の悪い事してからに」
ぐりんと首を回してボロップを横目で見る。
「俺が暇に見えるのか?あ?
俺が暇に見えるって言うのか!」
司朗は帽子を脱いで立ち上がり、ボロップに詰め寄った。
「とっても暇です。
……何のバイト?」
とりあえず、それを聞かなければ承諾も何もない。
- 721 :欠け耳のボロッブ:2012/12/12(水) 23:28:38 ID:McrgrouA0
- >>720
「こっから、ちょっくら『ゆきうさぎ』を捕まえにいくのさね。
罠を仕掛けるのに一人じゃちいと骨が折れるもんで、
誰かおらんもんかとさがしとったんでさ。」
『ゆきうさぎ』というと、あの雪を固めてヒイラギなどで
耳を付けた雪人形が思い起こされるが、ボロッブの言から察するに
どうやら生き物らしい。
「バイト代は銀貨10枚。やらんかね?」
- 722 :高向谷 司朗:2012/12/12(水) 23:40:07 ID:Z3legn6.0
- >>721
「仕掛けるだけでええの?
何所で?どんぐらい時間かかる?っていうかゆきうさぎってアレじゃないの?
罠ってどんなん?危なくない?あと……」
後から後から質問を浴びせかける。
別に時間が惜しいわけでもないのに。
「ゆきうさぎ……か」
そう呟いたのはティルヴァである。
「なんか言った?」
「いや」
- 723 :欠け耳のボロッブ:2012/12/12(水) 23:49:59 ID:McrgrouA0
- >>722
「罠をしかえるだけでええよ。といっても、『ゆきうさぎ』がいたら捕まえてくれい。
すばしこいから難しいが、捕まえられたら、一匹に付き銀貨3枚くらい払うよ。」
んで、といいながら荷台に無造作に積んであったカゴを手に取る。
それはそれほど大きくはないが動物捕獲用の簡単なおりのようで、
何かが入ると扉が閉まる仕組みが見え、えさとしてかニンジンが置いてある。
「『ゆきうさぎ』って名前をきいてよぅ、
そいつが危ない、とおもうかいあんちゃん。」
危なくないそうです。
- 724 :高向谷 司朗:2012/12/13(木) 00:02:11 ID:Z3legn6.0
- >>723
「見た目や名前で判断してちゃ、
異能都市で生き残っちゃ要られないよ」
司朗は口を尖らせた。
「まあ、すばしっこい相手には俺の能力相性はいいし。
修行半分でやってもてもいいかな」
そういうことだそうで、彼は承諾した。
- 725 :欠け耳のボロッブ:2012/12/13(木) 00:14:50 ID:McrgrouA0
- >>724
「よかよか、じゃあついてきてくれい。
どう、どう……。」
――ぴしっ、がらがら。
司朗が依頼を快諾すると、ボロッブはニカッと
黄色い歯を見せて笑みを浮かべ荷車を引くろばをゆっくりと走らせる。
とはいえ、のろのろと進むために歩いてついていく事ができるが。
それから10分ほど歩いただろうか。
その間に、4つ5つと歪みに入り、移動を繰り返して突いた先は
都市の中ではあるものの、平均して30〜40cmほど、深いところでは1mは
雪が積もった区画であった。
そのまま、更に進んで公園と思われる木々の多い場所につくと、
ボロッブは馬車を止めて、いくつかのカゴを小脇にはさみ。
「ほれ、荷台のカゴをその辺においといてくれい。
はよう置かんと、ゆきうさぎがやってくるでな。」
- 726 :高向谷 司朗:2012/12/13(木) 00:26:12 ID:Z3legn6.0
- >>725
「さむっ」
司朗はマフラーを一旦外して、顔に巻きつける。
不恰好だが耳や鼻が寒くならないのである。
「ほいほーい」
司朗は腕から角を複数出現させ、
籠を引っ掛けて一気に十個ぐらい持ち出した。
「雪ぃーの進軍、氷を踏んで
どーこが河やら、道さえ知れずーうっ」
司朗はざくざく音を立てて歩き歌いながら、籠を引きずっていく。
一片に大量に運べるのはいいのだが、扱いは悪かった。
「こんなもんでええのかい」
その分なのか設置は妙に丁寧で、とりあえず手に持っていた分を全て仕掛けると、
振り返って聞いた。
- 727 :欠け耳のボロッブ:2012/12/13(木) 00:46:49 ID:McrgrouA0
- >>726
「おう、ええよ。さあ、早くこの場から離れんとなあ。
ゆきうさぎは慣れりゃあひとなつっこいが、見慣れん人には
なかなか近寄らんでな。」
既にカゴを設置して戻ってきていたボロッブは、
ぴし、とロバに鞭を入れてそそくさと公園を離れる。
――と、その時……。
「おんや!」
荷台に一つだけ残されていた何も入っていなかったかごに、
しゅんと音を立てて、ゆきうさぎがあらわれた!
「もう捕れたんか。
こりゃあ、珍しいこともあるもんだで。」
雪でできた体と、ヒイラギの耳、赤い木のみの瞳。
姿かたちは、例の雪兎そのものだがもぴょんぴょんと籠の中でと動きまわり
くんくんとニンジンのにおいをかいでいるところを見ると、たしかにいきている。
いきなり姿を現したが、それは魔術師の使う『転送』の魔術の現れ方に近く、
恐らく仕掛けた籠一つ一つに、この籠に通じる転送の魔術が掛かっていたのだろう。
- 728 :高向谷 司朗:2012/12/13(木) 00:52:11 ID:Z3legn6.0
- >>727
「ほーこれが……。
まんまじゃねーか」
しかし兎に罪は無い。
「こんだけまんまだと冬越したら解けて死ぬような気がするんだけど、
そういう生き物では無いのかこれ」
籠を覗き込みながら呟いた。
- 729 :欠け耳のボロッブ:2012/12/13(木) 01:02:05 ID:McrgrouA0
- >>728
「いんや、こいつは正確にゃあ生き物というよか、
氷とかのマナが実体化した精霊のような物さね。
とけりゃあ、氷のマナに戻るだけだあよ。んで、冬にまた
固まって出てくる。」
ボロッブはよし、よし、とゆきうさぎにはなしけながら
籠の中に、用意しておいた雪を入れてやる。
「こいつは、幼稚園からの依頼でね。
子供に見せるんだとよ。」
- 730 :高向谷 司朗:2012/12/13(木) 01:11:32 ID:Z3legn6.0
- >>729
「ふーん。
で、今日は仕掛けだけでいいのか。
まだなんかあんの?」
司朗は寒そうに足踏みしながら聞いた。
「雪だるま型のとかいそうだな。
あるいは……」
司朗の脳裏に移るは、さる北の地で行われている、
雪の像の出来を競う大会。
「ああいうのも居たら怖いな……」
- 731 :欠け耳のボロッブ:2012/12/13(木) 01:26:58 ID:McrgrouA0
- >>730
「いんや、今日は仕掛けだけでええ。
というか、あとは勝手にうさぎが『送られてくる』のを待つだけさね。
今年は寒いから、かなり集まりそうだがまあ大いに越したことはねえだな。」
そんなことを言いながら、ボロッブはガサゴソと
ポケットをあさって、中から取り出した粗末な麻布から
銀貨をひいふうみい、と取り出していく。
「ほい、約束の銀貨10枚。」
- 732 :高向谷 司朗:2012/12/13(木) 01:35:10 ID:Z3legn6.0
- >>731
「確かにィ」
10枚を受け取り、懐に入れる。
「そんじゃー貰うもんも貰ったし、
俺はここらでさよならするよ。
ありがとねー」
司朗は帽子を取って振りながら、
ザクザクと雪を踏みしめて帰っていった。
- 733 :ラインハルト=アドヴァルド:2012/12/14(金) 22:07:33 ID:gSogigCY0
- ベンチに腰掛けると、缶コーヒーのタブを引き開ける。
一口流し込むと、夜空に向かって息を吐く。
周囲を眺めるだけでも、新鮮味溢れて見える。
それなりに長く住んでいるつもりだが、新しい発見もある。
外からこの都市へ移り住んできた人間には、かなり過酷な環境と言えた。
「アイツはアイツで順応力高すぎるしな……」
独り、幼馴染の少女を思い出し、軽く項垂れる。
それだけでは足りなかったのかベンチに横になり空を見上げて。
- 734 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/20(木) 18:39:53 ID:g85adJMs0
- 【明日世界が終わる…そんなうわさ話が異能都市に流れていた】
【空間の歪みは相変わらずあちこちで起こっているが、大抵の人はそれを来にせずに世を過ごしていた】
「あう?これって…」
【そんな中、異能都市にたくさんの雪が降り始める】
「うわーきれいなの…
今日はゆきのひなのー」
【包帯を巻いた少女は、まるで寒さなど気にせずに降り続ける行きの中を歩いていた】
- 735 :名も無き異能都市住民:2012/12/24(月) 22:05:15 ID:gSogigCY0
- 【AGカフェ】
四人がけを想定されたテーブルに、たった一人で陣取る姿があった。
何故カウンター席に座らないのか。と言えば、理由は二つある。
一つは、この人間が人付き合いを苦手とするから。
白磁の如き白肌に、照明の光を受けて白金を返す髪を持ち、瞳は美しき真紅。
アルビノという珍しき身体を持っていて、それを強調するかの様に全身を白い衣装で統一していながらも、人付き合いは苦手としていた。
仲の良い人間なら饒舌にもなるし、見知った人間なら自ら近寄りもするが、そうで無いならてんでダメ。外見の割に控えめ過ぎた。
カウンター席は隣が埋まれば話し掛けられる可能性が少なからず存在するし、日も日であるが故にその確率は何時もより高いだろうから、四人席を占領する事にした。
と、言うより持ち込んだ荷物を広げる為にはこれくらいの席でないといけなかった。と言うのが二つ目にして最大の理由である。
テーブルの上には妙な資料が何枚か。それと使われていないだろう大きめの皿と、何故か地球儀迄が存在する。
それで何をしているのかと言うと手にした表紙の黒く分厚い本を眺めながら、真紅の左手で地球儀を時折回す。
結果として店内で最も目立つ存在になってしまっていて、現に周囲の客はその光景や人間そのものに視線を注いでいるが、本人は全く興味がないといった様子で本に熱心に視線を注いでいた。
- 736 :高向谷 司朗:2012/12/24(月) 22:13:57 ID:1pQXpc3Q0
- >>735
「ぎゃあああっ!!!」
ふと、カフェのトイレから叫び声が聞こえてきた。
「……うう……ああ……うっ……」
次いでふらふらと、男がトイレから出てくる。
その男は、20分ほど前に入ってきて飲み食いしていたが、
ふとトイレに入っていった、高向谷司朗である。
「スタンド……攻撃だ……」
司朗はその場に倒れ付した。
偶然なのか、真紅の地球儀に脱げた帽子がすっぽり嵌ってしまう。
- 737 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/24(月) 22:16:33 ID:g85adJMs0
- >>735
「よいしょなの…
やっぱり『ろざりあ』はぱーてぃとかはすきじゃないのかなの…?」
【残念そうな顔をした少女が店の中に入ってくる】
「しょうがないなの!
このあたりでいっぱいごはんたべてみようかなの…」
【だがその衣装は普段の彼女ではなかった】
「あうー?あのひとはなの…」
【真紅のドレスを着ているのである。ちょうど去年上弦達よりもらったものであるが…
かなり目立っている…】
- 738 :名も無き異能都市住民:2012/12/24(月) 22:32:01 ID:gSogigCY0
- >>736
騒がしいな。
そう感じ、少しだけ視線を向ける。
日も日……クリスマスである事もあってか、店内は確かに騒がしい。
が、それとは違う音に少しだけ反応してしまう。
司朗を見つめ、思い出す為に僅か目を細めて次に「あぁ」と呟いた。
思い出した。が、大した接点では無かった。
尤も、そうで無ければ態々思い出すという動作も必要ないのだが。
騒ぎの原因まで行かず興味はそこで途切れてしまったらしく再び本へ視線は戻る。
次のページを開き、地球儀を回そうと手を伸ばした時。
「あっ……」
帽子が掛かっていた。誰のかも解らない物が。
そのまま手に取りもせず、周囲を眺める。勿論、持ち主を探す為だ。
>>737
新たな音がする。これは店のドアが開かれた音だ。
だが、それだけでは特に興味を注ぐような物には無りえない。
ディスの視界に見知った人間が映るだろう。
白い服やその様子もだが、周囲の視線の流れがそれを更に目立たせていた。
派手な衣装で現れた少女にも、周囲の目は一度向く。
が、それらは「態々」「こんな日に」「こんな所に居る」「いい歳をした」「奇妙な事をしている」人間にすぐに戻っていくだろう。
- 739 :高向谷 司朗:2012/12/24(月) 22:43:06 ID:1pQXpc3Q0
- >>737
「あい……う……え……」
司朗は地面に倒れたままピクピクしていた。
しかし、ティルヴァは慌てる様子は無い。
どうやらトイレで何かあったようだ。
さて、何が起こったのでしょう。
>>738
「その帽子はこいつの物だ」
司朗の方から声が聞こえてきた。
「まあ……できれば返して欲しい」
それは腰部分から聞こえてくる声。
司朗の腰には、板状の、竜の刻印の魔道具がぶら下がっていた。
//真紅の地球儀じゃねーじゃん!真紅の左手でまわしたただの地球儀じゃん!
//ごめんなさい><
- 740 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/24(月) 22:45:42 ID:g85adJMs0
- >>738
「あうー?
やっぱりへんかなの…」
【ディスは自分の格好を改めて確認し、不思議そうな顔になった】
「しろ…かなの。
いまはなにしてるのかなの?」
【そう言って白い少女に向けて歩いて行く】
>>739
【ディスはその光景をしばらく見届けた後】
「あうー?
『しろー』だいじょぶなの?」
【心配そうに駆け寄って、肩を軽く擦る】
「きぶんわるそうなの…
けーきたべるなの?」
【そう言ってカウンターに書いてあるクリスマスケーキの写真を指差す】
- 741 :名も無き異能都市住民:2012/12/24(月) 22:55:16 ID:gSogigCY0
- >>739
「え……あ、ぁ」
唐突に聞こえた誰かの声。
腹話術で驚かそうとしているのか……それは無さそう。
本人は理由は知らないが重症そうだし、何よりそうする理由がない。
いや、あるのかも知れない。が、それを疑うのは悪意を持って接するのと同義になる……それは、
「止めにしたい、ね」
そう独り言を呟くと地球儀から帽子を外し、テーブルに置く。
司朗の体調が良くなれば取りに来るだろう。そう考えての事である。
倒れた人間に帽子をかけるのは何か違う気がするし、出来ればノータッチで居たいという本音もある。
>>740
自分のスペースに近付く誰か。
何のタイミングでもなしに今更声を掛けるのは、中にいた人間にはできないだろう。
そう考えると、先程の音の原因である新たな客と言う事になる。
入って真っ先に、自らの元へやって来る人間はそう居ない……居るとすれば、
「ディス君、どうしたのかな。
そのドレス、随分と派手だね……何時ものキミとは見違えている」
一人しか思い当たらなかった。
- 742 :高向谷 司朗:2012/12/24(月) 23:04:57 ID:1pQXpc3Q0
- >>740
「それっ……しゃしん……」
ゆっくりと司朗は立ち上がる。
やや、内股で。
「だっ……だいじょぶ……」
>>741
ヨロヨロと歩きながら、司朗は机に帽子を取りにやってくる。
「ご迷惑……おかけしました……。
名も知らぬ……顔は知ってる人……」
以前あったときはあんなに感じが悪かった司朗だが、
やけに殊勝な態度である。
司朗はその場の感情をあまり引きずらない性格ではあるが、
今回はそんな事よりも体調の不良の方に気が行っているだけという気がする。
- 743 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/24(月) 23:15:29 ID:g85adJMs0
- >>741
「あう?このかっこうなの?
へんかなの」
【ちょっと気になるらしく、スカート部分をつまんでみる】
「くりすますだからちがったかっこうになっていいかなっておもってなの〜。
そのほうがそういうばしょのときにいいとおもってなの」
【軽く翻してみせた。足には相変わらず包帯が巻かれているが】
>>742
「あうー?
うられてるんじゃないかなの〜」
【ふしぎそうにじっと写真を見つめる】
「あうー、へいきならよかったの…
でもくるしくないかなの?」
- 744 :名も無き異能都市住民:2012/12/24(月) 23:21:22 ID:gSogigCY0
- >>742
「……」
前はこんな人だったかな。と、目を瞑り思い返す。
本に無い方の手は額に添えられている事から、司朗から見ても何をしているかは理解できるだろう。そこにまで気が回れば。
以前、箱庭で会ったときは……どうだったか。
確か自分の家を模したフィールドで感傷に浸っていた時、少し冷たい人間だと思った。
司朗の印象についてそれしか判断材料の無い故に、今の司朗がそうとう不思議に思えた。
故に、
「……どうした?」
と声を掛け、自ら会話を持ち込んだ。
>>743
「何時もと違うと言うのはそれだけで興味惹かれるね」
スカートの裾から見えた包帯に、少し目を細める。
痛々しいのは得意では無いのだが、それを突き付けるのは余りにも非情だと、言葉を飲み込むことにする。
「そうだね……それで、キミはそういう用事だったのかな」
そうで無しに「態々」手間をかけはしないだろう。と考えて。
尤も、テーブルにこれだけ広がった者達には「態々」そうする理由がある。
- 745 :高向谷 司朗:2012/12/24(月) 23:29:12 ID:1pQXpc3Q0
- >>743
「苦しいってか……痛い……」
そう言って、司朗は自らの股間を抑えた。
「この痛みは、女の子にはわからん痛みだ……」
>>744
「……チャックに挟んだ……」
確かに悲鳴は上げるだろうが。
「……別に慌ててたわけでもないのに……なぜ……」
- 746 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/24(月) 23:31:03 ID:g85adJMs0
- >>744
「あうー、そうかなの?」
【少し嬉しそうな顔で返した】
「あう、べつにそうじゃないのー。
ごはんたべよっかなっておもってなの。
けーきもあるみたいだからなの」
【ちらりとメニューを見ながら応える】
>>745
「んー?どこかいたいなの?」
【抑えている部分に目を向けそうになっている…】
「えっと、えっと…しばらくだめそうかなの?」
- 747 :名も無き異能都市住民:2012/12/24(月) 23:39:58 ID:gSogigCY0
- >>745
「そうかい……」
興味が薄れた……と、言うより冷め切った風な様子を見せる。
興味の度合いが60程度だったものが、0を通り越してマイナスまで行ってしまった感じだ。
「僕が知るわけ無いよ……」
何故聞くのかな。と呟きながら頭を掻く。
そして、大きくため息。聞かなければよかったと思っているのは明らかだった。
>>746
「あぁ……普段とのギャップとでも言うのかな。
何時もそれくらいでも、僕は構わないのだけどね」
もう一度少女を一瞥し、微笑んだ。
ディスの口からでたケーキという言葉に、少しだけ目を見開く。
「そう言えば、もう少しだね」
と、つぶやいて。
- 748 :高向谷 司朗:2012/12/24(月) 23:47:19 ID:1pQXpc3Q0
- >>746
「やめろーっ……見るな……」
司朗は後ろを向いた。
「……いや、マジ止めろ、見るな。
ホント恥ずかしいから、挟んだとか恥ずかしいから。
……そうだ、ケーキ食おう、ケーキ。
な?食うだろ……?」
>>747
「……油断……禁物」
大きくため息をついたのだった。
そして、そのテーブルの上を見渡して。
「……地球儀持ち歩いてんの?」
興味の対象がどこか外れていた。
- 749 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/24(月) 23:51:52 ID:g85adJMs0
- >>747
「あうー、でもこういうふうなのだと
ちょっとうごきづらいかもしれないの」
【下を見ながら応える。スカートは苦手なんだろうか】
「そうなの、まえのくりすますはぱーてぃがたのしかったから
たのしいほうがいいかなっておもってなの」
【そう言って頷いた。何事も無いように席に座る】
>>748
「あうー、あんまりみないようにするの」
【大変そうなのを察して、直ぐに席についた】
「あう、そうなのそうなの!
おいしそうなけーきがあるからたべるなの〜」
【興味をケーキに向けると嬉しそうに微笑んだ】
- 750 :名も無き異能都市住民:2012/12/25(火) 00:02:51 ID:gSogigCY0
- >>748
「……気を付ける事だね」
司朗から視線を外し、相槌替わりのコメントを軽く。
唐突な話題の転換に不意を打たれたのか「あ……」と声を漏らしてから。
「そう言うわけではないさ。今日は特別でね」
確かに、今日は特別であるだろう。
人に依っては忌むべき日であったり、そうでなかったり。
しかし、この人間の言う意味はそれとは違う様で。
弾む様な口振りは、劇かそうで無ければ嘯く封で。
真紅の左手を地球儀に添えれば、それを回しつつ口を開く。
「一年を地球例えれば、今日は丁度裏側に位置するのさ」
>>749
「そうだね……僕もそれは苦手だよ」
正確に言えば、これは嘘になる。
何故なら、スカート何かを履いた事は無いからだ。
「もう少しでケーキが焼ける。
それまで待ってくれるなら一緒に食べようじゃないか」
空の皿を引き寄せつつ、ディスに向かって微笑んで。
- 751 :高向谷 司朗:2012/12/25(火) 00:12:02 ID:1pQXpc3Q0
- >>749
司朗はカフェの冷蔵庫からそこそこのサイズのケーキを取り出した。
この時期である、ほぼ無尽蔵に入っているだろう。
(……丸ごとは高いよなあ……)
と思いながら、それを切り分ける。
「ほい」
そして一切れ別の皿にわけ、ディスの前に置いた。
>>750
「あー、良くわかんないけど、占星術?」
解りにくい例えだな、というのは司朗の理解力の問題だ。
直後、それとは関係無しに、
突然目の前にケーキが差し出された。
「白いの、お前も食うだろ?」
問答無用で、断っても回収する気は無さそうである。
- 752 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/25(火) 00:19:39 ID:g85adJMs0
- >>750
「やっぱりそうおもうなの〜?
ふわっとするかんじがにがてなんだよなのー」
【スカートをつまみながら答えた】
「わかったのー!
きれいなのかなの〜」
【とても楽しそうに頷いている】
>>751
「あうー?
