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とあるSSの禁書目録 PART7
1■■■■:2010/01/05(火) 00:30:09 ID:JH9WyWJ6
ここは「とある魔術の禁書目録」のSSを書いたり読んだり原作の予想外の展開にテンパってみたりするスレッドです。

【全般的な注意事項】
1.このスレはsage進行です。レスする際には必ずメール欄に半角で『sage』と入力しましょう。
2.ネタバレ注意。ネタバレは本スレ同様公式発売日の0時から。
3.基本マターリ進行で。特に作品及び職人への不当な文句と思われる発言は厳禁。
4.レスする際はスレの流れを確認してからにしましょう。

【投稿時の注意】
1.まずは原作を読み込む。最低でも登場人物の口調や性格は把握しておきましょう。
2.オリジナル設定や妄想はほどほどに。ここは『とある魔術の禁書目録』の二次創作を投稿する場です。
3.書いた作品はテキストファイル等で保存。投稿ミスによる文章消去を防ぎましょう。
4.投稿前に深呼吸して保存したテキストを読み返す。誤字脱字はありませんか?分量は十分ですか?
5.投稿時には作品タイトルを、投稿後には終了宣言を。共有の場なので始めと終わりは明確にしましょう。
6.特殊だったりや好みが分かれたりするシチュは投下前に警告しましょう(例 百合,BL,鬼畜,死にネタ等)。
7.18禁(と思われるもの含む)はスレ違い。

【前スレ】(Part6)
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/6947/1251843807/


※ 参 考 ※
禁書風味SSの書き方
ttp://www12.atwiki.jp/index-index/pages/1682.html

【次スレについて】
次スレは原則として>>980の人にお願いします。
立てる前には宣言を、立てられない場合は代わりの番号指定をお願いします。

【まとめ】
とある魔術の禁書目録 Index SS自作スレまとめ
ttp://www12.atwiki.jp/index-index/pages/284.html

2toto ◆N7P8AZajuI:2010/01/05(火) 01:05:12 ID:zvS.PsQ6
PART6の>>981
乙です。

では、『並行世界(リアルワールド)』。
最終章からエピローグまで一気に投下します。

3『並行世界(リアルワールド)』:2010/01/05(火) 01:06:37 ID:zvS.PsQ6
「っ!?」
バードウェイは生まれて初めて、絶望を知った。
光の無い闇。
死を待つだけの無力感。
彼女に去来した感情が心を震わせた。

虚栄でもいい。
『明け色の陽射し』を統べるリーダーとして、年端も行かぬ少女は肩を張らなければならなかった。そうしなければ、周囲に認めてもらえず、自分の居場所が無くなってしまう。
法律も倫理も通用しない世界で生きていく為には、必要な「鎧」だった。
だが、絶対的なチカラの前では、全てが吹き飛ばされてしまう。
金と権力が人を狂わせるように。
一つの過ちが正義を悪に変えるように。
チカラは人の心を丸裸にする。
竜王の腕が迫りくる中、バードウェイは、死に怯えるただの少女だった。


バギンッ!!!


だが、幾ら待っても死は訪れない。
「―――?」
涙で霞んだ瞳を開けると、彼女の眼前には一筋の光が見える。
『闇』に手を伸ばす一人の少年の姿が、そこにはあった。
その姿は、いつも、彼女が想う小さな勇者だった。

『幻想殺し(イマジンブレイカー)』は全てを打ち消す。

竜王の腕が砕け散る。
学園都市全土を覆うほどの竜王の腕は、腕の形に圧縮された雲であり、幻想殺しによってただの水蒸気へと変わり、霧散した。肌寒い突風にドロシーは小さく声を上げる。
「きゃっ!?」
突如として、零度以下の風が吹き荒れた。
冷たい風が彼らを襲う。地上付近で発生した雲は、地熱で温められ、冷たい雨が崩壊した都市を濡らした。
右手を突き上げたまま、空に浮かぶ英雄。
周囲を見渡す。
「…これは、ひどいな」
海は荒れ狂い、大地は揺れ、空を歪んだ。
シンラのベクトル操作で空中に舞い上がっていた上条当麻は、静かに降り立った。
少年は紅い空を見上げた。
螺旋状に霧散した雲。
紅い月が世界を照らし、地上は鮮血のように染められている。
世界を破滅させる大魔術、「神戮」は既に第三章に突入していた。
竜王の腕を形成するために、莫大な水蒸気が凝縮された。気候を大きく左右する雲が意図的に操作されたことによって、地球の環境が変動し、生態系に大きな影響を及ぼすことなる。
上条当麻は知覚する。
学園都市だけでは無い。戦争の余波は世界中に広がってしまった。
被害を最小限に抑えるために、周到な準備を行い、雲川芹亜を中心にして戦略を練った。神上派閥を総動員し、学園都市、ローマ正教、イギリス清教や様々な組織に協力を得て、事を起こしたというのに。
「くそっ…!」
世界を託された重圧が両肩にかかる。神上派閥の総帥として動いてきた上条当麻は、悔しさに唇を噛みしめた。
「……当麻」
恋人の背中に、御坂美琴は声をかける事が出来なかった。どんなに優しい言葉をかけても、人一倍責任感の強い彼には、慰めにならない。どのような厳しい言葉をかけたとしても、それは重みの無い言葉となってしまう。
だが、上条当麻に消極的思考(ネガティブ)は似合わない。
「…待てよ」
幾つもの死線を潜り抜けてきた少年は、逆転の勝機を見出した。
指をコキコキと鳴らし、
「…一か八かだ」

4『並行世界(リアルワールド)』:2010/01/05(火) 01:07:29 ID:zvS.PsQ6
「『現実守護(リアルディフェンダー)』、『幻想守護(イマジンディフェンダー)』を解放する」

右手の『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が次元を越える。
ビシリ、と空間に穴が開いた。
瞬間、ドバァッ!と膨大な光が噴出する。
上条当麻を囲むように見ていた魔術師や能力者は目が眩んだ。闇夜に目が慣れ、瞳孔が開いていた事もあり、光の漏洩を直視できる者はいなかった。
少年は、その歪に右手を突き刺した。
インデックスは驚愕する。
「まさかっ…!」
「…ドラゴンは世界と同化したのならば、地球上の全てがドラゴンだ。ならば、いつ何時でも、そこに『在る』ってことだよなぁ!!」
『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が「核」を掴む。
光の中から、一人の青年が引き摺り出された。
凹凸の激しいアスファルトの地面に、青年が転がる。
黒で統一された長点上機学園の制服に、砂利が付着した。頭痛のせいか、青年は頭を押さえながら立ち上がった。
ツンツンとした黒髪。
一七八センチの背丈。
御坂美琴とお揃いのピンクマリンゴールドのネックレスを下げ、深紅の瞳が宿った『上条当麻(ドラゴン)』がそこに存在した。
「き、貴様ァ…!」
「そもそも「神戮」なんて起こす必要も無い。普通は神が地上に現れただけで、『カバラの樹(世界の法則)』は捻じ曲げられ、世界は崩壊する。
でも、世界は壊れなかった。つまり、俺の肉体を素体としてドラゴンは世界の矛盾を防ぎ、自分自身を召喚していた。
違うか?―――ドラゴン?」
「…!」
右足を軸に回し蹴りが放たれる。
上条当麻は両腕で防いだ。
「つぅ…!」
バッドで殴られたような衝撃が、二の腕を襲う。膝が軋んだ。
(流石は俺の体。柔道、合気道、空手、ボクシング、プロレス、コマンドサンボなどなど…あらゆる格闘技と体術、そして殺し合いの実戦で鍛えてるんだ。やっぱ伊達じゃねえな)
己の肉体を自画自賛しつつ、冷静な思考で敵を分析する。
今、眼前に立ちはだかるのは自分自身。
上条当麻は、不思議な感覚を覚えた。
(…怖えーツラ、ドラゴン完全にぶち切れてるよ…だが、中々イケメンだな、俺!)
一年前の上条当麻の身長は一六八センチで、現在の身長よりも一〇センチ低く、体重も一〇キロほど劣る。故にリーチもパワーもハンデがある。
だが、
「ぐはっ!」
技術は、積み重ねてきた努力は、魂に刻まれている。
バギンッ!と拳がぶつかり合う。背の低い上条当麻は腰を屈め、正拳を鳩尾に叩き込んだ。
『竜王の鱗(ドラゴンアーマー)』が破壊される。
ドラゴンは世界から魂を乖離された反動でダメージを負い、反応も鈍い。
「ごぼっ…!」
次々と繰り出される拳。
「ふ」
地を這いずる様に逃げるドラゴンは、上条当麻に砂利を投げつけた。
ドラゴンの逆鱗に触れる。
「ふざけるなァ!余が、きっ貴様ら人間如きに屈するか!余は『竜王(ドラゴン)』!神殺しの神と畏怖された唯一無二の存在!」
ドラゴンは叫んだ。服は汚れ、顔は泥と血が混ざり合っている。
竜王は、この世で怪物と恐れられた魔術師たちを手玉に取り、『一方通行(アクセラレータ)』をいとも簡単に死地に追い詰めた。『魔神』と呼ばれた禁書目録でも、竜王の前ではただの少女になり下がる。

5『並行世界(リアルワールド)』:2010/01/05(火) 01:08:13 ID:zvS.PsQ6
かつて、魔術と科学の亀裂が顕在化し、『戦争』が勃発した。
戦力としてヨーロッパに派遣された能力者の子供たちは、兵士として、人を殺した。
魔術師を殺した。
神父を殺した。
聖人を殺した。
スパイを殺した。
歯向かう者は女子供であろうと容赦なく殺した。
そして、同時に殺された。
少年少女たちは学園に命令されるがままに能力を振るい、人を殺し、魔術の存在すら知らずに殺された。
生きたまま、精神が殺された者も多かった。
二人の『超能力者(レベル5)』を失い、四〇〇〇人以上の『妹達(シスターズ)』も命を落とした。
同じく、送り出された魔術師たちによって、学園都市も戦場と化していた。
学園都市第一位の超能力者は敗北し、守るべき少女は息を引き取る。
怒り、悲しみ、憎しみ、痛み。様々な感情が交錯し、とある少年の感情に蓄積する。幾多の戦いを乗り越え、苦しみを乗り越え、近しい者の死を受け入れ、大魔術師が長い月日をかけて肥やした土壌は、成熟期を迎えた。
魔王を倒すため、人々が一振りの聖剣を鍛え上げるように。
世界の危機が、英雄を生み出すように。
『竜王(ドラゴン)』は現れた。
覚醒した神は、全てを圧倒し、支配し、蹂躙した。
抗う事さえ愚かに思えるほどの絶対的な存在。
其の頭は、万物を理解する。
其の腕は、万物を創造する。
其の体は、万物を拒絶する。
其の足は、万物を超越する。

そのドラゴンが、追い詰められていた。
顔は泥で汚れ、長点上機学園は土色に染まっていた。地べたを這いつくばり、怯えた表情で上条当麻を見つめている。
震える手で、ベレッタW78を上条当麻に向けていた。
「当麻!」
「手出すなァ!美琴ォ!」
大声で御坂美琴を制す。
御坂美琴が使い捨てていた拳銃をドラゴンが拾ってしまった。
完全な失態だった。
彼女は自責の念で心を締め付けられる。
上条当麻は、
「情けねぇ…」
声を張り上げた。
「そんな銃じゃ俺は殺せねぇよ!」

バァン!

銃声が轟く。
彼らを見守っていた人々に緊張が走った。
御坂美琴は激情に駆られ、ドラゴンを射殺してやろうとホルスターから拳銃を引き抜くが、『一方通行(アクセラレータ)』がベクトル操作で彼女を拘束する。怒りで思考が沸騰した。
「何すんだぁ!殺されたいのか!シンラァッ!」
「黙って見てられェのか?テメェは」
「んだとぉっ!」
口から発生する波動を全て『反射』に切り替え、御坂美琴の叫び声を消した。
「当麻が死ぬわけねェだろうがァ」
半狂乱に陥っている御坂を無視し、白髪の少年は親友の決着を見届ける。
銃弾は上条当麻の頬を掠め、空を突き進んでいっただけだった。
「生まれてこのかたいくつもの不幸を味わって、もう慣れっこなんだよ!俺の肉体に宿ってしまった事が、「不幸」だったなぁ!」
上条当麻は拳を振り上げる。
ドラゴンは立ち上がり、拳を握りしめる。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」
「上条当麻ァああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
二人の拳が交差し、

ガツンッ!と。
顔面に突き刺さる。

6『並行世界(リアルワールド)』:2010/01/05(火) 01:08:46 ID:zvS.PsQ6
魔術師と能力者が見守る中、瓦礫と土で出来たリングでの肉弾戦は一時静止した。
全力の右ストレートを額に受けたまま、微動だにしない。
ドロリと、二人の顔面に血が伝う。
「―――――――――」
「――――――――」
『神』と『人間』は言葉を交わす。
そして、


「お前の負けだ。ドラゴン」


『竜王(ドラゴン)』は崩れ落ちる。
『神』は敗北した。
上条当麻の胸に、意識を喪失した青年は倒れ込んだ。
紅い月は光を失う。
「神戮」は解除され、世界の破滅は止まった。
周囲は歓喜に満ちる。
だが、
「な、なに?」
ゴゴゴゴゴ…と鳴る地響きに、シルビアはいち早く気づいた。
地震では無い。
世界は在るべき姿に戻る為、修正が始まったのだ。
いつの間にか発生した光り輝く霧は、急速に広がり、濃度も急激に上がる。彼の勝利をたたえ、上条当麻の元へと駆け寄っていく仲間の姿が光に塗り潰されていった。視界だけでは無く、音も遠ざかっていく。少年は『幻想殺し(イマジンブレイカー)』と呼ばれる右手を見た。
右手の輪郭が徐々に薄れる。

視界が光に包まれていく中、上条当麻はそっと笑みを零した。

7『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:10:38 ID:zvS.PsQ6
第三学区。
日は落ち、学園都市は既に夜になっていた。
セブンズホテルの最上階のスウィートルーム、プリズムルームにある大きなソファーに、雲川芹亜は深く腰かけていた。タオルで汗を拭き取り、テーブルに投げ捨てる。

ようやく、長い一日が終わる。

多くの能力者と、多くの魔術師を動員し、神を滅ぼす『戦争』は幕を閉じた。
先ほど、意思体の交換が終了し、一年前の上条当麻の肉体を『並行世界(リアルワールド)』によって無事に返還したと報告が来た。
『並行世界(リアルワールド)』作戦は成功した。
半年前から動き出していた計画に終止符を打ち、ようやく緊張から解かれた彼女は、大きな深呼吸を繰り返す。
「お疲れさま」
黒スーツを着込んだ金髪グラサンは、彼女にコーヒーを手渡した。雲川はそれを受け取り、口に含む。ミルクと砂糖が多く入っており、甘い味覚が舌を刺激する。
「…本当に忙しいのはこれからだ。既に根回しは終わっているが、経営機能を失った企業を買収し終えるまで気が抜けない。この戦争の被害を利用しない手は無いからな。神上派閥を拡大させるためには又と無い大チャンスだ。目標値に達するかどうかは蓋を開けてみなければわからんが、戦後にアレイスターがやった買収行為。そのままそっくり真似させてもらうよ」
「ブレインは大変だにゃー」
口の周りに付いたコーヒーの泡を吹き取りながら、
「ま、やりがいはあるけど…貴様に言っておく」


「任務終了だ。「土御門元春」のふりはもう止めろ」


雲川は、眼前に立っている青年に告げる。
彼は柱の陰に隠れ、サングラスを外す。
途端、パリンと何かが割れたような音がした。
金髪が黒髪に変わり、彼の素顔は影に潜めた。
雲川芹亜の場所からでは、彼の顔が分からない。
「…上条様には、本当にお優しいのですね。貴女は」
彼女はその問いに答えなかった。

土御門元春は、既に死んでいる。

『戦争』が勃発する直前、彼は裏の世界で命を落とした。
義理の妹に告げること無く、優しい嘘をつきながら、上条当麻の腕の中で息を引き取った。
一年前の上条当麻には教えてはならない情報だった。故に、『肉体変化(メタモルフォーゼ)』の「彼」が死人の役割を担ったのだ。
「……土御門の死は、必要な犠牲だった。でなければ、ドラゴンの覚醒は…」
「私は上条様に命を救われました…こんな私にも、生きる理由と帰る居場所を与えてくれた。能力ゆえに、利用されるだけの人生でしたが、人のために尽くしたいと思ったのはこれが初めてですよ」
「…それが意中の人の為だと尚更だよ。私は総帥の悲しむ姿は、もう見たくは無いんだ……」
「貴女こそ、上条様に相応しい方だと、私は思っていますよ」


「…ありがとう」


雲川芹亜は、年相応の笑顔をこぼした。

8『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:13:05 ID:zvS.PsQ6
数日後。
第七学区内で最大規模を誇る病院のとある病室。
茜色に染まる日の入りを一人占めできるという西側の個室であり、関係者の間ではいわくつきの病室だと噂されていた。
その病室とは、事あるごとに戦いに巻き込まれ、ギネス級の入退院を繰り返していた上条当麻の専用室と化してしまった病室であり、彼が入院していなくとも「上条当麻」のネームプレートを看護士が外さなかったほどだ。
彼が入院するたびに医療機材が増え、現在ではICUと遜色ない設備が整っている。それと同等に、六五インチのテレビや最新のゲーム機といった嗜好品も数多く揃っており、一般患者が多い同階の病室では一際異彩を放っていた。
「二三学区に最新鋭の兵器が非公式にあったらしくてね?被害総額は八〇〇兆円ほどだって、聞いたよ?」
「…マジですか?」
カエルのような顔をした医者は、ベッドに横たわるパジャマ姿の上条当麻に声をかけた。
テレビから流れてくる情報は、世界各地で起こった超常現象の報道ばかりで、チャンネルを切り替えても内容はほとんど変化が無い。テーブルに置かれている新聞も同様だ。
公式見解では、『樹形図の生計者(ツリーダイグラム)』の後継機である『大いなる母(マザー)』が超常現象の危険を事前に察知し、アレイスター学園長指揮の元、二三〇万人を避難させたとの事だった。だが、各学区に残る不自然な痕跡から、これは超常現象ではなく、人為的に起こされたものではないか、という話も浮上し、人々の噂が噂を呼び、報道だけではなく、ネット上でも話題を独占していた。
「これ以上、ニュースを見るかい?」
「…結構です」
リモコンを操作して、テレビの電源を切る。
コンコンと、ドアをノックする音が聞こえた。この時間に来訪する人間は一人しかいない。
「あんな可愛い子に心配をかけちゃいけないよ?」
「…すいません」
「それは美琴ちゃんに言うべきだね?」
カエルのような顔をした医者は、ドアを開ける。
彼らの予想通り、手に小箱を持って見舞いにきた御坂美琴がいた。
常盤台中学の冬服の上に、至宝院久蘭と同様の黒のマントを羽織っている。茶髪のロングヘアーに、誕生日プレゼントとして上条当麻からもらったヘアピンで前髪を留めていた。
「いつも当麻がお世話になってます」
「…いきなり何言ってんだ。母親かお前は」
「恋人よ。馬鹿」
二人のやりとりを見て、カエルのような顔をした医者は小さな溜息をつく。
「君たちの事は知ってるけど、仲が良いのもほどほどにね?分かってると思うけど、君たちはこの学園都市を代表する生徒だからね?」
「はい。十分承知しています。先生」
「美琴ちゃんからも当麻君に言っておいてくれないかな?君とは違って、ちょっと物分かりが悪いからね?」
「ちょ!?本人の目の前で、何言っちゃってくれてるんですか先生!」
「それと、彼、明日退院だから」
「シカト!?」

9『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:14:20 ID:zvS.PsQ6
箱をテーブルの上に載せる。銘柄から、美琴が贔屓しているケーキ屋の名前だとすぐに分かった。御坂美琴は花瓶に生けてある花に目を通し、その隣には、一体どれほどの人が見舞いに来たのだと言うくらい、山のように積まれたフルーツの籠がある。
彼の顔は広すぎる。御坂美琴は改めて認識させた。
「額の傷は、そんなに酷いんですか?」
巻かれている包帯を見て、御坂美琴は言った。
平静な声だったが彼女は本当に彼の事が心配なのだろう、と医者は思った。人一倍向う見ずな性格をしている彼が、今まで肉体に後遺症を残さず命を落とさなかったのは、彼女のおかげだ。そう思い、カエルのような顔をした医者はそれが杞憂であることを正直に告げた。
「治療と言うより、検査かな?目立った外傷は殆どなかったからね?」
「…そう、ですか」
御坂美琴は安心した顔で、胸を撫で下ろした。
果物で溢れかえっている籠の中から、御坂美琴はリンゴを取りだし、慣れた手つきで、リンゴの皮を果物ナイフで剥き始める。
「何だぁ?美琴。この世界の英雄、上条当麻様がかすり傷くらいでどうかなるとでも思ってたのかぁ?心配性だな。美琴は」
「…分かってるなら、ちょっとは無傷で帰ってきなさいよ!」
ザクッ!と果物ナイフをベッドに突き立てる。上条当麻の右手の人差し指と中指の間を縫うように刺さった。
「うおっ!?」
「今のは当麻君が悪いね。ちなみに破れたシーツ代は後で君に請求するから」
「マジッすか!?いじめ?これいじめですよね?なんたる不幸!」
うがー!と両手で頭を抱える少年を見て、
「今回の事は、統括理事長から聞いたよ。世界を救ってくれたことに僕からもお礼を言わせてもらう。ありがとう。当麻君」
カエルのような顔をした医者は、深く頭を下げる。
その姿を見た二人は、少々面を食らった。
「こちらこそ…なんか、慣れないんですよね。こういうの」
上条当麻は視線を逸らし、頬をかく。何照れてんのよ、と。美琴は彼の頭を小突いた。
「あと、あしたはこっちの病院にはいないから、見送りは出来ないんだ。会う機会も少なくなるだろうから、先に言っておくよ。お大事にね」
カエル顔の医者は、ドアを閉めた。

君が患者になることは二度とないだろうから…と告げて。

10『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:15:19 ID:zvS.PsQ6
「貴殿にしては、例に見ない愚策であったな」
「―――そう言うな。君に比べれば、私の謀略など子供の遊戯程度にしか見えない事は分かっている」
「なに、そう自分を蔑下するでない。長い月日を生きていた余でも、貴殿ほど存在に狂った人間は見た事が無いぞ?」


第七学区。
窓の無いビルの中で、聖人とも悪人とも、男であり女であるような人間は、緑色の手術衣を着て、弱アルカリ性培養液に満たされた巨大ビーカーの中に逆さに浮いている。
推定寿命は一七〇〇年程。
世界最高の科学者である一方で、世界最高最強の魔術師でもある、学園都市総括理事長アレイスター=クロウリーは、視線の先にいる者と会話をしていた。
「AIMといったか?『神の物質(ゴッドマター)』を地上に振りまく濃度を観測する基準は」
「…君の予想通りだよ。神々が存在し、神の肉体を構成する『神の物質(ゴッドマター)』を地上で満たし、『神の世界(ヴァルハラ)』と同等の土壌を築き上げるために、大量の人間に「開発」を行っていた。
『神の物質(ゴッドマター)』の残滓とはいえ、本質は『思考によって変化する物質』。
『自分だけの現実』を強めれば『副産物(のうりょく)』は出現する。故に、現実を直視する者は、『自分だけの現実』が「有り得ないモノ」もしくは「現実で不可能だ」という思考が無意識に働いていてしまい、能力は弱体化する」
「『無能力者(レベル0)』とは、身分不相応な願望を持たない現実主義者(リアリスト)というわけだな。
ゆえに、夢や希望を信じて疑わない子供を使ったのか。
すなわち、高位能力者ほど、稀有なる誇大妄想家ということになるな
…だが、余の見てきた大義を成す人間は、大抵がそういう者ばかりだったぞ?
唯の妄想家と、偉人と呼ばれる人間の違う点を挙げるとするならば、如何ようにして願望を実現できるかを理論的に考え、実行しているか否か、という点においてのみだ。
まぁ、科学も穴だらけの空論だ。現象を文字や数字に代用しなければ共通の理解を得られない人間の限界を、余は承知しているつもりだが?」
自身を『余』と名乗る者は、言葉を続けた。
「これからどうするつもりだ?アレイスター」
「――さて、どうするかね?君は、私に何を望む?」
「つまらぬことを聞くな。魔術師。心は貴殿の宝であろう?余の関することでは無い。この酔狂な街をどうしようが、貴殿の勝手ではないか…ただ、余にも守るべきモノはある。それだけだ」
「学園都市は潰さないさ…何時の間にか、この箱庭には随分と愛着が湧いてしまったからね」
「手間のかかる矮小な存在ほど、可愛いものだからな」
ククク…と、其の者は声を小さくして笑う。
アレイスター=クロウリーは告げる。



「どうだ?上条当麻。『神上(レベル7)』となった気分は?」



窓の無いビルの中で、学園都市総括理事長と対等に会話する少年。
身長は一七八センチ。
ツンツンとした黒髪。
長点上機学園の制服。
「―――っ…悪い。アレイスター。記憶の混濁が激しくて……危うくドラゴンに呑み込まれそうになってた」
頭を押さえる上条当麻が、そこにはあった。
「パーソナルリアリティを確立しろ。自我を保たないと、人間一人の思念体など、容易く飲み込んでしまうぞ。『竜王の顎(ドラゴンストライク)』から流れる情報は莫大だ。過去、未来、現在すら、区別がつかなくなってしまう」
そう、これは雲川芹亜すら知らない。
『竜王(ドラゴン)』は『上条当麻』と完全に同化した。
『The Real World Project』の最終目的はここにあったのだ。
ドラゴンは、元来から天界に存在する神ではなく、地上に存在する異端の『神』であり、その存在は「地に堕ちた天使」、すなわち『堕天使』のエイワスと酷使している。
そもそも、死の概念が無い「神」を殺すことはできない。
人が同じ過ちを繰り返すように。
神とは人の恐怖の対象であり、いずれそれが形となって、再構築される。
『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が打ち消したのは『竜王(ドラゴン)』の破壊本能であり、肉体は残留していた。
意思体を失った世界最強の能力は、そのまま上条当麻という器に内包される。

11『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:16:11 ID:zvS.PsQ6

ゆえに、『神上(レベル7)』。
神を殺し、神を越えた存在。

「神になったっていう感覚はイマイチなんだけど、人間じゃ無くなったっていう感じの方が大きいかな。アレイスターを見てるだけで、アレイスターがどんな過去を生きてきたのかっていうことが手に取る様に理解(わか)るんだ。この防壁の構成要素も、製造過程も、粒子の一つ一つが辿った歴史も…未来も」
「私の死も理解(わか)るか?」
上条当麻は頷く。
「…ああ、理解(わか)る」
そっと、アレイスターは瞳を閉じた。
(自分の未来は聞かないでおこうか…)とアレイスターが言ったかどうかも定かではないが、上条当麻は彼の意思を理解した。
次に放たれる言葉すらも理解し、
「『超電磁砲(レールガン)』を選んだ理由もあるのかな?」
鼓膜が震え、上条当麻はそれが発せられた言葉だと認識する。
「…美琴と禁書目録が対立する前に、美琴を選ぶのが最良の選択だった。一歩間違えれば、インデックスが美琴の存在を抹消したり、一〇〇人を越える女たちが、公式に殺し合いを始める未来すら在った……『竜王の顎(ドラゴンストライク)』がそう教えてくれる。
そして、ドラゴンは疲れていた。
人間が繰り返す歴史に、嫌気がさしていたんだ。
人間を滅ぼしてしまいたい気持ちも、理解(わか)ってしまう…だから、ドラゴンは、俺に託したんだ。神としての役割を…」
最期に交わした言葉を上条当麻は思い出す。


『余の代わりに、永遠の時を生きよ……神浄の…討魔』


「…やはり、ドラゴンは自ら殺されたがっていたわけだな…確かに、ドラゴンの余興に付き合うという点では理解したが…あのような作戦でドラゴンを殺せる訳は無い」
上条当麻の脳内では、見た事の無いビジョンが流れ出す。
それは人がまだ言語すら知らない時代から、今現在まで辿ってきた歴史。
人は笑い、悲しみ、憎しみ、愛し、築き上げてきた世界。
上条当麻の瞳に、うっすらと涙が溜まる。
誰の為に流した涙なのか、彼自身は理解しようとしなかった。
「…これからは長い付き合いになりそうだな」
「互いに有益な関係であることを望むよ。出来れば未来永劫にね」

時すら越える『空間移動(テレポート)』の究極能力、『竜王の脚(ドラゴンソニック)』が発動する。
音も無く、影も無く、窓の無いビルから「上条当麻」は消え去った。

12『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:17:01 ID:zvS.PsQ6




再び、場所はとある病室に戻る。
二日前、アレイスターと交わした言葉が何故今、頭をよぎったのだろうと上条当麻は思いながら、
「あれ?」
御坂美琴の胸に手を伸ばす。
もにゅ。

時は夕暮れ。
昼間は彼女が買ってきたショートケーキを食べながら、御坂美琴の常盤台中学での話を聞いていた。混乱に乗じて事件が多発している事や、校舎の半壊で長点上機学園は無期限の休学になっていることなど、話す話題は尽きない。
夜は『並行世界(リアルワールド)』作戦成功を祝い、学園都市最高峰の『エドワード・アレクサンデルホテル』のホールを借りて、立食パーティーが催される予定だ。
上条当麻と御坂美琴は恋人同士である。
名目上、
少年は長点上機学園高等部二年。『絶対能力者(レベル6)』第一位。『幻想殺し(イマジンブレイカー)』。
少女は常盤台中学三年。『超能力者(レベル5)』第一位。『超電磁砲(レールガン)』。
両名とも学園都市を代表する生徒であるが、それを除けば年相応の少年少女であり、格好良くなりたい、可愛くなりたい、オシャレもしたい、異性は気になるお年頃である。
個室に二人きりで、それが恋人同士になれば行動も自ずと限られてくる。
「…あっ、ん…どうしたの?」
「おっぱい大きくなった?」
「え?わかったの?服の上から?」
「ああ。俺、美琴のおっぱい大好きだからな」
「…おっぱいだけ?私は?」
「愛してる」
歯が浮くようなセリフは、ストレートなだけに絶大な効果がある。上条当麻はそれを肌身で感じていた。
彼女は当麻、と彼女は言おうとしたがそれ以上は言えなかった。
美琴の唇は塞がれてしまったからだ。
当麻の舌は美琴の口に入り込み、それを彼女も受け入れた。丹念に舌を絡め、熱いキスを交わす。
唾液に熱が加わり、それに合わせて当麻は胸を強く揉み始めた。
「ちょ…んふ、と…ちゅ、ちゅ…とうまぁ、少し痛い」
「ごめん。久しぶりだから我慢できねえ」
当麻は再び美琴の唇を貪り始め、強引に舌をねじ込ませた。そのまま彼女の体を反転させ、ベッドにゆっくり押し倒した。当麻が美琴に覆いかぶさるような体勢になる。
慣れた手つきでニットの下から手を入れて、シャツのボタンを外していく。その隙間から桃色のブラジャーを搔い潜り、素肌を貪った。
「やっぱり…大きくなってる」
「エッチ…ん、ふぬっ、あ、む、むちゅ…」
美琴の唇から口を離した当麻はフレンチキスを数回した後、頬、顎、首筋にキスをしていった。柔らかくてザラザラとした舌の感触が美琴の脳を刺激する。
「美琴」
当麻の声が下から聞こえた。彼のツンツンとした黒髪が美琴の顔に当たる。
「ん…なに?」
ボタンを外し終えた当麻はさり気無く両手を背中にまわして、美琴を抱きしめていた。本当はブラジャーのホックを外すためだったが、彼女の体温を感じた当麻は無意識的に抱擁していたのだ。
「来週の土曜まで溜めておくつもりだったが、上条さんはもう限界です」
「…だろうと思った」
美琴は当麻の髪を優しく撫でながら彼のことばを待った。
「今日はスゴイですよ?」
「あ…」
「どうしたの?」
上条当麻は周囲を見渡し、
「この部屋、カメラとか付いてないよな?」
御坂美琴は肯定した。
「あるわよ」
「マジで!?」
しかし、彼女は前髪に静電気を立てながら、不敵な笑顔で言った。
「…私がこうなることを予想してなかったと思う?」
「美琴、大っ好きだー!」
「きゃーっ!」
彼女に勢いよく襲いかかった上条当麻は、シャツを脱がせ、ブラジャーのホックをはずした。
彼の欲望は今から満たされようとしている。


「な・に・が・大好きなのかなぁ?とうまぁ?」


世界が止まった。
上条と御坂は即座に凍りついた。

13『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:17:41 ID:zvS.PsQ6
「インデックスさん…人が悪いですよ。私はあと二時間ほど待ってたほうがいいと言ったんですが…ひぃ!」
「何?私に逆らう気?」
「……いえ。何でもありません」
御坂美琴はあわててシーツで上半身を隠し、おそろおそる上条当麻が振り向くと、
ブチギレ気味のインデックスと。
冷や汗をかいているアニェーゼ=サンクティスと。
現場を直視できない神裂火織がそこに佇んでいた。
「…ノックは?」
「したよ。三回も。なのに、とーまとみことちゃんはラブラブちゅっちゅっしてて気付かないんだもん」
うっ…!と黙り込む二人。
「私が気付かないと思った?匂いとかシャワーで…前からバレバレなんだよ?」
銀髪碧眼のシスターのこめかみに青筋が浮き出ている。
対処を間違えれば、『竜王の殺息(ドラゴンブレス)』が撃たれかねない、と上条の能力が教えていた。
「ご、ごほん!その、貴方とその彼女が、そ、あ…だ、男女の関係だということは知ってました、が…」
知人の情事を間近で見るのは…その、とても恥ずかしいというか…だろう。
神裂の続く言葉は分かる。
実は神裂火織とのキスが上条当麻のファーストキスだったりする。
思わぬアクシデントだったとはいえ、唇が触れあったのは確かだ。それ以来、どことなくギクシャクしていた。そんなことは死んでも美琴には言えないが、と上条は思った。
突如、
「当麻さぁぁああん!」
と、彼に跳び込むように抱きついた少女がいた。
「ごめんさない!ごめんなさぁあい!」
上条のパジャマにしがみ付き、泣きじゃくっていた。入院しているのか、所々に包帯が巻いてあり、水色のパジャマを着ている。髪はショート。二重まぶたが印象的な女の子。
「…五和」
上条当麻は腹部に柔らかい感触を感じつつも、理性を保つ。
御坂は少々を面くらったが、彼女の心情を察し、手を出さなかった。
五和は顔を上条の胸にうずめたまま、謝り続けた。
そんな彼女の髪を、優しくなでる。
「五和が謝る事は何もない。むしろ謝るのは、俺の方だ。皆にたくさん迷惑をかけちまった」
彼の言葉に、五和が顔を上げる。
瞼には涙の痕がある。一人で泣いていたのだろう、上条は思い、優しく頭を撫でながら、微笑みかけた。
彼女の顔に、徐々に生気が戻る。
そして、目つきが険しくなったと思うと。
「当麻さん…私、やっぱり諦められません」
と、告げた。
「へ?」
何かを決意した目だった。
そのまま上条当麻の顔を両手で掴むと、
「貴方が、好きですっ!」

チュッ。

14『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:18:36 ID:zvS.PsQ6
五和は愛の告白と同時に、情熱的なキスをした。
「ちょっ?!」
恋人の唇が目の前で奪われ、御坂美琴は素っ頓狂な声を上げる。
『あーっ!!!』
と、インデックスやアニェーゼ、後ろに控えていた『新たなる光』のメンバーが声を上げるが、時すでに遅し。五和の大胆な行動に、神裂火織は茫然としていた。向かい側のビルから双眼鏡で覗いていた天草式十字凄教のメンバーが、「うおおおおおおっ!修羅場キタ――(゜∀゜)――!」と喝采を上げていた事には誰も気づかない。
「責任とって下さいね♪」
「何言ってんのよ!五和!というか当麻から離れろぉ!」
はっとした御坂は五和を恋人から引きはがそうとする。
こんな時でも、病院内ということで雷撃を発生しないのは流石と言うべきだろう。
「聞いたよ!とうま!五和とデ、デデ、ディープキスしただけじゃなくて、裸まで見たとか!」
その言葉にビクン!と反応した御坂美琴は、ジロリと、座った目つきで上条当麻を睨みつけた。
うーん…と、甘える声を出しながら、五和は抱きついたままだ。
上条はダラダラと冷や汗を流しはじめる。
「ねぇ…どゆこと?」
「いや、それは俺じゃなくて、ドラゴンの仕業でっ?!美琴!」
グイッ!と襟元を掴み、強い力で引っ張られる。彼女の瞳にはうっすらと涙さえ溜まっている。
少年は慌てた。
「もう許さない!私と別れるか、皆の前で最後までヤっちゃうか!どっちにする!?」
「そんなことしたら、美琴の裸が皆に見られるんだぜ?!そんなことできるか!」
「じゃあ別れるのね?!私のこと、遊びだったんだね?!当麻に私の初めてを全部あげたのに!」
「やっぱり一年前とちっとも変ってないかも!むしろ肉体関係が絡んでるからもっとサイアク!とうま!とうまにはお祈りの時間を与える余地も無いんだよっ!死刑!生きたまま噛み殺す!」
「ああっ!カオス!本当にカオスってる!もうどぅすりゃいいんだよぉぉおおお?!!」
「うわーん!当麻の馬鹿ああああああああああああ!」
ズバン!
バチィ!
ドガァァッ!
とある病室は木端微塵に破壊された。

15『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:19:09 ID:zvS.PsQ6
時刻は一九時を回っていた。
第三学区の『エドワード・アレクサンデルホテル』の三階にあるフロアを仕切って、立食パーティが行われていた。各国から名立たるシェフが集い、古今東西の料理が並べられている。
「これなに?」と物珍しそうに料理を眺めるアンジェレネもいれば、片っ端から腹に詰め込む暴食シスターもいる。総数は一〇〇〇人強と多く、畏まったフォーマルな雰囲気は無く、どちらかというと打ち上げのような賑やかな空気に包まれていた。修道服を着ている者もいれば、学園都市の制服を着ている人もおり、そこに科学と魔術の垣根など無い。力を合わせ、世界を救ったという連帯感が彼らの心を一つにしていた。「これが噂のライスケーキであるのよ?」と生ハムとチーズを包んだ餅を口に入れ、『最大主教(アークビジョップ)』が喉に詰まらせ、あたふたするステイルの姿もあった。
主役である上条当麻は、多くの女性からあからさまなアプローチを受け、その度に受ける電撃を打ち消していた。
学園都市を一望できるラウンジで、会場から一杯のオレンジジュースを飲みながら、
「…で、俺の借金はさらに増えるのでした…と」
「なに独り言を呟いてるの?友達イナイイナイ病が発症しちゃってるわけ?…まさか、お酒飲んじゃった?」
「んな訳ねーだろ。カミジョーさんは未成年ですよ?」
ツンツンのヘアスタイルでは無く、オールバックの髪型にワインレッドのネクタイに黒スーツ姿の上条当麻の隣には、白のドレスを身に纏い、化粧でその美しさに磨きがかかっている御坂美琴が立っていた。茶髪のロングヘアーにウエーブをかけ、胸元にはピンクアクアマリンゴールドのネックレスが輝いている。
「破壊されたあの医療機材、全部で六〇〇〇万円もするんだって…」
「八〇〇兆円に比べれば、大した金額じゃないでしょ?被害総額とか、既に天文学的数字だからね。でもその分、復興資金が潤っているみたいじゃない?」
「…神上派閥の組織がどんどん増えるわけだよな。ビジネスの恐ろしさを改めて身に感じてるわけですよ。経済学もすこしかじってるから」
長点上機学園でのカリキュラムは普通の高校過程と異なるが、彼のカリキュラムは雲川の助言の元、武等の他に、各国の財界人との会合も頻繁にある為、帝王学や上級社会のマナーも授業に組み込まれている。
そして、御坂美琴は常盤台中学の授業に加え、彼に並び立つに相応しい女であろうと様々な分野を学び、二人は多忙な日々を送っていた。
故に、会える機会には激しく求め合う。
口紅が付くのも厭わず、上条当麻は恋人と唇を重ねた。
「来週の土曜…覚悟しろよ?」
「それは私と遊園地に行くこと?それとも夜のこと?」
色々と特殊なカップルだが、蓋を開ければ一七歳の少年と一五歳の少女である。
「どっちもだ。馬鹿…好きだよ。美琴」
「私も。愛してる。当麻」
どちらともなく無言で見つめ合い、無言でキスをした。影が一つに重なる。欲情を満たす口付けでは無く、愛を確かめ合うような甘ったるいキスだった。唇を離し、瞳は離さないまま美琴は、
「ねぇ、当麻」
「なんだ?美琴」
「一年前に帰った当麻も、私のこと、好きになるかな?」
「ははっ…欲張りだな。美琴は」
「いいじゃない…それくらい」

16『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:19:35 ID:zvS.PsQ6
一年前の自分が、どうような未来(せかい)を辿るかは分からない。
『戦争』が起こらない世界も『在』る。
近しい友が生存する世界も『在』る。
『戦争』で敗北する世界も『在』る。
自分が死んでしまう世界も『在』る。
御坂美琴を選ばない世界も『在』る。
小さな選択肢で、幾つもの多様な未来へと別れる「並行世界」。
その中で、この上条当麻は、この世界を選びとった。
後悔は無いと言えば嘘になる。
だが、この道を選んだ責任は取る。
そうやって、彼は新たなる未来(せかい)へ進んでいく。


上条当麻は全ての思いを呑みこんで、返事を待ちわびる恋人に笑顔を送った。
「ああ…何度でも、美琴のことを好きになる」
時間は、ゆっくりと流れていく。
再び、二人は甘い口付けを交わした。
夜空をほのかに彩る満月は、一つになった人影を優しく照らしていた。

17『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue2:2010/01/05(火) 01:25:38 ID:zvS.PsQ6
7時00分。
上条当麻は強い日差しに目が覚めた。すっかり秋の季節になって少し肌寒い早朝。
「…ん、んーっ」
体を動かし、目をこすりながら起き上ろうとした。薄目で時計を確認する。
(…まだ七時じゃねーか。あと十五分くらいはいいだろー)
昨日のうちにインデックスの朝食のためのご飯の仕込みは終わっている。おかずも昨日の残りがある。冷凍食品の在庫も問題ない。
(むにゃむにゃ、あと十五分は寝かせてくださいましー)

ん?

上条当麻は、ふと気がついた。
なにやら美味しそうなにおいが漂っている。コトコトと鍋の音が聞こえてくる。
(俺、タイマーをセットしておいたっけ?)
そんなはずは無い。上条当麻は炊飯ジャーのタイマーしかセットしない。そう疑問に思い、布団を跳ね除けて起き上がろうとして―――
「へっ?」
上条はベッドから転げ落ちた。
「い、ぎゃあ!?」
盛大に頭から転げ落ちる上条。不器用な前転によって頭に激痛が走った。
「いってー…って、ベッド?俺…へ?インデックスは?」
自分はいつも風呂場で寝ている。ベッドはインデックスが使っていて…
まだ頭が覚醒しない上条当麻は、ドタドタとフローリングの床を走る音の方向を見た。
「とうま、おはようっ!」
瞳をキラキラと輝かせた銀髪碧眼シスター、インデックスが近づく。
部屋中に漂う匂いを嗅いで、上条は
「……朝からカレー?」
「とうまが好きだって言ってたから、私早起きして作ったんだよ!」
「……え?」
と、茫然。
そして、

「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!」

少年の絶叫が、とある男子寮に響き渡った。
上条の声に驚いているインデックスの肩をガシィ!と掴んだ。
(え?カレー?作った?何を言っているんですかこの暴食シスター様は!)
「どういう心境の変化ですかインデックスさん!…はっ!?まさかおねだりですか?わたくし上条当麻はこのとーり、貧乏学生でありますよ!高価なものを買うことは…」
「…なに言ってるの?とーま。私は…その……昨日の…いや、日頃の…お礼として、カレーをつくってみただけだよ?料理するのは初めてだったけど、レシピ通りに一所懸命に作ったんだ。
……食べる?」
昨日?はて、俺はいったい何をした?と考えを巡らせながら、視線を落としたところで、上条当麻は硬直する。
なせなら、
頬を赤らめて、もじもじとするインデックスが、とても可愛かったからだ。

18『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:26:19 ID:zvS.PsQ6



同時刻。
ここはある高級住宅街にあるアパートの一室。元来は一人の独身女性が住まう一室だったが、今では色々な事情があり、四人で生活している。
カーテンから差し込む陽射しに目が眩んだ。
無造作に布団をはねのけ、白髪の少年は、うっすらと目を開ける。
二つの大きな人影が視界を覆う。
黄泉川瑞穂と芳川桔梗が、神妙な顔つきで白髪の少年を見ていた。

「…………………………………………………………………………………………………ア?」

彼女たちの顔をアップで見た『一方通行(アクセラレータ)』は、
「…何してンだお前ラ」
とりあえず万一に備え、チョーカーのスイッチに手をかける。
ジャージ姿の黄泉川は言葉を選ぶように、
「…アクセラレータ、大丈夫じゃんよ?」
「心配だったのよ?昨日と一昨日の様子が変だったから…」
そう言われて、白髪の少年は四八時間前の記憶を掘り起こす。
裏稼業の仕事はしていない。
特にやる事も無かったので、カエル顔の医者に紹介された技士を訪れ、杖の細工を依頼しただけだ。腑に落ちない点は無い。だが、二人の反応を見るに、何かがあったらしい。
上半身を起こそうとして、左腕に不自然な重みを感じる。
「?」
布団をめくると、アホ毛をピョコンと立てた『打ち止め(ラストオーダー)』の寝顔をあった。
『一方通行(アクセラレータ)』のこめかみにビシィ!と青筋が走る。
「おいコラ……なンでコイツがここで寝てンだよ」
その言葉に、黄泉川の顔がますます険しくなっていく。
「……アクセラレータが一緒に寝ようって言ったじゃんか…私たちの忠告も無視して、ラストオーダーのはしゃぎっぷりは尋常じゃなかったし」
「ンだとォ!?」
驚愕する『一方通行(アクセラレータ)』を真剣な目つきで見ながら、黒スーツ姿の芳川桔梗が、
「…やっぱり覚えてないのね」
と告げた。
彼女の意味深なセリフに『一方通行(アクセラレータ)』は反応する。
有無を言わせない目つきで彼女を睨みつけた。
「…一昨日と昨日の二日間をフルに使って、第六学区の遊園地を回ったのよ…私たちの仕事を裏から手をまわして、休暇にしてまで…ね」
「……遊園地ィ?いつ行ったンだよ?」
『一方通行(アクセラレータ)』は周囲を見回すと、見覚えの無いモノがある。
等身大のクマのぬいぐるみや、いかにも『打ち止め(ラストオーダー)』が好みそうな品物が、部屋の至る所に多く置かれていた。
「…………どういうことだ?」
一種の恐怖を覚えた『一方通行(アクセラレータ)』が、底冷えした声を出すと、
「ぷ」
黄泉川瑞穂が、
「あっははははははははっ!そこまで覚えていたくないほど、恥ずかしかったじゃん!?ぷ、ぷくくくくくっ…アクセラレータ、結構可愛いところあるじゃん」
突然笑い出す。
「…ふふふふ、確かに「アレ」は可愛かったわね。貴方に対する印象が変わったのは、確かね…ぷっ」
彼女につられ、芳川桔梗も笑みをこぼしていた。艶の無いショートヘアの黒髪がゆれる。
心底面白かったのか、普段はクールな彼女にしてはめずらしく腹をかかえていた。
対して、白髪の少年はまったく面白くない。
「…オイ。テメェら。何が可笑しいのか、今すぐ説明しろコラ。十秒以内だ」
その態度が彼女たちの琴線に触れたのか、黄泉川瑞穂の表情はさらに緩んだ。
「あっはっはっはっは!凄んでも何も怖くないじゃん!…は、腹が痛い!ふ、ふひひひひ!桔梗、水ちょうだい!笑いが、ぷははは!と、止まんない!」
テーブルをバシバシと叩く彼女を見て、「朝っぱらから喧嘩を売るとは上等だコラァ!」と『一方通行(アクセラレータ)』はブチ切れる。
彼らのやりとりを余所に、彼の隣で寝ていた『打ち止め(ラストオーダー)』は、
(貴方と一緒にたべたハンバーグ、美味しかったってミサカはミサカは…)
むにゃむにゃ…と、幸せそうな笑顔で寝言を口にしていた。

窓のそばに、一つの写真立てがある。
写真の日付は昨日の昼時で、一枚の新しい写真が入っている。
そこには第六学区のアミューズメントパークで取られたものであり、四人の姿が写っていた。全員、何らかの着ぐるみを着ていて、芳川桔梗、黄泉川瑞穂はトラ、打ち止めはヒヨコの格好をしていた。
そして、
写真の中心には、
白髪の少年の不器用な笑顔が、そこにあった。

19『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue:2010/01/05(火) 01:27:43 ID:zvS.PsQ6



眩い朝日が学園都市を照らす。
ツンツンとした黒髪に、一六八センチほどの背丈。高校一年の上条当麻は、学校へと続く道のりをトボトボと歩く。
朝からインデックス作のカレーを食べ、初めて作ったとは思えないほどの出来だった。そのおかげか、上条は良い気分に浸っていた。
しかし、腑に落ちない点もある。
(…インデックスの態度が何か妙なんだよなー。やけに優しいし、目を合わせると、顔を真っ赤にするし…それに)
上条は携帯を確認する。
(日付が二日違うんだよなぁ…俺の思い違いかなぁ?
やけにリアルな夢を見ていた気もするし…あれー?なのに、夢の内容をまったく覚えてねぇ…)
首をかしげながら、インデックスの態度の原因を考えるが、思い当たる節も無い。ポケットに携帯を入れようとした時、
ヴヴヴヴ…とバイブレーションが作動する。
相手を見た。
画面には『土御門元春』と表示されていた。
上条当麻の背中にいやな汗が流れる。
彼は学校のクラスメイトでありながら、実は魔術側とも繋がりのある多重スパイであり、先週も彼の連絡を発端に、魔術がらみの一悶着があったばかりだ。
インデックスの事が頭をよぎり、戦々恐々たる思いで上条当麻は通話ボタンを押した。
「もしもし、土御門か?」
『カミやん…今日は学校に来ない方がいいぜい』
「何でだよ?また魔術関連の事件が…」
『青ピが上やん討伐作戦を実行中だにゃー』
「……は?」
予想外の返答に、上条は肩透かしを食らった。
しかし、聞き流せない言葉もある。
「なんの不幸イベントだよそれ。青ピを怒らせる事…何かしたか?俺」
電話の向こうで、土御門が言葉を詰まらせたのが分かった。
『…何をしたか?だと?』
「…え?」
『カミやん。今の一言で、俺も青髪の計画に参加させてもらうにゃー』
「おいっ!土みか…」
唐突に電話を切られた。ツーツー…と音が鳴る。
今回は魔術がらみの事件では無いが、何らかのヤバい事に巻き込まれるのは理解した。
冗談ではない。
土御門の声色に明らかな殺意が混じっていた。
「…どうすっかな?学校行った方がいいのかな?」

20『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue2:2010/01/05(火) 01:29:05 ID:zvS.PsQ6
時間に余裕を持って登校している途中、
目の先に見慣れた少女が樹木の裏側に立っていることに気付いた。
肩の高さまである茶髪に、上条よりも七センチほど低い背丈。ベージュ色のブレザーに紺色のプリーツスカートを穿いている。
(あれは…ビリビリだよなー
…今学校に行ったらヤバい気がするし…適当に御坂をあしらって、時間潰すか)
と、上条は生まれて初めて彼女の出会いに感謝した。
相手は俯いていて、上条には気づいていない。今日は自分から声をかけようと思い、手を振った。
「おーい。御坂ー」
ビクン!と反応し、全身がプルプルと震えだした。変なのいつも通りか、と上条は思って、彼女が振り向いた直後、


ズドドンゥ!!


一〇億ボルトの電撃が、少年の真横を突きぬけた。
即座に反応できず、腰を抜かした上条は右手を突きだしながら叫ぶ。
「み、みみみみ御坂さん!朝から致死レベルの電撃を浴びせるとは、一体何事ですかっ!」
周囲にいた学生たちが悲鳴を上げながら、散らばっていく。
前髪をバチバチと鳴らせながら、
「昨日、自分が何をしたか…覚えてる?」
常盤台中学二年、学園都市『超能力者(レベル5)』の第三位、御坂美琴は上条当麻に近づいた。
聞くまでも無い。
少年が煽るまでもなく、彼女は戦る気満々だった。
「そ、そそそそそその上条さんは、常盤台のお嬢様の気に触れる事を何かなさったのでしょうか?」
怯えた声を上げながら、上条は御坂美琴の表情を見る。
はて?
気のせいだろうか?
美琴の顔が真っ赤になっている。
「…まさか、覚えてないの?」
声が怖い。
「は、はははははははいぃぃ…インデックスに噛みつかれたせいか、昨日と一昨日の記憶が丸っきり無いのでして…」

21『並行世界(リアルワールド)』 Epilogue2:2010/01/05(火) 01:30:03 ID:zvS.PsQ6
「じゃあ、思い出せやコラ♪」
ビリビリバチィ!!
と、上条の顔面目掛けて雷撃の槍が放たれた。
反射的に右手で打ち消す。
それだけでは気が済まないようで、少女の全身から不穏な雷鳴が聞こえてきた。
「それなら…私が…思い出させてやるわ…
アンタはね…常盤台中学の、正門の前で……私を呼びとめて、私に……き……き、キキキキキ…」
「き?」
上条当麻の間抜けな反応に、御坂美琴はついにブチキレた。


「KILL YOU!(殺す!)」


ズドン!
音速の三倍以上のスピードで撃ち出された『超電磁砲(レールガン)』が、上条当麻の髪をかすめた。
「レールガン!?お前!本気で殺す気だな!?」
ジジジ…何かが焼け焦げた匂いがする。
本能的にヤバいと上条は感じ、学校のカバンを投げ出して逃走した。
「待てやコラァ!」
一〇億ボルトの雷撃が足元に直撃し、アスファルトの地面が抉れる。
「御坂さーんっ!!口調がどこぞの不良ッぽくなってますよー!?」
御坂美琴は次々に雷撃を繰り出し、上条当麻を追いかけ始めた。
「アンタが、あんな事を…したせいでっ!先生に、問い詰められるわっ!黒子は、鳴き喚くわっ!大変、だったん…だからねっ!
アンタのせいで、全然眠れなかったんだからっ!責任取れええええええええー!」
自分の立場を忘れ、大声を張り上げながら少女は走りだす。
彼らにとってはいつもの光景であり、
理不尽な攻撃を受けて、少年はいつもの口癖を叫ぶ。
「不幸だー!」
少年の声は、快晴の空に響いた。



こうして、
上条当麻の不幸は、続いていく。




fin

22toto ◆N7P8AZajuI:2010/01/05(火) 01:39:54 ID:zvS.PsQ6
終わった…
ついに『並行世界(リアルワールド)』が完結しました。
長かった…
補足をいれておきますと、>>17から>>21のEpilogue2(ミスでコテをつけ忘れていますが…)は本編の時間軸です。
誤解のないように…




いつもこの作品を見ていただいてきた皆さん。
いつもGJのコメントを書き込んでくれる皆さん。
本当にありがとうございました!
近いうちに、まとめの方も更新します。
ではでは!
今年も良い年を過ごせますように!

23■■■■:2010/01/05(火) 02:11:10 ID:3j8h9IBE
GJぇぇぇぇぇぇぇ!!
最高でした!!終わってしまい寂しい!

24■■■■:2010/01/05(火) 02:12:37 ID:97H8kJig
終りましたね〜
いや〜 面白かった
GJ

25■■■■:2010/01/05(火) 04:20:14 ID:ylgBuuz2
ずっと最初から読んできたものですが終わると何故か感慨深いものが沸いてくるwww
まあともかくお疲れ様でした。

26■■■■:2010/01/05(火) 08:27:34 ID:IKADMIPE
GJ
これで思い残すことはない

27■■■■:2010/01/05(火) 09:46:45 ID:rfePjkCg
マジ最高でした。お疲れ様でした

28■■■■:2010/01/05(火) 13:02:41 ID:97H8kJig
いや〜
一年後の一方通行と当麻は過去で何してたのか
気になりますね〜
何をしてたのか大まかでいいから教えて欲しいですね

29■■■■:2010/01/05(火) 16:16:20 ID:dHqtlgsM
>>28さんと同じ意見ですが、一体十年後の上条さんと一方通行は何をしたのか
知りたいです‼
番外編って事で書いてください!

最後に感想を…


アンタ最高だよーーー!!!

30■■■■:2010/01/05(火) 16:39:27 ID:IKADMIPE
じゅ…十年後だと…………
それはそれで知りたい

31■■■■:2010/01/05(火) 21:08:45 ID:2C2sMlM6
GJ!!

32■■■■:2010/01/06(水) 00:46:42 ID:HtW3jNu.
GJ過ぎます・・・。
新作期待してますね!

33■■■■:2010/01/06(水) 01:36:56 ID:UflegZ7g
第二期的な続編が良いです!!

34r:2010/01/06(水) 05:04:09 ID:gmLhIzRA
いま日本の最高権力者は薩長連合(鹿児島県、山口県)たちです。
・坂本龍馬は日本をいまも破壊しているテロリスト薩長連合の工作員だっただけの者です。
・織田信長の時代から戊辰戦争まで、鉄砲隊のガンパウダーはガンパウダー1樽につき、
日本人の若い娘50人を海外に売ることで調達していました。
・自殺者3万人(実際は8万とも)は薩長連合が原因です。日本はいまだに武家社会です。
・明治維新テロは薩長連合が海外の貴族やユダヤから金を借り(年利18%)て起こした国家転覆テロ。
・総理大臣、大蔵大臣、外務大臣や公安、警察、自衛隊の歴代トップは鹿児島県、山口県、
高知県、佐賀県、 長崎県出身者ばかりです。 公務員は薩長連合の使用人です。
公務員は国民を支配する道具。国策捜査は薩長連合やアメリカのための捜査です。
・日本経団連の企業は明治以前からの支配階級の関係者が興したものばかり。
・アメリカを代表する洗脳の専門家アーネスト・ヒルガードは戦後来日して
「戦後日本の教育の非軍事化」のために働き、スタンフォード大学からその功績を讃えられます。
鳩山由紀夫もスタンフォード大学卒業です。洗脳はいまも続いています。
・薩長連合は株式会社ゆうちょ銀行の郵便貯金を海外の貴族やユダヤに差し出そうとしている。
・アメリカ財務省証券購入で日本人は毎年アメリカに30兆円以上差し出している。
・日本人が貯蓄した金が海外にいき、信用創造で1000倍になりそれで日本の土地が買われる。
日本は破産し、IMF管理下でも 薩長連合は安泰で国民はIMFに感謝するように洗脳される。
(参考:洗脳支配  苫米地英人  株式会社ビジネス社)
日本の政治家には朝鮮人の疑いのある人たちがいます。安★部、小★泉、菅★、小★沢。
2ちゃんねるはトウ一きょう会が運営してIP集めや、自作自演して洗脳工作する場です。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/2092/1194947143/
薩長連合は戦争やシベリア抑留で日本人の抵抗勢力を殺したのか。戦争は自国民を殺すためにも使われる。
薩長連合のために警察がインターネット規制をする。今年東京では匿名でネットカフェから情報を発信できなくなる。
情報遮断、ネット情報遮断、ネット検閲は戦後の洗脳と同じやり口。薩長連合は日本人ではない。w
ttp://blog.goo.ne.jp/hienkouhou/e/7839377a3613e3d90e1198535ea65ced

35■■■■:2010/01/06(水) 08:00:48 ID:pu//HblM
GJ!!面白かったです!!乙でした。

36■■■■:2010/01/06(水) 12:20:47 ID:b6di1Aco
r ってやつウザイんだけど
何突然歴史もってくんだよ(怒)

37■■■■:2010/01/06(水) 14:07:46 ID:e9gm2RQw
>>22
toto氏
GOOD JOB!!
Part3から見てたが、ここまでの神作品になるとは思わなかったよ。
コピペしたんだが、全部で20万字弱あって吹いたwww
一年ちょっとで単行本2冊分の分量って・・・かまちーと変わらないじゃんww
質も量も怪物ですなw

ちょっとマジレスするけど、中学生でこのレベルはすごいと思う。
オリキャラと独自設定って爆弾になりかねないシロモノなんだけど、うまく生かしきってるのが凄い。
普通の職人じゃ、これはちょっとマネできない。
オリジナル小説を書いて電撃でもスニーカーでも投稿してみたら?
結構イイ線いけると思うよ。


他の二作品の楽しみに待ってます!!

38■■■■:2010/01/06(水) 14:15:27 ID:e9gm2RQw
二度書き込んでごめん!
toto氏まとめのほう、乙!

…しかし、アンチが全くない職人って本当に珍しいな。
他のssスレではアンチがデフォになりつつあるのにww

39■■■■:2010/01/06(水) 14:26:06 ID:/vTQLbBM
>>22
GJ

40■■■■:2010/01/06(水) 20:30:54 ID:pu//HblM
新作も期待してます。

41■■■■:2010/01/07(木) 00:57:02 ID:rviZpU9.
  暴走して豹変した上条当麻
       VS
助けたい一心で立ちはだかる御坂美琴

みたいな話、誰か書いてくれませんか

42■■■■:2010/01/07(木) 02:14:25 ID:HCwsM6Bw
遅ればせながら乙です

>>41
ねだるな、勝ち取れ

43■■■■:2010/01/07(木) 17:11:23 ID:3oLYNZJ6
「ふふふ。次のSSの主役は。私。」
 というわけで姫神SS投稿しますー。……約半年ぶりってことで、誰も覚えてないとは思いますがお久しぶりです。


 これまでの話はこちら、
ttp://www12.atwiki.jp/index-index/pages/1533.html
 今までは本編の隙間を縫うような設定でしたが、今回はお正月ということでその辺適当です。それではー

44それぞれの初詣。:2010/01/07(木) 17:12:22 ID:3oLYNZJ6
 大量の宿題が舞い散り、欠席を埋めるための補修が猛威を振るう。そんな中で残された冬休みは年末と三箇日だけだった。
「つーかインデックス、シスターさんなのに初詣ってどうなの?」
「……む、それは話せば長いんだけど……」
 真冬の冷たい風の中、心なしか静かになった町並みを上条とインデックスは歩いていた。学生主体の街だ、夜という時間もあいまって人は少ない。
 目的地は神社だ。学園都市といっても教会は存在しているし、同じように神社もあって、夏祭りや初詣はそこを中心に行われている。
 一見、宗教というものは学園都市にとって相性が悪いものに思える。実際にそういったものの必要性を疑問視する声もあるが、それはしかし一面しか見ていない意見だろう。学問であればなんでも扱う学園都市では当然宗教学の研究も行われている。もちろん二十年の開きがあるといわれている科学分野とは比べ物にならないが、宗教学における『実験施設』として寺院は存在を許されていた。
「そもそも、それぞれの宗教にはそれぞれの縄張りがあるんだけど」
 息を白くさせながら、修道服にマフラーという奇妙ないでたちのインデックスは得意げに語り始める。
「たとえば、ロンドンはイギリス清教圏、バチカンはローマ正教圏。どっちも『圏』っていうより総本山なんだけどね。それで神教、仏教にも同じようにそういう縄張りがあるんだけど……その、当然というか何というか、学園都市内には神教の縄張りは存在しないんだよ」
「……ハイ?」
 意味が分からず、上条は首をかしげた。
「……じゃあ、今から行く神社は?」
「ん、イギリス清教徒(わたし)的には、その辺のファミレスと変わらないかも。魔術もない、神様も居ない、神社の真似をした普通の建物だね」
 学園都市が作られた際、当然その敷地の中には出雲や比叡山に連なる寺院仏閣があった。しかしあるときは暴力を持って、あるときは交渉を持って、それらの実体――魔術や宗教に関わるもの――を排除したのだという。
「だから、今学園都市にあるのは何々神社っていう名前だけなんだよ」
「じゃあご利益とかは……」
「当然無いけど、もしあったとしてもとうまの右手はそれを打ち消しちゃうよ?」
「不幸だー……」
 そもそもご利益なんて信じては居なかったけれど、『ある』と断言された後に『でも貴方には効きません』と言われたら少しは凹むだろう。おまけにそれが目的地を否定している。神社を目指した理由は「暇だからいってみっかー」みたいな軽い気持ちだったが、それでも足取りは少し重かった。

45それぞれの初詣。:2010/01/07(木) 17:13:26 ID:3oLYNZJ6
「神社かー。……姫神とか、いたりすんのかな?」
「……? あいさがどうかしたの?」
 インデックスは小首をかしげ、傍を歩く上条を見上げた。上条は頬を掻き、誤魔化すように答える。
「ああいや――ホラ、あいつ最初会った時巫女服着てただろ? だから神社とは縁があるのかなーって」
「? あいさは神社の人じゃないよ?」
「いやそうだろうけど、あの巫女服……」
「確かに似てるけど、細部が違いすぎるかも。どの流派とも違うし、どの流派とも似てるから、たぶんどこかのだれかが『巫女服ってこんな感じ』っていうイメージで作ったものだと思うよ?」
「ということはアレ、本当にコスプレだったのか……。っと、神社見えてきたぞー」
 角を曲がった先に目的地である神社、その鳥居が見えた。ビルに囲まれたそれは遠めに見ても神社らしくはなかったが、通りを占拠している屋台の群れが辛うじて神社ということを主張している。――もっとも、あの話の後ではありがたみが感じられないが。
 祭囃子こそ聞こえないけれど、そこは夏の縁日と似たような空気だった。鉄板で焼ける焼きそばやたこ焼きから蒸気が立ち上るところは夏祭りそのまま、通る人々の口から蒸気に似た白い吐息が少し違う。襟元まで覆うような服装、手を擦り暖めるような仕草、細かな点がいくつも違っているが、どこか浮き足立つような空気は同じ。ソースの匂いがここまで漂ってくるところも……。
(……ソースの匂い?)
 デジャヴに急かされるように上条は傍らのインデックスを見て、
「ああやっぱいないし! どこに行ったんですかあのはらぺこシスターさんはー!!」
 いつの間にかインデックスは姿を消している。ヴェネチア、大覇星祭でも似たようなことがあった。知り合いの世話になったり屋台を襲撃したりと、ろくなことにならない前触れ。
「…………もういいや、放っておこう……」
 諦めた独り言を、上条は呟いた。

46それぞれの初詣。:2010/01/07(木) 17:14:06 ID:3oLYNZJ6
 人ごみの中で、上条は周囲を見渡している。
(……ツレもいないのにこーいう場所って、ミョーに寂しくなるよなぁ……)
 クラスメイトでも居ないかと探しているのだった。まわりは誰も彼も集団で、的屋を襲撃したり道のど真ん中でヒャッハー叫んでいたりとずいぶん楽しそうにしている。屋台もろくに見ずに通り過ぎていく人間ばかりを見ていると、しばらくして見知った後姿に行き当たる。
「おーい、そこにいるの御ビリビリじゃねー?」
 振り向くのは早かった。何かを食べていたのだろう、頬を膨らませたままこちらを向きすぐに背を向ける。飲み下してから改めて向き直った。
「な、なんでアンタがここにいんのよっ! ていうかビリビリじゃないっ!」
「なんですのお姉さま、そんなに慌てて……ゲェッ」
 御坂御琴と白井黒子だ。わたあめの袋や抱えられた景品を見る限り、年の瀬をずいぶん満喫しているようである。
「普通に初詣に来てるだけだけど……ていうか、人の顔見てゲェとか言うな」
「ふ、ふーん……。何よアンタ、一人でこんなトコ来て寂しくないの?」
「あー、いやさっきはぐれちまって」
 はぐれた、というより暴走したのを放置しているだけなのだが、説明するのも面倒くさそうなので端的に現状だけを言う。
「それよりそっち、美味そうなの食ってんなー」
「ああコレ? コレはあっちのほうの屋台で……」
 御坂が食べていたのはお好み焼きのようだった。学園都市によくある謎のゲテモノではなく普通のものに見える。あまりお上品な食べ方をしていないのだろう、小さな歯型がいくつかあった。
「ふぅん、一口くれね?」
「え……ひと、一口って、え、えぇ……」
 嫌がるような言葉と反対に、おずおずとお好み焼きのトレイを差し出す御坂。その隣で白井が身構えたのを尻目に、上条はトレイを受け取った。
 一緒に添えられた箸でお好み焼きを取り、躊躇なくかぶりつく。白井は御坂にヘッドロックをかまされていた。
「ん、むぐ……んん、やっぱこういうとこで食うのは美味いよなぁ」
「そそ、そそそそう……。もう一口くらい、いいわよ……?」
「え、マジ? じゃあ……」
 御坂の言葉に甘えて上条はまた口を開ける。御坂はというと何故か顔を赤らめながら、潤んだ瞳でお好み焼きを見ていた。御坂の歯型が残る辺りを上条が食べようとして……。
 御坂の腕の中から白井が消えた。

47それぞれの初詣。:2010/01/07(木) 17:15:07 ID:3oLYNZJ6
「おおおお姉さまの、食べさし――!!」
 頭上からの声に、上条は顔を上げる。視界にあったのはテレポートで跳んだ白井の靴底(と、中学生にしてはオトナすぎるパンツ)だった。
「うどぅわぁ!?」
「黒子っ!?」
 文字通りのドロップキックを足運びでかわす。だがとっさのことに、上条はお好み焼きのトレイを手放してしまっていた。宙に浮いたそれを黒子は一口にほおばり、咀嚼して、飲み下した。
「うふ、ふふふふふ……お姉さまの体液は全てワタクシのモノですの……」
「何してんのアンタは!?」
「仕方ないんですの! お姉さまの貞操を守るためには……!」
「貞操言うな――!」
 御坂の前髪から幾筋もの雷撃が走るが、しかし白井はその度に細かくテレポートで回避していく。何件かの屋台を破壊しながら御坂たちは人ごみの向こうへと消えていった。
「なんだったんだアイツらは……」
 いきなりな展開に付いていけず、上条は遠い目でため息をついた。
 と。
 その背後から、肩を叩く手がある。
「……オイにーちゃん? アンタさっきの連中のツレだよなぁ……?」
「……ハイ?」
 恐る恐る振り向いてみれば、あからさまなまでにヤンキーファッションな大男が一人。――ただし、その髪を半分アフロにしながら。
「ちょーっと、コッチ来て貰えねぇかなぁ? お?」
 その背後からは似たり寄ったりの服を着たお友達が沢山。服や鞄に焦げ目をつけたり、煙を上げる携帯はファッションではないようだったが。
 屋台を壊され呆然としていた人々もまた、ゆっくりと歩み出て上条を囲み始める。丁度いい八つ当たり相手を見つけた、みたいな表情で。
「……えーと、ちょっと待ってください? 俺は通りすがりみたいなもんで、あの二人とは顔見知り程度の――」
「ンの割にゃあ仲良さげだったよなああぁぁぁぁぁ?」
「イチャイチャしやがって、おまけに屋台までよぉ……この糞が、こちとら冬空ン中必死こいてやってんのになぁ……」
「なんか妙な私怨まで――!?」
 辛うじて残っていた隙間を抜け、上条はその場から逃げ出す。
 いつもの口癖を叫びながら、大勢の通行人の中を。
 上条を囲んでいた連中もまた後を追い、騒動がその場から去った時。
「……上条。くん?」
 その呟きを聞く者は、誰も残って居なかった。

48■■■■:2010/01/07(木) 17:15:54 ID:3oLYNZJ6
「……ふふふ。主役なのに出番が無いのが。私。」
 ……えー、という訳で今回は前フリになります。説明長ッ!
 続きはまたそのうちに、それではー。

49■■■■:2010/01/07(木) 21:24:57 ID:ZulQ3MO.
乙っした!

50■■■■:2010/01/07(木) 21:45:10 ID:RAIDHlLg
>>48
乙なのです
が、ちょいとお勉強
>寺院仏閣
「寺院」も「仏閣」もどっちも「お寺」ですねー
 ※仏閣:仏様のおわす高殿(建物)、寺院:お寺のこと
神社とお寺を一言で表す場合は「寺社」もしくは「神社仏閣」と表します
なお、「寺社仏閣」にしちゃうと、これまた「寺」が被って日本語としておかしくなりますよ

51■■■■:2010/01/07(木) 23:58:56 ID:MuVC2Crs
遅くなったがtoto氏長い間お疲れ様でした。

俺も此処の住人と一緒で新作や他の作品をまた投稿してくれる事を期待して待っています。
最後にもう一度お疲れ様でした。
PS
並行世界とっても良かったです。GOODでした。

52■■■■:2010/01/08(金) 05:44:57 ID:9uLw5NCw

いま日本の最高権力者は薩長連合(鹿児島県、山口県)の田舎者侍です。いまだに日本は武家社会です。

・坂本龍馬は日本をいまも破壊しているテロリスト薩長連合の工作員だっただけの者です。
・織田信長の時代から戊辰戦争まで、鉄砲隊のガンパウダーはガンパウダー1樽につき、
日本人の若い娘50人を海外に売ることで調達していました。
・自殺者3万人(実際は8万とも)は薩長連合が原因です。
・明治維新テロは薩長連合が海外の貴族やユダヤから金を借り(年利18%)て起こした国家転覆テロ。
・総理大臣、大蔵大臣、外務大臣や公安、警察、自衛隊の歴代トップは鹿児島県、山口県、
高知県、佐賀県、 長崎県出身者ばかりです。 公務員は薩長連合の使用人です。
公務員は国民を支配する道具。国策捜査は薩長連合やアメリカのための捜査です。
・日本経団連の企業は明治以前からの支配階級の関係者が興したものばかり。
・アメリカを代表する洗脳の専門家アーネスト・ヒルガードは戦後来日して
「戦後日本の教育の非軍事化」のために働き、スタンフォード大学からその功績を讃えられます。
鳩山由紀夫もスタンフォード大学卒業です。洗脳はいまも続いています。
・薩長連合は株式会社ゆうちょ銀行の郵便貯金を海外の貴族やユダヤに差し出そうとしている。
・アメリカ財務省証券購入で日本人は毎年アメリカに30兆円以上差し出している。
・日本人が貯蓄した金が海外にいき、信用創造で1000倍になりそれで日本の土地が買われる。
日本は破産し、IMF管理下でも 薩長連合は安泰で国民はIMFに感謝するように洗脳される。
(参考:洗脳支配  苫米地英人  株式会社ビジネス社)
日本の政治家には朝鮮人の疑いのある人たちがいます。安★部、小★泉、菅★、小★沢。
2ちゃんねるはトウ一きょう会が運営してIP集めや、自作自演して洗脳工作する場です。
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/2092/1194947143/
薩長連合は戦争やシベリア抑留で日本人の抵抗勢力を殺したのか。戦争は自国民を殺すためにも使われる。
薩長連合のために警察がインターネット規制をする。東京では今年の春から匿名でネットカフェから情報を発信できなくなる。
情報遮断、ネット情報遮断、ネット検閲は戦後の洗脳と同じやり口。薩長連合は日本人ではない。w
ttp://blog.goo.ne.jp/hienkouhou/e/7839377a3613e3d90e1198535ea65ced

53■■■■:2010/01/08(金) 10:24:40 ID:1xK7sdxg
まさかここにもこのコピペが来てるとは思わなかったぜ。

54■■■■:2010/01/08(金) 21:55:03 ID:g6GSVhrs
ホントにやめてほしいよね

55■■■■:2010/01/08(金) 22:35:39 ID:bZquOUf.
あいさちゃん楽しみにまってます
そしてみんな
痛い子は全力でスルーだZE♪

56■■■■:2010/01/09(土) 20:09:49 ID:fNmYnhcU
最近魔術繋がりでよく型月とのコラボを考えてしまいます。
型月もこっち(禁書)ぐらいはっちゃけてくれればいいのに・・・と思うのですが、私だけでしょうか?

57■■■■:2010/01/09(土) 21:51:14 ID:4hl8wS.w
あっちの作者は重度の厨二病だから仕方無い

上条さんには魔眼が効かないって言いたいだけだろ

58■■■■:2010/01/09(土) 23:39:12 ID:fNmYnhcU
型月は最強クラスの戦力が戦闘機一機分しかないんだよね・・・
核ミサイルに匹敵する聖人からすればゴミみたいな感じですよ。
もっとぶっとんで欲しいなァ・・・orz

59■■■■:2010/01/09(土) 23:56:29 ID:4hl8wS.w
アルカディアに行ってこい
探せばあるがな

というわけでフルメタクロスはまだですか

60■■■■:2010/01/10(日) 00:41:19 ID:M2dKKrLE
以前、SSを書いてみたものの、やたらと長くなったのでこちらの代わりに
アルカディアに投稿した者ですが、本日完結しましたのでお暇なときにでも
どうぞお読み下さい。

ttp://mai-net.ath.cx/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=etc&all=14941&n=0&count=1

61■■■■:2010/01/10(日) 22:39:04 ID:/Slvu.CA
>>58
戦闘機に核ミサイル積めばOK。あれはそういう例え話。
つうかあんな発言だけで強さ決めつけるとかアホかよ。

62業務連絡:2010/01/11(月) 21:41:41 ID:0QuXxqJI
たぶんここにも関連する内容なので連絡いたします。

現在まとめページが増え過ぎて 禁書wiki が本来の役目を果たせなくなっているとして、

禁書目録index @wikiスレ
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/6947/1147855825/

にてまとめサイト新設について議論中です。

皆様のご意見をお待ちしております。(少人数の話し合いで決めると禍根を残しかねませんので。)

それでは。

63■■■■:2010/01/11(月) 22:12:55 ID:.hiTFme.
通りすがりの(ry

そろそろwiki更新しようかと思ったら>>62の問題が…
他の編集人さんも、できれば向こうで意見書いてもらえると嬉しいです。

64■■■■:2010/01/13(水) 15:04:20 ID:TBauAxoI
何を言うかと思えば。
型月世界での最強クラスは体長40Mの蜘蛛レベルだろ。
人間括りでいえば鯖が最強クラスかもしれないが、宝具って言う出鱈目を持ってる時点で戦闘機換算とか無意味。

65Fight for Justice 一方通行×193その1:2010/01/13(水) 22:35:06 ID:DJXzq5HE
 廃ビルの中に入ると、そこに集まっていた数人のスキルアウトが一方通行を見て乾上がったもの、睨みつけたもの、様々な反応を見せた。

「これはこれは『第一位』。何の用だ!」
「ちっ……先制攻撃か」

 数瞬の後、スキルアウト達が鉄パイプや廃材を手に殴りかかり始めた。狭いビルの一室での戦闘。能力をフル稼働させればものの数秒でまさに瞬殺が可能なのだが、いくらバッテリー使用可能時間が延びたといえ、頼りにする程バカではない。

「舐めやがって!」
「…あれを使うぞ」

 単調な攻撃を身軽に交わし、一方通行は狙いを探す。

「この力、『一方通行』に耐えられるか?」

 しかし、急に攻撃する手を止めたスキルアウト達は懐からそれぞれ同じようなUSBメモリに似たものを取り出し、スイッチを押した。

『マスカレイド!』

 首筋、腕、手首、一人一人違う場所にそれを差し、姿が変わった。
 不気味な仮面を付け、黒いスーツ姿と変わり果てたのである。

(なンだ…?)

 再開される攻撃。だが、先程と打って変わり、一撃の重さが増している。その証拠に、埃まみれの床に凹みが乱産されていく。

「っ、と…危ねェ…!」

66Fight for Justice 一方通行×193その2:2010/01/13(水) 22:35:28 ID:DJXzq5HE
 砕けた床の破片が腹部に当たり、一方通行はバランスを崩してよろけてしまった。

「もらった!」
「…おらよ!」

 右手の杖で、鉄パイプを防ぐ。

「そんなもの!」
「なンだと!?」

 杖は一撃で粉砕されてしまった。鉄パイプの方の強度すげぇ、と思わないように。

「シャレになンねェぞ……」
「チェックメイトだ」

 じわり、とスキルアウト達が距離を詰める。
 一方通行の手には、一丁の銃と破壊された杖のグリップ部しか無い。

「……丁度良い機会だ。…おい三下共。その命、神に還しやがれ」

『レ・ディ・イー』

 両腕を胸の前に出し、左の掌に杖のグリップだった、イクサナックルを打ち付け、そのイクサナックルから適合者と認識されたことを証明する電子コールが鳴り、一方通行の腰に専用ツール、イクサベルトが現れ、

「イクサ……爆現…!」
『フィ・ス・ト・オ・ン』

 イクサナックルを装着し、金色の十字架と共に強化装甲服が形成されて一方通行は変身した。

「な、何だ!」
「ざわ…ざわ…!」

 白を基調とし、聖職者の法衣に似たパワード・スーツ『仮面ライダーイクサ』は、同じく白の一方通行にはぴったりであった。

67Fight for Justice 一方通行×193その3:2010/01/13(水) 22:35:47 ID:DJXzq5HE
「くっ…怯むな! 相手は一人だ!!」
「うるせェ、黙ってろ」

 今一度迫る相手に、一方通行はイクサのフェイスカバーを開き、その際に生まれた風圧で吹き飛ばす。

「イクサ…バースト・モード!」

 起き上がったマスカレイドを蹴り飛ばし、背後から近寄るマスカレイドには専用銃、イクサカリバー・ガンモードを放ち迎撃する。

「…ったく、しゃらくせェなァ!」

 ぞろぞろと迫るマスカレイドを前に、イクサカリバーのマガジン部を収納し、赤い刀身を出現させ、手にした鉄パイプと廃材を切り落とし、更に剣撃をお見舞いさせる。

「まずい!」
「逃げるぞ!」
「逃がさねェよ」

 イクサベルト横から、七種ある中のひとつ、金色の電子キー・モジュールを『フエッスル』をベルトのフエッスル・リーダーに読み込ませる。

『イ・ク・サ・カ・リ・バ・ー・ラ・イ・ズ・アッ・プ』

 手にするイクサカリバーが光を纏い、燃え盛る太陽を背に、マスカレイドに斬りかかる。

「うわぁあああ!」
「つ…強い…」
「やめ…」
「まっ、待てぇぇ!」
「ぐわあぁああーっ!」

68Fight for Justice 一方通行×193その4:2010/01/13(水) 22:38:53 ID:DJXzq5HE
 これこそまさにイクサの必殺技、『イクサ・ジャッジメント』。一方通行は初めてイクサを装着したのだが、それを見事に使いこなした。

「………、」

 目的を忘れたわけではない。
 戦闘の爪痕を残す部屋には、先程のメモリが体内から排出され、破壊されて破片が散乱し、強制排除された際の痛みでスキルアウト達は床に転がっている。その中から、資料にあったスキルアウトを見つけ出し、射殺 した。命乞いなどは聞かない。それだけ重大なことをしでかしてくれたのだから。

「クソったれが…」

 今回の仕事で一方通行には不可解な点が残った。
 ひとつはあのUSBメモリ。調べようと思ったが、どれも粉々に砕け散っていてそれどころでは無かった。
 もうひとつは………、

「うおっまぶし」

 仕事を終え、外に出てすぐに呟いた。
 廃ビルの中は薄暗く、そこから出て来てすぐの日差しは眩しすぎて思わず目を細めてしまった。

「あー、杖どうすっかなァ……」

 イクサナックルを仕込むのは実に大変だった。スペアを大量に用意しておくか、と一方通行は頭の中に留め、廃ビルの近くにあった自販機へと足を向けた。

ー糸冬われー

投下宣言忘れたテヘッ

仮面ライダーイクサ=一方通行
舞台背景は上からの命令でスキルアウトを消せ、という仕事で一方通行が派遣されて……といったところ

自分のとこのSSの1Pだけど、微妙に独立出来そうだったから訂正して投下した。ライダー万歳。以上

69■■■■:2010/01/13(水) 23:21:50 ID:8gzjVi0k
書く意欲はあるのにネタがいまいち浮かばん・・・
誰か何かないかね?

70ご連絡:2010/01/14(木) 09:35:17 ID:2CrpGNH.
デルタフォース編集人の◇です。

昨日、友人がまとめ場所を作ったそうなのでご連絡いたします。

URL
ttp://www31.atwiki.jp/kinsho_second/

それと共同管理人を募集しているそうです。右上の参加をクリックすれば自動的に登録されます。

71■■■■:2010/01/14(木) 18:34:36 ID:YROkdFmM
とりあえず移転は様子見中。

72■■■■:2010/01/14(木) 19:43:55 ID:TtO.bd4A
今晩、割り切りで会える男性いませんか?お金には困ってません。ただSEXがしたいだけです。ホテル代等も全部こちらで負担するんで、プロフ見てメールください。
↓私のプロフィールです。
ttp://stella.fc2rs.com/anan/

73■■■■:2010/01/15(金) 18:55:20 ID:rbUgSe6s
あげ

74いちゃSS編集人 ◆NwQ/2Pw0Fw:2010/01/15(金) 21:09:51 ID:Ms.bM6FQ
自分、このスレも見てますので、移転作業するときは言ってください

75■■■■:2010/01/16(土) 23:48:41 ID:BbElR36s
sage

76■■■■:2010/01/19(火) 21:17:33 ID:bfrlTu0g
過疎ってますなあ

77■■■■:2010/01/19(火) 21:27:03 ID:noR4JwW6
上琴系がいちゃSSスレの方に移行してるからかな?

78■■■■:2010/01/20(水) 00:04:57 ID:p.FtKhbE
流れ的にSSが投下しづらい空気か。いや、かといって書く能力ないけど…
佐天さんのSS欲しいけど、超電磁砲でしか出ないしなぁ。人気のほどはいかに。

79■■■■:2010/01/20(水) 08:29:25 ID:nXNp.wyE
誰かが日村×佐天を書いてくれるさ

80■■■■:2010/01/21(木) 21:43:29 ID:FwU1ElgQ
小ネタ投下します。2スレ消費です。
つまらないかもしれないな・・・

とある神々の暇潰遊戯(ショートコント)

「はあーー。」

上条当麻はいつものようにため息をつきながら道を歩いていた。
彼はいつものように数々の不幸にあい、疲れきった体で帰路についていた。

「なんか、いいことねーかなー・・・」

そんなことは起こらないと思いながら、わずかな期待を込めつぶやいてみる。
幸せなことなんか起こるわけないのに・・・・。

「!」

気づくと、当麻のとなりには見慣れない人影がたっていた。
その人は上半身裸で、下はタイツ。頭にはイバラのようなものをまいていた。
明らかに、変質者だ。当麻はこんなのに関わりたくないと思いながらも、
12月に上半身裸の人を放っておく分けにもいかないので、おそるおそる声を掛けてみる。

「あのー。上なんか着ないとかぜひきますよ?」

すると、

「私は神だ。」

その変質者は、意味不明のこと言い出した。
この時、当麻は激しい後悔に襲われていた。

(あちゃー、イっちゃってるよこの人。やっぱ声かけんじゃなかったぁぁぁ!チクショォォ!)

一刻も早くこの場を立ち去りたい当麻は、

「ほれ、これ着てろ。これで寒さはある程度しのげるだろ?」

そういって自分のコートをその変質者に突き出した。

「お前に力を与えよう。」

その変質者は当麻の行為を無視して自分の言葉を続ける。

(なんだよ、コイツ!?人の厚意を無視ですか!?もういいや、コイツはほっとこう
ジャッジメントにどうせ保護されるだろうし。)

そう思い、当麻はその場を立ち去ろうとする。その次の瞬間。

「えーkすうぇうhfqhqけfくぉおk」

変質者がわけのわからないことをつぶやきだす。
その姿に、当麻は呆れるのを通り越し感動さえ感じてしまった。
そして、変質者をボーっと眺める当麻に黒い影が近づく。

81■■■■:2010/01/21(木) 21:44:18 ID:FwU1ElgQ
続き

「!」

その黒い影はボーっとしていた当麻のカバンを奪い去っていく。

「へっへっへ。カバンはいただきだぜ。」

その影が走り去りながら。素敵な捨て台詞を残していく。

「あぁぁぁ!もう!不幸だぁぁぁ!」

当麻はこんな変質者に目を奪われて、そのスキにひったくりにあった自分を自己嫌悪しながら叫ぶ。
すると、

「人の持ち物を奪うとは最低な奴だ。天罰を下す。えkkljdjkjfajすつkj」

さきの変質者が再び呪文のようなものをつぶやきだす。

(チクショー!こんなんに関わるんじゃなかった!)

その変質者の姿をみた当麻は後悔しながら引ったくりの後を追う。
だが、次の瞬間引ったくりを追いかける必要が無くなった。

「うぅぅ!ぐほォォ!」

引ったくりが地面に突っ伏し苦しみもがいていたからだ。

(ま、まさかあんな呪文が利いてんじゃねーよな?)

当麻は半信半疑で引ったくりに近づく。

「おーい、大丈夫か?」

そう声を掛けてやると同時に、引ったくりが立ち上がり着ていた服を破り始める。
すると、引ったくりは上半身裸で下はタイツ。頭にはあの葬式で付ける白いヤツを頭につけた、
変質者と似たようないでたちになる。
そして

「私だ。」

引ったくりは、少し離れたところにいた先の変質者に呼びかける。

「お前だったのか。」

変質者が返事をする。
さらに引ったくりが

「また騙されたな。」

と言いながらわずかにほほ笑む。


「全く気づかなかったぞ」

悔しそうに、変質者が返事をする。
そして二人は、ハテナマークが頭を埋め尽くしている当麻に言い放つ。

「暇を持て余した。」

「神々の」

「「遊び。」」

そして、神と名乗る二人は満足げに天上に上っていく。

「なんなんですかこの茶番は!?」

「あぁぁぁ!もう!不幸だぁぁぁ!」

上条当麻の不幸は続く。





82■■■■:2010/01/21(木) 23:19:28 ID:3dboF1/Q
wwwwwwww

83■■■■:2010/01/21(木) 23:29:50 ID:xcpd6T1A
ばかばかしすぎるがそれがいいwwww

84■■■■:2010/01/21(木) 23:33:28 ID:hZhnBNAY
>>81
元ネタはモ○スターエ○ジン…だっけ?
最近は怪獣の右手(?)シリーズが多いけれど

85■■■■:2010/01/23(土) 00:09:13 ID:PkGECrws
クソワロタwwww

86(1\1):2010/01/23(土) 14:47:23 ID:tpGHOIeE
huzakeruna

87(1\1):2010/01/23(土) 14:49:10 ID:tpGHOIeE
書きこみ

88999:2010/01/23(土) 14:51:22 ID:tpGHOIeE
カミジョー記憶喪失
やるかもしれない

89■■■■:2010/01/23(土) 21:36:27 ID:3DKsKxsI
過疎ってるし変な奴もわいてんな

90いちゃSS編集人 ◆NwQ/2Pw0Fw:2010/01/23(土) 22:49:15 ID:WFtrZlPE
度々すいません。

現在まとめページが増え過ぎて 禁書wiki が本来の役目を果たせなくなっているとして、

禁書目録index @wikiスレ
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/6947/1147855825/

にてまとめサイト新設について議論中です。

皆様のご意見をお待ちしております。(少人数の話し合いで決めると禍根を残しかねませんので。)

それでは。

91いちゃSS編集人 ◆NwQ/2Pw0Fw:2010/01/25(月) 14:51:41 ID:L6.M1Bkk
そろそろうざがられる頃でしょうか……

特に反応がないので、移転の話題は以降下記のスレで行います

とある魔術の禁書目録 自作SS保管庫スレ
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/6947/1263738759/

以上、よろしくお願いします

92『とある仮面の多重幻想(DCD幻想殺し)』第一話1 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:17:47 ID:MeZAjNbM
 ここは学園都市第七学区にある柵川中学校内、『風紀委員』第一七七支部。そこに、常盤台中学一年の白井黒子はくたくたの体で帰ってきた。

「ただいま戻りましたの……」
「お疲れ様です白井さん」

 扉が開き、奥の方から甘ったるい声で労いの言葉と共に同僚の初春飾利がやってきた。
 逃げ足の速く、予想外の挙動で道を行くのが相手だった為、黒子は自らの能力『空間移動』を使用して相手の数メートル先の座標地点に移動するにも、相手が突然の進路変更で向こうの体に登場、なんて間抜けなことは空間移動能力者として恥ずかしい為に、全力疾走するハメになったのだ。

「白井さん、スポーツドリンクです」
「ありがとうですの、初春。…んぐんぐ……はぁ」
「疲労感全開ですね」
「数時間は能力を使いたくないですわ…」

93『とある仮面の多重幻想(DCD幻想殺し)』第一話2 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:18:07 ID:MeZAjNbM
 自分の席で、背もたれに上半身を預けて疲れを取る。初春が持ってきてくれたスポーツドリンクを開封し、喉が鳴るのも構わずに飲んでいく。

「あ、そういえば白井さん。最近巷で話題の『ガイアメモリ』ってご存知ですか?」

 中途半端にしていた書類整理を再開した初春が、思い出したように言った。

「ガイアメモリ? 何ですの、それ」
「えー、知らないんですかぁ?」
「えぇ、どんなもの何ですの?」

 背もたれから起き上がって目を丸くして聞く黒子は、興味津々といった様子だ。頭の花を揺らしながら、初春が口を開く。

「無能力者でも、超能力者でも、誰でも能力の遥か上を行く力が出せる、って噂です」
「…噂止まり、何でしょう? 結局は」
「詳しいことは明るみに出ていませんから……そうとしか思えませんね」

 でも形はUSBメモリみたいな形状に似てるらしいです、と初春は続けた。

「…USBメモリ型……わたくしのこのトキメキ感はなんでしょう……」
「何か言いました?」
「いえ」

 スーパー近未来アイテム大好きタイム。一度でいいから見てみよう、そう心に決めて、黒子は再び背もたれに体を預けた。

94『とある仮面の多重幻想(DCD幻想殺し)』第一話3 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:18:37 ID:MeZAjNbM
 完全下校時間となり、風紀委員の仕事も終了である。荷物を纏めた鞄を手に持ち、黒子と初春は支部を後にし、校門を出た。
 眩しく輝く夕日に、目を細めながらも歩く。

「白井さん」
「はい?」
「あれは何でしょう?」

 左手で太陽光線を遮りつつ、右手でとある方向を指さして初春が尋ねた。何事かと思い、黒子は指差す方を向くと、

「空間の歪み……?」
「空間湾曲系能力者…ですかね?」
「とりあえず行ってみましょう」

 顔を見合わせ、不可思議に歪む空間地点へと急いだ。


 惨劇、とまで行かないものの、そこは悲鳴と怒号に包まれていた。
 呆然と立ち尽くし、逃げるぞと腕を引っ張られてよろよろと動き出す者がいれば、我先にと逃げる者、果敢にも立ち向かおうとする者がいた。
 中心にいたのは化け物、怪人である。
 時空の歪みが消え、本格的に怪人が動き出した。

「『多重能力』…ですかね?」
「何を呑気なことを…警備員に連絡を!」
「わかりました!」

 怪人は一見すると、まるで蜘蛛のような姿形をしていた。事実、口から糸を吐いて逃げる人間を捉えて引き寄せてはなぶる。

「くっ…『風紀委員』ですの! 今すぐにその人を離しなさい!」

95『とある仮面の多重幻想(DCD幻想殺し)』第一話4 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:18:54 ID:MeZAjNbM
 背後から黒子が名乗ると、ゆっくりとした動きで蜘蛛怪人が引き寄せるのを止め、振り返った。
 捕まっていた人が無事に離れたのを確認すると、黒子は怪人の真後ろに飛んだ。

「はぁっ!」
「ボシャブバ」
「なっ…!?」

 後頭キックを受けて吹き飛んだ怪人だったが、何事も無かったかのように起き上がり、常人には理解不能な言語を話した。

「ゴセビガバスバ」
「日本語でおk、ですの」

 口から吐き出される糸の塊を右に左にと回避しながら攻撃の機会を伺う。

「ゴセゾガラヅリズバ!」
「きゃあっ!」
「白井さん!」

 多方向へと放たれた塊の二発が黒子の脚と腹部に直撃し、崩れ落ちる。

「初春はそこで待機!」
「で、でも…」
「いいから大人しく警備員を待つのが先ですわ」
「そんなことしてたら白井さんが…!」
「ギベ」

 二人の会話を遮るように、再び塊が放たれ黒子への直撃コースを進みーーー、

「!」
「バンザド!?」

 塊は真ん中で粉々に砕け散った。

「出たな、グロンギ」

 唖然とする二人と一体に近寄る人影がひとつ。手にしていた銃の形を変えて、正方形に近い形に戻し、黒子と怪人……グロンギの間に割って入った。

96『とある仮面の多重幻想(DCD幻想殺し)』第一話5 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:20:05 ID:MeZAjNbM
 黒髪ツンツン頭の男子高校生。その名を旗男、もとい、上条当麻その人だった。

「白井、大丈夫か?」
「…少し痛み、ます…けど!」

 どうして貴方が? と黒子は上条に問う。

「誰かの涙は見たくないさ、俺だって」
「ジュスガバギ……!」

 トドメを台無しにされたグロンギが怒りの突進を上条に向けるが、それを横に回避し、上条はバックルを取り出した。

「…何をするつもりですの?」
「見てればわかる」

 バックルからベルトが形成されて腰に巻かれる。先程の正方形の薄い厚さの箱……ライドブッカーから一枚のカードが上条の手に排出される。

「ギベ!ギベ!ギベェ!」
「変身!」

『カメンライド ディディディ…ディケェイ!』

 塊が直撃する寸前に上条はバックルにカードを挿入し、回転させて読み込ませることで、姿を変えた。
 マゼンタのアーマーに緑の瞳。頭に刺さる黒い縦。斜めに入る白いライン。
 仮面ライダーディケイド。

「行くぜ」
「……変身、した…!?」

 上条、いや、ディケイドの拳がグロンギの腹部や頭部に突き刺さる。グロンギも負けじと至近距離から塊を放つ。

「ギベ!」
「殿方さん!」

97『とある仮面の多重幻想(DCD幻想殺し)』第一話6 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:20:25 ID:MeZAjNbM
 直撃したのにも関わらず、ディケイドは健在し、更にグロンギを殴る。
 よろけて後退りしたのを見逃さずに、開いた腕の間の腹に蹴りを決め、グロンギが吹っ飛んだ


「これで終わりだ!」

 腰に下げたライドブッカーから面に自分の模様が描かれた黄色のカードが排出され、それを先程と同じようにバックルに読み込ませると、機械音がラップ調に告げる。

『ファイナルアタックライドォ ディディディ…ディケェイ!』

 ディケイドとグロンギの離れた距離を等間隔に金色の畳状のエネルギープレートが現れ、ディケイドが飛び上がるとそれは動きを合わせて、そこに脚から突入する。

「うおぉぉあぁ!」
「グガァァァ!」

 身に迫る必殺の蹴りを防ごうと構えたグロンギだったが、それを構わずに蹴り飛ばす。今一度起き上がろうとして、爆発、四散。
 DNAの一片も残すことなく散り失せたのだ。

「ふう……」
「貴方は一体なんなんですの…?」

 黒子の前で変身解除した上条に掛けられた最初の言葉。帰り際に振り返ることもせず、上条は言う。

 通りすがりの仮面ライダーだ!

