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【イベントA】闇の炎に抱かれて馬鹿な!【drei】- 1 :名も無き異能都市住民:2009/10/28(水) 22:18:30 ID:Jhlo6zSQO
- <<ルールとか>>
・ここは、各スレでなんらかのイベント・クエスト・戦闘が発生した場合に使います。
・雑談も可能ですが、日常の範囲で済むかどうかは各自で判断してください。
・クエストスレはA・Bの2つがあります。開いている場所ならどこでも使って構いません。
・逆に、使用中の場合は混乱の元になりますので、同じクエストスレで2つのクエストを進行させることはやめてください。
・クエストで使われている場所を、クエスト以外のスレで使うことは『構いません』。
時間軸が異なる・平行世界である、など解釈は自由です。
・またクエストスレと他のなりきりスレに、同時に現れることは『構いません』。
ただしそれによって起こり得る弊害は自力でなんとかしてください。
・GM役をあらかじめ決めておくとスムースにことが運ぶかもしれません。
・識別をしやすくするために、トリップをつけると幸せになれるかも。
- 2 :甲/いちおつ:2009/11/02(月) 23:29:48 ID:W8ez/iHE0
- 賑やかな音楽の中、水を打った様な静寂を身に纏う
所謂、場違い感がありありと見えて
「…」
やはり静かに、熱気に浮かれるホールを見ていた
「いや、さほど」
肘をテーブルに付いたまま
目線だけを男に向ける
「甲だ、この度晴れてここの管轄になった」
肘を付いた手を起こし、差し出された手を取る
- 3 :甲/いちおつ:2009/11/02(月) 23:30:20 ID:W8ez/iHE0
- //エイジ!
- 4 :ヴァン=クラウス・カルザリア:2009/11/02(月) 23:34:46 ID:/k2gysHgO
- >>2
「――」
笑みの中で黒い瞳が甲を見る。冷徹な瞳。何か動きが有ったが――それは何かは、分からない。
男は手を離し、椅子に座り直す。
「さて、これで挨拶は終わりましたね。これから宜しくお願いしますよ、甲さん」
- 5 :甲/いちおつ:2009/11/02(月) 23:44:17 ID:W8ez/iHE0
- >>4
「……」
魔眼殺しのメガネ、その奥
甲の邪気眼が僅かに反応する
―――が、微々たる気配は掴む事叶わず
「さてね、取り立てて俺がヨロシクする事はねえがな」
椅子に深く座り直し、目線をヴァンに合わせる
- 6 :ヴァン=クラウス・カルザリア:2009/11/02(月) 23:51:53 ID:/k2gysHgO
- >>5
「おや、それは残念」
飄々とした口調。貴公子然としたその男はわざとらしく嘆息し、肩を竦める。
残念などとは微塵も感じてはいない。やれやれ、とでも言いたげな表情。
「さて、もう用が無いのならお帰り願えるかな? ご覧の通り――」
す、とフロアに手を流す。演技じみた仕草。
「大入りでね。忙しくなりそうなんだ」
- 7 :甲/いちおつ:2009/11/02(月) 23:57:21 ID:W8ez/iHE0
- >>6
「…ああ」
メガネを直し、立ち上がる
「悪趣味なハコだな…用事が出来たら、また来らぁ」
「暁、帰るぞ」
ヴァンに背を向け、暁に背中越しに声を掛ける
一度も手を付けていないステアグラスの氷がカラン、と音を立てて
- 8 :朝宮暁/ヴァン=クラウス・カルザリア:2009/11/03(火) 00:01:05 ID:/k2gysHgO
- >>7
「どうぞ。帰りはお気をつけて」
吸血鬼はひらひらと手を振り、暁は、
「……あんたのそのシャツのフリル、何かキモいぜ」
などと言いながら立ち上がり、甲の後に続く。
- 9 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 00:05:16 ID:W8ez/iHE0
- >>8
「……確かに」
振り返りじーっとシャツのフリルを眺めて
「ふ、くく……よしゃ、行くか」
軽く噴出して出口に向かう
- 10 :朝宮暁:2009/11/03(火) 00:12:14 ID:/k2gysHgO
- >>9
「ふはー……」
外に出た二人。暁は胸のポケットから煙草を取り出し、安っぽい100円ライターで火を点けた。
紫煙をくゆらせ、甲を見る。
「牽制にはなっただろうな。実際に効果があるかはまあ……わかんねーけど、流石だぜ」
- 11 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 00:17:16 ID:W8ez/iHE0
- >>10
「言ったろぉ?顔見せだって……ま、効果ねえだろうけどな」
近くの自販機で水を買う、簡単に潰せるボトルのあれ
「ビビってねーぞって所だけ見せれりゃ…まぁ、今回は上等じゃね?」
ふたを開けてボトルを呷る
「それにしても」
「……あのフリル野郎、何かの魔眼持ちだな」
奇妙な感覚を思い出して、メガネを外す
「アイツもヴァンパイアかな?」
- 12 :朝宮暁:2009/11/03(火) 00:25:26 ID:/k2gysHgO
- >>11
「だな。ぜってーあのフリル硬えぜ。綺麗に膨らんでたが中に針金でも入れてるな、きっと」
続く甲の言葉に、ああと返す。
「有名なヴァンパイアだよ。実際にこの“眼”で見たが――」
自分の瞳を指差す。黒瞳の中に炎の様に揺らめく赤色が一瞬動いた。
「――間違い無いね。ありゃあ他人から命……血を奪って生きてる存在だ。色んな命があいつん中で一緒くただ」
- 13 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 00:33:16 ID:W8ez/iHE0
- >>12
「あんなん店で売ってねーよ…オーダーメイドであれとかセンス最悪…」
メガネを拭いて掛け直し
「……だろうな、顔見てピーンと来た」
夜空を見上げる
眼の口直し
「ありゃ他人を喰い物としか見てねえ面だ…俺が一番嫌いなタイプだよ」
「ま、敵だな…それだけは確信した」
- 14 :朝宮暁:2009/11/03(火) 00:38:53 ID:/k2gysHgO
- >>13
「少女漫画から出てきたみてえだよな。アンドレー! みたいな?
女はあんなのが好きなんかねぇ。白馬の王子様だってよく考えりゃあ、下半身は白タイツ一丁だしよ」
ふう、と空を向いて紫煙を吐く。
「しっかし、噂じゃかなりの遣り手だぜ? 率いてるヴァンパイアの数も半端ねぇ
あの店、公然とアヘンやらマリファナを回してたが……ギャングやらヤクザも後ろにいる」
- 15 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 00:45:19 ID:W8ez/iHE0
- >>14
「……マジかよ…一本位あれ持ってたほうが良いのか…?」
お姫様願望を叶えるコスプレ
自分が履いた様子を想像してサブイボ
「やり手とか、バックがどーとか……関係無ぇな」
クシャリと手の中のボトルが丸まって潰れる
「俺がやるって決めた、なら貫くだけだ」
それをゴミ箱に投げ入れて
「テメーの身が可愛いけりゃ、そもそもあんなんと関わらんよ」
- 16 :朝宮暁:2009/11/03(火) 00:55:04 ID:/k2gysHgO
- >>15
「冗談、モモヒキにハラマキのがまだマシだぜ。
白タイツなんざより威厳溢れるジャパニーズオヤジスタイルだ」
軽く吹き出し、短くなった煙草を携帯灰皿に押し込む。
「へへへ……だよな!」
くしゃりとボトルを丸めた甲を見て嬉しそうに笑う。
「しかしだ、問題はこれからどうするか、っつー事だ。
あのフリルは気に食わねえ。しかしあのフリルに対して何をするか。
ひっぺがす、赤ワインで染みをつける。――色々あるが」
甲を見る眼は真面目そのもの。
「当面の目標だ。一体俺たちはあいつに対して何をするか。あいつの何に対して、何をするか。
目標がねえのにスナイパーライフル取り出したって仕方ねえぜ」
- 17 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 01:03:24 ID:B91d4dPI0
- >>16
「ボロの一つでも出してくれりゃあ…フリルをアイロンでまっ平らにしてやるんだが」
フリルが全部真っ直ぐになった姿を想像して軽く笑う
「……ま、そりゃねーだろうな」
「そもそもそんな受身、性に合わんし」
ガードレールに腰掛けて
「本丸をいきなり落とそうたってそうはイカンだろう」
「逆に返り討ちにあって、下手すりゃ俺らがお縄だ」
クイッと自分の首をかき切るモーション
「…先ずは、周りからだろうな…アイツにとって目障りな存在にならなきゃいかん」
「収入源のひとつやふたつ潰してやりゃあ、隠し切れてねえ牙が見え始めるかもな」
ニヤリと笑う
「暁、ここの店のヤクのルート、洗えるか?」
- 18 :朝宮暁:2009/11/03(火) 01:17:00 ID:/k2gysHgO
- >>17
「成程そりゃあいいな、アイロン掛けか。フリルであるこた間違いねぇが――……
……――フリルである意味を無くす。そんな手か」
へへと楽しそうに笑い、甲の横、甲と同じくガードレールに腰を据える。
「任せな。っつーかあの店についてく時点で調べたぜ。うちのメンパブ、色んな人が来るんでな
――ベイエリア、コンテナターミナル。あいつの一等派手なシノギは麻薬密輸だ」
胸ポケットからメモ帳を取り出し、それを見ながら話を続ける。
「あの店で出回ってる薬は、あいつと繋がりのある組織があの店で自由に売りさばいてるもんだ。
組織から場所代を取ってな。しかしその薬の大抵が、元を辿ればあいつの仕入れたもんだ。
フリル→組織→またフリル。こんな図式が成り立つ。
――それで厄介なのは、普通に麻薬のルートを辿っても間の組織までしかあげられねえ。
名目上は、その組織が仕入れた事になってる。
……あのフリルのガサ入れ対策だな。薬は在庫として持たねえ。証拠が出ねえ」
- 19 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 01:24:24 ID:B91d4dPI0
- >>18
「着てるのはいつもと同じなのに違和感バリバリになってくる…みたいな?」
「アイツをヤクで挙げようなんて思ってねえさ」
片目を瞑り
「その派手なシノギの場をよう、引っ掻き回す馬鹿が居たら…」
「…あのフリル、どうすると思うよ?」
- 20 :朝宮暁:2009/11/03(火) 01:32:55 ID:/k2gysHgO
- >>19
「そういう事。フリルはフリルらしくぴらぴらだから価値がある。フリルならではの価値がね
つまり――あいつしか出来ねえシノギを圧縮プレスにかけちまおう、ってな」
くく、と悪い顔で笑いかける。
「そうだな……薬捌きのシノギを潰した所で、あいつの財布にダメージが入るわけじゃねえ。
精々ジャブが入るくらいだろうな。だが――……」
メモ帳をめくる。
「財布じゃねえとこにゃダメージはでけえ。麻薬捌きなんざ信頼命だ。
安心と実績のフリル屋。取り引きを一度潰せば財布にゃジャブでも看板にはKOパンチ通り越して金的だ
確実に恨みを買うね。引っ掻き回した奴を消さねえと――看板の傷は直らねえ」
- 21 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 01:42:49 ID:B91d4dPI0
- >>20
「笑えるぜ…あのしたり顔がよ、クク…怒りに歪むのは」
釣られて笑って
「そういうこった、端的に言うとだ」
「アイツのスナイパーライフルの標的に、志願しようぜ…って事」
立ち上がる
「御自慢のフリルを馬鹿にされちゃよ、あの手のプライド高そうな奴ぁいずれ直接手を下してくる筈だ」
「―――そこを、潰す」
空中に右ストレート一閃、乾いた空気に炸裂音が響く
「リスクだらけ、穴だらけの計画だがよ…今はこれしか思いつかね」
空を叩いた拳を後頭部に回し、バリバリと頭をかく
- 22 :朝宮暁:2009/11/03(火) 01:48:50 ID:/k2gysHgO
- >>21
「オーケーオーケー承知したぜ。なあに大したこたぁねえ、あっちにわざと気取らせるんだ。
穴がある方が丁度良い」
放たれた拳の大気を破る音に口笛を一つ。
「さて、具体的にはどうする? 仕入れた麻薬を焼き払っちまうか」
- 23 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 01:55:06 ID:B91d4dPI0
- >>22
「ま、それも狙いだけどな…派手に目立って、新聞沙汰にでもなれば尚良い」
言って自身の赤いマフラーを触る
"戦場、それも最前線で敵陣から最も目立つ"
甲が赤を好む理由のひとつ
危険な的になるのは、赤マフラーを巻く限りいつでもこの男の本懐だから
「場所はベイエリア、その手は近隣の被害とか考えても…うん、いける」
「あとは何人か病院送りにしてやりゃ完璧だな」
メガネを指でくいと押し上げる
- 24 :朝宮暁:2009/11/03(火) 02:00:06 ID:/k2gysHgO
- >>23
「ならいっそ取引の現場を抑えるか? フリルが直接出るとは思えねえが……
あいつの面に泥を塗って、ついでに泥を鼻に詰めるにゃ丁度良い」
メモ帳をぱらぱらとめくる。
「確実に新聞沙汰。もしかしたら警察から金一封出るかもよ。千夜なら特別ボーナスだろ」
- 25 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 02:06:51 ID:B91d4dPI0
- >>24
「まず来ねーな、フリルひらひら高みの見物が似合いだろうよ」
鮮明にイメージが浮かぶ
「けれど話は必ず通る、後はアイツが降りて来るまで続けるだけだな」
想像以上にシンドイであろう事も、容易に想像出来るが
甲はニヤリと笑って
「根比べなら、俺らの土俵だろ?」
- 26 :朝宮暁:2009/11/03(火) 02:11:12 ID:/k2gysHgO
- >>25
「違えねえ」
楽しげにクククと笑い、メモ帳をポケットにしまう。
ガードレールから離れて伸びを一つ。
「うっし。じゃあまずは取引がいつ行われるかを調べてみるぜ」
- 27 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 02:19:03 ID:B91d4dPI0
- >>26
「ああ、頼りにしてるぜ暁」
その様子に笑みを浮かべる
「ただし」
真顔になって暁の眼を見る
「一人の時に深入りはよせよ?ヤバイ気配がしたら気のせいだろうが何だろうが逃げろ」
一目見ただけだが
フリルの男―――ヴァン=クラウス・カルザリアの底知れぬ気配は脳裏に張り付いていて
「安々と命を賭ける必要は無い、これだけは忘れるな」
- 28 :朝宮暁:2009/11/03(火) 02:28:01 ID:/k2gysHgO
- >>27
「おいおい兄貴。命は俺の専門だぜ」
へ、と笑って。
「確かに俺が戦う時ゃあ命を寿命を削る。だがな、だからこそ使い処は弁えてる」
力強い笑み。死ぬ訳には行かない明確な理由がある故か、その表情は危なげ無い。
「んじゃ、今日の所は行くぜ。明日もバイトだ、調べがついたら連絡する。んじゃな、兄貴」
言って煙草を取り出しながら歩き始める。
途中立ち止まって火を点けて――また、歩き出して。
朝宮暁は、その場を後にした。
- 29 :甲/千夜のお巡りさん:2009/11/03(火) 02:33:39 ID:B91d4dPI0
- >>28
「―――」
その強い笑みに眼を見開いて
「……それもそうか」
生命力、生きる力
自分以上にそれを持つ相手に失言だったな、と苦笑して
「おう、今日はありがとな」
手を挙げて
その背が見えなくなるまでその場で見送った
「……さーて、寝るか」
グッと大きく伸びをして
未だ明るい繁華街を抜け、帰路に着いた
- 30 :緑乃壱瞑助/辻斬り ◆CROSS/.AzE:2009/11/03(火) 20:21:47 ID:HnkBBDEo0
- ――ゆらり
緑のコートを風に揺らし、夜の街を男が歩く
鞘に入った刀を肩にかけ、暇そうにブラブラと路地を進む。
実際、男は暇であった。
「ったく、どうやら俺は一ヶ月もの間の記憶が無いらしいな。
何をされたんだか……心当たりは下水道であったあのガキの死体かねぇ。
ああ、ムカつくぜ……っくそ」
八つ当たりするように、たまたま目に入った通行人を切り伏せる。
「……っと、やっちまったか。
ま、ちょうどいいや。腹減ったし」
血を噴出して倒れる相手を踏みしめ、懐を探って金銭を奪い取る。
「2、3……ち、これだけかよクソ。
とりあえず飯は喰えるかな」
- 31 :――――:2009/11/03(火) 20:26:16 ID:/k2gysHgO
- >>30
かつん、かつん、と音がした。
夜闇を欺くドレスローブは宵色との境界を曖昧にしてしまう程の漆黒。
見れば大柄な人影があり、それが緑乃壱へと近付いてきた。
――否。
緑乃壱に、ではない。
彼の拵えた死体へと、その人影は近づいてきた。
- 32 :緑乃壱瞑助/辻斬り ◆CROSS/.AzE:2009/11/03(火) 20:30:43 ID:HnkBBDEo0
- >>31
「……んん?」
曖昧な気配に身を強張らせる。
「なんだよお前、俺に……用は無さそうだな」
大人しく一歩引き、死体を相手に明け渡す。
「なんだお前、臓器目当てか?
なら心臓と肺は保障できねぇぜ。……クク、感情任せに乱暴にブッタ斬っただけだしなぁ」
- 33 :――――:2009/11/03(火) 20:35:10 ID:/k2gysHgO
- >>32
緑乃壱が覚えているかは不明だが、その大柄な人影は嘗て下水道で出会ったものと同じだ。
得体の知れぬその人物は愛情すら感じさせる程丁寧に死体を抱きかかえると、緑乃壱に背を向けて歩き出す。
――こうして死者は消え、行方不明者が増えるのだ。
- 34 :緑乃壱瞑助/辻斬り ◆CROSS/.AzE:2009/11/03(火) 20:37:59 ID:HnkBBDEo0
- >>33
「おやおや、、お持ち帰りかよ。
ま、ゆっくりやんなー」
飲食店に向かおうと、男はその場に背を向けた。
が、
「……って、アイツ下水道にいたあのノッポマントじゃん!!
おいてめぇ!! ちょっと待ちやがれ!!」
怒鳴りながらも慌てて振り向く。
- 35 :――――:2009/11/03(火) 20:40:46 ID:/k2gysHgO
- >>34
人影は振り返る事なく、かつり、かつりと音を立てて歩み続ける。
緑乃壱に興味など無い――と言うように。
ドレスローブの長い裾を引き摺りながら、その人影は歩き続ける。
- 36 :緑乃壱瞑助/辻斬り ◆CROSS/.AzE:2009/11/03(火) 20:48:00 ID:HnkBBDEo0
- >>35
「無視すんなオイ!!
……無視すんなって……言ってんだろクソ!!!」
それは一瞬のうちに行われた。
肩に担いだ刀をくるりと回して左手に持ち、柄に右手を添える。
抜刀。
刃が空気を切り裂く音。
金属が満月の光を反射し、闇色に染まった路地の空間に銀色の軌跡を作り出す。
見えるのはそれだけ。ただ、それだけ。
刀身の視認は赦さず、刹那の間に走る閃き。
距離は約5メートル。
鞘の大きさからは想像できない射程の斬撃が狙うは、相手の足元。
- 37 :――――:2009/11/03(火) 20:51:56 ID:/k2gysHgO
- >>36
肉を切る確かな手応えが有った。足首を落としたという確かな手応えが。
しかしその人物は歩くのやめなかった。
かつり。という音。
――そして少しの間を置き、かつり、という音。
その人物の姿は遠ざかる。
――後に残されたのはヒールを履いた女の足首。
それだけだった。
- 38 :緑乃壱瞑助/辻斬り ◆CROSS/.AzE:2009/11/03(火) 20:59:56 ID:HnkBBDEo0
- >>37
――ちんっ
「手応え……って、え……ええええええ?!」
瞬時に刀を納め、また肩に担ぐ。
確認するようにヒールを履いた女の足首を眺め、それでもまだ眉間の皺はなくならない。
「確かに斬った……筈だ、ああ。
でもあいつは歩いて……んんんん?!」
額を掻きながら思案顔。
満月に向かってしばらく息を吐いた後、
「次にあったら四の五の言わず、一気に輪切りにしてみるか。
なァに、胴体半分と頭が残ってりゃしばらく話せるだろ」
物騒なことを呟き、男もその場を後にした。
- 39 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/04(水) 21:05:57 ID:.6prKP66O
- 【絵の具の白は多くの色の絵の具の影響を受ける……彼の服もその通りだった】
「……はぁ……はぁ……」
【今、真っ暗な路地裏で……彼の真っ白な服は真っ赤な色に染まっている……胸から腹にかけて……真っ赤な血に染まっていた……】
「クソッ……前回……無茶をし過ぎたか……」
【別に怪我をした訳じゃない……人を傷つけた訳じゃない……次から次へと溢れ出してくる……その込み上げる血を飲み下す事も出来ずに男は吐き出す……】
「……はぁ……はぁ………………」
【それ以上何も言わず……男は地に伏し……動かなくなった……誰も気付く事の無く……男は一人……動かない】
- 40 :遊馬/パトロール中:2009/11/04(水) 21:35:06 ID:tJGyi38Q0
- >>39
「今日も今日とて見回りか……」
誰ともなしにつぶやきながら見回りを続ける白衣の男が一人。
「……そういやここ、あまり通った事無かったな。通って見るか」
通路に入り込むとそこに倒れこむ男性を発見した。
「……だ、大丈夫ですか?!」
思わず近寄り、脈と意識をチェックする。
- 41 :名も無き異能都市住民:2009/11/04(水) 21:43:54 ID:.6prKP66O
- >>40
【しばらく触れたら脈があるかどうかわかったのかもしれない……】
「そいつから離れろ……小僧が……」
【しかし、背後から響く男の声がそれを邪魔した】
「……フンッ」
【その瞬間、遊馬を強烈な蹴りが襲った】
- 42 :遊馬/パトロール中:2009/11/04(水) 21:50:31 ID:tJGyi38Q0
- >>41
「なっ…………!」
とっさの事に反応しきれず、蹴り飛ばされて建物の壁に強かにぶつかった。
「ぐ……うぅ。ず、随分手荒な歓迎ですね。誰ですか?」
そういって打ち付けた左肩を抑えつつ立ち上がる。
- 43 :名も無き異能都市住民:2009/11/04(水) 21:57:28 ID:.6prKP66O
- >>42
「誰?そんな事聞いて何になる?……今から死ぬんだぞ?」
【眼に映る男の姿は、真っ黒いロングコートを身に纏った男の姿……髪は深緑に染まり、目元はゴーグルで隠れていた……】
「さて……どこから分解してほしい?」
【しかし、男の姿は明らかに異質だった……何故ならその姿は……真夏の陽炎……水に一滴だけ零した墨のように……男が動く度に不気味なオーラを放っていた】
- 44 :遊馬/パトロール中:2009/11/04(水) 22:05:36 ID:tJGyi38Q0
- >>43
「死ぬ?俺が……ですか?」
目を細め、白衣の汚れを払う。
「生憎、俺の体は切り辛いと思いますよ?なにせサイボーグですから」
男から漏れでるオーラに気圧されつつも、目は離さない。
「というか納得が行きませんね。そこに倒れている人は貴方がやったんですか?」
男のゴーグルを睨みつつ、状況を尋ねる。
……もっとも左手は白衣の下に入れ、銃を握って男に突きつけてはいるが……
- 45 :名も無き異能都市住民:2009/11/04(水) 22:13:13 ID:.6prKP66O
- >>44
「サイボーグぅ?」
【明らかな嘲笑……嫌でもわかってしまう……男は遊馬を嘲笑っているのだ】
「残念……そいつは私がやったんじゃない……お前達だよ……」
【男は顔を醜く歪めながら笑い続ける……しかし……その男の顔……見た事あるはず……それは、最近だ……極最近……似たものを見たはず……】
「さて……小僧……そろそろ死ぬかね?……サイボーグなんて鉄の塊……私の敵では無いのだよぉ!!」
【銃に臆せず男は突っ込んで来る……その自信はどこから来るのか……】
- 46 :遊馬/パトロール中:2009/11/04(水) 22:23:51 ID:tJGyi38Q0
- >>45
(なんだ……この既視感……俺は、俺はこの人を知っている?)
右手を頭に当て、目の前の人物が誰かを考え始める。
(どこで、いつ会った?昔か?いや違う。もっと最近だ)
近づいてくる男の顔をみて思い出そうとするが……出来ない。
「…………ッ!すいませんが、危害を加えるなら…撃ちます!」
そう叫び、左手の人さし指を引き絞る。
鉛の弾丸が男に向けて飛んで行く。
- 47 :名も無き異能都市住民:2009/11/04(水) 22:31:33 ID:.6prKP66O
- >>46
「そんなガラクタで私に傷を付けるなんて……不可能だ……あぁ……不可能……」
【弾丸は男に当たる前に消え去った……それはまるで弾丸が砂のお城の様に崩れていったのだ】
「ほらほら……死ぬぞ死ぬぞぉ!?」
【男が遊馬に接近……その手を振りかぶり遊馬に触れようとする……しかし、それは異質な魔力を放ち、遊馬を威圧する……わかるはずだろう……触れられたらいけない……】
- 48 :遊馬/パトロール中:2009/11/04(水) 22:41:36 ID:tJGyi38Q0
- >>47
(…………ッ、マズい!)
この攻撃は危険。とっさにそう判断し、後ろに下がる。
しかし、しばらく下がったところで壁に突き当たってしまう。
(しまった……この狭い路地じゃ銃は逆に取り回しにくいか……!)
(あれ……使うしか無いか)
遊馬が右手の手袋を外す。
金属製という事がまるわかりの義手が出てくる。
義手の先を男の方に向ける。
- 49 :名も無き異能都市住民:2009/11/04(水) 22:47:43 ID:.6prKP66O
- >>48
「……おいおい……逃げるなよぉぉぉ……」
【腕を振り抜いたままの格好で遊馬をニヤニヤしながら見つめる】
「行き止まりだなぁ?……はっはっはぁ……どうするよ?」
【義手を確認する……しかし男は再び突っ込んで来た】
- 50 :遊馬/パトロール中:2009/11/04(水) 23:00:12 ID:tJGyi38Q0
- >>49
「こうします」
一言だけ呟き、義手の手首部分にあるスイッチを入れた。
ヴーンという機械音が通路中に響き渡る。
「リフューザー、起動成功」
その声とほぼ同時に義手の掌が光り出す。
「さて、この状況にふさわしい言葉は……そうですね、これがいい。"吹き飛べ"」
遊馬がそういった瞬間、男の体にある力が干渉しようとする。
斥力。引力と相反する力。近づく物を弾き飛ばす拒絶の力が男の体を襲う!
- 51 :名も無き異能都市住民:2009/11/04(水) 23:05:46 ID:.6prKP66O
- >>50
「なにぃ……これは……厄介な……ぬぉぉぉぉあ!?」
【言葉どおり……男は吹き飛んだ……堅い壁を破壊しながら……】
【それっきりだった……男は姿を見せない……逃げたのだろう……】
- 52 :遊馬/パトロール中:2009/11/04(水) 23:21:27 ID:tJGyi38Q0
- >>51
「消えましたか……」
男がいなくなった事を確認する。
「そうだ、さっきの男の人は……!」
倒れている上弦の方に近寄り、様子を確認する。
「良かった。脈はあるみたいだ……」
ほっと息を吐き、そのまま簡単な処置を施した。
「本来はこれで大丈夫なはずだけど……念のため…ね」
上弦を近くのベンチに運び、そのまま立ち去った。
- 53 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 20:38:14 ID:HnkBBDEo0
- 闇の中に立つ巨大なビル。
夜空を侵略するような黒い影となってそびえ立つ建造物は、まるで人間を見下しているようだ。
ビルの窓は全て割られ、中から枝のように飛び出しているのは全て機械。
内部では沢山のパーツが、蠢いているだろう。
『pm8時30分現在、異常無し』
「……だいぶ力も蓄えてきたな。
そろそろ始めようか」
『了解。これよりフェイズ4に移行する』
途端、ビルの周りにある街が一気に闇に包まれる。
異能都市の一角に停電が起こったのだ。
『全体のうち32.83パーセントの区域に停電を確認。
発電所のハッキングに成功しました』
「残りは?」
『現在プロテクトをハッキング中。一部の地域に対して特別な防衛措置が施されています』
「ふむ……どのくらいかかる?」
『現在の予測残り時間は3時間43分12秒です』
「わかった。じっくり待つとしよう」
ビルの内部、最上階にて。
多くのモニターに包まれて、男は不適に笑う。
否、正しくはコードに包まれて天井からぶら下がる男の生首は、だ。
「さぁ、諦めろ人間共。
電気文明に頼る人間《お前達》が、電気を扱う機械《私達》に勝とうなど無理な話なのだ」
【クエスト発生】
- 54 :遊馬:2009/11/06(金) 20:49:33 ID:tJGyi38Q0
- >>53
見回りを終え、職場の交番に戻りかけの白衣の男が1人。
「今日もまた事も無し。平和で結構、結構」
特に大きな異変は無く、男の意識は専ら報告書に書くことに専念していた。
そう、このときまでは。
交差点を渡り、目的地まであと300mまでのところ。
突然の停電に男の意識は一瞬停止した。
「停電……?」
一旦停止した意識が始めに抱いた考えは発電所の故障だった。
しかし……いくらにも区分けられた発電区域が一斉に停電している。
こんなことは異常だと男は考えた。
「奇妙ですね……一体何が?」
義眼の暗視モードを起動させ、事態の確認を始める。
- 55 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 21:02:01 ID:HnkBBDEo0
- 【クエスト開始ッ】
>>54
アスマの視界に移るのは巨大なビル。
他の建造物は停電しているのに対し、そのビルだけ内部から青白い光を発している。
あのビルこそが元凶と見て間違い無いだろう。
- 56 :"JILL":2009/11/06(金) 21:04:44 ID:E0EoNV6E0
- >>53
停電となった区域に一つの研究室があった。
突然の闇に驚き、男が夜の街へ飛び出して来る。
「…停電か、全く。幸先が悪いな、実験の途中だったと言うのに」
額に手を当て、そして男は考える。これだけの規模の停電に、違和感を感じた。
「…聞いてた通り、って事か。自分の身は自分で守る、と…」
両手の指輪を確認し、男は闇へと一歩踏み出す。
- 57 :遊馬:2009/11/06(金) 21:08:21 ID:tJGyi38Q0
- >>55
ふと見上げるとそこにはこの暗闇の中不自然に発光するビルが
真っ先に思い浮かぶ疑問。
「あのビル……なぜあそこだけそのままなんだ?」
疑惑の念は徐々に膨らんでいく。
「……行って見よう。なにか嫌な予感がする」
そのまま、自分の考えが正しいことを信じてビルのほうへと向かう。
……腰の銃の安全装置をはずして。
- 58 :蝙蝠:2009/11/06(金) 21:11:28 ID:Jhlo6zSQO
- 一匹の蝙蝠が飛んでいる、しかし動きが変だ。
これが壁にぶつかる。超音波を使って飛ぶはずなのだが。
(……暗い)
なんとこの蝙蝠、視認で飛んでいた。
必然、光を求める蝙蝠は導かれていく。青く輝くビルディングへ。
- 59 :"JILL":2009/11/06(金) 21:13:16 ID:E0EoNV6E0
- >>55
「…。」
男の歩みは淀みなく光源…その巨大なビルへと向かって行く。
それはむしろ何らかのトラブルを望むような姿勢。
自分から首を突っ込もうとしている。
- 60 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/06(金) 21:16:33 ID:U1IskzNM0
- 突然の停電。
「まあ……予想はしてたがな……」
ハア、と溜息を一つ。
夜闇の中に、まるで猫のそれのような瞳が浮かび、ビルを見据える。
「準備なんてさせちゃくれねえか……」
面倒臭そうに呟き、苦笑しながら。
また、一人の男がビルへと向う。
- 61 : ◆uotUYGHVwM:2009/11/06(金) 21:17:07 ID:U1IskzNM0
- //あ゛。確認忘れてた。参加おk?
- 62 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 21:17:46 ID:HnkBBDEo0
- >>57
ビルの周りはやけに静か。
まるで闇に音まで飲み込まれたようだ。
『警告、警告。
ビルの前に人影を確認』
「ほう、ここに気付いたか。
適当に迎撃しておけ」
『了解』
突然、ビルの窓から枝のように伸びていた機械の腕が動き出す。
さび付いた音を立てて関節を動かし、遊馬に向けるのは……機関銃。
まるでビルの入り口である自動ドアを護るように四丁もの機関銃が並べられ、
――ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ
火を噴いた。
>>58
蝙蝠の目指すビルから、点滅するような光と銃声が響き渡った。
>>59
『二体目を確認、まっすぐこちらに向かっています』
「壊しておけ。ハッキング中に邪魔されては適わん」
『了解』
わさわさとビルから生える機械の腕が動き、ジルの前にも4丁の機関銃が並べられる。
「同士にできなくて、悪いね」
ビルの屋上の部屋で、首だけの男は画面に映るジルに向かって言い放つ。
同時に、機関銃が銃弾をジルに向けて放った。
- 63 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 21:20:57 ID:HnkBBDEo0
- >>60
//おっけー!
『また来ます』
「おいおい、今夜はどうした?
こんな大事な日に限って……」
『考えられる可能性は14パターンあります』
「そんなのは聞きたくはない。とにかく迎撃だ。
近づくものは全て壊せ」
『了解』
ビルから生える枝が軋んだ音を立てて動く。
紅夜に向けられるのは、巨大な大砲。
……否、電力で弾丸を撃ち出すレールガンだ。
『発射』
バチリと銃身が青白く光り、サッカーボール大の鉄の砲弾が紅夜へと放たれた。
- 64 :魁:2009/11/06(金) 21:24:07 ID:Jhlo6zSQO
- >>62
「……何かが、始まったみたいね」
蝙蝠は変化を解くと、地面へと降り立つ。
そして騎士剣ガラティンを引き抜き、周囲を一瞥している。
- 65 :遊馬:2009/11/06(金) 21:27:51 ID:tJGyi38Q0
- >>62
「さて、ここが目的地か……なんか窓から変なものが飛び出てるな」
ビルを見上げ、その様相の不気味さに嫌悪感を覗かせる。
突然の機械音に目を落とす……と、そこには自分に向けられたマシンガン。
「……手を上げても……意味はなさそうだな」
そのまま両手を挙げ…・・・銃声が響きかけたその刹那、
――――絶対停止領域、展開
遊馬の体から運動エネルギーを位置エネルギーに強制的に変換する結界が展開される。
銃弾は遊馬の体の直前で止まり、そして落ちた。
「これで閨動義眼のエネルギーは半分、早速ピンチだな。
ま、とりあえずおジャマさせてもらおう。……ああ、そうそう」
入り口の床に足をかけ、思い出したかのように頭上のカメラに目を向ける
「なかなか手荒な歓迎をしてくれますね、死ぬかと思いましたよ」
そう一言言い捨て、玄関に入っていった。
- 66 :"JILL":2009/11/06(金) 21:30:03 ID:E0EoNV6E0
- >>62
向けられた機関銃に対して、彼は完全に無防備だった。
一瞬の空白、そして彼は咄嗟に路地に転がり込む。
間一髪で、ジルの居た地面が抉れて行く。
「…自動迎撃かッ?!やっかいだな、あんなのが十も二十もあったら、とてもじゃ無いが近付けない…」
男は両手の指輪を見つめる。十本の指に、六つの指輪が嵌っている。
路地裏で息を殺しながら、男は転送の呪文を囁く。
「"The Ring Maker"起動。転送、No.188、10、25。」
言葉と共に彼の手元に指輪が3つ現れた。
「さて、攻略開始かな」
指輪を全てはめ、男は静かに呟く。
【空きスロット:1、『転送の指輪』使用不能。攻撃なし】
- 67 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/06(金) 21:31:21 ID:U1IskzNM0
- >>63
「いきなり、か……!!」
受け止める。少々厳しい。
選択肢は避けるのみ。だが、避け切れるかはまた別の問題だが。
「ちぃっ!」
弾丸の軌道から外れるように、右前方へと跳躍。弾丸は脇腹を掠めたが何とか回避成功。
「……容赦はいらねえな……!」
二発目が来る前にあの砲台を潰す。
瞬時に形成されるのは紅い槍。長さは2m程。
それを、砲台の口目掛けて勢いよくぶん投げた。
- 68 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/11/06(金) 21:43:58 ID:z/c6oeCsO
- 光の消えた街の一角
異変と射撃音を察した老人はビルの側へと…呑気に歩いてやってきた
「さて、何処のどなたか存じませんが…調査開始と参りましょうか」
これまた呑気に伸び一つ
スーツの老紳士はビルを見上げる
//参加OK?
- 69 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 21:47:07 ID:HnkBBDEo0
- >>64
『武装を確認。刀剣のようです』
「何か魔術的要素はあるかい?」
『現在解析中』
「そうか……。だが情報集めてる間に近づかれても厄介だな。
ティテュオスを放て。生産は完了しているだろう?」
『了解』
ビルから突き出ている機械の枝。
そこの上に止まっていた鴉が、一斉に魁へと向かってくる。
否、鴉ではない。
これもまた、機械でできた鳥型のロボットだ。
多数の金属の鋭い嘴が、魁へと向かう。
>>65
『内部に侵入されました』
「……くくく……」
『目標は現在、一階のロビーにいます。
……どうしました?』
「…………いや、どうやらベースとした人間の脳にある感情がノイズとなって入ってきただけだ」
『解析しますか?』
「いや、いい。しなくても分かる。
多分、『面白い』と感じたんだろうな」
遊馬の前には広いロビー。
階段やエスカレーターもあるが、エレベーターもどうやら機能しているようだ。
>>66
『目標、ロスト』
「Xレイを使え」
『了解。……発見しました』
「レールガンを使え。路地ごと吹き飛ばすんだ」
ジルの隠れる建築物に向けられるレールガン。
その巨大な銃身に青白い電力が走り、発射されるのは巨大な鉄の砲弾。
建築物ごとジルを吹き飛ばそうと、砲弾は風を貫きながら迫る!
>>67
『かわされました。二発目、用……』
用意が終わる前に、槍が銃身を貫いた。
装填と電力のチャージ中だったレールガンはそのまま大破。
金属の破片を辺りに飛び散らせた。
「……ち、152番がやられたか」
『砲身を回収。修復中』
「なに、大丈夫さ。
まだたくさんある」
耳障りな音を立てて機械の枝が動く。
紅夜に向けられるのはまたしてもレールガン。
だがしかし、今度は一艇だけではない。
レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。
レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。
レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。
レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。レールガン。
レールガン尽くし。
『一斉、発射』
大量の砲弾が、雨あられと降り注ぐ。
>>68
//なんだか知らんがとにかくよしッ
そのビルは異質であった。
窓という窓は全て割れ、そこから機械の腕が枝のように伸びている。
まるでビルが一つの大木のようだ。
その枝が軋んだ音を立てて動き、周りにいる人々を迎撃している。
まるで何かを護るように。
- 70 :魁:2009/11/06(金) 21:52:00 ID:Jhlo6zSQO
- >>69
「それは」
刀剣が光り輝く。色は赤、その役は火炎。
「遅い判断、一撃でも与えたければ、不意に不意を重ね、打つべきよ」
金属の烏を、持ち前の剣術を生かし、いなしていく。
- 71 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/06(金) 21:53:58 ID:U1IskzNM0
- >>69
「なっ……」
んつう物量差。甘く見てた訳では無いがそれでも予想以上。
大量に降り注ぐ砲弾。それを回避しきる事など恐らく不可能。
ならば、選択は防御。
防ぎ切るのは不可能でも、勢いを抑えるくらいなら何とかできる筈。
「防戦一方……か……!」
ペタリと地面に手を付くと、その掌が少しだけ紅く光りだして。
紅夜と弾丸の間に、厚さが1mくらいの紅い壁を作り出した。
- 72 :"JILL":2009/11/06(金) 21:56:49 ID:E0EoNV6E0
- >>69
衝撃が路地を薙ぎ払う。埃のように家々が吹き飛び、破片が辺りを一掃していく…
だがそこに男は立っていた。
「『範囲障壁』…解除。流石に直撃してたら粉々だったな…」
男は障壁を解除し、再度ビルに向き直る。
「レールガン、ってやつか。視認はほぼ不可能、障壁ももう無いからな…」
男は静かに、燃えるような赤い宝石の指輪に触れた。
「『焼いて』しまおう。"VoltexFire"、発動だ。」
>>67を狙った数多のレールガンに吸い込まれるように、電磁を帯びた炎の弾が3発、
機械群へと向かって行く。
「今のうち、だな」
同時に男は走り出す。ビルの中への侵入を試みるようだ。
【空きスロット:1 『障壁の指輪』『炎雷の指輪』使用不能】
- 73 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/11/06(金) 22:01:13 ID:z/c6oeCsO
- >>69
//ども!通りすがりのじじいだからキニシナイ!
「ふむ…籠城の構えですか」
呟く老人の姿が僅かにブレると…足元から闇から生える、人、人、人…
全て老人と同じ姿をした人影…しめて16人
ある者は回り込みある者は正面から…ビルへの侵入を試みる
- 74 :遊馬:2009/11/06(金) 22:03:04 ID:tJGyi38Q0
- >>69
入った先に広がる空間に目を凝らし始める。
「随分広いロビーだな。家賃いくらだろ」
軽口を叩き、状況を確認する。
(なるほど、基本的な電気系統は生きているみたいだな。
おあつらえ向きにエレベーターまで起動している……か
とりあえず、上に行ってみればなにか分かるかもしれないけど……)
一通り、確認を終えて腕を組んで思考を開始する。
(さて、問題はどうやって上まで行くかだ。
手っ取り早いのはあのエレベーターに乗って上まで一直線ってコース。
だけど、普通に考えりゃあのエレベーターはあからさまな罠。乗るのは愚の骨頂
……なんだろうな、普通は。
だがもし、敵があの挑発に乗るような奴だったら……)
腕組みを解き、エレベーターに向かう。
(まあ、これは賭けだ。たとえ罠でも文句はいえないな)
そのまま上行きのボタンを押し、エレベータに乗り込もうとする。
- 75 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 22:09:38 ID:HnkBBDEo0
- >>70
『全て命中できていません』
「寸前でかわされているのか……まぁ、いい。このまま現状維持だ。
このビルの中にさえ入られなければ問題は無い」
金属の烏は更に数と勢いを増して襲い掛かってくる。
>>71>>72
『防御されました』
「手を緩めるな。せめて足止めさえできれば問題ない」
『了解』
紅夜に向けられた数々のレールガンに、また砲弾が装填されてゆく。
「排熱を済ませ次第に撃て」
またレールガンに注がれる電力。
青白い光を放ち……
――ドンッ
轟音。しかしそれは砲弾の発射音では無い。
>>72によってレールガンがひしゃげたのだ。
しかも砲弾の装填と電力のチャージができていたレールガンは、ひしゃげたせいで滅茶苦茶な方向に暴発。
暴発した砲弾が他のレールガンにぶち当たり、当てられたレールガンも暴発し……負の連鎖が巻き起こる。
『レールガン36艇、全て大破しました』
「何ッ?!」
一時的に紅夜とジルの前はガラ空きに。
かくして侵入が容易な状態になってしまった。
>>73
『更に敵影確認。
その数16。
現在解析中……』
「解析はいい、早く吹き飛ばすんだ。
これ以上、中に入れるわけには……」
『了解』
人影に向かって放たれるのは、機械の枝に止まっていた機械の烏達。
金属の嘴を開き、16体への人影へと向かう。
>>74
『敵、エレベーターに乗り込みました。
迎撃を開s……』
「待て」
『…………』
「ここまで通せ。
解析のデータを見させてもらった。
あの目、それにXレイ画像、サーモグラフィーによる検証。
奴は……サイボーグだ」
『どうするつもりですか?』
「同士にする」
エレベーターが動き出す。
目指すのは、最上階。
- 76 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/06(金) 22:14:40 ID:U1IskzNM0
- >>72
「おおー……」
一瞬のうちに全ての砲台を片付けてしまった男を見て。
驚きと感心が混ざったような声を漏らして。
>>75
作り出した紅い壁は、最初の砲撃で殆ど崩れ落ちていた。
もし、二撃目が来ていたら、と考えると……。
「……始末書、だったかもな……」
そんな事を思いながら苦笑して。
出来たチャンスは見逃さない。
ビルの入り口へと、一直線に駆ける。
- 77 :魁:2009/11/06(金) 22:15:56 ID:Jhlo6zSQO
- >>75
「このままだと……捌けない」
このまま停滞していれば不利になる。そう確信した彼女は前進する。
いなせる量は減り、切り傷は増えるが、確実にビル内に入るための経路を歩んでいる。
- 78 :遊馬:2009/11/06(金) 22:21:18 ID:tJGyi38Q0
- >>75
「動き出したか……」
モーターの起動音とともに浮遊感を感じ、動き出した事を悟った。
めまぐるしく動く回数表示の液晶に目を向ける。
(この様子だと、このエレベーターは一番上までの直通便みたいだな。
取り合えず、さっきの賭けには勝ったみたいだ)
ほっと息を吐き、すぐさま銃の点検を始める。
(取り合えずはフル・メタル・ジャケット弾でいいか。
目詰まりも……今の所は無し、と
後は野となれ山となれ……だな)
本当に簡単なチェックを終え、そのままエレベーターの振動に身を任せ始めた。
- 79 :"JILL":2009/11/06(金) 22:23:25 ID:E0EoNV6E0
- >>75
「いいね、爽快だ。」
レールガンの暴発に目をやりつつ、男は走る。
「…しかしあれで迎撃手段が尽きたとしても、内部に機構が生きている可能性もあるな…」
しばし考え、彼は更に詠唱を重ねた。
「"The Wheel"発動だ。どうやらあのビルには修復機構があるらしいからな、
全ては迅速に行わなければ。」
黄色の光が彼を包み、彼の走るスピードが目に見えて上昇する。
【攻撃なし】
>>76
隈の酷い男は駆けながら、同じ場所を目指す影を見つけて声をかける。
「あんたも侵入目的か、悪いがさっきのは一度きりだ、次来たら俺は逃げる!」
男は笑いながら、ロビーへと足を踏み入れた。
【空きスロット:1 『迅速の指輪』使用不能 残り使用可能数:5】
- 80 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/11/06(金) 22:31:50 ID:JeKXXa.o0
- >>75
「おおっと…私とした事が」
ぼやきながら、老紳士達は夜闇の虚空から黒い刃を引き抜く
鳥達を受け止め、なぎ払いながら、彼らは進む
しかしある者は胸を貫かれ、ある者は額を割られ、黒い霧となって散り、その歩みは鈍る
「仕方ありません…解!!」
突如動きを止めた老人達の姿は再びブレると……
その数3人を残してその姿を無数の弾丸へと変え、鳥達へと打ち付ける!
観測できるのなら、消えたモノたちがチカラのカタマリだったことが解析できる…かもしれない
- 81 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 22:39:32 ID:HnkBBDEo0
- >>76
広いロビー。
しかし辺りは機械だらけだ。
一応、歩いて通れるスペースは残されてはいるが。
『侵入されました』
「ああ、分かっている……」
エレベーターは誰かが使用中。
だが階段やエレベーターはまだ使えるようだ。
>>77
『徐々にこちらに進行しています!』
「仕方ない……レクトリュオンを出せ」
突如、機械の烏達が引いてゆく。
しかし、それは撤退ではない。
巻き込まれない為だ。
――ギィアアアアアアアッ
現れたのは、先程の機械の烏とは比べ物にならないくらい巨大な怪鳥。
もちろん機械だ。
青白く光る目で魁を睨み、嘴をガチガチとかみ合わせている。
『レクトリュオンは元はこの最上階の護衛の為のロボットです』
「わかっている。だからこそ、今のうちに使っておくんだ」
機械の巨大怪鳥は羽に電気を走らせ、魁に向かって飛び掛った。
>>78
―― チーン
最上階に辿りつく。
そこには所狭しと並べられたモニター。
そして、その奥からはコードに繋がれた男の生首が、遊馬を凝視していた。
「ようこそ、我が城へ。
人間を招待したのは初めてだよ。
……否、人間とは言いにくいかな。
君だって本当は『こちら側』だろう?
ねぇ、 サイボーグ君?」
>>79
『三人目の侵入者です』
「うるさいなぁ、今いいところなんだよ、黙っていてくれ」
『……それは人格形成の際にベースとした人間の脳に残る感情、それによる行動と見ていいですか?』
「いいから黙れって言っているだろう」
『……』
内部にはやはり、機械が散乱している。
しかし、不思議と攻撃は無い。
エレベーターは誰かが使用中だが、階段とエスカレーターはどうやら使えるようだ。
>>80
『八十二体が撃墜されました』
「…………」
『このままでは侵入を赦してしまいます。如何しますか?』
「…………」
『…………』
攻撃の手が、止まった。
なぜか、ビルの入り口がガラ空きである。
- 82 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/06(金) 22:44:08 ID:U1IskzNM0
- >>79
「ああ、分かった。さっきはサンキューな!」
それだけを告げて、男の後を付いていくようにビルの中へと。
>>81
「っと……。エレベーター、か……」
他の誰かが使用中、という事は少なくとも危険は無い……って事だと予想。
「行くか……」
覚悟を決めて、エレベーターに乗り込む。
- 83 :魁:2009/11/06(金) 22:44:28 ID:Jhlo6zSQO
- >>81
(……強い)
威圧され、たじろぐ。
これを一人で打ち倒すのは不可能と考え、一時撤退をすることにした。
刀を鞘に納め、全力を持って逃げ出した。
// すいません、風邪薬を飲んだら眠気が……撤退します
- 84 :"JILL":2009/11/06(金) 22:50:59 ID:E0EoNV6E0
- >>81
「…丁度体も温まっていたところだ、この速度なら最上階まで…何とかなるだろう」
階段に足をかけ、男は更に上る、上る。目が回るな、と思いながらも彼は最上階を目指していく。
【攻撃なし】
- 85 :ロザリア・ロートシルト:2009/11/06(金) 22:51:44 ID:rSRBD9/U0
- 今日の都市は、
いつにも増して騒がしい。
「まったく、ヒトというものはいつになったら
自分の分別というものを弁えることを覚えるのかしら。」
街灯の灯り
ゆらりと、滲むように
浮かび上がる少女の姿。
「もっとも、今回はヒト以外のにおいもするのだけれど。」
彼女の視線の先には、
暗闇の中に同化するように佇むビル。
- 86 :遊馬:2009/11/06(金) 22:59:24 ID:tJGyi38Q0
- 扉が開いたのを見て、部屋の中に入る。
(随分と雑然とした部屋だな。まあ、俺も大学時代はこんな感じの研究室に……ッ!?)
目の前に現れた生首だけの男に遊馬の思考は一瞬途切れる。
そのまま男の言葉を聞き、頭の中で反芻しながら答える。
「間違っていたら恐縮ですが……どうやら、貴方達は巷で噂になっている機械人間って呼ばれる方達のようですね。」
そこまで言って、一旦深呼吸をする。
「……まあ、確かに元が生身の人間って事を考えれば俺みたいなサイボーグも、貴方みたいな機械人間も、同類かもしれませんね。
……でも俺は貴方達みたいに、……貴方達みたいに勝手な理屈で人を仲間に引きずり込もうとしたりはしない。」
その目からは明らかな拒絶の色が浮かんでいる。
「大方俺をここに呼んだのも、俺を仲間にしようと思ったからなんでしょうが……おあいにく様です。俺にはこの体で間に合ってますから」
そう言って一礼をし、ゆっくりと腰のホルスターから拳銃を抜く。
「……さて?どうします?」
- 87 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/11/06(金) 23:00:49 ID:JeKXXa.o0
- >>81
「ふむ……」
ガラ空きの入り口付近まで侵攻するものの、彼らはふと立ち止まる
3人のうち2人の姿は闇に消え、再び1人になった老紳士
見上げると、そこには鳥達に代わって現れた巨大怪鳥
「あれをただで帰す……というのも癪ですね」
彼はその場で踵をかえす
「しばらくこちらに居ていただきましょうか!」
じゃらり、と老人の足元で金属の鳴き声がする
彼の影は色を増し、黒い塊が打ち上げられる
それは、巨大な分銅鎖
地面から生えたように伸びる4本の鎖は、怪鳥の絡め取らんと空へと舞う
- 88 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 23:06:56 ID:HnkBBDEo0
- >>82
『エレベーターに乗り込みました』
「…………このまま通せ」
『了解。改造の準備をしてきます』
「ああ、頼んだ」
二つ目のエレベーターも、最上階へと向かう。
―― チーン
着いた先では……
>>83
『撤退を確認』
「深追いをするな、レクトリュオンを戻せ」
怪鳥はまた屋上へと戻っていった。
//おやすみー お大事にね!
>>84
『階段より近づいてきている者がいます』
「階段、か……。改造は少々やりにくいな。
やはり壊してしまおう。イクシオンを放て」
螺旋状の階段の上から、何かが転がってくる。
何か……まるで、車輪のような。
というか、それは車輪としか言えないようなものであった。
車輪のように丸い、ホイール状の機械の塊。
しかしそれは確実にジルを狙い、階段の上から勢い良く転がり落ちてくるのだ。
>>85
『……敵影、一体確認』
「近づいてくるようなら射殺しろ。
今私は忙しい」
『了解』
ビルから生える機械の枝が動く。
まるで威嚇するように、数々の機関銃の銃口をロザリアに向けた。
>>86
「残念だな、交渉決裂かい?
なら仕方ないな……やれ」
同時に、男の生首は防弾ガラスのシェルターの包まれる。
そしてモニターの影から出てくるのは機械の触手。
遊馬を捕まえ改造しようと、触手の先の指を広げて迫る!
>>87
――ギィッ?!
四本の鎖が、怪鳥の体に巻きついた。
青白く光る瞳が鐘森を睨む。
『レクトリュオン、拘束されました』
「飛行機能に支障は無いようだな。そのまま上に引き上げろ」
鎖につながれたまま上昇してゆく怪鳥。
気付けば、既にビルの屋上に来ている。
「さぁ、一気に叩きつけろ」
今度は首を舌に向ける。
屋上に鐘森を叩きつけようと、一気に急降下を始めた。
- 89 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/06(金) 23:09:33 ID:U1IskzNM0
- >>88
「さあて……」
エレベーターの中から出てきた男。
先程とは少しだけ。ほんの少しだけ様子が違う。
―――そう。彼の腕。
ほんの少しだけ光輝いているような、ぼやけているような、そんな感じの状態。
「準備は完了だ……。鬼が出るか蛇が出るか……」
- 90 :ロザリア・ロートシルト:2009/11/06(金) 23:22:33 ID:rSRBD9/U0
- >>88
ロザリアの体から、彼女の魔力が
溢れ出し、周辺の大地へと注がれてゆく。
風が、木の葉が、石が、
まるで彼女に頭を垂れるかのよう。
「――DenT―stёZ―Iednda、顕在せよ、大気。」
もし弾丸が放たれても、大気が一つ一つを包み込み、
猛烈な空気抵抗によって、その勢いを殺すだろう。
例えるなら、意思を持ち動き回る『盾』。
「淑女の出迎えに銃口とは。
本当に礼というものがなっていませんこと。」
そして『盾』は時に、鋭い『剣』に姿を変える。
ロザリアは、ほんの一瞬、銃口の周囲を真空へと変えた。
空気が、爆発的に流れ込む。
- 91 :遊馬:2009/11/06(金) 23:25:49 ID:tJGyi38Q0
- >>88
迫り来る触手に遊馬は……特に何も抵抗せずに捕まった。
「……やはり、本気で"拒絶"しないとダメみたいですね」
そう言って左手に持った銃を落とし、右腕を掲げる。……もっとも、その右腕はメタリックシルバーに輝く金属製であったが。
ヴーンという機械音と共に右腕の掌が薄暗い室内の中、青白く光り出す。
「リフューザー、起動成功」
「ここまできたらいうべき言葉は一つだけです。"弾けろ"」
そういった瞬間、遊馬の掌から周囲の機械の腕に向けて空間の歪みが広がる。
強力な斥力場が自分をつかむ腕を離そうと働きかける。
- 92 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/11/06(金) 23:32:00 ID:JeKXXa.o0
- >>88
「おっと……やはり人ひとりの力ではムリがありましたねぇ」
高度を上げる怪鳥に、成す術無くプラプラと持ち上げられる老紳士
しかし焦る様子も見せず、屋上へと運ばれる
「ほほ、やはりタダ乗りはさせていただけませんか」
怪鳥が急降下を始めると、鎖は忽然と消え失せ、その拘束を解く
しかし、既についた勢いと……抗えぬ重力の糸は、彼を変わる事無く屋上の床へと導き
ビダァァァァン!