けーきがもうきたなの〜!」
【目の前に現れたケーキを見て微笑むディス】
「…あう、『しろー』がもってきたなの〜。
ありがとなの!」
【嬉しそうにフォークを手に取った】
「うーん、たしかにおいしいなのー。
でもくりすますのだとおもうともっとおいしいかなのー」
- 753 :名も無き異能都市住民:2012/12/25(火) 00:31:30 ID:gSogigCY0
- >>751
「そう言うわけではないよ。
僕一人、個人が懐かしんでいるだけ。
……なぜ今日という日が特別なんだろうね」
最後の方は感慨深く。嘆く様に。
差し出されたケーキを手に取ると、フォークを手に取り一口。
「有難う、これも中々だよ」
>>752
「まぁ、でも。
そっちのほうが女の子らしいのは確かだけどね」
ディスのそういった姿は中々見られないだろう。
と、微笑みを携えつつ今のうちに見ておくことしたらしく。
「自信はあるよ」
微笑み、ディスに目を向けた。
「まぁ、もう少し、待っていてくれ」
- 754 :高向谷 司朗:2012/12/25(火) 00:40:22 ID:1pQXpc3Q0
- >>752
「これ誰が作り起きしたんだろーな。
店長さん?」
コーヒーを注ぎ、司朗も自分のケーキに取り掛かることにした。
「クリスマスねえ。
大人になっちゃうとプレゼント貰えないんだよ……」
>>753
「なんでだっけなあ。
キリストが生まれた根拠もあんまり無いらしいしな」
いくら感慨深く考えても、司朗にとってはただのケーキを食べる口実の日である。
「サンタさん、単位くれないかなあ」
司朗はため息をついた。
- 755 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/25(火) 00:43:59 ID:g85adJMs0
- >>753
「やっぱりそうかなのー。
そういえばおそとあるいてるときにいろんなひとにみられたようなきがするのー」
【微笑みながら答える】
「あうー。たのしみなのー。
このけーきもおいしいけどなのー」
【あっという間にディスの食べているケーキは残り少なくなっていた】
>>754
「あうー、『くろす』はおりょうりじょーずだからねなの。
もしかしたらいっぱいつくってたのかもしれないの、もぐもぐ…」
【ディスはそう言って最後の一口も平らげてしまった】
「そうなの?あうー…
おとなでもぷれぜんともらえてもいいんじゃないかなの〜」
【不思議そうな顔をしながら答える】
- 756 :名も無き異能都市住民:2012/12/25(火) 01:06:48 ID:gSogigCY0
- >>754
「そこに興味は無いさ」
端的に切り返すとケーキを一口食べたしまう。
慎ましく食べるようで、今迄何口か進めているがあまり減っていない。
本を投げ出し、脚を組んだ。
黒く、分厚い表紙には題名等は無く、紫の総称が施されているだけだった。
「キミは……学生なのかい?」
視線は再び司郎へ向く。
独り言から拾うほど。興味のある話題なのだろうか。
>>755
「そう言うものだろう」
ディスのケーキが無くなりかけているのを見て、余りの早さに驚きを見せた。
そして、そろそろかな。と席を立つと空の皿を持って厨房に向かって言った。
冷蔵庫を開き、何かを取り出す。
帰ってきた時、皿の上には新たなケーキが乗せられていた。
それを置くためにテーブル上の様々な物を端に寄せ、できたスペースにそれを置いた。
見れば、それはケーキ。
明るい茶色いそれはチョコレートケーキだ。
- 757 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/25(火) 01:10:58 ID:g85adJMs0
- >>756
「うーん、やっぱりこのかっこもにあってるのかなのー」
【ちょっと自身がついているようである】
「あうー?
つぎのがきたの!
…これはちょこれーとかなの?」
【匂いを嗅いでそのケーキを見つめる】
「これだいすきなの〜!」
- 758 :高向谷 司朗:2012/12/25(火) 01:13:16 ID:1pQXpc3Q0
- >>755
「別に貰っちゃいけない法律は無いよ。
でもね」
司朗は窓の外を見た。
「くれる人が居なくなるんだよン」
>>756
「俺?
南西にある大学に通ってる学生だけど……。
千夜みたいなでかいところじゃないよ。
異能や魔術見たいな学科も授業も無いし」
比較的"一般人している"市民の通う大学だ。
「趣味で魔術はやってるけどさ。
その辺の奴は魔導書?」
別に本から何か感じたというわけではなく、
雰囲気で言ってみただけである。
- 759 :名も無き異能都市住民:2012/12/25(火) 01:27:35 ID:gSogigCY0
- >>757
「作ったのは良いのだけどね……作り過ぎた」
そう、譲るのに有りがちな言葉を交えつつ、併せて持ってきた専用のナイフでケーキを切り分けていく。
小さな皿に何等分かしたうちの一つを乗せるとディスに差し出す。
「口に合うといいのだけれども」
>>758
「いや、学生生活に憧れを持っているだけさ……個人的に」
雰囲気こそ大人びては居るが、歳はそう変わらない……と言うより、司朗より年下に見えるだろう。
司朗の興味を向けられた本。
それを手に取ると大事そうに抱え。
「それに等しい物ではあるよ。
だけどもね。これは……僕の友人の日記さ」
言葉の合間、司朗にもケーキの一切を差し出して、後に言葉を添える。
「食べなよ」
- 760 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/25(火) 01:32:33 ID:g85adJMs0
- >>758
「あうー?さんたさんはこなくなるの?」
【ディスは純粋な眼差しで答える】
「なんだかさみしいなの」
【残念そうに答えた】
>>759
「あうー?もしかしてつくったのって…なの」
【じっと白い少女を見つめて言う】
「あう?だいじょぶなの。
けーきはなんでもたべられるからなの〜」
【そう言ってチョコケーキを丁寧に切り分けて食べる】
「こっちはあんまりあまくないけど、
なんだかおいしいの〜!」
【どうやら甘さ控えめのようだ。然しディスは満足している】
- 761 :高向谷 司朗:2012/12/25(火) 01:42:22 ID:1pQXpc3Q0
- >>759
「あー、そういうのあるわ。
この研究手帳も――」
司朗が取り出したのは、100年近く前のものにも見える、古い古い手帳。
ある魔術研究者の手帳であったが、
その研究結果を書きとめていくうちに魔術書のような物になって仕舞ったもの。
司朗がそんな説明をする前にそれを開くと、
一枚のスルメイカが手帳から飛び出し何処かへ飛んでいった。
「……まあ、これはいいや。
いただきます」
「不用意に開くなというのに……」
パルプンテのような本らしい。
司朗はそれを閉じて仕舞い込んだ。
「友人の日記ねえ。
それと地球儀がどう関係するんだ?何で魔導書?
ケーキうめえな」
>>760
「お金払ったら来てくれるサンタさんは居るかも知れないけどな……。
いや呼んだことねえよ?
っつーか聞かなかったことにしてくれ。子供に何言ってんだ」
大学ではこんな事ばっかり言っているのだろうか。
「いいもん、大人になったら人はサンタになるから」
- 762 :名も無き異能都市住民:2012/12/25(火) 01:58:59 ID:gSogigCY0
- >>760
「そうさ」
少女の視線の裏に隠れた言葉を悟り、小さく頷いた。
次に続いた言葉には、驚きつつも一層笑みを強めて。
「キミには解るのかい? フフッ」
確かにケーキは甘さ控えめ。
それに加えて普通の物には無い、一曲ある独特な風味が感じられた。
>>761
「ふむ」
視線の先はスルメイカ。
司朗の言葉を聞きながら、興味深げに飛び出した先を見つめていた。
少からず、そう言った物に興味があるのだろう。
「関係は無いさ。
……さっきも言ったろう?
一年を地球に置き換えれば、今日は真夏に値する」
地球儀に人差し指を置き、弱い力でゆっくりときっかり半回転させる。
「何故これが魔導書になりえるのか」
口にした言葉を自ら噛み砕いているのか、少しだけ考える素振りを見せた。
その、少しが過ぎば頭を振る。
「それを話すには少し惜しいね」
そう結論付けてから直ぐに次を口にする。
「そう言ってくれると、嬉しいよ。
名前も知らない誰かに、振る舞う経験は、そうないだろうね」
ケーキには独特の風味が感じられた。
何処か苦味にも近い味わいで、所謂大人の味と言う奴か。
- 763 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/25(火) 02:04:03 ID:g85adJMs0
- >>761
「あうー?
おかねなんてひつようかなの…」
【ディスは極めてふしぎそうに答えた】
「あ、なるほどなのー。
さんたさんになるからなんだなの!」
【その司朗の弁解にディスはかなり同意した】
「そっかなのー。
やっぱりそういうことだったなのー」
>>762
「あうー、じゃあふだんも…
は、やめておくの。なんだかなれないからなの」
【照れくさそうに答える】
「もぐもぐ…せつめーむずかしいけどなの…
おいしいようなきがするの。なんだか、ふしぎなの」
【しばらく考えながらケーキを口にする】
- 764 :高向谷 司朗:2012/12/25(火) 02:05:36 ID:1pQXpc3Q0
- >>762
(真夏なのは南半球だけじゃないのかなあ)
やっぱり司朗にその例えは理解できなかったようである。
「いや、俺の名前は前言っただろーに。
」
- 765 :高向谷 司朗:2012/12/25(火) 02:06:06 ID:1pQXpc3Q0
- //ぎゃあ途中送信><
- 766 :高向谷 司朗:2012/12/25(火) 02:10:11 ID:1pQXpc3Q0
- >>762
(真夏なのは南半球だけじゃないのかなあ)
やっぱり司朗にその例えは理解できなかったようである。
「いや、俺の名前は前言っただろーに。
高向谷司朗だよ、高向谷司朗」
フォークで人を差すのはやめた方がいいと思う。
「まあ、こいつの名前は言ってなかったけど」
「ティルヴァだ」
先ほどからちょいちょい口を出していた腰の魔道具が喋る。
「まあ、日記について話せないのはいいけど……。
説明されても理解できなかったら俺の頭の悪さが(余計に)露呈するし」
>>763
「あれ?でも子供は風の子だろ?
大人がサンタってことは……」
以前の話を蒸し返して、わけのわからない事を考えているらしい。
「子供=風の子、大人=サンタ=風?
つまり子供=サンタの子……」
- 767 :名も無き異能都市住民:2012/12/25(火) 02:19:33 ID:gSogigCY0
- >>763
「キミの意志は曲げられないね」
照れる少女を目にしつつ、自身はケーキを口に運ぶ。
「それが解るだけでも十分さ」
正直、ディスに味わうという概念があるかどうが疑問視していた節があった。
故に、謎が解けた喜びと同時に謝罪しておく。
>>764
日記を膝の上に置き、その上に手を重ねる。
「悪いね。次は覚えておく」
詰まるところ、一度忘れられている。
「難しい事では無いよ。
ただ、だからと言ってキミに伝えるのは抵抗がある」
そうは言っても見せないのだから、どうとでも取れる言葉である。
司朗がどう取り、どう感じ伝えても、やはり教えないのだが。
- 768 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/25(火) 02:22:21 ID:g85adJMs0
- >>766
「…むー?
…こども?かぜ…
それはどういうことなのかなの…」
【ディスもよくわかんないまま話を聞いている】
「よくわかんないけど、さんたさんはふしぎってことかなのー」
>>767
「あうー、いつものかっこがいちばんおちつくからかなの…
なんだかあんしんするっていうかなの」
【そう言っていつもの半袖半ズボンの簡素な格好を思い出す】
「そうなのー?
ちょっとおとなになったかなのー」
【嬉しそうに話しながらどんどんケーキを口の中に放り込んでいく】
「あうー…あっというまなきがするの」
【生粋の大飯喰らいであるディスにはまだ足りないのだろうか…
それでもどこか申し訳なさそうな顔である】
- 769 :高向谷 司朗:2012/12/25(火) 02:33:01 ID:1pQXpc3Q0
- >>767
「だから無理に教えろとは言って無いだろ……」
教えたくないと重ねて言われて少し不機嫌になったのか、
司朗は眉をひそめた。
>>768
「サンタはホント謎の存在だわー……」
自分でも訳がわからなくなったのか、
司朗はため息をついた。
「ふー、ご馳走様。
一息ついたし、俺は行くよ。
……痛みも治まったし」
最後にぼそりと言うと、司朗はレジに代金を置いた。
「そんじゃーメリークリスマー」
司朗は店を出て行った。
店の前で、司朗は帽子を被り、空を見上げる。
「雪降らしときゃいーやとか考えてねーだろうな……。
……あ、サンタだ」
そんな時、γスレの>>779が見え、司朗は呟いたのであった。
- 770 :名も無き異能都市住民:2012/12/25(火) 02:43:24 ID:gSogigCY0
- >>768
「でも、慣れるまでの辛抱かも知れない
ね」
笑を浮かべてそう告げる。
「まぁ、まだキミは子どもだからね。心配は要らないよ。
僕の分は……少しだけ残ってれば良いんだから」
そう言うと、別の場所から取り出した箱にケーキの一切を仕舞い込んで。
何やら鮮やかな柄物の箱だ。プレゼントなのだろう。
残りの分(半分近くある)を差し出して食べていいと告げた。
>>769
「困ったな。
僕もそう取ったつもりは無かったのだけど」
口元に指先を当てて如何にも困ったという表情を作っていた。
司朗が去ると知ると小さく手を振る
「それじゃぁ、気を付けて」
「さ、僕も用事は終わったからね。帰らせてもらうよ」
一切のケーキ入れた箱を大事そうにしつつ、その他の物を片付けていく。
最終的には大きな鞄と小さな箱を持ってカフェを後にした。
- 771 :ディス ◆My6NsjkSfM:2012/12/25(火) 02:48:20 ID:g85adJMs0
- >>769
「ほんとにふしぎなのー…
なんであんなにいろんなところにくることできるのかなの」
【不思議、といった感じで頷いた】
「あうー、おつかれさまなのー。
えっと、めりくりすますなの〜!」
【若干たどたどしい口調で微笑みながら手を振っていった】
「…?うえとんでるのはなんなのかなの」
【ディスもγスレの>>779がわずかに見えたために不思議そうな顔をして窓を覗いたのであった】
>>770
「ずっと着てたらなれるかなの」
【軽く笑いながら答えた】
「ん?…あうー。
ありがとなの!けーきいっぱいたべるの!」
【感謝するように何度も頷いて返すディス】
「あうー。じゃあまたねなの〜!
めりくりなの〜!」
【やけに短い挨拶にして見送っていった】
「あうー…ぷれぜんと…
しなきゃなの〜」
【そう言ってディスはポーチの中に詰め込んだアロマキャンドルを見つめるのであった】
- 772 :欠け耳のボロッブ:2012/12/30(日) 22:24:19 ID:IRZRROfE0
- 異能都市の市街地を出ると、地平線が見えずどこまでも続いているのではないかと
いう錯覚を憶えてしまいそうな草原や乾燥した赤土の荒野、大きな湖の恩恵を受け
様々な植物の繁茂する広大な森など様々な自然環境が広がっている。
「ほへぇ、野草やらが大量に取れたはいいが、
すっかり暗くなってしもうた。おお、さむぅ……。」
今日のボロッブは、森へと赴き魔法薬の材料となる薬草や
触媒となる鉱物、動物の糞などを採取しに訪れていた。
採取の結果は上々――いや、大豊作といってもいい量であったが、
それが故に遅くまで採取を続けてしまい、周囲はすっかり暗くなってしまっていた。
――ガララ
「ふへぇ、とりあえず飯にするかね。」
しかし、ハンターや薬草取りが夜を越すために使用する小屋の存在を知っていた
ボロッブはそこに足を踏み入れ一息をつく。ちょうど小腹も減ってきたことだし、
採取した茸や薬草、商品の干し肉などをてきとうに鍋に入れて煮込み、夕食を作る。
- 773 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 21:32:03 ID:R36zRj920
- 【正月・・・異能都市は割と静かな正月を迎えていた・・・】
【そんな中、とある神社にて】
「・・・今年はもっと強く…なれますように・・・」
【手をあわせて小さく願い事を呟いた鶫。いつもどおり学生服である】
「えっと・・・ひとまずこれで初詣は終わりましたかね」
【ある程度頭を下げた後、顔を上げてため息をついていった】
「さて・・・せっかくですからあたりを探してみますか」
【初詣の時には出店も多く出ている。鶫は近くの出店を探して見ることにしたようである】
- 774 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 21:45:04 ID:N22/iHaM0
- 「竜醒……突破槍!」
司朗は戦っていた。
元旦の喧騒の中。
「ドラゴン、ブラストォ……ラアアアアッシュ!!!」
司朗は戦っていた。
帽子に加え、半纏に寝巻きっぽい生活感溢れる姿で。
「信念の……ブレイク……キイイイイィィィィック!!!」
司朗は戦っていた。
神社の鳥居の、衆人環視の前で。
「新年、初勝……利……!」
目の前に倒れているのは、この神社の神職に付く者。
司朗の腰にぶら下がっている友人、ティルヴァは、一種の神族である。
司朗は、ティルヴァを慕い、ティルヴァに魔術を習っている。
そんな司朗を気に入らなかった神社の神職に付く一人が、司朗の参拝にいちゃもんをつけてきたのだ。
「これで、この神社への参拝に文句は言わせねえよ……!?
っつーか神道は多神教の癖に器が小さいぞチクショー神主っぽいおっさん……!」
多分神主よりはいくらか下の者だろうが、司朗は吐き捨てて賽銭箱に向かった。
ちゃんと帽子を脱いで鳥居の脇をくぐるあたりが細かい。
- 775 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 21:48:49 ID:R36zRj920
- >>774
「む、なんだか騒がしいですね。
なんなんでしょう?」
【出店を回っていたツグミは突然境内の下から騒がしい声が聞こえてきたのを見て】
「新年早々騒ぎを起こすなんてよくありませんね…
まさか…」
【そう言って鳥居の近くまで歩いて行く】
「…ちょっとすいません。
なんです?先ほどの騒ぎは」
【人ごみの中から鶫が現れる。
多くの客がおめかししてる中彼女は学生服のままなので余計目立つかもしれない】
- 776 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 21:59:17 ID:N22/iHaM0
- >>775
「おお、防人じゃないか」
司朗は帽子を手で弄びながら振り返った。
「新年あけましておめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。
今年もよろしくお願いします」
そんな丁寧な信念の挨拶をしてから、司朗は事のあらましを述べ始める。
「ん、あの神主っぽいおっさんがな。
異教徒は参拝に来るなーとかわけわかんねーこと言ってさ、何で解ったのかはしらねーけど。
んなこたしらねーこちとら毎年の習慣だっつって無理やり参拝しようとしたら攻撃してきたもんだからな?
見た?新年と信念をかけた俺の必殺ブレイクキック」
そう言って、両手を半纏の口の広い袖の中に、腕を組むようにして入れた。
「どうせこの後はお寺にもお参り行くのにな。
あ、振る舞い酒みたいなことやってら。
後で貰ってこよっと」
- 777 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 22:06:46 ID:R36zRj920
- >>776
「ええ、どうもコチラこそ。
あけましておめでとうございます。
昨年も色々お世話になりましたが…これからもどうぞよろしくお願いします」
【ゆっくりと頭を下げて丁寧に挨拶を返した】
「なるほど…異教徒は帰れと言われたわけですか…
参拝は自由だと思うんですけどねー。
攻撃してでも追い払うというのは…さすがに過剰すぎますね」
【気の毒そうに倒れている神主を見ながら言う】
「能力を持っている人なら、直感的にわかるんでしょうかね…
ちょっと良くわからないですけど」
【そこまで言ってから再び視線を司朗に向ける】
「そうですね。
お参りをしてるみたいですよ。ちょうど人が多い時みたいですけど。
お酒が飲めない人用に甘酒も振舞ってるみたいですし」
【少し楽しそうに答える】
- 778 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 22:14:58 ID:N22/iHaM0
- >>777
「なんか巫女さんとか呆れてるしいつものことなのかなー」
司朗はため息をついた。
「ご縁がありますように」
司朗は賽銭箱に5円玉を入れ、二拝二拍一拝。
なぜか司朗はこの手の作法はやたらと細かい。
「鳥居の前で新年早々騒いでごめんなさい、と。
さってと、んー……」
司朗は酒を貰いに行こうとするが、ふと立ち止まって、防人を見た。
「ううーん……」
防人の姿を眺めながら、なぜか思案していた。
- 779 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 22:18:55 ID:R36zRj920
- >>778
「結構面倒くさい人なんでしょうかね…
せめて神主さんには騒ぎを起こさないで欲しいんですけど…」
【残念そうに呟いた。軽く頭を抱えてくれる】
「年明け直後にはもっと人がいたみたいですからねー。
さすがにこの時間はある程度人が少ないですよ」
【やや遠い位置から神社を見つめて答える】
「・・・?どうしました?」
【じっと見つめてくるのを見てふしぎそうに首を傾げている】
- 780 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 22:24:58 ID:N22/iHaM0
- >>779
「……いや、そういや年下だったなー、と思ってさ」
司朗は目を押さえた。
「……お年玉は勘弁してくれ」
親戚でもないんだから無理しなくても良いのに。
- 781 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 22:28:15 ID:R36zRj920
- >>780
「えっと、まあそうですが…
それがどうかしたんですか?」
【不思議そうな顔で尋ね返す】
【そのスタイルの良さは、制服を着て無ければとても学生には見えないかもしれない。
それでも制服自体がきつそうである】
「別にお金をせびったりしませんよー。
親戚というわけではありませんし」
【慌てて両手を前につきだして言う】
「お年玉をくれる人がいたら、まあいいんですけどね」
【軽くため息を付いて答えた】
- 782 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 22:33:07 ID:N22/iHaM0
- >>781
「ティルヴァー、お年玉くれよ。
お前何歳だよ、俺たちの何百倍も年上だろうが」
「……」
「ちぃっ、無視か」
司朗は悪態をつく。
「さーて、俺酒貰いにいこっと」
そう言って、神社の端っこで酒を配っていた巫女さん達の元へ行く。
量は少ないので一気にあおる。
- 783 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 22:36:52 ID:R36zRj920
- >>782
「竜の人にはそういう習慣はないのかも知れませんね。」
【両手を頭の後ろで合わせながら答える】
「じゃあわたしも…
未成年なので甘酒でお願いします」
【そう言って甘酒の入った器を手に取ってゆっくりと飲んでいった】
- 784 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 22:45:51 ID:N22/iHaM0
- >>783
「んー、まあいい酒なんだろうな。
貧乏舌でもなんとなくわかるけど」
皿を巫女さんたちに返して言った。
「こいつドラゴンにありがちだけど、洞窟に財宝溜め込んでるんだぞ。
なんか宝石とか指輪とかそんなん」
司朗は何度かティルヴァの住む洞窟に行った事があるらしい。
「……昔、民の者が勝手に捧げて来ただけだ」
ようやくティルヴァが口を開く。
- 785 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 22:52:24 ID:R36zRj920
- >>784
「うーん、甘いですね。
甘酒ですからね」
【どうやら鶫も飲み干したようである】
「ふーん、そうなんですか…
でも、まあ上げる意味は無いでしょうね」
【軽く笑いながら答える】
【しばらくして辺りを確認すると】
「ふー…
おや、あそこはおでんが売ってるみたいですね。
ちょっと言ってみましょう」
【出店の方へかけ出していく】
- 786 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 23:04:52 ID:N22/iHaM0
- >>785
「おでんか……珍しいけど俺はいいや」
かけ出していく鶫の後姿を、司朗は見ていた。
おでん屋台は少々混んでおり、望みの物を手に入れるまでに少々時間が掛かるだろう。
「少し見て回ってみるか」
司朗は呟くと、歩き出した。
「……おい、なんかピラニア掬いとかあるぞ。
珍しいなー小さい頃良く噛まれたな」
「カラーヴェロキラプトルとか売ってるし。
手乗りサイズか、でも家は既に竜は一匹居るしな」
「おー、お面やさんだ。
……なんだ、あの骨芯が縁から出てきそうで、額に赤い石がおさまりそうなお面」
「たこぶえカステラじゃないか。
最近見ないと思ったが……っつーか改めて見ると気持ち悪いなあれ」
そんな異能都市特有の特殊な出店を回り、鶫がおでんを手に入れた頃に、
司朗は頭に某魔法使いヒーローのお面を被っておでん出店前に戻ってきたのであった。
- 787 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 23:15:01 ID:R36zRj920
- >>786
「いろんな物が煮こまれてますね…
名状しがたき何かとかもありますが…」
【なかなか列が回ってこない中、鍋の中に煮込まれているものを見つめる】
「…他にもいろんな物がありますねえ…
賑わってるのはいいことです」
【楽しそうにあたりを見廻している。】
「やはり正月は楽しいのが一番ですね」
- 788 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 23:23:28 ID:N22/iHaM0
- >>787
「普通にひよこも売ってるんだな……」
カラー恐竜の横の出店に売られているひよこをみて呟いた。
そして、その横のラベルを良く見る。
「……なんだエサ用か。
ティルヴァ食べる?」
「私に対する嫌がらせか」
そんなティルヴァの呟きを無視し、司朗は周囲を見渡す。
「なんか普通のもの食いたいなあ。
普通のもの、普通のもの……。
クラーケン焼き……まあ許容範囲内か」
感覚の麻痺とはこういうのを言うのだろうか。
一応それなりの行列は出来ているので危険なものではないだろう。
司朗はそれを所望した。
- 789 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 23:39:10 ID:R36zRj920
- >>788
【殆どの人がおでんを買いあさって立ち去る中、
鶫はほっと一息ついてやってくる】
「やっと順番が回って来ました。
えっと、このおでんを・・・?」
【突然後ろから男性が近づいてくる】
「なんです?お誘いなら私はお断り…」
【向き直って言葉を返そうとするが】
ヒュッ
【突然拳が勢いよく飛んでくる】
ドゴッ!