「仮面……ライダー…」
「殿方さん…」

98『とある仮面の多重幻想(DCD幻想殺し)』第一話7 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:21:02 ID:MeZAjNbM
 目の前で起きた事が未だに理解出来ない初春と、突然過ぎる事に呆然とする黒子だけがその場に残り、間もなく警備員がやってきたが、話せたことは少なかった。


「ふン……」

 証券会社のビルの上、そこから一部始終を見詰めていた赤い瞳の白い戦士も、次第に立ち去っていったーーー。

99ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:22:44 ID:MeZAjNbM
一話の半分投下終了で一旦区切ります

ここって連続投稿規制ってありましたっけ?

100■■■■:2010/01/29(金) 00:32:53 ID:3CuiRd9A
>>99
乙乙
こういうクロスオーバー物好きだよ

101『とある仮面の多重幻想』第一話8 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:41:24 ID:MeZAjNbM
 翌日。週末で学校は休み、そして怪我の療養ということで風紀委員の仕事も無くなった黒子は、昨日の現場まで来ていた。
 見たところ、変わった様子も無く……黄色いKEEP OUTのテープが張ってあるくらいで、特に何も発見出来る物は皆無だった。

「ありゃ、白井じゃねーか」

 きょろきょろと見回していると、最近聞いた声に呼ばれて黒子は後ろを振り返った。

「貴方は……」
「怪我大丈夫だったか?」

 手を振り近付いてくるのは上条当麻だった。至って普通に接してくる上条に、黒子は反応に困る。

「昨日のあれは何ですの?」
「あれ? どれだ?……ごめんごめん、金属矢はナシで」

 調査中の現場を眺める二人の間に訪れる沈黙。

「……『風紀委員』として、事情聴取を行います」
「げ、だが断る」
「貴方には拒否権も黙秘権もありませんの。さっさと白状すればいいんですの」
「嘘……だろ……」

 肩を落とし、上条は溜め息を吐いた。

「何から説明しろっていうんだ?」
「そうですわね……」

 顎に手を当てて質問を考える。怪人のこと、変身したこと、時空の歪み。考えを巡らせれば巡らせる程質問が浮かんでくる。ある程度纏めた上で、結局は、

「全部ですの」
「帰っていい?」

 足元に金属矢を飛ばすと間一髪で避けられて、上条の悲鳴が上がった。

102『とある仮面の多重幻想』第一話9 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:42:16 ID:MeZAjNbM
「昨日の怪人?」
「まずひとつ目ですわ」

 所変わってとある公園のベンチに二人は並んで座っていた。手には近くの屋台で買ったドーナツがあり、先程喋るフェレット人形すげぇとはしゃいできた。

「古代生命体グロンギ。『クウガの世界』の怪人、だそうだ」
「はぁ……」
「…頭おかしい奴とか思ってるだろ」
「いえいえ、お気になさらずに続けてくださいな」

 妙に納得のいかない上条だが、言われた通り話を続ける。

「なぁ白井。もしこの世界が崩壊に向かってるとしたらどうする?」
「? それはもうお姉様といちゃいt」
「質問が悪かった。世界が崩壊に向かっていて、この世界とは別の世界がこの世界と融合しだした、ならどう感じる?」

 スーパークエスチョンタイム。日本語でおk。

「いやぁ、なんか俺に『仮面ライダー』になって崩壊を止めろ、って変な兄ちゃんに言われてさー」
「騙されてるんじゃありません……と思いましたが昨日のは本物なんでしょう?」
「ああ」

 もしもドッキリや特撮番組の撮影なら外部の人間には怪我をさせようとはしない。むしろ相手は殺る気満々でしたが何か。

「いきなり言われたって戸惑うだけだよな……」
「…はい」

103『とある仮面の多重幻想』第一話10 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:43:04 ID:MeZAjNbM
 上条は自分が出会った青年について、少しだけ話すことにした。


 突如として上条の前に時空の歪みが現れ、その中に引きずり込まれた。その歪みは右手の『幻想殺し』で打ち消せなかったのがはっきりと覚えている。

「あなたが上条当麻ですね?」
「あ、あぁ。ダリナンダアンタイッタイ」

 暗闇に包まれた虚構の街。虚数学区とも違う、何か異質な存在。辺りを見回していると、背後から声がして振り返ると、青年がいた。

「僕は紅渡。あなたには『仮面ライダーディケイド』となって、あなたの世界を守ってもらいます」
「は?」
「あなたの世界は今、他の世界と融合を始め、証拠に違う仮面ライダーの世界の怪人達が現れています。融合を食い止める為にあなたはディケイドとなって、融合の原因を見つけ出して全ての世界を救って頂きたいのです」

 ただ淡々と告げる、紅渡と名乗った青年の言葉を理解することが困難な上条の頭は既に容量不足。

「さっきから聞いてりゃ『仮面ライダー』だの『世界の融合』だの、俺は忙しいんだ!そんなことしてる暇なんか無い!」
「そこにドライバーとライドブッカーがあるでしょう?それさえあればイケます、大丈夫です」
「いや、話聞けよ」

104『とある仮面の多重幻想』第一話11 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:43:40 ID:MeZAjNbM
 では頑張って、の労いの言葉と共に、次元のオーロラから弾き出された。そこでいつもの叫びが上がり、虚しさ全開上条さーん。

「長いですの。三行で」
「全てを
 破壊し全てを
 繋げ!      」

 最早黒子は聞き飽きた感全開である。話し飽きた上条がつっこむのは野暮といったところか。

「ということで俺は帰っていいですか」
「怪我してる乙女を置いていくんですの?」
「元気いっぱいアンパンマンじゃねーか!」

 金属矢をちらつかせられ、上条の背中に嫌な汗が伝う。仕方無く溜め息を吐き、ベンチに座り直す。

「具体的な例はあのグロンギ、ということでいいんですわね?」
「みたいだな。…他にも色々とやって来そうなんだが……ドライバーとかのお陰でわかってしまうなんて便利!」
「それはSSだからですの」
「ですよねー」

 とっくの昔にドーナツを食べ終えてしまい、口の中が甘ったるい。何か飲み物を、と上条は近くの自販機まで買いに行ってしまった。

(仮面ライダーディケイド……)

 ベンチに座ったままで、自分の足が着いている地面を見つめ、黒子は思いを馳せる。これから先に何が待ち受けるのか。
 学園都市に吹く風が心地よかった。

105『とある仮面の多重幻想』ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:45:39 ID:MeZAjNbM
投 下 終 了
と共に俺終了

…投下し終えて気づいたが、シーンひとつ分がっつり抜けてたorz

第二話に回すか……

106『とある仮面の多重幻想』第一話抜けパート1 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:52:16 ID:MeZAjNbM
 事情聴取から解放され、病院での怪我の手当てを受けて、黒子が寮に帰宅出来たのは時計の針が午後九時を回ってからだった。鬼人の言葉が似合う寮監には連絡されており、暖かく迎えてくれた。

(寮監の笑顔はどこか恐ろしいですわ……)

 自分の部屋である二○八号室の前まで来ると、落ち着いていた疲れが込み上げてくるのがわかった。

「ただいまですの」
「おかえりー。大丈夫だった? 怪我したっていうから心配したのよ?」
「あぁん、お姉様が心配してくださるなんて黒子、嬉しいですわ!」

 ベッドの上の同居人、御坂美琴が黒子の無事を確認して安堵の表情を浮かべて出迎えてくれた。感激した黒子は疲労で演算を使用せず、飛び付こうとして足で蹴り落とされる。

「お、お姉様の足の裏ハァハァ」
「ちょ、バカなこと言わない!」
「正直になれないお姉様……あぁ! ツンデレールガンの異名は伊達じゃないということですわね!!」

 夜も遅い為か、美琴はヒューマン・スタンガンを使用し、一撃の名の下に黒子を気絶させた。……失神中なのだが黒子の表情は悦んでいるのに気付いて美琴が震え上がるのは三秒……おっと肩を抱いて震え出した。

107『とある仮面の多重幻想』第一話抜けパート2 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:52:38 ID:MeZAjNbM

「それにしても、『仮面ライダー』……ねぇ」

 向かいのベッドに黒子を寝かせ、自分の枕の下に忍び込ませた携帯電話を取り出して美琴は小さく呟いた。
 異形から黒子を助けたのは『仮面ライダー』という存在だと知ったのは一時間程前のこと。美琴が寮に戻った際に寮監から、黒子が負傷したと聞いて飛び出そうとしたが止められた。ならば、とインターネットで何か手がかりを探すべく、数々の掲示板やニュースサイトを調べ上げ、ひとつの巨大匿名掲示板で、事件の目撃者が『仮面ライダー』と書き込んでいたのを見つけた。

(……これと何か関係性があるのかしら?)

 黒子が目覚めぬよう静かにベッドの下からあるものを取り出す。
 それはベルトのようなもので、今は石化していて灰色をしている。以前から、怪人の存在は都市伝説として囁かれているのは美琴も薄々知っていたが、今日のように顕著なのは初めてだ。

(…というかこれ、危ないものなんかじゃないわよね?)

 灰色のベルトを上下左右から見回して、美琴が思った。
 これを拾ったのは数日前のことーーー。


「待てごらぁああぁぁ!」
「勘弁してくれよー! ああ! 不幸だーっ!!」

108『とある仮面の多重幻想』第一話抜けパート3 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:53:03 ID:MeZAjNbM
 いつものごとく、美琴は高校生の上条当麻と一方的な鬼ごっこを繰り広げていた。

「はあ…はあ……。逃げられたか…」

 とある公園まで来て、上条に撒かれた美琴は、二つある内、片方の手近なベンチに腰を掛けて休憩する。スカートの中に履いた短パンから綺麗に畳まれたハンカチを取り出し、額の汗を拭く。

「ん?」

 ふと、隣のもう片方のベンチを見ると何やら怪しげなベルトに似た物体がちょこん、と置かれているのに気付いた。

「何かしら、これ」

 忘れ物かなぁ、でもこんなベルトしてる人なんているのかしら、と美琴はベルトに近寄って眺め見る。
 暫く考えた後、何故か見放すことも出来ずにお持ち帰り、してきたのだった。

「という夢だったのさ」

 なーんてこと無いのよね、これが。美琴は少しだけ溜め息をはく。Google先生にもウィキペドにも記載されていない。よくよく見ると古代文字みたいなのがあるのだが、いくら常盤台でもこんな文字列見たこと無い。

「これを付けたら私も『仮面ライダー』とやらに慣れたりしたりして」

 遊び半分で腰に付けたのがいけなかった。

「えっ……嘘…」

 瞬間、ベルトの石化は解けたものの、美琴の体内に吸収されてしまった。


「……こういう時はアイツの言葉よね」

 不幸だー、と乾いた嘆きが部屋に微かに零れた。

109ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/29(金) 00:57:29 ID:MeZAjNbM
本当に投下終了
なんかごめんなさい

>>92-98>>106-108>>101-104

の順で読んで頂けたら、と……
もう寝よう…

110■■■■:2010/01/29(金) 04:18:16 ID:L0DQ1Uj6
特撮とか…痛いよお前

111■■■■:2010/01/29(金) 05:26:09 ID:x3IVNtLY
そういう恥ずかしい妄想はチラシの裏に書いて音読してから投下するもんだぜ

数年後自分で見たら恥ずかしくて死にたくなるぞ、たぶん

112■■■■:2010/01/29(金) 07:16:50 ID:Suiq50ec
>>109
GJ!平成ライダー好きの俺のために有るような、なんという俺得SS
今後の展開に期待。でもいくつか注意点
まず、投下する前にこれから投下します、って投下宣言して欲しい。他の書き手さんと被ったりしないように
次に他作品とのクロスオーバーは嫌う人もいるので、投下宣言時に注意書き押した方がいいですよ
>>110-111みたいなレスをされないためにも
最後に、投下はなるべく一回で済ませましょう。ここは貴方の専用スレではありません
書いては投下、書いては投下というのは、どこのSS系スレでも嫌われます
長文で偉そうなこと言ってすいません

113■■■■:2010/01/29(金) 21:33:57 ID:DbXxfR8c
電撃+女性でなぜタックルでない

114■■■■:2010/01/29(金) 23:52:41 ID:oOhKlpuk
俺はケッコー特撮コラボ好きなんですけどね〜
自分も考えているSSもライダー出てくるんですけど
なんか少しかぶりそうでちょっと怖いです

115■■■■:2010/01/30(土) 00:48:52 ID:t3Jpdsg2
>>113
お前は御坂姉妹を殺す気か

116『とある仮面の多重幻想』第二話 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:08:07 ID:zWbF77vE
先日はすみませんでした

とある魔術の禁書目録×平成ライダーシリーズ クロスSS第二話『素晴らしき青空/古の戦士』を投下します

117『とある仮面の多重幻想』第二話 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:08:26 ID:zWbF77vE
 非の打ち所も無い素晴らしき青空の下、御坂美琴はコンビニでの立ち読みを終え、行き先もなくふらふらと街を歩いていた。
 せっかくの休日というのに、いつもなら買い物に誘ってくる黒子は朝早くからどこかへ出掛け、自分は昨晩の一件に頭を悩ませている。

「あー、もう……なんでお持ち帰りしちゃったかなぁ……」

 腕を組んで考えるが、後悔先に立たず。溜め息が出るばかり。

「喉渇いたわ……」

 丁度、いつもの公園の近くを通りかかったのもあり、そのまま自販機の元へ。

「…何やってんの?」
「あちちち!」

 思わずジト目となった美琴が見たのは、温かい、いや、熱湯となったコーラでジャグリングしていた上条の姿だった。


「アンタもつくづくツイてないわねぇ……今時熱々のコーラって……。何時の時代の人?」
「うるせぇやい。上条さんにはこれ位がデフォなんです」
「あはは、なにそれ」

 噴き出す美琴に、上条は目の幅涙をぶわっと流した。
 そんな姿を憐れんでか、美琴は自販機に手を触れ、帯電し始める。

「おいやめろバカ」
「早くもこの自販機は終了ね」

 ※自販機荒らしは犯罪です。絶対に真似しないでください。

118『とある仮面の多重幻想』第二話2 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:11:43 ID:zWbF77vE
「お…お?一本だけ出てきた」
「何回練習したと思ってんのよ」
「えー」

 ふと、上条が缶ジュースを二本持っているのに気付いた。またあのシスターか、と思考を巡らせる。

「あー…知り合いの分だからな?」
「はいはい、またいつものシスターね」
「? 違うぞ?」
「へ? そ、そう…」

 変な奴、と言いたげに上条は首を傾げた。逆に、美琴は自分の考えが外れて安堵した。が、

(な、なんで安心しちゃってんの私のココロー!)

 視界がぐるぐる回る。以前にも似た感覚に陥るも、目一杯踏ん張りを入れる。

「…大丈夫か?」
「ふぅ…なんとか……」

 危うく能力が暴発するところだった。ひとまず落ち着いたので、自販機にコインを投入する。

「今日は普通だな」
「あ、当たり前よ。毎回毎回蹴り飛ばしてジュースを出すなんてはしたないことしないわよ?」
「前はやっtげふん」

 きっ、と睨みつけ、上条の防御が下がった。

「いつもそうだと可愛いんだけどな。人を待たせてるから俺は行くぜ」
「へ?あ…うん。またね」
「じゃーな」

 あれ今なんて言った? 美琴の頭の中には上条の言葉が駆け巡る。再び回り出した視界。そして自販機終了のお知らせ。一発放出後は意識がはっきりとしたが顔の火照りが収まらず、美琴は足早にその場を立ち去った。

119『とある仮面の多重幻想』第二話3 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:12:01 ID:zWbF77vE
 学園都市を一望出来ると評判のホテル。その一室を、『グループ』と呼ばれる学園都市暗部組織のひとつが貸切にしている。

「聞きました? 昨日のニュース」

 部屋の真ん中にあるソファに腰掛けている海原光貴が言った。

「ああ、未確認生命体ね」
「ファンガイアだって色々と手一杯だっていうのになァ」

 同じ様に、胸にさらしをまいた露出狂ショタコうわなにするやめ(ry結標淡希と学園都市第一位の一方通行がそれぞれ反応を見せた。
 その会話の中に、ファンガイア、未確認生命体と聞き慣れない言葉が飛び交う。未確認生命体は昨日、黒髪ツンツン頭の少年が倒したクモの怪人のことであるが、学園都市上層部てそう名付けられた。

「ところで土御門、なンで俺達が化け物退治なンかしなくちゃならねェンだ?」

 土御門、と呼ばれた金髪サングラスにアロハシャツの奇抜な格好の人物は手近にあった資料を手に取り、答えた。

「しょうがないにゃー。『警備員』に任せるにしても、能力者にやらせるにしても危険過ぎるからな」
「そうは言っても通常兵器で太刀打ち出来ねェだろ」
「そのために『アレ』が与えられたのでしょう?」

120『とある仮面の多重幻想』第二話4 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:12:25 ID:zWbF77vE
 テーブルに置かれたひとつの何かのグリップのような物を海原が指差し、土御門が続ける。
 その開発ネームは『Intercept・X・Attacker』というらしい。

「イクサシステム……」
「まだ三回しか使ってないけどな」
「着心地はどうなの?」
「特に何も無ェな。段々使い勝手もわかってきた」

 装着者に任命されたのは一方通行だった。色合い的にも気に入り、リハビリにも丁度良いとは本人の談。

「ファンガイアサーチャーに反応だわ」
「一方通行」
「場所は?」

 部屋の隅に置かれたPC機材を、結標がぎこちない動きで操作する。これも上層部から支給された物で、これの情報を基に一方通行が出撃するのだ。

「第七学区のファミレス近くよ」
「了解」

 そう言って、部屋から一方通行が飛び出した。

「案外、ノリノリじゃない」
「変身してみたいですね」
「俺もだにゃー」

 男の夢ですね、わかるか海原、と手を握りあう野郎二人を結標は冷めた目で見つめた。

121『とある仮面の多重幻想』第二話5 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:12:42 ID:zWbF77vE
 行く宛も無く彷徨う作業の再開だお。何か上条に上手い具合に撒かれたような気がするが、其処まで頭が回らない。先程ので未だにぼやけているのである。

「騒がしいわね…」

 とあるファミレスの前をふらふらと力無く漂うクラゲの如く歩く美琴の耳につんざく悲鳴が響いた。それに気を取り直して辺りを見回し、状況確認を行う。

(逃げ惑う…?)

 茶色の髪を揺らし、視線を素早く走らせてひとつの異常をまず見つけた。
 時空の歪み。そこを中心に人々が走り出している。

「リント……ボゾグ…」

 よく見ると、鼠に似た姿の異形が人々を襲っているではないか。今もまた、幼き子供が狙われている。スカートのポケットからコインを数枚取り出し、狙い撃つ。
 超電磁砲。
 自身の通り名である能力攻撃を、怪人にぶつける。

「…効いてない!?」
「ボゾグ…ボゾグ!」
「やば…こっちくんな!」

 叫んでみても言葉が通じない。もう数発程撃ってはみるが、やはり効き目無し。だが、子供が逃げる時間は稼げた。

「…見たところ、ネズミさんみたいな形ね」

 不気味な姿だが、しっかり見れば動物に似ていたが、美琴としてはこんな不細工な鼠に殺されるなど笑止。

122『とある仮面の多重幻想』第二話6 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:13:11 ID:zWbF77vE
「能力が効ないなら……これで!」
「ボンバベシ、ゴセビパツグジョグギバギ!」
「ちょっ、きゃあ!」

 蹴りを受け止められ、パンチをされてよろけてしまう。それでも、ダメージは皆無。

「こ、こっちは初めてなのよ!?」
「……?」
「…ああもう!」

 殴りかかってくる鼠グロンギのパンチを手で掴み、逆にこちらが腹部に決める。攻撃の手を休めず、更に一撃、二撃と続ける。

「いい感じね…」
「…ボゾグ!クウガ!」
「グギグギうっさいわね!」

 固く握り締めた右拳が、苛立ちがこもってグロンギの顔面を直撃する。

「まだまだ行くわよ!」

 拳を握り直し、グロンギに近寄りーーー、


「痛っ! 何!?」

 真横からの突然の強襲に、美琴クウガが吹き飛ばされた。
 突進の主の方を見ると、

「……また鼠?」

 ここは浦安か、とつっこんでしまう美琴。そんな世界的ではなく学園都市です。

「…ってか一気に増えた!?」

 計四体。新たに現れたのが三匹でどれも同一種である。

「不利過ぎよ!」

 文句を垂れるが、どうやら向こうの方も新たな敵に困惑している様子。仲間では無いようなのだ。

「くっ…」

 今は先の方をどうにか退けなくては。

123『とある仮面の多重幻想』第二話7 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:13:29 ID:zWbF77vE
 再度攻撃を仕掛けに鼠三匹を素通りしてグロンギに向かう。

「痛」

 鼠三匹に絡まれた。調子に乗ったグロンギまで襲う。
 かなりまずい状況。逃げ出す機会を窺うが、絶え間なく降り注ぐ暴力の嵐に、美琴は耐えるしかないが、いずれ力尽きてしまう。

(嘘でしょ……)

 肉体が強化されているとはいえ、地味に痛みがある。
 気が遠くなりかけ、諦めが脳裏を掠め始める………。


「居やがったなファンガイア! その命、神に還しやがれ!」

 聞き覚えのある声に、美琴はそちらを振り向いた。
 上条ではない声。黒では無く、白い人物。その人物は手に持ったナックルで、美琴に群がるファンガイアと呼ばれた鼠怪人をぶん殴り、払いのけた。

「おい、赤いの。大丈夫かァ?」
「あ、ありがと…一方通行」
「…この声、『超電磁砲』か?」

 どうやら一方通行も美琴のことを認識したようで、手を貸して立ち上がるのを手伝った。

「何があったか聞きてェとこだが……やれるか?」
「なんとかね。アンタは?」
「見てりゃあわかる」

 ナックルを持ち直し、もう片方の手に打ちつける。

『レ・ディ・イ』

 機械音声が告げる。

124『とある仮面の多重幻想』第二話8 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:13:51 ID:zWbF77vE
 一方通行が持つイクサナックル。手に当てることで、ナックル側が装着するに相応しいかを識別し、可能の場合に機械音が流れる。

「変身!」
『フィ・ス・ト・オ・ン』

 腰に巻かれていたベルトに、ナックルを装着させ、白い聖職衣をモチーフとした強化装甲服が形成されて一方通行を包む。

「!?」
「これで納得したか?」
「う、うん」
「行くぜ、『超電磁砲』」
「ええ!」

 クウガとイクサ、それぞれの敵へ向かって駆ける。
 鼠グロンギとの間合いが至近距離となり、拳と蹴りを織り交ぜ、戦う。鼠ファンガイア三匹と交戦するイクサは、イクサカリバーという銃兼長剣となる武器を巧みに操り、牽制しつつダメージを与えてゆく。

「一気にケリをつける…!」

 鼠ファンガイアと距離を離し、イクサカリバーの弾薬スロット部を上に押し込み、一方通行はベルトの横から、金色の笛のようなアイテム『フエッスル』を手に取り、ベルト本体にリードさせる。

『イ・ク・サ・カ・リ・バ・ー・ラ・イ・ズ・ア・ッ・プ』
「イクサ・ジャッジメント!」

 光を纏う赤い刀身で鼠三匹を斬りつけ、三匹はステンドグラス状となって砕けた。

125『とある仮面の多重幻想』第二話9 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:14:18 ID:zWbF77vE
「は、早い!」

 それを見ていた美琴の口から感嘆の句が零れた。

「一人で大丈夫かァ?」
「あたしにだってこれ位はぁ!」

 あの一方通行に心配され、美琴は躍起になって拳でグロンギを後退させ、

「喰らいなさい!」

 跳躍し、グロンギの胸部へと蹴りを放つ。ヒットした部位にクウガの紋様が刻まれ、そこから封印のエネルギーが流れ込み、ベルトのバックルに到達すると、

「ジュスガバギ……クウガ!」
「やった!」

 死に際に断末魔の叫びを上げ、爆発四散した。
 後ろを振り返ると、既に一方通行の姿は無く、その場には美琴だけが残された。

「つ、疲れた……」

 変身が解け、疲労が込み上げてくる。こんな時にいない同居人を少しだけ恨み、美琴は学生寮へと歩を進めた。
 次第に、通報を受けた『警備員』や『風紀委員』、野次馬が集まって来たが、面倒なので美琴は足早に立ち去ることにした。

(クウガ…グロンギ…)

 先程の変身の際に、頭に直接刺激された単語。女子中学生の体力には結構キツいものがあった為、今は深く考えないことにした。

126『とある仮面の多重幻想』第二話10 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:14:47 ID:zWbF77vE
 道中、幾度か力尽きかけたがなんとか寮まで辿り着き美琴は部屋のベッドにダイブする。同居人は未だ帰っておらず、数十分前のことを思い詰めるのには好都合である。

(ベルトの名前が『アークル』、それに埋め込まれているのが霊石『アマダム』……)

 脳裏にフラッシュバックした古の戦いの記憶。超古代、という言葉がまさしく当てはまる。長らく封印されていたグロンギだが、何かが原因で復活し、それが元でこの『アークル』は現れたのだろうか。

「難しいわねぇ……」

 クウガ。
 そういえば、と思い、巨大匿名掲示板を覗いてみた。昨日のように、目撃者がいるかもしれないのだ。

「これかしら…」

『さっき変な怪人に襲われて仮面ライダーに助けてもらった』(351)

 目に留まったスレを見てみると、恐らく、いや、やはりと言った内容が書いてあった。
 赤い仮面ライダーと白い仮面ライダー。…昨日のはピンク……マゼンタの仮面ライダーだったはず、という書き込みばかりだった。

「これで私も仮面…ライダー……」

 いざなってみてわかる複雑な心境。自分一人が何かを言われるのはいいが、黒子や初春さん達まで言われるのではないかと思い込んでしまいかける。

127『とある仮面の多重幻想』第二話11 ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 03:15:43 ID:zWbF77vE
 だが、次第に意識が遠退き始め、瞼が重くなり、ちらつく黒いツンツン頭に手を伸ばそうとして、美琴の意識は深く落ちた。


続く


投下終了
賛否両論が多そうですが気に入らないならば早めのNGを

128■■■■:2010/01/31(日) 07:13:24 ID:B/u5x0Mk
>>127
おつ&GJ!でも美琴の変身シーンが見たかったorz 5と6の間に変身しちゃってる?
それぞれのライダーの中の人が、お互い誰か分からないまま話が進んでいくのかと思ったら
普通に美琴と一方さんが仲良く共闘しててビビったw

てかヴァンガイアじゃなくて、ファンガイアだったんだな。読んで初めて知ったw
キバのモデルって吸血鬼(ヴァンパイア)だし、ずっとヴァンガイアだと思ってた

129ぬるぽ ◆NURUPO/D0I:2010/01/31(日) 12:10:48 ID:zWbF77vE
>>128

オダギリクウガみたく殴りながら変身してた、とはっきり判るように書くべきでしたねorz

ファンガイアは『ファング』+『ヴァンパイア』の造語だったはずです

そろそろスレチになりそうなので止めます

130■■■■:2010/01/31(日) 16:58:45 ID:WvR.naWk
>>96

いまさらなんですが、ディケイドの変身音は

『カメンライド ディディディ…ディケェイ!』ではなく『カメンライド …ディケェイ!』です。

ライダーの頭文字が詰まるのは、ファイナルアタックライドとファイナルフォームライドのみです。

今後の参考までにどうぞ・・・

131『とある奇術の超絶技巧(トリックマスター)』:2010/01/31(日) 17:13:11 ID:ooS4aq.o
上記の名前で書き終わり次第投下したいと思います。

現在の進行状況は最後のオチを書いているところですので今すぐではありませんが、

今週末ぐらいから投下していくつもりです。

早い話が超電磁砲のCMでも出ている某マジシャンを登場させたかったんです。

よろしくお願いします。

132■■■■:2010/01/31(日) 21:07:59 ID:.hnqC/tg
仮面ライダーは正直ついていけない。

…と言うか、禁書との相性はあんま良くないのでは?
各キャラの言動も違和感がありすぎる。

133■■■■:2010/01/31(日) 22:51:55 ID:c2H5beuI
うん、無理

134■■■■:2010/02/01(月) 00:04:39 ID:AroYvdn2
黙ってNGにすればいいのに

私ROM専だけど、気に入らないものはすぐ批判するのは良くないと思う。合わないなら黙ってスルーでいいでしょ
書き手の人も批判が怖くて投下出来ないんじゃない?
だから過疎るってのがわからないかな

>>1の3嫁
ゆとり増えたよな
自分が作品投下を妨げてるの気付かないのは流石ゆとり(笑)といったとこか

SSはラブラブいちゃいちゃだけじゃねぇんだよ、そんなに見たけりゃvipでも漁ってろ
sageも出来ないようなガキはすっこんでな。どうせまた上琴上琴って言い出す輩が出てくる流れになるんだろ?イライラするんだよ

はいはいスルースルー

135■■■■:2010/02/01(月) 01:56:18 ID:ys6wAVRw
>>134
マターリ進行で。

そもそも上琴は専用スレがあるんだからここではスレチ。
上琴やいちゃラブに何か恨みでもあるのかは知らんけど、仲良くしようや。

136■■■■:2010/02/02(火) 00:38:18 ID:yITGxjd6
思うけどさ、過疎ってる理由はこのスレのレベルの高さだと思う。やっぱり職人はGJをのべてからここを直せばもっと良くなるとかやんわりと注意をしてあげた方が分かりやすい気がする。                あと>>134その言い方が過疎をまねくんだよ?

137■■■■:2010/02/02(火) 01:24:43 ID:.8MRTNpQ
言いたいことはわかるが日本語でおk

138■■■■:2010/02/02(火) 19:20:08 ID:zeeJXYrE
1~23番の二次創作小説SS(Side Story)のコミケや通販予定はないでしょうか?

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. ONE 〜輝く季節へ〜 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司のSS
茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司を主人公にして、
中学生時代の里村茜、柚木詩子、南条先生を攻略する OR 城島司ルート、城島司 帰還END(茜以外の
他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。) SS
5. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
6. ファーランド サーガ1、ファーランド サーガ2
7. MinDeaD BlooD 〜支配者の為の狂死曲〜
8. Dies irae
9. Phantom of Inferno
END.11 終わりなき悪夢(帰国end)後 玲二×美緒 SS
10. 銀色-完全版-、朱
『銀色』『朱』に連なる 現代を 背景で 輪廻転生した久世がが通ってる学園に
ラッテが転校生,石切が先生である 石切×久世 SS

139■■■■:2010/02/02(火) 19:22:16 ID:zeeJXYrE
11. TYPE-MOON
(1) 逆行最強化断罪スーパー慎二がペルセウスを召還する SS
(2) 凛がイスカンダルを召還するSS
(3) 逆行最強化慎二 OR 四季が 秋葉,琥珀 OR 凛を断罪する SS
(4) 憑依最強化慎二 OR 四季が 秋葉,琥珀 OR 凛を断罪する SS
12. ゼロの使い魔
(1) 原作知識有 助演 憑依転生最強化SS
(ウェールズ、ワルド、ジョゼフ、ビダーシャル)
(2) 原作知識有 オリキャラ 憑依転生最強化 SS
(タバサ OR イザベラの 双子のお兄さん)
13. とある魔術の禁書目録
(1) 垣根 帝督が活躍する OR 垣根帝督×麦野沈利 SS
(2) 原作知識有 垣根帝督 憑依転生最強化 SS
(3)一方通行が上条当麻に敗北後もし垣根帝督がレベル6実験を受け継いだら IF SS
14. GS美神
(1) 逆行最強化断罪 横島×ダーク小竜姫のSS(非ハーレム 単独カップリング ルシオラ も除外 )

140■■■■:2010/02/02(火) 19:22:49 ID:zeeJXYrE
15. EVA
(1) 逆行断罪スーパーシンジ×2番レイ(貞本版+新劇場版)のSS
(2) 一人目のレイが死なないで生存そのまま成長した一人目のレイが登場する(二人目のレイは登場しない)
P.S
エヴァンゲリオンのLRSファンフィクションで、レイの性格は大体二つに分かれます。
1.白痴幼児タイプのレイ
LRSファンフィクションで大体のレイはこの性格のように思えます。
白痴美を取り越して白痴に近いレイであり、
他人に裸や下着姿を見せてはいけないという基本的な常識も知らず、
キスや性交等、性に関する知識も全然無いか、それともほとんどありません。
このタイプの場合、逆行物では、シンジがレイに常識や人間の感情等を一つ一つ教えていくという「レイ育成計画」になってしまいがちです。
このタイプは、アニメのレイに近いと言えるでしょう。
2.精神年齢が高く、大人っぽいレイ
1番の白痴幼児タイプとは違って、他人に裸や下着姿を見せてはいけないという
基本的な常識くらいはあり(見られたとしても恥ずかしく思ったりはしないが)、
キスや性交等、性に関する知識は理論的に知っており、自分の自我が確立している、
(命令には絶対服従だが)感情表現がより豊富です。
このタイプの場合、 コミックスのレイに近いと言えるでしょう。

141■■■■:2010/02/02(火) 19:23:31 ID:zeeJXYrE
16. BlackCat
イヴ×リオンのSS
17. 鬼切丸
鬼切丸×鈴鹿のSS
18. MURDER PRINCESS
カイト×ファリスのSS
19. 式神の城
玖珂光太郎×結城小夜 OR 玖珂光太郎×城島月子のSS
20. 大竹たかし DELTACITY 全2巻
21. ヴァンパイア十字界
蓮火 × 花雪 OR 蓮火 × ブリジット
22. 地獄少女
(1) 不合理な 地獄少女の被害者(e× 看護婦,1期の看護婦、2期の 拓真を助けに来てくれた若い刑事,秋恵) 家族・恋人が 地獄通信に 地獄少女と仲間たちの名前を書くSS
(2) 極楽浄土の天使 OR 退魔師が 地獄少女と仲間たちを断罪するSS
(3) 拓真の 地獄少年化SS
二籠の最終回で拓真が地獄少年になるのかと思ってたんですが・・
地獄少年 ジル : 所詮この世は弱肉強食。 強ければ生き弱ければ死ぬ。
拓真 : あの時誰も僕を守ってくれなかった。
守ってくれたのはジルさんが教えてくれた真実とただ一振りの超能力
・・・だから 正しいのはジルさんの方なんだ。
23. 真・女神転生CG戦記ダンテの門
ダンテ× ユーカのSS

142■■■■:2010/02/02(火) 22:58:47 ID:RTUJaq2k
>>138-141
簡潔に言おう
二度と来るな

143■■■■:2010/02/03(水) 16:44:26 ID:6LVsrxS2
荒らし
なんざくんじゃねっつんだよ

144■■■■:2010/02/03(水) 20:02:37 ID:UF1lynvY
1レスに書き込みが可能な文字数って何文字までですか?

145■■■■:2010/02/03(水) 23:02:46 ID:0fXao.Zc
今晩、割り切りで会える男性いませんか?お金には困ってません。ただSEXがしたいだけです。ホテル代等も全部こちらで負担するんで、プロフ見てメールください。
↓私のプロフィールです。
ttp://stella.fc2rs.com/anan/

146■■■■:2010/02/03(水) 23:58:20 ID:7nQpOimU
>>144
約1800文字ですよ。
1830文字ぐらいまでは書き込めた気がします。

147■■■■:2010/02/04(木) 01:07:39 ID:Xb3koLAM
>>1のテンプレ見た上で聞くんだけど、ここってどれくらいの自由までならOKなんだか?
オリキャラメインの、ジャッジメントのストーリー考えてんだけど、後々投下してもいいのかな?

148■■■■:2010/02/04(木) 01:53:02 ID:Mf3/SDfw
当麻と美琴のいちゃいちゃがメインじゃなければ、禁書ssのPART7に投下すべし

オリキャラ上手く活かすのって結構難しいけど、頑張ってね!

149■■■■:2010/02/04(木) 09:33:56 ID:8JCwWQO2
久しぶりに禁書板に来たらSSスレが乱立してるのな
当麻と美琴のいちゃいちゃSS が独立した経緯はどんなだったの?
2009/10/25からみたいだけど

150■■■■:2010/02/04(木) 14:17:09 ID:4b8yyN3Y
厨房が上琴上琴騒いでたのと、書き手側の対応

上琴系は向こうに隔離的な感じ


黒子にハードボイルドってどうよ?

151■■■■:2010/02/04(木) 16:28:51 ID:oMsuSpCw
>>150
つまり、あのアンチ厨が遠因ということなのか?
アレに触発されて職人衆が自衛のために隔離スレ立てたという解釈でおk?
…だが、もう今分割しておく理由が見当たらないという事実
向こうの加速度考えると統合は無理っぽいけどな

黒子のハードボイルド…
アリだとは思うが、黒子の場合、ハードエロスもやりそうで恐いよwww

>>147
どぞどぞ
一言送るなら、「メアリー・スーにご注意を」

152■■■■:2010/02/04(木) 20:07:56 ID:nac/3TkA
1、上琴マダー?的なコメが目立つようになった。
2、デルタフォースの流れが急変した。
3、欲求不満
まぁ初心者大歓迎スレとして誰もが書きやすいから伸びるのかもね。

153■■■■:2010/02/04(木) 22:02:57 ID:4b8yyN3Y
2のSSスレは盛り上がってるのに……こっちは相変わらずだよなぁ…

154■■■■:2010/02/04(木) 23:13:01 ID:o730Fvc2
>>153
少しでも自分の気に入らない内容のSSが投稿されればアンチする。
そんなことが続いたら過疎って当然だろ。職人だって逃げるわな。

155■■■■:2010/02/05(金) 00:31:39 ID:rupe5iMc
>>153
2ってどこ?
>>154
おれはアンチ沸いてもスルーするな
他人の評価なんて気にしない、これだ!と思う自分の作品を書いてこそSSだろ
>>148
いままだちょっと書けないかも
とりあえず思いついた設定とかをこれから挙げとく

156■■■■:2010/02/05(金) 00:51:17 ID:rupe5iMc
まずとりあえず、ぷろろーぐ的なものです
舞台は学園都市
風紀委員、またの名をジャッジメント―――
緑の腕章腕に付け、学園都市の治安維持に務める彼らを、人はこう呼ぶ。
そんなジャッジメントの中でも、異端とも呼べる
問題児揃いのはぐれ部署があった――――――

通称‘第06支部’である

後ほどキャラ紹介
なんかおかしなところがあれば、構わず指摘してください

157■■■■:2010/02/05(金) 01:58:32 ID:rupe5iMc
登場キャラ
主人公 諸星 可奈(仮
能力名:光源快光(読:こうげんかいこう)or照明灯篭(しょうめいとうろう)
人物像:06支部のエース的存在。
能力:光を扱う能力。明かりを使い、暗がりなどを照らす。
戦闘時は、光の屈折など利用し、影分身などを生み出す。
ちなみに某停電時は彼女の力は重宝されたとか。
レベル:3

*2つ呼び名があるのは作者が思いついたもので、スレ住民の方々、どちらがいいか
ご意見ください。あと、こんなのあったらいいな、という能力があったらぜひあげてくだしい。
名前とかも募集します。

158■■■■:2010/02/05(金) 02:36:00 ID:rupe5iMc
>>157
主人公の読み仮名はもろほしかなです
ジャッジメントメンバー
蔵波伊織(くらはいおり)
ポジション:可奈の相方?的存在である。
支部きっての知性波でもある。
能力名:限定直視(リミットスランバー)
技名:絶視(ぜっし)
特定の対象にアクセス、その対象の瞳に映る景色をライブ形式で彼女は覗くことができる。
レベル:2
備考:かつてはこの能力で万引きなどの犯罪に走っていた模様。現在は改心している。

159■■■■:2010/02/05(金) 04:01:16 ID:ENqLo6IA
toto氏戻ってこないかなぁ…
あの人、いちゃssに流れたっぽいけど…『とある少女の騒動日記』まだだし…
文章力は発展途上だけど、内容と展開のセンスはピカイチなんだよな…

過疎すぎて困る。

160■■■■:2010/02/05(金) 09:24:52 ID:Wy0RYj82
>>157を見てなぜか風紀委員『第08小隊』という電波が飛んできた

アイナァァァァァァ

161妹とでぇと!?1:2010/02/05(金) 11:05:47 ID:Epi/Em6E
初投稿です。ヘタクソとののしらんと、よろしぅ


「なんだビリビリ、きゅうに呼び出して。まさかデートのお誘いか」
「……こんどたのむわ。でも今日は別の用事」
 上条当麻は、ビリビリこと御坂美琴に、蹴飛ばされた跡が残るいつもの自販機の前に、真っ昼間から呼び出されていた。
 真面目の顔の美琴を見て、当麻はまたかと嫌な予感がする。
「実は、デートしてほしいのよ」
「は?」
「……ちょっと待って」
 美琴は寂しそうに苦笑すると、小さく火花を散らせた。
「そろそろ用意はできた、とミサカは待ち人を呼び出します」
「美琴、だよな。妹みたいな話しかたしなかったか」
「最近、ネットワークに繋げるようになったのよ。妹たちほど上手じゃないけど。……ほら、きた」
 美琴にそっくりな顔。だけど頭にゴーグル、視点が曖昧な目。
 散々見慣れたシスターズのひとりだ。
「はあ。キミは何号なんだい?」
「一○×○×号とミサカは自己紹介します。本日は、御一緒することを願います。皆の許可を取った、とミサカは年押ししておきます」
「なんでもいいから、一日一緒にいてあげて。あたしからもお願い」
「いい、けど。俺、デートなんて慣れて……」
「いいから、いてやんなさい!」
 こうして、トウマとミサカX号は、公認デートをすることになったわけだ。

162妹とでぇと!?2:2010/02/05(金) 11:06:12 ID:Epi/Em6E
 正真正銘デートなんぞに慣れていない当麻は、とりあえずゲーセンなんぞに行き、クレーンゲームで器用にもゲコ太ストラップを吊り上げた。
 が、アームに引っかかって落ちて来なかった。
「……不幸だ」
「残念、とミサカはインチキをします」
 バチッとX号の手から火花が出て、アームが振動した。その勢いで、ストラップがすとんと落ちて来た。
「わたしのもの、とミサカは歓喜します」
 と、拾い上げながら薄い表情で喜びを表す。
「はいはい、どういたしまして」
 当麻は肩をすくめつつ、笑いかけた。
 ふと目が合う。何か違う。
 いや、たしかに妹たち(シスターズ)もひとりずつ微妙に違うのはわかっていたのだが、なんだろう、この違和感は。
「大人っぽいな、キミは」
 思ったまま、口にする。
 もともと中学生としてはとても大人っぽいところがあるが、X号はむしろ二つか三つくらい年上にすら見える。こころなしか、背も高く、胸も大きいような。
「話は目を見てするべき。ムネではないと、ミサカは照れてみます」
「あはは、やべ」
 やっぱり、少し大きいぞ。
「照れるついでに、腕をくんでみます」
 いきなり、その胸を押し付けるように、当麻の腕にしがみついてきた。
 やわらかい感触がヤ・バ・イ。
「心拍があがっています、とミサカは心配してみます」
「わわ、分かってていってるだろ?」
「はい、とミサカはさりげなく肯定します」

163妹とでぇと!?3:2010/02/05(金) 11:06:35 ID:Epi/Em6E
 ランチをしたり、ショッピングしたり。
 ああ、デートしてら。
 当麻がそう思い始めた頃、見慣れた顔にでくわした。って土御門かよ、とげんなりする。
「おっ、レールガンの姉とデートってのは、ほんとだったんだにゃー」
「うっせー! どこから見張ってやった」
「さあね、たまたまだよタマタマ。じゃ、ごゆっくりっ!」
 何事もなく、腕を組んで歩く俺たちの前からさっていく。
 ああ、うっとうしい。まて、こんな思い……まさか、本気で俺は好きになりかけてる? いやいやまさか、ビリビリ本人ならともかく妹……
 姉? と言われた。たしかに。
「にゃー、は放っておいて、デートの続行をミサカは希望します」
「そ、そうだな」
 間違いなく、デートだな。妹だけど。

164妹とでぇと!?4:2010/02/05(金) 11:06:50 ID:Epi/Em6E
「今日は、たのしかった。と、ミサカは喜びをつたえます」
「すまんな、慣れてなくて」
 戻って来た自販機前。日はだいぶ傾いている。
「初々しくてすてき、とミサカは笑ってみます」
「あはは、自分で言うなっ!」
 思わず小突く当麻。
 わるくない、いやいい気分だ。ずっとこのまま一緒にいたい気分に。
「では、このへんで。と、ミサカは残念至極ながら別れを告げます」
「またな。俺も今日はたのしかった」
「……さようなら。また会えれば、と心から思いつつこの場を去ります」
 X号はそう言うと、どこか――おそらく研究施設の一つ――に向かって去って行った。

165妹とでぇと!?5:2010/02/05(金) 11:07:06 ID:Epi/Em6E
「おつかれさん」
 そこに美琴が現れた。口調からして、本人だ。
 笑顔を浮かべていたが、どうにもなく寂しそうだった。
「楽しませてあげられたみたいね」
「たぶん、な。むしろ、俺が……」
「ネットワークで、全部知ってるわ。だから、謝らなきゃ」
「どうして、謝るんだよ」
「結構、ほんとにいいカンジだったから。だけどさ、もうあのコには会えないから」
 肩を落とす美琴。今にも泣きそうだ。
「調整に失敗しちゃってさ、長くないんだ、もう。これから一気に老化がすすむから、施設にもどったらカプセルに入って、できるだけ長生きさせてあげるだけ」
「ちょっと、オイ。マジかよ」
「冗談でこんなこと言わない。ほら、大人っぽかったでしょ?」
「あーー」
 驚き、そして納得。
 そして追いかけようとしたところで、美琴に手を掴まれた。
「思い出はみんなで共有してる。だから、追いかけないで。楽しい思い出が、悲しいのに変わっちゃう。あたしは今、切り離してるから、悲しい思いはさせてないはず」
「……そう、か」
 当麻は諦め、その場にたちつくした。
「でも、今日ので分かったわ。アンタが思った以上にやさしいこと。あとさー」
「あと?」
「おっぱい好きがっ!」
 ビリビリ!!!
 効かないとわかりつつ、美琴は電撃をぶっぱなした。
 出て来る涙を吹き飛ばすようにして。

166妹とでぇと!?:2010/02/05(金) 11:14:43 ID:Epi/Em6E
おしまい、です
続かない・・・・・とおもう

167■■■■:2010/02/05(金) 13:12:35 ID:rupe5iMc
>>160
どういうこと?番数変えた方がいいのかな?
あとリーダ(支部長的なの)の設定一部
名前高雅(たかが)マキ
能力は未定
レベルは4
勝利のためにはだまし討ちや目潰しなども用する。その際は自らを必要悪としこの
行いも正当化したりする。06支部を誰よりも大事にし、誇りに思っている。

168■■■■:2010/02/05(金) 21:42:57 ID:pKKErp0Q
>>167
問題児ぞろいの××ってよくある設定だとは思うけど、
ジャッジメントって何枚もの書類審査とか素行調査とかなかったっけ?

169■■■■:2010/02/06(土) 00:18:08 ID:gi8s6T1k
とある×ジョジョのssって需要ありますかね?

とりあえずあらすじは考えたんすけど・・・

170■■■■:2010/02/06(土) 03:30:50 ID:s0Dtplio
>>169
クロスか
その発想は無かった
いいじゃん、やってみなよ
既にこれだけ過疎状態に入ってるんだ
きっと読んでくれる

171『とある奇術の超絶技巧(トリックマスター)』序章:2010/02/06(土) 10:37:00 ID:rvA9EV2o
技術が更なる発展を遂げ、その粋を集めた高層ビルや風力発電用風車が、緻密に計算された都市構造の下、いくつも折り重なるように立ち並ぶ風景。

それでいて環境への配慮も施され、いたるところに自然が溢れてる、まるで近未来を彷彿とさせる風景。

そんな街『学園都市』のとある路地にて、黒い蝶ネクタイに赤いスーツという奇怪な服装に身を包んだ男が、人だかりの中心で喝采を浴びていた。

「わぁー!スゲー!」

「なんでー!」

赤いスーツの男はその歓声に答えるように手を振った。

男「ありがとう!ありがとう!」

そこに帰宅途中なのか、教科書が入るぐらいの黒い鞄をひっさげて通りすがる一人の男子高校生が。

上条「不幸だ・・・・・・ん?」

ちょうどその人だかりを見たとき、彼の目に飛び込んできたのは、黒に金縁の大きな箱の中から頭と足が出ている人を、今まさにノコギリで真っ二つにしようとする瞬間だった。

そしてそのまわりには興奮で沸き立った人々。

異様な光景だった。

上条当麻は思う、このままではあの人が変な服の男に切り刻まれてしまう、と。

急いで彼は人だかりの中心へと飛び込んでいった。

男「それではお見せいたしましょう!究極の奇術を!」

172『とある奇術の超絶技巧(トリックマスター)』序章:2010/02/06(土) 11:01:37 ID:rvA9EV2o
輪の中心に来た当麻は、人体を切断しようとしている赤いスーツの男に向かって若干喧嘩腰に話しかけた。

上条「おい、待てよ。どういうことだ。また魔術師が騒ぎを起こすつもりか。そうはさせねぇ!」

すると赤いスーツの男はノコギリを置いて睨みつけてきた。

当麻も睨み返す。

そして、ハッと何かに気がついたかのように話し始めた。

男「キミが噂の幻想殺しか。師匠から聞いてるよ」

意外な人物から幻想殺しの言葉を聞いて、当麻は耳を疑った。

上条当麻が持つ特別な力『幻想殺し』は外部の人間はもちろん、学園都市内でも知る者は一握りしかいないはずである。


上条「何!なんで俺の能力を知ってる!?」

赤いスーツの男はニヤニヤしながら、余裕綽々とでも言いたげに当麻を挑発する。

男「それは教えられないね〜。でもキミは僕には勝てない。なぜなら僕の術はキミの幻想殺しでは打ち消せないからだ」

上条「なんだと!」

赤いスーツの男は何もかも知っていた。

これまでに上条当麻が魔術師と数々の激戦を繰り広げ、その右手に宿る『幻想殺し』によって勝利を勝ち取ってきたことを。

男「奇術は魔術や科学と違ってタネがある。全て現実なんだよ。だからキミには打ち消せない。僕はこの学園都市に『奇術』のすごさを見せつけるためにやってきたのだよ」

当麻は何も知らなかった。

今対峙している相手が自分にとって天敵にも等しい存在であるということを。

上条「奇術だか魔術だか知らねぇが俺はお前を倒す!!」

173『とある奇術の超絶技巧(トリックマスター)』序章:2010/02/06(土) 11:12:17 ID:rvA9EV2o
上条当麻が知ることになるもの。

それは科学でも魔術でもない第三の勢力『奇術』。

男「よく聞こえなかったなぁ?耳が・・・・・・でっかくなっちゃった!」

科学によって生み出された超能力から、魔術の頂点と呼ばれる神の力までをも打ち消す『幻想殺し』ですら敵わないという未知の技。

上条「な、何なんだよ!ふざけやがって!」

その奇怪な服に身を包み、人を切り刻もうとする謎の男は、まだ奇術界からの刺客にすぎなかった。

男「さあ、マギー審司の楽しいショーの始まりだ!!」




これは『とある魔術の禁書目録』のストーリーの裏で起こっていながら、本編に全く登場しなかった第三勢力との激闘の物語である。

174『とある奇術の超絶技巧(トリックマスター)』序章:2010/02/06(土) 11:20:29 ID:rvA9EV2o
序章投下終了。

発端はニコニコ動画のタグ『奇術サイド』からです。

モバゲーで書いたものをそのまま書き込んでます。

かなり話が長くなる予定です。

暇なときにでも感想書いてもらえると嬉しいです。

まだ序章ですけどね(笑)

175■■■■:2010/02/06(土) 15:48:55 ID:0aW6ylZY
>>174
序章なんでまだ何とも言えないんだけれど、
……いろいろ、「いいのかなぁ」と思った次第
その奇術師、実在の人物だしね

・長編で台本調なのが個人的に評価down
・レスの間隔から直書きを心配

良作・駄作の判断はまだ無理だが、展開次第で化ける可能性はある…かもしれない

176■■■■:2010/02/06(土) 18:44:00 ID:NxaEY22k
>>174
台本小説は個人的にウヘェ
書き溜め投下推奨
実在する人物には肖像権云々が

マギー審次とかにしとけば無難…か?

177■■■■:2010/02/06(土) 18:45:23 ID:gi8s6T1k
>169です。
今書いているんですがなかなかむずい。かなり時間かかりそうです・・・

178■■■■:2010/02/07(日) 05:20:33 ID:gKRjRHR6
>>174
台本でしか書けないのに投稿する度胸は買うが、
正直やめといたほうがいいよ。

慣れてないとか書き方がおかしいとか
実在の人物がどうとか、皆そう言いたいんじゃなくて

つまらないから

やめた方がいい。と言いたいんだ。

179■■■■:2010/02/07(日) 08:41:02 ID:qHpv.Mss
>>178
お前なぁ…みんながオブラートに包んで遠回しに言っているのになんでわからないかなあ

180■■■■:2010/02/07(日) 12:52:31 ID:dtUqA/Uk
>>179さん
それあなたもつまらないと言っているようなものです。

181■■■■:2010/02/07(日) 13:42:09 ID:oxnMzMNs
>>178さん
>>174です
率直な意見ありがとうございました。
他にアドバイスしていただいた方々も感謝しています。
所詮私の自己満足だったわけですね。
申し訳ありませんでした。
つまらないと言われてしまった以上、投稿を断念せざるを得ません。
皆さん読んでくださってありがとうございました。

182ユミシロ:2010/02/07(日) 15:09:56 ID:RRGJDLZ2
突然ですが。ついでにちゃんとしたSSじゃないんですが。小ネタを一つ。


 ピッ。
『上条当麻』
「土御門か……?教えろよ。あれは何だ。何だよ。……何なんだよ!」
『落ち着け……落ち着いて話を聞け』
「何なんだよあれはッ!」



『―――戦争が始まった』



「戦争……」
『そうだ。もう止まらない。絶対に止まらない。“誰か”のせいだ。だが“誰”のせいでもなかったとも言える。
 しかし、始まっちまった。そうなったら止まらない。流れ始めたら止められない』
「止められないのかよ。どうにかする方法はないのかよ!」
『せき止めてもいずれはあふれ出す。堤防が決壊するのも時間の問題だった』
「……あそこには」
『ああ、そうだ。あそこには禁書目録もいれば、御坂美琴もいる。舞夏もな』
「あいつらだけじゃ、ないんだろ?」
『その通りだ』

「神裂や五和もいる。皆、戦ってるんだ。
 御坂妹、白井、固法、サーシャ、シェリー、オルソラ、オリアナ、ヴェント、ヴィリアン、キャリーサ、
 アニェーゼ達……。吹寄と風斬、美鈴さんに母さん、黄泉川先生もいたよな。姫神や小萌先生だって……」
『きっかけは他愛のない一言だった。それが気つけば、こんな馬鹿デカイ話になっちまった』

183ユミシロ:2010/02/07(日) 15:10:45 ID:RRGJDLZ2

「…………」
『行くんだな?』
「言うまでもねぇだろ。誰に聞いてるんだ」
『そうだったな。お前は上条当麻だ。ならさっさと行ってこい。ついでにきっちり終わらせてこい。
 何もかもだ。全て清算しろ。お前にしかできない。お前だからできる』

「ちょっと違うけどな。俺がやるしかないとか、俺がやらないといけないとか、そういうのじゃないんだ」
『カミやん……』
「俺が行きたいだけなんだ。俺が終わらせたいだけなんだ。けどさ―――」
『…………』
「何でこんなことになっちまったんだろうな」
『さぁな。それこそ神様の悪戯としか言いようがないな』
「そうか。いいぜ……ならその神様に鼻を明かしてやろうじゃねえか」
『その意気だ。まず―――』



『堕天使エロメイドと大精霊チラメイドについてだ』



「―――なあ、もう一回現状確認していいか?」
『にゃー?女の子達がメイドさんで売り子やってたら、いつの間にか客引き合戦になって……気がついたら
カミやんをかけた“誰がご主人様に相応しいメイドか”大戦争になっちまんだよお前のせいださっさとあそこに
行って幸せに溺れて溺死しろ!―――まあ、メイドとしては舞夏には劣るんだがな。エロが全てじゃないんだぜい!』
「そもそもお前がゲテモノメイド服作って売りまくったのも原因の一つだよな!シスコン軍曹ッ!」
『一万と二五○着以上のメイド服を用意するのは大変だったんだにゃー。
 一着一着手間暇かけて全部違うものにしたんだからな。

 それよりも急いだ方がいいんだぜい?
 一番ノーマルな電撃(ビリビリ)短パンメイドが全力全快で堕天使エロメイドと空中落下しながら戦ってる。
 最前線の情報収集に志願した海原が死にそうだ。いや、最高に生き生きしてるんだが。
 人生に一片の悔いもないような顔で録画を続けてるぞ。
 義妹がヤバイ。義妹のメイドに追い駆けられるなんてのは至福だろうが今にも殺されかねないぞ。
 お……あいつ、戦闘の余波で吹っ飛ばされながら撮り続けてやがる』
「―――――――」
『おおッ!?スケスケ白黒メイドと議論していた大精霊チラメイドがあの二人に向かってるぜい!
 ……何だ?戦闘停止!?』
「お?終わったのか」
『―――違う。何だこの反応は!四…一○……一○○……二○○!逃げろカミやん!
 すぐ近くだ、左前方!』
「は?」
 ふにゅっ。
「ミサカのご主人様となりえるのはあなた一人しかいません、とミサカはご主人様の安全確保のため拘束します」
「何故にっ!?いや、その前に手を!」
「ご主人様から頂いたこのアクセサリー……誓い(メイド)の証を誇りに思います、とミサカはさり気なく
 ネックレスではなく胸に手を当てさせながらミサカネットワークに今の発言を流します」


『カミやん!何を……る……今…っちにメイド…達が大集合して―――』
 がしゃっ。


『メイド・ウォーズ ―私の主は唯一人、貴方のメイドは唯一人―』

184ユミシロ:2010/02/07(日) 15:11:51 ID:RRGJDLZ2
『+外伝』
 
「待てよおいィ!?」
「あなたのメイドはミサカだけだよねってミサカはミサカは目尻に涙を浮かべてあなたを見上げてみる」
「アホ毛ちゃんじゃないと駄目なんですか?私じゃ、あなたのメイドにしてもらえないんですか!?」
「初春……!初春は私のメイドでいてよ!初春じゃなきゃ駄目なんだよぉっ!
 ……初春ーっ!」
 ぱさっ。
「…………」
「……見ちゃいましたか?」
「……見てねェよ」
「見たね、見たよねってミサカはミサカはあなたに押し倒してみるっ!」
「じゃあ、私も」
「それじゃあ、初春は私が―――」


「はまづら。頑張って」
「死ぬ!絶対死ぬ!何がお嬢様型バニーさんメイドだ!目からビームが出たぞ!?」
「はまづらーっ!はまづらぁぁッ!!」
「でも浜面、超ガン見してましたよね」
「はまづら、降ろして。私は走れるから」
「そんな慣れないメイド服着たままじゃ走りにくいだろ!」
「私も超メイド服着てるんですけどね。まあ、こうすれば超解決ですよ」
「ウサギ耳……?」
「浜面、これを超見てください!」
「―――うおおお!?」
「はまづら、鼻血」
「超バニーさんメイドの理后ちゃんです。これで超頑張れますね?というわけで私も」
「……はまづら。視線が絹旗に釘付け」
「ち、違う!違うんだぁぁッ!」



「かはっ……」
「どうやらこれまでのようだな。命乞いの一つぐらいは聞いてやるぞ?」
「…………を」
「?」
「御坂さんの……メイド姿……を。こ、この目に……ッ!」
「……そうか。もういい。―――さようなら、エツァリお兄ちゃん。嫌いじゃ……嫌いじゃなかったから……っ!!」
「ショチトル!」
「さ、佐天涙子!何故ここに―――しかもお前までメイドになったのか!?」
「ショチトルと同じだね」
「い、いや!そんなことはどうでも―――エツァリ!貴様、まだ……」
「…………」
「ショチトルの義兄さん……行くんですか、あそこへ」
「…………」
「きっと世界で一番危険な場所ですよ。死んじゃうかもしれないんでよ。
 何回死んじゃうか、わからないところなんですよ。
 御坂さんと白井さんが、私の知ってるとっても強い人たちと同じぐらいの人達が命懸けで戦ってる。
 それでも、行く理由なんてあるんですか?
 そんなボロボロになってまで行かなきゃならない理由があるんですか?」
「……違いますよ。自分が行くのは、そんな義務とか使命とかそんなもののためじゃないんですよ」
「――――――」
「……エツァリ」
「行きたいんです。誰よりも自分が、あの場所へ。あの人のところに。
 二人は安全なところへ避難してください。止めても、自分は行かせてもらいますよ」
『…………』
「では、失礼します……!」


「それほどまで……!」
「……ショチトル」
「そんなに、そんなに……!」
「……ショチトル?」

「そんなにぃぃ女子中学生が好きかあぁっーっ!!」
「ス、ストップっ!そのバールみたいなものストップっ!」

 終。

185■■■■:2010/02/07(日) 15:41:03 ID:Qj/QZ/K.
だれかー上琴の子どもが出てくるssを書いてくれー

186■■■■:2010/02/07(日) 16:46:06 ID:swIxDEq2
ヤリマンがハメ取りうpしてんぞwww
ttp://tr.im/KPSz

187■■■■:2010/02/07(日) 17:02:33 ID:.wDPFWDE
>>181
まあ、あれだ
指摘されるってことは改善の余地があるってことなんだよな
これに懲りずにまた投稿してみてくれ
今回の練り直しでも完全新作でもいいから

>>184 ユミシロ氏
緊迫した状況かと思えばワロタww
こーゆーノリ好きwww

>>185
1.君が書く
2.黙って全裸待機
俺? 書く気はないよ?
だって一歩間違えたらメアリースーの大型地雷踏むんだぜ?

188■■■■:2010/02/07(日) 17:46:39 ID:gKRjRHR6
原作でもアニメでも上琴成分が薄い
…と言うより、今後1年くらい摂取できない可能性が高いので
SSで摂取しようと言う人が多い気がする。

通行止めや浜面・滝壷が好きな私には無問題ですがッ!

189■■■■:2010/02/07(日) 19:01:55 ID:qHpv.Mss
こっちで久しぶりにユミシロさん見た気がする

190■■■■:2010/02/07(日) 19:11:25 ID:gZG6SicI
久々に来たけど
>161-165
が何気にいい味だしてるとおもうんだ

191■■■■:2010/02/07(日) 20:31:38 ID:2HIM.QH6
>>188
このスレで上琴って言葉出さないほうがいいぞ。

ユミシロさんGJ

192■■■■:2010/02/07(日) 22:12:22 ID:g5GYSerw
>>ヨミシロ氏
GJです。己の信念に殉じたエツァリに漢をみました。

久しぶりに投下します。
「ミサカ、巫女と美琴」の第4話がなかなか思うように進まず、もう少し時間がかかり
そうなので生存報告も兼ねてアニメ「とある科学の超電磁砲」第15話「スキルアウト」
の1シーンから妄想を広げたSSを今から投下します。全部で5レスです。
タイトルは「とある少女の白馬の騎士(ホワイトナイト)」です。

193■■■■:2010/02/07(日) 22:13:16 ID:g5GYSerw
「とある少女の白馬の騎士(ホワイトナイト)その1」

(どうして、どうしてこんなことに…………)

そう後悔する少女の顔色は蒼白であった。
そして呼吸をすることさえ難しいほど身体は強張り身動きするのもままならない。
それなのにガチガチと鳴る奥歯とガタガタと震える膝は収まるどころか先ほどより一層
激しくなっている。

(助けて、助けて、助けて、助けて、助けて……………………)

心の中でいくら叫んでも無駄なのは判っている。
いっそ恥も外聞も棄てて大声で「キャ───────!」と叫んだ方がまだマシかもしれない。
しかし少女は今、声の出し方すら判らないほどひどく混乱していた。
本当なら今頃他校の友人達と待ち合わせのショッピングモールでおしゃべりをしているハズだった。

(それなのにどうして私はこんな路地裏の袋小路にいるの?)

少女は5分前の自分の軽率な行為を後悔した。
そもそもレポートの資料集めに手間取り、繁華街に向かうバスに乗り遅れたのがいけなかった。
最寄りのバス停に降り立ったのは待ち合わせ時刻の僅か3分前であった。
そこから集合場所のショッピングモールまでは直線距離でわずか30mであるが、それは
目の前のビルを飛び越えることができたらの話である。
テレポーターでもない少女がそこに行くにはこのブロックをぐるりと回り込むしかなく、
少女の足では待ち合わせ時刻にはとても間に合いそうになかった。

(どうしましょう。これでは完全に遅刻ですわ)

少女がそう思った時、普段なら気にも留めない細い路地が目に入った。
ビルに挟まれた路地は少し薄暗く3人が横になるのが精一杯の道幅しかない。
普段の少女であれば足を踏み入れることなど絶対になかっただろう。
路地の入り口まで来たものの少し躊躇っていた少女であったが、ふと路地の奥から聞こえて
きた車の行き交うかすかな騒音が少女の背中を押してしまった。

(きっとこの路地は向こうの大通りまで続いているのですわ。
 ちょっと薄暗いですけど30mも無いはずですから早足で駆け抜ければ大丈夫ですわ。
 良かった。これで約束の時間に間に合いますわ)

そして少女は早足で路地に入っていった。
久しぶりに会う友人達との楽しい一時が待っているショッピングモールに向けて。

しかし、5分経っても少女はその路地から出てこなかった。

路地に入った少女が10m進むとT字路に突き当たった。
左右を見渡すと右に曲がった路地の10mほど先にある横道が少し明るくなっていた。
薄暗い路地の中で少し不安になっていた少女はようやく一安心し横道に向けて早足で
駆けだした。

しかし横道まであと1mというところで少女は急に立ち止まってしまう。
少女が曲がるべき横道から突然二つの人影が飛び出してきたからだ。
10代後半と思われる男達の服装と目つきは彼らの粗暴さを端的に表していた。
そして世間の事情に疎いその少女にもすぐに判ってしまった。
自分がどれだけ軽率な行動をしてしまったのかを。

「あの、すみません。そこを通して頂けますか?」

少女は男達と目を合わせずにそう言うと汗がにじむ掌をギュッと握りしめ再び歩き始めた。
意外にも少女は男達に邪魔されることも冷やかされることもなく二人の間をすり抜けることができた。
少女がホッと胸を撫で下ろした瞬間、背後の男がいきなり少女の肩をガシッと掴んできた。

「ひッ!」

緊張を解いた瞬間に不意を突かれた少女は思わず小さな悲鳴漏らしてしまった。
その声を聞いた男達は顔を見合わせると粗暴な顔に下卑た薄ら笑いを浮かべるのだった。

194■■■■:2010/02/07(日) 22:13:56 ID:g5GYSerw
「とある少女の白馬の騎士(ホワイトナイト)その2」

「よお。ねえちゃん。その制服。あんた常盤台なんだろ。
 ってことは能力者なんだよなあ。しかもレベル3以上の。
 いくらレベル3でもこんな所を一人で歩くなんて物騒だぜ。
 最近この辺りじゃちょくちょくスキルアウトが『能力者狩り』してるらしいぜ。
 気ぃ付けな。特にねえちゃんみたいに可愛い女の子はよお」

その声に含まれる下卑た響きは少女を一層強張らせた。
一瞬でも緊張を解いたのがいけなかった。
恐怖が少女の心臓を鷲掴みにし少女から冷静さを奪っていった。
それでも少女は最後の勇気を振り絞り動揺を悟られないように平静を装ってみせた。

「そ、そうですか。これからは気を付けます。ではごきげんよう」
「これからは気を付けるだなんて。
 ひゃっひゃっひゃっ!ねえちゃん、悠長なこと言ってるねえ」
「……………………」
「ところで能力をコントロールするのも大変なんだって?
 動揺して演算に集中できなくなるだけで能力が使えなくなったりするんだってなあ?」
「そ、その手を放して頂けますか?」
「ねえちゃんが能力を使って引き剥がしたらどうだい?
 俺達はたったの4人だぜ。しかも全員正真正銘のレベル0なんだぜ」

少女はその時になって自分が駆け抜けようとしている横道にも2人の男が居て道を塞いで
いることに気付いた。
先ほど男達が何もしなかったのはみすみす罠に入りにきた獲物を逃さないためだったのだ。
そのことを理解した少女は目の前が真っ暗になった。
彼らは自分たちを『能力者狩り』をしているスキルアウトだとほのめかしている。
4人の男達に囲まれもはや振り絞る勇気すらなくなった少女の背中を冷たい汗が一筋流れ落ちた。
そして少女は男達に塞がれていない目の前の通路へ駆けだしてしまった。
その先が袋小路だとも知らずに。

目の前に壁があった。右も左も行き止まりだ。その事実が少女の心臓を締め付けた。
少女が後ろを振り返るとさっきの男達がゆっくり歩いて来るのが見える。

(落ち着くのよ。落ち着けば能力だって使えるのですから)

しかしそう思えば思うほど思考はますます空回りしてしまう。
まともに呼吸すらできないほど混乱してしまった少女は能力どころか通常の思考力さえ失っていた。

彼らのニヤついた顔はきっと少女が混乱して能力を使えないことを見抜いたからだろう。
少女を見る目は能力への畏怖をもった目から獲物を見下すハイエナの目に変わっていた。
その目を見た瞬間、少女は自分が今からこの男達に何をされるのかが判ってしまった。
同時に吐き気を催すほどの嫌悪感が身体の奥からこみ上げてくる。

(どうして、どうしてこんなことに…………)

そう後悔する少女の顔色は蒼白であった。
そして呼吸をすることさえ難しいほど身体は強張り身動きするのもままならない。
それなのにガチガチと鳴る奥歯とガタガタと震える膝は一向に収まるどころか先ほどより一層激しくなっている。

(助けて、助けて、助けて、助けて、助けて……………………)

震える膝はとうとう少女自身すら支えることができなくなってしまった。
そして少女のできることは両手で顔を隠しこの酷い現実から目を逸らすことだけになった。
そんなことしても何の役にも立たないことは判っている。
でも少女にできることはもはや祈ることしかなかった。

(お願い。来ないで、来ないで、来ないで、来ないで、来ないで……………………)

しかし必死に祈る少女の願いも空しくとうとうその左肩に男の右手がかかったのだった。

195■■■■:2010/02/07(日) 22:15:09 ID:g5GYSerw
「とある少女の白馬の騎士(ホワイトナイト)その3」

「おい!大丈夫か!」

自分の望まない現実から目を逸らそうと必死だった少女はその問い掛けが自分に向けられ
たものであることになかなか気付かなかった。

「おい!しっかりしろ!」

その言葉に少女はようやく顔を覆っていた両手を外し固く瞑っていたまぶたを少しだけ
開くことができた。
少女の目に映ったのは先ほどの粗暴な男達とは違う高校生らしき制服を着た少年だった。
そして心配そうに自分をのぞき込んでいるツンツンした短い黒髪の少年の後ろに4人の男
達が倒れているのが見えた。

「俺の言葉がわかるか!おい」

少女は少年に肩を強く揺すられてようやく自分は助かったのだと知った。
緊張の糸が切れた瞬間、両目から涙が溢れ出した少女は声にならない声をあげて泣き出してしまった。

「わっ!悪りぃ!ちょっと強く揺すり過ぎちまったか?」

ヒックヒックと泣き続ける少女はオロオロしだした少年に(貴方のせいではありません)
と伝えたかった。
しかし嗚咽が止まらない少女はわずかに首を横に振ることしかできなかった。
少女の意図が伝わったのか少年は少し安心したようだ。
そして優しく少女に問いかける。

「立てるか?」

そう言われた少女は立ち上がろうとしたが弛緩した脚は全く動いてくれなかった。
仕方がないので首を大きく横に振った。

「そっか。じゃあ、俺が抱えて行くけど、それでも良いか?」

少し戸惑った少女だが今度はコクリと頷いた。
すると少年は少女を優しく抱きかかえる。俗に言うお姫様抱っこだ。
一方抱きかかえられた少女はその頬を朱色に染めていく。

(ど、どうしましょう。
 お父親さま以外の男性に初めて抱きかかえられてしまいました…………
 でも、どうしてでしょう?
 この方の腕の中にいるととても安らいだ気持ちになれます。
 きっと私は生涯忘れないでしょう。この腕の力強さと暖かさは…………)

少女は少年に抱きかかえられながらそんな風にボンヤリと考えていた。
大通りが近づき路地が明るくなってくるとようやく少年の顔をはっきり見ることができた。
すると少女は先ほどとは違った意味で心臓の鼓動が早くなるのを感じた。
身体の芯が熱く締め付けられるのに、それは何故だかとても心地良かった。

(出会ってまだ2分も経っていないのに私には判ります。
 この出会いはきっと私にとって一生忘れられない大切な思い出になるはず。
 ひょっとして…………これが『運命の出会い』というものなのでしょうか?
 …………そうですわ。きっとそうに違いありませんわ。
 赤い糸で結ばれた私達はこれをきっかけにおつきあいを始めるのですわ。
 どうしましょう。まだお名前もお伺いしていないのに…………
 そして私の16歳の誕生日にプロポーズをされるのですわ。
 そして顔を赤らめながら頷いた私を優しく抱き寄せてキスしてくださいますの。
 そして6月の晴れ渡った日曜日に海を見下ろすチャペルでウェディン…………)

僅か20秒の間に『白馬の王子様を夢見る思春期の少女』特有の空想にどっぷり浸かった
少女であったが、その空想は少年の声に断ち切られてしまった。

「さあ、大通りに着いたぜ。ここまで来たらもう安心だ。どうだ?自分で歩けそうか?」

空想から帰還した少女の目の前には青い海ではなく先ほどの大通りが広がっていた。
少女はもう少しこのままでいたかった。
あの薄暗かった路地でさえ今ではもっと長ければ良かったのにとも思ってしまう。
少女は少し名残惜しそうに彼に頷いて見せた。
自分の脚で立った少女に少年は優しく微笑みかけた。

「どうやら大丈夫みたいだな。じゃあな。これからは気を付けるんだぞ」
(えっ、えーっ、もう行ってしまわれるのですか?
 まだ貴方のお名前さえお伺いしていないのに…………って、
 …………………………………………あれ?
 それどころかひょっとして私って一言のお礼すら申し上げていないんじゃ。
 ま、待って、……………………)待って下さい!」

少女はやっとの思いで一言だけ絞り出すことができた。
ただようやく絞り出したその声は少しうわずっていた。
少女はそのことが少し恥ずかしかったが、少女の呼びかけに応えて少年が振り返ってくれ
たことがそれ以上に嬉しかった。

196■■■■:2010/02/07(日) 22:15:52 ID:g5GYSerw
「とある少女の白馬の騎士(ホワイトナイト)その4」

「ん?どうかしたのか?」
「あ、あの、あのー、…………あ、ありがとうございました」
「いいよ。別に礼なんて。じゃあな」
「いえ、あのっ、そのー、お待ちになって下さい」

少女は立ち去ろうとする男性を追いかけようとしたが、脚がもつれてよろめいてしまう。
前のめりに傾く体勢を立て直そうとしたが肝心の脚がいうことを聞いてくれない。
そうしている内に目の前の地面がどんどん近づいてくる。
地面に顔を打ち付け無様に転がる数秒後の自分の姿を想像し少女は死ぬ程恥ずかしくなった。
しかし少女の顔がそれ以上アスファルトに近づくことはなかった。
少年がとっさに差し出した右腕が少女の身体を下から支えたため、少女は顔面強打という
不幸な結末を回避することができた。

再び少年に助けられたことを知り少女はホッと胸を撫で下ろしたが、その時になって少年
が硬直したまま先ほどから身動き一つしていないことに気付く。
不振に思った少女が見上げた少年の顔はなぜか真っ赤に染まっていた。
そして気付く。偶然にも自分の左胸が少年の右掌の真上に落ちていたことを。

そう、少年は右掌の中にすっぽり収まった少女の膨らみに気付いていた。
しかし急に手を離して少女が転倒すれば非人間のレッテルを、逆に少女を起こそうとして
右手が少しでも動けばセクハラ大魔王のレッテルを貼られることを過去の経験から知っていた。
だから身動きすることができなかったのだ。
もっとも発育途上とはいえ少女の胸の膨らみは制服越しにもはっきりと感じられ、その
柔らかさに少年の思考がパンク寸前だったことも大きな一因であったのも事実だ。

顔を真っ赤にして少年から身を離した少女は自分の左胸に自分の左手をあててみた。
掌には心臓の高鳴る鼓動だけでなくまだ胸に残る少年の掌の温もりも感じることができる。
少女は恥ずかしさを感じながらも胸を触られたことを嫌だと感じない自分が不思議だった。
そんな自分が恥ずかしくて少年の顔を直視できなくなった少女は真っ赤な顔を伏せてしまった。
一方、少年はそれを自分のセクハラのせいだと思いこんだのだろう。
すぐに少女に両手を合わせて謝った。

「ゴメン。嫌な思いさせちまって。でも悪気はなかったんだ。信じてくれ」

謝る少年の姿は少女を逆に困惑させてしまった。
焦った少女はつい心の中で思っていたことを口走ってしまう。

「いっ、嫌じゃありません!」
「……………………へっ?」

今何を言われたのか理解できなかった少年と自分が何を言ってしまったのか判らなかった
少女は互いに言葉を詰まらせてしまった。
そして少女は赤い顔をさらに真っ赤に染め上げていく。

「あっ!い、いえ、そうではなくて、えーっと……………………そう!
 今のはただの事故です。貴方が気に病むことなど何もありませんわ」
「そう言って貰えると助かる。ゴメン」

「それより、こちらこそありがとうございました。二度も助けて頂いて」
「そんなことはいいって。それよりさっきはどうしたんだ?」
「あっ、脚がもつれてしまいまして。
 そのせいでご迷惑をお掛けしてしまいました。申し訳ありません」
「そっか。……………………そうだったな。
 あんな怖い目にあったばかりだもんな。
 そんな女の子をすぐに放り出そうとした俺が非道かったな。ゴメン」
「そんな、貴方は少しも悪くありません。
 …………………………………………
 そのっ、も、もし、…………もし、よろしければもう少し一緒に居て頂けませんか?
 ご迷惑かもしれませんがお願いします」

ペコリと頭を下げる少女の可愛らしい仕草に少年はニッコリ微笑んで応えた。

197■■■■:2010/02/07(日) 22:16:33 ID:g5GYSerw
「とある少女の白馬の騎士(ホワイトナイト)その5」

「ああ、俺なんかで良いなら、おやすいご用だ。それじゃあ、そこのベンチに座ろうか?」
「はっ、はい!ありがとうございます」

ベンチに少年と並んで座る少女は時々少年の顔を見上げては頬を桜色に染めていく。

「あのー、わたくし常盤台中学1年の『益海清花(ますみさやか)』と申します。
 先ほどは危ない所を助けて頂き、本当にありがとうございました」
「そんなことは気にしなくてもいいさ」
「いいえ!貴方が居られなかったら今頃私はどんな酷い目に遭っていたか…………
 思い出すだけでも身体が震えだしそうな気がします」

そういうと少女は両手で自分の両肩を抱きしめた。
先ほどまでは少年と一緒にいられることが嬉しくて忘れていたが、もし少年が助けてくれ
なければ今頃少女は心にも身体にも一生消えない傷を負っていたハズだ。
そのあり得た不幸な未来を想像すると本当に身体の震えが止まらなくなったのだ。

少年は突然震えだした少女を落ち着けようと左手を少女の左肩にそっとまわした。
少年の左手の温もりは芯まで冷えきっていた少女の身体と心を瞬く間に癒していく。
まるで魔法のように自分を癒してくれる少年を潤んだ瞳で見上げた少女はその瞳を閉じる
と少年に寄り添うようにそっとしなだれかかったのだった。

少女の震えがようやく収まったことに気付き一安心した少年だったが、その状況がどこか
ら見てもラブラブカップルにしか見えないことには全く気付いていなかった。

「そういえば、どうして貴方はあそこに居合わせたのですか?」
「偶然だよ。
 実は半月程前からちょっとおっかない奴につきまとわれるようになっちゃってさ。
 今日も追いかけてくるそいつを撒くためにあの路地へ逃げ込んだら男達に絡まれている
 君を見かけたって訳さ」
「でも粗暴な殿方を4人も倒された貴方がお逃げになるだなんて、その方は一体何者なのですの?」
「ははっ、あはははは。
 いやぁ、俺はそんなに強くないさ。3対1なら迷わず逃げだす程度だよ。
 今日はたまたま4人とも俺に背中を向けていたからな。
 少々卑怯だったけど後ろからガツンとやらせて貰ったのさ」

少年は簡単そうに言ったが、少女が改めて少年を見ると制服についた汚れやあちこちに
できた擦り傷、そして少し赤く腫れている左頬がそう簡単ではなかったことを物語っている。

「あの、もしよろしければ貴方のお名前をお教え頂けますか?」
「ああ、そうか。まだ名乗ってなかったな。俺はかみ…………」

「あっ、いたいた!今日こそは逃がさないわよ!」
「げっ!ビリビリ。ごめん俺ちょっと急ぐから。じゃあな気を付けて帰るんだぞ!」
「あっ、ちょっと待って下さい。まだお名前を…………」
「逃がさないって言ってるでしょうがああああぁぁぁぁぁぁ!」

突然猛ダッシュをした少年を呼び止めようとした少女の声はそれより大きな怒声にかき
消されてしまった。
その声の主に視線を向けた瞬間、少女の前を眩い閃光と耳をつんざく轟音が駆け抜けた。
それは学園都市第3位、常盤台中学が誇るレベル5御坂美琴が繰り出した雷撃の槍であった。
少女はその迫力に目を白黒させる。
さらに少女を驚かせたのはその電撃の槍が直撃したはずの少年が何事もなかったかのよう
に再び走り始めたことだ。

(御坂様の雷撃の槍を受ければ普通の人間はひとたまりもありませんわ。
 それなのにあの方は右手の一振りで防いでしまうなんて…………す、素敵ですわ!)

その少年とそれを追いかける御坂美琴が交差点を曲がった時、少女は少年の名前を聞き
そびれたことに気が付いた。

(はあーっ、
 結局あの方のお名前をお聞きすることはできませんでしたわ。どうしましょう?
 そうだ!
 あの方はどうやら御坂様とお知り合いのようでしたから明日思い切って御坂様にお尋ね
 することにしましょう)

こうしてとある高校生が28本目のフラグを立てたそうです。
そのフラグ数が5桁に達するのはそれからわずか一ヶ月後のことであるが、それはまた別のお話。
そして御坂美琴の悩みの種が一つ増えるは翌日の話であった。

198■■■■:2010/02/07(日) 22:17:50 ID:g5GYSerw
以上です。
ところでスレ違いかもしれませんが、SSスレの新しいまとめページは
「とある魔術の禁書目録 Index SSまとめ」ttp://www21.atwiki.jp/index-ss/
でいいのですよね?
「ミサカ、巫女と巫女」の第三話修正版をSSまとめに載せたいと考えていましたが、
まとめサイト移転の問題が持ち上がったために静観していました。
しかし現在複数のまとめページが立ち上がっていてどうしたものかと戸惑っています。
上記まとめサイトも2月に入ってから移転作業は進んでいないようですが、
まずは移転作業を優先されるのでしょうか?
それならばある程度既存SSの移転が終わるまで控えておきます。
まとめページ管理人様、現在の状況をお教え下さい。

199■■■■:2010/02/08(月) 00:25:34 ID:DuCQp70g
お?
久しぶりの投稿だな

最近、いちゃいちゃとデルタフォースばっかだったkらな
職人さんお疲れ!そしてGJ

200■■■■:2010/02/08(月) 14:50:48 ID:kGh0hsvo
>>198
いちゃスレと同じ場所に移転するはずだったのに、
同意もとらずにどっかの馬鹿が勝手に始めたやつだろ?
もう少し様子見たほうがいいんじゃないか?

201■■■■:2010/02/08(月) 17:25:03 ID:DLq08K8w
移転先で話し合いとか言われても、そんな行くわけ無いって。

202■■■■:2010/02/08(月) 19:08:48 ID:6KDIlyY.
187 俺には書けない設定ぐらいなら考えられる
だが書けない

203■■■■:2010/02/09(火) 01:19:03 ID:uSNam7Zk
>>185
大体のイメージは出来ている
が肝心の名前が思いつかない
それに話の根本になるラスボス的な存在がどうにもひねり出せない
ただ単に日常を描いてもいいんだがどうにも話が締まらないんだよね

とりあえず名前さえ決まれば上条さんの息子と風斬の話なら短いけど書けそうだが…需要あるのかなぁ

204とある奇妙な学園都市:2010/02/09(火) 01:54:09 ID:bFx9OQ4E
禁書×ジョジョ投下します。

つまらないかも・・・

205とある奇妙な学園都市:2010/02/09(火) 01:54:52 ID:bFx9OQ4E
プロローグ

「着いたぞ、ジョルノ!」
ここは学園都市第23学区の空港。たった今、イタリアから一台のセスナが到着した。
そして、そのセスナから4つの影がゾロゾロと降りてくる。
先頭から、グイード・ミスタ、バンナコッタ・フーゴ、ジョルノ・ジョバァーナ、トリッシュ・ウナ。
イタリアのギャング「パッショーネ」の面子だ。
ジョルノは小脇に亀を抱えている。

「ここが、学園都市か・・・」
ジョルノがつぶやく。
「さっさと仕事終わらせてイタリアに帰りてーぜ。なあフーゴ?」
「そうですね。ミスタ。」
彼らは思い思いのことを口にしている。

なぜ彼らがここにいるのか?
実は数日前、亀になったポルナレフのもとに承太郎から連絡が入ったのだ。

「日本の学園都市という場所で新たな”矢”が見つかった。矢の回収を手伝って欲しい。」と。

こうして、ポルナレフに率いられパッショーネの面々は学園都市におりたったのだ。
「なぜ、承太郎という人は僕らに協力を仰いだんでしょう?ポルナレフ。」
ジョルノは亀に向かって問い掛ける。
「私にも分からないが、おそらく”矢”の力をよく理解しているお前が必要なんだろう。」
「何か、嫌な予感がするわね・・・」
トリッシュが不安そうにつぶやいた。

トリッシュの予感は当たるのだろうか?


ジョルノたちは、空港で待っているはずの空条承太郎のもとへ向かった。

206とある奇妙な学園都市:2010/02/09(火) 01:55:23 ID:bFx9OQ4E
同時刻の第7学区。ここは食品店が大量に集まる食品街だ。今日は休日なので、人でごった返している。
ここに学園都市で見慣れない制服の学生が4人歩いていた。
「なあ、仗助!学園都市のメシってウメーのかなあ?」
顔にバッテン印が書いてある少年・虹村億泰がとなりのリーゼントの少年・東方仗助に話しかける。
「さあな?俺はトニオんとこのメシが世界一ウマイとおもうぜ。チョット過激だけどね・・」
「味なんてどうでもいいから、早く食べに行こうよ!僕もう腹ペコだよ。」
「そうよ!康一君の言うとおり、早くたべましょ。」
かなり低身長な少年・広瀬康一と、プッツン女・山岸由花子がまくし立てる。
「あーあー、分かったよ。もうマックとかでいいだろめんどくせーし、おめーもそれでいいだろ億泰!」
「まあ、トニオんとこ以外の飯屋に金かけんのもやだし、それでいいや。」

他愛もない会話をしている彼らだが、なぜ彼らもまた、学園都市にいるのか?