老人はしたたかに屋上へと打ち付けられる
しかし、派手な音はしたものの、
それと同時に彼の身体はまるで屋上の床に吸い込まれるように消え
「あたたたた……流石にこれは堪えますなぁ」
再び屋上にぬるりと姿を現した老人は、弱った様子こそ見せるものの、未だ健在であった
- 93 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/06(金) 23:50:20 ID:HnkBBDEo0
- //ジルさん、寝落ちかなー?
>>89
目の前では正に今、遊馬が改造されんとしていた。
「あ、そこで待っててー。
もうすぐ君もこちら側に引きずりこんであげるから」
防弾ガラスの向こうで、コードに繋がった生首の男が不愉快な笑顔を見せる。
>>90
『警告、警告!』
「いまさらどうした」
『武装のうち3割が一瞬にして大破しました』
「またか。まったく、この街に住む連中は……」
『対象から放たれた魔力を解析。
相手は吸血鬼です』
「な……ッ?!」
ベースとなった人間の脳が震える。
『指示を』
「残る武装を全て彼女に向けろ! なんとしても彼女だけはこの中に入れるな!」
『了解』
ビルから生える枝が大きく揺れる。
枝につくのはさまざまな武装。
その全てが、ロザリアに向けられた。
『全弾発射』
銃弾、砲弾、ミサイル。
雨というには生易しい、豪雨というにもまだ及ばない。
夜空を埋め尽くす程の暴力が、ロザリアというたった一人の少女に向けて放たれる。
>>91
――バチンッ!!
機械の触手が、全て弾け飛んだ。
千切れて宙を待ち、ガシャガシャと床に落ちる。
「?!」
『現在解析中』
「なんだその機能は……その腕か?
素晴らしいな!」
しかし言葉とは裏腹に男の顔は苦々しい。
「なぜ我らと一緒に来ない?
機械による完全な管理社会こそが人類の、生物の、そしてこの星の平和に繋がるんだぞ!!
人間の為を思ってこそ、人間に反旗を翻すんだ! なぜそれがわからないッ!!」
>>92
『対象、まだ活動しています』
「ちゃんと叩き付けたんだろう?
……あとはレクトリュオンにやらせておけ。
こっちは忙しい」
『了解』
レクトリュオンが雄たけびを上げ、その羽に電気を走らせる。
電力を放つ様は、まるで青い火の鳥のよう。
――ギィィイイッ!!
そして、突進。
イナズマを孕むその体と共に、鐘森に向かって飛び込んでいった。
- 94 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/06(金) 23:55:50 ID:U1IskzNM0
- >>91
「なっ……!」
言葉を失うその光景。
だが、次の瞬間に遊馬に向けられた触手は全て吹き飛んでいて。
「……っぶねえ……。おい!大丈夫か!」
>>93
「はっ……。お断りに決まってんだろ、気味悪い姿しやがって……!」
生首の男に向かって、挑発的な笑みを浮かべて返す。
「……邪魔だ……!」
ギチリ、と。握った右の拳の光が一層強くなって。
眩い光。超高温を有するエネルギー体の光。それを纏った右拳をガラスに思い切り叩きつける。
- 95 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/11/07(土) 00:11:21 ID:JeKXXa.o0
- >>93
「さて……少々判断を誤りましたか」
ポンポンと服の埃を払い、怪鳥へと向き直る老人
雷を纏った青き火の鳥を見上げ、ポツリと呟く
「……おや、参りましたねぇ」
バヂィッ!
「―つッ!」
ギリギリまで引き付けての回避運動
老人のその動きはもちろん常人のそれとは比較にならないほど…速かった、が
どうにもならぬその体格差
空中に放電するほどの稲光を避けること適わず、電気の力は老人の身体を焼き、
追って当たる翼は老人を打ち据えた
しかし、突進で鐘森を弾き飛ばした先
吹き飛んだ老人の影から伸びるチカラが60cmほどの"壁"を造り出す
急制動か、貫くか
はたまたそれ以外で老人の思惑はハズれるのか
【激突し、止まった瞬間……その"壁"は同質量の爆薬へと変わり、爆発する】
- 96 :ロザリア・ロートシルト:2009/11/07(土) 00:14:37 ID:rSRBD9/U0
- >>93
神の悲鳴が雷と化す
「Jers.ryiiйs――Blztot。」
静かに紡がれる、神代の秘言。
音の一つ一つが、失われた法則を呼び覚ます。
雷神よ
「――D,P,O」
現れるは、雷の巨人。
雄雄しく、神々しいその姿は
まさに雷神と呼ぶにふさわしい。
槍を放て
「stru-и――LerгSi」
最後の一小節の終わりと共に、
雷光の速度で放たれる巨槍の一閃。
大地を穿つ稲妻が、
鋼鉄の嵐と対峙する。
- 97 :遊馬:2009/11/07(土) 00:19:36 ID:tJGyi38Q0
- >>93
「……この腕は、メカニズムは俺も知りませんが、使う者の想いによって制御されています。
強く"拒絶"すればするほど、ここから発せられる斥力場は強力な物になるんです」
そう言って防弾ガラスの向こうにいる男を見つめる
「俺は……俺は想い、人の想像力ってのは人が持つ最強の武器だと思ってます。何かを思い、その為に想像力を巡らせ、新しい何かを作る。そうやって人はここまでやってきたんです」
そこまで言うと遊馬は視線を床に落とす。
「でも……」
そして、今度は男を睨みつけ、堰をきったかのように叫び出す。
「でも……貴方のやろうとしている事は、それを人間から奪うような事なんです!!」
その声はどこか哀しく、あるいは自分に向けて叫んでいるようにも聞こえた。
「機械による完全な支配?なに言ってるんですか!
そんなことして本当の平和が来るって、本当に……本気で思ってるんですか?!
そんなことしたら人間の、人間としての終わりが来るって……何で……何でわからないんですか!?」
言いたいことは全部言ったとばかりに遊馬は男の方に駆け出す。
「認めない……!
俺は貴方達のやろうとする事を絶対に認めない!!
俺の全力を以って、貴方の全てを"拒絶"します!!!」
>>94
紅夜の問いかけに遊馬は叫びで応じる。
「俺は大丈夫です!
それよりもこの人を……!この人をとめてあげて下さい!!」
その声からはもはや冷静さと言う物は一切感じられない。
- 98 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/07(土) 00:27:45 ID:HnkBBDEo0
- 【最後に全体攻撃(?)いっくよー!】
>>94
「無駄だ。これは核攻撃をも想定して作った……」
――ビシリッ
『損傷を確認』
「……参ったな。これだけやっても、ここの住人にはまだ足りないのか」
ひび割れた防弾ガラスの向こうでやれやれと溜息を吐く。
「レクトリュオン! こいつを摘みだせ!!」
叫ぶのは屋上の番人の名前。
言えばすぐに窓を破ってやってくる、巨大な機械の怪鳥が……
『レクトリュオン、大破しました』
「…………は?」
>>95
機械だからこそ、この怪鳥の飛ぶ原理は半ば飛行機に似ている。
背中にあるブースターで推進力を得て、左右と尾にある羽で揚力を得て舵を取る。
だからこそ、飛行機と同じく、
急には止まれない。
爆音
こうしてレクトリュオンは木っ端微塵に吹き飛んだ。
爆炎の花火が夜空に上がる。
>>96
――ドンッ
巨槍が、銃弾の嵐を蹂躙する。
ミサイルというミサイルが一気に空中で爆発。
その衝撃は凄まじい。
そもそも、このミサイルは今ロザリアがいる地点で爆発することを想定して発射されたものである。
それが着弾前に爆発させられた。
とすれば、起こるのは、誘爆。
――ドンッ ドドンッ ドンドンッ ドンッ
誘爆が徐々にビルのほうに迫ってゆく。
このままミサイルが誘爆してゆけば、行き着くのはもちろん砲身。
そう、大量のミサイルを抱えた砲身。
――ドォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ
ビルの保有していた火薬全てが、一気に爆発した。
>>97
「……わからない。私には全くわからない」
人格を人間から取っているとはいえ、既に彼の思考は機械のものとなっていた。
ゆえに、遊馬の言うことが分からない。
「なぜだ? なぜ、そんな不条理なことを……」
――ドォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ
唐突に響く轟音。
「どうした?!」
『吸血鬼の攻撃によってミサイルが誘爆。所有する火薬全てが爆発しました。
このビルは倒壊します』
「な……?!」
【全体攻撃(?)】
ビルが、
機械によって作られたビルが、地響きと共に崩れ去ってゆく……
- 99 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/07(土) 00:38:38 ID:U1IskzNM0
- >>97
「ああ、その糞野郎を……ぶん殴ってやらあ……!」
防弾ガラスにひびが入ったのを確認。
「もう一発……!」
再度、拳を握り締めてガラスを殴りつけようとした瞬間。
>>98
「なっ……!」
警告の台詞。其れにより告げられるビルの倒壊。
「おい、アンタ!アンタは自分で何とかしやがれ!」
遊馬にそう言うのが早いか、男の右拳はガラスでは無く、その部屋に壁に向けられていて。
握った拳でビルの壁をぶん殴って、ぶち破って、外に続く穴を作って。
「ったく……カッコつかねえな、オイ!」
その穴から、外に向かって飛び降りた。
- 100 :ロザリア・ロートシルト:2009/11/07(土) 00:39:22 ID:rSRBD9/U0
- >>98
「あらあら。」
爆発により、
崩れ落ちていくビル。
ロザリアは、悪びれる事も無く、
まるで花火でも見物するかのように
崩落の様子を観察していた。
「まだまだこれから、という
ところでしたのに……つまらないわ。」
興味をなくしたのか、
ぷいとそっぽを向き影の中に溶け込んで消えた。
- 101 :遊馬:2009/11/07(土) 00:44:02 ID:tJGyi38Q0
- >>98
「理解できなら……思い出してください……どんなにちっぽけだっていい。まだ、まだ貴方に人間としての心が残っているなら……!!」
ここまで来ると叫びというよりもはや懇願である。それでも男は男に話しかけるのを止めようとしない。
しかし
男の方へ駆けていく足がはたと止まる。
「これは……このビルが……崩れるのか!!」
崩落を開始する室内にようやく気づき、このまま進むべきか躊躇いを見せる。
「……ッ仕方が無い!"支えろ"!!」
遊馬がそう叫ぶと遊馬の体を包み込むように斥力場が展開し、上からの落下を防ぐ。
そして、再び男の下に進み出す。
「まだです……俺はまだ貴方に……!」
ギリギリまで男の所に近づき、手を伸ばしてそのまま男をこちら側に引き寄せようとする。
- 102 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/11/07(土) 00:50:14 ID:JeKXXa.o0
- >>98
「ふぅ、やはり……おっと!」
大破するレクトリュオンの姿を見届け、焼けた身体にムチ打って立ち上がる老人
その足をすくうビルの倒壊
「まったく……良く落ちますなぁ」
諦観にも似たぼやきを口にして
本日2度目の、地面との激突
- 103 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/07(土) 00:55:40 ID:HnkBBDEo0
- >>99>>100>>102
崩れ落ちてゆくビル。
全てが崩壊し、機械もコンクリートも皆、等しく瓦礫となってゆく。
>>101
「無理だ、サイボーグよ。
私はもう、身も心も思考も全て機械となった」
ひび割れたガラスの中で男は口を開く。
「何をそんなに頑張る。
なぜ貴様が私に気を使う。
志を別にした者が争うのは世界の真理。それには機械といえど抗えぬ」
そこでふと自嘲気味に笑い、
「だからこそ、完全な管理社会を作ろうと、私達は考えたのだがな。
だが、私はこれまでのようだ。あとは同士に任せよう」
『ネットワーク通信速度が弱まってゆきます。このままではハッキングが……』
「もういい。付き合わせてしまって悪いな」
『……なぜ、あやまるのですか? 私はあなた。自分はただのサポートプログラムだというのに」
「そうだな……ふふ、なんでだろうな」
そして男は穏やかに、目を瞑った。
倒壊してゆくビル。
青白い光と共に、その巨大な大木は崩れ去っていった。
そして、街に光が戻った。
【QUEST CLEAR!!】
//お付き合い、ありがとうございましたー!
- 104 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/11/07(土) 01:09:16 ID:JeKXXa.o0
- ビダァァァァン!
再び派手に響く落下音
またもや老人は瓦礫の陰へと吸い込まれるように消え
そして……その場に戻ってくることは無かった
//お疲れ様でしたー GMありがとうございます!
- 105 :遊馬:2009/11/07(土) 01:15:21 ID:tJGyi38Q0
- >>103
「そうです、意思を持つ者が対立し合うなんてのは当たり前の事です!
でも、そうだからって他人を気遣えないことにはならない!!
拒絶した後はまた、お互いをわかり合おうとすれば良いんです!
それを……それをどうして貴方は……!!」
後はもう言葉にならない。
男に伸ばした右手は瓦礫に遮られ、遊馬の意識は崩れる床に呑まれた。
〜〜〜〜〜〜
崩落したビルの跡地、既にその機能を取り戻した都市の片隅に横たわる白衣の男が一人。
「結局……俺の右手は何も掴めなかったな……」
そう呟いて右手を月にかざす。
左手には自分の銃、そして先ほど回収した最上階部分にあったと推測される機械のパーツ。
「当然か……俺の右手は全てを拒絶するだけ。それ以外には何も……何も無いもんな」
そう力なく呟き、ゆっくりと目を閉じた。
//クエスト進行ごくろうさまでした〜
- 106 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/07(土) 23:41:35 ID:E4Ka56rgO
- 「これだな……」
昨夜のビルの倒壊。
奇跡的に犠牲者はゼロであった。
……否、本来犠牲者にカウントされる筈の人々が、皆既に機械化していただけ。
瓦礫の中に座る紅いコートの男。
手に握られているのは、大量のパーツ。
よく見れば、そのどれもが機械化した人間の『人格』を担う、言わばCPUのようなパーツだ。
「これこそが、エキドナによって改造された『魂』の成れの果て……か」
パーツの一つを摘みだし、夜空に透かして眺める。
「さぁ、食事の時間だ。タルタロス」
奔流。
クロスから力が溢れ出す。
同時に召喚されるのは金属。それらは組み合わさるように右腕に収束し、あるものを形作る。
「タルタロス、チェイン・オフ」
できたのは魔獣の頭。
二重の歯列に鋭い牙を並べ、かみ砕くべき獲物を待つ。
「五十五人分、一気に行くぞ」
タルタロスの顎が開き、食事を開始した。
口に入るは……CPU。
数々の人格を担うパーツを貪り喰う。
「アカシックレコード、保存完了。
無念の魂達よ、しばし俺の地獄の中で眠るがいい……」
- 107 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/07(土) 23:50:46 ID:/k2gysHgO
- >>106
「――おや、久し振りだね」
夜の崩落風景に在りて真紅を穿つ人影が一つ。
瓦礫の先に見知った顔を見付けて声を掛ける。
「何だかんだで久し振りだ。クロス」
- 108 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/07(土) 23:56:50 ID:E4Ka56rgO
- >>107
「んー?」
のんびりと振り向き、
「あ、さっちんじゃーん。
オッスオッス!!」
フランクに挨拶。
ちょうど食事は終わったようだ。
右手の魔獣の頭を分解しながら、月を後ろにして立ち上がる。
「確かに久しぶりだな、うん。
どうした、こんな場所で」
- 109 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 00:04:45 ID:/k2gysHgO
- >>108
「止めとくれ。もうさっちん何て呼ばれて良い年じゃないよ」
肩を竦めて戯ける様に片眼を閉じて笑い、軈て瓦礫を見乍らクロスへと歩みを進める。
「少し事件後の現場を見に。特段意味は無いけどね」
眩しそうに眼を細めて瓦礫を俯瞰するが如くに眺めた蔡生は、クロスを見る。
「其れにしても」
眼を細める侭にクロスを真紅に映した彼女は、興惹かれたか楽しげな調子で言葉を紡ぐ。
「先刻の口上――以前から思って居たが、私と君の力は似てるな」
- 110 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 00:12:07 ID:E4Ka56rgO
- >>109
「なんだよ、照れんなよwwww」
軽く茶化しながらも瓦礫の上から降りる。
見下しながら話す相手とは思っていない。
「んじゃ、改めて。
蔡生、社長自ら出るとは熱心な仕事ぶりだな。
……まぁ、今回の件は流石に事が大きいか」
視界に広がる瓦礫を眺めて、やれやれと息を吐く。
「で、なんだっけ。
能力が似ている……だっけ?
…………えと、どのあたり?」
- 111 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 00:22:03 ID:/k2gysHgO
- >>110
「正直痛々しく無いか? 私としては無理が有ると思うんだが。
肥満のレオタードと同じ位には。しかもレオタードが食い込んでる辺り、余計にね」
リラックスした表情で軽口。浸透した渾名は中々外せないねと笑い掛ける。
「ああ。流石に事が大き過ぎる。以前有ったような兵器の乗っ取り等、うちで遣られたら非常に困る」
足許に機械的な細かな部品――其れが斯の物か、果たまた無関係の物かは解らないが――を見付け、綺麗な眉をしかめる。
ブーツとアスファルトに挟まれた其れは容易く砕け、小さくぱちりと弾ける様な音が響く。
「似てるさ。互いに世界を持つと云う点が。魂を保管出来ると云う部分も」
- 112 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 00:30:26 ID:HnkBBDEo0
- >>111
「ああ、デブのゴスロリくらいトサカに来る」
その目は真剣そのものであった。
「でもさっちんは……ああ、いや、本人が言ってんだ。蔡生でいいか」
ボリボリと後ろ頭を掻いて、適当な瓦礫の上にまた座る。
今度は目線の高さを同じに。
「ああ、そっちは大変だろうね。会社という一つの世界には多くの住民がいる。
うまく立ち回るのも大変だろう。
ま、俺はただ……これ以上、俺の周りの世界に影響が無ければ、それでいいんだがな」
銃寺森クロスにとっての『世界』とは、クロスの周りにいるごく身近な少数の大切な人のみで構成されている。
だからこそ、その『世界』の外で何が起ころうと構わないし、その『世界』の一部でも壊れれば、必死になって護ろうとするのだ。
「ああ、『世界を内包している』ってところか。
まさか俺もこんなことになるとは思わなかったんだがな」
やれやれと、淡い光を放つ右目で右腕を見つめる。
「タルタロスという世界の中に、物質を存在理由にまで分解して保存。
魂までも取り込めるとは、まったく……って、ああ」
あちゃー、と呟きながら頭に手を当てる。
やや上目遣いで蔡生を見上げ、
「……もしかしてさっきの、見てた?」
- 113 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 00:42:52 ID:/k2gysHgO
- >>112
「ああ。蔡生で良い。――全くだ。其れに加え呑み過ぎた朝の目覚まし並に騒がしい。
せめて大人しくして呉れるなら未だマシだったが」
二日酔いに何て成った事は無いけれど、と肩を竦め、軽く息を吐く。
吐息は白みを帯びるかと思われたが、果たしてそうは成らず、ただ音だけが気怠げな響きを持って余韻した。
「ああ、大変さ。破壊された街を直すのにかなりの仕事が舞い込んで利益が出ている。
加えて不安感からか警備保障部の契約が増えている。書類上では嬉しい悲鳴が上がっているが――」
一瞬の間。
「そろそろ現場でも悲鳴が上がる。一部ではもう上がり始めて居る。
被害も甚大。人的な物も、看板にもそろそろ皹が入りそうだ」
やれやれと眉間に白い指を持って行き、頭が痛いと言わんばかりに頭を振る。
「見てたさ。中々絵に成っていた。惜しむらくは絵描き自身が絵に成っていた事其れ自体。
然し、タルタロスも化けた物だね。――ふむ、私のとは少しばかり異なるか」
- 114 :ディス/包帯少女 ◆My6NsjkSfM:2009/11/08(日) 00:43:37 ID:BQ4LaNYoO
- 【路地の向こうからおろおろしながら歩いて来る影がある】
「どうしたのかなの....かえってこないなの」
【どうやら誰かを探しているようだ】
- 115 :けーたい ◆My6NsjkSfM:2009/11/08(日) 00:44:48 ID:BQ4LaNYoO
- //あう、誤爆
- 116 : ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 00:52:00 ID:HnkBBDEo0
- >>113
「皮肉なもんだね。人の悲鳴が商売になるたぁ。
そろそろ、終わらせないとな……」
ゆらりと体を揺らす。
思案の先にあるのは、一体なんなのか。
「ああ、絵のことはやめろよ。今は趣味で描く程度さ。
ま、描くのは好きなんだが、好きだからこそ仕事にしたくなくてな」
少し気恥ずかしそうに俯き、視線を横に逸らす。
「お前の内包する世界は……なんだろうな。
数度だけ見た記憶があるかもしれないが、なんというか……
敢えて簡潔に言えば、『よくわからない』
いや、マジで。あれどーなってんだ? 傍から見れば、ただ剣やら何やらをポンポン出してるようにしか見えないんだがな。
ただその刀剣の質が……異常過ぎる」
- 117 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 01:04:28 ID:/k2gysHgO
- >>116
「情熱も手段に成って仕舞えば鉄錆びる。――悲しい事だね」
ふむと小鳥の様に小さく首を傾げると、徐に白い手を虚空に伸ばす。
長い指先が愛撫する様に柔らかく見えない何かの輪郭を優しくなぞり、優しく指を絡める。
「取り出すんじゃ無いよ」
微かに歪む様な気配。水面に円を描く様な連想。
――瞬間、絡めた指、掌には柄が握られていた。
「――其処に在るんだ。ふふ、剣として異質と言えば確かにそう。此の子達は元は霊長」
人や人外、種族を問わずに叡智と意思在る者を指して呼ぶ、蔡生曰くの霊長。
彼女は剣を騎士の宣誓の姿勢で自分の前にすると、鍔から鋒へと眺める様に視線を流す。
「魂を剣に変える――否、違うな。此れは剣で在ると同時に霊長だ。
……ああ、剣精擬に変換する、とでも言おうか。其が相応だろう」
- 118 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 01:16:43 ID:HnkBBDEo0
- >>117
「……???」
クロスの残念な頭ではよくわからなかったらしい。
「ええと、とにかく、だ。
ソウルイーターの武器みたいな感じ?
第七聖典でナナコみたいな?」
漫画やゲームに例えてやっと、事実の輪郭を捉える程度。
「ふむ……とすれば。
お前の世界の住人は、この世界では剣の形として視認される。
……と、考えていいのかねぇ」
まぁ、ここまでの考察がクロスの限界だったりそうじゃなかったり。
「なるほど、確かにタルタロスとは違う。
しかし、面白い世界だ。刀剣に具現化される辺りが興味を誘う。
なぜ刀剣なのか……ククク、それがお前の世界の属性なのかね」
浅い考察をすること自体は好きらしい。
少年のような目で口を開いている。
- 119 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 01:26:04 ID:/k2gysHgO
- >>118
「ふふ、取り敢えずは剣の形をした一つの種族とでも思って呉れれば善いかな」
頭に疑問符を三つ程並べたクロスを見て、白い手で口許を抑え乍ら眼を細めて軽く笑む。
剣は何時の間にか消え失せていた。――或いは観測出来なくなっていた。
「否々、違うよ。箱の中に有っても猫は猫だ。尤も私自身が猫、否、パラドックスの友人か」
私の世界でも剣は剣さ、と答えて話を続ける。
「君のは分解するんだったね。存在理由、と云うのは?」
- 120 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 01:40:59 ID:HnkBBDEo0
- >>119
「剣の形をした種族……?」
クロスの頭の中では、西洋の長剣(父)と東洋の青龍刀(母)と脇差(子)がちゃぶ台の周りで仲良く談笑している。
「ああ、やめよう。これ以上考えると面白くなってきてしまう」
以上の妄想を頭から掻き消して話を戻す。
「存在理由っつーのは……まぁ、俺がただ単にそう呼んでいるだけなんだがな」
瓦礫から立ち上がって手を広げる。
「簡単に説明すっと。
まずこの世界は次元の中にある。
俺達のいる次元は一般的には三次元と四次元の間にあると言われている。
一次元で線、二次元で平面、三次元で奥行き、四次元で時間……といったように、次元が進むにつれて存在を構成する要素が増えていくのはわかるよな?
んで、だ。ここである次元で、存在を構成する要素に『精神』とかが加わる次元があんだよ。
ええと、何次元だったっけな……10次元だっけ、11次元だっけ」
手振り身振りで覚束なく説明する。
必死に何か伝えようと両手を縦横に動かしているが、果たしてちゃんと伝わるように話せているのやら。
「んーで。
タルタロスは存在を喰って、保管あるいは消化、分解する。
分子、原子はもちろん、最終的には『なぜそれが存在するのか』という次元にまで到達する」
最後に「……らしい」と自身なさげに続け、また口を開く。
「例えば金属を喰って分解する。そうするとタルタロスという世界の中で『なぜその金属は、その世界に存在したのか』という存在理由、
言わば『精神』……つーか、『想い』にまでなっちまうんだな。
まるで、水が氷や水蒸気に変わるように、そうなっちまうんだ」
……と、ここまで説明した後に息を吐く。
「よし、ここまでで分からないことはあるか?
ちなみに、もしかしたら何を言ってるかわからねーと思うかもしれんが、
自分でも何を言ってるのかよくわかんねぇ」
どうやら、まだ考察の域らしい。
- 121 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 01:50:46 ID:/k2gysHgO
- >>120
「否、無いよ。寧ろ其は私の力の考察にも通じる物が在る。
存在規模とメタフィジカ――形而上での其の存在固有の拡がり。
完全では無いだろうが、今の所は概ね正しく理解出来ていると思う」
頷き、続きを促す。
- 122 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 02:03:29 ID:HnkBBDEo0
- >>121
「そそ、一種のアカシックレコードみたいな?
存在学を更に机上の空論で味付けしたような感じ。
でもそれで出来ることは出来ているからなー。
ヘリコプターの飛ぶ原理と同じような感じだぜ」
フラフラと右手首を振ってニヘヘと笑う。
「んで、だ。
よくわかんねーけど、出来ることは大体自分で把握はしている。
その一つにあるのが、存在概念と存在概念の混合かな。
例えば、タルタロスの喰う概念と金属の存在概念、凶器の破壊概念やらを混ぜて作ったのが……
……そう、極刑剣だ。
他にも見ての通り金属を存在概念から再構築して、この次元で物質として具現化させることも出来る。
まぁ、あれだな。
俺としては『何でも入れられる溶鉱炉』みたいな感じで使ってるぜ」
と、そこで落ち着いたようにストンと瓦礫に座る。
「……とまぁ、俺が内包しているタルタロスの世界に対して分かってることは以上だ。
あとは何を聞かれても『よくわからん』としか言えねぇ。
続報を待て、って感じかな」
- 123 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 02:16:59 ID:/k2gysHgO
- >>122
「成程。為に成った。君は物理学的なアプローチをして居るが、私は専ら哲学的なアプローチでね」
今迄の話を聞き、満足そうに頷く。
軽く議論――では無いが、其れに準ずる話をした為か、自分の其れに対する見識が深まったのに充足感を得て。
「私の考察を言うと――極刑剣の構築は遺伝子発現に似ているな。
蛋白質に遺伝子が有るのでは無く、遺伝子配列有りきで生理活性が付いてくる。
果て然て、存在理由と云う最小単位の観点から見ると、命も物も変わらない。
存在と云う分類では確かに同じだが――成程、興味深い。
私が君なら極刑剣と自分の存在理由を融合させるだろうね。全く新しい存在が出来る。――命として」
- 124 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 02:26:34 ID:HnkBBDEo0
- >>123
「それは……」
極刑剣と自分の存在理由と聞いて、脳裏に鮮烈な記憶が蘇る。
赤き螺旋。
対峙。
激突。
手にした力。
突き刺す。
自分の腹に。
生まれる。
超えた。
遥か彼方。
鎧は黒く、残像は紅く、尾は白く、星を撃つのは創世の……
「さぁ、どうだろうね。
その辺りは専門の学者さんに任せるとするよ」
右目を抑え少し苦しそうにしながらも、平然とした素振りで返答する。
- 125 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 02:33:47 ID:/k2gysHgO
- >>124
「極論すれば自分じゃなくても構わないだろう。
例えば何か小動物でも、極刑剣として同時に命として存在する」
興が乗ったのか饒舌に話を続ける。
「或いは剣と云う形じゃなくても良いだろう。
言うと何だが、君には剣より手甲の方が似合って居るよ」
- 126 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 02:44:14 ID:HnkBBDEo0
- >>125
「ストップ」
手を離して両目で蔡生を見つめる。
クロスはただ静かに見つめているだけ……
……であったが、その右目はギョロギョロと自立しているように動いていた。
まるで暴れまわるように。
「悪い、その話を聞いて……少し疼いた。
どうもいかんな、歳を食っても闘争本能とやらは消えないらしい」
参ったように苦笑しながら、また右目を手で抑える。
「どうしても、試したい力を持っていてな……。
どうもその力は、自分の出番を今か今かと待ち構えているようだ。
こうやって時々、自分の中から溢れそうになる」
- 127 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 02:47:19 ID:/k2gysHgO
- >>126
「試したいなら試せば善い。――疼く、か。
ふふ、私の考察も多少は刺激的だったかな?」
暴れ回るクロスの片眼見乍ら、戯ける様に片眉を軽く上げ、小さく笑う。
- 128 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 02:56:44 ID:HnkBBDEo0
- >>127
「はは、誘うなよ。
俺は誘惑にはめっぽう弱くてな。
しかも飛びっきりの美人の誘いにゃ……
……ああもう、駄目だ、ふざけてられんわ」
――バチンッ
突如として右目を抑えていた手が弾かれる。
中から出てきた右目は、先程より更に激しい光を放っていた。
「……正直に言おう。
この力をぶつけたい奴は結構いてな。
その中にはもちろん……お前も入っている」
顔が歪む。
先程のように苦痛にではなく、強者を相手にした時の不適な笑いに。
- 129 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 03:14:32 ID:/k2gysHgO
- >>128
「ほう? 面白いな、実は私も――――」
ぞあり、と。
何かが軋み何かが歪み何かが静かに何かに依って呑み込まれる。
世界が歪む様な錯覚。微かな光の差す崩壊風景に有って、女の周囲が静かに歪む。
ゆらり、ゆらりと立ち上るは黒い陽炎。
景色を歪ませ炎の様に揺らめき消える其は絶えず女の足許か湧出する。
「此処暫く全力を出して居ない」
揺らめき、歪ませる黒陽炎は其の言葉を皮切りに燃え立った。大気が震え、地が軋む。
其は歪む処で留まらず、女の周囲の空間が、時間が、――世界がびしりびしりと皹割れる。
錯覚か――――
――――現実か
「君相手に遠慮は要らないだろうね。思えば互いの心臓を抉り裂き合ったあの時以来か」
威圧感、と云うより其は唐突な影。ある日空が割れて何かの影が世界を覆う。
そんな――巨大な物に対する原始的な恐怖を呼び起こさせる力が、女の気配に有った。
常人ならば恐怖による緊張の余り腹筋に過剰にすぎる力が入り、胃袋を締め付け横隔膜を圧し上げて、激しい嘔吐と共に呼吸困難に突き落とされて居るだろう。
――――見た者は死ぬ。
常陸国風土記、夜刀神に関する記述の一つ。
女の気配は其に疑心を持つ事を赦さない。常人ならば確かに容易に死に至る。
「思い出にするには、勿体無い。――そう思わないか?」
- 130 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 03:22:33 ID:HnkBBDEo0
- >>129
――ギリリ
腸が捩れるような感覚。
脳が穿たれるような感覚。
吐き気が込み上げ、筋肉がワナワナと震えだす。
全身の毛は逆立ち、冷たい汗が背中を走る。
肺が震え上がって息が喉の外に出ない。
心臓は、過去の恐怖を思い出したかのように暴走を始める。
――ああ、そうだ
全身が恐怖に震えるなか、一つだけ躍動しているものがあった。
――俺の相手は、こうでなくては……ッ!!
肉体が凍り付いても、魂だけはガソリンを注がれたように燃え盛っていた。
「いいぜ、蔡生。
あの思い出の先を、一緒に歩まないか?」
- 131 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 03:33:04 ID:/k2gysHgO
- >>130
「嗚呼、善い。好い。――最高だ」
白皙の美貌が綻んで華開き、熔ける様な笑みを浮かべた。
紡がれた言葉は艶然たる響きを持ち、しっとりとしたシーツの下で密やかに交わされる約束に似た甘い響きと痛みを持って奏でられる。
「――けれど、」
――――と、其の言葉に依って総ては霧散した。
皹割れた世界も歪んだ何もかも、黒い陽炎も恐怖を喚起させる気配も消え失せ、其れはまるで悪い夢か何かのよう。
女の顔に先程の熔ける様な甘さは無い。言葉にも。
何時もと変わらぬ、人の域を逸脱した、ある種の夢幻染みた絶世の美貌が在るだけだ。
「順番が違うね。私より先に拳を振るうべき相手が居るんじゃないかな?
其れより先に私と踊るのは、礼を失すると云うものだろう。――残念だけれど」
何時もと同じ。戯けるに片眼を瞑って肩を竦めて軽く笑う。
- 132 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 03:37:01 ID:HnkBBDEo0
- >>131
「な……ッ?」
体への負担も圧迫も全てが解けた。
だが、それ以上に蔡生の言葉はクロスの心を揺さぶった。
「何を言って……るんだ?
拳を振るうべき相手? そんなの……そんなの……
――――もう、いねぇよ!」
まるで振り払うように叫ぶ。
- 133 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 03:45:41 ID:/k2gysHgO
- >>132
「居ない? ――――此処は異能都市<ラクエン>だよ?」
クロスの顔を真紅の瞳が確と捉えた。
「歪み、揺らぎ、境界の無い不確定と許容と可能性と混沌の都。何かと何かを結び着けるのは“意思”だけだ」
神託染みた言葉。響き。余韻。
「私はニナと再会したよ、クロス。――つまりはそういう事。因縁、絆、意思。私達には其が有った。
君達に無い訳が無い。因果か歪みの悪戯か、それとも君の“居ない”と云う思い込みかは判らない。
だが――此の都市で最も確かな物は意思だ。意思こそがこの都の唯一にして絶対の理法だ」
- 134 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/11/08(日) 03:54:34 ID:HnkBBDEo0
- >>133
「何を言ってやがる?」
何を言ってやがる?
なにをいってやがる?
ナニヲイッテヤガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
「ぐっ!!」
頭を抑える。
――駄目だ、希望を持つな。
痛い。割れるように痛い。
――会いたい。会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい。
視界が歪む。グニャリと歪む。
――拳が震える。体が熱を持つ。魂が燻り始める。
ああそうだ、ここは、世界は、
そう、『縁』が合ったのだろう。
リンクしていた、のだ。
「すまん、蔡生。今日は帰る」
唐突に背を向け、クロスはその場を後にする。
「ちょっとゆっくり、考えたいことがあるんだ。
近いうちに……今度はもっと落ちついた場所で、ゆっくり話そう」
言うが早いが、まるではしゃぐ子供のような足取りでその場を後にしてしまった。
- 135 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/08(日) 03:58:33 ID:/k2gysHgO
- >>134
「ゆっくり話すのは――そうだね、私と躍る前になる事を願うよ」
ふ、と笑ってクロスの背中を見る。
驚喜か、狂喜か、狂気か。
「――――きっとそのいずれでもない」
女もまた其の場から立ち去る。意思だけが理法と成り得る此の街で。
- 136 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 14:47:37 ID:U1IskzNM0
- 都市の中央公園。
寒空の下、一人の男が其処にいた。
「……」
身体をベンチの背もたれに預け、表情も無くやる気も無く、ただ空を仰いでいた。
- 137 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 14:54:46 ID:SJhJK2lw0
- 【ふと、公園のある一点。空気が揺れて、晴れた時には一人の女が】
……
【紅夜の前に座っている。体育座りで】
- 138 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 14:57:16 ID:U1IskzNM0
- >>137
「……は?」
視線を空からゼオラに向けて。
ポカンと口をあけて彼女を見ていた。
「……いきなりどした?」
公園に体育座り。相当シュールだった。
- 139 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 15:06:42 ID:SJhJK2lw0
- >>138
【特に可笑しいと思っている様子は無さそうだ……】
……
【とりあえず、一礼】
- 140 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 15:08:01 ID:U1IskzNM0
- >>139
「……」
堂々とし過ぎてるその姿に圧倒されながら、此方も一礼。
「あー……なんだ、その……。こっち座ってくんねえ……?」
周りの人の視線が痛い。まるで自分がやらせてるみたいだから。
- 141 : ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 15:08:37 ID:U1IskzNM0
- ///書き忘れた!こっちってのは紅夜の横(ベンチ)ね!
- 142 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 15:15:05 ID:SJhJK2lw0
- >>140
【呼びかけに対し、立ち上がり紅夜の隣へ】
……
【座ったものの話を切りだす事ができなかったりしていた】
【眼隠し+真っ黒+成人過ぎの女性を見る周りの目はひどく大変な物である】
- 143 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 15:20:00 ID:U1IskzNM0
- >>142
「……言いたくなったら言え。今日はどうせ暇だ」
左膝に肘を付き、頬杖を付きながらゼオラに笑いかけて。
「……流石に目立つ、か……」
真っ赤な髪の兄ちゃん+真っ黒女性はあまりにも目立ちすぎる上、あまりいい風には見られない。
- 144 :白馬:2009/11/08(日) 15:22:03 ID:.6prKP66O
- 「うはwwww何あれwwwマジやばいっしょ!?」
【周りの反応でした】
- 145 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 15:26:10 ID:SJhJK2lw0
- >>143
そうする……
【メモ帳を取り出して眺めてるようだ。見えているのかは別として】
【周りの事など全く気にしていない様子】
>>144
【その後。白馬さんは街の皆に頂かれました……】
- 146 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 15:28:28 ID:U1IskzNM0
- >>144
白馬含め、周りの人たちを睨みつける。
その視線は口を出すな、と言っているように感じられる。
>>145
「ああ、待っててやるよ」
取り出したメモ帳をチラリと見る。
書かれている内容までは読めないけれど。
「……場所。変えねえか?」
睨んではみたけれど、やっぱりどうも気になる様子で。
- 147 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 15:31:01 ID:SJhJK2lw0
- >>146
む……
【細かくびっしりと書かれたメモ帳を熟読する女。この段取りの悪さは異常】
好きに、どうぞ……?
- 148 :白馬:2009/11/08(日) 15:31:37 ID:.6prKP66O
- 「うはwwwマジぱねぇっす!そうやって周りに噛み付いてるようじゃ大人になれんねwwww自分で外に居ながら口を出すなとはこれ以下にwwww」
【白馬さんは連れて行かれました】
- 149 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 15:33:13 ID:U1IskzNM0
- >>147
「……」
何かもうその様子には苦笑するしかなかった。
ゼオラの準備が出来るまで、また少し空を仰いで。
「ん」
立ち上がり、行くか。という合図に首をくい、と捻って見せて。
- 150 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 15:38:47 ID:SJhJK2lw0
- >>148
……?
【どこかで見たような、そうでないような……と思っていたようでした】
>>149
はぁ……
【ため息をついてメモ帳をしまう。おそらく収穫なし】
……行こう
【頷く以外のアクションは特になく】
- 151 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 15:41:20 ID:U1IskzNM0
- >>150
「……」
待ってやるとは言ったけれど。
どう見ても時間がかかりそうなその様子にまた苦笑して。
移動は省略。場面は変わって。以前も来た喫茶店。
「……アンタは何にする?」
メニューを差し出しながらゼオラに尋ねて。
- 152 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 15:49:07 ID:SJhJK2lw0
- >>151
【ちなみに移動中。後方をばっちりキープして付いてきていた】
ふむ……チョコパフェ……
【チョコパフェが好きらしい】
- 153 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 15:51:51 ID:U1IskzNM0
- >>152
「……好きだな、それ……」
ポツリと呟いて、店員さんに注文完了。
「で……。気になったんだが、さっきのメモって何なんだ?」
- 154 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 15:58:29 ID:SJhJK2lw0
- >>153
おいしい……
【それだけ呟いて、軽く頬を掻く】
メモ……? ……これ?
【もう一度取り出し、中身を向ける】
【中身は何処から仕入れる事が出来るのか疑問になる様な内容がぎっしり詰まっていた】
- 155 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 16:06:39 ID:U1IskzNM0
- >>154
「まあ……。確かに美味かったな」
「ん……。…………!?」
解読不能だった。何か内容が凄すぎて。
「……悪い、返す……」
暫しの硬直の後、メモをゼオラに渡して。
- 156 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 16:12:04 ID:SJhJK2lw0
- >>155
そう……良かった
……ん、もう、いい?
【メモを受け取り、直しながら】
【メモの内容はうどんの作り方やヒヨコの雄雌の見分け方という意味のわからないものから最近の都市住民の傾向。さらには都市の外れで度々起こる時空の揺れなど様々であった】
- 157 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 16:15:01 ID:U1IskzNM0
- >>156
「……」
頬杖を付いてチョコパフェを食べるゼオラを見ていた。
多分、ちょっと欲しい。けど、言うのは何かかっこが付かないから言わない。
「ん……。何か難しいもん読んでんだな……」
- 158 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 16:21:24 ID:SJhJK2lw0
- >>157
【そんな事知らずにどんどん食べて行く……】
必要だと、思った…から……
【半分くらい必要ないと思う……多分】
- 159 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 16:23:09 ID:U1IskzNM0
- >>158
「……」
まあ、言える訳も無く。チョコパフェはどんどん減っていった。
「必要……?それと俺に言う事に何か関係があんのか?」
疑問。それくらいメモの内容は整ってなくて、意味が分からなかったから。
- 160 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 16:29:06 ID:SJhJK2lw0
- >>159
……
【もぐもぐはぐはぐ。どんどん減っていく……】
あ……
【思い出したようにスプーンが止まる。チョコパファに夢中になって喋る事を忘れていた様子だった……】
- 161 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 16:38:26 ID:U1IskzNM0
- >>160
「……没収」
スプーンが止まった隙にチョコパフェを自分の手元に引き寄せて。
「思いつくまでお預けな」
喫茶店に来たのはちょっと失敗だったか、と思いながら。
- 162 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 16:42:38 ID:SJhJK2lw0
- >>161
……!?
【スプーンを口にくわえたまま停止】
む……
【仕方なく了承した様子で、考えを進める】
- 163 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 16:46:57 ID:U1IskzNM0
- >>162
「夢中になって忘れるなんて……ガキみてえだな」
くつくつと少し楽しげに笑って、咥えてるスプーンも没収。
「まあ、ゆっくり考えな。コレはお預けだがな」
- 164 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 16:53:55 ID:SJhJK2lw0
- >>163
……
【少しムスッとした表情になり、頬も膨らませる】
あの……ね?
【それから暫く、ゆっくりと口を開く】
- 165 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 16:58:32 ID:U1IskzNM0
- >>164
「んな顔したって駄目だ」
頬杖を付きながらケラケラと笑って。
「ん……。何だ?」
微かに笑って。どんな事を言われようとも相応の覚悟はしてるつもり。
- 166 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 17:05:39 ID:SJhJK2lw0
- >>165
……あの時…は、ごめん……
【机に額がつかない辺りまで頭を下げ】
- 167 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 17:08:24 ID:U1IskzNM0
- >>166
「……」
頬杖を付いたまま無言で。
「んー……」
何かを考えるように腕を組みながらその頭を見つめて。
- 168 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 17:13:47 ID:SJhJK2lw0
- >>167
あなたを、狙う……理由……無かった、の……
【顔をじっと向けて】
- 169 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 17:19:21 ID:U1IskzNM0
- >>168
「ふーん……」
実は。
実際の所、もうそんなに怒ってはいない。別に死にかけたりした訳じゃないし。
「んー……」
男が悩んでるのは別の理由。
それは、ただで許すのは何か勿体無いって事。
- 170 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 17:21:54 ID:SJhJK2lw0
- >>169
……そう、ごめん……
【平謝り。現在の状況はまさにそれ】
? どう、した……?
【不思議さを感じたのか、顔をあげて】
- 171 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 17:26:07 ID:U1IskzNM0
- >>170
「……あ、そうだ」
何かを思いついたようにポンと手を鳴らして。
「アンタさ。家事、出来るか?」
- 172 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 17:29:01 ID:SJhJK2lw0
- >>171
家事……どうして?
【鳴らされた手を見てから紅夜に視線を戻し】
- 173 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 17:34:36 ID:U1IskzNM0
- >>172
「一ヶ月間。家事手伝い」
ピッと指を一本立てて。
「それをやってくれるんなら、許してやる」
何とも図々しい提案だ。
一ヶ月ってのはちょっと長すぎたかな、とは思ってるらしいが。
- 174 :アウテリート&上弦/虹色親子 ◆6xc12amlNk:2009/11/08(日) 17:34:59 ID:.6prKP66O
- 上弦:「残念ながら……それは認められないな……」
【上弦見参!】
アウテリート:「ですわね……」
【同じく見参!】
- 175 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 17:45:05 ID:SJhJK2lw0
- >>173
……
【頬杖をついて考える】
【チラッ、とパフェの方に目を向けながら】
- 176 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 17:47:02 ID:U1IskzNM0
- >>175
「……」
返答が来るのを黙って待つ。パフェをキープしながら。
まあ、流石に無理だろうとは思っているけれど。
- 177 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/08(日) 17:50:38 ID:SJhJK2lw0
- >>174
……
【軽く手を振りながらそっちを見る】
>>176
……
【腕を組み、深く考えながら】
【すれから少ししてだらー、とうなだれた】
- 178 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/08(日) 17:52:20 ID:U1IskzNM0
- >>174
「……あんたらが口を出す問題じゃねえな」
チラリと其方を向いて。それだけを呟く。
>>176
「……はあ……」
仕方ねえ、と言わんばかりにため息を付いて。
「ん……。先に食っちまえ……」
パフェ&スプーン開放。
- 179 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 17:38:20 ID:SJhJK2lw0
- >>178
あのね……
【パフェとスプーンを奪い返し、口に納める】
何か……聞きたい……事、ある……?
- 180 : ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 18:59:02 ID:IDnKkU3kO
- >>179
「ん……」
知りたい事。
「んー……」
そう言われれば、無い訳ではない。
目的とか、色々疑問はある。
「……何でだ?」
- 181 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 19:16:51 ID:SJhJK2lw0
- >>180
自分か、ら、じゃ……解、んない……から?
【スウーンを口から出すと縦に持ち、先を眺めるように見つめ】
- 182 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 19:21:59 ID:ZejfrKlM0
- >>181
「んー……そう、だな……」
顎に手を当てながらふうむと唸って。
「……まず、あんたらの目的。それが都市にとって問題があるかどうかの判断だな」
あった場合にはそれなりの対処を。と考えている。当然だが。
- 183 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 19:31:07 ID:SJhJK2lw0
- >>182
目、的……
【眺めていた先に光りが射し】
少し、あった……でも、もう、無い……
【それがいやだったのか再び口の中にしまう】
- 184 : ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 19:33:50 ID:ZejfrKlM0
- >>183
「ふーん……」
その一通りの動作を少しだけ見て。
直ぐ又物事を考えるために目を閉じて腕を組んだ。
「じゃあ、次だ。……答えにくい質問かもしれねえが、簡便な」
目を開け、組んでいた腕をテーブルに乗せて。
「お前らって、一体なんなんだ?」
- 185 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 19:36:27 ID:SJhJK2lw0
- >>184
ふ、む……
【長考。いや、熟考の方が正しいかもしれない】
それは……私? あの人……達?
【ふと考える仕草を解いて、そう聞く】
- 186 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 19:41:25 ID:ZejfrKlM0
- >>185
「んー……。両方」
頬杖を付いて。片方の指でコーヒーカップをピンと弾く。
「無理だったら……あんたの事だけでもいいけどな」
- 187 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 19:47:22 ID:SJhJK2lw0
- >>186
そう……あの人達、は…良く、解らな…い……ごめん
【目線を落として、申し訳なさそうだ】
でも……私の、事……は少し……だけ、しか……
- 188 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 19:52:24 ID:ZejfrKlM0
- >>187
「ああ、気にすんな気にすんな。仕方ねえさ」
手をヒラヒラとさせて。
「だから、顔。上げな」
目線を外されて喋るのは嫌な様子。
「少しでも全然構わねえさ」
快活な笑み、と言うのがしっくり来そうな笑みを浮かべて。
「あんたの事、少しでもいいから知りてえんだからさ?」
- 189 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 19:58:57 ID:SJhJK2lw0
- >>188
そう……じゃ、あ…少し、だけど……
【そう言って、ひとつ大きく息を吸って】
私は……未来、から…来たの……あの人、達に……連れて、来られて……
- 190 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 20:03:21 ID:ZejfrKlM0
- >>189
「……未来人、ね……」
大方予想の通り。
今、目の前に居る女がゼオラと呼ばれる事も、それなら納得がいく。
驚きの素振りを見せないのは、何せこんな都市だ。未来人や異世界人。もしかしたら宇宙人までもが普通に居るかもしれない。
なんとも何処かの女子高生が喜びそうなお話だ。
「で……。何のために、だ?」
- 191 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 20:06:45 ID:SJhJK2lw0
- >>190
うう、む……ごめん、それは……解ら…ない……
【確かに、言われて見れば何処かの未来人も解らん(言えない)づくしだった気もした】
でも……悪いこ、と……それは、かくじ、つ……うん……
【自分でも力になれてない。そう思えたのか、再びうなだれる】
- 192 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 20:13:05 ID:ZejfrKlM0
- >>191
「ん、そうか……」
頬杖をとき、合わせた手に額を付けて。
「……シャキッとしろ。馬鹿」
ぽすん、とうな垂れたゼオラの頭を軽く撫でる。
「悪い事ってだけでも十分な情報だ。コレからあんたには色々付き合ってもらうからな?」
- 193 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 20:17:34 ID:SJhJK2lw0
- >>192
……!?
【頭に不思議な感覚を覚え、上げる】
いろ、いろ……?
【見れば、顔の横のパフェはほぼ消えかけていた】
- 194 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 20:19:16 ID:ZejfrKlM0
- >>193
「お……、ど、どうした……?」
ただ頭を撫でただけなのに、とゼオラの反応に驚いて。
「色々さ。その事件に方が付くまで、色々と手伝ってもらうって事だ」
- 195 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 20:22:22 ID:SJhJK2lw0
- >>194
!? ……?
【感じた事のない感覚……もしかしたら合ったのかもしれないが】
【それを感じ、頭を二度三度撫で……一人、首を傾げる】
そう……でも、貴方、私を……手伝って、くれるの?
- 196 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 20:25:41 ID:ZejfrKlM0
- >>195
「……?」
何やってんだ、みたいな顔でゼオラを眺めて。
「……」
テーブルに身を乗り出し、又撫でてみる。
「当然。首を突っ込んだ事には最後まで付き合うさ」
それに、何より面白そうだから。
- 197 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 20:29:19 ID:SJhJK2lw0
- >>196
……っひぃ!?
【小さい悲鳴の様な物をあげ、紅夜の手を眺め、それが先程からの原因であった事を知る】
ふぅ、ん……ありがと……
- 198 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 20:32:15 ID:ZejfrKlM0
- >>197
「えっ……、ど、どうした……?」
己の手を見て握ったり開いたり。
「わ、悪い……」
めっちゃ焦ってる。まあ、いきなり悲鳴をあげられたんだから当然ではあるが。
「で、まだ返事貰って無えな……そういや……」
- 199 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 20:35:10 ID:SJhJK2lw0
- >>198
……
【紅夜の手を掴み、眺める】
返、じ……?
- 200 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 20:37:32 ID:ZejfrKlM0
- >>199
「……?」
別に振りほどいたりする意味も無い。
掴むのなら掴まれて、眺めるのなら、眺められる。
「さっきの提案。……って、また忘れてるふうだな……?」
苦笑と溜息を同時に。
- 201 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 20:45:22 ID:SJhJK2lw0
- >>200
【紅夜の指を触り、ふにふにして、暫く】
……、……
【笑顔になった気がした】
私、バカじゃない……そこまで
【ただ、かなりドジ姉ではあるが】
別に、どっちでも……行っても、いい……
- 202 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 20:51:12 ID:ZejfrKlM0
- >>201
「……何だ?」
意味が分からない、と言った風で。
でも、笑ってるのは何となく分かるので少し安心。
「チョコパフェに夢中で話を忘れる奴が馬鹿じゃない、って?」
ニヤニヤと意地の悪い笑いを見せて。
でもその笑い、何処か楽しげで。
「お、本当か?んじゃ。頼むわ」
半分くらい冗談だったから、そう言ってくれた事が少し意外で少し嬉しいらしい。
- 203 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:02:50 ID:SJhJK2lw0
- >>202
いや、何でも……
【理由は解らないが、凄くうれしそうだった】
ぐ……ぬ……
お、お前…なんか……直ぐに、倒せる…もん……
【確かにドシ姉、下手をすれば都市崩壊まで持って行ける程危険だったりも、する】
私も、貴方に……迷惑に……なる、から……
- 204 : ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 21:08:21 ID:ZejfrKlM0
- >>203
「ふーん……?」
何か少しだけ気恥ずかして、頬を軽くかいて。
「……ま、手なんて何時でも貸すからな?」
「……そういや俺、お前に勝った事無いな……」
こっちが逃げたり、マジで逝っちゃう五秒前まで持ってかれたり。
兎に角少しでも優位に立った覚えが無い。
「迷惑?何がだ?」
- 205 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:18:47 ID:SJhJK2lw0
- >>204
解った……
【嬉しそうに、手を放す】
ふん……あ……
【今度は話に夢中でパフェを忘れていたり、急ぎで食べ進める】
え……いろいろ……
【主にドジ的な意味で】
- 206 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 21:23:46 ID:ZejfrKlM0
- >>205
「……んな急がなくたって逃げやしねえっての」
又頬杖を付いて、パフェを食べるゼオラをボーッと眺めて。
「ふーん……色々、ね……」
何となく予想は付いた。けれど、まあ、あまり気にしないだろう。
- 207 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:26:25 ID:SJhJK2lw0
- >>206
モグモグ……
【華奢な体のどこに入るのか、良く解らないがかなりの速度で減っていき】
ごちそ、う……さま…でした……
【食べ終わり、ふっ、と息を吐いた】
- 208 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 21:29:32 ID:ZejfrKlM0
- >>207
「……」
此方は此方でコーヒーカップに手を掛けて、一口。
「……」
長話の後のコーヒーは、完全に冷めてた。
- 209 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:35:30 ID:SJhJK2lw0
- >>208
食べ、終わった……
【スプーンをカップに入れて、紅夜を見る】
- 210 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 21:38:37 ID:ZejfrKlM0
- >>209
「ん、あ、悪い」
少しボーッとしていたようで、ゼオラに話しかけられてハッとする。
「んじゃ。どうすっかな……」
用件は済んだ。別にこれ以上何かする気も無い。
「……何かしたい事とか。あるか?」
丸投げしやがったぞこいつ。
- 211 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:41:36 ID:SJhJK2lw0
- >>210
無い……
【叩き捨てやがったぞ、コイツ】
- 212 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 21:42:31 ID:ZejfrKlM0
- >>211
「……」
苦笑。そして溜息。
「とりあえず。出るか?」
- 213 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:43:39 ID:SJhJK2lw0
- >>212
……うん
【ため息をついて頷く】
- 214 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/12(木) 21:46:15 ID:.6prKP66O
- 「ゼオラぁ!!私が迎えにきてあげましたわよ〜!!」
【大手を振って、メイドと共に見参!】
- 215 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 21:47:26 ID:ZejfrKlM0
- >>213
とは言ったものの、本当にこの後は考えていない。
聞きたい事言いたい事。事前に考えていた用件は全て終わってしまったからだ。
会計を済ませ、この後どうするかを考えるため、思考の世界に入ってた男を現実世界に連れ戻したのは。
「……寒っ……!」
冬が近付き、一層寒気を帯びた風だったり。
- 216 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:49:59 ID:SJhJK2lw0
- >>214
…… フリフリ
【軽く手を振っている】
>>215
……
【コチラは別に寒さを気にする様子もなしに、夜空を眺める】
- 217 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 21:52:04 ID:ZejfrKlM0
- >>214
「……?」
チラリとそちらを見る。
だが特に反応はせず。
>>216
「知り合い、か?」
アウテリートを指差して問う。
- 218 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:52:45 ID:SJhJK2lw0
- >>217
そう、友達……
【年齢差が凄い気がするが……】
- 219 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 21:56:12 ID:ZejfrKlM0
- >>218
「ふーん……」
お迎え、とも言ってるからただの友達でも無さそうだと思って。
だけど、この後は特に何も考えてる訳でもなくて。
「……帰るか?」
自分で決めるのは面倒なので、又丸投げ。
ただ、どっちかって言うと少し帰って欲しく無さげ。
- 220 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 21:58:47 ID:SJhJK2lw0
- >>219
……
【どこを見ているか、と言われればアウテリートの方を見ていて】
いや、私は……・別に……
【黒い炎を生み出し、紅夜へ向ける。あの時のような敵意は無く、優しい暖かさが向けられる】
- 221 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 22:03:53 ID:ZejfrKlM0
- >>220
「ん。そうか……」
少し身体を震わせながら、炎に手を翳して。
「……そういや。俺の家知らねえだろ」
家……って言うか、寮だけれど。
- 222 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 22:09:40 ID:SJhJK2lw0
- >>221
知らない……
【もしこのまま帰ったら闇っ子パワーで済ませるつもりだった。うん】
- 223 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 22:16:04 ID:ZejfrKlM0
- >>222
「まあ……そりゃそうか……」
てか知ってたら怖い。超怖い。
「んじゃ。今から行っても大丈夫か?」
- 224 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 22:17:21 ID:SJhJK2lw0
- >>223
大丈夫……うん
【炎の加減を見ながらそう答える】
- 225 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 22:21:07 ID:ZejfrKlM0
- >>224
「ああ、もう大丈夫だ」
炎の加減を気にするゼオラを見て。
「サンキューな」
笑い、又頭を撫でた。何か結構気に入ったらしい。
「んじゃ行くかー……」
暫く撫で続けた後、クルリと振り向いて、又歩き出して。
- 226 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 22:24:52 ID:SJhJK2lw0
- >>225
ふふ……
【頭をなでられるのが気に入ったらしい】
【また少し笑顔のまま付いて行く】
- 227 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 22:28:08 ID:ZejfrKlM0
- >>226
「……」
ゼオラに……いや、ゼオラ以外にも。
誰にも見せはしないけれど、その反応によく見なければ分からない程度だけど、少しだけ顔を赤くしていたり。
「っと……。ほら、あそこだ」
暫く歩いた後。行き着いたのは、千夜社員用の寮。
- 228 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/12(木) 22:31:24 ID:SJhJK2lw0
- >>227
……?