「ぐっ!!」
【油断していた鶫は勢いよく頬を殴り飛ばされ】
ドガシャアアン!!
【おでんの屋台に勢いよく叩きつけられた】
ざわざわざわざわ
【突然のことに辺りもにわかに騒がしくなってくる】
- 790 :高向谷 司朗:2013/01/01(火) 23:46:57 ID:N22/iHaM0
- >>789
「……んー、まあ普通だな。
ふつーに美味い」
行儀悪く割り箸を加えて戻ってきた司朗。
そこで、おでんの出店の前が騒がしくなっているのに気付いた。
「なんかあったのかな?
あーあー、おでんの汁がまわりに吹っ飛んで、おっ被っちまった奴はかわいそうに……」
「って防人やないかい!」
司朗はワンテンポ置いて走り出す。
良い子は箸を加えたまま走らない。危ないから。
「どうしたどうした!大丈夫か!」
- 791 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/01(火) 23:54:48 ID:R36zRj920
- >>790
【その騒ぎの声が聞こえる方では一人の男が立っている。
見ると背中に何か光るものが見える】
【そしてその向こうには】
「っつ…あつ…」
【おでんの屋台の残骸に倒れ込んでいる鶫の姿が見えるかもしれない】
【倒れ込んだ拍子に熱々の全身におでんの汁をかぶってびしょ濡れになっている】
【おでん屋の店主は直ぐ様離れて見守っている…】
「…新年早々に神前で喧嘩を要求する人がいるとは思いませんでしたよ」
【額のおでん汁を拭った後、右手でだらりと下がった左腕をつかむ】
「ぶっちゃけあなたの拳よりもアツアツのおでんのほうが効きましたよっ!」
【そう言って勢いよく回し蹴りを男に打ち込む】
ドゴォッ!!
【しかし、男は拍子抜けなくらいに吹き飛んでいき】
ゴシャアッ!!
【司朗のすぐ横を通過して茂みに顔面から突っ込んでいった】
「…あれ?」
【…‥そのあまりのあっけなさに鶫の顔はきょとんとしている】
「あ、そういえばあんまり頬が痛くないです」
【軽く赤くなった頬を撫でながら言う】
- 792 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 00:02:24 ID:N22/iHaM0
- >>791
「いや、まさに新年早々神前で喧嘩してたけどね俺」
司朗はそう言って茂みに歩み寄ると、
茂みに突っ込んだ男に向かって何かを突きつけた。
「はーい、動くなよ。フルィーズゥ。
助けに入る暇も無く見せ場は防人に取られちまったが、
それ以上下手に動くとこのマグナムが火を噴くぜ」
それは、おでんの出店の残骸からいつの間にか持ってきたものだった。
「えーっとだな。
目に入るとスゲー痛いぜ!」
中々しまらないのである。
- 793 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 00:03:07 ID:N22/iHaM0
- //書き忘れてた
//司朗が持ってるのはからしね
- 794 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/02(水) 00:08:52 ID:R36zRj920
- >>792
「うぅ…」
【男はあっけなくアワ吹きながら気を失っていた。
どうも大して強くなかったようである】
【…よく見れば背中に何かが刺さっているのがわかるだろう】
【大して鶫はニット帽を外してゆっくりと歩いて近づいてくる】
「なんかすいません…
どうもあんまり強くなくて…
ついうっかり本気のキックを出してしまいまして」
【確かに鶫の靴は軽く光を残していた。能力を使った強烈な一撃だったようである】
「やれやれ…また仕返しか腕試しが来たのかと思いましたよ…。」
【体じゅうにおでんの具がくっついている…】
- 795 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 00:14:56 ID:N22/iHaM0
- >>794
「なんだもうダウンか。
俺やる気有り余ってるんだけどなあ」
からしを投げ出して、男の前にしゃがみこんだ。
「……なんか刺さってるけどこれ生きてるよなあ。
まあ正当防衛だ正当防衛」
背中に刺さってる何かをまじまじと見ていた。
「あー、肩に昆布巻き乗ってるよ。
うん、そっち、左肩」
- 796 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/02(水) 00:24:14 ID:R36zRj920
- >>795
「あ、ご親切にどうも。
すいません…大事なおでんをぶちまけてしまって」
【鶫は後ろの店主に昆布巻きをひらひら振りながら謝る。店主はイイヨイイヨ、とでも言うように首を横に振った】
「ん?何が刺さってるっていうんですか?」
【改めて振り返り、その様子を見る】
【男の背中に刺さっていたのは…青白い結晶のようなものである。その鋭い部分が刺さっているようだ】
【だがさほど深くは刺さっていない、引っ張ればすぐに取れそうな程度の深さだ】
- 797 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 00:28:25 ID:N22/iHaM0
- >>796
「とれちゃったよ。
なんじゃこりゃ」
司朗は引っこ抜いて、太陽に翳したり、
まわしてみたりする。
「おでんの具じゃないだろうしな」
こんなものを食えるの者が居るわけ……居そうなのがこの都市の怖いところ。
- 798 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/02(水) 00:50:56 ID:R36zRj920
- >>797
「…む?
これはなんでしょうね…」
【不思議そうな顔でその青白い結晶を見つめる】
【素人目には結晶にしか見えないが、透き通るほどに澄んでいる】
男「うーん…あれ?
私はなんでここに…」
【見ると先ほど襲ってきた男が目を覚ましたようだ。】
男「あいたたた…脇がすごく痛いです…」
【苦しそうに脇腹を押さえている。先ほど蹴っ飛ばされた位置と一緒のようだ】
- 799 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 00:54:48 ID:N22/iHaM0
- >>798
「おっと!そのわき腹にからし塗りたくるぞ!」
司朗は再びからしを突きつけた。
「何でいきなり防人を襲った?
場合によっちゃ警察行きだぞ!」
司朗は右手に決勝を、左手にからしを持って男を問い詰めた。
- 800 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/02(水) 01:01:46 ID:R36zRj920
- >>799
「おや、目覚めたようですね?
じゃあ教えてもらいましょうか?
いきなりおでんをぶっかけた理由を!」
【そう言っておでん汁まみれの顔を近づける。…直接的にはかけてないが】
男「ちょ、ちょっと待ってくれふたりとも!!
なんなのかわからない!さっぱりだ!」
【弱々しい声で二人に顔を向けた】
男「年の始になったからちょっと神社に行こうかなーと思ってたら急に後ろから
何かがぶつかったような衝撃がきて…
気がついたらここに…」
「…なんですって?」
【きょとんとした顔で再び返す。
その必死さから見てどうやら嘘はついてなさそうだ】
- 801 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 01:08:30 ID:N22/iHaM0
- >>800
「とぼけても無駄だ!
そうか、そんなにからしを使って欲しいんだな。
いいじゃないかレッツから――」
「悪ノリはやめろ」
突然、青い巨体が司朗を頭から叩き潰した。
司朗のエンブレムから飛び出した魔道具の正体、ドラゴンのティルヴァである。
「詳しい話を聞かせてもらおう。
恩人の防人鶫を襲った理由私にも興味があるからな」
「……今日はちょっと悪ノリしすぎました」
司朗が倒れ、その手から結晶が転げ落ちた。
結晶は偶然そのまま、男の元に転がっていくだろう。
- 802 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/02(水) 01:17:03 ID:R36zRj920
- >>801
「あの、司朗さんその辺にしておきましょう。
この人はホントのことを言ってますよ」
【そう言って頷く】
男「いやー…
後ろに誰かいた気がするんだけど…
暗くてよく見えなかった…ん?」
【男の近くに転がった水晶を見て】
男「あ、これだ!!
よく覚えてないけど、体のあちこちにこれとおんなじ色のやつが付いてた…
きがする」
【思い出した様に答えた】
「…妙なファッションですねそれは」
- 803 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 01:31:26 ID:N22/iHaM0
- >>802
「いまいち要領を得んな。
……記憶に途切れが出たんだろう。
一度病院に行き、精密検査を受けることを勧めよう」
男にそういうと、ティルヴァは司朗から足を上げ、
魔道具の中に戻っていった。
「助かった……で、なんだって?
結局防人を襲った理由がわからんって?」
司朗は水晶を拾い上げる。
- 804 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/02(水) 01:33:41 ID:R36zRj920
- >>803
「まあ、確かに。
一応病院に行きましょうね」
【優しく声をかけ、男もそれに同意した】
男「それだけはさっぱり、
何も言わなかったからなぁ。
ただ、ここに来るまで自分が何してたのかがわからないんだ…」
【頭を抱えて立ち上がる男。一先ずは無害のようだ】
- 805 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 01:41:30 ID:N22/iHaM0
- >>804
「……で、この重要アイテムっぽい何かはどうするよ。
やっぱ防人が持っとく?
被害者だし」
水晶を指で弄りながら言った。
「やっぱりよくわかんないな。
別に防人がターゲットじゃなくて、誰でも言い可能性もあるし」
「人ごみの中で狙われたのなら、
はじめから防人がターゲットの可能性は高いと思うが」
- 806 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/02(水) 01:44:53 ID:R36zRj920
- >>805
「ええ…そうしておきます。
私が持ってても詳しくはわかりませんけどね」
【かるく笑いながら手を伸ばす】
「ひとまず…
あの人はもう救急車が呼ばれてるようですから。
本気蹴りで結構痛かったでしょうしもう連れてってもらっていいですよ」
【そういうが早いか、救急隊員は素早い動きで男を病院へと搬送していく】
「確かに…明らかに私に目をじっと向けてましたし…
以前にもこんなふうな人がいたような…」
【思い返しながら答える】
- 807 :高向谷 司朗:2013/01/02(水) 01:50:58 ID:N22/iHaM0
- >>806
「ついでにあの神主も救急車乗せといてください」
冗談半分に司朗は救急隊員に言った。
「……それって……ストーカーじゃない?
気をつけろよ本当。
自分では気付いてないみたいだし」
何を気付いていないかといえば、それはスタイルの事だ。
「ふう、寺にもお参りしなきゃなんねーのにこんな時間になっちまった。
せいぜい夜道には気をつけろよ、じゃーな」
そういうと、司朗はからしを放り出して立ち去った。
- 808 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/02(水) 02:01:13 ID:R36zRj920
- >>807
「ええ、どうぞー」
【鶫も救急車を見送っていった】
「うーむ…
やはりそうでしょうかね。
気づいてない…うーむ?」
【かるく胸に手を当て、濡れたせいで余計に目立つ自分の体を見つめた】
「まぁ、そうかも知れませんね。
分かりました…。なるべく1人では歩かないようにしますよ
じゃあ、さようならー!」
【そう言って手を振り見送っていった】
【同時間…別の何処かで】
?「ああ、鶫の場所がわかったわ。
結晶を通してわかるわ。
これでもう送らずに済みそうね…」
【青い結晶を全身に生やした女性が小さく呟いた】
- 809 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 14:27:20 ID:IRZRROfE0
- あなたは今、都市郊外の荒野の中を進んでいる。
――『ワイバーン討伐の依頼』。
曰く、荒野の先にある山岳地帯の研究施設や別荘などに電気を送るための
送電用鉄塔の一つに、凶暴なワイバーンが住み着きメンテナンスが出来ない状態であるという。
あなたは金のためか、名誉か、それとも親切心からか引き受けた。
寒風吹きすさぶ中、ぽつりぽつりと存在する鉄塔を辿りながら進むと、
問題の鉄塔が見えてきた。
――ぎゃあ、ぎゃあ。
まだ少し距離があるが、ワイバーンの姿がはっきりと確認できる。
体長は3m〜4m程度だろうか。障害物のないこの荒野では向かうからも
貴方の姿がよく見える。何時襲われてもおかしくない状況だ。
- 810 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 14:36:16 ID:R36zRj920
- >>809
【依頼を受けて現れたのは千夜学園の制服をその身にまとった
学生とは思えぬほど豊満な胸を持つスタイルの良い学生であった】
【ニット帽とマフラーを着用しており、帽子からは栗色の髪が見え隠れする】
「…寮が幾度と無く停電に巻き込まれる元凶はやはり…
こういうことですか…!」
【彼女が依頼を受けた理由は、千夜学園の寮内において幾度と無く停電が発生し、
寮生が落ち着いていられる暇があまりなかったためである】
「もしかしたらと思って依頼を受けましたが。
やはり…怪しいモンスターが原因ですか」
【軽くため息をつきながら風呂敷の位置を抱え直す】
「さて…相手はまだ気づいてないようですし」
【風呂敷を地面におろし、木刀や鉄砲…その他様々なものを取り出し始める】
「入念な準備をしておきますか」
【それらのアイテムに力を貯めこみ始めている…
なるべく遠い位置で、標的がわかっているからこそできることだろう】
- 811 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 14:51:55 ID:IRZRROfE0
- >>810
実際のところ寮の停電とは何の関係もないのだが、
鶫はこの場所まで来てしまっている、最早引き返すことはできない。
――『キィッ!!』
鶫は相手が自分に気づいていないと踏んだが、
遮蔽物など全く存在しない荒野では、敵の接近はすぐに分かる。
ワイバーンは鳥のような甲高い鳴き声を一声発すると、
鉄骨を器用に伝い、頂上まで上り……。
――バフッッ!!!
空気が軽くはじけるような音。
ワイバーンが口から火球を発射したのだ。
まだ、距離は遠く問題なく回避することは出来るだろう。
攻撃と言うより威嚇、牽制の色が強い。
- 812 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 14:56:35 ID:R36zRj920
- >>811
「…さすがに荒野の上では気づくのも速かったですね」
【軽くため息をつきながら鶫は一気に駈け出していった】
「その程度なら大丈夫…!!」
【鶫は火の玉を来にせずにひたすら前に走る。
恐らくそれで火の玉を回避できるだろう】
「そしてそこは…」
【そのまま鶫は鉄砲を構えると】
「十分届く…と思います!!」
ガァァァン!
【パワーを貯めて強化されたおもちゃの鉄砲の弾を火を吐いたワイバーンめがけ発射した】
【威力的には本物の拳銃よりは少し強い程度になっているだろう】
- 813 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 15:04:42 ID:IRZRROfE0
- >>812
確かに届くだけなら届くだろう。
しかし、ワイバーンは鉄塔の最上部から宙に体を躍らせると
その力強い両翼で大空へと舞い上がり、銃弾を余裕を持ってかわして見せた。
ここからでは距離が遠く、さきほどの火球と同様に回避の猶予が出来てしまうのだ。
『グャアッッ!!!』
そのまま、高度を一定に保ち空中をすべる様に鶫へと距離を詰めるワイバーン。
鶫の頭上数十mをすれ違いざま、まるで空爆のように数発の火球を吐き出した!
- 814 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 15:11:44 ID:R36zRj920
- >>813
「むっ…速いっ…!」
【鶫はその猛攻を前にかるく驚いていた】
【そして上空を飛び回るワイバーン。】
ドゴォン!
「うわわわっ・・・危なっ!!」
【上空から放たれる火球…それを前に鶫はひたすら右へ、左へぎりぎりの位置で回避するほかはない】
「えっと…耐熱性のあるものは何か…何か…っと…」
【鶫は攻撃を躱しながらもどうにか身を守れそうなものを探し回っていた】
「…むー…これくらいしか無いですか…」
【霧吹きが風呂敷の中にあったことを思い出した鶫はそれを取り出し】
「なるべく…間に合ってくださいよ…!」
【力を一気に溜め込み始めた。と言っても少しだけ時間がかかってしまうだろう】
- 815 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 15:21:41 ID:IRZRROfE0
- >>814
ワイバーンはそのまま大きく迂回しつつ
鶫の様子を伺い、再び突撃を敢行した。
今回は急降下して地面スレスレを飛行しながらの接近。
例の火球をばらまくように吐き散らし、さらにはそのまま体当たりをするつもりだ
- 816 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 15:25:57 ID:R36zRj920
- >>815
「ええい…さすがにかわしきれません…!」
【霧吹きに力を貯めこみながら必死に逃げる鶫】
【撒き散らされる火球を前にしてようやく】
「…これくらいなら…いいでしょう!」
【ワイバーンに向き直って霧吹きを火の玉と、その先のワイバーンへ向ける】
「発射っ!!」
【勢いよく…はないが霧吹きのノズルを引いた】
バシュウウウ!!
【消防車のホースのような威力の水が前方へ飛んでいく!】
【水量も多くなってるように見える…能力の効果によるものであろうか】
- 817 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 15:43:31 ID:IRZRROfE0
- >>816
水流によって幾つかの火球を打ち落とす事ができたが、
ワイバーンの体当たりに対する防御としては、水流は些か力不足であった。
――ドガッ
まるで騎兵のランスチャージのように
重量のあるワイバーンの体が、高速で叩きつけられる。
- 818 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 15:49:39 ID:R36zRj920
- >>817
【ワイバーンの突撃は鶫の腹に鋭く突き刺さった】
「あっ…かふっ!」
【目を見開いて苦しげな悲鳴を上げた鶫は】
ドッ、ガッ!
【後方へ体を回転しながら吹き飛んでいき】
ゴシャァッ!
「っ…あ…」
【むき出しの鉄骨に勢いよく叩きつけられた】
【力なく倒れこむ鶫…しかし】
「…うっ…」
【右腕でお腹を押さえながら、立ち上がろうとしている。
苦しげに体を震わせており、そのダメージは決してかるくはないようだ】
【その右手には大きな力が貯めこまれて行っている】
- 819 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 15:56:38 ID:IRZRROfE0
- >>818
――バシッ!!
体当たりの後、宙を打って後方へと高速で舞い上がるワイバーン。
鶫が大きなダメージを受けたと見るや、再び距離をとって火球を二発、三発と吐き出す。
ダメージを追った鶫は満足に回避行動ができないとふみ、
近接戦の危険を避けて遠距離からゆっくりとしとめるつもりなのだ。
- 820 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 16:01:30 ID:R36zRj920
- >>819
「それで…‥っ…
勝ったと…思わないこと…です!!」
【鶫は来る理想に喋りながら霧吹きを構えた】
ズバシュゥゥゥゥゥ!!
【霧吹きから放出される水はなんと先ほどよりもさらに威力が高まっているのである】
【その勢いは水が弾丸のような速度となって火球へと向かっていく】
- 821 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 16:11:16 ID:IRZRROfE0
- >>820
たしかに、火球を消してしまえば
つかの間の間、ダメージをのがれることはできる。
しかし、水で幾ら火球をかき消した所で、
それを吐き出すワイバーンには今のところダメージは皆無。
遠巻きにして、ひたすら火球を連射するのみ。
このままでは直撃を食らうのもそう遠くないだろう。
- 822 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 16:14:03 ID:R36zRj920
- >>821
「すぐそばにまでは…
届かない…ならば…!」
【霧吹きを放射する一方で、鶫は左手に鉄砲を持ち、力を溜め始める】
(…これの弾の威力と…水の勢いを合わせれば…)
【鶫は霧吹きの後ろから金色に光り輝く鉄砲を構えている…】
「どうっだっ…!」
【一気に引き金を引き、】
ドガァン!!