実は高3になった彼らは、修学旅行で学園都市にきているのだ。

今は自由時間らしく,メシをどうするかを話し合っていたところだ。

それにしても彼らはあまりにも目立っていた。見慣れぬ改造された制服に、リーゼントやカリアゲといういでたちはあまりにも目立つ。
流行が外の世界とずれているとはいえ、さすがにリーゼントなんかいるはずがない・・・
(第10学区のスキルアウトはリーゼントだったけど)
こういった目だった奴らはスキルアウトの標的になりやすい。

彼らは食品街から一本はずれた、薄暗い小道に足を踏み入れた。
「いやー、仗助!こーゆー裏道にウマイ店があるかもしれんのよ!ズビッ!」
億泰の嗅覚は、ここら辺から何かいいにおいを感じ取っているらしい。
「おいおい、マジかよー。なんかここ薄暗くて、気味悪いッスよー?」
仗助はめんどくさそうに言い返す。
「なんか、いい感じはしないね・・・」
康一がそ言ったとたん。

案の定、彼らはあっという間にスキルアウトに囲まれる。
「な、なんだい?君たちは」
一瞬で囲まれたことに、ちょっとビビッた康一が情けない声をあげる。
「アンタ達、ここじゃ見慣れない格好してんなあ。」
「外の人間かぁ?こりゃいい獲物じゃねーか。」
「能力も持ってねーやつらなんかこわくねーぜ、いつも能力者にビビッて生きてるおれらにとっちゃいいはけぐちだなあ」
彼らは拳銃や鉄棒などを各々もち、ジリジリ仗助たちと間合いをつめていく。
そして、ある1人のスキルアウトがこう罵ってきた。
「それに、見ろよ!あの髪型。この時代にリーゼントだぜ?笑っちゃうよなあ!!」
これを聞いたとたん、仗助の眉間がピクリと動く。

「!」
康一は”マズイ”と思った。仗助は髪型を馬鹿にされると性格が一変し、かなり凶暴になってしまうのだ。
「おい、そこのチンピラ。今なんつった?」
かなりどす黒い声の仗助がさきのスキルアウトに聞き返す。
「だから、おめーの髪型が時代遅れでアトムみたいだっつってんだよ!このボンクラがぁ!」
仗助の声にちょっとビビッたスキルアウトが、鉄棒をかまえ飛び掛ってくる。
「ドラァ!」
仗助から、ユラリと幽霊のように腕が出てくる。

207とある奇妙な学園都市:2010/02/09(火) 01:55:57 ID:bFx9OQ4E
ゴンッという音がしたと思うと、さきのスキルアウトがいつの間にか地面に転がっている。
「だーれが、この髪型がサザエさんみたいだってえ?」

「な、何が起きてんだ!?」
彼らは動揺を隠せない。
彼らからしたら、なにか見えないものにさっきの仲間が殴り飛ばされたように見えるのだからビビるのも仕方ない。
「「「ウオオオオオオオ!」」」
しかし逃げるわけにもいかないので、仗助たちに襲い掛かる、はずだった。
次の瞬間、スキルアウトたちは皆盛大にずっこけていた。
彼らの足が、何か黒い紐か帯のようなもので縛られていたのだ。
「な、何だよこれは!!??」
1人のスキルアウトが情けない声をだす。
「!」
彼の前にはいつの間にか仗助がたっている。
「ドラァ!」
なす術のないスキルアウトたちは、仗助たちにボコボコにされていった。




こうして、スキルアウトたちは全員撃沈。
「も、問題にならなきゃいいけど・・・」
康一は心配そうにつぶやく。
「ダイジョウブだって、康一!俺らはなァーんにも悪いことしてねぇーんだから。」
「そうだぜ、康一!」
仗助、億泰が康一を励ます。
「そうよ、康一くん。このヘナチンどもが悪いのよ。」
由花子がやさしく、フォローする。
「さーて、飯でも食いにいくッスよー」
仗助がそういった直後、背後から声がした。



「ジャッジメントですの。そこの殿がたたち、止まっていただけますか?」
そこにいたのは学園都市の治安維持を努める、ジャッジメントの白井黒子であった。

208とある奇妙な学園都市:2010/02/09(火) 01:56:27 ID:bFx9OQ4E
幻想殺し(イマジンブレイカー)と狂気の宝石(クレイジー・ダイヤモンド)その①



「ふ、不幸だ・・・」
上条当麻は寮からコンビニへの道を歩きながら、いつもの口癖を呟いていた。
休日の今日も上条は不幸のオンパレードだった。
昼前、寝床であるバスタブから出ようと寝ぼけながら辺りを探っているときに、シャワーのレバーを引きびしょ濡れに。
そして、休日にしては早く起きたらしいインデックスに冷蔵庫の中を食べつくされていた。
当のインデックスはスフィンクスと散歩にいったらしい。
外へ出かけようとしたところ、かべに足の小指をぶつけ、その拍子に何故か開いていた財布から小銭がばら撒かれ。
そのせいで、貴重な500円玉を失った。
残り少ないお金で食べられるものは?カップめんしかないでしょう!
(ちなみに、家にある非常用のカップ麺はすでにインデックスの腹の中。)

そういうわけで、彼はいまコンビニへあるいているのだ。
「チッキショー、インデックスは一家の主の体調なんて気にしてくれないのだろうか・・・」
ぼやきながらも、上条はコンビニにトボトボ向かっていく。

その時。
「ウワアアアアアアアアアアア!」
目の前の曲がり角から、学園都市では見慣れない制服を着たリーゼントの少年が飛び出してくる。
「・・・え?」
後ろを見ながら走ってきたその少年は上条のことが見えていないらしい。
上条がよける間もなく、少年と上条は激突する。

メキッと何か嫌な音が、激突し尻餅をついた上条のズボンの尻のポケットからした。
「ま、まさか・・・」
おそるおそる、ポケットから嫌な音を出した物体を出す。
携帯だった。イタリアでもフランスでも無事だった上条の携帯が木っ端微塵に近い状態になっていた。
「ふ、不幸だ・・・」
上条は、もう泣きたい気分だった。
「イテテテ、大丈夫ッスか?」
そんな上条にさきの少年が話しかけてくる。
「大丈夫ですよ。うん、大丈夫。上条さんにとってこの程度の不幸なんて・・・」
上条はブツブツと呟いている。
「あらまー、携帯が木っ端微塵。でも大丈夫ッスよ。ちょっと貸してください、ソレ。」
あまりの不幸に立ち尽くしている上条から、携帯をとりあげる。
そして、彼は右手においた携帯のうえに左手を重ねる。

すると!
「アレー、なんか直ってまスよこれ。さすが学園都市!形状記憶合金ってやつッスか?」
木っ端微塵の携帯がもと通りになっていた。
「・・・え?」
上条は目を疑った。さっき確かに携帯は木っ端微塵に・・・
「じゃあ俺はこれで!スイマセンでしたー。」
上条が呆然としているうちに、少年が立ち去っていく。
「あ、ちょッ・・・」
上条が呼び止めようとすると、

「あら?カミジョーさんですの?」
後ろから白井黒子の声がした。

209とある奇妙な学園都市:2010/02/09(火) 20:40:52 ID:bFx9OQ4E
遅れました。スイマセン
今の所は以上です。

210■■■■:2010/02/09(火) 21:01:49 ID:6gLpCZcQ
>>209

今の所はってことは続きもあるんだよね期待
個人的な意見だけど三点リーダを使った方が見栄え良いよ

211とある奇妙な学園都市:2010/02/10(水) 00:02:42 ID:a5lTnz52
昨日の続き投下します。

212とある奇妙な学園都市:2010/02/10(水) 00:03:14 ID:a5lTnz52
風紀委員(ジャッジメント)と幽波紋使い(スタンドつかい)その①


先ほどの話。白井黒子は、友人の佐天涙子や初春飾利と食品街をぶらついていた。
彼女がお姉さまと慕う、御坂美琴は第7学区のある本屋で行われる、ある漫画家のサイン会に行ってしまったのでここにはいない。
彼女は漫画家のサインのどこがいいのか全く理解できないのだが、美琴いわく「リアルを追求しすぎて、気持ち悪いぐらい」の漫画を
その漫画家は描くらしい。気持ち悪いなら、サインなんていらないんじゃないんですの?と質問してみたが、
学園都市に、有名な漫画家がくるなんて一生に一度のチャンスを逃すわけにはいかない!ということでサイン会に行ってしまった。
だから、漫画には疎い佐天や初春と食品街をぶらついていたのだ。

「白井さん?お昼ゴハンどこにします?」
と佐天が聞いてくる。
「うーん、そうですわねぇー…」
「白井さんはダイエット中だから、あまり食べない方がいいんじゃないんですか?最近体重も増えてきたみたいだし…」
ジャッジメントの同僚である初春が意地悪そうな笑みを浮かべている。
「初春。それならあなたも私のダイエット手伝ってくださいな。だから、支部に学び舎の園限定ケーキを買っていきませ…」
「わーわーわー!私が悪かったですよ、白井さん。パーッと食べに行きましょう!だからケーキお願いします!」
初春が慌てて、さきの言動を訂正する。
「分かったならいいんですの。じゃあ早く食べに行きま…」
そう言いかけたとき。

ドッシャーン、と路地裏から音がした。
「何事ですの!?」
「あ、ちょ白井さん!」
路地裏に掛けていく白井を初春と佐天が呼び止めようとしたが、彼女はテレポートをして、その場から消えてしまった。

路地裏にテレポートした白井が見たのは、見慣れぬ制服を着た学生たちの周りに転がるスキルアウトたちだった。
白井はすばやく腕章を左腕につけ、
「ジャッジメントですの。そこの殿がたたち、止まっていただけますか?」
白井黒子は、学園都市では見慣れぬ風貌の不審者たちに警告した。

213とある奇妙な学園都市:2010/02/10(水) 00:03:39 ID:a5lTnz52
「ジャッジメントォー?なんスかソレ?」
不機嫌そうなリーゼントの少年・東方仗助が聞き返す。
「せ、先生の話聞いてなかったの仗助くん!ジャッジメントって言うのは学園都市の治安維持部隊のことだよ!」
冷や汗をかきながら、低身長の少年・広瀬康一が説明する。
「それは、ヤバイな!ブタ箱なんか行きたくねーぜ!さっさとズらかろうぜ!」
カリアゲバッテン男・億泰が逃げ去ろうとする。

ヒュン!と音がしたと思うと、億泰の横に白井がテレポートする。
「え?」
億泰が情けない声を出すと。
「観念なさい。」
白井はそう告げながら億泰にふれ、地面にテレポートする。

ガンッと地面に叩きつけられた億泰が
「仗助、康一、由花子!俺に構わず逃げろ!」
と叫ぶ。
億泰には(ザ・ハンド)というスタンドもついてるし、何とかなるだろうと踏んだ3人が逃げさる。
「賢明な判断ですの。けれども、あなたのお友達さんはすぐつかまるでしょうね。残念ながら。」
白井はめんどくさそうに喋りながら、拘束のため金属矢(ダーツ)をモモから引き抜く。
億泰は何か来る!と思ったのか、とっさに右手をふる。
「ザ・ハンド!」
億泰の行動を不審に思いながらも白井はダーツを地面にテレポートさせる。

キンッ、と音がしダーツは地面に突き刺さる。
だが突き刺さった場所は億泰からずれていた。いや、むしろ億泰のほうがずれていたような気がした。
「な、何ですの!?」
驚きを隠せない白井に対し、億泰が不敵に笑む。
「へへ、嬢ちゃん。この億泰さんをなめてんじゃねーぜ。」
焦りを感じた白井はとっさに、訓練で鍛え抜かれたキックを億泰の側頭部に見舞う。
「アウッ!」
素っ頓狂な声をだし億泰は気を失った。

そこに
「白井さーん。大丈夫ですかあ?」
同僚の初春がこちらに寄ってきた。
「大丈夫ですのよ。ホラ。」
そういって、白井は気を失った億泰を指差す。
「あと、初春はアンチスキルに連絡を!」
白井はそう言うと、急に駆け出す。
「へ?白井さん、どこへ?」
初春が驚いたように、問いかける。
「残党を追いかけなければいけませんの。だから早くアンアチスキルに連絡をお願いしますの。」
「は、はい!白井さんも気をつけて!」
「分かってますの!」
白井は仗助たちを追いかけテレポートしていった。

214とある奇妙な学園都市:2010/02/10(水) 00:04:03 ID:a5lTnz52
とある漫画家のサイン会


「あ、短髪だ!」
スフィンクスの散歩をしていた、インデックスが急に大声を上げた。
彼女は、何かの列に並ぶ御坂美琴を見つけたのだ。

「ああ、アンタか。アイツは一緒じゃないの?」
急に呼ばれてビクッとした、美琴は少々残念そうな顔をしている。
「アイツ?とうまのこと言ってるの?」
「ん?まあ、そうよ。別にいないならいないでいいけど…」
美琴は気を取り直して答える。
「ところで短髪は何の列に並んでるの?もしかして、行列のできるラーメン屋か何かかな?」
途端に、インデックスの目がキラキラと輝き始める。
「アンタねえ、あそこの店がラーメン屋に見えるの?本屋よ本屋。」
「本屋?本屋になんで行列ができるの?行列はラーメンやにしかできないって、とうまは言ってたんだよ!?」
少々残念そうなインデックスは、美琴に問いかける。
「なによ、その情報…。サイン会よサイン会。あんた「ピンクダークの少年」って漫画知ってる?」
「ピンクダーク…。読んだことあるよ!あのちょっとグロテスクな漫画のことだよね?」
インデックスは完全記憶能力の持ち主なので、上条の本棚に入っている漫画の内容は全て知っているのである。
「そうそう、あのリアルすぎて気持ち悪いぐらいのヤツ。でもなんか読んじゃうのよね…。で!その作者がこの本屋で
サイン会をやるのよ。」
「サイン会?なんなのソレ?」
「ただ、サインしてもらうだけよ。でも学園都市でホンモノの漫画家のサインなんてかなりレア物よー。」
そう、レア物という言葉に弱い典型的な日本の女の子である美琴は、そのレア物の為に、
好きでもない漫画家のサイン会に並んでいるのだ。


「フーん。君たちも私の読者か。」
急に、美琴とインデックスの背後から声がする。
彼女たちが振り返るとそこには、ギザギザのヘアバンドをつけた、「ピンクダークの少年」作者の岸辺露伴が立っていた。

215とある奇妙な学園都市:2010/02/10(水) 00:04:31 ID:a5lTnz52
ろ、露伴だ!と周りから声が飛ぶ。
行列に並んだ人々が、ホンモノの漫画家に若干感動気味に声をあげる。
「お嬢さんちょっと失礼。」
露伴はそういいながら、スフィンクスに手を伸ばす。
「ス、スフィンクスに何をするの?」
インデックスの声と、共にスフィンクスがシャーッと露伴に飛び掛ろうとする。
そんな、スフィンクスの首根っこをグイッとつかみ虫眼鏡を手にスフィンクスを観察し始める。
「学園都市だけに、リアル猫型ロボットかなんかと思ったが違うみたいだね。外の世界と変わらぬ猫だ。」
露伴はブツブツ、呟いている。
「ちょ、ちょっとアンタ!その猫苦しそうじゃないの!放しなさい!」
「そ、そうなんだよ!」
美琴とインデックスはネコを無造作にいじる露伴に怒鳴る。
「済まない、済まない。いや私の中の好奇心を押さえつけられなくてね。お詫びに、今ここでサインを上げよう。」
露伴は地面にスフィンクスを置きながら提案した。
「わ、わかったわよ。こちらこそ急に怒鳴ってスイマセンでした。」
「でしたなんだよ!」
少し落ち着いた美琴とまだプンプンのインデックスが答える。
「よし、じゃあそうしよう。」
そういって、露伴は半ば強引に美琴のサイン色紙を奪いサインをサラサラーと書く。
次に、インデックスの方を向き、
「君はどこにサインをするんだい?」
と質問する。
「う、うーんどうしよう…」
「アンタもこれに書いてもらいなさいよ。」
そう言って、準備のいい美琴は予備のサイン色紙をインデックスに手渡す。
「あ、ありがとうなんだよ!短髪!」
「短髪言うな!」
美琴がつっこむ。
そして、露伴はインデックスの色紙にサインをサラサラッとかく。
「「ありがとうございます(なんだよ)!」」
インデックスと美琴はスフィンクスの件を忘れたように、露伴に礼を言った。
スフィンクスは不満そうに、にゃァーと泣いている。

そして、露伴が本屋へ向かおうとしたとき。
「ろ、露伴先生!?何でここに?」
道の向こうから、杜王町で聞きなれた広瀬康一の声がした。
「康一君ッ!?」
露伴が声のしたほうを見ると、何故か走りつかれている、広瀬康一と山岸由花子がいた…


to be continued...

216とある奇妙な学園都市:2010/02/10(水) 00:06:30 ID:a5lTnz52
今日は以上です。
投下するには短いかな…?

217■■■■:2010/02/10(水) 00:09:29 ID:5uInqlb.
 文章がなんかこう……擬音の表現が幼稚に思う
 叫び声も原典を意識するならひらがなで母音連打にするといいかも

何はともあれ乙

218■■■■:2010/02/10(水) 03:50:28 ID:wt2y5C62
最近、とみにここの作品…いや、作品未満のSSの
レベル低下を感じる。

>>216
〜は〜する
〜は〜した

こんな文章ばっかだね。

219■■■■:2010/02/10(水) 07:55:56 ID:5uInqlb.
20巻の表紙……まさかのレッサー○

220■■■■:2010/02/10(水) 15:09:54 ID:6PtUFfjI
>>218 の言うとおり。
がくんとレベルが下がってる。

221■■■■:2010/02/10(水) 16:20:02 ID:vxMTBF7g
こうしてみるとこの作品のSSって
多彩にみえて実は特定のカップルのラブイチャだけでほぼもっていたんだね。
自分では書かないのにこんなこというのもどうだけれど、
「並行世界」みたいに自分なりの複線回収ものとか難しそうだし。

222■■■■:2010/02/10(水) 20:58:19 ID:nRbGq7/.
完結してない作品をネタにする限りは伏線を回収するのは難しいぞ
禁書が完結すれば話の展開も色々と出来ると思うが
禁書が好きな人ほど勝手な設定作って世界観壊したりしたくないだろうしね
俺だって妄想タンクには色々(禁書未来予想図〜13巻とか)と詰まってるがそれを文章化するのはちょっとなぁって思う
それに個人で楽しむのはともかく誰かに見せるのは勇気もいるしなw

223■■■■:2010/02/11(木) 18:09:33 ID:lf7iek/E
22♀がガチでセフレを募集中wwwwww
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224とある奇妙な学園都市:2010/02/11(木) 21:14:29 ID:ybKNt7do
続き投下します。
低クオリティなので、ご勘弁を…
小説ってむずい。

225とある奇妙な学園都市:2010/02/11(木) 21:15:29 ID:ybKNt7do
風紀委員(ジャッジメント)と幽波紋使い(スタンドつかい)その②


白井は、さっき逃げだした不審者集団を追いかけていた。
残念ながら、名オペレーターの初春は現在パソコンを持っていないので、不審者の位置を特定することはできない。
休日で人の多い食品街に逃げだした、不審者を見つけることは容易ではない。
まだこの辺りから、離れてはいないだろうと白井は見当をつけている。それに、この人ごみを抜け出すのは簡単では無いとも踏む。
こうなったら、と白井は始末書を書くのが大変な信号弾を取り出す。
だが、その時食品街のかなり奥のほうにチラッと、リーゼント頭が見えた。
(いましたの…)
白井は食品街の出口へ、テレポートを繰り返しながら向かっていく。

そして、そろそろ出口だという頃、食品街の向こうからドッシャーンとド派手な音が聞こえる。
(なんですの!?)
その音にテレポートを中断させられた、白井はダッシュで音のしたほうへ向かう。

音のした場所にたどり着いた白井が見たのは…

「あら?カミジョーさんですの?」
白井にしてはあまりにも間抜けな声だった。
そこにいたのは、リーゼントの少年ではなく、憎き恋敵であり命の恩人である上条当麻だった。
「おう、白井どうしたんだ?」
いつも通りやや、間抜けな顔をした上条が問いかけてくる。
頭が整理できていない白井は上条の声にビクッとしながら答える。
「いや、私は不審者を追跡していたんですの。頭にこう、フランスパンを乗せたような人を。」
何気に、禁句を口にする白井である。

226とある奇妙な学園都市:2010/02/11(木) 21:15:50 ID:ybKNt7do
「あ?リーゼントのことか。それならさっき、あっちにダッシュで走っていったぜ。」
上条は、少年が走っていった方を指差す。
「つか、白井。あの人のこと不審者って言ってたけど、学園都市の人間じゃないのか?」
「へ?いや、あんな髪型も制服も学園都市では見たことありませんの。」
「ふーん、だけどさ俺、その人とぶつかってさ、携帯壊れたんだけど、
ソレをあっという間に直してくれたぜ。あれは、能力じゃないと直せないと思うんだけど…」
上条は首をかしげる。
「はあ、でも能力者ならスキルアウトみたいにすぐに逃げ出さないと思うんですの。少しは抵抗してきてもおかしくは…」
そう言いながらも、白井は先ほどのカリアゲ少年・億泰との戦いを思い出す。
あの時、白井が億泰の服を拘束するためにテレポートしたダーツが目標地点からずれて地面に突き刺さったのだ。
かりにも、レベル4である白井が至近距離でテレポートをミスするとは考えにくい。
(あの時、私のテレポートがずれた、というよりもあの殿方がずれた感じがしたんですの。)
やはりあの不審者たちは能力者なのか?確かに能力が無ければあんな大量のスキルアウトに対処できないだろうし…
「おーい、白井さーん。不審者追いかけなくていいの?俺も手伝おうか?」
いろいろと考え込んでいる、白井に上条が声をかける。
ハッとした白井は、
「いえ、お手伝いは結構ですの!」
と言い残し、リーゼントの少年を追ってテレポートでその場を去っていった。
(まあ、さっさとあの不審者を捕まえて吐かせればいいんですの。)

さっきまで、白井がいた場所をボーッと見つめて
「なんか、心配だなあ…。」
と呟く。
同時に、上条のはらがグゥゥーとなる。
「あ、メシ食わなきゃメシ。。。」
トボトボとコンビニに上条は歩いていく。
「はあー、不幸だ。」

227とある奇妙な学園都市:2010/02/11(木) 21:17:08 ID:ybKNt7do

グループとパッショーネ その①

ここは第23学区の空港。そこには、土御門元春・一方通行・結標淡希・海原光貴の4人が潜んでいた。
彼らは、「グループ」と呼ばれる学園都市の暗部の1つだ。
彼らは上からの命令で、この空港に潜んでいた。その命令とは、「尾行」だった。
理事会から直々の命令らしく、よほどの危険人物が来るのだろうかと思っていた彼らだが、
「尾行」の目標を見ても、どこら辺が危険なのかがよく分からなかった。
彼らの視線の先にいる目標と言うのは、空条承太郎・ジョルノ・ミスタ・フーゴ・トリッシュの5人。
承太郎と呼ばれる人は、学会でも有名な海洋学者らしい。それ以外の4人、どうやらイタリア人らしい彼らもそんなに危険と
思われる風貌ではない。

「なんだァ?あいつらの尾行なんかして、ナンの意味がアンだァ?」
「たしかに、怪しい感じはしないわね。ちょっと服装が奇抜だけど。」
「でも、理事会直々の命令ってことはよほどの重要人物なんでしょう。土御門さんは何も聞いていないんですか?」
「聞いてないぜぃ。それに、魔術関係でもなさそうだにゃー、あいつら。」
「まあ、何かあるんでしょう。とりあえず命令に従っておきますか。」
グループの4人はヒソヒソ話しながら、とりあえず物陰から承太郎たちの監視を続ける。


承太郎は、その視線に気づいているのか分からないがジョルノと対面を果たしていた。
「どうも、ジョルノ・ジョバァーナと申します。」
流暢な日本語で自己紹介をした、ジョルノが承太郎に手を差し出す。
「空条承太郎だ、よろしく。」
承太郎がジョルノの手を握る。
ここで承太郎はほっと安心しているようだった。
(やれやれ、こいつは全然父親に似てないな。まあそれでいいんだが…)
「わたしもここにいるぞ。承太郎。」
かつての承太郎の仲間の声が、ジョルノの肩にいる亀から聞こえる。
「ポルナレフか!ずいぶんと情けない姿になったもんだな。」
そう言いながらも、承太郎は笑みを浮かべる。
「お前は相変わらずクールだな。承太郎。」
ポルナレフはニヤリとして答えた。

228とある奇妙な学園都市:2010/02/11(木) 21:17:31 ID:ybKNt7do
3人が日本語で話している横で、イタリア人三人組がヒソヒソとしている。
(おい、フーゴ。こいつら何しゃべってんだ?)
(僕も分かりませんよ!生憎、日本語を習ったことないので。)
(じゃあ、これからどうするのよ!情報の伝達とか全部ジョルノを通じなきゃいけないの!?)
(そうなりますね。しょうがないですよ。あ、でもここは学園都市ですから自動翻訳機ぐらいあるかもしれません。)
(ソレだッ、フーゴ!お前やっぱ頭イイなぁー)
小さい声でしゃべっていた3人の前に、承太郎が歩み寄る。

「グラッツェ。」
ちょっとイントネーションのおかしいイタリア語で挨拶をしながら、手を差し出してくる。
さすがの承太郎もイタリア語はニガテらしい。
承太郎の妙になまったイタリア語に笑をこらえながら、ミスタ・トリッシュ・フーゴは握手を交わしていった。
変にプルプル震えているイタリア人3人衆を不思議に思いながら、承太郎はジョルノに告げる。
「何者かが、我々を監視している。」
「どこです!?」
「あそこの物陰だ。」
承太郎はグループが身を潜める場所に目を向ける。
「どうしましょう?」
「とりあえず、気づかないフリをしよう。それと、この空港をでたら3手に分かれよう。観光客のフリをして別ルートで
目的地へ行くんだ。」
「目的地と言うのは?」
「ああ、済まない。言うのを忘れていたが、第7学区だ。」
「第7学区ですか…、分かりました。じゃあ3組の組み合わせはどうします?」
「私はポルナレフと話したいことがあるのでな、1人にして欲しい。」
「わかりました。」
ジョルノは亀を、承太郎に渡す。
「あとの組み分けは、君に任せる。」
「わかりました。」
ジョルノはイタリア人3人衆に、今後の予定を伝える。


一方、グループたちは。。。
「あのでかい海洋学者、我々に気づいてるかもしれませんよ。」
海原が小さい声で、告げる。
「なんで、そんなことわかんだァ?」
「あいつが、チラッとこちらを見た気がするんですよ。」
「あなたの思い込みじゃないの?」
「そうだにゃー、ただ見ただけなら大丈夫だとおもうぜぃ。」
「そうだといいんですけど…」

そうしているうちに承太郎たちが移動を開始した。


to be continued...

229とある奇妙な学園都市:2010/02/11(木) 21:18:01 ID:ybKNt7do
以上です。

230■■■■:2010/02/11(木) 22:46:12 ID:uYujlQ3w
乙です。ジョジョ好きなので完結までがんばってください

231■■■■:2010/02/11(木) 23:48:12 ID:d8fx8xdU
乙です!手厳しいアドバイスもあるでしょうが、投稿頑張ってください。

てすと








232とある奇妙な学園都市:2010/02/12(金) 01:31:45 ID:f/nrcQSw
誤字チェックできたので続き投下します。

233とある奇妙な学園都市:2010/02/12(金) 01:32:41 ID:f/nrcQSw
二人の恋する乙女

「ろ、露伴先生!?何でここに?」
康一は、驚いていた。何しろ、見知らぬ土地で風紀委員と言う名の治安維持部隊に追いかけられ、逃げ回っている最中に
ここにいるはずのない、知り合いに出会ったのだから当然といえば当然だ。
「康一君ッ!?」
露伴が普段冷静な彼だとは思えないほどの、驚いた顔をしている。
「なんで、君たちがここにいるんだ?」
露伴が質問してくる。
康一は、息切れしていて中々答えられないので、代わりに横にいた由花子が答える。
「私達、修学旅行でここにきたんです。それで、今ジャッジメントとかいうやつに追いかけられていて…」
由花子は話しながら、康一を大丈夫?とか言いながら心配している。
「ろ、露伴先生こそ、ハーハー、何で、ハーハー、こ、ここにいるんですか?」
「ああ、私か?私はサイン会でここに来ているのだよ。」
露伴は思い出したように自分の当初の目的を話す。

その時。
「そこの二人!とまるんじゃん!」
康一と由花子を呼び止める声がする。
声がした方には、身を防護服で固めたアンチスキルの黄泉川愛穂と鉄装綴里がいた。
実は、彼女たちは休日のため食品街を巡回していたところ、初春飾利に会い事情を聞かされ、不審者を追いかけていたのだ。
そして、今初春の情報と合致する人物を見つけたというわけだ。

「な、何でしょうか?」
康一が引きつった笑顔で答える。
「あんたら、さっきスキルアウトをボコボコにしたらしいんじゃん。見かけない制服着てるし、事情聴取したいんじゃん。」
黄泉川が康一に告げる。
すると、
「康一君は何もしていないわ!私がやったの!」
と由花子が康一を庇う。
さらに、小声で
「康一君は逃げて、私がなんとかする。」
と告げる。
「で、でも…」
「いいから逃げて!私は大丈夫よ。こんな奴ら屁でも無いわ。」
「分かったよ。由花子さん無茶しちゃダメだよ?」
「ええ。わかってるわ。」
二人は言葉を交わすと、康一は一目散に逃げ出す。由花子を信頼しているからこそできることなのだが。

234とある奇妙な学園都市:2010/02/12(金) 01:33:09 ID:f/nrcQSw
「そこの少年待つじゃん!」
康一を黄泉川と鉄装が追いかけようとする、はずだった。
しかし、黄泉川と鉄装は動けない。
足が何か黒いもので縛られている。
「ひえぇぇぇぇ。」
鉄装は情けない声を出す。
さらにその黒いものは足から這い上がって、体までも締め付け始める。
そこで、黄泉川は気づくこの黒いものが、由花子の髪だということを。

「そこらの奴ら!危ないから逃げるじゃん!」
黄泉川が腰の銃を引き抜きながら叫ぶ。
目の前の様子を見ていたサイン会に集まっていた客が、ワーッと逃げ出す。
インデックスも例外になく逃げようとする。しかし、彼女は身動きひとつしない御坂美琴をみて
「短髪!逃げろって言われてるんだよ!?」
インデックスは悲痛な叫びを美琴にぶつける。
銃を用意する黄泉川たちを見ていた美琴は
「あの女が何者か分からないけど、あの二人がこのままやられるのを放っておけって言うの!?」
美琴の目線のさきでアンチスキル二人が、どんどんと由花子の髪によって締め付けられる。
ついに、あまりの苦しさに銃をポトリと取り落とす。
「ぐあぁぁぁ」
「ひあぁぁぁ」
二人が悲鳴をこぼすものも、由花子は全く緩める様子が無い。

この状況を見かねた美琴は、何か言って袖を引っ張るインデックスに
「アンタは逃げなさい。」
と一言残し、由花子に向かってゆく。

235とある奇妙な学園都市:2010/02/12(金) 01:33:41 ID:f/nrcQSw
その間にも、黄泉川たちは髪にどんどん縛られていく。
そしてついに、鉄装が気絶してしまう。
「鉄装?鉄装?」
黄泉川は悲痛な声を上げる。
だが、その直後黄泉川は自分の体がフッと楽になるのを感じた。
状況が理解できずに、由花子を見る。
なんと、由花子の髪が切断されていた。状況を把握した黄泉川は、安心したためか気を失ってしまった。

「な、なによ!?何なの!?今の雷は!?」
由花子は自分の髪が傷つけられたことに憤慨して、叫んでいる。
「私よ。」
憤慨している由花子に、美琴が告げる。
「アンタの髪を切断したのは私。」
確認するように、もう一度同じ内容を告げる。
「由花子って昔から興奮すると、(眼輪筋)ってところがピクピクしてちょっと暴力的になるの。」
まぶたをピクつかせている由花子が何か話している。
「?何言ってるの?アンタ?」
美琴は脳神経に電撃が効いてしまったのかと、心配しながら問いかける。
「アンタはブチコロシ確定よーッッッ!このビリビリ女!」
「ラブ・デラックス!!」
由花子の髪の毛が猛然と美琴に襲い掛かる。
しかし、その髪の毛は美琴の電撃をうけ燃えてしまった。
「そんな攻撃、レベル5の私に効くと思ったわけ?」
「なめてんじゃ無いわよッ!」
今度は美琴の電撃が由花子に襲い掛かる。
由花子は髪の毛で近くの木をつかみ、飛び上がって電撃をよける。
「髪の毛を操る能力なんて効いたこと無いけど、私の攻撃それぐらいでよけたと思ってんじゃないわよね?」
美琴がそう告げるとともに、由花子に電撃が走る。
「!」
美琴の放った電撃が、木を伝いまたその木をつかんだ髪を伝い由花子に流れていったのだ。

ボトッと気を失った由花子は地面に落ちる。
彼女は気を失う直前に、康一のことを思っていたためかその顔は微笑んでいる。
「手加減はしたけど、死んでないわよね…」
美琴は由花子に近づき、心臓が動いているのを確かめる。
彼女の心臓はまだ動いていた。
「よかった…、それにしても髪の毛操るなんて面白い能力よね。どんな力使ってんのかしら?」
ほっとひと安心した美琴であった。

236とある奇妙な学園都市:2010/02/12(金) 01:34:13 ID:f/nrcQSw
to be continued...

237とある奇妙な学園都市:2010/02/13(土) 02:20:30 ID:h.EVSgOA
続き行きます。

238とある奇妙な学園都市:2010/02/13(土) 02:21:21 ID:h.EVSgOA
幻想殺し(イマジンブレイカー)と狂気の宝石(クレイジー・ダイヤモンド)その②


上条は白井との一騒動のあと、無事に食品街のコンビニへ着いていた。
そして、コンビニで食料を買いあさっていく
今日の夜ゴハンは何にしましょーかね?なんていう主婦みたいな言葉を呟いている。
(そういや、インデックスどこまで行ったのかな?)
なんて呑気なことを考えがら、適当に商品をかごに入れレジに並んだ。
卵はこの後、不幸な出来事に巻き込まれる可能性が高いので買わないことにした。
さーて、家かえって昼飯食うかー!と心の中で叫びを上げながら、コンビニを出る。

すると、食品街のある場所に人だかりができている。
どうやら、どっかの馬鹿が喧嘩か何かで騒ぎを起こしたらしい。
ヤジウマ根性の働いた、上条はその人だかりにつっこんでいき状況を確認しようとする。
ようやく最前列まできた上条が見たものは。。。

「う、うぐゥ。あのチビガキなめやがって。チクショウ。。」
ちっちゃい声でブツブツ呟く大柄のカリアゲ少年がいた。手には手錠を付けられアンチスキルに連行されている。
上条はその少年を見て何か違和感を感じる。その少年の制服に見覚えがあったからだ。
学園都市では見慣れない紫の制服なのだが、どっかで見たような…。

上条はハッと思い出す。
さっき携帯を直してくれた少年も同じような制服を着ていたということを。
細かいところがちょっと違うが、服の色・ボタン・校章を見る限り同じ学校の制服だ。
また上条はもう一個のことに気がつく。
白井が追いかけているのは、このカリアゲ少年の仲間だということを。
これに気がついた上条は気が気でなくなり、白井とリーゼント少年の後を追うことにしたのだった。

239とある奇妙な学園都市:2010/02/13(土) 02:22:41 ID:h.EVSgOA
一方こちらは億泰。
彼は先ほどまで気絶していた。
そして、起きたらなんか警察らしき人がまわりに立っていて。。。
連行されているのだ。

「う、うぐゥ。あのチビガキなめやがって。チクショウ。。」
億泰は自分を気絶させたあの少女に対しての憎しみをブツブツと呟く。

実際、億泰は自らのスタンド「ザ・ハンド」で難なくこの状況を脱せるのだが。
そこで、色々な騒ぎが起きてもっと面倒なことになるのは、高3にもなった億泰には考えることができたのだ。
いまの彼には仗助たちの無事を祈ることしかできない。
(仗助、康一、由花子、無事でいてくれよ…)
億泰は護送車に連行されていった。

その頃…
「ハア、ハアハアハア…」
道の真ん中を走る怪しい人影が、監視カメラにキャッチされる。
その人影は、白井の報告した不審者の特徴を満たすものだった。
「逃げ切ったか…?」
少年はまだ自分の姿が全ジャッジメント・アンチスキルに通達されたことを知らない。
さきほど、山岸由花子が起こした一件で自分たちがかなりの危険人物扱いされていることも。
「追ってはこないッスね…」
一安心して、リーゼント少年・仗助は一休みする。

だがその休みも何者かに中断される。
「そこの君?」
呼びかけられた仗助はヒョイと顔を上げる。
顔を上げると同時に、呼びかけた人物が飛び掛ってくる。
「ウぉあ!?な、なんスか!?急に。」
間一髪で攻撃を逃れた仗助は、飛び掛ってきた人物を見る。

そこにいたのは、メガネで巨乳なジャッジメント・固法美偉だった。

to be continued...

240とある奇妙な学園都市:2010/02/13(土) 02:23:43 ID:h.EVSgOA
以上です。

241ぬるぽ:2010/02/13(土) 15:05:36 ID:clQN8V66
『とある仮面の多重幻想』第三話、人間灰化/新たな力 投下します。
酉忘れたので以前使ってたやつですが、一応本人です。
これまでの、『とある仮面の多重幻想』は

第二話 素晴らしき青空/古の戦士
同じ頃、一人歩いていた美琴は謎の時空の歪みを発見する。気になり駆けつけてみると、そこにはグロンギがいた。超電磁砲を放つも、効果的ではなく、身に迫る危機に、体内に入り込んだベルトのアマダム『アークル』が反応し、美琴は古代リントの戦士『クウガ』となり、一方通行の変身する仮面ライダーイクサと協力し、グロンギを倒すのであった。

登場怪人
ズ・ネズモ・ダ(クウガ)
ラットファンガイア(キバ)

242とある仮面の多重幻想 1:2010/02/13(土) 15:07:42 ID:clQN8V66
 雨上がりの空、地平の向こうに掛かる虹がはっきりと見える。しかし、誰もそれを気にかける者はおらず、『風紀委員』『警備員』の合同会議中の貼り紙がされた扉の向こうの大ホールは騒然としていた。

「先日から頻発している『人間灰化事件』ですが、原因究明を急いでいる最中です。もし何か情報を手に入れた場合は、即刻私に通達してください」

 壇上の最高責任者が、学園都市の風紀委員・警備員全員に命じた。これほどまでに大規模な会議なのには理由があった。

 未確認生命体やファンガイアの活動や報告は皆無であり、『風紀委員』に復帰した黒子は今の落ち着きに安らいでいた。

「はぁ…平和ですわ」
「つい先日までは連続して怪人が出現したりで大変でしたから……」

 第一七七支部に備え付けられたPCを弄り倒す初春が黒子の呟きに答えた。彼女も仮面ライダーと未確認生命体の戦闘の目撃者だが、距離が離れ過ぎていた為に詳しいことはわからないままなのである。

「あれ?」
「どうしました?」
「これ見てください」

 気になる何かを初春が見つけたようで、黒子は彼女の椅子の後ろからディスプレイを覗き込める位置へ移動する。薄型の液晶に映るのは、背景が薄い灰色にの黒い文字、匿名掲示板のスレッドのひとつ。学園都市の都市伝説Part9スレと銘打たれている。

「んなオカルトな…」
「まあまあ、気にしたら負けですよ」
「そうですわね」
「これです。ここ」

 目の前をゆらゆら揺れる花が邪魔だったので後ろの方に飛ばしておいた。空いた椅子を陣取り、スレを読み進める。

「人間灰化……?」

 そこには、こう書かれていた。
 灰色の体の怪人に襲われた人間は、一部はその怪人の仲間になり、なれなかった人間は灰になって消滅する、と。
 勿論、そんなことを出来る能力者は学園都市には居ない。だが、都市伝説と言われているだけあってか、胡散臭さ全開と黒子は呆れた目つきで下にスクロールする。

「証拠に写真もうpされてるんです」
「どうせ合成の類じゃありませんの?」
「解析した結果、本物だったみたいです」
「何を根拠にそんなこと……。でもまぁ、最近の事案もありますし、頭の片隅にでも置いておきましょうか」

 部屋の電話が鳴る。二人は緊張に体を強ばらせ、部屋の奥に居た固法美偉が通報の知らせを受けた。

「未確認生命体が出現したそうよ。…白井さん」
「…わかりましたわ」

 太もものホルスターに金属矢を装填し、PCの前には再び初春が就き、黒子は支部を文字通り『飛び出した』。
 柵川中学の校門の先へと空間移動し、正規の道を使わず空中から空中へと跳び、現場へ急行するのだ。

『そこを東に30メートル行った先にあるコンサート・ホールが通報場所です』
「了解ですの」

 三次元座標を十一次元座標に置き換えて演算し、その場へと着地する。

「何もありま…あら?これは……」
『どうしました?』

 ヘッドセットから初春が説明を求めた。
 周囲に人影は無く、静寂に包まれているというところだ。しかし、奇妙なものがあった。

「初春、先程の『人間灰化』はあながち間違いでは無いのかもしれませんわ……」

 いくつか点在する灰の山。未確認生命体の出現で、先日は怪我人が多数出たのだが、今日は違った。
 人気すら無いのだ。その代わり、人が居たと思しき感覚距離に灰の山があるのだ。

「…上条さんなら、何か知っている筈……」

 風が吹き灰が流れ行く。黒子の口からは自然と上条当麻の名が零れた。

243ぬるぽ ◆TpifAK1n8E:2010/02/13(土) 15:17:17 ID:clQN8V66
NGワードに阻まれるみたいなんでもう投下しないですorz

244■■■■:2010/02/13(土) 15:26:51 ID:FTNNpeHg
NGワードにはどんな語句が当てはまるんだっけ

245とある奇妙な学園都市:2010/02/14(日) 00:34:33 ID:5cEuc6Cs
続きいきます。

246とある奇妙な学園都市:2010/02/14(日) 00:35:19 ID:5cEuc6Cs
グループとパッショーネ その②

空港から出たジョルノたちは、3手に分かれることになった。
承太郎いわく、固まっているところを、今監視している連中に攻撃されるのは避けたいかららしい。
まずは、承太郎とポルナレフ(カメ)。
この二人はモノレールを使って、第7学区へ向かう。
一番に乗り込んで調査をするためだ。
次にジョルノとミスタ。
こちらは、レンタルカーで第11学区、第10学区を経由し第7学区の南側から入ることに。
最後にトリッシュとフーゴは同じくレンタルカーで第18学区経由で第7学区東から入ることになった。

「オイ、アイツら3手に分かれたぞォ?どォすんだァ?」
承太郎たちを尾行する、グループはいきなり目標が別れだしたため、いまどうするかを考えている。
「僕はやっぱり尾行がばれているんだと思います。ここで相手の策に乗って僕らが分散することには賛成できません。」
海原はあくまでも慎重に行動したいらしい。
「じゃあ、どうすんのよ?」
「そうだぜぃ。それに俺は尾行がばれてるとは思えないにゃー。」
「ビビってんのかァ?お前。」
やる気満々の3人は海原の意見と真っ向から対立する。
「僕は、あの承太郎っていう人を皆で追跡すべきだと思います。」
「なんでだァ?」
「あの人があの集団の中でのリーダー格だと思うからです。あの人だけ、最初は別にいた訳ですし。」
「そんな仮定に付き合ってられんぜよ。こっちは。」
土御門が海原の言葉を瞬時に否定する。

247とある奇妙な学園都市:2010/02/14(日) 00:35:48 ID:5cEuc6Cs
「やっぱり、3手に分かれるべきよここは。」
「そうだぜぃ、海原。だから、俺があの承太郎とかいうヤツを追うにゃー。」
「そうだなァ。アイツだけ1人だし、土御門で何とかなるだろうなァ。」
勝手に計画を練り始める3人。
「しょうがないですね。僕はどうなっても知りませんよ?」
あきらめ気味の海原は、3人に最終確認をとる。
「グループなめんじゃないわよ。」
「そうだぜぃ。」
「オレが負けるわけねェだろォが。」
もうこの3人は止められなさそうだ。

こうして、グループも3手に分かれることに。
承太郎を追うのが、土御門。
ジョルノ・ミスタを追うのが一方通行。
これは、あの金髪が一番ヤバそうだからだそうだ。
そして、トリッシュ・フーゴを追うのが海原・結標。
あまり者である。

「じゃあ幸運をいのるぜぃ。」
「アンタに言われなくても大丈夫よ。」
「自分の心配しとけェ、てめェは。」
「(心配だ…)」

様々な思惑を浮かべながら、グループの尾行が始まった。

248とある奇妙な学園都市:2010/02/14(日) 00:36:16 ID:5cEuc6Cs
岸辺露伴は好奇心を抑えられない その①

先ほどの山岸由花子と御坂美琴の戦いを、物陰から見ている人物が1人いた。
岸辺露伴である。

あのアンチスキルとかいうやつらに、逃げろといわれたので逃げるフリをして物陰に隠れたのだ。
何故か?それはと言うと、岸部露伴の頭のどこかでこれから面白いことが起こるのでは?という予感が沸いてきたからである。
学園都市という場所で戦闘シーンを見られるという、リアリティを追求する露伴にとってあまりにも
好奇心をくすぐる場だったのだから仕方がない。

だが、アンチスキルという奴らはあっけなくプッツン由花子に倒され(予想はしていたが。)少し失望してしまった。
最新鋭の技術を誇る学園都市の治安維持部隊が片田舎のヤンデレ女子高生に倒されたのだ。
今まで、学園都市にいだいていた幻想や期待をぶち壊されたきがした。
しかし、その後に出てきた少女。先ほど、露伴がサインをあげた少女が由花子の前に立ちはだかる。
露伴の心は再びときめきだす。あの少女に何か、面白いモノを感じたのだ。
そして、今度は露伴の期待は裏切られなかった。由花子が一瞬にして敗れたからだ。
(すばらしい。すばらしいぞ!)
こうして、露伴にまた新しい好奇心が芽生える。
(あの少女の記憶を見てやりたい。)
という好奇心だ。
だが、彼は手を出さなかった。少女がその場から立ち去っていくのをただ見ているだけだった。
彼にだって、理性はある。
無闇に、知らない人物に彼のスタンド「ヘブンズ・ドアー」を使い、記憶を見るのはあまりよろしくないとは思う。
彼は、自らの好奇心を無理やり押さえつけ少女にてを出さなかった。

彼は後悔した。リアリティを追求する自分を裏切ったような気がしたし、そんな自分が恨めしくもあった。
まるで、自家発電のあとに訪れる賢者タイムのような感覚が露伴を襲う。
(やはり、調べないとじっとしていられん。)
露伴は少女を追いかけようとする。
(なあに、人気の無いところで記憶を見て、消せばいいだろう。)

249とある奇妙な学園都市:2010/02/14(日) 00:36:49 ID:5cEuc6Cs
無理やり自分を納得させながら。

だがかれの追跡を阻む者がいた。
「おじさん。そこで何やってるの?ブツブツ呟いてて、めちゃくちゃ怪しいんだよ?」
露伴の考えていることなど何も知らないインデックスがそこにはいた。
彼女もまた、物陰から御坂美琴と山岸由花子の戦いを見守っていたのだ。
(コイツは確か、さっきサインをあげたもう1人のやつか…)
露伴は無視して、あの少女を追跡しようとする。
「ねえ、待ってよ。」
インデックスは露伴のズボンをつかみ、彼を引き止める。
「何だね?私は君に用は無いんだが。」
「待ってって言ってるんだよ!」
インデックスが露伴を睨む。
「おい、人の話聞いているのか?君に用は…」
「スフィンクスがいなくなっちゃったんだよ。一緒に探すの手伝って欲しいかも。」
おかまいなしである。インデックスにとって最優先事項はスフィンクスであって、それ以外今はどうでもいいのだ。
「探す?なにを?」
「スフィンクスっていう猫なんだよ!おじさん偉い漫画家なんだよね?じゃあ、探してくれるよね?」
今度はキラキラ目を輝かせたインデックスが露伴に詰め寄る。

「だが断る。」

露伴はこの強烈な一言を残し、その場を去ろうとする。
しかし、インデックスがそれを許さない。
「探してほしいって言ってるんだよ?」
今度はウルウルの目ですがるようにしてくる。
「う…」
岸辺露伴が好むのは、自分以上の強者の命令をはねのけることであって、こんな弱者の意見をはねのけることでは無かった。
しかし、彼にも事情がある。このままでは、さっきの少女を見失ってしまう。
悩みに悩んだ結果、露伴はインデックスに「ヘブンズ・ドアー」を使うことにした。
あわよくば、記憶の中に猫の情報があるかもしれないと思ってだ。

「ヘブンズ・ドアーッ!」

インデックスは本になる。
だが、インデックスの記憶にはアレがあるのを露伴は知らない…

to be continued...

250とある奇妙な学園都市:2010/02/14(日) 00:37:08 ID:5cEuc6Cs
以上です。

251■■■■:2010/02/14(日) 09:30:54 ID:KYUxRwTE
頼むから空気読め、奇妙な(以下略の人。
誰もレスつけてないのに気づかないのか。

つまんないクロスオーバーを垂れ流すな。

252■■■■:2010/02/14(日) 10:50:13 ID:D9NhkdQc
>>251
そうキツく言ってやるなよ。一応最初はレスついてたんだし。

まあ俺も同意見だが

253■■■■:2010/02/14(日) 18:44:43 ID:5bq2KIDw
この子すさまじいヤリマンだな
ttp://tr.im/KPSz

254■■■■:2010/02/14(日) 21:25:25 ID:Hsy70fgs
文句言うな!つまらなかったら読まなければ良い。
そういうふうに文句ばっか書いて前のyoukiとか何とか言う出ていった人みたいに成ったらどうする。
 正直あの時と同じミスはしたくない!

255■■■■:2010/02/14(日) 22:37:44 ID:9A9xCxyA
まあ専ブラ使えばあぼーんも出来るしね

256■■■■:2010/02/14(日) 23:07:04 ID:avqnAR9Q
他人のオナニーを見せつけられるのは気持ち悪いだけ
出てくなら勝手にどうぞ、と

反応が無ければ途中でやめるけどそれをしない奇妙(ryは空気嫁
それだけ他人の興味を引くほどの魅力を持っていないということだ

SSスレでバレンタインネタが来ないのもこういうレスが原因。黙ってあぼーん指定すれば良いんだけどねw

257■■■■:2010/02/15(月) 18:47:37 ID:KC3GfAjA
せっかく書いたので投稿。御坂美琴の彼への想いはこんな感じだろうなと勝手に妄想して書きました。

普段は台本式なんですが、実験として第三者視点で書いてみました。

ほとんど字の文なのでNGしてくれても構いませんし,人によって、その心理描写は違う。って思う人も居るかもしれませんが

SSってことで、大目に見てくださいorzでわ投下させてもらいます。

題名は『御坂美琴』で

258■■■■:2010/02/15(月) 18:49:09 ID:KC3GfAjA
小さい頃は電撃が夜空の星の煌きのように見えてLv5になったら星空を作れるかもしれないと思って頑張った。

医者に生体電気を操れれば筋ジストロフィの患者を治すことができるかもしれない

という話を聞かされてからは彼らに希望の光を与えたいと思いDNAマップを提供し,

自分も彼らのためにひたすら努力した。

他の子がおしゃれしたり、テレビをみたり、遊んでる間も彼女は一人Lvを上げることだけを考えていた。

彼女が妙に子供趣味だったり、ファッションセンスがないのは、そのせいかもしれない。

途中何度も壁にぶつかったが負けず嫌いの彼女は諦めなかった。

その結果彼女は学園都市で第3位のLv5『超電磁砲』とまで呼ばれるようになる。

その能力と自分の家が裕福ということもあり、学園都市有数のお嬢様学校、

常盤台中学に入学し周りの生徒達からは尊敬の念をこめて御坂様とまで呼ばれるようになった。

休み時間のたびに物珍しい顔で違うクラスの生徒が彼女の教室を覗き込み、

彼女の席は人だかりができた。お嬢様達は彼女を自分の派閥に組み込もうとしていたのである。

しかし、彼女はどの派閥にも入らなかった。なぜならお嬢様たちが御坂美琴だから自分を誘っているのではなく

『超電磁砲』だから誘っているということを見抜いていたから。

彼女は自分を『御坂美琴』として見て欲しかった。クラスの子と話していても、

みんな彼女に遠慮して普通に話してくれない、落としたものを拾ってあげると

お礼ではなく御坂様に拾わせてしまって申し訳ありませんと涙目で謝られる。

すごい賑やかだったのに自分が教室に入ると急に静かになってしまう。

259■■■■:2010/02/15(月) 18:50:03 ID:KC3GfAjA
極めつけは彼女のルームメイトだった。同じ学年なのに敬語、

彼女が何か掃除などをしようとしても御坂様に悪いといってさせてもらえない。

お風呂も彼女より先にはいろうとはしないし。彼女が寝ないと自分も寝ない。

すべて御坂様優先なのである。彼女が「今日の学校はどうだった?」と尋ねても

「御坂様に私の面白くも無い話なんて滅相も無いです。御坂様はいかがだったのですか?」と、まともな会話もできない。

別にみんな彼女を虐めているわけでもないし、嫌っているわけでもない、

御坂様に変なところを見られたくないだけなのだ。

みんな彼女の前では仮面を被ってしまう。本当の姿を彼女に見せてくれない。


彼女は輪の中心に立つことはできても輪に入ることはできないのだ。


 自分を自分として見てくれないことに嫌気がさした彼女はできるだけ

常盤台の生徒と会わないように、学校が終わり、門限までの間学園都市をぶらつき時間潰すようになった。

容姿が整っているため、スキルアウトに襲われることもよくあった。しかし彼女はそれを楽しんでいた。

単純に日頃の鬱憤を晴らすことができる。というのもあったが、理由のほとんどは彼女が能力を使い返り討ちにするまでの間

彼らは自分をただの女の子として見てくれるからである。


それほどまでに彼女はナチュラルに飢えていた。


そんな生活が1年続き2年生になったとき、ある風紀委員の少女と出会った。

その少女__白井黒子はLv5に偏見を持っていたが、彼女の飾らない態度や、後輩にも優しく接する態度、を見て自分の偏見とのギャップ、

そして風紀委員の仕事で苦戦していた際に彼女に助けられたことにより、次第にそして密かに彼女を慕うようになっていった。

ある日とうとう黒子は寮監に自分を彼女のルームメイトにするよう必死に頼み込んだ。その必死さと、

ジャッジメントの仕事が評価されていることもあり特別に許可された。

260■■■■:2010/02/15(月) 18:50:29 ID:KC3GfAjA
 そんなことを全く知らない彼女はその晩いきなり黒子に襲われ思わず寮内で能力を使ってしまい、

寮監に罰をうけることになったが、それがキッカケで彼女達は仲良くなった。

黒子の変態行為には困っていたが、彼女は嬉しかった。自分の素を出すことができる本当の友達ができて。

しかし黒子は一つ下の後輩、学校に行くまでは一緒だがそれからは会うことはできない。

彼女は教室に入る。その途端にクラスの子達は静かになり、ひそひそと静かな声で話し始める。

それに慣れている彼女は黙って席に着き寝たフリをする。

授業中先生に難しい問題をあてられ、解答すると何故か自分の時だけ拍手が起こり、

体育のソフトボールの時間にはみんなが遠慮して試合にならないため一人木陰でぼーっとする。

昼休みは学食に一人で行くのも面倒なので立ち入り禁止の屋上で一人で弁当を食べる。

クラスメイトに一緒に食べませんか?と誘われるが、みんな彼女に対して遠慮し、会話が弾まないため、悪いと思い断っていた。

Lv5、御坂様、という、どうしようもない完全な壁ができてしまっているのだ。


自分を自分として見てくれる存在を一人得たことで、一人で居るときの寂しさは増し、

弁当を食べながら涙を流すこともあった。

そして待ちに待った下校、校門で黒子が待っている。泣きそうなほどに嬉しいが、素直じゃない彼女は素っ気無い態度をとる。

それから一緒に買い物に行ったり、ご飯を食べたり、お気に入りのぬいぐるみを馬鹿にされて喧嘩したり、普通の女の子の時間を過ごした。

彼女は幸せだった。以前まで毎日だった一人での外出もめっきり減っていた。

しかし黒子は風紀委員の仕事で忙しいことが多く、彼女が居ないときは以前のように一人外出していた。


 そんなある日彼女はある不幸な少年と出会う。その少年の名は上条当麻。

261■■■■:2010/02/15(月) 18:50:56 ID:KC3GfAjA
その日は黒子が忙しかったため一人でゲームセンターに行っていた。

UFOキャッチャーのゲコ太人形をとろうと粘っているうちに門限の時間が過ぎてしまい、諦めて寮への道を歩いていると

不良に絡まれた。本当にこの学園は馬鹿ばっかりだと思っていると一人の少年が割って入ってくる。

どうやら自分を助けようとしているらしい、今まで自分を助けようとしてくれた人など一人も居なかったため

彼女は心底感心していた、しかし少年が彼女を馬鹿にした発言をしたため腹が立った彼女は試してみたくなった。

私が超電磁砲だと知ったらこの少年も他の人たちと同じように態度が変わるのだろうかと。

そして不良たちに電流をお見舞いしてみる。少年には少し軽めに、

不良達は黒焦げになり、残った不良は仲間を引きずって逃げていく。

それを見てやっぱりそうだよね…。と思いながら、少年のほうを見る


 しかし少年は立っていた。それも無傷で、


彼女は驚いた。軽めに撃ったとはいえ数分は痺れて動けないくらいの電撃を放ったつもりだった。

当麻「危ねぇじゃねぇか!」

 と、少年は怒りながらいう。

美琴「あ…アンタなんでなんとも無いのよ…?何の能力?Lvはいくつ?」

 と驚いた少女は矢継ぎ早に少年に尋ねる。もしかしたら自分と同じLv5なのかもしれない。

当麻「んーと…異能なら何でも消しちまう『幻想殺し』って能力らしいんだが…。システムスキャンによるとLv0だ」

 少年は頭を掻きながら言う。

美琴「…Lv0ですって!?それに、幻想殺し??そんな能力聞いたこと無いわよ!!」

当麻「そんなこといっても…まぁ、とりあえず、今日は早く帰りなさい!かよわい女の子がこんな遅くまで

   ぶらぶらしてちゃいけません。相手が俺みたいに能力効かない奴だったらどうするんですか!」

美琴「か、、かよわくなんかないわよ!アタシはね!学園都市のLv5『超電磁砲』の御坂美琴なのよ!

   いいわ、今から勝負しなさい!ってちょっと!待ちなさいってば」ビリビリ

当麻「ピキーン んじゃ!忙しいんでさいなら〜気をつけて帰れよ〜」ダダッ 


少年は彼女の電撃を消し去り逃げていった。彼女はそのまましばらくその場に立っていた。自分の能力を完璧に防ぎ

自分のことをか弱いとまで言ってきた少年。彼女はいつのまにか、その少年のことを考えていた。

262■■■■:2010/02/15(月) 18:51:28 ID:KC3GfAjA
その日から黒子が風紀委員の仕事で忙しい日はあの少年を探すためだけに外出するようになった。

少年を見つけては電撃を放ち、それを防がれては追いかける。少年にとって、それは非常に不幸なことだっただろうが

少女はとても楽しかった。しかし少女はそれが何故だかは分からない。思う存分電撃を放てるからだろうか?

しばらくの間追いかけっこだけだったが、ようやく勝負に持ち込められる日が来た。

河川敷で少年と少女は向かい合う。



当麻「本気でやっていいんだな?」キリ(イケメンAA)

美琴「ええ…どっからでもかかってきなさい!…アタシの力みせてあげるんだからっ!!」ビリリー

当麻「なっ砂鉄の剣!?獲物使うのはなしだろ!」


 中略


美琴「とった!飛んでくる電流は打ち消せても直接流せば!」ガシッ

 少女が少年の右手を掴んで電流を流そうとする。しかし…。

美琴「えっ電流が…流れていかない!?」

当麻「………」バッ

美琴「ぴぃ!?」プルプル

 美琴は涙目になって俯いている。美琴は怖かった。相手は高校生の男である。なぜか能力は全く使えないし、

 ここは人気の無い河川敷、このまま乱暴されるかもしれないと目をつぶって震えていた…が、

 いつまでたっても何もされない。

美琴「プルプル ………あれ?」


当麻「マイリマシター」





美琴「……ふ・ざ・け・ん・なぁあああああああああああああ!!!///」


というふうに勝負は彼女の惨敗で終わったが…。彼女は悔しいとか、そういった感情は沸いてこなかった。むしろ何かが凄く満たされるようで

その日は枕を抱きしめてぐっすり眠ることができた。だが彼女はまだそれが何かが分からない。

263■■■■:2010/02/15(月) 18:52:38 ID:KC3GfAjA
次の日もそのまた次の日も何故かまた少年を探しに出かける。

彼とよく出会う公園のベンチに座って待ち伏せてみるが、ここ数日全く出会えない。

何かまたトラブルに巻き込まれてるのかな…。と彼女はため息をつき帰路につく。

 翌日黒子と別れ教室に入る。少年を探して疲れているので席に着き少し寝ようとしていると彼女の耳にある会話が飛び込んできた

 「聞いた?Lv5の軍事用クローンが作られてるって噂。あれってもしかして御坂様のことじゃ……」

えーうそぉ〜、と周りが騒いでこっちをチラチラみている。何を馬鹿げたことを、どうせ自分のことを気に入らない派閥の

連中が流したデタラメだろと彼女は心の中で独りごちる。

たびたびこの手の嫌がらせを彼女は受けていた。夜中まで帰ってこないのは援助交際をしているからだ、とか

人を殺したことがあるとか、本当に中学生のお嬢様が考えるような、しょーもない噂ばかりだった。

そんな噂が流れるたびに黒子が「噂を流した犯人をジャッジメントしますの!」と暴れまわって大変だった。


 しかしそれはいつものようなただの噂ではなかった。出会ってしまったのである、自分のクローンに。


最初は自分と同じクローンなんて気持ち悪いと思っていた。

だが、ゲコ太の缶バッジを取り合いしたり。アイスクリームを一緒に食べたり、双子と間違えられたり

1日一緒に過ごすことでクローンにもちゃんと感情があるということがわかった。

そして何より、自分に姉妹ができたような気がして嬉しかった。


そんな自分の姉妹を目の前で圧殺された。


その日から彼女は少年のことも忘れ毎晩実験施設の破壊工作を続けるようになる。

病と闘う子供たちのために提供したDNAマップ__最初から軍事利用のためだったのかもしれないが__

をおかしな実験に利用されることが嫌だったから。姉妹を助けたかったから。

264■■■■:2010/02/15(月) 18:53:21 ID:KC3GfAjA
そして数日後、全ての施設の破壊に成功した。これでこの馬鹿げた実験も終わる。


そう思うと、ふと久しぶりに、あの少年に会いたくなった。いつも少年と出会う公園に行く。


 いた!自販機の前で何かごそごそしている。そんな少年に彼女は話しかけた。

何故か態度がよそよそしい、なんでだろ?と思いながら会話を続けていると、ふと自分のクローンが立っているのが見えた。

少年に一言いい、クローンの元へ向かう。「なんでこんなところに居るのか」という質問の返事を聞いた彼女は絶句した。


 実験はまだ終わっていなかったのだ。彼女がいくら施設を破壊しても他の機関が引き継いでしまう。そしてこの姉妹も今から

殺されに行くところだというのだ。呆然としている彼女をおいて姉妹は行ってしまった。

どうすればいいのか分からない彼女は途方にくれていた。さっきまで少年と話していたことなどとうに忘れている。

そして寮のベッドに倒れこむ。黒子は彼女が疲れているんだと思いそっとしてくれていた。

そんな気遣いをしてくれる黒子に彼女は話しかける。

美琴「…黒子…ありがとね。」

黒子「きゅ…急に何をおっしゃいますの?お姉さま」

 いつもと違うお姉さまを心配する黒子。

美琴「いや…なんでもない…ハハハ」

黒子「何かあったんですの?お姉さま、黒子に何でも話してくださいまし、黒子はいつでもお姉さまの味方ですの。」

美琴「…何にもないわ。大丈夫、本当に今までありがとね。 じゃ!おやすみ!」ガバッ

黒子「…はい。。おやすみなさいですの(私にも話してくださらないのですね…。)」



その夜彼女は決意した。妹達を守るために自分が犠牲になることを。


朝早くに彼女は目覚めた。「…お姉さまぁ…ムニャムニャ」と寝言をいっている黒子の頬に謝りながらキスをする。

キスした瞬間ヌヘヘとか言っている気がしたが気のせいと思うことにした。制服に着替え寮を出る。今日の実験は夜らしい。

まだ時間がある。なんとなく少年に会いたくなり少年を探した。なんだか、いつもアタシが探しているなぁ

と思いながら少年と出会った場所や、公園、橋などをブラブラしたが、会うことはなかった。

時間まであと30分となった。いざ自分が死ぬとなると怖くなってくる。

265■■■■:2010/02/15(月) 18:54:00 ID:KC3GfAjA
どうしてこんなことになってしまったんだろうか。彼女は考える。

小さい頃は電撃が夜空の星の煌きのように見えてLv5になったら星空を作れるかもしれないと思った。

医者に生体電気を操れれば筋ジストロフィの患者を治すことができるかもしれない

という話を聞かされてからは彼らに希望の光を与えたいと思いDNAマップを提供し,

自分も彼らのためにひたすら努力した。

他の子がおしゃれしたり、テレビをみたり、遊んでる間も彼女は一人Lvを上げることだけを考えていた。

途中何度も壁にぶつかったが負けず嫌いの自分は諦めなかった。

ふと気付くと自分は輪の中心に立っていた。どうしても輪には入れない。

何がいけなかったんだろうか…。Lv5になったことだろうか?自分のコミュニケーション能力の不足のせいだろうか?

誰か助けて欲しい。自分をたった一人の自分を救って欲しい。

今まで誰にも救いを求めず、努力で壁を乗り越えてきた彼女が初めて救いを求めた、







その時、あの少年が現れた。

266■■■■:2010/02/15(月) 18:55:11 ID:KC3GfAjA
だが彼女は少年に救いを求めなかった。そして死地へ赴こうとする。しかしそんな彼女の前に少年は立ちふさがった。

彼女に死んでほしくないと少年はいう。お前が死ぬ理由なんてねえじゃねぇか。と、

自分の決意を揺るがしてくる。

このままでは自分の決意が崩されてしまう…そう思った彼女は少年に電撃を放つ。

少年に効かないことは分かっていたが、自分の覚悟がどれほどなのかを少年に分からせようと思っていた。

しかし少年は最後まで電撃を防がなかった。



 彼女は気絶した少年を泣きながら介抱する。少年と最初に出会ったときに思った疑問、自分が『超電磁砲』だと知ったら

彼はどうするだろうかという疑問。その答えが分かった。てっきり彼は能力があるから自然に接してくれるのだと思っていた。

彼女はそれでもいいと思っていた。彼には電撃が通用しない。彼の身体に触れると電撃が使えない。

そう、彼と居ると自分が『超電磁砲』だということを忘れられる。彼は自分をただの中学生『御坂美琴』にしてくれるから。

しかしそれは間違いだった。彼は能力がなかったとしても、逃げ出さず、そのままの彼で自分を受け止めてくれる。

彼はアタシが『超電磁砲』だったとしても『御坂美琴』として見てくれる…。そんな少年の姿に彼女の幻想(決意)は完全にぶち壊されてしまった。



 そして彼女は少年に救いを求めた。



彼は少女を救い出してくれた。あの大きな右手で。



今日も御坂美琴は一人外出する。非番で暇な黒子を無視して、

そして愛しい彼に言う。


美琴「アタシはビリビリじゃなくて、御坂美琴!アンタのことが好きで好きでしょうがないただの中学生よ!」


  fin.

267■■■■:2010/02/15(月) 18:55:29 ID:KC3GfAjA
美琴「これでよしっと!」パタン

 御坂美琴が書いていたノートを閉じる。

当麻「おい、何やってんだ?ビリビリ」

美琴「いや、なんとなく自伝ってのを書いてみたくなってね〜。」

当麻「ほうほう。ちょっと見せてみろよ。」

美琴「駄目!絶対アンタには見せないんだから!」

当麻「へいへい、さいですか〜。じゃあ別にいいですよっと。」

 上条は手を振りながら去っていく。そんな彼を見ながら小声で呟く。

美琴「ふふ……。いつか最後の文…正直に言える日が来るのかな…。」




  おわり

268■■■■:2010/02/15(月) 18:56:22 ID:KC3GfAjA
原作レイプ失礼しました〜。。。サイナラ!

269■■■■:2010/02/15(月) 19:29:48 ID:QphbKXEY
>>268
ニュー速から転載スンナ

270■■■■:2010/02/15(月) 19:36:25 ID:KC3GfAjA
>>269一応同じ作者です。せっかく書いたのでって書いたんですが、、すみません^^;

271■■■■:2010/02/15(月) 22:47:54 ID:E5gQHwN.
乙です!
良い作品ありがとうございます
やっぱり美琴の心情は深いとこにあると改めて実感。
一人だった美琴を救った当麻。一人だった女の子を救った当麻
美琴にとっては当麻はかけがえのない存在なんでしょうね

そして最後に… 楽しませて頂きました。ありがとうございます。

272■■■■:2010/02/16(火) 20:01:09 ID:Obg438wc
男前が一人もいないwwwwww
ttp://tr.im/KPSz

273新作予告:2010/02/16(火) 21:16:11 ID:C/MMgDGk
タイトル通り。新作予告させてもらいます。

とある都市の反乱因子(ハイレベルズ)

時期 右方のフィアンマ撃破後  
舞台 学園都市

オリジナル設定
上条当麻、『一方通行』、浜面仕上とその他の面々でフィアンマ撃破を達成。
その後、滝壺理后の追っ手が原因不明の退却。とりあえず、全員無事に学園都市に帰還…という設定。


…という感じで進めたいと思います。
ちなみに、自分の意思と周りの受けがよかったらこの後も続けたい、と思うので…よろしくお願いします!

274とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) Ⅰ:2010/02/16(火) 21:38:22 ID:C/MMgDGk
とある都市の反乱因子(ハイレベルズ)

序章 とある科学者と超、絶対能力者達

「っツーかよ、本当に必要なのかぁ、絶対能力者ぁ(レベル6)?」
「必要なんでしょうよ。だからこそ私達(超能力者)が8人居ても、
絶対能力者(レベル6)を『製造』しようとしている」
「何せよ、この学園都市には『幻想殺し』が存在している。
あんなものに触れられれば、たまったものではない」
「へぇ〜、『触れられる』なんて事、考えてるんだ〜?」
「…誰もがあなたのような能力を持っているわけではありません。
個人個人、その系統の能力者のトップクラスであることは確かですが、弱点が存在しないわけではありません」
「デ、それヲ克服するためニ絶対能力者(レベル6)ヲ『造ろう』トしている…
アヒャハハッ!『幻想御手』ヲツカッタヤツラノキガシレルナァッ!!!」
「うるさい。少しは黙ってろ。集中力が切れる」
「…まぁ、超能力(レベル5)の『電撃使い』がキレたら、絶対能力者(レベル6)は全員破壊ですわよ♪」

「君達、本当に少し黙ってくれないか?私が『造った』とはいえ、我が子ほど愛しいわけではないから殺したくなる」

突然、超能力者(レベル5)たちに声がかかった。
その声は、暗く陰湿だった。
その声の主の目は、全てに絶望し、しかし、わずかばかりの『希望(光)』を見つけてしまったときのようなものだ。
だが、今は流れるようなデータをその目で追っている。そして、不規則にキーボードを叩く。

「…そんなに、『アレ』が愛しいわけか?」

真っ赤な髪をした、10代後半のような男が言った。
「貴様らには分からぬであろう。所詮、クローンと同じようなものなのだからな」
一人の、『人間』が答える。

「…私は、息子を取り戻すためなら何でもする。―――アレイスター…貴様を殺してでもなぁっ!!!!」

10分後。
「絶対能力者(レベル6)たちに変化あり。体の細胞の生成速度が急激に上昇。おそらく、『完成』に近づいていると思われます」
「…ふふ…やっとか」
『人間』が、深いため息をつく。
「…私の計画を、今発動する」

「学園都市に、『反乱』する。
我が息子…『未現物質(ダークマター)』を救うために」

275■■■■:2010/02/16(火) 22:05:21 ID:9PcjaqRM
面白いので続き希望。

276■■■■:2010/02/17(水) 14:16:24 ID:pfiD/1Ow
<<276
同感ですが短すぎます。書きだめして出しましょう。

277■■■■:2010/02/17(水) 15:52:57 ID:QfAQUuuQ
>>274
面白そうではあるが、短すぎて「面白くなりそうな要素があるな」止まり
(逆にすっ転びそうな要素もあるけれど)
面白いもクソも、何も判断できないというのが現状
今後に期待

とりあえず、個人的にはもっと地の文があっても困りはしない
あと、>>1の投稿時の注意3、4番

278とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) Ⅱ:2010/02/17(水) 21:23:39 ID:SRrol07g

1章 皆に訪れる異変は異変になるのか 

「…ふむ…」
ゴポ、という音とともに声がある空間に響く。
「…予想以上に早いな。そこまで垣根帝督が愛しいか…」
とある『人間』が言葉を放つ。
それは男にも女にも見え、子供にも老人にも見え、聖人にも囚人にも見えた。
アレイスター=クロウリー。
学園都市総括理事長。加え、世界最高の魔術師。その『人間』は、緑色の手術衣を着、弱アルカリ性培養液で満たされたビーカーの中に、逆さに浮いていた。
『この状況…どうするつもりだ?』
突然、その『人間』の脳に直接響くように声が聞こえた。
アレイスターが『存在』している建物には、玄関はおろか、窓さえ存在しない。そのため、ここに来るには『空間系能力者』が必要とされる。
この建物の『案内人』を勤める結標淡希が能力を使った形跡は無い。
だが、アレイスターはうろたえることなく『答える』。
『ああ。だからお前にある頼みごとをしたい。エイワス…いや、やはりドラゴンの方が良いか?』
ドラゴン。
それはこの学園都市の統括理事会クラスの人間しか知らない言葉。
もちろん、『ドラゴン』などという単語なら、ほとんどの人間が知っているだろう。
だが、ここにおける『ドラゴン』という単語の意味を知る者は、ほんの一握りしか存在しない。存在してはいけない。
その、『ドラゴン』が『言う』。
『頼みごと…まさか、私に戦線に出ろと?』
『まさか。そんなことをしたらこの『計画(プラン)』が大幅に揺らぐ』
『では?』
『まぁ、『彼ら』に力を与えてほしいのだよ。フィアンマを撃破したとはいえ、あれには無駄な人間が手を差し出しすぎた』
『…具体的に、どうやって?』
『一種の『天使の力(テレズマ)』だと思ってくれれば良い。もともとお前の力を取り込ませておいた『滞空回線(アンダーライン)』を『彼ら』の体内に取り込ませ、一時的に能力を引き上げる、ということを行ってほしい』
『ほう。そして、私の力が不用意に流れ込みすぎると『人間の体』だと持ちこたえられないから、その力の調整をしろと?』
『ああ。状況に応じて最適な力の量、質を注いでほしい』
『…まぁ、いいだろう。…それよりも』
唐突に、『会話』が途切れる。

『…本当に、私の力が『彼ら』には必要なのか?』

『…分からない』
アレイスターが答えた。
『もしかしたら、彼らだけの力でこれを乗り越えることは出来るかもしれない。だが、出来ないかもしれない。
…不確定要素が多すぎる。浜面仕上の存在のみが不確定要素だと思っていたが…』
『まだあるだろう』
『・・・』

『あの二人の父親は、厄介だと思われるぞ?』

『…』
はぁ、とアレイスターがため息をはく。そして、何を『人間』じみたことをやっているのだ、と自嘲する。
『…あの二人が、最大の不確定要素だ』
突然、アレイスターの目の前にいくつものモニターが浮かび上がる。周辺には、そのようなことが出来る機器は存在しない。
『あの対フィアンマ戦。無駄な人間、と言ったが、実質あの二人だけのようなものだ』
『…あの二人は、いったい何者だ?』
『…おそらく、だが…』
そこで、冷たい沈黙が流れる。

『…『幻想守手(イマジンガードナー)』、『現実守手(リアルガードナー)』だと思われる』

『…ほう!もう出てくるか!!あの存在は、この計画のwyyt段階における対hfrekhgのときに出てくる予想では!?』
興奮しているのか、この世界のヘッダでは表せない言葉をドラゴンが『発する』。
『…少しは落ち着け』

『これが落ち着いてられるか!!と言うことは何か、『現実操者(リアルコントローラー)』はあの小娘だと!?はははっ!!!『幻想操者(イマジンコントローラー)』と『現実操者(リアルコントローラー)』が至近距離にいるというのか!!!!』

その後、もはや発狂したような口調で次々と言葉を発していくドラゴン。
またもやため息をついたアレイスターは、ひとつのモニターを見る。
そこには、上条当麻と禁書目録、御坂美琴と白井黒子がいた。
「…この情景が、いかに恐ろしいものか、本人たちは分かってないのだろうな・・・」
そして、もはや3回目になるため息をついた。

279とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) Ⅲ:2010/02/17(水) 21:58:11 ID:SRrol07g
「さて」
10月9日。土曜日。
「…とうま」
とある病院内。
「…アンタは」
男性一人。
「…この殿方は」
女性3人。

「いったい、とうまはいくつ事件に巻き込まれれば気が済むのかなぁ!?」
「いったい、あんたはいくつ事件に巻き込まれれば気が済むのかしらぁ!?」
「いったい、あなたは何回美琴お姉様とイチャイチャすれば気が済むぐはぐっ!?」
3人そろって同じようなことをいっている(様な気がする)のだが…
その言葉の対象となるとあるとんでもなく不幸な少年は叫ぶ。
「別に俺だって巻き込まれたくて巻き込まれたわけじゃねぇ!!ツーかインデックス、お前があいつに捕まるのが悪いっ!!!」
その反論もむなしく。
「とうまはそうやって人に責任を擦り付けるの!?というか、あれは仕方が無かったんだよ!!フィアンマが使った魔術は私の10万3000冊の中には入ってなかった!!!」
「嘘つけぇい!!そんなことありえるかっ!!あいつの攻撃が俺の『右手』で消せたんだから、あれはれっきとした『魔術』だろぉ!!?」
「魔術だけど、私の中には記憶されてなかったもん!!!」
「っつーか、つまりあんたはこの子を助けるためにあの馬鹿じゃないのってくらい強かったあいつに挑んだってわけね!!??」
「そうでございますわ!きっと汚らしい猿人類の欲望を満たすために美琴お姉様に手を出したに違いなおうぐふっ!!??」
「というか美琴、それがお前にどう関係あるんだ!?今回はたまたま父親に会いに来た場所が対フィアンマ戦の場所でしたっていうことでお前も仕方なく参戦したはずだが、俺の参戦理由はお前には関係ないはずっ!?よし、上条当麻、完璧な言い分っ!!!!」
「…だから、あんたがフィアンマとかいう奴に挑んでなかったら私も挑んでなかっ…」
続きを言おうとした美琴が、何故か顔を赤くして俯く。
「は?」
と、とっさに上条は言ってしまったわけだが、
「とーまーぁぁぁ!!!!」
「ぐぎゃぁぁぁぁぁっ!?なぜ私こと上条当麻はあなた様インデックス様に噛み付けられなければならないのでしょうかっ!?」
「美、美琴お姉様っ!?おのれこの猿人類めが、私が肉片ひとつ残らずっ―――っ!!!」
「…」
さらに何故か白井黒子が太ももに巻いてあるベルトから金属矢を取り出し、美琴が俯きながらぶつぶつ何か言いながら髪からばちんばっちんと音を鳴らす。
「ちょ、待って!?なぜ私ことものすごく不幸な上条当麻が大能力(レベル4)の『空間移動(テレポート)』の方の攻撃と、学園都市第3位の『超能力者(レベル5)』の『電撃使い(エレクトロマスター)』の方の能力による攻撃を喰らわなければならないのでしょうかっ!!!???」
だが、やはり上条の反論もむなしく。
インデックスの噛み付きは威力を増し、白井は『ふ、ふふふ…これでこの猿人類がいなくなればお姉様は私のもの…うえっへっへ…」と言い、本格的に威力を増していく電撃に恐れをなしているとき。

「…よォ、と声をかけようと思ったが…ここは遠慮しとくぜ…」

280■■■■:2010/02/17(水) 23:47:09 ID:7B/r31/I
直書厳禁、宣言必要

281■■■■:2010/02/18(木) 00:02:24 ID:7eoO.j5U
投下終わったかな…?

wikiスレで454と名乗った者です。SSスレまとめの編集も何度か行ったことがあります。
今回はまとめwikiの移転作業に伴い、>>198氏を始め多くの方にご迷惑をおかけしています。
話し合いの過程で、私を含め様々な思い違いなどにより、このような状況となってしまいました。

SSスレまとめの今後の移転作業については、
wikiスレで特に動きがなければ今週末から2週間程度を目処に、
ttp://www21.atwiki.jp/index-ss/
へ最終的な移転を行います。

移転先が「自作ss保管庫」様と分かれてしまう件については、
 ・向こうの更新速度が早く、更新履歴が流れて行ってしまう
 ・更新時に文字認証が必要
 ・若干見やすいかもしれない
という具合に違いを考えてもらえればと思います。

なにかあれば、wikiスレの方をご覧ください。よろしくお願いします。

282とある都市の反乱因子作者:2010/02/18(木) 20:35:44 ID:FuOfsYjo
なんか、いろいろあるみたいですね…?
このようなレスなどは不慣れなところもあり、どこか迷惑をかけているようですが…
そこら辺はご指導よろしくお願いします。自分的には指摘されたところは直しているつもりなのですが…どうでしょうか?
では、まぁ、いろいろとよろしくお願いします。

283とある都市の反乱因子作者:2010/02/18(木) 21:24:28 ID:FuOfsYjo
「『一方通行(アクセラレータ)』ッ!!!!」

上条は反射的に叫んだ。その叫びは、絶望しかない暗闇でまばゆい光を見つけたような者の声だった。
「…俺はこんなめんどォくさそうなことには関わらねェぞ…」
叫ばれた『一方通行(アクセラレータ)』は、何か集団でいじめられている子どもを見るような目つきで上条を眺める。
「賢明な判断ですわね、学園都市第1さん」
「あんた今ここで手を出すっつんなら、ネットワークぶっ壊すわよ」
「あれ…?あなたは…?」
3人ともども、学園都市第1位の者に掛ける言葉とは思えない言葉を掛ける。まあ、ひとりはその事実を知らないのだが。
「…そうゆうことだ。俺が殺せるぐらいにはとりあえず生き残っとけ」
「なにぃぃぃ!?まだお前俺を諦めていないのかっ!?いやいい加減…」
「…お前」
一方通行が上条をさらにかわいそうな人間を見るような目で見る。
「へ…?」
と、上条が思考するまもなく。
「とうまぁ!とうまは女の子だけじゃ飽き足らなく、この人にもあんなことやこんなことをした上であっさり捨てたって言うのかなぁ!!??」
「は!?あ、いや違いますよインデックスさん!!??あの発言はそういう意味じゃなく、『まだ俺を殺すことを諦めていなかったのか』という意味のものでして!」
「あんたねぇ!!!」
「(…よ、よし…これで美琴お姉様をめぐる最大の強敵(ライバル)が確実に葬られそうですわね…そうなればっっ!!!)」
と、なにやらいろいろと勘違い(していない者も1人居るのだが、有効利用中)されているところで、さらに何人か上条の病室に訪れるものが居た。
「あっれー?何であなたはちゃんと病室に入ろうとしないの?ってミサカはミサカは疑問を投げかけてみる」
「それには子供には分からない深い深い事情があるのです、とミサカはあなたに現実を直視させないような言葉を発します」
「御坂妹ッ!!!お前も何か壮絶な勘違いをしていないか!?」
「いえ、ミサカはミサカたちの上位固体である『打ち止め(ラストオーダー)』に汚い現実を見せないようにしているだけです、とミサカは特に考えることなく答えます」
「!?って、ちょっとあんた――――ッ!!!」
とそこで、美琴が場違いに緊張した声を発する。その美琴の視線の先には。

「…?ミ、サカ…??ま、まさか」

「あんたは何も聞くな!そして何も見るな!!さらに何も問うな!!!絶対めんどくさいことにっ!!」
「お姉様ッ!!!いったい、黒子にどのような隠しごとをっ!?」
と、なにやら場の雰囲気がよくつかめなくなったとき。

「に、逃げてくださいッ!!!」

突然、切羽詰った声が病室内に響いた。
全員の視線が病室の扉に行く。そこには、見覚えのある少女が居た。
滝壺理后。
対フィアンマ戦のときに一緒に戦ってくれた上条たちの仲間である。彼女は特にフィアンマ戦では致命傷は負っていないのだが、前々から使用していた『体昌』というものがいろいろあるらしく、今は絶対安静を保たなければいけないはずなのだが。

「超能力者(レベル5)が、あなたたちを狙いにここを襲撃してきますッ!!!」

やはり切羽詰った声で彼女は言い放った。
「…?」
だが、やはり一同はいまいち状況がつかめない。その一同の薄い反応を見た滝壺は、
「ちょ、超能力者たちがここを襲撃しようとしています…もう、ここの病院にいる一般人の方にも避難を開始してもらっています…」
そこまで言ったところで、滝壺の体がふらっとゆれ、熱中症にかかったように後ろに倒れこむ。
とっさに御坂妹が彼女を抱きかかえる。
「…どういうことだァ?」
一方通行がしらっと言う。
そこに。

「いいからっ!説明してる暇はねぇんだ!!もうお前たち以外の人間は全員避難したから、さっさとお前らも逃げろ!!」

浜面仕上。
それがこの声の主の名前だ。彼もまた同様に、対フィアンマ戦で一緒に戦ってくれた仲間である。
前は『武装無能力者集団(スキルアウト)』のリーダーを務めていた時がある彼が、動揺しまくりの声で言う。
「説明は出来ない!さっさと逃げろ!!!」
「待て」
もう半分パニック状態に陥りつつある浜面に、冷静な声で一方通行が問いかける。
「つまり、俺らを潰すために能力者がここを襲撃する、ってェことでいいんだよなァ?」
「あ、ああ。だけど全員超能力者(レベル5)で、8人も居るって…」
「もうどうせ逃げられねェだろ。しかもこの病院内には他の奴らは居ない。だったら」
一方通行が言葉を切る。

「ここを戦場にしたほうが早くねェかァ?」

284とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) Ⅴ(前のⅣ):2010/02/18(木) 21:47:10 ID:FuOfsYjo
「ばっ…」
その言葉にいち早く反応した美琴が言う。
「何言ってんの!?いくらあんたが学園都市最強だからって、『超能力者(レベル5)』8人を相手できるはず無いでしょうが!」
「…の前に、なぜその襲撃の事実が彼女に分かるのか、ということは誰も気に止めませんの…?」
白井が不思議そうな顔で言う。
滝壺理后の能力は、『大能力(レベル4)』の『能力追跡(AIMストーカー)』。一度記録したAIM拡散力場の持ち主をどこにいようとも確認・追跡できる、という能力だ。それ以外にもあるのだが、今重要なのはその能力。
白井黒子以外は対フィアンマ戦に参加(とあるひとりはネットワーク経由で)しているのでそのことが分かっている。
白井にもそれを説明してやればいいだけなのだが。
「時間が無いらしィから説明はなしだ。とりあえず団体で行動する。
俺と打ち止め(ラストオーダー)と滝壺、浜面。上条と『超電磁砲(レールガン)』と妹達(シスターズ)と白井で行動だ。これくらいの戦力があればそうそう死なねェだろ」
そういって、一方通行は立ち上がる。
「反論は?」
誰も何も言わない。
状況はあまりよくつかめていないが、互いがかなりの信頼関係を築き上げている分、そのあたりは固い。
「よし」
上条がベッドから立ち上がる。
「まーた不幸なことがおきるっぽいが…」
もはや慣れました、という表情をつくり、

「全員、死ぬんじゃねぇぞ」

その言葉を聞き、一斉に病室から駆け出した。



「…くそ…」
ある『人間』が、画面のモニターを見て言う。
「…やはり、『幻想守手(イマジンガードナー)』達が関わっているか…」
その画面には、先ほどの上条達のやり取りが映っていた。
『あまりにも、不信感が無いな』
またもや脳内に直接『響く』様な声が『聞こえた』。
『…まさか、私の『計画(プラン)』に気づき…?』
『それは無いだろうな。おそらく、子供たちが妙に不信感を持ち、行動を鈍らせて負傷する、という事態を避けたいだけだろう』
『…』
アレイスターは応えなかった。
『…さすがに、この戦力では持たないな』
『確かにな。しかし、あの『幻想操者(イマジンコントローラー)』が事件に関わっているのだから、すぐに応援は集まるだろう』
『その応援も、微々たる者、ということは十分にありえる』
『心配性だな。何かあれば私が出る』
その言葉で全てが収まる。それほど説得力があるのだ。
もはや、『それ』を造りだしたアレイスターより『それ』が強くなっている今。
『ふふ。しかし、一方通行はやるな。とりあえず戦力を固め、生存率を上がらせることに専念しているようだ』
『…まあ、そこは一番実戦が多いからな…』
1万回以上は戦場に出ているのだからな、とドラゴンが笑いながら『発する』。
『体制を整わせる気か。だが…』
そこで、ドラゴンが言葉を切る。
『そんなに消極的な答えで、奴らは持つかな?』
『…なんとも言えんな。もしかしたら、『超電磁砲(レールガン)』が今『覚醒』するかもしれんし、『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が『真』に目覚めるかもしれん』
『はは。たいした戦力だ』
軽い口調で言うドラゴン。
『とりあえずは、大丈夫だろう。『奴ら』にしてもまだ未完成のはずだ』
『…『超能力者(レベル5)』たち、か…』
アレイスターが考え込むように目を閉じる。
『…しかし、垣根聖督はこれだけの戦力で本当にお前を追い詰められる、とでも思っているのか?』
嘲るようにドラゴンが言う。
『こんな矮小な力、イギリス清教のトップでも一人で潰せる』
『…ローラ=スチュアート…』
またため息をつきそうになるアレイスター。
『…まぁ、事の成り行きに任せるとするか…』
アレイスターには珍しく、適当に判断を下した。

285■■■■:2010/02/19(金) 16:19:04 ID:l6SpQ.NY
終了ならしっかり書こう!!

286とある都市の反乱因子作者:2010/02/19(金) 20:47:40 ID:.UBjhCvo
なんか、やっとレスがちょっと分かってきた者です。投稿前と後、そのこと書かなきゃなんですね…(今更
んじゃ、投稿させてもらいます。ここで文を書くわけですが…

287とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) Ⅵ:2010/02/19(金) 21:14:47 ID:.UBjhCvo
「いやーしっかし、警備員(アンチスキル)とか風紀委員(ジャッジメント)がどーたらこーたらって聞いたときはどんな奴らかと思ったが…
ような単なる雑魚ってことでいいんだな?」
「ざっくばらん過ぎるわね…まぁ、合ってるんだけど」
第7学区にあるとある病院に向かっている8人の超能力者(レベル5)。
彼らはその病院に行くまで、邪魔だと思ったものは消し飛ばし、ほしいと思ったものは強奪し、と…やりたい放題していた。
彼らはある少年たちを殺す、または捕縛する…ようは、戦闘を目的として作られた存在だ。そして、戦闘に関するスペックを限界まで高めるため、『常識』などという項目は彼らの頭には元からいらず、そして造られなかったがためにこのような行動が取れるのである。
もちろん、そんなことをすれば警備員(アンチスキル)や風紀委員(ジャッジメント)が動くのは当然なのだが、彼らはそれさえも潰してきている。なので、ここらいったいは戦闘の爪あとがまだ激しく残っている。残骸が燃えていたり、建物が不気味な音を上げながら崩れていったり…などといった事だ。
だが、そんなことを一切気に留めず、まるで天気のいい日の散歩のようにのんびりと歩いている。
ふと、そのうちのひとりが口を開いた。
「その、今回のターゲットは、私たち全員が動かなければ潰すことが出来ないほど強力なのでございましょうか?」
金髪碧眼、かなり整った顔立ちに整った肢体を持った20代半ばくらいの女性が言う。
「…正直、分かりかねるな。先ほどはああも言ったものの、実際のところ片手間で済ませられるかもしれん」
いかにも紳士風な男が応える。30代後半のように見えるのに、なぜか杖など突いている。
「まあ、結局ノところどうせ殺すんだしサ。そんな相手ニ感情なんか持ってどうするつもりダ?」
10代前半のような男子が、おかしな口調で喋る。彼の顔には喜怒哀楽、すべてがあるように思える。
「そんなこと言っておきながら、殺せなかったらどうするつもりなの〜?僕に殺される覚悟、ある〜?」
先ほどの少年と同じような容姿をした男子がつまらなさそうに言葉を吐く。間延びした口調とは裏腹に、彼はまったくの無表情だ。
「仲間割れは避ける事項だと思われます。よって、そのような行動があった場合、強制的に止めに入らせてもらいますので、そのつもりで」
今度は10代後半のような少女が応える。顔はまっすぐ前を向いているのだが、なぜか表情は暗い。
「はん。そんなガキ相手に本気出す気?たかが知れるわ」
不機嫌そうな声があたりに響く。その声の主は明らかにイライラしているような表情を浮かべ、体中からピリピリした空気が漂っていた。
そこに。
『…君たち。もうすぐ戦闘に入るのだから、少しは緊張していけ。あくまでこれは『戦闘』だぞ』
突然、五感に語りかけるような声が彼らの脳に堕ちてくる。
「…」
それに、誰も取り合わない。
妙な沈黙があたりを支配した。
『…このような空気で、彼らに臨め』
そう言われ、ふと気づいたように誰もが前を見る。
そこには、とある病院があった。

288とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) Ⅵ:2010/02/19(金) 21:32:40 ID:.UBjhCvo
「…で?今回の不幸を持ってきてくれるすばらしい相手は具体的にどんな奴なんだ?」
上条が、壁にもたれかかった姿勢のまま言う。
「知らないわよ。まあ、最初はあたしと黒子で様子見に行くから。あんたのその右手は相手によっちゃぜんぜん効かないし」
美琴が黒子の方をチラッと見て言う。
「それが最善策でしょうね」
珍しく黒子がその手の発言をせずに言う。状況が状況なのを理解しているのだろう。
御坂妹は、インデックスを安全な場所に避難させるため、現在はこの病院内にはいない。そして、それが出来たならば応援を頼むようにしている。
つまり、
「って、え…?俺、ひとり…?」
「何か問題でもありますの?学園都市第1位を拳一つで倒した勇者さん♪」
何でお前がそれを知っているんだ、と思わず突っ込みそうになった上条だが、この際それはスルーする。
「てか、相手の能力が能力だったら、俺本当に拳だけで戦うことになるのですが?」
上条が素朴な疑問を投げかける。
それに二人の少女が同一のタイミングで応える。
「あ、そーか。なんかそこまで頭回ってなかったわ。んじゃ全員で行動ね」
「そこら辺で勝手にのたれ死んでればいいんですわ♪」
まったく相成れない二つの言葉。
「…あんたねぇ…」
「…お姉様。そこまでしてこの殿方と一緒に行動したいんですの?」
「あんた、こいつ意外に使えるって事知ってる?それと、曲がりなりにもあの『一方通行(アクセラレータ)』を倒したんだからね、こいつ」
「美、美琴…」
なぜか上条の目が潤む。というか、この状況でそのような発言が無かったらマジどうしよう?と考えていたところだから当然といえば当然だが。
「…なんで、そんな目で…」
それに美琴が、なぜか俯く。
「おのれこの――――」
と、いつもの展開に発展しかけたところで。

ズゴォォン!!!

建物全体が振動した。

289とある都市の反乱因子作者:2010/02/19(金) 21:34:22 ID:.UBjhCvo
今日はここで終了させてもらいます。ものすごい中途半端な終わりかただと自分でもお思いますが。
それでは、この辺で。

290■■■■:2010/02/19(金) 23:02:16 ID:l6SpQ.NY
はじめまして いつも読んでいるだけですが
いろいろ考えてまとまってきたので書いてみようと思います。
だけどこれは、ほんとに妄想が入ってきます
そして、途中で仮面ライダー さらに当麻君もキャラ崩れしています
さらに原作のストーリーもある程度変えて書いていきますので
見たくない人はどんどん飛ばしてください
あまりにも評価が悪かったら止めます
でも 出来る限り続けるつもりです

オリジナルキャラも出てきます。オリジナルキャラの設定は後で載せます
内容としては、当麻がどうしてあのような正義の味方でいられるのか
そのきっかけの話を考えてみました。
けど最初のうちはオリジナルキャラメインのストーリーで行くので
どうか暖かい目で見守ってください

291ビギンズナイト:2010/02/19(金) 23:05:16 ID:l6SpQ.NY
学園都市の路地裏
そこは、危険な場所だ
子供が遊ぶ金欲しさに人を襲う
気にくわないという理由で襲う
何の理由もなくても襲う
けがで済むなら運がいい
運が悪く能力者に襲われれば殺される
そういう場所なのだ

そんな路地裏では、今戦いが起こっている
どこにでもいる不良達に見えるが彼らは、能力者だ
低能力者が4人と異能力者が3人に強能力者が1人
しかし、もう残っているのは、不良達のリーダーである強能力者
そして、彼らが襲った無能力者だけだ

(なんでこんなことになった!?)
強能力者は、そう思いながら後退りする
彼らは、今までと違ったことをした訳ではない
今まで通りにテキトーな人間を選び、脅し、金を奪う
もし、強能力者や大能力に出会っても能力者8人もいれば
勝つことできるし、超能力者に出会う確率なんて何百万分の一しかない
まして今回出会ったのは、無能力者勝てると思わない方がおかしい
しかし、今残っているのは、強能力者だけ
仲間はみんなのびている
(どうしてだ!? なんでこいつにはっ!?)
強能力者の手から火が飛び出す
しかし、それは無能力者に当たる前に消滅する
いや 当たらないわけじゃない当たっているのだが
右手に当たった瞬間に消えてしまうのだ

後退りする強能力者に無能力者はゆっくり近づき右腕を振りかぶる
「どうしてっ!? なんだお前は!?」
「・・・・・・・・・知るかっ」

292ビギンズナイト:2010/02/19(金) 23:11:36 ID:l6SpQ.NY
上条当麻のパンチで強能力者は気絶した
そして当麻はその場に座り込んだ
なにか目的が有ったわけじゃない、ただ疲れたからだ
なにか飲み物でも買うかと思っていると

「どんな能力もつうじない化け物が居るって聞いたんだが」

後ろから男の声がした。
当麻はすぐに立ち上がり相手を見つめる
しかし、暗く顔はよく見えない

「随分と・・・・・・・・・普通だな」

と男がいい終わった途端、当麻は一気に男に近づき右手で殴りかかったが
それは男には届かなかった。別になにか特別なことをしたわけではない
ただ殴りかかってくる当麻の右腕を掴み背負い投げをしたのだ。
仰向けの当麻に男はしゃがみ込み話かける

「なるほど・・そういう力か・・・おもしろいな
だけど、使い方はイマイチだな。そんな風にただ向かってくる敵を
闇雲に殴るだけの拳なんて持ってても無駄だ」

そう言うと男は倒れている当麻の顔を覗き込む
この時、初めて当麻は男の顔を見ることが出来た。
しかし、一番印象に残ったのは顔ではなく、路地裏にわずかに差す
夕日の色に染まった綺麗な銀髪だった。

「俺がもっといい使い方を教えてやるよ」

そう言った彼の顔はこんな路地裏には似合わないくらいの笑顔だった。

293■■■■:2010/02/19(金) 23:16:24 ID:l6SpQ.NY
こんな感じです
まあ第一章って感じですかね
あと題名も超テキトーです
まあ 分かる人は分かると思いますが

あとはじめてなので間違えたり読みづらかったらすいません
いろいろ学んでいこうと思うのでいろいろ感想ください
とりあえず今日のところはこんなところです

294■■■■:2010/02/20(土) 00:36:58 ID:YPP1tk5Y
ハードボイルドクル━(゚∀゚)━!?

