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やらない夫は人生のまとめに入るようです
1 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 04:49:24 ID:Gq7BeRy2


・オリジナルです。

・やや暗めの話です。

・短め(1〜2スレ程度を予定)です。

・初心者ですので、あまり期待はなさらないで下さい。




本日12:00頃より第一話を投下いたしますので、よろしくお願いします。

2どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 09:30:15 ID:TyPxeDUw
干支が変わっても待ってる

3 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:00:45 ID:Gq7BeRy2
では、投下開始いたします。

不慣れな故、文章量が多い事を、あらかじめご了承下さい。

4 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:01:08 ID:Gq7BeRy2





          『俺はこの世界の、主役じゃなかった』




.

5 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:01:43 ID:Gq7BeRy2
     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(     そんな事をはっきりと自覚したのは、一体いつからだったろうか。
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)   
   |      (__人__) /;;/    
.   |        ノ l;;,´       大学受験に失敗した時だろうか?
    |     ∩ ノ)━・'      
  /    / _ノ´         愛し合っていると思っていた彼女が、
  (.  \ / ./   │         二股をかけていた事が分かった時だろうか?
  \  " /___|  |
.    \/ ___ /



     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \       一生をかけようと思っていたバンドが、
   |    ( ー)(ー)      下らない理由であっさりと解散してしまった時か?
.   |     (__人__)      
    |     ` ⌒´ノ      就職先が見つからず、仕方なく今の職業に
   .l^l^ln      }       就く事を決意せざるをえなかった時だろうか?
.   ヽ   L     }       
    ゝ  ノ   ノ
   /  /    \        …いや、本当はもっと早く気付いていたのかもしれない。
  /  /       \       
. /  /      |ヽ、二⌒)、   ただ、その事を、どうしても、認めたくなかっただけで。
 ヽ__ノ

6 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:02:35 ID:Gq7BeRy2
       / ̄ ̄\
     /     _ノ ヽ
     |     ( ●) |     俺は違う、俺だけは違うと、
     |      (__人)     無駄にあがき続けた俺の今までの人生。
     |        ⌒ノ
     ン        ノ      凡人は凡人なりに必死になって積み重ねた努力は、
    /⌒ヽ、    _ノ       その殆どが『無駄』としか言い様が無いものに成り果てた。
   /   ノ \__ィ ´
  /  /    '|.          
 (  y      |.          …今の俺は、無駄に年齢だけを積み重ねた、
   \ \    |         凡人以下の存在だ。
    \ィン、__)、
     .|     ij ,ノ



        / ̄ ̄\
      /  _ノ ,ヽ\     日々の安定も将来の希望も無く、
      |   ( ●)(●)    昔の仲間の様に、叶わぬ夢を
. \    |     (__人__)    追い続ける事すらも許されず。
   .\  .|     ` ⌒ノ
   . \ ヽ       }      搾取されている事が分かっていながら、
      .\_,ゝ     ノ      それでも日々の飯銭の為に、
      /, r、    く       下らない仕事を機械的にやり続ける毎日…
     ./ 〈  \    i
    . ヽ、 .ヽ   \ i..|
       .て_)   \ノ       俺は、そんな男だった。
             \
               \     どこにでもいる、一人の敗北者だった。
                 \

7 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:02:54 ID:Gq7BeRy2







           "やらない夫は人生のまとめに入るようです"






.

8 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:03:58 ID:Gq7BeRy2
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \       その日も俺は店を閉め、暗い夜道を一人、
 |    ( ー)(ー)      すっかり寝るぐらいしか使い所のなくなった
. |     (__人__)       狭く汚いアパートに帰る所だった。
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l     「ふぅ…」
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く       最近また溜め息をつく事がふえたなとか、
   /     ヽ \     そんな下らない事を考えながら。



            / ̄ ̄\
          / _ノ  ヽ、_\    力強く生きる気力などとうになく、
          .|  (●)(●)  |    さりとて命を絶つ勇気も無く、
          |  (__人__)  |     ただただ生き延ばしの毎日…
          っ   `⌒´   |
         / ミ)       /     「んっ…? なんだ、あいつら?」
        / ノヽ      /
        | |/      ヽ     だが、俺は出会ってしまった。
        |  | /|     | |     ――そう、あいつらに。

9 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:04:31 ID:Gq7BeRy2
      ___
    /     \      背格好は、15〜16歳前後。
   /  _ノ '' 'ー \    
 /  (●)  (●)  \  「いい加減諦めるお、蒼星石」
 |      (__人__)    |
 \      ` ⌒´   /  少し小汚い格好をした、どこにでもいそうな二人だった。




                        ____
                         /::::::::::::::::::::::::`丶、        金を入れてもジュースが出なかったのか、少年の様な外見の少女は、
                   , --‐'――─‐--- 、:::::::\       地面に倒れ込み、稚児の様に駄々をこねていた。
                  ,イィ_二仁 イ 二― `ヽ::::\::::::}       
       _          〃,lト、 ヽ \ ヽヾ `!::i:い::::::i/       …若いというだけで、根拠の無い希望に満ち溢れていたあの頃。
      {  ⌒}       /:/=冬フ`ヾ! ‐ゝ七、ト!:リ !|:::|        あいつらもいずれ、俺みたいに現実に直面し、絶望するのだろうか。
     (`   `i       .イrっ==`   ≪´ ̄ |:イノ レ´        いやその前に、現実と妥協し、それなりに上手くやっていくのだろうか。
      {__,、_ァ- ′/ {`>_ Y´  /> -- ‐- 、`ヾつ!:. :ト'         
        /´X //く/ 八   {       }   jレヘ⌒}        
        {:// \'ィ、_Y__>,ミ - .. __ノ _.. イ トヽ:.V         「いやだいやだいやだっ!
          /V   ト、_ >、_ || (<_仆_>)、 //::_/ ヽ>イ ハ  r‐v‐ 、   ボクはこのジュースが飲みたいんだいっ!」
        { ハ _ノ::.::.::.:ト.ハ トヽィ/l 廴__//::.:/ニ <イ/ |ハ r'    } 
  r'⌒ヽ-、|!  ヽ::.::.::.::.::.:\jノ::Lノー─‐::''/´    //'7-、|| ヽ_ィ  フ 
  r'    j  | ヽ  \_::.:ト、:ー: :`ヽ、;;;ヽ、::.:ァァー----Ll_/ー'    ー'   …まあ、俺にも、そしてあいつらにも関係の無い話だ。
  7   i′  l!     >=ニ::. ::. {、;;;;;/                  すぐに視界と意識から二人を外し、通り過ぎようとした時――
   ー^ー ′  _l!.斗‐.<::.::.::.::.::. :. :.リ/                   
         ハ     }::.::.::_::.:/´                     少年の発したある言葉が、
         ヽ:_ヽ__ ,⊥-´                         すっかりくたびれてしまった耳に入り込んできたのだった。
           `\

10 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:05:16 ID:Gq7BeRy2
       ____
     /     \                
   /_ノ  ヽ、_   \    「仕方ないお… 『やってやる』から、
  /(●)三(●))   .\    ちょっと待ってろお」
  |   (__人__)      |
  \ ヽ|r┬-| /   /    …やってやる?
  /   `ー'´      \    何をやるというのだろうか?




      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \
     |    .u ( ●) |     「おいおい、マジかよ、面倒くせーな…」
.     |      (__人_)
     |      ` ⌒ノ     彼が一体、何をやろうとしたのかは分からなかった。
      |        }      だが少なくとも、真っ当な手段でなさそうなのは確かだった。
      ヽ u      }
       ヽ     ノ      注意する、制止に入るなどという選択肢は初めから無く、
      ノ     \      一体どうやってこの場から離れようかと、疲労と眠気で
     /´        ヽ    少しぼんやりとした頭を必死で動かそうとしていたその時――

11 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:05:44 ID:Gq7BeRy2
                \  ゚  o 。| 。   /  。  /
                  ○  。 ゚  |゜ O / o  / 。゜
              ゜   。 \   o ゚ O ゚ 。 /゚  。   O      シュッ――
                ゚  。  \     |   ゚ o /  ゚  。 ゜
               。 ゜  。   。 。 ゚      。o   ゜
            __。___   ゚ 。   ゜  ―O――――
              ゜ o 。    o   ゚   。  ゚  。 ゚
              ゚ 。 O  /  。 |゜ 。゚ \゜  O  ゜
             ゜  。   / 。 /  ○゚   O \ 。 ゜
                 O ゜。 / ゚ | 。゜  ゚ 。 o
                /   o  。゜ |   o ゜    \





       ____
    /     \          少年の手が、一瞬だけ強く、しかしはっきりと光った。
   /   ー,  ー\    rnm  
 /   ( ー) (ー)\ rl  |   「まったく… 最後の200円を吸い込みやがった
 |      (__人__)   | ゝ .|    お前が悪いんだお…」
 \     ` ⌒´   ,/_ |   |   
   ヽ          i    丿    まずその事に驚き視線を向け続けていると、
  /(⌒)        / ̄ ̄´     少年は、その手をゆっくりと自動販売機の
 / /       /          コイン投入口にかざし――

12 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:06:19 ID:Gq7BeRy2





                        _  _
               / ̄ ̄/   /_/ /_/
              /   / | ̄|
             /   /   |  \
            /   /   \   \
            /__/      \_/  
               
                        `
                         \ ,,_人、ノヽ
                          )ヽ    (
                       - <       >─
                          )     て
                         /^⌒`Y´^\
                                         __
                                        |__|
                                                /\
                                              / /
                                         ___/ /
                                         |___/




.

13 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:07:34 ID:Gq7BeRy2
     ____
   /      \      小さい破裂音と共に、かざしただけで
  /   ノ   ヽ__\    直接触れてはいない筈の自販機が、揺れた。
/    (ー)  (ー) \   
|       (__人__)    |   「…よし、出てきたお」
./     ∩ノ ⊃  /
(  \ / _ノ |  |     そして数秒後、機械が軋む様な異音と共に、
.\ "  /__|  |     大量の硬貨とジュースが、釣銭口や
  \ /___ /     取り出し口から溢れ出していった。



        〉 <三三三三三三三三三三三三三三〉〉
      , <三三三三三三三三三三三三三三三7/´  次々と溢れ出る硬貨や缶を、背にしょった
    〈 〈三三三三≧.イ"´ ̄   ヽ.    、   i`Y/    リュックサックに片っ端から詰める少女。
     \、三三=彳  i        、  '.   } ハ
       ヽ./  i  ハ \ 、     ヽ  '   ! .ハ   「おお〜こりゃまたたくさん出てきたねっ!」
       / /   i/ /i ハ.  ヽ \、   ヽ  .   i i i
        ′  i′' j ' \ ヽ丶、\ ┼f ┼ :! :i i   そしてそれを、平然とした顔で眺める少年。
       i  i  / /_/_/__ ヽ \ >x≧f斗}  i i i
       l  |i / イノ∠_云ミ、  \、 イ_ぃハ 癶 / l i   二人の表情からは、罪悪感など微塵も感じられなかった。
       { ハノ´ 小 {_??゚}      弋__ノ イ i  l l
       V i  \ ヽ 弋ノ          /i !  | !  __
         i i   ハ\_     '      ; --、// i´i⌒l  .r=i
         i l   l ヽ      r _ ヲ    ィ.|l⌒l l  | ゙ー '|  | L.」 ))
         l ト、  ハヽ >  _   _. イ/j/|.ー‐' |  |   |  !   l
         |l  } ./   ヽ>ヽハ`¨´ _⊥.|"'|   l   │  |. i   」  ,. -‐;
              i/ , v⌒ -‐' {_.  ´   i  !   l  _|   l. |  | /  //
             ,孑'"´ /_ノ7ー 、.   │ l   l、'´j、|   | }  |,.{  / ))
           /) /  // ハ 「ヽ }    |__,.ヽ、__,. ヽ_」   レ'   ;   /

14 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:08:48 ID:Gq7BeRy2
..      ____
     / ―  -\      俺があまりにも現実離れした光景に、
.  . /  (ー)  (●)      声も出せないまま驚いていると、
  /     (__人__) \
  |       ` ⌒´   |    「蒼星石、そろそろ行くお――」
.  \           /     …なんだお、あんた?」
.   ノ         \
 /´            ヽ    少年が、俺に気付いた。




           ,. - ──── - 、
          /              \
         |                〉
         |                   /
         |    _ _  - ──-、/      そのままずっと、無言でこちらを見つめる少年。
       _ _[二二 _ _ , -───‐- 、
    (´ ̄                       \   しばしの沈黙、一瞬で高まる緊張感。
    \   , ィ´  ̄ ̄ ̄ ̄``ー-.. 、 _  _/
     `y'´ /  /.ハ、.: .:.、  . :.:.::::ヽ::ヽ::::<
     /  /  /:/;ハト,ヽ:、\ . :.:.:::::::|::::|::::::|    「…ひょっとして、見てた?」
      i   ! /.:// \ト、ト、:.\:.:.:.::::!::::|::::::!
     |  l/::// __, ヾ! ‐ゝ-ト、:_:_|::::|::::::|
     | / .,:ィ厂_ _     `二ニ!::::!::::::!    俺は少女の問いに、顔を冷や汗でベトベトに濡らしながら、
     ト、 ̄.::/:!ヾテ。::.フ   ヽ辷フ 7:::,'::::/     ただこくこくと頷くしかなかった。
     l/|.:.:::/:::|              /::/:::/  
      |.::/.:.:::ト、         /::/:::/
      l/ヽ.::::l/ト 、  (⌒ヽ , ..イ::/l::/
         \N  `コ ー-‐<l:::/l/ |/
        _ _/  ̄`フ杯ト、 _
       _「ハ_     ,イ  j1ト、 \ ト、
      l/.:.:.:.::::)ト、  //  //j。jト、//.:.:!
     /.:.:::::::::::::Yト、l ト、 // j。 i|V/.::::::|

15 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:09:52 ID:Gq7BeRy2
       (⊃ ̄ ̄\
     (⊃   _ノ  \      とりあえずその場から共に離れ、
    (⊃   ( ●)(●)      数分程歩いた所にある公園のベントに腰を下ろし、
     |     (__人__)      近くの自販機でちゃんと金を出して買った
     | u    ` ⌒´ノ      缶コーヒーの蓋をあけながら、俺は、
       |      u  } \
     /ヽ       }  \   
   /   ヽ、____ノ     )   「その力は…一体何なんだ?」
  /        .   | _/
 |         / ̄ ̄(_)    
  \   \ /| JJJ (      と、単刀直入に二人尋ねた。
   \  /   /⊂_)



    _.. ‐'''''''''''' ‐ 、
   ,r'        \      「まあ、見ての通りだお…
  /_,ノ  ,,       ヽ,     超能力だのESPだの言った方が、
  ( о) ミ ヽ、,,,_    ..i     おっちゃんには分かり易いかお?」
  i.   ミミ( ○)    .|   
  \(_入_ノ      /     返って来たのは、シンプルな答え。
    ノ__,,/,____/      まあ手品の類などとごまかされなかっただけ、
    ./ゝ/ノ:::::::::::::::::\      よしとしておこうか。

16 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:10:41 ID:Gq7BeRy2




               | 三三三三三三三三三三三三三三三. /
               | 三三三三三三三三三三三三三三三 /
            __ |` ー-- 、..三三三三三三三三三三三'      それきり少年は押し黙ったまま、口を開こうとはしなかった。
         r__─ /       ` ー── - _ 三三三三三l      
          |  `ー---... _                       |      少年の代わりに、それまで彼の横に大人しく
          | 三三三三.... `= ー― -- ..、          ト._.\   ちょこんと座っていたボーイッシュな少女が、
         ' 三三三三三三三三三三 `ニニ=ー───---` .)   俺の目の前に立って、俺が知りたかった事の大体を、
         ヽ___ 三三三三三三三三三三三三三三三三  /   聞いてもないのに向こうから色々と話してくれた。
           /::::` -..、_三__三三三三三三三三三三三三 /    
         /:::::::::::/::/:::::::::人::: ̄\--- ..、___三三_三三._/     
        ' :::::::::::::::/:__:/  |::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::ヽ:::::::::: ̄ヽ
        '::::::::::: :,. '::::/:/ ` |::|:::::::ト , ----- 、 :::l ::::::::::::::::゙      「んーとね、んーとね――」
          |::|:::::::ノ::_/, ' __  |::l::ヽ::ヽ \ ::::::::::::::: | ::::::::::::::::|      
       丁! ̄::!::/イ,.ィ´ `ヾ|::ヽ:::ヾ::\_`_ヽ ::::::::| ::::::::|::::: |
        |ヘ:::::ヽ:::::::| ト ィ_、| ヽ| \!` 7:::::::`ヾ、::ノ ' ::::::|::::: |      
        ハ:::N\::l ゝ_..ノ       ハ::_,ヘ| ハi /::::::::,. ::::,       どうやら彼女は少年と違い、なかなかの饒舌なようだった。
        l::::::ヽ::::::::ヽ           ゝ __.ノ,.'::::::::::::./:::::/       おまけに妙に人懐っこい。
        |:::∧:::::::::::;ヘ      '       /イ:::::::::::/::イ::|        俺にもこんな愛嬌があったら、
.          レ'. │:::::::|::::ヽ.    ,- 、     フ:::::/::::::小/∨        もう少しまともな人生を送れたのだろうか。
           |:::::::.ハ/ヽl >._j /    イ:://::::イ/          
           |::::/   /  ノ /フT   /,':::::_イレ            
             V  _ ノ ー<'/ノ , 介 ̄ l::/´ \            
          , -ーf  ー-ノ !-イ/l::!ヽ  レ    \          
          |三r |  、__ ノノ //_j|:|ヾ:ヽ                 
       γ´ ゝrゝl  ノ|  /イ/{.|:|                   
       (j   入(^つ-rく> ´//`l{´|:|                   



.

17 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:11:30 ID:Gq7BeRy2
     |      ,.  ' "´ ̄             /
   _ ⊥. '"´                 /
  〈           ,.   - ────く
   ',:::::.:.   ,  '"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::;i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ    
   ',::::::,  ".:i.:.:.:.:.:.:.:i .:.:.:.:.:.:.:./:|i::::::::::::::l::i:.:.:.',    少し舌足らずな彼女が話してくれた内容を整理すると、
    V:.:.:.:.:.:.:.|.:.:.:.:.:.:.l.::::::::;::::/ハ:l:::::::::::.:|::|::.:.:.!    まず少年の名はやる夫、少女は蒼星石というらしい。
    !:.:.:.:.:.:.:.|::::i::::::::|.:::::/.://  i:l::::::::::: |::!:::::::!
    !::::::::::::::|:i::l::::::::|:フナナ'ー l:トヽく::::l::l:::ハ:|   
    ヽ:::::::::::|:l::l::::::::レzr==ミ リ rzトV/l/
     ヽ:::::::::|:|::ト、:::::l ヽトーイソ    ヒ1:::| ′      「ねぇねぇやる夫っ、早く遊ぼうよぅ〜」
      ヽ:::::|:|::l:::',::::',   ̄     ,' !:::|
       \ト、:ト、:';::::',.      _ _ /::::|
         ヽヽ::ト:;::::L_     ,..イ::::::::/
          ,r一ヽヽ::::|  ``7´ヽ:/1::/         教えてくれたのは下の名前だけで、
        ノ     \:::|ー‐介ヽ  l/          苗字に関しては結局教えてくれなかった。
    _∠二ニヽ、.   ':;|  /:ハト、\
    厂 , '⌒ヽX、_   /:/i i::ト、 \          まあ、この辺は別段問題はないだろう。
    / /.:.::::::::.:.ヽX_}、 l:/ i i:! l   fヘ        
    ヽ/.:.:::::::::::::::.:.ヽX_} l:l  i i」 l   fヘ}



         ___
       /      \            やる夫と蒼星石は、共に貧しい団地で生まれ育ち、
      /  ─   ─ \           それこそホクロの数から、尻にある痣の形まで知っている仲だという。
    /    (●) (●) \
    .|      (__人__)   |    __   
     \     ` ⌒/ ̄ ̄⌒/⌒   /   「ちょっと待つお、蒼星石。
    (⌒      /  SM / スカトロ /    この裏庭で拾ったHな雑誌を読み終えるまでは――」
    i\  \ ,(つ     /   ⊂)
    |  \   y(つ__./,__⊆)
    |   ヽ_ノ    |           そういえば、あいつと会ったのはいつが最後だったかなと、
    |           |_           何年も会っていない、一番仲が良かった元バンド仲間の事を、
     ヽ、___     ̄ ヽ ヽ          少しだけ思い出した。
     と_______ノ_ノ

18 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:13:38 ID:Gq7BeRy2
         ___
       /     \        『不思議な力』は、物心ついた頃から備わっていた。
      /   \ , , /\       
    /    (ー)  (ー) \
     |       (__人__)   |     「はぁっ!」
      \      ` ⌒ ´  ,/
.      /⌒〜" ̄, ̄ ̄〆⌒,ニつ    その力は、歳を重ねるごとに段々と強くなっていき、
      |  ,___゙___、rヾイソ⊃    それと同時に、コントロールする術も身に着けていったという。
     |            `l ̄     
.      |          |     ボン!




     /  {    \                        /   /  /ヽ
     ヽ  ヽ    ヾー 、__                _,. -‐ '   /  / /
      \  \   \  ` ー-- 、___,. -ー '"     _/ ./  /
        \  `ヽ、 ヽ、                 ,. - '  /   /
         \   ` ー-`_ー-- 、_     _,._-ー '_ ,. - '´    /ヽ、     『不思議な力』の存在を、二人は互いに協力し合いながら隠していたが、
           !ヽ,       ̄` ー--- ̄- ̄-─ ' "´       /  ヽ、     『とある事件』がきっかけとなり、二人は気ままな放浪の旅に出る事になったという。
           |  ` - 、                     ,. ヾ、    |   
           | ,. - 、! ` - 、__           _,. -ー' ´  \\   !     
           ソ   ヾ      `ヾ ' ー--丶 ̄ヾ`' - 、.   /   ヽヽ |      「すごい、すごいや、やる夫!
          /     ト       l      \ \  `'フ,ィ7´7 ̄ ̄ ヽ!      それじゃあ次は、ボクの番だねっ!」
         /     !ヽ     ̄ヾ ̄ ' ─- 、\ \  イ:ン, !、ヽ   '     
         /     / \      ヽィ'〒.'.:テヽ  ` ー-ゝ `´ l ヾ`ヽ、   
   / `ヽ/       ∧、  \\    \:.:'''.:ノ      ヽ  /   \ `
_,. r'     ヽ    /‐-ヽ、  \\   `゙\"´       /             『とある事件』については、語る機会があったとしたら、またその時に語ろうと思う。
  ヽ      !   ∠     ` ー-ヾ、\   ヾ、   r_‐',イ、|-、.
   ヽ      t'"ヽ >´ ̄ `ヽ    `ー\   ヽ -- ー'  ヾ、ノ ヽ、
    ヽ    ノ / ´       !      r ヽ  ヽ-r─-- 、_.ヽ`ソ \
、   /ヽ - '"ノ゙     _ ,. -‐'       ! | \ \戈、`- 、 `ヽ、__ \_
 ヽ '"    /     / ,> ヽ        ! |  ` ヾヽ、`ヽ、 \ l ヽ  ヾ、
      ´   _,. -"   ヽ ヽ       ヽ`ヽ、 | | >、 \_ノ !<、
         /       }  ヽ        ヽ、ヽノ ! `7`ヽ、 / -'

19 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:14:13 ID:Gq7BeRy2
        〉 <三三三三三三三三三三三三三三〉〉
      , <三三三三三三三三三三三三三三三7/´
    〈 〈三三三三≧.イ"´ ̄   ヽ.    、   i`Y/     ついでに蒼星石は、自身の『不思議な力』も
     \、三三=彳  i        、  '.   } ハ      見せてくれる事となった。
       ヽ./  i  ハ \ 、     ヽ  '   ! .ハ
       / /   i/ /i ハ.  ヽ \、   ヽ  .   i i i
        ′  i′' j ' \ ヽ丶、\ ┼f ┼ :! :i i     「じゃあお兄さん、その缶ジュース、ちゃんと持っててねっ!」
       i  i  / /_/_/__ ヽ \ >x≧f斗}  i i i
       l  |i / イノ∠_云ミ、  \、 イ_ぃハ 癶 / l i
       { ハノ´ 小 {_??゚}      弋__ノ イ i  l l
       V i  \ ヽ 弋ノ          /i !  | !  __
         i i   ハ\_     '      ; --、// i´i⌒l  .r=i
         i l   l ヽ      r _ ヲ    ィ.|l⌒l l  | ゙ー '|  | L.」 ))
         l ト、  ハヽ >  _   _. イ/j/|.ー‐' |  |   |  !   l
         |l  } ./   ヽ>ヽハ`¨´ _⊥.|"'|   l   │  |. i   」  ,. -‐;
              i/ , v⌒ -‐' {_.  ´   i  !   l  _|   l. |  | /  //
             ,孑'"´ /_ノ7ー 、.   │ l   l、'´j、|   | }  |,.{  / ))
           /) /  // ハ 「ヽ }    |__,.ヽ、__,. ヽ_」   レ'   ;   /




     / ̄ ̄\
.   ./   _ノ  ヽ         俺がしっかりと缶を手で固定させたのを確認した
    |    ( ●) (●)        蒼星石は、すっと目を閉じ、
    |      (__人__)  
    | u    `⌒´ノ        「こ、こうか?」
.   ヽ         } | ̄|
     ヽ     ノ |_|)      手を開き指をピッタリとくっつけ、手刀の様な形を作った後、
____/      イー┘ |      その場からニ、三歩後ずさり、その手を振り下ろし――
| |  /  /     ___/
| |  /  /      |
| | (    ̄ ̄ ̄⌒ヽ

20 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:14:57 ID:Gq7BeRy2
\\
 . \\
   ,. \\从/
.     そ   て
     ゝ,    そ
     "`/'^r  \
        .    \\
.            \\
                \\
                 \\キンッ
                  \\
                   ..\\
                    \\从/
                     そ   て
                     ゝ,    そ
                       "`/'^r .\
                             \\
                             \\
                             \\
                                  \\




     / ̄ ̄\
.   ./  u _ノ  ヽ       缶ジュースは、鋭利な刃物で切ったかの様に、真っ二つに割れた。
    |    ( ○) (●)      蒼星石の言う所の『見えない刀』が、彼女の能力だという。
    |      (__人__)      
    | u    `⌒´ノ      「マ、マジかよ…」
.   ヽ      u  }  プシュー…
     ヽ     ノ |_|)
____/      イー┘ |    俺は自分の手が色付きの砂糖水で濡れるのも気にせず、
| |  /  /     ___/    ひたすら目の前の驚愕の事実に、ただただ見入っていた。
| |  /  /      |
| | (    ̄ ̄ ̄⌒ヽ

21 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:16:15 ID:Gq7BeRy2
   ヽ 三_,. - " 三三三三__三三_三_三三三ヽ
    ,V´三三三,. -─' ´ :.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.ヽ 三 ノ
   |_三三 ,. イ,:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.::.::.:\:.:.:.:Y       彼らの話を聞かせてくれたお返し、
   l _三:: ':.:.:.:/:.:.:.:.:.:l!:.:.:.:.:.:.、:.:.:.:.:\:.:.:.:.ヽ:.::.゙       という訳ではないが、今度は自分の話をしてみた。
    ゝ三 |:.::./:.:.:./.:.:.ハ:.:l!:.:.: i -.- .、::ヽ:.:.:.:.!:.:.:|
     ヽll !:.イ::.!: ,. -,‐‐l:.i! :.: |  ヽ.:.:.::.:ハ:.:.:|:.:.:|       「へぇ〜そうなんだぁ」
        Y:.|!:.:.|:.:|:./_  !:|!、:.:.|  ,._=ー,、:.:ヾl:.:.:l
      l:.イ!:.:.l.:.レ =_.、ゝ ゝ!   ォ::::リ !:.:.:..|:.,リ       俺がやらない夫いう名前だという事、自分の事、
      ∨ V:.:イ! フ..ノ        ̄"イ:.:.:レ        何故あの時間にあの場所を歩いていたかという事、
        _ゞ.:.:ゝ"    、      イ:.:/         今の仕事の事、昔バンドをやっていたという事、
       イ ハ:.:ハ!-、   ー '   ∠:l:/          でも今は家にギターの一本も無い様な生活をしているという事、
     /: :.l r'{ レ l ´`ー-、 __ イ  l!' `ーr⌒ヽ     もう何年も帰っていない地元の事、同じく何年も顔を見ていない親の事、
     , : : : :フ! ゝ. _      \ /      ヒ ハ    数年前までいた彼女の事、その彼女にフラれた時の事、
     |: : : : ゝゝ   _>     ノr===,、    iト、〈: : ヽ   新しく入って来た使えないバイトの事、そのバイトが自分の悪口を
    人: : : : : \r‐'/´  ̄ `<.li!   |:!    !|_ノ : : :.1   吹聴していた所を聞いてしまった時の事、そしてまた自分の事――
   /: : : : : : : :「ヽ./ o     ヽヾ_ ノj  ノ`!  } : : : :|
  (: : : : : : : : : :: ン'        /!| ̄ r'__,-_、フ: : : : :.|   ロクに話す知り合いもいなかった俺は、よっぽど溜まっていたのだろう。
  ヽ: : : : : : : : ::L7         / !| r ´. .! : : :!` ! : : : |   初対面であるにも関わらず、堰を切ったようにとにかく喋りまくった。
    \: : : : : :イ        /.  !| |ゝー!`:‐::!: :| : : : :!   聞き役の蒼星石が、一々物珍しそうに頷いてくれていたのも、それに拍車をかけていた。




       ____
      /      \         …やる夫の方は、本当に退屈そうな顔だったが。
     / ⌒  ⌒   \       
   /  (ー) (ー) /^ヽ      「ふう……」
  |   (__人__)( /   〉|
  \   ` ⌒´  〈 / ⌒^ヽ     やがて、空が少しずつ青く染まっていき、周囲を薄明かりが包み始めた。
            \ _ _ _ )    夜が明け、朝がやって来たのだった。

22 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:17:42 ID:Gq7BeRy2
       ___
     /   ヽ、_ \      「ふわあ〜ぁ、もう朝かお。
    /(● ) (● ) \      それじゃ、そろそろ行こうかお」
  /:::⌒(__人__)⌒::::: \
  |  l^l^lnー'´       |    行く? 一体どこへ?
  \ヽ   L        /
     ゝ  ノ            俺が疑問を口にすると、
   /   /



           ,. -──-.. 、
          ,.'´. : : : : : : : : : : .`ヽ
        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      /.:.:/.:.:.::/.:.:.ハ.:.:.l.:.:.:.:.:.::.:.:l.:l.:.:.',   「さあ? とりあえず今日は、あっちの方に行ってみようかな」
       l.:./.:.:.:./.:‐/、 ',.:.ト、__.:.::l.:.:l.:l.:.l.:l
       l/l.:.{.:..レ'l/   リ `ヽ.:`T:/.:l.:.l.:l   
        l/ N{,r==ミ   r==ヽ:l/.:/.:/リ    と言って、俺が勤めている店がある方を指差した。
         l.:ト、' ' '    ' ' ' 〉:l.:/./
         l∧.ゝ、 ,r‐ァ _,..イ.イイノ      やる夫は軽く伸びをして、もう今すぐにでも
           ,.ィ´ ヽニノ <l/        この場を立ち去りたがっている様に見受けられた。
          /.:{j ,.イ介ト、  j}ヽ
            /.:.:{j レイXトV  j}.:.:.ヽ     
         /.:.:.:.ヽェェイXLェェイ.:.:.:.:.:.',     俺は、何故か、彼らとこのまま別れたくない、
        / `ヽ.:.:.:.:/Ⅹ〔.:.:.:.:.:.:.:.:.: ノ     別れてはいけないと、瞬間強烈に思った。
       〈   L.:.:.〔 {y}〕.:.:.「~~T´
        / `ヽjニ三三三ニ !,.ィハ       そして頭で考えるよりも先に、馬鹿な提案が口をついて出ていた。
         / 。゚/.:Lニ三三三ニレイ 〉
       ノ  /.:.:.:.:ヽニ」.:lニ/.:.:.!``1
     { `ヽ/.:.:.:.:.:.:.:、.:., .:.:.:.:.:l  l
     〈 ,.イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:!゚。 ト、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.にニハ}
       〈.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ハハJ
       `ー--‐'  ヽ.:.:.:.:.:.:ノ

23 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:19:12 ID:Gq7BeRy2
               / ̄ ̄\
              _ノ  ヽ、  \
            ( ●)( ●) u  |          「3日…いや、1日だけ待ってくれ。
            (__人__)      | ../}        それまでに、身の回りを整理する。
      _       ヽ`⌒ ´   u  | / /    __    だから…お前達の旅に、俺を連れて行ってくれ!」
   (^ヽ{ ヽ      {   u     ./ /  . / .ノ
 ( ̄ ヽ ヽ i      ヽ      / 厶- ´ /
.(二 ヽ i i |,r‐i    ノ.   ヽ /     /        我ながら、非常に馬鹿らしい懇願だったと思う。
  ヽ   /  ノ  /    r一'´ ー 、   ̄ ̄ ̄)    大の大人が、たかだが15、6歳の少年少女に、
   i   {   イ―イ /   .`ー―. 、__ .〈 ̄ ̄      お前達に着いて行って良いかと、頭を下げる。
   ヽ. `ー '/   /           /\ \
      `ー '  ̄ ̄!           |  ヽノ       傍から見ていたら、失笑すら漏れない程のお寒い光景だっただろう。




           ____
         /      \     「…それ以上は待たねーお」
        / ─    ─ \
      /   (●)  (●)  \   だが意外な事に、やる夫は少し眉を顰めただけで、
      |      (__人__)     |   俺の頼みをとりあえず引き受けてくれた。
      \     ` ⌒´   ,/
      /     ー‐    \   …てっきり気味悪がられるだけだと思ったのに、意外だ。



             __ __
         ,.. -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::: 、
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.::.::.\        「そんじゃーね、やらない夫〜」
       ':.:.:.:.:/:.:.:.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...:.:.ヽ
      ':.:.:.:.:::':.:.:.:.:.:.:|:.:.|:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..:.',
     .'.:.:.:.:./:.:.://ハ:.:|:lヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.::|      だが、この嬉しい誤算を逃す気は更々なかった。
     l:.:.|:.:.レナナ'‐  l:.ト! \:.__:.:.:.:|.:.:.:|
     |:.:.:ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` .:, .:.:.,'      俺は、いつの間にか呼び捨てにされているのも気にせず、
     |:.:.ハ:.:|  辷'ノ   丶 イt::_iヾレ:.::.::,       蒼星石に笑顔で大きく手を振って、自宅へと走って行った。
     |:.:.:.:l:.| ::::::        ゞ-' !:.:.:.:.:イ
     l.:i:.:.:.|ヽ.    _  ′ :::::  ハ:..:./        …少し走ったらもう息が切れてしまったので、
.     |:l:.:.:.|:.:.\     ̄    イ:::::/         たまたま通りがかったタクシーに手を上げて乗ってしまったけど。
     ヾ!.:,|ハ..:.:.|ゝ、  _ ...ィ/:.:.レ:j/
    _ _ _ゞ\ー- 、   |:./レl:.:..:/
   _レーハヽ     ヽォ_ー 、. |:.:/
   /::::::::::つ    /,イjくヾ\'_

24 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:20:59 ID:Gq7BeRy2
       ∩
       ||  / ̄ ̄\    無論、俺の本音としては、
       || /   _ノ  \   今すぐあの場で彼らに着いて行きたかった
      /〔|    ( ●)(●)  
      〔ノ^ゝ    (__人__)  「あっ、もしもし、やらない夫ですが――」
      ノ ノ^,-    ` ⌒´
     /´ ´ ' , ^ヽ      }   だけど俺は、これでも一応社会人。
     /     ノ'"\.  ⌒    旅に出るにしても、せめて最低限の
   人    ノ \/,_ __ノ   身辺整理ぐらいはしておかなければならないのだ。
   /:::::\_/l:::::::\ー-.,ノ、゙,
  ,/::::::::::ノ::::|_:::;、>、_ l|||||゙!:゙、-、_  まったく、本当に面倒な話だ。



          _____
      .。  /       \
      ┃ i         ヽ      本部に辞職の旨を一方的に伝え、
      .,-' ,‐i" _ノ  ヽ、_   i      アパートの大家に敷金はいらないから
    ./ //´l (ー) (ー)   i      家具を適当に処分してくれと交渉し、
    .l  '-;;;;l (__人___)    i      すぐ金になりそうな電化製品やCD,DVDなどを
    l │;;;;|,,'`⌒ ´    i       売り払い現金に換えたりなどをしていると、
    l  \⊥         ,i
    /   / iヽ,       /       「――という事で、よろしくお願いします、はい」
  .,、 i   .' /,‐'.l\    /l )),
  .l \  .i、 ム `‐、_` ̄ ̄´-‐'´ .ヽ    もう既に外はすっかり暗くなっていた。
  .l   `‐-'i _.-ヽ .,-、i  i,‐、 . /  .`‐、_ そういえばあれから、一睡もしていなかった。
  .l     .i   l l  l  l  l /     `‐、_
  .l     .l   .l/  ヽ ,'  .l/     ,  , `‐、_
 /l     .l      /‐-l  .     .,.' .,'  ,-‐`i
. i.,'     .l 、     l;;;;;;;;l  '    , '  ,.'  .,.'   .i




           / ̄ ̄ ̄\  
          ,r'⌒  ⌒   ゙i    (⌒ヽ:::::::::::::::::::::'''''-,,       やるべき事を全て終え、大量分泌されていた
          |( ー)( ー)  ゙i´ ̄ ̄ ̄\  ::::::::::::::::::::::::::::ヽ      アドレナリンが一旦収まった途端、急に眠気が襲って来た。
          { (__人__)   |         ハ::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,
   ._____,{  `⌒ ´    i         ハ::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,   昨日の服のまま、万年床に潜り横になった。
  ,r'      、────             ハ::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ,    あっという間に、俺は夢の中。
  `゛───(           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(________)

25 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:23:55 ID:Gq7BeRy2
                                            _, -‐
                                       _, -‐  ̄ ‐=ニ=-
              / ̄ ̄ ̄\           _, -‐  ̄‐=ニ二ニ=- _, -‐  ̄
             /         ヽ        ,〜'_, -‐  ̄`ー-----― '
            /         丶    _,〜'_ッ'-
            |     _ノ  ( ●)  .厂
            i     ( ●)  !  .⊃     次の日、ちょうど仕事を終えて帰宅している
             |       (__人_) /〉       ぐらいの時間に起きた俺は、風呂に入り、
           /∧     ,.<))/´二//⊃      汗臭く皺くちゃになった服を着替え、
         / : | ヽ  / /  '‐、二ニ⊃`      現金や通帳、カード、携帯等を持ち、家を出た
     , -‐'´: : : : :l   丶l    ´ヽ〉: : : : \
    /: : : : : : : : :|  /_/    __人〉|: : : : :|     「…さて、どこにいるんだろ」
   「ヾ: : : : : : : : : :l_/:_/ヽ.   /´     | : : : : :|
  〈\ : : : : : : : :,、: :/´∨/`ー'〉 |_| |: : : : :|     あの公園に辿り着き、周囲を見渡す。
   !: : :ミヽ: : :/ `y′.: ',ゝ、_/     l: : : : : :|     辺りには、人の気配すら無い。
   ! ⌒ヽ: : : :.ヾ/: ://: : : :|      l: : : : : :




        / ̄ ̄\.
      /    _ノ \.........:::::::::::.... .......         「やはり…ダメだったか」
      |::::::: :  ( ●)) .... .........::::::::::...r‐ ' _ノ.
     . |:::::::::::::  (__ノ_) .... .........::::::::_ ) (_      そりゃそうだ。
       |:::::::::::::    `⌒ノ ..... ......:::(⊂ニニ⊃)      こんな落ち目の冴えない大の大人となど、誰だって旅をしたくはない。
     .  |:::::::::::::::     }  ..... ......: ::::`二⊃ノ.     
     .  ヽ____    }  ..... ......: :::: ((  ̄       おそらく彼らは、内心気味悪がりながらも適当に話を合わせ、
        r'ニニヽ._\. ノ.. ..... ......: ::::::  ;;.         その後何処かに去ってしまったのだろう。
      r':ニニ:_`ー三`:く._           [l、.
    /: : : : : : :`,ニ、: :_:_;>      /,ィつ        後に残されたのは、職と家を失った、一人の元居酒屋店長だけ。
 .   /: : : : : : : : / : : : ヽ\     ,∠∠Z'_つ   
   | : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ.   / .r─-'-っ        やはり、あの時着の身着のままでも良いから着いていけばよかった。
 .   |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''" ̄: : :l: : : :l   /  ):::厂 ´
    |:.:.:.:.::.:.:.:l -─-: : /:_:_:_:_l / ̄`Y´           …後悔しても、もう遅いのだけど。
 .   |:.:.::.:.::.::l.__: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :
    |::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |: : : : ゙/

26どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 12:24:27 ID:6R6wX4rY
居酒屋店長だったのか

27 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:26:09 ID:Gq7BeRy2
    /::::::::::::::::::::::::::::.....      |
   /::::::::::::::::::::::::::::.... _ -‐ 二>‐- __
.  /::::::::::::::::::::::::::::_ -‐'´_ -‐ ' ´          ̄ヽ
 /::::::::::::::::::::::; < , <              /
.〈:::::::::::::::::::/  /:::::::::...      _ - ‐ - 、 〈
 \::::::::/  /:::::::::::::.... , ‐ ' "´        `\
   \/  /:::::::::::.. , ' ´     l     \     ヽ
    `>'::::::::::.  /     . .l  |  i      ヽ    ` 、
    /:::::::::. /      |  .:::/ /、 |\  , -‐ ! :.. 、 !
.   /::::::::. ,.´:::::::.    | .::// _, V  _メ、_ i  ::: ハ !     「ほら、やっぱり来てるじゃん!」
   /:::::::.. /::::::::::::::.    |ー≠‐'´__ ヾ、 -≦ュ| ::::::イl l|     
   |___」::::::::::::::::::.   .l/_≦==z ヽ  {ミカ ! .::/リ ′
       |::::::::::,:::::::- ' ´ト、 \_弋;ノ      ̄ |'´|         俺が入って来たのとは反対側の入り口から、
       ∨:::::::':;::::::::::. ヽヽ   ̄     .l  |. |         蒼星石がのんびりと歩いて来た。
       ∨::::::::':;::::::::::. `N    r-─ァ   / i、|
          ヽ::::::|::':;::::::::::.. ヽ    ` ´  /. / `
         \l、::、':;:::::::::. i     _, イ::;、/           その時の俺が浮かべていたのは、
           `l/∨ヾ、:./     l´    V l/           満面の笑みか、それとも困惑しきった表情か。
               r-V _    |__
         rニ´ ̄ヾ´    `>、_ソ_`ー一'、⌒i、
        _)/´ ̄`ミ、       / 只__ヽ   ヽ八_
          ( i::::::..  )ト、   / /,仆、ヽ\   ヽ )
.        _)|:::::.    Yゝ / / i ハヽ__〉 〉    }(_
       ( |:::::.    }(_ 〈 〈_/ /l .ト、_/     | _)
         )|:::::.     | ) \_ノ|;| |;|       |(



     ____
   /      \ ( ;;;;(
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)    「マジかおあのおっちゃん、
/    (─)  (─ /;;/     本当にきやがったのかお…」
|       (__人__) l;;,´|
./      ∩ ノ)━・'/      笑顔の蒼星石とは対照的に、やる夫の方は、
(  \ / _ノ´.|  |        まるで小麦粉で練った糞を口に突っ込まれた様な渋い顔。
.\  "  /__|  |
  \ /___ /        しかもタバコって…お前はどう見ても未成年なんだが。

28 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:27:36 ID:Gq7BeRy2
         ____
       /      \
      / ─    ─ \     「まあやる夫としては、やる夫達の足さえ引っ張らなきゃどうでも良いお。
    /   (●)  (●)  \     後、自分の飯代ぐらいは自分で稼げお」
    |      (__人__)     |    
     \    ` ⌒´    ,/
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ      やる夫達から提示された条件は、意外にも簡単すぎるものだった。
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |     
   /    / r─--⊃、  |     金づるにする価値もないと判断されたのは、
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |     嬉しいやら、とても情けないやら。




           ,. -──-.. 、
          ,.'´. : : : : : : : : : : .`ヽ
        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ 
      /.:.:/.:.:.::/.:.:.ハ.:.:.l.:.:.:.:.:.::.:.:l.:l.:.:.',    「それじゃ行こっか、ない夫っ!」
       l.:./.:.:.:./.:‐/、 ',.:.ト、__.:.::l.:.:l.:l.:.l.:l
       l/l.:.{.:..レ'l/   リ `ヽ.:`T:/.:l.:.l.:l
        l/ N{,r==ミ   r==ヽ:l/.:/.:/リ     いつの間にか、蒼星石には呼び捨てにされていた。
         l.:ト、' ' '    ' ' ' 〉:l.:/./      しかも妙に略されてるし。
         l∧.ゝ、 ,r‐ァ _,..イ.イイノ 
           ,.ィ´ ヽニノ <l/         だがその事に対し嫌味を一切感じないのは、
          /.:{j ,.イ介ト、  j}ヽ       彼女の行為に悪意というものが見当たらないからだろう。
            /.:.:{j レイXトV  j}.:.:.ヽ
         /.:.:.:.ヽェェイXLェェイ.:.:.:.:.:.',      …決して俺が、変態性癖の持ち主という訳ではないぞ。
        / `ヽ.:.:.:.:/Ⅹ〔.:.:.:.:.:.:.:.:.: ノ
       〈   L.:.:.〔 {y}〕.:.:.「~~T´
        / `ヽjニ三三三ニ !,.ィハ
         / 。゚/.:Lニ三三三ニレイ 〉
       ノ  /.:.:.:.:ヽニ」.:lニ/.:.:.!``1
     { `ヽ/.:.:.:.:.:.:.:、.:., .:.:.:.:.:l  l
     〈 ,.イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:!゚。 ト、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.にニハ}
       〈.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ハハJ
       `ー--‐'  ヽ.:.:.:.:.:.:ノ

29 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:29:07 ID:Gq7BeRy2
           / ̄ ̄\
         /   _ノ  \
         |    ( ⌒)(●       「それじゃあ、行こうか!」
.         |      (__人__)
           |,      ` ⌒´ノ      
          │         }       二人から、着いて行く理由を一切聞かれなかったのは幸いだ。
           ヽ、      ソ
          イ斗┴r┐` .;         何せ、俺自身にすらなかなか理屈では説明出来ないのだからな。
    / ̄`ーゞ、  / |__ 〈ー─r、
   /     \ ∨\  |,ベ._ / |
   {    . : : : . ヽ>ー\[ ̄{ 〉\|、_
   |        `丶}\  __\_]~∨'\`ヽ
   :|   ._    \_}/r‐-}\ ゙,`''く l ゙,
    ト、: :./ / ̄`` ぐ└f'二)::{  ',  | !,ゞ┐
    `、∨ ´ ,.、-''"~ ̄}_{‐''く:::{_  ', _|_|_,rー'、_
     }{ / _、-'''"~ ̄{_\;;;;;j;><;:::::\:::ヘ}\
      }∨: /  _、-''゙~ ̄ ̄     \::::},之_ ヽ
       〉∨   /           ,.、イ;;ノ_   `ヽ}
     {: \,/\  -‐ '"   /` ̄      :.:}



       ____
     /     \      「何いきなり場を仕切ってんだお、おっちゃん
   /_ノ  ヽ、_   \     おっちゃんはただ、やる夫達に黙って着いてくれば良いんだお」
  /(●)三(●))   .\ 
  |   (__人__)      |    …まだおっちゃん呼ばわりされる歳では無い筈なんだけどなあ
  \ ヽ|r┬-| /   /
  /   `ー'´      \

30 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:32:07 ID:Gq7BeRy2
          / /.::;  .:; .:.:::;::/i .:.:.:.:.:::::::::::::::::.:.:.``ヽ、
        / /.:::;′,.::/.:.::://.::l::i .:.:.:.:::::::::::i:::i .:.:.:::::::.:.`ヽ __/
        ,' /.:.:;′/:/.:.:::/:/!::::|::ト、 .:.:.:.:::::::|::|::i .:.::::::::::::::.:「
         l/.:.::;'.:.:/./.:::ノ::/ |:::::|::ト、ヽ.:.::::::|:::|::|::| .:.::::.:::::::::::|    「こらこらやる夫、そんな事言わないのっ」
        |:l:::::l::::|:::レ':ナナヽ|:::::l::l\ヽ.:‐:十:|十!、.::::::::::::::/
        lハ::l::::|:::レ'´ ‐- |:::/l/  \::::::|:::|::|::| .:.::::.:::|:./
            ',l::::|:::|  _  |/       `` ``7!.:.:::::.:::|/      …最初に俺は、「自分はこの世界の主役ではなかった」と言った。
           ト、ト::ト、´ ̄`ヽ     ‐==ミ、 ./:!:.:.::::::::|       別に世界と言っても、どこぞの大国の大統領になりたかった訳ではない。
            ヽ:|:::|::!             /./.:.:::::::::;′
              `l:::|::ト、    _`_      /::/.:::::::/l/        家庭…近所…職場…バンド…世間…
           |:::!.l.:::>、     `   ,..イ::/::::::::/          そんな、俺にとっての『世界』の主役になりたかった、
           |.::::::/:::/ニ>.--‐ <ニ7⌒:::::/   _ _       けどなれなかった、たったそれだけの、つまらない話だ。
        ,r‐r‐- 、|::::/´l/  L_      /   |::/ ̄`ヽ   `」
       ノ:いぃ ̄|:/ヽ     `ーrrrt7′  l/    V ̄``




      ___
    /     \       「だってお〜 ただでさえ着いてくること自体がメンドウなのにお…」
   /  _ノ '' 'ー \
 /  (●)  (●)  \    だが、彼らは違う。
 |      (__人__)    |    矮小且つ個人的な世界の主役にすら
 \      ` ⌒´   /    なれなかった俺とは違う。

31 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:34:15 ID:Gq7BeRy2
         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \     「ははは…まあ、今後ともよろしくなんだろ」
       |    ( ⌒)(⌒)  
          |     (__人__)    普通の人間にはない、異質の能力…
        |      ` ⌒´ノ    自販機荒らしなど悪い事とすら思っていない様な、
          ,|         }     俗世間の常識とはかけ離れた価値観…
       / ヽ       }     
     く  く ヽ     ノ      この二人はまさに、『世界の主役』だった。
       \ `'     く       少なくとも、俺にとっては。
        ヽ、      |
            |       |



     /  {    \                        /   /  /ヽ
     ヽ  ヽ    ヾー 、__                _,. -‐ '   /  / /
      \  \   \  ` ー-- 、___,. -ー '"     _/ ./  /
        \  `ヽ、 ヽ、                 ,. - '  /   /     「よ〜し、それじゃあ出発だぁ〜っ!!」
         \   ` ー-`_ー-- 、_     _,._-ー '_ ,. - '´    /ヽ、
           !ヽ,       ̄` ー--- ̄- ̄-─ ' "´       /  ヽ、
           |  ` - 、                     ,. ヾ、    |     世界の主役どころか、端役にすらなれなかった俺。
           | ,. - 、! ` - 、__           _,. -ー' ´  \\   !
           ソ   ヾ      `ヾ ' ー--丶 ̄ヾ`' - 、.   /   ヽヽ |     だが、『世界の主役』に成り得る可能性を大いに秘めいている
          /     ト       l      \ \  `'フ,ィ7´7 ̄ ̄ ヽ!    彼らに着いて行く事で、何かが変わるかもしれない。
         /     !ヽ     ̄ヾ ̄ ' ─- 、\ \  イ:ン, !、ヽ   '
         /     / \      ヽィ'〒.'.:テヽ  ` ー-ゝ `´ l ヾ`ヽ、     理由など無い。理屈などとっくの昔に抜かれている。
   / `ヽ/       ∧、  \\    \:.:'''.:ノ      ヽ  /   \ `     論理性なんて端からある訳もない。
_,. r'     ヽ    /‐-ヽ、  \\   `゙\"´       /
  ヽ      !   ∠     ` ー-ヾ、\   ヾ、   r_‐',イ、|-、.
   ヽ      t'"ヽ >´ ̄ `ヽ    `ー\   ヽ -- ー'  ヾ、ノ ヽ、         ただその時の俺は、本気でそう思ったのだった。
    ヽ    ノ / ´       !      r ヽ  ヽ-r─-- 、_.ヽ`ソ \
、   /ヽ - '"ノ゙     _ ,. -‐'       ! | \ \戈、`- 、 `ヽ、__ \_
 ヽ '"    /     / ,> ヽ        ! |  ` ヾヽ、`ヽ、 \ l ヽ  ヾ、
      ´   _,. -"   ヽ ヽ       ヽ`ヽ、 | | >、 \_ノ !<、
         /       }  ヽ        ヽ、ヽノ ! `7`ヽ、 / -'

32 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:36:21 ID:Gq7BeRy2



                 こうして俺達3人の、奇妙な旅は始まったのだった。



                               / ̄ ̄\
           ,. -──-.. 、           /   _ノ  \
          ,.'´. : : : : : : : : : : .`ヽ         |    ( ⌒)(⌒)
        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ          |     (__人__)          ___
      /.:.:/.:.:.::/.:.:.ハ.:.:.l.:.:.:.:.:.::.:.:l.:l.:.:.',        |      ` ⌒´ノ        /   ヽ、_ \ 
       l.:./.:.:.:./.:‐/、 ',.:.ト、__.:.::l.:.:l.:l.:.l.:l          ,|         }        /(● ) (● ) \
       l/l.:.{.:..レ'l/   リ `ヽ.:`T:/.:l.:.l.:l       / ヽ       }      /:::⌒(__人__)⌒::::: \
        l/ N{,r==ミ   r==ヽ:l/.:/.:/リ     く  く ヽ     ノ       |  l^l^lnー'´       |
         l.:ト、' ' '    ' ' ' 〉:l.:/./        \ `'     く        \ヽ   L        /
         l∧.ゝ、 ,r‐ァ _,..イ.イイノ           ヽ、      |           ゝ  ノ
           ,.ィ´ ヽニノ <l/                |       |         /   /



                                                     …続く。




.

33 ◆.9jeLz5xws:2009/10/03(土) 12:39:30 ID:Gq7BeRy2
見て下さった皆様、どうもありがとうございました。
いくら一話目とは言え、短い上に文章量が多くて申し訳ございません。

次話は、明日の昼頃か月曜日の夜に投下いたします。
投下時間が確定次第、当スレ及び案内所で告知しますので、よろしくお願いします。

では、もし機会があれば、また会いましょう。

34どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 12:40:13 ID:6R6wX4rY
乙でした。
こういう話好きだわー。
次回も期待です。

35どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 12:50:25 ID:Gy3GOsyQ
ツカミは面白かった、続きまってるよー

36どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 13:04:44 ID:Awym89HM

とてもおもしろそうです
次回も楽しみにしてます

37どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 13:05:17 ID:XfzGCYcw
乙です
期待してるよ

38どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 13:50:00 ID:vCiU.WTI
話は興味深いのだけど、なるだけAAで表現が出来る分はAAにして、長めの地の文を枠に入れるなど読みやすくする為の工夫が欲しいかな

39どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 15:20:40 ID:w.DQA44k

なかなかおもしろいw

40どこかの名無しさん:2009/10/03(土) 19:29:30 ID:BBl37nFM


41どこかの名無しさん:2009/10/04(日) 00:34:09 ID:Rp2WwQdw
おつ!

42 ◆.9jeLz5xws:2009/10/05(月) 23:10:39 ID:toYGQX7E
すいません、少々用事で遅れてしまいました。
00:10〜から、第二話投下開始いたします。
みなさま、よろしくお願いします。

>>38
自分でも投下したものを読み返してそう思ったので、
今回から地の文に枠を入れてみました。
以前の方が見易かったら戻します。

43どこかの名無しさん:2009/10/05(月) 23:26:59 ID:1BUXqlJU
了解

44 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:11:19 ID:stf/x5uw
今回もあまり長くはありません。
投下間隔が長すぎる、または短すぎるなどのご意見がございましたら、
遠慮なくお申し付け下さい。

では、投下いたします。

45 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:11:37 ID:stf/x5uw



    【俺達が一緒に旅をするようになって、およそ一月半の月日が流れた。】



.. .... ..  .:.:.:..: .:.:.:. . ... :. .:.:.:.: .: .... .:.:.:..... .. .... .. .. . ... :. .:.:.:.: .: ....  ゞヾ  ゞ;ゞ  ゞヾ  ゞ;ゞ
  .. .:.:.:.: .: .... .:.:.:...... .... .. .:.:.:.:. .. ... ....:.:.:.: .: .... .:.:.:.. .. :... .. .. ::...   ヾゞヾ;ゞゞ;ゞゞヾゞ;
   . .:.:.:.... .:.:.:.....   .. .. :. .:.:.:.: ..  .:.:.:.:.:.:.:.... .. . .    ..:.:.:..: .:.:.:... .   \((~)ii:;;i
 . .. .... ..    ......:.:.:.:.:... .. .  .. ...:.:.:.:.:.... .. .. .... .:.:.:.:.:...... .. ... . .. :. ... .: . :  ヾi(~):
   .. .      ....  ...      . .  .       ..... .               |:;ili;:i
                                               (i;||;(::
                                              (:..ll::i
              ..............                               i;;ii;;;:
           ..::'' ::'' i '':: ''::..                                |li;;::;
         .::'  .:'  :i:  ':.  ':..                               (;(ii:::
         ,::'  ,::'   ii  '::,  ':;,                          ilijl:::
     | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                           (,,);i:i
  ||三三三三三三三三|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  ||三三三三三三三三||       ノ;;ii:::i
ヾ((; ⌒((⌒ ⌒ヾ⌒;; ))((⌒;:(⌒ i/((⌒ v⌒ii(⌒;;))(⌒;;⌒)) ;;((⌒V⌒;;⌒));; ,ノ(~))ii;
 ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ノiiノiレll|
""""""" """"""""""""""""""""" """"""""""""" """""""""""" """"""""""




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46 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:12:45 ID:stf/x5uw
           ____
         /      \      【その旅は、波乱万丈に満ちた…
        / ─    ─ \     とまではいかなかったが、】
      /   (●)  (●)  \
      |      (__人__)     |  「蒼星石、いい加減いくお。まるで××みたいだお」
      \     ` ⌒´   ,/
      /     ー‐    \  【まあそれなりに、刺激に満ちた充実したものであった。】



          _, -‐ ' ´ ̄ ̄ ¨ヽ
       , -'´:. :. :. :. :. :. ___」              【年の割には言動が幼い蒼星石と、
     /:. :. :. :. _, - ' ´ ,r'´ ゙̄ヽ              彼女とは逆に、妙に老成、
    く:. :. :. :, -' __, -‐ '´____|              というか捻くれているやる夫。】
     ヽ/_, -'´, -ォi'¨´  \ ヽ \            
      ,ゝ':. :./  /|lト、   ヽ \ ヽ ',            「だってさっ! 回るんだよっ!
     \/    |-!|ー\、  \ ト、! i            回りまくるんだよ、この変な遊具っ!
  ミ ミ ミ : :!: :i:: lz=≡   ≡z. {: !l     ミ ミ ミ    ほら、ほらぁ、やる夫も一緒にやろうよ〜」
 /⌒)⌒)⌒.ハ :_ト:とつ \\\ C V     /⌒)⌒)⌒) 
 | / / /: lヽ:|  \ヽ __,.   }l (⌒)/ / / //   【そんな二人の微笑ましいやり取りは、
 | :::::::::::(⌒) : :}\  /   1  // ゝ  :::::::::::/     傍から見ているだけで飽きなかった。】
 |     ノ ヽ lY `  {_  _,ノイ|://  /  )  /
 ヽ    /   ヘ,、   _「    l/!'   /    /     バ
  |    |   l||l 从人 l||l.!::|イ:::ヽ_./ l||l 从人 l||l  バ  ン
  ヽ    -一''''''"~~``'ー--、/:::::イ;  -一'''''''ー-、    ン
   ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ):::/}  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

47 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:15:40 ID:stf/x5uw
          .                                :;:.,':;":..,,,
                  ヾ>                 /\
             _____ ヾ_,ゝ __,,:::=====:::,,  ./^\/  /   _  " ';:. :,;':.:
          ;" /___   ./     .  ` ´ ´、ゝ'' \    /  /,/
        : ;        /  /  ..‐´   ゙        /   \    _  ; :.:,;'
          .;,..::,:'"    /    \              ./  /\ \ /_,/
       ::,;'' ,.,..;     /  /\/^            /  /  / `.    "';:; :.:,
              ; ./  / ,;                  \/  /  / ;.     ;:; :.:,
             / /  /                    /  /   キ  i^\
            ;゙ ^--'                    ^--'   ゙;  \, \
     ';:.:,;'      .;                               ;.  /丶, .ヽ
     ; :.:,;'    i;            、,.          ;i        .i ̄ /--;"´
    :. :;:;     /i|lli; i . .;, 、      ,       ,        `   ,i|;iil ̄
       ;:;:.:,     /゙||lii|li||,;,.il|i;,|il .:."          .;,, .i|i,..,.i|||l´i,.il|lヽ ,   ;:..,;::.''"
    ..,.,;           `;; ":':....:... .:.           ,,:: ..:.::.:..;,.. .从  ::.,  ;:;..,
      " ';:. :,;':.:        '   ". ..:       . ..:;"     ..,.,;;: .:':.,,"'"
                  '              ..
                       :::::::::::   :::::::::::





                                       ____
                                     /      \
                                    / ─    ─ \
                                  /   (ー)  (ー)  \
                                  |      (__人__)     |
                                   \    ` ⌒´    ,/
                                   /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
                                  /      ,⊆ニ_ヽ、  |
                                 /    / r─--⊃、  |
                                 | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |

48 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:15:55 ID:stf/x5uw
..      ____
     / ―  -\
.  . /  (●)  (●)
  /     (__人__) \   「んじゃ、飯を調達しに行くお。
  |       ` ⌒´   |    やる夫は腹が減ったんだお」
.  \           /
.   ノ         \
 /´            ヽ





                         _
                         /::::::::::`丶、
                           , -'─‐- 、::::::::\
                      ,イィ_二仁`ヽ:::\::::::}
                    〃ィO  O `!iい:::::i/       
                 _rmイ/  こフ   リ !|::|         「あ…うっ…ああっ…
                 辷71l{_     イノ レ',rnm      真っ白い、まっしろい光がみえるよぉ…」
                〈 _/(<_仆_>)、 __∠イ_/>へァ′
               /トヽィ/l 廴_//::.:_/ ̄ ヽ/
          √ ̄ ̄´::.::jノ::Lノー─‐'::.:.イー一 '´
          厶-、::.〉::.::.::.::.::.::.::.::.::.::弋_¨´
           / ̄`メ、::.::.:>‐、::.::.::.::.::.::.:\
       __∠二Y  `´   └、::.::.::.::.::.::.冫
    ∠ニニ 、=、/        冫 ̄`>'´
    {. __儿ノ        /⌒ヽ/
    ` ̄ ̄ ¨´       〈=r、`く
                     `ヾ \ ヽ
                    \_ソ

49 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:19:31 ID:stf/x5uw




   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)    「またそんな派手にやって…
. |  U  (__人__)     大騒ぎになったらどうするんだろ…」
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}
.  ヽ     u  }     【…まあ、それなりに楽しかった。
   ヽ     ノ      多少胃は痛めたが。】
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)



.

50 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:19:42 ID:stf/x5uw




     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \    【昨日はそっちの方、今日はこっちの方、
   |    ( ●)(ー)    そして明日はあっちの方と、】
   |      (__人__)    
.   |        ノ    「で、今日は何を食うんだ?」
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ    【特に目的地も決めることなく、プラプラと適当に歩き回る…】
  (.  \ / ./_ノ │   
  \  " /___|  |    【ブロイラーの様な生活を送っていた俺には、
.    \/ ___ /    とても新鮮に思えた。】



.

51 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:19:55 ID:stf/x5uw
           ____
         /      \
        / ─    ─ \   「んー、やる夫は牛丼が腹一杯食べたいお。
      /   (●)  (●)  \   だから吉野家か松屋にでも行くお」
      |      (__人__)     |
      \     ` ⌒´   ,/
      /     ー‐    \




        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |    「えー? ボクはカレーが食べたいよ〜
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|     ココイチがあったの見えたからさぁ、
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ー- 、、,_ ヾ! _,、ゞ-‐ト、:|ノ川:イリ     今日はあそこで食べよっ、ねっ!」
      !.:.::::!::::::::::|, - ==-ュ、    , .-=ュリ::ノ::!:/
      ト.::::::!:::::::::| `ヾ{dじリ >   <7いb;;7'::::/
      l/ヽ.::!:::::::::!   ´ ̄         ̄`/:;イ
         \:::::::ト.、         ′    /:::/|
      __, ィ´\:::!. \、     )‐'   , イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  \` ー -‐ '"´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|

52 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:23:32 ID:stf/x5uw
       ____
     /⌒三 ⌒\
   /( ○)三(○)\     「…吉野家か松屋にもカレーはあるお」
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /




        \:::;イ '   、       ヽ `ヾ;:;:;:;:;:;:;.ヽ
        /  , :!:i トヽ、 `ヾ.、 __.. :. V  ::::V;:;:;:;: 〉
         , ' .:' .;' :ハトヽ`ヽ`z≦=ァ  ::::l   :::::V /
.        /イ.:i :/::メ、_! \ ´'トtjハ `Y :::l :. :::::::「
        ' l.::|レ'.:イrft!i    ヽゞ‐'   ! ::;' ::::i::::::}       「いやだね。ボクはココイチのカレーが食べたいんだ
          Xイ ::ハ ゞ'、         /,:イ  ::::|:::::j        こればっかりは譲れないよ」
           ヾ V!   r=ニヽ     '´}::! .::::;':::/
          `Tト   Y´::::〉   /;イ .:i::/レ'
               |i \  ゝ-'    '´7 .:::ル
              l :::::>、 __.     ! ::/'´ヽ._ ,ヘ__..ィ、    【…まーた始まった。】
              リ! ::::i::ハ:!  _! /l:/    r-' /-!/`ヽ
.              ', :::l'   「 レ'   !'    _〉、/ _ノ,:,:,:,:,:
                ハ::::!  ,イ!「jト}!\    !_ / 7,:,:,:,:,:,:;:
             ハjzY/ / { iト、  \  ヘ/ Y´,:,:,:,:,:,:,:;:
               r' V/ / {`i´} ハ   〉 ,'´_j,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:
              } ハV/ {`i´}  ヾ='   ! r',:,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:

53 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:23:42 ID:stf/x5uw
            / ̄ ̄\
          / _ノ  ヽ、_\   【彼らの意見は、結構な頻度で対立する。
          .|  (●)(●)  |   特に食事の事となると、尚更だ。】
          |  (__人__)  |
          っ   `⌒´  u |   「…両方ともお持ち帰りにして、
         / ミ)       /    どこかのベンチで食べればいいだろ」
        / ノヽ      /
        | |/      ヽ    【俺と出会う前は一体どうしていたのか…
        |  | /|     | |    知らないし、知りたくもない。】




        |              \
       , -┴==――-  .. _        〉
.    //´             、 、 /
    { /   , -‐ァ===‐- .._   ヽ ∨
    \/  /   /, {     `ヽ  !
     , '   , '    // ハ   |  ト、 |
   /   /_, / //∠=ヽ、 }   lハl    「なっ…! それは盲点だったよ。
    l / { ,ィf´ ノノ 7f_j`ゞV   } |     ない夫、教えてくれてありがとねっ!」
   j∧ 「{kツ     ゙ー'  /   ,′i
      ヽ{   `    u. ノ   / /
       八   ´`     ー=イ  fl /      【…どういたしまして。】
      ハ\     ...::::::|  jハ{
        \{` ー‐、.:::::::::::| /
           `    」::::::/j /\
          /x=く  ´ _f〜、
         f^ア 〃ノハ ヽ  ノメ〜ヽ

54 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:26:29 ID:stf/x5uw





     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(   【…さて、どんな旅にも、何かしらの目的がある。
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)
   |      (__人__) /;;/   
.   |        ノ l;;,´     【自分探し(笑)なり自己実現(苦笑)の旅だって、
    |     ∩ ノ)━・'      一応目的はあると言えるだろう。】
  /    / _ノ´       
  (.  \ / ./   │       【例えそれが、本人ですらどこに辿り着くか分からない、
  \  " /___|  |        目的地の無い、宛ての無き旅であるとしてもだ。】
.    \/ ___ /       




.

55 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:27:35 ID:stf/x5uw
       ____
      /      \       【その日の気分で旅をしている彼らにも、それはあった。】
     / ⌒  ⌒   \       
   /  (ー) (ー) /^ヽ     「ん…? なんで二人で旅をしているのかって…?
  |   (__人__)( /   〉|      …蒼星石、答えてやれお」
  \   ` ⌒´  〈 / ⌒^ヽ   
            \ _ _ _ )  【尋ねたのは旅を始めて10日後、さすがに少々不安になっていた頃であった。】




             __ __
         ,.. -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::: 、
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.::.::.\
       ':.:.:.:.:/:.:.:.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...:.:.ヽ
      ':.:.:.:.:::':.:.:.:.:.:.:|:.:.|:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..:.',
     .'.:.:.:.:./:.:.://ハ:.:|:lヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.::| 
     l:.:.|:.:.レナナ'‐  l:.ト! \:.__:.:.:.:|.:.:.:|   「ボクらはね…仲間を探しているんだよ!」
     |:.:.:ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` .:, .:.:.,'
     |:.:.ハ:.:|  辷'ノ   丶 イt::_iヾレ:.::.::,
     |:.:.:.:l:.| ::::::        ゞ-' !:.:.:.:.:イ    【…仲間? 同じ様な能力を持つ人間のことか?】
     l.:i:.:.:.|ヽ.    _  ′ :::::  ハ:..:./
.     |:l:.:.:.|:.:.\     ̄    イ:::::/
     ヾ!.:,|ハ..:.:.|ゝ、  _ ...ィ/:.:.レ:j/
    _ _ _ゞ\ー- 、   |:./レl:.:..:/
   _レーハヽ     ヽォ_ー 、. |:.:/
   /::::::::::つ    /,イjくヾ\'_
   /:::::::::::::::L   レ' //}ヽ.j\ヽ7

56 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:29:51 ID:stf/x5uw
           ____
         /      \
        / ─    ─ \     「まあ、そんなところだお」
      /   (●)  (●)  \
      |      (__人__)     |   
      \     ` ⌒´   ,/    【なるほどな。で、どうやって見つけるつもりなんだ?】
      /     ー‐    \




    /::::::::::::::::::::::::::::.....      |
   /::::::::::::::::::::::::::::.... _ -‐ 二>‐- __
.  /::::::::::::::::::::::::::::_ -‐'´_ -‐ ' ´          ̄ヽ
 /::::::::::::::::::::::; < , <              /
.〈:::::::::::::::::::/  /:::::::::...      _ - ‐ - 、 〈
 \::::::::/  /:::::::::::::.... , ‐ ' "´        `\
   \/  /:::::::::::.. , ' ´     l     \     ヽ
    `>'::::::::::.  /     . .l  |  i      ヽ    ` 、
    /:::::::::. /      |  .:::/ /、 |\  , -‐ ! :.. 、 !
.   /::::::::. ,.´:::::::.    | .::// _, V  _メ、_ i  ::: ハ !
   /:::::::.. /::::::::::::::.    |ー≠‐'´__ ヾ、 -≦ュ| ::::::イl l|     「さぁ…?」
   |___」::::::::::::::::::.   .l/_≦==z ヽ  {ミカ ! .::/リ ′
       |::::::::::,:::::::- ' ´ト、 \_弋;ノ      ̄ |'´|
       ∨:::::::':;::::::::::. ヽヽ   ̄     .l  |. |        【さぁって…おいおい、説明になってないぞ。】
       ∨::::::::':;::::::::::. `N    r-─ァ   / i、|
          ヽ::::::|::':;::::::::::.. ヽ    ` ´  /. / `
         \l、::、':;:::::::::. i     _, イ::;、/
           `l/∨ヾ、:./     l´    V l/
               r-V _    |__
         rニ´ ̄ヾ´    `>、_ソ_`ー一'、⌒i、
        _)/´ ̄`ミ、       / 只__ヽ   ヽ八_
          ( i::::::..  )ト、   / /,仆、ヽ\   ヽ )

57 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:31:07 ID:stf/x5uw
       ____
     /     \      「会ってみりゃ分かるお。そういうもんなんだお。」
   /_ノ  ヽ、_   \     こういうのはなぁ、理屈じゃないんだお」
  /(●)三(●))   .\   
  |   (__人__)      |   【いやそれにしても…と色々突っ込もうとしたが、
  \ ヽ|r┬-| /   /    よく考えたら俺自身も似た様なものなので、
  /   `ー'´      \    彼らに着いて来ている身なので、言うのは止めておいた。】




          / /.::;  .:; .:.:::;::/i .:.:.:.:.:::::::::::::::::.:.:.``ヽ、
        / /.:::;′,.::/.:.::://.::l::i .:.:.:.:::::::::::i:::i .:.:.:::::::.:.`ヽ __/
        ,' /.:.:;′/:/.:.:::/:/!::::|::ト、 .:.:.:.:::::::|::|::i .:.::::::::::::::.:「
         l/.:.::;'.:.:/./.:::ノ::/ |:::::|::ト、ヽ.:.::::::|:::|::|::| .:.::::.:::::::::::|   「大丈夫だよ、ない夫っ!
        |:l:::::l::::|:::レ':ナナヽ|:::::l::l\ヽ.:‐:十:|十!、.::::::::::::::/    ボクらにまかせておいてよ、ねっ?」
        lハ::l::::|:::レ'´ ‐- |:::/l/  \::::::|:::|::|::| .:.::::.:::|:./
            ',l::::|:::|  _  |/       `` ``7!.:.:::::.:::|/
           ト、ト::ト、´ ̄`ヽ     ‐==ミ、 ./:!:.:.::::::::|      【…彼女にその様な意図はないのだろうが、
            ヽ:|:::|::!             /./.:.:::::::::;′      こう言われると、ああ自分はまだ彼らの『仲間』には
              `l:::|::ト、    _`_      /::/.:::::::/l/       成りえていないのだなぁと、改めて痛感する。】
           |:::!.l.:::>、     `   ,..イ::/::::::::/
           |.::::::/:::/ニ>.--‐ <ニ7⌒:::::/   _ _
        ,r‐r‐- 、|::::/´l/  L_      /   |::/ ̄`ヽ   `」   【まあ、常識の遥か外側にいる彼らのことだ。
       ノ:いぃ ̄|:/ヽ     `ーrrrt7′  l/    V ̄``   おそらく、凡人の俺にはまるで分からない、
       レ'⌒.:いハ`ヽi     ノノ只〕ト、          i ‐1⌒   何らかの論理を超えた確信があるのだろう。
      /.:.:.:.:.:.:H.::〉ヽl     〈:::(ノ八ヽ)::〉       l ‐|.:.:.:   ならば俺がもう、口を挟む余地はそこには無い。】

58 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:33:37 ID:stf/x5uw
             / ̄ ̄\
           / ─  ─ \       【だけどまあ、いくら彼らの直感次第とは言え、
           |  (●)(●) |        さすがにこうやってフラフラしているだけでは、
           |  (__人__)  |        藁山の中から針を探す様なものだろう。】
.           |   ` ⌒´  }
         _ _|        l _
        / l   ヽ       /   l ヽ     「えっと、次はこのサイトをっと…」
         | l     ヽ    ノ  /  |
       , -―-、    ー    l  |
      /      l        /´ ̄`\    【そう考えた俺は、たまにネットカフェなどに泊まった日には、
    /    / , 、 \     _/     \   こうやってインターネットの海を泳ぎ、その手の怪しい情報を
    l l | / / \_)  (__,ノ{ l | l  l   探っては捨て、また探っては舌打ちをする作業を行っていた。】
    〈l 〈 l  |  /l       l ∨ l l /l
      \ヽ{_,ノ//        \{__,ノ 丿ノ/  【…もっとも、その成果は芳しいものではなかったのだけど。】
         ̄   /         |  ̄  カチャカチャ




         ____
       /      \        「おっちゃん、まだそんな事やってるのかお。
      /  ─    ─\        どうせ嘘っぱちばかりだお」
    /    (●)  (●) \
     |       (__人__)    |   ___________
     \      ` ⌒´   ,/   | |             |    【…言いたい事は分かるが、エロサイトを見ながらそんな事を言うな。
    ノ           \  .| |             |     仮にも年長者として、それは見過ごせないぞ。】
  /´                     | |             |
 |    l              | |             |
 ヽ    -一ー_~、⌒)^),-、    .|_|___________|  「うるさいおっちゃん、ほっとけお」
  ヽ ____,ノγ⌒ヽ)ニニニニ   _|_|__|_

59 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:35:48 ID:stf/x5uw
        / ̄ ̄\
      /   _ノ  \
      |    ( ●)(●)    「ふう、ここも多分駄目なんだろ…」
     . |     (__人__)
       |     ` ⌒´ノ
     .l^l^ln        }     【今にして思えば、おそらく手慰めだったのだろう。】
     .ヽ   L       }
       ゝ  ノ    ノ      【何ら彼らの役に立っておらず、ただ『世界の主役』の周囲を
     /   /     \      ウロチョロしているだけの自分が、どうにも格好悪かったのだろう。
    /   /        \    …まったく、俺はなんて諦めが悪い人間なんだか。】
  . /    /        -一'''''''ー-、.
  人__ノ       (⌒_(⌒)⌒)⌒))




     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \ 
   |    ( ー)(ー)      「まっ、今日はこのぐらいにしておくかだろ…」
.   |     (__人__)
    |     ` ⌒´ノ
   .l^l^ln      }       【一応申し訳程度に旅の資金は提供しているものの、
.   ヽ   L     }        俺などいなくても彼らは、何らかの手段(おそらく非合法)で
    ゝ  ノ   ノ         資金を得ては、適当にフラフラと楽しく旅をしていることだろう。】
   /  /    \
  /  /       \       【…千載一遇のチャンスで、『世界の主役』の傍にいることが出来るのだ。
. /  /      |ヽ、二⌒)、   せめて、何らかの役に立ちたかった…『脇役』ぐらいには、成りたかった。】
 ヽ__ノ

60 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:37:37 ID:stf/x5uw
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ー)(ー)    【…ああ、そういえば、彼らは一体何故、
. |     (__人__)     自分達と同じ様な仲間を探しているのだろうか。】
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l   【所謂『能力者』同士のコミュニティでも作りたいのか?
.  ヽ      |   ノ    いや、それとも単に会ってみたいだけなのか…】
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \





   / ̄ ̄\
 / ノ  \ \     【…まあ、俺みたいな一般常識を脱し切れない
 |  (●)(●) |      凡人が考えてみても仕方がないだろう。】
. |  (__人__)  |
  |   ` ⌒´  ノ     「なあ、お前ら、ちょっと聞きたい事が――」
.  |         }
.  ヽ        } 彡
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

61 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:41:03 ID:stf/x5uw
 .         ____
.        /      \
.      /         \
.    /     ─    ─ \     「…………」
.     |     .(ー)  (ー)  |
      \     (__人__)  ,/
.     ノ      ` ⌒´   \
  /´               ヽ
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))
   ┌┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐┌┬┬┬┐
  ,. - ''"| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ρ ̄`l




          | ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ヽ       \::::::::::::::::::::::,
          |:::::::::::::, ___:.:.:._:.:___ _ ::::::::::::::::::::::::::::\\.     \:::::::::/
          | :.:, '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.: `ヽ ::::::::::::::::::::::::::::ヽ. ヽ      ヽ,/
         V´:.:.::.:.::.:.:.:.::..::.:..:.:..:..:.:.:.\ :::::::::::::::::::::::::::\\     /
         ':.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:: ヽ .:::::::::::::::::::::::.:.\\   /
       /:.:.:.:.:.:.:.:/:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:: ヽ :::::::::::::::::::::::: ヽ\l
       ':.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::..`ヽ ::::::::::::::::::::::ヽ \
       ノ!:. |.:.:.: /.:.:.:.:.:.::.:.:j/.:.:.:.::.:.:.:.::.,:イ:.:.:.:.:.::.:.:.::\ .:::::::::::::::::::::::\\
      ノ:.:.!.:.: ':.:.:./:.:.:∠:_.:._.:.:.: ノ、/ |: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.. 、 ::::::::::::::::::::::::ヽ_j
    ∠..イ: !.::.|:.:. ' :.:.:.:.:.:.:/  ̄//ヽ, ':.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ :.:.:.:.:, '  ̄
. -────‐ -、:.:.|:.:.:.:.:.イ  _ '´      l:ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.::ヽ:.:.::ヽ/
           ヽ!:.:.:.:.:.:.l   ヽ,、   :: l! |:.:.:.:.:.::.:.:.::: |:.:.:.: |:.:.:.:.:.'
:_、_'ノ⌒ 、ノ⌒!     ヽ.::ヽ.:!    ヾ ,    l! |l:.:.:..:..|:.:.:.:. |:.:.:.:.:!:.:ヾ:. !        「……くぅ……」
フ三 三ヽ  ヽ_ィ   |::,:ハ         l! |!ヽ,.::.:!.:.:.:.: ,:.:.:.:.:!:.:.::ハ:|
二二 三 |三三`‐ ァ ヾ、           、、 !:.:,l.:.:.::ノ:.:.:.:., :.: ' l:|  
三三 三_ヽ三三 ノ   |:!         _   ヾ,j,//:.:.:.::.:./:.:.:./  リ         【…二人とも、いつの間にか眼を閉じていた。
三三ヽ 三ヽ三三ゝヘ__j=,ヽ   、 ヽ    、/:.:.:. .__ヽ_ /_ _:/            こうして見ると、蒼星石はともかくやる夫も、
三三三 三 |三三 三ヽ/:/ 、.   ___..ノ__:._, _´ ー'  ' ,二)            寝顔には歳相応の幼さを残していた。】
三三三 三 |三三 三, |':/ヾ,、 ̄ヽハヽ, -、'ノ‐、/_ j     ー'、  
三三三 三 |三三 三/ヽ j/   /, /     ヽ´`ヽ  /ァ/   
三三三 三 !三三 三三ヽ    / /       |  ヱ.ノ ./     
三三三三 ノ三三_.三三三\ . !/         .|   | ノ      L

62 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:41:27 ID:stf/x5uw





     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)   「…まっ、また今度聞けば良いだろ」
   |      (__人__) /;;/
.   |        ノ l;;,´
    |     ∩ ノ)━・'     【どうせまだしばらくは一緒にいることになるだろうし、
  /    / _ノ´        こちらから無理して聞くよりは、あちらから話してくれた方が角は立たないだろう。
  (.  \ / ./   │       俺はそう思って、一服した後、彼らと同じ様に眼を閉じた。】
  \  " /___|  |
.    \/ ___ /




.

63 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:41:41 ID:stf/x5uw







        【 …だが終ぞ、彼らの口から『仲間を探す理由』を聞ける事は無かったのだった。】






.

64 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:42:09 ID:stf/x5uw



         【あくる日の夜。俺達は、とある小さな公園にいた。】



;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;+;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_;;;;;;;;;;;` ; ; ゞ゛ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., .ゞ
;;;;;;。;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;+;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;☆;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;┳ ヽ;;;;;;;;;;;ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., .ゞヾゞ;ゞ
;;;;;;;;;;;;;;;*;;;;;;;;;;;。;;*;;;;;;;;;;;;;;;;。;;;;;;;;;;;;;;;;;;。;;;;;;;;;;;;;*;;;;;;;;;;;;;;゙'⌒)|.|;;;;;;;;;;;;ヾ ; ;";ヾ; ;"/" ; ;ヾ ;ヾ "゛;"; ゞ; ;
;;;;;;;;;;☆;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;。;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;☆;;;;;;;;;;;;;|.|;;;;;;;;;;;;;;;;;ゞゞ; ;ゞ ;" "ゞ ; ;"!" ヾ ;ゞ ;"ヾ
;:;:;:;::;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;.゙|:|:;:;:;:;:;:;:;:;;;;;;;ゞ:.y.ノゞ ; ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ;
;:;:;:;::;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;:;;;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;;;:;:;:;:;゙|.|:;;:;:;:;:;;;:;:;:;;:;:;:;:;ゞ ゞ:ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ.,
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r'"";;;ゝ, ,  ,,,,,, ,          ゞミ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|il.i:::. :;;)
i;i;i;i;i;;;;::.ヾ. r"iiiii;;゙;:、,      ミ/ミ  ________|;|_ , ,,,,, ,    ,,,,,, ,   ||iii;i.;..;|
iii;i;i;i;;;;::::::::iiii;;;;;:::::::iiiii;(○)(O)  :i,,,, . ||三三三三三三三三|| ,iiiii;;;::..゙ ,,iiiii;;;::. ' ,. |ii:i;;;:;i:|
iwWwii i w wiiwWwiiiiヽlノヽlノw i w.  ||三三三三三三三三|| iiiiii;;;;:::::::iiiii;;;;;:::::::i ||iii;i.;..;|
二二l二二l二二l二二l二二l二二l/           /_|二二l二二l二二ll |i:;.ii:;;;;|
                    |_| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|_|             |iii;i.;..;;|
                                               ノノ;;; ;;:illヽ




.

65 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:44:36 ID:stf/x5uw
      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \     【屋根付きの遊具の中で、俺達3人は、冬眠中の
     |    .u ( ●) |      団子虫の様に寄り固まって、夜を明かそうとしていた。】
.     |      (__人_)    
     |      ` ⌒ノ     
      |        }      「おい…少しはつめろよな」
      ヽ u      }
       ヽ     ノ
      ノ     \      【…別に金が無いとかそういう訳じゃないぞ?】
     /´        ヽ





       ____
     /     \
   /_ノ  ヽ、_   \     「おっちゃんの図体が大きすぎるんだお」
  /(●)三(●))   .\    
  |   (__人__)      |    【毎回安ホテル、最低でもネットカフェに泊まろうと提案はするのだが、
  \ ヽ|r┬-| /   /     3日に2回は、こうやって外で野宿するハメになる。
  /   `ー'´      \     やる夫曰く「どうせ寝たらどこも一緒」らしい。】

66どこかの名無しさん:2009/10/06(火) 00:44:36 ID:aU0zWp2w
何をやったのか?w

67 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:45:10 ID:stf/x5uw
    _」こ二二 二__ __⊥_
   /;;;:;:;:;:;:;::::::.:.:.:.:.:.:.        〉
  /;;;;;;;:;:;::;:;.:.:.:.:.,.-── ‐‐─-<
  \;;;;;;:;:;:;:;:., ィ:7::l:i .:.:.:.::::::.:.:.ヽ.:.:.\
   `,n;;;;/.:.::/::::jiト、 .:、.:.:::::::.:.l:::.:.l::.ヽ     「もぉ〜二人とも仲良くしようよぅ〜」
    ノ V .:::/,,_/:ハトト、 .:ヽ.:::.:::|.::::j::::/
  rん7‐、).:ノ::/イ二ニヽミ、 ィ二j:::/::/
. / o ̄ `Vヽ::〈〈fでソ`  ,rジソ !;.::/       【いやな蒼星石、これはやる夫の奴が
/     .:.V 〉:::, ' ' ' '  `  ' ' /::/        突っかかってきているだけで――】
     .:.:.::V.:::::ト、  〜〜 , イ::/
    .:.:.::::ハヾトん> -- <l/l/_
   ̄\.:/:jこ{   ,ィ勺>.、 ヽこト、
     〉.:::〉‐j   //^j}ト、 j〉 1‐}::.\ー- 、_
    /.:.:::::〉‐j // /j}1 l」  i ‐}:::::.:.\:::::.:.ヽ
  _/i.::::::1.::} ‐j    j}1   | ‐}::::::::::.:.\:::.:.
/.:.:i::|.:::::::|:::ヽン、   j}1!  _ノ,ソ::::::::::::::::::::ヽ::
.:.::::::|::|:::::::::i::::::::`ー-- ─ イイ.:.:.:::::::::::::::::::::::::::




          | ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ヽ       \::::::::::::::::::::::,
          |:::::::::::::, ___:.:.:._:.:___ _ ::::::::::::::::::::::::::::\\.     \:::::::::/
          | :.:, '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.: `ヽ ::::::::::::::::::::::::::::ヽ. ヽ      ヽ,/
         V´:.:.::.:.::.:.:.:.::..::.:..:.:..:..:.:.:.\ :::::::::::::::::::::::::::\\     /
         ':.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:: ヽ .:::::::::::::::::::::::.:.\\   /
       /:.:.:.:.:.:.:.:/:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:: ヽ :::::::::::::::::::::::: ヽ\l
       ':.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::..`ヽ ::::::::::::::::::::::ヽ \
       ノ!:. |.:.:.: /.:.:.:.:.:.::.:.:j/.:.:.:.::.:.:.:.::.,:イ:.:.:.:.:.::.:.:.::\ .:::::::::::::::::::::::\\      「…うるさくて、眠れないじゃん…」
      ノ:.:.!.:.: ':.:.:./:.:.:∠:_.:._.:.:.: ノ、/ |: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.. 、 ::::::::::::::::::::::::ヽ_j
    ∠..イ: !.::.|:.:. ' :.:.:.:.:.:.:/  ̄//ヽ, ':.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\ :.:.:.:.:, '  ̄
. -────‐ -、:.:.|:.:.:.:.:.イ  _ '´      l:ハ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.::ヽ:.:.::ヽ/          【…寝付き早いなあ、おい。】
           ヽ!:.:.:.:.:.:.l   ヽ,、   :: l! |:.:.:.:.:.::.:.:.::: |:.:.:.: |:.:.:.:.:.'
:_、_'ノ⌒ 、ノ⌒!     ヽ.::ヽ.:!    ヾ ,    l! |l:.:.:..:..|:.:.:.:. |:.:.:.:.:!:.:ヾ:. !
フ三 三ヽ  ヽ_ィ   |::,:ハ         l! |!ヽ,.::.:!.:.:.:.: ,:.:.:.:.:!:.:.::ハ:|
二二 三 |三三`‐ ァ ヾ、           、、 !:.:,l.:.:.::ノ:.:.:.:., :.: ' l:|  
三三 三_ヽ三三 ノ   |:!         _   ヾ,j,//:.:.:.::.:./:.:.:./  リ 
三三ヽ 三ヽ三三ゝヘ__j=,ヽ   、 ヽ    、/:.:.:. .__ヽ_ /_ _:/  
三三三 三 |三三 三ヽ/:/ 、.   ___..ノ__:._, _´ ー'  ' ,二)  
三三三 三 |三三 三, |':/ヾ,、 ̄ヽハヽ, -、'ノ‐、/_ j     ー'、  
三三三 三 |三三 三/ヽ j/   /, /     ヽ´`ヽ  /ァ/   
三三三 三 !三三 三三ヽ    / /       |  ヱ.ノ ./  
三三三三 ノ三三_.三三三\ . !/         .|   | ノ

68 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:46:22 ID:stf/x5uw
        ___
      /        \              「…くう」
      ´         ヽ,-、, ‐ 、
      l           !ー   \       
     !  ―  ―   ___ __\,‐‐-、   【こっちもいつの間にか寝てるし…
     > (=) (=)  ヽ       ヾzソ  )   まったくこいつら、寝つきだけは早いんだから…】
     ( _ (__人_) _ノ  ̄




.        ___
.       / ―\
     ./ノ  (ー)\
     |  ( ノ)   ⌒)l     「うう…首と背中と尻が痛いんだろ…」
     }   (_ノ ̄  i
     | u        /
     \      _ノ     【まあ、何だかんだ言って俺も慣れたのか、
      /´     `、     こんな所で寝付ける様になってしまったのだけれども。
      / ,___  ,. i      当初は殆ど寝れなくて、目の下にクマを作っていたものだが。】
     ( 、__⌒) ノ
      ヽ、 i⌒i⌒i     【…今夜は一昨日みたいに、虫が飛び込んでこないと良いなあ。】
         i  i  i_
   .       \_)_)

69 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:47:15 ID:stf/x5uw







              ………………………………






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70 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:49:38 ID:stf/x5uw
             ,、 -──‐ ─- 、
            ,r'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\.:.::.:.:.:.::ヽ
          /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:::゙、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:::!     「ふわぁ〜…めんどーだなぁ…」
        /.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:. :.::|
      ,/.:.:.:j.:|.::ト、.:.:.:.:.:.:ヾ:i.:.:.:|.:.:.:.:.! .:.|::::::::::::|
      i.:.:/川.:.:iト.\.:.:.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:.:.!:.:.l.::::::::l:::!     【ん…蒼星石か? 一体どこに行くんだ?】
      |.:,!|::l::ト.:ヽ.:.:ィ==- |.:.:.:!.:.:.:.:|.:.:i!::.:::::|/
      |/ ヽ!`ヾ:ヾ!弋tテナ !.:/!.:.:.:.:|.:/{、.:::::l
           ``ソ     l/ |.:.:.:.:l/  \,!
               <  __   |.:.:.:/レ'"´ ̄ \
                \ _ ,ノj.:.:/ , -‐─- 、 \  ガサ,ゴソ…
                    ノヌ_}7! ,/.:.:.:.::::::.:.:.:.\ \
                ,f仄_}7 /.:.:.::::::::::::::::.:.:.:.\ |
                ,f仄_}7 /.:_:_:/::::::::::::::::l:::::`i
               ,f仄_}7レ'´.:.::::::::::::::::::::::::/::::::::|




             _____
            ┌<二三三三三≧
            ∨三三三三三三7
           ∨‐' ´ ̄ ̄二二ユ_
       r==ニ二ニ三三三三三二≧
          `ヽ三斗‐〒:: ̄`::.:‐<三/
.          /::.::/::;:: |l::.::.ヽ.::.::.ヽ::.::ヽ
         l::.::;':://:八::ト、::\::.::.}::.::.|
          |::.::レ':∠ -ヘ:ヽ`≦ニ|::.::.|        「おしっこ。ついでに出たらうんちもね」
          ∨::.l:代j歹 \ 它フj::.}:/
         }:l::.|:ゝ       /:/:,′
          /人:ドヽ、_ r¬ 彡l::リ         【…お前も一応女の子なんだから、
        ′ `ヽ _r┴ミ_T´レ' |/          もっと言葉は濁した方が良いと思うのだが。】
          rt<   /ニ7弌ー、
         / :.`ヾ、 く〈 //|ト、〉〉ハ
          /:.:/:.:.:.{ } ヽ/| |}{∨ |l:|
.         /:.:/:.:.:.:.:.{ }   | |}{| L |}ヽ

71 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:51:16 ID:stf/x5uw





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              |\
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.................................  \  \
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ll| |.:,:;`~'::;.:".,:;,"             '.:,:;`~'::;.:".,:;,"'.:'":.:,:;`~'::;.:".,:;,"'
.:,:;`~'::;.:".,:;,"'.:;,`:;,':,:;.,:;. 、。,                    、。.:,:;`~'::;.:".,:;,"'.:;,`:;,':,:;.,:;.
:'":.:,:;`~'::;.:".,:;,"'                            :'":.:,:;`~'::;.:".,:;,"'




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72 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:51:26 ID:stf/x5uw
        _, -‐ ' ´ ̄ ̄ ¨ヽ
     , -'´:. :. :. :. :. :. ___」
   /:. :. :. :. _, - ' ´ ,r'´ ゙̄ヽ
  く:. :. :. :, -' __, -‐ '´____|
   ヽ/_, -'´, -ォi'¨´  \ ヽ \
    ,ゝ':. :./  /|lト、   ヽ \ ヽ ',     「あ〜スッキリした〜♪
   \/    |-!|ー\、  \ ト、! i      今日も快便絶好調〜♪」
     l:::: i:: lz=≡ ヽヽ ≡z l| l
     l:::: l:: とつ \\\ C {!|
     ';:::l ト: \\ __,.\\ :!
      '、:ヽ:| ヽ   /   1   ノ l
        ヽ lト、   {_  _,ノ / /
         l ト从 ー┐ r‐:::イ:/::/
         ヽ| Vィ´ {X}ik'´l/!'´
            /: i_lil__|:i
          i: : :l:::::ヒj::l」




                 ___...、
                 _,/:.:.:.:.:.:.:.ヽー‐ュ
               ,.イ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.L.__
              j:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
              /:.:.:.:/:.: /:.:.:.:.: /Vヘ:.:.:l.:.:.:ハ
          イ:.:.:.:.:.:.:.〈:.:.:./:./ `"´}:.:〉:.:.:.:ヘ     「ねぇねぇ君、こんな時間になにやってるの?」
          く:.:.:.:./:./ノ):ハ:.)  /:.;ハ:.:.:.:トゝ
           ):.イ:.〈ハリ≧、(   ,)斗ト:.γ
          ノハ/こハ)込) )   込)ヽハリ
               ∨(       、  /
              |ゝト  、___´  /
            ノ从 ヽ      /
              __|  >  イ
               _r┘:.:. ̄ ̄`|||´|
       _.,..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ー:.:-.:.:.:.|||:イ¨:...、 _
   ,. <´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}}}.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.ー...、_
  /.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:l:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.,
. /.:.:.:.:.:.:.:.: ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:l:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.: i

73 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:54:30 ID:stf/x5uw
              r─────-、、
                |          .:.:.::::.`ヽ,
                |____.:.::.:.:.::::::::::::::/
             _ノ_____  ̄``丶、/
        r'´     _ __ _  ̄``丶〈_
        ヽ,. .:.:.:.::::::::::::::::、::::ー- 、  \
        /.:,.::::::ハ:::::ヽ::.ヽ::.\.::ヽ:::.\/    「え? ウンチだよ、ウンチ」
         /::/.::::::|:::ト、:::::仁ニーミ:::|:::::::::|     
          |.::|.:.::|_ノノ´`ヽ` ◯ `1::|::::::l::|
          |.::|:::::K´ ◯      |//::/:/
         ヽト、::::ヘ         /::/:/
            ``1:ヘ  r─っ , イ::/,イ
           |/|.:::>r‐r<  |/イ´
                |.::/^l/l:/_/⌒ヽ
                |/ , ィ´y'´   ,r=ヘ
              // /介1  ,fj.:.:.:.:::.\




               / /:/::/::::i:::::/   }:::):::ヘ::::ヘ::ヾヽ
               { {:く;;{:::∧:(   (:::(ヽ:::::):::ヾ::} }
                ヘ::)::)ノ¬))   ):)フ::ハ::::):/
                 {ヘ!:,r==、   ,r==、 レ!iヘ
                   {∧          u / ソ    「…へぇ〜そうなんだぁ〜ウンチかぁ〜…」
                 ゝヘ    _'_     /ノ      
                     リヘ  ゝ  ノ  /!!′
                   \|\ __ / |/!
                   ┌‐┴─rr─‐‐┴!
         ___ _____r=┤: : : : : |||: : : : : ├、,,
        /: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : 〃/: : : : : : : : :`:ー:-:.:.、,,,__
        /: : : : :: : : : : : : : : : : : : : : :i ! |: : : : : : : : : : : : : : : : :: : :`ヽ
        /: : : : : :: : : : : : : : : : : : : : : i ! i: : : : : : : : : : : : : : : : :: : : : : ',
        /: : : : : : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : :r=====ュ: : : :;;: : : : : : i
       /: : : : :;: : ;;: : : : : : : : : : : : : : i | i: : : : : : : : : : : : : : : ;; : : : : : : i
      /: : : : : ;: : :;; : : : : : : : : : : : : : i l l: : : : : : : : : : : : : : : ;;: : : : : : : |

74 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:55:22 ID:stf/x5uw
                 ___...、
                 _,/:.:.:.:.:.:.:.ヽー‐ュ
               ,.イ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.L.__
              j:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
              /:.:.:.:/:.: /:.:.:.:.: /Vヘ:.:.:l.:.:.:ハ
          イ:.:.:.:.:.:.:.〈:.:.:./:./ `"´}:.:〉:.:.:.:ヘ
          く:.:.:.:./:./ノ):ハ:.)  /:.;ハ:.:.:.:トゝ
           ):.イ:.〈ハリ≧、(   ,)斗ト:.γ      「まあいいや。
          ノハ/こハ)込) )   込)ヽハリ        ねぇ君、今から僕らと遊ばない?」
               ∨(       、  /
              |ゝト  、___´  /
            ノ从 ヽ      /
              __|  >  イ
               _r┘:.:. ̄ ̄`|||´|
       _.,..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ー:.:-.:.:.:.|||:イ¨:...、 _
   ,. <´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}}}.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.ー...、_
  /.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:l:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.,
. /.:.:.:.:.:.:.:.: ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:l:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.: i




        ,. '"´  ̄ ̄  ̄ ``ヽ
         !               l
         l   ,. -─‐─‐- 、l
       レ'´    ,.-─‐ -⊥__
   r-──┴一''"´          `ヽ
   \  , .-─ ………‐- 、、,,_  /
    `V.:.:/.:.:,:.:.,:l:::.l:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:く
      l.:.:.|.:./.://l.:.:ト.、:.\.:.:.:.:.l::.:.:.:',     「え〜やだよ〜!
      l.:.:.|/.:// ヽ:\\_ヽ:_:_|::.:l:.:|      知らない人だし、眠いし」
      l.:.:.l.イ-一'´ `ヽ\`<:.|.:.:l:.:!
     |.:.:l:.:i  O      O  .l.:/.:;′
     |.:.:l.:.l           //.::,′
     l.:.:l:.:.ト、     3   , .イ.:./
       V \::.:.> --- </l/|/
         ,. -'´ ̄`>公ト、 _
     , ィ⌒ヽ  ///ハヽ\`ヽ
   . / /.:.:.:.:い く く // l L_ノl ハ

75 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:56:44 ID:stf/x5uw
            ,  ´__ ` - 、       `丶、
.         / /  /   ` - 、      丶
       / /    '    /   ` - 、       \        /
      /,   ' /    /   /!l |    `  、       \   /
.     // / /   /__∠. 斗‐ | l、  | l  ` 、    ` く::\
    /イ /| ′ ///二ヽ!  | | \ | |  ,|  \      \:ヽ
     | / l| l/ ,イ:'〈 f!ハ '|l l! !__ メ、'  / !  .:l:\    ヽ冫
     l'′l| l //::,′ |l:::}   l l|´ ,二ヽ \/ /  .:;'::::::::\  /
     {   | 'l..:/:::,'  、ゝ'′   l | 〃「「`ヽ/ X  .:::/:::::::::::::::`Y
         ! l:::l::{ "" `     l|   | !::::::i}/  .::/::::::::::::::::::::,′
.          l |:ハ   !       ゝtzノ'   .:/:::::::::::::::::::;/     「――うわっ! 誰だよ急に!
         l|::∧  _     """ `ー/  .:/:::::/::::::::〃      ボクは眠いから遊ばないって言ったじゃん!」
          |:':/::>、 ヽ __  - ´::::::;::::::'::::::/::::::://
          }/l:/  ヽ.__/ ̄ ー=<彡::;:::イ/::::::://
          / /′ /イ/       イ::/:/::;:イ '
            ′   .イ          l//:/::ハ ヽ
      /⌒ー‐、 //            ! / イ    i
      / __/ ,.-イ /             lヘ       {
    }/´⌒Y   /             l ,      ヽ
.    {     | / ..:/        i;  l ',     \  ガシッ!
.     |  __!/  .::/           '::   l  ゙、       `7
     」/   /   .:/         '::::;   l  ヽ.     /




    ∧゙、::i::〈::f::::::::_;;:-:::::、:.`:、
    /:::::ヾ;:!、:、i;::'ヘヽヽ;::::::::::、{
   〈:::::/'!i゙    |::|. |:ト;::::::::〉
   /:、{.-|ト、,,_ 、,,|;'-‐jノ'ミ:::、{     「もういいよ、慎二。さっさと連れてこーぜ。
   ヽ;:l i┬r ヽ ''~Tユ~`.},=〈     伊藤さんに怒られたら面倒だからよ」
    .iヘ  ̄ ,!      !゙ビi.〉
    .{.「i  ヽ!.       _,,/    
     `'ヽ.  iラー''^ヽ  /
       ヽ、 '-‐‐'''゙ /|
        .iヽ、__ ,,/./ヽ、 __ ,,.、
       ,.-|  __,,r‐゙‐''''i~`i. |. l,,,___
       /,f〈   | / ー{. l  | l  l;;r‐-゙、 、_
   ,,.::-///゙'ヾ、ノ/  r┴ ノ .ノ ノ./゙ ,,ィ''゙:::::::゙i、
-‐''゙:::::ヽ::/';:-y-;;/゙   .~''ラ`''`''゙~  ,,::''::::::::::::::::l::{

76 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:58:18 ID:stf/x5uw
        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |   「な、なにするんだよー! はなしてよー!
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|    ボクは眠たいんだよー!!」
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ー- 、、,_ ヾ! _,、ゞ-‐ト、:|ノ川:イリ    
      !.:.::::!::::::::::|, - ==-ュ、    , .-=ュリ::ノ::!:/
      ト.::::::!:::::::::| `ヾ{dじリ >   <7いb;;7'::::/
      l/ヽ.::!:::::::::!   ´ ̄         ̄`/:;イ
         \:::::::ト.、 u       ′    /:::/|
      __, ィ´\:::!. \、     )‐'   , イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  \` ー -‐ '"´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|




                 ___...、
                 _,/:.:.:.:.:.:.:.ヽー‐ュ
               ,.イ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.L.__
              j:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
              /:.:.:.:/:.: /:.:.:.:.: /Vヘ:.:.:l.:.:.:ハ
          イ:.:.:.:.:.:.:.〈:.:.:./:./ `"´}:.:〉:.:.:.:ヘ
          く:.:.:.:./:./ノ):ハ:.)  /:.;ハ:.:.:.:トゝ
           ):.イ:.〈ハリ≧、(   ,)斗ト:.γ
          ノハ/こハ)込) )   込)ヽハリ     「おいおい、あんま騒ぐなって。
               ∨(       、  /        一緒にみんなと『遊ぶ』だけじゃないか――」
              |ゝト  、___´  /
            ノ从 ヽ      /
              __|  >  イ
               _r┘:.:. ̄ ̄`|||´|
       _.,..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ー:.:-.:.:.:.|||:イ¨:...、 _
   ,. <´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}}}.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.ー...、_
  /.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:l:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.,
. /.:.:.:.:.:.:.:.: ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:l:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.: i

77 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 00:59:52 ID:stf/x5uw






                        _,,,,,,,,,,,,,,,,.......::::::::::::::::::..................,,,,,,_
         .            ,,.:::'"~'''''''''''''''''''''''''''''''''''''ー--''"二--;;──;-'::;,
                  ,,.::'"               //   l.l    '; .';
                /                . /,:'l.l    .l.l   l'; _,,;
              /                 . / / .|.|.,-::::::., .l.l_,,.:::-''l~ ~l
           ,.:::'"~"'''ー--:::::......,,,,,,,,,_      . /. /  .|.|l,_,,,..)'' l   ''l  l|
        ,..::''"               ̄~"''''''''フ"  ./_,,.:-;‐'~    '"l    |,-; .l
      /                   ,..:::'"~       .l      |   /||_l l
     ,:'                   /            |      . |   .l|>;;;|,:'
    /'''ー:..,,,_              /          _  .|      . |,.::''~,|.l";l
   . l"ーll l~'''ー-:::...,,,_      /       __./─;ヽ .|   ,.:::'"~.::'ニ-'-'''
    l ヽヽ、ー:::...,_    ̄''''ー''/ー───┬''''''/  / | | .ヽl |,.:::'"~,..::''ニ''"
    l .ヽ:::._''ー-::二二_,,/----------'-‐''''"  /  | |/,.|''|_,:::''",:''"
   l ┌:::...,,|~''''ー-:::...,,,,,,..:::''"~ ̄ ̄ ̄        /lニニ o.<, .l''' _,::'"
   `ヽ、 、|    |_                 / l  //\//'"   
     `ー:二'ー-::.l_~'''ー-..,_  ,::::::::::::::::::::::..::::::'''"~l ヽ//  //
        `'''''ー二ー-...,,ヽ-(二'))------─'''"_l_~;;;;;;:'"'
              ̄''''':::::;;------------;;;::ニ"





.

78 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:00:16 ID:stf/x5uw
                   ,,''
                  r‐{!─--...、
                /:::::ヘ::::::,::'::::::\
                   〉ヾr-rik ,:::::/::::〈
               〈::::/ メ、| `「∧:::::::}        「連れて来ましたよ、伊藤さん!」
                    }┤ェァヽ ノ'"`}:::/   
                ヽ|   j  ⌒/ }     
                   !  r===ァ /ノ r‐,   
                   \. |   /ノ __ { (
                  ,-.|j >=</{--、 〉-、
                /  { _∧/:: {- 、 〉ー ヽ
               /  / i!彡ヘ:: / {-、 /!}..   }
            , ヘi  i|  i! 7 /ヽ/  ¨「_〃::::::/
            / ´`}  i|  .i! i  /  /―ァゝ-:::::/





     /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
   /: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !
   |: : |: : : : : |: /  \: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
   |: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽV: |.: : : | V
  < : _: : : / 〈 {}   |/  .レ {}  } |:./ヽ: : |
  <:: |. 小{   _,,.. -    、-.,_  レ{: :.|ヽ:|     「おっ、早かったなあ。
   厶ヘ ハ         、     {ハ/ V      一体どこで見つけたんだ?」
      \_!      _ '     !
        ヽ   Tニー‐‐‐,‐''  /
      ___,r| \  `二二´ /
    /:/::::| \  ヽ `_⌒ ィ´
  /::::::/::::::|  \   ´ ∧>、
/:::::::::::/::::::::|    \  /  !\::`ー- 、

79 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:01:16 ID:stf/x5uw
                 ___...、
                 _,/:.:.:.:.:.:.:.ヽー‐ュ
               ,.イ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.L.__
              j:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
              /:.:.:.:/:.: /:.:.:.:.: /Vヘ:.:.:l.:.:.:ハ
          イ:.:.:.:.:.:.:.〈:.:.:./:./ `"´}:.:〉:.:.:.:ヘ
          く:.:.:.:./:./ノ):ハ:.)  /:.;ハ:.:.:.:トゝ    「そこの公園すよ。なんか家出娘みたいで、
           ):.イ:.〈ハリ≧、(   ,)斗ト:.γ       少し小さいですが、まあ我慢しましょうや」
          ノハ/こハ)込) )   込)ヽハリ
               ∨(       、  /
              |ゝト  、___´  /
            ノ从 ヽ      /
              __|  >  イ
               _r┘:.:. ̄ ̄`|||´|
       _.,..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ー:.:-.:.:.:.|||:イ¨:...、 _
   ,. <´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}}}.:.:.:.:.:.:.:.:.`:.ー...、_
  /.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:l:l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.,
. /.:.:.:.:.:.:.:.: ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:l:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.: i




             /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
               /.:.:.:.:.:.:、..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
            /.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:}
            |.:.:.:.:.:.:./  ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
            ト,.:.:.:.:.:{`ー─',.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'
            ハ.:.:.:.:tテ‐-、∨\.:.:.:.A.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /    「俺はこれくらいの方がいいや。
             〉;.:.:|` ̄ "    \tテ\:.:.:.:.:.:.:. ハ,、:{      初めてっぽし、そっちの方が抵抗があって
              /:::ト、!    ,       リハリ:::/ノ ./      興奮するんだよな〜」
           ∠彡|:, `   〈         ソ /:!
              !:::、   _          / ̄:ハ::{
              レ|∧  {/ ̄` ┐     / :::::/ ヾ、
               {(´ヽ. `ー─ '  ,.イ少^、/
               トミ.┴\__   -'" / .》、
              _}:::::: ̄ヽ }    ∧/::::}、
         _ -<´:::::::ヽ::::::::::::| |     / 〃:::,':::\_
     ,. =´ ̄:::::::::::::::::::::::::::\ : ::| |.   〈  !{::/:::::::::::::::::\___
   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : :ー-'┘-、   /|レ:::::::::::::::::::::::::::::::::::\
.  /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : `ー‐、 r‐┘:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ

80どこかの名無しさん:2009/10/06(火) 01:02:50 ID:aU0zWp2w
とりあえず、誠氏ね!

