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【イベントB】眠らない街、異能都市【その2】
1名も無き異能都市住民:2009/08/16(日) 18:13:49 ID:fJ.GSp5.0
<<ルールとか>>
・ここは、各スレでなんらかのイベント・クエスト・戦闘が発生した場合に使います。
・雑談も可能ですが、日常の範囲で済むかどうかは各自で判断してください。
・クエストスレはA・Bの2つがあります。開いている場所ならどこでも使って構いません。
・逆に、使用中の場合は混乱の元になりますので、同じクエストスレで2つのクエストを進行させることはやめてください。
・クエストで使われている場所を、クエスト以外のスレで使うことは『構いません』。
 時間軸が異なる・平行世界である、など解釈は自由です。
・またクエストスレと他のなりきりスレに、同時に現れることは『構いません』。
 ただしそれによって起こり得る弊害は自力でなんとかしてください。
・GM役をあらかじめ決めておくとスムースにことが運ぶかもしれません。
・識別をしやすくするために、トリップをつけると幸せになれるかも。

2マーリック ◆X7kkkkkkkk:2009/08/18(火) 14:48:50 ID:OcZ4s9w60
【街】

「――――ふむ。これはまた、変わった事象が起っているようですね」



「嗚呼、いや。御気にされなくて結構。ただの戯れです。
見なかったことにして、さっさとこの場を去るのを御勧めしますよ。



それでも尚、貴方がこの場を去らず、見ているのなら」


「ええ、喜んで御相手致します。
ほんの、戯れですが」

3夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/19(水) 19:28:43 ID:/k2gysHgO
――――異能都市『楽園』、郊外。

広漠たる荒野が広がっていた。其処に有るのは赤茶けた砂と岩、乱立する塔と見紛う切り立った断崖の渓谷。
強くも無く、弱くも無く。只風らしい風が一陣。女の真紅の髪を揺らした。
――――暁天の空を糸にした様な、柔らかに揺れる鮮烈な真紅の髪。
――――空の曙、開闢を世界に知らせる昇る灼陽の様な真紅の瞳。
――――日緋色金鋼の金糸で瀟灑に刺繍された、宵闇に紛れる漆黒の長戦衣。
女は寂廖感を得たく思い、何とは無しに其の場に在った。

――――真紅の剣征、夜刀神蔡生は此処に在る。

4ニナ・シュガリア:2009/08/19(水) 19:41:34 ID:7jE6yumoO
【荒涼した大地を金剛石をすり潰して撒いた様な星々煌めく夜空が見詰めていた】


【ざっ、と砂を踏む音】
【安物のジーンズのポケットに両の手を遣り隻眼の女は荒野を歩んでいた】
【黒のタンクトップの上にスカジャンを羽織り、足許には使い古したスニーカー】
【左腰に佩いた打刀の白い鞘が闇夜に浮かんでいた】



【“ただ何と無く”、だ】
【特に目当ての物は無い】

【彼女の本能が彼女をこの地まで運んだのだ】



【息を飲む程美麗な蜂蜜色の髪をかき上げると舒にココアシガレットを一本取り出して艶やかな桃色の唇の間に挟んだ】




【―――華は静かに開花の時を待つ】

5夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/19(水) 19:49:42 ID:/k2gysHgO
>>4
――――気配を感じた。
振り向いた。灼陽の瞳が蜂蜜色の髪を、眼帯を、独特の軽装を捉える。

――――次の瞬間。
女は、疾駆していた。
迅雷と見紛う速度。右手は左腰の愛刀へと伸び一も二も無く抜き放つ。

「ニナ――――」

疾駆し乍ら其の漆黒の刃を振り被る。

「シュガリアァァァアアアア――――ッ!」

叫ぶは嘗ての親友。嘗ての好敵手の名に他ならない。
烈帛の叫びであれこそ、果たして其処に怒気は無かった。有るのは唯、歓喜のみ。
刹那の内に肉薄した真紅の髪眼の女は親友にして好敵手へと刃を袈裟に振り下ろす。
此を受けれてこそのニナ・シュガリア。
――確認の意を、其処に、込めて。

6ニナ・シュガリア:2009/08/19(水) 20:02:17 ID:7jE6yumoO
>>5
【其の独眸に“真紅”が映った】
【其の鼓膜を“真紅”の声が揺らした】




【“其れだけ”で充分過ぎた】









【笑みが―――零れる】













夜刀神………蔡生…ッ…!!!!

【初めからそう決まっていたかの様に、其れが当たり前だと言わんばかりに右手が愛刀の柄を握り抜刀】


【大気を割らんばかりの金属音】



【漆黒の葬魔刀、其の刃と交わるは七彩煌めく天惑麗刀】


【言葉なんて必要無い】
【刃の向こう、掛け替えの無い友に向けて彼女は笑顔と“剣”で語る】




【久し振り―――と】

7夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/19(水) 20:11:56 ID:/k2gysHgO
>>6
込められる力に女の歓喜に漆黒の刃が震えた。
くしくも迎い合う形の鍔迫り合い。文字通り眼前に在る好敵手の顔の笑みを見て、女は更に一層笑みを深める。
――――挨拶も要らない。
確認も済んだ。だらだらと話す何て此の場に於いては只無粋。ならば本懐を遂げよう。久方振りに興が乗る。止められるか?
答えは簡単。否だ。
掛けるべき言葉など存在しない。其処に在る、互いが居る。其れだけで総ては十全だ。
「っ――はあッ!」
笑顔。笑い声にも似た烈帛の気合いの声。
触れ合った天を惑わす麗刀の刃の表面を忌まれた神の月刀の刃を滑らせる。
――――するりと抜けて。
翻し。
「其処!」
愛しき敵の腹へと横薙に斬戟を疾らせる。

8ニナ・シュガリア:2009/08/19(水) 20:30:43 ID:7jE6yumoO
>>7
【刃を介して伝わる感触】

【嗚呼、懐かしい】
【彼女を構築する細胞の一つ一つが歓喜の雄叫びを上げる】


【此の互いの命が死と隣り合わせにある状態】
【心地良い、と】
【ましてや此処は“死が許されない空間”】
【箱庭に居る時以上の緊張感】

【愉しい、と】


【虚空を奔る魔刀が瞳に映った刹那、彼女の身体は自ずと動く】


【後方に飛び下がり刀の間合い、其の外へと着地】
【漆黒が虚しく閃き終わる其のタイミングを見計らい彼女は地を蹴る】
【蜂蜜色の風と化した女が取った構えは刺突】




【体重移動、力の込めるタイミング……全てが“身体に叩き込まれていた”】




一輪刺し……!!!


【繰り出される突きは視認する事すらかなわぬ速度を以って蔡生の腹部を穿たんとする】

9夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/19(水) 20:42:49 ID:/k2gysHgO
>>8
腕を刀を引き戻し、退いた敵手を見据え乍らも即座に構えを正す。
肉薄する好敵手。歓喜の侭に迎える姿勢は左真半身。右手に握る刀を地に対し水平に足の間隔を大きく取った刺突の構え。
「一閃――……」
上体を捻る。脇を締める。肩を引き込みを後ろに置いた右足を踏み出す。
 
其れら総てを一斉に。
迅雷の如く一瞬に。
獣の様に強烈に。

瞬速の踏み込み。捌かれた体勢は左真半身から右真半身へ。強く強く激烈苛烈に放たれる腕。
「……――瞬破ッ」
――――そして其の延長線上、撃たれるのは直刃に伸びた漆黒の刃。
 
硬質な音。七彩麗刀の切先と終月刀の切先とが互いの切先の涯たる一点に於いて激突した。
刃と刃の激突。引かぬ両者から放たれた渾身の力はぶつかりあって相殺し合い、大気を震わせ荒れた土と茶けた岩とに皹を生む。

10ニナ・シュガリア:2009/08/19(水) 21:03:08 ID:7jE6yumoO
>>9
【桁違いの威力を以って衝突する漆黒と七彩】
【腕は痺れ骨は軋み、吹き飛ばされまいと大地を踏み締めれば爆ぜる土】


【彼女は退かない】
【攻めろ攻めろ攻めろ攻めろ攻めろと身体が心が叫ぶのが分かるから】


【逃げる事は蔡生に、誇り高き真紅の剣征にとって無粋な事だと言わんばかりに攻撃の手は緩めない】
【例え友であろうとも剣を取り戦場に立って対峙すれば―――】



容赦なんか……いらない…ッ!!

【愛刀を引いたのは一瞬だけ】
【其の行為ですら本当にやったのかと疑いたくなる位に剣を引いたのは“一瞬だけ”】




華束……!!!

【聞こえた風斬り音は十を越え百越え万を越えていた】
【機関銃の如き速度で突きが繰り出される】


【狙いは一点だけではない】
【手首の角度を微妙に変えながら放たれる刺突は身体のあらゆる箇所を捉えるだろう】



【常人ならば何が起きたかも分からず気が付いた頃には全身を穿たれ鮮血の花を散らすだろうが―――】



【彼女は分かっていた】





【夜刀神ならば…と】

11夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/19(水) 21:35:46 ID:/k2gysHgO
>>10
衝撃にぎちりと軋む己の躰。だが吹き飛ばされる訳には往くまい。何故なら眼前の好敵手が、
――――次手を撃って来たのだから。
「――……」
真紅の瞳は其処に在る物を知覚し、其の内部の動きから其れが如何動くかを完全に予測する。
此の場に於いては筋肉の動きから相手が動くより先に相手の動きを把握する。
無限の戦場を踏破し勝ち得た其は剣士の心眼の域を越え、未来を知り得る剣征の神眼。
――其の業に仍って好敵手が動くより先に其の動きを知覚して、撃たれるより先、剣征は動く。
正に束なる其の御技。真紅の髪眼の女は右側に向けて躰を捌く。立体的な刺突は最早点では無くて面の斬戟。面の域から躰を逃がして回避を狙う。
「――――」
不十分。頬を掠めた。呑まれるに思えた其の刹那。真紅の笑みが白皙の美貌に浮かび上がる。
「此方も容赦は無いッ」
容赦等は初めから有り得ない。避けても呑まれる斬戟の前に、真紅の剣征、其の流派足る剣征帝技は避け一辺倒では有り得ない。
元より攻め手で相手を圧倒、敵手の攻め手を粉砕し、敵手の受け手を打ち砕き、絶対的な攻勢を敷くのが流派の本懐。
「ならば!」
――――為すべき事は唯一つ。

迫る斬戟の束。動いたのは其の肩其の腕其の愛刀。
「躱せぬならば」
――――ごう、と大火が風を呑み其の火勢を更に強くする様な風切りの音と共に終月刀が振り抜かれる。
「払うのみ!」
無数に放たれる刺突の一部を避け乍らの迅速に鋭い踏み込みと共に、漆黒の軌跡は其れより疾く、上段から下段へと振り下ろす剣筋を描く。
其れは真白の剣妃の放つ刺突の束の内、其の幾つかを纏めて払い、己へと向かう剣筋の軌道を変える。
「一つ!」
――面の斬戟に隙間を作り、活路を創る。其が目的。
剣征は同時と見紛う続け様に愛刀の柄に左手を添え、体を捻るように翻して振り戻す。切り開いた束に再び敷かれる斬戟陣を、放たれた次撃は先程と同じく斬り下ろしの軌跡を用いて切り払って軌跡を逸らす。
「二つ!」
初撃は片手、今は両手持ち。単純に考え威力の違いは余りに明白。斬戟の面への活路が大きく開いた。
斬り下ろしと云うよりは叩き付けと形容するのが似合いの強烈な一撃、其の続け様に動かされたのは両の脚。
踏み込みに次いで放たれたのは此れも叩き上げると形容するのが相応しい痛烈な斬り上げ。それは昇るような楕円に近い軌跡を描いて活路をより大きくせんとかち上げらる。
「三つ――ッ!」
頬と肩を数発の刺突が掠めた。然し其が何だと云う?
剣征は構わず振り戻す刀身を担ぐような体勢を取った。
其と同時に両脚に力が込められる。それは解放の時を待ち、刹那の内に解放される。
行われたのは跳躍。剣を担いで跳んだ真紅の髪眼の女。狙うは斬戟の束からの回避とそして矢張り攻め手の斬り下ろし。
先程よりも尚強い、豪炎が風を呑み其の火勢を更に強くする様な強烈に風音が辺りに吹き荒れた。
「四つ!」
真紅の剣征は全身を使い、跳躍からの紛う事なき渾身の一振りを狙い、
「攻め手を受け取れ業の名は!」
――――振り被る。
 
二連の切り下ろしから始まる切り上げに仍って剣妃の斬戟を打ち払って軌道を変え、跳躍しての叩き下ろし。
「燦禾――――」
纏う三連の迎撃、其の涯に続く一の斬戟が――――
 
「――――烈日ッ!」
 
――――相手に迫る。

12ニナ・シュガリア:2009/08/19(水) 22:11:14 ID:7jE6yumoO
>>11
【矢張り、と彼女は心の内で笑みを零す】
【最早人の域を超越した夜刀神にとって“この程度の技じゃ生温い”】
【全て分かりきっていた】


…………ッ…
【彼女とて常人の域は脱している】
【爛々と輝く蜂蜜色の右目は蔡生の一挙一動を、自身に迫る脅威の全てを捉えていた】
【叩き伏せられ、瞬きをする一刹那すら与えられない儘愛刀は彼女の手から引き剥がされ上空へと舞い上がった】


ちっ………

【闇夜に踊る麗刀を目で追えば、月に映える紅の影】


【美を求める画家がいれば思わず筆を取りたくなる、そんな光景を前に剣妃は笑う】



【爆発に似た音が荒野に木霊する】

【衝撃により立ち昇る砂煙が辺り一帯の視界を塗り潰した】
【其の中から飛び出す、否、吹き飛ばされた一つの影】


【百メートル程飛んだ隻眼の女の身体はは柱の如く立つ岩石に叩きつけられた】
【ガラス細工が壊れるが如く石柱は爆ぜる】



【蔡生の一撃をまともに受けた……筈であるのに茶色い大地は少しも血で汚されてはいなかった】

【彼女の手には弾き飛ばされた筈の愛刀「華」】


【此の刀には彼女の能力である「甘術」が掛けられていたのだ】
【蜜が浸透した物質を意の儘に操る―――其れが彼女の異能】


【あの一瞬、漆黒の刃が彼女の身体に喰らいつかんとした刹那の間に「華」は彼女の手の中に戻っていた】

【まさに間一髪、という所であの一撃を剣で受けていたのであった】




【ゆらりと陽炎が如く立ち上がる剣妃】

【つー、と口の端から流れた鮮血を袖で拭うと彼方に立つ剣帝を見て】



【笑った】








【ゆらりと、まるで天に捧げる様に高々と刀を掲げる】

【此のに存在する全ての色彩を集めて固めた様な流麗な刃が白い気を纏う】
【焔の様に揺れる其れは「華力」、彼女の力の源】
【「華」が有する力は「吸収と解放」、大気中の魔素を華力に変え、其の美麗な刃に纏わせる】

【虚無的な迄の白は闇夜に淡く輝いて】




ヒュドラ
多頭華龍……!!!


【袈裟懸けに振るわれる「華」、其れは虚空を斬り裂いただけに過ぎない】



【七色の刃に纏われていた純白の気が勢い良く伸びた】

【一見すると白い焔で出来た帯―――しかし其れは斬撃、しかも“操る事が出来る斬撃”……甘術師である彼女のみが成し得る剣の技、長年の努力により編み出された奥義】




咲け……
【彼女の透き通った声が大気を震わすと同じに空を奔る“斬撃”の先端が花開く様に枝分かれした】



【其の貌、神話に登場する数多の頭を持った魔獣ヒュドラ】


【十を越す“斬撃”は獲物狙う蛇が如く虚空を這いに蔡生に追る】


【前方、後方、上空、足許、左右…四方八方から襲い掛かり、隙有らば潜り込まれ其の身を斬り刻まれる事は避けられないだろう】

13夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/19(水) 22:39:18 ID:/k2gysHgO
>>12
大地を砕き土煙と砂塵を起こした斬戟と共に着地する剣征に向け、放たれる剣妃の代名詞の一つ。
――――多頭華龍。
「ッ……!」
相手の筋肉の動きから相手より先に相手が如何に動くかを完全に把握出来る剣征の神眼、剣に於ける絶対知覚。
然し剣妃の動きは虚空を裂いた唯其れのみ。起こる斬戟は其の異能に仍る物だ、剣の神眼では其れの先は見通せない。
「だが……!」
初戟、次戟を切り払う。
真紅の剣征、人越えた其の躰の反射神経は常人の領域を凌駕する。
然れど研鑽の涯に得た剣の神眼に仍って其の軌跡を予測しなければ、迎撃自体不可能だっただろう。
放たれる無数の斬戟を受け、躱し、逸らす。数で言えば華束に劣る斬戟。迎え撃つ動作の数は少なく済む。
剣征の間合いは最早斬戟の結界。間合いに入った刹那の内に斬戟を持って迎撃する事など況んや容易い。
――――然れど。
「くぅぅ……ッ!」
多頭華龍は剣征の領域を侵犯する。数で言えば華束に劣る斬戟で有り乍ら、其の一撃一戟の重さが違う。真白の剣妃の代名詞。並の剣士の端技とは次元が違う。
重さが違えば弾けない。弾けないなら圧し返すより他は無い。圧し返す力もより多く必要。其れは則ち、圧し返すにも掛る時間が異なると云う事。
「っ、ちぃいいい――――!」
悪態に似た気合いの声。然し剣征の顔に浮かぶは笑み。
一撃毎に徐々に徐々に己が領域を侵犯され、二戟毎に徐々に徐々に押され行く。
――――最後の斬戟。

「――――ッ!」

硬質な音が響くと同時に己が愛刀を受けの姿勢に構えた侭、剣征の躰が後方へと迅速の疾さで押し飛ばされる。
不完全な受け。踏ん張りによる制動が効かず、圧し飛ばされたのだ。
剣征は先程の剣妃と同様。後方の岩を砕いて強かに背を叩きつけた。岩の破片と細かな砂塵が、煙幕宛らに立ち込める。

――――刹那、一閃。

煙幕は切り裂かれ吹き晴れる。其処に立つのは真紅の剣征。
「――……」
剣を払った其の姿勢から、斬戟の剣速が生む風圧で煙幕を払ったのだと知れた。

「――……ああ、楽しいな」

白皙の美貌に真紅の微笑を柔に浮かべ。
剣征は此の場初めて、相対する剣妃へと言葉を投げた。

14ニナ・シュガリア:2009/08/19(水) 23:00:46 ID:7jE6yumoO
>>13
【離れた場所で対峙しているにも関わらず蔡生の声は彼女の鼓膜をはっきりと揺らす】

【ひゅっ、と空を斬り、先程刀の切っ先に付着した血糊を払うと桜色の唇が静かに動く】


――……えぇ、凄く愉しいわね


【柔らかな微笑と共に紡がれた言葉は凛然と闇夜の中で泳ぐ】
【僅かの間に二人は刃を介して言葉無き会話を行った】

【故に―――此れ以上言葉を紡ぐ必要は、無い】
【思いは全て己が刃に乗せて届ける】
【其れが剣士の流儀】



【久方振りに再会を果たした友人に伝えたい事は数多く有る―――ならば】








【剣を以って届けよう】











妖艶甘術「藍糖」……夜は甘く染まる……

【彼女の言葉通り、見渡せば周囲は藍糖漂う藍の闇】
【虚無的な静寂を湛えた空間の中佇む彼女の瞳に映るは好敵手の姿】
【万物を蠱惑する愛刀「華」を鞘に収めると同時に左足は後方へと引かれ、右半身を相手に見せる様な姿勢】
【腰は落とされ、左手は白鞘に添えられ、右手の指は絡み付く様に柄を握る―――居合の構え】
【清流流れるが如く流麗な動作に隙は皆無】
【冷然なる表情で眼前のを見据えた】
【嬋妍たる女が放つ形容しがたい殺気が戦場に満ちる】
【筋一つ動かせば死に到ってしまう様な雰囲気が、次に放たれる“何か”が如何に剣呑なものか如実に語っていた】
―――……藍染の夜の中


華は咲き乱れ
鳥は飛び立つ事無く
風は穏やかに
月は陰る事を知らない



花散りて数多の花弁と成り
刃散りて数多の花弁と成る

舞い散る刃の花吹雪の中



甘く美しく散れ……
【終焉導く言の葉は紡ぎ終わった―――そして蕾は開花の刻を迎える】
【「空間」を「虜」にする甘術「藍糖」……彼女の眼前の「空間」は細やかに分断され藍色に染められた「空間」と繋がる】



「華鳥風月」……


【抜き放つ勢い其の儘、横一文字振るわれる「華」―――其れに刀身は無い】

【刹那、藍色に染まる虚空を埋め尽くす虹色に輝く小さな花弁、否、剣閃】
【其の数は千億を越えて隙間無く吹き荒れる美麗な剣戟の花吹雪、其れが全く“同時に”咲き乱れた】
【“気が付けば”世界は七色に染まり“気が付けば”其の身は絶美な七彩の閃きに斬砕かれる―――……瞬きする時間すら赦さない一刹那の内で起きた奇跡】
【其の光景は百の神話にも語られぬ幻想、万代を生きし神も知らぬ神秘】



【万朶の刃は蔡生を包み込まんとする―――鮮血の華を咲かす為に】

15夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/19(水) 23:21:34 ID:/k2gysHgO
>>14
藍染まる光景。
真白の剣妃、ニナシュガリアが代名詞――――
「――――華鳥、風月」
知らずの内に呟いた。意識せぬ侭、薄桜に艶めく唇が其の名を紡ぐ。
 
――――同時に、疑問。
 
何故此処で撃つ。勝負を逸る理由は無い。なのに何故。
答えは唯、一つ。嘗て破った華鳥風月。好敵手は其の先の業を用意している。
知らず知らずに笑みが浮かんだ。意識せぬ侭歓喜に震えた。
嗚呼――ならば。
「私も、」
真紅の髪眼の女は決意か誓いか確信めいた何かを持って、虚空に向けて手を伸ばす。
 
 
「此の業を以て相対しよう」
 
 
虚空から引き抜かれた其の剣。
――――其れは玲瓏な装飾大剣。
幅広の刀身は晴れ渡る空の青を白金で薄めたかの様な透き通る蒼色。薄らと神聖な魔力を帯び纏う其の刀身は果てなく幻想的な美しさすら感じさせる。
幅広の刀身に見合った深金色の大きな鍔、真白い柄布の巻かれた柄。鍔の中央と柄尻には夢幻を想起させる宝珠が填め込まれていた。
其れは刀剣と云うには余りに優美。然し装飾品と呼ぶには冷厳過ぎる。故に此は装飾剣。王侯の持つ宝剣等と同じ物。
其は希望す想像によって象創られ、幻想となって此所に有り為む理想の剣。
 
――――名を、セクエンス。
 
抜き放たれた瞬間、一陣の風に似た静浄なる気配がその場に広がった。それは降臨か生誕か、大いなる力の顕現を知らせる幾千幾万の歓喜の声となり、世界が万物がそれに応じて剣の前に無言の内に頭を垂れてひれ伏した。
それは恐怖や戦慄による物では無い。人が神に祈るような、臣下が王に跪くような、至高なる者に対する自然なる崇敬の現出。
――其は理想を担う究極の幻想。万物が夢想す幻想ならば、理想結ぶ其は絶対の神に同じ。
剣征は必要最低限の力のみを使い、緩やかに刃を翻すようにして剣を構える。蒼の刀身の描いた軌跡は青い陽炎となり、やがて溶け込むようにして虚空に消える。
――――音が消える。風が止む。荘厳な物を前に息を潜めるかのように。鳥もはばたく事を止め、花はただ吹き止んだ風の余韻に揺れていた。
全てが構えられたその剣を前に静寂を美徳とし、至高なる力の片鱗を見届けんと解放の時を待つ。
――――透き通る蒼の刀身が虚空にその軌跡を疾らせた。
瞬間、大地が砕ける。
それは丁度セクエンスを叩き付ければそうなるであろう痕跡。しかしそれは有り得ない。
何故なら大地が砕けたその位置は――其の主たる真紅の剣征、其の間合いの外であるが故に。
続く一閃。それは袈裟に切り裂く軌跡。真紅の剣征の間合いの外で、何かが虚空を切り裂いた。
更に一閃。それは横に鋭く薙ぐ軌跡。彼女の後ろで、何かが宙空を薙ぎ払う。
――――其は究極の幻想。理想の剣。
セクエンスを握る者はそれ以上を望むべくも無い。何故ならそれは剣士が剣に望む事を具現し叶える理想の剣であるが故。
――――其は幻想を持って理想を成す。
願うのは遠きに届く射程の剣閃、祈るのは全てを切り裂く破壊の剣戟、望むのは永劫に近き無限の剣閃。
――――其は祈りにして希望。希望を願い奉る、其の剣閃は祈りの舞。
振るわれ続ける透き通った蒼の軌跡は果てなく貴く、蔡生の煌めく真紅の髪は燦然と輝く暁のようで、翻す黒衣は揺れる宵闇。
――――願いよ望みよ舞となれ。幻想はそれを担い叶えよう。
剣征は蒼の刃を振るい続ける。百は越えた千は越えた。万を突破し億に至り、兆を貫き那由多に届けと。武神は剣を振るい続けた。
――――蒼の軌跡が世界に満ちる。
戦場たるこの場そのものに展開される無数の剣閃は果てなく玲瓏。
「蒼穹――――」
其は嘗ての戦場の幻視。武威の神の過去の残照。もしもこの場に無数の敵が、数えきれない数多の敵が居たのなら。
「――――桜華」
それは空の如き蒼の軌跡を背景に、一斉に朱を咲かせていただろう。
究極の幻想、理想の剣が叶える戦場風景。
玲瓏なる無数の蒼の剣閃がこの場を埋めて空を作りだし、其を背景に鮮血の朱色を咲かせんと――――戦場を包む。

藍と蒼の重奏。
荒野は僅か一厘足りとて空間埋め尽す藍蒼の斬戟からは逃れられない。
蒼藍の斬戟が荒野を埋め尽し、戦場を切り裂き。

――――そして熾烈に、相殺し合う。

16ニナ・シュガリア:2009/08/19(水) 23:47:55 ID:7jE6yumoO
>>15
【千万の言葉を用いたとしても表現のしようが無い美しさと言う物が存在するのであれば、今まさに此の地で起きている光景が其れに相応しいのではないだろうか】


【拮抗する力と力】
【混じり合う刃と刃が奏でる音色が戦場に溶けていく】


【生死を掛けた“死合い”が行われているとは到底思えない光景】
【例えるならそう、お伽話】



【辺りに散らばる石礫が二つの業の衝突が巻き起こした烈風に木葉が如く巻き上げられ、夜に塗り潰された漆黒のステージで舞い踊る】



蒼穹……桜華…


【女も亦、互いに殺し合い散っていく二つの業を其の独眸に映しながら剣帝が誇る唯一無比の業の名を呟く】




これだから……

【軈て拮抗する力は収まり再び二人の剣士は対峙する】



あなたとの勝負はやめられない……
【歓喜する細胞を押さえ付けるだけでも精一杯だ】

【出来る事なら声を上げて笑ってしまいたい】
【しかし、“まだ足りない”“まだ全てを出し尽くしていない”】

【静寂を取り戻した戦場で彼女は思案する】


【この戦いで全てを出し尽くしたのなら、どれほど愉しいだろうか、と】





【例え死んだとしても】





本望、ね……
【ふふ、と小さく、儚げに笑う】


【そして其の左手が左眼に、眼帯に伸びた】
【スローモーション再生を見ているかの様な非常に緩慢な動きで眼帯に触れると、白く細長い指が左目と眼帯の間に有る僅かな空間に滑り込んだ】


【刹那ざわりと風がまるで不吉な物の訪れを告げるかの様に吹き荒び朽ち果てた木葉が虚しく舞い上がる】

【口元に微笑を浮かべると躊躇い無く眼帯を引き剥がした】


【露になる鮮血が如き赤さの瞳】
【そして目の周りは花弁を思わせる純白の鱗に覆われていた】




【どくん、と彼女の心臓が激烈に脈動する】
【彼女の身体を蝕む「狭間の毒」が魔術礼装による拘束から解放され荒ぶる獣が如く身体を、心を浸蝕していく】


【左目の周りを覆っていた鱗が全身を覆い尽くさんとした時、其れは起こる】

【全身の白鱗が一斉に剥がれ、浮かび上がると彼女の周りで渦を巻く】

【其の光景は彼女の力の源、「操」を司る「華力」が「毒」を「支配」し跪せた瞬間】


【支配下に置いた「狭間の力」、そして「華力」が混ざり合い新たな力を生み出す】


【両耳はエルフを思わせる尖った物へと変化】
【赤き双眸は己が愛刀「華」の様に角度により其の色彩が千変万化する玉虫色へと染まる】

【見上げれば虚空に浮かぶ白い衣】

【生地の全ては儚げに燐光を発する純白の鱗に覆われ、放つ力が空間を微かに歪めていた】



【舞い降りた衣、「狭間ノ華衣」に彼女の身体が包まれ全てが終わる】

【凛然とした表情で両の足を地に付け立つ姿は可憐でもあり勇壮でもあった】


【形容しがたい、常人ならば意識を手放しかねない威圧感が総身から滲み出て辺り一帯を包み込む】



【人でもなく異形でもない「狭間」の存在が今、此の世界に顕現した】

17夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 00:09:36 ID:/k2gysHgO
>>16
「――――嗚呼、此れだ」
無数の蒼藍の剣閃に依って戦場を埋め尽し顕現した蒼藍の宙空。澄み渡る其の色は何処迄も玲瓏に煌めいて。
幻想と神域に達した業のみが為し得る光景は果て無く壮麗であり底の知れぬ幽玄であり、そして何よりも矢張り、美しかった。
「勝つでも無く。負けるでも無く」
――――然し斬戟は斬戟でしか無く。
「唯命を賭けて闘う此の愉しさよ」
軈て其の場に拡がっていた蒼藍の世界は数多なる斬戟の傷痕を世界に残し、其れを構築して無数の剣閃は燐光の様な淡い蒼色の光の粒子へと変わって、微睡に見る夢か幻の如く静かに消え去った。
 
りぃん、と――――。
玲瓏なる鳴りの音が世界を震わせる。
 
空は消えている。然し依然として世界は静寂に満たされ、万物は幻想の前に、セクエンスの前に頭を垂れて平伏し、跪付いた侭で。
りぃん。と――――
――――また、音が響く。
夢と幻で創られた鈴ならば此の様な音を響かせるのであろうか。静かに世界へと響き、万物に染み渡る様な其の音は、静謐を美徳として見守る様に忍黙った八鉱一宇を慰める。
「――――」
其の音の元、玲瓏な装飾大剣は剣征と共に。
剣征と其の本質を著した狭間の剣妃。彼我の距離は八間と四尺。りぃんと、また音が鳴る。
右下段、切先を地に向け、刃の腹地を己が好敵手に見せる様に無形の位に構えられた幻想の剣は、狭間の激威の前に在り乍ら、変わらぬ幽玄の美と神秘とを其の蒼い刀身に秘めていた。
 
 
――――其はゆらりと揺らめく様に。
 
 
刀身は瞬きの内に、然れど穏やかに、速さ等感じさせずそうで在る事が自然でと言うかの様に色を変えた。晴れ渡り透き通る青天の蒼は深き色彩を秘めた夜空の藍へ。
穏やかに煌めく輝きは星を秘めて。其の大剣は力を増した。
空が大地がより深く傅いて鳥が花がより頭を垂れて跪く。神にも等しい万能、理想叶える幻想の力を前に悉皆全てが祈りを捧げる。
 
――――きぃん、と。
 
鈴の音に似た音が響く。神が創る最高最善を形にした鈴を打てばこんな音がするだろうか。其の音は静かに全てに染み渡り、其れでも静寂を破らず世界を揺らす。
気が付けば其処に、真紅の髪眼の女の姿は無かった。剣征は瞬きの内に擦れ違ったかの様に、何時の間にか真白の剣妃の後ろに居た。 
 
「次は私からだ」
 
 
宣下が響く。
背中に背中を向ける其の姿は、まるで始めから其処に在ったかの如く。まるで信頼する友に背中を預けるが如く。
 
「――――狂咲」
 
呟く様に凛然たる響きを載せる声を漏らした女の姿勢は先程と変わらず、構えも亦先程と同じ無形の位。
然し其の手首は僅かに捻られていた。玲瓏なる藍の大剣は先程と違って腹地では無く刃を見せるが如く、其の刃を立てる様に握られていた。
腕が肩が僅かに動く。其のほっそりとした手首が素早く捻られる。鍔鳴りに似たかしゃりという音を立て――――セクエンスは再び腹地を見せる様に。
 
刹那。
 
剣征が背を預けた真白の剣妃の周囲一帯が夜空色に塗り潰された。
先程よりも遥かに密度の高い斬戟に仍って構築される其の藍の夜空、斬戟と斬戟の間に隙間等は存在しない。
故に其れは最早一つの巨大な斬戟。一撃で敵軍を制圧する破局の斬戟。一閃で戦場征する絶対の斬戟。

18夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 00:09:49 ID:/k2gysHgO
――――其の夜空が展開された中、剣征の姿は空に在った。
真紅の剣征は跳躍していた。両手で強く堅く確りと握ったレクエンスは大上段に振り被られて、其の灼陽の瞳は眼下に広がる藍の夜空を見据えていた。
 
 
其の視線は、本質を現した好敵手の姿に見惚れる様に。
或いは、其れに仍って此れ仍り始まる生死を越えた闘いを期待し胸躍らせるかの様に。
 
 
――――セクエンスが無垢なる光を纏い始める。其れは希望の力。幻想の力。誰もが持ち、誰もが担い、誰もが誇る始原の力。
故に其れは純粋で、故に其れは残酷で、故に其れは美しい。
刀身の纏う眩優なる光は徐々に大きく強くなって行く。其の輝きは眩しく純粋で、其の煌めきは優しく残酷。
跳躍した剣征は重力に牽かれ、眼下に展開された藍の夜空に堕ちて行く。偉大なる好敵手に向かって行く。昇って征く。
 
 
 
そして其の光を――――
 
「――――月夜」
 
――――振り降ろした。
 
 
其の壮麗なる深蒼の刀身が纏っていた無垢なる光は、振り降ろされた先から球状に拡がり、徐々に徐々に大きくなって行く。
其の光は夢幻の光。其の光は希望の光。
其の光は幻想の光。其の光は始原の光。
存在する物は全て現実から幻想の光の内に回帰して一体となり軈て消滅する、無垢で残酷な、始原の光。
無数の深蒼なる斬戟が一体となって宛ら地上に顕現した夜空に、全てを消し去る無垢なる光が始原の輝きを持って満月を。
 
 
 
――――貌創る。


 
 
此の激戦の第二幕を。
――――告げる様に。

19ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 01:09:12 ID:7jE6yumoO
>>18
【見えていた】



【真紅の剣帝が最早人知を超越した速度を以って己が背後に立つ迄の全てを】
【そして“何をしたか”を】


【故に彼女は落ち着いていた】

【そして絶望する時間すら与えない刹那の一撃に、躊躇いも無く全てを斬砕する「死の空間」の中に消えていきながら彼女は自らがすべき事を導き出す】



【避けられない絶望が此の身を襲おうとも嘆く事はしない―――道を切り開く為に眼前の絶望を】


ディネガーレ
否定する……


【ぽう、と今にも消えてしまいそうな光が夜空色の中で儚げに舞い踊る】
【其れは余りにも頼りない光―――だった】

【刹那、仄かに煌めく銀の光は剣帝が顕現させた夜空を飲み込んだ】
【同時に響くは剣と剣が交じり合った際に鳴るあの音色】
【数は一つではない―――数えるだけで気が滅入りそうな無限に迫る音】

【夜空を白銀の太陽が抱く】





【煌めく白光の中から上空に向けて飛翔する一つの影】
【紛れも無い「狭間の剣妃」の姿】

【全身に浅いながらも裂傷を走らせていた彼女の右手には天惑七彩麗刀「華」ではなく、身の丈程有る白銀の大剣であった】



【虚無的な迄に静寂を湛えたな曇り一つ無い白銀煌めく其の剣の名はディネガーレ】
【“否定”という概念が形を成した唯一無比の刃】

【其れを握る彼女の双眸に映るのは無垢なる始源の輝き放つ“満月”を振り下ろす剣帝の姿】



サルターレ
別れ告げる……
【―――ディネガーレがまばゆい光を纏い始める】
【其れも亦希望の力、そしてセクエンスの其れとは対を為す終焉の光】

【迸しる白光は否定剣の尖端で球状を為す】
【光は触れた存在其のものを“否定”し何一つ残さない】
【残酷な迄に眩しい終焉の光を放つ太陽が】



ビアンコ
白陽……!!

【今、満月と混ざり合う】

20夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 01:41:56 ID:/k2gysHgO
>>19

「――――否定剣……!」
セクエンスを握った侭、月陽の会合、相殺し合う互いの力で生じた強烈な衝撃波に仍って、着地した瞬間、片膝を付くような姿勢の侭に数間の距離を圧された。
「ふふ、」
 
 
――――第二幕だ。
第一幕は互いの剣技を頭に頂く剣戦だった。
だが此れ仍り互いの愛刀は自らの腕と成る。腕を振るうは何時だって己に他ならない。
然して人には四肢が在る。物を持つのも握手をするのも確かに手腕に他ならない。人が其の営みに於いて最も多くの種類に用いられる手段である事もまた確か。
 
――――だが、人には四肢が在る。

此れ仍り互いの愛刀は互いの腕という一つの手段に。互いには其々無数の手段が在る。
剣だけでなく。
異能、術式、其の本質。
其のどれもが手段。闘う手段。
 
――――此れ仍り始まるは似つつ対なる二人の女の持ち得る全てを其処に投げ撃つ熾烈極まる真の決戦。
 
 
 
「――――さあ、始めようか我が好敵手。肉も命も魂も、互いの存在総てを投じた決戦を」

片膝を付いた姿勢から立ち上がる。

漆黒の戦装束を身に纏う剣征の躰から、ゆらり陽炎の様な黒の力が立ち上る。
――――其れは根絶の神祖。嘗て世界より放逐された忌神の気配。滅びの神性。
剣征は解放したのだ。
己の力、神性を――――。



――――世界が脅えた。
異物だ。有り得ぬ物が有り得ては為らない者が其処に在る。
剣征の気配は今や膨大其のものだ。気配は紛う事無き神性を湛え、其れは物理的な力すら伴って其処に顕現る。

神性に脅え、或いは其の力に仍って、ぎしぎしと大地が軋んで皹割れる。
――蟻が象に敵わない。
知性在る蟻ならば其れを識る。
人は其の本質を顕現した真紅の髪眼の女の前に、神に近き女の前に。唯の蟻へと成り果てる。
存在感は余りに強大。
多少強いと云う程度の者ならば、其の気配の放つ圧倒を越えて絶大に過ぎる威圧感の前に、恐怖によって全身総てを緊張し、己の腹筋が自身の胃を過剰に締め付け嘔吐余儀なくさせる程の。
 
――――絶対的な。
――――存在感。
 
桁が違う。規模が違う。比較に為らない存在として純粋なる差。神と己を比べようとする人は居ない。
唯々恐れ、脅え、恐怖し畏縮し崇拝する。
 
力無き者は平伏すのだ。
其処に今。此処に今。
世界に独り降臨せしめた――――
 
 
――――神祖の剣征の御前に。

21ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 02:12:44 ID:7jE6yumoO
【彼女も同様に拮抗する月陽が生み出した衝撃に飛ばされ、数メートル程大地を削りながら滑る様に着地した】
【汗と血が混じり合った物が顎を伝い雫と成って乾いた土の上に落ちる】


お互い全力で、後悔の無い様に……そして…
【浮かべた微笑は一瞬】
【次に見せた表情は美しく、そして力強い】


“死んでも”恨みっこ無し…ってね
【飄げた態度で言葉を紡ぐ剣妃の身体からは焔の様に揺らめく煌白の力】
【世界の理から隔離された“存在を許されない存在”】
【世界は彼女の存在を、「狭間の者」の存在を祝福しない】


【それでも彼女は其の世界に在る】

【神性とは異なる“何か”が軈て世界を“惑わす”】


【今の彼女は神とは違う“何か”】
【得体の知らない威圧感が蔡生が発する其れと混ざり合い拮抗する】



【万物が彼女の“虜”になるのに時間は要さなかった】
【彼女は、純白の華妃は咲く―――此の世界に】




【白と黒、陰陽揺らぐ戦場】


【風は止み、星達も息を潜め二人を見守る】



…………!!

【突然の疾駆、否、一瞬にして姿を消したと表現するのが正しいだろうか】
【刹那、剣妃の姿は虚空を舞っていた】
【闇に存在感を示す白銀の否定剣を高々と振り上げながら其の身は蔡生へと向かう】


はぁぁぁ!!!!

【重力に引かれ落下しながら裂帛の気合いと共に刃を振り下ろした】

22夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 02:27:58 ID:/k2gysHgO
>>21
「ふふ、其れ以前に」
セクエンスを消し去る。己が世界へと還したのだ。
悪戯っぽく笑う姿は恐らく最後。幕を開く迄の予兆。
「恨みが残るかも疑問だね?」
おどける様な仕草は其れが最後。神祖の剣征の右腕には、気付けば剣が握られていた。
――――忌神終月刀“夜刀神”。
其れを握り、斜に構え。
 
 
そして足場が砕けた。
 
 
「はぁぁあ――――!」
足場を砕いた刹那、剣征の姿は其処に無い。居たのは天より降る剣妃の眼前。
跳び昇る勢い其の侭に、切り上げる軌跡で空を裂いたのは忌神終月刀。
神性の前に大気がびりびりと震動する。迅雷の如き其の剣速は稲光に近似した黒の剣閃を空に敷く。
振り降ろされる白銀の否定剣を其れで受け、即座に翻し振り戻す。
白銀の斬戟を受け乍らも、跳躍の勢いは未だ衰えない。其の勢いの侭剣好敵手よりも高い位置に迄掛け昇り、振り戻した刃を振り被る。
「堕ちろッ!」
袈裟に切り落とす軌跡を描き、剣妃に向けて、強烈無比なる黒の閃光が奔る。

23ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 02:55:32 ID:7jE6yumoO
>>22
【擦れ違う様に剣妃は着地すると同時に振り返り虹の双眸に好敵手の姿を映す】
【天が、地が震える剣戟が振り下ろされんとした刹那、彼女が握る否定剣が飛散し白銀の粒子と成って辺りを彩った】


【そして抜き手も見せず抜刀されたのは彼女の愛刀、天惑七彩麗刀「華」】
【す、と下段に構えられた麗刀の刃に白き力が収束する】



はぁっ…ッ!!
【再び裂帛の気合いと共に右下段から左上段へと振り上げられた剣が虚空を割り、剣帝の黒刃を受け止める】

【交錯する刃が巻き起こす衝撃は足許の大地を砕き、軈て剣妃の身体を数メートル程飛ばした】





【再び大地を滑りながら着地した彼女は思わず顔を歪める】
【狭間の力の解放、其れは彼女の身体を急激に蝕むもの】

【彼女は悟る】
【“もうすぐ限界だ”と】


【通常ならば2、3分で止めている此の力を気が付けば5分近く使用していた】
【故に其の負担は計り知れない】



【次で決まるだろうか―――彼女は思案する】
【そして決意する】
【どのような一撃が来ようとも全力で迎え撃つ、と】




【ぴん、と緊張感が辺りに張り詰める】


【鍔鳴り音を響かせ納刀した彼女に周りを微かに白い力が渦巻いた】

24夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 03:05:08 ID:/k2gysHgO
>>23
吹き飛んだのは剣征も同様だった。無理矢理に忌神終月刀を大地に突き立て、制動を掛ける。
然し勢いは中々止まず、激突しそうになった岩を足で蹴り砕いてから大地に止まった。
「……ふふ」
剣を抜き、好敵手と己との距離を測り、白皙の美貌に微笑みが滲む。
――――此の距離。
「丁度良いな。此れも天の采配か」
――――我が奥儀の適距離だ。
世界からの反発。神性解放を長時間維持するのは不可能。此の侭打ち合っても互いに徐々に弱っていくのみ。
 
――――ならば総てを使い切る覚悟で、一の業に注ぎ込む。


「――――幕引きと行こう」

25夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 03:06:53 ID:/k2gysHgO
「――――幕引きと行こう」
 
 
――――ゆらりと刃を掲げた。
 
祈る様であり願う様であり、誓う様に掲げられた其れは滅びの具現。漆黒の神器。根絶の神格が顕現、忌神終月刀――“夜刀神”。
戦場に似合わぬ程に緩慢な、天衝くが如く刀掲げる其の動作は抽象的であり、柄握る女の白皙の美貌は凍夜の月輪宛らに冷たく透き通る様な無表情に冴渡る。
刃を以て天を示す其の姿は万を断ずる戦の女神宛ら荘厳に、勝者が拳を天に掲げる勝閧の姿にも似て此の世総てを前に宣下を降す。
 
――――我は此処に在り。此の業こそが天上天下六道万世、総てに於いて唯一無双。
 
掲げられた重厚な打刀拵の太刀。地の沸匂は細かく雪の叢消えの如く、中直刃の刃文は鋭く伸びて鎬は厚い。其の重厚で在り乍らも鋭烈無比なる黒の刀身は、世界を歪ませ揺らめく滅びの神性を黒き陽炎が如く立ち昇らせる。
黒滲む暗い陽炎の様な其の力を生きているかの如く発する漆黒の刀身は、宛ら嵐の前の静けさの様に沈黙に沈み、何処か不吉な静寂に満ちていた。
世界が万物が息を呑む。至尊に対する其れは畏怖。終に対して或いは予兆。
 
――――起きろ、“夜刀神”。
 
予兆が静かに漣立った。無言の内に叫ばれるのは刃に秘めたる神性の解放、其の号令。
刃から立ち昇る世界を歪ませ揺らめく滅びの神性。黒き陽炎が如き其れは己が末裔の令を静寂の内に聞き入れた。
刹那解放されるは滅びの神格其れ其の物。黒き陽炎は黒の焔と成り、其れは軈て暗黒色の極光と化して、黒の刀身は滅びの具現す神器と至る。
神器に足り得る刃の暗黒、女神と在り為む主の宣下。此の双つを以て森羅一閃征天下、無双の境地を顕現する。唯其のみが真であると、刹那は神を賛美す絵画の如く、瞬間に於いて静止する。
 
――――其の柄に左手を添える。
 
静止は軈て終に至る。今や女神と化した真紅の女に動きが有った。
白く優美に伸びた指先を柄に絡める其の姿は何処か扇情的で妖艶、然し其れ故不吉な予兆を強くする。
穏やかな緩やかな――そんな動きは戦場に於いては認められない。迅く、そして正確に勝負を決めなければならないのが戦場の常でありまた鉄則。故に、だからこそ其の一連の動きは異質に過ぎた。
予兆の内に静謐へと沈んだ世界がざわりと揺れる。
何かが叫ぶ。奇妙だと。可笑しいと。何か良くない事が起きると。
其の確信に似た不吉の予兆の根源は真紅の女神。滅びの予兆は天へと地へと、遍く世界、六道万世へ静かに静かに駆け廻る。
 
――――肘を曲げる。膝を曲げる。腰を回して上体を捻る。
 
今や滅びの魔刀から滅び其の物、暗黒の極光と化した愛刀。其の刃の背に当たる重厚な棟を肩に当て、真紅の女神は担ぐ様に魔刀を構えていた。
しなやかに伸びた四肢からは完全に力が抜かれており、ともすれば其の侭ぐらりとふらついて倒れそうな程だった。然れど然れど其れでも尚。瞳は果てなく強く貴く、明けの灼陽に燃えていた。
其れは疾駆か跳躍か。
――――何れかの行動の予備動作。

26ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 05:15:25 ID:7jE6yumoO
【とくん、と自身の心音が聞こえる】
【覚悟は出来ていても、いざ目の前に立てば並大抵ではない緊張に襲われるものだ、と彼女は笑みを零す】


【―――次の一撃】
【―――“あの業が来る”】

【だが“まだだ”と自身に制止を掛け、己の業が最も活きる刹那を待つ】
【恐怖も絶望も無い】
【有るのは自分の剣に対する自信のみ】

【勝算等無い】
【底知れぬ自信が今彼女の中に満ちているのだ】

【華鳥風月、其の先に見えた物、新たに手にした“剣”】
【其れを以って蔡生の剣を―――“無双不倶”を迎え撃つ、決意は固い】


【剣帝の業には届かないかもしれない……だが、彼女は愛刀に、天惑七彩麗刀「華」に己の命を預ける事に決めた】


さぁ……来なさい…!!
【迷いの無い、澄み切った表情】
【凜と心地良く響く声が不吉な静寂に充ちた世界に溶けていく】









次で……終わる…
【其れは自身に言い聞かせるかの様に】

27夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 06:23:04 ID:/k2gysHgO
>>26
――――無表情だった白皙の美貌が鬼気迫るものとなる。其の起伏に富んだ豊かな姿躰に力が漲る。全身の筋肉は込められる力によって張り詰めた弓弦の様に緊張する。
見ればぎりりと軋む音が耳奥から聞こえて来そうな程に力込められ張り詰めた其の姿は、激烈に激烈掛け苛烈に苛烈を重ね強大に過ぎる力を湛え、其の気配を持って周囲を圧倒した。
びりびりと大気が震える。ぎちぎちと大地が皹割れる。女の持ち得る滅びの神性、其の発露。
嘗て世界から放逐された根絶の神格、其の末裔が、今再び世界に牙を剥く。
 
――――世界が歪む様な錯覚。
 
暴力に打ち震える幼子の様に万物が恐怖し、頭を垂れ、唯諦念と絶望に仍って其の時を待つ様な――そんな錯覚を力に満ちて往く姿が齎らした。
否、其れは事実。女が此れ仍り果たすは世界への反逆。万物への侵略。威力に仍って此地に在り為む総ての物を、砕き破壊し征する為の布石の一。指先から爪先に至る肉の総てに、女は力を張り詰める。
軈て其は力張り詰められた弓弦。女の腕は躰は矢が射られ放たれる時を、解放される時を、悉皆尽く砕く刻を。今か今かと待ち受ける。
 
――――まだだ。
女は動かない。
目指すは唯一己の涯。
極限迄引かなければ意味が無い。
 
――――まだだ。
女は動かない。
限界を出し尽してこそ我が奥儀。
己と云う名の弦はまだ引ける。己と云う名の弓は今少し堪えられる。
 
――――まだだ。
女は動かない。
臨界は間近。限界と云う制限を砕く刻。
引かれた弦の力に仍って弓本体が真二つに折れる。その極限を。
 
――――さあ。
ぎちりと。
 
――――――今だ。
躰の軋む感覚――――。

28夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 06:23:39 ID:/k2gysHgO
大地が蹴られる。漆黒の長衣が真紅の髪が風に躍りしなやかな躰が空を裂く。
跳躍。行われたのは唯其れだけの単純動作。然れど常軌を逸すは其の強さ。跳躍の為に蹴られた足場は言語想像どちらも絶する強大な力を持って穿ち砕かれ破壊され、力の強さの証にか、墜星の痕を其処に残す。
砕いた足場より砂塵と微細な櫟とを勢いの侭に巻き上げて、跳躍した女の姿は当に飛翔。速度は疾く余りに迅い。
非常異常の範疇を遥かに越えて物差しを砕く様な其の速度は悪い冗談と呼ぶには余りに力強過ぎ迅速過ぎて。故に其れは出鱈目と呼ぶに他は無い。
込められる力に軋んだ女の躰が再び己の力に軋む。爪先から指先迄、躰の総てが引き絞られ張り詰められて放たれた跳躍の最中に、更に再び女は力を込める。
全身至る所の僅かばかりの隙間無く。一尺一寸一部一厘僅か足りとて逃がしは済まいと、文字通り女の躰全身が激烈な力に震えていた。手に持つ得物が常なる刀の柄ならば、とっくに握り潰され砕かれている。
敵手を縊る心算を現す様な力の入れ様は、然れど其処に憎悪を含んでは居ない。其処に在るのは堅き信頼。数多の窮地、数多の死線を共に踏破した僚友相棒に対する絶対の信頼。
――――物質的に霊的に概念的に女の愛刀は破壊不可能。仍って其れは根絶の神に近き女にとって絶対の相棒。全力全身全霊を持ってしても砕かれないと云う事は、全力全身全霊を以て振るえると云う事故に。
絶対の愛刀は今や女の一部に成り果てた。女は神器に仍りて一体となり、終と涯とを齎らさんとし此地に在り為む破極の女神。
頷く様に、為らば成すべき事は唯一のみと云う様に――決意か確信か、暁の灼陽の如く燦然と赫々と燃え盛る真紅の瞳は跳躍の先を飛翔の先を見据え捉えた。其処には愛しき好敵手、狭間の剣妃。
虚空裂き迫る女は力に歪み鬼気迫る表情で睥睨に似た眼差しを送り、唯一を果たす為に不要な総てを放棄した。
 
終わりを携え。
 
 
――――滅びが迫る。

29夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 06:24:09 ID:/k2gysHgO
――――世界か神か天か地か。其れとも其れらの全てのものか。何かが脅え戦慄する。其れは此れから起きる事を知るが故。
本能有るものならば根元的な恐怖を感じるだろう。意思有るものなら即座に逃げ出そうとするだろう。思考有るものならば気付くだろう。
そうで無くとも誰もが気付く。誰もが脅え、誰もが恐れ、誰もが震え、誰もが叫んで警告する。
 
――――此の一撃は、余りに危険だと。
 
女は紛う事無き全身全霊、自壊するかの境に迄、其の躰の極限に迄込められた力を用いて渾身の一撃を剣妃に向けて世界に向けて一寸一部の余り無く、持ち得る総てを叩き付けんと打ち砕かんと振り被る。
振り被られる黒の刃は、平時に於いて黒い陽炎の様に揺らめかせる程度であった根絶の神格が齎らす黒の神威を極限まで解放し、亟大なる暗黒の極光を以て主に応えた。
低空を天翔ける其の姿は宛ら神雷の如き迅さを持っていて、誰もが絶対の力に対し生存する為の根元的な恐れを為して理知も理性も美徳も無く、虚飾も矜持も誇りも無く。唯狂乱の内に逃げ出す程に強大に過ぎる。
――――女は砕く事を願った。破壊する事を祈った。崩す事を誓った。世界を。好敵手を。何よりも誰よりも如何なる事物存在よりも強く強く遥かに強く。
故に此の一撃は破局齎らす無双へ至る。然し其れは唯の一振り。其の暗黒の極光から避ける事、躱す事、逃げるは比較的には容易と言える。
だが――受けるのは不味い。絶対に不味い。此の一撃は何が有っても受けてはいけない。
何もかもが口を揃えて言うだろう。月も星も鳥も風も生ける者もそうでない物も。八鉱一宇の全てが叫ぶ。
 
 
――――逃げろ、と。
 
 
無限の戦場を突破し勝ち得た総てと願いと誓いとを。
永劫の刻を踏破し磨き尽した技倆と祈りと希望とを。
唯の一振り、唯の一撃。己が技の流派の名に於き理念の元に収束し、持ち得る全てを其処に注ぎ込み此処に成す。故に其れは全てを砕き破壊し崩し去る。
女は語る。眼前に立つ好敵手に。
 
――――果たすは奥儀。砕くは世界。倒すは我が眼前に立つ汝。
――――寄らば汝の肉は死に絶える。退かば汝の矜持は消え失せる。
――――我が一撃こそ万世に無双。
――――さあ立ち迎えニナ・シュガリア。死に逝く覚悟は出来てるか?
 
「森羅一閃征天下――――」
 
女は腕を振り上げる。
世界が万物が悉皆全てが唯一つも例外無く恐怖し警告する。眼前に迫った其の一撃は、振り下ろした刃を中心に全てを破壊し砕き尽し、戦場含め一切合財あらゆるものを灰燼に帰す。
 
「――――破極戴天、」
 
全身全霊、破局齎らす渾身の一撃、滅び齎らす暗黒の極光が今此処に――――
 
 
 
「無双不倶――――ッ!」
 
 
 
――――放たれる。

30ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 06:37:26 ID:7jE6yumoO
【すぅ、と小さく呼吸し全身から無駄に込められた力が緩やかに抜いていき、筋肉を緊張から解放する】
【指で突けば簡単に崩れてしまいそうな状態、こうして彼女は三千世界と一つとなる】
【戦場に似つかわしくない徹底した脱力だが、不思議と其処に隙は見られなかった】
【彼女の領域に足を踏み入れようものならば有無を言わさず命を摘み取られかねない】
【そんな得体の知れない恐怖を孕んだ空気が彼女の周りを流れていた】



【閉眼】



【舒に細長い指が愛刀の柄に絡み付いた―――そんな単純な事でさえ此の静寂を湛えた世界では幻想的な行為に思える】
【大地が、空が彼女を動向を静観する中、辺りに遍在する“力”が無限の色彩を放つ刃に渦巻き、収束する】
【総身から立ち昇り焔の如く揺らめく煌白の力が虚空を染め上げた】


【万物を蠱惑させる美の顕現、己が愛刀、天惑七彩麗刀「華」】
【彼女はかつての恋人が遺した此の刀の真名を知らない】
【其の壮麗さは筆舌に尽くし難く、最早世に存在する花々の名を冠しても相応しくないと思えた】
【故に彼女は愛刀に「華」と名付けた】
【どの種類の花でもない“華”である、と】


【大地に咲き誇る一輪の花に万物が跪づき忠誠を誓う】
【虜となった者達が頭を垂れ、静かに手を華妃に差し延べる】
【そして世界は対峙する者の耳元でそっと囁くだろう】

【逃げるなら今の内だ、と】


―――……風は啼き花踊る

―――……其の香りは王癒し 流るる雫は王潤す

―――……月下光は蕾を照らし 星の瞬き我を祝福す

―――……刹那の連なり永遠を生み 我は生死を繰り返す

―――……王朽ち果てて 我其の骸を花弁で抱く

―――……次なる王産声上げる時 我再び咲くだろう


【嗚呼、もう逃げられない、と天と地が嘆く】
【全て終わりだ、と風が叫ぶ】

【見開く瞳、踏み込まれる右の足、そこから続くぶれる事のない完璧な体重移動】
【其れは数多の戦場を渡り歩いて来た彼女の身体に自ずと染み込んだ業―――決して意図して行っている訳ではない】


【獣の咆哮の如く轟然と鳴り響いた音―――彼女の右足が地面を踏み抜いた際に発生した轟音は周辺の大気を震わせ、全ての者が戦慄する】

【常軌を逸した強さで踏み込まれた大地は砕け、無残にも大規模な凹みを形成していた】

【踏み込みから一刹那、抜刀の勢い其の侭に横一閃振るわれた七彩の剣】

【綺麗に体重の乗った剣戟は例えるなら圧倒的な力の体現】

【軽量の剣から生み出されたとは到底思えない力が、刃が噛み付いた空間を僅かに歪めた様に見えた】


【剣を振る、唯其れだけの行為の筈なのに、迫る刃を目にすれば全身を恐怖が駆け巡る錯覚を覚える】



【華やかさの破片も感じられない小細工皆無の純粋な破壊だけを追求した剛剣が静謐さを湛えた世界に閃き、終へと誘わんと其の刃で全てを喰らわんと奔る】


【そして此の一撃に彼女の総てが込められていた】

【華鳥風月の先に見出だした新たな剣―――其の名を】


獅子牡丹―――!!