【エネルギーに包まれた弾丸が発射された】
【その弾丸は霧吹きから放出される水の勢いを背に受けて、更にスピードを増してワイバーンに迫っていく!】
- 823 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 16:37:24 ID:IRZRROfE0
- >>822
『……!』
――バシッッ
勝利を確信して警戒が緩んでいたのか、
弾丸は続く火球を消し飛ばしながらワイバーンに迫り、それを打ち据えた。
ぐらりと空中でワイバーンの体が揺らいだが、
すぐに体勢を立て直すと……。
そのまま、ワイバーンはどこかに飛び去っていってしまった。
空中で体勢を立て直す体力がありながらダメージの濃い鶫を捨て置き、
どこかへと去った事については疑問が残るが、依頼は一応達成といえるだろう。
- 824 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 16:41:10 ID:R36zRj920
- >>823
「…あたった…んでしょうか?」
【そのまま何処かへ飛び去っていくワイバーンを見ながら立ち上がろうとする】
「うっ…さすがに追いかけるのは…むり…です…」
【再びお腹を抑えて座りこんでしまった】
「…あれ…そういえば…
依頼をした人…は・・・?」
【今更疑問を思い返し、あたりを見回してみる】
- 825 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 17:08:47 ID:R36zRj920
- しばらく見ても誰もいなかった…
鶫はしばらくその場にうずくまっていた…
//ひとまず無理やりまとめておきますね
- 826 :名も無き異能都市住民:2013/01/03(木) 17:08:47 ID:IRZRROfE0
- >>824
その後、鶫は依頼を引き受けた斡旋所、もしくは宿に戻り
無事報酬を得る事ができた。
怪我の治療費を差し引いても、十分残る程度の額だ。
// この辺で〆
- 827 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/03(木) 17:12:32 ID:R36zRj920
- //>>825は取り消し!
//ありがとうございました〜
- 828 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/05(土) 21:58:48 ID:Gg1YIwx.0
- 【何処か小高い丘に一人の少女が座っていた】
「…?」
【ふと、街の方に顔を向ける。人があまりいない閑静な住宅街】
「…あれはなにかなの?」
【その上空にポッカリと、黒い穴が出来上がっていた】
「へんなの…」
【不思議そうな顔でその穴を見つめるディス。】
【その穴はブラックホールのように怪しく渦巻いていた】
- 829 :黒沢小百合:2013/01/08(火) 23:20:45 ID:IRZRROfE0
- 【異能都市北・港湾地区】
港湾地区は様々な次元から、人員、物資が流れ込む物流拠点という役割がある。
当然千夜グループの拠点も存在し小百合は日中、そこを視察した後
ヨットクラブで都市の実力者の開催する社交会に出席していた。
「……潮騒の香りと都市のネオンが、
これほど中心部とは違った雰囲気を醸し出すとは。」
しかし、少し退屈を感じた小百合は会場を抜け出し近くのビーチ付近を歩く。
観光客向けのホットドッグスタンドでホットドッグとソフトドリンクを購入し、
港湾を挟んで見える都市中心部のネオンを眺めて。
- 830 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/15(火) 21:31:20 ID:kYpcwhEo0
- 【記録的な雪が異能都市全体に降り注いでいる】
「あうー…まだつくれそうなの〜!」
【…その中の大通りに大小無数の雪だるまが鎮座している】
「こんなにゆきがいっぱいなんてびっくりなのー!」
【その雪だるまの製作者は大通りの真ん中で大きな雪球をゴロゴロと転がしていた】
【全身に包帯を巻いた少女。まるで寒さ知らずの格好で走り回っていた】
- 831 :レラ=バニッシュ:2013/01/15(火) 22:08:20 ID:kBPq1gTA0
- >>830
「よくもまぁ、へこたれない物だな」
ざく、ざく。と雪を踏み鳴らし現れた少女は既に呆れ顔だった。
寒さが堪えるのかディスと比較してこちらは厚いコートを羽織り、手袋もしっかりと着用していた。
端の物から雪だるまを一つ、一つ数えでもしているのかじっくりと眺める。
それを終えて、その多さに辟易したのか、溜息を吐いた。
- 832 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/15(火) 22:15:38 ID:kYpcwhEo0
- >>831
「あうー、ゆきだもの!
いっぱいまっしろでいいとおもうなの〜」
【振り返って嬉しそうに答えるディス】
「ついついいっぱいつくっちゃって…
うまくつくれるようになったからなの」
【大小含めれば通りの向こうにまで有りそうなくらい大量に雪だるまが見えるだろう】
【ディスは照れくさそうにレラを見つめる】
「あ、わすれてたの!こんばんわなの〜」
- 833 :レラ=バニッシュ:2013/01/15(火) 22:26:50 ID:kBPq1gTA0
- >>832
「あぁ、こんばんは。だ」
示された通りの向こうまで視線を向け、僅かの間、口を開けただけだった。
表情は辟易した様子から、驚きと呆れが混ざった物になっていた。
一度視線を落とし、また周囲を眺めた。
あれ程大量の雪だるまを作っても、まだ路面は白に覆われている。
「しかし、まぁ……降ったな」
頭や肩に乗った雪を払う。
その後、寒さに負けて赤くなった鼻を逆の手で押える。
身体が丈夫でないレラの事だ。寒気にも弱いのだろう。
- 834 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/15(火) 22:32:28 ID:kYpcwhEo0
- >>833
「あうー、そうなの。
いっぱいふったなの〜。
でも、もっとふるかなのー」
【微笑みながら空を見上げるディス。まだ雪がちらついているようだ】
「あうー、おはながまっかなのー。
だいじょぶ…かなの?」
【雪だるまを転がしながら、じっとレラに目線を向けていく】
- 835 :レラ=バニッシュ:2013/01/15(火) 22:44:28 ID:kBPq1gTA0
- >>834
「これ以上降られても、僕は困るがな……」
まだ飽きず、足りない様子のディスが理解できないと言いたげだ。
紅潮した鼻を指摘されると手袋の上から軽く摘み、寒さからくる痛みに耐えつつ、
「余り大丈夫でないな……寒い。
本来ならば余り出たく無かったが……」
今度は逆の手で頭を抑えた。
そう言えば、以前から頭痛と熱を訴えていた。それも原因不明の。
寒気に当てられ結構堪えているのだろう。今レラの取っているポーズは割かしシュールだが、本人は大真面目なのだろう。
- 836 :名も無き異能都市住民:2013/01/15(火) 22:46:29 ID:IRZRROfE0
- >>833-834
大通りという事もあって、周囲には人通りも多く
ディスのように雪だるまを造ったり、雪玉を作ったりして遊ぶものの姿も見える。
――と、その一角にひとだかり。
見れば、行商がホットドリンクを通行人に売っているようで
寒さにたまりかねた人々が、列を作っている。
- 837 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/15(火) 22:50:42 ID:kYpcwhEo0
- >>835
「あう、そっかなの…
さむいのはだめかなの?」
【ディスは残念そうに答える】
「『でぃす』はさむいほうにはつよい…みたいなの。
よくわからないんだけどなの。」
【どうも辛そうなレラを見て心配そうな顔をする】
「これであったかくならないかなの…」
【放って置けなくなったのか】
しゅるしゅるしゅる
【手足の包帯をほどいて伸ばしてみせる】
>>836
「…?ちょっといいにおいがするの」
【くんくんと匂いを嗅いでディスは辺りを確認する】
「うわー、ひとがいっぱいいるの!
なにかうってるのかなの〜!」
【列を見つけたディスは何気なくその店の方に歩いて行ってみる】
- 838 :レラ=バニッシュ:2013/01/15(火) 23:08:19 ID:kBPq1gTA0
- >>836
『あ、サンタのおねーちゃんあそぼー!』
「なっ……また! 貴様等と遊ぶ暇など無い!」
バレた。
以前テロ的なサンタ活動をした時の子どももその場に居たらしく。
レラの側に寄るまではないが雪玉を見せつけつつ声を上げた。
レラの口振りから、既に何度も誘われる顔見知りの様だ……。
>>837
「少なくともこの寒さは想定外だ」
踏めば靴が埋まりそうな程。
今履いているのがブーツで無ければ足首が雪に濡れた可能性があった。
それ程雪が積もれば、寒さも一入。と言う事で。
「健康なのは良い事だ。と思うがな」
言っていることは正しいのだが、それを言う人間には説得力が無い。
包帯を伸ばされた意味は直ぐに理解出来た。
巻け。と言う事なのだろうが、それを掴み押し返す形で断った。
「気持ちはありがたいが……無理があるだろう」
包帯で寒さがしのげるか。では無く、巻く事でお互い身動きが取れなくなるのでは無いのか。と。
ディスの鼻の良さにまた驚きながら後をついていく。
- 839 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/15(火) 23:13:00 ID:kYpcwhEo0
- >>838
「あうー…
さむいのがよくわからないから…
すごくさむいのかなの、こういうときはなの」
【寒さに強いのか、ディスはふしぎそうに答えた】
「あう、やっぱりこれじゃあだめかなの」
【少し残念そうに言う】
「あう?そのこはなの?」
- 840 :レラ=バニッシュ:2013/01/15(火) 23:25:00 ID:kBPq1gTA0
- >>839
「こういう日は特に寒いな」
ディスが痛みにも、全体的な感覚に乏しい事は知っている。
が、この寒さが解らない。と言う感覚は少し理解が出来ない。
「そうだな……何と例えればいいか」
故に、少し困った顔をする。
「いや……僕は嬉しいぞ、ディス」
僅かに微笑みを添えて。
雪玉を掲げてこちらを眺めたままの少年に、手で追い払うジェスチャーをして。
「なんでもない。ほら行くぞ!」
振り返り少年に背を向けるとディスの背中を押し人だかりに強引に進めていった。
- 841 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/15(火) 23:29:29 ID:kYpcwhEo0
- >>840
「あうー、そっかなのー…
ゆきがふるひはとくにさむいのかなの…」
【納得…下かどうかは分からないが理解はしたようである】
「あうー…ありがとなの」
【ディスも何処か嬉しそうに答える】
「ん、あ…あうー。
なんでもないのー?」
【ディスは首を傾げながらも人の列に押しやられていった】
「なにかうってるのかなの…
いいにおいだけどなの」
【そう言って列に立っている・・・】
- 842 :レラ=バニッシュ:2013/01/15(火) 23:46:58 ID:kBPq1gTA0
- >>841
「そうだな……簡単に言えばそうだ。
雲にあるものが凍って、落ちてきた物なのだからな」
理屈を言っても理解できるものか……。
と、頭を抱え、簡単に口にする程度にしておく。
「なんでもない……ほら!」
ディスを押してやってきた人だかり。
広場をあとにして、通りの行商の元へ。
行列の先頭から抜けた人達を見れば、ホットドリンクの列だという事が解るだろうか。
- 843 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/15(火) 23:55:19 ID:kYpcwhEo0
- >>842
「うーん…
すごくつめたいものってことかなの…?」
【じっと雪を見つめていう。】
「んうー…
このひとのむこうからいいにおいがするなの…
なんなのかなの〜」
【ふしぎそうに辺りの列を見て言う】
- 844 :レラ=バニッシュ:2013/01/16(水) 00:07:26 ID:kBPq1gTA0
- >>843
「そう言う事だ」
深く突っ込んでも解らないだろうし……自身も雪に深い知識が有る訳でも無い。
これ以上話すのも気が引けるので、流しておく。
「ホットドリンクの様だな。
寒い体を温めるのにはちょうどいいだろう……奢ってやる」
- 845 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/16(水) 00:09:14 ID:kYpcwhEo0
- >>844
「こんなにきれーだけど、
あつくないなんてふしぎなの〜」
【感心するように言う。少し不思議な言い回しである】
「あうー、ひょっとしてあったかいなの?
それだったらほしいなの…
おごるなの?よくわからないけどありがとなの!」
【…ひとまず嬉しそうである】
- 846 :レラ=バニッシュ:2013/01/16(水) 00:38:59 ID:kBPq1gTA0
- >>845
「綺麗だから温かい。とは理解出来ん物だがな」
感覚に乏しいディス特有のそれ。
理解は出来ないが、面白い。とは思う。
「あぁ、暖かいらしいな。
ドリンクなら列も直ぐ捌けるだろう。少しだけ待っていろ」
この寒さで暖の恋しい人間が多いらしく、列は長い。
しかし、レラの言葉通り直ぐに二人の順番がやってきた。
『お嬢ちゃん達もかい?』
「チッ……二つ頼む」
お譲ちゃんというフレーズが気に入らなかったのか開口一番舌打ちを。
それに少しだけ面食らった様子を見せた店主が、少しだけシュールな場面。
程なく、二つ手に入れたレラがディスの元へ一つ突き出す。
……どことなく素っ気ないのは「お譲ちゃん」呼びのせいだろう。
- 847 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/16(水) 00:44:15 ID:kYpcwhEo0
- >>846
「うーん、あったかいのしかしらないからかなの…」
【手のひらに乗っかって徐々に溶けていく雪を見つめながらつぶやいた】
「そっかなの、ちょっとだけまってるからなの〜」
【嬉しそうに答えて手を降った】
【しばらくして…】
「ん、ありがとなの…
わー…あったかいなの」
【そっけなく突き出されたのを気に留めずにカップを手にとった】
「いいにおい、なんだかあまそうなのー」
【そう言ってゆっくりと口を付けに行った】
- 848 :レラ=バニッシュ:2013/01/16(水) 00:53:42 ID:kBPq1gTA0
- >>847
「それは珍しいな……。
僕は雪に触れても冷たい、としか」
手袋に落ちる雪片の一つ。
黒い地に落ちれば雪の結晶は綺麗に見える。
「味は……どうだかな。
先ずは、ディスに頼む」
寒さに弱い上に、猫舌。
手袋の上掴むのがやっとで、とてもでは無いがまだ飲めはしない。
- 849 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/16(水) 00:59:34 ID:kYpcwhEo0
- >>848
「うーん…
でも、きれいなのはわかるなの。
あついのはにがてで、こういうのはわりとなの…」
【雪の結晶をじっと見つめて答えた】
「これはとってもきれいなの…」
【そう言って微笑んだ】
「あう、わかったの…」
【ディスはソーっとホットドリンクを飲んでいく】
「んー。あったかいなのー。
あと…やっぱりあまいかなの。」
【かるく飲んだ上でそういった感想を述べる。】
「だから、おいしいなのー」
【嬉しそうに答えた】
- 850 :レラ=バニッシュ:2013/01/16(水) 01:10:38 ID:6R.ChjHE0
- >>849
「フフッ……綺麗な事には違いないな」
手袋を嵌めた手を振って、積もるには程遠いが集まった雪を落す。
「ふむ……甘いのか」
匂いを嗅ごうにも鼻を近づけるだけで熱い。
ディスの話を聞くだけで、味わうのは後にすることにした。
「……そろそろ帰るぞ、こういう日は屋内で温もるに限るんだ……」
普段からそんな生活な気はするが。
そう言うとはぁ。と大きな白い息を吐き出し歩いて行く。
- 851 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/01/16(水) 01:19:17 ID:kYpcwhEo0
- >>850
「うん、だからうれしいかなの」
【嬉しそうに微笑んでいるようだ】
「そうなの、あまくておいしいよなのー
それに、すっごくあったまるからなの」
【ニッコリと満面の笑顔で返した】
「わかったの、
じゃあ、かえってみようかなの」
【そう言って無数の雪だるまたちの間を歩いて行く】
「でも、ゆきがふってるのに、
あそこだけはぽっかりしてるねなの…」
【そう言ってじっとおかの方に続く空を見つめた】
【空に大きな黒い穴が空き、軽く紫電を纏いながら渦巻いていた】
- 852 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/22(火) 21:54:56 ID:HrlHSLJw0
- 「…?なんか変ですね」
【箱庭システム前に少女が立っていた。
その少女はじっと端末を見つめて言う】
「最近の戦闘記録…片方が行方不明ってどういうことなんでしょうね…」
- 853 :ユリウス=アドヴァルド:2013/01/25(金) 21:58:38 ID:FuFd42HU0
- 【住宅街の大穴】
底の見えない巨大な穴。
半径30m程のその空洞には、夜の暗がりと相まって闇が詰まっているようにも見えた。
「あーんー……」
それを覗き込む少女が居た。
桃色のフリルをふんだんに使ったドレスと、ウェーブの掛かった髪は暗がりからでもよく見えた。
表情は良く見え無かったが、声を聞く限り浮かない物なのだろう。
水平にした手を眉に重ね、爪先立ちをして少しでも高く、巨大穴のより遠くを見ようとする。
少しして穴から離れるとがっくりと肩を落として溜息をついた。
- 854 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/25(金) 23:04:50 ID:OhByE3hs0
- >>853
【そこへ近づいてくる影あり】
「ん?この大きな穴は…」
【じっと穴を見つめながらつぶやいた】
「あ、ここはあぶないですか?」
【じっと近くにいたアドヴァルドを見て言う】
- 855 :ユリウス:2013/01/26(土) 00:07:24 ID:2o/zhyYM0
- >>854
「おねーちゃん、どうしたの?」
聞こえた声に、振り返る。
薔薇の花を逆さまに取り付けたような形状の、フリルタップリなバルーンスカート。
他にも袖口はテッポウユリの如く、風に揺れる桃の髪は花弁の一枚の様に柔らかそうな物だった。
「んー、あぶないかな?
ユリウスもわからないよ。おちたらどこにいっちゃうのか」
再び手を目の上に被せ、底を大きく見渡しながら答えた。
- 856 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/26(土) 00:12:33 ID:OhByE3hs0
- >>855
「いえ、この大きな穴が気になって…
何分市街地のど真ん中ですからね。嫌でも目立ちます」
【そう言ってじっとユリウスを見る】
「底がないんでしょうかね…
まったくもって恐ろしいです」
【かるく穴の底をみてみるが、鶫はすぐに顔を引っ込めた】
「…落としたものが空から降ってきたりなんてことはありませんかね…」
【何かを思い返すように空を見上げた】
- 857 :ユリウス:2013/01/26(土) 00:26:50 ID:2o/zhyYM0
- >>856
周囲を見渡し、ハットした表情を浮かべる。
驚いたのか、開いた掌を口に当てていた。
「わっ! じゃあ、ここにいたひとたちはどこにいっちゃったのかな?」
穴は住宅街の中心に、半ば無理矢理開かれたように見えた。
円周に沿った位置にあった家は綺麗に切り取られ断たれてしまっている。
少女はそれを眺めた後、また大穴に視線を落としてそう口にした。
あ。と口にすると足元に置いてあった棒切れを手にとった。
「でも、いちばんしたはあるみたいだよ」
手にしたそれの先端を見詰めつつ左右に振りながら言った。
見れば、棒切れの先端には紐が括られており、更に辿った紐の先には黄色い花がくっついていた。
それを、一度大穴から離すと、助走を付けてその上から花を大穴に投げ入れた。
「おねーちゃんから『あがってくる』かもしれないからみてて。っていわれてるの」
- 858 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/26(土) 00:34:15 ID:OhByE3hs0
- >>857
「人…?
まさかこの大穴の上には住宅があって…?
だとしたら、消えてしまったんでしょうか…」
【不安そうに穴を覗きこむ】
「はぁ、一度確かめてみたんですね…
それなら底なしというわけではないのですか…」
【その紐先の花を見ながら言う。】
「あっ、上がってくる?
人がでしょうか?」
【投げ入れられた花を見て、じっと穴を再び覗き込み始めた】
- 859 :ユリウス:2013/01/26(土) 00:47:22 ID:2o/zhyYM0
- >>858
「ううん、おねーちゃんからきいただけ」
紐は結構な長さがあり、花は見る見る内に小さくなっていく。
ピン。と紐が張って花が跳ねた時には、それがギリギリ感じられる程のサイズにまでなってしまっていた。
見る限り、どうやら棒切れは釣竿のようだった。
『あがってくる』何かを釣る気なのだろうか、淵に座り脚を穴の中に放り出し闇の中の花を見つめていた。
「おねーちゃんは、うわさをきいたことない?」
街中に張り出された幾つかの依頼書や、出処の分からない噂話。
まだひっそりとしている物だったが、それは徐々に広まりつつあった物。
「ここにでてくるんだって?」
少女自身も良く解らないのだろう曖昧な口調だった。
尤も、噂の正体は黒い影で、ハッキリと見た者は居ないという噂なのだが……。
- 860 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/26(土) 00:53:10 ID:OhByE3hs0
- >>859
「ふーん…
よくわかりませんが、大変そうです…」
【じっとヒモを見つめながら答える】
「…これでその何かを吊り上げたりできるんですか?」
【疑問に思ったようで、顔を上げて尋ねる鶫】
「噂…張り出されてた依頼書に穴の話は合ったような気がしますが…
それがこの大穴ってことなんでしょうかね」
【…鶫はその依頼を見たことはあるものの、
参加はしていなかった。何が合ったのかもあまり聞いていない】
「出てくる…わかりませんね。
何が出てくるのかが…」
【手をかるく頬に当ててため息を付いた。何が出てくるのか、わかりかねてるようである】
- 861 :ユリウス:2013/01/26(土) 01:03:38 ID:2o/zhyYM0
- >>860
キッパリと答えた。
「わかんない」
ピン、ピンと棒切れを跳ねさせると紐が揺れ、その振動が伝わった花は活きが良さそうに跳ねた。
引っ張り上げる事はしないまま棒切れを床に置くと、少女は立ち上がり鞄へと歩いて行った。
「そうだよ」
今度は、ハッキリとした返事。
鞄の蓋を開けて中から小さな袋を取り出しながらの返答だった。
防人の元へ歩み寄ってくると、袋を差し出す。カチャリと音がした。
「それをみてるの。
……てつだってよ。あしたもきて?」
- 862 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/26(土) 01:10:05 ID:OhByE3hs0
- >>861
「あー…そうですか」
【わかんないならしょうがない。鶫はそう思って立ち上がった】
「やはりこの穴には何かあるってことですね…
手伝う?ええ…できることはしようかなと思います。
個人的にこの穴に興味が出て来ましたからね」
【ユリウスに顔を向け大きく頷いた】
「何を手伝えばいいかは…
明日聞けばいいですか?」
- 863 :ユリウス:2013/01/26(土) 01:18:17 ID:2o/zhyYM0
- >>862
「やたっ♪」
両掌に乗せられて、大事そうに向けられた袋。
ぶんぶんと軽く振って存在をアピールさせると、金属質な音が聞こえた。
「あげる。
いらいをてつだってくれたひとにあげてるおかね」
手伝ってくれる事が余程嬉しいのだろう。
満面の笑顔は向日葵に喩えられる事があるが、まさにそうだと言い切れる程の明るさだった。
「あしたもきっとひまだから、ユリウスとたくさんおはなししてくれるとうれしいな!」
- 864 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/26(土) 01:21:55 ID:OhByE3hs0
- >>863
「むっそうですか…
お金も気になりますが、もちろん依頼は受けてみますよ」
【多分明日の…そう思っていた鶫だが】
「…今もらってもいいんですか?