始まりの夜か……ゾクゾクするねぇ

295■■■■:2010/02/20(土) 01:50:26 ID:uG.LD7Hw
佐天涙子ものを投下します。タイトルは「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)」です。
今回は4レス分投下します。

296■■■■:2010/02/20(土) 01:51:00 ID:uG.LD7Hw
「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)その1」

7月30日13:30 セブンスミスト水着売り場

「うーいーはーるぅぅぅぅ!こっち、こっち!」
「なんですか?佐天さん!」
「どうこれ!初春にピッタリだよ!白井さんも真っ青な三角ビキニィィィィ!」
「なっ!無理です!無理。そんなの私が着れる訳ないじゃないですか!」

「じゃあ、こっちはどうじゃ!白のワンピース…………」
「そっ、それぐらいならまだ…………」
「っと見せかけて、後ろからだとビキニ紐とTバックしか見えないセクシーダイナマイツ!!」
「キャー!無理無理無理無理。そんなHな水着、絶対着れません」

「もったいない!これ着たらプールの男の視線は独り占めだと思うんだけどな──!」
「着ません!しません!思いません!
 変な妄想しないで下さい……っていうか、今日は佐天さんの水着を買いに来たんでしょ!」
「まっ、そうなんだけどさ。初春に似合うやつを見つけちゃったから…………ついね」
「似合いませんから!着ませんから!!お願いですから、私で遊ばないで下さい!」

「ははっ、ごめん、ごめん」
「も──っ!佐天さんたら!知りません」

その時キャピキャピとはしゃぐ二人の女子中学生の横を一人の男子高校生が通り過ぎた。
周囲をチラ見しながら歩く姿は場所が場所だけに不審人物に見えなくもない。
その人物に気付いた初春飾利はその高校生に声を掛けた。

「あれっ?ひょっとして…………上条さんじゃないですか?」

そう呼びかけられた高校生、上条当麻はビクッと肩を震わせる。
実は今、上条はできたてホヤホヤの記憶喪失患者だったりする。
夏休み突入と同時に遭遇したとある事件のせいで、7月28日以前の自分がどんな人物で
どんな生活をしていたのかというエピソード記憶を綺麗サッパリ失っていた。
しかも故あってそのことを隠し通す必要があり、ここ2日は無くした記憶を補うために、
知識として残っている名称や風景を頼りに学園都市中を歩き回っていたのだ。

ここがセブンスミストという店であることは知っている。
少し前ここで大きな爆発騒ぎがあったのも知っている。
しかしそれが実際に体験した知識なのか、それともニュースで見た知識なのかが判らない。
だから自分の知識と一致する風景が無いものかと確認して廻っていたのだ。

まさかこんな所で上条当麻の知り合いに会うとは思わなかった上条は恐る恐る振り返る。
そこには頭にたくさんの花飾りを付けた女子中学生がいた。
上条にはその少女の記憶はないが、どうやらその少女は上条当麻を知っているようだ。
にこやかな顔で話しかけてくる。

「上条さん。今日も妹さんとお買い物ですか?」

その問いかけに上条当麻は一瞬身を固くする。
(確か上条当麻に妹はいないはず…………どういうことだ?)
上条当麻は思考をフル回転させ、最も当たり障りのない返事を捻りだす。

「いや。上条さんだって一人で買い物に来ることぐらいあるんですよ」
「そりゃー、そうですねーっ」
「ねえ、ねえ、初春。この人誰?」
「この人は上条さんといって、私がグラビトン事件で御坂さんに助けてもらった時にその
 場に一緒にいた人なんです」

「へーっ、そうなんですか。そうだ!
 じゃあその時どうやって御坂さんは爆弾から上条さん達を護ったんですか?
 初春ったらその時目を瞑っててなんにも見てないって言うんですよ」
「えっ?(まずい、そんなことがあったのか…………)えーっと…………ゴメン。
 実は俺も目を瞑っててよく憶えてないんだ」
「そうなんですか?残念」
「じゃあ、俺ちょっと急ぐから、それじゃあ。初春さんに…………えっーと」
「佐天涙子です」
「佐天さんも。それじゃまた」

そういって上条当麻はその場を逃げるように去っていった。

「なぁんか、ちょっと挙動不審なんだよねぇ」
「でも、ちょっとカッコ良さげな人だと思いません?」
「え──っ!?初春はあんなのが好みなの?
 どっからどう見ても普通でしょ。まあ中の上ってところね」
「あんなの…………って、佐天さん。見る目が厳しいんですね」
「そりゃそうよ。だって私の理想は一一一(ひとついはじめ)だもん!」

297■■■■:2010/02/20(土) 01:51:26 ID:uG.LD7Hw
「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)その2」

7月31日17:05 第6学区繁華街路上

「あ────っ!それ、あたしのバッグ!!
 待てぇぇぇ!こンのひったくり野郎!
 これでも喰らえぇぇぇぇぇぇぇえええええ!!」

初春飾利と街を歩いていた佐天涙子は自動販売機からジュースを取り出そうとした隙に
肩に掛けていたバッグをひったくられてしまった。
気が付けば取り出したばかりの缶ジュースをひったくり犯めがけて投げつけていた。
缶ジュースの打撃力は予想外に高く、結果的にひったくり犯は盛大にすっ転んでいた。
幸運なことに通りがかった警備員(アンチスキル)がその場でひったくり犯を拘束し、
バッグも無事佐天涙子の元に戻ってきた。
こうしてひったくり事件はわずか20秒で無事に解決した。不幸な高校生のうめき声を残して。

「痛ぅ────────っ!」
「あのーっ、大丈夫ですか?後頭部に思いっきりコブできてますよ」
「まだちょっとズキズキするけど。まあ、なんとか」
「でも驚いたーっ。
 あいつに投げた缶ジュースが外れた時、あたし悔しくて思わず『うがぁぁぁ!』って
 叫んじゃったんですよ。
 それに、それがひったくり犯の先を歩いていた人をノックアウトしちゃうし…………
 しかも、その人が上条さんだったなんて…………ビックリしちゃいましたよ。
 でも倒れた上条さんにつまずいてひったくり犯が転んじゃった時は思わず笑っちゃいまいした。
 まるでコントじゃないですか。大笑いですよね」

「あのーっ、佐天さん。
 笑ってないで、まずは上条さんに謝った方がいいんじゃないですか?」
「ご、ごめんなさい。つい、はしゃいじゃって。
 それに、すみませんでした。缶ジュースぶつけちゃって…………」
「もういいよ。ワザとじゃないんだし」
「…………えっ?怒んないんですか?」
「なんで?悪いのは佐天さんからバッグを引ったくった犯人だろ」
「そりゃあ、まあ、そうなんでしょうけど…………」
「結果としてみんなが幸せになったんだから、何の問題もねえじゃねえか」
(でも上条さんだけ不幸になってる気がするんですけど…………気付いてないのかな?)
「で、どうする?コイツは」

そういって上条は地面に転がっていた缶ジュースを拾い上げた。

「どうぞ、上条さんが飲んじゃって下さい。たんこぶ作っちゃったお詫びです」
「サンキュー。(でもコイツは炭酸系だから今開けるのはマズイよな)」
「(???)どうしたんですか?」
「いやなに、今ここで缶を開けて炭酸を顔に浴びるなんてお約束なネタを繰りだすほど
 上条さんはバカじゃないってことですよ」
「あっ!ごめんなさい。新しいのを買ってきます」
「冗談だよ。コイツは下宿に帰ってから飲ませてもらうさ。ありがとな」

そういって右手に持った缶ジュースを目の前に持ち上げた途端、ボシュッと飲み口から
盛大に炭酸が噴き出し不幸にも上条の顔は一瞬で泡まみれになった。
どうやら先ほど地面に叩き付けられた衝撃で缶に亀裂が入っていたようだ。

「おわっちゃあぁぁぁぁぁ!」
「だっ、大丈夫ですか?」
「ああ、濡れたのは顔だけだからな。でも良かったよ。
 もう少しで佐天さんにこんな危ないもんを押しつけちまうところだった」
「いえ、そんな…………
 (この人どうしてこんなに優しいんだろう?
 他人の代わりに辛い目に遭ってるのに…………どうして笑顔でいられるんだろう?
 あたしは…………とても真似できないや)」

298■■■■:2010/02/20(土) 01:51:56 ID:uG.LD7Hw
「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)その3」

8月2日17:40 第7学区とあるスーパーマーケット

その日、上条がスーパーマーケットでふと見かけた白梅の髪飾りを付けた少女につい声を
掛けてしまったのは特に理由があったからではない。
あえて言うなら、上条当麻のことを知らないこの少女は今の上条が安心して話ができる数
少ない人物だったからだろう。

「よっ!確か…………佐天さんだっけ」
「あっ、上条さん。こんちは」
「今日は初春さんと一緒じゃないのかい?」
「初春のヤツ、昨日の風紀委員(ジャッジメント)の仕事がきつかったみたいで、今日は
 ちょっと寝込んじゃってるんですよ。だから今日はあたしが夕飯をつくってあげるんです」
「へーっ、それで買い出しに来たのか?佐天さんは優しいんだな」
「いえ、そんなことありませんよ。
 初春のヤツってなんか放っておけないキャラじゃないですか。護ってやりたい的な…………
 おっと、いけない。もうこんな時間。
 じゃあ初春がお腹空かせてると思うのでお先に失礼します」
「ああ。気を付けてな」

スーパーマーケットを出た佐天涙子は通りに設置された大時計を見上げる。
時刻は17:45。見上げる夏空はまだ抜けるように青かった。
(初春のやつ、きっと今頃お腹空かせてるだろうな。
 初春ん家まで10分、食事の準備に20分。初春!あと30分辛抱するんだぞ!
 あたし特製の海鮮雑炊食べさせてあげるからね。
 今日はあたしが初春の世話をしてあげるからね。ドドーンとあたしに任せなさい。
 身体だって拭いてあげるからね。……………………そうだ!
 今日は絶好のチャンスかも……………………ふふふっ、
 この前は停電のせいで仕損ねたけど、今日こそはあん時のセクハラの続きを…………
 あたしのくすぐりにどこまで耐えられるかな?う・い・は・る!?)

山賊のような笑みを浮かべ拳を握りしめるセクハラ女子中学生は少し注意力が散漫だった
のだろう。
前から歩いてきた通行人とぶつかってしまった。
そして現実に戻った途端、佐天涙子は激しく後悔することになった。
最悪なことに相手はどこから見てもヤンキーにしか見えない高校生だった。

「てめえ!なにぶつかってんだよ!」
「ご、ごめんなさい」
「ごめんで済んだら警備員も風紀委員もいらねえんだよ!どう落とし前つけんだ!てめえ」
「本当にごめんなさい」
「口じゃどうとでも言えんだよ!
 ガキだからって『ごめん』で許して貰えると思ってんじゃねえだろうな!
 ちょっとこっちに来な!誠意の見せ方ってヤツを教えてやっからよ!」
「えっ、えっ!?」

不良にまくし立てられ、ただ身をすくめていた佐天涙子であったが、不良に手を掴まれ
路地に連れ込まれそうになりようやくわずかな抵抗をみせた。
しかし不良に掴まれた手にビリッと電気が走ったかと思うと佐天涙子の身体を激痛が駆け抜ける。

「かはっ!くうぅぅぅぅ」

肺の中の空気を吐き出し苦悶に顔をゆがめる佐天涙子を見て不良はニヤリと口元に下卑た
笑みを浮かべる。
そして佐天涙子の耳元に顔を近づけてニヤけた声で囁く。

「く、く、くっ、こう見えても俺はレベル2の発電能力者なんだぜ。
 今みたいに痛い目にあいたくなきゃ、おとなしく付いて来な!」

このまま路地裏に連れ込まれてしまったら何をされるかわかったものではない。
お金を取られるだけならまだ幸せかもしれない。もっと酷い目に遭うかもしれない。
そう思った途端、佐天涙子の身体を恐怖が蹂躙する。
手をふりほどいて逃げ出したいのにガクガクと震えだした身体は言うことを聞いてくれない。
小刻みに首を横に振り抵抗の素振りをみせるものの女子中学生が男子高校生の力に抗える
はずもなく、薄暗い路地がどんどん近づいてくる。

(ヤダ…………ヤダヤダヤダ…………こんなの嫌ぁぁぁああああ)

恐怖に顔を引きつらせ叫び声さえあげられなくなった佐天涙子は必死に祈る。

(助けて助けて助けて助けて…………お願い。神様!!)

いくら必死に祈ったところで神様が助けてくれるはずはない。
事実、路地に連れ込まれる瞬間まで必死に祈り続けた佐天涙子に神様は来てくれなかった。
そう、絶望した佐天涙子に救いの手を差し伸べたのは神様ではなかった。

佐天涙子の手首を掴んでいた不良の手を引き剥がしたのは一人の男子高校生だった。
佐天涙子からは後ろ姿しか見えないはずなのに、それが誰なのか一瞬で判ってしまった。
そして無意識のうちに思い浮かんだ名前を呼んでいた。

299■■■■:2010/02/20(土) 01:52:32 ID:uG.LD7Hw
「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)その4」

「上条さん!!」
「お前、中学生相手にみっともねえ真似するんじゃねえよ」
「なんだ、テメエは?でしゃばんじゃねえ!俺はレベル2だぞ」
「そうかい?俺はレベル0だよ。っで、それがどうした!?」
「能力もねえくせにカッコつけると痛い目みるって言ってんだ!このレベル0がぁ!」
「気を付けて!そいつ発電能力…………」

佐天涙子が警告するより早く、不良は自分の手を掴んだ上条の右手に電撃をみまっていた。
いや、みまおうとした。それなのに1Vの電位も生じなかったことが不良を困惑させた。
キツネにつままれたような顔の不良に上条の言葉が追い打ちをかける。

「どうした?俺に痛い目をみせるんじゃねえのか?」
「うっ(なっ、なんだこいつ?レベル0って言ってたくせに。まさかホントは上位能力者なんじゃ?)」
「もうお終いか?じゃあ今度は俺の番だよな!?」
「えっ?(コイツ、ひょっとして俺なんかが手出ししちゃいけない相手だったんじゃ…………)」
「覚悟はいいな!?」
「ヒィィィッ!(ヤバイ。逃げなきゃ、絶対殺される)す、すんません。ひゃあぁぁーっ」

恐怖に駆られた不良はあられもない声を上げて路地奥へ転がるように逃げだした。
不良の姿が見えなくなり上条が振り返った時、佐天涙子は地面にペタンと座り込んでいた。

「大丈夫か?」
「いえ、そのーっ、ホッとしたら腰が抜けちゃって。あはっ、あははっ」

佐天涙子は自分の右手で頭を小突きつつおどけてみせるが、どれほど怖かったのかは上条
にも容易に想像できた。

「どう?佐天さん、立てそうかい?」
「まだ、ちょっと…………無理みたいです。ごめんなさい」
「そっか。じゃあ」

そう言って上条は佐天涙子の目の前にドカッとあぐらをかいて座り込んだ。
佐天涙子は上条がなぜそんなことするのかが判らずに目をパチクリさせる。

「どっ、どうしたんです?上条さん」
「なあに俺も少し疲れたから、ちょっと座って休憩しようかなってね」
「えっ?」
「丁度さっき買った缶ジュースにクッキーもあるからな。佐天さんもどう?
 まあ、俺みたいなのが傍にいちゃ迷惑かもしれないけど」
「そ、そんなことありません。
 (さりげなく私を気遣ってくれてるんだよね。これってやっぱり。
 こういうのってなんか……………………いいな)」

そうして上条と佐天涙子は歩道でささやかなお茶会を始めた。
たわいもない話をしているだけなのに佐天涙子にはとても楽しく思えた。
そんな佐天涙子がふと通りの大時計を見上げると時刻はもう18:30になっていた。

「やばーっ!もうこんな時間!」

佐天涙子がそう叫んで立ち上がるのを見て上条は微笑むとゆっくり立ち上がった。

「どうやら、もう大丈夫みたいだな」
「えっ?」
「脚だよ。脚」

そして佐天涙子は改めて気付く。怖い目に遭って腰が抜けてしまった自分のために上条が
わざわざ付き合ってくれたこと、気分転換のためにジュースとクッキーをくれたこと、
そして自分が落ち着くまで話相手になってくれたことに。

「はい!もうすっかり元通りです。ご心配をお掛けしました」
「いいよ、別に。大した事じゃねえからさ。
 それより急がないと!初春さんが下宿で待ってるんだろ」
「あっ、そうでした。ではお先に失礼します」

佐天涙子はペコリと頭を下げると駆けだしていった。

「今度は気をつけて帰るんだぞ!」
「はぁ────い!わかりましたぁ────っ!」

上条の声に振り返ると佐天涙子は大きく右手を振って答えた。

8月2日18:45 初春飾利の下宿

「佐天さん。遅いじゃないですか!私もうお腹ペコペコです」
「ゴメンゴメン。ちょっと色々あってさ。ところでさあ、初春」
「なんですか?」
「この前会った上条さんって…………ちょっとカッコ良かったよね」
「え──っ!?佐天さんこの前はそんなこと言ってませんよ」
「えっ?そうだっけ!?」

8月2日23:10 佐天涙子の下宿

潜り込んだ布団の中で佐天涙子は今日あった出来事を思い出していた。

(ちょっと怖い目にも遭ったけど、今日は良い日だったかもね。
 明日も良いことがあるといいな。
 さあもう寝よっと。おやすみなさい……………………上条さん…………)

無意識のうちに呟いていた名前に気付いた瞬間、佐天涙子は布団の中で顔を真っ赤にする。
しかし次の瞬間、佐天涙子は赤かった顔を今度は真っ青にして跳び起きた。

(ひょっとして、あたし…………上条さんに一言もお礼を言ってないんじゃ…………
 ど、どうしよう?)」

続く

300■■■■:2010/02/20(土) 01:53:47 ID:uG.LD7Hw
以上です
「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)」はもうちょっとだけ続きます。
>>281
1月前から禁書wikiなどでされていたまとめページの移転に関する議論がもつれた時は
ssスレのまとめの移転先とこれからの管理人が存在しなくなるのではと心配していたので、
新しいまとめページを管理して頂けるという方が現れたことに書き手&読み手としては少
し安心しました。色々あったようですが今後ともまとめページの管理をして下さることを
期待しています。これからもよろしくお願い致します。
それと「ミサカ、巫女と美琴」の第3話改訂版を近々まとめページに載せたいと思っ
ていますので、よろしくお願いします。
>>289
>>293
お二方ともなかなかハードボイルドな展開が待っていそうですね。どう物語が展開するのか楽しみにしております。

301■■■■:2010/02/20(土) 08:35:13 ID:eZFdm.LM
>>300

佐天さんが可愛い。
記憶喪失の上条にとって、知人ではないから話しやすいというのは
本当でしょうしねぇ。
でもやることはいつもの旗立てw

不良に絡まれたところで
(ごめんなさい神様、もう二度と初春にセクハラなんてしません)
とかあってもよかったかも。

302とある都市の反乱因子作者:2010/02/20(土) 12:27:12 ID:esM/yXHs
ってことで投下ー。今後はここで書かないことにします(笑
今日で1章は終了。次から2章に入りますね、おそらく。

303とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) Ⅶ:2010/02/20(土) 12:28:52 ID:esM/yXHs
「まずは俺が戦線に出る。打ち止め(ラストオーダー)、滝壺、浜面はとりあえず控えだ」
一方通行(アクセラレータ)が言う。それに誰も何も言わない。
「でもまァ、どうせ俺一人じゃどうにもならねェだろォからな…ある程度やったら戻る。
そん時は、滝壺、お前も戦線に出ろ」
「テメェ!!!」
浜面が一方通行(アクセラレータ)の胸倉を掴み上げる。
「滝壺が今、どんな状況だか分かってんのかぁっ!?」
「分かってる。絶対安静を保てって、あのカエルから言われたんだろ?」
珍しく一方通行(アクセラレータ)が間延びしない口調で言う。
「分かってんなら…」
「だからってなァ」
浜面に最後まで言わせず、一方通行(アクセラレータ)が口を開く。
「この状況で絶対安静なんてしてたら、それこそノタレ死んじまうぞ?」
「…」
浜面が黙り込む。
「浜面…」
滝壺が、浜面の背中を優しくなでる。
「…(なっさけねぇ…)」
浜面が、誰にも聞こえないような声で言う。
「…分かった。だが、滝壺が戦線に出るときは、俺も出るぞ」
「馬鹿か。これは単なる喧嘩じゃねェンだぞ?この戦いに参加してる奴が全員でひとつの国ぐらい、滅ぼせるかもしれねェって面子がそろってる戦いだ。お前は所詮無能力者(レベル0)。お前の出番は…」
一方通行(アクセラレータ)がそこまで言ったとき。
「…連れてってあげて」
幼い声が聞こえた。
「私からもお願いするから。この人を連れてってあげて」
それは、いつもの口調とはまったく違った打ち止め(ラストオーダー)の声だった。
「…何考えてやがる」
一方通行(アクセラレータ)が打ち止め(ラストオーダー)を睨みながら言った。
「何いってンのか分かってンのかァ。つまり、こいつに死ンで来いって言ってるもンだぜ?」
「大丈夫って、ミサカはミサカは自信にあふれた言葉を発してみる」
突然、元の口調に戻った。
そして、優しく笑いながら。

「人は、大切な人を守るとき、100%以上の力を出せるんだよ?」

304とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) Ⅷ:2010/02/20(土) 12:29:55 ID:esM/yXHs
その言葉に、浜面と滝壺が顔を見合わせる。一方通行(アクセラレータ)がとある光景を思い出し、チッと舌打ちする。
「…これで最後だ。本当に良いンだな?」
真剣極まりない口調で一方通行(アクセラレータ)が言う。
一方通行(アクセラレータ)は、自分のことを『悪党』だと自負している。
その『悪党』には特に『これをしなければならない』、『これをしてはならない』などといったことは設けていない。が、光を浴びて生きている人間が闇の世界を生きる人間の犠牲になることは絶対に許さない、という一方通行(アクセラレータ)自身のルールはある。浜面仕上は、以前は武装無能力集団(スキルアウト)を束ねていたが、一方通行(アクセラレータ)にとっては十分な光の世界の住人である。
なので、一方通行(アクセラレータ)は自身のルールに従い、もう一度たずねる。
「本当に良いンだな?」
その真剣な言葉に、
浜面仕上は答える。

「俺は、滝壺を守るためならなんだってするさ」

何かのドラマの1シーンのような、甘ったるい台詞を吐いた。
しかし、この状況ではなかなかこんな台詞は吐けないであろう。
つまり、
浜面仕上という人間は、滝壺理后という人間を最優先している、ということになる。
それに一方通行(アクセラレータ)は、
「…勝手にしやがれ」
そういい、電極型のチョーカーに手を添え、スイッチを入れる。
「打ち止め(ラストオーダー)」
「なに?」
打ち止め(ラストオーダー)は、まだもとの口調に戻らずいう。
「ついて来い。考えがある」
そういい、打ち止め(ラストオーダー)の手を掴む。
「え、考えって何?ってミサカはミサカはあなたにたずねてみる」
元の口調に戻り、少し顔を下に向けながら一方通行(アクセラレータ)に聞く。
「いーから。さっさと行くぞコラ」
「ちょ、いきなり足の裏のベクトルを操作されるときついかもっ!ってミサカはミサカは自分の身に迫る危機に恐怖感をあらわにしてみるっ!!」
そんな打ち止め(ラストオーダー)の言葉を一方通行(アクセラレータ)は無視し、足の裏のベクトルを操作し一気に病院を出る。
「…」
唐突に二人にされた浜面と滝壺。
「…浜面」
滝壺が不安そうな声で言う。
「超能力者(レベル5)相手に、どうやって戦うつもり?」
「うっ!?実はあんまり考えてなかったことをいきなり言われたっ!?」
「…浜面」
「いや、でも拳銃くらいは持ってますよはい!」
「…浜面」
「いや、拳銃くらいじゃどうにもならないってことも分かってますよはい!!??」

305とある都市の反乱因子作者:2010/02/20(土) 12:32:37 ID:esM/yXHs
多分これで1章終了。というか1章のタイトル意味不になりましたねw
2章からはまぁ戦闘シーンってことで。
では、投下終了です。

306ビギンズナイト:2010/02/20(土) 16:58:30 ID:bhzV8ZmQ
続きを載せます

307ビギンズナイト:2010/02/20(土) 16:59:13 ID:bhzV8ZmQ
公園のベンチで上条当麻は昼寝をしていた。補修や不良との鬼ごっこで疲れているからだ。
寝ているのだから彼は夢をみる。しかし、彼は夢の結末を覚えている
いや、知っていた。子供や大人から何かしたわけでもないのに罵声を浴びせられ
最後は、包丁で刺されるという夢を、しかし


「見つけたわよっ!!!!」

夢の結末を迎える前に一人の少女の声で上条当麻は、目を覚ました。

「今日こそは、決着を付けるわよ!!!」
「また、お前か・・・・ビリビリ」

体を起こして焦点の合っていない目でビリビリこと御坂美琴を見つめる。

「ビリビリじゃない!!御坂美琴!!!」
「もういいよ・・・どっちでも」
「よくないっ!!!」

ここまでは二人がよくやる一連の決まっている会話である。
しかし、ここから逃げるか戦うかは、当麻次第で逃げるならそれ相当のテクニックがいる

「ほらっさっさと起きなさい!!決着付けるわよ!!」
「うるせーな・・・こっちはやな夢の結末を見なくて済んだ安心感と
睡眠を邪魔されたイライラ感のせいで気持ちの整理がついてないんだよ」
「知らないわよ、そんなの!」
「もう止めようぜ〜もういいじゃん引き分けで・・疲れたよビリー」
「誰がビリーだっ!!もう原型も何もないし!!!」

とりあえず、なんとか逃げるようにがんばってみるがやはり何時もどうりに失敗に終わる
また、面倒なことになったと思いつつ携帯を取り出して時間を見る当麻

「はぁ〜〜まぁいいか・・・戦ってやるよ少しだけ」

308ビギンズナイト:2010/02/20(土) 17:01:23 ID:bhzV8ZmQ

当麻の言う少しだけというのは、30分ほどらしいがその30分の間に
何千万ボルトの電撃を浴びせられ、砂鉄で体を真っ二つにされそうになるなど
B級映画の主人公も真っ青なアクションをこなしていた。

「はぁはぁ・・・・もういいだろ?」

息を切らし質問するが

「はぁはぁ・・よくないわよっ!!!」

と強気に言ってくるが御坂自身も息を切らして両手を膝の上に置いている

「もういいじゃん引き分けで、俺そろそろ行かなきゃいけないし」
「ふざけんなっ!!アタシはまだまだやれるわよ!!」
「そーかよじゃあまた今度でいいだろ・・」

そう言うと御坂に背を向けて行こうとする当麻に

「ふざけんなー!!!」

と言って、今までとは比べ物にならない電撃を当麻に向かって投げつける
バゴォォォンと凄まじい音が響くが当麻は右腕で電撃を消し飛ばした。
すると当麻の目の色が一気に変わった。御坂に向かって右手を前にだして突っ込んでくる、

「っ!!!」

驚いた御坂はすぐに何発も電撃を放つがすべてかき消されてしまう。
電撃をかき消し御坂の元にたどり着いた当麻は出していた右手で首を掴み
御坂を地面に叩き付けた。

「がはっ!!」

と息を吐き出す御坂の首を右手で掴んだまま左手を振りかぶる当麻に
御坂は何の抵抗もできない、あまりのことに驚きパニックになっている
いや、例えパニックにならなくても反撃することは出来ないだろう。
右手で掴まれることによって、電撃はまともには出せないし
電撃が出せなければ御坂はただの女子中学生でしかないのだから

「うっ!!!!!!」

あまりの恐怖に御坂は悲鳴もあげることはない、今までこんな状況になったことはないし
ましてこんな状況になるなんて思いもしなかったからだ。
そんな御坂に当麻は、ただ振りかぶった左の拳をぶつけようとした。

309ビギンズナイト:2010/02/20(土) 17:03:38 ID:bhzV8ZmQ
ひとまずここで区切ります
大丈夫皆さんの言いたいことは分かります
(当麻君はこんなことしない)ですよね
だけど、どうか温かく見守ってください

310■■■■:2010/02/20(土) 18:39:32 ID:gNOqE7JQ
素人のリアルタイムHって、

ttp://party-show.com/aab/

↑ココだけ?他にある?↑

311ビギンズナイト:2010/02/20(土) 21:46:20 ID:bhzV8ZmQ
続きをのせます

312ビギンズナイト:2010/02/20(土) 21:48:17 ID:bhzV8ZmQ
「お〜〜〜い と〜〜う〜〜ま〜〜」

公園の入り口から緊張感のない声が当麻を呼んだ。
その声を聞いた途端に当麻の左手はピタッと止まり、当麻は声のする方へ顔を向けた。
そこには、銀髪の20代前半らしき男がバイクにまたがり手を振っている。
「ふー」と息をつくと御坂の首を押えている右腕を放し、ただ一言

「・・・・・・引き分けだな」

と御坂に言うとそのまま公園の入り口にいる銀髪の男の元へトボトボと歩いていき
銀髪の男の乗っているバイクのサイドカーに渡されたヘルメットを被り乗り込んだ。
バイクは、暴走族など乗っているバイクのように大きな音を出すわけでなく
バイクとは思えないかなり小さなエンジン音で公園を去って行った。
残された御坂は、ただ上半身を起こし座ったまま呆然としていた。
ただ当麻と同じように一言だけ

「・・・・・・・・・・・・負けた」

と言ったきりその場から動こうとしなかった。

313ビギンズナイト:2010/02/20(土) 21:50:48 ID:bhzV8ZmQ
当麻を乗せたバイクは、道路を走っている。
どこに向かっているか当麻は知らない、知っているのは、バイクを運転する銀髪の男だ

「いや〜〜随分と刺激的なデートだったな〜〜お前達何時もあんな感じなのか?」

男は当麻に質問してきた。普通バイクに乗るとサイドカーであっても
エンジン音で声が聞こえなかったりするのだが、彼らが乗っているのは電気バイクである
電気と言ってもすべて電気で動くわけでなく電気が切れても大丈夫なように
ガソリンで動くエンジンもあるので状況に応じて変えられる特注のバイクであり
従来のバイクよりも音は静かで隣にいても話をすることが出来る

「あれがデートに見えるなら眼科行け良い医者紹介するから
 それと何時もと言えば何時もだが別にやりたくてやってるわけじゃないあいつが突っ掛かってくるんだよ」
「だからって、あれはダメでしょう女の子の顔を殴るなんて」
「ただの女じゃねーだろ、学園都市の超能力者で第3位のバケモンじゃねーか
 その気になりゃ人も殺せる・・・正当防衛だろ」
「分かってないねー女ってのは弱い生き物なんだよ、どんな力を持っていようと
 その中にある心ってもんは男なんかよりずっと弱い、だから守ってやんなきゃいけない
 そんな女を殴るなんて弱い奴がやることだぞ」
「なら別にいいだろ・・俺弱いし」
「いや、だから俺が言いたいのはそんな女を守れるように強くなれってことだよ」
「俺だって傷つけたいわけじゃねーよ、ただあいつが変に突っ掛かってくるだけで
 殴る気なんて微塵もねーのに俺にばっか喧嘩売ってくるから相手してるだけだ。
 俺はわけの分からん理不尽を押し付けられているだけだ」
「はぁーいいか当麻・・・女の理不尽に付き合うのが男の務めだ」
「・・・・別に何もうまくねーぞ」
「そうか?結構いい台詞だと思ったんだけど」
「なんか映画か漫画からの引用か?」
「いいや俺が考えた」
「だからだな・・・」
「そうだ!それよりもあのレールガンのことで重要なことが分かった!!」
「へ〜なんだ?」
「あの子な月曜と水曜にコンビニに漫画読みに行くらしいんだよ」
「・・・・・・・・・でっ?」
「おそらく・・・・ジャンプ、サンデー、マガジン読んでる」
「だからなんだよっ!!!!」
「いやっ気になんね!?何読んでんのか!?やっぱり(○EN PIECE)とか(○ARUTO)とかかな〜〜」
「どうでもいいわ〜〜〜!!」
「どうでもよくねーだろ!!マガジンで(○ギま!?)読んでたらどうする!?」
「知るか!いいだろ読んでたって!?きっとまたやりたいんだよ先生を!」
「なんでた!?御坂一本でいくんじゃないのか!?」
「仕方ねーだろ!!仕事なんだからそれ一本で生きていけるわけねーだろ!!
 ってなんの話してんだ俺は!?」

などと{どうでもいい?}話をしながらバイクは進んでいく
そこで当麻は一番気になることを聞く

「ところでどこに行くんだ? 雷電」

当麻は男の名前と一番疑問に思っていることを質問する。そして雷電は答える

「いつもどうりにガイアメモリの回収だ」

314ビギンズナイト:2010/02/20(土) 21:52:38 ID:bhzV8ZmQ
「もう終わりか」
薄暗い路地裏で倒れている数人の無能力者を見て当麻は感想を述べた。
路地裏は何時もどうりに昼間なのに高い建物に囲まれていて薄暗くいかにも裏社会と言った感じである。
「お前あんま手伝ってないだろ」
「お前が強いのは自分で片付けるって言ったんだろ、それに2,3人倒したぞ」
「まっ特に問題もなく終って良かったな」

当麻は一人の無能力者が持っていたアタッシェケースを持ち上げた

「これでいいんだな?」
「おう 任務完了っと!」

この数週間の間に当麻は何度かこの仕事を手伝ってきた。
手伝うと言ってもほとんど雷電が能力者を倒し当麻は基本的に補佐であり
無能力などと戦うことが多いが当麻の幻想殺しは無能力者に対しては無意味であり体一つで戦うので
実を言うとかなりシンドイのだ。
そして当麻はなぜガイアメモリを集めるのかも知らないので彼はこの数週間溜まっていた
疑問を雷電に尋ねた。

「なぁ 雷電」
「んっ?」
「何でそこまでガイアメモリを集めるんだ」
「・・・・・言ったろ・・ガイアメモリは危険な物なんだ」
「あぁでもどんな風に危険なんだ?」
「・・・・・ん〜〜まっいいか、そろそろ」

思いのほか簡単に教えてくれる様なので少し当麻は驚いた。

「ガイアメモリっつーのは・・っ!?」

急に雷電の顔が真剣になった

「どうした!?」
「誰か来る!走れ!!」

そう言うと2人は走ってその場から離れた。

315ビギンズナイト:2010/02/20(土) 21:56:55 ID:bhzV8ZmQ
2人はさっきまで戦っていた路地裏を見ることが出来る6階建ての廃ビルの屋上に来ていた。
そして、当麻は双眼鏡を覗きそこで何か調べ物をしている4人の女の子集団を見ていた。

「なんなんだ・・・あいつらは?」

当麻は、当たり前の質問をし、雷電はそれに答えた

「あれは、学園都市の暗部の組織・・・・女4人ならおそらく「アイテム」だ」
「アイテム?」
「統括理事会や学園都市に存在する極秘集団の暴走を阻止するために組織された集団だ」
「そんな奴らがなんで?」
「そうそう毎日いろんな組織が暴走を起こすわけじゃない
 暇があれば用心棒に近いことをして小遣い稼ぎをしてんだよ」
「あいつらが雇ったってことか?」
「さーな・・だが味方ではないだろうな」
「・・・強いのか?」
「そりゃ学園都市暗部の暴走を止まるために集められた連中だ、全員レベル4以上だ
 特にあの背の高い茶髪はレベル5の第4位だ」
「御坂の一つ下か・・・・・」
「力では超電磁砲に敵わないだろうが、学園都市の暗部で生き残ってきた奴だ
 殺し合いの実戦経験は超電磁砲の比べ物にならんだろ」

そんな話をしている2人を知らないアイテム達は

「結局、無駄足ってこと?」
「そうみたいね」
「だから超急いだほうがいいって言ったんじゃないですか、これじゃ報酬は超期待できませんね」
「・・・・・・」

4人は雷電の予想どうり用心棒で来ていた。

「フレンダさんの言った通り超無駄足に終りましたね」
「結局、仕事は失敗・・・お金も貰えず・・・ストレスだけ溜まっただけだね〜」
「まぁ確かに元々乗り気じゃなかったけど儲け損ねたからねー
 仕方ないフレンダ私のストレス発散に付き合いなさい」
「いやいや、無理だから!死んじゃうって!!」
「大丈夫だって変わりはいくらでもいるし」
「絶対大丈夫じゃないじゃん!!死ぬよね私!!!」
「はいはい、そのやり取りも超時間の無駄なんでさっさと帰りましょう」

お転婆二人組み麦野とフレンダをなんとか制して帰ろうとする
しかし、ボーっとただ一方向を見ている、ジャージを着た脱力少女滝壺理后に気づいた絹旗は

「どうかしましたか?滝壺さん?」

滝壺はあるビルを指差しながら答える。

「・・・・・・・・あのビル誰かいる」
「「「!?」」」
「・・・・・どうするの?」

脱力少女滝壺は聞く。それにリーダー麦野は答える

「決まってるでしょ・・・・・私のストレス発散に付き合ってもらうのよ」

316ビギンズナイト:2010/02/20(土) 22:03:26 ID:bhzV8ZmQ
とりあえずここで終了します
なにか言うことがあるとすれば私は佐藤利奈さんは好きですからね
決してバカにしているわけじゃありません。
またバイクに乗っている時の様なボケをちょいちょい入れていこうと思います
多分、分かれば面白いと思います
もし書けたらまた今日中にのせますがとりあえず終了です

317■■■■:2010/02/20(土) 22:40:26 ID:hAIF0lwg
>>315
フレンダ…洒落にならんw

318■■■■:2010/02/20(土) 23:24:38 ID:YPP1tk5Y
>>316
お前さんがバイクに変形しない人なら、ひとつだけ教えてくれ

上条さんは二人で一人になるのか一人でなのかを遠回しでいいから教えてくれ。俺の書いてるやつと被ったら俺が気まずくなりそうだw

319ビギンズナイト:2010/02/20(土) 23:32:46 ID:bhzV8ZmQ
>>318
とりあえず二人で一人にはなりません
題名から誤解されるかも知れませんが
基本的にいろいろライダーを出そうと思います
今書いているのにはガイアメモリは使いますが
それで変身はしません

320ビギンズナイト:2010/02/21(日) 01:14:17 ID:3e5hb5u2
出来たので乗せようとおもいます

321ビギンズナイト:2010/02/21(日) 01:16:26 ID:3e5hb5u2
双眼鏡を覗いている当麻は自分達の居るビルに向かってくる彼女達を見つめていた

「んっ・・・・なんかこっち来るぞ」
「やばっ!!ばれた!!!」
「え?」
「逃げるぞ」

そう言うを雷電は屋上の出口に向かって走り出したので当麻も少し遅れてそれについて行った
急だったので当麻は驚いていた階段へと向かっている途中、当麻は何とか雷電に問いかけることが出来た。

「ちょっと待て!!なんだよ!!」
「だから言っただろ!ここに居んのがばれたんだよっ!!」
「はっ!?待てよ!!500m以上離れてんだぞ!!注意して探していれば気づくかもしれないが
 ここに来て1分、2分しかたってないのに見つけられんのか!?」
「感知タイプの奴がいんだろ!?レベル4の奴なら可能だ!!」
「マジかよ・・」

そう驚いていると3階まで降りたところで雷電が止まった

「どうした!?」
「表口は無理だろうから裏口から出る方がいいんだろうが」
「じゃ裏口から出ればいいだろ!」
「ここは裏口に行くには表口の前を通らないといけないそれじゃ見つかるだろ
 それにバイクも持ってこないといけないだろ もし見つかったらビルを出ても
 バイクにたどり着く前に捕まっちまう」
「ならいっそ戦うか!?」
「変に裏の奴らと戦うのはまずい、勝ったとしても目を付けられちまうから厄介だ」
「じゃあどうすんだよ!?」
「セオリーとしては見つからずに逃げることだが」
「ここは一階の出口以外なにもないぞ」

脱出の手段を失い雷電は当麻に最後の手段を言った。

「なら手段としてはどっちかがバイクを取ってきてどっちかが時間を稼ぐ」
「・・・囮って奴か」
「あぁ」
「ならどっちがやる?」
「決まってんだろ・・・・・・俺が囮だ」
「待てよ俺でもいいだろ!?お前ならすぐにバイクまで行けんだろ!!」
「けどそれじゃお前を置いていくことになるし、何よりいくらお前でもあいつらレベルに
 1対4じゃ勝ち目はない・・だったらお前が外に出るまで何とか俺が時間を稼ぐ
 お前なら相手の感知タイプには気づかれないだろうし、俺なら顔を見られずにすむ」
「・・・・・・大丈夫なのか?」
「俺を誰だと思ってる」

ニヤリと笑って雷電は余裕の顔をした

「悪いな・・・足でまといになっちまって」
「いや、こうなったのも多分俺のせいだろうから」
「んっ?」
「多分敵の探知タイプは俺の力を感じただろうから・・・」
「・・・・・・・・・」

それを聞いた当麻は雷電の頭を右手で掴んで握力をかけていく

「ぬおおお!!!アイアンクローか!?実際に武器として使っている奴、初めて見た!!!」
「つまりなんだ〜〜全部テメーのせいってことかコラ〜!!!」
「いやいやちょっと待ってくださいよ〜〜〜勘弁してくださいよ〜〜〜」
「ウルセー!!その若手のノリ止めろ!!」

ある程度気が済んだのか当麻は右手を離して雷電に告げる

「・・・・・・俺はこの階に隠れる」
「・・・なら、俺は上の階に行って感知タイプに俺を追わせる」
「・・・・・・・世話かけるな」
「・・・・・・・いいよ」

322ビギンズナイト:2010/02/21(日) 01:18:06 ID:3e5hb5u2
(さてと、まず誰とやり合うことになるかな?)
雷電は6階まで来て考えていた。このビルは東西北にそれぞれ二つ階段があり相手が4人なら
まず3手に分かれてくる。つまり、運悪くレベル5と戦うことになる階段を選ぶ可能性が高いのだ。
(まぁここまできたらどっちでもいいが・・・・とりあえず顔はばれないようにしないとな)
考えをまとめた雷電はある物の名前を呼んだ

「コイッ!キバット!!」

あたりは静かで特に何も起こらなかった。

「おいっ!呼んでんだから早く来い!!!」

しかし、何も起こらない(ヤバイ)と心の中で思っていると

「よんだか?」

とコウモリの形をした、いかにも機械で作られているのが分かるロボットが飛んできた。

「おい!!早く来いよ!焦ったろ!!!」
「あまりにも呼ばれないから暇だったんだよ・・かと思えば急に呼び出すし」
「あぁまぁ悪かったよ・・とにかく力を貸してくれ」
「ふっお前が俺に頼るとは・・・・よっぽどの相手なのか?」
「あぁレベル5とやり合うことになるかもしれない」
「ほぉーそりゃ楽しみだ」
「いいから ほらさっさと噛め!」

そう言うと雷電は右手を差し出す

「よしっ!   ガブッ!!!」

噛まれたところからまるでステンドガラスの様な色の模様が雷電の体に広がった。

「・・・・・・・変身!!」

そう言って腕に噛み付いたキバットをベルトに差し込んだ。
次の瞬間、雷電の体の回りを鎖のような鎧が包み込んこんだ。
その姿は鎧は普通の鎧の様に銀色で目は闇で輝くコウモリの様に光っていて
それ以外は血のように真っ赤に染まりまるでヴァンパイアの様に不気味であった。
雷電は適当に腕などを回して準備運動をした。

「よしっ行くか!!」

彼の戦いが始まる

323ビギンズナイト:2010/02/21(日) 01:20:08 ID:3e5hb5u2
雷電はひとまず北の階段に行き6階から5階に降りた。誰かいないが最小限の注意を払い
降りていくが見たところ誰もいる気配は無かったので一先ず警戒を少し緩めた。
見たところ罠も無さそうなので一気に降りようとした。
(まだ来てないのか・・・ん?)
雷電はある違和感を持った、さっきと同じ階段を使ったから違いに気づいたわけではない。
ただ明らかに違和感があった、この廃ビルの階段に置いてあるあまりにも綺麗なぬいぐるみに
(やばっ!!)
次の瞬間、ぬいぐるみが爆発し炎が雷電を包み込んだ。

「ラッキー!こっちに来たー!」

階段から少し離れた部屋から金髪の少女フレンダが現れた。

「まぁ結局麦野のストレス発散にならなかったから怒られるかもしれないけど
 まぁ私もストレス溜まってたしいっか」

と勝利を確信したフレンダに後ろから

「大丈夫だよ〜まだ麦野ちゃんってーのとやり合うチャンスはあるみたいだから」
「なっ!!!?」

驚いて振り向こうとするがそれより先に雷電が後ろから腕を掴んだ。

「どうして!?」
「君がいるのは分かっていた、けど動かなかったから無視して行こうとしたんだよ」
「そんな!!一様気配は消せていたはずよ」
「あぁ気配は感じなかった その年で見事だな」
「ならっどうして!」
「こんな廃ビルでそんな香水つけちゃだめでしょ〜」
「なっ!?」

フレンダは驚いた。たしかに廃ビルで香水のにおいがすれば違和感を持って誰かが隠れているのが
分かるだろうが、フレンダの隠れていた部屋から階段まで6〜7メートルは離れているのだ
普通気づくことは無理だろう。

「でもっ!いつの間に後ろに!?」
「答える必要があるかい?」

そう言うと雷電は左腕でフレンダの首を絞め、近くの部屋に入ると右手をフレンダの服の襟を掴み

「世界の果てまで〜」

と急に言い出した。フレンダは何のことか分からなかったが雷電が窓の方を向いて野球のフォームの様な
ポーズをとっていたので何をしようとしているのかすぐに想像がついた。

「ちょっちょっと!!ちょっと待って〜〜〜!!!!!」
「いってQ〜〜〜〜!!!!!」

次の瞬間フレンダを窓にぶん投げた。

「いや〜〜〜〜」

悲鳴をあげながらフレンダはそのまま窓を突き破って落ちていった。

324ビギンズナイト:2010/02/21(日) 01:21:41 ID:3e5hb5u2
「ふ〜一段落っと」
「フレンダさんは超役に立たなかったっすね」

雷電が振り向くとドアのところに小学生か中学生ぐらいの少女がたっていた。

「やれやれ・・・・・もう2人目ですか・・・・」
「でもフレンダさんが派手にやってくれたおかげで超気付けたんですけどね」
「あんまり心配してないのかい?」
「あの程度死ぬほど柔ではないでしょそれにその窓の先にはゴミ箱が在ったはずです」
「勘弁してくれないかな〜〜女の子と戦うのはいやなんだよ〜〜〜」
「・・・・・・女の子を5階から超投げ飛ばした男が言う台詞ですか?」
「いや〜そこ突かれるとな〜」

とお気楽な感じで答えるが少女絹旗は雷電から目を離さない。

「言っておきますけど・・私をフレンダさんと一緒だと超思わないでくださいね」

そう言われると雷電は頭をかかえ

「まいったね〜・・・・漫画だとそういうこと言う奴に限って・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・強いんだよ」

そう告げて絹旗をしっかりと見つめた。

325ビギンズナイト:2010/02/21(日) 01:23:39 ID:3e5hb5u2
投稿終了です
一先ずここで終了します。
ちゃんとキバの特徴が通じているかがすごく不安です。

326■■■■:2010/02/21(日) 01:55:53 ID:KxcCvIkE
黄金のキバの鎧か

気になるところを少々
『〜〜〜』『・・・』はそれぞれ、『ーーー』または母音連打、『………(三点リーダー)』を使うのが望ましいかと

あとライダーの方はもう少し詳しく書いた方が……禁書とライダーのどちらも見てる人ならともかく、初見の人にはちょっと……ってのがあるかと

キバ変身時は、
キバットが腕に噛み付く→その箇所と顔の下半分辺りにステンドグラス状の毛細繊維出現→同時に腰には鎖が巻きつき、ベルトが現れる→全身が鎖に包まれてキバの鎧を身に纏う

こんな流れ
一度確認推進します

327ビギンズナイト:2010/02/21(日) 10:18:21 ID:3e5hb5u2
ご指摘ありがとうございます。
なかなか説明が難しいんです。

328ビギンズナイト:2010/02/21(日) 21:42:31 ID:3e5hb5u2
続きのせます
言い忘れていましたがライダーでるので見たくない興味のない人は
とばして下さい

329ビギンズナイト:2010/02/21(日) 21:45:11 ID:3e5hb5u2
ドゴッと地面を蹴って絹旗はパンチの届く距離まで雷電に一気に近づく
絹旗がどんな能力で攻撃してくるか分からない雷電は出来る限り彼女を近くで見ようとしたが
見たところパンチをしてくる以外、特に何か能力を使っているかは分からなかった。
(直接受けてもいいが……避けるが吉っと!)
絹旗のパンチはそこら辺の不良が滅茶苦茶に出してくるパンチと違い、型はしっかりしていて
フォームも完璧だったがやはり少女が出すパンチではあまりスピードはなく、雷電は簡単に避けるこが出来た。
しかし、綺麗にかわされたパンチは止まることなく雷電がいた場所の床に当たり、バゴンッ!と音を立て床を砕いた。
(なっ!!?)
驚いている雷電に絹旗はすかさず何発もパンチを続けて打ってくる。

「ウワッと!?ちょっタンマ!?」
「待つと思ってんですか?」

なんとか攻撃をかわしていくが予想以上の威力を目の前にして雷電はビビッてしまった。
そして、避けていくうちに部屋の壁に追い詰められてしまった。

「やばっ!」
「超もらいっス!」

絹旗の強烈なパンチが雷電を襲ったが、雷電は何とかうまく攻撃を流し、迫ってくる拳を壁にぶつけることに成功した。
絹旗の出したパンチは隣の部屋まで壁を貫き、そこからボロボロと崩れ落ちて行き、
砂のように砕けたコンクリートが舞い上がって煙のようになった。
(イケる!)
中に舞ったコンクリートのせいで雷電の姿を見失った絹旗の脇腹を目掛けて全力でパンチを放つ
絹旗は気付くことは出来たが、雷電はすでにパンチを放っており避けるのは不可能だった。
完璧に捕らえた雷電のパンチが当たった絹旗は横に吹っ飛び壁を突き破って廊下まで飛び出た。
(ガートする暇は無かったはずだが……)
そう考える雷電はただ自分が殴り飛ばした少女の居る方を見つめていた。すると、
まるで何事も無かったかの様に絹旗は小さい体を起こして、自分が突き破った壁から雷電を見つめてきた。

「完璧に決まったと思ったんだが……」
「……超受けきれると思ったんですけどね」
「どういう能力なんだい?あれだけ完璧に決まったのに…」
「そっちこそ何をしたんですか?ただの人間が私を吹っ飛ばすなんて超不可能ッすよ」
「さあ……なんでしょう?」
「その超おかしなコスプレの下に何か仕込んですか?」
「ひっどいなーケッコー気に入ってるんだけどねコレ」
「そのセンスも超おかしいですよ…」

自分のセンスを否定された雷電、顔は見えていないが実はかなり落ち込んでいた。

330ビギンズナイト:2010/02/21(日) 21:47:05 ID:3e5hb5u2
(あまり時間を掛けたくないな…)
レベル5が来る前に終わりにしたい雷電は、どこからかクナイや手裏剣を出して指の間に挟みそれを一気に投げつける。
しかし、それは絹旗に当たることなく弾かれてしまう。
(彼女の手前で失速している?…回りに何かバリアでも張ってんのか?いやっ…)
雷電は与えられた情況で相手の能力を分析し一番可能性のある答えを導き出したがそれ即座に否定した。
(それじゃあの異常なパワーは説明できん)

「まったく手裏剣って忍者かなんかのつもりッすか?てゆーか一体どこに?」
「隠してんのかって?学園都市の技術を使えば体のあちこちに武器を仕込むくらい簡単だろ」
「忍者ごっこに世界最高峰技術を使われるようじゃ、学園都市も超終りッすね」
「ごっこかどうかを見極めるにゃ、ちょっと早いぜ…お嬢ちゃん」

何か合図があったわけでは無いが絹旗は雷電に向かって突進してきた。
(少し痛いかもしれんが……仕方ない!)
雷電は絹旗の突進を避けようとせず、受け止めようとしたが、やはり力では敵わず押し負けて倒されてしまう
予想以上の衝撃に吐きそうになったが、そんなことお構いなしに絹旗は倒れている雷電に馬乗りになって
右腕で雷電の首を鎧の上から締め付け左手で右腕を押えた。

「超あきらめてくださいね」
「うぉえ……吐くかと思った」
「あなたは一体何者なのかゆっくり聞かせてもらいますよ」
「……お嬢ちゃんこういうピンチの時、なんて言えばいいか知ってるかい?」
「はぁ?」

何を言いたいのか良く分からなかったので思わず声を出してしまった絹旗に雷電は左手に持っている物を見せて言った。

「バルス!!」

331ビギンズナイト:2010/02/21(日) 21:48:41 ID:3e5hb5u2
そう言った雷電の左手で持っていた物が強い光をだして輝いた。決して特別な石が輝いたわけではない。
ただ、左手に持っていたスタングレネードが爆発しただけだ。だが

「ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

目を押えてのた打ち回る絹旗、そんな苦しむ少女を見ながら雷電は

「おいおい…こういう時は『目がー!!!!』って苦しむもんだろ?」

などと随分お気楽であった。

「くっ…こんな物まで!!」
「あんま無理しない方がいいぞ、しばらくは目が使い物にならないし」
「どうしてあなたは?」
「見えてなかったどろうけど、俺さーお譲ちゃんに倒されてからずっと目瞑ってたんだぜ」
「っ!最初からこのつもりで!?」
「悪いがおしゃべりに付き合うつもりはないんでね、バイバイキーンっと」

そう言うと駆け足で出口のドアに向かった

「まっ!?待ッ!!ギャン!!」

となんとか起き上がって声のする方に向かうが壁にぶつかってしまった。

「………私もフレンダさんのことは超バカに出来ないですね」
                          
とりあえず目が見えるようになるまでその場を動かないことにお譲ちゃんは決めたらしい

332ビギンズナイト:2010/02/21(日) 21:52:01 ID:3e5hb5u2
ひとまづここで止めます
絹旗の「超」はどこに入れていいかよく分からないの早めに決着を着けるようにしました。
絹旗本人はすごく好きなんですが
ただ「バルス」の流れはすごくやりたかったです(笑)
分からない人はラピュタ見て下さい

333■■■■:2010/02/21(日) 23:07:13 ID:KxcCvIkE
見なさい、イクサの新しい力を!

334ビギンズナイト:2010/02/21(日) 23:47:23 ID:3e5hb5u2
出来たのでのせます
とりあえず今日はこれで最後にします。

335ビギンズナイト:2010/02/21(日) 23:51:38 ID:3e5hb5u2
絹旗を戦闘不能にした雷電は今、廊下を走っている。さっきの爆発で北の階段は使い物にならなくなってしまったので
別の階段に行くためにわざわざ遠回りしなければ行けないのだ。しかし
(そろそろいいだろ、当麻もバイクのところに着いただろうし……もう飛んじまうか)
雷電の心中としてはまずレベル5と出会わないこと、戦わないことが一番の目的であった。そのため、
レベル5と戦わないようにするためできる限り早く決着をつけてきたが、時間は十分に稼ぐことができた
ここまで来たら無理して時間を稼ぐ必要がないのだ。
東西の階段へ繋がる十字になっている廊下に差し掛かった時に、
(レベル5に会わなくてすんだのはラッキ…っ!?)
ゾクッと今までに感じたことの無い殺気を感じた。何が起こっているか分からなかったが、ただ一つだけ
この場に居たら死ぬということだけが伝わってきた、雷電はとっさにさっき通った廊下の方へと跳んだ。
次の瞬間雷電が居たところが上から降り注いだ光ね当たり消えてなくなった、
と言うよりはまるで溶かされたように廊下の天井と床が綺麗になくなって5階と6階が繋がる穴が開いた

「どうやら二人ともやられたようねぇー」

廊下の天井から二人の女が降りてきた。片方は良く知らないがもう一人は会いたくなかったレベル5であった。

「フレンダの方に行ったときはもう私が戦うことはない思っていたけど、まさか絹旗まで倒しちゃうなんてねー」
「俺も出来れば君とは会いたく無かったよ」
「まぁまぁそう言わずに……私のストレス発散玩具のなってよ…」
「っ!?」

先程と同じ殺気を感じ横の部屋に跳び込む雷電、しかし、ドゴンッ!と音と共に部屋の壁のほとんどは消えてなくなった。

「いやーいいねぇーさっきのはマグレじゃなかったんだねー」
「マグレで生き残れるほど簡単な世界じゃないでしょうが」
「それもそうねーじゃあどうする?もう少し私のストレス発散に付き合ってくれる?
 それとも、さっさとあきらめてそのおかしなコスプレの仮面を取ってあげようかー?
 声を聞く限りはなかなかの男前っぽいし」
「人に見せられるような顔面はしてねーぞ、それとあんまりこの格好を貶さないでくれ結構気に入ってんだ…これ」
「あらそう、じゃあ……もう少し苦しんでもらうことになるわね」
「………どうかな?」
「んー?どうかした?」
「君が十分に強いことは知っている…だから加減なしだ!!」

そう言うと雷電はレベル5に走って近づく、傍からから見ればただの命知らずだが
麦野は驚いていたその命知らずはあきらかに普通と違う速度で近づいて来たからだ。

「なっ!?」

反応に少し遅れたがすぐに反撃にその力を存分に揮う。
バゴンッ!バゴンッ!と嫌な光が音を立てて雷電に襲い掛かるがすべて綺麗にかわされた。
(なんなの!?この速度は!?)
驚く麦野をしり目に雷電は一気に間合いを詰めてパンチの射程に入ると容赦なくその拳を振るってくる。
普通なら避けるのは無理だろが、さすがは、暗部で生き残ってきたレベル5である。
うまいとは言えないギリギリであるが体を杼ねってそれをかわした。さらに即座にカウンターとして能力を使いビームを出した。

「うおっと!」

少し驚いたが雷電はそのカウンターもかわして、普通じゃない速度で間合いを取った。
一連の戦いで目の前にいるコスプレ男が只者でないことが分かった麦野は今までよりも真剣な眼差しで雷電を見つめた。

「ふぅー、まさか能力者だったとわねー……そこまで早く走れるなんて肉体強化のレベル4以上ってとこかしらね」
「さぁどうでしょう?」
「でも、そこまで早いのは見たことがないわね、まさか……レベル5?」
「女の子質問には答えてあげたいけど、男っていうのは秘密があった方がかっこいいだろ?」
「…………違う」

336ビギンズナイト:2010/02/21(日) 23:54:34 ID:3e5hb5u2
急に、今までただ見ているだけだったピンクジャージを着ている見ただけで分かる脱力系少女が話しに入り込んだ

「はっ?違うって何よ?」
「この人は肉体強化なんて使っていない……」
「じゃあ何だって言うのよ!?」
「この人が使っているのは…空間移動(テレポート)」
「はぁ?だって走って…」 . . .
「走ってはいない……いや、正確には走っている…走りながら自分の一歩前に空間移動している」
「なっ!?」

それを言われた雷電は驚いてはいない、ただ心の中で
(ほう…やるな)
とジャージ少女にただ感心していた。

「一歩前って、どうして?」
「多分、能力がばれないようにするため…麦野みたいにいろんな能力者と戦ってきたレベル5なら
 能力がばれればすぐにその能力に対する戦闘スタイルに変えられると思ったから…最初は肉体強化と思わせて
 それ専用の戦闘スタイルになったら一気に空間移動で後ろとって仕留めるつもりだったんだと思う」
「でもっ!そんな!?」
「ちょっと待ちなよ、お譲ちゃん」

今度は雷電が二人の会話に入り込む

「一歩前なんて無理があるんじゃないかな、普通テレポーターは一回能力を使ってまた能力を使うには
 どんなに早くても1〜2秒のロスが生まれる、もし、走りながらなんて使ったら0.1秒いや
 それ以下なっちゃうだろ、それをどうやって何度も空間移動するって言うんだい?」

雷電は敵である少女に問いかけた。実際にその問いは敵である麦野自身も疑問に思っていた。しかし

「そう…だから、それを使っている」

とジャージ少女は廊下に落ちているある物を指差した。その指差した物の名を麦野が言った。

「手裏…剣?」
「そう…」
「いつのまに?」
「この階に降りてきて初めに攻撃した時」
「これがなによ?」
「これからは、わずかだけどAIM拡散力場を感じる…」
「えっ!?」
「普通、物からはAIM拡散力場が発生することはない…けど、能力者が持ったり、使ったり、出した物には
 能力者が離れた後でも少しの間AIM拡散力場が残ったりする……この人はその手裏剣にAIM拡散力場を
 を残してそれを目印として飛んでいる、だから、普通の空間移動と違って飛ぶまでのロスが以上に短い…」

今までまったく喋らなかった少女はスラスラと疑問に対する答えを述べていった。
その答えに対して雷電は

「はははっ…やるなーまさか一回で見破られるとはな…やっぱりお譲ちゃんが感知タイプか」
「正確には能力追跡(AIMストーカー)、私は能力者が放つAIM拡散力場を感じることができ
 記憶すればその能力者がどこにいるか分かることが出来る…」
「言いのかい?そこまで教えちゃって?」
「別に……大したことじゃない」
「そうかい………まったく…嫌なのに当たっちまったね〜」

雷電は何時になく真剣な顔をしながら、予想以上の強敵に素直な感想を述べた。

337ビギンズナイト:2010/02/21(日) 23:57:59 ID:3e5hb5u2
ここで終了します
書いていて自分で疑問に思ったんですが
こんなに滝壺ってしゃべるのかな〜と思いました。
でも滝壷が好きなので出来るだけ活躍させようと思って書きました

338■■■■:2010/02/22(月) 01:04:50 ID:txZndmK2
滝壺のしゃべりに何か違和感。
…と言うか滝壷の能力はスゴイが
滝壺自信はそんなに頭の回転が速い方じゃないから
ペラペラしゃべる行為自体に違和感がある。

339■■■■:2010/02/22(月) 01:41:31 ID:wOSko5cI
えっと、とりあえず投稿したいと思いますがOK?(まあどの道投稿しますが)

340となりのとうまさん:2010/02/22(月) 01:43:44 ID:wOSko5cI


日常で起こりうる何気ないとらぶる
日常で起こりうる何気ない不幸

そんな時なにげなく助けてくれる
そんな時あたり前のように助けてくれる(成り行き上だけど)

彼女の名は………………
彼の名は…………………



  となりのとうまさん


序章


…………不幸だ

日曜日、夕刻。上条当麻は自分の部屋があるマンション(学生寮)の前で頭を抱えていた。
とりあえずあの時自分がしていた行動に何一つミスは無かったと言うのになぜこのような状況になってしまったのかをよく考えてみる。

今日の天気は日差しが夏の様に降り注ぐほどの晴天。昨日までは曇り、小雨、曇り、小雨の繰り返しが続き、まるで梅雨のようだったのだが、今日は出番を待ち焦がれたかのようにお日様がさんさんと輝いている。

そんな訳で「それじゃあたまっていた洗濯をしましょうかねえ」と2,3日ぶりに洗濯機を起動させ、ベランダに自分と居候シスターの洋服と布団、その他もろもろを干し終えて部屋に戻ろうとしたその時。

ビル風らしき突風が吹き、物凄い勢いで上条家の洗濯物(布団を除き)の殆どをさらい、そのまま学園都市全域へと飛ばしていってしまったのだ。

これだけでも不幸だが、同居人の大食いシスター、インデックスは、洗濯で忙しく構ってやらなかったのが原因か、数分前に外出してしまい(もし居たとしても積極的に手伝ってくれるかは不明)洗濯物を探しに走り回っている途中もビリビリこと御坂美琴に絡まれ、途中出くわした吹寄制理と会話していると何故か突然おデコクラッシュを食らい、以前因縁をつけられたらしい(似たようなのによく絡まれるため、いちいち覚えていない)無能力者集団に追い掛け回され…………正直言ってもう散々だった。

そんなこんなで、結局洗濯物は1つも見つからないまま最終下校時刻を迎えてしまい、心も体もズタボロになりながら戻ってきたというわけだ。

「ふ、不幸だ………俺の服だけならまだいい、だがインデックスの歩く教会とパジャマまで吹っ飛ばされちゃってもう……」

歩く教会とはインデックスが普段着ているシスターとしての正装(おそらく)で、一見すると白を基調とし、金の刺繍を施した高級ティーカップのようなただの服だが、魔道書図書館であるインデックス曰く魔術サイド的にもかなり貴重なもので、その防御力はどっかの御伽噺のドラゴンでも出てこない限り壊れることは無いのだとか。

……言っておくが今のインデックスはすっぽんぽんと言う訳ではなく、洗濯の時ちゃんと上条の担任である月詠小萌に以前もらった子供服を着ている。
ちなみに小萌が服を渡す際「先生が子供の時に来ていた服なのですー」と言っていたがどう見ても今の小萌先生でも余裕で着られるよな……と、そんな事を思ったが今更なのでスルーする事にした。

まあそんな歩く教会は現在上条の右手に宿っている異能の力なら何でも打ち消す「幻想殺し」によってその効力を失い(らしい)、ピンセットがないと服としての機能すら発揮しなくなっているのだが問題はそこではなく、ピンセットと言うお世辞にも服の修復には向かないものを使ってでもインデックスがそれを大事に着ているという事だ。

「……はぁ……しょうがねぇ」

時間ギリギリまで探す。
そう決めた上条は学生寮を前方に回れー右!!と叫びクルリと後ろを振り向いた。
目の前に女の子が立っていた。

「………………(にこっ)」
「………………え〜っと……どちら様?」

341となりのとうまさん:2010/02/22(月) 01:46:10 ID:wOSko5cI


どこかの高校の制服らしき服を着たその女子生徒は上条をやさしい笑みで見つめている。

髪は明るい茶色のショート。薄いブラウンのコートの下に白いワイシャツと赤いネクタイにプリーツスカートを着ていて、膨らんでいるように見える(と言うか明らかに膨らんでいる)学生カバンを右手に持っていた。

緑色の、少し緩い感じがする印象的な瞳を持つ女子生徒はスッ、と自分の足元に置いてあったデパートなんかでもらう、結構大きめの紙袋を上条に差し出す。

「え、あの……受け取れと?」
「(コクコク)」

受け取ってみると紙袋はそこまで重くはなく、片手でも余裕で持つことが出来た。
中に何か入っているような感じはあるが、なにもこんなに大きな袋にしなくてもいいんじゃないかと思う。

そしてその女子生徒は上条の手に紙袋が握られたのを確認すると、結構早い駆け足でどこかへと去っていった。

「…………な、何なんだ、一体……」

そう呟き、何気なく紙袋を開いた上条は思わず声を上げる。
紙袋の中には学園都市中に散らばったはずの上条家の洗濯物の数々が入っていた。洗い直し、アイロン掛けもやったのだろうか、アロマっぽい香りはするしどれもこれも肌触りが良い。インデックスの歩く教会も、真っ白でひとつの汚れもない。加えてとても綺麗に畳んである。

「な、はあ!!ちょっと待ておいどうなってんだ!?」

一言で言えば今の状況は有り得ない事だった。

上条とあの女子生徒は初対面のはず、というのを1度記憶を失っているのを差し引いて無しにするとしても有り得ない。

あの時ベランダから呆然と眺めていたが、洗濯物は間違いなく四方八方、それぞれ別の場所へと飛んでいった。
要は学園都市に散らばったどこに有るかも分からない複数の布を探し出せと言っているようなものだ。
だからもし彼女が空間跳躍能力者だったとしてもそもそも洗濯物の位置が分からないから探す事なんて出来ない。少なくともサーチ系の能力者の助けが必要なはずだから最低2人は能力者が必要なわけである。

「…………ってあ、そうか。そもそも2人いれば不可能じゃないんだよな」
少々短絡的な結論に辿り着いた上条だが、今の彼にはそんな事はどうでも良い事だった。

「ふ、不幸じゃない!不幸だけど不幸じゃないぞぉぉおおおおおおおお!!!」

思わず雄たけびを上げる。いつもの不幸パターンならば洗濯物が見つからずインデックスに頭をかじられ、そのあと機嫌を治していただくため大量の食事を貢ぎ、さらに何日か経った後、落し物として学園都市各地に届けられた洗濯物を回収しに行かなければならないという連続した不幸が待ち構えていたはずだ。

だが今日は1日走り回っただけ。それは上条にとってかなり、すごく、とても良い方だった。

「ああ、なんと言う素晴らしい日…………ばんz」

両手を挙げ、もう一度雄たけびを上げようとしたところで後ろから猛獣に頭を齧られた。
勿論学園都市に猛獣など研究所と動物園を除けば筈がなく、上条の頭蓋骨に齧りついているのは大食いシスターことインデックスである。

「ギャアアアアアア!い、インデックス!!」
「ガルルルル、と、う、まあああああ〜!!どこ行ってたんだよっ!お昼になって帰ってきたら鍵が掛かってて部屋に入れないしとうまは居ないし!お腹がへって死ぬかと思ったんだよっ!!」
「痛だだだだ!ま、待てインデックス、話せばわかる!!」
「もんどーむようなんだよ!!おまけにやっと帰ってきたと思ったら見ず知らずの女の子にプレゼントをもらって大声を上げて喜んだりして!全部上の廊下から見てたんだから!!」
「いや、だからそれは違、ちがぁぁー!あーもう、不幸だぁぁああああああああああ!!!」

342■■■■:2010/02/22(月) 02:10:47 ID:wOSko5cI
えーっと、分かる人は分かると思いますが某ほのぼの漫画
MANGA TIME COMICS 橘 紫夕先生作品「となりのなにげさん」とのX物です。

分からない人のためになにげさんの特徴を禁書キャラで例えるなら御坂妹と五和を足して2で割ったような感じの人……自分で言っといてなんだが結構いい例えだと思う。
(なにげさんなら上条さん不幸を回避は出来なくても和らげるくらいなら出来るんじゃないかと思います)

なにげさんに興味のある方はぜひ単行本1巻をどうぞ!


……と、ここからは宣言しようかしまいかすっごく悩んだ事なのですが、気合を入れるため今ここに宣言します。


3月末までにこの小説に完の文字を打ちます!!

…………言っちまった……
言っちまったぁぁああああああああああ!!!

自分、家族や仲間との約束は平気で破るんですが(爆)こういう場所(投稿掲示板やサイトなど)で一度宣言したことは怖くて敗れない性質なんで……
だって同じ作品が好きで集まった同志の皆さんに嫌われたくないじゃないですか!!
加えて宣言をすることで皆様からプレッシャーと言う名の恐怖をお与え頂くというなんともMっぽい策ですがこうすると本当に間に合うんですもの!!ゲームや漫画なぞやってる場合じゃねぇ!!と

……でも言っちまったなぁ……はぁ……どうしよ。

343■■■■:2010/02/22(月) 12:38:59 ID:wLfzTbJE
最近クロスオーバー多いな……
興味無いやつは見るのも嫌だろうから、クロス専用スレ立てたらどうだろう。
このままだとこのSSスレがクロスオーバーに占領されそうな勢いだ。

344■■■■:2010/02/22(月) 12:58:02 ID:uJvndrYM
じゃあ任せた

345■■■■:2010/02/22(月) 21:05:29 ID:Gd4FmD72
上琴が抜けてクロスが抜けて…このスレに最後に残るのはなんだろうね?

346■■■■:2010/02/22(月) 21:10:13 ID:KjDajzmA
ダメな作品とそれにケチを付ける事に快感を覚えるドS

347■■■■:2010/02/22(月) 21:17:20 ID:uJvndrYM
ここよりあっちのSSスレのが活気あるよなぁー。カップリングが固定どころか自称批評家(笑)が跋扈するこのスレに誰が投下したくなるかよ。嫌なら見ない、見ないなら自分で書く。それでも失敗する人もいるけどねん。やっぱり脳内でおk。けれども他人が書いた作品が見たくなる、それが人間。

348■■■■:2010/02/22(月) 21:31:49 ID:MeMqwhr6
嫌なら見るなっつってもオナ作を見せられても困るんだけど
少なからず他人に読ませようと考えているSSが見当たらないのはどうしてだい?
文章力云々以前に自己満足で書いているものが目立つから作品として読めたものじゃない
お願いですからチラ裏でやってくださいね

349とある都市の反乱因子作者:2010/02/22(月) 22:06:45 ID:t8lBErnk
…なんか、タイミングが絶妙ですが…
3話投下したいと思います。批評などがある場合は、書いてもらって結構です。それらを参考にしていきたいと思うので…
それじゃ、少ないですが投下開始ってことで。

350■■■■:2010/02/22(月) 22:08:56 ID:J9Li1ytE
クロスってそもそも難しいんだよな
禁書とクロスしてる作品も知ってなきゃ楽しめないのに、発表する場は基本的にどちらか片方のファンしか集ってない場所がほとんどだし
逆に知って無くても楽しめるように書くなら、わざわざクロスである必要性がそもそもないことになるからな
少なくともクロス書くなら、禁書好きならこの話もファンがかぶってるだろって作品にするとか考えなきゃならないし
そこまで色々考えなきゃならない作品形態をわざわざ選んで書く意欲がある人がうらやましいわ

351とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅰ:2010/02/22(月) 22:09:07 ID:t8lBErnk
2章 能力者たちの交錯



「だぁぁぁぁっ、くそがッ!!!」
「猿人類丸出しですわよおばかさん」
「てか、この状況で落ち着いてろって言うほうがおかしいと思うわよ私は」
「といいながらも落ち着いてるお姉様からは大人なにおいが…ふがっ!?」
「だがら!何でテメェらはそんな茶番やってられんだっ!?」
「茶番!?今、茶番と言いましたわねっ!?お姉様とのイチャイチャタイムは決して茶番などではな―――ぐはっ!」
「…美琴、お前、手加減とかしてるのか…?」
「ん?手加減??こいつにそんなことしたらあっさりかわされるわよ」
「お…お姉様の…本気のコブシ…ふ、ふふふ…く、黒子はそれを受け入れ…」
「いい加減黙ってなさいあんたはっ!!」
ばちぃっ!と危険な音が美琴を中心として放たれる。
まぁ、もちろん黒子はテレポートであっさりと回避するが。
「…と、とりあえずだな」
毎回毎回美琴にこんなことをされてる身だから忘れていたが、美琴の攻撃はまともに喰らったら即死級の攻撃だ。そんなものを平然と放つ女性に少し危機感を感じながらも、上条は言う。
「なんか、よくわからねぇ超能力者(レベル5)たちが、俺たちを狙いに襲ってきた。んでもってこの病院を壊し始めて、この病院が崩壊状態にある―――――OKか?」
「ぜんぜんOK。だから私たちはこうして緊張感あふれる空間を走っている―――――ってことよね?」
「…実際、そうだったら俺は何も言わないんだけど…」
はぁ、とひとつため息をつく。
「まぁ…お前らのことだから滅多には死なないんだろうけどさ…でも、相手は超能力者(レベル5)8人だろ?さすがに、どころか…普通に死ねるんじゃねぇのか?」
「そりゃあね。気がついたら死んでましたって展開でも少しも違和感ないわ」
「同じく、ですの」
「…それでも、お前らはそんなことできるのか…なんか、逆に感心したぞ俺お前らのこと」
そう上条が言ったことで、唐突に会話が途切れる。
聞こえるのは、走る音と息の音、それらを簡単にかき消す建物の崩壊音だけだ。
「…んで?」
いきなり、美琴が口を開く。
「交戦状態になったら、具体的にどうするわけ?」

352とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ:2010/02/22(月) 22:13:39 ID:t8lBErnk
「…」
上条は無言。
対照的に、黒子が口を開く。
「まずは私が様子見に出ますわ。その後にお姉様、上条さん、と続いてくださいな」
「そうね…でも、あんた一人で少しやれそうなときはやっときなさいよ」
「ええ、そうさせてもらうつもりでしたの。まぁ、戦闘不能程度にしときますが」
「…なんか、すごく危ない世界に入ってる気がする…」
上条が、場違いなことに頭をかきむしる。
「で?俺はどうしろと?」
「あんたは私らの護衛でいいでしょ?実際、超能力者(レベル5)が8人もいたら一人の能力打ち消したところで次の能力…ってことでそのうち殺されちゃうでしょうし」
「ですわね」
「…すみませんでした」
なぜか謝る羽目になった上条。
と、突然。
「っ!?」
黒子の体が中に浮かび上がった。
そしてそのまま、磁力の力でも働いているかのように病院の外に引っ張られていく。
おそらく、自分だけの現実がなんチャラかんチャラなのだろう。そこらへんは上条の専門外(専門があるかは聞かないでほしい)だ。
「黒子っ!?」
「くっ!能力者の仕業ですわね!?」
そう言い放つが、なぜか彼女の空間移動(テレポート)は発動しない。
「ちっくしょぉ!」
上条が叫び、そのまま黒子に飛びつくような勢いで走る。
元々加速している上条のほうが今は速度は速いが、どんどん黒子の体は離れていく。おそらく、加速具合が早いのだろう。
これ以上離れたら無理だ、と悟った上条は、とっさに後ろに言い放つ。
「美琴!俺の足元に電撃を打て!」
「はぁっ!?」
驚いた声を上げる美琴。
上条はその電撃がアスファルトを爆破し、一瞬の加速に身を任して黒子の体にどうにかして触れよう、と考えているだけだが、どうにも美琴には戸惑いがあるらしい。
「早く!これ以上離れたら、どうにもならねぇ!!」
「くっ…分かったわよぉ!」
まだためらっているようだったが、美琴の前髪から一気に電撃が放たれる。
「うおぁっ!?」
自分からその案を提案した上条だが、怖いものは怖い。
そのままアスファルトの爆破によって生じた爆風に身を乗せ、一息に飛ぶ。
「っ!!」
その一連の光景を見ていた黒子は、突然のことに顔を蒼白にする。
「だぁぁぁっ!!」
右手を思いっきり伸ばし、何とかなびいていた、黒子の長い髪に触れた。
その瞬間、黒子の体は重力によりアスファルトに打ち付けられる。
「ぐっ…」
小さくうめく黒子。
だが、すぐ立ち上がり、また走り出す。
「ちょ、黒子!?大丈夫なの!?」
「平気ですわ、お姉様。今のはただの念動力(テレキネシス)ですわ!」
平然とした顔で言う黒子。
「それよりも…あちら側も動き始めましたわね…」
今度は顔をゆがめて言う。
「…どいて」
美琴が、前にいる上条と黒子に言う。
「?何する気だ??」
そういい、上条が振り返ると。
ピーン、と。
安っぽいメダルゲームのコインが弾かれたような音がした。

353とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅲ:2010/02/22(月) 22:14:58 ID:t8lBErnk


「つまり、あなたが言いたいことはこういうこと?ってミサカはミサカはもう一度確認を取ってみる」
一方通行(アクセラレータ)の背中におぶさられている打ち止め(ラストオーダー)が上機嫌な声で言う。彼はものすごくいやそうな顔を隠すことなくあらわにしているが、何も言わない。
「私たちのネットワーク―――ミサカネットワークは、お姉様(オリジナル)のクローンである妹達(私たち)によって造られている。妹達(私たち)はお姉様(オリジナル)とDNA、細胞から何から何までまったくおんなじつくりだから、お姉様(オリジナル)もおそらく、ミサカネットワークに介入することが可能。この仮定のもと、お姉様(オリジナル)をミサカネットワークに干渉させ、ミサカネットワークの力を一気に上昇させ、あなた、一方通行(アクセラレータ)に割けるミサカネットワークの力を大幅に上げて、一気に超能力者(レベル5)をぶっ潰す―――こういうこと?ってミサカはミサカは正確に確認を取ってみる」
「ああ、そういうことだ。――――できそうか?」
足の裏のベクトルだけじゃなく、体中の体表のベクトルを「反射」に設定し、降り注ぐ瓦礫を跳ね飛ばしながら考えられないほどの速さで進んでいく一方通行(アクセラレータ)が、ちらりと自分の背中に乗っているものを見て言う。
「…多分、出来ると思う。だけど、もしかしたらだめかも、ってミサカはミサカは少し不安げになってみる」
「なンでだめだと思うンだァ、てめェは?」
「妹達(私たち)は、異能力者(レベル2)、または強能力者(レベル3)の『欠陥電気(レディオノイズ)』。対してお姉様は、超能力者(レベル5)の『超電磁砲(レールガン)』。確かに細胞とかは同じだけど、能力者特有の『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』がかなり違ってると思うから、そこらへんからもしかしたら出来ないかもしれない、ってミサカはミサカは不確定要素を述べてみる」
「…」
一方通行(アクセラレータ)は黙り込む。
それは打ち止め(ラストオーダー)の言ってることが理解できないからではない。逆だ。理解できるから黙り込んでいるのだ。
「…ンだけどなァ」
一方通行(アクセラレータ)が、前を見ながら言う。

「やってみねェことには、分からねェじゃねェか」
いつもの一方通行(アクセラレータ)を見ている限り、考えられないような発言をさらっと言う。
「とりあえず、だ。やってみるぞ」
「…ま、一か八かだね、ってミサカはミサカは吹っ切れてみる」
と、そのとき。
タイミングを計ったかのように、ものすごい轟音が響いた。

354とある都市の反乱因子作者:2010/02/22(月) 22:16:30 ID:t8lBErnk
今日はこれで終了。次からは本格的に戦闘になるかと思います。
それじゃ、投下終了ですー。

355ビギンズナイト:2010/02/22(月) 22:17:32 ID:Gzm38Z.c
どうも投稿します

356ビギンズナイト:2010/02/22(月) 22:18:46 ID:Gzm38Z.c
「なるほどね…いきなりだったから戸惑ったけど、タネが分かれば大したことないわね…」
「戸惑いこそが人生だよ、麦野ちゃん……」

そう言って雷電は麦野の後ろへと飛んだ、麦野の後ろにはマーキングである手裏剣があるわけではないが
ただ、一回普通に飛ぶ分には難しいことではないのだ。
(時間を掛けるだけ無駄だ!一気に!!)

「後ろ…」

ポツリと言ったジャージ少女の言葉に従い、振り向きもせず手を後ろに向けてレベル5はその力を振るった。
(げっ!?)
即座に体を倒して何とかかわすことが出来た。
(あの子、予知能力者かよ!?)
雷電は決して特別なテレポーターではない、連続で空間移動出来ているのはそれ相当の工夫をしているだけで
一度、能力を使ったら次に飛ぶ空間までの計算をする時間が必要であり、今はまだその時間が十分稼げていない
しかし、相手のレベル5はその時間を与えてはくれない。振り返り、倒れている雷電を確認すると即座に第2波を放った。
その第2波までの時間は一回目の攻撃から1秒も満たないだろうが、しかし、その時間に雷電は思考をフル回転させていた。
(どうする!?間合い取れるだけ飛ぶことはできねぇ!だったら!)
残された手は麦野の回りに落ちているマーキングである手裏剣を目印に飛ぶしかない
(けどそれじゃ、普通に飛ぶよりもあのジャージちゃんにばれる!そうなったら…)
{それこそ次はない}と結論に至った。しかし、目の前ではレベル5が今にもその力を振るおうとしている
(考える余地なしっ!!!)
一か八かマーキングを使って麦野の後ろに回った。
(腕一本失うつもりで攻撃すりゃ!直撃は避けられるだろ!?)
と決死の覚悟で右腕を振るうがその時に雷電は気づいた。目の前のレベル5の後ろ姿があまりに無防備なことに、
(なんだ!?指示出されてねーのか!?それとも俺が聞き逃した!?)
急に舞い降りたチャンスに雷電は戸惑った。
さっきまであれだけ的確な指示を出されていたのに急に無防備なれば考えられる可能性は1つだけ
(罠!?)
もし、わざとやっているならこのまま攻撃すればなんらかのカウンターを受ける可能性が十分にある。
しかし、これが相手のなんらかのミスだった場合、目の前のチャンスを棒に振るうわけにはいかない。
(南無三!!)
意を決し放った雷電のパンチは見事に当たった。

357ビギンズナイト:2010/02/22(月) 22:19:38 ID:Gzm38Z.c
「ぐあっ!?」

後ろからの攻撃に驚いたレベル5だが即座に後ろを向き反撃する。しかし、まともに照準を定められなかったのか、
雷電は簡単に避けて安全な間合いを取ることが出来た。そこで、初めて、気づいた
(くそっ!ミスの方だったか!?ビビッちまった!!)
確かに雷電の放ったパンチは当たったが、いろいろ考えている雷電の脳裏にはどこか罠である可能性を捨て切れなかった。
そのためパンチのフォームはバラバラになり、自分が望む様な威力は発揮されなかった。
現にレベル5後ろから押された程度のダメージしか与えられず、即座に反撃してきたのだ。
(しくじった!)
と後悔していると

「滝壺!!」

とレベル5がジャージ少女のものと思われる名前を叫んだ。呼ばれたジャージ少女はさっきとは打って変わり

「ごめん……時間切れ」

なぜかさっきよりテンションが低くなっているように見えた。

「まったく!だったらさっさと使う!」
「………うん」

そう言うとポケットから箱を取り出しその中から白い粉を手に乗せた。
(あれは……まさか!?)
普通ならこの隙に攻撃をしかけるべきなんだろうが、雷電はジャージ少女の行動に見入ってしまった。
雷電の視線を知ってか知らずかジャージ少女はたいして急ぐことなく手に乗せた白い粉をなめた。
するとさっきまでの彼女の目つきとは打って変わり目も輝いているように見える。
(まさか実践に投入してくるとは…それもこんな少女に…そこまで腐っているのか!?……学園都市!!)
雷電の決して見られことのない仮面の下の素顔は怒りで満ち溢れていた。

358ビギンズナイト:2010/02/22(月) 22:21:01 ID:Gzm38Z.c
(こりゃ早めに決着をつけた方がいいな…彼女のためにも)
そう決意した雷電は冷静だった。即座に、どうやって終らせるかの手順を考えることが出来た。

「さっさと、終らせようぜお譲ちゃん…」

そうレベル5に言った雷電はまたどこに仕込んでいるか分からない手裏剣を出して投げつけた、が

「はっ!どこの忍者だ!?お前は!?」

そう言って手裏剣をすべて消し去った。

「ちっ!」

その後すぐにまた手裏剣を投げつけた。

「無駄だっつーの!!」

またしても全ての手裏剣は消し飛ばし、さらに、雷電への攻撃も混ぜてきた。

「うおっ!?」

何とか攻撃もかわした雷電はさらに手裏剣を投げつけがすべて無残に消されてしまう

「いつまで続くかしら」
「麦野……」
「なぁに?いいところなんだけど…」
「この人……7個、手裏剣を別のところに飛ばした」
「んっ!?」

知らされた情報に驚いた麦野であったが、それでも雷電から視線を離そうとはしなかった。

「どこに飛ばしたの!?」
「下階…」
「はぁ?なにそれ、何のつもり?」
「…分からない」
「ふぅーどうしちゃったの〜お兄さん?もう怖くてまともに飛ばせなくなっちゃった?」
「さぁどうだろうね?」
「まぁ大丈夫、すぐに怖がる余裕なんてなくしてあげるかっら!!」

また数発の光が雷電に迫ってくる。下手に飛ぶことの出来ない雷電は力を使わずに動いて攻撃を避ける
そしてその間にもいくつもの手裏剣相手に投げつける。

「しつこいっつぅぅの!!」

又しても鉄の手裏剣はいとも簡単に消し飛ばされてしまう。

「まったく何がしたいんだか?」
「また下の階に……今度は6個」
「はぁ?たく……頭おかしくなったの?」

激しい攻撃からただ動いてかわし続けていた雷電は肩で息をし始めている。しかし
ここに来てようやく雷電はまともな返事をした。

「ハァ…いいや……もういい…」
「何?あきらめてくれる?」
「いや…逃げる必要がなくなった…」

そう言うと、右手に3個・左手に3個手裏剣を持って、手品のように消して見せた。
消した手裏剣がどこから襲ってくるのか警戒する麦野だったが、手裏剣はどこからも飛んでこず、拍子抜けした。

「なに?今度はどこに飛ばしたわけ?」
「……この下の階」
「はぁー何なの?一体?」

と言って右手を前に出し目の前の敵に照準を合わせる。そこにジャージ少女が説明を付け足した

「…の丁度、麦野の足元…」
「えっ?」

そう言われ自分の足元見た麦野だったが次の瞬間、急に足元の床が崩れ落ちた。

「なっ!?」

そこで雷電は落ちていく彼女に一言

「下へまいりま〜す」

と驚く彼女を見送った。

359ビギンズナイト:2010/02/22(月) 22:23:12 ID:Gzm38Z.c
床が崩れ落ち驚く麦野だったがすぐに着地の態勢をとった。天井から床と言っても特別高いわけでなく
4mもなく、あっても3mほどなので着地は十分可能であったが、着地した瞬間又しても床が崩れ落ちた
(なっ!?なんで!?)
と疑問に思ったがすぐに理由が分かった。先ほど滝壺が説明した下の階というのは今落ちてきた4階だけでなく、
その下の3階のことを言っていたのだ。それに気づいた麦野はすぐに理解した。敵が手裏剣を飛ばした回数は3回
おそらくその手裏剣に何か仕込んでいたのだろうが1回目は5階から4階へ落ちるときに使い
2回目はまさに今使われている。つまり、3階に落ちてもまだゴールないということだ

そんな麦野を見送った雷電は

「一回見たとはいえ、見えないところに何度飛ばすのは骨が折れるよ…」

と目の前のジャージ少女に愚痴をこぼしていた。が少女はあまり慌てる様子もなく、
さっきの戦う少女ではないただの脱力系少女へと変わっていた。

「どうする?続けるかい?」

と、提案すると

「……私ではあなたは止められない」

ようやく雷電が安心できる言葉が出てきてくれた。

「なら俺は行くけど……その前に…」

やることがある、と告げて脱力形少女滝壺に近づき、その右手に持っていたケースを奪い取った。
しかし、彼女は取り返そうとせず、ただ、何も持ってない右手を見つめていた。

「…君はこれがどういう物か知っているのか?」
「……………」

特に何も言わなかったが、コクンッと首を縦に振った。

「これが君に何をもたらすかもか!?」
「……知ってる」

今度は声に出して答えてくれた。

「なら!どうしてっ!?」
「………ここは学園都市……………戦わないと生き残れない」

少女はたったそれだけ、なんの興味もなさそうに告げた。

「そんな悲しいこと言うなよ……人って…」
「見つけたっ!!!!」

急に後ろから声がした。

「なんだよっ!?今、いいこと言おうとしたの…にぃ!?」

360ビギンズナイト:2010/02/22(月) 22:25:07 ID:Gzm38Z.c
振り返るとそこには先ほど外に投げ飛ばした金髪少女が立っていた。

「結局っ!!神様は私に止めを刺せって言ってるのね!!」

などと、どう見ても怒り120%の少女の顔には、なにやら泥のような黒い物体が着いていたり
服にも何か見るからに汚いと生ゴミと思われる物体が纏わりついていて、
雷電はこんな路地裏でもちゃんとゴミ箱にすてるんだ〜とか、今日は生ゴミの日かな等とどうでもいいことを考えていた

「さっきは超なめたことしてくれましたね!!」

今度は違う方向から声がしてきた。そこにも怒り度120%の少女が立っていた。

「あらら…もうよくなっちゃった?」
「……………………私もいるわよ」

とまるで地獄のそこから這い上がってきたような声もしてきた。そこには怒り度200%越えのついさっき落ちたレベル5が立っていた。

「えっ!?早っ!?」
「なんとか2階まで落ちずに……3階で済んだわ」
「それは…良かったですね〜」

などと答えたが金髪少女は東の階段から、怪力少女は先ほど通った北階段につながる廊下から
そしてレベル5は西階段から上がってきたので見事なまでに囲まれ逃げ場がなくなった。

「まずは生ゴミの中に突っ込んでやらなきゃ」
「いえいえ、まずは超エグく目を潰してやりましょう」
「とりあえす、挽き肉にしましょう」
「でも、そうしたら後片付け超面倒になりますよ」
「大丈夫!今日は生ゴミの日だから♪」
「あらそう♪フレンダは物知りね〜♪」
「そんなことないよ〜♪麦野の挽き肉案もすごくいいと思うよ〜♪」
「でも挽き肉にするなら回りに迷惑かからないようにとりあえずゴミ箱に入れないと〜♪」
「もぅっ!麦野ったらそんな気配りするなんてやーさーしーいー♪」
「なら、ゴミ箱の中は超暗くて超怖そうですから、超分からないように目を取って上げないと♪」
「「やだぁ〜!絹旗ッたら超や〜さ〜し〜い〜」」

などのやり取りを見ていた。ジャージ少女はポツリと

「………………みんな仲良し……」

と、言ったので

「……………そうだね」

と返しながら、きっと過去にも未来にもここまでコイツ等が仲良くなることはないんだろうなぁと心の中で思った。

361ビギンズナイト:2010/02/22(月) 22:33:57 ID:Gzm38Z.c
投稿終了です。
まず、すいませんでした。
最初の戦いの流れがうまく表現できません。書くだけ書いてみましたが
やっぱり、こういう一瞬の戦いを描けるのは冨樫先生だけだと思います(笑)
そして最後のほうはみんなの口癖がどうやって挟んでいいか分からず
読むと誰が誰だかわからず混乱するかもしれません
特に麦野とフレンダはかなり厳しかった
フレンダの「結局」てどこに入れればいいんだろ?
あと滝壺も難しいとりあえず「…」を多くしてみました。
とりあえず、前滝壺がベラベラ喋ったのは全部、体晶のせいにしましたけど
前のは全部私のミスです。やっぱり違和感があります。

362ヌルポス ◆NURUPO/D0I:2010/02/23(火) 01:33:52 ID:/Xn6.g8Y
上黒モノ
デレデレテレポーター(仮称)

「と・う・まさーん」

 背後から名前を呼ばれたと思えば、間を置かず突然肩に重圧がのしかかった。

「どうした?いきなり抱き付いてきて」

 既に相手が誰かは上条は理解していた。そう、愛しの白井黒子だということに。

「一刻も早く当麻さんと触れ合いたかったんですの」
「うっ…!これが…ときめき…」
「メモリアルですわね!」
「違う!…俺は黒子一筋だ」

 背中に当たる慎ましやかながらも、存在感のあるあの柔らかな物体に気を取られかけつつも、ベタな台詞を言う。流石旗男!殺意が沸くぜ!

「あう……不意打ちですの」
「へへ。愛してる」
「…もう。わたくしもですわ、当麻さん」

 〜この続きを見るにはアダルト料金1000円をモニターの横に入れてください〜

363■■■■:2010/02/23(火) 07:00:20 ID:3ogtuUjc
>>348
SSなんて書く時点で、まずは自己満足ありき
そこがスタートラインなのにオナ作イラネじゃ誰も書けなくなるよ

364■■■■:2010/02/23(火) 14:17:34 ID:SFYL7o4w
>>363
そうじゃなくて、自分が楽しむためだけに書いているのが多いってこと
SS=オナニーで完結しちゃってる人はいらないんで

365■■■■:2010/02/23(火) 14:33:03 ID:A4AEAyGA
自分ルール発動すんなよw
「ボクが考える良SS」以外目に付くのも嫌だってんなら自分でSS投稿サイトでも作れ

366■■■■:2010/02/23(火) 16:36:40 ID:XgtWnK42
>>364
どうせお前が面白くないと判断すれば自己満足認定なんだろ?
他人が読んで面白いかどうかなんて、自分じゃわからんだろ。
 
実際に面白いかどうかは別にして、書いてる本人は面白いと思ってるからここに上げてるんだろうし。
 
まあ最近は書き手ほうにも少し問題があるとは思うけどね。
注意事項の、
 
「オリジナル設定や妄想はほどほどに。ここは『とある魔術の禁書目録』の二次創作を投稿する場です。」
 
が読めないのかと。
もしくはクロスオーバは元ネタ知らない人から見れば、完全にオリジナル設定だということに気付いていないのか。

367■■■■:2010/02/23(火) 17:50:57 ID:/Xn6.g8Y
てめーら全員gdgdうっせーんですよ
NGに突っ込めば書き手も読み手も満足でいいじゃねぇか
てめぇらずっと待ってたんだろ!?インデックスの記憶を消さなくてもすむ、インデックスの敵にまわらなくてもすむ……そんな誰もが笑って、誰もが望む最高なハッピーエンドってやつを。今まで待ち焦がれてたんだろ?こんな展開を・・・何のためにここまで歯を食いしばってきたんだ!?てめぇのその手でたった一人の女の子を助けて見せるって誓ったんじゃねえのかよ?お前らだって主人公の方がいいだろ!?脇役なんかで満足してんじゃねえ、命を懸けてたった一人の女の子を守りてぇんじゃないのかよ!?だったら、それは全然終わってねぇ、始まってすらいねぇ・・・ちょっとくらい長いプロローグで絶望してんじゃねぇよ!手を伸ばせば届くんだ!いい加減に始めようぜ、魔術師!!