81 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:03:32 ID:stf/x5uw
                  /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
                   /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : : : : : ヽ
                /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
                /: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !       「はは、阿良々木は本当にロリだよな〜
                |: : |: : : : : |: /  \: : /|: : r 、 : : :.|.: : : ト、:|        まっ、別にいーや。じゃあ早速やっちまおうぜー
                |: : |: : : : /!/    | :/ |:.:(ヽ、`\:|.: : : | V         谷口、今日は一番乗りしていいぞ」
               < : 」_: : /  _   _|/   レ. \ \ \ : |
               <:: |. 小{   `゙''''''       ‐-\ \ \_
                厶ヘ ハ        、 r--‐-、 >、    `ヽ
                  \_!          ' ` ‐-、 ``      `、
              _, r´:/ : :| ヽ   'ー―--   /\         `、
          _, r ´:.:.:.:./:.:.:.:.::| | \         /ヽ :`ヽ         ヽ
       _, r'´:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:|  \ ヽ _ , ィ ´ |::.:.:ヽ: : `、        `、
    _, r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.|    >-、ー_'/   !::.:.:.:.:ヽ: : ` 、 __ ___i__
   /゙: : : : : : : : : : : : ヽ:.:.:.:.:.:./i!  /ヘ i. / 入  |\.:.:.:.:.ヽ;,r'`‐´_,,..---┴‐,
   l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\/:.:.:.:!'! /ヽ、ヽrk'´:_,r、 イ:.:.:\/ _>-‐'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
   !:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.l ゙'   !   ! ヘ/|:.:.:.:.:.:\/::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.l
  l:.:.:.:.:.::i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!   ヘ__/     |:.:.:.:.:.:.:./!:::::::::::..:.:.:.:.:.:.:.:.:..::.:.:.:l



              /.::、:;::::::::::::::::::::::::;:;::.ヽ
                  ,!:::;/゙l:/゙l:i''`'゙ヽ;:f'ヘ;;:::::〉
                 〈::ミl. |L,_|:l    _}!__.lミ::{
               }_;{. l|__.|!ヽ  '゙,|!_ l;:::}      「マジっすか? ありがとうございまーす!」
                  { ゙i| ' ・`    ' ・ ` |!'゙!
               ヽ,|  ̄ 、l,   ̄ i,,ノ    
                l、゙ |ー==.=-イ`.,!     
                    ,ゝ レ.⌒⌒.リ ,/      
        __,,,  -‐'''7~:.i ヽ.゙ー==‐'゙.∧`、ー- ,,,,__
       /゙: : : : : : :./: : :| ,ィヾー‐イ゙ |: :ヽ、: : : : : ヽ.
       /: : ヽ: : : :./: : : .l /iヘ;}_ ,,/;;゙、 l : : ;ゝ: : : :/: : ヽ
       { : : : :`、 : : \/|!. ゙'、{;;;;}ィ゙ ヘ}\/ : : : :/: : : : i
        ! : : : : :ヽl: /.: : l  l::::|.  l : : :\: i/: : : : : l

82 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:03:47 ID:stf/x5uw
        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |    「ちょっとぉ〜狭いよう、痛いよぅ…
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|     いったい、なにをやるって言うんだよぉ…」
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j           ;. ソ:;イ
         \:::::::ト、     _′   。/:::/|
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|




             /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:',
               /.:.:.:.:.:.:、..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
            /.:.:.:.:.:.:.:八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:}
            |.:.:.:.:.:.:./  ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|    「…まだ分かんねーの?
            ト,.:.:.:.:.:{`ー─',.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'     こういうことだよっ!」
            ハ.:.:.:.:tテ‐-、∨\.:.:.:.A.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /
             〉;.:.:|` ̄ "    \tテ\:.:.:.:.:.:.:. ハ,、:{
              /:::ト、!    ,       リハリ:::/ノ ./
           ∠彡|:, `   〈         ソ /:!
              !:::、   _          / ̄:ハ::{
              レ|∧  {/ ̄` ┐     / :::::/ ヾ、
               {(´ヽ. `ー─ '  ,.イ少^、/
               トミ.┴\__   -'" / .》、
              _}:::::: ̄ヽ }    ∧/::::}、
         _ -<´:::::::ヽ::::::::::::| |     / 〃:::,':::\_
     ,. =´ ̄:::::::::::::::::::::::::::\ : ::| |.   〈  !{::/:::::::::::::::::\___

83 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:05:28 ID:stf/x5uw
                      _ _
                   , .<´ =    `> 、
                 /             ヘ
                /   ,,,,,,,,...,,,,,,,,,,   丶、  ハ
               / ,  ∨   `  ミ  ヽ ヽ   ハ
..              i  | .i...ヘ 、.    丶、ハ .ハ    .i
               | .!| |.|.! .丶丶    \.丶.゙ i   .i
.               !  ! レ, . !ヘ.ヘ .ヘ 、. 丶、i .!  !. |
                ! ,./! ,ゾナー、ゞ、弋 -、 丶 レ |      「う、うわあぁぁ!!
..              ノ、 ! ,ノ灯:::心 丶、 .l.;:::;リ.リ.,ハ,′ハ!       な、なにするんだよぉ!!」
                ハ 、 、 ミゞ- '     ゙ニ.′ノ , ノイ
                 i ,、 丶ゝ  , --、  ′′//゙
                 ´.ヘ、  ゝ 、_ マ__.ノ,// //-=、
.                 ,∠.ヘl.、 | .i`゙ニ´ ! .,i./.ハ  .ハ
                ∨.,/、-.ヘ|`゙ァ-、 .,ァ<.レ|″   .i
.                レ./ゝミ、-.、 i'.ハ    .ヘ!     |
                l ゙__-ァ   丶i ! i    .!    .!
                ヘ.゙ー彡、  ,ァ'!ヽ<   .|    .!
                .!、i .゙´、ヘミヘ-'′.ハ ヘ=、´ .ハ、.ハ
               ム i i  冫-゙ミ.ヘ、 .i   ヘ、 ハ.ミ.、
               ム ! .i/    !、 マ !、ェ_  ゙i .ム_::: i
.               ム |/    .,;/|i ./. マ:::::::ヘ_ .!.>、  !、
              >.<    ..:::::/ノ !′__\:::::ハ;゙::::, .ハヽ::..`i
..            ∠‰      .ハ ./∠´  `.ミ.、┼./:: .ハ.、:: !
            ノΧ       /  i ,.!:.     .\:::、::.  .ノ、
           /./      ./:::::: ,゙.∧ヽ      丶:::::.、::丶:丶
          i´ ./      X:::::::::::::ハ ::/、、.      丶、::.\::::::::.あ
.    x.、_ニ-‐ナ7!./     /::::::::::::::::ヘ.、. |ハ .\.      ヾ、::. .゙i-<.、'‐.,_ニ、
.   i- /    ´/     ∠::::::::::__∠ニ=ョ-゙-+ニニミ.、      .ヾ:: |、 ヘ、  .ム
.   i‐ _、___ァ=-/    .X::_ニ:<´三三三三三<> \     . マ ゙ァ=....= ' .:: ヘ、
   `´-‐''‐' フ    /.ァ゙ニニニニニ...:::::; ニニ三ニ. i::::\     へ::...___ =-',ニ-'′
       i´__..........:/ .iニニニ::::::::三三三三三三三::|::::::_::>、    \=- ´   ドサッ!!
.       iニ、_ ..:χ′ム三三:::::::::.三三三三三_ニァ'´!ニ三、. \     \
       i  ゙゙゙゙::,γ.ヽヘ〒---::::::---=〒7ア´;;;;;;;;;;;;!:<:::ノ   .ヽ::.,-‐-,=-、
      / ._,、-'χ.' ノ´::ニ<;;;;;;;;;,::::::.;;;;;;;;;;;;;;;;_;ニ::ァ彡::::::ニ:ハ    丶=-'   .i
      ゝ_ュ'ニ-=-.' '、::ニ:::: ̄77777777 ̄::::::::::ニニ三ニ:i      .!::    i
             . ハ::.三三::::::::三三三三三三三=.'     ._ ./::.    |
.               `=-ニ三::::::.三三ニニ-=77´       !_,.=,_   .ノ
                                     ゙゙ニ-'-'= '

84 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:05:49 ID:stf/x5uw
              /.::、:;::::::::::::::::::::::::;:;::.ヽ
                  ,!:::;/゙l:/゙l:i''`'゙ヽ;:f'ヘ;;:::::〉
                 〈::ミl. |L,_|:l    _}!__.lミ::{
               }_;{. l|__.|!ヽ  '゙,|!_ l;:::}      「じゃあ早速、いただきま〜す♪」
                  { ゙i| ' ・`    ' ・ ` |!'゙!    
               ヽ,|  ̄ 、l,   ̄ i,,ノ    
                l、゙ |ー==.=-イ`.,!     
                    ,ゝ レ.⌒⌒.リ ,/      
        __,,,  -‐'''7~:.i ヽ.゙ー==‐'゙.∧`、ー- ,,,,__
       /゙: : : : : : :./: : :| ,ィヾー‐イ゙ |: :ヽ、: : : : : ヽ.
       /: : ヽ: : : :./: : : .l /iヘ;}_ ,,/;;゙、 l : : ;ゝ: : : :/: : ヽ
       { : : : :`、 : : \/|!. ゙'、{;;;;}ィ゙ ヘ}\/ : : : :/: : : : i
        ! : : : : :ヽl: /.: : l  l::::|.  l : : :\: i/: : : : : l




        〉 <三三三三三三三三三三三三三三〉〉
      , <三三三三三三三三三三三三三三三7/´
    〈 〈三三三三≧.イ"´ ̄   ヽ.    、   i`Y/
     \、三三>7  i        、  '.   } ハ
       ヽ./  i  ハ \ 、     ヽ  '   ! .ハ
       / /   i/ /i ハ.  ヽ \、   ヽ  .   i i i    「やだっ、いやだっ…!
        ′  i′' j ' \ ヽ丶、\ ┼f ┼ :! :i i     やめてっ、やめてくれよぉっ!!」
       i  i  / /_/_/__ ヽ \ >x≧f斗}  i i i
       l  |i / イノ∠_云ミ、  \、 イ_ぃハ 癶 / l i
       { ハノ´ 小 {_??゚}      弋__ノ イ i  l l
       V i  \ ヽ 弋ノ          /i !  | !
         i i   ハ\_     '    u  ハ i  li .′
         i l   l ヽ  u   '- '     ィ .ハi //
         l ト、  ハヽ >  _   _. イ/j/川 / ′
         |l  } ./   ヽ>ヽハ`¨´ _⊥` 、 l′
              i/ , v⌒ -‐' {_.  ´     `丶、   _
             ,孑'"´ /_ノ7ー 、       __>'´j、!
           /) /  // ハ 「ヽ }     /fゝイ丁! ハ

85 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:06:18 ID:stf/x5uw




\\
 . \\
   ,. \\从/
.     そ   て
     ゝ,    そ
     "`/'^r  \
        .    \\
.            \\
                \\
                 \\
                  \\
                   ..\\
                    \\从/
                     そ   て
                     ゝ,    そ
                       "`/'^r .\ ブシュ
                             \\
                             \\
                             \\
                                  \\



.

86 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:07:28 ID:stf/x5uw
                   (´`ゝ;_
                    ヽ,   `ゝ、
                     ゝ/  `;:,
                      `ゝ、 ;;;;\、       ボトッ
                       /(;;;;;;;:  ;;;;ヽ、
                  __,,.:;,:;:;,:;:;.:; :゙´´゙゙\:::::;;;;   ::::;;;;`ヾ;;;;; ̄
                (´ ::::::;; _;;__...,;;;  ::::ヽ;;\;;;;   ;;;;;;;:
               `´´ ̄ .,:;イ ::;  ::;::ゝ;;;;;;;;    :
                 ,,;:;:´´`:::::;;;;入;:;;   :::ヽ;;;;;;;\::::::::::::::: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;
               ( ....,,,,,;:;;;:;;:;:;::; ̄;;;;;;       ,.,,.,.;:;:;-‐゙´
     ,          (  ,,,...:::;-‐゙゙゙゙^> :::;; ;;,:;:;:;-‐~´
                   `´    ∠::;:ゝ´ ̄
                        ,.;::;;/
                       ゝソ




:::::::::::::::::::\::::::::::ヽ:::::::::::::/:ヽ
――::::、::::::::::'::,::::::::}:::::::::,:'::::::}
::::::::::::::/ > 、;; ;;ヘ;;;;'::::::::;ヘ:::::〈
::::::、-'//    ,':/  `""ヾ∨:ヘ
:::r ' |::!   |::|     U |::| }::ハ
::>  」::|_   i!::!      _!」 !ハ}:|  
/   レ' ¨"≠レゝ  / リ/ j/    「はぁ? こ、これ、俺の…腕!?」
    "モテエ    ,'ェァ /
  J        、   {
       u    ヽ |
i            _ノ /
ヽ     ,  ____  /
 \    ` ー--- ' , '
   ヽ  u    /
     ヽ __ノ

87 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:07:46 ID:stf/x5uw
        \:::;イ '   、       ヽ `ヾ;:;:;:;:;:;:;.ヽ
        /  , :!:i トヽ、 `ヾ.、 __.. :. V  ::::V;:;:;:;: 〉
         , ' .:' .;' :ハトヽ`ヽ`z≦=ァ  ::::l   :::::V /
.        /イ.:i :/::メ、_! \ ´'トtjハ `Y :::l :. :::::::「
        ' l.::|レ'.:イrft!i    ヽゞ‐' u ! ::;' ::::i::::::}      「…うぁ、うわあああぁぁぁっ!!!」
          Xイ ::ハ ゞ'、         /,:イ  ::::|:::::j
           ヾ V! u r=ニヽ     '´}::! .::::;':::/
          `Tト   Y´::::〉 u  /;イ .:i::/レ'
               |i \  ゝ-'    '´7 .:::ル
              l :::::>、 __.     ! ::/'´ヽ._ ,ヘ__..ィ、
              リ! ::::i::ハ:!  _! /l:/    r-' /-!/`ヽ
.              ', :::l'   「 レ'   !'    _〉、/ _ノ,:,:,:,:,:
                ハ::::!  ,イ!「jト}!\    !_ / 7,:,:,:,:,:,:;:
             ハjzY/ / { iト、  \  ヘ/ Y´,:,:,:,:,:,:,:;:
               r' V/ / {`i´} ハ   〉 ,'´_j,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:
              } ハV/ {`i´}  ヾ='   ! r',:,:,:,:,:,:,:,:,:,:




.     /: : : :u: : : : : : : : : : : : : : : : : : \
     /: : : : : : : : : : : : : : : : :.、: : : : :u: : : ヽ
.    /: : /:: : : / : : : !:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
   /: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !
   |: : |: : : : : |: /  \: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
   |: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽV: |.: : : | V
  < : 」_: : / 〈 (・) |/:::::::レ(・) }|:./ヽ : |     「えっ、これ、一体どういうこと――」
  <:: |. 小{   _,,.. - :::::::::::、-.,_  レ{: :.|ヽ:|
   厶ヘ ハ   ::::::::::::::::::::、::::::::::::::: {ハ/ V
      \_! u     _ '     !
        ヽ    /   `t u /
      ___,r| \  {    / /
    /:/::::| \  ヽ `_⌒ ィ ´
  /::::::/::::::|  \u  ´ ∧>、
/:::::::::::/::::::::|    \  /  !\::`ー- 、
::::::::::::::/:::::::::∧    /二\ |::::::ヽ::::::::::::\
::::::::::::/::::::::::::::∧ヽ  /: : : : :}ヽ!::::::::::〉:::::::::::::::!

88 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:08:37 ID:stf/x5uw
         ,,‐      '                     `''‐、,         `' 、、
        .、./       .‐                        `''-、         `'-,
      .,rゾ !      /                           `\            `'、
     _〃  .      ″                           ヽ.\            \
    .〃   |      l゙                             ゝ .:ヽ、         \ー―ー 丶
   .,i./    .l      i′                        _,,,.. -ー''ゝ ゙、\            \.、
   ,/    .|         !                  _,,.. -ー''''"゙´ . .....丶丶'.l l`゙゙''、         `'、  .'''
  i.l′   .!         |            _,,,.. -‐'''"゙.,...丶丶.`´        l .l  .\            ヽ
  /′    .l       l       . _,,.. -'''"゛. -                   l. ..l   \         \   ザクッ…
 〃     .|       |  ._,,..-‐'',゙、 .‐' .´                          l : 、   ヽ.         .゛
. 〃     .l゙       |‐'". -."                             ゙l, .'.   .ヽ
. l゙      |       .,!                                      l .'、    ヽ
..!     . l       ,!                                   |, .}     ヽ
   ...−" .!       !                                   l l      ヽ
..'"゛    .l          |                                    | │      .ヽ
       |        |                                       l .〉      ._-ヽ
       |       │                                     | .、   . /   .ヽ
 ズブシュ…|           |                                       l '. /      ヽ
       |        !                                       ,.ト″           ヽ
      │       │                                   ,..-'´               l,
       .!           l                              _..-'″              _.ゝ
       .|            !                             _..-'"゛                 _ /  ′
       !            l                         _..-'"゛               ,..-'´
          !         !                   _..-'"゛                   , /
        !             ! ブシュ…             _.. -'"゛                   _..r'"  ザクッ…
        .l            l,         _,, ‐''"                  _ /  i
        . !            ゝ   _,, -'''"゛                   _..-'"

89 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:08:58 ID:stf/x5uw



            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
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           τ'::/ .;:
            )/
         。            '  、       ;: 。
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・
 :::':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー''''`'`''''''''"


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90 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:09:36 ID:stf/x5uw





.        ___
.       / ―\
     ./ノ  (●)\
     |  ( ノ)   ⌒)l     【ふと、意識が少し覚醒した。】
     }   (_ノ ̄  i
     | u        /
     \      _ノ     「そういえば、蒼星石の奴はどこに行ったんだろ…」
      /´     `、     
      / ,___  ,. i     
     ( 、__⌒) ノ     【いつもだったら気になっても、そのままニ度寝してしまうのだが、
      ヽ、 i⌒i⌒i      その日だけは、何故だか無性に蒼星石の事が気になって、
         i  i  i_    まだ休息を欲しがっている体を無理矢理叩き起こし、
   .       \_)_)    まだ闇深い外へと這い出た。】




.

91 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:10:59 ID:stf/x5uw




      / ̄ ̄\
     /   ノ  ヽ \
     |  ( ●) (●)|     【少し歩いた所で、早速蒼星石を見つける事が出来た。】
     |    (__人__) |
    |     ` ⌒´ |
     |       |      「おーい、蒼星石、何をやっているん…だろ?」
      ヽ      /
     _,,ゝ    (,_
   /´  `ー-一´`ヽ      【…彼女の様子は、どこかおかしかった。】
   /  、      , |
  /   ノ        |  l
  (  y'l       l_ |
  ヽ ヽ.        |' }
   \ソ`ー─‐一ヾ/
     |    ij  ノ
      |   |.   |
     |    |   l
       i'  ,}  ,ノ
      l   | /
      |,_、|,/
       (゙  ))



.

92 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:12:12 ID:stf/x5uw
        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |  
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|   「えぐっ…うぐっ、あぐっ…」
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/     【いつも快活には笑っている彼女が、
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j           ;. ソ:;イ       今は肩を震わせながら、石を投げ付けられた
         \:::::::ト、     _′   。/:::/|       哀れな子犬の様に泣いていた。】
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|




      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \
     |    .u ( ●) |    「おい、どうしたんだろ?
.     |      (__人_)    便器に足でも突っ込んだのか?」
     |      ` ⌒ノ
      |        }
      ヽ u      }     【…これから先に起こるであろう事態を考えれば、
       ヽ     ノ      我ながら何て馬鹿な事を言ったと思う。】
      ノ     \
     /´        ヽ

93 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:13:30 ID:stf/x5uw
         ヽ 三三.,.. -─────── -- 、 三三三三三三三三
          > ':::::::::::::::::: ` 、::::::::::::::::::::::::::::::::::` 、三三三三三三三:
         , ':::::::::::::, ::::::::::::::::::: \::::::::::::::::ヽ:::::::::::::: ヽ 三三三三三三
          /:::::::::,::::::l::::ト、:::::::::::::::::::\ ::::::::::: !::::::::::::::::: \ 三三三三三
       /::::::::::::l::::::ヽ::\\::::::::::ヾヽ:`、:::::::::|::::::::::::::::::::::::ヽ 三三三三三
       ':::/::::::::ノ:::人:::\:\ ヾー--ト ,._ヾ:: l:::::::::::::::::::::::::::::∨三三三三
       |::l!:::::::/::::|,.-‐'、:l ヽ-ゝ ゝォ=ミ≡ァ::ノ::::::::::::::::::::::::::::::::∨..三三
       |::ハ::::/:イ::|,ィ= 、\     r::::ハリ イ:::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙ 三 /    「あっ、ない夫っ…!
       ゞ! V/::::ハ! ハリ!       ゝ-r'っj/!イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::|,,/       ボク、ボクっ…!」
        /へ:::::l:|rぅ-'         `.j /|:::::::::::::::::::::::::::::::::::: l
      /  l:::ヽ:::ヾ ヽ            / ':::::::::::::::,:::::::::::::::::: ノ
         ヽ:::::トー`  r 、        ,   /:::::::::::::::/:::::::::::::::::,
          ):::ヘ    ー'     u´ /:/::::::/:::/:::::::::::::::/
          /::!:::::ハ.              /:/::::::ハ:::::::::::::::::, ´
          /::ィ::::::::::ヽ..          /:/:::::/ ノ:/!::l::ハ::/
         ,ノ/|::::::::::::!::!へ _ _    レ''!::/ ,/|リハリ '
            |:::::ハ:::::::ハ `;´  |     |/  __│
.              l::::::ヽヾ`'   u   |  _.. ィ ´    ヽ _    _
            ヽ::_ゝ      r'レ ´           _`>'_ハr_ァ
                   rァ======ォ     /ァ_ノ:.:.:.:.:.ヽ
                  /ィ!|    //     /ノー' :.:.:.:.:.:.:.::.:.::\




.  (~゙\
    \ \
     \ \                【そう言って蒼星石はとある方向を指差すと、
       \. \               また背を丸めて泣きじゃくった。
       \  \  ,.--、         彼女の指の先には、一台のワゴンがあった。】
        ヽ,   ヾ   ;'⌒ー-、    
        γi               i    【窓には車内が外から見えないように、
      ,,--┤i                i    スモークが施されている仕様。
     (   、ソ            ゙i,    …何故か、嫌な予感が背中を濡らした。】
     \,,               ヽ
       \               \
         ゝ,,

94 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:14:16 ID:stf/x5uw
       / ̄ ̄\
      /  \    \    【用心深く、少しずつワゴンに近づいて行く。】
    .(●)(● )  u. |  
     (__人__)  u   |    
     .(`⌒ ´     |    「い、一体どういうことなんだろ…?」
     {         |
      {      u. /
      \     /      【車内からは動く者の気配などまるでなく、
      ノ     \      ただただ静寂のみ。】
     /´        ヽ




         r-〈`,
         |  ', ',`,
           !  ', ', ',     【じわりと滲む手の汗をシャツで拭い、
            l  ', ', ',      恐る恐るドアの取っ手に手をかける。】
   {`ヽ       }  ', ', ',
   ',´ ヽ     /     }   
    ',  ヽ、_/     /    「す、すいませーん、開けますよ〜…」
    ヽ        /
      `,       〃
      ゝ       ,'      【意を決し、力強くドアを引っ張り開けた。】
      ヽ      !
        l      l
        |       !

95 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:14:54 ID:stf/x5uw



    ガラッ…

            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
           (:::::::::::::::!'                 (::::::)
           ヽ::::::::';'''                 ''``   。
           τ'::/ .;:
            )/
         。            '  、       ;: 。
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・
 :::':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー''''`'`''''''''"




.

96 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:15:22 ID:stf/x5uw
     / ̄ ̄\
    /   _ノ  \
    |    ( ○)(○)       「うおっ!! こ、これは…!!」
 .   | U   (__人__)
    |  U  |r┬-|  彡
 .   |     ` ⌒}   彡    【車内には、大量の血と、元人間、
 .   ヽ        }         恐らく若い男だったであろう細切れの山。】
     ヽ     ノ
     /     \
    / /\   / ̄\____l⌒l
     | |  \ /  ヽ \_____|
 Σ(⌒ノ   ゝ    \__)




   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)       「お、おい、蒼星石! これって…」
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}        【すぐに外へと逃げ場所を探す様に流れ出る
.  ヽ     u  }         血と肉と臓物の混じり合った強烈な匂いに顔をしかめ、
   ヽ     ノ          また勢い良くドアを閉めた。】
   /    く  
   |     \           【そしてゆっくりと、顔面蒼白になりながら、
    |    |ヽ、二⌒)      蒼星石が泣いている方へと振り返る。】

97 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:16:01 ID:stf/x5uw
        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |    「ううっ、うぐっ…うえ〜ん…」
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/     【蒼星石はただ、むずかる童子の様に
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/       泣きじゃくっていた。】
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j           ;. ソ:;イ
         \:::::::ト、     _′   。/:::/|
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|


                                             …続く。

98 ◆.9jeLz5xws:2009/10/06(火) 01:17:07 ID:stf/x5uw
見て下さった皆様、どうもありがとうございました。
まだまだ不慣れで申し訳ございません。

次話は、今週の半ばか末の夜には投下したいと思います。
投下時間が確定次第、当スレ及び案内所で告知しますので、よろしくお願いします。

では、もし機会があれば、また会いましょう。

99どこかの名無しさん:2009/10/06(火) 01:19:01 ID:mVm4dnso
乙でした。
蒼…

100どこかの名無しさん:2009/10/06(火) 14:58:17 ID:zU6vXCkA
乙です
だいぶ見やすくなってるね

101どこかの名無しさん:2009/10/06(火) 17:16:20 ID:1INAS/5o
乙でした。

102どこかの名無しさん:2009/10/06(火) 17:52:03 ID:YNqL3sYA

うーむ・・・どう転がるのか

103どこかの名無しさん:2009/10/06(火) 19:13:21 ID:aU0zWp2w

どうなるんだろう

104どこかの名無しさん:2009/10/07(水) 22:34:29 ID:oF0cjGFQ

なんかもう破滅の予感がヒシヒシと

前置き通り暗い話になるのね、救いがあればいいんだけど・・・

105 ◆.9jeLz5xws:2009/10/10(土) 12:43:18 ID:rNeSB4.c
すいません、諸事情で少々予定が狂ってしまったので、今週は投下出来ません。
来週中には投下しますので、何卒ご勘弁下さい。
では、また予定が確定した時に。

106どこかの名無しさん:2009/10/10(土) 13:41:27 ID:cCM9PJDg
おけーい
ばっちまってるぜい

107どこかの名無しさん:2009/10/10(土) 17:41:32 ID:BsezJFYo
待ってますよ

108どこかの名無しさん:2009/10/11(日) 13:19:50 ID:zrXeoyQA
はあーく

109 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:04:39 ID:wvzsPI8M
予定を延期してしまって申し訳ございませんでした。
本日の19:40〜から、第三話、投下開始致します。

もしよろしければ、お付き合い下さい。

110どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 19:11:50 ID:8s2cdi8w
了解

111 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:39:52 ID:wvzsPI8M






                        _,,,,,,,,,,,,,,,,.......::::::::::::::::::..................,,,,,,_
         .            ,,.:::'"~'''''''''''''''''''''''''''''''''''''ー--''"二--;;──;-'::;,
                  ,,.::'"               //   l.l    '; .';
                /                . /,:'l.l    .l.l   l'; _,,;
              /                 . / / .|.|.,-::::::., .l.l_,,.:::-''l~ ~l
           ,.:::'"~"'''ー--:::::......,,,,,,,,,_      . /. /  .|.|l,_,,,..)'' l   ''l  l|
        ,..::''"               ̄~"''''''''フ"  ./_,,.:-;‐'~    '"l    |,-; .l
      /                   ,..:::'"~       .l      |   /||_l l
     ,:'                   /            |      . |   .l|>;;;|,:'
    /'''ー:..,,,_              /          _  .|      . |,.::''~,|.l";l
   . l"ーll l~'''ー-:::...,,,_      /       __./─;ヽ .|   ,.:::'"~.::'ニ-'-'''
    l ヽヽ、ー:::...,_    ̄''''ー''/ー───┬''''''/  / | | .ヽl |,.:::'"~,..::''ニ''"
    l .ヽ:::._''ー-::二二_,,/----------'-‐''''"  /  | |/,.|''|_,:::''",:''"
   l ┌:::...,,|~''''ー-:::...,,,,,,..:::''"~ ̄ ̄ ̄        /lニニ o.<, .l''' _,::'"
   `ヽ、 、|    |_                 / l  //\//'"   
     `ー:二'ー-::.l_~'''ー-..,_  ,::::::::::::::::::::::..::::::'''"~l ヽ//  //
        `'''''ー二ー-...,,ヽ-(二'))------─'''"_l_~;;;;;;:'"'
              ̄''''':::::;;------------;;;::ニ"





.

112 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:40:11 ID:wvzsPI8M
        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\    【泣きじゃくっている蒼星石と、車内に残された
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |    無数のバラバラな元人間達。】
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ    「ひっく…うぐっ…!」
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j           ;. ソ:;イ       【この二つの事柄から、おおよその流れは推測出来た。
         \:::::::ト、     _′   。/:::/|        おそらく、男達(…と、服装で判断)が外に出た蒼星石を
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_       薄汚い欲望の対象にしようと襲撃、それに抵抗した蒼星石が
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、     『不思議な力』で、男達を…と、いったところだろう。】
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',    【たかだが一月半程度の短い付き合いだが、彼女が、戯れに
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l    人を惨殺する様な人間でないことぐらい、俺にだって分かる。】
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|




   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      【だが、事の是非はともかく。
 |    ( ○)(○)      一刻も早くこの場を離れた方が良いと判断した俺は、
. |  U  (__人__)      震える声で何とか蒼星石をなだめ、】
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}      「おい、蒼星石! とりあえず落ち着け、なっ!」
.  ヽ     u  }
   ヽ     ノ       【正面から見れば血塗れだった服を脱がせ、
   /    く         申し訳程度に持ち歩いていた替えの服に
   |     \         着替えさせることにした。】
    |    |ヽ、二⌒)

113 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:41:04 ID:wvzsPI8M
       / ̄ ̄\
      /  \    \   【その過程で、呑気な顔で寝ているやる夫を
    .(●)(● )  u. |    叩きおこし、事情を手短に説明。】
     (__人__)  u   |
     .(`⌒ ´     |   
     {         |    「おい、やる夫、起きろ! 蒼星石が、蒼星石がな――」
      {      u. /
      \     /
      ノ     \
     /´        ヽ




           ____
         /      \      【やる夫は、特に驚く様子も見せず、俺の話に耳を傾け、】
        / ─    ─ \
      /   (●)  (●)  \   「そうかお、そんな事があったのかお。…うん、分かったお」
      |      (__人__)     |
      \     ` ⌒´   ,/   【それだけ言うと、無言でさっさと身支度を始めた。
      /     ー‐    \   …出会った時から冷めてる奴だと思っていたが、まさかこれ程とはな。】

114 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:41:57 ID:wvzsPI8M
         r-〈`,
         |  ', ',`,
           !  ', ', ',     【だが今はそんな事を気にしている
            l  ', ', ',      余裕など俺には無かった。】
   {`ヽ       }  ', ', ',
   ',´ ヽ     /     }   
    ',  ヽ、_/     /    「ううっ…南無三南無三…」
    ヽ        /
      `,       〃
      ゝ       ,'      【もう一度グロ死体の詰まったデスワゴンの】
      ヽ      !       ドアを開け、出来るだけ中を見ない様にしながら、
        l      l       その中に血塗れの蒼星石の服を投げ入れた。】
        |       !




              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、    「よ、よし! それじゃあ、すぐにこの場を離れるんだろ!」
           /,イ / (○)(○) .l i i i     とりあえず…え、駅! 駅に向かうんだろ!」
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉
          ', i.  ',   ` ⌒´ /   /
           .i   l.      ,'  ./     【この時、蒼星石も含めて、彼らより10は年上の俺が
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ      一番動揺していたのだから、始末に終えない。
             ヽ     〈_ノ ノ      やる夫に至ってはいつもと殆ど変わらない様子。】
              |     ./       
               |    .   |        【…つくづく俺は凡人なんだと、今更ながらに痛感した。】

115 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:43:30 ID:wvzsPI8M



    【最寄り駅までの道中。夜はまだ明けておらず、冷たい空気が肌寒い。】
     会話らしい会話も殆ど無く、泥の様に重たい足取りで、とぼとぼと歩いていた。】


  。    :::::            *          *
      ::::;;::::  。       o   。       o  ゚  ゚
      :::::        。           。           。
   ゚       .   ゚    ::    .   ゚    ::       +
 *           *    ::;;::  ゚   *    ::;;::  ゚  ;   ;
   :::   。    ゚     ::;;;::    ゚     ::;;;::   ` : ` ::  :::;
           *    ::;;;:      o     + :: :::::
 ::  ,    ;    ;  ::::; :::::        。           .   ゚    ::
. 。       o  ゚       .   ゚    ::            *    ::;;::  ゚
      。       .       *    ::;;::  ゚   。    ゚     ::;;;::
 .   ゚    ::     . 。    ゚     ::;;;::           *    ::;;;:
   *    ::;;::  ゚  ;       *    ::;;;:       ;    ;  ::::;
  ゚     ::;;;::   ` :.  ;    ;  ::::;            o  ゚
o     + ::  ,    ;    o  ゚           . 。



.

116 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:44:33 ID:wvzsPI8M
          ____
        /      \      【やる夫は時折、蒼星石に一言、二言、話しかけていた。】
       ─   ─    \
      (●)  ( ●)      \
      | (_人__)        |    「蒼星石…その糞共は何人いたんだお?」
       \` ⌒´       /
        / ー‐       ヽ
       /            `




             _ __ __
         /´    .:.:.:.::::::::::ヽ
          l``ー-- ---- 一'1
          L_ __ __ _ |
       〈こL_ __/ _// _,ノ::7
.       ヽ     .:.:.:.:.:::::::,::;イ
         /.:::T:.;:ー-----‐:.:i::::|     「…3人、いや、4人…かな?
          i.:.::::l::-‐'、.::ヽjー-、|::::!      ごめん、あんまし覚えてないや…」
         |.:::::lヾ不` ``ネネ7::::,′
.         ト、:::::、  _'_  , イ::/
         ヽN>_-_<ィイ/      【いつもは無駄に明るく元気な蒼星石。
.         , ィ  ,r‐ 6-、``T :、     だが今は、肩をがっくりと落としてとぼとぼと歩き、
.        /.}j  <_,ィ介ト、_> i {::ハ     いつもの様な快活さなど微塵も感じられなかった。】
.         /.:::}j   |:!^}|:|   | {::ハ 
        /.:;.:::〉.  !:| j}!:|   |〈::::ハ   【そんな彼女はとても痛々しく、見ているだけで辛かった。】
.       /.:/!.:::〉,_ _j_j}_j _ _j〈:::.:::!
      /.:/::|.:::ゝニ7ニ7个!ニ7ニ7:::.::::l
.      V_::」.::::::::|:::.:.:.i|XiL.::::::::l/_:::」
       「 ̄ Y´二ヽiXノ二ニj  |

117 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:44:56 ID:wvzsPI8M
          ____
        /      \
       / ─   ─   \     
      /( ●)  ( ●)    \    「そうかお。で、何か変な事はされてないのかお?」
      |  (__人__)       |
       \ ` ⌒´       /
        /  ー‐      ヽ
       /        




             ,、 -──‐ ─- 、
            ,r'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\.:.::.:.:.:.::ヽ
          /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:::゙、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:::!
        /.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:. :.::|    「…服を脱がされそうになった。
      ,/.:.:.:j.:|.::ト、.:.:.:.:.:.:ヾ:i.:.:.:|.:.:.:.:.! .:.|::::::::::::|     そこからは、もう…」
      i.:.:/川.:.:iト.\.:.:.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:.:.!:.:.l.::::::::l:::!
      |.:,!|::l::ト.:ヽ.:.:ィ==- |.:.:.:!.:.:.:.:|.:.:i!::.:::::|/
      |/ ヽ!`ヾ:ヾ!弋tテナ !.:/!.:.:.:.:|.:/{、.:::::l
           ``ソ     l/ |.:.:.:.:l/  \,!
               <  __   |.:.:.:/レ'"´ ̄ \
                \ _ ,ノj.:.:/ , -‐─- 、 \
                    ノヌ_}7! ,/.:.:.:.::::::.:.:.:.\ \
                ,f仄_}7 /.:.:.::::::::::::::::.:.:.:.\ |
                ,f仄_}7 /.:_:_:/::::::::::::::::l:::::`i
               ,f仄_}7レ'´.:.::::::::::::::::::::::::/::::::::|

118 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:45:47 ID:wvzsPI8M
          ____
        /     \
       ‐   ─     \     「ならよかったお。ところで、忘れ物はないかお?」
       (  ( ●)     \
      (人__)         |
       `⌒´         /
       `l          \
        l           \




            ,. -── -
            , '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::`ヽ、
       /.:.:.:.:.:.、.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.\
        , '.:..:.:./:.:.:..:|.:.:.:.:.:.:..:..:..:..:.:.、:..:.:.:.:.:.:ヽ
      /:..:..:..:/:.:.:..:..:|:.:.:.:、.:.:.:...:..:...:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:i
    〃!.:..:.:/:.:.:.:.:.|:.:l!:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.|    「多分…ないと、思う…
    || |:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.|:.ハ、:.、:、\.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.|     …あっ、まだ半分くらい残ってた
    || |.:.:.:.|:.:.:.:.:/l7─‐ヾゝヽ\.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.}|     オレンジジュース忘れたかも…」
    ヽヘ:.{、:!.:|,イ ノ ァd尓7!:.:``.:.:.| }.:.:.:.:.:.:.:l
      ヽゞNハ〉.  ゞ-' |/:.:.:.:.:.:l:'.:.:.:.ノ/`′
          ハ'、    /'|:.:.:.:.:.:/:.:.:!/'′     【事件に関係ある事からまるで無さそうな事まで、ポツポツと。
           ノl:.:\っ   ||:.:.:.l/ `W         ただ一つ共通しているのは、彼女を気遣う言葉も様子も、
          |.:.:/リヽ_ ... -||:.:/|! ,..ゝ-、        まるでないという事だった。】
          ∨/ __ _ _,.ノ V ''´    ,_\__
           n}イ''"/〔!\  r‐┘_テvぅフ‐ァ
          / ){. / /|ヽ ヽrヘ/J´   ハ〉

119 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:47:37 ID:wvzsPI8M
           ____
         /      \      【だけどその間、やる夫はずっと、】
        / ─    ─ \
      /   (●)  (●)  \    「おっ、そこにまだ中身が残っているペットボトルが落ちてるお。
      |      (__人__)     |    蒼星石、あれを飲めば良いお」
      \     ` ⌒´   ,/
      /     ー‐    \




                                  /        /
                                  /        /
                                  /        /
        \_                         /        /
          \_                    /         /
            \                   /        /
             \               /         /
                \_               /        /
   \_             \___        _/        /
     \_               `ー- 、/          /
       \_                /          /
         \              ヽ    /    |
           `ヽ              \_ /       /
             \                 ヽ_      /
              `v-、            /    /
              〈  〉__          /ヽ  /
               ̄〈   `ヽ       |   ,イ
                 `ー--く      ゝ一' ノ
                  (   ヽ---――ー'´
                   ヽ-'

120 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:47:48 ID:wvzsPI8M




             _____
            ┌<二三三三三≧
            ∨三三三三三三7
           ∨‐' ´ ̄ ̄二二ユ_
       r==ニ二ニ三三三三三二≧
          `ヽ三斗‐〒:: ̄`::.:‐<三/
.          /::.::/::;:: |l::.::.ヽ.::.::.ヽ::.::ヽ
         l::.::;':://:八::ト、::\::.::.}::.::.|   「…やだよそんなの、汚いじゃん」
          |::.::レ':∠ -ヘ:ヽ`≦ニ|::.::.|
          ∨::.l:代j歹 \ 它フj::.}:/
         }:l::.|:ゝ      u /:/:,′   【ずっと蒼星石の手を、握っていた。
          /人:ドヽ、_ r¬ 彡l::リ     力強く、握っていた。】
        ′ `ヽ _r┴ミ_T´レ' |/
          rt<   /ニ7弌ー、
         / :.`ヾ、 く〈 //|ト、〉〉ハ
          /:.:/:.:.:.{ } ヽ/| |}{∨ |l:|
.         /:.:/:.:.:.:.:.{ }   | |}{| L |}ヽ
        /:.:/:.:.:.:.:.:.:.{ 〉   | lXト 〉|}:.:.\
      く:.:.:{:.:.:.:.:.:.:.; 匕ZュHXkzz|}〒´
         `7ー―r勹::..::..::..: }X{`:〈 |



.

121 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:49:43 ID:wvzsPI8M




                                  /        /
                                  /        /
                                  /        /
        \_                         /        /
          \_                    /         /
            \                   /        /
             \               /         /    【固く結ばれた手と手。そこに浮かぶは、
                \_               /        /      長い年月と強い信頼が産んだ、強固な絆。】
   \_             \___        _/        /
     \_               `ー- 、/          /
       \_                /          /        【折れて壊れてしまいそうだった蒼星石の心が、
         \              ヽ    /    |         少しずつではあるが落ち着いていくのが、
           `ヽ              \_ /       /         後ろから着いて来ているだけの俺にも見てとれた。】
             \                 ヽ_      /
              `v-、            /    /
              〈  〉__          /ヽ  /
               ̄〈   `ヽ       |   ,イ
                 `ー--く      ゝ一' ノ
                  (   ヽ---――ー'´
                   ヽ-'



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122 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:50:10 ID:wvzsPI8M




                ―― 、
             / 〉 ´      \
            / /'  __ ノ   ゝ.__ ヽ          【だがそれは、彼らの様な『世界の主役』と、俺の様な凡人を分け隔てる、
         / //〉  ( ー) (ー )  l           努力なんかでは決して超えられない断裂の様にも思えて、】
          l  ´ イl   (___人___)  l
.        l    iYl    ` ⌒ ´   l
.       /   ハ !.!          !           【俺は少しだけ、悲しくなった。】
.        /  /  ' ヽ           /
       l   // 、ゝ       / ヽ_
      ´` ー‐ '`./  `ー、  ,−´  /   \
.     i      ii   / `:.i   i´ヽ.  /     `  、
.     , 'l     l.!  /   l   ! ハ /        \
    / ,:|     | ヽ/   !_'   V       ,  ,    ヽ
.  / / l     |     /:.:.:.:ヽ       / /  /  i
.  !/  !      l\.   i:.:.:.:.:.:.i      / /  /   l
  /        !  ヽ.  !:.:.:.:.:. !      ´   !  /     !



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123 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:50:29 ID:wvzsPI8M




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.

124 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 19:51:23 ID:wvzsPI8M
     ____         【鈍行を行き先もロクに見ずに、乗り継ぎに乗り継ぎを重ね、
   /      \ ( ;;;;(     辿り着いたのは、とある寂れた無人駅。】
  /  _ノ  ヽ__\) ;;;;)    
/    (─)  (─ /;;/     「もう何でもいいお、開いてる飯屋があったらそこに飛び込むお。
| u     (__人__) l;;,´|      こっちは腹はペコペコ、喉はカラカラなんだお」
./      ∩ ノ)━・'/     
(  \ / _ノ´.|  |       【降りた駅が悪かったのか、そこにあった待合室の中で、
.\  "  /__|  |        外が暗くなるまで寝入ってしまったのが悪いのか、
  \ /___ /        駅の周辺には、開いている売店も飯屋も全く見当たらなかった。】




             ,、 -──‐ ─- 、
            ,r'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\.:.::.:.:.:.::ヽ    「…うん、ボクも、それでいいと思うよ」
          /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:::゙、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:::!
        /.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:. :.::|   【人間、例えどんな事があっても生理現象には勝てない。
      ,/.:.:.:j.:|.::ト、.:.:.:.:.:.:ヾ:i.:.:.:|.:.:.:.:.! .:.|::::::::::::|    それは、特別な力を持つ彼らだって同じ事。
      i.:.:/川.:.:iト.\.:.:.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:.:.!:.:.l.::::::::l:::!    落ち着きは何とか取り戻したが、相変わらず肩を落とし
      |.:,!|::l::ト.:ヽ.:.:ィ==- |.:.:.:!.:.:.:.:|.:.:i!::.:::::|/    とぼとぼと歩いている蒼星石の腹からも、申し訳なさそうな
      |/ ヽ!`ヾ:ヾ!弋tテナ !.:/!.:.:.:.:|.:/{、.:::::l     栄養補給を求める音が鳴った。】
           ``ソ     l/ |.:.:.:.:l/  \,!
               <  __   |.:.:.:/レ'"´ ̄ \
                \ _ ,ノj.:.:/ , -‐─- 、 \
                    ノヌ_}7! ,/.:.:.:.::::::.:.:.:.\ \
                ,f仄_}7 /.:.:.::::::::::::::::.:.:.:.\ |
          …グゥ  ,f仄_}7 /.:_:_:/::::::::::::::::l:::::`i
               ,f仄_}7レ'´.:.::::::::::::::::::::::::/::::::::|

125 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 20:02:08 ID:wvzsPI8M
…すいません
謎のNGワード規制に引っかかってしまい、
AAや文章を多少変えても、全部引っかかってしまいます
もう少々お待ち下さい

126どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 20:04:43 ID:hMJHR3.g
saga

127 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 20:10:35 ID:wvzsPI8M
…ただいま管理人様に質問してきました。
事態解決まで、次レスの投下を控える事をお許し下さい。

128どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 20:21:59 ID:mLJ.27A6
ゆっくりやってくれ

129 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 20:51:14 ID:wvzsPI8M
        / ̄ ̄\
     /  ヽ、_  \   「しかし、本当に何もないなここは…」
    (●)(● )   |
    (__人__)     |   【飯はともかく、事件に関する情報収集ぐらいはしたかったのだが、
     (`⌒ ´    u |    この分だとネットカフェどころか、ホテルさえ見つけるのも難しいだろう。
.     {           |    その上、更に追い撃ちをかけるように、さっきから通行人の姿すら見えない。】
     {        ノ 
      ヽ     ノ     【蒼星石のこともあるし、他人と関わるのは出来るだけ避けたいのだが、
      ノ     ヽ      背に腹は変えられない。次に見かけた人にとりあえず声をかけて、
       /      |      食料が確保出来る場所など、色々尋ねてみようと決めた。】




       ____
     /     \       「…いざとなったら、あのシャッター閉じてた酒屋に――」
   /_ノ  ヽ、_   \      
  /(●)三(●))   .\
  |   (__人__)      |    【…ただでさえ面倒な事態を、これ以上悪化させない為にも。】
  \ ヽ|r┬-| /   /     
  /   `ー'´      \

130 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 20:51:59 ID:wvzsPI8M
        .____
     ;/   ノ( \;       【…そう決意してから約1時間20分後、閉まっているパン屋を発見し、
    ;/  _ノ 三ヽ、_ \;       無理矢理シャッターをこじ開けようとするやる夫と、】
  ;/ノ(( 。 )三( ゚ )∪\;
 ;.| ⌒  (__人__) ノ(  |.;    「止めるなおっちゃん! あの中には、あの中には食料があるんだお!!」
 ..;\ u. . |++++|  ⌒ /;




          ,.'´           .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::/
         く        ,.-────-、、、/
          \   ,..:´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、          【精も根の疲れ果てたのか、地面に座り込み、
            `y'´.:.::::::::;ハ::::::::::::::::、\::::::::::::.:\         一歩も動こうとしない蒼星石をなだめていた時――】
             /.:.:::;:::::::/.:トト、:::::::::、::ヽ::ヽ:::i::::|:|:::|
          /.:::::;::l:l.::::/:ハ::! \::‐ト‐ト-::|Vi::::|:|:::|
          ,':/ :::l::l:l:.:/;/-‐';|  `,.ィr==ァリ':::;::;:::l         「ごめんね、やる夫、ない夫。
           |,' |::|::|:|/:/rテテミ   _7込シ /.:://:::l          ちょっとだけ、後ちょっとだけ、休ませてくれるかなぁ…」
          |  |::|::|:|::::,弋zソ  .    ゙゙´ 7'´ ̄ ̄`ヽ
             ヽトト|.:::ハ    '_ _     /:',      ノ
                ``|.:;'l::::ヽ、       ..イ::::ノ ,...--..、ヽ __ノ⌒ヽ
                  l/ |.:.:::/l:::>ー <__/´ /.:::::::::::.:.\    ノ
                    |.::/.::レ'´ ̄`7l/ /.::::.:.::::::::::::i::::.:.\ 〈_
                    |/ (__   ,..ィ介ト、!.::::.:.:.:.::::::::::l:::::::.:.:.\  `ヽ
                    l::.:) 7/l l」 !.::: .:.:.:.::::::::::l::::::i:::::::.:.ヽ ノ
                  (     |:l l:|_/.:: .:.:.:.:.::::::::l::::::l:::::::::.:. V
                  ト.、   |:| |:リ.::: .:.:.:.:.:.:.::::::l::::::l::::::::.:.:.:.\
                   /i 〉、   /.::: .:.:.:.:.:.:.:.::::::|:::::|::::::::::::::::.:.:.
                  /.::|/:::(_ノ.:::: .:.:.:.:.:.:.:.:.::::::|:::::|:::::::::::::::.:.:.:
                   んュ、::::::::/::/.:.:::::,.-─‐- 、::::::|:::::|:::::::::::::.:.:.:.:

131 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 20:52:25 ID:wvzsPI8M


   タッ,タッ,タッ,タッ…

   l:.:.:.:.:./:. i:.: ,':.:.:.:.',:.:.:\ゝ.l:.:.:.!':l:.:./ l/   ゝ. _l:.:l:.:.:.:.:l
   /:.:.:,:.,':.:.:.l:.:.:l:.:.:.:. i:',:.:.:.:lー-!:.:.:.:.:Ⅵ .'      /l,イ:.:.、:.:.!      【向こうの方からのんびりと歩いてくる、
  ./:.:,ィ:.:i:.:.:.:.l:.:.:l:.:.:.:. l:.:.!:.:. !  l:.:.i:.:.:.:.l     _ ノ:.:':.:l:.:. i:. ',      女性らしき人影を発見した。】
 // {:.:.',:.:.:.:.!:.:.l:.:.:.:.:!:.:.l:.ハ:!  l:. l:.:.:.:.l      .冫:.:.:. l:.:.:.l: i ',     
/   !:.ハ:.:ハ:.:',:.:.:∧:.,!' '  Ⅵ:.:.:.,'      /:.:',:.:.: l:.:.:.l:.:ト、',    
     レ  ヾ ヽハ−-< _     l:.:.〃ト    .,':.:.:.:l:.:.:.!:.:./!:'  .'、    【その姿は、いよいよ明かりの点いている住宅の
        /::::::::::::::::::`::..、  .l:./ハハハ:.: ̄:.:.:.:./}:.:.'.:./ }'        インターホンでも押そうかと迷っていた俺にとって、
       /::::::::::::::::::::::::::::::::::\!' .l ' ' ノ:.:.:.:.:.:.:/./://         本当に救いの女神にすら思えた。】





            / ̄ ̄\     【だが、仮に彼女が救いの女神であったとして、
          / _ノ  ヽ、_\    脇目も振らず助けてと足にすがりつく訳にはいかない。】
          .|  (●)(●)  |   
          |  (__人__)  |    「あのー、ちょっとよろしいでしょうか…?」
          っ   `⌒´  u |   
         / ミ)       /    【このご時世だ。不審者と思われて通報、
        / ノヽ      /     なんて事になったら、それこそ目も当てられない。
        | |/      ヽ     俺は出来うる限り恐る恐る、彼女に声をかけてみた。】
        |  | /|     | |     心の中で、強く手を握って祈りながら。】

132 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 20:53:02 ID:wvzsPI8M




             _........-――.--..、_
         ,...:.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.、
        /:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
     /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/:.:i:.:.:.:.:.:.i',:.:.:.:. i:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
    ./:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.ハ:.l:.:.:.:.:.:.:l ',:.:.:.:.l:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.
    i:.:.:.:i:.:.:.:.,:.:.:.:.:.l:.:.! !:.',:.:.:.:.:.:.l ',:.:.:.:!: l:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:ゝ
    l:.:.:.!:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.!‐l―!-!‐':.:.:.:.:!-‐,―!‐l‐-i:.:.:.:i:.l:.:.lヾ、    「ん…? 僕に何か用かい?」
    l:.:.:!:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:ハ:.l  ヾ! ',:.',:.:.:.!  ',:.:!N.!:.:l:.:.:.:.l:.:l:.:.l  \
    l:.:.:!:.:.:.:.: !:.:. ,'ィオテミ斥 ',:.',:.:.',ィテ≠ミx、!:.:.:.:.l:.l:',:.:l     
    l:.:.:.:.:.:.:.:.:l ≪  し':ハ  ヾヽ:.', ん心 ≫:.:.:i:.l:.!:.',:.l     【彼女? は僕と一人称を名乗ったので、一瞬、すわ男と女を見間違える程
    l:.:.:.:.:.:.:.:rz:.:.i  .弋zソ    ヾ!弋zソ i i`):.!:.l:l:.:.l',:l      疲れていたのかと思ったが、女性特有のなめらかな流線型のボディラインは、
    /:.:.:.:.:.:.:.:{ ',:.', 、、     ,   丶 、、 .!/,.':!':.:!':.:.:l ':!      彼、いや彼女が女性であることを絶対的に主張していた。】
   ./:.:,イ:.i:.:.:.:.ゝ、ゝ',               从,ィ:.:.:.:i:.i:.l
  // .l:.:',:.',:.:.:i: ',¨ヽ     ' '     ,.イ:!/,':.:i:.:.i:.!:.l      【元男…いや、単に変わった人なのだろう。というかそう思う様にしよう。
  /'   l:.:.ハ ',:.:.',: ',:.:.',.>      ,..イ:./:. //:.:.,l:.:.!:ハ',      どの道、彼女? は俺達にとって救いの女神になるかもしれない存在なのだから。】
     l:.:ハ:.',:.:.',: ',:.:.', i  ` ー .i〃〃//イ:./l:/l:'  \
     .!'  .ヾ\lヾ',:.:.',.}     l/ /'  /' .}/ .}' !
          `  ',:.:','       ゝ..._____'
       ,.-‐‐┬、´ ヽ',          ,ヽ ̄`ヽ
      /::::::::::::::! ) -‐ヽ‐ 、    `´ ̄ ζ::::::::::::',
     .{:::::::::::、:::ヽゝ         ___ )::::〃::::::i
      !::::::::::::ヽ::::ゝゝー――‐‐ '´   `',:ヽ:::::::::l
      . i、::::::::::::i::::::',_          _ ,.',:::',::::::::',
        }:`:::::::::::!:::::::::: ̄`::::ー―‐': ̄::::::::::::::::}:::::::: ',
        i  ,.-‐‐−、,-..、::::::::::::::::::::::::::_,..-−-、i:::::::::::ヽ



.

133 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 20:53:31 ID:wvzsPI8M




   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)      「あのー、つかぬ事をお聞きしますが――」
. |     (__人__)
  | u   ` ⌒´ノ       【俺は、極力丁寧に、この辺で食料が帰る所、
.  |         }       又は食事が出来る所、後泊まれる様な所は
.  ヽ        }        一体どの辺りまで行けばあるのかを尋ねた。】
   ヽ     ノ  mm   
   /    ̄ ̄ ̄ つノ   【すると、彼女からの返答は――】
   |    | ̄ ̄ ̄     



.

134 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:05:28 ID:wvzsPI8M



          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
    /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙i、       「くつくつくつ…生憎、こっちからもちょっと
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,        聞きたい事があるんだけど、いいかな?」
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ      【なんと、質問を質問で返された。俺が変な事態に困惑し、
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、     提案を承諾する暇も無く、彼女は言葉を続ける。】
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l      「…おそらくあなた達は、この辺りの人間じゃない。
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i      そして、観光客でもない。更に言うと、何かしらの
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'         事情を抱えて、ここに辿り着いた…違う?」
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、 
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
        i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:.i
        .i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.::,:.:.:.:.:.:.:.:.:i
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:i
         ー、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'::.:.:.:.:.:.:.:.i


.

135 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:05:39 ID:wvzsPI8M
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \     【何と彼女は、俺達の現在の状況を、
 |    ( ○)(○)     初対面にも関わらず、大方当ててしまった。】
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}     「な…!? な、なんで分かったんだろ!?」
.  ヽ     u  }
   ヽ     ノ
   /    く       【それだけでも大変な事態なのに、更に俺は、
   |     \        それが事実であると自分から露呈してしまった。
    |    |ヽ、二⌒)   …まったく、本当に救い様がない。】




           /                                 ヽ
         /                                 ',     【すると彼女は、くつくつと、独特の笑い方で
         / /                /              ハ     笑いながら、種明かしをしてくれた。】
      .  / .:/ /       /        〃ヽ    i           |
       / .:/〃     __// //   //,′ ヽ ! i           |     「まず、この周辺に店なんて殆ど無い、あってもこんな時間には
      ..///7,′     ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ|、           |     閉まっている事は、地元の人間なら当然知っている。
          !|   i     |/ |/j/! !:i .:.//'′     !ハ「     |        |     よって、地元の人間、または出身で無い事は分かる」
          !|   i !    ィ斧ミメノノ | //  ,ィf云ミメ、」   |       !     
         八  i i i i i j !ノ::::} ノ /    {ノ:::;::} Y|    ト、     i     「次に、この辺りに観光スポットなんてないし、
      .   ハ. |ハj ヘ |仆乂::ノ  /     弋::::ソ ノ !     ! ハ       !     ホテルだって、ここから3駅ほど行けば困る事はない。
      r‐ 、    'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',     よって、観光目当ての客でもない」
      ヽ ヽ    ./  从   '              i !   / |  |   ハ   
         ハ  V  /  / ヘ.  、   _,         从.  /    | !:ト、 ',   「後は…推測かな? こんな何も無い町に、訪ね人もおらず、
        |  |  ./  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ    未成年二人を連れて旅している男…なんて、何かしらの事情を
        |/ __\/´`! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )   抱えていると思っちゃうよね」
       ノ/  `i \/ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj
      /´ -─┐|、___)            )ハ    /  {
     /´    ,. }ノ:: }      ,.-‐''て  _」        \  _」\         【すらすらと語る彼女の目には、不思議な事に、
     {    イーノ::  V ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、        邪気や敵意などまるで感じられなかった。
      \  `ヽ:::.   } /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ       そう、まるで推理ゲームを楽しむ子供の様に。】
       \   ヽ  ハ

136 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:05:50 ID:wvzsPI8M
                 ...:.‐:.:.:.:.:.: ̄:.:.:.:.‐:....
           ..:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..、
          /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.\     「…まあ、別にあなた達の事情を詮索する気は
            /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ     さっぱり無いから安心して。」
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.
         li:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:,イ:.:'  ヽ:.:.:.:i:.:.:l:.:.:.:.:i    「それよりもあなた達は、今大変な事態に直面している。
          l:l:.:.:.ヽ:ィ:.:―l !:.:.:.:.:/// −- 、:.:.:l:i:.:l:.:.:.:.:l    この近くには店も泊まる所も無い…という事は、あなた達は
         l:ヽ:.:iヽ:l \:.! ヽ/./'       ',:. l:.!:l:.:.:.:.:l    しばらく食事や休憩にありつく事は出来ないと言う訳さ」
           、:ヽ:l:.:l ≡ ≡    ≡≡≡ lヽ!:.リ:.:.:.:.l
            l:.:.:ヽ:l                .':.:.:rx:.:.:.:.l
           l:.:i:.:八   、  ,、  ,   .':.:.:.'_ノ:.:.:.:l     【そうだった。今は何よりも食事、次に宿泊、というか情報収集だった。
            l:ハ:ハ:.≧:....... ̄   ̄  ......':.:./:.:.:.:ト、:.l     寝るのは最悪野外でも構わないが、情報収集はテレビや何やらが無いと出来ない。
            '  ヽ ヾ`ヽ从ノ:i ̄ t: :i从ハイイ:! ヾ     一応携帯電話は持っているが、充電が切れた今、それはただのゴミに過ぎなかった。】
                , : ´: : l__ .' : ` : 、
             ∧: : : : :l  / : : : : :/ヽ
              /:::::\ : : l /: : : : /::::::ヽ




     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \     「なるほど…ありがとうございました。
   |    ( ー)(●     うーむ、でもそうなったら、他の所に行くしかないな。
   |      (__人__)     電車はまだ動いているだろうか…」
.   |  u      ノ
    |      ∩ ノ ⊃    【と言っても、それはあまり良い判断とは言えなかった。
  /     ./ _ノ      憔悴しきった蒼星石を遠くまで歩かすのは酷だし、
  (.  \ / ./_ノ │     かと言ってやる夫を置いていけば、
  \  " /___|  |     今にも商店を荒らしかねない勢いだ。
.    \/ ___ /     ああ、本当にどうしたらいいんだろうか…】

137 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:06:04 ID:wvzsPI8M




              _____
           , <´      `  、
            /                 \
       /                 \       「くつくつくつ…もしあなた達が良ければ、僕の家に来ないかい?
        , '         メ、   `丶   ム       ここから割と近いし、生憎と、昨日カレーを作りすぎてしまってね。
     /  /    i     ハ\ト、 ヽ  \〉 ',       どう処理したものか思案したいたんだよ」
      / , /     l     i l  \   〉  ム ',       
      l ,イ  i   l     リ-―->、 f^ヽi_j  ,     「勿論、あなた達が良ければ、の話なんだけど…どうかな?」
      | l |   |    |    | iリ     刈rヘ \`ヽ!
      | l |   |  /ト、i  l   _fr‐マ_ ト、 `   ト、
      | l |   ト、从ハハハノ ,才代r'ツ,仆      |仆、    【その、あまりにも俺達に都合の良すぎる展開に、俺は、
      | |八_, |rヘ,ィf^ぃ     ´¨´.::::::. l       !州iト、   これは美人局の類か、とか、もしや少年趣味? 
    ノ  i | rへrヘ込r' ,         j    _之_     という事はやる夫か蒼星石を…とか、様々な悪い想像
     ,イ i  i l  Yiヘ   `  _   ,イ >、/    \   を頭に思い浮かべていた。】
  / | i  i l   i i iヘ.    `ー'  //,才´     r―`ー
     | l  i |   ,ハハハ >――‐く⌒ヽ∧_   / ̄`ヽ,'   i 
      乂l |l |VV^^^^^^^^レYVVレ'  /  〉 〈    i   i  【…今にして思えば、いくら頭の中だけでとは言え、
        乂N         〈i   〈  〈   〈   i     /i   本当に失礼な事を考えていたと思う。
                 |   ', ∧. ∧ J    / : :   俺なんかの下らない頭じゃあ、いくら下げても足りないだろう。】
                 |   Vゝ/V  |   /



.

138 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:06:15 ID:wvzsPI8M
           ∨三三三三三三三三三三ニ/
      __  lニ>‐ '´ ̄ ̄ ̄` ー<三三/
     〈三三二ニ―‐- 、 ___     `ヽ|
     ∨三三三三三三三三三三三三二二ニ¬
       ヽ三三二ニニニニニ二二三三三三三/
       Y´::.::.::.::.::/:l::.::.::.::.::.:\::.:`ヽ::<三/     「…カレー?」
.       ,'::.::.::.::.::.〃∧::l::ヽ::、::.::.ヽ、::.`、:l:T
      |::.::.::.フ7¬‐、ヾ、:\>、:|-ヘ::.::.}::!:|
       {::.::/代了圷ミヽ. \行‐t予l:ノ/::|       【まず初めに、蒼星石が食いついた。
         !::.::.::.:| ゞ-'′  \  辷シ '/:/::./        こんな状況であっても、好物への興味や
       |::.::.::.:ゝ       ,       厶ノ::.;′        執着は捨てられないらしい。】
       ヽ.::.::l|ヽ、    r-、     /::.::/
           \:ト、:j> 、   _,.ィ:´::;:l:: /
             ヽ ` ,.イ `¨´ ト、レ'|/ |:/  
            __,. '´_>v< `ヽ、′  ピクッ
       ┌イ  //了,ハ\\ヽ `┬ァ
       /7 |  { く/ノ/引ヽヽノノ  | }-、
.      /:.:.:.:{ |  `ー'´//l弓| |`ー′  | } :.:l
     /:.:.:.:.:.{ |     // ]弓ト、ヽ     |「 :.:.|




      ___
    /     \       「…腹が膨れるのならなんでもいいお」
   /  _ノ '' 'ー \
 /  (●)  (●)  \    【次にやる夫が、蒼星石に乗る形で賛成に回った。
 |      (__人__)    |    こうなると俺には、多数決の論理を適用しなくても、
 \      ` ⌒´   /    反対する術など無かった。】

139 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:06:30 ID:wvzsPI8M
         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \    「あの、すいません、それじゃあ、
       |    ( ⌒)(⌒)    お言葉に甘えても良いでしょうか…?」
          |     (__人__)  
        |   U  ` ⌒´ノ   
          ,|         }    【…まあいざとなったら、やる夫が『あの力』で
       / ヽ       }     何とかしてくれるだろうと、他力本願な安全策も
     く  く ヽ     ノ     ある事だしと、俺も提案に乗ってみる事にした。】
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |




              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ        「くつくつくつ…僕としても助かるんだし、
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ        礼なんていらないよ」
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'
    l:.:.i:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ヘ-‐―−:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l       「ああそうだ、まだ名前を聞いてなかったね。
    l:.i:i:.:,l-┼‐-、:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l       僕は佐々木、あなた達は?」
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!
    レl:.i、:.:丶〈 r'::::i \/  弋:::::シ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ     【こうやって互いに自己紹介(と言っても、
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゞ'ノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\    俺達はほぼ名前を言っただけだけど)を交わした後、
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l       鼻歌混じりに夜道を歩く彼女の後を、
       i:.:.:.:.人  ―−ァ    l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!       男一人と少年一人と少女一人は、
       !:.,:..:.:.:.:.ト  ` ー    /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、        言葉も少なめに着いて行く運びとなった。】
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ
                     ',:.:.l___l::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
                   ヾ〃〃l:::::::::::::::丶:::::::::::::::::::::
                      l:ミ:ミ:ミ:l::::::::::::::::::丶:::::::::::::::::::
                      l〃〃l::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::
                      } ̄ ̄:::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::
                   {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::
                       ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::
                     \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::

140 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:06:42 ID:wvzsPI8M
        ____
       /    \      【彼女の家に辿り着くまでの道すがら、
.    /          \     やる夫はずっと、何かを考え込む様に下を向いていた。】
.  /    ―   ー  \
  |    (●)  (●)  |   「…………」
.  \    (__人__)  /
.   ノ    ` ⌒´   \
 /´             ヽ




     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●    「どうした、やる夫?」
   |      (__人__)
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃    【その時の俺は、こいつも腹が減って力が出ないのかとか、
  /     ./ _ノ     この佐々木という女性の胸部が大きいから、いくらやる夫と言えど、
  (.  \ / ./_ノ │    あまり直視が出来ないのか、とか考えていたが…】
  \  " /___|  |
.    \/ ___ /

141 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:07:25 ID:wvzsPI8M
        ____
       /    \      「…なんでもないお。おっちゃんには関係ないお」
.    /          \
.  /    ―   ー  \
  |    (ー)  (●)  |   【今にして思えば、やる夫はこの時点で既に気付いていたのだろう。
.  \    (__人__)  /    そして、俺がこの先彼にとってどういう存在になるかも、
.   ノ    ` ⌒´   \    薄々感じ取っていたのかもしれない。】
 /´             ヽ




     /                                 ヽ
   /                                 ',
   / /                /              ハ
.  / .:/ /       /        〃ヽ    i           |
 / .:/〃     __// //   //,′ ヽ ! i           |    「さっ、もうすぐだよ。
..///7,′     ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ|、           |     家に着いたらすぐ準備するから、
    !|   i     |/ |/j/! !:i .:.//'′     !ハ「     |        |     ちょっとだけ待っててね」
    !|   i !    ィ斧ミメノノ | //  ,ィf云ミメ、」   |       !
   八  i i i i i j !ノ::::} ノ /    {ノ:::;::} Y|    ト、     i
.   ハ. |ハj ヘ |仆乂::ノ  /     弋::::ソ ノ !     ! ハ       !    【佐々木はそんなやる夫の様子を気にする
     'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',     そぶりも見せず、陰気な雰囲気の俺達を照らす様に、
       /  从   '              i !   / |  |   ハ    明るい笑顔を自然に振りまいていた、】
      ./  / ヘ.  、   _,         从.  /    | !:ト、 ',
      /  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ
     .厶イi: ! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )
      八!`ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj
                     )ハ    /  {
             ,.-‐''て  _」        \  _」\
      .〃 ̄ ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、
       / {  /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ



                                                   …続く。

142 ◆.9jeLz5xws:2009/10/14(水) 21:08:54 ID:wvzsPI8M
…以上で、第三話終了です。
色々とトラブルが多くて大変申し訳ございません。

次回に関しては、今週末か来週に投下したいと思います。
日時が確定したら、また当スレ及び案内所で告知しますので、
よろしくお願いいたします。

では、もし機会があれば、また会いましょう。

143どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 21:13:53 ID:07ya9GrU
本当にお疲れさま
トラブルと大変なんだよね

144どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 21:17:43 ID:DiGnJfbs
乙でした。
佐々木いいな、どう絡んでくるのか・・・

145どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 21:20:28 ID:mLJ.27A6
おつー
じっくりやってくれたまえ

やる夫の思惑が気になるところ

146どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 21:26:06 ID:kkiHw1Vo
お疲れ様でした

147どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 21:50:04 ID:o7dbm0g6
乙でした

148どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 22:13:30 ID:ckzc9FNI
やらない切捨てフラグ!?
なーんつってー乙

149どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 23:38:21 ID:MXWOhLa2
乙でした。
佐々木AA増えたなあ。
佐々木も能力持ちなのかどうか…次も待ってる。

150どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 23:55:00 ID:xx25GgVw
乙です。
wktkがとまらない。

151どこかの名無しさん:2009/10/14(水) 23:56:08 ID:8fWYbBs.

過去完了系だからな…
続きが気になるぜ

152どこかの名無しさん:2009/10/16(金) 19:07:30 ID:JkhxiPkI

どうなんだろうw

153 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 21:28:01 ID:mdW6YLZk
予定より大幅に遅れて申し訳ございませんでした。
本日23:10〜より、第四話投下開始いたします。

書き溜めペースが遅くて、大変申し訳ございません…

154どこかの名無しさん:2009/10/27(火) 21:33:44 ID:XYz4VeOg
来たか!

155 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:11:29 ID:mdW6YLZk
では、投下開始いたします。
皆様、少しばかりのお付き合いをお願い致します。

156 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:12:17 ID:mdW6YLZk




   ________________________
 /                                 , イ
   ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ |
   |   ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐   |   |
   | 目|  |  目|  |  目|  |  目|  |   |   .|
   |   |。 |    |。 |    |。 |    |。 |   |   .|    【案内されたのは、俺が以前住んでいたボロアパートよりも更に古い、
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |   .|     築20年強は経過してそうなしょぼくれたアパートだった。】
 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||#|   |
  \|                                   |   |    
   |   ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐   |   |    【オートロックなど当然ある筈もなく、妙齢の女性が一人で住むには、
   | 目|  |  目|  |  目|  |  目|  |   |   |     少々治安的に不安ではないのかと、勝手に心配してしまった。】
   |   |。 |    |。 |    |。 |    |。 |   |   |
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |  /
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |/



.

157 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:14:34 ID:mdW6YLZk
              /                                 ヽ
           /                                 ',
             / /             /                 ハ
.           / .:/ /    /        〃ヽ      i             |
         / .:/〃    // //   //,′ ヽ !   i             |     「ちょっと狭くて散らかってるけど、さあ中に入って。
         ///7,′    `ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ  |、             |      すぐに用意するからね」
             !|   i   |/j/! !:i .:.//'′      !ハ「     |          |
             !|   i !    :iノノ | //,ィf云ミメ、    」   |         !
           八  i i i i i :i  ノ /  {ノ:::;::} Y    |    ト、       i     【佐々木が、容易に合鍵が作れそうなシンプルな鍵で
.            ハ. |ハj ヘ | :i.  /   弋::::ソ ノ     !     ! ハ         !      玄関のドアを開けると、】
             'j  ,ハ| :iノ              ハ   j_ノ        ',
              /  ,  〈             i !   /|     |   ハ
                /  / i 人  _,           从.  /      | !:ト、 ',
            /  /! i   \            .イ  i !/ヘ      i j i | ヽ
.            厶イi: ! | i i  ヽ           ノ ノノノ  | i  ! ! ハハ!;ノ  )
.              八!`ヽハハハヘj ` ー‐    厶,/j八八八ハjノ
                            )ハ    /  {
                         __」        i_」`丶、__
                      〃 ̄´/ ノ        /        ヽ
                    / {  〈 ー 、 ____/       ノ ハ




             _____
            ┌<二三三三三≧
            ∨三三三三三三7
           ∨‐' ´ ̄ ̄二二ユ_     「カ、カレ〜…」
          r==ニ二ニ三三三三三二≧   
        `ヽ三斗‐〒:: ̄`::.:‐<三/
         /:::/.::/:ヾ.:ヽ::::ヾ:.::.ヽ、 ヽ    【蒼星石は佐々木よりも先に部屋の中にフラフラと入ると、
         〃:/ト'´ `ヾミ、 ヽ ゞ:ヾ、:ヽ|     そのままリビング兼寝室らしき所で倒れ伏してしまった。】
         レ!小l●    ● 从 |:l:i|     
.          レ|l⊃     ⊂⊃:`メ:ノ     【…失礼だとは思ったが、こちらは彼女の事情を知っている身。
          |ヘ   r‐-、   /:ノ´      よっぽど緊張の糸を張り詰めていたのだと思うと、
          レ'./⌒l,`ニ`, イレ'ト、      あまり彼女を咎める気にはなれなかった。】

158 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:17:30 ID:mdW6YLZk
                 ...:.‐:.:.:.:.:.: ̄:.:.:.:.‐:....
           ..:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..、
          /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.\   
            /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ    「くつくつくつ、よっぽど疲れてたんだねぇ」
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.
         li:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:,イ:.:'  ヽ:.:.:.:i:.:.:l:.:.:.:.:i   【幸いな事に、佐々木も蒼星石の行為に顔をしかめる事なく、
          l:l:.:.:.ヽ:ィ:.:―l !:.:.:.:.:/// −- 、:.:.:l:i:.:l:.:.:.:.:l    それどころか近くにあった毛布を彼女にかけてあげた後、】
         l:ヽ:.:iヽ:l \:.! ヽ/./'       ',:. l:.!:l:.:.:.:.:l    
           、:ヽ:l:.:l ≡ ≡    ≡≡≡ lヽ!:.リ:.:.:.:.l    「それじゃあ温め直してくるから、それまでゆっくりしていてね」
            l:.:.:ヽ:l                .':.:.:rx:.:.:.:.l    
           l:.:i:.:八   、  ,、  ,   .':.:.:.'_ノ:.:.:.:l    【と言い残し、台所に向かった。】
            l:ハ:ハ:.≧:....... ̄   ̄  ......':.:./:.:.:.:ト、:.l
            '  ヽ ヾ`ヽ从ノ:i ̄ t: :i从ハイイ:! ヾ
                , : ´: : l__ .' : ` : 、
             ∧: : : : :l  / : : : : :/ヽ
              /:::::\ : : l /: : : : /::::::ヽ




       ____
      /      \       【やる夫は佐々木の部屋に入ったきり、一言も言葉を発していない。】
     / ⌒  ⌒   \
   /  (ー) (ー) /^ヽ     「…………」
  |   (__人__)( /   〉| 
  \   ` ⌒´  〈 / ⌒^ヽ   【寝息は聞こえて来ないので、居眠りしている訳ではなさそうだが…】
―――――――― \ _ _ _ )

159 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:20:26 ID:mdW6YLZk



    / ̄ ̄\
   /   _ノ  \        「ふう…」
   |    ( ●)(●)
.   |     (__人__)       
   |     ` ⌒´ノ       【ふいに手持ちぶさたになってしまったので、とりあえず部屋を軽く見回してみる。
.   |         } ∫∬     この手の微妙に居心地が悪い感覚は久しぶりだ。最後に味わったのはいつだったか。
    ヽ        }  i.⌒i     4年前まで付き合っていた彼女の親と、一緒に食事をした時以来か。】
     ヽ     ノ  kニ l
     /    く.[ニニニニニニニニニニニニ`.ニニ´ニニ´
     |  ヽ、二/   〈〉        〈〉 ヽ
.     |     /        〈〉        ヽ
     |     /   〈〉       〈〉    〈〉 ヽ
     ヽ、_ヾ-‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐‐--‐ゞ


.

160 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:24:06 ID:mdW6YLZk



  ___
 |/∨\|       _____________  |______
 |>◎<|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 |\∧/|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 ! ̄ ̄ ̄      .||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||     
 i           .||    |    ||    |    ||  |::::::::::::::::::::::::::::;||
 i            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  .|:::::::::::::::::::::::::::;;||
  _____________________ _ |:::::::::::::::::::::⊆li||
. / ┏ (*) ┓  .//| ̄ ̄ ̄ ̄|\_________________┌=X\ :::::::::::::::::::;;;;||       【室内は確かに、お世辞にも広いとは言えなかったが、
/┏ (*)  (*) ┓//,_l========'_\______\\ \ ::::::::::;;;;;;;;||        とても綺麗に整理整頓されており、部屋の主の性格が何となく感じられた。】
|_◎/二二二ヽ.[~]_||    。|。    ||'~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~'|~゚~| ::::::;;;;;;;;;;;;||
| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|~゚~| :;;;;;;;;;;;;;;;;;||
|______.|.______||______.|.______||______.|.______|~゚~| ̄(^)(^) ̄\      【少なくとも、第一印象通りの性格ではないことは確かだった。】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                        .||\ ̄~\
            ____________.           ||  \  \   【…もっとも、そんな事と今猛烈に俺を覆っている居心地の悪さには、
          ./                 \         . |\||| ̄ ̄|   何ら関係も無ければ気休めにもならないのだけど。】
          /                   .\.        |0 .\||_≡|
         ./                      \.      |\  || ̄ ̄|
        /                        \     |0. \||    |
        |=================.|      |\  ||    |
        | | |                     | | |     . \.\||    |
        | | |                     | | |        \||三三|


.

161 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:24:30 ID:mdW6YLZk



           _......,....-‐――‐-....._
       ..:.:.'"´:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
      /:.:.:.:.:.:./: ,:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\     【気まずさを抱えたまま5分か10分程度経った頃、】
     ./:.:.,:.:.:.:.:./:.:.i:.:.:.,:.:.:.:!:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ    
    /:.:./:.:.:':.:.':.:,':l:,':.:i:.:.:/':.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:',    
    .':.:.:.l:.:.:.l:.:.:i:.l:.:l:!:.:ll:.:,' ',:.l',:.:.:.:.:.:.ト、:.:.:. l:.:.:.:.:.:.l    「3人とも、出来たよー」
   .l:.:.:.:l:.:.: l:.:.:l:.l:.: !-―'‐- ',:!.',:.:.:.:.:.l-‐.,―l:.:.:.:.:.:.!
    .l:.:.:.:l:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.ハ/  __ ! ',:.:.:.:.! __',:.:.l:.:.:.:.:.,'
    !:.:.:.!:.:.:.:l:.:.:l ',:.:.ムテニ=ミ、 .:.:.:.:,ィテミヽ:l:.: i:.:ハ    【佐々木が、俺が以前働いていた店で客に出していたものとは、
    .:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:l: ',:.:', lr'{::::} |  ヾ/ l.{::}.!.'`!:.:l:/:.:i    比べ様にならない程食欲をそそる匂いを漂わすカレーを運んで来た。】
    i:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.',:.',:. ',弋辷ソ     ヒ.ソ  !/l':.:.:.i、
    l:.:.:l:.:.:.:i:.:.:.:.:.iヽ:.:',       ,    .,:'':.:l:i:.:.:lヽ
    }ィ:::i:.:.:.l:.:.:.:.:.:',::.:.:.:,    _      /:.:.:.:!ハ:.:!
    ':,:.ハ:.:.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.,、     ̄  .:.':.:.,':.:.' !:.!
   ./' }' l::.ハ:.:.:.:.:.ハ:.:.: ' `    __..イ:.:.:./ソl/ }/
      ,'  i:.i 、:.:.:.ト:.:.ヽ:.:.',    i:.:.:.:.,、〃  ' . /'
       !:'  ヽ:.:.',ヾヾ.,ヽ',   ',:∧' ヾ
           ヽ:.', _ノ  ヽ   `ー.、_
         ,.-‐::く´  _ __  __ _ ヽ::`ー...、
       /::::::::::::::ヽ           ヽ:::::::::::::ヽ
      /:::::::::::::::::::、::::ゝ-'´ ̄`ー'´ ̄`ー'´ゝ::::、:::::::',


.

162 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:27:46 ID:mdW6YLZk
             _____
            ┌<二三三三三≧
            ∨三三三三三三7
           ∨‐' ´ ̄ ̄二二ユ_  て     【まず初めに反応したのは、蒼星石だった。】
          r==ニ二ニ三三三三三二≧  て
        `ヽ三斗‐〒:: ̄`::.:‐<三/
         /:::/.::/:ヾ.:ヽ::::ヾ:.::.ヽ、 ヽ        「…こ、この匂いはっ!?」
         〃:/ト'´ `ヾミ、 ヽ ゞ:ヾ、:ヽ|        
         レ!小l●    ● 从 |:l:i|
.          レ|l⊃     ⊂⊃:`メ:ノ         【先刻まで顔を伏せ死んだ様にピクリと動かなかった
          |ヘ   r‐-、   /:ノ´          にも関わらず、カレーの粉末が鼻腔内に侵入した途端、
          レ'./⌒l,`ニ`, イレ'ト、          バネ付き玩具の様に跳ね起きた。】
.             /  /〈iトゝ  |}:::::::::ヽ ピクッ!
             |  l. /|    |}:::::::::ノi         【…人間、三大欲求であるところの食欲には敵わないということか。】




       ____
     /⌒  ー、\      「…ほう、まっ、どこぞのチェーン店よりはマシみたいだお」
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\   【続いて、やる夫。】
  |     |r┬-/ '    |   
  \      `ー'´     /   【…おい、それが今から世話になろうとしている人間に取る態度か?】

163 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:30:01 ID:mdW6YLZk



                  _,..................,____
         _,,... -‐'''" ̄          ̄~`''ー-.、_
       ,,r‐'"      ,r-ー、..,,,,r''""゙`ヽr-、,、_    ~`ー、         「はい、できたよ」
     ,r''"     r'~゙ヾ'"          "  ヽ,_      ゙ヽ,       
    ,r"      ,r"~                  `'ヽ,、_    ゙:、     
   ,i"     r'"                       ゙''j     ゙:,     【蒼星石、やる夫、そして俺の順で、目の前に皿が置かれていく。】
  ,!     ,i'"   _,,,,,,,,_         _,,,.___,.,  __,、,   "ヽ,    l,    
  |    ,r'.;:'"~:::"::::::::::::::~`''''ー―::::'''''"::::::::::::::::~~::::::::゙''"`ー:'''':、   |    
  i,   ,r'::r:::::ヾ;::::::::::ヾ;;;;;ソ::、::ソ:::::(;;;;シ:::ヾ::::::,r':,r、:::::::::::::::::::::::::::゙i   ,!    「んじゃ、とりあえず食ってやるかお」
   ゙i  !;:::::ヽ'''::::::::::::::::::::::::::::::::::::::シ:ヾシ:::::::::::::::〉::::::::'''''シ:::::::::::::::::ノ ,:'     「いただきまーすっ!」
   ゙i、 ゙i、:::::::::〈:::::::::ヾ:::::::::::::::::::::::`ー''"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,r" ,r'      「…いただきます」
    ゙ヽ、゙ヾ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ーミ;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::,,r'" ,r'      
      ゙ヽ、~゙ヾ;:::::::::::::::::::::く:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,,r''",,r''"
         `ー-ニ_ー--、::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,,,,,,r‐'二.:r''"          【若干の不信感は残っていたが、俺も今さっき湧いてきた
             ~゙`''''ー---゙二二二~--―''''"               食欲には勝てず、恐る恐る一口目に手をつけた。】


.

164 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:31:34 ID:mdW6YLZk



       / ̄ ̄\
      /  \    \    【…うまい。いくら空腹がスパイスになっているとはいえ、
    .(●)(ー )  u. |     それを差し引いてもうますぎる。】
     (__人__)  u   |
     .(`⌒ ´     |     【見た所、特別な材料など使っていない筈なんだが…】
     {         |
      {      u. /     【だが少なくとも、今まで店で食べたどのカレーよりも美味な事は確かだった。】
      \     /
      ノ     \     【これに勝てるのは、昔母がよく作ってくれたカレーぐらいか。】
     /´        ヽ


.

165 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:34:13 ID:mdW6YLZk
               。    __ _
            。 O  /   。  u ` 、   ゚            
          -  ・。 /   ⌒   u⌒  i   @ 。         【おいやる夫、おいしそうに食べるのは構わないが、
        ,  ゚ 0 ─ { U (●) (●) .| / 。  ,'´ ̄ ̄`',     もう少し落ち着いて食べないと失礼だろ――】
         ゚ ,,、,r-'⌒l u  (__人__) 。゚ | o    ,! ハ ハ !
      。 ゚ r-'⌒`ー-'´ヾ,. ir- r 、//u ./ 。 ・゚  l フ ム l
        ヾヽ、_,,,、-、/ミ,ヽヽ/ ノ_, -イ-、\   ∠  ハ ッ j    「ああ!? 何か言ったかお?」
          ー = ^〜、 ̄r'´ ̄`''jヽ、  〃ヾ ゚ 。 ヽ フ   /
 jヽjvi、人ノl__     / /  ヽ´{ミ,_   ̄`'''-ヽヾ    ` ̄ ̄
 )   ハ   7      /  / `'='´l  ̄i'-、_,,ン ノ 。         【…いや、別になにも。】
 )   フ    て   /  /   !。 l  l  - ニ
 7   ッ    (  __ヽ、__l ___ .!。 l__l__,-=-,___
  )   !!     ( ,-=-, ∠ヾゞゝヽ ,-≡-,l  l-=二=-,
  ^⌒~^⌒^~⌒^└==┘   ̄ ̄ ̄ ヽ==ノヽ=ノ\__/




        _, -‐ ' ´ ̄ ̄ ¨ヽ
     , -'´:. :. :. :. :. :. ___」
   /:. :. :. :. _, - ' ´ ,r'´ ゙̄ヽ
  く:. :. :. :, -' __, -‐ '´____|
   ヽ/_, -'´, -ォi'¨´  \ ヽ \
    ,ゝ':. :./  /|lト、   ヽ \ ヽ ',     「あはぁ〜…おいしいなぁ〜…♪」
   \/    |-!|ー\、  \ ト、! i
     l:::: i:: lz=≡ ヽヽ ≡z l| l
     l:::: l:: とつ \\\ C {!|    【少し前までの憂鬱な顔を吹き飛ばしたのは、
     ';:::l ト: \\ __,.\\ :!     たった一杯の旨いカレーライスだった。】
      '、:ヽ:| ヽ   /   1   ノ l
        ヽ lト、   {_  _,ノ / /     【百の言葉よりも、一つの食事、ということか。】
         l ト从 ー┐ r‐:::イ:/::/
         ヽ| Vィ´ {X}ik'´l/!'´
            /: i_lil__|:i

166 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:37:00 ID:mdW6YLZk



                            ."⌒ヽ.
                            ヽ  ,' 
                             ゙、;´         
                           _(_`Y´ )             「グオオ…フグオオ…」
                         / |r┬`| \
                        /   `ー'´   \   、´`ヽ
                      /           ヽ ⊂´rィ_;ヽ、  【やる夫は結局、ぶつくさ言いながら都合3杯おかわりした後、
                      |   、__/;;:  `   `⌒ ̄ ̄`  >  すぐに横になり、苦しそうないびきを立てながら眠ってしまった。
           「`ィ、- -‐ャ,--─´⌒      ̄`,. ̄   ,イ  , -─ ´    こんな事やってるから、体が必要以上に肥えてしまうのだろう。】
          、'ゝ_ /,____`_     ゝ、          ヽ´      
           X/          ̄`ヽ             ヽ      
                         |             、
                          |             ヽ
                         |,´  `      ´   `ヽ
                         /                ヽ
                        /      .,_──‐-、      ヽ
                        ′    /         、     ヽ
                      , ′   ヽ'           ヽ,´    ヽ    ,-、
                    ,イ     /              ヽ     ゝ- ´`'"ゝ
                 l、` ̄      ,'                 l        `j ラ
                 ヽ       i                  `、_  ,_  _.,~ノ
                  ゝ- ‐ ^─´


.

167 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:39:22 ID:mdW6YLZk
              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',        「くつくつくつ…とっても良い食べっぷりだねぇ。
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'         作った身としては、嬉しい限りかな」
    l:.:.i:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ヘ-‐―−:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l
    l:.i:i:.:,l-┼‐-、:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l        【佐々木は、そんな無遠慮なやる夫を見て眉をひそめるどころか、
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!        寧ろ楽しそうにくつくつと、独特の笑い方で微笑む。】
    レl:.i、:.:丶〈 r'::::i \/  弋:::::シ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゞ'ノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
       i:.:.:.:.人  ―−ァ    l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!
       !:.,:..:.:.:.:.ト  ` ー    /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ
                     ',:.:.l___l::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
                   ヾ〃〃l:::::::::::::::丶:::::::::::::::::::::
                      l:ミ:ミ:ミ:l::::::::::::::::::丶:::::::::::::::::::
                      l〃〃l::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::
                      } ̄ ̄:::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::




         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \
       |    ( ⌒)(⌒)     「ははは、ウチのやる夫が失礼な事をしてすいません…
          |     (__人__)      でも、佐々木さんのカレー、とってもおいしかったですよ」
        |      ` ⌒´ノ
          ,|         }      【俺が彼女にお礼を言うと、彼女は、】
       / ヽ       }
     く  く ヽ     ノ       
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |

168 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:41:54 ID:mdW6YLZk



          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
    /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、      「くつくつくつ…こちらこそ、おいしそうに
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ       食べてくれて、ありがとうございました
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、   【と、柔和に微笑んだ。】
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'         【この時点で俺は、彼女に対し当初抱いていた
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、        警戒をほぼ解いていた。】
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i        【他人の見る目には定評が無い俺ではあるが、
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i         少なくとも目の前にいる飄々とした女性が、
        i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:.i         悪意など殆ど持ち合わせていないであろう
        .i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.::,:.:.:.:.:.:.:.:.:i          という事ぐらいは分かる。】
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:i
         ー、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'::.:.:.:.:.:.:.:.i


.

169 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:44:26 ID:mdW6YLZk
             __ __
         ,.. -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::: 、
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.::.::.\        【そう感じたのは俺だけではなく、
       ':.:.:.:.:/:.:.:.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...:.:.ヽ       おそらく蒼星石、そして多分やる夫も同じこと。】
      ':.:.:.:.:::':.:.:.:.:.:.:|:.:.|:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..:.',
     .'.:.:.:.:./:.:.://ハ:.:|:lヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.::|
     l:.:.|:.:.レナナ'‐  l:.ト! \:.__:.:.:.:|.:.:.:|      「それじゃボク、お皿片付けてくるね!」
     |:.:.:ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` .:, .:.:.,'
     |:.:.ハ:.:|  辷'ノ   丶 イt::_iヾレ:.::.::,
     |:.:.:.:l:.| ::::::        ゞ-' !:.:.:.:.:イ      【そう言って蒼星石は、自分の皿を持って立ち上がり、
     l.:i:.:.:.|ヽ.    _  ′ :::::  ハ:..:./        台所の流しに運ぼうとして――
.     |:l:.:.:.|:.:.\     ̄    イ:::::/
     ヾ!.:,|ハ..:.:.|ゝ、  _ ...ィ/:.:.レ:j/
    _ _ _ゞ\ー- 、   |:./レl:.:..:/
   _レーハヽ     ヽォ_ー 、. |:.:/
   /::::::::::つ    /,イjくヾ\'_  スクッ
   /:::::::::::::::L   レ' //}ヽ.j\ヽ7




           |      .|
           |     |
           |      |
          ,l     ヽ  ドスッ
          /      /
───────────┐
                │
                │

170 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:46:43 ID:mdW6YLZk
                -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
          /.:.:.:,::::::::.:::::.ヽ ::. \
         /:::/.::/:ヾ.:ヽ::::ヾ:.::.ヽ、 ヽ
         〃:/ト -‐'' `‐-- ゞ:ヾ、:ヽ|    「あっ……」
         レ!小l.-- ,  ,.-‐‐,从 |:l:|
.          レ|l`‐-‐'   `‐-‐':`メ:ノ
          |ヘ   r‐-、 |||! /:ノ´
          レ'./⌒l,`ニ`, イレ'ト、
.             /  /〈iトゝ  |}:::::::::ヽ
             |  l. /|    |}:::::::::ノ



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)
. |  U  (__人__)     「あっ……」
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}
.  ヽ     u  }
   ヽ     ノ
   /    く  \
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、



       -‐ '´ ̄ ̄`ヽ
    ./         \
   / / / .ィ ./ヽ.Y l .', ヽ
  ,' ! -/7'Y /|' "´ヽ|. !!i '    「あちゃー……」
  !  !.トノ  リ  `ヽ ! !ノ、i !
  ,'' l l l ●    ● l丿 ! リ 
   !;!l|ヘ⊃ 、_,、_,⊂⊃j l丿i/
     |/⌒l,、 __, イァト|/| |
    ./  /|___|/  ヽ
    ||  l        彡,

171 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:49:45 ID:mdW6YLZk
              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、                ドッスーン! >
           /,イ / (○)(○) .l i i i
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉   「おい、蒼星石! 大丈夫か!?」
          ', i.  ',   ` ⌒´ /   /
           .i   l.      ,'  ./
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ     【蒼星石は段差につまずき、派手に顔から床に突っ込んだ。】
             ヽ     〈_ノ ノ
              |     ./
               |    .   |




        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |     「うっ…うえぇ〜ん!! いたいよぉ〜!!」
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |      
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ      【家具の角か何かにも衝突したのだろう。
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/       少年の凛々しさと少女の可憐さが同居している、
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/        不可思議な魅力うある顔にまで、痛々しい擦過傷。】
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j          #;. ソ:;イ
         \:::::::ト、 #   _′   。/:::/|
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|

172 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:53:06 ID:mdW6YLZk



              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',     「あっちゃ〜これはまた派手にやったねぇ。
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.ノ:',.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'      ちょっと待っててね、今なんとかするから…」
    l:.:.i:.: l:.:.\!:.:.:.:.:.:.:.:.: l 〆:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l
    l:.i:i:.:,l:.:.:l:.:.:ゞ:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、.:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l     【佐々木は蒼星石に素早く駆け寄ると、
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ ro !〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!     顔の傷に手をかざし――】
    レl:.i、:.:丶〈 r 0.i \/  弋∪ノ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゝノ  '   ::::::::::::::':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\
      ヾ\ハ:::::ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
       i:.:.:.:.人  ゝ ̄_ )  u l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!
       !:.,:..:.:.:.:.ト       /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ


.

173 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:54:21 ID:mdW6YLZk



           ○.
              ::::..  O            
            ○ ::::::::::::..  O        
               :::::::::::::::::... o    
            (⌒)  :::::::::::::::::::...  。
            `~´   ::::::::::::::::::::::: .。 
                  :::::::::::::::::.:::.:  
              r ⌒ヽ  :::::::::::::::::::::. 。
              ゝ __ノ   :::::::::::::::::::::: 。
                     ::::::::::::::::::::. o
                   (⌒)   ::::::::::::::.. パアアァァッ…
                   `~´    ::::::::::.. O
                         ○   ::::::.
                            ○


.

174 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:54:54 ID:mdW6YLZk
        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j          #;. ソ:;イ
         \:::::::ト、 #   _′   。/:::/|
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ



        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j          # ;. ソ:;イ
         \:::::::ト、 #    _′   。/:::/|
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ



         ヽ 三三.,.. -─────── -- 、 三三三三三三三三
          > ':::::::::::::::::: ` 、::::::::::::::::::::::::::::::::::` 、三三三三三三三:
         , ':::::::::::::, ::::::::::::::::::: \::::::::::::::::ヽ:::::::::::::: ヽ 三三三三三三
          /:::::::::,::::::l::::ト、:::::::::::::::::::\ ::::::::::: !::::::::::::::::: \ 三三三三三
       /::::::::::::l::::::ヽ::\\::::::::::ヾヽ:`、:::::::::|::::::::::::::::::::::::ヽ 三三三三三
       ':::/::::::::ノ:::人:::\:\ ヾー--ト ,._ヾ:: l:::::::::::::::::::::::::::::∨三三三三
       |::l!:::::::/::::|,.-‐'、:l ヽ-ゝ ゝォ=ミ≡ァ::ノ::::::::::::::::::::::::::::::::∨..三三
       |::ハ::::/:イ::|,ィ= 、\     r::::ハリ イ:::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙ 三 /
       ゞ! V/::::ハ! ハリ!       ゝ-r'っj/!イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::|,,/        「…えっ?」
        /へ:::::l:|rぅ-'         `.j /|:::::::::::::::::::::::::::::::::::: l
      /  l:::ヽ:::ヾ ヽ            / ':::::::::::::::,:::::::::::::::::: ノ
         ヽ:::::トー`  r 、        ,   /:::::::::::::::/:::::::::::::::::,
          ):::ヘ    ー'     u´ /:/::::::/:::/:::::::::::::::/
          /::!:::::ハ.              /:/::::::ハ:::::::::::::::::, ´
          /::ィ::::::::::ヽ..          /:/:::::/ ノ:/!::l::ハ::/
         ,ノ/|::::::::::::!::!へ _ _    レ''!::/ ,/|リハリ '  …シュッ
            |:::::ハ:::::::ハ `;´  |     |/  __│
.              l::::::ヽヾ`'   u   |  _.. ィ ´    ヽ _    _
            ヽ::_ゝ      r'レ ´           _`>'_ハr_ァ
                   rァ======ォ     /ァ_ノ:.:.:.:.:.ヽ

175 ◆.9jeLz5xws:2009/10/27(火) 23:57:22 ID:mdW6YLZk
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)    「き、傷が…治った!?」
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}     【佐々木が蒼星石の顔の傷に手をかざした途端、
.  ヽ     u  }     手の平から放出された淡く優しい光と共に、
   ヽ     ノ      まるでその光に包まれるかの様に、蒼星石の傷は
   /    く  \    跡形も無く消え去っていった。】
   |     \   \
    |    |ヽ、二⌒)、




                -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
          /.:.:.:,::::::::.:::::.ヽ ::. \    「…………」
         /:::/.::/:ヾ.:ヽ::::ヾ:.::.ヽ、 ヽ   
        〃:/トノ `ヾミ、`ヽゞ:ヾ、:ヽ|
         レ!小l● u   ● 从 |:l:i|   【さすがの蒼星石も、この事態には驚いているようだった。】
.          レ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃:`メ:ノ    
          |ヘ   ゝ._)  u /:ノ´    【まあ無理もない。昨夜あんな事があった上に、今のこれだ。
          レ'./⌒l,、 __, イレ'ト、     いくら『不思議な力』を持っている彼女と言えど、
.             /  /〈iトゝ  |}:::::::::ヽ    さすがに冷静ではいられないのだろう。】
             |  l. /|    |}:::::::::ノi

176 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:00:24 ID:e4VKNExA



             _........-――.--..、_
         ,...:.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.、
        /:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
     /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/:.:i:.:.:.:.:.:.i',:.:.:.:. i:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
    ./:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.ハ:.l:.:.:.:.:.:.:l ',:.:.:.:.l:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.
    i:.:.:.:i:.:.:.:.,:.:.:.:.:.l:.:.! !:.',:.:.:.:.:.:.l ',:.:.:.:!: l:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:ゝ
    l:.:.:.!:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.!‐l―!-!‐':.:.:.:.:!-‐,―!‐l‐-i:.:.:.:i:.l:.:.lヾ、
    l:.:.:!:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:ハ:.l  ヾ! ',:.',:.:.:.!  ',:.:!N.!:.:l:.:.:.:.l:.:l:.:.l  \    「…ああ、ついいつもの癖でやっちゃったなぁ…」
    l:.:.:!:.:.:.:.: !:.:. ,'ィオテミ斥 ',:.',:.:.',ィテ≠ミx、!:.:.:.:.l:.l:',:.:l
    l:.:.:.:.:.:.:.:.:l ≪  し':ハ  ヾヽ:.', ん心 ≫:.:.:i:.l:.!:.',:.l
    l:.:.:.:.:.:.:.:rz:.:.i  .弋zソ    ヾ!弋zソ i i`):.!:.l:l:.:.l',:l      【佐々木もまた、そう言ったきり俯いて黙り込んだ。】
    /:.:.:.:.:.:.:.:{ ',:.', 、、     ,   丶 、、 .!/,.':!':.:!':.:.:l ':!      
   ./:.:,イ:.i:.:.:.:.ゝ、ゝ',               从,ィ:.:.:.:i:.i:.l        【しばし訪れる沈黙。それを破ったのは――】
  // .l:.:',:.',:.:.:i: ',¨ヽ     ‘ '     ,.イ:!/,':.:i:.:.i:.!:.l  
  /'   l:.:.ハ ',:.:.',: ',:.:.',.>      ,..イ:./:. //:.:.,l:.:.!:ハ',
     l:.:ハ:.',:.:.',: ',:.:.', i  ` ー .i〃〃//イ:./l:/l:'  \
     .!'  .ヾ\lヾ',:.:.',.}     l/ /'  /' .}/ .}' !
          `  ',:.:','       ゝ..._____'
       ,.-‐‐┬、´ ヽ',          ,ヽ ̄`ヽ
      /::::::::::::::! ) -‐ヽ‐ 、    `´ ̄ ζ::::::::::::',
     .{:::::::::::、:::ヽゝ         ___ )::::〃::::::i
      !::::::::::::ヽ::::ゝゝー――‐‐ '´   `',:ヽ:::::::::l
      . i、::::::::::::i::::::',_          _ ,.',:::',::::::::',
        }:`:::::::::::!:::::::::: ̄`::::ー―‐': ̄::::::::::::::::}:::::::: ',
        i  ,.-‐‐−、,-..、::::::::::::::::::::::::::_,..-−-、i:::::::::::ヽ


.

177 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:01:45 ID:e4VKNExA
           ____
          /      \          ・ ・ ・ ・
        /    ―  ―\      「…やっぱりあんたも、そうだったのかお」
       /   ( ー)  (●) \
       |      (__人__)   |    【いつの間にか身を起こしてた、やる夫だった。】
       \       `⌒ ´  /
        /´⌒` ̄  ̄ ` 丶'     
         |      _゙_ 、  \
        ヽ イ´ ̄ /  ヽて   〉
          l     /  r  ヽ彡'
         ヽ   /    ,ヽ  ヽ         _-‐、
         ,ィヽ      /  Y   ゝ‐-、 ──´  │
      r_-ィ__ノ_ヽ、__ノ__「___ノ______」




      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \
     |    .u ( ●) |     「やっぱり…? 一体どういうことだ?」
.     |      (__人_)
     |      ` ⌒ノ
      |        }      【俺が説明を求めると、やる夫からは、】
      ヽ u      }
       ヽ     ノ
      ノ     \
     /´        ヽ

178 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:04:11 ID:e4VKNExA
             ____
           /      \
          / ─    ─ \      「さあ? しいて言えば何となくだお。
        /   (●)  (●)  \     まあ、どうせおっちゃんに説明しても分からんお」
        |      (__人__)     |
        \     ` ⌒´    ,/
 r、     r、/          ヘ     【との返答。…事実だけに言い返す事も出来ず、俺は、】
 ヽヾ 三 |:l1             ヽ
  \>ヽ/ |` }            | |
   ヘ lノ `'ソ             | |        「…ああ、そうかよ」
    /´  /             |. |
    \. ィ                |  |
        |                |  |    【と、返す他なかった。】




           ,. -──-.. 、
          ,.'´. : : : : : : : : : : .`ヽ
        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      /.:.:/.:.:.::/.:.:.ハ.:.:.l.:.:.:.:.:.::.:.:l.:l.:.:.',     「すごい…すごいよっ!!
       l.:./.:.:.:./.:‐/、 ',.:.ト、__.:.::l.:.:l.:l.:.l.:l      ささきーも、ボクらと同じだったんだねっ!!」
       l/l.:.{.:..レ'l/   リ `ヽ.:`T:/.:l.:.l.:l
        l/ N{,r==ミ   r==ヽ:l/.:/.:/リ
         l.:ト、' ' '    ' ' ' 〉:l.:/./       【蒼星石の方は、素直に喜びを表していた。
         l∧.ゝ、 ,r‐ァ _,..イ.イイノ         というかささきーって…
           ,.ィ´ ヽニノ <l/           せめて後ろに「お姉さん」はつけなさい。】
          /.:{j ,.イ介ト、  j}ヽ
            /.:.:{j レイXトV  j}.:.:.ヽ
         /.:.:.:.ヽェェイXLェェイ.:.:.:.:.:.',
        / `ヽ.:.:.:.:/Ⅹ〔.:.:.:.:.:.:.:.:.: ノ
       〈   L.:.:.〔 {y}〕.:.:.「~~T´
        / `ヽjニ三三三ニ !,.ィハ
         / 。゚/.:Lニ三三三ニレイ 〉
       ノ  /.:.:.:.:ヽニ」.:lニ/.:.:.!``1
     { `ヽ/.:.:.:.:.:.:.:、.:., .:.:.:.:.:l  l
     〈 ,.イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:!゚。 ト、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.にニハ}
       〈.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ハハJ
       `ー--‐'  ヽ.:.:.:.:.:.:ノ

179 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:07:27 ID:e4VKNExA



              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ         「…おいおい、これは一体どういうことなんだい?」
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.ノ:',.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'
    l:.:.i:.: l:.:.\!:.:.:.:.:.:.:.:.: l 〆:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l        【当の本人である佐々木だけが、事態をよく飲み込めず、
    l:.i:i:.:,l:.:.:l:.:.:ゞ:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、.:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l         当惑した表情を浮かべていた。】
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ ro !〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!
    レl:.i、:.:丶〈 r 0.i \/  弋∪ノ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゝノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
       i:.:.:.:.人  ゝ二 つ  u l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!
       !:.,:..:.:.:.:.ト       /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ


.

180 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:08:18 ID:e4VKNExA



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 |/∨\|       _____________  |______
 |>◎<|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 |\∧/|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 ! ̄ ̄ ̄      .||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||     
 i           .||    |    ||    |    ||  |::::::::::::::::::::::::::::;||
 i            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  .|:::::::::::::::::::::::::::;;||
  _____________________ _ |:::::::::::::::::::::⊆li||        「…なるほどねぇ、そういう訳ですか」
. / ┏ (*) ┓  .//| ̄ ̄ ̄ ̄|\_________________┌=X\ :::::::::::::::::::;;;;||       
/┏ (*)  (*) ┓//,_l========'_\______\\ \ ::::::::::;;;;;;;;||       
|_◎/二二二ヽ.[~]_||    。|。    ||'~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~'|~゚~| ::::::;;;;;;;;;;;;||
| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|~゚~| :;;;;;;;;;;;;;;;;;||
|______.|.______||______.|.______||______.|.______|~゚~| ̄(^)(^) ̄\     
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                        .||\ ̄~\
            ____________.           ||  \  \  
          ./                 \         . |\||| ̄ ̄|   
          /                   .\.        |0 .\||_≡|
         ./                      \.      |\  || ̄ ̄|
        /                        \     |0. \||    |
        |=================.|      |\  ||    |
        | | |                     | | |     . \.\||    |
        | | |                     | | |        \||三三|


.