えっと、それはどうも…」
【かるく驚きながら近寄っていく】
「ええ、分かりました。
口下手ではありますが私で良ければいいですよ」
【嬉しそうに頷いて返した鶫】
- 865 :ユリウス:2013/01/26(土) 01:37:08 ID:2o/zhyYM0
- >>864
「あしたきてくれるんでしょ?」
ふふっ。と笑い声を隠し切れず漏らす。
「あしたもずっとここにいるから、きてね」
鞄の蓋を閉じつつ喋る。
ユリウスも今日はもう切り上げるようだ。
- 866 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/26(土) 01:42:07 ID:OhByE3hs0
- >>865
「ん、そうですね。
それじゃあ明日を楽しみにしてますよ」
【少し恥ずかしそうに頭を掻いて】
「じゃあまた明日。
いっぱいお話しましょうね」
【にっこり微笑みながら手を振って歩いて行った】
「……依頼…怪物退治だったらわかりやすいんですが」
【去り際にかるくつぶやいた】
//おやすみなさいです…
- 867 :ユリウス:2013/01/26(土) 01:50:44 ID:2o/zhyYM0
- >>866
「ばいばーい!」
去っていく姿に、背伸びをした上から大きく伸ばした手を振って見送った。
鞄を持ち上げ、棒切れも拾い上げようと振り返った所で、小さく口を開いた。
「あ、おちちゃった」
- 868 :リーナ:2013/01/30(水) 21:22:25 ID:N22/iHaM0
- 「フランクリン!フランクリーン!!!
……もうー、あいつ何所行ったんだ?」
デニムジャケットにジーンズというごわごわな格好の少女が歩いていた。
周囲を見渡しながら何かを呼ぶように叫んでいる。
「急に走り出して……!
変なジイさんが急に通り過ぎてびびったか!」
明らかに人間が入れなさそうな路地を覗き込んだりしている。
探している対象は人ではないらしい。
「うう、まだ耳がキーンとするぜ……。
なんなんだあの爺さん……」
- 869 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 21:27:57 ID:OhByE3hs0
- >>868
「今の声は一体何でしょうね…」
【たまたま路地を歩いていた鶫は声のした方に足を運んでいった】
「そこにいる人はだれです?」
【路地をのぞき込んでいる女性に向けてかるく手を振ってみせる】
【千夜学園の制服を着て、ニット帽とマフラーを纏ったいかにも学生という風貌の少女。】
【ただし制服では隠し切れないくらいスタイルの良い学生である】
- 870 :リーナ:2013/01/30(水) 21:34:12 ID:N22/iHaM0
- >>869
「あっ、制服だ。
羨ましいぜ!」
〜ぜ!という荒っぽい口調に反し、声の主は鶫と同世代ぐらいの少女。
ただ格好も全身デニムと少々荒っぽい。
「この辺で犬見なかった?
雑種なんだけど足の短い……そうそうコーギー風のさ」
どうやら犬を探していたらしかった。
「変な凄いスピードで走ってくる爺さんが通りがかってさ、
その衝撃波にビビッたのか逃げちまったんだ……」
- 871 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 21:40:04 ID:OhByE3hs0
- >>870
「羨ましいですか?
ふーむ、そんなに珍しいんですかね…」
【ふしぎそうに自分の格好を見る】
「うーむ、犬はそこかしこにいますから
難しいですね…見てないかもしれません」
【頭をかるく下げながら答える】
「すごいスピード?
異能をもってる人なんでしょうか…
しかしそんな事が合ったんですか。」
【そう言ってじっとリーナを見る】
「私は大きな音がしたんで
もっと大変なことが合ったのかと」
- 872 :リーナ:2013/01/30(水) 21:47:54 ID:N22/iHaM0
- >>871
「いやあ、俺学校行ったこと無いからさ。
読み書きとか一通りは兄さんに教えてもらったけど」
笑いながら頭を掻いて言った。
「この都市ではそういう奴が一杯居るって聞いたからさ、
この都市に来たんだけど、本当に変な奴が居るんだなあ。
あの爺さん、足なんか銀色の機械だったぜ」
その爺さんが走っていったという方角を指差して言った。
すると突然、彼女の顔が笑顔に変わる。
「あっ!フランクリン!
もー、何所行ってたんだよ、心配したぜ?」
走ってくるのは、確かにコーギーに似た犬であった。
ワンワンとしか叫ばず、見た目にも特に問題は見られない、
この都市では逆に珍しいかもしれないただの犬であった。
- 873 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 21:56:19 ID:OhByE3hs0
- >>872
「うーむ…
そういう地帯の生まれなんでしょうか…」
【その顔つきはどこか心配そうだ】
「まぁ、いろんな能力者がいますから
慣れていったほうがいいですよ。
…能力じゃなくて機械の力かもしれませんね」
【かるく笑いながら言葉を返す。そして指さした邦楽を見ると】
「あぁ、その子があなたの犬なんですね?
良かったですね、見つかって…」
【そう言って犬の方へと近寄っていく】
(見たところ普通の犬のようですね…)
「あの子みたいに何かの能力をもってるというわけでもないですよね」
【恐る恐るその犬を見つめる】
- 874 :リーナ:2013/01/30(水) 22:01:28 ID:N22/iHaM0
- >>873
「機会があれば話してやるよ」
笑いながら言った。
「こいつか?こいつは俺の知る限りじゃただの犬だぜ?」
フランクリンを撫でながら言う。
「こいつは俺がこの都市に来た日に拾ったんだ。
あの頃は全部が全部一人で心細かったから、
つい情に流されちまって、今じゃ唯一の家族だ。
……あの子ってなんだよ。やっぱり普通じゃない犬も一杯居るらしいな」
- 875 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 22:04:03 ID:OhByE3hs0
- >>874
「はぁー、それは若干気になりますね」
【笑いながら答えるのを見て、取り越し苦労だろうと思う鶫であった】
「成る程…この街では案外普通の犬も居るんですねえ」
【鶫も撫でてみようと手を伸ばした】
「いいですね、新しい家族なんていい響きですよ。
大切に飼ってあげてくださいね」
【嬉しそうに頷いて答える】
「ええ、と言っても羊のような犬のような、
よくわからない生き物でしたけどね」
【かるく微笑んで答える】
- 876 :リーナ:2013/01/30(水) 22:12:59 ID:N22/iHaM0
- >>875
「なんだそりゃこわっ!
バケモンじゃねえか」
鶫にフランクリンは気持ちよさそうに撫でられるのみ。
「ほら、お手!」
彼女がそう言うと、フランクリンは素早く手を重ねた。
「おかわり!伏せ!鎮鎮!」
素直に指示を聞いていく。
「一通りは叩き込んでやったぜ。
実際にはウチの大家が勝手に仕込みやがっただけだけどよ。
まあこれが出来るぐらい物覚えが良いならアパートでも飼って良いってよ」
- 877 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 22:16:59 ID:OhByE3hs0
- >>876
「ええ、あと喋れたような気がしますね。
武器を背中から取り出したりすることも合ったと思います」
【にこやかに答える鶫。なんともシュールな話である】
「ほほう、結構フワフワしてますね」
【撫でてみてかなり興味をそそられたようである】
「うわぁ、うまいうまい!
随分と賢い子ですねえ」
【指示を見事に成し遂げたフランクリンを見て楽しそうに言う】
「確かに、これだけ利口だったら安心でしょうねえ。大家さんも」
- 878 :リーナ:2013/01/30(水) 22:21:14 ID:N22/iHaM0
- >>877
「やめて!そんな話聞きたくない!」
耳をふさいで首を振る。
自分の信じられない世界に対する現実逃避だ。
「まあ飼って良いのは特例で、
そのあとほかの住民全員に飼って良いですかって頭下げさせられたからなあ。
しょうがないけどよ」
フランクリンを再び撫で始めた。
「毎日俺がブラッシングしてやってるからだよなー、フランクリン。
……感謝するんだぜ?たまには恩返しとかしてくれても良いんだぜ?」
- 879 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 22:24:45 ID:OhByE3hs0
- >>878
「なんというかすいません…
まぁ凶暴な生き物じゃないから大丈夫ですよ」
【どこか申し訳なさそうに言う】
「ふむ、それで皆さんからの承諾も受けられたわけですね。
ならば晴れて此処の住人ですよ」
【ねっ、と言ってフランクリンを見つめる】
「これからの頑張り次第で
恩返ししてもらえるかもしれませんね。
どうやってかはわかりませんけど」
【その様子を微笑ましく見守っている】
- 880 :リーナ:2013/01/30(水) 22:29:05 ID:N22/iHaM0
- >>879
「……うーん、頼むから自分の毛を抜いて機織りとかは勘弁して欲しいぜ」
犬の恩返し。
「そういやあんた、どっかで見たことあるぜ!
千夜の制服もそうだけどさ」
そう言って、鶫をじろじろと見た。
「……思い出した!
闘祭の優勝者だろ?
道具を強化する能力の防人鶫!」
- 881 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 22:33:28 ID:OhByE3hs0
- >>880
「ふーむ、せっかく綺麗な毛なんですものね。
抜いたりするのはなしですよー」
【そう言ってまたけを撫でていく】
「或いはここほれワンワンで財宝を見つけてくれたり…
なんて」
【かるく笑いながら答えた】
「ん?ああ、なるほど…」
【ジロジロ見られて少し恥ずかしそうだ】
「え、ええ。恥ずかしながらそうなんです。
…なかなか有名になったみたいですね」
【わかっていたが、そう言って若干恥ずかしそうに答える】
「案外分かるものなんですねー。」
【かるく驚いているようだ。最ももしかしたらと
多くの人に視線を向けられていたのだが】
- 882 :リーナ:2013/01/30(水) 22:39:03 ID:N22/iHaM0
- >>881
「すっげえなー。
何歳だっけ?俺よりも年下だっけ?
それで優勝なんてさ!」
鶫の肩をばんばん叩いてくる。
腕っ節は恐らく通常の女性よりは強い。
「俺はリーナってんだ。
苗字は無いぜ。
電磁霞のリーナって呼んでくれ」
妙な異名だが、能力に関係する言葉だろうか。
「情報屋みたいなことをやってる。
二ヶ月に一度ぐらいな!」
- 883 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 22:43:27 ID:OhByE3hs0
- >>882
「えーっと、高校一年ですから
まぁ、15歳くらいでしょうかね」
【少し曖昧そうに答える。とてもそうは見えないスタイルであるが】
「っと…
結構強いですね。」
【叩かれた肩を軽く落として答える】
「リーナさんですね、よろしくお願いします。
電磁…?」
【頭を下げて挨拶するが、異名が気になって顔を上げる】
「電磁霞って、何かの通り名なんですか?」
【どこか不思議そうな顔で言う】
「情報屋ですか…
それだと人を見ぬく能力に長けてそうですね」
【それですぐわかったのか、と頷いた】
- 884 :リーナ:2013/01/30(水) 22:50:39 ID:N22/iHaM0
- >>883
「拾った新聞で読んだだけだぜ?」
まあ、この街に来て一年程度で、人脈も薄いの彼女ならそうなるか。
「ああ、俺の邪気眼能力の磁針眼のことだ。
まあ、いずれ戦いの場で見ることもあるだろ!」
ポケットから古ぼけた方位磁石を取り出して言った。
磁力に関する能力なのは明白だった。
- 885 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 22:54:01 ID:OhByE3hs0
- >>884
「新聞、新聞にも確かに乗ってたような気がします…
あの時は寮の友達にかなり質問攻めにされました…
…表彰式での一言とかをなんども…」
【その時のことを思い出すように答える。かるく蹲った】
「磁針…
磁力関係ですかね。
ぜひとも見てみたいですね」
【興味津々で磁石を見つめる】
「まぁいつか見る機会もあるでしょうね。
ここには戦闘を行える施設もありますし」
- 886 :リーナ:2013/01/30(水) 23:00:51 ID:N22/iHaM0
- >>885
「寮に行ってんのかー。
いいなー友達一杯出来そうだぜ」
蹲る鶫を横目に眼を輝かせていた。
なんかそういうものに飢えてるんだろうか。
「ああー、あの箱庭って奴かー。
俺は山篭りの方が好きだけどなあ」
筋トレしても実感が出ないあたりが、と付け加える。
というか腕力はやはりそれか。
「おっと、フランクリンが急かしてる。
そういや散歩の続きだったぜ。
じゃあなー、また会おうぜ、鶫ー!」
そう言って、リーナはフランクリンのリードを握って走り去った。
- 887 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/01/30(水) 23:03:51 ID:OhByE3hs0
- >>886
「まぁ恥ずかしながら…」
【少し目を下にむけて言う】
(……中には変な感情を持たれてる人もいるんですが)
【口には出さずに考える】
「それもいいですね。
外で特訓のほうが効果が目に見えて分かりますし」
【嬉しそうに答える】
「ん、散歩の続きですか
じゃあさようならー。
今度は離さないように気をつけてくださいねー」
【微笑みながら手を振っていった】
「はぁー、さて…
わたしも特訓しますか」
【そう言って鶫は箱庭の方へと向かっていった】
- 888 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 21:51:40 ID:OhByE3hs0
- 【大きな通り、思ったより人となりが少ない夕方】
「…痛かった割りには大したダメージにならなくてよかったです…」
【一人の学生が歩いている。どうやら病院帰りのようである】
「やはり私に必要なのは
他の人との協力…でしょうね」
【そう言って頷いた】
- 889 :名も無き異能都市住民:2013/02/04(月) 21:59:47 ID:RRIFCANoO
- >>888
裏路地に繋がる細道から、一人の男が飛び出してくる。
男の服装は、簡単に言ってしまえば、頭の悪い格好そのもの、しかも時代錯誤な風潮すら伺える。
無意味かつ必要以上にに服を着崩したり、服の一部を破いて肌の露出を増やしたり、髪を何色も混じったカラフルに染めたり―――お世辞にも好印象を与えないような外見だ。
「……そこのアンタ、何かの大会の優勝者、だよな、た、助け、助けてくれっ!」
そんな男が、必死になって助けを求めてくるのだが、どうするかは防人次第だろう。
- 890 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 22:02:28 ID:OhByE3hs0
- >>889
「…え、はいそうですが…
どうしました?」
【鶫は助けを求める声に気づいて近寄っていく】
「助けが必要なんですか…
ひとまずいきさつを教えていただければいいんですが…
まずは走りましょうか」
【そう言って勢い良く男の腕を引っ張って走り始める】
【警戒をしていないわけではない。なのでなるべく人の多い場所へ行こうとしているのだ】
- 891 :名も無き異能都市住民:2013/02/04(月) 22:09:17 ID:RRIFCANoO
- >>890
「だ、駄目だっ!離れられねえ!んな事やってたら仲間が殺られちまうんだ!」
「真面目な奴等から見れば馬鹿の集まりかもしれねえが、俺からみたら大切な仲間なんだ、頼む、手伝ってくれよ!?」
男は此処を離れる事を拒み、仲間を助けたいと言う。
言われてみれば男が飛び出てきた路地から、近くの治安維持組織まではそう遠くない。
元々はそちらに助けを求めようとしたのかもしれないが、実力者が転がっていたから其方を捕まえた方が早いと判断した―――と考えるのが無難だろう。
- 892 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 22:12:18 ID:OhByE3hs0
- >>891
「ふむ…
目をつけられたってことですか?
不運な状況なのはわかりました」
【鶫はかるく頷いてから手を離す】
「分かりました。
あなたを助けましょう。ただし…」
【ぐっと拳を握って言う】
「助けたアカツキには、
悪いことをしたなら償ってくださいね!」
【鶫はそのまま素早く】
ダンッ!
【路地裏の方へと走っていった】
- 893 :ルファス:2013/02/04(月) 22:17:08 ID:RRIFCANoO
- >>892
裏路地に入った時、防人は銃声に怒声や悲鳴、加え物が壊れる音が入り交じった戦闘音を嫌でも耳にするだろう。
だが、それはすぐに収まり、裏路地は静寂を取り戻す。
音がしていた場所に向かえば其処には、防人も見た覚えのある人影が存在していて。
「……やれやれ、またお前かよ」
- 894 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 22:24:05 ID:OhByE3hs0
- >>893
「むっ…もう戦いが始まってますかね…
あっちでしょうか?」
【音を頼りに鶫は走っていった。そして対峙する】
「あぁ、またあなたですか…」
【鶫はその人影を見てかるく頭を掻いた】
「すいませんね。またお仕事の邪魔になってしまうかもしれません…
どうも考えがかち合わないとこうなってしまうようですね」
- 895 :ルファス:2013/02/04(月) 22:28:54 ID:RRIFCANoO
- >>894
「……いや、別に構わないさ、どうせお前は、あの一人逃げ出した腰抜けを庇うつもりなんだろう?」
「だったら此処でお前は殺す―――それで、この縁もこれで終わり、最後の一度だと思えば、案外腹も立たないものだからな」
当たり前のような口調で、投げ掛けられる死の宣告。
防人がその言葉に返事をする前に、青年の手にした拳銃は、防人の腹部と太股の辺りを狙い、数発の弾丸を吐き出す。
- 896 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 22:31:43 ID:OhByE3hs0
- >>895
「あいにくこういう性分なものでっ…!」
【鶫は素早く弾丸を右に飛んで避ける】
「悪いですが、
やられるのだけは避けたいですね!
出来ればああいうタイプはブタ箱のほうが似合いですから!」
【鶫は負けじと武器を取り出して勢いよく投げつけた】
【円盤状の物体。おそらくはフリスビーか何かだろう】
- 897 :ルファス:2013/02/04(月) 22:41:17 ID:RRIFCANoO
- >>896
「そうか、なら、あんな連中を助けようなんて思わない事だな」
「大した力も無いのに、人の恨みを買ってる以上、死んで当然なんだよ、解るだろ?」
武器を取り出すのと同時に、青年は異能を起動させる。
普通の状態でもアレを撃ち落とすのは容易だが、それだけで終わってしまっては意味が薄い、追撃を加え、更に追い込まねば意味が無いのだ。
銃口が光を吐き出す、青年の素早い動作は一瞬で二発の弾丸を放ち、その一発一発の狙いも精確無比。
一発はフリスビーを破砕する為に、もう一発は、防人の足を破壊する為に、真っ直ぐに飛翔するだろう。
そして、それだけでは終わらない―――青年は防人が回避動作に入ったら、その移動するであろう場所にも一発の弾丸を放つ筈だ。
“思考加速”を使ったこの戦いは、後出しジャンケンに似ているかもしれない。
相手がグーを出すのを見てからパーを出す、それと要領は全く同じだ。
- 898 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 22:46:19 ID:OhByE3hs0
- >>897
「なに…取り返しがつかないことかどうかぐらいは…
知りたいですね!」
【鶫は弾丸を発射したのを見て】
「ならば、これくらいは…!」
【そう言って発射された弾を避ける…が】
バスッ!
「うっ…!」
【避けた箇所にまで弾が飛び、そこで弾丸を足に打ち込まれてしまった
「…本当にずるいですね、
まるで先を読まれてるようで、やりにくいじゃないですか…」
【足を押さえながら鶫は膝をついた】
- 899 :ルファス:2013/02/04(月) 22:59:37 ID:RRIFCANoO
- >>898
「“恨まれる”選択肢を選んだのはアイツ等だろ、なら、その時点で決まりなんだよ」
「そもそも、こんな場所で集まって馬鹿やって、人様に迷惑掛けなかったら“駆除”の依頼なんてされなかった」
足を弾丸が穿ち、動きを止めたのをこの青年が見過ごす筈がない。
膝を付いた瞬間に、無事な方の足にも弾丸を何発も撃ち込む為、トリガーを容赦無く、何度も何度も引くだろう。
「……おいおい、甘えるのも大概にしろよ、俺はこれでも大分紳士的な方なんだ」
「それとも、自分に有利な環境で、自分の得意な距離で、自分の反応速度に合わせて戦ってくれないのが嫌だとでも言うつもりか?」
- 900 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 23:07:33 ID:OhByE3hs0
- >>899
「…あなたはそういう人でしたね。
どうも、申し訳ないです。」
【少し苦しげに答える】
「それはそうですね…
まぁ…そもそも論ですが」
【鶫がそこまで言った所で】
バスッバスッ
「うああっ!!」
【片方の足になんども打ち込まれる弾丸。
鶫は完全に地面に座り込む形になる】
「本音を言えばそうですが…
そうも言ってられませんね…」
【鶫は再び弾丸を何発も撃ちこんでいく】
「まるで…どうしようもなく馬鹿なものでして…!」
【然しその弾はまるで別の方向へ飛んでいく…】
「人様の迷惑は充分に…この体で受け止めてやりますよ…!」
【鶫が新たに撃った弾は、ゴム製の弾む弾になっているのだ】
【背後の壁の何発かは跳ね返りはじめる…】
【鶫は予測されると思い、偶然に託そうとしている…果たして運良く何発か当たるだろうか?】
- 901 :ルファス:2013/02/04(月) 23:21:10 ID:RRIFCANoO
- >>900
「……ゴム弾、というかスーパーボールだな、こんな玩具で……と言いたいが、模擬戦でお前の異能は知っているよ」
「威力が増したら玩具と言えど、少しは厄介かもしれないしな、放置は出来ないだろう、少しは考えたな……と言いたいが」
撃たれた弾丸が普通の物でないのは“見える”青年には理解出来た。
だが、避けれるのと見えるのは無関係なのが悲しい所、暫くはそれに気を使わなければならない。
そう、思っていたのなら―――幾ら何でも甘く考え過ぎている。
一歩足を踏み込み、体を捻り、自分のコートの襟を掴むと、青年は其れを闘牛士のマントの如く……いや、もっと豪快に一振りするだろう。
自分の側を通る大体のタイミングは普通の人間でも理解出来る、なら、纏めて“面”で捕らえて、路地の反対側にでも吹っ飛ばしてしまえば、あとは知らないところで勝手に乱反射してくれる。
コートを羽織り直しながら、青年は、再度拳銃を防人に向ける。
「……そうか、意見が変わるなら、顔を知った仲だ、見逃してやろうとも思ったが」
次に青年が狙うのは、右肩、次は左肩だ。
トリガーを淡々と引く様子に、躊躇いは見られない。
「……ああ、最後にもう一度聞くか、意見を変えて、素直に引く気は無いのかよ?」
「表の平和な世界で優勝者を名乗って、そこそこ充実した生活をする……それで良いじゃないか」
- 902 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 23:26:43 ID:OhByE3hs0
- >>901
「あちゃぁ…いい方法だと思ったんですけどね…」
【ため息を付いて鶫は答える】
「何をっ…くあっ…!」
【両肩を撃ちぬかれ、鶫は仰向けに身体を倒れこませる】
「……あっさり意見を変えれば見逃す…とでも言うつもりなんですか…?