31名も無き異能都市住民:2009/08/20(木) 06:57:00 ID:/k2gysHgO
 
――――世界が軋んだ。
 
 
 
唯其の一言に尽きる。
 
――――無双不倶。
――――獅子牡丹。

世界を震わす互いの剣が、其の威力を以て激突した。
世界が軋む。真正面から決戦に挑んだ二つの刃は拮抗し、涯に生じるは世界を揺らす力の波紋。
乱立する断崖の塔は其の悉くが崩壊され、衝撃に巻き上がった岩もまた、二人を中心に拡がる力に宙空に在りて粉砕される。
二剣の激突に仍って拡がる波紋。其れは世界と云う基本単位の骨子を砕き、故に世界は軋み震えた。
 
 
戦場である荒野は破壊を越えて破局して、軈て破極を迎え沈黙した。
 
無名の荒野は今日此日、沈黙の内に名を戴く。
滅びの荒野と云う名前を。
 
 
 
――――其処には唯、滅びのみが広がっていた。

32ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 07:16:28 ID:7jE6yumoO
――――東から昇る陽が荒野を、「滅びの荒野」を柔らかな光で照らす




【陽光は二人の剣士の健闘を讃えるかの様に優しく抱く】
【滅び広がる嘗ての戦場の中心、大の字になって横たわる隻眼の女は何処か満足気な表情で黎明の空を仰いでいた】



【晩夏の風に蜂蜜色の髪が踊る】

【彼女のすぐ近く、愛刀「華」が大地に突き刺さっていた】
【役目を終えた麗刀は今は一輪の花と化し、主人を静かに見守っていた】




愉しかった……とても
【血と埃で汚れた顔に艶やかな微笑を浮かべると桜色の唇から本心より出た言葉が漏れる】

33夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 07:27:29 ID:/k2gysHgO
>>32
勝敗も、負傷の程度も、決着が付いたのかも。何一つとして決戦の結果らしきものは其処に明らかになって居なかった。
唯一つ明らかな事――其れは、二人の女が寝転んで居たと云う事。
互いの傍に剣を差して、汚れた顔の二人が居たと云う事。
「ああ。本当に楽しかった。……然し派手に遣り過ぎたか」
底抜けの素直な笑顔を朝日に晒し、真紅の髪眼の女は笑う。

34ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 07:38:02 ID:7jE6yumoO
>>33
【勝敗等最早どうでも良かった】
【互いに全力を出してぶつかり合う、其れが出来たから充分だった】


あはは…そうね
隕石が落下した現場の様になっちゃった
【友の笑顔に応じる様に女も亦、屈託の無い笑顔を浮かべる】


しっかしこんな形で再会するなんてねぇ……
【咆哮と共に疾駆し自らに斬り掛かってきた真紅の剣征帝の姿が脳裏を過ぎり思わず吹き出した】

35夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 07:44:11 ID:/k2gysHgO
>>34
「確かに。出会い頭は常の私とは思えないな」
心底からそう感じているのだろう。苦笑も露に応える。
軈て女は痛みに顔を歪め乍ら上体を起こす。
「立てるかい? ……確かに星墜の痕だね此れは。元の荒野より歩き難い。疲れた躰に染みる位だ」

36ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 07:56:36 ID:7jE6yumoO
>>35
まぁ私達らしい再会だったわね
二度はごめんだけど

【無邪気に笑う彼女も舒に上体を起こすと細長い指の先で前髪に軽く触る】



何とか、ね
もうヘトヘトだけど
【おどけた様に肩を竦めてみせると立ち上がり、尻に付いた砂を払う】

いやー……跡形も無いわね…
誰かに見付かる前にずらかりましょうか?
「馬鹿力コンビ」なんて不名誉な通り名を付けられたらたまったもんじゃないもの
【起伏に富んだ肢体をぐぐっと伸ばし呑気に欠伸を一つ】

37夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/08/20(木) 08:01:25 ID:/k2gysHgO
>>36
「ああ、そうだね」
痛むのか、豊かな胸の前に手を置き乍らくすりと笑って、立ち上がる。
掠かにふらつき乍らも数歩進んで、傍らに差した愛刀を抜いて鞘に納める。
「さ、行こうか。……早いとこ戻らないとな。置いていくよ?」
くすりと笑って、親友に背を向け此の場から歩いて行く。帰還して往く。
――――決戦の地から、日常へと。

38ニナ・シュガリア:2009/08/20(木) 08:10:23 ID:7jE6yumoO
>>37
ちょっ…待って蔡生ちゃん置いてかないでっ

【自分も慌てて愛刀を引き抜き納刀すると、ふらつく足で大地を踏み締め友の背を追っていく】


【――――本日は突き抜ける程の快晴】
【――――夏の暑さはまだ続きそうである】

39藍方:2009/08/21(金) 19:19:42 ID:E0EoNV6E0
イデアの箱庭。
ディスに聞かされた不思議な鍛錬場。
純粋な興味で彼はその場に立つ。

「…ここかの?―――」

【藍方がログインしました】

【イデアの箱庭、河川フィールド】

「…おお。」

感嘆。ほっぺたをつねるという動作は昔からあるようだ。
やがて、痛みやその他の感覚、運動能力などを試し始める。
一通り試した後、彼は河の方に向き直った。
流水を眺め、佇んでいる。

40シノン=アルベル:2009/08/21(金) 19:31:47 ID:WVKe.rdI0
>>39
あれ……人がいる
【遠方に姿あり】

いつも練習する景色と違うし、操作を間違えたのかな……?
【そう言って近づいてきた】

41藍方:2009/08/21(金) 19:35:07 ID:E0EoNV6E0
>>40
彼は寂しげな青の瞳でその川を眺めていた。

「…竜は居ないか、所詮は雷でこしらえた幻かの」

振り返り。

「ほう、人と出会うとは。はてさて、これは雷のこしらえたモノか、それとも」
「意思ある人かや?」

彼は初めてイデアの箱庭に入った。
電気という概念もある程度しか解っていないのだろう。

42シノン=アルベル:2009/08/21(金) 19:44:30 ID:WVKe.rdI0
>>41
雷の拵えたもの? 意識のある人?
【深く考えて】

ああ、僕は外から訓練の為に来たんです。あなたと同じですよ
【言っていることが理解できたようだ】

43藍方:2009/08/21(金) 19:50:44 ID:E0EoNV6E0
>>42
「なるほど。このような場で会うのはもしや珍しくは無い事なのかの。」

独り言のように呟いて

「訓練か、此処では死んでも生き返るという話を聞いたがどうも信じられんでな。」
「それで此処にやってきた訳だが…」

死んでもらう訳にもあるまいし、と物騒なことをぼそっと言う。

「訓練か、しかしこのように人と会えねば訓練にはならぬのでは無いかの?」

44シノン=アルベル:2009/08/21(金) 19:55:27 ID:WVKe.rdI0
>>43
えっと……正確にはここで死んでしまっても外には影響が無いんです
つまり、結果的には死んでも生き返りますね
【つぶやきが聞こえたようで若干おびえながら】

いえ、設定を変えれば一人でも可能です……ほら
【シノンが設定を弄ったのあ中に浮かぶ的が出てきた】

45藍方:2009/08/21(金) 20:03:03 ID:E0EoNV6E0
>>44
ふんふんと頷いている
「はっきりした夢の如きものかの…そして経験を持ちかえる事が出来ると」

「なるほど、周りにも被害無く訓練が出来るという訳かの。…便利なことよ…」

不穏な笑みを浮かべた後に。

「そういえば名を聞いておらんかったの、我が名は藍方(らんぽう)。よろしくの」

46シノン=アルベル:2009/08/21(金) 20:07:10 ID:WVKe.rdI0
>>45
そうなりますね……全く、不思議な場所です
【辺りを見ながら】

そうです、だから良く利用するんですが少し間違えてしまったらしくて……
【ため息をついて苦笑い】

僕の名前はシノン、シノン=アルベルです。こちらこそよろしくお願いします
【丁寧に頭を下げた】

47藍方:2009/08/21(金) 20:15:09 ID:E0EoNV6E0
>>46
「そのお陰の巡りあわせとも言えよう」

友好的な笑みを浮かべて。

「よろしく、シノンとやら。」

「…ところで訓練とは、射撃の技術かの?」
「街中で訓練が必要とは、世はよほど物騒になったのかの」

48シノン=アルベル:2009/08/21(金) 20:19:22 ID:WVKe.rdI0
>>47
そうですね
【頭をあげ、ほほ笑む】

いえ、魔術と言うか……全体的にぼくは弱いので……

此処は異能者が集まる都市です、その力を悪いことに使おうとする人は少なくありません……
【悲しそうに】

49藍方:2009/08/21(金) 20:25:44 ID:E0EoNV6E0
>>48
「魔術とな。目覚めてから知った術よの…五行のように属性があるのよの」

「シノンはどのような魔術を使うのかの?」

優しい笑みを浮かべる白髪の青年。

「なるほどの、儂が此処へ流れたのもその為か…異能とは少し違うが」

刀へ少し目をやった。

50シノン=アルベル:2009/08/21(金) 20:31:42 ID:WVKe.rdI0
>>49
魔術ですか あまり自身が無いですけど……ッ!!
【持っていた特殊な棒を前に出し力を込める】

これくらいですかね……
【暫くすると、二人の間に1mくらいの小さな木が生えた】

【藍方の目線を追って】
刀ですか……カッコイイですね

51藍方:2009/08/21(金) 20:41:59 ID:E0EoNV6E0
>>50
感嘆のため息が漏れる。

「【地】の魔法かの?このような術、ほんの少し前までは妖の者の特権だったと言うに」

白髪は揺れ、青眼はきらきら。口調と全く不釣り合いだ。

「恥じることなど無いでは無いか?弱い強いも刹那に変わる物ぞ」

にっこりと笑って告げる。

「刀、かの」

鞘から抜き出したその刀は、「透明な」薄青色。

「確かに珍しいものではあるが、剣術の腕はいま一つでの」

苦笑した。

52シノン=アルベル:2009/08/21(金) 20:47:53 ID:WVKe.rdI0
>>51
少し違うらしいのですが……少し前?
【首を傾げる】

「僕は強くならないといけません……守りたい人が居るので」
【ぐっと拳を作って】

そうなんですか……?
【不思議そうに刀を見ている】

53藍方:2009/08/21(金) 20:58:55 ID:E0EoNV6E0
>>52
「すまんの、どうも人の時間間隔には慣れぬものだ…我は竜神、訳あって人の姿を取っている」
「少し前などでは無いな、人にすれば十何代も前の話だった故」

「守りたい人、かや?…ならば強さは必須よの。―しかしどれだけ強くとも守れぬ物もあったのだ…」
最後は自分に言い聞かせたように。

「ああ、剣術の腕は良く無い。故に」

まるで水が形をとったような。青く透明な刃を振るう。
瞬間、河の水が弾け、明確に川底に亀裂が残された。

「腕も余り要らぬように工夫してあるのだが、…どれ」
「我も我の力自身が知りたいのだ」
「何を守るか我は知らぬが、実戦に経験を求めるというのは、どうかの」

手合わせしてみようか、と。人の身に堕ちた竜は告げる。

54シノン=アルベル:2009/08/21(金) 21:03:27 ID:WVKe.rdI0
>>53
へぇ……
【少しの間をおいて】

えぇ!!? か、神様なんですか!?
【驚いた、まさに絶叫】

……でも、僕は強さを手に入れます、今の僕にはそれしか道が無いので
【そう言って棒を構える】

では、お願いします
【川をみてそう言った】

55藍方:2009/08/21(金) 21:13:08 ID:E0EoNV6E0
>>54
「そう驚くものでも無いぞ、万物に神は宿るものと同時に」
「人間界にも多く紛れ込んでいる。我のように」

「我も守りたいものはあったのだがの、奪われてしまった。故に」
「シノンとやら、主には少し嫉妬してしまう」

白髪を靡かせ、彼はシノンと距離を取る。

「では、先手を打たせてもらおうかの」

刀を納め、両手を広げる。ず、と水の球が手の上に一つずつ現れ、回転を始める。
回転する水は薄く広がって行き、遂には厚さのほとんどない円となり。

「良く斬れおるぞ」

ふいに回転する二つの水の刃が弧の軌道を描きシノンへと迫った。
藍方はその間に、自分の周りに4つの水柱を展開している。

「お手並み拝見といこうぞ」

56シノン=アルベル:2009/08/21(金) 21:21:15 ID:WVKe.rdI0
>>55
そ、そうだったんですか……
【小さく呟いた】

あたりません!
【突如シノンの足場が岩盤ごと浮かび上がり、水の刃避けるとどうじに急接近】

これで……どうですっ!?
【岩盤から高く飛びあがり、棒の先から光の刃が放たれる】
【前進していた岩盤も動きを止めず、藍方へ迫ってゆく】

57藍方:2009/08/21(金) 21:31:16 ID:E0EoNV6E0
>>56
「ふむ。地を浮かせるとは厄介な…」

風が吹く。ありえないその上昇気流は彼の体に無謀な跳躍を許した。
そのまま移動する岩盤の上に降り立つ。水柱は彼の周りでぐるぐると周っている。

「光の刃か、面白い。我の水で防げると良いのだがの」

掌で空間を滑るように。そこに水の膜が現れる。

「水鏡。半端な攻撃は主にそのまま返してやるが、どうかの?」

刃が迫る。

58シノン=アルベル:2009/08/21(金) 21:40:28 ID:WVKe.rdI0
>>57
こんな事もできますよ
【空中で岩盤に向けて指をさす】
【藍方の足場となっていた岩盤は砂になり、足場としての意味をなさなくなった】

自分の攻撃くらい……
【光の刃に棒の先端、三日月状の刃を重ねる】

もう一度……お返しですっ!
【光の刃を取り込み、より強力になった光の球を放った】

59藍方:2009/08/21(金) 21:51:18 ID:E0EoNV6E0
>>58
その青の眼は驚くほど冷静に状況を分析していく。
(水柱完成までは未だ時間がかかるようだの、なれば)

足場が崩れ、砂になる前に彼は跳躍を開始する。
同時に吹く操られた風がその飛距離を伸ばし、崩壊によるダメージは皆無。
しかし。

「…ッ!?なるほどの、そのまま返すだけでは主には届かぬようだの」

水膜を張り、別方向へ逃がそうとするが。
(強度は。強度が…足りぬな、先ほどの砂のせいか)
水鏡を容赦なく突き破り光の球が彼の脇腹を抉った。
水の術式は、その場の水分量に圧倒的に依存している。

「…立て直すとしよう」

「泡雨…ッ!」

距離を取る。空中、シノンのいる近くの空間に突如泡のように小さな水の球がいくつも浮かんだ。
それぞれが全くランダムに動き始める。当たっても少々の打撃で済むだろうが、全て避けるのは難しいだろう。
彼の口は呪を紡ぎ、水の柱は回転を続けている。だんだんと水柱は固形化してきているようだ。

60シノン=アルベル:2009/08/21(金) 21:58:49 ID:WVKe.rdI0
>>59
水の……球?
【現れた水の球を見て前方に岩盤を出現させる】
【しかし数が多く、背後から迫るものには無抵抗だった】
【岩盤で姿は見えないがいくつかの球が当たった様子】

(しかし、あの水柱、気になるな……)
【岩盤の裏で防御の準備を進める】

61藍方:2009/08/21(金) 22:07:27 ID:E0EoNV6E0
>>60
(なるほどの、防御は岩盤、攻撃は杖かの?岩盤は崩せば攻撃、更に相性の悪い砂と来たかや)
(が、泡雨を受けたのなれば、刀が「使える」)

「さて、主も刀が気になるだろう、そろそろ抜かせて貰うとしようかの」

青く透明な美しい刀をすらりと抜いて。
「まぁ、実は鞘などに意味は無いのだがの。」

呟き、岩盤に向けて横一文字に振るう。
本来届くはずの無い一閃、しかし気付くだろうか。
見えない斬撃が刀の先に同じ軌道を描いて。
岩盤を「すり抜け」て、シノンに横から近付いて来ている。
延長線上には先程の攻撃を受けて濡れた背中。

「この刀、斬るにはある程度の条件が必要なのでの」
「油断しておると、痛い目に遭うぞ」

笑う白髪の竜。水の柱は固形化し、一つの角が欠けた五角形の形をとる。
そのまま地面に刺さって行く。…何かが起きる。そんな気がする。

62シノン=アルベル:2009/08/21(金) 22:16:30 ID:O1o1pwYcC
>>61
刀……っ!?
【藍方からこちらが見えないのと同じく岩盤の向こうは見ることができない】
【故に反応できず、刀は彼を捕えるはずだ】

【が、斬れるはずの背中は無傷、銀色のコートが揺れるのみ】

この距離なら……当たる!
【棒の先端についた三日月の刃を藍方目掛けて伸ばす】

【彼のは杖と言うよりは槍に使い方が似ているだろう】

63藍方:2009/08/21(金) 22:28:17 ID:E0EoNV6E0
>>62
(ッ!?近い、の…ッ!)
「がッ!?」
三日月の刃は届いた。白の着物が大きく斬り裂かれ、肩口から赤い線が垂れる。

「やるでは無いか、の?だが、それでも―――」

ぱた、と。シノンの肩に水滴が落ちた。
血?いや、違うだろう。それはもっと簡単な解を持っている。
雨。どこに雲などがあったか、いつの間にか空から無数の水滴が落ちてきていた。
どんどん激しさを増していく―――

「我が刃は、水の【映す】という性質のみを抽出した刀ぞ」
「切っ先の向いた方向にある全ての水は刀となりて、この刀と同じように動くのだ」
「故に、体が濡れた状況では」

彼は語る、血を流しながら。それを正当な対価だとでも言うように。
一陣の風、それは藍方のみをシノンから遠ざけるように。

「いつでも動かせる刃を喉元に当てられた状況と、さほど。」

刀を、振るう。二度、三度…!

「変わらぬのだ」

今度ははっきりと見えるだろう。
切っ先の差した方向にある雨粒は、まるで刀がそこにあるかのように空中で「滴る」
水があれば、そこに刃は存在している。
防御不能の雨の刃が、上から、右から、左から――3方向からシノンを襲った。

64シノン=アルベル:2009/08/21(金) 22:39:07 ID:O1o1pwYcC
>>63
【一度、二度、そして三度】
【彼の身体に傷を作る】

……っああ……!
【膝をつくが棒を杖にし、すぐに立ち上がる】

あなたの傷で一度のお相子……ならば……
二度のお返しが……必要ですね……っ!!
【良く見れば先ほどから三日月の刃の光が徐々に激しくなっている】

【藍方に向かってゆっくりと歩を進める】

65藍方:2009/08/21(金) 22:48:10 ID:E0EoNV6E0
>>64
「返しきれない程、欲しいのかの?」
凶悪な笑みを浮かべて。
「残念ながら射程など関係無いのでな、好き放題やらせてもらうとしようぞ」

更に三度の斬撃が、水を媒介にシノンを襲う。

「何かを守れる力と言うはこれに敗れる程安くは無かろうて」

そして。刀を構え、呪を紡ぐ。

「その性質を表し【映】せ、その水に我を顕現させよ」

刀に藍方の像が反射し、空中に一人、また一人と藍方が増えて行く。
全部で4人。

「どれが本物か、などと野暮な質問はせぬぞ、何故なら」

そう、それらは水に自らを写し取って動かしているのだ。

「この攻撃は全てが本物だ」

空からの多大な雨水の供給を受けて。先ほどとは比べ物にならない程の巨大な水の円盤が。
8つ同時に彼等の両手から発現していた。
【まだ円盤による攻撃は行われていない】

66シノン=アルベル:2009/08/21(金) 22:55:18 ID:KZg1MerMC
>>65
……ぐっ!?
【また三度の斬撃を受け、歩みを止める】
【しかし、倒れはしない】

【じっと上方の円盤を見る】
(全部で八つ……)

【その場に止まり、術の準備を始める】

67藍方:2009/08/21(金) 23:08:24 ID:E0EoNV6E0
>>66
「頃あいかの。術の完成前に手を打たねば我の身も危ういのでな。」

呟いて。彼は――いや、彼等は両手の円盤を放った。
両手から放たれた巨大な円盤は空気を切り裂いて。
8つが8つ、それぞればらばらの軌道を描いてシノンに襲いかかる。

「そしてもう一つ。主が気にしておった水柱だがの、あれはこの雨を呼ぶ為に使うものだ」
「人の身では雨の一つもろくに呼べぬのでな」
「だが、もう一つ、別の使い方があるのだ、シノンよ。」

水柱が吸い込まれた地から地鳴りが起きている。
「しかし、主は固いな。削り切るにはいくつも策を使わねば。」
「伊達に守る、などと口にしてはおらぬの。我も良い勝負を挑んだかや…故に。」

「終わらせるのは少々さびしくもある。」

68シノン=アルベル:2009/08/21(金) 23:19:20 ID:EZHvaBxoC
>>67
まだ勝負は終わりではありません
【棒に両手を添える】
【すると棒は形を変え、弓のようなものに変形】

さらに――
【光の矢を添え、ジッと弓を低く】

――これで五度の、お返しです!!
【放たれる光の矢、それは数にして13本】
【8つの刃を8つの矢で打ち消し合い、残りは五本】

あと、既に術は完成しています
【藍方の上、右、左】
【前方を除く箇所を岩盤が塞ぐ】

【そして前方からせまる光の矢】

69藍方:2009/08/21(金) 23:35:03 ID:E0EoNV6E0
>>68
「くく、ふはははははッ!」
好奇心の塊のような眼で、彼は突然笑い出す。
「弱いなどと!主は強者では無いか、その主が更に鍛錬を積み、守りたいものとは…何かや?」
「ますます面白い、ははははッ!」

腹の傷は浅くは無い筈だ。だが、彼は人への好奇心が勝る。

「ッ!岩の牢獄か、逃げ場無し…」

ニヤリと。

「と言うと思ったかの?まだよッ」

豪雨。岩肌が水に濡れた瞬間に彼は刀を抜き放つ。刃物と化した雨は岩をま二つに分断する。

「この雨の中なら我に切れぬ物などないのだ、シノンよッ」

二つめの矢が完全に体に刺さり切る前に、彼は割れた岩盤の間を突っ切った。
「…ちィ、一本は貫通したかの、いくら斬れてもあの距離だと反応が追い付かぬわ…」
右肩に空いた風穴。刀を振るうのは困難だろう。
だが。
豪雨は耳の感覚を奪うほどに激しく、そして不穏な風が吹く。
地鳴りは、どんどん大きくなって。

「竜としての力、主に見せよう」

「黒風白雨―――全て、飲み込むが良い」

地中の中の水柱が、膨大な体積の水で形作られた竜と化し。天へ昇り、そして。
シノン目掛けて、堕ちて来た。

70シノン=アルベル:2009/08/21(金) 23:45:51 ID:EZHvaBxoC
>>69
僕は弱いです……だって、既に身体は限界なんですから……
【弓を降ろし、竜を見上げる】
【彼には既に対抗できる手段が無い】

これが……竜の……
【つまり、そのまま飲まれるのみ】

【巨大な水に打ち付けられた彼は動かず、倒れたいた】
【ログアウトの処理が無い為、まだ息はあるようだ】

71藍方:2009/08/21(金) 23:58:27 ID:E0EoNV6E0
>>70
術の要である水柱を抜いた為、雨は次第におとなしくなり、やがて止んだ。

「…。」
彼は静かに刀を鞘に納める。

「しかし。楽しかったの。」
シノンに聞かせているのか、それとも一人ごとか。

「我の眼も矢でやられていたのでな、封印された時を思い出した」

言いつつ。彼は右目の眼帯の位置を少しずらして直す。

「さて、我も限界だ、少し傷を受けすぎた故な。全く準備に時間のかかる」

「悪いが先に、戦場を去ろうと思う。何、ここでは死なぬのだろう?」

少し笑って。

「また期待している。主のいう弱者は、朽ちるまで高みを目指す強者故」

白髪の青年は箱庭を去った。

【藍方がログアウトしました】

//お疲れ様でした、お相手ありがとうでしたー!

72シノン=アルベル:2009/08/22(土) 00:02:40 ID:EZHvaBxoC
>>71
【その言葉を聞いていたかは解らない】

【暫くして、シノンもログアウトして行った】

//此方こそありがとうございました!

73上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/08/22(土) 19:36:03 ID:.6prKP66O
【夜の公園にて】
 
「いいかね?見つけたら……すぐに私に知らせたまえ……」
【白い服に身を包んだ男性が、三人の鎧騎士に何かを指示していた】
 
「なんで俺達がお前の言う事を聞かなきゃダメなんだよ!!」
 
「待て、マイケル……ここは取引と行こう……」
 
「そうだ、ジョニーの言う通りだぜ……俺達が見つけたら……そうだな……あ!あれだ!メイドさんの料理を食べさせてもらおう!!」
 
「「何!?なんて高収入なんだ!!」」
 
「わかった、それでいいだろう……」
 
「「「いぃやっほぉぉぉぉ!!」」」
【テンションを上げて、三騎士は散らばった】
 
 
「あいつら……悪い奴らじゃないんだけどな……」

74頼羽無為:2009/08/27(木) 20:22:54 ID:fP94A.NgO
イデアの箱庭:市街地フィールド

夜の市街地
道端に一人と一台が、静かに佇んでいた。
「…静かでいい場所だ」
煙草を燻らしながら、何をするでもなく車のボンネットに腰掛けている。

75黒沢小百合:2009/08/27(木) 20:29:48 ID:Ytmc4SoY0
>>74

「ええ、本当に。」

こつ、こつ、と石畳にヒールの音が響く。

「本当の街と違って、人通りがありませんからね。
 無人の街とタクシー、ミスマッチじゃないですか。」

76頼羽無為:2009/08/27(木) 20:40:18 ID:fP94A.NgO
>>75
「全くだ。これじゃあ客が来やしない」
ケラケラと笑いながら立ち上がる。
「あんたは…たしか社長の今の秘書だったか。なるほど、濃い血の匂いがする嬢ちゃんだ」
煙草を地面に放り、火を踏み消す
「さて…俺も此所がどういう場所かはわかっている。さっさと始めるか?」
彼の背後で、タクシーが人型のロボットに変形する。

77黒沢小百合:2009/08/27(木) 20:54:47 ID:Ytmc4SoY0
>>76

「……夜刀神さんが直々に声をかけるほどの実力者。
 一体どれほどのものか、楽しみにですね。」

おもむろに取り出すは、一冊の古書。

「つい先日手に入れたばかりのこれを使わせていただきましょう。」

『魏志』と書かれたそれの一ページを具現化する。
現れるは中原に覇を唱えた曹操の軍団。

78頼羽無為:2009/08/27(木) 21:10:28 ID:fP94A.NgO
>>77
「こりゃあ壮観だな…街中ってのがなんともミスマッチだが」
現れた軍団を見渡しながら、呆れたように溜め息を吐く

「そんじゃ、始めようか」
タクシーが変形したロボット「メダリオン」の肩に飛び乗り、ポケットから何かを取り出す。
「下がれ、メダリオン。囲まれないように道を利用しろ」
ロボットは、ブースターを吹かし高速で退がりながら右腕の機銃を軍団に向かって掃射する

79黒沢小百合:2009/08/27(木) 21:20:01 ID:Ytmc4SoY0
>>78

「ここの指揮は任せましたよ。
 私は、少し後方に下がります。必ずあれをここにとどめて置くように。」

『御意。』

指揮官らしき将と二言、三言話すと
ヘリを具現化し、後方へ飛び去っていく。

『進め!からくりの類など一揉みに押しつぶせ!』

号令一喝、それと同時に軍団がときの声を上げて突進を開始した。
機銃で吹き飛ばされながらも、屍を乗り越えるようにしてメダリオンに向かってくる

80頼羽無為:2009/08/27(木) 21:41:35 ID:fP94A.NgO
>>79
「なるほど…指揮官は安全圏に逃げて戦闘はコイツらに任せるわけか」
飛び去るヘリを目で追いながら、ポケットから取り出した小さなケースからさらに小さな何か――コンタクトレンズを取り出す。
「そこのビルに上がれ」
後退していたメダリオンは、頼羽を乗せたまま横のビルの屋上へと飛び上がり軍団の追撃を振り切る。
「これでしばらくは時間が稼げるだろう…さあ、反撃の準備と行こうか」
取り出したコンタクトレンズを右目に入れる。
その瞬間、頼羽を中心に緑色のフレームのような細い光線が球状に広がり始める。
「フリーポートの設置を開始。座標指定半径2km 空間座標の把握完了まで…60秒」
急速に広がっていた緑の光線は、ある程度広がった所で静止する。
「一分…一分間俺に何も近付けるな。任せたぜ」
メダリオンは、その声に応えるように瞳の光を強くした。

81黒沢小百合:2009/08/27(木) 21:55:26 ID:Ytmc4SoY0
>>80

『敵は大兵を動かせぬ建物の上に逃げたか……
 これが通常の戦なら陣を敷きゆるゆると攻めるのだが……止むをえまい。』

兵は頼羽の動きに対応できるように
下で待機する側とビルに登る側に分かれたようだ。

ビルの規模、複雑さにもよるが
数分は頼羽の安全は確保されることだろう。

「ふむ、何をするつもりでしょうか……?
 時間稼ぎ……それとも罠?」

小百合は上空から見下ろし考える。
この短時間で罠を仕掛けられるとは思えない。
となると目的は時間稼ぎか?

「まぁ、いいでしょう。罠だとしても私には関係のないことです。
 増援、と行きましょうか。」

小百合は、さらに軍団を具現化させた。場所は――



――ビルの屋上。

82頼羽無為:2009/08/27(木) 22:28:25 ID:fP94A.NgO
>>81
「……おいおい、コイツらを出すのはどこでもありかよ…」
狭いビルの屋上にピンポイントで現れた敵兵に冷や汗を浮かべながらも、彼は一歩も動く素振りを見せない。
何故なら命令は既に下しており――そしてその命令は完璧に遂行されることを分かっているからだ。
『――』
彼の背後にピッタリと付いていたメダリオンの上半身がコマのように回り始める。
そしてそのまま兵士を一掃するように、両腕から機銃を放つ。
「10…6…3,2,1――空間座標の把握を確認。フリーポートの設置完了」
球状に広がっていた光線が消滅する。
「E-084-452地点へ『チームアルファ』解凍開始」
代わりにその空間内に現れたのは、緑色に光る10m四方の箱状の物体。
30もの謎の箱が、ビルの上空に浮いている。
「耐えろ、メダリオン。あと少しで…ショータイムだ」
男は、ヘリを見上げながら不敵に笑う

83黒沢小百合:2009/08/27(木) 22:41:07 ID:Ytmc4SoY0
>>62

兵士は倒れても倒れても次々と召還され、
じりじりと頼羽へと近づいてくる。

「これでは埒が明きませんね……
 いい加減、大火力の火器を投入すべきでしょうか……」

襟の袖から、いくらかの本の切れ端を取り出し
どれを使用するか思案する。

安全地帯にいると思い込んでいる小百合は『箱』に気づかない

84頼羽無為:2009/08/27(木) 23:07:23 ID:fP94A.NgO
>>83
「こちらの動きを怪しんで、直接手を出しては来なかったか」
「だが…おかげで反撃の用意は完了した」
空中に静止していた『箱』達が、一斉に砕け散る。
その中から現れたのは灰色の機兵団。
基本的な見た目は同じだが、それぞれが違う武装を備えている。
「よくやった。後は任せとけ」
メダリオンをその場に残し、近付いてきた機兵のひとつに飛び乗る。
「さあ、戦争を始めようか」
30の機兵達は、上空のヘリを撃墜せんと迫る。
その中の長距離戦用の武装をした一機が、肩のポッドから大量のミサイルをヘリに向けて放つ。

85黒沢小百合:2009/08/27(木) 23:16:39 ID:Ytmc4SoY0
>>84

「熱源探知?しまっ……」

目下の戦況の観察を優先するあまり、
戦場全体の監視がおろそかになってしまった。

とっさに、手元の本のページを一枚具現化させる。

AC-130『スペクター』ガンシップ。

その大型の機体から対熱源誘導兵器用のフレアが大量に放たれる。
オーソドックスなミサイルなら、ヘリやAC130ではなくフレアの熱源に引き寄せられるだろう。

86頼羽無為:2009/08/27(木) 23:46:39 ID:fP94A.NgO
>>85
AC130のフレアに誘導され、ミサイルは目標を外れる。
しかし高速機動仕様と思われる機兵がAC130の正面に回り込み、その機体を両断せんとレーザーブレードを横薙ぎに振り抜く。
「β隊は後方に展開、β:01は『イクシオン』のエネルギー充填を開始 敵の大隊に備えておけ
γ隊は戦闘を続行 早急にヘリ及び敵機を撃墜しろ
δ隊はβ隊、及びαの支援に回れ」

頼羽の命令により、機兵団は空中に布陣を敷き始める。
「見せてやろうじゃねぇか。決して歴史に載ることのない、実在した兵団の力をな」

布陣の中央に位置する機体に乗っている男は
彼を知る人物なら驚いてしまうような、獰猛な笑みを浮かべていた。

87黒沢小百合:2009/08/28(金) 00:04:10 ID:Ytmc4SoY0
>>86

「……これは……なんというオーバーテクノロジー……
 私の居た世界では今だ個別兵装のレーザー兵器など開発されていないと言うのに。」

ギリ、と音が出そうなほど歯をきしませる。
己の先鋒を相手にそのまま返された形となるのだから。

「いいでしょう、見せてあげます。
 黙示録の騎士たちを。」

小百合は、一枚の頁を引き抜く。
泥沼、とも証された大国の苦々しい汚点を。

 アポカリプス・ナウ
「――地獄の黙示録」

現れるは鋼鉄の騎兵連隊。
UH-1『イロコイ』攻撃ヘリ、F-5『フリーダムファイター』戦闘機、
F-111『アードバーク』攻撃機などを中核に構成された『騎兵隊』が、
頼羽の『機兵団』へと襲い掛かる。

88頼羽無為:2009/08/28(金) 15:59:01 ID:fP94A.NgO
>>87
//ぬおぉ…寝落ちった…すみませんorz
必ず続き書くんでしばらくお待ちを…

89頼羽無為:2009/08/28(金) 20:34:06 ID:fP94A.NgO
//遅れましたが続きです

「いいねぇ…ようやく戦争らしくなってきた、ってとこか」
現れた騎兵隊を睨みつけながら、ニヤリと口元を歪める。
指揮官機『α』の肩上から全部隊に下される命令はただひとつ。
「――墜とせ」
後方に展開していた砲撃戦仕様機『β』隊の6機の内5機が騎兵隊に向けてマイクロミサイル、収束プラズマ砲、四連装レールガンと一斉に弾幕を張り始める。
しかし、機体数自体が少ないので、そこまで濃い弾幕ではないようだ。
高機動格闘戦仕様機『γ』隊も、ヘリの追跡を止め『騎兵隊』の迎撃を始めた。

90黒沢小百合:2009/08/28(金) 21:06:09 ID:Ytmc4SoY0
>>89

開けた遮蔽物のない場所での戦いというものは
個々の技量、性能も重要だが数量で勝るほうが圧倒的に有利である。

一機ごとの性能では敵わなくとも、数に任せて
30mm機関砲やAIM9『サイドワインダー』空対空ミサイル。
70mmロケットポッドなど、各々武装を連射しながら航空兵器群。

最初の激突でかなりの数の航空機が撃墜されたが
もともと、幾らでも替えの効く小百合の兵団は後から後から次々と現れてくる。

その中でも、特に眼を見張るのはF-111攻撃機。
ベトナム戦争時、損害率およそ0.0017%のスコアを叩き出したこの『ツチブタ』は
オーバーテクノロジーを誇る頼羽の機兵にとっても脅威となるだろう。

91頼羽無為:2009/08/28(金) 21:49:58 ID:fP94A.NgO
>>90
性能の差が顕著だろうと、やはり無限の物量には敵わない。
始めこそ戦場を圧倒していた『β』達も、墜としても墜としても現れる敵機に押されていく。
防御支援機『δ』の援護もあったとはいえ、機兵団の半数近くが既に墜とされている。
どうみても不利な状況に持ち込まれていた。
しかし、頼羽の顔に焦りは見えない。
右手を突き出し真っ直ぐに前方を指差す。指の先にあるのは、小百合の乗っているヘリ。
「悪いが、俺が狙っているのは――」
戦場の遥か後方
星のように蒼く輝く光点があった。
その正体は、先の命令でさらに退がっていた一機の『β』が構える巨大な長銃の銃口。
630mm超高インパルス砲『イクシオン』
収束した核パルスレーザーを放つ、チームアルファ最高火力を誇る兵器。
既にエネルギーのチャージを終え、敵を屠るその瞬間を待っている状態だ。
頼羽が騎兵隊を迎撃してまで狙っていたのは、最初からこれだった。
安全にチャージを終えるために、発射時の余波に巻き込まれないために
そして、確実にこの一撃を決めるために。
「――最初から、あんただけだ」
「『イクシオン』発射!!」
煌めく蒼き星は、一条の閃光となり
空を喰い破りながら、ヘリに迫る。

92黒沢小百合:2009/08/29(土) 00:15:17 ID:Ytmc4SoY0
>>91

幾四音の巨大な光が、
直線状の機体もろとも全てを破壊しながらヘリへと迫る。

当然、小百合のヘリの熱感知レーダーにもその接近は感知される。
しかし、圧倒的なスピード規模。

「これほどまでに巨大な熱源が!?
 回避!緊急回避!そこの……」

―――気づいたときには、もう遅すぎた。

回避しようと、ビルの陰に回り込もうとしたが、
期待の後ろ半分、メインローターの半分を一瞬で爆破されたヘリは、
まっさかさまに地面に落ちていく。

93頼羽無為:2009/08/29(土) 00:32:20 ID:fP94A.NgO
>>92
「冷却開始。第二射に備えろ」
使い方次第では、敵艦隊を一撃で葬り去るほどの威力を持つ砲撃
次弾の使用には相当な時間が掛かるだろう。

もはやこちらの手勢はほとんど残っていない。
ここで仕留めきれなければジリ貧になるだけだ。
「そろそろ終わらせるしかない…か」
墜落するヘリをα、γ、δの三機が追う。

94黒沢小百合:2009/08/29(土) 00:55:17 ID:Ytmc4SoY0
>>93

地面に叩きつけられるヘリ。

空中でローターが停止しても、
ある程度までの高度なら安全に着地できる構造のヘリもあるが
機体のほとんどを吹き飛ばされたそれは、
真正面から地面に叩きつけられ、十数mも残骸を撒き散らしていた。

その中に横たわる人の残骸。


――足は引きちぎれ

――内臓は炎にあぶられ焦げ付き

――脳天を無残に砕かれたそれ。


紛れも無く黒沢小百合、本人であった。

95頼羽無為:2009/08/29(土) 01:10:26 ID:fP94A.NgO
>>94
小百合の亡骸を、その目で確認する。
「…戦争の幕引きってのは、案外あっけないもんだな」
解ってはいたが と小さく漏らしながら、煙草を取り出し火をつける。
「ま、今回は俺の勝ちだ」
紫煙を吐き出し、小百合に背を向ける
「次会う時は、社長と甲と…四人で飲みに行かないか。懐かしい顔と…懐かしい昔話でもしよう」
聞こえているかもわからない誘いを残して、
そのまま振り返ることなく去って行った。
//お疲れ様でしたー
二日にも及んで申し訳ありません…orz

96黒沢小百合:2009/08/29(土) 01:13:31 ID:Ytmc4SoY0
>>95

// おつおー。いやいやいいんよー

97名も無き異能都市住民:2009/08/30(日) 01:25:30 ID:ilsT.wxw0
【イデアの箱庭内】

【轟々と音を立てて落ちる滝】
【大岩連なるそのエリア】


【一際巨大な岩上に、仰向けに寝転がる者が一人】

しっかし……変なとこ…


【被った笠で顔を隠し】
【僅かに見える口元には笑み】



【空へと伸ばす左腕には、金色の腕輪が嵌められており】
【それを大事そうに一撫でし、呟く】


まぁ……悪くはない、かな。

98ニナ・シュガリア:2009/08/30(日) 01:41:21 ID:7jE6yumoO
ふらり、とイデアの箱庭に一人の女が姿を現す。

「なんか家に帰るのも面倒だから此処に来たけど……。」


眼前には滝。滝壺から舞う水飛沫が彼女の美麗な髪を湿らせる。



「懐かしいわね……何と無く。」

ふ、と表情を緩める女は何を思うか。

99名も無き異能都市住民:2009/08/30(日) 01:52:02 ID:ilsT.wxw0
>>98
ん……?
【近づいてくる者の気配に、す、と笠をずらし。そこから覗く黒の瞳】



…あー……っと、うん…
【再び笠を被りなおし】



……いや、家に帰るの面倒ってどういうことだよww
【思わずツッコミ】

100ニナ・シュガリア:2009/08/30(日) 01:57:12 ID:7jE6yumoO
>>99
「………!!」
片や女は声を聞き漸く男の存在を知ったようで、電気ショックを受けたかの如く身体を震わせると其の右眼を声のする方へと向けた。


「嘘……なんで……。」

絞り出した声は、ただ震えていた。

101名も無き異能都市住民:2009/08/30(日) 02:05:36 ID:ilsT.wxw0
>>100
や…なんで、ってのはこっちも思ってたりするんだけどな?
【これも必要ないか、と呟き。笠をはずし、顔を現す】


【黒髪、黒瞳】
【しかし雰囲気は微塵の暗さを感じさせない】


【岩の淵に座っていたが、女の前に降り立って】


よっ。久しぶり、ニナ。

102ニナ・シュガリア:2009/08/30(日) 02:16:17 ID:7jE6yumoO
>>101
其のあまりにも見慣れ過ぎた男の顔が現れ――――彼女の瞳は潤む。
力の抜けた手から袋が落ち、鈍い金属音を響かせた。


「なんで……なんで此処にいるのよぉ……仁樹ぃ…」
涙声で紡いだ其の名、愛する男の名。

103仁樹:2009/08/30(日) 02:23:16 ID:ilsT.wxw0
>>102
【仁樹。そう呼ばれた男は】


なんで、と言われてもなぁ……此処はそういう所なんだろ?
【静かに笑顔を覗かせる】



ったく………相変わらず涙もろいっつーか…
【鼻先をかきながら苦笑し】


ほら。要るか?
【ニナの眼前にハンカチを差し出す】

104ニナ・シュガリア:2009/08/30(日) 02:29:03 ID:7jE6yumoO
>>103
「………ッ…」

差し出されたハンカチを奪い取る様に受け取ると乱暴に涙を拭う。

「なんであんたはそんな平然としていられるのよ……」

ずい、とハンカチを突き出し。

105浅片仁樹:2009/08/30(日) 02:37:20 ID:ilsT.wxw0
>>104
ん?あぁ……色々あったからなw
【突き出されたハンカチを受け取ると】


まぁ、そりゃビックリはしてるよ?
ただ、それ以上に会えて嬉しいってだけw

106ニナ・シュガリア:2009/08/30(日) 02:41:29 ID:7jE6yumoO
>>105
「怒りなさいよ……突然あんたの前から消えた私を……。」


下唇を噛み締め、赤い瞳で仁樹を見詰め

107浅片仁樹:2009/08/30(日) 02:52:59 ID:ilsT.wxw0
>>106
…………怒ってねえよ…?
【静かに】



怒ってなんかいない。

………寂しかったけどさ…。

【左腕の腕輪をやさしく撫でる】


【今まで何度も、繰り返してきた動作】




……何処にも行くな、とは言わない。

ただ……「行ってきます」くらいは言えよな?
そうすりゃ、「いってらっしゃい」くらいは言ってやれるからさ。

108ニナ・シュガリア:2009/08/30(日) 03:03:43 ID:7jE6yumoO
>>107
「その腕輪………」

仁樹の左腕で金色に煌めく腕輪――――かつて彼女が男に送った物。

「まだ……付けててくれたのね……」

潤んだ瞳から漸く流れ出た一筋の涙が頬を濡らした。
もう我慢が出来なかった。溢れた涙は雫と成って大地に落ちていく。


「ごめん仁樹……ごめんね……」

かすれてしまいそうな涙声で呟くと袖で涙を拭い去る。
軈て泣き腫らした右眼を仁樹に向け



「……ただいま」

もう何度口にしたか分からない此の言葉を紡ぐと其の顔に漸く笑顔を浮かべた。

109浅片仁樹:2009/08/30(日) 03:12:54 ID:ilsT.wxw0
>>108
当然だろ?

お前がくれた、大事なもんなんだからさ。
【照れくさそうに笑うと】


いいから、謝んなって……うん。

おかえり、だ。
【満足げに微笑むと】




さ、て………そういや人探しの最中なんだよなぁ。

んじゃ、「ちょっと行ってくる」から……
此処にいるんだろ?だったらまた何時でも会える。またな、ニナw


【軽く手を振ると、再び笠を被り】


【男は箱庭を後にした】

//なんか突然眠く…ごめん、おやすみなさいです><

110ニナ・シュガリア:2009/08/30(日) 03:26:49 ID:7jE6yumoO
>>109
「あ……仁樹…待っ…」

引き止めようと手を伸ばすが、其の指先は虚しく空を掴んでいた。
独りになり、彼女は静かに俯く。


「まだ…話したい事は沢山有ったのよ……? ばか……」

強く握り締めた拳は微かに震え、再び流れた涙は頬を伝う。


「……いってらっしゃい」

―――彼女が箱庭を去ったのは此の出来事の2時間後だった。


//おおう、付き合ってくれてありがとね。おやすみノシ

//そしていらっしゃい!!

111銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 20:11:17 ID:E4Ka56rgO
【紅いコートをはためかせ、彼は箱庭に降り立つ】
【鏡面の紅いサングラスの奥からでも、鋭い視線が感じられる】

…………
……そろそろ、かな

112上司O:2009/09/01(火) 20:20:42 ID:PBnIervYO
「いょう、着たかい」

宙に座して瞑想する即神仏が在る。

113銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 20:24:28 ID:E4Ka56rgO
>>112
おう
早速始めてくれ

大丈夫
油はちゃんと差してきたぜ

114上司O:2009/09/01(火) 20:32:31 ID:PBnIervYO
「応、お前が野に放とうとしてるのが、一人の友であるだけでなく、一匹の化けもんでも在ることをたっぷり教えてやる」
乾いた笑い声を上げ、即神仏は闇に飲まれ、代わりに産まれた異形は、

「びーむ」

唐突にその眼から光をクロスに放つ。同時にザカザカと土煙を上げながらクロスに突進してくる

115銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 20:44:55 ID:E4Ka56rgO
>>114
!?

【なんとか気付いたが、体の反応が遅れた】
【盛大に吹き飛ばされて地面に転がる】

くそ……

【なんとか大勢を立て直し、相手を……ホイを睨む】

……行かなきゃいけないんだ
覚悟決めろ、俺!

【義手を握りしめ、既にボロボロの体を動かしホイに向かって疾駆する】

116上司O:2009/09/01(火) 20:51:46 ID:PBnIervYO
>>115
「おぉ!?じょーぶだな!」
眼をきらきらさせながら、突進の勢いも乗せて、クロスに向け、無造作に腕を振り降ろす
【こいつは争いは好かん。だが強い、じゃれる程度で常人はくびり殺せる】

117銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 20:57:39 ID:E4Ka56rgO
>>116
金属人間嘗めんな!

【体を回転させるように、振り下ろされたホイの腕をいなす】
【その回転の勢いをそのままに、ホイの眼前まで飛び上がり、顔に向かって蹴りを放つ】

118上司O:2009/09/01(火) 21:06:45 ID:PBnIervYO
>>117
「んづっ!」
人外の反射神経で上体を反らして直撃は避ける。
「ぅー……つかまえる」
その動作の延長で巨大な百足の下半身がクロスを捕らえようとその脚を蠢かせ迫る。

119銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 21:11:47 ID:E4Ka56rgO
>>118
ん……ッ

【空中にいる上に、下半身からの予想外の攻撃だった為に易々と掴まれるクロス】
【もがいてなんとか抜け出そうとするが、なかなか抜け出せない】

くそッ!!

120上司O:2009/09/01(火) 21:15:11 ID:PBnIervYO
>>119
「どれだけ、じょーぶ?」
玩具を与えられた子供の眼でそのままギリギリと締め付けていく。
ギュンギュンと、不吉な音と光が瞳から漏れている。

121銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 21:21:20 ID:E4Ka56rgO
>>120
んぎっ……が……っ

【ギシギシと、ミシミシと、嫌な音がクロスの体から漏れる】
【力が入らない】
【入れられない】

【ホイが暴れたら自分が止めなければならない】
【だが、それは自分がホイを傷つけるということだ】

【傷つけずに彼女を止めなければ…………】


【…………無茶なことだとは、わかっているのに】


………………

【ただ、虚ろな目でホイを見る】

122上司O:2009/09/01(火) 21:28:21 ID:PBnIervYO
>>121
「すごいな!おまえ!」
そんな葛藤などまるで無視してホイは笑いながらクロスに向かい
「じゃあ、これは?」
最初の物とは違う、充分に溜めた光線を、ほぼゼロ距離で、叩き込んだ。
【何を考えている?何にせよ、覚悟無き男に資格はねぇ】

123銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 21:34:34 ID:E4Ka56rgO
>>122
【光がクロスを包み……】


――グシャッ


【遠くに地面に紅い塊が落ちた】
【体中から血が吹き出し、ピクリとすら動かない】
【まるで死んでしまったかのようで……】









――ドクン

124上司O:2009/09/01(火) 21:40:22 ID:PBnIervYO
>>123
「…?」
乱雑に放り投げた玩具が壊れていないか確認しに異形は無防備にクロスに近寄っていく。

125銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 21:50:44 ID:E4Ka56rgO
>>124
そうだ
簡単なことだ

【脈打つ振動】
【鼓動する邪気】

最初から暴れさせなければいい
そうならないように、平和な日常を彼女に与えればいいだけだ

【黒い炎のような邪気が、】
【紅い電流のような邪気が、彼の体を包み込む】

そして、
その日常を与えられなければどうなるか……
それを今から噛み締めればいい

心に焼き付けろ
これからの惨劇を


バッドエンドトリガー
 「紅獄罰骨」、発動


【溢れる紅い光】
【その中から金属の装甲に包まれた拳が、ホイに……相手に向かって放たれた】

126上司O:2009/09/01(火) 21:59:04 ID:PBnIervYO
>>125
「ぎっ!?」
咄嗟に反応出来ただけでも上出来だろう。何とか両手で拳を防ぐ。
「……ははっ!まだあそべるのか!」
だがその瞳に在るものは恐怖よりも、むしろ歓喜。

127銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 22:17:34 ID:E4Ka56rgO
>>126
悪いが……もう覚悟は決まったぞ

【ギシリと右腕の装甲が軋む】
【見れば、クロスの全身を紅い装甲が包みこんでいる】
【サングラスは砕け散った。紅い光を放つ右目は空中に軌跡を描き、十字の瞳が敵を睨む】

金属収束、凶器形成

【彼の能力、金属を召喚し操る力】
【それによってクロスの周囲に現れるのは、大量の凶器】
【斬殺刺殺銃殺圧殺】
【何から何まで揃い済み】

散れ

【その凶器が一斉に、ホイに向かって弾丸のように撃ち放たれた】

128上司O:2009/09/01(火) 22:28:16 ID:PBnIervYO
>>128
「はは、ははは、はっくく…ぎあぅ!」
ズザ、と後ずさりながら黒い、黒い息を撒き散らす。
それは極小の死、微細なる針。それらが迫る凶器を削り、無力化する。
当然全てを裁ききれるわけはなく、削れた凶器が体に十数本体に牙を立てる異形は
『ひかりをうばう』
光という光を奪い、クロスとその周囲一帯を完全な闇に落とし込み視界を遮る

129銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 22:38:17 ID:E4Ka56rgO
>>128
【ホイの吐き出した黒い霧を警戒してクロスも距離を取る】
【そこで闇に包まれてゆく景色に顔をしかめた】

……こんな能力もあるのか
確かに、こりゃ処理局の連中の手にも余るわけだ

だが、俺の手に余るわけには……いかねぇんだよ!!

【装甲の隙間が開き、そこから紅い弾頭が頭を覗かせる】
【全身くまなく弾丸を携える姿は、まるで大艦のよう】

 ギルティ・エア
紅爆昇華

【一斉射撃】
【クロスの姿が爆ぜた】
【装甲の隙間から発射された何発もの弾丸】
【その一つ一つは爆縮された金属】
【ありえない体積にまで縮められた弾丸は、回転しながら空気を抉るように突き進む】
【物体に衝突すれば内部にまで潜り込み…】
【爆散】
【爆縮が解かれた金属は、その身の驚異的密度を誇る質量を解き放つように一気に膨れ上がる】
【まるで花火のような爆発】
【そのような狂気と殺意を孕んだ弾丸が、クロスから全方向の闇に向かって放たれた】

130上司O:2009/09/01(火) 22:46:10 ID:PBnIervYO
>>130
轟と音は弾ぜ、徐々に闇が晴れていく
「く、は……ははは…ハハハハ!」
嬉しそうに笑いながら……顔の三分の一程は消しとんで居るが……ズタズタに引き裂かれて地面に倒れ込んでいる。
いつもの様に、血の一滴も流す事もなく。しかし動ける状態でもなく
【ふむ、この程度で終わっても良いが…収まりつくかね兄ちゃん】

131銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 22:56:21 ID:E4Ka56rgO
>>130
……なんだ
まだ形が残っているのか

――ザシュリ

【紅い化物が歩む】

まだ生きているのか
まだ笑えるのか

――ザシュリ

【紅い魔物が歩む】

ならば手足をもいでおこう
ついでに心臓も止めておこう
それで充分か?
いやまだわからんぞ

――ザシュリ

【紅い何かが歩む】
【目は焦点を失い黒く濁っている】
【明らかに冷静では無い】

そうだ
喰っておこう

【紅い光が迸り、クロスの右手に握られるのは……】


     ブレイム
極刑剣「咎喰」


【全てを喰らう、破滅の魔剣】

132上司O:2009/09/01(火) 23:09:30 ID:PBnIervYO
>>131
【ここまで来ると兄ちゃんも処理対象になりかねんなぁおい】
【まぁいいやね。及第点だ……】

『とこしえのひかり』

異形は世界を光に抱き――

『とこしえのやみ』

――光は滅びの力に換わり、抱いた世界を滅ぼすのだ。

133銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 23:13:09 ID:HnkBBDEo0
>>132
?!?!

【冷静でない頭がこの事態に対応できるわけでもなく】

…………ッ   …… ……

【ただ、その力の本流に飲み込まれていった】

134銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 23:50:10 ID:HnkBBDEo0
――ガシュッ

【椅子からクロスは飛び起きる】
【箱庭とのアクセスは中断されたが、まだ興奮が冷めないようだ】
【全身から冷や汗を噴き出しながら荒く息をしていた】

…………くそ

【額に手を当てながら舌打ち】
【だが、今は自己嫌悪に浸るより重要なことがある】

ホイは……ホイの件はどうなった?
本当にあれでよかったのか?!

135上司O:2009/09/01(火) 23:52:04 ID:PBnIervYO
「ふぅ……ったくめんどくせぇなぁ」
模擬戦も終わり、後はこの男の意思一つ、といったところだ。
今は白衣を着た兄ちゃん…職員Aの姿をとっている

「色々−部分もあるが、ま、ぎりぎり合格か。」

136銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/01(火) 23:57:10 ID:HnkBBDEo0
>>135
……ッ

【驚くように振り向き、】

…………そうか……

【安堵したようだ】
【椅子にまた深く座り込んだ】

……ホイは、助かるんだな
良かった……

137上司O:2009/09/02(水) 00:04:15 ID:PBnIervYO
>>136
「ふん、後は、そうさなぁ俺様の貴重な能力使用料に職員Aの見舞金、ちょいとかかって……ちょちょいなちょいと、これくらいだな」
示された数字はちょっぴり泣きたくなるようなお値段であった
「それに追加の申請書類と」
どさり。
「必須事項用紙と」
どどさり。
「その他諸々だな」
どどどさり。

感慨に浸る間もなく現実は迫ってくるのだ

138銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/02(水) 00:10:00 ID:HnkBBDEo0
>>137
…………

はは……まぁ、いいさいいさ
敢えて受け入れますとも、ええ

【半ばヤケである】

明日には書いておくよ
提出する場所は処理局でいいよな?

【大量の紙束を抱え、憂鬱そうに言う】

……はぁ
しばらくは副業もがんばらなきゃなぁ

【一緒に魂も出そうなくらいの溜息を漏らした】

139名も無き異能都市住民:2009/09/02(水) 00:14:38 ID:PBnIervYO
>>138
(…これならもっとふっかけてもいけるか?)
外道オッパイスキーである。
「ああ、都市の治安維持局とか市役所とか方々にいかにゃあかんぞ、ちゃんと仕訳はしてあるから安心しな」

「おりゃあもう寝るべ…疲れた……心底疲れた…」
そういうとそのまま寝てしまった

140銃寺森クロス/処刑人  ◆CROSS/.AzE:2009/09/02(水) 00:17:32 ID:HnkBBDEo0
>>139
げ、そんなところにも行かなきゃいけんのか
やれやれ
またしばらくは心休まることが無さそうだ

【げっそり】

……いろいろとありがとうな
おつかれさん

【寝た彼にこういい残し、クロスはその場を後にした】


///お疲れ様でしたー
///お付き合いありがとうございまっした!

