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機動戦士ガンダム外伝~重力下の死闘0079~- 1 :Death@Eの暗号 ◆0IsCO.9xtA:2011/09/21(水) 14:34:42
- 出張!「機動戦士ガンダム外伝~重力下の死闘0079~」
【登場人物】
・ウィリアム・サヴェージ大尉(33)
対残党殲滅部隊"CHASERS"の隊長を務めるエースパイロット。
連邦軍内での犯罪者であり、友軍殺しの罪で禁固刑となっていた。
オデッサ作戦成功の機会に"CHASERS"へと配属され、エースパイロットとして復帰する。
その代わり、ジオン軍残党の殲滅、そしてMS及び艦隊を計100機以上の撃墜が釈放条件。
釈放のため、部隊を率いてジオン軍残党狩りへと基地を出る。
・マーク・ミラード伍長(22)
対残党殲滅部隊"CHASERS"に配属された新米技術士。
主に拠点からの索敵報告及び情報伝達、オペレーターを務める。
士官学校ではオペレーター能力が非常に優れている事を認定されている。
新米でも筋が通っているが、ウィリアムのやり方に疑問を感じつつある。
・ミーナ・クリストベル中尉(25)
対残党殲滅部隊"CHASERS"の紅一点。
パイロットではないが、マークと共に行動をする。
MSの操縦はできるものの、前線からは身を退くことを希望している。
ウィリアムのサポートを行う。
・ボブ・ユージン軍曹(24)
"CHASERS"のMSパイロットである黒人男性。
数々の戦場を駆け抜けてきた熟練のMSパイロットである。
大柄な性格で親しみやすいが女性に対してはめっぽう弱い。
・チャーリー・トーバーン曹長(56)
"CHASERS"のMSパイロットである老兵。
元々は凄腕の戦車乗りとして61式戦車に搭乗していたが、時代の流れからMSへ移転。
過去の栄光にまだしがみついているものの、MSの扱いには慣れている。
- 2 :Death@Eの暗号 ◆0IsCO.9xtA:2011/09/21(水) 15:02:30
- EPISODE1【殲滅開始!】1/2
宇宙世紀0079.11.09、「オデッサ作戦」終了。
ジオン軍司令官マ=クベ大佐、宇宙へと撤退行動を行う。
この作戦の成功を機に地球連邦軍は重力下に取り残された、
ジオン軍残存兵の殲滅へと手を打つのであった―。
宇宙世紀0079.11.16
東ヨーロッパでは早くもジオン軍残党の殲滅へと小隊を結成し作戦開始する。
その中で地球連邦軍ジャブロー本社からとある部隊が結成された。
対残党殲滅部隊"CHASERS"であった。
「おい、囚人!出ろ!」
薄暗い牢屋へと監視が出向いてきてとある檻の前で立ち止まり声を響かせる。
薄暗い檻の中に一人の男性がベッドに腰を下ろしていた。
「・・・」
「聞こえないのかっ!出ろ!」
監視が牢屋の鍵を開け、扉を開けると座っていた男性は立ち上がり光の方へと足を進める。
彼の名はウィリアム・サヴェージ大尉。
ウィリアムが出向いた先には連邦軍の将校が大そうな態度でチェアに腰を下ろしていた。
ウィリアムが目の前で立ち止まり、将校を睨みつける。
「そんな目で見るな大尉・・・」
将校は目を合わせないまま、煙草を一本、それとライターを取り出し、火をつけフカす。
プハーッと煙を漂わせながらゆっくりとウィリアムへと顔を向ける。
「とうとう俺は厄介払いですか?」
「口を慎み給え大尉、君にはパイロットに復帰して貰いたい」
将校の口から出た言葉にウィリアムは少々の疑問を抱きつつ質問を繰り返す。
「それは戦死という名の死刑ですか?」
「貴様ァッ!!」
側にいた監視がウィリアムの言葉に激怒して近寄ろうとする。
それを将校は「構わない」と目で訴え沈める。
「君は優秀なパイロットだ。その才能をこんなネズミの巣にしまっておくのは勿体ない」
将校は立ち上がり、大尉をチラ見しつつ再びプハーと煙草の煙を宙に漂わせて部屋を歩き始める。
「俺を釈放してくれるのですかぃ?」
「あぁ・・・」
少し口元がニヤけたウィリアムを見て将校は次のような台詞を吐いた。
「ただしっ!!」
少し下を向いていたウィリアムの顔が将校を再びにらみつけた。
「君にはジオン軍残党の殲滅、そしてMS及び艦隊計100機が釈放条件だ!」
「ひゃ、100機・・・!」
少し驚いた素振りをしたウィリアムだったが、直にいつもの落ち着きに戻り、
口元がフッと笑った。
「可能かね、大尉?」
上から見下した目線で将校はウィリアムの目を覗き込む。
「部隊は?」
「話が早くて助かるよ、用意してあるミデアへ来給え」
将校の後をウィリアムはついていき牢屋を抜け滑走路へと出た。
滑走路にはひとつの大型輸送機ミデアが一機のみ残っていた。後部ハッチが開いた状態である。
将校とウィリアムが並んで足を踏み入れたとき、暗闇の奥から声がとどろいた。
「整列ッ!」
三名程敬礼をしていて並んで立っていた。
「ミーナ・・・?ミーナ・クリストベルか?!」
ウィリアムが突然顔見知りに気がつき声を上げて近寄る。
「ッ!ウィリアム?!」
ウィリアムが近寄った相手は軍仕官学校時代の同期の女性であった。
「久しぶりだな!」
「えぇ2年くらいかしらね・・・」
その背後でオホンと咳払いをする将校に立ち直るミーナ。
「気に入ってもらえたかなね、大尉」
「俺の機体はどこですか?」
将校は黙ったまま薄暗い奥を指さした。
ウィリアムが「何?」という顔で目を細めて眺めていた。
ミーナが電気のスイッチを入れると、パッと光がついた。
「こ、これは・・・」
ウィリアムが見たものはモビルスーツであった。
「俺は、てっきり・・・」
「あぁわかっている。連邦もこれで対抗する良いな?」
再びMSへと視線を向けるウィリアム。
「さて、ミーティングは終わりだ。作戦開始しろ!」
「了解」」」
とウィリアムを除いた3人が返事をする。
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