個人的には…私はそのほうがこの、痛みより…ずっと応えますが…ねっ…」
【鶫はそれでも答える。どこか苦しそうに答えているが、頭や服などといった
全身に力が流れ込んでいる。力はなおも上がっているようだ】
- 903 :ルファス:2013/02/04(月) 23:38:14 ID:RRIFCANoO
- >>902
「ああ、そのつもりだったさ、殺人に躊躇いも遠慮も無いが、別に趣味って訳でもない」
「理由が無くなれば、わざわざ撃たずに済む、そう考えたから、声を掛けたんだ」
からん―――仰向けに倒れた防人の死角、丁度足の辺りに、何かが転がる音がした。
その正体は手榴弾、詳細は今更語るまでもないような、よく知られる武器だろう。
だが、見えなければ正体は解らない、更に足の辺りでは上体を起こす事は出来ないと、投げ返す事も出来ない、投げようにも肩には銃弾。
逃げようにも、やっぱり散々銃弾を叩き込んであるのだから、遣り口が悪辣と言うか、何と言うか。
「……まあ、俺の気遣いを意地で台無しにしたのはお前だ、悪く思うなよ」
- 904 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/04(月) 23:46:01 ID:OhByE3hs0
- >>903
「…悪いことをしてしまったみたいですね。
私はそれでも…やり直しが効いてたほうがいいんですよ…
とはいっても、たしかにコレは八方ふさがりなんでしょうか…」
【鶫は心底震え上がっている。それは余裕そうに見せている声からも聞いて取れる】
「死んでも治らないってやつですよ…
…一体、何を転がしたんです?それが私の命を奪う…んですか…?」
【鶫は両足を光らせながら答える。しばらくして足が激しく光りだす】
「ちょっと勘弁して下さい…よっ!」
【軽く足を上げて、とんと地面を叩く】
ドォン!
【それだけでルファスの周囲に衝撃が走っていく。
どうやらキック力というのは死に品したことでかなり上がったようだ】
「…?いまのおとはなにかなの…」
【少し遠くで、1人の包帯を巻いた少女がその音を聞く】
「くんくん…なんだかいやなにおいがするなの!」
【そう言って勢いよくその方向へと走り出していく…】
- 905 :ルファス:2013/02/04(月) 23:57:38 ID:RRIFCANoO
- >>904
「……嗚呼、賢明な判断だ、衝撃で吹き飛ばせば被害は軽く済む、体を起きあがらせるタイムラグも無い、何より、その痛む脚で良く頑張ったよ」
「だけれど―――仰向けになって倒れるしか出来なかったあの瞬間に、お前は、詰んでたんだ」
衝撃に負けて吹き飛ぼうとする手榴弾、だが、それを青年は赦さない。
僅かに空中に浮いたところで、其処に一寸の狂いなく銃弾を撃ち込み、空中で炸裂させるなんて、異能を扱えば造作も無い事。
だから、青年はトリガーを引く。
肉体を強化していたようだし、耐えきる気かもしれない、だが、なら更に追撃すれば良いだけだ、と。
- 906 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/05(火) 00:09:20 ID:OhByE3hs0
- >>905
「確かに…
今回は相手が悪いとしか言えませんでした…」
【空中に浮いた辺りで弾丸を打ち込まれる。炸裂する手榴弾】
「っ…!!あっ…!」
【鶫の体は仰向けの状態から爆風に吹き飛ばされて壁に勢いよくたたきつけられた】
「ううっ…うっ…!」
【どうやら胴体への直撃は能力で大打撃は受けずに済んだ】
【然し、生身の部分のダメージはさすがに大きく、ところどころ血だらけである」
「顔だけは…無事で何より…」
【何かつぶやく鶫。最期まで気になってしょうがないのだろうか】
「ばくはつ?!
あっちかなの…」
【もう一方の少女はもう少しで着くようだ…
音を頼りに走ってくる音は、ルファスにも届きそうである】
- 907 :文月 七瀬:2013/02/05(火) 00:33:17 ID:2o/zhyYM0
- 防人に向けられた銃弾の一つ。
それが弾かれ、地面に落ちた。
「理由は知らんが、感心しないぞ」
防人を護り二人の間に割って入ったのは、防人と同じ学校の、男子用制服を身に纏った人間だった。
帽子に隠された口から、静かな声でそう牽制する。
「なぁ、ルファス?」
護られた側の少女には、何処か見覚えのある特徴と、聞き覚えのある声の筈だ。
少し記憶を辿れば、それが学園の生徒会長の物であると思い出す筈。
ただ、『生徒会長文月 七瀬』は暫く行方不明だったのだが……?
- 908 :ルファス:2013/02/05(火) 21:53:05 ID:RRIFCANoO
- >>906
「ああ、顔が無事なら需要があるかもしれない、なら、死体の処理も安く済むし、俺としてもそれは大歓迎だ」
皮肉か、嫌味か、恫喝か、本気か、青年の口調からそれを伺う事は出来ないだろう。
口調から判断出来る感情があるとすれば、それは、強い“呆れ”だ。
>>907
「感心出来ない、か、ああ、それで結構だ、もとから誰かに尊敬して貰うようなガラじゃない」
「ただ、知らない顔に、色々と知ったような口を利かれるのは―――いや、一人素顔どころか、性別すら知らない知人が居たな」
銃口の先は相変わらず防人のまま、だが、警戒心は、現れた人間――七瀬の方に向けられる。
「……もし、そうなら、引いて貰いたい所だな、出来れば撃ちたくないんだよ」
- 909 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/02/05(火) 22:01:04 ID:OhByE3hs0
- >>908
「なはは…出来れば
…私のお姉ちゃんを頼みたいですよ…」
【鶫はかるく余裕を見せながら微笑んだが】
しゅるしゅるしゅるしゅる!
【突然鶫の全身に勢いよく包帯が巻き付いていく】
「ん?あれ?」
「あうー!!まにあったなの!」
【見ると塀の上からその包帯が伸びていた】
「ひどいけがなの…
きをつけてなの!」
【そう言って怪我している部分を包帯で縛って持ち上げていく】
>>907
「あ、えっと…その声は…」
【鶫はぼーっとした顔でその顔を見る】
「…生徒会長さん…ですか?」
【驚いた表情でそれを見た】
「えっと、月並みな質問ですが…
なんでここに?」
- 910 :文月 七瀬:2013/02/05(火) 22:09:43 ID:2o/zhyYM0
- >>908
「感がいいんだな、お前は。
そのまま、私の言いたい事も解ってくれると嬉しいんだが」
声で、笑って見せると、差し伸べる様に手を向けた。
「きっと、私はそこの少女より硬いぞ?」
>>909
「諸事情だ」
と、それだけを返して、
「私も理解できん部分が多くてな……説明が難しい」
と、付け加えた。
- 911 :名も無き異能都市住民:2013/02/05(火) 22:40:41 ID:RRIFCANoO
- >>909
「……三人目の乱入者か、好きにしろよ、もう何も言わん、呆れて何も言えない」
どうしてこう邪魔ばかり入るのか。
不満を隠せず、包帯が釣り下げられた壁に蹴りを放つ。
>>910
「これでも一応客商売なんでね、お得意様と、自分が名乗った奴の顔くらいは覚えてるんだよ」
「そのどちらにもお前が居なかった、でも何やら知っている様子だった、なら、心当たりは、何もかも詳細不明だった奴くらいしかいないだろ?」
「……良いさ、今日はこれでドンパチ騒ぎは終わりにしよう、但し、代価は払ってもらう」
「少し雑談に付き合えよ、話したい事も聞きたい事もたくさん有るんだ」
「正直お前が化け物と勘違いされて狩られたんじゃないかと不安だったんだが、杞憂だったようだしな」
- 912 :文月 七瀬:2013/02/05(火) 23:13:55 ID:2o/zhyYM0
- >>911
「助かる」
静かな笑い声も含めて、少しの喜びを示し。
青年の提案に頷くと帽子の鍔を持ち深く被り直した。
「勘違い? 私は事実化け物だぞ」
帽子の下が隠されている以外は、普通の人間に見える。
だが、口振りからすればまだ原因は解らないままなのだろう。
「今はまだ大丈夫だが……いつ、また暴れ出すか私には見当が付かないんだ」
- 913 :防人鶫&ディス ◆My6NsjkSfM:2013/02/05(火) 23:14:47 ID:OhByE3hs0
- >>910
「はぁ…
そうですか…
まぁだまってます…」
【どこか意気消沈しているようである】
「あうー?
だれなのかなの?」
>>911
「……本当に、呆れますよね…」
【鶫はうなだれて何も言わない】
「あうっ、あぶないあぶないなの…」
【一方ディスは壁を蹴られて慌ててバランスを取った】
「でも、とりあえずたいしたけがじゃなくてよかったなの!」
- 914 :ルファス:2013/02/05(火) 23:32:06 ID:RRIFCANoO
- >>912
「目の前の殺人を見過ごせず、割り込んでくる化け物なんているかよ」
「だから安心しろ、お前が人間だってのはついさっき、お前自身が嫌って程証明してくれたからな」
「……なあ、その帽子、まさかとは思うが、副作用でハゲでもしたのか?」
>>913
げしげしげし。
復讐だと言わんばかりに蹴りを連打、連打、超連打。
子供っぽい気もしなくはないが、ストレスを発散するのは今後の日常生活にも関わる大切な事だから仕方ない。
「……うん、我ながら完璧な理由付けじゃないか」
- 915 :文月 七瀬:2013/02/05(火) 23:38:23 ID:2o/zhyYM0
- >>913
「姿をくらました事、謝らなければな」
そう言うものの、次には溜息。
「まだ、戻れそうには無いがな……」
>>914
「どうだかな。
何時暴れ出すかも解らないんだぞ。
そうなった私には、薄らとしか意識がないんだからな、自制は効かん」
「は?」
青年の言葉に面食らった様子を見せ。
自身の頭上にある帽子に触れ、理解したのか頷き、咳払いを一つ。
「これは普段からだ」
ましてやハゲでもなく。
- 916 :防人鶫&ディス ◆My6NsjkSfM:2013/02/05(火) 23:44:55 ID:OhByE3hs0
- >>914
「う〜…わ〜…わっ!」
【ディスは揺れに押されてとうとう地面に足を下ろした】
「ふー…
いったいどうしたの?
なんかたいへんだったみたいだけどなの…」
【不思議そうな顔で鶫と、ルファスを見る】
>>915
「…いえ、気にしなくていいですよ…
何となく、わたしもホッと出来ました…
本当に…」
【今にも泣きそうな声で答える】
「…えっと…すいません…」
- 917 :ルファス:2013/02/06(水) 22:20:32 ID:RRIFCANoO
- >>915
「そうしたら、また荒療治になるが、意識を無理矢理引き戻してやるよ」
「一度通った道だ、二度だろうが三度だろうが、もう大した差はないからな」
何を今更、もう知っている―――青年の態度はそんな感じの、何も気にしていないもの。
「……ああ、そうなのか、だったら悪かったな」
「帽子とかを見るだけで傷とかを隠してるんじゃないか、と疑いたくなるのは悪癖だな、気を付けよう」
>>916
「……方針の違いだよ、生かすか殺すか、のな」
「巻き込まれたくないなら、あまり首を突っ込むな、子供を撃つのは嫌だからな」
- 918 :文月 七瀬:2013/02/06(水) 22:37:39 ID:2o/zhyYM0
- >>916
「大した縁でもないのに、そこまでされるとは、申し訳無くなるな」
防人が泣き出しそうだったので「心配はいらない」と、根拠の無い励ましを掛ける。
「それとも、余程大事になったのか?
元々生徒会長、なんて名前だけだったのだがな……」
>>917
「それは恐ろしいな。
お前の荒治療は本当に荒い」
前回の記憶を思い起こしているのだろう、苦笑の声を混じえながら。
「気にする必要は無いさ」
だが。と続けると合間に笑みを挟む。
「何も隠していない訳じゃない。で無ければ不要だからな」
- 919 :防人鶫&ディス ◆My6NsjkSfM:2013/02/06(水) 22:49:26 ID:OhByE3hs0
- >>917
「…うぅ…そうですね…」
【鶫はひどく落ち込んでいるようである】
「うーん、でもけがしてるなの!
『でぃす』はそういうひとほっとけないなの…」
【そう言ってディスは鶫を包帯を動かして遠くへ置こうとしている】
>>918
「いえ…私が意地を張ったばかりにこの有様で…
本当に私は…」
【ひどく落ち込んでいるようである】
「何といえばいいのか…
力量も測れずにこんな…」
- 920 :ルファス:2013/02/06(水) 23:02:41 ID:RRIFCANoO
- >>918
「異能抜きだと銃弾も通らなかったのは覚えてるだろ、加減なんてしたら気休めにすらならないんだよ」
「……まあ、今回は最初から事情が解ってるからまだマシだがな」
最初は本当にただのクリーチャーにしか見えなかった、と、付け加えて。
「一応、訳ありか……好奇心が擽られるが、まあ、見せたくないものを見ようとは思わない、そこは安心してくれ」
>>919
「……なら勝手にすれば良い、俺は止めないが―――俺みたいに『敵』が手当てされるのを見逃す馬鹿はそう滅多にいないって事だけ、覚えておけ」
結局、悪意の無く、依頼の対象でもない子供に銃を向ける事は出来なかった。
自分の甘さが嫌になるが――かといって、意地の為に撃つ真似は出来ない。
- 921 :文月 七瀬:2013/02/06(水) 23:18:35 ID:2o/zhyYM0
- >>919
「さぁな、私にそれは解らん。
そもそも、それを言って私にどう言う言葉を求めているのかすらも理解できん」
防人に向き直り放った言葉は険しい口調で。
「生憎だが、私はお前の事を一切知らん。
何で悩んで居るのかも、だ。そこで適当に話を合わせた結果的外れな助言でもしたら……それこそお前に申し訳無い」
>>920
「結果弾は貫通せず痛む羽目になったがな」
「まぁ、下手な奴に会って殺されるまで嬲られるよりマシ、かな。
それと、一ついいか。無理な願いかも知れないが何度も何度も怪物だのクリーチャーだの言わないでくれ、私だって気になる」
拗ねたのか顔を逸らしてしまう。
「気になるなら力づくで取っても構わんぞ? 無論抵抗はするがな」
煽るかの様な口調の後、片手で帽子を抑える。
もう片方は青年へと向けられ、指先をクイッと動かしここでも挑発する。
「一度死んだ筈の私をここに立たせた。理由は知らんがこの偶然に感謝はするさ」
と、心底楽しそうにする。
- 922 :防人鶫&ディス ◆My6NsjkSfM:2013/02/06(水) 23:20:51 ID:OhByE3hs0
- >>920
「んー…ありがとなの…
えっとおなまえはなの…」
【ディスはまるで悪意ない表情で頭を下げた
どんな状況かはまるで分かってなさそうである】
>>921
「…すいません。
互いに全然知らないのに変なこと聞いてしまいましたね…」
【そう言って軽く微笑んだ】
「その…またいつかあった時にでも…」
【どうやら落ち着いたらしい。少しだけ声が穏やかになった】
【だんだんと遠くへと伸ばされていった】
- 923 :ルファス:2013/02/06(水) 23:30:50 ID:RRIFCANoO
- >>921
「良く覚えていてくれているみたいで何よりだ、今回は弾も少し変えてみたし、前みたいにはならない……と信じたい」
「……あのさ、自分は化け物だ、と語ってきて、その拗ね方は卑怯だと思うんだ、会話の始点がそれなのに話題にするなってのは難しい」
「一応言っとくが、俺はお前を人間だと思ってるよ、だからあの日も撃つのを止めたんだ」
「……やれやれ、そこまで煽られても尚乗らない、ってのは逆に失礼だな」
「良いさ、乗ってやる、但し、帽子をあっさり取られても拗ねるなよ―――?」
拳銃を懐に仕舞い込むと、青年は大地を蹴り、一気に距離を詰めようとするだろう。
異能はまだ使っていないが、青年は、元から体を鍛え、実践で腕を磨いている人間だ―――それでも十二分に早い。
>>922
「……知らないで良いさ、こんな俺みたいのには関わらないで明るい場所だけ見て暮らしてろ」
「名前を知っても、互いに得られるものなんて何もないよ」
//毎日すいませんが、この辺りで落ちて良いでしょうか?
//最近は会社の早出で四時起きがデフォで困る……。
- 924 :文月 七瀬:2013/02/06(水) 23:46:10 ID:2o/zhyYM0
- >>922
「時間が解決しないなら、次に会った時にでも」
手も足も使わず、引かれて退場していく姿に破顔の声を混じえ。
>>923
「だが、私が暴れだしたとしたら遠慮なく撃ってくれよ。
前より痛みも軽いなら、我慢もすこしくらい出来そうだしな」
痛みは残るが、それより人を傷つける事が怖い。既に手遅れだと思うがな……」
ハァ。とても深い溜息を響かせた。
「ハハ、ハ……冗談のつもりだったのだが本気か!?」
帽子を抑えると、後方に強く飛ぶ。
「いや、謝る。まさかお前が乗るとは思わなかったんだ!」
怪物化した影響もあるのだろうか、身体能力は高く。
//了解ですよ。ゆっくり休んでくださいな。
- 925 :防人鶫&ディス ◆My6NsjkSfM:2013/02/06(水) 23:49:20 ID:OhByE3hs0
- >>923
「んー…わかったの。
ひとまずいまはこのひとしんぱいなの・・・。」
【ディスはそう言って歩いて行く】
「またあったときにおなまえきくからねなの〜」
【そう言って振り向いた】
//どうもおやすみなさいー
>>924
「はい…」
【言葉少なにつぶやいて去っていった】
「あ、おなまえきいておいたほうがいいかなの」
【ディスは立ち止まって七瀬へ顔を向けた】
- 926 :ルファス:2013/02/07(木) 21:49:37 ID:RRIFCANoO
- >>924
「……なあ、疑問に思ったんだが、痛みを和らげたら意味がないんじゃないか?」
「あの時は“痛かったから”苦痛に耐えきれずに理性を取り戻せたんだろ、なら……」
「ああ本気さ、生憎、やってもいない事で嘗められたまま、我慢出来るような性格ではないんだよ」
飛び退いた直後、七瀬の脚が存在していた空間を薙払うように放たれるのは、超高速での脚払い。
一瞬遅れて砂塵や埃が舞い上がる光景が、その脚払いの威力と速さを物語っている。
「……なんだ、冗談だったのか?」
>>925
「ああ、勝手にしろ、答えるかは気分と場所次第だけどな」
「取り敢えず……暗いんだから前見て歩け、危ないぞ」
やれやれ、と、ため息を吐いて、青年は見送るだろう。
- 927 :文月 七瀬:2013/02/07(木) 22:05:15 ID:2o/zhyYM0
- >>925
「七瀬。だ」
静かに、それだけを告げる。
>>926
「それは……アレだ。
『前みたいには行かない』とか言ってたからお前がどうにかしてくれるんじゃないのか?」
「……もしかして、貫通させるつもりなのか?」
暫くして導き出された答えには、震えが混じっていた。
ただ飛び退く際、アクションの関係で一瞬だけ見えた鋭い目つきの瞳。
「冗談だ……さっきも言ったが、お前が乗るとは思わなかった」
ふぅ。と安堵した様子で軽く帽子の位置を整えた。
「中を見せる事には問題ないが……少し面倒だ」
両手を腰に当てると小さく溜息をつく。今は油断の塊だ。
- 928 :防人鶫&ディス ◆My6NsjkSfM:2013/02/07(木) 22:08:14 ID:OhByE3hs0
- >>926
「ん、わかったのー。
じゃあねなの〜!」
【ディスは微笑みながら手を降った】
「…はぁ…」
【一方釣り上げられたままの鶫はひどく落ち込んだ顔をしていた】
>>927
「えっと、じゃあ『ななせ』またあおうねなのー!」
【嬉しそうに微笑みながら手を振るディス】
「…いつかお話を」
【鶫はそうぼそぼそと言いながら】
【こうして二人は立ち去っていった】
//どうもお先にです
- 929 :ルファス:2013/02/07(木) 22:39:36 ID:RRIFCANoO
- >>927
「手当ての為の沈痛効果のある術式の書かれた包帯とかは買い揃えた、長くは痛まないさ」
「アフターケアは万全だ、だから、ブチ抜かれた瞬間は我慢してくれ」
……嫌な予感は、的中していたようだ。
「……角が生えたのか、触覚が生えたのか、気になるが嫌なら聞かないし関わらない」
「ただ、お前の“体調”と関わりがある話なら、話はまた別だ……手掛かりは多い程良いんだから」
>>928
ひらひらと、やる気なさげに手を振り返す。
「……子供は、苦手だよ」
- 930 :文月 七瀬:2013/02/07(木) 23:27:17 ID:2o/zhyYM0
- >>929
「あ、あぁ……それは、ありがたいな」
微塵にもそうは思ってない風。
顔こそ見えないが何処か怯えた雰囲気を出して。
「私の身体の話では無いさ。外見は至って人間のままだ。
ただ、身体を洗う時でも背は見えんからな。そこまで何も無いという確証は無いが」
冗談めいた言葉にも訂正で返した後、ふと口を開く。
「しかし何故、そこまで熱心になってくれる?」
「……金はないぞ。今月は特にだ」
訝しむ口調で。
- 931 :ルファス:2013/02/08(金) 00:09:12 ID:RRIFCANoO
- >>930
「……うん、こんな手段しか用意出来なかったのは悪いと思ってる、赦してくれ」
一応、此方は此方でそれなりに申し訳ないと思っていたらしい。
「なら良いんだ、一応俺なりに調べたけど、あんな姿で蘇る事例なんてなくってな」
「だから、あまり本気で言ってはいなかったが、あっても不思議ではない、くらいには思っていたんだ」
「……前言わなかったっけか、こういう仕事ばっかしていると、自分が腐ってると痛感してしまってな」
「損得抜きの助け合いが魅力的に見えてしまう事があるんだよ」
「それに“助ける”と口にしたからには、最後まできっちりと助ける為に尽力する……当たり前の話だろ?」
- 932 :文月 七瀬:2013/02/08(金) 00:27:20 ID:2o/zhyYM0
- >>931
「十分恐ろしいが……まぁ、問題ない範囲だ。
もし、誰かを傷つける代わりに私が死ぬ。それなら私自身の目的は果たせないが諦めはつく。
それに、私が正気じゃなかったって事をお前が覚えてくれるなら……それだけで満足だ」
「確かに、前にも聞いた。
……ただ、もう一回聞いてみたかった。
お前なら、私が何故間に入ったか、解ってくれるよな」
訝しんだ口調は消え去り、代わりに珍しく優しげな雰囲気を醸す。
「大方、あの学生が止めに入ったんだろう?