141名も無き異能都市住民:2009/09/12(土) 00:18:50 ID:PBnIervYO
【東区第四廃墟】

そこにはただただ広がる人類の抜け殻があった。
かつて人が住まい、或いは働いていたモノの瓦礫
人が造り、人が捨て、ただ風化していくしかない建造物の群。

そんな亡骸の中、唯一意義を持つモノが在った。それは焦茶の壁だった。濃緑の天蓋だった。

それは、千夜のビルすら霞んで見える、ただひたすらに巨大な、一本の樹であった。

「……私が来たときからあったけど、何なのかしらねえ、この樹は」
樹は、自らの内に住まう老婆など如何程にも感じていないのだろう。
「彼女、もし来たら驚くかしらねぇ……ふふふ」

142夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/12(土) 00:29:16 ID:/k2gysHgO
>>141
「寄り道して観察するつもりが、」
暗い夜の静まる大気を凛然たる声が震わせる。
艶めく様に綺麗であり落ち着いたアルトの声。
「当たりだったか。今晩は」
颯爽とした足取りと共に響いた其れは魔女へと向けられる。
「来たよ、春晶。約束通りに」
穏やかな微笑みと併せて。

143車椅子の魔女:2009/09/12(土) 00:36:10 ID:PBnIervYO
>>142
「あぁ!……えぇ、いらっしゃいサツキさん」
嬉しそうに眼を細めて老婆は笑う
「揺らぎに大きな波紋があったから、直ぐにわかったわ……驚かないのね、このお家に」
少し残念そうに、でも楽しそうに、老婆は話しかける。
家、といっても樹にしてみればかすり傷程度にくり抜き加工しただけだが…単純な椅子や机といったものはあるようだ

144夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/12(土) 00:42:23 ID:/k2gysHgO
>>143
「お邪魔するよ、春晶。いや、十分驚いているよ」
苦笑ともつかぬ穏やかに笑う。
「素敵な家だ。童心を擽られる。童話の中に出てくる妖精か、或いは魔女の家みたいに」
くすりと小さな笑い声を漏らし、椅子や机を興味深そうにゆっくりと真紅の瞳が眺める。
「然し此処は歪み――或いは揺らぎか。其れが強いね。慣れなければ迷ってしまう。人に選っては訪れる事さえ難儀する」

145車椅子の魔女:2009/09/12(土) 00:52:39 ID:PBnIervYO
>>144
「ふふ、正しく魔女のお家だもの。樹の蜜で造ったお酒はいかが?」
流石に自らを妖精と言うには抵抗が会ったのだろうか。
すい、と宙を舞う木の器。中には黄金色に輝く芳しい命の水。

「そうねぇ。東区、とは言っても色々此処は不安定だから。都市と繋がって無い時の方が永いんじゃないかしら」
でなければ、こんな巨大な樹木だ。直ぐに見つかってしまうだろう。
「私も偶然ゆらぎの中に身を置いてはいるけれど、全てを識っているわけではないしね」

146夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/12(土) 01:04:44 ID:/k2gysHgO
>>145
「はは、そうだったね。ああ、是非頂くよ」
宙を泳ぐ器を白い指先が遊ぶ様な動きで柔らかに絡め取る。
真紅の髪眼の女は器に満ちた馥郁たる香酒の色を興味深そうに眺めると、其の薄桜の唇へと持っていく。
「――驚いた。予想以上に美味しい。羨ましい環境だ」
感心も露に告げると器を宙に浮かべ直す。
「ああ。地理情報確定のプロジェクトチームに教えたらさぞかし驚くだろう。教える気は無いが」
折角の素敵な場所だ。秘密にして置きたいと云うのも有るし、また友人を尋ねに来たいと云うのも有る。
真紅の瞳を春晶に向ける。
「……其れだ。私は君の事を聞きたくてね。何故、今の境遇に在るのか。そして君は、」
言葉を区切る。
掠かな間隙。
「如何なる過程を経て来たのか」

147車椅子の魔女:2009/09/12(土) 01:27:26 ID:PBnIervYO
「お口に合ったみたいで嬉しいわ。お土産にいくらか包んで上げましょう」
すすい、と枯れ枝の様な指が踊れば、それに応えて腹を満たした瓢箪が遊び跳ねて旧知の女性に飛んでいく。


「………そうねぇ。天秤が、逆に傾いた世界かしら?襲撃者達が、私が、勝利して、貴方達が負けて……」
視線は何処か遠い。
紙一重の勝利と敗北、たまたま勝ち続け、そして、その時はたまたま負けた。それだけだ。

148夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/12(土) 01:33:41 ID:/k2gysHgO
>>147
「有り難う」
瓢箪を受取ると、真剣な眼差しで春晶へと向き直る。
「平行世界――いや、其れは無いか。平行世界に私は、夜刀神は存在し得ない。或いは私が消えた後に分岐したか」
軽い考察を口にして、言葉を継ぐ。
「……襲撃者と君が勝利して、私達が負けた、とは?」
眼前の元少女が襲撃者に与し、其の結果自分の元の陣営が敗北したのかと考え、尋ねる。

149車椅子の魔女:2009/09/12(土) 01:46:06 ID:PBnIervYO
「そうだね。サツキさんはあの時はもう居なかったのかな」
「研究所絡みだよ、あのウー・リー・ウーが私を使って色々やってね」
いつも通りに己が楽しむためだけに笑いながら全てを裏切った魔術師。
「私も元々はあのウー・リー・ウーの玩具、お父さんに所有権が移っただけのお人形」究極的な暗示の結果生まれた奇跡の様な人格も、結局は暗示でしかなく
「暗示の上書き……洗脳の方がわかりやすいかな。理由はどうあれ、私は裏切って、勝ってしまった」

150夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/12(土) 01:50:57 ID:/k2gysHgO
>>149
「……成程」
其の時点で分岐したのか。
真紅の髪眼の女は言外に呟く。白皙の美貌は玲瓏に冷えて。
「箱の中は猫ではなく――、か。其れで、君達は如何成ったんだ? 俄には信じ難いが……裏切った斯の天才と、彼女の造り上げた物は」

151車椅子の魔女:2009/09/12(土) 02:05:50 ID:PBnIervYO
>>150
「彼女はね、サツキさん。単に自分の作品二つ、どっちが強いか見たかっただけだったんだ」
私と、もう一つ。襲撃は単なる性能テストでしかなく
「全部終わってから、記憶を戻されてさ、さあ殺し合って見てください、だって。馬鹿な話じゃない?」
友人との軽い内緒話をする様に彼女は軽やかに全てを告げた後にこう笑って締めくくったのだと言う。

「私は死なない。決して変わることのない一塊の黄金(ヒランヤ)」
「死ぬことの無いモノを造ってみて、それを壊せるか試したかった…単純な矛盾の実験だよ」


『さ、楽しませてくださいね?』

152夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/12(土) 02:21:57 ID:/k2gysHgO
>>151
「笑わせる。天才は時として世界の何処にでも転がっている真実を見失う」
白皙の美貌が苛烈に笑う。歪む様な笑み。夜刀神の本質。
「生世永刧、不死不老。――永遠を証明するには永遠の時間を掛ける必要が有る。果たして其れは証明出来るのか?」
過去から更なる過去へ。更なる過去から再び過去へ。
世界から世界へ。次元から次元へ。
「答えは否だ。不死だとして死ぬかもしれない。永遠だとして果てるかもしれない。無限に分岐する確率は誰にも止められない」
確率と分岐を巡り波動関数が収束し発散する永遠の連鎖を渡り歩き殺し続け生き続け。
無限に生きて悠久に殺して永刧に闘い続け其れらを踏破し此地に在る。
女は未だ、己の永遠を証明しない。
――証明出来ないと。当たり前の過去を彼女の歴史、万古の昔に当たり前の其を得た。
そして女は此処に居る。特異点たる此の都市に。
「然し、春晶」
――――唐突。
真紅の髪眼の女は屈む様にして車椅子の魔女を抱き締めた。
車椅子の魔女の顔を胸に抱き、両の腕は其の背中に回される。
「――辛い思いをしたね」

153車椅子の魔女:2009/09/12(土) 02:36:01 ID:PBnIervYO
――仲間を殺し
――仇を殺し
――元凶も、恐らくは殺しおおせた
己だけ。己だけが独り残った。
傷も時間も彼女の呪いには届かない。
そうして流れ着いた此処は、まるで思い出の世界だった。
彼も、彼女も、姿は違えど此処に生きている。それは救いで、そして拭えぬ罪を思い起こさせる罰でもあって。

「有難う……嬉しくって、悲しくって、何なのだろうね?」
ブリキの心は軋みを上げて、人形の瞳は水で濡れた。
今はただ、友の腕の中で、微笑んで泣くだけだ

154夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/12(土) 02:45:22 ID:/k2gysHgO
>>153
「好きに無くと善い。――ずっと独りで泣いて来たんだろう? 泣き直せば良い。今は私が此処に居る」
味方を失い仲間を失い創造主を失い。ただ、独りで。
彼女の背を柔らかに撫で、さする。静かに、ゆっくりと。
「ああ。嬉しくて、悲しい。心と云うのは複雑だ。私にも中々解き明かせない。だが、確かな事は」
嘗ての幼子の耳に嘯く。
「私は此処に在る。君の目の前に。私は君の思い出に成りはしない」

155車椅子の魔女:2009/09/12(土) 02:57:33 ID:PBnIervYO
>>154
「――ええ……えぇ、そうね。此処に居る貴方は、彼等は思い出なんかじゃあ無いのだから」
だから今は存分に、軋みを上げる心の罅から決壊する水を流してしまえ。
「……ふ、ふ、声を上げて泣きじゃくる年じゃあ無いわ。お婆ちゃんだもの」
涙すら笑い飛ばして、また明日を歩いていく為に。

「でも最後は揺らぎの中で、私は独り。そう決めたの」

共に在っても共に在れない我と我々

「それでもやっぱり寂しくなったら会いに行くわ」

156夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/12(土) 03:05:49 ID:/k2gysHgO
>>155
「何だか寂しいな。昔は良く泣いて呉れたのに」
おどける様に笑って躰を離す。
「ああ、――そうだね。君は昔の君じゃない。道は己の足で歩ける。己の涯は自分で決められる」
くるりと踵を返す。漆黒の凱套の裾と、女の真紅の髪がさらりと揺れた。
「今日はもう、帰る事にするよ。御土産を有難う。――またね、春晶」
来た時と同じ様に颯爽とした歩み。
永刧の時を渡り無限の戦場を踏破り、其れでも尚。
女の足取りは、淀み無い。

157車椅子の魔女:2009/09/12(土) 03:22:33 ID:PBnIervYO
>>156
「貴方にはかなわないね、全く。十九二十歳の子じゃあるまいし、今更さ」
呵々と笑う老婆は、友を見送る。
「ええ、永い道のり、いつかまた交わる時も有るでしょう。その時はまた笑い会いましょう?」

「私の道――か。ウー・リー・ウーも、彼女の道を征っただけ、か」
過去を思いだし。心が歪む。
「どうあれ、私は私の納得出来る様に在りたい……彼女たち程淀みなくは出来なくても」
老婆は手元に杯を取り寄せ、蜜酒を嘗めて、静かに眠りについた。

158名も無き異能都市住民:2009/09/14(月) 13:55:51 ID:.6prKP66O
最近いつも考える事がある……
私はやはり間違っていたのだろうか……
 
『同じさ……お前も私も……』
 
あの頃の言葉が今でも私を苛んでいる……
 
「同じ……か……さすがに……私にはそんな根気は無いよ……」
 
【男は小さく呟く、ここは何処だろう……時間が止まっている……正しくは彼自身が周りを認識していないから、止まっている様に感じるだけ……彼以外の人々は普段と同じように時間の流れを感じる事が出来るだろう】
 
“大切なもの”私にとっては手放したくないもの……
 
私はいつも考える……
それは私にとって過ぎたものなのだ……
 
私のような人間の周りには……
大切なものが多すぎる……
 
取り戻す事も……これから護る事も……私如きでは出来ないのかもしれない……
 
当然だ……目の前で失われ……今も何も出来ないでいる……
 
他の人達は……失う前に守り切っている……失ったとしても……必ず取り戻している……
 
「私では……ダメなのか……」
 
【それは認めたと同じ事……男は小さく呟く
自分にはやっぱり無理だった……何も出来ない自分が嫌だった……昔も今も……これからも……】
 
神様ってものはいつもそうだ……
 
希望を持たせて、ギリギリの所で絶望に叩き落とす……
 
いつもこれだった……
私は家族を守る……大切なものを守る……
 
そう決めていた……でも、これもいつ叩き落とされるのか……
 
『お前にもわかるよ……私の気持ちが……私の憎しみが……私の哀しみが……お前と私は同じなのだから』
 
「……」
【男は黙って考えている……思考の旅へ赴く……その旅路で何を見つけるか……何も見つからないだろう……】
 
「……」
【まだ大丈夫……自分にそう言い聞かせて……彼は再び足を動かし、歩き始めた】

159観境鳴守 ◆uotUYGHVwM:2009/09/14(月) 23:49:11 ID:IDnKkU3kO
都市の繁華街
の何処かにあるビル
の屋上

一人のオッサ……ゲフンゲフンお兄さんが、一人項垂れていた

160ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 21:10:42 ID:zIbPq2M20
日常α>>462
【それから数十分後】

「……う〜ん?」
【誰かの気配を感じ取ったディスはベッドからゆっくりと起き上がった】

「…あう?」
【ぼ〜っとしてあたりを見回した】

161ロザリア・ロートシルト:2009/09/16(水) 21:18:29 ID:Ytmc4SoY0
>>160

シャワーの音が聞こえる……

どうやら、誰かが風呂場を使っているようだ。
しかし、すぐにその音も止んだ……

162ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 21:22:44 ID:zIbPq2M20
>>161
「…だれかいるの?」
【そっと浴室のほうへと声をかけた】

163ロザリア・ロートシルト:2009/09/16(水) 21:48:34 ID:Ytmc4SoY0
>>162

「私以外の誰がいると言うの。
 おひさしぶり、ディス。」

更衣室から、バスローブを着て現れたのはまさしくロザリア。
しかし、右手はごっそりと無くなり、左手も歪に変形してしまっている……

「少し、厄介な事になって帰れなくなっていたのよ。
 ごめんなさいね。」

// 遅レスごめんよー

164ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 21:54:31 ID:zIbPq2M20
>>163
「あう〜!『ろざりあ』どこにいってたの〜!」
【涙を流してロザリアに優しく抱きつく】

「そんなにおおけがして…『でぃす』
 さらわれたとおもってたの〜!」
【泣き声も混じる】

165ロザリア・ロートシルト:2009/09/16(水) 22:03:11 ID:Ytmc4SoY0
>>164

「ごめんなさいね……」

頭をなでてやりたいが、手が使えない。
そのため代わりに腕で抱きしめ

「ほらほら、泣かないの。
 貴方には笑顔が似合うのだから。笑って笑って。」

にこー

166ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 22:07:11 ID:zIbPq2M20
>>165
「あう…うん…」
【ゆっくり顔をあげてほほ笑む】

「もうしんぱいさせないでよなの〜…」
【ついでに顔をむくれて見せた】

167ロザリア・ロートシルト:2009/09/16(水) 22:15:00 ID:Ytmc4SoY0
>>166

「言われなくともそのつもりよ。
 私も、貴女を悲しませたくは無いから……」

どうやら、まだ歩きづらいらしく
杖のようなものを突いて、リビングのソファへ。

いつの間にかテーブルに紅茶が用意されている……

「久しぶりに……どうかしら」

168ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 22:19:43 ID:zIbPq2M20
>>167
「うん。それに…あんまりむりもしたらだめなの…」
【ロザリアの両腕を見てつぶやく】

「あう〜!おちゃなの〜!いただきますなの〜!」
【微笑んでテーブルのほうへと向かう】

169ロザリア・ロートシルト:2009/09/16(水) 22:24:33 ID:Ytmc4SoY0
>>168

「多めに茶葉を買っておいてよかったわ。
 この姿であまり外に出たくないもの……」

自分の両手を見つめ、
陰鬱な表情でため息をついた。

「ディスは、砂糖いくつだったかしらね。
 2つ?それとも3つ?」

170ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 22:28:33 ID:zIbPq2M20
>>169
「あう〜…なにかかってきてほしいものあったら
 『でぃす』がやってみるなの!」
【ぐっと両手を握った】

「あう〜…これくらいなのかなの?」
【そう言って右手のひらを親指以外広げる】

171ロザリア・ロートシルト:2009/09/16(水) 22:36:53 ID:Ytmc4SoY0
>>170

「そうねぇ……また明日辺り、
 魚とチーズ、ザワークラフトを買ってきてもらおうかしら。」

そう言いながら、魔法で浮遊させて
4つの砂糖を紅茶に入れていく。

「ディスは、本当にいい子ね。」

172ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 22:44:47 ID:zIbPq2M20
>>171
「あう〜…ざわ…うん、がんばるの!」
【一瞬買ってくるものを聞いて一瞬とまどった気がする】

「…う〜…いいこなの?…
 ありがとなの…きにしすぎてるのかもしれないけど・・・」
【紅茶を手にとって一口飲む】

「でもやっぱりしんぱいなの……」

173ロザリア・ロートシルト:2009/09/16(水) 22:50:52 ID:Ytmc4SoY0
>>172

「こう見えても、私は誇り高い吸血鬼よ。
 もう2、3日で回復するわ。それまでの我慢ね。」

おどけたように言うロザリアだが、
その能力は本物。目に見える速度で回復していくのが分かる。

「だから、あなたは心配しなくて良い。
 お願いだから、いつもどおり笑ってね。」

// おふろー

174ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 22:56:30 ID:zIbPq2M20
>>173
「そうなの…うん」
【目に見えて治っていくのを見る…そうすると安心したのか】
「はやくなおるといいの!」
【微笑んだ】

「うん、『でぃす』はえがおでいるねなの〜!」
【再び紅茶を飲んだ】
//はいってら〜

175ロザリア・ロートシルト:2009/09/16(水) 23:45:55 ID:Ytmc4SoY0
>>174

「しかし……あの魔女は一体何者なのかしら……
 この私にここまで大きなダメージを与えるとは……」

どうやら、ロザリアは
紅茶を飲みながら思案しているようで。

「ねぇ、ディス。貴女は
 あの車椅子の魔女の事、何か知っているの?」

176ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/16(水) 23:51:30 ID:zIbPq2M20
>>175
「まじょ?…あう…『はるあき』なの?」
【ふとした質問に手を止める】

「…『はるあき』は…いぜん『でぃす』が
 いたあそこにいたひとなの…
 その…よくあってたともだち…だとおもうの」
【ディスがかつていた学園…そこにいた車椅子の少女のこと…】

「あのときはあんなにちがわなかったんだけどなの…」

177ロザリア・ロートシルト:2009/09/17(木) 00:00:32 ID:Ytmc4SoY0
>>176

「ふむ……」

(とすると時系列がおかしい……
 なぜ、あんな事に……?)

必死に頭を働かせるが、
これといった答えに突き当たることも無く。

「まぁ、考えても仕方の無いことね……
 この街では常識が通用しないから……」

178ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/17(木) 00:06:40 ID:zIbPq2M20
>>177
「うん…よくわからないけど『でぃす』とながれがちがうひとがいっぱいいるみたいなの…
 『くろす』も『じょうげん』も…」
【紅茶を飲みほす】

「だからあんまりきにしないことにしてるの!」

179ロザリア・ロートシルト:2009/09/17(木) 00:11:57 ID:Ytmc4SoY0
>>178

「たしかに、気にしてもどうにかなる問題じゃないし
 研究したとしても宇宙の果てがどうなっているかとかそういうレベルの問題な気がするわね。」

こちらも香りを楽しむように紅茶を啜り、
テーブル上のクラッカーをもぐもぐと。

「さて、私はそろそろ休もうかしらね……
 ディスはどうする?」

180ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/17(木) 00:16:16 ID:zIbPq2M20
>>179
「うん、かんがえてもむずかしいだけなの…
 あたまがあつくなっちゃうなの」
【少し頭を押さえて笑う】

「あう〜…その…じゃあ『でぃす』も『ろざりあ』といっしょにねるなの〜」
【ここにきて若干甘えたくなったようだ】

181ロザリア・ロートシルト:2009/09/17(木) 00:25:34 ID:Ytmc4SoY0
>>180

「ふふ、ディスは本当にいい子で、かわいいわ!」

見た目相応の無邪気さで、ディスに抱きつくロザリア。
その後、ふたりはいろんなことを話し、眠りについた……

182ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/09/17(木) 00:30:30 ID:zIbPq2M20
>>181
「あう〜…ありがとなの〜!」
【こちらもロザリアのうれしそうな声に微笑んだ】

【その後、ふたりは(ry】
//じゃあ自分もまた…zzzz

183ロザリア・ロートシルト:2009/09/18(金) 23:45:13 ID:Ytmc4SoY0
>>548

「今から貴様に地獄を見せてやるーっ!」

男が、そう叫んだかと思えば、
こんどは凄まじい勢いで鉄骨が引っ込んだ。

いや、引き込まれたのだ。
ゆがみ、に周囲のものが吸い込まれていく!

「吸引4次元空間ッ!」

>>549

「防御体制!」

甲羅に篭る亀のように、
実を縮めて防御に備える――

――グワァン

響く金属音。この男の皮膚は『鉄』でできているのか……
感触、音があきらかに生物のそれではなく、
先程から激しく動いているにもかかわらず、体温も感じない……

184コートの男:2009/09/18(金) 23:45:54 ID:Ytmc4SoY0
// 名前><

185名も無き異能都市住民:2009/09/18(金) 23:53:13 ID:N0ivsaZ.0
(あっちのスレ)>>549
「――オーバー」
痺れの残る拳を引く


「唸る、必殺・男弾―――ってな」
ニヤリと空に笑う
>>183
「口に出すな、安っぽくなるぜ?」

―――ジリ
今度は取り巻く周囲に生じる変化

引き込まれた鉄骨に
「……"あのポケット"が壊れたらこんな感じかな…」
呟く悪態

「(悠長にしてらんねぇ)」
その吸い込みに対する行動は
「―――ふんごぉおおおう…!!!!」
精一杯逆方向に踏ん張る事だった

186沢桐 創:2009/09/18(金) 23:59:04 ID:5kxz76no0
>>183
―ギイイイィィィン…
沢桐はその痛みを噛み締めていた。
そう、逆に拳にダメージを受けてるのだった。

「っでえええぇぇぇ!クソッ!」
鈍く光る血の滲む手を振り下ろして体を捻る。

>>185
「蓋してやらアアァアァァアぁっ!」
体を捻ると同時に、ありえない体勢変化で大男に踵落とし、空間の歪みに蹴りこもうとしている。

187コートの男:2009/09/19(土) 00:03:11 ID:Ytmc4SoY0
>>185 >>186

「ハッハッハッ!そこで私がこの
 『出来損ない』を処理するのを見ていろ!」

乱入者にそう言いながら、沢桐にに攻撃を加えようとしたが……

「ぐおっ……」

踵落としにより吹き飛ばされ、
歪みへと吸い込まれていく……

その吹き飛ばされる軌道上には、例の乱入者が!

188名も無き異能都市住民:2009/09/19(土) 00:13:59 ID:N0ivsaZ.0
>>186
「メガネ!メガネが顔に食い込むッ!!?」
踏ん張る男は微妙に痛がっていた

外せば良いのだがちょっと高価かったため死守

「(―――あの空中機動で捉えきれんか…疾さとは別のファクター…)」
空中戦を下から見据え思考を加速させる
「(ポンポンポンポン空間に穴開けやがって…原理は知らんがあのでかい図体の弱点を消してる…)」


「……」

「(さて、どうする)」
「奴をどうにか捉える為には―――――」
>>187
「……」

迫る大男

「渡りに」

男の眼がギラリと輝く

「船じゃぁああああああああああああああああ!!!!!!」

思考が全部吹っ飛んだ
どうにか作り出そうと思っていた好機が目の前に訪れる

吸引に踏ん張る足は、一歩前に
起こした上体、捻る腰

構えた拳は

「喰らえぁああああああああ!!!!!!」

天を突く!

攻撃後のバランスなんて考えていない
ただ、迫る好機を掴む為に男は拳を振り上げた

189沢桐 創:2009/09/19(土) 00:24:00 ID:5kxz76no0
>>187
「クソッたれ、ドジった―」
一瞬、そう思った。

>>188
だが、バイトの男はそれを好機に変えたらしい。
なら―

「挟み撃ちだ!」
体を伸ばし、足を引く。
体中のフォトンエネルギーを脚部に集中させ、脚部装甲の隙間から光が漏れ出す。

「挟撃のォ!」

両腕は腰に当てる。
引いた足を一気に伸ばし、踵と足の甲からジェット噴射。

「アクセルブレイクウゥ!」

ライダーキックよろしくな蹴りを大男に振り下ろす。

190コートの男:2009/09/19(土) 00:29:10 ID:Ytmc4SoY0
>>188 >>189

乱入者の拳、沢桐の蹴りが、
ちょうど男の首を挟みこむように直撃する。

――メキ、とひどく機械的な音が響いた。

男の首が吹き飛び、
そこから出てくるのは大量の金属片や歯車……

男は、機械だったのだ。

残骸はそのまま、歪みの中に吸い込まれ、消えた……

191名も無き異能都市住民:2009/09/19(土) 00:35:47 ID:N0ivsaZ.0
>>190>>189
「――――」

捉えた感触が響く拳

そして眼前に拡がる相手の正体
「……ロボか」

歪みに吸われ、消える残骸
その周到さに浮かぶ想像

「(――鮮やか過ぎるな、糸を引いてる輩が居る…か)」

ふぅ、と溜息を吐き
ぱんぱんと身体の埃を落とす
穴の開いた中華ナベを拾い上げ

す、と
無言だが、健闘を称える様に沢桐に拳を差し出した

192沢桐 創:2009/09/19(土) 00:39:04 ID:5kxz76no0
>>190
―ガリガリガリガリガリ…

火花を散らしながら着地する。
それと同時にフッと眼の輝きが収まった。
「なんだったんだ結局…名乗らなかった…」

>>191
「ああ、どうも…」
―カチャッカチャッ
歩み寄り、手を握る。
「いきなり襲われたんだ、助かったぜ」

戦いの衝撃で、長ズボンは半ズボンと化していた。いつものことだが。
機械の足がカチャカチャと音を立てる。

193名も無き異能都市住民:2009/09/19(土) 00:47:08 ID:N0ivsaZ.0
>>192
「そりゃあ…災難だったな」
小さく苦笑して

「ロボットの通り魔たぁ…時代も変わったモンだ…」
ポケットから煙草を取り出し、火をつけようとするが

「……バイト途中じゃん…」
思い出したように煙草をしまい踵を返す
憂鬱そうに穴の開いた中華ナベを眺めて

「じゃあな、気が向いたら食いに来てくれ」
背中を向けて手を挙げて
公園向かいの中華飯店に戻って行った

握手した沢桐の手には"ギョーザサービス券"が握られていた

194沢桐 創:2009/09/19(土) 00:54:25 ID:5kxz76no0
>>193
「まったくだ…ってどんな時代だよ」

「ああ、ありがとうな」
手を振って見送ったところで、右手の違和感に気づく。
「ギョーザサービス…」
チケットの裏を見る。
「中華飯店・海王亭…今度行ってみるか、近いし」
チケットをポケットに乱暴に仕舞い、歩き去った。

195名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:04:49 ID:Ytmc4SoY0
【郊外・都市拡張工事現場】

警察や治安部隊が出動するほどの事故があったというのに、
まったく人気がなく静まり返っている。

パトカーなどの特殊車両やTVメディアの中継車は無人のまま放置されているが……

196彗華:2009/09/22(火) 21:10:22 ID:yLjqJICg0
うむむ……何か変なところですね……
【迷い込んだ一人の少女】

【おつかいの帰りだったらしく、屋台は無い】

197名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:15:11 ID:Ytmc4SoY0
>>196

と、そこへ数人の警官が
工事現場の奥から現れた。

どうやら、皆で談笑しているようだ……
人がいないのは、偶然だったのだろうか……

198彗華:2009/09/22(火) 21:18:58 ID:yLjqJICg0
>>197
だ、誰か来ました……
【人が苦手な彼女はとりあえず隠れる】

しかし、不思議ですね……
【あたりの様子を見ている】

199名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:20:44 ID:KE2UskXwO
歩く男
背中に揺れる、長い棒が目立っていて

「…永久凍土から発掘された超古代伝承の物干し…」

規則的に左右に振られていた物干し竿が止まる

「……絶対に嘘だろ…」

項垂れる男に合わせて伝説の物干し竿もカクンと倒れた


「………あん?」


そして
ふと、目に入る異質な光景

「……」

再び揺れる物干し竿
ツッカケがカラコロと歩く音を鳴らし

お使い帰り2のバイトは怪奇に足を踏み入れた

200名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:21:31 ID:Ytmc4SoY0
>>189

警官たちは、
互いに笑いあいながら乗ってきたパトカーに乗り、
そのまま何処かへ去っていった……

それに続き、次々と奥から現れる人。
皆、奥で何をしていたのだろう。

201名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:23:20 ID:Ytmc4SoY0
>>199

「おや、どうしたんだ?」
『こんな所に人が来るなんて珍しいな。
 危ないから、早く帰りなさい。』

警官達は、男を見つけると
ごく普通に話しかけてきた……

事件があったとは思えないほど、ごく『普通』に。

202彗華:2009/09/22(火) 21:24:26 ID:yLjqJICg0
>>199
……?
【ふと後ろを振り向くと長い棒の男が目に入る】

なんで物干し竿なんか……

>>200
わわ、いっぱい出てきました
【隠れたまま、ひとが居なくなるのを待つ】

203名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:28:00 ID:KE2UskXwO
>>201
「はあ…」
ポリポリと頭をかいた
「何かの事件スか?」
所為、興味半分の男
明日の話のタネになればと警官に問い掛ける


//現場事態はかなり倒壊してる感じですか?

204名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:35:43 ID:Ytmc4SoY0
>>202

しばらく観察していたところ、
明らかにおかしい点があることに気付くだろう。

警官や報道関係者、工事現場職員が奥から出てくるのは分かる。
しかし、どう見ても事件に関係ない一般市民も一緒に出てくるのだ。

警察がやじうまを奥まで通すとは思えないが……

>>203

「ああ、あれだよ。」

警官が指差す先には、
クレーン部分がぽっきりと折れたクレーン車が見える。

「どうやら、金属疲労で折れてしまったみたいなんだ。
 そのとき、数人が挟み込まれて怪我をしてしまってね。」

それだけの事で、治安部隊が出動するとは考えにくいが……

205名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:36:30 ID:Ytmc4SoY0
// 廃材や鉄骨が散らばってはいますが倒壊はしていません

206彗華:2009/09/22(火) 21:39:05 ID:yLjqJICg0
>>204
なんでこんなにいっぱい出てくるんでしょう?
【さすがに不思議に思ったようで】

仕方ないです、ちょっと行ってみましょう……
【スタスタと現場の方へ】

207名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:48:47 ID:KE2UskXwO
>>204
「うーわ…ひでぇな…」
メガネの奥の目をしかめる

「整備不良…なわけねーよなありゃ…」

一歩
瓦礫に足を掛けて身を乗り出す
「……あぁ、ところで」

折れたクレーンを眺めながら
警官達に背を向け問う

「――…あんたら、誰だ?」


この現場に置ける
一番の"異質"を

208名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 21:55:44 ID:Ytmc4SoY0
>>206

彗華は誰にも気付かれる事無く、
どんどん奥へと進んでいく……

――最奥

そこには、『解体』された男女の死体が転がっていた。

>>207

「何って……」
「ははは、何を言っているんだ。」
「さあ、帰ろう帰ろう。」

警官や作業員が集まる。
まるで、男を包囲するように。


――キリキリ

――キリキリ


『それ』らからは、
歯車の音が確かに聞こえた。

209名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 22:03:15 ID:kBcrkPvY0
>>208
「…やれやれ」

首をコキリと、ひとつ鳴らす
周囲を包囲する気配にメガネの瞳は伏せられて

「帰れねーな」

背中の物干し竿を下ろし
両手でそれを持つ

「つーかよ、帰す気ねーだろ」

カチリと
男の中のスイッチが切り替わる

「なぁ、人の匂いがしねー…"ナニカ"さん達よ?」

男は依然、積もった瓦礫の上に位置する

210彗華:2009/09/22(火) 22:04:54 ID:yLjqJICg0
>>208
うわっ……・変なにおい……
【最奥に足を踏み入れる、死体からであろうに顔をしかめるが、それが死体の物だと気付かず】
【次に、死体を目にし驚きの叫びをあげた】

うぇ……あぅ……
【通常の死体では無く解体されたそれを見て気分を悪くし、その場にへたり込んだ】、

【その場の異常な光景に気を取られ、誰にも気づかれなかったことなど気にもしていなかった】

211名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 22:11:06 ID:Ytmc4SoY0
>>209

「…………」

突然、背後に居たTVクルー『だった』男が、
手ごろな廃材を掴み殴りかかってきた!

それを皮切りに、つぎつぎと突進してくる警官、作業員、野次馬……

>>210

ただ死体が転がるだけであった工事現場に
突然、異変が訪れる。

死体が、風に転がされるように
ころころと転がり、廃材や鉄骨、壊れたブロックなどが
雑多に積み上げられたゴミの山の中に吸い込まれていった。

――数分後

そこから、数人の人間が這い出してきたではないか!
男女はやはり談笑しながら、この場を立ち去っていく……

212彗華:2009/09/22(火) 22:18:08 ID:yLjqJICg0
>>211
……ん?
【吸い込まれて行く様子を見る】

【そして数分】

なんで? 人が出てきました……
【ゴミ山、正確には人間が這い出してきた場所へ移動し、原因を調べる】

213名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 22:24:19 ID:kBcrkPvY0
>>211
―――ガッ!!!!!
物干し竿の先端が廃材の側面を押さえた

「…目的云々は今は聞かねー…答えちゃくれんだろうしな」

息を短く、深く吸い込む

「先ずはテメーら後悔しろ」

重い声が零れて

ヒュッ―――ガッ

長い棒で地を突き、反動で跳躍
作り掛けのビル、その張り出した鉄骨の上から突進者たちを見下ろし


「俺がココを通りかかった事を、な―――ッ!!!!!」

鉄骨がガンと軋む
位置した上よりの急降下

「ぉおおおおおおおおおおおおらぁあッ!!!!!」

人では無い"何か"集まった中心へと向け
その手に持った物干し竿を振り下ろした!

214名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 22:29:00 ID:Ytmc4SoY0
>>212

死体が置かれていた場所には
かなりの血痕が残っている……

吸い込まれていった、
隙間からは、微かに空気の流れが感じられた。


――ゴオオオッ

突然、例の隙間へと
空気が吸い込まれていく!

このままでは吸い込まれてしまう!

>>213

数人の何かの脳天がひしゃげ、
裂けた傷口からぼろぼろと歯車や金具がこぼれる。

「キチキチ……ガガガ……」

耐久力は人間より少し強い
程度ではあるが……

残りも、廃材や鉄パイプを手に持ち
わらわらと近づいてくる

215彗華:2009/09/22(火) 22:36:32 ID:yLjqJICg0
>>214
……何でしょう、これ
【血痕を見て顔をしかめながらさらに近づく】

な、何ですかこれ!! わわわ危ない……
【直後吸い込みが発生、吸い込まれないように自分の前方に氷の壁を作り出した後、元を断つために隙間にも氷を張ろうとする】

216名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 22:42:37 ID:kBcrkPvY0
>>214
「(機械―――…人に成りすます…機械かッ!!!!)」

打ち付けた反動で後方へと回転しつつ跳ぶ

「ぜ――――ァッ!!!!」
着地
それとほぼ同タイミングで前方に踏み込む

両手で構えた物干し竿を前に突き出し

カカカカッ!!!ガガッ―――!!!!

それぞれの凶器を持った支点を突く

「ふぅ――――」

息を切る
深く体勢を沈みこませ

「――――だッ!!!!!」

空間に線を引くように
群がる敵の膝下を狙い、円状に物干し竿を薙いだ

217名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 22:52:01 ID:Ytmc4SoY0
>>215

氷が張られた後も、
モーター音?のような音が聞こえていたところから
しばらくの間は吸い込もうとしていたのだろう。

しかし、吸い込めないと見るや……

――メシャァッ!!

轟音と共に、氷が吹き飛んだ。
巨大な機械仕掛けの『腕』が氷を殴り飛ばしたのだ。

いや、腕だけではない――

全長、30mはあろうかという
『機械の巨人』がゆっくりとその半身を起こし、
顔であろうと思われる部分を彗華に向けていた。

>>216

「キリキリ……」

足を痛打し、バタバタと
倒れる機械人間たち。

「『マンイーター』が起動した。」
「『マンイーター』が起動した。」
「『マンイーター』が起動した。」

口々に同じ事を言いながら、
散るようにバラバラの方向へ逃げ始める。


――ドガラドガラ

マンイーターとは、
工事現場の奥で今にも立ち上がろうとしている
巨大な人型機械のことだろうか……

218彗華:2009/09/22(火) 22:58:26 ID:yLjqJICg0
>>217
……!!
【張った氷が吹き飛んだのを見てバックステップで離れる】

っ、大きいですね……
【機械の巨人の体を起こすようすを見て、次に目であると思われる部分を見た】

219名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 23:00:57 ID:kBcrkPvY0
>>217
「マン……イーター…?」
綺麗な正円を引いた物干し竿を地に突き立てる
霧散した人影の向こう
土煙の只中に立ち上がる巨大な影

「…成る程、本命か」

地面から見上げる男
物干し竿を肩に担いでそれに向かい足を向ける
―――烈火の如き闘気を引き連れて

220名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 23:06:35 ID:Ytmc4SoY0
>>218

雑多な廃品や金具、電化製品を寄せ集めて作ったような
それの顔面には多数のビデオカメラが組み込まれていた。


――ギゴゴゴゴゴ

機械が、全身をきしませながら彗華に掴みかかるように腕を伸ばす。
その際に吹き出る蒸気も武器となりえるだろう……

>>219

ガショ、と重そうな音を響かせ
背面のハッチが開く。

そこから発射されたのは、
巨人のガラクタのような外見からは
想像もつかないほど、最先端のテクノロジーで作られた
小型のミサイルだった。

全部で、8発。
その全てが矢のように男へと向かう。

221名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 23:09:02 ID:zoeZ/ZwY0
・)……

【どこからか、感じられる気配……】

//途中らんにゅーおkですかー?

222名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 23:13:20 ID:Ytmc4SoY0
>>221

無問題!

223彗華:2009/09/22(火) 23:15:53 ID:yLjqJICg0
>>220
何か、粗雑なつくりです……
【機械全体を見てそう一言はなった、その直後腕が向けられる】

私の拳が届くかどうか……
【未だ巨人に視線を向けながら巨人とは反対方向の床に氷を敷き詰める】

とりあえず、様子見です
【蒸気で熱せられ、解け始めた氷は通常のそれよりもよく滑る。スケートの様に身を動かし腕から逃げる

224――――:2009/09/22(火) 23:21:20 ID:kBcrkPvY0
>>220
一発目
振り上げる物干し竿で叩き落す
二発目
返す竿がこれを又も弾く

度重なる酷使と二度の爆発により
二つに折れる物干し竿

それを両手で立てに振り、三発目四発目を相殺
誘爆により五発目も男に到達する事は無かった

巻き上がる視界を奪う白煙

それを突き抜け襲って来た残り三発

蹴り上げた瓦礫で直撃を避ける男だが

「―――がッは!!?」

眼前で巻き起こった爆発に吹き飛ぶ
その身体は
作業員が駐留していたであろうプレハブ小屋に建物を破砕しながら叩きつけられた

男はプレハブの残骸と土煙の中に沈む

225名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 23:26:03 ID:zoeZ/ZwY0
//はーく!はぁーく!

「ちょっと迷って変なところに来ちゃったなーと思ってたけど。
 どうも、この都市でのことにしても、些か変過ぎるような事態みたいだ」

物陰から、僅かに姿が見えたのは――――――――普通の、少女だった。
ややベージュがかった髪。通常の黒眼よりも僅かに薄い、灰色の瞳。
服装も、様子も変わったところは無く。日常の片隅で起きているこの狂気には場違いな、『普通』。

「さて……どうしようか、な」

……本人は、そう言いながらも。
様子を見ようと、その身が物陰から数歩出ていることには気がついていない。

226名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 23:27:42 ID:Ytmc4SoY0
>>223

――ブシャーーッ

逃げていく彗華を見るや
排気ガスを噴出し、走り始めた機械巨人。

遠めに見るとスローモーションのようだが、
一歩一歩の歩幅が尋常ではなく大きいため
かなりの高速で追いかけてくる!

>>224

男が突っ込み、無残な残骸へと成り果てた小屋に
機械巨人の容赦ない追撃が加えられる。

こんどは胸部ハッチが音を立てて開いたかと思うと、
バラバラと音を立てて、速射砲が発射された。

弾丸は吸い込まれるように小屋の残骸に直撃し
蜂の巣同然にしていく。

>>225

「ダメじゃないか、こんな所にいちゃあ。」

背後から聞こえる、ブンと何かが降りぬかれる音。
少女に鉄パイプが迫る

227彗華:2009/09/22(火) 23:33:36 ID:yLjqJICg0
>>226
ここまでくれば大丈夫、か……な……?
【暫くして、後ろを振り返れば巨人が追いかけてくるではないか!】

大丈夫じゃなかったあーー!!
【建物から飛び出し、同じように氷を張って逃げ続ける】

228:2009/09/22(火) 23:38:39 ID:kBcrkPvY0
>>226
―――ズガンッ!!!!

瓦礫の中から垂直に飛び上がる

"赤い輝き"

工事現場のプレハブ
恐らくその中にあった物であろう真っ赤なボロキレをその手に持ち

組まれた足場の上、月を背負う

「……やっぱよ…調子でねーんだよな…」

眼下に、その巨体を見下ろし
男は"赤"を―――首に巻く

「これがねぇと―――よ」

夜風に靡く首の布
いつしか男の頭髪、瞳は紅蓮の赤を称えていて

「行くぜデカブツ、ラウンド―――2だッ!!!!」

鉄骨を踏み込み、ロボットの頭上に飛び出す
夜空に精彩を輝かせ

甲は巨体に全身を使い拳を撃ち込んだ!

229????:2009/09/22(火) 23:45:26 ID:zoeZ/ZwY0
>>226
「ん……」
声が聞こえ、何かが振り抜かれる音がするかしないかの刹那――――
「お……っ、と」
とっさに上体を倒し、数歩バランスを崩しながらも進み、声がした方向……背後へと振り向き。
「急に人を背後から殴っちゃいけないって普通、常識じゃないかな。危ない」
そう言いながら懐を漁り……取り出したのは、先端が翠色に輝く全長50cm程の、短い杖。
何かを考えるかのように、杖の先端で左手を軽く叩きながら、小さく呟く。
「……といっても、ここじゃ普通なんて通じない……のかな?」
自ら納得したかのように杖を振ることをやめると、その先端を背後の声へと向け。

「まぁ、攻撃してくるのなら――――――――するよ?正当防衛。」

その先端に、魔力を迸らせながら――――動向を、窺う。

230名も無き異能都市住民:2009/09/22(火) 23:51:24 ID:Ytmc4SoY0
>>227

巨人の動きは、
ますます速さを増す。

……そして

――グオンッ

機械巨人は足を振り上げ、
近くの軽トラを彗華に向かい蹴り飛ばす!

>>228

――グワシャッ!!!

機械巨人の体が
轟音と共に大きく揺らぐ。

しかし、なまじ構成部品がガラクタばかりのため、
装甲がすぐに吹き飛んでしまい、全身に力が伝わらない。


>>229

「下等生物は解体だ。」
「下等生物は解体だ。」
「マンイーターを呼ぼう。」

男たちは、奇妙な声色で口々に
ぶつぶつと呟いている……

それと同時に、遠くで暴れている
巨大機械の顔が謎の少女を見据えた気がした。

231:2009/09/22(火) 23:58:23 ID:kBcrkPvY0
>>230
「ふぅ―――らッ!!!」
振り抜く拳に伝わった"巨体の脆さ"

四肢を駆使し着地
「―――」
すぐさま移動を開始する
奔りながら思考する

「(素材はガラクタ…ならよ)」

「あるよな、それを束ねる…"核"が…!」

キィイイイイイイイイ…
螺旋を描く左眼が鳴動する
「"無限上昇"…開始!」

走る甲の周囲を螺旋状に力が収束していく

232????:2009/09/23(水) 00:03:29 ID:zoeZ/ZwY0
>>230
「下等生物とか、解体とか……なにやら、物騒な感じだなあ」
そう言いながらも、注意を男達の方へと向けていた……が。

「…………!!」
悪寒。
少女の第六感が、こちらを見据えた巨人から何かを感じ取ったか。
咄嗟に、杖の先端へと集中させていた魔力の奔流を、無数の『打撃』へと変換し、巨人目掛け放った。

「あ……」
(不味い、かも。)
……しかし。巨人の方はただ見据えたのみで、まだ少女へ直接的な行動を行ったわけではなく。
些か攻撃の判断が速すぎた感があるが――――先手必勝の吉と出るか、無用に気を逸らさせる、凶と出るか。

233彗華:2009/09/23(水) 00:10:14 ID:yLjqJICg0
>>230
あ、危ないっ!
【軽トラへフッと息を吹く】
【直後、氷が軽トラを氷漬けにしてゆく】

さて、行きますよ!
【跳躍、軽トラを踏み台にさらに飛ぶ】

【空中で彗華と巨人の頭部を結ぶ氷の橋を作り出す】

飛氷砲!
【橋を駆け、速度を増した脚全体に氷纏った飛び蹴りを放つ!】

234名も無き異能都市住民:2009/09/23(水) 00:13:28 ID:Ytmc4SoY0
>>231

一方、機械巨人は今まで追っていた
少女を諦め、別の方向へと進路を変えた。

その方向に居るのは、
数人の機械人間に囲まれた少女。

>>232

ガラガラと派手な音を立て、
剥がれ落ちていく巨人の装甲。

しかし、それで完全に位置を特定したのか。


――ガショッ――ガショッ


その大きな歩幅で、
一定の速度ながらも着実に歩み寄る。

>>233

「防衛システムエネルギー充填完了。
 シールド発生装置、作動します。」

――ブオン

音と共に発生する、
薄い燈色の光の幕。

蹴りこんだ足に、電撃のような強烈な痺れが走るだろう。

235:2009/09/23(水) 00:24:44 ID:kBcrkPvY0
>>234
「(ヤロウ何処に―――)」

巨人の進行方向に目を向けた

「―――…ちぃ!!」
窮地の少女を視界に捉え駆ける速度を上げる
ショートジャンプ、身体を捻り右拳を振り被る
「噴射ぁ―――――ッ!!!!」

右手の手首から赤い邪気が迸り

「――――跳ォ躍拳ッ!!!!!」

―――ドンッ!!!!
少女の周囲の機械人間を狙い
唸る鉄拳――ロケットパンチが撃ち出された!

236彗華:2009/09/23(水) 00:31:39 ID:yLjqJICg0
>>234
い……たあぁ……
【蹴りの反動で後ろへ飛び、片足で着地】

しかし、まだですっ――!
【氷で滑り巨人へと接近、もう一度飛び】

――跳び、爪咬ィッ!!
【氷の刃を巨人に向け、勢いよく錐揉みアッパーを繰り出す!】

237????:2009/09/23(水) 00:33:15 ID:zoeZ/ZwY0
>>234
「……前門の鉄パイプ、後門の巨人、って感じかな?」
構える杖の先端には、先ほどまでよりは幾分か少ないものの、既に魔力が感じられるが。

「一度に、一斉にー……は、大変か。……もしかして、これって危険――――かも?」
前後、両方から迫る相手に同時に対処することは出来ず。
どちらの相手にも行動を起こせぬまま途惑うところへ――――

「―――――!」

少女の前に集う、無数の機械人間目掛け放たれる鉄拳。

238:2009/09/23(水) 00:34:58 ID:kBcrkPvY0
>>237
「―――走れッ!!!!」

拳と共に届く、男の声

239名も無き異能都市住民:2009/09/23(水) 00:38:41 ID:Ytmc4SoY0
>>235 >>237

鉄拳により、
ゴミくずのように吹き飛ばされる機械人間。

しかし、巨人は止まらない。
十分な助走をつけ――

――グオオオッ

自分の身長の20分の一ほどの少女に対し、
掟破りのダイビングボディプレス!!!

>>236

数々の攻撃によって、
表面のガラクタ装甲が剥がれ
見た目的にもどんどん貧相になっていく機械巨人。

しかし、それでも一向に止まる気配を見せない。
エンジンや、CPUなどのコアパーツを探し出し、破壊しなければ。

240彗華:2009/09/23(水) 00:52:28 ID:yLjqJICg0
>>239
あらー、豪快ですね……危なそうです……
【ダイビングボディプレスを見て、滑って近づきながらそう呟く】

とりあえず、私はどうしましょうか……?
【巨人の周囲を滑りながら考える】

241:2009/09/23(水) 00:53:16 ID:kBcrkPvY0
>>239
ザザザ゙ザァ―――!!!!
拳を引き戻し、滑り込むように巨人の下へ

ダイビングボディープレスの下へと到達する

「充填完了…無限上昇、オーバー…」

螺旋状に集った周囲の力は甲の一点に集約していく

「マンイーターだかまな板だか知らねぇが」

巨体に覆われた空を紅蓮の双眸が睨む

「―――風穴ァ…開けてやらあッ!!!!!」

『螺旋眼奥義』

天を目掛けて伸ばした右腕
握り拳に廻るは螺旋
解き放たれる――――

『俺のォ――――ドリルッッ!!!!』

―――紅蓮のドリル!

ドッ―――ギャァアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
赤と緑の力の粒子が夜の廃墟に迸る

「―――突貫」

雲を越え
月を穿ち
天元を突破せんと

男のドリルはロボットの中心へと突撃した

242????:2009/09/23(水) 00:54:47 ID:zoeZ/ZwY0
>>238
「……! あ、わ、分かった!!」
一瞬想定外の状況に唖然としていたが、男の声で気がつき、駆け出す。

「――――、ありがとうー!」
機械人間、巨人に対して、双方から離れるように真横へと駆ける。
少女の足は、外見から推測できるものと比べればそれなりに速く、機械人間からは十二分に距離を取った。
一心に駆けたため鉄拳に打ち砕かれた様子は確認していないが、恐らく確実と思われる距離を駆けてきた……が。

「あ―――――!」
街灯の下、淡く照らされていた足下が  瞬間、後方から迫る影に塗りつぶされ、闇に染まる。
上空より迫る巨体、恐らくその身は重力の影響も以て圧倒的な破壊力として降りかかるだろう。
瞬く間、その巨体の下にいる少女目掛け、無慈悲に鉄槌は下され――――――

(いけるか分からないけど……潰されるよりは……!)
「『不動の、"契"』―――――――!!!」
少女が紡ぐは、一つの簡単な術式と  対象へ絶対的な『不動』をもたらす異能。

上方へと顕されるは、少女を覆う程度の小さな岩塊。だが、一つだけ。唯一つだけ異常なのは。
そこにだけあらゆる『力』が働いていないかのように、岩塊が少女の上方へ『固定』されていること―――――

243名も無き異能都市住民:2009/09/23(水) 01:07:25 ID:Ytmc4SoY0
>>240

彗華の位置からは、
ちょうど巨人の背中が見える。

背面に位置するのは、
ミサイルの発射装置と、多数の排気口。

それと、明らかに異質な
胸部の丸いパーツ。

>>241

――巨体が、爆ぜた。

多数の廃材、パイプ、瓦礫を
撒き散らし、ガグガグと震える巨体。

腰部間接を穿った
ドリルは、そのまま巨体を二つに引き裂いた。


「下半身動力機関応答なし、
 行動不能……自己消滅プログラムを開始。」


瓦礫に隠された丸いパーツの小さな小さなモニタに
数字が映し出された――10

>>242

少女の上に大量に降り注ぐ瓦礫の山。
直撃は岩塊により防がれたが、周りはぎっしりと
それに覆われ、このままで身動きできない状況に陥ってしまった。

丁度少女の目前に転がる、
1m程の真新しい球体パーツ。

それの小さなモニターに10の文字が赤々と映し出されていた……


――10――9――8――

244:2009/09/23(水) 01:16:35 ID:kBcrkPvY0
>>243
突きぬけた先
上空に聞こえた音声

赤緑の螺旋は輝く粒子を散らし消える

「―――馬、鹿――ヤロ…ッ!!!!!」

驚愕の表情も一瞬
歯をギリリと食いしばり数十メートル下の地上を目指す

カウントは残酷に刻まれていく
到達は物理的に不可能

諦めはない
しかし
上空の甲にはそれに対処する術は無かった

245彗華:2009/09/23(水) 01:29:56 ID:yLjqJICg0
>>243
……これって、危ないですよね
【足を止め、パーツを見る】

ってえええええええいい!!
【それが何であるかを予測した少女の表情は危機迫ったものになり】

アイス・バーンッ! 間に合って!!
【直後、少女の足元から段々と床が凍りついて、球体へと伸びてゆく】
【少女は衝撃を与えない方が良いと判断した。つまりはそのまま凍らせるつもりである】

246????:2009/09/23(水) 01:33:03 ID:zoeZ/ZwY0
>>243
降り注ぐ瓦礫が収まるやいなや、岩塊の下に身を潜めている間に充填した魔力を以て即座に周囲の瓦礫を押しのけた……が。
「この球体にカウントダウン……明らかに、嫌な予感しかしない」
――――10、9、8

刻一刻と進むカウント。考える時間はないが、幸いなことに問題点を秘めてはいるが策はあった。
「どうにかする術……下手に刺激をしても危険だ。
 ……ただ、幸い、能力の対象となる瓦礫は無数にある。
 これで周囲を囲めば、地面の方向以外はある程度なら守れるけど……」
『不動』たる力は、対象が性質を変えたとしても失われない。
そのため、一度覆ってしまえば覆われている部分に関しては熱・衝撃その他、内容を問わず防ぐことは可能だが、問題点が一つ。
……この短時間で、果たしてどの程度球体を覆うことが出来るのだろうか。

――――7、6、5
(でも……やるしか、ないか――――!!)

球体の周囲の瓦礫へと、端から能力を用いて行く。
――――4、3、2、1、  ――――――――――――

――――――――果たして……この7秒間で。
           一体、どれほど防ぐことが出来るのか――――――――――?

247名も無き異能都市住民:2009/09/23(水) 01:41:11 ID:Ytmc4SoY0
>>244-246

パキパキと音を立てて
凍り付いていく球体パーツ。

しかし、まったくカウントは止まる気配を見せず……

――2――1――0――


――ボゴッ!!

氷と瓦礫で完全に覆われた中から、
鈍い音が聞こえたと思えば、凄まじい水柱があがる。

巨大機械は、完全に沈黙した……


――機械巨人・撃破

248:2009/09/23(水) 01:49:14 ID:kBcrkPvY0
>>245>>246
地上落下中

「―――やるな」
浮かぶ笑み

爆発を回避した二人の手腕に感嘆の声が零れた
>>247
―――バシャッ
水柱の飛沫と共に地上に降り立つ
ボロボロになった赤い首巻を外して

「大勝利」

濡れた髪を掻き上げる
停止したロボットをニヤリと笑い見上げるのだった

249:2009/09/23(水) 01:52:47 ID:kBcrkPvY0
「さて、撤収……」
立ち去ろうとするが
「…」
思い出す”おつかい”

ガラ…

「……」

おもむろに残骸の中から鉄パイプを取り出して

「……これで良いよな…物干し…」

お粗末な代替品を肩に担いで
疲れた背中で歩き去った

//眠気に勝てんですたい、お先
//楽しかったでヤンス ノシ

250彗華:2009/09/23(水) 01:53:13 ID:yLjqJICg0
>>247
停止……ですね
【カウントが止まり、水柱があがったのを見て】

今回は特に怪我も無く、良かったです……足が痺れますが

>>248
あ、ありがとうございます!
【甲に向かって手を振る少女】

251彗華:2009/09/23(水) 01:56:24 ID:yLjqJICg0
>>249
えっと……おつかい? ……あ!!
【甲の独り言を聞き、自分もおつかい途中であったことを思い出す】

あ……い、急がないと!
【鞄を手にし少女は慌ただしく去っていった】

//お疲れ様でした、私も退かせていただきますね

252名も無き異能都市住民:2009/09/23(水) 02:01:21 ID:Ytmc4SoY0
>>249 >>251

// おやすみー

253????→リューン=エンブリス:2009/09/23(水) 02:03:07 ID:zoeZ/ZwY0
>>247
「終わっ……  ―――――――――――  た、みたいかな」
鈍い音と共に、瓦礫の中から水柱に巻き込まれながら出てきた。
「えー、と。もういないか……」
周囲を見回すが、水流に飲まれてから降りてきたため、既に二人はおらず。
「これは、また今度あえたらお礼を言わなきゃ」

……水流に飲まれた際に飛ばされていた杖を拾うと。
「さて……自分も行くかな。
 ――――って、どっちに行けば良いんだっけ?」
服の裾軽く絞り、術式で水気をある程度吹き飛ばして、少女は何処へともつかず歩き出していった……

// お疲れ様でしたー!楽しかったですぜ

254名も無き異能都市住民:2009/09/23(水) 02:05:28 ID:Ytmc4SoY0
>>253

// おやすみんうー

255ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 20:52:25 ID:yLjqJICg0
【異能都市の外れ】

……
【いつしか見せた紙切れを見ながら、少女は歩いていた】

【その紙にはこの周囲の地形が簡略的に描かれている――地図と言う奴である】

【少女は先を見る、その先には黒い蔓、棘が付いている】

【さらにその奥は蔓が生い茂り、見えそうにない】

【悲しい事に、少女の目的地であろう、地図に赤い印のついた場所は、その奥だった】

256上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 20:58:03 ID:.6prKP66O
>>255
【少女の隣に白い影が舞い降りる】
 
 
  ナニヲシテイルンダイ?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u

257ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 21:03:59 ID:yLjqJICg0
>>256
……じょう……げん?
【弱弱しく、甘い発音で名前を呼ぶ】

これ……
【手にした紙を見せる、地図の目的地は、この先――】

258上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 21:08:50 ID:.6prKP66O
>>257
 
 
ソウ、ワタシダ……キミハコノスガタヲキニイッテクレタヨウダカラネ!
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【そう言い、ツィーに近付き地図を見る】
 
 
コノサイミタイダネ……イクノカイ?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u

259ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 21:09:57 ID:Ytmc4SoY0

「一体こんな所で何をしよういうのかしら。
 夜は人間ではなく、我らの領分だというのに。」

ゆらり、と影がうごめく。
その中から、まるで浮き出るように表れたのは
年端も行かぬ少女であった。

260東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 21:12:54 ID:g4lxCBLQ0
「んじゃ人間じゃなければ文句無えんだな?」
少女の後ろから。闇の中から。
言うなれば、水の中に溶けていた物が逆再生で元に戻るかのように、男が現れた。

261ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 21:15:19 ID:yLjqJICg0
>>258
へへ……
【気に入っているのは事実のようだ、少しだけ笑顔になる】

【ゆっくりと頷く】

>>259
……?
【そちらを見たのは黒いゴスロリの少女】

【手を振っている】

>>260
【見ると、少女が蔓の先を見ている】

【気づいてないようだ】

262上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 21:22:00 ID:.6prKP66O
>>261
 
ナラ、ワタシモイクヨ……ワタシガマモッテアゲル!
    ∧_∧
   (`・ω・)
   |つと|
    u―u
【手をパタパタさせて意気込むのだった】

263ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 21:31:10 ID:Ytmc4SoY0
>>261

「……!」

ツィーの姿を見て、
少女は驚いた表情を浮かべる。

(か、かぶっているっ……!)

こいつも黒いゴスロリドレスの少女であった。

264東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 21:34:08 ID:g4lxCBLQ0
>>261
「……」
無言のまま一歩近付き

>>262
「……何か変なのがいる」

>>263
「おーい。無視すんなー」
少女の前に立ち、顔の前で手をヒラヒラと

265ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 21:37:30 ID:yLjqJICg0
>>262
よしよし……
【頭をなでていた】

>>263
……ぉ?
【そちらの服装を見て】

【笑顔で近づいてくる、同類ダと思ったようだ】

>>264
……ぇぅ
【煉を見て】

【抱きついた、紅夜と間違えているらしい】

266上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 21:41:01 ID:.6prKP66O
>>264
 
 
カワイイモノトイッテモラオウカ?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u

 
 
>>265
 
 
……フフフ
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【笑顔だったが】
 
 
 
ヤッパリコウイウパターンカ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【他の人に抱きついたのでいじけて離れた】

267ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 21:54:08 ID:Ytmc4SoY0
>>264

「なにかしら?礼を知らぬ下賎なものと
 口をきくような舌は持ち合わせていないのだけど。」

至極不愉快、といった様子だ。

>>265

「な、なにかしら……」

出鼻をくじかれたようで、
最初の勢いはなく。

268東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 21:58:17 ID:g4lxCBLQ0
>>265
「ん……。どうした?」
合ってる!紅夜で合ってるよ!!

>>266
「……悪いな。そんなヌイグルミを見て可愛いって言う年齢でも無えんでな」
まあ、実際は3,4歳とかそこらな訳だが

>>267
「ほほう……。礼ねえ……」
ピクン、と額に青筋。

「んじゃ何だ。何をすれば満足だ?」
物凄くケンカ腰。

269ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 22:05:01 ID:yLjqJICg0
>>266

【そっちを見て微笑む】

>>267
ぃぃ? なかよし!
【機嫌良さそうに眺めている】

>>268
ふむ……
【前回、優しくしてもらったからかなついているようだ】

【ふと、紅夜から離れ、蔓の軍団へと向かって進みだした】

【すると蔓は動きだし、人が通れるような道を作っていく】

270上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 22:06:19 ID:.6prKP66O
>>268>>269
 
 
ハイハイ、ロリコンデスネ
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【そんなもん知らない、相手にするのも馬鹿らしい】
 
 
 
ワタシナンテキニシナクテイイ
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【先に道を進み始めた】

271ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 22:13:21 ID:Ytmc4SoY0
>>268

「それすらも分からないのですか?
 無知は罪といいますが……まさに貴方のことですわねぇ。」

挑発するような笑みを浮かべる口元を自らの袖で隠し。

>>269

「え、ええ……なかよし……」

こちらには紅夜と違い
困ったように、あいまいな笑みを浮かべて。

272東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 22:19:33 ID:g4lxCBLQ0
>>269
「うお、何だありゃ……」
蔓の間に出来た道。それを見て。

「行ける……のか」
その道を歩き進む

>>270
「……そんな事一言も言ってねえんだが……。何なんだ……?」

>>271
「……」
一瞬、ムッとしたが、ハアと溜息を付いて

「……ああ。そうだ。俺は無知なんだよ。だからな、ガキとは言え賢そうなお方に少しばかりご指導を、と思って……な?」
挑発的な笑みにウィンクを返して

273ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 22:22:51 ID:yLjqJICg0
>>270
……
【少し、さびしそうな顔になった】

>>271
むー……
【とても楽しそうである。眺めているだけだが】

>>272
【彼女は地図に従ってずんずんと進んでいる】
【しかし、この蔓は尖る棘を生やした危険な植物である、注意して進もう】

【暫く進むと蔓が晴れる。その先は少し広い場所】
【門があり、その奥から蔓は伸びてきている】
【人なんか来ない場所であろう、しかし庭はとて美しかった】
【黒、赤、白、他にも様々な色の様々な花や木が元気に花を咲かせる】

【さらに奥にそびえる屋敷や景色は庭と対照的に暗く、不気味である】
【屋敷の窓は縦に四つ、四階建てだろうか?】

【その庭、屋敷を見て少女は嬉しそうに目を輝かせていた】
【門へとかけると、扉を開け、その奥へと走って行ってしまった】

274上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 22:25:04 ID:.6prKP66O
>>273
 
 
ワタシガイッショニイルヨリアイツトイッショニイタホウガイイノダロウネ
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【先に進んだはずなのにツィーが屋敷の中に入っていったので後に続く】

275ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 22:31:31 ID:Ytmc4SoY0
>>272

「ふむ、やはり無知蒙昧の輩と見える。
 礼を知らぬ下賎な輩と言葉を交す趣味はないと先程言わなかったかしら。」

少女は完全に紅夜を見下している調子で、
ぴしゃりと言ってのけるとツィーを可愛がる様になでた。

「それとも、僅か数刻前の言葉も記憶できぬ」

>>273

「それにしても、貴方は一体どこへ行くつもりなの?
 先程の忠告が耳に入らなかったのかしら。」

しばらくツィーの周りをふよふよと漂っていたが、
屋敷を見て奥へと走り込んでいくツィーを見て慌てて呼び止めようとする。

しかし、その甲斐もなく少女は闇へときえ……

「仕方ないわね……」

ロザリアは小さくため息をついた。

276東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 22:38:26 ID:g4lxCBLQ0
>>273
「…たっ。……っつう……」
不注意過ぎるのか何なのか。蔓の道を抜ける頃には顔に切り傷が幾つか。

「……アイツの家?……違うな」
自分の家なら地図なんて必要ないだろう。少し疑問に思いながらツィーを追う。

>>274
「……邪魔かい?俺が。今なら引き返すが?」

>>275
「だから、その礼を教えてくれって言ってんだ。それとも、それすらもしてくれ無えのかい?」

277ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 22:42:40 ID:yLjqJICg0
>>274>>275>>276
【少女は高速なのにこけることなく屋敷へと入っていった】

【庭に留まることも可能だが……黒い蔓が多く、少々危険である】

278上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 22:46:50 ID:.6prKP66O
>>277
 
 
 
サンポニハフムキダナ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【チョコチョコ先に進んでいく】

279ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 22:50:51 ID:Ytmc4SoY0
>>276

「……もういいわ、はっきり言ってあげましょう。
 貴方のような礼儀知らずな下賎な者とは話したくないから、
 さっさとどこへでも消えて下さらないかしら。」

話の意味が伝わらないとイライラすると言った様子のロザリア。

「あなたは場末の酒場で酒でも喰らっているのがお似合いというものでしょうに。」

>>277

「………・・・」

とりあえずここにとどまっても仕方がない。
ツィーの後を欠伸をかみ殺しながら追っていく。

280東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 22:57:14 ID:g4lxCBLQ0
>>277
「……行くしかねえよな」
ニア屋敷に入る

>>279
「……結局それかい。残念」
肩を竦めて苦笑して

「アンタの言う事に従う筋合いも無えな。後、酒は滅多に飲まねえんで」

281ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 23:02:18 ID:yLjqJICg0
>>278>>279>>280
【屋敷の中、一階】

【玄関口のあとには広いホール。電球などの明かりは灯って無いが蝋燭のお蔭で少しは解る】
【入ってすぐの左右の壁には絵画だろうか? 飾ってあるが暗く、よく見えない】

【ここからの道は四つ】
【まず、右。通路とその左右に部屋が幾つか】
【左、大きな扉は……調理室に繋がっているようだ】
【ホールには何もなさそうである】
【そして、少女が上って行った階段】

282上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 23:05:47 ID:.6prKP66O
>>281
 
 
 
コワイヨーオバケイヤダヨー
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【屋敷内を歩きながら二人の後ろに隠れた】

283ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 23:12:44 ID:Ytmc4SoY0
>>280

「さようなら。」

紅夜の言葉をさえぎるロザリア。
声だけを残し、その身体はどこかへ転移したようで。

>>281

「まちなさいと言っているでしょう。」

空間転移を繰り返し、ツィーにおいつこうとする

284東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 23:17:11 ID:g4lxCBLQ0
>>281
「突撃!隣のお宅訪問、っと……」
ボソリと呟いて

「……アイツは二人が追う、か?」
その場で立ち止まり一考

>>282
「ほれ。娘。追いかけてやれよ」
ポン、と軽く背中を押し出して

>>283
「……連れねえな。ったく……」
ハア、と盛大に溜息。険悪になるつもりは…………少し、無かった。

285ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 23:19:58 ID:yLjqJICg0
>>282
【よく見ると、すぐ横に電灯のスイッチがあった】

>>283
【おかしい】
【空間転移が使えない】
【彼女の位置が解らないのだ】
【普通では無い場所にある屋敷、やはり謎の力が働いているらしい、歩いて行くしかなさそうだ……】

>>284
【辺りを見ると、気づくことがあるだろう】
【天井が高い、と言う事である】
【大きな屋敷は天井が高いのが普通だが、これはスコイ、異様と呼べるまでに高かった】

286ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 23:26:08 ID:Ytmc4SoY0
>>285

「あら、おかしいわねぇ……」

空間転移してツィーの横に出たつもりが
妙な場所に出てしまった。

「はぐれてしまいましたわ……ここはどこかしら……」

迷った。

// 煉とのロールのほうのつじつまあわせででちょっと内容を変えさせてもらいました。ごめんね。

287上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 23:30:07 ID:.6prKP66O
>>284
 
 
ムスメデハナイヨ……オヤコナライチャイチャデキナイジャナイカ
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u

 
 
>>285
 
 
ヨクミタラスイッチガアルジャナイカ……ポチットナ……アカルクナッタ!
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【ピョインピョイン跳ねながら喜ぶが……やっぱり怖いようだ】
 
 
ミンナマッテヨ!
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【チョコチョコ走って行くのだった……でも既にみんなを見失っていた……】

288東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 23:33:51 ID:g4lxCBLQ0
>>285
「……空間魔法、とやらか?」
天井を見上げ、ヒュウと口笛

「さーて、と……」
ニア通路に出て、一番近い部屋に入る

>>287
「……娘はイチャイチャしたがってたがな」

289ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 23:39:18 ID:yLjqJICg0
>>286
【屋敷の中】

【出てきたのは階段のすぐ横、上下共に階段がある】

【この階は右と左へと行く通路しか無い、通路には何もなく、地味】

>>287
【一階、左】

【通路には棚の上に黄色い花が一輪だけ入った花瓶】
【この通路も何もなさそうではあるが……】

>>288
【調理場】

【一階のスイッチを上弦が押したことで明るくなる】

【広い調理場、様々な道具がある】

【大きいしゃもじもあった、使用用途は……】

290上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 23:44:15 ID:.6prKP66O
>>289
 
 
ウゥ……ミンナー!ドコー!?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【泣きながら廊下を歩くのだった】
 
 
ツィー!ドコー!?
 