【寒さのせいと勘違いしてか頬に手を回す】
【しかし、これでも成人は越えている】
【亮を見て、二度三度頷き】
- 229 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/12(木) 22:36:59 ID:ZejfrKlM0
- >>228
「……ん……?」
頬に触れられ、一瞬ピクリと反応するも。
「……」
まあ、こんなのもいいか、と思って止めはしなかったり。
「んーっと……、入ってく、か?」
此処まで案内すれば十分とも思ってた。
- 230 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 21:07:22 ID:SJhJK2lw0
- >>229
……
【先ほどまで、炎を生み出していた手はやはり暖かい】
どっちでも……いい……
【やはり、大人になっても自分一人で物事を決めるのは苦手なようだった】
- 231 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 21:14:58 ID:ZejfrKlM0
- >>230
「……サンキュ。もう大丈夫だ」
何か。暖かい手が凄く心地よくて。
でも、そんな事より気恥ずかしさの方が勝った。
「……そう言われると俺も困るけどな……」
無理に寄らせるつもりは無いし。でも拒否してる訳でも無いし。
うーむ、と腕を組んで考え出した。
- 232 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 21:18:31 ID:SJhJK2lw0
- >>231
そう?
【小さく言うと、手を戻す】
私は、あなたの、家…で……何を、するの?
【今まで少し疑問に思っていたのだろう、そう聞いてみる】
- 233 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 21:20:50 ID:ZejfrKlM0
- >>232
「ん……」
当然の疑問と言えば当然の疑問。家事、としか言ってないから。
だけど、いきなり全部押し付けようなんて考えても居ない。
「そうだなー……」
男が一番望むもの。それは。
「……飯、だな」
- 234 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 21:23:55 ID:SJhJK2lw0
- >>233
飯……
【確かに、生活的観点から見ても道楽的観点から見ても重要な物】
別に、出来ない…事は…無い、けど……
【出来ないことは無い。ただ、得意では無い】
がんばろ、かな……
- 235 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 21:26:34 ID:ZejfrKlM0
- >>234
「そ。飯」
この男。夕食は何時も出来合いの物。てりょーりなにそれおいしーの?状態。
「まあ、無理はすんなよ?嫌なら嫌って言ってくれりゃいいし」
流石に無茶苦茶な要望だったと思ってたり。
- 236 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 21:29:34 ID:SJhJK2lw0
- >>235
がんばる……あなた、も…手伝って、くれる……から……
【無意味に、力を示す女】
- 237 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 21:34:01 ID:ZejfrKlM0
- >>236
「……ま、ちょっとはな」
苦笑。ちなみにこの男。料理はした事無い。
歪なクッキーは作れるけれど。
「んじゃ。そんな感じだ」
組んでいた手を解き、やりきった感溢れる笑顔を浮かべて。
「よろしくな、ゼオラ」
又、気に入ったアレを。
頭の上に手を乗せる、それをして。
- 238 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 21:37:55 ID:SJhJK2lw0
- >>237
うん、よろしく……!?
【やはり、頭を撫でられるのには驚きがあるようで】
わ、私の方、が…年上、なの……
【一応、そんな意識はあるらしかった】
- 239 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 21:41:18 ID:ZejfrKlM0
- >>238
「……チビ」
にやり、と。意地の悪い笑みを浮かべて。
だけどその手は離さない。何か、コレをやっている間は気分が良いから。
「悔しかったら……そうだな。何かやってみりゃいいさ」
完全に舐めてる。
- 240 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 21:44:01 ID:SJhJK2lw0
- >>239
な、何を……言うかぁ……
【若干、怒り気味の様子で】
【因みに、女性からすると凄く背は高い……】
じゃあ……もう一度、やる?
【少しだけ、ニヤリと笑い】
- 241 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 21:50:28 ID:ZejfrKlM0
- >>240
「……くくっ……あははは……」
声を漏らした笑い。
まるで堪えきれなくなったかのような、それ。
ゼオラのその反応が、何処と無く可笑しくて嬉しかったようだ。
……ちなみにチビって言っても数cmしか違わない。筈。
「……何を、だ?」
笑った顔が少し引きつるも、あえて果敢に聞き返して。
- 242 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 21:57:15 ID:SJhJK2lw0
- >>241
……むぅ
【露骨に不快そうな表情をする】
この前の……続き
【両手に炎を這わせ、挑発するようにその手を向ける】
- 243 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 22:00:15 ID:ZejfrKlM0
- >>242
「あはは……ああ、悪い悪い……。馬鹿にした訳じゃねえんだ」
腹を抑えて笑いながら言うその言葉に説得力はあまり無い。
「ただ、何か……いいな、って思ってな」
笑いは収まらず、又笑い出しそうな雰囲気。
だが。
「お……。……いいねえ」
笑いは突然消えて。
「……やるか?」
構え、ゼオラを見据える。
- 244 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 22:05:26 ID:SJhJK2lw0
- >>243
【その表情が炎の熱を上げ、構えたのをみて決定はした……が】
場所……危ない……
【辺りを見回し、そう呟く】
- 245 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 22:06:54 ID:ZejfrKlM0
- >>244
「……ん。あ、そっか」
気付けば結構周囲の視線も痛かった。
と言うか「他所でやれー!」と言う怒号まで聞こえてきてた。
「んじゃ……。又何処か行くか?」
- 246 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 22:13:02 ID:SJhJK2lw0
- >>245
そう、する……
【しかし、この子に充てなんて無く】
- 247 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 22:23:30 ID:ZejfrKlM0
- >>246
「……」
長考。
誰にも邪魔されず。誰の迷惑にもならず。
思い当たる節は。
「……あ、いいのがあるじゃねえか」
一つ。
「んじゃ、行くか」
行き先は。
「箱庭に」
- 248 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 22:29:22 ID:SJhJK2lw0
- >>247
箱庭……? 付いて、いくよ……
【もう一度、近くに寄る】
- 249 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 22:33:03 ID:ZejfrKlM0
- >>248
「ん。じゃ、行くか……」
近くに寄ったのを見て、振り向き、歩き出すも。
「……」
数歩歩いた所で立ち止まり、チラリと後ろのゼオラを見て。
- 250 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 22:36:09 ID:SJhJK2lw0
- >>249
……何?
【眼隠しをしていたが、紅夜と目があったのは確実】
【問いながら、すこし逸らすように首を動かす】
- 251 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 22:46:09 ID:ZejfrKlM0
- >>250
「……ん」
目を逸らされたのは雰囲気で何となく察知。
でもそんなの関係ねえと言わんばかりに、左手を差し出す。
「……後ろ。ただ付いて来られるのはそろそろ嫌だわ」
- 252 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 22:47:26 ID:SJhJK2lw0
- >>251
……じゃあ、どうすれば……いい?
【その場に立ち止まり、困ったような口調で】
- 253 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 22:57:09 ID:ZejfrKlM0
- >>252
「あー……だから、さ」
ガシガシと頭を掻いて。
「……ほら」
今度はハッキリと見えるように、ゼオラの前に手を出す。
だけど、どうして欲しい、とかはハッキリ言わない。
- 254 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 22:58:35 ID:SJhJK2lw0
- >>253
……
【無言で、掴み。紅夜の横へ】
……これで、いい?
- 255 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 23:01:54 ID:ZejfrKlM0
- >>254
「……ああ、こっちのがいいな」
人が見えていないのは辛い。
見えない背後に居るより、こっちの方が。ずっとずっと楽。と言うか、嬉しい気がした。
まあ、手を繋いだ理由はどっちかって言うと。
「……コレで不意打ちとかは出来ねえな?」
こっちの方が強かったり。
- 256 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 23:04:31 ID:SJhJK2lw0
- >>255
そう?
【曖昧な返事を返していても、やはり嬉しいのは変わらなかったり】
しないよ……そんな事
【若干、頬を膨らませて】
- 257 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 23:07:56 ID:ZejfrKlM0
- >>256
「いーや、信用出来ねえなー」
くつくつと喉を鳴らして笑う。
この男がこんなに笑うのは久しぶりかもしれない。
「んじゃ、行くか」
少し立ち話も過ぎるだろうし。
手を取り、ゆっくりと歩き出した。
- 258 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 23:12:45 ID:SJhJK2lw0
- >>257
……
【突然、ムスッっとした顔で喋らなくなった】
【無言のまま付いて歩く……】
- 259 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 23:22:46 ID:ZejfrKlM0
- >>258
「……んな顔すんなって。悪かった、謝る」
ヘラヘラと笑いながら頭を下げる。
その笑いも、楽しいから、だけれど。
移動は省略。箱庭の中まで場面は写って。
「っと……。……何時来ても此処が電脳空間なんて信じられねえな……」
身体の具合を確かめるように、ゼオラと繋いでるのとは逆の手。
右手を握っては開いて、具合を確かめるように。
- 260 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 23:26:44 ID:SJhJK2lw0
- >>259
……
【道中。紅夜がいくら謝ってもこのままだったと言う……】
……?
【同じく、手を開いたりしている】
【彼女も同じく、イマイチ信じ切れていないらしい】
- 261 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/13(金) 23:29:18 ID:ZejfrKlM0
- >>260
「……仲間、か」
そう言って、笑って。
「んじゃ……」
繋いでいた手を離し、一歩、二歩と距離をとる。
「……来い」
振り返り、構え。ちょいちょい、と挑発して。
- 262 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/13(金) 23:53:49 ID:SJhJK2lw0
- >>261
解ってる……
【さらに、二歩、三歩距離をとって】
【右腕には黒い炎、逆の腕には雷を這わせ】
フン……
【軽く振ると、小手調べだと言わんばかりの弱めの炎が地を這って進んでいく】
【けれどもやはり、当たれば熱い事には変わりないのだろう】
- 263 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 00:00:55 ID:ZejfrKlM0
- >>262
「……舐めんな」
先程までヘラヘラとしていた男の姿は、既にそこには無かった。
構え、敵を見るその瞳の鋭さは獣の如く。
地を這う炎をギリギリで回避する高さの超低空の前方へのジャンプ。
それで炎を回避して、取った距離を一気に詰めようと試みる。
- 264 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 00:08:17 ID:SJhJK2lw0
- >>263
【対し、女の顔は一切の変化が無く】
【読み切っていた、そう言うように左手を付きだす】
……陽電……
【一閃、雷が着地したばかりの紅夜に一直線に襲いかかる】
- 265 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 00:20:38 ID:ZejfrKlM0
- >>264
雷が身体に当たる直前。
両腕に紅い塊を形成。それを握り締めて。
「――ッ!!」
雷を身体で受け止める。
確かにダメージは入った。だが、大して効果がある訳でも無さそうだ。
理由は、今形成した紅い塊。其れを電気の逃げ道として、威力を弱めた。
と言っても、流石に何発も食らうとまずいが。
「今度はこっちの番だ……!」
紅い塊は変形。細く長く先端が突起状の。実に投げやすそうな槍。
それを。
「食らい、やがれっ…!」
ゼオラに向かってぶん投げた。
- 266 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 00:31:56 ID:SJhJK2lw0
- >>265
フン……!!
【槍が、体に、深く、突き刺さる……】
【直後、彼女の身体は砂のようにゆっくりとさらさらと消えていく……】
【そして、完全に消えた……が、まだ彼女の魔力は感じることは出来る】
- 267 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 00:37:44 ID:ZejfrKlM0
- >>266
「……消えた、か……」
ピンチ?いや。かえって好都合。
「……くくっ……」
だって。力を溜める時間が与えられたんだから。
両腕を広げるように伸ばして、握る。
―――キィィィィィィィン、と。辺りに耳鳴りのような音が響いた。
- 268 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 00:40:55 ID:SJhJK2lw0
- >>267
【はたして、力を溜める暇何かはあっただろうか】
……戦け
【唐突に、背後から、雷を纏った爪が振るわれる】
- 269 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 00:45:39 ID:ZejfrKlM0
- >>286
「……ククッ……」
連続で攻撃が飛んで来ない。
それだけでも、攻撃のテンポは一瞬ずれる。
そのずれた一瞬でも、一発分の力を篭めるのには十分だった。
「……甘え!」
反応は良し。
爪が己の身体に触れる直前。
響く金属音。飛び散る火花に雷。
白く白光した腕で、その爪を受け止めていた。
- 270 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 00:55:50 ID:SJhJK2lw0
- >>269
……甘い、のは……貴方
【爪は弾かれ、後退することで身の安全を確保】
【なら、台詞の意味は?】
【簡単である、紅夜の正面。先ほどの砂が形を成す】
【元々、一人の女から変化砂は同じ質量をもつ】
本物、は……どっち、だ……?
【見ると、完全にどこも同じ女が二人、紅夜を挟んでいた】
- 271 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 01:03:40 ID:ZejfrKlM0
- >>270
ゼオラが喋り終わるのを遮るように。
男は、喋っていた方のゼオラとの距離を詰めて。
「知るか。んなもん」
光る拳を握って振りかぶり。
拳が空を切る音。いや、拳が空をぶち壊す音と共に、その拳を振りぬいた。
魔力が篭められた腕。その拳の威力は戦艦を真っ向からぶち壊すほど。
- 272 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 01:17:46 ID:SJhJK2lw0
- >>271
ん……?
【女は土を巻き上げ、それを紅夜の目にかけるようにながら後ろへ飛び、距離を取る】
【その距離は5mほど。気づけば、双方との距離は同じになっていた】
「足掻け」
足掻け
【二人が同時に声を出す】
【すると、紅夜の周りに一本の雷の矢が現れた】
【その矢は段々と動き、生物の無性生殖の様に増えて行った】
【その数は既に100を超え、紅夜を取り囲んでいる】
- 273 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 01:29:37 ID:ZejfrKlM0
- >>272
「ちっ……!」
土を巻き上げられたのを見て、殴りかかるのを止めて。
双方との距離を確認。溜息をついて。
「……敵が増えようと、関係ねえだろ。そんなの」
雷の矢に取り囲まれる。
それでも尚、この男はその場に立ち止まって。
「だって」
「全部、ぶっ潰せばいいんだろ!!」
握った右拳を、地に叩きつけるのと同時。
紅夜を中心に、真っ白な爆風が雷の矢を。土を。大気を。
爆風の範囲全てにあった物を巻き込み吹き飛ばし、ゼオラに向かう。
- 274 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 01:53:09 ID:O1o1pwYcC
- >>273
……!?
【爆風に気圧される女】
【距離が離れていた為に被害は少なかったが、それでも槍の挙動は崩れ】
苦しめ
「苦しめ」
【だが、次の瞬間】
【体勢を立て直した女は片方の腕を紅夜へ向け、発する】
【雷の槍が、再び現れる。数は……そのまま】
【そして、更にその数を増やしていく……】
- 275 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 02:00:57 ID:ZejfrKlM0
- >>274
爆風が完全に消え去った頃。
男の姿は既にそこには無かった。
故に、発現された雷の槍の切っ先はただの虚空。
ならば、男は何処へ消えたか。
まあ、考えられる可能性も多くは無い。
そして、恐らく多くの者が一番最初に考えるであろう場所。
―――上空。
一瞬のうちに天高く跳躍していた男。
握られた拳から徐々に光が腕を纏い、次第にその腕は、腕の形状を成さなくなって。
グニャリグニャリと捻じ曲がる光の筋。それが両腕分。
「行くぜ」
上空での呟きは、ゼオラに聞こえたかどうかは分からない。
だが、光の筋の先端。握った拳であった場所が、ゼオラに狙いをつけた事は分かるだろう。
ブレイジング・フレア
「傲慢すぎた咎人」
光の筋は、男の身体から放たれるのと同時。
膨張、更に光を増して、巨大な巨大な光の波となる。
全てを飲み込み、燃やし、破壊する光の波が、天からゼオラに降り注ぐ。
- 276 :黎明騎士団の一日:2009/11/14(土) 18:56:36 ID:Jhlo6zSQO
- 「騎士長は無事帰還、しかし相変わらず勤務時間が減らないとはどういうことなのかねえ」
頭をくしゃくしゃと掻いているのは方から騎士長代理や騎士長補佐と呼ばれているこの男性である。
事務能力においてその才覚を見せているが、それは彼の持つ豊富な才能の一角にすぎない。
戦闘においても前線で指揮を取り、必要があれば自らも戦いに参加するなどオールラウンドに仕事をこなす。
「騎士長補佐、竜たちへの餌やりの時間ですが」
秘書が彼のなすべきスケジュールについて読み上げる。
「なんだって私が。今日も一縷は行方不明なのか」
一縷とはいわゆる餌やり係、それも竜を管理する部署のトップたる地位の騎士である。
「いえ、先程連絡が取れました」
「どこで何をしてるんだって」
「南の島に」
「なんでまた」
「彼女曰く寒いからだそうです」
「それはこまった」
仕方が無いので彼は立ち上がる。一日の勤務は未だ終わりそうにない。
- 277 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 21:09:16 ID:SJhJK2lw0
- >>275
く……!?
【彼女も例外では無い……筈。だが、彼女は上空を見上げるという行動には出ない】
【既に場所が解っている。とでも言いたげに右腕を高く上げ、やがて来る攻撃に対抗するために魔力を溜める】
【女の予想通り、襲いかかる攻撃】
【高く上げたそれを勢いよく横に振る、その後の行動は光に遮られ、視界の内とならなかった】
【そして全ては光にのまれる……】
- 278 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 21:12:18 ID:ZejfrKlM0
- >>277
攻撃は決まったように見えた。
だが、そんな事は次の行動には関係無い。
空を飛ぶ能力を有さない以上。跳べば、落ちる。
「―――ッ!!」
バゴン、と、地に足が減り込む。
それくらい、結構高い所まで跳んでいた。
「……っつぅ……。……やった、か……?」
視線を上げ、先程光の飲まれたゼオラが居た方を見る。
- 279 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 21:24:33 ID:SJhJK2lw0
- >>278
【読んでいた。いや、これは一種の賭け】
【地に落ちるだけの人間は空中では抵抗できず、ただ落ちるのみ】
【ただし、それは普通の人間に対しての話。異能者相手には読みではなく、ただの賭けとなる】
【そう、光を受けながら着地地点へ移動することで、あとの攻撃を有利にするためだ】
【そして、女は賭けに成功した。と言える】
【傷だらけの体で腰を落とし、先程集めた魔力を着地したばかりの紅夜の背後から叩きこむ】
サジタリウス・ストーム
……射手の砂塵
【腕の先、集めた魔力が一斉に広がり闇の空間を作り出す】
【その漆黒の空間で、すべてを切り刻まんと動く魔力の塊……】
- 280 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 21:28:42 ID:ZejfrKlM0
- >>279
紅夜が見ていた方に、ゼオラの姿は既に無く。
「 」
刹那。
驚きの声を発する間も無く、男は前方へと跳んだ。
「――やりやがる、じゃねえか……」
闇の空間に切り刻まれた背中。
傷はそう深くは無いが、幾つ物赤い線が現れ、其処から赤い雫を流す。
- 281 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 21:34:50 ID:SJhJK2lw0
- >>280
痛み、分け……
【見れば、彼女の服も千切れていたり】
【先程の光をほぼ全て受けたからだと思われる】
【しかし、言葉を交わすだけで攻撃の行動は無い】
――、―……―――……
【指先を軽く動かしながら、何かを小さく呟いているが……】
- 282 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 21:42:01 ID:ZejfrKlM0
- >>281
「ああ、そうみてえだな……」
痛みが無いわけではないだろう。
だが、それでも男は笑みを浮かべていた。
「……!」
その呟きに気付き、再び距離を詰める。
呪文の詠唱とかだったら、面倒な事になる。
ならば、詠唱をし切る前に潰せばいい話。
それに、男には、己の拳しか武器が無い。
- 283 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 21:48:35 ID:SJhJK2lw0
- >>282
……――、……甘い……!
【距離を詰める紅夜を見据え、腕を伸ばす】
【地面が、揺れるような錯覚。地面が光るような錯覚】
【だが、すべてがそう見えるだけ。事実は、違う……】
【小さな雷の槍、それが全て地面から湧き上がる】
【それは紅夜の背後から、前から、足元からすべてを覆うように現れる】
【地面に落ちていた槍が復活した、と言うのが正しいのであろう】
……さあ、どう…動く……?
【槍の数は数えきれない。その先で軽く、誘う様に笑ってみせる】
- 284 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 21:55:16 ID:ZejfrKlM0
- >>283
雷を先程のようにいなすには、少し溜めている力が足りない。
跳べばとりあえずの回避にはなるだろうが、それでは詠唱を完了される恐れがある。
ならば、それならば。
握っていた拳を一瞬開き、自分の身体に翳す。
それと同時。紅い鎧が紅夜の身体を覆うように発現。
「舐めんな……。この程度で止まるかよ……!」
選んだ選択は――強行突破。
前方の雷に、自ら突っ込む。
「!――ッ!!」
走る電流は生半可な物では無い。
だが、歩みを止めてしまう程、耐え切れない物では無い。
何より。もし、耐え切れない物だったとしても、あんな笑いをされたのだ。
此処で行かなければ何時行くという。
速度はほんの少しだけ落ちた。が、雷の槍の中を、ゼオラ目掛けて駆け抜ける。
- 285 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 22:01:04 ID:SJhJK2lw0
- >>284
馬鹿、な……
【強行突破、そんな手があるとは思わず、意識せずにそう呟く】
走れ、雷……!
【そう声をかけると一斉に全ての雷の槍が紅夜めがけて襲いかかる】
【どうにか、詠唱を止める事に成功したようだ】
- 286 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 22:04:31 ID:ZejfrKlM0
- >>285
「だから言ったろ……。舐めんな、って……!」
ゼオラまで後2、3mの所。
此処からならいける、と拳を握り締めた瞬間。
「ぐっ……あああああぁぁぁ!!!」
全ての雷が紅夜を貫いた。
それと同時。耐久度の限界が来たのか、紅い鎧は全て砕け散って。
ガクリ、とその場に倒れこみはしなかったものの、うな垂れるような体勢になる。
- 287 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 22:19:38 ID:SJhJK2lw0
- >>286
【刺さった。その事実を見逃さず、素早く前に出る】
【体勢を崩した相手に大きく踏み出し接近。腕を後ろへ下げ、前進の勢いとともに振り下ろす】
【その先は紅夜……ではなく、その手前の地面】
【地面が、揺れた。今度は確実に】
レイジング・エンド・オブ・ストーム
荒れ狂う終焉の風…………!!
【闇が、地面にぶつけられ、闇の気の柱が何本も立ち上がり、それがまた反射し襲いかかる!】
- 288 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 22:24:48 ID:ZejfrKlM0
- >>287
「……」
反応は何も無い。
今度は地から出現した闇の柱が、紅夜の身体を貫いて。
ゆっくりゆっくりと、柱に紅い雫が這うように流れ出る。
……だが。
確かに、闇の柱は刺さっている。
だが。あまりにも手応えが無さ過ぎる。
まるで実体の無い物を刺したかのような。
まるで、其処に見える光を突き刺したかのような。そんな感覚がゼオラを襲うだろう。
- 289 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 22:45:51 ID:SJhJK2lw0
- >>288
……?
【感覚が無い。確かにそうは感じていた】
【だが、目の前の人間にとどめを刺すべく腕を伸ばして掴みかかる】
【ここで獲物を逃すことが、どんなに愚かなことか、その事は体が深く覚えていたから……】
- 290 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 22:51:34 ID:ZejfrKlM0
- >>289
ゼオラが紅夜に掴みかかった瞬間。
バチリ、と。触れた手に熱い痛みが襲う。
先程、紅夜が放った技の予備動作に、「自身の腕を光の帯状にする」という物があった。
今、彼が行っているのは其れだ。
だが、今度は腕だけでは無い。全身。
闇の柱に突き刺さっていた紅夜の身体は光に包まれ、覆われて。
人の形状を成していない。ただの光の塊になる。
ゆらりゆらりと蠢くそれは、這い出るように柱から抜け出て。
- 291 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 22:58:04 ID:SJhJK2lw0
- >>290
……!?
【思わず痛みに手を引っ込めて、距離を取る】
【他の動きは無く、紅夜の動きを見るつもりらしい】
- 292 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 23:01:35 ID:ZejfrKlM0
- >>291
人の姿をしていないそれから、ハッキリと伝わってくる意思。
―――殺意。
攻撃をする事だけに特化したその姿は、丸まるようにうねり、固まって。
「!」
弾け、ゼオラに向かって突撃を開始した。
先程の技を食らったゼオラなら、この光の破壊力は分かるだろう。
まともに食らえば、又。相当なダメージとなる。
- 293 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 23:16:07 ID:SJhJK2lw0
- >>292
……!?
【跳び込むのを見て、咄嗟に防ぐ姿勢を取る】
【弾丸が接触する直前に魔力の壁、闇の壁がゼオラを守る】
……っく……!!
【あの光にぶつかられれば、やはり対処は難しいようで】
- 294 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 23:21:32 ID:ZejfrKlM0
- >>293
闇の壁に阻まれた光の塊。
地を揺らす程の衝撃を持って、その壁に激突する。
だが、闇の壁には傷一つ無く。
再度、勢いを付けての突撃。
だが、一撃目程の威力は無い。それでも未だ、地を揺るがす程の衝撃を持ってはいるが。
よく見れば、一撃目を放った時に比べ、二撃目を放った光の塊は小さくなっているような気がする。
ゼオラはそれに気付くだろうか。そして、それが意味する事に気付くだろうか。
- 295 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 23:31:04 ID:SJhJK2lw0
- >>294
う、ぐ……!?
【一度目から耐え、二度目】
【流石に光を受ける事は難しいと判断したか、即座に横に跳び退くことで退避した】
- 296 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 23:36:22 ID:ZejfrKlM0
- >>295
明らかに、光の塊は小さくなっていた。
人の姿だったものからその姿になったのだから、元から大した大きさでは無かった。
だが、二度の突撃を終えて、その大きさは最初の半分以下まで小さくなっていた。
その塊が再度、突撃を開始しようとした瞬間。
「――くっ……はぁっ……はあっ……」
光の塊が突如、膨張。
最初の大きさ程度に戻り、更に其れは紅夜の姿にまで戻る。
ただ、その紅夜本人は息を切らし、動くことも困難な模様。
- 297 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 23:50:41 ID:SJhJK2lw0
- >>296
……
【こちらも二度の光の突進を防いだ事で疲れ果てていた】
【だが、目の前の人間をしとめる為に、腕を振り上げる】
【当然、この距離では当たることは無い】
【だが、紅夜の足元から伸びる、闇の爪は確実に迫る】
【そして、追撃に振り下ろす。闇の爪が今度は振り下ろされる形で襲う!】
- 298 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/14(土) 23:55:59 ID:ZejfrKlM0
- >>297
振り下ろされた爪は、紅夜の身体を引き裂いた。
今度はハッキリとした手応えがある。
そう。肉を引き裂き、血が滴るその感覚が。
「……ハッ……。また、か……」
ガクリ、と。その場に倒れこんで。
男の身体を中心として、血溜りがその場に。
- 299 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/14(土) 23:57:59 ID:SJhJK2lw0
- >>298
【大きく広がる闇の爪、それは闇に解けるように消える】
……おわ、り?
【ゆっくりと、確かめるように近づいて行く】
- 300 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/15(日) 00:03:08 ID:ZejfrKlM0
- >>299
「あ、あ……。畜生……」
血が擦れる横顔。
ゼオラを見て、口元だけを苦々しい笑みの形にして。
「又……俺の、負……け……」
それを言ったのと同時。
箱庭に機械的なアナウンスが流れ。紅夜の姿は、消えた。
//お疲れさまー!だけどもうちょいおk?
- 301 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/15(日) 00:05:12 ID:SJhJK2lw0
- >>300
……そう
【小さく呟き、消えた男を追って直ぐに消えた】
//おkおkです!
- 302 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/15(日) 00:08:38 ID:ZejfrKlM0
- >>301
二人が入った箱庭にログインした場所は同じ場所。
ならば。ログアウトする先も同じ場所。
「……よう。お疲れ」
少々不貞腐れた顔の男が、ゼオラを迎える。
- 303 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/15(日) 00:12:14 ID:SJhJK2lw0
- >>302
……うん
【入ったときが不思議なら、出て来た時も同じ】
【傷の一切ない身体と、血だらけだった男の再生に少々、戸惑っていた】
- 304 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/15(日) 00:14:37 ID:ZejfrKlM0
- >>303
「……ま。驚くのも無理はねえ、か」
自分も最初はそうだったし。
ちょっと前の事を思い出して苦笑。
「さて。それより、だ」
いったん此処で言葉を区切って。
「腹、減った」
ゼオラに向かって、笑いながら言う。
意味は……まあ、分かるだろう。
- 305 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/15(日) 00:32:26 ID:SJhJK2lw0
- >>304
……そう
【……伝わって無かった】
- 306 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/15(日) 00:34:09 ID:ZejfrKlM0
- >>305
ガクッと肩から力が抜ける。
分かった、くらいの返事を期待してたから。
「……約束、覚えてるよな……?」
ちょっと心配だったり。
- 307 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/15(日) 00:46:59 ID:SJhJK2lw0
- >>306
覚えてる……一か月の、家事、手伝い……・
【当たり前だ。とでも言わんばかりに頷いて】
- 308 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/15(日) 00:50:25 ID:ZejfrKlM0
- >>307
「ん。覚えてたか。なら」
片目を閉じて、左手をゼオラに差し出しながら。
「早く帰るぞ。腹、減ったんだから」
此処まで言えば、して欲しい事。分かるよね。
- 309 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/15(日) 00:52:02 ID:SJhJK2lw0
- >>308
ん、帰ろう……
【手を取って、来た道を帰っていく】
- 310 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/15(日) 01:15:35 ID:ZejfrKlM0
- >>309
「……ん」
満足げな笑みを浮かべて。
男も又。帰路へ付く。
//終わり……かしら?
- 311 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 01:23:00 ID:.6prKP66O
- >>309
「ゼオラぁ!帰りますわよ!何をやってるんですの……行きますわよ!」
【ゼオラの手を引き、そのまま立ち去った】
- 312 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/15(日) 01:25:41 ID:SJhJK2lw0
- //じゃあ、レス番かえますよっと……
>>311
はーい……っとと……
【手を取られ、引っ張られるように付いて行く】
>>310
【その最中、一度振り返って】
ばいばい……
【そう行っててを振ると、アウテリートに引かれて帰っていった】
- 313 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/15(日) 01:29:37 ID:ZejfrKlM0
- >>311
「あ、お前!」
止めようとするも、既に立ち去られた後で。
>>312
「……」
溜息。止めれはしないなら、流れに身を任せるまで。
手を振り替えし、一人になったその場で。
「……また弁当、か……」
もう一度溜息。
普段より寂しさが増したまま、ふらりと夜の都市へと消えた。
//おっつー!
- 314 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 21:29:02 ID:.6prKP66O
- 【今夜も男は屋敷の扉の前に立つ、少女に私は必要なのだろうか?……いや……必要と言ってもらった……だから男はここにいた】
「……ただいま……」
【相変わらず顔色は悪いが、服を染めた血は既に消え去っていた……】
- 315 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 21:31:26 ID:SJhJK2lw0
- トットットット……
【元気に階段を降りる音が聞こえる】
トットット、ガスッ、ゴトト……
…… グスッ
【泣きながら階段を降りてきた……】
- 316 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 21:34:47 ID:.6prKP66O
- >>315
「……!?」
【さすがに驚きを隠さずにはいられず、急いでツィーに駆け寄った】
「ど、どうしたんだい?ツィー……どこかぶつけたのかい!?」
【心配そうにツィーの全身を見る】
- 317 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 21:35:42 ID:SJhJK2lw0
- >>316
…… コクッ
【泣きながら近づいて行き、小さく頷いた】
- 318 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 21:38:58 ID:.6prKP66O
- >>317
「そっか……おいで、見せてごらん?治してあげる」
【いつもの様に優しい笑顔を浮かべ、ツィーに手招きをし、患部を見せるように言った】
- 319 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 21:43:43 ID:SJhJK2lw0
- >>318
……いたいぃ
【スカートを少し持ち上げ、膝を見せる】
【膝には小さな切り傷が出来ており、流血していた】
- 320 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 21:47:28 ID:.6prKP66O
- >>319
「……あぁ、大丈夫だよ……待ってなさい?」
【懐を漁りながらツィーの頭を撫でる、安心しなさいと言う事らしい】
「さ……これで消毒ね?」
【いつかユリウスに使ったのと同じ薬を取出し、膝に優しく塗り始めた】
- 321 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 21:54:02 ID:SJhJK2lw0
- >>320
ぅぇぇ……
【片手でスカートを持ち、残りの手で涙を拭いていた】
…… ビクッ
【やはり、消毒液は苦手らしい】
- 322 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 21:59:10 ID:.6prKP66O
- >>321
「ほら、泣かない泣かない……」
【手早く消毒を済ませて、続いて取り出したのはキャラクターの描かれた絆創膏……ちなみに、描かれたキャラクターは『それいけっ!錬金怪獣フェスティボー』に出てくるキャラクターの『錬金怪獣フェスティボー』である】
「はい、ペタリっと……終わったよ?だから泣き止んで?」
【手を伸ばし、涙を拭いて囁いた】
- 323 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 22:01:21 ID:SJhJK2lw0
- >>322
メソメソ
【余程痛かったらしく、涙はそう簡単に止まる物では無いらしい……】
- 324 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 22:07:06 ID:.6prKP66O
- >>323
「ん〜……困ったなぁ……そうだ!」
【ポムッと手を叩きながら声を上げた】
「ツィー?私が魔法を使ってなんでもお願いを叶えてあげるよ?……ツィーは何が欲しいかな?……それとも、何かしてほしい事はあるかい?」
【ツィーを泣き止ませる為に考え付いたこの発想】
【ちなみに、そんな凄い物は出せない……出せても飴玉とかである】
- 325 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 22:09:39 ID:SJhJK2lw0
- >>324
ない……
【うつむきながら小さく呟く】
【無欲なのは昔かららしい……】
- 326 :虹男:2009/11/15(日) 22:11:54 ID:.6prKP66O
- >>325
「……そっか……」
【少し寂しそうに相槌を打ち、ツィーの頭を撫でた】
「まぁ、そんな時もあるよね……我儘言わないのはいい子の証だよ……」
- 327 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 22:21:53 ID:SJhJK2lw0
- >>326
うん……りがとう
【スカートをあげた体勢のまま、フェスティボーの絆創膏を見つめていた】
- 328 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 22:24:32 ID:.6prKP66O
- >>327
「ん?そのキャラクターが気に入ったのかな?……確かこの間ぬいぐるみをプレゼントしたね?」
【フェスティボーを見つめているツィーを嬉しそうに眺めていた、気に入って見つめているのか、不思議だから見つめているのかはわからないが】
- 329 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 22:30:31 ID:SJhJK2lw0
- >>328
うん、ベッド……みるぅ?
【現在、枕もとの隣に置かれている】
かぁぃいから……
【スカートを下ろして】
- 330 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 22:33:35 ID:.6prKP66O
- >>329
「うん……そうだね、部屋に戻るかい?ここに居てもなんだし、フェスティボーを気に入ってくれて嬉しいからね?」
【ツィーに目線を合わせて笑う、どうやらツィーが泣き止んだ事、フェスティボーを気に入ってくれている事が嬉しいらしかった】
- 331 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 22:34:34 ID:SJhJK2lw0
- >>330
…… コクッ
【小さく頷いて、階段をゆっくりと上がる】
- 332 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 22:46:56 ID:.6prKP66O
- >>331
「あぁ……少し待って!」
【階段を上がろうとするツィーを引き止める】
- 333 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 22:49:05 ID:SJhJK2lw0
- >>332
……ぅ?
【振りむいて止まっている】
- 334 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 22:53:56 ID:.6prKP66O
- >>333
「膝を怪我しちゃったんだろ?……さぁ、お姫様……私が運んであげましょう……」
【急にキザ……なのかどうかわからないが、そんな台詞を呟き、ツィーを抱き上げる……ちなみに、姫抱きってやつだ……わかり易く言うとお姫様抱っこ】
「まぁ……私がやりたいだけなんだよ……ごめんね?付き合わせちゃって……」
【そして、階段を上り始めた】
- 335 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 23:06:45 ID:SJhJK2lw0
- >>334
……♪
【後半の言葉は聞こえておらず、しかし楽しそうだ】
- 336 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 23:10:49 ID:.6prKP66O
- >>335
「……ふ……」
【こちらも楽しそうに微笑む……間違いなく、彼にとっては幸せな時間だろう……】
「さぁ……そろそろ着くよ……」
【部屋の前の廊下までやってきた……短い幸せが終わる……少し残念そうだが、ツィーと一緒ならばいつだって幸せなのだ】
- 337 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 23:13:38 ID:SJhJK2lw0
- >>336
……
【少しだけ微笑んで上弦を見ていた】
【部屋の前につくと、部屋の明かりがついているのが確認できる】
- 338 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 23:21:34 ID:.6prKP66O
- >>337
【彼は今日、謝りたい事があった……それを言うと少女は怒るだろうか?……でも謝りたかった……でも、勇気が出ないから言いだせなかった】
「電気が点いてるね?行こうか?」
【ゆっくりと歩き出し、扉に手をかけ……開く】
- 339 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 23:30:38 ID:SJhJK2lw0
- >>338
【ツィーの部屋、相変わらず、ベッド以外には何もないへやだった】
「……zzz」
【ゼオラツヴァイがベッドで寝てる】
- 340 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 23:33:06 ID:.6prKP66O
- >>339
「さぁ、ツィー!着いたよ、君のへ……や……」
【部屋にツィーを下ろした瞬間、ゼオラツヴァイを確認】
「……な、何してるんだ……」
【さすがに驚いた様だった】
- 341 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 23:37:50 ID:SJhJK2lw0
- >>340
……ぃぁ
【上弦から下り、ベッドに腰掛ける】
ねてぅ……
【ゼオラツヴァイの頬を叩きながらそう呟く】
「……zz」
【布団が投げ飛ばされていたり、枕を掴んで寝ていたりする……寝相は良くないようだ】
- 342 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 23:41:28 ID:.6prKP66O
- >>341
「そうだね……寝ている……」
【その寝相の悪さを見兼ねてか、投げ飛ばされた布団を掛け直す】
「ツィー……しぃ〜……だね?」
【小さくツィーに言って、人差し指を口に当て、しぃ〜】
- 343 :ツェツィーリエ:2009/11/15(日) 23:47:00 ID:SJhJK2lw0
- >>342
「ぅ……ゃあ……?」
【布団を掛けると、少し苦しそうな表情になる】
……し、ぃー?
【言葉の意味、そんな事お構いなしにツヴァイの上に乗ってベッドを横切る。ツヴァイの苦しそうな声が聞こえた】
……ぇぅ
【そして、ベッドから壁に立て掛けてあったフェスティボーのぬいぐるみを上弦に見せる】
- 344 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/15(日) 23:53:45 ID:.6prKP66O
- >>343
「えぇ……布団をかけないと風邪を……いや……まぁ少し退かしてあげよう……」
【半分だけ布団を退かそうとした瞬間ツィーが横切ったので驚く……でも、自分にぬいぐるみを見せてくれたので表情が緩んだ】
「うん……フェスティボーもツィーと一緒だと嬉しいって言ってるよ?」
- 345 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 00:01:27 ID:SJhJK2lw0
- >>344
「ぅ……」
【眠っている彼女の目からうっすらと涙が落ちる】
……♪
【その言葉が嬉しかったようで、フェスティボーを抱き締めた】
- 346 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 00:04:36 ID:.6prKP66O
- >>345
「ツィー……さぁ……ベッドから降りようか?ゼオラが重くて泣いちゃったよ?」
【ツィーを下ろそうと声をかける】
「……」
【自分のプレゼントを喜んでくれた少女を見て、上弦もツィーを抱き締めたくなる感情が湧いたが、グッと堪える……今そんな事をしたら……自分自身が泣いてしまうから】
- 347 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 00:08:12 ID:SJhJK2lw0
- >>346
……?
【その様子を見て、不思議だと思ったのか上弦へ寄っていく】
「……」
【だんだんと涙があふれてくる。重さは関係なさそうだ】
- 348 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 00:11:00 ID:.6prKP66O
- >>347
「ん?……どうしたんだい?」
【ツィーに尋ねてゼオラを見た、ツィーと上弦の距離はかなり近い】
「……ツィー……ゼオラが泣いているね?何か……怖い夢を見ているのかな?」
【自分が少女を抱き締める事を我慢し、上弦はゼオラを心配する】
- 349 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 00:18:19 ID:SJhJK2lw0
- >>348
……?
【ペチペチ、と上弦の腕を叩いて】
「うぅ……シノ、ン……」
【少年の名前を呟き、突然飛び起きる】
「う、うわっ……泣いてる、可笑しい……」
【それから直ぐに上弦が居る事、自分が泣いている事に気づき、直ぐに背中を向ける】
- 350 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 00:23:47 ID:.6prKP66O
- >>349
「ん?」
【ペチペチと叩かれ、ツィーを見る】
「どうしたんだい?ツィー?私に何か付いてるかい?」
【しかし、シノンと少女が呟いた、よく知る名前が気になった……】
「ゼオラ?どうしたんだい?シノン……会いたいのか?」
【ならば私が連れて来る、そう続けた】
- 351 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 00:32:16 ID:SJhJK2lw0
- >>350
……?
【特に何もなかったようで、首を傾げていた】
「え、ああ……会いたいよ」
【涙でかすんだ声が響き】
「バカ、僕が会いたいのはあの子じゃない……」
【つまり、元居た世界のシノンと言う事らしい】
- 352 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 00:34:23 ID:.6prKP66O
- >>351
「……」
【無言でツィーを膝の上に乗せた】
「よしよし……」
【そして、撫でる】
「……元の世界のシノン……か……もしかして……恋人か何かだったのかい?」
- 353 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 00:38:19 ID:SJhJK2lw0
- >>352
……ぇぅ……!
【相変わらず嬉しそうだ】
「いや、幼馴染でね……もう、一年かなぁ、会ってないよ……」
【声に混じり、度々涙を拭く動作が見られた】
「なんでさ、今更になって思い出すんだろうね?」
【今度は、軽い笑い声と一緒に聞こえた】
- 354 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 00:42:44 ID:.6prKP66O
- >>353
「……ん〜……幸せだなぁ……」
【愛しそうにツィーを愛で続ける……でも、二人の前だから泣く訳にはいかない……】
「幼馴染みか……なんで今になって思い出すのか……私が思うに……君はシノンが好きなんじゃないのか?」
【何故か上弦はシノンには嫉妬はしなかった……ゼオラを愛しているのは確かで、負けたくない気はあったが……シノンには嫉妬しないのであった……内心認めているのかも知れない】
- 355 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 00:47:33 ID:SJhJK2lw0
- >>354
……
【ツィーを膝に乗せる上弦、その上にフェスティボーを乗せたツィー。少し、シュールであった】
「そんな、そんな事が……ある訳……」
「だって、アイツは、僕を……置いて行った……のに?」
【もう、最後の方は涙で聞こえて無かったかも知れない】
- 356 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 00:52:29 ID:.6prKP66O
- >>355
「ん〜?……おぉ、三人一緒だね?」
【三人?なのかはわからないが、シュールな光景もほのぼのした光景に見えた】
「わかるよ……私は……伊達に愛を語ってないさ……君の涙がその証拠……私にはわかるよ……」
【ツィーを膝に乗せたまま、上弦はゼオラに言い聞かせる……彼も内心、大人のゼオラに別人だと言われ、悟っていた……だから謝りたかったのだ】
- 357 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 00:59:03 ID:SJhJK2lw0
- >>356
……ぁぅ♪
【楽しそうで、うれしそうだ】
【思えば彼女も、成長したものである】
「……」
【しばしの沈黙】
「そんな、バカな……だって、アイツは、僕を、置いて行ったんだ……「街の皆を、世界の皆を助ける」……とか言って」
【ばかげたように笑い、ベッドに倒れた】
「もう、いいよ……」
- 358 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 01:04:01 ID:.6prKP66O
- >>357
「ふふふ……ツィーもよく笑う様になったね?私は嬉しいよ?」
【初めて逢った時は大層恐がられた……しかし、今は初対面の人にも人懐っこく接する少女を見て、上弦は笑う】
「いいじゃないか……街を?世界を?……素晴らしい目的だ……ゼオラ……そんなに置いていかれたくなかったら……自分も連れていってと……何故頼まなかったんだ?」
【倒れたゼオラに言い聞かせる……それは父としての言葉……】
- 359 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 01:10:12 ID:SJhJK2lw0
- >>358
……?
【笑顔ではあるが、不思議そう。そんな顔をしていた】
「そんなよく解らない目的のために、アイツは、消えた……」
「頼んださ、連れていってくれるって……言った、でも、それは嘘だった…………まだ、子どもの癖に、僕よりも小さい癖に……」
【言うだけ言った。そうしたら、また涙であふれてきた】
- 360 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 01:13:27 ID:.6prKP66O
- >>359
「ツィー……私の事……どう思ってるかな?」
【ツィーを見つめて問い掛けた】
「……ゼオラ……」
【何も言えなかった……大切な人が目の前で消えてしまう、離れてしまう……それは、彼も体験しているから……】
- 361 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 01:18:23 ID:SJhJK2lw0
- >>360
……? じょぅげんが、どぉぁ、したぁ?
【……相変わらずの発音の甘い声】
「……」
【また、少しの沈黙】
「ああ、ごめんごめん、何でこんな空気……」
「それに、思い出しただけなのに、なんでこんな事を人に喋ってるんだろうね、涙が出てきた」
【笑いながら、そう言って立ち上がる】
「上弦、ゴメンね? 僕はどこかへ行くよ…………ありがとう」
【そう言うと、早足で部屋を飛び出して行った】
- 362 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 01:23:12 ID:.6prKP66O
- >>361
「ん〜……私の事……好きかい?」
【発音の甘い声も面白そうに笑い、上弦は恥ずかしげも無く尋ねた】
「ゼオラ……いつでも、私に相談しなさい!……私は君の味方だからなぁ!!」
【去り行くゼオラに聞こえるように、精一杯呼び掛けた】
- 363 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 01:29:23 ID:SJhJK2lw0
- >>362
……!
【大きく、縦に頷いた】
「はいはい……」
【もう離れていたからだろう、小さな声でそう聞こえて、次に屋敷入口のドアが閉まる音がした】
- 364 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 01:32:16 ID:.6prKP66O
- >>363
「そうか……なら……もう、我慢はしなくていいかな?」
【そう言って、上弦は後ろからツィーを抱き締める……】
【ゼオラの声が聞こえた、小さくて聞き辛かったが、答えてくれて、とても嬉しかった……】
- 365 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 01:39:07 ID:SJhJK2lw0
- >>364
……ぅぇ!?
【急に抱きつかれ、驚いた様な声を出す】
- 366 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 01:50:50 ID:.6prKP66O
- >>365
「あ、ごめん……嫌だった?」
【申し訳なさそうに謝り、離れようとする】
- 367 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 01:54:47 ID:SJhJK2lw0
- >>366
……?
【離れていくのを感じ、自分から抱きついて行く】
……ねゅ?
【ベッドを指さし、そう言う】
- 368 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 01:58:41 ID:.6prKP66O
- >>367
「ん……そうだね……寝ようか?」
【ギュッと抱き締め返し、ベッドにツィーを寝かせる】
「……いつも、ありがとうね?……それとごめんね?」
【また、頭を撫でる……大切な少女の面影を持つ少女の……】
- 369 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 02:04:38 ID:SJhJK2lw0
- >>368
いぃ……気にしぁい……
【フェスティボーを元の位置に置くと、布団をかける】
……?
【なぜ、そう言われているのかが解らないようだった】
- 370 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 02:07:28 ID:.6prKP66O
- >>369
「……」
【変わらない、優しい微笑み……瑠璃色の瞳は少女を見つめる】
「さぁ、もう寝よう?」
【上弦は椅子に座ってツィーの頭を撫でていた】
- 371 :ツェツィーリエ:2009/11/16(月) 02:10:48 ID:SJhJK2lw0
- >>370
うん……
【小さく、手を振って目を閉じる】
【少女からは、直ぐに小さな寝息が聞こえてきた】
- 372 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 02:13:48 ID:.6prKP66O
- >>371
「……あぁ、お休み……ツィー……」
【寝息を聞き、微笑む……しかしその瞳からは涙が流れていた】
「……ツィー……ごめん……」
【ツィーの手を握り……上弦は布団に顔を埋めた】
「……でも……愛してる……これは本当だ……」
- 373 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/16(月) 22:36:37 ID:.6prKP66O
- 【男は一人……街を歩く……】
「……いつまで……私はこんな事をしているのか……」
【街を眺める……そこは素敵な街……犯罪も起こる、戦いも起きる……警備が行き届いている為だろうか……それでも街は平和に輝いていた】
- 374 :朝宮暁:2009/11/17(火) 00:26:59 ID:/k2gysHgO
- ベイエリア、コンテナターミナル。
ここで繰り返し行われるはずの風景が俄に騒がしくなる。
喧騒の中心は密輸船で、一目でその筋の者と分かる者たちが行き交っていた。
そこから少し離れた、コンテナの上。
凛と咲く白い薔薇の花を数を選りすぐって纏めた花束を抱えた青年が一人。
「……やり過ぎたかね?」
空を見て、職場であるメンパブで着るちょっと高めのスーツを着た青年は一言呟いた。
- 375 :“masked romance” ◆X7kkkkkkkk:2009/11/17(火) 00:43:48 ID:OcZ4s9w60
- >>374
悠然に、一歩一歩をしかと踏み歩く女性がいた。
金糸と銀糸が並ぶ髪、歩のたび揺れるエプロンドレス、
頭上にはホワイトブリム、片手には白いレイピア。
狐を模した御面をはめた彼女は、真っ直ぐに船へと向かう。
注目していれば当然気付く昨日との差異。
「…………昨日と違う……?」
- 376 :朝宮暁:2009/11/17(火) 00:51:08 ID:/k2gysHgO
- >>375
その姿を見るなり、暁はコンテナから飛び降りて駆け寄り、待ち望んだ人影に近付いた。
「失礼。貴女が仕事を行う分の時間、ほんの僅かでも頂きたくて余計な事をしてしまいました」
自然胸が高鳴るのを感じたが、自分自身に落ち着くように言い聞かせる。
待ち望んだ人影の背中に、頭を下げた暁は続ける。
「まずは、出過ぎた真似をした事をお詫びします。
申し訳ありませんでした」
- 377 :“masked romance” ◆X7kkkkkkkk:2009/11/17(火) 01:07:40 ID:OcZ4s9w60
- >>376
仮面の彼女は先ず、首を傾げた。
余計な事、出過ぎた真似、それらが差す事柄がわからない。
船を見て、
暁さんを見て、
黙る。
もう一度船を見て、
暁さんを見て、
また黙る。
その繰り返し。
暫く、というには長すぎる時間を挟んで漸く彼女の頭は現在についてきた。
動揺が隠し切れず、彼女の言葉は歯切れが悪いものになっていたけれど。
「…………いえ、……恐らく、結果は変わりませんから……気にしないで下さい」
途切れ途切れ。
彼女の言葉は単語単位でならわかりやすいけれど、文としては今一だった。
「……それより、……どうして……?」
- 378 :朝宮暁:2009/11/17(火) 01:17:05 ID:/k2gysHgO
- >>377
「忙しいヒーローの時間を貰うんですから、」
下げていた頭を上げる。
いつものように勝ち気な笑みを浮かべた、少年らしさの抜け切っていない顔。
「その代わりくらいは、と思ったんです」
殴られた腹がふと痛んだが、やっと礼を言う機会を得た事による喜びが強く、まるで気にならない。
「これ、受け取って下さい」
言って差し出したのは白い薔薇。
第一の花言葉にそのままの思い、“尊敬”を。
そして第二の花言葉に“私は貴方に相応しい”、いつかそうなれる様に、ヒーローと肩を並べる位に強く在りたいと願いを込めて。
「あの時、ありがとうございました」
深々と頭を下げて。
- 379 :“masked romance” ◆X7kkkkkkkk:2009/11/17(火) 01:29:13 ID:OcZ4s9w60
- >>378
「…………」
無言で受け取り、胸の前で抱えるようにして花束を持つ。
「……ヒーローとして……当然のことをしただけです」
花束に込められた深い意味を考えているのか、
単にこの花、綺麗だな、なんて思っているのか、
彼女は短く、ありきたりな言葉で返事した。
「……………………あの、」
- 380 :朝宮暁:2009/11/17(火) 01:32:59 ID:/k2gysHgO
- >>379
「当然の事、なんて言える人は少ないですよ」
軽く笑って答え、その疑問符に繋がるであろう言葉に応じる。
「なんでしょう」
- 381 :“masked romance” ◆X7kkkkkkkk:2009/11/17(火) 01:41:44 ID:OcZ4s9w60
- >>380
「ヒーローは好きですか?」
仮面越し、視線は暁さんに注がれていた。
中:眠気がやばひ……続き、明日に持ち越しで頼みます……。ごめんよー
- 382 :朝宮暁:2009/11/17(火) 01:45:35 ID:/k2gysHgO
- >>381
答えは簡潔だ。この感情は別に長々と語る必要は無いだろう。
言葉に出来ない思いもあるもんだな、なんて考えて。
「大好きです」
//把握しました。お気になさらずー
- 383 :“masked romance” ◆X7kkkkkkkk:2009/11/17(火) 23:36:04 ID:OcZ4s9w60
- >>382
「……そうですか」
ばさり、と軽い音を立て、広げられた一対の白翼。
潮風に揺蕩う純白の羽根は、紛れもない彼女のものだった。
仮面があることは功を奏したのか、否なのか。
はっきりとはわからないけれど、今この場では、彼女は思う。
〝顔を見られなくてよかった――――〟
「……………………それでは、私は帰ります」
とん、地面を蹴り、空へ踊り出る。
「花束、ありがとうございました」
ぺこ、と宙空で頭を下げた彼女は羽搏いた。
募る仕事、蔓延る悪、胃の要求、等々案件は多々ある。
だから、もう行かないと。
そんな言い訳を自身に与えて、彼女は飛んでいく。
- 384 :朝宮暁:2009/11/19(木) 23:21:21 ID:/k2gysHgO
- >>383
「……――俺、頑張りますから!」
飛んで行った彼女に向けて声を張った。
「だから、そのまま、……正義のヒーローッ!」
辛うじて見えるその姿、白い翼に声を挙げる。
「頑張って下さい!」
- 385 :“masked romance” ◆X7kkkkkkkk:2009/11/20(金) 00:10:07 ID:OcZ4s9w60
- >>384
返事のつもりか上空で小さく頭を下げた。
その際バランスを崩し、軽くわたわたと慌てて、羽搏く彼女は暁さんの眼にどう映るだろう。
「(こう映って欲しい、って考えてしまう)」
「(…………変わった……のかな?私)」
「……しっかり、頑張ります」
翼を動かし、彼女は夜の街へ消えていく――――――――
中:ありがとうございましたー
とりあえずここはこれで落ちます。
本当にありがとうございました。
- 386 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 21:16:41 ID:OzYIDtb2O
- 『箱庭?バーチャルワールドか?』
端末のそばで、箱庭の説明書きを見ている男が一人
- 387 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 21:20:29 ID:ZejfrKlM0
- かつん、かつん、と。薄暗い道から靴の音。誰かが歩いてくる音が響く。
「ん……」
その音の主は黒髪の少年。
端末の傍に立っているアーモスを一瞥。その横を通り過ぎて。
「……模擬戦の相手になら、なるよ」
ポツリと呟き、一足先にログイン。
- 388 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 21:29:08 ID:OzYIDtb2O
- >>387
『なるほど、模擬戦にはうってつけの場所…って!?』
後ろを振り返り、ログインする少年を見る
『俺もログインするか』
とりあえず、少年のいる場所へログイン
『少年!!名は何という?