職に口を出すつもりは無い……ただ、不要な怨みを買われて欲しくなかった」
- 933 :ルファス:2013/02/08(金) 00:35:27 ID:RRIFCANoO
- >>932
「諦めがつく、なんて簡単に言ってくれるなよ、命を捨てる決心が出来るなら、その気合いは暴走を自制するのに使ってくれ」
「俺はお前を生かす為に助けたんだ、万が一暴走しても心配ない、と思わせる為に助けたんじゃないんだからな?」
「……全く、余計なお世話だよ」
言葉とは裏腹に、青年の声色は、落ち着いた暖かなもの。
七瀬の行為に怒りを覚えている、とは間違っても思えない。
「……ただ、感謝はしているよ、あのままだと、助けにきたあの子供も殺して、って具合に、どんどん不要な殺しが増えていくとこだった」
//うう、ごめんなさい、終わらせたいですが明日もまた早出なので、この辺りが限界なのです……。
- 934 :文月 七瀬:2013/02/08(金) 00:50:29 ID:2o/zhyYM0
- >>933
「無理だな」
青年は皮肉めいた意味合いで口にしたのだろうが、それを真っ向から否定する。
「初めは軽い目眩だが、次第に何も考えられなくなるんだ……」
額に手を当て、頭痛に悩む素振りを見せた。
考えるだけで痛い程、頭の中でのウェイトを占めているのだろう。
「……私からすれば、そういう仕事をしているのが不思議なくらいだぞ」
からかうような笑みを交え。
「まぁ、どういたしまして。ってところかな」
//無理はなさらずとも良かったのですが……。
//あともう少しですね。頑張りましょう。
- 935 :ルファス:2013/02/09(土) 22:50:08 ID:RRIFCANoO
- >>934
「……根性論じゃあどうにもならないか、撃ってくれて構わない、と言う人間がそう言うなら、そうなんだろうな」
「そうなると疑問なんだが、お前、これからどうするつもりなんだ?」
人里離れて山にでも引きこもらない限り、いつか人を殺す羽目になる。
だが、そんな暮らしをしていては、自分がどうなったかの手掛かりなんて永遠に手に入らないだろう。
「こういう仕事をしていないと、な、後悔してしまうんだよ」
「抱え過ぎたんだ、色々とさ」
- 936 :文月 七瀬:2013/02/09(土) 23:45:37 ID:2o/zhyYM0
- >>935
「残念だがな」
フッ。と短く息を吐く。
「どうするかな……一応住まいがあるからな、出ない様にはしていたんだが」
次はハァ。と溜息を。
肩を竦め如何にも困り果てたと言った様子。
「気付いたら道端で眠ってた。
私の身体の筈なんだがな。心配で仕方が無い」
ふむ。と青年の言葉に興味を示した様な呟きを。
「それは、私のコレと同じか?」
帽子に手に置き。
- 937 :ルファス:2013/02/10(日) 21:19:27 ID:RRIFCANoO
- >>936
「自分を拘束して寝るにも、一人では限界があるだろうしな……」
「……俺の事務所兼自宅の部屋を貸してやっても良いが、正直、そんなの嫌だろう?」
暴走した時の対策が、取り敢えず撃って沈黙させるしかない自分では、七瀬が嫌がるのは当たり前だろう。
「隠すような話でもないから良いんだけどな、有り体に言えば、俺は“強化”されてる人間なんだよ」
「人工的に異能を埋め込んで、人の道から外れても、他人を殺す力を求めた―――だから、この道以外の道は選べない」
「何の為に真っ当な人間を辞めたのか、解らなくなるからな」
- 938 :文月 七瀬:2013/02/10(日) 22:28:27 ID:94XZ3ZC.0
- >>937
「そもそも、そういう考えが無かった。
自分で自分を縛る……何というかシュールだな」
口元に手を当てクスリと笑んだのだろう声を出す。
次に取り出された提案に、口元の手を顎に移動させ考える素振りを見せたが、首を横に振った。
「……いや、遠慮しておく。
私が暴走したら家が荒れる程度では済まないと思うのだが……」
「へぇ」
青年の告白を聞いて、その呟きだけを残し暫し沈黙。
「お前も中々、珍しいな」
- 939 :ルファス:2013/02/11(月) 00:29:45 ID:RRIFCANoO
- >>938
「シュールだけど、本当に安全を考えるなら悪くはないと思うぞ?」
「うっかり暴走して殺ってしまいました、なんてのは通用しないんだからな、気休めでも無いよりはマシだ」
「嘗めるなよ、動きが解ってるからには、以前のような不覚は取らない」
「壊された壁の料金は、事が済んだら請求してやるしな、だから、安心して気兼ねなく破壊しろ」
「……と言っといてなんだが、俺のやり方は荒療治だからな、他に案があるなら、そっちを選ぶのは止めないし、止めれない、好きにすれば良いさ」
俺にはそこまでやる義理も義務もないからな―――そんな憎まれ口を叩く青年だが、声は、真剣に七瀬の身を心配する優しげな声だった。
「……若さ故の過ち、かね、もう少し考えて、やり方を模索するべきだったと思ってるよ」
- 940 :文月 七瀬:2013/02/11(月) 00:57:35 ID:2o/zhyYM0
- >>939
「それに……どうだろうな、変身後のパワーなら縄も千切るかもしれん」
それに、と付け加えながら両手を背中で交差させる。縛られるジェスチャーなのだろう。
「何より不便だ」
「尚更お断りだ。
言ったろう……今は金が無い」
態々言う辺り、本当に厳しいのだろう。
そもそも収入源が謎である。
「それに、なんだ。
暴れだして直ぐに止められる訳でも無いだろうし……お前が私を縛るか監禁か?」
青年の声に込められた思いを感じ取ってか、からかうような、冗談混じりの口調で。
「そうだな……。
アドバイスは出来ないが、お前の言いたい事は、解る」
それは、少し悲しげな雰囲気で。
- 941 :ルファス:2013/02/11(月) 21:43:36 ID:RRIFCANoO
- >>940
「鎖でも怪しい所だよな、術式で強化したものを使ってなんとか、かね」
「不便くらい我慢しろっての、不便で人名救助が出来るなら美味しい話じゃないか」
まあ、他人にそこまでする価値が無いと思うならそれも構わないけどな、と、青年は付け加える
青年の台詞は嫌味でも何でもなく、本気なのだろう、何より、他人を殺めて金を貰う職業の人間なのだから当然と言えば当然だが。
「ははは、俺は優しい方だよ、普通は壊したら即座に請求が来るし、逮捕されるかもしれないんだから」
「それに比べたら、事が落ち着いて返済出来るようになるまで待つ、良い話だろ?」
「……なら幸いだ、でも、哀れんではくれるなよ」
「馬鹿な道だけど、自分で選んだ道なんだから、悔やんではいないんだ……もう少し頭が回れば、と思った事はあるけどな」
- 942 :文月 七瀬:2013/02/11(月) 22:17:01 ID:2o/zhyYM0
- >>941
「それは、そうだが……そう言うわけではない!」
悩む素振りを見せた後、付け加えられた言葉には反論して。
只管に、不便という言葉が付き纏い悩ませていたのだが。
「まぁ、解った。
帰ったら、試してみよう……」
と、頷いてみせるのだった。
「……同感だな。
傷の舐め合いをする気は無いが、お前の事が少し解った気がする」
そこまでを口にすると、帽子を深めに被り上から抑えると、片足を引く。
「さて、そろそろ私は帰らせてもらわないとな。
当初の目的は済んだんだ。それに下手に留まるとお前の家に閉じ込められかねん」
言い終わると同時に深くしゃがみ、次の瞬間には跳び上がり、建物の上へ消えて行った。
『他に、やることがあるのだからな』と言葉を残して……。
- 943 :ルファス:2013/02/11(月) 22:38:03 ID:RRIFCANoO
- >>942
「駄目で元々……ってやつだ、試してみて駄目なら予定通り、効果が有ったら万歳、それで良いじゃないか」
「まあ、あまり深く受け止めすぎるなよ、深刻な事態かもしれないけど、だからって、何もかも抱え込むのが正しいとは限らないんだ」
俯いていて事件の解決を出来るなら苦労はしない、辛いからこそ前を向き続けなければならない。
どんな人生でも、それは同じだろう。
跳躍した先に向けて、声だけを投げかける。
きっとアイツには聞こえているだろう、と、訳もなく確信しながら。
「俺も、お前の事が少しだけわかった気がするよ」
「それと……だれが無理矢理閉じ込めるか、っての、そんな事をしたら本気で家を破壊しかねないだろ、お前」
- 944 :欠け耳のボロッブ:2013/02/17(日) 23:08:56 ID:IRZRROfE0
- 【異能都市郊外】
――パチ、パチ
チロチロと躍る火が楽しげに音を立て、
暖かな光が辺りを照らす。
しばしば薬草取りに郊外の森へとでかけるボロッブだが、
その帰り道に日が暮れてしまったため、売り物の一つである
「どこでも野宿セット」を使って道端でキャンプを始めたのだった。
「……っと、そろそろいいかねえ。
ほふほふ……。」
薬草探しの途中で見つけた食用きのこや木の実を枝に刺しあぶり夕飯代わりに。
これまた売り物であるが、冒険者用の簡易食料でもかじれば完全に腹は膨れるだろう。
- 945 :欠け耳のボロッブ:2013/02/26(火) 22:52:17 ID:IRZRROfE0
- 【異能都市郊外 森林エリア】
「よーしええか、全員マスクとゴーグル、
イヤーマフもしたなー。ではしゅっぱぁーつ!!!」
異能都市の郊外に広がる森。
その中でも、まったく手入れのされていない深い場所を
10人ほどの集団が工業用マスク・ゴーグル・イヤーマフ、もしくは
顔全体を覆うマスクという奇妙ないでたちで進んでいる。
この一団のお目当てはとある薬草なのだが、
その薬草は『ダイオウオニゴロシジャキガンスギ』なる、殆ど催涙ガスレベルの
凶悪な花粉を真冬以外のほぼ一年中撒き散らす杉の一種と共生するという性質を持っており、
収穫には完全防備が必要なのだ。
ちなみにその花粉のせいで野生生物や妖魔すら容易に近づけないため、
そういった存在に襲われる心配が無いのが唯一の救いである。
- 946 :高向谷 司朗:2013/03/08(金) 22:00:38 ID:hbFQZ4nY0
- 【電気街】
「なんだこの……肺が焼け付くような不純な空気は……」
「失礼だな、今や世界に認められる文化だと言うのに」
司朗は今、アニメのイラストにまみれた巨大電気街を訪れていた。
目的は特にアニメと言うわけではなく、コンピュータの購入。
司朗は愛用のコンピュータが壊れたため、買い替えに来ていたのだった。
「……それは司朗、お前の事情ではなく……」
「おばあちゃんが言っていた。
ネタは鮮度が大事、体験したことはすぐに取り入れてみろ……ってな」
突っ込みを入れるのはベルトにぶら下がっている動くエンブレム、ティルヴァだった。
- 947 :欠け耳のボロッブ:2013/03/08(金) 22:16:51 ID:IRZRROfE0
- >>946
――かぽかぽごとごと
いつもどおりのやりとりを繰り返す二人の耳に、
のんびりとした蹄の響きと、車輪の音が聞こえてくる。
「どうどう、場所はこのあたりかね。
おおっとと、ストップ、ストップ!」
そちらに目を向ければ、パーキングメーターの横に止められた荷車(ロバつき)。
いつぞやの、小鬼の商人が乗っていた荷車だ。
そして例の小鬼、ボロッブは――。
「ぐげっ!!!」
司朗たちが目指す量販店の入り口で、
巨大なリュックサックをひっかけて嵌ってしまっていた……。
- 948 :高向谷 司朗:2013/03/08(金) 22:27:34 ID:hbFQZ4nY0
- 「……難問だな……」
司朗は腕を組んで立ち尽くした。
ぐいぐい押してみるが、司朗の腕力では入らない。
と言うかこの手の店に入れたところで、
リュックサックが邪魔で店内がめちゃめちゃになるんではないだろうか。
「悪いことは言わないから入るのは諦めてくさい」
そう言って引っ張った。
- 949 :欠け耳のボロッブ:2013/03/08(金) 22:40:00 ID:IRZRROfE0
- >>948
ぐい、とリュックを引っ張るとボロッブはあっけなく、背後に尻餅をつき、
その拍子にがらんごろんと鍋だとか、カンテラだとかが零れ落ちてた。
「……ててて、やっぱり入れ過ぎかねぇ。
とはいえ、自分ではにっちもさっちもいかんかったでな。
あんちゃん、礼を言うでよぉ。」
小鬼は尻をぽんぽんと払いながら、
立ち上がって司朗に礼を言う。その間もちらちらと扉のほうを見ていたので、
中に入りたいのだろうが。
- 950 :高向谷 司朗:2013/03/08(金) 22:47:17 ID:hbFQZ4nY0
- >>949
「何回か会ってるから名乗らして貰うけど、
俺は高向谷司朗ですどうも」
司朗はわざとらしく帽子を取った。
「いや、馬車に乗せてくりゃーいいじゃん」
カンテラとか家電量販店でなんに使うのだろうと思いながら言った。
「流石に魔道具なんかも機械技術専門店では無用でしょうが。
……LED使ってるカンテラとか、底にスクリューがついてて自動的に混ぜる鍋とかでもない限り」
司朗はそういって散らばったものを拾い集める。
「それとも今回は営業じゃなくて完全にオフ?
……だったら余計に荷物いらないと思うけど」
- 951 :欠け耳のボロッブ:2013/03/08(金) 23:08:23 ID:IRZRROfE0
- >>950
「おおう、前爆発ボンボン買っていった人でねえか。
アレ、買う人が少ないからよう憶えとるよ!」
さすが客商売というべきか、ボロッブは司朗を覚えていた。
「いんや、魔道具と家電の融合はそりゃー昔からあるもんだで。
例えば魔術をかけて自動で掃除するようにした箒なんか、掃除機のおこりみたいなもんだ。
付与魔術の永続化技術なんかも、大半そういうのに利用されとるよ。」
ひょい、ひょいとリュックの中に、落ちたそれを投げ戻していくボロッブ。
それらは、リュックの口に触れるたび、すうと消えていくので魔術でどこかに
転送されているのだろう。
「オフだけれども、このリュックは便利だからの。
いつも持ち歩いてるんだな。『基本的装備』というやつさね!」
- 952 :高向谷 司朗:2013/03/08(金) 23:20:57 ID:hbFQZ4nY0
- >>951
「魔術でやってたら家"電"じゃないんじゃないかなあ。
多様化とか言いつつも豆腐屋がカナズチ売っちゃ駄目だと思うよ」
特にこの、さまざまな文化が入り乱れる都市では住み分けは大事。
司朗はそんなことを思いながら首をかしげた。
「その便利なものがパンパンになるまで荷物入れてるってどういうことなの」
無尽蔵じゃないの?と言いつつ司朗は拾った荷物を渡す。
- 953 :欠け耳のボロッブ:2013/03/08(金) 23:30:38 ID:IRZRROfE0
- >>952
「それはメーカーのほうにいってくれい。
でも、最近は車なんかも魔術と機械の
ハイブリッドエンジンなんかやっとるそうさな。」
住み分けが行なわれる一方で、融合が行なわれているのも都市の特徴である。
かく言うボロッブも様々な古典的なものも、近代的なものも。魔道具なら全て仕入れて
手広く商売をやっている。
それも、都市の多様性の一部なのだ。
「無尽蔵ではないやな。一応、うちの商会の倉庫につながッとるんだが、
倉庫ももう、いっぱいでなあ。こうして、『入り口』まで商品があふれ出してくるんだな。」
- 954 :高向谷 司朗:2013/03/08(金) 23:41:48 ID:hbFQZ4nY0
- >>953
「100均が200円300円の商品売ってるのどうにかしてくんねーかな。
ややこしくて仕方ねー」
あくまでたとえ話である。
あくまで。
それにここはマニア向け専門店が立ち並ぶ街なので、
家電と称して魔道具を売る店はいくらチェーン店でもまず無いだろう。
「扱うものが増えたなら増築しようや。
売れ残りが多いなら……うん、まあ」
言葉を濁した。
「で、結局家電量販店に何しに来たんだおっちゃんは」
- 955 :欠け耳のボロッブ:2013/03/08(金) 23:54:26 ID:IRZRROfE0
- >>954
「おう、あっしは『洗濯機』を買いにきたんよ。
新しくて、強力なやつ。」
と、ボロッブの手にはビニールで厳重に密閉された
『黄色い布』がいつの間にか握られていて。
「『ダイオウオニゴロシジャキガンスギ』って知っとるか。
まあ、それが生えているとこに行って以来、お気に入りのコートがこれでなあ……。」
黄色は全て、花粉なのだろうか。
花粉症持ちには笑えない話だ。
- 956 :高向谷 司朗:2013/03/09(土) 00:03:10 ID:hbFQZ4nY0
- >>955
「見てるだけでくしゃみ出そうや」
司朗は特別花粉症もちというわけではないが、
ここまでひどいと健常者でももよおしそうである。
「っつーかすげー不穏な名前の杉だなあ」
大王鬼殺し邪眼杉?邪癌杉?
「あの辺の洗濯機とかどうかな?
最近CMでやってる……マイナスイオンとか出るやつ」
店の外からでも見える大きなポップを指差して言った。
マイナスイオンが花粉にどう影響すると言うのか。
- 957 :欠け耳のボロッブ:2013/03/09(土) 00:16:36 ID:IRZRROfE0
- >>956
「だろお。あっしらはこれで視界が黄色になってるなかを、
完全防備で薬草とってたんだで。」
それでも、数人は花粉を食らって死にそうになったのだが。
「おお、それをちょうど買いに来たでな。
マイナスなんたらがでるやつ――。」
ボロッブは、ポップを見つけてちょうどいいとばかりに店内に歩を進めようとする。
そしてその前に、先ほどと同じように『衣服』をリュックの中に投げたのだが……。
――ばさ。
テープの接着が、甘くなっていたのか。
まっ黄色の花粉が、ぼふんと撒き散らされた!
- 958 :高向谷 司朗:2013/03/09(土) 00:27:56 ID:hbFQZ4nY0
- >>957
「当然だけど商売は大変だなあ」
当たり前のことを言った。
「そんなぞんざいに扱ったら撒き散ら……」
司朗は苦笑いで、冗談で言っただけであった。
しかし。
「うわっ!?」
撒き散らされた花粉。
司朗はとっさに――何も出来なかった。
「へっくしょび!!!」
盛大なくしゃみ。
袖で口元を覆うものの遅い。
- 959 :欠け耳のボロッブ:2013/03/09(土) 00:42:44 ID:IRZRROfE0
- >>958
「でえっ!!!?」
当然、ボロッブも何も出来ず。
「ふぁっくしょッッ!!!!ふぇえええっっ!!!!」
その名に恥じず、ダイオウオニゴロシジャキガンスギの花粉は強烈だった。
生物兵器にも例えられるその威力たるや、周囲の人間も皆盛大にくしゃみをし、
涙を流し、鼻水を零して、空を飛ぶこうもりや、鳥まで落ちてきたではないか。
「ぐげえええええええ……!!!」
当然、それをまともにあびたボロッブの有様などひどいもの。
ごろんごろんと地面を転がりながら悶絶し……。
リュックサックの中に自分から突っ込んでどこかに転送されてしまった……。
- 960 :高向谷 司朗:2013/03/09(土) 00:51:54 ID:hbFQZ4nY0
- >>959
「逃げっくそび!全力で逃げっくしょい!」
くしゃみをしながら司朗も走り出す。
「ティルっくそい!なんとかなら……八苦掌威!!!
あ、ちょっとかっこいはっくしょん!」
わけの分からないことを言いながら、
司朗は阿鼻叫喚の電気街から逃亡したのだった。
- 961 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/03/11(月) 21:37:10 ID:OhByE3hs0
- 【商店街を歩く一人の学生の姿】
「ふう…与えられた力…
どれほど強くなったのか、気になりますが」
【自分の手のひらを見てつぶやく。ひどく疲れているように見えた】
「とは言え、修行は精神を使うんでしょうか、
さすがに、疲れますよ……」
【ため息をつきながら答える鶫であった】
- 962 :アリス・ザ・ナイトメア:2013/03/12(火) 14:52:31 ID:7JRwKHfQ0
- 「どーしてなの!?」
AGカフェに少女の怒号が響き渡る。
机を叩き立ち上がった少女が怒りのままに叫んだのである。
彼女の目の前には小皿に盛られた数個の苺。
「国民の税を10倍近く上げたのにどーしておやつが300円なのよ!
これもアイツのせいだわ! こうなったらいますぐにでも決闘を申し込んでくるわ!」
尤も、その怒りの矛先は此処に居る人間ではない様で。
いきり立つ少女は放っておいたら本当に決闘を申し込みに行くのだろう、そんな勢いでAGカフェを飛び出そうとした。
が、彼女の傍に居た真っ赤なスーツの少年によって脇の下に手を通されガッチリと捕まってしまう。
「何よ! 家来の癖に私の邪魔をするって言うの?