……ン?カビンダ……コノハナモサビシインダロウ……アレ?
アキラカニヒトガスンデナイノニハナガサイテル……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【チョコチョコ歩きながら気にするのだった】

291ロザリア・ロートシルト:2009/09/26(土) 23:44:24 ID:Ytmc4SoY0
>>289

「とりあえず、あの子にこのまま死なれたりしたら夢見が悪いわ。
 後を追って保護しないと……」

この館の異常さを感じ取ったのか、
ロザリアはツィーと合流、保護しようと階段を駆け上がる。

292東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/26(土) 23:48:33 ID:g4lxCBLQ0
>>289
しゃもじを手に取り、調味料がある所を漁る

「お、あったあった」
左手に手にするのはケチャップ

「突、撃!、隣、の、晩、ご、飯、っと」
オムライスとかでやった事あるよね?的な作業を一人もくもくと。


「……何やってんだか。俺は」
少し顔を赤くしてしゃもじを放る

「さーて、次は……」
ニア調理場を出て一番近くの部屋

293ツィツェーリエ:2009/09/26(土) 23:53:56 ID:yLjqJICg0
>>290
【人が居ないのに花が咲いていた】
【庭の花も不自然なほど美しく……】

【廊下の端についてしまった、振り返ると通路には扉が四つしか無い事が解る】
【あと、紅夜が見える】

>>291
【駆け上がる、ここも先ほどの階と似たような構造】
【ただし、この階だけ手入れが行き届いてなく、ボロボロである】

【奥の方に黒い気を感じる……】

>>292
【一階、左】

【左の通路には上弦、もといモフモフがいた】

【一番近くの部屋はただ、簡素なベッドが置いてあるだけだった】

294上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/26(土) 23:58:57 ID:.6prKP66O
>>293
 
 
 
ミンナドコー?コワイヨー!
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【一つ扉を開け、中に入って行った】
 
 
ココハ……ドコダロウ?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u

295ロザリア・ロートシルト:2009/09/27(日) 00:02:14 ID:Ytmc4SoY0
>>293

「フン、それなりに小細工を弄してある辺り
 頭は回る様ではあるけれど……」

黒い気配を感じる方向へと、
物怖じせず突き進む。

「我が夜種の眷属でもいるのかしらねぇ……」

           ヴァンパイアロード
なぜなら彼女は誇り高き夜の主
夜は、闇は、彼女にとって味方にほかならない

296東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 00:02:56 ID:g4lxCBLQ0
//レス番変えるよー
>>294
「あ、オッサン。何かあったか……って、行っちまったか……」
そう言って入ってきた場所まで戻り

>>293
「何も無し、か……」
(残りの部屋も大した物は無え、か?)
また一考

「……上、だな」
ニア階段を上り二階へ

297ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 00:08:09 ID:yLjqJICg0
>>294
【一階、左、武器庫】

【武器が並んでいる】
【なぜ、屋敷にこんな物があるのかは解らないが、昔の物や見なれないものまで様々だ】

【持っていっても良いだろう】

>>295
【気を感じるのは最も奥、そして最も寂れた部屋】

【そこに、鎧を付けた銀髪の男が窓を向いて立っている】

【そして、この男から黒い気が流れる】

>>296
【二階】

【何もない、どうしようもないくらいに何もない】

【階段しか無い】

298上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 00:15:26 ID:.6prKP66O
>>296
 
ン?ナニカキコエ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u

【武器に気付いた】
 
>>297
 
 
ウニューン……ワタシノカラダデハブキハアツカエナイケド……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【ポケットから何か袋を取り出す】
 
 
 
コウイウトキコソ『ドラ・エム・オン』ノチカラヲカリヨウジャナイカ!
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【おもむろにその袋に詰め込んでいく……不思議と何でもするする入り込んで行くのだった】
 
 
 
ウニュー……ヤッタ!レアアイテム……ゲトダゼ!
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【何故かその部屋だけ音楽が流れたのだった】

299ロザリア・ロートシルト:2009/09/27(日) 00:26:07 ID:Ytmc4SoY0
>>297

「貴方がこの館の持ち主様で間違いないかしら?
 今しがた、この館に少女が入ってこなかったか、存じません?
 私、その子を探しているのだけれど……」

まず、相手がどんな相手か確かめねばなるまい。
それに、貴族たるもの礼を欠いてはいけないだろう。

ロザリアはそう考え、男に話しかけた。

300東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 00:27:47 ID:g4lxCBLQ0
>>297
「……つまんねえ所だ」
部屋の内容を一蹴。一目散に次の階段へ。

ニアもう一階上がる

301ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 00:30:37 ID:yLjqJICg0
>>298
【以下、上弦の戦利品】
・鉄の爪
・じょうろ
・方天戟
・またたび

【あとは特に何もなさそうだ】

>>299
この屋敷はあの子のもんや、ワイのモンや無い
【背を向けたまま、エセた関西弁】

それより、お前……何しに来た?
【敵意向きだしである】

>>300
【構造自体は二階と同じだが……非常に廃れている】

【ロザリアの通った道と同じ、黒い気が流れる】

302上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 00:35:07 ID:.6prKP66O
>>301
 
……ウン、イイモノガタクサンテニハイッタゾ!
    ∧_∧
   (`・ω・)
   |つと|
    u―u
【どうやらやっと泣き止んだようだ】
 
 
サテ……ミンナドコカナ?
ミンナー?ツィー?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【三階の出来事など知らず、部屋から出て再び辺りを捜し回るのだった】

303ロザリア・ロートシルト:2009/09/27(日) 00:47:45 ID:Ytmc4SoY0
>>301

「こんな夜に少女一人では危ないと思いまして、
 様子を見に来たのですわ。」

といっても、ロザリアも見ためは少女であるのだが……

「帰れ、というなら大人しく帰りますが……」

この屋敷がツィーのものなら、
これ以上詮索する必要はないだろうと考えて。

304東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 00:51:29 ID:g4lxCBLQ0
>>301
「……こっち、ね」
黒い気。男とロザリアの元へ歩く

>>303
発見。ポン、と手を叩いて。

「こんばんわ、お嬢さん。またお会いしましたね?」
めっさ笑顔で。出来うる限りの紳士的対応。

305ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 00:52:59 ID:yLjqJICg0
>>302
【先ほどもいったが、異常に天井が高い】

【他には、明かりがついたおかげで絵画が見やすくなったことだろうか……?】

>>303
【帰っても良いだろう、ただ、不自然】

【黒い蔓、あれは住民に火がを少なからず与えている】
【この屋敷の存在、今まで誰も知らなかった物】

まて、ワイは、貴様が気に入らん
【そして、この男】

>>304
貴様もか……
【鎧の男はやっと振り向き、紅夜を見る】

306上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 00:56:43 ID:.6prKP66O
>>305
 
 
……カイガ……ゲームトカナラコウイウトキハダイタイショウゾウガトカガアルナ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【絵画を見ながら廊下を歩いていく……呑気である】

307ロザリア・ロートシルト:2009/09/27(日) 01:09:15 ID:Ytmc4SoY0
>>305

「……お呼びではないようですわね。
 では、御機嫌よう……。」

ここで男を始末してもいいが、そんな気分ではない。

それに、自分の知らないところで人間が傷つこうと、
吸血鬼ののロザリアには関係のない話だ。

男を半ば無視するように、その場から立ち去ろうとする。
あとは今やってきた紅夜が何とかしてくれるだろう。

308東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 01:11:44 ID:g4lxCBLQ0
>>305
「……何が、だ?」
軽く首を傾げて

>>307
「……無視、ですか?それに、丸投げされても困るんですが……」
立ち去ろうとするロザリアを引き止めるかのようにそう言って

309ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 01:15:17 ID:yLjqJICg0
>>306
【絵画……だれか書いたのかは解らないが可愛らしい少女の絵が、二つ】

【左にはZeor、右にはYuriuthと小さく書かれていた】

>>307
フン……
【気に入らない、と入ったもののどうでも好さそうだった】

>>308
何故、ここに居る?
【紅夜にも敵意を向ける】

310ロザリア・ロートシルト:2009/09/27(日) 01:17:52 ID:Ytmc4SoY0
>>308

「フン……」

まるで泥水まみれの汚い犬へ向けるような
視線で紅夜を睨んだ後、闇の中へ消えた……

>>309

完全に消えるロザリア。
その場には、2つの男のみが残された。

// そろそろ寝る準備する……ノシ

311東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 01:20:34 ID:g4lxCBLQ0
>>309
「チビ助を追ってきた。それだけだ」
向けられる敵意に肩を竦めて応える

>>310
「……どうしろってんだよ」
溜息と共に呟き

「礼、ねえ……。アイツが言う礼って何なんだ……?」

312上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 01:21:03 ID:.6prKP66O
>>309
【黙ってその絵画を見ていた……】
 
……ゼオラ……ユリウス……ツマリ……アノコタチハホントウノキョウダイデアルカノウセイガアルナ……ソレニ……ショウゾウガガアルトイウコトハ……アノコタチ……タイセツニサレテイタンダナ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【一人で……肖像画を見続けるのだった】

313ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 01:25:07 ID:yLjqJICg0
>>310
帰った、か……
【これだけだった】

>>311
チビ助……あの子か
【男は腕に炎を纏わせる】

あの子にチビ助、は止めてもらおうか……

>>312
【ユリウスの絵は微笑んでいたし、ゼオラはそのまま。いつも通りであった】

314東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 01:27:25 ID:g4lxCBLQ0
>>313
「んじゃあ、ガキ。あのガキを探しに来た」
にやり、笑う。掛かって来いとでも言うかのように。

「ぶっちゃけ俺はどうでもいいんだが、あのガキが居ねえと悲しむ奴がいるんでな」

315上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 01:33:35 ID:.6prKP66O
>>313
 
 
……コレヲミルト……ハヤクカエラセテアゲタイナ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【過去のゼオラがどうなるのか……それを知っている……でも……あの子が望むのなら……ちゃんと家に帰らせてあげたいのだった……】
 
 
ホカニカワッタトコロハ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【最終確認に移った】

316ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 01:38:23 ID:yLjqJICg0
>>314
ガキ、か……死にたいらしいな?
【手は出さず、窓の桟に座る】

>>315
【他に、変化したところは特にない】

【唯一、気づくか解らないが、花瓶に青い花が追加されていた】

317東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 01:39:59 ID:g4lxCBLQ0
>>316
「んな訳無えだろ。馬鹿か?」
依然挑発的な態度を変えず

「で?あのガキは返ってくるのか?」
返してくれるのか?では無い。何となく、それは違う気がした。

318上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 01:41:09 ID:.6prKP66O
>>316
【気付かなければ良かったのに……上弦は気付いてしまった】
 
 
アレ?……フエテル……ナンデ?ナンデ!?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【再び涙を流しながら周りを警戒してグルグル見渡すのだった】

319ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 01:44:43 ID:yLjqJICg0
>>317
返って、来る?
馬鹿め、それはワイのセリフや
【こちらも挑発的な態度は変わらず】

>>318
【そんな上弦の肩……は無かったので耳に手が触れた】

クスス……
【それは、光】

320東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 01:47:13 ID:g4lxCBLQ0
>>319
「……は?」
やる気満々、と言った雰囲気が突然壊れて。

「いや。あのガキはさっき此処に来たろ?俺はそれを追って来たんだぞ?」
直ぐに、では無いが。

321上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 01:49:18 ID:.6prKP66O
>>319
 
 
 
ヒィッ……ダ、ダレ?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【短な悲鳴を上げ、ゆっくりと振り向いた】

322ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 01:55:05 ID:yLjqJICg0
>>320
あの子が出て行って、今やっと帰ってきた
その間がどれくらいか……
【窓の外を眺める】
【此処に来た時は夜だったが今は太陽が覗いている】

>>321
フフ、私だよ?
【聞こえる声は幼い声。姿は見えない】

【次の瞬間、モフモフの耳と耳の間にチョップが入った】

323東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/09/27(日) 01:58:10 ID:g4lxCBLQ0
>>322
「……どうも。此処にいると感覚がおかしくなりそうだ」
ハア、と溜息。

「どうやらアンタと話てても事は進まなそうだな……。悪いが、俺は退散させて貰うわ……」
カツリカツリと。靴を鳴らして後ずさり。

「じゃあな」
一応の挨拶。それと同時に闇に溶けるように消え去った。

//ゴメンなさい寝まするー

324上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 02:00:13 ID:.6prKP66O
>>322
 
 
エ?ダレ……ギャァァァァァ!?
    ∧_∧!!
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【頭に一撃を入れられ、ゴロゴロ転がった】
 
 
 
ド、ドコダァ!デテコイ!!
    ∧_∧
   (`・ω・)
   |つと|
    u―u

325ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 02:04:32 ID:yLjqJICg0
>>323
俺は長い間、ここで待ち続けてきた……
【去り際にそう言うと、男はまた窓へと視線を向けた】

>>324
フフ、フフフ……
【声は小さくなり、次第に消えて行った】

326上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 02:13:35 ID:.6prKP66O
>>325
 
 
 
ムゥ……ドコニイッタァ!!
    ∧_∧
   (`・ω・)
   |つと|
    u―u
【チョコチョコ走り回り、捜し回るのだった!】
 
 
//と言う訳で天才さんの好きな場所に移動させてください

327ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 02:17:26 ID:yLjqJICg0
>>326
【光の行先は上、四階】

【ここも、上下共に階段があった】

【上弦が居るのは通路の奥、明かりのついた唯一部屋の前】

328上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 02:21:47 ID:.6prKP66O
>>327
 
……ココダケアカリガツイテイル……
イクシカナイカ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【恐る恐る、扉を開け……部屋を見た】

329ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 02:28:17 ID:yLjqJICg0
>>328
【明かりがついている、一際大きなベッドにちょこんと黒い少女】

……zzz
【その中では、静かに寝息を立てるツィーがいた】

330上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 02:32:28 ID:.6prKP66O
>>329
 
【チョコチョコとベッドに近寄ってツィーの寝顔を見た】
 
……キモチヨサソウニネテイルナ……ホントウニ……ココニカエッテコレテウレシカッタンダネ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【ずっとツィーの寝顔を見ていた】

331ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 02:35:27 ID:yLjqJICg0
>>330
……・んむ
【瞳を開き、体を起こす】

ぁ……じょうげん……
【少しだけ微笑んで】

332上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 02:42:19 ID:.6prKP66O
>>331
 
 
マダネテテイインダヨ?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【ツィーの肩を押さえて優しくベッドに寝かせる】
 
 
ヨカッタネ!カエッテコレタミタイダネ?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u

333ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 02:44:52 ID:yLjqJICg0
>>332
ん……
【嬉しそうに小さく頷く】

ねよ?
【自分の隣をぽんぽん、と叩き】

334上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 02:48:36 ID:.6prKP66O
>>333
 
【少し困ったように】
 
ワタシデイイノカイ?ホカノヒトヲヨンデクルヨ?
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【遠慮がちにそう言った】

335ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 02:50:39 ID:yLjqJICg0
>>334
む……
【ムスッとしたような顔になり、モフモフをひったくるように掴むと、抱きよせて寝始めた】

336上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 02:52:54 ID:.6prKP66O
>>335
 
……キヲツカワセチャッテゴメンネ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【大した抵抗もなく、簡単にひったくられたのだった】

337ツィツェーリエ:2009/09/27(日) 02:54:24 ID:yLjqJICg0
>>336
……zzz
【上弦の背後から抱き締めて眠るのであった】

//ここで限界、おやすみなさい……

338上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/09/27(日) 02:57:26 ID:.6prKP66O
>>337
 
 
……オヤスミ……ゼオラ……
    ∧_∧
   (´・ω・)
   |つと|
    u―u
【ずっと、おとなしくしているのだった】

339夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/27(日) 21:04:27 ID:/k2gysHgO
郊外の森。木々の開けた場所に、其の姿を月光で彩る者が一人。
髪紐で結い上げた真紅の髪が風に揺れる。

――左足を動かさず右足で鋭く踏み込むと共に刀を右に払い、左膝を地に付け、中断の刺突。
剣先を上げながら左膝を上げ、左足を踏み込んだ右足に引き付ける様に立ち上がり――再び左膝を落とす事で勢いを増した袈裟切り。
「小野派一刀、独妙……」
静かな呟き。
継いで女は構えを正す。
剣先を己の喉の高さに置き、微かに揺らすと同時に下から斜め上に奔る剣閃。
刹那踏み込みと同時に刀を水平に構え、刺突。そして其の侭刃を引く様にして、袈裟。
瞬き一度の間。二段の突きに一度の斬戟。
「天然理心、無明三段……」
女の髪が、風に揺れる。

340名も無き異能都市住民:2009/09/27(日) 21:18:32 ID:7jE6yumoO
>>339
一陣の風。


刹那
     ヒュドラ
「――――多頭華龍」



夜闇揺らす声。


木々の間を縫う様に奔る白き十俣の斬撃が、甲高い風切り音の咆哮と共に剣帝に牙を剥く。

341夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/27(日) 21:27:27 ID:/k2gysHgO
>>340
「――やれやれ」
くすりと楽しげに笑い、身体を右斜めに開いて三閃を避けると、柄を握った両手を右肩に引き付けて構える。
踏み出し、上段中段を弾く袈裟斬り。
返し、斬り上げにで下段中段を逸らす。
そして続けざまに手首を返し、踏み込みんで切羽の鍔元から鋒まで総てを使い、斬り下ろして残りを撃つ。
「天然理心流、竜尾。近藤勇の十八番だそうだ」
矢張り、笑った侭で。

342ニナ・シュガリア:2009/09/27(日) 21:38:00 ID:7jE6yumoO
>>341
「お見事」

木々の間の闇に浮かぶ七彩の刃、其の柄を握る隻眼の女も亦、無邪気な笑顔と共に姿を現す。


「近藤勇……確か新撰組、だったかしら? “おみつ”って名乗っていた時代に聞いた事が有るような無いな」


おどけた様に言いながら愛刀を白鞘に収める。

鍔鳴。



「流派とかってよく解らないのよね。
私って身体が動くままに剣振ってるし」

343夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/27(日) 21:47:10 ID:/k2gysHgO
>>342
「お粗末様、かな?」
戯ける様に笑い、見るともなく漆黒の刀身中程迄鞘に納め、するりと白い手を離す。
かたりと。小さな音。
「そう、新撰組の局長。其の時代から居たのか。其れにしても偽名の多い事だ」
くすりと風舞う様な笑い声を立てると、好敵手の言葉に返すとも無くふむ、と呟く。
「我流だったか。らしいと言えばらしいが、対極だな。私は流派様々を修め再構築。君の技も取り入れてみようか」
無理な話だがと締めくくり、戯けて見せる。

344ニナ・シュガリア:2009/09/27(日) 22:00:09 ID:7jE6yumoO
>>343
ひらひらと手を振り

「まさか。
相変わらず尊敬しちゃう程の身体の捌き方だったわ」

うんうんと首を振る。


「行く時代も国も、おまけに世界もバラバラ……いちいち慣れるのに苦労したわ。因みに偽名は現在27個目ね」


肩を竦め言葉を紡ぐ“ニナ・シュガリア”。

二十七個目だから“ニナ”――――嘘か真か、真実は本人のみが知る。


「私も戦場で戦った剣士の技を目で見て盗んで練習して……。
そういう事を繰り返していたら、いつの間にか今のスタイルが出来上がっていたわねぇ……不思議」

突如、何かに気付いたのか目を見開き蔡生を見据え


「ていうか夜刀神の剣技も色んな流派を参考にしてたのね。
完全オリジナルだとばっかり……」

345夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/09/27(日) 22:10:14 ID:/k2gysHgO
>>344
「存外単純な――いや、偽名等そんなものか」
納得を言に顕し、継いだ言葉に苦笑する。
「ああ、私のは厳密には夜刀神の剣では無いよ。夜刀神の剣……殺害刀技は夜刀神独自の物だが」
徐に鞘を左手で持ち上げる。
「両手にそれぞれ鉄拵えの鞘と刀を用いるのが特徴かな。私の剣は」
鞘を離す。
「求道の意味合いが大きい。剣に有りと在らゆる術理を詰め込む。結果純粋な剣とは言えなくなってしまったが」
真紅の髪眼の女は小さく首を傾げ、微笑みかける。
「節操無しかな?」

346ニナ・シュガリア:2009/09/27(日) 22:25:24 ID:7jE6yumoO
>>345
「とにかく昔の自分を消し去りたかったのよ……無意味な抵抗だったかもしれないけどね。
だから名前なんて何でも良かったわ。」


其の顔に浮かぶのは愁いを秘めた微笑。
でも、と小さく呟き伏していた独眸を蔡生に向け


「“ニナ・シュガリア”という名前は今では特別だけどね。」

微笑。
先程とは異なり陽光の如き温もりを持った笑み。



「純粋か否かは最早どうでもいい事だと思うわ。
大切なのは、剣で自分を表す事……」

さら、と愛刀の柄を指で撫でながら言の葉を紡いでいたが



「ま、剣帝相手に剣を語るというのも中々滑稽な話よね」

くすくす、と。

347ある日のニュース:2009/09/29(火) 10:54:51 ID:EZHvaBxoC
【電化製品店のテレビがニュースを流していた】
【今、テレビには住宅街と不気味に動く黒い蔓が映し出されている】

「突如、現れたこの黒い蔓。現在、黒い蔓は発生源と思われる場所から近くの住宅街を覆う様に伸びていってます」
【スタジオから、住宅街に切り替わる】

「これが、3日前の映像です」
「この時点では、まだ近隣の住宅への被害は無く……」
【住宅街の端の方でチョロチョロと動く蔓が確認できる】

「しかし、これが今朝の映像です」
【次に映像が切り替わる】
【3日前の映像と違い、黒い蔓が住宅街を覆わんと伸びていて、完全に覆われてしまった家もある】

「現在、近隣住民は避難をし、安全の確保と原因調査、そして詳しい発生源の特定を自警団の方が行っています」
【中継の映像からスタジオに戻る】

「さて、次のコーナーです」
「今週の特集は老人介護、お年寄りの……」

348八剣絵名:2009/09/29(火) 17:07:48 ID:7R4pyfFU0
【GENESIS online】
【最近やたら流行っているオンラインゲームの名前である】
 

スティールマスター
【【義体師】の【夕姫】さんがログインしました】


……ううむ、なんというか、地味に流行る理由が分かった気がしますよコレ

【周囲、倒されたモンスターの群れがデータへと還る中】
【両腕が長大な義腕の少女は呟いた】

確かにこれは箱庭とは違った面白さがありますね、……普段の自分では使えない技能が使える辺りとか。
殴るだけじゃなくて生産系も色々やってみますか

【ふむ、と顎に手を当てて】

349:2009/09/29(火) 19:50:56 ID:KE2UskXwO
「じぇね…しす…おん?」


「…まぁ、買えないな」
課金制は貧乏人にゃキツかった

350名も無き異能都市住民:2009/09/29(火) 23:38:25 ID:nWKoaA8o0
※基本プレイは無料である。
※アバターの装飾などが有料である。
※接続料は必要である。

351名も無き異能都市住民:2009/09/29(火) 23:48:28 ID:nWKoaA8o0
とかいい加減な事書いたけど接続料もいらんのかな^p^
アクセス端末が想像しづらひ

352:2009/09/29(火) 23:58:36 ID:/fB4MYao0
良く分からん俺はテトリスをプレイするのであった

353名も無さ異能都市住民:2009/09/30(水) 00:01:14 ID:WUtit4lk0
アクセス端末は箱庭と同じだから多分無料の筈だぜッ!

354ニナ・シュガリア:2009/09/30(水) 23:14:48 ID:7jE6yumoO
「で、こっちに来る予定とかは無いの?」

甘味処『Sugaria』店内
隻眼の店主はレジ近くに置かれた木製の椅子に腰掛け、白い携帯に付いた花のストラップを揺らしながら誰かと会話していた。


「……フフッ、そう。
んじゃ、期待してるわ。バイト、無理しちゃ駄目よ?
……ん、またね」


パタン、と携帯電話を閉じると視線を窓の外に投げる。



「やれやれ……でっかい虫だなんて気持ち悪いったりゃありゃしない……」

不快感を滲ませ悪態をつくと、テーブルに置かれた安ビールの缶を手に取り、一口。


「しっかり退治しなさいよ……ばか」

其の瞳は黒髪を映して。

355朝宮暁:2009/10/01(木) 05:04:00 ID:/k2gysHgO
開発廃棄地区――――
廃ビルの乱立する地区の一角、倒壊したビルの跡地に、銅板を殴る青年が居た。
「なっさけねえなあ」
がん、と音を立てて拳を銅板に突き立てる。
「地面に這いつくばって」
がん、と音を立てて拳を打ち込む。
銅板が震え、重い振動音が響く。
「助けられて」
がん、と音を立てて拳を沈める。
地面に突き立った銅板が傾ぐ。
「歩くのがやっとで」
更に拳を打ち込んだ。銅板が更に傾斜を強くする。
素拳からは血が流れて。
「……――あああ゙あ゙あ゙あ゙あ゙クソムカつくぞ畜生がッ!」
踏み込んで右拳を一閃。
「したり顔で大口叩いてッ!」
左拳中段、浮き上がる様な軌道で一撃。
「勝ったと思って油断してッ!」
中段後ろ回し蹴り、重ねて下段から掬い上げる様な前蹴り。
銅板が浮く。
「てめえは何処の何様だクソ暁! 気合いを入れろや、」
左拳中段、鋭く二発。
「ボケがァあああああ――――ッ!」
刹那の間に体を沈め、そして即座に上体を上げて、体ごと叩き込む様な一撃の軌跡はアッパー。
浮いた銅板は真上に吹っ飛び、赤毛混じりの黒髪の青年は踵を返して歩き始める。
かつかつと朽ちたアスファルトを踵が叩く。
「……次は負けねえ」
足音が遠くなった頃、中心から折れるようにひしゃげた銅板がアスファルトに落ち、がんと反響を伴う音を響かせた。

356東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/01(木) 22:31:53 ID:IDnKkU3kO
「……」
表情も無く。いや、見ようによっては不機嫌。そんな顔をしながら、一人、夜の都市を歩く。

357朝宮暁:2009/10/02(金) 21:01:33 ID:/k2gysHgO
――公園にて。
 
左ジャブ。体重を乗せずにひたすら左。
顔面、下げて腹、軌道をやや曲げて胸、踏み込んで。
「――――ふしッ」
右のストレート。切り返して左のフックを重ね、右のアッパー。体をぶらす。
常に体の軸を変え、重心を変え、的を絞らせないように意識して。
ダックイン、スウェー、ダックイン、ステップ、ジャブ。

青年はひたすら頭に浮かべた敵へと拳を撃つ。

358銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 21:08:28 ID:HnkBBDEo0
>>357
 その様子をベンチから眺める一人の男。

「いやー、最近の男の子って偉いなー。
 お兄さん感心しちゃう」

 彼自身は買出しの帰りなのだろう、ビニール袋を両脇に置き、缶コーヒーを片手にしている。

359水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 21:08:44 ID:g4lxCBLQ0
その姿を遠くから見つめて、歩み寄ってくる青年が一人。

「……よっす」

軽く声をかけて、小さな笑みを浮かべる。

360朝宮暁:2009/10/02(金) 21:11:20 ID:/k2gysHgO
>>358
(……なんだあの眼帯のおっさん……)
等と思いつつ、ちらりと見て再び拳を出す。

>>359
「ん? よお死人。元気か、久々だなー」
軽口を叩きながら手を挙げる。

361銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 21:19:04 ID:HnkBBDEo0
>>359
「あれ、煉じゃん。
 おひさー」

 ベンチに座りながらも彼を見る。

「でさー、あそこのボクサーと知り合い?
 さっきからずっとあそこでシャドーやってるんだが」

>>360
「ん……気を散らせちまったかな」

 少し心配気味に呟く。

362水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 21:22:50 ID:g4lxCBLQ0
>>360
「死人言うな。俺はまだ生きてるんだぜ?」
くく、と喉を鳴らして笑う

「にしても……。ご苦労な事で……」

>>361
「あ、クロスさん。ども」
声をかけられた方を向き、歩く頭を下げて

「一応。顔見知り程度ですけど」

363朝宮暁:2009/10/02(金) 21:27:10 ID:/k2gysHgO
>>361
「俺がプロなら見物料取るところだ」
なんだがよく分からない返しをして、
「ってワケでコーヒー奢ってくれんかね、眼帯のにーさん」
開いた掌を差し出しにこりと笑う。

>>362
「公的に死んでりゃ死人だろ。てか、いいのか? ホイホイ出てきて」
左拳が空を裂く。
「また追われたりしそうなもんだが」

364銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 21:35:24 ID:HnkBBDEo0
>>362
「へー。
 いや、外でシャドーやってる人なんて見るの久々でさ。
 ちょっと興味持ったんだ」

 そこでベンチに荷物を置いたまま立ち上がる。

「顔見知り、か。
 何かあったのかい?」

>>363
「ああ?
 おまえ単に俺のコーヒー見て飲みたくなっただけだろうが。
 それとも何だ、新手のカツアゲか?」

 缶コーヒーを体の方に引き寄せながら抗議。

「ジョーを見習えジョーを。
 あいつは水分を断ってまで己の鍛錬に勤しんだんだぞ!」

365水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 21:38:47 ID:g4lxCBLQ0
>>363
「いいんです……。僕、暁みt(ry」
流石に冗談です。

「ま、多分大丈夫だと思うぜ?」

>>364
「俺は初めてですよ。シャドーボクシングを見るのなんて」
そう言って興味深げに暁を見ている

「……ま、色々と」
誤魔化すような苦笑。まあ、別に何か悪いことがあったわけでもないのだが

366朝宮暁:2009/10/02(金) 21:42:39 ID:/k2gysHgO
>>364
「んなヤツ知らん」
なぜか偉そうに言う。
「あ、なんならコーラでも良いぜ、瓶のヤツね」
にっこりと笑って公園の出口を指差し。
「GO!」
パシッて来いと言葉を紡ぐ。

>>365
「お前今ナニを言いかけたッ!? ……大丈夫ならまあ、良いんだが」
空を裂く音。顔狙う上段から繋がるように腹狙いの中段。
「あ、そういやお前、どんな生活してんの? 一応社会的には死んでるわけだし、住むとこあんのか?」

367銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 21:45:36 ID:HnkBBDEo0
>>365
「なんだそれはテメー、俺に隠し事かああん?ww」

 戯れるように煉を小突く。

「俺に言えないようなことなのかよーwww
 ……ハッ……まさか二人は、人に言えないような関係……」

 ゴクリ。

「…………ま、まぁ、人それぞれだと思うぜ、うん。
 別に…………いいんじゃ……ない、かな」

 目がバタフライしている。

>>366
「あ、はいわかりました。
 ……って、何様だァーッ!!」

 思わずフライングクロスチョップ。
 当たったかどうかは知らないが、地面を転がりながらも叫ぶ。

「いつから俺はお前の舎弟になったんだっつーの!
 え、何? 初対面の人間パシるのかよお前は!!」

368水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 21:50:47 ID:g4lxCBLQ0
>>366
「割と普通な生活してると思うぜ?」
一連の動作を見て、ヒュウと口笛を鳴らして

「人一人。生きてようが死んでようが何かが変わる訳でも無いさ」

>>367
「んな関係持ったらあいつに殺されます。そりゃもうこの世で一番恐ろしい方法で」
否定。そして苦笑。

369朝宮暁:2009/10/02(金) 21:55:09 ID:/k2gysHgO
>>367
「ぐふおッ!?」
もろに当たって同じく転がる。
「いてて……冗談に決まってんだろがオロカ野郎!」
立ち上がりながらきっ、とクロスを睨む。
「つうかてめえこそ初対面の人間に攻撃してんじゃねえ!」
 
>>368
「ん、そんなもん――か!」
二連のジャブからダックインし、体ごと打ち出すような低い体勢からのスイングアッパー。
ふ、と息を吐く。
「んじゃ仕事とかどうしてるんだ?」

370銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 21:56:38 ID:HnkBBDEo0
>>368
「え、この馬鹿そんなに凄い殺傷力持ってるの?」

 目の前で自分をパシろうとしている相手を指差しながら。

「……いやー、そんな感じには見えねーけどなー」

 クロスにとって、今の暁はただのカツアゲDQNにしか見えていない。

>>369
「ああ、すまん。
 カッとなってやった。今は反省している」

 彼は手も口も同時に出るタイプらしい。

「……んだよもう。
 普通に頼めばいいってのに」

 そうブツブツと呟きながら立ち上がる。

371水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 22:01:08 ID:g4lxCBLQ0
>>369
「そんなもんだぜ。この世界なんてな」
声を出さない小さな笑い

「……ニ、ニートでは無いぜ。それだけは言っておく」
一応騎士団が云々なのだが大して働いて無かったり

>>370
「いや、アイツじゃなくて……いや、まあ、それでもいいけど」

「……何やってんですか。二人とも」

372朝宮暁:2009/10/02(金) 22:06:31 ID:/k2gysHgO
>>370
「お、マジで?」
目をぱちくり。
「やった、言ってみるもんだなあ……ありがとさん」
自分でも驚いた様子でしみじみと言う。
「んじゃダッシュでよろしく。ハイダーッシュ!」
厚かましい。

>>371
「……よし、お前ちょっと話聞け」
尻すぼみの言葉からニートだと思った暁は、いやに真摯な表情を浮かべた。
「いいか? 働くってのは野生動物で言うと狩りみてえなもんだ」
語りかけるような口調。
「つまり働けるのに働かないってのは、生物として間違ってるぞ?」

373銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 22:09:13 ID:HnkBBDEo0
>>371
「ああ、すまん。
 三人称が誰を示したのかよくわからんかった」

 服についた埃を払いながら。

「何って……まぁ、ちょっとした戯れだろ、うん」

>>372
「……イラッ☆」

 クロスの額に現れる十字キー。

「お前には……」

 ベンチに戻り、そこにあったスーパーのビニール袋を漁る。

「これで充分だぁぁあああああッ!!」

 暁に向かって投げつけられたのは、ミネラルウォーターの入ったペットボトルであった。

374水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 22:15:14 ID:g4lxCBLQ0
>>372
「いや、だからニートじゃないって。働いてるって」
一応。多分警察的な役割も担ってるからパトロールも兼ねられている……筈。

>>373
「……パシられかけたくせに」
ぼそりと呟いて

375朝宮暁:2009/10/02(金) 22:17:10 ID:/k2gysHgO
>>373
「せいっ!」
ガッ、と掴み、
「うおりゃっ!」
ゴクっ、と飲み、
「炭酸が足りネエっ!」
厚かましいっ!

>>374
「んーならまあ良いけど」
ふうん? と不思議そうに首を傾げる。
「じゃ、何をやってんだ?」

376銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 22:21:28 ID:HnkBBDEo0
>>374
「イラッ☆」

 フライングクロスチョップ!!(腕部鉄血装甲エディション)

>>375
「何様だっつーの!!
 俺普段はボケなんだから、これ以上やられるとツッコミがもつ保障ねーぞ!!」

 クロスのMPは枯渇寸前だ。

「ったく、いきなり初対面の人間に飲み物ねだるて……。
 そんなに金欠なのか?」

377水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 22:25:34 ID:g4lxCBLQ0
>>375
「んー……。ある意味警察みたいなもんだな。千夜直々に雇われてる」
確かそんな感じなはず

>>376
「うおっ!?」
右足を軸にクルリと地に円を書きながら回って回避

378朝宮暁:2009/10/02(金) 22:28:51 ID:/k2gysHgO
>>376
「ボケじゃねえ。俺は極めて真面目に言ってる」
ふんぞり反って威張りながら言う。
余計にタチが悪い。
「自慢じゃねえが全くねえな。多分近所の小学生のが金持ってるぜ?」

>>377
「マジで? うわ……正社員? 羨ましいな」
絶賛フリーター中の朝宮暁(19)であった。

379銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 22:33:40 ID:HnkBBDEo0
>>377
「おわ避けるなアホgいだだだだだだだだだだだ」

 思いっきり地面と衝突。
 そのまま路上を転がった。

「く、なかなかやるようになったじゃねぇか……」

>>378
「それでそんなに意地汚くなって……うう、不憫な子」

 ほろり。

「で、その金欠くんがどーしてこんな場所でシャドーやってやがる。
 さっさと仕事なりバイトなりすりゃいいのに。
 それとも、ボクシングで世界狙って一攫千金でもやるつもりか?」

380水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 22:39:00 ID:g4lxCBLQ0
>>378
「正社員……とも少し違うな。千夜に勤務してる訳じゃないし……」
あれメンパブは?

>>379
「あーらら……」
転げるクロスを見下ろして

「そりゃあね。何も成長してなかったら、何なんだってなりますし」

381朝宮暁:2009/10/02(金) 22:41:55 ID:/k2gysHgO
>>379
「同情すんなら金をくれ」
にっこりと笑って左手を差し出す。
「ああ、バイトならこれからだ。メンパブのな」
公園の時計を見て確認。
「何をするにも体力無きゃだめだろ? 多くバイトやるために時間ある時は体鍛えてんだよ」
さて、と言って

>>380
「ほほー……まあ、頑張れよ」
よく分からないなりに納得したらしい。

「んじゃ、これから俺バイトだから。じゃーなー?」
手を振り駆け足で公園を後にした。

382銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/02(金) 22:47:08 ID:HnkBBDEo0
>>380
「くっそー。
 生意気になりやがって」

 苦笑しながらまた埃を落とす。

「さて、そろそろ行くわ。
 俺も買出しの帰りだったしな。」

 そういうとベンチの上のビニール袋を持ち、公園を後にした。

>>381
「ぜってーヤダー!」

 一度あげると、その後ずっとたかられることになる。
 それぐらいは知っているのだ。

「体力作りってことか、大変だのう。
 ああ、行ってらっしゃい」

 ただ手を振って見送った。

(しかし、ただの体力作りにしては本格的だったな。いい体のキレだった)

383水無月煉 ◆uotUYGHVwM:2009/10/02(金) 22:52:19 ID:g4lxCBLQ0
>>381
「ああ。お前もな」
ニッと笑顔を向けて

「バイト、頑張れよ。じゃあな?」
小さく手を振り返して男の背中を見送った

>>382
「クロスさんはあんまり変わってませんね?」
意地悪そうな笑みを薄く浮かべて。

「あ、はい。それじゃ……」
軽く頭を下げて、再度男の背中を見送った。


一人になった公園。灯りに照らされるベンチに座って。
「……寒いな」
一人、ポツリと呟いて。

384:2009/10/03(土) 20:58:11 ID:NNJGIzv.0
「…めっきりここも、人が来なくなったな…」

「あの何とかっつーゲームのせいかね」

【イデアの箱庭・内部】

ふらり立ち寄った男は
何をするでもなくブラブラ歩いていた
ライブカメラで見れる満月を眺めつつ

385朝宮暁:2009/10/03(土) 20:59:33 ID:/k2gysHgO
――――イデアの箱庭、真昼の野原。
「いち、に……っと」
背の低い叢の上で、屈伸運動をする青年がいた。
ところどころに赤毛の混じった黒髪が風に揺れる。
「さん、し……」
丹念な屈伸を終えると手足の健をゆっくりと伸ばし、徐に構えて拳を打ち出す。
――風切り音。
「肩の調子も悪くねえな」
に、と力強く笑って。

386:2009/10/03(土) 21:02:17 ID:NNJGIzv.0
>>385
「こっちは、昼間」

昼と夜の境界を歩き抜ける

「…」

「…ククク…我が時間を制覇した…」

時属性ごっこ

387朝宮暁:2009/10/03(土) 21:05:35 ID:/k2gysHgO
>>386
「……赤マフラーの兄さんか……何やってんだ……?」
遠目に甲の姿を認め、不思議そうに首を傾げる。
――やがて、笑みを浮かべた。
「……丁度良い」
瞬間、疾駆。
背の低い草を踏み、地を蹴り、走り――
「おォらあッ!」
跳躍して甲に蹴りかかる。

388:2009/10/03(土) 21:11:42 ID:NNJGIzv.0
>>387
―――ズバァンッ!!!!
暁の蹴りに打ち抜く感触
しかし―――軽過ぎる

蹴りが捉えたのは、彼の帽子


「よう、イキナリだな…都会の挨拶か?そりゃ」


蹴り足の下から、声が聞こえた
ふわりと重力にそって降りる黒髪

甲はしゃがんで、その蹴りを避けていた

389朝宮暁:2009/10/03(土) 21:20:30 ID:/k2gysHgO
>>388
草の上を滑るように着地。
足で帽子をひょいと持ち上げ、空に放る。
「挨拶っちゃ挨拶だな。挑戦状みたいなモンだ。ある意味挨拶だろ?」
に、とシニカルに笑い、踵を軽く上げて半身になる。
「赤マフラーの兄さん、あんたスゲエよ。何度かあんたと肩を並べて戦ったが」
――――シフト、ロウ。
魂の熱というガソリンを体に注ぎ、
心というエンジンの回転数を上げ、
――己のハートに火を点ける。

「だからまあ、一度手合わせ願いたくてさ。悪いな」
周囲に放射されり魂の熱を手足に収束。圧縮して半物質化。
魂の熱が持つ熱量が集中して高まり、物質化した魂の熱は焔を纏う籠手と脚甲に。
「――――付き合ってくれるよな?」

390:2009/10/03(土) 21:27:28 ID:NNJGIzv.0
>>389
「メンドくせえ」

空中に飛んだ帽子をキャッチ
指先でくるり、と回し

「……と、適当な相手ならお引取り願うんだがな…」
―――ヒュパッ
横に投げる、帽子は適当な岩の上に納まって

「相手がお前なら、面白そうだ」
男はニヤリと、笑う

ザッ
草を踏み締め、体勢を沈め
尋ねた
「俺は、甲」

「―――お前、名前は?」

391朝宮暁:2009/10/03(土) 21:35:24 ID:/k2gysHgO
>>390
「へへ、有難え。朝宮暁。バイトマニアの貧乏人だ。……行くぜ!」
即座に疾駆。魂の熱によって底上げされた身体能力を使い、甲へと肉薄する。
焔造りの脚甲が草を踏む度に火の粉が舞う。
「――っ、せ!」
ひゅう、と鋭い風切り音は一つ。
しかし放たれたのは左のジャブから右のストレートのいわゆるワンツー。
放たれた二撃は大気を燃やしながら甲の顔に迫る。

392:2009/10/03(土) 21:44:20 ID:NNJGIzv.0
>>391
「よっしゃ来い、アカツキ―――!」

ガンと自身の前で両拳を打ちつけ、前を見据える


「(魂の燃焼、っつったかな……乗せると手が付けられなくなるタイプ…)」

―――ガガンッ!!!
繰り出すワンツーは左拳の二連撃――ジャブ二発で相殺された
その拳に赤い装甲

「(―――懐かしいな、"アイツ"と同じタイプか)」
口元に浮かぶは笑み

そして先程から後方に引き絞られている

「―――だらァッ!!!!」
右ストレートが暁を襲う!

393朝宮暁:2009/10/03(土) 21:52:28 ID:/k2gysHgO
>>392
「んな――ッ」
左は牽制だ。だが、右は違う。KO狙いの渾身だ。
それを、左で――?
軽い驚愕に目を見開いた刹那、突き刺さるのは甲の右。
「、ぎ……っ!」
(クソ重、ってェ……ッ!?)
苦痛に顔をしかめる。肺から空気を無理矢理押し出される。
――なんだ、なにが違う。何でそんなに重てえ。
「一体、その拳……ッ」
左でガードを固め、右腕は大きく後ろに引く。
「何が、」
――――シフト、セカンド。
暁の両手足の焔が火勢を上げる。身体能力が僅かであるが、更に底上げされる。
「乗ってやがる――ッ!」
打ち出すのは大振りだが先程より更に威力を増した燃える右拳――!

394:2009/10/03(土) 21:59:45 ID:NNJGIzv.0
>>393
「―――んなモン喰らった身体に聞け」
打ち抜いた拳を瞬時に引く
構えを元に戻して

「オラ、もういっちょだァッ!!!!!!」

――――ゴガンッ!!!!
再び振るわれる右ストレート
それは暁が繰り出す右拳に合わせられて

ビリビリビリビリ…!!!

大気が震える
拳が震える
心が―――震える

「噴射跳躍拳ッ!!!!」

―――ドォンッ!!!!
重ねられた拳、伸びきった腕からの追撃
撃ち込まれるロケットパンチが暁の攻撃を押し返す!

395朝宮暁:2009/10/03(土) 22:09:04 ID:/k2gysHgO
>>394
「ンなろ……ッ!?」
押し返される拳に驚愕も暫し。ぎりりと歯を食いしばって力を込める。
――畜生、と心が呟く。
――畜生、と魂が震える。
――畜生、と、
「上等だあッ!!」
――――顔が笑う。
「二拾六式、烈魂掌!」
ごう、と暁の右拳に纏う焔が揺れたと思われたその刹那、暁の拳が爆発する。
正確には暁の拳が纏う、物質化した魂の熱によって作られた装甲が爆発した。
それは巨大な爆発ではない。しかし打拳の威力を補佐するだけには余りある。
僅かに押し返した瞬間、暁は拳の軸をぶらした。
「う、ォ、」
甲の拳と暁の拳がすれ違い、
「らァァア――ッ!」
暁の拳は交差するかのように甲の頬へと突き進む……!

396:2009/10/03(土) 22:25:08 ID:NNJGIzv.0
>>395
「――――ッ」
瞬時に左腕を自身の首に巻きつける
喰らう、と悟った瞬間の防御
首を押さえる事で脳への揺れを最小限に殺す

―――ガツンッ!!!!
今度こそ、暁の拳に骨を捉える感触
甲の眼鏡が飛ぶ
鈍い音と共に肉の焦げる音も聞こえて

「……ぐ、は」
やりやがる、と呟いた刹那
懐で赤い閃光が閃く

甲の右拳と暁の身体、その僅かの隙間の助走による
ワンインチ・ボディーブロー
しかし、身体ごと乗せて打つそれは確かな威力を誇る

397朝宮暁:2009/10/03(土) 22:34:59 ID:/k2gysHgO
>>396
「やっと、一発――……ッ!?」
安堵か、してやったという誇らしい気持ちは即座に砕かれた。
(返し、が……早え……ッ!)
重たい一撃。弓なりになって退きそうになる体を気合いと根性で無理矢理固めて、
「お返し、だ……ッ!」
前に出る。
(動き止めねえと……ッ)
焦燥。――あんなクソおもてえの何発もブチ込まれたら軽くシャカる……!
「目には目を、」
ぎゅる、と体を捻り、体を密着させるように甲へと踏み込み、
「腹には、腹だオラァッ!」
捻りを返して甲の腹に拳を返す。
――――ヤロウの動きを止める。勝つために。
返しの一撃は、裂帛の気合いと共に――!

398:2009/10/03(土) 22:46:37 ID:NNJGIzv.0
>>397
「――――ち、ぃ…!!!!」
―――炸裂音
ボディへの一撃は膝で受けた
しかし甲の身体はズズズ、と地面を抉り後方へ下がる

「(ヤロウ、引かせやがった―――!!!!)」
ゾクゾクと背中を駆け抜ける感覚
眼の前の男の気迫は、今確かに自分を上回った

「ク、ハハ…」

心地良い
甲はそう感じていた、打ち込むたびに苛烈さを増す暁の気合、キレ
その邂逅は"あの頃"を思い出させる

――"紅"を背負った、アイツとの闘い――

知らず、震える拳を再度握り締めて

「はぁああああああ……」
溜まった息を全て吐き出す
四肢を廻る力がスイッチする

上げた顔
「行くぞ」
頭髪と瞳は紅蓮の赤を称えて―――

399朝宮暁:2009/10/03(土) 23:00:35 ID:/k2gysHgO
>>398
「へ、へへ……来んじゃねェよ」
荒い、荒すぎる呼吸を隠さず甲を見据える。朱色の光がぎらりと燃えて。
――――シフトギア、サード。
「俺が行くからよォ――ッ!」
更に火勢を増した暁の四肢が躍動する。
背の低い草を焦がして火の粉を散らし、再び前に突き進む。
(進むんだ……!)
足並みは力強く。
(何もかもが届かねえ、速さも足りねえ重さも足りねえ。……なら形勢を変えずに押し切るしか勝つ法はねぇ)
――――だから。
(前に出ろ、)
焔を纏って。
 
(奴より速くッ!!)

「天、」
強く踏み込む。
火の粉を巻き上げ。
「翔ッ!」
跳躍する。
右脚の火勢を更に上げて。
「――脚!」
右脚を前につきだして。その先に赤マフラーの男を見据え。
己のハートを燃やして背中に火を点ける。
――暁の背から爆発が起きる。
それはジェット噴射さながらに、天翔ける暁の推力を高め高めて押し上げて。
「ぃッ、けぇええええええ――――!!!」
焔纏う飛び蹴り。だがそれは余りに速く剰りに迅い。
気合いの声は最早絶叫。腹に撃たれた拳のダメージは余りに重い。
――それでも、尚。

前に――――出るッ!

400:2009/10/03(土) 23:12:07 ID:NNJGIzv.0
>>399
「行くさ」

行くしか――ねえだろ

「んな気合を見せられたら、よォ―――!!!!!」

暁が跳ぶ
炎を滾らせ、自分に迫る
だから甲は

「見ろ!これが俺の決戦奥義―――ッ!!!!」

そこに踏み込んだ

『―――俺のドリルッッ!!!!!!!!!』

虚空に突き出した右腕
左眼の邪気眼が音を立てて滾り
弾ける様に―――赤と緑の二重螺旋

ドリルが現れた

ギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!

甲の一歩は暁の後手
しかしそれは決してカウンターを狙った訳では無い


そう、それは

魂に魂をぶつける
泥臭くも鮮やかな
―――男の闘いだった

401朝宮暁:2009/10/03(土) 23:36:38 ID:/k2gysHgO
>>400
「んな――」
切り裂かれる。
右脚に纏った焔が切り裂かれる。
螺旋に突き破られて焔を切り散らされる。


――――ありとあらゆるモノを“廻す”能力だ。
 
 
過去の会話が脳裏に過る。
(ああ、これか)
焔が破られる。
(これがあんたの力か)
体勢を入れ換える。
(止め刺しに来やがったよコイツ)
暁の背中が燃える。そこから広がるのは焔の翼。
「百拾六式、鳳凰天翔――――ッ」
焔造りの大鳥が羽ばたく。
広げた二枚の翼の間からは推力を産む爆焔が伸び、それは鳳凰の尾羽にも似ていた。
「っ、が、あ、あ、ああ、ああああああああああぁ――――!!」
鳳凰に姿を変えて抗うが、抗えない。
螺旋の切っ先は鳳凰の身を突き進み、暁の身へと進む。
 
(ああ、)
唐突に理解した。
(――――勝てねえ)
自分が負ける事を。
(駄目だ。コイツ、つええよ。マジでつええ。勝てるわけねえよ。有り得ねえ)


――――だが、


(諦められるかよ。ここで引いたら、)


「格好悪ィにも程があんだろ!! 羽なんざ要らねえ、翼も要らねえッ!」

焔造りの翼が畳まれるようにして消え失せた。
しかし焔の総量には変わりがない。
――否。
 
「シフトギア、トップ……!」

更に増して。
 
焔の翼は進路を変えるためのもの。高さを調整するためのもの。

(んなもん、要らねえ)
翼の焔は暁自身が纏う焔とその背後から放たれる爆焔へと統合される。

「前に進む力と貫かれねえ強さだけが有れば良いッ! 最後まで足掻いてやんよ畜生がッ!」


――――決戦奥義、

「クラウドッ、ブレイク――――!!!!」

意地だけで進む。
(俺だって、)
負けると分かっても。
(男だからな――――)

笑いながら。

402:2009/10/03(土) 23:53:44 ID:NNJGIzv.0
>>401
「(そう、それだ――――その意地が、俺の魂を―――)」

覚悟や決意
意思や想い
心にゃ色々大切な要素があるけれど

「熱く熱く、燃やすんだ…!!!!!」

最後の最後、それらを使い果たして
もう燃やすモンが無くなったら

その時は男なら
男なら残りカスからだろうが搾り出した

"意地"に火を灯せ――――!!!!