181 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:10:29 ID:e4VKNExA
                      -──-
                  ,  '"´            `丶、
              /                     \
              /                      ヽ
           , '                         ',
.          /                  ',                  「うん、大体分かったよ。
         //     /   ./         ハ                  君たちの事も、今の状況もね」
.        //     l:   ,'        /         l
                ハ   !       /   |        |
        | |    _l」⊥.、|    -‐‐,イ‐- ...,,|                 【聡明なのか理解が早いのか、それとも単に疑り深くないだけなのか、
        |       !.! ヽ/l       //    .|       /            佐々木は俺達の境遇や事情を、すぐに飲み込んでくれた。】
           ',    .{イ示ヽ',   ./ ィfテミメ、 !     /
          ', ヽ  .ハ ヤ:::} ヽ/   rテ:::::} 》ノ   /}      /
.        l  \/ ヽ ゞ''      弋zシ/ _./! ,'            
.        |       八  ヽ         ̄l   レ'     |        
        /         \ / r/ヽ     /   ハ ,'
.        厶イ八 ハ   ハハ /-‐´ イ≦ ´ /   / V  /l .ハ ',
            ,ヽ! .\, イ   ^ ‐---- 、 イノ/   ヽ/ j/ ヾ、
         |  ヽ, ´       ^ヽ‐--r >       ヽ
            |   ヽ,         \./ /         ヽ
           |    ヽー────‐、 ∨}      _,,,... -‐ 、
          |       /       \\,..   ./      ヽ
          |       .i         ー─'   /         ヽ
          |       i       /   __./          ヽ




                  __
              _ - ´: : : : :` ー 、
            /: : : : : :.:.ヽ: : : : : ::.:.:.:\\
           /: : : : : : : : :.:.ヘ: :. : : : : : .:.:.ヽ.:\     「まあ念の為、やる夫くんに蒼星石ちゃん…だったよね?
          '´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ハ: :.l: :!: : : : : :l      君たちの『力』とやらを、僕にも見せてもらえないだろうか」
          i: : : .: : . :. {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ハ.: !: : : :}
          |: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:....:.:.:..:./.:.;.': /l: : : l : ;′
          |: : |: :.|: : : |::|: : ::.:___イ.:/;/Vく : :./}:/            「…ああ、問題はないお」
            \|: :.|: : : |:.|: : :∠rテテミ  tり:.:/ l/
           \|ヽ: :|.:|: : :弋弋zソ ヽ jⅣ           「うん、分かったよー!」
             }ヽ仆ヽ: : : :lN   _ _/: :l
             / ̄ ̄``ヽ、: レ'´ ̄`): : : :l
            /        V  `ー ユヽ.:.|        【二人の返事は、意外と素直なものだった。
                   |     ユ、l../         もっとも、今更警戒などされても、逆にこちらが困るのだが。】
                  |     l ハ'′

182 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:13:06 ID:e4VKNExA



   ________________________
 /                                 , イ
   ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ |
   |   ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐   |   |
   | 目|  |  目|  |  目|  |  目|  |   |   .|
   |   |。 |    |。 |    |。 |    |。 |   |   .|    
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |   .|    
 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||#|   |
  \|                                   |   |    
   |   ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐   |   |    
   | 目|  |  目|  |  目|  |  目|  |   |   |    
   |   |。 |    |。 |    |。 |    |。 |   |   |
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |  /
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |/


.

183 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:14:59 ID:e4VKNExA
                \  ゚  o 。| 。   /  。  /
                  ○  。 ゚  |゜ O / o  / 。゜
              ゜   。 \   o ゚ O ゚ 。 /゚  。   O      
                ゚  。  \     |   ゚ o /  ゚  。 ゜
               。 ゜  。   。 。 ゚      。o   ゜
            __。___   ゚ 。   ゜  ―O――――
              ゜ o 。    o   ゚   。  ゚  。 ゚
              ゚ 。 O  /  。 |゜ 。゚ \゜  O  ゜
             ゜  。   / 。 /  ○゚   O \ 。 ゜   シュッ――
                 O ゜。 / ゚ | 。゜  ゚ 。 o
                /   o  。゜ |   o ゜    \




       ____
    /     \         
   /   ー,  ー\    rnm   「ふう、面倒だお…」
 /   ( ー) (ー)\ rl  |   
 |      (__人__)   | ゝ .|   
 \     ` ⌒´   ,/_ |   |    【まずはやる夫が『力』を見せ、】
   ヽ          i    丿   
  /(⌒)        / ̄ ̄´     
 / /       /

184 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:16:17 ID:e4VKNExA
\\
 . \\
   ,. \\从/
.     そ   て
     ゝ,    そ
     "`/'^r  \
        .    \\
.            \\
                \\
                 \\キンッ!
                  \\
                   ..\\
                    \\从/
                     そ   て
                     ゝ,    そ
                       "`/'^r .\
                             \\
                             \\
                             \\
                                  \\




          / /.::;  .:; .:.:::;::/i .:.:.:.:.:::::::::::::::::.:.:.``ヽ、
        / /.:::;′,.::/.:.::://.::l::i .:.:.:.:::::::::::i:::i .:.:.:::::::.:.`ヽ __/
        ,' /.:.:;′/:/.:.:::/:/!::::|::ト、 .:.:.:.:::::::|::|::i .:.::::::::::::::.:「
         l/.:.::;'.:.:/./.:::ノ::/ |:::::|::ト、ヽ.:.::::::|:::|::|::| .:.::::.:::::::::::|      「どう、ささきー? 結構スゴいでしょ!」
        |:l:::::l::::|:::レ':ナナヽ|:::::l::l\ヽ.:‐:十:|十!、.::::::::::::::/
        lハ::l::::|:::レ'´ ‐- |:::/l/  \::::::|:::|::|::| .:.::::.:::|:./
            ',l::::|:::|  _  |/       `` ``7!.:.:::::.:::|/        【続いて蒼星石も『力』を見せる。
           ト、ト::ト、´ ̄`ヽ     ‐==ミ、 ./:!:.:.::::::::|         その姿はまるで、初めて出来た逆上がりを
            ヽ:|:::|::!             /./.:.:::::::::;′         見せて親に喜んでもらう子供の様だった。】
              `l:::|::ト、    _`_      /::/.:::::::/l/
           |:::!.l.:::>、     `   ,..イ::/::::::::/
           |.::::::/:::/ニ>.--‐ <ニ7⌒:::::/   _ _
        ,r‐r‐- 、|::::/´l/  L_      /   |::/ ̄`ヽ   `」
       ノ:いぃ ̄|:/ヽ     `ーrrrt7′  l/    V ̄``
       レ'⌒.:いハ`ヽi     ノノ只〕ト、          i ‐1⌒
      /.:.:.:.:.:.:H.::〉ヽl     〈:::(ノ八ヽ)::〉       l ‐|.:.:.:

185 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:18:20 ID:e4VKNExA
                 ...:.‐:.:.:.:.:.: ̄:.:.:.:.‐:....
           ..:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..、
          /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.    「まさか、僕と同じ様な力を持つ人がいたなんてねぇ…
         li:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:,イ:.:'  ヽ:.:.:.:i:.:.:l:.:.:.:.:i     いやぁ、久しぶりに驚かされたよ」
          l:l:.:.:.ヽ:ィ:.:―l !:.:.:.:.:/// −- 、:.:.:l:i:.:l:.:.:.:.:l
         l:ヽ:.:iヽ:l \:.! ヽ/./'       ',:. l:.!:l:.:.:.:.:l
           、:ヽ:l:.:l ≡ ≡    ≡≡≡ lヽ!:.リ:.:.:.:.l    【と、実際はあまり驚いてはなさそうな顔で彼女は微笑んだ。】
            l:.:.:ヽ:l                .':.:.:rx:.:.:.:.l
           l:.:i:.:八   、  ,、  ,   .':.:.:.'_ノ:.:.:.:l
            l:ハ:ハ:.≧:....... ̄   ̄  ......':.:./:.:.:.:ト、:.l
            '  ヽ ヾ`ヽ从ノ:i ̄ t: :i从ハイイ:! ヾ
                , : ´: : l__ .' : ` : 、
             ∧: : : : :l  / : : : : :/ヽ
              /:::::\ : : l /: : : : /::::::ヽ




           _......,....-‐――‐-....._
       ..:.:.'"´:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
      /:.:.:.:.:.:./: ,:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
     ./:.:.,:.:.:.:.:./:.:.i:.:.:.,:.:.:.:!:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
    /:.:./:.:.:':.:.':.:,':l:,':.:i:.:.:/':.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:',
    .':.:.:.l:.:.:.l:.:.:i:.l:.:l:!:.:ll:.:,' ',:.l',:.:.:.:.:.:.ト、:.:.:. l:.:.:.:.:.:.l     「しかし、君たちも大変だったねぇ。
   .l:.:.:.:l:.:.: l:.:.:l:.l:.: !-―'‐- ',:!.',:.:.:.:.:.l-‐.,―l:.:.:.:.:.:.!      もし君たちが良ければ、しばらくはウチで世話になるかい?
    .l:.:.:.:l:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.ハ/  __ ! ',:.:.:.:.! __',:.:.l:.:.:.:.:.,'      まあ見ての通り狭い所だけど、野宿よりはマシだと思うよ」
    !:.:.:.!:.:.:.:l:.:.:l ',:.:.ムテニ=ミ、 .:.:.:.:,ィテミヽ:l:.: i:.:ハ
    .:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:l: ',:.:', lr'{::::} |  ヾ/ l.{::}.!.'`!:.:l:/:.:i
    i:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.',:.',:. ',弋辷ソ     ヒ.ソ  !/l':.:.:.i、     【…確かに、この辺りで野宿したり、店員に変な目で見られながらの
    l:.:.:l:.:.:.:i:.:.:.:.:.iヽ:.:',       ,    .,:'':.:l:i:.:.:lヽ     ネットカフェでの寝泊りよりは、実利的にも心理的にも資金的にも
    }ィ:::i:.:.:.l:.:.:.:.:.:',::.:.:.:,    _      /:.:.:.:!ハ:.:!      願ったり叶ったりの提案だ。】
    ':,:.ハ:.:.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.,、     ̄  .:.':.:.,':.:.' !:.!
   ./' }' l::.ハ:.:.:.:.:.ハ:.:.: ' `    __..イ:.:.:./ソl/ }/      【だが、しかし…】
      ,'  i:.i 、:.:.:.ト:.:.ヽ:.:.',    i:.:.:.:.,、〃  ' . /'
       !:'  ヽ:.:.',ヾヾ.,ヽ',   ',:∧' ヾ
           ヽ:.', _ノ  ヽ   `ー.、_
         ,.-‐::く´  _ __  __ _ ヽ::`ー...、
       /::::::::::::::ヽ           ヽ:::::::::::::ヽ
      /:::::::::::::::::::、::::ゝ-'´ ̄`ー'´ ̄`ー'´ゝ::::、:::::::'

186 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:21:29 ID:e4VKNExA
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      「…申し出は大変にありがたいんですが」
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)     【こんな、少し一緒に過ごしただけでも分かる様な
  |     ` ⌒´ノ      とても良き人を、いくら不可抗力とはいえ、
.  |       nl^l^l    俺達が起こしたトラブルに巻き込みたくなかった。】
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く      【…実際それは、杞憂では無かったのだから。】
   /     ヽ \




             _ __ __
         /´    .:.:.:.::::::::::ヽ
          l``ー-- ---- 一'1
          L_ __ __ _ |      「ボク、ささきーのコト嫌いじゃないかもだから…
       〈こL_ __/ _// _,ノ::7      そこまで、迷惑はかけられないよ…」
.       ヽ     .:.:.:.:.:::::::,::;イ
         /.:::T:.;:ー-----‐:.:i::::|
          i.:.::::l::-‐'、.::ヽjー-、|::::!      【意外なことに、蒼星石も俺とほぼ同意見だった。】
         |.:::::lヾ不` ``ネネ7::::,′
.         ト、:::::、  _'_  , イ::/      【何せ、事を起こしてしまった張本人だ。
         ヽN>_-_<ィイ/        彼女は彼女なりに、色々と思うことがあったのだろう。】
.         , ィ  ,r‐ 6-、``T :、
.        /.}j  <_,ィ介ト、_> i {::ハ
.         /.:::}j   |:!^}|:|   | {::ハ
        /.:;.:::〉.  !:| j}!:|   |〈::::ハ
.       /.:/!.:::〉,_ _j_j}_j _ _j〈:::.:::!
      /.:/::|.:::ゝニ7ニ7个!ニ7ニ7:::.::::l
.      V_::」.::::::::|:::.:.:.i|XiL.::::::::l/_:::」
       「 ̄ Y´二ヽiXノ二ニj  |

187 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:23:51 ID:e4VKNExA
                    .....:.:.:. ̄ ̄:.:.:.:.....
                 ...:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:`:.、
             /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. iヽ:.:.:.:、:.:.:\
            /:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.i: l:.:.ヽ:.:.:.\:.:.:ヽ
             / //:.:.:. /:.:.:.:.:.:/:.:.: /:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.     「なんだ、そんなことか」
              /:/ :. i:.:i:.:.i:.:.:.:.:イ:.:.: /:/ヽ:.:.:.:.:.:i:.:.:.:. i:.:.:.i
.            /:/:.:.:. |:.:|:.:.|:.:.:./ .|:. ,イ:/   \:.:.:|:.:.:.:.:.|:i:.:.l
          i i:.:.:.:.:.|:.:.!:┼ 7 メ:/〃, ‐―‐ヽ: !:_i:.:.:.!:l:.:.l     【だが佐々木は、俺達の懸念を『そんなこと』と
          | |:.i:.:.:.:!:ハ:.!:/ /:' /'        !ハ/:.:.iハ!:.:.:l     一蹴すると、ふわりと蒼星石の背後を取り――】
         /:.l:.ヽ:.:.ハ ,ィf示ト、    ,ィf示ト./i:.:/ /:.: i:!
          /:.:.ヽ:.iヽ!:.:.  irし::}     irし::}/:.:l:.ゝ':.: /!.:.
.        /:.:.:.:.:.ヾ:.:ゝハ. ゝ‐ '  ,   ゝ‐ ':.:.:.:!/:.: ィ:.ハ:.i
       /:.:.!:.:.!:.:.:i:.:.:.!:ーヽ    、   ,  /:.:.:.:.ム ´/:' |:|
        |:. ハ:!ヽ:.!ヾハ从:>         ィハ从乂. /'  !'
       ヽ!  ` `  ,、.、    i` ‐ ´ /     _
              ,.−': ::λ _ /    !、   / ?E_
           /.: : : : :冫  _     _ ̄冫: : : :.ヽ
            /: : : : : :冫    ヽ  '´    冫.: : : : :.i




    r ' 三三三三三三三三三三三_\
    |三三三三三三三三三三三三三 ヽ
    |/´  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ `'ヽ 三:::./
   _|, -≡≡≡≡≡≡≡≡≡=_ _、 \:/
 r ' 三三三三____三三三__三三三__ \/
丶三., -‐ ' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.‐ - 三三ヽ\.
  >':.:.:.:.:.:.:.:.:.: |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..`ヽ,三三 ヽ     「ふわあぁっ!?」
 /:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.ハ.:.:.:.:.ト 、.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:.:.:.:.ヽ,. /
,'.:.:.:./.:.::'___ノ_  | .:.::| 、 j:__jヽ、.:.|.:.:.:.:.:.: !
|::/:/::::/j:/_-_  ヽ :|  _\|` ヽ|:.:. /:.:.:}
l::l/ ォヘく 7__ハ`   ヾ!  フィ::ヾマ |:::/::::.:.,
 イl: ヘ:| ゝ-'        ゞン  ,レ:../.:/
 `|::ハ!///    '    /// /.:./.:/
   ヾ|::ゝ,     r‐,     ノ.:.:/.:/
    ヽ:::|iゞ 、      ,. ィ'ハ:l:.:イ/
    _rYL..,-イ`_ ー ´_j、 レj/|.:.:,'   …ギュッ
  /{ヽ/  , ,==ゝr<   \レ,ノ‐-__、
 '三(`,/   //_ノ:ハ!^ヾヽ   |_) 三_ _ヽ__

188 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:27:13 ID:e4VKNExA
                 __
           _ - ´: : : : : : : : : : :` ー 、
        _ - ´: : : : : : : : : :\: : : : : : : \\
      / : : : : : : : : : : : : : : :.:.ヽ: : : : : ::.:.:.:\\
     / : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.ヘ: :. : : : : : .:.:.ヽ.:\
   / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.:.:ト: : : . : : : : .:.:.ヽ:..ヽ
  / : : ,: : : : : : : : :.i: : : : : : : : : : :.:.:.:!\: : ヽ: : . :.:.:.:.ヘ:.:ヽ
  /. : :/ : : : : : : : : :l: : : : : : : : : : :.:.,':|  \.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.ヽ      「…子供がね、そんな事心配する必要ないんだよ。
  !. :./: : : : : : : : : : |: : : : : : : : : : : ,'.:.!    \:ヽ : :.、:.:.:!:.:.:.ヽ      そういうのはぜーんぶ、僕みたいに、無駄に歳を食った
 l: . .!. : : . : : . : : : :.!: : : : : : : : : : :,':./   _ゝ‐-: :|、:.!:.:.:.:.ヽ      人達にまかせていればいいんだよ」
 !. ..l. : . : : : : : : : : :|: : : : : : : : :l: イ;.!, -'"´    ト:.:.:!:l:..|:.:.:.:.:.:!
. !. . |: : : : : : : : : : : :ト; : : : : : : :.! l !イ       !ヽ |.!/:.:.:.:.:.:.:l
| : !: : : : : : :',: : : :, x-─ :.:...:.:l!.| レ    彡≠、k_ヾ:..r-、.:.:.:.:.!    【蒼星石を背後から抱きしめ、優しく微笑んだ。
. !: . .! : : : ヘ: : ,x '´: : ト、ヽ . :.:.:!レ    ー斗匕て',ラ゙:.:.:.:!., ヽ.:.:.:}     その笑顔はまるで、我が子を愛しく抱きしめる
. l. . :.',: : : : :.X: :.ヘ-、:.::fヽ \_,'     "ヘっ_..::.ノ.! :.:.:.:k' /:.:.:.i      母親の様だった。】
 !. : : ',: ヽ:.´.:ヽ、:.ヘ xz≠ミk           ゝ- ´ ! :.:.:.:.Y.:.:.:...ヘ
 l. : : : ヽ: ヽ、:.\X〈!ら::..:;.ぅ           |:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.|.:ヽ
  ',. : : : :.` -`_t xz、 ヘヒr- ´    、        |. :.:.:.:.:.!.:.:.:.:ト、.:ヽ  【しかし、無駄に歳を食った人間には俺も…当然含まれるんだろうなあ。】
  l : : : : : : :.:..iヘしヽ           ,     ,.l :./:l./:.ィ:ハ.}  ー`
   ', : : : ヽ :.:.:.ヽ ニ >       ー "´     イi:.////ソ リ
   i; : : : :.ヽ: .:.:.::.:.:.:..:.:.ヽ、 _           / リ/iイ'
    }: : :ト: :、ヽ:.:\.:.:.:.:..:.:.:.:.、ニ ― t - '   │
    | : :.ヽヽ:.ー 、_ヽ_Zー‐ ̄ー` i        ' ,
    l: ハ:トヘ  ̄          ;;A;;;;'  〆'" ̄ '''''`ヽ
   // ゙ー            /{:{ //:::::::::::::::::::::::::::::::、




           ,. -──-.. 、
          ,.'´. : : : : : : : : : : .`ヽ
        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      /.:.:/.:.:.::/.:.:.ハ.:.:.l.:.:.:.:.:.::.:.:l.:l.:.:.',
       l.:./.:.:.:./.:‐/、 ',.:.ト、__.:.::l.:.:l.:l.:.l.:l   「…ささきー、ありがとね!」
       l/l.:.{.:..レ'l/   リ `ヽ.:`T:/.:l.:.l.:l
        l/ N{,r==ミ   r==ヽ:l/.:/.:/リ
         l.:ト、' ' '    ' ' ' 〉:l.:/./     【…でもまあ、抱きしめられた蒼星石が、
         l∧.ゝ、 ,r‐ァ _,..イ.イイノ      本当に嬉しそうだったんで、良しとしておくか。】
           ,.ィ´ ヽニノ <l/
          /.:{j ,.イ介ト、  j}ヽ
            /.:.:{j レイXトV  j}.:.:.ヽ
         /.:.:.:.ヽェェイXLェェイ.:.:.:.:.:.',
        / `ヽ.:.:.:.:/Ⅹ〔.:.:.:.:.:.:.:.:.: ノ
       〈   L.:.:.〔 {y}〕.:.:.「~~T´
        / `ヽjニ三三三ニ !,.ィハ
         / 。゚/.:Lニ三三三ニレイ 〉

189 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:31:07 ID:e4VKNExA



          []                                         
   _____「]                                         
  /______ヽ                                         
  | |       ||                                         
  | | メールが||     【その時、今時珍しいシンプルな着信音と共に、
  | | きたよ! .||      佐々木の携帯に一通のメールが届いた。】
  | |  (^oへ) .||                                         
  | |      ||                                         
  | |      ||                                         
  | ~ ̄ ̄ ̄ ̄~ |                                         
  (⌒!二二二!⌒)                                         
  |⌒ ⊂⊃  ⌒|                                         
  | О (_O_) О |                                         
  | ①  ②  ③..|                                         
  | ④  ⑤  ⑥..|                                         
  | ⑦  ⑧  ⑨..|  ピ-,ピ-,ピ-…                                        
  | 〇  〇  〇..|                                         
  ゝ_______ノ                                         


.

190 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:33:18 ID:e4VKNExA



                      -──-                                        
                  ,  '"´            `丶、                                        
              /                     \                                        
              /                      ヽ 
           , '                         ',                                        
.          /                  ',               「おやおや、こんな時間に呼び出しかい。
         //     /   ./         ハ               まったく、あの人も人使いが荒いねぇ」 
.        //     l:   ,'        /         l                                        
                ハ   !       /   |        |                                        
        | |    _l」⊥.、|    -‐‐,イ‐- ...,,|              【そう言いつつも、佐々木の口ぶりには、       
        |       !.! ヽ/l       //    .|       /         相手を批難をする調子など全くこめられていなかった。】
           ',    .{イ示ヽ',   ./ ィfテミメ、 !     /                                        
          ', ヽ  .ハ ヤ:::} ヽ/   rテ:::::} 》ノ   /}      /  
.        l  \/ ヽ ゞ''      弋zシ/ _./! ,'                                        
.        |       八  ヽ         ̄l   レ'     |                                        
                 ヽ   、 _.       ,'   .,'        |                                        
        /         \ / r/ヽ     /   ハ ,'
.        厶イ八 ハ   ハハ /-‐´ イ≦ ´ /   / V  /l .ハ ',
            ,ヽ! .\, イ   ^ ‐---- 、 イノ/   ヽ/ j/ ヾ、


.

191 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:33:35 ID:e4VKNExA



            /                                  ヽ
         /                                  ',
           / /              /                 ハ
.         / .:/ /      /        〃ヽ      i            |    【おそらくは是の返答を打ちながら彼女は、】
       / .:/〃    __// //   //,′ ヽ !   i            |
        ///7,′   ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ  |、            |
           !|   i    |/j/! !:i .:.//'′     !ハ  「     |         |    「ちょうど良い機会だ。君たちに少々紹介しておきたい
           !|   i !    :i  ノノ | // ,ィf云ミメ、   」   |        !     人達がいるんだけど…どうだい?
         八  i i i i i :i    ノ /   {ノ:::;::} Y   |    ト、      i     まあもっとも、強制するつもりはないけどね」
.          ハ. |ハj ヘ | :i.    /    弋::::ソ ノ    !     ! ハ        !    
           'j  ,ハ| :i                ハ   j_ノ       ',    
              /  从  、             i !   / |   |   ハ    【…「紹介したい人達」という言葉に、学生時代に体験した
                /  / 人   _,          从.  /     | !:ト、 ',    宗教勧誘の一件を思い出し、一抹の不安を覚えたが、
            /  /! i \            .イ  i !/ヘ     i j i | ヽ    彼女の言う事ならと、とりあえずは信用してみることにした。】
              厶イi: ! | i iヽ.       .  ノ ノノノ  | i  ! ! ハハ!  )
            八!`ヽハハハ `ヽー 七    //j八八八ハjノ          【まあいざとなったら、やる夫が蒼星石が何とかするだろう…
                            )ハ    /  {                などといった、無駄に歳を食った人間とは思えない、
                     ,.-‐''て_」        \  _」\           情けない保険と期待を胸に抱きながら。】
                  〃 ̄´.ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、


.

192 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:36:56 ID:e4VKNExA
                        _,,, ------------------- ,_
                      , '" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ, ," ̄ヽ ̄`ヾ、、
                      /              / /    'i,    ヾ、==、、
                 (゙/                / / ,_  'i, __,,) ゙ー゙゙ヽ    【連絡を受けてから約20分後、一台の車がアパートの前に到着した。】
             _, -‐,‐'=======────-- ,,,__/ ん<__ノ-‐'、 ̄  ヽ    |,
        _, -‐ ' ´   `゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙´  ,         `ヽ      ,_、|  `" |   |}
      ,、'´, ´          ,  ' ´            |     `' |    /,''、ソ'i
     / |',---- ,,,,__    , --───,            |      _,| -=./:Kル||ノ
    , '゙`‐''ニ二‐ {フ----二}/       /    /二ヽ,   |,_, -‐ ゙´ |  _/:;|={).ll゙
    i`ー ,,,,_ ̄ ̄ ̄ ̄ `ー────'    / ,、"|゙,ゞ,;|゙´|   _,  -‐' "_, ):;:くll,ソ
     {ー--, 「 ゙゙゙゙゙゙̄l二二二=====    /;:;i ) "/ || |_, ‐"_, -‐'"  ` ー‐'"
     ヽ、;:;::;::_!____|:;:;:;:;:;:;:;'i,  ,‐、      /;;:;|ニ、・) =l|,_,- ''"
       ̄ `ー 二二二ー─‐`ー'二}    」;:;:;、ソ ハノ,i    …キキーッ
                  ̄ ̄''''ー──'''''゙l;:;:;:;::ヽムノノ
                            `゙゙゙ー‐ '´





      )::::::::::::::::::::,  ´    )::::::::::::::===彡::::::テ
       (::::::::::::::::://    ヽ:::_:::::::::::::::::i  l::::l:::::ハ二))
      >:::::::,.'  ′    |   ):::::::::::::::l  i:::i:::::(、二))    「こんな時間に悪いわね。
        て::::/   ll  l |  !|   {::::::::::::::::|  l::i:::::::::ハ〈      早急に看てもらいたい子がいるのよ」
         しl |  l |  | | _!H‐'フ|/て::::::::::彡ミ::::::::(  !l
         l l  l _L | |ノ  rT´? | (::::::::ミ彡::::::ィ  l|l
            ll ヽ ´ rr、    ヽ__ソ | l! {::l l::::;:::) |  リ    【車から降りて来たのは、綺麗な目をした、
            ハ v)       l l | リ /:://   |  |     聡明そうな女性だった。】
            ,' ハ 丶      リ ,| |//´  | |
            |  〉 、 `    lレ' | h、     |  |
            l / ||  > - ィ 〃 | | l7      |  |
            ノ'  |r j / rr、 〃  | | 〈 \    |  |
            /'   ノl j/ ?ト(  ノ l (   \   |  |
           ヽヽ/ヽ j!    > ´ / /     ハ |  |

193 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:39:16 ID:e4VKNExA
                 ...:.‐:.:.:.:.:.: ̄:.:.:.:.‐:....
           ..:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..、
          /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.
         li:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:,イ:.:'  ヽ:.:.:.:i:.:.:l:.:.:.:.:i
          l:l:.:.:.ヽ:ィ:.:―l !:.:.:.:.:/// −- 、:.:.:l:i:.:l:.:.:.:.:l    「おやおや、君が来るなんて珍しいねぇ」
         l:ヽ:.:iヽ:l \:.! ヽ/./'       ',:. l:.!:l:.:.:.:.:l
           、:ヽ:l:.:l ≡ ≡    ≡≡≡ lヽ!:.リ:.:.:.:.l
            l:.:.:ヽ:l                .':.:.:rx:.:.:.:.l
           l:.:i:.:八   、  ,、  ,   .':.:.:.'_ノ:.:.:.:l
            l:ハ:ハ:.≧:....... ̄   ̄  ......':.:./:.:.:.:ト、:.l
            '  ヽ ヾ`ヽ从ノ:i ̄ t: :i从ハイイ:! ヾ
                , : ´: : l__ .' : ` : 、
             ∧: : : : :l  / : : : : :/ヽ
              /:::::\ : : l /: : : : /::::::ヽ




 \             ,. ´     )       \ ー-- ∠   _」
  丿        / /        (         ヽー-- __ノ  <二二ヽ
 {     ....:::: /  .′     i \_        ヽ  ヽ∧   下、マ〈
  `つ::::::::::::::/   |       !    〉::.........    ゙.  ゙, ∧/ ̄\勹ト|
  (::::::::::::::::/   ; |    i|   |   {:::::::::::::::::::::.... |   ! 厂 ̄ヽ\〈,ノ
     ̄`j:::::′   i |    ||  | |__∧::::::_::::::::::::::::| __ | /   _ノ i\
     弋| |   ! |    ||   ルイ /厂/!ハ)::::::::::::/アr=ミ、:::::::/_/  i |\
       | |   i ヘ   | | イ j/斗=≦、 し-、:::::ゞtヘ?厭l:::::::::::`!  ||:::::|
       ||  i ,..ゝ‐、| !/  〃 i!‐r‐yヘ「 | ん:::`iヾ='ァ':::::r―1   l |:::::|    「仕方ないじゃない、たまたま
       ヽ\ ヽ〈 ニ=ミ       弋 ー' 丿||  く:::!  /::::::::::) | |  ! \|     手が空いている者がいなかったのよ」
        \ ー-\《 トヘ       " ̄`  | | | (:/ /::::r―'′ | | !
            ハ ゝ'               | | |  | /::://    | |  |
            | :.   ヽ         リ| !/ /      | | |
            | ヽ.    つ       ///! |′        | i |
             | /ト          ,. //  ̄| 「|_         | ! |
               / /| |   > _r' ´ //   | | ||        |   |
           / /|j_ イ     ,≧ //   | | | ̄ト 、     || |
             //r ´     r乞マ〉/   ||\  \   |   |
           /   \    //レごム {    /  〉/     ヽ   |   |
        く(   /|   /     ヽ> "  / 冫∧    ゙ |  |
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194 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:40:39 ID:e4VKNExA
             _........-――.--..、_
         ,...:.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.、
        /:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
     /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/:.:i:.:.:.:.:.:.i',:.:.:.:. i:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',        「…ところで真紅、その子の様子はどうなんだい?」
    ./:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.ハ:.l:.:.:.:.:.:.:l ',:.:.:.:.l:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.
    i:.:.:.:i:.:.:.:.,:.:.:.:.:.l:.:.! !:.',:.:.:.:.:.:.l ',:.:.:.:!: l:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:ゝ
    l:.:.:.!:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.!‐l―!-!‐':.:.:.:.:!-‐,―!‐l‐-i:.:.:.:i:.l:.:.lヾ、     【佐々木の顔が、一瞬ではあったが、にわかに曇った。】
    l:.:.:!:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:ハ:.l  ヾ! ',:.',:.:.:.!  ',:.:!N.!:.:l:.:.:.:.l:.:l:.:.l  \
    l:.:.:!:.:.:.:.: !:.:. ,'ィオテミ斥 ',:.',:.:.',ィテ≠ミx、!:.:.:.:.l:.l:',:.:l
    l:.:.:.:.:.:.:.:.:l ≪  し':ハ  ヾヽ:.', ん心 ≫:.:.:i:.l:.!:.',:.l
    l:.:.:.:.:.:.:.:rz:.:.i  .弋zソ    ヾ!弋zソ i i`):.!:.l:l:.:.l',:l
    /:.:.:.:.:.:.:.:{ ',:.', 、、     ,   丶 、、 .!/,.':!':.:!':.:.:l ':!
   ./:.:,イ:.i:.:.:.:.ゝ、ゝ',               从,ィ:.:.:.:i:.i:.l
  // .l:.:',:.',:.:.:i: ',¨ヽ     ‘ '     ,.イ:!/,':.:i:.:.i:.!:.l
  /'   l:.:.ハ ',:.:.',: ',:.:.',.>      ,..イ:./:. //:.:.,l:.:.!:ハ',
     l:.:ハ:.',:.:.',: ',:.:.', i  ` ー .i〃〃//イ:./l:/l:'  \
     .!'  .ヾ\lヾ',:.:.',.}     l/ /'  /' .}/ .}' !
          `  ',:.:','       ゝ..._____'
       ,.-‐‐┬、´ ヽ',          ,ヽ ̄`ヽ
      /::::::::::::::! ) -‐ヽ‐ 、    `´ ̄ ζ::::::::::::',




    つ:::::::::::::::::rー-'三三_ -―――‐-- 、)::::::::\  _
   (:::::::::::::::::::::::) 三= '´/       、  (_:::::::::::::丶<::::::`ー、
    `ー,:::::::: __ノ /  / /    \  \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___
     (_:::::: ヽ/   / /      ヽ  、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ   「ケガ自体はそれ程でもないのだけど、
     r’:::: /      {    |!  | |!  |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{    出血が酷くて、それを見てパニックを起こしていたわ。」
     `ァ: :′ /  / !     |!  |! |!  |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '.    今はなんとか少し落ち着いたみたいだけど――」
      ヽ.′ /  /  |!      |!  |! |!  }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/  {
.      | | |!  |!   |!     i}  } |!  /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ|   '.   【真紅と呼ばれた女性は、冷静且つ的確に、
.       | | |!|  |!、 {! |!   // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) |   |   「看てもらいたい子」の状況を佐々木に告げていく。】
.       { | | { 卞ト、ハ!_  //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ |   |
       ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´   /弋じ:::}| 〉 : ゝニン   |  |
         ヽ乂ヘ!ゞ、rゝ':{`      宀'´ |  ∨//    |   .|
          }  |ヘ ^¨´  、          |   {ノ´     |    |
          川 | 丶     r‐、       ノ  } !        |    |
          //}  ! _≧-..、 `´ ,∠⌒<}/ 八ヘ      |    |
           // j /':.:.:.:.  .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:.  / />ヽヽ     |    |
         ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}イ夊)=-:.:.: / /:./::::::ヘ∧    |   |
       // / />ァー:. :.:.:.:`¨)´:.:.:.:.:./-ー=二二〕\  |   |
       〈≦__,/_/ーャ(:.:.:.:. :.: /\:.:.:.:《__∠⌒ー-、::::::::::::::ヽ |   |
      / ̄ ___..==':::\_:-<: : : : :\: :.:ノ:::二> _>::::::::::::{、    |

195 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:43:24 ID:e4VKNExA
     └-i:::::::::::::::::::::::: ,.  '"´     ``ヽ:::::::.: : ヽ、
     __...ノ: : : : : : :,.ィ´   /     ',   ヽ `丶、: : : :ト.、  ,.ィ"ヽ
.     |: : : : : : : :/  ./  /      ',   ',  「: : : : :|:.:.:ヽ: : : : : 〉ニニ、二
      ヽ.ィ: : : :/    /   ,'       l   ', `丶ト、:|:.:.:.:.:.|: : : : :ート、、ヽ   【一通り状況の説明が終わった後、真紅と呼ばれた女性は、】
     r‐:':::::::/     ,'  ,'          !   .l i'"´: : |:.:.:.:.:.:!: : : : :_:ハ ',ヽ
.      ',_:、:::/     l   l        |l     ! ',: : : :.|:.:.:.:.:.:|: : : : L_l::', ',r
       ノ:,'     ,'l   |     l  | l !  ! |  `丶; |:.:.:.:.:.::!: : : : : :ハ::ヽ    「…ところで、そこにいる人達は誰なのかしら?」
        /:| |   ,' | ! .!l|    ,'| l l | l ,' ,|. |!´: :.!:.:.:.:.:.,': : : :r ' `¬
     /:::,! |   ..L.',_ト. |',ト   / !./l/├ /¬ ¬、).:: /:.:.:.:./: ::::::::|    |:
      /:::::ハ.ト 、 ! ..l_ヽヽ\、./ l/"´ l/_∠ |  {: : :/:.:.:.:./::::::;:::ノ|    !:    【俺達に射抜く様な視線を向けてきた。
      ヽ|l ',ヽ \ !,イ `` ト  '′   ,イ"´ lヽ  ,ハr'^,-ヘ':::::::::}::!|   .!:     その目から、昔付き合っていた厳しい性格の
.        |   ト、ト.`弋..ン        弋..ン ' | .|/j〈ィ'>》_ノ"!::l !   |:     彼女を思い出し、少し苦笑い。】
      |    l l.|. ',     、        l  ! .|:.ヾ ニフ   !::l. |   |:
       |   / / | ト、     ,.、     | l| |/      ヽ:| |l    !
.      |  / / | |_.> 、       _..-.、l l ! !          |.!   |
      l|  /,イ _..l l:.:.:.:.:.:.:`丶、 __..ィ´:.:.:.:.:.,' .,'::| |         | !   !
       !|_ノ' r":.:.l l:.:.:.:.:.:.:.:.:.ハィュヘ:.:.:.:.:.:.:./ /:.:::! !ヽ、       .| l   |
    _..'"ィ´  ト、:.:.! .l:.:.:.:/``ヾ.ニンリ:.:.:.:.:./ ':.:.:.:.:| |:.:.:/、       ! !   !
  <._ <.|   ! ∨ ,'_:.:'-:.:.:.:.:.:.:`¬´:.:``:./:.:.:.:.:.:.:.! !;/: : \     ! l   |




           _......,....-‐――‐-....._
       ..:.:.'"´:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
      /:.:.:.:.:.:./: ,:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
     ./:.:.,:.:.:.:.:./:.:.i:.:.:.,:.:.:.:!:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
    /:.:./:.:.:':.:.':.:,':l:,':.:i:.:.:/':.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:',
    .':.:.:.l:.:.:.l:.:.:i:.l:.:l:!:.:ll:.:,' ',:.l',:.:.:.:.:.:.ト、:.:.:. l:.:.:.:.:.:.l
   .l:.:.:.:l:.:.: l:.:.:l:.l:.: !-―'‐- ',:!.',:.:.:.:.:.l-‐.,―l:.:.:.:.:.:.!
    .l:.:.:.:l:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.ハ/  __ ! ',:.:.:.:.! __',:.:.l:.:.:.:.:.,'     「車の中で説明するよ。
    !:.:.:.!:.:.:.:l:.:.:l ',:.:.ムテニ=ミ、 .:.:.:.:,ィテミヽ:l:.: i:.:ハ      さあ、みんな後ろに乗って」
    .:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:l: ',:.:', lr'{::::} |  ヾ/ l.{::}.!.'`!:.:l:/:.:i
    i:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.',:.',:. ',弋辷ソ     ヒ.ソ  !/l':.:.:.i、
    l:.:.:l:.:.:.:i:.:.:.:.:.iヽ:.:',       ,    .,:'':.:l:i:.:.:lヽ    【…これが「紹介したい人達」?
    }ィ:::i:.:.:.l:.:.:.:.:.:',::.:.:.:,    _      /:.:.:.:!ハ:.:!      まあ良い、着いていけば分かるだろう…】
    ':,:.ハ:.:.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.,、     ̄  .:.':.:.,':.:.' !:.!
   ./' }' l::.ハ:.:.:.:.:.ハ:.:.: ' `    __..イ:.:.:./ソl/ }/
      ,'  i:.i 、:.:.:.ト:.:.ヽ:.:.',    i:.:.:.:.,、〃  ' . /'
       !:'  ヽ:.:.',ヾヾ.,ヽ',   ',:∧' ヾ
           ヽ:.', _ノ  ヽ   `ー.、_
         ,.-‐::く´  _ __  __ _ ヽ::`ー...、
       /::::::::::::::ヽ           ヽ:::::::::::::ヽ
      /:::::::::::::::::::、::::ゝ-'´ ̄`ー'´ ̄`ー'´ゝ::::、:::::::',

196 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:46:26 ID:e4VKNExA



                        _,,, ------------------- ,_
                      , '" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ, ," ̄ヽ ̄`ヾ、、
                      /              / /    'i,    ヾ、==、、
                 (゙/                / / ,_  'i, __,,) ゙ー゙゙ヽ      【そして真紅の運転で、俺達(佐々木以外)は、
             _, -‐,‐'=======────-- ,,,__/ ん<__ノ-‐'、 ̄  ヽ    |,       行く先の分からないドライブへと洒落込む運びとなった。】
        _, -‐ ' ´   `゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙´  ,         `ヽ      ,_、|  `" |   |}
      ,、'´, ´          ,  ' ´            |     `' |    /,''、ソ'i
     / |',---- ,,,,__    , --───,            |      _,| -=./:Kル||ノ  ≡
    , '゙`‐''ニ二‐ {フ----二}/       /    /二ヽ,   |,_, -‐ ゙´ |  _/:;|={).ll゙
    i`ー ,,,,_ ̄ ̄ ̄ ̄ `ー────'    / ,、"|゙,ゞ,;|゙´|   _,  -‐' "_, ):;:くll,ソ
     {ー--, 「 ゙゙゙゙゙゙̄l二二二=====    /;:;i ) "/ || |_, ‐"_, -‐'"  ` ー‐'"  ≡
     ヽ、;:;::;::_!____|:;:;:;:;:;:;:;'i,  ,‐、      /;;:;|ニ、・) =l|,_,- ''"
       ̄ `ー 二二二ー─‐`ー'二}    」;:;:;、ソ ハノ,i    ブーン…
                  ̄ ̄''''ー──'''''゙l;:;:;:;::ヽムノノ    ≡
                            `゙゙゙ー‐ '´


.

197 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:46:40 ID:e4VKNExA
           , '´ ̄ ̄` ー-、
         /.: :. iト、 :.:.::.:::::.ヽ\
        /:: /:: | !|゙\::.、 \:. :.ヘ    「ほ〜っ」
        |::. i::.::.: l \  ヽヽ/ト、ハ
        !::.:|:.:.从 ●    ●l小N
.          |:.(|:.⊂⊃ 、_,、_, ⊂l: i/
          '、:ヽ:. :.!        j:|ソ
           ヽ ヽ:|>、 __, イ !//
.            ( ⌒ ){i <,!トゝ `l( ⌒ )



          , '´ ̄ ̄` ー-、
         /.: :. iト、 :.:.::.:::::.ヽ\
        /:: /:: | !|゙\::.、 \:. :.ヘ    「へ〜っ」
        |::. i::.::.: l   ヽヽ  ト、ハ
.          l::.:|:.:.从 \    /l小N
.         |:.(|::.::. i ●    ● l: i/   【蒼星石は車に乗るという行為自体が珍しいのか、
          '、:ヽ⊂⊃ 、_,、_, ⊂ノ:!ソ    やたらと車内を見回したり、各部に触れたりしている。】
         ヽ ヽ:|>、 __, イ !//
           ,くミヾ::{i <,!トゝ `l}:::ヽ
.           ( ⌒ ){l / !   l( ⌒ )




          ____
        /     \
       ‐   ─     \    「蒼星石…あんまりそこらを弄くるなお」
       (  ( ー)     \
      (人__)         |  
       `⌒´         /   【一方やる夫は、背を座席に預け目を閉じながら、
       `l          \    たまに蒼星石を注意する程度だった。】
        l           \

198 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:50:54 ID:e4VKNExA
          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
    /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i       「――と、いう訳なんだよ、真紅」
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、    【佐々木は、俺達の事情、そして『不思議な力』のことまで、
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、    包み隠さず、適当にかいつまみながら真紅に説明していた。】
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
        i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:.i




       ゝ     _ _...L            ヽ   ヽ        )
      (  __   ´    `  )         |   |       _イ:ヽ
       「    /         「  __         |   |     (::、::.  \
        ゝ _ /   /     V´___)        |   |      )ヾ\  ヽ
          '/  .′     | (  _      |   |     イヾ::: ヽ:.ヽ |
          //   !      |  「.:.:.:..:)ヽ.._  _j   レ'    ( ハ:  |: :| |
        イ    !       .  ..:.:.:.( __     ,| _ | 、___ .) |::|::. |: :| |    「…ふうん」
        ‖|    |:  |    / /. ィ :/  )  、γ, −、Y   _.)   |::|::. |: :| |
          i! |    |:  │  ,ィ 升j/_j/ | |ゝし { { fひj j √.:.:    |::| | |: :| |
          i! N. |  、 从ヾ/ j/勿fぅ/ | |   |ゝゝr_少':.: .:.:.:..::  |::| | |: :| |    【真紅は、特に興味がある様子も無く、
          ヽト ..._ ゝト-ゝ  ゝ'  | |   |:.:./  /:.:/::.:.,   人| |  ~~ |     かと言って佐々木の話を否定する訳でも無く、
                  .          | |   | /  //  /  . '   │    !     ごく当たり前の世間話の様に、俺達が置かれた
               /          , イ   |'  /-‐ァィ'  /     │    !     異常な状況を、ハンドルを巧みに操りながら聞いていた。】
              ヽ         / |   | /    ,'イ___     |    i
                  / \ 、っ   /   |   |,/  - ‐ ¨   /     |    i!
               '/ | :\    i!__.|   |´    _.. ー >     |    i!
                i|  |:::::::|>‐┤  |   |\ . ´       \   |    i!
                i|_|::/   |  │  !  \         .  |    i!!

199 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:52:45 ID:e4VKNExA
      )::::::::::::::::::::,  ´    )::::::::::::::===彡::::::テ
       (::::::::::::::::://    ヽ:::_:::::::::::::::::i  l::::l:::::ハ二))
      >:::::::,.'  ′    |   ):::::::::::::::l  i:::i:::::(、二))    【真紅は、一通り佐々木の話を聞き終えた後、俺に向かって、】
        て::::/   ll  l |  !|   {::::::::::::::::|  l::i:::::::::ハ〈
         しl |  l |  | | _!H‐'フ|/て::::::::::彡ミ::::::::(  !l
         l l  l _L | |ノ  rT´? | (::::::::ミ彡::::::ィ  l|l     「ええと、やらない夫と言ったかしら?
            ll ヽ ´ rr、    ヽ__ソ | l! {::l l::::;:::) |  リ     …貴方も物好きな人ね」
            ハ v)       l l | リ /:://   |  |
            ,' ハ 丶      リ ,| |//´  | |
            |  〉 、 `    lレ' | h、     |  |     【とだけ言って、その後は、再び黙々と車を動かす作業に戻った。】
            l / ||  > - ィ 〃 | | l7      |  |
            ノ'  |r j / rr、 〃  | | 〈 \    |  |
            /'   ノl j/ ?ト(  ノ l (   \   |  |
           ヽヽ/ヽ j!    > ´ / /     ハ |  |




         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \   
       |    ( ⌒)(⌒)   「は、はは…そう、ですねぇ…」
          |     (__人__)  
        |   U  ` ⌒´ノ  
          ,|         }    【俺はただ、苦笑いする他なかった。】
       / ヽ       }   
     く  く ヽ     ノ
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |

200 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:55:49 ID:e4VKNExA



.┬┴┌──‐..──┐┬┴┬┴┬┤::::::::::::::::|             i|   (Q)|(Q)   |
.┴┬‖::::::::::::::::::::::::::‖┴┬┴┬┴┤::::::::::::::::|             i|     |     |      【狭い路地を通り抜け、辿り着いたのは、
.┬┴‖::::::::::::::::::::::::::‖┬┴┬┴┬┤::::::::::::::::|             i|     |     |       あまり綺麗とは言えない雑居ビルらしき建物の前。】
.┴┬‖::::::::::::::::::::::::::‖┴┬┴┬┴┤::::::::::::::::|       _|\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.┬┴‖::::::::::::::::::::::::::‖┬┴┬┴┬┤\:::::::::::|     _|\\ \┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
.┴┬‖::::::::::::::::::::::::::‖┴┬┴┬┴┤:::::\::::|   _|\\\\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    「…着いたわ」
.┬┴‖::::::::::::::::::::::::::‖┬┴┬┴┬┤:::::::::::\|  _|\\\\| ̄
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄      ̄   \\\| ̄
                                 \| ̄                       【真紅の声と共に、恐る恐る車を降りた。】
                                    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


.

201 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:56:35 ID:e4VKNExA



          ` 、______/   | |            /
            . :;|        /    | |              /
           、|        _/ .    | |            /
             ||         |     | |         /        【真紅の案内で、狭く暗い階段を、言葉も少なめに上っていく。】
             ||_______________|     | |        /
            ,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、       | |_____/          【足を進める度に、まるで絞首台を登っていく様な、
           ;≡≡≡≡≡≡_      | |          |           言い様の無い不安が俺を締め付けていく。】
          ,;三三三三三三三、    i i        |
   : :     ;三三三三三三三三;_   `| ̄|        |           【…後を着いて来ている、特に緊張もしている様子の無い
  : :      ,ニニニニニニニニニニニニニニニ、    |  |____|           二人の事が、今だけは妬ましく憎らしい。】
  ::     ,ニニニニニニニニニニニ、   |  |        \
  :    ,─‐─────────‐‐、  |  |______\     カン,カン,カン,カン…
    , 二二二二二二二二二二二二二L |  |三三三三三三三ヨュ
    |                       | |  |ΞΞΞΞΞΞΞΞ三ヨュ
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 、|_| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
/                                                \


.

202 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 00:58:54 ID:e4VKNExA
        \              /
         \           /
          \_____________/
          |  ______  |
          |  |    |  |              【…やがて俺達は、一つの扉の前に辿り着いた。】
          |  |    |  |
          |  |    |  |
           ,__|_|______,|_|__
        /i==============iヽ
       ./f───────┴iヽ
        ./ト────────┴iヽ
      /. |  .  . ... .....:..:.:.:.::.::.:::.:::|;::ヽ
     ./[ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄]ヽ
      ./ | . . : : : : : :.:.:.:.::.::::::::::::::;|;;:::ヽ
    /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|:ヽ
   ./ | . . ..: .::.: :::::::::: ::::::::::::::::::;::;:;;;;;;|i;;;::ヽ
   /.i‐┴――――――――――'―‐┴―i::ヽ
  ./ |  . . ..: .:: .::: ::::: ::::::::::::::::;::;;::;;;;;;:;;;;;;;;;:|ii;;::ヽ




                        __
                      /r': : :└、
                    / r┘: : : : : :乙
             r‐z- 、, イ ' { ̄`丶、: : : : 〕
                に/r' / / /」'  l  l \: 」
             /| 〈 '|  l'  ノ_l l|   |  lY′      「…さあ、入って」
                  l |ヽfこ} イ |ィf トム ノ  jl|
              l l|  ゞヘ 〈!|ゞ'′ {:Nレリ'
             / ,!   ヽヽ| l!  - , ノl|         【真紅が扉を開けて、先に入れと残酷に告げる。】
             l /    「r:l |ヽ-r <:l iヽ
             / /   /r‐- 、!ノ='` /:l !ムヽ       【俺は換えの少ないシャツを冷や汗で濡らしながら、
               / /! _/ rゝ、ソ:个 、j .厶 ィ′       恐る恐る部屋の中に入った。そこには――】
           / /|l {__   ヽソ|: ヽ_ゝ {ソ ̄} 
             / / /  / 〕  r┐〉:ト-- 'ヽ _ く'-、ノ
         /'´ l  / ┴-'、_j/ヽ.ノ_r.」ヽノ`ヽ\
        /  ./  ヽ.   〈 ' _ノ 、   `ス.  \\
      //    l    l\_.厶フ  丶 ヽ/ ハ._ォ'´ー、 \
    ./'/    / , -'´/´-'´ /    ヽ  / ヽ \、」┘ヽ \
  _/_/_ __/ ヽ./'´ . : :/  l       ` 、\ __ ゝ_ ヽ
 L.. -―z-、.> 、-‐:/ . : : : / l  l    \   、`¨ ー‥_T´
  , ‐'二 -- 、_ノ ´. : : : /  /  | ヽ  ヽ  ヽ: : . ` ーャ、: :`ヽー- 、
 く‐'´ー- 、_ |. : : _ -'´  . :/:  l: . ヽ  ヽ:   ヽ: : : : ./: : }: : :/―--'´
  `丶、   _」ヽ:´   . . : :/:   l: : .  ヽ  ヽ: .  }: : :./´`ヾ:.ノ` ー、

203 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:02:34 ID:e4VKNExA



           \三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
            \三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三/
  '''- ,,_           | i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i |
  ||i;i;i;i; |          .| i|      _____     ____                 |i |        【――そこは、汚い雑居ビルにあるとは
  ||i;i;i;i; |      ,    | i|    ロロ:|::::::::::::::::::::::::::|    |; ∧))∧ :|:               |i |         とても思えない程、綺麗に整えられた一室であった。】
  ||i;i;i;i; | ,         | i|   _□ |::::::::::::::::::::::::::|    | §´ー`; :|:  ,____ 、      |i |
  ==== |     ,-、゙ .| i|:  | ゚ |: .|:::::::::::::::::::   |    |: /)::H::): |:  |`ll ̄ ̄ ̄l |l____________、|
  ||i;i;i;i;i;⌒Y⌒| ii ) | i|    ̄   |::::::::::      |     ̄ ̄ ̄ ̄   |、|___:,|、|| ̄ ̄ ̄||
  ||i;i;i;i; |. ||  `-'   | i|____|_____...|゙_________.|`||ニニニニ|||l[「「[[[「「l|
  ||i;i;i;i; |. ||     /:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: γー――――― 、__'. .,: .:'. .,:...゙ヽ||____________||||ニニニ,|| ,_
  ||i;_,-'"' ||   ./. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. i i__         __i_i i:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: ..:::~''-
  '"    || /'. .,: .:'. ._,--、:'. .,: .:'. .i___| ̄  ̄ ̄ ̄ ̄\ i.. ..:'. .,: .:'. .,:,-- ,,:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .;__|~;|_
       ||:'. .,: .:'. .,: .:'.| .:\.:`ー 、:'. .,:|          \.:.:'. .,, ー' /.: |:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: |`- , |__|
      //|\,'. .,: .:'. .,;;;i',',',',',',',',') i:'. .,:iニニニニニニニニ i:'. .,:i (',',',',',',',','i;;. .,: .:'. .,: .:'. .,: | |`- ,
    ./. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:';;;;;|______,,j/:'. .,:|il:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i|.::'. .ヽ|______,,j;;;;;: .,: .:'. .,: .:'. .: ̄: .;;;;;`- ,
  /:'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: . ;;;;`-
/:'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'.. ;;;;`-


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204 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:02:46 ID:e4VKNExA



 /  .:.:/  ..:./ . '´;: :'´ : : : : : : : ' i :i :: : : i l. . . . . i ', ::. : : i : : : !: :l、',
./  .:.:,':. .:.:. ' /::,.イ::: : : : : . . . . : : ! |l|: : : l: |i: : :. : | i:i::. : :!l :: : ; !: !l:i
′ .:.:.:.i:.:.:.:.//: /: :l:::: : : : : : : : : : : l i|:',:!::. ::: |i:l i: :::: : ! |:l::.:: j | :: / 川 !|
 .:.:.:.:.:!:.:.:/´::/: : : ::!::: : : : : : : : : : : li:l l:.ぃ::.:ト:.!l:| l:.:::: i:l  !リイ厶ル'ル'i リ リ
..:.:.:.:.:.:|:.:/:/: : : : : ::|::: : : : : : : : : : : :!l:レ!:トv厂_j「 |ハ从 j ァ_,,_ /::| ノイ /
:.:.:.:.:.:.:.V:': : : : : : : :i::!::: : : : : : : : : : : |^l ,,孑ァキ㍉`      /(」`j7:!:l    ′
:.:.:.:.:.:.:.:l: : : : : : : : :i::|::: : : : : : : : : : : |_,〃 たー'}        iりノ ,′:|
:.:.:.:.:.:.:.:!: : : : : : : :.:!::l::: : : : : : : : : : : | ヘ.いー'グ        lー' i: :i :!       「おお、やっと来たかえ」
:.:.:.:.:___l: : : : : : : : :!:::!::: : : : : : : : : l: :!  `¬冖         丶 |: :! !
` ̄ |: : : : : : :.:i:::i|:::: :.: : : : : : : !: !             / j: :i l
    l : : i: : : : .:i::::i:l:::: ::: : : : : : : i :|                 ´,.': : !:l        【部屋の中央のソファーに、尊大そうに腰をかけていたのは、
.   | : : l: : : :.:::::::::::l::::: i:. : : : : : :l: |、        --一 /: : : !:|        恐らく部屋の主であろう、整った顔立ちの老婆。】
   l : : :: : : :.::::::::;':::|::::.:!:. : : : : : :l: ! 丶        ´ .イ:: : : : :i !
.   i: : ::: : : :.:::;:::::::::::l:::::|::: : : : : : :! l   `丶、     ,イ :|::: : : : :!:!
   i: : ::: : : :.::;'::::/:::::::l:::.l :: : : : : : :!:|      l`;: ー:'^|::::!::. . : i:i
  , : ::::: : : ::::::::/:::::::; '|::::l:::. . : : ::.i:l        !;:;:.::.::.::l::::l::: : : : !l
  : ::::::: :.: ::::::〃::/:;:;:l::::i:::: : : . . l.|\     ぃ::.::.::.;!:::!::: : : :i:ト、
 ,′'::::: .: :::::/;'/:;:;:;:;:;:;|::::!::::. : : : ::.!|;:;:;:\ __   }|::.::./:|:::!:: : : :i:|::.:ヽ
./: /::::: .:: .::::/、:;:;:;:;:;:;:;:;:!:::i:::::. : : : ::i|;::.::.::.::\` :!::/: /!::i::: : : : l::.::.::.',


.

205 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:04:35 ID:e4VKNExA
                     /: : : : : : : : /: : : : : : : : /: ::;: . | i : :. : : : : : :. : : : :. :ヽ
                     ,: : : : : : : : :/: : : : : : : : / .::/ :;: :!:|: ::: : .:: : . . :} : :: : :::. ぃ
                  ′: : : : : : :,': : : : : : : : ,'i.:::〃/i::∧! :i:: .::::: : : /: :::i. ..::i:. i ',
                 i / : : : : : : i: : : : : : : : :i |i/7イ‐|;'-!i i|:.:::i:: .: :,'i:: :::;|:.::::j::: i: i
                   l/: : : : : : : :l: : : : : : : : :l _j,」込_j_ 从「|ハ:l::i: / |: .:/j:.:::;'::::. !|:|
                ; : : : : : : : :|: : : : : : : :lヘ{んn.い`ヾト、 jリル′!::/ ,':::/::::: ;' |:|
                  /: : : : : : : : :/!: :: : : : : : :|  マ辷ン        ,.斗¬:;イ::::// l:l    「早くせえ、こっちじゃ」
               / :/: : : :/ :/:::|: ::: : : : :.:|   `冖      /チjスy'^///   リ
             / ; ' .: : : ; '.::/:::::::!: ::. : : : :. l           {tン〃::::::: l ′ /
            /.:/ .::::: /.:::/::::::::::|: :::. : : : :|          〉^/:::::::::: :!  /      【老婆は佐々木の姿に目を留めると、
           / :/ .::::∠ -‐ '"¨´ ̄| : ::. : : :::..l._          '´ /:::::::::::: :!         真紅や俺達には目もくれず、並みの老婆には
          / ::;' - '´:.:.:.:.:.:.:.:.:.;. :'´_;.! ::::. : : ::.:l_:`丶、   iT冖. /:!:::::::::!: :i          あまり似つかわしくない俊敏な動作で立ち上がり、
            {/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;. ':; '´::._.!: : :::. . .:::::l`丶、::\ !;.!:.i| !::i::::::::::!: :!          佐々木を連れて、さっさと別室に入って行ってしまった。】
           ?h:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:/::,. '´:..:', : ::::. : ::::::i丶、::\.::!:i:.:,:||l::::::::::i: :l
            !:.:.:.:.;.:.:.'/:/::./:..:..:..:..:..ヽ : ::::. : ::::i:..:..:\::.:l:.!:.:.;ト、:!:::.... :l: :|
         /|:./:/:/::./:..:..:..:..:..;..-−\ ::::. : :::!:::::::::::.::|:i|:.;i:|、:〉:::::::::!: l
        ///:/:/::./:..:..:../:..:..;.:::'"´ ̄``ヽ、: ::',::::::::::::|;:l!:;l:|/i:::::::::::!: |
       /:./;. '´/::.:/:..:..:..:.:/::..::/::..:..:..:..:..:..:..:..:..:`ヽ、:::::::::|i:j:;:iリl::i::::::::::i: :!
      /;. :'´;: '´.::/:..:..:..:..::::/:::/:::.:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:\:::`^Y !::!::::::::::!: |
.   /-'´:;. '´::,. '´:..:..:..:..:.:::::/:/::::.:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.ヽ::::j |:::!::::::::::!: l




      )::::::::::::::::::::,  ´    )::::::::::::::===彡::::::テ
       (::::::::::::::::://    ヽ:::_:::::::::::::::::i  l::::l:::::ハ二))
      >:::::::,.'  ′    |   ):::::::::::::::l  i:::i:::::(、二))
        て::::/   ll  l |  !|   {::::::::::::::::|  l::i:::::::::ハ〈 
         しl |  l |  | | _!H‐'フ|/て::::::::::彡ミ::::::::(  !l     「…貴方達も来る?」
         l l  l _L | |ノ  rT´? | (::::::::ミ彡::::::ィ  l|l
            ll ヽ ´ rr、    ヽ__ソ | l! {::l l::::;:::) |  リ
            ハ v)       l l | リ /:://   |  |     【まあこのまま突っ立ったままでいる訳にもいかないので、
            ,' ハ 丶      リ ,| |//´  | |      とりあえず俺達も、佐々木達が向かった部屋に入ることにした。】
            |  〉 、 `    lレ' | h、     |  |
            l / ||  > - ィ 〃 | | l7      |  |
            ノ'  |r j / rr、 〃  | | 〈 \    |  |
            /'   ノl j/ ?ト(  ノ l (   \   |  |
           ヽヽ/ヽ j!    > ´ / /     ハ |  |

206 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:07:42 ID:e4VKNExA



                  ___ ..
          /    ,.. . イ⌒: :___: `ヽ、:...
           {乂 __ ノ /: :/<´丁: : フ: ミ:.i⌒ヽー 、.
      . --.廴 : : : : | :/:>一'^ー' 一<:{: :} : :rヘ{:   /
    /⌒ヽ: : / : : : :|:厂        u    ヽ:| : :丶廴 _ノ{__
       〈: :/: ′ : : :{′ __       __   }! : : {: ヽ : : : {:
        .:}:/:/: :′ : :|/´ ̄      ̄`\|: : : : : : : :_:ノ:.      「はぁ、はぁ……」
       .:ノ:{/: /: : : : :|    `    ´     ; : : : i: ミ:.)::..
      ..:_フ: : :/′: : : :}    - 、   rー     ': : : :ヽ : \:..
    乂 __, : / : : : : : / ァ=='^      '`==ャ. ∧: : : :\r‐ミヽ     【そこにいたのは、荒い息を吐きながら
       :/ : / : / : : :从  ..::::::.   ,   .:::::::... ,.ハ : \: :ヽ:.:}′     横たわっている、一人の女。】
      /. イ: :/ : : :人 ヘ          u  ムィ∧ : : ヽ. :}:.
     ノ′.:|.:イ : : :/イ:丁ヽ. u   _       /:.:. : :ハ: : 八ソ:      【歳の頃は、大体二十歳前後。
        ハ : /:.八 {ヽ:}:> .      . イノヽ:. :トー}:/:..         少し頭が弱そうだが、普段は快活そうな印象。】
          ヽ{:.   ヽ: ノ: 人}`  ー  ´{人{:.. :}ノ:  ′
                / ´....:ノ      V::...:.....              【…だが、今は――】
             _rァ‐ ´ ヽ     `  ..:..
         , -‐ ´ |{ ー- ―- 、 , ― - ≧ー<う}、::..
        /     }|                  ノノ ヽ:...
      /      /,′                  //   ::..
      /   、   八    ___          //    i::..
     ノ     ヽ /ヘ ミ<    >ー―z.=‐ 彡{ /    {:::..
   :/       }'′    ̄`ミ<___r≦z     V      ヽ::..
..:/       /::{          ー ´ノ´        'ヘ.      ヽ::..
'        ..:.. |           ィ        }:∧      ヽ::...
       /::.  '.           ̄  ′       ,′ :ヽ.     ヽ::..
.     /::.    }        / .  ´ ̄ ミ 、/::...  :..\      V:..
  .. ..:´.:      .:ハ        /            {::....    :..ヽ     '::


.

207 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:09:37 ID:e4VKNExA
         !      ,.  -‐── ────┴ ─‐┐
         ',  ,.  '´                 /
         > ´                    /
      く         . -‐====== ー-く
          \  ,. . :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
         >'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l   「うわっ…!」
          i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ii|l|ハ: l.: !: : : : : :}   
          |: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.`メ_.|=l||/Vl :l: : : l : ;′
          |: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ. |.ソ/ /Vく: :./}:/    【蒼星石が思わず顔をしかめる。」
            \|: :.|: : : |:.|: : : : : | | / /l||、: :/      
           \|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|.. ´ ヾ/ ,l:/       【…まあ無理もない。横たわっていた女の下腹部からは、
             }ヽ仆ヽ: : : :lN    /: :l        生理現象とも思えない、大量の出血。】
             / ̄ ̄``ヽ、::|      |: : : :l
            /        |     ノ ヽ.:.|       【性病…と言った感じではなさそうだが――】
        ,ん子こ`ヽ    | ̄ ̄ ̄ ̄|、l./
       ,ん'´: : : : `ヽヽ   |。     l ハ




  「`ー'′/    /   ヽ、 \ \  ヽl}::.:)、 \
  l_,ィ  / /   l      l 、  l `、 {:|}く\ヽ/
  ノ  ,′ !    {      | l|   |   l ):|} ノ|:「´
.  ヽ∧| , |   | l      | l|  |  l| {:|!::)|:|      「…今日彼女が最後に相手をした客が、少々乱暴な男だったの。
   |::l| | |  l  、    | l | _,厶| j| {::|}::} |」       巨大な張り型を無理矢理突っ込まれたらしいわ」
   l:::| `、!|   \ ヽ、 |,.イ,斗予 | |{K!j |       
   〈:;小、ヽヽ、T,Zニミヽj  ^ヾrシ | |ァ1 |      【俺達の無言の疑問に答えるかの様に、真紅が自分から状況し始めた。】
    |  \ヽN {ヾtク         | ト |_|  |      
.   |  |   l \    `-   /!| |::..::.`:┴-、    【彼女の説明によると、横たわっている女性は、売春業に就いている女性であり、
.     |  |  |  | > 、 __ /::..::|| |::..::..::..::..::..:ト、    最後に彼女についた客が、彼女を乱暴に扱って、怪我をさせてしまったらしい。
    |  j  /|  l/::..::..::..::..rクニミ::../| |::..::..::..::..::./::..`ヽ、 佐々木は、その治療に呼ばれたのだという。】
.   l   ! //l  l::..::..::..::/;ハミZシ//| |::..::..::..::..:/::..::.`ー┴―-ォ
   j   レ'∧! ,'::..::..::.〃::..::..::.レ'/::| |::..::..::..::r'::..::..::..::..::..::..::/::|
   /  / / /| ハ::..::..::..::..::..::. /l ト、| |::..::..::..::{ー-::.ハ::..::..:: /::..|
.  /  / |{::.| ||::.\::..::..::..::../::.| l::.| |::..::..::./::..::..::/::..\::./:ヽ:j|

208どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 01:11:04 ID:HORa4qbM
うわぁ、エグ

209 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:12:25 ID:e4VKNExA
           ○.
              ::::..  O            
            ○ ::::::::::::..  O        
               :::::::::::::::::... o    
            (⌒)  :::::::::::::::::::...  。
            `~´   ::::::::::::::::::::::: .。 
                  :::::::::::::::::.:::.:  
              r ⌒ヽ  :::::::::::::::::::::. 。
              ゝ __ノ   :::::::::::::::::::::: 。
                     ::::::::::::::::::::. o
                   (⌒)   ::::::::::::::.. パアアァァッ…
                   `~´    ::::::::::.. O
                         ○   ::::::.
                            ○




                  __
              _ - ´: : : : :` ー 、
            /: : : : : :.:.ヽ: : : : : ::.:.:.:\\
           /: : : : : : : : :.:.ヘ: :. : : : : : .:.:.ヽ.:\
          '´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ハ: :.l: :!: : : : : :l    「これで…どうかな?」
          i: : : .: : . :. {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ハ.: !: : : :}
          |: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:....:.:.:..:./.:.;.': /l: : : l : ;′
          |: : |: :.|: : : |::|: : ::.:___イ.:/;/Vく : :./}:/    【佐々木の手から溢れる淡い光が、
            \|: :.|: : : |:.|: : :∠rテテミ  tり:.:/ l/     女性の出血箇所を包んでいく。】
           \|ヽ: :|.:|: : :弋弋zソ ヽ jⅣ
             }ヽ仆ヽ: : : :lN   _ _/: :l
             / ̄ ̄``ヽ、: レ'´ ̄`): : : :l
            /        V  `ー ユヽ.:.|
                   |     ユ、l../
                  |     l ハ'′

210 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:15:33 ID:e4VKNExA



                  ___ ..
          /    ,.. . イ⌒: :___: `ヽ、:...
           {乂 __ ノ /: :/<´丁: : フ: ミ:.i⌒ヽー 、.
      . --.廴 : : : : | :/:>一'^ー' 一<:{: :} : :rヘ{:   /
    /⌒ヽ: : / : : : :|:厂             ヽ:| : :丶廴 _ノ{__
       〈: :/: ′ : : :{′ __       __   }! : : {: ヽ : : : {:
        .:}:/:/: :′ : :|/´ ̄      ̄`\|: : : : : : : :_:ノ:.
       .:ノ:{/: /: : : : :|    `    ´     ; : : : i: ミ:.)::..     「…っ、はぁ、はぁ…」
      ..:_フ: : :/′: : : :}    - 、   rー     ': : : :ヽ : \:..
    乂 __, : / : : : : : / ァ=='^      '`==ャ. ∧: : : :\r‐ミヽ
       :/ : / : / : : :从  ..::::::.   ,   .:::::::... ,.ハ : \: :ヽ:.:}′   【佐々木の光が傷を覆い隠し、塞いでいくのと同時に、
      /. イ: :/ : : :人 ヘ           u ムィ∧ : : ヽ. :}:.      女性の荒い呼吸も、少しずつ静かになっていった。】
     ノ′.:|.:イ : : :/イ:丁ヽ.  u  n       /:.:. : :ハ: : 八ソ:
        ハ : /:.八 {ヽ:}:> .      . イノヽ:. :トー}:/:..
          ヽ{:.   ヽ: ノ: 人}`  ー  ´{人{:.. :}ノ:  ′
                / ´....:ノ      V::...:.....
             _rァ‐ ´ ヽ     `  ..:..
         , -‐ ´ |{ ー- ―- 、 , ― - ≧ー<う}、::..
        /     }|                  ノノ ヽ:...
      /      /,′                  //   ::..
      /   、   八    ___          //    i::..
     ノ     ヽ /ヘ ミ<    >ー―z.=‐ 彡{ /    {:::..
   :/       }'′    ̄`ミ<___r≦z     V      ヽ::..
..:/       /::{          ー ´ノ´        'ヘ.      ヽ::..
'        ..:.. |           ィ        }:∧      ヽ::...
       /::.  '.           ̄  ′       ,′ :ヽ.     ヽ::..
.     /::.    }        / .  ´ ̄ ミ 、/::...  :..\      V:..
  .. ..:´.:      .:ハ        /            {::....    :..ヽ     '::..


.

211 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:18:08 ID:e4VKNExA
          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
    /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,       「…よし、後はこれで安静にしていれば大丈夫かな」
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ     【佐々木の顔に汗が一筋伝ったが、その表情は晴れやかなものだった。】
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、   【…どうやら『治療』は、成功したらしい。】
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '     u ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
        i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:.i
        .i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.::,:.:.:.:.:.:.:.:.:i
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:i
         ー、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'::.:.:.:.:.:.:.:.i




   、i、_        、!、
   `i.ヽ,`ヽ、    |.,ヘ\
    .| ; ヘ: : `ヽ__j .; ヘ: :ヽ
    .|; ,,>':'´: : : : : | ;  ヘ: : :ヽヽ、
    ,!"´: : : : : : : : : ヽ、. ヘ: : : : ヽヽ、
  ./: : : : :/: : : : : : : : : :\ ヘ: : : : : i: :ヽ
 /::/: : : ,〃: : : : : : : :ヽ: : : :ヽi : : : : : : : :ヽ
./i :{ : : :/ll.|: :i : : : :| : : :l : : : : : i : : : : : : : : i     「ご苦労じゃったな、ようやってくれた」
〃: i 、: ハ:ハ: i、: : : l: : : :|: : : : : : i : : : : : : : : i
i! ! : !ヽ!! ! `-ヽ从A , : ||: : : : : : :i : : : : : : : :|
  .ヽλヽ   、   `!ル'| : : : : : : :|: : : : : : : :|    【その様子を、ずっと気難しい表情で眺めていた老婆が、
   }'}‐=i   .j,,,___,,` j : : : : i : : :| : : : : : : l     佐々木に対し、心からであろう笑顔を浮かべた。】
    j::| <     ̄´  | : : : : l : : | : : : : : :/
    i:::! `,._        |: : : : :l : : |: : : : : :/
   i::::::`i、\7¬フ   |: : : : l : :/: : :/ : /
   i::::::::|;;;ヽ、 __,,,.-‐¬ : : : /: :/:/ : i : /
    !:::::::|;;;;;l;;;;;;;;;}  / : : : /: イ: :| : i :/|
   /`ヽ、i;;;;l;;;;;;;;;;}.ノ : : /_'_l : :l__L/_|
   '-、  ヽ;l;;;;;;/ : /  ̄___ ̄``丶、``‐、
    / `ヽ、 } {/ _,-‐'" __ ̄`ヽ、  `\ !、
  ./ .丶__i j/ /   /´   ̄ ̄``ヽ、  `、
  |   { || ̄`ll-i '"           `ヽ、 ,}
  |   `7}ーi--|!_!                l `
  |   /i i  ハ l              |
  | / i  l  l .| .|                  |

212 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:19:51 ID:e4VKNExA
              _____
           , <´      `  、
            /                 \
       /                 \
        , '         メ、   `丶   ム       「どういたしまして」
     /  /    i     ハ\ト、 ヽ  \〉 ',
      / , /     l     i l  \   〉  ム ',
      l ,イ  i   l     リ-―->、 f^ヽi_j  ,     【佐々木も老婆に対し、深々と頭を下げる。】
      | l |   |    |    | iリ     刈rヘ \`ヽ!
      | l |   |  /ト、i  l   _fr‐マ_ ト、 `   ト、    【つられて俺も、思わず頭を下げてしまう。】
      | l |   ト、从ハハハノ ,才代r'ツ,仆      |仆、
      | |八_, |rヘ,ィf^ぃ     ´¨´.::::::. l       !州iト、
    ノ  i | rへrヘ込r' ,         j    _之_
     ,イ i  i l  Yiヘ   `  _   ,イ >、/    \
  / | i  i l   i i iヘ.    `ー'  //,才´     r―`ー
     | l  i |   ,ハハハ >――‐く⌒ヽ∧_   / ̄`ヽ,'   i
      乂l |l |VV^^^^^^^^レYVVレ'  /  〉 〈    i   i
        乂N         〈i   〈  〈   〈   i     /i
                 |   ', ∧. ∧ J    / : :
                 |   Vゝ/V  |   /
                    \   / |  |




                   イレ'^!
                x<   ;  /
            _ ,/: : : 〉/;:ハ/ ̄ `丶、 ___
           /, :´ : : : /;:;:;;;':/: : : : : : : : ヽ : : : : :く二ニZ
.       /: : : : : : /'"´:  ̄: : : : : : : : : : : :\;;-‐;;:'"/
.      /: : : : : : / : : : :/:/: : : : : : : : : : : : : : :マ;;'/
.       ,′: : : : :/: : : : : /:: : l: /: : : : : : : :ヽ: : :丶: :〈
.     : : : : : : :/: : : : : /::: :{ |│: :/: : │: : |:: l:: :|:: : :',
     i: : : : : :/ : : : /:/:l::::八! |: : {:: : : j:: : :|:: |:: :|:: l: :|     「…さて、先刻から真に疑問だったのじゃが…」
.    l: : : : .:,':: : : : l: |l::|::::|:::j/|: :,'!:: : /l:: ::,':: j: : |:: j: :|
    j: : : : .:l :: : : : l: |レ∨|:‐ト|: ハ:::.:!│:/_;.イ:: /::/: ,′    「…こやつらは、一体誰じゃ?」
    ,' : : /.::,'!::: : : : l: L二._Ⅵ_V`ヽヽ{ 匕Ⅳ レイ::/} /
{ ̄ ∨: : /.::/::|::: : : : l: |l代ぅ:歹 ̄`  弋歹^ア/:イ/
l:::::::├<.::/:::,'|::: : : : l: |   ¨¨^      `¨ ,':: : |        【先刻浮かべていた笑みとは打って変わって、
l:::::::∧::::::::`ヽ:|::: : : : l: |         〉   :::: : :|         人を喰いつくす様な鋭い視線を、
'::::::::::::}::::::::::::: `l: : : : l: ト、    、   _,   イ::: : : :!         老婆は俺達に向けてきた。】
:::::::::::,' ::::::::::::::: |: : : : l: | 丶、   ̄   . 个:!::: : : :|
::::::: /::::::::::::::::::::|: : : : l: |   /ヽ、_, ィ升=、| :l:::: : :│
ヽ/::::::::::::::::::::∧: : : :l: |  ハ/   ∨ヽ }:l::::.: : :|
::::::::::::::::::::::::::::::::∧:: : l: |>rK ヽ_/⌒V!.:l::::.: : :|
:::: ::::::::::::::::::::::::::: ∧:: l: |/∨ 〕 `\  /j :j::::.: : :l
::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ l: |  厂\   ∨V.:,':::.: : /
::::::::::::::::::::::::::::::::: /::/\|  仁 二>、_ノ |,:': .: : /
::::::::::::::::::::::::::::://::::::::\ |/巛〉\/  |:::.: : /
::::::::::::::::::::::://::::::::::::::::::::\〈》》》〉\ j:.: : /

213 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:21:21 ID:e4VKNExA



           \三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
            \三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三/
  '''- ,,_           | i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i |
  ||i;i;i;i; |          .| i|      _____     ____                 |i |        
  ||i;i;i;i; |      ,    | i|    ロロ:|::::::::::::::::::::::::::|    |; ∧))∧ :|:               |i |        「ほほう、そういう訳か…」
  ||i;i;i;i; | ,         | i|   _□ |::::::::::::::::::::::::::|    | §´ー`; :|:  ,____ 、      |i |
  ==== |     ,-、゙ .| i|:  | ゚ |: .|:::::::::::::::::::   |    |: /)::H::): |:  |`ll ̄ ̄ ̄l |l____________、|
  ||i;i;i;i;i;⌒Y⌒| ii ) | i|    ̄   |::::::::::      |     ̄ ̄ ̄ ̄   |、|___:,|、|| ̄ ̄ ̄||
  ||i;i;i;i; |. ||  `-'   | i|____|_____...|゙_________.|`||ニニニニ|||l[「「[[[「「l|
  ||i;i;i;i; |. ||     /:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: γー――――― 、__'. .,: .:'. .,:...゙ヽ||____________||||ニニニ,|| ,_
  ||i;_,-'"' ||   ./. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. i i__         __i_i i:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: ..:::~''-
  '"    || /'. .,: .:'. ._,--、:'. .,: .:'. .i___| ̄  ̄ ̄ ̄ ̄\ i.. ..:'. .,: .:'. .,:,-- ,,:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .;__|~;|_
       ||:'. .,: .:'. .,: .:'.| .:\.:`ー 、:'. .,:|          \.:.:'. .,, ー' /.: |:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: |`- , |__|
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  /:'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: . ;;;;`-
/:'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'.. ;;;;`-


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214 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:23:40 ID:e4VKNExA
 /  .:.:/  ..:./ . '´;: :'´ : : : : : : : ' i :i :: : : i l. . . . . i ', ::. : : i : : : !: :l、',
./  .:.:,':. .:.:. ' /::,.イ::: : : : : . . . . : : ! |l|: : : l: |i: : :. : | i:i::. : :!l :: : ; !: !l:i
′ .:.:.:.i:.:.:.:.//: /: :l:::: : : : : : : : : : : l i|:',:!::. ::: |i:l i: :::: : ! |:l::.:: j | :: / 川 !|
 .:.:.:.:.:!:.:.:/´::/: : : ::!::: : : : : : : : : : : li:l l:.ぃ::.:ト:.!l:| l:.:::: i:l  !リイ厶ル'ル'i リ リ
..:.:.:.:.:.:|:.:/:/: : : : : ::|::: : : : : : : : : : : :!l:レ!:トv厂_j「 |ハ从 j ァ_,,_ /::| ノイ /
:.:.:.:.:.:.:.V:': : : : : : : :i::!::: : : : : : : : : : : |^l ,,孑ァキ㍉`      /(」`j7:!:l    ′
:.:.:.:.:.:.:.:l: : : : : : : : :i::|::: : : : : : : : : : : |_,〃 たー'}        iりノ ,′:|
:.:.:.:.:.:.:.:!: : : : : : : :.:!::l::: : : : : : : : : : : | ヘ.いー'グ        lー' i: :i :!       「ふむ、おぬしらがのう…」
:.:.:.:.:___l: : : : : : : : :!:::!::: : : : : : : : : l: :!  `¬冖         丶 |: :! !
` ̄ |: : : : : : :.:i:::i|:::: :.: : : : : : : !: !             / j: :i l
    l : : i: : : : .:i::::i:l:::: ::: : : : : : : i :|                 ´,.': : !:l        【老婆は、興味深そうにやる夫と蒼星石は、
.   | : : l: : : :.:::::::::::l::::: i:. : : : : : :l: |、        --一 /: : : !:|        そして少しつまらなそうに俺を見渡した後、】
   l : : :: : : :.::::::::;':::|::::.:!:. : : : : : :l: ! 丶        ´ .イ:: : : : :i !
.   i: : ::: : : :.:::;:::::::::::l:::::|::: : : : : : :! l   `丶、     ,イ :|::: : : : :!:!
   i: : ::: : : :.::;'::::/:::::::l:::.l :: : : : : : :!:|      l`;: ー:'^|::::!::. . : i:i
  , : ::::: : : ::::::::/:::::::; '|::::l:::. . : : ::.i:l        !;:;:.::.::.::l::::l::: : : : !l
  : ::::::: :.: ::::::〃::/:;:;:l::::i:::: : : . . l.|\     ぃ::.::.::.;!:::!::: : : :i:ト、




        /: : /: :.|     /: : : : : :/: : : : : : : : : : : \: : : :\
.        /: : /: : : !   /: : : : : : :/: : : :/: : : : : : : : : : ヽ: :ヽ: \
.         ,': : : : : : : i:  /: : : : : : :/:l: : : :|: : : : : : :\: : : : : : :l: :ド:ヽ
       i: : : : : : : :i / : : : : : : ,': :|: : : :|: : :l: :ヽ: : : ヽ : : l : |: :|  l|
       |: : : : : : : :∨ : : : : : : :ハ: :|: : : :|: : :| : ハ : :|_\:l : |: :l  ||
       |: : : : : : : : | : : : : : : : |: l: |: : : :|: : :|: :| | ;.イ∨从:∧/  リ
       |: : : : : : : : | : : : : : : : |: l: |: : : :|: : :|:八 j/Vィて㍉/ : !       「そこの男よ、運転は出来るかや?」
.        i: : : : : : : :.| : : : : : : : l: :斗七:丁厂⌒`  fト::゚リ イ: : :|
       l: : : : : : : :l : : : : : : : | ∨ィチてヾ     ゞ='^ | : : |
.        l : : : : : : : i:.: : : : : : :|Y圦iド:;イリ     、   } : : |       【唐突に、俺に話を振ってきた。】
         l: : : : : : : : : : : : : : : :Vヾゞ辷ン^      〉  /: : : |
        | : : : : : : : : ':, : : : : : : .            __   ′: : :|
       ハ: : : : : : : :.い : : : : : : '. 、    < _/ イ: :l: : : :|
       l : '.: : : : : : : l:ハ : : : : : : ∨> 、_   /::∧: :l : : :|
       |: : l : : : : : : /: ∧ : : : : : : '.     丁ヽ::::/::∧ l: : :.|
       |: : | : : : : : /: /::∧ : : : : : : :    { 八::::/::∧:l: :│
        /: : :l : : : : //:::/::∧: : : : : : ∨   ∨ 《Ⅸ:::/:∧: :│

215 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:25:19 ID:e4VKNExA
               / ̄ ̄\
             /  \    \
            .(●)(● )  u. |       「あっ、はい…一応出来ますけど…」
            (__人__)  u   |
            .(`⌒ ´     |
             {         |        【と、俺が少々しどろもどろに答えると、老婆は、】
             {      u. /
.             __\     /リ 厂`'‐- .._
         / :  : :介ーz<__」// |: : : : : : :ヽ
          | : : : : ::〈 「`乂/  / 丿: : : : : : : |
         | : : : : : /: | {::::} / `7: : : : : : : :│
.           | : : : 〈: :│ {::::l /. :/. : : : : : : : : |




                   _        , -、- 、_--‐,_‐ 、
                   t`ー;-、_  _ノ:::::::::\ニ三ハ、:..:\
                       マr、: : :`>:'"´ ̄ ̄\/:、い\:..:.丶
                    ぃ >:'´: : : : : : : : : : /:,r^';:∨,ヘ:..:..:..`ヽ
                   //: : : : : : : : : : : : : `ヽ. i:: V/∧:..:..{::.}
                  __ ,ヘ/  , ': : !: : : : : :i : : : : : : ヽ.l:: :マv∧::.::V }_       
                _/:.:.`//: :/ : , i i : : : !:!: : : :ト、: : : :i: : }:}//}/ ' L、     「ならお前は運転手をやれ。
            ,__‐'´:.:.:.:.:.:,' ': :〃:.イ:;': ,l: : : .i |. . . '.i. i. . . . !. . {.ニ7___  '/       ここらの地図は渡してやるから、
           //:.ヽ:.:.:.:.:::i i: ::!i|: ト/イハ: : リ!:!:.:;イ::川: : : :.:i: :::r'´:.:.:.:.ヽ./       来週までに覚えておけ。いいな?」
         ,. .:'´:.:.:.:.:.::l.::::::;.イハ.:j从fトミ{ {、厶ム/-}::リ:ji: : : :::|: /:.:.:.:.:.:.:.:::}
        ,. .:'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:::;_j/ Ⅵ`ヽベ_マリ  リ ァ示=‐</」: : : !:r'; -― 、:.::;ハ
.     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::/     !::.|: :i ^¨ノ   、 マ沙'ノマ : : ,'::i〉:.:.:.:.:.:.:.:V:..:',       【と、有無を言わさぬ様な、ほぼ命令に近い
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::∠ー-<^ヽ-‐/::.:!: : 、 ヽ     ^ ̄´ /: :: /_/:.:.:.:.:.:.:.:/イ:..:..}       半強制的な食い扶持の確保。】
  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::/:.、`ヽ三ヘ:.ヽ{:::.::.',: : :\ヽー-,   /: ;イ´/:.:.:.:.:.:.:.:.;':::::::_ノ
  ヽ、:.:.:.:.-:一:'´:.:.:.:.:.:.:.:.:マ三∧:.i`ヽ、ヽ: ::::{::ヽご -‐/: :{/,.V:.:.:.:.:.:.:.:.:i{`¨「
    ` ‐ ::_:.:.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.V_/_ハ !:..:..:..`ヾ、::V::r' } __厶-‐`:/;:.:.:.:.:.:.:.:.:.ji::..:.ヽ
        丁:ー- :__ヽV-/ハ:.、:..:..:,ヘ:_いv' /:;. -―‐7:i:::.:.:.:.:.:.:.:.ハ:..:..:.i
         l:::::::::|::::::::: ̄∨/ム:..:..:.{:/:〃_==く:_::..:..:i::::::::.:.:.:.:.:.:/v,'l:..:..:|
          !::::::::i|:::::::::i:::::::マニ7i\:¬_{辷':::.:::.:リ:::.::}:../i|:::::::::.:.::/:/}/l:..:..l

216 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:27:36 ID:e4VKNExA
      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \
     |    .u ( ○) |     「は、はい、分かりました…」
.     |      (__人_)
     |      ` ⌒ノ
      |        }     【その圧倒的な尊大ぶりに、俺はただ頷くしかなかった。】
      ヽ u      }
       ヽ     ノ
      ノ     \
     /´        ヽ




      )::::::::::::::::::::,  ´    )::::::::::::::===彡::::::テ
       (::::::::::::::::://    ヽ:::_:::::::::::::::::i  l::::l:::::ハ二))
      >:::::::,.'  ′    |   ):::::::::::::::l  i:::i:::::(、二))
        て::::/   ll  l |  !|   {::::::::::::::::|  l::i:::::::::ハ〈
         しl |  l |  | | _!H‐'フ|/て::::::::::彡ミ::::::::(  !l    「…安心して。後でちゃんと仕事内容は説明するし、
         l l  l _L | |ノ  rT´? | (::::::::ミ彡::::::ィ  l|l     給料もちゃんと出るから」
            ll ヽ ´ rr、    ヽ__ソ | l! {::l l::::;:::) |  リ
            ハ v)       l l | リ /:://   |  |
            ,' ハ 丶     u リ ,| |//´  | |    【見かねた真紅が助け舟を出してくれなかったら、
            |  〉 、 `    lレ' | h、     |  |     俺は眠れぬ夜を過ごしていたことだろう。】
            l / ||  > - ィ 〃 | | l7      |  |
            ノ'  |r j / rr、 〃  | | 〈 \    |  |
            /'   ノl j/ ?ト(  ノ l (   \   |  |
           ヽヽ/ヽ j!    > ´ / /     ハ |  |

217 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:29:13 ID:e4VKNExA
   、i、_        、!、
   `i.ヽ,`ヽ、    |.,ヘ\
    .| ; ヘ: : `ヽ__j .; ヘ: :ヽ
    .|; ,,>':'´: : : : : | ;  ヘ: : :ヽヽ、
    ,!"´: : : : : : : : : ヽ、. ヘ: : : : ヽヽ、
  ./: : : : :/: : : : : : : : : :\ ヘ: : : : : i: :ヽ
 /::/: : : ,〃: : : : : : : :ヽ: : : :ヽi : : : : : : : :ヽ
./i :{ : : :/ll.|: :i : : : :| : : :l : : : : : i : : : : : : : : i     「佐々木よ、住む所はあの場でええかや?
〃: i 、: ハ:ハ: i、: : : l: : : :|: : : : : : i : : : : : : : : i     もし手狭じゃったら、別の部屋を用意させるが…」
i! ! : !ヽ!! ! `-ヽ从A , : ||: : : : : : :i : : : : : : : :|
  .ヽλヽ   、   `!ル'| : : : : : : :|: : : : : : : :|
   }'}‐=i   .j,,,___,,` j : : : : i : : :| : : : : : : l
    j::| <     ̄´  | : : : : l : : | : : : : : :/
    i:::! `,._        |: : : : :l : : |: : : : : :/
   i::::::`i、\7¬フ   |: : : : l : :/: : :/ : /
   i::::::::|;;;ヽ、 __,,,.-‐¬ : : : /: :/:/ : i : /
    !:::::::|;;;;;l;;;;;;;;;}  / : : : /: イ: :| : i :/|
   /`ヽ、i;;;;l;;;;;;;;;;}.ノ : : /_'_l : :l__L/_|
   '-、  ヽ;l;;;;;;/ : /  ̄___ ̄``丶、``‐、
    / `ヽ、 } {/ _,-‐'" __ ̄`ヽ、  `\ !、
  ./ .丶__i j/ /   /´   ̄ ̄``ヽ、  `、
  |   { || ̄`ll-i '"           `ヽ、 ,}
  |   `7}ーi--|!_!                l `
  |   /i i  ハ l              |
  | / i  l  l .| .|                  |




     /                                 ヽ
   /                                 ',
   / /                /              ハ
.  / .:/ /       /        〃ヽ    i           |
 / .:/〃     __// //   //,′ ヽ ! i           |     「うーん、そうですねぇ。
..///7,′     ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ|、           |      まあ寝るだけなら、今の所でも、
    !|   i     |/ |/j/! !:i .:.//'′     !ハ「     |        |      少し整理すれば多分大丈夫だと思いますよ。」
    !|   i !    ィ斧ミメノノ | //  ,ィf云ミメ、」   |       !
   八  i i i i i j !ノ::::} ノ /    {ノ:::;::} Y|    ト、     i
.   ハ. |ハj ヘ |仆乂::ノ  /     弋::::ソ ノ !     ! ハ       !
     'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',
       /  从   '              i !   / |  |   ハ
      ./  / ヘ.  、   _,         从.  /    | !:ト、 ',
      /  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ
     .厶イi: ! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )
      八!`ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj
                     )ハ    /  {
             ,.-‐''て  _」        \  _」\
      .〃 ̄ ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、
       / {  /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ

218 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:30:16 ID:e4VKNExA
        イ /|   ll         / |     |       |   |
       / | | |   || ll       / |     |       |   |
      / | |.‐|   | || |  | ll    /  | |    |        |   |
      /  レ  ||ヽ, ト.||_| | | | ll  /   .| .||    |       ||   |
     / _,.=-‐-=.,_レ || |.|ヽ.|| |  |   | | |   /|       | |   |    「そうか、分かった。
     /'´ | /::::::::;;`丶  ‖ || ||| .|   |.| | || /_|       / |  /     まぁ、寝苦しくなったらいつでも言うてくれ」
    /  | | 〜;;;; ○ `  ‖|| |.|   _.||-レノノ | /    /  |  /     
    /   、弋_ ノ        ‖,. ',.-‐=メ、 | /| /l  /  .| /
    |     ` ‐--         /〜;::: / / >|/////l/   | /
   |                   弋_,.シ  / ソ ソ ソ     〃
   |                 l ` ‐  /    |     〃
    |丶                 |     /     |     〃
.   |  丶    丶 .,_   -‐'    イ      |
   |   丶      _  ̄   ,.   '       |
   |     丶     ,.  '     |       |
   |        ‐ ´        |       |




           /                                 ヽ
         /                                 ',
         / /                /              ハ
      .  / .:/ /       /        〃ヽ    i           |
       / .:/〃     __// //   //,′ ヽ ! i           |     「はいはい、分かってますって」
      ..///7,′     ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ|、           |
          !|   i     |/ |/j/! !:i .:.//'′     !ハ「     |        |
          !|   i !    ィ斧ミメノノ | //  ,ィf云ミメ、」   |       !     【俺達を置いてどんどん進んでいく状況に、
         八  i i i i i j !ノ::::} ノ /    {ノ:::;::} Y|    ト、     i      俺はたまらず、待ったをかける。】
      .   ハ. |ハj ヘ |仆乂::ノ  /     弋::::ソ ノ !     ! ハ       !
      r‐ 、    'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',
      ヽ ヽ    ./  从   '              i !   / |  |   ハ
         ハ  V  /  / ヘ.  、   _,         从.  /    | !:ト、 ',
        |  |  ./  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ
        |/ __\/´`! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )
       ノ/  `i \/ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj
      /´ -─┐|、___)            )ハ    /  {
     /´    ,. }ノ:: }      ,.-‐''て  _」        \  _」\
     {    イーノ::  V ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、
      \  `ヽ:::.   } /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ
       \   ヽ  ハ

219 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:31:18 ID:e4VKNExA
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)     「ほ、本当に良いんですか!?
. |  U  (__人__)      その、俺達みたいな人間を、置いても…」
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}
.  ヽ     u  }      【俺の焦りを、老婆はただ一笑に付した後、】
   ヽ     ノ
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)




                   イレ'^!
                x<   ;  /
            _ ,/: : : 〉/;:ハ/ ̄ `丶、 ___
           /, :´ : : : /;:;:;;;':/: : : : : : : : ヽ : : : : :く二ニZ
.       /: : : : : : /'"´:  ̄: : : : : : : : : : : :\;;-‐;;:'"/
.      /: : : : : : / : : : :/:/: : : : : : : : : : : : : : :マ;;'/
.       ,′: : : : :/: : : : : /:: : l: /: : : : : : : :ヽ: : :丶: :〈
.     : : : : : : :/: : : : : /::: :{ |│: :/: : │: : |:: l:: :|:: : :',
     i: : : : : :/ : : : /:/:l::::八! |: : {:: : : j:: : :|:: |:: :|:: l: :|    「…ここはのう、色々と事情を抱えた者連中が、
.    l: : : : .:,':: : : : l: |l::|::::|:::j/|: :,'!:: : /l:: ::,':: j: : |:: j: :|     最後に辿り着く場所じゃ。
    j: : : : .:l :: : : : l: |レ∨|:‐ト|: ハ:::.:!│:/_;.イ:: /::/: ,′    まあ、安心せえ。悪いようにはせんわい」
    ,' : : /.::,'!::: : : : l: L二._Ⅵ_V`ヽヽ{ 匕Ⅳ レイ::/} /
{ ̄ ∨: : /.::/::|::: : : : l: |l代ぅ:歹 ̄`  弋歹^ア/:イ/
l:::::::├<.::/:::,'|::: : : : l: |   ¨¨^      `¨ ,':: : |       【俺の懸念を見透かし、そして同時に
l:::::::∧::::::::`ヽ:|::: : : : l: |         〉   :::: : :|        かき消すかの様に微笑んだ。】
'::::::::::::}::::::::::::: `l: : : : l: ト、    、   _,   イ::: : : :!
:::::::::::,' ::::::::::::::: |: : : : l: | 丶、   ̄   . 个:!::: : : :|
::::::: /::::::::::::::::::::|: : : : l: |   /ヽ、_, ィ升=、| :l:::: : :│
ヽ/::::::::::::::::::::∧: : : :l: |  ハ/   ∨ヽ }:l::::.: : :|
::::::::::::::::::::::::::::::::∧:: : l: |>rK ヽ_/⌒V!.:l::::.: : :|
:::: ::::::::::::::::::::::::::: ∧:: l: |/∨ 〕 `\  /j :j::::.: : :l
::::::::::::::::::::::::::::::::::: ∧ l: |  厂\   ∨V.:,':::.: : /
::::::::::::::::::::::::::::::::: /::/\|  仁 二>、_ノ |,:': .: : /
::::::::::::::::::::::::::::://::::::::\ |/巛〉\/  |:::.: : /
::::::::::::::::::::::://::::::::::::::::::::\〈》》》〉\ j:.: : /

220 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:32:53 ID:e4VKNExA



              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'
    l:.:.i:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ヘ-‐―−:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l       「くつくつくつ、まあとりあえず、
    l:.i:i:.:,l-┼‐-、:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l        今後ともよろしくね」
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!
    レl:.i、:.:丶〈 r'::::i \/  弋:::::シ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ      【そんな俺の不安も気にせず、佐々木は優しく微笑む。】
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゞ'ノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\    
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l       【その笑顔は、先程老婆が言った様な『色々な事情』など
       i:.:.:.:.人  ―−ァ    l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!        まるで無い様な、もし仮にあったとしても、そんなものなど
       !:.,:..:.:.:.:.ト  ` ー    /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、        全て吹き飛ばしてしまう様な、俺には到底作れない笑み。】
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ
                     ',:.:.l___l::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
                   ヾ〃〃l:::::::::::::::丶:::::::::::::::::::::
                      l:ミ:ミ:ミ:l::::::::::::::::::丶:::::::::::::::::::
                      l〃〃l::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::
                      } ̄ ̄:::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::
                   {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::
                       ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::
                     \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::
                        、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:
                          ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
                        ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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                         l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


.

221 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:33:37 ID:e4VKNExA
          / /.::;  .:; .:.:::;::/i .:.:.:.:.:::::::::::::::::.:.:.``ヽ、
        / /.:::;′,.::/.:.::://.::l::i .:.:.:.:::::::::::i:::i .:.:.:::::::.:.`ヽ __/
        ,' /.:.:;′/:/.:.:::/:/!::::|::ト、 .:.:.:.:::::::|::|::i .:.::::::::::::::.:「
         l/.:.::;'.:.:/./.:::ノ::/ |:::::|::ト、ヽ.:.::::::|:::|::|::| .:.::::.:::::::::::|
        |:l:::::l::::|:::レ':ナナヽ|:::::l::l\ヽ.:‐:十:|十!、.::::::::::::::/    「うん! ボクの方こそよろしくね、ささきー!!」
        lハ::l::::|:::レ'´ ‐- |:::/l/  \::::::|:::|::|::| .:.::::.:::|:./
            ',l::::|:::|  _  |/       `` ``7!.:.:::::.:::|/
           ト、ト::ト、´ ̄`ヽ     ‐==ミ、 ./:!:.:.::::::::|      【蒼星石は、全ての悩み事など吹き飛んだ様な笑顔で、】
            ヽ:|:::|::!             /./.:.:::::::::;′
              `l:::|::ト、    _`_      /::/.:::::::/l/
           |:::!.l.:::>、     `   ,..イ::/::::::::/
           |.::::::/:::/ニ>.--‐ <ニ7⌒:::::/   _ _
        ,r‐r‐- 、|::::/´l/  L_      /   |::/ ̄`ヽ   `」
       ノ:いぃ ̄|:/ヽ     `ーrrrt7′  l/    V ̄``
       レ'⌒.:いハ`ヽi     ノノ只〕ト、          i ‐1⌒
      /.:.:.:.:.:.:H.::〉ヽl     〈:::(ノ八ヽ)::〉       l ‐|.:.:.:




        ____
       /    \
.    /          \        「…まあ、ウマい飯が食えるんなら、やる夫はそれでいいお」
.  /    ―   ー  \
  |    (●)  (●)  |       【やる夫は、相変わらず無愛想に、
.  \    (__人__)  /         ボソボソと佐々木に是とする返事を告げた。】
.   ノ    ` ⌒´   \ 
 /´             ヽ

222 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:34:11 ID:e4VKNExA






         【こうして俺達の、楽しくも短い、奇妙な同居生活が始まったのだった。】





                                                       …続く。

223 ◆.9jeLz5xws:2009/10/28(水) 01:36:29 ID:e4VKNExA
…以上で、第四話終了です。
投下が遅れた事を、重ね重ねお詫びいたします。

次回に関しては、来週か再来週を予定しております。
日時が確定したら、また当スレ及び案内所で告知しますので、
よろしくお願いいたします。
…作品の規模の割にペースが遅くて、本当にすみません。

では、もし機会があれば、また会いましょう。

224どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 01:42:37 ID:j8rx5GYE
乙でした。
蒼が壊れてるのか…それとも鈍感なのか。
一気に登場人物増えたなwいい雰囲気だ

225どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 01:45:48 ID:GKWxQtmU

異能者が増えたな・・・面白くなりそうだ

226どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 02:09:11 ID:ssuGsmMM

なんか不思議な雰囲気だな

227どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 08:10:30 ID:1tOwJ5oc

『短い』か…破滅の予感がひしひしと

228どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 08:56:03 ID:5pgx8Omk

巨大な張り型

あばばばば

229どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 14:33:08 ID:PPgm6JT.

なんかやる夫かっこいいな

230どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 17:47:50 ID:3//4Vjr2


231どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 22:42:25 ID:/4bpIMX2
独特の雰囲気でイイ!
残酷な描写が多いけど淡々としてるから特に気にならないし

232どこかの名無しさん:2009/10/28(水) 22:56:35 ID:H/9xyins
こんなやさぐれながらも芯が太そうなやる夫ははじめてみた。

233どこかの名無しさん:2009/10/30(金) 21:29:06 ID:rBFx1K1M
破滅しか見えないよ!ママン!

冗談です、おつかれっした

234どこかの名無しさん:2009/11/16(月) 01:40:15 ID:Rxh5HjHg
t

235どこかの名無しさん:2009/11/21(土) 10:19:53 ID:3.qkH8mQ
ちょっと心配中

236 ◆.9jeLz5xws:2009/11/21(土) 14:13:46 ID:UBAN3Nks
こちらのスレに関しましては、なかなか筆が進まなくて…大変申し訳御座いません。
今月中には続きを投下致しますので、どうぞよろしくお願い致します。

おそらく後少しで完結になるので、それまでの間、気を長くしてお待ち戴ければ幸いです。

237どこかの名無しさん:2009/11/22(日) 02:06:57 ID:agvR6H82
了解
ゆっくり投下してくださいな

238どこかの名無しさん:2009/11/23(月) 12:37:37 ID:gK7mcSuY
エタってないならいいんだ
>>1のペースで創ってくれ

>>236
こちらの、って書いてるけど他もなんかやってんの?
教えてプリーズ

239どこかの名無しさん:2009/11/23(月) 13:53:17 ID:6FYZvagA
ここの>>1はDQ3(幸せスレ)と広グル・バンドるの続編の
卒業スレ(現在は休筆中)を書いているよ。

240どこかの名無しさん:2009/11/23(月) 15:50:29 ID:gK7mcSuY
>>239
アリガ㌧

241どこかの名無しさん:2009/12/06(日) 22:27:50 ID:imcoWfx.
こっちは音沙汰なしか・・・

242 ◆.9jeLz5xws:2009/12/07(月) 04:21:39 ID:PpVQLzZ2
>>241
何とか目処が立ってきたんで、今週中には投下出来ると思います。
やっとこっちのスレの調子が戻ってきました…
こんなにも遅れて、本当に申し訳御座いませんでした。

243どこかの名無しさん:2009/12/07(月) 08:01:05 ID:7zMZqbdo
無理はするなよ
ゆっくりでもいいから納得できるものを書いてくれ

244どこかの名無しさん:2009/12/12(土) 16:53:30 ID:4Ppx1BjY
複数書いててパネェんだ
終わりまで見れたらラッキーくらいに思ってる。ゆっくりしていってね

245 ◆.9jeLz5xws:2009/12/13(日) 20:42:11 ID:HZ/dKcEw
14日の19:00〜から投下開始します。

今まで散々お待たせしてしまって、本当に申し訳御座いませんでした。

年内完結予定ですので、どうかそれまで、気を長くしてお付き合い頂ければ、幸いです。

では、また

246どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 07:16:04 ID:G6wYf.pc
キターーー!

楽しみにしてます

247どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 13:51:44 ID:Qfi4nkg.
わっふるわっふるww

248 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:00:41 ID:rReGGaq.
では、投下開始致します。

249 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:02:42 ID:rReGGaq.





          【俺達が佐々木と出会ってから、おおよそ1704時間程の時が流れた。】




.

250 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:02:58 ID:rReGGaq.

         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \    「すいません、ちょっと道が渋滞しておりまして…」
       |    ( ⌒)(⌒)   
          |     (__人__)   
        |   U  ` ⌒´ノ  【俺は結局、あの老婆の下で、送迎を主にする運転手として務める事となった。】
          ,|         }    
       / ヽ       }   
     く  く ヽ     ノ
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |





            ,ィ                 \
       /  , ´                   \
      /  ,ィ                  、  ヘ
      ノ   /         __       ヘ  ヘ
    /  ィ´  ,, ー= ´  ̄      ̄ ≧ー ミ. ヘ、 ヘ          「遅い! 道が混んでいるというのなら、もっと早く出ればよかろう!」
    /   レ ´  ,>ー ´  ̄ ̄ ̄ ̄ ー =<  ミ|   ヘ
    V   | ィ ´           l!        `>}    〉
    \  「     :  :     ,ハ          |  ノ   【老婆の本名は…終ぞ教えてもらえなかった(真紅と佐々木は知っているらしい)が、
     \|   i  ! l!    ! |  | ノ !   ! ; :!   | /     皆からは『ホロさん』『ホロ婆』などと呼ばれていたので、俺も彼女の事は『ホロさん』と呼んでいた。】
        | ;  ',i ⅣヘXj l V! l!  }' ! ル! メ }/l ,′ l!
      | i   ハヘ!ニ==ー千l!'ヽ /7ニ==ー< }   | l      【彼女は、この地方の売春業を取り仕切っている、言わば元締め。
      j ',   } ィ'弋ニク_`    ´弋ニり_^ |:  | ',      彼女の下には、一体何人何十人何百人、下手したら一千人単位の人間がいるのだろうか…】
      ,′|  .ハ ^ ̄         ̄ ^  八  L ',      そんな人間に、俺は何故か直接スカウト(と言っていいのだろうかあれは?)され、
     ムー |   人         !      人   l `ヽ、     今もこうやって、言葉を交わしている。】
    /三三|    \           , イ    |三三ヘ
    /三三=ヘ  r = 二二  ^⌒^ 二 =+   |:三三ニヘ   【大組織の末端として働いていた頃には、想像もつかなかった光景だ。】
    ,′三三ニ:ヘ | l!  l    ̄ ̄ ̄ l ! l! |   メ三三三llヘ
    ,′三三:r ='| l   !  l!  l   : l  i :|  /三三三三∧
  ,三三三=トー L __!  !       i  _.j  ,′三三三三∧
  从三=/ィ´  ̄ {////////777777//////l} ,′三三三三ニ∧

251 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:04:58 ID:rReGGaq.
   、i、_        、!、
   `i.ヽ,`ヽ、    |.,ヘ\
    .| ; ヘ: : `ヽ__j .; ヘ: :ヽ
    .|; ,,>':'´: : : : : | ;  ヘ: : :ヽヽ、
    ,!"´: : : : : : : : : ヽ、. ヘ: : : : ヽヽ、
  ./: : : : :/: : : : : : : : : :\ ヘ: : : : : i: :ヽ
 /::/: : : ,〃: : : : : : : :ヽ: : : :ヽi : : : : : : : :ヽ     「まあええ。幸いな事に、今回に限ってはまだ時間に余裕はあるからな。
./i :{ : : :/ll.|: :i : : : :| : : :l : : : : : i : : : : : : : : i      だが次はないぞ。こういう商売だからこそ、信用というものが大事なんじゃ。
〃: i 、: ハ:ハ: i、: : : l: : : :|: : : : : : i : : : : : : : : i     よく覚えておくがいい」
i! ! : !ヽ!! ! `-ヽ从A , : ||: : : : : : :i : : : : : : : :|
  .ヽλヽ   、   `!ル'| : : : : : : :|: : : : : : : :|
   }'}‐=i   .j,,,___,,` j : : : : i : : :| : : : : : : l    【人を人とも思わぬ尊大な態度に、手厳しい物言い。
    j::| <     ̄´  | : : : : l : : | : : : : : :/     だが、そこに悪意らしきものは何故か感じられず。
    i:::! `,._        |: : : : :l : : |: : : : : :/      それどころか、不可思議な愛情すら感じる時もあった。】
   i::::::`i、\7¬フ   |: : : : l : :/: : :/ : /
   i::::::::|;;;ヽ、 __,,,.-‐¬ : : : /: :/:/ : i : /       【やる夫達と初めて邂逅した時に抱いた感情とよく似ていた。
    !:::::::|;;;;;l;;;;;;;;;}  / : : : /: イ: :| : i :/|        おそらくこれが、所謂一種のカリスマ性という代物なのだろう。】
   /`ヽ、i;;;;l;;;;;;;;;;}.ノ : : /_'_l : :l__L/_|
   '-、  ヽ;l;;;;;;/ : /  ̄___ ̄``丶、``‐、     【…俺みたいな凡人には生涯得る事の出来ない、持って生まれた稀有な才能だ。】
    / `ヽ、 } {/ _,-‐'" __ ̄`ヽ、  `\ !、
  ./ .丶__i j/ /   /´   ̄ ̄``ヽ、  `、
  |   { || ̄`ll-i '"           `ヽ、 ,}
  |   `7}ーi--|!_!                l `
  |   /i i  ハ l              |
  | / i  l  l .| .|                  |





            / ̄ ̄\
          / _ノ  ヽ、_\        「はい、分かりました。次から気をつけます」
          .|  (●)(●)  |
          | u (__人__)  |    【以前の職場で本部の人間に言われていた事とあまり変わらないのに、
          っ   `⌒´   |     不思議と不快感や反発は殆ど無く、反省して次にいかそうと思えるのは
         / ミ)       /      一体何故だろうか?】
        / ノヽ      /
        | |/      ヽ     【…そこに、悪意や蔑視の意がこめられていないからだろうか。】
        |  | /|     | |

252どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 19:05:05 ID:T4UVfYvc
はじまた

253 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:06:54 ID:rReGGaq.
      )::::::::::::::::::::,  ´    )::::::::::::::===彡::::::テ
       (::::::::::::::::://    ヽ:::_:::::::::::::::::i  l::::l:::::ハ二))          「仕方ないですよ、ホロ婆。今日は他の運転手も遅れてますしね」
      >:::::::,.'  ′    |   ):::::::::::::::l  i:::i:::::(、二))   
        て::::/   ll  l |  !|   {::::::::::::::::|  l::i:::::::::ハ〈
         しl |  l |  | | _!H‐'フ|/て::::::::::彡ミ::::::::(  !l
         l l  l _L | |ノ  rT´? | (::::::::ミ彡::::::ィ  l|l    【さりげなくフォローを入れてくれた彼女の名前は真紅。
            ll ヽ ´ rr、    ヽ__ソ | l! {::l l::::;:::) |  リ    名前と着込んだ真っ赤なドレスに似合わぬ、冷静で冷徹な印象を受ける美女だ。】
            ハ v)       l l | リ /:://   |  |   
            ,' ハ 丶      リ ,| |//´  | | 【ホロがこの組織の精神的な支柱だとするならば、
            |  〉 、 `    lレ' | h、     |  |  彼女はそれを支える、とても強固な土台だ。】
            l / ||  > - ィ 〃 | | l7      |  |   
            ノ'  |r j / rr、 〃  | | 〈 \    |  |     【ホロの命を元に、業務の殆どを円滑に取り仕切る様は、
            /'   ノl j/ ?ト(  ノ l (   \   |  |     「一体何故こんな所で…」と、思わず一考せざるをえなかった。】
           ヽヽ/ヽ j!    > ´ / /     ハ |  |





         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \   「本当にすいませんでした。次からは絶対にこの様な事が無いようにしますんで、はい」
       |    ( ⌒)(⌒)   
          |     (__人__)  【外見から受ける印象や、言葉少ない物言いから、
        |   U  ` ⌒´ノ   一見冷たい性格に思える彼女であるが、実の所、
          ,|         }    細やかな気遣いの出来る人である…と、少なくとも俺はそう確信している。】
       / ヽ       }      
     く  く ヽ     ノ       【俺みたいな一従業員みたいな人間にまで、こうやってさりげなくフォローを
       \ `'     く         してくれる事が、その証左と言えよう。】
        ヽ、      |
            |       |  【ホロが鞭なら、彼女は飴。その絶妙なバランスが、この組織を円滑に動かしているのだろう。】

254 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:09:11 ID:rReGGaq.
        イ /|   ll         / |     |       |   |
       / | | |   || ll       / |     |       |   |
      / | |.‐|   | || |  | ll    /  | |    |        |   |     「御託はええからさっさと嬢の元へ行ってこい。
      /  レ  ||ヽ, ト.||_| | | | ll  /   .| .||    |       ||   |      百の言葉より一の行動じゃ」
     / _,.=-‐-=.,_レ || |.|ヽ.|| |  |   | | |   /|       | |   |      
     /'´ | /::::::::;;`丶  ‖ || ||| .|   |.| | || /_|       / |  /             「…分かっておるよな?」
    /  | | 〜;;;; ○ `  ‖|| |.|   _.||-レノノ | /    /  |  /
    /   、弋_ ノ        ‖,. ',.-‐=メ、 | /| /l  /  .| /    
    |     ` ‐--         /〜;::: / / >|/////l/   | /   【…といった様に、俺はこの厳格で尊大だが懐の広いトップと、
   |                   弋_,.シ  / ソ ソ ソ     〃    冷静で物静かだがその実穏やかで心優しい上司に、
   |                 l ` ‐  /    |     〃     大体叱咤時には褒められながら――】
    |丶                 |     /     |     〃
.   |  丶    丶 .,_   -‐'    イ      |
   |   丶      _  ̄   ,.   '       |
   |     丶     ,.  '     |       |
   |        ‐ ´        |       |





         / ̄ ̄\
       /   ヽ_  \
       |    (⌒ )(⌒)     「はい、勿論です!
      . |     (__人__)      それじゃあ、急いで向かいますね!」
        |     ` ⌒´ノ
      .  |         }
      .  ヽ        }         【とて充実した心持ちで、働いている。】
         ヽ      ノ
      _,,,,ノ|、 ̄//// \、
  _,,..r''''"/ | \`'/  /  |  ̄`''ー-、
  /     /  |  /\  / /    / ヽ
 ノ |  > |/)::::/\/ \   ノ /}
 {   | {   | ,r":::ヽ /   /  / // ハ

255 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:11:31 ID:rReGGaq.