元はと言えばアナタが全く役にも立たないのがいけないのよ!」
バタバタと少年の腕の中で暴れる少女だったが、不意に矛先を変えてきた。
家来らしい少年はそれを聞くとしょんぼりした様子を見せて手を離した。図星らしく。
「あぁ……もう、悪かったわ。そんな顔はしないで頂戴。せっかくのおやつが台無しになるわ」
そんな少年の様子に少女は反省を見せたのか、怒りも何処かに放りだして苺を頬張るのだった。
- 963 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/03/12(火) 14:59:38 ID:OhByE3hs0
- >>962
【そんな中、唐突に開くAGカフェの扉】
「ケーキは…っと」
【そこに現れたのはどうやら千夜学園の学生らしき少女】
「すいません、なんだか騒がしかったので少し
入店するのをためらってしまって」
【かるく頭を下げてから席についた】
「…すいませーん。ケーキをお願いします」
【カウンター席に座って注文を行なっているようだ】
//こっそり入ってみよう
- 964 :アリス・ザ・ナイトメア:2013/03/12(火) 15:10:27 ID:7JRwKHfQ0
- >>963
「悪かったわね、騒がしくって……ってあら」
少女の口には似合わない、大粒の苺を口に含み。
十分味わってからのみこんで、それから其方に気付いた様で。
「久し振りじゃない?」
フォークを一旦置いて、そう声を投げかける真紅の少女。
頭上の王冠に鎮座する真っ赤な宝石や、フリルの沢山付けられた真っ赤なドレス。
そして胸の中央に取り付けられたハートのマーク。正に『ハートの女王』と呼ぶにふさわしいだろう。
彼女の隣では、真っ赤な燕尾服を着た同じくらいの年の少年がいて、頬笑みと共に会釈した。
- 965 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/03/12(火) 15:20:41 ID:OhByE3hs0
- >>964
「こちらこそすいません…
あ…あなたは」
【頭を下げてふたたび顔を上げる。】
「ええ、久しぶりです…
以前もここであったような気がしますね…」
【かるく微笑みかけながら挨拶した鶫。彼女は以前合った時と同じように学生服である】
「それは、なるほどおやつですか」
【いちごをかるく見てから調理場に目を向ける。早くこないかと待ち遠しそうである】
- 966 :アリス・ザ・ナイトメア:2013/03/12(火) 15:27:41 ID:7JRwKHfQ0
- >>965
「そうね……遅れたけど、まずは『優勝おめでとう』、かしら。
まぁ、そうね。あの優勝も私が居なかったからよ。覚えておきなさい?」
少女も出場こそ決意したものの、実際参加はしていなかった。
「あんな事よりちょっと大事な用が入っちゃったの」
「あ、それと。
今日も店主は居ないみたいよ。欲しいなら自分でつくればどう?」
傍らの少年が用意した、持参したティーセットに口を付けながらそう口にする。
- 967 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/03/12(火) 15:32:27 ID:OhByE3hs0
- >>966
「はい、ありがとうございます…
まぁ私も運が良くてとれた感じですし…
次どうなるかはさすがにわかりませんよ」
【少し恥ずかしそうに答えた】
「大事な用ですか…
一体何が合ったんでしょう…」
【どうやらどこか気にかけているようだ】
「うーん…それだとケーキはないんでしょうか…
?作る…ですか?」
【きょとんとした顔でアリスの顔を見る】
「どうしましょう…ケーキを作ったことはないです…」
- 968 :アリス・ザ・ナイトメア:2013/03/12(火) 15:42:39 ID:7JRwKHfQ0
- >>967
「アナタには関係無い事よ。
……そうも言えないかもしれないけど、今のところは、ね」
何処か含みを持たせた言葉を告げて、紅茶を口にする。
味に首を傾げたのだろう、ティーカップを少年の方に差しだすと砂糖が二つ程放り込まれた。
それを持ってまた口にして、今度は小さく頷いた。
「私もつくった事なんかないわ。
奥に行ってみれば? 運が良ければあるかもね」
- 969 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/03/12(火) 15:51:05 ID:OhByE3hs0
- >>968
「はぁ…
気になる言い方ですが、わかりました…」
【その目線はかなり気にしてるようにみえる】
「むー…一先ず探してみます」
【かるく頷くと台所の中に入り込んでいく…】
「…ケーキの材料をよく覚えてませんでした…
スポンジはどうやって作るんでしょう」
【かなり困っているようだ】
- 970 :アリス・ザ・ナイトメア:2013/03/12(火) 16:17:39 ID:7JRwKHfQ0
- >>969
「なぁに?
いくら気にしてもおしえないわ」
随分と気にした表情をする防人を面白く思ったのかニマリと緩く意地の悪い笑顔を見せる。
「わ、私だってしらないわよ……」
如何にもケーキを作る事とは疎遠な女王様。
「たしか、卵と牛乳を使うんじゃなかったかしら?」
- 971 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/03/12(火) 16:25:54 ID:OhByE3hs0
- >>970
「そうですか…
何か合った時は協力するつもりですよ」
【そう言って軽く微笑んでみせた】
「困りました…
適当に作ったら迷惑が掛かりそうですし…」
【鶫は困った顔で調理場のあちこちを見渡した】
「一先ず卵と牛乳はわかりますが…」
【眼の前に置かれた材料を見て言う】
- 972 :アリス・ザ・ナイトメア:2013/03/12(火) 16:32:39 ID:7JRwKHfQ0
- >>971
「まぁ、それはありがたいわ」
素直に受け取った様で、好色を浮かべた。
「本でも見てみたらどう?」
誰でも回覧可能な用に置かれている料理本の集まりを指さし。
普段から自分で料理を作る機会の多いこの店では、こういった物も置かれているらしい。
- 973 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/03/12(火) 16:53:17 ID:OhByE3hs0
- >>972
「ええ、出来る限り・・ですけど」
【そう言いつつも自信有り気な顔である】
「ん、あんなところに料理本があったんですね。
そうですね、見てみましょう」
【頷いて鶫は料理本が並べられた場所を眺めた】
「ケーキの…あ、アリました」
【しばらく見回した後、お菓子の料理本を取り出して読み始めた】
- 974 :アリス・ザ・ナイトメア:2013/03/12(火) 17:02:01 ID:7JRwKHfQ0
- >>973
「あら、随分と自身が在るのね。
優勝したのは運のお陰じゃなかったのかしら?」
それを見た少女の顔は少し馬鹿にする様な物。
本当に自分の方が強いと思っているからなのだろう。
「じゃあそれを使えばいいわ……っと、何かしら?」
リン、リン。と何処からかベルが鳴る。
すると虚空から電話が現れて少女の手に落ちてきた。
受話器を手に取ると、耳に充て。
「何かしら? おやつのニンジンが待ちきれないのかしら?
……え? 私にお客? 誰よ――――わかったわ、すぐ行く!」
受話器をガチャリと乱暴にセットすると電話機を投げてしまう。
電話機が煙になって消えるのを見もせずに席を立ち。
「ごめんなさい、急用が出来たわ。それじゃあ、ごきげんよう」
と、言い残し足早に店を後にしていった。
- 975 :防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2013/03/12(火) 17:14:11 ID:OhByE3hs0
- >>974
「いえ、実は更に強くなれたものですから…」
【どうやら少しだけ自信があるようだ】
「ええ、分かりました…ん?」
【料理本をめくりながら少し聞き耳を立てる鶫】
「…ええ、大変そうですが
ありがとうございました。また今度!」
【なんども頷いて手を降った】
「…本当に大変そうですね」
【忙しそうに去っていったアリスを見つめながらつぶやいた】
//お疲れ様ですー
- 976 :リーナ:2013/03/12(火) 22:11:59 ID:hbFQZ4nY0
- 【夜の漁港】
「うーん、なかなか釣れないぜ」
全身デニム生地の少女が、棒にテグスと針と重りという、
最低限装備の釣竿の糸を海に垂らしていた。
しかし、なかなか釣れないというのは語弊がある。
「おっ、今度こそ来たか?」
釣竿が引く。
吊り上げたのは、巨大な波。
「またかよぉっ!!!」
波から飛び出してきた巨大な鮫。
異能都市にありがちな魔獣であり、牙を含む全身に毒を持ち、
身は固くて不味い。
「うおりゃああっ!!!」
鮫の胴体を殴りつけ、尻尾をつかみ、地面に叩きつける。
「次は食えるもんが釣れるといいな、フランクリン!」
手をはたきながら、再び漁港に座り込む。
傍らに座る犬は短く吼えて返事をした。
- 977 :名も無き異能都市住民:2013/03/12(火) 22:42:37 ID:IRZRROfE0
- >>976
これだけなら、異能都市沿岸部の日常的風景。
周囲にも、何人かの釣り人がのんきに釣り糸をたらしているのだが……。
ちょうど、リーナから港湾を挟んで200、300mはなれた反対側の岸。
都市の中でボート遊びが出来る程度に余裕のある人々が使っている場所だったろうか。
そこに人――コボルドやワーウルフ、ゴブリン、オーガ、フェアリー、といった主に亜人達が集まり、
無数にとまった船舶の中で、比較的大きなクルーザーに乗り込んでいくのが見えた。
それだけなら、ただの小金持ちの船上パーティーで済むだろう。
しかし、船の周囲やデッキの上には明らかに『なれた感じ』の獣人が数人、配置されている。
ただのパーティーにしては、厳重すぎやしないだろうか……。
- 978 :リーナ:2013/03/12(火) 22:55:27 ID:hbFQZ4nY0
- >>977
「今日は食える奴は釣れないね、おっちゃん」
「そうだなあ……これの処理も大変だな。
不法投棄するわけにもいかないしねえ」
リーナは積極的な性格からあちらこちらに知り合いが居る。
(金欠の時には)この周辺にもよく訪れており、
リーナは顔見知りの釣り人に話しかける。
その知り合いの背後にも、奇妙なモンスターの屍が積みあがっていた。
この辺は異能者にしか釣りが出来ないのかもしれない。
「ん?あの向こうに止まってる船何?」
「さあな……おっ、来た来た来た!!!」
そういって釣り人は釣竿と格闘する。
「なーなー、あそこの船なんだよ?
なんかいやーな雰囲気の人たちが乗ってんだけど」
リーナは他の知り合いにも話しかけて回る。
- 979 :名も無き異能都市住民:2013/03/12(火) 23:03:22 ID:IRZRROfE0
- >>978
殆どの知り合いは、どうでもいいだとか、
知らないだとか、役に立たない話だとかをリーナにするのみだったが、
毎日ここに釣りに来ているという老人から信頼に足る話を聞く事ができた。
曰く、あれは2〜3ヶ月前にあそこに停泊して以来、
外洋に出るでもなく、ずっと係留されているらしい。
しかしながら、最近はほぼ毎日のように亜人や人外の連中があの船に押しかけていると言うのだ。
トレーラーハウスもとい、クルーザーハウスとして誰か有名人でも暮らしているのか、と一度見に行った
時には、例の見張りに呼び止められて近づくなと脅されたらしく、それ以降近づかないように
している――。
話の内容を纏めると、こんなところだろう。
- 980 :リーナ:2013/03/12(火) 23:10:08 ID:hbFQZ4nY0
- >>979
「ふーん、まあいいや」
リーナはそれ以上は特に興味は沸かなかったらしく、
再び夕食の確保のために、海に向かって釣り針を投げた。
「……でっかいクリオネだなあ。
食えるかな?これ」
人間サイズの凶暴なクリオネを吊り上げた。
- 981 :名も無き異能都市住民:2013/03/12(火) 23:17:04 ID:IRZRROfE0
- >>980
その日は結局、例のクルーザーについて
それ以上面白そうな事は無く、のんびりと過ぎていくのであった……。
// 〆
- 982 :リーナ:2013/03/21(木) 22:40:13 ID:hbFQZ4nY0
- 兄さん江
この街に来てだいぶ経ちました――
「……なんかすごい俺少女なことしてるなあ」
リーナは鉛筆をくわえて地面に倒れこむ。
ひざの上に乗っかっているのは一冊の大学ノート。
書いてあるのは人に送るための文体であったが、
その内容は日記だった。
「えーっと新しい家族、フランクリンは――」
リーナは書き続ける。
その傍らで雑種犬のフランクリンはあくびをした。
- 983 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/03/21(木) 22:48:00 ID:OhByE3hs0
- >>982
【そこをたまたま通りかかる少女がいた】
「あう?なにしてるの?」
【包帯を全身に巻く少女、ディスは腰を下げて行なっていることの確認をしようとしている】
「ここでねころがったらあぶないよなのー」
- 984 :リーナ:2013/03/21(木) 23:03:09 ID:hbFQZ4nY0
- >>983
「ん?お前誰?」
リーナは起き上がってディスを見る。
フランクリンは獣の癖して警戒心が無いらしく、
身体を伏せたまま寝ていた。
「日記だよ日記。
見るなよ?一応これでも恥じらいとかはあるんだからな、俺」
そう言って立ち上がった。
- 985 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/03/21(木) 23:06:15 ID:OhByE3hs0
- >>984
「あう、なまえは『でぃす』なのー
ちょっときになってなの…」
【少しだけ日記を見ながら言う】
「あうー、ごめんなさいなの・・・
だいじなことをかいてたのかなの?」
【少し申し訳無さそうな表情で見つめる】
- 986 :リーナ:2013/03/21(木) 23:14:35 ID:hbFQZ4nY0
- >>985
「そんな顔するなよー、
俺がいじめたみたいじゃないか」
リーナはディスの頭をなでるように軽くぽんぽんと叩く。
「俺は電磁霞のリーナ!
ディス、よろしくな!」
- 987 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/03/21(木) 23:17:55 ID:OhByE3hs0
- >>986
「あ、きにしないでなのー。
きにしすぎてたかもしれないの」
【慌てて手を振って返す。】
「あうー、でんじ…『りーな』っていうんだねなの!
わかったの!よろしくなの〜」
【嬉しそうな顔で微笑み返した】
「…こっちのいぬさんもよろしくねなの〜」
【そう言って近くにいたフランクリンに対しても頭を下げた】
- 988 :リーナ:2013/03/21(木) 23:28:38 ID:hbFQZ4nY0
- >>987
「こいつはフランクリン!
俺の家族だ」
リーナはフランクリンをなでながら言った。
フランクリンはまったく反応を示そうとしないが。
「なんか気分流れで日記つけることになったんだけどなー。
あんまり書くこと無いなあ。
えーっと、こないだクリオネや鮫を吊り上げました……」
- 989 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/03/21(木) 23:32:06 ID:OhByE3hs0
- >>988
「へー、かぞくなんだなのー…
なかよくできたらいいなの〜
ね!『ふらん…』なの!」
【途中までしかフランクリンの名前を言えてないが、それでも微笑んでみせる】
「にっき…
たのしかったことをかいたらいいんじゃないかなの」
【かるく思いついたことを言ってみるディス】
「くりおね?さめはしってるけど…
それはどんないきものなのかなの?」
【その表情はとても好奇心があふれている】
- 990 :リーナ:2013/03/21(木) 23:43:46 ID:hbFQZ4nY0
- >>989
「天使みたいなかわいさと、
悪魔のような獰猛さを備えた生き物だよ」
ちなみに貝の仲間である、と言うのは豆知識。
TVのCMで人気が出たのももう何年も前の話である。
「あんまり食べる気にはならなかったなあ……。
透明で……内臓見えてて……」
結局あの釣りの日はたいした獲物は獲れなかったため、
リーナは空腹のまま帰ったらしかった。
「考えてたらおなかすいてきたなあ。
なんか獲りに行こうっと」
今月は金欠なのだろうか。
リーナは港の方へ去っていってしまった。
- 991 :ディス ◆My6NsjkSfM:2013/03/22(金) 00:02:45 ID:OhByE3hs0
- >>990
「あうー、てんしみたいであくまみたい…
ふしぎなのー…」
【頭の中でそんな生き物なのか想像するディス】
「とうめいでなかみがみえる…
ちょっとびっくりなの…」
【ディスが想像した生き物は…天使みたいな姿に中身が透けて見える、ちょっとグロテスクな姿だった】
「そうなの…おなかすいたなの…
『でぃす』もなにかたべたいなの!
じゃあまたねなの〜!」
【微笑んで手を振って見送っていった】
「なにかたべよかなの…」
【ディスも辺りを探しながら去っていった】
- 992 :黒沢小百合:2013/03/25(月) 23:13:44 ID:IRZRROfE0
- 【地下暗黒街】
「ふふ……これが『平蜘蛛』ですか……。
なるほど、確かに名茶器なる風格を感じる。
高い金を出して手に入れたかいがあったというものです。」
異能都市では金に糸目をつけなければ、どういった物でも手に入れる事ができる。
今回小百合が手に入れたのは『古天明平蜘蛛』なる触れ込みで売り出されていた古い茶器。
優れた茶器ともなれば城一つと同じ価値があるとされているが、
『平蜘蛛』はそうした名茶器の中でも知名度の高い一つであり史実では
織田信忠率いる筒居勢に信貴山城を包囲された松永久秀に火薬を詰められ、
もろとも自爆させられたとの逸話が残っている一品である。
――どういったものでも、とはこうした『失われた道具』、『伝説の武器』等にも当てはまる。
常識的に考えれば、そうした物の名前を借りただけの偽者と考えるのがスジだが、
『様々な次元の交差点』である都市では『それが失われなかった時間軸』の世界から
その物品が流れ込んでいる可能性があるのだ。
今回、小百合が手に入れた茶器は本物なのかは分からないが……。
それなりの品である事は間違いないようだ。
- 993 :菊梨:2013/03/26(火) 23:01:51 ID:mgn4Nu720
- 【異能都市付近 森林】
「よしっ!勝った!」
男物のブレザーに綺麗なオッドアイ、そして黒い猫の尻尾を持つ少女、菊梨。
菊梨のいる場所は木の上、太い枝に足を組んで座りゲームをしていた。
「てめーがラスボスかー、って強えぇ!一撃で半分も減るとか...ありえねー!!!」
周囲に誰もいないと思い込み隠すこともせず文句を吐く菊梨、しかも大声だ。
辺りには菊梨の文句とゲームの音が響く。
- 994 :オーレリア=グラムハイト:2013/03/26(火) 23:18:23 ID:7JRwKHfQ0
- 「いっぱいとれたね、ナツメ。
これだけあればしばらくはこまらないよー」
今日は少し遠出して森林まで素材探しに出てきていた。
採集の結果は上々だった様で、カゴ一杯の素材を眺めて微笑んでいた。
>>993
「あとはしんせんなぷにぷにもとれたしね。
これでじゆうかだいができるといいなー……ん?」
並んで歩く銀の狼に語りかける。
返事はないが、少女の表情は弾んでいる会話の最中の様な柔かい物だった。
そんな二人と一匹が菊梨の居る木の下を通る。
ゲームに熱中する叫び声が耳に入った少女は、周囲を見渡し。
「どこからこえがするんだろう……あ!」
暫くして真上の人間に気付くと、それを見上げていた。
- 995 :菊梨:2013/03/26(火) 23:28:58 ID:mgn4Nu720
- >>994
「うわっ、会心の一撃とか...ん?」
菊梨がゲームに熱中していると下から声が聞こえる、下を見れば銀色の狼と少女がいた。
まさか人がいるとは思わなかった。
「いやぁ恥ずかしいところを見られたね」
木から飛び降りる、着地地点は銀色の狼と少女の前辺り、そこそこ高い木から飛び降りたにも関わらずきれいに着地して平然としている。
「やぁやぁ諸君、こんなところでなにしてるんだい?」
そして少女達に問い掛ける。
- 996 :オーレリア=グラムハイト&ナツメ:2013/03/26(火) 23:47:54 ID:7JRwKHfQ0
- >>995
「うひゃあ!」
突然飛び降りた見知らぬ人に、驚きの声を上げる。
口元に手を当てて、目と口は大きく開かれた状態で如何にも驚愕と言った様子だった。
しかし、難なく着地し大した素振りを見せない事から、
「すごい……」
と息を飲む少女からは羨望のまなざしが向けられていた。
向けられた質問には、自慢の杖と沢山の材料の入ったカゴを見せながら。
「えーっと、『ちょうごう』のざいりょうをあつめてたんです。
ここはすこしとおいけど、ちかくじゃてにはいらないそざいとかがてにはいって……」
と、何処か誇らしげに語る少女の衣装は奇抜そのものだった。
フリルの付いたビスチェは、後方のみ裾が伸び、膝丈程度もある物。
一方、その下のフリルスカートは結構なミニで、少女のかぼそい脚を大胆に露出させている。
言うなれば、魔法少女とか日曜朝とかの番組物の様な、ファンシーな物。
少女の掲げた杖も、棒の先端にはよく解らないオブジェが付いていて、また奇抜。
- 997 :菊梨:2013/03/27(水) 00:01:24 ID:mgn4Nu720
- >>996
羨望の眼差しを向けられる、痛い、痛いよ。
そんなにすごいものだと思ってない菊梨には痛いものだった。
「調合?なるなる、確かにここには色々あるからねー、その格好と杖から推測するに君は魔法使いかな?」
少女と杖をまじまじと見ながら推測、もし本当に魔法使いなら調合という言葉を聞くに錬金術や魔法薬とかそっち系だろうと心の中で推測を重ねていく。
「なるなるなる...それにしてもこの子可愛いね!」
顎に手を当てて何回か頷いていた菊梨は銀色の狼に視線を写す、そして狼と同じ高さぐらいにしゃがむと黄色い声を上げた。
普通なら怖いやらカッコいいやら思うだろうが菊梨は普通じゃないので可愛いと思った。
「この子名前は何て言うの?触っていい!?」
手をわきわきとさせる、端から見れば完全に変な人だ。
- 998 :オーレリア=グラムハイト&ナツメ:2013/03/27(水) 00:09:56 ID:7JRwKHfQ0
- >>997
「んー。まほうつかい……とはちがいます。
『れんきんじゅつし』なんです……まだ、みならいですけど」
錬金術士、某やりくり系RPGの主人公ポジションの奴。
見習いと自負する少女は錬金術の学校に通う身。だから見習い。
「ナツメー、かわいいって。よかったね」
傍らの銀の狼は少女の傍を離れないまま、顔だけを其方に向けた。
この狼、ただ銀というだけでなく、異様なまでの光沢感を放つボディを持っていた。
更に近寄り、じっくりと眺めれば解るだろう。この狼、機械である。
「ナツメ。っていうんですよー。さわってあげてください」
少女の言葉を合図と受け取ったのか、ナツメが近寄って来た。
ここまでくれば、何か紐の様な物がナツメの尾にくくられているのが解るだろう。
なんと、逆側には青い球体(目と口がある事から生物と思われる)が縛られていた。
- 999 :菊梨:2013/03/27(水) 00:24:01 ID:mgn4Nu720
- >>998
「錬金術士かー、あれでしょ?なんかを作ったりする人」
そこまで頭が良くない菊梨は昔本で読んだうろ覚えの知識で話す。
「きたー!おーよしよし!癒されるねぇ」
ナツメが近寄ってくる、それを見た菊梨は手に持っていたゲームを能力で異空間に送る、シュンッとまるで瞬間移動でもしたかのようにゲームが消えるだろう。
そして菊梨もナツメに近づき頭を撫でる、この距離だから分かった、ナツメは機械だと、しかしそんなの関係ねぇと言わんばかりに撫でる手は止めない。
「ところで...その青い生き物?はなんだい?」
撫でている手とは反対の手で青い生物?を指差す、正直なところ生き物かどうかすら分からないが目と口があるので生き物だと思う。
その生物?はナツメの尾にくくられている紐らしきもので縛られているのが更に不思議だった。
- 1000 :オーレリア=グラムハイト&ナツメ:2013/03/27(水) 00:35:07 ID:7JRwKHfQ0
- >>999
「そうですねー。
わかしはまだみならいだからあんまりすごいのはつくれないけど、すごいひとになるとすごいのがつくれるんですよ!」
両手を一杯まで広げて凄さをアピールする少女。その瞳は輝いていた。
それから、少し思い出した様にカゴを漁る。
「わたしがれんきんじゅつでつくったアイテムです」
取り出したのは赤い筒状の何か。
片側の先端には紐が取り付けられており、側面にはご丁寧に爆弾のイラストまで書いてあった。
菊梨とナツメの様子を笑顔で見つめる少女。
機械故に物は言わないが、じゃれる犬の様に首を差し出してくる。狼だけど。
「あ、これは『ぷに』っていうモンスターなんです。
かえってジュースにするためにつかまえてるんです」
青い球体(目と口がある)はモンスターらしい。
スライム的な印象に違わず雑魚敵らしく、同じくひ弱にしか見えない少女でも捕まえる事が出来た様だ。
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