「―――――――」

昼間の灯りを塗り替えるかの様に
燃やし尽くす互いの魂

余波で装甲は弾け、螺旋は徐々に湾曲する

駆け抜けた先、距離を置き
背中合わせの男達

ドリルは弾け、粒子となって辺りに散らばった

403朝宮暁:2009/10/03(土) 23:59:12 ID:/k2gysHgO
>>402
「や、った……!?」
ほつれていく紅蓮の螺旋。
勝った。
――そう、言おうとして。
「……んだこりゃ」

何かを見た訳じゃない。
ただ、知った。
感じたわけではない。感覚なんて無かった。
「…………おいおい」
――――体が、動かない。全く。焔も消えていた。螺旋が粒子に消えるその瞬間を見た頃には。
暁は、地に転がっていた。
「……参った。ああ、」



――――完敗だ。

404:2009/10/04(日) 00:12:00 ID:NNJGIzv.0
>>403
「……」
ブスブスと、焦げ付き煙を上げている右手を眺めて
拳を握る
それは噛み締めるように
「久し振りに、良い"意地"を……見せて貰った」

昂揚し通した心と身体は
戦場が取り戻した静寂の中に溶けて行く


眼に見えない余韻が
魂をぶつけあった二人の間にだけ流れて


「熱かった」

ぽつりと、心からの感想が漏れた

405朝宮暁:2009/10/04(日) 00:16:14 ID:/k2gysHgO
>>404
「だな」
ごろりと仰向けになる。
「熱かった。……で、あんたは済むんだろうな」
へ、とシニカルに笑って、表情を一変させる。
「俺はそれ以上に悔しいけどな畜生がッ!」
大きく破顔して。

406:2009/10/04(日) 00:22:39 ID:NNJGIzv.0
>>405
「ばーか」
ドカッと暁の脇に座る

「"俺のドリル"をへし曲げやがって…完封するつもりで出した技が大誤算だよ」

それは嬉しい誤算
でも何だかちょいとこっちも悔しくて
その事は言ってやんない

「悔しがれ悔しがれ」
キシシと笑う顔は昼空の下、爽やかで


「テメーはこんな負け一回でへこむ様なタマじゃねーだろ?」


「なぁ、暁」

407朝宮暁:2009/10/04(日) 00:30:31 ID:/k2gysHgO
>>406
「実際完封だろ……あんたの拳全然避けれなかった」
はあ、と溜め息。クソ重てえし……と言葉を続けて。
「でもまあ、あんたを退かせたのがデカかった。あれがあったから一矢報えた」
そこだけは満足したようで、うむ、と一つ頷く。
「へ、筋金入りの貧乏人舐めんなよ。諦めの悪さと意地汚さには定評があるからな」
笑って言う。
「まあ、凹んだ事は確かだけどなー。だがあれだ、バネを押し込むと反動ですげえ跳ぶんだぜ」
にやりと笑い、ああ、と思い出したように言葉を繋げる。
「兄貴って呼んでいい?」

408:2009/10/04(日) 00:40:42 ID:NNJGIzv.0
>>407
「(…実際こっちも途中必死だったっつーの…)」
でもやっぱり悔しくて言わない
そんな男意地もあるさ

「バネでも何でも良い」
「この戦いで何か得るモンが有ったなら…」
"お前、自分で信じられないくらい伸びるぜ"
……という言葉を飲み込む
何となく、こういうタイプは有頂天にさせると駄目だなと思って

…自分が、そうだということにはこの男、気付いていなかったが


「…」
立ち上がり、パンパンと埃を払う
暁に背中を向けて
盛大に溜息

「―――…やれやれ」

「随分と口の減らねぇ弟分が出来たもんだ…」
そのまま手を挙げて箱庭の出口、ログアウトポイントへ歩く

背中を向けたままの為顔は見えないが
その表情は、穏やかに苦笑いを浮かべていた

409朝宮暁:2009/10/04(日) 00:44:12 ID:/k2gysHgO
>>408
「へ、」
その背中を見る。
眩しくて眩しくて仕方ないが、見る。見据える。
――目標は確り見ねえと追い付けねえから、な。

「――――待ってやがれよ! 次はボッコボコにのしてやっから!」

笑いながら応えて。

「あー……眠っ」

意識を手放した。

410名も無き異能都市住民:2009/10/04(日) 01:25:31 ID:cR39wx2o0
廃墟に佇み孤独に浮かぶ月影に眼を背ける男が居た。
男はかつて「杯」の中身を飲み干した。
それ故に男は「杯」に飲まれた。
両の腕から溢れるのは終わることのない乾きと飢え。
それを満たせる物など無い。
黒い黒いそれは男に纏わりつき絡みつき離れない。

「何時になったら」

何時になったら

「許されるのだろう?」

許されはしない。

411朝宮暁:2009/10/04(日) 04:16:21 ID:/k2gysHgO
――――廃棄区域。
工事が中途で止まったままの、永久に工事中のビルから声が聞こえた。
「…………っ、せ!」
銅板を叩く。
小刻みに体を動かし、足を動かし、拳を撃ち込みながら右に踏み込み、左に踏み込みながら拳を突き入れる。
「っらァ!」
がん、がん、と断続的に、緩急をつけて。
一心不乱に打ち込む拳からはやがて血が滲む。骨にまで滲みるような痛みが拳に響く。
「次だ!」
がこん、と音を立てて銅板が震える。
「次だ! 次だッ!」
ががん、と二連の打撃。
「次こそは……っ」
右拳を提げて後ろに引き、肘を曲げる。
腰を落として体勢を低く。
「絶対に――――」
がん、と音が響いた。放たれたのは左拳。
分厚い銅板を揺らして――――
「――――勝つッ!」
そこに右拳が放たれた。


鍛練はまだ続く。

412瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 17:19:21 ID:yLjqJICg0
βスレ>>298
え、い、いや……
【顔を赤くし目をそらす】

っと、そこです、着きましたよー
【指をさした場所には大きな日本家屋、敷地はかなり広いようだ】

413リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 17:21:38 ID:g4lxCBLQ0
>>412
「あ、はい。分かりました、よっと!」
飛び降り、落下。家の前に着地。スノーボードと雪の道は何時の間にか消えていて。

「はー……。でっかい家ですねー……」
ちなみにまだ抱きかかえたまま。

414瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 17:29:11 ID:yLjqJICg0
>>413
【門の前】

あの……そこのインターホン、押してもらっても……
【3m前後の大きな門の横には対称的に小さな……といっても通常サイズであるが、インターホンがあった】

415リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 17:32:25 ID:g4lxCBLQ0
>>414
「これですか?」
対比で小さく見えるんだな、とか考えて納得。
言われるがままにポチッとな。

(……このままでいいのかな)
抱きかかえてる彗華をちらりと見て。

416瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 17:37:13 ID:yLjqJICg0
>>415
そう、それです
【インターホンを押した、が反応がない】

【数分後】

「はいはい、おかえr……!?」
【扉を開けた白装束の女が硬直】

417リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 17:38:38 ID:g4lxCBLQ0
>>416
「あ……。どうもこんばんわ……」
まあ、こうなるよね、と苦笑しつつ頭を下げた。

(白装束……お化け、じゃないよな……)

418瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 17:40:28 ID:yLjqJICg0
>>417
「え、ええと……誰、かな?」
【驚いた顔から笑顔になって】

あ! あ、う……
【今更自分の状況に気づく】

419リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 17:44:09 ID:g4lxCBLQ0
>>418
「えーっと、彗華さんの……友達?の、リョウって言います」
ニコニコと。

「……どうしました?」

420瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 17:46:55 ID:yLjqJICg0
>>419
「まあ、名前なんてどうでも良いわ」
【よくない】

「こんな人気のなさそうな場所まで、彗華を運んでくれてありがとうね?」
【ニコッと微笑んで】

え、いやあの……この、降ろして欲しい……です

421リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 17:50:12 ID:g4lxCBLQ0
>>420
「あ、そうですか……」
あれ何か手厳しい歓迎。

「ああ、いえ、全然」
微笑を返しながら彗華を降ろして。

422瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 17:52:57 ID:yLjqJICg0
>>421
「まあまあそれよりも、あがって?」
【門を開け、手まねきをする】

ありがとうございます……
【頭を下げ、門のへ入ってゆく】

423リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 17:54:17 ID:g4lxCBLQ0
>>422
「いいんですか?お邪魔します……」
喜んだような表情。泊まる気満々だったけどね。
彗華に続いて門の中へ。

424瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 17:58:47 ID:yLjqJICg0
>>423
「それで、リョウ君……だったっけ?」
【彗華と並んで歩いていた白装束の女が振り向き】

「こんなところまで一体、どうしたの?」
【微笑みを崩さずに言う】

【ちなみに、門から家までは200m近くあった】

425リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 18:03:34 ID:IDnKkU3kO
>>424
「え?えっとですね……」正直に説明するべきか否か。
少しの間、考えて。

「その……俺、家が無くて。彗華さんに泊めてくれないか?と頼んだんです」
嘘はよくないよね。どうせ下手だから直ぐバレるし。

426瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 18:07:55 ID:yLjqJICg0
>>425
「あら、そう。それで、彗華が泊めても良いって?」
あ……うん、いいでしょ?
「良いわ、お家には沢山のお部屋があるし……それに、フフフ……」
【リョウを見て、口に手を当て、笑う】

「さて、着いたわぁ……さ、どうぞ」
【家のドアをあけ、またも手まねき】

どうぞ、入ってください
【彗華も先に入って】

427リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 18:09:56 ID:IDnKkU3kO
>>426
その笑みはどういう意味か。
悪いパターンと良いパターンその両方を想定しながら。
「あ、はい」
手招きに笑顔で返事。

428瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 18:15:36 ID:yLjqJICg0
>>427
「おとーさーん、彗華が男の子連れて来たわー」
……!?
【驚く彗華、ほほ笑む女】

【こちらに走ってくる音が聞こえる】

429リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 18:19:58 ID:IDnKkU3kO
>>428
「……?」
何で驚いてるの?その通りじゃない、と言うかのように首を傾げて彗華を見ていた。

430瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 18:23:49 ID:yLjqJICg0
>>429
【彗華、走って逃げる】

「あらあら……」
【そしてそれを見てまた微笑む女】

「ん? 彗華は? ……おお、キミがその少年か」
【レイジングストーム使いそうな人が出てきた】

431リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 18:45:43 ID:IDnKkU3kO
>>430
「あ、あれ……」
逃げていった彗華を目で追いかけて

「あ、どうも……」
出てきた男性に軽く頭を下げた。レイジングストーム?何それ

432瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 18:49:26 ID:yLjqJICg0
>>431
「どうも」
【同じく頭を下げ】

「彗華は?」
「逃げましたよ?」
「彗華め、今日の稽古サボりおってからに……」
【二人して会話中、客人置いてきぼり】

【レイジングストーム? 調べれ】

433リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 18:53:15 ID:g4lxCBLQ0
>>432
「えーっと……」
置いてけぼりの空気を感じたのでクルリと反転、彗華を追ってみる。

レイジングストーム……コレ?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89

434瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 18:57:26 ID:yLjqJICg0
>>433
「あ、少年が何処かへ」
「私はご飯の準備を……」
【話がかみ合っていないが気のせいでは無い】

【レイジングストームと言えばギース様だね!】

あうぅ……
【探せば見つかるが、門のところでうずくまっていた】

435リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 18:59:42 ID:g4lxCBLQ0
>>434
夫婦のかみ合ってない会話はもう聞こえない位置に。

「……何やってるんですか」
うずくまる彗華の肩を後ろからポンと叩いた。

436瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 19:03:05 ID:yLjqJICg0
>>435
ひいっ!
【小さな悲鳴を上げ、振り向く】

あ、貴方ですか……
【安心したようにため息をついた】

437リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 19:05:37 ID:g4lxCBLQ0
>>436
「……どうかしたんですか?」
心配そうに顔を覗き込みながら隣に座って。

438瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 19:07:46 ID:yLjqJICg0
>>437
いや……今日の稽古、逃げちゃって……
【ハァ、とため息をついて】

お父さん、怖いなぁ……
【そう呟いた】

439リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 19:32:42 ID:g4lxCBLQ0
>>438
「で、でも……。そうしなかったら、俺と彗華さんは出会えなかった訳ですよね……」
じっと彗華を見て。

「それに、あんな長い間あそこに居たのも、俺に付き合ってくれたからですし……。
 一緒に謝りますから、行きませんか……?」

440瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 19:36:50 ID:yLjqJICg0
>>439
え? まあ……そう、ですね……
【一度頷いて】

え、でも……あなたを呼んだのと今の話は関係ありませんし……

441リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 19:43:59 ID:IDnKkU3kO
>>440
少し顔をムッとさせて
「関係は無いかもしれないけど、俺がそうしたいんです」

「ほら、行って謝りましょう?」
彗華の手を取り立ち上がって

442瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 19:48:27 ID:yLjqJICg0
>>441
え? え……と
【手を握られ、頬を赤らめ】

はい……解りました
【仕方なく、と言った感じで頷いた】

443リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 19:53:15 ID:IDnKkU3kO
>>242
「じゃ、行きますよ」
繋いだ手は仄かに暖かくて
笑顔を向けて、家の方へ歩きだした

444瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 20:02:04 ID:yLjqJICg0
>>443
「あら、帰ってきましたよ? しかも、二人一緒に」
【ごはんの支度を終え、戸口で待っていた女が言う】

「お帰りなさい。あら、手もつないじゃって……」
【また微笑み】

「ご飯、できてますよ。さあ、食べましょ?」

445リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 20:04:52 ID:IDnKkU3kO
>>444
手を繋いでるけど、何?みたいな表情

「え……いいんですか……?」
きょとん、と女性を見て

446瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 20:09:42 ID:yLjqJICg0
>>445
「いや、良いのよ別に」
【表情を読み取ってかそう言って】

「ええ、だってごはん無いんでしょう?」
「あの人はもう食べて自分の部屋に行っちゃったわ」
【あの人、と言うのはギース様似の人の事だろう】

お父さん……ごめんなさい
【戸の閉まった部屋へ向かってそう呟いた】

447リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 20:14:12 ID:IDnKkU3kO
>>446
「ありがとうございます……!」
家も無ければお金もあんまり無い。今まで相当厳しい生活をしていたり。

「……あの。ご飯の前に、彗華さんのお父さんとお話させて貰ってもいいですか……?」
扉に謝る彗華を見て、女性に頼むように頭を下げる

448瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 20:16:05 ID:yLjqJICg0
>>447
「気にしないで良いのよ? 泊まるんだし、ご飯が無いと困るでしょ?」
【白装束の女は優しくそう言って】

「あら、何でかしら?」
【微笑みながらも不思議そうな顔をして】

449リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 20:20:08 ID:IDnKkU3kO
>>448
「彗華さんの時間、奪ってしまったのは俺なので……」
少しうつ向いて。
ギュッと彗華の手を握る。

450瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 20:23:21 ID:yLjqJICg0
>>449
「そう? まあ、何だっていいわ。お部屋はあっちね」
【そう言って、さっき彗華が見ていた部屋を指さす】

……
【頬に手を当てて、顔を赤らめていた】

451リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 20:26:13 ID:IDnKkU3kO
>>450
「ありがとうございます……。じゃ、彗華さん、ちょっと待ってて」
手を離し、二人に笑顔を向けて。
少年は親父さんの元へ歩み出す。沢山の誤解をお供にして。

452瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 20:38:36 ID:yLjqJICg0
>>451
は、はい……
「気をつけて行ってらっしゃいね?」
【二人は手を振って、見送る】

【お父さんの部屋】
【和室。何と言うかソレしか無い】
【何もない、生活感の感じられない部屋。あるのは龍と虎の書かれた屏風……のみ】

「少年、どうした?」
【お父さん、と呼ばれていた男は正座でリョウを迎える】

453リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 20:42:22 ID:IDnKkU3kO
>>452
「……すごっ」
思わず呟き、慌てて口を抑える。
部屋を見渡した後、男性の前。少し距離を取った位置に正座して、向かい合う。
「あの、今日の彗華さんの事なんですけど……。許してあげて貰えないですか……?」

454瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 20:49:21 ID:yLjqJICg0
>>453
【何もないその部屋には不思議と男の威厳が感じられる】
【それは部屋に何もないことで四戦が男へと向かってしまうからか、それともこの男固有の物か……】
【そんな中、発せられたリョウの言葉、暫くして、男は静かに口を開く】

「ん、ああ……別に、いいが?」
【案外、簡単だった】

455リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 20:54:43 ID:IDnKkU3kO
>>454
ガクリ、と肩の力が抜けた。

「え、マジ……いやいや、本当ですか!?」
身を乗り出しながら。

456瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 20:58:52 ID:yLjqJICg0
>>455
「そうだな、それよりも。彗華が友達を連れてきたのが嬉しくてな」
【男は嬉しそうに笑う】

457リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:00:59 ID:IDnKkU3kO
>>456
「え?どういう事ですか……?」
まあ、何となく察しは付くけどね。今日一日の行動を見て。

458瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:07:19 ID:yLjqJICg0
>>457
「あの子、家から出ることがあまり無くてな。だから、友達も少ない」
【静かにそう言い】

「あの子は悪くないと言うのに……」
【ため息混じりに呟いて】

459リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:12:08 ID:IDnKkU3kO
>>458
「そうですね……。いい人ですよ、彗華さんは……」静かに呟く男性に、静かな微笑みを向けて。

460瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:13:37 ID:yLjqJICg0
>>459
「そんな子が、友達を連れて来たと思うと……な」
【再び笑って】

「そう言えば、少年。飯は食べたのか?」

461リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:17:08 ID:IDnKkU3kO
>>460
「あ……まd」グギュウ……
見事に腹の音が鳴って。

「……じゃあ、頂きますね……」
立ち上がり、苦笑を向けて

462瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:21:14 ID:yLjqJICg0
>>461
「ああ、行ってこい」
【戸を開けて、外に出るように促す】

「フフ、どうでした?」
【部屋の外では女が立っていた】

463リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:23:26 ID:g4lxCBLQ0
>>462
「えーっと、成功。ですね」
何が、とは言わないから更に誤解を招きそうだが。
彗華に向ってグッと笑顔でサムズアップ。

464瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:29:35 ID:yLjqJICg0
>>463
あ、はい……ありがとうございます
「フフフ、ご飯……食べましょうか」
【妖しく微笑んで奥へと進んでいく】

465リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:35:37 ID:g4lxCBLQ0
>>464
「あ、はい……。行きますか」
彗華に一度微笑みかけて、女性の後ろを付いて行く。

466瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:38:07 ID:yLjqJICg0
>>465
【着いた先には、大きなテーブルがあった。そのうえには幾つかの皿】

「さ、遠慮せず食べて?」
【背後から伸びた手がリョウの席と思われる場所に白飯の入ったお椀を置く】

467リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:41:26 ID:g4lxCBLQ0
>>466
「あ、はい。それじゃ……」
突然背後から手を伸ばされれば驚くわけで。その驚きを最小限に隠しつつ、席に座って。

「頂きます……」
箸を手に、皿の上の料理を食べ始めた。

468瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:43:54 ID:yLjqJICg0
>>467
【皿の上にはサラダ、別の皿には目玉焼き】

「ごめんなさいね? 急だったからこんな物しか作れなくて……」
【申し訳なさそうに】

シャクシャク
【一方、彗華はリョウの向かいでかき氷を食べていた】

469リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:46:06 ID:g4lxCBLQ0
>>468
「いえ、全然。本当にありがとうございます!」
笑って、また頭を下げて。

「……主食……?」
その光景を見てボソリと呟いて。

470瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:49:33 ID:yLjqJICg0
>>469
「フフフ、いい子ね……あ、そんなのだけどおかわりが欲しかったら言ってね?」

……? 貴方も食べますか?
【シロップ片手にリョウのちょっと上を見る】

471リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:51:06 ID:g4lxCBLQ0
>>470
「本当……。ありがとうございます……」
何でこんな優しくしてくれるのか。
分からなくてちょっと感動。

「……いや、いらない……」
視線を反らして、目玉焼きをモグモグ。

472瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:52:52 ID:yLjqJICg0
>>471
「気にしなくていいのよ? お友達が来ることが嬉しいの」
【また微笑んで】

そうですか……美味しいのに
【そう言ってまたシャクシャク】

473リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 21:54:13 ID:g4lxCBLQ0
>>472
「そうですか……」
そんなこんなで何時の間にか食べ終わり。
「ご馳走様でした……」
手を合わせて。基本だよね?

「いや、そう言う問題じゃないと思いますけど……」

474瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 21:57:33 ID:yLjqJICg0
>>473
「あら、もういいの?」
【少し残念そうに】

あ、私もごちそうさま……
【山ほど積んであった氷はもう無くなっていた】

475リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 22:03:23 ID:g4lxCBLQ0
>>474
「ええ、もう本当十分です……」
流石にお世話になりすぎだと思う。

「……じゃ、行きます?」
彗華の方を見て、ニコッと笑って。

476瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 22:09:59 ID:yLjqJICg0
>>475
「そう? 残念ねぇ……」
【何が残念なのかは解らないが】

あ、はい……いきましょうか

「お部屋ね、ちょっと待ってて……」
【着いてきて、と言ってから部屋を出て行く】

477リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 22:11:31 ID:g4lxCBLQ0
>>476
「……後でこの家の探検してみたいんですけど、駄目?」
少年のような……いや、まあ少年なんだけど。そんな感じの輝いた瞳で彗華に耳打ちして。

「あ、はーい」
直ぐに女性の後に付いて行く。

478瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 22:18:11 ID:yLjqJICg0
>>477
良いですが……何かあるんですか?

「お部屋ねぇ……広すぎて、変なところにすると忘れちゃいそうだから彗華の隣で良いかしら?」
【そう言って彗華の部屋の前】

479リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 22:21:37 ID:g4lxCBLQ0
>>478
「いや……。凄く広い家だから面白そうだな、って……」
期待からか。凄く楽しそうに笑って。

「はい。何処でも!」
文句なんて言える筈も無いし言う筈も無い。泊めてくれる。それだけで本当に大感謝。

480瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 22:26:12 ID:yLjqJICg0
>>479
そうですね……楽しそうですけど、疲れます……
【遠くに曲がり角の見える廊下を見て】

「じゃあ、ここで良いわね?」
【隣の部屋を開ける】

「うん、大丈夫ね♪

481リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 22:35:49 ID:g4lxCBLQ0
>>480
「……みたいですね」
釣られてそっちを見て。だけど、大きいほど面白そう。

「ええ、本当にありがとうございます!」
ニコリと女性に微笑みかけて。

482瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 22:43:01 ID:yLjqJICg0
>>481
「それじゃあ……私は居間に居るから、何かあったら呼んでね?」
【手振って去っていく】

うん……普通の、部屋ですね
【普通サイズのベッドと普通サイズの机のみの部屋】

483リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 22:45:07 ID:g4lxCBLQ0
>>482
「はい、分かりました」
手を振り返して。

「ですね……。だけど、本当。十分過ぎます……」
何か……明日死ぬんじゃね?コレ。ってくらい幸せを感じていたり。

484瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 22:46:39 ID:yLjqJICg0
>>483
そう言ってくれるならうれしいです
【微笑んで。ただし目は合わせない】

485 ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 22:49:45 ID:g4lxCBLQ0
>>484
「彗華さん……。ありがとうございますね……?」
出会いはあんなんだったのに、何でこんな事になってるんだろう。
ギャグだからか。それとも、この人がとても優しいからだろうか。
そんな事を考えつつ、微笑みかけて。

486瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 22:57:04 ID:yLjqJICg0
>>485
気にしないで良いんです、貴方の力になりたいんです
【今は、姉とはぐれてしまった悲しみを慰めようと思ってた】

あ、探検……しますか? それとも、もう眠りますか?

487リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 22:58:56 ID:g4lxCBLQ0
>>486
「そうですか……?」
何故か。少しだけ頬が染まって。

「じゃあ……探検、御願いしてもいいですか……?」
まあ、それは口実。もう少しこの人と遊んでいたい。そんな事を思っていたり。

488瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 23:00:42 ID:yLjqJICg0
>>487
そうですよ、きっと
あ、では私は貴方について行くんで……どうぞ
【長い廊下を指さして】

489リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 23:06:46 ID:g4lxCBLQ0
>>488
「えっと……。庭とか、あります?」
廊下を先に歩みつつ、ちらりと後ろを振り向いて。

490瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 23:13:44 ID:yLjqJICg0
>>489
お庭ですか? ありますよ
【歩いて玄関の方へ】

靴をはいて行きましょうね?

491リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 23:20:09 ID:g4lxCBLQ0
>>490
「あ、はい……」
楽しそうに。そして少し嬉しそうに。
彗華を見ながら、その後ろを付いて行く。

492瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 23:22:52 ID:yLjqJICg0
>>491
大きい庭に連れて行きますねー
【彼女も、青年と話すうちに人との触れ合いに楽しみを感じていた】

【だけど、まだ重要な事を告げていない。それを思うと顔は暗くなるばかりであった】

493リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 23:25:57 ID:g4lxCBLQ0
>>492
「本当ですか!?」
爛々と目が輝く。その手の人が見たらイチコロだねコレは。

「……どうしました?」
何時の間にか顔を覗き込んでいた彼は彗華の表情が暗くなった事に何となく気付いて。

494瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 23:33:34 ID:yLjqJICg0
>>493
あ、いや……なんでもないんですよーあはは……
【無理やり笑顔を作り】

こ、こっちですっ
【表情を悟られないうちに少し離れた】

495リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 23:35:16 ID:g4lxCBLQ0
>>494
「……?」
無理矢理の笑顔には気付いたけど、何で?と言わんばかりに首を傾げて。
人間じゃない、とかなら何の問題も無いのに。

「あ、はい……」

496瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 23:37:27 ID:yLjqJICg0
>>495
えっと……こっちですねー
【人間じゃ無いから困ってる……微妙に】

497リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 23:39:43 ID:g4lxCBLQ0
>>496
「……」
じっと彗華の背中を見つめていた。
まあ、氷に抱きついて気持ちよさそうにしていたり、肩が変に冷たかったり、晩御飯にカキ氷食べていたり。
何となく普通じゃないのは予想が付いてるけど。

498瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 23:42:07 ID:yLjqJICg0
>>497
こ、こっこがお庭ですよー
【緊張しすぎで詰まった】

【やはり広く、中央にはちょっとした湖、その上には橋がかかっていて】
【家の西と東を繋ぐ通路になっているようだ】

499リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 23:46:19 ID:g4lxCBLQ0
>>498
「うわ……。すげえ……」
でかい和風の家とくれば立派な庭園は付き物だけど、正直予想外。

「……おお」
湖に移る月を眺めて。

500瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 23:52:07 ID:yLjqJICg0
>>499
綺麗ですよねー、私ココ好きなんです
【リョウの隣に立って月を見る】

501リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/04(日) 23:54:35 ID:g4lxCBLQ0
>>500
「ええ、本当。綺麗です……」
湖に移るそれ。風が立てば波紋で歪んで。それを暫くぼんやり眺めて。

「……何か。今、夢見てるような気分です」
パタリ、と庭に寝転がり。月を目に写しながら。

502瑞牝炉 彗華:2009/10/04(日) 23:58:38 ID:yLjqJICg0
>>501
夢? 何が……ですか?
【転がるリョウの横に座り】

でも確かに、そうかもしれませんね……

503リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 00:00:41 ID:g4lxCBLQ0
>>502
「最初。あんな出会い方をして……。だけど今、こんな事になってて……。
今日って一日が全部。楽しくて夢みたいで……」
寝転がったまま、視線を彗華に。
ちょい、と肩を掴んで寝転がせようとしてみる。

504瑞牝炉 彗華:2009/10/05(月) 00:04:28 ID:yLjqJICg0
>>503
ふわっ!
【急に肩を掴まれ、倒される】

私も……こんなに人と話したのは久しぶり……です

505リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 00:08:17 ID:g4lxCBLQ0
>>504
「彗華さん……。本当にありがとう……」
夜の庭に寝転がってる二人。
横に現れた少女の顔を見つめて。満面の笑みで頭を下げた。

「俺もですよ。一日、ずっと話してましたしね……」

506瑞牝炉 彗華:2009/10/05(月) 00:12:26 ID:yLjqJICg0
>>505
良いんですよ、気にしないで下さい
【少しだけ、自分一人に向けられたその笑みを独り占めにできない自分が悔しく感じられた】

私、昔から人と話すのが苦手で……

507リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 00:14:28 ID:g4lxCBLQ0
>>506
「気にしますよ。本当に……」
これ以上続けるとまた無限ループになるだろうから、とりあえず切ってみる。
今、この瞬間は。この少年の笑顔は彗華のためにある。筈。

「話を聞く限りそうみたいですね……。でも彗華さん、優しいですよね」

508瑞牝炉 彗華:2009/10/05(月) 00:17:58 ID:yLjqJICg0
>>507
そうですか……
【笑顔を向けながら】

優しい、だなんて……私は、ただ自分が嫌われない様にしているだけなんです
昔から、私は人と話すのが苦手で、でも誰かと一緒に居たかったから……

509リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 00:23:18 ID:g4lxCBLQ0
>>508
笑顔を向けられて。より一層此方も笑顔になって。

「それでも。俺から見ればとても優しいですよ……」
初対面に宿と食事まで用意してくれて。コレで優しくないなんて言う程アレな人間じゃございません。

「俺でよかったら。何時でも一緒に居ますからね?」
コレを大して深い意味も無く言うのだから。この少年も末恐ろしいかもしれない。

510瑞牝炉 彗華:2009/10/05(月) 00:26:24 ID:yLjqJICg0
>>509
【その笑顔に、恥らったり】

ありがとうございます、少し……自分に自信が持てました
【頭を下げ】

そ、そんな……
【もう顔は真っ赤】

そろそろ……眠りませんか?

511リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 00:32:43 ID:g4lxCBLQ0
>>510
「なら、よかったです」
此処までして貰ってなんのお返しも無しは流石にアレだ。
少女が自信を持てたというなら、結構嬉しかったりした。

「あ、はい。こんな遅くまで付き合ってもらって……。ありがとうございました」
飛び起きて、感謝の言葉と共に頭を下げた。

512瑞牝炉 彗華:2009/10/05(月) 00:38:34 ID:DTK0wtesC
>>511
いいんです、私がそうしたくてしたんですから……
【立ち上がり、こちらも頭を下げる】

では、私はこれで寝ますね……あ、お部屋まで帰れますか?

513リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 00:41:52 ID:g4lxCBLQ0
>>512
「……無理、です」
うん。馬鹿なのは仕方が無い。

514瑞牝炉 彗華:2009/10/05(月) 00:48:01 ID:DTK0wtesC
>>513
じゃ、帰りましょうか?
【リョウの少し前を歩いて】

515リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 00:51:04 ID:g4lxCBLQ0
>>514
「はい」
最後まで、満面の笑みで。
何かまだ隠されてるけど、そのうち教えてくれるよね。とかそんな事を考えていたらしい。

516瑞牝炉 彗華:2009/10/05(月) 00:58:54 ID:KZg1MerMC
>>515
【いつか、教えないと……。ずっと、そう思っていて、その時が恐くて】

あの……お部屋、です……着きました
【彗華の隣の部屋を指を指して】

517リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 01:01:32 ID:g4lxCBLQ0
>>516
「あ、はい……」
指を指されたその部屋の戸に手をかけて。

「……あの。俺、人間も妖怪も同じだと思ってますから……」
何となく。言っておかないといけない気がして。

518リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/05(月) 01:28:38 ID:g4lxCBLQ0
「……それじゃ。お休みなさい」
最後にまた笑顔を見せて。
部屋の扉を開けて、その奥へと消えていった。

//寝落ちっぽいのでコレにて締めッ!お付き合いありがとうでしたよー。
それでは寝る!

519瑞牝炉 彗華:2009/10/05(月) 06:26:55 ID:O1o1pwYcC
>>517>>518
人間も妖怪も同じ……だなんて
な、何を言ってるんですか……あはは……
【気づかれてる、そんな気がしたがやはり怖かった】

あ、はいおやすみなさい!
【頭を下げ、見送ると彗華も自分の部屋に入って行った】

//本当にすいませんでしたッ!

520名も無き異能都市住民:2009/10/07(水) 01:07:44 ID:QYyPcDfoO
白黒の世界、スクラップ広場。
彼はその世界の中心だった。

だってその世界には、彼以外誰も居なかったから。


「……俺様、このまま弱っておっ死ぬ、かな」


鋼鉄の腕を、生身の胴体に巻き付けてみる。
くすんだ銀色の無機物の冷たさだけが伝わった。


「……せめて」


手足は鋼鉄、胴体は人間、思考は生物。
中途半端極まりない滑稽な身体。


「名前くらいは」


彼は何も持っていない。
何かを拾い集める力も残っていない。


「持っていたいんだけど、なあ」


静かに瞼を落として、彼は今日も白黒の夢を見る。

彼に名前はない。
どこかで失くしてしまったから。



――白黒の世界を眺める、魔女が居た。

521ニナ・シュガリア:2009/10/07(水) 21:57:50 ID:7jE6yumoO
「嫌な天気……お陰で客足はさっぱりね」


溜息を漏らし、窓から外を眺める隻眼の女。
自らが店主を務める甘味処『Sugaria』の店内に客はおらず、虚無的な静けさが充満している……筈であった。


唐突に女の背後で何かが叩き付けられた様なけたたましい音が鳴り響いた。



「ただ……」

呆れ顔を音源に向ける。
其の独眸に映るのは――――



「一名様、とっととお帰り願いたい客がいるけどね。」



「メリト……もう一本だ……」



金色の髪、身体を隠す色褪せた襤褸。
木製の丸テーブルに叩き付けた安麦酒の缶をぐしゃりと純白の手で握り潰した少女は、据わった目で肩を竦める店主を睨んでいた。


「さながら恋に破れた乙女……って感じかしら。
せっかく仕事終わりに飲もうと思っていたのに……むぅ」


恨めしそうにランジュを見ながら女は頬を小さく膨らませる。



「メリトぉ!!」


「はいはい……」


赤ら顔の獣に勢いに負け、彼女は渋々厨房へと歩き始めた。

522銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 22:03:04 ID:HnkBBDEo0
「ニナぁああああああああッ!!」

 咆哮にも近い叫び声。
 店のドアが壊れるか壊れないかのギリギリの力で開けられ、店全体がビリリと揺れる。
 やって来たのは……


「黒瑪瑙を見なかったかッ?!」


 最悪のタイミングで、空気の読めない男がやってきた。

523ニナ&ランジュ:2009/10/07(水) 22:11:50 ID:7jE6yumoO
>>522
「…………」

店主の言葉の代わりに訪問者を迎えたのは、潰れた缶を持ち、何時も以上にふてぶてしい表情で席に座る少女の眼差しだった。




「いらっしゃい。
次同じ事したら騒音おばさんならぬ騒音変態紳士として警察に突き出してあげるから覚悟しなさいな」


遅れて隻眼の女が両手に麦酒の缶を握り締めながら悠然と厨房から歩いて来た。


事情を知らない店主はやれやれと呟いて、のんびりと椅子に腰を降ろした。

524銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 22:16:01 ID:HnkBBDEo0
>>523
「オーケー、把握した。
 一応まだ前科は無いからな。
 俺の経歴に汚点はつけたくないぜ」

 「で、」と話題をさっさと戻し、

「黒瑪瑙が帰ってこねぇええええええええええんんだよぉぉおおおおおおおおおおおお!!
 ここには? ここには来てない? ねぇ!?」

 崩れ落ちるように床でorzのポーズ。
 と、そこでランジュに気付いたようで、

「…………いたのか、お前」

 ちょっと恥ずかしそうに顔を背けた。

525ニナ&ランジュ:2009/10/07(水) 22:27:22 ID:7jE6yumoO
>>524
「黒瑪瑙ちゃん?
ウチには来てないけど……あんたまた何かやらかしたのね……まったく」


至極呆れ果てた表情をクロスに投げると、落ち込むクロスに構う事無く缶のプルタブに指を掛けた。

一方



「…………」

怨み、怒り、悲しみ、喜び――――様々な感情が入り混ざった眼差しをクロスに向けていた彼女は俯くと、小さく身体を震わせ始めた。


「…………」

フルフル

「…………」

フルフル



緊張の糸が切れる感覚。

顔を上げた少女は


「うわああああああ!!!!」


咆哮と共に己の能力で店内に遍在する魔力をかき集め巨大な紫の巨腕を作り上げると、其れをクロスに向けて飛ばした。

526銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 22:33:32 ID:HnkBBDEo0
>>525
「まぁなー。
 いや、俺一人が悪いわけじゃないんだぞ!
 ただちょっと意見が合わなかっただけでどーのこーの……
 ……いや、原因俺だわ、うん」

 更に落ち込む。

「どっかに泊まってるなら……無事ならそれでいいんだけどな。
 ただ安否が知りたくて。
 そか、お前んトコには来てないか。
 あと残る心当たりは上弦か小夜ん家なんだがなぁ……」

 ううむ、と顎に手を当てた途端、

「ごふっ」

 紫色の腕が、勢い良くクロスの鳩尾に埋まっていた。
 くの字に折れ曲がるクロスの体。
 威力で吹っ飛ばないのが逆に恐ろしい。
 衝撃全てがクロスの体の中をかけめぐる。

「……? ……??」

 瞬間的にクロスは「意味がわからない」といった目をランジュに向けた後、

――ドサッ

 KO。
 床に倒れこんだ。

527ニナ&ランジュ:2009/10/07(水) 22:43:19 ID:7jE6yumoO
>>526
「…………はっ。
ク、クロス!! 大丈夫か!?」

叫んだ際に酔いが醒めた少女は赤ら顔を蒼白に変え、クロスに駆け寄る。



「…………」

其の一部始終を見ていた隻眼の店主は暫く思案すると



「……ははぁん、成る程ね」


何かを察したのか、ニヤニヤと笑みを滲ませると踵を返し店のドアに向けて歩きだす。

扉を開き、提げられた「OPEN」という札を裏返した。


「今日は閉店。
ごゆっくり……フフッ」

窓から店内の二人を見て微笑むと、彼女は夜の都市に消えていった。

528銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 22:46:10 ID:HnkBBDEo0
>>527
「はは……殺すなら殺せよジョニー。
 俺はワイフからも逃げられたファッキン野郎さ」

 意識が朦朧としているのか、おかしいことを口走っている。

「俺はもう……駄目人間だ……」

529ランジュ:2009/10/07(水) 22:53:27 ID:7jE6yumoO
>>528
「き、気をしっかり持たんか馬鹿者!!」

ゆさゆさとクロスの身体を揺さ振る。
罪悪感の為か、クロスを覗き込む彼女の表情は今にも泣き出しそうだった。


「ち、治療を……ッ……」

手の甲に十字架が埋め込まれ、日本の鎖が巻かれた腕を襤褸から出すと、被弾箇所に翳す。
僅かながら治癒能力を有する彼女の腕が暖かな光を纏い始めた。

530銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 22:56:34 ID:HnkBBDEo0
>>529
「……んん?」

 起き上がるクロス。

「えーと、ニナんとこに来て、黒瑪瑙はいなくて、ランジュがいて……
 ……なんで俺、こんなところで倒れているんだ?」

 正気に戻ったらしい。
 辺りをキョロキョロと見回し、そこでランジュに目がつく。

「ああ、ランジュか……
 おっす、黒瑪瑙見なかったか?」

 ここでこの質問ですよ。

531ランジュ:2009/10/07(水) 23:02:59 ID:7jE6yumoO
>>530
「すまない……私のせいだ……」


ペコリと頭を下げ非を詫びる。
気まずいのか、其の目はクロスの瞳を見ようとしない。


「……!!」

黒瑪瑙、という人名が発せられた瞬間、少女は先程と同じ眼差しを向ける。


ぐ、と下唇を噛み締め暫くクロスを見詰めると


「…………ッ……」

目の前の全てを拒絶するかの様に顔を逸らす。

532銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 23:09:10 ID:HnkBBDEo0
>>531
「どうした、何か知ってるのか?」

 彼女の様子がおかしいことに気付き、更に問いただす。

「あれでも長年一緒にいた奴でな。
 心配……なんだよ。
 それに最近、あいつがいないせいで、まともな料理を食ってなくてな」

533ランジュ:2009/10/07(水) 23:13:19 ID:7jE6yumoO
>>532
「…………」

クロスの言葉に少女は何も語らない。
顔を逸らした侭、沈黙を守っていた。



小さな身体を震わせながら。

534銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 23:22:48 ID:HnkBBDEo0
>>533
「え……その、え?
 俺、何かしちゃった?」

 戸惑い。焦燥。

「おいおい、まさか嫉妬か〜?
 はっはっは、この可愛い奴め!」

 冗談混じりの言葉。
 しかし、その言葉の後に、彼女のセリフを思い出す。
 彼女……プリムラと初めて会った時に聞いた、あのセリフを。


「……え、マジで?」

535ランジュ:2009/10/07(水) 23:31:57 ID:7jE6yumoO
>>534
「……私には……最近解らない事が有る」


静かに、ゆっくりと言葉が紡がれる。
一言一言が愁いを秘めた彼女の声が店内に溶ける。



「長い時間を生きてきて……こんな事は初めてなんだ。
貴様を見ていると胸が……此の胸が痛むんだよ……」



彼女の顔がクロスに向けられる。
宝石の様な翠の瞳からは一筋の涙が頬を伝っていた。





「教えてくれクロス……私には…………此の痛みの正体が解らないんだ……」


落ちた滴が床で砕け散った。

536銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 23:40:51 ID:HnkBBDEo0
>>535
「…………っ」

 息が止まるくらい、クロスは混乱していた。
 彼女の気持ちがなんなのか、そんなの分からないわけがない。
 そして、分からない振りをするわけにもいかない。
 分かっている。そんなの分かっているんだ。
 だが、

「……ランジュ。
 俺はその気持ちの正体も、どうすれば満たされるのかも知っている。
 だが……それは筋が通らない」

 筋。
 そう、今の時期は、あまりにも最悪だ。

「だが、それでも俺は取捨選択なんてしたくねぇ。
 それに、未だに俺自身が、お前のことをどう思っているのか分からない。
 ……分からないんだ
 ホント、ハッキリしない男ですまない」

537ランジュ:2009/10/07(水) 23:52:33 ID:7jE6yumoO
>>536
言葉は届いているのかいないのか、ふらりと彼女の身体が動く。
覚束ない足取りで歩み寄ると、両の手でクロス服を握り絞めた。


「頼む……教えてくれ……。
此の痛みが……此の感情の正体が何なのか……」


胸に顔を埋め、掠れた声で



「胸が……痛いよ……クロス……」

538銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/07(水) 23:56:44 ID:HnkBBDEo0
>>537
「…………」

 拒絶はしない。
 しかし罪悪感は容赦なくクロスを苛ませる。
 それでもクロスは拒絶できない。

「……どうも、あれだな。
 俺らしくない。
 もっとシンプルに行こう」

 何を思ったのかクロスはランジュの両肩を掴み、目と目を合わせる。

「おい、ランジュ。
 俺のこと好きか?」

539ランジュ:2009/10/08(木) 00:04:02 ID:7jE6yumoO
>>538
「…………!?」

突然肩を掴まれた事に驚いたのか、泣き腫らした目を丸くしてクロスの瞳を見詰めていた。


其の瞳が逸れ、続けて少女は俯く。


「此の感情の正体は解らない……今まで抱いた事の無い感情だからな……」


だが……、と小さく呟き


「もしかしたら……貴様の言う“好き”という言葉……其れが」


顔が、瞳がクロスに向けられる。
先程と同じく涙を流す翠の双眸。
ただ少し違うのは


「当て嵌まるのかもしれないな……」


表情が笑顔だという事。

540銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/08(木) 00:13:14 ID:HnkBBDEo0
>>539
「〜〜〜〜っ」

 自分から目を合わせたくせに、慌てて顔を逸らす。

(やべぇ……今、グッときてしまった……!)

 頭をブンブンと振って落ち着こうと試みる。

(安易にその場の空気に流されるなよ俺!
 黒瑪瑙にもランジュにも迷惑かけちまう)

 とはいえ一度意識すれば、それは転がる石の如く止まらないわけで、

「って、軽くコレ告白じゃねぇか!
 俺告白されちまったよ! どーしよー!!」

 今更のように慌てるのであった。
 そもそも自分から聞いた筈なのだが。

「その……うん、好きって言われるのは嬉しい。
 嬉しいんだが……どう答えたものか……」

541ランジュ:2009/10/08(木) 00:31:53 ID:7jE6yumoO
>>540
「答えなどいらないさ。
得体の知れない感情の正体を知る事が出来た……其れだけで私は満足なのだよ」

ふ、と小さく笑い


「幼くして死んだ私は“人を愛する”というものがどのようなものなのか知らなかった。
知っているのは“愛される”という感情だけだ」


石灰で出来ている様な真っ白手を自身の胸に置き、握る。


「そうか……此れが“愛する”という感情なのだな……」


クロスに視線を遣り


「有り難うクロス……また貴様に大切な事を教えられた。
凄い奴だよ……貴様という奴は」


だから、と呟き


「愛されるのだな……貴様は。
行け……貴様を待っている者がいるのだろう?」




小さく微笑んで

542銃寺森クロス AGカフェ店長  ◆CROSS/.AzE:2009/10/08(木) 00:36:00 ID:HnkBBDEo0
>>541
「……ん、そか」

 照れくさいのか、俯いたままだ。

「待ってる人、か。
 本当に待っててくれてるのかね。
 いい加減、愛想つかされてるのかもしれん。
 でも……やっぱり黒瑪瑙は大切なんだ。
 早く、見つけ出さないとな」

 立ち上がり、歩き出す。

「お前がスッキリ出来たようなら良かった。
 ……その……また、な」

 それだけ言って、ニナの店を後にした。




「まいったな」

 夜の街を男は走る。

「まいったな……もう」

 その顔はもう、ニヤニヤが止まっていなかった。

543ランジュ:2009/10/08(木) 00:50:10 ID:7jE6yumoO
>>542
「あぁ、また会おう……」

店を出る男の背中を少女は唯見詰めていた。
扉が閉まる音が木霊すると彼女は俯く。

「そうだ……其れで良い……」

まるでクロスの背を後押しするかの様に。
まるで己に言い聞かせる様に。
己を納得させるかの様に。








暫くの沈黙の後



少女の小さな泣き声が誰も居ない店の中に響いていた。








「……さて、今日はオールかしらね」

店の外――――缶の詰まったビニール袋を持ち、壁に寄り掛かっていた隻眼の店主は微笑を浮かべると扉を開き、店の中へと入っていった。

544セラ:2009/10/09(金) 23:07:59 ID:/k2gysHgO
蒼い光を夜空に引いて人型の何かが空を翔けていた。
時速は30km程だろうか、曲線の残光を引いて、それはビルの間を縫う様に進む。

545甲/カラオケ帰り:2009/10/09(金) 23:16:11 ID:Ky66gMW.0
>>544
「……んぁ…?」
公園で缶コーヒーを飲みながら
喉を癒す男が居た
男は夜空の曲線を見つけて

「……アトム、にしちゃおせーな…何だ?」

よっこいせ、と立ち上がり
何の気なしについていく

546ネイディハール ◆X7kkkkkkkk:2009/10/09(金) 23:17:58 ID:OcZ4s9w60
>>544
前方、
唐突にビルの陰から羽搏きの音。

「―――♪」

鼻唄交じりに飛ぶ彼女はセラさんに気付いてなんてなくて。

547セラ:2009/10/09(金) 23:26:55 ID:/k2gysHgO
//レス順変えます

>>546
「申し訳有りません」
推進ブースターをオフにし、自身の前面に格子状に整列した粒子障壁を展開して空気抵抗を増大、ブレーキをかける。
セラはネイディハールの前で静止した。
「身元を尋ねさせて頂いて宜しいでしょうか」
空色の髪をした女は、無表情に尋ねる。
 
>>545
青と白のカラーリング。
昔見た事がある……と気づくかもしれない。
その人物は空中に静止し、もう一つの人影に何事かを尋ねていた。

548甲/不思議探訪:2009/10/09(金) 23:35:35 ID:Ky66gMW.0
>>547>>546
欠伸をしながらよたよた歩く
気にはなるけど見失ったら別にいーや、みたいなスタンス

「…お、ホバリング…」

対象が静止した為、図らずも追いついていく

「……二人、か…つーことは」
前髪をかきあげて見上げる
青と白のカラーリングっつったらオメーネコ型ロボと相場が…
とかなんとか考えたボケを封印、まぁ自粛

「…夜空のデートかぁ?待ち合わせが空たぁ、オシャレだねぇ」

ポケットから煙草を取り出し咥えた
電柱に背中を預けて
あくまでライトな気持ちで成り行きを見守る事に

549ネイディハール ◆X7kkkkkkkk:2009/10/09(金) 23:40:04 ID:OcZ4s9w60
>>547
「っ、と!」

編上げブーツで地面を踏みつけるような動作。
それに追随し、表れる魔方陣。
結果、キキーッ。と音がしそうな停止の仕方をした。

買い物袋を片手に下げたメイドさんである。



「……なんででしょう…………?」

小首を傾げ、幼さが垣間見える疑問形の表情で尋ね返した。

>>548
この前のメイドさん。
気付くかどうかは不明瞭。
但し、下から見上げるとスカートゆえげふんげふんなのであーる。

550セラ:2009/10/09(金) 23:50:47 ID:/k2gysHgO
>>549
「私はそこのビルと契約している千夜警備保障の者です」
す、と一つのビルを指指す。
「現在パトロール中につき、声を掛けさせて頂きました。この行動は警察で言う所の職務質問に該当する行為です」
無表情に淡々と続ける女の瞳の色は、赤。
「勿論任意ですが、御協力して下されば幸いです」

>>548
人影は手振りを交えて話始める。
――初めて千夜ビルに乗り込んだ際、階段に現れた人物とよく似ているように見受けられる。

551甲/不思議探訪:2009/10/09(金) 23:55:37 ID:Ky66gMW.0
>>549
「―――ブッ!?」
気付くとかそういうの以前の問題ですよ
シークレット・トライアングル・インパクト
その威力は凄まじく
あぁ、もう見上げられねーよ
せめて…せめてかぼちゃ的な感じであれば…人物の特定まではこぎつけられたであろうに…

「……(鼻を押さえている)」
でも暗いのに確認できたっつーのは
この男、しっかり眼を凝らしたんだろうね
…スケベ
>>550
いや、もう駄目っす
夜空見上げられましぇん

「…(鼻に何か突っ込んでいる)」

すごすごとその場を立ち去った

「……見上げてぇーごらんー…夜のぉ…」

女日照り殺すにゃ刃物は要らぬ
悩殺ポーズがあればいい

552ネイディハール ◆X7kkkkkkkk:2009/10/10(土) 00:08:51 ID:OcZ4s9w60
>>550
「……」

指差されたビルと千夜の名前で成る程、と言ったように頷いた。
敵視している為、無礼を見せることは絶対ダメ。

「リグヌ社社長秘書を勤めさせて――」





痛恨の沈黙。
メイドは かってに ダメージを うけた

解雇されてしまったのだ。


「――いえ。現在は無職です。
カーネス=ヒラキ=ネイディハールと申します」

名刺、捨てなくちゃ。


>>551
彼女はそんなことに気付かず、そこに居た。
甲さんの存在に欠片も気づく気配を見せずに、その場に浮かんでいた。
ただ、それだけ…………。

553セラ:2009/10/10(土) 00:17:06 ID:/k2gysHgO
>>552
「御協力感謝します。ありがとうございます」
他にも聞くべき事は有るが、害を成す様な事は無いだろうと考え質問を打ち切り、一礼。
その位の柔軟さは、有る。
「私は千夜グループ治安維持部門特殊兵器群、セラです。現在は警備保障部の仕事をしていますが」
何と無くしょぼくれた様子のメイドに興味を持った。
「復職のご予定は無いのですか」

554東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/10(土) 00:18:27 ID:IDnKkU3kO
「……やっぱり空飛ぶメイド……だな……」
ガチャガチャうるさいコンビニ袋を引っさげながら、空に浮かぶ二人を見上げつつ。
甲が立っている辺りまで。一人の男が歩いてきた。

555ネイディハール ◆X7kkkkkkkk:2009/10/10(土) 00:26:44 ID:OcZ4s9w60
>>553
「復職の予定は……今のところ」

俯き、首を横に振る。
音も立てずに銀と金が入り混じる髪が揺さぶられてて、
彼女の瞳も腐心気に揺れて。



「ですが、機会があれば復職したい、とは思っています」

意思は明確に。

556東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/10(土) 00:28:00 ID:IDnKkU3kO
//かぶたんもう居なかったー!
//甲が居る場所→甲が居た場所でお願いしますだorz

557セラ:2009/10/10(土) 00:35:54 ID:/k2gysHgO
>>554
紅夜を見る。
データ照合検索。千夜グループの総帥特務に所属、東雲紅夜と確認。
何をしているのでしょうか、と無表情に思考。

>>555
「そうですか」
簡潔な言葉は人形じみた無表情な顔に相応しい。
しかしその無表情な顔は今、心無し残念そうに見える。
「千夜グループに来る、という選択肢が与えられた場合、どう思考しますか」
リグヌの社長秘書を勤めたというのなら優秀なのだろうと思考。
慢性的な人材不足に悩む千夜グループの社益を思考し、翻意の可能性は有るかと質問。

558ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/10/10(土) 00:44:52 ID:9icqn5nE0
「う〜…またねちゃったの…」
【目をこすりながら歩いてくる少女】

559ネイディハール ◆X7kkkkkkkk:2009/10/10(土) 00:46:52 ID:OcZ4s9w60
>>554
気付かず、彼女は空を飛ぶ。
というか停滞。

言わずもがな、



え、何よ。
言った方がいい?



いやいや、言わなくてもさ。
下からの視線なら自然と――――ほら。


>>557
「…………」


「……考えておきます、としか言えません。
リグヌ社を辞めても……私はリグヌ社との縁を切れませんから……」

わき腹、目立たないところ。
刻まれた製造番号とか特に。


「それに、私なんかが働いても迷惑を掛けるだけですし……」

歯切れは非常に悪かった。

560東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/10(土) 00:54:05 ID:IDnKkU3kO
>>557
「ん……」
男は二人を見上げて。だから自然と視線は合う訳で。
あれどっかで会ったっけな。いやでも見た事ある気はする。何処だっけかな。
首を傾げて考える。

>>558
「……ガキが出歩く時間じゃねえぞ、オイ」
嗅覚が優れてるディスにはちょっと酒臭いかもしれない男が立っていた。

>>559
「……」
酔いかはたまた何なのか。
野郎の顔は少し赤くなり。
「……ありゃネイディつったか。おーい、そこの二人ー、とりあえず降りてきてくれねえー?」
危ないから。
スカートのメイドさんが二人並んでホバリングとか危ないから。

561セラ:2009/10/10(土) 01:04:19 ID:/k2gysHgO
>>559
「そうですか」
やはり簡潔な返答。しかし何故か先程よりも残念そうに見える。
「蔡生――……総帥に言わせれば」
言葉を変じて言い直し、続ける。
「ミスとは出るべくして出る。結果に至る前に過程が有り、ミスが起きたという事はその過程に問題が有る」
続ける。
「その問題とはミスを起こした者の周囲がフォローが出来なかったという事。だそうです」
何を言いたいかといいますと、と繋げ、回路の片隅で誰かの言葉を引用するにはまだ早いな、と思考。
「千夜において迷惑を掛けるだけ、という状況は存在しません。ミスが起きる事は有りますがフォローの体勢は万全です」
千夜は徹底した実力主義ですが、結果主義ではありません、と繋げ。
「捨てる者が有れば欲する者も居ます。ネイディハール。自分を卑下するのは余り良い事ではありません」
迷惑を掛ける掛けないは、環境によるものが大きいのです、と締めくくる。

>>560
何か用があるのでしょうかと思考。
徐々に高度を下げていく。

562ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/10/10(土) 01:05:59 ID:9icqn5nE0
>>559
「うにゅ〜?…だれかなの〜」
【振り返ってネイディハールを見る】

>>560
「う〜…いまからかえろとおもってたんだけどなの…」
【目をこすって…若干顔をしかめた】

【多分お酒のにおいを感じたからだろう】

>>561
「あう〜?…
 こんばんわなの〜」
【セラのほうにも振り返ってあいさつした】

563ネイディハール ◆X7kkkkkkkk:2009/10/10(土) 01:26:41 ID:OcZ4s9w60
>>560
「……?」

奇妙な要望に対し迷っている間。
話し相手であるセラさんはもう既に降りていて。
付き添うことを余儀なくされたネイディさんであった。

セラさんの正面。
金色と、銀色が混じった髪の主はきょとん顔しながらも地面を得た。

>>561
「…………」

黙考。
聴覚から得た言葉を吟味する。

「社長は…………私の社長は。
どんなミスも、何度ミスしても、私を笑って許してくれる人でした」

ぽつり。
紙面に吸い取られる水が如く跡形を残せるわけではないいけれど。
彼女の言葉は空に染み渡る。

「その社長が初めて私を怒鳴って、クビにしたんです。
だから、きっと。
何かしら私が到らなかったのが、事実なんですよ」

寂しげに微笑んで彼女は気まずそうに視線をずらした。

>>562
「前に……あったこと、ありましたよね」

ずらした視線の先、丁度ディスさんがそこにいた。
“なんとなしに横をみたら猫が居たの”顔。
むっちゃ笑ってる。

「…………確か、ディスちゃん」

564東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/10(土) 01:38:27 ID:IDnKkU3kO
>>561
存外素直に降りてきてくれたメイド二人。
その二人の話を聞いて、大体状況は把握した。
と同時に、セラを何処で見たのか思い出したようで。
「ああ……、あんたも千夜の人間か」
納得したように一人頷いて。

>>562
「……何だよ。その顔」
まだそんなに飲んでないから。そこまで酒臭くは無い筈と思ってる。この男は 。

>>563
「よう。また会ったな」
笑って相手をしなくちゃ。
暗い雰囲気に飲まれたら負けだ。
いや、時には飲まれる事も必要だけど。
今の目の前の女が悩んでるのは一目瞭然だけど。
だけどそれでも。元気付けようとするのなら、こっちは明るくないと。

「何だ。まだ悩んでんのか……」
明るく明るく。出来る限り暗くはならない。

565セラ:2009/10/10(土) 01:43:07 ID:/k2gysHgO
>>562
「こんばんは、深夜徘徊で注意されてしまいます」
とん、とゆっくりと着地。
「早く帰る事をお勧めします」

>>563
不敵で傲岸不遜、確信を持って前に進み続ける彼女ならば何と言うでしょうかと思考。
私は心の機微に疎いですね、慰めの言葉を語る語彙も無いとは情けないです。などと思考を続ける。
「そうですか」
と言うセラの顔は無表情。しかしどこか申し訳無さそうに見えて。
心なしか寒い日の空の色をした髪も薄曇る。
「申し訳有りません。付き合わせてしまいましたね」
地上に降りた事を言って、話題の転換を試みる。
「彼は我が社の社員のようですが」

>>564
「千夜グループ治安維持分野特殊兵器群所属、セラです」
言って、一礼。
寒い日の空の色をした透き通る青い髪がさらりと揺れる。
女の顔は血色を感じさせない無表情。
「何かご用でしょうか」

566ディス/騎士見習い少女 ◆My6NsjkSfM:2009/10/10(土) 01:47:41 ID:9icqn5nE0
>>563
「あう〜!そいえばなの!
 『ねいでぃ』…かなの…こんばんわなの〜」
【微笑んでお辞儀をした】

>>564
「あう、ごめんなさいなの…
 なんだか…」
【鼻を手で覆う】

「おさけのにおいがしたからなの…」
【そう言って周囲を見渡した】

>>565
「あう〜…ごめんなさいなの…
 そうなの…はやくかえらないと『ろざりあ』しんぱいするの…」
【心配そうになったディスは】

「あう〜…いわれたとおりもうかえるねなの…
 さよならなの〜!」
【手を振りその場を去って行った】
//来て早々すいません…眠気ががが…】

567ネイディハール ◆X7kkkkkkkk:2009/10/10(土) 01:58:20 ID:OcZ4s9w60
>>564
「こんばんは」

存外、あの時よりは元気になってるけれど。
ちょっと寂しげに80パーセント混ぜた喜色。

ぺこ、とお辞儀した。

「一応、悩んでは、います」

言葉は途切れがち。
表情は情けなさそうに。

>>565

「え?……紅夜さんが?」

てっきり、彼女は紅夜さんをどこかの社長か何かだと思ってたみたい。
うちくるか?なんて台詞。
一社員のものじゃない、と判断してたみたいだ。


「申し訳ないなんてこと、ありませんよ?
私の愚痴を聞いてくれたようなものですし…………」

>>566
「……」

相変わらず癒されるなぁ……なんて表情で屈み、顎を引く。
肯定とお辞儀。

「こんばんは」

微笑んで応えた。

中:よくあることー
お疲れ様でしたー

568東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/10(土) 02:09:34 ID:IDnKkU3kO
>>565
「セラね。俺は東雲紅夜だ。よろしくな」
同じ会社なら、そのうち一緒に仕事をする事は……あるのかな。

「ん。何話してんのか気になってな」
それも理由の一つ。
もう一つは、スカートホバリングはやっぱり危ないから。
後もう一つ。こんな夜に話し相手が居ないのは少し寂しいから。
まあ後ろ二つは言える訳も無いのだけれど。

「悪いな。わざわざ降りてきて貰って。」
苦笑を浮かべて。


>>566
「……」
そんなに酒臭いかな、とか疑問に思って。

「……気をつけろよー」
その疑問を抱えつつ、少女を見送る。

>>567
「そうかい……。ならまだ決心も付いてねえか」
社員に名乗る社長も居ないだろう。
そこから大して偉い方では無いと分かる筈。

「……そういやさ。お前が言う社長ってどんな奴だ?」

569セラ:2009/10/10(土) 02:16:31 ID:/k2gysHgO
>>567
「はい。彼は間違いなく千夜グループの社員です」
ゆっくりと頷く。
何故こんなに驚いて居るのかは分からないが、何か理由があるのだろうと思考して。
「そう言って下さると幸いです」
礼を一つ。

>>568
「蔡生……総帥特務と肩を並べる事は無いでしょうが、もし機会が有ればその時は宜しくお願いします」
戦闘はするものの、基本的に一般の業務を担当するセラと、総帥から直接仕事を与えられる紅夜が肩を並べる事はまず無いだろう。
「そこのネイディハールの話を。貴方も事情を知っているようですね」
ネイディハールとの話からそれを判断したのだろう。
「話は変わりますが、今、仕事は何を担当しているのですか」

570ネイディハール ◆X7kkkkkkkk:2009/10/10(土) 02:28:07 ID:OcZ4s9w60
>>568
「社長は…………」


「比較的我侭じゃない方なんですが、…………。
なんというか。拘りがある、というか……。
拘りがあるものに関しては、どこまでも我を通す方です」

よく、わからないんですけどね。
と結んだ彼女の表情は五月晴れ。
社長大好きなんかな。

>>569
「以前、うちにこないか、って軽い調子で誘われたので。
ただの社員ではそんな簡単に誘えませんし…………どこかの偉い人だと思ってたんです」

千夜グループの偉い人だとは知りませんでした。



軽く笑った後、彼女は歩き始めた。

「いろいろ、ありがとうございました」

ぺことお辞儀。

「私は明日に備えるので家に帰ります」

もう一度お辞儀。
何もすることない癖に。


中:寝るるー
絡んでくれてありがとうございましたー
ノシ

571東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/10(土) 02:43:12 ID:IDnKkU3kO
>>569
「そうかい。残念。あんたも結構面白そうなんだがな」
心底残念そうに。
だけど偉そうなのは元から。
この男にとって面白さというのは優先順位で言えば2、3位くらい。

「まあ、少しはな」
少しなのか。大分知ってるんじゃね?とも思うけれど。

「機械人間の捜索。最近は少し大人しくなってるみてえだがな」
この男の耳に入ってないだけ、という事も考えられるけれど。

「というか。蔡生……?」
言い直したのが少々引っかかってたらしく。

>>370
「……何かスゲェ奴だな」惚れるとかそういう意味合いでのなのかは分からないけれど、社長と言われてる人が好きってのはヒシヒシと伝わって来た。

「……じゃあな」
聞きたい事はもう少しあるけれど。それは又の機会に。
そんな風に思いながら彼女を見送る。

572セラ:2009/10/10(土) 02:57:28 ID:/k2gysHgO
>>570
「彼は確かに特別な立場に有りますから、彼の部下という形態を意図した物だったのでしょう」
それならば頷けます。と思考。
「では、またご縁があれば」
お気をつけて、とは言わない。
千夜警備保障への自負はある。
//おやすみなさいませー!