                    _____,,,、、、、、、、、、、、、、、、,,,,,,,,,,,,,____
                 /゙´ ̄ ̄ ̄ ̄7  , -ーーーー‐ー,┌ーーーー、`、
                /        //        l l        l ゙,
              /        //__          l l       │゙,
           _ , 、-´ーーーーーーーー→´/ニ___)_________________l│__________,,,、」 l7
     _,、-‐・゙´,=ニニ>   , - ー ゙ ´ l            ___ l           │
    /-,_________ ̄ ̄,´-、,・´        l          `ー´l           〔l
  /(ノ  ,_______ ̄l,_,,ノ   , ----、 ロ.l            l      /,ニニ、 l
  ト ‐====,ーー┘------,/・´_ニ_゙ヽヽ,. l            l     l / Vヾ,ヽl
  ll二ll_____│ ̄l l ̄l  /  ,´ ∨`, ゙, l│           ノ     l l>o<l リ
  └-ー====ーニニ、二二 _l  l,>()<l l l゙ーーーーーー-_-__二二二二ニニ/ ゙、.∧ ,ノ/
     ・、`ー´ノ  ̄ ̄  i  、 ∧丿ノ  ̄ ̄ ̄ ̄            ヽ、,,`二ノ
      `゙゙゙゙        `・、 二、・´
                            ブロロロロ…


.

256 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:11:50 ID:rReGGaq.
        -──-   、
     / ィニニニヨ    \      「あー、さっき起きたばっかだから眠てーなー」
   / /( __, ノノ|     ヽ
   ' 〃´ ̄  ` ̄`|    l  l ∧       
  ′{         |   |  l ∧   【俺の仕事は基本的に、『嬢』と呼ばれる女性を『客』の元に届ける事だ。】
  l l 、___ノ  、___,イ|  |  |  ∧    
  | ∧        |/|  lヽ |    \   【指定されたホテルか客が指定した所まで赴き、嬢を下ろす。
  | ∧=≡    ≡≠|  |ノ |  |ゝ一    そして嬢の『仕事』が終わり、嬢から迎えの連絡が入るまで近場に待機するか、
  |  ∧""   '  "" |  |  |\|      その足で他の嬢の送迎をする。それが大体の一連の流れだ。】
  |  人   r 、  |  ∧从        
  |八  ト  二  イ| ハリ
    \ |    V∨´|/ /ヽ
      `   ___〈//  ∧




               /: :∠. -――─ -、   〉´ : : : :\
           /: : :/: : : : {: : : : : /: \/: : : : : : : : :ヽ          「おっ、またアンタか。
              ′: :{>ー-ヽ :_;∠: :_:/:{ : : : : : ヽ: : : : .          それじゃ今日一日、よろしくなー」
           | : : ,′_            ̄| : : : : : : | : : l: |
           |/: :{  `ヽ    __ | : : : : : : | : : |: |
              ,′:ハ x=、     ´     |: j:. : : : │: : i:│      【俺達がここに流れ着いた日、性器を傷つけられ
          i: : : ∧i{ f心     x=≠ミ∨:.: : : : :|:i : :{八       佐々木の治療を受けていたこの女性は、『律』というらしい。】
          | : : : : . V.:ソ     rJ心 》| : : : : : :!:.: : :\>
          | /|: :/ }、、     弋.:ソ  : : : : : 从:丶: : \    【歳はおそらく二十歳前後。正確な歳はついに聞けずじまい。
        _「゙Y-∨ 人  ′    、、、 {: : : : :∧{ \厂 ̄    当初の印象通り、少し思慮浅い所はあるが、
      /⌒::::| トイ∨:.:.|\  マ ̄}    /: : : :/::::ヽ        明るく好感が持てる性格だった。】
   / ::::::::::: / '{. | ノ'"¨つ::\rヘ __, イ / : : /::::::::::\
.  /:::::::::::::::::/{    ̄ /V:::::::{⌒ヽ ∨ /:/: :/::::::::::::::::::::::\       【俺も嬢達も出勤は不定期な筈なのだが、
  {::::::::::::OO\>ァ‐'´::/ ::::::::{ ̄   〉/:厶:´:/:::::::::::::::::::::::::::.       何故か彼女に関しては、俺が送迎する事が多かった。】
  `'ー─- ._ :::∨ ̄ ̄{ :::{:: 人 ̄ ∧::::〈::: /::::::::::::::::::::::::::::::::::}

257 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:13:47 ID:rReGGaq.
                     ,.ヘ..,, -‐…‐- .、_
                    / 厶ヘ、 ̄ ̄`ヽ,,i \
                 /   /^´ ``´´´ ^ |  ヽ   「なあなあ運転手さん、ちょっと聞いてくれよー
                  /   / \、  , / | /     実はこの前さぁ――」
              / . : i ァ=ミ     ィ=ミ、l / i  !
               i  : : |〈 r':::}    r':::} 〉′i !|       
              /  : :| ゞ゚′ '  ゞ゚'' / i ! 八    【彼女はこちらが聞いてもないのに、自ら様々な事を語った。】
                / . : : : ハ ""      "" ,′ i |): :.\      
                ,′{: : V八   `  ´  从 i | : .\一   【仕事の愚痴、印象深かった客の事、良く行く外食屋の事、
            {  乂: :〉 /`ト 、      .イハ | く⌒ヽ    ホロさんや真紅の事、母が再婚した父親と上手くいかなくて…
               X´ ̄`¬≠\ ー  i´: :{⌒ヽi⌒       といった、よくありがちな、自身がここに流れ着いた事情、などなど。】
              /       ハ  \  √`ヽ  丿
          /      /  } /ヘ/∧        【本当に彼女は、よく喋る女だった。】
        /        > |く  /介ト、',
       /        八  |  //ハ V`ヽ、        【…外見は全然似ていなかったが、学生時代に初めて付き合ったお喋りな
      /           \| '.〈/ ハ 〉 i| ヽ        女を思い出し、彼女…律と話している間は、少しだけ懐かしかった。】
.   /             | ヽ/ j j リ  }





       /三三‐i:\
      r'/>‐'^¬┤: :iヽ--、     「――でよ〜、そしたらそのコンビニの店員がさ〜」
    j/{〉r   ⌒V: :l、:>:}
    /: :{ 、   ○l: : | }`:::i     
    /.,.:∧ ○     |イ 爪:::/   【…こちらが口を挟む隙を与えず、結局最後は頷きを
   {ヘ: :八  rァ¨)ィ}ノヽ::/     tただ返すだけになるのも、また同じだった。】
     ヽ:| /三下、∧ヽ::{′
       ∨::::::::〈V介V、::l
      {::::::::::::ハ!トv!;|::l
        ヽ:::::::::ヽ}j }}V:::l
       |:\:::::::{ o l::::l

258 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:15:38 ID:rReGGaq.
                   ,..r:::´,..r::':´:r::'::::/::::',:ヽ'..、
             /:::,.r'´:::::/:::::::::::::::::::::':::::ヽ::'ヽ,
            /::::/:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::ヽ
             ,':::/:::::::::::::/:::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ     【律に限らず、ホロの下で働く女達は、
             ,':::,'::::,':::::::/:::::::::::l::::l::::::::::::::::::::,:::::,::::::::::::::::'、     様々な事情を抱えた者ばかりだった。】
              l:::,':::::l::::::::l:::::::/l::::从::::::::::::::::l::::::l:::::::::::::::::',
          l:::l::::::l:::::::l_,、/-‐l-:,' ',:.l::::::::__∧::::l:::::::::::::::::::l
           l::::l::::::l:,r'´l:/    ',l  ',l::::::/`ヽ::l::::::::,::::ll::::l   
            l:::::l'、:::l::::l ´         l:/   l:::`l:::::l:::::l l::l   【曰く、母親に売られた形でここに辿り着いた。】
             l::::/r',::l'、:l,、rx=z,          l::::/::::/ l/
           .l::::'、〃,l ''   ´     r==、. /./:l:::/
          .,'::::::::\ l       、       `'//l/           
          ./:::::::::::,'::¨'、       ___      ,':l             【曰く、中学もまともに通えなかった為、
         /::::::::::::,'::::::::::ト、    '、__ノ     .イ::l              この様な職業しか出来ない。】
        ./::::::::::::::l::::::::::::l >      イ::::l:::l
       .,':::/::::::::::l::::::,、-}   ` .‐ T´::l::::l:::::l:::l
      .,'::/:::::::::::::l:::/ ゝ、     ,':::::/::::l:::::ll::l      【曰く、両親がギャンブルで借金と作った挙句蒸発、
      ,':/l:::l::::::::::l,r    `ヽ、  l,`',:::::/:::/ l,'       まだ幼い弟達を養う為にやっている。】
      l,' l:::,'l:::::, '           ヽ 'ヽ 'ヽヽ',





         //|    /ゝ/∧          ヽゝ
         \_|    | `´"|           |  \   【曰く、ホストに貢いで出来た借金を返す為。】
         /,|    |..   |    ハ      |ヽ∠
         ヽ/     ̄l ̄`  | │  / ハ     |/
.         /    | イ行心 |/.| /千十j-  |  |    【曰く、学費どころか食事すらまともに出さない
         / /  | | 代.タ    |/xテ云)》| | |  |     親に頼らずに、自力で進学費用を貯める為。】
.        / イ   | | `ー'     .|i j;;:ノ/|| ;| |  |
       /. / |    N     ,   ≧' ナ|/ | / _人
.       | N | |   |:.\   ‐-    ,/∠:.:/::: 弋  ^ヽ   【曰く、小さい子供を養う為。】
ー‐-=一< ̄^ |:.|   |ィ-,|\_ _  ィ≦':.:.|.:.:.:.:.:.:.| ゝ\   i
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.| |  ノ|  |    ´《\:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.|| |\ヽ一/
:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.ヘ|/| メll  |`ヽ 斗/  `\:.:.:.:.:.:.:|:| |   ̄
:::::::::::::::::::::::::::::|::/ ヽ\ヽ  l    /     \::::リ | /       【曰く――】
:::::::::::ゝ::\::::::|/       |  _/       /::ヽ|/
ゝ ──‐--┴  厶 ̄ ̄勹ゞ厂⌒´ヽ    /:::::{|

259 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:18:42 ID:rReGGaq.
       ,  '': : ´ ̄ ̄ ̄ `丶、
      /: : : : : : : : : : : : `丶、: :\
.     /: : : : : : : : , -―-、: : : : :\: \     【虚実ない交ぜの様々な事情を、まるで昨日食べた夕食のメニューを
    /: :/⌒ヽ /: : : : : : :\: : : : :ヽ: 丶     語す様な軽い調子で語る彼女達。】
    .i: /: : : : : : :{: : : : : : : : : :\: : : : ', : ',
    |: l: : : : :/´ ̄ ̄ヽ : : : : : : : \: : i: : :i
    | l: : : : ::i      \ : : : : : :ヾ\l: : :l
    l l : : : : i       \\: : : : :\ヽ::l        【どんな悩みや不幸でも、他人に話す事で、多少はその
    l/: : : ::/         _\\: : : : :\、         重圧から解放されると聞くが…】
   //: : : /_       ィ´  zニ、`ー-i- t..ヽ、
   //: : :./:に_`      ィ圻´:::リ l::l: l: :l:l   ̄
 . // : /:::ハ 廴ヾ       廴::ノ ,'レ:i::l: l:l
. /.ィ´:.:.:小:ハ`ゝー          /ー‐l::l::l:l
   l l : |: : |: ハ     '     ∠ミヽ l::リハ     【それを差し引いても、さして長くもないドライブの道程で
.   l: l : |: : |: :l::>、   ` ‐ ´ / .{    リ  ',      交わす話題にしては、酷く重苦しいものであった。】
  i:l: :l : l: : :l::::l::从/`> -: ´   l /  \ヽ i
.  l l: :l : :l: : :i::::i:/   __ -‐      ヾ l
  l?A ?A ?C小/_`ヽ、              ヾ、
  ヾヽ { ヾヽ /  \ \             yヽ





          ,  ─ -
        ,.‐'      : :.`゙ 、       【だけど、彼女らの目は一様に明るく、前を向いており。】
      / : : : :       : :   \
     / : : : : : : _,.::‐: : : : : : :.   ヽ
   . /   : : /: : : : :,,.-: :、: : : : .  '      【ホロや真紅も含めて、この手の商売をしている人間にありがちな、
   /: : : : : : ,ィ゙: : :__:://  ソノリヽ .: :'      何らかの後ろめたさや後悔の念など微塵も感じさせず。】
   |: : : : : : :|: :"´:/ `    _,,..._ ',: 小
   |: : : : : : :{: ,ィ示ハ`ヾ.    ,,..._ `/| :.} !
   l: : : : : : ::Ⅵ、tj::リ     んリ`i/: |: :|  【『自分は人生の主役では無かった』なんて、誰もが一度は経験しながらも、
   |: :!: : : : : ::\ー".     {::ツ 〃:,.': /    いずれは容易に乗り越えていく葛藤に、いつまでも捕らわれたままの俺が――】
   ∨: : : : : : : :ノ゙゙゙      、 ~.../: //
   . 〉: : |: : :i/  r‐‐-,   /: : !
   /: : /|: : :ト、\  ` " ,. ィΧ.、{           【…途方も無く、惨めな存在に思えた。】
  f゙//ー{: 、:.\  , ‐.≦イ /"/\
 r=≦= 、\: :.:.:ト、 {\:::::∨|  /_. !
 /      .\ヽソ::::\-ヽ:::リ:!   i´∪

260 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:21:16 ID:rReGGaq.



                    _____,,,、、、、、、、、、、、、、、、,,,,,,,,,,,,,____
                 /゙´ ̄ ̄ ̄ ̄7  , -ーーーー‐ー,┌ーーーー、`、
                /        //        l l        l ゙,
              /        //__          l l       │゙,
           _ , 、-´ーーーーーーーー→´/ニ___)_________________l│__________,,,、」 l7
     _,、-‐・゙´,=ニニ>   , - ー ゙ ´ l            ___ l           │   【やがて、車は目的地に到着。】
    /-,_________ ̄ ̄,´-、,・´        l          `ー´l           〔l
  /(ノ  ,_______ ̄l,_,,ノ   , ----、 ロ.l            l      /,ニニ、 l
  ト ‐====,ーー┘------,/・´_ニ_゙ヽヽ,. l            l     l / Vヾ,ヽl
  ll二ll_____│ ̄l l ̄l  /  ,´ ∨`, ゙, l│           ノ     l l>o<l リ
  └-ー====ーニニ、二二 _l  l,>()<l l l゙ーーーーーー-_-__二二二二ニニ/ ゙、.∧ ,ノ/
     ・、`ー´ノ  ̄ ̄  i  、 ∧丿ノ  ̄ ̄ ̄ ̄            ヽ、,,`二ノ
      `゙゙゙゙        `・、 二、・´
                            キキーッ…


.

261 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:21:29 ID:rReGGaq.



                  ,. -====ーz- . .
                    /'了 ̄: ̄:>.、 〉: :ミ: .、
              ,.ィ' : _:_{_z‐'´⌒ー-ミ| : : : : : \
            /:/:/´            }: : :ハ:  : ヽ       「じゃあな〜、運転手さん。
               i. : :V        '⌒`ヽ|: : : : |: . : :.        仕事終わった後もよろしくな〜」
               | : : |/⌒`     r‐__ | l : : :|:ヽ: : : ',
                ∨: :{  ,zミ      /示ミ|:{: : :|:.| |: : :l
              小:..:、 《! i心    トィf}V: : :ト、|: :{: : :{   【律を送り出した後、時間潰しにと、車の窓を開けてタバコに点火。】
           /: | :.:ハ ` ヒリ    `¨´ }: : :ら }:.: :!: 小
           | : }: :.:.:.:} 、、、 ヽ    '"" |: /:/ ノ:. : |:. :ト{
           |: /: : :.小.    r== ぅ  ノイ: 爪:.\:...ト、{     【しばしの後、ニ本目のタバコに火を点けたところで、真紅から電話。】
         , ┐ |:ハ: : :.:|:}ヽ.   ` ´  /.ィ|/:.:.:N⌒ヽ{
     r‐ 、{ {   {  ヽ: .:リ /:.>,. __  イ´,斗vヘ{   丶
     /r―`} 〈     ヽ| ノ´ ノ..イヽ  /  /:.:.\
     ノ ー‐、) {     ノ //::/ ,ィく.   /:.:.:./:.:.:\
     { ー 、}.  }   rー‐ 彡:ノ::::{ /乂 ト、 /:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:`:.ー- 、
    ヽ´スノヽ ハ j:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ_:///|l { ∨:<´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:ヽ
      ∧   ノ:.:.l ノ:.:.:.:.:.:.:厂:.///} イ |! V:.:.:.:.:.〉:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:}
     {:.:ヽ /:.:.:. |!:.:..:|:.:.:.:|:.:.:从 V/ ! |j }:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.|
     |:.:{ノ:.:.:.:.:.:.∧:.:.:|:.:.:.:|:.:/  7'| トrイ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
    ∧:.:.0:.:.:.:.:.:{:ハ:.:.}:.:. |:/  i | ||j:.:./:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
    {:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:}:.:.:.: l:.: /    | ノ |||:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{


.

262 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:23:48 ID:rReGGaq.


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
.  ( . . .:.:.:::::::/       /        ヽ 入| |/ヽ `ヽ
   \.:.:.:.::::/    / ′  l      |  l 「:::| |:::::::ノ   !
      Y.:.:.′   ,′! l   |       |  }ノ..:.| |:::::ノ    |   「佐々木が早目に仕事を終えたから、
.     ゝ┤   |  || l |    l   (. .:://.::∧    |    拾って帰って来て頂戴」
        l !|  _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l   |
        |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ |   |
        | ヽヽl ´==''     ==''^ } | ヒシ''′ |   |    【…とのこと。】
.      '  l / ∧    '       イ|Y´    |   |
      | j l ||丶   ‐    イ`ヽl l      |   |
.     /|  {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ  / lト、   |   |  【俺は短い言葉と共に了承し、電話を切った。】
     //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃  //| jj:::::\  |   |
.     /./. .:.::::|   {     `゙T゙´   // l|从::::::::::ヽ.!    |
 r‐=ニ´.:::ヽー=≧ト:.r‐⊂ニニニ⊃x/ /j/:::}::::::::::::::ヽ.  |
  \::::::::::::::ゝ---/´ ミ}厂厂厂厂jr―‐ヘ/.:::j:::\::::::\_j
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛





                                            _, -‐
                                       _, -‐  ̄ ‐=ニ=-
              / ̄ ̄ ̄\           _, -‐  ̄‐=ニ二ニ=- _, -‐  ̄
             /         ヽ        ,〜'_, -‐  ̄`ー-----― '
            /         丶    _,〜'_ッ'-
            |     _ノ  ( ー)  .厂
            i     ( ー)  !  .⊃       
             |       (__人_) /〉         
           /∧     ,.<))/´二//⊃
         / : | ヽ  / /  '‐、二ニ⊃`    【…二本目のタバコは、何故だかいつもより苦い味がした。】
     , -‐'´: : : : :l   丶l    ´ヽ〉: : : : \
    /: : : : : : : : :|  /_/    __人〉|: : : : :|
   「ヾ: : : : : : : : : :l_/:_/ヽ.   /´     | : : : : :|
  〈\ : : : : : : : :,、: :/´∨/`ー'〉 |_| |: : : : :|
   !: : :ミヽ: : :/ `y′.: ',ゝ、_/     l: : : : : :|
   ! ⌒ヽ: : : :.ヾ/: ://: : : :|      l: : : : : :|

263 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:25:32 ID:rReGGaq.



    .;;:                |  ..|  | |      ||   || /||   ||        ||   ||/
  ┌┬┐     ┌┬┐    .|、 └|  | |      ||   ||   ||   ||;:,.        ||   ||
  ├┼┤     ├┼┤    .|  ..|  |┘       .[ニニニニニニ]       [ニニニ
  ├┼┤     ├┼┤    .|  ..|  | |                         '':,;:
  └┴┘     └┴┘   .:; |、 └|  | |;.,.
_____________|/,...|  | |___________________
______________ ̄l,i|  | |======================================
.____________、|:::|.~ |  | | ̄ ̄ ̄ ̄[ニニニニニニ] ̄ ̄ ̄ ̄ ̄[ニニニニ
  ψ       ψ  .//  ||:::|   |  | |        .|| /||   || /||           || /||
.  Ω         Ω //  /.||:::|   | .._| |        .||   || /||   ||           ||   ||/
              //  /  ||:::|   | |. |i..|        .|| /||   || /||           || /||
              /     .||:::|   | |. |i..|        .||   || /||   ||           ||   ||/
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::||:::|   | |. |i..|        .||   ||   ||   ||           ||   ||
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::||:::|   | |. |i..|        [ニニニニニニ];:,、        [ニニニニ
.____________.||:::|   | |. |i..|
                  ";,: |:::|   | |._|i..| ;.'.                        .,:゛
;:..     .            |:::|   |  | |___________________
    :,:; '            .,.;|:::|/ |.=.=| |======================================
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~  ''─‐''  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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264 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:25:42 ID:rReGGaq.
            _ -  ̄` ー
          /         \
         , '       ,、 、   ヽ
        / /     ,ィ ィ/ ヽ ! |   ヽ
        ,'  l , -‐-x i / イ-─リハ l ヘ ',
          i  l  ァ≠、/    ィニテ!/  l !
       ,'.|  ゝトヘヒノ   ,   ゞ-ィ fヽ | l
       ! !  ヽ_',    _ __  | f ' i i   「おやおや、今日の迎えはやらない夫さんだったのかい」
         { ト    ヽ、     ,イィ/ ィ i l,'
       トゝヽヘ_、-、_` t - イ /!ィハ/ソ
                  r z'   ,k-、         【指定された場所に向かうと、佐々木が独り、静かに佇んでいた。】
             _ ┬ ヘ   只  /`7-、
        / ', ',  ヽ/  ヽ'  / / \
          ! 、 ヽ 丶         / /  X!
       | !   ヽ ヽ    , ' , '   ' |   【…そう、彼女もまた、『嬢』の仕事で主な生計を立てていたのだった。】
        |   !    \\ _//   , |
         |  l     \ /     ,'   |
        !  ヘ     Y     /   |
          |   }       \      !    !





              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\    【佐々木は俺の姿を見受けると、屈託の無い微笑みを返してくれた。】
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',    
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'     「それじゃ、家まで安全運転、よろしく頼むね」
    l:.:.i:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ヘ-‐―−:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l
    l:.i:i:.:,l-┼‐-、:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!   【…俺は、なんとか笑顔らしきものを浮かべて頷いた。】
    レl:.i、:.:丶〈 r'::::i \/  弋:::::シ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゞ'ノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\   
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
       i:.:.:.:.人  ―−ァ    l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!  【はたしてそれが、ちゃんと上手く出来ていたのかどうか――】
       !:.,:..:.:.:.:.ト  ` ー    /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ    【…今となっては、知る由も無い。】
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ
                     ',:.:.l___l::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
                   ヾ〃〃l:::::::::::::::丶:::::::::::::::::::::
                      l:ミ:ミ:ミ:l::::::::::::::::::丶:::::::::::::::::::

265 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:27:17 ID:rReGGaq.



                    _____,,,、、、、、、、、、、、、、、、,,,,,,,,,,,,,____
                 /゙´ ̄ ̄ ̄ ̄7  , -ーーーー‐ー,┌ーーーー、`、
                /        //        l l        l ゙,    【俺は、心中があまり穏やかでは無いのを
              /        //__          l l       │゙,    悟られぬよう、すぐに前を向き、】
           _ , 、-´ーーーーーーーー→´/ニ___)_________________l│__________,,,、」 l7
     _,、-‐・゙´,=ニニ>   , - ー ゙ ´ l            ___ l           │
    /-,_________ ̄ ̄,´-、,・´        l          `ー´l           〔l    【彼女の、そして俺達が現在軒先を
  /(ノ  ,_______ ̄l,_,,ノ   , ----、 ロ.l            l      /,ニニ、 l     .貸してもらっている家へと車を走らせた。】
  ト ‐====,ーー┘------,/・´_ニ_゙ヽヽ,. l            l     l / Vヾ,ヽl
  ll二ll_____│ ̄l l ̄l  /  ,´ ∨`, ゙, l│           ノ     l l>o<l リ
  └-ー====ーニニ、二二 _l  l,>()<l l l゙ーーーーーー-_-__二二二二ニニ/ ゙、.∧ ,ノ/
     ・、`ー´ノ  ̄ ̄  i  、 ∧丿ノ  ̄ ̄ ̄ ̄            ヽ、,,`二ノ
      `゙゙゙゙        `・、 二、・´


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266 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:27:30 ID:rReGGaq.
                 ,..-ー '' ´  ̄ ~ ゙¨''ー 、
               ,r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.゙ヽ,
              , ':.:::/::/:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.!、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`i
             ,':.::./:.,':/::.:.ィ:.:/:.:::.,! ヽ:.:.:.:.:.:.:...:.:.゙i    【こうやって送迎する際の車中、俺と彼女は、
              ,'/:::,':.,':/:::.:/:.:/:.:ノ:,'__゙i:.i:!:.::.!:.:.:.:.:i.    よく取り留めも無い話を交わす。】
               ,':.i::.:il:.:l:!.:..:イ_/!:.:,':/´ _, `!:i:.:.:.::i:.:.:.:.:ト、   
            i:,i:.l:.ハ:,':i:.i´!i/,';/''´´ ,rtTハi!:.:l:l:.:.:.:.:゙,:',   
            i!l:.l:.i:.i,':.l:.:/ィiテォ,    辷ノi:.l:i:;:.:.:.:.:.l:l:.i    「ねえやらない夫さん、今日の帰りは何時頃になりそうなんだい?」
            ' .iハ:、:.l:.:ヽ! 弋,ソ  ,     ノ,i:.:,':.:.:.i:,'i:.l、!   
             ' ヾ,:`:.:.: ゙、   _.. '  , 'i:.l:.:ノ:i:.,'.i,'    
               l:.i;、:.、_`. 、 __ , ' i从ノ,'// '   【話題を振るのは、大概彼女の方から。】
                ヾ ,ヾ、_,,_,,,.l    _,}ー-'¨゙`ヽ,   
               , ':::::::::;;;;/ー-  ' ´ }:/::::::::::::::::i     
                 !:::;;:::::/'゙_     ,','::::::::::::::::::;;}    
                   };;r':/;; ;; ;; ;;  ̄;; ー-'_:::::::::;;:::::;;:;i     
              ,';;l:.:.´  ̄  ̄ ¨ ''ー-,_{:::::::;;::;;;::k     
              l;;l;;;;;;;;;,,,:::::::::::::...,,,,,:::::::::::::::;;;:::;;::i
                l:::l;;;;;;;;;;;;::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::;;;::;;:::i
               ,':::,'::::::;;;::::::::::::;;;;,,:::::::::::::::::,;;;;;;;;:::l
              ,':::,':::::::::::;;::::::::::::;;;;;;:::::::::::::,';;;;::::;;!'





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)     「そうだな…今日は後で律さんを家まで送って、
. |     (__人__)      その足で近くに待機している嬢さんを送ったら直帰だから…
  |     ` ⌒´ノ      多分10時前ぐらいじゃないかな?」
.  |         }    
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ      【俺はと言えば…年甲斐も無く、思春期の高校生の様に妙に緊張してしまい、
   /    く         自分からはあまり積極的に行動する事が出来なかった。】
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒) 【…まったく、本当に歳だけ無駄に食ってしまった男だと、自分でも思う。】

267 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:29:38 ID:rReGGaq.
                      -──-
                  ,  '"´            `丶、
              /                     \
              /                      ヽ       「そうなんだ。
           , '                         ',       じゃあ今日は、夕食一緒に食べれそうだね」
.          /                  ',
         //     /   ./         ハ
.        //     l:   ,'        /         l
                ハ   !       /   |        |
        | |    _l」⊥.、|    -‐‐,イ‐- ...,,|
        |       !.! ヽ/l       //    .|       /
           ',    .{イ示ヽ',   ./ ィfテミメ、 !     /
          ', ヽ  .ハ ヤ:::} ヽ/   rテ:::::} 》ノ   /}      /
.        l  \/ ヽ ゞ''      弋zシ/ _./! ,'       
.        |       八  ヽ         ̄l   レ'     |
                 ヽ   、 _.       ,'   .,'        |    
        /         \           /   ハ ,'
.        厶イ八 ハ   ハハ   ヽ、_,,..、 ´ /   / V  /l .ハ ',
             ヽ! .\{   Vヽ!\∧ハハ 厶イノ/   ヽ/ j/ ヾ、
                         ',         ヽ
                           }      _,,,... -‐ 、
                           /_,,..  /      ヽ





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \        
 |    ( ●)(●)       「いや、夕食ぐらい先に食べてて良いぞ。
. |     (__人__)        どうせやる夫が我慢出来ないだろうし」
  | u   ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm
   /    ̄ ̄ ̄ つノ
   |    | ̄ ̄

268 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:31:12 ID:rReGGaq.
                 ...:.‐:.:.:.:.:.: ̄:.:.:.:.‐:....
           ..:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:..、
          /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.    「くつくつくつ。なあに、心配はいらないさ。
         li:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.ll:.:.:.:.:.:.:,イ:.:'  ヽ:.:.:.:i:.:.:l:.:.:.:.:i     ちょっと前にやる夫にせがまれて買った、
          l:l:.:.:.ヽ:ィ:.:―l !:.:.:.:.:/// −- 、:.:.:l:i:.:l:.:.:.:.:l     『ぷれいすてーしょん』とかいうピコピコがあるでしょ。」
         l:ヽ:.:iヽ:l \:.! ヽ/./'       ',:. l:.!:l:.:.:.:.:l
           、:ヽ:l:.:l ≡ ≡    ≡≡≡ lヽ!:.リ:.:.:.:.l
            l:.:.:ヽ:l                .':.:.:rx:.:.:.:.l      「最近はすっかりアレにご執心でねぇ。
           l:.:i:.:八   、  ,、  ,   .':.:.:.'_ノ:.:.:.:l       蒼星石と二人で顔真っ赤にしてやってるよ」
            l:ハ:ハ:.≧:....... ̄   ̄  ......':.:./:.:.:.:ト、:.l
            '  ヽ ヾ`ヽ从ノ:i ̄ t: :i从ハイイ:! ヾ
                , : ´: : l__ .' : ` : 、        「だからまぁ、多分大丈夫じゃないのかな」
             ∧: : : : :l  / : : : : :/ヽ 
              /:::::\ : : l /: : : : /::::::ヽ





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \       「あー、そういうことか…」
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)
  | u   ` ⌒´ノ     「アレ、俺が休みの日に家で寝てる時もずっとやってるもんだから、
.  |       nl^l^l    うるさくてあまり寝付けれないんだなぁ」
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く    「最近はすっかり、昼寝とかは車の中で取る癖がついちゃってるよ」
   /     ヽ \

269 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:32:19 ID:rReGGaq.
        /:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
       / :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
.      / :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
.     .' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
.     ,'.:.:.:.:.:.:.:. i:.: : i.:.:. |i.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':  ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
    |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|:.__:||:.:|!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/____Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|    「くつくつくつ、それは大変だねぇ」
    |.:.:.:.:|.:.:.:. | /|∨.|Ⅵ∨.:.:.:.:.:.:.:.: /´     Ⅵ\:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|
.     !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,iィチ云ミ、∨.: : :,:′,.ィチ云ミ刈_:.:.:.j:i..:.:.:.:.:.:.:.j
.    ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵ{::込リ::! V/    {::込リ::}j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i
.     i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハ代:z少j          し乞::リ リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
.     i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ `ー‐'′        `ー‐'"/!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!
.     i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ :::::::::   〈     ::::::::: /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从
    j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、    、____,     /.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ
    /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、   ` ー ´   ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `\
.   / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/!
         \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/
         \i.:.:'!i;)               ,|/  (jj:./`:.:.:.:'..、、
.       ,..、.:.:':.:.:`:.:.:.!i;)   ` ー 、  ,. -― ´  (jj:′:.:.:.:.:.:.:`ヽ.
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                 (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                  (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      「笑い事じゃないだろ…」
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)
  | u   ` ⌒´ノ    「お陰で最近は、どうも腰とか肩がこるようになっちまうし…」
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \

270 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:33:23 ID:rReGGaq.
        /                                 ヽ
      /                                 ',
      / /                /              ハ
   .  / .:/ /       /        〃ヽ    i           |
    / .:/〃     __// //   //,′ ヽ ! i           |    「ごめんごめん、悪かったよ」
   ..///7,′     ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ|、           |
       !|   i     |/ |/j/! !:i .:.//'′     !ハ「     |        |
       !|   i !    ィ斧ミメノノ | //  ,ィf云ミメ、」   |       !   「それじゃあ、今日あたりやる夫達には注意しておくよ」
      八  i i i i i j !ノ::::} ノ /    {ノ:::;::} Y|    ト、     i
   .   ハ. |ハj ヘ |仆乂::ノ  /     弋::::ソ ノ !     ! ハ       !
   r‐ 、    'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',
   ヽ ヽ    ./  从   '              i !   / |  |   ハ
     ハ  V  /  / ヘ.  、   _,         从.  /    | !:ト、 ',
     |  |  ./  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ
     |/ __\/´`! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )
    ノ/  `i \/ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj
   /´ -─┐|、___)            )ハ    /  {
  /´    ,. }ノ:: }      ,.-‐''て  _」        \  _」\
  {    イーノ::  V ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、
   \  `ヽ:::.   } /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ
    \   ヽ  ハ





     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●     「ああ、ありがとな」
   |      (__人__)
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃   「…でもあいつら、ちゃんと聞いてくれるかなあ」
  /     ./ _ノ    
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |  「俺も何度か文句言ったけど、まったく聞いてくれる様子なんてなかったんだが…」
.    \/ ___ /

271 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:34:35 ID:rReGGaq.
              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'     「くつくつくつ、心配はいらないさ」
    l:.:.i:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ヘ-‐―−:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l
    l:.i:i:.:,l-┼‐-、:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l   「あの子たちはああ見えて、結構素直な所もあるからね」
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!
    レl:.i、:.:丶〈 r'::::i \/  弋:::::シ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゞ'ノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
       i:.:.:.:.人  ―−ァ    l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!
       !:.,:..:.:.:.:.ト  ` ー    /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ
                     ',:.:.l___l::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
                   ヾ〃〃l:::::::::::::::丶:::::::::::::::::::::
                      l:ミ:ミ:ミ:l::::::::::::::::::丶:::::::::::::::::::
                      l〃〃l::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::
                      } ̄ ̄:::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    「素直、ねぇ…」
. |     (__人__)
  | u   ` ⌒´ノ
.  |         }    「俺にはとてもそうは思えないんだが…」
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

272 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:35:21 ID:rReGGaq.
          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
    /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i     「きっと、やらない夫さんがちょっと歳が離れてるから、
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、     .ついつい反発してしまうだけだと思うよ」
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、    「ほら、年頃の子供なんて、一度は皆、親に反発するものじゃないか」
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、     「それと似たようなものだと思うんだけどねぇ」
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \       「ははは…
 |    ( ⌒)(⌒)       俺はあいつらのウザい親父、って訳か」
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ    
.  |         }     「俺が親父なら、佐々木はさしずめあいつらの母親だな」
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ     
   /    く      
   |     \

273 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:36:43 ID:rReGGaq.
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'
    l:.:.i:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ヘ-‐―−:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l    「おいおい、勘弁してくれよ…」
    l:.i:i:.:,l-┼‐-、:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!      「僕はまだ、母親なんて歳じゃないよ」
    レl:.i、:.:丶〈 r'::::i \/  弋:::::シ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゞ'ノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
       i:.:.:.:.人  , ― 、     .l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!
       !:.,:..:.:.:.:.ト       /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',





       / ̄ ̄\
     /   ⌒  \
     |  ミィ赱、i .i_r赱     「何言ってるんだよ。俺とそんなに歳変わらない癖に」
.     | ::::::⌒ (__人__)
.     |     トエエエイ
.     ヽ     `""´}
      ヽ     ノ
       /    く     
       |     \  
        |    |ヽ、二⌒)

274 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:37:51 ID:rReGGaq.
                    .....:.:.:. ̄ ̄:.:.:.:.....
                 ...:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:`:.、
             /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. iヽ:.:.:.:、:.:.:\
            /:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.i: l:.:.ヽ:.:.:.\:.:.:ヽ
             / //:.:.:. /:.:.:.:.:.:/:.:.: /:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.
              /:/ :. i:.:i:.:.i:.:.:.:.:イ:.:.: /:/ヽ:.:.:.:.:.:i:.:.:.:. i:.:.:.i
            /:/:.:.:. |:.:|:.:.|:.:.:./ .|:. ,イ:/   \:.:.:|:.:.:.:.:.|:i:.:.l    「…女の子に年齢の話なんてするもんじゃないと思うよ?」
          i i:.:.:.:.:.|:.:.!:┼ 7 メ:/〃, ‐―‐ヽ: !:_i:.:.:.!:l:.:.l
          | |:.i:.:.:.:!:ハ:.!:/ /:' /'        !ハ/:.:.iハ!:.:.:l
         /:.l:.ヽ:.:.ハ ,ィf示ト、    ,ィf示ト./i:.:/ /:.: i:!  
          /:.:.ヽ:.iヽ!:.:.  irし::}     irし::}/:.:l:.ゝ':.: /!.:.
.        /:.:.:.:.:.ヾ:.:ゝハ. ゝ‐ '  ,   ゝ‐ ':.:.:.:!/:.: ィ:.ハ:.i
       /:.:.!:.:.!:.:.:i:.:.:.!:ーヽ          /:.:.:.:.ム ´/:' |:|
        |:. ハ:!ヽ:.!ヾハ从:>    ^   .ィハ从乂. /'  !'
       ヽ!  ` `  ,、.、    i` ‐ ´ /     _
              ,.−': ::λ _ /    !、   / ?E_
           /.: : : : :冫  _     _ ̄冫: : : :.ヽ
            /: : : : : :冫    ヽ  '´    冫.: : : : :.i
             |: : 丶: :/ ー  _    _  '|: /.: : : : l
             |: : : :.ヽ!_.      ̄       !:': :/: : : l
             | : : : : i:,: : : : : −. . _  _ . . : :´ヽ:': : : : |





   / ̄ ̄\
 /   ⌒  \
 |    ( ⌒)(⌒)
. |     (__人__)    「ははは、悪い悪い――」
  |     ` ⌒´ノ    
.  |         }    
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ        【…まあ大体、こんな感じで。】
   /    く      
   |     \      【ここまでは、特に問題は無いのだが――】
    |    |ヽ、二⌒)

275 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:38:28 ID:rReGGaq.
     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \    「あ、そうだ…」
   |    ( ●)(●
   |      (__人__)
.   |        ノ   「父親母親云々で思い出したんだが、
    |      ∩ ノ ⊃   佐々木の両親って、一体どんな人だったんだ?」
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___





            _ -  ̄` ー
          /         \
         , '       ,、 、   ヽ    【瞬間、佐々木の緩んでいた唇が引き締まる。】
        / /     ,ィ ィ/ ヽ ! |   ヽ
        ,'  l , -‐-x i / イ-─リハ l ヘ ',
          i  l  ァ≠、/    ィニテ!/  l !  【それは拒絶の合図か、それとも聞かないで欲しいという懇願か。】
       ,'.|  ゝトヘヒノ   ,   ゞ-ィ fヽ | l   
       ! !  ヽ_',,    __   | f ' i i
         { ト    ヽ、     ,イィ/ ィ i l,'
       トゝヽヘ_、-、_` t - イ /!ィハ/ソ     【どちらにしろ、俺達を包んでいた柔らかな雰囲気は、
                  r z'   ,k-、          瞬く間に萎縮していった。】
             _ ┬ ヘ   只  /`7-、
        / ', ',  ヽ/  ヽ'  / / \
          ! 、 ヽ 丶         / /  X!   【…またやってしまったと、酷く後悔。】
       | !   ヽ ヽ    , ' , '   ' |

276 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:39:35 ID:rReGGaq.
        /:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
       / :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
.      / :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
.     .' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
.     ,'.:.:.:.:.:.:.:. i:.: : i.:.:. |i.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':  ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i    【…いつも、こうだ。】
    |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|.: : ||:.:|!ノ : :.:.:.:.:ヽ、:/:   Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:. | _|:斗|匕∨.:.:.:.:.:.:.:.: /` ー 、.._V廴:.:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|   【俺が佐々木に過去――らしきものを聞こうとすると、
.     !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,iィチ云ミ、∨.: : :,:′,.ィチ云ミ刈_:.:.:.j:i..:.:.:.:.:.:.:.j    彼女はいつもこうやって、唐突に押し黙ってしまう。】
.    ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵ{::廴リ::! V/    {::廴リ::}j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i
.     i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハ代:z少j          し乞::リ リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
.     i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ `ー‐'′        `ー‐'"/!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!  【…思わず目を伏せたくなってしまう様な、寂しげな顔を浮かべて。】
.     i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ       〈         /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从
    j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、              ,/.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ
    /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、   ´ ̄`     ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `\
.   / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/!      
         \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/
         \i.:.:'!i;)               ,|/  (jj:./`:.:.:.:'..、
.       ,..、.:.:':.:.:`:.:.:.!i;)   ` ー 、  ,. -― ´  (jj:′:.:.:.:.:.:.:`ヽ.
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                 (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                  (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ





        / ̄ ̄\
      /       \     【…これはあくまで想像だが、『能力者』である佐々木の過去は、
      |::::::        |     他人には容易に触れて欲しくないもので。】
     . |:::::::::::     |
       |::::::::::::::    |         
     .  |::::::::::::::    }       【彼女が自身を守る、一種の『壁』であって。】
     .  ヽ::::::::::::::    }         
        ヽ::::::::::  ノ        (:::::ソ: .
        /:::::::::::: く         ,ふ´..    【…俺はそれを、踏み越えるに値しなくて。】
-―――――|:::::::::::::::: \ -―,――ノ::ノ――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)━~~'

277 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:40:44 ID:rReGGaq.



    /  ̄ ̄\
  /      ノ ヽ     【…いや、単純に、俺が彼女の心に踏み入る勇気が無かっただけなんだろう。】
  |::::::     (ー )
.  |:::::::::::   (__人)        【自分は彼女とは違う凡人だという『壁』を、自ら造り。】
   |::::::::::::::   ⌒ノ   
.   |::::::::::::::    }   【故に、俺は悩み。】
.   ヽ::::::::::::::    }
    ヽ::::::::::  ノ            【故に、俺は常に折れた。】
    /:::::::::::: く
    |::::::::::::::  |   
     |:::::::::::::::| |   【…「彼女の気持ちを考えて、」という名の言い訳を、自らに強く言い聞かせながら。】


.

278 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:40:56 ID:rReGGaq.



      |   l――‐、 `!
      |   |    |  |
      |   |  r ´ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
      |   |  | ,ニニニニ、 |   【目前の信号が赤を告げ、俺は左足を少し踏み込む。】
      |   |  | | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |
      |   |  | | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |   
      |   |  | `ー――‐´ !. 
      |   |  | ,ニニニニ、 |
      |   |  | |:       | |  
      |   |  | |:       | |  【しばしの静寂、まるで時が止まっているかの様な感覚。】
      |   |  | `ー――‐´ !
      |   |  、 _____ノ 
      |   |    |  |      
      |   |――‐'  !
      |   |―――‐ '


.

279 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:41:19 ID:rReGGaq.
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃   |.:.:.:.:|.:.:.:. | _|:斗|匕∨.:.:.:.:.:.:.:.: /` ー 、.._V廴:.:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|....┃
┃   |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|....┃  【俺は、ルームミラー越しに写る、
┃    !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,iィチ云ミ、∨.: : :,:′,.ィチ云ミ刈_:.:.:.j:i..:.:.:.:.:.:.:.j...┃   彼女の物憂げな視線から、そっと目を逸らし、】
┃   ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵ{::廴リ::! V/    {::廴リ::}j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i ....┃
┃    i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハ代:z少j          し乞::リ リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! .┃
┃    i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ `ー‐'′        `ー‐'"/!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:! .┃
┃    i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ       〈         /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从 ┃ 【自分勝手な寂寥感と、安易な後悔を覚えながら――】
┃   j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、              ,/.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ┃
┃   /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、   ´ ̄`     ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `┃
┃  / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/! ....┃   
┃        \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/  ....┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

280 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:41:29 ID:rReGGaq.



       , -――-、
     /      \
    /::::::::::::::     ヽ   
   /::::::::::::::::::     ヽ   【――彼女に見えるように、静かに頭を垂れた。】
   |::::::::::::::::::::::    /   
   .|          /
    \        /


.

281 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:41:39 ID:rReGGaq.



        /:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
       / :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
.      / :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
.     .' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i  【…俺の意が通じたのかどうかは分からなかったが――】
.     ,'.:.:.:.:.:.:.:. i:.: : i.:.:. |i.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':  ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i   
    |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|:.__:||:.:|!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/____Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:. |  ̄|∨.|Ⅵ∨.:.:.:.:.:.:.:.: /´     Ⅵ ̄:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|   【俺が顔を上げた時には、彼女は既に、いつもの笑顔に戻っていて。】
    |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|
.     !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,iィチ云ミ、∨.: : :,:′,.ィチ云ミ刈_:.:.:.j:i..:.:.:.:.:.:.:.j  
.    ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵ{::廴リ::! V/    {::廴リ::}j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i 【――これで良かったんだと、自分に言い聞かせ。】
.     i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハ代:z少j          し乞::リ リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
.     i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ `ー‐'′        `ー‐'"/!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!
.     i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ       〈         /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从      【とりあえずは、ほっと胸を撫で下ろす。】
    j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、    、____,     /.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ
    /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、    ー      ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `\
.   / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/!
         \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/
         \i.:.:'!i;)               ,|/  (jj:./`:.:.:.:'..、
.       ,..、.:.:':.:.:`:.:.:.!i;)   ` ー 、  ,. -― ´  (jj:′:.:.:.:.:.:.:`ヽ.
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                 (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                  (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ


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282 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:42:47 ID:rReGGaq.



      |   l――‐、 `!
      |   |    |  |
      |   |  r ´ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
      |   |  | ,ニニニニ、 |  【信号が、赤から青に変わった。】
      |   |  | |      .| | 
      |   |  | |      .| |
      |   |  | `ー――‐´ !.   【俺は再び車を動かす。】
      |   |  | ,ニニニニ、 |
      |   |  | |.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| |   
      |   |  | |;;;;;;;;;;;;;;;;;;; | |
      |   |  | `ー――‐´ ! 【一瞬の静寂は、走行音に掻き消されていった。】
      |   |  、 _____ノ 
      |   |    |  |      
      |   |――‐'  !
      |   |―――‐ '


.

283 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:44:09 ID:rReGGaq.
         _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
    /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i     「…ねぇやらない夫さん、今日の夕食のおかずで、
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、     何かリクエストはあるかい?」
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、    「もし僕に作れるヤツだったら、作ってあげても良いよ」
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、 
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l    
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i    【まるで何事も無かったかのように、佐々木はまた口を開く。】
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)    「そうだな…」
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ  「じゃあ、ポテトサラダなんか頼めるか?」
.  |         }    
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ     【そして俺もまた、何事も無かったかのように、
   /    く        彼女との言葉のキャッチボールを再開した。】
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

284 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:44:23 ID:rReGGaq.



     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
    /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,     「うん、分かった!」
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄`¨゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ     【…この様な具合で、終ぞ俺は、色々な意味で、
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l!. ,, -―- -:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:゙、.     彼女とは一線を超える事が出来なかった。】
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:.l., -ー:,'  '      l:.l:.l -、.゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、   
 '   l:.、!:.l:.:.:l.i:´   '        i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、 
    l、,'、:li::::l      '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l.   【今の関係を無理に壊してしまうよりはと、俺は『答え』を、
     l:.、:!゙、:l      、´ ̄i   l:.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i    ひたすら先延ばしにしていたのだった。】
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、. ` ー'  /l::::::l:.i/l,'  i' 
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、.
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:::::::::::::::l    【…いつの日か訪れたであろう『終わり』から、ひたすら目を背けながら――】
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`::::::;;;;;;;:l.
       iト、゙-'´_,,-'゙l:ィ/,XXXXXl'l::,'-:::::;;;;;;;;:,'


.

285 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:45:44 ID:rReGGaq.




   ________________________
 /                                 , イ
   ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ |
   |   ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐   |   |
   | 目|  |  目|  |  目|  |  目|  |   |   .|
   |   |。 |    |。 |    |。 |    |。 |   |   .|    【仕事を全て終え、3人が待つアパートに帰り着いたのは、
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |   .|     予想より少し遅めの時刻。】
 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||#|   |
  \|                                   |   |    
   |   ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐   |   |  【俺はため息一つで仕事の疲れを何とか吐き出し、
   | 目|  |  目|  |  目|  |  目|  |   |   |   玄関の鍵をゆっくりと開けた。】
   |   |。 |    |。 |    |。 |    |。 |   |   |
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |  /
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |/



.

286 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:46:38 ID:rReGGaq.
      ___
    /     \      「…おせーお、おっちゃん。
   /  _ノ '' 'ー \     一体どこまでほっつき歩いてたんだお」
 /  (●)  (●)  \
 |      (__人__)    | 【案の定やる夫からは、舌打ちと共に、手厳しい出迎え。】
 \      ` ⌒´   /





         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \    「ははは、悪い悪い」
       |    ( ⌒)(⌒)   
          |     (__人__)  
        |      ` ⌒´ノ  【俺も慣れたもので、軽く受け流す。】
          ,|         }
       / ヽ       }   
     く  く ヽ     ノ   【やる夫はそんな俺を見て、舌打ちをまた一つ。】
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |

287 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:48:14 ID:rReGGaq.
              r─────-、、
                |          .:.:.::::.`ヽ,
                |____.:.::.:.:.::::::::::::::/
             _ノ_____  ̄``丶、/
        r'´     _ __ _  ̄``丶〈_
        ヽ,. .:.:.:.::::::::::::::::、::::ー- 、  \   「ない夫ー、遅いよー」
        /.:,.::::::ハ:::::ヽ::.ヽ::.\.::ヽ:::.\/
         /::/.::::::|:::ト、:::::仁ニーミ:::|:::::::::|   「ボク、お腹すいちゃったよー」
          |.::|.:.::|_ノノ´`ヽ` ◯ `1::|::::::l::|
          |.::|:::::K´ ◯      |//::/:/
         ヽト、::::ヘ         /::/:/   【今日は蒼星石からも、口を若干尖らせての抗議。】
            ``1:ヘ  r─っ , イ::/,イ
           |/|.:::>r‐r<  |/イ´
                |.::/^l/l:/_/⌒ヽ
                |/ , ィ´y'´   ,r=ヘ
              // /介1  ,fj.:.:.:.:::.\





         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \   
       |    ( ⌒)(⌒)   「悪い悪い、ちょっと道が混んでてな…」
          |     (__人__)  
        |   U  ` ⌒´ノ      「ほれ、お土産のプリンだ」
          ,|         }
       / ヽ       }   
     く  く ヽ     ノ    【まあこれもある程度予想していたので、
       \ `'     く      とりあえず物で誤魔化すという、姑息な手段を使ってみる。】
        ヽ、      |
            |       |

288 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:48:27 ID:rReGGaq.
          _, -‐ ' ´ ̄ ̄ ¨ヽ
       , -'´:. :. :. :. :. :. ___」
     /:. :. :. :. _, - ' ´ ,r'´ ゙̄ヽ        「やった〜! プリンだ〜!」
    く:. :. :. :, -' __, -‐ '´____|
     ヽ/_, -'´, -ォi'¨´  \ ヽ \     「ねえ、それって大きいヤツ? 大きいヤツ!?」
      ,ゝ':. :./  /|lト、   ヽ \ ヽ ',
     \/    |-!|ー\、  \ ト、! i
  ミ ミ ミ : :!: :i:: lz=≡   ≡z. {: !l     ミ ミ ミ
 /⌒)⌒)⌒.ハ :_ト:とつ \\\ C V     /⌒)⌒)⌒)
 | / / /: lヽ:|  \ヽ __,.   }l (⌒)/ / / //    【策は無事成功したらしく、蒼星石の顔は、
 | :::::::::::(⌒) : :}\  /   1  // ゝ  :::::::::::/       曇りから一瞬で晴れやかなものへと変わった。】
 |     ノ ヽ lY `  {_  _,ノイ|://  /  )  /
 ヽ    /   ヘ,、   _「    l/!'   /    /     バ
  |    |   l||l 从人 l||l.!::|イ:::ヽ_./ l||l 从人 l||l  バ  ン   【つくづく単純な子、だと思う。】
  ヽ    -一''''''"~~``'ー--、/:::::イ;  -一'''''''ー-、    ン
   ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ):::/}  (⌒_(⌒)⌒)⌒))  【…勿論良い意味で、だぞ?】





        〉 <三三三三三三三三三三三三三三〉〉
      , <三三三三三三三三三三三三三三三7/´
    〈 〈三三三三≧.イ"´ ̄   ヽ.    、   i`Y/
     \、三三=彳  i        、  '.   } ハ      「よ〜し、早速食べるぞ〜!」
       ヽ./  i  ハ \ 、     ヽ  '   ! .ハ
       / /   i/ /i ハ.  ヽ \、   ヽ  .   i i i
        ′  i′' j ' \ ヽ丶、\ ┼f ┼ :! :i i   【蒼星石がプリンを食べようと、俺が手に下げた袋に手を伸ばし――】
       i  i  / /_/_/__ ヽ \ >x≧f斗}  i i i
       l  |i / イノ∠_云ミ、  \、 イ_ぃハ 癶 / l i
       { ハノ´ 小 {_??゚}      弋__ノ イ i  l l
       V i  \ ヽ 弋ノ          /i !  | !  __
         i i   ハ\_     '      ; --、// i´i⌒l  .r=i
         i l   l ヽ      r _ ヲ    ィ.|l⌒l l  | ゙ー '|  | L.」
         l ト、  ハヽ >  _   _. イ/j/|.ー‐' |  |   |  !   l
         |l  } ./   ヽ>ヽハ`¨´ _⊥.|"'|   l   │  |. i   」  ,. -‐;
              i/ , v⌒ -‐' {_.  ´   i  !   l  _|   l. |  | /  //
             ,孑'"´ /_ノ7ー 、.   │ l   l、'´j、|   | }  |,.{  / 
           /) /  // ハ 「ヽ }    |__,.ヽ、__,. ヽ_」   レ'   ;   /

289 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:49:53 ID:rReGGaq.
             _........-――.--..、_
         ,...:.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.、
        /:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
     /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/:.:i:.:.:.:.:.:.i',:.:.:.:. i:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
    ./:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.ハ:.l:.:.:.:.:.:.:l ',:.:.:.:.l:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.
    i:.:.:.:i:.:.:.:.,:.:.:.:.:.l:.:.! !:.',:.:.:.:.:.:.l ',:.:.:.:!: l:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:ゝ      「蒼星石、おやつは夕飯が終わってから食べるんだよ」
    l:.:.:.!:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.!‐l―!-!‐':.:.:.:.:!-‐,―!‐l‐-i:.:.:.:i:.l:.:.lヾ、
    l:.:.:!:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:ハ:.l  ヾ! ',:.',:.:.:.!  ',:.:!N.!:.:l:.:.:.:.l:.:l:.:.l  \
    l:.:.:!:.:.:.:.: !:.:. ,'ィオテミ斥 ',:.',:.:.',ィテ≠ミx、!:.:.:.:.l:.l:',:.:l     「せっかくのご飯が食べれなくなったらどうするのさ」
    l:.:.:.:.:.:.:.:.:l ≪  し':ハ  ヾヽ:.', ん心 ≫:.:.:i:.l:.!:.',:.l
    l:.:.:.:.:.:.:.:rz:.:.i  .弋zソ    ヾ!弋zソ i i`):.!:.l:l:.:.l',:l 
    /:.:.:.:.:.:.:.:{ ',:.', 、、     ,   丶 、、 .!/,.':!':.:!':.:.:l ':!
   ./:.:,イ:.i:.:.:.:.ゝ、ゝ',               从,ィ:.:.:.:i:.i:.l    【…蓋を開けかけたところで、佐々木が蒼星石にやんわりと釘を刺す。】
  // .l:.:',:.',:.:.:i: ',¨ヽ     ' '     ,.イ:!/,':.:i:.:.i:.!:.l
  /'   l:.:.ハ ',:.:.',: ',:.:.',.>      ,..イ:./:. //:.:.,l:.:.!:ハ',
     l:.:ハ:.',:.:.',: ',:.:.', i  ` ー .i〃〃//イ:./l:/l:'  \    
     .!'  .ヾ\lヾ',:.:.',.}     l/ /'  /' .}/ .}' !
          `  ',:.:','       ゝ..._____'
       ,.-‐‐┬、´ ヽ',          ,ヽ ̄`ヽ
      /::::::::::::::! ) -‐ヽ‐ 、    `´ ̄ ζ::::::::::::',
     .{:::::::::::、:::ヽゝ         ___ )::::〃::::::i





        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |   「…ちぇー、分かったよー」
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ー- 、、,_ ヾ! _,、ゞ-‐ト、:|ノ川:イリ
      !.:.::::!::::::::::|, - ==-ュ、    , .-=ュリ::ノ::!:/   【蒼星石は頬を膨らましながらも、意外と素直に、佐々木に従った。】
      ト.::::::!:::::::::| `ヾ{dじリ >   <7いb;;7'::::/
      l/ヽ.::!:::::::::!   ´ ̄         ̄`/:;イ       【…なるほど、これはまあ確かに、素直と言えるかもしれない。】
         \:::::::ト.、         ′    /:::/|
      __, ィ´\:::!. \、     )‐'   , イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  \` ー -‐ '"´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|

290 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:51:01 ID:rReGGaq.
            _  -──-  .
          ' ´           `   、
       /             ヽ       \
      , ′           |         ヽ
    / ,             |\        ヘ     「…ああ、そうだ」
   ./ /      |        |  \.      i  ∧
.   ,′′        |     | |   \.__ |、 |  ∧
   ′i.          |     | ,ム.‐ ¨ ̄ヽ | i !   i  「…おかえり、やらない夫」
  i |       !     |/      N レ     l
  |  |    !,. ィ弋¨   l/′   ,x==k, Yヽ  |
  |  ∨   |, ヘ 、ヘ  \ /    fヘn__,ハ|' | }   |
  !  ∨  'ヘ.、ヘ.>=k`        ゞ- ' |   ∨  ∧    
   '.  ヽ \ ヾi代、_,小.          |   |  ∧  
   ∨  \___、__>ゝー'´   、     j  | l ト、ヘ
    ∨    ヽ. \      __.  '   / / / ∧|  `
.     i       ー\          /! ,ムイ./      
.     |   |  \    ` 、ー-  .. _/  |/  ´
    .l   ト、\__、ト---`ー─|       ヽ
.     | ∧トゝ  ̄         /      `  ._  _
    j/             /             `7 ンー- 、
              ,ィ /             j , ′   ヘ





         / ̄ ̄\
       /   ヽ_  \
       |    (⌒ )(⌒)    「…ああ、ただいま」
      . |     (__人__)
        |     ` ⌒´ノ
      .  |         }   【日々の労働から帰って来た後に、誰かが待っているという幸せ。】
      .  ヽ        }
         ヽ      ノ
      _,,,,ノ|、 ̄//// \、    【色々と思う事があるとは言え、やはりこれは、とても幸福なことで。】
  _,,..r''''"/ | \`'/  /  |  ̄`''ー-、
  /     /  |  /\  / /    / ヽ
 ノ |  > |/)::::/\/ \   ノ /}   【…思わず笑みが零れてしまうのは、許して欲しいところだ。】
 {   | {   | ,r":::ヽ /   /  / // ハ

291 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:51:22 ID:rReGGaq.



  ___
 |/∨\|       _____________  |______
 |>◎<|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 |\∧/|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 ! ̄ ̄ ̄      .||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||     
 i           .||    |    ||    |    ||  |::::::::::::::::::::::::::::;||
 i            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  .|:::::::::::::::::::::::::::;;||
  _____________________ _ |:::::::::::::::::::::⊆li||
. / ┏ (*) ┓  .//| ̄ ̄ ̄ ̄|\_________________┌=X\ :::::::::::::::::::;;;;||       【そして、遅めの夕食を4人で食べ始める。】
/┏ (*)  (*) ┓//,_l========'_\______\\ \ ::::::::::;;;;;;;;||       
|_◎/二二二ヽ.[~]_||    。|。    ||'~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~'|~゚~| ::::::;;;;;;;;;;;;||
| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|~゚~| :;;;;;;;;;;;;;;;;;||
|______.|.______||______.|.______||______.|.______|~゚~| ̄(^)(^) ̄\      
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                        .||\ ̄~\
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         ./                      \.      |\  || ̄ ̄|
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        |=================.|      |\  ||    |
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        | | |                     | | |        \||三三|


.

292 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:51:32 ID:rReGGaq.
               。    __ _
            。 O  /   。  u ` 、   ゚
          -  ・。 /   ⌒   u⌒  i   @ 。          
        ,  ゚ 0 ─ { U (●) (●) .| / 。  ,'´ ̄ ̄`',     
         ゚ ,,、,r-'⌒l u  (__人__) 。゚ | o    ,! ハ ハ !    【…自分以外の誰かと、(それなりに)楽しく
      。 ゚ r-'⌒`ー-'´ヾ,. ir- r 、//u ./ 。 ・゚  l フ ム l     語り合いながら囲む食卓。】
        ヾヽ、_,,,、-、/ミ,ヽヽ/ ノ_, -イ-、\   ∠  ハ ッ j
          ー = ^〜、 ̄r'´ ̄`''jヽ、  〃ヾ ゚ 。 ヽ フ   /
 jヽjvi、人ノl__     / /  ヽ´{ミ,_   ̄`'''-ヽヾ    ` ̄ ̄
 )   ハ   7      /  / `'='´l  ̄i'-、_,,ン ノ 。
 )   フ    て   /  /   !。 l  l  - ニ
 7   ッ    (  __ヽ、__l ___ .!。 l__l__,-=-,___
  )   !!     ( ,-=-, ∠ヾゞゝヽ ,-≡-,l  l-=二=-,
  ^⌒~^⌒^~⌒^└==┘   ̄ ̄ ̄ ヽ==ノヽ=ノ\__/





              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ     「こらこら、そんなにがっついて食べないの」
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ    
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.ノ:',.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'  【それは、大分長い間、ご無沙汰になっていたことで。】
    l:.:.i:.: l:.:.\!:.:.:.:.:.:.:.:.: l 〆:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l
    l:.i:i:.:,l:.:.:l:.:.:ゞ:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、.:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l   【…あの時は笑ってしまったが、確かにこうして見る限り、
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ ro !〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!    俺達は家族…に見えないこともないのかもしれない。】
    レl:.i、:.:丶〈 r 0.i \/  弋∪ノ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゝノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
       i:.:.:.:.人  ゝ二 つ   l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!
       !:.,:..:.:.:.:.ト       /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ

293 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:52:47 ID:rReGGaq.



   / ̄ ̄\
 /   ⌒  \
 |    ( ⌒)(⌒)    「ははは、元気があっていいじゃないか」
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ    
.  |         }    
.  ヽ        }   【俺が、うだつの上がらないダメ親父。】
   ヽ     ノ     
   /    く      
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)


.

294 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:52:58 ID:rReGGaq.



       ____
     /     \
   /_ノ  ヽ、_   \    「うるせーお、おっちゃんの帰りが遅かったから
  /(●)三(●))   .\    腹が減ってしょうがなかったんだお」
  |   (__人__)      |
  \ ヽ|r┬-| /   /  【やる夫が、手のかかる反抗期真っ盛りな長男。】
  /   `ー'´      \


.

295 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:53:11 ID:rReGGaq.



        _, -‐ ' ´ ̄ ̄ ¨ヽ
     , -'´:. :. :. :. :. :. ___」
   /:. :. :. :. _, - ' ´ ,r'´ ゙̄ヽ
  く:. :. :. :, -' __, -‐ '´____|     「ふわ〜このポテトサラダおいしーな〜」
   ヽ/_, -'´, -ォi'¨´  \ ヽ \
    ,ゝ':. :./  /|lト、   ヽ \ ヽ ',
   \/    |-!|ー\、  \ ト、! i
     l:::: i:: lz=≡ ヽヽ ≡z l| l  【で、蒼星石が、元気一杯で、別の意味で手がかかる長女。】
     l:::: l:: とつ \\\ C {!|
     ';:::l ト: \\ __,.\\ :!
      '、:ヽ:| ヽ   /   1   ノ l
        ヽ lト、   {_  _,ノ / /
         l ト从 ー┐ r‐:::イ:/::/
         ヽ| Vィ´ {X}ik'´l/!'´
            /: i_lil__|:i
          i: : :l:::::ヒj::l」


.

296 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:53:26 ID:rReGGaq.



                      -──-
                  ,  '"´            `丶、
              /                     \
              /                      ヽ
           , '                         ',
.          /                  ',              「くつくつくつ、ありがとね」
         //     /   ./         ハ
.        //     l:   ,'        /         l
                ハ   !       /   |        |     「まだまだおかわりはあるから、
        | |    _l」⊥.、|    -‐‐,イ‐- ...,,|            好きなだけ食べていいよ」
        |       !.! ヽ/l       //    .|       /
           ',    .{イ示ヽ',   ./ ィfテミメ、 !     /
          ', ヽ  .ハ ヤ:::} ヽ/   rテ:::::} 》ノ   /}      /
.        l  \/ ヽ ゞ''      弋zシ/ _./! ,'     【そして佐々木は…少々恥ずかしいので、これ以上は言わない。】
.        |       八  ヽ         ̄l   レ'     |
                 ヽ   、 _.       ,'   .,'        |
        /         \           /   ハ ,'
.        厶イ八 ハ   ハハ   ヽ、_,,..、 ´ /   / V  /l .ハ ',
             ヽ! .\{   Vヽ!\∧ハハ 厶イノ/   ヽ/ j/ ヾ、
                         ',         ヽ
                           }      _,,,... -‐ 、
                           /_,,..  /      ヽ
                     /´    /         ヽ
                         /   __./          ヽ
                   / ̄ ̄  /


.

297 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:54:57 ID:rReGGaq.
       ____
      /      \
     / ⌒  ⌒   \     【互いのことも、ロクに知らず。】
   /  (ー) (ー) /^ヽ
  |   (__人__)( /   〉|
  \   ` ⌒´  〈 / ⌒^ヽ  【長い時間を、共に過ごした訳でも無く。】
―――――――― \ _ _ _ )





           ,. -──-.. 、
          ,.'´. : : : : : : : : : : .`ヽ
        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ 
      /.:.:/.:.:.::/.:.:.ハ.:.:.l.:.:.:.:.:.::.:.:l.:l.:.:.',     【腹を割って、心中を語り明かした事も無く。】
       l.:./.:.:.:./.:‐/、 ',.:.ト、__.:.::l.:.:l.:l.:.l.:l
       l/l.:.{.:..レ'l/   リ `ヽ.:`T:/.:l.:.l.:l
        l/ N{,r==ミ   r==ヽ:l/.:/.:/リ
         l.:ト、' ' '    ' ' ' 〉:l.:/./
         l∧.ゝ、 ,r‐ァ _,..イ.イイノ    【それ故、気持ちが通じ合っている訳でも無く。】
           ,.ィ´ ヽニノ <l/
          /.:{j ,.イ介ト、  j}ヽ
            /.:.:{j レイXトV  j}.:.:.ヽ
         /.:.:.:.ヽェェイXLェェイ.:.:.:.:.:.',
        / `ヽ.:.:.:.:/Ⅹ〔.:.:.:.:.:.:.:.:.: ノ
       〈   L.:.:.〔 {y}〕.:.:.「~~T´
        / `ヽjニ三三三ニ !,.ィハ
         / 。゚/.:Lニ三三三ニレイ 〉
       ノ  /.:.:.:.:ヽニ」.:lニ/.:.:.!``1
     { `ヽ/.:.:.:.:.:.:.:、.:., .:.:.:.:.:l  l
     〈 ,.イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:!゚。 ト、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:;.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.にニハ}
       〈.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ハハJ
       `ー--‐'  ヽ.:.:.:.:.:.:ノ
              `¨¨´

298 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:56:23 ID:rReGGaq.
                 ,..-ー '' ´  ̄ ~ ゙¨''ー 、
               ,r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.゙ヽ,
              , ':.:::/::/:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.!、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`i
             ,':.::./:.,':/::.:.ィ:.:/:.:::.,! ヽ:.:.:.:.:.:.:...:.:.゙i
              ,'/:::,':.,':/:::.:/:.:/:.:ノ:,'__゙i:.i:!:.::.!:.:.:.:.:i.
               ,':.i::.:il:.:l:!.:..:イ_/!:.:,':/´ _, `!:i:.:.:.::i:.:.:.:.:ト、   【でも、それでも、俺達の間に流れる時間は。】
            i:,i:.l:.ハ:,':i:.i´!i/,';/''´´ ,rtTハi!:.:l:l:.:.:.:.:゙,:',   
            i!l:.l:.i:.i,':.l:.:/ィiテォ,    辷ノi:.l:i:;:.:.:.:.:.l:l:.i   
            ' .iハ:、:.l:.:ヽ! 弋,ソ  ,     ノ,i:.:,':.:.:.i:,'i:.l、!    【何故かとても、穏やかなもので。】
             ' ヾ,:`:.:.: ゙、   _.. '  , 'i:.l:.:ノ:i:.,'.i,'    
               l:.i;、:.、_`. 、 __ , ' i从ノ,'// '     
                ヾ ,ヾ、_,,_,,,.l    _,}ー-'¨゙`ヽ,    
               , ':::::::::;;;;/ー-  ' ´ }:/::::::::::::::::i   【やる夫と蒼星石、佐々木、そして俺が背負っている
                 !:::;;:::::/'゙_     ,','::::::::::::::::::;;}    一切の憂い事を、一時でも忘れさせてくれて。】
                   };;r':/;; ;; ;; ;;  ̄;; ー-'_:::::::::;;:::::;;:;i     
              ,';;l:.:.´  ̄  ̄ ¨ ''ー-,_{:::::::;;::;;;::k     
              l;;l;;;;;;;;;,,,:::::::::::::...,,,,,:::::::::::::::;;;:::;;::i
                l:::l;;;;;;;;;;;;::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::;;;::;;:::i
               ,':::,'::::::;;;::::::::::::;;;;,,:::::::::::::::::,;;;;;;;;:::l
              ,':::,':::::::::::;;::::::::::::;;;;;;:::::::::::::,';;;;::::;;!'
             ,';;;,'::::::::::::;;::::::::::::;;::::;;;;:::::::/;;;;:::;;;::l
            ,'::/::::::::::::::::::;;;;::::::::::;;:::::::::/;;;;;;;;:::::!





   / ̄ ̄\
 /   ⌒  \   【それは、うだつの上がらない凡人の俺にもたらされた、
 |    ( ⌒)(⌒)   分不相応な奇跡だった。】
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ    
.  |         }  【…今でも、これだけは胸を張ってはっきりと言える。】
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ     
   /    く       【俺はあの時、心の底から笑えてたんだ――】
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

299 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:56:56 ID:rReGGaq.



. :..   . :.  .. .                        . ... . . .::..  :.   .. . .:.:.. . .   .....  .. .      ....  ::.. . .
       .,.;:;::'''""""''''''''"''''"'''''''''''''''':;:;:'''""''''"":;:;''"'';:;,.,.,       . ... . . ....  . .  ..            ... .  .. .. .
  _...:;;:''"'"     ""''''''''':::::......"""''''''"""''''…    ,.;:.,..,;:;:;:,.,._, ...,,,...,,,,,,,      . ...   ..  ... . .. .:.. .  .. .. .  .::.:.....
 .,;: _...       .,.,;:;:;:,.,.,_                 ,,,......,,,,,;:;''"     .【とある、曇天の日】  . :.. .  .. .. .  .::.
    .....,,,,,;:;'''"'''"             ....,,_,,,...;:;::''""''''"    ..  ... .  .. .. .      ..  . . . . .. .. . .     .. .::...
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 .,;:,.'""""'''''''::::;:;:;;,..,,.,.,:;;:'""''''''''  . :..   . :.  .. . :.:.. ..  . .      _,,...;:;:;;:''""'''"";:;.:;;''     ::.....;;;:.; "''"''';:;:;;,,.._
          . .:.  . . .   . .. ..   . . :.     ....,,,,__...,,;:;'''""''''::;;;;.......,,,,...;: """''''''''"''''"'''''''''''''''':;:;:'''""''''"":;:;''"''
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:.:.. ..  . . .. .. .. . .                            ::::;;;;;;;;;,,,,.....  ...,,,;:;;:;,,,..;:.;:;;:;;::''""
                     ..  ... .  .. .                           ""'''''"''''':::::;;:;;,..,,.,.,:;;:'""''''''''


.

300 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:57:09 ID:rReGGaq.



                        
                        
                        
      ______.__._     【不用品回収のトラックが近所にやって来たので、
    , '"――――‐, '"―‐ ヽ`i1    大分前に故障してそのままにしてあったというビデオデッキを、
    /  ∧_∧  //'~ ̄ ̄|.||::||     佐々木の代わりに出しにいった時のこと。】
    .i (・Д・ .) i !  _,._|.||::|| ____________
 [;].!_っ⌒'と _0[;],l |  f _..┘|| ||  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄1
  ~l!=;:,...二二....,:;=iヨ.'ー''"~ . __ !|:|i|                  i1
  li..,._.  ̄。 ̄. _.,..!.|   ........~ノ,!;|i|,,____,,____,,____,,___,,!|
  il_`}≡≡{´_E|..::' /⌒ヽ'ヽl|!=イ二ll二二ll二/_/ ⌒ヽヽ(ニ(]
.  {=i:::::::[二]:::::::i=i::」  |i.(*).i;;;;|ii□□::(ニ三ニ)::::|;;;;;;|ii.(*) i;;;|二l]
   ̄ ̄ゞ三ノ  ̄ ̄ ̄ゞ_ノ ̄  ゞゞ三ノ    ̄ゞゞ_ノ~    ≡3


.

301 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:57:19 ID:rReGGaq.
     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  /
   |    ( ●)(● ―   「…おっ」
   |      (__人__) \
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃   【トラックの荷台に、とある物を発見した俺は、運転手との交渉の末、
  /     ./ _ノ     漱石さん一枚と引換に、それを譲り受けた。】
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /





             / ̄ ̄\
          /   _ノ  \
          |    ( ⌒)(⌒)   「…久しぶりだなぁ」
           l     (__人__)
          l     ` ⌒´ノ
            |           |  【自分が使っていたものでもないにも関わらず、
          ヽ       l   何故だか、とても懐かしい友に再開した様な気がした。】
            _,ゝ、   _,ノ
        ,、-='l \_,ン g<\
     / \ └〆\ i=i|\'\
    丿   ゙i   \ \=il / i!
     l    l    \\| /=|l
     |    |     \i/   ||

302どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 19:57:44 ID:C/XwpnGQ
なんで過去形なんだ・・・

303 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:58:39 ID:rReGGaq.



  ___
 |/∨\|       _____________  |______
 |>◎<|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 |\∧/|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 ! ̄ ̄ ̄      .||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||     
 i           .||    |    ||    |    ||  |::::::::::::::::::::::::::::;||
 i            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  .|:::::::::::::::::::::::::::;;||
  _____________________ _ |:::::::::::::::::::::⊆li||
. / ┏ (*) ┓  .//| ̄ ̄ ̄ ̄|\_________________┌=X\ :::::::::::::::::::;;;;||       
/┏ (*)  (*) ┓//,_l========'_\______\\ \ ::::::::::;;;;;;;;||       
|_◎/二二二ヽ.[~]_||    。|。    ||'~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~'|~゚~| ::::::;;;;;;;;;;;;||
| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|~゚~| :;;;;;;;;;;;;;;;;;||
|______.|.______||______.|.______||______.|.______|~゚~| ̄(^)(^) ̄\      【そして俺は、元相棒を片手に、意気揚々と帰宅。】
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                        .||\ ̄~\
            ____________.           ||  \  \  
          ./                 \         . |\||| ̄ ̄|   
          /                   .\.        |0 .\||_≡|
         ./                      \.      |\  || ̄ ̄|
        /                        \     |0. \||    |
        |=================.|      |\  ||    |
        | | |                     | | |     . \.\||    |
        | | |                     | | |        \||三三|


.

304 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:58:53 ID:rReGGaq.
                   -──-
               ,  '"´            `丶、
           /                     \
          /                      ヽ
        , '                         ',
       /                  ',
      //     /   ./         ハ              「おかえり、やらない夫さん」
     //     l:   ,'        /         l    
             ハ   !       /   |        |
     | |    _l」⊥.、|    -‐‐,イ‐- ...,,|           「…あれ? なんだい、それは?」
     |       !.! ヽ/l       //    .|       /    
       ',    .{イ示ヽ',   ./ ィfテミメ、 !     /
      ', ヽ  .ハ ヤ:::} ヽ/   rテ:::::} 》ノ   /}      /
     l  \/ ヽ ゞ''      弋zシ/ _./! ,'      
     |       八  ヽ         ̄l   レ'     |
              ヽ   、 _.       ,'   .,'        |
     /         \ / r/ヽ     /   ハ ,'
    厶イ八 ハ   ハハ /-‐´ イ≦ ´ /   / V  /l .ハ ',
        ,ヽ! .\, イ   ^ ‐---- 、 イノ/   ヽ/ j/ ヾ、
      |  ヽ, ´       ^ヽ‐--r >       ヽ
        |   ヽ,         \./ /         ヽ
        |    ヽー────‐、 ∨}      _,,,... -‐ 、
       |       /       \\,..   ./      ヽ
       |       .i         ー─'   /         ヽ
       |       i       /   __./          ヽ





       / ̄ ̄\
     /   ⌒  \    「いや、これはな…」
     |  ミィ赱、i .i_r赱
.     | ::::::⌒ (__人__)
.     |     トエエエイ  【と言いつつ、ニヤニヤしながらケースから、
.     ヽ     `""´}   『それ』を取り出した。】
      ヽ     ノ
       /    く

305 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 19:59:50 ID:rReGGaq.
        /:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
       / :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
.      / :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
.     .' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
.     ,'.:.:.:.:.:.:.:. i:.: : i.:.:. |i.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':  ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
    |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|:.__:||:.:|!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/____Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|   「…おやおや、それは――」
    |.:.:.:.:|.:.:.:. |  ̄|∨.|Ⅵ∨.:.:.:.:.:.:.:.: /´     Ⅵ ̄:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|
.     !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,iィチ云ミ、∨.: : :,:′,.ィチ云ミ刈_:.:.:.j:i..:.:.:.:.:.:.:.j
.    ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵ{::廴リ::! V/    {::廴リ::}j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i
.     i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハ代:z少j          し乞::リ リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
.     i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ `ー‐'′        `ー‐'"/!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!
.     i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ       〈         /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从
    j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、    、____,     /.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ
    /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、    ー      ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `\
.   / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/!
         \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/
         \i.:.:'!i;)               ,|/  (jj:./`:.:.:.:'..、
.       ,..、.:.:':.:.:`:.:.:.!i;)   ` ー 、  ,. -― ´  (jj:′:.:.:.:.:.:.:`ヽ.
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                 (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                  (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ





           / ̄ ̄\
          / ⌒  ⌒\
          |  (●) (●) |   「ああ、ギターだよ」
.          |  (__人__)  |
          |   |r┬-|   |  「トラックの荷台にあったんでな、思わず買って来ちまった」
.          |   `ー'´   }   
.          ヽ       }
           _ ゝ     ノ      【俺が買って来たのは、一本の、おそらく安物のギター。】
         /        `ヽ
        /  /  ̄\      \  【多少錆てはいるが、弦も一応張ってあったので、
      /   /    `ー‐´ ̄`>ヽ  .チューニングさえすれば、すぐに弾ける代物。】
      |ゝ、  \∩ノ^)ミ:::::::::(´__\__________,ヘ,,t,,t、
      | []\_,,__ノ ミ三三三三三三ゞヽゝ三三三三三三三≒≒≒|〕
      |    廾  廾 ::::::::::::::(´ ̄ ̄ ̄\___ノ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ソ''r''r''
       ', ゚。゚。゚    ,─、___,>
        \___/

306 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:01:00 ID:rReGGaq.
..      ____
     / ―  -\
.  . /  (●)  (●)    「…何してんだお、おっちゃん」
  /     (__人__) \
  |       ` ⌒´   | 「ただでさえ狭い家なのに、これ以上ムダなモン増やすなお」
.  \           /
.   ノ         \
 /´            ヽ





      / ̄ ̄\
     /   ノ  ヽ \
     |  ( ⌒) (⌒)|    「別に良いじゃないか、これくらい」
     |    (__人__) |    
    |     ` ⌒´ |   「普段は、車のトランクにでもしまっておくからさ」
     |       |
      ヽ      /
     _,,ゝ    (,_
   /´  `ー-一´`ヽ
   /  、      , |
  /   ノ        |  l
  (  y'l       l_ |
  ヽ ヽ.        |' }
   \ソ`ー─‐一ヾ/

307 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:01:59 ID:rReGGaq.
               | 三三三三三三三三三三三三三三三. /
               | 三三三三三三三三三三三三三三三 /
            __ |` ー-- 、..三三三三三三三三三三三'
         r__─ /       ` ー── - _ 三三三三三l
          |  `ー---... _                       |
          | 三三三三.... `= ー― -- ..、          ト._.\
         ' 三三三三三三三三三三 `ニニ=ー───---` .)
         ヽ___ 三三三三三三三三三三三三三三三三  /
           /::::` -..、_三__三三三三三三三三三三三三 /
         /:::::::::::/::/:::::::::人::: ̄\--- ..、___三三_三三._/    「ふ〜ん」
        ' :::::::::::::::/:__:/  |::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::ヽ:::::::::: ̄ヽ
        '::::::::::: :,. '::::/:/ ` |::|:::::::ト , ----- 、 :::l ::::::::::::::::゙   
          |::|:::::::ノ::_/, ' __  |::l::ヽ::ヽ \ ::::::::::::::: | ::::::::::::::::|   「ない夫って、楽器とか弾けたんだ〜」
       丁! ̄::!::/イ,.ィ´ `ヾ|::ヽ:::ヾ::\_`_ヽ ::::::::| ::::::::|::::: |
        |ヘ:::::ヽ:::::::| ト ィ_、| ヽ| \!` 7:::::::`ヾ、::ノ ' ::::::|::::: |
        ハ:::N\::l ゝ_..ノ       ハ::_,ヘ| ハi /::::::::,. ::::,
        l::::::ヽ::::::::ヽ           ゝ __.ノ,.'::::::::::::./:::::/
        |:::∧:::::::::::;ヘ      '       /イ:::::::::::/::イ::|
.          レ'. │:::::::|::::ヽ.    ,- 、     フ:::::/::::::小/∨
           |:::::::.ハ/ヽl >._j /    イ:://::::イ/
           |::::/   /  ノ /フT   /,':::::_イレ
             V  _ ノ ー<'/ノ , 介 ̄ l::/´ \
          , -ーf  ー-ノ !-イ/l::!ヽ  レ    \
          |三r |  、__ ノノ //_j|:|ヾ:ヽ
       γ´ ゝrゝl  ノ|  /イ/{.|:|
       (j   入(^つ-rく> ´//`l{´|:|





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)    「ま、これでも一応バンドとかやってたからな」
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ    
.  |         }   
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ     
   /    く      
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

308 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:02:51 ID:rReGGaq.
              _____
           , <´      `  、
            /                 \
       /                 \
        , '         メ、   `丶   ム
     /  /    i     ハ\ト、 ヽ  \〉 ',      「ねぇ、せっかくだから、何か一曲、弾いてくれないかな?」
      / , /     l     i l  \   〉  ム ',
      l ,イ  i   l     リ-―->、 f^ヽi_j  ,
      | l |   |    |    | iリ     刈rヘ \`ヽ!
      | l |   |  /ト、i  l   _fr‐マ_ ト、 `   ト、
      | l |   ト、从ハハハノ ,才代r'ツ,仆      |仆、
      | |八_, |rヘ,ィf^ぃ     ´¨´.::::::. l       !州iト、    
    ノ  i | rへrヘ込r' ,         j    _之_
     ,イ i  i l  Yiヘ   `  _   ,イ >、/    \
  / | i  i l   i i iヘ.    `ー'  //,才´     r―`ー
     | l  i |   ,ハハハ >――‐く⌒ヽ∧_   / ̄`ヽ,'   i
      乂l |l |VV^^^^^^^^レYVVレ'  /  〉 〈    i   i
        乂N         〈i   〈  〈   〈   i     /i
                 |   ', ∧. ∧ J    / : :
                 |   Vゝ/V  |   /





   / ̄ ̄\
 /   ⌒  \
 |    ( ⌒)(⌒)    「ああ、いいぜ」
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ   「どんな曲が良い?」
.  |         }    
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ   【当たり前だ。何せ、その為に買ってきたのだからな。】
   /    く      
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

309 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:03:05 ID:rReGGaq.



     /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/:.:i:.:.:.:.:.:.i',:.:.:.:. i:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
    ./:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.ハ:.l:.:.:.:.:.:.:l ',:.:.:.:.l:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.
    i:.:.:.:i:.:.:.:.,:.:.:.:.:.l:.:.! !:.',:.:.:.:.:.:.l ',:.:.:.:!: l:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:ゝ
    l:.:.:.!:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.!‐l―!-!‐':.:.:.:.:!-‐,―!‐l‐-i:.:.:.:i:.l:.:.lヾ、
    l:.:.:!:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:ハ:.l  ヾ! ',:.',:.:.:.!  ',:.:!N.!:.:l:.:.:.:.l:.:l:.:.l  \
    l:.:.:!:.:.:.:.: !:.:. ,'ィオテミ斥 ',:.',:.:.',ィテ≠ミx、!:.:.:.:.l:.l:',:.:l
    l:.:.:.:.:.:.:.:.:l ≪  し':ハ  ヾヽ:.', ん心 ≫:.:.:i:.l:.!:.',:.l      「うーん、そうだねぇ」
    l:.:.:.:.:.:.:.:rz:.:.i  .弋zソ    ヾ!弋zソ i i`):.!:.l:l:.:.l',:l
    /:.:.:.:.:.:.:.:{ ',:.', 、、     ,   丶 、、 .!/,.':!':.:!':.:.:l ':!    
   ./:.:,イ:.i:.:.:.:.ゝ、ゝ',               从,ィ:.:.:.:i:.i:.l     「…んー、ちょっとすぐには思いつかないなぁ」
  // .l:.:',:.',:.:.:i: ',¨ヽ     ' '     ,.イ:!/,':.:i:.:.i:.!:.l
  /'   l:.:.ハ ',:.:.',: ',:.:.',.>      ,..イ:./:. //:.:.,l:.:.!:ハ',
     l:.:ハ:.',:.:.',: ',:.:.', i  ` ー .i〃〃//イ:./l:/l:'  \     「僕、あまり音楽とか聞かないからねぇ」
     .!'  .ヾ\lヾ',:.:.',.}     l/ /'  /' .}/ .}' !
          `  ',:.:','       ゝ..._____'
       ,.-‐‐┬、´ ヽ',          ,ヽ ̄`ヽ      「やる夫と蒼星石はどうだい?」
      /::::::::::::::! ) -‐ヽ‐ 、    `´ ̄ ζ::::::::::::',
     .{:::::::::::、:::ヽゝ         ___ )::::〃::::::i
      !::::::::::::ヽ::::ゝゝー――‐‐ '´   `',:ヽ:::::::::l
      . i、::::::::::::i::::::',_          _ ,.',:::',::::::::',
        }:`:::::::::::!:::::::::: ̄`::::ー―‐': ̄::::::::::::::::}:::::::: ',


.

310 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:03:15 ID:rReGGaq.
       ____
      /      \
     / ⌒  ⌒   \    「やる夫も音楽とか全く興味ねーお」
   /  (ー) (ー) /^ヽ
  |   (__人__)( /   〉|  「ま、おっちゃんが弾きたい曲弾けば良いんじゃねーの?」
  \   ` ⌒´  〈 / ⌒^ヽ
―――――――― \ _ _ _ )   「その間、やる夫は寝てるけどな」





    _」こ二二 二__ __⊥_
   /;;;:;:;:;:;:;::::::.:.:.:.:.:.:.        〉
  /;;;;;;;:;:;::;:;.:.:.:.:.,.-── ‐‐─-<
  \;;;;;;:;:;:;:;:., ィ:7::l:i .:.:.:.::::::.:.:.ヽ.:.:.\    「う〜ん、ボクも音楽とかぜんぜん聞かないしなぁ〜」
   `,n;;;;/.:.::/::::jiト、 .:、.:.:::::::.:.l:::.:.l::.ヽ
    ノ V .:::/,,_/:ハトト、 .:ヽ.:::.:::|.::::j::::/
  rん7‐、).:ノ::/イ二ニヽミ、 ィ二j:::/::/   「よく分かんないや、ゴメンネ」
. / o ̄ `Vヽ::〈〈fでソ`  ,rジソ !;.::/
/     .:.V 〉:::, ' ' ' '  `  ' ' /::/
     .:.:.::V.:::::ト、  〜〜 , イ::/
    .:.:.::::ハヾトん> -- <l/l/_
   ̄\.:/:jこ{   ,ィ勺>.、 ヽこト、
     〉.:::〉‐j   //^j}ト、 j〉 1‐}::.\ー- 、_
    /.:.:::::〉‐j // /j}1 l」  i ‐}:::::.:.\:::::.:.ヽ
  _/i.::::::1.::} ‐j    j}1   | ‐}::::::::::.:.\:::.:.
/.:.:i::|.:::::::|:::ヽン、   j}1!  _ノ,ソ::::::::::::::::::::ヽ::
.:.::::::|::|:::::::::i::::::::`ー-- ─ イイ.:.:.:::::::::::::::::::::::::::

311 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:04:57 ID:rReGGaq.
        / ̄ ̄\
       / ヽ、_   \
     . ( (● )    |   「そうか…」
     . (人__)      |   
     r-ヽ         |  「うーん、それなら…どうしたもんか…」
     (三) |        |
     > ノ       /
    /  / ヽ     /   【少し不測の事態に、しばしの間頭を悩ませる。】
   /  / へ>    <
   |___ヽ  \/ 
       |\   /|  【…佐々木とは同世代。で、あの頃のヒット曲はある程度そらで弾けるので、
       |  \_/ |   その内の一曲でも弾こうという皮算用は、もろくも崩れ去った。】





              / ̄ ̄\
         rヽ  / ノ  \ \   【…自身のレパートリーの中から色々と検討した結果、
         i !  |  (●)(●) |    とりあえず、一つの無難な答えを導き出してみた。】
      r;r‐r/ |.  |  (__人__)  |
      〈_L (`ヽ .}  |   ` ⌒´  ノ  「…そうだな。じゃあ、とりあえずこの曲を弾いてみるだろ」
     l` ( ``/ .  |        }
     ヽ   l  .  ヽ       }   
      |,.   l   /⌒   ー‐  ィ ヽ

312 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:05:27 ID:rReGGaq.



          【久しぶりの、ギターの感触。】

          ,,、r‐/     /''ー-、、,,_               l     !  【バイトで貯めた貯金をはたいて買った、レスポール。】
        /´  /   Y´:::::::::::::::::)::::)                 l    .l         ∧   ,、
       /   〈 、ヽゝ ):::::::::::::/:/                 i_.   !     ,,、-、、,,∨__ 〈. 〉  .∧   γヽ
       _/_._  , ,ヽヽヾ/:::::::〃/;;;/___________/(ヽ_|___ノ())  ()) ``'〈ー-、,〈ソ、,,,_,,ゝノ,
     /E;幵三幵三三三三三三三三三三三三三三三三三_/)_/)三三三//二二二ラ__())       ̄ヽヽ
     《E;幵三幵三三三三三三三三三三三三三三三三<〈 ////三三三//二二ニO)二二二__())     ) )
    / `"" 〃:::::::::::/;;;;;>==" ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ∨/ ソノ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"´     / /
    /  。。())::::::::::::::(;;;;;(                     ` ̄´         ヽ、__,,,,、、--ーー'''""ヽ、   _ノノ
    /  ())/⌒ヽ、:::::::ゝ;;;;ゝ、 【それを手放して、一体どれくらい経ったのだろうか。】         ` ̄´
    ヽソノ /⌒ヽ二二ソ ̄ノ
    `ー‐"     `ー-ー'"
         【…少しだけ手を動かしてみる。】

              【どうやら体はまだ覚えていてくれていたようで、少しの感傷と共に、あの頃の感触が蘇ってきた。】

      【…よし、これならばいける。】


                  【俺は、ピック代わりの指先で、弦を弾き始めた。】


.

313 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:06:24 ID:rReGGaq.



   [http://www.youtube.com/watch?v=VIojP7QduFI]

           〜♪

           ____
         /      \    /
        / ─    ─ \   ―   「おっ、これは…」
      /   (●)  (●)  \ \
      |      (__人__)     |
 ♪    \     ` ⌒´   /
      /     ー‐    \              ♪〜



      ♪

             __ __
         ,.. -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::: 、
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.::.::.\      ♪〜
       ':.:.:.:.:/:.:.:.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...:.:.ヽ
      ':.:.:.:.:::':.:.:.:.:.:.:|:.:.|:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..:.',
     .'.:.:.:.:./:.:.://ハ:.:|:lヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.::|   「あっ、この曲なら知ってるよ!」
 ♪  l:.:.|:.:.レナナ'‐  l:.ト! \:.__:.:.:.:|.:.:.:|
     |:.:.:ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` .:, .:.:.,'
     |:.:.ハ:.:|  辷'ノ   丶 イt::_iヾレ:.::.::,   「えっと、えっとね、確かね――」
     |:.:.:.:l:.| ::::::        ゞ-' !:.:.:.:.:イ
     l.:i:.:.:.|ヽ.    _  ′ :::::  ハ:..:./
.     |:l:.:.:.|:.:.\     ̄    イ:::::/
     ヾ!.:,|ハ..:.:.|ゝ、  _ ...ィ/:.:.レ:j/
    _ _ _ゞ\ー- 、   |:./レl:.:..:/    ♪〜
   _レーハヽ     ヽォ_ー 、. |:.:/
   /::::::::::つ    /,イjくヾ\'_
   /:::::::::::::::L   レ' //}ヽ.j\ヽ7

314 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:07:55 ID:rReGGaq.

      ♪
       
        /                                 ヽ
      /                                 ',
      / /                /              ハ
 ♪〜 / .:/ /       /        〃ヽ    i          |
    / .:/〃     __// //   //,′ ヽ ! i           |    「放課後の音楽室、という曲だね」
   ..///7,′     ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ|、           |
       !|   i     |/ |/j/! !:i .:.//'′     !ハ「     |        |
       !|   i !    ィ斧ミメノノ | //  ,ィf云ミメ、」   |       !   「うん…確かにこれは、良い感じだ」
      八  i i i i i j !ノ::::} ノ /    {ノ:::;::} Y|    ト、     i
   .   ハ. |ハj ヘ |仆乂::ノ  /     弋::::ソ ノ !     ! ハ       !
   r‐ 、    'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',
   ヽ ヽ    ./  从   '              i !   / |  |   ハ               ♪〜
     ハ  V  /  / ヘ.  、   _,         从.  /    | !:ト、 ',
     |  |  ./  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ
     |/ __\/´`! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )    ♪〜
    ノ/  `i \/ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj
   /´ -─┐|、___)            )ハ    /  {
  /´    ,. }ノ:: }      ,.-‐''て  _」        \  _」\
  {    イーノ::  V ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、
   \  `ヽ:::.   } /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ
    \   ヽ  ハ


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315 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:08:06 ID:rReGGaq.


   ♪〜

              ___
             /     ヽ
            ./ _ノ ヽ、    ヽ    【俺の奏でる拙いギターの音色が、俺達を包み込む。】
             .| (ー) (ー)  |
  ♪〜   .    | (__人__)   .|                          ♪〜
                |  |r┬-|     |
              |   `ー'´   /  【優しいメロディ、美しい音階。】
               ヽ  ヾ    /
             ゝ     (
           /       ヽ    【若い時分にはロックなんぞやっていた癖に、俺のベストは、歌詞のないこの曲だった。】
          (   /        ヽ
         /\ \ ̄・ ̄ヽ、|_|_______ノφφφ~ヽ
        (  ( ヨ||=||=||=||=(゚∀゚)=||=ηη=||=━━━━!!!!!       ♪
         ヽ◎。_。_ノ ̄ ̄ ̄\_ノ ̄ ̄ ̄ヽφφφ__ノ

              ♪

.

316 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:08:24 ID:rReGGaq.


       ♪〜

             __ __            
         ,.. -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::: 、
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.::.::.\
       ':.:.:.:.:/:.:.:.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...:.:.ヽ
      ':.:.:.:.:::':.:.:.:.:.:.:|:.:.|:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..:.',
     .'.:.:.:.:./:.:.://ハ:.:|:lヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.::|  【蒼星石は、とても興味深々そうに。】
 ♪  l:.:.|:.:.レナナ'‐  l:.ト! \:.__:.:.:.:|.:.:.:|
     |:.:.:ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` .:, .:.:.,'
     |:.:.ハ:.:|  辷'ノ   丶 イt::_iヾレ:.::.::,
     |:.:.:.:l:.| ::::::        ゞ-' !:.:.:.:.:イ
     l.:i:.:.:.|ヽ.    _  ′ :::::  ハ:..:./
.     |:l:.:.:.|:.:.\     ̄    イ:::::/
     ヾ!.:,|ハ..:.:.|ゝ、  _ ...ィ/:.:.レ:j/
    _ _ _ゞ\ー- 、   |:./レl:.:..:/
   _レーハヽ     ヽォ_ー 、. |:.:/         ♪〜
   /::::::::::つ    /,イjくヾ\'_
   /:::::::::::::::L   レ' //}ヽ.j\ヽ7


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317 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:08:37 ID:rReGGaq.


                                ♪

       / ̄ ̄ ̄ \
      /  ─    ─\     【…やる夫は、本当に興味無さそうに寝っ転がりながら。】
    /    (ー)  (ー) \
    |       (__人__)   |
    \      ` ⌒´   /        ♪
      / ヽノ   ⌒\__
 ♪〜 / |      \___)⌒\
     ` ̄\ \     -''' ⌒(___)
         \         /\ \__
           ` ―─―─´   ヽ___)

                  
.

318 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:08:54 ID:rReGGaq.


                ♪〜

        /:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
       / :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ        
.      / :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
.     .' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
.     ,'.:.:.:.:.:.:.:. i:.: : i.:.:. |i.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':  ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
    |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|:.__:||:.:|!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/____Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|  【そして佐々木は、俺の好きな笑顔で。】
    |.:.:.:.:|.:.:.:. | /|∨.|Ⅵ∨.:.:.:.:.:.:.:.: /´     Ⅵ\:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|
.     !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,i ヘ! V: ∨.: : :,:′       Ⅴ:.: : j:i..:.:.:.:.:.:.:.j
.    ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵィ==ミ,V/  ,ィ==ミ、j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i    【俺の演奏を、聞いてくれていた。】
.     i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハヽ                  リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
.     i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ   ::::::::::         ::::::::::   /!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!
.     i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ       〈         /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从                    ♪
    j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、    、____,     /.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ
    /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、    ー      ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `\
.   / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/!
         \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/            
         \i.:.:'!i;)               ,|/  (jj:./`:.:.:.:'..、
. ♪〜  ,..、.:.:':.:.:`:.:.:.!i;)   ` ー 、  ,. -― ´  (jj:′:.:.:.:.:.:.:`ヽ.
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                 (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                  (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ


.

319 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:09:14 ID:rReGGaq.




       ♪〜
                         【初めてライブハウスのステージに立った時の様な緊張感、
              ___        羞恥、興奮、そして喜びが、俺を包んでいた。】
             /     ヽ
            ./ ⌒  ⌒  ヽ
             .| (ー) (ー)  |   【遠くない未来に待ち受けているであろう、暗澹とした将来も。】
  ♪     .    | (__人__)   .|
                |  |r┬-|     |      【なかなか『凡人の』壁を超えれない、佐々木ややる夫達との関係も。】
              |   `ー'´   /                 
               ヽ  ヾ    /                                    ♪〜
             ゝ     (
           /       ヽ    【全てがどうでもよくなるような、不思議な安堵。】
          (   /        ヽ
         /\ \ ̄・ ̄ヽ、|_|_______ノφφφ~ヽ
        (  ( ヨ||=||=||=||=(゚∀゚)=||=ηη=||=━━━━!!!!!       ♪
         ヽ◎。_。_ノ ̄ ̄ ̄\_ノ ̄ ̄ ̄ヽφφφ__ノ

                【…佐々木達はどうか分からないが、俺に限っては、あの時、とても、幸せだった。】


.

320 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:09:34 ID:rReGGaq.






       【そしてこの時が、俺とやる夫達、そして佐々木と共に過ごした、最後の楽しい時間だった。】





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321 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:11:08 ID:rReGGaq.




                    _____,,,、、、、、、、、、、、、、、、,,,,,,,,,,,,,____
                 /゙´ ̄ ̄ ̄ ̄7  , -ーーーー‐ー,┌ーーーー、`、
                /        //        l l        l ゙,
              /        //__          l l       │゙,
           _ , 、-´ーーーーーーーー→´/ニ___)_________________l│__________,,,、」 l7
     _,、-‐・゙´,=ニニ>   , - ー ゙ ´ l            ___ l           │   【翌日、いつも通りに、嬢の送迎の仕事に赴いた。】
    /-,_________ ̄ ̄,´-、,・´        l          `ー´l           〔l
  /(ノ  ,_______ ̄l,_,,ノ   , ----、 ロ.l            l      /,ニニ、 l
  ト ‐====,ーー┘------,/・´_ニ_゙ヽヽ,. l            l     l / Vヾ,ヽl
  ll二ll_____│ ̄l l ̄l  /  ,´ ∨`, ゙, l│           ノ     l l>o<l リ
  └-ー====ーニニ、二二 _l  l,>()<l l l゙ーーーーーー-_-__二二二二ニニ/ ゙、.∧ ,ノ/
     ・、`ー´ノ  ̄ ̄  i  、 ∧丿ノ  ̄ ̄ ̄ ̄            ヽ、,,`二ノ
      `゙゙゙゙        `・、 二、・´
                            


.

322 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:13:14 ID:rReGGaq.
               /: :∠. -――─ -、   〉´ : : : :\
           /: : :/: : : : {: : : : : /: \/: : : : : : : : :ヽ
              ′: :{>ー-ヽ :_;∠: :_:/:{ : : : : : ヽ: : : : .      【今日も客の元へと送る事になった律と、
           | : : ,′_            ̄| : : : : : : | : : l: |       昨日あったことなど、適当に世間話。】
           |/: :{  `ヽ    __ | : : : : : : | : : |: |
              ,′:ハ x=、     ´     |: j:. : : : │: : i:│    
          i: : : ∧i{ f心     x=≠ミ∨:.: : : : :|:i : :{八    「へ〜そんな事があったんだ〜」
          | : : : : . V.:ソ     rJ心 》| : : : : : :!:.: : :\>
          | /|: :/ }、、     弋.:ソ  : : : : : 从:丶: : \       「そーいやーアンタ、昔バンドやってたって言ってたもんな」
        _「゙Y-∨ 人  ′    、、、 {: : : : :∧{ \厂 ̄    
      /⌒::::| トイ∨:.:.|\  マ ̄}    /: : : :/::::ヽ       
   / ::::::::::: / '{. | ノ'"¨つ::\rヘ __, イ / : : /::::::::::\      「すげーな、楽器弾ける人ってうらやましいなー」
.  /:::::::::::::::::/{    ̄ /V:::::::{⌒ヽ ∨ /:/: :/::::::::::::::::::::::\
  {::::::::::::OO\>ァ‐'´::/ ::::::::{ ̄   〉/:厶:´:/:::::::::::::::::::::::::::.
  `'ー─- ._ :::∨ ̄ ̄{ :::{:: 人 ̄ ∧::::〈::: /::::::::::::::::::::::::::::::::::}





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ⌒)(⌒)    「そんな大したもんじゃないよ」
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ   「本当に久しぶりだったから、実は所々間違えてたしな」
.  |         }    
.  ヽ        } 
   ヽ     ノ   【彼女は、一応俺達や佐々木の事情もある程度知っているので、
   /    く      それもあってか、割と話しやすい部類に入る人である。】
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

323 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:13:26 ID:rReGGaq.
                     ,.ヘ..,, -‐…‐- .、_
                    / 厶ヘ、 ̄ ̄`ヽ,,i \
                 /   /^´ ``´´´ ^ |  ヽ
                  /   / \、  , / | /       「なあなあ、今度聞かせてくれよ」
              / . : i ァ=ミ     ィ=ミ、l / i  !
               i  : : |〈 r':::}    r':::} 〉′i !|
              /  : :| ゞ゚′ '  ゞ゚'' / i ! 八    「なっ、いいだろ?」
                / . : : : ハ ""      "" ,′ i |): :.\
                ,′{: : V八   `  ´  从 i | : .\一
            {  乂: :〉 /`ト 、      .イハ | く⌒ヽ
               X´ ̄`¬≠\ ー  i´: :{⌒ヽi⌒
              /       ハ  \  √`ヽ  丿
          /      /  } /ヘ/∧
        /        > |く  /介ト、',
       /        八  |  //ハ V`ヽ、
      /           \| '.〈/ ハ 〉 i| ヽ
.   /             | ヽ/ j j リ  }





   / ̄ ̄\
 /   ⌒  \
 |    ( ⌒)(⌒)    「ああ、いいぞ」
. |     (__人__)    
  |     ` ⌒´ノ    
.  |         }   【と、俺も、そしておそらく相手も、さして実現可能性を
.  ヽ        }    期待していない願い事を、安易に引き受けてみる。】
   ヽ     ノ     
   /    く      
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

324 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:13:51 ID:rReGGaq.
        _,ィ≦二¨¨ : : . 、
     //´-――ミ.i : :  \
      /: />‐z≦ミ: :{ : : : { : ヽ
    /. :/′     `| : : : | : : i
   ,: : :{  、_  ノ   }: : : :l:. : :|     「しっかし、今日の客はちょっとユウウツだなー」
   }: :∧           !: / :}:.... :{、
   /:ィ:..:.} ≡    ≡  }イ: : |):.:.ト\
.  /´|:.:{.つ __  ⊂⊃}: :リ:.:.:. {
     }: :ヘ.  〉       ノ /‐くヽ|
     V/´::>〒‐、ァ爪 }/:::::::: }
     {:::::::::::〈:l ,ィ会v|_ノ::/:::::: |
     }::::::r―、V/ハ }j>/::::::::::{
      l:::::‘ヘ./´ ̄ ̄:7¨ヽ::::::::/
      |::::::::::廴o:::o:::::::::::::::::::: }
     廴___::.イ ̄ ` iミ:.._:ノ{
       /:::::::|  o イ::o::::::::::::,
     /::ヽ::::l、 o  |::o::::::::: ∧
      /:::::/::::|   o  |::o:::::::::{:::::〉





     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(ー)    「え、なんでだ?」
   |      (__人__)    
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  " /___|  |
.    \/ ___ /

325 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:14:31 ID:rReGGaq.
         -──-   、
      / ィニニニヨ    \
    / /( __, ノノ|     ヽ
    ' 〃´ ̄  ` ̄`|    l  l ∧
   ′{         |   |  l ∧     「いやなー、悪い人じゃないし、私みたいな女を
   l l 、___ノ  、___,イ|  |  |  ∧     よく指名してくれんのはありがたいんだけどよー」
   | ∧        |/|  lヽ |    \
   | ∧=≡    ≡≠|  |ノ |  |ゝ一
   |  ∧""   '  "" |  |  |\|    「なんつーか、その客…ヤる時に、クスリを使いたがるんだよなー」
   |  人   r 、  |  ∧从
   |八  ト  二  イ| ハリ
     \ |    V∨´|/ /ヽ         
       `   ___〈//  ∧
          {///´     ∧
          ////      ∧
            〈//         i
          / /       |   |
           /  {       |   |





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     「え…クスリって、もしかして――」
. |     (__人__)     
  | u   ` ⌒´ノ      
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 
   /    く 
   |     \
    |    |ヽ、二⌒)

326 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:15:33 ID:rReGGaq.
               ___
            . : :´: : : : : : :`: : .、
          ,.: ´;,.. -‐‐―‐‐-- 、: :`ヽ、
        ,.:': : :/,,.. -‐‐r┬―ァ-: ,.、`! : :`、     「うん、まあ、いわゆるそーゆークスリだよ」
       ,.': :!: : !__ムvヽjヽ!,ル'ヘ/ムィ,`!: : l:ハ
      ,' : :l: : :!           `キ : :|: :l
     ,イ: : :l: : :|    ,,. ノ ヾ、      |: : |: :.!   「自分だけで使うんならともかく、私にもしつこくすすめてくるんだよなー」
      / !:.!: :! : :.! ‐--‐'′   ` ー-- !: : |: :ヘ
    { !:.l: :|: : :.!  ‐- 、   ,. -‐   |: : :!: : :',
    | !ノ: :|: : : !ィテ千ミ     ,ィ云示ォl: : :|: : :iハ    
    ! /: : f| : i :| 弋::ツ     弋::ツ !: : :|): :.ト}    「ヤってる時に、アソコにも塗ってきたりなー」
     ムィ: ソ!: ハ:|  ,,    .::.     ム: : l: : : |
        |/|.:l: : :i|             ,|.: : :l: :iヘ!
       レ'!: : |ヘ、             ノ:|: : 八リ
          ,.へ :!:.:l> .. ' ̄ ` ,. イ:.:.:.|: ∧
      /.:.:.:.:.:リ:.:.!   ヽ、‐-‐ フ l:.:.:.:.:|/:.:.:ヽ
     /.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.l   ,ィ=Yヾ   !:.:.:.:.{:.:.:.:.:.:.:.\
    ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.ト// /l_li ヘ、 !.:.:.:.:.:}.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
  i'´ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:! {ィ'! | !ト、ゝ|:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
  {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:|  ヽソ |ト_ソ !:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}





   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     「おいおい、マジかよ…」
. |     (__人__)     
  | u   ` ⌒´ノ    
.  |         }     「それ、真紅さんとかに言った方が良いんじゃないか?」
.  ヽ        }
   ヽ     ノ 
   /    く

327 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:17:06 ID:rReGGaq.