368■■■■:2010/02/23(火) 18:19:12 ID:3ogtuUjc
>>367
てめぇ…俺もそんな感じの改変レスにしようかと思ったけど自重したのにw

369■■■■:2010/02/24(水) 00:36:04 ID:ILhqZ/Wc
まあクロスが投下されようと大抵は飛ばすからどうでもいいんだが
クロスしか投下が無い状況は少し悲しいねぇ

370■■■■:2010/02/24(水) 07:08:35 ID:EHDRFWck
ネタが枯渇してきてるってのもあるんじゃね?
未来妄想系は全面的にオリ設定になっちゃうし

371■■■■:2010/02/24(水) 07:36:45 ID:KpdEsgHg
現在の原作展開が先の読みにくい状況だし、下手に書いて後から恥ずかしくなりたくないしなぁ

372■■■■:2010/02/24(水) 07:52:55 ID:EHDRFWck
それに禁書は時系列に隙間がないからね
○巻と○巻の間で何してたか?みたいな書き方は難しい
その間に出番が無かった人達をメインに書けばいいのかもしれんが
前に姫神の日記風なのを思いついてちょっと書いてみた事あったが悲しくなって止めた

373■■■■:2010/02/24(水) 10:09:40 ID:KpdEsgHg
青ピは下手すりゃ一日中ギャルゲーに費やしてそうな

白カチュむす(ry

374とある都市の反乱因子作者:2010/02/24(水) 22:14:05 ID:XECKKv5.
それじゃ、投稿させてもらいますー。意見がある方はご自由に。
じゃ、開始ー。

375とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅳ:2010/02/24(水) 22:15:29 ID:XECKKv5.


「だから、いい加減離してって!私は10万3000冊の魔道書の原典をまるまる記憶している禁書目録だよ!?戦力になれないとでも思うの!?」
「はい、とミサカは少しあきれながらもそっけなく即答します」
御坂妹の腕の中でぎゃーわーぎゃーわーわめくインデックスを相手するのに、いい加減疲れてきた御坂妹が言う。
「あなた自身は魔力を持っていないはずです、とミサカは当然の事実を確認します」
「ぐぅっ…」
「もし持っているのなら、その10万3000冊とやらを使ってとっくに私の腕から逃げることが十分可能ですからね、とミサカは少し見下した感じの口調で発言します」
「…うう」
「結果を言うと、あなたは私の腕の中でじっとしていればいいのです、とミサカは事実を突きつけます」
「…」
もはや何も言わなくなったインデックス。
「…」
沈黙が流れる。御坂妹の少し荒い息遣いと、軽いイメージを受けるタタタッ、という音だけが聞こえる。
が、唐突に。
「!?」
インデックスの体が、ビクン!と震えた。
「?どうしましたか、とみ―――」
「止まって!」
御坂妹の声は、緊張したインデックスの声によりかき消される。
「前から、魔力が感じられる!しかも、結構でか…い…?って、え…この魔力…?」
途中からインデックスの言葉が、疑問形に変わる。
「この魔力…もしかして」
「あなたはいったい、何が言いたいのですか、とミサカは不機嫌になりながらも質問します」
と、インデックスの止まれ、という言葉をまるっきり無視して走り続ける御坂妹が言う。
「…あ、やっぱり止まって」
少し考え込むような表情を見せたインデックスが、緊張の糸を紐解きながら言う。
「多分、あの魔術師たちは仲間だよ」
「・・・ミサカは、いまだ魔術、などと言う言葉は認められない、と感じているのですが、とミサカは――――――」
「…ですから、あれは魔力を感知させないための魔術であって――――」
「そんな高等魔術を、複数同時に扱える魔術師がいるのかな?まぁ、『あの子』が人並みに魔力を持てば可能―――っと?」
御坂妹の言葉をさえぎった何者かが、こちらに気づいたように焦点をあわせてくる。
「!?インデ、ックス…?」
長い髪をポニーテールにし、ジーンズの片方を太股の根元辺りからばっさりと切って、なにより腰のベルトにむやみに長い―――見るからに2mはあると思われる―――日本刀をさしている、というパッと見いろんな意味で警察行きになりそうな女性が驚きの声をあらわす。
「…あれは、確かフィアンマ戦のときにいた…」
2mを越す長身の男が言う。その男は、髪は真っ赤、口には煙草、耳にはピアス、右目の下にはバーコードマークの刺青、両手の指10本には銀色の指輪、といういかにも神父から離れた格好をしている。だが、彼はれっきとした神父だ。さらに、ルーンを若干14歳で極めた天才魔術師でもある。
彼らは目を合わせ、そして、

「                      」

376とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅴ:2010/02/24(水) 22:16:18 ID:XECKKv5.


「おっ…おまえなぁぁぁぁっ!!」
上条が美琴が超電磁方(レールガン)を打ってできた穴から逃げるように全力疾走しながら、後ろにいる美琴に言い放つ。
「これくらい、予想できなかったのか!?あっちは8人!こっちは3人!!はいどう考えても狙い撃ちですねあなたのハート(心臓)を嫌な方な意味で狙い撃ちですね分かります!!!」
「うっ…うっさいわねっ!!カッときちゃったのよ!」
「学園都市第3位が少しくらいカッときたからって能力暴発するんじゃねぇぇぇぇ!!?」
「お姉様…黒子の為に、後先ためらわずに、こんなことを…」
「黒子。今はあんたにかまってやれるほど余裕ないんだけど」
「ッ!?わ、私は相手にしないというのに、この殿方はお相手するんですの!?」
「ばっ、ちがっ――――」
「ええい黙ってろ!だからお前らが喋ると緊張感がなくなるわ!!状況理解してますか!?」
うっ、と美琴が小さくうめき、ふん、と黒子がそっぽを向く。
「とりあえず、ある程度の攻撃は俺が防ぐ。その間にあいつら(超能力者)が戦いづらい地形にでもしてろ!!」
それに美琴たちが反応する前に、

「そんなに甘くはないんだけどなぁ〜」

突然、上条の目の前に14、15歳くらいの少年が現れて、言葉を発した。
「ッ!?」
とっさに上条が条件反射で後ろへ飛ぶ。
「それくらいの距離をとったくらいで、僕ら(超能力者)は攻略できないよ〜?」
なぜか間延びした口調で言う少年。
「あなた…空間移動(テレポート)使いですわね」
「そうだけど〜?だから…」
少年が言葉を続けようとした時、
バチィッ!!!
と、その少年めがけてまったく容赦のない雷撃が襲った。
だが、美琴の能力は強大すぎるゆえ、攻撃する際、前兆のように音が響く。それを感じ取った少年は、何食わぬ顔で美琴の後ろに空間移動する。
「いきなり攻撃〜?超能力者(レベル5)って、そんなに安っぽ―――」
だが、またもや少年の言葉の途中で美琴は体中から電撃を発する。やはり少年はあっさり回避するが。
「…お姉様」
黒子がつぶやく。
「…こいつは、あた―――」
「私にやらせてください、お姉様」
黒子が、『美琴の発言を遮ってまで』、言葉を発した。
「…?ちょ、黒――――」
「座標はここから北北西に47m。いいですわね?」
「へぇ〜。怠慢はろうっての?」
そう少年が言ったときには、もう彼はいなかった。
「…お姉様」
黒子が、美琴のほうを振り返らずに言う。
「…私に任せて下さいな」
そういう黒子の声は、どこか震えていた。
「…」
美琴は黙る。
と、そこで突然、会話の中に入れていなかった上条が発言する。
「美琴」
ただそれだけ。それだけで何が伝わるのか。
だが、美琴は上条のほうをチラッと向く。そして、黒子の方に向き直る。
「黒子」
「なんですの、お姉様?」
「…分かってるわよね?」
「…私が、『そんな風』になるとでも?」
彼女の背中しか見えていないが、少し黒子が笑ったように見えた。
「私は死にませんわよ、お姉様」
そういって、彼女はその空間からいなくなった。

377とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅵ:2010/02/24(水) 22:16:56 ID:XECKKv5.


「…」
二人っきりになった上条と美琴。
なんか、途方もなく触れづらいこの空気は何ですか…、と上条は嘆いている最中である。
と、突然に。
「…あ〜あ」
美琴が目をつぶって空を見上げ(建物はもう80%近く崩壊している)、吹っ切れたような笑みを浮かべて言う。
「黒子の奴…本当に、死んだら承知しないわよ…」
学園都市第3位の声が、考えられないほど弱弱しく聞こえた。
「…って事で!」
場の空気を変えるように、美琴が上条のほうを向く。
「あいつのことだから、私たちが向かっても空間移動(テレポート)で場所移動されてどうにもならないでしょうから…私たちは私たちでどうにかするわよ」
「それには全面的に賛成する上条さんですが…」
と、そこで一回言葉を切る。
「どうにかするって…具体的に何をどうするんだよ?」
この発言をした上条は、正直まともに美琴が答えられるとは思っていなかった。
「とりあえず、こっちからはちょっかい出しちゃだめね。今全力で叩かれちゃ、生きてられる可能性は限りなく低いし。まぁ、こっちに来た相手は私が適当にあしらうから、あんたはそのサポートをやって」
だが、美琴の発言は思ったいたものとはまったく違った。
「…超能力者(レベル5)ともなると、実戦経験も豊富なのか?」
「あんたほどじゃないけどね。一般人よりは遥かに多いわよ」
美琴が疲れたような笑みを浮かべながら言う。
「しっかし…」
上条が、思案気な顔を浮かべて言う。
「それにしちゃ、攻撃が少なすぎねぇか?」
「…」
これには美琴も答えられない。
「どう考えてもあっちの方が有利なんだ。こっちには一方通行(アクセラレータ)がいるとしても、俺らを潰すにはわけないはずだろ?何ですぐに潰さないんだろうな?」
「…」
やはり沈黙。
分からないのだ。相手の目的も、戦力も、能力も、何もかも。
こんな状態で、「何で相手は動かないのか」なんて聞かれても、読心能力(サイコメトリー)を持ってる能力者でもない限り、答えることは出来ないだろう。
と、そのとき。
ビュオオオ、と風が吹く音がした。
と、そう思った次の瞬間には、
「う、ぉおおっ!?」
「きゃぁっ!?」
上条と美琴の体が中に浮いていた。

378とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅶ:2010/02/24(水) 22:18:11 ID:XECKKv5.
「なっ…」
上条が条件反射のように右手を振り回す。
その右手には異能の力なら何でも問答無用で打ち消す『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が宿っている。ただの風が人間の体を浮かすことなど中々考えられないため、能力者の仕業だと思ったのだろう。
だが、焦る上条たちに、

『馬鹿野郎がッ!!おとなしくしてやがれッ!!』

一方通行(アクセラレータ)の叫び声が、どこからか聞こえてきた。
「?こ、これ、一方通行(アクセラレータ)の能力でやるの?」
美琴が不思議そうな顔をしながら言う。自分の体が宙に浮いているのにパニックなどに陥らないのは、やはり戦闘経験が豊富だからなのだろう。
しかし、その上条たちを不安の中に落とすようなことが起こった。

突然、そこら中からいきなり炎が現れた。

「は…?」
突然のことにうまく反応できていない上条。美琴にいたっては発言も出来ない状況だ。
だが、すぐに上条の頭のスイッチが切り替わる。
「くそっ!また能力者かよ!?」
そう上条が叫び、それにより美琴が事態を受け入れる。
「発火能力(パイロキネシス)!?でも、どうやったのよっ!?」
今度は少しあわてる美琴。
対照的に、上条が冷静に思考し、叫ぶ。
「一方通行(アクセラレータ)!この空気のベクトル(向き)を俺のところだけ戻せ!!」
今は上空5mくらいのところに浮いている上条。もし一方通行(アクセラレータ)の能力が解かれたなら、右手(イマジンブレイカー)を下に向けて地面に着地するつもりだった。」
だが、一向に上条の体が重力により落下する気配はない。
「お、おい!一方通行(アクセラレータ)――――ッ!?」
大気を操っているはずの能力者の名を叫ぶ上条の前で、明らかに炎の威力が上がった。

379とある都市の反乱因子作者:2010/02/24(水) 22:19:32 ID:XECKKv5.
今日はここらで終了させてもらいます。近々、一気に投稿するつもりはあるのですが、それが実行されるかは不明…
では。

380小ネタ:2010/02/26(金) 00:39:19 ID:YlEBKm2A
ズドーン、ズドーン
「アンギャぁぁぁぁ」

その黒い影は突如としてあらわれた。
「総員退避ーッ!」
この学園都市有数の戦闘兵器でさえ、その黒い影には効かない。
ミサイルや六枚羽がいとも簡単に、黒い影が熱線で打ち落とされる
そんなあまりにも理不尽な光景を見て人々は叫ぶ。
「なんなんだよ!アレは!?」
「奴は我々の常識を超えた生物だ…」

黒い影とは…、そうゴジラだ。

逃げ惑う学生たち。
次々と破壊される町。
これは幻想ではない、現実だ。

上条当麻の右手も効かない、もちろん超電磁砲も通じない。

学園都市は過去最大の危機に陥る。



その時!

「おもしれェヤツじゃねェか、ゴジラとやらはよォ。」
学園都市最後の切り札が立ち上がる。
勝つのは、ゴジラか?それとも科学か?

ゴジラVS一方通行

20XX ロードショー





ビオランテVSレールガンを
みて思いつきました。

我ながらくだらない…

381■■■■:2010/02/26(金) 02:09:39 ID:f5ze.Eg2
>>296の続きです。「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)」を2レス分投下します。

382■■■■:2010/02/26(金) 02:10:13 ID:f5ze.Eg2
「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)その5」

8月3日17:40 第7学区とあるスーパーマーケット

「佐天さん。今日は何しにこの店に来たんです?」
「何しにって、そりゃあ夕飯の買い出しに決まってるじゃない!」
「じゃあ、お店の中をもう30分近く見て回ってるのにどうして何も買わないんですか?
 っていうか、佐天さん!ろくに食材も見てないでしょ!」
「そっ……それは今夜の献立をあれこれ考えてたからで…………」

「なにブツブツ言ってるんですか!?佐天さん、昨日からちょっと変ですよ」
「えっ?」
「気付いてないんですか?
 昨日の佐天さんって料理作ってるときも食べてるときもなんだか上の空で、
 しかも時々ニヘッて笑ったりするし…………何かあったんですか?」
「なっ、なんにもない。なんにもない」

前日の出来事をまだ初春に話していない佐天涙子は大げさな身振りで否定してみせる。
昨日と同じ時間帯に来れば上条と遇えるのではないかと期待してこの店に来た、とは
とても言えなかった。
最初は10分待ってダメなら出直すつもりだった。
それでも店内をあともう一回りとか、あと一分とか思っている内に30分が過ぎていた。
もっとも隣に初春飾利がいなければあと1時間は粘っていたかもしれない。
でも流石にこれ以上初春(親友)に迷惑を掛ける訳にいかず、佐天涙子は表情を曇らせ
「ふ──っ」と小さな溜息を漏らす。

(今日はもうダメみたい)

初春飾利はそんな佐天涙子の様子に気付き「何か悩み事でも?」と声を掛けようとした。
しかしその声はとうとう発せられなかった。
佐天涙子の伏せ目がちだった瞼が大きく開いたかと思うと「あっ」と小さな声を上げたからだ。
頬をわずかに紅潮させる佐天涙子に何が起こったのか、まるで判らない初春飾利であるが、
佐天涙子の視線の先にその原因となる何かがあることだけは想像できた。
だがその原因を探す初春飾利の視界は、突然店の出口へ駆けだした佐天涙子の背中に遮られてしまう。

「ちょっ!どっ、どこ行くんですか!?佐天さん!」

初春飾利の声など聞こえないかのように佐天涙子は出口に向かって一直線に走っていく。
そして初春飾利はようやく気付いた。
佐天涙子の行き先が店外ではなく店内であり、しかも目的地は場所ではなく人であることに。

「かっ、上条さん!!」
「よっ、佐天さん。また遭ったな」
「昨日はごめんなさい」
「おいおい、会った途端に『ごめんなさい』だなんて、一体どうしたんだ?」
「昨日は危ないところを助けて貰ったのにお礼も言わずに帰っちゃって、すみませんでした」

「なんだ、そんなことなら気にしなくてもいいさ。
 そこまで恐縮されるほど大したことなんてしてねえんだからさ」
「そんな!あの時上条さんがいなかったら、あたしどんな目に遭っていたか判りません。
 本当にありがとうございました」
「はははっ、まあ、嘘でもそう言ってくれると悪い気はしないな」
「嘘じゃありません。本当です!」

その時、ようやく追いついた初春飾利が佐天涙子の脇腹をツンツンとつつく。

「ひゃっ、うっ、初春!?」
「うっ、初春!?じゃありませんよ。佐天さん」
「やあ、今日は初春さんも一緒なのか」
「こんにちは、上条さん!」

そして佐天涙子の耳元でささやくように尋ねる。

「佐天さん。ひょっとしてここに来たのはこのためだったんですか?」
「このためって何よ!?」
「はっはあぁぁぁぁん。なるほど、そう言うことだったんですね」
「な、なっ、何言ってんのよ?初春ったら」

「上条さん!実は佐天さんたら上条さんが来るのをここで30分も待ってたんですよ!」
「わっ、わっ、初春。何言ってんの!」
「えっ、そうなの?」
「いえ、あのーっ、そのーっ、
 だって、あたし昨日上条さんに助けてもらったのに一言のお礼も言わなかったんですよ。
 そんな自分が情けなくて…………
 だから、どうしても上条さんに会ってお礼が言いたかったんです。
 あたし、上条さんに缶ジュースぶつけちゃったり、なんか迷惑ばかり掛けてるし…………」
「なあに俺の不幸体質はどうやら昔からみたいだし、別に佐天さんが悪い訳じゃないさ」
「そんな!まるで他人事みたいに言わないで下さい。
 不幸が当たり前だなんておかしいです!
 上条さんいい人なんだし、きっと幸せだって一杯あります!!」

佐天涙子は、自分がどうして他人事にこんなにムキになって反論しているのか、その理由
が自分でも良く判らなかった。
佐天涙子がその裏に隠れた自分の感情を自覚するのはもう少し後の話である。

383■■■■:2010/02/26(金) 02:11:56 ID:f5ze.Eg2
「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)その5」

8月3日、19:30佐天涙子の下宿

「佐天さん!」
「……………………」
「ちょっと、佐天さん!どうしちゃったんですか?」」
「……………………あたし決めた!」!」
「とっ、突然どうしたんですか!?」
「あたし、上条さんを幸せにしてみせる!」
「えっ、え────っ?佐天さん。一体なにを言って…………」

「だって、上条さんってあんなにいい人じゃない。
 それなのに、いつも不幸に見舞われてるだなんてどう考えても理不尽よ!
 あたしだって上条さんにいろいろ迷惑かけたんだし何か恩返ししなきゃいけないでしょ。
 だから、あたし達が一肌脱いで上条さんに幸せになって貰うのよ!」
「あたし達…………って、ひょっとして私も入っているんですか?」
「あったり前じゃない!」

「もしかして御坂さんや白井さんも入ってたりします?」
「なに言ってんの!自分のことぐらい自分でやらなきゃ恩返しにならないじゃない。
 今回は御坂さん達には内緒よ。あたし達の問題に関係ない人を巻き込んだら悪いじゃない!」
「……………………私なら巻き込んでも良いんですね。はあ────────っ」
「だって初春とあたしは一心同体!頼りにしてるわよ。う・い・は・る。
 名付けて『上条さん幸せ計画(ハピネスプラン)』って、どう?」

「言っときますけど。私はしませんよ!人前で脱ぐだなんて…………」
「だあぁぁぁぁぁ!コラーッ!
 誰も服を脱ぐなんて言ってない!一肌脱ごうっていったの!」
「えっ?そうだったんですか?」
「まったく、初春ったら……………………………って、いや、その手があったか!
 ねえ、初春!こんど上条さんに会いに行く時は私の選んだ紐パン履いていきなさいよ」
「えぇぇええええええ────っ、無理無理無理無理、そんなの絶対無理です。
 ってゆうか、お願いですから人前で私のスカートめくらないで下さい!」
「ちぇーっ、残念。いいアイデアだと思ったのになあ」

「そんなに見せたいなら、佐天さんのパンツを見せてあげれば良いじゃないですか!?」
「おおーっ!そうか。その手もあったか!じゃあ遂にこいつの出番ね。
 あたしの秘蔵の一品!フリル付きレースのスケスケパァァァァ──ンツ!!」
「わ、わっ!ちょっと、本気にしないで下さい。佐天さん」
「はははっ、なあーんてね。冗談だよおぉぉぉぉぉん!」
「もう、佐天さんったら。
 でもなんで佐天さんがそんなエッチな下着を持ってるんですか?」
「へへへっ、実はこの前白井さんから貰ったんだ!」

「でも、佐天さん。さっきから話を聞いてると、ひょっとして……………………
 『上条さん幸せ計画(ハピネスプラン)』って思いつきだけで言ってません?」
「うっ!…………な、何を言っているのかな?初春」
「じゃあ、本当は上条さんにどう恩返しするつもりなんですか?」
「えーっと、それはもちろん………………………………お願い!初春、一緒に考えて!!」
「は────っ、どうせそんなことだろうと思ってました」

「ねえ、初春。どうやったら上条さんが幸せって感じるかな?」
「そんなの、私が判る訳ないじゃないですか」
「ネットで何かチョチョイのチョイって検索できないかな?」
「男の人が幸せを感じることですかあ?
 やってみますけど期待しないで下さいね。
 えーっと、これをこうして……………………んでもって、チョチョイのドン!」

「幸せかどうかは分かりませんが、アンラッキーな時の気分転換法ならいくつかありましたよ」
「どんなの?どんなの?」

「えーっとですね。ストレス発散には適度な運動が良いそうですよ」
「適度な運動…………そうだ、オープンしたばっかのウォーターパークなんかどうかな?
 あそこのウォータースライダーで滑り降りたら気分がスカッとしそうじゃない!」

「あと、適度に涙を流すのも精神衛生上良いそうですよ」
「映画だね!」
「今だとシネマパレス21で上映している『鉄橋は恋の合図』って映画がお薦めらしいですよ」

「それにショッピングも意外と効果があるとか、美味しい食事が人をハッピーにするって
 ことも書いてありますよ」

「もうウォーターパークに決まりじゃない!
 あそこの複合施設はあたしも行ってみたいと思ってたんだ。
 上条さん!!
 あたし、恩返ししてみせます。きっと上条さんを幸せにしてみせます。
 だから待ってて下さいね。ふっふっふっふっ!」

使命感に熱く燃える女子中学生の陰謀が今動き出した。
次回「乙女たちの接待作戦ウォーターパーク編」に続く…………かな?

384■■■■:2010/02/26(金) 02:12:51 ID:f5ze.Eg2
以上です。
とりあえず「とある少女の幸せ計画(ハピネスプラン)」はここで一旦終了します。
ウォーターパーク編は後日余裕ができたときに書いていこうと思っています。
またしばらくは「ミサカ、巫女と美琴」の第4話に製作に戻ります。

385とある都市の反乱因子作者:2010/02/26(金) 21:12:32 ID:UJu9p.pY
ハイレベルズ作者です。今回は一気に投下、という形になるかと。まだ上はいますがww
では、投下開始です。

386とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅷ:2010/02/26(金) 21:18:38 ID:UJu9p.pY
「って、ちょっと待てこれはやばいだろッ!?」
5m近く浮いている上条のつま先に、炎が触れたり触れなかったりする。
「あーもう!何やってんのよっ!!」
いらついた声で美琴が言い、自身の髪の毛から電撃を生み出して上条の足元の炎をえぐる。
「ッ!?いや美琴、今のはおそらく厚意でやった(と信じたい)行動をとったが、こっちもこっちで危ないぞ!?」
「うるさいわね!そんなに火だるまにされたいならご自由にっ!」
「てか、何でお前そんなに不機嫌!?」
とか何とか、コメディじみたやり取りをやっている上条たちだったが、再び炎の威力が増すと騒ぎ出した。
「いやマジでやばいマジでやばい。美琴!この炎ってどうやって生み出してるものなんだよ!」
「はぁ!?そんな初歩的なこともあんた分からないわけ?まったく不勉強にもほどが――――」
「とりあえず説教は後!まずはこっち(炎)だろ!?」
「だから、発火能力者(パイロキネシスト)による者よ」
「…いや、あの…では、パイロ何たらさんはどうやって炎を…あぢぃっ!?」
「ったくっ!!」
美琴が先ほどよりかなり攻撃的な電撃を地面に放つ。それにより少しは炎が吹き飛ぶ。
「対象物の運動力を上昇させて摩擦熱を起こし、炎を出してるのよ。ただそれだけ」
「…あの、この場合での対象物とは…?」
「空気とか、それに含まれる塵とかじゃないかしらね?」
「…そんな物の運動を操れんのかよ…」
上条がうんざりした声で言う。
「というか、こんなにのんびりしていて大丈夫なんでしょうか?」
「じゃあ、他にどうしろっての?」
「…」
上条は無言。代わりのように美琴が口を開く。
「しっかし、相手はどうやってこっちの居場所が分かってんのかしら?視覚系能力者でもいんのかっての」
「…」
やはり上条は無言。
と、思われたが、
「あ、そういや…さっきの一方通行(アクセラレータ)の声はどうしてこっちに届いたんだろうな?」
「?何のこと言ってんのあんた?」
さっきの一方通行(アクセラレータ)の声について放したところ、美琴に不思議そうな顔をされた。
「は?お前、聞こえなかったのか?」
「…」
今度は美琴が無言になる。
「…空気のベクトルでも操ってるのかもね…だけど、そんなこと出来るんならさっさと炎のベクトルを操ればいいのに…」
半分独り言のような美琴の声。
「…って、あれ、炎って…?」
上条が、美琴の言葉で思い出した炎について、疑問を投げかける。
「なんか、消えてますけど」
あたりを見渡す限り、くすぶる程度の炎ならあるが、それ以外のものは見当たらない。
「…今の状況、どうなってんのよ…?」
美琴が不安そうに言う。
「いや、てか」
上条が、なぜかものすごく不便そうな顔をして、
「炎消えてんのに、なぜ僕たちは中に浮いてなければならないのでしょうか?」
「…」
しばらく、沈黙の時間が流れそうだな…
一応一時的に危機は去ったのに、なんか釈然としていない上条は脳内でつぶやいた。

387とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅸ:2010/02/26(金) 21:19:22 ID:UJu9p.pY


「チッ…」
一方通行(アクセラレータ)が目の前にいる『敵』をにらみつけて、小さく舌打ちする。
目の前の敵は、3人。
「ふむ。その少女は戦力にはならないのだな?」
「あら。そちらの戦力にはならなくても、こちらの戦力にはなりそうですわよ?」
「…それは、あの少女が彼に対する人質になる、と言っているのですか?」
その全ては超能力者(レベル5)。しかも、能力などはまったく分かっていない。ここにくるのには空間移動(テレポート)を使って来ていたから、2人は空間移動の能力は持っていないだろうが。
「はン。俺に人質なンて有効だと思うのかァ?」
一方通行(アクセラレータ)は、10m程度はなれた場所に待機させている打ち止め(ラストオーダー)のほうをチラッと見、すぐに相手に向き直り獰猛な笑みを浮かべながら言った。
「ええ。まず、そのような虚勢を張るところからして効果はかなりあるものだ、と予測できます」
「…まァ、勝手にしやがれ」
ペッと、近くに唾を吐きながら言う。
正直、一方通行(アクセラレータ)だけで超能力者(レベル5)の3人くらい倒すのは分けないだろう。
もともと次元が違うような強さを持っているのだから。
だが。
打ち止め(ラストオーダー)を人質にとられれば、形勢はその瞬間に逆転するだろう。
「打ち止め(ラストオーダー)、もっと下がってろ」
「…うん」
打ち止め(ラストオーダー)が小さくうなずき、彼らに背中を見せずに小走りに下がる。
「本当に人質として有効なようだな…ならば」
一方通行(アクセラレータ)はこの能力者を同時に相手しても、打ち止め(ラストオーダー)を奪われるとは思わなかった。
しかし、そんな幻想はすぐに壊される。
「ッ!?」
打ち止め(ラストオーダー)が、声にならない悲鳴を上げ、一方がそちらを振り返ると、
もうそこに彼女はいなかった。
とっさに首を元に戻す。
そこには、
「人質ゲットー」
やる気なさそうな女に頭をわしづかみにされている、打ち止め(ラストオーダー)の姿があった。

388とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ:2010/02/26(金) 21:20:16 ID:UJu9p.pY
その、打ち止め(ラストオーダー)の呆然とした顔を見た瞬間、
「っとぉ。ちなみに、私は超能力者(レベル5)の『電撃使い(エレクトロマスター)』だけど」
足の裏のベクトルを半分操作した一方通行(アクセラレータ)の思考を先読みしたかのように、打ち止め(ラストオーダー)をわしづかみにしている女が言った。
「…テメェ。今、自分が何してンのかちゃンと理解してンのかァ?」
あくまで、冷静を保った『ような』表情をして一方通行(アクセラレータ)が言う。
「うん?それは、このこの頭ん中に今すぐ8億ボルトの電流流してほしいってこと?」
その一方通行(アクセラレータ)の表情と声をあざ笑うかのように女が言う。
くそっ、と小さく一方通行(アクセラレータ)がつぶやいた。
とりあえず、打ち止め(ラストオーダー)の奪還が最重要項目だ、と一方通行(アクセラレータ)は考える。おそらくあいつらは打ち止め(ラストオーダー)を乱暴に扱えな

「意識を逸らしすぎではないか?」

反射的に後ろを振り向く一方通行(アクセラレータ)。だが、そこには誰もいない。
「なかなかに動揺しているようだな。そんな状態では、私一人とはいえ倒せないぞ」
また同じ男の声がした。
どこにいるのか、探ろうとした一方通行(アクセラレータ)は、
「ッ!?」
とっさに足の裏のベクトルを操り、その場を飛びぬく。

次の瞬間、一方通行(アクセラレータ)が一瞬前までいた大地が爆発したかのように吹き飛んだ。

一方通行(アクセラレータ)がベクトルを操作した場合、足元の地面は確かに少しは爆発したような運動をする。だが、ここまで激しくねェ、と一方通行(アクセラレータ)は心の中でつぶやく。
「ほう、今の攻撃がかわせるか。さすがは学園都市第1位、少し見くびっていた」
またすぐ近くで男の声がした。
無言で一方通行(アクセラレータ)は声のしたほうに腕を振る。その腕が少しでも相手の体に触れればその時点で一人戦闘不能だ。
だが、その腕は宙を切った。
一方通行(アクセラレータ)は途中でその腕を止め、周りを見渡す。
だが、どこを見渡してもあの男はいない。打ち止め(ラストオーダー)を掴んでいるあのクソ女は憎たらしい笑みを浮かべて構えもしないで立っているし、能力も分からない無表情な女はその女の後ろにただ突っ立っている。
やはり、どこを見てもあいつはいない。
と、突然。
「まだ、確認してない場所があるはずだが。それさえも分からない、とはさすがに言わせぬぞ」
頭上から、あの男の声が聞こえた。

389とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅰ:2010/02/26(金) 21:20:56 ID:UJu9p.pY
とっさに、一方通行(アクセラレータ)が天を仰ぐ。
そこには、
空中10m近くを浮いている人間がいた。
「10mくらいならなんともないと思っていたが…少々酸素濃度が薄いな」
『そこ』にいるのが当然、とでもいいたげな口調で言う男。
「…念動力(テレキネシス、か」
「ご名答。しかし、一般のものとは違うが」
そう男がいい、いきなり一方通行(アクセラレータ)の頭めがけて急降下してくる。
普通なら頭を庇うか、その場を逃げるかするだろう。しかし、一方通行(アクセラレータ)はその能力ゆえそれをしない。むしろ、今男が行っている行為は地獄の口に自分から飛び込むようなものだ。
『一方通行(アクセラレータ)』に触れられたら、それでおしまい。
だが、一方通行(アクセラレータ)はその光景を見て目を細めた。
一方通行(アクセラレータ)の髪に触れる寸前のところで、男が『停まって』いる。
どういう原理でそうなっているかは一方通行(アクセラレータ)には分からない。だが、例えどういう原理があろうとも、一人の少年の右手を除けば一方通行(アクセラレータ)の皮膚は『殺人兵器』だ。
その『殺人兵器』である右手を一方通行(アクセラレータ)は無造作に伸ばす。
…はずだった。
「…あァ?」
一方通行(アクセラレータ)の腕が動かせない。
いや、冷静になってみると体中が動かせなくなっていた。
さらに冷静に現状を分析しようとする一方通行(アクセラレータ)に、
「だから、貴殿はいささか緊張感がかけすぎではないか?」
少し怒ったような口調で男が言った。
「緊張感ン?そンなもン、一般人にしか必要とされてねェだろォが。何で俺がわざわざテメェごときに『緊張』なんて面倒くさいことしなきゃならねェんだよォッ!」
後半部分を叫ぶように言い放った一方通行(アクセラレータ)の腕が開放される。
どういう理論で腕が動かなくなったのかは分からなかったが、とりあえずベクトル操作で解除できた以上、『向き』はあるのだろう、その原因には。
だが、一方通行(アクセラレータ)はそんなことをまったく考えずに、勢いよく天に向かって手を突き出した。
まるで、勝利を勝ち取った者のように。
だが、
また、一方通行(アクセラレータ)の手は宙を切った。

390とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅱ:2010/02/26(金) 21:21:34 ID:UJu9p.pY
だが、
今回はそれで終わらない。
そのまま、一方通行(アクセラレータ)は周りの大気のベクトルを操作し、自分を中心にして突風を巻き起こす。もちろん、打ち止め(ラストオーダー)がとらわれている場所を除いて。
ズゴォォォォッ!!!
もはや風が起こす音か、と疑いたくなるような音があたりに響いた。

しかし、
やはりあの男は無傷だった。
服にかかった埃を払い落とすような動作を男がする。
そしてため息をつき、
「まさか、もうこれで手札(カード)を使い果たした、とは言わんな?」
瞬間。
男が消えた。
その事実が一方通行(アクセラレータ)に知覚できた瞬間、

一方通行(アクセラレータ)の体が真後ろに10m近く吹っ飛ばされた。

「え…?」
打ち止め(ラストオーダー)が、悲鳴でもなく間の抜けた声を漏らす。
「はん。学園都市第1位っつっても、所詮はこの程度、ってとこなの?」
打ち止め(ラストオーダー)の頭をわしづかみにしている女が言った。
「まあ、詰まる所ただの『人間』であることには変わりませんから」
隣にいた無表情な女も言う。
そして、
「…失望したな。こんなものが『1位』ならば、絶対能力者(レベル6)は必要な―――――」
男の声が、途中で途切れた。

目の前で、一方通行(アクセラレータ)が起き上がったからだ。

今、この地帯は両者の激突、特に一方通行(アクセラレータ)が起こした突風により、地面のアスファルトは地震が起きたかのように亀裂が入っている。そこにかなりの速さで打ち付けられれば、少なくとも『人間』ならば戦闘不能には陥るはずだ。
だが、
一方通行(アクセラレータ)は傷ひとつすら負っていない。むしろ、その口元には避けるような笑みが浮かんでいる。
「さァて」
その口から、心底楽しそうな声が発される。
「ンじゃァ、そろそろ時間も稼げただろうし…」
さらに一方通行(アクセラレータ)の口が不気味に開いていく。
「それよりも、俺のほうが持たねェ。…弱者のふりするなンざァ、考えられるかってのォッ!!」
その一方通行(アクセラレータ)を見た男が、思わず後ず去りする。
「そろそろ終いだぜェ!雑魚どもォォォ!!!」

391とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅲ:2010/02/26(金) 21:22:12 ID:UJu9p.pY


「しっかしさぁ、あんたも馬鹿だよね〜」
目の前にいる少年が言う。
「何がですの?」
無表情な顔をした黒子が問う。
「人(他人)のために自ら命を賭ける、って言う行為が、だよ!まったく、何でそんなことしたかなぁ!?もしかして、僕(超能力者)に勝てるとか思っちゃった!?ハッ!その気になれば今すぐにでもあんたを殺せる相手に対して!?もうほっんと―――――」
「お黙りなさいな。おしゃべりな男はあいにくタイプじゃないんですわよ」
…じゃあどんな男がタイプなんだ、と聞かれたらいろいろと話がまずい方向に進みそうな発言を黒子がした。
それを聞いた少年は、
「…ああ、だめだ。だめだねもう。救いようがないって言うか…もう殺さなくちゃ気がすまねぇな。
ってことで、とっととはじめちゃっていい?」
完全な無表情になった少年が言った。
「どうぞご自由に。そもそも、私はあなたに『戦闘を始めるな』なんて言葉はかけてないと思いますが?」
その言葉と同時に、
黒子が空を仰ぎ、わけの分からない言葉を発した。
「ッ!?」
何かを感じた少年が、とっさに防御体制を取ろうとする。
と、そこに。
黒子のあまり脂肪も筋肉もついていない足が現れた。
そのまま黒子の足は少年に叩きつけられる。
少年は1m程度後ろにのけぞり、その場から消えた。
それと同じタイミングで、黒子も空間移動(テレポート)を発動する。
結果、一瞬前まで黒子がいた空間に少年が忽然と出現し、その少し横に、いつの間にか金属矢を手中に収めた黒子が出現した。
その『予想外』な事実に少年は思考、行動を停止し、その『予想通り』の事実に黒子は金属矢を空間移動(テレポート)させる。
少年が後ろに縫い付けられるように倒れこむ。
その少年に、黒子が覆いかぶさるようにのしかかる。
華奢な少女とはいえ、『人間』の体重だ。
少年は『ぐっ』とうめいて口から空気を吐き出した。
そして黒子はスカートを一切躊躇することなくめくり、太ももに巻きつけてあるベルトから金属矢を数本取り出し、さらに少年を縫いとめるように空間移動(テレポート)させる。
ギンギン、と不自然な音が響き、少年の服が地面に縫い付けられる。
と同時、黒子の足が地面を思い切り叩きつける。
それにより少年の演算が途中で途切れ、空間移動(テレポート)が失敗する。
誰がどう見ても、大能力者(レベル4)の白井黒子のほうが圧倒的に有利だった。

392とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅳ:2010/02/26(金) 21:22:58 ID:UJu9p.pY
そして黒子はそのまま少年の右手首を掴み、強引にひねる。
「!?」
少年がとっさのことに手を振り解こうとするが、なぜか振りほどけない。それほどに少年の精神状態はボロボロだった。
ゴギッ
という音と共に、少年の悲鳴とも雄叫びとも捉えられる叫びが響いた。
だが、黒子は興味なさそうな顔をし、あろうことか今度は左足の足首を掴みにかかる。
「ふっふざけんじゃねぇぇぇぇぇっ!!!!」
少年が叫び、その左足を黒子の顔に打ちつけようとする。
ガスッ
今度は黒子の顔から音がした。
にたぁ、と笑う少年に対し、黒子は
ゾッとするような笑みを少年に返す。
そして、自分の顔に触れている足を掴み、一回勢いをつけるようにひざを後ろに曲げ、そのまま――――
ブチブチッ、という音が両者の耳に届いた。
あまりのことに少年は無表情になる。
黒子はその手を離し、少年の足は支えを失い地面に打ち付けられる。
その、トン、という音と呼応して
やはり同じような声があたりに轟いた。
おそらく少年の足は、筋肉と神経が千切れたのだろう。黒子の腕力では、それが精一杯だ。
だが、もちろんそれでも十分な威力がある。
もはや、少年は戦意を失っていた。いや、失うほかなかった。

ここで少年が戦う意思を持っているならば、あの『悪魔(少女)』に何をされるか、分かったものではない。
「…なんでだよ」
少年がポツリと呟く。もはや痛みは感じていないようだった。
「何で、空間移動(テレポート)が出来なかった」
独り言のような問いかけに、黒子は静かに応える。
「学園都市には様々な能力者が存在していますが、どれも『演算』する必要がありますの」
一泊置き、黒子は続ける。
「もちろん、能力や使用者のレベルによって、その演算の高度は違ってきますわ。その中でも私たち、空間移動(テレポート)を持つ能力者は、最高級の演算能力を求められますの。それこそ、少しの不安、痛みだけでも演算が中断されるほどの。もちろんいきなりわけの分からない言葉を発せられたり、近くで地面をならされたり、などされては演算など出来はしませんわ」
黒子は淡々という。
「チッ…だからあの時…」
黒子の行った行動には、そのような意味があったのだ。
だが、ふと疑問に感じたことを少年は問う。
「だけど、何であんたは僕が空間移動(テレポート)を使うタイミングが分かった?」
「直感、状況、表情、その他諸々…特にあなたは自分の行動を気にしていないようでしたから、タイミングを計るのは簡単でしたわよ」
なんでもないことのように黒子が言う。
「…ハハッ。それに同じ能力者だしな…だから超電磁砲(レールガン)に任せなかったのか」
「いえ」
少年の言葉を、黒子は即座に否定する。
「あの判断を下したとき、そんなところまで私は思考がいってませんでしたわよ」
「…じゃあ、何で」
「決まってますわ」
黒子が、やっと表情を緩めながら言う。
「これは、あなたにも言えることなんですが…」
そう前置きし、

「人間は、人を傷つけることを目的として行動するときより、人を守ることを目的として行動した方が、チカラが出るものなんですわよ」

393とある都市の反乱因子作者:2010/02/26(金) 21:24:06 ID:UJu9p.pY
今日はおそらく投下終了。もしかしたら今日中にもう一回投下するかもですー。
では。

394ビギンズナイト:2010/02/26(金) 22:52:18 ID:XSPm.BnE
どうも投稿しようと思います。
慌てて書いたんで一様目を通してますが、多分間違いがあると思います

395ビギンズナイト:2010/02/26(金) 22:54:30 ID:XSPm.BnE
3人はゆっくりと雷電に近づいてくる、北東西と逃げ道が塞がれたら、南しか逃げ道はない
雷電は近くにあった部屋に逃げ込むが、部屋には3つの窓があるだけで出口は先ほど入ってきたドアしかない。
そして、その出口もすぐに仲良し3人組によって塞がれてしまった。

「目玉、超えぐってあげますよ」
「生ゴミに突っ込んであげるわよ」
「挽き肉にしてやるわ」

どうやらそれぞれの調理方は決まったらしい。

「ちょっと待ってくださいよぉー ホント勘弁してくださいよぉー」
「「「黙れ!!その若手のノリ止めろ!!!」」」

仲良し3人組らしく息ピッタリに突っ込まれた。
(まさか、同じツッコミを一日に2回、いや、4回聞くことになるとは…)
いよいよ終わりかとあきらめかけたところに、待ちに待った迎えの知らせが来た。そんなことを知らないアイテム達は、


「なんの音?」
「…………エンジン音?」
「学園都市のどこに、こんな超うるさいエンジンがあるんですか?」

などと、バイクを貶しているが、雷電は、キバの鎧のよりも今のバイクが気に入っている。
そして、本日はキバの鎧だけでなく、バイクも貶されて肉体的ダメージはたいしてないが、
精神的ダメージはかなり溜まっていた。しかし、凹んでいる場合ではないので、

「迎えが来たんでサイナラっと!!」

パリーン!!と映画のワンシーンのように窓に突っ込み突き破ってビルの5階から外に飛び出したが。が

「なっ!?逃がすか!!」

即座にレベル5の嫌な光を発するレーザーが雷電の足、正確には脹脛を掠った。
掠ったと言えたのはその強大な威力を先ほど目の当たりにしたからで、
もし、当たっていれば足は跡形もなく消し去っただろう。
実際、雷電の脹脛は綺麗に抉られていて足は、何とか、くっ付いていると言っても過言ではなかった。

「ぐぁっ!?」

当たったのを確認した麦野は、止めを刺そうともう一発当てようとしたが、シュッと目の前の標的が一瞬で消えた、
落ちたわけでない、能力で飛んだことをすぐに悟った麦野は、窓に駆け寄り、外を見たが標的はバイクのサイドカーに
乗っており、バイクはどんどんと離れていった。追い撃ちをかけようと思ったが、バイクは近くの道を曲がり
見えなくなった。

396ビギンズナイト:2010/02/26(金) 22:56:56 ID:XSPm.BnE
「ちっ!滝壺!!」
「……無理」
「あっ!?」
「……体晶取られた」
「あぁもう!!約に立たないわねぇ!!」
「………結局…何のために戦ったんだか」
「なんだか超損した気分です」
「あぁホントさっさと帰ればよかった……それより、フレンダあんた臭い」
「うっ!?言わないでぇー」
「はぁー、ハイハイ…もういいわ、帰りましょう」
「あぁもう、早くシャワー浴びたい」
「言っとくけど、あんたは歩いて帰んのよ」
「えぇ!?ここから!?」
「当たり前でしょ……一緒の車だったら臭くてしょうがないでしょ」
「結局……一番損したのは、私って訳ね」

などのやり取りをしながら二人が部屋から出て行こうとするので、滝壺もそれに続こうとしたが

「滝壺さん」

不意に絹旗が呼び止めてきた。

「…なに?」
「いえ、あなたの探知能力は超完璧です、そこになんの疑いは持ちません」
「…………」
「けど、どうして、あのバイクに乗って来たもう一人の存在に超気付かなかったんですか?」
「分からない……でも、あのバイクに乗ってきた方は、存在が分かってからもう一度調べてみたけど…」
「けど?」
「分からなかった…」
「…?すいません、超意味不明です」
「しっかり集中して相手のAIMを記憶しようとしたけど…感じ取れなかった」
「……能力者じゃないってことですか?」
「そうかもしれないけど…あそこまで感じ取れないのは、初めて…」
「…超謎のままなんですけど」
「……」

二人は暫く黙っていたが、もうどうでもよくなったリーダー麦野に呼ばれ二人はトボトボと部屋を出て行った。

397ビギンズナイト:2010/02/26(金) 22:58:47 ID:XSPm.BnE
当麻、雷電が乗っているバイクは廃ビルが並ぶ通りを抜けて、普通の整備された道路を走っていた。
しばらく会話がなかったが、まず、最初に声を出したのは、当麻の方だった。

「大丈夫か!?」
「あぁ……でも、もうちょっと早く来て欲しかった…」
「へっ、悪ーな、道が混んでて」
「はっ!そうかよ…」

普段ならもっとツッコミがあってもいいのだが、この程度で終るということは、それほど苦戦したということを理解した。

「そんなにヤバかったのか?」
「……あぁ…予想以上だ」
「……そろそろ脱いだ方がいいぞ」
「そうだな…キバット!もういい」

そう言うとベルトに差していた機械コウモリがベルトから外れ、それと同時に身に纏っていた鎧が消えた。

「じゃあ、俺はコレで、何かあったらまた呼んでくれ」
「あぁ…頼むよ」
「当麻もまたな」
「あぁ、またな」

コウモリは用件が済むと薄っすらとオレンジ色になっている空のどこかへと飛んでいった。

「連中は大丈夫なのか?」
「大丈夫だ、あの探知能力者なら問題ない」
「顔は?」
「見られなかった…」
「じゃあ…」
「問題ない…が、ただの…やり損だ!」

投げやりな感じに雷電は告げてきた。

「…?何がだ?」
「あの探知能力ならやらなくて逃げきれた…」
「でも、勝てただろ?」
「勝ってはいない…逃げただけ、それでも危なかった」
「また…出て来るかな?」
「分からんが……そう何度も出て来られたら堪ったもんじゃない…1つだけならまだしも……2つ目で使わされたら」
「……傷はいいのか?」
「あぁ…治った」
「…なら運転変われ、アンチスキルにでも見つかったら面倒だ」
「はぁ…人使いが荒い」
「お前もな…」

途中でバイクを止めて二人は運転を変わった。
そして、バイクに跨った彼の脹脛の傷跡は確かに無くなっていた

398ビギンズナイト:2010/02/26(金) 23:01:25 ID:XSPm.BnE
投稿終了です
まぁ当麻は雷電に運転の仕方を習った設定です。
なんだか文がうまく出てこなくて苦労しました。
伝わり辛かったらすいません。

399ビギンズナイト:2010/02/27(土) 20:16:42 ID:vQJCLj9A
投稿します。一つ間違いに気付きました。
>>397の雷電の台詞で「2つ目で」とありますが正しくは「2つ目まで」です

400ビギンズナイト:2010/02/27(土) 20:17:40 ID:vQJCLj9A
まず始めに登場人物の設定を紹介しようと思います。

雷電:この物語の中心と言えば中心人物ですが基本的に当麻と一緒に
   暴れさせられたらいいと思っています。
   本名は不明で雷電は当麻がつけたニックネームです。
   「銀魂」に出てくる銀さんをイメージして作ったのですが、不意に置いてあったゲーム「雷電Ⅳ」を
   見つけて、同じ銀髪なら、MGS(メタルギア)2に出てくる「雷電」の方がかっこいいと思い。
   雷電と名付けました。だから、顔はメタルギア2の雷電で性格は銀さんみたいな感じです。
   変身するライダーは「キバ」です。キバにした理由は後々描いていく上でこれがピッタリだからです。
   キバに変身しますが別にキバの力を使う予定はありません。

401ビギンズナイト:2010/02/27(土) 20:26:21 ID:vQJCLj9A
ここから続きです

雷電と当麻あるマンションに来ていた。そこは、雷電が住んでいるところで、ライダーズマンションであり
専用のエレベーターを使ってバイクを部屋の中に入れることができ、バイクをただの駐車場に泊めたくない人や
バイクと常に一緒に居たいなどのバイクマニアには、たまらない設計である。
別に雷電が部屋の持ち主と言ったわけでない。そこに、住んでいるある人が雷電を住まわせてくれているのだ。
エレベータに乗って20階にある。雷電の住処へと足を進めた。部屋のドアを開けると

「あら、お帰りなさい…当麻も一緒?」

と奥から雷電と同じ20代前半らしき、赤い眼鏡を掛けて黒髪を肩まで伸ばした美女が立っていた。
彼女は太ももが隠れるくらいしかない短い黒いジーパンを穿いて、上には赤い無地のタンクトップを着ているが
胸が普通より大きいせいか胸に生地が引張られて、おヘソが見えてしまっている。
おそらくタンクトップ自体の大きさは丁度いいのだろうが、傍から見ると、どうもエロく見えてしまう。
最初は目のやり場に困っていた当麻だったが、何度か会ううちに段々と慣れていってしまった。
一緒に暮らしているので雷電の恋人かと思ったがどうやら違うらしい。本人達曰くただお互いに利益があるからだそうだ。

「どうも、お久しぶりです、珠理さん」

彼女は沖奈珠理さん、本人曰く天才科学者らしいが雷電もその腕は認めている。どのように天才かは知らないが
取りあえず、ガイヤメモリの解析など任せているあたりから、確かにある部門では天才なのだろう、
彼女は当麻に笑顔を向けた後、雷電を見て、

「仕事の方は?」
「んっ成功、これ解析頼む」

昼に路地裏で手に入れたガイヤメモリが入っているケースを渡した。

「ハイよっと、結構多いわね…あぁそうだ当麻、ご飯は?」
「あぁ、大丈夫です、ファミレスで食べて帰りますから」
「そう良かった!何も用意してないのよ」
「じゃあ、なんで聞いたんすか!?」
「ふふふっ…さぁあがって何か用意するから」
「いや、明日学校なんで…俺はもう…」

実際明日から夏休みの始まりだが当麻は夏休みを普通に遅れるほど優秀ではないので、明日は補修である。

「そう残念ね…また来なさい」
「はい、また今度…雷電!」
「んっ?」
「また今度教えてくれ…ガイヤメモリのことを」
「………あぁ」
「じゃあ、珠理さん、雷電」
「あぁ、じゃあな」
「気を付けて帰りなさいよ」

そう言って当麻を見送り、二人は部屋に入っていった。

402ビギンズナイト:2010/02/27(土) 20:30:52 ID:vQJCLj9A
雷電達が住んでいるマンションは、2LDKで雷電の部屋と珠理の部屋それにキッチンと広いダイニングがあった。
ダイニングにあるソファーで雷電が横になり、プカプカとタバコの煙を吹かせていた。灰皿を特に用意していないので
もうすぐタバコの灰が落ちそうになった時、スッと珠理が灰皿を雷電の顔の横に近づけた。

「……サンキュ」
「何かあったの?」
「……暗部の奴らとやりあった」
「!?誰と?」
「第4位だ」
「…なら……「原子崩し」ね、あの子は怖いわよぉー」
「あぁ、さすが、学園都市、最強の7人の内の一人だ…ガキのくせにやりやがる」
「目を付けられた?」
「さぁな…でも、そろそろ潮時かな」
「……当麻に話すの?」
「あぁ」
「どうするのかしらね…」
「どうするかは…当麻次第…けど俺はあいつの選択を信じる」

タバコの灰を灰皿に落として、また、タバコを吸いだした雷電に珠理はグッと顔を近づけて、

「ねぇ…ディック」
「…今の俺は…雷電だ」
「なら、雷電……もうやめない?」
「………………」
「もう、全部何もかも捨てて…この街から…連れて行きたいな当麻も一緒に…」

そう言って雷電の顔に近づけていくと、突然、ドカァァァンと凄まじい雷鳴と共に部屋の電気が消えた。

「なっ何!?」
「…………停電だ」
「何で!?さっきの雷?」
「雨が降る予定はないはずだろ!?」

そう言って何とかて手探りで窓に行き外を見てみるが

「どうやら…ここ一帯停電みたいだな」
「まったく学園都市の天気予報が外れるなんて…」
「たしかに…ありえないが」
「んっ?……なんか臭くない?」
「えっ!?…そういや、なんか……焦げ臭い?」

あたりを見回してみると、一箇所だけ綺麗なオレンジ色の光を発して燃えていた。

「だぁぁぁ!さっきのタバコがぁぁぁ!!」
「しょっ!消火器!いや、水ぅぅ!!」
「いや、どこに!?」
「知らないわよ!!よく見えないし!」

などと不幸なことが起こっていることを当麻は知らないだろうが、
彼らもまた当麻が雷を当てられそうになっているなど知るよしもない。

403ビギンズナイト:2010/02/27(土) 20:32:40 ID:vQJCLj9A
おまけ

翌朝、小火騒ぎを何とか収めた2人は片付けをしていた。
「あぁもう、このソファー高かったのにぃ…」
「まぁ、そこまで落ち込むなって…おめぇはよくやったよ」
「お前が言うな!白髪!!!」
「あぁ!?白髪じゃありませんー!銀髪ですぅー!!」
などと揉めていると突如雷電の携帯が鳴った。
「おっ!当麻だ…もしもーし、この携帯はかわいこちゃん限定でーす、男の伝言は預かりませーん」
『…………………』
「いやっ!ツッコメよ!!恥ずかしいだろ!!」
『なぁ雷電……空から女の子降ってきたらどうすりゃいい?』
「はぁ?なんだふざけてんのか?こっちは急がしいんだよ」
『いや……ガチで』
「…………一緒にラピュタ探しに行け」

と的確なアドバイスを言って携帯を切った。


一方、そのアドバイスを受けた当麻は、部屋の奥でご飯を待っているシスター見ながら、
今日の補修の後の予定を決めた。

「……………帰りに『紅の豚』借りてこよう」

404ビギンズナイト:2010/02/27(土) 20:33:22 ID:vQJCLj9A
投稿終了です。珠理の設定はまた今度載せます。
あと部屋の設定も書こうかと思いましたが、長くなるので止めました。
それとまぁ分かると思いますが、これが第1巻の始めとリンクしています。
完璧にオリジナルで行こうと思いましたが、やはり原作とリンクさせて行こうと思います。
それと、最後のシュールギャグが通じるか少し不安です。

405自販機:2010/02/27(土) 22:50:53 ID:ruzKDjCU
ss投下させて頂きます。先日違うとこでも同じネタ入れたんですけど
一瞬にして消えてしまったので、投下しようと考えました。
意見、批判等聞けると嬉しいです。

406世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:52:43 ID:ruzKDjCU
■1〜物語の序章
とある男は久しぶりに訪れた街の空気に触れ、
ふと懐かしさがこみ上げてくるのを感じていた。
「まあ少しぐらいは思い出に浸ってもいいよな。」
そう呟いて歩みを止めた。
 今日は空がとても青い。
神父の服装は、学園都市においてとても珍しいのであるが、
人々はとりたててそのツンツン頭の男に気をとめない。


上条当麻が学園都市を去ってから3年が経っていた。
上条がロシアに渡った数カ月後、戦争が起きた。
そして、その戦争でインデックスという一人の少女が命を落とした。
上条は一人の少女を守れなかったこと、
大切な人を失ったことに深い絶望を感じた。
しかし、それと同時にある使命感を持つようになった。
それは、戦争をやめさせることである。
少女が死んだ後、上条は停戦に向けて活動を始めた。
一人の少年が戦争をやめさせる=それはとても無謀な事であったし、
実際にも大変な困難が立ちはだかった。
それでも上条は決して諦めることなくボロボロになりながらも行動を続けた。
その姿勢は多くの人々を惹きつけ、幾人かの助力もあって戦争は終わった。
今、上条は、二度と戦争が起きないように、各勢力の仲介者という
役割を果たしており、3年ぶりに学園都市にきたのも
宗教側と科学側の交渉の仲介者として選ばれたからである。

407世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:53:24 ID:ruzKDjCU
■2〜再会
とある自販機の前で、懐かしいツンツン頭を発見した少女は、
背後からその男に近づいて、ケリを入れた。
 
「痛ってーいきなりなんなんだ!?」
 
上条が振り返ると、紺の制服をきた綺麗な肩まである
茶色い髪の少女が上条を見て睨んでいた。
 
「御坂・・」

「アンタっ!!!今までいったいどこに行ってたの!!!
連絡一つよこさないで!心配したんだから!!」
 
「悪いな御坂・・・ほんとにごめん」
 
「まぁいいわ。とりあえず、謝る前に言うことあるでしょ?」

 上条は少しだけ考えたが、自然と口から言葉が出てきた。
「ただいま御坂」
 
「おかえり」
 茶髪の少女は、優しさと悲しみ、そして迷いが混在する、
そんな不思議な目をしていたが、すぐにとても美しい笑顔に変わった。

408世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:54:05 ID:ruzKDjCU
■3〜やりとり
「そー言えばお前今日暇か?もし暇だったならちょっと付き合ってくれないか?」
 
「は?いきなり何よ。もしかして、やっと私の魅力に気付いちゃったわけ?
残念だけどちょろっと遅かったわね」
そう言いながら少女は悪戯っぽく笑った。
 
「そっかーそれなら仕方ないな。」
 言った瞬間電撃の槍が飛びすぐさま上条は右手で打ち消す。
 
「おわっ! お前、ちっとも変わってないなー
なんでいきなりビリビリすんだよ!」
 
「なんでアンタはそんなに簡単に引き下がるのよ!」
 
「はぁ?」

「まったく。あいにくだけど今日はとっーても暇だから、
アンタに付き合ってあげるわよ。そんでどこ行くの?」

上条はよくわからないといった様子だったが、昔と変わらぬ少女に安堵した。

「うーんそうだなー遊園地とかどうだ?」

「へーアンタから遊園地のお誘いねー、いいわ行きましょう」
言うや否や少女は少年の腕を引っ張って目的地に向かって歩きだした。

409世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:54:29 ID:ruzKDjCU
■4〜楽しい時間
 上条はその日とても楽しんだ。
一緒にいた少女のおかげでいっぱい笑いいっぱい叫んだ。
 ただ、楽しい時間はあっという間に過ぎる。気が付けば日が暮れていた。
 
「御坂ありがとう。久しぶりにこんなに笑ったよ」

「どういたしまして、っていうか私もすごく楽しかったわよ」
 そういって満面の笑顔で少女は答えた。

「ちょっと飲み物買ってくるからそこで待ってなさい。」
少女はすぐ近くのベンチにカバンを置いてその場を離れた。

「やれやれ相変わらずだな」
そう呟いた上条が、ベンチに腰を降ろして何の気なしに、カバンの方を
見ると、中身が目に入ってしまった。

「何でアイツがこれを?」

410世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:54:57 ID:ruzKDjCU
■5〜告白
 少女が買ってきた飲み物を飲んで二人は遊園地を出て移動した。
とある橋の上で、少女は足を止めた。

「どうした御坂?」

少女はしばらく沈黙した後、口を開いた。
 
「私、アンタのことがずっと好きだった。



だけど、関係が壊れるのが怖くてずっと言えなかった。
でも、アンタがいなくなって伝えなかったことを死ぬほど後悔したの。
だから、決めてた。
もしアンタに会えたらちゃんと想いを伝えようって。


               ・・・
私はアンタのことが死ぬほど好きだった。」



「御坂・・。

ありがとう。本当に嬉しいよ。
俺は、お前と会えなくなって、お前の存在の大きさに気付いた。
でも、」


「その先は言わないで。
あんたがここにずっといるわけじゃないことは知ってる。
でもありがとう。すごく嬉しい。
まだしばらくはいるんでしょ?また遊びに連れてってね!
それじゃあ。 」

少女は儚げでいて優しさの満ちた笑顔を残して、その場を走り去った。

411世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:55:38 ID:ruzKDjCU
■6〜考え事
ホテルに戻った後、上条は考え事をしていた。
今日の不審な出来事と、今日の少女について。
(今日一日誰からに尾行されていた?勘違いならいいんだが、
たぶん勘違いではない。それよりも、気になるのは御坂の方だ。
アイツ・・。)
 
上条当麻は、インデックスが亡くなった事をきっかけに、
理想を持ちそれを実現するためには、それに相応しい力と覚悟が必要
だという事を実感した。そして、それを知った時から、必要な能力
を手に入れるために努力を惜しまなかった。その結果として、
今の上条には飛びぬけた体術をはじめ、優れた状況把握能力、判断力、
洞察力、が備わっていた。

(とりあえず、むやみに知人に会わない方がいいかもな。)
そんなことを考えながら、少年は少しずつ意識を落としていった。

412世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:56:06 ID:ruzKDjCU
■7〜夢
「とーまくん    あたし           」
「  ちゃん    ぼく            」
上条は、不思議な夢を見た。小さな少年と小さな少女の夢。
とても懐かしいかんじがする夢。
でも、思い出そうとしても思いだせない。夢とはそういうものだろう。

413世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:56:43 ID:ruzKDjCU
■8〜目覚め
夢の余韻から完全に抜け出せないまま上条は、目を覚ますために
ホテルを出て歩くことにした。しかし、すぐに意識は覚醒した。
視線を感じたのだ。しかも、たまたま見ているというものではなく、
「観察」をしているといったものだ。
(ふー、またか。とりあえず、ここは様子を伺ってみるか。)
三年前の上条なら慌てていたかもしれない。
いやそれ以前に尾行に気付かなかっただろう。この変化が彼の過ごした
3年間がどれほど壮絶なものであったかを物語っている。

■9〜プロの追跡者
上条は、移動を続けた。ランダムに見えるようで規則制のある移動。
それによって尾行者の人数と位置の把握に努めた。
 しかし、尾行者もただものではないらしく、
なかなか相手の特徴を特定できない。

(ちっ。プロか。しかも相当に優秀な奴だ。人数は一人、か?)

上条はさらに移動を続け、白い廃ビルの中に入り、階段を上っていった。
このビルは入り口が一箇所しかないため、相手の出方を伺う絶好の場所である。
ただの観察にすぎないのであれば、通常はビル内には入ってこない。
また、特定の箇所以外から視線を感じることになるなら、
相手は特殊能力者―テレポーターであると判断できる。
いずれにせよ、一番厄介なパターンは、
入り口から相手方が入ってくることである。
一つしかない入り口から、プロの尾行者が侵入する、
このことは、明確な意図=多くの場合は殺意 
があることを意味するからである。
上条は、昨日、知人がいたため、相手を刺激しないように行動したが、
今回は、場合によっては、決着をつけるつもりである。
上条は感覚を研ぎ澄ませ、三回の階段付近に身を落ち着けていた。

(入ってきた・・ )

414世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:57:44 ID:ruzKDjCU
■10〜足音
コツコツと音が聞えてくる。
それはもはや尾行を隠そうとしていないことを表している。
足音から相手は一人ということを再確認し、幾分安堵しつつも身構える。
三年前の上条の戦闘は常に格上の者とであり、
機転と仲間の助力によってなんとか乗り切っていたが、
今の上条にとっては、アックア以外の者を除けば一人で対処してもお釣りがくる。
しかし、油断はしない。今来る者がアックアレベルである可能性も否定できないからだ。
足音が止まり、シルエットが見えたその時、尾行者である男が声を発した。

415世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:58:34 ID:ruzKDjCU
■11〜親友
「久しぶりだなカミやん」


「久しぶりだな土御門。
ところで、俺は男にストーキングされる趣味はないんだけどな。」
一瞬にして安堵に包まれたため、自然と軽口が出る。

「にゃー。俺はカミやんがステキな場所に
積極的にエスコートしてくれてるように感じたぜよ。」
軽口でお返しがくる。二人の関係は相変わらずのようにみえた。


「で、今回の厄介事はなんだ?」

複雑な笑みを浮かべながら尋ねる。
そもそも、こんな迂遠な方法で接触してきたということは、
それなりに理由があるのだろう。
土御門は、無駄なことはしない。
それはかつて一緒にいた親友である上条が一番よく知っている。

「ふっ、しばらく見ない間に随分と察しがよくなったな。
時間がないから、短刀直入に言わせてもらうぜよ。お前は、命を狙われている。」


■12〜シナリオ

「なるほど、学園都市内にも戦争を起こした奴がいる、
ってことでいいのか?」

事もなげに答える。上条は、今や多大な影響力を持つ人物であり、
それが故に上条の命を狙う者もいる。その者らの大半の目的は戦争である。
他方金髪グラサンの男は、命を狙われていると言われて顔色一つ変えない
上条の返答に少し驚いたが、続ける。

「そういうことだ。学園都市内で交渉者であるお前が殺さされることは、
学園都市からの開戦の表明になるからな。」

「で、どんな奴らなんだ?」

「簡単に言うと学園都市の暗部の上位組織、
つまり闇の部分を担なってる者達だ。
まあ、かくいう俺もグループという暗部に所属しているわけだが。」
言うと同時に意味深にニヤリと笑う。

416世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 22:59:33 ID:ruzKDjCU
■13〜信頼
「で、お前は、今回は暗部としてではなく、
土御門元春として、動いてるってわけか。」


「カミやん・・。可愛いげのない奴になっちゃったにゃー。
まあ俺としても戦争は避けたいからな。
 親友として、一緒に行動してやりたいとこなんだが、
立場上それはできない。こうやって接触できたのもカミやんが、
監視カメラのない廃ビルに誘ってくれたからだ。
俺ができるのは、この忠告だけだ。
 じゃあな。気をつけろよ。 」


       ・・・
「ありがとう。お前も気をつけろよ土御門。」
男は後ろを向いて手を振り去って行った。

上条は土御門という男をよく知っている。
たぶん今回も、上条の知らないところで、上条のために動いていてくれている
のであろう。忠告自体も上条にとって、とても有難いものだった。
漠然と命を狙われる可能性は常に考慮している上条だが、
具体的にその事実を認識できるということは、その後のきわどい場面での
対応が大きく異なる。

(土御門の奴、俺が廃ビルに入ることまで計算して尾行してやがったな。)
「まったく。かなわねぇなアイツには。」

417世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:00:03 ID:ruzKDjCU
■14〜再び
廃ビルを出た後、しばらく上条は学園都市の思い出の場所を散策していた。
本当は昨日しようと思っていたところだったのだが、
かつて、茶髪の少女と行った遊園地にまた一緒に行ってみたい
という気持ちに駆られたため、今日改めて散策をしている。
丁度見慣れたファミレスを通りがけた時、
見慣れた顔の茶髪の少女に声を掛けられた。

(今日は確か平日だよなー。なんでコイツ私服なんだ?)

「ちょっと何嫌らしい目で人の事見てんのよ。」

「いいい、いやいや、御坂の私服姿なんて、珍しいなと思ってさ。ハハ」

「ふーん。まあいいわ。アンタ今から暇ある?」

「ん?まあ暇っちゃ暇だけど、」

「そう、じゃあ今から一緒にご飯食べない?」

「俺も腹減ってるから丁度いいな。行こうぜ。」
(コイツ昨日のこと全く気にする素振りないのな。まあその方が俺としてもいいか)

418世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:00:28 ID:ruzKDjCU
■15〜違和感
二人は目の前のファミレスに入って食事をとることにした。
たわいのない話をして盛り上がったが、上条はどこか違和感を感じていた。
深い悲しさが瞳の奥に宿っているのは昨日も同じだったが、
昨日の少女には、例の告白の後も迷いの色が見えていた。
あの迷いは一生解決しない、そんな迷いだ。
しかし、今日の少女には、迷いの色はなく、代わりに強い決意の色が見える。
それも、昨日、今日決断したといったものではない。
ずっと前に決めた、決して揺るがない、そういう種類のものだ。

(なんだってんだ?いったい。思いすごしか。)

419世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:01:03 ID:ruzKDjCU
■16〜またデート!?
「で、アンタこれから何か予定あるの?」

「予定つーほどでもないけど、ちょっと一人で都市の散策しようかなと。」

「じゃあ私もついてこっかな」

「え?」

「何?嫌なわけ?こんな可愛い子と一緒に歩ける機会めったにないわよ?」

「自分で言うかよ・・」
(正直俺と一緒にいると危ないんだけど、
ここで断ったら変に怪しんで尾行しかねない奴だからなー。
いや待てよ、昨日も一緒にいたわけだし、
暗部とやらも、それは知っているだろう。
それなら、いっそのこと一緒に行動して守ってやった方がいいかもな。)

「アンタなんか変な事考えてる?」

「いやいや、とっても嬉しい限りです美琴様。ぜひ御一緒させて下さい。」

「何よ。変な奴。」

420世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:01:24 ID:ruzKDjCU
■17レス目〜デートはおしまい

その後、二人は日が暮れるまで散策した。
そして、上条が最後の目的地である、川原についた時に、ふと少女に声をかけた。


「ところでさ、



お前、誰なんだ?」


「へっ?」

421世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:02:06 ID:ruzKDjCU
■18 疑問
「振舞い、特に歩き方が一般人のそれじゃない。
俺の知ってる御坂は、ちょっと乱暴で、ビリビリすっけど、
普通の女の子だ。」

上条の言う通り、この少女は歩く時に全く音が出ない。
確かに、人が歩く時に出る音というのはそれほど大きいものでなく、
静かに歩く人もいるだろうが、この少女のそれは、全く音がないのである。
そして、上条がその異変に気付いたのは、土御門に尾行されたことと、
忠告のおかげといってもいい。
もちろん、上条自身の洞察力もその一端を担ってはいるのであるが、
短時間で異変をかぎつけられたのは、
プロである土御門に尾行されていた事実によって、
同じような者を選別する機会を与えられたことが大きい。


女の瞳が一瞬どこか寂しげなものに変わった。
上条も気付かないほんの一瞬。  

「へー。なるほどねー。御坂ミコト様の新しい一面発見て感じ?」

「そういう意味じゃなく、お前は俺の知ってる御坂とは別人なんだろ?」

「冗談よ。じゃあさ、お願いを聞いてくれたらその疑問解決してあげる。」

「お願い?」

422世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:03:27 ID:ruzKDjCU
■19〜少女のお願い

「うん。  死んで?」   
邪悪な笑顔が表出し、上条は背筋を凍らせた。

少女は右手から何かを弾き、光弾が走った。
人はそれをレールガンと呼ぶ。
しかし、上条は右手をかざしてそれを打ち消している。

「くっ」
(レールガンっ!?まさか、御坂なのか?いや、)
考えがまとまらない内に女の声が聞こえてきた。

「やっぱお願い聞いてくれないのかぁ〜。
じゃあ「殺す」しかないわね。」


上条の頭部に左拳の三連打がくる。
それを右手と左手で交互に受け流した後、
右の脇バラに迫る後ろ回し蹴りを、足を上げてカットする。
その瞬間全身に痺れがはしり、わずか一瞬だが、動きが止まる。
それを好機と見たか、続けざまに蹴った足を戻しつつ反動を利用した
前回し蹴りが右の上段にくる。
それを左肘と右手で受けるが、あまりの衝撃に少しよろめく。
 
少女の技は人を壊すものとして完成されていた。

(早い!しかも、この技のキレと威力、
特にあの回し蹴りは食らったらマズイ。
たぶん一撃で意識を駆られることになる。)

「以外とやるのねー。しかも幻想殺し左手でもできるんだ。
でもその程度なら、私に殺される選択肢しかないみたいね♪」


少女の打撃は電撃でコーティングされている。
その威力は、電撃だけを放つよりも弱いものであるが、
普通の者ならば、一撃で意識を失い、場合によっては死に至るレベルである。
上条は、幻想殺しを持つ性質のためか、異能による力の耐性に強いため、
一つ二つ受けても意識を飛ばすことはない。
だが、何発ももらえば、神経をやられ死に至る可能性も高い。
加えて、打撃自体の威力も非常に高い。

423世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:04:52 ID:ruzKDjCU
■20〜戦闘
「俺を殺す・・、戦争を起こす目的は何だ?」
ふいに上条が聞く。

「ふふふ。目的なんてないわ。
でも強いて言うなら戦争を起こす自体が目的。そんなとこかな。」


上条は、これ以上話を聞く事は不可能と考え、
動き出すとともに左のフックパンチ、右のストレオート、
左のストレートを連続して放つが、二つガートされ、
最後の一つにカウンターを合わされ、動きが止まる。

(前蹴りが腹に来るっ)

両手でガートし、足を掴もうとするが、足はすでに引かれ、
頭を少し下げた顔面に飛びひざ蹴りがくる。
それも両手でガートしたが、瞬間、両手を握った拳が背中に振り降ろされる。
上条が膝をついたところで、右の回し蹴りが襲ってきた。
これはしっかりガートしたが、威力に押され完全に地面にはいつくばった。
 女は手を振りあげて真下に降ろした。
その瞬間凄まじい落雷が落ちるが、上条はうつ伏せから仰向けに反転し、
右手で打ち消す。

(やろう躊躇なく殺しにきやがる)

女にとっては、体術の行使は、正面からでは異能が効かない
上条を殺すための一過程にすぎず、
上条が意識を失った瞬間、異能の力でとどめを刺すつもりであろう。


上条が体制を整える隙を与えないまま、女は走って
上条の頭をサッカボールキックに似た右の前蹴りを試みる。

(チャンスかっ)

上条は右手で肩上まで受け流し、女の足両足が一瞬浮いたところを
カウンターの拳を入れようとするが、女は体が浮いた刹那、
バスケでいうフェイダウェイシュートさながらの体制から
左足を振り上げ、女の硬い靴のつま先が上条の溝落ちにささる。

この蹴りは、カウンターをとりにいった上条の体重も乗り、
決め手の一打となった。
上条はフラフラと今にも崩れおちそうになっている。
そこにダメ押しの左のハイキックを受けて、完全に意識を失った。

424世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:05:42 ID:ruzKDjCU
■21〜トドメ                   
                    
                    ・・・・・
「まあ、こんなもんか。それじゃあサヨナラとうまくん」

期待ハズレとでもいうような眼差しを向けて
女はポケットからパチンコ玉を取り出し、指ではじく準備をした

凄まじい音とともに閃光が走った。
ただそれは上条に向けられた者ではなく、女に向けられたものだった。

425世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:06:30 ID:ruzKDjCU
■22〜命がけ
「ソイツから離なれなさい!!!」
光の発信源に制服を着た茶髪の少女が立って叫んでいた。

「ふふ。おもしろいじゃない。」

「何がおもしろいっての?」
怒りをあらわに叫ぶ。

「100パーセントの確率で勝てないと分かりつつ、
好きな男のために戦いを挑む女。
どっかの漫画みたいな話ね。
確かアンタもレベル5だったっけ?
でもさ、こんな話前に誰かから聞かされなかった?
 視力検査と一緒、レベル5までしかないだけで、
同じレベル5でも雲泥の差があるってことを。」
    
    ・・・・・・・・
「ふん。フルチューニングっていう名前は大層そうだけど、
性能がいいのはその口だけみたいね。
どうでもいいことをよくしゃべるだけあって、頭は悪そうね。」
制服の少女は不敵に笑う。

しかし、勝てないことは分かっていた。同じ系統の能力者同士、
それもレベル5同士であれば、電撃による攻撃はお互い効かない。
従って、勝負を分けるのは、電磁砲の威力ということになるのだが・・・。

制服の少女は一瞬、倒れている上条を見た。

(例え私がここで死んだとしても、あなたは私が必ず守ります。)
その少女の目に強い決意が宿った。

426世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:07:34 ID:ruzKDjCU
■23〜レベル5対レベル5
「挑発してるつもり?ふふふ。おもしろい。
私の目をソッチに向けたくて必死なのね。正直自分と同じ顔の
人間を殺すのは趣味じゃないんだけど、そういうことなら、
死んでもらおうかな。」

電撃の応酬が始まった。制服の少女の電撃は
やはり相手にはまったく効かないようであった。
他方、制服の少女の誤算は、効かないと思っていた相手の電撃
を受けた腕に痺れが走っていることだ。

(これは思っていた以上に力の差がある!?)

女を上条から少し引き離したので、電撃による攻撃をやめ、
砂鉄を剣にして操作して放つ。
しかし、操作したはずの砂鉄の剣は逆に制服の少女に襲い掛かる。
(くっ!)

転がりながらそれをよける、もう一度砂鉄の剣に干渉して、ただの砂鉄に戻す。
 相手の女はその間にパチンコ球をポケットから一つとり出し、
弾じいた。閃光が走る。

制服の少女は磁気を操作し、スレスレで回避し、
お返しにコインを弾き砲弾を放つが、この閃光はあらぬ方向にそれる。

427世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:09:16 ID:ruzKDjCU
■24レス目〜実力の差
「ね、分かったでしょ?無理よね。あなたの砲弾は私に当る可能性すらない
 けど、私の砲弾は、すぐにあなたを捉えるわよ。力の差って残酷よね。」

女は、もうさっさと終わらせたいといった顔をして、
両手でポケットからとれるだけの球をすくい、とった球全てを上に投げた。

「まさか、まずっ」

そう制服の少女が言い終わる前に光を帯びた無数の砲弾が飛んできた。
逃げ場はない。周りの磁気を操作して回避しようとするが、
威力が強すぎて方向を簡単には変えられない。



■25〜強がり
「へー以外としぶといわね。」
女は笑っている。

「たいしたことないわね。」
制服の少女も笑いながら返す。
だが、わき腹から大量の血が出ており、その笑みには力がない。

(一発カスっちゃったか。)

「たいしたもんよアンタは」
女はそういって、確実にとどめをさそうと、近づく。

428世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:09:39 ID:ruzKDjCU
■26〜目覚め
上条は今朝と同じ夢を見ていた。少年と少女の夢。
そして、少年と少女が別れた後の、その後の少女のとても悲しい夢。
夢の途中、無数の砲弾の音に目が覚める。
だが、今度はその夢をはっきり覚えていた。


「やめろよ。」

「あら、お目醒めのようね。もたもたしすぎたかしら。
コッチかたづけてからいくから待ってなさい」

上条が目を覚ましたのを確認し、
ギリギリのところで意識を保っていた制服の少女の意識は途絶えた。

「やめろって言ってんだろ!!」
怒声を放つが、女は動じない。

「学園都市が、世界が憎いか?」
ピクッと女の動きが止まる。

「正直俺も今じゃあ世界がステキで希望で満ち溢れてるなんて気持ちは
持ち合わせちゃいねぇし、理不尽だと想うことも、死ぬほど辛い思いもして、
憎みたくなるときもあった。そして俺よりもお前は辛い想いをしてきたのも
分かった。お前がそんなふうになっちまうのも仕方ないのかもしれない。でもな、
こんな世界でも価値のあるものは星の数ほどあるんだ。それを理由もなく潰しち
まうってんじゃあよ、奴らとやってことはかわんねぇじゃねーか。
そんなこともわかんなくなっちまったのかよミコトー!!!」

女の表情が険しいものになる。さっきまでのふざけていた表情はもはや微塵もない。

「確かにこの世界は腐ってる部分もあるかもしれねぇ。
でもな、まんざら捨てたもんでもない。もしお前がこの世界は
破壊するためのみにしか価値を見出せない、他に少しの用途のないものだって
考えてるなら、
俺が今からその幻想、ぶち壊す!!!」

女は何も言わずに向かってきた。

429世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:10:28 ID:ruzKDjCU
■27〜覚悟の一撃
上条は冷静にこれまでの戦況を分析していた。
(攻撃に対するあの反応速度からして、俺の先制攻撃は当らない。
かといって単純にカウンターをとりにいったら、あのざまだ。
長びいても着実にダメージがたまって負ける。
アイツのフィニッシュブローはあの廻し蹴り、そして、
それに至るまでの一連の攻撃は態勢を崩し蹴りを入れるためのもの。
あえて、それをもらい、
廻し蹴りにカウンターを合わせる機会を作るしかないな。
骨の数本はくれてやる。)

上下のコンビネーションが来る。これを全てもらうと、
相手に狙いがバレる可能性がある。あくまで、自然にもらって、
体制を崩すフリをする必要がある。もっとも演技などしなくても、
受け続ければさばきれずに、体制は崩されてしまうのであるが、
自分でタイミングを作るというのがかんじんなのだ。

上条は左肘で、顔面へのショートフックを受け返し
脇へのフックを右肘で受け、さらに次々とせまる
打撃をさばいていくが、一つの打撃を選んで受け損なう、
バキッっという音ともにアバラが折れ、
折れた骨が肺に刺さり上条の動きが止まる。

(ぐっ!!)

そこに蹴りがくるが、


(これは繋ぎのケリだ。そして次に本名がくる!)

半端に受けて体制を崩す。それをみて女は体を捻る予備動作をする。
(ここだっ!) 併せて上条も体を捻る。二つの足が交差する。

バシッ!!と音がなった。

430世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:11:04 ID:ruzKDjCU
■28〜決着

女の右足が上条の顔に届くよりも早く、上条の右足が女の顔を捉えた。
女は崩れ落ち、その場に倒れた。


「はぁ、はぁ、クソお!!」
上条は行き場のない怒りを地面にぶつけたが、
自分を助けてくれた制服の少女の事を思い出し我に帰る。

(アイツは大丈夫か?)

その時パシュッと音が聞え、三人の人影が現れた。
その中に金髪グラサン男がいる事を確認し、安堵したが、
一人の結標と呼ばれる女が、さっきまで戦っていた少女と、
制服の少女をテレポートさせ、最後に自分も消えた。

「待てっ!」

そう言って少しよろめく上条を見て金髪の男が声を発した。

「大丈夫だ、カミやん。くわしい話はこの女が話してくれる。」

「この子は?」

「まあ、それも含めて本人から聞いてくれ。俺はまだやる事があるからまたな。」
そう言って、金髪の男は去って行った。


■29〜サルベージ
しばらく呆然としていると、女の方から口を開いた。
「始めまして上条当麻。私は、メンタルアウトと呼ばれています。」

「メンタルアウト・・、かつての学園都市五位の能力者の通称か。」

「はい。あなたは、一部、御琴の事情を知ったみたいですね、」

「ああ、ミコトの蹴りがきっかけでな。そうか、お前心が読めるのか・・」


以下は、上条が見たものと、メンタルアウトの説明を合わせたものだ。

431世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:11:45 ID:ruzKDjCU
■30レス目「少年と少女の出会い」

上条は、ハイキックをもらって倒れた後、とある少女とある小さな少年の
夢を見ていた。
少年は、不幸を引き寄せる体質のせいで、両親を除く周りの者から
忌み嫌われていた。そんな少年が屈折しなかったのも一重に両親の
愛情があったからではあるが、それでも小さな少年にとって
その現実は耐え難いものであり、日に日に少年の心は蝕まれていった。
 
そんなある日のとある公園で少年は一人の少女に出会った。
少女は自販機でジュースを買おうとしているのだが、
背が低くてジャンプしてもコインを入れられないようだ。
見かねてその少女より少し背の高い少年が代わりにジュースを買ってやると
少女はとても可愛い笑顔でお礼を言った。
その後も、度々その公園で二人は偶然会うようになり仲良くなった。

432世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:12:38 ID:ruzKDjCU
■31〜とある日の少年の告白
「ぼくさ、不幸体質なんだって。
そのせいでいろんな人に迷惑かけちゃうんだ。
だからミコトちゃんもぼくに近づかない方がいいよ」
 
少年は本心からその言葉を口にした。自分のせいで人が傷つく
のは見たくない。それが、この笑顔の眩しい少女ならなおさらだ。


「不幸体質?て事は他の人の不幸をとうま君が肩代わりしてるんだ。
とうま君て、とっても強いんだね。それにすごく優しい。」

「優しい?僕が?」

「うん。お父さんが言ってたけど、辛い経験をしたことある人だけが
本当の優しさを持ってるんだって。それに、
自分が不幸なのに、私の事心配するなんて優しいよ。
あたしは、そういうとうま君が好きだな。
そうだ!あたしが、とうま君のこと幸せにしてあげる。」


「え、あ、ありがとうミコトちゃん。
じゃあ、僕はミコトちゃんの事を何があっても守るよ!」


「じゃあ約束ね」
 
少女は指きりげんま〜と言って、笑顔で少年の小指に自分の小指を絡ませた。


少女の言葉を聞いて、少年はなぜか泣いていた。
なぜ泣いたのかは、幼い少年にとって理解できないものだった。
ただ、この日から少年は大きく変わっていく。
上条当麻の芯の部分は、たぶんこの時形成されたのだろう。
少年時代の何気ない出来事が、その後の基盤を形成することは
とりたてて珍しい話ではない。
その後、少女は学園都市に行ったたようだ。

433世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:13:11 ID:ruzKDjCU
■32〜運命の歯車
御琴と呼ばれる少女は、努力を積み重ねて中学一年にして
レベル5まで上りつめていた。何もかもが順調かのように見えた
が、転機はすぐに訪れた。御琴に暗部組織への召集が来たのだ。
学園都市としては、巨大な力を持つ能力者には枷をしておきたい。
御琴への枷は暗部として活動させることだった。
当然御琴は断ったが、その軽率な返答をすぐに後悔した。
いや後悔という生易しい言葉ではすまないかもしれない。

御琴の寮の部屋に、箱につめられ、バラバラに刻まれた叔父が送られてきた。
「お前が断ったり、自殺を図れば、お前の両親も同じ目に。」
との警告文も箱と一緒に送られてきていた。
御琴は復讐を誓いつつ暗部組織に入った。他に選択肢はなかった。

組織の名前はカテゴリー。その組織の中には、
御琴の同じ中学で親友であるメンタルアウトと呼ばれる少女もいた。
御琴は、カテゴリーに回ってきた仕事を率先してこなした。
親友である少女の手を汚さぬように、自分以外がなるべく汚れないように。
メンタルアウトはこんなときでも人を思いやれる、御琴の優しさに
心を打たれ、御琴のためならば何でもやるという決意をした。

434世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:16:39 ID:ruzKDjCU
■33〜もう一人のミコト
ある日、御琴は仕事で、アマイアオという研究者の抹殺依頼を受けた。
目標の研究所に入ると、自分とそっくりの少女が
培養液に入っているのを目にする。

「シスターズ、か。」

御琴は暗部にいるため、当然にシスターズの計画を知っていたが、
どうやら、アマイという男は一人で、独自の研究をしているようであり、
そのために抹殺命令が出たようだ。
アマイは研究所にはおらず、クローンの処置については、何も言われていない。
とりあえず培養液の中から少女を出す。
すると、目を覚ましたクローンが、

「え??わたし??なんで?どういうこと」としゃべりだし、
パニック状態になって、能力を暴走させた。

(どういうこと?シスターズの能力は、報告によればレベル
2〜3のハズ。この力は私と同等じゃない!?
しかも、この子感情がある?)