>>571
「機械人間でしたか。警備保障部も手を焼いています。軽く見ただけでは分かりませんでしたから」
ゆっくりと頷く。相手の外見は人と変わらないからだ。
「以前千夜警備保障と契約している会社に社員に擬態した機械人間が侵入して大騒ぎになりました」
瞠目して思い出すように言葉を紡ぐ。
「あの時は間一髪事無きを得ましたが、あの一件以来警戒体勢が強くなったようです」
新規のお客様が増えたのも素直に喜べませんね、と締め括る。
ついで、紅夜の言葉に様子が変わる。無表情ではあるがどこか間違いを指摘されたような気配に。
「私が製造されて最初に与えられた仕事が総帥の身辺警護という名のメイドでした。その時総帥が名前で呼ぶように仰られたので。謂わば癖です」

573東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/10(土) 03:08:41 ID:IDnKkU3kO
>>572
「……マジか」
セラの話を聞くに連れ、表情は段々と険しく。
早く解決出来るよう気合い入れるか、何て思いつつ。
「まあ……目的も規模もハッキリしてねえ事だらけだしな……」
思ったけれど、それを思い出して。
焦っても駄目。落ち着いき過ぎても駄目。
中々大変な仕事だな、と苦笑して。

「ああ、成程……」
セラの仕事と格好の理由が何となく分かった気がして。
一人頷いて納得した。

574セラ:2009/10/10(土) 03:23:38 ID:/k2gysHgO
>>573
「はい。先程は共同戦線を張る事は無いと言いましたがもしかしたらあるかもしれませんね。機械人間の件は規模が大きいです」
都市全体の脅威と言える一件。
仕事場が重複する事は十分有り得る。
「この格好は警備契約している会社で業務時間はお茶汲みをしているからです」
勘違いされた様だと思考。
「警備保障の領分では有りませんが、好評なようです」

575東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/10(土) 03:32:30 ID:IDnKkU3kO
>>574
「まあ……そんな大事にならねえのが一番だがな。そうなった時はよろしく頼むわ」
一応本当にそう思ってはいるのだが。
この女はどんな戦いを見せてくれるのだろうか。
そんな事を考えると期待を抑えきれない。

「まあ、だろうな。男って馬鹿だし」
苦笑を一つ。

「それじゃ。時間も時間だ。そろそろ帰るわ」
帰ると言っても、千夜ビルにだが。

「……あ、そうだ。俺明日仕事休むから。じゃあな」
セラに言って何かある訳じゃ無いけど、そんな事を言って。男はこの場を後にした。

576セラ:2009/10/10(土) 03:39:11 ID:/k2gysHgO
>>575
「分かりました。では、また今度」
一礼。お気をつけてとはやはり言わない。
千夜グループの戦闘要員が簡単に負けるようでは困る。
それに、警備保障の自負がある。
セラは再び空に浮き上がり、パトロールを再開した。

577シノン&ツィー:2009/10/10(土) 15:21:26 ID:yLjqJICg0
【屋敷を出て、久し振りに外を歩いてみると案外。いい事があったりする】

「ん? あれは、ゼオラさん……にしては小さい方ですね」
【視界の先には懐かしい少年】

「あ、走ってきました」

…… ペタペタ
「な……このゼオラさんかなり人懐っこいですね……まあ、それはいい事ですが」
【この少年に会うのは久しぶりだ。一年くらいだろうか?】

「まあ良いや、それでは行きましょう」
【少年とのひと時は、昔からとても楽しみな時間だった……】

578名も無き異能都市住民:2009/10/10(土) 23:56:37 ID:cHvwHxHQ0
【月夜の中、雑草が膝小僧まで届くほどぼうぼう生い茂った空地に一人】

この曲は親友がバイクで事故った時に作りました
聞いてください「助けてヨハネ・アンダーソン」。
【どこから持ってきたのか真っ赤なボロギターを構えている女】
【服は黒一色で、ロングコートの背中に白いペンキで書かれた『GF』の文字が月を返して光る】
【ぐるりと大きなつばのついた帽子を親指でぐいと押し上げると、右腕を】

ーーーー〜〜〜〜…ッ。
【ぐーっと天に突き立てるように挙げ、自然と上半身は左に流れて倒れる。足を踏ん張り】
♪ぎょーぎょぎょぎょあー ぎゅああーん
【右腕を振り下ろし、出鱈目に掻き鳴らし、草を踏み荒らすように大きく飛び跳ねる】
【目は力いっぱいぎゅっと瞑ったかと思うと音を楽しむように穏やかになったりして】

ダブルゼクスダブルゼクスあーあーああーきみはー 行方不明になってたーマイクじゃないかー
見つめようユハバアローン 蒼い海はどこいった みんなの為に木を斬ろうぜ あー今日もー
空飛ぶ僕らの正義がー ワルモンぶっつぶっしたー うーうイッツファクトー
でもでも腹は へー↓るー→ぜー↑ パッシブヘルアンデス クロージョアアーイズ♪
♪ぎょいぎょいぎゅぎゅあーん ぎょいぎょいぎゅぎゅおーん ばこんばこん べぶちっ

あ。
【あらかた歌い終わると同時に弦が切れた】

579名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 00:09:45 ID:QYyPcDfoO
「ちょっと待ってっ腹減って力出ないとか俺様どこの餡パン戦士だよっ
 ちょっとちょっとちょっとっ嘘だろちょっと高度下がってるんですけどちょっと待っうあああああああああああああああああああ」


(大爆発のAA省略)

親方! 空から青年が以下略

580名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 00:13:32 ID:cHvwHxHQ0
>>579
? ? どうなってんのコレ?
【ギターの弦をびよびよ引っ張って溜息、上を見上げ…】
なっ、アレは!?

ちょ、ちょ待って40秒待って支度するかrどわーーーっ!!!!!
【ほうほうの体で逃げ出し、間一髪青年を避ける】
なんだ!? 何が起きた!? ミュータントと判断しますサー! よし攻撃開始!
【壊れたギターを投げつけてみる】

581名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 00:16:28 ID:QYyPcDfoO
>>580
「いっててててて……」
ドリフの大爆発後みたいな感じでアフロになっていた。
そこへ……

モサッ

「あん? なにこの感触」
アフロがギターを柔らかく受け止めたのであった。

582名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 00:24:01 ID:cHvwHxHQ0
>>581
ワーオ……とんでもない髪型になっちゃってまぁ。
ねぇちょい、だいじょぶ?
【草を蹴り分けつつ恐る恐る近づく】

んー……オトコか。空から落っこちてくるのは幼女が相場というに……。
何があったん? てか誰?
【質問三連弾を放ちつつジロジロ男に目線を走らせる】

583名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 00:29:09 ID:QYyPcDfoO
>>582
「ばっかお前俺様を誰だと思ってんだよ! 大丈夫に決まってんだろ!」
非常にウザい。

「んー、腹減って飛べなくなった。だから食い物あったら俺様によこせ。
 誰って……んー、俺様にもわかんねえ」
モサッとなった紫の髪を手櫛で整え(きれてないが)つつ、右手のひらをそちらに向けた。

584名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 00:38:53 ID:cHvwHxHQ0
>>583
オレサマ空からまっさかサマwwwwwwwwwパネェッスwwwwwwwwwww
【笑いながら頭をぺしぺしはたく】
じゃなくて……ま、大丈夫ならいいんけどね!

腹? んー……持ってるもんは…
【懐に手を突っ込み取り出すは酒の入ったヒョウタン】
あっ、お酒ならあるよ! どうよ一杯? イケるクチ?
【差し出された手にヒョウタンを乗っけて、腰に差した刀の柄を握って刃を引き抜き】

あ、よいしょっと。それそれ。ザクザクザクザクザク
【腰を曲げ辺りの雑草に潜る様に顔を突っ込み、草を刈る】
ふー……オッケ、ま、座りなよ! 名前だのなんだのどうでもいいのは、呑みつつ考えよう!
【直径4mくらいの円をざっくりと刈り取って雑草を投げ、平坦になった地面に腰をおろす】

585酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 00:39:35 ID:cHvwHxHQ0
/なんか名前忘れる……ので忘れないうちに書き込み

586名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 00:43:17 ID:QYyPcDfoO
>>584
「……お前……駄洒落神なのか……」
ズガァアアンという音と共に感動したような顔になるアホ。
叩いた感触はぺしぺしというよりモサモサッ。

「酒……飲めるし! バカにすんなし!」
何故かムキになって座り込む。
がしゃん、と鋼鉄の翼を畳んで、胡座をかいた。

587酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 00:48:57 ID:cHvwHxHQ0
>>586
イエース。アイアムゴッドオブジョーク。HAHAHAHA!
【胸を張って鼻高々に高笑い】

んじゃほい。乾杯と行こう。いやー人と飲むなんて久々だなぁ〜!
【自分ももう一つヒョウタンを取り出し、コルクを手で引っこ抜いて懐に仕舞う】
【感慨深そうに目をぎゅっとつぶってニヤケ顔をぶんぶん横に振ったあと、自分のヒョウタンを差し出す】
ほれ、乾杯。良い月だぜ、飲むっきゃないゼ!

588名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 00:54:50 ID:QYyPcDfoO
>>587
ぱしっと瓢箪を受け取って、それをかつんと虎姫の瓢箪に当てて。
栓を抜いてごくりと一口。

「〜〜〜〜〜〜」

(……慣れねえ……)
こども舌でした。

「つき……あー、月か。きれーだなー」
髪と同じ紫の瞳を空に向けて、眼を細める。

589酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 00:58:53 ID:cHvwHxHQ0
>>588
いやー、キレーっすねー。
こういう月こそギターが似合う……と思ったんだけど、さっきブッ壊しちゃった。
【ごくごくと酒を一気に喉に流し込む】
っかー! ウマぁー!

にしても…何その金属? さっきの背中についてたの。
つかどっから来たの? 田舎から上京だったり?
【若干酒で頬を染めて、質問する】

590名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 01:04:42 ID:QYyPcDfoO
>>589
「ぎたー……」
ぼんやりと浮かぶのは、どこかのバンドのギタリスト。
変態的プレイが有名なところのやつ。

「これ? 俺様の翼。あと手足も鋼鉄だぜ、俺様超つおい!」
調子に乗り始めた。

「さあなあ……どこから来たか覚えてねーの。
 気がついたらゴミ捨て場に転がってた」
くいっと、また一口。

591酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 01:08:59 ID:cHvwHxHQ0
>>590
ふーん……いいなー鋼鉄。面白そう。
【じとーっと手足を睨む】
今度磁石くっつけたれ! フヘヘヘヘヘ!!
【ニヤニヤ】

ははーん、ロッカー入りベイビーみたいなもんデスネ。
ゴミ捨て場……見たことないなー、どんな感じだったよ? 面白い?
【あぐらをかいた膝の上に肘を乗せ、頬づえをつく】

592名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 01:13:40 ID:QYyPcDfoO
>>591
「や、やめろよぅ」
少しだけ弱気に。

「面白かぁねえよ。鉄屑にでっかい機械に車に……いろんなもんが積み上がって山になってんの。
 見渡す限り灰色灰色、ときどき錆色。俺様あそこで生活続ける自信ないわー」
少し赤くなった顔を俯かせ、鋼鉄の足をかちかち叩いた。

593酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 01:20:22 ID:cHvwHxHQ0
>>592
いやでも鋼鉄ホントいいなー。
わざわざ剣とか銃とか頼らなくていいし。ズバーンて斬られても
手でガキーン! パンチでドカーン! 浪漫だわぁ〜……
【うっとりと頬に手を添えた状態で空を見上げる】

うわー、なんか寂しそ。もーちょっと賑やかなの想像してたんだけど、
そっか……ゴミ捨て場なんてそんなもんかー……
【寂しそうな色を真っ赤な瞳に映し、酒を口に流し込む】
っぷあ、えへへ、私もほら、白黒。んでもって目だけ赤色。へへー。
【目を指さした後、腕の袖を捲り白い肌を露出する。顔は大分酒が回って若干赤らんでいるが。】

594名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 01:26:21 ID:QYyPcDfoO
>>593
「だけどめっちゃ重いぞ、今は慣れたからいけるけど」
右腕を持ち上げて、ぶらぶら振ってみる。

「ん。あそこで孤独死とか絶対やだ……
 誰だか知んねーけど、ツナおにぎりくれた奴にマジ感謝」
実はツナではなく猫缶なのだが。

「うは、白いなー……日に当たってんの?」
まじまじと見てみる。

595酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 01:30:05 ID:cHvwHxHQ0
>>594
じゃあ仕込みは!? 仕込み武器とかないの!?
【子供のように身を乗り出す】

なんだ、オニギリ食ってんじゃん。じゃあ腹減らんでしょーが。酒返せテメェ。
【ぶーと頬を膨らませる】
当たってまっセーン! ていうか当たっても焼けまっセーン!
なんかそういうもんらしいよ? 色素がないんだってさ。ウサギとおんなじなんだと、目とかも。
やーんやーん寂しくなったら死んじゃうよーう♪
【くねくねと身体をくねらせて歌うように声を上げる】

596名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 01:35:31 ID:QYyPcDfoO
>>595
「仕込み武器……はねーけど、こんなんなら」
ばちばち。
鉄の腕に、紫色の電流が走る。

「いや、足りねぇんだって……おにぎりオンリーとか悲しいじゃんよ」
ちょっぴり(´・ω・`)

「焼けないのかー……普通の女が羨ましがるだろーなー。
 ……ウサギってか、ひょーきんなタヌキって感じがする」
あんまりだ。

597酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 01:41:12 ID:cHvwHxHQ0
>>596
のぉわっ!
【突然光る紫の電流に上体をのけぞらせて驚く】
あっブないわねっ! 気ぃつけなさいよ!
……ていうかそれ、かなり使えるんじゃない? 電気コンロとか持ってきたらスルメ焼けるよ?
あースルメ食いたい……スルメ。お酒にはスルメっすよ旦那ぁ〜。

美白なんてイイもんじゃないよ? 僕ホントは褐色くらいに焼いてみたい人だし。
絵の具でも塗れってかコンチクショウ。
【酒もなかなか無くなってきたあたりで、ちゃぱちゃぱとヒョウタンを振り】
で、そろそろ本題……名前つけようぜ! アンタの。
なんか思うところないの? 生まれの手がかりみたいなん。

598名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 01:45:20 ID:QYyPcDfoO
>>597
「あー、ごめんごめん」
電流を止める。

「褐色ねー……それもありだが今はあれだぜ、黒髪色白ヒンニューが流行りらしーぜ」
ソースは微かな記憶。

「わかんねー、多分俺様がいたところの情報漏れないように記憶を部分消去されてるっぽいし。
 俺様全体的に紫だからムラサキでいーんじゃね」
かなり投げ槍であった。

599酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 01:48:45 ID:cHvwHxHQ0
>>598
ふー、肝が冷えたz…ん? 肝?
あー肝食べたい、アン肝。やっぱお酒にはねー…

ムラサキ? アンタ適当ね…まーいいけど。
所詮名前なんてえーとなんだ、パラドックス?違うな、とにかくアレだ。
名前なんてただの記号みたいなモンだからねぇ〜…
【とかいいつつどこか残念そう】
一応私の考えた『スルメ焼き アン肝斎』って名前もあるんだけど…どうよ?

600名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 01:51:59 ID:QYyPcDfoO
>>599
「ツマミなー、俺様酒あんま飲まないからよくワカンネ」
こども舌ですから。

「それはやだ」
さすがに投げ槍でもそれは嫌だった。

601酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 01:55:19 ID:cHvwHxHQ0
>>600
チックショウ! このセンスの良さが分からねーかコンチクショイ!
【地面を掌でバッシバシ叩いて歯噛みする】

はぁ〜…あら。
【酒を傾けると、もう出てこない。逆さにしてフリフリ振ったりもする】
打ち止めかー……。ふー…いや久々に楽しい酒だったなぁ。
帰るよ! アンタ家はあんの? それともゴミ捨て場戻るん?
【あ、ついでにヒョウタン返して、とも付け加えつつ立ち上がる】

602名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 01:58:32 ID:QYyPcDfoO
>>601
「そのセンスはわかりたくないです」
思わず敬語。

「ん、どっかぷらぷら飛んで野宿できそーなとこ探すぜ」
空になった瓢箪を渡し、鉄の翼を再び広げる。

603酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/11(日) 02:02:23 ID:cHvwHxHQ0
>>602
そっか……うんうん。んじゃ、色んな人に会うがいいさ!
きっとゴミ捨て場より楽しいよ!
そしていつしか私のセンスの良さが分かるようになるさ……ゲヘヘヘヘ。

言い忘れた。私は酒呑屋 虎姫。んじゃまた会おう、ムラサキくんよ!
【ひったくるようにヒョウタンを掠め取ると目にとまらぬ勢いで草原を走っていった】
/乙様!

604名も無き異能都市住民:2009/10/11(日) 02:04:47 ID:QYyPcDfoO
>>603
「シュテンヤ、トラヒメ……長い、トラでいいだろ」
バカ。

「ん、またなーっ……さて行くぜっ!」
くすんだ銀の翼を持ち上げて、
青年は空に帰る。


//おつおつ!

605セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 15:51:44 ID:/k2gysHgO
イデアの箱庭、荒野エリア。

ざ、ざと軍靴が硬く乾いた土を蹴る。砂埃は立たず、ただ音が響くだけ。
歩いているのはプラチナブロンドの長髪に、色素の抜けた白人のそれよりも白い肌、そして赤い瞳を持つ女。
SPM社の要職につく者の制服――即ち言えば軍服に軍靴という出で立ちで、背中には鋼鉄の長方形を背負っていた。
「ここが、箱庭か」
女は赤い瞳で周囲を見渡すと、やがて己の手をかざしてそれに目をやる。
「……凄い物だな、外と変わらんように見えるし、感じる」
感嘆の響きを持った言葉は微かな呆然を頂き、小さく大気を震わせた。
「折角来たのだ。活用してみたいが、誰か来ないものか」
実際に仮想空間での戦闘を経験したいらしく、誰か来ないものかと周囲を見渡す。

606酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 15:58:20 ID:Vs7ixYx20
>>605
【同じく荒野エリア】

ッぜはー、はー、はー、はー……
【荒く息を吐きつつアクセスしてくる女が一人】
…あー、逃げ切れた! ここ前々から逃げ場所として使えそうだと思ってたんだけど、
何とかなったかー……いやいや、上手い事行くもんでゲッホ、おうえぇっ。
【口元を押さえて目を潤ませる。妙に苦しそうだが…?】

あー…おにぎりじゃなくてお酒盗ってくりゃよかったな〜…お酒、切れてきた…
【またです。ボヤきつつ前方に進行】

607セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 16:04:07 ID:/k2gysHgO
>>606
「懲りずにまた窃盗か。大したものだな、酒呑屋」
その前方には、鋼鉄の長方形を背負ったプラチナブロンドの軍人が一人。
虎姫を見つけ、呆れて口が塞がらない所に苦虫を放り込まれた様な表情を浮かべて声を掛ける。
「働いて金を稼げば窃盗などやらんようになるだろうが。まあ良い。酒呑屋、暇か?」

608酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 16:09:24 ID:Vs7ixYx20
>>607
お褒めに預かり光栄デス。…あによその顔。
【ブスッと頬を膨らませる】

えーと……暇ッスけど、なんか用ッスか。
あ、ついでにお酒持ってたら頂戴。
【手を差し出して指をくいくいっ】

609セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 16:18:06 ID:/k2gysHgO
>>608
「褒めていない。なぜ私が苦い顔しているかはお前の行いに聞けば良かろう」
嘆息。一度瞠目して首を振り、再び虎姫を見る。
呆れは無い。自然な、ただの無表情。
「ゲームをしないか。ここならではのゲームだ。酒は、私に勝ったら奢ってやる」
酒を餌として戦闘に誘う。

610酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 16:25:00 ID:Vs7ixYx20
>>609
オー神様、僕が何かしたでしょうか。
餓えたレディーにパンも与えぬこの世界こそ真の邪悪! イッツオール!
って叫びたいんだけどねぇ〜。
【帽子の中に手を突っ込んで頭をガリガリ引っ掻く】
【表情がだんだんと無表情に、瞳も光を無くしていく】

あー…もう限界、酒切れた…。いいよ、やってやる……どうせコレだろ?
【コートをはだけ、左側、腰のベルトに差さった黒い柄に右手を添える】

611セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 16:42:22 ID:/k2gysHgO
>>610
「雰囲気が変わったな」
250cm×120cmの鋼鉄の長方形を降ろす。どすん、という重たい音がして、セウァリスはその縁を蹴る。
「よく切れる刃のような」
すると鋼鉄の長方形の一面が観音開きに開き、軍籍の女はそこに手を突っ込む。
出てきたのは2メートル40センチ程の巨大な砲身。中隊規模で運用される火砲。重迫撃砲。
「それがお前の本質か」
セウァリスは話を続けながら、本来ならば車で牽引して運ぶその火砲を無造作に片手で持つ。
ついで長方形の箱からそれなりの太さを持つ円柱を取り出し、それをガコリと言う音と共に迫撃砲の砲身に取り付ける。
宛ら剣の柄のように。
「酒の陽気さの内に」
続けて取り出したのは巨大な片刃の刀身。これも2メートル40センチ程。手慣れた手つきで柄のついた迫撃砲に取り付ける。
柄付きの迫撃砲は、棟に砲身を持つ片刃の巨大剣と化した。
「そんな物を隠していたか」
女は最後に鋼鉄の長方形の外側の一面から分厚い装甲を外す。
2メートル30センチ程のそれには裏側に取っ手がついており、それによってその装甲が巨大な盾だと知れた。
右手に迫撃砲、左手に盾を構えた女は盾の底面を蹴る。
すると盾の裏側から四本の支持架が飛び出し、女は勢いをつけて盾の底面を大地に叩きつけ、支持架を大地に突き刺し、盾を固定した。
「大した物だ。――さて、」
右手に規格外の兵器。
前面に頑強なる鉄壁。
「待たせたな」


――――それはまるで、要塞の如く。


「始めよう」

612酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 16:56:35 ID:Vs7ixYx20
>>611
褒めるな褒めるない。久々に……酒も醒めたんだ……
色々くだらないこと考えないで、まぁ楽しもうじゃないの…。

ククク……ウックク、ククククハッ……ッ…!!
【ぎらり、と、歪んだ光を放つ目を光らせる】
【相対する女に比べれば、この女はまさに裸同然、ただ鉄の棒一本を供に佇んでいる】
【息をゆっくり吸い、そして吐く。吐き切った頃には、仮面は切り替わっている】

『善い』ねェ……僕の趣味とは少し違うが、善い武器だ……

【腰をぐりんと捻る。足はほぼ向かう相手と直角】
【それでも相手から目を離さないので、左を向いた状態で上体だけ捻っている形】
【口の端を吊り上げ、左手は漆黒の鞘に添え、右手は柄に伸びている】
では……早速。
【刃を】



【抜――】


シンッ ヒュオッ
【――納刀。一瞬のうちに刃は鞘に戻る】
【足元の直径5〜6cm弱の石ころが、刃に跳ね飛ばされてまっすぐ、高速でセウァリスに向かう】

613セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 17:10:21 ID:/k2gysHgO
>>612
「全く、まるで別人だな」
盾を己の前面にした表情はどこまでもフラット。
「恐縮だな。私の得物は、なかなか褒められる事が無い」
――柄に伸びる手を見た。
――触れる瞬間を見た。
――抜く瞬間を辛うじて見て、
――抜かれた刃を見失う。
そして刃の軌跡は――見ようともしない。
目で追えないが抜いたという事は何らかの攻撃が来る。そう判断して巨大な盾の陰に隠れたのだった。
がん、と言う音。石は盾に弾かれるがその速度によって大きな音を立てた。
その盾の裏側、セウァリスは盾の陰になった鋼鉄の長方形に素早く手を伸ばす。

――――かちん、と言う音。

そして数瞬。

盾の横からセウァリスの腕だけが伸び出し、虎姫に向けてその手に握った物が投擲された。
狙いは正確ではない。
正確である必要は無い。

それは手榴弾だった。
それも――スタングレネード。
ピンを抜いてから握らずに数瞬待ったのだろう。スタングレネードは空中を2メートルと進まない内に爆発した。

放たれるのは目を焼く閃光。そして耳を潰す大音響。

614酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 17:17:28 ID:Vs7ixYx20
>>613
【耳をつんざく強烈な爆音。高音と低音が入り混じった音の嵐】
【視界は一瞬にして激痛を伴う白一色に変わり、目の裏までチリチリと光が侵入してくる】
いッ…!?
【歯を食いしばり、驚きに声を洩らす】
【視界は完全に消え、焼ける眼球からは涙を流す】
〜〜〜〜…
【ロングコートの袖でゴシゴシと涙を拭き取り、暫し沈黙。また腕を柄に戻すと】
【見えない目を開いて】


べぇ。
【舌をべろんと出す】

615セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 17:24:53 ID:/k2gysHgO
>>614
「その状態で大した余裕だ」
巨大な盾の右縁、凹を右90度に回したような、欠けたような部分があった。
セウァリスは顔に薄い笑みを浮かべて即座にそこに迫撃砲の砲身を掛けると瞬きの内に構え、刹那の内に狙いを絞る。

――――轟音。

125mmの口径が咆哮を荒野に響かせる。鋼の巨獣から放たれたのは鋼の塊。
巨大な砲弾――鉄鋼弾。
敵部隊の壊滅、無力化に使われる兵器が、たった一人の為に使われる。

616酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 17:37:50 ID:Vs7ixYx20
>>615
うん、しょっと。
【その呟きも、まぁ自分には聞こえないのだが。】
【砲から放たれた爆音は鼓膜だけでなく、空気を、地面を揺らした】
【なので虎姫は――倒れた】

【というより即座に伏せた、というのが正しい】
【相手の得物を見ておおよその攻撃を予想し、まぁ刀で弾くのはしんどいな、と判断した】

【砲弾が過ぎ去ってから】
(……いつも通りの後の先待ちだと、辛いか……)
【地面に突っ伏した状態でそう考え、腕で地面を押して立ち上がる】
……ククク……

【再度刀の柄に手を置き、今度は構える】
【それは前傾姿勢――というにはやり過ぎなくらい前に、前に傾いていた】
【上体を丸めこむように倒し、最早相手は見ず(目が使えないので無意味と判断した)、鞘の尻を天に向けて構える】

今ので無意味だ、と分かっただろう……さぁ、次はどうする……? クククク……
(嘘だけど)
【雰囲気変われどミクロなハッタリ好きは変わらないようだ】

617セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 17:51:00 ID:/k2gysHgO
>>616
その兵器、柄と刀身のついた迫撃砲には、それら以外にも他の迫撃砲には無いパーツが幾つかついていた。
例えば、遊底。
例えば、撃鉄。
例えば、弾倉。
――自動式拳銃と同じように。
巨大な砲身に見合ったサイズの遊底が砲撃の反動で鋼の擦れる音を立てて後退。
自動的に放たれた専用の砲撃の空薬莢を排出し撃鉄が起きる。
後退しきった遊底がバネの力で戻った。
弾倉からせり上がってきた砲弾を鋼の機構のガコンという重低音を響かせ薬室に送り込み、次弾装填が完了される。
ここまで、凡そ一秒。

「ほう」
避けた虎姫に感嘆を漏らす。見ずに避ける。判断力と観察力が無ければ出来ない事だ。
そう、思考して。
「だが、無意味なのはお前の挑発だ」
安全装置を解除。再び鋼の巨獣が咆哮を上げて鉄塊を打ち出した。
安全装置が自動で降りる。次弾装填の第一フェイズが行われる。
――暴風の如き衝撃波を伴って進む砲弾、その着弾点は、虎姫の立つ少し手前の大地そのもの。

着弾すれば虎姫にも多少の衝撃が行くかもしれないが、その威力の大半は大地に向けられる。
そうなれば結果は単純。――荒野の乾いた土と石礫が爆ぜて、火柱ならぬ土砂柱を天高く上げるだろう。
無論、狙いは虎姫の少し手前の位置。このままではその土砂柱に巻き込まれない訳がない。

巨大な砲弾は大地に向けて突き進む。激烈たる鋼の威力を持って。

618酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 18:17:39 ID:Vs7ixYx20
>>617
【差しているのは見た目ごく普通の、黒いだけの打刀】
【そして差し方はいわゆる天神差し――刃を下に向けて差す形である】
【故に引き抜く時は、柄を上に引きつつ抜くことになる】

シッッ
【鞘走りの音。極端な前傾姿勢で引き抜いた柄は地面に当たり】
ィィイイインッ!
【かまわず引き抜く。腕力で自分の体を浮かせ、足でも地面を蹴って】
ふっ!
【後ろっ跳びに跳ね、空中に舞う。それから】

はっ……あ。
【刃を完全に抜き切り、何も無い空中に向かって切り上げる】
…クククッ……なんだ、直接撃ってなかったのか…
【刃の軌道上に砲弾がない事を知ると、すぐに空中で納刀、地面に着地する】

さて、そろそろ、目が……見えてきた、かな…? クク…
【地面に着地し、何度かたたらを踏んで後退する】
【目をパチパチと開いては閉じ、右手を柄から離してゆっっっくり帽子のつばを押し上げ】
効くとは思わないが……ふッ…!!
【セウァリスに目を向ける。目から放たれる血錆の光は、相手に恐怖の念を与える】
【それは直接的な恐怖では無く、人間ならではの『歪曲した』恐怖…、人間の『影』に潜む恐怖を呼び起こす】

619セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 18:28:17 ID:/k2gysHgO
>>618
――――唐突に、
「っ」
初めて人を殺した時の事を思い出した。
セウァリスは眉をしかめる。レゾンデートル。コギトエルゴースム。オビタ・ディクタム。
――――疑問。問い。
しかし軍籍に居続け修羅場と死線を越え続けて鍛造された鋼の自制心がそれを補強する。
見事、と言えるだろう。セウァリスは自分の総てを受容していた。歪みも陰も薄いその精神は一つの鋼。
「――――、く」
だが、頭痛だけは如何ともし難く。
眉をしかめながらも必死で目を開くが、既に虎姫を見失っていた。
判断力が鈍っていた。虎姫にとっては明確な隙。
しかしそれでもセウァリスは頭痛を鉄の精神で押さえつけ、咄嗟に盾に隠れるだけの事はやってのける。

620酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 18:38:41 ID:Vs7ixYx20
>>619
ククク……何、苦しむことはない。
【瞬間】
不安、慟哭、全て人間にある感情だ……そう真っ当な『人間』としてある者には……
【後ろから声が響く】
捨てきれない、人としてある身で、到底捨てられるワケが無い感情だ……ウックク。
【いつの間にか、セウァリスの背中にくっつく位の距離に、背中を向けて立っていた】
いちいち苦しんでいては…身が持たんぞ…? クッククハハ……!!

【緩慢な動作で小柄を鞘から抜き、セウァリスの頭をつつこうとする】

621セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 18:50:22 ID:/k2gysHgO
>>620
「っ、……純粋な人では無いがな!」
正常な思考が戻ってきた。虎姫の侮ったとも甘く見てるとも取れる態度にさして感慨は抱かない。
砲剣の巨大な刀身を振るえない程の近くまで接近を許した甘さは事実なのだ。
そう思いながら、砲剣を持つ右手とは逆の左腕を地面に置いた鋼鉄の長方形に素早く伸ばす。
自然と半ば屈むような体勢。小柄の刃が頭を掠め、血が滲む。
「しかしこの距離で」
左手が長方形から引き抜かれる。
「お前とやりあうつもりは無い」

左手が握るはショットガン。長方形から引き抜きながら回して弾を装填。セウァリスはシニカルに笑う。

「離れろ」

トリガーを引き、炸裂音。細かな鋼の弾丸が至近距離で放たれる。

622酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 19:04:24 ID:Vs7ixYx20
>>621
ふっ!
【左手を伸ばして手のひらを銃口に押しつけ、体をショットガンと擦れ違うように右に移動】
【左手中央の皮膚が、骨が吹き飛び、近距離で密集した散弾の直撃を受けた衝撃で手首が折れる】

っつぅうぅう〜〜〜…………左手使っちゃった。
【無表情。だが明らかに落胆したと分かる様子で刀の鞘に手を伸ばす】
抜きにくッ…!!
【鞘を押さえる役割の左手を使えず、右手だけで今度は笄(こうがい)を引き抜き】
うらぁあああっ!!
【体の正中線、みぞおちに向かって全力で突き出す】

623セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 19:19:54 ID:/k2gysHgO
>>622
「  が  ――はッ」
苦悶、というより呆気に取られた表情。軋るような声が漏れる。
衝撃と痛みがセウァリスの肺から空気を無理矢理に押し出した。
虎姫の放った通常使われないその小さな刃は見事にセウァリスの鳩尾を貫いていた。
右手に巨大な砲剣。左手にショットガン。
最短距離で放たれる刺突を外せる訳が無い。
「――――くく」
セウァリスは笑う。
獣地味た酷薄の笑み。
それと同時に腹筋に人外の力を込めて刃を抑え、容易には引き抜けないようにして。
 
「これでお前も」
 
左手が動く。回転。がしゃりという音。次弾装填。

「両手を自由に、」

ショットガンを正対する虎姫に向ける。
セウァリスの左腕は虎姫の右腕と平行に伸ばされ、銃口の先、狙いは虎姫の鳩尾に向けられる。

「使えまい……!」

激烈な笑み。引き金が引かれて――――
 
再び。
 
散弾が放たれる。

624酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 19:27:07 ID:Vs7ixYx20
>>623
【それを避けれないと見るや】

ははっ、さっすが上司サマだ。






うおっしゃーーあアア来いオラァアアアアアアアアアアアアア!!!
【こちらもある種激烈な笑み。やたら爽やかに堂々と胸を張り、右手を笄から離して】

だぁああるぁああああああッッッッ!!!!
【バゴンッ!と腹部の肉が飛び散ると同時に、体中のバネを捻り、伸ばし、全て右腕に集約し】
【既に刺さっている笄に向けて渾身のボディブローを放つ】

625セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 19:43:23 ID:/k2gysHgO
>>624
「ッ――――!」
最早声も出ない。

小さな刃は内臓刻み掻き分け突き進み、拳打の衝撃でそれらが弾け、前面からの衝撃に強いはずの肋骨が歪み――
セウァリスはその勢いに口から血を盛大に吐きちらしながら吹き飛ぶ。

「が、クがっ」
それは叫び声?
――否。
セウァリスは笑っていた。それは笑い声だ。
――――致命傷だ。これは負けた。恐らくお前より先に意識を失いお前より先に箱庭の外に排出される。敗北だ。

「がはっ、は」

吹き飛びながらセウァリスは笑い、思考する。
――――最早声も出ない。だが、やれる事はある。
 
先程は出来なかった事。
先程は不可能だった事。
先程の


――――“距離”では。

 
不可能だった事。


セウァリスは笑い、思考する。
駄目だ、お前より先に出るのは気に食わん。お前が先に意識を失い、お前が先に箱庭から外に出ろ。

セウァリスの右腕が動く。そこに有るのは言うまでも無く迫撃砲剣。
先程は距離が近すぎて振るえなかった。近距離では虎姫の方が圧倒的に有利だ。
だが、今は違う。虎姫の拳打でセウァリスは吹っ飛んだ。――距離がある。
 
迫撃砲剣の先が虎姫に向けられる。セウァリスは吹き飛びながら迫撃砲剣の先を虎姫に向ける。引き金を震える指でがちりと引く。
 
私が最後にやれる事。
 
可能にしたのは、

「おまえ、だ――――!」


轟音。

626酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 19:55:48 ID:Vs7ixYx20
>>625


ふーーーーーーーーーーーーーーーー……ッ




【腹の穴からは血が滝のように流れている】
【「こりゃこの上司とはやり合わないほうがいいかなー」とか】
【「仕方ない、お酒は自分で盗んでくるしかないかー」とか思いつつも】
【この長い、ながーい息で充分だろ、と――彼女は一番強く、そう思っていた】

【出来ればゴミ箱にブチ込みたい、憎々しげな二つ仮面の一方が、少しだけ分かった】
【なるほど――嫌になるくらい爽やかな、戦闘バカの仮面だ】


ぶっははははははははは!!! 最高ッ!!!


ドゴォオオオオオオオオオンッッッ!!!
【轟音。その衝撃をマトモに食らった身体は、跡形もなく――消滅した】

627セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 20:07:42 ID:/k2gysHgO
>>626
吹き飛ばされた状態で撃った迫撃砲。その反動によって吹き飛ぶセウァリスは更に速度を上げる。
「おまえ、より。――さき」
絶え絶えに言葉を紡ぐ。にやりとシニカルに笑って。
「出るの、は。気に……食わん」
勝ちか否か? あの状況はお互い相手に止めを刺した引き分けだった。
だが、先に意識を失った方が敗けとするなら自分の敗けだ。引き分けだが――負けに近い引き分け。
それを嫌って止めに駄目押し。それで拾ったのはほんの僅か勝利に近い引き分けだった。
(しかし……)
これから起きる事を想像する。
強烈な速度で大地に叩き付けられる。
掻き分けられ、潰された内臓が衝撃で傷口から飛び出すのは想像に難くない。
(痛そうだ)

そう思って目を瞑る。
 
そしてセウァリスはその通りの有り様となって死亡して、イデアの箱庭から排出された。

628酒呑屋 虎姫 ◆JBbLACK.JY:2009/10/12(月) 20:19:38 ID:Vs7ixYx20
>>627
……あー、疲れた。
【排出後。待ち構えていた警官に足を掴まれ引きずられている】
そーだ、そもそも警察から逃げてココ入ったんだっけ……
「ちょっとは自分で歩け!」
嫌よめんどっちいわね、オラー公僕、さっさと運べー。
【ずるずるずる、コートの背中と後頭部をコンクリに擦りながら運ばれていく】

やー、それにしても……ひっさびさに本気で遊んだなぁ〜……
「ケッ…こっちが必死で追っかけてるのに相手は遊んでるだなんて、全く羨ましいぜ」


ん〜〜〜〜〜……じゃ、僕と遊んでみる?
「は?」


っぷはーッ! いい酒持ってんじゃん! 隠しとくなんてズリーなぁ。
いやー手ぇ撃ち抜かれて一回目ぇ醒めたけど、酒抜けてたんだよねぇ。
そんじゃ、バイバーイ。
【月夜。掠れた背中のGFの文字、文字を彩る白いペンキの一端――赤黒く染まった一端――】






クククッ……ククハハハハハハハッ……!!!!

629甲/正装:2009/10/12(月) 21:09:58 ID:Fd5nDxYY0
【都市・中華飯店"海王亭"】

『…あっれ?坊主、めかし込んでどうしたい?』
鏡の前でネクタイを締める甲を、どう見ても小学生程度の女の子が茶化す

「…会社行くんだよ、カ・イ・シャ」
『ふーん……あぁ、ついでにアゴヒゲ剃れば?』
「……ヤダ」
『はぁ?きったないじゃん…家の旦那様なんてねぇ、ひげどころか髪の毛まで無いのにイケメンだよ?』
「ありゃ僧侶じゃねーか…』
『…っせーな、つべこべ言わんと剃れよ、ぶっちゃけアタシの好みじゃ無いし』
「結局ソコかッ!!?…良いか?これはワイルドさをだなぁ…』
『………あ!』
「ん?」
『隙アリ』
―――ジョリ
「――――ッ!?」

『ふはははは!まだまだ甘いな若造!』

「………」

そんなこんなでしばらくの間
中華飯店からは局地的地震が起きたんじゃねえかっつうほどの音が響きましたとさ

「…ひっへひはふ…」
『おう!気をつけてな!』

その後出て来た甲の顔は
アゴヒゲの無いすっきりとしたものだったそうな


「…さて」
長い髪を後ろに括り、一路「千夜ビル」を目指す

630セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 21:25:29 ID:/k2gysHgO
千夜ビル、正面入口前。

無数の人が出入りするその場で、一人だけ動かずに瞠目して壁に寄り掛かる者がいた。
プラチナブロンドの長髪に、SPM社の制服――軍服。背中には250cm程の高さをした鋼鉄の長方形の箱を背負っていた。

631甲/正装:2009/10/12(月) 21:30:52 ID:Fd5nDxYY0
>>630
「お」
千夜ビルに近付き、目に入るは…
「(電話ボックスをせおってるみてーだ…)」

手を振って声を掛けようとしたのを
「…おっと」
止める

「セウさん、待たせた……ました」
"千夜"支給の正装、耐久スーツに身を包み
肩まで掛かる髪を後ろで括ったメガネ姿の男

ゆっくりと歩み寄り声を掛けた

632セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 21:39:46 ID:/k2gysHgO
>>631
「おはよう甲。さほど待ってはいない。治安維持部門の制服か。中々似合うな」
昼も夜も無く戦い続ける文字通りの企業“戦士”は壁から体を離して甲に相対する。
電話ボックスとは巧い表現だろう、背負った鋼鉄の長方形が重たげに揺れた。
「セウさん、か」
ついで愛称に苦笑を漏らし、可笑しそうに肩を揺らす。
「まあ、良かろう。私の名前はどうも発音し難いらしい、仕方あるまい。……行こうか」
甲を促し、千夜ビルの中に入っていく。

633甲/正装:2009/10/12(月) 21:48:36 ID:Fd5nDxYY0
>>632
「(なるほど、ギョーカイジンの挨拶だなぁ…そして、ナチュラルな感じに愛称にシフト、失敗)」
ぽり、と頬をかいて

「おはようござーす、今日はヨロシクお願いします」
セウァリスに付いてビルに入る
目に入るのは黒い箱

「(体捌きに無駄がねぇ、あのでかい箱が一度もどこにもぶつからん…自然にそれが出来る錬度か…)」
スーツだろうがお構い無しにひるがえる首の赤いロングマフラー
甲のそれもまた、すれ違う社員、植木、壁等に触れる事無く動く

「(…つか、武器…だろうな…)」

634セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/12(月) 21:59:10 ID:/k2gysHgO
>>633
セウァリスの歩き方は独特だった。
頭が上下に全く揺れず、ぶれもしない。それを気を使っている様子も無く自然に行っている。
ドレスでも着ていれば上品な歩き方に見えなくも無いだろう。
しかし軍服に軍靴というその姿では、鋼の箱を背負い慣れているのだろう程度にしか見えない。

セウァリスと甲はエレベーターに乗り、最上階に至る。
到着を知らせる音と電子音声。エレベーターのドアが開く。
エレベーターのドアが開いた先には、ただ総帥執務室への大きな扉と、清浄なる沈黙があるだけだ。
甲とセウァリスはエレベーターから出る。
無音。凡そ騒がしさとはかけ離れた静寂な空間。
セウァリスが立ち止まり、佇まいを正していると、大きな扉が静かに開いた。
――入っても大丈夫、と言う事なのだろう。
「失礼します」
セウァリスの静かな声が響いた。

635甲/正装:2009/10/12(月) 22:05:44 ID:Fd5nDxYY0
>>634
「(…今度、機会があったら聞いてみるか…勉強になる事、多そうだ)」
250cmの箱と人間二人が余裕で乗れるエレベーターで移動

「(…そういや、まともにエレベーターで上に行くの、初めてだな…)」

数度訪れた経験のある扉の前に立つ
しかし、そこに立つ意味合いは、以前とは少し違う

ここまで、必要最小限の会話しかセウァリスと交わしていない
本来、無口な方では無い甲のこの行動は、やはり緊張からくるものか

「…失礼します」
セウァリスに習い、礼を払って扉に向き合う

636セウァリス・グリュンヒルド/夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/10/12(月) 22:17:16 ID:/k2gysHgO
>>635
どうぞ、と言う声。
 
二人が中に入って先ず視界に映るのは巨大な満月だった。
一面全張りの大窓。そのカンヴァスに収まり切らない程の、巨大な満月。
窓は硝子で出来てはいないのだろうか、不思議な事に窓には波紋が立っていた。まるで水面のように。
宛ら大きな池に写った満月を見ているような、見る者に不思議な気分を抱かせる窓だったが、その満月を遮るものがある。
それは大きな机であり、椅子であり、そしてこの部屋の主であった。

月に霞むような白い肌は紅酒を一滴だけ垂らしたような柔らかい温かみを湛える。
煌めくような真紅の長髪は月の光を受けて鮮やかに艶めく。
同じく真紅の瞳は静かに二人を見て、薄桜に艶めく唇は笑みを形造っていた。
「先ずは二人とも座ってくれ。セウァリスは箱を傍にでも置くと良い」
ゆったりと大椅子に腰掛け、満月を背景に置いた女――夜刀神蔡生がそこにいた。

見れば座り心地の良さそうな――恐らくは柔らか過ぎて逆に座り心地の悪いソファとは一線を画す――大きなソファがあった。
「失礼します」
再びセウァリスはそう言うとソファまで進み、背負った鋼の長方形のベルトに手を掛け、それを自分の傍らに置いて着席する。

637甲/正装:2009/10/12(月) 22:23:39 ID:Fd5nDxYY0
>>636
「はい」
朗々とした声、返事ははっきりと
いつか見た景色、でも今日はその意味(以下略

靴音だけが響く空間
ぎしり、とセウァリスがソファーに掛ける音を聞いて、後に続き座る

凛とした空気に
今までに無く気持ちが引き締まるのを感じる

見慣れた目の前の人物
その者が自分の前に立っている意味合いは常と異なり
その先程まで抱いていた気恥ずかしいような、それでいて奇妙な感覚は
部屋の空気に溶けて消える

「…」
甲は黙し、"総帥"の挙動を伺う

638セウァリス・グリュンヒルド/夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/10/12(月) 22:28:47 ID:/k2gysHgO
>>636
「そう硬くなら無いでくれ。私も話難く為ってしまう」
真紅の髪眼の女が静かに笑って自身の椅子から立ち上がる。
穏やかな足取りでセウァリスと甲の座るソファと、テーブルを挟んで向かいに置かれたソファに静かに座った。
「先ずはセウァリス、長旅御苦労様。此れから私の尻拭いをして貰うのに、手違いで会うのが一日遅れた。済まない」
「尻拭いなどとは」
真紅の髪眼の女の言葉に、セウァリスは頭を下げた。
尻拭いとは恐らく、この都市での人材不足の事だろう。
「次に甲、昨夜セウァリスから連絡を受けた。遣りたい事が有るそうだね」
真紅の瞳が甲に向けられる。
「概要は聞いた。だが、私は君から直接話を聞いて置くべきだと判断した。二度手間の様で済まないが、説明を頼むよ」

639甲/正装:2009/10/12(月) 22:46:47 ID:SymCt1HM0
>>638
「はい」
部屋の空気にそぐわぬ、凛とした声
問い掛けには、まず返事
甲の常を知っている者からしたら随分と滑稽な姿に見えるかもしれない

しかしそれ以上に、今日は真摯に

「俺の住んでいる繁華街、ここからそう遠くない所ですが」
語り始める、視線は総帥に向け、ぶれない

「そこに一件、交番があります」
既に知っている事項だろうと思う、ただしこちらの思いを伝えるには横着をしてはいけない

「常勤の警官はいません、何か事件が起こりさえすれば臨時として勤務する人間が来る程度」

「そう、何かが起こらなければ、誰も居ない…そんな在るだけの場所」
「……位置は、繁華街ですから、当然、大なり小なり日々いざこざは起こる」


「そんなのが頻繁に起こるってのに、駆け込む先は無人」
「…それじゃあ、上手くねえ」
「加えて、常時無人ともなれば、悪い事する奴にとっちゃ願ったり叶ったりでしょうね」

「要するにそこは、機能が死んでる…って話で」

「それを助けたい、そう…考えています」

説明下手
慣れない口調
実にたどたどしく、つっかえながらも思いの一端を告げた

640セウァリス・グリュンヒルド/夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/10/12(月) 23:05:28 ID:/k2gysHgO
>>639
「空き交番を埋めて警備保障部の拠点にする、と云うのは以前から行っていた計画だ」
甲の話を聞いて、真紅の髪眼の女はゆっくりと頷く。
「警備保障部の肝でも有り、一部の要所には既に詰めて居る。我が社の方針とは反する物は何も無い」
凛然とした声が大気を震わせた。
セウァリスも首肯し同意を現す。
「君の遣りたい事は理解した。遣りたい事を語った後は、如何したいのかを語って貰おう」
個人的な関係等は今の彼女に取って何の意味も成さない。
ただ、判断を下す。ともすれば傲慢とも映りかねない態度。
彼女の判断には常に彼女の責任と、千夜グループの信頼と、そして何より治安維持に貢献していると云う誇りが掛かっている。
其れを損なうか否かが彼女の判断に掛かっている。
「展望を教えて貰おう。君の希望を叶えたとして、如何なる? 君は其の場所を如何したい? 如何する事を最終的な目標と定める?」
故に彼女は見極めようとする。

641甲/正装:2009/10/12(月) 23:14:57 ID:SymCt1HM0
>>640
「拠点うんぬんの話は、スンマセン、正直わかんねえ」
真紅の、射抜くような瞳を見つつ
頭をかく

「俺は…」
思い描く理想
それは、決まっていて
「どんな些細な困り事だろうが親身に話せて、力になってくれる」

濁り無い眼
それだけは、常の甲と一切変わらずに

「そんな場所に、そこがなれば良いなと考えています」

ともすれば夢想家とも取られかねない理想論
でも、それはこの男の中では心からの真実で、目指すべきリアルだった

642セウァリス・グリュンヒルド/夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/10/12(月) 23:25:39 ID:/k2gysHgO
>>641
「良いだろう」
満足そうに笑って相好を崩す。
「然し其れを実現するには其れだけの事を行える立場が必要だ。前代未聞かもしれないな? 私に昇進させてくれと言って来た者は」
くすりと悪戯に笑って甲を見る。
笑い難い冗句。
「――私は君の理想を千夜の信頼と誇りと責任を掛けるに値すると判断する」
表情を一変。堂々たる声が執務室を震わせ、満月を映す窓に波紋が立つ。
セウァリスは小さく笑い、静かに頭を下げた。真紅の髪眼の女は其れを手で制し、甲に向けて微笑み掛ける。
「期待しても良いんだね。――甲?」

643甲/正装:2009/10/12(月) 23:32:58 ID:SymCt1HM0
>>642
「…は?」
昇進?いやいや、何言ってんすか総帥様?あれ?
俺…とんでもない事進言してた?
「……」
ざわざわと背筋を駆け巡る感覚
とんでもない事になりそうだ、というある種の後ろめたさ

でも、それ以上に

「上等――俺の理想を貫くのは俺の力だ」

背負う重みが、不思議と心地良くて

「それに疑う余地なんざねえよ」

快活に笑うその顔は、明日への希望を目に宿す

644セウァリス・グリュンヒルド/夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/10/12(月) 23:50:23 ID:/k2gysHgO
>>643
「ふふ」
小さな笑い声。微笑み。
継いでおっと、と呟いて意識的に表情を戻す。
「さて。具体的にだが、君に其の交番を任せるに当たって、君を責任者にしなければ成らない」
先程の昇進とは即ちこう言う事。
ただの警備保障部員に詰め所を一つ任せる訳には行かない。
「警備保障部第X班班長、甲。となるのかな。主任呼称でも良かったか」
等と呟く。
「次に君の所に配属する人員だ。後で動かせる者のリスト渡す。好きな奴を持って行くと良い」
そこでああ、と思い付いた様に言葉を続ける。
「千夜の外から君がスカウトするのも良いな。……其処は君に任せるが」
その言葉を聞いたセウァリスが、甲に一瞬視線を寄越す。
何か考えがあるのだろう。
「君に任せるに当たって必要な物は概ねこんな所か。何か質問は有るかい?」

645甲/正装:2009/10/12(月) 23:56:53 ID:SymCt1HM0
>>644
ずんずか積み上がる"責任"
「…」
それを、軽く笑顔を凍らせながら聞く

「……ま、まぁ…」

「動き出してから、考えるでありますです、はい…」
主任、責任者、管理人、人員
およそこの男の人生で背負った事の無いものが乗っかってきて

やっぱり、ちょっと混乱

「…?」
ちょこっと向けたセウァリスへの視線
その意図を聞こうと小首を傾げた

646セウァリス・グリュンヒルド/夜刀神蔡生 ◆SENYA1eKPk:2009/10/13(火) 00:06:30 ID:/k2gysHgO
>>645
セウァリスは甲を見ずに己の主を見ていた。
ここで話すつもりは無い、と云う事だろう。
「善し。では明日からでも使える様に手を打っておく。確り頼む。――期待して居るよ」
真紅の髪眼の女はそう言って笑い、話は終了。
蔡生が立ち上がるのに応じる様にセウァリスが立ち上がり、頭を下げる。
「閣下、有り難う御座います。――失礼します」
真紅の髪眼の女は軽く笑って其れを見る。
セウァリスは元の様に鋼鉄の長方形を背負うと、甲に視線で退室しようと促す。

647甲/正装:2009/10/13(火) 00:13:00 ID:SymCt1HM0
>>646
「(アイサイン、気配り…じゃねえな…まぁ良いか)」

すくっと立ち上がる
「閣下、有難うございました……」

「!!」
「(やべぇ!つられた…!閣下って言ってもた…!)」

「…んん!」

「有難うございました、今夜はこれで―――失礼します」
セウァリスに続いて退室する
社員・甲は最後まで社員として礼を尽くして部屋を後にした

648セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/13(火) 00:17:42 ID:/k2gysHgO
>>647
軽く吹き出した真紅の髪眼の女は、片手を挙げて其れに応えた。
総帥執務室を出、二人はエレベーターに乗る。
そこでセウァリスがシニカルに笑って、初めて口を開いた。
「やったな、甲。私も推薦した甲斐が有った」
軽く甲の肩を叩く。
背負った鋼鉄の長方形も、心し楽しげに揺れた。

649甲/正装:2009/10/13(火) 00:23:18 ID:SymCt1HM0
>>648
「(あぁああ笑ってやがる!?チクショウ!覚えとけよぉおお!)」
かくん、と肩を落としてエレベーターに乗る

「あぁ、有難うセウっさん、おかげで事が円滑に進んだよ」
総帥室の呪縛から離れて
ネクタイを緩めて微笑む
感じたことの無い疲れに、表情は若干弱めだけど

エレベーター内に響く、首の骨やらを鳴らす音
ボキボキボキバリボリボキ!

「……そういや、人員とかの話のとき、何か言いたそうだったけど?」

650セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/13(火) 00:34:39 ID:/k2gysHgO
>>649
「凄い音だな」
セウっさん、と呼ばれた事にはまあ仕方有るまいと妥協し、話を続ける。
「ああ。その事なんだが」
言い乍ら取り出したのは書類。千夜グループの治安維持部門で働く旨が書かれており、ある人物の名前が署名されている。
――酒呑屋 虎姫(仮)。
「昨夜の女の物だ。見逃す代わりにこれを書かせたのだが、一応は納得の上で署名した」
それを甲に差し出す。
「これをお前に預ける。破り捨てて無かった事にするのも、お前の部下として招くのも自由にするといい」
ふとそこで思い出したように笑みを浮かべる。
眼を瞑り、口許だけで笑うシニカルな微笑。
「一つ言うのならば、あの女は中々の、いや、かなりの使い手だ。味方にすれば心強い戦力になろう」
性格に難は有るが、と最後に付けたす。
――一階への到着を知らせる、電子音声が響いた。

651甲/正装:2009/10/13(火) 00:46:24 ID:SymCt1HM0
>>650
「…多分、いつもより全身が3cmくらい縮こまってた…からかな」
謎の単位を口にして

「ん、あぁ…………あぁ?」
なんと、そういう結末になってたのか…
あのじゃじゃ馬っつーか暴れ馬っつーか黒王丸っつーか…

「これを、俺にぃ…?」
表現しづらい表情
まぁ、色々省略して表すなら…"すっげえしかめっ面"

「むむむむむ…」
その顔で書類とにらめっこ

そのうちに、一階に到達して
「(…まぁ、保留だな…まだ下地も出来てねぇし)」

「…まぁ…承りました、と」
書類を封筒に仕舞い、小脇に抱える

エレベーターから降りて、ロビーを行く
「あぁ、そうだ」

思い出した様に、セウァリスに向き直り
「駆け出したばっかで、頼りねぇ責任者、これから山ほど迷惑を掛けると思う」


「公園脇交番、責任者"甲"―――セウァリスさん、拙いヤロウなんでこれからヨロシクご教授くださいますよう」

「よろしくお願いします!」
勢い良く、頭を下げた

652セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/13(火) 00:54:45 ID:/k2gysHgO
>>651
甲の斜め後ろを進んでいたセウァリスは、向き直った甲を見る。
どうしたのか、と声を掛けようとするが、その言葉を聞いて眼を閉じ、笑う。シニカルな笑み。
「私にも仕事が有るのだ、あまり迷惑を掛けられても困るがな」
眼を開き、軽い笑顔のまま頭を下げた甲を見る。
「良かろう。民間軍事部セウァリス・グリュンヒルド上級指揮官、確かに承った」

653甲/正装:2009/10/13(火) 01:04:35 ID:SymCt1HM0
>>652
「…まいった、そりゃ違いない」
はは、と楽しげに苦笑して
出口に立つ

「……さて、行くか」

「んー…やる事目白押し、あーどうすっかなぁー」
言葉とは裏腹
弾んだ声で、その場を後にした

//お付き合いどうもでした
//お休みなさいまし

654セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/13(火) 01:13:17 ID:/k2gysHgO
>>653
甲の姿を眼を細めて見送る。
その背中が見えなくなった頃、背後に人の気配を感じて振り返る。
「グリュンヒルド上級指揮官」
「指揮官補。部隊編成か」
「はい」
「リストを寄越せ」
「は」
私も頑張らねばなるまい。そう心の内で呟き、仕事を開始する。

//お疲れさまでした、おやすみなさいませー!

655銃寺森クロス&黒瑪瑙  ◆CROSS/.AzE:2009/10/13(火) 22:53:27 ID:HnkBBDEo0
「…………」
「…………」

 夜。
 公園にて。
 男と少女の間に流れる刺々しい空気。

「……いや、だからね。
 シチュエーションの話はもういいの。わかる? クロス」
「はい」
「私はね、『人が怒ったのに言動を訂正しない』ということに腹が立って家を出たの」
「はい、よくわかりました。
 本当にすみませんでした」
「わかってくれたならいいけど……そんなに大人しく話を聞いて貰えると、逆に気持ち悪いよww」
(だってさっき、やっと見つけたと思ったらいきなり殴ってきたじゃん!!
 大人しく聞くしか選択肢ねぇよ!!)