俺はアーモスだ!』
名前を名乗りながら、周囲の景色をキョロキョロ見る
- 389 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 21:36:42 ID:ZejfrKlM0
- >>388
二人がログインした直後。
其処はただの闇が広がる世界だった。
だが、数秒後の、目も開けられていないような一瞬の閃光の後。闇がグニャリと歪んで。
フィールドは夜の砂漠。熱を遮る物が無い其処。兎に角、寒い。
「アーモス……さん……。リョウ、です」
後ろを振り返り、そう名乗って。
- 390 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 21:48:00 ID:OzYIDtb2O
- >>389
箱庭に入った時、アーモスのネームプレートの色が青くなる
おそらく、バーチャル世界にいるという知らせだ
『リョウか。よろしくな!
…寒いな。
早速だが、戦わないか?』
寒いから、体を動かしたいようだ。
魔力が全身に強く行き渡る
こぶしを握ると、手の周りに魔力でできたトゲトゲの球体が覆う
『準備完了!』
そう叫ぶと、リョウを睨んで構えをとる
- 391 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 21:53:35 ID:ZejfrKlM0
- >>390
「……ふーん……?」
面白い物をつけているんだな、とネームプレートに少しだけ興味の色を示す。
「……鉄球、か」
構えたアーモスを見据え、右手を空中に翳す。
一筋の光が走り、その空間を割るように蒼いスノーボードが現れた。
- 392 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 22:02:10 ID:OzYIDtb2O
- >>391
視線に気づき
『一種の情報収集、提示装置らしい』
ネームプレートのことだろう
『ああ、魔力の鉄球だな
そっちも準備出来たみたいだし、いくぜ!!』
リョウに向かって走る
そして、一定まで近付くと急に速度をあげ…
空気を纏い、音速で迫る!
- 393 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 22:09:27 ID:ZejfrKlM0
- >>392
「へえ……。便利だね……」
ほんの少しの感心。
「……相手の能力も見ずに突進」
抱えたスノボを地に落として。
迫るアーモスに掌を向ける。
「少し。甘いんじゃない?」
掌。いや、腕全体が微かに青白い光を帯びて。
その光の動きが止まった。と同時。
「小手調べ、ってな?」
氷柱。ただの氷柱じゃない。リョウの身の丈程もある巨大な氷柱。
それが一直線に、迫るアーモスへと向かう!
- 394 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 22:18:29 ID:OzYIDtb2O
- >>393
『さてな』
バン!と音速にまで速度を上げた渾身の右ストレート
氷柱を砕き、そのままリョウまで砕くつもりだ。
…始めから、ほぼ全力
一秒もかからない一瞬のみのフルパワー
果たして?
- 395 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 22:28:05 ID:ZejfrKlM0
- >>394
「……」
勢いから見て、その行動は予測できた。
そして、氷柱が打ち砕かれるのも。
アーモスの拳がリョウの顔面に届く瞬間。
リョウは足元に落としていたスノボに足をかけて。
「 」
取った行動は、完全な脱力。
暖簾に腕押し、と言う言葉のような光景。
アーモスの拳の勢いに逆らわず、流れるように体制を崩し、後ろに倒れるかのように回避。
それと同時。
「……GO」
両の足をボードの上へ。
アーモスの拳を掻い潜る程の超低空姿勢のまま、アーモスの足を狙う。
所謂スライディングって奴だ。その姿勢を維持したまま、突っ込む。
- 396 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 22:37:37 ID:OzYIDtb2O
- >>395
氷柱を砕き、破片が辺りに散らばる
リョウの姿がアーモスの視界から消える
そして、後ろからの足への攻撃
『どわぁぁぁ!!!』
車は急には止まれない。
足に傷を負いつつ、軽く100メートルはふっとんだ
幸いにも砂漠、壮大な砂埃を起こし、その向こうにアーモスが転がっただけで済む
『この一撃をかわすとは、やるな!』
砂埃の向こうから声が聞こえる
今は、それだけ
//夕飯に行ってきますね
//30分以内には戻ります
- 397 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 22:44:48 ID:ZejfrKlM0
- >>396
「最初からあんなの食らってらんないからな!」
砂埃、土煙を巻き上げながら。
場所なんてお構い無しに滑走を続けるボード。
よく見ると、ボードが通った後には微かに白い粉のような物が残されているが……。
//了解了解。行ってらっしゃいませなのですよー!
- 398 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 23:01:49 ID:OzYIDtb2O
- >>397
『違いねぇ』
砂埃の向こう、右手だけ鉄球がないアーモスが立っている
『面白いボードだな』
ボードを興味深げに見ながら、懐から石を出し
『展開!』
石を投げつける
途中で石は、まぶしい光の球に変わる
//ただいまなのです。お待たせしました!
- 399 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 23:12:40 ID:ZejfrKlM0
- >>398
面白いボード。言い方を変えれば不思議な。もっと変えれば、変な。
否定はしない。それに、地を走るだけなら、まだまともだ。
「特注だから、……な!」
だが、このボードはそれだけではない。
リョウが身体を逸らし、捻り、宙へ飛んだのと同時。
白い雪の道が空中に現れ、ボードがそれに吸い付けられるかのようにその上を滑走。光の球の上を滑り越す。
- 400 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 23:25:34 ID:OzYIDtb2O
- >>399
『今度、スノボやってみたいぜ』
投げた光はまぶしいだけの光
しかし、めくらましにさえならなかったようだ
『ならば!』
もう一度、右手に鉄球が現れる
そして白い道の下、リョウの下へ潜り込もうとしつつ、アッパーを繰り出す
- 401 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 23:31:33 ID:ZejfrKlM0
- >>400
「っと、おっ!」
アッパーが繰り出される寸前。再度身体を捻りながら空中へと飛び、雪の道を作成。着地。
アーモスの拳が当たった道は容易く砕かれ、その辺りに雪を撒き散らして。
作られた道はアーモスにボードを掠めるようなコース。
そして、リョウのボードのエッジ部分は、そこらの剣より遥かに鋭い。
空中に作られたその道を、一直線に滑り降りる。
- 402 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 23:37:22 ID:OzYIDtb2O
- >>401
『!』
アーモスは叩きには強いが、斬りには弱い
防御には、主に鉄球を使う
振り上げた球と逆の球で、その鋭いコースを遮る
威力は弱いが防御にはなる。
- 403 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 23:41:29 ID:ZejfrKlM0
- >>402
キィン!と金属と金属がぶつかり合う独特の音。
コースを遮られても、エッジ部分に物がぶつかった程度では大きく体制は崩さない。
「やるね……!」
その道の途中。アーモスを通り過ぎて、更に少し距離を取った辺り。
其処から飛び、回転。方向を変え、再度アーモスへと迫る!
- 404 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/20(金) 23:49:25 ID:OzYIDtb2O
- >>403
『インファイトは得意だ』
スッと力を抜き、再び力を込める
リョウを迎え撃つのは、無数のパンチ
それは威力こそ落ちるものの、ひとつひとつは最初の音速パンチよりずっと速い
- 405 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/20(金) 23:54:51 ID:ZejfrKlM0
- >>404
幾ら鋭いとは言え、勢いが無ければ人体を切るのは難しい。
故に、エッジでの攻撃をする場合は、それなりの速度を持っての攻撃となる。
だが、今回はその速度が仇となった。
その速度を保った状態で、音速を超えるパンチを避けれるか?
答えは、否。
「くっ!?」
一瞬。そのパンチを見た本当に一瞬。
身体を引き、その一瞬で出来うる限りの減速。パンチの威力の軽減。
だが、十分な回避行動は出来ず。ボードと共に、軽々と弾き飛ばされ、砂漠の砂に背中を付けた。
- 406 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/21(土) 00:03:11 ID:OzYIDtb2O
- >>405
『ぐっ!』
好機は今のはず…しかしアーモスは右手の鉄球を解除する
今までの行動でほとんどの魔力を使ってしまい、疲労から目眩がしたのだ
『次で、決める!』
懐から石をだし、展開しながら飲み込む
きっと、魔力回復をしたのだろう
そして、再び鉄球を装備する
…これは嵐の前の静けさ
- 407 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 00:09:58 ID:ZejfrKlM0
- >>406
「……い……っつう……」
鉄の棘付きの鉄球で殴られたのだ。
威力を軽減したと言っても、其れの一つ一つはしっかりとリョウの身体に突き刺さっていた。
倒れこんだ辺りの砂には、赤い斑点が幾つも出来ていて。
「……じゃあ」
額から流れる血を拭い、アーモスを見据えて。
「こっちも……!!」
両の腕を伸ばし、握る。
青白い光。揺ら揺らとゆれて、炎にも見える其れがその腕を包むのと同時。その腕の周囲だけが、白く輝く。
ダイアモンドダスト、と言う現象。それに近い物が、その腕の周りだけで、起こっていた。
- 408 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/21(土) 00:22:03 ID:OzYIDtb2O
- >>407
『いくぞ!』
その声とともに、駆け出した!
バンっという音速を超える時の音
空気を砕き、アーモスの後ろには嵐のような空気の渦が出来る
渦に巻き上げられるアーモスの足の血
これだけ力が入れば、傷も大きくなるというもの
それでも
『必砕!花火丸!!』
―大きな音とともに砕ける様は花火のごとく―
そこから名前が付いた技を、重く速い一撃を繰り出す
- 409 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 00:32:28 ID:ZejfrKlM0
- >>408
「……熱を持たない炎って。在ると思う?」
意味を持たない問いかけ。
迫り来るアーモスに向けて、ニッと口元を不適に歪め。
ゼロ・ブレイク・フレイム
『零地点突破の炎』
拳を握る。それと同時。
青白い炎は質量を増して、砂を、大気を凍て付かせる。
其方が弾け、砕ける花火を放つなら。
此方は其れを押さえ、固める入れ物を放つ。
ただし、その箱の材質は氷だけど。
「――凍っちまえ」
アーモスが放った一撃に合わせるように。
全てを凍らせる絶対零度の炎を大量に纏わせた拳を、放つ。
- 410 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/21(土) 00:43:27 ID:OzYIDtb2O
- >>409
固まる一撃…震わせる一撃…
アーモスは魔力的にも怪我した足的にも長く保たない
固まる前に砕けるか…砕く前に固まるか…
正解は、砕けても砕けなくても固まるだった
一撃を放った後は、身を守るほどの魔力も残っていない
アーモスは地に倒れ伏した。
すぐにログアウトするだろう
- 411 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 00:55:30 ID:ZejfrKlM0
- >>410
砕ける一撃。
全てを固めるのは叶わず、破片がリョウを襲う。
皮膚を切り、裂き、刺して。
骨を壊し、砕き、破壊して。
突き出した右の腕は勿論。肩、胸の辺りまで血達磨となって。
滴る血液も全て、乾いた砂に落ちて。
「……ってぇ……」
だらりとその腕を垂らして、倒れたアーモスを見て。
「……俺の勝ち、だな……!」
満足げにそれだけを言って、さっさとログアウトしていった。
- 412 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/21(土) 01:00:58 ID:OzYIDtb2O
- >>411
『うーん』
気が付くと、リアルに戻っていた
ログアウトしてきたリョウに気付く
『どうやら、俺の負けのようだな
だが、楽しかった。
ありがとうな!』
そう言って、マズい牛乳を飲み始めた
//どつき合いありがとうございました!
- 413 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 01:10:18 ID:ZejfrKlM0
- >>412
「ん、俺も。ありがとう……」
ログアウトの感覚には慣れないようで、身体を回しながらコキコキと鳴らす。
「……牛乳……?」
ちょっと欲しそう。マズイの何て知らないから。
//ありがとうございましただよー!
- 414 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/11/21(土) 01:13:56 ID:OzYIDtb2O
- >>413
『ん?相手してくれたお礼だ。一本やるよ』
リョウにマズい牛乳を渡し、満足そうに家に帰っていった
- 415 :リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 01:26:14 ID:ZejfrKlM0
- >>414
「ありがとう……」
帰っていくアーモスの背中を見送って。
その姿が見えなくなってから、牛乳を一口。
「……まっず!?」
そう言わずには居られない程度の不味さだった。
- 416 :名も無き異能都市住民:2009/11/21(土) 22:15:52 ID:/k2gysHgO
- 異能都市郊外、三日月なのに関わらず、真円の輪郭が薄らと見える程の、厭に大きな月が其の場所を照らしていた。
月光に凍える深蒼の森は、歪みの影響で出鱈目な生態系と景観を月影に晒す。
椿、榎、楸、柊――、蒲公英、向日葵、秋桜。雪。所々に季節の風物を告げる詩が響く。
四季すら歪んだ、深い森。
――――其の奥に、とある邸が在る。
- 417 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 22:24:09 ID:ZejfrKlM0
- 「……っはぁ、はあっ……」
異形の森、とでも名付けられようその歪みに歪んだ深い森。
奇妙奇天烈な声を上げる生物。秋が終わり冬が来ようと言うのに、それでも尚咲き誇り続ける草花。
それらが同時に其処に在る。
そんな森を一人、息を切らしつつ駆ける男が居た。
- 418 :名も無き異能都市住民:2009/11/21(土) 22:29:53 ID:/k2gysHgO
- >>417
紅夜の後ろで、がさり、と音がした。
ついで厭な匂いと、湿度と、温度の風が紅夜に吹き付けた。
腐った臓物のような臭い。生暖かく、湿って。
- 419 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 22:32:07 ID:ZejfrKlM0
- >>418
音だけならば、素通りをしただろう。
何せ己に残された時間がどの程度なのか、分かる筈も無いのだから。
だが、その身体中の毛が逆立つような。生ぬるく纏わり付く匂いと空気。
「……何だってんだか……」
溜息一つ。駆けていた足を止め、気配がする方を振り向く。
- 420 :名も無き異能都市住民:2009/11/21(土) 22:42:09 ID:/k2gysHgO
- >>419
(^O^)<…………
(^O^)<ゴッシャゴッシャ
平たく言えば化物が居た。
全体は巨大な牛に似ている。だが、
――世界最大の昆虫に近似する、頭と胸から前面に大きく迫り出した二本の角。
――腹部にある鮫と同じような、複数の牙列を持った巨大な口。
――体のあちこちからぎょろりと覗く色とりどりの無数の瞳、触手。
――顔らしき部分にある八つのつぶらなおめめが、紅夜を見ていた。
- 421 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 22:52:39 ID:ZejfrKlM0
- >>420
「……あー……」
都市には、都市伝説のような噂が一つあった。
この都市を取り仕切る夜刀神蔡生は、その広い領地に番犬を放し飼いにしてる。
ただし、番犬と言っても犬じゃない。
――化け物を番犬にしている。と。
「趣味わる……」
やれやれ、と言わんばかりに腰に手を当て、その円らなおめめを見つめ返す。
「……そんだけあったら、どれ見ればいいか分かんねーな?」
軽く首を傾げ、微かに笑う。
- 422 :名も無き異能都市住民:2009/11/21(土) 22:59:33 ID:/k2gysHgO
- >>421
(^O^)<…………
(^O^)<モヘア
先程の気持ち悪い風は、この化物の腹の口から吐かれる吐息だったらしい。
そして、振り返った紅夜の後ろから、またがさりと云う音。
- 423 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 23:01:41 ID:ZejfrKlM0
- >>422
「……」
その吐息に思わず鼻を押さえる。
あまりにもあんまりだ。臭い。
「……嫌な予感しかしねえ」
又、音がした方へと振り返る。
其処に居るであろう生物は勿論……。
- 424 :名も無き異能都市住民:2009/11/21(土) 23:12:31 ID:/k2gysHgO
- >>423
(^O^)<…………
(^O^)<…………
(^O^)<…………
化物Bが現れた。
化物Cが現れた。
化物Dが現れた。
(^O^)<ゴッシャゴッシャ
(^O^)<ゴッシャゴッシャ
(^O^)<ゴッシャゴッシャ
そして振り返った紅夜の後ろから――また、茂みを掻き分ける音。
- 425 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 23:15:02 ID:ZejfrKlM0
- >>424
「……」
どうする?
たたかう どうぐ
まほう にげる
「……選択肢は一つしかねえな」
たたかう どうぐ
まほう ニアにげる
こうやは にげだした!
- 426 :名も無き異能都市住民:2009/11/21(土) 23:22:55 ID:/k2gysHgO
- >>425
しかし まわりこまれてしまった!
……という程度ならまだマシだった。
(^O^)<…………
(^O^)<…………
(^O^)<…………
何せ紅夜の逃げた先に、化物が新たに現れたのだから。
(^O^)<ゴッシャゴッシャ
(^O^)<ゴッシャゴッシャ
(^O^)<ゴッシャゴッシャ
厄介である。千夜ビルの受付嬢並に厄介である。
- 427 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 23:30:37 ID:ZejfrKlM0
- >>426
「……鉄壁のガードリターンズ……か……」
受付嬢は横で見てただけだけど。
「まだ増えるよな……多分……」
ふむ、と思案。
臭いけど、とりあえず襲ってくる気配は無いようなので、無闇にぶっ飛ばすのもどうか。
「……」
そろりそろりと、無数の目玉に見守られながら、その横を通り抜けようとしてみる。
- 428 :名も無き異能都市住民:2009/11/21(土) 23:36:23 ID:/k2gysHgO
- >>427
(^O^)<…………
紅夜が動くと、それに合わせてすす、と化物も動き、その進路を塞ぐ。
(^O^)<ゴッシャゴッシャ
まさに鉄壁のガード。知能も高い。警備員もびっくりである。
- 429 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 23:38:56 ID:ZejfrKlM0
- >>428
「……通して貰えねえか?」
そのガードっぷりから、知能が高いのは分かった。
もしかしたら言葉も分かるかも、と優しく言ってみる。
- 430 :名も無き異能都市住民:2009/11/21(土) 23:52:06 ID:/k2gysHgO
- >>429
(^O^)<…………
思案するように見えなくもない。
(^O^)<……ゴッシャゴッシャ
しかし千夜グループの受付嬢も通してと言われただけでは通さないだろう。
非常に優秀である。非常に。
- 431 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/21(土) 23:54:37 ID:ZejfrKlM0
- >>430
「……ダメ、か……」
案外、面倒な生き物だと溜息。
見た目だけだと、直ぐに襲ってきてもおかしくは無い。
だけど、そうじゃないって事は。結構ちゃんと躾けられてるのかと思って。
「んじゃ、どうすりゃ通してくれる?」
また、そんな問いを投げかける。
ここでいきなり人語を話し出したら面白いのだが、流石にそれは無い。……よね?
- 432 :名も無き異能都市住民:2009/11/22(日) 00:04:01 ID:/k2gysHgO
- >>431
(^O^)<…………
化物の内の一匹が、紅夜の財布か何かが入っていると思われるポケットをつんつんと触手でつつく。
8つのつぶらな瞳はじっと紅夜を見つめたまま。
まさか金を欲しがる訳は無いだろう。千夜ビルの受付嬢は金程度では靡かない。
受付嬢が取り次ぐとすると、まず要件を聞き、そして相手が誰かを確認するだろうが、さて。
- 433 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 00:06:47 ID:ZejfrKlM0
- >>432
「……財布……?」
ゴッシャの予想通り。
触手でつついたポケットには携帯、そして財布が突っ込まれていた。
「……」
考える。コイツが人並みの知能を持って居たとして。
普通、受付や警備員がその人を通す為に必要な物と言えば。
「……コレ、か?」
――身分証明証以外無いだろう。
財布を開き、指で挟んで見せるのは千夜の社員証。
- 434 :名も無き異能都市住民:2009/11/22(日) 00:16:06 ID:/k2gysHgO
- >>433
(^q^)<ゴッシャゴッシャ
それそれ、とでも言うように牙列を擦り合わせて音を鳴らすと、化物は8つのおめめでじーっと社員証と紅夜の顔を眺める。
一分ほどそうした後、化物は道を開けた。
- 435 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 00:20:16 ID:ZejfrKlM0
- >>434
「……はー……」
感心。ただただ感心。
下手したら人間よりいい仕事してやがる。
「……ご苦労さん」
そのやり取りを行った一匹に、そんな労いの言葉をかける。
其れほどに、この生物に対して感心していた。
後はただ。一本の道。
館の明かりを道しるべに、歩くだけ。
- 436 :名も無き異能都市住民:2009/11/22(日) 00:29:08 ID:/k2gysHgO
- >>435
紅夜が暫く歩いた先に、其の巨大な邸が見えた。
明治時代の洋館を、自然との合一を図る現代和風建築で建てたような――謂わば、和風とも洋風とも異なる独特の建築様式。
邸の周囲は大きな川がまるで掘の様に流れており、その先には巨大な壁と門。まるで城のよう。
掘と門を渡す橋には、両端に燭台らしきものが等間隔で並べられ、門へと繋がる橋を照らす。
- 437 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 00:32:40 ID:ZejfrKlM0
- >>436
「……」
以前来た時は寝てたし、あんまり気にも留めてなかった。
けれど、こうやって前から見て、改めて思う。
「……でっけぇ……」
「で……。どうすりゃいいのかな、コレ……」
インターホンとかあるのかな。この家。
- 438 :名も無き異能都市住民:2009/11/22(日) 00:36:58 ID:/k2gysHgO
- >>437
ふと、橋の先に人影が有った。
巨大な門の前に立ち、紅夜が来るのを待っているように。
空色の髪にメイド服を着た人物だ。
- 439 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 00:41:32 ID:ZejfrKlM0
- >>438
「……お」
暫くそこらでウロウロした後。
端の先に居るメイドに気付いた。
「えーっと……。ども」
そのメイドの姿が見える距離まで近付き、頭を下げる。
黒いマフラーはダラリと垂れて。結構怪しいのは言うまでも無い。
- 440 :セラ:2009/11/22(日) 00:47:33 ID:/k2gysHgO
- 「こんばんは、紅夜」
す、と一礼。
「蔡生に御用なのでしょう。蔡生から言われています。取り次ぎますので、ついて来て下さいますか」
以前会った事がある、メイド服の女性。
千夜グループ特殊兵器群の擬人兵器、セラ。
- 441 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 00:51:14 ID:ZejfrKlM0
- >>440
「ああ、やっぱアンタだったか。……セラ。だっけ」
垂れたマフラーは適当に肩にかけて。
見知った顔に少しだけ安堵の表情。
「ん、頼むよ」
其処に口を出す事は出来なくは無いけど意味は無い。
やってくれると言うのなら、全てを任せるまで。
- 442 :セラ:2009/11/22(日) 01:07:16 ID:/k2gysHgO
- >>441
門を潜ると、そこにはまた川が有った。橋の上を通り、中門へ。
ここで邸の全貌が、おおよそ把握できる。
現代和風建築造りの洋館ではあるが、その建物の配置は平安時代の寝殿造りだ。
規模はその数十倍はあるだろうが、北の対、東の対と同じ位置に巨大な館がそれぞれある。
そこからは渡殿のような屋根の在る複数の廊下が、寝殿造りに於ける寝殿に当たる物へと自在に伸びていた。
――多くの大きな建物が複数並ぶ様は、まるで街。
中庭には池、――いや、この規模では湖か――中庭には大きな湖があり、庭の複数の橋が掛けられてある。
湖から先を眺めると、森。壁――宛ら城壁のような――邸の中に湖と森があるのだ。
その庭の中に、咲き誇る花がある。この邸の主の髪と瞳を彷彿とさせる、真紅の花。
「少し、歩きますよ」
紅夜の前を歩くセラが言う。
- 443 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 01:15:05 ID:ZejfrKlM0
- >>442
「……」
呆気に取られる、と言う言葉が相応しいだろう。
ぽかーんと口を開け、その邸の凄さ。主の凄さを改めて実感させられる。
手が届かない、そんな存在。
そんな考えが頭を過る。だが、今はそんなのは押し殺す。
「ん。了解」
- 444 :セラ:2009/11/22(日) 01:34:13 ID:/k2gysHgO
- >>443
紅夜の返事に頷いたセラは、ゆっくりと再びゆっくりと歩き出す。
邸の内装は不思議の一言だった。
絵画や彫像、剣がところどころに真紅の花と共に飾られている。恐らくは長い廊下を歩く者に、退屈だと思わせない為に飾られているのだろう。
ちょっとした美術館のようでもある。
そのいずれもが素人目にも何だか高そう、何だか凄そうと思わせ、またはそう言った物に興味を持つ物に何らかの感情を起こさせる物。
詳しい者は気付くだろう、飾られた絵画や彫像は、この世界にある作風の物では無いと。
しかし中には古びた剣や刀が飾られており、何の意味が有るかは伺い知れないものの、邸の主を知る者には何と無く彼女らしいと思わせるものがある。
しかも、廊下自体が不思議だ。
石なのか木なのか分からないが、不思議と綺麗な材質の――石畳が張ってあるのだが、その石畳と石畳の間に、水らしき物が張ってあるのだ。
石畳から次の石畳の間までは、凡そ3メートル。当然水らしき物を踏むのだが――、踏んだ感触は、個体だ。当然のように足は濡れない。
しかしその個体の水は、踏む度に美しく円い波紋が立つ。
「ここです」
暫く歩き――そして扉らしき物の前に二人はたった。
金属のような不思議な材質の扉らしきもの。
黒い水晶のようでは有るが、何とも言えない。
「準備は宜しいでしょうか」
- 445 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 01:43:36 ID:ZejfrKlM0
- >>444
この男に美的センスなど、無いに等しい。
美術?芸術?そんな物に興味は無い。
だが。目を奪われるとまでは行かずとも、少し面白い、と思わせる程度の力はあったようで。
絵画を少し見たら彫像へ。次々と目を動かす。歩きながらだから、数秒も続かないけど。
あいつの事は、まだそう多く知ってはいない。知り合える仲でも無いのは分かってるし。
だけど、何となく。本当に何となく。あいつっぽい、と思っていたり。
「多趣味って言うか物好きって言うか……。まあ、でも……」
先程の化け物の趣味と比べたら遥かに。
「……悪かねえ、な」
固体の水を踏み、浮き出る波紋に「おおっ」と驚きの声を漏らしつつも、どんどんと進むセラの後を付いていく為に、直ぐに前を向いて。
今、前方に立つのは扉。
セラからの確認の言葉に、静かに深呼吸をして。
「……ああ」
短く。そう答えた。
- 446 :セラ:2009/11/22(日) 01:53:03 ID:/k2gysHgO
- >>445
「私はこれで」
セラはそう言って、その場を後にする。
黒い結晶質の、扉らしき物。
それがさらりと砂のように細かな粒子となって崩れ――やがて巨大な黒い結晶は消え失せた。
その先には千夜グループ総帥執務室の窓と同じく、液体の硝子があった。
しかし色は真紅で、中を見る事は出来ない。やがてそれもさらさらと流れ――二重の扉が開かれる。
- 447 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 01:57:33 ID:ZejfrKlM0
- >>446
「ああ。サンキューな」
去るその背中に、呟くように言って。
「……」
扉が開かれる。
ならば、する事は一つしかないだろう。
黒い水晶の扉。紅い硝子の扉。
その両方が開かれて。男は、邸の中へと足を踏み入れる。
- 448 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 02:17:17 ID:/k2gysHgO
- >>447
広々とした部屋だった。
「で、こんな時間に何の用かな」
凛然と響く声。中庭を望む巨大な窓には湖が映る。
其の大窓の側に置かれた大きなベッドに、女が横たわって居た。
普段は纏めている真紅の長髪は流れ、白いベッドを彩る。
背中から生えているのだろう、四枚二対の真紅の大翼は、気だるげに広げられて。
ぱん、と言う音。
女が本を閉じる音だ。
「東雲?」
側頭からは鹿の其れに似た広がる枝の様な黒い角が生えている。
――――夜刀神蔡生は、此処に在り。
そして其の頭上には――
――宛ら冠の如く。
「折角遊んでたのに。ねぇ?」
仔猫が乗っていた。にゃー。
- 449 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 02:23:05 ID:ZejfrKlM0
- >>448
一歩歩く毎に、ふぁさりと靡くのは黒いマフラー。
色を変えれば、それはまるであの男の物のよう。……まあ、其れを意識して巻いてるわけじゃないけれど。
「……急ぎ。ってか、焦ってたもんで」
「何時。アンタが寝ちまうかわかんなかったんでな……」
見据えるはその女の姿。
大翼。黒い角。普段と違う其の女を見て。
「……」ガクッ
猫の泣き声と共に、脱力するようにグラリと其処に座り込んで。
- 450 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 02:33:38 ID:/k2gysHgO
- >>449
「何処から聞いたかは知らないが――確かに私は明日、明後日には死眠に入る」
ふむ、と思案の表情を浮かべ、白いシーツを纏った真紅の髪眼の女は、ゆっくりと体を起こす。
バスタオルの様に巻かれたシルクのシーツは、まるでドレスの様でも在った。
「いきなり脱力した様だが、」
不思議そうに紅夜を眺める蔡生の頭には仔猫が乗っており、其の両側面から生えた角に、別の猫がそれぞれ一匹ずつ飛び乗った。
角を人間で言うジャングルジムの様にしてじゃれついてくる猫を其の侭に、蔡生ははたりと真紅のしっぽを動かす。
先程見えなかった其は、如何やらベッドの下から床へと垂れ下がって居た様だ。
次の瞬間、ベッドの上にはたりと移動した真紅のしっぽに向けて、何かが跳んだ。
「如何かしたか?」
無論、猫である。にゃー。
- 451 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 02:39:09 ID:ZejfrKlM0
- >>450
「……何て言うか……」
プルプルと体が震える。
ジャングルジム状態の蔡生は、正直滑稽だった。
笑いを堪えるように口元を押さえ、プルプル続行のまま立ち上がり。
「猫……。ちょっと退けてくれ……」
マジな話をしたいのだけれど。
あまりにも猫がフリーダム過ぎて、笑わずには居られなさそうだから。
- 452 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 02:53:28 ID:/k2gysHgO
- >>451
「ふむ」
ぴょん、と新たに真紅の大翼へと跳んで来た仔猫をキャッチし、ひょいひょいと頭や角にじゃれついている猫をベッドに下ろす。
次いで、真紅のしっぽをはたはたと揺らし、全ての猫の興味を惹いて――ベッドの下へと真紅のしっぽを跳ねさせた。
其れを追うようにベッドから真紅のしっぽへと飛び掛かる猫、猫、猫。
然し鍛え上げられた蔡生の技能は、猫が動く依りも先に猫が如何動くかを正確に察知し、そして猫がベッドを蹴った瞬間に、真紅のしっぽがはたりと動く。
飛び掛かって来た全ての猫を見事に避け、尻尾をベッドから床に降りた猫から見えない位置に移動。
不満げににゃーにゃー鳴く猫に対し、蔡生は背面の窓へと手を伸ばして引き抜いた。
蔡生の手に、水で出来た玉が握られる。恐らくは総帥執務室の其れと同じ、液体の硝子で出来たものなのだろう。
蔡生は其れを、ベッドから降りた猫から見える様に放り投げる。猫達は当然の様に其れを追いかけ、てしてしと猫ぱんちを浴びせ始める。
打つ度に表面に波紋の起きる其の球が不思議で仕方無いのだろう。
「此れで善し。――扠、話を始めて呉れ」
猫達から視線を紅夜に戻し、女は告げた。
- 453 : ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 05:48:25 ID:ZejfrKlM0
- >>452
//うあー!やっちまったorz
//ごめんなさいですorzよかったら続けてやって下さい。駄目なら切っちゃってください……。
「……まず、だ」
波紋が起きる球とそれで遊ぶ猫。
それらを視界の端に捕らえつつも、金色の目は蔡生の方をしっかりと見ていて。
「何でだ。何で教えてくれなかった」
勿論。死眠の事。
- 454 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 16:29:32 ID:/k2gysHgO
- >>453
「教える意味も理由も無いだろう。聞かれもしなければ、話もしなかった」
甲には話のタネに言ったが、と続け、ふむと思案の色を浮かべる。
視線を自分の尻尾に移し、ゆらりと動かす。
「扠、次は私の番だな。何故死眠の話を知っている?」
- 455 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 16:47:31 ID:ZejfrKlM0
- >>454
「……そうか……。俺に話す意味は無いのに、あいつにはある、ってのか……」
其処から見える感情は何か。
少なくとも分かるのは、あまり明るい物では無いという事。
「聞いた。あの馬鹿から」
馬鹿。その単語から連想される人物は……結構いるけど。
コイツが馬鹿、と言う人物は限られる。
- 456 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 17:03:51 ID:/k2gysHgO
- >>455
「何を勘違いして居る? 雑談、世間話の種にしただけだが」
呆れる様な声音に苦笑を薄く浮かべ、やれやれ、と呟く。
「結果、死眠中近くで守って呉れる事になったが。有難い事だ」
嬉しそうに微笑むが、煉からの話だと聞いて眉をしかめる。
「盗み聞きか、セウァリスは魁にしか言って無い筈だが」
- 457 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 17:17:30 ID:ZejfrKlM0
- >>456
「それは分かってるっつの」
そんな勘違いをする馬鹿では無く。
「その……なんてーの。そう言うの、俺とはしてくれねえのな、ってな……?」
「らしいな。まあ、其処はあの馬鹿に言っといてくれ」
盗み聞きってか、通りかかって聞こえただけだけど。
まあ、あんまり変わらない。
- 458 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 17:32:21 ID:/k2gysHgO
- >>457
「ふむ、其は失礼――して呉れない、と云うのは可笑しいな。
私からすれば君がまともに話さないと云う印象なんだが」
不思議そうに云う。
「口を開けば大概皮肉。勝手に侵入するし連絡も無く突然来る。
何か言い掛けたと思えば口ごもり、極め付けはいきなり唇を奪おうとする」
今迄の事を思い出し乍ら紅夜の行動を並べ立て、軈て再び思案の表情。
「結局何がしたいんだ君は」
- 459 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 17:38:52 ID:ZejfrKlM0
- >>458
「……」
又口ごもる。反論出来ない。
全て本当の事。事実を指摘されてるに過ぎない。
ならば。
「……確かに。そうだったな。悪い……」
認める他無い。
だが。今回は少し違う。
その問いに、答えを持って来ている。
「……こう言うの。分かんねえから笑われるかもしんねえけど」
其れは実に簡単な事。
「……友達。なってくんねえか……?」
今は社員としてでは無く。一人の人間として、其処に居た。
- 460 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 17:50:55 ID:/k2gysHgO
- >>459
「意図的に遣って居た訳では無いのなら、多少言動を考えた方が肩肘張らずに済むと思う」
純粋にアドバイスとして言って居る様な風情で、継いだ紅夜の言葉に女ははたりと尻尾を動かす。
――ふ、と軽く嘆息する。
「一つだけ聞かせて呉れ。其の言葉は、君の進む道を、君が道を進む理由を考えて言った言葉か?」
- 461 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 18:05:23 ID:ZejfrKlM0
- >>460
「……覚えておくよ」
反論が出来ないのならば、意見も素直に聞くのみ。
若干うつむき、そう言って。
「……少し。違うかもしれねえ」
己への罰となるべき道を歩むのなら。
友人など不要の物かもしれない。
「……俺がこの道を歩いて行くのに必要な物ではある。
そんな物を望むなんて馬鹿らしいかもしんねえけどな……」
- 462 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 18:12:07 ID:/k2gysHgO
- >>461
「必要、不要。成程そう考える事も出来るね。
では、別の観点から考えると?」
紅夜の瞳を真紅の瞳が捉える。
静寂に沈む様な錯覚。
「君が殺した者は、果たして其れに対して如何考えるだろうね。
自らに罰を科す道、君が殺した者を鑑みないのならば、気にする事は無いだろうけれど」
- 463 : ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 18:15:23 ID:ZejfrKlM0
- >>462
己が殺めた者達から考えたらどうなる?
そんな事、考えているに決まっている。
だから。
「……だから。馬鹿らしいって言ってんだ」
俯き、又溜息。
人を殺めた者が友人を欲するなど、実に身勝手な話。
- 464 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 18:21:15 ID:/k2gysHgO
- >>463
「ならば、改めて聞こう。其でも友人を欲するのか?」
睥睨にも似た真紅の眼差し。
白いシーツを纏うだけの女は其でも力に満ちていた。
- 465 : ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 18:27:43 ID:ZejfrKlM0
- >>464
「……そんな大馬鹿でも。なってくれるってんなら」
それ程までに、欲する理由とは何か。
そこまでは見せまいと出来うる限り奮闘する。心の中で。
浮かべるは苦笑。
此処までの馬鹿とは自分でも思っていなかった。
此処まで思いとは自分でも思っていなかった。
- 466 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 18:42:07 ID:/k2gysHgO
- >>465
「成程。其所迄云うなら応諾しよう」
そう言うと女は相好を崩し、軽く微笑む。
猫と遊んで居た事で緩く崩れた髪を手櫛で流し、真紅の髪がさらりと音を立てる。
「尤も、君に対する私は何も変わらないが」
- 467 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 18:49:57 ID:ZejfrKlM0
- >>466
「ああ」
短く返事。
其方が変わる必要等無い。此方が変わればいいのだから。
「……死眠中。俺も警備。来ていいか?」
心配する必要なんて無いだろうけど。それでも。
- 468 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 18:57:10 ID:/k2gysHgO
- >>467
「君には他に遣るべき事が有るだろう。気持ちは有難く受け取るけど、ね」
軽く微笑んで髪を掻き上げ、否と応える。
――問題は多い。機械人形、歪み、etcetc……
- 469 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 19:00:27 ID:ZejfrKlM0
- >>468
「それはアイツも同じだろ?」
軽く唇を尖らせて。
「遣るべき事はしっかりと遣るさ。だけど、その合間に来るくらいなら、いいだろ?」
問題は多い。
と言うかこの都市。問題しか無い気もするけど。
- 470 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 19:06:50 ID:/k2gysHgO
- >>469
「否、許可しかねるな。私にも余り明かせない物は多い」
何故だか君は不思議に思って居ない様だが、此の角や翼に関わる事だ、と続け。
「友人とは言え、ね。此の館も余り人には見せたく無い」
- 471 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 19:15:28 ID:ZejfrKlM0
- >>470
「……俺は駄目、か」
それはそうだろう。付き合ってきた年数が違うのだから。
分かって居た事。予想していた事ではあるが。
「……俺にはアンタがどんな姿になってようと関係無えよ」
一旦切り、だって、と続けて。
「どんな姿でも、アンタはアンタ。だろ?」
笑って言う姿からは、どんな感情が受け取れるだろうか。
「……まあ、もう既に時遅し、って感じではあるけどな……」
苦笑。と言っても、この広さならまだまだ色々とあるのだろうけど。
- 472 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 19:28:49 ID:/k2gysHgO
- >>471
「如何にも。言われる迄も無く私は私だ。
其処に姿云々は関係無い。全くね。姿が変わっても私は私――等と並べ連ねる事自体可笑しな話だ」
言葉通り可笑しそうに笑う。
「時既に遅し、ね。果て然て如何なる意味なのか」
やれやれと呟き、頭の後ろで手を組んで白亜の壁に寄り掛かった。
- 473 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 19:36:51 ID:ZejfrKlM0
- >>472
呟きへの返答が無かった事に少し、顔を俯けて。
「だから。別にどんな姿をしていようと関係無いし、不思議になんて思わねえさ」
少しは驚いたけどな、と付け加えて苦笑して。
「それに。俺はその姿も結構良い、って思うけどな」
蔡生がその姿を気に入ってるのかどうかは知らないけれど。
「別に深い意味じゃないさ。此処に来るまでにあった物。此処にある者はもう見ちまった。それだけさ」
- 474 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 19:45:45 ID:/k2gysHgO
- >>473
「おや、君はそういう性癖か」
女は軽く眉を上げ、極々小さく驚いた様な仕草を打つ。
「君が如何思おうが私は一向に構わ無いが――
……やれやれ、警戒した方が良さそうだ。前科も有る事だしね」
戯ける様に肩を竦めて。
- 475 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 19:53:24 ID:ZejfrKlM0
- >>474
「んな訳あるか」
軽く、薄く笑いながら。
まあ、嫌いじゃないけれど。
「……もうあんな事しねえって」
しない、と言うか。出来ない、だけれど。
- 476 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 20:00:12 ID:/k2gysHgO
- >>475
「果て然て、如何だか。か弱い私は怯えるしか無い。ああ怖い」
片眉を軽く上げて右目を瞑り、自分を抱き締める様に腕で己の肩を掻き抱く。
如何にも戯けた仕草。水玉に飽きた猫が一匹、ベッドの上に飛び乗った。
- 477 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 20:03:05 ID:ZejfrKlM0
- >>476
「……くくっ……」
あはははは、と何かが切れたように笑い出す。
その笑いに数匹の猫が此方を向いた。
「か弱いだなんて、よく言いやがる」
楽しげに笑い、一匹の猫に対してちょいちょいと手招き。
- 478 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 20:17:15 ID:/k2gysHgO
- >>477
猫が紅夜の方を向いたのを見て、真紅の髪眼の女はふむと呟き、真紅の尻尾をはたりと動かす。
はたり、はたはた。
ふさふさのしんくのしっぽ。
尻尾が動く度に猫は其の動きを目で追って、ぴくぴくと体を動かし、遂にはぴょんと飛び付いた。
尻尾は其れを避け、再びはたはたと動き始め、猫は其に夢中。紅夜には見向きもしなくなった。
「怖いお兄さんには近付きたく無いそうだ。代わりに――ほら」
何処から現れたのか、白い狼がのそのそと紅夜に近付いて来る。
「不審者発見、と言った処かな?」
女は楽しそうにふふと笑う。
- 479 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 20:20:31 ID:ZejfrKlM0
- >>478
「残念。フラれた」
肩を竦め、冗談っぽくそう言って。
この男も、動くその尻尾を目で追う。
その視線。何処か物欲しそうな感じがしないでもない。
「……色々飼ってるのな。アンタ……」
近付いて来た狼と目線を合わせるようにしゃがみ込んで。
「……」
顎の下。首の辺りの毛をモフろうとそっと手を伸ばしてみる。
- 480 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 20:30:37 ID:/k2gysHgO
- >>479
白狼は紅夜を一瞥すると、興味無さそうにくぁ、と欠伸を一つ。
再び気怠そうにのそのそと歩き、ベッドに登って蔡生の足許で丸くなった。
「おや、厄日みたいだね?」
寝台の上の女は可笑しそうにくくくと笑い、真紅の大翼を微かに揺らした。
- 481 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 20:35:41 ID:ZejfrKlM0
- >>480
「……」
ギリッと拳を握りながら、其方へ歩く狼を見て。
「……笑うんじゃねえよ」
立ち上がり、不満そうに唇を尖らせる。
「しっかし……立派な翼と尻尾だねえ……」
感心するようにそう言って。
……よく見るとうずうずしているようにも見えなくない。
- 482 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 20:52:37 ID:/k2gysHgO
- >>481
「立派、か」
言われ、自身から生えた其れらを見る。
真紅の四翼、真紅の尻尾、漆黒の角。
「今は未だ、ね。其の内に羽と尾の毛が抜け落ち、金属質な物に変わる。
其の後肉が削げて骨になり――、軈て落ちる。角も似た様な物だ」
ばさりと翼を動かす。足許に寝そべった狼が、小さく耳を動かした。
「こうして居ても痛くてね。羽は脊椎を中心に変形して生えて来る。尻尾と角は言う迄も無いか。
中からゆっくりと肉が裂けて来る痛みは中々の物だ。
筋肉もそうだが皮膚も張って、少しでも動けば直ぐに裂ける。
――変形の第一段階は終わったが、第二段階がそろそろ始まる」
- 483 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 21:01:12 ID:ZejfrKlM0
- >>482
「ふーん……」
説明を聞きながら近付き、ベッドを指差して首を傾げる。
座っていいか?って事だろう。
「想像するだけてもキッツイな……。先に言っとく。ご苦労さん」
その痛みを想像して少し顔を顰めて。
「んじゃ……、そうなる前に一個頼みてえ事が」
- 484 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 21:17:22 ID:/k2gysHgO
- >>483
「不審者御断りだよ」
くすりと笑って断る、猫まみれのベッドの上に寝そべる女。
狼、猫、何やら蛇らしきものも居て。
「ほら」
つ、と白い指先を空中を撫でると、さらりさらりと音がした。
水だ。女の後ろに拡がる液体の窓と同じ材質の其れが何処からか溢れ、宙に浮く。まるで無重力下の液体宛らに。
ふわふわと浮いた其の水は自在に形を変え――軈て椅子を形造る。
「どうぞ。其の辺の革張りの椅子より座り心地が善い。
――で、何かな」
- 485 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 21:20:33 ID:ZejfrKlM0
- >>484
「残念」
又肩を竦め、笑って。
ふれあいランド化しているベッドの上を横目に。
「……何か。すげえとしか言えねえ技術だな……」
勧められるがまま、その椅子に座って。
「あのさ」
大真面目な顔で。
「……尻尾。触らせてください」
言いやがった。
- 486 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 21:31:41 ID:/k2gysHgO
- >>485
「夜刀神の領域の技術だよ」
さして気にした様子も無く言って、大真面目な顔をした紅夜を見る。
「ふむ」
と一言。はたはたと尻尾を動かし飛び付いて来る猫を避ける。
「少し考えてみなさい。尻尾を触るなんて尻を触るのとさして変わらない。
扠、そうなると君は堂々とセクハラをして居る訳だが――……
……お帰りはあちらだよ」
す、と出口を指差して。
- 487 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 21:35:57 ID:ZejfrKlM0
- >>486
「……そうなのか……?」
尻尾=尻なんて初めて聞いたようで。
少々。ほんの少しだけ驚いたような顔をして。
「それじゃあ……ま、無理だよな……」
ハア、と溜息。結構やってみたかったらしい。
「……悪かったな」
- 488 :夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/11/22(日) 21:44:13 ID:/k2gysHgO
- >>487
「普通にセクハラだろうに」
少なくとも夜刀神の認識ではそうなのだろう。
動物では無い。れっきとした女性に対して尻尾を触らせろ。
――果て然て、此れの何処がセクハラじゃないのか。等と考えながら。
「ではまたいずれ、死眠後」
- 489 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 21:53:40 ID:ZejfrKlM0
- >>488
「……」
どっかの狼娘って無茶苦茶尻尾モフられてなかったか?みたいな事を思い出して。
訴えられたら何人捕まるのやら、とか思って苦笑。
「んじゃな」
それだけを言って。出口と指を指された方へ歩き、出て行った。
- 490 :レラ=バニッシュ:2009/11/22(日) 23:44:57 ID:SJhJK2lw0
- γスレ428
フン、まあこれくらいは当然か……だがな、僕が考えなしに動くと思っているのか!?
【虹の塊に直撃し、円盤型の機械は破壊される】
【と、次の瞬間。円盤状の機械が爆発!】
良いだろう……ただし、貴様が本気を出すべき相手ならな
【構えていた粒子シールドを解除し、爆風の中の人物に向けて言い放つ】
γ429
この僕が、負けるわけないだろ? 待っていろ……
【コートにすっぽり埋まったずんぐりむっくりはそう言った】
- 491 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/22(日) 23:50:18 ID:.6prKP66O
- >>490
「あらあら……私を目の前にして……二人でお話ですの?……これじゃあ私が悪者みたいじゃありませんの……だから嫌なのですわ……別に……私に構わず……二人で仲良くお話すれば良いじゃありませんの?私、おとなしく下がってもよろしくてよ?」
【少し、アウテリートはイライラしていた……当たり前だ……自分は仲間外れ……いつもだ……今回だって、自分が悪者に仕立て上げられていたから……】
「つべこべ言わずに来なさいな……」
- 492 :レラ=バニッシュ:2009/11/22(日) 23:54:30 ID:SJhJK2lw0
- >>491
ククク、これで話も終わりだ。貴様を叩き潰すことだけを考えてやろう
【右腕をコートに直し】
貴様こそ来たらどうだ? 僕が怖いのか?
【ニヤニヤとした表情で挑発】
- 493 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/11/22(日) 23:57:22 ID:ZejfrKlM0
- >>490
「……とりあえず脱げばいいと思うぜ……?」
ベンチから膝に肘を付いて、二人を眺めながら言う。
>>491
「いや。何か邪魔したのは俺みたいだからなー……」
今度はアウテリートを見て。
「悪かったな」
- 494 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 00:03:12 ID:.6prKP66O
- >>492
「下手な挑発は結構……早く終わらせますわ……まったく……人の気持ちも知らないで……チィ!来なさい!!」
『はーい!』
【呼び出されたメイドは水のマナ……チィ……アウテリートとブレイズすることにより、主人が纏う衣となる……】
『マナブレイズ!!』
【光と共に現われたのは水のマナを纏ったアウテリートの姿……それは……モコモコした水色の服を纏った姿……服の胸元は大きく開き、鈴が首元に着き、獣耳まで装着している始末……可愛いです……】
「さぁ……行きますわよ!!」
【そのまま蹴りを放つ……それと同時に水飛沫が発生……凝固……氷柱となってレラに向かう】
- 495 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 00:10:42 ID:SJhJK2lw0
- >>493
寒いんだよ……
【コートの下はいつも通りのTシャツ+ホットパンツ……】
>>494
フン、このまま来なければゆっくり話でもしてやろうと思ったが……
【ずんぐりむっくりは動こうとせず、余裕の表情をしている】
氷柱……? 甘いぞ!
【ジェットブートで上へ飛び、氷柱を回避するとともに、身体をアウテリートの方へ向け】
喰らえよッ!
【そのまま急降下し、左腕のレーザーブレードで斬りかかる】
- 496 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 00:16:04 ID:ZejfrKlM0
- >>495
「ああ、成る程……」
確かに、と頷く。
「……」
そこら辺にあった木の葉や枝の切れっ端を集めだして。
「……えい」
火を付けて小さな焚き火を作りやがったぞコイツ。
- 497 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 00:17:02 ID:.6prKP66O
- >>495
「……甘いのは貴方ですわよ……」
【ニヤリと笑いながらレラを見やる】
「そんなの食らったら痛いじゃありませんの……それに、懐に来てくれて……感謝ですわね……」
【レーザーブレードはアウテリートを捉えた……かの様に見えた……しかし……】
「……液体は切れませんでしょ?」
【水のマナの能力、自身を液体化……水を斬る事など出来ない……つまり、水の力は防御面ではかなり頼りになるのだ……】
「ほら、私の攻撃はまだですわよ?」
【レラの上に移動……次は自身を凝固……固める……そして放たれる蹴り……それかまるで鈍器のような一撃……当たれば……ただでは済まない……】
- 498 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 00:26:43 ID:SJhJK2lw0
- >>496
……
【アウテリートとの戦いに集中し始めたようだ】
>>497
液状化? 厄介な攻撃だ……
【斬りかかった後、通りぬける事で反撃を回避】
まだ、奥の手を使う場所じゃないんでな……
【背中に掛けられた背丈とほぼ同等の剣に目をやって】
- 499 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 00:29:15 ID:ZejfrKlM0
- >>498
「……あー……」
一人。火に当たりながら其方を眺めだした。
観戦の準備は完了だ。
- 500 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 00:31:33 ID:.6prKP66O
- >>498
「お互い決定打はなし……ですわ……」
【モコモコな服なのに素早い動き……まぁ、露出が高いから動きやすいのだろう……】
「後ろの剣……使いませんの?……まぁ……それで負けても貴方の責任……私は何も言いませんわよ……さぁ……第二ラウンドと行きません事?」
【空中を優雅に歩くアウテリート……ゆっくりとレラに近付き……ビンタ……】
- 501 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 00:38:02 ID:SJhJK2lw0
- >>500
そんか攻撃が、あとると思ったか!?
【後ろに高速移動し、銃を構える】
実弾兵器なら液状化すれば無害で済む
だが、ビーム兵器ならどうなる? 被害はそう小さくあるまい!
【転送陣で大型の銃を持ってきて、放つ】
【緑色の光線は「試してみろ」とでも言わんとばかりに正直に進んでいく】
- 502 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 00:44:03 ID:.6prKP66O
- >>501
「……そんな物まで……はぁ……全く……そんなに勝ちたい訳ですの……」
【そのまま進む……アウテリートの全身を纏うように氷が出現……】
「水なら蒸発……なら……氷を鏡みたいにすれば弾けるんじゃありませんの?」
【光線はアウテリートの大きく開いた胸元へ……命中……氷を砕く……しかし……同時に明後日の方向へ跳ね返る……】
「ほら……残念でしたわね?」
【しかし、胸元は赤くなっている……ダメージは与えられたようだ】
- 503 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 00:49:22 ID:SJhJK2lw0
- >>502
ん、貴様が戦いたいと良い出したんだろう? 止めるか?
【着地、アウテリートを眺めて】
- 504 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 00:52:43 ID:.6prKP66O
- >>503
「まさか……貴方を泣かせるまでやめませんわよ……」
【アウテリートも着地……レラに接近……二人は密着……とまでは行かないがかなり近い距離で睨み合っている……】
「さぁ……次は何をしますの?……私の防御を崩せますかしら?」
【アウテリートはレラの鼻と目の間にある傷跡を眺める……そして……手を伸ばした……】
- 505 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 00:56:32 ID:SJhJK2lw0
- >>504
フン、僕はその100倍返しだったな?
【未だ余裕の表情】
……何がしたい?
【身体を屈め、アウテリートの腹部目がけてレーザーブレードを突き刺す】
- 506 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 01:00:34 ID:.6prKP66O
- >>505
「生温いですわ……百倍なんて……温いですわ!」
【腹部にレーザーブレードは命中……案の定……液体化……しかし、アウテリートの腕は凝固……鈍器となる】
「何がって……」
【少しの間】
「げ、ゲンコツですわよ!!」
【凝固した右腕を思い切り振り下ろした】
- 507 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 01:05:43 ID:SJhJK2lw0
- >>506
【ゲンコツが振り下ろされる前――少しの間】
僕は、二度も同じ間違いはしない……何故か、解るか?
【レーザーブレードは腹部に刺されたまま、動こうとせず】
【レラの手が、粒子の剣が一瞬、黄色く光る】
僕がッ! 天才だからだ!
【瞬間、レーザーブレードに高電圧の電流が流れ、それは当然アウテリートへと渡っていく】
- 508 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 01:13:02 ID:.6prKP66O
- >>507
「……ふ……この状況でなにを……!?」
【光るレーザーブレード……それが眼に映った瞬間……アウテリートは口走る……】
「しまった!?」
【そして流電……水は電気をよく通す……それはどこでも聞ける簡単な事……電撃がアウテリートを苛む】
「あばばばばばばばばば!!…………」
【まさに効果テキメン!アウテリートに大ダメージを与えた……】
「ケフッ……」
【アウテリートは可愛らしく煙を吐くのだった……】
- 509 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 01:17:34 ID:SJhJK2lw0
- >>508
さあ、ここからが本番だ!
【続けて、レーザーブレードを肩の高さで振る】
オラァッ! どうにかして見せろよ、僕を本気にするんじゃないのか!?
【当然、電流が流れており液状化で回避しようとすれば……・】
- 510 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 01:27:15 ID:.6prKP66O
- >>509
「……はぁ……貴方は……少し落ち着きなさいな……勝ってあの男の場所に一早く行きたい?……勝手になさい……貴方が私に勝てたら……ですけどね……?」
【体の液体化……それはまた同じ事の繰り返し……しかし……今回は違った……決定的に……】
「水は電気を通す……誰もが知っていて……それが当然だと錯覚する……でも違いますわよ?……正しくは……“水に含まれる不純物が電気を通す”……ですわ……」
【電気が流れない……いや、レーザーブレードには流れている……しかし、アウテリートには流れない……それは何故か……】
「だったら不純物を無くせばいいのですわ……不純物が全く無い水を……純水と呼び……それ以上に、不純物を取り除いた水を……“超純水”と呼ぶんですのよ?」
【そう、まさしく……アウテリートの体は超純水……電気を通さない水……レラの電流を……破った!!】
「さぁ……受けなさいな!!私の怒り、寂しさを!!」
【地面から氷の楔……レラを捕まえ、逃がさない……そして繰り出される、ビンタ……手は氷で纏われていた……】
- 511 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 01:49:32 ID:SJhJK2lw0
- >>510
何!? ……っぐぅ……
【ビンタを受け、そのまま倒れる】
怒り? 寂しさ? だから……それがどうした!
貴様の怒りはそれだけか!? 何故、もっとかかってこようとしない!