このままにはしておけないので、御琴は、女の首筋を叩いて気絶させ、
メンタルアウトに現場にきてもらい、女を調べてもらう。

435世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:17:01 ID:ruzKDjCU
■34〜フルチューニング
「このクローンは暗部に入る直前までの御琴の記憶を受け継いでいるみたい。」

「なるほどね。能力は遺伝のみならず、経験にも左右される。
同一の遺伝子体に、私の記憶も移植すれば、レベル5が作れる
と考えたわけね。確かに、理にかなってるわ。」

「自我を持つレベル5が量産されたら、学園都市の存続にかかわる。
だから抹殺計画が出されたのかもしれないね。」

しばらく御琴が黙っているので、メンタルアウトは聞いた。
「どうするつもり?」

少しの間の後、御琴は答えた。
「この子には普通の生活を、私のできなかったことを、
して欲しいと思うの。迷惑かもしれないけど、協力してもらえないかな?」

「当り前にOKよ。私は御琴のためなら何だってするわよ。」

「ありがとう。」

「で、私は何をすればいいのかな?」

「とりあえず、私と全く一緒の名前っていうのも、アレだから、
この子の記憶にある自分の名前を美琴に変換して、
私の暗部に入った後の空白の記憶を、ごく辺りさわりない記憶で
埋めて欲しい。あとは、学校で、たまにこの子の顔見て
異変がないか観察してくれればいいよ。」

「学校って?私達辞めたことになってるけど」

「それも込みで操作して欲しいかな。
もちろんアンタは毎日学校通ようこと。
こっちにはもうあまり顔を出さなくていいから。大丈夫、
上の方にはあたしからいっとく。
今までしっかり仕事こなしてきたから、信頼は得ているハズだし。」


「でも・・」

「アンタにしか頼めないことなの。お願い!!」

「分かったわ・・。任せちゃいなさい!」

今回の件に関しては、自分に仕事を与えたという名目で、
メンタルアウトを事実上、暗部から脱退されることも目的の一つであろう。
御琴は一度言った事を撤回することはめったにない。
メンタルアウトは、これ以上言っても仕方ないことが分かっているだけに、
とりあえずは御琴の好意を素直に受け取ることにした。

436世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:17:29 ID:ruzKDjCU
■35〜上条と美琴
美琴を振り切った上条は、ベンチに座ってため息をつき、
続けて嬉しそうに独り言を言った。

「あんのビリビリ中学生。会うたびに勝負勝負いいやがって。
だいたいあれで常盤台なんて詐欺だろー。
どこがお嬢様なんだっーの。
ん?そー言えばあいつミサカミコトって言ってたな。ミコト・・。
まさかな?でもまあミコトちゃんならあれ位のオテンバ娘に
なってても不思議じゃないかハハ。
折りを見てちょっと聞いてみるか・・」

上条は御琴の事を覚えていた。ずっと昔の記憶であっても、
自分が変わるきっかけとなった思い出は忘れないものだ。
一方美琴の方は、御琴の記憶を受け継いでいるはずなのだが、
気付いていなかった。
そして、上条は美琴がいつもビリビリしてくるため、
話す機会がないうちに上条は記憶を失ってしまった。

437世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:17:56 ID:ruzKDjCU
■36〜御琴の感謝
とある日、美琴は、シスターズの実験を止めるため、死ぬ事を決意した。
そして、その事はメンタルアウトを通して、御琴にも伝わっていた。
御琴は、シスターズが大量に生産され、
殺されている事実については黙認していた。
もちろん、枷がないなら今すぐにでも止めたい
と思っていたのは確かだが、御琴にとっては、
両親の命がまず第一であり、下手に動くと制裁がある。
シスターズとは直接接触がないこと、
また、シスターズは感情がない人形という情報から、
感情移入することを抑えていたため、
なんとか踏み留まることができていた。
しかし、美琴が殺されるとなれば、別である。
御琴にとって美琴は、娘のような、妹のような、それでいて自分自身のような、
言葉では表現しつくせない関係であり、とても大切な希望なのである。
例え向こうが自分の事を知らなくとも。
実のところ暗部で凄まじく経験を積んだこともあり、
御琴の能力はこの時既にアクセラレータを上回っていた。
最悪アクセラレータを殺し、学園都市から脱出し、
両親を逃がすことを画策する。
ただ、御琴は発展した科学の前では、世界中どこにも逃げ場は
ない事もよく知っている。



「ごめんね、お父さん、お母さん。
迷惑かけちゃうかもしれないけど、絶対守るから許して」

そう呟いて、アクセラレータの下に向かおうとしたところ、
とある橋の上で落雷が落ちるのを見た。

「なんで、あんなところで、美琴の能力が?」
不審に思い御琴は走り出した。そこで見たものは、
美琴を止めるために立っていた上条当麻であった。

「とうまくん!?」

御琴は、上条当麻の事を覚えていた。御琴にとっては、
上条当麻が御琴から影響を受けたのと同じくらい大きな影響を
上条当麻から受けている。
御琴にとって上条は、他の人にはない強さを持っていて、
それでいてとても優しい、自分の指針となった人物だった。

御琴は、その後も観察を続け、上条当麻がアクセラレータを倒したのを
見届けた後、静かに泣いた。そして、誰にも聞えない声で呟いた。

「約束、守ってくれたね。ありがとうとうま君。」

438世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:18:54 ID:ruzKDjCU
■37〜計画
御琴は、仕事をこなすうちに、暗部におけるそれなりの地位と人望を獲得していた。
そんな御琴を上層部の連中は危険視していた。
もともと、御琴が暗部に入った経緯が経緯だけに、
いつ反旗を翻してもおかしくないからだ。
それに御琴自身の能力も学園都市の中で、
太刀打ちできるものがいないほどになっていた。
アイレスターにとっても、御琴は、「プランの進行を阻む強い不確定因子」、
として認識されるようになった。
 
最初のうちは、死の可能性が高い仕事を任命して、
仕事のミスという名目で死んでもらう事を狙っていたが、
御琴は仕事を必ずやり遂げ生還してくる。
業を煮やした上層部は、御琴の殺害計画を立てた。
強力なAIMジャマーの射程距離に御琴をおびきよせ、
能力を封じた上で射殺するというものだ。

計画は実行された。

439世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:19:28 ID:ruzKDjCU
■38〜死の間際での・・
御琴は、死ぬ間際においても、抵抗はしなかった。
やっとこの運命から解放される、そんな思いがあったのかもしれない。
ただ、ある言葉を聞くまでは。
 

「抵抗しないみたいだな。安心しろよ。すぐに両親の元に送ってやる」

「!?両親には手を出さないって約束だったじゃない!!」
 
「元々、お前の両親は学園都市にとって邪魔だったんだよ。
人質としての価値もなくなった今、殺さない方がおかしいだろ?」

下卑た男が発言し終わるや否や、御琴の能力が発動した。

「な!?能力は使えないはずじゃ?」

複数のAIMジャマーの装置はボンっという音をそれぞれ立てて破壊された。

「そんなもの私に効くと思っていたのか。許さない。
ここにいるお前らも、上層部のクソどもも。
そして、私をこんな目に合わせた世界も。
こんなクソみたいな世界はもういらない。全て壊す。」

「ひぃ!」

御琴は世界を恨み、神を恨んだ。かつての御琴は、もういない。
辺りは光につつまれ、一瞬でそこにいた男達は原型がなくなった。
これは上条がロシアに渡ったすぐ後の話である。

■39〜プランの変更


その後、御琴は、数年かけて、アイレスターを殺し、
上層部の人間を一人残らず全て殺した。
今、学園都市の暗部は御琴によって動かされている。
その目的は、学園都市を含め世界を破壊しつくすこと、である。

440世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:24:24 ID:ruzKDjCU
■〜40 メンタルアウトの願い
一通り話終えた後、しばらくの沈黙の後、メンタルアウトは口を開いた。

「私は、御琴が悪いとは到底思えません。

人の心には、許容量というものがあります。
そして、それは皆が思っているよりも遥かに小さい。
私はこの能力の性質上、誰よりもそれは分かっています。
御琴は、普通の人間ならば、簡単に心が壊れる出来事に常にさらされてきました。
それでもなお、他人を気遣うことにスペースを割きつつも、
前に進もうとしてきた。
そんな御琴に対して待っていたのがあの仕打ちです。
私にとっては、そんな世界の方が許しがたい。

あなたの話をするときは、いつ御琴は楽しそうでした。
御琴はあなたにとめてほしかったのだと
思います。もともとあなたの抹殺計画に
御琴が直接関与することはない予定でした。
また、こんな迂遠な方法をとらなければ
御琴があなたを殺すことはたやすかったはずです。 
御琴のような高レベルの能力者は、防衛本能により能力が発動するため
自殺しようと思ってもできません。
そして、御琴が生きていくのは辛い事だと思います。
だから私は、暗部に入ってからの御琴の記憶を消そうと思います。
そして、あなたにはあの子の傍にいてやって欲しいんです。
無茶な事と承知してますが、お願いします。」


「傍にいるのが俺なんかで、いいのか?」

「きっと、あなたじゃないとダメだと思います」

「分かったよ。約束してたしな。
まあすでに破っちゃってるかもしんないけど、
今度は何があっても俺がミコトちゃんを守るよ。」

「ありがとうございます。」

「いや、お礼をいうのはたぶん俺の方だ。ありがとな。」


全ての話を聞き終えた上条は
戦闘のダメージから、地面に倒れた。

441世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:24:59 ID:ruzKDjCU
■41レス目 最後のやりとり

目を覚ますと上条は病院のベットにいた。
どうやら昔よくお世話になった蛙顔のいる病院のようだ。

「やっーと目―覚ましたわね。」

「ああ、御坂かー。ってお前、怪我はいいんかよ?」

「あーあの程度のこと美琴様にとっては、カに刺されたもんよー」

「・・・。」
 上条は少女の脇腹をツンツンついてみる

「いっ。何すんのよこの馬鹿!!」

「わー!御坂さん、病室でビリビリはまずいですって!」

「セクハラしてんじゃないわよまったくー。」


「御坂、マジでありがとな。本当に感謝してる。」

「な、な、何よあらたまって。いいってことよ。
ま、まあ、アンタが困った時はいつでもこの美琴様が助けてあげるんだから、
今の内にたくさん感謝しときなさい!」

「なんだそりゃー」
上条は笑っている。少女も笑っている。


少女が病室から出て行ったのを確認して、上条は呟いた。
          
          ・・・
「本当にありがとな、御坂妹」

442世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:26:09 ID:ruzKDjCU
■42〜決断
上条は、遊園地に行った時、少女のカバンの中に、
御坂妹にあげたハズのネックレスが入っているのを見ていた。
さらに、少女の告白に違和感を覚えていたのだ。
(まるで、誰かの気持ちを代弁しているような風だった。
仮に美琴なら、思いを伝えるならば、納得いく説明まで求めたはずだ。
途中で言葉をさえぎることはしない。)


美琴は、先の戦争で御坂妹をかばって死んでいた。
御坂妹は、生まれて初めて泣いた。
皮肉なことに美琴の死によって、
御坂妹の感情はより人間らしいものになっていった。
御坂妹はかつて、美琴が自分を守ってくれたように、
自分も誰かを守れるように、強くなろうと決めた。
そして、レベル5にまでなったのだ。

御坂妹の瞳に写った迷い。あれは、美琴を演じるべきかどうか
ということから生じたものだ。。
かえって上条を傷つける結果になることもあるかももしれない。
しかし、やはり上条に、悲しい思いをさせたくはなかった。
かつて自分を救ってくれた、美琴と同じ位大切な人に。
御坂妹はその一心で美琴を演じた。
上条がかつて記憶があるかのごとく演じたように。
そして、あの告白は、美琴が、上条がロシアに渡った後に自分にもらした事を、
伝えたものだった。
なぜそんなことをしたのかは分からなかったが、
そうするべきだと、御坂妹は思ったのだ。



「ふふ、お姉様って本当に素直じゃなかったんですね。」
御坂妹はそう一人事を呟いて、笑った。
もう美琴の真似事をすることはないだろう、そんな予感がした。




今日も空は青い。人の事情などお構いなしといわんばかりに。


           


                           FINE

443世界は人の事情は省みぬ:2010/02/27(土) 23:29:50 ID:ruzKDjCU
以上です。
たぶん分かりにくいとこあったと思うので補足説明として
遊園地・助けに来た少女・病院=御坂妹
ファミレス後戦闘      =御琴
フルチューニング      =美琴
・なお、御坂妹は、美琴をオリジナルだと思っていたので、御琴を
 フルチューニングと思っていた。
・御琴は美琴が死んだこと、戦ったのが御坂妹ということを知っていた

444■■■■:2010/02/28(日) 08:05:03 ID:FFIi9/2A
憎まれる風の馬鹿(上)

「なんで私(わたし)まで勾留されるのか納得いかないんだけど。まったくもって。」
「暴れすぎですのよ。」
第7学区の警備員の詰所でツインテールの少女、白井黒子は隣の椅子に座らされている別の少女に呆れたように言った。
白井と同じぐらいの年頃に見える少女は中途半端な長さの黒髪を後頭部で束ねた髪型をしている。
銀色のチェーンについた胸元のネックレスは縁が金色で中心部は鮮やかな青をベースとしたデザインとなっている。
一見してお洒落なアクセサリーに見えるが、実はこれは携帯音楽プレイヤーである。
アクセサリーと音楽機器の融合というテーマでとある企業が作った試作品だが、
値段の割に操作性や液晶の広さなどが今一歩というなんともな品である。
ヘッドフォンをネックレス部分に収納しているためやや厚ぼったいのも客がつかない理由の一つである。
少女は座らされているといっても別に取り押さえられているわけでも拘束されているわけではない。
ただ頭にタンコブを一つ作っているだけである。
「だって100パーもってあっちが悪いじゃない?」
「街中で派手にドンパチする迷惑を考えなさいな。」
一応任意同行となっているが半ば勾留という態で少女はここにいる。あまり良い意味ではない。
事件の発端は二十分ほど前。
最近、同一の能力者によるものと思われる事件が多発していたため、
風紀委員も警備員も見回りの回数をいつもより増やしていた。
見回り中の白井はひったくりの現場に遭遇し、被害者に怪我がないことを確認した直後、
風紀委員(ジャッジメント)ですの!と逃げる不良たちの前に立ちはだかった。
風紀委員だとなんだガキじゃねえかお嬢ちゃんどかないとケガしちゃうぜーと
一通りお約束(死亡フラグ)を果たした不良達をさてどうあしらって差し上げましょうかと考えていたら
さっきの被害者が「アックソックザアァァァァァァァン!!!」とか叫びながら突撃しつつ
衝撃波を不良達(プラス白井)に向けて放ってきた。吹っ飛ぶ不良達。白井は空間移動で難を逃れた。
そこで終わっていれば良かったのだが不良の一人がそこそこ(おそらくLV3程度)の能力者だったらしく
ふははは俺様の真空断熱(ゾージルシー)を使う時が来たようだな!!とか言い出して超能力バトル勃発。
最終的に巨乳の警備員が「派手に喧嘩してる馬鹿はどこじゃーん!」と(若干楽しそうに)拳で二人ともぶっ飛ばして終結した。…なまはげ?
「くそう…善良な一般学生が手助けしたのにこの仕打ち。感謝状ちょーだいよ諭吉の絵のついてるやつ。」
「一般人が危険に飛び込んでいくのは感心しませんの。更に騒ぎを大きくするのはなおさらですわ。」
「風紀委員だったらいいんだ。私も風紀委員になろうかな?」
軽いノリで言いながら指をピストルのようにしてバーンバーンとふざける少女に白井はやれやれと呆れたような溜息をついた。
「私たちは別に力を振り回したくて風紀委員をやっているわけではないですわ。誤解なさらないでくださいな。」
「…てゆうか風紀委員の権限ってたしか校外じゃ通用しないんじゃ…。
 でもあなた、えー名前は?」
「白井ですわ」
「白井さん、テレポートってかなり便利なんでしょ?
 普通に生活してるだけじゃ持て余すんじゃないの?」
「別にそんなことはありませんわ…多少できることの幅が広がりますけれど。」
そう白井が答えた時、巨乳の警備員が不良を他の警備員に引き渡し、現場を確認し終わったのか戻ってきた。
「おっ待たせじゃーん。そんじゃちゃちゃっと状況聞かしてもらおうじゃん?」

445■■■■:2010/02/28(日) 08:05:34 ID:FFIi9/2A
風紀委員第一七七支部
「昨日も警備員によってスキルアウトが倒れているのが発見されました。」
パソコンの前の初春は白井に最近のスキルアウト返り討ち事件について報告していた。
襲撃事件、ではなく返り討ち事件。である。
犯人の手口はこれ見よがしにブランド物のバッグなどを持ち歩きながら治安の悪そうな場所をうろうろし、
タチの悪い連中が関わってきたら返り討ちにして身ぐるみ剥ぐというものである。
発覚したのは一昨日だが、事件の性質上被害者から証言が得にくいという点や
よからぬ目的でわざわざ監視カメラの死角に犯人を追い込む「被害者」も多いため、
被害者の数は発覚していないところで数倍はいるだろうと推測される。
「被害者は昏倒、全身への打撲、ひどい耳鳴り、吐き気などの症状を訴えています。特に耳が痛いと言っています。」
「犯人の目星は?」
「単独犯か複数犯かはまだ判りません。
 他には大きな音がして被害者が吹き飛んだという証言ぐらいですね。これだけだと何とも言えないです。
 あと衛星からの観測で周囲の大気の不自然な揺らぎが観測されたらしいので、
 おそらく大気操作系か音波操作系の能力者かと。
 とりあえず絞った学生のデータが……あっ」
初春は画面の右下に開いていた監視カメラの映像を分割していたウィンドウを画面一杯に広げた。
「どうしましたの?」
「ここ、この人、なんか怪しくないですか?」
分割された映像の一つを拡大すると、確かに怪しい人物が映っていた。
もうすぐ五月だというのに、スカーフ、サングラス、マスク、耳あて、ニット帽子という出で立ちだ。
極めつけに、晴れだというのに体格に合わないレインコートを着ていて、体のラインもはっきりとしない。
「…………怪しすぎますわね。」
「あっ!この派手派手なバッグ、ブランドものですよ。」
「でもこんな浮いた格好している方って普通はスルー…って絡まれてる!?」
「あ、逃げてきますねー。追ってますねー。この先は監視カメラとかないですねー。」
「はぁ…初春。私はこの地点に行ってきますの。衛星から大気の揺らぎが観測されたら警備員に連絡を。
 彼らの行き先を予想してナビをお願いしますわ。」

446■■■■:2010/02/28(日) 08:06:03 ID:FFIi9/2A
その裏路地に白井が到着すると、不良達はいきなり現れた白井に狼狽したが、
『むぅ…こいつは!!』『知っているのか、山本!!』
『こいつは噂に聞く風紀委員のテレポーター女狂戦士(アマゾネス)白井!!
 まさか本人をこの目で見ることになるとは…!!』『な、なんだってー!!』
とか大騒ぎして勝手に逃げていった。
(名前まで広がってるんですの…。)白井はややげんなりとしながら駆けていく彼らを見送った。
「やぁー。まったくもって助かった。ありがとね。ヤバかったよ。昼にも合ったよね?」
そう言う女は先ほどまで不審者不審者してた(と思われる)女だ。
つけていたゴタゴタとした小道具は地面に散らばっている。不良達に脱がされたのか、もしくは自分で脱いだのだろう。
レインコートの下は上下のデニムだった。上が水色、下が藍色である。アクセサリー型音楽機器はつけていない。
ただ首に巻いている赤色のスカーフだけは外していない。
「…巌霧砕戸(いわきりくだきと)でしたわね。」
「砕(くだき)でいいよ。」
「そんなに親しくなった覚えはありませんし、するつもりもありませんの。」
えぇーと岩霧が残念そうな声を出す
昼の時も感じたがどうやらこの少女、結構馴れなれしい性格らしい。
「主に度重なるスキルアウトへの暴力的な能力使用の容疑などで拘束しますわ。」
そう言われて岩斬は「む」と短く唸った。
「できるだけ注意深くやってたんだけどなぁ。やっぱいつかはバレるもんだね。まったくもって」
「特に証拠も無いハッタリでしたのに。お認めになるんですの?」
「しまったぁぁぁぁあああ!!」
(馬鹿ですの…)
頭を抱えオウマイガーッ!!と天を仰ぐ岩霧を見て心中で呟く白井であった。
「いや、ちょっと待て…私別に悪い事してなくない?正当防衛じゃん。」
「明らかに過剰防衛ですの。他にも器物損壊や窃盗などの容疑がてんこもりですわ。申し開きは警備員の詰所でしてくださいな。」

「やだね」

即答すると岩霧は一歩白井へと踏み出し、勢いよく右手を突き出す。
それだけでギイイイン!という飛行機が滑空するような轟音が裏路地に反響し、路地に面した窓ガラスが砕け散る。
Lv3の(ソニックブーム)というのが彼女の能力だ。
対象物に向かって極高圧と極低圧による圧力の波を放射する。簡単に言えば衝撃波を操る能力である。
衝撃波は彼女の手の平数センチで拡散してしまうのだが、拡散して音波となった状態でも
至近距離なら人を吹っ飛ばし、昏倒させる程の威力をもつ。
ちなみに窓ガラスは固有振動数による共振によって割れたのではなく、
気圧が急激に変化した結果、内側または外側に向かって弾け飛んだのだ。
たかが音、と侮るのは危険である。
紛争地帯の兵士には、戦争後も頭痛や記憶障害に悩まされるケースが多く起こる。
戦争によるストレスの結果、というのもあるのだが、その大きな要因の一つとして外傷性脳損傷(TBI)がある。
これは『目に見える外傷はないが、脳組織の一部が破壊される』ケースである。
その原因は戦場で繰り返し爆弾の攻撃を受け、超音速の爆風がもたらす圧力変化の波が脳組織を破壊するために起こるのだ。
このように、音というのは案外危険なものであったりもするわけだが

447■■■■:2010/02/28(日) 08:06:28 ID:FFIi9/2A

「そうですの」

当たらなければどうということもない。
一瞬で岩霧の背後に空間移動した白井はそのまま岩霧に触れ、
次の一瞬で岩霧は地面に組み伏せられていた。
ドカドカドカッ!!という音とともにデニム生地の袖を貫通した金属矢がコンクリートに突き刺さる。
岩霧が気がついたときには既に勝負がついていた。
「それ以上抵抗すれば体内に空間移動させますわよ?」
「うわぁ…まったくもって風紀委員はえげつない。
 私はただ世のため人のため自分のために持ってるアドバンテージを有効活用しただけなのに。」
要は力を振いたくて仕方のない能力者か。と白井は結論づける。
「まったくもってどこが悪いのか判らないんだけど。教えてよ。」
「それを考えるのが反省というものですわ。
 私個人としては取り返しのつかない事態になる前にやめておけというところですわね。」
この「返り討ち」が繰り返されれば被害者に後の人生を潰すような大怪我を引き起こすかもしれないし
この犯人が返り討ちにあって酷い目に合うかもしれない
全く関係のない通りすがりが巻き込まれる可能性だってある
だから止める。ただこの街に住むみんなを守るために。


白井は初春に連絡して、もう警備員に連絡したことを確認した後このまま待機することにした。
「わーすごーい風紀委員だー。ナマ捕り物ー?」
その時、裏路地になんとも間延びした声が響いた。
そちらを見れば制服姿の女生徒がこちらを見ている。おそらく高校生ぐらいだろうと白井は推測した。
「危険ですから近づかないで下さいな。」
地面に縫い付けているとはいえ危険な能力者である。一応注意を呼び掛けるが、
女生徒は「わーい写メール写メール。ケータイケータイ……」と手提げ鞄の中をゴソゴソとやっている。
地面の岩霧が逆上して暴れるのではないかと警戒していると、顔だけ白井に向けた岩霧が女生徒を無視して話しかけてきた。
口元には笑みが浮かんでいる。
「ふふふふふ。」と、わざとらしく笑うというより発音するように言い、
「私だけが犯人だと思ったが大間違い…。
 私たちのグループは四人や五人ってもんじゃない…。
 それに私たちのボスは……………」
最後の方は小声でごにょごにょと言っていてよく聞き取れない
(組織的な能力者によるスキルアウト狩りですの?…いや、ハッタリかもしれませんの。
 後で読心能力者(サイコメトラー)が読めばハッキリしますわ。)
それでも気になって白井は地面の能力者に話しかけた。
「そのボスの名前は?」
「―――――――――」
岩霧は少しの沈黙のあと口を開いた。

ところで、白井黒子は一ヶ月ほど前に常盤台中学に入学したばかりで、
風紀委員として実戦に投入されるようになったのもその頃からだ。
高いポテンシャルを持つ彼女の活躍(と始末書の数)は風紀委員の中でも特に目を見張るものであったが。
踏んだ場数の数というのはそんなに多くない。
結果として

448■■■■:2010/02/28(日) 08:06:52 ID:FFIi9/2A
 白井黒子の背中に何かが刺さり、強烈な電流が流れた。

「なっ…!」
意識の落ちる前に白井が見たのは銃のようなものをこちらに向けている先ほどの女生徒だった。
おそらく離れたところから電極を相手に発射するたタイプのスタンガンだろう。

「―――は――――――――た」

女生徒が何か言っていたが、その前に白井の意識は落ちていった。

続く

449■■■■:2010/02/28(日) 09:19:44 ID:4EuCy6U.
>>443
長ぇよ

>>448
状況がさっぱり判らない

450■■■■:2010/02/28(日) 13:11:07 ID:8jgXo5/.
>>443
久し振りにこった面白いのがみれてよかった。

451感想:2010/02/28(日) 13:59:20 ID:zg2GuMmA
ビギンズナイトさんおつかれです〜
あなたの作品僕好きでして全部読ませてもらってまーす。
次もよろしく!

あ、誤字訂正に…
「あぁもう!!約に立たないわねぇ!!」
        ↓
「あぁもう!!役に立たないわねぇ!!」

でしょうか?

452ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:30:18 ID:wO/EUV9Q
投稿させてもらいます。
>>451さんどうも御指摘ありがとうございます。
そうですね、言われて初めて気付きました。
これからもどうぞよろしくお願いします。

それと、また訂正があります
>>402の珠理の台詞「連れて行きたいな」=「連れて行きたいなら」です。

453ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:33:09 ID:wO/EUV9Q
予報にない雷が降って、様々な電気器具が機能停止しているなか、雷電は、そんなことがなかったかの様に
普通にパソコンやエアコンなどの電気器具が動いている、表通りから外れたあまり人が来ない店を訪れていた。

「はぁぁぁーここは、いいな〜」
「わざわざ、涼みに来んじゃねぇよ」

エアコンの近くに椅子を置いて、まさにベストポジションで寛いでいる雷電に、
作業着を着て、丸いレンズのゴーグルを掛けた50代半ばの男が雷電へと不満をぶつけてきた。

「仕方ないだろ……ここいら一帯停電になって、家に居たってエアコンつかねぇし」
「だったら、せめて珠理ちゃんつれて来い、ヤローばっかりじゃ、むさ苦しくてしょーがねぇ」
「そー言うなって、仕事頼みに来たんだよ…ほらっ」

ポケットから小さな紙切れを出して、男に渡した。

「また、頼むよ」
「もう使っちまったのか?」
「あぁ、ちょっとすごいのに会ってな」
「んー……手裏剣はただの加工でいいが…液化爆薬はちっと厳しいぞ…最近取締りが厳しくなってきてなぁ
 知ってんだろ?レベルアッパーの話」
「あぁ聞いてるよ…能力のレベルを上げるって噂の…」
「そいつが出回ってからというもの、随分、アンチスキルやジャッジメントが色々嗅ぎまわってなぁ
 おかげでまともに商売ができやしねぇ」
「元々真っ当な商売じゃねぇだろ?とにかく頼むよ…俺もこんな短期間に全部使っちまうとは思わなかったんだよ」
「はぁー…もう止めたらどうだ?どれだけガイヤメモリを壊したって、また同じような物は出てくる」
「……そうはイカンだろ…あれがどういう物か知っちまったら…それに、あれは俺の所為で…」
「まっそう思いたいなら、そう思ってればいいが…あんまりやりすぎん方がいいぞ…ガイヤメモリの開発、
 ありゃおそらく…暗部が関わってる…『お偉いさんには、逆らうな』この世界の鉄則だ」
「心配してくれんのか?」
「アホ…ぼったくる相手がいなくなるのが困るんだよ」
「ははっ…本人の前で言うかぁ?」
「ヤローに優しくする必要ねぇだろ」

454ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:34:55 ID:wO/EUV9Q
そう言って、貰った紙と睨めっこしながら男は部屋の奥へと行った。そこで雷電はあることを思い出した。

「そうだ!あれは出来たか?」
「んっ?あぁーあれか!いや、まだだ、もう少し調整しないと」
「そうか…そろそろ当麻の奴にもやろうと思ったんだが…」
「そもそも必要なのか?あんな物が当麻に」
「…まっ、あいつもいつまでも子供じゃねぇさ」
「だがっ……俺は賛成出来んぞ、あんなガキにライダーシステムを与えるなんて、ありゃ玩具じゃねぇぞ…」
「たしかに…ライダーシステムは使い方を一歩間違えば…ただの破壊者になっちまう…けどあいつなら大丈夫さ…」
「お前が当麻を買ってんのは、知ってるが…だが買かぶりすぎだ、あいつはただの無能力者だ…」
「…違ぇよ、あいつは俺なんかよりずっと大人だ…」
「………まったく、おめぇは当麻に恋でもしてんのか?」

当然の男の質問にビックリというよりは少しあきれた顔で雷電は返事をした。

「はぁ!?なんでだよ?」
「よく言うだろ、恋は盲目ってな…」
「はははっ、まぁ俺にそういう趣味はないが…俺からしたらあんな無鉄砲なバカでも、弟みたいなもんなんだよ」
「はっ!あんな弟ならおりゃ泣きたくなるよ」
「ふっ…お前からしたらそうかもしれんが…俺は家族ってもんを持ったことがないからな…」
「………まぁ頼まれた仕事はちゃんとやってやる」
「あぁ頼むよ…じゃあ俺はそろそろ行くわ…」
「あぁ…出来たら連絡する」
「分かった…」

用件を済ませた雷電は適当に別れの挨拶をしながら店を出て、
店の前に置いてあるバイクに跨り停電で動かない信号のせいで混んでいる道路へとバイクを進めた。

455ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:36:02 ID:wO/EUV9Q
昨夜の『謎の雷』によって周辺は停電になっていた。ある程度の施設などは予備電源などで回復している所もあるが
信号など電気器具は未だに回復しておらず、今は、アンチスキルやジャッジメントによる誘導で車やトラックなどの
車両を整理させているが、やはりスムーズには行かず、雷電はこの真夏の暑いなかじっと渋滞の中を耐えていた。
(あじぃぃぃぃ何なんだよこの渋滞!?あぁクソ!どっかファミレスにでも入るか…)
そう考えどこか適当な場所にバイクを停めてファミレスを探し始めた雷電だったが、
(あそこのファミレスのパフェは全部クリアしたし、あそこのパフェはイマイチだしなぁ…)
などと大の大人が何を考えているんだとツッコまれそうな事を考えていると、とあるファミレスのとある人物が目に止まった。
(あいつ…なんで?)

456ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:38:16 ID:wO/EUV9Q
ここはとあるファミレスそこでは、ジャッジメント2人にレベル5が1人、民間人の無能力者が1人に
とある脳学者が1人、計5人である事件について話し合いをしていた。

「なぜ脳の学者さんとお茶を?」

と頭に花飾りをのせた少女がジャッジメントの同僚であるツインテールの少女に尋ねた。

「『幻想御手』の件で相談してましたの」

その答えを聞いたとある無能力者の少女が

「『幻想御手』ですか?それなら私…」

と答えようとした時、彼女達が座っている席に面したガラスの窓がコンコンと叩かれ話を中断した。
彼女達が見てみるとそこには、銀髪の20代前半ぐらいの男が、よっ!言うような感じに手を上げていた。
誰?と少女達は疑問を持ったが同じ席に脳学者答えた。

「あぁ……私の知り合いだ…」

銀髪の男は彼女達が座っている席を指差し、そっちに行っていいか?と言っているようだったので脳学者は少女達に

「構わんか?」

と聞いてきたので少女達はコクンッと首を縦に振ってくれたので、脳学者も男にいいぞと、頷いた。
許可を貰った男はファミレスに入ってきて、少女達が座る席に近づいて、脳学者に

「よぉ…久しぶりだな木山」
「あぁ……」
「席……いいか?」
「そのつもりで来たんだろ…」

とりあえず許可が下りたので空いている頭に花をのせた少女の隣に座った。

「すまないね、お譲ちゃん」
「あっ、いえ……木山さんのお知り合いですか?」

と当然の質問をしてきたので、答えようと思ったが先に木山が答えた。

「昔の研究仲間だ…」
「あぁじゃあ、学者さんですか?」

と今度は雷電に質問してきたので、雷電が答えた。

「いいや、今はもう違う…」

考えと違う答えが返ってきて、また疑問が生まれたが、少女はあまり詮索しないことにしたらしい。

457ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:39:49 ID:wO/EUV9Q
特に質問もなかったあので、雷電は木山を見て

「本当に久しぶりだな…1年ぶりかな」
「あぁ…こんな所で何をしてるんだ?」
「そりゃこっちの台詞だろ…お前のことだから、どうせ研究室にでも引きこもってると思ってたんだが…」
「…ある事件で協力を求められてな…」

事件?と呟いた雷電に隣に座る頭に花をのせた少女が答えてくれた

「『幻想御手』の件です」

そう答えた彼女の隣にいるツインテールの女子が民間人に教えるな、と言った感じに雷電の隣の少女睨み付けたが、
雷電は、とりあえず気付かないふりをして、

「あぁ…はいはい、アレね」
「知ってるんですの!?」

とツインテールの少女が尋ねてきたので、

「いや…そりゃ噂程度ならな…たしか、ある所じゃかなり高額で取引されてるとか」
「!?どこですの?」
「……そこら辺さ」
「えっ!?」
「そこら辺の路地裏で不良共を適当にしめりゃ、見つかると思うぜ」
「そんなに出回ってるの?」

今度は雷電の向かいの木山の隣に座る少女、正確にはレベル5の超能力者が聞いてきた。
雷電がその質問に答えようとすると、

「いらっしゃいませ、ご注文は?」

とファミレスの店員が入ってきたばかりで何も頼んでいない雷電にメニューを尋ねてきた。一先ず何か頼もうとメニューを見て

「あぁ、じゃあこの………『季節限定スペシャルフルーツパフェ』を」
「「「「…………」」」」

少女4人は声には出さなかったが、どう見ても、えっ!?っと言いたげな顔だった。

458ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:41:55 ID:wO/EUV9Q
ガツガツと品のない音を立ててパフェを食べる雷電を見ながら、隣のお花少女は恐る恐る尋ねてきた。

「あの…………パフェお好きなんですか?」
「あぁ!?」

とさっきと声色が違い、怒っているような声を出したので、少女は、反射的に誤った。

「すっ!すいません!!」
「…………お譲ちゃん…ふざけた事言っちゃいけねぇよ…俺に『パフェ好きなんですか?』って聞くって事はな
 3つ星レストランに行って『ここの料理おいしいんですか?』聞くようなもんだぜ…」
「えっ!?そんな失礼なこと私言ったんですか!?」
「時にお譲ちゃん…セブンスミストの喫茶『甘太』を知ってるかい?」
「えっ!?えぇあのすごい種類のスイーツのある」
「俺…あそこのパフェ全部コンプリートしましたぁ」
「えっ!?うそ!?だってあそこパフェだけでも60種類はありますよ!?」
「全部食いましたぁー」
「すっすごいです!!」

とさっきまでの恐れはどこへ行ったか、尊敬の眼差しを向け始めた。そこでツインテールの少女は話を戻すため会話に入り込んだ。

「オホンッ!えー話を戻してよろしいですの?」
「あぁゴメンゴメン…なんだっけ?」
「『幻想御手』のことですの…どこで手に入れられるのですか?」
「だから言ったろ…そこら辺の不良取っちめれば、見つかるぜ…」
「そんな簡単に!?」
「別に驚くことじゃねぇよ…この町に何人の無能力者がいると思ってる?いや」

それだけじゃない、と付け加えた後、ポケットからタバコを出して銜えたが回りに女性しかしないことに気付き
出したタバコをしまった。

「別にいいですよ…」

と隣の少女は言ってくれたが、いや大丈夫・・・と呟き、話を元に戻した

「無能力者だけじゃない…低能力、異能力、強能力者でさえ自分の力にコンプレックスを持つもんだ…
 そういう奴らの逃げ道としちゃぁ『幻想御手』はまさに夢の様だろ、どんなことしたって欲しがるさ…」
「ついさっきまでただの噂だと思ってましたのに…」
「噂つーのは大抵、真実を少し捻じ曲げただけもんさ…まっ、俺から言わせりゃそんな物に頼る奴はただの負け犬だけどな…」

そう言った時に、向かいの席に座る一番端にいる髪の長い少女が肩をビクッと震わしたことに雷電は気付いた。

「負け犬ですか?」

と隣の少女が聞いてきたので

「そうだろ?自分の力で解決出来ないから、なにか別の物に頼る…自分で戦うことを止めた…ただの負け犬だ」
「でも!!」

459ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:44:02 ID:wO/EUV9Q
今まで会話に入ってこなかった、長髪の少女が突如大声を出して会話に入ってきたが自分が大声を出したことに気付き
少し恥ずかしそうにしながら、

「あっ!いやっその…ほら、やっぱり自分じゃどうしようも出来ない才能って言うのがあるじゃないですか?」
「……お譲ちゃん…無能力者かい?」
「えっ…あっはい…」
「そうかぁー…冷たいこと言うけどね、お譲ちゃん…才能なんて言葉で逃げるようじゃここから先何も掴めないよ」
「えっ!?」
「だってそうだろ…なんの努力もしないで大きな力を手に入れる…それじゃあ何時までたっても無能力者と変わらん」
「変わらない?」
「…なんの努力もしないってことは、それを手に入れるための苦労しらないってことだ
 そいつはつまり力の大きさを知らないってことだろ…自分の力の大きさを理解出来ない奴に力を持つ資格はない」
「……………」
「なんつって!!」
「えっ!?」
「今のは漫画の受け売り…」
「あぁ……そうなんですか…」

なんだか少し萎えたのか、少女は少し苦笑いを浮かべた。そんなやり取りを見ていた木山は

「お前は…変わったな」
「んー?」
「なんか……よく笑うようになった…何かあったか?」
「………まぁな…いい出会いがあって、お前は…元に戻ったな」
「……」
「あまり…笑わなくなった…」
「……だろうな」

そんな2人の会話を見ていた少女達は、何この大人のやり取り、と胸をときめかしていた。
そんな彼女達の視線には気付いていないのか、雷電は会話を続けようとしたのだが

「お前…まだあの子達のこと…」
「なぁ……あれお前のバイクじゃないか?」
「えっ?」

木山に言われてガラス窓の外を見てみると、
そこには、確かに雷電の停めたバイクが今にもレッカー移動されそうになっていた。

「あぁぁぁぁぁ!!!!!」
「お前…あそこ駐車禁止だぞ…」
「マジかよ!!?」

そう言って、すぐに外に出ようとしたが、ハッ!と気付いて机にドンッと一万円を置いて

「じゃあ!!」

と残して行こうとしたが、隣に座っていた頭に花をのせている少女が

「おっ!お釣りは?」
「プレゼントッ!!」

とだけ言って、待ってくれぇ俺の生きがいを連れて行かないでぇぇぇぇと叫びながらレッカー車を追いかけて行った。

460ビギンズナイト:2010/02/28(日) 21:48:27 ID:wO/EUV9Q
ここで終了します
(注意)ここからは原作を交えていくので、原作破壊などが嫌な人は
どうか無視してください
それと、また誤字などの指摘もございましたらドンドン言ってください

461とある都市の反乱因子作者:2010/02/28(日) 21:53:52 ID:Wh0kcyqs
反乱因子作者です。投下終了待ちしてましたwwビギンズナイトさん、乙です。
じゃ、投下開始。

462とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅴ:2010/02/28(日) 21:55:40 ID:Wh0kcyqs


「…んで…結局」
上条と美琴は宙ぶらりんのまま電(少々一方的な気がしないでもない)撃の応酬をやっていた。もちろん双方ともクタクタである。
「…俺らは、どうすりゃいいわけよ?」
その電撃の応酬の引き金を引いてしまった不幸な少年が言う。
「…しっ…知らないわよっ…」
先の電撃の応酬で、内外ともに疲れがたまってしまった不幸(?)な少女も言う。
「てかぁ!そんなに疲れるんならあんなことやんなきゃよかったじゃねぇかよ!!」
宙ぶらりん状態で超能力者(レベル5)の電撃をどうにかして防ぎきった、通常では考えられないほど不幸な少年が叫ぶ。
「あんたが悪いんでしょっ!?あんなこといいだすからっ!!」
顔を真っ赤にして、異能の力なら全て触れただけで無効化してしまう、というなぞの能力を持つ右手(幻想殺し)相手に悪戦苦闘した少女も叫ぶ。
「いや…疑問に思っただけなんだけど…」
もはや、一介の高校生男子として当然(であるはず)の質問をした、不幸すぎて笑えるほどの少年が言う。
「…ッ!この変態が―――――ッ!!」
自分の彼に対する気持ちを理解したものの、いきなりイメチェンってのもどうなのかな…、とものすごく繊細な悩みを持った一介の中学生女子が髪の毛から軽く人を殺せる程度の電撃を、その彼に向かって放つ。
上条は、先ほどの電撃の応酬で会得した、宇宙船にでも乗らない限り絶対に必要ないであろう宙ぶらりん状態での体の動かし方を実行し、何とかその電撃を無効化する。
「…だからさ…ほんとなんでなの?」
あー、これを言えばやっぱりさっきみたいなことになっちゃうのかなー、と心の中で思いつつ、いやしかしやはり一介の高校生男子として絶対に言わなければならないであろう、と覚悟を決め、数mはなれた所でやはり宙ぶらりん状態でいろいろとスカートがめくれて普通なら大変なことになっていたであろう少女に疑問をぶつける。

「なにゆえあなた様ほどのお嬢様が、スカートの下に無粋すぎる短パンなどはいておられるのでしょうか?」

次の瞬間、予想通り光の速さで電撃が飛んできた。
もちろん、上条には…いや、人間には光の速さなど知覚出来ない。しかし、あらかじめそれが飛んでくると予測できれば、対処は意外に簡単なものである。
結果、すでに右手を突き出していた上条の幻想殺し(イマジンブレイカー)に、美琴の電撃ははじかれた。
そして、
「うっ、うるさいわよこのどスケベッ!!?」
また電撃を放つ美琴。しかし、やはりそれも軽く上条にいなされる。
「いや…本当に疑問に思うんだよな。そりゃ見られたくはないだろうけど…だけどそこはやはり一介の男子高校生として認めてはいけない点だッ!!」
「だから何言ってんのよッ!?」
美琴はまたもや電撃を放つ。まぁ、もはや説明しなくてもいいであろう現象が起こるが。
ものすごく複雑そうな表情を浮かべる美琴。そりゃそうだろう。自分が意識している相手が、その手の発現をしてくれる、というのは、やはり相手も自分のことを意識しているからだ、と普通なら思うところだろう。しかし、その後に日本特有の文化…ようはオタク的な発言をされるとさすがに引く…いや、引きはしないのだが、ちょっと気になる。と、言うことで美琴がそのような表情を浮かべるのは当然と言えよう。
しかし、そんな細かいことに気づかない上条は、
「せめてスパッツとか…うぎゃぁ!?」

なんと言うか、そんなものすごく平和なことをやっていていいのだろうか?と思える状況である。

463とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅵ:2010/02/28(日) 21:56:29 ID:Wh0kcyqs
しかし、そんな平和な時間が長く続かないのは上条も美琴も分かりきっていた。

「…何なんだこいつら…本当にこんなのが『敵』なのか…?」

心底不思議、不機嫌そうな声が後ろからいきなり響いた。
とっさに上条が振り返ろうとする。だが、無重力状態なのでうまくいかない。
上条がモゾモゾしていると、突然無重力状態から開放された。
結果、
「げぅっ!?」
足首を変な方向に捻ってしまった。
美琴のほうは冷静に着地し、無傷である。
「…おい、もう一度聞くが…お前らが『敵』で本当にいいんだな?」
さっきの声と同じ、少しだけ低い声が上条の耳に届く。
目の前を見ると、
「…うわぁ…」
なぜか上条が『嫌なものを見た』という表情になる。
美琴のほうは、さほど表情は変わらない。これくらいなんでもない、と言わんばかりに。
その上条のリアクションを見た男が言う。
「アア?初対面の人間に対してなんだとコラ?」
少しキレそうな顔で上条に言う。
だが、上条はそんな男の話をほとんど無視し、
「くっそ…何だって俺はこんな不幸なんだ…しかもなんかもう、性格さえも正確に分かるような気がするし…」
ぶつぶつ俯きながら言う。そんな自殺行為とも言える行動に、美琴は「ばっかじゃないの!?」と叫びながら上条のもとに駆け寄り、男の方は、
「…ああ、もうどうだっていい。テメェが敵だろうがなんだろうが関係ねぇ」
ボキボキ、と指の関節を鳴らしながらその20代後半のような男が言う。

「死刑決定」

「いや!?なんかいきなり死刑決定とか言われても…って!!早速攻撃に移るのかよっ!?」
上条が自分の前に右手を突き出す。
すると、目の前からかなりの速度と威力を持った『火の玉』が消される。
もう、なんと言うか。

いろんな面から見て、もうこの人ステイルと血がつながってるんじゃね??
髪は燃えるような赤。背丈は180cmは軽く越えているだろう。服装はいかにもチャラ男です、と言っているような、この学園都市において成人がそれはまずいだろう、と言うようなもの。性格は…見て(聞いて?)のとおり。顔は中の上、と言ったところか。
とりあえず、ステイルの弟です、と言われても文句はまったくないであろう男がいた。
「…はぁー。不幸だ…」
戦闘中にもかかわらず、そんな長ったらしい思考をしていた上条は、思わずため息をついた。もちろんその間、敵からの攻撃はあったのだが、なぜか美琴が防ぐ羽目になった。
「ってちょっとあんたっ!?死ぬ気なの!?」
「いやもう…死亡フラグですはい。思い返せばあいつが一番最初の『敵』なのかなぁ…」
上条は記憶喪失だ。その記憶を失う前に彼は禁書目録、インデックスなる少女を助けた、らしい。そのとき、一番最初に出会った『敵』はステイル、らしい。…いや、もしかしたらインデックスが『敵』だったのかなぁ…いや、俺の『不幸(体質)』が敵なのか…と、長ったらしい思考にふけようとする上条。だがその前に、美琴に背中を蹴り飛ばされた。その背中すれすれを火の玉がかする。
「…殺す」
なんか、上条のせいで異様に殺気立った男が言った。

464とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅶ:2010/02/28(日) 21:56:57 ID:Wh0kcyqs
「ぜってぇーステイルの弟だ…兄は無さそうだけど…」
こんな状況になっても、上条は脱力し、無気力な表情を浮かべてこんな発言をした。
「だから!戦闘開始よ!?緊張しなさいよ!!」
美琴が隣で叫びながら電撃を放つ。
その電撃は、恐ろしいほど早く正確に絶対の威力を持って男に突っ込んでいく。
そして、その電撃は、
「え…?」
美琴が驚きの声を上げる。

男の体は、抵抗を見せずに電撃を受け入れた。

もちろん、そんなことは本当に自殺と変わりない。
当然のように男の体は消し飛ぶ。
だが、

「こんなにあっさりと罠に引っかかるとはな」

さっきよりずいぶん冷静な男の声が、美琴の耳元でささやかれた。
美琴は反射的に退きながら、裏拳を放つ。
男はそれを右手で受け止め、その右手で強引に美琴を引き寄せる。
そして、
「んなっ!?」
美琴が驚きの声を上げる。
それもそのはず。
いきなり、男の体が『発火』したからだ。
その炎は、数瞬のうちに男の体を包み込む。
それを見た上条が、一瞬にして頭のスイッチを切り替える。
だが、もう遅い。
美琴の体も、炎に―――――

バッチィィィィッ!!!!

壮絶な音が、美琴の体から轟いた。
その、少し聞きなれた音に、上条はもはや条件反射のように右手を前に掲げる。
右手(幻想殺し)が、何かを打ち消したのが分かった。
それを確認すると同時、上条はあまりの光に閉じた目を開く。
目の前には、少し服が焦げた美琴が立っていた。
「…何なのよ、あれ」
呆然と、美琴がつぶやく。
目の前の男が、いきなり発火したのだ。当たり前だろう。
だが、美琴は『何故そんな事が起きたのか』探ろうとしていた思考を振り切り、『次の相手をどうするか』というものに切り替える。
しかし、『次の相手』は出てこなかった。
代わりに、

「へぇ。とっさに自分の体から俺の炎にも勝る電流を流して、その炎を無理やり消し飛ばした、か。
あんた、かなり戦闘慣れしてるな?」

先程の男の声が聞こえた。

465とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅷ:2010/02/28(日) 21:57:26 ID:Wh0kcyqs
とっさに美琴が首をぐるんと回す。
すると、ちょうど美琴の真後ろのあたりに、男が立っていた。
「…そんなに、人の背後をとるのが好き?」
美琴は皮肉な笑みを浮かべながら、じりじりと男と距離をとり、言う。
「人の背後をとるのが好き、か。別にそうでもねぇんだけどな。なんにせよこっちのほうが殺りやすいだろ?」
男があっけらかんとした表情で言う。
そんな男に、上条は殴りかかれないでいた。
人の背後をとる。
これは、ものすごく有効な戦術だ。よほどの戦力差がなければ、ほとんどの場合相手を殺せる。もちろん、『こちら側』の世界の話だが。
だが、逆に言うとそれほど『背後をとる』ということは難しい。それが簡単ならば、誰でも暗殺者になっているだろう。
つまり、
この男がとんでもなく強い、ということを意味していた。
しかも学園都市に7人しかいない超能力者(レベル5)――――滝壺の話によると8人増えたらしいのだが…とりあえずおいといて――――相手にだ。しかも、2回。
そんな面をとっても、やはりその男はステイルに似ていた。あいつなら、これぐらいの戦力は持ち合わせているだろう。しかも、炎系統を操る人間、という点でも酷似している。
そんな相手を上条はにらみながら叫ぶ。
「美琴!!」
「は?」
突然自分の名前を呼ばれ、驚いた声を上げる美琴。
だが、その時にはもう上条は駆け出している。
はったり(フェイク)。
それにまんまと引っかかった男は、美琴をガン見している。
と、そこで、上条の策に気づいたように美琴が思わせぶりな発言をする。
「あ、そういえば…『あれ』使えるじゃない」
と言いながらスカートのポケットを探る美琴。
それはあまりに無防備すぎるゆえ、逆に攻撃しづらい行動だ。しかも、敵は目の前にいるのにそんな余裕な態度をとられれば、誰だってひるむだろう。
上条と男の距離がなくなった。
上条が男の後頭部めがけて思いっきり拳を振り下ろす。
だが、

「引っかかるかよ、アホ」

あっさりと拳をかわされた。
そのまま男は上条のほうに振り返り、蹴りを上条の腹に叩き込む。
「うぐっ!?」
うずくまる上条。
それを見た男は笑みを浮かべ、追撃を放とうとする。
だが、
そのときの上条は、男と同じく笑みを浮かべていた。
男が何かを感じ取ると同時、上条は男の足を『右手』でしっかりと掴む。
おそらく、男が美琴の攻撃をかわしたり、いきなり美琴のそばに出現したりした方法は『蜃気楼』だろう。今までの戦闘で、この男が『発火能力者(パイロキネシスト)』であることは分かりきっている。
しかも『超能力者(レベル5)』ともなれば、それくらい訳ないであろう。
しかし、おそらくそれは上条の『幻想殺し(イマジンブレイカー)』で無効に出来る。だから上条は男の
足を掴んだ。そうすれば、

最初からそれを狙っていた、美琴の電撃が男に直撃するはずだから。
男が上条の奇襲をかわすことを予測した上で、上条ははったり(フェイク)を張った。問題は、美琴がどこまでこれを理解しているか、だった。
しかし、その問題は解決したようである。

美琴の右手の親指には、先程スカートのポケットを探していたときに取り出した、安っぽいメダルゲームに使うコインが乗っていた。

もはや上条にとっては聞きなれた、だが周囲の人間が聞けば気絶してもおかしくないほどの轟音が鳴り響いた。

466とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅹ-Ⅸ:2010/02/28(日) 21:57:59 ID:Wh0kcyqs
上条は、うっすらと目を開ける。
自分が掴んでいたはずの男は、もはや存在しなかった。おそらく美琴のレールガンを喰らって体内に考えられないほどの電撃が流れ、跡形もなく消滅したのだろう。上条は幻想殺し(イマジンブレイカー)のおかげで無傷だが。
…無傷?
「美琴、お前どうやった?」
美琴のレールガンは、放った直線状に存在するものはおろか、その直線を円の中点とした直径2m程度の円に含まれる物体さえ吹き飛ばしてしまう。
ならば、上条の体も少しくらい傷ついてなければおかしいのだが、
「ああ、あの男の1,5m程度上のところに撃ったから」
そうか、と上条は納得する。つまり、レールガンの余波だけであの男をかき消した、と言うことらしい。
「しっかし、お前…よくそこまで頭が回ったな」
「当たり前よ。超能力者(レベル5)なんだからね?」
能力が高くなれば高くなるほど、それを使うときに求められる演算能力も高くなる。美琴は学園都市第3位の能力者だ。つまり、学園都市で3番目に頭がいい、ということだろうか?
「…なんか、改めて目の前の女の存在が異常なことに気づいた…」
「んな、ば、化け物みたいな言い方しないでよっ!」
美琴が突っかかってくる。
が、上条はそれを相手しなかった。
いや、
相手『出来なかった』。

「いや、お前ら本当にすげぇな。この男の方がもう少し頭よかったら、俺は死んでたぜ?」

突然、大きな足に背中を踏みつけられた。
その勢いに負け、地べたにうつぶせになる上条。
その足の主は言う。
「お前がおそらく考えたとおり、俺が使っていたのは『蜃気楼』だ。んだがなぁ」
男が、美琴の目の前に炎を出現させて美琴を牽制しながら言う。

「そもそも、お前は『蜃気楼』のメカニズムを知ってんのかあ?」

痛いところを突かれた。
正直、上条はそんなものぜんぜん分からない。せいぜい、『何らかの熱が加わって、見えるはずのないものが見える』程度の知識しかない。
美琴の電撃が放たれた。
しかし、今度は男も炎を放ち、相殺させる。
「蜃気楼ってのはなぁ、密度の高い空気から低い空気へ光が屈折しながら進むことにより起きる現象なんだよ」
これくらいのことなら、上条にも理解できる。少し前まではまったく知らなかったが。
「そして、空気の密度は温度によって変えることが出来る。んでもって俺の『能力(チカラ)』で空気の温度を変えて、テメェらに蜃気楼を見せていた、ってことだ」
つまり、
男の体が能力を発せないところで、蜃気楼には何一つ影響はない、ということ。
唐突に、男の足が上条の背からどけられた。
その隙に、上条が逃げようと立ち上がる。
だが、半分立ち上がったところで、脇腹を思い切り蹴られた。
「げふっ!」
また地面に倒れこむ。
その上条を、男は容赦なく踏みつける。
「お前の能力は、まだ未知数だからな。能力は使わねぇ。しかも、こっちのほうが気分が良いしなぁっ!!」
上条の背中を踏みつける足の強さが上がる。
だんだん踏みつけられている所の感覚がなくなってきた。
それにより上条があまり反応しなくなったのを見て、男は違うところを踏みつけ始める。
「――――――ッ!!!」
美琴が駆け寄ってくる。
だが、その美琴の足が止まる。美琴の足が、アスファルトに埋まっていた。
「安心しろ。お前も後でちゃあんとやってやるからよぉ!!」
男の下品な笑い声が響く。
上条が、痛みを無視して全身の力を振り絞って立ち上がった。
だが、すぐに男に殴り倒される。
「ッ!!」
今にも泣き出しそうな美琴の顔が見えた。
おそらく、彼女の能力を使えばこの状況を脱せられるだろう。しかし、それすら出ないほど彼女の精神は不安定だった。
それは、おそらく次に襲い掛かるであろう自分の身の危険に対して、ではなく、
今まさに上条の体を襲っている、上条自身の痛みに対して、だった。
誰でも良い。
上条は願う。
誰でも良いから、『彼女』を助けてやってほしい、と。
その願いは、

「ふうん?人の『獲物』に手を出して、ただで済むと思ってるのかい?」

届いたのかは、よく分からない。なにせよ、その男はとある少女のためなら誰だってためらいなく殺せる奴だ。上条のことはおろか、美琴のことなど視野にさえ入ってないはずだ。
だが、
確かに、この男はこの状況を覆してくれる。
上条は、強くそう思った。

467とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ:2010/02/28(日) 21:58:50 ID:Wh0kcyqs


ステイル=マグヌスは、驚いていた…というより、呆れ返っていた。
なぜかイギリス清教の必要悪の教会(ネセサリウス)のトップ、ローラ=スチュアートに命じられるまま、神裂火織と一緒に学園都市に来ていた。するといきなり魔術の匂いを感じ、その発生源らしきところに向かう途中に、以前のフィアンマ戦の時に一緒に戦ってくれた少女がインデックスを抱きかかえて必死に逃げるところを目撃した。インデックスに話を聞いてみると、上条たちを潰しになんか凄い能力者が上条たちを襲っているらしい。インデックスは魔術サイドにおいては考えられないほどの力を振るうが、科学サイドにおいてはまったくの無力である。だから逃亡をしていたのであろう。とりあえずインデックスは同性である神裂に任せ、ステイルは少女の誘導に従いその戦闘区域に足を踏み入れた。
その戦場は、予想以上にひどかった。
病院は全壊しており、ところどころ物が不完全燃焼したような匂いが漂っていた。しかも、たびたび連なる轟音やら悲鳴やら。それに巻き込まれているあの少年の不幸さに半ば呆れながら、ステイルは不幸な少年を探す。
少年はすぐに見付かった。炎系の能力者でもいるのか、炎が使われた痕があった。とりあえず、自分と同じ系統の能力者から潰そう、と思いその痕をたどってみたのだが。
そこには、ボロボロになった少年がいた。
話を少し聞いてみると、少年は蜃気楼のメカニズムさえ理解していないのに、蜃気楼を攻略したことを踏まえたうえで戦っているらしかった。
その少年の不幸さに、もはや全霊を尽くしても呆れきれないステイルであった。
だが、呆れ帰っている暇も早々ない。
なぜかそこら辺で固まって、泣きそうな顔をしている少女はどうでもいいのだが、その少年のほうはいただけない。正直、その少年が殺されたところでステイルにはまったく害はない――――どころか、むしろそちらの方が喜ばしいくらいだ。しかし、彼はあの少女に害があることだけは決してしたくない。自分にとってとても喜ばしいことでも、彼女がほんの少し不満があることは絶対しないのだ、彼は。
あの少年が殺されでもすれば、あの少女がどうなってしまうのか。考えたくもない。

さて、そろそろ助けるか―――――




「…ふん、何が終い、だ」
一方通行(アクセラレータ)の叫びに、少し退いた男が言う。
「貴様に何が出来る?いや、その気になれば私くらい瞬殺できるだろうが…そんな事をすれば、あの少女は即死だぞ?」
そう。
状況は、一方通行(アクセラレータ)が圧倒的に不利だった。
だが、
「ああ?だから何だよ?」
一方通行(アクセラレータ)が、冷たい笑みを浮かべながら言う。
そう。
この状況は、一方通行(アクセラレータ)の人質として打ち止め(ラストオーダー)が役に立つまでが彼らにとって有利であった。しかし、いったん打ち止め(ラストオーダー)が人質としての役目をなさなくなれば、この状況は一瞬にして崩壊する。
「…お前は、あの少女を諦めるのか?」
そういいながら、男は少女の方を振り返る。とても無防備な行為だが、もとから一方通行(アクセラレータ)がその気になれば彼はすぐにでも殺されてしまうのだ。これくらい、もはやリスクではない。
話の中央に立っている打ち止め(ラストオーダー)の顔は、予想外にも少し微笑んでいた。
「…何故だ」
思わず、男の口から声が漏れる。
「だって、あの人は決してミサカのことを諦めたわけじゃないから、ってミサカはミサカは真実を告げてみる」
何故微笑んでられる、と男が言う前に打ち止め(ラストオーダー)が言った。
「…なんだと」
理解できない。
つまり、

一方通行(アクセラレータ)は、超能力者(レベル5)3人相手に自分も諦めず、彼女も諦めないで戦おう、というのか。

彼は身震いした。
本当に、『それ』が出来るように思えたからだ、彼には。
恐る恐る振り返る。
そこには、
何の変哲もないはずの、しかし獰猛なほど全てを望んでいる一人の少年が笑みを浮かべていた。

468とある都市の反乱因子作者:2010/02/28(日) 21:59:47 ID:Wh0kcyqs
投下終了です。なんか兄弟が異様にうるさいw
んじゃ、後日。
もしかしたらミスあるかもです。それあったら、ご指摘願います。

469ビギンズナイト:2010/02/28(日) 23:20:01 ID:wO/EUV9Q
投稿します。
一つ本編とキャラ紹介をします。

470ビギンズナイト:2010/02/28(日) 23:21:11 ID:wO/EUV9Q
登場人物紹介

沖奈珠理:雷電と一緒に住んでいる人物、雷電の住むマンションは彼女が借りている
     雷電のキバを設計したのも彼女、雷電の過去を知っている数少ない人物であり 
     また、雷電に惹かれているが今の関係に満足している。
     SSを考える上で一番先に思いついた人物で、ネタバレになるが腕と足が義手に義足
     最初は両腕だけの設定だったが、禁書と同じ電撃の作品のアスラクラインに出てくる
     黒崎朱浬を見て体の設定だけでなく名前も同じであることに感激して足も義足にした。
     簡単に言うと便乗した。正直に言ったので許してください・・・
     さらに言うと、もう自分の中で想像している顔は完璧に黒崎朱浬になっていて
     最初どんな顔を想像していたか完璧に忘れました。
     それと、禁書らしく巨乳の設定です(笑)そしたらもっと黒崎朱浬と重なって
     余計に原型が分からなくなってしまいました。
     だからもう顔を知りたい人はアスラクラインのサイト行ってください。
     あとコレもネタバレですが、変身するライダーはディエンドです。

471ビギンズナイト:2010/02/28(日) 23:22:13 ID:wO/EUV9Q
結局ずっとレッカー車を追って走り続けた雷電は、住処とするマンションに戻ってきた。
部屋はどうやら一日で珠理が片付けたらしく、もう既に新しいソファーも用意されていた。
新しいソファーにバタンッと倒れた雷電のもとに風呂上りなのか頭をタオルで拭きながら珠理がやって来た。

「どうしたの?」
「……バイクが国家権力に連れて行かれそうになって…助け出しに行ってた」
「………………レッカー移動は国家権力じゃないと思うけど…」

普通なら何を言っているか理解できないだろうが、さすがに長い付き合いだと理解できるのか
今日、雷電に何があったのか即座に判断することができた。そんな雷電に興味がないのかキッチンの冷蔵庫から
牛乳を取り出した珠理は寝ている雷電に。

「そういえば、当麻は?」
「んー会ってない」
「そう……あっ、そうだ、なんか聞いた話だと、最近、学園都市に数名の侵入者が出たんですって…」
「ふーん……敵か?」
「いや…知らないけど…とりあえず分かってるのは、赤髪の大男に、あとなんか変わった服装の女らしいけど」
「………新婚旅行にでも来たんだろ…」
「…そんなに疲れてんの?」
「メンドイ…」

そんな雷電にあきれたのか、飲んだ牛乳を捨てて部屋から出て行こうとした珠理に、雷電は報告した

「そういや……木山に会った」
「えっ!?そう……元気だった?」
「どうかな…昔の無愛想な面に戻ってぞ…」
「そうか…」

やっぱりね、と珠理が呟いたことを雷電は聞き逃さなかった。もう雷電に起き上がる気がないのを悟った珠理は確認を取った。

「………毛布持ってくる?」
「頼む…」

雷電の返事を聞いて珠理が部屋を出た後、雷電は自分のポケットに手を突っ込み、あることに気付いた
(……携帯なくした)
まぁいいか、と珠理が毛布を持ってくる前に寝てしまった。

472ビギンズナイト:2010/02/28(日) 23:23:47 ID:wO/EUV9Q
コレで終了します。今日はもう投稿しません。
とりあえずこれで当麻は雷電に連絡出来なかったという設定です。
また、いろいろと御指摘お願いします。

473■■■■:2010/03/01(月) 16:22:42 ID:bdqbUMtI
>>443
すごく面白くて二回読みました。発想と構成がとてもよいですね。
個人的な意見ですけど、見出しはいらないかもです。

>>472
毎回読むのを楽しみにします。とても続きが気になります。

474ビギンズナイト:2010/03/01(月) 21:50:45 ID:PqTyJ8IQ
投稿します。出来たらもう一本載せたいです。

475ビギンズナイト:2010/03/01(月) 21:51:31 ID:PqTyJ8IQ
国家権力?にバイクと気力、体力を奪われて、そのまま眠った雷電は、いつものようにバイクを乗り回していた。
はっきり言うと彼は仕事をしない、何か動くことがあるとすればガイヤメモリが関わる時だけである。
(あぁーあ…携帯、何処落としたかなぁ……これじゃ当麻に連絡とれねぇし…寮の電話番号も知らねぇし…)
などとやるべきことはあるのだが、別にすぐ当麻に連絡をしなければならない理由はない、が、
暇なら一人でバイクを乗っているよりも、だれか話相手が欲しい、そう思っただけだ。
しかし、そのために体力を使おうとするほど雷電は寂しがり屋でもない。
このままどれだけ寿命を無駄使いするのかぁ〜などと、考えていると、人目につかな道路で
いかにもカツアゲされてます的な空気を出している、とある少年達を見つけた。
(う〜ん、まっ、暇だしな)
と暇つぶしに人助けすることに決めた。

ここは何かと色んなことが起きる路地裏である。簡単に説明すると不良3人に民間人1人、これで説明は終る。

「なに言ってんだ!?10万だって言ってんだろ」
「そっそんな…5万円って話だろ?」
「うっせーな…気が変わったんだよ!」
「ごちゃごちゃ言ってないで出せよ!!」

台本のようなやり取りに少しあきれ気味だった雷電だが、ここまで来たら仕方がない

「はいはい……もぉ止める…そういうありきたりなのは…」

状況が状況だけに正直あまりテンションは高くなかった

「あぁ?…なんだテメ…ッアベシ!!!」

言い切る前に雷電の飛び膝蹴りが決まった。不良Aのライフは0になった。

「なっ!?テメェ何しやがる!?」
「……いや……俺、気付いたんだけど『なんだテメェ』って死亡フラグなんじゃないかなぁーって」
「なに訳わかんねぇこと言ってんだ!?テメェ舐めてっと……ギャン!!」
「…それも死亡フラグだ…」

あっという間に1人になってしまった不良Cはただ怯えていた。

「さて……お前はどんな死亡フラグを言うんだ?」
「ぱっ…パスで」
「…変わった死亡フラグだな…」

不良Cのライフもここで0になった。

476ビギンズナイト:2010/03/01(月) 21:52:40 ID:PqTyJ8IQ
取りあえず全部片付けた雷電は、民間人Aに話しかけた。

「大丈夫かい?」
「あっ…はいっありがとうございました」
「いいってことよっ!……それよりこいつら一体何で10万もぼったくろうとしたんだ?」
「いっいや…それは…」

口ごもる民間人を不思議に思ったが、不良が持っていたiポッドを見つけた

「ん?」
「そっそれは!?」
「なんだ?こんなもんに10万も払おうとしたのか?」
「いや…その…うっ!?がぁ!?」

突然民間人Aは、苦しみだした。

「どうした!?」
「うっ!!……あぁ………」

しばらく苦しんだ後に彼の意識はストンッと落ちてしまった。



「まったく!何なんだよ!?」
『急に意識が途絶えたのね?』
「あぁ…」

そのままにして置くわけにいかないので雷電は、このご時勢、いや、この街に本当にあるのかと公衆電話を探し
なんとか救急車を呼ぶことができた。そして、ことの一部始終を珠理に伝えた。

『おそらく……『幻想御手』の影響よ…』
「『幻想御手』?」
『えぇ…どうやら、『幻想御手』を使った人達が次々と意識を失っているらしいの……』
「どうして?」
『知らないわ…でも、何もせずに自分のレベルを上げる…そりゃ、それ相当リスクがあるでしょうよ…』
「たくっ!『幻想御手』の回収もしておくべきだったか…」
『この街には何万もの無能力者がいるからね……どうやら被害者は一万人にも上るらしいわ…』
「1万……」
『どうするの?』
「………冥土のオヤジに会ってくる…あいつなら色々調べてんだろ…」
『…そうね……彼なら何か掴んでいるかも…』
「一先ず、切るぞ…何か分かったら病院から連絡する」
『分かった』

公衆電話の受話器を乱暴に元に戻し、バイクに乗ると今までとは明らかに違う乱暴な運転で走り出した。

477ビギンズナイト:2010/03/01(月) 21:54:01 ID:PqTyJ8IQ
雷電はバイクを走らせ『冥土返し』と異名を持つ医者がいる病院へと急いでいた。
普段の速度表示を守る彼の姿はない。乱暴にかつあきらかなスピードオーバーで自分への怒りを露にしていた。
しかし、行く途中に、とある公園で、昨日知り合った、長髪の少女を見つけた、別に無視しても良かったが
あきらかに普通の雰囲気じゃないことに雷電は即座に気付いた。
適当な場所にバイクを止めるて、急いで長髪の少女とおそらくその友達らしき人物達に駆け寄った。

「どうしたっ!?」
「アッ…アッ…アケミが」
「!?」

そこには、一人の少女が倒れていた。雷電は即座に原因の心当たりがついた。いや、つかない方が無理だった。

「『幻想御手』か!?」

そう言うと、倒れている少女とそれを取り囲む少女達から離れた、知り合いである長髪の少女がビクッと肩を震わした。
雷電は、彼女に詰め寄った。

「そうだなっ!?」
「…………ゴッ……ごめんなさい…」
「っ!?」

雷電は、思わず彼女の胸倉を掴んだ。そこには昨日パフェの話で盛り上がっていた、優しい無邪気な笑顔はない

「どうしてっ……どうしてこんな物に頼った!!?」
「ひっ!?」
「俺は言ったはずだ!…こんな物を使っても何も得られないと!」

胸倉を掴まれている少女は抵抗せず、ただ下を向きながら、ごめんなさいと呟き続けた。

「無能力者がそんなに嫌かっ!?…たしかにこの街では無能力者はバカにされるかもしれない…笑われるかもしれない…
 けどなっ!!そんなことで何の努力せずに、無断に掠め取っていい物なんてないんだよっ!!!!」
「っ!?」

そこで、彼女は初めて雷電の顔をしっかり見ることできた。雷電は掴んでいる胸倉をはなし、少女達から携帯を借りた。

「お前達をアンチスキルに引き渡す…」
「えっ!?」
「『幻想御手』を使った奴らが次々と意識を失い、そのまま目を覚まさないらしい……そうなる前にアンチスキルに保護させる」
「ちょっ…ちょっと待ってください!」

倒れている少女の側にいた少女が叫んだが、雷電は気にせず携帯の番号を推していく、しかし、
さっきまで胸倉を掴まれていた長髪の少女が急にどこかへ走り出した。

「ルッ!ルイコ!?」
「なっ!?待て!?」

雷電はすぐに追おうとしたが、倒れているアケミという少女の側にいた少女がバタリと倒れてしまった。

「むっ!むーちゃん!!」
「ちっ!こっちもか!?」

その場に残った少女が必死に友達の名前を呼ぶ中、雷電は、あたりを見回しさっき走っていった少女を探した。
しかし、何処にも彼女の姿はなかった。雷電は、また険しい顔になり、ただ一言だけ叫んだ。

「くそっ!!」

478ビギンズナイト:2010/03/01(月) 21:58:49 ID:PqTyJ8IQ
ここまでです。
書けたらまた投稿します。
場所的には、レールガンの2巻くらいですね。
なんども言いますがここからは原作破壊です。
嫌な人は飛ばしてください

それと雷電の時に名前の由来を書いたので興味ないと思いますが、
珠理の由来も書くと「おきなわのしゅりじょう」からおきなしゅりと取りました
えぇめっちゃくだらないです。

479ビギンズナイト:2010/03/01(月) 23:33:00 ID:PqTyJ8IQ
どうも投稿します

480ビギンズナイト:2010/03/01(月) 23:33:46 ID:PqTyJ8IQ
雷電がアンチスキルを呼び、彼女達を保護しに来る前に、最後の少女も倒れてしまった。
雷電は、少女達が救急車に乗ったのを見送ってから、バイクに乗って第七学区の病院へと向かった。
そこでカエル顔の医者に会っていた。

「何か遭ったのかい?」

不機嫌そうに壁に寄りかかる雷電に、カエル顔の医者は尋ねた。普通ならこれだけ不機嫌そうな顔をしていれば
誰も話しかけないだろうが、そんなことも気にせず話しかけるところから見ると、彼らの付き合いは長いのだろう

「……………俺が…もっと早く、『幻想御手』を回収しておけば……」
「君は随分と自分を高く評価してるみたいだね…」
「ふっ…あんたみたいになれればな……」
「僕のことも随分と評価してくれてるみたいだけど…僕は、大勢の人を救ったけど、全ての人を救ったわけじゃない」
「……そうか……データは?」
「これだ…ぼくが分かっているのはここまでだ」

そう言ってポケットから小さなチップを渡した

「あぁ…だいたい分かった、後は珠理に調べさせる」

そう言って部屋を出た。すると長く続く病院の廊下の長イスに昨日出会った頭に花をのせている少女を見つけた

「あぁ…さっき運ばれてきた子の友達だよ」

カエル顔の医者が説明してきたが知り合いである雷電は少女の姿を見ただけで全て悟った。
そして、ゆっくりを下を向き動かない少女に近づいた。

「隣…いいかい?」
「………」

少女は雷電の顔を見るとコクンッと頷いた。

「ごめんな……俺が見つけた時には、もう使っていたんだ…」
「……あなたの所為じゃないですよ…」
「……………少し、いや、かなり後悔している…彼女に強くあたってしまった…」
「……………」
「…在り来たりな言い方だが、人間には2種類ある…本や試料を見て覚える者と直接見たり触ったりして覚える者
 ………彼女は直接触る方だった……それだけの違いだ、なのに俺は」
「ありがとうって」
「えっ!?」

黙っていた少女が顔を上げた、その顔は見ただけで分かるくらい泣いているのが分かった。

「佐天さんが…倒れるまえに……私に連絡くれて……あなたに……ありがとうって伝えて欲しいって
 こんな…ずるした私なんかの為に……あんなに悲しそうな顔して…怒ってくれて……ありがとうって」
「………」
「もしも………佐天さんが目を覚まさなかったら…どうしよう…」

そう言って、少女はまた泣き始めた、悲しむ少女になんて言葉をかければいいか分からない雷電は
ただ、彼女の頭を黙って撫でた。頭にのせた花を落とさぬように、ただ優しく撫で続けた。

481ビギンズナイト:2010/03/01(月) 23:34:24 ID:PqTyJ8IQ

しばらくして雷電は立ち上がり、泣く少女をその場に残し、病院の一階にある公衆電話を見つけ
自宅で待機する珠理に手に入れた情報を伝えた。

『そう…調べてみるわ』
「あぁ」
『どうかしたの?』
「別に…俺は俺で調べる…」
『……何かあった?』
「………俺には嫌いなことが2つある……街が泣くこと、と」

少し間をおいて静かに、しかし、力強く言った。

「………女が泣くことだ!」

そう言ってガシャン!と音を立てて受話器を元に戻した。

482ビギンズナイト:2010/03/01(月) 23:37:16 ID:PqTyJ8IQ
ちょっとくさかったですかね?
まぁでも街を泣かすとか女を泣かすとか
一度だけでも使ってみたいですよね
ここから木山と雷電のバトルに行きます
レールガンファンの人はみないで飛ばしてください
また誤字の指摘お願いします

483感想:2010/03/02(火) 00:13:10 ID:7bpqlh6E
お疲れ様です〜。
雷電の最後の言葉は、場の雰囲気とちゃんとあってたから違和感なしでしたね。
禁書と超電磁砲の裏の世界という解釈でいつも見させてもらってます。

さて前回と同じく誤字訂正を…


>>477より
 「適当な場所にバイクを止めるて、」
         ↓   
 「適当な場所にバイクを止めて、」

484ビギンズナイト:2010/03/02(火) 19:41:37 ID:ITFnhhb6
>>483さん、ありがとうございます
なぜか自分で呼んでいるうちは、気付かないんですよね
では投稿します

485ビギンズナイト:2010/03/02(火) 19:42:19 ID:ITFnhhb6
雷電は、街中を走り回り情報収集をしていた。情報収集と言っても、今の雷電に出来ることは、路地裏を住処とする
不良たちやスキルアウトと言った若者に聞くぐらいしけできる事はなかった。だが、そんな奴らの情報で黒幕を探し出せるはずはなかった。
(ダメだ…出回りすぎて、元がたどれん……一万人は使ってたらしいし…つか、もっと増えんじゃねーのか?)
正直こんなことをしていても無駄だろうは、思っていたが、雷電自身、動かずにはいられなかったのだ。
ただ、あてもなくバイクを走らせていると

「まったく、動きすぎだ!探したぞっ!」

バイクと同じスピードの機械コウモリが現れた。

「キバット!?」
「珠理からの連絡だ…一回戻れ!!」
「……ここからじゃあ、遠い…じじいのとこに行く!」
「分かった」

報告を受けて、直ぐにバイクをUターンさせて、雷電は、表通りから外れたとある店へと急いだ。

486ビギンズナイト:2010/03/02(火) 19:43:22 ID:ITFnhhb6
「…それが『幻想御手』の正体か…」
「…あぁ…一万人もの脳を繋げることによる演算能力の向上」
『そうとしか考えられないわ』

電話のスピーカーごしに珠理の解析を聞いた。一緒に聞いているのは雷電の装備を用意してくれる、
「じじい」呼ばれている、人物である。

「珠理ちゃんから聞いたときは信じられなっかたが…たしかに、これなら可能だ」
『これなら簡単にレベルを上げられ、なおかつ、足がつき難くなる』
「だがよ…一体誰がこんなもんを?」

じじいと呼ばれる男の質問に雷電は答えなっかた。なぜなら、もう既に目星はついていた。

「珠理……調べて欲しいことがある」
『………もう…やってるわ』
「なんだ?もう誰か見当がついてんのか?」
「………こんな事できる人間を…俺は一人しか知らない…」

答えはほとんど出ていたが雷電はずっと心の中で間違いであってくれと願っていた。
そして、スピーカーから返事が返ってきた。

『……分かったわ』
「どうだった?…」
『残念ながら……当たりよ』
「…そうか」
「だから、誰なんだよ?」

一人だけ答えの出ていない男はずっと尋ねてきたが、そんな彼を無視して

「会いに行ってくる」
「いやっ!?だから!!」
『無駄よ!』

2人の会話をスピーカーがさえぎった。

『すでにアンチスキルが乗り込んだけど、もぬけの空だったそうだわ…』
「ちっ!俺は出るぞ!!」
「おっ!おい!まだ装備は…」
「キバットだけでいい!!」

そう言って、出入口に向かう雷電を男は呼び止めて携帯を投げた。

「なくしたんだろ?持っとけ…」
「……ありがとう」

携帯を珠理と繋げて、勢いよく外へと飛び出した。

487ビギンズナイト:2010/03/02(火) 19:44:16 ID:ITFnhhb6
いつもと違い雷電は走っていた。もしも、本気になればバイクよりずっと早く移動できるからだ。
携帯を耳に当て、犯人の情報を待ち続ける雷電にようやく珠理からの報告が来た

『分かったわ!……第10学区の原子力近くの道路でアンチスキルと交戦中…』
「分かった…」
『でもっ…本当にあなたが出る必要あるの?彼女一人ぐらいなら…』
「…もしもお前の言った通りにあいつが『幻想御手』のネットワークを支配しているなら…
 アンチスキルなど役に立たん!俺が直接会って話をつける!」
『話って!?あいつが何の覚悟なしにこんな事すると思ってんの!?話合いじゃ解決出来ないわよ!!』
「そんなこと分かっている…」
『だったら!!』
「俺はあいつを友達だと思ってる…」
「えっ!?」
「いっつも、無愛想で人目を気にせず服を脱ぐし、何を考えているか分からん…だが…俺は友達だと思ってる」
『ディック……』
「友達を友達が止めるの当たり前だろ…」
『…………』
「後で連絡する…」
『えっ!?』

そう言って携帯を切った。

「キバット!」
「よっしゃあ!!キバって行くぜぇ!!! ガブッ」
「変身!」

機械コウモリに噛まれた所から変わった形状の模様が広がり、雷電の身をコウモリのような鎧が包み込んだ。
次の瞬間、スッと雷電の姿は消えて、その場から消え去った…。

488ビギンズナイト:2010/03/02(火) 19:49:03 ID:ITFnhhb6
ひとまずここで止めます。出来れば今日中にもう一回のせたいと思います
キバに変身するところはもうメンドイのでかなりはしょりました(笑)
雷電が情報を集めるところでは、駒場利徳などからも情報を得ようとする話も
考えたのですが、長くなりそうなので止めました。
また誤字の指摘ありましら、どうぞよろしくお願いします

489ビギンズナイト:2010/03/02(火) 23:25:38 ID:ITFnhhb6
投稿します。ここからのオリジナル設定なので、
嫌いな人はドンドン飛ばしてください

490ビギンズナイト:2010/03/02(火) 23:26:36 ID:ITFnhhb6
第10学区そこには、学園都市唯一の墓地が存在し、その他にも少年院や原子力発電所などが存在する。
その10学区へと続く道路で木山はアンチスキルを全滅させて、今は学園都市3位の超能力者と戦っている。
普通に戦えば学園都市で3番目に強い者とただの研究者の戦いであり、どちらが勝つかなど簡単に予想できるが
今の木山は『幻想御手』の影響で一万もの脳と繋ぐことで複数の能力を使っている。
簡単に説明すれば何人もの能力者と一人で戦っているのだ。現に学園都市第3位の御坂美琴は苦戦していた。
しかしそこは、経験の差がものをいった、攻撃をかわしているもののゆっくりと第3位が着実に木山を追い詰めていく
木山は能力でアルミ缶の即席爆弾を作り攻撃したがその攻撃も御坂の磁力を使った鉄くずの即席盾で防がれた。

「知ってる能力で助かったわ」
「………なら」

と言うと近くの缶の入ったゴミ箱を宙に上げ上から缶をばら撒いた。
(まさかコレ全部!?)
と驚いていると、ビュン!と言う音と共に光が駆け抜け缶をすべて貫き、焼き落とした。

「なっなに!?」

レベル5が光のやって来た方を見てみると、先ほどまで2人が戦っていた道路に、
コウモリのようでもありヴァンパイアのようにも見える鎧らしき物を着た者が上から2人を見下ろしていた。
鎧を着た人物は5,6メートルはある高さから2人のいるところに飛び下り、ドスンッ!と大きな音を立てて着地したが
普通に立ち上がり二人に近づいてくる。あきらかに以上な光景にレベル5は驚いた。

「だれよ!?」
「……よぉ…木山…」

ついさっきまで戦っていた人物の名前を呼ばれ思わず目の前の謎の男から目を逸らした。

(知り合い!?)
「……まさか、お前が出てくるとは…私は学園都市の暗部から狙われているのかな」
「…学園都市は関係ない、今俺は俺の意思でここにいる…それに俺はもう暗部じゃない」
「何しに来た?」
「無駄だと思うが…木山、こんなことはもう止めろ」
「そんな在り来たりな台詞で私が止めるとでも?」
「…そんなにこの街が憎いか?…」
「まさかお前がそんな台詞を言うとは…だが、それだけじゃない」
「………お嬢ちゃん…悪いがこいつの始末は俺がつけさせて貰う」
「はぁ!?なに言ってんのよ!?つーかあんたがそいつの味方じゃないって証拠はあんの?」
「……ない、だが別に俺がこいつの味方なら一緒に倒せばいいだけだろ…第3位さん」
「………」
「上の車で気絶しているのは、友達だろ?」
「えっ!?」
「早く助けてやれ…」

別に信用したわけじゃないが、実際に知り合いが捕まっているのは事実である、
御坂は一先ず、目の前の鎧の男の言うことをきくことにした。もしも敵であっても倒す自信があったからだ。

「…もしも、おかしな真似したら、ただじゃおかないわよ」
「分かっている…」
「あんた…一体何者?」
「………通りすがりの仮面ライダーだ」

鎧の男は、自分の正体明かしたが、御坂には、なんのことだか分からなかった。

491ビギンズナイト:2010/03/02(火) 23:28:41 ID:ITFnhhb6
御坂がその場を離れ、2人っきりになった、木山と雷電は、これから起こること感じてか、
先ほどまで、御坂と木山が戦っていた場所から数百メートルほど離れた。

「でわ…始めようか」
「止めてはくれないか…木山」
「なにを今更…まぁ戦わなくていいならそれでも構わんが、お前とやり合うならこっちもいろいろ覚悟しないといけないしな…
 力の差がはっきりしていればいいが…お互いに似たような力を持っているとなるとな……そう思うだろ?『多重能力者』…」
「…ボケたか木山…俺は、『多重能力者』じゃない…お前と同じようにタネと仕掛けがあるだけだ…」
「あぁ、そうだな…『ガイヤメモリ』によって、他の能力者のDNAを自分に打ち込み、書き換える、
 普通の人間なら一度書き換えるだけでも死ぬ恐れがあるが…最近の物は、随分と性能が上がっているらしいな、
 一人の人間で5,6回使用できるようになったとか…」

木山はスラスラと雷電の力の正体を述べていった。

「しかし、どんな人間でも、そう何度もDNAを書き換えられるわけじゃない、どれだけ性能が良くなろうと
 いずれ限界が訪れる…だが…本当に極稀に、いや、奇跡的と言っても過言ではないほどの確率で…
 それらに対応する肉体を持って生まれる者がいる…お前の様にな…」
「…………」
「しかし…随分と似合わないことを言うな…今から20年程前、まだ今ほど超能力者(レベル5)がいないとき
 その領域に到達し…その力を使い世界で暗躍した4人のレベル5の集団『大蛇部隊(コブラ部隊)』…
 その中で「不死身」と言われ、今尚生存し続けている唯一の存在『ディック・マーティン』」
「……その名前はもう捨てた、今の俺は雷電だ…」
「今更、善人ぶるな…お前がなんと言おうと私は止めるわけにはいかない…」
「木山…」
「おしゃべりは終わりだ!」

そう言うと木山の手から巨大な火球が飛び出した。雷電は反射的にそれを空間移動で避けて、木山の後ろへと飛び
後ろから殴りかかろうとした瞬間、地面が急に盛り上がり、雷電の腹へとぶつかって来た。

「ゴフッ!!!」

不意を突かれた攻撃に驚いたが、即座に敵の攻撃の反動を利用し、後ろへと飛び距離を保ち
先ほど空き缶を貫いた光で同じように攻撃した、が、光を出す前に雷電の足元が崩されて狙いを反らされてしまった。
(っ!?いったい、いくつ能力があるんだ!?)
驚くまもなく、木山の手の動きに合わせて路面の一直線上を爆発させた。
(しまっ!!)
爆発が一気に雷電を巻き込んだ。

492ビギンズナイト:2010/03/02(火) 23:29:37 ID:ITFnhhb6
煙が立ち上る中、木山は、まだ、戦闘体制を解いていない。まだ相手の姿も見えないが木山は、煙の中の敵に話しかけた

「今ので壊れないとは…」
「ゲホッ!!オホッ!!…死ぬかと思った」
「随分と硬いな…ライダーシステムも性能が上がっているようだな」
「あぁ…俺専用に作られたやつだしな」
「…そうか…お前は……いくつ能力を使えるんだ?」
「んー、まぁ3つかな…」
「そうか…なら降参しろ…私が使える能力は10を超えている……その程度のお前に勝ち目はない」

煙がはれていき、雷電の姿が見えてきた。彼は、まるでただ疲れたから座っている、そのようなイメージを持たせた。
雷電は、木山を見つめながらゆっくりと立ち上がった。

「…だったらなんだ?」
「なに?」
「俺が3つしか能力使えないのも、お前が10の能力を使えることも、何一つ…勝てる根拠にならねぇ」
「…まぁ…同感だな……」
「なぁ知ってるか?」
「んっ?」
「速度は重さ…光の速度で蹴られたことがあるかい?」
「……いいや…ない」

木山が返事をした瞬間にまたも雷電が空間移動で飛んだ。今の木山はさまざまな能力を使うことができ、
その中には、能力探知の力もあり、先ほども、これで雷電が後ろに移動したことが分かった。
しかし、今度の攻撃に対しては、能力探知はいらなかった。
雷電は後ろに飛ばず、木山のほんの2,3歩ほど前に現れた、見えている分、普通より反応しやすいので
木山は慌てることなく、能力を使い対処しようとした。しかし、対処することは、出来なかった。
正確に言えば、対処をさせて貰えなかった。何が起きたかも分からず、木山は先ほどいたところから、
20〜30メートルほどのところで、ただ、体に走る激痛に驚いていた。

「ぐぁぁぁ!!!なっ何が!?」
「おぉー生きてたか、くたばるんじゃないかと思ったぞ」
「なっ!?何の能力を!!?」
「別に…さっきから使ってるレーザーだ…」
「ばッ!バカな!!…ただの粒子加速などで発生するレーザーじゃ!?」
「正確に言うと『光子流動(フォトン・フロウ)』って言うらしい」
「……フォトン………光?」
「あぁ、空気中に存在する光子を制御する……制御っつーよりは、流れに乗るって感じか」
「まさか…本当に光の速度で…」
「そんな、わけねぇーだろ…人が光の速度なんて出せるわけねぇー…ただ光の力を少し借りてるだけだ
 ほんの音速の数倍で蹴れるっていうだけ…まぁこのキバの鎧がなきゃ耐えられたもんじゃねぇーけどな」
「こんな……力を…」
「まぁ、さっきの台詞は紛らわしかったかな…」

雷電のやったことはいたって単純、敵の間合いを一気に詰めて攻撃する。だが、それを行う力によっては、威力が格段に変わる
敵の間合いを一気に縮める、空間移動、さらに音速の数倍で放たれる蹴り、
もしも、このコンビネーションを喰らったならば、敵が前に現れえたと思ったら、一瞬で何十メートルとぶっ飛ばされているのだ。
木山はたった一回の攻撃ですべてを悟った。相手の使った、たった2つ能力と10以上の能力を使える自分との絶対的な差を、

「まっ、安心しろ、木山…俺が一瞬で間合いを詰めれることも、音速の数倍の速度で蹴れることも
 何一つお前に勝てる根拠には、ならねぇんだから…」

493ビギンズナイト:2010/03/02(火) 23:40:56 ID:ITFnhhb6
今日はここで終了します。
とりあえず、まず昔雷電が所属していた部隊の名前は、分かる人は分かると思いますがMGS3からです。
雷電の能力の名前を必死に考えてたら、所属部隊の名前を考える力が残りませんでした。
「コブラ部隊」は自分でもどうかなと思いましたが、もうこれで行きます。
それと「光子流動」(フォトン・フロウ)は、ただ、光子と流動の英単語を合体させただけです。
時間をかけた割りにあまり良くないと思ってます。
最後に「速度は重さ」って言うのは、そうです、○NE PIECEの大将黄猿の台詞です。
私は黄猿がすごく好きで、あの台詞を是非とも使わせたいと思ってました。
別に深い意味はありません。ただ、満足です。

今日の投稿は終了です。そろそろ、雷電メインを終らせて、当麻との話を作っていくつもりです。
また、度々申し訳ありませんが誤字などのありましたら御指摘ください。

494■■■■:2010/03/03(水) 15:59:20 ID:U670g336
過疎スレage

495■■■■:2010/03/03(水) 17:32:59 ID:XXevHJwc
にしても見事に過疎ったなぁ…まぁ厳密には2つきてるけど・・。
昔日の面影ねえな。『並行世界』のころの…。

496■■■■:2010/03/03(水) 17:51:21 ID:Ze2KRPqw
オリキャラ(笑)嫌いな人が多いんだろ

497■■■■:2010/03/03(水) 22:21:26 ID:Z071TK3.
『灰姫』(本物)をリアルタイムで追いかけていた自分は『平行世界』が持て囃されているのを見て侘びしい気分になったもんだが……

498通りすがりの超能力者:2010/03/04(木) 00:05:53 ID:8jB.BmKI
ライダー系は見たことなかったですが、楽しく読ませてもらっています。
これからも頑張って完結させて下さい‼
楽しみに待ってます^^

499通りすがりの超能力者:2010/03/04(木) 00:06:33 ID:8jB.BmKI
ライダー系は見たことなかったですが、楽しく読ませてもらっています。
これからも頑張って完結させて下さい‼
楽しみに待ってます^^

500ビギンズナイト:2010/03/04(木) 00:25:12 ID:MHxZ.w0s
どうも今日はコレだけです。
のせます

501ビギンズナイト:2010/03/04(木) 00:25:46 ID:MHxZ.w0s
かなりのダメージを受けた木山は、よろよろと立ち上がった。

「なぜ…私の邪魔をする…」
「……お前が間違ってるからだ」
「っ!?何が間違いだ!!ならあの実験はなんだ!?」
「………AIM拡散力場の…制御実験」
「あの実験は正しかったとでも言うのかっ!?何のためにあの子達は!?」
「木山………」
「お前だって分かっているだろ!?あの実験には統括理事会が関わっている…あの子達を救うためにコレしかないんだ!!」
「……………それだけか?」
「なにっ!?」
「その為だけにこれだけのことをしたのか?」
「っ!?貴様に…!」
「何が分かる!…なんて言うんじゃねーぞ…今、お前がこの場に立って戦うことがお前の正義と言うなら、俺は否定しない…
 だが…その為に意識を失い、未だに目を覚まさない子がいる…そして、そんな子が目を覚ますのを…泣きながら待ち続けている子がいる…
 お前と同じようにな…」
「っ!?」
「お前は…お前と同じ様な悲しみを持つ子を生み出しているだけだっ!」
「……もう_に____るか…」
「なにっ?」
「今更後に引くことが……できるかぁぁ!!」

そうして、また、手から火の球体を出し投げつけてきた。しかし、その動きは遅く、雷電は普通に空間移動でかわして
そして、木山の上へと飛び、先ほどと同じく音速の数倍の速度で踵落としをした、その瞬間は、本当に一瞬だったが
雷電はその一瞬に全てをぶつけた
(この…大バカ野郎が!!……)
ドゴォォォン!!と大きな音を立てて木山は、地面に叩きつけられた。

502ビギンズナイト:2010/03/04(木) 00:26:26 ID:MHxZ.w0s
地面へ叩きつけられた木山を雷電は見下ろしていた。あたりの地面が隕石でも落ちたようにへこんでいるを見ると
先ほどの一撃の大きさがよく分かる。
(たくっ…死んでねぇだろうな…)
倒れている木山に近づき安否を確かめる。

「オーイ…生きてッか?」
「……………」
「やれやれ…取りあえず…病院に…」

そう言って木山を起こそうとした時、木山の手から出た一本の光の剣のような物が雷電の胸を貫いた。

「ガハっ!!」
「掛かったなっ!」
「お前……どうしてぇ?ゴフッ…」

胸を貫く光の剣を出している手を掴みながら、雷電は木山の倒れていたところを見た。
そこは、他の地面と違い、木山がいる所だけ陥没している、いや、そこだけ、クッションのように柔らかそうだった。

「お前…能力で…」
「あぁ…地面を出来るだけ柔らかくした……正直、受け切れるかは、賭けだったがな…」
「…くそっ!」

雷電は、その場に倒れた。木山は立ち上がり、その場から離れようと歩き出した。
(…かなり柔らかくしたのに……ここまでダメージを受けるとは…)
アンチスキルや先ほどのレベル5が来る前に、ここを離れたかった。予想以上のダメージで、今、戦えばアンチスキルにも
勝てるか分からない、そう感じた木山は、足を引きずりながら、出来るだけ早く離れようとしたが、
後ろから来たレーザーに足を貫かれ、バランスを崩してその場に倒れこんだ、驚いて後ろに振り向くと

「なっ!?なぜだ!?」
「たくっ……俺じゃなかったら死んでるぞ…」

先ほど胸を貫き倒れた鎧の男が立っていた。

503ビギンズナイト:2010/03/04(木) 00:27:56 ID:MHxZ.w0s
先ほど確かに胸を貫いた男を見つめ、ただ木山は驚くだけだった。

「ばかなっ!?どうして!確かに!!」
「……俺がなぜ…不死身と呼ばれているか…」

そう言うと、ほんの少し前に自分が貫かれた胸のところが見えるように木山と向き合った。
胸には確かに貫かれたのであろう、鎧に穴が開いていた。しかし、そこに血の跡や傷はまったくなかった。

「…分かったか?」
「…まさか!…自己再生?」
「いや、おしい、ただの自己再生じゃ、ここまで早くない…他の呼び方なら『超速再生』だな」
「肉体再生の…レベル5…」
「あぁ…さっきお前は言ったな?俺は何度も『ガイアメモリ』によるDNA書き換えを行える存在だって…
 でも、あれは、少し違う…言ったろ?俺はタネと仕掛けがあるだけだって…何度もDNAを書き換えれば
 いずれ限界が訪れる、俺は、その限界を無理やり、『超速再生』で治してしているだけだ…」
「だが、それだけの回復力があれば普通…」
「あぁ、肉体が風船みたい膨らみ破裂しちまう…だからコレを纏っている」
「…!ライダーシステム!」
「そうだ…これは身を守るための鎧じゃない肉体が急激に発達するのを押える、ストッパーなんだよ」
「だが!?なら、どうして普段のお前は!?」
「………俺は昔あることで、力の大半を失った、その頃なら自分の意思で力を使えたが…今はまとも使えず
 レベル3程度の力落とした…まぁおかげで今も生きていられるけどな…」
「レベル3に落とした?そんなことをしたら、もうお前は…」
「あぁ、一度能力を落としたら、もう元には戻らない…だから、能力を引き上げるため…使っているんだ」
「…………?」
「忌まわしい実験から生まれた……物質を…」
「…まさか!!」
「そう……体晶だ…」

504ビギンズナイト:2010/03/04(木) 00:29:33 ID:MHxZ.w0s
取りあえずここまでです
続きはまた今度
急いで書いたんで誤字があると思うので、そうか御指摘お願いします

505■■■■:2010/03/04(木) 01:18:23 ID:AFOugVv2
やっぱだめだ、全然面白くねえ・・・

506■■■■:2010/03/04(木) 09:41:50 ID:iyMgvrRM
なんで急いで書く必要あるの?
別に毎日投稿しなけりゃいけない決まりなんてないんだから
自分でじっくり推敲してから投下すればいいのに

507■■■■:2010/03/04(木) 14:01:49 ID:IofjoYPQ
>>443
長いのに中身がない。
状況がよく分からない。
内容をその半分にして、状況をもう少し細かく書いた方がいいとおもう。
誰かへのネタシナリオ提供ならそれでいいと思うけどね。

508■■■■:2010/03/04(木) 16:48:03 ID:xVwpmTPQ
>>506
毎回急いでるような気がするよこの書き手さんは。
大体読み手に推敲頼んじゃ駄目だろ?
と言っても判らんのだろうなきっと。

509■■■■:2010/03/04(木) 18:46:14 ID:iaQ3SO9U
もうRX一人で良いんじゃないかな

510■■■■:2010/03/04(木) 21:28:03 ID:g4rm4wmg
もうディケイドだけでいいじゃないか。

511ビギンズナイト:2010/03/05(金) 00:18:17 ID:ZTL0oiRc
投稿します。なんだか最近俺ばっかですね
とりあえず原作破壊などがあるので、くれぐれも嫌いな人は見ないでください。

512ビギンズナイト:2010/03/05(金) 00:19:38 ID:ZTL0oiRc
雷電の言うタネと仕掛けとは、まず、体晶の特性である、能力暴走を引き起こし、雷電の本来の能力である再生能力のレベルを底上げして、
体に掛かる負担に耐えられるようにようにする。その後に、その異常になった再生能力を押さえ込むために、キバの鎧で包んで保護する。
最後にガイヤメモリによる能力を自分に書き込む。これが雷電のやっている「多重能力」の正体である。
確かに雷電は「多重能力者」ではなかった、しかし、その力の恐ろしさを木山は十分に感じた。

「…本当に不死身だったとは…」
「……ふぅー…本日何度目のボケだぁ?そんなもんあるわけねぇだろ…
 どれだけ再生力が強くてもいずれ限界はくる…殺しまくってりゃ、その内死ぬさ…」


自分の能力の弱点をドンドンと教えていくのは、それだけ、自信があるのだろう、
木山自信も圧倒的な力の差を目の当たりにしている。

「さて…終わりだな…」

もう既に相手は反撃どころか動くこと出来ないだろう、そんな相手に止めを刺そうとするほど雷電は冷徹じゃない
特に焦ることもなくゆっくり近づいて行った、木山にあと2,3歩と近づいたところで木山が着ていた白衣のポケットから
何かを取り出し、雷電の足元に投げた、ほんの1,2秒ほどたつとそれから煙がでて回りが見えなくなった。

「っ!?おいおい!!」

広がった煙で木山の姿を見ることは出来なかった。
(煙幕って…どこの忍……俺も人のこと言えなねぇか…)
木山の姿を完璧に見失ったと言うのに、随分と雷電はのん気だった。煙から出て探すと言う選択肢もあったが、
アレだけのダメージを受けてまともに動くことは出来ないと分かりきっていた。
煙がはれて当たりを見渡すと先ほど倒れていた場所から数十メートルしか離れていない場所で木山は足を引きずり逃げてた。
怪我した足で、しかも女性がそこまで離れるだけでも十分すごいがそれだけ彼女の執念が凄まじいこと改めて体感した。
(まったく、あぁ言うのが一番やりずらいんだよ…)
ほとんど動かない右足を引きずり、必死にその場から離れる姿を見て、少し戸惑ったがスッと腕を出して、
人差し指を貫いていない、もう片方の足に狙いを定めた。が、人差し指から足を貫く光が出される前に
ガシッ!と横から少女が飛びついた、その子の正体を知っている雷電は、ただ、唖然とした。

「……3位ちゃん?」

何をしているんだ、と考える前にその子から目に見ても明らかに分かるほどの凄まじい電撃が流れた。
急のことで、ただ立ち尽くしていたが、目の前で起きたことに対して、ようやく、当たり前の感想を述べた。

「………痛そぉ」

513ビギンズナイト:2010/03/05(金) 00:20:07 ID:ZTL0oiRc
電撃を受けて木山はその場に倒れこんだ、もう、動くこともまともに出来ないだろうが、一様動けないように拘束しようと近づいていくと
ついさっき電撃を流し止めを刺した第3位の超能力者が呆然と立っているのに疑問を持ち、声を掛けた。

「どうしたぁ?3位ちゃん…」
「……どうして…子供達が?」
「あぁ?」
「…こいつが教えてた子供達が…頭を…なんで?」
「!……こいつの記憶を…見たのか?」
「なんのよっ!?あれはっ!?」

レベル5は、まったくの見ず知らずの鎧の男を問いただした。男は答える前に、まず、自分の感じた疑問の答えを出していた
(AIM拡散力場による記憶への干渉か…)
自分の出した答えに納得していると、少女が近づき叫んだ。

「どうして!!あの子達は!!?あれは本当にっ!!」
「遭ったことだ…」
「っ!?どうして!?」
「……『暴走能力の法則解析用誘爆実験』……能力者のAIM拡散力場を刺激して、暴走の条件を探るもだったが…
 実験は失敗…被験者となった彼らは、脳に大きなダメージを受け未だに目を覚まさない…」
「人体実験…でも、だったらそれこそアンチスキルに…」
「19回…」
「えっ!?」
「こいつが子供達を救うために『樹形図の設計者』を用いて回復手段や自己の原因を探ろうとして却下された数だ…
 統括理事会がグルだ…アンチスキルは役に立たん…」
「そんなことって…」
「にじゅう……さん回だ」

2人の会話に倒れていた木山が割り込んだ。

「…そうか……あれからも、まだ続けてたんだな…」
「はぁはぁ…分かっただろう?私はもう止まるわけにはいかないっ!!…
 あの子達を救うため…この街の全てを敵に回しても止まる訳にはいかないんだっ!!!」

腹の底からでた叫びは再び二人を戦闘態勢へとさせたが、2人が攻撃を繰り出す前に木山が苦しみだした。

「あぁぁぁぁあぁあ!!がッ…ぐ!!ネットワークの…暴走!?」
「!?離れろ!!」
「えっ!!」

鎧の男の言葉に、反射的に御坂はその場から離れた、次の瞬間、木山からなにやら不気味なグネグネとした物体が飛び出した。
初めはイマイチ形が分からなかったが、次第にまるで胎児のような形へと変わっていった。
そして、その姿に相応しい腹の奥に響く悲鳴のような産声をあげた。

514ビギンズナイト:2010/03/05(金) 00:20:55 ID:ZTL0oiRc
産声と共に無数の触手のような物が現れあたりを吹き飛ばした。ある程度距離を取っていたので雷電と御坂は避けることが出来たが、
それよりも突然現れた、謎の物体に2人は戸惑っていた。

「なんなのよ!?あれっ!?」
「知るわけねぇだろ!!」

複数の触手をかわしながら二人は目の前の敵の正体をなんとか掴もう?としていた。

「あんた木山の知り合いでしょ!?」
「知り合いとか関係ねぇだろ!!」
「あいつの能力なの!?」
「だから知らねぇよ!!なんでもかんでもお兄ちゃんに聞くんじゃねぇ!!
 お兄ちゃんだってねぇ!分かることと分からないことがあるよ!!」
「そんな威張ることじゃないでしょ!!」
「ただ一つ言えることはなぁ!!俺の子じゃないぞ!!」
「どうでもいいわ!!」
「俺はな、そんな簡単に過ちを起こさないぞ!!よしんば、そうなっても、俺はちゃんと責任を取る!!!」
「なんの話してんのよ!?あんたは!!!」

515ビギンズナイト:2010/03/05(金) 00:21:43 ID:ZTL0oiRc
ここで終了です。
えー最近なんかシリアスになってきたので最後の方は久しぶりにコミカルを入れたくなりました。
正直真面目バージョンも考えましたが、こっちの方が俺には合ってますかね。
やっぱり、こう言うのは結構好きです。
一つすごく迷ったのが、御坂のツッコミがこれで正しいかどうかです。
あと「幻想猛獣」はできるだけ漫画などの解説を使って書いてみましたが、これで伝わったか不安です。
最後に誤字のありましたら御指摘お願いします

516■■■■:2010/03/05(金) 00:56:47 ID:lQAnK5/A
時をーこーえーろ
そらをーかーけろ

517■■■■:2010/03/05(金) 00:57:29 ID:oQHHoCEM
>>515
何をそんなに急いで書く必要が?
日一回で継続される誤字だらけよりも、
月一でも質の高い作品を読もうと考えている読者の方が多いんだぞ?