―― 二分前。


黒瑪瑙「どりゃああああああああああああああっ!!!」
クロス「ウギャァアアアアアアッ?!」
通りすがりのサラリーマン「出たぁぁぁああああああ!! 腕極めジャストフェイスロックだぁああああああ!!!!」
クロス「ギブ!!! ギブアップ!!!」バンバンバンバン


カンカンカンカーン

656三浦 メイ/メイド服と短機関銃:2009/10/14(水) 18:14:57 ID:bgQARUtU0
イデアの箱庭――荒野Field

「へぇ…こんなイイトコあったんだぁ」
メイド服を纏った少女は電子空間に姿を現し、幻の大地を踏みしめる。

「おいで…リョーちゃん!」
「リョーちゃん言うなつってんだろうがぁぁぁ!!!」

メイが言うと、胸元のブローチから赤い毛色の犬が文句を言いながら飛び出した。

「まったく…どれだけやっても慣れんな、これは」
「はい、気付け」
「いって!相変わらず乱暴だなこの野郎」

足元をフラつかせながら、文句を垂れる赤い犬。
しかしそんな犬の頬を両手ではたくメイは、更に文句を言われても動じない。

「それよりさぁ…遊んであげるよリョーちゃん!」
「オメーが遊びテェだけだろうがヨォー!」

銃を構えたメイドと、赤い猟犬がケンカしている…。

【乱入上等】

657三浦 メイ/メイド服と短機関銃:2009/10/14(水) 22:24:05 ID:bgQARUtU0
「はぁ……はぁ……」
「オメェ、一体いつまで続ける気だ……」

ひたすらにリスポーンを続け、バテバテのメイド相手に赤い猟犬が問う
しかし、メイは答える事無く倒れこみ

「も…ムリ…」
「よくやるよ、ホント」

呆れた犬の呟きと共に、彼女達の姿は箱庭から消えた

659東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 20:18:57 ID:g4lxCBLQ0
イデアの箱庭―――市街フィールド

「話は聞いてたが……来るのは初めて、か……」

まるで本物の其れ。違うのは、生物が一つも居ない事。

架空の電脳世界で、男は一人。身体の具合を確かめるように。

「……こりゃいいな」

ポツリと呟く。お気に召したようで、うんうんと頷きも加えて。

まだ見ぬ相手を待つ。ただ、待つ。

660セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 20:36:37 ID:/k2gysHgO
>>659
「こういう場所も有るとはな」
車の通らない車道の上、静止した街並みを見ながら進む者が居た。
背中に高さ250cm、横幅、厚さ110cmの巨大な鋼鉄製の長方形を背負った軍服に軍靴の女だ。
プラチナブロンドの長髪をかすかな風に遊ばせながら、色素が落ちて血の色が浮いた瞳で紅夜を見る。
「東雲か、奇遇だな」

661東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 20:42:26 ID:g4lxCBLQ0
>>660
「ん……。おお、セウァリス……だっけか」
一応、覚えていた。
「話には聞いてたが、それ以上だわ。ここ」
身体を其方に向け、手を広げて笑う。

「にしても……それ。こんな所まで背負って来てるって事は……」
セウァリスに背負われてる電話ボックスを指差して、くつくつと笑う。

「その中の物があんたの獲物って事、か」
成る程、と頷く。以前言っていた「敵に盗られない武器」と言うのも何となく理解できた。

662セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 20:47:39 ID:/k2gysHgO
>>661
「その通り、中に入っているのは私の得物だ。武器なのか兵器なのか、今一区別の付かん代物だがな」
抑揚の薄く、平坦で硬質な言葉で応える。
ぎしりと体と鋼鉄の長方形を結ぶ幅広のベルトが揺れた。
「伊達や酔狂で背負っているわけでは無い。使う機会は無い方が良いがな」

663東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 20:52:44 ID:g4lxCBLQ0
>>662
「残念……。その望みは聞き入れられそうに無いわ……」
くっくっく、と。喉を鳴らして楽しげに笑う。

「俺が此処に居る理由。分かってんだろ?」
パキリと両の指を鳴らす。次いでコキコキと肩、首の骨。

「アンタが何で此処に来たかは知らねえけど……。ちょっとお付き合い願いてえな。いいか?」
一応の確認。いきなり殴りかかるのは流石に、ね。
まあ、NOと言わせる気はあんまり無いけれど。

664セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 21:04:54 ID:/k2gysHgO
>>663
「威勢が良いな」
己の傍らに鋼鉄の長方形を下ろすと、その縁を蹴る。
何かの仕掛けがあるのだろう、鋼鉄の長方形の一面が観音開きに展開されて、中に有る物を晒す。
「若々しくて羨ましい事だ」
瞠目し、唇だけが笑みを作る独特な笑みを紅夜に向けながら、セウァリスは左手を鋼鉄の箱の中に伸ばした。
するりと自然に引かれる左腕。しかし次に見えたのは、その自然な動作からは想像もつかない程巨大な――迫撃砲。
支持架と底盤が外されているとは言え、その巨大さは変わらない。240cmもの兵器が顔を出した。
「良いだろう」
左手で無造作に持った、遊底や撃鉄、弾倉の取り付けられた巨大な火砲に、右手で取り出した長大な円柱を底部に取り付ける。
まるで柄だ。
「やってやる」
柄を持ち、言いながら取り出したのは巨大な片刃の刀身。これも240cm程だ。
セウァリスはそれを無造作に持ち、ガコリと音を立てて根元から砲身に取り付けた。
「さあ、」
瞠目したままだった目蓋が開かれる。
「始めようか」

665東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 21:10:24 ID:g4lxCBLQ0
>>664
「……凄えな」
ヒュウ、と口笛。それと同時に漏れる賞賛の声。
予想通りの超重量武器。扱う彼女の筋力は如何程か。
頭の中で思うのは、とりあえずそれくらいに。疑問は後でぶつけりゃいい。

今は。

「物分りが良くて助かるわ、セウァリス。俺はあんたみたいな奴、好きだな」

目の前の。敵になった人物と全力で戦う。

ふ、と突然眼を閉じて。
それを次開く時、それが開戦の合図。

ふ、と息を吐いて。ゆっくりと。獲物を狩る獣のような瞳を。開き―――走る。

666セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 21:18:53 ID:/k2gysHgO
>>665
「称賛の言葉は有り難く頂戴しよう」
色素の薄い唇だけで笑って応えフラットな表情に戻し、左手を鋼鉄の箱に伸ばした。
「しかし近付かれては困る」
取り出したのはアサルトライフル。SMIのロゴの打たれた鋼の獣は、その顎を向かって来る紅夜へ向ける。
右手に巨大な迫撃砲剣。左手にアサルトライフル。
片方は人が扱う事自体可笑しな兵器。もう片方は片手で扱う事など考えられない武器。
しかしそんな事など関係無いと言わんばかりに。
セウァリスはアサルトライフルのトリガーを引く。
――ドラムロール。吐き出される銃弾の嵐。紅夜に狙いをつける事はせず、銃口を左右に揺らして広い範囲に弾丸による威力の嵐をバラ撒いた。
無論、紅夜もその範囲に納めて。

667東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 21:26:09 ID:g4lxCBLQ0
>>666
「……ッ!」
バラ撒かれた銃弾に接触するギリギリ。
上空へと跳び、その嵐を回避。その跳躍力、ただの人間では無い事が一発で分かる。

「こっちは近づかねえといけねえんで、なぁっ!!」
くるりと身体を捻り、瞬時に光の弾丸を形成。その数、数え切るのは困難。
紅夜がセウァリスに向けて腕を振るうのが合図。その光の弾丸の雨は一斉にセウァリスに降り注ぐ。

668セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 21:39:49 ID:/k2gysHgO
>>667
「生憎だが」
上空に飛んだ紅夜を見るや否やアサルトライフルを鋼鉄の長方形の中に投げ入れ、その箱の外側に取り付けられた巨大な盾を外して構えた。
「こんなのもあるんだ」
降り注ぐ光弾、宛ら流星群のようなそれを盾で受けながら、盾にすっぽりと隠れたセウァリスは右腕を盾の外に出す。
握られているのは言わずもがな。125mm迫撃砲剣――『ゼルエット』
盾の表面に埋め込まれた四つのカメラ・アイによって捉えた紅夜の姿は、盾部裏面のディスプレイに表示される。
セウァリスはそれを見ながら狙いをつけ――――

「空中でどう避ける?」

――――ばきん、と。
大きな音を立ててトリガーを引いた。
轟音。大気の壁を引き裂いて放たれたのは巨大な砲弾。Fと書かれたラベルの張られた砲弾は紅夜へと突き進み、

「ウィトニナ曰く、30%増量中だそうだ」

直ぐ様、爆発した。

ラベルコードのFとはフレシェットの頭文字。
フレシェットとは目標に当たる前に空中で爆発し、その弾頭に搭載した鋼の矢の如き6000発の弾丸を広い範囲に放つ砲弾。
しかし爆発した巨大な弾頭から放たれたのは――7800発の鋼の矢。
それらはそれぞれが銃弾の速度で、空中の紅夜を納めた範囲に解放される。
銃弾の嵐など生温い。
文字通り面を制圧する銃弾の壁が――紅夜を襲う。

669東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 22:03:11 ID:g4lxCBLQ0
>>668
「……」
何かこの間もこんな事があったような。そう、あの秘書と戦った時。

行動は静かに、最小限に。それでいて効果的に。
降り注ぐ銃弾の暴風雨を退けるにはコレしかない。

ギチリ、と握られた拳が白く発光。彼の体内を駆け巡る魔力を数秒間だけ、この右腕に集中。
キィィィィィィィン、と耳鳴りのような高い音がセウァリスの耳に届くだろうか。それがこの男の能力使用の合図。

彼の戦闘スタイルは至極シンプル。「溜めて溜めて溜めて、ぶっ放す」
その方法は多々あれど、予備動作はほぼ全て同じ。まあ、初戦のセウァリスがそんな事を知る筈も無いけれど。

銃弾が身体に届く本当にコンマ一秒まで。魔力を練って練って練って。
一発の銃弾が身体にめり込む、その瞬間が反撃の合図。

右腕を勢いよく空中で振るのと同時。
彼の右腕が一際眩く光輝き、強烈な爆音爆風閃光衝撃波と共に、数多の銃弾は地に叩き落される。
行ったのは魔力の放出。溜めれば溜める程威力が高まるそれを、銃弾を叩き落すためだけにぶっ放した。

「っと……おっ……!」
スタン、と閃光に乗じてセウァリスの目前に銃弾と共に着地。
再度、一撃をぶち込むための予備動作に入る。

670セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 22:12:38 ID:/k2gysHgO
>>669
「まさか避けられるとはな」
酷く愉快気に凄絶な笑みを浮かべながら、その左腕が唸りを上げた。
――左腕。
――――盾を持った左腕が。
230cmの巨大な盾。厚さは15cm。分厚い特殊合金製の鉄板。
空気抵抗は余りに強い。セウァリスはその盾をまるでグローブか何かの様に扱った。
豪腕、と言える。速い、と確信を持って言える。
空気抵抗などものともせず、セウァリスの腕は盾ごと打撃を放った。
面の打撃。それも700kgの得物を箒の様に軽々と振り回し、平時には1tもの鋼の箱を鞄の様に持ち歩く異常な筋力が産み出すに相応しい速度。
余りに重い。異常に速い。
面の打撃が――眼前に立った紅夜に迫る。

671東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 22:25:09 ID:g4lxCBLQ0
>>670
「……」
魔力の溜めは……やや不十分。
だが、やるっきゃ無え。

動きは至極単純。魔力が練られ、白く発光している右腕を盾に向けて突き出すだけ。
重々しい金属音を響かせて、紅夜の右腕とセウァリスの盾が激突する。
筋力は当然のごとく負ける。ほんの少し、ではあるが。
なら、何を以ってして眼前の強力を持つ女に打ち勝つか。

其れは技の威力。技の爆発力。
盾と拳が激突した瞬間、紅夜は筋力の問題でやや競り負けた。
だが、その瞬間、紅夜の右腕から魔力が後方に勢いよく噴出。
さながらジェット機。さながらロケット。
光の粒子を後方に撒き散らしながら、紅夜の拳は加速。その重みを増す。
それでやっとセウァリスと対等。このまま威力が増し続けて打ち勝つのが先か、溜めた魔力を使い果たしてそのまま押しつぶされるのが先か。

「……根競べだ、セウァリス!!」

672セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 22:37:33 ID:/k2gysHgO
>>671
「悪いが私は兵士だ。戦士ではない」
がん、と紅夜の拳に叩きつけられた盾。
セウァリスは言葉と共にごく短距離後ろに下がりながら盾から左手を放し――そして右腕を動かす。
右腕に有るのは125mm迫撃砲剣。
その刀身の切先が盾の裏側に突き付けられ、そしてそれを固定し――――

「賭けはせんよ」

トリガーを引く。
――――轟音。

セウァリスの筋力など比べ物にならない。
元よりこの得物は武器に非ず。これは兵器。
車輛で牽引しそして数名で組み立て数名で砲撃を行い――単体ではなく、部隊に対して打撃を行う戦術兵器。
車輛を破壊し、戦車を貫通し、部隊を潰す。そんな兵器。
たかが並の人外を凌駕するとは言えたかが一個人の一打撃、比べる方が常軌を逸する。

轟音と共に放たれた砲弾――徹鋼弾は自身が構えていた盾を容易く貫く。

貫いた先にあるモノ。

それは紅夜に――――他ならない。

673東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 22:48:48 ID:g4lxCBLQ0
>>672
徹鋼弾が貫いた盾の先にあるもの。
未だ魔力を消費しきらず。だが盾を手放された事により勢いの行き場を失ったもの。
紅夜が先程渾身の力で振りぬいた右腕。

徹鋼弾に激突したそれは、未だに勢いを少しも落とさず。

「ぐ……ああ……!!」
キュイン、バチィッ!!

火花を散らしつつも衝突を続けるそれ。光の粒子の放出は未だ止まず。
だけれど、拳を前に突き出せば突き出すほど、己の腕にねじ込まれる弾丸。
腕を犠牲にして弾丸一発潰すというのは、あまりにもリスクがでかい。

だが。

「生憎……俺は戦士でも兵士でも無え……!」

「俺はこの戦いを楽しむ……。ただの、一人の男だ……!!」

馬鹿。そう思われるだろう。だが、この男は。この状況下でも戦闘を楽しんでいた。
それは戦闘狂とかそういった類の物では無い。いや、少しはそれもあるかもしれないけれど。

いかにこのヤバい状況をぶち壊すか。それをこの男は楽しんでいた。

「ら、ああああああああ!!!」

逃げるという選択肢は無い。だがこのまま右腕を潰すという選択肢も無い。
あるのは―――。


「これで、どうだぁぁぁぁぁぁっ!!!」

振り上げられたのは左腕。白く発光はせず、紅い塊がグローブのように覆っている。
体制をやや屈め、その左腕を徹鋼弾の下っ腹にぶち当てる。
火花の量は倍となり、鉄が削りあう音が響く。
狙いは徹鋼弾の軌道を逸らす事。ギリギリでも、自分の身体から逸れれば勝ち。

674セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 23:02:57 ID:/k2gysHgO
>>673
「大した物だ、戦闘狂」
結果から言えば――軌道は逸れて来ている。
セウァリスは唇だけで笑うあの独特な笑みを浮かべて言う。

 
――砲弾の通った摩擦熱で一瞬の内に灼熱した長大な砲身が大気によって急激に冷やされ、軋む様な音を立てた。
――鋼と鋼とが擦れる音。砲身に見合うサイズの遊底が砲撃の反動でスライド、後退。機関部を露出する。
――露出された機関部が専用砲弾の大きな空薬莢を排出し、がたりと音を立てて撃鉄が起き上がった。
――後退しきった遊底がバネの力で戻る。取り付けられた弾倉からせり上がるのは鋼の砲弾。
――それはガコンという重低音を響かせた鋼鉄の機構によって薬室に送り込まれ、次弾装填が完了する。
 
――――ここまで、一秒足らず。
それは、即ち。

「大した物だ。感服する。私の体では貫かれるのが落ちだ。だが、お前の体でも」

砲弾の軌道は逸れてきている。
砲弾の軌道は逸れてきている。
砲弾の軌道は逸れてきている。

――――だが。

「両腕は塞がるらしいな?」
 
二発目が。

轟音と共に。

放たれる。

先に放たれた砲弾は逸れてきている。
後僅か。ほんの僅かで逸らす事が出来るだろう。
だが、両手が塞がった状況で放たれた二発目の徹鋼弾。
紅夜が砲弾を逸らすのと音速を突破して放たれた新たな砲弾が、セウァリスの狙い通りに紅夜の腹と胸の境に当たるのと。

――――どちらが。
 
速いだろう。

675東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 23:11:06 ID:g4lxCBLQ0
>>674
「がっ、あ……らあああああああぁぁぁぁああああ!!!」ガキィン!!!

体制を更に低く。半ば力技。半ば強引に。弾丸の軌道を己の身体からずらして。

「……はっ……。来いよ……!」
足を開き。腰を落として。手を前に突き出して。
紅い鎧はほぼ全て剥がれた左腕と、溜めた魔力は枯渇し、肉体そのままを晒す右腕で。

地は割れ、腕は弾け飛ぶ寸前。

だが、男は真正面から第二発目を受け止める事に成功。

だが、何秒持つかは分からない。

676セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 23:19:54 ID:/k2gysHgO
>>675
「なら、遠慮無く行かせて貰おうか――!」
排出、装填。重低音が響いた刹那にトリガーを引く。
三度鋼の龍の顎から放たれるは鋼鉄の吐息。
音速超過の大音響と射出爆発の大轟音とが大気を震わし揺さぶった。
放たれた砲弾が向かう先。それは紅夜が受けた砲弾のやや上、紅夜の胸部を狙った物だ。
迫る、迫る。三度目の鋼の塊が――――大気を裂いて。
紅夜へと肉薄する。

677東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 23:26:14 ID:g4lxCBLQ0
>>676
予想通りの追撃。
流石にこれ以上は受けきれない。なら潔く引くべきか。
受け止めた弾丸を放り投げるように、身体を横にぐるりと回して。
二つの弾丸を刹那。回避。

圧倒的不利な状況。打開策を打つにも少しの時間が必要。
弾丸を捌いた後。己が立つ地に勢いよく拳を放って、道路を。市街のアルファルトをぶち壊す。
それは砂をばら撒き土をばら撒き。砂塵となってセウァリスの目の前に立ちはだかる。
典型的な目晦まし。故に、対策が無ければ、強い。

678セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 23:39:27 ID:/k2gysHgO
>>677
「っ……!」
目潰しは確かに効果的だった。功奏したそれはセウァリスの視界を奪う。
だが――それだけだ。
言ってしまえば多少の小細工、多少の妨害など巨大な質量の前には意味が無い。
銃で武装した兵士が来るなら戦車で潰してしまえば良い。
つまりは、そういう事。

この間合い。この距離。

セウァリスは右腕を震う。豪腕を震う。そこに有るのは言うまでもなく巨大な迫撃砲剣。
これほどの巨大な刀身ならば視界を潰されようと関係は無い。
投げられた野球ボール。バッドでは当てるのが難しくても、セウァリスが先程まで使っていた盾なら目を瞑っても振れば当たる。
つまりは、そういう事。

薙ぎ払う。それだけの動作だ。
だがその攻撃の範囲は、得物の大きさ故に常軌を逸したモノとなる。
加えて、威力も。
重量700kgの剣。例え切れ味が悪くても、その重さだけで車程度なら容易く両断してしまう。
増して振るうのは豪腕だ。威力も、範囲も。何もかもが桁違い。
丸ごと周囲を薙ぎ払う。
――――文字通りの攻め手。

679東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/16(金) 23:51:08 ID:g4lxCBLQ0
>>678
セウァリスが砲剣を振るった先。
先程まで紅夜が居た位置には、既に彼は居ない。
砂埃と空を切り裂いた剣。果たして彼の行方は。


「こっちだ、こっち!」

その声と同時。既に聞きなれたであろう耳鳴りのような音。
遥か高く上空から、その音は響いてきた。
あの一瞬でこれ程までの跳躍。そして攻撃の準備までを完了。

先程までと違うのは、光の量。
右腕が白光しているのは同じ。だが、その光が腕の形に留められてはおらず、ゆらりゆらりと。
まるで陽炎。まるで幽霊。実体の無いエネルギー体は、紅夜の右腕に纏われていて。

680セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/16(金) 23:58:33 ID:/k2gysHgO
>>679
「上か」
鋼鉄の獣に突き刺した弾倉を入れ替えながら微かに笑う。
真ん中に穴の空いた盾では心許無いが無いよりはましかと引き上げる。
――――やっと視界が戻ってきた。
そう、考えて上空の紅夜に目を向け、砲剣を向け、構えて。

トリガーを引いた。

轟音と共に砲弾が放たれる。音速超過の大音響と共に放たれたそれは紅夜へと向かって行くが、狙いは正確では無かった。

681東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/17(土) 00:15:30 ID:g4lxCBLQ0
>>680
……ちょっと、飛ばしすぎたな。コレがラストだ。
とりあえず一撃はぶち込みたい。行ける、か?
いや、信じろ。己の拳を。信じろ。己の強さを。


握った右拳……いや、既に腕の形は為していない。
歪み狂い捩れた、眩く光る魔力の塊。
衝突した物に待つのは、凄まじい衝撃波と轟音と灼熱。
その光、まるで太陽の光の如く。
その力強さ、まるで太陽の存在の如く。


「太陽に近づき過ぎた人間はその翼を焼かれるらしいな?」
何ともおかしい喜劇。その言葉の意味は果たして。

ブレイジング・フレア
『傲慢すぎた咎人』

その魔力の塊は、一瞬。巨大な人間の拳のような形に為り。
轟音、閃光、衝撃波。その他諸々。その拳が砲弾にぶち当たる。
だが、火花は散らない。その光の塊に砲弾は飲み込まれて。

「受け止めろよ。この攻撃……!」

拳を振りぬき、光の波と共に砲弾をセウァリス目がけて弾き返す。

682セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/17(土) 00:41:31 ID:/k2gysHgO
>>681
「イカロスか。知っている。しかし、」
セウァリスは笑う。唇だけのシニカルな笑み。
何の為に弾倉を変えたのか。
視界が完璧に復活していない中、なぜ砲撃を行ったか。
そしてなぜ、盾を拾ったか。
――――全て考えが有っての事だ。
「砲弾を飲むなんて、イカロスでもやらんな」

第一。なぜ弾倉を替えたか。
――弾倉を替え放った砲弾は、榴弾。弾倉を替えたというのは即ち、砲弾の種類を変えたと言う事。

第二。視界が完璧に戻っていないのに関わらず、なぜ撃ったのか。
――榴弾をまともに当てる必要は無い。何故なら榴弾は時限式。自動で爆発し、熱と爆風、鉄片とを撒き散らす。砲弾自体を当てる必要は無い。

第三。何故盾を拾ったか。
――簡単だ。榴弾の鉄片と熱、爆風から身を守る為だ。


紅夜が光の波と共に放った砲弾は放たれた瞬間、即ち紅夜の至近距離で爆発した。
巨大な砲弾は同時に、巨大な爆弾。
それは鉄欠を銃弾宛らの速度で撒き散らす。高熱と、爆風とを伴って。
個人ではなく部隊を想定した威力。その威力は絶大だ。
しかしその威力故に、放たれた欠片はセウァリスにも降り注ぐ。
「っ、く――!」
盾を上に構えて爆風と高熱、鉄片を防ごうとするが中央に大きな穴の空いた盾。セウァリスの肩やら腕が焼かれ鉄片が突き刺さる。
次いで、光波。
これは最早防げまい。穴の空いた盾で防げると言うのなら――――

「――――教えて貰いたい物だなッ!」

盾を光波に向かって投げつける。少しでも減衰させようと。
しかしそれは許されなかった。中央に空いた穴から大きな皹が入った盾。元が堅かろうがそんな物は容易に割れる。
「……撃たなければ良かったな」
回避行動を取るが――――

「っぐ、あ……!」

――――間に合わず。
左肩、左太股をごっそりと焼き潰され、セウァリスは地面に転がった。

――だが、血の色の浮いたその瞳は空を見る。視界は戻っていた。

683東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/17(土) 00:48:54 ID:g4lxCBLQ0
>>682
「ハハッ……」
爆発の刹那。聞こえただろうか男の笑い声が。

「俺の負け、だな……」
くく、と笑う。この時既に紅夜を視界に納める事が出来ていたなら、彼の苦笑が見えただろう。

爆風に呑まれた彼の姿は半身が吹っ飛び、とても見れた姿では無い。
ただの肉塊となったその物体はセウァリスの直ぐそばに。ベチャリと不快な音を立てて落ちてきた。
次いで、爆風によって飛び散った肉片も。ベチャリペチャリと、血の雨と共に。


「だ……も……動けねえ……」

どこからか、男の声が響いて。

684セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/17(土) 00:52:13 ID:/k2gysHgO
>>683
「大した生命力だな。そんな状態になっても喋れるのか」
立ち上がる事も出来ずに倒れ伏したままで言う。
紅夜の残骸が喋っている、と。そう思って。

685東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/17(土) 01:00:33 ID:g4lxCBLQ0
>>684
「ま……まともな人間じゃねえしな」
その言葉と同時。肉片がぞわりと波打ったかと思うと、溶けるように紅い塊へと変化して。
その紅い塊はぞるりぞるりとセウァリスの横で集まり、一つの人間の形を作る。

「生命力にかけちゃゴキブリ並みよ……」
此方ももう動けずに。顔だけを其方に向けて苦笑して。

686セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/17(土) 01:05:03 ID:/k2gysHgO
>>685
「珍しいな、不死人か何かか」
傷口からピンク色をしたゲル状の物を染み出させたセウァリスは、普段と変わらぬフラットな表情で言う。
言葉には僅かながら驚きが伺えたが。
「成程な。道理で砲弾を掴める訳だ。常人なら当たらなくても衝撃で吹っ飛ぶ物だが」
瞠目して唇だけが笑みを作る。独特の笑み。

687東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/17(土) 01:10:56 ID:g4lxCBLQ0
>>686
「ちいっと違うな。無限に再生出来る訳でも無えし……」
ギリギリだった、と苦笑して。

「って、うおっ……。何だそりゃ……」
ピンク色の何かを見て少し驚いて。

688セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/17(土) 01:16:54 ID:/k2gysHgO
>>687
「ふむ、そうか――ん? お前は閣下の麾下なのだろう? 見る機会が無かったか」
やや意外そうな語調で言うと、自分の傷口を見下ろす。
「これはカルスだ。植物が再生する際に出す未分化の全能性細胞、それの動物版だな」

689東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/17(土) 01:20:46 ID:g4lxCBLQ0
>>688
「無えな。今のところ」
まず、あの女を前線に立たせる事も無いし。

「ふーん……?便利な物があるんだな……」
少し興味深げにそれを見つつ
「……なあ、それで動けるようになりそうか……?」
軽く小首を傾げる。二人揃って何時までも寝てる訳にもいかないし。

690セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/17(土) 01:26:52 ID:/k2gysHgO
>>689
「いや、再生までに時間がかかるな。暫くは無理だ」
傷口の具合を見て再生に必要なおおよその時間を見極める。
「外に出るなら普通にログアウトすれば良いんだろうが……どうした?」

691東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/17(土) 01:29:28 ID:g4lxCBLQ0
>>690
「ああ……いや……何でも無え……」
ログアウト。そんな機能知らなかったしやり方もよく分かんなかったりした。

「ところで、あんたのあの獲物……。盗られないってのはああいう事だったんだな……」
感心と驚き。興味深げにセウァリスの身体を見て。

692セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/17(土) 01:36:35 ID:/k2gysHgO
>>691
「まず持てる者は限られる。まともに撃てる者、振り回せる者は更に限られる」
ゆっくりと首肯し、傍らの砲剣を眺めて言葉を続ける。
「身近な所では閣下や私と同じ者くらいだろうな」

693 ◆uotUYGHVwM:2009/10/17(土) 01:44:10 ID:g4lxCBLQ0
>>692
「だろうな。あの見た目なら……」
恐らくこの男でも持ち上げるならまだしも扱うと言う点で見ると不可能だろう。
「へえ……。総帥やアンタ、ねえ……」
コイツも人の外か?そんな疑問は飲み込む。言われたくない場合もあるだろうし。まあ、セウァリスはそんなタイプには見えないけれど。

「にしても……今日は俺の負けだぁ……。次は俺が勝つからなー……」

694セウァリス・グリュンヒルド:2009/10/17(土) 01:50:36 ID:/k2gysHgO
>>693
「弾種によって色々と応用出来たのが今回の私の勝因か」
考察する様に瞠目して言う。
やがて目を開いて、ふむと小さく呟いた。
「戦い方だな。私を相手に離れても仕方無いぞ。……さて、先に失礼する」
そうして、ログアウト。箱庭の外へと帰還する。

695東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/17(土) 01:56:45 ID:g4lxCBLQ0
>>694
「戦い方、なあ……。ああ、じゃあな……」
依然身体は動かせず。表情だけでセウァリスを見送って。

「ログアウト……こう、か……?」
説明よく読んでないからやり方が良く分からない。
そのまま一時間ほど粘った末、何とかログアウトに成功したそうな。

696ツェツィーリエ:2009/10/17(土) 14:56:08 ID:DTK0wtesC
【住宅街の奥、壁の向こう。本来存在しない筈の領域】
【美しい花に囲まれた少し気味の悪い黒い屋敷】

【屋敷からは黒い蔓、最近花を咲かせている。が庭の入り口、壁の向こうの住宅街へと続いていた】

…………
【四階の一室。窓から外を眺める少女】

【今日は雨】

697上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 15:05:31 ID:.6prKP66O
>>696
【……その後ろから……甘くて優しい声がかけられる】
 
「雨……止まないね?」
【言葉を発したのは白い服に身を包んだ男性……】

698ツェツィーリエ:2009/10/17(土) 15:07:17 ID:DTK0wtesC
>>697
……
【コクコク、と頷いて窓の外を見続ける】

699上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 15:13:11 ID:.6prKP66O
>>698
【その様子を不思議そうに見つめ、尋ねた】
 
「何を見ているんだい?」
【ずっと外を見ているのが気になったのか、上弦も隣で窓の外を見た】

700ツェツィーリエ:2009/10/17(土) 15:20:41 ID:KZg1MerMC
>>699
ん……?
【視線の先には黒い蔓】

【最近は住宅街全てを覆いきっているらしいが……】

701上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 15:34:45 ID:.6prKP66O
>>700
「あれを見ているのかな?」
【上弦も、黒い蔓が気になるようだった】
 
「最近さらに増えたよね?……この屋敷と関係あるの?」

702ツェツィーリエ:2009/10/17(土) 15:40:29 ID:O1o1pwYcC
>>701
そ……
【またも頷き見続ける】

……?
【よく解らない、といったような表情をしては要るがこの屋敷から伸びてきている以上、関係があるのだろう】

703上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 15:49:47 ID:.6prKP66O
>>702
「そうか……」
【ツィーの頭をポンポンと撫で、上弦は窓を離れて部屋を出る……どうやら……今日もまた上の階、謎の機械がある部屋へ行く気のようだ】

704ツェツィーリエ:2009/10/17(土) 15:52:34 ID:O1o1pwYcC
>>703
……
【付いていこうとしたが、行き先が上の階だと解ると立ち止まり、悲しそうに見送った】

705上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 15:58:03 ID:.6prKP66O
>>704
「……」
【ツィーが来ないのを確認し、扉を閉めた……それと同時に上弦は深く息を吐く……やはり体が辛いのだろう……】
 
「さて、今日こそ謎を解明だ!」
【額に汗を浮かべ、階段を昇っていった】

706ツェツィーリエ:2009/10/17(土) 16:06:38 ID:O1o1pwYcC
>>705
【扉の奥、前回と何も変わらず電子機器の音が鳴るのみ】

【その中央にやはり、謎の機械】

707上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 16:08:53 ID:.6prKP66O
>>706
「相変わらず……屋敷とはミスマッチな部屋だな……」
【躊躇わず、上弦は中央の機械に向かって歩を進める】
 
「この機械はいったい何を……」

708???:2009/10/17(土) 16:12:21 ID:yLjqJICg0
「ダメだぁー、ってていってるのがわからないのぉ?」
【前回と同じく、背後から声が】

「全くぅ……ダメなんだよぉ?」

709上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 16:28:28 ID:.6prKP66O
>>708
【ビクゥッと思いっきり跳ねて驚き、すぐに振り返る】
 
「ま、またお前か!?」
【大量の汗、これは体調不良では無く、驚きの汗であった】

710???:2009/10/17(土) 16:31:15 ID:yLjqJICg0
>>709
「あったたダメなのよぉ?」
【舌がうまく回っていない様子から幼さを感じさせる】

【姿は光の球体そのもの……モフモフにチョップを放ったのもコレ】

711上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 16:35:31 ID:.6prKP66O
>>710
「ぬぉあぁ!?」
【超驚いている】
 
「あったた?な、なんだこれ……?」
【興味を持ったのか、突いてみた】

712???:2009/10/17(土) 16:37:36 ID:yLjqJICg0
>>711
「キャー、やめれやめれ!」
【上弦から逃げようと部屋中を飛び回る】

713上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 16:50:38 ID:.6prKP66O
>>712
「うぉ!?待て待て!落ち着け!!」
【必死に宥めようとしている】

714???:2009/10/17(土) 16:51:30 ID:yLjqJICg0
>>713
「あによ……」
【フワフワと近づいてきた】

715上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 16:57:57 ID:.6prKP66O
>>714
(……なんだこいつは……)
【謎の物体をもの凄く怪しんでいた】
 
「君は……何だ?あと、あの機械は何だ?」

716???:2009/10/17(土) 17:00:23 ID:yLjqJICg0
>>715
「わたしはなんだぁ〜って……ひどいじゃないのぉ……」
【球体は形をカエ、少女の形となり】

「それはおしえられあいの」
【黒い着物の少女が出来上がる】

717上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 17:07:21 ID:.6prKP66O
>>716
「……!」
【少女の姿を見て再び驚く】
 
「これは……驚いたな……君は……」

718???:2009/10/17(土) 17:10:27 ID:yLjqJICg0
>>717
何なのよぉ?
【この少女、因みに足が無い】

719上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 17:16:39 ID:.6prKP66O
>>718
「……ゼオラやツィーに似て……」
【そこまで言ってから足が無いのを確認】
 
「…………」
【しばらくの沈黙】
 
「…………」
【まだ沈黙】
 
「…………」
【長い沈黙……そして】
 
 
 
 
「お、オバケかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁあぁぁぁぁぁあああああぁ!!??」
 
ドンガラガッシャーン!
 
「ぬぉぉあぁぁぁぁぁぁぁぁあおぉおおおえぇぇえぇぇぇええええぇえええい!?」
【地面に尻餅ついて超速後退】

720???:2009/10/17(土) 17:19:08 ID:yLjqJICg0
>>719
「オバケじゃないのよ? ゆうらいなのよ」
【恐らく、幽霊と言おうと思ったらしいのだが、残念ながら同じである】

「大丈夫なのかしらねぇ?」
【フワフワとついて行く】

721上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 17:27:31 ID:.6prKP66O
>>720
「に、にににににに似たような物だろ!?く、来るんじゃない!!」
【背中を壁に着き、離れられないのにまだ逃げようとする】

722???:2009/10/17(土) 17:29:11 ID:yLjqJICg0
>>721
「しかたがないのよぉ」
【少し寂しそうな顔をして離れた】

【紫色のウェーブのかかった髪をしていて、右目の身が見える】

723上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 17:36:58 ID:.6prKP66O
>>722
(クッ……やっぱりそっくりだ……でも……オバケは怖い……)
【ダラダラ汗を流しながら少女を見続け、寂しそうな表情を見て少し胸が痛んだ】
 
「そ、そそそそそれで?……な、名前は?」

724???:2009/10/17(土) 17:38:35 ID:yLjqJICg0
>>723
「わたしに名前なんてないのよぉ……」
【寂しそうに呟く】

725上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 17:42:40 ID:.6prKP66O
>>724
「そう……なのか……」
【何か悪い事をしたみたいで苦虫を噛み潰したような表情を浮かべた】
 
「すまない……」
【謝る、しかしまだ少し恐がっていた】

726???:2009/10/17(土) 17:45:08 ID:yLjqJICg0
>>725
「あやまらなくても良いのよ。しかたのないことなのよ」
【その場でフワフワと停滞しながら】

727上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 17:51:26 ID:.6prKP66O
>>726
「私がつけてあげようか?……名前……」
【上弦は名付け親を名乗るが……センスがアレなのだった……】
 
「そうだな……」
【そして考え始めた】

728???:2009/10/17(土) 17:52:55 ID:yLjqJICg0
>>727
(ど、どんなのが来るのょ……?)
【何故か少々強張り】

729上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 18:04:14 ID:.6prKP66O
>>728
「ん〜……」
【腕を組み、瞳を閉じ熟考する……】
 
「………!」
【頭に電球マーク、思いついたようだ!】
 
 
「うん……いい名前だ……君は今度から『ゲンゴロー』……そう名乗りなさい」
【これはひどい】

730???:2009/10/17(土) 18:06:38 ID:yLjqJICg0
>>729
こ、これはひどいのよぉ……
【思わず呟く】

731上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 18:13:55 ID:.6prKP66O
>>730
「よし、ゲンゴロー!すまないが……私はあの機械を調べさせて頂くよ?」
【そう言って機械に近づいていく】

732???:2009/10/17(土) 18:15:05 ID:yLjqJICg0
>>731
それはできないのよ! あとわらしはゲンゴローじゃないのよぉ!!
【上弦の手を引っ張りとめる】

733上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 18:19:48 ID:.6prKP66O
>>732
「何?……オバケにも質量があるのか?ゲンゴロー!」
【引っ張られ、足を止める】
 
「ゲンゴロー……私はな……急いでいるんだ……こうしている間にもゼオラがどうなっているかわからないんだ……ゼオラがいなくなった瞬間に現われた別姿のゼオラ達……その一人……ツィーに関係あるこの屋敷……さらにその中には謎の機械があるではないか……これは調べなければいけない……だから離しなさい、ゲンゴロー!」

734???:2009/10/17(土) 18:27:15 ID:yLjqJICg0
>>733
ゲンゴローじゃないのぉ!!
【大きく振りかぶり、殴る!】

だめなのよ! この機械は当たっちゃダメなのよ!

735上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 18:32:12 ID:.6prKP66O
>>734
「じゃあなんだい?」
【殴られるがまったく動じない】
 
「あの機械はなんだ?……私はな……早くゼオラに会いたい……時間が無いんだ……私の目的を邪魔をする程の何かが……あの機械に隠されているのか?」

736???:2009/10/17(土) 18:35:07 ID:yLjqJICg0
>>735
名前はないけどぉ……ゲンゴローはいやぁ……

その機械は、とっても大切な物なのよ、このお屋敷を維持するのに大切な物なのよ?

737上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 18:40:17 ID:.6prKP66O
>>736
「じゃあ、どんな名前が良いんだ?」
【困ったように笑う】
 
「屋敷を……つまり……私が調べても何も進展しないんだな……逆に……変な事をしたら屋敷が消え……ツィーが悲しんでしまう……私は……役立たずだな」
【調べるのは諦めたようだ……そして、ドッカリと座り込む】

738???:2009/10/17(土) 18:43:57 ID:yLjqJICg0
>>737
うーん……変なのはいやよぉ?

でもねでもね、この機械最近ちょっとおかしいのよ……
【上弦の近くに移動し】

739上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 18:52:09 ID:.6prKP66O
>>738
「話し方がまさしくゲンゴローなのだが……じゃあ、百歩譲って『ネネシャ』……いや……やっぱりゲンゴローが……」
【静かに呟く】
 
「おかしい?何がだ……私じゃ力になれないぞ?……役に立たない錬金術士だ……それに……そろそろ時間が無くなる……他の者に頼みなさい……」
【再び、具合が悪そうにうなだれる】

740???:2009/10/17(土) 18:56:42 ID:yLjqJICg0
>>739
ゲンゴローってなんなのよ……

黒い蔓がお屋敷から伸びて行っているのはこの機械のせいなのよ?
【上弦に近寄り、心配そうに見ながら】

741上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 19:03:03 ID:.6prKP66O
>>740
「某ゲームのキャラクターの名前だ……君のしゃべり方とまったく同じだ……」
【染々と思い出す……】
 
「……やっぱり何かあるんじゃないか!!……もう君はゲンゴロー確定だ!!」
【そう大声を出した後、また荒く息をつく】
 
「で?それをどうしろと?」

742???:2009/10/17(土) 19:05:16 ID:yLjqJICg0
>>741
へぇ……めずらい事もあるのね

あ、あれ? 何かあたあが混乱してきたのよ……
【頭を押さえて首を傾げる】

できれば直してほしいのよ……

743上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 19:08:50 ID:.6prKP66O
>>742
「はぁ……ゲンゴロー……それは無茶ぶりって物だよ……どこかの天才見た目幼女に頼めばいいのに……」
【ノッソリと体を起こし機械に近寄る】
 
「近寄るなと言ったり直せと言ったり……」

744???:2009/10/17(土) 19:12:31 ID:yLjqJICg0
>>743
いやいや……さっきはあなたが機械を壊しそうだったからなのよ……
【フワフワと漂って追いかける】

745上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 19:18:21 ID:.6prKP66O
>>744
「ゼオラに会いたかったから仕方がない……」
【機械に近付き一言】
 
「機械と言うのは叩けば直るのがお約束だ……」

746???:2009/10/17(土) 19:20:12 ID:yLjqJICg0
>>745
た、叩くの?
【若干怯えながら機械と上弦を交互に見る】

747上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 19:26:43 ID:.6prKP66O
>>746
「だってどうする?ヘタクソが勝手に弄ってもっと壊れたら困るよね?」
【しかし、その気は無いようでガチャガチャし始めた】
 
「ん〜……ここかな……いや、どうだろう……いっそ還元しちゃうか……?」

748???:2009/10/17(土) 20:13:54 ID:yLjqJICg0
>>747
直るかな?
【心配そうにその様子を眺め】

か、還元ってなんなのよ?

749上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 20:23:23 ID:.6prKP66O
>>748
「ん〜……どうだろうな……簡単に直ったら苦労しないが……」
【終始作業を休まず行い……終わったようだ】
 
「正直、直ったかどうかもわからないな……ゲンゴロー……何かわかるような目印はあるかい?」

750???:2009/10/17(土) 20:28:28 ID:yLjqJICg0
>>749
だから、ゲンゴローじゃ無いのよ……
【そう呟き】

お外に行ってみてくるしか無いのよ……

751上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 20:34:02 ID:.6prKP66O
>>750
「そうか……なら行くかい?ゲンゴロー?」
【そう言って階下へ向かう】

752???:2009/10/17(土) 20:36:33 ID:yLjqJICg0
>>751
だからゲンゴローじゃ……もういいのよ……
【諦めた】

うん、わたいも行くのよー

753上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 20:43:00 ID:.6prKP66O
>>752
「……よし、ゲンゴロー!行こう!」
【嬉しそうに笑って階下に降りる】
 
「ツィーはどうしようか?」
【そう呟いた】

754ツィー&???:2009/10/17(土) 20:47:10 ID:yLjqJICg0
>>753
……!
【階段の下でずっと待っていたらしい】

「連れて行った方が喜ぶと思うのよ?

755上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 20:53:49 ID:.6prKP66O
>>754
「ん?ツィー?行くか?」
【能力で傘を作り出し、手渡す】
 
「そう言えば、ゲンゴローはツィーと顔見知りなのか?」
【外に向かう為に廊下を歩きながら】

756ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 20:56:36 ID:yLjqJICg0
>>755
【笑顔で傘を受け取り……開けない】

「そうよ? よく遊んだりするのよ」
【二人(正確には一人と一幽霊)は見合わせて笑う】

757上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 21:07:32 ID:.6prKP66O
>>756
「ん?開けないのかい?……いや、まぁ……外に出たら開けなさい?濡れたら寒いからね?」
【ポンポンと頭を触り、歩を進める】
 
「じゃあ、ゲンゴローはツィーを守っている守護霊みたいなものかい?」
【そして、外へと向かう】

758ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 21:09:54 ID:yLjqJICg0
>>757
……?
【ブンブンと傘を振っている……ひらけないようだ】

「そうじゃないのよ、私はあの部屋を守る為に呼ばれたのよ」

759上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 21:14:05 ID:.6prKP66O
>>758
「……ふ、そうか……ほら……」
【後ろから抱き締める形でツィーの手元の傘を握る……そして開いてあげた】
 
「部屋を守る為なのに故障させたと?」
【ゲンゴローを見てそう笑う】
 
「よし、出よう!」

760ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 21:17:55 ID:yLjqJICg0
>>759
おぉ……
【開いた傘を見て感動】

「故障させてないのよ! 急にああなったのよ!」
「お昼寝して、機械に頭ぶつけたら痛かったのよ……」

【外は、雨】

【初めより、強くなった雨は庭の花に水を与える】

【だんだんと引いて行く黒い蔓の近くに、桃色の服の少女が……】

761上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 21:25:50 ID:.6prKP66O
>>760
【ツィーの様子を見て、ゲンゴローのアホ話を聞いて微笑み】
 
「明らかに君が原因じゃないか……ん?」
【桃色の少女に気付いた】

762ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 21:28:36 ID:yLjqJICg0
>>761
「……ふいぃ」
【傘をさして外へ出る、濡れないことに感動!】

「な、なんで笑うのよ……」

うむ? 退いて行く……直っちゃったみたい……
【その少女は頭に花飾りをつけ、黒い蔓を見ている……】

763上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 21:43:26 ID:.6prKP66O
>>762
「ツィー……もしかして今まで傘使ったこと無いのか?」
【笑いながら……今の上弦に体調で苦しい表情など微塵も見せなかった】
 
「ゲンゴロー……あの子……行ってみよう!」
【桃色の少女に近寄っていく】

764ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 21:45:57 ID:yLjqJICg0
>>763
「うん……」
【頷いて、上弦を追いかける】

「もう、ゲンゴローで良いのよ……」
【フワフワと漂いながらついて行く】

【相変わらず、黒い蔓を眺めている】

765上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 21:53:18 ID:.6prKP66O
>>764
「ユリウス!ここで何をしている!ゼオラはどうしたんだい?……君がいなければゼオラに変な男が寄ってくるぞ?」
【冗談混じりにユリウスに駆け寄っていく】

766ツィー&ユリウス:2009/10/17(土) 21:55:25 ID:yLjqJICg0
>>765
……久し振り
【上弦へ言葉をかけ、いつもと変わらない笑顔を向ける】
【その先は上弦では無く、ツィーへと向けて】

「こ、この人怖いのよ……」
【消えた、逃げた】

767上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:04:10 ID:.6prKP66O
>>766
「ユリウス……何をして……あ!ゲンゴローが逃げた!?」
【ツィーとユリウス……二人の間の空気に上弦は口をつぐむ】

768ツィー&ユリウス:2009/10/17(土) 22:06:27 ID:yLjqJICg0
>>767
フフフ……
【ツィーを見づけている】

……
【上弦の後ろに隠れた】

769上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:08:41 ID:.6prKP66O
>>768
「ユリウス?何をしている?……ツィーが恐がっているぞ?」
【背中にツィーを隠したまま、そう尋ねた】

770ツィー&ユリウス:2009/10/17(土) 22:09:56 ID:yLjqJICg0
>>769
ねぇ……その子、貰っても良いかな?
【ゆっくりと歩きながら上弦に近づいて行く】

771上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:12:20 ID:.6prKP66O
>>770
「……何?」
【振り向き、ツィーの顔を確認する】
 
(……この子は……何が目的だ……)

772ツィー&ユリウス:2009/10/17(土) 22:18:27 ID:yLjqJICg0
>>771
……
【首を横に振っている】

【その間にも近づいて、距離は10m程に】

773上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:20:04 ID:.6prKP66O
>>772
「嫌だってさ……だからダメだ……」
【立ち上がりユリウスを制止する】
 
「何が目的だ?」

774ツィー&ユリウス:2009/10/17(土) 22:23:04 ID:yLjqJICg0
>>773
お姉ちゃんの為にその子が必要なんだよ?
【立ち止まり、上弦を見て】

775上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:27:15 ID:.6prKP66O
>>774
「関係ないな……だからどうしたんだい?……他の奴に頼みなさい……私はもう疲れた……君達の下らない遊びには付き合ってられないな……私はいいように利用されているだけの存在だ……君達にな……必死になった私が馬鹿みたいだな……」
 
【荒く呼吸を繰り返す、体調がドンドン悪くなってきたらしい】
 
「最後くらい……この子を……ゼオラ達を守って消えようじゃないか……」

776ツィー&ユリウス:2009/10/17(土) 22:31:08 ID:yLjqJICg0
>>775
その子じゃないとダメなんだよ?
【もう一度歩み始め】

大丈夫? 悪いんなら退いたほうがいいよ?

777上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:34:45 ID:.6prKP66O
>>776
「これ以上私から奪うな……もう、ゼオラは……この子しかいないんだ……みんな私から離れた……これ以上奪うな……帰りなさい……もしくは……私が消えた時に来なさい」
【顔は無表情……しかし、顔色はとても悪い】

778ツィー&ユリウス:2009/10/17(土) 22:37:17 ID:yLjqJICg0
>>777
本当に大丈夫?
【その表情は心配そうで】

仕方ないなぁ……悪そうだから今回は見逃してあげるね
【そう言うと、反対側へ歩いて行った】

「……」
【心配そうにして、背中を優しく叩く】

779上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:40:48 ID:.6prKP66O
>>778
「ふん、ツィーを奪おうとする君に情けをかけられたらおしまいだな…………傘を持っていきなさい」
【去り行くユリウスに傘を渡した】
 
【そして、背中を叩かれた事に気付き】
 
「……さぁ、蔓も勢いを無くしたようだし……戻ろう」

780ツィー&ユリウス:2009/10/17(土) 22:43:50 ID:yLjqJICg0
>>779
【傘を上取り去っていく……】

もどろぅ……
【上弦の手を引いて戻っていく】

781上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:45:41 ID:.6prKP66O
>>780
「あぁ……戻ろう……ね?」
【足早に屋敷内ツィーを連れ屋敷内に入る】

782ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 22:50:40 ID:yLjqJICg0
>>781
【屋敷内に入った、が。傘の開け方が解らなければ閉じ方も解らない】

「おかえりなさいなのよぉー」
【球体状態の姿ででてきた】

783上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 22:52:17 ID:.6prKP66O
>>782
【ツィーの代わりに傘を閉じる】
 
「あぁ、ただいま」
【球体に挨拶】

784ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 23:01:13 ID:yLjqJICg0
>>783
ありあと……
【傘を壁に立て掛ける】

「お帰りなのよー、さっきはごめんなのよ?」

785上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 23:03:41 ID:.6prKP66O
>>784
「別にいいさ……たいした事も無かったし……」
【冷めたように言い放つ】
 
「それで?蔓が無くなったのには何か意味があったのか?」

786ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 23:06:47 ID:yLjqJICg0
>>785
「うぅ……ごめんなのよ……」
【冷たい上弦に怯えているようだ】

「大したことは無いのよ? でも気味が悪いのと、そとの被害が無くなるのよぉ?」

787上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 23:11:03 ID:.6prKP66O
>>786
「それで?ツィーはいつ元の屋敷に帰る事が出来るんだ?そろそろ私も限界だぞ?体が保たない……もう守る事は……いや、最初から役には立たなかったが……私では無理だ……だから他の者に託した方が良い……」
【そうゲンゴローに言った後、紙を取出し、ツィーに渡す】
 
「その地図はあるカフェへの道が印してある……そこに行けば幼女好きの変り者のマスターがいる……その人が力になってくれる……」

788ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 23:15:05 ID:yLjqJICg0
>>787
「あなたは勘違いしているみたいなのよ?」

「これはこの子の家なのよ? こんな場所に飛んで来ちゃったけど……」
「それに……」
【ツィーがさびしそうな顔で上弦を見ている】

「あなたが良いみたいよぉ?」

789上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 23:19:35 ID:.6prKP66O
>>788
「何?それじゃあ……家族はどこだ?それらしき者の姿が見当たらないではないか……」
【ツィーを見る】
 
「ツィー……わがままを言ってはいけないよ?……私の体はもう駄目なんだよ……もう、守ってあげられない……仮に……君を守れたとしよう……でも、他のゼオラ達は?……私では無理だ……幸い……あの子達は既に守ってくれる奴がいる……後は君だけなんだ……言う事を聞いてくれ……」

790ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 23:23:09 ID:yLjqJICg0
>>789
「……一人なのよ、ずっと」
【呟くように喋る球体】

……っ……うぅ…
【静かに泣き、階段を上がっていった】

791上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 23:27:11 ID:.6prKP66O
>>790
「……つまり……あの子は前から……一人でこの屋敷に?」
【泣いて去っていくツィーを見つめながら】
 
「……泣いても……あの子の為なんだよ……」
【上弦も悔しいだろう……今はもう……いや……前から……何も出来なかったのだから】

792ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 23:30:48 ID:yLjqJICg0
>>791
「そうよ……わあしが置かれたときから一人なのよぉ……」
【階段をあがりきり、見えなくなった】

「むぅ? 泣かせるのがあの子の為になるのかなぁ?」
「あなたは気付いてない見たいだけど、居てくれるだけで力になってると思うのよぉ?」
【球体は、着物の少女の形となり】

「何もできてない、なんて事は無いと思うのよ?」

793上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 23:37:59 ID:.6prKP66O
>>792
「……そうか……可哀相だな……これからも、あの子と一緒に居てくれよ?ゲンゴロー……」
【座り込み、うなだれる】
 
「泣かせる事じゃない……あの子の為にする事で泣いてしまったんだ……何すぐに泣き止むよ……子供と言うとはそう言うものだから……」
【顔色は一層悪く】
 
「……居てくれるだけ?……まさか……ゼオラを消された……現われた他のゼオラは他の者のもとへ……唯一私と一緒に居てくれたあの子は……この様だ……体がまともに動かない……私のそばにいると余計に危険だ……」

794ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 23:41:20 ID:yLjqJICg0
>>793
居てほしいけどぉ……ああたの意思じゃ仕方ないわねぇ……
【寂しそうに】

「泣きやんでも、悲しみはそのままだと思うのよぉ」

「今は……休んで? そのあと、また来てくれればいいから……」

795上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 23:44:43 ID:.6prKP66O
>>794
「……あの子に言っておいてくれ……今までごめんね……と……」
【最後に笑い……立ち上がる……】
 
「多分……もう私は現われない……ここに来る事はない……だから早めに……その地図が示す場所に行きなさい……」
【フラフラと歩き出す……扉を開け放ち……雨の中を歩く……】

796ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 23:47:24 ID:yLjqJICg0
>>795
「言わないわ……帰ってくると信じてるわよぉ」

「傘……」
【立て掛けてある傘を渡そうとしたが、部屋外のため触れることはできず。見送るだけにとどまった】

797上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/17(土) 23:49:23 ID:.6prKP66O
>>796
「……」
【後ろ手で手を振った……その姿は霧のように消え去り……それが最後だった……】

798ゲンゴロー(仮):2009/10/17(土) 23:55:51 ID:yLjqJICg0
>>797
……寂しいのよ……悲しいのよぉ……
【そう呟き、消えた】

799ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 00:34:32 ID:yLjqJICg0
日常α756

【逃げたのを確認、凄いスピードで追いかけて行く】

//イベスレ移動ー!