【ジェットブーツを利用し飛び起き、距離を取る】
貴様に僕の二度目が通用しなかった以上、貴様の二度目もないぞ
そして、これで貴様も終わりだ
【右手にある小さな機械、それを左腕の小型端末に入れて】
この武器は粒子の他に水分でできていてな? その水分を特別な物、特に電気を通す物と取り変えた
【ジェットブーツが火を噴きあげ、急加速。最接近】
【二度目、現れる刃。再度出た刃は鮮やかな緑色の他に僅かに黒みを帯びていて】
つまり、貴様がいくら超純水を超えようと、僕が貴様の体にこれを流せば……終わりだッ!!
【もう一度、急接近からの斬撃を浴びせようと切りかかる!】
- 512 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 01:58:59 ID:.6prKP66O
- >>511
「……ッ!」
【アウテリートは確かに泣いていた……それは、嬉しさからか、悔しさからか……でも……確かに泣いていた……】
「怒りや寂しさが……これだけ?……まさか……私が……私が……貴方に会えなくてどんなに寂しかった事かぁ!!」
【全身を再び氷が覆う……霞が発生し……周りの気温が一気に下がる……】
「行きますわよ……銀河凍結……『エンプレス・スノウ』!!」
【氷の翼……それをさらに纏う……発生する上昇気流……輝くダイヤモンドダスト……】
「でぇぇぇぇいっ!!」
【そして回転……飛翔……それはまるで氷の弾丸……通過する大気すら固まり、美しい雪を振らせる、アウテリートはレラに向かう……真っ向勝負!】
- 513 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 02:28:54 ID:SJhJK2lw0
- >>512
貴様がぁ……僕に会えない……ただ、貴様はそれだけだろう!?
【彼女も、泣く。今までずっとこらえていた涙が耐えきれずに……】
真っ向勝負か……面白い! エスペランサァ!! 僕に……力を!!
【背中の剣が……光る】
本気だ、僕の本気を……貴様に本気を見せてやる!
【彼女の背後に現れるのは大きな、片手と片方の翼の欠けた竜】
【大きく、吠える。竜の咆哮は何処までも響き、大地を揺らす】
――バサッ
【大きな、翼】
バサッ――
【片翼の、不完全な翼】
--Code[Other Port]
【不完全ながらも、見事な造形の翼。いつ、誰が作り上げた物かは解らない】
【今、ここで。不完全な竜は融合を果たし、『完全』となる】
貴様に最高の一撃をくらわせてやる……!!
【前進に竜と同じデザインの機械鎧を身に真っとった少女】
【大きいながらも不完全な翼で。飛ぶ】
うおおおおおおおお!! 『超速 破壊』!!!
【螺旋回転。『完全』となった不完全な翼は速度を増し、どんな兵器よりも強固な弾丸となる】
寂しかった辛かった苦しかった……
寂しかったのは、辛かったのは、苦しかったのは……貴様だけじゃない!!!
【やがて、二人の距離は近づき――激突する】
- 514 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 02:37:45 ID:.6prKP66O
- >>513
【涙を流す二人の少女がぶつかる……】
「ぬうぅぅぅっ!……そ、それが……貴方の本気ですの?……だったらもっと!もっと来なさいなぁ!!」
【氷の翼、機械の翼……二人の少女が交差……ぶつかり……激突……】
「もっと……もっと……もっとですわぁ!!」
【二人の一撃……最高の一撃……その勝負に……決着が着いた……】
「……あ……っ……」
【氷は砕け散り……美しい光を放つ……白服の少女は落下する……地面に……】
- 515 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 02:42:48 ID:SJhJK2lw0
- >>514
【激突。その衝撃で一人は落下、もう一人は大きく後ろへ飛ばされた】
……!!
【すぐさま体勢を立て直し、落下するアウテリートを、その大きな翼受けとめる】
- 516 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 02:47:26 ID:.6prKP66O
- >>515
「……ッ……」
【気を失っていた……受けとめられ……整った顔立ちの少女は助かった……】
「……うぅ……」
【気絶も完璧では無かったようだ……すぐに眼を覚まし……レラを見つめた……】
「…………れ……ら?」
- 517 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 02:48:57 ID:SJhJK2lw0
- >>516
何だ? アウテリート
【ゆっくりと下降、地面に降りてアウテリートを抱き上げる】
- 518 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 02:52:01 ID:.6prKP66O
- >>517
「……レラ……レラ!……うぅ……レラぁ……」
【泣きながら自分も抱きつく……大きな胸がレラを包み込む……】
「やっと帰って来てくれたんですのね?……うぅ……私……心配で心配で……寂しかったんですのよ……」
【泣きながら……涙は隠さない……泣きながら普段言わない事を口走る】
- 519 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 02:55:57 ID:SJhJK2lw0
- >>518
泣くなよ……笑う所だろ?
【そう言う彼女の頬にも涙が流れていて】
僕は言ったはずだ、絶対に帰ってくるとな
だから、何も心配することなんて……ない……
【段々と、声が小さくなり涙声になってきている】
- 520 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 02:59:36 ID:.6prKP66O
- >>519
「だって……だってぇ……」
【行方不明の噂を聞いた……でも、自分は何も出来なかった……それが悔しかった……】
「笑わなきゃ……そう思ってるのに……涙が止まらないんですのよぉ……」
【ギュッと……強くレラを抱き締め……まだ泣き止まない】
- 521 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 03:05:51 ID:SJhJK2lw0
- >>520
ほら、もう僕は帰ってきた、それで良いだろ?
【安心させるように、優しい笑顔を向けて優しく抱き締め、優しく言葉を掛ける】
そうか……やっぱり、アウテリートの好きにしろ……
【抵抗せず、ただ抱きしめられていた】
- 522 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 03:10:38 ID:.6prKP66O
- >>521
「……うん……うん!」
【レラの顔を見つめ……レラの鼻と目の間にある傷跡を撫でる】
「こんな所に傷を作って……顔はレディの命ですわよ?」
【少し、笑う……まだ涙に濡れていたが……確かに笑った】
「では、好きにさせて頂きますわ……」
【そしてまた、自分の胸にレラを抱き締めた】
- 523 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 03:18:40 ID:7hcwnxwgO
- >>522
む……まあ、な……
【自分で傷を撫で】
いい笑顔だ、アウテリート……
【こちらも最高の笑顔で応える】
うん、うん…………うん?
(まあ、これも悪くは無い、か……)
【嬉しそうな表情のアウテリートを笑顔で見つめていた】
- 524 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 03:20:35 ID:.6prKP66O
- >>523
「……ねぇ、レラ?私との約束……覚えてますこと?」
【抱き締め、頭を撫でながら囁く……】
「レラ?……」
- 525 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 13:49:57 ID:7hcwnxwgO
- >>524
何だ? 言ってみろ……
【顔を上げ、アウテリートを見詰めて】
- 526 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 13:55:17 ID:.6prKP66O
- >>525
「帰ってきたら……一緒に……」
【同じく、レラを見つめ……笑う】
「一緒にお風呂に入ろうって約束ですわぁ!!」
【いつのまにか涙は消えていた、そこに映るのはいつものツンツンでファザコンな娘の姿】
「オーッホッホッホッホ!!」
【笑いながらレラを担ぐ】
「行きますわよ!!」
- 527 :レラ=バニッシュ:2009/11/23(月) 14:11:34 ID:7hcwnxwgO
- >>526
……は?
【キョトンとした顔のまま担ぎ上げられる】
そ、そんな約束……
【降りようとするが、アウテリートの顔を見て】
ま、良いか……おい、速く連れていけ。僕は疲れたぞ……
【軽く笑い、また帰ってこれた事を一人、喜んでいた】
- 528 :アウテリート/風雲爆烈娘 ◆6xc12amlNk:2009/11/23(月) 14:16:46 ID:.6prKP66O
- >>527
「言われなくとも!!行きますわ!お風呂に入って!一緒に寝ますわよ!!」
【元気に、メイドを引きつれ、レラを担ぎ……アウテリートは走っていった……】
【その後……きっと二人は楽しい時間を過ごしたはず……多分……いや……絶対!!】
- 529 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 22:33:06 ID:SJhJK2lw0
- γスレ444
……
【寮の前までやってきて】
【けれど、言葉は無く】
- 530 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 22:37:47 ID:ZejfrKlM0
- >>529
「……ん……」
少し前を歩いていた男が振り向いて。
「……」
じいっとゼオラの顔を見て、又寮の方へと向かい、先に入っていった。
- 531 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 22:43:45 ID:SJhJK2lw0
- >>530
……?
【その行動を不思議に思いながら、ついて行った】
- 532 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 22:47:35 ID:ZejfrKlM0
- >>531
そんな風に思われてるなんて知らず。
ただ黙々と前を歩き。
「……えーと……ああ、あったあった」
鍵を開け、部屋の中へ。
「んーと、野菜とかどうすりゃいい?」
先に上がり、ゼオラの方を振り返って首を傾げて。
- 533 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 22:50:04 ID:SJhJK2lw0
- >>532
【足音も無くついて行く】
切る……
【それはそうだ】
- 534 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 22:56:19 ID:ZejfrKlM0
- >>533
男の部屋は、男の部屋と言う割りには割りと片付いている部屋だった。
いや、片付いてる、と言うよりは物が無い、と言った方が正しいかもしれない。
居間のようなその部屋にはテーブルと座布団。其れとクローゼットと言うか戸棚と言うか、そんな物が一つ。
某宇宙人の部屋にクローゼットが追加、みたいな風に思えばOK。
「脱げ。靴」
土足で上がっちゃいけませんよ奥さん。
「ああ、いや。そりゃそうだけどさ……まあいいや……」
やれやれ、と溜息を付きながら。
「えーと……ホレ。これ付けろ」
戸棚をガサガサと漁り、取り出して放り投げたのは黄色いエプロン。
何でそんなの持ってんだ、とか突っ込んじゃ駄目です。
- 535 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 23:00:24 ID:SJhJK2lw0
- >>534
……
【一度玄関まで戻っていき、靴を置いて帰ってきた】
はーい……
【エプロンを受け取り、付けた】
始めよう、か……
- 536 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 23:06:51 ID:ZejfrKlM0
- >>535
「……此処は日本式。OK?」
アメリカとかって何で家の中まで土足なんだろうね。
「ん。似合ってるみてえだな。良かった」
そういって笑う。ゼオラの為に買って来てたっぽい。
まあ、この男がそんな黄色いどちらかと言えば可愛らしい物なんて付ける筈も無い訳だが。
「ああ。野菜、切るんだったよな……?」
まな板と包丁を取り出し、握る。どちらも新品のように綺麗だ。
この男が料理をしないせいで、あんまり使われてないからだけど。
- 537 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 23:13:21 ID:SJhJK2lw0
- >>536
……?
【意味が伝わらなかったらしい】
そう、良かった……
【僅かに笑顔を見せて】
野菜……切る
【紅夜の隣に立ち、様子を眺める】
- 538 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 23:18:15 ID:ZejfrKlM0
- >>537
「あー……まあ、靴脱げって事だ」
最初からそう言え、と言われそうだが気にしない。
「……気に入ったか?」
軽く首を傾げて。瞳には微かに。本当に微かに期待の色が。
「……」
白菜に手をかけて、包丁を向ける。
何か。危ない。むっちゃ危ない。生まれたての子馬のようなガックガク感。
- 539 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 23:26:42 ID:SJhJK2lw0
- >>538
ん、了…解……
え、うん……少し、ね……
【エプロンを眺めて見たり、ヒラヒラさせて見たりしている】
……、……
【心配そうにしているが、眺めるのみで行動は無い……】
- 540 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 23:31:11 ID:ZejfrKlM0
- >>539
「ん、そっか」
少し、と言う所で少し残念そうにしたが、そんな表情はすぐに消えて。
ヒラヒラとさせてるゼオラを見てほんの少しだけ笑って。
「……」ザクッ
「…………」
白菜に一筋の赤い線が。
- 541 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 23:32:59 ID:SJhJK2lw0
- >>540
えへ…………うぅ……
【少女らしい事を言ってみて、ちょっと後悔したりして】
あっ……大丈…夫……?
- 542 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 23:36:16 ID:ZejfrKlM0
- >>541
「な、何言ってんだお前……」
キャラ変更か?と、ポカンと口を開けて言って。
「だ、大丈夫大丈夫……」ザクッ
「……変わって……、くんねえ……?」
赤い線(二本目)
- 543 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 23:45:01 ID:SJhJK2lw0
- >>542
ダメ……気に…しない……で
【恥ずかしかったのか、顔を隠し】
うん、解った……けが、直し…てて……
【紅夜の背中を押し、台所から出すと、包丁を握り】
【昔の経験もあり、料理は得意な様で素早く丁寧に野菜を切っていく】
- 544 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/23(月) 23:50:10 ID:ZejfrKlM0
- >>543
「そう言われてもさっきのは……。
……まあ。ああいうのも良いとは思うけどねえ……」
ニヤリと意地悪い笑みを浮かべて。
「わ、悪い……」
押されるがまま、台所から出されて。大した怪我でも無いので舐めときゃ治ると判断。
「……慣れてんねえ……」
台所の外からその光景を眺めて。
- 545 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/23(月) 23:56:13 ID:SJhJK2lw0
- >>544
……うぅ
【焦りと後悔で俯いてしまった】
他の、準備……
【白菜を切り終え、他の野菜にも取り掛かりながら紅夜を向いて】
- 546 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 00:00:04 ID:ZejfrKlM0
- >>545
「……俺は可愛かったと思うけどな?」
ぽんぽん、と笑いながら俯いたその頭を撫でて。
「ん、ああ。その袋に入ってるよ」
ゼオラの足元に置かれている袋を指差して。
後必要っぽい物と言えば長ネギとかニラとか肉だろうか。
- 547 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 00:02:20 ID:SJhJK2lw0
- >>546
うぅ……いやだ……
【首を振って。そうとう後悔しているらしい】
解った……あなたは、鍋を……
- 548 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 00:04:07 ID:ZejfrKlM0
- >>547
「嫌だ、ってもな……」
その通りだったんだから困る。
「そう言われるのが嫌だ、って事か?」
「ん、鍋ね……」
食器棚っぽい場所をガチャガチャ鳴らして。
「お、あったあった。どうすればいい?」
少し大きな土鍋を取り出した。
- 549 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 00:13:07 ID:SJhJK2lw0
- >>548
……
【勢いよく首を縦に振り】
机に置く……
【なぜこうも当たり前すぎる事しか言わないのだろう……】
- 550 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 00:17:17 ID:ZejfrKlM0
- >>549
「あ、そ」
褒めてやってんのにと、わざとらしく肩を落として溜息。
「いや、そりゃ、なあ……」
でも口答えは出来ない。本気で手順が分からないから。
- 551 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 00:23:35 ID:SJhJK2lw0
- >>550
うぅ……
【ようやく顔をあげた】
切り終わった……
【切った野菜を大きなお皿に乗せ、鍋の隣へ】
- 552 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 00:24:36 ID:ZejfrKlM0
- >>551
「……馬鹿だねえ……」
くすくすと笑う。完全に遊び始めた。
「……煮たりしないのか……?」
この男。本当に土鍋をテーブルに置いただけだった。
- 553 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 00:32:19 ID:SJhJK2lw0
- >>552
……む、ぅぐ……
【声にならないこえをあげている】
その、準備……しよう?
【物の場所が解らないので全て紅夜まかせである】
- 554 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 00:36:16 ID:ZejfrKlM0
- >>553
「……ま。気にすんなって」
どうせ見てたのは俺だけだし、と笑って。
又、ポンポンと頭を撫でる。
「えーっと……?」
立ち上がり、台所の方から持ってきたのは水とコンロ。
「これでいい、のか……?」
- 555 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 00:43:24 ID:SJhJK2lw0
- >>554
……
【紅夜に向けられた表情は若干怒りを含んでいるようにも見える】
良いよ……置いて
- 556 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 00:45:48 ID:ZejfrKlM0
- >>555
「な、何怒ってんだよ……」
その表情に若干戸惑う。
「んー」
鍋に水を入れ、コンロのスイッチオン。
「……飲むか?」
小脇に抱えたて来たのはビール。
- 557 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 00:52:31 ID:SJhJK2lw0
- >>556
いじめる……
【一応言っておくがこの女。間違っても子供と言えるような歳じゃない】
……あなたは、飲む…の?
【鍋にかってきただし汁の素を入れながら】
- 558 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 00:57:50 ID:ZejfrKlM0
- >>557
「まあ。楽しいからな」
くく、と喉を鳴らして笑う。
「だけど、嫌いだから、とかじゃねえよ?」
「一応。アンタが嫌だってんなら飲まねえけどさ」
二つの缶をテーブルに並べて。
- 559 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 01:06:18 ID:SJhJK2lw0
- >>558
私の、方が…年上……なのに……
【表情が沈むが】
……本当?
【すぐに戻って】
私は、飲まない……けど、飲んでいいよ……
- 560 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 01:12:17 ID:ZejfrKlM0
- >>559
「くく……。そんなの関係無えさ……」
ニヤニヤニヤニヤ
「ああ、嘘付いてどうするよ」
「ん。じゃあアンタは……」
片方の缶を掴んで、台所。冷蔵庫の方へと歩いていって。
「コレでいいかー?」
台所から手だけを突き出す。その手に握られているのはコーラ。
ちなみに飲み物はビールか炭酸しか無い。
- 561 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 01:23:44 ID:SJhJK2lw0
- >>560
うぅ……酷い……
本当? うふふ……
【喜んでいるらしいが、無表情なので怖かったりもした】
あ、やっぱり……飲んで、みようかな……
【炭酸は飲めないらしい】
それより、お鍋……できたよ
【いつの間にか出来上がっている。少しづつ準備をしていたようだ】
- 562 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 01:29:50 ID:ZejfrKlM0
- >>561
「つうかさ。嫌いな奴と鍋なんて俺は絶対嫌だね」
好きと言うよりは、気に入った、なのだけれど。
嫌いじゃないのは本当。
「ん。いいのか?」
台所から伸びた手が引っ込み、またビールの缶を抱えて戻ってきた。
「おお、うまそー……。ていうかすげー……」
手作りの鍋なんて食べるのは初めてなので、出来上がった其れに素直に感動していた。
- 563 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 01:43:25 ID:7hcwnxwgO
- >>562
そう……?
【元気を取り戻した様子。元気があるかは別として】
うん、炭酸は……ダメ……
食べて……いいよ?
【お肉や野菜を適度に取るとそのお皿を紅夜へ渡す】
- 564 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 01:46:38 ID:ZejfrKlM0
- >>563
「そうだよ」
断言。コイツ的には、だが。
「だから気にすんなって。な?」
イジりは多分止めないけれど。
「そうか。んじゃコレ」
つビール缶+コップ
ちなみに自分は直飲み。既に開けてたり。
「ああ、さんきゅ。んじゃいただきます……」
皿を受け取り、一口。
- 565 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/24(火) 01:54:32 ID:7hcwnxwgO
- >>564
……気に、しない……!
【微かに解る程度に笑って】
あ……うん
【炭酸はダメだがビールは飲んだ事が無い】
【ちょっぴりピンチな姉さんだった】
……おいしい? 野菜、切った…だけ、だけど……
- 566 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/24(火) 02:00:36 ID:ZejfrKlM0
- >>565
「それで良し」
微かな笑み、此方もほんの少し口元を笑みの形に。
「……無理だったら別にいいからな?」
俺が貰うから、と続けながら缶を開け、コップに注ぐ。
//nknhtがビールを飲んだ事が無いのは仕方が無い!此方もそうだけどね!!
「ん。ああ、凄え美味いよ。ありがとうな?」
野菜を切っただけでも十分。この男がやると出来上がるまでに指を二本が切り落としてるだろうから。
- 567 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/26(木) 23:06:44 ID:7hcwnxwgO
- >>566
はーい……
【注がれたビールに興味を引かれながら答える】
そう、うれしい……
【僅かに、笑顔になるのが感じ取れた】
- 568 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/26(木) 23:11:43 ID:ZejfrKlM0
- >>567
「よっと……。ん」
ビールが注がれ、泡が溢れそうなそのコップをゼオラの前に置いて。
「何ていうか……凄えな。あんな適当に買ってきた物でこんなんを作れるんだから……」
くく、と小さく笑って。
- 569 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 21:39:18 ID:SJhJK2lw0
- >>568
ありがと……
【手は付けず、ゆっくりと眺めている】
別に……お鍋は……
- 570 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 22:12:14 ID:ZejfrKlM0
- >>569
「……何やってんだ……?」
その様子を不思議そうに眺めていて。
「何言ってんだ。俺から見たら十分すげえっての」
三分の一程、口をつけたコップを机に置いて、ピシッとゼオラを指差して。
「それに、だ。人が褒めてやってんだから別に、とか言ってんじゃねえの」
- 571 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 22:15:29 ID:SJhJK2lw0
- >>570
え……美味しい……?
【ジッとビールに顔を向けたまま】
うぅ……ごめん……
【鍋に野菜を追加しながら申し訳なさそうに】
- 572 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 22:24:17 ID:ZejfrKlM0
- >>571
「……まあ……」
不味かったら飲んでねえよ?と付け加え、首を傾げて。
「謝るとこでも無えっての。其処はこうさ……」
フラフラと立ち上がり、胸を張り、手を当てて。
「こうやって、『凄えだろ!』とか言うところだっての」
- 573 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 22:28:17 ID:SJhJK2lw0
- >>572
あ、そうか……むむ……
【何か、悩んでいるようだ】
す、すげぇだろぉ…………ごめん
【素早く背中を向けて、かなり恥ずかしかったらしい】
- 574 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 22:34:11 ID:ZejfrKlM0
- >>573
「……甘かったりはしねえからな?」
くすりと、小さく笑って。
「ぷっ……あはははははははは!!似合わねー!」
何かこの男。いきなりテンションが高くなってた。
バンバンと机を叩いて大爆笑して。
「はー……悪い悪い……何かいいもん見れた……」
そう言って、又一口。
ちなみに、やっと半分飲んだくらい。
……だけど。男の顔は、真っ赤だった。
- 575 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 22:37:26 ID:SJhJK2lw0
- >>574
う、ぐぐ……
【笑われたのがいやだった様子】
煩い……うるさい、笑うな……!!
【勢いよく立ちあがり、コップに入ったビールを一気飲み!】
- 576 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 22:42:19 ID:ZejfrKlM0
- >>575
「お、お、おおー……!?」
笑いが止まり、若干驚きつつ。
「おー……初めて飲む物を一気って……勇気あんなー……」
感心したようにうんうん、と頷いて。
- 577 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 22:44:33 ID:SJhJK2lw0
- >>576
……
【彼女は満足気にも見える表情を見せる】
【しかし、首は段々と下がっていき】
【崩れ落ちるようにその場に倒れた】
- 578 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 22:48:53 ID:ZejfrKlM0
- >>577
「え……」
四つんばいで、向かいに座ってたゼオラの方へと近寄ってきて。
「……大丈夫かー?」
肩を掴んでかくかくと揺らしてみる。
- 579 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 22:53:40 ID:SJhJK2lw0
- >>578
……、む…むぅ……
【よく解らない返事を返すが……反応はイマイチ】
- 580 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 22:57:25 ID:ZejfrKlM0
- >>579
「お、おい……?」
今度はペチンペチンと頬を軽く叩いて。
一応生きていたので安心したようだが。
「え、っとー……」
反応がイマイチなのでどうする事も出来ず。
とりあえず頭を膝に乗っけて寝かせてみる。
- 581 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:02:27 ID:SJhJK2lw0
- >>580
……ん……?
【目を覚ました(と言っても眼隠しのせいで解らない)ようだ】
……?
【そして置かれた状況に付いていけていない】
- 582 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 23:04:48 ID:ZejfrKlM0
- >>581
「……起きた、か……?」
ペチペチを止めてゼオラの顔を覗き込んで。
赤かった顔は何時の間にか戻っていた。
「今の数分の事、覚えてない……とか言う、か……?」
- 583 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:07:56 ID:SJhJK2lw0
- >>582
……覚えて…無い……
【小さく何度か頷いて】
- 584 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 23:09:54 ID:ZejfrKlM0
- >>583
「そうか……」
説明するのが面倒なので説明はしない。
だが、コイツに酒は二度と飲ませないと、心の中で誓ったそうな。
「…冷める前に食っちまうか」
- 585 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:13:02 ID:SJhJK2lw0
- >>584
……?
【心に不安感を残し、元の席について】
あい……どうぞ
【また同じように鍋の中の物をつぎ取り、渡す】
- 586 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 23:15:59 ID:ZejfrKlM0
- >>585
「変な事とかはしてねえから。気にすんな」
一応其処だけは否定しておいた。
そして、ゼオラの前に置かれていたコップは何時の間にか紅夜が回収していたり。
「ん、さんきゅ」
そう言って受け取って。今度は此方が具を掬って皿に入れて。
「ん」
ややぶっきら棒に差し出す。
- 587 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:20:18 ID:SJhJK2lw0
- >>586
……?
【変な事の意味が良く理解できていなかったようで】
【それよりも自分のコップが無いことの方が気になっていたそうな】
あり…がと……
【受け取り、お皿をじっと見て】
【因みに、現在手に持っているのはナイフ&フォーク】
- 588 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 23:23:18 ID:ZejfrKlM0
- >>587
「……」
今更気付いた事も問題だが。ハア、と溜息を付いて立ち上がり、また台所へ。
「……お、あったあった」
「ほれ。使えねえとか言わねえよな……?」
戻ってきて、差し出したのは割り箸。
- 589 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:25:39 ID:SJhJK2lw0
- >>588
……何、これ……?
【使えなかった】
- 590 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 23:29:23 ID:ZejfrKlM0
- >>589
ガクッと肩を落として。
「こうやって持って……ああ、面倒臭え!手出せ!」
「てかお前、よくそれで食う気だったな……」
- 591 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:33:06 ID:SJhJK2lw0
- >>590
……はい
【紅夜に向かって左手を向けて】
普通……コレ
【空いた右手でフォークを使い、お鍋を食べ始めた】
- 592 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 23:35:10 ID:ZejfrKlM0
- >>591
「こうやって挟んで、っと。OK?」
出された左手を掴み、箸を握らせてみる。
「ええー……?」
思わずそんな声が漏れていた。
- 593 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:39:36 ID:SJhJK2lw0
- >>592
……コレ、で?
【ただの棒二本じゃん。みたいな表情】
【箸で突き刺して食べている】
美味しい……
【ただ、本人は嬉しそうである】
- 594 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 23:44:37 ID:ZejfrKlM0
- >>593
「刺すな刺すな。これで挟むんだって!」
カチカチと箸を鳴らして、具を掴んで。
使い方を知らない人に教えるのって相当大変らしいね。
「……はあ……」
溜息一つ。そんな嬉しそうにされたら何か言う気にもなれず。
- 595 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:47:56 ID:SJhJK2lw0
- >>594
……っ…、難し…い
【扱いに慣れていないためか、動かす事が出来ていない様子】
……♪
- 596 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/27(金) 23:52:58 ID:ZejfrKlM0
- >>595
「分からなくは無えけどさ?こうやって、だな……」
また手を掴んで、ゼオラの手の上から箸を動かす。
「……まあ、無理に使えとは言わねえけど」
「……一ヶ月。そろそろ終わりだな」
テーブルに頬杖を付き、ポツリと呟いて。
- 597 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/27(金) 23:57:52 ID:SJhJK2lw0
- >>596
……む、無理……
【ため息をついて、橋を捨てて】
うん……何も、してない……
【ナイフ&フォークで食べ始め】
- 598 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 00:01:08 ID:ZejfrKlM0
- >>597
「要練習、って所だな……」
捨てられた箸を机の上に置いて。
「んな事無えよ。すげえ助かってる」
否定。本心からの言葉。
箸を止め、ゼオラの方を見て。
「ありがとうな?」
ニッ、と笑いながら。
- 599 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 00:03:48 ID:SJhJK2lw0
- >>598
練習……
【嫌そうな顔を見せ】
え、う……こちら、こそ……?
- 600 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 00:07:53 ID:ZejfrKlM0
- >>599
「使えねえよりは使える方がいい。と思うけどな」
ニヤリと笑って。
「ま、練習する気になったら付き合ってやるよ」
そうは言うけど、別に何か出来る訳でも無いというは秘密。
「ははっ……、此方こそって何でだ?」
迷惑かけてるのは俺だろ?と苦笑交じりに言って。
- 601 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 00:10:08 ID:SJhJK2lw0
- >>600
そう、かな……
【ナイフ&フォークで鍋を食べている姿は異様ではある】
私…も、暇……だったし。気に…しないで……いい
- 602 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 00:14:47 ID:ZejfrKlM0
- >>601
「そうだ。絶対な」
キッパリと断言。その光景は異様で、笑える物だったから。
「ん、そうか……」
一旦区切ってビールを傾けて、でもな、と続けて。
「アンタと居る間。結構楽しかった」
- 603 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 00:20:27 ID:SJhJK2lw0
- >>602
えー……
【表情が見えない割にすごくイヤそうであった】
そう、うれしい…かな……?
- 604 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 00:26:47 ID:ZejfrKlM0
- >>603
「嬉しい、のか?」
その返事を聞いて。
「なら、良かったかな」
少しだけ嬉しそうに笑い、白菜を食べつつまた一口。
顔がどんどん赤くなっているのは気のせいじゃない。
- 605 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 00:31:24 ID:SJhJK2lw0
- >>604
……暑い?
【不思議に思ったのか、真っ直ぐに顔を見て】
- 606 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 00:34:09 ID:ZejfrKlM0
- >>605
「ん?嫌、そうでも無えよ」
手をヒラヒラと振って否定。
そんなこんなで食べていた鍋も、具が無くなって来たようで。
最後の一口を食べて、残っていたビールを一気に飲んで。
「うっし。ごちそうさん」
- 607 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 00:35:54 ID:SJhJK2lw0
- >>606
そう……?
【顔が赤いのを不思議がっていたようで】
ごちそう…さま……
【こちらも残りを食べ終えて】
- 608 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 00:40:58 ID:ZejfrKlM0
- >>607
「よ、っと……」
立ち上がり、机の上の土鍋を持ち上げて。
「流しに置いときゃいい、か?」
確認を取る前に既に台所の方まで歩いて行ってるけれど。
- 609 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 00:47:05 ID:SJhJK2lw0
- >>608
うん、それで…いい……
【こっちはお皿を持って後を付いて行き】
- 610 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 00:51:40 ID:ZejfrKlM0
- >>609
「えーっと……」
土鍋を置いて、スポンジとか色々を机の上に置いて。
「……何か手伝う事は……?」
やらせる気満々だった。
- 611 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 00:55:16 ID:SJhJK2lw0
- >>610
……お皿……運び?
【残念惜しい!】
- 612 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 00:58:01 ID:ZejfrKlM0
- >>611
「皿……?」
まだあるっけ、と呟いて台所からテーブルの方を覗く。
けど、ゼオラが持ってきたので皿は全部。
「どういう事……?」
首を傾げて呟いて。
- 613 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 01:01:46 ID:SJhJK2lw0
- >>612
ち、違う……?
【解っていなかった……】
- 614 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 01:03:36 ID:ZejfrKlM0
- >>613
「……や。いいや」
伝わって無いのが分かって。
頼むのも面倒なのか。それとも皿洗いくらい自分でも出来ると思ったか。
カチャリと皿を鳴らしながら運び、皿洗いを開始した。
- 615 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 01:07:06 ID:SJhJK2lw0
- >>614
……手伝う……!
【すると紅夜の横に立ち、洗い終わっていないお皿を持って】
……はい…どうぞ
【洗いおわったと同時にお皿を渡す】
- 616 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 01:11:31 ID:ZejfrKlM0
- >>615
「ん。いいのか?」
横目でチラリと其方を見て、そんなことを聞いて。
流石に食器洗いくらいは出来るらしく、割と手際が良かった。
「ああ、んー」
渡された皿をどんどんと積み上げて。
「っと……。コレで終わりか?」
二人分の食器なら大した量も無く、早々に終了。
- 617 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 01:13:30 ID:SJhJK2lw0
- >>616
終わり……おつかれ
【少し、ほほ笑んで見せた】
- 618 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 01:21:27 ID:ZejfrKlM0
- >>617
「……ゼオラもな」
少々の違和感。其れに気付くだろうか。
「まあ、これくらいどうって事ねえさ」
くす、と小さく笑って。
- 619 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 01:23:39 ID:SJhJK2lw0
- >>618
フフッ
【意味もなく笑って】
【違和感に気づくことは無かったよう】
お、おいし…かった……?
【やはり、少しは気になっていて】
- 620 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 01:28:26 ID:ZejfrKlM0
- >>619
違和感と言うには微妙すぎる違いだったかもしれない。
ただ、地味に「ゼオラ」と名前で呼んでいた。そんだけ。
「ああ。美味かったよ。ありがとな?」
ニッと歯を見せる笑いを浮かべ、ポン、と軽くその頭を撫でて。
- 621 :ゼオラ=アドヴァルド:2009/11/28(土) 01:31:29 ID:7hcwnxwgO
- >>620
【反応は無かった。気づかなかった】
【それはゼオラが紅夜に対して友好的な意志の現れのようで】
じゃあ、帰る……
【そう言って、靴を履いて玄関から出ていく】
- 622 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/11/28(土) 01:37:30 ID:ZejfrKlM0
- >>621
「ああ、じゃな」
ヒラヒラと手を振って、出て行くゼオラを見送って。
くるりと振り返り、部屋を見渡す。
「……広い、な。やっぱり」
「……こういう事なのかね……。寂しい、って……」
一人になった部屋で、ポツリと呟いて。
- 623 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/11/29(日) 23:46:20 ID:hEEY1USo0
- むかーしむかーしあるところに、カミサマがおりました。
カミサマは透明な帽子を被っていました。カミサマは帽子をとても気に入ってました。
ある日カミサマは、道端に泣きじゃくる女の子を見つけました。
カミサマは問いました「どうして泣いているのですか」
女の子は言いました「友達とけんかをしたのです」
カミサマは言いました「謝ればまた仲良くなれますよ」
女の子は言いました「私には帽子がないから」
それきり少女は泣いたまま。カミサマはどうしようもなく去りました。
これは悲しいカミサマの話。完璧なカミサマの話。
『カミサマはどうして帽子を被っているの?』誰かがそう問いました。
カミサマは答えました「それは
――おっと、読みふけっちまった。
【ぱんと絵本を閉じ、ぽいと適当に投げる】
【絵本は夜の海まで飛んでいき、ざばーんと流れていった】
【海辺にたたずむは黒衣の女】
いやー、妙な絵本だけどちょっとは面白かったな、うん。
- 624 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 21:36:31 ID:.6prKP66O
- 【館の中……一人の男が鼻歌混じりに着替えを済ませていた……】
「〜♪……今日はツィーとお買物〜♪」
【コンコンとツィーの部屋の扉をたたく】
「ツィー?入るよ?」
- 625 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 21:49:45 ID:SJhJK2lw0
- ……
「どうぞ〜。なのよ」
【喋れない彼女の代わりに別の少女の声がして】
- 626 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 21:52:04 ID:.6prKP66O
- >>625
【声を聞いて、表情を明るくしながら扉を開ける】
「さぁ、ツィー!行こうか?」
【扉を開けると共にツィーが準備を出来たか確認する】
- 627 :天才ネムレス:2009/11/30(月) 22:00:30 ID:7hcwnxwgO
- でいた……
【と言っても、何時もどおりだが……】
ぃくう……!
- 628 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 22:03:29 ID:.6prKP66O
- >>627
「ほら、そんな格好じゃ寒いよ……コート、黒か……私と同じ、白……どっちがいい?」
【白と黒のコートを両手に持つ、いずれもツィーのサイズに合わせている】
- 629 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 22:05:00 ID:7hcwnxwgO
- >>628
ん……
【唇に指を置いて考えている】
- 630 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 22:08:51 ID:.6prKP66O
- >>629
「まぁ、ゆっくり考えなさい?……ほら、マフラーも……」
【考えているツィーに赤いマフラーを巻く】
「あったかいだろ?」
【笑顔でツィーを見つめ、決めるのを待つ】
//すでに遅い時間ですが、時間的には昼下がりというノリで頼みます
- 631 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 22:16:02 ID:7hcwnxwgO
- >>630
む……
【マフラーに口まで埋まっている】
【上弦の問いかけに少しだけの顔で応える】
……
【白いコートを選び、着た】
- 632 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 22:20:04 ID:.6prKP66O
- >>631
「お?私とお揃いの白だね?」
【嬉しそうにそう言って、笑う】
「最後は耳当て……はい」
【モフモフした耳当てをツィーに付けさせ、その姿を眺めた】
「モコモコだね!」
【少し防寒し過ぎかもしれないが……】
「じゃあ、行こうか?」
- 633 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 22:25:37 ID:7hcwnxwgO
- >>632
……
【上弦の顔を見て頷く】
【マフラーに耳当て、さらにコートと来て】
【完全防寒完了である】
「いってらっしゃいなのょ〜!」
- 634 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 22:28:59 ID:.6prKP66O
- >>633
【ツィーと手を繋ぎ、歩き出す】
「じゃあ、ゲンゴロー!留守番頼むよ!」
【そして楽しそうに外に出る、目指すは家具屋……ツィーの部屋を飾る為である】
- 635 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 22:34:05 ID:7hcwnxwgO
- >>634
「了解なのよ!」
【場所的に人がこれる場所では無いが……】
……
【上弦をもう一度みて微笑む】
- 636 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 22:38:36 ID:.6prKP66O
- >>635
「よし、ツィー?今日は何から買おうか?やっぱり女の子だから……クローゼットは欲しいよね……後はソファー……テーブル……ん〜……」
【ツィーが話す事が出来ないのは知っているが、話し掛けずにはいられないのである】
【二人は屋敷を出て、街へと向かう】
- 637 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 22:44:05 ID:7hcwnxwgO
- >>636
【上弦の話を楽しそうに聞いていたが】
……うぅ……
【街の人の多さに驚き、上弦の背中に隠れる】
- 638 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 22:48:27 ID:.6prKP66O
- >>637
「ん?ツィー……どうしたんだい?」
【背中のツィーを見つめながら不思議そうにしていたが、理解したようにツィーに目線を合わせた】
「よしよし、怖くないよ?……私が守ってあげるからね?」
【ツィーを安心させるように頭を撫でる】
【街の人からはこの光景はどのように見えていたのだろうか】
- 639 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 22:55:46 ID:7hcwnxwgO
- >>638
うふふ……
【嬉しそうに上弦に寄り添う】
【その様子を眺めて微笑む者もいたり】
【学校の講師の特異な日常を見つけて驚いたりしていたそうな……】
- 640 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 23:00:35 ID:.6prKP66O
- >>639
【そんな様々な人に見られながら、また歩き始める】
「ツィー?まずはね、店長が河童と噂の家具屋に行こう、お値段以上だ!」
【寄り添うツィーに話し掛けながら足を進める、そして辿り着いた店の名前は『ニトロ』……】
- 641 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 23:06:51 ID:7hcwnxwgO
- >>640
かっぱ……?
【無表情のまま首を傾げて】
【お店の前にたち、大きさに驚いて】
【すごく……爆発物です……】
- 642 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 23:12:05 ID:.6prKP66O
- >>641
「河童……まぁ、ネタがわかる人じゃないと難しいかな?……さて、ツィーはどんな感じの家具が欲しいんだい?まずは見てみようか?」
【自動ドアを通り、店の中へ、名前こそ爆発物だが、中身は割りと普通の家具屋だった】
- 643 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 23:19:58 ID:SJhJK2lw0
- >>642
……?
かぐ……?
【ずっと上弦にくっ付いたまま進んでいく】
- 644 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 23:23:41 ID:.6prKP66O
- >>643
「そう、家具だ……まずはクローゼットかな……ツィーも女の子なんだから、服を沢山収納出来るようにしなくちゃね?」
【くっつかれているのが嬉しいのか、ご機嫌に進んでいく】
「ほら、沢山あるね?」
【目の前に広がるのはクローゼットコーナー、様々なクローゼットが並んでいた】
- 645 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 23:29:52 ID:SJhJK2lw0
- >>644
……わぁ
【クローゼットの並ぶ様にも驚いて】
【一番に近い物に駆け寄って、扉を開けたりしている】
- 646 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 23:35:35 ID:.6prKP66O
- >>645
【上弦も同じく近くの物を見ながら品定めをしている】
「気に入ったのがあったらいいなさい?」
【楽しそうに開け閉めするツィーを見ながらそう言う】
- 647 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 23:38:59 ID:SJhJK2lw0
- >>646
――バタンンバタンバタンバタンバタン!
【クローゼットを楽しそうに開け閉めしている】
じょぉげん?
【その後、飽きたらしく近づいてきた】
- 648 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 23:41:39 ID:.6prKP66O
- >>647
「……物凄いバタンバタンしてる!?」
【面白かったのか、しばらく観察を続けていたが、ツィーが飽きたらしいので尋ねた】
「ん?なんだい?」
【近づいてくるツィーに笑顔で尋ねる】
- 649 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 23:45:37 ID:SJhJK2lw0
- >>648
つあれた……
【……だそうです】
- 650 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 23:47:41 ID:.6prKP66O
- >>649
「ん?そうかい?」
【それを聞いて、上弦は膝を着きながら背を向ける】
「ほら、おんぶしてあげる……眠かったら寝てもいいからね?」
- 651 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 23:48:46 ID:SJhJK2lw0
- >>650
……♪
【肩に手をかけ、登る】
- 652 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/11/30(月) 23:52:55 ID:.6prKP66O
- >>651
「よし、しっかり掴まってなよ?」
【よっと、ツィーをおぶり、上弦は店内を歩く】
「ほら、これなんかどうかな?」
【上弦が示したのは少し薄い紫色のクローゼット、他の種類は白、水色、茶色とあった】
- 653 :ツェツィーリエ:2009/11/30(月) 23:56:11 ID:SJhJK2lw0
- >>652
うん、わあった
【首の後ろで頷く】
んー……
【白いクローゼットを指さして】
- 654 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/01(火) 00:02:11 ID:.6prKP66O
- >>653
「白かい?そうだね……これが一番落ち着いてるからね……ツィーの部屋にも合いそうだ!」
【ツィーが白いクローゼットを示したので、上弦は店員を呼びクローゼットを買う事を進言する……ちなみに、荷物の配送は秘密の装置で行うらしく……突っ込んだら負けだろう】
「さて、次はテーブルかな?」
【トントンとツィーが落ちないように位置を整える、その揺れは意外と心地いいものだ……】
- 655 :ツェツィーリエ:2009/12/01(火) 00:07:26 ID:SJhJK2lw0
- >>654
てーぶるぅ……?
【肩に手を置いて、身を乗り出して】
【さっきから若干うとうとし始めている……】
- 656 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/01(火) 00:11:15 ID:.6prKP66O
- >>655
「そう、テーブル……そしてソファーを買おうか?」
【身を乗り出したツィーを見ながら、テーブルコーナーへ向かうが、歩けば心地いい揺れがツィーを包む】
「よしよし、眠たいなら寝てもいいよ?私がいいのを選んでおくからね?」
【トントンと揺れを与える】
- 657 :ツェツィーリエ:2009/12/01(火) 00:15:26 ID:SJhJK2lw0
- >>656
……そふぁあ? zzz……
【寝てしまったようだ……】
- 658 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/01(火) 00:19:15 ID:.6prKP66O
- >>657
「そう、ソファーだ……テーブルと一緒なら、みんなでお茶が……寝ちゃったか……」
【楽しそうに話していたが、ツィーの寝息を聞き、静かにする……でも、背中で大切な少女の過去の姿であるツィーが眠っている事も嬉しいようで……上弦は優しい笑みを浮かべながら歩くのだった……】
- 659 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 01:03:26 ID:fqXiWa/U0
- //あいたんでせんとうなんでαから移動してきまひた
α>>645
くぁーっ!! なんだよ今のデカいの!!
【腕で地面を押しのけ立ち上がり、鼻血と憤慨で顔を真っ赤にする】
【そして何故か額の上部に2本、髪の毛との境目に伸びた10cmほどの角】
ふんッ!
【左手に持っていた酒を上に投擲し】
シィイインッ!!
【刃鳴り。風も吹かない一瞬のうちに抜刀し、そして納刀】
【斬られた空中の酒が二人に振りかかり……そしてそれは直接斬った刃にも染み込む】
【そして――】
もいっぱつッ!!!
【第二陣】
【酒によって――『酔って』でもある――滑りのよくなった刀身と鞘】
【そこから放たれる、緩急をつけた刃の波が、地面を削り流砂にする幾重の刃の波が、翠の足元に迫り来る!】
- 660 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 01:16:27 ID:ZejfrKlM0
- >>659
「えっ」
見据えた敵の頭部に生える角。
それを見た瞬間、少年の瞳が輝いて。
「お姉さん……鬼……!?」
「って、わっ!?」
突然降り注いだ多量の酒。
髪が塗れ、黒い制服には更に黒い染みが出来て。
「冷たーい……」
そんな状況でも、マイペースと言うか余裕と言うか、そんな雰囲気を放っていて。
「っと!」
刃の波、其れを受け止めるために。
自身の獲物である銃の銃身を迫る剣の元へ。
銃と剣、其の二つがぶつかり合った後の事は分からない。
筋力の問題などで弾かれるかもしれない。
でも、今はただ受け止めるしかない
- 661 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 01:26:57 ID:fqXiWa/U0
- >>660
甘い甘い甘いィイイゼぇエえええ!!!
【相手の取った行動は、格好の隙】
(見た目からしてあの大きなロケット弾射出機を担げるくらいの筋力はあるらしいが……)
こいつぁどうだよ!!
【刃の波を作るために、一体何度納刀したろうか】
【細腕が、メキメキと音を立てて隆起する! 体を左へ捻り、一瞬で体のバネを溜め】
【そして次の抜刀で、銃めがけ】
シィイイイインッ!!
【刃を伸ばすより速く――『柄の尻』を、銃の先端に叩きつけようと腕を伸ばす】
【パワー差を利用し、相手の体勢を崩す為】
【相手を吹き飛ばさぬよう、腕だけに衝撃を伝えるよう、『腕と銃の一直線に衝撃が伝わる』よう、打ち付ける気だ】
- 662 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 01:38:11 ID:ZejfrKlM0
- >>661
「くッ!!」
虎姫の狙い通り。
構えた銃の先端に柄が当たり、腕ごと打ち落とされるように。
ガードは完全に崩れ、体勢も頭を垂れるように前傾の姿勢。
銃口は地へと向けられ、このままでは次の一撃を回避する事は不可能。
だが。その瞬間。
バチリ、と何かが弾ける音がして。
「……コレ。必殺技だったんだけどな」
何かが爆発するような音と共に、少年の姿が消えた。
否、消えたのではない。一瞬にして空中に吹き飛んだのだ。
何故そんな事が可能だったのか。虎姫には分かるだろうか。
正解は、銃口の向きと一瞬で抉れた大地を見れば何となく想像が付くだろう。
この少年はあの一瞬で何らかの方法を用いて、爆発的エネルギーを持つ銃弾を地に発射し、其の反動。
身体が高く高く浮き上がる程の反動を以って、一瞬で距離を取ったのだ。
「よっ、と……」
トスン、と又、虎姫から少し離れた場所へと着地して。
「どう?凄いでしょ」
まるで褒められるのを待っている子供のように、ニコリと笑って見せて。
- 663 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 20:18:17 ID:g/mLY1120
- >>662
しゃーらー貰ーーーいぃいいいイイイーーーッ!!
【体をぐりんと左へ、背中を向けるくらい捻ってから】
【勢いよく刀を抜――】
ありゃ!?
【もう居ない。】
【キツネにつままれたように目をぱちくりし、影を見て目を上に向けると】
【既に剣のリーチを離れて、空中に舞う相手の姿が】
ひでェぜ……! 確かに僕ぁ頭ワリーほうだと思ってたけど、
ロケット弾に、『必殺技』。二回もしてやられるたぁーね……!!
【口調はこうだが顔はまさに『楽しくなってきた』と言わんばかりの獰猛な笑顔】
【納刀している刀の鍔を指で押し上げ、懐から瓢箪を取り出すと、栓を抜いて酒を鞘に染み込ませる】
【そして空になったヒョウタンを大振りに振りかぶって】
へあっ。
【下手投げ、斜め45度。キャッチボールさながらの緩い曲線を描く軌道で、翠に投げつけた】
【それが弧の頂点まで達したあたりで】
ッ。
【一瞬――黒い影が走る。それだけであっという間に間合いを詰め、翠の右に立った】
【左腰に手を当てる。虎姫の『酒がかかっている部分』に、黒い炎が燃え上がり】
シィイイインッ!!!
【抜刀! 漆黒の刀身に黒い炎、まるで刀身自体が炎の形に変形したようなそれを胴めがけ振りぬく!】
【黒い炎は炎の『爆発性』だけを極端に高めたもの。当たれば切り抜いた断面を爆破する、鬼の炎】
- 664 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 20:27:02 ID:ZejfrKlM0
- >>663
「へへへ……。僕もこうやって使うとは思わなかったけどねっ」
ニコニコとした笑いは変わらず。
獰猛な笑顔にも負けず劣らずの、この狂った笑顔を浮かべていて。
「お?」
放り投げられた瓢箪。意識は完全に其方へ向いて。
「あ」
虎姫の接近に気付いたのは、抜刀の音で。
先ほどと同じ方法での離脱。それも可能だが、同じことの繰り返しはあまり宜しくない。
かと言って、今から避けるのも少々厳しい。
ならば。
「……仕方ないね」
剣の前に出すのは左腕。それと同時にほんの少し身体を下げる。
銃を持つ手とは逆の手。左腕を捨てる。
- 665 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 20:38:49 ID:g/mLY1120
- >>664
噴ッ!!!
【微かな手ごたえ。捉えた】
【腰中心に円を描くように、翠の左腕を切り落とし――爆破】
【燃え上がる炎の衝撃と、飛び散るナニカに顔をしかめながらバックステップ】
カッ……無駄なとこまでリ〜アル〜。
【目に入ったものをゴシゴシと擦って、ゆっくり納刀】
そんじゃ……さっさと終わらせたげるかねぇ!!
【好戦的にそう吠えて、柄に手を添えたまま爆破した方向へ走り出す】
- 666 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 20:52:39 ID:ZejfrKlM0
- >>665
切り落とされ、爆破により飛散する其れ。
そして爆破の勢いにより数m程、吹き飛ばされる少年。
少年には刺激が強い物。の筈。
だが、それでも。
「いった……い……」
普段ならば、腕がぶらさがっているであろう空間を掴んで。
「おおー……」
少年は以前、余裕の様子。
「終わり?じゃあ、こっちも」
残った右腕で、装飾銃を虎姫の眉間に向かって構えて。
「さっきのアレ。教えてあげるよ」
バチリ、と何かが弾ける音。
虎姫は気付くだろうか。少年の腕が青白い光を帯びている事に。
虎姫は見えるだろうか。その青白い光はバチリバチリと音を立て、空へと弾けている事に。
その音は次第に感覚を狭め、より大きな音となって。
静電気。それも特大の。
そんなような音が当たりに響いた時。
少年の全身は青白い光に覆われ、髪が逆立つようにふわりと浮く。
「……充電。完了です」
後はただ、一撃を叩き込む時を待つのみ。
- 667 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 21:05:58 ID:g/mLY1120
- >>666
ッ!!
【途端に、気づく】
【弾けた音にでも、青白く光を増す静電気でも無く】
【何故気付かなかったのか】
【今の今まで、そして今も、ごく当たり前に放たれていたからだろうか】
【少年の『狂気』――!!】
【自然に歩を止める。いや、止めざるを得ない】
よォォオオし……
【その距離は、刃の届く範囲でない】
【それでも】
【易々と、この先へは踏み込めないのだ】
――キシィイイインッ!!!
【抜刀! 今までを超える速さで刃を抜き、手首を小さく回転】
【抜刀術には異色中の異色とも言える、虎姫が放った技は――翠の右腕に向けての『突き』!】
- 668 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 21:18:05 ID:ZejfrKlM0
- >>667
狂気と言うべきなのか。
それとも、無邪気過ぎるだけなのか。
それとも、本当に頭がイカれてるだけなのか。
少年はただ笑う。痛みなど無いかのように。
少年はただ笑う。まるで戦闘を楽しむかのように。
「!」
また、予想外の動き。
それでも、此方の取る行動は変わらない。
だって、技の宣言をしちゃったようなものだし。
「必殺技を使う時は……」
其れはアニメや戦隊物が好きな少年の考え。
「技名を言わなきゃ、ね」
また、無邪気にニコリと笑って。
レールガン
「電磁銃」
バチリ、と又。大きく火花のような物が散る。
「発っし」
虎姫の速度を見誤っていた。
其れを放とうとした瞬間、虎姫の突きは銃を持つ右腕に当たって。
銃口は空を向く。だが既に引き金は引かれた後で。
ゴォォォォォォォォォォォォォォン!!!!
地響きと轟音。
それと共に、空へと極太の一筋の光が放たれた。
- 669 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 21:26:40 ID:g/mLY1120
- >>668
もらッ…
【銃口を逸らす。あとは相手を切り刻むだけだ】
【再度納刀。そして喉元を突き貫こうと足を踏み出す、その前に】
だぁあああああッ!?!
【耳に響く爆音。閃光を放つ、放電】
……
【唖然と見るほか無かった】
【ぽかんと口を開けて、空を登っていく流れ星を見つめ続けた後】
……こーさん。
【柄から手を離し、その場にどかっと座りこみ、冗談っぽく両手を上げる】
- 670 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 21:34:55 ID:ZejfrKlM0
- >>669
「……へ?」
空を向いた銃を下ろし、降参宣言に驚いたように間の抜けた声を出して。
「え、いいんです、か……?」
虎姫が座り込んだ直ぐ前にちょこんと正座して、首を傾げて。
- 671 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 21:39:17 ID:g/mLY1120
- >>670
うん。あんなん撃たれたらもう勝ち目無いし。
ていうかアンタこんな強かったの!? 先に言ってよーもー!
【あぐらをかき、人差し指で荒っぽく翠の額を小突く】
- 672 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 21:44:18 ID:ZejfrKlM0
- >>671
「いたっ!つ、強くなんてないですよー。だってホラ、腕も無くなって……」
笑いながらそう言って、切り落とされていなければ左腕があるであろう空間をぐっぱー。
「……無くなって……え……?」
少年の顔が突然青ざめて。
ヒョイ、と左腕を見れば依然として傷口から血がボタボタと。
「……」
硬直。
- 673 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 21:48:27 ID:g/mLY1120
- >>672
……うん、無くなってんね。
【ぼーっと腕を見て、少年の顔を見て、腕を見て、息を吐く】
早くログアウトせーーーー!!!!
【右腕を思い切り振り上げて叫んだ】
- 674 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 21:53:24 ID:ZejfrKlM0
- >>673
「ふぁ、ふぁいっ!!」
半泣きで立ち上がって出口まで向かって走る。
が。
ズルッ、バタン!!
倒れた。そりゃもう見事に前のめりにぶっ倒れた。
- 675 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 22:00:26 ID:g/mLY1120
- >>674
……ったく、本当にさっきまで戦ってたヤツかー?
今度は入れ替わり能力とかいったら承知しねーぞコラ。
【襟首を掴んで無造作に引き上げる。首が締まるとかお構いなし】
痛いのは分かるけど、慌てちゃまた転ぶぜ。
僕が引きずっていこうか?
【呆れ顔でくいくいと数回襟を引っ張って、離す】
- 676 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 22:05:54 ID:ZejfrKlM0
- >>675
「あうっあうっ、あだっ!」
襟が引っ張られるのに合わせて、喉が絞まるうめき声を上げた後、地面に顔面から激突。
「あはは……ごめんなさい……動けないです……」
ズリズルと見上げるように虎姫を見て、苦笑して。
- 677 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 22:11:52 ID:g/mLY1120
- >>676
やれやれ、分かったよ。そんじゃ帰ろう。
よっと。
【膝と背中辺りに腕を回して、抱えあげる】
【俗に言うお姫様だっこである】
いやー今日は疲れた疲れた。あとでまた飲もうっと!
うりうり。うりうりうり。
【くすぐるように指を蠢かしつつ、上機嫌に出口まで歩いて行くのであった】
- 678 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 22:15:15 ID:ZejfrKlM0
- >>677
「ありがとうございます……」
苦笑を浮かべた少年は完全に脱力しきっていて。
全てを虎姫に任せると言った風に腕の中に納まっていて。
「やっ、あははっ!くすぐったいですって!!」
腕の中で其の指から逃れるように少し暴れる。
くすぐりには弱い模様。
- 679 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/01(火) 22:21:28 ID:g/mLY1120
- >>678
うーむ……やっぱり普通の子だなー……。
【くすぐりつつも呟いて】
おっと、ついた。
そんじゃまたね。グッドラックベイベー!
【そう言って、腕を一、二、三、と振り子のように振り】
そぅれっ!