              -────- 、    
           /: : : : : :/二二ニニヘ:\   
           / : : /: : : : |>‐-、ヽ_: ハ: :\    「ああ、やっぱしそうすっかな…」
        /: :/: : :|: : : l :|      `⌒ヽ: : 〉
         : : :|: : : |: : : l :|  -‐=   、__ : : | 
       |: : :|: : :_|: : : ∨          |: : |  「別にクスリ使うの自体は嫌じゃないし、使ったら使ったで気持ち良いんだけどな…」
       |: : :|: :/ |: : : : |r〒圷   ィテrj: : :|   
          〉 :八{ ^|: : : : | V:ソ   Vソ′:│
       / : : : }\|i : : N 、、      、、{: :l: |     
      ⌒l: : : : : :ム: :│    _    人∧|     「でもなー、かと言って癖になったら嫌だしなぁ…」
        |/\:/ハ: :|>   , _.. イ: :/  
         / `\ヽ「 \/\  |: /   
        /    ∧    〉 /l\|/    
       /     \∧  / ∨V   〉     
        /       } \/ 〉o〉   {   


.

328 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:17:18 ID:rReGGaq.




|__|  |__||__|  |__||__|  |__||__|::::::| |/
      _____________,           |
,,____|__HOTEL_POTSHOT_|______,,   |    /
                              \::::::|  /
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛::::|/      【…と、そんな事を話している間に、目的地のホテルに到着。】
 三|| |::||         |         ||::::| ;;三|     |
 三|| |::||         |         ||::::| ;;三|     |
 三|| |::||         |         ||::::| ;;三|     |
 三|| |::||         |         ||::::| ;;三|     |
 三|| |::||         |         ||::::| ;;三|     |   /
 三|| |::||         |         ||::::| ;;三|     |  /
 三|| |::||         |         ||::::| ;;三|     |/



.

329 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:18:13 ID:rReGGaq.



                  ,. -====ーz- . .
                    /'了 ̄: ̄:>.、 〉: :ミ: .、
              ,.ィ' : _:_{_z‐'´⌒ー-ミ| : : : : : \
            /:/:/´            }: : :ハ:  : ヽ     「そんじゃなー、運転手さん」
               i. : :V        '⌒`ヽ|: : : : |: . : :.
               | : : |/⌒`     r‐__ | l : : :|:ヽ: : : ',
                ∨: :{  ,zミ      /示ミ|:{: : :|:.| |: : :l   「ギターの件、本当に頼んだからな〜」
              小:..:、 《! i心    トィf}V: : :ト、|: :{: : :{
           /: | :.:ハ ` ヒリ    `¨´ }: : :ら }:.: :!: 小
           | : }: :.:.:.:} 、、、 ヽ    '"" |: /:/ ノ:. : |:. :ト{
           |: /: : :.小.    r== ぅ  ノイ: 爪:.\:...ト、{     「ついでに、佐々木さんにもちゃんとしたお礼も言いたいしな!」
         , ┐ |:ハ: : :.:|:}ヽ.   ` ´  /.ィ|/:.:.:N⌒ヽ{
     r‐ 、{ {   {  ヽ: .:リ /:.>,. __  イ´,斗vヘ{   丶
     /r―`} 〈     ヽ| ノ´ ノ..イヽ  /  /:.:.\
     ノ ー‐、) {     ノ //::/ ,ィく.   /:.:.:./:.:.:\
     { ー 、}.  }   rー‐ 彡:ノ::::{ /乂 ト、 /:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:`:.ー- 、      【そう言って律は、俺の車から元気よく降りて行った。】
    ヽ´スノヽ ハ j:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ_:///|l { ∨:<´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:ヽ
      ∧   ノ:.:.l ノ:.:.:.:.:.:.:厂:.///} イ |! V:.:.:.:.:.〉:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:}
     {:.:ヽ /:.:.:. |!:.:..:|:.:.:.:|:.:.:从 V/ ! |j }:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.|
     |:.:{ノ:.:.:.:.:.:.∧:.:.:|:.:.:.:|:.:/  7'| トrイ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
    ∧:.:.0:.:.:.:.:.:{:ハ:.:.}:.:. |:/  i | ||j:.:./:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
    {:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:}:.:.:.: l:.: /    | ノ |||:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.


.

330 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:18:52 ID:rReGGaq.





                   【…それが、俺が彼女の姿を見た、最後だった。】




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331 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:20:15 ID:rReGGaq.



 |::|__[]_____[]_____[]_____[]____
 |::|________________________
 |::|;;;;;;;;;:::::::::::::...:''''' """ """""
 |::|             ___________        ..,,,__,,,..
 |::|            |  |    | ‖    |        \ /
 |::|            |  |    | ‖    |         []
 |::|            |  |    | ‖    |
 |::|            |  |    | ‖    |
 |:O=O ______  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
__/□/l        l_____________
::|二二/'´⌒´´⌒´⌒/|
   /        //J
 /        //
 l⌒´⌒´⌒´⌒'l/
 L−−−−−J


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332 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:20:25 ID:rReGGaq.
     _   , -─- 、
   / ニ `′二_`ヽ.\
  / / ヘヽ  -‐、 \  ヽ
 / / , l f'``"" | ト  l l |
 ! | 〃 , |     l | l |、 | |.|    「へぇ、そんな事があったんだ…」
 | l /イノー-、  rヽ!'ヽ!ヽ  |
. | /l''==a= , =a==''|r、!
  |,イ| ` ̄ 〈|    ̄´ ||'イ   「その客も、酷い事をするものだねぇ」
.  ド||. ,__ヽ__、 l'イ|
  l l.ト、   __   イ l |
-‐'''l ! l.\     /:| ! |`:ー-
::::::::::l,ル ト、 ` ー '´ ./!ル':::::::::::
:::::::::::::::N \  /  |':::::::::::::::
::::::::::::::::|    ,><    |:::::::::::::::::





       /三三‐i:\
      r'/>‐'^¬┤: :iヽ--、
    j/{〉r   ⌒V: :l、:>:}
    /: :{ 、   ○l: : | }`:::i    「ああ、ホント、あの時は大変だったぜ〜」
    /.,.:∧ ○     |イ 爪:::/
   {ヘ: :八  rァ¨)ィ}ノヽ::/
     ヽ:| /三下、∧ヽ::{′   「アソコはすげーイテーし、血はドクドクでるしよ〜」
       ∨::::::::〈V介V、::l
      {::::::::::::ハ!トv!;|::l
        ヽ:::::::::ヽ}j }}V:::l
       |:\:::::::{ o l::::l
       }ノ::::V:::::l  lo:|
      /:/:`:∧::::{ o|:: |
       {::::ヽ:::/::∧::ヽ.人:j

333 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:21:22 ID:rReGGaq.
        /  ̄ ヽ〆 ̄ニ=
       /    ,.ィm、  ヽ
      l     l゛  |    ',     「…でもその割には、今日の律ちゃんのあそこの具合を見る限り…」
        |    リ`ヽ ,ゝト、 |
        |  /!なラ  なラ|ノ
       ノ  イl    ,`> |     「とてもそんな大怪我をしたとは思えないんだけどなぁ」
.      1   `|ヾ三三三フ|
.     /     ト、  =  ,.!_
----―'―'´|  |. `' 、__、イ≡`''- 、
≡≡≡≡≡.l  |    / l ≡≡≡`''- 、
≡≡,r―っ≡|レリ\ / | ≡≡≡≡≡ r- 、
 //二つ、 |  /ヽ |≡≡≡≡⊂ニ、'ヽ \
/ / /二二) |/ 〉8〈ヽ| ≡≡≡⊂ニ、'ヽ ヽ .l





                     ,.ヘ..,, -‐…‐- .、_
                    / 厶ヘ、 ̄ ̄`ヽ,,i \
                 /   /^´ ``´´´ ^ |  ヽ
                  /   / \、  , / | /       「いやー、実はですねぇ!」
              / . : i ァ=ミ     ィ=ミ、l / i  !
               i  : : |〈 r':::}    r':::} 〉′i !|
              /  : :| ゞ゚′ '  ゞ゚'' / i ! 八    「これには、とっても驚き桃の木オフレコな
                / . : : : ハ ""      "" ,′ i |): :.\   ビックな秘密があるんだけどよー…」
                ,′{: : V八   `  ´  从 i | : .\一
            {  乂: :〉 /`ト 、      .イハ | く⌒ヽ
               X´ ̄`¬≠\ ー  i´: :{⌒ヽi⌒       「…聞きたいかい?」
              /       ハ  \  √`ヽ  丿
          /      /  } /ヘ/∧
        /        > |く  /介ト、',
       /        八  |  //ハ V`ヽ、
      /           \| '.〈/ ハ 〉 i| ヽ
.   /             | ヽ/ j j リ  }

334 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:21:37 ID:rReGGaq.
               ,. ----- 、__
           /       -=´、
.          /      ,ィ\l  ヾv
          |      /  .|    |
          |   ルナメ、 ,.ゝt、 |    「…なんだよ、そんな事言われたら、とても気になってしまうじゃないか」
          | ノ||゙せラ  せラリリ
          |. |ヒリ      , 7 |
          |. ゞl ヽ三三 ヲ l     「是非とも、聞かせてもらいたいね」
          |   |ヽ  ≡ /
.         _ノ/| | \ /|_
  _.. -‐ '' "´≡≡ | |.  `| | `" '' ‐- .._
  l ≡≡≡ ≡≡≡ Nリヽ/ リリ≡≡≡≡≡l
 | ≡l ≡≡≡≡≡ |\ <>/|≡≡≡≡ l ≡|





                  ,. -====ーz- . .
                    /'了 ̄: ̄:>.、 〉: :ミ: .、
              ,.ィ' : _:_{_z‐'´⌒ー-ミ| : : : : : \
            /:/:/´            }: : :ハ:  : ヽ
               i. : :V        '⌒`ヽ|: : : : |: . : :.
               | : : |/⌒`     r‐__ | l : : :|:ヽ: : : ',     「オッケ〜分かったぜ!」
                ∨: :{  ,zミ      /示ミ|:{: : :|:.| |: : :l
              小:..:、 《! i心    トィf}V: : :ト、|: :{: : :{
           /: | :.:ハ ` ヒリ    `¨´ }: : :ら }:.: :!: 小   「いやな、実はよ――
           | : }: :.:.:.:} 、、、 ヽ    '"" |: /:/ ノ:. : |:. :ト{
           |: /: : :.小.    r== ぅ  ノイ: 爪:.\:...ト、{
         , ┐ |:ハ: : :.:|:}ヽ.   ` ´  /.ィ|/:.:.:N⌒ヽ{
     r‐ 、{ {   {  ヽ: .:リ /:.>,. __  イ´,斗vヘ{   丶
     /r―`} 〈     ヽ| ノ´ ノ..イヽ  /  /:.:.\
     ノ ー‐、) {     ノ //::/ ,ィく.   /:.:.:./:.:.:\
     { ー 、}.  }   rー‐ 彡:ノ::::{ /乂 ト、 /:.:.:.:{:.:.:.:.:.:.:`:.ー- 、
    ヽ´スノヽ ハ j:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ_:///|l { ∨:<´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:ヽ
      ∧   ノ:.:.l ノ:.:.:.:.:.:.:厂:.///} イ |! V:.:.:.:.:.〉:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:}
     {:.:ヽ /:.:.:. |!:.:..:|:.:.:.:|:.:.:从 V/ ! |j }:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.|
     |:.:{ノ:.:.:.:.:.:.∧:.:.:|:.:.:.:|:.:/  7'| トrイ:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
    ∧:.:.0:.:.:.:.:.:{:ハ:.:.}:.:. |:/  i | ||j:.:./:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
    {:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:}:.:.:.: l:.: /    | ノ |||:/:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.

335 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:22:06 ID:rReGGaq.
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           . : ´ : : : : : : : : : : : : : : : : : :`: .、
         , :´: : : : :.. -‐‐ ‐‐ ‐‐-  i:.l : : : : : :`: 、
         ノ : : :,.. '"´   ______!:|: : : : : : : : :`.、
      /: : : : i´ ,. :´ ̄| : : :// : : : ; ヘl: : : : : : : : : : : .    「…と、言うワケなんだよ〜!」
       !: : : : : :i,.<´ヽ: :_:i;|:_:ン!/ム'r-==キ: : :| : : : : : : : i
      .!: l : : : :ムヒ'´ ̄`            ': : :.|: : : l: : i: : :!
      |: :!: : : :!´                  ': :.|: : : :!: :.l: : :i  「なっ、メッチャ不思議でスゲーだろ!」
      |: l : : : |            ,. -―-  ヽ!: : : :!.: :! : ハ
      |: !: : : :l  ,. -‐-        ___    `、: : |: : l.: :i: :`、
      |:.l: l: :∧     ‐- 、      ,ィニテミx、  ||i: :|: : l.: :|: : : ヽ
      |:l :l :/:::ヘ   ,ィfチミx、     ' ヒ'fv゚::i i!}  リヘノ: : :!: :!ヽi⌒`ヽ
      |:!:.!:.j::::::::ハ 巛 ヒ'rv:!      乂zソ '′  |l:|.: : : !: |  )
      !l :l: !:::::::::::::', ` 乂ソ              r‐|:l|.: : : |: !
     .|l: :!::!ィi:::::::::ハ     '          ∧:l::|.: : : :|.:ト、.__
.     ,:|!:/l:|.:!l:::::::::::八        __,.. 、    ,.イ:.:.リノ!.: : : |.:|:.:.:.:.:.`!
      i:.レ'.:.リ:.|l::::::/.:.:.l:> 、  `‐-‐'′ / }|:.:.:.:.l:| : : :ハ!:.:.:.:.:.:.|
      !:.:.:.i :.:.:!|::/.:.:.:.:.:l.:.:.:.:|!` ‐- __,.ィ´  |i:.:.:.:.:i:!.: :/.:.:.:.:l:.:.:.:.:.l
      |:.:.:.:i :.:.!l/.:.:.:.:.:.:!.:.:.:.:.li、  ,>rrく   / !:.:.:.:.:i|/:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:}
    ,|:.:.:.:.:!:.:.!':.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:! ヽ_,/ /トh }、_/ |:.:.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.`、
   /.:ヽ:.:.:.`、:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:.:l  / /,小|| {    !:.:.:.:.ノ.:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
    {:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}.:.:.:.:.:.:.:.>.:.:.:l { (/ | i {! |   |:.:.:.`ヽ:.:.:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:.::.:.:.:!

336 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:22:19 ID:rReGGaq.
     _   , -─- 、
   / ニ `′二_`ヽ.\
  / / ヘヽ  -‐、 \  ヽ
 / / , l f'``"" | ト  l l |     「…………」
 ! | 〃 , |     l | l |、 | |.|
 | l /イノー-、  rヽ!'ヽ!ヽ  |
. | /l''==a= , =a==''|r、!
  |,イ| ` ̄ 〈|    ̄´ ||'イ
.  ド||. ,__ヽ__、 l'イ|
  l l.ト、   __   イ l |
-‐'''l ! l.\     /:| ! |`:ー-
::::::::::l,ル ト、 ` ー '´ ./!ル':::::::::::
:::::::::::::::N \  /  |':::::::::::::::
::::::::::::::::|    ,><    |:::::::::::::::::





        _,ィ≦二¨¨ : : . 、
     //´-――ミ.i : :  \
      /: />‐z≦ミ: :{ : : : { : ヽ
    /. :/′     `| : : : | : : i      「ありゃ? 何だい何だいその顔は!」
   ,: : :{  、_  ノ   }: : : :l:. : :|
   }: :∧           !: / :}:.... :{、
   /:ィ:..:.} ≡    ≡  }イ: : |):.:.ト\   「もしかして、私の話信じてね〜な〜」
.  /´|:.:{.つ __  ⊂⊃}: :リ:.:.:. {
     }: :ヘ.  〉       ノ /‐くヽ|
     V/´::>〒‐、ァ爪 }/:::::::: }       「まっ、確かに初めにその話聞いた時は、
     {:::::::::::〈:l ,ィ会v|_ノ::/:::::: |        私だってあんまし信じられなかったけどよー」
     }::::::r―、V/ハ }j>/::::::::::{
      l:::::‘ヘ./´ ̄ ̄:7¨ヽ::::::::/
      |::::::::::廴o:::o:::::::::::::::::::: }
     廴___::.イ ̄ ` iミ:.._:ノ{
       /:::::::|  o イ::o::::::::::::,
     /::ヽ::::l、 o  |::o::::::::: ∧
      /:::::/::::|   o  |::o:::::::::{:::::〉

337 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:23:12 ID:rReGGaq.
       /三三‐i:\
      r'/>‐'^¬┤: :iヽ--、
    j/{〉r   ⌒V: :l、:>:}
    /: :{ 、   ○l: : | }`:::i    「でもなー、実際にその現場見たり、
    /.,.:∧ ○     |イ 爪:::/     自分が治してもらったりしちゃあなー、
   {ヘ: :八  rァ¨)ィ}ノヽ::/      さすがに信じるしかないだろ?」
     ヽ:| /三下、∧ヽ::{′
       ∨::::::::〈V介V、::l
      {::::::::::::ハ!トv!;|::l     「…言っとくけど、本当に本当だぞ?」
        ヽ:::::::::ヽ}j }}V:::l
       |:\:::::::{ o l::::l
       }ノ::::V:::::l  lo:|  「別に、さっきヤったクスリで頭パッパラーになってるワケじゃねーからなー」
      /:/:`:∧::::{ o|:: |
       {::::ヽ:::/::∧::ヽ.人:j





         / ̄ ̄ ̄ ̄`丶、
      ,.-''⌒´              \
   /         ⌒`          ヽ
  /       i"'"! !`、         |
  '/     イ| |   | i i、      \  |
  |ィ′ / /ノ j lノ  ヽ\ヾト、、    丶 ヽ    「…いや、信じるよ」
  l'|.イ ,イ' ``丶、  ×´\\\     i
   |へ.| ===。=、  = 。==== ヽ \、  |
      |.` ー‐ '/   ー― '" |ト、   |  「…ああ、信じるとも…」
       |   /            ||,) |ヽ. |
       |.く__ - 丶      |!'ノ i||
       ハ ー――‐一    /! i |_  |
       ゙イ,`、 ===     / ,||||  ~"'''‐-
    ,. -‐'''"~ヽ.     /  ノノノ/|
          \__/    /  |
           | \    /    |
               |   ヽ/     |
             l  /\      |
            l/|  /\  |

338 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:23:39 ID:rReGGaq.
     _   , -─- 、
   / ニ `′二_`ヽ.\
  / / ヘヽ  -‐、 \  ヽ
 / / , l f'``"" | ト  l l |    「…ところで、その、佐々木、だったかな?」
 ! | 〃 , |     l | l |、 | |.|
 | l /イノー-、  rヽ!'ヽ!ヽ  |
. | /l''==a= , =a==''|r、!   「彼女の元に偶然やって来たという、『能力者』の話…」
  |,イ| ` ̄ 〈|    ̄´ ||'イ
.  ド||. ,__ヽ__、 l'イ|
  l l.ト、   __   イ l |      「…もう少し詳しく、聞かせてもらえないかな?」
-‐'''l ! l.\     /:| ! |`:ー-
::::::::::l,ル ト、 ` ー '´ ./!ル':::::::::::
:::::::::::::::N \  /  |':::::::::::::::
::::::::::::::::|    ,><    |:::::::::::::::::





                ,..≦二ニ≪: \-. ..
           _rァ' 彡.ァ一一‐-.ミ{ ヽ:.. ミ: 、
          /´: : {/: : 〃: : ,ィ: ,/: :|: : : :\: : :ヽ
           / :/ :/: :i{: : :{: /彡―zノ| : : ::i : :.: : : :'.
         ′:| /:≧‐`⌒′       l: : : :| : :} : : : :'.     「え〜、んなこと言われてもなぁ〜」
          |: : |:f⌒`     ,z=―- 、i : }: |: : : ! : i: :{
          ,/l : : !|   __    ′r _   V: :i: : :| :}:小
        〃 | : : l| /⌒ミ.   /´,.,斗=ミ| : }: : : |_:ノ: :| '.      「私、その運転手さんからちょっと話聞いただけだし、
       {′| : : :{  , zミ、    〃トィ::r}》 :′: :′V: }小.      詳しいことなんてよく分からねーし――
       | ∧: : :|, 《´{うハ       廴ツ V: : : :|ン' } : ∧:}
         l ∧.:小.  Vツ         }: : : :厂イ :}′}′
          | : ハ: :.:.:.      '       /: : : :爪/: :′ノ
          | : : : : :トハ             .′: : /: .{ :/
          |: :i|: : : i: :入     ´..`   }: :,.:}:{: :ハ{
        、 :ト、: : |: 从:.> .    . イ /:.:|从{
           ヽ. ヽノ { V\ト :|` ー ´  |/}/′ヽ
            乂    .}     ノ/{

339どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 20:24:37 ID:C/XwpnGQ
ダメだあああ!

340 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:24:48 ID:rReGGaq.



       __ .,-u--、.
       / |`ー/ ヽゝ
     / _¨`ヽヾ /ヽ、
     ! .´ ヾll | | |  l
      |.ゝ ノ /|/ .L/|`ヽ_
     ヽ ー ´/ f l ゞfi-, = 、
     _|   | ! |」__ /   ト
    /  .ゝ___ノ_ノ/__ | ゝ___ ,ィ
   ./  /  |  ||、l_| !゙¨~/
  /  /ヽ.  !   |! ヽ!  |ゝ 〉
 |  l  \|  |!__ノ, - 、 /
 | /}ヽ..  L_|_/   ノ'  …チャキッ
 / / {  \      / i.
 |  ヽ |   ヽ-ー  ̄  ノ


.

341 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:25:06 ID:rReGGaq.



              .z≦二二ニ.く`丶..
          ,. ‐ァ'´. -‐ァ―−-. \ ヽミ:、
         /.:./イ>‐ミ}イ⌒' <ミ:.ヽ: \\
         / ..:.:/:/´           `ヽ}:. : :ヽ \
       /: .:.:./              i:.. : : :i : : ヽ
      .: :...:./ r― ミ、    ,ィ´ ̄ ` |:. : : :.: : : : '.
     ′.:.:.i                    |: : : :|{ : : {
     i : .:.i.:.|  u   __ 、     /´, == 、 }:. : }: :|:. : : ト\     「…へっ?」
     |. .:.:|:∧  .ィ',.ニミ、     〃て,、`∨: ′:|:. :、 :ヽ
     | .:.:.l .:.:i. {{ in::(_1    lrぇ::: } }}: /:. : ;:.:.. {\:}
      l. .:.: ヽ:ハ ` V廴リ      廴_ツ ノイ:.: : :ハ.:.:.:.ヽ ′
      | :.:.:.:.:.:.:.:.:.  `¨´  '         }:.:.: : /ノ:.:.ト--\
      }∧.:.:.:.:.:从      r‐ '⌒ヽ  u /:.:. : 爪:.ト{
     ノ′':.:.:.:.:.:.:.丶.    ヽ.   ノ   ':.:.: : 厂 ̄`ヽ
       ∨ .:.:.:∧{ >  .. _ .  イ,|:. : :/    ハ
          ヽ:.:./ 丶    \ ___ 彡}: /}′       i
           ヾ{                ノ'′      |
         {               /      ノ
         ∨             {   / ハ
            〉    {            }  /     }


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342 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:25:21 ID:rReGGaq.



             _-‐─------- 、
          ⌒/  ─        ヽ
       //  r  ─  \     \
      /     .r     \   \  ヽ
    ./   / |   \   \  \  \
   /  / / (ヾ ⌒ヽ.   .          ヽ
   | |    | |::   ::| || || || || || || ||      |    「なぁ…いいからその話、もっと詳しく聞かせてくれよ…」
  .|  | |   .|::   ::| || || || || ||ノ|ノ | \   |
  |  |   ノ_| |:::   :|ノ.|ノ|ノ|ノ|ノ-‐─|ノ|    .|
  .|   ノ| / ::|ノ::ヽ 、    /    :::::::| \ |    「もし違ってたら、すぐに帰してやるからさぁ…多分」
   |   ノ:|ノ=====ヽ  ::"======::::|r‐ 、. |
   .| rへ||::` _O_ノ;;|   ` _O_ ノ :::||Fヽl |
   | |に ||::::::    ヾ|          ::::||レ./|
   .| .ヽ_||::::::    ::::          :::|| ノ |
    .| | .|:::     ヽつ        :::| |  |
    | .| |::  ─‐----------‐─   ::| | ||
    .|   |::  ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   ::| | ||
     | |. ヽ:  `──---─‐'    /|  | |
    .| | | .\:     ≡      ./  | |
     | |  | | .ヽ           / | |  | |
      |ノ/|    \:::      /| |  |\ .|
  -‐'''"~:::::::|ノ| |ノ  "'''‐--‐'''"   |ノ| | |::::::~"'''‐-
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343 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:25:45 ID:rReGGaq.




               ___
            . : :´: : : : : : :`: : .、
          ,.: ´;,.. -‐‐―‐‐-- 、: :`ヽ、
        ,.:': : :/,,.. -‐‐r┬―ァ-: ,.、`! : :`、
       ,.': :!: : !__ムvヽjヽ!,ル'ヘ/ムィ,`!: : l:ハ
      ,' : :l: : :!           `キ : :|: :l
     ,イ: : :l: : :|    ,,. ノ ヾ、 u    |: : |: :.!     「え、おい、ちょっと…?」
      / !:.!: :! : :.! ‐--‐'′   ` ー-- !: : |: :ヘ
    { !:.l: :|: : :.!  ‐- 、   ,. -‐   |: : :!: : :',
    | !ノ: :|: : : !ィテ千ミ     ,ィ云示ォl: : :|: : :iハ      「な、なにを言ってるんだよ…なぁ――
    ! /: : f| : i :| 弋::ツ     弋::ツ !: : :|): :.ト}
     ムィ: ソ!: ハ:|  u     .::.     ム: : l: : : |
        |/|.:l: : :i|           u ,|.: : :l: :iヘ!
       レ'!: : |ヘ、             ノ:|: : 八リ
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      /.:.:.:.:.:リ:.:.!   ヽ、‐-‐ フ l:.:.:.:.:|/:.:.:ヽ
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  i'´ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:! {ィ'! | !ト、ゝ|:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
  {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:|  ヽソ |ト_ソ !:.:.:.ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}



                                          …続く。

344 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:27:58 ID:rReGGaq.
…以上で、第五話終了です。
投下が著しく遅れた事、本当にお詫び致します。

本来は四、五話程度で終了する予定でしたが、少々長引いてしまいました。
ですが、やっと次話+エピソードで、完結になります。
出来れば、年内には完結したいですね。

345どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 20:28:32 ID:pcnHiSkw
ここで引くのかww
乙!

346 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:29:14 ID:rReGGaq.
修正

>>257 下段 tただ返す→ただ返す


では、また機会があればお会いしましょう。

347どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 20:30:03 ID:GJ9mnYE6


348どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 20:30:34 ID:C/XwpnGQ
乙でした
どんな結末に堕ちつくのやら・・・
あと、リロード忘れて変なところに合いの手入れてしまった。ごめん

349 ◆.9jeLz5xws:2009/12/14(月) 20:31:59 ID:rReGGaq.
>>348
いえいえ、お気になさらず。

後、今回セリフや文章の配置を少々変えてみましたが、読み易さに関してはどうだったでしょうか?

350どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 20:40:18 ID:vdUMpGso
見たくない結末への怒涛の流れになってきたな、乙!
一条氏ね

351どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 20:45:59 ID:Lbd7b18g
乙!
えらい事になりそうだな…

352どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 21:00:38 ID:C/XwpnGQ
>>349
多少ごちゃっとした印象も受けるが、
散文的な配置は物語の雰囲気に合っていたと思う

353どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 21:19:44 ID:T4UVfYvc

続きが気になるな

354どこかの名無しさん:2009/12/14(月) 22:17:09 ID:vzRvcFBA

相変わらず独特のいい雰囲気

355どこかの名無しさん:2009/12/15(火) 11:40:13 ID:usonHpM2
乙〜 

好感が持てるいい子なんだけど、思慮がやや浅い…
こういう子の扱いって困るよなぁ

356どこかの名無しさん:2009/12/15(火) 19:52:04 ID:7W3SfsgM


357どこかの名無しさん:2009/12/15(火) 19:57:04 ID:MWJqGMsM
乙です!

358どこかの名無しさん:2009/12/15(火) 20:58:54 ID:LrusUnAg

1コマの中に【】が増えるとちょっと邪魔に感じるかな

続きも楽しみにしてるよ

359どこかの名無しさん:2009/12/15(火) 22:37:36 ID:htNBYZo2
不幸が物語のスパイスなのは重々承知だが…

ない夫に勘定入れるとつらいなぁ

360どこかの名無しさん:2009/12/16(水) 12:13:56 ID:AEg1uIas
乙でした

361どこかの名無しさん:2009/12/17(木) 22:23:42 ID:Q/6lolCY

律め・・・話して良い内容と悪い内容くらい考えろよ・・・
ない夫が思慮が浅いと言った意味がよくわかったわ

362どこかの名無しさん:2009/12/30(水) 22:02:23 ID:Z4mRYszo
続きは来年かな
楽しみに待ってます

363どこかの名無しさん:2010/01/10(日) 22:08:28 ID:u7Ec68r.
続きが気になるんだぜ

364どこかの名無しさん:2010/01/11(月) 01:25:46 ID:Br30FaQI
待ってるんだぜ

365 ◆.9jeLz5xws:2010/01/12(火) 06:12:44 ID:9Lui8qAc
皆様、おはようございます。

>>362-364
別スレの方のメドがやっとつきそうになったので、
それが終わり次第、こちらのスレの本格的な制作に入りたいと思います。
おそらく、今月中か来月の頭には投下出来るかと。

かなりのスローペースになってしまいましたが、後もう少しで終わりですので、
もし宜しければ、どうかそれまでお付き合い下さい。

366どこかの名無しさん:2010/01/12(火) 18:17:47 ID:zUI3Zp8M
了解
別スレてどこ?

367どこかの名無しさん:2010/01/19(火) 17:37:09 ID:m5K7WDSk
wktk

368 ◆.9jeLz5xws:2010/02/06(土) 22:36:04 ID:xfsb905w
…大変制作が遅れて申し訳御座いませんでした。

只今6話制作終了致しました。

続けて、エピローグ制作に入りたいと思います。

来週中には、合わせて一気に投下可能なようにしたいと思っております。

では、また

369どこかの名無しさん:2010/02/06(土) 22:50:50 ID:UPooXhDc
お、マジでか
やったね

370どこかの名無しさん:2010/02/08(月) 10:52:02 ID:RfAmcMuU
オッキタキタ!!

371どこかの名無しさん:2010/02/08(月) 21:18:48 ID:WjoCmtCQ
ワッフルワッフルクレープクレープ

372どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 00:50:08 ID:55Hlw50w
つまりそろそろか!

373 ◆.9jeLz5xws:2010/02/14(日) 16:54:50 ID:giOpJIYI
大変長らくお待たせいたしました。

本日の01:00〜から投下開始いたします

374どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 17:06:52 ID:LOY5pnXs
お、とうとう完結か!

375どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 17:07:11 ID:55Hlw50w
うひー
了解だぜ

376どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 17:09:06 ID:0HOyQ5Yk
深夜か?
ともあれ、把握したw

377どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 17:09:44 ID:ihIfN5Ps
深夜とか無理ぽww
とりあえず把握

378どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 17:52:07 ID:usYW2rBo
さっき追いついたぜ乙

379どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 19:42:43 ID:WyRm6A06
嫌な予感しかしない…
だがそれがいい

380どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 19:55:01 ID:CtzJRjSQ
深夜とかふざけてるの?!
明日見ますね

381どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 20:01:06 ID:sjkSfrXE
俺も合いの手は入れられなさそうだ
明日ドキドキしながら読むぜ

382どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 22:35:14 ID:ohzFbboU
>>918
こんにちは。

383どこかの名無しさん:2010/02/14(日) 22:35:33 ID:ohzFbboU
誤爆しました

384 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 00:29:12 ID:tMb4GRow
…只今帰宅しました。
すみませんが、少し開始時刻が遅れるかもしれません。

385 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:12:42 ID:tMb4GRow
では、今から投下を始めます。
よろしくお願い致します。

386 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:13:12 ID:tMb4GRow



______|            ""''、|"';|/
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         :|_|ニニニニ|_|    ,.'ニニニニニ|   "' 、,"' 、,
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.

387 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:13:28 ID:tMb4GRow
                                              / ̄ ̄ ̄ ̄`丶、
                                           ,.-''⌒´              \
                                        /         ⌒`          ヽ
                                       /       i"'"! !`、         |
                                       '/     イ| |   | i i、      \  |
                                       |ィ′ / /ノ j lノ  ヽ\ヾト、、    丶 ヽ
                                       l'|.イ ,イ' ``丶、  ×´\\\     i
                                        |へ.| ===。=、  = 。==== ヽ \、  |
                 ・ ・                         |.` ー‐ '/   ー― '" |ト、   |
   「伊藤さん…例の女の処理、終わりましたよ」              |   /            ||,) |ヽ. |
                                            |.く__ - 丶      |!'ノ i||
                                            ハ ー――‐一    /! i |_  |
                                            ゙イ,`、 ===     / ,||||  ~"'''‐-
                                         ,. -‐'''"~ヽ.     /  ノノノ/|
                                               \__/    /  |
                                                | \    /    |
                                                    |   ヽ/     |
                                                  l  /\      |
                                                 l/|  /\  |





          ,. -‐- 、r'´  ̄ ~Z.__
       ∠             ´   ,.>
.     /                 ̄`>
     /           ,、      `\
.    !             / \    \. トゝ
   │       , ,.イ /、._,  ヽ |ゝ、  N
.    |      /レ' レ\,/  /V '´ l\!
     |. r;=、 .ノ=a=== ,, ,/a===!
    | |.ト、| |  ` ー--‐ "  \ーァ"!       「そうか…」
    | l ヒ |:|.       r __   \l
     |  `ー 1|、 ヾニ二二二二フ 7′     「ご苦労だったな、一条」
    ノ     | \     ___  /
.   /   ,ヘ、  ト、 \    ̄ ̄ /l
  /  ./\.ヽ. ヽヽ、 \   , ' ,'
  ,' , ./   \ヽ、ヽ \./`iイ /
. /l/l/     |\\ヽ  ヽ. Wレ

388どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 01:13:53 ID:cwnkZ/V6
ワクテカw

389 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:14:55 ID:tMb4GRow
               ,. ----- 、__
           /       -=´、
.          /      ,ィ\l  ヾv
          |      /  .|    |
          |   ルナメ、 ,.ゝt、 |    「しかし…一人だけ生き残っててくれて助かりましたね」
          | ノ||゙せラ  せラリリ
          |. |ヒリ      , 7 |    「そのお陰で、誠さんを殺った奴の風貌や詳細を知る事が出来たのですから」
          |. ゞl ヽ三三 ヲ l
          |   |ヽ  ≡ /
.         _ノ/| | \ /|_        「ま、足一本手一本じゃ、この先ロクな人生じゃないでしょうけどね!」
  _.. -‐ '' "´≡≡ | |.  `| | `" '' ‐- .._
  l ≡≡≡ ≡≡≡ Nリヽ/ リリ≡≡≡≡≡l    「クックックックッ…」
 | ≡l ≡≡≡≡≡ |\ <>/|≡≡≡≡ l ≡|





              _          _
        _,. -‐-`' ``'‐、,.‐'"´,. =ニ`
        ,.‐'"´           __`ヽ
       /               ``''‐、
.      /                 `''‐、
       i            , /i  、     ヽ‐-ヽ   「…おい、一条!!」
.      !       /| /| / ! .!ヽ..ト、  、.ヽ
     |       /''l/、l/_, l/ _,.ゝ' ゝ、 iヽ!
      |      ノ`''‐ 、._/   /_, ‐'´ !.\!    
     !  ,.-、 r' =。=== _  ,=。===,!
     /   { ‐、!|  ` ー-‐' ''  \--‐' !
.    /    !( r||.        r __  \'/|
   /.  ,、 ゙ー'|!、  ,..-‐───; 7゙│
  /_,./ l    │\ `ー-----‐'´/!\i
  ̄ .!  1    l  ヽ、   ー一 ./ |  |`'‐、
    |    i、   l.    ヽ、    / |  .|   `'‐、
.   |    ヽ  i       ヽ、.イ │  |
.    |    |ヽ  !.       | !  !   .|
   |      |. ヽ. i、        | W1  │
    |  ,. ‐'´\|ヽi.ヽ、    ノ|/`‐、  !
    !.‐'´      |     `'ー-‐' .|     \!

390 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:17:05 ID:tMb4GRow
  /       |::::::::|                 |
. / ,イ    ノ l::::::::::!、      ヽ         |
 レ´/   ,イ ノ:::::::::::::::ヽ.ト、 lヽ i、        |
  / / / ィフノ ‐-、    >ヘ「 \l \ l       |   
.  レ'レ'レ'ギ===、   ッ===‐ ラ"|ゝ.ゝ    |   「あっ……!」
        |丶,, @l    _  @、゛ | |ヽ     |
.       |  `フ  .|j~u  ̄  u |.|う)    |   
       |  く 、          ||じ       |  「も、申し訳ございませんでした!!」
.       | r=`=== ニニ二`i   l      |
       | l            |  l         |   
          | !ニ二二と二二二ノ l   .∧   l
        l    __ u   ,、イ   /  ',   l
        \   ≡   ,、-'´ /  .ム-―l   ',
            l\   ,、-'´  ,,、/  /   ,.、-ゝ  ヽ
         |  `i''´ |,.、-'´ /  /,.、-''´   l  ト、
           | l レ   ,<    / /./´       .l |l | \
            レレ  / ヽ‐7イノ         リ.リ   \





        __     ____
       <、  ```ヽv'´    `>
       __,,.>  ,  `Y´   、   ``ヽ、
     ,ィ'´     ;'´(       )ヽ     ヽ
   ∠二ィ : .  `、 > ___,,,..ノ 丿    .ヘ
      /: : ; .   `´ `ー--‐''´    . : : |
    ∠:/,:ィ: : : ,:ィ: . /| ト、       . : : : |      「…分かればいいんだ」
     ///.: :, く//   \!_,>   . : : : : :|
     '´ /:,:イ`>、\   _,/ /\ . : : : : : |
        |/ .kー-。、〉 >-‐'ー。、 |.:|‐-、: : !
         |`ー:/'´  `ー-‐'´ | !か.|: /
            |/ __‐、      lノい/:〈
         `iー______  ,'/じ:' : :ヽ
          l `ー―‐---‐'  '/: : : : : : :.ヽ
             '、   ー    //: : : :∧: : : :ヽ
          ∧.     /,.r': : : :,/⌒'ヽ: : : l
          ノ|: ,ヘ__/,r'´ノ: : :/    \.:|
          |: : /」:/ /: :,:イ          \
          ノノ^「ヘ、 ノ//             \
         '´   |i゚:l \'´ /
             |i :!  V

391 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:17:21 ID:tMb4GRow
     _   , -─- 、
   / ニ `′二_`ヽ.\
  / / ヘヽ  -‐、 \  ヽ
 / / , l f'``"" | ト  l l |     「…では、伊藤さん」
 ! | 〃 , |     l | l |、 | |.|
 | l /イノー-、  rヽ!'ヽ!ヽ  |
. | /l''==a= , =a==''|r、!   「私はこれで…」
  |,イ| u` ̄ 〈|    ̄´ ||'イ
.  ド||. ,__ヽ__   l'イ|
  l l.ト、   __   イ l |
-‐'''l ! l.\     /:| ! |`:ー-
::::::::::l,ル ト、 ` ー '´ ./!ル':::::::::::
:::::::::::::::N \  /  |':::::::::::::::
::::::::::::::::|    ,><    |:::::::::::::::::






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                ||  /         |.Pi  |
                i||/   _ 丶      .||~   |                        タッ,タッ,タッ,タッ…ガチャ >
         .      | ヽ`         / |   |
         .      |  ヽ  ̄ ̄ ̄ ̄ /  |    |
               |   ヽ     /    |   __|_____    「…………」
              //__....../| ヽ_ ./    |   |┬ii.--
         ___....-- i.|~  / | /       |   | | ||
         -- ~ ~ i.|   / | / >...___....-^ |    |  | 
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392 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:18:58 ID:tMb4GRow



        ,.‐''" ̄`丶、
      /        \
   /´           \
   /    |\_>、_ 、r‐、    \
    レ! ||_| |/_ ヽ\}      \        「…誠……」
    |八|-/>、∪_ u`i  ト、      \
      / / ,くィ夕u' |   |/ ``‐- 、_.、__\
       |/ / /_ヽ┐u |  ,|  /  ,-,.=====ゝ     「俺の…大切な息子……!」
      ヾ' / r┘|.l__人 |  /\//      \
        \ ) |   N /  //\./´ ̄`丶
        |u  |  /|(l(l「|  | |   |
         | u| / | ヾ-イ .||  l、
         _|   |/| |  \_|_|,. く. \
        ハ.___ハ     >、 \ \  \


.

393 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:20:44 ID:tMb4GRow
     /: : /:: : : / : : :.!:: : : : !: : !: : : ヽ:: : : : : ',
   /: : /: : : 斗--、 :|: : : : :|: : | ,ィT: ',: : :ヽ : !
   |: : |: : : : : |: /  \: : /|:.ィ: :ヽ: : :.|.: : : ト、:|
   |: : |: : : : /!/ ⌒ヽ| :/ |:./⌒ヽV: |.: : : | V      「確かに、ヤンチャな奴だったかもしれない…」
  < : _: : : / 〈 {}   |/  .レ {}  } |:./ヽ: : |
  <:: |. 小{   _,,.. -    、-.,_  レ{: :.|ヽ:|      「他人に迷惑をかけた事もあっただろう…」
   厶ヘ ハ         、     {ハ/ V     
      \_!      _ '     !
        ヽ   Tニー‐‐‐,‐''  /        「…でも、そんなの若い時だったら誰だってやってる事じゃないか!」
      ___,r| \  `二二´ /          
    /:/::::| \  ヽ `_⌒ ィ´
  /::::::/::::::|  \   ´ ∧>、          「何故…何故あんな風に殺されなければならなかった!」
/:::::::::::/::::::::|    \  /  !\::`ー- 、





              _,,,..-.ー.─.-.-....、._
         二ヽ,,..::"::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:..、
       /::::::::``:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::::::ヽ       「誠……」
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::ヾ:::::\:::::::::',
     /:::::::::::::::i:::::i!::::::::::::::::ヾ:::::,,∠,、_:::::\::::\:::::',
     i::::::::::::::::!:::::i i:::::::::l::::::::イ\\\:::::::::\:::\::',     「誠ぉ……!」
     l:::::::i::::::::!::::i,,ゞ;::::::::i:::::::::l  >≧r、\::::::ヾ\_::>
     l::::::i!:::i::::l;/i ._,,\::::!、::::::l   辻ヾ〉 \:::ヾ)::::>
     i:::::ハ::::|::::l:::i〈`(ヘ\! \:',   ゞ-′  ラ∨/"´
       l:::i l:::|::::lヾ、 弋i;) ヽ  \      ┌::ソノ        「俺の…大事な息子……!!」
      ∨ l::::l::::l:::\ "           ヘ::::/
         \|\!\  ′          ∨
          ヾ ヾ 、    ー ´   ,   ゝ、
              `  、      , ′  /  \_
                  ` ー <  /´    /::::: ̄`ー-
                   _ノ´∧_∧    /::::::::::::::::::::::
              :::::´ ̄/ /〈::ヾ∧    /:::::::::::::::::::::
              :::::::/  / ノ::::〈 ヽ  /::::::::::::::::::::

394 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:21:57 ID:tMb4GRow



       .、-―-..,,_  /:: ̄;;Z
        ゙>::::::::::::V::::::::''"::::;;;;>
      ∠;;;:::::::: .:::::::::::::::.... :::::::\
      /:::::  ::::::::::::::::::::::  ::::::\ゝ
     〃:::::::::  ::::::::::::::::::::  ::::::::::::ヽ
     /:::::::::::::::........::;:;;::::::::::::::::::::::::::::i    「…殺してやる」
     |:::::::::::::::::::/!:/ ヽヽ:::::::::::::::::::::|    
      レ!::::::::::::::/V/ ij' ヽヾ:::ヘ;::::::::::!
       」::::/|/>、゙':.、 /;:ヘヽ\;:r''、   「俺の誠を、あんな惨たらしく殺した奴…」
     i r.i:|ヽ"''‐、ヽ、! .i/ ‐''゙゙゙7|:ヒ'i }
.     ヽ'ニi:iヾ、 o\i i< o  ノ' i:ヒ7/
      ヘ,,_|! ゙'=u='"'|.| ゙=u=" /|!_,/-、     「絶対に…見つけ出して……殺してやる――
   ,, ‐''" |:::ヘ u   , .|.| 、 .,,//::::!.  ゙''‐ 、..__
    ,.┼/!:::::ヘ.iエェ.ヽ!.レ'‐rエi/::::::! ヽ‐- ,,_  ゙'' -
   i┼i‐|/‐!:::::::ヘrェェェェェェェノ::::::::!‐| ヽ┼i┼i‐- ,,_
   i┼i /‐i‐!;:::::| \ ‐=‐ ./.}:::::::!.i┼i.ヽ‐i┼i┼i┼i
   i┼/.|‐i‐ .!::::|  \_,/  /::::/‐i┼i‐ヽ.i┼i┼i┼
  .i‐|/.┼i┼ |ヘ|ヽ,,___,,/|W .|‐i┼i┼ヽ..‐i┼i┼i


.

395 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:22:14 ID:tMb4GRow



   ___ : : :: :: . . . . . .
 \|;;;;;;;;;「\ . . . . . . . . . .
 \|[]![]i|\l   __   ,__.          ,‐レ /    『…え?』
 \|[]![]i|\|\〃..:::日ヽ」 2 !ヽ        |Hレ' /
 \|[]![]i|\|\:\::::日  |ー ト、|         |Hレ' /
 \|[]![]i|\|\:\i..l;;ト、 |::┌ 、! : : : ::: :: :┌‐lHレ' : : :
 \|[]![]i|\|\:\i..|;;ト、ヽ|ii|\ | : : ::: :: : : :||__|H| : : : :  『律さんの行方が…分からなくなっている!?』
 \|[]![]i|\|\:\i..|;;ト、ヽ|ii|l\L__r;;;;;;;ュ r'il|:::|H| /
 \|[]![]i|\|\:\i..|;;ト、ヽ|ii|l\|llllllllllllllllll| il「::|Hレ' /
 \|[]![]i|\|\:\i..|;;ト、ヽ|ii|l\|llllllllllllllllll| il「::|Hレ゙ : : : :
 \|[]![]i|\|\:\i..|;;ト、ヽ|ii|l\lllllllllllllllllll| il|、:|H|  : : :
 \|「l!「i| , ――┬、  ∠二Tヽ, r-‐‐‐-\;lH| : : : :
 .| l|L。∠___。ィlLlレ、 ゚=゚゚O-O’{iiト_≡_イii} '\;レ゙レ’
  ̄ ̄@=呂=@-‐jHr‐」     /Lt‐┸‐j」   \
     `‐' ̄`−'' `−’   /


.

396 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:24:32 ID:tMb4GRow
      ) . .:./.:.::::/              \ \.:.::| |::::::人
   .  ( . . .:.:.:::::::/       /        ヽ 入| |/ヽ `ヽ
      \.:.:.:.::::/    / ′  l      |  l 「:::| |:::::::ノ   !
         Y.:.:.′   ,′! l   |       |  }ノ..:.| |:::::ノ    |
   .     ゝ┤   |  || l |    l   (. .:://.::∧    |    「ええ、そうよ…」
           l !|  _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l   |
           |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ |   |
           | ヽヽl ´==''     ==''^ } | ヒシ''′ |   |   「あなたが、律さんの常連客の元に
   .      '  l / ∧    '       イ|Y´    |   |    .送り届けたあの日からね」
         | j l ||丶   ‐    イ`ヽl l      |   |
   .     /|  {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ  / lト、   |   |
        //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃  //| jj:::::\  |   |
   .     /./. .:.::::|   {     `゙T゙´   // l|从::::::::::ヽ.!    |
    r‐=ニ´.:::ヽー=≧ト:.r‐⊂ニニニ⊃x/ /j/:::}::::::::::::::ヽ.  |
     \::::::::::::::ゝ---/´ ミ}厂厂厂厂jr―‐ヘ/.:::j:::\::::::\_j
      \::::::::::::::::::/  ア{ i/ i/ i/ i/jゞ、ヽ`ヽ\{:::::::::\::::::::



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)    「でも確か、律さんの方から、
. |     (__人__)     『今日は客と泊まりになるから、迎えはいらない』って
  | u    ` ⌒´ノ     メールがきた筈ですが…」
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     |
    |     |

397 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:26:52 ID:tMb4GRow
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――
      )::::::::::::::::::::,  ´    )::::::::::::::===彡::::::テ
       (::::::::::::::::://    ヽ:::_:::::::::::::::::i  l::::l:::::ハ二))
      >:::::::,.'  ′    |   ):::::::::::::::l  i:::i:::::(、二))
        て::::/   ll  l |  !|   {::::::::::::::::|  l::i:::::::::ハ〈
         しl |  l |  | | _!H‐'フ|/て::::::::::彡ミ::::::::(  !l     「…ええ、そうよ」
         l l  l _L | |ノ  rT´㍉ | (::::::::ミ彡::::::ィ  l|l
            ll ヽ ´ rr、    ヽ__ソ | l! {::l l::::;:::) |  リ   「私の方にも、同様の連絡が来ていたわ」
            ハ v)       l l | リ /:://   |  |
            ,' ハ 丶      リ ,| |//´  | |
            |  〉 、 `    lレ' | h、     |  |    「…でも現にあの日以降、彼女の携帯電話は通じないし、
            l / ||  > - ィ 〃 | | l7      |  |     彼女が住むアパートに行っても、そこはものけのから。
            ノ'  |r j / rr、 〃  | | 〈 \    |  |     荷物も殆どそのままだし、帰宅した気配も無い」
            /'   ノl j/ ㍉ト(  ノ l (   \  |  |
           ヽヽ/ヽ j!    > ´ / /     ハ |  |
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――

398 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:28:41 ID:tMb4GRow
          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (●)(●) .|
        !  (__人__) u |   「あの…それってまさか…」
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



  「`ー'′/    /   ヽ、 \ \  ヽl}::.:)、 \
  l_,ィ  / /   l      l 、  l `、 {:|}く\ヽ/        「…断定はまだ出来ないわ」
  ノ  ,′ !    {      | l|   |   l ):|} ノ|:「´
.  ヽ∧| , |   | l      | l|  |  l| {:|!::)|:|
   |::l| | |  l  、    | l | _,厶| j| {::|}::} |」    「こういう商売だもの。ある日不意に姿を消す事など、よくある話」
   l:::| `、!|   \ ヽ、 |,.イ,斗予 | |{K!j |
   〈:;小、ヽヽ、T,Zニミヽj  ^ヾrシ | |ァ1 |
    |  \ヽN {ヾtク         | ト |_|  |     「ホロさんは、『常連客とでも逃げたんじゃないかえ?』と言っていたわ』
.   |  |   l \    `-   /!| |::..::.`:┴-、
.     |  |  |  | > 、 __ /::..::|| |::..::..::..::..::..:ト、
    |  j  /|  l/::..::..::..::..rクニミ::../| |::..::..::..::..::./::..`ヽ、
.   l   ! //l  l::..::..::..::/;ハミZシ//| |::..::..::..::..:/::..::.`ー┴―-ォ
   j   レ'∧! ,'::..::..::.〃::..::..::.レ'/::| |::..::..::..::r'::..::..::..::..::..::..::/::|
   /  / / /| ハ::..::..::..::..::..::. /l ト、| |::..::..::..::{ー-::.ハ::..::..:: /::..|
.  /  / |{::.| ||::.\::..::..::..::../::.| l::.| |::..::..::./::..::..::/::..\::./:ヽ:j

399 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:32:10 ID:tMb4GRow
        / ̄ ̄\
     /  ヽ、_  \      「そんな…」
    (●)(● )   |
    (__人__)   u .|
     (`⌒ ´     |  「変な様子は無かったんですけど…」
.     {           |
     {        ノ
      ヽ     ノ
      ノ     ヽ
       /      |



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



    つ:::::::::::::::::rー-'三三_ -―――‐-- 、)::::::::\  _
   (:::::::::::::::::::::::) 三= '´/       、  (_:::::::::::::丶<::::::`ー、
    `ー,:::::::: __ノ /  / /    \  \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___
     (_:::::: ヽ/   / /      ヽ  、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ
     r’:::: /      {    |!  | |!  |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{      「…ええ、私もそう思うわ」
     `ァ: :′ /  / !     |!  |! |!  |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '.
      ヽ.′ /  /  |!      |!  |! |!  }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/  {
.      | | |!  |!   |!     i}  } |!  /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ|   '.   「彼女、私達に借金がある訳でも無いし」
.       | | |!|  |!、 {! |!   // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) |   |
.       { | | { 卞ト、ハ!_  //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ |   |
       ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´   /弋じ:::}| 〉 : ゝニン   |  |     「…つまり、逃げ出す理由があまり無い」
         ヽ乂ヘ!ゞ、rゝ':{`      宀'´ |  ∨//    |
          }  |ヘ ^¨´  、          |   {ノ´     |    |
          川 | 丶     r‐、       ノ  } !        |    |
          //}  ! _≧-..、 `´ ,∠⌒<}/ 八ヘ      |    |
           // j /':.:.:.:.  .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:.  / />ヽヽ     |    |
         ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}イ夊)=-:.:.: / /:./::::::ヘ∧    |   |
       // / />ァー:. :.:.:.:`¨)´:.:.:.:.:./-ー=二二〕\  |   |
       〈≦__,/_/ーャ(:.:.:.:. :.: /\:.:.:.:《__∠⌒ー-、::::::::::::::ヽ |   |
      / ̄ ___..==':::\_:-<: : : : :\: :.:ノ:::二> _>::::::::::::{、    |

400 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:33:02 ID:tMb4GRow
     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●
   | u    (__人__)
.   |        ノ     「それじゃあ…もしかして、事件か何かに巻き込まれたんじゃ…」
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



        ,r::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::./    /::.::.::.::.::.::/____/_
        マ_,ヘ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::./     ./::.::.::.::.::.::.:く;;;;ィヽヾーr:、`ーァ、
            r゙::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::./     ./::.::.::.::.::.:_::.::.:)l ト、 ヾ≦`У,.く
            /ゝ-'")::.::.::.::.::.::.::. ′   /::.::.::.::.::.〈 ゝ' l ト, マ i゙〈 / ,<_
        /  / ゝ_r、::.::.::.::.:;'     /::.::.::.:/`し’   /.ハ | .ト ∨v' r′
        〃  ′ :! ゝ-'1::.!    ,'::.::.::.::.:ヽ.      ! | .}.! .|i  K
         { {  l   :l ! !i k r「ト、 /::.::.::(⌒ー'  ,/ .| l  !.! :l !.  ', ヽ
        マト、|:、  :lム-テナyi ! .! ! ,'::.::r-┘   / / ! ! / .! :| |  .ハ     「…その可能性も、有り得なくはないわね」
        ヽヾ! \ヒ,ィア'/// ! !/::.::.)     ,     | |/ .! :| |   |
              ノ ij /    i'¨}"´    /     .| |  ! :| |   |
            〈   |     l !   ̄ ´    /! !   ! :| |   |
          r―y'´ ̄ ̄ ヽ   ハ , ,.-  ,.- _/  l__〉 .! :! !   !
             `ヾ::.::.:│::.::. 人_/__"´"_二i二__       | :| |   |
            _},:-―::.::.::.::.::. /∠-:'::.::.::.::.::.:.::.7       | :| |   |
            /::.::/::/::.::./::.::.::.::く -―::.::.::.::.::.::.::ヾ、.      | :| |   |
          i::.::.::/::.::.::. /::.::.::. /::.::.::.::.::./::.::.::.::.::.::.:\.    | :| |   |
          |::.::/::.::.::.::.{::.::.:: /::.::.::.::.::.::.:/::.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ  | :| |   |

401 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:34:31 ID:tMb4GRow
                /      _ .. - 、--──- 、    \
              '     , '"           ゙ヽ     L
             ,′   /                \   ノ
           _ l   j//  /       丶        ヽ /
        ___  (._  |  ノ ,   '  ,         '         ' ヽ
     ___/r_- '  ̄  イ (__/ /  /          |  i 、      V
   r :::__:::: {    /:!   ヽ    ,'  │!.    │ !   V      ',
   |:::|  イ^て  イ::::!   ノ .!  l.  │!     ハ  !   l  !  ハ !
   L/イ  「    |:::::!   (_ | l ハ   | | |!   l | |  ノ| !   ! | |   「私の方は引き続き、最後に会ったという客の方を調べてみるわ」
  .   /!  ハ____. |:::::!    ヽVハ__ヽ__Nヽ|!  l/ j ,.ィl‐j 'T リ イ レ
    /::!   l    ヽヽ:::ヽ  ノヘ´ ヽ==ゝl、 `ヾノ' j/ィ´j::V レイ|
    !:::!  !   (  ヽ,=:Vハ ヽ イiナ:ハ        、'-ノ ' l | ヽ
    ゝ!   !    ー-..{@jil!| !   ゝ‐ '            ハ ハ. |       「あなたは、もし律の方から連絡があったら、すぐ私に教えて」
      |  !         ´ゞィ'!| |            _′   / | | ヽ
      |  !       `ナ'| ト          '-'     ∠_.l  !  \
.      ,|  ::!         /'  l  !_>-_、, ―-、     /⌒Y ,′   lヽ
    /│ ::::!         /   l  ! ' ´ : : : : : : .ヽ-<: : : : :V ハ.    | !
  . /:/  :::::!      /   ,l  !: : : : : : :__ {ゞン}─ - 、:.| ! ノ  / '
   / l ::::i      /    /! i!: : : : /: : : : . Y´: : : : : :L_.! / /
  :/.  | ::::!       \ ,.'   ! i!:__:/: : : : : : :.:.| : : : : : ::_.ゝ-─── ァ
  '   | ::::l       ゝ ノ ノ: イ: : : : : : : : :ノiヽ: : : : : ゝ_.. -─r─/



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



   / ̄ ̄\
  /ノ  ヽ、_  \
. (●)(● )   |
. (人__)    .u |
  |⌒´      |      「…はい、分かりました」
.  |        /
.  ヽ      /
   ヽ     /
   .>    <
   |     |
    |     |

402 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:36:37 ID:tMb4GRow
          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\       「…ふう」
          |  (●)(●) .|
        ! u (__人__)  |
          , っ  `⌒´   |     【俺は、胸の奥に泥が詰まった様なざわつきを覚えながら、
       / ミ)      /     携帯電話の通話ボタンを指で押した。】
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ …プチッ
      | |/|     | |




   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \       (…一体、何があったんだろ…?)
 |    ( ー)(ー)
. | u    (__人__)
  |     ` ⌒´ノ     【別に彼女とは、特別深い関係も交流もあった訳では無いが…】
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ     【多少なりとも会話を交わした事がある知り合いが、
   ヽ    ヽ く      あまりよろしくない事態に巻き込まれているというのは、
   /     ヽ \     やはり気分が良いものではない。】

403 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:38:06 ID:tMb4GRow



     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \  ( ;;;;(    (…アイツ、大丈夫かなぁ…)
   |    ( ─)(─  ) ;;;;)
   | u    (__人__) /;;/
.   |        ノ l;;,´    【なんて、無責任な心配をしながら、
    |     ∩ ノ)━・'     俺はタバコに火をつけた。】
  /    / _ノ´
  (.  \ / ./   │   【…いつもより、少しだけニコチンが肺に染みた。】
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /


.

404 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:40:13 ID:tMb4GRow
         ____
       /      \
      / ─    ─ \     「…おい、おっちゃん。何をモタモタしてるんだお」
    /   (●)  (●)  \
    |      (__人__)     |
     \    ` ⌒´    ,/   【俺の憂鬱を強引に蹴り飛ばす様に、やる夫が俺を急かす。】
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |
   /    / r─--⊃、  |
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |




    r '´ ̄ ̄ ̄ ̄`¨i
    |_, -――― - L.         「はやく、はやく〜! 売り切れちゃうかもしれないよ〜!」
  r'´           /
  ヽ._, -――――‐ -'、
   / / \\ \ \ ',
   イ / > ヽ `<ヽ\l l          【俺の憂慮を自然に無視して、蒼星石もまた、
    イ|  、_   | トレ'´{ー、_./ ̄l    俺を無理矢理下らない日常の些事に意識を戻させる。】
     |l> 、\__) ィ/} _」 | ||_フノ
     と.」_|{ {_」}_} |   }ー' ̄´
       \ヽ.」._ノ_/
       / ̄l凶/   \- 、
   _    ハ   -z. __ .ノ}   ヽ
  / ヽzく.厶_/     \_.ノ
  \     }
      ̄' ┘

405 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:41:09 ID:tMb4GRow



        / ̄ ̄\
      /   _ノ  \
      |    ( ●)(●)     /
.      |     (__人__)     |   r―
       |     ` ⌒´ノ     r'  _ノ
.        |         }       |   l    「…分かってるよ。ちょっと電話してただけだ」
.       ヽ        }     ) ノ
     /ノヘヽ     ノミヽ  丿 (
    片、 i | ヽ/ヽrフ |´ l/.| / _ノ
    }: `l   ト^ー┘ハj .丿 |,ッ´      【俺達はこの日、車で一時間程の距離にある、
.    ハ      ヽ   〉  r-//        量販店や一通りの外食チェーン、居酒屋などが揃っている、
   /.: ヽ iミヽ   ハ  {二. ヽ      .少し大きめの街へ、買い物に来ていた。】
   人-、 ∧::.     |.   ト- /iァ
.  〈_ン>_ }〈:::     く  介、_ノ!
  }:./-ィ.V ‐'     /   弋_ン


.

406 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:42:40 ID:tMb4GRow
     【現在俺達が居候させてもらっている佐々木のアパートがある町にも、
     一応、質の割には大して安くない夜8時には閉まるスーパーや、
     おそらくこの地方でしかチェーン展開をしていないであろう、
     夜12時には閉まるコンビニ、薄暗い店内に愛想のよろしくない
     店主が居座る、品揃えの悪い個人商店などはあるのだが…】

; ; ; _____: : : : : : : : : . . . . . . . . .
\ !; ; ; ; ; ; ; ; ||\. . . . . . . . . . . . . .
 :.\ ; ; ; ; ; ; ;||  \. . . . . . . .            【当然、そんな悲惨――いや、質素な環境では、
 i  :\゙ ̄|| ̄||\ |, , . . . . .                どうしても手に入り辛い品物が多々出てくる。】
\ .:  | ̄!! ̄!!\\|, , , , . . . .                           .i||-i/:/:/:/
 i.\  |: : ii: : || ..:\|, , , , , , , . . . . .  .  .  .                .i||-i/:/:/
 l  :\| ̄|| ̄||\/|; ; , , ___ , , ,____. . . . . . . .          . . ..i||-i
\ .i  | ̄!! ̄!!\\|\,,//: : : |___|\|      |\..... . . . . . . . . . . . . . . . . , ,,l||-l
 i.\  |i : ii: : || ..:\|  :\,, : : |___|  \ (⌒))゙ |  .|; ; , . . . . . . . . . . . . , , ; ; ;l||-|
 l  :\| ̄|| ̄||\/|:\:\;.\...|___|   |∠==_ |  .|; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;l||-|/i/:/:/
\ .i  | ̄!! ̄!!\\|;\;\;\;|,|____|   |_____.|  .|;; ;; ;; ; ; ; ; ;; ;; ;; ;; ;;ii ̄ ̄l||-l/i/i/
 i.\  |l i iii i || ..:\|\;\;\i|..|,,,,,|\  |;;;;:::::::::|\|;; ;; ;; ; ; ; ; ;; ;; ;; ;;; ;||    l||-l   :
 l  i\| ̄|| ̄||\/|;\;\;\l|..|;,,,,|\\.|iii|\、| |;;; ;;; ;;; ;; ;; ;; ;; ;; ;;; ;;;||__|||-|   :
\ .l  | ̄!! ̄!!\\|;\;\;\l|..|;,,,,|\\|iiil|  \..|;;; ;;; ;;; ;; ;; ;; ;;; ;;; ;;; ;;;;l ;;; ; |||-|  : :

407 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:42:50 ID:tMb4GRow
 l.\  |l l iii i || ..i\|\;\i\l|..|;;,,,|\\|iiil| |\. \; ;;; ;;; ;;; ;; ;; ;;; ;;; ;;/|,-─|||-|/i/:/:/
 l  i\| ̄|| ̄||\/|;\i\l\l|:.|;;,,,|\\|iill| |..:: |\|; ;;; ;;; ;;; ;;; ;;; ;;; ;;;|: i | ;;: . |||-l/l/i/
\ .l  | ̄!! ̄!!\\|;\l\l\l|::|;;;,,|\\|iill| |.::; |.:..||;;; ;;; ;|iiiiiiiiiiiiiiiiiii| |/| ;;; : |||-l   :
 l.\  |l l iil i || ..i\|\l\l\l|::|;;;,,|\\|iill| |::;; |.::;||lllllllllllllllllllllll| |: i |,-─|||-|  : :
 l  l\| ̄|| ̄||\/|i\l\l\l|::|;;;;;|\\|illl| |:;;; |:;;;||lllllllllllllllllllllll| |/| ;;; ; |||-|  : : :
\... l  | ̄!! ̄!!\\|l\l\l\l|;;|;;;;;|\\|illl| |;;;; |;;;;||lllllllllllllllllllllll| |i l | ;;; ; |||-|/l/i/i/
 l.\  |l l iil i || ..i            \|llll       llllllllllllllllll| |/|,-─|||-l/l/l/
 l  l\| ̄|| ̄||゙  / ̄ ̄ ̄/|. ̄|||\ __,,.∠ ̄ ̄/~ト,  .,.,--──--、、| ;;; ; |||-l  : : :
___....|___q_∠___p_/_|____||_|__i'ノOo-oOソ ̄l~,、! l.<______>l . ;; ; |||-| : : ::
       (()0)=ロ=(0()).-,.-、.l ー|,-、 j⊂口ニ⊃/.l-''~゙' .{iiiヽ,__=_,/iii} . \|||-| : : : ::
       ⊂ニ口ニニ⊃リ_/  l|ニニ_i l|_) ``´  ``´ / [___口___]  \-|/l/l/
        ヽゝ_ノ ̄~ヽゝ__ノ,,,ヽゝ_ノ'''       /   ;;!_.!;;;;;;;;;;;;;;;;;゚;!_.!    \

      【という訳で俺達は、それらの物資の数々の
       買い出しに、この街へと赴いたのだが――


.

408 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:45:22 ID:tMb4GRow


      __    
    / 〜\          「でもそんなに急いでどうするんだよ?
  / ノ  (●)\        スーパーもドンキも逃げたりするワケでもないだろ」
. | (./)   ⌒)\
. |   (__ノ ̄   \
  \          |     【買い出し自体は、俺一人でも充分に可能だ。
    \       /     わざわざうるさくて生意気な荷物持ちなど
.      \  ⊂ヽ∩     連れて来る必要など殆ど無い。】
      /´    (,_ \.
       /       \. \   
      ./   /       |. \ソ   【では、何故彼らがこの場にいるのかと言うと――
    (  y'      .|

.

409 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:46:01 ID:tMb4GRow
      ___
    /     \        「…はぁ? 何を言ってるんだお?
   /  _ノ '' 'ー \      やる夫たちは新しいゲームを買いにきたんじゃねーのかお?」
 /  (●)  (●)  \
 |      (__人__)    |     「ささきーが買ってきたゲームは、
 \      ` ⌒´   /      もうあらかた解いちまったんだお」




           ! ニ二三三三三三三三三ニ l
           ', ニ三三三   '"´ ̄ ̄ ̄ ̄|
            ',ニ '"´  ,.  -────┴──┐
            V ,.  ニ三三三三三三三三二ニ 〉
           ノニ二三三三三三三三三三二二/
         / ニ三三 ,. ..:"´.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::.:.:.V
        く ニ三三 ,ィ´.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
          ヽニ,.ィ´.:.:.:.:/.:/ /.::/l.:.:.:.ト、.:ヽ.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.:!     「それでね、ゲーム買った後はね!
          V.:/.:.:.:.:V::/ /.:./ /:ハ::| \.:\.:.:l.:.::l.:.:|      ファミレスにハンバーグとパフェ食べに行って〜、
            /:/.:/.:.:.:.V /.:ノ`メ、ヽl/   \⊥:l.::/.:. !      それからそれから、アイスやポテチも沢山買って〜」
             |.:l.::ハ.:.',.:.:Vノ ィ行ミヽ    仁ミ V:/.:.:.:.|
             |.:|.:トぃ.:',.:.:', ゝ廴ソノ    1りノ/.:.:./
             |.:|.:l.`ト、:ヽ.:.、 , , , ,   .:、 , , イ;.イ    【…まあ、大体こんな理由である。】
           N/l.:.l:.:.\:.::.\   、_ _,   ,.イ::l/
                |人..:::ト、:l\|ヽ    ,. イ.:/.:.l
              \l _ハ    `丁 `ヽl/.:./
             , ィ´  L_  _/  ,   |/
            ノ(  V/   `Y´   /  ,rく⌒L_
           /l.:.:.:) リ  /`7介ヽ  ′ / /.:.:.:.:V

410 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:48:03 ID:tMb4GRow
     ____
   /      \
  /  _ノ  ヽ__\     「いい加減、プレイステーション2というヤツも欲しいお」
/    (─)  (─) \
|       (__人__)   |
./      ∩ ノ)   /     「そしたら、やる夫とオメーで一々交代しながら
(  \ / _ノ´.|  |       ゲームする必要もねーのに…」
.\  "  /__|  |
  \ /___ /




        ,. '"´  ̄ ̄  ̄ ``ヽ
         !               l
         l   ,. -─‐─‐- 、l
       レ'´    ,.-─‐ -⊥__
   r-──┴一''"´          `ヽ
   \  , .-─ ………‐- 、、,,_  /
    `V.:.:/.:.:,:.:.,:l:::.l:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:く
      l.:.:.|.:./.://l.:.:ト.、:.\.:.:.:.:.l::.:.:.:',
      l.:.:.|/.:// ヽ:\\_ヽ:_:_|::.:l:.:|    「え〜、だったらボク、セガサターンとかいうヤツが欲しいよ〜」
      l.:.:.l.イ-一'´ `ヽ\`<:.|.:.:l:.:!
     |.:.:l:.:i  O      O  .l.:/.:;′
     |.:.:l.:.l           //.::,′  「じせだいき、ってヤツなんでしょ? ささきーがそう言ってたよ!」
     l.:.:l:.:.ト、     3   , .イ.:./
       V \::.:.> --- </l/|/
         ,. -'´ ̄`>公ト、 _
     , ィ⌒ヽ  ///ハヽ\`ヽ
   . / /.:.:.:.:い く く // l L_ノl ハ

411 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:49:16 ID:tMb4GRow
      ____
    /_ノ   ヽ_\       「だったら両方買っちまえばいーお」
   /( ●) ( ●)\      
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\     
 |        ̄      |   「ゲームなんてのは、いくらあっても困るこたねーお」
 \              /




             ,.. -―- ..、_
               ,.::'´::.::.:::/::.::.::.::.::`ヽ、
             /:::/::.::.:;:'::.::.::.::.:}::.::.:、::.:::ヽ
          /::.:::/::.::.:/::.::.::.:::/ハ::.::.::ヽ::.:::`、
          ,'::ヽ⊥_:_厶彡'::://l::|::.::.::.::';::.::、ヽ   「うん、そーだね!」
           |::.::.:「:::┬=ニ>く l∧ヽ、::.::.:l::.::.:Vl
         l|:::/ |::.:::l:|「えメミ、 |ト V:_::.::.::|::.::.:::l:|
        ノ|:人」::.:::|:l ゞミン  |l  ヽ:`ヽ|:l::.::;:l:|  「でも、そんなに買ったら、お小遣い足りるかなぁ?」
        ´ j从:::|:::|:トゝ     丶 芯刈:/::|::/〃
       _rヘ_}人:l::l   丶 _′`‐'/:/::l::|ー'′
      /7rぅ 、廴_ヽト\    >=彳:::|::|
       rう:.:ヽrヘヽく  `メこて´V{   |::l::|/
      7:.:.:.;.:.く_nl〈  /,ニ{}ヘ f弌k ノ/;リ
     / :.:.::|:.:.:. r┤ ) // | lト、\ {X)″
.    /:.:.:.:.:.|:.:.:.:.`)|〈 // | |圦∨〉( \
    /:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:込八 \| l引 ∨ └r::∨

412 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:50:42 ID:tMb4GRow
            ____
          /_ノ  ヽ\
        / ( ●) (●)、
      /::::::::⌒(__人__)⌒\      「…なーに、心配はいらないお」
      |      |r┬-|    |
      \       `ー'´  /
  ⊂⌒ヽ 〉        <´/⌒つ     「だって…なぁ――
    \ ヽ  /         ヽ /
     \_,,ノ      |、_ノ




              !          .:.:.:::::::/
             _⊥  -‐    ── ‐-  ̄``ヽ
             〈    , - ── ──- 、、    /
            ヽ,.'´   .:.:::::;::::::.::::、.:::::::::.:.:.:.`く
            /:!    .:.:::;:::/::ハ.::ハ:l::::::..:.!:::::::.ヽ
             /.:.l   .:.:::ノ/:/  l::| |:ト、::.::::!.:::::ハ:!
           ′.:l  ,.ィ::レ'´ ̄`ヽ リ >く/.::::/l ′
             i:::l:::', .:::l:::|,.ィテテヽ   ,.ィハV:.:::/:/
           i:::l:::::',..:::l:::|ヽ辷ソ_   fリノ!::/:/     「…ああ! そういうことかぁ――
           l::ハ.:.ト、:l:::|. ' ' ' '   ` ' 'ノ1"´
             VVハ::::ト、     ー‐ '/.:::!
                「 ';:::|_ ``ーr ‐く::::::::::|
             ノ  ';::lニに7ニヽ ∩ハ::!
           _ノ  〃.:.:.::::::.:.`ヽヽl |__
        r '¨´     f(.:.::::::::::::::::::.:.V  `L
        ハ、     f(.:.::::::::::::::::::.:.:に7ニ7ニヽ
        ノ::い     f(.:.:.::::/ .: :.  ``ヽ  。i{
      /.::::人_L_ __」ソ.:.:::/  .:: i::   .:::.\。i{

413 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:52:31 ID:tMb4GRow


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●)
. | u   (__人__)     「……?」
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }   【二人は急に立ち止まり、俺の方を
   ヽ     ノ    横目でチラチラと見始めた。】
   .>    <
   |     |
    |     |

.

414 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:53:56 ID:tMb4GRow
          / /.::;  .:; .:.:::;::/i .:.:.:.:.:::::::::::::::::.:.:.``ヽ、
        / /.:::;′,.::/.:.::://.::l::i .:.:.:.:::::::::::i:::i .:.:.:::::::.:.`ヽ __/
        ,' /.:.:;′/:/.:.:::/:/!::::|::ト、 .:.:.:.:::::::|::|::i .:.::::::::::::::.:「
         l/.:.::;'.:.:/./.:::ノ::/ |:::::|::ト、ヽ.:.::::::|:::|::|::| .:.::::.:::::::::::|
        |:l:::::l::::|:::レ':ナナヽ|:::::l::l\ヽ.:‐:十:|十!、.::::::::::::::/
        lハ::l::::|:::レ'´ ‐- |:::/l/  \::::::|:::|::|::| .:.::::.:::|:./
            ',l::::|:::|  _  |/       `` ``7!.:.:::::.:::|/
           ト、ト::ト、´ ̄`ヽ     ‐==ミ、 ./:!:.:.::::::::|     【蒼星石は、にこにこと満面な笑みを浮かべて。】
            ヽ:|:::|::!             /./.:.:::::::::;′
              `l:::|::ト、    _`_      /::/.:::::::/l/
           |:::!.l.:::>、     `   ,..イ::/::::::::/
           |.::::::/:::/ニ>.--‐ <ニ7⌒:::::/   _ _
        ,r‐r‐- 、|::::/´l/  L_      /   |::/ ̄`ヽ   `」
       ノ:いぃ ̄|:/ヽ     `ーrrrt7′  l/    V ̄``
       レ'⌒.:いハ`ヽi     ノノ只〕ト、          i ‐1⌒
      /.:.:.:.:.:.:H.::〉ヽl     〈:::(ノ八ヽ)::〉       l ‐|.:.:.:




      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\     【…やる夫は、腹に一物ありそうな顔でほくそ笑みながら。】
 / ::::::⌒(__人__)⌒::::\
 |        ̄      |
 \               /

415 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:55:16 ID:tMb4GRow
           /´...:...:..:..:..:.::::::::::::::::::::::::::`丶、
       ┌―-'- ...,,,__..:..:..:.:.:.:::::::::::::::::::::::::〉
      |...:...:...:..:..:..:.:.::::::::: ̄ ̄`:::::‐-、__:::::/
 (´    L ―――--...,,,_:::::::::::::::::::::::::`ヽ、_
  ヽ、__,ィ´::::::/:::/:::l:::::::|:::、:::::ヽ ̄¬、__::::::::::::/
       |:::l:::/::::l::::::|l::|::::l|::`、:::::::、:::::::l:::::「ヽ_/
      l::l:::l:::::|-r‐ト| !::::K-‐、::―ヽ:::|::::::ノ::|
        リ:::|::::l::!l::::| ! ヾ、!ヽ,.::ヽ_;;::_`ー/‐':!
        !::|::::|::YTヽ  ヽ r'i´  リ:::|/゙}/ソ
       l:ハ:::!从 ト_j      ゝー;'!::/:!ノ '   「…ねぇ、ない夫。ちょっとお願いがあるんだけど…」
         ! ヘ:{ヽト、""_..'_  ""ノ:::ノハ:{
         ヽ `/´__`ヽィ´/ ' `
         、_,/ .../;;;;;;;;;ヽ..ヽ`ー- 、_
        ,_/アュ、ヽ;;;;;;;;;;| r-、   j!`ト、
        ノ`ー'、フ ...` ̄´f、ヽ_>、 ノ!r':::::ヽ
       /:|  。ヘ`ー-ri´r'´  ∨ン::::::::::::\
   __,,.イ´:::!   。│/!} {!:| f、。   ゙、::::::::::::::::::::\
     ⌒ヽ._|  。 j/::|、_j|:|  }  。 、 ゙、:::::::::::::::::::::
          「ヽー7ヽ」ー‐'t_rtゝ、。 ヽ ヽ、::_,,r-‐
         ` ̄´/::::l><l⌒:::ヘ  ̄´ ノ




          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (●)(●) .|
        !  (__人__) u |    「…なんだよ?」
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |

416 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:57:15 ID:tMb4GRow



           「「ゲーム買ってちょうだい♪」くれお!」

                              ,. -──-.. 、
                            ,.'´. : : : : : : : : : : .`ヽ
                          /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
               ∩_        /.:.:/.:.:.::/.:.:.ハ.:.:.l.:.:.:.:.:.::.:.:l.:l.:.:.',
              〈〈〈 ヽ       l.:./.:.:.:./.:‐/、 ',.:.ト、__.:.::l.:.:l.:l.:.l.:l
      ____   〈⊃  }       l/l.:.{.:..レ'l/   リ `ヽ.:`T:/.:l.:.l.:l
     /⌒  ⌒\   |   |        l/ N{,r==ミ   r==ヽ:l/.:/.:/リ
   /( ●)  (●)\  !   !         l.:ト、' ' '    ' ' ' 〉:l.:/./
  / :::::⌒(__人__)⌒:::::\|   l         l∧.ゝ、 ,r‐ァ _,..イ.イイノ
  |     |r┬-|       |  /           ,.ィ´ ヽニノ <l/
  \     ` ー'´     //            /.:{j ,.イ介ト、  j}ヽ
  / __        /             /.:.:{j レイXトV  j}.:.:.ヽ
  (___)      /             /.:.:.:.ヽェェイXLェェイ.:.:.:.:.:.',

417 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 01:59:24 ID:tMb4GRow


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      「…ああ、分かったよ。給料も入ったばっかだし、
 |    ( ー)(ー)     そんな高いモンじゃなかったら良いぜ」
. | u    (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l  【…やはりこう来たか。まあ、そんな高い買い物ではないだろうし、
.  ヽ      |   ノ   この程度の出費は構わないか。】
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \

.

418 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:01:50 ID:tMb4GRow
        _, -‐ ' ´ ̄ ̄ ¨ヽ
     , -'´:. :. :. :. :. :. ___」
   /:. :. :. :. _, - ' ´ ,r'´ ゙̄ヽ
  く:. :. :. :, -' __, -‐ '´____|
   ヽ/_, -'´, -ォi'¨´  \ ヽ \
    ,ゝ':. :./  /|lト、   ヽ \ ヽ ',
   \/    |-!|ー\、  \ ト、! i
     l:::: i:: lz=≡ ヽヽ ≡z l| l    「…やった〜! ない夫、ありがとねっ!!」
     l:::: l:: とつ \\\ C {!|
     ';:::l ト: \\ __,.\\ :!
      '、:ヽ:| ヽ   /   1   ノ l
        ヽ lト、   {_  _,ノ / /
         l ト从 ー┐ r‐:::イ:/::/
         ヽ| Vィ´ {X}ik'´l/!'´
            /: i_lil__|:i
          i: : :l:::::ヒj::l」




       ____
     /     \       「…………」
   / ⌒   ⌒ \
  / -=・=-  -=・=- \
  |      (__人__)      |     【おい、何だその嫌らしい笑顔は。】
  \     |++++| ニヤッ /
       `ー''´

419 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:04:01 ID:tMb4GRow
      __           「…あっ、それじゃあ、小さいテレビをもう一つ買わないとな」
    / 〜\          
  / ノ  (●)\         「じゃないと、いくらゲーム機だけあっても、
. | (./)   ⌒)\        どっちか片方しかゲーム出来なくて困るだろ?」
. |   (__ノ ̄   \       
  \          |     【正直、俺としては、夜遅くまでうるさくてなかなか寝付けれないので、
    \       /      出来ればゲーム自体を控えて欲しかったりするのだが…】
.      \  ⊂ヽ∩
      /´    (,_ \.      【この年頃の少年少女に「遊ぶのを我慢しろ」なんて、
       /       \. \     一日殆ど飲まず食わずでフラフラになって帰って来た早朝に、
      ./   /       |. \ソ    目の前にポンと置かれたおにぎりを「絶対に食べるな」なんて
    (  y'      .|        言われる様なものだ。】




      / ̄ ̄\      「今はテレビもかなり安くなってるし、
     /   ノ  ヽ \     どこかの中古屋にでも行けば、
     |  ( ●) (●)|     多分2,3000円ぐらいで買えるだろ、」
     |    (__人__) |
    |     ` ⌒´ |
     |       |    【まあ、互いにゲーム権を争ってケンカするよりは、
      ヽ      /     まだ両方に与えて飽きるまで遊ばせた方が良い…様な気はする。】
     _,,ゝ    (,_
   /´  `ー-一´`ヽ
   /  、      , |    【でも、佐々木には一度話を通しておいた方が良いだろう。】
  /   ノ        |  l
  (  y'l       l_ |
  ヽ ヽ.        |' }    【彼女の事だから、おそらく反対はしないと思うが…】
   \ソ`ー─‐一ヾ/

420 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:06:56 ID:tMb4GRow
       ____
     /⌒  ⌒\      「おお、おっちゃんの癖になかなか良い所に気がつくじゃねーかお」
    /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|     |     【…癖には余計だ、余計。】
  \      `ー'´     /




    r '´ ̄ ̄ ̄ ̄`¨i
    |_, -――― - L.
  r'´           /
  ヽ._, -――――‐ -'、
   / / \\ \ \ ',
   イ / > ヽ `<ヽ\l l
    イ|  、_   | トレ'´{ー、_./ ̄l   「よし、それじゃあ早速ゲーム屋にゴーだ〜!」
     |l> 、\__) ィ/} _」 | ||_フノ
     と.」_|{ {_」}_} |   }ー' ̄´
       \ヽ.」._ノ_/
       / ̄l凶/   \- 、     【…え? そっちが先?】
   _    ハ   -z. __ .ノ}   ヽ
  / ヽzく.厶_/     \_.ノ     【いや、別にいいけどさ…】
  \     }
      ̄' ┘

421 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:08:27 ID:tMb4GRow
       ___
     /   ヽ、_ \
    /(● ) (● ) \    「今のテレビはちっちゃいから、
  /:::⌒(__人__)⌒::::: \    もう少し大きいヤツがいいお」
  |  l^l^lnー'´       |
  \ヽ   L        /
     ゝ  ノ
   /   /




       / ̄ ̄\
     /   _ノ  \       「おいおい、無茶言うなよな」
     |    ( ●)(●)
.     |     (__人__)    「ただでさえ佐々木の家は狭いんだ、
      |     ` ⌒´ノ    これ以上物増やしたら、寝る場所無くなっちまうぞ」
      |         }
   _./:l ヽ        }
‐''"´:/::::::|_ ヽ_  __ノ::、
::::::::: !::::::::l′     \ ,イ\     【…家族サービスに付き合わされる父親の気分は
::::::::::l::::::::::l         /:`:::l:::::\    こういうものなのかもしれないなと、ふと思い――
::::::::::|:::::::::::\     /:::::::::::l:::::::::\
::::::::::|::::::/\ヽ   l::ヘ::::::::l::::::::::::ハ
::::::::::l/:::::::::::o:ト .」::-:::::\::!::::::/::::l
:::::::::::::::::::::::::::::: l`ー'l:::::::::::::::::`::/::::::::l

422 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:10:40 ID:tMb4GRow
         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \
       |    ( ⌒)(⌒)
          |     (__人__)
        |      ` ⌒´ノ     【何故か俺の口元は、だらしなくゆるんだ。】
          ,|         }
       / ヽ       }
     く  く ヽ     ノ
       \ `'     く
        ヽ、      |
            |       |




        /:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
       / :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
.      / :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
.     .' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
.     ,'.:.:.:.:.:.:.:. i:.: : i.:.:. |i.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':  ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
    |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|:.__:||:.:|!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/____Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:. | /|∨.|Ⅵ∨.:.:.:.:.:.:.:.: /´     Ⅵ\:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|     【俺と、今はこの場にいない佐々木が、遊園地か何かで
    |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|      はしゃぎ回る二人を目を細めて眺めている情景が、
.     !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,i ヘ! V: ∨.: : :,:′       Ⅴ:.: : j:i..:.:.:.:.:.:.:.j      一瞬だけ頭の中を横切った。】
.    ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵィ==ミ,V/  ,ィ==ミ、j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i
.     i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハヽ                  リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
.     i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ   ::::::::::         ::::::::::   /!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!
.     i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ       〈         /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从
    j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、    、____,     /.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ
    /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、    ー      ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `\
.   / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/!
         \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/
         \i.:.:'!i;)               ,|/  (jj:./`:.:.:.:'..、
.       ,..、.:.:':.:.:`:.:.:.!i;)   ` ー 、  ,. -― ´  (jj:′:.:.:.:.:.:.:`ヽ.
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                 (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                  (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:

423 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:12:34 ID:tMb4GRow
       ____
     /⌒  ー、\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\   「ま、そん時はおっちゃんに、車の中で生活してもらえばいいお」
  |     |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     /




       (⊃ ̄ ̄\
     (⊃   _ノ  \
    (⊃   ( ●)(●)      「…はぁ? おい、いくらなんでもそりゃないだろ…」
     | u   (__人__)
     |     ` ⌒´ノ
       |         } \
     /ヽ       }  \     【俺の心中に芽生えた温かな心は、
   /   ヽ、____ノ     )    やる夫の心ない言葉によって急速冷凍。】
  /        .   | _/
 |         / ̄ ̄(_)
  \   \ /| JJJ (     【蒼星石はともかく…コイツには、しっかりとした
   \  /   /⊂_)      しつけが必要な気がする。】

424 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:15:01 ID:tMb4GRow



  【俺達がそんな下らない会話を交わしていると、
  不意に俺の電話が着信を告げた。】


           {{   |'      |'   |'       /  / r=、/!
           ',!   !      !   {!       {!  {! {! }ハ,'
           >―‐┴―――┴―┴――――‐┴‐┴{`イ! |
           / /`T  ̄ ̄ ニニニニニニ  ̄ TT '' ┐ !_ll ,'`丶、
          / /〃 ̄ヽ  ' −―――- ' 〃 ̄ヽ  l  llr ゙! _,.  `丶、
            l ! ゞ...,,_ノ  _,.==;-、     ゞ..,,,_ノ l  /l_ ll/
          l l  /   , '/    `ヾ,ヽ     ll   l llゝ、/
         l l  /  〃'{      ヽヽ   ll   l ll / l!
PIPIPIPIPI… l l 〃 ̄ヽll ト、     ノ  `ヾ ̄`ヽ ! l ∩ l!
        | ! ゞ...,,_ノ','、ヽ \  /     ヽ_ノノ'| ll H' l'!,. -
          l ! { {____ヽヽ\` ´   , / ̄  ', / ll// l//
       ,| l,ィ―――、 `ヾ='、  /       \/// l, '
      /l ! ゞ____ノ   f´`ヾ',           `ヾ{..,, -
   ,.-'´  ! !          `¨´ ヽ            `ヾ―-
  /    l l f ̄ ̄ ̄ヽ r――- 、 >、
 {     l ! '、.....,,,,,_ノ '、.....,,,,,,_ノ '、_',
. '、   l l ,―――、 ,.―― 、  _.....,,,,,,ヽ
  `ァ、__l l '、____ノ {     } {     ',
. /  ! l ,-――-、  , ニニニ´,  ,ニニニ´|


               【相手は…佐々木だった。】


.

425 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:17:54 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)     「ああ、佐々木か。何の用だ?」
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



―――――――――――――――――――――――
       ,'.|  ゝトヘヒノ   ,   ゞ-ィ fヽ | l   
       ! !  ヽ_',    _ __  | f ' i i   「…いや、別に。大した用事じゃないさ」
         { ト    ヽ、     ,イィ/ ィ i l,'
       トゝヽヘ_、-、_` t - イ /!ィハ/ソ
                  r z'   ,k-、      「今日の夕飯の献立について、意見を聞いておこうと思ってね」
             _ ┬ ヘ   只  /`7-、
        / ', ',  ヽ/  ヽ'  / / \
          ! 、 ヽ 丶         / /  X!
―――――――――――――――――――――――

426 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:21:32 ID:tMb4GRow
     / ̄ ̄\       「うーん、そうだな。昨日はチャーハンだったし、
   /   _ノ  \      今日も昼はこっちで食べるから…」
   |    ( ─)(─  
   |      (__人__)   「脂っ濃くなくて、さっぱりしたものがいいかな」
.   |        ノ 
    |     ∩ ノ)
  /    / _ノ´    【その時の彼女の様子に、特に変わったものは感じられなかった。】
  (.  \ / ./   │
  \  “ /___|  |      【…少なくとも、俺には気づけなかった。】
.    \/ ___ /



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



―――――――――――――――――――――――
    i:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.',:.',:. ',弋辷ソ     ヒ.ソ  !/l':.:.:.i、
    l:.:.:l:.:.:.:i:.:.:.:.:.iヽ:.:',       ,    .,:'':.:l:i:.:.:lヽ   「そうか、分かったよ」
    }ィ:::i:.:.:.l:.:.:.:.:.:',::.:.:.:,    _      /:.:.:.:!ハ:.:!
    ':,:.ハ:.:.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.,、     ̄  .:.':.:.,':.:.' !:.!
   ./' }' l::.ハ:.:.:.:.:.ハ:.:.: ' `    __..イ:.:.:./ソl/ }/   「それじゃあ、今日は軽く冷しゃぶなんてどうかな」
      ,'  i:.i 、:.:.:.ト:.:.ヽ:.:.',    i:.:.:.:.,、〃  ' . /'
       !:'  ヽ:.:.',ヾヾ.,ヽ',   ',:∧' ヾ
           ヽ:.', _ノ  ヽ   `ー.、_
         ,.-‐::く´  _ __  __ _ ヽ::`ー...、
       /::::::::::::::ヽ           ヽ:::::::::::::ヽ
―――――――――――――――――――――――

427 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:24:33 ID:tMb4GRow
     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●      「ああ、それでいいだろ」
   |      (__人__)
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃    「後は佐々木にまかせるよ」
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



―――――――――――――――――――――――
    l、,'、:li::::l,      '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、    「はい、まかされました、っと」
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
―――――――――――――――――――――――

428 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:26:02 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)     「あっ、そうだ。ちょっと佐々木にも聞いておきたいことが
. |     (__人__)      あるんだけど、時間は大丈夫そうかな?」
  |     ` ⌒´ノ
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm
   /    ̄ ̄ ̄ つノ
   |    | ̄



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――



―――――――――――――――――――――――――――――――――――
.          ハ. |ハj ヘ | :i.    /    弋::::ソ ノ    !     ! ハ        !
           'j  ,ハ| :i                ハ   j_ノ       ',    「…うん、大丈夫だよ。で、用件はなんだい――
              /  从  、             i !   / |   |   ハ
                /  / 人   _          从.  /     | !:ト、 ',    【それから俺達は、少しの間話をした。】
            /  /! i \            .イ  i !/ヘ     i j i | ヽ
              厶イi: ! | i iヽ.       .  ノ ノノノ  | i  ! ! ハハ!  )   【やる夫達が新しいゲーム機と、テレビを欲しがっている事。
            八!`ヽハハハ `ヽー 七    //j八八八ハjノ          その件について、本当に買ってやっても良いかどうか。
                            )ハ    /  {               また、仮に両方購入したとして、置き場所はどうするのか、など。】
                     ,.-‐''て_」        \  _」\
                  〃 ̄´.ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、         【日常的な、いつも通りの会話だった。】
                / {  / 〈 ー 、   _____       〈   ノハ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

429 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:28:10 ID:tMb4GRow
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
      r‐ 、    'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',
      ヽ ヽ    ./  从   '              i !   / |  |   ハ
         ハ  V  /  / ヘ.     _         从.  /    | !:ト、 ',     「…うん、別に良いんじゃないかな」
        |  |  ./  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ
        |/ __\/´`! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )
       ノ/  `i \/ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj        「それじゃあ僕は、君たちが帰るまでに、
      /´ -─┐|、___)            )ハ    /  {              部屋の荷物の整理でもしておこうかな」
     /´    ,. }ノ:: }      ,.-‐''て  _」        \  _」\
     {    イーノ::  V ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、
      \  `ヽ:::.   } /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ●)(●)        「おっ、悪いな」
. |     (__人__). rm、
  |     ` ⌒´ノr川 ||
.  |         },.!  ノ'  「それじゃあ、お礼って訳じゃないけど、
.  ヽ        r / .|    何か佐々木の好きなものでも土産に買ってくるよ」
   ヽ     ノノ ノ
   /     / ./
   |      /        「何が良い?」
    |    i´

430 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:30:50 ID:tMb4GRow
―――――――――――――――――――――――
    l:.:.:l:.:.:.:i:.:.:.:.:.iヽ:.:',       ,    .,:'':.:l:i:.:.:lヽ
    }ィ:::i:.:.:.l:.:.:.:.:.:',::.:.:.:,           /:.:.:.:!ハ:.:!    「うーん、そうだねぇ…」
    ':,:.ハ:.:.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.,、     ̄  .:.':.:.,':.:.' !:.!
   ./' }' l::.ハ:.:.:.:.:.ハ:.:.: ' `    __..イ:.:.:./ソl/ }/  「ああ、それじゃあタコ焼きでも頼もうかな」
      ,'  i:.i 、:.:.:.ト:.:.ヽ:.:.',    i:.:.:.:.,、〃  ' . /'
       !:'  ヽ:.:.',ヾヾ.,ヽ',   ',:∧' ヾ         「生憎と家にタコヤキ焼き機は無いし、
           ヽ:.', _ノ  ヽ   `ー.、_         冷凍のものはあまりおいしくないからね」
         ,.-‐::く´  _ __  __ _ ヽ::`ー...、
―――――――――――――――――――――――



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



     / ̄ ̄\
   /   _ノ  \
   |    ( ●)(●
   |      (__人__)   「ああ、分かっただろ」
.   |        ノ
    |      ∩ ノ ⊃
  /     ./ _ノ
  (.  \ / ./_ノ │
  \  “ /___|  |
.    \/ ___ /

431 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:34:24 ID:tMb4GRow
―――――――――――――――――――――――
       ,'.|  ゝトヘヒノ   ,   ゞ-ィ fヽ | l   
       ! !  ヽ_',    _ __  | f ' i i  
         { ト    ヽ、     ,イィ/ ィ i l,'
       トゝヽヘ_、-、_` t - イ /!ィハ/ソ    「…ところで、今日は何時くらいに帰れそうなんだい?」
                  r z'   ,k-、     
             _ ┬ ヘ   只  /`7-、
        / ', ',  ヽ/  ヽ'  / / \
          ! 、 ヽ 丶         / /  X!
―――――――――――――――――――――――



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \       「んー、そうだな…」
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ    「5時か…遅くても6時ぐらいには帰れるんじゃないかな?」
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \

432 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:36:03 ID:tMb4GRow
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――
   l:.:.:.:.:./:. i:.: ,':.:.:.:.',:.:.:\ゝ.l:.:.:.!':l:.:./ l/   ゝ. _l:.:l:.:.:.:.:l
   /:.:.:,:.,':.:.:.l:.:.:l:.:.:.:. i:',:.:.:.:lー-!:.:.:.:.:Ⅵ .'      /l,イ:.:.、:.:.!    「…へぇ、そうなんだ」
  ./:.:,ィ:.:i:.:.:.:.l:.:.:l:.:.:.:. l:.:.!:.:. !  l:.:.i:.:.:.:.l     _ ノ:.:':.:l:.:. i:. ',
 // {:.:.',:.:.:.:.!:.:.l:.:.:.:.:!:.:.l:.ハ:!  l:. l:.:.:.:.l      .冫:.:.:. l:.:.:.l: i ',
/   !:.ハ:.:ハ:.:',:.:.:∧:.,!' '  Ⅵ:.:.:.,'      /:.:',:.:.: l:.:.:.l:.:ト、',    【何故かその瞬間、彼女の息を飲む音が、
     レ  ヾ ヽハ−-< _     l:.:.〃ト    .,':.:.:.:l:.:.:.!:.:./!:'  .'、    携帯の向こう側から聞こえてきた。】
        /::::::::::::::::::`::..、  .l:./ハハハ:.: ̄:.:.:.:./}:.:.'.:./ }'
       /::::::::::::::::::::::::::::::::::\!' .l ' ' ノ:.:.:.:.:.:.:/./://
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――

433 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:37:08 ID:tMb4GRow
          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (●)(●) .|
        !  (__人__) u |   「…佐々木?」
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



―――――――――――――――――――――――――――
           \|ヽ: :|.:|: : :弋弋zソ ヽ jⅣ
             }ヽ仆ヽ: : : :lN   _ _/: :l
             / ̄ ̄``ヽ、: レ'´ ̄`): : : :l   「ねぇやらない夫さん、その事についてなんだけど――
            /        V  `ー ユヽ.:.|
                   |     ユ、l../
                  |     l ハ'′
―――――――――――――――――――――――――――

434 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:39:07 ID:tMb4GRow
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――
   l:.:.:.:.:./:. i:.: ,':.:.:.:.',:.:.:\ゝ.l:.:.:.!':l:.:./ l/   ゝ. _l:.:l:.:.:.:.:l
   /:.:.:,:.,':.:.:.l:.:.:l:.:.:.:. i:',:.:.:.:lー-!:.:.:.:.:Ⅵ .'      /l,イ:.:.、:.:.!    「どうか家には帰らないでくれ」
  ./:.:,ィ:.:i:.:.:.:.l:.:.:l:.:.:.:. l:.:.!:.:. !  l:.:.i:.:.:.:.l     _ ノ:.:':.:l:.:. i:. ',
 // {:.:.',:.:.:.:.!:.:.l:.:.:.:.:!:.:.l:.ハ:!  l:. l:.:.:.:.l      .冫:.:.:. l:.:.:.l: i ',
/   !:.ハ:.:ハ:.:',:.:.:∧:.,!' '  Ⅵ:.:.:.,'      /:.:',:.:.: l:.:.:.l:.:ト、',  「やる夫達の身が…危ない」
     レ  ヾ ヽハ−-< _     l:.:.〃ト    .,':.:.:.:l:.:.:.!:.:./!:'  .'、  
        /::::::::::::::::::`::..、  .l:./ハハハ:.: ̄:.:.:.:./}:.:.'.:./ }'
       /::::::::::::::::::::::::::::::::::\!' .l ' ' ノ:.:.:.:.:.:.:/./://
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――

435 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:41:40 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)   「…は?」
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}   【俺は、彼女がいきなり何を言い出したのか全く理解出来ず、
.  ヽ     u  }    ただ、間抜けは返事を返しただけだった。】
   ヽ     ノ
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



―――――――――――――――――――――――
            _ -  ̄` ー
          /         \     「この家には現在、数人のガラの悪い連中が押しかけてきている」
         , '       ,、 、   ヽ
        / /     ,ィ ィ/ ヽ ! |   ヽ  「どうやら、蒼星石が起こした事件の関係者が差し向けた連中のようだ」
        ,'  l , -‐-x i / イ-─リハ l ヘ ',
          i  l  ァ≠、/    ィニテ!/  l !   「何故彼らがこの場所を突き止められたのかは分からないが…」
       ,'.|  ゝトヘヒノ   ,   ゞ-ィ fヽ | l   
       ! !  ヽ_',    _ __  | f ' i i  「君たちがノコノコと帰って来てはいけない事ぐらいは…分かる」
         { ト    ヽ、     ,イィ/ ィ i l,'
       トゝヽヘ_、-、_` t - イ /!ィハ/ソ
                  r z'   ,k-、       【だが彼女は、突然の事態に呆ける俺をよそに、
             _ ┬ ヘ   只  /`7-、     極めて冷静且つ早口に、自身の身に起こっている
        / ', ',  ヽ/  ヽ'  / / \   事柄を矢継ぎ早と俺に告げて行く。】
          ! 、 ヽ 丶         / /  X!
       | !   ヽ ヽ    , ' , '   ' |
―――――――――――――――――――――――

436 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:43:56 ID:tMb4GRow
    __
   /ノ ヽ\
 /.(○)(○)\     「…え? おい…いったい…なんだよ…?」
 |. u. (__人__) |
. |        |
  |        |   【寝耳に冷水と熱湯を注入された様な出来事に、
.  ヽ      ノ   .俺の思考回路はフリーズ。】
   ヽ     /
   /    ヽ
   |     |
    |    .   |




              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、
           /,イ / (○)(○) .l i i i    【異常な出来事が起こっているのは何とか分かる。】
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉
          ', i.  ',   ` ⌒´ /   /
           .i   l.      ,'  ./   【でも、自分が一体何をして良いのかは全く分からない。】
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ
             ヽ     〈_ノ ノ
              |     ./      【俺は、俺は一体どうすれば――
               |    .   |

437 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:46:35 ID:tMb4GRow


       / ̄ ̄\
      /  \    \    【…しばしの熟考の後、俺の口から
    .(●)(● )  u. |    やっと捻り出された言葉は――
     (__人__)  u   |
     .(`⌒ ´     |
     {         |      「佐々木は…大丈夫なのか?」
      {      u. /
      \     /
      ノ     \   【という、何とも間の抜けたものだった。】
     /´        ヽ

.

438 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:48:24 ID:tMb4GRow
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――
   l:.:.:.:.:./:. i:.: ,':.:.:.:.',:.:.:\ゝ.l:.:.:.!':l:.:./ l/   ゝ. _l:.:l:.:.:.:.:l
   /:.:.:,:.,':.:.:.l:.:.:l:.:.:.:. i:',:.:.:.:lー-!:.:.:.:.:Ⅵ .'      /l,イ:.:.、:.:.!   
  ./:.:,ィ:.:i:.:.:.:.l:.:.:l:.:.:.:. l:.:.!:.:. !  l:.:.i:.:.:.:.l    、_ ノ:.:':.:l:.:. i:. ',
 // {:.:.',:.:.:.:.!:.:.l:.:.:.:.:!:.:.l:.ハ:!  l:. l:.:.:.:.l      .冫:.:.:. l:.:.:.l: i ',   「…ああ、大丈夫だよ。でも僕は――
/   !:.ハ:.:ハ:.:',:.:.:∧:.,!' '  Ⅵ:.:.:.,'      /:.:',:.:.: l:.:.:.l:.:ト、', 
     レ  ヾ ヽハ−-< _     l:.:.〃ト    .,':.:.:.:l:.:.:.!:.:./!:'  .'、  
        /::::::::::::::::::`::..、  .l:./ハハハ:.: ̄:.:.:.:./}:.:.'.:./ }'
       /::::::::::::::::::::::::::::::::::\!' .l ' ' ノ:.:.:.:.:.:.:/./://
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――

439 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:51:12 ID:tMb4GRow





          【だが俺は、その先の言葉を、終ぞ聞く事は出来なかった。】




            【それが、俺と彼女が言葉を交わした、最後となった。】




.

440 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:54:40 ID:tMb4GRow


      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \     「佐々木…? 佐々木っ!?」
     |    .u ( ●) |
.     |      (__人_)   【佐々木が何かを言い終わる前に、携帯の向こう側から、
     |      ` ⌒ノ    何かが床に引き倒される様な衝撃音と、
      |        }    誰かが争っている様な慌ただしい音がしばしの間聞こえ――
      ヽ u      }
       ヽ     ノ  < ドスン!! バタン…ドスン!!
      ノ     \  
     /´        ヽ   【…やがてその音は途絶え、静かになった。】

.