800東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 00:37:37 ID:g4lxCBLQ0
>>799
都市郊外。
未開発の土地。地は荒れ、乾いた風が吹き付ける場所。

戦闘の障害になる物は勿論無く、都市の喧騒が嘘のように静か。
空気は澄み渡り、空の輝く星々は綺麗に拝める。そんな場所。


「っと、おっ……!」
地に足を付け、砂埃を立てながら踏ん張りを効かせ、減速。

「ったく。イキナリだなぁ、オイ!」
追いかけてきたゼオラの方を振り向き、叫ぶ。

801ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 00:43:13 ID:yLjqJICg0
>>800
【既に、そこに姿は無い】

【空中の背後から唐突に現れる。腕には黒い炎】

【交差された腕を振り抜く】

802東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 00:45:35 ID:g4lxCBLQ0
>>801
「うおっ!」
振り返るのと同時。瞬時に形成される紅い鎧。
両の腕に其れを纏い、黒い炎を受け止める。

「いきなり態度変えた理由の説明くらいしやがれ、この野郎……!」

803ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 00:48:24 ID:yLjqJICg0
>>802
【攻撃を終えると姿を消し、遠くへ現れる】

……
【喫茶店へ行く前、生み出した炎。すでにあの時から狙っていたような……?】

804東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 00:55:19 ID:g4lxCBLQ0
>>803
「……言わねえと分かんねえっての……」
とんとん、と紅い鎧で覆われた腕で肩を叩き。

「……」
何か恨み買うような事したっけな、と思案中。

805ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 00:59:24 ID:yLjqJICg0
>>804
……
【喋りはせず、攻撃を始める】

【右手を振り上げる。ゼオラの足元から一直線に炎の波が走る】
【左手を伸ばす。紅夜も周りに闇の手が掴もうと這いまわり襲いかかる】

806東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 01:03:42 ID:g4lxCBLQ0
>>805
「……」
ゼオラが動き出すのと同時。
まずは闇の手から逃れるために前方。ゼオラに向って走る。
そのまま。迫り来る炎の波は跳んで回避。
一気に距離を詰め、空中で一瞬のうちに無数の光弾を形成。
地に着地したのが合図。ゼオラの前方の空から、無数の光の雨が降り注ぐ。

807ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 01:10:43 ID:yLjqJICg0
>>806
【光弾が襲いかかり、当たる直前。片手を軽く、振り上げる】
【すると、彼女の周囲に竜巻】
【竜巻、と言える大きさでは無いほどに大きい。嵐と言ったほうがいいだろう】
【そのまま光弾をかき消し、さらに嵐を紅夜へと飛ばす】

【さらに、背後からは先ほどの手が追いかけてくる……】

808東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 01:16:16 ID:g4lxCBLQ0
>>807
受け止めきれるか。この嵐。
否、悩んでる暇なんて無い。
それに、彼の攻撃なんてそんなにレパートリーがある訳でも無い。

「……行くぜ」

行動は単純明快。握った己の拳をただ前に突き出すだけ。
やや後方に右腕を下げ、力を篭め、握る。
紅い鎧は迫り来る嵐を突き刺すような突起状に変形。

呼吸を整え。ギリギリまで引き付けた後、その右腕を前方に突き出す。

背後からの手にはまるで気付いていない。が、対処法は無いわけでは無い。

809ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 01:23:47 ID:yLjqJICg0
>>808
無駄……
【両方の腕を前に出し、横にふる】
【何も見えない、不可視の刃。触れるものをすべて切り裂く真空の刃】
【嵐と重なり紅夜をおそう真空刃】

【ついに手が近くまで寄り、足を掴もうと伸ばす】

810東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 01:31:11 ID:g4lxCBLQ0
>>809
「くっ……!」
嵐を打ち抜いた鎧は、重なっていた刃に切り刻まれて。
闇の中に紅い欠片。まるで血飛沫のようにそれを散らせて。

「……なっ!」
足を掴まれ、それに引っ張られるように倒れた。

811ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 01:36:33 ID:yLjqJICg0
>>810
【足を捕まえた手は離さず、天井からも手が伸び、引っ張り上げる】

【そこにゼオラが突進、一発殴り】
【そのまま左手でもう一発殴り、二撃】
【右脚で脇腹へ蹴りを入れ、三撃】

……喰らえ
【勢いで軸足を変え、左脚での回し蹴り、四撃で吹き飛ばす】

812東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 01:51:10 ID:g4lxCBLQ0
>>811
足を掴まれていても上半身は割と自由に動かせる。
削れ、壊れかけた紅い鎧も直接の打撃でならまだ何とか機能する。

一発目は両手を使って受け止める。
二発目、三発目はそれぞれ右腕、左腕の鎧が伸びて、盾となって防ぎきる。
4発目は上半身を捻り、出来うる限りの勢いをつけてゼオラの左脚を殴りつけ、威力を相殺。

「あっぶね……!こっの……!」
超至近距離での光弾の形成、射出。その速度は中々のもの。

813ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 01:57:58 ID:yLjqJICg0
>>812
……クッ
【避け切れず光弾が激突、吹っ飛ばされ、立ち上がり時によろめく】

消えろ……
【手を振りあげると真空刃、真っ直ぐに飛んで行き】
【上げた腕を振りおろすと雷が落ちる】

814東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 02:08:48 ID:g4lxCBLQ0
>>813
「そろそろ……、離しやがれ!」
鎧が再度変形。足を掴んでいる手を切り払い、隙を突いて脱出。

「っと、おっ!」
頬を掠める真空刃。流れる血を舌で舐めつつ、雷を回避するために前方へ疾走。

「俺を狙う理由くらい答えやがれっての……!」
疾走する中。紅い鎧は溶けるように右腕から流れ落ちて。
その中から現れる腕は白く白光。耳鳴りのような音を周囲に響かせて。
光の正体は練られ溜められた魔力の塊。その場にあるだけで大気を揺るがす程の超圧縮された、エネルギーの塊。
この数秒の間。世界にこの音が響き、世界がこの男の為に揺れ動く。

815ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 02:13:34 ID:yLjqJICg0
>>814
邪魔だから……
【飛びあがり、回避しようとするが……】

816東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 02:22:16 ID:g4lxCBLQ0
>>815
「ああ、そうかい……!」
ある程度の距離。訳3m。
拳が届くには遠い筈のその距離で、接近を止める。


「んじゃ、加減はしねえぞ……!」
狙いを付けるように腰を落とし。右の拳を握り締める。
狙いは上空のゼオラ。

彼女に向って振りぬいた拳。それが空を切ったのと同時。
轟音、地響きと共に。振りぬかれたその拳から巨大な光の拳が放たれる。

817ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 02:25:11 ID:yLjqJICg0
>>816
取ったァ……
【拳が迫る瞬間、ニタリと笑い】
【彼女の足元から、風が巻き起こる】
【それは彼女に向けられ、向きを変える】

【背中には一本の線、それが開き、光の拳を飲み込んだ!】

818東雲紅夜 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 02:30:26 ID:g4lxCBLQ0
>>817
「んなっ……!」
其れは予想外。と言うか、自分の攻撃がいとも簡単に飲まれたのも中々辛い。

「……」
厄介なのはあの背中のアレ。対処方法は……浮かばない。ならば。

「……逃げるが勝ち、ってか……?」
諦めの苦笑。それと同時に、握った拳を今度は地面に放つ。
岩盤が捲れ、砂土岩は舞い上がり。砂塵となってその場を埋め尽くす。

819ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 02:33:25 ID:yLjqJICg0
>>818
……
【砂塵のせいで視界が悪く】
【しかし、元々目の見えていない彼女にあまり効果は無く】
【真っ直ぐに紅夜の方を見て、黒い炎の渦を飛ばす】

820 ◆uotUYGHVwM:2009/10/18(日) 02:42:35 ID:g4lxCBLQ0
>>819
ゼオラが炎を飛ばした先。
其処にはもう紅夜の姿は無かった。
目が見えていないのは重々承知。それでも目くらましが全く効かない訳では無いというのは幸運。
一瞬、出来た隙を突いて紅夜はその場から立ち去っていた。

時間が立てば砂塵は消え、その場は再び静かになるだろう。地面が割れたりしている以外は。

821ゼオラ(妹なし・黒ドレス):2009/10/18(日) 02:46:49 ID:yLjqJICg0
>>820
【着地、大きな風を巻き起こし砂塵を晴らす】

逃げた……
【そう呟き、追うために動こうとする……が】
【先ほどの光に耐えきれずか膝をつき、やがてその場から消えた】

822上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 15:38:25 ID:.6prKP66O
【棘に囲まれた道を男性は歩く……棘が肌を傷つけようが止まらない……顔色悪く、荒く息をついて歩く】
 
(……私とした事が……小さなツィーに酷い事を言って……それに今更気付くなんて……)
【泣いていた少女の顔を想い浮かべ……フラフラしながらも急ぐ】
 
(あの子は一度私を許してくれたんだ……なのに……)
【謝ろう……昨日の今日で情けないが……謝りたかった……】

823名も無き異能都市住民:2009/10/18(日) 15:40:20 ID:yLjqJICg0
>>822
【屋敷、今日はいつもより静かだ……】

【普段から物音のしない場所だが、今日はより一層感覚的な静けさを放っていた】

824上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 15:42:46 ID:.6prKP66O
>>823
「……静かすぎる……」
【何度か辺りを見回し……屋敷へ急ぐ……フラフラと……少しでも速く向かおうと走り出す】
 
「……まさか……いやいや……そんな馬鹿な……」

825ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 15:44:49 ID:yLjqJICg0
>>824
「おや……どうしたのよ?」
【中へ入るとフワフワと飛んでくる球体】

826上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 15:47:20 ID:.6prKP66O
>>825
「え?……いやぁ……そのぉ〜……」
【ナチュラルに現われたゲンゴローに戸惑うと同時に……昨日あんな事を言って、舌の根の乾かぬ内に戻ってきたのを恥じる】
 
「……いや、静かすぎるよな?ツィーは?」

827ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 15:51:05 ID:yLjqJICg0
>>826
「あの子は今寝てるとおもうのよぉ」

「今日あどうしたのよ?」
【言い終わると同時に少女の形となって】

828虹男:2009/10/18(日) 15:54:13 ID:.6prKP66O
>>827
「え?……いやぁ〜……別に〜?(棒読み)」
【口笛を吹きながら視線を逸らした】
 
「よ、よーし!ゲンゴロー!ツィーの寝顔を見に行こう!!」

829ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 15:56:12 ID:yLjqJICg0
>>828
「そう?」
【その表情は楽しそうに笑って】

「うーむ、それも良いと思うのよ、早速行くのよぉ!」
【そう言うと天井をすりぬけて上の階へ行ってしまった】

830上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 15:58:48 ID:.6prKP66O
>>829
「あ、あぁ!そうだぞ?」
【階段を上って答えるが……ゲンゴローがすり抜けて行ったので】
 
「あ!ズルイぞ!!ショートカットなんて!」
【ドタドタと騒がしく駆け上るのだった】

831ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 15:59:57 ID:yLjqJICg0
>>830
「折角とおれるんだから近道をしない方がばかなのぉ」
【上弦の少し先をゆく】

832上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:03:28 ID:.6prKP66O
>>831
「ぬぉぉぉ!!」
【いつから競争になったのかは知らないが……体調が悪い上弦はフラフラして足をもつれさせ、転倒した……】
 
「ぬぉあ!?」
【しかし……】
 
「おぉ!?これは楽だな!!」
【転んだ瞬間……氷を作り出し、滑り始めた……倒れたまま滑る姿は……この上なくシュールだった】

833ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:05:25 ID:yLjqJICg0
>>832
そ、それは……ちょっと可笑しいのよ……
【フワフワしながらついて行く】

834上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:07:49 ID:.6prKP66O
>>833
「ふははははは!私の勝ちの様だな!?このまま一直線だ!!」
【滑ってツィーの部屋に飛び込もうとするが、勢いが無く……扉にぶつかり、停止した】
 
「むきゅー」

835ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:10:31 ID:yLjqJICg0
>>834
だ、大丈夫なのよぉ?
【近くで停滞して様子を見る】

836上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:12:15 ID:.6prKP66O
>>835
「そう……見えるかい?」
【頭から煙を出し唸る】
 
「さぁ……入ろうじゃないか……」
【ゆっくりと立ち上がり、扉に手をかけた】

837ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:15:56 ID:yLjqJICg0
>>836
見えないのよぉ……
【そう呟いて】

さあ、いくのよぉ!
【壁をすり抜けていった】

838上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:17:29 ID:.6prKP66O
>>837
「あ!?ズルイ!!」
【上弦も続く】

839ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:21:01 ID:yLjqJICg0
>>838
……zzz
【ベッドの中から寝息が聞こえる】

840上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:23:57 ID:.6prKP66O
>>839
「……」
【静かに、ツィーを起こさないようにベッドに近づいていく】
 
「ゲンゴロー……静かにしろよ?」
【不思議と、顔色はよく……体調不良を感じさせない】

841ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:25:21 ID:yLjqJICg0
>>840
「静かにするのよぉ」
【もうゲンゴローに反応しなくなった】

……zzz
【布団をかぶって眠っている】

842上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:28:15 ID:.6prKP66O
>>841
(ふ、ゲンゴローの名が気に入ったようだな……さすがは私だ……)
【勘違いをしていた】
 
「……顔が見たいな……よし……」
【そぉっと、布団を摘み……ゆっくりと、起こさぬようにめくった】

843ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:32:12 ID:yLjqJICg0
>>842
「……?」
【妙な勘違いをされたとは思ってもみなかっただろう……】

ぅ……むぅ……zzz
【ベッドの中央で枕を抱いたまま寝ていた】

844上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:35:43 ID:.6prKP66O
>>843
「……可愛いな……」
【ほんわかと、柔らかな笑みを浮かべてツィーを見ていた……】
 
「……」
【起こさぬように頭を撫でる】

845ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:36:33 ID:yLjqJICg0
>>844
ん……すぅ……
【気持ち良さそうに寝ている】

846上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:39:07 ID:.6prKP66O
>>845
「……」
【ひとしきり頭を撫で終ってから手を離す】
 
「……」
【ベッドの隣に座り、その様子をじっと見ている】

847ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:40:20 ID:yLjqJICg0
>>846
zzz……
【寝返りを打って、反対側を向く】

「そういえば、さっき聞けなかったけど何しに来たのよ?」

848上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:43:26 ID:.6prKP66O
>>847
「ん?……ほら……昨日、ツィーが泣いちゃったからね……謝りに来たんだ……でも、ツィーは寝ているからね……無理に起こしたくない……まずは君に謝っておくよ……迷惑をかけたね……」
【ゲンゴローに頭を下げる】

849ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:45:28 ID:yLjqJICg0
>>848
「そうなの……」
「いいのよぉ、わあしはかえってくるってしんじてらのよ!」
【笑顔でそう言い】

「本当にありがとうなのよ……」

850上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 16:55:07 ID:.6prKP66O
>>849
「そうかい?……まぁ、さすがに帰ってくるのが早すぎたかな……?」
【笑いながら答え】
 
「私は礼を言われる事はしていないよ……」

851ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 16:57:30 ID:yLjqJICg0
>>850
「いいのよぉ……早く帰ってきてくれて嬉しかったのよぉ?」
「昨日も言ったとおり、居てくれるだけでありがたいのよ……」
【ツィーを眺めて】

……zzz
【転がり、上弦にぶつかって止まった】

852上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 17:16:09 ID:.6prKP66O
>>851
「あぁ……すまなかった……いつか離れる日まで……この子の傍にいるよ……」
【上弦は約束した……ゼオラの過去の姿であるツィーを守ろう……守る事が出来たなら……目の前で消えたゼオラを救えるような気がして……】
 
「よしよし……」
【ぶつかったツィーをベッドの真ん中に動かし、布団をかけ直した】

853ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 17:20:27 ID:yLjqJICg0
>>852
「そうよ……おねがいするのよぉ」
【そう言うと、フッと消えてしまった】

……?
【代わりに、ゆっくりと目を開ける】

854上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 17:24:19 ID:.6prKP66O
>>853
「ん?やぁ……おはよう……よく眠れたかい?」
【消えていくゲンゴローを見送ってから、ツィーに笑いかけた】

855ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 17:25:26 ID:yLjqJICg0
>>854
……
【上弦の顔を見て、抱きつく】

856上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 17:29:53 ID:.6prKP66O
>>855
「どうしたんだい?」
【優しく受け止めながら尋ねる】
 
「……すまなかったね……」

857ツィー&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 17:31:46 ID:yLjqJICg0
>>856
……っ……うぅ……
【微かに、泣いている声が聞こえる】

858上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 17:40:02 ID:.6prKP66O
>>857
「すまなかった……」
【抱き締めたまま頭を撫で】
 
「もう、あんな事言わないから……だから……許してくれるかい?」

859ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 17:42:06 ID:yLjqJICg0
>>858
……
【二度頷いて、笑顔になる】

860上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 17:47:54 ID:.6prKP66O
>>859
「有難う……」
【こちらも笑い、ツィーの額と自分の額をくっつける】
 
「まだ……私は頑張れるよ……」

861ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 17:57:58 ID:yLjqJICg0
>>860
……
【涙を拭いて、上弦の隣に座る】

862上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 18:00:36 ID:.6prKP66O
>>861
「?」
【それ以上は何も言わず、黙って笑いながらツィーのする事を眺めているのだった】

863ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:03:17 ID:yLjqJICg0
>>862
【上弦を見て嬉しそうに笑う】

【改めてみると、この部屋には大きなベッドしか無く、若干……というかかなり地味】

864上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 18:07:14 ID:.6prKP66O
>>863
【笑いながらツィーを見ていたが、ふと室内を見回し……】
 
「ん〜……娘や妻の部屋と比べると……地味だな……」
【少し考え……】
 
「ツィー?部屋を飾ろうか?」

865ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:08:29 ID:yLjqJICg0
>>864
……?
【首をかしげ、部屋を見渡す】

【なにも無い……】

866上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 18:10:56 ID:.6prKP66O
>>865
「ん〜……何を飾ればいいのだろうね?」
【同じく見回し、首を傾げる】
 
「何かリクエストは?」

867ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:18:21 ID:yLjqJICg0
>>886
………
【特に思い浮かばないらしい】

868ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:18:51 ID:yLjqJICg0
>>866だったぜぇ……

869上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 18:21:06 ID:.6prKP66O
>>867
「……何か無いかな……一先ず……ぬいぐるみかな?」
【枕を抱きながら眠っていたツィーの姿を思い浮べる……夜、一人でも寂しくないように……】
 
「どうだい?ぬいぐるみ?」

870ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:26:04 ID:O1o1pwYcC
>>869
ぅぃ……ぃ……?
【首をかしげ】

871上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 18:32:00 ID:.6prKP66O
>>870
「ん?こんなのだよ……」
【元素を使い、ぬいぐるみを生成する】
 
「はい、フェスティボー!」
【カネゴンとマイドンを足して2で割ったような白い生物のぬいぐるみを出した】

872ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:45:19 ID:yLjqJICg0
>>871
……
【受け取り、抱き締める】

【気に入ったようだ】

873上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 18:51:35 ID:.6prKP66O
>>872
「気に入ってくれたかい?」
【嬉しそうに笑い……その様子を見ていた】
 
「フェスティボーを可愛がってあげてくれよ?」

874ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:53:01 ID:yLjqJICg0
>>873
……
【うん、と笑顔で大きく頷き】

875上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 18:56:29 ID:.6prKP66O
>>874
「……」
【また会話が途切れてしまった……】

876ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:58:41 ID:yLjqJICg0
>>876
……?
【そんな事を知る由もなく】

ドンドン、ドンドン
【屋敷入口のドアを叩く音がする……】

877ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 18:59:20 ID:yLjqJICg0
私は何をやっているんだ>>875では無いか

878上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 19:03:13 ID:.6prKP66O
>>876
「ん?誰か来たみたいだね?」
【扉の方を見て呟く】
 
「開けるかい?」

879ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 19:05:24 ID:yLjqJICg0
>>878
……
【大きく頷く】

【こんな場所にやってくる人とは一体……?】

880上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 19:10:18 ID:.6prKP66O
>>879
「よし……」
【少し警戒しながらゆっくりと部屋を出て入り口に向かう】
 
「はいはい……今開けるよ……」
【そして、扉に手をかけた】

882ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 19:11:54 ID:yLjqJICg0
>>880
……
【フェスティボーを手に、付いて行く】

ワイや……久し振りやな、二人とも……
【アホ銀竜が出てきた!】

883上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 19:20:14 ID:.6prKP66O
>>882
「……あぁ……何か出てきた……さぁ、ツィー……部屋に戻ろうか?」
【スルーしてツィーを連れて戻ろうとした】

884ツェツィーリエ:2009/10/18(日) 19:22:12 ID:yLjqJICg0
>>883
……
【頷いて戻っていった】

「ちょっ、待てって……」
【ついてきた】

885上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 19:25:43 ID:.6prKP66O
>>884
「ん?どうしたんだ?」
【ツィーを連れながらブルクを振り替える】

886ツェツィーリエ&ブルクハルト:2009/10/18(日) 19:28:37 ID:yLjqJICg0
>>885
「いやいや、久し振りですねーって……」
【ため息をつきながら】

887上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 19:30:55 ID:.6prKP66O
>>886
「そうか……今まで何をしていた?」
【かなり怒っていた】
 
「ツィーが……ゼオラが寂しがっていたぞ?」

888ツェツィーリエ&ブルクハルト:2009/10/18(日) 19:33:56 ID:yLjqJICg0
>>887
「う……いや、ワイも探したり……」

「それは……済まなかった……」
【頭を下げる】

889上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 19:38:11 ID:.6prKP66O
>>888
「……まぁいい……私もお前の事は言えないな……」
【少し自嘲気味に笑い】
 
「謝らなくていい……お陰でツィーやゼオラと二人っきりになれたりしたぞ?」

890ツェツィーリエ&ブルクハルト:2009/10/18(日) 19:42:09 ID:yLjqJICg0
>>889
「そか……でも、ワイのせいで相棒が……」
【軽く泣く】

……?
【何の話をしているのか解っていない】

891上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 19:48:21 ID:.6prKP66O
>>890
「安心しろ……私が必ず助け出すから……」
【……その眼は瑠璃色の光を放ち、ブルクを射抜く】
 
「私は約束したんだ……」
【ツィーの頭を撫で、心配しなくていいと……】

892ツェツィーリエ&ブルクハルト:2009/10/18(日) 19:52:03 ID:yLjqJICg0
>>891
「そか……大丈夫そうやな」
【頭を撫でる上弦と、それを嬉しそうに受け止めるツィーをみて笑顔になり】

「今日はコレを届けに来ただけや、アンタ達がココに居るって聞いてな。二人で食べえよ?」
【そう言って沢山の果物を渡す。二人で食べれる量ではない】

893上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 19:55:54 ID:.6prKP66O
>>892
「……私達は象では無いぞ?……こんなに果物ばかり食べられないさ……ブルクハルト、お前も食べていきなさい」
【ブルクを引っ張りながらそう言った】
 
「ツィー?ゲンゴローも呼んでみんなで食べよう?」

894ツェツィーリエ&ブルクハルト:2009/10/18(日) 19:59:57 ID:yLjqJICg0
>>893
「イヤ……ワイはいらんし……果物とか食べないし……」
「アンタこそ娘とかマナとか呼んで食べれば……」
【それにしても、どうやったらこんな量の果物が手に入るのだろうか?】

895上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 20:04:32 ID:.6prKP66O
>>894
「ははは!確かにな……そうだ……今夜はディナーパーティーをするか?アトリエで!」
【大量の果物……さすがに果物だけでは華やかさにかける……ブルクの好意を無駄にしないように……フルーツを綺麗にカットし、様々な料理で食卓を彩り……ツィーに楽しんで貰いたかった】

896ツェツィーリエ&ブルクハルト:2009/10/18(日) 20:19:24 ID:yLjqJICg0
>>895
「うむ……それがええかもしれんな!」
【一層笑顔になってツィーを抱き上げる】

「それじゃ……すぐに行くか?」

897上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 20:27:50 ID:.6prKP66O
>>896
「あぁ……行こう……ゲンゴロー!行くぞ!」
【ゲンゴローの名を呼び、辺りを見回す】
 
「あ、私もツィーを抱っこしたいぞ!」

898ツェツィーリエ&ブルクハルト&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 20:31:28 ID:yLjqJICg0
>>897
「え? あ、解ったのよぉ」
【急いでついて行き】

「ワイのもんや!」
【走って進んでいく】

899上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 20:35:00 ID:.6prKP66O
>>898
「こらぁ!!待てぇい!!」
【そう怒鳴ってから振り向き】
 
「さぁ!ゲンゴロー!ツィーを取り戻すぞ!!行けぇ!!」
【体調の悪い上弦は走れない……だからゲンゴローを向かわせるのだった】

900ツェツィーリエ&ブルクハルト&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 20:36:51 ID:yLjqJICg0
>>899
「えーっと……ゴメンなさいねぇ。私、ものに触れないのよぉ……」
【頭を下げ】

オッサン……はよぅせいや……
【歩いて帰ってきた】

901上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 20:40:29 ID:.6prKP66O
>>900
「ゲンゴロー!頑張れ!気合いだ!私も気合いで頑張っているぞ?」
【歩きながらゲンゴローを応援】
 
「オッサンではない……どう見ても私は若いだろ?見た目だけ……」
【ツィー、ゲンゴロー、ブルクを楽しそうに見ながら歩いていた】

902ツェツィーリエ&ブルクハルト&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 20:46:52 ID:yLjqJICg0
>>901
「気合でもぉ、越えられない物は、あるのよぉ……」
「中身はオッサンだろ? ほら……」
【ツィーを渡し】

「ワイは今からでるんやっ!」
【どこか(正確にはイベントA方向)を指さし】

903上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 20:50:45 ID:.6prKP66O
>>902
「……そうだな……でも気合いは大事さ!」
【爽やかな笑いを浮かべて】
 
「あぁ……終ったら……来てくれよ?」
【ツィーを受け取り、抱き上げる】
 
「私達は……先に行っているよ?」

904ツェツィーリエ&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 20:54:14 ID:yLjqJICg0
>>903
「んー……終わったらな!」
【一瞬でその場から消えた】

「で……このフルーツは一体誰が食べるのよぉ?」

905上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 20:59:29 ID:.6prKP66O
>>904
「あぁ……私は体がついていけないから力になれないが……すまないな……」
【消えていくブルクにそう言った】
 
「フルーツ?安心しなさい……アトリエにはたくさんマナがいるからさ……さぁ、ツィー、ゲンゴロー……行こうか?」

906ツェツィーリエ&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 21:05:44 ID:yLjqJICg0
>>905
「うんっ、行くのよぉ!」
【二人とも凄くたのしそうである】

907上弦・F・クラーリオ ◆6xc12amlNk:2009/10/18(日) 21:10:19 ID:.6prKP66O
>>906
「……たった今連絡し終わった……準備は万端らしい……じゃあ、行こう!」
【ツィーを抱き上げ、ゲンゴローを引きつれ……三人でアトリエに向かう】
 
【アトリエではアウテリートとミアがツィーとゲンゴローを歓迎した……ミアはツィーの事を気に入り、アウテリートと取り合いだったそうな……
その日のディナーパーティーは……とても楽しいものだったようだ……】

908ツェツィーリエ&ゲンゴロー(仮):2009/10/18(日) 21:14:04 ID:yLjqJICg0
>>907
「とっても楽しみなのよぉ!」
【空中で回ってみせる】

【その日のパーティは、ずっと、永遠に二人の思いでになるだろう……】

909名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 21:03:56 ID:g4lxCBLQ0
ズレている。
何かが、ズレている。
昨日まで居た世界とは。何かが。ズレている。

特に身体に異常は無い。
だが。蒸気のように。煙のように。世界が霞んでいる。
モヤモヤとした違和感。其の正体は分からない。
だが。決定的に何かが違う。

「昨日……。……ああ、そうか……」

吹き飛んだ。覚えてるのは其れだけ。
だが、其れだけで十分。何も手がかりが無いよりは。

兎に角、此処に居ても仕方が無い。
歩こう。歩かないといけない気がする。
歩き続けないといけない気がする。
何か求めていないといけない気がする。
満足してはいけない気がする。

じゃないと。


自分が消えてしまいそうで。

910ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 21:27:10 ID:nWKoaA8o0
「…………」
ベンチに座り、腕を膝に置いて何かを考えている様子。

「…………ニヤリ…」
…すると、突然表情が緩む。
何かいい事でも思い出したのだろうか。

911名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 21:36:49 ID:g4lxCBLQ0
「……」
変だ。

誰も俺に気付かないように振舞う。
振舞う?いや、本当に気付いてない?

何故だ?何故だ……?

>>910
「……」
うわ、怪しい。とか思ってた。
まあ、この男の存在は今、誰にも感じ取る事は出来ない訳だが。

912ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 21:39:02 ID:nWKoaA8o0
>>911
「……にひひっ」
胸ポケットから写真を一枚取り出す。
どうやら如何わしい写真ではなさそうだが…?

「…コイツの巣立ちっていつごろなんだろか」
…鳥か何かだろうか。

913名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 21:40:46 ID:g4lxCBLQ0
>>912
「……」
気になり、後ろから覗いていた。
「……」
まあ、人には色んな趣味があるよね。ブリッツ人じゃないけど。

「……こいつも、か……」

914ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 21:42:59 ID:nWKoaA8o0
>>913
「…………」
そして写真をポケットに戻す。

「………誰も見てないよな」
…変な顔をしていた自覚はあるらしい。

915名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 21:47:18 ID:g4lxCBLQ0
>>914
「……残念。見てるわ」
ポツリと。誰にも反応されない呟きを漏らして。

「……」
す、とブリッツの肩に手を伸ばす。
だが、其の肩に触れる事は出来なかった。
触れる事が出来ない、というか。男の手はブリッツの肩をすり抜けた。

「なっ……!」
これに一番驚いたのはこの男。まあ、そんな事が起きていると知っているのはこの男だけだけど。

916ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 21:51:51 ID:AXRozTjwO
>>915
「…………」
ぐっ、と背を反らし、体を伸ばして
肩どころか頭までもが男の体をすり抜ける。

「………っふぃー」
…退屈そうだ。

917名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 21:55:44 ID:g4lxCBLQ0
>>916
「……」
何かを思いつき、地面に落ちている小石を掴む。

「……掴めた……」
その小石は男の手をすり抜ける事無く、其の手に収まった。
だが、男の存在に気付けない周りの人間からしたら、小石が宙に浮いているようにしか見えない。

918ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 21:58:33 ID:AXRozTjwO
>>912
「………」
ふと前を見ると、小石が浮遊している。

「…なんだ、こりゃあ?」
不振がって小石に手を伸ばし、掴もうとする。

919名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:02:54 ID:g4lxCBLQ0
>>918
「……」
何故?疑問ばかりが浮かぶ。

「……」
伸ばされたブリッツの手に気付き、其れに収まるように小石を放る。

920ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:05:52 ID:AXRozTjwO
>>919
「……お」
すとん、と手の中に小石が収まる。
まるで、差し出した手に反応するかのような動きだ。

「………」
石が意思を…ダジャレではなく。意思を持っているのか
あるいは見えない誰かが存在しているのか?

921名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:08:17 ID:g4lxCBLQ0
>>920
石。そこら辺に転がってる、何の変哲も無いただの石。
結構丁度いい感じの大きさで手に収まる。投げると気持ちいいかもしれない。危ないけど。

「……」
ちょちょいとブリッツの手の中の石を弄ってみる。
予想の正解は後者。見えないと言うか、誰にも気付かれない男の仕業。

922ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:11:14 ID:AXRozTjwO
>>921
「………?」
石が勝手に動く。
しかし、石はただの石だ。

「…誰か居るのか?居るんなら…」
…ふと考えて。

「この石を真上に投げてくれ」
ぽん、と石を投げ捨てる。

923名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:13:22 ID:g4lxCBLQ0
>>922
「……」
どうしようか。一瞬悩む。
けど、別に拒否する理由も無いか。

「よっと……」
投げ捨てられた小石をブリッツの言うまま、真上に持ち上げる。

924ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:15:39 ID:AXRozTjwO
>>923
確かに誰かが居る。
しかし、影も形も、声も匂いもしない。

「…誰だお前は。人間か?」
疑問を抱きつつ、彼が答えてくれる事を期待する。

925名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:19:25 ID:g4lxCBLQ0
>>924
「……」
其の問いにどうやって答えようか。悩む。

「……ああ、そうか」
ポン、と手を平に打って。
しゃがみ込み、其の石で地に文字を書く。
答えはYES

926ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:23:10 ID:AXRozTjwO
>>925
空中に浮く石ががりがりと地面を削る。
「…答えはイエス、か」
「…喋れないのか、喋らないのか」
「能力で小石を操ってんのか、お前が透明人間なのか…わかるか?」
さらに彼に質問を続ける。

927名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:27:06 ID:g4lxCBLQ0
>>926
「……」
何故自分がこんな状況なのか分からない。
何か変な魔術にかかったか。それともコレが自分の能力なのか。
其れすらも思い出せない。分からない。

「……」
次いでの質問。其れへの答えは、NO

928ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:31:11 ID:AXRozTjwO
>>927
「………ん、ん…?」
「…物は持てるんだな?」

小石を持っているなら、紙やペンも持てるだろう、と
胸ポケットから手帳とボールペンを取り出し

「何が何なのか、俺に説明してくれやしねぇか」

浮いた小石に向けて差し出す。

929名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:35:45 ID:g4lxCBLQ0
>>928
「……説明して欲しいのは俺だよ」
分からない。何も。
手帳には、「分からない」とだけ。

……そう言えば、俺って誰だ?
何故こんな事を忘れそうに成るんだ?
何故……?

930ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:38:05 ID:nWKoaA8o0
>>929
「………そうか」
手帳に描かれるのは「分からない」の一言だけ。
しかし、その筆跡からはどことなく不安さが滲み出る。

「…俺の目の前にお前は居るんだな?」
質問責めだが仕方が無い。
再び手帳を彼に押し付ける。

931名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:41:09 ID:g4lxCBLQ0
>>930
居る。確かに俺はアンタの目の前に居る。
手帳に書かれる答えはYES
だが、それ以上の質問には答えられなさそうだ。
どうも記憶が怪しい。昨日、何かのせいで吹き飛んだという事だけは思い出せる。
だが、それ以上は何も思い出せない。

932ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:43:07 ID:nWKoaA8o0
>>931
「目の前に居る、か。でも、何も見えないってことはだ」
「………幽霊、だな」
うむ、となぜか納得した様子で。

「…つーのは冗談にしておきたいんだが… …まさか、本当にお前、幽霊にでもなってんじゃねえか?」

933名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:46:59 ID:g4lxCBLQ0
>>932
「……」
ポトン、と握られていたペンが地に落ちる。

「幽、霊……?」
まさか。まさかまさかまさかまさかまさかまさかまさか。

俺は……死んだ……?

934ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:48:55 ID:nWKoaA8o0
>>933
「…あ…あー…」
まずい事でも言ったか、という表情を浮かべつつ
とりあえず落ちたペンを拾う。

「とりあえず、落ち着け、な?」
「まだお前が幽霊になったとは限らねぇ、何かの能力の影響かもしれねーし」
…とりあえずフォロー。そして再びペンと手帳を突き出す。

935名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:50:44 ID:g4lxCBLQ0
>>934
見えないとは知りつつも、コクンと頷き、ペンと手帳を受け取る。
だけど、状況的に考えてその線は高い。
幽霊とまでは行かなくても、その状態に近い。かもしれない。

呆然と。ただ時が流れる。

936ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 22:52:09 ID:nWKoaA8o0
>>935
「それに、幽霊だったら石もペンも掴めないだろ?」
…そういやゴーストとかいう映画もあったな、とか思い出したが
あえて口にはしないでおく。

「…まぁ、なんだ。座れよ。立ってるんだろ?」

937名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 22:58:03 ID:g4lxCBLQ0
>>936
ポルターガイスト的な物で幽霊が物を持つ(とは少し違うかもしれないけれど)場合もある。かもしれない。

ブリッツの誘いにまた頷く。
フワフワと手帳とペンが空を飛び、ベンチの少し上で止まった。
恐らく座って、膝の上に其れを置いているという事だろう。

938ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 23:00:44 ID:nWKoaA8o0
>>937
「…ま、何とかなるさ」
恐らく男(?)が居るであろう場所を向いて。

「仮に…お前が幽霊だとして…
 …まずは、何があったか思い出すところからだな」

939名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 23:03:39 ID:g4lxCBLQ0
>>938
手帳。そしてペンが揺れる。恐らく頷いている。
思い出す。必死に脳(の筈の物)の記憶の引き出しを開けようとする。
だが、開かない。今はこれ以上、何をやっても駄目。かもしれない。

940ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 23:05:01 ID:nWKoaA8o0
>>939
「………」
ペンは揺れども、ちっとも紙に触れない。

「…む…無理はしなくてもいいぜ?」

941名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 23:12:29 ID:g4lxCBLQ0
>>940
「……」
また、ペンと手帳が揺れる。

「……」
兎に角。頭に思い浮かぶのは「どうする?」の一文字。
どうしようも無い。けど、どうにかしないといけない。

942ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 23:18:45 ID:nWKoaA8o0
>>941
「どうする、ってもなぁ…」
それはこちらとて同じ。
幽霊になってしまったヒトをどう扱うかなんて、聞いたこともない。

「………どうしたもんか」

943名も無き異能都市住民:2009/10/19(月) 23:21:42 ID:g4lxCBLQ0
>>942
幽霊の扱いなんてその専門じゃない限り、知らなくて当然。
いや、幽霊って決まった訳じゃないけど。

「……」
兎に角。此処で座っていても仕方が無い。
歩かないと。探さないと。手がかりを。

手帳に書かれた言葉。「ありがとう。とりあえず、色々探してみる」
其れを書き終えるのと同時。手帳とペンはポトリとソファの上に落ちた。

944ブリッツ・アーレント:2009/10/19(月) 23:24:09 ID:nWKoaA8o0
>>943
「…とりあえず、見えそうなヤツを探してみることだな」
…とか言ったが、その時既にペンと手帳はベンチに落ちていて

「……ほんと、どうしたもんか。」
どうしようもないので、そのままどこかへ立ち去った。

945??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 21:36:01 ID:Vb75kTKo0
貰うぜ、コレ。
「はい、えー300円になりま」
あい?

ガスッ! バキッ!

俺は『貰う』ってんだよォ、クズ。
「うっ、ぐぅうううぅぅ……ッ!」
【うずくまる青年に唾を吐き、堂々と店から出る男】
【全身青、肌も冷たい印象を与える薄水色で、眼光は誰彼構わずケンカを売る様に鋭い】
【右手に持ったスナック菓子をぱりぱり食いつつ地面を蹴り上げるように歩いている】

946メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 21:40:04 ID:HnkBBDEo0
>>945

――ドンッ

 その男の肩に、
 高校の征服を着た少年の肩がぶつかった。

947??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 21:45:37 ID:Vb75kTKo0
>>946
……あ?
【喉の奥で唸ると、相手の体躯だけ目を走らせて】
ッ、クズが。
【剥き出しの敵意を言葉にすると短い動作で相手の腹へ】
【靴のつま先をサイドスローのように振る】

948メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 21:52:52 ID:HnkBBDEo0
>>947
――ズンッ

 見事に少年の脇腹につま先がめり込んだ。

「……?!」

 少年は何が起こったのか分からないまま、蹴られた勢いで地面を転がる。

949??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 21:58:18 ID:Vb75kTKo0
>>948
こォ〜ら、ダメじゃねーの人にぶつかっちゃ。
【蹴り飛ばした相手にのんびり歩いて近づき、しゃがんで目線を合わせる】
で、人にぶつかったらなぁ? その人に向かって〜……

――頭下げんだよッッッ♪
【ニッコリ笑顔から、右腕の握り拳を大きく振り下ろして少年の頭を地面に叩きつけようとする】

950名も無き異能都市住民:2009/10/22(木) 22:02:52 ID:/EtiECms0
>>949
ひゅんっ

空気を切る音。
人差し指の長さ程度の、小さな氷柱が一本。
それはまっすぐに男に飛来する。

951メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 22:04:24 ID:HnkBBDEo0
>>949
 拳が少年の頭を殴打する直前、
 少年はなんとか頭を僅か横に動かしただけで拳を回避する。

「……ってぇー」

 ゆらりと立ち上がる少年。
 もう夜は寒いというのにも関わらず、学ランの上着の下は何も着ていない。
 更に特筆すべき点は、頭の両側から生えた黒い巻き角と、山羊のように垂れた長い耳である。

「はいはい、謝りゃいいのね、はいはいはいはいはいはいはいはいはいはい」

 角のある頭を振り上げ、

「すみまっせんでした!!」

 男の鼻先向けて、思いっきり頭突きを放った。

952??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 22:11:04 ID:Vb75kTKo0
>>950
コン パキャッ

あー? 誰だ?
【側頭部に当たった冷たい感触に、ぐるりと首を回して周囲を確認】
【そうしている間に立ちあがった少年には気付かず…】
>>951
【顔を真正面に戻した瞬間】

――ぶがッ…!!!
【メギッ、という嫌な音。鼻が若干右寄りにひしゃげ、鼻血が音もなく流れる】
っでめェ…ェェッ!! ざけた真似してんじゃねェエぞあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁッ!!?
【唾を飛ばしながら激昂し、相手の胸倉を掴もうと左腕を伸ばす】

953フェンリル:2009/10/22(木) 22:16:37 ID:/EtiECms0
>>952
夜闇から現われるのは、藍色の髪の狼少女。
金色の瞳は、ぎらぎらと光を放つ。

それは正しく、敵を睨む肉食獣の視線。

「何を、してるんですか?」

メゾソプラノの声は、秋の夜風より冷たく。
獣の唸るそれに、すこしだけ似ている。

954メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 22:18:05 ID:HnkBBDEo0
>>952
「ハッ、謝ってやったのになんだその態度は?」

 あっさりと胸倉を掴まれながらも、反感的な態度は変わらない。

「やるかオラ、上等だ。
 お前みたいな下品で下劣な奴は、下品で下劣な暴力で解決するのが相応しいぜ」

 中指を上げて挑発。
 どうやらこの少年も喧嘩っ早い性格のようだ。

955メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 22:19:46 ID:HnkBBDEo0
>>953
「ゲ、こういうタイミングで来るのかよお前……」

 フェンリルに気付き、面倒そうに後ろ頭を掻く。

「明日の昼に食ってやるから今晩は大人しく帰れ。
 な?」

956??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 22:21:36 ID:Vb75kTKo0
>>953
ハァ? へへっ、何をしてるか?
見りゃ分かるだろ、このクソ生意気な餓鬼に礼儀を教えてやってんのよ!
【横目でその姿を捉えて、卑屈っぽく答える】
>>954
【中指を立てられた瞬間】
ッシ!
【右腕の肘を素早く引き、拳をギュッと固く握りしめて】
【相手が立てたその中指と顔が一直線上になる軌道で拳を放つ】

957フェンリル:2009/10/22(木) 22:25:40 ID:/EtiECms0
>>955
「お断りします。あと食べるのはわたしですから」

ざり、ざり。
地面を一歩一歩踏みしめて近づく彼女には、どことなく威圧感。
普段のアホっぷりが信じられない。

>>956
「その人を傷つけることは許しませんよ。今すぐに放しなさい」

冷たい国の、獣の怒りを孕んだ声で淡々と。

「何故なら、その人は、メイプルさんは、わたしの――」

958メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 22:31:30 ID:HnkBBDEo0
>>956
「うぐっ?!」

 拳に打たれて中指を立ててた手は少年の顔にブチ当たった。

「……ってぇ……」

 当たったのは左目。
 その瞼は大きく腫れ上がっていた。

>>957
「るせ……来るなっての……マジ食うぞ」

 ものもらいを食らいながらも減らず口を叩く。
 彼自身のちっぽけなプライドがそうさせたのであろう。

「僕の蒔いた種に絡んでくんじゃねぇ……くそ……」

959??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 22:35:44 ID:Vb75kTKo0
>>957
なんだ、ツレかぁ?
熱いねー、暑っ苦しい……まぁそう言うことなら仕方ねぇ。

とりあえず●●●切り刻んで一生●●●●出来ないようにしてやるか…!
……ケッ、けひっ、キヒヒヒァ!
【馬鹿にするように卑猥な言葉を羅列し、マトモに取り合わない】
>>958
どうしたよ? 彼女の前でボロ負けすんのが嫌か?
今・か・ら・逃・げ・る・か? あ゛ア゛ァ゛ァ゛!!?
【左手を離して左半身を一歩引く】
【退いた勢いで右足を踏み切り、少年の肺に向かってサイドキック!】

960フェンリル:2009/10/22(木) 22:40:50 ID:/EtiECms0
>>958
「ぼろぼろになってる癖に何言ってるんですか。
 山羊は大人しく草原帰って芝モグモグしてやがれ。です」

ざり、ざり。
……少女から、アルコールの匂いが……?

>>959
「違いますよ。
 そんなことしか思い浮かばないんですかーさすが腐った脳の持ち主さん。
 常人の私なんかとは発想力がケタ違いですね」

ざり、ざっ。

「――メイプルさんは、わたしの」

すうっと息を吸って。


「獲 物 だッ!!!
 私の食材に気安くべたべた触ってんじゃねーぞチンカスが!!!
 傷んだらどうしてくれんだよあ゛ぁッ!!?」


――吠える。

961メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 22:48:36 ID:HnkBBDEo0
>>959
「彼女ォ?
 そんなんじゃねーよ……」

 迫り来る男の右足。
 それは少年から見て左側からやってくる。
 そう、左側。
 少年の腫れた左瞼によって左側の視界は悪く……

――メキッ

 そんな音が聞こえた気がした。
 だがそんなことは気にしない。
 なにより、アイツの前で気にしてられない。

「そんなんじゃねぇ。
 アイツは――」

 蹴りを食らったぐらいがなんだ。
 その右足を肺にめり込ませられても尚、少年は一歩踏み出す。
 痛がるのは後回しだ。
 まず、この一撃を……

「――フェンリルは、僕の」

 一歩踏み出し、右拳を男に向かって放った。

「獲 物 だッ!!!
 下劣な目で見てんじゃねーぞクソが!!!
 沈みてぇか!!?」

962??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 22:57:46 ID:Vb75kTKo0
>>960-961
…? なんだお前ら?
【ぽかんと、罵倒も耳に入らないほどに惚ける】
【二人同時に叫んだ『獲物』。】
【あまりに奇妙――奇妙すら過ぎる関係に――結果、立ち尽くす】

【結果】
ぐがッ ――ッ!
【反応が遅れ、少年にしては強力すぎる打撃を腹に喰らって吹き飛び気味に後退】


……なんだ? お前ら打ち合わせでもしてたのか?
くだらねぇ…… ――なら始めから二人同時に来いってんだァぁらァアアア!!!
【両腕を広げると、そこからジャキンッと金属の擦れる音、そして】
【肌を切り裂くように両腕の手の甲から大きなカギ爪状の刃が、まるでカマキリのように現れる】

963フェンリル:2009/10/22(木) 23:04:22 ID:/EtiECms0
>>962
「はぁ? 打ち合わせぇ?
 なんで食材と打ち合わせしなきゃいけないんですか。
 頭大丈夫ですかー? 脳味噌の代わりに馬糞でも詰まってるんですかー?」

頭の横で人差し指をくるくる。

「あ、二人でボコっていいんですね。
 ちょうどいいや、前菜にしてあげますy……あーあー今の発言取り消し。あなた不味そうです」

ぴきぴき、ぱきん。
少女の手足に氷の爪が生える。

964メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 23:09:16 ID:HnkBBDEo0
>>962
「なんだ……コイツ」

 自分の置かれた状況に、初めて危機感を覚え始める。

「サイボーグか何かか?
 それにしては……くそ、とにかくだ」

 大きく垂れた耳についたピアスを取り外し、右腕で握る。

「そっちが先に武器出したんだ。
 ならば、こっちも武器使わせてもらうぜ?」

 握り締められた右拳から出たのは巨大な大鎌。
 銀色の凶器を振りかざし、少年は男と対峙する。

>>963
「ちょうどいい。
 不味そうなら俺によこせ。
 俺、しばらく何も食ってねぇんだよ」

 フラフラとした足取りでフェンリルに並び、

「……お前。、酔ってる?」

965??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 23:16:07 ID:Vb75kTKo0
>>963
うわッ…! お前、氷の能力者か……
【歯ぎしりをしてその爪をねめつける】
あーあーあ゛ーうっぜぇぇええええ!! ぶッ殺す!!
【くるりとバク宙を一回、着地寸前で】
ジャキンッ!
【右足の脛からも刃が出現、それは振り下ろすように現れ、地面に引っ掛かり】
しゃァアアアアっらアァァァァ!!!
【右足を踏み込む。空中で加速をつけてフェンリルに突っ込み、右腕の刃を首に向けて突き出す】
>>964
ごたくヌカしてんじゃねぇよ、武器持ってる奴がよ……ケケッ!
先に出したとか後に出したとか、自分への言い訳にすぎねぇよ、要は……
お前、切り刻みてぇんだ、人を。動物を。生き物なら何でも。

それを醜い泥化粧で覆ってるのを見ると気にいらねぇ!! お前も殺すッ!!
【そう言ってフェンリルに向かい飛びかかる】

966フェンリル/酒乱:2009/10/22(木) 23:22:23 ID:/EtiECms0
>>964
「うわっ、こんなの食べるんですか? ゲテモノにも程がありますよ。
 絶対病気になりますよー、主に性病とか」

うげ、とあからさまに顔をしかめて。

「……鼻、効かなくなっちゃったんですかぁ?」

ふはー、と息を吐く。酒臭い……

>>965
「――遅え、」

跳んだ男を視認。
そして次の瞬間から、少女の行動は開始する。

「遅え」

突き出された刃。それに対して、少女は――屈む。
所謂「ダッキング」。

「――蠅が、止まるぜェ!!」

そして、ぐっと膝を伸ばして。
突き上がる。その勢いを拳に乗せて、

「……っです!!」

繰り出されるのは、冷気を伴ったアッパーカット。

967メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 23:27:45 ID:HnkBBDEo0
>>965>>966
「殺せるもんなら殺してみな!!
 お前が僕を殺意で殺すというのなら、僕はお前を食欲で殺してみせてやらぁ!!」

 男に言い放つ半獣の少年。
 左目が腫れようと口は減らないらしい。
 尚も少年は狼の少女に向き直り、

「悪いが僕は悪食でね!!
 てめぇもコイツも、味は変わんねぇーと思うぜ!!」

 フェンリルに言いつつ、少年は鎌を振り上げる。

「どうせ世の中、みんな下劣で下品で汚い奴ばかりだ!!!!」

 月光に輝く銀の凶刃。
 それを思いっきり振り下ろす。
 その対象は……男と少女、二人まとめて!

「どうせだ、両方食ってやる!!」

968??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 23:32:13 ID:Vb75kTKo0
>>966
おひゅッ?
【刃をかわされ、右腕を突き出した状態で拳を目の前にする】
【その状況で】
――『遅ぇ』!!
【今度は右腕の『内側』――突き出した腕から、地面に向かった刃が伸びる】
【伸びた刃を地面に突き刺し、腕を縮めて相手の拳がヒットする瞬間に――伸ばす】

ヒァァハッ!!
【空中で後ろに後退――そして右足に生やしたままの刃を、右腕の刃を軸に薙ぐ!】
>>967
……イッツクレイジー。
【咄嗟に左腕の刃を鎌に掲げる】
グッ……!!!
【結構な幅がある刃に鎌はゆっくり、沈み込むように刃を埋める】

969フェンリル/酒乱:2009/10/22(木) 23:39:19 ID:/EtiECms0
>>967
「はあ、舌がバカな感じの人ですかー……人じゃないけど。
 なーんつってえっへへへへへへへへぁあー!!?」

振り下ろされた刃に対して、体を反らせて回避。ギリギリ。

「何してるんですかアホかお前! アホ山羊! 山羊って脳味噌ないんですか!?
 状況ってモンを考えろやアホ!!」

さすがのコイツでも突っ込んだ。
ツッコミとして小さな氷柱がメイプルへ飛んでいく。

>>968
「っ」

メイプルの攻撃に対応していた少女は、反応が一瞬だけ。一瞬だけ、遅れてしまう。
スウェー。さっと少女のセーラー服の襟に、切れ目が走る。

「あーあーあー! ちょっとぉ、制服一着しか持ってないんですよぉ!?」

引いた体勢を立て直して、爪で空気を薙ぐ――
冷気を含んだ斬撃が、男に飛んでいく!

970メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 23:45:01 ID:HnkBBDEo0
>>968>>969
「ちぃ、防がれたか。
 おい犬っころ、命拾いしたな」

 男と刃を合わせ、ジリジリと拮抗していたが……

「おわっ?!」

 フェンリルから飛んできた氷柱をまともに受け、鎌をその場に残しながら吹っ飛んでしまった。

「なにしやがるクソ犬!!
 あーもー! 武器がなくなっちまったじゃねぇか!!」

971??? ◆JBbLACK.JY:2009/10/22(木) 23:49:59 ID:Vb75kTKo0
>>970
かッ!
【鎌が手を離れた後も、鎌の自重で文字通り『押し切られ』、刃が迫る】
ァっギ!!
【とっさに後退するも、鋭い鎌の先端が胸を深く突き刺す】
【水色の肌から赤い血をどばどばと流しながら、必死で後退】

>>969
はっ、はッ……あぎゃッ!!
【さらに追撃の形で肩を深く切り裂かれ、傷口が凍っていく】
あぎッ……くっ……
【顔を引きつらせて足を動かし、刃で後退】

でめぇらァ……屑がァァアア……!!

972フェンリル/酒乱:2009/10/22(木) 23:53:13 ID:/EtiECms0
>>970
「あぁ? 攻撃してきたあなたが悪いんでしょーが……
 犬じゃ!なくて!狼!です!!」

がうがうがー! 酔っていてもこのセリフだけは譲らない。

>>971
「ああ、命乞いするなら今のうちですよー。
 今なら5分の4殺しで許して差し上げます」

かちかち、と氷の爪を合わせて音を立てる。

973メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/22(木) 23:58:07 ID:HnkBBDEo0
>>971
「屑ゥ?
 僕もアンタも似たようなもんだろ。
 アンタのことなんて何も知らないが、人を馬鹿にする奴に馬鹿じゃない奴はいないってことくらいはわかる」

 落ちた鎌を拾い上げて肩に担ぐ。

「……もう、やめにしねーか?
 きっかけはただちょっと、ぶつかっただけじゃねぇか」

>>972
「もういいやめろ犬」

 左手を出してフェンリルを制する。

「ただの下らない喧嘩だ。
 命まで取る必要無いだろ。
 ただの下らない喧嘩のまま、終わらせようぜ」

 少し振り向き、呆れたように。

「今のお前が五分の一生かしで済ませてくれる気がしない」

974ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/10/23(金) 00:03:14 ID:Vb75kTKo0
>>972-973
ザケやがって……このガニュメートが、劣るワケがねぇだろッ…!!
【足を大きく開いて、乱れた呼吸をするたびに血が体から流れ落ちる】
【両手をまた突き出す。そして低い姿勢から――踏み込む】
馬鹿だなんだと……甘いんだよクズ…!

死ねッ、死ねッ



ブチ撒けて、死ね゛ぇええええッッッ!!

【両腕から刃を、あらん限り生やし――獣の口腔のような刃を――二人に向かって突撃!】

975フェンリル:2009/10/23(金) 00:09:42 ID:QYyPcDfoO
>>973
「わぅ……」

へにょん、と耳を下げる。

「……わかりましたよ」

ぼそりと言って、氷の爪を解除――

>>974
「……!?」

また、
また、「一瞬だけ」。反応が遅れてしまった。
即座に横に跳んで回避――間に合わない。

「ぐ、っ」

今度は制服だけでは済まなかった。
ざくり、と肉が裂ける音がして、月を背後に血が舞った。

「……ったあ……っ」

なんとか立て直して、傷口――左脇腹を押さえる。
顔は痛みに歪む。

「っクソ……やっぱ6分の5殺しに変更ですね」

976メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/23(金) 00:18:18 ID:HnkBBDEo0
>>974>>975
「っぶね!!!」

 咄嗟に横っ飛びで回避。
 地面を転がりながらも体制を直して立ち上がり、フェンリルの方向へと振り向く。

「大丈夫か、いn……あ」

 甘かった。
 そう、自分が甘かった。

「あ……あ、あ……」

 ボロボロのフェンリル。
 飛び散る鮮血。

「……ッ」

 自分のせいだ。
 自分のせいで、彼女が……

「いや、6分の1も残す必要ねぇよ」

 ザワリ、と。
 少年の周りの空気の色が変わった。
 禍々しいくらいに鮮やかな、新緑。
 噎せ返るぐらいに濃厚な艶やかな緑。

「コイツは全殺しだ」

 少年の瞳が、横に大きく広がった。

977ガニュメート ◆JBbLACK.JY:2009/10/23(金) 00:26:11 ID:Vb75kTKo0
>>975
ヒィハハハ!!
続けたい、続けたいが残念だ……お友達が止めろって言ってるんでね!
意見は汲んでやるよ、ヒハハハハハ!!
【たんっ、たんっとバックステップ、その場で胸を反らして高笑いするが】

くぶっ……クヒィヘヘヘ…
【口から霧のように少量、血を噴き出す】
>>976
おいおい、お前が言ったんだろォ? キヒヘッヘ…!
これはそう、下らないケンカ……下らないケンカだよ…!
例え何が起こっても……一瞬であれお前が『暴力を許容した』……それがお前の言う
『下らないケンカ』だろォ…? ギヒヘ、ヒヘハハハハ・ハァーーーー!!
【血を吐き出しながら笑う男、だがその後ろの緑――それを見てすぐに、目に怯えの色が混ざる】

おっとっとォ! 残念だがもうケンカは御仕舞――だったよなァ?
今度会う時に、俺を殺してみせな……もっとも、『出来るなら』だけどなァ!!!!!
ゲヒャヒャヒヒヒヒァ!!
【バク宙で飛びあがる。建物の壁に刃を突き立て、刃が起き上がる勢いを使い不規則的に壁を登って逃げていく】
ヒャーーーーーーーーーヒャッヒャヒャヒャアアアー!!

978フェンリル:2009/10/23(金) 00:31:21 ID:QYyPcDfoO
>>976
「……っ、おいっ」

おかしい。様子が、おかしい。
ぞわりと鳥肌が立つ。

「大丈夫です、わたし生きてます、掠り傷です!
 わたしが油断しただけですから、ちょっとっ、ねえ、落ち着いて!?」

声を絞り出して、半ば必死に呼び掛ける。

>>977
「……ッ、う」

傷口に冷えた空気が入り込む。
痛い。痛い。いたい――

――……――

「……!!」

痛みの中で微かに。
過去の出来事、暗い部屋での事をなんとなく思い出して、
ふるふるふる、首を振る。

979メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/23(金) 00:41:20 ID:HnkBBDEo0
>>977
「待ちやがれクソが!!」

 追おうと走り出すが、既に相手は視界の外。
 臭いを追うにしても、フェンリルや自分の血の臭いと混ざって探知できない。

「……クソ……が……ぁぁああああああああああああああ!!!!!」

 ただ悔しく、壁に自身の拳をめり込ませた。

>>988
「殺す……次に会ったら殺す。目が合ったら殺す。視界に入ったら殺す。
 存在を確認次第絶対にすぐに秒も刹那もかける前に殺しつくしてやるッ!!」

 何回も。
 何回も何回も何回も壁に拳を打ち付ける。
 壁はもちろん、メイプルの拳も衝撃に耐え切れずひしゃげて血を噴出す。
 しかしそれでも拳を休めない。

「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる」

 とめどなく溢れ出る殺意。
 濃厚な緑は尚も周りの空気を侵食し……
 しかし、

「……ちぇ、生きてたのか」

 少年に、少女の声が届いた。

「なんだ、やっと喰えると思ったんだがな」

 途端に殺意も緑も嘘のように掻き消え、いつものメイプルがそこに立つ。
 もっとも、左瞼は腫れているが。

「今日はもう疲れたから見逃してやる。
 せいぜい明日生き残ることを考えるんだな」

980フェンリル:2009/10/23(金) 00:50:47 ID:QYyPcDfoO
>>979
「……ぁ?」

ぽかん、としてしまう。
空気が一瞬で変わってしまったのだから。

「……え、ええ、っていうかわたしが食べる、ん、ですよ……いっづ」

ふわふわと浮かんでくる疑問を押し潰すように痛みが脳まで到達。
顔をしかめて傷口を押さえた。

「……夜歩き、しかも怪我までして……怒られちゃう」

981メイプル・ビターキャラメル ◆CROSS/.AzE:2009/10/23(金) 01:01:22 ID:HnkBBDEo0
>>980
「……ち、仕方ねぇな。
 お前ん家、こっちだろ?」

 歩きだす少年。

「俺が火種みたいなもんだ。
 一緒に頭ぐらいは下げてやる」

 そう言うとボロボロの体を引きずるように歩きながら、夜道の先に向かっていった。

982フェンリル:2009/10/23(金) 01:06:15 ID:QYyPcDfoO
>>981
「うぁ、はい……」

漸く酒も抜けてきた。
歩くたびにぴりっと走る痛みは、自分が弱かったということの証。

「……かっこわるい」

大口叩いて立ちはだかって、こんな結果。
見上げると、月が嘲笑ってきた。

「強くなりますよー!」

ちいさくガッツポーズ。
そしてメイプルの後に続いて行った。

983 ◆P.CiRmi3u6:2009/10/25(日) 20:48:34 ID:d26lZkA.0
"夜の帳が下りる頃
狼達が騒ぎ出す
鉄の獣を従えて
今宵も一路、駆け抜ける"

ヘッドライトやテールランプの灯りが見え始めた
指定された場所はここであろう


//イベント参加受付け始めます

984 ◆P.CiRmi3u6:2009/10/25(日) 20:49:55 ID:d26lZkA.0
《イベント概要》
ジャンル:バトルカーレース
日時:10/25(日)21:00〜
場所:Bイベントスレ(空いてたら)
参加上限人数:4名(それ以上は捌ききる自信ありません、ゴメンナサイ!)

《ルール》
・乗り物に乗ってレースしたりバトルしたりします。乗り物ある方大歓迎
「乗り物ねーよ」って方でもご安心下さい、レンタルマシンをご用意します
※レンタルマシンは「精神力(MP)」を燃料とするマシンです
※「精神力」をガンガン注ぎ込めばガンガン速く走ります
※「精神力」例:"魔力"・"霊力"・"気力"等、"煩悩"とかでも走る曖昧使用でお願いします
※二輪でも四輪でも、フォルム等はご自身の好きなように解釈しておkです
・スタートからゴールまでの間に相手を撃滅するか、先にゴールすればイベントクリアです
・現地までは徒歩でも構いませんが、レース中には乗り物で走行してください
・細かい取り決めは以上特に無し、新しい取り組みなので問題点を探しつつ皆さんで楽しみましょう
・途中、秒ダイス判定を行う場合があります。ご了承下さい
※秒ダイス:書き込み時間の末尾の数字をダイスに見立てる行為

985名も無き異能都市住民:2009/10/25(日) 20:54:45 ID:IDnKkU3kO
//しっつもーん!
//乗り物。スノボでもok?

986 ◆P.CiRmi3u6:2009/10/25(日) 20:57:01 ID:d26lZkA.0
>>985
//ギリギリ…おk
//飛行機はダメでお願いします

987 ◆uotUYGHVwM:2009/10/25(日) 21:00:14 ID:IDnKkU3kO
>>986
//コース上に雪の道作成、とかはセフセフ?

988 ◆P.CiRmi3u6:2009/10/25(日) 21:01:48 ID:d26lZkA.0
>>987
//超おk、能力ガンガン使っちゃってー
//つーか人来ねえwwwww中止するかも…ゴメン

989 ◆uotUYGHVwM:2009/10/25(日) 21:04:16 ID:g4lxCBLQ0
>>988
//把握把握。
//誰か他の人が来たら出しますね?w

990名も無き異能都市住民:2009/10/25(日) 21:05:31 ID:rSRBD9/U0
// 出るタイミングをうかがっているのだ

991リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/25(日) 21:08:06 ID:g4lxCBLQ0
「えーっと……此処か……」
鉄の狼が、準備は出来たと言わんばかりに唸る中。
小僧が一人。身体一つでその場に現れた。

992 ◆P.CiRmi3u6:2009/10/25(日) 21:09:12 ID:d26lZkA.0
//ならば始めちゃいます

ドゥルルン…ドゥルゥウン…
【異能都市郊外・峠道頂上】
ここまで案内してくれた交通課の職員は方々に散っていく
走り屋らしい一団が居る
沢山のクルマとスタッフ、ギャラリーも大勢見えた

「あ!ま、待ってましたよ…今日のチャレンジャー達ですね」
その中の一人が声を掛けて来た
周囲の視線も一斉にこちらに集まる

「今日で三週目…今度こそアイツから、俺たちの峠を取り戻して下さい!」

グッと拳を握る若者
周囲のギャラリーも歓声を送る
と、
その歓声が

『ボボボボボゥルルルルル…!!!!』

聞こえたけたたましいエンジン音にどよめきに刷り変わる

「……来た…"火の車"…!!!!」

波を掻き分けるように開くギャラリー
人垣の向こうに、青白く発光する一台のマシンが存在した

993リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/25(日) 21:13:33 ID:g4lxCBLQ0
>>992
「……了解、です」
若者に対し微笑を向ける。
だが、この少年。マシンを持たず、又借りようとする素振りも無い。

「……来たか。お山の大将さん……」

994黒沢小百合:2009/10/25(日) 21:14:27 ID:rSRBD9/U0
「ふふふ、この私にかかればどんな分野でも
 極められないものはありません(スポーツ以外)」

ニヤニヤと笑う小百合の背後、
大型トレーラーの荷台から現れたのは
シャープな流線型の車体が特徴の黒いスポーツカー。

「最先端技術を使用し、最高のスタッフが
 くみ上げ、サポートを担当する世界でただひとつのマシン。
 もはやこのマシンに敵う車はこの地球上には存在しません。」

995 ◆P.CiRmi3u6:2009/10/25(日) 21:20:06 ID:d26lZkA.0
>>993>>994
青白い光の正体はその四輪
発光するタイヤにはどういう原理か火が灯っていた
その光源が純白のボディに反射し、マシンのカラーを彩っていた

――ガチャ

ガルウイングの扉が上がり、中から人が降りてくる

「今夜の得物は…テメー等かい?」
よれよれのくたびれたスーツ、外したネクタイはバーコードの頭に巻いて
重そうなメガネをクイ、と上げた

所謂、中年・オッサン・加齢臭とかいう単語が飛び交いそうな男が現れた

996リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/25(日) 21:22:56 ID:g4lxCBLQ0
>>994
「……あ、アンタは……」
名乗ってはいない。
けれど見覚えがある女性。

「……負けませんからね」

>>995
「……オッサン!」
開口一番。出てしまった言葉は其れ。

「え……。えーっと……」
アンタそんなに強いの?と言いたげな表情。
だけど直ぐに表情を引き締める。見た目に騙されちゃダメだ。

「……獲物はあんたの方だよ。オッサン」

997黒沢小百合:2009/10/25(日) 21:23:59 ID:rSRBD9/U0
>>995

「ふふふ、果たして獲物はどちらか。
 まだ分かっていないようですね。」

小百合は、男への挨拶もそこそこに、
うっとりと車のボンネットをなで上げた。

「なんと美しい。まさに人間の生み出した技術の結晶。
 計算された完璧な美しさというべきか……」

車の積まれていたトレーラー以外にも、
もう一台のトレーラーがあり、その中では人が動く様子が見える。

サポート人員や、コンピュータ制御の人員が乗っているのだろう。

998黒沢小百合:2009/10/25(日) 21:25:39 ID:rSRBD9/U0
>>996

「既に、勝負は決しています。
 このハイテクモンスターカーの最初の被害者が
 風采の上がらない中年とただのスノーボーダーとはなんともはや。」

スノーボードを見た小百合は、あからさまな侮蔑の視線を投げかけている。

999 ◆P.CiRmi3u6:2009/10/25(日) 21:31:24 ID:d26lZkA.0
>>996
「そう、オッサンさ…こんなになるまで、コイツを離せない哀れなオッサン…」
愛車のボディに軽く触れ
「面白い、小僧…捻り潰してやろう」
赤いスカーフを首に巻いた
>>997
「走れば、嫌でも分かるさ……そこの男の様にな」
指を差す男の先
見覚えのある赤いマフラーの男――甲がうずくまっていて
『……蟻さんが一匹…二匹…三匹…』
地を這う蟻を数えていた

「先に言っておこう、このマシンは"気力"を喰らう…敗者からは相応のそれを貰うぜ」

「さっき、あの男の気力を吸ったからなぁ…コンディションは十分だ…」

そして見上げた先にある小百合のサポートチームに目をやり
「おじさんもなぁ…車に全てを掛けて来た、時間も…金も」

「特に金はとんでもなくつぎ込んできてな…いつしか家計は火の車、女房子供に逃げられて…今のあだ名も」

「…"火の車"…くく…来る所まで来た男の走り…見せてやるよ…」

1000リョウ ◆uotUYGHVwM:2009/10/25(日) 21:35:52 ID:g4lxCBLQ0
>>998
「……」
ボンネットをなで上げる小百合を見て、うわぁ、と言わんばかりの表情。

「……舐めてかかると痛い目見るよ?」
クルリとボードを回し、地に落とす。

>>999
「……ばっかじゃないの……?」
男の浪漫。女子供にゃ分からねえ。
この少年はまだ子供だった。

「……あのオッサン大丈夫なのかな……」
甲に。このオッサンに。哀れみの視線を送る。

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