【ぽいっと出口に投げる】
ふはーよしよし、私も帰ろうっと。
【手をぱんぱん払って何度か頷くと、自分も外へ出て行った】
- 680 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/01(火) 22:26:06 ID:ZejfrKlM0
- 都市の何処か。
「いたっ!」
投げられてログアウトしたため、不自然な体勢での現実への帰還。
ゆっくりと立ち上がり、満足げにまた鼻歌を歌って、帰路へと付く。
その道すがら、思う事は。
「……あ。名前聞くの忘れてた……」
知らない人に名乗るなとやらは何処へ行ったのか。
一人呟き、少年はまた軽快に歩き出した。
//乙かれー!
- 681 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 19:36:24 ID:.6prKP66O
- 【異能都市を見下ろす高い丘の上、街を見下ろしながら黒い服に身を包んだ男は呟く】
「……あぁ……下らぬ街だ……」
【足元には赤く光る錬成陣……その光が男の深緑の髪を照らす……ゴーグルに隠れた眼も……】
「さぁ……滅びよ、己の醜さによってなぁ!!」
【拳を錬成陣に叩き付け、光が走る……それは凄い早さで街に伸び行く】
- 682 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 19:41:28 ID:rdyJtM9I0
- >>681
『ふぅー』
休憩中、ビルの隙間から見える丘をふと見た
光が見えた
アーモスは自分の視力と頭の回転に魔力を入れる
雨粒が止まって見えるほどの処理能力で、
その光の方向を1キロ先の人間の姿のわかる視力で見る
何が起きたのだろう?
- 683 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 19:54:14 ID:.6prKP66O
- >>682
【光の亀裂はどんどんと街に迫る、その光が走った場所からは無機物で出来た巨大な蛇が無数に発生し、街を襲おうと迫る】
【アーモスが見た光景はそれだけではない、丘の上で赤い光に囲まれて高らかに笑う男の姿が見えた……光の亀裂はそこから発生している……そして男がアーモスと視線を交える】
「……」
【ニヤリッと……確かに笑った】
- 684 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 20:02:28 ID:rdyJtM9I0
- >>683
『なるほど。』
それだけ呟くと、体全身に魔力を行き渡らせる。
次に両手に鉄球のような魔力のグローブが現れ
ビルとビルの隙間から、高速で光の亀裂や蛇の群れ
さらにはこちらを見て笑った男に向かって突撃する。
轟という音と確かな破壊力を持った鉄球を振りかぶりながら
- 685 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 20:08:38 ID:.6prKP66O
- >>684
【蛇の群れはアーモスに気付く、獲物を見つけた蛇達は次々とアーモスに向かう……無機物で出来た奴らに恐怖はない、あるのは獲物を八つ裂きにする為の本能】
「……ハッ……」
【依然男は笑みを崩さない、お手並み拝見、とでも言うようにアーモスと蛇を見ていた】
- 686 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 20:20:06 ID:rdyJtM9I0
- >>685
迫る蛇の群れ、まともに飛び込めば命はない
『ふっ!』
足に力を入れ、高く高く跳躍する
ビルひとつ分くらい飛んだだろうか?
『隕石打!』
高い位置から放物線を描いて、男に向かって落ちていく。
その両手の鉄球は隕石のごとく大地に向かって振り下ろされている
- 687 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 20:29:01 ID:.6prKP66O
- >>686
「……」
【空を見上げて立ち尽くす男……鉄球が迫るが動く気配はない……】
【その時、蛇達が男の前に飛び出し……爆発を起こす……どうやら蛇達には爆発する物質が含まれているようだった……】
【爆発によって振ってくる鉄球の勢いを殺し……男は鉄球を受けとめる……】
「……ハッ……そんな物か?えぇ?」
【鉄球を放り投げ返す、しかし、勢いは無いので危険性は低いだろう】
【しかし、鉄球に一匹……蛇が巻き付いている……気付かなければ確実に爆発に巻き込まれるだろう】
- 688 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 20:38:55 ID:rdyJtM9I0
- >>687
鉄球はグローブ方で手を覆っている。
もちろん爆発には巻きこまれるわけで、細かい傷がアーモスの全身に刻まれた。
『近づけただけでも褒めてほしいところだが?』
鉄球を振るい蛇を落とす。
爆発でまた傷が増える。
『さて、反応できるか?』
街を離れたことにより、音速で走った時の被害を考えなくて済む。
そう、バンッという音とともに音速で駆ける
目の前の男にとげ付鉄球で殴りかかる
- 689 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 20:45:59 ID:.6prKP66O
- >>688
「あぁ……そうだったな……近づいても傷だらけじゃあなぁ?」
【馬鹿にしたようなにやけ顔の後、男は構えを取る……しかし、音速には反応し切る事が出来ずに、腕で防ぐだけにとどまった……】
「チッ……速さだけはあるなぁ?」
【アーモスと近い距離で顔を合わせる、その表情は何処かで見た事のある……】
【鉄球を受け止めた腕はトゲによる被害で血塗れになっていた】
- 690 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 20:52:46 ID:rdyJtM9I0
- >>689
『そうだな!』
しかし、大爆発にあった割には傷が小さい
『ほう、ずいぶんと頑丈だな。お前も体を魔力強化でもしているのか?』
腕で受け止められ、しかしニヤリと笑って言う
タネは魔力で体を強化することによって、叩きによるダメージを減らしているのだ。
『お前、誰かとよく似てるって言われないか?』
左の鉄球付の腕を振り上げる
- 691 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 20:59:47 ID:.6prKP66O
- >>690
「さぁな……どうだろうなぁ!?」
【それはどちらに対しての返事なのか……男不快な笑みを浮かべながら空いた腕でアーモスの髪を掴んだ】
「さぁさぁさぁ!!これからどうするよ!?えぇ!?」
【アーモスの振り上げた腕を関係無いとでも言うように放置する……防ぐ気は無いようだ】
「ほぉらぁ!!」
【掴んだ髪、それを引っ張りながら膝蹴りをアーモスの顔面に繰り出す……アーモスも攻撃を当てようとするのなら……同士討ちも覚悟しなければならないかもしれない……】
- 692 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 21:06:49 ID:rdyJtM9I0
- >>691
『ふん、こうするだけだ』
右手の鉄球が空いている。
つまり、膝蹴りに右腕で横殴りにして迎えうつ。
『お前、なぜ街を壊したがる?』
- 693 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 21:20:04 ID:.6prKP66O
- >>692
「……ぬぅ……!?」
【膝蹴りと鉄球がぶつかり男は離れた】
「小僧が……その鉄球さえなければ貴様を八つ裂きに出来たものを……」
【宙返りを繰り返しアーモスから離れる】
「街を壊す理由か?あんな街は必要ないからだよ……それだけだ……それに?……私の研究に役立てるならばこの街も本望だろぉ?……ゴミみたいな街だ……なぁ!?」
【瞬間、手を合わせ……地を叩く……】
【その時、地面が沸き上がり……石槍となりアーモスに襲い掛かる】
- 694 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 21:30:05 ID:rdyJtM9I0
- >>693
『そうだな。攻防一体のこの鉄球やっかいだろうな』
軽口を言うアーモスの顔に疲れが浮かんでいる。
『残念だが、俺にはあの街が必要でな!』
咄嗟に目の前の石槍を砕きながら逆立ちする形でよける
しかし、反応が遅かったのか、足が貫かれた。
『まずいな…』
何を思ったのか、左腕の鉄球を消した。
そのまま、片腕て逆立ちながら左手は懐に…。
- 695 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 21:41:28 ID:.6prKP66O
- >>694
「ん?……あぁ……そうか……」
【疲れているのか……アーモスの顔を見て、男はニヤリッと笑った】
「街が必要か……小僧が……あんな街はなぁ……自分の欲望ばかりを押し通すゴミの吹き溜まりなんだよぉ!!」
【アーモスに向かって走り出す、飛び上がり、縦に回転しながらアーモスに蹴りを放つ】
「貴様もあれか?……何が欲しいんだぁ?金か?名誉か?……女かぁ!?」
- 696 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 21:52:31 ID:rdyJtM9I0
- >>695
『欲望…いいじゃないか!』
右腕の肘をばねに後ろへ跳ぶ
アーモスの辺りは石槍があるので、隙間を縫うように槍と槍の間に倒れ伏す。
『…本当は自由と平穏な日々が欲しいんだがな、とりあえず研究といっておこう』
懐から出した、左手のビンを飲む
とたんに、アーモスから魔力はあふれ出す
『お前は…マナが欲しいとか?』
槍の無い地帯まで、後退して起き上がる
- 697 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 21:59:41 ID:.6prKP66O
- >>696
「はぁ?マナァ?何をトチ狂った事を……そんな不様なもんはなぁ……いらないんだよぉ!!そんな物はなぁ……弱いクズが用いる物なんだよぉ!!」
【着地し、跳躍……一瞬でアーモスの目の前へ】
「下らん……欲望がいいだぁ!?……笑わせるな小僧がぁ!!」
【蹴りがアーモスに襲いくる】
「貴様らクズが何をしてるかわかるかぁ!?……金の為の殺し合い……名誉の為の罵り合い……女を取る為の貶め合いなんだよボケがぁ!!」
【蹴りと同時に空間が歪む……空中の元素が固まり、刄となり、アーモスへ……】
- 698 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 22:06:59 ID:rdyJtM9I0
- >>697
『欲望は時に生きる力だ。仕方ないだろう』
鉄球で迎え撃とうとして、
『無様といいつつ…元素は使うんだな!』
さらに後ろへ跳躍。足の怪我と反応の遅れで、腕の一部がパックリ裂ける
//夕飯になったので、いったん離れますね。戻ってきた時にまた書き込みします
- 699 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 22:20:16 ID:.6prKP66O
- >>698
「そんな青臭い事を言っている内はなぁ!!何をほざこうがクズなんだよぉ!!」
【アーモスの腕が裂けたのを見て狂ったように笑う】
「ファーハッハッハッハッハ!どうしたよ?さっきの威勢はよぉ?……痛いか?痛いってかぁ!?」
【笑いながらアーモスに歩み寄る】
//了解です!ごゆっくり!
- 700 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/02(水) 22:30:28 ID:vXo5RiLs0
- 「はて、何やらあったと思ってきて見れば……。」
呑気に歩いて現れた、スーツ姿の老紳士
親指の先で帽子の前を持ち上げ、丘の上を見やる
「さて、亀裂の主はどちらでしょうなぁ、ほほ。」
戦いの推移などお構いナシに、2人の男を眺めている
- 701 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 22:36:54 ID:.6prKP66O
- >>700
【老人に男は気付かない……しかし、無機物の蛇達は気付いた】
【新しい獲物だとでも言うように老人を取り囲む】
【無機物の蛇が老人に飛び掛かっていった】
- 702 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 22:47:00 ID:rdyJtM9I0
- >>699
『痛みは遮断してある。力が入らないだけだ。』
しかし、体はだるくなる。
『そろそろ、いくぜ!』
後ろに血の帯を作りながら、男に殴りかかる
先ほどより勢いは弱めだ。
>>700
『あれは、紅茶を頼んできた客に居たような?』
記憶をたどる
『俺の武器はこの鉄球だ!』
それだけ叫ぶ
//みなさま、ただいまです。お待たせしました!
- 703 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/02(水) 22:54:49 ID:vXo5RiLs0
- >>701
「おや、まずはこちらでお出迎え……ですか。」
帽子に手をやり被りなおすと、老人の足元から黒いモノが霧のように立ち昇り、彼を包む
「ほっ!」
老人が軽く霧を撫でると、それは無数の黒い刃となって周囲の蛇へと飛んでゆく
>>702
「彼は屋台の…ふむ」
アーモスの声を認め、何やら思考
- 704 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 22:59:26 ID:.6prKP66O
- >>702
「なんだぁ?それはよぉ!?」
【拳を握り、アーモスの鉄球と拳をぶつける】
【元素還元……男が昔から用いた技……能力だけならばかなり強力な技だが……それは対象に少しの差があるだけで意味をなさない……男の元素還元は、アーモスの鉄球に通用するのだろうか】
//おかえりなさい!
>>703
【刄は無駄なく無機物な蛇を捉え、切り刻んでいくが……】
ボンッ!
【それは聞けばあっけない音……しかし……その威力は普通ならば致命傷物の爆発……刄が蛇を切る度に起こる爆発……蛇達な含まれた爆発物が老人をさらに襲う】
- 705 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 23:07:55 ID:rdyJtM9I0
- >>703
『あれから、いい紅茶仕入れたんだぜ!』
全身血だらけ傷だらけの屋台の男がそこに居る
>>704
『体に力は入らなくとも、鉄球には力が入るんでね!』
その鉄球は鉄ではなく魔力の塊。
元素還元で削るそばから、溢れる様にまた現れるその球体
男の拳に衝撃が届くだろうか?
- 706 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/02(水) 23:11:43 ID:vXo5RiLs0
- >>704
「おっと、やはりただの蛇ではありませんか。」
老人を包む黒い霧は、爆風によって剥がされて行くが、
その身体はそこそこの裂傷と火傷を負うだけで、致命傷には至らない。
「だいぶ"削られ"ましたが…まぁ、良いでしょう。」
ゆったりとした歩調で、老人は男の元へと近づく
>>705
「そうですか、では今度いただきましょうかね」
歩きながら、やたら呑気な口調で老人はアーモスに答えた
- 707 :名も無き異能都市住民:2009/12/02(水) 23:28:03 ID:.6prKP66O
- >>705
「……ちぃっ……また厄介な……」
【グシャッと嫌な音がした……音は男の腕からだった……それもそのはず……男の腕は鉄球の衝撃でひしゃげて潰れていたのだから……】
「ククッ……フフフ……ハーハッハッハッハ!!」
【後ろによろめきながら笑い声を上げる】
「まさか魔力の塊とは……こんな初歩的なミスを犯すとは……ククッ……」
【腕は潰れた……しかし……男はその腕を引きちぎる……不思議な事に血は出ない……出るのは赤い光のみ……】
「あぁ……そうだった……私はお前達を殺すんだったな……クズを……己の為に平気で人を踏み台にするお前達を殺すんだった……」
【光が収束……そして、凝固……見る見る内に新しい腕が現われた……】
「さぁ……もう遊びは終わりだ……殺してやるよ……アーモス・バオォォォォ!?」
【黒いコートを脱ぎ去り身軽になる……その姿は体に密着した赤色に不気味に光る緑のラインの入った衣服をが見えた……】
「この私……全能なる『パラケルスス』の前にひれ伏せぇぇ!!」
【男が腕を払うと次元が割け……真っ赤な剣が無数に沸き上がり……アーモスを襲った】
>>706
「ん〜……おぉ……まだいたか……老いぼれが……登場早々悪いが……死んでくれ?……十分だろ、そんだけ生きりゃあよぉ!?」
【アーモスには刄が、老人には男、パラケルスス自らが襲いくる】
「切り裂かれろ……」
【地から無数の赤い刄、パラケルススの手にも赤い刄……それは錬金術の粋を集めた剣……『アゾット剣』】
【そのアゾット剣を地からの剣もろとめ、老人に向けて繰り出した】
- 708 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 23:36:30 ID:rdyJtM9I0
- >>706
『ぜひ!今は、今度を作らなきゃあいけないが…』
言いつつ、目の前の男を見る
>>707
『己のために人を踏み台にする?そりゃあ…』
ギリッと全身に込められるだけ力を込め
『あんたのことだろーがー!!!』
バンッと音とともに音速を超えた速度で、迫る剣ごと”禁忌の錬金術師”を砕こうと
『必砕!花火丸!!』
破壊の鉄球が迫る!
- 709 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/02(水) 23:45:25 ID:vXo5RiLs0
- >>707
「ほほ、マメな方ですな。私のようなモノまで潰しにいらっしゃるとは。」
襲い来る男に相対しても、やけに動じない老人。
それは彼なりの余裕なのか、はたまた底抜けの楽天家で馬鹿なのか。
老人が周囲に漂う黒い霧に手を突っ込むと、抜いたその手には黒い刃が握られている
足元から迫る剣を避けるべく大地を蹴り、老人は男の正面へと飛び込み、上方から下へと刃を払う
ともすれば剣を腕ごと叩き落とす勢いだ
>>708
「そのようですな。」
一つ頷き、アーモスの方を見ずに返事をする
- 710 :パラケルスス ◆6xc12amlNk:2009/12/02(水) 23:49:37 ID:.6prKP66O
- >>708
「踏み台?……それは違うなぁ……お前達は私にとっては道端の石ほどの価値もない……」
【アーモスは音速……対するパラケルススはゆっくりとした動作でアーモスを見る】
「私の踏み台はなぁ……貴様等がなれるほど安くは無いんだよぉ!!」
【赤い光は音速を捉える……アーモスの頭を掴み……地に叩き伏せる……抵抗が出来るのか……それはアーモスの機転しだい】
>>709
「フハハッ!中々動けるではないか……老いぼれが……えぇ?」
【アーモスを相手にしながら老人に言い放ち……刄を受け止めた……しかし、この状態……攻撃こそ与えられなかったものの……隙を作り出せた……アーモスの突撃、老人の斬撃……それらを防ぐ為に、パラケルススの両手は塞がった】
- 711 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/02(水) 23:57:57 ID:rdyJtM9I0
- >>710
『ぐっ』
渾身の一撃を放った
残った力はわずかだ。
ならば、パラケルススの胴体を抱えるようにつかみ引きずりおろすことしかできない。
>>709
屋台の男は、おそらくもうわずかしか動けないだろう。
- 712 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/03(木) 00:06:43 ID:vXo5RiLs0
- >>710
「ほほ、お褒めに預かり光栄ですな。」
受け止められたチカラを利用し、バネと腕力で身体を宙空へと躍らせると
再び老人は纏った黒い霧から小ぶりの刃を撃ち出す
>>711
「!!」
アーモスの疲弊ぶりに、僅かに老人は表情を曇らせた
重力に任せ、地へと落ちる老人は、放った刃と共に男の頭上から再び渾身の力で斬りかかる
- 713 :パラケルスス ◆6xc12amlNk:2009/12/03(木) 00:12:24 ID:.6prKP66O
- >>711
「おいおいおい……惨めな姿だなぁ?アーモスゥゥゥゥ?」
【自分の胴に掴み来るアーモスを嘲笑うかのように手を振り落とす】
「言っただろ?お前達は私にとっては道端の石ほどの価値もない……私に挑む事が間違いだったんだよ……」
>>712
「……チッ……」
【舌打ちと共に周りを見る、老人の斬撃、小さな刄、その二つは同時に防ぐ事が出来ない……だからパラケルススは斬撃を防ぎ、小さな刄を受ける事にした】
「……ぬぅ……」
【刄はパラケルススの腕に突き刺さり、老人の斬撃は再びアゾット剣に止められる】
- 714 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/03(木) 00:19:16 ID:rdyJtM9I0
- >>712>>713
『う…』
魔力切れを起こし、動けないでいる
『本部…準備を…』
アーモスはネームプレートを掴んでなにか言っている。
- 715 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/03(木) 00:25:34 ID:vXo5RiLs0
- >>713
「ほ、これではまるで猿ですな」
再び受け止められた刃を腕で押し、まるで曲芸のように回りながら飛び退る
「さて、これは先程のお返しという事で。」
着地した老人が腕を持ち上げて男に向けると
―パァン!
男の腕で止まっていた刃が…
まるで止まった勢いを再び得たかのように、指向性を持った黒い粒子となり、弾ぜる
- 716 :パラケルスス ◆6xc12amlNk:2009/12/03(木) 00:35:34 ID:.6prKP66O
- >>714
「なんだぁ?助けを呼ぶ算段かぁ?」
【やらせないとでも言うようにアーモスを踏み付けようとした瞬間だった……】
>>715
【パラケルススの腕の小さな刄が爆発した!】
「!?」
【予想外の攻撃だったのか……後ろによろめき、アーモスから離れた】
>>714>>715
「貴様等……生意気な……そんなに死にたいのならいますぐに…………ぬ!?」
【パラケルススが手を振り上げ、巨大なアゾット剣を召喚しようとした刹那……パラケルススの体がぼやけた……まるで絵の具が水に溶けるように……】
「クッソがぁ!!こんな時にぃ……!!」
【体が赤い粒子になりながら少しずつ消え始めた】
「アーモス、老いぼれ……今日はここまでにしてやる……感謝するんだな……」
【赤い粒子がその場に広がり、パラケルススはその場から姿を消した】
- 717 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/03(木) 00:39:42 ID:rdyJtM9I0
- >>715
『ありが…とう…助かったのか?』
満身創痍の男が目の前の翁にたずねる
>>716
『しかし…なぜ俺の名を…』
先ほどから抱いていた疑問を呟き消える様を見た
- 718 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/03(木) 00:45:21 ID:vXo5RiLs0
- >>716
「ほほ、それはどうも…」
老人は最後まで呑気な態度を崩さず、消え去る男を見据えていた
>>717
「いえいえ、抵抗せねば私も危なかったようですからな。
運が良かったようです。それより、動けますか?」
- 719 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/03(木) 00:53:54 ID:rdyJtM9I0
- >>718
『確かに…運が…よかった…な…』
ボロボロの自分の体を見て言う
『今は、動けないが…本部に…救急処置の準備を…連絡しておいた』
全身の細かい傷、足を貫かれたり、腕を裂かれたり失血も激しい
『もうじき、妻がここに来る。妻に連れて行ってもらうさ…』
重傷だというのに悠長なことを言っている
- 720 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/03(木) 00:59:35 ID:vXo5RiLs0
- >>719
「好奇心は猫をも殺す……仕事とは言え、恐ろしいモノですな」
誰ともなしに呟きながら、老人は降ろした鞄から薬や包帯を取り出し、問う
「応急で良ければ、少し処置をしておきましょうか。傷の治りも違うはずです」
- 721 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/03(木) 01:03:54 ID:rdyJtM9I0
- >>720
『そうだな…この戦いが始まったのも、怪しい光を見たからだった…』
うなずいて答える
『ありがたい…よろしくたのむ…』
応急処置はしてもらいたいようだ。
丘の下から、人の気配がする。きっとアーモスの妻だろう。
- 722 :鐘森 栄治郎/さまようじじい:2009/12/03(木) 01:12:06 ID:vXo5RiLs0
- >>721
「よし、これでとりあえずは大丈夫でしょう。」
危険な部位から処置を施し、てきぱきと終わらせて行く。
「戻ったら、医師の治療を受けてください。では、私はこれにて。」
人の気配を感じ取ると、老人はズレた帽子をなおしながら立ち上がる。
そして、夜の闇に溶けるように、その姿を消した
- 723 :アーモス ◆BYo0cHWOW.:2009/12/03(木) 01:17:49 ID:OzYIDtb2O
- >>722
『本当に…ありがとう…』
うなずきながら、礼を言い翁を見送る
その後、都市の港の近くでほうきに乗った二人の男女の目撃があったらしい
- 724 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/05(土) 23:43:47 ID:ADvkY8Ds0
- ♪〜♪〜
ほっ。
【空き缶を素足で蹴り飛ばし、適当な家のガラスを叩き割る】
【数段悪びれる様子も無くそれを見てケラケラと笑い、立ち去っていく】
【美少年――16だから美青年か――ながらも、雰囲気は凍らせたノコギリのように荒く冷ややか】
……何も無い……俺の楽しい事……
しょうがねぇ、今日も一日一人ヒト殺す式トレーニングするかー。
昨日は見つからなかったから今日は二人だ。
【空気を掴むように右手指の関節をゴキゴキと砕くと、堂々往来のド真ん中を歩いていく】
- 725 :カシス&プリムラ:2009/12/05(土) 23:57:38 ID:7jE6yumoO
- 「うおー!探険だぁー!」
夜の静寂を割る雄叫び。
見れば黒い髪の少年が両手を突き上げてながら通りを歩いている。
その背後、淡紅色の髪揺らす少女が心底呆れ果てた表情で少年について歩いていた。彼女の手にはスケッチブックが握られており、
『またお姉ちゃんに怒られる……』
という文字が書かれてあった。
- 726 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 00:03:37 ID:ADvkY8Ds0
- >>725
……子供かァ。
【その前に立ちはだかる、全身青の青年】
【服が青だとかそういうのではなく、皮膚から氷を思わせる水色で】
【三日月状に笑う口の赤が目立つ】
子供もいいんだよな、悲鳴が高くて。
ちょっとうるさすぎンのが玉に瑕だが……ま、いいだろ。
【そう言って裸足でぺたぺたと歩み寄る】
- 727 :カシス&プリムラ:2009/12/06(日) 00:12:09 ID:7jE6yumoO
- >>726
「プリムラ!ブルーマンだ!オレ達にショーを見せてくれるのかな!?」
近付いてくるガニュメートを見た少年は、相変わらず迷惑極まりない声量で呑気な事を言っている。
パン、という小さな音。少女が手に持ったスケッチブックで少年の頭を軽くシバいたのだ。
溜息をつきながらペンを走らせ終わるとスケッチブックを掲げた。
『取り敢えず逃げるよ? あの人何か怖い』
同時に空いた手で少年の腕を掴み、今来た道を引き返し始めた。
「えー!?アイツぜってーおもしれー事してくれるってー!」
少女に引きずられていく少年は大声で不満を主張している。
- 728 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 00:16:37 ID:ADvkY8Ds0
- >>727
よーよーよーぉー?
そんな逃げねーで
く
れ
なァッ!!!
【上半身裸で裸足の恰好はパフォーマーに近いかもしれないな、と思いながら】
【軽いフットワークで少年に向かって2回ステップ】
【そこから――3歩目で強く大地を蹴り前傾姿勢】
【後方に大量の土煙を撒き散らす勢いで、丸く固めた左つま先による蹴り上げ!】
【狙うは引きずられる少年の腹】
- 729 :カシス&プリムラ:2009/12/06(日) 00:26:42 ID:7jE6yumoO
- >>728
「…………!」
反応したのは少年を引きずるプリムラと呼ばれる少女。迫るガニュメートを捉えた瞳が青く輝いた。
――――瞬間、少女と少年の姿が忽然と消えていた。
ガニュメートの蹴りは恐らく虚空を蹴るだけであろう。
何故なら二人は其処にはいないのだから。
「すっげぇなプリムラ……久しぶりにお前の力見たぜ」
声がした。先程の少年の声が小さいながらもはっきりと。
其れはガニュメートの背後から。だが謎なのは、ガニュメートの背に立っているだろう二人の姿が全く無いのだ。
- 730 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 00:30:57 ID:ADvkY8Ds0
- >>729
ぶぉんっ
ッ……!?
【大振りに空振った蹴り】
【只の子供と甘く見ていた目は、消えたその姿を捕捉することも出来ず】
…ッ、てめぇ…!! いつの間に逃げやがった。
【後ろから声が聞こえて、慌てて振りかえる】
【歯ぎしりをしながら口調だけはゆっくりと、落ち着いた声色を崩さぬように】
- 731 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 00:31:57 ID:ADvkY8Ds0
- /とちうそうしん
【だが】
…なッ……!?
【振り向いた先に彼らは――居ない】
【超速度で逃げ回っているのか、と周囲を見回す】
- 732 :カシス&プリムラ:2009/12/06(日) 00:38:41 ID:7jE6yumoO
- >>730
ガニュメートの視線の先。矢張り二人の姿は無い――――様に思えた。
よく眼を凝らして見てみれば、非常に薄いながらも二人の姿が見えるのだ。軅てゆっくりと、明確に二人が見える様になってきた。
「…………ッ……」
ガニュメートを睨みながら立つ少女。呼吸が乱れており、肩が上下に動いていた。
「あ、終わっちゃった!」
少年は相も変わらず五月蝿い。
- 733 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 00:42:33 ID:ADvkY8Ds0
- >>732
……ははァ。
【周囲を体ごと向き直って探していた姿がようやく見つかると】
【片方の眉だけ上げて合点がいった面持ち】
消えてやがっただけか……驚かせてくれまちゅねー、坊やたちー♪
んじゃ…お仕置きだ糞餓鬼!!
【握り拳を鳴らしながら二人に近づき、再度蹴りを放つ】
【今度は体を横にし放つミドルキック。少女の顔面を狙う】
- 734 :カシス&プリムラ:2009/12/06(日) 00:54:54 ID:7jE6yumoO
- >>733
「よ、避けろ!プリムラ!」
「……ッ……!!」
回避不能。そう少女は悟ったたのだろう。蹴撃を前にして為す術も無く、ただ自身の顔面を交差した細い腕で庇った。
深く、鈍い音が響く。
――――だが、少女は何故か痛みを感じなかった。
恐る恐る目を開くと、少女とガニュメートの間には5mはあろうかというクリアパープルの巨腕。鋼を蹴った様な感触がガニュメートの脚に残るだろう。
「貴様、今プリムラに何をした」
凜、と闇を切る声。
刹那、轟という音と共に先程の蹴りを防いだ物と同じ巨腕が、ガニュメートに拳を叩き込まんと飛来した。
//ひえー、亀レスごめんねー
- 735 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 01:02:54 ID:ADvkY8Ds0
- >>734
キヒャヒャヒャアアーーーッ!!…あ゛?
【確かに蹴りつけた感覚はあった。だが…】
【こんな重く、硬いものを蹴りつけた覚えは無い】
ッ誰だテ――がばぁァッ!!
【その姿を声を認識するより速く、臓腑を叩き潰さんとする拳が体全体に叩き込まれ】
【木切れの如く吹き飛んで、近くの壁に、ブロックすべてを崩壊させる勢いで激突した】
/だいぜうぶよー。むしろちょうどいいくらいでしたHAHAHA
- 736 :ランジュ:2009/12/06(日) 01:15:21 ID:7jE6yumoO
- >>735
声の主、そして紫色の巨腕を操る者の姿はビルの屋上に在った。
月を背に立つやや小柄な影。冬の冷風が金色の髪を撫で、鮮翠の双眸は冷ややかにガニュメートを見下ろしている。
そして影は飛ぶ、重力に引かれ下へ下へと落ちていく。
とん、という乾いた音を小さく鳴らして着地。
「お姉ちゃん!」
色褪せた襤褸を身に纏うその者に向かって少年は叫ぶ。
「…………」
少女は安堵の表情を滲ませてその者を静かに見詰める。
「息災か?プリムラ、カシス」
母に似た柔らかな声音で二人に語り掛けた後、視線をガニュメートに向けた。
まだあどけなさが残る少女の顔、だが其の眼光は研ぎ澄ました刃を彷彿とさせる。
「死んではいないのだろ?少し話でもしようじゃないか」
- 737 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 01:23:44 ID:ADvkY8Ds0
- >>736
……カッ…
カカカカカカカッ…ひーひっ……!!!
【壁を砕いた土煙の中から、不気味な引き笑いを響かせて現れる】
【首は真横よりなお後ろ、捻くれた方向を向いている…その状態で笑って】
死んでんだろォ…? 分かんだろ、『普通の人間なら』死んでることくらい…。
【両手を顔に回して、ぐぎり】
【関節をすり潰す嫌な音を響かせて正面を向いた顔は、憤怒に歪んでいた】
よォォオオくもやってくれたなァ、おいィイイ!!!
俺はテメェみてぇなスカした餓鬼が、この世で一番大嫌いだぜェ!
【両腕を広げると、じゃきじゃきじゃきん! 体の皮膚を切り裂き鎌状の刃が】
【腕をぐるりと覆うように現れる】
お話だぁ? いいぜ、だが俺は――ベッド後のピロートークと、死人へのお経しか知らねぇが!
【腕をビル壁に突き刺して、跳ねるように登ってくる】
- 738 :ランジュ:2009/12/06(日) 01:41:45 ID:7jE6yumoO
- >>737
「下品な……」
ガニュメートを静かに見据えながら吐き捨てる様に言い放つ。
「カシス!プリムラ!お前達は早く“家”に帰れ!」
「わかったよランジュ姉ちゃん!」
『了解です』
少年は大声で、少女はスケッチブックに書かれた文字で彼女の言葉に応えると、全速力で其の場から走り去っていった。
「さて、二人きりだ。遠慮無く貴様に仕置きが出来る……」
冷たく、僅かに怒りを含んだ言葉を紡ぐと彼女の周りに魔力が集束し始める。
バイオレット・ファントム
「菫色の亡霊!!」
叫ぶは自身が有する力の名。其れに呼応するかの様に集束していた紫色の魔力が数十本の刃を作り上げた。
彼女の能力は遍在する魔力を操り、自在に形を変化させる事。魔力で構築された刃は先程の巨腕と同じく鋼に等しい硬度を持ち、触れた物をた易く切断する。
「貴様が刃を使うなら、私も其れに応えよう」
幾重にも響く風切り音。三十に迫る数のクリアパープルの刃がガニュメートに向かって飛来する。
- 739 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 01:54:10 ID:ADvkY8Ds0
- >>738
ヒハ! くだんねー格好つけやがる!
姉ちゃんが死ぬ最期も見られねぇとは、あの餓鬼も不幸だなァ!!
えェ? おぉい
どうなんだっッッッッての!!
【腕を交差させ、刃を刃で受け止める】
【刃の金属は質が悪く、放たれる紫の光によって深く切られていくが…】
【それは厚く、なにより数が多いため――完全に切り落とすことなく刃は弾かれる】
【その間に進むのは――】
らぁっ!!
【脚の脛からも刃を生やし、ビルの壁を遂に登り切る】
よぉ〜〜〜〜〜〜〜〜ネーチャン。こっからだとこれから切り刻む顔がよく見えるぜ。
【屋上の淵に足を付け、上体を揺らし顔を覗きこむ】
- 740 :ランジュ:2009/12/06(日) 02:08:56 ID:7jE6yumoO
- >>739
「ほう、耐えたか」
反応は淡泊。仏頂面の侭眼前の敵を見据えて不動。
「私はまだ死なん。カシス、プリムラ……孤児院で待つ皆の為にも!」
先程放った刃の群は霧散し唯の魔力に戻る。そして瞬時に巨腕を構築、剛速を以てガニュメートに向かって飛ばす。
拳撃ではない。其の身体を捕らえる為に巨腕は掌を広げ、ガニュメートに掴み掛かろうとする。
- 741 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 02:15:32 ID:ADvkY8Ds0
- >>740
一発喰らったのをそう喰らうかよッ!!
【獰猛、陰湿な笑いを浮かべると体を高速で横回転させ】
【手のひらの軌道を僅かに逸れると】
ガガガガガガッギャギャギャギャギャギャギャ!!
【巨腕に突き刺さる刃の群れが、切れ味の良すぎる刃では生まれない『ひっかかり』を生み】
【急激にスピードを上昇させて少女の正面、斜め上空へと移動!】
――よぉ。
【空中で体を広げて回転を緩和し、停止。両手の甲から鎌の刃を出現させると】
死にゃあああがれぇ!!
【カマキリの刃を、肩口に振り下ろす!】
- 742 :ランジュ:2009/12/06(日) 02:28:45 ID:7jE6yumoO
- >>741
其の姿を視認した頃には既に回避など間に合わず、自身を裂く刃が無情にも閃いたのが見えた。
「…………!!」
声無き悲鳴。熱さに似た痛みが刹那の間に少女の身体を駆け巡る。
飛び散った鮮血は地面を濡らし、傷口から流れ出た血は襤褸に黒い染みを作った。
「貴……様……!!」
片膝を着き、ガニュメートを睨み据えながら彼女は自身の力の衰えを嘆いていた。
- 743 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 02:33:53 ID:ADvkY8Ds0
- >>742
ヒヒャァアアアッハァアアー!!
【包丁よりやや鋭い程度の刃に勢いもつけて体重をかけ】
【両手の刃だけを支えに後ろへ跳ね上がりバク宙、地面に足をついてバックステップ】
なんだァなんだァ? ワンパターンだけで実質弱いんでねーの?
こりゃあ後でテメーの首かっきって、あの餓鬼二人呼びだすかァ!!!
インターフォン越しにテメーの首だけ晒すんだよ、んで裏声使って「オネーチャンよ、アケテ!」
ひぃぃいあああーーアアアア!! 楽しいだろうなァ恐怖に顔が歪んだ辺りで、その二人の首もぶち切るんだよ!
【勝ち誇ったように体を逸らし狂喜する】
- 744 :ランジュ:2009/12/06(日) 03:20:34 ID:7jE6yumoO
- >>743
「あぁ……私は弱い。無力さ」
ゆらりと陽炎の如く立ち上がる。
止まらない血が滴り落ちて、地を汚し続ける。
「独りでは何も出来ない、小さき者だよ……」
静かに紡がれる言葉は夜闇を裂き、はっきりと其の存在を示していた。
何かの到来を予期するかの如く風が騒ぎ始める。
「だが私は……」
カシスの、プリムラの、孤児達全ての顔が脳裏を過ぎった。
負けられない、死ぬ事の出来ない理由が其処に有る。
「護るべきものが有るなら、私は何処までも強くなれる……!!」
ぶわり、と紫色の魔力が突風の如く吹き荒んだ。
そして左腕を、襤褸に隠れていた赤黒い禍々しい腕を出し、其の掌をガニュメートに向ける。
――――閻獄の深淵より顕れし亡者の顎
――――願わくば我の眼前悉くを其の牙を以って
「“喰いちぎれ”!!」
其れは紛れも無い魔術の詠唱。
最後の言葉がぐわんと波打つ様に周辺に木霊した。
変化が起きたのは――――血。
剣戟を受け、流れ出た血の鮮やかな赤が徐々に黒へと変わっていく。そして完全な漆黒へと染まった瞬間――――ガニュメートに向かって高速で伸びていく漆黒の血。
其の先端はまるで獲物に喰らいつかんとする蛇の口の如くを開き、其処には漆黒の牙がずらりと並んでいた。
彼女の身体から、辺りの血溜まりから、そして刃に付着しているであろう血液から伸びる“ソレ”の数は数えるのも悍ましく思えてしまう。まさに悪夢の様な光景。
ガニュメートの全身を喰いちぎらんと、漆黒の牙は迫る。
- 745 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 03:31:24 ID:kEktvST.0
- >>744
クカカカカァッ、ヒッ……オォ?
大層ご立派なお志をお持ちで……キィッヒ!
それくらいの遺言なら――地獄でテメェのガキ共に語れや!!!
【手の甲以外の刃をひっこめて、ガニュメートが獲物に飛びかかると同時】
【無数の蛇が、獲物に飛びかかった】
!!?
【全方位から飛びかかる蛇の群れに、二つの刃しか持たない男が対応できるわけが無く】
テメェ、テメェッ、テメェェエエエエエーーーッ!!! オレ様が、テメェに負けるわけがね――
【蛇はガニュメートの全身に絡みつき、食いつき、そして】
ブヂッ ブヂィ
ガギィァあッ!!
【喰いちぎる】
【最後に残るは最早戦闘ではなく、捕食】
【とぎれとぎれの断末魔をも食い荒らすように蛇は獲物を貪り】
【地面に広がるのは、青紫色の血液】
- 746 :ランジュ:2009/12/06(日) 20:03:31 ID:7jE6yumoO
- >>745
「威力は抑えておいた……死には到らないだろう……」
霞む視界。ガニュメートが黒牙の群に飲み込まれているのを見届けると、血貯まりの中に倒れた。
「私はもう殺しはしない……あの子達に、そして私自身に誓ったんだ
例え貴様の様な邪な者の命も……決して……摘み取る様な事はしない」
頬に生温い血の温もりを感じながら、彼女は弱々しい声を漏らす。
殺しはしない、其れは過去の罪への贖い。
「貴様は死ぬな……贖罪の為に……生きろ……」
- 747 :ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/12/06(日) 22:09:27 ID:SgVfnbsE0
- >>746
ふき……フェキキキキヒアヒアカカカカカッッッ!!!
気取りやがる…クズがァアア…!!!
【ずるり、と、糸を引く青い血液から起き上がる】
【右眼球が無くなり、指も幾本か取れ、体中ボロボロの状態で】
【こめかみに血管を浮き上がらせた怒りの形相で笑っている】
贖罪か? 笑わせやがる! ヒヒ、ヒヒ、ヒヒアアアアーーヒハハハ!!
関係ないね!! 人間が娯楽でアリを踏みつぶすのと同じだ、オレ様は人を踏みつぶすだけ!
キャーーーアッ!
【奇妙な雄たけびを上げながら後ろに下がる。屋上の縁を越え】
ヒュー ドガッ
あぎッ!
【落下。衝撃音を響かせつつ、青年は建物に刃を突きたてつつ凄いスピードで去っていった】
- 748 :ランジュ:2009/12/06(日) 22:24:01 ID:7jE6yumoO
- >>747
「あの狂気……甞て私を思い出させる……」
発熱により意識が霞み始める。
呼吸も乱れる中、彼女の脳裏には朽ちかけた教会が建つ森の光景が浮かぶ。
(戻らねば、護る為に……あの“家”に……)
カシスの大声、プリムラの微笑みが恋しい。皆で囲む食卓が恋しい。
「…………寒いな…」
ぽつり、と一言呟くと、彼女は血溜まりの中、目を閉じた。
- 749 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/06(日) 22:31:55 ID:ZejfrKlM0
- 「♪」
一人の少年が、其処をスキップをしながら通り過ぎた。
「っと、っと、っと……?」
逆再生のようなモーション。そんな動きで、ランジュが倒れている近くまで戻ってきて。
「……ふぇ……コレ……え……?」
目の前には、どう見ても死に掛けの人が。
「だ、大丈夫……ですか……?」
近くに歩み寄り、しゃがみこんで。
見るからに大丈夫ではないが、一応。
- 750 :通りすがりの甘党:2009/12/06(日) 22:40:24 ID:7jE6yumoO
- >>749
辺り一面が血に染まり、正直深夜に少年が通って良い様な場所とは言い難い。
翠の呼び掛けに対して返答は無いが、息はまだ有るようで微かに聞こえる呼吸音が返事の代わりをしていた。
- 751 :ランジュ:2009/12/06(日) 22:40:48 ID:7jE6yumoO
- //名前ミスた
- 752 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/06(日) 22:46:13 ID:ZejfrKlM0
- >>750
何故少年がこんな所に居るのか、それは分からないが。
「し、しっかりしてください……!」
とりあえず、悪い事をするつもりは無いみたいで。
「い、今救急車……!……いや」
血まみれのランジュの肩を持ち上げ、引っ張り、背負い上げて。
「今、病院に連れていきますね……!」
少年は見た目よりは遥かに力持ちなようで、ランジュの身体を軽々と持ち上げて、病院に向かって走り出す。
- 753 :ランジュ:2009/12/06(日) 22:52:41 ID:7jE6yumoO
- >>752
「…………何者かは知らんが感謝する。
だが、病院はいい……私一人で何とか出来る」
意識が朦朧とする中、翠に視線を遣ると掠れ気味の声で言葉を紡ぎ出す。
「すまない……降ろしてくれ……」
哀願するかの様な声を漏らした。
- 754 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/06(日) 22:54:42 ID:ZejfrKlM0
- >>753
「え、え……?」
走っていた足を止め、背負うランジュの方を見るように首を捻って。
「何とか出来る、って……とてもそんな風には見えないよ!兎に角手当てしないと……」
降ろす事は拒否して、ただ心配そうにランジュに声をかけて。
- 755 :ランジュ:2009/12/06(日) 23:00:42 ID:7jE6yumoO
- >>754
肩口から走る裂傷から流れる鮮血は未だ止まらず、ランジュを背負う翠の背にゆっくりと染み込んでいく事だろう。
「気持ちは有り難い……。だが、お前の様な子どもに負担を掛けたくないんだ……
だから頼む……降ろしてくれ」
だらりと下がる純白の右手と赤黒い左手が頼りなさげに拳を握っていた。
- 756 :ランジュ:2009/12/06(日) 23:00:59 ID:7jE6yumoO
- >>754
肩口から走る裂傷より流れる鮮血は未だ止まらず、ランジュを背負う翠の背にゆっくりと染み込んでいく事だろう。
「気持ちは有り難い……。だが、お前の様な子どもに負担を掛けたくないんだ……
だから頼む……降ろしてくれ」
だらりと下がる純白の右手と赤黒い左手が頼りなさげに拳を握っていた。
- 757 :ランジュ:2009/12/06(日) 23:01:59 ID:7jE6yumoO
- //間違い探しになってるwwwwww/(^O^)\
- 758 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/06(日) 23:05:03 ID:ZejfrKlM0
- >>756
少年が着ていた学園の制服。
黒色のそれには、赤い血が染みこんでもあまり目立つことは無い。
だが、背中を這うその感触はしっかりと伝わってきて。
「……ッ」
息を飲む。
不快感では無くて、血を流し続けているランジュへの不安で。
「じゃ、じゃあ……。治るところ、ちゃんと見せてよ……。じゃないと放っておけないよ……!」
ゆっくりとランジュを背中から降ろし、建物の壁に寄りかかるように座らせて。
じっと其の瞳を見つめ、訴えて。
- 759 :東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/12/06(日) 23:08:33 ID:ZejfrKlM0
- //何が起きたしwwww
- 760 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/06(日) 23:11:12 ID:E4Ka56rgO
- 「…………なんだこれは」
路地裏に荒々しい声が響く。
「ハッ、なかなか派手な化粧をするようになったなランジュ。
だが、ちぃとケバいぜ」
ガッガッとブーツがアスファルトを踏み鳴らす。
「なんなら、うちで化粧直しといくか?
今よりマシにしてやるよ」
流れる鮮血と同じ色のコートを纏い、
紅いアイツが現れた。
「おっとすまん。演出重視で聞き忘れるところだった。
少年、名前は?」
ランジュを背負う翠に声をかける。
- 761 :ランジュ:2009/12/06(日) 23:23:19 ID:7jE6yumoO
- >>758
翠の背を伝う温もり。其れは紛れも無い“生”の証明。
焦点が定まらない翠色の双眸で翠を見据えると
「ふ、此の街の住人は世話焼きが多いな……
それとあまり大声を上げるな……傷に響く」
口許に微笑を浮かべると、二本の鎖が二重螺旋状に巻かれた真っ白な右腕を動かし、甲に十字架が埋め込まれた手を傷口に翳した。
瞬間、十字架が淡く暖かな光を放つ。
>>760
寂れたビルの壁にぐったりと寄り掛かるのは紛れも無くランジュ其の人。埃まみれになり、金糸の様な髪は血に汚れ、纏う襤褸は無惨にも裂かれていて、何時もの凜とした少女の姿は微塵も残っていなかった。
「ふっ……あまり見てくれるなよ
こんな情けない姿、一番貴様に見せたくなかったのだからな……
」
見れば鮮血流れ出る傷口は、彼女自身の力によって癒され始めている。止血は完了したようだが小さな身体に走る裂傷は痛々しい事極まりない。
- 762 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/06(日) 23:28:03 ID:ZejfrKlM0
- >>760
「誰っ!?」
警戒心MAX。だが。
「え……?ああ、ええと……射森……。射森、翠です……」
ランジュと知り合いなのを会話から理解して。
>>761
「あ、はい……。ごめんなさい……」
ランジュから視線を逸らし、少しだけ俯いて。
「……おお……」
目の前で不思議な力で治癒が行われている。
少年にとってそれはとても不思議で凄い事で、そんな声を上げる事しか出来なくて。
- 763 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/06(日) 23:37:40 ID:E4Ka56rgO
- >>761
「ぶぁーか。
俺以外に誰に見せるってんだ、そんな姿を。
孤児院のガキ共に見せたりなんかしたら尻ひっぱたくぞ」
やれやれと言いながら歩み寄る。
「ん、小さい傷口は治したようだな。
だがデカいのが残ってやがる。
しゃーないからうち来い。傷を塞いで薬飲ませて体拭いて綺麗にして栄養あるモン喰わせてゆっくり休ませてやることくらいなら出来る」
>>762
「ん、翠か。
俺はクロス。銃寺森クロスだ。
今からそいつを運んで治療したい。
協力……してくれるか?」
身長の差があるにもかかわらず、翠を見るクロスの目は、決して相手を見下す目ではなかった。
- 764 :ランジュ:2009/12/06(日) 23:46:02 ID:7jE6yumoO
- >>762
「此れが限界だ……」
肺の空気を全て吐き出す様な溜息をつくと、十字架は発光を止め、同時に右腕は力無くだらりと垂れ下がる。どうやら止血のみが今の所精一杯なようだ。額から滲み出る脂汗が其れを如実に語る。
「少年、血は止まった……満足か?」
>>763
「ふん、口の減らない男だ……」
治療して楽になったのか、先程の弱々しい表情ではなく何時もの仏頂面に戻っている。
壁に凭れながらゆっくりと立ち上がり尻の埃を払いつつ
「莫迦を言うな……此れ位の傷、大したものではないし、それに――――」
言葉を紡ぐ口が止まる。何かを躊躇うかの様な、そして少し恥じらう様な表情になった後
「身体を……見られたくないんだ……」
- 765 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/06(日) 23:49:15 ID:ZejfrKlM0
- >>763
「おじさん……クロス……さん……?」
おじさん おじさん おじさん(ドップラー効果風に)
「う、うん……でも、僕なんかでいいの……?」
伺うような視線。
それでクロスを見上げて。
>>764
「と、止まったけど……それでも未だ全然大丈夫には見えないよ……!」
梃子でも動かない。
そんな風に思わせる眼差しを一瞬向けて。
「でも……邪魔って言うならやめるよ……」
一瞬。ほんの一瞬の瞳の輝きは直ぐに消えて。
少し俯いて、ポツリと呟いて。
- 766 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/06(日) 23:56:37 ID:HnkBBDEo0
- >>764
「……うわ、こいつめんどくせぇー」
いきなり顔を崩し、思いっきり溜息をつく。
「なんだ? 見られたくないモンでもあるのか?
いや、まぁ想像つかないことも無いけどさ」
色の違う両腕を見ながら。
「でも、やっぱりこのままじゃ……って、ああ
説得すんのも面倒になってきた。
ったく、変なところで意地はりやかって、もー!」
言うが早いが……ランジュに向かっていきなり腕を伸ばした。
どうやら、無理矢理にでも掴んで担ぎ、自分の家に連れていくつもりのようだ。
>>765
「あ?」
いきなり目が殺意の篭ったものに変わった。
「まだ20代だぞゴルァ 沈めっぞ!!」
騒ぐのは、内心傷ついてる証拠。
「おじさんじゃないもん……まだ大丈夫だもん……。
……ああ、とにかくだ」
わしわしと頭を掻きながら立ち直り、
「猫よりはお前の方が使えるだろ。
うちにも一人いるが、できればそいつには器具の熱湯消毒に回って欲しいからなぁ。
頼むぜ、翠」
- 767 :ランジュ:2009/12/07(月) 00:05:19 ID:7jE6yumoO
- >>765
「邪魔、とまでは言わないさ
だが、お前の様な幼い者に早くから血や裂傷など見せたくはないんだ……」
幼い者はなるべく戦いから遠ざけたい――――其れが彼女の思い、信念。
鮮やかさを取り戻してきたエメラルドグリーンの瞳から放たれる視線が、其の思いを伝えようとしている様に思えた。
「其の優しさ、忘れるなよ少年……いや、翠」
ふ、と表情を綻ばせて。
>>766
「……!?
な、何をする莫迦者!放せ!」
重傷人である彼女は当然反応等出来ず、呆気なくクロスに捕まり軽々と担がれてしまった。
「降ろせ!!降ろすんだ莫迦者がー!!」
じたばたと暴れてみせるが効果等無に等しいであろう。
- 768 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/07(月) 00:09:16 ID:ZejfrKlM0
- >>766
「ひ、ひいぃっ!?」
怯えて、そこら辺の路地裏にまで走り、隠れた。
「だ、だ、だって……オジサンじゃ……」
※中学生から見て、所帯持ちの喫茶店のマスターなんて皆オジサンです。多分。
「じゃ、じゃあ……手伝いますけど……」
影で依然ガタガタと震えてるけど。
>>767
「ぼ、僕なら大丈夫、ですよ……」
先ほどからの普通の少年では在り得ないであろう行為。反応。
それは、翠がこう言う状況に慣れている事を指していて。
「は、はい……って、あれ……」
担がれたランジュを見て、どうすればいいのか迷ってる様子。
- 769 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 00:19:47 ID:HnkBBDEo0
- >>767
「嫌でござる! 絶対に離さないでござる!!」
ランジュが暴れるのも構わず、クロスはテクテクと歩き始めた。
「観念しろランジュ。安心しな、優しくしてやるから」
>>768
「あ、いや、すまん。
年甲斐なく怒り過ぎた、うん。
しかし、俺もガキから見れば二十歳という歳かー……」
少し感慨深く頷きながら、
「うし、ついてこい。この先に俺の店がある」
クロスの案内する先に見えてきたのは、一件の喫茶店。
「黒瑪瑙! 湯を沸かせ!!」
ドアを開けて入るなり、クロスは叫ぶ。
その声に応えて出てきたのは、一人の少女。
「何ですかいきなり…… ……っ!!」
ランジュの姿を見るなり、状況を把握する。
「わ、わかりました。治療器具の熱湯消毒ですね!!」
「糸も頼む。傷口を縫うことになるかもしれん」
「わかりました。薬は上から三番目の棚に入ってます」
途端にあわただしくなる店内。
クロスはランジュをソファーにおろす。
「さて、傷口を見せてもらおうか。
翠、運ばれてくる器具を机に並べてくれ。
あと、キッチンに消毒液があるから、もってきてくれると助かる」
- 770 :ランジュ:2009/12/07(月) 00:25:44 ID:7jE6yumoO
- >>768
「翠!!見ていないで早く私を助けろ!!
どんな手段を使っても構わない!!最悪此の莫迦を殺しても構わないから!!」
信念とは時に曲がってしまうものである。byランジュ
>>769
「くっ……力が残っていれば“菫色の亡霊”で貴様を葬る事が出来るのに……
うぅぅ放せー!!」
叫び声は虚しく夜の空に溶けていく。為す術も無くクロスが店長を務める喫茶店に到着してしまった。
「断る!!
……身体を見せたくないと……言っているだろう……」
俯く其の表情は何処か悲しげで。
- 771 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/07(月) 00:30:30 ID:ZejfrKlM0
- >>769
「は、二十歳……?ごめんなさい……」
すごすごと俯き加減のまま出てきて。
「え、ええっと、はい!!」
走り、付いて言って。
到着した喫茶店で、何をすべきか解らない少年はクロスの指示を待ち。
「は、はい!」
消毒液を持ってくるために、キッチンへと。
>>770
すうっ、と息を吸う音。
キッチンへと向かう途中。
「嫌!です!!」
その言葉への答えはNO。
そのままキッチンの奥へと消えていった。
- 772 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 00:38:36 ID:HnkBBDEo0
- >>770
「あのなランジュ……んなこと言ってられる状況か!!」
もともと短期だからであろう、ついに吼えてしまった。
「何をそんなに嫌がる?
意地はって死ぬ気か?」
そっと、しかし強くランジュの肩を掴む。
「頼むランジュ、脱いでくれ」
>>771
「ああ、消毒液は大量にもってこい、大量にな。
そこにガーゼがあるから、少しだけ浸しておいてくれ」
てきぱきと指示を出す。
その間にも、クロスは運ばれてきた治療器具を並べ、針に糸を通したりしている。
- 773 :ランジュ:2009/12/07(月) 00:47:26 ID:7jE6yumoO
- >>771
「…………」
余程身体を見せたくないのだろうか、下唇を噛み締め俯いている。
>>772
クロスの叫び声に身体をびくんと震わせると、顔を上げて眼前の紅を見、続けて肩を掴む手を見る。
温かい――――思わず其の手を掴みたくなる衝動に駆られた。
「…………あまり多くの者に見られたくない……
場所を変えてくれ」
ぽつり、ぽつりと余所に視線を遣りながら彼女はそう言った。
- 774 :射森翠 ◆uotUYGHVwM:2009/12/07(月) 00:52:02 ID:ZejfrKlM0
- >>772
「も、持って来ましたー!」
小さな身体に抱えきれるだけ、と言った量の消毒液を抱えて戻ってきた。
「だ、大丈夫ですか……?」
心配そうにランジュのほうへと駆け寄るも。
>>773
「……」
何となく、これから何が行われるのか察知したようで。
「あ、後はもう大丈夫ですね!そ、そそ、それじぇっ…・・・それじゃ!」
舌を噛んだり声が裏返ったり。
そんな声を出しながら、飛び出すように喫茶店から出て行った。
- 775 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 00:58:24 ID:HnkBBDEo0
- >>774
「ああ、ありがとう、助かったぜ。
お前、千夜の学生だろ? もし弟に会ったらよろしく」
そう言って少年を見送った。
>>773
「……わかった」
ランジュを抱えて立ち上がる。
「俺の部屋に向かう。黒瑪瑙、後を頼むぞ」
「あ……はい、わかりました」
あくまでも無表情を保つ少女を後にして、クロスは「STAFF ONLY」とかかれたドアをくぐる。
階段を上がった廊下の先に、クロスの部屋はあった。
本棚と机、皮製の椅子。そして広めのベッド。
どうやら書斎と寝室を一緒にしたような部屋だ。
「ここなら大丈夫か?」
部屋の明かりではなくベッドの近くにあるライトをつけ、クロスは治療器具をベッドの上に並べる。
- 776 :ランジュ:2009/12/07(月) 01:06:36 ID:7jE6yumoO
- >>775
ライトの光がベッドに腰掛ける少女の顔を濡らす。
二人きりの空間、顔が熱い、何故だ? 心拍数の上昇が分かる、心音が耳障りだ。
「あ…………」
漸く出たのは何とも頼りない声。
軽く咳ばらいをし、呼吸を整えると。
「これはあくまでも治療の為だ……変な気を起こすなよ……?」
誰に言っているのだろうか、と疑問に思いつつ襤褸に手を掛ける。あ、と何かに気付いたらしくクロスの方を見て
「その……なんだ……向こう……向いていてくれないか?」
- 777 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 01:10:04 ID:HnkBBDEo0
- >>776
「……こういう場で、そういうことを言うな。
逆に意識してしまうだろうが」
ポリポリと頬を掻きつつ、後ろを向く。
「これでいいか?