441 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:54:51 ID:tMb4GRow
        /  ̄ ヽ〆 ̄ニ=
       /    ,.ィm、  ヽ   【嫌な沈黙の後、少し荒らい息遣いと共に、
      l     l゛  |    ',   耳に強く押し当てている携帯の奥から、
        |    リ`ヽ ,ゝト、 |   聞き慣れない男の声。】
        |  /!なラ  なラ|ノ
       ノ  イl    ,`> |
.      1   `|ヾ三三三フ|       「…おい、分かっているな? この女の――
.     /     ト、  =  ,.!_
----―'―'´|  |. `' 、__、イ≡`''- 、
≡≡≡≡≡.l  |    / l ≡≡≡`''- 、
≡≡,r―っ≡|レリ\ / | ≡≡≡≡≡ r- 、
 //二つ、 |  /ヽ |≡≡≡≡⊂ニ、'ヽ \
/ / /二二) |/ 〉8〈ヽ| ≡≡≡⊂ニ、'ヽ ヽ .l



――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv―――――



    __
   /ノ ヽ\
 /.(○)(○)\    【と、後に続くはお決まりの、「女の命が惜しければ、
 |. u. (__人__) |     依頼者の息子を殺した犯人…蒼星石を連れて来い」
. |        |     的な脅迫。】
  |        |
.  ヽ      ノ
   ヽ     /    【俺は、佐々木の身を必死で案じながらも、
   /    ヽ     心のどこかで、「ああ、これってドラマみたいだなぁ」と、
   |     |     無責任な傍観者の様な事を考えていた。】
    |    .   |

442 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:57:18 ID:tMb4GRow
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv――
             _-‐─------- 、
          ⌒/  ─        ヽ
       //  r  ─  \     \
      /     .r     \   \  ヽ
    ./   / |   \   \  \  \
   /  / / (ヾ ⌒ヽ.   .          ヽ
   | |    | |::   ::| || || || || || || ||      |
  .|  | |   .|::   ::| || || || || ||ノ|ノ | \   |
  |  |   ノ_| |:::   :|ノ.|ノ|ノ|ノ|ノ-‐─|ノ|    .|
  .|   ノ| / ::|ノ::ヽ 、    /    :::::::| \ |
   |   ノ:|ノ=====ヽ  ::"======::::|r‐ 、. |
   .| rへ||::` _O_ノ;;|   ` _O_ ノ :::||Fヽl |     「もし来なかったら…分かってるな」
   | |に ||::::::    ヾ|          ::::||レ./|
   .| .ヽ_||::::::    ::::          :::|| ノ |
    .| | .|:::     ヽつ        :::| |  |
    | .| |::  ─‐----------‐─   ::| | ||
    .|   |::  ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   ::| | ||   【そう言って男は、無慈悲に通話を打ち切った。】
     | |. ヽ:  `──---─‐'    /|  | |
    .| | | .\:     ≡      ./  | |
     | |  | | .ヽ           / | |  | |
      |ノ/|    \:::      /| |  |\ .|
  -‐'''"~:::::::|ノ| |ノ  "'''‐--‐'''"   |ノ| | |::::::~"'''‐-
  :::::::::::::::::::::::::|ノ|  ヽ       ./ ||ノ|ノ::::::::::::::::::::
  ::::::::::::::::::::::::::::::|   \    /  |:::::::::::::::::::::::::::::
  :::::::::::::::::::::::::::::::|    .\ /    |:::::::::::::::::::::::::::::
――w―√レvv―〜ヘ√レ―――w―〜v――w―√レvv――

443 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 02:58:39 ID:tMb4GRow



           {{   |'      |'   |'       /  / r=、/!
           ',!   !      !   {!       {!  {! {! }ハ,'
           >―‐┴―――┴―┴――――‐┴‐┴{`イ! |
           / /`T  ̄ ̄ ニニニニニニ  ̄ TT '' ┐ !_ll ,'`丶、
          / /〃 ̄ヽ  ' −―――- ' 〃 ̄ヽ  l  llr ゙! _,.  `丶、
            l ! ゞ...,,_ノ  _,.==;-、     ゞ..,,,_ノ l  /l_ ll/
          l l  /   , '/    `ヾ,ヽ     ll   l llゝ、/
         l l  /  〃'{      ヽヽ   ll   l ll / l!
         l l 〃 ̄ヽll ト、     ノ  `ヾ ̄`ヽ ! l ∩ l!
        | ! ゞ...,,_ノ','、ヽ \  /     ヽ_ノノ'| ll H' l'!,. -
          l ! { {____ヽヽ\` ´   , / ̄  ', / ll// l//    【俺は、通話の切断を告げる電子音を聞きながら、
       ,| l,ィ―――、 `ヾ='、  /       \/// l, '       しばらくそのまま呆然と立ち尽くしていた。】
      /l ! ゞ____ノ   f´`ヾ',        u  `ヾ{..,, -
   ,.-'´  ! !          `¨´ ヽ            `ヾ―-
  /    l l f ̄ ̄ ̄ヽ r――- 、 >、
 {     l ! '、.....,,,,,_ノ '、.....,,,,,,_ノ '、_',  u
. '、   l l ,―――、 ,.―― 、  _.....,,,,,,ヽ
  `ァ、__l l '、____ノ {     } {     ',
. /  ! l ,-――-、  , ニニニ´,  ,ニニニ´|

ツー,ツー,ツ-…

.

444 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:01:44 ID:tMb4GRow
              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、   【…一体何が起こった?】
           /,イ / (○)(○) .l i i i
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉 【これは…どういうことだ!?】
          ', i.  ',   ` ⌒´ /   /
           .i   l.      ,'  ./   【何故…ここがバレた?】
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ
             ヽ     〈_ノ ノ   【乗り込んだ電車から…辿られたのか?】
              |     ./
               |    .   |      【俺は…どうすればいいんだ…!?】




              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、
           /,イ / (ー)(ー) .l i i i       【頭の中を、様々な思考が駆け巡る。】
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉
          ', i.  ',   ` ⌒´u /   /
           .i   l.      ,'  ./     【だが、その思考が一つの結論に収束する事は無く、
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ      .ただただ巡り、廻り、悩むだけだった。】
             ヽ     〈_ノ ノ
              |     ./
               |    .   |

445 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:04:25 ID:tMb4GRow
..      ____
     / ―  -\
.  . /  (●)  (●)     「…おっちゃん?」
  / u    (__人__) \
  |       ` ⌒´   |
.  \           /   【俺の様子がおかしい事に、やる夫達もようやく気がついた。】
.   ノ         \
 /´            ヽ




              r─────-、、
                |          .:.:.::::.`ヽ,
                |____.:.::.:.:.::::::::::::::/
             _ノ_____  ̄``丶、/
        r'´     _ __ _  ̄``丶〈_
        ヽ,. .:.:.:.::::::::::::::::、::::ー- 、  \    「どうしたの? そんなに怖い顔してさぁ…」
        /.:,.::::::ハ:::::ヽ::.ヽ::.\.::ヽ:::.\/
         /::/.::::::|:::ト、:::::仁ニーミ:::|:::::::::|
          |.::|.:.::|_ノノ´`ヽ` ◯ `1::|::::::l::|   【訝しむ二人に、俺は、焦りつまり戸惑いながらも、
          |.::|:::::K´ ◯      |//::/:/   何とか先刻告げられた衝撃の事実を、彼らに伝えた。】
         ヽト、::::ヘ       u /::/:/
            ``1:ヘ  r─っ , イ::/,イ
           |/|.:::>r‐r<  |/イ´
                |.::/^l/l:/_/⌒ヽ
                |/ , ィ´y'´   ,r=ヘ
              // /介1  ,fj.:.:.:.:::.\

446 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:05:34 ID:tMb4GRow
        ____
       /    \
.    /          \     「…………」
.  /    ―   ー  \
  |    (●)  (●)  |  【やる夫は、俺の拙い説明を聞いている間、
.  \ u  (__人__)  /   一言も口を挟まず、ずっと押し黙ったままだった。】
.   ノ    ` ⌒´   \
 /´             ヽ




   /           |   |            \     \  \ /
  /          |   |   i         \  \   \\  /
\/       /     ハ.   l\ ゝ、        \   ヽ     ', ゙く
. /       /     / ∧  ! \\\        ヽ   ',     l   ',
/       |   / /  \. \  \ゝ、\       .ヽノ|    |  |     「…そんなぁっ!?」
i        l\  //     ><\  \ゝ-\-−─一'| |    |  |
l        | _>=ニニ<´   \\    ,ィチ示-ミ气> |    |  |
| |   | lく r'"/´ ̄`ヽ\   \ヽ 〃f。 f i .} jノ| |   /  |   「ねぇ、ささきーは!? ささきーは一体どうなっちゃうの!?」
| |   | i.ヽ! { ゚ ( ) }        \  ゝ ー' ノ   | /   /   .l
ゝヽ   ヽ ヽ  ゝ _ ノ           ー--‐'  ノ/  ./  / /
 lヽ\  \\__ー--‐ '       }       u  / // /./     「…ねぇっ!?」
 | \l\  ヽ−'       , -- 、___ノヽ       ∠/ // /
 '、  | | ゝー\ u    /      `ヽl      / 〃 //
  \ | |  | | ヽ、    {           }  u /──‐く⌒}
   「⌒ > 、--<\   ヽ        /   /  ┌‐ノ⌒ヽ」\
  r「⌒/  l/`ヾ−、 ー-丶、___/-‐'     r‐'、 \  \ ヽ
 / 〉 |  /  / / `ヽ   ̄ヽ、ーイ __    / 、 ヽ    ', ',
/  ゝ. l            |   /ニ「}二、 \   〈 i  ヽ      } ゝ

447 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:07:49 ID:tMb4GRow
      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \
     |    .u ( ●) |     「…それは…俺には…ちょっと……」
.     |      (__人_)
     |      ` ⌒ノ
      |        }   【俺は、蒼星石の必死の問いかけに、何も答えられなかった。】
      ヽ u      }
       ヽ     ノ     【…凡人である俺に、こんな不測の事態に際しての対応など、
      ノ     \     すぐに思い浮かぶ筈も無かった。】
     /´        ヽ




   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)    「あ、あの、えっと…」
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}   【頭の思考回路という回路を必死でフル稼働させて、
.  ヽ     u  }    喉の奥からやっと絞り出した言葉は――
   ヽ     ノ
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

448 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:09:28 ID:tMb4GRow


              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、
           /,イ / (○)(○) .l i i i    「…とりあえず、真紅さんに相談しないと…」
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉
          ', i.  ',   ` ⌒´ /   /
           .i   l.      ,'  ./   【という、あまりにも凡人らしい、他者依存且つ
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ    無責任且つ自分本位なものだった。】
             ヽ     〈_ノ ノ
              |     ./
               |    .   |

.

449 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:11:02 ID:tMb4GRow
          ____
        /     \
       ‐   ─     \
       (  ( ●)     \    【二人は、そんな俺の有様を否定する事なく――
      (人__)         |
       `⌒´         /
       `l          \
        l     


            【ただ、違う生物、存在に対して向ける様な視線を――


  /   l     .i, 'i、
  /   !     .|.! !.ヽ   l
  /   .|      ! .l ! .ヽ   l\          ,
  ! /  │  .|   ! .ヽ.l,  \ . l、 \         !
 .! l|   l  / .,./   . l..l.   \ミ/;;、.,゙;;xi..ii,i--――-l..,、
 | l│   .l .l'"/了゙゙''''''''''.lヽ     .`'!!r..,,._,,,`-ニニ二l、 `    【…こちらに、投げかけただけだった。】
 .l.! .! .,  .}゙.iiシ'┌'''Z,゙,゙'''x/.l、      !" .|コy ,,, |.,l′
  │ l l ,iシl,.l. ヽ .l'Yくッ.! .\          ! ゙‐''゙'ジ゙/ r     .,
  ゝ ゙lir彳 ..l,.l   .゙―ー"   `''        ̄´  /./      !
     ヽ.!i、 ゙ l、                   u  /. /    ,l゙ /
      ゙'.乂、 .\        ゝ           ,〃 ! /   /l/
      .| ll \  .\       _       ´  /./   / 〃
       ! |l `'‐  ゙l‐ヘ、               ,!/   .i| l'!l゙
       .! l.l   .l.!゙7-、          _/´l|〕  .,l"l/ l!
       l ! l   .l l |  .              .|'l゙ ./ . ′
       レ .l  l .|/      `゙'''Y'"゛    ._,.. | l\
          .l │         │   _..-'"  | l   .\
             \|          '" ̄''''''    .l/     \

450 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:13:18 ID:tMb4GRow
           ____
         /      \
        / ─    ─ \
      /   (●)  (●)  \    「…おっちゃん、行くお」
      |      (__人__)     |
      \     ` ⌒´   ,/
      /     ー‐    \




    __
   /ノ ヽ\
 /.(○)(○)\    「…はぁ?」
 |. u. (__人__) |
. |        |  「行くって…どこにだよ…?」
  |        |
.  ヽ      ノ
   ヽ     /  【俺は、その行き先を薄々分かっていたのに。】
   /    ヽ
   |     |    【でも、それでもどうしても、聞き返してしまった。】
    |    .   |

451 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:15:42 ID:tMb4GRow
           ____
         /       \
        /   ─   ― ヽ    「…ささきーの所に決まってるお」
      /    ( ●)  ( ●)'
      |        (__人__)   |
      \       ` ⌒´  ,/    「おっちゃん、早く車出すお」
      /      ー‐   ヽ




      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \        【…やっぱり。】
     |    .u ( ●) |
.     |      (__人_)
     |      ` ⌒ノ     「あ、ああ…」
      |        }
      ヽ u      }
       ヽ     ノ    【俺だって、彼女を助けられるものなら今すぐにでも助けたい。】
      ノ     \
     /´             【…でも――

452 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:18:16 ID:tMb4GRow


   / ̄ ̄\        「…でも、よ…」
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)   「どう考えても罠だろ!? これ!?」
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|    「待ち伏せされてたら危ないし…
.  | ι   `ー'´}    とにかく一度、真紅さんやホロさんに相談しないと――
.  ヽ     u  }
   ヽ     ノ    【身近な人が危機に晒されているというのに、
   /    く      自分達…いや、自身の保身を考えてしまう俺は――
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)   【…やはり、どこにでもいるただの凡人でしかなかった。】

.

453 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:19:42 ID:tMb4GRow
..      ____
     / ―  -\
.  . /  (●)  (●)
  /     (__人__) \    【…やる夫は、そんな俺を見上げながら
  |       ` ⌒´   |    見下げ果てる様な視線を向けてきた。】
.  \           /
.   ノ         \
 /´            ヽ




         /.: ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
        /: : :            \       【何者も、何事も射抜く様な目。】
       /: : : :            \
     /: : : : : :              \
    / : : : : : : : ..               \  【臆せず、激情的且つ冷静に事態の打破を考えている目。】
    |: : : : : :  ,,,,ノ⌒" '' ``⌒\,,,        l
    |: : : ::;; ( (・) ) ノヽ ( (・) );;:::    |
    |: : : : :  ´"''"        "''"´       l    【その自信が、決して虚勢でも虚構でもないと主張している目。】
   . \ : : : : . .(     j     )      /
      \: : :: : >ー-‐'=ー-ー<    /
     /ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ\     【自分は俺みたいな凡人とは違うのだと、
     : : : : : : : : :``ー- -‐'"´      \    暗に残酷な現実を俺に告げている目。】
     : : : : . : : . : : .                \

454 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:21:35 ID:tMb4GRow


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)    「あっ……」
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|
.  | ι   `ー'´}   【俺が、彼のあまりにも強烈な威圧に気圧され
.  ヽ     u  }    思わず後ずさると、背中にも同等かそれ以上の重圧。】
   ヽ     ノ
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

.

455 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:23:06 ID:tMb4GRow


                 |
             ┌‐‐┴- 、
             |      ``丶、   .:.:.::::::::::::
         __」        .:::.ヽ  .:.:::::::::::::/
       , .:´:.:.::::.:.:.: ̄``::.:.、  .:.:::.\ .:.:.::/     【…蒼星石だった。】
        .′i::l:::l::| .::|.:.:::i:::i::::.:.`ヽ、 .:.:::.\/
       .l |.:|.:l.:::l.:| .::|.:.::l::::|:::|.:.:::|:::ト、 .:.:::::.\
      | |.:|.:|.:::ト|、.:|.:.:l:::::|:::|.:.:::|:::|::::ト、:.:.::::/  【つい先刻までの、豊かな表情を有していた彼女はそこにはなく。】
        `V.{.:l.::lrr㍉l:::/l.::ナナ:::::l:::l:::l::::::::Y´
         V .:N じソl/ l/rr=ミ.:::!:::!::::::,′
           `11  ,    」いシ.l/::l:/.::::/        【ただただ、無表情にやる夫…そして俺の決断を待っていた。】
         |.:ト、         /:::.:,.::,:::/
         |.:!::::>、`    _ノ;.:::/:/ノ
         l::::/l:/´ 丁二l:::::.:/´ ̄ユ、     【無言無表情の圧力で、俺を急かし、促していた。】
         l:/ ',rチ7´ 」 |:::/ノ´~~ヽ」
         ' r='7::::フ fシ' l/      ヽ
         〃 /.:::/ fシ′    ',   ヽ
            V/::::/_fシ′       ',    \
         ノ /   ,    ,′   ヽ   .::.\
        _,フ´     /   /     .:ヽ  .:.::::.\
       (⌒ヽ.   /   /   ,r'⌒ヽ \  .:.:::/
         ヽ.:.:/ヽ ′  ,′ /    ト、   .::/
         V.:.:.:.:K7ァー--イ ´  ̄`` !::.\__/
         ``⌒7 三三ノニニ ー- 、 厂 ̄
            ノ三三/        /l

.

456 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:25:20 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /  ノ ヽ、\
. |   (●)(●)|
. | u  (_人_)│     「…分かったよ、車を出すよ」
 |     ` ⌒´ u |
  |           |
.  ヽ      /
   ヽ     /
   .>    <
   |     |
    |     |




        ____
       /    \
.    /          \      「…当たり前だお」
.  /    ―   ー  \
  |    (●)  (●)  |
.  \    (__人__)  /        【…悪かったよ。お前達にとっては当たり前でも、
.   ノ    ` ⌒´   \ ボソッ…   自衛の手段がロクに無い俺みたいな人間にとっては、
 /´                     当たり前じゃないんだよ。】

457 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:27:27 ID:tMb4GRow
          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\     「…でも、真紅さんには連絡させてくれよ?」
          |  (●)(●) .|
        ! u (__人__)  |  「その…俺達が行くよりも、早く着けるかもしれないし…」
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /
      ./ ノゝ     /      【臆病で凡人な俺の、精一杯の譲歩。】
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |




               / ̄ ̄\
             / ノ  \ \
             |  (●)(●) |   「そ、それじゃあ…行くぞ」
.             | u.(__人__) .|  
        r、      |   ` ⌒´  .|
      ,.く\\r、   ヽ      ノ  【それを提案した時の、二人の顔。】
      \\\ヽ}   ヽ     /
       rヽ `   ヽ  /   ァ'´ヽ
        └'`{  .   \.|   /   i    【俺に、垣間見る勇気は無かった――
            ヽ、._   ヽ、_,r'   .|
            `ヽ、   /'  |
               `'ー'´

458 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:29:19 ID:tMb4GRow


                    _____,,,、、、、、、、、、、、、、、、,,,,,,,,,,,,,____
                 /゙´ ̄ ̄ ̄ ̄7  , -ーーーー‐ー,┌ーーーー、`、
                /        //        l l        l ゙,
              /        //__          l l       │゙,
           _ , 、-´ーーーーーーーー→´/ニ___)_________________l│__________,,,、」 l7
     _,、-‐・゙´,=ニニ>   , - ー ゙ ´ l            ___ l           │
    /-,_________ ̄ ̄,´-、,・´        l          `ー´l           〔l
  /(ノ  ,_______ ̄l,_,,ノ   , ----、 ロ.l            l      /,ニニ、 l
  ト ‐====,ーー┘------,/・´_ニ_゙ヽヽ,. l            l     l / Vヾ,ヽl
  ll二ll_____│ ̄l l ̄l  /  ,´ ∨`, ゙, l│           ノ     l l>o<l リ
  └-ー====ーニニ、二二 _l  l,>()<l l l゙ーーーーーー-_-__二二二二ニニ/ ゙、.∧ ,ノ/
     ・、`ー´ノ  ̄ ̄  i  、 ∧丿ノ  ̄ ̄ ̄ ̄            ヽ、,,`二ノ
      `゙゙゙゙        `・、 二、・´

.

459 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:29:31 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
  / _ノ  ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |     【重苦しい緊張感が車内を包む中、俺は、出来るだけ
. | u (__人__)  │     バックミラーを見ないようにしながら、車を運転していた。】
  |   `⌒ ´ u |
.  |           |
.  ヽ       /    【佐々木は今、どの様な状況にあるのだろう。】
   ヽ      /
   >     <        【俺はその場で、どの様な行動を取ればいいのだろう。】
   |      |
    |      |     【…俺は今彼らに、一体どの様に思われているのだろう。】




   / ̄ ̄\
  / _ノ  ヽ、_ \
. | ( ●)(ー ) |
. | u (__人__)  │
  |   `⌒ ´ u |     【俺には何時間、何十時間にも、実際には40分弱の間、
.  |           |      手と足と心を、恐怖と後悔と不安で震わしながら、
.  ヽ       /      俺は必死で佐々木の家へと車を走らせた。】
   ヽ      /
   >     <
   |      |
    |      |

460 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:31:36 ID:tMb4GRow



   ________________________
 /                                 , イ
   ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ |
   |   ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐   |   |
   | 目|  |  目|  |  目|  |  目|  |   |   .|
   |   |。 |    |。 |    |。 |    |。 |   |   .|  
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |   .|  
 |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||#|   |     【やがて、俺達はアパートの前に到着。】
  \|                                   |   |  
   |   ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐    ┌─┐   |   |  
   | 目|  |  目|  |  目|  |  目|  |   |   |  
   |   |。 |    |。 |    |。 |    |。 |   |   |
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |  /
   |   |  |    |  |    |  |    |  |   |/


.

461 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:33:18 ID:tMb4GRow


                     ―― [] []
                    | l ̄ | |
                    |_| 匚. |
                       | |
                       |_|

                  [] [] ,-,
                    //
                  匚/ 
        / ̄ ̄ ̄\
     /ノ     ヽ、 \
    / ( ○)}liil{(○)  \.
    |    (__人__)    |        【車が完全に静止する前に、やる夫はドアを開け
    \ ヽ |!!il|!|!l| /  /        車を降りて佐々木の部屋へと駆け出した。】
   /::ノ"''フ:ノ|゙ x ''|ヽ!:::_,,,L,,ノ,,ノ_ノ゙>i、
.  i/ヘ" ムノ:::::| i::::! |-''"::::/    ゙ヾノヽ
  /(:::::::゙ソ"_;;;;;;ノ: :V: :ヽ ''"ヽi、  をノ
 (::::ヽ,ノ"!,,_::;/: :i: :i: : :ヽ_;;:::::"ヽi、
  ^゙''" /::::;シ: : : : i , -ii !、\::;;ノ::::)
    (::::ヽへ、: : : i    i/  ゙''ヽ,/

462 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:34:50 ID:tMb4GRow



                          ―― [] []
                         | l ̄ | |
                         |_| 匚. |
                            | |
                            |_|

                       [] [] ,-,
                         //
                       匚/ 

        \:::;イ '   、       ヽ `ヾ;:;:;:;:;:;:;.ヽ
        /  , :!:i トヽ、 `ヾ.、 __.. :. V  ::::V;:;:;:;: 〉
         , ' .:' .;' :ハトヽ`ヽ`z≦=ァ  ::::l   :::::V /
.        /イ.:i :/::メ、_! \ ´'トtjハ `Y :::l :. :::::::「
        ' l.::|レ'.:イrft!i    ヽゞ‐'   ! ::;' ::::i::::::}
          Xイ ::ハ ゞ'、         /,:イ  ::::|:::::j
           ヾ V!   r=ニヽ   u '´}::! .::::;':::/    【俺が危ないぞと制止する間もなく、続いて蒼星石も
          `Tト   Y´::::〉   /;イ .:i::/レ'      車を飛び出し、やる夫の後へ続く。】
               |i \  ゝ-'    '´7 .:::ル
              l :::::>、 __.     ! ::/'´ヽ._ ,ヘ__..ィ、
              リ! ::::i::ハ:!  _! /l:/    r-' /-!/`ヽ
.              ', :::l'   「 レ'   !'    _〉、/ _ノ,:,:,:,:,:
                ハ::::!  ,イ!「jト}!\    !_ / 7,:,:,:,:,:,:;:
             ハjzY/ / { iト、  \  ヘ/ Y´,:,:,:,:,:,:,:;:
               r' V/ / {`i´} ハ   〉 ,'´_j,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:
              } ハV/ {`i´}  ヾ='   ! r',:,:,:,:,:,:,:,:,:,:;:

463 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:36:16 ID:tMb4GRow


          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\    「お、おい…! ちょっと待てって…!」
          |  (●)(●) .|
        !  (__人__) u |
          , っ  `⌒´   |   【二人に遅れる事数十秒、俺も車を降りて
       / ミ)      /   部屋へと駆け出した。】
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ     【…しっかりと、ドアのキーをロックして。】
      | |/|     | |

.

464 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:37:54 ID:tMb4GRow


.               ___
                /___\      ___
                |:::::::::::::::::::|     |  102 |    【二人は先に部屋の中に入ったようだ。】
__________ ̄ ̄ ̄ ̄       ̄ ̄ ̄
||| ̄|| ̄|| ̄|| ̄|| ̄|| ̄|||        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.|
|||  ||  ||  ||  ||  ||  |||        |         |
|||_||_||_||_||_||_|||        |    。    |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.           |         |[i]
                            |         |
             ____.    |         .◎ |
              || ̄ ̄ ̄=|    |         |
              ||]     |||    |         |
              ||___=|    |         |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




                        /) / )
                   ハ  / / /
                  / ノ / / /  ______
                 / /ヾ/ ,.'-‐''"´ __,.ノ
                 / ´ / / ,. -‐''"´
                 /      /        【…だが、中からは何の物音も聞こえてこない。】
                , '      〈    _,. -‐ 、
              ,. '    u    ` ̄´  _/
            /          _,.-‐''"´
            /   u      /
          /         /     …ガチャ
         /      __,.- '´
        /      /


    【俺は、恐る恐るノブに手をかけて、ドアをゆっくりと開けた。】


.

465 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:39:58 ID:tMb4GRow


  ___
 |/∨\|       _____________  |______
 |>◎<|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 |\∧/|       ||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||
 ! ̄ ̄ ̄      .||    |    ||    |    ||  |:::::::::::::::::::::::::::::||     
 i           .||    |    ||    |    ||  |::::::::::::::::::::::::::::;||    【…部屋の中は、意外な程荒れてはいなかった。】
 i            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  .|:::::::::::::::::::::::::::;;||
  _____________________ _ |:::::::::::::::::::::⊆li||
. / ┏ (*) ┓  .//| ̄ ̄ ̄ ̄|\_________________┌=X\ :::::::::::::::::::;;;;||  【せいぜい、おそらく佐々木が飲んでいたであろう、
/┏ (*)  (*) ┓//,_l========'_\______\\ \ ::::::::::;;;;;;;;||   中身が少し入っていたコップがテーブルの上に倒れていたぐらい。】
|_◎/二二二ヽ.[~]_||    。|。    ||'~~ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~'|~゚~| ::::::;;;;;;;;;;;;||
| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄。|。 ̄ ̄ ̄|~゚~| :;;;;;;;;;;;;;;;;;||
|______.|.______||______.|.______||______.|.______|~゚~| ̄(^)(^) ̄\      【…だが――
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                        .||\ ̄~\
            ____________.           ||  \  \   
          ./                 \         . |\||| ̄ ̄|   
          /                   .\.        |0 .\||_≡|
         ./                      \.      |\  || ̄ ̄|
        /                        \     |0. \||    |
        |=================.|      |\  ||    |
        | | |                     | | |     . \.\||    |
        | | |                     | | |        \||三三|


.

466 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:41:50 ID:tMb4GRow


   【リビングには、大量の血痕。】

            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
           (:::::::::::::::!'                 (::::::)
           ヽ::::::::';'''                 ''``   。
           τ'::/ .;:
            )/                              【…おそらく、佐々木のもの。】
         。            '  、       ;: 。
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・
 :::':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー''''`'`''''''''"

467 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:43:24 ID:tMb4GRow
           _-─―─- 、._
         ,-"´          \
        /              ヽ
         /       _/::::::\_ヽ
       |         ::::::::::::::  ヽ   【そして、苦い顔で立ち尽くすやる夫と、】
        l  u    ( ●)::::::::::( ●)
       ` 、        (__人_)  /
         `ー,、_         /
         /  `''ー─‐─''"´\




        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/    【床に崩れ落ち、涙を流している蒼星石だけ。】
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j           ;. ソ:;イ
         \:::::::ト、     _′   。/:::/|
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|

468 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:45:01 ID:tMb4GRow


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      「…うそ、だろ……?」
 |    ( ○)(○)
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|   【いや、こんな最悪の事態になっている事は予想出来ていた筈だ。】
.  | ι   `ー'´}
.  ヽ     u  }    【だけど俺は、それを信じたくなくて。】
   ヽ     ノ
   /    く     【現実を喉元に突きつけられた今も、どうしても信じたくなくて。】
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)   【ただただ、二人と共に、その場にしばらく佇んでいた――

.

469 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:45:46 ID:tMb4GRow


______|            ""''、|"';|/
....|    |ヽ___________;| :::|
::::|    |:::|""''' ''' '''' ''' '''' ''' '''''''.:::;;| :::|
....|    |:::|           ...:::;;| :::|
::::|    |:::|     . 口   ..:::::::::| :::|
....|    |:::|二二二ニ┻ニ二二二,| :::|
::::|    |:::|    ._____|≡≡≡≡| :::|
....|    |:::|___/l    l\ ___,|_,,,|    ,,,......_
..::|______.|,/  I::/ーーーヽ::I      \...::;;l"' 、,"' 、,
         :|_|ニニニニ|_|    ,.'ニニニニニ|   "' 、,"' 、,
                    L_____,i     "' 、, "' 、,
       __________ l\   :: "' 、,      "' 、, "' 、
      /             \ \     "' 、,     ' / |
    /                \ \   /二二二二二" .:|
   /                   \ \ ::|        ...::::|
 /                      \ \|        ...::::|
                          \.::L, -──── -、_|

.

470 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:46:40 ID:tMb4GRow
 /  .:.:/  ..:./ . '´;: :'´ : : : : : : : ' i :i :: : : i l. . . . . i ', ::. : : i : : : !: :l、',
./  .:.:,':. .:.:. ' /::,.イ::: : : : : . . . . : : ! |l|: : : l: |i: : :. : | i:i::. : :!l :: : ; !: !l:i
′ .:.:.:.i:.:.:.:.//: /: :l:::: : : : : : : : : : : l i|:',:!::. ::: |i:l i: :::: : ! |:l::.:: j | :: / 川 !|
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:.:.:.:.:.:.:.V:': : : : : : : :i::!::: : : : : : : : : : : |^l ,,孑ァキ㍉`      /(」`j7:!:l    ′
:.:.:.:.:.:.:.:l: : : : : : : : :i::|::: : : : : : : : : : : |_,〃 たー'}        iりノ ,′:|
:.:.:.:.:.:.:.:!: : : : : : : :.:!::l::: : : : : : : : : : : | ヘ.いー'グ        lー' i: :i :!
:.:.:.:.:___l: : : : : : : : :!:::!::: : : : : : : : : l: :!  `¬冖         丶 |: :! !    「…今、下の者共に全力で探させておる」
` ̄ |: : : : : : :.:i:::i|:::: :.: : : : : : : !: !             / j: :i l
    l : : i: : : : .:i::::i:l:::: ::: : : : : : : i :|                 ´,.': : !:l
.   | : : l: : : :.:::::::::::l::::: i:. : : : : : :l: |、        -一  /: : : !:|   「…じきに見つかる筈じゃ。だから、あん――
   l : : :: : : :.::::::::;':::|::::.:!:. : : : : : :l: ! 丶        ´ .イ:: : : : :i !
.   i: : ::: : : :.:::;:::::::::::l:::::|::: : : : : : :! l   `丶、     ,イ :|::: : : : :!:!
   i: : ::: : : :.::;'::::/:::::::l:::.l :: : : : : : :!:|      l`;: ー:'^|::::!::. . : i:i
  , : ::::: : : ::::::::/:::::::; '|::::l:::. . : : ::.i:l        !;:;:.::.::.::l::::l::: : : : !l
  : ::::::: :.: ::::::〃::/:;:;:l::::i:::: : : . . l.|\     ぃ::.::.::.;!:::!::: : : :i:ト、
 ,′'::::: .: :::::/;'/:;:;:;:;:;:;|::::!::::. : : : ::.!|;:;:;:\ __   }|::.::./:|:::!:: : : :i:|::.:ヽ
./: /::::: .:: .::::/、:;:;:;:;:;:;:;:;:!:::i:::::. : : : ::i|;::.::.::.::\` :!::/: /!::i::: : : : l::.::.::.',




       ̄二=-=、      ヽ-=.,,,_
             ',` 、    ヽ   ''-,.,_
            ',,.=‐ミ      ヘ   ,' ,ミ
          _,. '          ヘ_ニ-'"
   _ニ -‐= '                   |     「…すまん」
  /   /                  | |
  /   /  |  /  /| |  |  | | |
 /    |  ||  /|  / .| .|| | /  /l /| |  【おそらく、「安心せい」とでも言いかけたのだろう。】
 |    ‖ | | / | /  | | レソ| / レ | /
     | | |_レ‐'´リ   ソ,.イ7 ソ   ソ
     |'´~_,. -‐'l"    lヒノ/ |      【だがホロは、その言葉を飲み込み、何故か俺達に短く謝罪した。】
     | く (゚_ ;:ノ     ', / |
     | u        / |
     |       ,.. /   /        【…俺達も、そして佐々木も、とても「安心」出来る
     | ` ‐  __'´/|    /         状況ではない事を思い出したのだろう。】

471 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:48:03 ID:tMb4GRow
       ゝ     _ _...L            ヽ   ヽ        )
      (  __   ´    `  )         |   |       _イ:ヽ
       「    /         「  __         |   |     (::、::.  \
        ゝ _ /   /     V´___)        |   |      )ヾ\  ヽ
          '/  .′     | (  _      |   |     イヾ::: ヽ:.ヽ |    「…とりあえずしばらくは、ここを離れないで」
          //   !      |  「.:.:.:..:)ヽ.._  _j   レ'    ( ハ:  |: :| |
        イ    !       .  ..:.:.:.( __     ,| _ | 、___ .) |::|::. |: :| |
        ‖|    |:  |    / /. ィ :/  )  、γ, −、Y   _.)   |::|::. |: :| |   「ここならおそらく安全よ。警備の方もしっかりさせておくわ」
          i! |    |:  │  ,ィ 升j/_j/ | |ゝし { { fひj j √.:.:    |::| | |: :| |
          i! N. |  、 从ヾ/ j/勿fぅ/ | |   |ゝゝr_少':.: .:.:.:..::  |::| | |: :| |
          ヽト ..._ ゝト-ゝ  ゝ'  | |   |:.:./  /:.:/::.:.,   人| |  ~~ |
                  .          | |   | /  //  /  . '   │    !
               /          , イ   |'  /-‐ァィ'  /     │    !
              ヽ         / |   | /    ,'イ___     |    i
                  / \ 、っ   /   |   |,/  - ‐ ¨   /     |    i!
               '/ | :\    i!__.|   |´    _.. ー >     |    i!
                i|  |:::::::|>‐┤  |   |\ . ´       \   |    i!
                i|_|::/   |  │  !  \         .  |    i!
                「          r|  │  !   /   /!       \    i!




   / ̄ ̄\
 /  ノ ヽ、\
. |   (●)(●)|
. | u  (_人_)│    「…はい、分かりました」
 |     ` ⌒´  |
  |           |
.  ヽ      /
   ヽ     /
   .>    <
   |     |
    |     |

472 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:49:12 ID:tMb4GRow
        ____
       /    \
.    /          \     「…………」
.  /    ―   ー  \
  | u   (ー)  (●)  |
.  \    (__人__)  /  【やる夫達は、俺の連絡を受けた真紅や彼女の部下が駆けつけ、
.   ノ    ` ⌒´   \   共にここに移動した今に至るまで、一言も言葉を発しなかった。】
 /´             ヽ




    ./:::::i:::::l::::::::::::|::::::::::::::::;l;:::::::::::::::::::::::::::::::、;;:::::::::::::::::::::::::::::ヘ
   ./:/::::|::::::;ヘ;;;:::::ヘ;;;;::::::::::::;|;;:::::::::::::;::::::::::::::::l;;;;;::::::::::::::;:::::::::::;;l
  /:/:::::;|::::i:::;;;゙i、;;;::::ヽ;;;;:::::::::;|;;|::::::::::;|::::::::::::::::|;;;;;;::::::::::::;;:::::::::;;;;|
  /;/|::::;;;|:::ヘ::;;;;;|\::::::\::::::::::|;|::::::::;;|:::::::::::;:::;;|;;;;;;;;;:::::::::;;;:::::::;;;;:l   「…………」
 .|:;| |::::;;;|l:::::;ヘ:;;;;|. \::::\;r::::l;|::::::;;;|::::::::::;;::;;;;|;;;;;;;;;;;::::::;;;;:::::;;;;;l
 |:;| |:::;;;|.|::i::;;;ヘ;;ヘ   ,×、\;;|::::;;;;/:::::::::;;;::;;;;;|;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;:;;;;;;;l
 |;;| .|:::;;|. l::ト;:;;;ヘ;;ヘ/ .,rl' `''|:::;;;/:::::::::;;;;;;:;;;i;;ト:;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;l  【佐々木の身の安全を祈る様に。】
 |;;|  .l:::;;| ヘ:、ト;;;ヘ\,ィく. |  /:;;;/:::::::::;;;;;;;;;;;;;|;;| };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
 .|;|  ヘ:;;l ヘ.l::lヽヘ ヽヾレ /;;;ィ::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|;;レ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
  ヘ、  ヘ;;l  .リ |l\.   .///;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;|l;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ト:;|  【自分達のせいだと、自身を責めているかの様に。】
       \''  ノ  ゙  ´  l:|::::::;;;;;;;;;;;;;;/;;|'|;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. ゙
          ゙iヽ、  _  u .l:|:::::;;;;;;;;;;;;;/;;;;l .|;i;|ヾ;;;;;゙i、;;;;;|
          .|::;ィ::゙::´   |l|:::;;;;;;;;;;;;;/.l;;/ l| l| ヾ、|.\|     【俯き目を伏せ、黙していた。】
         // |;l;;;::゙ヽ   |;:;;;;;;;;;;/ l;/   ゙  .|、,,_
         /'  .l|ヘ::::;;;ヽ‐'i'|;;;;;;;;/| /'   _;,:. -‐': : :ヽ
            .' ヘ::::;;;;;;;;| |::::/,rl  ,, -:'''´: : : : : : : : : ヘ.
              ヘ::::_;;l-'V/_;,〉'´: : : : : : : : : : : : : : : : ゙ヽ、
              .,r,r´,r''゙´ ゙、' : : : : : : : : : : : : : : :___ ヽ、
             /  ゙):{   (´.|  : : : : : : _,, -'''´ :r'''ヽ  `-ヽ
            /   ゙ヾ\,,_,,r''゙l   _,,-'''´ _,,_ i⌒'''゙: : :゙⌒'': :

473 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:50:24 ID:tMb4GRow


   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      「…………」
 |    ( ー)(ー)
. | u    (__人__)   【俺もまた、そんな二人にかける言葉など無く。】
  |     ` ⌒´ノ
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ    【真紅に通された部屋に入り、固いソファーに身を預け、
   ヽ    ヽ く      互いに一言も言葉を交わさぬまま、眠れぬ夜を、
   /     ヽ \    心配と心労と不安と焦燥と共に過ごした。】

.

474 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:51:47 ID:tMb4GRow
ヽ         `  _
 ,)_,.v''´⌒ヽ.      ̄ ‐- ...
        )            【そして、翌日の昼下がり――
...   ..:...   ´ヽ.
:.:.:.:.:.:.:.:.:..    :..:⌒;                  __,、         ノ⌒ー'
ヽ:_:.:.:.:.:.:. :. .: .:.:.:.:..:.ノ              ,r ヽ'⌒  `^j      ヽ ..:.:.:.
   ̄ `ー ‐-‐一´             r'´       `ー'⌒ヽ    `ー 、:.
           , '⌒ー-‐、       ヽ,  ....... ... .... . . .. .⌒ヽ
           ヽ-―--‐-ヽ.っ  r_,つ  ヽ.:.:._:_:.:.:.:.___:::.:.:.:.:..:::.:.:ノ- .__,.-
                              ̄   ̄ ̄  ̄ ` ̄ー-






.

475 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:52:19 ID:tMb4GRow




    【…佐々木の遺体が、彼女の自宅から数十キロ離れた川に
     浮かんでいたのが発見された。】







                                         …続く。

476 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 03:52:56 ID:tMb4GRow
これで六話終了です。
一時間ほど休憩後、続いてエピローグの投下に入りたいと思います。

では、また

477どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 04:02:40 ID:RkZf4muE
グッバイ佐々木 ・ ・ ・
やらない夫ほんと憎々しいほど凡人っしてるなあ
取り合えず乙っす

478どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 05:00:52 ID:va5FvjW.
>>476
お疲れ様です!

479どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 05:03:11 ID:2oNaiMOY
予想できてたけど鬱すぎる…

480 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:11:47 ID:tMb4GRow
では、そろそろ再開します

481 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:12:02 ID:tMb4GRow




                           ‐― 〇 ――
                   , ⌒⌒ヽ      / l \
           ,        (      )       |          /⌒ヽ
   , ⌒ヽ   (     ヽ   ゝ    '⌒ )      ⌒ヽ     ⌒ヽ`⌒ヽ
  (    ⌒ '        (        ' ⌒ヽ  (    ヽ  (     ' ⌒ヽ
.:...^.^:ー.:.:.:.:...::.:.:.:..:.:.:^^~.:.:.:.:.::::.:.::^::::... :. :.:.. .:.: :::::::::::::::::::::::::::^ ::::::::::::::::::::::::^:::::::::::::::::::: :::::::
:::::::::::::::::::::::::::::,::::::::::::、::::::::::,::::::::::::....:.:.:......:.:.:....:,;;;;::.:. :::::;::;,:::::::::::::::::::;;.;;:/(:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,:,::::...:::::::^:::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;.;,;:;;,;;;:::::::;.;:/:;:::::::;::::::.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l,;::.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄







 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


.

482 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:12:30 ID:tMb4GRow
              ./ ̄ ̄\
             _ノ  ヽ,_ . \
            (●)(● )   |
            (__人__)     |
            ヽ`⌒ ´  .   |    「…………」
             {       .  i
             ヽ      ノ
                 >ー,-- ':;\
               /:;:/レ'/;:;:;:;;:;:;:\
                 {:;:〈/:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;\
               ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;\:;:;:;:;:;:;:;}
             /:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
            /:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:/:;:;:;:;:;/
_______<:;:;:;:;:;:;:/:;:;:;:;::;:;:;/:;:;:;:;:;:;:/___________
          {~ >/:;:;:;;:;:;:;:;:;:> 、:;:;:;/
'T''''T T''''T T'''''T/:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:{   厂┐  ┬─┐   ┬─┐   ┬‐
| | | | | /:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:: ̄~7|  |  |  |   |  |   |

483 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:13:41 ID:tMb4GRow


               / ̄ ̄\
             /       \
             | _ノ  ヽ、   |
             | (ー)(ー)  |    【…さて、それからの事を話そうか。】
             |  (__人__)   |
.             l  `⌒ ´   }
              ヽ      ./
             /:ヽ    .ノ,'ヽ、--、
         ,.-‐,ィ‐"/ゝ.ヽ.___ノゝ::::::::ヽ、:::ヽ.
          //::_,、/,';;;;;;;゙;;;;;;;;;;;;;";;;;;|:゙、::::_::ゝ、ヽ.
       ノ:::i ̄//;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l::::/::::::::::::l:::゙i
      /::::/::::`ヽ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|/:::::::::::::::l:::゙,
      |:::::|::/::,ィ'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙、::::::::::::::::/::::、
      l:::::;/:/: :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::::::l::::::゙,
      i::::/,': : |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l゙,::::::::::::::::ト::::::}
      〉/,': : :/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ.::::::::::::::::ゞイ
     /::/ト: : : ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙、ヽ::::::::イ::::::|
     .',::::゙、ヾ: : :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ:ヾ::::l::::::|
     ',:::::l /: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: :ヽ:::::|
       ',:://: : .ィ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: : : \
      }/ }: : /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: : : : 〉

.

484 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:16:02 ID:tMb4GRow
         ヽ 三三.,.. -─────── -- 、 三三三三三三三三
          > ':::::::::::::::::: ` 、::::::::::::::::::::::::::::::::::` 、三三三三三三三:
         , ':::::::::::::, ::::::::::::::::::: \::::::::::::::::ヽ:::::::::::::: ヽ 三三三三三三
          /:::::::::,::::::l::::ト、:::::::::::::::::::\ ::::::::::: !::::::::::::::::: \ 三三三三三
       /::::::::::::l::::::ヽ::\\::::::::::ヾヽ:`、:::::::::|::::::::::::::::::::::::ヽ 三三三三三
       ':::/::::::::ノ:::人:::\:\ ヾー--ト ,._ヾ:: l:::::::::::::::::::::::::::::∨三三三三
       |::l!:::::::/::::|,.-‐'、:l ヽ-ゝ ゝォ=ミ≡ァ::ノ::::::::::::::::::::::::::::::::∨..三三
       |::ハ::::/:イ::|,ィ= 、\     r::::ハリ イ:::/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::゙ 三 /
       ゞ! V/::::ハ! ハリ!       ゝ-r'っj/!イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::|,,/
        /へ:::::l:|rぅ-'         `.j /|:::::::::::::::::::::::::::::::::::: l
      /  l:::ヽ:::ヾ ヽ            / ':::::::::::::::,:::::::::::::::::: ノ
         ヽ:::::トー`  r 、        ,   /:::::::::::::::/:::::::::::::::::,    【佐々木が遺体で見つかったとの一報を聞き、
          ):::ヘ    ー'     u´ /:/::::::/:::/:::::::::::::::/     張り詰めていた心が一気に折れた俺達…
          /::!:::::ハ.              /:/::::::ハ:::::::::::::::::, ´      いや、俺と蒼星石の二人は、】
          /::ィ::::::::::ヽ..          /:/:::::/ ノ:/!::l::ハ::/
         ,ノ/|::::::::::::!::!へ _ _    レ''!::/ ,/|リハリ '
            |:::::ハ:::::::ハ `;´  |     |/  __│
.              l::::::ヽヾ`'   u   |  _.. ィ ´    ヽ _    _
            ヽ::_ゝ      r'レ ´           _`>'_ハr_ァ
                   rァ======ォ     /ァ_ノ:.:.:.:.:.ヽ
                  /ィ!|    //     /ノー' :.:.:.:.:.:.:.::.:.::\




   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   \        【泣き喚き、叫び、物に八つ当たるなど、一通りの醜態を、
 |    ( ○)(○) \ \       唯一人無表情で冷静(そうに見えた)やる夫や、
. |   o゚ (__人__)  __       様子を見にきた真紅やホロに見せつけた後、】
  |  0   `ー'´ノ´ ̄    ̄\
.  |     /  }         \
.  ヽ   /   }          }て・,‥¨
   ヽ     ノ ___   _ノ そ¨・:‘ .
   /    く  \  YY ̄ ̄YY\
   |     \   \    ・; ∵ ..\
    |    |ヽ、二⌒)、       .  \

485 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:17:03 ID:tMb4GRow
        _,. -┬ fニト、
      r'´ 、r | | ,.L |
      |   (_ノ j {. '、\
      |    }‐イ-上 〉. \
      |    ノ´     /)゚o |    【身近な人を突然の悪意によって奪われた悲しみ、喪失感、
     i      r‐‐人__) .|    後悔、怒り、絶望……それらの負の感情に押し潰され、】
     ヽ   .ノ ` ⌒´ . |
      i  !,       ノ
      .',  ヽ、 .   /
        \  .     ヽ、
         \      |.i
           |    .   | |




        / .:/:.:.::::::,r'´.:.:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::.:.:. :.、\
      / .:/:.:.:::::::/.:.:.::::::::::.::.:.:.:::::::::.:.:..、..:.:.:.、:.ヽ\
     ,/ .:i:.:::::::::::|i.:.::::, ,ィイハト、:::::::::::::.:.`ヽ.:.:\:.\\
     l .:.::|::::::::::::||::::/::/ハ!;;::::::ヾ::::::::::::.:.::ト、.:.:.:!:::::.:.i |
     | .:.::::|::::::::::::|!:/:://^i!;::::::::::ト、::::::::::.:.:|l:ヽ:.:|::::.:.| |
     |.::::::::|::::::::::::|/,イ/  |/\:.::i! \:::::::.:.l!::::!.i|l:.|:::!:|
      !.:::::::l:.::::::::,iイ/ ̄`メ、_, ヾ! 、_,ム=ニト、:|ノ川:イリ
      !.:.::::!::::::::::| ' ,.z_ミ      __ .zミリ::ノ::!:/   【一人の人間の死後に待ち構えている、面倒な事柄や手続きの
      ト.::::::!:::::::::| r づ ̄ `    ´  ̄`cぅ'::::/    殆どを真紅にまかせ、用意された部屋に3人、
      l/ヽ.::!:::::::::! ゚.j           ;. ソ:;イ     ロクに言葉も交わさずにひきこもっていた。】
         \:::::::ト、     _′   。/:::/|
      __, ィ´\:::! \   〈´ `!  .,イ/l/7L_
    ,イ ^ヾ    ヾ!  `弋ニ=ー-='7'´l/::/   「j「ト、
   //.:^ヾト厶         _\_ /   |:/   「j ト7:.ヽ
  .!/.:.:.:::.:.1}: 入      /;;r介;;ト、  ′   「j ト7::::.:.',
  /.:.:.:.::::::::::Ti 入   /;;/´//^!ヾ;;|      「j ト7::::::.:.:l
 ./.:.::::::::::::::::::::T1入 /;/ // | l:;|     「j ト7::::::::::::|

486 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:19:58 ID:tMb4GRow



                   【…一応、佐々木の遺体を確認しには行った。】
            
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/| ╋   総 合 病 院    |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::、i,.:::::::::/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::ヾゝ彡/ ::::| [] [] [] [] [] [] [] [] []  .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::ミ`;ノゝ ::::::::|                    |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::ミミ;゙i彡´:::::::::::| [] [] [] [] [] [] [] [] []  .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::゙''|il|  ::::::::::::|                    |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::




      【真紅に付き添われて向かった、どこかの病院の霊安室。】

                       /
                           |
 \                  ..::::|
   \             /| ̄ ̄ |
    \          /  | : ::::::::|
  | \   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|   :| : ::::::::|
  |::: : |  |::::| ̄ ̄| ̄ ̄| :|   :| : ::::::::|
  |::: : |  |::::|._____゙|._____゙| :|   :| : ::::::::|
  |::: : |  |;;::|!iiiiiiii!|!iiiiiiii!| :|   :| : ::::::::|   【死の匂いが薄暗い廊下をほのかに包む、不気味な場所だった。】
  | )::::| /         \  | : ::::::::|
  |::: : |/            \|__ |
  |:::./:::..                ..::::::::::|
  |/:::::::...                   ..::|
  /::::::::::::......                \

487 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:22:51 ID:tMb4GRow
――――――――――――――――――――――――――
   // l  川 /llll|l / { |    j/          / ///
   / l | ' /| lll}l |/,ヘ. V                 / ////
.      | | /ll|}l|lllll!lll|ll≧、      !      〃 j////
     j | /jlll|l|///jlll|l|lllllヘ.    .._ _     〃 /////    【死に化粧が施された彼女の顔は、どことなく笑っている様で。】
.       j/  ll|/// l| l| |lllllllll\       / , //////
.     /  ll|// !八l| |lllllllllllll}:h、_    </ ////////
      >‐-ミ/  jj,ノll|v{VvV  ヾ^  /// /////////
.    /     \        /       / ////// '//
    /        `ーァ''" ̄         {  /// '   '    【だが、その身に刻まれ、隠し切れなかった醜い傷は、
   ,′        K) .._        |l / ゝ..__,.-‐   彼女の最期が、苦難と苦痛に満ちたものであった事を
   }         ム)    ̄        |/ _ ,..  {ワ    端的に示していた。】
   ,′      ヽ}   }____,. -‐=≡=- ,,_      イ
.  /       j   / // //// //   // ̄ ̄\|
 /         ノ   { // //// //   // ///   }
――――――――――――――――――――――――――

488 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:23:54 ID:tMb4GRow
        / ̄ ̄\
      /       \    【…やる夫達を連れて来ないで、本当に良かった。】
      |::::::        |
     . |:::::::::::     |
       |::::::::::::::    |   【やる夫はともかく、蒼星石にこの有様を見せたら、
     .  |::::::::::::::    }     更に深い傷を心に負いかねないから。】
     .  ヽ::::::::::::::    }       
        ヽ::::::::::  ノ        
        /:::::::::::: く     【そしておそらく佐々木も、自身のこんな姿が最期ではなく、
        |:::::::::::::::: \     いつもの姿を覚えていて欲しいだろうから――
         |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)




       , -――-、
     /      \
    /::::::::::::::     ヽ   【…いや、所詮どちらも、生きている人間の
   /::::::::::::::::::     ヽ   勝手な想像と身勝手な妄想に過ぎないか。】
   |::::::::::::::::::::::    /
   .|          /
    \        /

489 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:25:59 ID:tMb4GRow



                 | ,;:                      |
             ,;: |    || ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄||   ,:;',      |
      〃         |    ||      |      ||            |
                 |    ||      |      ||            |
                 |    ||      |      ||        ∠  |
         #;       ト┐  .||___|___||,':         |
              / |.|____.,____________、       |
             / ,ノ'⌒)  /: . : . : . : . : /: !_.l ̄;;|_|
     ,;:'       |.l/ゞ__ノ_/: . : . : . : . : / /」 .l_;;|/
            |.|´  ̄ ̄ l''''--   - --- - ー 「| ,r'゙     /
          /|」 ̄ ̄ ̄'-''〜〜―-ー〜ー〜|」´    /
      / ̄ ̄/|                        /
    /__//|                       /
    |___|//                    /
    |___|/                     /
  /                          /


.

490 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:27:15 ID:tMb4GRow
             ,、 -──‐ ─- 、
            ,r'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\.:.::.:.:.:.::ヽ
          /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:::゙、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:::!
        /.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:. :.::|
      ,/.:.:.:j.:|.::ト、.:.:.:.:.:.:ヾ:i.:.:.:|.:.:.:.:.! .:.|::::::::::::|   【それからの俺達は、ビルに用意された薄暗い部屋で、】
      i.:.:/川.:.:iト.\.:.:.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:.:.!:.:.l.::::::::l:::!
      |.:,!|::l::ト.:ヽ.:.:ィ==- |.:.:.:!.:.:.:.:|.:.:i!::.:::::|/
      |/ ヽ!`ヾ:ヾ!弋tテナ !.:/!.:.:.:.:|.:/{、.:::::l
           ``ソ     l/ |.:.:.:.:l/  \,!
               <  __   |.:.:.:/レ'"´ ̄ \
                \ _ ,ノj.:.:/ , -‐─- 、 \
                    ノヌ_}7! ,/.:.:.:.::::::.:.:.:.\ \
                ,f仄_}7 /.:.:.::::::::::::::::.:.:.:.\ |
                ,f仄_}7 /.:_:_:/::::::::::::::::l:::::`i
               ,f仄_}7レ'´.:.::::::::::::::::::::::::/::::::::|




      ___
    /     \       【時折差し入れられる、佐々木が今まで作ってくれていたものとは程遠い、
   /  _ノ '' 'ー \      いや比べるのも失礼な程味気なく、不味い出来合いの弁当や出前を、
 /  (ー)  (ー)  \    生命維持の為に仕方なく、最低限度食しては、】
 |      (__人__)    |
 \      ` ⌒´   /

491 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:28:29 ID:tMb4GRow


          _______
        /          \
      __/             \
    /.            、    |
    |.         ,(⌒(○)ヽ    |   【互いに殆ど言葉を交わすこと無く、不安と後悔で
    l  lヽ      )>       /    心を塗り潰しながら、無為の日々を過ごしていた。】
   /    ヽ\   `(__,(○) / /
   |      \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  \
   |     |ヽ、二⌒)、          \

.

492 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:31:30 ID:tMb4GRow
    つ:::::::::::::::::rー-'三三_ -―――‐-- 、)::::::::\  _
   (:::::::::::::::::::::::) 三= '´/       、  (_:::::::::::::丶<::::::`ー、
    `ー,:::::::: __ノ /  / /    \  \ ム::::::::::: |企;:::::::::::}___
     (_:::::: ヽ/   / /      ヽ  、ヽ(__:::::::::::|三|:::::::::::⌒Yヽ
     r’:::: /      {    |!  | |!  |!ハノ :::::::::|三|:::::::::::::::乂{
     `ァ: :′ /  / !     |!  |! |!  |! |`ー, : :::|三|:::::::::::::::} '.
      ヽ.′ /  /  |!      |!  |! |!  }! | Y:::::::::|三|:::::::::::::/  {
.      | | |!  |!   |!     i}  } |!  /_!_| ゝァ : :|三|::::::::_;ノ|   '.     「…入るわよ」
.       | | |!|  |!、 {! |!   // /}//孑' /イ (_ : :r'--{:::::::) |   |
.       { | | { 卞ト、ハ!_  //ノノィ≦ケテ| (:::::〈ん)、) 〉´ |   |
       ヽト、 {ヘ、从ィ升=ミノ´   /弋じ:::}| 〉 : ゝニン   |  |  【おそらく様子見がてら、たまに真紅が部屋に食料その他を運んで来ては、】
         ヽ乂ヘ!ゞ、rゝ':{`      宀'´ |  ∨//    |  |
          }  |ヘ ^¨´  、          |   {ノ´     |    |
          川 | 丶     r‐、       ノ  } !        |    |
          //}  ! _≧-..、 `´ ,∠⌒<}/ 八ヘ      |    |
           // j /':.:.:.:.  .:.:.:/>=(:.:.:.:.:.:.  / />ヽヽ     |    | …ガチャ
         ノ ,' / /:.:.:.:.:.:....:.:__}イ夊)=-:.:.: / /:./::::::ヘ∧   




            __ __,.
      「`ヽ´ ̄`フ.::::::::/´  ,. -‐'′{::::し'.:::::::イ
    . ィ⌒ヽ  /.::::::::::/       ハ:::::::::::::!::::)
    { イゝ   /.::::::::::,′. . . ..x  く`ーヘ.:.:.::::し'
    Y.::::::::ノ '.::::::::::::|.:: . ---xノハノ    ヽ:::)   【佐々木の件は、結局自殺あるいは事故で片付けられた。】
   ( ̄  . :.|:::::::::::::「´ _、  )⌒Y     レ′
    i 7ゝ.:::∠!:::::::::::::|.:.:.:.:j「 Y    !    }
    | i::ハて...」::::::_.:::::! ノ」ハ '.  ,ハL /  ′  【律はまだ見つかってないが、この状況ではおそらく…】
    | L! | 丁Yr刈:::|ィハハ「ゝVイムイ//ハノ
    |     |\ゞイ::::ト弋)ソ   ヒケj小
    l  /   !  `トゝ:!ハ´     ' .イ j |      【だけど、俺の証言を元に、犯人を必死で探しているから、
   ノ. /  |i  ゝ'' | 仆. .  ´ イ 」 ;i |       もう少しだけ待って欲しい。】
  / :/     |小./ゝ.|ヽ\下`ヽ 丁jハ
イ  , ′    ヽ:/ィ  ハ. ヽ\ハ.:.:.:jり__」!
 /       ,ノ.:/ /.:::: ` ー 、ーヘ〈ゝ--=ァ   【などと言った現況を、俺に報告してくれていた。】
    /⌒Y .::::/  (::::::.     下不厂゙ぐく
   r '   ノ.:::::/ .イ )::::i    | ̄j ) `ヽソ
.   \:::`ヽ//.::/.::::::i    `ヽヽヽ (

493 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:32:24 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \       「…はぁ、そうなんですか…」
 |    ( ー)(ー)
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ    【…だが、真紅には悪いが、そんな事はハッキリ言ってどうでも良かった。】
.  |       nl^l^l
.  ヽ      |   ノ      【例え犯人が見つかったとしても、佐々木が生き返る訳ではない。】
   ヽ    ヽ く
   /     ヽ \   【満足するは、俺達の矮小な復讐心だけ。】




                         ,.ィ≦三ヽ、_
                 ,..::'´:._j三三三ニ廴
                 /:r'二´三三三三二}
                 /:.:.:.:.)三三三三三三く_        「…それじゃあ、また来るわ」
      rー-v一'⌒ヽノj:.:.: , イ  ̄ ̄` <三三三ニ)
      |匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:/:r┘/        ヽ、三〔_
    /人/:.:.:.:.:.:.ハ7:.:.:.:.:.〈  ′     、   ヽ三フ
    \V{:.:.:.:.:. /ニ7.:.:.:.:.:_:ノ, l  |    、ヽ  ヽ ∨ 〉    【…聡い彼女の事だ。おそらくそれくらいは分かっていただろう。】
     └う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ l | lト、\ヽ ヽ` 、`、Vニヽ、
      / {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'‖ l | ',丶 l 川 l | l | !  ヽ\
    // ∧:.:.:.:.l三l:.:.:.:ヽ |ヽ」斗-ヘ }ノ,エZ{ノ/リヘ\ \ヽ   【なのに、それでも何か行動を起こさざるを得ないのは、
.    | l / ヽ、:.:Vニヽ:.:r个ト,ィfl圷  ` 化ノケハ  `ヽ>└′   身内の人間に手を出した罪人を罰せねばならぬと言う、
   l|,'   「ヽ{lHlリ:{ 小 ` ゞ ′    八ヽ\         組織の一員としての理念からなのか。】
   |V  ,'  l| | ` <7/ | lヽ、    , .′, 仆 ヽ \ヽ
    `7 /  ,イ |    l├ヘヽ―ヘ、__,.:'⌒ヽ `、`、 ヽ\
    /   / ||   | |:./ヽ\::.::rヘ::.::.::.::.::\ヽ \ \ヽ   【それとも、俺達に配慮してくれているのか…】
   ,' ′ / /|| /ヽ\::.::.::.) ){廴r-、__::.:rく  \ ヽノ /
   / /    /ハ !/:.:.:._:_;>=≠-‐、::.f‐ミ ヽV  \ } 〉 /
.  / /    / 'rヘヽ:.:.:. ヽ二ニ==、 }:「`{  ,ゝ、_V_/∠_

494 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:35:59 ID:tMb4GRow
       r'´      ,イ´f´    /          `ヽ          ノ
  ,rー--{       / / |     /            |    ヽ        ノ
  / / ̄!      / 〈  ノ/  /            ‖   ヽ      (_!
  | レ´ ̄_>   / ! 'Y /    !  /           ‖  |  ' ,      `!
  ,ヘ`二彳´    | |  f/ / | | /     |     ‖   |  ',      `!   【真紅は決まって最後にこう言った。】
/     |     | .ノ-イ ! !  |  ノ' | j   |     /}   |   |         |
       |     !f   }| { | |,イ|,f/| .‖  .j   / } |  |   |        |
      レ‐イ  | ) .{| ,ヘバ十-|-‐'ム .イ/ , / /, ,イ  /! | /      ノ  「…あまり気を落とさないでね」
     /   |  rュ,⌒)ル'ムィテ'i'テ〒ミ`ノノ/ /レ'`ナメイァ // / /    <(´
   /     `ー<@〉},'  ハ辷'_..八` " ノ.r' ,rテ!ムz'//イ /レ      ノ
  /         `マ  ,' ´"'''"゛      {、_.'ノ 'zィ'   レ'_  _,...-‐´   【…彼女は彼女なりに気を使ってくれているのだろうが――
/            ,' | |',         j,  `'''''゛//     ) `´
            ,'  !! ヽ、      "      /├‐-‐ '´
                ,' ‖`ヽゝ^ヽ    ~'   _.. イ |
    , ‐ ´ ̄`ー、._  |   |>´   ヽ.._.. -≦  /  {
  /          `┤ ‖       ヽ r-―-、_! 




    / ̄ ̄\
  /     _ノ\      「…分かってますよ」
  |       (●)
.  |       (___ノ)   【悲しい事に、その言葉は俺の心には届かなかった。】
   |        ´ノ
.   |         }     【俺の絶望は、もう二度と這い上がることは叶わず、
.   ヽ        }      日の光も届くことはない深淵に墜ちていた。】
    ヽ     ノ

495 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:36:16 ID:tMb4GRow



                 | ,;:                      |
             ,;: |    || ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄||   ,:;',      |
      〃         |    ||      |      ||            |
                 |    ||      |      ||            |
                 |    ||      |      ||        ∠  |
         #;       ト┐  .||___|___||,':         |
              / |.|____.,____________、       |
             / ,ノ'⌒)  /: . : . : . : . : /: !_.l ̄;;|_|
     ,;:'       |.l/ゞ__ノ_/: . : . : . : . : / /」 .l_;;|/
            |.|´  ̄ ̄ l''''--   - --- - ー 「| ,r'゙     /
          /|」 ̄ ̄ ̄'-''〜〜―-ー〜ー〜|」´    /
      / ̄ ̄/|                        /
    /__//|                       /
    |___|//                    /
    |___|/                     /
  /                          /


.

496 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:37:17 ID:tMb4GRow
             _ __ __
         /´    .:.:.:.::::::::::ヽ
          l``ー-- ---- 一'1
          L_ __ __ _ |
       〈こL_ __/ _// _,ノ::7
.       ヽ     .:.:.:.:.:::::::,::;イ     「ねぇ…ない夫。聞いてもいいかな…?」
         /.:::T:.;:ー-----‐:.:i::::|
          i.:.::::l::-‐'、.::ヽjー-、|::::!
         |.:::::lヾ不` ``ネネ7::::,′     【一度だけ、蒼星石とこんな話をした。】
.         ト、:::::、  _'_  , イ::/
         ヽN>_-_<ィイ/
.         , ィ  ,r‐ 6-、``T :、
.        /.}j  <_,ィ介ト、_> i {::ハ
.         /.:::}j   |:!^}|:|   | {::ハ
        /.:;.:::〉.  !:| j}!:|   |〈::::ハ
.       /.:/!.:::〉,_ _j_j}_j _ _j〈:::.:::!
      /.:/::|.:::ゝニ7ニ7个!ニ7ニ7:::.::::l
.      V_::」.::::::::|:::.:.:.i|XiL.::::::::l/_:::」




   / ̄ ̄\
 /  ノ ヽ、\
. |   (●)(●)|
. |   (_人_)│    「…なんだ?」
 |     ` ⌒´  |
  |           |
.  ヽ      /
   ヽ     /
   .>    <
   |     |
    |     |

497 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:38:46 ID:tMb4GRow
          ,.'´           .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::/
         く        ,.-────-、、、/
          \   ,..:´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
            `y'´.:.::::::::;ハ::::::::::::::::、\::::::::::::.:\    「…もし、もしボクらがささきーと会わなかったら、
             /.:.:::;:::::::/.:トト、:::::::::、::ヽ::ヽ:::i::::|:|:::|     一緒に暮らしてなかったら――
          /.:::::;::l:l.::::/:ハ::! \::‐ト‐ト-::|Vi::::|:|:::|
          ,':/ :::l::l:l:.:/;/-‐';|  `,.ィr==ァリ':::;::;:::l
           |,' |::|::|:|/:/rテテミ   _7込シ /.:://:::l       「…ささきーは、死ななかったのかな…?」
          |  |::|::|:|::::,弋zソ  .    ゙゙´ 7'´ ̄ ̄`ヽ
             ヽトト|.:::ハ    '_ _     /:',      ノ
                ``|.:;'l::::ヽ、       ..イ::::ノ ,...--..、ヽ __ノ⌒ヽ
                  l/ |.:.:::/l:::>ー <__/´ /.:::::::::::.:.\    ノ
                    |.::/.::レ'´ ̄`7l/ /.::::.:.::::::::::::i::::.:.\ 〈_
                    |/ (__   ,..ィ介ト、!.::::.:.:.:.::::::::::l:::::::.:.:.\  `ヽ
                    l::.:) 7/l l」 !.::: .:.:.:.::::::::::l::::::i:::::::.:.ヽ ノ
                  (     |:l l:|_/.:: .:.:.:.:.::::::::l::::::l:::::::::.:. V
                  ト.、   |:| |:リ.::: .:.:.:.:.:.:.::::::l::::::l::::::::.:.:.:.\
                   /i 〉、   /.::: .:.:.:.:.:.:.:.::::::|:::::|::::::::::::::::.:.:.
                  /.::|/:::(_ノ.:::: .:.:.:.:.:.:.:.:.::::::|:::::|:::::::::::::::.:.:.:
                   んュ、::::::::/::/.:.:::::,.-─‐- 、::::::|:::::|:::::::::::::.:.:.:.:




          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\     「…そうだな…」
          |  (●)(●) .|
        !  (__人__)  |
          , っ  `⌒´   |  【ここで否定をしておけば、お前のせいじゃない、
       / ミ)      /   悪いのは別の連中だなんて言っておけば、
      ./ ノゝ     /    結末はまた違ったのかもしれない。】
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |      【だけど、俺は――

498 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:40:22 ID:tMb4GRow
    /  ̄ ̄\
  /      ノ ヽ
  |::::::     (● )      「…ああ、そうかもしれないな」
.  |:::::::::::   (__人)
   |::::::::::::::   ⌒ノ
.   |::::::::::::::    }    【と、ぶっきらぼうに言い捨て、背を向けた。】
.   ヽ::::::::::::::    }
    ヽ::::::::::  ノ
    /:::::::::::: く        【…完全に八つ当たりだった。】
    |::::::::::::::  |
     |:::::::::::::::| |




             ,、 -──‐ ─- 、
            ,r'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\.:.::.:.:.:.::ヽ
          /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:::゙、
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:::!   「あっ…!」
        /.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:. :.::|
      ,/.:.:.:j.:|.::ト、.:.:.:.:.:.:ヾ:i.:.:.:|.:.:.:.:.! .:.|::::::::::::|
      i.:.:/川.:.:iト.\.:.:.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:.:.!:.:.l.::::::::l:::! 【確かに、彼女の行為がきっかけを作ったのかもしれない。】
      |.:,!|::l::ト.:ヽ.:.:ィ==- |.:.:.:!.:.:.:.:|.:.:i!::.:::::|/
      |/ ヽ!`ヾ:ヾ!弋tテナ !.:/!.:.:.:.:|.:/{、.:::::l
           ``ソ     l/ |.:.:.:.:l/  \,!    【だからと言って、それを責める権利など、俺にはないのに。】
               <  __  u |.:.:.:/レ'"´ ̄ \
                \ _ ,ノj.:.:/ , -‐─- 、 \
                    ノヌ_}7! ,/.:.:.:.::::::.:.:.:.\ \
                ,f仄_}7 /.:.:.::::::::::::::::.:.:.:.\ |
                ,f仄_}7 /.:_:_:/::::::::::::::::l:::::`i
               ,f仄_}7レ'´.:.::::::::::::::::::::::::/::::::::|

499 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:43:08 ID:tMb4GRow


         !      ,.  -‐── ────┴ ─‐┐
         ',  ,.  '´                 /
         > ´                    /     「…うん、分かってるよ」
      く         . -‐====== ー-く
          \  ,. . :"´: : : : : : : : : : : : : : l: : : : : : :ヽ
         >'´ .: .: .: .: .: .: .: .: .: .: ./ハ: :.l: :!: : : : : :l  「そうだよね…そうなんだよね……」
          i: : : .: : . :. {: : : : : : : :./ii|l|ハ: l.: !: : : : : :}
          |: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:.`メ_.|=l||/Vl :l: : : l : ;′
          |: : |: :.|: : : |::|: : :∠イ. |.ソ/ /Vく: :./}:/
            \|: :.|: : : |:.|: : : : : | | / /l||、: :/
           \|ヽ: :|.:|: : : :.i.:|.. ´ ヾ/ ,l:/    【余裕が無かった、とても不安だった、
             }ヽ仆ヽ: : : :lN    /: :l     悲しくて頭が壊れかけていた、単にイライラしていた…】
             / ̄ ̄``ヽ、::|      |: : : :l
            /        |     ノ ヽ.:.|
        ,ん子こ`ヽ    | ̄ ̄ ̄ ̄|、l./   【そんな理由では、決して許されない暴挙。】
       ,ん'´: : : : `ヽヽ   |。     l ハ

.

500 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:44:30 ID:tMb4GRow
             _ __ __
         /´    .:.:.:.::::::::::ヽ
          l``ー-- ---- 一'1
          L_ __ __ _ |
       〈こL_ __/ _// _,ノ::7    「…ごめんね、ない夫。変なコト聞いちゃって…」
.       ヽ     .:.:.:.:.:::::::,::;イ
         /.:::T:.;:ー-----‐:.:i::::|
          i.:.::::l::-‐'、.::ヽjー-、|::::!  【この時の彼女は、一体どんな顔をしていたのだろう。】
         |.:::::lヾ不` ``ネネ7::::,′
.         ト、:::::、  _'_  , イ::/
         ヽN>_-_<ィイ/    
.         , ィ  ,r‐ 6-、``T :、
.        /.}j  <_,ィ介ト、_> i {::ハ
.         /.:::}j   |:!^}|:|   | {::ハ
        /.:;.:::〉.  !:| j}!:|   |〈::::ハ
.       /.:/!.:::〉,_ _j_j}_j _ _j〈:::.:::!




    /  ̄ ̄\
  /      ノ ヽ
  |::::::     (ー )
.  |:::::::::::   (__人)      「…………」
   |::::::::::::::   ⌒ノ
.   |::::::::::::::    }
.   ヽ::::::::::::::    }    【彼女から、そして現実から目を背けていた俺には分からなかった。】
    ヽ::::::::::  ノ
    /:::::::::::: く
    |::::::::::::::  |
     |:::::::::::::::| |

501 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:46:08 ID:tMb4GRow


        ____
       /    \
.    /          \
.  /    ―   ー  \   【そして、一連のやり取りが聞こえていたであろう、やる夫の心中も。】
  |    (ー)  (●)  |
.  \    (__人__)  /
.   ノ    ` ⌒´   \
 /´             ヽ

.

502 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:47:40 ID:tMb4GRow



        【その報せが俺達にもたらされたのは、佐々木の遺体が見つかってから、
         ちょうど10日ほど経った頃だった。】

           \三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
            \三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三/
  '''- ,,_           | i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i |
  ||i;i;i;i; |          .| i|      _____     ____                 |i |        
  ||i;i;i;i; |      ,    | i|    ロロ:|::::::::::::::::::::::::::|    |; ∧))∧ :|:               |i |        
  ||i;i;i;i; | ,         | i|   _□ |::::::::::::::::::::::::::|    | §´ー`; :|:  ,____ 、      |i |
  ==== |     ,-、゙ .| i|:  | ゚ |: .|:::::::::::::::::::   |    |: /)::H::): |:  |`ll ̄ ̄ ̄l |l____________、|
  ||i;i;i;i;i;⌒Y⌒| ii ) | i|    ̄   |::::::::::      |     ̄ ̄ ̄ ̄   |、|___:,|、|| ̄ ̄ ̄||
  ||i;i;i;i; |. ||  `-'   | i|____|_____...|゙_________.|`||ニニニニ|||l[「「[[[「「l|
  ||i;i;i;i; |. ||     /:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: γー――――― 、__'. .,: .:'. .,:...゙ヽ||____________||||ニニニ,|| ,_
  ||i;_,-'"' ||   ./. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. i i__         __i_i i:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: ..:::~''-
  '"    || /'. .,: .:'. ._,--、:'. .,: .:'. .i___| ̄  ̄ ̄ ̄ ̄\ i.. ..:'. .,: .:'. .,:,-- ,,:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: .;__|~;|_
       ||:'. .,: .:'. .,: .:'.| .:\.:`ー 、:'. .,:|          \.:.:'. .,, ー' /.: |:'. .,: .:'. .,: .:'. .,: |`- , |__|
      //|\,'. .,: .:'. .,;;;i',',',',',',',',') i:'. .,:iニニニニニニニニ i:'. .,:i (',',',',',',',','i;;. .,: .:'. .,: .:'. .,: | |`- ,
    ./. .,: .:'. .,: .:'. .,: .:';;;;;|______,,j/:'. .,:|il:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|i|.::'. .ヽ|______,,j;;;;;: .,: .:'. .,: .:'. .: ̄: .;;;;;`- ,
  /:'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: . ;;;;`-
/:'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'. .,: :'.. ;;;;`-


.

503 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:49:25 ID:tMb4GRow

         / ̄ ̄\
       /  ノ ,ヽ \
       |  (●)(●) |
       | u (__人__) |     「犯人が…分かった!?」
          |   ` ⌒´  |
        |        }
        ヽ       }
        人_____ノ"⌒ヽ
      /           \
     /            へ  \
     (  ヽγ⌒)     |  \   \
  ̄ ̄ ̄\__/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




    /  > ´ ><                ` <、  ∨   l
    ./ / ,  '´ ./ .i /                    i.∨へ∨  i      「ああ、そうじゃ…」
   /  /    / :i .!/         ::|    .  i   .i .i  ヘ  .ヘ
  .! //    i i ::i | .: ./ / ./.:/i  :.  i::.  }:. |  .i  i  .i、ヘ  ./  「こんなにも時間をかけてもうて、本当にすまなかったの」
  |./ ::::!     i.i::::{ { : / ::/ .::i ::i .| ::  ::}、  }: :}: :: ! :: | 、 i、ヽ/
  | :::::!     {:i:::::ヘi !::|! :ハ ..::::{:::i .|:: :::: ::i::ハ::: ,i::ハ::i::i::i .|  |ヘ i
\ | ::|:::|     liハ:::::|ヘ:::ハ川i:::::i!:::| !::/!::::::! .|::::/ソ .i:i i:::i i  i !|    【俺は正直、困惑していた。】
  .|::::|:::|     l 圦`¬=‐z_从リハ.i 乂 レi/i ノ,ル厶-‐ii::::ル  i .!|
  i :l::::|     | |/忙テ≡ミ.=ュ l   -ッ孑==≠、_.ハ〃  .i  i|  【とりあえず驚きはしたものの、一体どういう反応をしたらいいのか、
  i i :::|     | l.\ゞ, :::: ノ `        ゞ, :::: ノ〃.y:::::  /i .i!   自分自身ですらまるで分からなかった。】
 .i ∧:/|     ! !  ー― "        ー― ' /|:::::  / .! i!
 i !:::/:/l     ! !                      /::|::::   ! /     【犯人が見つかった事に対し、喜べがいいのか。
 i':::/:/:::|    :i iヽ         j       /!:::|::::   .i/       それとも、怒りを新たにすればいいのか。】
.ノ:::/:/:/::|     .:!.!<.\                〆!:!:::i::::   /
.-―=―┤   :: :::!.!ヘ   、  ´ ̄ 二 ̄  , へi:i:i:!::::i::::   !
::::::::::::::::::::!   :: :::!.!::ヘ    、     へ  i:i:i:i:::::i::::   !   【…正直、どれも違う様な気がする。】
: : : : : : : :.!   :: :::!:!:::::ヘ    >-イ : : : : : |:i:i:i::::i:::;   !
: : : : : : : : !   :: :::!!!:::::::::\  / .}: : : : : : : |:i:i:i:::|::::   !∨
: : : : : : : : i    :: ::!!:!::::::::::::::\.| .ノ : : : : :   |:i:i:i:::|:::  / V

504 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:52:04 ID:tMb4GRow
       ゝ     _ _...L            ヽ   ヽ        )
      (  __   ´    `  )         |   |       _イ:ヽ
       「    /         「  __         |   |     (::、::.  \      「…では、私から説明させてもらうわ。彼らは――
        ゝ _ /   /     V´___)        |   |      )ヾ\  ヽ
          '/  .′     | (  _      |   |     イヾ::: ヽ:.ヽ |
          //   !      |  「.:.:.:..:)ヽ.._  _j   レ'    ( ハ:  |: :| |
        イ    !       .  ..:.:.:.( __     ,| _ | 、___ .) |::|::. |: :| |   【と、真紅は事のあらましを話し始めた。】
        ‖|    |:  |    / /. ィ :/  )  、γ, −、Y   _.)   |::|::. |: :| |
          i! |    |:  │  ,ィ 升j/_j/ | |ゝし { { fひj j √.:.:    |::| | |: :| |
          i! N. |  、 从ヾ/ j/勿fぅ/ | |   |ゝゝr_少':.: .:.:.:..::  |::| | |: :| |    【彼女によると、佐々木を殺害した連中は、
          ヽト ..._ ゝト-ゝ  ゝ'  | |   |:.:./  /:.:/::.:.,   人| |  ~~ |    蒼星石が起こした事件の被害者の関係者。】
                  .          | |   | /  //  /  . '   │    !
               /          , イ   |'  /-‐ァィ'  /     │    !
              ヽ         / |   | /    ,'イ___     |    i  【関係者の一人に、所謂裏の世界の人間がおり、
                  / \ 、っ   /   |   |,/  - ‐ ¨   /     |    i!  彼は、自分の部下や独自のネットワークを動かし、
               '/ | :\    i!__.|   |´    _.. ー >     |    i!  ずっと犯人、もしくはそれに繋がる人物を探していたらしい。】
                i|  |:::::::|>‐┤  |   |\ . ´       \   |    i!
                i|_|::/   |  │  !  \         .  |    i!
                「          r|  │  !   /   /!       \    i!





   ) . .:./.:.::::/              \ \.:.::| |::::::人
.  ( . . .:.:.:::::::/       /        ヽ 入| |/ヽ `ヽ
   \.:.:.:.::::/    / ′  l      |  l 「:::| |:::::::ノ   !
      Y.:.:.′   ,′! l   |       |  }ノ..:.| |:::::ノ    |   「…おそらく律が、あなた達の事を話してしまったのね」
.     ゝ┤   |  || l |    l   (. .:://.::∧    |
        l !|  _|_Lj、 l | _/|_/ l | )//.::/ l   |
        |八 l l l{\|`ヾト、l、/ ̄l/`刈Y北L.,′ |   |  「あの子、口が軽い子だったから…」
        | ヽヽl ´==''     ==''^ } | ヒシ''′ |   |
.      '  l / ∧    '       イ|Y´    |   |
      | j l ||丶   ‐    イ`ヽl l      |   |
.     /|  {| ! | ヽ ` rz=.、´ ノ  / lト、   |   |   【律から何らかの手段で犯人…つまり蒼星石の居場所を
     //j/. :| ! |\ l、{{r勿}}〃  //| jj:::::\  |   |   聞き出した彼らは、佐々木の自宅を強襲。】
.     /./. .:.::::|   {     `゙T゙´   // l|从::::::::::ヽ.!    |
 r‐=ニ´.:::ヽー=≧ト:.r‐⊂ニニニ⊃x/ /j/:::}::::::::::::::ヽ.  |
  \::::::::::::::ゝ---/´ ミ}厂厂厂厂jr―‐ヘ/.:::j:::\::::::\_j  【そして――
   \::::::::::::::::::/  ア{ i/ i/ i/ i/jゞ、ヽ`ヽ\{:::::::::\::::::::`

505 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:54:56 ID:tMb4GRow
            __ __,.
      「`ヽ´ ̄`フ.::::::::/´  ,. -‐'′{::::し'.:::::::イ
    . ィ⌒ヽ  /.::::::::::/       ハ:::::::::::::!::::)
    { イゝ   /.::::::::::,′. . . ..x  く`ーヘ.:.:.::::し'
    Y.::::::::ノ '.::::::::::::|.:: . ---xノハノ    ヽ:::)
   ( ̄  . :.|:::::::::::::「´ _、  )⌒Y     レ′
    i 7ゝ.:::∠!:::::::::::::|.:.:.:.:j「 Y    !    }
    | i::ハて...」::::::_.:::::! ノ」ハ '.  ,ハL /  ′    「…以上が、私達の調査によって分かった事よ」
    | L! | 丁Yr刈:::|ィハハ「ゝVイムイ//ハノ
    |     |\ゞイ::::ト弋)ソ   ヒケj小
    l  /   !  `トゝ:!ハ´     ' .イ j |
   ノ. /  |i  ゝ'' | 仆. .  ´ イ 」 ;i |
  / :/     |小./ゝ.|ヽ\下`ヽ 丁jハ
イ  , ′    ヽ:/ィ  ハ. ヽ\ハ.:.:.:jり__」!
 /       ,ノ.:/ /.:::: ` ー 、ーヘ〈ゝ--=ァ
    /⌒Y .::::/  (::::::.     下不厂゙ぐく
   r '   ノ.:::::/ .イ )::::i    | ̄j ) `ヽソ
.   \:::`ヽ//.::/.::::::i    `ヽヽヽ (




        / ̄ ̄\
     /  ヽ、_  \     「…そうだったんですか――
    (●)(● )   |
    (__人__)   u .|
     (`⌒ ´     |   【と、言い終わる前に、ここで一つの疑問が浮かんだ。】
.     {           |
     {        ノ
      ヽ     ノ     「…一体、どうやってこの事を?」
      ノ     ヽ
       /      |

506 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 05:57:34 ID:tMb4GRow
   、i、_        、!、
   `i.ヽ,`ヽ、    |.,ヘ\
    .| ; ヘ: : `ヽ__j .; ヘ: :ヽ
    .|; ,,>':'´: : : : : | ;  ヘ: : :ヽヽ、
    ,!"´: : : : : : : : : ヽ、. ヘ: : : : ヽヽ、
  ./: : : : :/: : : : : : : : : :\ ヘ: : : : : i: :ヽ     「…ウチと付き合いがある店から、最近、ここらで見ない顔の、
 /::/: : : ,〃: : : : : : : :ヽ: : : :ヽi : : : : : : : :ヽ    カタギではない連中を見かけるようになったという情報が入っての」
./i :{ : : :/ll.|: :i : : : :| : : :l : : : : : i : : : : : : : : i
〃: i 、: ハ:ハ: i、: : : l: : : :|: : : : : : i : : : : : : : : i
i! ! : !ヽ!! ! `-ヽ从A , : ||: : : : : : :i : : : : : : : :|                     ・ ・ ・ ・ ・
  .ヽλヽ   、   `!ル'| : : : : : : :|: : : : : : : :|  「で、ちょっとそいつらの一人を締め上げてみたら、
   }'}‐=i   .j,,,___,,` j : : : : i : : :| : : : : : : l   案の定、の…」
    j::| <     ̄´  | : : : : l : : | : : : : : :/
    i:::! `,._        |: : : : :l : : |: : : : : :/
   i::::::`i、\7¬フ   |: : : : l : :/: : :/ : /
   i::::::::|;;;ヽ、 __,,,.-‐¬ : : : /: :/:/ : i : /
    !:::::::|;;;;;l;;;;;;;;;}  / : : : /: イ: :| : i :/|
   /`ヽ、i;;;;l;;;;;;;;;;}.ノ : : /_'_l : :l__L/_|
   '-、  ヽ;l;;;;;;/ : /  ̄___ ̄``丶、``‐、
    / `ヽ、 } {/ _,-‐'" __ ̄`ヽ、  `\ !、
  ./ .丶__i j/ /   /´   ̄ ̄``ヽ、  `、
  |   { || ̄`ll-i '"           `ヽ、 ,}
  |   `7}ーi--|!_!                l `
  |   /i i  ハ l              |
  | / i  l  l .| .|                  |




    r、_
    i└、:.` ー- 、_
    |::::::::ヽ、.....   `¨ ー 、_                    _
    l|::::::::::::>:.::.:....     ` ー-、_ __    _, -、 /r‐、| _
    ノ: . . ..:.i            ..:::|::::::::: `!ー='´   `>ス⌒¨ヽ.ヽ
    j|:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:::.:. : .        |:.:.:. : . |   .:.:.:.:.:.:〈斗i}    l:::|
    `ー、:.:. : : :ゝー-、        li:::::.::. |      ,ノ≒ェ- 、 l:::|
       〔;;.:. :.::/    入         |::::::::::: |      { !   !\:V::/
       7:.:/    /  `ヽ__: :.: .   !::::::::::: !   .:.:.:.:く |i   !   ̄
       ヾ//   ! |  |!   >、:.::. ,′:::::::::|   . ::r‐'´!.li  !
         i/ !  l| l ,.|-―ノ |L_,.ノ:: ,ィ企ヵ   丿  l?U  l                    .・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
         | |:.:.:.:!. '´ ____,    〉〈〉 i{゛  ,′  |       「…その人は今、部下達が丁重にもてなしているわ」
         ` ヾノノ仆'´i叮 /    /ヘ,]テゾ='厂´  /  li   !
              〉 └' ´   ,イ l′ _r'′  , ′ li  l
           く        / i. 亅 /     /,' ?U |i  |
               ヽ __    ,′| l /7  ,-´ li  l.  |i   l  「連中が勘付く前に、もっと色々と聞いておかなければいけないしね」
              \   li  ! |_;..上≠   li  l   |i   |
              ,xー`_‐''|i  ! |二ニニ=ァ  li  !   |i   |
                ∧〈i汐 |i , ' /:.:.: : .  ヽ. |i  |  |i  |
         r≦⌒iソT'`_,. '´ /:.:.:.: : :. .   ヽlj  l.  li  |
           ヽ二テ]ノ〈,イ  <   __    ヽ j   |l  !
              ノ ,}:.〈 /,二¨ ̄ ,. ‐': .     ∨   ?@  l
       r=≠ニ_ノ/ .::. ̄,.-‐' , -'´:::: :: :: 、    l    |i  !
       ヾ.ヽ   /::ハ.:.く <___,:::: : ::::l::: ::   l     li  l
          ノ丿 /::/ハ ヽ ¨フ  /::: :: ::::ト::: ::.  \  li  |

507 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:01:58 ID:tMb4GRow
       / ̄ ̄\
      /  \    \    「も、もてなしてるって…」
    .(●)(● )  u. |
     (__人__)  u   |   「そ、それって…まさか…!」
     .(`⌒ ´     |
     {         |
      {      u. /    【…そうだった。】
      \     /
      ノ     \   【今まであまり実感は無かったが、彼女らもまた、
     /´        ヽ  普通の人間とは違う…裏の世界を生きる人間だったのだ。】




                /      _ .. - 、--──- 、    \
              '     , '"           ゙ヽ     L
             ,′   /                \   ノ
           _ l   j//  /       丶        ヽ /      「…? どうしたの、やらない夫さん…?」
        ___  (._  |  ノ ,   '  ,         '         ' ヽ
     ___/r_- '  ̄  イ (__/ /  /          |  i 、      V
   r :::__:::: {    /:!   ヽ    ,'  │!.    │ !   V      ',
   |:::|  イ^て  イ::::!   ノ .!  l.  │!     ハ  !   l  !  ハ !   【俺が生きていた世界における一線を、
   L/イ  「    |:::::!   (_ | l ハ   | | |!   l | |  ノ| !   ! | |    平気で踏み越えられる人種。】
  .   /!  ハ____. |:::::!    ヽVハ__ヽ__Nヽ|!  l/ j ,.ィl‐j 'T リ イ レ
    /::!   l    ヽヽ:::ヽ  ノヘ´ ヽ==ゝl、 `ヾノ' j/ィ´j::V レイ|
    !:::!  !   (  ヽ,=:Vハ ヽ イiナ:ハ        、'-ノ ' l | ヽ     【今まで、それなりに近しい存在だと思っていた彼女らが、
    ゝ!   !    ー-..{@jil!| !   ゝ‐ '            ハ ハ. |     .急に得体の知れない…恐ろしい存在に思えてきた。】
      |  !         ´ゞィ'!| |            _′   / | | ヽ
      |  !       `ナ'| ト          '-'     ∠_.l  !  \
.      ,|  ::!         /'  l  !_>-_、, ―-、     /⌒Y ,′   lヽ
    /│ ::::!         /   l  ! ' ´ : : : : : : .ヽ-<: : : : :V ハ.    | !
  . /:/  :::::!      /   ,l  !: : : : : : :__ {ゞン}─ - 、:.| ! ノ  / '
   / l ::::i      /    /! i!: : : : /: : : : . Y´: : : : : :L_.! / /
  :/.  | ::::!       \ ,.'   ! i!:__:/: : : : : : :.:.| : : : : : ::_.ゝ-─── ァ
  '   | ::::l       ゝ ノ ノ: イ: : : : : : : : :ノiヽ: : : : : ゝ_.. -─r─/

508 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:03:41 ID:tMb4GRow
      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \
     |    .u ( ●) |   「…いや、なんでもないです」
.     |      (__人_)
     |      ` ⌒ノ
      |        }   「では…これからどうするんですか?」
      ヽ u      }
       ヽ     ノ
      ノ     \
     /´        ヽ




        イ /|   ll         / |     |       |   |
       / | | |   || ll       / |     |       |   |    「うむ、そうじゃのう…」
      / | |.‐|   | || |  | ll    /  | |    |        |   |
      /  レ  ||ヽ, ト.||_| | | | ll  /   .| .||    |       ||   |
     / _,.=-‐-=.,_レ || |.|ヽ.|| |  |   | | |   /|       | |   |  「ヤサはもう割れとるから、近々、こちらも人を集めて、
     /'´ | /::::::::;;`丶  ‖ || ||| .|   |.| | || /_|       / |  /   話をつけにいかねばならんのう」
    /  | | 〜;;;; ○ `  ‖|| |.|   _.||-レノノ | /    /  |  /
    /   、弋_ ノ        ‖,. ',.-‐=メ、 | /| /l  /  .| /
    |     ` ‐--         /〜;::: / / >|/////l/   | /
   |                   弋_,.シ  / ソ ソ ソ     〃   【…一体どのような展開で話をつけるつもりなのだろうか。】
   |                 l ` ‐  /    |     〃     凡人たる俺には、陳腐な想像しか出来ない。】
    |丶                 |     /     |     〃
.   |  丶           -‐'    イ      |
   |   丶      _ ̄   ,.   '       |         【だがどちらにしろ、もう既に俺達が介入出来る余地はそこには――
   |     丶     ,.  '     |       |
   |        ‐ ´        |       |

509 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:04:32 ID:tMb4GRow


     ____
   /      \      「…そいつら、一体どこにいるんだお?」
  /  _ノ  ヽ__\
/    (─)  (─) \
|       (__人__)   |     【唐突に、やる夫が口を開いた。】
./      ∩ ノ)   /
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |  【久々に、彼の声を聞いたような気がした。】
  \ /___ /

.

510 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:07:00 ID:tMb4GRow
                            ,.ヘ-v
                           _x<_,、(
                _   -:―一:'´ : : /:ド7
      } ̄^Z=:ー―-‐'´: : : : : : : : : : : : -<  ;:!│
      '. え=-、: : : : : : : -‐: : : : : : : : : : : : \;.i: |
.       マ ;.  ;>'´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヾ:ト、
          ∨';/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \: : : :V:ヽ
        ∨ / : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : : : : '.
           ハ/: : : : : : ,': : : : : : : : : : : : : :ヽ : : l : : : :'; |
.          | l.: : : : : : :l: : : : :/ : : : j: : : : : :}: : :.|: : : : :l l     「…居場所を聞いて、どうするつもりじゃ?」
        | l:/|: : : : : |: { / :{: : {: :ハ: }: :j小 l: |: : : : :|│
         l.:|:l |: : : : : |: l {_从: :ハ:{ j仏斗≦k |: : : : :|:!
.         |: l ! | : : : : :Vレぅテ≧ー    ´込zソイi: : : : :|: :|
        l: :レ: | : : : : :.|ヘ 込zソ       ::::.::: リ : : : :.|:八
.        l: : : :│ : : : : |、 :::::::.:   :j     /: : : : : 厂了ヽ
       |: : : : :|.: : : : :.:|丶     - ‐  ,.': : : : : :∧/:::ハ
        | : : : : l : : : : : 〈::::介:、_   ´  //: : : : :/::::}:::::::::::::|
.       |: : : : :∧ : : : : : Ⅵ「/∧> -</: : : : :/::::: ::::::::::::: |
.         |: : : : :.:い : : : : : :Ⅵ| L、   _ /: : : : /::::::/:::::::::::!:::|
       |: : : : :.〈∧:l: : : : : |》| l ヽ_ '´__/: : : : /:::/:::::::::::::i::::|
        |: : : : : :{::::|:l: : : : :l:|ヾ{{=气==''/: : : :.:,'〃:::::::::::::::::::i ::|
.      | : : : : : l::::レ!: : : : l/ 弋不勺 l: : : !: :|:{/:::::::::::/ ̄ ̄
.       | : : : : :│::::|: : : : :|::::::〃廿^ヽ| : : | : |ノ:::::::::::/




      ___
    /     \
   /  _ノ '' 'ー \     「…決まってるお。そいつらをブッ殺しにいくんだお」
 /  (●)  (●)  \
 |      (__人__)    |
 \      ` ⌒´   /

511 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:08:08 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \     「…はぁ!? おい、一体何を考えてんだ!?」
 |    ( ○)(○)
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|   【俺はすっかり失念していた。】
.  | ι   `ー'´}
.  ヽ     u  }    【俺にとって佐々木が大切な存在であった様に、
   ヽ     ノ      彼らにとっても、そうであったであろう、という事を。】
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)




   ,.'´           .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::/
  く        ,.-────-、、、/     「…だって、ボクらのせいでささきーは
   \   ,..:´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、     あんなコトになっちゃったんだよ?」
     `y'´.:.::::::::;ハ::::::::::::::::、\::::::::::::.:\
    /.:.:::;:::::::/.:トト、:::::::::、::ヽ::ヽ:::i::::|:|:::|
   /.:::::;::l:l.::::/:ハ::! \::‐ト‐ト-::|Vi::::|:|:::|  「ボクらが…カタキをとってあげなくちゃ…ダメじゃないか…」
   ,':/ :::l::l:l:.:/;/-‐';|  `,.ィr==ァリ':::;::;:::l
  |,' |::|::|:|/:/rテテミ   _7込シ /.:://:::l
   |  |::|::|:|::::,弋zソ  .    ゙゙´ 7'´ ̄ ̄`ヽ        【悲痛な面持ちで、悲愴な決意を語る蒼星石。】
      ヽトト|.:::ハ    '_ _     /:',      ノ
      ``|.:;'l::::ヽ、       ..イ::::ノ ,...--..、ヽ __ノ⌒ヽ 【…彼女の決断に、俺が放った心ない言葉が影響していたのか。】
        l/ |.:.:::/l:::>ー <__/´ /.:::::::::::.:.\    ノ
          |.::/.::レ'´ ̄`7l/ /.::::.:.::::::::::::i::::.:.\ 〈_     【そして、彼女の言う「ボクら」の中に、
          |/ (__   ,..ィ介ト、!.::::.:.:.:.::::::::::l:::::::.:.:.\  `ヽ   はたして俺は含まれていたのだろうか。】
             l::.:) 7/l l」 !.::: .:.:.:.::::::::::l::::::i:::::::.:.ヽ ノ
           (     |:l l:|_/.:: .:.:.:.:.::::::::l::::::l:::::::::.:. V
           ト.、   |:| |:リ.::: .:.:.:.:.:.:.::::::l::::::l::::::::.:.:.:.\  【今はもう、知る由もない。】
            /i 〉、   /.::: .:.:.:.:.:.:.:.::::::|:::::|::::::::::::::::.:.:.
           /.::|/:::(_ノ.:::: .:.:.:.:.:.:.:.:.::::::|:::::|:::::::::::::::.:.:.:
          んュ、::::::::/::/.:.:::::,.-─‐- 、::::::|:::::|:::::::::::::.:.:.:.:

512 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:09:30 ID:tMb4GRow
     ____
   /      \
  /  _ノ  ヽ__\   「…蒼星石の言う通りだお」
/    (─)  (─) \
|       (__人__)   |
./      ∩ ノ)   /  「これは…やる夫たちがやんなきゃいけねーんだお」
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /




             _ __ __
         /´    .:.:.:.::::::::::ヽ
          l``ー-- ---- 一'1     「…見ず知らずのボクたちに、あんなに優しくしてくれた人は初めてだった」
          L_ __ __ _ |
       〈こL_ __/ _// _,ノ::7
.       ヽ     .:.:.:.:.:::::::,::;イ      「ボクは嬉しかった、本当に嬉しかったんだ」
         /.:::T:.;:ー-----‐:.:i::::|
          i.:.::::l::-‐'、.::ヽjー-、|::::!
         |.:::::lヾ不` ``ネネ7::::,′
.         ト、:::::、  _'_  , イ::/    【…ああ、俺は優しくはなかったのね。】
         ヽN>_-_<ィイ/
.         , ィ  ,r‐ 6-、``T :、
.        /.}j  <_,ィ介ト、_> i {::ハ    【まあ、自分が成し得なかった夢や幻想を彼らの中に追い求め、
.         /.:::}j   |:!^}|:|   | {::ハ    しいては自分もそのおこぼれに預かろうとした、浅ましく醜い
        /.:;.:::〉.  !:| j}!:|   |〈::::ハ    打算的な俺と、見ず知らずの俺達の話に耳を傾け、信用するだけではなく、
.       /.:/!.:::〉,_ _j_j}_j _ _j〈:::.:::!   出会ったばかりの人物を家に上げ、親切にしてくれた佐々木とは、
      /.:/::|.:::ゝニ7ニ7个!ニ7ニ7:::.::::l    同じように扱うどころか、比べることすら彼女に対しての冒涜だ。】
.      V_::」.::::::::|:::.:.:.i|XiL.::::::::l/_:::」

513 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:12:01 ID:tMb4GRow
        ____
       /    \
.    /          \     「…ささきーの作るメシ、すっげーウマかったお」
.  /    ―   ー  \
  |    (●)  (●)  |
.  \    (__人__)  /   「やる夫、あんなウマいメシ食べたことねーお」
.   ノ    ` ⌒´   \
 /´             ヽ




             ,、 -──‐ ─- 、
            ,r'"´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\.:.::.:.:.:.::ヽ
          /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ.:.:.:.:l.:.:.:.:.:.:.:.:::゙、     「…ボクも、ささきーの作るカレーライスや、オムライスが大好きだった」
       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:::!
        /.:.:.:.:!.:.:.:.:.:.:.:\.:.:.:.:.:.l.:.:.:.:.!.:.:.:.:.:.:. :.::|
      ,/.:.:.:j.:|.::ト、.:.:.:.:.:.:ヾ:i.:.:.:|.:.:.:.:.! .:.|::::::::::::|   「もっともっと、食べたかったのに」
      i.:.:/川.:.:iト.\.:.:.:.:.:.:|.:.:.:|.:.:.:.:.!:.:.l.::::::::l:::!
      |.:,!|::l::ト.:ヽ.:.:ィ==- |.:.:.:!.:.:.:.:|.:.:i!::.:::::|/
      |/ ヽ!`ヾ:ヾ!弋tテナ !.:/!.:.:.:.:|.:/{、.:::::l     「ずっとずっと、食べていたかったのに」
           ``ソ     l/ |.:.:.:.:l/  \,!
               <  __   |.:.:.:/レ'"´ ̄ \
                \ _ ,ノj.:.:/ , -‐─- 、 \
                    ノヌ_}7! ,/.:.:.:.::::::.:.:.:.\ \
                ,f仄_}7 /.:.:.::::::::::::::::.:.:.:.\ |
                ,f仄_}7 /.:_:_:/::::::::::::::::l:::::`i
               ,f仄_}7レ'´.:.::::::::::::::::::::::::/::::::::|

514 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:14:00 ID:tMb4GRow
..      ____
     / ―  -\
.  . /  (●)  (●)
  /     (__人__) \   「…やる夫たちが家にいる時、ヒマだって言ったら、
  |       ` ⌒´   |   ゲーム買ってきてくれたお」
.  \           /
.   ノ         \
 /´            ヽ




ヽ      /     /. \ \ \\\\\ \ '、
  \ /     /\\ \ \ \\\\.ヽ ヽ∨
   /     /\\.\\ \ \ \\\\\ V
  く     /l ト、\ヽ \\\ \ `x.^\\\ヽ.ヽ ',    「そうそう! あれはホントに嬉しかったよね〜!」
   \   /?U| | .ト\\\\\\/ ,. -‐.┐、\ヽ\ ',
.      \/ /.l l//ハ\\ヽ \ヽ `  ィ{:;{i:;jリ.j | | ! | l\}
      ∨| l|l|l,.. -‐\\ヽ\. ′ヾ`ニ′ハl | | |∧|    「それに、たまに一緒にやってくれてさ!
.         '、.{. ! | | | _ z.-‐-、          //l l | |  }     すごいヘタなのに、ムキになってずーっとやって、
         \| i ||弋{:{i:;jリ.j     、     /'./| l | |       しょうがないからボクはワザと負けてあげるんだけど、
          i\l i \`` ‐′   _,.. '    / .| l l?U      やる夫はゼッタイに手加減しなくてさぁ…」
          |  |\ \\         /  ! l | ー─--
           i  {   \ \` ー----、‐‐´   / |
.          \__   \ \\,.'´ ̄ `ー 、r′
              / ̄ \ \    _, イ.{iー-

515 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:16:45 ID:tMb4GRow
         ____
       /      \      「勝負の世界は厳しいんだお」
      / ─    ─ \
    /   (●)  (●)  \
    |      (__人__)     | 「…でも、あの時は一緒にやってて、メッチャ楽しかったお」
     \    ` ⌒´    ,/
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |
   /    / r─--⊃、  |
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |




           ,. -──-.. 、
          ,.'´. : : : : : : : : : : .`ヽ
        /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
      /.:.:/.:.:.::/.:.:.ハ.:.:.l.:.:.:.:.:.::.:.:l.:l.:.:.',
       l.:./.:.:.:./.:‐/、 ',.:.ト、__.:.::l.:.:l.:l.:.l.:l    「…うん!」
       l/l.:.{.:..レ'l/   リ `ヽ.:`T:/.:l.:.l.:l
        l/ N{,r==ミ   r==ヽ:l/.:/.:/リ
         l.:ト、' ' '    ' ' ' 〉:l.:/./   「ホントに…ホントに楽しかったよね〜!」
         l∧.ゝ、 ,r‐ァ _,..イ.イイノ
           ,.ィ´ ヽニノ <l/
          /.:{j ,.イ介ト、  j}ヽ
            /.:.:{j レイXトV  j}.:.:.ヽ
         /.:.:.:.ヽェェイXLェェイ.:.:.:.:.:.',
        / `ヽ.:.:.:.:/Ⅹ〔.:.:.:.:.:.:.:.:.: ノ
       〈   L.:.:.〔 {y}〕.:.:.「~~T´
        / `ヽjニ三三三ニ !,.ィハ

516 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:17:55 ID:tMb4GRow
           ____
         /      \
        /  ─    ─\
      /    (●)  (●) \  「…そーいえば一度だけ、怒られたことがあったお」
      |     (__人__)   |
       \     ` ⌒´   ,/
      ノ      ー‐   \




             __ __
         ,.. -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::: 、
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.::.::.\
       ':.:.:.:.:/:.:.:.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...:.:.ヽ
      ':.:.:.:.:::':.:.:.:.:.:.:|:.:.|:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..:.',
     .'.:.:.:.:./:.:.://ハ:.:|:lヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.::|
     l:.:.|:.:.レナナ'‐  l:.ト! \:.__:.:.:.:|.:.:.:|
     |:.:.:ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` .:, .:.:.,'
     |:.:.ハ:.:|  辷'ノ   丶 イt::_iヾレ:.::.::,   「えーと確か、ない夫の服にやる夫がジュースこぼして、
     |:.:.:.:l:.| ::::::        ゞ-' !:.:.:.:.:イ    しかもちっともあやまらなかったからだよね?」
     l.:i:.:.:.|ヽ.    _  ′ :::::  ハ:..:./
.     |:l:.:.:.|:.:.\     ̄    イ:::::/
     ヾ!.:,|ハ..:.:.|ゝ、  _ ...ィ/:.:.レ:j/
    _ _ _ゞ\ー- 、   |:./レl:.:..:/
   _レーハヽ     ヽォ_ー 、. |:.:/
   /::::::::::つ    /,イjくヾ\'_
   /:::::::::::::::L   レ' //}ヽ.j\ヽ7

517 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:20:07 ID:tMb4GRow
     ____
   /     \
  /  ─    ─\     「ああ、そうだお。あの時のささきーは怖かった…」
/   ‐=・=‐ ‐=・= \
| u     (__人__)    |
\     ` ⌒´   ,/




              r─────-、、
                |          .:.:.::::.`ヽ,
                |____.:.::.:.:.::::::::::::::/
             _ノ_____  ̄``丶、/
        r'´     _ __ _  ̄``丶〈_      「うん、そうだね…」
        ヽ,. .:.:.:.::::::::::::::::、::::ー- 、  \
        /.:,.::::::ハ:::::ヽ::.ヽ::.\.::ヽ:::.\/
         /::/.::::::|:::ト、:::::仁ニーミ:::|:::::::::|   「だって、一緒に説教聞いてたボクも怖かったもん…」
          |.::|.:.::|_ノノ´`ヽ` ◯ `1::|::::::l::|
          |.::|:::::K´ ◯      |//::/:/
         ヽト、::::ヘ         /::/:/
            ``1:ヘ  r─っ , イ::/,イ
           |/|.:::>r‐r<  |/イ´
                |.::/^l/l:/_/⌒ヽ
                |/ , ィ´y'´   ,r=ヘ
              // /介1  ,fj.:.:.:.:::.\

518 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:22:05 ID:tMb4GRow
      ____
    /_ノ   ヽ_\
   /( ●) ( ●)\     「…でもその次の日、「昨日はゴメンね」つって、
 / ::::::⌒(__人__)⌒:::::\    やる夫の大好物の牛丼を作ってくれたお」
 |        ̄      |
 \              /




          / /.::;  .:; .:.:::;::/i .:.:.:.:.:::::::::::::::::.:.:.``ヽ、
        / /.:::;′,.::/.:.::://.::l::i .:.:.:.:::::::::::i:::i .:.:.:::::::.:.`ヽ __/
        ,' /.:.:;′/:/.:.:::/:/!::::|::ト、 .:.:.:.:::::::|::|::i .:.::::::::::::::.:「
         l/.:.::;'.:.:/./.:::ノ::/ |:::::|::ト、ヽ.:.::::::|:::|::|::| .:.::::.:::::::::::|
        |:l:::::l::::|:::レ':ナナヽ|:::::l::l\ヽ.:‐:十:|十!、.::::::::::::::/
        lハ::l::::|:::レ'´ ‐- |:::/l/  \::::::|:::|::|::| .:.::::.:::|:./
            ',l::::|:::|  _  |/       `` ``7!.:.:::::.:::|/
           ト、ト::ト、´ ̄`ヽ     ‐==ミ、 ./:!:.:.::::::::|     「しかも、ドーン! と、大盛りでね!
            ヽ:|:::|::!             /./.:.:::::::::;′     あれはおいしかったなぁ…」
              `l:::|::ト、    _`_      /::/.:::::::/l/
           |:::!.l.:::>、     `   ,..イ::/::::::::/
           |.::::::/:::/ニ>.--‐ <ニ7⌒:::::/   _ _
        ,r‐r‐- 、|::::/´l/  L_      /   |::/ ̄`ヽ   `」
       ノ:いぃ ̄|:/ヽ     `ーrrrt7′  l/    V ̄``
       レ'⌒.:いハ`ヽi     ノノ只〕ト、          i ‐1⌒
      /.:.:.:.:.:.:H.::〉ヽl     〈:::(ノ八ヽ)::〉       l ‐|.:.:.:

519 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:24:37 ID:tMb4GRow
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( >)  (<)\     「そうそう! で、結局食べ過ぎて、次の日腹イタになって――
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
  |    /| | | | |     |
  \  (、`ー―'´,    /




         l    .:.:.:.:.:.:.:.::.:.::::::::::::::::::::::/
       l     .:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:::::::::::::/
      , ┴ '"´ ̄ ̄ ̄  ̄ ``丶::::/
     〈  , - ────‐- 、、    \
      V´  , ,       、    \   /
      / / // .:   、、 \    `V
.     / / //l l:::|l:::ト、ヽ\ \.  l〈
     l .:l  l | |_|::」l:::|:::|‐| ┼ヽ ヽ .l::l
     |.::|| レ「| | `1::ト、l ヽ| l | V| .::|::|      「アハハハハ! あの時はホントに大変だったよね――
     |.::|| |,ィ==ミ|/  r===ミ|:|.:.::|::|
.     V l.:l1 、、、、   ,  、、、、、 |:|:.:/::|
       V ハ           〃:∧|    【二人の口から語られる、短いながらもとても充実した、
       l |::::ヽ   ┌─ァ   /.:::/      温かい日々の思い出。】
.       `|:::∧\ _ _  , イ l.:::/
        |/__, - ⊥  __| く
   _,.「`Y´ ̄   >r─‐ュ<    ̄`Y 」‐ュ_    【その中に俺もいたことが、懐かしくもあり、誇らしくもあり――
  .:::::〉 j{(   /:/ /:ハ:::',`ヽ:\   ) }j .〈:::`
  .:::::〉 j{(  〈.::<  /:/。j1::',  〉::〉.  ).}j. 〈:::::
  .:::::〉 j{(   ヽ:::V::/ 。j l::::.',./:/   ) }j 〈:::::   【…そしてとても、悲しくもある。】
  .:::::〉 j{(    V::/ 。j |:::|V:/   ) }j 〈:::::

520 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:25:52 ID:tMb4GRow
       ____
     /     \      「…そんなささきーを殺したヤツラなんて、許せるわけねーお」
   /_ノ  ヽ、_   \
  /(●)三(●))   .\
  |   (__人__)      |  「絶対に…絶対にブッ殺してやるお!」
  \ ヽ|r┬-| /   /
  /   `ー'´      \




     ゝ-‐―──────-、―- 、 /
. _, -' ̄               ̄`―Y、
(                        ヽ、
.ヽ    , -‐―" ̄ ̄ ̄`―--、__      )
  ` y‐"´     、         ``‐、  /
  //,  i   ノ, lヽヽ、    、   l  、 l,,/      「…ボクも、ゼッタイに許せない」
  i'//l  | /λヽヽ、ヽ _,-‐ヽ''"!  i |
  l| l 'i ‐-/イノ‐ト ヽ、ヽヽ ._,=-t'フ   | |
  l,| | |l ノニ-y--、ヽ `ヽ /'i,,,;;;,l/ ノ  l l     「だからボクも手伝うよ、やる夫」
   ',l lヽ、ヽ` i..:::l  ヽ    ̄ // , //
   ヽl', `ヽ_ト ̄   、     ノl /,-/ヽ
    ノ l li lヽ、   -   ,,,,,/-‐''''""''―-、
    /  ,ヽ',   ` ‐,- -‐''"~~~
,,,,,-―''"'')`iヽ}、-‐'"ヽ、  _, -‐'"~ ̄'/ヽ
     ) )/'´ ,--、 >' lヽヽ、    ) ノ
>'´ ̄"''"(~/ _  ̄`Y l | > ヽ   (`/

521 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:28:05 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \       「…おいおい、ちょっと待てよ!」
 |    ( ●)(●)
. | u   (__人__)
  |     ` ⌒´ノ    「そりゃ確かにお前達は『特別』だ…   ・ ・ ・
.  |         }     力を使えば、人の一人や二人ぐらい…大丈夫だろう」
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm
   /    ̄ ̄ ̄ つノ      「でも…でもよぉ…!」
   |    | ̄ ̄ ̄




         / ̄ ̄\
       / ヽ、. _ノ \       【当然、俺は彼らを止めようとした。】
       |  (●)(●) |
       | u (__人__) |
          |   ` ⌒´  |
        |        }     【だが今にして思えば、彼らの身を危険を考えてというよりは、
        ヽ       }      単純に怖かっただけ、自分の身の安全が心配なだけ
        人_____ノ"⌒ヽ    だったのかもしれない。】
      /           \
     /            へ  \
     (  ヽγ⌒)     |  \   \
  ̄ ̄ ̄\__/ ̄ ̄

522 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:30:24 ID:tMb4GRow
''"´ニニニニニニニニニニニニニニニニニ/
ニニニニニニニニニニニニ_ニニニニニ/
ニニニニニニ_,.. - ''': ´ ̄ : : : : : : : : : : : \          【…何故ならば――
ヽニニニ: '"´: : : !:. : : : : : : : i: : : : :`ヽ : : : : ヽ
  >'´: : : : : : : : .|: : l : : i: : : '; : : : : : : ヽ.: : : : ヘ
 , : : : : : : .!: : : :ハ : :!: : '; : : : \ : : : : : '; : : ヽ : !    「…大丈夫だよ、ない夫」
 |: : : : : : :i: : :./.ハ:.ヽ: : ヽ : :___lヽ.: : : : !: :i : :|!:.|
 | : : : : : / : :/  _,.ヽ ト、 .l\: : ヽ \ ̄「: |: : l !:|   「ない夫はボクらが、ちゃーんと守ってあげるからね」
 '; : ; : :./: : / ̄___ ヾ:.\ヽ. >ァ水 ァ.|: l: :/ リ
  V : :/: ;.イ.ヾ'アュ _ !`    `` .ヒ:;;'ソ 〉! ./;/
  l:/イ: 、ヽ  ゞ‐ '            //ノ: :!:ヽ
.   |∧: ' : :ヘ.`          i     ,.イ ´: :|.|:.:.\
   ,.ヘ : : : : ヽ、       -‐  /| |/!: :ハ |:.:.:./
-、/.  ヽ: : : :l l >t- .,,_,. イ:.  )! | / .レ:/
ヽ、⌒l   \: : | : . . >ァt<ヾヽ ( ト'´:.:,.イ
<´ヘ.`ーt  ヽ:| // //ト、ヽ! |  )!.).イ:. |
:.:.:じr.l :.ヽ    ヾ ー'/ | | ー' .( .ト、:.:.:.: |




          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (●)(●) .|     「…えっ?」
        ! u (__人__)  |
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /   【やっぱり…やっぱりそうきたか。】
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ
      | |/|     | |

523 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:32:50 ID:tMb4GRow
      / ̄ ̄\
     /  u  ノ \       「…い、いや、やっぱり危ないだろ!」
     |    .u ( ●) |
.     |      (__人_)
     |      ` ⌒ノ   「相手、多分銃とか持ってるだろうし…人数も一人二人じゃないだろうし…」
      |        }
      ヽ u      }
       ヽ     ノ
      ノ     \
     /´        ヽ




       / ̄ ̄\
      /  \    \
    .(●)(● )  u. |    「そ、それにさ! こういう事は、ホロさん達にまかせた方が…」
     (__人__)  u   |
     .(`⌒ ´     |
     {         |      【そう言って俺は、ホロに助け舟を乞おうとした。】
      {      u. /
      \     /
      ノ     \   【…ところが――
     /´        ヽ

524 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:34:53 ID:tMb4GRow
     ____
   /      \
  /  _ノ  ヽ__\
/    (─)  (─) \
|       (__人__)   |   「…で、どうなんだお? バアさん」
./      ∩ ノ)   /
(  \ / _ノ´.|  |
.\  "  /__|  |
  \ /___ /




          }\: . `:¨:  ̄ハ:\
         /:~: . : . : ヽ: ヽ. ! . ヽ
         /: ./!:l: . : . : . ',: .ヽ!: . : ',    「…わっちらに出来るのは、せいぜい実際に手を下した連中を
          /: ./ |:.!:|//!: . : l: . :.l: . : .l    2、3人ほど差し出してもらって、それで手打ちにすることぐらいじゃの」
       イ!: 7ニj:.l:/イ:.|: |: .:|: . :|: . :.:|
          ||: 代㍉/ .ニト:l、,:.!:.:.:.|: . :/
          !: l ¨,  '弋㍉',!:.:.:.|: .:,′  「全員皆殺しなんて物騒な真似など…とても出来やせん」
        イ小\     ¨ |: . :|: .l
.          l ! !\、.二.   <l: . /:.:.|
       / |:| \、___./: / ヽ:l
.         ,  l:l .|,   //: /   ヽ    【おいおい、マジかよ…って、そりゃそうか。】
      /  {リ l!=ォ< /: /    ',
       /  ハ,ノァャ.|  !:./      |   【裏社会とは言え、一つのそれなりに形成された社会。
     丿 ., ―くノー┘  !ノ丶     |   俺には到底知る由も方法も無いルールがそこには存在し、
     /イ/  二)       l.    |   いくら身内が殺害されたとて、容易に苛烈な報復を行う訳にはいかないのだろう。】
    { {   -ノ、         !    |
    ヽr`二;´; ; ヽ , __ .|.   |     【四半世紀以上前の映画の世界ではないのだ、仕方が無い。】
    /; ヽ; ; ; ヽ;-;=; ; ; ; ;{T.!   |

525 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:37:26 ID:tMb4GRow
          ____
        /      \
       ─   ─    \
      (●)  ( ●)      \  「…そうかお。じゃあ仕方ねーお…」
      | (_人__)        |
       \` ⌒´       /
        / ー‐       ヽ
       /    




               / !       /゙l
              /    l    / ./
             // ∧.l  /   l
            /   / l ',/     l
         ,. -‐./    /  ,!  ̄¨ `丶、!
  .    ,. '´  ./    .//        ヽ
  .  , '    /     /          i. \
    /            ,'         / i ハ`     「…すまんのう。わっちも、嬢を二人も殺った連中など、
  . ,'             i       l l l /l| lハ、」ヽ     一人残らず十万億土送りにしてやりたいんじゃがの…」
  .,'              l      l l / ‐--< !
  .i              l       l/., -代!゙  !ー
   l              l       lヽ、._ ヌ」  丶、_
   ',                l     l l    ̄     /!    【…ほっ。何とか落ち着いてくれたかな? これで――
    ',          i l     l l         イ
    i             l . l     l l       __,.ィ f
 ..  l          l  l     l l     /_.. -' l
    l          l  l.     l. l       '´ i
 .  l l            l   l    l. l- ...____ノ
   //           l    l     l |  / !
  /./ノ         l     l     l l /  l
   /          l   / l    ノ、.!/  l

526 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:39:37 ID:tMb4GRow
           ____
         /      \                    .・ ・ ・
        / ─    ─ \    「…じゃあ、やる夫たちが勝手にヤる分には、
      /   (●)  (●)  \   何の問題もないのかお?」
      |      (__人__)     |
      \     ` ⌒´   ,/  【…おい、ちょっと待て! どうしてそうなるんだ!?】
      /     ー‐    \




        イ /|   ll         / |     |       |   |
       / | | |   || ll       / |     |       |   |
      / | |.‐|   | || |  | ll    /  | |    |        |   |  「…そうじゃのう。おぬしらがわっちらと関係なく
      /  レ  ||ヽ, ト.||_| | | | ll  /   .| .||    |       ||   |   勝手にやってくれるのなら、こちらとしても手間が省けるというものよ」
     / _,.=-‐-=.,_レ || |.|ヽ.|| |  |   | | |   /|       | |   |
     /'´ | /::::::::;;`丶  ‖ || ||| .|   |.| | || /_|       / |  /
    /  | | 〜;;;; ○ `  ‖|| |.|   _.||-レノノ | /    /  |  /     「正直、他所の者共と交渉するのは、なかなか骨が折れるのでのう…」
    /   、弋_ ノ        ‖,. ',.-‐=メ、 | /| /l  /  .| /
    |     ` ‐--         /〜;::: / / >|/////l/   | /
   |                   弋_,.シ  / ソ ソ ソ     〃
   |                 l ` ‐  /    |     〃   【おそらく初めて見た、ホロの恐ろしくも冷たく、狡猾な顔。】
    |丶                 |     /     |     〃
.   |  丶    丶 .,_   -‐'    イ      |
   |   丶      _  ̄   ,.   '       |            【…やはり彼女も、俺とは『違う』人間だったということか。】
   |     丶     ,.  '     |       |
   |        ‐ ´        |       |

527 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:42:22 ID:tMb4GRow
         ____
       /      \                            ・ ・ ・
      / ─    ─ \   「…分かったお。じゃあ、やる夫たちは勝手にやらせてもらうお」
    /   (●)  (●)  \
    |      (__人__)     |
     \    ` ⌒´    ,/    「それじゃ、そいつらがいる場所を教えてくれお」
     /⌒ヽ   ー‐    ィヽ
    /      ,⊆ニ_ヽ、  |
   /    / r─--⊃、  |
   | ヽ,.イ   `二ニニうヽ. |




                   _        , -、- 、_--‐,_‐ 、
                   t`ー;-、_  _ノ:::::::::\ニ三ハ、:..:\
                       マr、: : :`>:'"´ ̄ ̄\/:、い\:..:.丶
                    ぃ >:'´: : : : : : : : : : /:,r^';:∨,ヘ:..:..:..`ヽ
                   //: : : : : : : : : : : : : `ヽ. i:: V/∧:..:..{::.}     「…ああ、ええぞ」
                  __ ,ヘ/  , ': : !: : : : : :i : : : : : : ヽ.l:: :マv∧::.::V }_
                _/:.:.`//: :/ : , i i : : : !:!: : : :ト、: : : :i: : }:}//}/ ' L、
            ,__‐'´:.:.:.:.:.:,' ': :〃:.イ:;': ,l: : : .i |. . . '.i. i. . . . !. . {.ニ7___  '/
           //:.ヽ:.:.:.:.:::i i: ::!i|: ト/イハ: : リ!:!:.:;イ::川: : : :.:i: :::r'´:.:.:.:.ヽ./   「おい、真紅よ。コヤツらに地図のコピーを渡してやれ」
         ,. .:'´:.:.:.:.:.::l.::::::;.イハ.:j从fトミ{ {、厶ム/-}::リ:ji: : : :::|: /:.:.:.:.:.:.:.:::}
        ,. .:'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:::;_j/ Ⅵ`ヽベ_マリ  リ ァ示=‐</」: : : !:r'; -― 、:.::;ハ
.     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::/     !::.|: :i ^¨ノ   、 マ沙'ノマ : : ,'::i〉:.:.:.:.:.:.:.:V:..:',
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::∠ー-<^ヽ-‐/::.:!: : 、 ヽ     ^ ̄´ /: :: /_/:.:.:.:.:.:.:.:/イ:..:..}
  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::/:.、`ヽ三ヘ:.ヽ{:::.::.',: : :\ヽー-,   /: ;イ´/:.:.:.:.:.:.:.:.;':::::::_ノ
  ヽ、:.:.:.:.-:一:'´:.:.:.:.:.:.:.:.:マ三∧:.i`ヽ、ヽ: ::::{::ヽご -‐/: :{/,.V:.:.:.:.:.:.:.:.:i{`¨「
    ` ‐ ::_:.:.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.V_/_ハ !:..:..:..`ヾ、::V::r' } __厶-‐`:/;:.:.:.:.:.:.:.:.:.ji::..:.ヽ
        丁:ー- :__ヽV-/ハ:.、:..:..:,ヘ:_いv' /:;. -―‐7:i:::.:.:.:.:.:.:.:.ハ:..:..:.i
         l:::::::::|::::::::: ̄∨/ム:..:..:.{:/:〃_==く:_::..:..:i::::::::.:.:.:.:.:.:/v,'l:..:..:|
          !::::::::i|:::::::::i:::::::マニ7i\:¬_{辷':::.:::.:リ:::.::}:../i|:::::::::.:.::/:/}/l:..:..l

528 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:44:26 ID:tMb4GRow
            __ __,.
      「`ヽ´ ̄`フ.::::::::/´  ,. -‐'′{::::し'.:::::::イ
    . ィ⌒ヽ  /.::::::::::/       ハ:::::::::::::!::::)
    { イゝ   /.::::::::::,′. . . ..x  く`ーヘ.:.:.::::し'   「…はい、かしこまりました」
    Y.::::::::ノ '.::::::::::::|.:: . ---xノハノ    ヽ:::)
   ( ̄  . :.|:::::::::::::「´ _、  )⌒Y     レ′
    i 7ゝ.:::∠!:::::::::::::|.:.:.:.:j「 Y    !    }
    | i::ハて...」::::::_.:::::! ノ」ハ '.  ,ハL /  ′  【…彼女もまた、冷静な顔を崩さず、
    | L! | 丁Yr刈:::|ィハハ「ゝVイムイ//ハノ    いつもと同じように、ホロの命に従う。】
    |     |\ゞイ::::ト弋)ソ   ヒケj小
    l  /   !  `トゝ:!ハ´     ' .イ j |
   ノ. /  |i  ゝ'' | 仆. .  ´ イ 」 ;i |    【いつもと何ら変わりなく、彼らを死地へと送ろうとしている。】
  / :/     |小./ゝ.|ヽ\下`ヽ 丁jハ
イ  , ′    ヽ:/ィ  ハ. ヽ\ハ.:.:.:jり__」!
 /       ,ノ.:/ /.:::: ` ー 、ーヘ〈ゝ--=ァ    【…ああ、そうだったな。やっぱり、彼女も――
    /⌒Y .::::/  (::::::.     下不厂゙ぐく
   r '   ノ.:::::/ .イ )::::i    | ̄j ) `ヽソ
.   \:::`ヽ//.::/.::::::i    `ヽヽヽ (




             __ __
         ,.. -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::: 、
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.::.::.\       「…ありがとね」
       ':.:.:.:.:/:.:.:.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...:.:.ヽ
      ':.:.:.:.:::':.:.:.:.:.:.:|:.:.|:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..:.',
     .'.:.:.:.:./:.:.://ハ:.:|:lヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.::|  【蒼星石は地図を受け取ると、両端を力強く握りしめた。】
     l:.:.|:.:.レナナ'‐  l:.ト! \:.__:.:.:.:|.:.:.:|
     |:.:.:ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` .:, .:.:.,'
     |:.:.ハ:.:|  辷'ノ   丶 イt::_iヾレ:.::.::,     【地図が印刷された紙が歪み、俺の顔も歪む。】
     |:.:.:.:l:.| ::::::        ゞ-' !:.:.:.:.:イ
     l.:i:.:.:.|ヽ.    _  ′ :::::  ハ:..:./
.     |:l:.:.:.|:.:.\     ̄    イ:::::/   【…ああ、こいつらはもう覚悟しているのだと、絶望する。】
     ヾ!.:,|ハ..:.:.|ゝ、  _ ...ィ/:.:.レ:j/
    _ _ _ゞ\ー- 、   |:./レl:.:..:/
   _レーハヽ     ヽォ_ー 、. |:.:/
   /::::::::::つ    /,イjくヾ\'_    …ギュッ
   /:::::::::::::::L   レ' //}ヽ.j\ヽ7

529 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:47:13 ID:tMb4GRow
          ____
        /      \
       / ─   ─   \    「…んじゃ、やる夫たちはそろそろいくお」
      /( ●)  ( ●)    \
      |  (__人__)       |  「蒼星石、おっちゃん、いくお」
       \ ` ⌒´       /
        /  ー‐      ヽ    【…やっぱりかよ。嘘だろ、なんで俺まで含まれてんだよ…】
       /   




          / /.::;  .:; .:.:::;::/i .:.:.:.:.:::::::::::::::::.:.:.``ヽ、
        / /.:::;′,.::/.:.::://.::l::i .:.:.:.:::::::::::i:::i .:.:.:::::::.:.`ヽ __/
        ,' /.:.:;′/:/.:.:::/:/!::::|::ト、 .:.:.:.:::::::|::|::i .:.::::::::::::::.:「
         l/.:.::;'.:.:/./.:::ノ::/ |:::::|::ト、ヽ.:.::::::|:::|::|::| .:.::::.:::::::::::|    「…うん、分かった!」
        |:l:::::l::::|:::レ':ナナヽ|:::::l::l\ヽ.:‐:十:|十!、.::::::::::::::/
        lハ::l::::|:::レ'´ ‐- |:::/l/  \::::::|:::|::|::| .:.::::.:::|:./
            ',l::::|:::|  _  |/       `` ``7!.:.:::::.:::|/   【…なんだよ、即答しないでくれよ。】
           ト、ト::ト、´ ̄`ヽ     ‐==ミ、 ./:!:.:.::::::::|
            ヽ:|:::|::!             /./.:.:::::::::;′
              `l:::|::ト、    _`_      /::/.:::::::/l/       【どうして…そんな危ない真似が出来るんだよ。】
           |:::!.l.:::>、     `   ,..イ::/::::::::/
           |.::::::/:::/ニ>.--‐ <ニ7⌒:::::/   _ _
        ,r‐r‐- 、|::::/´l/  L_      /   |::/ ̄`ヽ   `」  【やっぱり…お前達は『特別な人間』だからか!?】
       ノ:いぃ ̄|:/ヽ     `ーrrrt7′  l/    V ̄``
       レ'⌒.:いハ`ヽi     ノノ只〕ト、          i ‐1⌒
      /.:.:.:.:.:.:H.::〉ヽl     〈:::(ノ八ヽ)::〉       l ‐|.:.:.:

530 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:50:30 ID:tMb4GRow
              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、         スタスタスタスタ… >
           /,イ / (○)(○) .l i i i
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉
          ', i.  ',   ` ⌒´ /   /   【やる夫たちは、足早に部屋の外へと向かった。】
           .i   l.      ,'  ./
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ
             ヽ     〈_ノ ノ       【…俺は、一歩も動けなかった。】
              |     ./
               |    .   |




          ____
        /     \     「…おい、どうしたんだお?」
       ‐   ─     \
       (  ( ●)     \    【やる夫は、ドアの手前で立ち止まり、
      (人__)         |    こちらを振り返った。】
       `⌒´         /
       `l          \  「いや、その、俺は…」
        l           \

531 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:52:33 ID:tMb4GRow
           ∨三三三三三三三三三三ニ/
      __  lニ>‐ '´ ̄ ̄ ̄` ー<三三/
     〈三三二ニ―‐- 、 ___     `ヽ|
     ∨三三三三三三三三三三三三二二ニ¬
       ヽ三三二ニニニニニ二二三三三三三/
       Y´::.::.::.::.::/:l::.::.::.::.::.:\::.:`ヽ::<三/
.       ,'::.::.::.::.::.〃∧::l::ヽ::、::.::.ヽ、::.`、:l:T
      |::.::.::.フ7¬‐、ヾ、:\>、:|-ヘ::.::.}::!:|
       {::.::/代了圷ミヽ. \行‐t予l:ノ/::|   「…どうしたの、ない夫? なんでこないの…?」
         !::.::.::.:| ゞ-'′  \  辷シ '/:/::./
       |::.::.::.:ゝ       ,       厶ノ::.;′
       ヽ.::.::l|ヽ、    r-、     /::.::/
           \:ト、:j> 、   _,.ィ:´::;:l:: /
             ヽ ` ,.イ `¨´ ト、レ'|/ |:/
            __,. '´_>v< `ヽ、′
       ┌イ  //了,ハ\\ヽ `┬ァ
       /7 |  { く/ノ/引ヽヽノノ  | }-、
.      /:.:.:.:{ |  `ー'´//l弓| |`ー′  | } :.:l
     /:.:.:.:.:.{ |     // ]弓ト、ヽ     |「 :.:.|




   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \      「あ…ああ……」
 |    ( ○)(○)
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|   【おいおい、やめてくれよ…
.  | ι   `ー'´}   そんな目で…見ないでくれよ!】
.  ヽ     u  }
   ヽ     ノ
   /    く  
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)

532 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:54:58 ID:tMb4GRow
     __
..:...::./:..:..:..::\.::..:..:..::::..:..::.:..:...::..::..:..:..::::...:.....
.::./.:..:.._ノ::::..:..\.:..:...::.:..:..::::....:::..:..::::..:.:..:....
:..|:::....  ( ○)(○).::..:..:..:..::::..:..::.:..:...::...::::..:.:..:....
.: |:::.... u (__人__).::..:..:.「俺は…いかない。いや、いけない…」
::. |::u:.   (.::..:..:..::::..:...:..::::::::..:..::.:...:..::::..:..::.::..:....
.::. |:::.....u  ` ⌒´ノ.::..:...:..::::..:..::.:...:..::::..:...:....
::..:.ヽ:::.....     }.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....
.::..:...ヽ::.....   ノ.::..:..:..:..::::..:..::.【なんとか、それだけ言えた。】
::..:..:..:/::..   く.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:.......::..:....
.::..:..: |::...   \.::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....
::..:..:..:|:::.....  |ヽ、二⌒).::..:..:..:..::::..:..::..::::..:..::.:..:...::..:....





      _____     
    / ―   \        「…なんでだお?」
  /ノ  ( ●)   \ 
. | ( ●)   ⌒)   |
. |   (__ノ ̄    /   【やる夫は、本当に不思議そうに首をかしげた。】
. |         /
  \_      _ノ\     【…クソ、お前達には絶対に分からないだろうな。
    /´         |     俺みたいな凡人の気持ちなんてよっ!】
.     |  /       |

533 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 06:58:02 ID:tMb4GRow
    __
   /ノ ヽ\
 /.(○)(○)\
 |. u. (__人__) |    「…俺は、お前達とは違うんだ」
. |        |
  |        |
.  ヽ      ノ     「…怖い、怖いんだよ…」
   ヽ     /
   /    ヽ
   |     |
    |    .   |




              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、
           /,イ / (○)(○) .l i i i   「俺はお前達みたいな人間じゃないんだ…!」
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉
          ', i.  ',   ` ⌒´ /   /
           .i   l.      ,'  ./     「お前達とは…違うんだよっ!!」
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ
             ヽ     〈_ノ ノ
              |     ./    【最後の方は、叫び声に近いものになっていた。】
               |    .   |

534 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:00:03 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \    「どうして…どうして俺なんかが行かなくちゃいけないんだ?」
 |   ( ○)(○)
. | u   (__人__)  「俺は普通の人間だぞ? 何の力もないんだぞ!?」
  |     ` ⌒´ノ
.  |  u      }      「俺なんかが行って…一体なにができるんだ!?」
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <    【溢れる本音、猛る感情。】
   |     |
    |     |      【凡人の特別な人間に対する、精一杯の反抗。】




   / ̄ ̄\      「なぁ…頼むから考え直してくれよ」
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)  「ここはホロさん達にまかせようぜ、なっ?」
. |  U  (__人__)
  |     |r┬-|    「危ないだろ…? 危険だろ…? 怖いだろ…!?」
.  | ι   `ー'´}
.  ヽ     u  }  「なぁ…頼むからやめようぜ…なぁっ!?」
   ヽ     ノ
   /    く        【そして、藁にもすがる思いで必死の説得。】
   |     \  
    |    |ヽ、二⌒)  【心配と恐怖と保身が入り交じった、哀れな懇願。】

535 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:02:19 ID:tMb4GRow
          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (○)(○) .|   【俺は、必死だった。】
        ! u (__人__)  |
          , っ  `⌒´  u |
       / ミ)      /  【とにかく怖かった。彼らと行くのが怖かった。
      ./ ノゝ     /   .彼らまで失うのが怖かった。…彼らという拠り所が
      i レ'´      ヽ    いなくなることが、怖かった。】
      | |/|     | |




              , n / ̄ ̄\ .n
           . / / j.´_ノ  ヽ、u'l lヽ、   【フロア中に響き渡る程の大声で、彼らを止めようとした。】
           /,イ / (○)(○) .l i i i
            〈 .r {u (__人__) .i. } } 〉 【おそらく、ホロも真紅も呆れていたことだろう。】
          ', i.  ',   ` ⌒´ /   /
           .i   l.      ,'  ./      【でも、そんな事気にしている余裕など無かった。】
         .  ヽ、_.イ、.    人 ノ
             ヽ     〈_ノ ノ  【説得して、なだめて、懇願して、また説得した、その結果は――
              |     ./
               |    .   |

536 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:03:46 ID:tMb4GRow
      ___
    /     \
   /  _ノ '' 'ー \    「…………」
 /  (●)  (●)  \
 |      (__人__)    |
 \      ` ⌒´   /




    ./:::::i:::::l::::::::::::|::::::::::::::::;l;:::::::::::::::::::::::::::::::、;;:::::::::::::::::::::::::::::ヘ
   ./:/::::|::::::;ヘ;;;:::::ヘ;;;;::::::::::::;|;;:::::::::::::;::::::::::::::::l;;;;;::::::::::::::;:::::::::::;;l
  /:/:::::;|::::i:::;;;゙i、;;;::::ヽ;;;;:::::::::;|;;|::::::::::;|::::::::::::::::|;;;;;;::::::::::::;;:::::::::;;;;|
  /;/|::::;;;|:::ヘ::;;;;;|\::::::\::::::::::|;|::::::::;;|:::::::::::;:::;;|;;;;;;;;;:::::::::;;;:::::::;;;;:l
 .|:;| |::::;;;|l:::::;ヘ:;;;;|. \::::\;r::::l;|::::::;;;|::::::::::;;::;;;;|;;;;;;;;;;;::::::;;;;:::::;;;;;l
 |:;| |:::;;;|.|::i::;;;ヘ;;ヘ   ,×、\;;|::::;;;;/:::::::::;;;::;;;;;|;;;;;;;;;;;;;::::;;;;;:;;;;;;;l
 |;;| .|:::;;|. l::ト;:;;;ヘ;;ヘ/ .,rl' `''|:::;;;/:::::::::;;;;;;:;;;i;;ト:;;;;;;;;;;;;;:;;;;;;;;;;;;;l    「…ない夫……」
 |;;|  .l:::;;| ヘ:、ト;;;ヘ\,ィく. |  /:;;;/:::::::::;;;;;;;;;;;;;|;;| };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
 .|;|  ヘ:;;l ヘ.l::lヽヘ ヽヾレ /;;;ィ::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;|;;レ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
  ヘ、  ヘ;;l  .リ |l\.   .///;:::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;|l;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ト:;|
       \''  ノ  ゙  ´  l:|::::::;;;;;;;;;;;;;;/;;|'|;;|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|. ゙   【二人の、冷たい視線、拒絶の合図だけだった。】
          ゙iヽ、  _   .l:|:::::;;;;;;;;;;;;;/;;;;l .|;i;|ヾ;;;;;゙i、;;;;;|
          .|::;ィ::゙::´   |l|:::;;;;;;;;;;;;;/.l;;/ l| l| ヾ、|.\|
         // |;l;;;::゙ヽ   |;:;;;;;;;;;;/ l;/   ゙  .|、,,_        【俺と彼らの間にあった僅かな縁の線は、
         /'  .l|ヘ::::;;;ヽ‐'i'|;;;;;;;;/| /'   _;,:. -‐': : :ヽ       俺の下らない『凡人』としての常識や意地によって、
            .' ヘ::::;;;;;;;;| |::::/,rl  ,, -:'''´: : : : : : : : : ヘ.      無残にも切断されてしまった。】
              ヘ::::_;;l-'V/_;,〉'´: : : : : : : : : : : : : : : : ゙ヽ、
              .,r,r´,r''゙´ ゙、' : : : : : : : : : : : : : : :___ ヽ、
             /  ゙):{   (´.|  : : : : : : _,, -'''´ :r'''ヽ  `-ヽ
            /   ゙ヾ\,,_,,r''゙l   _,,-'''´ _,,_ i⌒'''゙: : :゙⌒'': :

537 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:05:54 ID:tMb4GRow
          ____
        /     \       「…じゃあな、おっちゃん」
       /  ─     \
        ' (●)       \
      (l、__)          |  【彼らが俺に最後に抱いた感情。】
        ⌒´         /
       `l          \     【それは哀れみか、それとも軽蔑か。】
        l           \




          ,.'´           .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::/
         く        ,.-────-、、、/
          \   ,..:´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
            `y'´.:.::::::::;ハ::::::::::::::::、\::::::::::::.:\   「…バイバイ、ない夫」
             /.:.:::;:::::::/.:トト、:::::::::、::ヽ::ヽ:::i::::|:|:::|
          /.:::::;::l:l.::::/:ハ::! \::‐ト‐ト-::|Vi::::|:|:::|
          ,':/ :::l::l:l:.:/;/-‐';|  `,.ィr==ァリ':::;::;:::l
           |,' |::|::|:|/:/rテテミ   _7込シ /.:://:::l
          |  |::|::|:|::::,弋zソ  .    ゙゙´ 7'´ ̄ ̄`ヽ         【…できることならば、聞いておきたかった。】
             ヽトト|.:::ハ    '_ _     /:',      ノ
                ``|.:;'l::::ヽ、       ..イ::::ノ ,...--..、ヽ __ノ⌒ヽ
                  l/ |.:.:::/l:::>ー <__/´ /.:::::::::::.:.\    ノ
                    |.::/.::レ'´ ̄`7l/ /.::::.:.::::::::::::i::::.:.\ 〈_
                    |/ (__   ,..ィ介ト、!.::::.:.:.:.::::::::::l:::::::.:.:.\  `ヽ
                    l::.:) 7/l l」 !.::: .:.:.:.::::::::::l::::::i:::::::.:.ヽ ノ
                  (     |:l l:|_/.:: .:.:.:.:.::::::::l::::::l:::::::::.:. V
                  ト.、   |:| |:リ.::: .:.:.:.:.:.:.::::::l::::::l::::::::.:.:.:.\
                   /i 〉、   /.::: .:.:.:.:.:.:.:.::::::|:::::|::::::::::::::::.:.:.
                  /.::|/:::(_ノ.:::: .:.:.:.:.:.:.:.:.::::::|:::::|:::::::::::::::.:.:.:
                   んュ、::::::::/::/.:.:::::,.-─‐- 、::::::|:::::|:::::::::::::.:.:.:.:

538 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:07:45 ID:tMb4GRow


   / ̄ ̄\                  …バタン! >
 /   _ノ  \
 |    ( ○)(○)     【そして扉は閉められる。俺と彼らの『関係』はここで終わった。】
. | u    (__人__)
  |     ` ⌒´ノ
.  |      u  }        「あ、ああ……」
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm
   /    ̄ ̄ ̄ つノ 【…俺は、決して彼らが戻って来ることは無いであろうその扉を、
   |    | ̄ ̄ ̄    いつまでも、いつまでも見つめたまま立ち尽くしていた――

.

539 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:11:35 ID:tMb4GRow




              ./ ̄ ̄\
             _ノ  ヽ,_ . \
            (ー)(● )   |
            (__人__)     |
            ヽ`⌒ ´  .   |    【…さて、その後の彼らの話をしようか。】
             {       .  i
             ヽ      ノ
                 >ー,-- ':;\
               /:;:/レ'/;:;:;:;;:;:;:\
                 {:;:〈/:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;\
               ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;\:;:;:;:;:;:;:;}
             /:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
            /:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:/:;:;:;:;:;/
_______<:;:;:;:;:;:;:/:;:;:;:;::;:;:;/:;:;:;:;:;:;:/___________
          {~ >/:;:;:;;:;:;:;:;:;:> 、:;:;:;/
'T''''T T''''T T'''''T/:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:{   厂┐  ┬─┐   ┬─┐   ┬‐
| | | | | /:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:: ̄~7|  |  |  |   |  |   |


.

540 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:12:08 ID:tMb4GRow


               / ̄ ̄\
             /       \      【これは、生き残った連中の一人をホロ達が捕まえて、
             | _ノ  ヽ、   |       そいつに洗いざらい吐かせた情報だが、正確なものか
             | (ー)(ー)  |       どうかは定かではない。】
             |  (__人__)   |
.             l  `⌒ ´   }
              ヽ      ./          【何故なら、そいつはその時に味わった恐怖からなのか、
             /:ヽ    .ノ,'ヽ、--、       何度も夜中に失禁を繰り返した挙句、首をくくって死んでしまったからだ。】
         ,.-‐,ィ‐"/ゝ.ヽ.___ノゝ::::::::ヽ、:::ヽ.
          //::_,、/,';;;;;;;゙;;;;;;;;;;;;;";;;;;|:゙、::::_::ゝ、ヽ.
       ノ:::i ̄//;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l::::/::::::::::::l:::゙i
      /::::/::::`ヽ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|/:::::::::::::::l:::゙,  【だから、これから話す事は真実に近いものではないかもしれない。】
      |:::::|::/::,ィ'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙、::::::::::::::::/::::、
      l:::::;/:/: :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::::::l::::::゙,
      i::::/,': : |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l゙,::::::::::::::::ト::::::}    【でも、それでもよければ聞いて欲しい。】
      〉/,': : :/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ.::::::::::::::::ゞイ
     /::/ト: : : ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙、ヽ::::::::イ::::::|
     .',::::゙、ヾ: : :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ:ヾ::::l::::::|   【…今の俺には、これしか話せる事はないのだから。】
     ',:::::l /: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: :ヽ:::::|
       ',:://: : .ィ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: : : \
      }/ }: : /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: : : : 〉

.

541 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:15:25 ID:tMb4GRow
           ____
         /      \
        / ─    ─ \     【やる夫達は、連中がこの地方での根城にしていた
      /   (●)  (●)  \    貸ビルの1フロアに無言で立ち入り、】
      |      (__人__)     |
      \     ` ⌒´   ,/  …ザッ
      /     ー‐    \




   <               ヽ
  ∠ハハハハハハハ_      ゝ
   /          ∠_     |    
  /           ∠_    |      「…誰だ、お前…?」
  |  ̄\  / ̄ ̄ ̄  /      |    
.  |__   ____  | |⌒l. |    
  | ̄o /   ̄ ̄o/  | l⌒| . |
   |. ̄/     ̄ ̄    | |〇|  |    【唐突に現れたやる夫達に反応する間もなく、
.   | /          u  |,|_ノ   |     二人は連中に対して――】
.   /__, -ヽ        ||     |    
.   ヽ――――一    /\   |\
    /ヽ ≡       /   \_|  \ 
   / ヽ      /      |   |ー―
   /   ヽ    /        |    | ̄ ̄
      /ヽ_,/        /|     |
        /

542 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:15:38 ID:tMb4GRow
       .l;;i′      /     .!;;/ .イ、;;;;;;;;;;;;;;./ |;;;;;; /         .r' /     ,イ゙ .,〃     ../; /
       .|/       ノ      .l;;; !  l;;;;;;;;;;;;;;;;ゝ !;;./           ,,ilr'"     ,i'./        ,./ ,/ .,.
       :l゙                 | !  /;;;;;;;;;;;; /  /./         '″      .,l./        ,,ノン"  .フ;;
              _,,          !゙.,,.,i";;;;;;;;;,./  .iУ                             ,i'/ .,..r'";;;;;
   .i}′        / ;;,! .,      /;゙;;;;;;;;; /   .l″            ,ν         / /_..-'";;;;;;;;;;;;;;
   `           i";;;,/ /      /;;;;;;;;;;;;/                   il l′         _..-";;;;;;";;;;;;;;;;;;;;;;;;_,,.
           l /  ."、    / ;;;;;;;;;;/  【力を、全力で放った。】,,i!!″     .,..r'";;;;;;;;;;;;;;;;;;.,,,r‐ー'″
          /./    l「    .../ ;;;;;;;;; /              ,,il″   .´     .,,./ ゙;;;;;;;;;;;;;;;;;_ン'"
     .,i''l   .,〃    .〃 /  ./ ;;;;;;;;;./    .,.     _ /″           _/;;;;;;;;;;;;;;;;;,./ ´        _ン'
    ,lゾ  .〃   .,〃 ./  ,i";;;;;;;;./     ./     ,r'./     .,    ._/;;;;;;;;;;;;;;,,,./ ゛       . _,,-へ.iii
   .〃   ./l   、〃 ,ir / ;;;;;;; /    .,〃    .,ノン′  .,,ir'"  _/丶;;;;;;,ン'″    ,, ;;二二r‐''''、;;;;;;;.
   〃  .,ノ~;/  .,/./ .,ノ/ / ;;;;;;;;;;;;l  .,.. |″    ,i'ン"   ,ii'" .,..-'";;;;;;;;;;;,/゛  _,,,,,__ ,ir!'"       `'''″
  .il″ / ;;;;;/ ,ノ゙''゙,i彡'゙i/'";;;;;;;;;;;;;;;;;゙‐''"./     ,-/'" ,.. ;;/!"._./ ";;;;;;;;;;;.,./ _..-、., />'"゛
. ,i|′ ,/;;;;;;;;l゙./ ;;;;;;";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;'|  ,.il!ン''/...-彡'',゙..-'";;;;;;;;;,..;;二―'",,/'!'"
// ./;;;;;;;;;iレ゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; / .,. |/‐ンン'∠゙‐'゙´;;;;;;;;;;;;,i;;iU゙‐'''^゙゙''″         _..i
/r'";;;;;;;;;;; 〃;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;>'";;゙´,iテ '´;;;;´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;フ"      _,,,...i;;;;iv=ゞ´
;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; /   __..;;メ`-ー'"゛            _,,.. -ー'''''゙゙''゙ ̄,゙/
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i 彡‐''゙,゙.. /               ,..-''゙´;;,,..、;;;;;;;;;;;___,,,,,,,
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,./ '´             _..- ._,,./ ;;;;_,,./   .゙'''゙゙゙´ ,,-''"
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,,./ ″   ._,,,,_,,,..;;ニニ!゙彡''彡-‐'"゛        ‐‐‐'"
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;./ ._,, ー'''゙゙´;;;_.. ;;ニ`- ゙゙゙̄‐'"゛
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_.. `-'''''"
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;iiijj⊇....--‐',゙,゙,,
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_,,..r‐ '" ̄゛ . _..yrー''"''''"    . _,,.. -;;ニニコニ;;r‐
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;_..-‐''二ニ  ―ニニ`-'"'"゛     .,_iiir=`-''''"

543 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:17:30 ID:tMb4GRow



     【飛び散る血、悲鳴、肉片、叫び声、体の一部、絶叫――


         ,,..、._,ii、 -,,..-'';,i'   |;;;;;;;;;;;;;.;v―ーi;;,,v-ー'"          ,,-- 、
         ヽ./   `゙ヽ,;;;;__ゝ,, ..,,l゙;;;;;;;;;;./              _,,iiiニソ一'" : ii、
、             _,,ミ/゛  ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;゙‐'―― .... r;;;;ッr‐'''''"゛  .y、_
;ヽ、  .,ノ7       ヽ‐゛   ,r''゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,i‐'"         ヽ;.|
'''-、゙゙ア'"             {,゙二、,,-、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;r‐┘ : :lニ;;.         ゛
  ...l′   :l";二゙''''┐       ,l´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ-'''''-、           ['l、
._...   _.  ´ ,〉;;;;;;゙'ー、,  . _,._..ミ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;7            `゙"
;;;l゙   .ヽ;; ̄ ̄;;;;;;;;;;;;;;;;;.! .l、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.!                     _,,
.、!、   .,i┘;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ^'''"  ,|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,..;>ー'゙゙゙゙゙ヽ             ゙‐' |.l
..l;;;;゙ゝy レ;;;;广'L;;_..コ    l;;;;ン'ッ;;;;;;;;;;.,,.;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;./  `''、_;;;;;;;;|        .,,,     . l、;゙¬.
. ゙'''''″ .ミ、;;;;゙''''l:゙'"  ` .、  `''" : l.;;;;;;;;;;l゙ ゙'<;,v、;;;;;;;;;;/'    .`''''"        !;;゙''┐    .゙'ー'"
    ,-シ、;;_ノ   . _, `    .tナ‐' ̄″ ‖ .`'―ー!llt;;. .'          !、;;;丿
;/  ,r./  l;/    '!┘            リ'i                       ´   ,,、   ,、
,! ./  ,i";;{_                  =!.!.l               ,i''';     .|;;;;゙゙''''''";;.l、
!     ゙L;;;;;゙>                    マ , 、,,,           `''".ィ;;-一'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
..,i¬―''>.l..、/゙    i'゙゙~゙゙゙'-|!!ゝ         i'''j  .!、,,;l,゙,,r‐ー、        `''-、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ィ
: };;;;;;;;;;;'\_ ゛   .〈;;i ゝ、;;;;;;;;;.ア   ,......、   ,iミ;;/  ,r'''";;;;;;;;;;;;;} ._.. ;;i       .};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
.l゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!    .,ン-. : '!''L,l゙    l.;;;;;;゙ゝ、,i''";;;;; ! !;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; l!´二..,,,_,..--'''";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゛
.;;‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;| l゙;l ,!;;;;/   .|'ヘ,    `''''''i_;;;;;;;;;i;;,゙  l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,! ゙'―'''''''^゙゙゙゙゙゙'l,,_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
..!、_;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙!-゙;|,`''″  .,/;;;;;ゝ..r‐┐   i";;;;;;;;i┘  ゝ、;____,,/´        : ,ii;;,゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
 .ィ";;;;;;;;;;;;;;;;;,,、;;;;;.! ---'''゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; !   .〔;;;;;;;;;;;;ヽ :lニ二'゙'';;.    .,.. -ニ=''"゛ ./;/''''i;;;;;;;;;;;;;;;;
.ー'゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;∨;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/    l;;;;;;;;;;;;;;;ヽ,  ヽ!      "'"     ..   . l-x,;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.;v ..,,,,、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙'―- -ヘ;;;;;;;;;;;;;;;;;゙'---、                "  .'|゙゙''、
.l´|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.ン- /     ゝ-..、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;¬';;ナ'             l7   l
;;;;;;.,,_.;;;;;;;;;;;;;/             |;;;;;;;;;;i¬ー-,,,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{´ 


                      【やる夫達の『力』による、復讐と殺戮の嵐が巻き起こった。】


.

544 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:18:56 ID:tMb4GRow
    r───────-、
.   ヽ,.ヘ、__,. '⌒,ゝ    l
. ヾ`く     /./ヽ.  |
  /\_]|  |「_ ∠_ _」 │   【だが、連中もただではやられなかった。】
 「::==。lニニ「:==。=::|r=、 |
 ヽ:::: ̄:l  l:::: ̄:::::ノ||^!| |
  l  ̄ L___.」 ̄ ̄ u ||ン│
   ! ⊂ニニニ⊃  .∧.  ト、
    ! u  --     / ヽ !:::\
  __,∧____./   >|:::::::::`ー
 ::::::::::::| \      / l:::::::::::::::
 :::::::::::::l.  \  ./   l:::::::::::::::
 ::::::::::::::l   ンく    l:::::::::::::::




  /       |::::::::|                 |
. / ,イ    ノ l::::::::::!、      ヽ         |
 レ´/   ,イ ノ:::::::::::::::ヽ.ト、 lヽ i、        |
  / / / ィフノ ‐-、    >ヘ「 \l \ l       |
.  レ'レ'レ'ギ===、   ッ===‐ ラ"|ゝ.ゝ    |
        |丶,, @l    _  @、゛ | |ヽ     |    【比較的冷静だった連中のまとめ役だった男が、
.       |  `フ  .|j~u  ̄  u |.|う)    |     動ける人間に指示を出し、武器を手に取り、反撃を始めたのだ。】
       |  く 、          ||じ       |
.       | r=`=== ニニ二`i   l      |
       | l            |  l         |
          | !ニ二二と二二二ノ l   .∧   l
        l    __ u   ,、イ   /  ',   l
        \   ≡   ,、-'´ /  .ム-―l   ',
            l\   ,、-'´  ,,、/  /   ,.、-ゝ  ヽ
         |  `i''´ |,.、-'´ /  /,.、-''´   l  ト、
           | l レ   ,<    / /./´       .l |l | \
            レレ  / ヽ‐7イノ         リ.リ   \

545 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:21:28 ID:tMb4GRow




   【いきなり命の危険と無理矢理対面させられ、
    恐慌状態に陥っていた彼らは、何ら躊躇することなく、
    やる夫達に実弾を発砲した。】

       r‐、
       人 ゝ,,_  ,,_,,,、
        (○) ̄  ̄ i‐、-l、
       ``'‐二i ‐`-'__ ))
          l l! `-' ,r'i {_,,,_
           l l!  ̄ l! /,_ )
            /l l!/゙,=-,(こ)丿,,_     _,,r‐‐--‐ー‐-
             l、__l :l!__,(_ソ ̄) l;;;;;; ̄ ̄ ̄;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;
            } ヽ-~__,,,' -‐i/》;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
           l!  ___,,, -‐{ l l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
            `- ,,__,,, ‐'l./ l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l
             l! ヽ`‐-、/ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l;
             l! `‐,ィ ___,/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;i;;

           【…いかに彼らの持つ『力』が特殊で強力なものであるとて、
           放たれる鉛玉の全てを防ぐ術など持ち合わせていない。】


.

546 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:23:14 ID:tMb4GRow


          【…何発もの銃弾が二人の体に当たり、貫いた。】
          ___
       /::::::::::::::::\  
      /::::::─三三─\           :∴: :;. ;. .: :`:: ∵:゛
    /:::::::: ( ○)三(○)\     :゛;∴゛` ;`: :゛;:`´..;.∴;.`:':
    |::::::::::::::::::::(__人__)::::  |  ゛;.゛;. ; :″:: :゛;. :∵゛ ;. :'-、
     \:::::::::   |r┬-|' ;`∵: ;`;.:`´..; ` ;.゛;.: ::゛;.゛;.
    ノ::::::::::::  `ー;:: :゛;.・:゛∴;.゛;.: ::゛;.″:: :゛;∵゛ ;
  /:::::::::::::::::::::     ∵∴゛;.゛;.:: `;  :; `,  ・
 |::::::::::::::::: l

.

547 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:23:25 ID:tMb4GRow
   o
    ゝ;:ヽ-‐―r;;,               。
,,_____冫;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:\      ,,,,,,,, o  /
"`ヽ;:;:;;;:::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:从    (;:;:;:;:ヾ-r
   〈;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:) 0  ソ;:;:;:;:;:;:;:}
  ,,__);:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ノ     ゞイ"ヾ,:;:,ソ
  (;:;:ノr-´^~;;r-ー⌒`    ,.、
  "  ,,,,      _;:;:⌒ゝソ;:/
    (;:;:丿    (;:;:;:;:;:;:;:;:;:)
            ヾ;;;;;;;;;;;;/; \
            ´  /;:ノ 。  。
                ()





                 /:: :: :: :: ::       、   ヽ
                /: :: :: :: :: :: : /:: ::    ',   ヽ
             / : :: :: :: :: :/!:: :: /:: ::  !
          ,':: :: :: :: :: /〉、| :: /! :: :: :: l
          !/! :: :: ::iフ´メミ、l|゙!:;!l:: :: :: :: ::
            l :: :: ,イl ヾ-''l !;' l|:: :: :: :: l ::   l
              レ:: :: | l u     ! l_「l-!:: :: l ! :: ,'
    r―┬v‐ヘ/´l :: i'!   r、 :;:; ヽソ!l:: レ' ::l ::/    【肉と血が弾け飛び、激痛が体中を走り回る。】
   /`V')ヾ)  ヽ,、!:::lヽ_:;:┃`  u ,. イフ:: :: |├'
_/ /   フ ! )   !l_!|;!、/  ̄ 77フ ::/ :: :: :;ィ ;!
´/    てl )  ` l,レ-,=、.,l/ / : :: :: :: :/ ! l
_,,.-‐-、ヽ 「/)  ノ / !ト,..,‐、/::/ /:::::/ ,レ'
  、  ゙ヽ /  し‐':;:;/!l/ 'ァ レ゙rv':/  /
   =、〈 y :;:;  c',-‐´ //、、 レ;イ
 __ __冫(l ,、  :;:;  / /ァ ヾ!f! } ヽ、_
// /   ) :;:;:;   tニノ /   { | }  ` `゙ヽ、_,,
      `フ   __,,.-‐'´ 〕  { | }/´lZ___,/    ,,..┐
、  |     ヾラ´ Yーヲ/゙r、  { | }l    ,,.ュァ―v‐' " /  /)

548 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:25:49 ID:tMb4GRow
―― ̄ ̄___ ̄―===━___ ̄―  ――――    ==  ̄――
__―_____ ̄ ̄ ̄ ̄‐―   ――――    ==  ̄ ̄ ̄  ――_
                    ___
                   / ┃   \
                 /   ┃ ' "\ ,\  
               / :;:;:;:;   ( ◯)ヾ'|
                |   ij:;:;:;:;"⌒(__人_)
               \         `i ヾ/
               γ    ⌒` ̄ ̄二─=三── ̄
             //  :;:;:;:  _ _≡三_____ ―ソ
             / /         /      =三 ̄
               ゝ__/      :;:;  /
                 / :;:;:;::;:;     /         【それでも彼らは、立ち向かった。】
            /       /   \
           /    / `\  :;:;:;:;\
         /    /    `ン    !
        / :;:;  /      /    /
      /    /       !、____`)
       !、____`)
―― ̄ ̄___ ̄―===━___ ̄―  ――――    ==  ̄――
__―_____ ̄ ̄ ̄ ̄‐―   ――――    ==  ̄ ̄ ̄  ――_

549 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:26:43 ID:tMb4GRow
                                    ____
                            _.. -‐''" ̄゛   ゙゙̄''ー、、
                         _..-'"゛ ._,,...... ..,,、        ゙''、
                         _ / ._..-''"゛     .`'、        \
                    ,/゛_ /              l,            ヽ
                  / _/´              l             l
                / ,/                │          l
              ,/./                      l           l
               ,/,/                        .|         ,、/
             /,/                      |       / l
        ,. - ‐―- 、.                     /       // /
     ,.-'´三三三三三>ヽ                    ./     .///
    /三三三三三,-‐ニ二 |                . l     ///
.   l三三ニ三三ニ三 三ニl                  l    .///
    \三三三三三三 三ニ!ー-、               l   ///
    >三三三三-‐' ´二,.!-'ニフ             /  ///
.   /ニヽ二二二ニ-- ´三三ニ/               .,-‐っ//
   \三三三三三三三ニ=-〈          c=ニL/ /〃
     ヽ三三三ニ=‐'´.i..::.:..:.:ヽ       / ,-‐i_//
.     /;.::.:.i.:.::.:ト、ト;:.;;.:..::..:i:.:l.::.:;i lへ、 ノ` く´/゙/v,イ )
     |:i::.::.:l:.:i:/┃ヾ、\\彡.:l.::.i:l !- ヽ ,=-k/ // i-
     l:|l.::.::l::.トうミゞ、 ゞイ.ン!l.::.l:| ノ!-‐彡ヒ/つ)〉く.!^^´
     |:|〉:|:..::.ヾ=‐´ ui  `´/.:,-'フ‐iニラ/ニ / /
     y ヽ\;トミ:iー'´^-ー/フて⌒ヽ〈/ノ, /
     i:: ::i:: :: :: 7 ,.- i´::;:;  /」_,、ヽヽ」 ノ /       【力を振るい、連中を殺傷していった。】
   ,. -┤:: :l:: :: ::/ 〃l  ::;:; l )〃L!'´/ /
 i´:: :: ::i:: :: l:: :: ::ヽ:;:; └-‐--L」ー ' .´:;:;:;:;/
 ヾ:: /:: l:: ::i:: :: :: ::Yヽrく〒元´   :;:;   ノ
  ./:: :: :: ::!/ ̄て  い l))‐- -―'i´
  ヾ;;:: :: :: :`ー-‐っ_.,、_,、_,、)ヾ'´`´/
      ̄ ̄ヾ三三i、ニ,フiニト´ ヾ/
       ゞ三三< >三l
       /三三三ニ`三三〉ヽ

550 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:28:46 ID:tMb4GRow
            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
           (:::::::::::::::!'                 (::::::)
           ヽ::::::::';'''                 ''``   。
           τ'::/ .;:
            )/      【そして――
         。            '  、       ;: 。
                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...
     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``
 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・
 :::':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー''''`'`''''''''"

551 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:29:06 ID:tMb4GRow



         【全てが終わった後、ホロ達が顛末を確認しに訪れた際、
          その場にあったものは、】



    【大量の死体と、肉片と、元人間と、体の一部だったものと、
     一部の半死半生のものと、】














                        【やる夫の亡骸と――


                            _,,-ー-ーー-ー-ー-ー
                     _,, _,,-ー''""~
                _,,-ー''',ー''      '"~~`
              /  ,,-''"   _,,-''
               /  /   ,,-''"       ,  ...........
.           /  /   /       _,,-ー'''"}::::::::::::::::::.............
          /  /   /    .::ヽ,,-''":.:.:..::.:.:.:..};;:::::::::::.......        ノ
          / /::...  /.::   .:::::/ー-,,_.::..:.::..:.}ノ      .::::::_,,-'ー-''
         /:::... /     .::/. . : : :    ~"' 'ノ     ..::::::,,-'.::::
       / ゝ /ヽ     ,,_ /. . : : : :      /    ヽ .::::/...::::::
       /  ノ /   ノ   ..:ノ.: : : : :      /::.      ..::/.::::::
       } -'  'ー''"  .:/.:::        /,,r、    ..:./.:::::::::
       "''ー  "''ー-''~...:::          { .(  `ヽ .:.:/.::::::
                            ヽ .ヽ、_,,ノ.....:::::
                               `''ー''


.

552 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:31:50 ID:tMb4GRow
――――――━━━━━━━━━━━━━━━━━
         i:.:|: : :|: :.ik 辷ソ    {Jリ〉/イ
            i:.:|: : :i: : i `´    ヽ`¨´ム: }
         i:.:|: : :i: : i      ′ 八:.!
          _}:ハ: : ヽ: :ト.   ´` .,イ: : :/
        (三ニヽ: : 、:.∧ ` ァ:イ:.:/. .:./      ――で、アヤツの様子はどんな感じなんじゃ、真紅?」
        _入\三ヽ:丶: \ {_/:.:/: : イ
       /三三\\三ニ=-/)アX⌒Y/ノ-、
     /三三三ニ≧、二>/   /ハソ ヽ三ミ、
     ,'三三三三三三三/    /  /三三ハ
    仁三三三三三三ニ|    ノ  マ三三ニ!
   ,三三三三三三三//^ヽ、/ム  ∧三三i|
━━━━━━━━━━━━━―――――――___________







                         ,.ィ≦三ヽ、_
                 ,..::'´:._j三三三ニ廴
                 /:r'二´三三三三二}
                 /:.:.:.:.)三三三三三三く_
      rー-v一'⌒ヽノj:.:.: , イ  ̄ ̄` <三三三ニ)
      |匸7:.:.:.:.:.:.:/_7:.:/:r┘/        ヽ、三〔_
    /人/:.:.:.:.:.:.ハ7:.:.:.:.:.〈  ′     、   ヽ三フ
    \V{:.:.:.:.:. /ニ7.:.:.:.:.:_:ノ, l  |    、ヽ  ヽ ∨ 〉
     └う:.:.:.:.{三{:.:.:.:.:.:ヽ l | lト、\ヽ ヽ` 、`、Vニヽ、
      / {:.:.:.:.:.|三|:.:.:.:.r‐'‖ l | ',丶 l 川 l | l | !  ヽ\
    // ∧:.:.:.:.l三l:.:.:.:ヽ |ヽ」斗-ヘ }ノ,エZ{ノ/リヘ\ \ヽ
.    | l / ヽ、:.:Vニヽ:.:r个ト,ィfl圷  ` 化ノケハ  `ヽ>└′    「…はい、そうですね」
   l|,'   「ヽ{lHlリ:{ 小 ` ゞ ′    八ヽ\
   |V  ,'  l| | ` <7/ | lヽ、    , .′, 仆 ヽ \ヽ
    `7 /  ,イ |    l├ヘヽ―ヘ、__,.:'⌒ヽ `、`、 ヽ\
    /   / ||   | |:./ヽ\::.::rヘ::.::.::.::.::\ヽ \ \ヽ
   ,' ′ / /|| /ヽ\::.::.::.) ){廴r-、__::.:rく  \ ヽノ /
   / /    /ハ !/:.:.:._:_;>=≠-‐、::.f‐ミ ヽV  \ } 〉 /
.  / /    / 'rヘヽ:.:.:. ヽ二ニ==、 }:「`{  ,ゝ、_V_/∠_
 / ,     / ,':.:.:.:.ヽ\:.:.:.:.:.: r‐彡ィ´:::|::.::>‐':.:.:.:.`)ー‐r≠ニ }
./ /    / /:.:.:.:.ノ:.\ヽ:.:.:.:.:.ヽ>:l ::.::|::└r1 :.:.:.:.:.ヽノ/_/ く
//  | / /:.:.:.f⌒ヽ:.:.ヽ`、:.:.:.:.:{{ヽL 厶-‐'/:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.人   ヽ
. /  l | /ヽ、:_>ク^ヽ:_:\ヽ:.:.:.:`T¬ー‐く丶:.:.:.:.:.:.:.:!:ハ `ヽ  \
,′ | | /    /:.:.:.:.:.:.:.:/〉、\:-勹::-‐¬__〉:ヽ:.:.:.:.:.:}ヽ \ \   ヽ
i   l/     /:.:.:.:.:.:.:.:〃:.:.:\ヽく_:_:_:_j-‐个、:.:.:.:.:./  / ∧  ヽ、 `、
|  |l  ,...-勹:.:.:.:.:.:.:.:. l^ヽ、:.:.:.ヽ\:.:.:.:.:.:.:八\ー'ニ二ノ  `丶、 l  ト、
|  |レ'´:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:\:.:.:ヽ l:.:.:.:.:´:.:.:〉:.`Y⌒ヽ        l  ‖ \
l  |ト、_厶:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:j:.:.:.:.:.:.:.:`ヽ:.}|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:_厶      ! l「`ヽ 丶、
|  ||人:.:.:.:.:.:.:.:l:./:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.//`丶、:.:.:.:.:.:.:.:lヽ :_:_:>-:―:―:┴::┴ -ヘ、
|  l |:.:.:.:>〜'て:.:厂:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.′:\  ̄`ヽ、:ー:-::-:.、:.:. .:.. ...
ハ  l ヽr'′,  /´:.:.:.:.:.j:.:.:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、 __\:.:.:.:.:.:.ヽ、.:.. .:.
:.:| |  {l_」/{/:.:.:., -‐,ニ二´/:.:.`、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∨‐冖ミヾー--
:!l   Y:.:.:ヽ:./ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.\:_:_:.ヽ\
:.:.、`、  \:.:八 (_::_::_ :.:.:.:.:.:.:.:.: \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、:.`丶、
:.:.:.\ヽ、  ∨:.:.:`===≠ ノ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`丶、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.: `ヽ、

553 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:33:46 ID:tMb4GRow



      「容態は相変わらず安定しております」

                     /:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:/:.:./:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\  /
          ̄  ─-   _ /イi:.:.:.:.:./:.:.:./!:.:.:|:l:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヽ
                 ̄ ー|ハ:.:.:/:.:-‐_'─ l:.:.:|:|::___:.:.:.:.:.',:. i:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
                   ,小イi"´ __`  l:.:.ト{--、:`丶:.!: |:.:.:.:.:.:.:i:.:.:l
                      /:.j|:.:.| ´  ̄   ヽ:j 、_   `ー‐|:.:|:.:.:.:.:.:.:l:.:.:|   _ -
            _    /:./:.ト、{   i      ` ー  /:. ':.:.:.:.:.:. l:.:.:| -‐ ´ ̄
       ´ ̄ ̄     ̄ ':./:.:.:',    ‐ 、         /:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:,'
_                 |:ハ: i:.ハ   `       / イ:.:.:.:.:.:.:.:./:./
  ‐- _            |l l:i:l:':.ハ          ´  _/:.:.:.:.:.:.:.:/:./   _  二
        ̄  ‐-  __       ll 川/.:ハ、          _ィ/:.;.:.:.:.:/:/〃  ̄
               ̄  ‐-  _|:l:./ 八〉 ー     _ イ:./イ:.:.:. /:/ ″
- _           _r┐   _j∠_-、/       /ハ/イ//:.:.:.:./ '      「手術も無事成功しましたし、命の方は心配ないでしょう」
    ̄  ‐-  __  ィ´ / ̄〈 rー─r升r‐-、─-ト、 /:.:.:/
.          ,. ´/¨ /    ヽーイ灯iい`ヽ\  _×. - ´ __
      /::.:__フ, '     //,仏/l | l   〉 |    \__  ̄   ‐-   __
     /::.::.:〈 /    .// イ⊥/!L.二 .ノ     / 爪ソ            ̄  -‐
-─‐/::.::.:[ ̄ /   // / _j /  '|      , ' √:j::ヽ
::.::/::.::.:.r‐┘/   〈/  ./ 「 /  / ′       / r‐イ::./::.::.',
イ::.::.::.:::└z 〈__   __/_ノ/  / /      /__ノ::.::.:/::.::.::.:i  ̄   ‐-   __
ィ⌒ヽ::.::.く_f⌒v─、_ ̄ 人 /   ヽ'      / `7::.::./::.::.::.::. |          ̄
   ハ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::`Y´r┘\        / (^'′::/::.::.::.::.::.:ト、


              「…ただ――


.

554 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:37:01 ID:tMb4GRow
       ̄二=-=、      ヽ-=.,,,_
             ',` 、    ヽ   ''-,.,_
            ',,.=‐ミ      ヘ   ,' ,ミ
          _,. '          ヘ_ニ-'"
   _ニ -‐= '                   |
  /   /                  | |
  /   /  |  /  /| |  |  | | |
 /    |  ||  /|  / .| .|| | /  /l /| |
 |    ‖ | | / | /  | | レソ| / レ | /
     | | |_レ‐'´リ   ソ,.イ7 ソ   ソ
     |'´~_,. -‐'l"    lヒノ/ |
     | く (゚_ ;:ノ     ', / |     「…目覚める可能性は、あるのかえ?」
     |         / |
     |       ,.. /   /
     | ` ‐  __'´/|    /




       ゝ     _ _...L            ヽ   ヽ        )
      (  __   ´    `  )         |   |       _イ:ヽ
       「    /         「  __         |   |     (::、::.  \
        ゝ _ /   /     V´___)        |   |      )ヾ\  ヽ
          '/  .′     | (  _      |   |     イヾ::: ヽ:.ヽ |
          //   !      |  「.:.:.:..:)ヽ.._  _j   レ'    ( ハ:  |: :| |   「…担当したモグリの医者の話によると、1年後か、10年後か、
        イ    !       .  ..:.:.:.( __     ,| _ | 、___ .) |::|::. |: :| |   それとも死ぬまであのままか…」
        ‖|    |:  |    / /. ィ :/  )  、γ, −、Y   _.)   |::|::. |: :| |
          i! |    |:  │  ,ィ 升j/_j/ | |ゝし { { fひj j √.:.:    |::| | |: :| |
          i! N. |  、 从ヾ/ j/勿fぅ/ | |   |ゝゝr_少':.: .:.:.:..::  |::| | |: :| |     「…どの道、意識を取り戻す可能性は、あまりないそうです」
          ヽト ..._ ゝト-ゝ  ゝ'  | |   |:.:./  /:.:/::.:.,   人| |  ~~ |
                  .          | |   | /  //  /  . '   │    !
               /          , イ   |'  /-‐ァィ'  /     │    !
              ヽ         / |   | /    ,'イ___     |    i
                  / \ 、っ   /   |   |,/  - ‐ ¨   /     |    i!
               '/ | :\    i!__.|   |´    _.. ー >     |    i!
                i|  |:::::::|>‐┤  |   |\ . ´       \   |    i!
                i|_|::/   |  │  !  \         .  |    i!
                「          r|  │  !   /   /!       \    i!

555 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:39:41 ID:tMb4GRow
          /: : : : : : : : : : : : : : : : : : ://,、-‐┴┴: : : : : : : : ヽ: ,、 '": : :/
.         /: : : : : : : : : : : : : : : : : :,、 '": : : : : : : : : : : : : : : : : : : \: : /
        /: : : : : : : : : : : : : : : : /: : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : 'く
        ,': : : : : : : : : : : : : : :./: : : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : ',
          i: : : : : : : : : : : : : : ,.': : : : : : : :/:.: : :,':.: : :.i: : : : : : : : : :i : : : : : ',
       l: : : : : : : : : : : : : :/: : : : : : :.:./:.:.:.:. :i:.:. :.:.:l:.:.:.: : : ,':.: : :.l: : :.!: : :.i
.       l: : : : : : : : : : : : : ,': : : : : : :.:./:.:.l:.:i:.:.l:.:.i :./l:.:.:.: : /: : : : l:. : :l :.i: :l
       l: : : : : : : : : : : : : i: : : : : : :.:/ハ:lヽl、:l:.:.:l/ l:.i:./:.ハ:.: :./:.:.i:.:l:. :l: l    「…そうか、分かった」
.      !: : : : : : : : : : : : :.l:: : : : : :.:.,':l  '" ̄リ ̄ハヽlル'l/  l: :/ l:.:,':.:l:.:/l:.l
      l: : : : : : : : : : : : : l: : : : : : ::l: l. r r─==、ヽ    '⌒>:.l/l:.:.l:/ l:,'
.      ,': : : : : : : : : : : : ::i::: : : : : :::i: l ヽヽ::::::ノ_     /=、/:/l lル' ,','   「まあ、命があっただけ幸いと思わねばならぬか…」
     /: : : : : : : : : : : : :/l:::: : : : :.:::l: l           l::://イ:.l   〃
.    /: : : : : : : : : : : : :/::l::::: : : : :i:::l: l          . :ヽ,': :l: l  /
    /: : : : : : : : : : : : :/:::::l::::::: : : :.l:::l: l         . : : :〉: l l
.   /: : : : : : : : : : : :::/::::::/::ハ::::: : : ',::',:l       _.._ /: : :l i
  /: : : : : : : : : : : :::/::::::/::/ '::::: : : ヽ-──- .._  ゛/i: : : : l:l
. /: : : : : : : : : : : :::/:::::::/::/_ >'":.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.く:::::::l: : : : li
./: : : : : : : : : : ::::::/::://::/ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:l: : : : l'
: : : : : : : : : : : ::::// /:://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ: : : :l




                 , -、/ ̄ヽ   __
            __(  しヘ 弋/ )\
            /ー'    \    └ヘ\
         └ヵ              |\
        / ̄\             〕 \
        └┐         _   -―-\  ヽー、
        ┌┘        ,.   /  ヽ \ 了   ト ∠ム / ヽ
        廴     /   /       ヽ`つ  ∨Y   ̄〕マ7_
         r┘   /              |  |└┐ | |  rヘ´ \ j!   _
         `つ   ./            |  |  | | 〔. ||<_ム__>  ̄__
         〔_ .′           |  | || |i `)|| 〔 ヘ\ <
           ヽ| | :  |  |    |  | ||  レハ 弋 |r= 、r┘ | \ `
            | | |  |||    |  川ィチレ,_| ({ヘ參〉)  !   \     「…ええ、そうでしょうね」
            | | |  |⊥从_| /j//ィi´うハ「| |广7_ハ   ヽ
             \\ヽ7了7ヾ     ゞ- '| |∨/   \  \
               \| ヽ ゞン       | | ∨     \  \
                 | ∧    ` . -    __| ハヘ      \  \
                 | l| >_    / j / ̄ヽ.マ_     \  \
                 /∧|/   __ア=ミく入`マ" ̄ ̄ /        \
              // ヘ   /-ゞ參r' _≧ \ ̄/___〉         \
          ___/∠ ヽ_\イ   `T1く, ―‐  ∨  ヘ,__
          \   _...ニニニ>    」 K_,/ ̄ヽ 〉¬   \_
             ̄  _/ __〔  /  | ゝィ厂ト  Ⅴ | |  廴 厂 ヽ

556 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:41:24 ID:tMb4GRow



          / ̄ ̄\
        / _ノ  ヽ、.\
          |  (●)(●) .|     「…蒼星石は、これからどうなるのでしょうか?」
        !  (__人__)  |
          , っ  `⌒´   |
       / ミ)      /   【蒼星石はあの日に負った傷が元で、長い眠りについた。】
      ./ ノゝ     /
      i レ'´      ヽ       【再び目覚める可能性は…絶望的だ。】
      | |/|     | |


.

557 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:43:38 ID:tMb4GRow
        /: : /: :.|     /: : : : : :/: : : : : : : : : : : \: : : :\
.        /: : /: : : !   /: : : : : : :/: : : :/: : : : : : : : : : ヽ: :ヽ: \
.         ,': : : : : : : i:  /: : : : : : :/:l: : : :|: : : : : : :\: : : : : : :l: :ド:ヽ
       i: : : : : : : :i / : : : : : : ,': :|: : : :|: : :l: :ヽ: : : ヽ : : l : |: :|  l|
       |: : : : : : : :∨ : : : : : : :ハ: :|: : : :|: : :| : ハ : :|_\:l : |: :l  ||
       |: : : : : : : : | : : : : : : : |: l: |: : : :|: : :|: :| | ;.イ∨从:∧/  リ
       |: : : : : : : : | : : : : : : : |: l: |: : : :|: : :|:八 j/Vィて㍉/ : !
.        i: : : : : : : :.| : : : : : : : l: :斗七:丁厂⌒`  fト::゚リ イ: : :|
       l: : : : : : : :l : : : : : : : | ∨ィチてヾ     ゞ='^ | : : |
.        l : : : : : : : i:.: : : : : : :|Y圦iド:;イリ     、   } : : |  「心配せんでもええ。小娘一人くらいおいておく蓄えくらいあるわい」
         l: : : : : : : : : : : : : : : :Vヾゞ辷ン^      〉  /: : : |
        | : : : : : : : : ':, : : : : : : .            __   ′: : :|
       ハ: : : : : : : :.い : : : : : : '. 、    < _/ イ: :l: : : :|
       l : '.: : : : : : : l:ハ : : : : : : ∨> 、_   /::∧: :l : : :|
       |: : l : : : : : : /: ∧ : : : : : : '.     丁ヽ::::/::∧ l: : :.|
       |: : | : : : : : /: /::∧ : : : : : : :    { 八::::/::∧:l: :│
        /: : :l : : : : //:::/::∧: : : : : : ∨   ∨ 《Ⅸ:::/:∧: :│
.       /: : :/| : : : /ノ :::::::::/::∧: : : : :l: |-─__》 V::/::∧ │
     /: : :/│: : 〃::\::::::::/::::|: : : : :l: |:\{{二¨7__V:::::::::ヽ |
    ./: : /  j: : /::::::::::::丶 ::::::::|: : : : :l: |  \ {{ ̄ }}ヘ、_::::::::\




   '┐ _ :::>‐  ― ー - 、:::i:...:::i ::::: } ヽ
   _/ ..... /           ‐ヽ::::i:. :::r‐'| 「__,.;;ぇ、
  「__ /      /   ;      \::::| _∧  {゙ |:::|
  |  ./    /  /    i      i ヽ::__ノ::l イ.LL:|.
  } /  /  /  /     :l:  l    :l  | ::: |:::| T"゙T:::}
 「 /  /  /   i     :|:  :l   :l ::l l }.|:::|..:く /:::/
  イ.  l  :l i :i     :::|:  :| .l :|  :| 「 ] |:::| "ト^/
  .|:i | i ::l ::i ::i i     :::|  ::| :l ::|  :| .} |.l:::ト ∧:}
. /:|:i | i L 」 _i__i i  : ::::i  ::| :: .l: :|  :l(: il::/{  |::|
/:/|:i | iいハL|_リ`i::::::::/ナ ‐ト 、L _:i  :| .}/::/イ  |:::|     「…佐々木さんが最期まで守ろうとした人よ」
:/ .| いいハ ィrテぇミい/ レィ‐ ∠レ/` :///:/ /  |:::|
|  |  ト゚| i i いィ}     イテフハVイ/ レrヲL.|.  レ'
.  |  .| i | i ゙ ゙̄  ,    にクソ "|. i レイ / |.  |   「どこかに放り出すなんて真似、出来る訳ないじゃないの」
  |  レ i |. ヽ.    .;._      /| i |  | .|   |
  | //.| |_ /` 、     _ rく ァi.ハ ', | .||   |
  レ /ィ| |::::::. ::::::..`_- .:::'´:::::::  ..メ/. ', V ||   |
 /,ハ l l::::::  :::rチ心ヽ:::::::::  :://: \; V |   |
"/  /./::::  :::::::い9ソソ::::::  :::://:::: ∧  ';|   |
ー-; / /^ミ;ュ'f-、^⌒'⌒〜;:::  ::://::::: /:: .>ー' 、  |
,__ 〉´ー-ぃ} ./⌒:/⌒/^ }" ∠===⇒'´_. -−_}. |
┬' :|  ̄ヽ ト::V  ノ .ノ 人 :::::r '´-  .,, -- へ  |
イ-;:.} 个ぐ :/ `'r−―r'::i  v' }rー '゙ フ ,.イ゙:: ヽ`ー' 、
i ::::{  ノ T::>':::ム ̄フ「::::/ ::: 「 __,/∠___i、::::. ヽ  /
| Vー'- イー 、/く_/ .| :::ト、 :::::: >、 ̄ " ー;-,〕 ヽ:::::. \
` ー く イ }  V- 、 Vフ´ ̄   ><^"ーzノ:::::::: ノフ

558 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:45:28 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \   「…そうですか、それならば安心です」
 |    ( ⌒)(⌒)
. |     (__人__)
  |     ` ⌒´ノ     「では、これを…」
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ  mm   【そう言って俺は、封筒をホロに差し出した。】
   /    ̄ ̄ ̄ つノ
   |    | ̄ ̄…サッ




                  ,
              / Y
             ノ∧{         ノム
            .: :/ ミハー-- . ._ _. -彡'//
            /: :/,/ ̄: : : : : : : `:< /:/
            _/: :/: : :/: : : : : : : : : : : :`〈
         /  /. . ./, : : : : : : : 、. . . . .  ヽ
           '. .:/: : : :l:{:.:/|{: :|!:.:.:/!: : l!: : : : :ハ
        i: :.i: : : : :|:乂」ム从:./ }: :イ|!: } |:i: }!
           i:.:.!: : :!: :|トィrテミ、ヽ{ /ノィ从// }/
         i:.:|: : :|: :.ik 辷ソ    {Jリ〉/イ
            i:.:|: : :i: : i `´    ヽ`¨´ム: }    「…これは?」
         i:.:|: : :i: : i      ′ 八:.!
          _}:ハ: : ヽ: :ト.   ´` .,イ: : :/
        (三ニヽ: : 、:.∧ ` ァ:イ:.:/. .:./
        _入\三ヽ:丶: \ {_/:.:/: : イ
       /三三\\三ニ=-/)アX⌒Y/ノ-、
     /三三三ニ≧、二>/   /ハソ ヽ三ミ、
     ,'三三三三三三三/    /  /三三ハ
    仁三三三三三三ニ|    ノ  マ三三ニ!
   ,三三三三三三三//^ヽ、/ム  ∧三三i|
   }三三三三三三∨/  ハ__,∧ ∧ マ三三!
   /三三三三三三i/ ′/  }:/ ∧》∧ X三ニ

559 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:47:26 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |   ( ⌒)(⌒)
. |    (__人__)   「少ないですけど、俺の全財産です。
  |     ` ⌒´ノ    アイツの治療費の足しにでもして下さい」
.  |         }
.  ヽ        }
   ヽ     ノ
   .>    <
   |     | 
    |     |




    /  > ´ ><                ` <、  ∨   l
    ./ / ,  '´ ./ .i /                    i.∨へ∨  i
   /  /    / :i .!/         ::|    .  i   .i .i  ヘ  .ヘ
  .! //    i i ::i | .: ./ / ./.:/i  :.  i::.  }:. |  .i  i  .i、ヘ  ./
  |./ ::::!     i.i::::{ { : / ::/ .::i ::i .| ::  ::}、  }: :}: :: ! :: | 、 i、ヽ/
  | :::::!     {:i:::::ヘi !::|! :ハ ..::::{:::i .|:: :::: ::i::ハ::: ,i::ハ::i::i::i .|  |ヘ i
\ | ::|:::|     liハ:::::|ヘ:::ハ川i:::::i!:::| !::/!::::::! .|::::/ソ .i:i i:::i i  i !|   「…ハッ、こんな端金、少しの足しにもならんわい」
  .|::::|:::|     l 圦`¬=‐z_从リハ.i 乂 レi/i ノ,ル厶-‐ii::::ル  i .!|
  i :l::::|     | |/忙テ≡ミ.=ュ l   -ッ孑==≠、_.ハ〃  .i  i|
  i i :::|     | l.\ゞ, :::: ノ `        ゞ, :::: ノ〃.y:::::  /i .i!  「寝たきりの人間を面倒見るには金がかかるんじゃ。
 .i ∧:/|     ! !  ー― "        ー― ' /|:::::  / .! i!   お前がここで馬車馬の様に働いてやっと何とかなるぐらいにな」
 i !:::/:/l     ! !                      /::|::::   ! /
 i':::/:/:::|    :i iヽ         j       /!:::|::::   .i/
.ノ:::/:/:/::|     .:!.!<.\                〆!:!:::i::::   /       「…分かっておるのか、ええっ!?」
.-―=―┤   :: :::!.!ヘ   、  ´ ̄ 二 ̄  , へi:i:i:!::::i::::   !
::::::::::::::::::::!   :: :::!.!::ヘ    、     へ  i:i:i:i:::::i::::   !
: : : : : : : :.!   :: :::!:!:::::ヘ    >-イ : : : : : |:i:i:i::::i:::;   !
: : : : : : : : !   :: :::!!!:::::::::\  / .}: : : : : : : |:i:i:i:::|::::   !∨
: : : : : : : : i    :: ::!!:!::::::::::::::\.| .ノ : : : : :   |:i:i:i:::|:::  / V

560 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:49:20 ID:tMb4GRow
   / ̄ ̄\
  / _ノ  ヽ、_ \
. | ( ●)(● ) |
. |  (__人__)  │
  |   `⌒ ´   |    「…すいません。もう、決めたんです」
.  |           |
.  ヽ       /
   ヽ      /
   >     <
   |      |
    |      |




                   _        , -、- 、_--‐,_‐ 、
                   t`ー;-、_  _ノ:::::::::\ニ三ハ、:..:\
                       マr、: : :`>:'"´ ̄ ̄\/:、い\:..:.丶
                    ぃ >:'´: : : : : : : : : : /:,r^';:∨,ヘ:..:..:..`ヽ
                   //: : : : : : : : : : : : : `ヽ. i:: V/∧:..:..{::.}
                  __ ,ヘ/  , ': : !: : : : : :i : : : : : : ヽ.l:: :マv∧::.::V }_
                _/:.:.`//: :/ : , i i : : : !:!: : : :ト、: : : :i: : }:}//}/ ' L、  「…そうか。なら仕方ない」
            ,__‐'´:.:.:.:.:.:,' ': :〃:.イ:;': ,l: : : .i |. . . '.i. i. . . . !. . {.ニ7___  '/
           //:.ヽ:.:.:.:.:::i i: ::!i|: ト/イハ: : リ!:!:.:;イ::川: : : :.:i: :::r'´:.:.:.:.ヽ./
         ,. .:'´:.:.:.:.:.::l.::::::;.イハ.:j从fトミ{ {、厶ム/-}::リ:ji: : : :::|: /:.:.:.:.:.:.:.:::}   「では、どこにでも好きな所に行くがよい。
        ,. .:'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:::;_j/ Ⅵ`ヽベ_マリ  リ ァ示=‐</」: : : !:r'; -― 、:.::;ハ   二度とわっちらの前に顔を見せるなよ」
.     /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::/     !::.|: :i ^¨ノ   、 マ沙'ノマ : : ,'::i〉:.:.:.:.:.:.:.:V:..:',
   /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::∠ー-<^ヽ-‐/::.:!: : 、 ヽ     ^ ̄´ /: :: /_/:.:.:.:.:.:.:.:/イ:..:..}
  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::/:.、`ヽ三ヘ:.ヽ{:::.::.',: : :\ヽー-,   /: ;イ´/:.:.:.:.:.:.:.:.;':::::::_ノ
  ヽ、:.:.:.:.-:一:'´:.:.:.:.:.:.:.:.:マ三∧:.i`ヽ、ヽ: ::::{::ヽご -‐/: :{/,.V:.:.:.:.:.:.:.:.:i{`¨「
    ` ‐ ::_:.:.:.:.:.:.:.:::.:.:.:.V_/_ハ !:..:..:..`ヾ、::V::r' } __厶-‐`:/;:.:.:.:.:.:.:.:.:.ji::..:.ヽ
        丁:ー- :__ヽV-/ハ:.、:..:..:,ヘ:_いv' /:;. -―‐7:i:::.:.:.:.:.:.:.:.ハ:..:..:.i
         l:::::::::|::::::::: ̄∨/ム:..:..:.{:/:〃_==く:_::..:..:i::::::::.:.:.:.:.:.:/v,'l:..:..:|
          !::::::::i|:::::::::i:::::::マニ7i\:¬_{辷':::.:::.:リ:::.::}:../i|:::::::::.:.::/:/}/l:..:..l

561 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:52:16 ID:tMb4GRow
         / ̄ ̄\
       /   _ノ  \     「…はい、分かってますよ」
       |    ( ⌒)(⌒)
          |     (__人__)
        |      ` ⌒´ノ
          ,|         }   【…ホロと真紅の好意は、本当に心の底から嬉しかった。】
       / ヽ       }
     く  く ヽ     ノ
       \ `'     く      【でも、いやだからこそ、俺はそれに甘える訳にはいかなかった。】
        ヽ、      |
            |      








    /||
  / ::::||
/:::::::::::||____
|:::::::::::::::||      ||
|:::::::::::::::||        ||
|:::::::::::::::|| / ̄ ̄ヽ|| …ガチャ
|:::::::::::::::|/      ヽ
|:::::::::::::::||       |
|:::::::::::::::||       |
|::::::::::::::|||        |
|::::::::::::::||ヽ_    _/      【…俺の居場所は、ここにはない。いや、もうどこにもないのだから。】
|:::::::::::::::||/    ヽ|
|:::::::::::::::||  i   } |
|:::::::::::::::||ノ |   } |
\:::::::::::||  |  i  |∪
  \ ::::|| ̄|  ||ー| ̄
    \|| (_/_ノ

562 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:53:54 ID:tMb4GRow
    r、_
    i└、:.` ー- 、_
    |::::::::ヽ、.....   `¨ ー 、_                    _
    l|::::::::::::>:.::.:....     ` ー-、_ __    _, -、 /r‐、| _
    ノ: . . ..:.i            ..:::|::::::::: `!ー='´   `>ス⌒¨ヽ.ヽ
    j|:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.:::.:. : .        |:.:.:. : . |   .:.:.:.:.:.:〈斗i}    l:::|
    `ー、:.:. : : :ゝー-、        li:::::.::. |      ,ノ≒ェ- 、 l:::|
       〔;;.:. :.::/    入         |::::::::::: |      { !   !\:V::/
       7:.:/    /  `ヽ__: :.: .   !::::::::::: !   .:.:.:.:く |i   !   ̄              …バタン >
       ヾ//   ! |  |!   >、:.::. ,′:::::::::|   . ::r‐'´!.li  !
         i/ !  l| l ,.|-―ノ |L_,.ノ:: ,ィ企ヵ   丿  l?U  l
         | |:.:.:.:!. '´ ____,    〉〈〉 i{゛  ,′  |
         ` ヾノノ仆'´i叮 /    /ヘ,]テゾ='厂´  /  li   !   「…ホロ婆。彼はこれから、一体どこに向かうのでしょうか?」
              〉 └' ´   ,イ l′ _r'′  , ′ li  l
           く        / i. 亅 /     /,' ?U |i  |
               ヽ __    ,′| l /7  ,-´ li  l.  |i   l
              \   li  ! |_;..上≠   li  l   |i   |
              ,xー`_‐''|i  ! |二ニニ=ァ  li  !   |i   |
                ∧〈i汐 |i , ' /:.:.: : .  ヽ. |i  |  |i  |
         r≦⌒iソT'`_,. '´ /:.:.:.: : :. .   ヽlj  l.  li  |
           ヽ二テ]ノ〈,イ  <   __    ヽ j   |l  !
              ノ ,}:.〈 /,二¨ ̄ ,. ‐': .     ∨   ?@  l
       r=≠ニ_ノ/ .::. ̄,.-‐' , -'´:::: :: :: 、    l    |i  !
       ヾ.ヽ   /::ハ.:.く <___,:::: : ::::l::: ::   l     li  l
          ノ丿 /::/ハ ヽ ¨フ  /::: :: ::::ト::: ::.  \  li  |




               / !       /゙l
              /    l    / ./
             // ∧.l  /   l
            /   / l ',/     l
         ,. -‐./    /  ,!  ̄¨ `丶、!
  .    ,. '´  ./    .//        ヽ
  .  , '    /     /          i. \
    /            ,'         / i ハ`
  . ,'             i       l l l /l| lハ、」ヽ
  .,'              l      l l / ‐--< !      「さあな、わっちにはよう分からん…」
  .i              l       l/., -代!゙  !ー
   l              l       lヽ、._ ヌ」  丶、_
   ',                l     l l    ̄     /!
    ',          i l     l l         イ
    i             l . l     l l       __,.ィ f
 ..  l          l  l     l l     /_.. -' l
    l          l  l.     l. l       '´ i
 .  l l            l   l    l. l- ...____ノ
   //           l    l     l |  / !
  /./ノ         l     l     l l /  l
   /          l   / l    ノ、.!/

563 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:55:46 ID:tMb4GRow
        r_ 、 , - ─- 、   __ _... -‐ ' ´ _ノ  /::::|  ノ:::::::::::::l!
        lj ノ      フ ':::::::/    ' "´    ヽ:::::ヽ ' ::::::::::::ノ_
       ,. ィ´⌒ヽ     /:::::::::::/         /ヽ )::::::::::::::::::::::::::::1
     j/ (__      /::::::::::::/      _   /::_i_ノ'ヽ:::::::::::::::: _:::ノ
     ヾ r ' ¨     /::::::::::::/ :::::::::::::::::〆__  ヽ    \::::::::::し、
       |...:::::::::::/  ':::::::::::::::l__,:: - ── ハ ノ      ヽ::::::__ノ
       r-─ "    |:::::::::::::: |      _ ヽー ' ヾ.      ゙:::ヽ
       ゝ_      _ |:::::::::::::: |    フ_j ノ     ,.      レ′
      l /ゝ :::: ∠_.|:::::::::::::: | ::::::::::"j ´ T′    |   ,   l
      | l:::;/` て_  |:::__ :::::: |   _ノ ,ヽヾ.     ,ハj_   // ,
      | Lj! |  '' 丁γr、ヽ::::| _ノ‐!- !-!、l!   ィリイi/ ノ .ヘ,/
      |   l  ヾ ゝメjク:::::|ノlハ!j_ゝ! ゝヽノjムrjイ/ l/ j/
      |  .    | \`ー".::::| ヽハ::ィノ`     ヒケ j ハ       「…ただ、一つだけ分かることは――
      |  /   |  ヽ \::::! ハ` ´     ,  / | |
      | ,     |   |` ーゝ ヽヽ    _ _   イ .ハ.|
     ノ /     | !  ヽノ^゙ | |ト \    / _j | !|
    ./,.j/       | |ヽ /ゝ.  |  ヽ.\ ヽーく  ̄"| l!ヾ.、
  /   /       ヽヽノ     L   \ヽ ヽ:.:゙!:.:. l ,,リ  !l
/  ., '        / イ   ハ ヽ.  \\\:.:.:| ノ、._ l|
  /        '  :::/   /:::::  `ー、 `ー 、ヽ( `-── ァ
,/     - 、 _ノ ::::::/   {::::::::::     >- ─ `フく"<
      /  _ ノ  .::::::/  イ  ヽ:::::     |ゞ_≦'_´  _つ ノ
    r ´     ::::::ノ  /::!    ):::::!      |   j,._)  `ヾj
    ヽ-──' /  /::::   /:::::: !     ヽ、_ ヾヽ   ('、
     \::::::ヽ´  /::::::::  /::::::::::ヽ       `ヾ!、  ノ




        イ /|   ll         / |     |       |   |
       / | | |   || ll       / |     |       |   |
      / | |.‐|   | || |  | ll    /  | |    |        |   |
      /  レ  ||ヽ, ト.||_| | | | ll  /   .| .||    |       ||   |
     / _,.=-‐-=.,_レ || |.|ヽ.|| |  |   | | |   /|       | |   |
     /'´ | /::::::::;;`丶  ‖ || ||| .|   |.| | || /_|       / |  /
    /  | | 〜;;;; ○ `  ‖|| |.|   _.||-レノノ | /    /  |  /
    /   、弋_ ノ        ‖,. ',.-‐=メ、 | /| /l  /  .| /
    |     ` ‐--         /〜;::: / / >|/////l/   | /
   |                   弋_,.シ  / ソ ソ ソ     〃
   |                 l ` ‐  /    |     〃   ――もう二度と、アヤツがここに戻ることはない…」
    |丶                 |     /     |     〃
.   |  丶           -‐'    イ      |
   |   丶      _ ̄   ,.   '       |
   |     丶     ,.  '     |       |
   |        ‐ ´        |       |

564 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:57:01 ID:tMb4GRow
       ̄二=-=、      ヽ-=.,,,_
             ',` 、    ヽ   ''-,.,_
            ',,.=‐ミ      ヘ   ,' ,ミ
          _,. '          ヘ_ニ-'"
   _ニ -‐= '                   |
  /   /                  | |
  /   /  |  /  /| |  |  | | |
 /    |  ||  /|  / .| .|| | /  /l /| |
 |    ‖ | | / | /  | | レソ| / レ | /
     | | |_レ‐'´リ   ソ,.イ7 ソ   ソ
     |'´~_,. -‐'l"    lヒノ/ |
     | く (゚_ ;:ノ     ', / |     「…悲しいのう。本当に、悲しいことじゃのう…」
     |  u       / |
     |       ,.. /   /
     | ` ‐  __'´/|    /




 _〕       //    〔      \ー‐rイ  く ―┐
 {      / /     l \_     l:::::::l    |二二1
  つ   /  ,    l  |   ]     l:::::::l   イ〔V  | |
 └‐t  /   l    | l  |  l {      l:::::::|     | ∨/
    L. l !  |    l| N  l_廴 ィ   ,ィヱヘ   匸. | l
     | l  l l | N ナマ彡ャ‥Y|_ 〈ヘ{そリ   | l |
       !l  トl,イ、.| jノ  ハrい 八 L. ト-r'  r イ !| ヽ
      l|ヽ ヽiYf:ハ     ゞ‐'  | イ |/::::/ _ノ | l !ヽ|    「…ええ、そうですね――
          liヘり    .:::::::::::. .l |l  !:::/ //   | ! |
          l l.::::.ヽ _ 、     l l |  !//     ! l |
          | ヽ、 ′    _//イ  |´       | l l
         / /| ` 、  r'´ // ̄| lフ       l l  !
         //| l / ̄, ィ、 //:::::::l |ーt.     l| !
          //r'´ ̄:::::::::::{rケソ//::::::::/ /}  \   l | |
       /´ l:::::::::::::/:トこソ{ {:::::::/ }::|    ヽ. l/   !
       ヽ| /\:::::::::::::/:::::::>'´ ̄/::j |    l |   |

565 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 07:59:57 ID:tMb4GRow




                           ‐― 〇 ――
                   , ⌒⌒ヽ      / l \
           ,        (      )       |          /⌒ヽ
   , ⌒ヽ   (     ヽ   ゝ    '⌒ )      ⌒ヽ     ⌒ヽ`⌒ヽ
  (    ⌒ '        (        ' ⌒ヽ  (    ヽ  (     ' ⌒ヽ
.:...^.^:ー.:.:.:.:...::.:.:.:..:.:.:^^~.:.:.:.:.::::.:.::^::::... :. :.:.. .:.: :::::::::::::::::::::::::::^ ::::::::::::::::::::::::^:::::::::::::::::::: :::::::
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


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566 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:00:14 ID:tMb4GRow





              ./ ̄ ̄\
             _ノ  ヽ,_ . \
            (ー)(ー )   |
            (__人__)     |
            ヽ`⌒ ´  .   |
             {       .  i    【…これで俺達の――いや、『俺』の物語は終わりだ。】
             ヽ      ノ
                 >ー,-- ':;\
               /:;:/レ'/;:;:;:;;:;:;:\      【暗く、面白くない話ですまなかったな。】
                 {:;:〈/:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;\
               ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;\:;:;:;:;:;:;:;}
             /:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
            /:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:/:;:;:;:;:;/
_______<:;:;:;:;:;:;:/:;:;:;:;::;:;:;/:;:;:;:;:;:;:/___________
          {~ >/:;:;:;;:;:;:;:;:;:> 、:;:;:;/
'T''''T T''''T T'''''T/:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:{   厂┐  ┬─┐   ┬─┐   ┬‐
| | | | | /:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:: ̄~7|  |  |  |   |  |   |


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567 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:01:51 ID:tMb4GRow
      /   ...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:./!.:.:.:.:.:. /ヾ、:.:.イ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
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   ,:.:.:.:/l.:.:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:..{.:.:.:.:.:/__| :.:.:.i     .'.:.:.:./l:.:.:.:.:.:.,' :.:.:.:.:.:.:.!
   l .:.,' l .:.|.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧ニ∨   l`:.:.:|    /ナメ !:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:. .'
   |.:.:l  |.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:l リィう¨㍉、ヽ::.|   ./..∠ ヽl:.:.: / :.:.:.:.:.:.:.:.′
   .!.:.|  !.八 :.:.:.:.:.:.:.:| .イ l゚.::::`ハ. ` ヽ!  〃ィう¨''メ、}:. /:.:.:.:.:.:.:.: /
    ヽ!  V.:.:\.:.:.:.:.:.l〈  !c::ノ。}      l゚:::::`ハ ∨.:.:.:.:.:.:.:.:/
         ヽ.:.:.:{\:.:.:.!  弋っ.ノ         |c:::ノ。リ 〉 .:.:.:.:.:.ィ′
        〉、.:ヽ \\             弋っ_ノ イ:.:.:.:./リ     「ねぇ圭一くん、今日はどこに行こっか?」
          /.:.:.\{`ーァ::\      '        _ノ.:.:/.ノ:.:|
         ':.:..:..:.:.:.:.:.:./:.:.:.ヽ丶  マ   ァ    _.彡ー <´:.:.:.|
       i..:..:.:.:.:.:.:.:.厶ィ彡'\    -       イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
       l..:..:.:.:.:.:.:/ '"´   lヽ、     r<´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
       |.:.:.:.:.:.:./     _..!   `ニ´ .′ \.:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:|
       |.:.:.:.:. /     ィf厂j′      .'      \.:ヽ.:.:.:.:.:.:|
       |:.:.:.:./r一=彡::〔.ノ       辷=ミ、  ヽハ :.:.:.:.:|
       l.:.:.:/::::::::::::::::::::::人         V::::::::::ハ    }.:.:.:.:




  /: : : :.i: : : : : : : : :.:.l、: : : :l: : : : : : : : : : .:. : 、: : : : : : : : : i
  /: : : : :l: : : : : .:.:. : :.:l ': : .:.ト: : : : : : : : : .:.:.: : i:. : : : : : .:. : :l
 i: : .:.:/l: : :i: : :.:.:.: :.:.:l X / ヽ、: : : : .:.: : :.:.:.: :l:.:. : : : : .:.: : :l
 l: .:.:/:.:.:.i: .:l:.:. :.:.:.:l:.:.:.l/ l/=ニN: : : :.:.:. :.:、:.:.:. :l:.:. : :. : :.:.: :./
 l .:.ハ:.:.:.': :l、:.:.:.:.:.l i:,イ 〃f::゚ハ l: : .:,イ:.:.:.:.:〉:.:.:.l:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:/
 l:./  :.:.:.:ヽl:.'、:.:.:.l ヘ:l. l' 弋/ ,: .:./ l:.:.:.:/ へ:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
 V   ':.:.:.:.`i:.ヽ:.:.l、リ   ´  , :/ l:.:.:/  ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l'
.     ヽ:.:.:.:l、:.:ヾ:ヽ      ' ´  .l:.:/    ヽ:ト、:.:.:ト、l     「う〜ん、そうだなぁ…」
      ヽ:.:.:lヽ:.:.:.:.:.}     ,    l/     ヾ \il
       \.i. \:.:ノ._   /            `i
        ヽ  ヽ:.i:.:.l` ー、_     /    _... -└- ..
            ヽヘl   ヽ_ / ヽ, .. - ''        l
                  __r ''           .l
                  /   l .i        , - '' ¨ヽ
.                 /  i  l l     , '
                 i /l / .l   /   ,, --

568 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:03:28 ID:tMb4GRow




              ./ ̄ ̄\
             _ノ  ヽ,_ . \
            (●)(● )   |     【…今、俺の前を若い男女が通りがかった。】
            (__人__)     |
            ヽ`⌒ ´  .   |
             {       .  i  【あの感じだと高校生…いや、中学生か?】
             ヽ      ノ
                 >ー,-- ':;\
               /:;:/レ'/;:;:;:;;:;:;:\    【彼らの目は明るく、希望に満ち溢れており、
                 {:;:〈/:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;\  .既に終わってしまっている俺は、何故だか
               ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;\:;:;:;:;:;:;:;}  酷く後ろめたい心持ちになり、思わず目を伏せてしまう。】
             /:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
            /:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:/:;:;:;:;:;/
_______<:;:;:;:;:;:;:/:;:;:;:;::;:;:;/:;:;:;:;:;:;:/___________
          {~ >/:;:;:;;:;:;:;:;:;:> 、:;:;:;/
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569 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:04:19 ID:tMb4GRow



                ―― 、
             / 〉 ´      \        【彼らにもいつか、俺の様に、何かに挫折し、絶望し、
            / /'  __ ノ   ゝ.__ ヽ       諦める日が訪れるのだろうか?】
         / //〉  ( ー) (ー )  l
          l  ´ イl   (___人___)  l
.        l    iYl    ` ⌒ ´   l     【自分が、この世界の主役どころか、脇役にすらなれないと
.       /   ハ !.!          !     理解してしまう――いや、させられてしまう日が訪れるのだろうか?
.        /  /  ' ヽ           /
       l   // 、ゝ       / ヽ_
      ´` ー‐ '`./  `ー、  ,−´  /   \     【あるいは――
.     i      ii   / `:.i   i´ヽ.  /     `  、
.     , 'l     l.!  /   l   ! ハ /        \
    / ,:|     | ヽ/   !_'   V       ,  ,    ヽ
.  / / l     |     /:.:.:.:ヽ       / /  /  i
.  !/  !      l\.   i:.:.:.:.:.:.i      / /  /   l
  /        !  ヽ.  !:.:.:.:.:. !      ´   !  /     !


.

570 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:05:28 ID:tMb4GRow



               / ̄ ̄\
             /       \      【…いや、そんな事はないか。】
             | _ノ  ヽ、   |
             | (ー)(ー)  |
             |  (__人__)   |
.             l  `⌒ ´   }    【彼らには、俺みたいな凡人以下の失敗人生などとは比べ物にならない、
              ヽ      ./     慎ましくもささやかで幸せな人生が待ち受けている筈なのだ。】
             /:ヽ    .ノ,'ヽ、--、
         ,.-‐,ィ‐"/ゝ.ヽ.___ノゝ::::::::ヽ、:::ヽ.
          //::_,、/,';;;;;;;゙;;;;;;;;;;;;;";;;;;|:゙、::::_::ゝ、ヽ.
       ノ:::i ̄//;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l::::/::::::::::::l:::゙i   【そうなるよう、彼らの幸せを、俺は祈ろう。】
      /::::/::::`ヽ,';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|/:::::::::::::::l:::゙,
      |:::::|::/::,ィ'";;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙、::::::::::::::::/::::、
      l:::::;/:/: :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::::::l::::::゙,
      i::::/,': : |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l゙,::::::::::::::::ト::::::}
      〉/,': : :/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ヽ.::::::::::::::::ゞイ
     /::/ト: : : ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙、ヽ::::::::イ::::::|
     .',::::゙、ヾ: : :l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ:ヾ::::l::::::|
     ',:::::l /: : :|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: :ヽ:::::|
       ',:://: : .ィ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: : : \
      }/ }: : /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|: : : : 〉


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571 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:07:19 ID:tMb4GRow



              ./ ̄ ̄\
             _ノ  ヽ,_ . \
            (ー)(ー )   |    【…それにしても、俺の人生とは一体何だったのだろうか?】
            (__人__)     |
            ヽ`⌒ ´  .   |
             {       .  i   【主役にもなれず、脇役にすらなれず、その上、
             ヽ      ノ   そんなうだつの上がらない俺に訪れた万に一つの奇跡を、
                 >ー,-- ':;\   自らの手で手放し、踏み躙った。】
               /:;:/レ'/;:;:;:;;:;:;:\
                 {:;:〈/:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;\
               ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;\:;:;:;:;:;:;:;}  【…凡人という枷を、怯懦の免罪符にして。】
             /:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
            /:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:/:;:;:;:;:;/
_______<:;:;:;:;:;:;:/:;:;:;:;::;:;:;/:;:;:;:;:;:;:/___________
          {~ >/:;:;:;;:;:;:;:;:;:> 、:;:;:;/
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572 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:08:43 ID:tMb4GRow
       ____
      /      \
     / ⌒  ⌒   \     【…俺はやる夫達にとって、一体何だったのだろうか?】
   /  (ー) (ー) /^ヽ
  |   (__人__)( /   〉|
  \   ` ⌒´  〈 / ⌒^ヽ    【願わくば、彼らの『物語』の登場人物としてありたいものだが――
            \ _ _ _ )







             __ __
         ,.. -‐':.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.::: 、
       /:.:.:.:.::.:.:.:.:.::.:.:.:.::.:.:.:.::.::.\     【…いや、それはあまりにも分不相応な願望か。】
       ':.:.:.:.:/:.:.:.:|:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...:.:.ヽ
      ':.:.:.:.:::':.:.:.:.:.:.:|:.:.|:!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..:.',
     .'.:.:.:.:./:.:.://ハ:.:|:lヾ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:.:.::|  【俺はただの端役かそれ以下、先刻すれ違った若いカップルと同程度。
     l:.:.|:.:.レナナ'‐  l:.ト! \:.__:.:.:.:|.:.:.:|  彼らにとって俺は、所詮十把一絡な『凡人』の一人なのだろう。】
     |:.:.:ィ升Krォァ=、 ヾ!\´ _ゝ_ ` .:, .:.:.,'
     |:.:.ハ:.:|  辷'ノ   丶 イt::_iヾレ:.::.::,
     |:.:.:.:l:.| ::::::        ゞ-' !:.:.:.:.:イ    【…そんな現実が、とても悲しくて、やりきれない。】
     l.:i:.:.:.|ヽ.    _  ′ :::::  ハ:..:./
.     |:l:.:.:.|:.:.\     ̄    イ:::::/
     ヾ!.:,|ハ..:.:.|ゝ、  _ ...ィ/:.:.レ:j/
    _ _ _ゞ\ー- 、   |:./レl:.:..:/
   _レーハヽ     ヽォ_ー 、. |:.:/
   /::::::::::つ    /,イjくヾ\'_
   /:::::::::::::::L   レ' //}ヽ.j\ヽ7

573 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:10:02 ID:tMb4GRow



         / ̄ ̄\
        /   _ノ  \     【…カッコ良かったな、アイツラは。】
        |    (⌒ )(⌒)
        |     (__人__)
          |     ` ⌒´ノ   【世話になった人間の復讐の為に、その力を存分に使い、
        |         }    そして最期にはその身を散らした。】
        ヽ     ヘミ|
        /,` 、` -`,--` ,
  __,---/;;;;;`  `-,-/ニニ |     【…ああ、まさしく彼らはあの時、この世界の『主役』だったのだ。】
 /;;;;;::::、:::::::::|、_ ,>、 /::l,_l・ ,<、__
ノ;;;;;;;;;;;;:::|::::::::::<:::::::ヽ``l::::|  |`l,::::ヽ
|;;;;;;;;;;;;;;:::::|:::::::::::::ヽ:::::::\|:::|`-‐'/::ヽ::::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;:::::::::::::::::::-、:::`;:ヽ;-';;;;;:::ヽ::l
;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;:::::::::::::::::::::`、;`l;;;;;8;;;;;::::`ヽ
;;;;;;;;;;;;/、;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::;`l;;;|;;;;;;;;;;;::::: `l|、
;;;;;/'  `,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::|;;;::l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::l
;;;く   ';;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;;;;/


.

574 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:11:12 ID:tMb4GRow



              ./ ̄ ̄\
             _ノ  ヽ,_ . \
            (ー)(ー )   |     【そして俺は、その一員になれるチャンスを、自らの保身という
            (__人__)     |      どうしようもなくありふれた理由でフイにした。】
            ヽ`⌒ ´  .   |
             {       .  i
             ヽ      ノ        【にも関わらず、俺は今――
                 >ー,-- ':;\
               /:;:/レ'/;:;:;:;;:;:;:\
                 {:;:〈/:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:;\
               ∧:;:;:;:;:;:;;:;:;:;\:;:;:;:;:;:;:;}
             /:;:;:;〉:;:;;:;:;:;:;:;:;:;:;〉:;:;::;:;/
            /:;:;:;:;:/:;:;:;:;;:;:;:;:;:/:;:;:;:;:;/
_______<:;:;:;:;:;:;:/:;:;:;:;::;:;:;/:;:;:;:;:;:;:/___________
          {~ >/:;:;:;;:;:;:;:;:;:> 、:;:;:;/
'T''''T T''''T T'''''T/:;:;:;:;:;;:;:;:;:;:{   厂┐  ┬─┐   ┬─┐   ┬‐
| | | | | /:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:: ̄~7|  |  |  |   |  |   |


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575 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:12:08 ID:tMb4GRow



                ―― 、
             / 〉 ´      \
            / /'  __ ノ   ゝ.__ ヽ    【…さて、そろそろまとめに入ろうか。】
         / //〉  ( ー) (ー )  l
          l  ´ イl   (___人___)  l
.        l    iYl    ` ⌒ ´   l      【俺の、人生は――
.       /   ハ !.!          !
.        /  /  ' ヽ           /
       l   // 、ゝ       / ヽ_   【…俺の、『物語』は――
      ´` ー‐ '`./  `ー、  ,−´  /   \
.     i      ii   / `:.i   i´ヽ.  /     `  、
.     , 'l     l.!  /   l   ! ハ /        \
    / ,:|     | ヽ/   !_'   V       ,  ,    ヽ
.  / / l     |     /:.:.:.:ヽ       / /  /  i
.  !/  !      l\.   i:.:.:.:.:.:.i      / /  /   l
  /        !  ヽ.  !:.:.:.:.:. !      ´   !  /     !