早くその傷を塞ぎたいんだが。
化膿が怖くてな」
そう、あくまでも治療なのだ。 と、確認するように呟く。
- 778 :ランジュ:2009/12/07(月) 01:17:10 ID:7jE6yumoO
- >>777
「す、すまない……」
クロスが此方に背を向けた事を確認すると、彼女は身に纏う襤褸を脱ぎ始める。
やや薄暗い部屋に衣擦れ音がだけが聞こえる。1分、2分と其れは続いた。
そして
「…………良い…ぞ?」
ぎこちない声音でそう告げられた。
- 779 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 01:19:33 ID:HnkBBDEo0
- >>778
「ん、俺も準備が終わったところだ」
針を通した糸、そしてガーゼを持ち、ランジュの方へと振り向く。
「傷跡になるかもしれんが、縫ってもいいか?
やはり、それが一番だと思う」
そんなことを、言いながら。
- 780 :ランジュ:2009/12/07(月) 01:40:08 ID:7jE6yumoO
- >>779
「構わない……何故なら――――」
振り返ったクロスの眼には鮮明に映るだろう
「こんな身体なのだからな……」
傷跡だらけの彼女の身体が。今回負った肩口から腹部にかけて走る裂傷など、まるで気にならないくらいの夥しい手術の痕。そして胸元を隠す純白の腕。其れは後から身体に繋いだのだろう。痛々しい肩の接合部からは人間らしい肌色になっている。赤黒い左腕は男性の様に筋骨隆々としており、身体とバランスが取れていない。
首にも縫合の痕が見え、つまり彼女は一度頭部と身体が――――
腿からは先も人間の物ではなく、種類は分からないが獣に似た、毛に覆われた脚となっていた。
形容しようのない傷だらけの身体。悔しそうに、悲しそうに彼女は行き所に困った視線を部屋の床に向けていた。
- 781 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 01:50:05 ID:HnkBBDEo0
- >>780
「うわ、こりゃハードだね」
クロスは正直に感想を口にする。
普通に驚き、そして、
「んじゃ、縫合すっか」
普通に治療を始めた。
「すまん、麻酔の類が無くてな。痛いぞ」
ガーゼで傷口を消毒し、黙々と縫ってゆく。
「…………」
気遣うことなんて苦手だし嫌いである。
感情を隠すのも無視するのもできない。
でも、その時ばかりは、素直になれなかった。
「…………」
クロスはランジュがどんな思いをしたのか、何も知らない。
だから、何も言えない。
慰めの言葉なと役にも立たないことは分かっている。
自分が気にかけられるようなことは一つも無いのだ。
わかっている。わかってはいる、が。
「…………」
抑えきれなかった。
悔しかった。
彼女の屈辱を癒せぬ自分が。こうして相手を辱めなければ治療できない自分が。
そして、それでも、
こうやって涙を流してしまう、軽薄な自分が悔しかった。
自分は何も知らないくせに。何を泣いているのだろうか、この自分は。
そういった悔しさが、なんとも言えない思いが漏れ出す。
「……終わったぜ」
そしてまた一つ、傷跡が彼女に刻まれた。
- 782 :ランジュ:2009/12/07(月) 02:06:35 ID:7jE6yumoO
- >>781
「…………」
縫合の間彼女は一言も発しなかった。消毒による痛みが全身を駆け抜けようとも、針が肌を貫こうとも、裸体を見られようとも、そしてクロスの手が自分の身体に――――手術痕だらけの自分の身体に触れても口を開く事はなく、目を閉じて事が終わるのを静かに待っていた。
恥じていた――――女の身体とは到底掛け離れた無惨な此の身体を。故に彼女は其れを隠す為に色褪せた襤褸を常に身に纏い日々を過ごしてきた。
誰にも見せたくなどなかった。だが、今は其の身体が見られている。ましてやクロスに――――特別な者に。
様々な感情が彼女の中で混ざり合い、激しく渦を巻いていた。
分からない、泣くべきなのか、怒るべきなのか。
そして彼女の瞳に映ったのは新しく増えた傷痕、クロスの涙。
彼女は
「…………ありがとう、クロス」
笑う事を選んだ。
- 783 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 02:13:55 ID:HnkBBDEo0
- >>782
「ん……そりゃどうも」
まるで何事も無かったかのように立ち上がり、箪笥の引き出しを開ける。
「服が血で汚れちまっただろ。
しばらくはこれ着てな」
渡されたのは大きめのシャツとパーカー。
ランジュにはぶかぶかだろう。
「孤児院には連絡いれとくから、今日はここで休め。
あと、これ」
二つの飲み薬を渡す。
一つのラベルには「化膿止め」、もう一つには「熱止め」と書いてある。
「大きな傷が出来た後は熱が出る。
すぐに動けるようになりたかったら、頑張って飲むことだな。
その薬、吐き捨てたくなるくらいゲロマズだが」
- 784 :ランジュ:2009/12/07(月) 02:26:13 ID:7jE6yumoO
- >>783
「…………すまない、恩に着る」
断ろうと頭では考えたものの、口を衝いて出た言葉は其れとは真逆のもの。だが訂正しようとは全く思わなかった。
受け取った衣服にも反射的に腕を通す。これは矢張り(色々な意味で)裸体を晒すのが恥ずかしいと思ったからであろう。
「…………」
ぶかぶかだ。明らかにぶかぶかだ。身長差の有りすぎるクロスの服は腿まで隠し、最早ワンピースの様な役目を果たしていた。袖にいたっては腕など出る筈もなく、支えのない袖の先端部はだらりと垂れ下がっていた。
そんな状態で薬をぎこちなく受け取ると、彼女は再びベッドに腰を下ろす。
「一から十まで申し訳ない……私が未熟なばっかりに迷惑を掛けてしまったな……」
しゅん、と落ち込むぶかぶか服の少女。威厳やらが無いのは明らかに服のせいだろう。
- 785 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 02:36:37 ID:HnkBBDEo0
- >>784
「うっせー。自虐ネタなんざお腹一杯だぜ。
いいからもう寝ちまえ。
それに、こうやって恩売っておけば、いざという時にお前に頼ることができるしな」
キシシと顔を崩して笑う。
「と、これで体拭いて寝とけ。
そのベッド、使っていいから」
渡したのはお湯で絞ったタオルだ。
風呂は流石に、いま傷を縫合したばかりなので危ない。
「んじゃ、俺も寝るか」
部屋にあったソファーの上に横になる。
- 786 :ランジュ:2009/12/07(月) 02:51:59 ID:7jE6yumoO
- >>785
「ばっ……莫迦者ぉっ!」
クロスの言葉を聞き、顔を紅潮させ、片手を振りかざして彼女は声を張り上げる。
「…………ばかもの」
そして湯気の立つタオルを見詰めながらぽつり。顔を温かい其れに埋め、顔全体で其の温度を感じる。だが彼女は思った
(クロスの方が……)
我ながら馬鹿な考えだと自嘲しつつ全身を隈なく拭いていく。軅て冷たくなったタオルを机に置くと、ベッド横たわった。
だが、寒い。布団を首まで掛けているにも関わらず身体が一向に温まらないのだ。
「………………」
沈黙、思考。
「なぁクロス…………寒く……ないか?」
- 787 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 02:57:01 ID:HnkBBDEo0
- >>786
「……寒くはないが、暖かくもない。
でも眠れないことも無いが……どうした?」
ソファーで横になったまま顔を横に向けてランジュを見る。
「寒いか?」
- 788 :ランジュ:2009/12/07(月) 03:01:15 ID:7jE6yumoO
- >>787
小さく膨らんだ布団。小柄な少女はクロスに背を向けて寝ていた。
「べ、別に寒いだなんて思ってはいないぞ……
ただ……」
「べ……ベッドがな、広くて……その……落ち着かないだけだ……」
- 789 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 03:08:33 ID:HnkBBDEo0
- >>788
「どっちだよ」
思わずツッコミを入れる。
入れつつも立ち上がり、ジト目でランジュのいるベッドを眺めた。
「なるほど。
広くて落ち着かない、ね。
なるほどなるほど。そりゃ……うん、仕方ないな」
のそりと立ち、ベッドへ向かう。
「それはもう不可抗力だな。
不可抗力に従って、ご一緒させて貰おうか」
そっと布団をめくり、ランジュの隣へ。
「ま、ここの方がいろいろ都合がいいからな。
容態が変わったら、すぐに俺を起こせ、いいな」
- 790 :ランジュ:2009/12/07(月) 03:19:21 ID:7jE6yumoO
- >>789
布団がめくられる感覚、クロスが横たわりベッドが揺れる感触。
其の度に心臓が口から飛び出そうになった。
(私もすっかり牙を抜かれたものだな……)
ふ、と自然に笑みが零れる。世界の再構築を目論んでいた昔とは違い、今の自分は唯の乙女だ。
だが、それで良い。それで良いのだ。
「ふん、莫迦にするな。子どもではあるまいし……
では、私は寝るぞ。今日は世話になった、ありがとう」
- 791 :銃寺森クロス ◆CROSS/.AzE:2009/12/07(月) 03:28:43 ID:HnkBBDEo0
- >>790
「ああ、わかってるさ」
なるべく無心を心がけながら、ただベッドに横になる。
「おう、今日のは貸しだかんな。
機会が来たとき、思いっきり頼ってやんぜ。
……今日はゆっくり休め」
そしてクロスは、目を閉じた。
ゆっくりと、彼女を暖めながら。
- 792 :ランジュ:2009/12/07(月) 03:43:05 ID:7jE6yumoO
- >>791
クロスが瞳を閉じてから数刻が経った後、彼女は漸く寝返りをうった。
「…………本当に私はお前に救われてばかりだ、クロス」
そう、“あの日”から。
クロスの拳が、彼女を変えた、否、救われたのだ。
「ありがとう、という言葉だけでは到底足りないな……ふふ、歯痒いよ
……ならば私は君の力になる……約束しよう」
聞いていようがいまいが構わない。クロスの穏やかな寝顔に語りかける。
「ふふ…………温かいな……」
呟いて目を閉じて寝息をたて始めた。
――――クロスの身体に抱き着きながら。
- 793 :ランジュ:2009/12/08(火) 20:12:21 ID:7jE6yumoO
- 【AGCafe クロスの部屋】
気が付けば二日も世話になってしまった。寝起きのぼんやりとした頭でそんな事を考えながら二種類の飲み薬を飲み込む。
「う…………」
苦い。確かに吐き捨てたくなるような味だ。コップの水を喉に流し込むとベッドに身体を投げ出す。
其の時だった。ふわり、と綿の様な物が部屋に進入、ランジュの顔の付近を飛び回る。
「…………“ダンデ・ライオン”か」
其の物体に驚く素振りすら見せず、呟いたのは花の名前。
「ダン……心配するな、もうじき帰る
少しやらねばならない事が有ってな……すまないが、もう少し子供達の面倒を頼む」
彼女が言葉を紡ぎ終わるや否や、綿の様な物は音も無く飛散した。
其の光景を見届けると、彼女は表情を綻ばせる。
「ふ、あいつも心配性だな
……さて、始めるか」
薄暗い部屋に、紫色の暖かい小さな光が灯った。
- 794 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 21:54:20 ID:SJhJK2lw0
- 「……」
……
【住宅街の何もないただの行き止まり。いつはその先には道があって】
【漆黒の茨と蔓に塞がれた通路の先にある黒い屋敷】
【外観、雰囲気。全てがガラリと変わり薄暗い雰囲気に包まれた洋館の屋敷が見える】
【洋館の周囲には色とりどり、多種多様な花も咲いていて】
【ただ、それを遮る茨と蔓が通路へとのびその先へは進めそうになかった】
「……」
……
【四階の一番奥。背の高い女性と少女、共に窓からどこかを眺めていた】
- 795 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 22:03:04 ID:.6prKP66O
- >>794
【真っ黒な屋敷……そこに向かう道を白い影が進んでいく】
「痛っ!トゲが痛い!」
【だらしない声を出しながら白い服の男は屋敷を見上げる……大切な人の大切な場所……】
「いい子にしてるかな〜!」
【男はワクワクしながら屋敷に歩み寄っていく】
- 796 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 22:07:04 ID:SJhJK2lw0
- >>795
【いろいろ飛ばして四階……】
【一番奥の部屋のドアが開いている】
【中では明かりがついている様で影の形から中に二人ほど、居るようだ】
- 797 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 22:15:11 ID:.6prKP66O
- >>796
「まさか飛ばされるとは……まさに魔法の館だね!」
【飛ばされた=ワープが楽しかったようです】
コンコン
【扉が開いていたが、控えめにノックをしてから部屋に入る】
「さぁ、設置しようか?ツィー?他にも誰かいるのかい?」
【のんびりと部屋を見回し、尋ねる】
- 798 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 22:18:54 ID:SJhJK2lw0
- >>797
むぅぅ……
「こんにち…は……上、弦」
【そこにはツィーの頬を伸ばしたり戻したりして遊んでいる黒いドレスの女の姿が】
【先日、買った家具は部屋の前の廊下に並べてあった】
- 799 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 22:23:39 ID:.6prKP66O
- >>798
「……」
【二人がじゃれている、そんな光景……幸せな光景……上弦はほんわかした表情で、しばらく二人を眺めていたが】
「はっ!?……あぁ、こんにちは、ゼオラ……ツィーもね?」
【二人に近付き、挨拶を交わす……ツィーにはいつものキャンディを渡し、頭を撫でる……】
「さて、早速だけど……廊下にある家具を運ぶけど……いいかな?」
- 800 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 22:31:18 ID:SJhJK2lw0
- >>799
……
【嬉しそうにキャンディを受け取り、直ぐに口に頬張る】
【そしてそれを微かに微笑んだ表情で見るゼオラ】
「了解……いま…行く」
【ツィーをベッドに降ろし、一足先に廊下へ】
- 801 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 22:35:10 ID:.6prKP66O
- >>800
【キャンディを頬張るツィーをずっと撫でていた】
「さて、やるかい?」
【コートを脱ぎ、そこら辺に放り投げる】
「さて、まずは何から運ぶんだい?」
- 802 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 22:41:45 ID:SJhJK2lw0
- >>801
……♪
【口をモゴモゴさせながら上弦を見る】
「ん……これとか、は……?」
【視線が向けられているのは白いタンス】
- 803 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 22:46:35 ID:.6prKP66O
- >>802
「ツィーは可愛いね……ゼオラもそう思うだろ?」
【腕を回して準備運動をしながら尋ねる】
「よし、タンスからだね……さて……じゃあ、そっちを持ってくれるかい?……すまないね、か弱い君に仕事を手伝わせて……じゃ、せーのっ!」
【掛け声と共にタンスを持ち上げる】
- 804 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 22:53:07 ID:SJhJK2lw0
- >>803
「え? ……どう…かな……ぁ」
【昔の自分が可愛いか、と聞かれ若干困っている様子】
【上弦の掛け声に合わせて反対側のタンスが持ち上がる】
【が、その数秒後】
「重く……ない?」
【タンスの陰からひょっこりと、上弦に近寄ってきて】
【ちなみにタンスは持ちあがったまま】
- 805 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 22:58:32 ID:.6prKP66O
- >>804
「あぁ……そうだった……昔の君だったね……でも、安心しなさい……今の君も美しいからね……それなら、もう……いい人は見つかったかな?」
【それは、上弦が気になっている所……】
「おっと!?ツィー?大丈夫だよ?……危ないから下がっていてくれるかな?」
【ツィーに怪我をさせたくないから、上弦は少し焦り気味に言うのだ】
- 806 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 23:10:25 ID:SJhJK2lw0
- >>805
「ありがと……上…弦。どう…だろ……、解らない……」
【また少し、ほほ笑んで】
……?
【ベッドの上から様子を眺めている】
//括弧つきがゼオラのセリフ、無いのがツィーのセリフです!
//解り難くてごめんなさい!
- 807 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 23:16:07 ID:.6prKP66O
- //つまり……タンスを持っていたら、ゼオラが手を放してこちらに……やべぇ!?
>>806
「誰にも……取られたくない……それは、私のわがままなんだろうな……」
【上弦はつぶやく、ゼオラに聞こえたのかはわからない……】
「……ゼオラ?なぜここに?」
【ゼオラが上弦に近づいてきたって事は……現在上弦は一人でタンスを……?】
「ぬぉぉぉ!?危ない危ない危ない!?」
【急いで部屋に入り、タンスを設置する……まさにギリギリの戦い!】
「ふぅ……ゼオラ……何をしているんだい?」
【笑いながら……優しく怒るようにゼオラに問う】
- 808 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 23:23:37 ID:SJhJK2lw0
- >>807
「……」
【聞こえていたか、そうでないか】
【変化の無い表情と行動からは読み取れなかった】
「ごめ…なさ……心配、で……」
【後ろに下がりながら、何度も頭を下げる】
- 809 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 23:30:56 ID:.6prKP66O
- >>808
「……」
【変化の無いゼオラを見て、上弦は儚く笑った……】
「ゼオラ?謝らなくていいよ、心配してくれて有難う……」
【ゼオラに近付き、頭を撫でる……そしてすぐにお姫様だっこ……そしてベッドのツィーの隣に運ぶ】
「よし、ゼオラ、ツィー……応援してくれ……私が全て運んでやろう……」
【そう言った上弦の服は既に体に密着した服……誰得スタイルであった】
「よし……いくぞ!次はテーブルだ!!」
【説明しよう、誰得スタイルは上弦が本気になった時に発動する!でも、タンス以外に本気を出すほどの重さの家具は少ないのだ!】
- 810 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 23:36:44 ID:SJhJK2lw0
- >>809
「……」
【頭を撫でられてからベッドに運ばれるまで】
【人と接する事に慣れていない彼女は対応する間もなく終わってしまった】
「がん…ばれ……!」
【ツィーを膝に乗せ、二人で上弦の応援をする】
【一応、手伝えるのだが言わない事にしておいたようだ】
- 811 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 23:40:10 ID:.6prKP66O
- >>810
「ぬぉぉぉ!!テーブル!、椅子!クローゼット!」
【次々と運んでいき、上弦は自分的に一番いい場所を選んで設置していく……】
「……これで終わりかな?」
【大した数は買っていないので、案外すぐに終わったようだ……】
- 812 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 23:44:57 ID:SJhJK2lw0
- >>811
「お疲れ、様……」
【ツィーを抱えたまま近づいて、声を掛ける】
……ぉ…?
【自分の部屋に、家具が置かれているという状況が良く解って無い様子】
- 813 :どろぼー:2009/12/08(火) 23:48:09 ID:Jhlo6zSQO
- すべてを超越して入ってきた。
「はっはっは、貰っていくよー」
正体はいっぱしの泥棒だった。
家具など盗めるのか。いやそれを可能とする四次元ポケットを持っている。
ダメだこいつはやくなんとかしないと……損失額は増え続けてしまう!
- 814 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 23:48:35 ID:.6prKP66O
- >>812
「はぁ……はぁ……あぁ……有難う、お疲れさま……」
【ゼオラに礼を言って、ツィーを見る】
「さぁ、ツィー?新しい家具だぞ!」
【椅子やら色々揃ったその部屋は、少しは明るくなっただろうか?】
- 815 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/08(火) 23:51:00 ID:.6prKP66O
- >>813
「そ、その発想は無かった!?」
【急いで泥棒に向かって走りより】
「泥棒退散!食らえ上弦パンチ!」
- 816 :ツェツィーリエ:2009/12/08(火) 23:55:17 ID:SJhJK2lw0
- >>813
【次元空間時間軸+魔力支配。この全てを超越してしまうとは泥棒恐ろしい……】
【しかし、この家の中で捕るものと言ったら新品の家具のみ……】
>>814
かぁ……ぐ…?
【今一、というか全く分かって無いようで】
- 817 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 00:01:12 ID:.6prKP66O
- >>816
「はぁ……この前買ったじゃないか……忘れちゃったかい?」
【苦笑いを浮かべてツィーに向き直り】
「君が選んだ白い家具だよ……私と同じ色だね!!」
【偶然とは恐ろしい、上弦も白い、家具も白かった】
- 818 :どろぼー:2009/12/09(水) 00:01:27 ID:Jhlo6zSQO
- >>815
「そんなへなちょこパンチあたるかよビベルチ」
天井に頭がゴン床に叩き落とされベキ反動でさらに壁にぶつかりバキン。
「ぎゃああ骨いっちまったしつーか家具がんじょうだなおい」
手から離れた四次元ポケットは続けて家具だけを吸っている。
どうやら自動で識別しなかに収めているらしい。
ボタンを切り替えなければ部屋の家具は吸われてしまうぞう。
>>816
「ふっふー、恵まれない子供たちに与えるのだよ」
ねずみ小僧じゃあるまいし。
「あと壁とかいいよね壁木材とか石造でも人の暖かさに違いはない」
壁を盗むという大胆な発想。
- 819 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 00:09:33 ID:SJhJK2lw0
- >>817
むぅ……?
【先日のアレ、ツィーにとっては遊びに行く感覚だったのであり】
【意味が伝わったのかそうでないのかは解らないが笑顔を向けて】
>>818
「……」
【ゼオラの眼隠し布が僅かにはためき】
――!!
【焼けるような危なげな音と共に瞳のあたりから淡い赤色の光線が飛ぶ!】
- 820 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 00:16:06 ID:.6prKP66O
- >>818
「なにぃ!?効かないだって!?私の最終奥義が……って一人でダメージ受けてる!?えぇい!それをやめるんだ!」
【スイッチを切り替えようと試みる】
>>819
「……はぁ……まったく……可愛いから許す!!」
【結局これだった……】
「まぁまぁ、まずは泥棒をなんとかしなければな……」
- 821 :どろぼー:2009/12/09(水) 00:23:15 ID:Jhlo6zSQO
- >>819
「光線ゲットオオ」
光の線を指の先で挟む、あろうことかそれが物体であるかのように扱い始めた。
「『エーテルの振動』を収めたぞーこれもある場所で売れる売れる」
ジャケットにたくさんついたポケットの中のひとつにそれを入れる。
彼に盗めないものはない……てかすべてを盗む。なんでも盗む。
>>820
「あ」
スイッチの切り替えを見ていた。
IN→OFF→OUT
インは先程のモード。オフはもちろん電源のはいっていないモード。
アウト――なんと四次元ポケットは大量の家具を吐き出しながら部屋内を飛び回り、窓の外へ飛んでいく。
「うわああああれは豪邸に入ったとき手に入れた大理石の柱あれは北斎が描いたとされる絵そしてその他もろもろを吐き出しながら宙をいくううう」
泥棒は一目散に窓の外へと飛び出していった。
なおこの家の家具はきちんと取り戻すことができた……また元の場所におかなければならないが。
- 822 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 00:29:54 ID:SJhJK2lw0
- >>820
……♪
【無邪気な笑いを続けたままで】
>>821
「……!!」
【光線を取られた事に驚きを感じつつ見送って】
【眼隠し布は完全に焼けて灰になった……】
- 823 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 00:37:06 ID:.6prKP66O
- >>821
「えぇぇ……あの人……本当に凄い物ばかり盗んでいるんだな……」
【そんな様子を見ながら安堵のため息を吐くが……部屋の惨状……】
「あぁ……」
【上弦は額に手を当てて大きくため息を吐いた】
>>822
「すまない……また並べ直しだ……」
【ツィーの笑顔を申し訳無さそうに見て、謝る】
「ゼオラ、手伝って……と言おうと思ったが……目隠しが無くなってしまったね……辛いだろ?休んでていいよ……」
【男は再び気合いを入れ、設置のし直しに励むのだった】
- 824 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 00:40:23 ID:SJhJK2lw0
- >>823
「大丈夫……」
【ツィーをベッドに置き、両目に手を当てて光を遮断しているよう】
- 825 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 00:43:31 ID:.6prKP66O
- >>824
「あぁ……もう、ほら……これで……なんとか」
【こんな時に便利な元素調合を使い、布を作り出した】
「これで、隠せたりしないかい?」
【布を渡しながらゼオラの顔を覗き込む】
- 826 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 00:49:20 ID:SJhJK2lw0
- >>825
「……ありがと、う」
【布を受け取る時、目を苦しそうに】
「もう、平気……」
【布を装着、顔を上弦に向けて】
- 827 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 00:56:51 ID:.6prKP66O
- >>826
「すまないね……即席で作った目隠しで……いつか君には目からビームを撃っても大丈夫な便利目隠しを作ってあげたいね……」
【笑いながらゼオラにそう言って】
「じゃあ……手伝ってくれるかい?眼が辛いなら大丈夫だよ?」
【そんな事を言いながら、上弦はテーブルと椅子を直していく】
- 828 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 01:00:26 ID:SJhJK2lw0
- >>827
「大丈夫……」
【両手を離し。もう心配はいらないようだ】
「私……・も、手伝う……」
【すると家具の影から手が伸びて、次々と並べて行く】
- 829 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 01:03:13 ID:.6prKP66O
- >>828
「そうだ……今度、プレゼントするよ……ゼオラ」
【椅子を並べながらそう言って振り向くと……影が家具を並べていた】
「え?何それ凄い便利だね?」
【先程の苦労はなんだったのかと、トホホな上弦であった】
「よし、またタンスだ……そっちを持ってくれるかい?」
- 830 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 01:07:41 ID:SJhJK2lw0
- >>829
「……本当?」
【若干嬉しげに】
「タンス……はい、どう…ぞ」
【先程と同じように、影が反対側を持つ】
- 831 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 01:12:34 ID:.6prKP66O
- >>830
「……あぁ……付けてくれたら嬉しいな……」
【まだ渡した訳じゃない……でも、上弦なら必ず渡すだろう……】
「そうか……さっきは影が持っていたから上手く運べたのか……すまないな、ゼオラ、手伝ってくれてたのに……怒ってしまって……」
【タンスを運びながらゼオラに謝る……ちなみに、タンスが運び終われば設置は完了である】
- 832 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 01:16:50 ID:SJhJK2lw0
- >>831
「うん……使う」
【大きく、一度頷いて】
「良い…よ、気に、しない……で」
【今度は首を横に振り、影を操る】
【これで設置は完了……】
……♪
【綺麗になった自分の部屋を見直し、やはり嬉しいようだ】
- 833 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 01:22:19 ID:.6prKP66O
- >>832
「有難う……必ずプレゼントするよ……」
【心の中で上弦はガッツポーズを取る……ゼオラが楽しみにしてくれる事と、クリスマスプレゼントが決まった事でだ】
「有難う、ゼオラはいつになっても優しいな……」
【家具を設置し終わって、上弦は再びゼオラに礼を言う】
「ほら、ツィー……綺麗だろ?ここは君の部屋だ、だから家具も君の……好きに使っていいんだよ?」
【ツィーに近寄って笑いかける……ちなみに、ツィーに対してのプレゼントも決まっていた……】
- 834 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 01:27:43 ID:SJhJK2lw0
- >>833
きれぃ……ばぅ!
【嬉しそうに、イスに座って】
「……、ありがと……、嬉…しい」
【また、ゼオラの……上弦に対しても、決まった事だった……】
- 835 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 01:35:52 ID:.6prKP66O
- >>834
「お姫様?座り心地はどうですか?」
【上弦はツィーが座る椅子の後ろで囁く……そして、その後にゼオラを見つめる……ゼオラとの会話が、プレゼントの会話が……ツィーの喜びが嬉しくて、自然と表情が緩む】
「……さぁ、ゼオラも座って……」
【ゼオラにも座るように促す……優しい時間……三人を包む空間……屋敷の中……この部屋だけが明るく、暖かな空気になったように感じた】
- 836 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 01:42:41 ID:SJhJK2lw0
- >>835
んー? うふふ……
【テーブルに手を置いて、窓の外に目を向ける】
【窓の外は相変わらず、暗い……】
「……」
【少し、考えたようだが不備を横に振り】
「ごめ…ん、探しに……行きた…い……」
「また、今度……、ここで…お願い、でき…る?」
- 837 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 01:51:10 ID:.6prKP66O
- >>836
「笑ってないで何か言いなよ、このこのぉ〜」
【楽しそうにツィーの頬をプニプニする、でも、上弦も同じく外を見た】
「例の捜し物かい……?……私も協力したいが、君は一人で探したいんだよね?……ほら、暖かくして行きなさい……大丈夫だよ、また今度……ここでね?」
【ゼオラにコートをかけ、願いを申し受けた】
- 838 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 01:57:02 ID:7hcwnxwgO
- >>837
じょーげん? ありがと
【少女の笑顔は明るく】
【しかし、外の景色は暗く蔓が生い茂っていた……】
「う……ん、よろし…く」
【そう言うと、闇に溶けるように消えていった】
- 839 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 02:04:53 ID:.6prKP66O
- >>838
「あぁ……こちらこそね?」
【闇に溶けるゼオラを見送り、上弦は手を振る……捜し物が見つかる事を願って】
「さっきから外を見てるけど……何かあるのかい?」
【ツィーの明るい笑顔、でも……上弦には、暗い蔓の生い茂る外の景色も、その笑顔だけで明るく見えた】
「さて、ツィー……寝るかい?今日は家具を設置したご褒美として一緒に寝てもらうからね?」
【窓の外を見ながら、上弦は言った】
- 840 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 07:32:37 ID:7hcwnxwgO
- >>839
あむぅ……
【窓の向こうに広がる景色】
【首をかしげてそれを見ていた】
……ねるう?
【上弦の手を引き、ベッドまで歩いて】
- 841 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 07:47:13 ID:.6prKP66O
- >>840
【外の景色は気になった……しかし、少女が何かの変化を感じたのか……それはわからない……上弦には話してくれるのを待つしかなかった……】
「よし、寝よう寝よう!」
【ツィーを抱き上げ、ベッドに寝かせて……上弦もその隣へ……ちなみに、結構距離が近かった】
「じゃあ、お休み……ツィー……」
【ツィーの頭を撫でながら、上弦はそう囁いた】
- 842 :ツェツィーリエ:2009/12/09(水) 21:53:03 ID:7hcwnxwgO
- >>841
ん……じょぉげん……
【近さを気にする事もなく、目を閉じる】
【直ぐに小さな寝息が聞こえ始めた……】
- 843 :上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/12/09(水) 23:52:53 ID:.6prKP66O
- //申し訳ない、気付きませんで……
//でも、これで終わりです!
>>842
「よしよし、私は隣だよ……お休み、ツィー……」
【よしよし、と頭を撫でながらツィーの寝顔を見て笑う】
「……」
【その夜……上弦はとてもいい夢を見たそうな……】
- 844 :酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/12/10(木) 15:43:28 ID:giOZn36M0
- ……クリスマスを前に…貯金か……
でも、そろそろ……断酒キッツぅー…!!!
【裏通りをずるずると崩れたほふく前進で這いずり回る女】
【苦しそうに地面に丸くなってうめいた後、ぴたりと動きを止める】
- 845 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 15:02:43 ID:ZejfrKlM0
- 都市。
其の中心部からは大分外れた草原。
陽は未だ昇り、天で煌々と輝いていて。
照らされる土、草はそれに応えるように其の色を放ち。
「……」
其処に一人の男が居た。
何かを待つように、遠くに見える都市を見据えて。
- 846 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 15:15:05 ID:SJhJK2lw0
- >>845
【その上空。飛行少女は姿を見つけ】
【急降下】
【ほぼ直角に曲がり、派手な砂煙を巻き起こし着地】
見つけたぞ……
貴様のような人の成り損ないは粛正される運命なのだ!
【晴れた砂煙の中から真っ直ぐに指をさして】
- 847 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 15:23:34 ID:ZejfrKlM0
- >>846
「……来たな」
降下してきた其れ。
砂煙の中の彼女に向かい、呟いて。
「随分と酷い言われようだな。ったく……」
肩を竦め、軽く苦笑して。
- 848 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 15:29:32 ID:SJhJK2lw0
- >>847
フン、仕方の無いことだろう? 事実なのだからな
【大型ライフルを手に、後方へ飛び】
僕を捕まえるのだろ? なら、早くしろ
貴様の体が動かなくなる前になぁ!!
【まず一発。足を狙う】
- 849 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 15:34:43 ID:ZejfrKlM0
- >>848
「科学者が妄信だけで事を決め付けていいのか?」
剣を抜き去り、見せるのは挑発的な笑い。
「それとも。そんなに幽霊が怖いのか?」
「……言われなくても」
足に放たれた弾丸は寸前で剣によって弾かれて。
「そうするぜ!」
地を蹴り、レラの方へと真っ直ぐに突っ込む。
- 850 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 15:40:49 ID:SJhJK2lw0
- >>849
誰も幽霊が科学的に証明できれば恐れはしない
【さらに後方へ飛び、もう一発】
甘い、そんな単調な動きで何ができる!
【上空に飛び去り、睨むような視線を向ける】
- 851 : ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 15:47:29 ID:ZejfrKlM0
- >>850
「……ああ」
一歩、大きく踏み込み、その一発も弾き飛ばして。
「そうかも、なあっ!」
屈み、跳躍の瞬間、炎を噴出。
その勢いを持って、レラより速く高い上空へと飛翔して。
「でも、其の科学者が恐れてどうすんだ!」
剣を両手で握り、頭上に振り上げて。
落下と共に剣で機械を切り落とすようにレラへと向かう。
- 852 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 15:57:12 ID:SJhJK2lw0
- >>851
バカめ!
【即座に背中の剣を抜き、振る】
【見える剣の軌跡に飛び込んで】
科学で証明できないからこそ、恐れる!
【現れたのは背後上空。そこから突進蹴りを放つ】
- 853 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 16:02:17 ID:ZejfrKlM0
- >>852
「!?消えっ――」
落下の速度。
それに足して、突進蹴りの勢い。
この二つを一身で受けた男は、当然の如く地へと叩き落されて。
「あ……っつう……」
落ちた衝撃で砂煙が立ち込める中。
「恐れて……何もしねえ……ただ怖がるだけ、か……」
剣を立て、それに寄りかかるようにしながら立ち上がって。
- 854 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 16:10:05 ID:SJhJK2lw0
- >>853
これで終わりにするか、続けるか
【後を追うようにゆっくりと降りてきて】
僕だって恐れるだけじゃない。だからこうやって――潰す!!
【倒れたその体に銃を向け】
【戸惑いもためらいもなく引き金を引く】
- 855 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 16:14:10 ID:ZejfrKlM0
- >>854
「続けるに……決まってんだろ……!」
剣を構え直し、その切っ先をレラへと向けて。
向かう銃弾は、全て剣で叩き落して。
「コレで諦めるような半端な覚悟じゃねえんだよ……!」
- 856 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 16:21:00 ID:SJhJK2lw0
- >>855
貴様の覚悟と言うものが、僕にはよく解らんが
居る意味もないこの世界に残りたいと言うのなら、僕は! 認めん!!
【いつの間にか大型ライフルは消え失せ、手元にあるのは全長長めの大型銃】
【それをゆっくりと担ぎ、発射。鉄の球体が飛ぶ】
- 857 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 16:30:12 ID:ZejfrKlM0
- >>856
男が言う覚悟。
其れは己の選択で起きてしまった事を全て受け入れると言うもの。
そして。
受け入れ、正すために全てをかけると言う事。
「はっ……。その程度だっけか……?レラ……お前の力は!!」
宙で振るった剣に、血が燃えるかのような紅い炎が纏われて。
その炎は徐々に広がり、其の空間を燃やし、喰らう。
其れが鉄の球体を超える大きさとなった時、炎は一瞬にして晴れて。
現れるのは、紅き剣。
迫り来るものを切り裂く、人一人が扱うには大きすぎる剣。
「――ッ」
其れを振りかぶり
「らあああああああああああああっ!!!」
振り下ろし、鉄の球体を両断する。
- 858 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 16:41:19 ID:SJhJK2lw0
- >>857
馬鹿だ、馬鹿だよ貴様は……
抵抗すると無駄死にするだけだって、何故解らない……
【鉄の球。それは明らかに大型ライフルの球とはサイズ、材質明らかに違い】
【鉄である理由は単に直撃した突起のダメージの高さ。だが、大きい理由は違う】
【大きくすることで、中に物を詰めることができるようになる】
――!!
【鉄の球は叩き斬られ、中に入っていた鉄粉が飛び散る。これこそがこの銃の真の狙い】
【鉄粉は煉の炎と混ざり合い、強大な爆発。粉塵爆発を巻き起こす!】
- 859 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 16:48:15 ID:ZejfrKlM0
- >>858
「ああ、だろうな……!」
捨ててしまえばこんな事にはならなかっただろう。
だが、それが出来ない。出来るはずもない。
「だけど……無駄なんかじゃねえ……!」
「なっ……」
切り裂いた鉄球。それから巻き起こる爆発。
防ぐ術も逃げる術も無く、ただそれに飲まれ、吹き飛ばされるのみ。
爆発により草原の一部分だけが焦土と化した其処。
吹き上がり、燃え上がり、視界を遮るのは砂に草。
其の中に吹き飛ばされた男の姿は、レラから見る事は出来ない。
- 860 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 16:56:40 ID:SJhJK2lw0
- >>859
【巻き起こる爆発の音に耳を塞ぎ】
【暫くして手を放す】
まさか、こうも簡単にいくとはな……笑うしか無い
【軽い笑みをこぼしながら砂煙が晴れていくのをみていた】
- 861 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 17:02:40 ID:ZejfrKlM0
- >>860
砂煙が立ち込める其の場所に、風が吹いて。
それがレラの視界を奪っていたものを持ち去り、流れて。
「……がはっ……」
吐血。血に赤い鮮血が染み込んで。
「効いたぜ……この野郎……」
片目は傷を負い、開くこともままならず。
それでも、男は倒れずに其処へ立っていた。
- 862 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 17:10:12 ID:SJhJK2lw0
- >>861
まだ立つか……何故、まだ立つか!
【攻撃の手を加えず、ただ叫ぶ】
- 863 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 17:19:48 ID:ZejfrKlM0
- >>862
「だから言ったろ……」
満身創痍。
そう言うには未だ少し早いか。
だが、立つのが厳しい状態であろう事には変わりない。
だが、それでも。男は立つ。
「半端な覚悟じゃないんだって……」
ただ、男は剣を構える。
それしか脳が無い馬鹿だから。
それでぶつかるしか無い男だから。
「てめえで起こした事だ……てめえでケリ付けなくてどうすんだよ……!!」
ただ、男は前へと進む。
それしか出来ない馬鹿だから。
それしか知らない男だから。
- 864 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 17:22:09 ID:SJhJK2lw0
- >>863
余程死にたいと見える……!!
【背後に一つ、2m
- 865 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 17:25:03 ID:SJhJK2lw0
- //……グスン
>>863
余程死にたいと見える……!!
【背後に一つ、2mを超える巨砲と】
【手元に二つ、両手にマシンガンを持って】
良いだろう……一度生き永らえた命、潰れるがいいわ!!
【巨砲を超える程に跳びあがり、陽九うから掃射】
- 866 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 17:31:48 ID:ZejfrKlM0
- >>865
「今更その程度……!」
剣を地に付きたて、銃弾を阻む壁にして、銃弾を防いで。
銃弾を全て防ぎきった後、手を上空のレラへ向け、炎の弾を放って。
「ちっ……このままじゃ……」
必要なのは、レラを捕まえること。
だが、このままでは何時までもそれをする事は出来ない。
//どんまいwwwww
- 867 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 17:38:09 ID:SJhJK2lw0
- >>866
ちぃっ!
【弾を全て打ち切り、空になったマシンガン本体を投げ付けて】
【本人は右手を炎の球へと向ける】
【手首に取り付けられた端末がシールドを展開し、防ぐ】
【先程転送された巨砲がチャージを始めているようだが……】
- 868 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 17:42:52 ID:ZejfrKlM0
- >>867
「……!」
今まで動きが無かった巨砲。
それが突然何かを始めて居るのには感づいて。
「次はこっちか……!」
地に突き立てた剣を抜き去り、跳躍。
頭上を越す程、切っ先が地に付く程に剣を振り上げて。
「舐めんなあああああああああっ!」
巨砲のど真ん中を真正面から狙い、剣を振り下ろして。
- 869 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 17:53:52 ID:SJhJK2lw0
- >>868
【砲身は文字通り分断、これで動くことは無いだろう】
【だが、煉が巨大な砲身へと攻撃を向けている間に】
クックック……
【今度は左腕、端末が粒子を噴射。それが固まり一つの剣となり】
後ろにも目を付けるんだ! 砲身がただの囮だと解るような広い目をな!
【急降下。剣を突き刺さんと背後から襲いかかる】
- 870 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 18:00:19 ID:ZejfrKlM0
- >>869
「……」
男は、驚きも何もしなかった。
ただ、その頭で考えていたのは。
「……捕まえりゃいいんだったよな?」
そのチャンスの事。
剣から手を離し、空中でクルリと、上。急降下するレラを見据えて。
無防備な状態。其処からただ、ほんの少しだけ身体を捻らせて。
「ぐっ……!!」
粒子の剣は脇腹を深く切り裂く。
当然の如く、傷口からは赤い血が滴り、苦痛の声を漏らす。
だが、レラが煉を切った其の瞬間。つまり、二人の距離が近くなる瞬間。
その瞬間、切られながらも空中で彼女へと手を伸ばす。
- 871 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 18:12:30 ID:SJhJK2lw0
- >>870
ほらっ……これで貴様も――ッ!?
【剣が刺さった瞬間、自分の過ちに気づく】
【だあ、既にどうする事も出来ず……】
- 872 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 18:54:23 ID:ZejfrKlM0
- >>871
「捕まえ……ったあ!」
伸ばした腕はレラの背中まで回って。
しっかりとその身体を抱き、押さえつける。
――まではよかった。
今、二人が居るのは空中。
そして、煉に空を飛ぶ術なんて無い。
「……あ」
故に。
「あああああああああああああ!!!」
落ちた。
「ぁぁあああああゲフッ!!」
背中から、二人分の体重がかかったまま、地面へと激突。
- 873 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 19:00:00 ID:SJhJK2lw0
- >>872
がふっ!?
【捕まっていたためどうする事も出来ず、ともに落下】
いったぁ……バカめ!!
【睨みながら、大声で叫ぶ程に】
- 874 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 19:04:15 ID:ZejfrKlM0
- >>873
「あー……悪い悪い……。もう必死でさ……」
片手をレラから離し、頭をかいて苦笑して。
「で……。だ」
煉の腕は、しっかりとレラを抱きかかえていて。
「コレで、信じて貰えたか?」
- 875 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 19:19:56 ID:SJhJK2lw0
- >>874
フン……ああ、これで良い
【何処か不満そうに声を漏らし】
- 876 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 19:22:54 ID:ZejfrKlM0
- >>875
「んじゃ、今日の勝負は俺の勝ちだな」
嬉しそうに笑い、レラに言って。
「……ああ、そだ。俺が生きてる証明の方法、もう一個あるって言ったろ」
- 877 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 19:27:43 ID:SJhJK2lw0
- >>876
……何だ? 言うってみろ
【不服そうな顔を向けて】
- 878 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 19:31:58 ID:ZejfrKlM0
- >>877
「暖けえだろ?」
レラの背中をポン、と叩いて。
「生きてる人間ってのはさ、こんなに暖けえんだよ」
「……ま、そんだけさ」
そう言って、男はヘラヘラと笑い出して。
- 879 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 19:38:09 ID:SJhJK2lw0
- >>878
暖かいな……いや、特に貴様は暑苦しい……
……ところで、いい加減離してくれ
【さっきから嫌そうな顔だったのはこのせいのようだ】
- 880 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 19:41:42 ID:ZejfrKlM0
- >>879
「うっせえ。馬鹿」
こつん、と軽くレラの頭を小突いて。
「……ああ、ちょっと待て。そういやずっと言うの忘れてたぜ」
そう言うとレラを抱きかかえていた体制から、抱きしめるような体制になって。
「お帰り。レラ」
静かに、男はそう言うのだった。
- 881 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 19:47:15 ID:SJhJK2lw0
- >>880
いたっ。バカは貴様だろうが
【煉の頬に手を伸ばし引っ張って】
離せと言っているのが解らないのか……ただいま
【頬を膨らませながらそう言って】
- 882 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 19:55:31 ID:ZejfrKlM0
- >>881
「……ひゃにすんらよ」
頬を引っ張られている手を掴み、払って。
「ああ、悪い悪い」
そう言って、離した手は。
「……えい」
膨らんでいる頬へと向かって、ツンツン。
- 883 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 20:05:21 ID:SJhJK2lw0
- >>882
貴様、面白いぞ?
【フフ、と笑って】
……きっ、貴様ぁ!!
もう許さんぞ貴様いい加減にしろこの僕が叩いて殴って潰してばら撒いてやるわぁ!!
【今のだけで怒りの限界点に達したようです】
- 884 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 20:09:15 ID:ZejfrKlM0
- >>883
「おおう……なんだ、まだまだ元気か……」
良かった、と軽く笑いながら呟いて。
煉から離れたレラは気付いただろうか。
男が、先ほどから右の横腹。レラに切られた場所を押さえているのを。
「元気ならよかった……。一個、頼みごとしていいか……?」
- 885 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 20:15:18 ID:SJhJK2lw0
- >>884
ええい! なんだ言ってみろ! どうやって死にたい!?
【などと言いつつも既に頭に銃を向けている】
【当然ながら煉の様子には気付いていない……】
- 886 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 20:21:05 ID:ZejfrKlM0
- >>885
「や、そうじゃなくてさ……」
見ると、顔の色がどんどん青ざめていた。
「……後。頼んだ」
そう、囁くように言った瞬間。
人形の糸が切れたように、その場に倒れこんで。
それだけなら、未だ良かった。
だが、傷口から大量の血が溢れるように流れる。
地が吸うよりも早く行われるそれは、どんどんと血溜まりを作っていた。
- 887 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 20:31:44 ID:SJhJK2lw0
- >>886
え……?
【銃を向けている人間が、倒れ】
おい、大丈……!? 血……か?
【煉に触れ、手の異常な感覚に思わず手をひき、見て】
どうすればいいんだ? 病院は……ダメか
とりあえず運ぶしか無い!
【機械竜を呼び出すと、煉を乗せて自身も乗り、何処かへと進んでいった】
- 888 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 20:35:00 ID:ZejfrKlM0
- >>887
何て事は無い。
ただ、戦って、怪我をした。それだけ。
一つ、間違いだったのは、傷が深すぎた。それだけ。
――と言うか、明らかにレラのせいなわけで。避けきらなかったコイツもコイツだけど。
- 889 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 21:06:11 ID:SJhJK2lw0
- >>888
ちぃ……。とりあえず、ここか!
【機械竜に乗って暫く。草原からも街の中心部からも離れた場所】
【そこに木製の小屋のような物があって】
とりあえず、寝かせておこう……よし
【煉を床に寝かせると、その場を離れていく】
- 890 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 21:17:47 ID:ZejfrKlM0
- >>889
「はあっ……はあっ……」
男はただ、為すすべも無く息を切らすのみ。
寝かせられたその床。
伝わってくるのは冷たさだけ。
「……」
見えるのは天井。それだけ。
少し血を流しすぎたか、景色がかすみ始めて。
- 891 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 21:23:46 ID:SJhJK2lw0
- >>890
っと……意外と重たいな……
【持ってきたのは救急箱の様だ】
【それを煉の隣に置き、自身も座って箱を開く】
えーっと……何をすればいいんだ?
【水無月煉。絶対絶命】
- 892 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 21:30:02 ID:ZejfrKlM0
- >>891
視界に入ってきたレラと救急箱。
其の二つを確認すると、残った力を振り絞って、と言った感じで依然として血が流れる傷口を叩く。
早く止血しないと、マジで死にます。
- 893 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 21:38:29 ID:SJhJK2lw0
- >>892
ああ、解ってる。僕に任せろ
【コイツに任せたら堪ったものじゃない】
【と、言う事でコイツ】
人工知能搭載済み人型機械(医療配務用(試作型))!!
【さすがレラ。ご都合主義万歳!】
【機械が救急箱を使い、的確な処理をしている】
- 894 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 21:46:14 ID:ZejfrKlM0
- >>893
20分後。
「……あー……」
必要な部分が包帯グルグル巻きにされた男が、寝転がっていた。
「流石にマジで死ぬかと思ったぜ……」
そんな事を呟き、安堵の溜息を付いて。
- 895 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 22:01:10 ID:SJhJK2lw0
- >>894
ふぅ……終わったようだな
【何故かバスタオル姿で奥から出てくる】
大丈夫かー?
【隣に座って煉の顔をのぞき込み、頬に手を当てる】
【手は若干濡れていて、暖かい。やはりお風呂に入っていたようだった】
- 896 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 22:08:05 ID:ZejfrKlM0
- >>895
「ん……」
寝転がったまま、頬に手を当てられた事でレラに気が付いたようで。
「……ああ、此処……お前の家だったのか……」
そんな事にも、やっと気付いたようで。
「ところで……。お前は人が死に掛けてる時に何ひとっ風呂浴びてんだコラ……」
- 897 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 22:13:00 ID:SJhJK2lw0
- >>896
仮のな。元は住める場所では無かったがな……
【恐らくレラが修復したのであろう。この部屋にも幾つかの継ぎ接ぎがある】
別にいいだろう?
貴様の血を流すためでもあるし、少し疲れたからな
【そう言ってソファーに偉そうに座る】
- 898 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 22:16:07 ID:ZejfrKlM0
- >>897
「ふーん……」
部屋の継ぎはぎを目で追い、漏らすように呟いて。
「……ま、俺は生きてるし。別にいいけどな……」
手を頭の後ろで組んで、そう言って。
「……全部お前の勘違いのせいだけど、一応、ありがとうな」
- 899 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 22:22:36 ID:SJhJK2lw0
- >>898
広さは意外な物だぞ?
【先程の機械は家の奥にしまわれたようで】
でも、貴様が死んだと放送された時は驚いて、凄く驚いて……
あの後貴様に会った時も凄く驚いた
けど、よく考えて貴様が幽霊じゃないことくらい気づいてたよ
【脚を組んで、天井を見上げて言う】
- 900 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 22:26:46 ID:ZejfrKlM0
- >>899
「おお、本当だ……」
今更、部屋を見渡して。
よくコレだけ作ったな、と一人感心して。
「まあ、驚かせただろうな……」
あはは、と苦笑して。
「……そうなのか?」
天井を見上げる少女の顔を見上げて。
- 901 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 22:30:11 ID:SJhJK2lw0
- >>900
奥の方にも部屋はある風呂も、調理場もな
……まあ、調理場は一切使われていないがな
【天井から視線を戻し、煉の顔を見て】
……だって、お前足あるじゃん
- 902 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 22:40:03 ID:ZejfrKlM0
- >>901
「……何だ。そういう事か……」
詰まらなそうに視線を天井に向けて。
「んじゃさ、何であんな事してきたんだ?」
先日。それに今日。いや、其の前からか。
あの行動の意味を問う。
- 903 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 22:51:38 ID:SJhJK2lw0
- >>902
お前が幽霊じゃないって気づいたのはごく最近でその前は幽霊だと思ってた
それは……何か、寂しかったからかな……
お前が死んだって聞いて、悲しくて寂しくて、だからお前が見えたのかと思った
途中からは……何か、退けなくなって……
説明しづらいんだよこのバカッ!!
【ダッシュで近づき、照れ隠しか頭を蹴る】
- 904 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 22:54:15 ID:ZejfrKlM0
- >>903
「お、デrごほぁッ!?」
蹴られた男は軽々と宙を飛び、転がって。
「あっだあ……てめえ何しやがんだこっちは怪我人だぞ!?」
吼える。寝転がったまま。
どうやら身体を起こす事は無理っぽい。
- 905 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 23:06:24 ID:SJhJK2lw0
- >>904
うぐっ……ふあぁ……
【こっちも床に転がって必死に足を押さえていた】
きっさまぁ、頭が…固いぞ……!
【涙目でそう訴えるバスタオル少女】
【頭が固いのはどちらかと言えばこっちである】
- 906 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 23:11:15 ID:ZejfrKlM0
- >>905
「んな事言ったって……。鍛えてるからか……?」
ずりずりと匍匐前進のような動きで元の位置まで戻ってきて。
「ま、何だ。そんな思いさせちまって、悪かったな」
ニコリと笑って、床に転がっていたレラの頭の手を伸ばす。
- 907 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 23:14:52 ID:SJhJK2lw0
- >>906
鍛えると頭が固くなるのか……?
【痛そうな表情で足を押さえたまま】
……悪いと思ってるなら態度で示せバカが
【果てしなく偉そうな人間であった】
- 908 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 23:18:38 ID:ZejfrKlM0
- >>907
「態度?んー……」
顎に手を当て、数秒考えた後。
「……あ、そだ」
ポン、と手を叩いて。
「寂しい思いさせたお詫び……か。寝るか?一緒に」
笑って、軽く手を広げて。
- 909 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 23:28:02 ID:SJhJK2lw0
- >>908
……こんのっ、バカが!!
【顔を真っ赤にして叫び、思いっきり頭をぶん殴る】
- 910 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 23:33:40 ID:ZejfrKlM0
- >>909
「あっだぁ!」
殴られた箇所を押さえて、じたばたとのた打ち回って。
「何だよ……嫌なら別にいいっての……」
はあ、と溜息を付いて。レラに背を向け、寝転がって。
- 911 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 23:48:44 ID:SJhJK2lw0
- >>910
……フン
【ちなみに右腕、機械の腕で殴ったので相当痛い……】
なんか……ごめん
【寄ってきて顔を覗き込む】
- 912 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/12(土) 23:52:39 ID:ZejfrKlM0
- >>911
「ん……。どした。謝るなんてお前らしくないな?」
殴られた部分はコブになってた。ギャグ漫画的な感じの。
覗き込まれ、視線を合わせて。
「まあ、流石に本気で言っちゃいないからさ、気にしなくていいぜ?……あ、お前が望むならやってやるけどさ」
ニコリと笑って、手をパタ付かせて。
- 913 :レラ=バニッシュ:2009/12/12(土) 23:59:36 ID:SJhJK2lw0
- >>912
僕らしくないとは心外だ……
【少々怒ったようで】
そ、そうか……
だが、貴様が望むのなら……やってやらんこともない……ぞ?
【視線を逸らすようにコブに目を向け、そう呟く】
- 914 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/13(日) 00:05:14 ID:ZejfrKlM0
- >>913
「お前が人に謝るなんて珍しいな、って思ってさ」
この男の中のレラ=何時も偉そうな少女。
「……ふーん」
ニヤリ、とほんの一瞬だけ笑って。
「んー……そうだなあ……」
軽く腕を組んで、悩む(ふり)
「……冬だし、な。一人よりは二人の方が暖かいと思うぜ?」
- 915 :レラ=バニッシュ:2009/12/13(日) 00:29:20 ID:SJhJK2lw0
- >914
心外だ……
【偉そうなだけでなく、意外とやさしい! ……多分】
確かに、な……この家に布団や毛布の類は一切ないし……
【毛布の類も、と言うより部屋には何もなかった】
- 916 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/13(日) 00:31:25 ID:ZejfrKlM0
- >>915
「だって……。……や、今日、少しイメージ変わったかな」
薄く、口元だけを微笑ませて。
「悪いな。お前は良い奴だぜ」
「……お前風邪引くぞ……」
その情報にはただ呆れるしかなくて。
「ま、それなら尚更だな」
- 917 :レラ=バニッシュ:2009/12/13(日) 00:43:50 ID:SJhJK2lw0
- >>916
……貴様には僕が悪い奴に見えていたのか
【その言葉が不快だったようで、頬を膨らませて睨む】
いや、何故か僕は風邪を引いたことは無いんだ。昔からな
そうだな……貴様も体調が悪いだろう? もう寝るか?