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576 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:12:46 ID:tMb4GRow



























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577 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:14:34 ID:tMb4GRow
            _z=- 、,. -=z_
       ,. '´:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
   -=ヲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::\
   -=7 :::::::::::/::::::::::::ヽ:ヽ:::::::ヽ:::::ヽ:\_
.    /::::::::::::/::::/:::: - 、::|:::|:::|::::::|::::::::ト、「
   /::::::::::::/::::/:::::/,イ/`ト、!:::|::::::|:::i::::}:::ト、
 =イ::::::::::::::{:::/:::::/卞マハレ'|::::i,≠|:::|:::|i:::|
  |::::::::::::/レ'i::::: レ' 込ソ |: /rぇ|:::|::{ レ'
  レi:::::::〈 ( |ト、:: j      レ!弋タレ'|:/
   }::::::::`トノ  V        〉  |:::!′
.    レ个、j         -‐  /レ'
 ,. --┴--- 、\      /
/    --─一'´ ̄`ヽ‐ '       「…あれ?」
              \
               }
               /
       /      /i
.       /       / }
       厶-─- 、 |  |
      \|     \|  |
        |      |   |




       /                   `v=、
.     , ′     o    _              \ ′
     / ィ_______ - ´/ /l j!           ヽ
.   /      i_ - '^`´  /、__^.!           ハ
   /ィ    _/ l   i   /   |   、         ハ
 / //´|¨¨´   l   l  '    !   ハ  i    :i    !
´  /  l     l!   ト.  l_r=- _!   l .}  l    :!   l
  l   '.   '. ム_ l '、 l ,ィ>三! 7 l  j   ′   ′
  l i   '、  V r=ヽ ヽヽ'、 7' 7::} ム、 l ./   ,′  l
  '. l    \ トxハ7f\! \  l::::/'ゝトV/   /    | !
   '. l! 、   ヽlL!弋:::l ヽ    弋7_ィ::j/イ  , '    ∧{    「どうしたの、圭一くん?」
   } ハ ヽ 、 : ハ  乂      `=/  /:   / \
   |′ハ ヽ. ヽ:.:ハ    '       /_ ィ´. : :   /
       ヽ \ \:ヽ    '`   /'´  /: :イ:   /
       ハ トト、`: :` - ..___...、  // /: ./ ,′
       ハ | .} . : : : :|: / |/  '. !' /. : :  {
        }! .l . : : : ム' ── - ' ´ {: : : : : l
          l . : : :〃         l : : ハ: :!
           jイ: :/,′           l: : :l ヽ:}
          ' // j . . :       ハ: : |  \
          |' , .:. :    ,..   ノ ヽ: !    '.
          /     /        ヽ{

578 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:14:56 ID:tMb4GRow
            _z=- 、,. -=z_
       ,. '´:::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
   -=ヲ::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::\
   -=7 :::::::::::/::::::::::::ヽ:ヽ:::::::ヽ:::::ヽ:\_
.    /::::::::::::/::::/:::: - 、::|:::|:::|::::::|::::::::ト、「
   /::::::::::::/::::/:::::/,イ/`ト、!:::|::::::|:::i::::}:::ト、
 =イ::::::::::::::{:::/:::::/卞マハレ'|::::i,≠|:::|:::|i:::|
  |::::::::::::/レ'i::::: レ' 込ソ |: /rぇ|:::|::{ レ'
  レi:::::::〈 ( |ト、:: j      レ!弋タレ'|:/
   }::::::::`トノ  V        〉  |:::!′
.    レ个、j         -‐  /レ'
 ,. --┴--- 、\      /
/    --─一'´ ̄`ヽ‐ '       「いや、なんかあっちの方から、大きな物が
              \        海に落っこちる音が聴こえた気がしたんだけど…」
               }
               /
       /      /i
.       /       / }
       厶-─- 、 |  |
      \|     \|  |
        |      |   |




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  ヽ       ∨/|ヽ!:::::i    ヾz:ソ ゙ 7´.:.:.:/!.:/
   ヽ      ヽ! ヾ=zノ     ─ '/ー 'ハ |/
    l      \l_ ─ ´  `    ´ 7:.:..  ハ     「そお? 私はそんなの聴こえなかったよ〜?」
    ヽ| ` ー-- t `ゝ    '´   /:.:.:.:.:.  ハ
.     |  .:.:.:.:.:.:.:.:`t 、 _     ィ' ヽヽ.:.:.:.:.. ハ
      |  .:.:.:.:.:.:.∧|   l`  ̄ !  ヾ\:.ヽ:. ハ
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579 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:15:09 ID:tMb4GRow
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 l:./  :.:.:.:ヽl:.'、:.:.:.l ヘ:l. l' 弋/ ,: .:./ l:.:.:.:/ へ:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
 V   ':.:.:.:.`i:.ヽ:.:.l、リ   ´  , :/ l:.:.:/  ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l'
.     ヽ:.:.:.:l、:.:ヾ:ヽ      ' ´  .l:.:/    ヽ:ト、:.:.:ト、l   「んじゃ、さっきの話の続きだけど――
      ヽ:.:.:lヽ:.:.:.:.:.}     ,    l/     ヾ \il
       \.i. \:.:ノ._   /            `i
        ヽ  ヽ:.i:.:.l` ー、_     /    _... -└- ..
            ヽヘl   ヽ_ / ヽ, .. - ''        l
                  __r ''           .l
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  l;ド、:::::::ヾヽ::::\ヾ二.,_      ,.ィ´\`ヾ\i、:ヾiヽ\:::`!ミ、
   レ':\:、:::ヽ;\::::::ヾ、 ゙「i`` ̄「!|   〉   ヾ\ミ、ヾ゙、::::l,ヾ、
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| /   ``‐l\:.`ト二ヾ=ミ;、l|/i:.:.;l,/

580 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:16:51 ID:tMb4GRow

















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                                         ...the end

581 ◆.9jeLz5xws:2010/02/15(月) 08:19:34 ID:tMb4GRow
…これにてこの物語は終幕です。
たったこれだけの物語を書くのに、多分な期間を費やしてしまいましたが、
何とか完結させることが出来ました。

後書きなどは、また後で行おうと思っております。

とりあえず、今まで読んでくれた皆さま、投下に付き合っていただいた皆さま、
本当にありがとうございました。


では、また

582どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 08:23:37 ID:2oNaiMOY
お疲れ様でした!
ずっと見守ってただけ、感慨深かったです。

ゲームだったらやり直し出来て、選択肢があるんだけど
そんなご都合主義は存在しない。
そこがいいんだけど、切ないというかやるせないというか…

583どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 09:13:32 ID:LSsu4pnY
>>1乙!

また一つ、良いスレに巡り会えましたわ

584どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 09:24:59 ID:h0mxAJpo
乙でした〜
救いようがないな…
ない夫、一緒に行く勇気はなくても自殺する勇気はあったんだな

585どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 10:34:28 ID:cdq9VAN6


どっちかーてえと、罪悪感と後悔を抱えたまま生きていくことから逃げたんじゃないかと。

586どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 11:20:28 ID:UX2cPMLY
乙でした!

587どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 13:25:36 ID:RkZf4muE
なんという腑に落ちてしまうまとめ方
悲しいけど、どこか納得できるとこがまた切ない
おつほんとに素敵なスレでした

588どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 16:28:40 ID:Spsm4nA.
乙でした!
悲しいけど面白かった

589どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 18:35:23 ID:cwnkZ/V6
乙!
・・・ない夫はせめられないよな

590どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 20:34:52 ID:s7EFF9DI
乙でしたー

591どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 20:44:59 ID:5s6d2sIY
乙でした
やらない夫には辛くても生きてほしかった…

592どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 21:55:19 ID:fy6wLOQQ
乙でした…
ない夫…

593どこかの名無しさん:2010/02/15(月) 22:05:35 ID:qoSf9wvM
よくできているな…

594 ◆.9jeLz5xws:2010/02/16(火) 00:43:07 ID:TyXeqriI
とりあえず、後書きめいたものを書かせていただきます。

まず初めに、ここまでペースが遅くなってしまった事を謝罪いたします。
単に私の計画性の無さと実力不足故の失態でした。

にも関わらず、ゆっくりと見守って下さった皆さま、本当にありがとうございました。

595 ◆.9jeLz5xws:2010/02/16(火) 00:43:19 ID:TyXeqriI
この物語を思いついたのは、スレ立て数日前に見た一つの夢でした。

その夢は、マンガやアニメの様でもあり、実写映画の様でもあり、
浅野いにおかミニシアター系の映画か…などと言った、
文章化すると非常な不可解な代物ですが、とにかく、私に強烈な印象を残した夢でした。


脳に焼き付いたイメージを何とか残したい、
しいては、一度「やる夫スレならでは」という枠組みから外れて、
自分の思うがまま書き散らしてみたい。

そういった意図や願望を持って、
制作に取り掛かったのが、このスレだという訳です。

596 ◆.9jeLz5xws:2010/02/16(火) 00:49:15 ID:TyXeqriI
スレを進めていくにあたって、一番重要視したのは、
どれだけやらない夫「のみ」の視点から物語を語れるか、という事でした。

やらない夫のいない所であった出来事の描写を可能な限り廃した結果、
かなり説明不足な物語になったことは否めませんが、
その件につきましては、私のある程度意図したものである事を、
ここに記させていただきます。


やらない夫から見た「登場人物」や「世界」が、ちゃんと表現出来ていたか。
彼なりのとても身勝手且つ自省的な葛藤が理解出来たのか。
もし皆さまがそう思って下さったのなら、幸いです。

597 ◆.9jeLz5xws:2010/02/16(火) 00:51:03 ID:TyXeqriI
後、もし機会があれば、やらない夫の視点では書ききれなかった
エピソードを書いてみたいとも思っております。
その際は、別スレの方でも告知しますので、
ここかそちらのどちらかでご確認下さい。

意図的に端折っている箇所が多々あるので、
その辺りを補完出来れば良いな、と思います。


また、今後こういった雰囲気のスレを書く際は、
一話投下後か完結後にでもこちらから案内する予定です。

もっとも、諸事情から新スレを立てることはなかなか難しいのですが…

状況が落ち着き、新たなスレを立てる気持ちが湧き上がれば、
その時は、皆さまにもお読みになってもらって、楽しんで頂ければ幸いです。

598 ◆.9jeLz5xws:2010/02/16(火) 00:51:21 ID:TyXeqriI
最後に…

こんな投下間隔のスレに、根気強く付き合って下さった皆さま。
わざわざ感想を書き込んで下さった皆さま。
後、お礼を言うのが大変遅くなってしまいましたが
拙作を当初からまとめて下さったAAまとめブログさま。
http://blog.livedoor.jp/aamatome/archives/797871.html

本当に、本当にありがとうございました。


では、また

599どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 00:51:41 ID:Ppm4AoLU


自殺とか、最後まで逃げの人生じゃないか…
でも、凡人ならこんな経験したらそうなるか。

600どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 01:00:12 ID:zww5bFiQ
長い

601どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 02:04:11 ID:GqagnA2I
乙!
面白かった。
宮部みゆきや伊坂幸太郎っぽい雰囲気がたまらん。(ほめ言葉のつもり)

602どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 02:10:58 ID:P6q03t.s
いやでも納得できるエンドだった。おつかれさま。

603どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 03:33:51 ID:55by/Ixg
乙でした
こういう苦い後味のお話を読むのも良いものだ
たまになら。

604どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 06:15:06 ID:OzH9CfV6
これはあまり見かけないタイプの話だと思いました

メインの三人は、その内面も関係性も、スタート時からまるで変化していない

極端な言い方をすれば、この三人は登場した時点でもうすでに死んでいて
それが最終回でようやく完全な動かぬ死体になった、そんな印象を受けました

605どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 07:47:25 ID:1uamgtMM
せつなくて遣る瀬無い物語だったけど………好きな作品のひとつになりました。
ありがとうございます。そしてお疲れさまでした。
新たな意欲が湧いてきたらまた書いて下さい。楽しみにしています。

606どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 12:50:02 ID:dYSNu7do

切ないけど納得できる話だった
誰でも主役にはなれないんだよな…

607どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 13:18:10 ID:OaMES5UQ
乙乙
映画になりそうだな
都会で単館上映するようなタイプの
そんで何カ月後にはレンタル屋の邦画コーナーにひっそりと置かれるのね

608どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 20:05:34 ID:P2qj8QUc
あの音が飛び降りの音だって知ったら
圭一達トラウマになるんじゃないか?

609どこかの名無しさん:2010/02/16(火) 22:08:52 ID:E8tSTEVQ
今一気読み
乙でした

結局、互いに関わり合うべきじゃ無かったのか?

610どこかの名無しさん:2010/02/17(水) 00:01:17 ID:oHecx8Zs
あげ
諸事情で読むのが遅れちまった
心の底から激しく乙
待ち続けた甲斐があったよ  ありがとう

611 ◆.9jeLz5xws:2010/02/17(水) 00:36:11 ID:qhLwNYzc
沢山の感想ありがとうございます。
かなり趣味に走ったスレだったにも関わらず、
皆さま熱心に読んで下さって、本当にありがたいです。

>>607 
まあミニシアター系の映画は一時期見まくってまして、
元ネタの夢もそんなイメージだったので、ワリとそれを意識してやっていたので、
そう感じてくれたのなら嬉しいですね。

>>610
こちらこそ、当初の予定から遅れに遅れて、大変申し訳ありませんでした。
次にこういったタイプのスレをやるとしたら、あらかじめ全部書き上げてから投下したいですね。

612どこかの名無しさん:2010/02/18(木) 01:03:54 ID:27M/rEss
乙でした
面白かったです

これずっと原作ありだと思ってた・・・1にちゃんとオリジナルって書いてあったとはw

613どこかの名無しさん:2010/03/03(水) 16:21:36 ID:KWzpJFJg
タブに残しておくべきか消すべきか

614どこかの名無しさん:2010/03/12(金) 18:18:11 ID:mF05PZvQ
残しておこうぜ

615どこかの名無しさん:2010/03/12(金) 19:36:45 ID:YFSu1j42
そうしとくか

616どこかの名無しさん:2010/04/12(月) 03:22:39 ID:UiiFEs3U
DQ3スレはいくつかあるけど、
ここの>>1のが一番面白いっす

617 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:19:40 ID:VAwOvuog




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             l二二二:l        【http://www.youtube.com/watch?v=ke12sbEaPHw
_._._._._._._._._._._._._._._._._._._.|  ’:::::|_.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__.__._.__.__
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . |  ::::::|. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ._. ._._. . . ._ . . . . . . . . . . . . . . . . .
. : . : . : . : . : . : . : . : . : . | ’:::::|: . : . : . : . : . : . : . : . _,,: .,,_ ,,:,/;ii!ii;i!ii;iiー';iii、 . :_ _..,, : . : . : . :.:.:.:.:.
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618 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:27:03 ID:VAwOvuog
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::..;;;.::.. :ii| `                   `          `         `        ` |ii: ..::.;;;..::
:::.::;.;;;.:i;:iii|      `                                              |iii:;i:.;;;.;::.:::
:;;.:. ..;;.ii;i|           `        `       `     `       f´ ̄ ̄ `ヽ  |i;ii.;;.. .:.;;:
;;;....;;::;...;;ii|                `           `          `  | ザ-… |   .|ii;;...;::;;....;;;
::;...;;:..;i...iii|    `  `       `               `      `     .廴___ ノ  |iii...i;..:;;...;::
:..;;;.;;;.:;:;i.;ii|           `        `                                  |ii;.i;:;:.;;;.;;;..:
::;...;;.;;ii:i;;;:;i|                                                   |i;:;;;i:ii;;.;;...;::
::;...;;.;;ii:i;;;:;i|                                                   |i;:;;;i:ii;;.;;...;::
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619 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:28:24 ID:VAwOvuog
  |:: :|: .::| .:|:. l:|
  |::.,: :r.:| ::|:. l:|       f´ ̄ ̄ `ヽ
  |: |:: |::.. ::. j:|       | ザ-… |
  |: |::. ::| .:|: ::|       廴___ ノ
  |: |::. ::l .:|: :.i____
  |:i ::| :: :|/      \
  |:|: :| ::/         \
  |:|: :|/   (ー) (ー)  \        …………
  |:|: :||   (トェェェェェェェェイ)   |
  |;}  \  \ェェェェェ/   /
  |: .:|/´ ̄         .ィヽ|
, . |: 〈   ̄  ‐- 、       i               f´ ̄ ̄ `ヽ
; , | ..:` ーi‐ -、_   ヽ     | l               | ザ-… |
;; /.::/ ::.|   ヽ.て  〉    .| l   ,;:.,,. ..      ,.,,.    廴___ ノ
ノ,;ノ : :/´  ヽ     /⌒| \            ,.vVw,
;:´.:: : : i    |ノ-‐-‐-|   |`ー´   ,,:;;;.. .,::   
    .ヽ  _,l- 、   |  .|
     ヽl´   |   〉  〈..
       `-‐´  ...ヽ__ソ



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620 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:32:10 ID:VAwOvuog



            ____
            /      \
          /         \
        /   (ー) (ー)  \
        |   (トェェェェェェェェイ)   |   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        \  \ェェェェェ/   /   ――ああ、今日はいい天気だな。
        /´ ̄         .ィヽ|
       〈   ̄  ‐- 、       i    身に当たる風が心地良い、気持ちの良い好日だ。
       .:` ーi‐ -、_   ヽ     | l
            .|   ヽ.て  〉   ..| l    …まるで、君と出逢った日のようだ。
        /´  ヽ     /⌒::| \   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          i    |ノ-‐-‐-|   |`ー´
        .ヽ  _,l- 、   |  .|
         ヽl´   |   〉  〈..
            `-‐´  ...ヽ__ソ


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621 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:33:18 ID:VAwOvuog


                    .....:.:.:. ̄ ̄:.:.:.:.....
                 ...:.:´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:`:.、
             /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. iヽ:.:.:.:、:.:.:\
            /:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.i: l:.:.ヽ:.:.:.\:.:.:ヽ
             / //:.:.:. /:.:.:.:.:.:/:.:.: /:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ.:.:.:.
              /:/ :. i:.:i:.:.i:.:.:.:.:イ:.:.: /:/ヽ:.:.:.:.:.:i:.:.:.:. i:.:.:.i
.            /:/:.:.:. |:.:|:.:.|:.:.:./ .|:. ,イ:/   \:.:.:|:.:.:.:.:.|:i:.:.l
          i i:.:.:.:.:.|:.:.!:┼ 7 メ:/〃, ‐―‐ヽ: !:_i:.:.:.!:l:.:.l
          | |:.i:.:.:.:!:ハ:.!:/ /:' /'        !ハ/:.:.iハ!:.:.:l
         /:.l:.ヽ:.:.ハ ,ィf示ト、    ,ィf示ト./i:.:/ /:.: i:!
          /:.:.ヽ:.iヽ!:.:.  irし::}     irし::}/:.:l:.ゝ':.: /!.:.  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.        /:.:.:.:.:.ヾ:.:ゝハ. ゝ‐ '  ,   ゝ‐ ':.:.:.:!/:.: ィ:.ハ:.i  …あれは、一体いつの日だっただろうか。
       /:.:.!:.:.!:.:.:i:.:.:.!:ーヽ    、   ,  /:.:.:.:.ム ´/:' |:|
        |:. ハ:!ヽ:.!ヾハ从:>         ィハ从乂. /'  !'  …そう、あれは確か、君が19だった頃だ。
       ヽ!  ` `  ,、.、    i` ‐ ´ /     _
              ,.−': ::λ _ /    !、   / 酛_      …こんな風に、風が心地良い、春の日だった――
           /.: : : : :冫  _     _ ̄冫: : : :.ヽ    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
            /: : : : : :冫    ヽ  '´    冫.: : : : :.i
             |: : 丶: :/ ー  _    _  '|: /.: : : : l
             |: : : :.ヽ!_.      ̄       !:': :/: : : l
             | : : : : i:,: : : : : −. . _  _ . . : :´ヽ:': : : : |
          i: : : : i': : : : : : : : : : : Y : : : : : : : l : : : : l
              l: : : : l : : : : : : : : : : : !: : : : : : : :.l : : : : !
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             l: : :.:.l.: : : : : : : : : :/: ,.: : : : : : :,: : : :/

622 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:33:39 ID:VAwOvuog







                  「19の春、世界樹の下で」







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623 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:36:34 ID:VAwOvuog




                ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                あれは確か、1944年4月の話。

                まだこの国が、戦火の真っ只中にあった時の話。

                軍人として最低限必要な訓練を終えた僕は

  (⌒ヽ            若き将校として、本土から遠く離れた南の地に赴く事となった。
  (    ,⌒)         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 (    ⌒ヽ                                   (   ⌒)   ゝ
  ゝ      ⌒ヽ,,                               ,,.(     )、,,(
 (          ⌒ヽ                                (          ゝ
 (            )                               (   />  />
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,,_p/> ̄ ̄
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  .. . . . . .          .. . ...        . . . .    ..: : :. . . . .



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624 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:39:15 ID:VAwOvuog
         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     /    。<一>:::::<ー>。    彼の地への出征が決まった日。
     |    .:::。゚ __ ´ _~ ゚j
     \、   ゜   ̄ ,;/゜    いつもはどちらかと言うと物静かな両親が、声をあげて泣いた。
    /  ⌒ヽ゚  '"'"´(;゚ 。     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   / ,_ \ \/\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.



   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   この時代、戦地に赴くと言う事は、即ち、手塩にかけて

   育てた息子の死を覚悟しなければならないという事だった。
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



              ´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:\: : : : \
              /: : : : : : : : : i! : : : : : :ヽ: : : : : : 、: : \: : }: :ヽ
         / : : / : : : : : : :∧: : : : :ヾ: l: : : : : : : ',: : : :V: :∠___
         ': : : : /: : : : : : : /  !: |: : : :|: |: : : : : : : :|: : : :..レ': _:_:_:_\
         |: : : |:|: : : : :N:i   L:j: : : :jV:_:_:_:_:_:..:.|: : : :|: : : : : :..\
         |: : : |:|: : :/ ゞ    ~ ̄     \: !: : : : |'⌒ヾトゞ:_: ゝ
.          ノ: : : : V  ̄ 、_____,,     __      Y.: : :Vi
       /: : : : :.: |      ̄ ´    `='"      !::!: : : ヽ         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      / イ: : : : |:| zニニ_ミ       .::::;____  Ⅴ:., : : : \       後に子供をもうける事が出来た僕には、
        r ┤!: : :..ヽ⊂⊃::::::::        ´-‐… `/:イ: :|: : : :..:\イ
        | Ⅵ: トト _:\      .      ::::::⊂⊃´ 从√ノ ̄ ̄ |     あの時の両親の心中が、痛いほど分かる。
        L._ヾ!_弋 丁       ′            ム ∠.___|     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             `i   ィ' ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ   rー‐:´: : :「
              .   {:〉-一 …   ─ -〈:}   ハト、_:_:_:ム―- .
          _..-─ ゝ、`ー…      ─- ' ..イ::::_j  ヽ.       \
        /        7` 、        .. ´  ヽ |   i        \
         !        |   {>┬‐ ¨´      |  i          ヽ
          ト、     |  |            |  |      /  釗
          |  、    |    ヽ _      _..-‐  |  |      .::::

625 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:41:46 ID:VAwOvuog
         ____
       /     \
      /  ⌒  ⌒ \
    /    (⌒)  (⌒) \
     |    ゚   __´___     |
      \       `ー'´  ,/
      /⌒ヽ        ィヽ
      / rー'ゝ       〆ヽ
    /,ノヾ ,>      ヾ_ノ,|
    | ヽ〆        |´ |



   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   だがそれでも、最後に両親は、笑顔で僕を見送ってくれた。

   そうしなければ、ならない時代だった。
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



             /_  -‐   ̄
            /        -‐…ァ   ̄ ̄ ̄厂 ̄/i ‐- 、 __            > .
         _ . --                                . _    `: . .
      . =≦三三/,.   |  , |    |    ||     _|リ !_,. - .,リ ',__ !   ! :. !,‐-= . .__ ‐-  、
    /-=ニ二三/  |   |  ,. !    !    ||_,. -‐ ' ´         ` !  | ;  !/∧ : : : : : : : ̄ ̄`)
  〃 ニ二三三三三 |   |. , !   __!ヽ,.-‐'         _, -‐ '''    |  | ;  l/∧ : : : : : : ;  ´
   ー=ニ二三三三  |  ,'    !、/    ____        ´        '  '! |  !///ノ_ .   ´
    `  ‐=ニ二三  '  /    Z  ‐' ´    `          _,. -== /l / | l  .!/
   _____,>x‐=ニ ,' //   |Z                ''´    ゚' ,' / | l  !
  /   ___.イ.    / /イ /| | | ',   ,,:-''´ ̄              ゚ l/ | | |  l
           /   .|/ ! |l !ヽ',                       ' /!l   .!
         .  / /    || ヾ ヾ               l          ノ |.l   !
          / /   ;   ; ',ヽ. 、                       /  l.l     !
         ./ /|   ;   ;  \.  、             _     / |  |l     !
          / |   .'  ,  ,'  ` ‐ 、        ‐  ''´        | |l    .!
         /  |  .'   , , '     Y ヽ              l |  l. リ      .!
           ,   .' , ' , '      ヽ  ` 、            / |. |  |        .!
         .   ,  .' , ' , '        ヽ  ヽ 、 `   _,. イ    ! l.  !        !
          /   , '          ヽ  ヽ|             l\!⌒ヽ/l\ .   !
         . /   , '            ヽ   ヽ.            |  |   ヽ |  ヽ   !
         /   ,'       / 、    ,ヽ'⌒ ヽ            |   ヽ    ヽ

626 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:46:05 ID:VAwOvuog
       ・     .,. ;:;: ,.:;,;,:,:,; ;., ;,::;
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    ;:;;: , .,., *., . : ,r'´.     `ヽ: .. : :. .:.::. .:. . . ;:;: ,.:  ;,;
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627 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:48:25 ID:VAwOvuog
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   |ill|| lll(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)|三三三三三三三三三三|(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)
 二llil|l l!| (⌒)(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)|三三三三三三三三三三|口(⌒)(⌒)(⌒)(⌒)
、.,.ノiiノ:l|| !ヽ、.,.,             ,.、.,       ,.、.,,,.、.,      .、.,.,
 "" ^~"" ^~ " "          
  .,.,,.、.,.,,.、.,.,,.、.,.,,.、            ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                       いよいよ数日後に出征を控えたある夜の事、
                  
                       見送りの為、駐屯地である下関までわざわざ来てくれていた両親は、

                       高い宿をとりそ、こに芸者を呼んで、盛大に出征を祝ってくれた。
                       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



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628 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:50:39 ID:VAwOvuog


        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        父が呼んだ芸者はまだ若く、踊りも熟練してるとは言い難かったが、

        それでも懸命に踊り、唄い、笑い、出征を控え緊張を隠せない僕の

        気を解し、酒と共に、僕に笑顔を作らせてくれた。
        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


                 ,、    _
              r 、   ! l  /, '
            ,、 \\{ .i_ム / -‐‐;
            \`ーゝ"/ /", ' ´
               // ̄ //
              / /   /
            j    /
            ,'   /                   ,  _
          j   {             , '"    ` ̄ ` 丶.
          _i   .ト)           / :,           ヽ   ヽ ム-、
   .      ,:':l  ./ハ          , '  / :// .:  ..       :、 :n^ (九ソ、
        //:l .//v-!       , '  /.:/!ハ:/i .:::.   j: :.  r! ゝく_(  几
       ,:':/:::レ/(__  .l      , ′  ,:! :l-从、| :::::.  /:| j:. {{ 廴r' ゞハノ
      /:://ヘ\___(__八    /.:/   l V,-- 、ハ :::ハ: /‐ノ、!:/r'ー气 薙Jヒ'
     ./::‖イ  } i`ー--‐' }   イ /  : l イ だ`' ∨ レ r''ォz 、{(、_ ト、ゞヒj
.     ,'::://ノ!  | .l     /    i/i: :l:!.:: | 、 込ソ  ,    だ:リ 》|ゝ' } }ー-'
     j`/´ l l  j l   ∧     l l:l:::::. !      '    ゙ー' ' j`ー'^ 小!
    ,'/ ヽl `ー' ノ   ,'::::{`t:、   ',:从';:ト、   r―‐ 、     /: /:  /`i!
    ‖  ∧`ー '    j`フヽ〉‐`ー- 'ルヘ!ヘ.  i: : : : : >     /l:/::::. /
.   ,′ -={ミ 、   /-'  i:`Y  j⌒ヽ>\ 丶_, '   イ:::ソ|:::::/
   j     ',::) )   {/⌒'、l `Y^メ i^メ /:/ >、 _  ≦≧ーく j/
    {    , ヘ/   ∧/⌒i. |/ i f`、/´`/:/ _ム-‐'  ̄ --〈::::::::〉
.   l  _//ハ:::.. / .∧.  !∧ーケヽ/  /  ̄_斗‐≦´ゝノ _'、::::ヽ
   i/ --、〈  .ム::::.| { ヘj:!∧ \)./_斗‐≦  ∩_ン‐v'´ヽ、 \::}
   |/    \ 、  ':,:l::人ノノj>≦´: : ::\  `7 / {/二¨ヽ:::! l  ,ハ:〉
   |  /(⌒ } },r'⌒∨⌒ヽ{: : : : : : : : : : : `ー<;{ y/¨,`、jノノ .j  ',
   jr'¨ \ /∧ゝ、 ∧乃-圧三三三≧ミ、: : : : :ヘ  ソ´  ハ..::::/  ∧
.  l ゝ-v、__. { 癶 ソ ∧ェ 圧三三三三彡ミ三ミ、:∧ '    {: :}v气 {_ハ
.  |(_ o ゝ }.{  //}/:::::}:.厂二二二二近ゝヾ三彡ヘ   人:.l' ∠--―<
   ! `ー'   \//∧::::;リ:圧三三三三{ ー= ,ィ‐、 `込.   }\.::::::::::....∧
   |       \ ∨{:圧三三三三三> /三爪》三\  j  ` <:::::..',
.   !          \/j圧三三三三三{ /三三川三三ミ∨      > 、

629 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:51:45 ID:VAwOvuog
:     |!:l;i1|i:      |l;iヽ二二二二二二二二二二二,イi;!i|     |i |:;|l!;!i|
.     |:i!l!;!||.       |li;| ヽ三三三三:典:.三三三三_/ , |;;l|     |l |lil!|!i;|
=====|l:|!li!||=======|;li|、 |ト、|[##Ξ][Ξ##:.]|イ li',..|lii|=====:| i|i!:l;i1|.=====
┬‐┬|j!li:!i||┬┬┬‐|ll;| ド、_i\ ______./!_j/j~ ,|:;i|     |!!|;:i:i;l:;|
┼‐┼||il;!i!||┼┼┼‐|il;| |ヽ、i !:i_,_,_,_,_ii_,_,_,_,_i: ! :il_,.:イ~ |il;|     |!!|l;i:ll;:i|
┼‐┼|i!i;!|i||┼┼┼‐|;li| | :|゙:i !:i 冊冊ii冊冊 i: ! :i|  | :|l;i|     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┼‐┼|;li!:|!||┼┼┼‐|;i;| | :|゙:i !;i ̄ ̄ ii  ̄ ̄i; ! :i|  | :|;i;|     …だけど、父が芸者を呼んでくれた理由は、
┴‐┴|:|l!;!i||┴┴┴‐|i;l|_| :|゙:i__i,:'──┴──':,i__i|;;;;:!.....|;li|    
 ̄|| ̄|l;i|1i||"|| ̄|| ̄|li;| | .|/!            }ヽ.i'''''|;il| rPヘ、 当然これだけではなかった。
_||_|;l!i;|!||_,||_||_|;;l|_|/|/             ヽ .!ヽ|l;:| |[ ̄] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ̄rvへ:_.||._     |iil| |/                 ヽi . |lii| |:| |:| |l |:|l!;!il|
'´`='=~ ,..-‐'i"__.,|;li|/                ヽ|il;|_|;| |;|_|!!|il;i|1i|____
 _,..-‐'"i」」」」|                            、  ̄ ̄ .| i|l:|!lii!|
'"  」」」」」」」」|.:___________________:.、___,!、||iil;!i!|____
,i」」」」」」」」」」/.::─────────────────────────
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630 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 08:58:27 ID:VAwOvuog
====‐|| || ニニニニニニ____________
' ̄ ̄ ̄||| | ┏━┯┯━┳━┯┯━┳━┯┯━┳━┯┯━┓
     || | ┠─┼┼─╂─┼┼─╂─┼┼─╂─┼士─┃
     || | ┠─┼┼─╂─┼┼─╂─┼┼─╂─┼|\, ̄■]\,
     || | ┠─┼┼─╂─┼┼─╂─┼┼─╂─┼||\\    \
、   _,,|| | ┠─┼┼─╂─┼┼─╂─┼┼─╂─┼||\l\| ̄ ̄ ̄|
  'ヽ,/ || | ┣━┷┷━╋━┷┷━╋━┷┷━╋━┷||\l\||     |
./″' ..|| | ┃|      ┃      |┃|      ┃    ||\l\||    |
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     / ̄ ̄jl ━━━┻━━━━┻━━━━┻━━ヽ、| 。}||    |
   /    /i___,,;;;;;:| ;;;          ;;;;;; ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
. ,.∠___/ ´x  /,,,,;||_________ .宿の部屋に戻ると、やや大きめの布団が引かれていた。
´ || ̄ ̄ ̄||ー―‐',, ,,,,:.|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                            そこで座って待っていると、先程の芸者が僕の部屋を訪れた。
                            ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




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631 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:00:15 ID:VAwOvuog
||           ./               ヘ          \
||          //              \        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
||          //     ,′          ヽ        …まだこういった事にもそこまで慣れていないのだろう。
||         '/   ..:..′   .:      .:   ',     
||        ':′.:.  .::..{   .:.:..  l  .:.:}..:   ,        ほんのり、頬が赤かった。
||        i:{ :.:{  .:l:.{  ..:.:ハ.:..: |...:.:/:リ.:}:..:. }      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
||         j:{ :.:.', .:l: ', ..:./ 、}:.. /| .:/_/从_.:/|    .:  .:i:. ::、
||        ノ八 :.:..ヽ.:l:ハ, .:.|  |: / jノ}厶⊥.」_│   ...:..  .:i:.:.. \
||        イ .:.ヽ.:..ぃ」ノ_\|  レ′ '´ト'゚し':, }`| :   .:.:}  .:.:i:.:..,.:.ト、.:、
||        l  :.:..\」ィfて_),       ゞ:::::ノ ノ リ .::  :..:リ ..:..:.:i:.:...',リ `  「…大変お待たせしました…」
||        | .: :.:..:.lハ弋:::::j       ¨´  / / ..:../..:..:.,'.:j:..:..:.}
||        | .:.  :..:.., ` ¨´ j    ///   /イ ..:..:/ .:..:/..:ハ:../
||        | :ハ  :.:..ハ     丶       / / ..:../..:./..:/ }/
||        |/ ', :.:..:..::、             /.:.:イ:.:.// .:人
||       ノ   , .:..|',.:..|l..:.._    - 、   / ノ/∨/..:.f´ ̄ ̄ ̄`ヽ
||           \| ', .:..ノ:从ト ._   _, '  /   /\..:| …ガラッ… |
||             j/  リ   `TI「  ./    / : : : 廴___ ノ
||                    ノ」L /-─-、 / : : : : | : :`''ー- .._
||                  // -〔]ー    /./ : : : : : | : : : : : : : :/ ̄`ヽ
||                 //{   人    /./ :\-─┘: : : : : : :/ : : : : : ,

632 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:05:02 ID:VAwOvuog


               . .-―…――-. .
             /: : : : : : : : : : : : : : : \     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\   つまり、彼女を抱いて、大人の男になれという事だ。
             /: :/: : : : : : : : :ハ: : :l: :ヽ: : : : : : \
         //: :/:/: : : : : : : : |_lヽ l、: : !: : : : : : : :ヽ 今では女性蔑視だと批判されるこの風習も、
         //: : l: l: : : : : : : : /l  l:ハ: :!: : : : : : ヽ :
           l:ハ: : :|:ハ: : : : l: ://__!  l/! : : : : : : :l: : 当時の夜では、本当に当たり前の事だった。
           |' l: : :.!,-‐\ : |://ん心 ヽ! |: :! : : : : : | : ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
          /: : :.|/坏ヽヽ|'  Vツ '  ,: / : :l: : : : !: : l: :.l
.         /: l: : :l Vリ      , , , , /イ: : : |:.!: l : ト、 |ヽ|
        /: : |: : ::. ' ' ′          |: : /l:ハ:ハ::! )リ |
         /: :イ: : : ヽ    _ --'      イ: :/:.l: :l: : l/
       /'"  |: :l: ヽ|\         / /:/l:/八ハ/   「…それでは、横になってください。
            |: :|: : :|ヽ:|`  _  _ イ: : /ィ !: l_      …全部私にまかせてくれれば、大丈夫ですからね…」
            |ヽト、: |  !    !: : : :     |: :ム、
              ヽ!   /lヽ!: : :    l_7ヽ: :!__
              _,.イ.:.:.:.}': !: :     , /:.:.:.:`ヽ:}_
             /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|_:ヽ_  /-/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
             /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|       /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:人
           7\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,    ./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ __ヽ
          /    ヽ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,   /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/! /  }
         }、   {..:..:\.:.:.:.:.:.:.:, /.:.:.:.:.:.:.:./..:./ /  /`ヽ

.

633 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:08:21 ID:VAwOvuog


              ,r;:ー-‐<´  ``丶リ ∧ ヽ.__ ノ -=テ/::::::::/
                 /        `丶、\l/  ヽ.__ /'´ ,._-.ニ´_
             /           ,. -―‐- 、 /-‐' ´       ̄ ̄ ̄
               /          /       ヽ、
                l           /          ',
               ,.!         /      f: :;       | /‐ァー---------
          / ヽ、         |      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         /      |` ー一   l      柔らかい肌、むせる汗の臭い、
        /        ,!       ヽ    
ヽ r、 ,.ィ'´     ,. '/           丶  _肌と肌がこすれる音、初めてかぐ女の臭い。
、 `ー'´      ,. ' ´ , ′            
ノ     _/   /              まるで全てが、胡蝶の夢の様だった。
―--‐ 、_ノ    /                , ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        /                  イ
       /          ;         |
     /          ´             |

.

634 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:09:47 ID:VAwOvuog


                       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                       情事が終わり、初めての体験の余韻に浸りながら、

             ,, <           芸者と話していると、ふと、彼女がこう言った。
          〃´        ⌒\   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           // /         \         \
.       / ′/           ハ            ヽ
    ー=彡ィ {                  i            ハ
.        |  i    ∨ }  //   |            |  
.        人 ヽト、   {‐f‐-く/  ノ jj           |
        | \N\  ハノノ ノイ厶イ,′         ,′ 「…将校さん、もし、私が『戦争に行かないでください』と
        |   ーf=、ヽ{ `アfテ气ト、/         i    /   言ったら…将校さんは、残ってくれますか……?」
        |    }以    Vじツ /       |i ∧
.         ノ イ i,,〈     ,,   / ,  /  / ,ィノj八/ ハ
     ⌒7イ八人 、_    /=彡イ厶.イ/ 厂丁`ヽ 〉
           ≫ 、`_´,. ‐x'^^´  ,. イ   '  └ァ  ハ
              》、,_,_,_,. -‐… '' ¨´       {_   {_ `ヽ!
              》^ハ             /   /ハ    {_ 丿
             `1 |i           /     └ 、  フハ
              l 》   -‐==≠           \{ 丿
               / /厂 ̄ ノ               Y´

.

635 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:12:37 ID:VAwOvuog


      ━━━━━━━━━━━━━
      …酔いのせいも、あっただろう。
      ━━━━━━━━━━━━━

       ____
     /      \
   /         \
  /  (●) (●)   \   「…蘇芳さん…」
  |     r───-、     |
  \               /


   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   お国の為、両親の為、未だ見ぬ子供らの為、

   散らしても仕方なしと抱いていた覚悟が、

   ほんの少しだけ、ゆらいだ。
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

.

636 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:14:35 ID:VAwOvuog


              ━━━━━━
              …だけど――
              ━━━━━━

       ____
     /     \
   /         \    「…すいません。僕はもう、
  /     (ー) (ー)\   お国の為に命を賭けると決めているんです」
  |    (トェェェェェェェェイ) |
  \   \ェェェェェ/ /


    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    所詮こんなものは、一時の気の迷い。

    戦争という、ある種の異常な状況下におかれているが故に

    おこる錯覚だと思ったら、急に気が冷めた。

    …元来、妙に冷めた性分なのだ。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


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637 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:20:30 ID:VAwOvuog


            ━━━━━━━━━━━━━━━━━
            僕も、そして蘇芳と名乗った彼女すらも、

            僕の答えは分かりきっていた事だろう。
            ━━━━━━━━━━━━━━━━━


        ′  / .   . .: .:     .:.     .:     :.    ∧
       ′  .': ::i.  i: .,i .:|:    .:.:.:  :.  .:.': :  .:. .::l    ハ
       '    {:. :.l;.  .|.:ハ .:!   .:.:/:.  .: .:.:/: .:.: .:.: .:.:!    l
       l     !;:. :.{ヘ:. :|!l-l:.:|:.  .:./}:.:. .:.:..:.:./: ./:. .:/:.:.:.: .:     !
      l    : lヽ:.:.、 ヽ{リ-V:!::. .:.:' j:.:.:.:.:,:ィ/:.:.イ:. .:/:.:.:./:.:    :. l
       l    ∧‐\r=zァx、 、:..:.:l ':.:./ァ:/ソ:.:.:イ:.:.:./:.: .: : :. :. l
      j  :.   ヘヽーゞニク_`  ヽ:.:l/イ ュ<_ // /:./:.:  .:: .: :.:. .: !
      /i  :.、. :. :{ヽ:、  ̄    j \   {: {心トメイ/:.:  .:.:. .:: :.:.:.:i:.l
     / j| :. :ヽ:.:.. '、 `ー-   /       `‐`ニ_厶>/ .:.:.:. ./: :.:.:.:}:.l  「…そう、ですよね…
    /イ.l:. 、. :.:.\:.:.ヽ     i:.           /:イ .:.:.:.:.:/:. :.:.:j:.:|  …すみません、変なこと言っちゃって…」
  /'´ j:.:、: ヽ. :.∧`ー \              ,/ .:.:.:.:.:.:/:.: .:.:/.}:.l
     //∨:.\:.:ヽ                / ..:.:.:/:.:.:/:.:. .:/ j:/
    /  ∨:.:.:`ト:\    `   ー-    _. '´...:._:.:イ:.:.:.:./:/:. .:/  /′
        ∨:.:.:{ `\        _..:-_:.:.:.-r:.7:.:.:.:.:.:/:イ:.:.:/
         \:ヘ   \       _.. -< レ:.:.:.:.:イ/:.:ィ:厶- 、
        _  \  /`V` -― "´   /:.-‐彡'´</´_... -―\
    _. ,,-‐ /⌒ーァ . :/∨       / .: . . :━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   / /  /  . :/ . : :/7'ハ        / . :厶イ 今にして思えば、僕は“戦争に行く若き兵士”を、

                             彼女は“そんな兵士を引き止める女”の役割を

                             演じながら、互いその役に酔っていたのだろう。

                             …随分と、滑稽な話だ。
                             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


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638 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:23:06 ID:VAwOvuog


       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       だけど、そんな哀れで、滑稽な役所に身をやつし、

       酔いしれないと、戦争という異常事態に慣れる事は難しかった。
       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


                  .  -――-  、_/‐く//////}
               . : ´  ー- .        <//¨}'/
                 /                 ` く/
.             /            \ `   、       \
                \       \ \ ヽ   \  ` . _
.           / /    \\ \‐-  \ ヽ :.    \:  \'⌒
           ′:|  :.   {\ヽー\-\:.ヽ :l .   ヽ ヽ :ヽ \
.         |  { \ヽ   :. -ヽlニ=‐.>云j:ハ|ヽ}  i  l  :.  .\ヽ
            |: 八 、 ` \ 、\ } 'Τ ∨:ツ   :|  }  l   、}
            :. \ヽィ\` ー    ¨´     :  /:  |   ',:\
             ', {  ヽーxく:心 }       ' ' '     j /:     、 :.  \  ━━━━━━━━━━━━━━━━
              ': :. :、 \\ゞ=ヽ:.          厶イ:   /  lヽ:| ̄ ̄  つくづく哀れで滑稽な、時代だった。
.              ヽ  \: \' '   `             | ∧ |丿    ━━━━━━━━━━━━━━━━
               }∨  >: \_  r: =-      /| /lヽ\{ヽ
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            -'<:\ {\>  .      ∨  |   /           \
           /-――ミヽ\</\ :|>― r<:∨  |:/             ヽ
.          /  __  -‐-\>:\厶ヽ| ̄ ̄∧ j_彡く /
          'j  、__. 、\く     . ://} 「r /  {、/ __        }
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639 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:24:40 ID:VAwOvuog
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640 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:26:40 ID:VAwOvuog




                        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                        ついに本州から離れる日、段々と小さくなっていく両親を、

                    ハ     甲板の上から見つめながら僕は思った。
                     /∧    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                 ///∧
                  I┴┴I
                  不スス不
                  |    |
                  |    |   _r‐=='^ ∧ー- 、                          r7_
                  |    |- '´..:..:..:..:..:.. f二j..:..:..:.ヽ _ r 、         ,. -─一¬二三//:..:..:
               r ー|    |:..:..:..:..:..:..:..:..:..|  |.:..:..:..:..:..:..:..:..: `ー-- 、_/ 同:..:..:..:. 内ハ..://..:..:..:.
TTTTー--一Fテ三] 「|-‐'´..:.. |    |.:..:..:..:..:..:..:..:..:.|  |:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..|叭≧≦片爿:レ '.:..:..:..:.
立立立立立立立立≧、 :..:..: |    |..:..:..:..:..:..:..:..:..:|  |..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:..:.上士士士士士士士士
工工工工工工工]   L≧ |[]  |三三三三{r二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二二
二二二二二二二二二二二二二二ュ_ ..: :.:. ....:.:. :.:. ..:.:.: :.:.:. ... :.: ..:.:.:.: ::.: .:.:.:.: :..:. .:.::.:.: :.:.:. .:.::.: ..::.: . :.:.:. :
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641 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:28:45 ID:VAwOvuog


         ____
       /     \
     / ⌒   ⌒ \       ━━━━━━━━━━━━━
    /   (⌒)  (⌒)  \     「必ず生きて、日本に帰る」と。
   |      __´___     |     ━━━━━━━━━━━━━
   \      `ー'´    /
    ノ           \


    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    そして、「もし生きて帰る事が出来たのならば、

    必ずや親孝行を尽くそう」と。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


         / :.:.:.:.:.: |:.:.:.:.:|:.| !′ !:.:.:.:.::.:.::.| |:.:.::.:.:.|:.:.::.Y:.:.:.!:.:. ハ
       ′:.:.:.:.:.::.|:.:.:.::.|:.|_!   !ハ:.:.:.:. 从 !:.:.:.:.:.::|:.:.:.:.|.::.: !:.:.:| |
      | :.:.:.:.:.::.:.:.|:.:/       ´ ̄      ̄`ヽi:.:.:.: !:. /:.:.: ! !
      | :.:.::.:.::.:.:.:l/                  \:/./:.:.:.:.: リ
      | .:.:.:.! :.:.:.:.!    _         ...     |/:.:.:.:.: ハ
      | .:.:. | :.:.:.:.!        `     ´   _       |:.:.:.:.:.:/ !
      | .:.:.::!:.:.:.::.|勿テ三 ミ         xzテ云ォミ、i:.:.:.:.:∧:|
      |V⌒!:.:.:.:.:|  弋う少         ´ らz以イ/:.:.::.:ハ! !        ━━━━━━━━━━━━
      | !⌒从:.: ハ                    /:.:./:/ ノ:| !        そう、固く決意したのだった。
       j人/   ヾ!           ,         /:.:./:/  八ト、       ━━━━━━━━━━━━
「  ̄ ̄ ̄ ! :个 ー::!           ! .        ´ ̄7ーイ: :. ! `ー──ァ
ヽ       | :.:.|:.:.:从                     ′: :.! : : !      /
  \   | :.:.|:.:.:.:.:.ヘ       ー  一        ハ: . : | : . ト    ノ
.    ` ─‐| .::从:.:.:.:.::.:.!\             イ7: : : :: 人 : :|  ̄
       |:.:.:.:.Y' ⌒ v:.:.:.:`         イ:.:.:.:|.'´⌒ヽ':.:.:. : :|
        | :.:.:.::.:!   |:.:.:.: |   ` − ´ |:.: /    ハ:.:.:..:: |
      ノ .::.:.:. |  ヽ|:.:.:.: |           |:. /   /:.:.:.::.:.: ハ
       ′:.:.:.::ハ   ヽ:.:.ノ           レ′  /:.:.:.:.::.. /.:.:ハ
     /  .:.:.:.:.::.::)     「           /     人:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.::.ハ

.

642 ◆.9jeLz5xws:2011/01/01(土) 09:29:31 ID:VAwOvuog
序盤なのに中断、すまん。

「やる夫スレ投下したいから墓参りなんぞいけるか!」

…なんて、言えないよなぁorz

643どこかの名無しさん:2011/01/01(土) 09:33:32 ID:gfNjsDV2
それは言えねェよww
新年早々投下乙

644どこかの名無しさん:2011/01/01(土) 09:41:51 ID:aFWAu69Y
それは仕方ねえww


645どこかの名無しさん:2011/01/01(土) 14:39:33 ID:E.tU422.
元旦から投下乙

646 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:02:21 ID:xPUHrbqo


                        ━━━━━━━
                        そして、南の地。
                        ━━━━━━━


 (    ⌒ヽ         _,,...-‐‐''"" ̄     /  /  |  \    (   ⌒)   ゝ
  ゝ      ⌒ヽ,, __,,,....--―-..、        /   /   |    \  ,,.(     )、,,(
 (          /  ,,,,,,,,,;;》》》〉〉ゞ      /    /    |     (          ゝ
_,,...-‐‐--..,,,_   / ミ''           /     /          />  />
>〉〉》》》》>.>, `ヽ、,r'~ ̄ ̄`ヽ、 ̄+; ̄ ̄ __ ̄ ̄ /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,,_p/> ̄ ̄
    _____,,,...(,;;)/⌒ヽ、"",,, ヽ、 。..: _'. ! ..::::. / ...::::::.. ..::::::::........ 。゚。,,,_p/> .....:::::::::::::::::::::
,,r''~ ̄,,,,,,;;;;《《(,;;);;)彡 ヽ  彡,,ゝ /  | .::::: *....::::... ........+::::::::....... ...::::::::. ......::::::.....:.:
《《《<""  ,r';i;i/ ..::.  彡 ) +:::  |  /...........::::::::..:::::.. 。...:::::::::::::..... .::::::::........  ...::::::::::.. ::...
。.... ::::: ,r'ww/ :::::::::: 彡ノ::. / ̄ ̄|  。..::::...... 。...::  ......*.....::::::::..:::::..::.....::::::::::::::::... ...:::::::
〜;,,。,r';i;i;i;i;i/ :::::::... ::  /     |  .........:::::::::::::::::.........::...:::::::...::::::::::::::.....:::::::::::::。::::::.........::::::::
    /www,'.。.... 。.... . . |     /。.....゚ .........。・...。.... 。 。。..::::...... 。...::::::::... ......::::::::::::::::..
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 /w;w;w,'                                 ~^^゚〜・,,。,, 。....゚......。..。....
/;;;i;;i;i;i;i;i
;w;w;w;ii
;;i;;i;i;i;i;i





.

647 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:04:19 ID:xPUHrbqo
         ____
       /      \
      /      \  \
    /        (●)  \
    | u       (__人__)|
     \        .` ⌒/
     ./ー-.l`‐-‐< ̄``ヽ
    (   ⌒⌒ ̄ ̄`r:ュ〈
     `|  _r'゚lニニニl]_ ____/l         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
fニニニニllニニ|  \[ l===ニニl]}||||||||ll]}コl|====iニコ   照り付ける日差しが肌を焼こうとも、
|l_,,=-'''~  | \... ヽ'''ニ「_,,,l⌒l。__。_]三i三三i
      | 〈,,/ヽ___)|ll [`ー' ̄           陽炎の様に立ち込める熱気で意識が朦朧としようとも、

                              滝の様な大雨が降ろうとも、繰り返される、訓練の日々。
                              ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    思わず弱音を吐きそうな時もあった。

    だけど僕は、これでも若き将校、部下を率いる身。

    部隊には一回り歳上の部下だっているのだ。

    軍人らしくない所など、見せられなかった。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



  iヽ
  i)::ヽ
  i)::ヽ
   r⌒ヽ、    / ̄ ̄ ̄ ̄\
   \  \ /         \
    ヽ   /   ( ● )三( ●)ヽ
     ヽ | u (トェェェェェェェェェェェイ)
      ヽ,\   \ェェェェェェ/ /
        )           ,-'
       /          i、 \
      ヽ   ⌒ヽ   / ヽ  ヽ
      /      ) ノ   \_ノ

648 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:07:54 ID:xPUHrbqo



       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       そんなある日、たまの訓練が休みの事だった。
       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


    `       `    ;;ゞ ;" "ヾ; ;ヾゞ: ,,ヾ ;";ヾ; ;ゞゞ:; ;ヾ ;;ゞ ;" "ゞ ;ゞ゛"ゞ ;    .
`         `     "ゞ ;ゞ゛ ; ;ゞ:ヾ,,ヾ ;";ヾ; ;ゞ ;",,ヾゞ:ヾヾ.: ;;;ゞ ;" "ゞ ;ゞ゛ ; ; ゞ   `
      `          ;ヾ ; ;;;ゞゞゞ,,ヾ;;ゞ ;""ゞ ;ゞ゛ ; ; ゞ,ヾ;;ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., ;         `
 `       `    ;;ゞ ;;ゞ ;"ヾ.:,,ヾ ;";ヾ.: ;ヾ ; ;;;ゞ ;" "ゞ ;ゞ゛ ; ; ゞヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ;;  ::;
        `     "ゞ ;ゞ゛ヾ ;";ヾ; ;ゞ ;"; ;ヾ ;ゞ ;"ヾ.: ; ;ヾ;;ゞ ;" "ゞ ;ゞ゛ ; ; ゞ "ゞ ;ゞ゛ ; ; ゞ
     `        ;ヾ ; ;;;ゞゞ ;" "ゞ; ; ; ゞ:ヾヾ.: ;ゞ;; ;ヾ ; ;ゞヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., ;ゞ ;" "ゞ ;ゞ゛ ; ;         `       `
            ;;ゞ ;" ;ゞ ;"ヾ.:;ゞ;ゞ ;ヾ ;ヾ,,ヾ ;";ヾ; ;ゞゞ:ヾヾ.:; ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ;ヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., ;   `         `
           "ゞ ;ゞ゛,,ヾ ;";ヾ; ;ゞ ;" "ゞ;;ゞ ;" "ゞ ; ,,ヾ ;";;ゞゞ:ヾヾ.: ;ゞ;ゞ ;ヾ ;ヾ;" "ゞ ;ゞ゛ ; ; ゞ             `
      ` ;;ヾ ; ;;;ゞ;ゞ ;" ";;ゞ ;" "ゞ ;ゞヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ.:,,ヾ ;";ヾ; ;ゞ ;" "ゞ ;ヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., ;
     `  ヾ;ゞ ;"ヾ.:;ゞ;ゞ ;ヾ.: ; ;ヾ ; ; :; ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ;; ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ;ゞ;;ゞ ;" "ゞ ;ゞ゛ ; ; ゞ;          `       `
 `         ; ;,,ヾ ;";ヾ; ;ゞ ;"; ;ヾ ; ;ゞ ;"ゞ:ヾヾ.: ;ゞ;ゞ ;ヾ ;ゞ:ヾヾ.: ;ゞ;ゞ ;ヾ ;ヾヾ.: ; ;ヾ ; ; :ヾゞヾ., ;
      ` ゞ: "ゞ ;ゞ゛ゞ ;ヾゞ:ヾヾ.: ;ゞ"ゞ ;ゞ゛ヾ;;;;|iiiiiiii::"ゞ,,ヾ ;";ヾ; ;ゞ ;" "ゞ ;ヾ ; ;ゞ ;" "ゞ; ; ; ;
     `  ,,ヾ;ヾ ; ;;;ゞゞ ;" ",,ヾ ;";ヾ;ヾ ; ;;;ゞゞ ; |iiiiiiii::::::ゞ;;ノ;ノ  ゞ:ヾヾ.: ;ゞ:ヾヾ.: ;ゞ;ゞ ;ヾ ;ヾ       `
         ::;;ゞ ;"ヾ.:ヾヾ.: ;ゞ;ゞ ;ヾ ;;ゞ ;"ヾ.:.  |:iiiiiiii:  :::ゞ;;ノ;ノ″,,ヾ ;";ヾ,,ヾ ;";ヾ; ;ゞ ;" "ゞ ;   `
                ,,ヾ ;";ヾ; ;ゞ ;" "ゞ ;Y    |:iiiiiiii::::::::: |                         `
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649 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:11:16 ID:xPUHrbqo
  |:: :|: .::| .:|:. l:|
  |::.,: :r.:| ::|:. l:|  
  |: |:: |::.. ::. j:|          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  |: |::. ::| .:|: ::|          僕は一人、カジュマルの木の下で本を読んでいた。
  |: |::. ::l .:|: :.i____     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  |:i ::| :: :|/      \
  |:|: :| ::/         \
  |:|: :|/   (ー) (ー)  \
  |:|: :||   (トェェェェェェェェイ)   |
  |;}  \  \ェェェェェ/   /
  |: .:|/´ ̄         .ィヽ|
, . |: 〈   ̄  ‐- 、       i          ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
; , | ..:` ーi‐ -、_   ヽ     | l          部隊の皆は、町へと繰り出して行った。
;; /.::/ ::.|   ヽ.て  〉    .| l   ,;:.,,. ..     
ノ,;ノ : :/´  ヽ     /⌒| \         僕も誘われたが、それをやんわりと断り、
;:´.:: : : i    |ノ-‐-‐-|   |`ー´   ,,:;;;.. .,::   
    .ヽ  _,l- 、   |  .|           一人で過ごす事にしたのだ。
     ヽl´   |   〉  〈..           ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       `-‐´  ...ヽ__ソ





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650 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:14:58 ID:xPUHrbqo
               _.. -─- .. -─- .._
             , '´            `ヽ、
             /       |        ヽ
           /        _..   | ` ヽ 、  、 ハ
            ,′, /  /    {     `ヽ  ハ  l
          l |/ '´      ハ     ヽ  | |
.          l l.|./    _,.-' / \   ヽ   j、 |
         | /ヽ.-‐ ' ´,. -'     ヽ、   \{ ,!  l
           | l ヽ}-‐ ' __... -'   ー- ..._` ー-f'´l.  ハ
          ,′| j. l. ̄,....--、      ,.-- .._ ̄,! /ヽ  ヘ
       /  l.{ヘ !(.ヘ}rj|     |ソrj ア / / ノ /  ヽ、
       , ′  l.ヽゝ.l. ゙-‐'        ー-' /j/-' ./    ヽ
       i′      / ヽ、    _'_  u ,. ' ′  l ヽ     l
      l. /   /    ト ,、     ,. 、´ /   |  ,!    /
       〉′  _,/      |´ j ` ー ´ ト. 7    |..,._   /
     ,r′  /V   l / ,′      }/   / | /ヽ  「ヽ
.    |    | l、   ヾ、 |   __    ハ.   | ノ/  |  ! |
      ヽ   | `ヽ、   ヽl ´ __ ` 7 」   |/  |  /



   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   軍人…特に僕の様な無愛想な男が、現地の人々に、

   決して諸手をあげて歓迎される様な存在ではない事は何となく分かっていたし、

   さして騒ぎたい気分でもなく、大勢で騒ぐのも、元々あまり好きな方ではなかった。
   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



       ____
     /〜〜〜 \
   / _ノ Ξヽ、_  \
  /   (◎)―(◎)   \
  |  ::::(((__人__)))::::  |
  \     `⌒´     /

651 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:18:40 ID:xPUHrbqo


            ____
            /      \
          /         \
        /   (ー) (ー)  \
        |   (トェェェェェェェェイ)   |
        \  \ェェェェェ/   /     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        /´ ̄         .ィヽ|      そして何より、今日は一人でのんびり過ごしたい。
       〈   ̄  ‐- 、       i
       .:` ーi‐ -、_   ヽ     | l      そんな、気分だった。
            .|   ヽ.て  〉   ..| l      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        /´  ヽ     /⌒::| \
          i    |ノ-‐-‐-|   |`ー´
        .ヽ  _,l- 、   |  .|
         ヽl´   |   〉  〈..
            `-‐´  ...ヽ__ソ

.

652 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:22:22 ID:xPUHrbqo
       /:.:.!:.:.!:.:.:i:.:.:.!:ーヽ    、   ,  /:.:.:.:.ム ´/:' |:|
        |:. ハ:!ヽ:.!ヾハ从:>         ィハ从乂. /'  !'
       ヽ!  ` `  ,、.、    i` ‐ ´ /     _
              ,.−': ::λ _ /    !、   / 酛_
           /.: : : : :冫  _     _ ̄冫: : : :.ヽ
            /: : : : : :冫    ヽ  '´    冫.: : : : :.i
             |: : 丶: :/ ー  _    _  '|: /.: : : : l   ━━━━━━━━━━━━━
             |: : : :.ヽ!_.      ̄       !:': :/: : : l   …風が、枝葉を揺らした。
             | : : : : i:,: : : : : −. . _  _ . . : :´ヽ:': : : : |
          i: : : : i': : : : : : : : : : : Y : : : : : : : l : : : : l   熱気をやらわげる、優しい風。
              l: : : : l : : : : : : : : : : : !: : : : : : : :.l : : : : !   ━━━━━━━━━━━━━
.             l: : : :.l: : : : : : : : : : : '`: : : : : : : :!: : : :/
             l: : :.:.l.: : : : : : : : : :/: ,.: : : : : : :,: : : :/
               l: : : :l: : : : : : : : :/: /.: : : : : :./.: : :/
            ヽ.: :.l : : : : : : : ': :/: : : : : : /i: :f´ ̄ ̄ `ヽ
               i /i: : : : : : : : /: : : : : : /: |: :| ザッ… |
               |:/: l: : : : : : : /: : : : : : : : /l:/廴___ ノ
               /\!: : : : : : :'.: : : : : : : :. ': l'
                /   ヽ : : : : : : : : : : : :.  '|





       ____
     /     \    /     「……んっ?」
   /         \  ―
  /     (ー) (●)\ \        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  |    (トェェェェェェェェイ) |          本の中の世界に没頭していた僕の意識を、
  \   \ェェェェェ/ /
                         ほんの少し、外の世界…現実へと、引き戻した。
                         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

653 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:25:25 ID:xPUHrbqo


                      -──-
                  ,  '"´            `丶、
              /                     \
              /                      ヽ
           , '                         ',
.          /                  ',
         //     /   ./         ハ
.        //     l:   ,'        /         l
                ハ   !       /   |        |        「……じーっ……」
        | |    _l」⊥.、|    -‐‐,イ‐- ...,,|
        |       !.! ヽ/l       //    .|       /
           ',    .{イ示ヽ',   ./ ィfテミメ、 !     /
          ', ヽ  .ハ ヤ:::} ヽ/   rテ:::::} 》ノ   /}      /
.        l  \/ ヽ ゞ''      弋zシ/ _./! ,'
.        |       八  ヽ         ̄l   レ'     |
                 ヽ   、 _.       ,'   .,'        |
        /         \ / r/ヽ     /   ハ ,'       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.        厶イ八 ハ   ハハ /-‐´ イ≦ ´ /   / V  /l .ハ ',  …気が付くと、目の前に人の気配。
            ,ヽ! .\, イ   ^ ‐---- 、 イノ/   ヽ/ j/ ヾ、
         |  ヽ, ´       ^ヽ‐--r >       ヽ     一人の女が、僕をじーっと見下ろしていた。
            |   ヽ,         \./ /         ヽ    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           |    ヽー────‐、 ∨}      _,,,... -‐ 、
          |       /       \\,..   ./      ヽ
          |       .i         ー─'   /         ヽ
          |       i       /   __./          ヽ

.

654 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:30:58 ID:xPUHrbqo


       ____
     /      \
   /         \    「……僕に、何か用かい?」
  /  (●) (●)   \
  |     r───-、     |
  \               /


      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      本を閉じ、せっかくの貴重な心の落ち着ける時間を

      邪魔された不快感を冷静さで押し隠しながら、ゆっくり顔を上げた。
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

655 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:32:46 ID:xPUHrbqo
           /                                 ヽ
         /                                 ',
         / /                /              ハ
      .  / .:/ /       /        〃ヽ    i           |
       / .:/〃     __// //   //,′ ヽ ! i           |
      ..///7,′     ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ|、           |
          !|   i     |/ |/j/! !:i .:.//'′     !ハ「     |        |
          !|   i !    ィ斧ミメノノ | //  ,ィf云ミメ、」   |       !
         八  i i i i i j !ノ::::} ノ /    {ノ:::;::} Y|    ト、     i
      .   ハ. |ハj ヘ |仆乂::ノ  /     弋::::ソ ノ !     ! ハ       !   「あっ…僕の事は気にしなくていいよ。
      r‐ 、    'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',   ただ見てるだけだからね」
      ヽ ヽ    ./  从   '              i !   / |  |   ハ
         ハ  V  /  / ヘ.  、   _,         从.  /    | !:ト、 ',
        |  |  ./  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ
        |/ __\/´`! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )
       ノ/  `i \/ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj
      /´ -─┐|、___)            )ハ    /  {
     /´    ,. }ノ:: }      ,.-‐''て  _」        \  _」\
     {    イーノ::  V ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、
      \  `ヽ:::.   } /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ
       \   ヽ  ハ




       ____
     /     \
   /         \
  /     (●) (●)\   「…いや、気にするだろ…」
  | u   (トェェェェェェェェイ) |
  \   \ェェェェェ/ /


    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    自らの事を『僕』と呼んだ彼女は、

    初対面だったその時から、妙になれなれしかった。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

.

656 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:38:08 ID:xPUHrbqo


         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         無視するか、あるいは怒鳴って追い返そうかとも思ったが、

         どうにもしばらくは本の続きを読む気分ではなくなってしまったので、

         少しばかり、変な女の相手をしてやる事にした。
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


       ____
     /     \
   /         \     「…まあ、いいか。
  / (●) (ー)    \   で、僕に一体何の用なんだ?」
  | l^l^lnェェェェェイ)  u |
  \ヽ   Lェェェェ/   / =3
    ゝ  ノ
  /   /

      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      僕はこんな顔の癖に、意外と繊細な性格だったりする。

      …いや、単に気が小さいだけか。
      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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657 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:40:31 ID:xPUHrbqo
        /            /        }
        ///             /    /, ,1
.     / //          l |   //    // / |i
       //〃     ..二Ll.__ j //    // / lハ  |l
.      // / ,/  j/   / j i /「フ!   /斗ャ冖jT7¬=
     // /!i l|  /l|   / /| ///|   / // / }|  }l
     / | l| //|  ,‐ァ≠≡ミ !  / /厶≠=-lL,刈
     〃  j.l.| /l |  / ヘ K 刈 l.|. /  / K乃ハ7ナテ‐/
   // l  川 /llll|l / { |弋zツ j/    弋_z ヅ// ///
   / l | ' /| lll}l |/,ヘ. V                 / ////
.      | | /ll|}l|lllll!lll|ll≧、      !      〃 j////  「いや、軍人さんなのに、一人で静かに本を読んでいるという、
     j | /jlll|l|///jlll|l|lllllヘ.    .._  _.    〃 /////  なかなか見れない光景に、少々興味を惹かれてね。
.       j/  ll|/// l| l| |lllllllll\       / , //////  一体何の本を読んでいるんだい?」
.     /  ll|// !八l| |lllllllllllll}:h、_    </ ////////
      >‐-ミ/  jj,ノll|v{VvV  ヾ^  /// /////////
.    /     \        /       / ////// '//
    /        `ーァ''" ̄         {  /// '   '
   ,′        K) .._        |l / ゝ..__,.-‐
   }         ム)    ̄        |/ _ ,..  {ワ
   ,′      ヽ}   }____,. -‐=≡=- ,,_      イ
.  /       j   / // //// //   // ̄ ̄\|
 /         ノ   { // //// //   // ///   }




       ____
     /     \
   /         \     「…えっ? …これ、は……」
  /     (●) (●)\
  |  u  (トェェェェェェェェイ) |
  \   \ェェェェェ/ /    ━━━━━━━━━━━━━━
                   思わず、言葉に詰まってしまった。

                   何せ、この本は――
                   ━━━━━━━━━━━━━━


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658 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:52:35 ID:xPUHrbqo


          ━━━━━━━━━━━━━━━━━
          思わず咄嗟に手で背表紙を隠しながら、

          少し強めの口調で注意した。
          ━━━━━━━━━━━━━━━━━


       ____
     /      \
   /         \   「…君には関係ないだろ。
  /  (●) (●)   \  軍人をからかうのもいい加減にしろ」
  |     r───-、     |
  \               /


     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     普通の婦女子なら、軍人…得に僕の様な、

     無駄に強面の男に言われたら、萎縮してしまうものだが……
     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


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659 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 09:54:00 ID:xPUHrbqo


            __    __
         _. - '´       .::::::::::` 、
        , '´            .::::::::::::::::`ヽ、
    /              .:::::::::::::::::::::::ヽ
   /                   .:::i:::::::::::::::::::::ヽ
  ./           .:::::ト、    .::l::::::::::::::::::::::::`、
  ,'   i      i   .:::/ ヽ   i .:|:::::::::::::::::::::::::::!
  i !  |l      |   .::/   `、  | .:|:::::::::::::::::::::::::::i
 .| |   |」_ ./| .|  .:::/ _,.. -‐十 :.| !::::::::::::::::::::::::::::|
 | ! .| .| `メ┼/| .::/ "     ヽ ::.! .|:|::::::::::::::::::::::::::::l
 | l .! l/  |/ ! .:/    _===、ヽ:! :|:|::::::::::::::::::::::::::::|
 | i |l |イ子ミN l./   " F';;;;;:::ヾ/ :|:|`!.::::::::::::::::、:::::|  「くつくつくつ…からかってなどいないさ。
 .| ヽl ! | 弋;;::::j ′     辷;;::;チl  ::|:|.ノ:::::::::::::::::::lヽ.i  僕が、あなたをからかう様な人間に見えるかい?」
  l  `ヽ!   ̄            ̄ i i .|/:::::::::::::、 .:::::| |i
  !    ハ    ′         | l |.:::::::::::::::lヽ::::| l|
  ヽl、 l  \    ‐ --‐'     | | |:::::/|::/|::| ∨ ′
     \|ヽ  i `        , '´ !,イ .!ヘ{ l/ .l/
       ヽ/lノW ` ー-‐ i´    / ! .|
        _  _ , -‐ノ       l/‐-、             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      l´|:|: : : : : : :|´        了: :` ‐- __        くつくつくつと、独特の笑い方で笑いながら、
      /| |:|: : : : : :._| `ヽ , -‐‐  !: : : : : : : //lヽ
     ./ | |:|: : : : : ト、_____/: : : : : : ://:.!  l       彼女は笑顔と柔らかな物腰を崩さなかった。
     i  | |:|: : : : : |`ー────/: : : : : : ://: l   |      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     |  | |:|: : : : : |       /: : : : : : ://: : |    l
   ./_,ィ||:|: : : : :.|      /: : : : : : ://: : /    |

.

660 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:02:56 ID:xPUHrbqo

       ____
     /     \
   /         \      「…内密にしてくれるのならば、
  / (●) (ー)    \     教えてやらない事もない。
  | l^l^lnェェェェェイ)  u | =3  …約束は、出来るかな?」
  \ヽ   Lェェェェ/   /
    ゝ  ノ
  /   /       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             彼女の様子を見て、「こいつは少々曲者だな」と

             直感した僕は、早々に追い返すのを諦め、

             代わりに彼女を懐柔してみることにした。
             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




           _......,....-‐――‐-....._
       ..:.:.'"´:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
      /:.:.:.:.:.:./: ,:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
     ./:.:.,:.:.:.:.:. /:.:.i:.:.:.,:.:.:.:!:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
    /:.:./:.:.:':.:.':.:,':l:,':.:i:.:.: /':.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:.:',
    .':.:.:.l:.:.:.l:.:.:i:.l:.:l:!:.:ll:.:,' ',:.l',:.:.:.:.:.:.ト、:.:.:. l:.:.:.:.:.:.l
   .l:.:.:.:l:.:.: l:.:.:l:.l:.: !-―'‐- ',:!.',:.:.:.:.:.l-‐.,―l:.:.:.:.:.:.!
    .l:.:.:.:l:.:.:.:l:.:.:l:.l:.:.:.:.ハ/  __ ! ',:.:.:.:.! __',:.:.l:.:.:.:.:.,'
    !:.:.:.!:.:.:.:l:.:.:l ',:.:.ムテニ=ミ、 .:.:.:.:,ィテミヽ:l:.: i:.:ハ
    .:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:l: ',:.:', lr'{::::} |  ヾ/ l.{::}.!.'`!:.:l:/:.:i
    i:.:.:i:.:.:.:.:.:.:.',:.',:. ',弋辷ソ     ヒ.ソ  !/l':.:.:.i、   「ああ、約束するよ。これでも僕は、
    l:.:.:l:.:.:.:i:.:.:.:.:.iヽ:.:',       ,    .,:'':.:l:i:.:.:lヽ  近所の子供たちの間では義理堅い人だと評判なんでね」
    }ィ:::i:.:.:.l:.:.:.:.:.:',::.:.:.:,    _      /:.:.:.:!ハ:.:!
    ':,:.ハ:.:.:.l:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.,、     ̄  .:.':.:.,':.:.' !:.!
   ./' }' l::.ハ:.:.:.:.:.ハ:.:.: ' `    __..イ:.:.:./ソl/ }/       ━━━━━━━━━━━━━━━━━
      ,'  i:.i 、:.:.:.ト:.:.ヽ:.:.',    i:.:.:.:.,、〃  ' . /'       …「近所の子供達に〜」という部分には、
       !:'  ヽ:.:.',ヾヾ.,ヽ',   ',:∧' ヾ
           ヽ:.', _ノ  ヽ   `ー.、_            .敢えて突っ込まない事にした。
         ,.-‐::く´  _ __  __ _ ヽ::`ー...、       ━━━━━━━━━━━━━━━━━
       /::::::::::::::ヽ           ヽ:::::::::::::ヽ
      /:::::::::::::::::::、::::ゝ-'´ ̄`ー'´ ̄`ー'´ゝ::::、:::::::',

661 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:04:45 ID:xPUHrbqo
       ____
     /      \
   /         \    「…まあ、いいか。
  /   (●) (●)  \  僕は…『夜間飛行』という本を読んでいたんだよ」
  | u (トェェェェェェェェイ)   |
  \  \ェェェェェ/   /




                  __
              _ - ´: : : : :` ー 、
            /: : : : : :.:.ヽ: : : : : ::.:.:.:\\
           /: : : : : : : : :.:.ヘ: :. : : : : : .:.:.ヽ.:\
          '´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ハ: :.l: :!: : : : : :l
          i: : : .: : . :. {.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ハ.: !: : : :}
          |: : |: :.|: : : |::.:.:.:.:.:....:.:.:..:./.:.;.': /l: : : l : ;′
          |: : |: :.|: : : |::|: : ::.:___イ.:/;/Vく : :./}:/
            \|: :.|: : : |:.|: : :∠rテテミ  tり:.:/ l/   「『夜間飛行』…? 聞いた事のない題名だね。
           \|ヽ: :|.:|: : :弋弋zソ ヽ jⅣ     題名から察するに軍記物かな? 一体誰が書いているんだい?」
             }ヽ仆ヽ: : : :lN   _ _/: :l
             / ̄ ̄``ヽ、: レ'´ ̄`): : : :l
            /        V  `ー ユヽ.:.|
                   |     ユ、l../
                  |     l ハ'′

662 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:06:28 ID:xPUHrbqo


       ____
     /      \
   /         \
  /   (ー) (ー)  \    「…サン・テグジュペリ。フランスの作家だ」
  |   (トェェェェェェェェイ)   |
  \  \ェェェェェ/   /


     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     内地にいた頃から、読書は趣味の一つだった。

     特に海外文学が好みで、この本も、一体何度読み返した事か。
     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         だが名作とは、何度ページをめくっても、文字の羅列が創り出す

         世界に没入出来るものなのだ。
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


    ━━━━━━━━━━━━━━━
    …余計な邪魔が、入らない限り。
    ━━━━━━━━━━━━━━━


.

663 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:08:15 ID:xPUHrbqo
             _........-――.--..、_
         ,...:.:.:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`ー.、
        /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.、
        /:.,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
     /:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:./:.:/:.:i:.:.:.:.:.:.i',:.:.:.:. i:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
    ./:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i:.:.ハ:.l:.:.:.:.:.:.:l ',:.:.:.:.l:.:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.
    i:.:.:.:i:.:.:.:.,:.:.:.:.:.l:.:.! !:.',:.:.:.:.:.:.l ',:.:.:.:!: l:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:ゝ
    l:.:.:.!:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.!‐l―!-!‐':.:.:.:.:!-‐,―!‐l‐- i:.:.:.:i:.l:.:.lヾ、
    l:.:.:!:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:ハ:.l  ヾ! ',:.',:.:.:.!  ',:.:!N.!:.:l:.:.:.:.l:.:l:.:.l  \
    l:.:.:!:.:.:.:.: !:.:. ,'ィオテミ斥 ',:.',:.:.',ィテ≠ミx、!:.:.:.:.l:.l:',:.:l
    l:.:.:.:.:.:.:.:.:l ≪  し':ハ  ヾヽ:.', ん心 ≫:.:.:i:.l:.!:.',:.l
    l:.:.:.:.:.:.:.:rz:.:.i  .弋zソ    ヾ!弋zソ i i`):.!:.l:l:.:.l',:l   「…ああ、なるほどね。
    /:.:.:.:.:.:.:.:{ ',:.', 、、     ,   丶 、、 .!/,.':!':.:!':.:.:l ':!  英米製のものではないとは言え…
   ./:.:,イ:.i:.:.:.:.ゝ、ゝ',               从,ィ:.:.:.:i:.i:.l    軍人の愛読書としては、あまり好まれるものではなさそうだね」
  // .l:.:',:.',:.:.:i: ',¨ヽ     ‘ '     ,.イ:!/,':.:i:.:.i:.!:.l
  /'   l:.:.ハ ',:.:.',: ',:.:.',.>      ,..イ:./:. //:.:.,l:.:.!:ハ',
     l:.:ハ:.',:.:.',: ',:.:.', i  ` ー .i〃〃//イ:./l:/l:'  \
     .!'  .ヾ\lヾ',:.:.',.}     l/ /'  /' .}/ .}' !
          `  ',:.:','       ゝ..._____'
       ,.-‐‐┬、´ ヽ',          ,ヽ ̄`ヽ
      /::::::::::::::! ) -‐ヽ‐ 、    `´ ̄ ζ::::::::::::',




                                         ____
    「ああ、君の言う通りだ。                      /     \
    だからこうして、一人輪から外れて、             /         \
    寂しくも安心して読書に耽っていたという訳さ」      / (●) (●)    \
                                     | (トェェェェェェェェイ)    |
                                     \ \ェェェェェ/    /

664 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:12:27 ID:xPUHrbqo


              _ ......-.―.-..、_
         ,..:.:,.:.: ̄:.:.:.:.:`:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:`ー..、
       . :':.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
     ':.:.:.:.:.:.: i:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽ:.:.:.、:.:.:.:.:ヽ
    /:.:.:.:.':.:.:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.',:.:.:.:.:. ハ:.:.':.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:',
    .':.:.:.:.:i:.:.i:.:l:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.: ハ:.:l:.:.:.:.:.:',:.:.:.:.:'
    l:.:.i:.: l:.:.l:.: !:.:.:.:.:.:.:.:.: l _ヘ-‐―−:.:.:.:': l、:.:.:.:.:.',:.:.:.:.l
    l:.i:i:.:,l-┼‐-、:.:.:.:.:.:.: l  ヽ:.:.ト、:.:.:.:.:.l:.l:.',:.:.:.:.:.!:.:.:. l
    l:.i:i:.:.:l:.:.ヾ:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.! ,.ィ=≠ミメ:.:.:.:.:.ト:!:.:!:.:.:.:.':.:.:.:.:l
    l:.i:i:.:.ハ:.:.:.!ィテヽ:.:.:.:.:'  γ':::::::::!〉:.:.:.:l:.!:.:.!:.:./:.:.:.:.:.:!     「ふうん…なるほどねぇ。
    レl:.i、:.:丶〈 r'::::i \/  弋:::::シ.!i:.:.:.:'l:.:.:.:!:.':.:.:.:.:.:.:、ヽ    ますます軍人らしくないなぁ…」
     !ハ:.、:.:.ヾ! ゞ'ノ  '    /// ':.!:.:/ }:.:.:.':.:.:.:':.:. i:.:.lゝ\
      ヾ\ハ〃ゝ        i:.:!/:.rl:i:.:.:.:.:,':.:.:∧:.:l
       i:.:.:.:.人  ―−ァ    l:.:':.:,:il l:.:.:.:/i:.:イ/ ヽ!
       !:.,:..:.:.:.:.ト  ` ー    /l:.:.:/!ハl:.:.:/< ̄`:.、
       !ハ:.:.:.:.:i:::::`...、   イヽ !:./  l:./::::::::::::::::::::ヽ
         ヽ:.:.:',ヽ:、::::::T::::::ヾ 、>!'   ∧::::::::::::::::::::::::::',
          ヽヘ ヾ\:! ヾ`フ:.:.:.,'   /::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             `ヽ  `  {:.:.: i  i:::::::::,、::::::::::::::::::::::::::ヽ     そう言って彼女は、またくつくつくつと、奇妙に笑った。
                     ',:.:.l___l::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::
                   ヾ〃〃l:::::::::::::::丶:::::::::::::::::::::      だが不思議と、馬鹿にされている様な気はしなかった。
                      l:ミ:ミ:ミ:l::::::::::::::::::丶:::::::::::::::::::     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                      l〃〃l::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::
                      } ̄ ̄:::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::
                    {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::
                       ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::

.

665 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:13:22 ID:xPUHrbqo


          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
     /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙ i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ     「僕も読書に関しては、
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、    趣味と呼べる程度にはこなしているけど、
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、   海の向こうのものに関してはちょっと不勉強でね」
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'      「もしあなたがよければ、その…『夜間飛行』という
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、    本の内容を、教えてくれないかな?」
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:.i
        .i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.::,:.:.:.:.:.:.:.:.:i
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:i
         ー、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'::.:.:.:.:.:.:.:.i

.

666 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:14:43 ID:xPUHrbqo


       ____
     /     \
   /         \    「…ああ、いいよ。
  /     (●) (●)\  まず、著者のサン・テグジュペリについてだけど――
  |    (トェェェェェェェェイ) |
  \   \ェェェェェ/ /


     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     どうせもう、「一人でゆっくり本を読む」という当初の目的は、

     気分的に達成出来そうにもないにだ。
     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


           ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           気分が削がれたついでに、同じ趣味だと自称する

           変わり者の女に、愛読書を勧めるのも、悪くはない。
           ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

667 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:18:21 ID:xPUHrbqo
        ∨//                           \/////////////'/
           V       /         }               \//////////
         /´      / /  j { /  /                  \////'/
        ,   /   .′   ハ ∨  '             ヘ   ヽ   ∨/
.     .     /   .:i  i  ' ∨ 人    ヽ        !      \ \\  _
    /   .′  . :ハ_|_ /  / X{  \   ト、      |      \_>`´<´
.     ′ / 〃    7´ヽ,ノイ ` /´   -―- \{ \    i   ヽ   i、 ヽ      、 __━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    i / / {   i  | 〃^うLヽ        ___  ` 、\   |     '. } \ 丶     ー-<『夜間飛行』――郵便飛行に携わる男達の、
    レヘ/  |   ハ | {i rイ;:.ji      〃´^うL、 \ \リ     V   ` ''\     /
         } ∧{ヽ{ 弋_シ          rイ;;:.ji \    ノi       |、     _ .. ィ´  熱く、そして哀しき、リアリズムに溢れる物語だ。
         ル′  }|           弋_ シ /′  ハ    j} |  ー-   _/ /::━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
           ノ{    ′               / |    ハ{       ´  /::::::::::::::::::::
            /八                       _ ノ |   ′   ー< __/::::::::::::::::::::::
.              \    -           . ' _ ィ /ヽ   、__ > 〈> 、:::::::::::::
                  丶          .   /     ´    \} //       }      <
                    ヽ. _     < _ /          //       /
                 i    ̄「i´   \ 、            //       /
                     \ ヽ 'ハ   // \ 、       ,〃       /
                       ヽ{ 'ハ.  /∧ _ノ::ヽ`====:´/
                      }  ヽV∧:'::::::::::`} \:::┼::::/     /





        /              / /
       /             / /
     /              / /_  _    ,  --  _ / {
   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\/_ ' ,    >       < /  !|
    | .., ‐:、  , ‐:、   , ‐:、  || |-\ / ,    、   ` 、 !|
    l 弋_ノ  弋_ノ  弋_ノ  || | ノ ∠/  /| i/ 、  、  ∨ i
    |              || | /イ  ! イ/ 乂 i  i  i , ! |
    | .., ‐:、  , ‐:、   , ‐:、  || | ' !,  ! /i! '  i !、ヽ! /! i  ! {
    l 弋_ノ  弋_ノ  弋_ノ  || |  _', /'、_>、_  ! _`_レ !/ ハ ! `、
    |              || |  /  /(',弋ソ   てj >! /  , iヽ! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    | .., ‐:、  , ‐:、   , ‐:、  || |  !,  !  、 ,    / '  /i /!/   リヴィエールへの、冷徹だが力強い不屈の意思には、
    l 弋_ノ  弋_ノ  弋_ノ  || |/ ヾ,!' '   、-  /,  ノ '  '
   \________/ /|_ _ [-  ̄|| ||  レ /^、     初読の際には、不覚にも目頭が熱くなってしまったものだ。
                (_||つ{_,{   \-- ||/__レ--' ─  ヽ    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
               / (___つ.|'     |  |         !
              ヽ<}-- ' .|ヽ--  -|   |  _   - ´
                V!---'  ̄  !::`-- / ̄::::!::::::::::>
                        !:| /:|::::::::!::::::::::/
                      /::/:::::::::|:::::::!:::::::::/
             __...........-::::、:::::/::::::::::/:::::::{::::::::/
            /::::::::,::::::':::::::::::::::\:::::::::/:::::::::::!::::::<

668 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:20:43 ID:xPUHrbqo


       ____
     /      \
   /         \    「――で、この本を書いたサン・テグジュペリは、
  /.  (●) (●)  \   実際に飛行機乗りとして活躍していて、彼の著書には、
  |   ハェェェェェハ   |  自らが体験した経験に裏打ちされたリアリズムが根底に――
.  \  |_ェェェェェェェェ_|  /


       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       気がつくと僕は、所々に手振りを交えながら、

       著者の略歴から他作に至るまで、一方的且つ熱心に説明していた。
       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         もしこの様子を部下達に見られていたら、

         きっとさぞかし驚かれていた事だろう。

         何せ僕は、「物静かで堅物なインテリ士官」として通っているのだから。
         ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

669 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:22:05 ID:xPUHrbqo
       ____
     /⌒  ⌒\
   /         \
  /  ;;;(◯)::::::(◯);;; \   「……あっ」
  | u (トェェェェェェェェイ)   |
  \  \ェェェェェ/   /




            _ -  ̄` ー
          /         \
         , '       ,、 、   ヽ
        / /     ,ィ ィ/ ヽ ! |   ヽ
        ,'  l , -‐-x i / イ-─リハ l ヘ ',
          i  l  ァ≠、/    ィニテ!/  l !    「…んっ? どうしたんだい?」
       ,'.|  ゝトヘヒノ   ,   ゞ-ィ fヽ | l
       ! !  ヽ_',    _ __  | f ' i i
         { ト    ヽ、     ,イィ/ ィ i l,'
       トゝヽヘ_、-、_` t - イ /!ィハ/ソ
                  r z'   ,k-、
             _ ┬ ヘ   只  /`7-、
        / ', ',  ヽ/  ヽ'  / / \
          ! 、 ヽ 丶         / /  X!
       | !   ヽ ヽ    , ' , '   ' |

670 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:27:45 ID:xPUHrbqo
       ____
     /      \
   /         \   「…いや、すまない。ついこちらばかり話してしまって。
  /   (ー) (ー)  \  さぞや退屈な時間だっただろう」
  | u (トェェェェェェェェイ)   |
  \  \ェェェェェ/   /


     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     自分の失態に気付き、僕は彼女に謝罪した。
     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



        /:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
       / :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
.      / :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
.     .' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
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    |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|:.__:||:.:|!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/____ Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:. | /|∨.|Ⅵ∨.:.:.:.:.:.:.:.: /´     Ⅵ\:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|  「…ううん、とても、興味深い話だったよ。
.     !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,iィチ云ミ、∨.: : :,:′,.ィチ云ミ刈_:.:.:.j:i..:.:.:.:.:.:.:.j   寧ろ、他の海外文学に関する話を聞きたいくらいだね」
.    ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵ{::込リ::! V/    {::込リ::}j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i
.     i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハ代:z少j          し乞::リ リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
.     i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ `ー‐'′        `ー‐'"/!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!
.     i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ :::::::::   〈     ::::::::: /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从
    j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、    、____,     /.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ
    /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、   ` ー ´   ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `\    ━━━━━━━━━━━━━━━━━
.   / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/!       だけど彼女は、笑顔で首を横に振った。
         \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/
         \i.:.:'!i;)               ,|/  (jj:./`:.:.:.:'..、        まるで、本当に嘘は言っていない様に。
.       ,..、.:.:':.:.:`:.:.:.!i;)   ` ー 、  ,. -― ´  (jj:′:.:.:.:.:.:.:`ヽ.      ━━━━━━━━━━━━━━━━━
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                 (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                  (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ

671 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:30:06 ID:xPUHrbqo


       ____
     /     \
   /         \
  / (●) (●)    \    「…良かったら、これ、貸してあげようか?」
  | l^l^lnェェェェェイ)    |
  \ヽ   Lェェェェ/   /
    ゝ  ノ
  /   /


    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    何故僕は、あの時、あんな事を言ったのだろう。

    名前も知らない、それどころか初対面の印象はかなり悪い

    奇妙な女に、内地から厳選して持ってきた愛読書の一冊を貸そうとするなんて。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

672 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:32:15 ID:xPUHrbqo


        /:. :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
       / :. :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |、.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
.      / :. :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|ヘ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
.     .' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!: ∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i
.     ,'.:.:.:.:.:.:.:. i:.: : i.:.:. |i.:.:i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.':  ∨.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
    |.:.:.:.:i:.:.:.:.:|.:.:.:.|:.__:||:.:|!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/____Ⅵ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:. | /|∨.|Ⅵ∨.:.:.:.:.:.:.:.: /´     Ⅵ\:.:. i:.|.:.:.:.:.: : :|
    |.:.:.:.:|.:.:.:.:ヘ;.:. |: Ⅵ Ⅵ∨:.:.:.:.:.:.:/      Ⅵ:.:.:.:.:|.l.:.:.:.:.:.:.:.:|
.     !:.: : |:.:.:.:.:.:ヘ_,i ヘ! V: ∨.: : :,:′       Ⅴ:.: : j:i..:.:.:.:.:.:.:.j
.    ',.:.:.:.∨:.: i.:.:|Ⅵィ==ミ,V/  ,ィ==ミ、j/.:.: /リ:.:.:.:.:.:.:.:.i    「えっ…本当かい? そいつはありがたいねぇ…♪」
.     i.:.:.:.:.∨.:|:.:.iハヽ                  リ.:.://.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!
.     i.:.:.:.:.: ∨V:ヘ   ::::::::::         ::::::::::   /!.:/;イ:.:.:.:.:.:.:.:.: i:!
.     i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト:ヘ       〈         /.:j/:./i:.:.:.:.:.:.:.:.: 从
    j从.:.:.:.:.!:|: l:::: ヘ、    、____,     /.:.:.:.:/:::!.:.:.:.:.:.:.!.: ハ:ヘ
    /ハ.:.:.:.:.:i:|:. i:::::::::::ヽ、    ー      ,イi:.:.:.:/:::::i:.:.:.:.:.:/:.:.:! `\      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
.   / ′リV:.:.:i:ト:.l:::::::::::::::::>      イ`<!:.:.イ::::::从:/:/:|:.:/!         彼女は目を細め、本当に、本当に嬉しそうに、
         \リi.、!::::;ィ ´   j: > <  :|   !:./ヾ(jj:.:./イ |/
         \i.:.:'!i;)               ,|/  (jj:./`:.:.:.:'..、         僕の手から本を受け取った。
.       ,..、.:.:':.:.:`:.:.:.!i;)   ` ー 、  ,. -― ´  (jj:′:.:.:.:.:.:.:`ヽ.        ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                 (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ
.     /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!i;)                  (jj:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヘ

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673 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:33:46 ID:xPUHrbqo


                  ━━━━━━━━━━━━━━━━━
                  その刹那、指と指がかすかに触れ合う。
                  ━━━━━━━━━━━━━━━━━


                        /) / )
                   ハ  / / /
                  / ノ / / /  ______
                 / /ヾ/ ,.'-‐''"´ __,.ノ
                 / ´ / / ,. -‐''"´
                 /      /
                , '      〈    _,. -‐ 、     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
              ,. '         ` ̄´  _/     柔らかく、冷たく、白く。
            /          _,.-‐''"´
            /          /            彼女が、男の様な口調の女性であるという事の証。
          /         /              ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         /      __,.- '´
        /      /

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674 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:39:45 ID:xPUHrbqo
          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
     /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙ i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i  「…ああ、そう言えば、僕ら、互いに名前も知らなかったね。
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'     貸し借りをするのに、名前も知らないのでは少々不都合があるだろう。
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、    僕は佐々木。あなたは?」
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:.i
        .i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.::,:.:.:.:.:.:.:.:.:i
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:i
         ー、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'::.:.:.:.:.:.:.:.i




       ____
     /      \
   /         \      「…僕は、キル夫。八柄馬キル夫だ」
  /   (●) (●)  \
  |   (トェェェェェェェェイ)   |
  \  \ェェェェェ/   /

675 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:42:16 ID:xPUHrbqo


          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
     /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙ i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄`¨゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l!. ,, -―- -:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:゙、.
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:.l., -ー:,'  '      l:.l:.l -、.゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、
 '   l:.、!:.l:.:.:l.i:´   '        i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、
    l、,'、:li::::l      '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l.
     l:.、:!゙、:l      、´ ̄i   l:.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、. ` ー'  /l::::::l:.i/l,'  i'      「ふうん…『八柄馬キル夫』かぁ…くつくつくつ…
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、.     まるで、宮沢賢治の童話に出てくる様な名前だね」
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:::::::::::::::l    
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`::::::;;;;;;;:l.
       iト、゙-'´_,,-'゙l:ィ/,XXXXXl'l::,'-:::::;;;;;;;;:,'
        ゙i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|`゙ー--ー''゙:::i::::::::;;;;;;;;;;,'
         i:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:.i   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        .i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.::,:.:.:.:.:.:.:.:.:i    褒めているのか貶しているのか
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:.:.:.:.:.:.:.:i
         ー、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'::.:.:.:.:.:.:.:.i    僕にはよく判別がつかない表現を用いながら、

                             彼女は、またくつくつくつと、笑った。
                             ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

676 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:45:21 ID:xPUHrbqo


           /                                 ヽ
         /                                 ',
         / /                /              ハ
      .  / .:/ /       /        〃ヽ    i           |
       / .:/〃     __// //   //,′ ヽ ! i           |
      ..///7,′     ´「 7`ヽ/ .i  .://ム-‐‐‐',ハ|、           |
          !|   i     |/ |/j/! !:i .:.//'′     !ハ「     |        |   「それじゃあ、次に会う時までには
          !|   i !    ィ斧ミメノノ | //  ,ィf云ミメ、」   |       !   この本を読んで、感想を言うよ」
         八  i i i i i j !ノ::::} ノ /    {ノ:::;::} Y|    ト、     i
      .   ハ. |ハj ヘ |仆乂::ノ  /     弋::::ソ ノ !     ! ハ       !
      r‐ 、    'j  ,ハ| :i                    ハ   j_ノ      ',
      ヽ ヽ    ./  从   '              i !   / |  |   ハ     「出来ればこの物語との出会いが、
         ハ  V  /  / ヘ.  、   _,         从.  /    | !:ト、 ',     良きものであらん事を祈るさ。
        |  |  ./  /! i   \            .イ  i !/ヘ    i j i | ヽ     それじゃあ、またね」
        |/ __\/´`! | i i ヽ.       .イ ノ ノノノ  | i  ! !ハハ!  )
       ノ/  `i \/ヽハハハヘi`ヽー 七升厶イ/j八八八ハj
      /´ -─┐|、___)            )ハ    /  {           ━━━━━━━━━━━━━━━━
     /´    ,. }ノ:: }      ,.-‐''て  _」        \  _」\      そう言って彼女は、手を振り、
     {    イーノ::  V ̄´ .ゝー‐''"´ ノ          ̄ノ   ゝ.、
      \  `ヽ:::.   } /  〈  ー 、   _____       〈   ノハ   のんびりとした足取りで去っていった。
       \   ヽ  ハ                             ━━━━━━━━━━━━━━━━

.

677 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:46:36 ID:xPUHrbqo


       ____
     /      \
   /         \    「…………」
  /   (●) (●)  \
  | u (トェェェェェェェェイ)   |
  \  \ェェェェェ/   /


       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       後の跡には、愛読書の一冊を、風に持っていかれた様な

       形で失った僕が一人、カジュマルの木の下に取り残された……
       ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


.

678 ◆.9jeLz5xws:2011/01/02(日) 10:47:31 ID:xPUHrbqo
ここで一旦中断。
正月なのになかなかのんびり出来なくて困ります…

679どこかの名無しさん:2011/01/02(日) 11:09:25 ID:g/rGvGXw
むしろ、正月だからこそあまりのんびりできないという
墓参りに親戚との集まり、ゆっくりなんてできないよな〜

680どこかの名無しさん:2011/01/02(日) 12:00:59 ID:gjxaNANQ
久しぶりの投下、うれしいですな

681どこかの名無しさん:2011/01/03(月) 09:41:38 ID:oHlSOqlE
面白いです。スレが落ちてなくてよかった

682 ◆.9jeLz5xws:2011/01/04(火) 02:03:28 ID:0agf.Qcc
,.:,; ' ''.. .,;.'..:⌒`;,: .  ..;;.,                              ` 、  '
 ,,.;. ; :.,   .. .''... .. '   ..;,):.,,                         ‐―  ○ − ‐
        ''  '.': ;,::. .  ..., ;)                         , ' ヽ
 .''.:.:´⌒`.: .: ...    . ...,. . ,;                             ,.    ヾ
.''':. .,'''.:;. .:: .'. ,.:,;  ...,; ''                          , '
-'' ' '   ー'' ー  ''' ''
                                       .:: ..'...:⌒`  : .: ..,,;.,
                                 .: ...:::⌒` ''           '.':. .,.; ,..
                             (    .: .....:   ...:.: .: ⌒` .: ..:.: .: ... .  .:.:.
                              (., .: ... : .  .:  .  ::: ....::.. :  . .: ... .. .
                                 ` . :. .;;,  .:;.   .  .  .:    . ..::
                                      '' ' 'ー '''  '' ―''' '' ‐-''

       ;"ヾ;   ;"ヾ ;"     ;:;:.;:ヾ     ノ ;ヾ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ;"ヾ  ;":;:.;:ヾノ)) " ;";  "ヾ ;" "  ;ヾ " ;  ヾ ;ヾ   次に彼女と会ったのは、それから一週間後。
    ;ヾ ;ヾ ;";ヾ;"  ;ヾ ;ヾ ;  r""ヾ ;))ヾ ;":;:.;:ヾ ; ;ヾ  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ;"ヾノ:;:.;: ;ヾ r:;:.;:;":;:.;:;ヾ ;ヾ ;"ヾ ;:;:.:;:))      ";ヾ   ":(^);r ;ヾ  ;   ";:""; ";
:;:.;: ; " ;;" ヾ((ヾ:;:.;: ;"  ;ノヾ" ; ;:(^) ヾ ;";ヾ ;ヾ   "〃;ヾ ;ヾ":;:.;: ; ;ヾr ;;"  ..,,


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683 ◆.9jeLz5xws:2011/01/04(火) 02:05:10 ID:0agf.Qcc
  |:: :|: .::| .:|:. l:|
  |::.,: :r.:| ::|:. l:|  
  |: |:: |::.. ::. j:|       
  |: |::. ::| .:|: ::|       
  |: |::. ::l .:|: :.i____     「……ふぅ……」
  |:i ::| :: :|/    u \
  |:|: :| ::/         \
  |:|: :|/   (ー) (ー)  \
  |:|: :|| u (トェェェェェェェェイ)   |
  |;}  \  \ェェェェェ/   / =3
  |: .:|/´ ̄         .ィヽ|
, . |: 〈   ̄  ‐- 、       i         
; , | ..:` ーi‐ -、_   ヽ     | l          ━━━━━━━━━━━━━━━━━
;; /.::/ ::.|   ヽ.て  〉    .| l   ,;:.,,. ..      訓練の合間の休憩時間、
ノ,;ノ : :/´  ヽ     /⌒| \         
;:´.:: : : i    |ノ-‐-‐-|   |`ー´   ,,:;;;.. .,::  一人やっとこさ息をついていた時だった。
    .ヽ  _,l- 、   |  .|            ━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ヽl´   |   〉  〈..          
       `-‐´  ...ヽ__ソ


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684 ◆.9jeLz5xws:2011/01/04(火) 02:06:55 ID:0agf.Qcc


              _____
           , <´      `  、
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       /                 \
        , '         メ、   `丶   ム
     /  /    i     ハ\ト、 ヽ  \〉 ',
      / , /     l     i l  \   〉  ム ',
      l ,イ  i   l     リ-―->、 f^ヽi_j  ,
      | l |   |    |    | iリ     刈rヘ \`ヽ!     「…やぁ、一週間ぶりだね。
      | l |   |  /ト、i  l   _fr‐マ_ ト、 `   ト、    あれからお変わりはなかったかい?」
      | l |   ト、从ハハハノ ,才代r'ツ,仆      |仆、
      | |八_, |rヘ,ィf^ぃ     ´¨´.::::::. l       !州iト、
    ノ  i | rへrヘ込r' ,         j    _之_
     ,イ i  i l  Yiヘ   `  _   ,イ >、/    \
  / | i  i l   i i iヘ.    `ー'  //,才´     r―`ー
     | l  i |   ,ハハハ >――‐く⌒ヽ∧_   / ̄`ヽ,'   i
      乂l |l |VV^^^^^^^^レYVVレ'  /  〉 〈    i   i
        乂N         〈i   〈  〈   〈   i     /i
                 |   ', ∧. ∧ J    / : :
                 |   Vゝ/V  |   /
                    \   / |  |
                    >'   /   !    .f´ ̄ ̄ `ヽ
                    /   /     \   | ザッ… |
                   /     /      |  廴___ ノ
                  / /   /      |
                / /  /  /\      \
             く__( ̄`Y_く   \      \

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685 ◆.9jeLz5xws:2011/01/04(火) 02:07:49 ID:0agf.Qcc
       ____
     /     \    /
   /      u  .\  ―
  /     (●) (●)\ \    「…あっ。君、は……」
  | u   (トェェェェェェェェイ) |
  \   \ェェェェェ/ /




          _,,.. -ー― -ー―- 、- 、
        ,.: ::´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゙':::`ヽ、
     , ':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
     /:::::::::::::::::::::,::::::::::::i:::lヽ:::::::、::::::::::::::::::::::::゙ i、
    /:::::::::::::::::::l:::!:::::::::::l::::l ゙、:::::i:::::::::::::::::::::::::::゙,
   ,':::::::::::::::::::::l:::i:::::::::::il:::i  ゙、::::i:::::::l:::::::::::::::::::i
    !:::::::::::::::!:::::li:,'i::::::::::,':l::, ̄``゙、::i::::::!::::::::::::::::::゙、
   イ:::::!:::::::::l_;;;l lj l:::::::,' l:'    ゙、:i,::::i:::::::::::::::::::::ヽ
  ,'/l:.:.i:.::.::.::l:.:.l i,' l:::::,'  l! ,,ィttーァ、-:.:l_,,.._:::.:.:.:.i:.:i:.゙、
  / .l:.:.l:.:l:ヽli.:;ィftt-、'  '  弋'o;;ノ l:.l:.l -、゙,..:..:.l:.:.ト:.゙、
 '   l:.、!:.l:.:.:l.iヾ;or';ナ     ~´ .i::.:il _iノ.,':i:::l::li:::l `ヾ、
    l、,'、:li::::l,  `¨´  '      ,'::::l, - '::イ::.l゙:l.l:.l
     l:.、:!゙、:l      _,    ./.:.:l::l::,i::/ l:,' j! ',i  「随分と汗をかいている様だけど、体の方は大丈夫かい?
     l:.:l、:、:.:l` 、,'^、.     /l::::::l:.i/l,'  i'     まあ、内地の人にここの暑さはちょっと厳しいかな。
.      l::l ゙、ヽ:.,-'-t, lー,- - '゙l´ ,':::::!l:_,,..-ー-、    くつくつくつ……」
      l:!.  , ',_ーt ト'゙./,,-tー-'  jl::::,'、l:.:.:.:.:.:.:.:i
      .i' .l ._/l ,l.ノ. ,'::::::/、,,、_,,,_ l::,'::::`.:.:.:.:.:.:.i
       iト、゙-'´_,,-'゙ィ:./,XXXXXl'l::,'-:.:.:.:.:.:.:.i
       `、ヽ‐-‐´:.:|:':`゙ー--ー''゙:::i:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.:.:.:.:.:.:.i
        .i:.:.:.:.:.:.:.:.:ヾ:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.::,:.:━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,':.:相変わらずくつくつくつと、奇妙に笑う彼女。
         ー、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,'::.
                      言葉だけ切り取れば、不躾ともとれる発言にも関わらず、

                      不思議と不快な感情を覚えないのは、一体何故だろうか。
                      ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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686 ◆.9jeLz5xws:2011/01/04(火) 02:09:41 ID:0agf.Qcc
       ____
     /      \
   /         \    「…訓練の休息時間だからな。
  /  (●) (●)   \  汗をかいているのは当然だろう」
  |     r───-、  u  |
  \               /




                 ,..-ー '' ´  ̄ ~ ゙¨''ー 、
               ,r ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.゙ヽ,
              , ':.:::/::/:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.!、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`i
             ,':.::./:.,':/::.:.ィ:.:/:.:::.,! ヽ:.:.:.:.:.:.:...:.:.゙i
              ,'/:::,':.,':/:::.:/:.:/:.:ノ:,'__゙i:.i:!:.::.!:.:.:.:.:i.
               ,':.i::.:il:.:l:!.:..:イ_/!:.:,':/´ _, `!:i:.:.:.::i:.:.:.:.:ト、
            i:,i:.l:.ハ:,':i:.i´!i/,';/''´´ ,rtTハi!:.:l:l:.:.:.:.:゙,:',   「ああ、なるほど。
            i!l:.l:.i:.i,':.l:.:/ィiテォ,    辷ノi:.l:i:;:.:.:.:.:.l:l:.i   それは確かに当たり前の話だね、
            ' .iハ:、:.l:.:ヽ! 弋,ソ  ,     ノ,i:.:,':.:.:.i:,'i:.l、!  くつくつくつ……」
             ' ヾ,:`:.:.: ゙、   _.. '  , 'i:.l:.:ノ:i:.,'.i,'
               l:.i;、:.、_`. 、 __ , ' i从ノ,'// '
                ヾ ,ヾ、_,,_,,,.l    _,}ー-'¨゙`ヽ,
               , ':::::::::;;;;/ー-  ' ´ }:/::::::::::::::::i
                 !:::;;:::::/'゙_     ,','::::::::::::::::::;;}
                   };;r':/;; ;; ;; ;;  ̄;; ー-'_:::::::::;;::━━━━━━━━━━━━━━━━━━
              ,';;l:.:.´  ̄  ̄ ¨ ''ー-,_{:::::::;;::;涼しそうにくつくつくつと笑う彼女は、
               l;;l;;;;;;;;;,,,:::::::::::::...,,,,,:::::::::::::::;;;:
                l:::l;;;;;;;;;;;;::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::;;;::;;実際、額に水滴が殆ど浮いていなかった。
               ,':::,'::::::;;;::::::::::::;;;;,,:::::::::::::::::,;;;;;;;;
                              そんな彼女が少しだけ、羨ましいと思った。
                              ━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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687 ◆.9jeLz5xws:2011/01/04(火) 02:11:13 ID:0agf.Qcc
       ____
     /     \
   /         \    「…で、僕に一体何の用なんだい?
  / (●) (●)    \   さっき言った通り、今は休息時間で、
  | l^l^lnェェェェェイ)    |   余計な事をしている暇はあまりないんだ」
  \ヽ   Lェェェェ/   /
    ゝ  ノ          「用件があるのなら、手短に済ませてもらえるかな?」
  /   /




          _ - ─ - _
        _ - ´.:.:.:.:.:.:、.:.:.:.:.:::\
      / .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l.:ヽ.:.:\.:ヽ
       / .:.:.:.:.:.:..:./.:.:,;:入.::ヽ.:.:.:ヽ.ヽ
     / .:....:.:.:..:./.:.;.':/ ヽ:..:.!:.:.:.:.l.:.:!
    ,' .:.:!:.l.:.:___イ.:/;/, -‐‐ヽ:!:.:!:.:l:.:.|
    !.:.:.:ヾト´:/ '//  _,rzxト|/:|ノ:イ:.|
    ,'.l:ト、ベィ卞ォ   孑_,l7:.:.:!);':|:.:!ヽ   「ああ、そうだね。
    /.::ト!:`tヘヾニソ  ,   `¨/:.:.:,'.:.:.イ:ハ:.!   実は、あなたに借りた本を返しにきたんだよ」
   ,':.:l、:.:.:.:.`ヽ、  -- ‐ /.:.:/.://' リ
.   {.lヽ!ヽトー、ーヾ t _ , イ/〆
   ヾ  _f´!__ノ    ト--/ヘL__
      /: : : 冫  '、 , -‐  」::.: : : .|  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ,': :、: :f- .._   _.. ヽ/:..: : l  そう言って彼女は、貸した時と寸分違わずのままの
     !: : :ヽl_: . : . : .  ̄: . :._..k::/...:|
    |: : : :/: : ̄: : --. .- ´: :.ヘ::::::::|  僕の愛読書を、差し出して来た。
      !: : :.!: : : : : : : : 、: : : : :...:!:::::::!  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     |: :.:.|. : .::::::::::::::::;::::::::::::::/:::::::/

688 ◆.9jeLz5xws:2011/01/04(火) 02:12:18 ID:0agf.Qcc


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        /     \
       ‐   ─     \
       (  ( ●)     \
       | ェェェェェイ)       |   「…そうか、ありがとう」
       `ェェェェ/       /
       `l          \
        l           \


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     本を受け取って、早目に戻ろうと立ち去ろうとした僕を、
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689 ◆.9jeLz5xws:2011/01/04(火) 02:13:57 ID:0agf.Qcc


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   γヽ  ゝ \ /::::           l
  .... ヽ:::::\ \::::/::::        '
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