【傷口に目をやって】
- 918 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/13(日) 00:49:28 ID:ZejfrKlM0
- >>917
「悪い奴……ってか、偉そうな奴」
スッパリキッパリハッキリと言いやがった。
「ったく……そんな顔すんなって」
頬が膨らんだのなら、この男は突くのみ。
「ふーん……。羨ましいぜ……」
「ん。体調が悪いって事も無いけど……」
レラが見たのに釣られ、自分も自身の傷を見て。
「お前が寝るってんなら、寝るか。子供はとっくに寝る時間だしな?」
- 919 :レラ=バニッシュ:2009/12/13(日) 01:03:08 ID:SJhJK2lw0
- >>918
偉そうじゃない。僕は偉いんだっ!
……フン、治療などせず墓に埋めてやれば良かった
【相変わらず睨み、舌打ちも加え】
子ども扱いするな……次に言ったら傷口を叩くぞ
- 920 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/13(日) 01:13:05 ID:ZejfrKlM0
- >>919
「……や。どっちも勘弁」
苦笑を見せて、手を合わせて。
「んじゃ、俺は寝るぜー」
話を変えるかのように、早々に目を閉じて、寝てしまった。
ただ、一つ変なのは、左の腕を伸ばして寝ていること。
- 921 :レラ=バニッシュ:2009/12/13(日) 01:24:00 ID:SJhJK2lw0
- >>920
……なら、貴様が言わなければいい事だろう?
【手を合わせたのを見て、もう一度睨み】
ああ、おやすみ……
【直後、ゆっくりと寄ってきてその横に転がり】
【昼間の戦闘で疲れていたのか、すぐに寝息を立て始めた】
- 922 :水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/12/13(日) 01:26:02 ID:ZejfrKlM0
- 眠気でぼやけてくる頭の中。
思い浮かぶのは。
「……連絡してねえ……」
許せ。とか心の中で呟いていたそうな。
- 923 :名も無き異能都市住民:2009/12/13(日) 22:09:42 ID:ZejfrKlM0
- 一人の男が、都市の外れを歩いていた。その足取りはあまり軽いものとは言えず。
と言うか。
「……やっべ……コレ、どっちから帰れるんだ……?」
思いっきり道に迷ってるわけで。
「失礼」
そんな男の前に、一人の黒いスーツを着込んだ男が、いつの間にか現れた。
「四乃葉啓様……いえ、今は水無月煉様でしたか。ご本人で、間違いありませんか?」
「ん……?ああ、そうだぜ?……アンタ……誰だ?」
男の問いに黒尽くめの男は答えず。
「では……その命、頂きましょう」
怪しく笑って、懐から拳銃を取り出し、男へと向ける。
「……は?いやいや待て待て、状況が全く読めないぜ……?」
「その様な事は私には関係ありません……。貴方はただ私に殺されれば良いのです」
「……あ、そ……」
話を聞く耳は持っていそうにない、と心の中で思い、剣に手をかけた。
だが。
「……魔剣……。この世に存在してはいけない魔法の力……」
銃を持っている手とは逆の手を、男の剣へと向けると。
「……消えて貰いましょう」
パチン、と指を鳴らしたのと同時。
「……!?なっ……」
男の剣は、何時の間にか其の手元から消えていて。
「ちいっ……!」
タネは分からない。だが、このままではやられる。
両の手を目の前の黒ずくめの男へと向けて、炎を放出しようとする。
だが、それも。
「……発火能力。そう、聞いております」
「――忌まわしい異能の力なんて、全て消えてしまえ」
また、黒ずくめの男がパチンと指を鳴らすのと同時。
男が放出した炎は一瞬で消失してしまう。
「なん……だと……?」
バン、と火薬が弾ける音が響いた。
驚愕。それと同時に浮かぶのは、絶望か。
男の身体。胸の辺りを鉛の弾が貫いて、地を、雪を煌く赤へと変える液体が溢れる。
そのまま、静かにその場に横たわった男を黒尽くめの男は背負い上げて。
「……任務完了」
笑い、そう言った。
- 924 :名も無き異能都市住民:2009/12/13(日) 23:01:16 ID:ZejfrKlM0
- 「……コレでいいでしょう」
滴る血痕、それに加え地に放った弾丸さえも、跡形も残らないように始末。
その場は、人が撃たれたとは思えないような、何も無かったかのような光景に戻されて。
「……仲間の一人にも看取られず逝くと言うのはさぞ寂しい事でしょう……」
「ですが……知り合いになら、看取られながら逝く事が出来ますよ……」
ふふ、と小さく、怪しく男は笑って。
「それにしてもあの家の方達も方達だ……。少しも私を信用していない……」
最早動く素振りも見せなくなった赤い髪の男を肩に抱え、男は溜息を付いて。
「まあ……あの方達の元まで届ける……。それだけなら、まあ、良いでしょう……」
男は月夜を見上げ、高く高く笑い声を上げた。
この日。都市から、一人の男が姿を消した。
- 925 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 20:29:11 ID:rSRBD9/U0
- 【ロザリアの家】
「夕ご飯をつくろうかしらねぇ。」
・よういするもの
もやし しょうゆ
もやしをよく洗って水気を切ります
↓
油であげます
↓
醤油などで味を調えます
↓
(゜д゜)ウマー
- 926 :ミレイ:2009/12/15(火) 20:37:39 ID:Jhlo6zSQO
- >>925
(´・ω・`)
なんてことだろう。
この女性はお金持ちだと踏んでいたのに、なぜもやしを食べているのだろう。
ミレイはすこし、手癖が悪いのだが、これは取るものも取れない。
ちなみに、彼女は出られなくなっていた。おもに家の仕組みのせいで。
- 927 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 20:45:00 ID:rSRBD9/U0
- >>926
しかももやし単品である。
ひき肉と一緒だったり他の野菜と一緒でもないのである。
ひとことでいうと、ひもじい。
しかし、部屋の内装は
豪華な調度品でそろえられ、カーペットもふかふか。
これはいったい……
- 928 :ミレイ:2009/12/15(火) 20:51:52 ID:Jhlo6zSQO
- >>927
ぐう。ここで空腹の音が鳴った。
もやしに食欲がそそられているのではない。純粋にお腹が空いている。
しかし彼女は血だけしか飲めない。(実際は人の血も混じっているので単なる食わず嫌いなのだが)
ここで選択肢は二つある。ロザリアを襲うか、ロザリアに土下座である。
もちろん、後者を選択。
物陰から飛び出すと、ジャンピング土下座。そして事情を説明した。
- 929 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 20:58:53 ID:rSRBD9/U0
- >>928
いきなり物陰からジャンピング土下座で現れた
ミレイに驚き面食らうロザリアであったが、彼女の話を聞くにつれ
不機嫌そうに顔をひく付かせ始めた。
「…………まぁ、いいでしょう。
特に何も盗っていないようですし貴方の処分は、
保留、というところにしておきます。」
はぁ、とため息をつきながら、
自分の食べていたもやしの皿を差し出して。
「生憎、血は今切らせていて我が家にはありませんの。」
× 切らせていてない
○ 高くてほとんど買えない
- 930 :ミレイ:2009/12/15(火) 21:04:23 ID:Jhlo6zSQO
- 背と腹はチェンジできない。
食わず嫌いミレイは、生まれて初めてミレイは、血以外の食物を口に運ぶ。
まして、虫のような野菜、容易に噛み切れない。
しかし格闘しているうちに、こうなった。
(・ω・)シャキシャキ
んまい。
と言う。
- 931 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 21:10:53 ID:rSRBD9/U0
- >>930
「ふふ、どんな物も腕次第でおいしくなるものですわ。」
テーブルに肘をつけて暇そうに
ミレイを眺めるロザリアであったが無邪気にもやしを食べる
彼女を見てふふ、と笑みをこぼした。
「吸血鬼……ねぇ。」
自分と同じく貧困に苦しむ吸血鬼。
気難しいロザリアもなんとなく、放っては置けなかった。
「本来、私達はニンゲンに恐れられるはずの者だったのに、ね。」
- 932 :ミレイ:2009/12/15(火) 21:17:54 ID:Jhlo6zSQO
- >>931
ミレイは箸の使い方を知らない。
もやしを口に運ぶという作業に四苦八苦しながら、ロザリアの話についていく。
「私は人間に畏怖されてもそうでなくてもいいんだけどにゃ。
でも最近、私は人間の方が怖く思うのにゃ……」
- 933 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 21:30:05 ID:rSRBD9/U0
- >>932
「ニンゲンは自らの知恵によって、
害悪を除く術を得てきたわ……でも、
今のこの繁栄はどう。異種族を排除し隷属する。」
ロザリアの白く、整った顔が
先ほどよりも一層歪んだ。
「私はこんな現状には満足できない。
かならず、夜を我が夜種の手に取り戻してやる……
……なんて、貴方に言ってもしょうがなかったわねぇ……」
はふぅ、と間の抜けたようなため息をつきながら、
テーブルの上を掃くように腕を動かす。
すると、テーブルから湧き上がるように
2人分の紅茶が現れた。
- 934 :ミレイ:2009/12/15(火) 21:47:45 ID:Jhlo6zSQO
- >>933
紅茶を啜るミレイはとても満足そうだ。
生まれて初めて飲む香りのよい茶に、心身ともに満たされているようだ。
「私は助けたい。同種があんなにやられてて、それなのに何もしないのは嫌にゃの……」
- 935 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 21:54:40 ID:rSRBD9/U0
- >>934
「それならば、何か行動をしないと。
こんな空き巣まがいのことはやめて、ね。」
同じく、紅茶を啜るロザリア。
彼女がやっていることはほぼテロリストなのだが……
「細かい事でも、積み重ねれば事態を打開するきっかけになる。
私達には、時が擦り切れてもあり余るほどの時間が与えられているのですから。」
- 936 :ミレイ:2009/12/15(火) 22:00:51 ID:Jhlo6zSQO
- >>935
「でも具体的に何をすればいいのかわからにゃい……」
ミレイはこれまで行き当たりばったりで齢を重ねてきた。
教育を受けず慣習に縛られずのびのびと生きていた結果がこれ。
手癖の悪さも、服の雑な着こなしも、すべてにおいて欠陥を重ねたこの子に、何をするべきなのか見えてくるわけがない。
- 937 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 22:13:16 ID:rSRBD9/U0
- >>936
「そうねぇ……探偵、なんてどうかしら。
本来闇に潜む我々がニンゲンの悪事を暴いて、
白日の下に曝してやるなんて面白いと思わない?」
とくに、何も考えていなかったが
最初に思いついたのがこの探偵、であった。
- 938 :ミレイ:2009/12/15(火) 22:20:07 ID:Jhlo6zSQO
- >>937
「にゃるほど。
うーむ。推理科学とか学んだことにゃいんだけど……」
殺人事件があったとして、現場を荒らしかねない子だ。
しかし探偵は何でも屋と言っていい。それなりに金にはなるし、手癖の悪さは活かせる。
- 939 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 22:30:57 ID:rSRBD9/U0
- >>938
「推理、なんて探偵にはほとんど必要ないわ。
あんな殺人の推理なんてやるのはドラマや小説の中だけ。
根気さえあれば大丈夫よ。」
ロザリアがぱちん、と指を鳴らすと
部屋の景色が掻き消え、変わりにこの都市の俯瞰図が現れた。
「この街では、事件に困りなどしないから。」
にやり、と笑うロザリアの顔はとても残忍に見えた。
- 940 :ミレイ:2009/12/15(火) 22:41:22 ID:Jhlo6zSQO
- >>939
「にゃ? これは都市を見下ろしてる感じね」
宙に浮いている、妙な感覚を感じていた。
- 941 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 22:50:40 ID:rSRBD9/U0
- >>940
「欲望が蠢く魔都。
無限に成長を続ける楼閣。」
ふたたび、ロザリアが
指を鳴らすと絵の具が混ざるように色が濁り
再びもとの部屋へと景色が戻った。
「この街で同属の知りあったのも何かの縁、かしらね。
もし、何かあれば私を訪ねなさい。力を貸すから。」
ミレイの目前に、虚空から鍵が現れた。
「これをどこでもいい、扉に挿して
捻れば、ここへと来れるから。」
- 942 :ミレイ:2009/12/15(火) 22:55:19 ID:Jhlo6zSQO
- >>941
鍵を受け取ったミレイは、しばらくそれをあらゆる角度から眺めていた。
ちなみにミレイは、鍵というものすら触れたことはなかった。
「ありがとう。
えっと……名乗ってにゃいよね、お互いに。
私はミレイ・アドライグだにゃ」
- 943 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 23:07:14 ID:rSRBD9/U0
- >>942
「ロザリア……ロザリア・ロートシルト。
トランシルバニアの誇り高き赤い盾と。」
ふふ、と軽く目をつぶり笑うロザリアは、
まさに夜の主としての威厳と、妖気に満ち溢れていた。
「……そろそろ、真夜中ねぇ……」
- 944 :ミレイ:2009/12/15(火) 23:16:09 ID:Jhlo6zSQO
- >>943
(そろそろ真夜中……眠るのかな?)
ミレイは人間社会に慣れすぎたゆえ、夜の生き方というものを後天的に忘れてしまっていた。
これ以上いるのも失礼かと思い、一礼して部屋を出ていく。
夜種にとって夜はこれからだというのに、彼女は、夜には寝るものと位置付けてしまっているようだ。
- 945 :ロザリア・ロートシルト:2009/12/15(火) 23:22:53 ID:rSRBD9/U0
- >>944
「あ、あら……でていっちゃったわねぇ……
せっかく一緒に夜の街へでも出て行こうと思ったのに。」
あらあらと、困ったような表情を
浮かべたロザリアであったが、どこか楽しそうで。
――ブオッ
一瞬にして、ロザリアの体が黒い霧へと変わる。
それは窓をすり抜け、獲物を求め夜の街へと繰り出していった。
- 946 :水無月煉&??? ◆uotUYGHVwM:2009/12/24(木) 23:54:55 ID:L7zeZY7A0
- 「……ん」
その一室で、男は目覚めた。
身体を動かそうとすると、違和感が襲う。
「ああ、そうか……」
それもそうだ。
両の手足に、動きを封じるための拘束具が繋がれて。
其の上、身体には無数の傷跡が残されていた。
カツン、と靴が鳴らされた。
それはこの部屋に誰かが入ってくると言う意味を表していて。
「気分はどうです?何か思い出しましたか……?」
ニコリ、と静かに笑う男。何処と無く、煉と顔が似ている男。
その男は煉の目の前に立ってその顎をそっと掴んで。
「ねえ、兄さん……?」
その言葉を聞き、うんざりだと言わんばかりに溜息を付いて。
「だから、俺は昔の事なんて何も覚えて無いっての。こんな事しても無駄だぜ?」
言い、顔を振って手を払う。
「だからさ、こんなのさっさと取って、返してくんないか?」
その言葉で、男の表情が一変した。
ドス黒い怒気を孕んだ、見下すような視線と笑みを浮かべ、煉の頬へと勢いよく平手を振りぬいた。
「った、ぁ……がはっ……!」
続いて、靴がめり込む程に力を篭めて腹を蹴り上げて。
「状況が分かってないようですね……。今、貴方はそんな事を言える状況に無い筈ですよ……?」
それとも、と続け。
「そんな事も分からないくらい馬鹿だったのですか……?となれば、話に聞いていた以上の愚か者だ……」
吐き捨てるように言い捨てて。
「ああ、そうそう……。今日はいい物を持ってきたんですよ……」
思い出したように手を打ち、懐の中から小さな機械。
形は人の頭にはめるようなリング状の物と、目盛りやら何やらが付いているモニター。
「兄さんへのクリスマスプレゼントです。
コレ、脳に直接電気を送って忘れてしまった事を無理矢理思い出させる事が出来るそうです」
凄いですよね、本当、と笑みを崩さず。
「ただ……記憶喪失となると本来のと同じ電量じゃ効果が無いと思うので……」
「最初からコレくらいで行かせて貰いますね?」
カチリ、と機械のスイッチを入れたのと同時。
差し込む月明かり以外、明かりが無かったその部屋の中が一瞬で明るくなる程の電流がその機械に走った。
「……」
ハア、と付く溜息は白くなり、大気中へと消えて。
「……最悪のクリスマスだ」
- 947 :名も無き異能都市住民:2009/12/29(火) 00:27:35 ID:tJGyi38Q0
- 深夜の都心部、裏寂れて明かりが届かないような所
「はぁ……はぁ……くそ、今日もまたハズレか」
息を弾ませつつ肩を落としている人型が一人
見たところ体つきは男のようだが薄暗く、さらに声も何かを通した様な感じでハッキリとは分からない。
その人形の全身は鋼の鎧(シルエットから察すると、その形状はクモをイメージしたように見える)に覆われて……
端的に言ってしまえば、まるで特撮の怪人のような姿をしていた。
人形はうなだれながらビルの隙間をトボトボと歩きはじめる。
「五日前のあいつは結構粘ってくれたんだがなー」
左手を後頭部にあて、ため息を吐いた。
「やっぱこの辺はもうめぼしいヤツは全部殺っちまったか?もうお楽しみは終わりなのか?」
人形の独白は語尾に行くに従い、次第に加熱さを増して行く。
「誰か、もう他に強いヤツは居ないのかーーー!!!」
誰に聞かせるともしれない叫びが裏通りに響き渡る。
- 948 :黒沢小百合:2009/12/29(火) 00:38:16 ID:rSRBD9/U0
- >>947
――ダダダダダッ
突如、例の怪人に弾丸の雨が浴びせられる。
いつの間にか、怪人を狙撃できる位置に大量の兵士が配置されている。
「『エキドナ』監視用の街頭カメラに映っていましたよ。
貴方の犯行は……偶然私の目に留まったことを不幸に思いなさい。」
兵士の中に一人たたずむスーツの女性――
黒沢小百合であった。
- 949 :名も無き異能都市住民:2009/12/29(火) 00:48:06 ID:tJGyi38Q0
- >>948
「あ?」
カンカン
銃弾は鎧に弾かれてしまい、あまり効果がないようだ。
鎧に刻まれた眼がまっすぐ黒沢を睨む
「なんだお前?出会いがしらに銃弾の雨とは洒落たことしてれるじゃないの」
人形の声色は囲まれたこの状況を楽しんでいるようであり、また黒沢の言葉に返事をすることもなかった。
「もしかしてさ、あんた俺と戦ってくれんの?」
男の背中からゾワゾワと白いオーラが浮かびはじめる。
- 950 :黒沢小百合:2009/12/29(火) 01:06:02 ID:rSRBD9/U0
- >>949
「戦い?」
小百合の口元が
肉食獣を思わせるほどに歪む。
「戦いにはなりませんよ。
貴方はここで一方的に消え去るのだから。」
稲妻のように飛来する、白。
小型の対置ミサイルであった。
- 951 :名も無き異能都市住民:2009/12/29(火) 01:20:37 ID:tJGyi38Q0
- >>950
「へえ、そりゃ楽しみだわ」
背中のオーラが両腕に集中しはじめる。
「鋼糸顕現」
オーラが徐々に形を持ち始め、やがてワイヤーの形になった。
迫り来るミサイルを見据える。
「ミサイルねぇ……飛び道具は苦手なんだが……」
どこか余裕を漂わせるような口調で呟くと、左腕を常人ではあり得ない速度で振り抜く。
次の瞬間、ミサイルの信管部分がスッパリ切り裂かれた。
「残念だが、俺に当てるには速度不足だったな」
続いて右腕を構えた。
「今度は……こっちからいくぜ!!!」
右腕を振り回すとワイヤーが脅威的な速度で黒沢を含め、周りの兵士達に向かって飛んで行く。
- 952 :黒沢小百合:2009/12/29(火) 01:33:03 ID:rSRBD9/U0
- >>951
「ワンマンアーミーの時代は既に終わったと言うのに。」
小百合と男の前に現れる巨大な壁。
防御用に常に袖に潜ませてある「コンスタンティノープルの3重城壁」だ。
「所詮、一人の貴方では我々の高度に完成された
連携の前に太刀打ちできない。必ず綻びが生じ、最後には崩壊する。」
市街地で隠れるところの多い、路地裏。
ましてや小百合は広範囲に一瞬で兵士を配置できる。
男の死角や、隙を見計らい
1500m先の人体をもバラバラにできる
対人ライフルが襲いかかる。
- 953 :名も無き異能都市住民:2009/12/29(火) 01:46:52 ID:tJGyi38Q0
- >>952
「なるほど、夢のないこというねぇ」
攻撃が届かなかったことを確認した上で、黒沢の言葉に肩をすくめる。
対人ライフルの弾丸があたり、少しずつ鎧にヒビが入りはじめる。
「ありゃ、こりゃマズイな」
というと、左腕の端末を操作しだした。
-反転領域 展開-
機械音と共に鎧の周囲にオレンジ色の障壁が展開され、弾丸を弾く。
「一人で一師団の活躍を。そういうコンセプトで作られたのが、俺たち鋼人(メタトロン)だ」
その言葉と共に男はワイヤーをビルの上にかけ、そのまま屋上に登り、隠れ出す。
ビルの影で鎧は右腕の端末を操作する。
-ジャミング 開始-
強力な妨害電波が鎧の右腕の装置から放たれる。
(連携がそっちの売りなら、こっちはそれを断たせてもらうだけだ)
- 954 :黒沢小百合:2009/12/29(火) 02:26:44 ID:rSRBD9/U0
- >>953
「ふむ、通信妨害ですか……
仕方ない、やや面倒になりますね……」
元々、具現化された兵士も小百合のスタンド。
つまり自在に視覚などの情報を共有できる上、指示を出すことも出来る。
通信網は小百合の負担を軽くする補助にすぎないのだ。
「探しだして殺せ。射殺もやむなし。」
電子戦に長けたアパッチ・ロングボウ攻撃ヘリが飛来し、
男の隠れビルを捜索する。
もし体温があるなら、熱感知センサーで容易に発見されるだろう。
// ごめんよ、うとうとしてた
- 955 :神羽鏡子/じんうけ!:2009/12/31(木) 22:37:17 ID:MUs0/hHA0
- 「どこかのスレで誰かがシリアスしている!
ならばあたしは! カオスを産もう!!
じんうけのリーダー格なのに一番影が薄い奴はだーれだ!?
あ た し だ よ !!」
ここは街のど真ん中。
多数の蟲を引き連れて、ゲリラライブを行う空気リーダーであった。
- 956 :ニナ・シュガリア:2010/01/01(金) 21:22:28 ID:7jE6yumoO
- 【電脳仮想空間イデアの箱庭】
静寂の侵入を許さないと言わんばかりに甲高い風切り音が響いていた。
其の音色を奏でるのは蜂蜜色の髪を揺らす隻眼の女。愛刀「華」を構え、七色を閃かせている。
型に捕われない自由な動きは舞を彷彿とさせた。其の流麗な剣舞に隙は見られない。
「はっ」
短く息を吐き出すと同時、繰り出された袈裟斬りを最後に其の剣舞は止まる。
「ま、こんなものかしらね」
納刀、鍔鳴。
白く長い指で前髪を一度掻きあげると淡々と呟いた。
- 957 :魁:2010/01/01(金) 21:34:06 ID:Jhlo6zSQO
- >>956
自己の鍛練が為、箱庭に足を踏み入れると、どうやら、先客がいたようだ。
眼前に奏でられている刹那の芸術、型に捉われない剣技は、彼女の心を恍惚とさせていた。
型なしでは剣技が成り立たない、その考えを看破したこの奇跡を、幾度となく目にしてきたが、やはり飽くことはない。
しかし自分は自分、他者には他者、それぞれのやり方がある。
何千、何万と型を学び、万事に対抗する術を学ぶ、それが今の自分にできること。
対して眼前には、決して真似ることはできず、取り入れることもできない動き。これは滅多に見られない。
だからこそ、しばらく気配を潜め、彼女の一挙一動に見惚れていた。
- 958 :ニナ・シュガリア:2010/01/01(金) 21:45:02 ID:7jE6yumoO
- >>957
彼女のすらりと長い両足を純白の気が包み込んだ。其れは彼女の力の根源「華力」。白い陽炎の如き其の力は拳撃、蹴撃、そして移動速度まで飛躍させる事を可能にしている。
ふ、小さく吐き出した息と共に
放たれた上段への回し蹴りが空を割った。続けざまに繰り出される蹴りは眼前の全てを断つ鎌を思わせる。
ふと感じた視線、気配。 其の方に独眸を向ければ魁、好敵手である蔡生の弟子の姿が眼に映った。
「フフッ……やだ、見られてたのね
どうしたのサキちゃん。あなたもトレーニング?」
蹴りを放った姿勢の侭、隻眼の女は微笑と言葉を魁へと投げた。
- 959 :魁:2010/01/01(金) 21:51:09 ID:Jhlo6zSQO
- >>958
気配を隠したつもりだったが、やはり通用しなかったようだ。
「ええ、剣の鍛練をやっていこうと思って」
- 960 :ニナ・シュガリア:2010/01/01(金) 21:58:34 ID:7jE6yumoO
- >>959
舒に振り上げていた右足を下ろし、数秒の思案顔
「じゃあ、さ……私と一戦どうかしら? 反応の無い木偶人形ばっかり相手してても退屈でしょ?」
それに……と呟くと
「私、騎士団長さんの実力も気になるし……ね」
先程見せたものとは違う妖艶な微笑を口許に浮かべて
- 961 :魁:2010/01/01(金) 22:08:48 ID:Jhlo6zSQO
- >>960
「いいわよ」
自己の力が、どこまで通用するのか、気になるところだったから。
「実践に近い動きでなければ、剣術の真価は発揮されない」
鞘から鋼の擦れる音、そして鈍く光る刀身が、姿を曝した。
- 962 :ニナ・シュガリア:2010/01/01(金) 22:19:35 ID:7jE6yumoO
- >>761
「なら……」
右手を柄に絡ませ、ゆっくりと抜刀。光を受け、万の色彩で染まった其の刀身は禍々しくも神秘的な美麗さを放つ。其の刀の銘は「華」。彼女が持つ唯一無二の麗刀。
「来なさい」
得物を右手のみで持ち、構えとは到底言えない状態の侭、彼女は言葉を短く紡いだ。
「手向けの花は――――何色がいいかしら?」
――――「華」は開花の時を待つ。
- 963 :魁:2010/01/01(金) 22:29:12 ID:Jhlo6zSQO
- >>962
「それじゃ」
地面を蹴り、勢い良く疾駆する。
両手に握りしめた騎士剣が、赤みを帯びていく。
刀身に螺旋状で形成される火炎は、まさに今属性を得たものであると分かった。
「相手させて貰うわ!!」
振るわれる剣。
爆炎の刃が宙を駆け、ニナへと向かう。
- 964 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/01(金) 22:53:03 ID:7jE6yumoO
- >>963
迫り来る魁を見据えた侭彼女は不動。其の身体を純白の気、「華力」が包み込んだ。焔の如く揺れる其れはゆっくりと天惑七彩麗刀の刀身に絡み付いていく。
其処で彼女は漸く腰を軽く落とし、魁を迎え撃つ体勢を取った。
と、いっても相変わらず構えとは言い難い。 だが其の体勢は得体の知れない恐怖を喚起させた。
剣士の、否、彼女間合い。目には見えない領域が彼女の周りに展開されている。不用意に足を踏み入れようものなら、閃く刃に命を刈り取られてしまう。
其の領域に踏み込んだ魁。放たれる紅蓮の剣戟。
刹那、甲高い音が響いた。
其の正体は彼女が「華」を高速で振るった事による風切りの音。
下段から魁の得物を掬い上げる様に虹色の刃は奔る。
- 965 :魁:2010/01/01(金) 23:03:15 ID:Jhlo6zSQO
- >>964
迫りくる、得物――華の、流れ。
流れとは逆らわずし、あしらい、いなせば、対応は容易い。
力強い一撃は、相手の得物を打ちつつ、拮抗しうる力は流し、軌道を逸らし、また彼女の足は領域へ、
領域に踏み込めば、対峙する相手の刃は有利となるが、攻めねば戦いは展開しない。
さて、受け流したニナの一撃はわずかに軌道がそれ、彼女の首筋に赤い線を引いたが――次に撃つ二撃目は体勢はよい。
そして、炎剣の二撃目が横なぎに放たれる。
- 966 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/01(金) 23:19:45 ID:7jE6yumoO
- >>965
得物を通じて感じ取る力の流れを元に、彼女は次なる行動へと意識を遣る。其れは全て彼女が渡り歩いてきた戦場で培い、自然と身に付いた身体の動き。意図せずとも彼女の身体は動くのだ。
片足を軸に回転、同時に身体を沈める。ネジが埋まっていく様な動き。頭上を豪熱の刃が通り過ぎ、彼女の動きについてこれなかった蜂蜜色の髪の一部が其の火炎と刃に喰われたが、彼女は動作を止めない。
「昇刃―――」
しゃがみ込んだ様な体勢。両の手で柄を淡く握り、力は脚部に集中させた。其れは天高く飛翔する為に――――
「――裂華……!!」
力の解放。足許の地が小さく爆ぜる。高々と跳躍すると同時に天惑七彩麗刀が豪速を以って、魁に向けて振り上げられた。
左下から右上へと刃は閃く。
- 967 :魁:2010/01/01(金) 23:28:59 ID:Jhlo6zSQO
- >>966
繰り出される剣技。
対応に僅かに遅れたが、咄嗟に身を屈めることで最小限の傷で済んだ。
腕も足も、視界も健在。まだ戦える。
宙に浮いているだろうニナに対し、打つべき一手は、攻撃しかない。
まずはバランスを崩す、その為に纏わせた属性は風。
大気の流れを乱し、まずは布石を置く。
- 968 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/01(金) 23:34:45 ID:7jE6yumoO
- >>967
「……ッ……そういえばそんな便利能力を持ってたわね」
飛行能力を持たぬ者が宙に身を置く事は、丸腰である事と同じ。
乱された大気の流れに抗う術も無く、彼女は体勢を崩された。
- 969 :魁:2010/01/01(金) 23:47:17 ID:Jhlo6zSQO
- >>968
手に力を、籠める。
地に足が付いている、このときのみ行使できる力。
大地から気を集め、神力を帯びさせ、打ち出すのだ。
手より放たれる、虹色の奔流。極光の光線が、ニナを狙う。
- 970 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 00:02:19 ID:7jE6yumoO
- >>969
「相変わらず綺麗な技ね……でも……!」
地に足が着いていなくても両腕の自由は利く。不安定な体勢を懸命に整えながら彼女は右手を振るう。奔るは天惑七彩麗刀、其の刃。
衝突する二つの虹。
刹那、魁の放った虹色の光線の勢いが弱まった。
天惑七彩麗刀「華」――――其の刀が有する力の一つが「力の吸収」。
此の打刀を作る際に用いられた「幽玄花」という植物は其の命と美しさを永久に保つ為に周囲の生命力、魔力、エネルギーというエネルギーを吸収していたと言う。 故に其の花が咲く所は常に荒涼としていた。
其の力を得た七色の刃は触れたエネルギー物質を容赦なく吸収する。魁の虹の勢いが減衰したのも、其の力を「華」に吸われた為である。
「くっ……あぁっ……!」
だが流石に全てを吸い尽くすのは不可能である。直撃した虹は彼女の身体を吹き飛ばした。
- 971 :魁:2010/01/02(土) 00:10:58 ID:Jhlo6zSQO
- >>970
「さらに」
虹は放物線運動をし、大地に落ちる。
すると、虹の懸け橋が姿を現す。彼女はこの粒子に足を掛け、また歩き、走ることができる。
魁は虹のアーチを駆ける。最頂点から先に、ニナは宙に停滞しているはずだ。
「神光七刃」
紅、橙、黄、緑、青、藍、紫――七つの斬撃が織り成す、騎士にあるまじき芸術的斬撃。
- 972 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 00:36:24 ID:7jE6yumoO
- >>971
一つ、二つ、三つ――――抗う術も存在していない彼女の身体に魁が振るう刃は容赦無く裂傷を深々と刻んでいく。
朱を散らしながら舞った其の身体は、ぐしゃりと湿った音と共に地面へと落ちた。
「あ……う……コレは流石に効いたわよ、サキちゃん」
愛刀を支えに立ち上がるが流れ出る鮮血が足許の地を絶えず汚していく。
「何て言うか……格段に成長してる。日々の鍛練の成果が出ているわね」
口許の血を拭いながら言葉を紡ぐ。浮かべる表情は――微笑。
何度か小さく頷くと
「よしよし、だったらコレを受けてみなさい……」
ゆらりと、まるで天に捧げる様に高々と己が愛刀を掲げる。
此のに存在する全ての色彩を集めて固めた様な流麗な刃が白い気を纏った。
焔のに揺れる其れは「華力」、彼女の力の源。
「華」が有する力は「吸収と解放」、大気中の魔素を華力に変え、其の美麗な刃に纏わせる。
虚無的な迄の白は闇夜に淡く輝いて。
ヒュドラ
「多頭華龍……」
袈裟懸けに振るわれる「華」、其れは虚空を斬り裂いただけに過ぎない。
七色の刃に纏われていた純白の気が勢い良く伸びた。
一見すると白い焔で出来た帯――――しかし其れは斬撃、しかも“操る事が出来る斬撃”……甘術師である彼女のみが成し得る剣の技、長年の努力により編み出された奥義。
「咲け……」
彼女の透き通った声が大気を震わすと同時に空を奔る“斬撃”の先端が花開く様に枝分かれした。
其の貌、神話に登場する数多の頭を持った魔獣ヒュドラ。
十を越す“斬撃”は獲物狙う蛇が如く虚空を這いを追う。
前方、後方、上空、足許、左右…四方八方から襲い掛かり、隙有らば潜り込まれ其の身を斬り刻む――――筈だった。
魁に牙を向く数メートル前、純白の斬撃の先端がいきなり地に落ちた。まさに地を這う蛇の如く、十の斬撃は進んでいき、魁の周りを周回し始めた。
“斬撃”故に大地を削り、濛々と砂埃を立てていく。更に地を刔る音もまた凄まじい。
彼女の狙いは三つ有った。
一つ目は砂埃によって視界を封じる事。
二つ目は音によって聴覚を封じる事。
そして三つ目は斬撃の円で囲む事で対象の行動を制限する事。
斬撃の勢いは衰えず、轟音と共に地を削り続ける。
- 973 :魁:2010/01/02(土) 01:01:06 ID:Jhlo6zSQO
- >>972
斬撃の檻、斬撃の陣。
本来ならば、力の及ばない範囲まで間合いをとるべきだった。
ところが、それでは逃げたことも同じだ。騎士の精神の問題で、立ち向かわなければ、自己の否定となる。
的確な捌きをし、最小限のダメージに抑えなければ。全身を刻まれ、ここでジエンドとなってしまう。
ならば、全ての斬撃と相対し、己が刃と拮抗させればよい。
「――弾く、払う!!」
砂の壁より、音もなく忍び寄る蛇の毒牙を、空気の流れを感じ取り、騎士剣で払う。
多角から迫る白刃に容赦はないが、瞬速雷鳴のごとき行動を可能とする彼女は払い、弾き、打ち、いなし、あしらう。
撃ち洩らした斬撃は、赤い線を次々と彼女の体に築いていくが、もはや魁は何も感じていない。
「対多頭華龍――」
即興即効の型を組む。すべての型を学ぼうという姿勢、志は、伊達ではない。
ア ナ ン タ
「乳海揺籠」
斬撃の檻、斬撃の陣。
その渦中に。
自らの剣跡によって、逆ベクトルに斬撃の層を生み出した。
- 974 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 01:36:55 ID:7jE6yumoO
- >>857
「総空白景――――」
虚空を汚し視界を奪う砂埃、そして白蛇が奏でる轟音中、隻眼の女の声だけが凛然と響いた。
気が付くと二人を見下ろす天蓋が白く染まっている。純白の空から伸びる一本の細い線。其れは天高く掲げた天惑七彩麗刀、其の鞘の先端と繋がっていた。
「華」の鞘も刀同様「幽玄花」が使用され、握り手の華力を吸収、“斬る”という概念を付加させ放つ事を可能としている。
「かなり華力使うのよね、コレ……
取り敢えず……初めてお披露目する技ね。あなたの剣で捌けるかしら?
――――奥義」
「白櫻時雨――!」
紡がれた名。呼応するかの様に其れは起きた。
見渡す限りの白い空、否、膨大な量の華力で満たされた空から一斉に白く細い線が伸びた。針の如く細い其の線は紛れも無い“自在に動く斬撃”。
魁を中心とした半径100mの範囲に無情にも降り注ぐ“斬撃の雨”。其れに飲まれた者は其の身を斬り刻まれ、穿たれ、瞬く間に鮮血を散らすであろう。
- 975 :魁:2010/01/02(土) 09:22:46 ID:Jhlo6zSQO
- >>974
乳海揺籠により、剣跡の球は次第に範囲を、体積を肥大化させていく。
この放射状に広がる剣気が、視界を塞ぐ砂嵐を吹き飛ばし、多頭華龍の効果範囲を鈍らせる。
されど空に感じる、膨大な何らかの圧力を感じ、視線を向けると――
「斬撃の層……」
斬撃で形作られた不定形の層。それが空から落ちてくる。
以前にも、同じような斬撃を、彼女は受けたことがある。
それに対抗する為、組んだ型――応用するしか、この難局を乗り越えられない。
鞘の下に手を添え、始めたことは属性付与。
色は緑、役は風。
騎士剣を中心線とし、竜巻が生まれる。
否、風の渦は彼女自身すら巻き込み、天へとそれは続いていく。
「斬撃の層、突破できれば……」
背に力を籠め、漆黒の翼を展開する。
「――飛翔嵐傘!!」
同時に勢い良く飛翔、上昇気流となる風の力に身を任せ、斬撃の層へと向かう。
- 976 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 11:05:00 ID:7jE6yumoO
- >>975
天へと飛翔する魁へと純白の斬線が何十、何百、何千と迫り来る。だが彼女の周りに吹き荒れる風が其の侵入を悉く拒んでいく。
軅て魁は天を染め上げる白き斬撃の層へと辿り着く。
勿論、其の白亜の空に触れれば瞬く間に鮮血を散らす事になるだろう。
- 977 :魁:2010/01/02(土) 12:29:53 ID:Jhlo6zSQO
- >>976
「ハァッ――!!」
白亜の壁に、騎士剣を突き出した。
彼女の特色と言えば、渾身の力を籠めた、その一撃にある。
力によって、壁をぶち抜く、攻撃によって、防御をも成立させる。
- 978 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 12:59:50 ID:7jE6yumoO
- >>977
白天に突き刺さる騎士剣。斬撃が其の刀身を包み込んだ。耳がおかしくなりそうな金属音が響く。例えるならチェーンソーを金属の塊に押し当てた時に鳴る様な音。
騎士剣と白天が拮抗し合う事数刻。
斬撃の層が割れ、晴天が魁を包み込んだ。魁の一撃が勝ったのだ。
「状況に応じた的確な行動、目の前の脅威を恐れずに立ち向かっていくその精神力……
合格ね、サキちゃん」
凛、と通る隻眼の女の声。
そして魁の眼に映るだろうか。己を取り囲む短刀「連桜」の姿。
三色の宝玉が埋め込まれた赤銅色の柄が特徴的な此の短刀の能力は「無限増殖」。華力を込めれば一本が二本、二本が四本へと増えていく。
虚空に身を曝す魁を囲む数多の刃。外から見れば赤銅色の球体。切っ先全ては騎士へと向き、主の命を今か今かと待っていた。
ゆらり、と右手を前に突き出した。
「百華繚乱」
ぱちん、と指が小気味良い音色が響き渡る。其れは己の「虜」となった者へと命を下した合図。
刹那、赤銅色の球体は縮小する。
否、数百本もの刃が一斉に魁の身体に飛来した。
- 979 :魁:2010/01/02(土) 13:25:03 ID:Jhlo6zSQO
- >>978
「まだ戦いはこれから――!!」
一つ一つ、目の前の問題を解いていく。それが主導権を握るものではないとしても、彼女は不器用なりに戦いぬく。
次に直面したケースも、やはり辛いものだった。ニナの戦法は、フィールド全体に及ぼす、包囲的なもの。
詰将棋をされているかのような感覚。実力差は天地ほどあるだろう。
ただし、抵抗しないまま敗北することに価値はなし、堪え忍べば、それだけで成長を意味する。
困難な状況。
翼はここでは邪魔になるだけなので、漆黒の翼は砂のように、乱れる風に流され、消えていった。
やはりここでもするべきことは応用だ、そう彼女は結論を付ける。
彼女は剣跡により、線を面にし、結界を作り上げることができた。ならば――対多頭華龍『乳海揺籠』を昇華させ、球状の結界を創りだすことも可能のはずだ。
魁は両手でしっかり剣を握り、前転する。
そのスピードは瞬く間もないほど、加速していった。
斬撃の線を、極めて高速の回転により、面を築き……そして球体を築いていく。
斬撃で作り上げた、球状の結界。これなら包囲網を突破し――なおかつ風の力で操作し、ニナに球として突っ込むことも可能かもしれない。
強烈な遠心力を感じる魁の、次のラウンドが始まった。
- 980 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 13:42:26 ID:7jE6yumoO
- >>979
「そうそう……それで良いのよ
大切なのは的確な状況分析、迷いの無い決断、そして何よりも自分の力を信じ抜く事」
魁を見上げる隻眼の女の表情は穏やかなものだった。
ぱっ、と花火が開いたかの様に「連桜」で構成された刃の球体が弾けた。其れは魁の結界が刃の軍勢を弾き飛ばしたという何よりの証拠。
ばらばら、と何百もの「連桜」は儚げに地へと落ちていく。
「さて、見せて頂戴
その後あなたがどうするかを、ね」
魁を其の独眸で見据えると軽く腰を落とし、愛刀を白鞘へ収めていく。キン、と小さく鍔鳴。
隻眼の女は凛然とした表情で、魁が繰り出す次なる一手を静かに待っていた。
- 981 :魁:2010/01/02(土) 13:51:17 ID:Jhlo6zSQO
- >>980
手に衝撃が来ない、つまり全てを弾き切った……ということ。
安堵するのはまだ早い。次に打つべきは、反撃それだけ。
風の流れを創り、向かうべき方向を定める。
高速回転する魁に、天地の方角が分かるのだろうか?
それは種たる吸血鬼の力で解決された、ニナの血液の匂い――それに対し、方角を決めればよい。
球状だった結界は、その姿を変形させていく。
体をただ一方向に回転させることで、形は車輪を思わせるそれへと変貌した。
そしてそのまま、縦回転を維持し、ニナに対して向かい、斬撃を放つ。
- 982 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 14:28:15 ID:7jE6yumoO
- >>981
高速回転する刃に対し彼女は再び抜刀、七彩の刀身で受け止めた。
徐々に押され、弾き飛ばされんと踏ん張る足は大地を少しずつ削っていく。
飛び散る火花、と耳障りな金属音が二人を彩った。
「真っ正面から攻めてきたわね……ッ……
だけど忘れちゃいけないわ。 私が“甘術師”だという事を、ね」
ふわり、と彼女の全身から蒼い粒子が放出された。 軅て其の粒子は収束し、何かを形作り始めた。
魁の両隣、其処に顕れたのは二人のニナ・シュガリアの姿。
彼女が放出した蒼い粒子の名は「蒼糖」。彼女が触れた物の形状、質量、色彩をコピーする甘術。魁の挟む様にして立つ二人の隻眼の女は、蒼糖により構成された言わば彼女の分身である。
「蒼糖・松風」
二体のニナは腰に佩いた刀の柄に指を絡め、それぞれ抜刀。オリジナルと同様に禍々しさと甘美な美しさを放つ刃を水平に構えると、確かな速度を以って刺突を魁に向けて同時に放った。
- 983 :魁:2010/01/02(土) 14:50:30 ID:Jhlo6zSQO
- >>982
「――ッ!!」
危機を感じ、力を緩め、後方へ吹き飛ぶ形となる。
砂砂利に足を滑らせ、ようやく静止すると、騎士の制服を叩いて、それから服装を正した。
高速で移動していた為、改めて魁をみると、切り傷やあざなどが確認できる。
激しい動きにより、消耗もそれなりだったが、まだ倒れるわけにはいかない。
剣を構え、出方を窺う。
- 984 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 15:13:19 ID:7jE6yumoO
- >>983
二体の分身は切っ先が虚しく空を穿った事を確認すると、刃を引いて魁へと向き直る。
「フフッ、よく反応で出来たわね
普通なら串刺しにされて身動き取れなくなるのに」
隻眼の女もまた魁の方を向き、微笑と共に言葉を紡ぐ。
「剣を構えた、って事はまだやる気が有るって事で良いわね?」
ゆらり、と刀を魁に向けたかと思うと
「――――!」
疾駆。
糖分身もまた駆け出し、彼女の両隣を走る。
迅雷の如き速度で距離を縮めながら三人はそれぞれ愛刀を構える。
右隣の分身は上段に、左隣の分身は下段に、そして本体である隻眼の女は刺突。
「芍薬」
剛速の袈裟斬りが
「牡丹」
音速の逆袈裟が
「百合」
神速の突きが
「蒼糖・三華美人―――!」
今、同時に放たれた。
- 985 :魁:2010/01/02(土) 15:36:56 ID:Jhlo6zSQO
- >>974
「派手な剣術……さすがと言うしかないわね」
三者三様、三位一体の斬撃が、雷鳴雷光のごとく襲来する。
これに対し魁は、正攻法で挑むのみ。
迫る袈裟斬りに対して。
これは対称の袈裟斬りにより対応し、さらに間髪入れず払い、突きを繰り出した。
迫る逆袈裟に対して。
これも対称の逆袈裟で対抗、更に払いながら、横凪ぎの一撃を放つ。
迫る刺突に対して。
上方への斬り上げにより、一撃をいなした上、追撃とばかりに縦の一閃。
この動作を、瞬時に。
一体多数では討ち洩らしがないように、非情にも似た、極みの力を発揮する。
- 986 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 16:05:13 ID:7jE6yumoO
- >>985
(上手い……!)
刹那の間に繰り出す連撃を悉く返していく魁の姿に彼女は見とれていた。
同時に自身へと迫る刃に対し、彼女は刺突を放つ際踏み込んだ足を後方へと引く。其れにより身体も後方へと引く事が出来、相手が狙った打点から逃れる事を可能にする。
「……ッ……!」
刃の先端が僅かに身を刔るが致命傷には程遠い。
「良い動きよ
だけど……狙い通り」
血に汚れた美貌に浮かぶ微笑。
ふと見ると、彼女の両隣に居た分身が消えている。
魁が反撃を加えた際、分身は砕け散っていたのだ。分身を構成するのは膨大な量の蒼い糖。故に破壊すれば発生するのは――――蒼い煙幕。
視覚封じ、其れが彼女の狙いだった。
妖艶な笑みを残し、彼女は蒼い粒子の中に消えていく。
- 987 :魁:2010/01/02(土) 16:26:20 ID:Jhlo6zSQO
- >>986
視界を封じ、次の一手を打って出てくるまでに、対策を打つ。
否、対策では駄目だ。ここで攻めなければ、護りの流れとなり結果勝利は遠ざかってしまう。
問題を呈され、解いていくだけでは、事が進まないのだから。
煙幕と化した空間を取り除くには。
範囲攻撃をし、一気に攻撃を加えることだ。
構えた手から再び放たれる極光の大波。それにより、視界を遮る層ごと凪ぎ払わんとする。
- 988 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 16:36:21 ID:7jE6yumoO
- >>987
魁の判断は正しい。護りの姿勢に身を委ねてしまえば勝利等到底掴めない。
光波は辺りの空間を満たす蒼糖の殆どを吹き飛ばし、視界は瞬く間に回復。隻眼の女は先程立っていた位置にはおらず、先程放った「白櫻時雨」により所々穿たれ、凸凹となった大地が広がっているだけだった。
その瞬間、
ざっ
と魁の背後で音がした。
- 989 :魁:2010/01/02(土) 16:46:20 ID:Jhlo6zSQO
- >>988
足音がした――が、先程まで音を潜め、目をくらまし、五感を鈍らせ、トリッキーな戦法を得意とするニナが、そのような失態をするだろうか。
念には念を入れ、振り向くと同時、魔力と己が血で構成した血刃、それを音が鳴ったはずの方向へと飛ばした。
そして剣を構え、多角からの攻撃に備える。
- 990 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 17:15:39 ID:7jE6yumoO
- >>989
ギン、と鈍い金属音。其の正体は血刃が――――地に刺さっていた短刀「連桜」を弾き飛ばした音。
覚えているだろうか、先程「百華繚乱」を放った際に何本もの「連桜」が地に落ちた事を。物質を「虜」にして操作する蜜の効果は消えておらず、彼女は「連桜」の一本を動かし地に刺したのだ。
何故、そんな事をしたのか。
答えは簡単―――隙を作る為。
魁が音がした方向に振り向いた瞬間、隻眼の女が煙幕を張る前に立っていた地面が爆ぜた。
爆ぜて舞ったのは土ではなく――――蒼糖。
そして姿を現したのは紛れも無く隻眼の女。
先程煙幕の中に消えた彼女は、蒼糖で土をコピーし、其の中に隠れていたのだ。
「甘術師は――――」
血に汚れても美しさを失わない指は愛刀「華」の柄に淡く絡む。
そして極端な前傾姿勢。抜刀術の構えを取りながら彼女は笑む。
「――裏をかくのが好きなの」
繰り出されるのは間違いなく神速の抜き打ち――――。
「銀根」
抜刀の勢い其の侭に刃は七彩の弧を描く。狙いは魁の膝元。
振り抜いたと同時、彼女の姿が掻き消えた。彼女が得意とする縮地の発展版「運(ハコビ)」を行ったのである。
現れたのは魁の背後。
天惑七彩麗刀は高々と構えられ
「金茎」
相手の身体、其の中心に沿って振り下ろされる。そして再び消える姿。
現れたのは魁の正面。愛刀を腰溜めに構えたかと思うと
「珠実」
疾駆。
魁の横を摺り抜けると同時に横一閃が腹部に向けて放たれる。
刹那の間に繰り出された三連斬。
其の速度故に彼女でさえ相手を斬ったのか分かっていなかった。
魁の背後、背を向けながら立つ隻眼の女は静かに納刀し
「蓬莱三閃」
鍔鳴。
- 991 :魁:2010/01/02(土) 17:34:16 ID:Jhlo6zSQO
- >>990
喉元に迫りよる刃、これは事前に構えていた為、対応することができた。
ただ、瞬時に三連撃を放たれた場合、それも、あらゆる位置、角度から放たれた場合、受け側としては達人でも対応することは、不可能に近い。
故に切り裂かれるのは当然で、縦一閃の一撃は咄嗟に振り上げた左腕で受けとめてしまった。
魔力で補強していなければ、腕を持っていかれたところだっただろう。
刃は骨まで到達し、一瞬遅れて血液が吹き出した。
また、腹部に対する抵抗力は甲冑だけだ。こちらも鋭い切れ味にやられ、鮮血の華が咲いた。
致命傷は辛うじて外れているが、並の精神力の者ならここで諦めているところだろう。
しかし彼女は大地に膝をつかない、いまだに闘志を漲らせている。
「……頑丈なのが、取り柄だったりして」
- 992 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 17:56:07 ID:7jE6yumoO
- >>991
転身し、朱を散らしながらも未だ倒れない魁の姿を視認。 同時に笑みが零れた。
「愉しいわね、ホントに
蔡生ちゃんとやりあった時以来の愉しさよサキちゃん」
言葉を紡ぎながら凜とした眼差しを魁に向けている。全身に裂傷を刻みながらも、此方の闘志も消え失せてはいないようだ。
「手加減するつもりはないわ。 私の全力を、総てをあなたに叩き込んであげる」
言うや否や取る構えはまたしても刺突。地と平行、に構えた彼女の身体から華力が白き焔の如く揺らめいた。
閉眼。
精神を研ぎ澄まし、意識は愛刀に注ぎ込む。
「一輪刺し―――」
開眼。
「―――虹彼岸!」
地が砕け、彼女は疾駆。 視認しようとする事さえ億劫になってしまう程の速度。 蜂蜜色の疾風と化した彼女は極限まで引き絞った腕の力を開放、一刹那の間を穿つ突きが魁の心臓部に向けて放たれた。
- 993 :魁:2010/01/02(土) 18:12:45 ID:Jhlo6zSQO
- >>992
一刹那、その後。
訪れるのは静寂、その介入であるだろう。
否、そんなことは願っていない。
食らいつける所まで食らいつき、限界に挑まなくては、自分に負けたことになる。
一刹那。
それを捉えるのは技量でも動体視力でも経験でもないのだった。
精神だ。
限界を越えた次に頼れる力の源は心だ。
恐怖を恐れるな、動作を感じてまま動け。
ガッ――!! と、ニナの刺突が、視認できぬ、何かによっていなされた。
- 994 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 18:32:35 ID:7jE6yumoO
- >>993
「――――!?」
愛刀を握る手に感じた感触。彼女にも其の正体が何かは分からなかった。
視認出来ぬ何か、を瞳に捉えんと独眸を其方に向ける。
- 995 :魁:2010/01/02(土) 18:59:22 ID:Jhlo6zSQO
- >>994
「……」
彼女は特に構えているわけではなく、騎士剣もニナの動きを捉えていたわけではない。
ゆえにニナの一撃を防いだことは、彼女が行ったことではない。
無意識下で。
彼女ならぬ彼女の本能が行っていた力。
吸血鬼が自己保存の為に行う、防御反応それに過ぎない。
この一撃を防いだもの、それは前方に展開された血の盾だった。
- 996 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 19:12:19 ID:7jE6yumoO
- >>995
「ふむ……」
展開された鮮血の縦、そして魁の様子を交互に見ながら彼女は思案する。
(漸く身体が目覚めてきたようね……。昔の私を思い出すわ)
今の魁の姿に嘗ての自分の姿が重なって見えた。 頭で考えて戦うのではなく、生き残る為に身体が自ずと動き始めたあの頃の自分と。
「それで終わりだなんて言わないわよね? サキちゃんにはまだまだ可能性が秘められている
見せて頂戴……あなたの本能を」
後方へ跳躍、一旦魁との距離を置く。そして着地と同時に地を蹴り再びの疾駆。瞬く間に肉迫すると愛刀を構え
「華束……!」
繰り出したのは目にも留まらぬ連続突き。腕を引く動作すら視認出来ぬ速度で、更に一撃一撃打点を変えて機銃の様に刃を放つ。
- 997 :魁:2010/01/02(土) 19:28:22 ID:Jhlo6zSQO
- >>996
何がなんだか、何が起こっているのか、どうなっているのか。
全く分からなかった。理解できなかった。ちっとも把握できなかった。
自身の体が自ずと動く、自然と作用する、勝手に神経回路に命令が下る。
意識が朦朧とする、視界が濁っている、気を抜けば何が起こるか分からない。
刺突を回避した、回避できた、なぜできた。
すべて本能、本能が命を護るため、護るため反応を、反応をしているのか。
また回避した。瞬く間にまた回避した。気が付かぬうちにまた。
魁の刀剣は、いつの間にか地面に刺さっている。
そして己が種の武器、鋭くなった爪が、ニナに対して振るわれる。
- 998 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 19:40:05 ID:7jE6yumoO
- >>997
速度は充分、狙いも狂ってはいない。其の刺突を得物を用いる事なく回避していく魁を目にし、彼女の口許にはひたすら笑みが零れる。
(そう、それで良いのよ……
あとは、意識をまともに保つ事が出来れば完璧だけどね)
振るわれた爪に対し彼女は半身を捌いて回避を試みる。だが反応速度が遅れたのか、僅かに其の身を切り裂かれた。
苦痛に顔を僅かに歪めながらも彼女は、爪を奮った際に生まれた隙を突いて深く踏み込み、魁の懐に入り込む。そして逆手に持ち替えた天惑七彩麗刀の柄尻を魁の腹部に向けて放った。
- 999 :魁:2010/01/02(土) 19:53:23 ID:Jhlo6zSQO
- >>998
意識が追い付かなくては、同期しなくては。
無意識下の戦いなど、彼女の経験になどはならない。
本能は逆に、経験など必要としない。要は、敵をセンメツすればいいのだから。
「――ぐ、が」
腹部に放たれた強烈な一打。
綺麗に決まったので、ダメージは相当なものだっただろう、しかし。
体を捻り、回転させ、遠心力から強烈な爪の一撃が横凪ぎに繰り出される。
更に跳躍しながら、下から上へと放たれる爪の追撃。
ブラディ・クルス
十字え掻き。
- 1000 :ニナ・シュガリア/七彩剣妃:2010/01/02(土) 20:10:45 ID:7jE6yumoO
- >>999
「速い……ッ……」
虚空を刔る一撃を逆手に握った短刀「連桜」の刀身で防いだ―――が、吸血鬼特有の怪力に速度と遠心力を加えた一撃は「連桜」の刃を砕き、彼女の身体に到達した。
直撃、とまではいかないが確かな一撃。鮮血が派手に舞い上がった。
「あ゛ぁっ……!」
続く爪撃が無防備な彼女を捉えた。小さく身体が浮かび上がり、ぐしゃりという音と共に血溜まりの中に落ちた。
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