>中身
……コミ……カル……だと……?

>誤字
読者に推敲(誤字を探す、表現の間違いを探す)作業を丸投げする大戯けはここですか?

・句読点:「。」が入ると思われるところに「、」を突っ込んでいる
・>誤字のありましたら
 これ自体が誤字。助詞くらいきちんと。

さっきも言ったが、投稿を急ぎすぎて誤字脱字が頻繁に。
ペース緩めていいからもっと落ち着いて書くこと。
投稿する前にもっとちゃんと自分の書いた文章を読み返すこと。

518■■■■:2010/03/05(金) 21:53:39 ID:LmOWjyl6
本当めんどくせーなぁこのスレ

519■■■■:2010/03/05(金) 23:46:37 ID:lQAnK5/A
カエル顔の医者なら!
カエル顔の医者ならきっとなんとかしてくれる!

半月読んでて思ったよ
どれだけカエル顔の医者がすごいか

520感想:2010/03/06(土) 00:47:28 ID:ss43vU9o
うおぉー!? いつの間にここまで進んでんだ!!!
早すぎだろぉー!!!
まぁ楽しみが増えるのは良い事なんですけどね(笑)
作品としては並行世界ではなく、IF物語といったところでしょうか(悩)
あと木山と雷電が知り合いという事に、あまり違和感を覚えないという所も不思議ですよね。

 
では最後に誤字訂正を…
 「でわ…始めようか」
     ↓
 「では…始めようか」


(下のは自分の考えです)
 レベル3程度の力落とした…
       ↓
 レベル3程度の力を落とした…

521■■■■:2010/03/06(土) 01:01:01 ID:VF1xMPKw
って言うか、何か勘違いしてないか?
クロスオーバーだからとか
オリジナルキャラがいるからとか
誤字脱字が多いとか
そんなことを言いたいんじゃなくて

つまらねえ

って言いたいんだよ、皆。

522■■■■:2010/03/06(土) 01:35:07 ID:/CbTU5oc
なら読まなきゃいいだけじゃんw
コテをNGに入れとけばおk

523■■■■:2010/03/06(土) 08:03:25 ID:A8CxwiKI
皆っておいおい…。
若干楽しみにしてる人だっているぞ。(自分ですが。)

一言。
自分の意見こそが全員の意見だという考え方はやめれ。

そうやって書き手をいじめた結果がこの過疎状態だろ。

524ビギンズナイト:2010/03/06(土) 12:15:58 ID:Gefpl95.
>>517さん ご意見ありがとうございます。
一応、何度も読み返しているんですが、なぜか自分で呼んでいると気付かないんです。
出来るだけ落ち着いて書いて行こうと思います
>>520さん、いつも、御指摘どうもありがとうございます。
では、投稿します

525ビギンズナイト:2010/03/06(土) 12:17:29 ID:Gefpl95.
謎の物体からの攻撃をかわしながら二人は、何とか弱点を探し出そうとしたが、ふたりの放つ攻撃は、当たればその場所から爆ぜるだけで
何か血が出ているわけでもなく、ダメージを与えているようにも思えない。
(たくっ!訳分かんねぇもん生み出しやがって…)
目の前の物体が何なのか分からんが、なんにせよ、正体が分かるとしたら一人だけ、
雷電は気絶して謎の物体の近くにいる木山を見て、なんとか情報を聞き出そうと考えた。

「……お譲ちゃん」
「んぁ!!何よ!!」
「あのバケモン任せていいかい?」
「?あんたは?」
「とりあえず木山から情報を聞き出さないと…あれをどう処理していいか分からん」

雷電は目の前で暴れるバケモノを見て、御坂に提案した。

「…こんな女の子によく平気に頼めるわねぇ」
「君にしか出来ないことだ、頼むレベル5の超能力者さん…」
「ふっ…まっ仕方ないわねぇ…やってやるわ」

割とのりのりで受けてくれたレベル5を見て雷電は心の中で
(……ガキだな、扱いやすい)
と知られれば何億ボルトの電撃を浴びるか分からないようなことを考えていた。
一先ず、御坂は何度も電撃を浴びせた。効いているかは、分からないが連続攻撃の甲斐あってか、
目の前のバケモノは攻撃の的を御坂へと絞った。バケモノが御坂に気を取られるすきに雷電は、木山を背負って道路の方へと走った。
道路を支える柱の近くに木山を寝かせると、ドゴォォォォン!と音が響きレベル5とバケモノの戦いの凄まじさを物語っている。

「まったくレベル5ってのはバケモノだな…」
「…かつてお前もアレと同じ存在だったんだぞ」

声のする方を向くと木山がよろよろと上半身を起こした。

「お前、起きてたのかよ?」
「たった今起きた」
「そうかよ…なぁ、ありゃなんだ?」
「…おそらく…AIM拡散力場の集合体……『幻想御手』のネットワークによって束ねられた
 一万人のAIM拡散力場が触媒となって生まれた…」
「つまり生みの親は、お前か……おめでとうございますーす、お母さんに似てよく分からない顔ですよぉ」
「……やかましい」

ふざけて言った、つもりだったが顔見る限り、木山自信、気にしていたらしい

526ビギンズナイト:2010/03/06(土) 12:19:06 ID:Gefpl95.
すさまじい爆発が起こり、雷電は辺りの地形を変えるんじゃないかと心配して、レベル5の戦いを見ていた。

「たくっ!あれだけ喰らっても…厄介な物を…」
「……もはやネットワークは私の手を離れ…あの子達を取り戻すことも、回復させることも、叶わなくなった…か
 おしまいだな…」
「なにを?…っ!?」

振り向くと、そこには拳銃の銃口を自分の頭に当てて、自殺を図ろうとしている木山の姿があった。

「なっ!!待て!!!」
「ダッメーッ!!」

突如、頭に花をのせた少女が木山に飛び掛った。

「なななな何考えているんですか!?早まったら絶対にダメ!!…生きていればきっといいことが…」

と必死に説得しているが、そんな彼女の手に、おそらく捕まったときに付けられた手錠が木山の首を
締めていることに彼女は気付いていない。雷電は、対処に戸惑ったが、一先ず落ち着いて対処することにした。

「…お譲ちゃん…いいことが起こる前に殺してるぞ…」

少し落ち着きすぎかな、と雷電は心の中で反省した。

527ビギンズナイト:2010/03/06(土) 12:19:53 ID:Gefpl95.
投稿終了です。ここで区切ります。

528とある都市の反乱因子作者:2010/03/06(土) 13:38:26 ID:Sv7i516c
お久しぶりです。レールガン見て鳥肌立った作者だったりします。
今回は2章の終わりと行間まで投下。場面変換が面倒くさいものになってます…
じゃ、投下開始で。

529とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅱ:2010/03/06(土) 13:41:05 ID:Sv7i516c
その少年が言う。
「テメェ、ただの念動力(テレキネシス)じゃねェンだろォ?」
一方通行(アクセラレータ)が言う。
「その通りだが」
男が不審そうに一方通行(アクセラレータ)を見て言う。
「おそらく、お前は自分の近くに存在するもののほうが、その力を影響させやすいはずだ。
そう、たとえば…」
一方通行(アクセラレータ)はそこで言葉を区切り、

「空気、とかな」
その一方通行(アクセラレータ)の言葉に、少し男が驚く。
「よく分かったな…さすがは学園都市最高の頭脳の持ち主、といったところか」
「ッたりめェだ。流石にただの念動力(テレキネシス)です、じゃ納得しねェ」
一方通行(アクセラレータ)が、そこら辺につばを吐きながら言う。
「テメェの移動方法にも、その能力を使ってンだろォ?空気をチカラで移動させて、その空気に乗って自分も移動する。ただそれだけだ。それを高速、且つ強力にやれば人間の体を瞬間移動並みに移動させることも出来る。…と言っても、空間移動(テレポート)とは程遠いだろォが。所詮、人間の視覚には同じように映るだけだ」
「…すばらしい」
男は、思わず簡単の声を上げる。
「君の攻撃も、このチカラで防いだことも、分かっていたのか?」
「あァ。普通の攻撃は、自分の周りの空気を高速で回転させるか何かして自分に届かないようにする。
俺の体を封じるのは、俺の周りの空気を同じように高速で移動させて、一種のバリアみてェなもン造って、俺の体の動きを封じていただけだろォ?だから俺のベクトル変換が効いた」
「その通りだ。…いや、実にすばらしいな」
男は、やはり同じような声で言う。
「だが、それが分かったところで何になる?君はあの少女も助けるんだろう?どうするつもりだ」
そういう男は、自分でも分からない問いを生徒に答えさせる先生のような表情をしていた。
「簡単な話だ」
そう一方通行(アクセラレータ)が言い、

打ち止め(ラストオーダー)が突然、
自分の体から、かなりの量の電気を発した。

「ッ!?」
とっさに、女が打ち止め(ラストオーダー)の手を離す。
その瞬間を見逃さず、一方通行(アクセラレータ)が女の方に突撃する。その速度は、通常では考えられない。いや、いつもの一方通行(アクセラレータ)のものより、少し早いくらいだ。
女が次の行動を思考する前に、一方通行(アクセラレータ)は30m程度の距離を0にした。
そしてそのまま、女を掴みかか―――――
ろうとした一方通行(アクセラレータ)の手に、

パシン、と。
幼い手のひらが一方通行(アクセラレータ)の手を包み込んだ。

530とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅲ:2010/03/06(土) 13:41:48 ID:Sv7i516c
「…何の真似だ」
一方通行(アクセラレータ)はその手を無視し、左手で女の首を掴みあげる。
その一方通行(アクセラレータ)の顔をのぞき見るようにしていた幼い少女が言う。

「殺さないであげて」

「…ンだと。テメェ、何言ってンのか分かってンのかァ?」
打ち止め(ラストオーダー)の顔を見下ろし、一方通行(アクセラレータ)が言う。
「確かに、この人はミサカのことを人質にとった」
打ち止め(ラストオーダー)は女の方を少しだけ見て、すぐに一方通行(アクセラレータ)の方に向き直る。

「だけど、この人には罪悪感が確かにあったよ、ってミサカはミサカは確認済みのことをあなたに教えてみる」

「ああ?」
そう言ったのは、一方通行(アクセラレータ)ではなく女の方だった。
「あんた、何言ってるの?私が、確かに罪悪感を持っていたぁ?ハッ、まずないわね。それに、何でそれがあなたに分かるのよ?」
女は、まるで打ち止め(ラストオーダー)に、ではなく、自分に言い聞かせるように言葉を発する。
「…まず、この人、一方通行(アクセラレータ)は、自分の発する声に振動する空気だけをベクトル操作により私の耳にしか聞こえないようにしていたの、ってミサカはミサカは手品の種明かしみたいに言ってみたり」
「!」
それに驚いたのは、あの男の方だった。
「…先の私との戦闘中に、そんな高度な演算を…?」
自分が空気を操っていたこともあり、実際にその演算がどれほど複雑なのかを知っている男が言う。
「なめてンのかテメェ」
一方通行(アクセラレータ)は女から手を離さず、首だけ男の方に向けて言う。
「別に、ここだけの空気を操っていたわけじゃねェ。あいつらの方に届く空気も操っていた」
その言葉は、詳しくは誰にも理解できなかった。
しかし、戦闘中に2つの空気を操っていた、ということである。しかも、自分の発する声に振動する空気だけを、だ。
それは、もはや高度とかそういう問題ではない。
人間に出来るのか。
そういうレベルだ。もしかしたら、『外』の機関の最高コンピューターでは出来ないかもしれない。
「まァ、そっちは殆どどうでもいいンだがなァ。とりあえず、こっちの話だ」
一方通行(アクセラレータ)は空を見上げて言う。
「まずは、俺の声を打ち止め(ラストオーダー)だけに届くようにする。その後はその空気を吸った打ち止め(ラストオーダー)の体内のベクトルを操ることが出来るから簡単だ。打ち止め(ラストオーダー)の頭に触れている女から発せられる微弱な電気――――電撃使い(エレクトロマスター)特有のAIM拡散力場――――を解析し、その女の発する電気を封じるように女の体を操作する。これが終われば、あとは勝手に暴れるだけだ」
サラリと、
何事もなかったかのように言う一方通行(アクセラレータ)。
「…」
女が黙る。
あの時、女が思わず打ち止め(ラストオーダー)の頭から手を離したのは、打ち止め(ラストオーダー)から電気が発せられたためではない。
打ち止め(ラストオーダー)を牽制させるために流そうとした、電気が流れなかったためだ。
「…ハ」
男が、一方通行(アクセラレータ)と同じように空を見上げる。

「…化け物じゃないか。とても、自分と同じ『超能力者(レベル5)』には思えんな」

531とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅳ:2010/03/06(土) 13:42:55 ID:Sv7i516c
Ⅹ-Ⅰ

「アア?んだテメェ」
男が鬱陶しそうにステイル=マグヌスの方を振り返る。
「ステイル=マグヌス。イギリス清教の者だけど…どうせ、『こっち』には疎いんだろう?」
「…ハッ、なんだか知らねぇが…」
そこで男は上条の背から足をどかす。
「邪魔するっつんなら、ぶっ飛ばすぞ」
「こっちの台詞だね、と返させてもらうよ」
その言葉により、
両者の戦いの火蓋は切って落とされた。

「我が名が最強である理由をここに証明する(Fortis931) !」
ステイルが魔法名を名乗る。
それに怪訝そうな顔を男がするが、すぐに攻撃の態勢に移り、
「オラァッ!!」
掌から生み出した炎の玉を、ステイルに向かって投げつける。
対してステイルは、その軌道をしっかりと読み、2歩移動するだけであっさりよける。
そして、
「5台元素を司る『炎』―――RTU,BMOKL」
言葉を紡ぐ。
「その形を固形化し―――AGH,WECGFITY」
何かを握るように、手に力を込める。
「我が剣とする―――ILPT,FDR」
その手に、
摂氏3000度を越す炎の剣が現れた。
ルーンをばら撒かずに魔術を使えたところを見ると、あらかじめルーンは周りに貼り付けてあるようだ。
「…なんだそれぇ」
男が、アホとも取れる顔をする。
「ルーン魔術…もとから説明する気はないよ」
そう言いながらも、ステイルはその炎剣を手に、男に向かって突撃する。
「チッ!!」
理解は出来ないが、とりあえず対処しなければまずいだろう―――そう感じた男は、周りに炎をばら撒く。
それを、ステイルは炎剣で一閃する。
「摂氏3000度を越える炎剣に、楯突けるのかな?」
ニヤリ、と笑いながら、ステイルは炎剣を男に叩きつける。
男は、とっさに腕を突き出す。

ゴォッ!!
そんな効果音とともに、男の腕が一瞬で炎に包まれた。

その光景に、
「…なに?」
驚いたのはステイルの方だった。
「男ら、呆けている暇あんのかァッ!!?」
男は、その腕をステイルに向かって突き出そうとする。
ステイルは、
「くそっ!」
炎剣を爆破させる。
もともとステイルには、自分の魔術によるダメージを極限にまで軽減させる施しがされてある。
よって、ステイルは少し熱いな、と感じた程度。
だが、本来その炎剣を爆破させた場合、周囲10m程度は軽く吹っ飛ばせる。それくらいの威力は秘めている。
しかし、

「だぁぁっ、んだよこれ。本当に魔術ってシロモノなのかぁ?」

無傷の男が鬱陶しそうに炎を振り払っていた。

532とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅴ:2010/03/06(土) 13:43:39 ID:Sv7i516c
「…」
ステイルは無言。
対して男は、
「だから、そんな暇あんのかよ!?」
キレ気味に言い、炎を振りまく。
ステイルはそれを身を屈めるだけでやり過ごす。
が、
「…そうか」
ステイルは、やっと理解したような顔になる。

「自分の周囲にある物質の運動を高めているのか」
ステイルが呟く。
「正解ー。対象物の分子運動を加速させ、摩擦熱を火種として火を起こす能力、らしいぜ?」
男が興味なさそうに言う。
「さっきの炎は、自分の腕の周りにある空気を分子運動を高めたものか?」
「また正解ー」
やはり興味なさそうな男。
「だけどよぉ」
男は、その言葉を言って表情を変えた。
「それが分かったところで、何になる?」
「なるさ」
獰猛そうに笑いながら言った男の問いかけに、ステイルは即答する。
それに男は、少したじろぐ。
「勝利への法則、にね」
そう言い、

「5台元素、『炎』の力を、我が身に宿す―――IPWER,TFDCVB,MKJQLYU」

その瞬間、
男がその場を飛びのいた。
それを見たステイルが、
「…へぇ、なかなか勘は鋭いようだね」
無表情に言う。
その無表情に相対するように、男の顔には焦りがあらわになっている。
「…なんだよ」
男が、呆然と呟く。

「いきなり、何で俺の足元が…アスファルトが、溶けた?」

男の視線は、先程まで自分が足をついていた、『地面』に向けられていた。
その『地面』は、
ドロドロに溶けている。もはや、普通の水と変わらないくらいに粘性はない。
しかも、溶けているのは一定区域のみだ。見えない線を境目にしたかのように、そのほかの空間にはまったく異変はない。
「一応、学園都市とイギリス清教は手を組んでいるからね。さほど損害は出したくない」
ステイルが、聞かれてもないことを答える。
「さて、で…」
男の方を直視し、ステイルが言う。

「状況は理解できたかな?これが、『実力』の差、って奴だよ」

533とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅵ:2010/03/06(土) 13:44:17 ID:Sv7i516c
「…」
男は無言のまま、ドロドロに溶けた『地面』を見つめる。
だが、
「…チッ」
少し見ただけで、すぐ視線を逸らした。
「この液体を熱しようとしたのかな?だけど無理だろう」
ステイルは、事実を事実として相手に告げる。

「この液体は、『摂氏2万度』だぞ?」

その言葉を、男は反論もせず受け入れる。おそらく、先程液体を直視し、能力を使用した時点でそれくらいは理解できていたのであろう。
「とりあえずほかに被害が出ないよう、結界は張ってあるけどね。意外にこっちのほうも、操作が難しい」
ステイルがため息をつきながら言う。
「…どうやった」
「熱した」
単純な問答。
だが、それは単純であるが故、逆に理解しづらい点がある。
「…どうやって、ここまで熱した、って聞いてんだよ」
「どうやって、って…」
分かりきったことを説明するのは難しい、という表情を作るステイル。

「だから、単純な話…そこまで熱せられる魔術を使っただけだけど?」

馬鹿か、と男が呟く。
そんな事を、予備動作も無さそうな状況で出来るはずがない。
そう、男は思っていたが、
「予備動作なら、ちゃんとあるよ」
ステイルが、男の思考を読み取ったかのように言う。
「ルーンをばら撒いた、ってそれだけだけど。まぁ、枚数は結構なものになるかな?」
男にはその言葉の意味が理解できない。当然の話だが。
「でも、ルーン単体の魔力が強ければ、数千枚でもこれくらいのことができるようになる」
ステイルが、あっさりと言い放つ。
「君の能力は、ただ炎を生み出すだけだろ?ようは『力』を生み出している、ってことだ」
なら話は簡単、とステイルは言い、
「小細工無しに、その『力』より強い『力』を生み出せばいい」
「…ハッ」
男が小さく笑う。
「正直、この状況は全ッ然理解できないが…あんたがよほどの使い手だ、ってことは分かった」
そう男が言い、

「それじゃ、こっちも相手に敬意を払い、本気を出すぜ」

534とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅶ:2010/03/06(土) 13:45:16 ID:Sv7i516c
「…そう来るのか」
引きつった笑みを浮かべるステイル。
「ん?これが本気だとか思ってたか?」
男があざけるように言う。
「…改めて恐ろしい所だな、ここ(学園都市)って所は…」
ステイルは、敵の前だというのに大きくため息をつく。
「んじゃ…」
男はその言葉を適当に流し、

「いくぜ」

ありきたりっぽい発言したなー、とステイルが馬鹿なことを考えているうちに、
男の手に炎でかたちどられた剣が現れる。
「あんたの、参考にさせてもらったぜ」
そういいながら、男はそれを一閃。
ただそれだけの行為に、周りの水蒸気が一瞬にして蒸発し、おかしな音を立てる。
「…」
2度目のため息を吐くステイル。

「ああ、もう、こりゃ…使わせてもらうしかないか」
思わせぶりな発言をするステイル。
「ああ?何をだ?」
「いや、僕も一応こういう芸当が出来るから…」
そういいながら、右手を振るう。それだけで右手に炎剣が現れる。
「…反則だろ、それ」
「安心して良いよ、僕もそう思う。…あの人の魔力は、どんなものなんだか」
ぐるり、と周囲を見回して言う。
「それで、続きだけど…いや、いいか。
ここは『戦場』で良いんだな?それだったらもう、無駄なことはしないが」
ステイルの表情が変わった。
無邪気な子供のような表情から、真剣みを帯びたプロの表情へと。
「…良いんじゃねえのか」
男が、吐き捨てるように言う。
「それじゃ、もう一切の手加減は無しだ」
最後に一度、少し笑い、

「さあ、つまらないショー(殺し合い)の始まりだ」

その言葉とともに、
両者が激突する。
それに、
「なぁっ…!?」
炎剣を交えた男が、ステイルのあまりの『速さ』に圧倒され、後方へと吹っ飛ぶ。
それに追撃をかけるように、ステイルが考えられないほどの速さで追う。
「チッ」
体制もままならない状況下で、男はとっさに炎を振りまく。
それをステイルはなんとも無しに炎剣で切り裂く。
左から振り払われた炎剣を返すように、ステイルはうえから炎剣を男に叩きつける。
男はとっさに右腕の周囲を発火させ、それで受け止める。
だが、ステイルはやはりそこでとまらない。
炎剣を爆破させた。
その場しのぎしか出来なかった男の体が、また後方へ吹っ飛ばされる。
(何なんだ…)
男は、無表情に迫り来るステイルを直視して思う。
(何なんだ、こいつ!?何でこんなにも『速い』!?)

535とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅷ:2010/03/06(土) 13:45:59 ID:Sv7i516c
男は、その答えを出せない。
いや、出せるまで考えていれば確実に死ぬ。
それが分かった男は、謎に対応することなくステイルに対応する。
ステイルは、またもや難なく炎剣を生み出し、右わき腹に抱えるような体制で男に突進してくる。
とりあえず、男はステイルの進行方向に炎を生み出す。
それにステイルは、
「無駄だ」
その一言を告げ、左手を炎剣から離す。
そして、その左手を振るい、
「んな」
男がそれしか言わないうちに、
ステイルの左手に炎剣が生み出される。
ステイルはその炎剣を振るい、炎を吹き飛ばす。
(二刀流、だとぉ!?)
男は毒づこうとしたが、中断された。
迫り来るステイルが、左手の炎剣を振るった回転を殺さずに体を回し、右手の炎剣で男を一閃しようとする。
「くそっ!」
男はそれを、炎の剣で叩き落す。
わずかにステイルの体制が崩れる。だが、全力で炎剣を叩いた男はすぐには攻撃に移れない。
…と、思われたが、
「ンな常識、通用すっかよっ!」
そう叫び、
突如、ステイルの周囲が一斉に発火した。
それをステイルは無言で炎剣で切り裂いてゆく。
しかし、いくら切り裂いても炎は絶えない。
「めんどくさいな」
ただそれだけをつぶやき、ステイルは左手の炎剣を爆破させる。
その爆風に空気が乗り、少しの間炎が製造されなくなる。
その瞬間、ステイルは炎剣を一閃し、炎を絶やす。
「…」
男はそれを、黙って見つめていた。
いや、黙って見つめること『しか』できなかった。
ステイルの周囲が発火してから炎が絶えるまでの間、実に3秒。
「…ふざけてやがる」
「これが世界、って奴だよ」
ステイルが疲れたような表情を浮かべる。なぜか、上には上がいる、と言いたそうだった。
だが、すぐにその表情を取り払ったステイルは、
「ふっ」
一息で炎剣を男に投げつける。
とっさにかわした男だが、
その爆風はかわせない。
「…ッ!?」
ステイルが炎剣を爆破させたことにより、男の体に容赦なく熱気が叩きつけられる。今まで炎剣を爆破させてもこのようなことがなかったところをみると、おそらくステイルがそこら辺は操作しているのだろう。
身悶える男。
ステイルはそれを据わった目で見つめ、

「終わりだ」
ただそれだけを言った。

536とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅸ:2010/03/06(土) 13:47:02 ID:Sv7i516c
「…終わり、だぁ?それはさすがに、はやとち…りぃ…ッ!」
ゴホゴホ、と男が咳き込む。
「…もう、あがくな…命をさらに縮めることになるぞ」
ステイルが、構えを解いて言う。
「…な、に…しやが…ッ!!」
さらに男が咳き込む。
「何、簡単な話さ」
前髪を掻き揚げながら、ステイルが話す。
「君、ここをどこだと思っている?」
「…あ?…んだとぉっ…」
少し小さめの声で、男が言う。
「病院…だろぉが」
「そのとおり」
ステイルがそう言い、
「では、病院には何がある?」
「…く、すり…?」
「また正解。まぁ、今回は薬じゃなく、どこにでもある物を使ったんだけどね」
両者の問答が、それでとまる。
短い間両者が沈黙する。
「…何が、言いてぇ」
男の状態が少し回復したらしい。男は、虚勢を張り、言う。
「…まぁ、さすがにここまでは考えられないか」
ステイルが、男を直視して、
「僕らは、何を操っていたんだ?」
「ああ?炎、に――――ッ!!!!」
突然、男が激しくのた打ち回った。
「ッ、がっ、ぎぃぁぅ…ッ!?」
男が頭を必死で抑える。
「…やはり、普通に殺してあげるべきか」
ステイルが哀れみの目を向け、言う。
もはや、男は喋れる状況ではない。
「じゃ、死ぬ前にトリックの説明だけ」
ステイルが、淡々と言う。
「先程、僕はアスファルトを溶かした。何のために?」
男に問いかけるように言うステイル。
もちろん、男は返答できない。
しかし、かまわずにステイルは続ける。
「ただ、君を攻撃するためだけに?違うだろう。それだったら、もっと手っ取り早い方法はいくらでもある」
ステイルは言う。
「何故、僕はあの『溶けた』アスファルトに結界を張った?ほかに影響を出さないため、そういったが…
具体的に、どんな影響が出る?」
ステイルは、男に向かって言葉を浴びせる。
のた打ち回っていた男の反応が、次第に弱弱しくなっていく。
「そう、こんな影響が出る。では、何故こんな影響が出る?」
「…」
男は、言葉を発しない。だが、顔を見ると、どうやら自分の死を悟り、その理由も悟ったようだった。
「…そのとおり」
男は何も言葉を発していないのに、ステイルはそう言った。

「アスファルトなんて物を無理矢理熱で溶かせば、有害な気体なんていくらでも出るだろう」

つまり、
ステイルがアスファルトを溶かした理由は、単なる攻撃のためではない。
ステイルが溶かした部分に結界を張った理由は、周りに影響を出さないためだけではない。
全て、

自分の炎剣を爆破させたときに出来る爆風に、『有害な気体』を乗せて男にそれを吸わせ、男を殺すため。

結界はほかに影響を出さないためだけではなく、その『有害な気体』を閉じ込めておく役割も果たしていた。
「…さて」
ステイルがそう言い、炎剣を再び発生させる。
「…安らかに、眠れ」
もはや動きもしない男に向け、それを振りかぶった。

537とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅲ×Ⅹ:2010/03/06(土) 13:47:42 ID:Sv7i516c
Ⅹ-Ⅱ

「…」
そうつぶやいた男の言葉に、一方通行(アクセラレータ)は沈黙する。
「…チッ」
一方通行(アクセラレータ)はあからさまにいやな顔をし、
「分かった。殺さねェよ。戦闘不能、程度にしてやる」
一方通行(アクセラレータ)が、そう言う。
「…敵に情けをかけられるとはな。もはや、そこまで力の差がある、という意味も受け取れる」
男が、疲れたような表情を浮かべる。
とりあえず女から手を離し、打ち止め(ラストオーダー)を自分の後ろに回らせる一方通行(アクセラレータ)。
そして、空気のベクトルを操ろうと、

「流石にここまでやられて、黙ってはいられません」

突然、女の声が聞こえた。目の前にいる打ち止め(ラストオーダー)を掴んでいた女とは違う声。
「…あァ?」
一方通行(アクセラレータ)が周囲を見回す。
すると、ある一点で目が留まる。
そこには、ずっとそこに立ってました、という感じで一人の女が立っていた。
そういえば、最初にこいつを見たような気がするな――――一方通行(アクセラレータ)はそう思った。
しかし、これまでの戦いの最中、まったく眼中になかった。学園都市一番の頭脳の持ち主が、そこまで頭が回らなかった、などということは通常では考えられない。
だが、実際先程の戦いの最中、まったくあの女のことなど思い浮かばなかった。まるで、脳の神経から無理矢理女を無視するように操られていたかのように――――
「…テメェ」
一方通行(アクセラレータ)が、女を凝視して言う。

「精神系の能力者、か」

「その通りです」
女は素直に答える。
「能力名は、『精神操作(メンタルコントロール)』。対象となる人物の精神を、ほとんどの場合自在に操ることが出来ます」
女は淡々と言う。
「しかしあなたの場合は例外で、やはりその手の能力にも『反射』が効いていました。仕方ないのでその反射に割ける意識が少なくなる戦闘中に無理矢理精神を少し掌握し、私の存在はとりあえず『見ていない』と錯覚するようにさせてもらいました」
女は律儀に説明する。
「チッ!」
一方通行(アクセラレータ)は、すぐに風のベクトルを操作する演算を開始する。
しかし、

「これ以上は無駄な戦闘ですので、今回は退避させてもらいます」

その言葉とともに、一方通行(アクセラレータ)の意識は遮断された。

538とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅲ×Ⅹ Ⅱ:2010/03/06(土) 13:48:25 ID:Sv7i516c
Ⅹ-Ⅲ

「ハッ」
少年は黒子の言葉に笑う。
「だからあんたが出てきた、って言うのか」
少年は疲れたような笑みを浮かべる。
「ええ。何かご不満でも?」
黒子は当然のように言葉を返す。
そして、
「いや…あんたは不満だろうな、って」
「は?なんの話で?」
少年の言葉に、首をかしげる黒子。
「命を懸けてまで俺を倒そうとしたのに、俺を倒せないどころか更なる『強敵』を呼ぶ羽目になるんだもんな」
「…何を言って。更なる強敵、ですって?『超能力者(レベル5)』以上の強敵が、どこに――――」
「いるんだよ」
少年は、黒子の言葉をさえぎって言う。

「俺たち、『超能力者(レベル5)』を造った人は、もう『絶対能力者(レベル6)』を完成させている」

黒子は、その言葉に反応できない。
「…流石に、ショックだよな。ようやく超能力者(レベル5)を倒したってのに、次は未知の『絶対能力者(レベル6)』だぜ?」
その言葉に、やっと黒子の脳は反応する。
『絶対能力者(レベル6)』。
またの名を、『神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの』。
あの、『一方通行(アクセラレータ)』でさえ辿り着けなかった、能力者の頂点。
そんな者が、本当に存在するのか。それさえも疑わしい。
「あ、また爆弾的な発言だけど…」
少年は、もはや笑いながら言う。

「その『絶対能力者(レベル6)』、4人いるから」

今度こそ意識が吹っ飛ぶかと、黒子は本気で思った。
つまり、
国家ひとつを相手しても傷一つつかないあの『一方通行(アクセラレータ)』を超える『化け物』が、4人も存在する、ということだ。そんなこと、そうそう信じられるはずがない。
…いや、信じてしまえば、
「…学園都市は、そんな化け物を抱えて…?」
自分の住んでいる『学園都市』が、まったく別のものに思える。
「化け物、ね」
少年が小さく笑う。先程からよく笑う少年だ。
「そんな言葉でおさまるのかねぇ?」
黒子もそれには賛成だ。そんな生易しい存在ではないだろう。本当に存在するとするならば。
「っと」
唐突に少年が立ち上がる。
「!?」
黒子がそれに反応し、とっさに身構える。
「いや、いちいち反応しなくていいよ。これ、俺の意思じゃないから」
「?」
黒子は、一つも理解できていない。
「いやしかし、大半はやられたのかー。いやはや、本当にやるねぇ。もしかしたら、『絶対能力者(レベル6)』、倒せるんじゃない?」
そんな事を言う少年。
「…」
先程から、黒子の頭脳はこの会話に全くついていけていない。そもそもこの少年が立てることからしておかしいのだ。
しかし、
「おっとぉ…もう空間移動(テレポート)しろと来たか。こっちは結構不安定なのによ」
少年が、首の骨をゴキゴキ、と鳴らしながら言う。
「んじゃ、またあったら、今度こそ潰すから」
そんな言葉とともに、
少年はその場を一瞬で離れた。

539とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 2章 Ⅲ×Ⅹ Ⅲ:2010/03/06(土) 13:49:01 ID:Sv7i516c
Ⅹ-Ⅳ

しかし、
ステイルは炎剣を振り上げた姿勢のまま静止した。
「んなっ」
突然の出来事に、ステイルの思考も止まってしまう。
「…ハッ」
殆ど死にかけの男が笑う。
「あいつらも…やられたってか」
男がそんな言葉を発する。
「あいつら?」
ステイルが首をかしげる。これくらいの動作なら出来るらしい。
「…こっちの話だ」
そう男が言い、

突然、目の前に一人の少年が現れた。

「なっ」
身構えようとするステイルだが、やはり体は動かない。
「いいよ、緊張しなくて。害を加える気はないし」
少年はステイルを全く見ずに言う。
その少年は、4人の人間を連れていた。どう見てもこんな華奢な少年には抱えられない重量のはずだが、そこはお決まりの『能力』が解決してくれるのだろう。詳しいことはステイルには分からない。
「…何をする気だ」
殺気を放ちながらステイルが言う。いざという時の呪文は、もう消化しておいた。
「いや、この人を『回収』するだけだよ?」
そう言い、男に手を触れる少年。
「戻るのか?」
男が少年に問いかける。なぜか苦しそうな表情はない。それにもやはり『能力』が関係しているのだろうか?
「うん。次は『絶対能力者(レベル6)』の出番、だってさ」
つまらなさそうに言う少年。
「…だろうな。俺らには荷が重すぎたようだ」
超能力者(レベル5)のはずの男が、そんな発言をする。
「…戻る?」
ステイルが問いかけるが、
「いや、こっちの話だから。とりあえず」
少年はステイルのほうに振り返り、
「後始末、よろしくねー」
それだけ言い、その場からステイル以外の人間が消え去った。

540とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 行間:2010/03/06(土) 13:51:16 ID:Sv7i516c
「…ほう」
モニタに映った画像を見たアレイスターが、感嘆の声を上げる。
『奴ら、超能力者(レベル5)を撃退したぞ』
『それぐらい分かっている』
即座に『ドラゴン』から返答があった。
『しかし…つまり、次は『絶対能力者(レベル6)』…神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの、か』
『流石にそちらはこのままでは太刀打ちできないであろう。策はあるのか?』
『いいや』
『…』
アレイスターの予想外の発言に、黙るドラゴン。
『【これくらいのこと】で策を立てなければならないようでは、まだまだ『神浄』には遠いだろう?』
『…これくらいのこと、か』
ドラゴンがため息をついたようだ。
『どうせ、垣根聖督が造った『絶対能力者(レベル6)』など、『本物』には程遠いはずだ。さらに』
そこで、アレイスターが言葉を切った。

『持つべき役割…『絶対能力者(レベル6)』が必要とされる理由さえないのであれば、それは単なる力の殻だ』

『…絶対能力者(レベル6)の役割、な…』
ドラゴンが続ける。
『それには御坂美琴は当てはまらないのだろう?』
『ああ。やはりあの者は、『司りし者』ではない。『現実殺し(リアルブレイカー)』だった』
『…それを隠すためだけに、超能力者(レベル5)を与えるのか、あの馬鹿父は…』
また深くため息をつくドラゴン。どうやら今日の両者はため息が多い。
『…それを言うな。人間とは、そういう生き物だ』
まるで、自分は人間ではない、とでも言いそうな口調で言うアレイスター。
『…次だな』
唐突にドラゴンが言う。
『先程、次の戦場を下見したが…』
『ああ。分かっている』
そうアレイスターは言ったが、ドラゴンは続ける。
『…やはり、あの場で『超電磁砲(レールガン)』は『現実殺し(リアルブレイカー)に目覚めるだろうな』
『…まぁ、そのように施したからな、こちらも』
アレイスターが言う。
『まぁ、何はともあれまずは時間の経過、だな。おそらく次はイギリスも関わってくるだろう』
『関わってこなければ、所詮その程度の脳、ということか』
『…あやつ(ローラ=スチュアート)に限って、それはないだろう』
そう言って、
『あっちは、何を出してくる予定だ?』
『…不明だな』
ドラゴンが言った。
それで両者は沈黙する。
『…では、明日も頼むぞ』
アレイスターが言うが、
『本気で言ってるのか?あの戦場を見ただろう。もはや私は直接かかわることしか出来んよ』
『…』
アレイスターが黙る。
『…まぁ、とりあえずは』
そういった所で、
通信が切れた。
「…せっかちだな」
アレイスターもそうなのだが、本人は気にしない。
「…さて」
『人間』は、上を見上げる。さかさまになっているから床を見ることになるのだが。
「…明日、いったい何が起こる?」
遠足前日の幼稚園生のような声で言った。

541とある都市の反乱因子作者:2010/03/06(土) 13:52:33 ID:Sv7i516c
と、いうことで投下終了です。なんか投下中に回収し忘れた伏線が結構あんのに気づいた…3章で回収します…
それでは。

542■■■■:2010/03/06(土) 15:54:42 ID:acjcon6U
>>541
GJ
続き期待

543■■■■:2010/03/07(日) 02:36:24 ID:98lucg66
はじめまして。
今から小ネタを一つ投下したいと思います。
題名は考えてないです。
かなり適当ですが、読んでくれると幸いです。
1レス消費だと思います。

544■■■■:2010/03/07(日) 02:37:13 ID:98lucg66
戦いは、終わりが近づいていた。
学園都市にやってきた襲撃者たちは、その大半が戦闘不能に陥っていた。
そして今、上条と美琴はリーダーらしき人物と戦闘繰り広げていた。
そのリーダーらしき人物ももうすぐ倒せる、というところまできていた。
だからなのだろうか、美琴は油断してしまっていた。

「危ねえ! 御坂!!」

不意に横から突き飛ばされ、転んでしまう。
何すんのよっ! と言おうと振り向いたとき、美琴は言葉を発することなどできなかった。
美琴を突き飛ばした上条が、わき腹を銃で撃たれていた。
美琴が想いを寄せていた彼が、倒れる。
それは、映画のようにスローな動きで美琴の目に映った。

「っあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」










その後、美琴はリーダーらしき人物を倒し、救急車を呼んで上条を病院に搬送してもらった。
美琴は同乗して、上条の手を握りながら謝り続けた。
そして、病院で担架に運ばれている時、美琴は近くにいたカエル顔の医者に訊ねていた。

「大丈夫……ですよね?」

そんな、心配そうな顔をして訊いてくる美琴に、カエル顔の医者は自身を持って答えた。

「僕を誰だと思っている?」















「……リアルゲコ太?」

二人の間に、なんともいえない静寂が広がった……。

545■■■■:2010/03/07(日) 02:40:53 ID:98lucg66
以上ですw
最後の部分がやりたくてやった。今は反省……は特にしてない。
後悔は……きっといつかする気がするw

では、このスレの繁栄を祈りつつ、あっちのスレに戻りたいと思います。

546■■■■:2010/03/07(日) 08:18:51 ID:Scda7wRw
ワロスw
美琴が「冥土返し」の名を知っているとも思えないから、
そうなりえるわなw

547■■■■:2010/03/07(日) 10:30:21 ID:66GmEvv2
美琴さん言うとこ、そこー!?

548■■■■:2010/03/07(日) 13:12:26 ID:ZF4ClrpU
こいつセフレ多すぎwww吹いたww
ttp://tr.im/Q5uT

549■■■■:2010/03/07(日) 14:57:04 ID:/xFQpRJU
>>545
美琴の一声にワロタwwww
アレだよね、吉○新○劇なら周りの面々盛大にずっこけてるとこだよねww

しかし、上条さんの安否は……まあ、カエル先生なら大丈夫か

550■■■■:2010/03/07(日) 15:25:33 ID:98lucg66
思いの外ウケてくれたみたいでよかったですw
後で読み返して漢字のミスを発見したので、まとめてくださる場合には、修正してくれるとありがたいです。
自身→自信

思いついて即書いて作り上げたものなので、表現が変というか、ちょっとおかしい部分があると思いますが、そのあたりは寛大な目で見てあげてください。
ではでは、お邪魔しました。

551■■■■:2010/03/07(日) 15:55:51 ID:DQiDuN1g
長編に感想が一つもなく
しょーもないネタに食いつく現状が
このスレがいかに低迷してるかを語ってるな…

552■■■■:2010/03/07(日) 17:06:22 ID:VioOAhho
感想書きこむ奴が以外は読んでないってのも短絡的だけどな

553■■■■:2010/03/07(日) 17:44:30 ID:Ldrjh28.
だって長編がしょーもねぇし

554■■■■:2010/03/07(日) 19:27:42 ID:72Na3tzk
さらに言えば長編が来ねーし。

結論を言おう。過疎だ。

555通りすがりの超能力者:2010/03/07(日) 19:48:10 ID:XrSkSEn.
春休みだし、ゆつくり推敲していい作品よませてくれよー

556■■■■:2010/03/07(日) 21:20:24 ID:66GmEvv2
まぁ、作者にヤジ飛ばしたり嫌味を言わないような環境が大事じゃない?
「おもしろくない」とか「つまんない」とか
考えも無しに発言する人もいるからね。

温かい目で作品を鑑賞していきましょう(笑)

557■■■■:2010/03/07(日) 21:28:22 ID:xP9DbCMI
とりあえず、多くの人が書き込んでくれるのが望ましいですね。
いろんな人の作品を楽しみたいですし。

558■■■■:2010/03/07(日) 21:32:43 ID:xP9DbCMI
なんで緑色になっちゃうんですかね?
すみません、誰か教えてください!

559:2010/03/07(日) 21:39:01 ID:72Na3tzk
メール欄に何も入れてないから。

もしくはsageてないから。
sageと言うのは名前の右。下のように

E-mail(省略可): sage

メール欄に「sage」と入力すること。
これをしないと緑色になるだけでなく数あるスレの一番上に表示されてしまう。
ゆえに広告などの「荒らし」にあいやすくなる。

なのでここを長く使ってる人はメール欄にsageを入れ(これをsageるという)下の方に表示されるようにすることで荒らしをなるべく防ぐ。

とはいってもわざと別のを入れてる人もいますよ。
ただしここは冒頭にもあるようにsage進行なのでメール欄には必ず「sage」と入れてください。

560■■■■:2010/03/07(日) 22:16:42 ID:Ldrjh28.
てすと

561■■■■:2010/03/07(日) 23:28:27 ID:xP9DbCMI
わざわざご丁寧に例までだしていただきありがとうございました。
今度からしっかりsageるようにしますね!

562■■■■:2010/03/08(月) 08:48:12 ID:9qp3GLDs
>>554
パート1立ったのが2006年 ってことは1スレ/7ヶ月 くらいか
平均的なペースじゃね

563■■■■:2010/03/08(月) 09:50:14 ID:ZF1R5GY2
いちゃSSのスピードが尋常じゃないと言うのが正解なんですかね?

にしてもあちらは本当にネタ切れしないな…すげえ

564■■■■:2010/03/08(月) 12:42:36 ID:OJF8B.ZU
>>563
ネタ被りを気にしないってのもでかい

565■■■■:2010/03/08(月) 15:58:46 ID:AwkEma2.
ネタかぶりはキモイって
明らかにパクッてる奴いるし

566■■■■:2010/03/08(月) 21:38:47 ID:JSYTInQA
そんな事言ってるから過疎るんだよ・・
ネタ同じでも、書き手によっていろんな話できるんだから。

567■■■■:2010/03/08(月) 21:59:38 ID:gUmlmc.2
本編での絡みが限られてる以上、同じ流れになるのは仕方ないだろ
と、いちゃスレ住人が擁護してみる

568■■■■:2010/03/09(火) 00:55:10 ID:50WL8uW6
いちゃスレなんていちゃいちゃしてりゃ文章の稚拙さなんてどうでもいい連中だからしゃーない
文章のレベルから言えばこのスレで書いてる連中と大差ないし

569■■■■:2010/03/09(火) 01:09:14 ID:qU6QPkd6
禁書系SS見た後に半月のSSスレ見に行ったらレベル違いすぎて噴いた

570■■■■:2010/03/09(火) 02:50:32 ID:QoS5jebw
こういう風にして「この場所は巧い人以外お断り」って空気が出来上がっていくわけか・・・

571■■■■:2010/03/09(火) 07:28:34 ID:uH8HrNvk
うはぁ・・・

とある掲示板で見て、SS作成で「参考」にさせてもらった人がいるジャマイカ
スレの雰囲気からして、ここで投下はやめておいたほうが良いかな。。。

572■■■■:2010/03/09(火) 11:53:57 ID:YxlKBdmg
小ネタを一つ。

なにやら難しい顔をしている美琴。また何か問題を抱えているのだろうか。
黒子はまず軽いジャブを放ってみることにした。
「いったい何をお悩みですのお姉さま。もしや、あの殿方とのデートに着ていく
下着でもお考えですとか?」
「……!」
瞬間、耳まで真っ赤になる美琴を見て、黒子はジャブのつもりが力一杯ストレートを
決めてしまったことを理解した。
(あ、あ、あのクソ類人猿がァ〜〜〜! し、しかしここで退く黒子さまでは
ありませんのことよ。この状況をなんとか利用して、お姉さまの歪んだ嗜好の是正をっ)
「や、やっぱり、子供っぽい下着じゃ……駄目だよね?」
「当たり前ですの。わざわざ相手に見せるものではないにしても、見えないところの
お洒落こそが淑女の嗜み」
ピッ、とポーズを決めて立ち上がると、ベッドの下に隠した衣装ケースから、
とっておきの一枚を取り出す。
「せめてこれくらいでないと」
「く、黒子! それ、それって、ただのヒモだからっ!」
「んまー、それでは、こちらを」
「透けてる! 透けてるし!!」
真っ赤になってツッコミを入れること十数回、ようやく美琴も納得……といかなくても
妥協できるレベルの下着が提示された。
「じゃ、じゃあ、これで」
「貸しにしておきますわ」
「いいわよ。ちゃんと代金払うから」
「洗わずに返していただいても構いませんわ」
「あ・ん・た・わぁ〜〜!」
いつもの電撃。まぁ、この二人の関係はこうあるべきなのだ。
そしてデート当日。美琴はいつもの倍の時間をかけて髪を整え、黒子と二人で選んだ
下着を身に着け、そして……。
「だからどうしてそこで短パンをおはきになりますのーーーーっ!!」

以上。

573■■■■:2010/03/09(火) 22:59:22 ID:k2Edwrzk
今から、中ネタをやりたいと思います。
まぁ、楽しんでくれれば結構です。
題名は、「『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜」です。

574『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:00:47 ID:k2Edwrzk

10月の下旬の『とある日』
日が少し傾いたころ、一組の男女が向かい合っていた。

「わたしは、私は、アンタの事が……好き」

たった一言、
この一言を言うためにこの少女はどれだけ悩んだか、
思い、苦しんだ結果、覚悟と決意で前進することを選んだ。

男は、ただ驚いた顔をしていた。
普段の私達の関係は、そんなに仲がいいわけでなく、いつも彼女が突っかかっている感じで、見方が悪ければ、仲が悪く感じる関係だ。
特に、彼は恋愛沙汰には疎く、彼女の気持ちも気づかず、嫌われていると思っていたのだろう。
だからこそ、この告白に、驚いていた。


彼女の気持ちは伝えた。後は、彼の、上条答えを待つだけだ。
わずかな時間が永遠に感じられた。


彼は、しばらくして俯いたまま、

「………ごめん」
たった一言だけ言った。


その瞬間、御坂の頭の中が、すべて真っ白になった。

御坂の頭の中で、いろんな物が、思いが、駆けめぐる。

わかっていた、覚悟はしていた、
そのつもりだった。……こうなることも、
マンガや小説みたいに、うまくいくとは限らないことを、
でも、
現実は、あまりにも酷く、残酷だった。

575『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:02:02 ID:k2Edwrzk

足は震え、体全体をも小刻みに振る合わせながら、
それでも必死に耐えた。
(泣いちゃだめだ!泣いちゃだめだ!)
体に言い聞かせながら必死に耐えた。

何かしら答えなければと思い、
「そ……っか、」
やっとの思いで、一言だけ、口に出した。

笑おうとする。
違うこと、楽しいこと、必死に思い浮かべて『笑顔』のいう名の仮面をつけようとする。

顔を上げ、上条の顔を見ながら、『笑顔』で答える。
「そっか、………私、アンタに振られちゃったんだ」
必死に言葉を紡ぎ出す。

「こう言うことを言うのも何だけど、結構、真剣だったんだけどなぁ」
いつものように、軽口を叩くみたいに、
「まぁ、しょうがないっかぁ。それがアンタの気持ちだって言うだったら、………諦めるしかないかぁ」
笑いながら、それでいて、決して上条に何も言わせないように、

それでも、答えが返ってくる。


「御坂………」
上条の言葉が、体の中で響く。
御坂は思わず、奥歯を噛み締めた。

今、彼の言葉を言葉を聞いたら、泣き崩れてしまうだろう。
御坂は、必死になって上条の言葉を遮った。
「アンタに振られちゃったのはしょうがないとしても、
その、
これからも今まで道理で、友達として付き合ってくれんでしょ?」

もう、今まで道理に行かないと知りつつ聞いてしまう。

「………ああ」
上条の言葉が返ってくる。

その言葉に救われた気がした。
振られたとしても、それでもまだ、上条は、御坂にとって大切な人だから。

「それを聞いて安心したわ」

もう限界だ。これ以上耐えられなかった。

「それじゃ、もう、寮に帰らなくちゃいけないから………じゃあね!」

それを言うやいなや、御坂は、駆け出していた。
もう、これ以上彼の顔を見れない。

いつもまにか、全力で走っていた。
まるであの場から逃げ出すように、ただひたすら走った。

576『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:03:20 ID:k2Edwrzk


走った。時間を忘れて、無我夢中で走った。
日が傾き、辺りが暗くなり始めた頃、寮の前にいた。

時間を忘れ、無我夢中で走ったのにちゃんと寮に着いているのは、帰巣本能の一種かなぁ、と、ぼんやり思った。

寮の窓を見てみると、自分の部屋の窓に光が灯っていた。おそらく、黒子がすでに帰っているのだろ。

一瞬、寮に帰りたくない!そんな事が、頭によぎった。

だが、早くしなければ、門限に間に合わなくなってしまう。
もう、これ以上、誰にも迷惑は掛けたくなかった。



覚悟を決めて、いざ自分の部屋へ気持ちを抑え込むようにして
「あれ?帰っていたんだ、黒子」
いつものあいさつ
「あら、お姉様。今、お帰りになったのですの?」
いつものやりとり
「もうこんな時間かぁ、何か今日は疲れたなぁ」
そう言って、ゆっくりベットの上に腰を下ろす。
「今日はそんなに疲れることありました?
もう、そろそろお夕食ですが」

「んー、今日はいらないかな。
なんか、適当に言い訳しておいて」
静にそう言った。
「そうですか。では、そのように言っておきますね」
そう言って、部屋から出て行く。

577『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:04:55 ID:k2Edwrzk

御坂は、後輩が部屋を出るの確認する前に、枕に顔を埋めた。
枕を炊きしめ、泣き出した。

今まで我慢していた分、すべてを出し切るかのように溢れ出す涙。

今は、誰も見ていない。後輩にも、アイツにも、誰にも………。

「我慢したんだから、もう、いいよね?」

誰に確認するわけでなく、ただ、こもった声で聞く。
そして、
静に、すすり泣く声がベットの上から聞こえた。



不意に、部屋のドアが開く音がした。
「お姉様」
黒子の顔は暗かった。
「えっ?黒子どうして……」
あわてて涙を拭き、顔を上げる。
「お姉様、今日何があましたの?」

「なにも、」

「何があましたの?」

「だから、」

「お姉様」

白井の言葉が静に、御坂を追いつめていく

「…………………………」

「…………………………」

長い沈黙、まっすぐ見つめる白井の目。
もう、これ以上言い逃れは出来ない。そう思った。


「今日、あのバカに告白した。」
御坂は、俯きながら静に語り始めた。
「でも、ふられちゃった。結構真剣だったんだけど、それでも、ふられた」
白井は、ただ黙って聞いていた。
普段、御坂への執着が強い白井であるが、それを忘れるかのように、ただ静に御坂の方を見つめて黙ってた。
「まったく、最低だよね、アイツ。せっかく、この美琴先生が恥を忍んで告白してやったのに!」

御坂は、顔を上げ、笑っていた。でも、その目は、必死に涙を堪えている、悲しい笑顔だった。
「だからね、さっさとアイツのことなんか忘れて、他に言い奴見つけないと!」
御坂は、それでも笑って答えた。でも、
「だから、だからね…、………」
もう、これより先の言葉が出させなかった。
我慢していた涙が静に落ちてゆく。
言葉がだんだん小さくなって、聞こえなくなる。
残ったのは、御坂のすすり泣く声と、時折聞こえる嗚咽だけだった。

578『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:05:47 ID:k2Edwrzk

静かな部屋に、御坂の泣く声と、嗚咽が木霊していた。

最初に、口を開いたのは、白井だった。
「お姉様,今日ぐらい、無理をせずに、いっぱい泣いていいでのではありませんか?
たくさん泣いて、
それで明日から、元気に頑張ればよろしいのでは、
それがきっと一番いいのではありませんか?」
白井は、優しく御坂を諭す。
「えっ?…………」
御坂は、驚きながら白井を見る。
「だから、たくさん泣いてください。今日見たことは全て忘れますから、だから、無理をせずに、
泣いてください」
御坂を優しく包むように包容し、囁く。
「…………うん」
御坂は、小さく答え、何も隠すことなく泣き出した。大きな声で

579『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:06:29 ID:k2Edwrzk

朝。
まだ、日が出ていない頃、突然、携帯のバイブ音が鳴り響いた。
最初は自分のものかと思ったが、電源を切っているので違っていた。
しばらくすると、バイブ音が鳴りやみ、隣で何か話している声が聞こえる。

「お姉様、朝早くからすいませんが、ちょっと風紀委員(ジャッジメント)で呼ばれたので行ってきます。なるべく朝食前までには帰れると思いますので」
それだけ言うと静に消えた。
御坂は、わかったと、言うように頷いた。


朝7時半
昨日はいつもより早く寝たため、目覚めは悪くなかったが、良くもなかった。
「もう、朝か」
隣を見ると、黒子はまだ帰ってきていない。
朝食前までには帰ると言ったのに、少し遅い。

イヤな予感はする。
もしかしたら、まだ仕事が終わっていないかもしれない、でも、とてもイヤな予感がした。
「まさか!?いやでも………」
それはないと思いつつ考えてしまう。

580『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:07:03 ID:k2Edwrzk

朝8時
すこし遅くなったが、やっと仕事に片が付いて、今すぐ寮に帰って寝たい!と思った。
それに今日は日曜日だから、少し休んで午後にでもお姉様とデート(買い物)に行こう、そう思った。
だが、
そんな楽しい気持ちが一瞬で消えた。むしろ、怒りと、憎しみに変わった。
たった1人の人物によって。


「あなたは、たしか殿方さんではありませんか」
それは、偶然だった。
「ん?お前は、たしか、白井だったけ?」
向こうもこちらを気づいたみたいだ。
「ちょっとお話があるのですがよろしいですか」
「まぁ、朝早いから、そんなに遅くなければいいが」
まだ朝早いこともあって、特に気にせずそう答えた。


そして、
少しずつ運命は加速してゆく

581『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:07:46 ID:k2Edwrzk

御坂は、走っていた。
こんな朝早い時間にアイツが起きて、どこか出かけているとは考えられないが、何とも言えない不安があった。

そして、この不安は、見事的中してしまった。

しばらく走った後、ようやく上条を見つけた。
そして、
そこにいたのは、上条と白井の二人の姿だった。
なんらかしら話しているがここからでは、よく聞こえない。

少し、やりとりをしてからどこか別の場所に行くようだ。
気になった御坂は、ばれないように二人の後をこっそり追うことにした。

582『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:08:33 ID:k2Edwrzk


着いた場所は、少し広めの裏路地だった。
普段の上条ならまず近づかないような場所だろ。
なぜなら、そう言ったところに行けばかなずトラブルに巻き込まれる、そう言った場所だからだ。

「なぜ?あんなことをしたのですか」
最初に口を開けたのは、白井だった。
「あんなことって、お前に何かしたか?」
当然の疑問を投げかける
「私ではありません!お姉様のことです」
白井の口調が自然と鋭くなった。
「御坂のことか。
お前には関係なく………ないか」
昨日の事だ。ある程度の予想はついていた。いや………むしろこうなることを予期はしていて覚悟はしていた。

白井は、御坂のことを慕っていたから余計に。
昨日の御坂は、必死に隠していたつもりだろうが、今にも泣き崩れてしまいそうなほどだった。
鈍感な俺だって解るぐらいだ、白井なら簡単に解るだろう。おそらく、それについて俺に聞きたいことがあるんだろう、そう思った。

583『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:10:13 ID:k2Edwrzk

白井は、さらに口調が強くなった。
「なぜあなたが、お姉様を傷つけるようなことするのですか?」

「ごめん」
それに対して、上条は、ただ一言だけ言う。
「ごめんじゃありません!
あなた知ってますか?昨日、お姉様が泣いていたことを!
声を抑えながら、必死にみんなに心配かけまいとしていたことを!」
相手に、罵詈雑言を浴びせるかのように。

「本当に、ごめん」
上条は、ただ頭を下げて謝罪をする。

584『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:10:50 ID:k2Edwrzk


そんな上条の姿を見て、白井は、
「私は、あなたを許さない!例え、お姉様が許したとしても、絶対に!」
もう二度と御坂には、会わせない!そう言っていいるかのように、まるで汚いような物を見るような目で上条を睨んでる。


沈黙が支配する
もう、アナタにこれ以上話すことはない!そんな表情し、この場から離れようとした時、
「白井は、御坂のことを本当に大切に思っているんだな」
そんな言葉が上条の方から聞こえた。
「当然です。お姉様は私にとって大事な人です」
何を今更、そんなことを聞いているのです?と、言った感じ振り替えにもせずに答える。

「だから、………だよ」

「えっ?」
上条は、自分の右手を見ながら、
「この右手『 幻想殺し(イマジンブレイカー) 』っていうだけど、あらゆる超能力及び異能の力を打ち消すことできるんだ。
それが、例え、御坂のレールガンや、白井のテレポートであっても例外なく。
それだけならある意味無敵かもしれないが、
その分、『不幸』が訪れる」

「不幸って言うだけで!?」
当然の疑問を上条に投げかける。

「それが、子供の時に苛められたり、包丁で刺されたこともあったとしてもか?」

苦笑いしながら、それでいて、どこか悲しそうな目で上条は答えた。
「…………それは、」
白井は言葉を失う。

585『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:11:52 ID:k2Edwrzk
「御坂を巻き込みたくないんだ」
上条は強く言う。
「それは、推測にすぎないでしょ」
それでも負けずに、白井は、言い返す。


だが、上条の言葉が、白井の思いを、遮る。

「かもな。でもな、白井」

上条は、頬を掻きながら、テレ臭そうに、でも、それでいて、

「俺はただ、好きになった奴には、幸せになって欲しいだけだ」

ただ、まっすぐ、

「こんなとこで、不幸だとかそんなバカな事を言っている俺には無理な話だが、
どっかで普通の奴と、普通に生きていって、それで、幸せになって欲しい」

飾り気のない言葉。

「ただ、……それだけだ」

だからこそ、伝わる本当の気持ち、彼の思い。

586『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:12:22 ID:k2Edwrzk


上条と別れた後、白井はしばらくその場を動けなくなていた。

「あなたって言う人は、本当にバカで最低な人ですわ」

結局、大好きな美琴を誰にも取られたくない、それだけしかなかった。
だが、心のどこかで、認めていた。
美琴のことを、少なからず、幸せにしてくれるだろうってことを、
だからこそ、美琴を泣かせた時は、心の底から怒った。

『なぜ?あんなことをしたのですか』
『私は、あなたを許さない!例え、お姉様が許したとしても、ぜったいに!』

その言葉は、心の叫びだった。
結局それこそ、白井の嫉妬だった。

587『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:14:56 ID:k2Edwrzk

(わかっていましたわ。私のお姉様が最低な奴に惚れるわけないってことぐらい。

わかっていましたわ。彼が何より、大事に思うのは、お姉様の幸せになって欲しいだけだって事ぐらい。

わかっていましたわ。お姉様は、そんな彼の優しいところに惹かれたことぐらい。
本当は解っていました。

でもシャクじゃないですか。
………だから、気にくわない!………気に、くわない………)


感情と気持ちが全く違う。

(だから、わたしにできることをします。
さっきからそこの影で、聞いていた人に、一歩でも前に進んで頂くために)

「全く、なんて最低な人なんですかあの殿方は、これぽっちも乙女心も全く解ってませんわ。
でも、……………好きなでしょ?そんな彼に、惚れたのではありませんか?

お姉様はどうします?
私には、全く関係のない話ですからなにも言いません。
でも、
私だったら、
私が、心から好きな人ならば、自分の正しいと思う事に、最後まであきらめずに進みます」

588『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:15:44 ID:k2Edwrzk

御坂は、聞いていた。上条の言葉を、本当の気持ちを、
聞いていて自分が恥ずかしくなっていた。アイツは、私のことを大事に思ってくれて、わざと嫌われ役まで演じているぐらいなのに、自分はいったい何しているんだろう。
ただ、アイツにふられたのがショックでただ泣いていた自分が恥ずかしくなってきた。

(私は、アイツの気持ちに答えなくてはいけないの?)

(私は、………私は、………いったい、どうすればいいの?)

涙が、自然と御坂の目から零れ落ちてくる。

(わかんない、わかんないよ…………どうすればいいの?教えて、当麻ぁ)


『全く、なんて最低な人なんですかあの殿方は、これぽっちも乙女心も全く解ってませんわ。
でも、……………好きなでしょ?そんな彼に、惚れたのではありませんか?

お姉様はどうします?
私には、全く関係のない話ですからなにも言いません。
でも、
私だったら、
私が、心から好きな人ならば、自分の正しいと思う事に、最後まであきらめずに進みます』

後輩の、黒子の言葉が、御坂の胸に響いた。

御坂は、黒子の言葉を聞き、歩き始めていた。いや、すでに走っていた。

(ごめん、ごめん、………私は、アンタの気持ちに、思いに答えられない!!)

(私は、最低だ。アンタの気持ちも、思いも、解っているのに、ひどくわがままで、傲慢で)

(でも、私は、どうしても、アンタを諦めたくない!!)

589『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:17:17 ID:k2Edwrzk

10分も掛からずに、上条の姿を見つけた。
アイツに声を掛けようとして、一瞬迷ったが、『いつもの』あいさつをすることにした。

「こっち向けやコラァアアア!」

いつものあいさつ、いつもの電撃、いつもの反応、これまで、何十回繰り返してきた、『日常』
少し変わってる、でも、楽しい思い出。

上条は、いつものように打ち消し、黙って、御坂を見ていた。

「私は、それでもアンタが好き!」
御坂は、まっすぐこの思いを告げた。

振られた。
アイツの気持ちも知っている。
でも、もう、止められない、この感情、この思い。

「アンタは、私を巻き込みたくないっていうならいうなら、わたしを守って、幸せにしなさい!
そうしたら、私が、アンタを不幸の中から救ってあげる!
それが出来ないって言うなら、アンタのその右手で、そんなつまらない幻想を打ち破りなさい!
それが、アンタでしょ?それが、上条当麻って男でしょ!
他人に押しつけるんじゃんないわよ!最後まで、責任とって、よっ!」

御坂の目から涙がこぼれ落ちてゆく。

「もう、……………これ以上、私を悲しませで、………当麻ぁ」

涙が、止まらない。

590『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:18:15 ID:k2Edwrzk


「…………御坂はそれでいいのか?」

上条は、静に聞く。

「私は、アンタ以外の男に興味はない!」

何を今更聞くの?と言った感じで答える。

「はぁ、なんていうか、わがままなお嬢様だ」
上条は、あきれた口調で言った。

「なんか文句ある?」
御坂は、少しふくれた口調で、でも、少しだけ笑った。

「いいえ、ごさいません」
上条も御坂の笑顔に合わせるかのように、少し笑った。

591『純愛』〜あなたの幸せを、祈っています〜:2010/03/09(火) 23:19:17 ID:k2Edwrzk

そして、
「御坂、いいか、
俺は、お前を泣かせない自信はない。
たぶん、お前を悲しませると思う。
でも、ぜったいにお前を笑顔にしてみせる。最高の笑顔に!!」


「だから、美琴」


「こんな俺でよろしければ、付き合ってくれませんか?」


ただまっすぐ、彼らしい告白。そして、彼女にとって、なによりも欲しかった言葉。

だけど、

御坂は、いたずらすることにした。こんなにも、私を悲しませたんだから。

「もし、イヤだって言ったら?」


その嘘がすぐにバレたのは言うまでもない。
なぜなら、その時の御坂の顔は、最高の笑顔だからだ。

それに対して上条は、少し困った感じで、でも、優しく微笑んで、御坂を抱きしめた。

御坂は、この幸せを噛み締めるように上条の背中に手を回した。

(やっと、……やっと捕まえた、この幸せ
もう、二度と離さない!!)

御坂は、顔を真っ赤にしながら、この思いを笑顔に乗せて、2人は誓った。

この誓いは、2人の永久の別れが訪れるまで、破られることがないだろう。
なぜならば、その姿は、まるで神父の前で誓う『あの時』の姿と、そっくりだから。


Happiness to these two people.!!
(2人に幸あれ!!)


592■■■■:2010/03/09(火) 23:20:39 ID:k2Edwrzk

以上です。
上条さんと美琴のいちゃいちゃSS の方に書けとか言わないでください
一応、今の自分の最大レベルなので、これ以上は、無理です。ごめんあさい!
こんな下手な文を、気に入って頂ければ感謝で胸がいっぱいです。
つっこまれたくないんで、最初に言っておきますが、元ネタがあります。

すいません!!
元ネタは、いろんな意味で有名な『銀魂』の『ミツバ編』を、参考にしました。
この話を知っている人は、あのときの感動を少しでも表現できたのならば幸いです。

次回、長編を書きたいと思っています。(中×前後×13話分でオールキャラだすつもりです)。
そのためにも、この作品が下手だった、と言われるように、努力していきたいと思いますので、それまでお待ちください。中途半端にしたくないんで!!(その時に、ちゃんとした名前を名乗りたいと思っていますので、仮として、『葡萄』とさせていただきます。おいしく実る事を願って!!)

最後に、長くなりましたが、読んでくれた方々に感謝を込めて、謝謝!!

593■■■■:2010/03/09(火) 23:26:37 ID:8ArhH0MY
GJだけど誤字が多いのが気になるな
投下前に見直してるか?

594葡萄:2010/03/09(火) 23:41:49 ID:k2Edwrzk
一応、注意したのですが、もしよかったらまとめる時に直しておいてくださると助かります。

595■■■■:2010/03/10(水) 00:11:55 ID:KAOhQOm.
>>572 こういう小ネタ好きだ。 GJ
>>593 元ネタは知らなかったけどよい感じ。 GJ

596■■■■:2010/03/10(水) 00:14:16 ID:M1z20Hc2
>>594
中身はGJ。ただ>>593氏も挙げているけど誤字が多いさ…。

で、修正の丸投げというのはちょっと心配。
誤字訂正ならまだ何とかなるかもしれない程度なのかもしれないのだけど、
脱字の補完がきっかけで、葡萄氏の考えてた文と印象ががらっと変わることもありうるから。
調べながらでも自分でやった方が氏自身の知識・力量に繋がるしな。

597■■■■:2010/03/10(水) 14:06:51 ID:jAGZLE1I
>>594
良くできてると思うけどさ。
自分の書いたもんには責任取ろうよ。
他人に自分の書いたもんの修正任すなんてアンタそりゃ最低だよ。
同人とかプロとか関係ねえよ。
書いたもんに責任取れないんだったら
生ぬるいいちゃいちゃSSスレで落とした方がまだマシだ。

598■■■■:2010/03/10(水) 18:05:41 ID:aNAEkPak
やっぱり人に自分の作品を見せる以上、最低限の配慮は大事です。
誤字脱字もそうですが、読み手にも分かりやすく書く事が一番大切な事ではないでしょうか?
みんなが言っているのは、そこなのです。

しかし、内容はとても良かったと思います。
上条さんの優しさと美琴の想いが良く伝わってきましたからね。
次の作品を待ってます。

599葡萄:2010/03/10(水) 22:36:44 ID:CKqEQhPg
昨日の発言は撤回させていただきます!!
昨日は、眠かった事と、自信があったにもかかわらずミスを出してしまったことであんな事を言ってしまいました。
甘味も、ほどよい酸味があるのに、舌触りが悪いなんて最低です!!
なので、少しだけ時間を掛けて、ワインにします。
その時に、ぜひ、テイスティングをお願いします!!

内容が良かったと言ってくれて、うれしかったです!!

ただ、生ぬるいとか言わないでください!!私は、とても面白いと思っています
謝謝

600となりのとうまさん:2010/03/11(木) 01:36:01 ID:khQBa.3g
えーと、投稿前に一言。

ながらく投稿を渋ってしまい申し訳ありませんでした。
もう大半は完成しているんですが、皆様の意見を聞いて見直すうちに自信が無くなってきてしまい……
確かにX物って両方の作品を知らないとだめですね。相性のいい悪いもありますし。

ですが禁書となにげさんは相性が悪くないと思いますのでやはり投稿させていただくことにしました。
これからも意見をよろしくお願いします。


psなにげワールドを出すために、少し四こまの雰囲気を出してみました。

601となりのとうまさん:2010/03/11(木) 01:40:05 ID:khQBa.3g


 となりのとうまさん


「ふーむ……どうしましょう」
いや、別にタバコを切らしたからといってわざわざ家に戻る様な事は教師としてあんまり望ましくないという事は分かる、分かっているのだが……
身長135cm見た感じ12歳の小学生にしか見えない高校生教師、月詠小萌は道端に寄せた特注の小さな車の中で小さな悩みに頭を抱えていた。

家にあるタバコはあと僅か、しかし今からアパートに戻るとなると始業時間ギリギリになってしまう。ベルと同時に教室に滑り込むなどというどこかの男子生徒のような真似はしたくないのだが、全力で戻り、教室前で息を整えれば何とか…………

そんな事を悩んでいる時点で教師としてどうかとは思うが、同僚から「山盛り灰皿」の名を付けられ、自身もそれを認めている(不名誉な称号だと言う自覚はあるが)小萌にとっては重要なことだった。

「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
コンコン
「え?」

車のドアをノックする音がして外を見ると、学生服を着た高校生くらいの女の子が少し膨らんだ学生カバンを両手に持ってそこに立っていた。

「えっとあの〜何か御用なのですか?」
「タバコの販売店ならここから2つ目の信号を右に曲がってすぐの角を左に曲がったところにありますよ、しかも自販機より20円お得。」
「!?ほ、本当ですか!!あ、ありがとうございますどこかの誰かちゃん!!」

それからすぐに教えられた販売店でタバコをゲットし、授業にも間に合った小萌だが、それからすぐに気づくことになる。

何であの女子生徒は自分がタバコのことで困っていると知っていたのか、そして…………


「なんで私がすでに成人していると分かったんでしょうか…………?」

602となりのとうまさん:2010/03/11(木) 01:41:29 ID:khQBa.3g


「ってな事が昨日あった訳ですよ!イヤー学園都市もまだまだ捨てたもんじゃないですなー、あんな良い人がいるなんて上条さんは感激してしまったわけd」

上条当麻が最後まで言葉を紡ぐ前に右後に立っている金髪サングラスパイ、土御門元春と、左後に立っている超守備範囲、青髪ピアスに両側からグーで思いっきりどつかれた。
後頭部がミシミシと音を上げる。

「な、何してくれやがりますがこのお二方は〜!!」
くわんくわん、と頭を振りながら質問を放つ上条だったが、それに対して土御門は、サングラスの奥にある瞳をギラリと輝かせると、

「いやべつに〜、ただなにげなく手が勝手に動いてしまっただけだにゃ〜」
「そうそう、なにげな〜く反応してしまったもんやから許されるやろ?」
「許されてたまるか!どういう理屈だそれ!!」
上条は右手を硬く握ると、意味不明な言葉をはく馬鹿どもに突っ込んでいった。

ボカボカポカポカーッ!!とギャグ漫画の様に大乱闘になる教室の一角、時刻は朝、授業開始5分前。その乱闘の真横にいながら、毎回毎回同じようなことで怒っても疲れるだけ、と自分自身に言い聞かせ、授業の準備を始める鉄壁の女こと吹寄制理の目は少し赤みがかっていた。
口元からは外に出ようとする欠伸を必死になって飲み込んでいるのが伺える。

昨日、突如襲ってきた眠気に負け、昼寝をしてしまったのがそもそもいけなかった。ちょうど宿題が終わり、注意力がかけていたのだろう。
目が覚めると時刻はすでに夜の11時を回り、辺りは闇と化していた。

1度でもこの状態を経験した人なら分かるだろう。このパターンに嵌ってしまうともうどう足掻いても寝られない。

努力はしたつもりだった、おなかの空腹感を満たし、眠気を誘ってみたり(取りあえずお腹が空いていた)
寝る前に飲むと最適という事でレモンティーを飲んでみたり(あとでミルクティーの間違いだったと気づいた)
以前セールをやっていたという本屋でちょっと背伸びして買った結構高度な哲学書を読んでみたり(余計に目が冴えた)

だが一番の敗因は『限定!今しかお届けできない超最新鋭商品大放出スペシャル!!』とかいう通販番組を見てしまった事だろう。
すぐに消すつもりだったのだが、あと少し、あともう少し…………と、気が付けば結局最後まで見てしまった。(気になる商品はキッチリメモした)

結果、朝を迎え今まさに心地よい眠気が襲ってきた所なのだ。

(ね、眠い……けどこうなる事が読めていたのが幸いね)
吹寄は机の横に引っ掛けてあるカバンの中から「生命の力WX」というラベルが貼られているなんとも怪しげな栄養ドリンクっぽいビンを取り出す。

以前通販で買って以来、この少し怪しげな栄養ドリンクに吹寄ははまっていた。
「生命の力WX」は栄養ドリンクにしては珍しく少し辛いのが特徴で、飲むと少量の炭酸と共に辛味が口の中で弾ける。ようは一気に目が覚めるのだ。

ビンの蓋をねじ開け、口元に運ぶ。これである程度持つだろう、という期待をこめて…………
結果的に吹寄の眠気は吹っ飛んでいった、それが「本人の意図もしない方法」だったとしても。

飲料を口に運ぼうとしたまさにその瞬間、真横で乱闘している馬鹿3人の方向から、場外にはじき出された上条の筆箱が飛んできて栄養ドリンクに直撃した。

そしてそのまま栄養ドリンク入りのビンはクルクルと空中を回り
ビシャアッ!!という音と共に吹寄の前頭部に降り掛かる。目に入った、痛い。

「……………………」

無言でスッ、と席を立つと、コツコツと3人の方へ歩み寄ってゆく。その状況を見ていた生徒曰く「潜在的な恐怖を感じ、一歩も動けなかった」そうだ。


3人の中で1番最初に吹寄に気づいた土御門が「うっひゃ〜〜!!」と喜声を上げると、青髪も「うっひょ〜〜〜!!」と嬉しい悲鳴を上げる。

前頭部に掛かった栄養ドリンクは頭部だけではなく、吹寄の胸のあたりまで滴っていたため、ブラと胸が透けて見えていたのだ。
この時、吹寄から漂うオーラを感じ取ることが出来ていたならこんな声を上げることは無かっただろう。

最後に上条が
「ちょっ、どうしたんですか吹寄さん!頭はびしょ濡れだし胸の辺りが透けてますよ!?おまけに涙まで流して…………なんか悩みがあるんなら聞くぜ?」

言い終わった瞬間、上条、土御門、青髪ピアスの三名はリアクションをする間もなくブッ飛ばされる事となる。

603となりのとうまさん:2010/03/11(木) 05:43:10 ID:khQBa.3g
以上です。1日くらい間をおいてまた投稿したいと思います。

604■■■■:2010/03/11(木) 22:33:44 ID:DUY2d50Q
>>599
>ただ、生ぬるいとか言わないでください!!私は、とても面白いと思っています
あなたは何か根本的に思い違いをしていると思う。
あなたが面白いと思っても、他人が面白いと思わなかったら
それってただのチラシの裏なんですよ。

「言わないで下さい」って、それは書き手として何か間違ってませんか?
GJだけがほしいのなら、いちゃいちゃSSスレへどうぞ。
そうでないのなら、ブログでも個人サイトでも作って
そっちで発表して下さい。

こんな作品以前に見苦しい書き手って見たことねーよ。

605■■■■:2010/03/11(木) 22:58:37 ID:Fjq/osc2
お前こそチラ裏に書いてろよw

606■■■■:2010/03/11(木) 23:48:01 ID:gtd3r8Gw
流れをファイナルザンバット斬して

超電磁砲アニメで不足してた上条さん成分が20巻で回復したわけだが
一方×上条も今なら読める気がする

607■■■■:2010/03/12(金) 00:50:40 ID:KQ7milPg
絵はpixiv辺りで出回りそうだなw

608■■■■:2010/03/12(金) 19:17:01 ID:m/3uLDlc
>>594
よくありそうな話だったけど、おもしろかったです。
黒子のセリフに感動したw

>>604
いちゃいちゃスレのこと言ってるるんじゃない?>>生ぬるい・面白い

609■■■■:2010/03/12(金) 19:34:03 ID:OXnSClQA
>>604
>>608の言うとおりだと思うよ?
あんまり偉そうに意見を述べないほうがよろしいですよ?

610■■■■:2010/03/12(金) 22:16:55 ID:xszHExc6
(……何でこォなった)

611■■■■:2010/03/12(金) 23:10:09 ID:fiKF23..
歴史は繰り返し、人は考え過ぎる

612とある都市の反乱因子作者:2010/03/12(金) 23:14:21 ID:4eKXbHtA
…なんか、とてつもない雰囲気なのに関係無しに投下しちゃう者です。
ご批判はご自由に、という方針で。別に無視をするわけじゃないですけど…
じゃ、今回は戦闘後の夜の話を。
では、投下開始で。

613とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅰ:2010/03/12(金) 23:15:35 ID:4eKXbHtA


「ふむ…」
垣根聖督が、『精神操作(メンタルコントロール)』からの報告を受け、つぶやく。
「やはり、な。超能力者(レベル5)程度では攻略できないか」
『ッ!?』
その聖督の言葉に、驚きと敵意を表す超能力者(レベル5)たち。
「なッ…」
念動力(テレキネシス)の男が、声を漏らす。
「その口調からすると、我らが負ける事が分かっていたと!?」
「ああ。もちろんな」
どうだっていい、という表情で言う聖督。
「んだったら、何で増援はなかった!?こっちは殺されかけたのよッ!!」
電撃使い(エレクトロマスター)の女が言う。
「知ったことか」
「…殺す」
聖督の言葉を受けた空間移動(テレポート)の少年が、演算を開始する。
が、

「暴れるなヨ、モルモット。さっさト情報ヲこちらニ渡してもらおうか」

脳に声が直接響いた、とその場にいた者が全員感じた。しかし、ノイズのようなものが聞こえないどころか、通常の会話よりも綺麗に聞こえる。
そんな事を考えた直後、
「ぐぇぉぁ…」
突然、少年が倒れる。
頭を必死に抑える少年。
「…何よ、これ」
電撃使い(エレクトロマスター)の女が、妙に無表情な顔で言う。
「ただの能力だ。貧弱な超能力者(レベル5)の、な」
その言葉は、聖督のものだった。
「貧弱…ネ。確かニこの世界でハ貧弱かモ知れないナッ!」
今度は、やはり脳に叩き込まれるような声が響く。
そして、
やはり先の少年と同様にして、念動力(テレキネシス)と電撃使い(エレクトロマスター)がうめき声を上げながら床に倒れふす。
「…超能力者(レベル5)で、これほどの力差があるとはな」
「いったい、どこでこんなに力の差がついてしまったのでしょう?それとも、『基』から違うのかしら?」
次は、女の声が聞こえた。
そう知覚した次の瞬間、女は聖督の目の前に現れる。
「そうかもしれんな。五感に訴えかける能力は稀だし、力も強い」
聖督が言う。
「それにしても、さすがに力の差がありすぎる気がしますが。あの戦場において、無傷のような私たちもいれば、そこに転がってるような者もいますが」
無表情な女、精神操作(メンタルコントロール)が、壁にもたれかかって半分死んでいる発火能力者(パイロキネシスト)を見て言う。
「…いや、彼の場合は相手が悪かった、と言うことも出来るが?」
と聖督が言うと、
「いや、実際の超能力者(レベル5)も、超電磁砲(レールガン)と未現物質(ダークマター)の間には埋められない空間があるけど」
ぶっきらぼうな女の声がした。
その女は、もとから聖督のそばにいた。が、それを肌で感じ取ることは出来ない。
「…とりあえず、このデータを絶対能力者(レベル6)と戦闘可能な超能力者(レベル5)に注入する」
聖督がそうつぶやき、自分の手を開く。
すると、

突然、戦闘可能とはいえない超能力者(レベル5)の体が光り、その光が聖督の掌に集まった。

「…ほう」
聖督が、感嘆の声を上げる。
「これは、本当に手強いな」
その光を握りつぶすように、手を閉じる。すると、光は収まった。
また聖督が手を開くと、そこには4つの『結晶』が在った。
彼は、それを宙高く放り投げる。
また光りだす『結晶』。
その光を浴びる超能力者(レベル5)、絶対能力者(レベル6)。
「さて」
聖督が言う。
「まずは君たちに彼らを、『本気』で潰しにかかってもらおうか」
『精神操作(メンタルコントロール)』、『視覚潰し(ライトメーター)』、『聴覚潜り(ノイズキラー)』、『触覚壊し(センサーブレイク)』。それぞれを見渡し、垣根聖督は言った。

614とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅱ:2010/03/12(金) 23:16:24 ID:4eKXbHtA


「…で?」
目の前には、カエル顔をした医者がいる。
「何でいきなり…」
その医者を取り囲むように、少年少女(には見えない14、8歳存在)がいる。
「目立った外傷がないっつーのに…」
それらを代表して、とある少女たちが問う。
「無理矢理とうまに注射をうって眠らせたりしたの?」
その少女たち…というか、少年たちも含め、相当な面子だった。
一方通行(アクセラレータ)、打ち止め(ラストオーダー)、御坂美琴、滝壺理后、浜面仕上(…)、
神裂火織、ステイル=マグヌス、御坂妹(10032号)、インデックス…
こんな人間たち(ともいえないような化け物たち)が集えば、小さい国家くらいなら丸々一つ潰せそうな者である。
そして、そんな彼ら(彼女ら?)をここに集った理由といえば、
「…いやぁ、別に僕だってやりたかったわけじゃないんだよ?『上層部(うえ)』からの命令でね…」
冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)が、困ったような顔になる。
そう。
彼女ら(でいいのだろうか)が集った理由。
それは、たった一人の人間のため(だが、やはりその人間ももはや人間とはいえそうにない)。
上条当麻。
またの名を、幻想殺し(イマジンブレイカー)。
そのもののために、ここまでの人間が集った。
(…本格的に、『上条勢力』ってのは広がりつつあるねぇ…)
冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)がため息をつきかける。
ここにいる面子だけでも相当なものだ。それなのに、この少年を中心とした『上条勢力』は、まだまだ仲間がいる。それも、やはりかなり強力だ。
世界が彼に注目するのも分かる。
分かる、が…
「流石に、これはないと思うな…」
今度こそため息をつく冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)。
「?何の話よ?」
それに御坂美琴が、不審そうな顔になる。
冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)が言った、『これ』とは、2つの事を指す。
一つは、上条当麻を眠らせて行った『情報』の採取。
そしてもう一つは、
「それで、彼はいつ目覚めるのでしょうか?」
「いや、もういっそのこと私が起こしてあげてもいいかも」
「そうね。あの馬鹿ならそうそう死にそうにないし」
「そんな行為は、誰であろうとミサカたちが許しません、とミサカは少年を守るように立ちはだかります」
「ふふふーん。下位個体がでしゃばるというならば、上位個体である私が出向かぬとでも思ったかーっ!
ってミサカはミサカは適当なことを建前にして面白そうだから会話に混ざってみたり」
「私たちはお子様なあなたと違い、本気なのです、とミサカは経験者としての意見を述べて見ます」
「!?わ、私、たち!?た、確かに個人的に彼には借りがありますが、そこからそのような感情に無理矢理結びつけるのはいささか思慮に欠けるかと――――ッ!!」
「では、あなたは彼に何の感情も抱いてない、と?そういいたいのですね?とミサカは敵兵が一人減ったか、と少し安心してみます」
「て、敵兵…いや違いますっ!敵とかそういうところからして全く方向が違うと思うのですが!!」
「その前に、そこの二人は何故にそんなにも静かなんですか、とミサカは未知の恐怖に震えながらも
勇気を振り絞って敵兵を確認します」
「いや、何でかって言われても…ねえ?」
「うん。もはや、そういうの隠しても意味ないんじゃないかな?」
「うわぁー…なんか、大人な雰囲気?ッてミサカはミサカはちょっと退いてみたり」
「…」
もう一つは、これだった。
彼はものすごく不幸である。どれくらい不幸かというと、知らない間に摂氏3000度の剣を突きつけられていたり、その余波から生まれる羽に触れただけでも大ダメージを食らうという謎の光線を受けたり、
思ったとおりに現実を歪めることが出来る相手に右腕を切り飛ばされたり…
と、これは彼の不幸の50分の1にも満たない気がするが、これくらいの不幸レベルである。
それなのに。
(…彼自身は絶対意識してないだろうけど、本当に人気があるねぇ…そっちもそっちで危険?)
冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)が一人で考えた。

615とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅲ:2010/03/12(金) 23:16:57 ID:4eKXbHtA


結局、その夜は戦闘のせいもあってか、全員眠りこけてしまった。12時あたりに。
…と、そう思っていた冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)なのだが。
「ッ!?って、ちょっとあんた何やってんのよっ!」
「ふふーん。これが居候の特権――――」
「何が居候の特権ですか!とりあえずあなたのことを彼から引き剥がします、とミサカは珍しく怒り口調でまくしたてますッ!!」
「…わ、私はどうすれば…?」
「…」
本当に困ったもんだ。
打ち止め(ラストオーダー)はもう寝ているだろうが、だからといってさほどの問題はないだろう。
彼女たちにとって、まだお子様である打ち止め(ラストオーダー)が居ようと居まいとかまわないであろうから。
「青春満喫?でも、彼にとってはこれも『不幸』になっちゃうんだろうけどね…」
しかしこんなに女の子に囲まれて、どこが『不幸』だ、と思わず思ってしまう冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)だが、
「…あァ。――――・・ったのは俺…がう」
聞き覚えのある声が、彼の耳に入り込んできた。
「…こっちもこっちで問題なんだろうけど…」
そういいながら、とりあえず冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)はその場を後にした。




「結局、あいつらの目的はなンなンだか」
冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)が彼の声を聞く少し前、一方通行(アクセラレータ)はその発言をした。
場所は、病院内の待ち受け、といったところか。
「インデックスをやすやすと見逃した点を見ると、おそらく魔術サイドに関係があるとは思えないけど」
ステイルが、煙草をふかしながら興味なさそうに言う。ちなみに、彼の巨体によって隠れてるだけであって、実は彼の背中には『院内禁煙禁止』とそっけなく書かれたプレートがある。その前に、年齢的な問題もあるのだが。
「私の『能力追跡(AIMストーカー)』に間違いがなければ、彼らは確実に『超能力者(レベル5)』です」
滝壺理后が、いつもの口調とは全く違った口調で受け答えする。
「その超能力者(レベル5)を使って、何をしたかったのか…だな」
浜面仕上が、神妙な表情を造り言う。
「そういやァ…テメェ、なんであン時、超能力者(レベル5)が襲ってくる、なンてことわかったんだァ?」
一方通行(アクセラレータ)が滝壺に問う。
能力追跡(AIMストーカー)。
その能力は、一度記録したAIM拡散力場の持ち主をどこに居ようとも把握、追跡が出来る、というものである。応用的に、そのAIM拡散力場を乱すことによる攻撃も出来るが、この状況では関係ない。
「…分かりません。なぜか、能力の使用がいつも以上にはかどり、超能力者(レベル5)たちの居場所が確認できたんです。彼らのAIM拡散力場は、一般のAIM拡散力場とはかけ離れていますから。
と、言っても…」
「通常なら、そンなことは出来ない、か」
一方通行(アクセラレータ)が、頭に手をやりながら言う。
「確かに、俺もあの戦いのとき、いつも以上…どころか、『絶対能力者(レベル6)』になったンじゃねェのか、って思っちまうほど能力の力は異様に跳ね上がった」
「へぇ。こっちには関係ない話だね。まぁ、僕は『あの人(ローラ=スチュアート)』の魔力を借りてたんだけど」
ステイルが、不機嫌そうに自分の懐を眺めながら言う。おそらくルーン魔術に使うカードが入っているのだろう。
「それについては、あいつらからも聞きてェンだが…」
一方通行(アクセラレータ)が、上条にあてがわれた病室をうっとうしそうににらみ、言う。
「…滝壺。悪いけど、あいつらのこと連れてきてくれないか?」
「無理だと思う。恋する乙女を邪魔する者は問答無用で処刑」
浜面が気を利かせて滝壺に頼んだのだが、あっさり断られた。しかもよく分からない説明付きで。
「…まァ」
一方通行(アクセラレータ)が頭をかきむしりながら言った。
「とりあえず、俺らだけでも戦果報告、その後作戦会議、といくか」

616とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅳ:2010/03/12(金) 23:17:26 ID:4eKXbHtA
と、いうわけで。
(少し、とある事情で参加できなかった人間がいたが)戦闘報告は終了した。
「…しっかし」
一方通行(アクセラレータ)が、ポツリとつぶやく。
「意外にあっけなかったよなァ、『超能力者(レベル5)』」
「…いや。そんな発言は普通では考えられませんが…」
滝壺が、引き気味に言う。
「だけど、実際そうだね。これだけで『上条勢力』を潰そう、なんて考えてるんなら、それはまさしく自殺行為だよ」
ステイルが、やはり煙草をふかしながら言う。
「…テメェ、『そっち側』の人間じゃなかったかァ?」
一方通行(アクセラレータ)が、ステイルをにらむ。
「今は、イギリス清教と学園都市が手を組んでる、って事ぐらい知ってるだろう?ってことは、能力の発現をどのように促すか…こんなところまではいかないけど、ある程度の事情は『上層部(うえ)』には報告されるわけだ。これでも一応、『必要悪の教会(ネセサリウス)』のエージェントだから、これくらいなら知っている」
つまらなさそうに言うステイル。
「大体、どれくらいまで分かってるんだ?」
浜面仕上が問う。
「本当に基本的なことだけだね。能力者とは何か、レベルとは何か、強力な能力者のちょっとした情報、
あとは学園都市が抱えるいくつかの組織のようなもの…まぁ、『グループ』とか『上条勢力』といったものをさすらしいけど」
「…オイオイ。いつのまに『グループ』はそこまで安っぽくなっちまったンだァ?」
一方通行(アクセラレータ)が疲れたような表情を浮かべる。
「んじゃ、次は作戦会議、か?」
無理に笑顔を作った浜面が言う。『グループ』という言葉に少しは聞き覚えがあるらしい。
「…実際、相手の『能力』さえも分からない状況で、作戦会議なんてそうそう出来ないと思う」
滝壺が、無表情に言う。
「の前に」
ステイルが、一度話を中断させて言った。
「次の敵についてなんだけど」
その言葉に、
「…あァ。『あいつら』か」
一方通行(アクセラレータ)が、吐き捨てるように言った。おそらく、一方通行(アクセラレータ)の思考には『精神操作(メンタルコントロール)』の顔が浮かんでいるだろう。
「滝壺の話が本当だとすると、超能力者(レベル5)は後4人残ってる、ってことになるな」
浜面が言った。
「で、その超能力者(レベル5)たちの能力は、少しは分かるかい?」
ステイルが、なるべくやさしげな表情を造り、滝壺に聞く。しかし、それが全くの逆効果であることはステイルには分からない。
「い、いえ…な、なんか見えない『壁』のような者で、私の能力が錯乱されてしまって…」
浜面が、ステイルをにらみつける。まぁ、当然のようにステイルはスルーだが。
「一人は、精神系能力者だ。『精神操作(メンタルコントロール)』とか名乗ってやがった」
一方通行(アクセラレータ)が発言する。
「それ以外は全くの不明だが…」
舌打ちをする一方通行(アクセラレータ)。
「そんな状況で、作戦会議…ねぇ」
ステイルが、少し笑いながら言う。
「でもまぁ、何もやらないよりはましじゃねえか」
浜面が、場の雰囲気を和ませるように言う。
「…チッ」
一方通行(アクセラレータ)が、なぜか首筋にある電極のスイッチを入れる。
「ッ!?」
とっさに滝壺を庇うように前に出る浜面。
滝壺は、能力使用のための演算をもう開始している。おそらく、AIM拡散力場を乱そうとしているのだろう。
ステイルは、忌々しそうな表情になり、なんと滝壺の後ろに隠れてしまった。
そんな面々を見た一方通行(アクセラレータ)は、
「…マジで潰すぞコラ」
ため息とともに言う。
「…?」
その発言を、深く理解できない一同。
「…このスイッチを入れると、能力が使えるってのは、テメェら分かってンだろォ?」
一方通行(アクセラレータ)が問うが、なぜか誰も答えない。仕方がないので、一人で話を進める超能力者(レベル5)。
「能力が使用できるってことは、複雑な演算が出来る、ってことだ。つまり、頭の処理能力が跳ね上がる」
一方通行(アクセラレータ)が、首の間接をゴキゴキ鳴らしながら言う。
「もう一度、一から話を聞かせろ。俺が最善の策を立ててやるよ」

617とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅳ:2010/03/12(金) 23:18:46 ID:4eKXbHtA
そんなこんなで。
ある程度の作戦は立った。
つまり、
「最初には、俺と上条、神裂の3人で行く」
「…何故だか、とりあえず説明してもらおうか」
一方通行(アクセラレータ)の発言に、ステイルが問う。
「俺は科学サイドのトップクラスの『超能力者(レベル5)』として。神裂は魔術サイドのトップの
『聖人』として。そして上条は、敵の戦力が未知数な分、連れてって損した、なんてことは起きないだろうからとりあえず。安心しろ。俺と神裂が援護する」
一方通行(アクセラレータ)が、電極のスイッチを切りながら言った。
「…ふむ。一理あるが、魔術側の人間は必要ないんじゃないかな?」
「いいや。能力者には能力者なりの『弱点』があるからよォ。その『弱点』を突かれると、正直俺でも戦闘は出来ねェ。そんな状況の中、魔術サイド側の人間…しかも、世界に20人といない『聖人』なんつー莫大な戦力があれば、とりあえずその場を脱し、『弱点』を突いてくるシステムをぶっ壊す、くらいのことが出来れば、殆どの状況に対応できるだろォ?」
これが、学園都市最良の頭脳が導いた結果。
だが、
「それくらいなら、別に少し頭の回転がよければ出来るんじゃ…?」
浜面が、余計な事を言う。
「ちょ、はまづら――――ッ!」
滝壺が、あわてて浜面の前に出る。癇に障った、とでも思ったのだろう。
しかし、
「馬鹿にしてンのかァ?これだけなはずねェだろ」
一方通行(アクセラレータ)が、浜面を睨み付けながら言った。
「…だけど、それ以上に何考え――――」
「今言ったのは、『戦線』に出る奴のことだけだぜ?それ以外にも、こっちには有力な戦力が、ゴチャマンとあるじゃねェか」
「あ」
思わず、浜面が声を漏らす。
「まァ、この状況で、ほかの戦力分配を考えても良いんだがなァ…」
そこで、一方通行(アクセラレータ)の言葉がとまる。
「?」
ステイルが、怪訝そうな顔つきをする。
「いや、今回の戦いは、俺らが負ければ学園都市側は多大な損害を負うことになる」
「たとえば?」
「一つ。俺たちが負ける、ということは、『上条勢力』の敗北を意味する。それ以外にも、有力な『超能力者(レベル5)』や『大能力者(レベル4)』を投入してくるだろォ。そいつら全員がやられちまえば、学園都市の戦力は大幅にそがれる」
一方通行(アクセラレータ)が、ここで一息ついて続ける。
「二つ。俺たちが負ける、ということは、つまり敵勢力にさらに学園都市を荒らされることを意味する。
敵がどンな思惑で今回の事件を起こしてるのかは知らねェが、学園都市をよくは思ってねェはずだ。
戦線が崩壊しちまえば、さらに侵攻をするに決まってる。つまり、それほど学園都市はさらに損害を負う」
「…結構なものだな」
浜面が、ため息をつきかけて、
「まだある」
一方通行(アクセラレータ)がとめた。
「三つ。俺たちの敗北は、つまり『学園都市の敗北』を意味する。結果的に『学園都市』が勝っても、
それまでには多大な時間を要求するはずだ。学園都市の『内』と『外』では技術がかけ離れてるっつっても、学園都市が交戦状態になれば『外』だって嗅ぎ付ける。それをニュース沙汰にされれば、学園都市の状況がほかに露営される。この隙にローマ正教側が仕掛けてくるかも知れねェし、学園都市と手を組んでる組織がその関係を断つかも知れねぇ」
そこまで言った一方通行(アクセラレータ)は、
「…一言でまとめると」
そして言う。

「…『俺たちの敗北』は、直接的に『学園都市の敗北』になっちまう、ってわけだ」

618とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅴ:2010/03/12(金) 23:19:43 ID:4eKXbHtA
「…へぇ。たいそうなことだ」
ステイルが、あまり興味なさそうに言う。
「って…」
あまりのことに反応を鈍らせていた滝壺が、一気にまくし立てる。
「それだったら、なおさら念蜜に作戦を練らなきゃじゃないですか!本物の指導者を呼んだほうが―――」
興奮した滝壺とは対照的に、
「違ェ。そんな重大な戦闘に、学園都市が応援をよこさないわけねェだろォが」
「…そうか」
浜面が、理解したように言う。
「殆どの確立で仲間が追加されるのに、その仲間を考慮しないで立てた作戦なんて、まったく意味を成さない、ってことか」
「まァ、そういうことだな」
一方通行(アクセラレータ)が、つまらなさそうに言う。
「無駄なことするンだったら、各自メンテナンスや睡眠をとった方がマシだろ」
そう言い放つと、なんとその場に横になる一方通行(アクセラレータ)。
「…だからって、それはない気がする」
浜面が、ため息をつきながら言う。
「じゃあ、僕は僕で仕事があるから」
そう言って、ステイルはさっさと病院を出て行ってしまった。
「…」
なんか、
やっぱりいきなり二人きりにされた滝壺と浜面。
「あ、お前も寝るか?」
「うん、そうする」
滝壺が、その場を立ち上がる。
「え?」
と、浜面が思わず声を出したときには、滝壺は自身の病室に足音も立てずに入ってしまう。ご丁寧に、ガチャン、と鍵をする音もした。
「…」
浜面が、何だか腑に落ちない表情を作る。
「だからって、男と一緒に寝るのはごめんだぞ」
そういいながら、浜面も立ち上がり、どっかに行ってしまう。おそらく、開いている病室を勝手に使うつもりだろう。

「…」
その一部終始を見ていた冥土帰し(ヘウ゛ンキャンセラー)は、
「なんとも勝手な患者たちだ」
そんなことを言いながら、毛の少ない頭に手をやり立ち上がる。
彼も彼で、適当な場所を見つけて寝るつもりだった。
…なんともいえない夜が、さらに更けようとしていた。

619とある都市の反乱因子作者:2010/03/12(金) 23:23:59 ID:4eKXbHtA
と、いうことで投下終了です。
…少し観察力がある方はお気づきかと思いますが、Ⅳが二つあるのが分かりますか?
まぁ、それには事情があるので…スルーしてください。
過去レスは、とある都市の反乱因子(ハイレベルズ)で出ると思うので…興味がある方(&結構暇で寛大なお心をお持ちの方)は、どうぞ。
このごろあげるスピードが遅くなりつつありますね…出来るだけ早めようと思っていますので、ご了承を。
では、今回はこの辺で。

620■■■■:2010/03/13(土) 23:01:06 ID:W64BVXoE
>>619
さりげなく楽しみにして待ってます。

621白日の逃亡劇・未完成抑止版:2010/03/15(月) 00:48:48 ID:PXghLSUw
間に合わなかったけど、ホワイトデー小ネタ

3レス分だけ

622白日の逃亡劇・未完成抑止版1/3:2010/03/15(月) 00:49:13 ID:PXghLSUw
 年度末の月、3月。
 卒業式やら受験やら、学生達にはイベントが立て続けに発生する月。別れの月でもある。
 そんな3月も既に中旬頃、年頃の男女には重要なイベントが待ち構えているのだ。
 ホワイトデー。
 製菓会社の陰謀だとか言われてしまえばそれまでだが、1ヶ月前のバレンタインデーにチョコを貰った者が、贈ってきた者に基本三倍のお返しをしなければならない。義務付けられたわけではないが、程良い人間関係を形成する上では消化していった方が株価上昇するのである。

「………、さてと」

 早朝。とある学生寮の一室、浴槽で一人の男子高校生が携帯の画面で日付を確認する。
 何度見ても、3月14日と表示されているのは変わらない。
 彼の名は上条当麻。右手に幻想殺しを持つ不幸の星の下に産まれた旗建築一級士、もとい旗男。
 今までに建てたフラグは、自身のワックスで立てた髪の毛の本数より多いとか多くないとか。
 彼もまた、バレンタインデーに大量のチョコを頂いた。いや、贈りつけられた。一万個を容易に超える、ミルクやビター、カカオ100%なチョコの山。

623白日の逃亡劇・未完成抑止版2/3:2010/03/15(月) 00:49:36 ID:PXghLSUw
 当然、一人で食べたら間違いなく糖尿病で闘病生活という、絶望がお前のゴールだったが、上条自身バレンタインにチョコを貰えると思ってなかったので(憎たらしいことに平気で言うのだ)、クラスの男子諸君に分け与えるという優しさに満ち溢れた行動をした。
 だが、それとお返しは別。
 チョコを受け取ったのは上条なので、総勢一万人以上の女の子にホワイトデーのお返しをしなければならない。先に言ったように、義務付けられたわけではないのだが、そこは上条。

「返さなければ絶望が俺のゴールだ……とほほ……」

 三倍返し×一万ともなると、上条家は崩壊する。

「さぁ、財布の中身を数えろ!」

 野口さんがひとーり。
 五百円玉がにまーい。

「………、」

 現在時刻、午前七時十七分。場所、とある高校の学生寮の一室の浴室。
 上条に課せられた任務は、今日一日中、バレンタインにチョコをくれた女の子に誰一人とも遭遇せずに逃げ回り、生きて明日の朝日を拝むこと。
 学生鞄に入れておいたカロリーメイトフルーツ味を頬張る。某破壊天使のパイロットとむっつりへの字口軍曹と、上条の味覚は馬が合うようだ。

624白日の逃亡劇・未完成抑止版3/3:2010/03/15(月) 00:50:00 ID:PXghLSUw
 物音を起てぬように、浴室から居間へシノビダッシュ。同居人の銀色シスターは目覚めていない。そのまま、玄関を飛び出し、階段を駆け下りる。

「…っと、」

 陽向日陰に隠れる天草式の存在を、上条が忘れる筈がない。中腰になり、植木や電柱の陰に気を付け、自分もリアルメタルギアのゲームをスタートした―――。

※未完成抑止版は此処までです。続きは完成版を楽しみにしてください。

625■■■■:2010/03/15(月) 04:26:52 ID:SZerda9U
>>624
細かいことで申し訳ないですが

>絶望がお前のゴールだった

ちょっとここが違和感あったかなぁと…
作者のKJさんへの思いが十分伝わったので
これはこれで良いですがww

626■■■■:2010/03/15(月) 13:31:42 ID:DVMBTc5k
>>625
仮面ライダーアクセルの決め台詞ネタかと

627■■■■:2010/03/15(月) 13:38:22 ID:uaPyua8k
小ネタを一つ。

「おー、上条当麻ではないかー」
「あぁ舞夏か。また土御門の部屋にいくのか?」
「そうだぞー。ところで一つ聞きたいのだがいいかー?」
「ん?何でもこの上条さんに聞いてみなさい」
「中国や台湾あたりの知り合いはこないのかー?」
「ブフォッ、い、いきなり何をおっしゃうのでせう?」
「前に来ていた和食の人とイタリアンの人は凄かったからなー。
おかげで料理のレパートリーが増えてこちらは大助かりなんだぞー」
「さ、さいですか」
「だから今度は中華と、あとできればトルコやインド方面もお願いしたいものだなー。
そういうわけで兄貴にお願いしておくからなー」
「つ、土御門に!?それだけはやめてくださいお願いします」
「わはははーー」

後日、案の定そういう方面の「用事」でパスポートに履歴の残らない海外旅行を強いられた
上条さんであった。

以上。

628■■■■:2010/03/16(火) 02:10:16 ID:5z/66EOA
>>543-545の者です。
また小ネタでも投下させてもらおうかなと思います。
特に期待はしないで下さい。

629■■■■:2010/03/16(火) 02:10:46 ID:5z/66EOA
一万を統べる者



周りには警備員が気絶して倒れていた。
そして、その中心に立つ、この事態を引き起こした張本人は、美琴の姿を確認した。

「御坂美琴、か。学園都市にも7人しかいない超能力者(レベル5)………」

充血した眼を向けて、木山春生は言う。

「私のネットワークに超能力者は含まれていないが、いくら君でも私のような相手と戦ったことはあるまい?」

美琴は何が起きても対応できるよう身構える。
木山はそれを特に気にした様子も見せない。




















「君に、一万の脱ぎ女を統べる私を止められるかな?」

そう言うと、木山は服のボタンに手をかけた…………。

630■■■■:2010/03/16(火) 02:11:22 ID:5z/66EOA
以上です。
なんかもう、お邪魔しました。

631■■■■:2010/03/16(火) 02:53:52 ID:dYaAXt62
二十巻を見て思ったけど、上条当麻はドミナント
だと思う。

632■■■■:2010/03/16(火) 07:38:16 ID:/BtYrqgU
>>629
確かに、街のあちこちでいきなり女性が服を脱ぎはじめるのを
美琴一人で抑える事はできねぇなw

633■■■■:2010/03/16(火) 11:54:29 ID:6AZgqsrI
一方を統べる者


「なんて、ミサカはミサカは圧倒的存在感を主張してみたり!行けっ一方通行!フラグブレイカーをぶち殺せ!」

「お断りするぜェ」

「わーん!」

634■■■■:2010/03/16(火) 23:01:08 ID:sECYD4iI
春だなぁ厨が通りますよ

635ビギンズナイト:2010/03/16(火) 23:09:25 ID:nM6W59g6
お久しぶりです。
投稿します。何度も言いますが、原作破壊が嫌いな方は、どんどん飛ばしてください

636ビギンズナイト:2010/03/16(火) 23:12:05 ID:nM6W59g6
とにかく、お花少女のおかげ?で、最悪の事態は、回避することが出来た。おかしな真似を出来ないように雷電は銃を取り上げた。

「で…どうすりゃいいんだ?」
「……」

雷電の問いに木山は、答えようとしない。今度は、頭に花をのせている少女が尋ねた。

「どうすれば、アレを止めることができますか?」
「……それを私に聞くのかい?今の私が何を言っても信用できない…」

と木山がそこまで言うと、花をのせた少女が、グイッと木山に顔を近づけて言った。

「いいえ…木山先生は嘘はつきませんから」

少女の一言に木山は、ただ呆然とした。しばらくして、

「本当に…根拠もなく人を信用をする人間が多くて困る………あれは『幻想御手』のネットワークが生み出した
 怪物だ…ネットワークを破壊すれば止まるかもしれない…」
「あっ!ありがとうございます!!」

少女はそう言うと走ってその場から離れていった。少女を見送った2人は、

「…まったく…参るな…」
「……よかったじゃねぇか…お前は、自分を信じてくれる…おそらく最後の存在を裏切らずに済んだんだぞ」

2人は、何をするわけでもなく、ただ向かい合っているだけだった、が不意に木山が尋ねてきた。

「…お前は、何もしないのか?」
「俺の出る幕は、ねぇだろ…」
「…ずいぶんと信頼しているな」
「…別に…ただ…さっきのお譲ちゃんも3位ちゃんも、いずれは、この街を背負っていく存在だ…
 今、その子達が必死に解決しようとしている…それをいちいち横からチャチャ入れるほど、俺は老いぼれちゃいねぇよ…」
「………その割には、随分とガイヤメモリに関わっているじゃないか…」
「アレは、俺の罪の証だ…それを今を生きる子供達に背負わせてくない…お前もそうだろ?」
「………………」
「今、あの子達が築き上げているものをお前が壊すと言うなら…例えどんな理由が有ろうと、俺が絶対に止める!」
「……やはり、変わったな…お前は…」
「俺もそう思う…でも…そう思わせてくれる奴に出会えたんだ…バカだけどな」

2人から離れたところでレベル5とバケモノの争う音はさらに激しくなった。
自分が生み出したバケモノとそれと戦うレベル5、そんな戦いを見守っている木山に雷電が告げた。

「ガイアメモリが俺の罪の証なら、あれは、お前の罪の証だ…あの子にばかり任せていいのか?」
「…ふっ…先ほどいちいちチャチャ入れないと言ったのは、お前だろ…」
「この事と俺は、あまり関係ないだろ?今回は特別サービスだ……お前が蒔いた種だ、自分で何とかしろ…」
「…………やれやれ」

そう言い残し、木山は、よろよろと立ってレベル5の戦いの場へと近づいていった。
(さて…俺は俺に出来ることをっと…)
雷電もまた、木山の友として、大人として、やるべきことを決めた。

637ビギンズナイト:2010/03/16(火) 23:14:39 ID:nM6W59g6
木山から渡されていた『幻想御手』をアンイストールする治療用プログラムを持って、ジャッジメント初春飾利は、
アンチスキルが持つ様々なデータ、情報を送られてくる、もしくは、送る設備を備えてある車を目指して階段を駆け上がっていた。
(早く…御坂さんが引き付けてくれてる間に)
急がなければ、と考えていると、突如バケモノが放ったエネルギー体が、初春が上っている階段に向かってきた。

「はっ!!」

あと少しで当たると言うところで、目の前に鎧の男が現れ、迫り来るエネルギー体に蹴りを加えた。
バゴンッ!と大きな音と共に、エネルギー体の起動は変わって道路から数百メートル離れたところで爆発した。
突然の助っ人に驚いていると、鎧の男が叫んだ。

「早行け!!お譲ちゃんっ!!!」
「…あっ!はい!!ありがとうございました!!」

お礼をいい、階段を上がっていく初春を見送り、闇雲に攻撃するバケモノを見て、ただ呟いた。

「まったく、女の子は傷つけちゃいけないよって母ちゃんから習わなかったのか…」

と小言を呟いていると、続けて第2波と3波が迫ってきた。

雷電は、木山が渡した治療用プログラムで、『幻想御手』をアンイストールするまで、バケモノの攻撃や戦いで飛んでくる岩を
自分の能力で防ぎ続けることに決めた。レベル5とバケモノの戦いも気になるが、あれだけ偉そうな事を言っておいて、
今更、手伝いに行くのも、恥ずかしかった。何より、あのレベル5の少女を信じていることは、事実だった。
そのまま攻撃を防いでいると、今までの攻撃よりもどこか弱くなっていることに気付いた。
原子力発電所でレベル5と戦っているバケモノを見ると、今までのような動きも見せず、ドンドン大きくなっていった体も
ピタリと成長が止まり、何やら苦しんでいる様にも見える。
(やっと、アンイストールしたか…)
ここまで来ればあとは、時間の問題である。弱った状態で、あのレベル5に勝つことは不可能である。
あとは止めを刺すだけだろう、雷電は、原子力発電所から少し離れた道路から、バケモノの最後の姿をみとっていた。

「美坂さん!!」

と自分が立っている所から少し離れた所に見慣れた少女が心配そうにレベル5の方を見ていた。
そんな少女に雷電は、ただ一言だけ告げた。

「大丈夫だ……」
「えっ!?……でも…」
「……あんな闇雲に力を振るうことしか出来ない獣にやられるほど…あの3位ちゃんは弱くないよ…」

そう言った、次の瞬間ドゴォォォォォン!と凄まじい音で放たれた『超電磁砲』によって、バケモノは、跡形もなく消し飛んだ。

「やったぁ!!」

そう喜ぶ少女の隣で、雷電は、ひしひしとその身に感じていた。
(こりゃ…本当に世代交代の時代なのかもな…まったく、まだ20代なのに、こうも若い子達の力を感じるとは…)
そう考えながら、雷電は、成長していく子供達に、ただただ感動していた。

638ビギンズナイト:2010/03/16(火) 23:16:56 ID:nM6W59g6
一万もの脳をリンクすることで出来た悲しき化け物の姿は完璧に消えて、あたりは、車の通らない静かな道路へと元に戻っていた。

「さてと…帰るか…」

あたりで気を失っているアンチスキルが目を覚ます前にその場から離れようとしたが、

「あっ!あの!!」
「ん?」

後ろから少女の声がしてきたので雷電は振り返った。

「あっ!ありがとうございました!!」

丁寧にお辞儀をして、御礼を言ってきたので雷電は照れてしまった。が、取り合えず冷静を装った。

「ふっ…まぁ俺よりも…あの三位ちゃんと木山の奴にいいな…俺は大したことはしてねぇよ…」
「でも!」
「あぁ…そうだ!ならお礼として、俺に会ったことは誰にも言わないでくれ…」
「え?」
「いろいろあってね…それを守ってくれたら、俺はうれしい…」
「………はい」
「よかった…じゃ」
「あっ!ちょっと待って下さい!!」

今度こそ行こうとしたが、少女は、また呼び止め近づいてきた。

「腕を…」

少女に言われ見てみると、先ほどの戦いでついたであろう傷が右腕にあった。
少女は、近づくとポケットからハンカチを怪我をしている腕に巻いてくれた。

「あまり…上手じゃないんですけど…」
「………いいさ…ありがとう…」

まるで漫画の様な光景だが、やられた本人(雷電)は、仮面で見れないが実はかなり喜んでいる。が、
取り合えず大人の対応か、どうかは、分からないが取り合えずあまり喋らないことにした。

「…洗って返すよ」
「あっ!いえっ!そんな気にしなくても…」
「いやっ…ちゃんと返すよ……そうだ!木山に伝言を…」
「木山…先生に?」
「あぁ…『負けんなよ』って伝えてくれ」
「…分かりました」

何たいしてなのかは、少女は聞いてこなかった。しかし、実際に聞かれてもあまり話したい内容でもないので、
聞いてくれない方が雷電にとっては、都合がよかった。

「じゃあね…」

その言葉と同時に、その奇妙なコスプレと言われがちな鎧を着た男の姿が一瞬で消えた。

639ビギンズナイト:2010/03/16(火) 23:26:58 ID:nM6W59g6
取り合えずここまでです。
自分でやっといて言うのもなんですが
かなり内容を急ぎました。
御坂と雷電のコンビも描こうかと思いましたが
変に長くなりそうだったので、御坂の話は、もう勝手に進めていきました。
ここでは、雷電の力を描きたかったので、変に絡ませるのは、止めてコンパクトにいきました。
取り合えず、まだ第一章なので、自分の中で描いている、第2章に行きたいので
『超電磁砲』との絡みは、ここで終らせます。
第2章からは、多少の設定や本作との絡みはありますが、オリジナルで行くつもりです。

640ビギンズナイト:2010/03/16(火) 23:37:51 ID:nM6W59g6
今気付きました>>638
「何たいして」は「何にたいして」です

641ビギンズナイト:2010/03/17(水) 03:04:39 ID:OXf6qidw
出来たので投稿します

642ビギンズナイト:2010/03/17(水) 03:05:44 ID:OXf6qidw
夜になり、昼の戦いから体を休めるため、ベランダに出て夜風に当たりながら、ゆっくりとお酒を楽しんでいた。
今飲んでいるのは、ウイスキーだが基本的に彼は、酒なら何でも好きで、ワイン、焼酎、日本酒などなど、何でもいける。

「木山は……捕まったそうよ…」

ゆっくりと夜景と酒を楽しんでいる雷電の後ろから、ウイスキーのボトルと氷の入ったコップを持った珠理が話しかけてきた。

「…そうか」
「悲しんでる?」
「別に…」
「そう…じゃあ、疾っくに直っている腕のハンカチを外さないのは、動揺してるからじゃないの?」
「…………違う、気に入ってるだけだ」
「……そっ」
「なんだよ?」
「別に…」

本音を言わない雷電をからかっていたが、珠理自信も実は、戸惑っていることに雷電は気付いていた。
だから、雷電は特別言い返そうとはしなかった。

「…もうちょっと、高いウイスキーでもいいじゃない?」

雷電が開けたウイスキーを飲んだ珠理が感想を述べた。

「いいんだよ…安酒の方がよく酔える」
「……あっそ…なら勝手に酔ってなさい…」

そう言うとボトルをベランダの柵に置いて部屋へと戻って行った。
それを確認した雷電は右腕に巻いてもらったハンカチを外して、未だに直っていない傷口を見て呟いた。

「治ってない…か……もうあまり時間がないな…」

コップに残ったウイスキーを飲み干し、もう一杯注ごうとしたときに、
突然、夜景の中に眩しい光の柱が現れた、雷電が居るマンションからは、遠く離れていたが
その光は、どこまで伸びているのか分からず、天まで届くという言葉は、その状況にこそ相応しかった。
いきなり現れたなぞの現象に、ただ唖然としていたが、その光を見てなぜか一人の友人の名前を呟いた。

「……………当麻?」

何気なしに出てきた言葉だが、その言葉が友人に届くことはなかった。

643ビギンズナイト:2010/03/17(水) 03:08:01 ID:OXf6qidw
夏の日差しが射し込み、白いベットに白いカーテン、全てが白一色というわけではないが
眩しい日差しによって白がよりいっそう際立つ病室で彼は「生まれた」。

今、彼はただベットでボーっと窓の外を眺めていた。
先ほど、とあるシスターに噛みつかれた傷跡がヒリヒリ痛んでいるが、
今は、とにかく何かを見て、感じ、覚えて、なくなった記憶を埋めたかった。そこに

「よっ!当麻大丈夫か!?」

銀髪の男性が部屋に入ってきた、先ほどのシスターが言っていた、おそらく自分の物らしき名前を呼んでいるとこから考えると
彼は、きっと友達なのだろうと思った。

「あぁ…まぁ大丈夫かな…わざわざ来てもらって悪いな」
「気にすんなって!慌ててきたから何もお見舞いの品ねぇけど」
「いいよ、気使わなくたって…」
「まぁ、さっさと治して、また一緒に車でナンパ旅行しようぜぇ!!」
「…あぁ…そうだな」

以前の俺は一体何をやっていたんだ?と思っていると、目の前の銀髪の男は、急に真剣な顔になり
当麻が一番恐れていることを口にした。

「ホントに何も覚えていないんだな…当麻」
「っ!?」

今、一番誰にもばれたくないことが、あっという間にばれてしまった。
つい先ほど目の前で泣きそうなシスターのために、嘘をついた当麻にとっては、これ以上にないショックだった。

「ゴメンな…ここの医者とは知り合いで、全部教えて貰った……すまんな、騙したりして…」
「……いいんです…気に…しないで下さい…」

ばれたくない事があっさりとばれて、当麻は、自分の中に不満や悲しみが一気にあふれ出し、ただ俯いて泣き始めた。
今、目の前にいる友達だったであろう男性に心配させないように何とか涙を止めようするが、そう簡単に涙は止まる物ではない。
早く止めようとすればするほど流れ出てきた。そんな、当麻を見て、銀髪の男は、

「…まっ!いいさ…お前はお前だ…」
「えっ!?」

涙でボロボロになった顔をあげて、見知らぬ銀髪の男の顔を見ると、彼は、微笑みながら右手を前に出して言った。

「ここから、また始めればいいさ…一緒に…俺は雷電…お前がつけてくれた名前だ…気に入ってるんだぜ…」

そう言われて当麻は、ただ、目の前の銀髪の男を見つめて、
まるでそれが当たり前かのように自分の右手を差し出し、彼の手を握り握手をした。
またここから共に始めるために

644ビギンズナイト:2010/03/17(水) 03:09:03 ID:OXf6qidw
ここで第1章が終了です。
次回からは第2章で完全とまではいかないけど、オリジナルストーリーです。
本当は当麻が入院したこと連絡が来たとこから始めようと思ったけど、これもまた長くなりそうなんで止めました。
当麻の記憶喪失に対する思い、気持ちが分からず、泣くのか、笑ってごまかそうとするのか、迷いましたが
普通は泣くのかなと思い、泣くという選択にしましたが、でも、当麻君なら、笑ってごまかそうとするんじゃないかと正直思ってますが
そこまで重要じゃないので、とりあえず、泣くという選択にしました。
やっぱり記憶喪失を描くのは難しいです。
他にもあまりに展開が速すぎると思ったんですが、変に足しても長くなるだけだと思ったのであっさり第1章を終らせました。
まぁでも一々私が書かなくても「禁書目録」でも「超電磁砲」を読めば分かることなので、いいだろうと思ってコンパクトにしました。
2章からはライダーといろいろ武器などを出すつもりです。

645通りすがりの超能力者:2010/03/17(水) 03:52:43 ID:GGfO2TaA
第1章お疲れ様。
GJでした。2章も頑張って下さい‼

646■■■■:2010/03/17(水) 15:31:37 ID:qrbPpoVk
ここで短編いちゃいちゃ投下してもいいんですか?

647感想:2010/03/17(水) 15:51:10 ID:Vi45NMIo
第一章お疲れさまでした!
今まで読んできましたけど、なんだか雷電の命の炎が薄れていくのを感じました。
当麻が記憶を失い、大切な友を失った雷電はどういう気持ちだったんでしょうか…。
なんだか悲しいですね

これからも応援します。そしてよろしくお願いします。



では誤字訂正を…

「美坂さん!!」
   ↓

「御坂さん!!」

648■■■■:2010/03/17(水) 16:13:45 ID:fxFchdcE
>>646
上琴は専用スレがあるけどそれ以外の場合ここじゃないかな。
あぁ、エロいやつはエロパロ板だがw

649ビギンズナイト:2010/03/17(水) 16:43:04 ID:OXf6qidw
>>647さん そうです
ほんとにすいません。
よりによって名前を間違えるなんて…最低ですね。
御指摘ありがとうございました。

650■■■■:2010/03/17(水) 23:27:28 ID:MO0f3TPw
一レスの小ネタを。

それは、上条が旅掛に「一発だけ殴らせろ」と言われた次の日。
「……合わせたい相手というのは、その娘か」
「はい」
そこにいるのは、彼の愛娘と瓜二つの少女。
ギリ、と奥歯が鳴る。
なぜこの少年がこの少女の存在を知っているのか、その事情を聞かされて
いたとはいえ、皮肉の一つも返してやりたかった。
「大胆な奴だな。自分の婚約者の父親に、二号さんを紹介するとは」

「このミサカは二号ではなく一○○三二号です、とミサカは訂正します」

651ビギンズナイト:2010/03/18(木) 01:48:03 ID:zOTrUq6E
どうも投稿します。

652ビギンズナイト:2010/03/18(木) 01:51:28 ID:zOTrUq6E
夜でも賑やかな街と違い、今、当麻が歩いているのは、暗く街の光があまり届かない廃ビルが立ち並ぶ、
今にも強盗が出てきそうな道を歩いていた。
当麻は、普通の服で街を歩いているわけじゃない、彼は、鎧を身に纏っている。
胸や腕、足には、オレンジ色の金属が着いていて、それ以外は黒い布のような繊維で覆われている。
顔の部分は、鋼の様に銀色の金属に覆われて、そこ以外は、胸についているのと同じオレンジ色の金属が後頭部まで包み込んでいた。
そんな格好で出歩けば普通アンチスキルにでも職務質問されそうだが、当麻が歩くその道には、本当に人気がなかった。
ゆっくりと進んでいると、突如、ズラリと並ぶ廃ビルの2階の窓から黒い服を着て、黒いサングラスを着けた、いかにも悪人らしき男が
当麻に銃を向けてきた、が即座に当麻は、その男目掛け銃を構えて引き金を引いた。
ダンッダンッ!!と銃声が鳴り響き、男に命中し、男は倒れ姿が見えなくなった。すると、銃声が合図となったのか、
一気に何人もの黒服の男達が廃ビルの窓や一階にある扉、ビルで見えなかった曲がり角などから現れて当麻に銃を乱射してきた。
それら攻撃をかわす為に近くの人一人が入れる位の狭い通路に飛び込んだ。しばらく、男達は当麻が入り込んだ通路目掛け銃を撃ってきたが、
暫くすると、銃声が止み、弾のリロードをし始めたので、当麻は通路から飛び出し、男達に的確に鉛玉をお見舞いしていき、
数名の男達を次々と亡き者に変えていった。その後も突然現れる黒服の男達を冷静に対処しながら進んで行き。

とある廃ビルの前に立ち止まり、慎重に中に入り、上へ行く為に階段を探した。階段は入り口からそれほど離れていなかったので、
すぐに見つかりゆっくりと階段を上って行った。そしてある扉の前に立ち止まり、開けようと手を伸ばしたが、その手を一旦止めて、
暫く考えた後、ドアから少し離れて勢いよくドアを蹴破った。すると、ガシャンと何か落ちるような音がした、当麻は即座に落ちた物を拾い
近くの窓目掛け全力投球した。投げられた物は、窓から飛び出してから1秒か2秒ほど経つと、ドゴォォン!と音を立て爆発した。
仕掛けられた罠を対処した当麻は、入った部屋を見渡すと部屋の片隅に一人の15、16歳ほどの少女が怯えて縮こまっていた。

「目標確認…保護する」

そう言って少女に近づき、少女の手を取って立ち上がらせ、部屋から出た。
出た後は、先ほど上った階段を下りて行き、出口に行くと出口には数名の黒服の男が待ち構えており、当麻を確認すると、即座に発砲してきた。

「ちっ!!こっちだ!!」

少女の手を取り、元来た廊下に戻り裏口に向かった。男達も追ってきたが、何発か威嚇射撃をしながら逃げて
裏口を見つけたところで、男達が又しても撃ってきたので当麻は、立ち止まり、少女の手を放してしっかりと銃を構えて反撃した。
すると、少女が急に裏口に向かって走り出した。

「まっ!待て!!」

しかし少女は、裏口を開けて外に飛び出した。そして、先ほどと同じようなカシャンという音がし、数秒後に、
ドゴォォンと響く爆発と共に少女の体が炎にのみ込まれた。

653ビギンズナイト:2010/03/18(木) 01:53:20 ID:zOTrUq6E
『GAME OVER』
どこからかそのような台詞が出てきて、周りの風景が急に止まった。そこに

「ハッハッハ…残念だったな…」

突然、先ほどまで居なかった、作業着を着た50代ほどの作業着を着た男が現れた。

「きたねぇよ!勝手に逃げちまうなんて!!」

当麻は、男に不満をぶつけた。当麻の台詞を聞いた男は、

「バカヤロー!何があっても目標を放すんじゃねぇよっ!手を放したお前が悪い…」

そう言って、男は、ポケットからリモコンを取り出して、何やら操作をすると辺りの暗い廊下の風景が消えて、真っ白い部屋になった。

「ずりーよ…」

小言をもらしながら腰に巻いてあるベルトを外すと、先ほどまで身に纏っていた鎧が消えた。

「どうだ…ライオトルーパーの調子は?」
「あぁ…いい感じだけど…でも雷電みたいにはいかないなぁー」
「あたりめぇだ…あいつのは特別だ…普通の人間じゃあ、まずキバの力は耐えられねぇ…」

外したベルトを男に渡して、2人は、歩いて白い部屋の唯一の出口であるエレベーターへと向かった
2人がいる部屋は、かなり広く、当麻自信が思うところでは、学校の運動場の半分近くの面積をほこっていた。
普通ならその程度かと思われるかもしれないが、部屋には特に置いているものもなく、ただ白いだけの部屋で
さらにその部屋があるのが地下だということを考慮すると広い感じるのは、当然であろう。
エレベーターに乗って、表通りから外れた店へと向かう途中も2人の会話は、続いた。

「やっぱすげぇんだな…アレは」
「あぁ…珠理ちゃん設計の元に俺が作り出したものだからな……おめぇライダーシステムについてはどこまで知ってる?」
「んっ?そーだな、確か、軍隊とかで使われている駆動鎧が大きすぎて自由に持ち運びが出来ないから、
 必要に応じて身に付けられるようにするために開発された…だっけな?雷電はそんな感じに言ってたけど…」
「まぁ正解だな」

654ビギンズナイト:2010/03/18(木) 01:55:17 ID:zOTrUq6E
2人の会話が途切れたところでエレベーターが地上へと到着して、扉が開いた。
エレベーターから降りると当麻は、男に追求した。

「まぁって…正解じゃないのか?」
「いや…初めに設計された理由はそれだ…だが、時間と共にいろいろと変わっていった……
 そもそも駆動鎧も最初は軍隊のためでなく、病気や怪我で動けない人の為の補助装置として開発されたものだが…
 いつの間にか軍事利用が主な目的となっていった」
「そうなのか…」
「あぁ…最初は、ただ人の為にと作られても…悪用する奴は出てくる…」
「…………ライダーシステムもか?」
「まぁな…設計していく内に、様々なものに利用されていくようになった…軍事利用はもちろん、無能力者を簡単に新戦力にすることができ
 普通の能力者の強化にも繋がり、使い方しだいでは、レベル5の更に上へといける…そんな事まで言う奴らも現れ始めた」
「『絶対能力者』か…」
「あぁ…あいつに頼まれたからお前専用に作ってやったが…それは半端な覚悟で使っていいもんじゃねぇからな」
「…わかってるよ…でも、もうちょっと性能良くしてくれてもいいじゃねぇか?」
「あほ!これ以上の強化はお前の体もたん…それでも最初作られた量産型よりは、数倍マシだ」
「はいはい…感謝してますよ」

当麻は、いろいろと機械の部品が散乱してるなか、何とか座れるイスを探し座った。
男はと言うと、先ほど渡されたベルトを台の上に置いていじり始めた。何をしているか当麻は分からなかったが
おそらく、何か調整などをしているのだろう。邪魔しないように黙っていたが、男の方から話しかけてきた。

「そういや…雷電の奴は来ないのか?」
「あぁ…そろそろ来るだろ…そうだ…シャワー借りていいか?」
「一回500円」
「金取んのか!?しかも、高い!」
「いやなら使うな…」
「…………雷電につけといて」

しぶしぶ承諾した当麻は、シャワールームへと行った。

655ビギンズナイト:2010/03/18(木) 01:57:41 ID:zOTrUq6E
当麻がシャワーを浴びに行ってからほんの3,4分後にバイクが止まる音がして雷電が店に入ってきた。

「よぉ旦那!」
「おぉ…来たか」
「…当麻は?」

辺りを見渡し当麻が居ないので、尋ねてきた。

「シャワーだ」
「そうか…またバーチャルルームでのトレーニングか?」
「あぁ…」
「難易度は?」
「7だ」
「なっ!?いきなり上から3番目かよ」
「いいセンスがあるな…あいつは、最初の扉の爆弾トラップに引っ掛からなかった」
「はっはっアレか…よく引っ掛かったなアレには…」
「あぁ…ちょっと気になって調べてみたんだがな」

旦那と呼ばれていた男が何か紙の様な薄いものを見せてきた。

「なんだこれ?…脳の…レントゲン?」
「CTってやつだよ…ちょっと特別なやつでな…当麻がトレーニングしている時の脳を調べてみたんだが」
「…それで?」
「正直言って異常だな…あいつは物事に対する理解や判断、反応がずば抜けてる」
「………あぁ知ってる」
「だがあいつ…学校では、クラスで三本指に入るくらいバカなんだろ?」
「……あぁ…おそらく危機的状況の時だけ出来ることだろう、アドレナリンやドーパミンなどの影響で脳と言うよりは五感が優れるんだろう」
「だがすごいな…特に記憶力に対する発達が目立つな…」
「……忘れないようにしているのかもな…二度と」

雷電が呟くように言うと、男は、壁に寄りかかる雷電の顔を見てきた。

「例の記憶破壊の影響だと?…」
「関係あるかは知らんが…当麻にとって覚えるって言うことは、今、生きることより必死になってる事なんだよ」

普段のふざけている様な雷電の顔ではなく、なんとなく寂しそうな顔をしていると、旦那は思った。

656ビギンズナイト:2010/03/18(木) 02:00:07 ID:zOTrUq6E
ほんの数秒の間、沈黙が続いたが先に雷電が喋りだした。

「そういや…あれは出来たか?」
「んっ?あぁ!あれな!…いや、まだだ…だがもうすぐだ」
「そうか…だんだん当麻もアレに相応しい人間になってるからな…」
「お前は…」
「知ってるだろ?…俺には…もう時間がない」

バタンッ!と静かな2人の会話を当麻のドアを開ける音が入り込んだ。頭にタオルをのせ、頭を拭いて当麻が部屋に入ってきた。

「あっ!来てたのか?雷電…」
「あぁ…ついさっきな」

先ほどとは違い笑顔を向ける雷電に、複雑な心境の旦那であったがそれに気付かず、二人は会話を続けた。

「そうだ!当麻お前にプレゼントがある」
「プレゼント?」

あぁ、と答えて雷電は、外に出てバイクへと戻り、すぐにプレゼントとやらを持ってきた。

「コレだ!!」

雷電が渡してきたのは、緑色のサッカーボールくらいの球体の様な物で、受け取った当麻は、
何だろうと?と考えていると突然球体が喋りだした。

『ヨウ…ゲンキカ?ゲンキカ?』
「…………」
「どうだ!驚いたか!これは、珠理が作った人工知能を搭載した!最新式のロボットなのだ!!」
「…………」
「どうした!?驚きのあまり声もでないか!?」

暫く、黙っていた当麻だが確認したいことがあり、とりあえず、口を開いた。

「いや…まぁ…すごいんだろうけどさ……何このデザイン?どう見たってガンダムにでて来る」
「チェスト!!!」
「アベシッ!!!!」

突然、雷電の蹴りがはなたれ、当麻は機械の部品が積まれる山に突っ込んだ。
機械部品の山に埋もれる当麻に向かって雷電は叫んだ。

「ハロではない!!言っておくがそれはハロではないぞ!!!」

その弁解を聞いた当麻は、部品の山から勢いよく飛び出し

「てめぇ!!俺がハロって言うよりも前にハロって言ったってことは!!自分でもこれは、ハロだと思ってんだろ!!!」
「……えっなに?ハロって?そんなのいるんだ?へぇー知らなかった…全然知らなかった…」
「てめぇぇぇ…だいたい!!俺にいろいろ教えるって言っといて!!お前がする事って!ガンダムDVD全巻見せるとか!しかも全シリーズ!!
 他にも漫画、アニメ、特撮などなど!!ヲタク文化を俺に見せ付けてくるだけじゃねぇか!!!」
「ヲタクは日本の誇りだ!!バカにすんな!!」
「ウルセーな!!そんなもんバッカで!!なんか知識が偏ってんだよ!!もぉどこへ向かってんのか分かんねぇんだよ!!」

騒がしく喧嘩をする2人を見守る旦那は、昔と変わらない…と考えながら2人を笑って見ていた。

657ビギンズナイト:2010/03/18(木) 02:09:21 ID:zOTrUq6E
投稿終了です。
最初に書いていませんが予告通りに第2章です。
まず、当麻が使うライダーは、ライオトルーパーです。555にでてくる奴です
一様、写真を見ながら書きましたが、ちゃんと伝わっているか不安です。
気になる人は調べてみてください。ライオトルーパーにしたのは、量産型という点で
まだ当麻が自分専用のライダーを持つ前の準備期間としてこれがいいと思いました。
あと、ハロの流れは、そうです、ただやりたかっただけです。
私は、ガンダムのキャラの中では、ハロが一番好きなのでただやってみただけです。
機会があればハロも交えていきたいです。
また思いついて色々混ぜていくかもしれないので
気に入らなかった方はドンドン無視してください。

658■■■■:2010/03/18(木) 18:11:31 ID:aZU0t4iQ
……えー、初詣からもう三ヶ月以上たってしまいましたが、>>43-48の続きって
需要あります……?

659■■■■:2010/03/18(木) 19:12:10 ID:sy2UxmYQ
>>658
あるある

はよしー

660■■■■:2010/03/18(木) 19:50:03 ID:aZU0t4iQ
あざーっす!
「やっと。私の出番。」
という訳で、>>43-48の続きになります。


これまでの話はこちら、
ttp://www12.atwiki.jp/index-index/pages/1533.html
今までは本編の隙間を縫うような設定でしたが、
今回はお正月ということでその辺適当です。
……もう正月とか半端無く過ぎてますが気にしないで……いやホントすんませんでした。

661それぞれの初詣。中編:2010/03/18(木) 19:51:05 ID:aZU0t4iQ
「酷い目にあった……」
 そう上条が呟いたのは十五分後、神社裏の森の中だった。
 おそらくは林と呼ぶべきだろう、そう広くない空間の中にいくつか異なった種類の木々、野草が存在していた。季節柄いくつかの木々は葉を落とし、あるいは紅葉させている。そこで上条は息を整えた。幾度目かのため息をきっかけに周囲を見渡す。
「どうにか撒いた……かな」
 一見自然そのものである雑木林だが、実際は全て人の手によるものである。『完全な生態系を人工で構築できるか」という思想の元デザインされた『人工的な原生林』に近い森。管理のためか視界はやや開けているもののそこに追っ手の姿は見えない。やっと身の安全を確保し、背を木々のひとつに預ける。
「さて、これからどうするかなー……」
 普段ならさっさと自宅に帰るのだが、今日はそうも行かない。インデックスを一人、こんな誘惑の多い場所に放置しておいたら絶対に何かやらかすに決まっている。その後の謝罪や賠償を考えると本気で帰りたくなってくるが。
(とりあえずインデックスを探し出して回収、その後にお好み焼きか何かで誘導して帰宅……ってトコか)
 しかも、こちらを探している輩には見つからずに、だ。もはや不幸だー、とか呟く気にもなれず、死んだような目で上条は歩き出した。僅かな救いは、森が比較的歩きやすいことだろうか。そんな些細な(しかも本来なら必要なかった)幸せを数え、自分を励ます。

662それぞれの初詣。中編:2010/03/18(木) 19:51:53 ID:aZU0t4iQ
 適当に当たりをつけて森を歩くと、しばらくもしないうちに開けた場所を見つけた。木の陰に隠れしばらく様子を伺うが人影は無い。周囲を警戒しつつ上条は歩み出る。
「ここは……本殿の裏か」
 幅三メートルほどの、木も草も生えない空間。管理の手間を減らすために特殊な除草剤でも撒いてあるのだろうか、足を踏み入れれば落ち葉と、乾いた砂利の音がする。建物の向こう側には人々の喧騒と、にぎやかな光があった。もう一度、人が居ないことを確かめ――自分の死角、それもすぐ傍に立っていた人影に気づく。
「……ふふ。こんなに近づいても気づかれないのが。私。ふふ。」
「誰――って姫神!? なんでここに!?」
「なんでって。たまたま見かけた友達に声をかけようと思ったら。逃げられたから。追いかけただけ。」
 つまり――上条が絡まれ逃げ出したとき、すぐ傍に姫神がいたのだろう。上条はまったく気づかなかったが。
「森に入るのが見えたから。ここに。非難してくるんじゃないかと。……スカートだから、森にも入れなくて。」
 裏手はもちろん、側面にも細いながら草木の生えない小道があった。そこをあるいてここまで来たのだろう。姫神はスカートの端をつまみ、僅かに持ち上げて「森に入れない」ということをアピールする。
「……ッ!」
「……なんで。目を背けるのかと。」
「いや、なんでって……」
 二人の居る場所には明かりも無く、僅かに漏れてくる縁日の照明で辛うじて相手を判別できる程度だった。だから姫神がスカートを持ち上げたとき、白い足首やなだらかなふくらはぎの曲線が上条の目に映り――
(イヤイヤイヤ! 上条さんはあくまで健全な青少年であって、そんなマニアックな部位に興奮した訳では……ッ!!)
 学校で常日頃から見えているはずなのだが、ロングスカートをたくし上げるという行為のおかげかそこはかとないエロスを感じてしまった上条さんである。
「ってあれ、ロングスカート?」
「……駄目?」
「いや、駄目とかそういう話じゃなくて……」
「さすがの上条くんでも。ロングスカートでは。ぱんつは見えないと思う」
「お前は俺のことをどんな目で見てるんだよ!? そうじゃなくて、巫女服じゃないんだなーと思っただけで!」
「巫女萌え?」
「誰がお前にそんな単語を教えてるんだ!? 青髪か!? 青髪だな!?」
「……上条くん。ちょっと。静かに」
「誰のせいだと思――!?」
 唐突に。
 天幕でも下ろしたかのように、上条の視界が暗くなる。それが姫神の髪だったと気づくころには――腕の間に姫神の細い肩が収まり、押し付けるような体重のせいでたたらを踏む。
「ひっ、姫がっ……!!」
「……静かに。向こうから。人の気配がした」
 姫神は追っ手が来たのかと考え、上条が見つからないように奥へと押し込んだのだろう――それだけなのだが、胸に当てられた姫神の手、鎖骨に当たる吐息、僅かに香る椿が意識を緩ませない。
(――落ち着け。こういうときはそう、素数だ、素数を数えるんだ……!)
 上条の葛藤を知ってか知らずか、姫神は上条の胸でじっと押し黙っている。その様子はまるで自分が抱きしめるのを待っているようだ――と、そんな妄想をしてしまい、上条は素数を数えなおす。
(1、3、5、7、11、13、17……!!)
 1は素数ではないのだが。

663それぞれの初詣。中編:2010/03/18(木) 19:52:34 ID:aZU0t4iQ
 人の声が聞こえたので、姫神は慌てて上条を奥へと押しやり、自らもまたその後を追った――はずだった。だが、周囲が暗かったこと、半ば反射的な行動だったことが理由なのだろう――僅かにバランスを崩し、勢いもあいまって上条の胸へと飛び込んでしまったのだ。
 言うべきことを冷静に言えたのは幸運だった。上条も混乱していたようだが、姫神もまた同じだ。なんとか体勢を立て直したものの、未だ体重を半分預けているような状態。
 胸に当てた手は、上条の鼓動を優しく伝えてくる。早足のようなリズムは動揺からだろうか。布越しではあるものの、鎖骨にキスをするような距離。必死に呼吸を抑え、それでも微かに汗の匂いを感じる。自分の鼓動にも気づかれているのだろうか。匂いは大丈夫だろうか。そもそも、不快ではないだろうか――そんな不安を計りに乗せ、天秤は揺れていた。揺れるまま、不安か期待か、どちらが大きいかも分からず、姫神はしばらく動けなかった。



「……えーと、そろそろ大丈夫なんじゃないかなーと上条さんは思う訳ですがー……」
「……うん。」
 数分間、ずっと何かをめまぐるしく考えていた……筈なのに、終わってしまえば何を考えていたのかすら思い出せなかった。ただ、紅潮した顔を上条から背け、五歩下がる。上目遣いに見た上条は何かを思案するように口元を隠した。表情は、見えない。
 何かを言わなければと考え、しかし言うべき言葉も見つからず、姫神は口をつぐんだ。

664それぞれの初詣。中編:2010/03/18(木) 19:53:18 ID:aZU0t4iQ
「……えーと、そろそろ大丈夫なんじゃないかなーと上条さんは思う訳ですがー……」
「……うん。」
 言って、どちらともなく離れていく。五歩下がったところで、二人ともが立ち止まった。
「………………」
「………………。」
 密着していたときと同じように、しばらく無言が続いた。上条はさりげない(つもりだが実際まったくさりげなくない)仕草で顔を覆う。
 やがて沈黙を破ったのは、上条の言葉だった。
「……えー、とりあえずこの場を離れようと思うんだけど、インデックスを探してきてくれねぇかな? さすがに放っては置けないし……」
「あ……。」
 姫神は背けた顔を上条へと向け――その表情は見えなかったが、うなずいたことだけは分かった。
「……うん。それが。いいと思う。」
 友人を小間使いのように扱うことには気が引けたし、飢えたインデックスを他人に任せるのは保護責任者遺棄かとも考えたが、上条の結論はそれだった。何より、この暗闇の中ずっと二人きりで居たら何か得体の知れないことになってしまいそうだったからである――もしも追われていなければ自分から逃げ去るところだ。
 歩き出す姫神を見送り、上条はそのまま、砂利の上へと座り込む。

665■■■■:2010/03/18(木) 19:57:35 ID:aZU0t4iQ
「………………。」
という訳で中編でした。いやなんだよ中って。
途中、姫神視点の三人称になったりしてます。
……半ばやっつけなので文章が荒かったり、妙に乙女ちっくだったり……申し訳ありません。
後編はこのスレに……投下出来たらいいなぁと思います。それではー。

666■■■■:2010/03/18(木) 22:37:08 ID:XRQi9v8k
>>665
乙。
姫神可愛いよ姫神。

667■■■■:2010/03/18(木) 22:44:47 ID:ejMwhtHU
GJ!

668■■■■:2010/03/19(金) 01:25:27 ID:dv0/dmS6
どうものせます。

669ビギンズナイト:2010/03/19(金) 01:27:51 ID:dv0/dmS6
↑は私です



激しい討論が終った頃には、既に日が沈みかけ夕暮れとなっていた。雷電は、取りあえず当麻をバイクで寮まで送っていた。

「明日は、どうするんだ?」
「俺は、また補修だ…」
「毎日毎日、熱心だな」
「やりたくてやってるわけじゃねぇよ…」
「そうだ…実はちょっと悩みがあってよ」
「…興味ないけど…なんだよ」
「いやさ…敵を倒すときの何かいい台詞ないかな?」
「自分で考えろ」

ホントに興味がないのであろう、当麻は、即座に返事をした。

「そう言うなって…いや昨日映画見て考えたんだが…『地獄で会おうぜ…ベイビー』ってかっこよくねぇ?」
「………2だな…俺も大好きだ…最後の熔鉱炉に降りていくとこなんて、俺泣いたもん」

などと重要な?話をしていると、当麻の学生寮の前に着いた、バイクを止めると当麻がサイドカーから降りて尋ねた。

「お前は、どうすんだ?」
「ん〜明日は、ちょっと忙しいな」
「仕事か?」
「いや…調べもの」
「そうか…」
「……なんだ?寂しいか?」
「別に…ただ…なんか最近忙しそうだなって思って」

当麻の問いに曖昧に答える雷電を妙に思っていたが、雷電の方から話を変えてきた。

「お前の方こそ忙しいだろ……同棲は…」

ニヤニヤした顔で言ってくる雷電に、当麻は、少しあきれていた。

「忙しいっていうか…大変だよ…色々と…特に頭にくると人の頭を噛み付いてくる…あの癖には」
「噛み付くのが癖かっ!?…そりゃ大変だなぁ!」

お気楽な感じに言ってくるが、実際に噛み付かれている当麻自信からしてみたら、深刻な問題である。

「結構深刻なんだぞ…まったく…なんであんなに噛み付かれないといけないんだか…理不尽だよ…」
「ふっ……いいか当麻…女の理不尽の付き合うのが男の務めだ」
「…別にうまくねぇぞ…」

それを聞くと雷電は、プッと吹いてしまった。何がツボに入ったのか分からない当麻は、なんだぁ?っといった顔をしている。

「はははっ…いや…すまん……やっぱりお前はお前だと思ってな…」

なぜそのような結論になったのか当麻は理解できなったが、ただ、「お前はお前だな」と言う台詞がうれしかった。
そして、笑いながら、じゃあ…またな、と言って雷電と分かれた。当麻が寮のエレベーターのボタンを押した頃に、
バイクのエンジン音が聞こえて雷電が帰っていったのが分かった。

670ビギンズナイト:2010/03/19(金) 01:30:33 ID:dv0/dmS6
自分が住むマンションに帰った雷電は、ダイニングのソファーで厚い本を足にのせてペラペラとめくりながら読んでいると
何時もと同じように、珠理が風呂上りで濡れた髪の毛を拭きながら部屋に入ってきた。
普段雷電は、本を読まない訳ではないが、読むものは、大抵漫画や週刊誌などで厚い辞書のようなものを開く姿は珍しかった。

「何読んでのよ?」
「んっ?あぁ…ワリ、借りてる」

雷電が持っているのは、脳科学に関する本であった。

「脳…科学?そんなもの読んで…医者にでもなりたいの?」
「いや…今日旦那のとこに行ってな…当麻の脳について聞いたんだが…」
「当麻がどうかしたの?」
「いや…どうやら危機的状況の時に異常なまでに脳が発達するらしい、特に記憶力がだ…だからちょっと気になってな」
「ふーん、でもわざわざ本を読むのは珍しいわね…医学関係っていうか人体に関する構造は、もう一通り理解してるでしょ?」
「あぁ…別に深い意味はねぇが…」

それだけ聞いて、珠理は部屋から出て行こうとしたが、

「なぁ…珠理」
「何?」
「ここに書いてある、記憶を保管する器官があるだろ…これが、もしぶっ壊れたら…記憶喪失ってやつになるんだろ?」
「えぇ…まぁ記憶喪失の原因になるのは、それだけじゃないけど…」
「じゃあ…もしこの器官が壊れて記憶を失ったら…もとに戻せるのか?」
「……ハッキリ言って…不可能よ」

珠理の回答にピクリと肩を動かしたが珠理は、続けた。

「記憶ってものは、正直言ってまったく解明されていないわ…それを蓄えるであろう脳の器官は分かっても、記憶って物がどのような物で
 どうやって蓄えられているかは…よく分かっていない……だからその器官が完璧に壊れたら…もう取り戻せない」
「もしも…その器官を何とか治してもか?」
「簡単に言うと…その器官は金庫の様な物よ,記憶が財宝としたら…金庫を丸ごと消滅させたら一緒に中身も消える…
 つまり、財宝を失った後に中身のなくなった金庫を直すようなものよ」
「…例え、治しても……中身は空っぽ…か?」
「そう言う事…もしも完璧に治したいなら…それこそ時間を遡るぐらいの事しないと」
「…そうか」
「ちゃんと戻しといてよ…」

部屋から出て行く珠理に、オウっと返事をして、もう一度本を読み始めた。

「……………本当に…誰も救えないな……俺は…」

671ビギンズナイト:2010/03/19(金) 01:33:26 ID:dv0/dmS6
朝、と言ってもまだ日が昇る前に雷電は出かけた。行き先は、とある病院であった、普通なら急病人でもない限り、
そこの医師には、会えないが雷電は、そこの医師と知り合いでよっぽど忙しくない限り、時間を作って会ってくれるのであった。
さらに、それが今も尚、彼の患者であれば尚更だろう。診察が終わり、白の半袖のTシャツを着ようとする雷電に、
雷電のカルテらしきものを見ながら、カエル顔の医者が話しかける。

「調子はどうだい?」
「あんたになら答える必要はないだろ…」
「直接意見を聞きたいのさ…」
「……最悪だ…」
「…そうかい………もう命を削るのやめてはくれないかい?」
「まだまだ…止めるわけには、いかんな……やるべき事をやり終えるまでは……それに…別に命は惜しくねぇ何度捨てた命だ…」
「君は、ぼくの職業を知っているだろう?せめて僕の前に居るときだけは…そんな事言わないで欲しいね」

何やら説教でもされそうな雰囲気だったので、雷電は、さっさと出て行こうとしたが、

「君には伝えておこうかな…」

カエル顔の医者の台詞にドアノブを握る手の力が緩んだ。

「木山春生を保釈させた」
「なに!?」

ドアノブを放して、カエル顔の医者の顔を見た。驚くのも無理はない、木山が捕まってから、まだ、あまり時間が経っていない。

「どういう風の吹きまわしだ?」
「頼まれてね…それに、子供達を目覚めさせるには彼女の協力が要るしね」
「まったく…人が良すぎだ…あんたは」

頭を掻きながらあきれていると、スッと雷電に何やらA4サイズの紙が入りそうな、茶封筒を渡してきた。
なんだ?と質問しながら封筒を開けて中から何枚かの紙を出した。

「君に渡すべきか迷ったんだが…」
「これは…木山が参加した暴走能力の実験データ?」
「あぁ…子供達を救うために彼女に頼んで、知っている限りのデータをまとめてもらったんだよ」
「…これがなんだ?」
「君はコレについてどこまで知っている?」
「あぁ?いや別に…実験が失敗に終ったって事ぐらいしか…」
「……最後の実験参加者のリスト見てみるんだ…それですべて分かる」
「んんー?」

何か分からない雷電であったが書類の束一番下にあった。参加者リストを見て、目を見開いた。
そして、その中で知り合いである木山以外の人物の名前を口にした。

「実験…主導者……木原………幻生!!」

最後の名前を言う時は、ほとんど叫びに近かった。雷電は、書類に後が残るほど力を込めて握り締めた。
そんな雷電と違い落ち着いた様子でカエル顔の医師は話す。

「それで僕は全てを悟ったよ…」
「あの蛆虫が!!……まだ研究に!?」
「あぁ…今は、行方不明だけどね…死んだという噂もあるよ」

歯をぎりぎりと鳴らし怒りをあらわにしながら、雷電は、なんとか落ち着こうと努力していた。

「………木山の話を聞きたい…どこに居る?」
「今出かけてるよ…彼女の行方を追っている連中がいるから、おそらくは身を潜めてると思うけど」
「ちっ!……どうすればいい?」
「彼女の連絡先は知らないから直接会うしかない…彼女は今日ある場所に潜入する…ある物データを手に入れるため…」

672ビギンズナイト:2010/03/19(金) 01:35:14 ID:dv0/dmS6
『先進教育局』そこは、かつて木山が勤めていた場所でもあり、
置き去りの子供達を使った『暴走能力の法則解析用誘爆実験』が行われた場所でもあった。
しかし、今は誰もそこに勤めておらず建物は廃墟当然で電気もきていない。電気がきていないので夜は暗く、まともに歩く事は出来ない。
そんな中、木山春生は懐中電灯を使い歩いていた。かつて自分が勤めて、愛する教え子達の意識を奪う実験を行った憎むべき施設の廊下をゆっくりと
いろいろな部屋を回って、何かデータや手がかりとなるものがないか調べていたが、ほとんどの物は持ち出され目当ての物は何一つ残っていなかった。

「ここもだめか」

保釈を手伝ってくれたカエル顔の医者に報告して引き上げようかと考えていると、

「よお…」

と男の声がした。声のする部屋の出口のあたりを見ると、そこには、つい最近殺し合いをしたばかりの知り合いである銀髪の男が立っていた。

「出所おめでとう…」
「………そんな事を言うためにわざわざ来た訳ではないだろう?…」
「あぁ」
「『ポルターガイスト』の件で私を止めに来たか?」
「……そんな事はどうだっていい…」
「なに?」
「俺が聞きたいのは……木原幻生についてだ…」
「木原…だと?…なぜあいつを?」
「どこに居る…」
「…どこって?死んだんじゃ?」
「………死んじゃいねぇよ…あいつは…」

どうも、雷電の目的がいまいち掴めない木原は質問された事に唖然とした。しばらく、会話がなかったが、

「じゃあ、質問を変える…最後にあったのは?」
「……実験が失敗して、あの子達を救うために『樹形図の設計者』を使う許可を貰い行った時…1年ほど前だ…」
「…失敗じゃねぇだろ」
「えっ!?」
「あの実験は…必然的に起こったものだろ…」
「お前……」
「分かるさ…あいつがやった事ならな…」

そう言うと木山に背を向けて暗い廊下へと出て行った。木山はすぐに雷電の後を追って、今度は木山の方から質問した。

「なぜだ!?なぜあの男を!?」

雷電はピタリと止まって、振り返らずに言った。

「あの男は…必ず殺す……俺の手で…」

暗い上に木山の方を向いて喋っていないので顔を見る事は出来ないが、その声は明らかに、怒りで満ちていた。

「何か関係があるのか?お前が所属してたレベル5の部隊の3人が死んだ事と?」
「……死んだんじゃねぇ…殺されたんだ…あの男に」
「何!?どういう…」
「俺たち以外にもお客さんいるらしいぜ」

急に教えられた情報に驚いてあたりを見回してみるが特に誰もいなくもう一度雷電の方を向いたが、既に彼はどこかへ行ってしまった後だった。

673ビギンズナイト:2010/03/19(金) 01:47:48 ID:dv0/dmS6
ここまでです。
とりあえず少し原作というよりは、アニメと混ぜてみました。原作派の方はアニメを見てみてください。
どうでもいい方は、全然気にしないで下さい。
この後に木山は御坂に会ったという流れです。それと今気付きましたが>>672の「お客さんいるらしいぜ」は
「お客さん」の後に『、』を入れるのを忘れました。まぁ『が』でもいいと思ったんですが
『が』を入れないほうが、少し違う雰囲気がでると思ったんですが、
おかげで消したら『、』を入れるのを忘れました(笑)
あと、珠利と雷電の記憶についてのやり取りですが、自分で調べて勝手に解釈した説明なので間に受けないで下さい。
それと木山が最後に幻生と会った時というのは、自分が勝手に決めました。
いくら調べても、いつなのかはよく分からなかったので1年前としました。
時間で言うと当麻が一方通行を倒す前をイメージしてます。

674■■■■:2010/03/20(土) 18:15:08 ID:VOvwXaEA
 SS投稿したいとおもいます。そこで、上条さんが『必要悪の教会』の話と、一年後の学園都市の話と、上条さんが『グループ』の話、どれがいいですか?
 投稿自体は少し遅くなるかもしれません。

675■■■■:2010/03/20(土) 18:15:21 ID:VOvwXaEA
 SS投稿したいとおもいます。そこで、上条さんが『必要悪の教会』の話と、一年後の学園都市の話と、上条さんが『グループ』の話、どれがいいですか?
 投稿自体は少し遅くなるかもしれません。

676■■■■:2010/03/20(土) 20:06:33 ID:29Q8tmzA
1年後の話に1票ノ

677■■■■:2010/03/20(土) 20:15:56 ID:p5RFrZYQ
同じく一年後

678■■■■:2010/03/20(土) 20:41:44 ID:mlEpI.2w
一年後でおながい

679ビギンズナイト:2010/03/21(日) 02:40:42 ID:nM3YwLhA
どうも投稿します。

680ビギンズナイト:2010/03/21(日) 02:44:09 ID:nM3YwLhA
昨晩の雷電の事を知らない当麻は補修が終わった後、昨日と同じく表通りから外れた店を訪れていた。店と言っても今いるのは地下のバーチャルルームで、
昨日当麻が迫り来る数十名の悪人から一人の少女を助け出す(正確には助けられなかったが)トレーニングをした場所であり、
その他にも色々と稽古をつけてもらう時は大抵そこであるが、今回は違った。雷電に「旦那」と呼ばれている男に言われて
ただ広い何もない白い部屋で、待っていると、普段使うエレベーターの向かいにあるエレベーターが動き出した。
そのエレベーターは普段使うよりも大きく、車が2台は入るほどのスペースがあるが、旦那が言うにはかなり古く
いつも使うエレベーターの2倍近くの時間をくうので、あまり使うところを見た事がなかった。
ゴゴゴォォっといかにも昔のエレベーターですと言っているような音を出して、時間をかけて下りてきた。
扉が開くと中には、一台の車があった。車ゆっくりとエレベーターから出てきた。車はおそらくポルシェかフェラーリだろう、
当麻は車に詳しくないが、雷電に見せられた漫画、映画などに出てくる有名俳優が、かっこよく乗り回す車と、どこか同じように思えた。
当麻の近くまで来ると車から、どう見てもその車の持ち主には似合わない、作業着を着た男が出てきた。

「どうだ!!」
「あぁ…かっこいいな…」
「そうだろう!!そうだろう!!だけどなぁ…それだけじゃねぇんだ!!」

車からある程度離れて、車に向かって叫んだ。

「ハロ!!バトルモードだ!!」

当麻の目の前に止まっていた車が、ガシャン!ガシャン!と激しい音で形を変えていき、二足歩行のロボットへと変わった。
目の前で起きたことに当麻は、ポロリと本音をこぼした。

「ウオォ…すげぇ」
「だろうな!」

急に映画の世界にでも入ったような気分になり、ただ呆然と立ち尽くす当麻に旦那は説明を続けた。

「右手にはガトリング砲に左手にはミサイルもついている」
「…なるほど…派手だな……」
「変形ロボットは男のロマンだ!!武器も派手にいくべきだ!!」
「そうか……ハロって?」
「そりゃコイツの…いや、正確にはコイツの頭の名前か」
「ハロって!?昨日の!?」
「そうだ…もともと変形ロボット自体は、もうかなり前に完成していたんだ…が!こいつを動かす知能が完成してなかった
 そこで登場したのが…」
「あのハロのマガイ物か?」
「見た目は、まぁいいとして、重要なのは中身だ………もういいぞ」

旦那の言葉を合図にまた変形していき、武器をつけた手と立っていた足を綺麗しまい元の車へと形を変えた。

681ビギンズナイト:2010/03/21(日) 02:46:34 ID:nM3YwLhA
「すごいのよく分かったが…コレどうすんだ?」
「どう使うかはお前が決めろ…お前のだからな」
「はぁ!?」

言っている事の意味が分からなかった、皆さんご存知、上条当麻は不幸な人間である。宝くじから福引まで何一つ当たった事はない
それが急に高級車を、しかも、今、世界中どこを探しても見つからない変形機能もついている。それをタダでくれると言ってきているのだ。

「なんで俺!?」
「俺はこんな高級車乗らんし、雷電はバイクにゾッコン状態、珠理ちゃんはあまり外出はしない…だったらお前ぐらいしかいないだろ」
「…………………」
「なんだ!?感動で言葉がないか!」
「…………あっ…いや…いいです荷物になるから」

すごく丁寧に断ると当麻は何時ものエレベーターへと向かった。が、

「いや!?待てェェェい!!!」
「…何だよ?」
「いや!?お前がなに!?お前にやるって言ってんじゃん!!」
「いや…だから…荷物になるから…」
「だから何!?その理由!!主婦か!お前は!?」
「学生です」
「すんなり返すな!!例えたのが恥ずかしいだろ!!!」

50代とは思えぬ激しいツッコミを入れる旦那だったが、当麻自体かなり乗り気じゃない。

「だって俺、免許持ってないし」
「ふっ…そんな事か!これは、ハロを取り付けることによって!!自動操縦が可能だ!!だから免許もいらん!!」
「いや…例えそうだとしても…俺、捕まんじゃねぇ?…それに置くとこがねぇし」
「ここに置いときゃいいだろ!」
「いやぁ……そうだけど」
「なんだ!?このデザインが気に入らないのか!?」
「デザインって言うか…」
「なんだ!?」
「…………俺、トランスフォーマーよりもビーストウォーズの方が好きなんだ」
「……ちなみに俺は千葉繁が好きだ」
「じゃあ、受け取れねぇな…俺…子安派だから」
「どうでもいいわぁぁぁぁぁ!!!!!!」

心の底から、どうでも良かった・・・・・・

682ビギンズナイト:2010/03/21(日) 02:48:26 ID:nM3YwLhA
旦那の説得の末、なんとか当麻は受け取る事を了承してくれ、車を地下に置いたまま二人は店に戻った。正確には、もう一体いるが

「最初は、ただのパクリだと思ったけど…ハロってすごいんだな」
「…結局ハロでいくのか?あんなに雷電と熱い討論したのに」
「あぁ、もうめんどくさいから、いいや………なぁ雷電から連絡ないのか?」
「お前んとこにないなら、俺んとこにあるわけねぇだろ…」

旦那の言葉を聞いて、取りあえず自分の携帯を開き連絡がないか確認するが、やはり、何もなかった。
そして当麻は、記憶を失ってから、雷電との付き合いで一番気になっている事があった。

「なぁじいさん…雷電は一体…何してんだろうな」
「知るか…そんなこと」
「俺、分かんねぇんだよ…あいつが一体何をしたいのか」
「はっ!人の考えている事が一々分かるのは、精神系能力者だけだろ!」
「かもな…でも俺は友達なんだろ?あいつの」
「……なんだろってなんだよ…ダチはダチだろ」
「だって…俺は…」

下を向く当麻の声はどんどん小さくなった。

「記憶のことなら言ってるなら俺に言うな」
「…俺は……前の俺を知らない…前の俺は雷電のことをよく知っていたのか?」
「………同じだ」
「えっ?」
「同じように俺に聞いてきたよ、あいつの事を」
「知らなかったのか?俺は…」
「あぁ俺も教えなかった………口止めされてた、あいつに……時が来るまではな…だが、そろそろだな」
「そろそろ?」

旦那は、散らかってる作業台の上から一つのアタッシュケースを取り出し、当麻に手渡し、告げた。

「あの車もコレも、まだ完成してない物もあるが…すべてあいつに頼まれお前の為に作ったものだ」
「俺に…どうして?」
「もう時間がない…あいつには」

683ビギンズナイト:2010/03/21(日) 02:51:41 ID:nM3YwLhA
とある施設である女性が働いていた、彼女は名は、テレスティーナ、MAR(先進状況救助隊)の隊長であり、人命救助のスペシャリストだ。
今も彼女は、ある実験によって目覚める事のない子供達の為に働いている、表向きには、であるが
(必要な物はすべて揃った…あとは、子供達を運ぶだけ)

「運び出せ!」

部下達からの返事を受け取る前にトレーラーの荷台に乗り、中に設置された機械を確認をしていると、開けっ放しの荷台の扉が急に閉じ
中は稼働中の機械のモニターなどの光だけの暗い個室へとなった。

「久しぶりだな」

テレスティーナは反射的に隠していた銃を声をする方へ向けた。暗いので相手の顔を見る事は出来なかったが、
それ以前に、銃を向けた腕を掴んまれ、もう片方の手で首を絞められてしまい、相手を確認するという行動もさせて貰えなかった。

「くはっ!!お前は!?」
「忘れたか?…この俺を?」

わずかにあるモニターの光によって、漸く相手の顔を見る事ができた。昔見た、銀色の髪の毛を

「っ!?ディック…マーティン!!」
「何年ぶりだぁ?とっくに死んだと思ってたが…」
「なぜ!?」
「血は争そえんってやつかな…ろくでもないことしてるらしいな…」
「私を…殺しにっ!?」
「テメェなんかに興味はねぇ…あのクソジジイはどこにいる」
「なっ!?やつは…木原幻生は…死んだ!!」

それを聞いた途端、雷電は、テレスティーナの背中を機械に叩きつけた。

「がはっ!!知らない!!……私は!知らない!!」
「なら……見させてもらう…」

雷電がテレスティーナに顔を近づけたると、両者はまったく動かなくなった。まるで、彼ら2人の時間が止まったように、
2人は、互いを見つめたまま動かなくなり、暫くすると、テレスティーナの方から動き出した。

「はぁあぁあ!!…はぁはぁ…なんだ…今のは?」
「なるほど…な」

テレスティーナの首を絞めている手を放して、倒れるテレスティーナに目もくれず立ち去ろうとした。

「なぜ………今になって?」
「……俺もとっくに死んでいると思っていた…だが違った…あいつは生きて……続けていたんだ…実験を」
「続け…る?」
「…………木山に会わなきゃ…気付きもしなかっただろうな…」
「私を殺さないのか?」
「お前を裁くのは俺じゃない…それに相応しい奴が現れる」

それだけ伝えると雷電は、トレーラーから出て行った、倒れているテレスティーナに何の興味もないというように、
突如起こった出来事に唖然としていたが、すぐにやるべき事を確認し部下達に子供たちの移送を急がせた。

684ビギンズナイト:2010/03/21(日) 02:53:18 ID:nM3YwLhA
先ほどテレスティーナを問い詰めたトレーラーから一キロも離れていない、人気のない路地で雷電は、苦しんでいた。

「ガハッ!!オハッ!!」

口からだらだらと唾が出て咳をする。
(さすがにアレを使うのは…ヤバイか……無理をしすぎたな…)

「ウハッ!!アァッ!!」

体に走る激痛に耐えながら、雷電は、壁に凭れ、誰に伝えたいのか分からない小さい声で呟いた。

「頼む……もう少しだけ…もう少しだけ……力を貸してくれ………『アリア』」

685ビギンズナイト:2010/03/21(日) 03:08:01 ID:nM3YwLhA
ここで終了ですが え〜すいませんでした。
あまりにシリアスすぎて、ちょっと笑いを入れようと
伝わるかどうかも分からないネタを入れました。伝わらない方々どうもすいません
まぁそこまで私の作品が人気が有るとは思えませんが…
他にも難しくて、車のトランスフォームの説明はかなり省きました。
それといろいろと急ぎすぎて、キャラの口調とかもいい加減になっているかもしれません

686■■■■:2010/03/21(日) 15:21:48 ID:BCAGVkSo
 統括理事会率いる学園都市と右方のフィアンマ率いるローマ正教、ロシア成教との戦争が終結して数カ月、更なる技術の発展をとげた学園都市は夏休みに突入していた。
 「つーか、また土御門の奴はさぼりかよ。」
 「まぁ、ええやん。今日一日は小萌センセーは僕とカミやんだけのセンセーになるんやで。」
 「別にうれしくねーよ。ってか、小萌先生遅いな。もう予定から一時間もたってるぞ。」
 昨年度、春休みを丸つぶしするほどの補習を受けて、かろうじて進級できた上条にも、もちろん夏休みは訪れる…ただし、補習というかたちで。  
 「ったく、なにやってんですか小萌先生。」


 「それでね、とうまはまた補習なんだって。」
 「そォかよ、あいつも懲りねェな。」
 「うん、この前の春休みなんて、ほとんど補習だったんだよ。どうして過去の過ちから学ぶってことができないのかな?」
 「学習装置でもぶちこめば、ちったァマシになるンじゃねェか?」
 狭い学生寮の一部屋で、白いシスターと白い能力者は同時にため息をつく。
 「あーっ、やっぱりここにいたってミサカはミサカは自らの学習能力の高さを再確認しながらあの人の部屋に無断で侵入してみる。」

687新しい君へ:2010/03/21(日) 15:52:41 ID:BCAGVkSo
 ドアが開く音がしたと思った瞬間、幼い少女の高い声が響く。
 「もォ来やがったか、打ち止め…今日は結標の手料理を食いにいったンじゃなかったのかァ?」
 「あなたも一度アレを食べてみるといいよって、ミサカはミサカはあの『無敵』の世界へと続きそうな驚異的な味を思い出しながら毒づいてみる。」
 「なるほどなァ、なんとなく理解はできた。そんなもンは見たくもねェがな。」
 涙目になった打ち止めの頭を撫でながら、一方通行はいつあの同僚が自分たちを実験台にするようになるのだろうか、と不安を抱いていた。
 「そうだ、二人は花火大会、とうまと回るんだよね。」
 「あァ、一応はそォいうことになってンな。」
 七月二十七日、第七学区では大規模な花火大会が行われる。今まで、友達というものがいなかった一方通行だったが、今年は上条に誘われていて少し楽しみにしていたりする。
 「その後、ちょっとここによってくれないかな?私は小萌たちと回るから、一緒にっていうのは無理だけど。」
 ここ、というのは上条の部屋のことだろう。
 「かまわねェが、なンでだ?」
 「ん?それはね…」
 もったいつけるように一息おく。
 「誕生日パーティーなんだよ」

688■■■■:2010/03/21(日) 16:02:38 ID:BCAGVkSo
 と、いうわけで、一年後の学園都市です。一応プロローグ、ということになります。あと、タイトルは『新しい君へ』です。最初、入れ忘れてました。すみません。
 今回は、一方通行メインでしたが、主人公は上条さんです。オリキャラは出さないつもりですが、上条さんに能力が追加されるかもしれません。
 次回は、美琴と垣根君が登場する予定。

689■■■■:2010/03/21(日) 17:09:48 ID:KmIuXL3k
久々に良作な予感
期待してるよー

690新しい君へ:2010/03/21(日) 23:19:41 ID:BCAGVkSo
 「どうだい、新しい体は?」
 「悪くはねぇな。能力も衰えてはいねぇ。」
 「なによりだよ。この調子なら、もう少しで退院できそうだね。」
 「あぁ、なによりだな。」
 皮肉気に、学園都市の第二位は口元を歪ませる。
 「もう少しで、あのクソみてぇな世界と感動の再会だ。全く…なによりだよ。」
 「そうだね。でも、最後の治療が残っている。」
 冥土帰しは、そう言って意味深な笑みを浮かべた。

 今考えてみると、垣根帝督がこうしていられるのもあの医者のおかげのだ。少しくらいは、感謝してもいいのかもしれない。
 「発見。相変わらず、間抜けな顔してんなぁ。」
 嬉しそうに呟くと、少年は翼をひろげて飛び立つ。
 標的は、肩を落としたツンツン頭の少年。
 
 コンコン、と扉をたたく音がした。こんな部屋に来るのは医者以外にはいないだろうと思い、放っておくと案の定、勝手に扉をあけて訪問者が入ってきた。
 「久しぶりだな、大丈夫か?」
 医者ではない。本物かどうかも疑わしい記憶にも、このようなツンツン頭の少年は存在しない。
 少し、返答に迷った。少年を傷つけないためにも知り合いの振りをすべきなのかもしれない、と思ったのだ。

691新しい君へ:2010/03/21(日) 23:43:31 ID:BCAGVkSo
 「うわっ!?って、帝督かよ、おどかすなよな。」
 「いいじゃねぇか。で、いったい今日はどんな不幸があったんだ?」
 「補習と思って学校にいったら、実は担当教師が休みだったってとこか。」
 「何だ、いつもと比べるとスケールがちいせぇな。」
 本当に、つまらなそうな顔で垣根が呟く。
 「スケールの問題かよ…げぇ、どうやら上条さんの不幸はまだまだ続くみたいですよ。」
 疲れたような声で、上条は告げる。
 前方に、学園都市第三位を発見。

 「久しぶりだな、大丈夫か?」
 初めて見る少年だったが、あの医者がわざわざ退院直前の自分を呼びつけて、相手をさせるのだから、きっと知り合いなのだろうと思って声をかけるが、少年は何か考え込んでいるようだった。しばらくして、ようやく少年は口を開く。
 「いったい…誰だ?」
 もしかして、初対面だったのだろうか、と少し焦る。
 「上条当麻だ。お前は?」
 「何だよ、初対面だったのか…まぁ、いいか。未元物質だ。よろしくな、ってかなんで知り合いの振りなんかしたんだ?」
 「ははは、上条さんにも、いろいろあるんですよ。よろしくな、未元物質。」
 そこまで言って、上条は少し顔をしかめる。

692新しい君へ:2010/03/22(月) 00:14:52 ID:AZyTzGvU
 「『未元物質』って、どう考えても能力名だよな。本名は?もしかして、誰かさんみたいにあまりにつかわれないもんで忘れちまったとか?」
 「いいや、一応本名っていえるものはあるけどな、いまの俺を表すのは、やっぱり『未元物質』っつー能力名だけなんだよ。」
 心当たりでもあるのか、誰かさんのところで未元物質の表情が一瞬、険しくなった。
 「俺はな、一度生まれ変わったんだ。」
 「…は?」
 話のつながりが全く見えない、と上条は首をかしげるが、未元物質は無視して続ける。
 「体はバラバラにされて、脳も切り分けられた。今の俺は、垣根帝督から造られたクローンの脳に、垣根帝督って言うオリジナルの脳の中身を移すことによって生み出された存在だ。」
 「脳の中身を移すって…そんなこと、できるのかよ?」
 「脳の中身なんて言ってもな、どうせただのデータの塊だ。学園都市の技術なら、不可能じゃねぇよ。」
 中途半端に魔術側の知識のある上条には、どうにも簡単には納得できそうもない。
 「何にしても、俺は新しい生を得ることができたわけだが、ここで一つ疑問が生まれる。」
 「疑問?何」
 「生まれ変わった俺は、本当に垣根帝督なのか?」

693新しい君へ:2010/03/22(月) 00:42:15 ID:AZyTzGvU
 「記憶の書き換えなんて、いくらでも出来たはずだ。仮に俺の記憶がすべて本物だったとしても、クローンの体である俺が、オリジナルである垣根帝督を名乗る資格があるのか…どんなに本物に似せて造ったところで、偽物は偽物、本物になることなんてあり得ねぇんじゃねぇかってな。経験も、思い出も、感情さえもオリジナルの物かもしれねぇけど、それでもまだ足りねぇんじゃねぇかって…能力開発のため、学園都市第二位の『未元物質』の力を使うためだけの抜け殻なんじゃねぇかって、そう思っちまうんだ。」
 初対面の相手にすべてをはき出して、未元物質は俯く。
 何となく、カエル顔の医者がなにをさせたかったのか、上条は理解していた。だからこそ、上条は口を開く。
 「何だ、それ?くだらねぇな。」
 本当に、あっさりとした口調で告げた。
 「名乗る資格がない?偽物は偽物にすぎないって?そんなつまんねぇことで悩んでんのかよ。」
 未元物質が鬼のような顔をしているのを無視して、上条は続ける。
 「資格なんてどうでもいいだろ。過去のお前なんてどうでもいいだろ。大事なのは今、お前がどうしたいかってことじゃねーのかよ!」

694新しい君へ:2010/03/22(月) 01:09:14 ID:AZyTzGvU
 「お前が垣根帝督でいたいんならそう名乗ればいいし、嫌なら適当に偽名でも使えばいいだけだろうが!」
 「うるせぇな!テメェに何が分かるってんだよ!?こんな惨めなこと経験したこともねぇよぉな奴が」
 「経験したさ。」
 未元物質をさえぎって、上条が告げる。
 「お前、さっききいたよな…なんで知り合いの振りをしたのかって。」
 「あぁ」
 「分からなかったんだよ。お前が知り合いかどうかさえ…俺は、夏休みの前半で記憶をなくしちまってさ、それ以前の思い出が全く残ってないんだ。だから、医者に呼び出されてこの部屋に来たとき、お前を知り合いだと思ったんだ。」
 未元物質は黙ってきいている。
 「今はさ、もう昔のことなんて全く思い出せねぇけど、もう俺は『上条当麻』じゃないのかもしれねぇけど、それでも『上条当麻』でいたかったから『上条当麻』を名乗るし、きかれたら胸を張って『俺は上条当麻だ』っていえる。お前はどうなんだ?」
 「…俺は」
 「さっきも言ったけど、嫌なら嫌でいい。何なら、俺が新しく名前をつけてやってもいいんだ。」
 未元物質は首を横に振った。
 「俺が生きていたのは、未練も何もねぇ、クソみてぇな世界だったが…」

695新しい君へ:2010/03/22(月) 01:30:18 ID:AZyTzGvU
 フッと力のない笑みを浮かべる。
 「それでも、『垣根帝督』を名乗るだけの理由はあったから…」
 「そっか」
 ニコリ、と上条が笑う。
 「それじゃ、改めてよろしくな帝督」
 「あぁ、よろしくな当麻」

 「明日、花火大会でしょ。どうせ一緒にいく相手なんていないんでしょうから、わざわざ誘いに来てやったのよ。」
 感謝しろ、とでもいいたげに、美琴は上条を誘う。何となく予想はしていたが、垣根と同じような目的があったようだ。
 「いや、ありがたいんだけどさ、先約がいるんだよ」
 「…誰よ?」
 その程度は予想済みだったようだ、割と平然とした感じで訪ねる。
 「…一方通行」
 その返答に、美琴ばかりか垣根まで唖然とする。
 じゃあな、といって帰る上条に声もかけれない。学園と市の第二位と三位は同時に固まってしまっていた。
 「私は…あの一方通行より、女らしくないっていうの?」

696■■■■:2010/03/22(月) 01:43:53 ID:AZyTzGvU
 一応、第一章にあたる部分は終了しました。ただ、誤字が…学園と市→学園都市です。すみません。オリキャラは出さない、といっていましたが、垣根君はかなり微妙なラインですよね。
 一応いっておきますが、『新しい君へ』はBLと呼ばれる作品ではありません。なんか男との絡みが多いですが、フラグは立ちません。彼らにとって唯一無二の親友、というだけです。        では、次回のキャラは決めていませんが、麦野か結標を出したいと思っています。

697ビギンズナイト:2010/03/22(月) 02:30:10 ID:fbWA06OI
どうも投稿します。

698ビギンズナイト:2010/03/22(月) 02:34:12 ID:fbWA06OI
日も暮れてくるなか、当麻は先ほど旦那から貰った車に乗っていた。車の中は高級車らしい作りでシートも普通の車とは違うように感じた。
感じたと言うのも当麻は記憶喪失であり、今まで高級車に乗った事がないので、ただの勘と言った方が正しいが
当麻は助手席に座っており、運転席には誰も座っていないその代わり運転席と助手席の間には旦那と珠理が作った最新式?ロボットが設置されている。
旦那の説明があったように、今、当麻はまったくハンドルには触れずに車はスムーズに走っている。
信号が赤になれば止まり、曲がる時にはちゃんと方向指示器をつけて、壁や歩行者を巻き込まずに曲がる
先日かなりけなしていたが、その実力を目の辺りにすると認めざる得なかった。運転しなくていいとは言え、
運転席には誰も座っていないのでアンチスキルにでも見つかったら、どうなるか分からないので、早いとこ目的である雷電を見つけたかった。
(あとは雷電に直接聞けって…その雷電がどこにいるか分かんねぇってのに)
旦那から雷電についての事を知らされたが、まだまだ分からない事だらけであった、友達のことを知りたいという気持ちもあるが
当麻はそれよりも気になっている、言葉があった。
(時間がないって…どういう意味だ?)
行くあてもなく、ただ車で街をまわり、雷電を探しているがそんな事で見つかるわけもなく、どうするかと迷っていると、当麻の携帯がなった。

『当麻かい?』
「珠理さん!?」

雷電よりも会っていない知り合いの声を久しぶりに聞いた。

『雷電…知らない?』
「それを珠理さんに聞こうと思ってたところですよ」
『そう……あいつ、この二日帰ってこないのよ』
「えっ!?」
『電話しても出ないし…あんたなら知ってるんじゃないかと思って』
「俺も…最後に会ったのは二日前の夕方…俺今日も昨日も補修で」
『そう……』
「…大丈夫ですよ…雷電なら」
『別に死んでるなんて思っちゃいないわよ…あいつがそう簡単に死ぬわけないし』
「ですよね…俺も探しますよ…見つけたら連絡します」
「えぇお願い」

電話切った当麻は、より一層不安になった。旦那から言われた時間がない、今教えられた帰らないという事実、
二つとも無関係とは思えなかった。無駄だと分かっていたが当麻は雷電の携帯に電話をかけるがやはりつながらなかった。
外をボーっと眺めていると、また当麻の携帯がなった。誰からか確認もせずに当麻は携帯をとった。

「雷電!?」
『……上条…当麻君だね』

相手の声はまったく知らない人物だった。

「…誰だ?」
『君の探している人は、第10学区の原子力発電所にいるよ』
「何っ!?」
『正確にはその地下研究所だけどね』
「お前は…お前は誰だ!?」
『会いにいくといい』
「だからお前は!?」
『見張りはすべて彼が倒しているから、なんの問題もない』
「質問に答えろ!!」
『待ってるよ』

プツッと電話が切れた。以下にも罠ぽかったが何のあてもない当麻は、目的地をハロに伝えた。

「ハロ…第10学区…原子力発電所に行ってくれ」

699ビギンズナイト:2010/03/22(月) 02:36:30 ID:fbWA06OI
第10学区、そこは唯一墓地が存在する学区であり、多くの研究施設と少年院と原子力発電所があった。
当麻は道路から少し離れたあたりは、荒野のように広がっており、その中にポツンと原子力発電所があった。
周りは荒野だが発電所の近くは地面が抉られたように地形が変わっていた。いつしか、雷電から聞いた話では、
なにやら、とてつもない怪物同士の戦いがあったらしいが、正直当麻は信じていなかった。
だが、周りの地形の変化はそれさえ納得さえてしまうほどに、荒々しいものだった。
その戦いの影響か、発電所の壁は崩れたままになっており、当麻はそこからゆっくりと中の様子を伺った。
中はまるで閉鎖されたかのように静まり返っていた、しかし、よく見ると発電所にほんの数人だが警備員のような人が倒れていた。
当麻は倒れている男に近づいていき、目の前で見る事で漸くそれがただの警備員でないことが分かった。
男はハンドガンだけでなく自動小銃、他の倒れている者たちには、ショットガンらしきものを持っている者もいた。
当麻は男の首を触ってみた。
(みんな…殺されてる)
全員を調べたわけじゃないが、当麻は分かった、この人だけではないみんな殺されていることとそれをやった人物も
これからどうするべきか分からない当麻は、一先ず、旦那へ連絡した。

「来てみたが…どうすりゃいいのか」
『その地下施設ってのを見つけりゃいいだろ』
「それが分かれば苦労しなぇよ」
『………ちょっと待ってろ』

電話越しに何やらパソコンをいじる音が聞こえた。ほんの1,2分すると

『分かったぞ』
「…早いな」
『別に調べてみれば簡単なことよ…その発電所は確かに発電所として機能してるが…なぜかその中で一ヵ所だけ、
 街に電気を送らず、使い込んでるとこがある』
「どこだ?」

700ビギンズナイト:2010/03/22(月) 02:38:11 ID:fbWA06OI
旦那に言われた通りに発電所の北西に位置する、「立ち入り禁止」の看板を掲げている小屋ほどの大きさしかない石で出来た建物を見つけた。
旦那に助言されたので、当麻は右手でハロを持って一緒に連れて行った。旦那曰く、電気系統の鍵なら、簡単にハロは開けれるらしい、
本当にすごいと関心したが、扉を試しに引いてみると何の鍵は掛かっておらず、ハロを使わずに普通に入れた。
扉を開けるとすぐに階段があり、中は取りあえず電気が通っているのか、足元の電球はついていたので踏み外す心配はなかった。
ゆっくり階段を降りて行き、下り終わったところで、また警備員らしき男が倒れているのを目撃した。調べないが死んでいるだろうと当麻は思った。
(全部……雷電が)
そう考えながら進んでいくと、長い廊下が続いて等間隔に扉があり、どれに入ればいいか分からなかったが、一ヵ所だけ不自然に空いている扉を見つけた。
中を覗き込むと3人の警備員が殺されており、つい先ほどまで誰かがいたのか、奥にある壁一杯に広がるパソコンのモニターが光っていた。
それに近づいて、どうするべきか分からない当麻は素直にハロに頼むことにした。



「いいぞ、ハロ」

ハロから伸びたプラグを差込口に挿して言った。ハロの目が何やらピカピカと光、なにか作業をしているのが当麻には分かった。

『進入完了!進入完了!』
「なら、調べくれ」
『検索ワード!検索ワード!』
「…検索ワードは…『ディック・マーティン』」

暫くすると、ハロの調べた事が複数ある画面にズラーっと映し出された。

「コレは……」

701ビギンズナイト:2010/03/22(月) 02:40:59 ID:fbWA06OI
以上です、いろいろ省いていきましたが、これで第2章半分くらいです。
もうすぐ戦いが始まり、仮面ライダーも入ってくるので
嫌いな人はドンドン飛ばしてください。

702感想:2010/03/22(月) 10:04:42 ID:iTAtQov6
ホントお疲れさまでした。いやぁーそれにしても書くスピード早いですね。
数日来なかっただけなのにこんなにも…
オリジナルストーリーって言ってましたけど、結構超電磁砲と話が合っていたので分かりやすかったですよ〜
まさかテレスティーナを出すとは…(驚)

続きを待ってまーす。
…「アリス」って誰?(まさか超電磁砲で出てきた?)


P.S.
誤字訂正なし! だと思う

703ビギンズナイト:2010/03/23(火) 01:44:18 ID:hfjP88Fc
どうも出来たのでのせようと思います
それと>>702さん、それはオリジナルキャラです。
今から彼女について書くつもりです。
ここからは、木原幻生以外は、ほとんどオリジナルキャラがでて来ます。
嫌いな方は無視してください
あっそれと「アリア」です。紛らわしくて、すいません(笑)

704ビギンズナイト:2010/03/23(火) 01:47:12 ID:hfjP88Fc
ハロを抱えて、もと来た道を戻っていく当麻は、先ほどのモニターで見た事をずっと考えていた。
地上に出る事のできる階段を上って扉を開けると

「当麻…」

顔を上げると、赤い眼鏡を掛けて、赤い無地のTシャツの上に黒いロングコートを着た女性が立っていた。

「珠理さん…」
「……彼の過去を?」
「………はい」
「……そう…彼は迷ってた…あなたに教えるべきか…何も教えずにいるか」
「…………俺は…雷電に会いたいです」

珠理は黙っていたが自分をまっすぐに見つめてくる当麻の目を見て言った。

「ついて来なさい……彼は、近くにいるわ」

当麻に背を向けて歩き出す珠理に付いていき、彼女の隣に並んだ。珠理は、前を見つめながら、

「『旦那』さんから連絡があった時は…まさかと思ったんだけど」
「……じいさんが?」
「あんたがここにいるって…」
「珠理さんは、雷電の…」
「知ってるわ…何があったか…そして何をしようとしているのか」

2人はそれだけ会話をすると、発電所から出て車にも乗らずに歩き出した。

705ビギンズナイト:2010/03/23(火) 01:50:53 ID:hfjP88Fc
暫く歩いていくと、発電所から一キロも離れていない、山の麓の所に、なにやら墓石が並ぶ墓地の様な所にでた、第10学区に唯一墓地があるのは知っていたが、
実際に見てみると、普通の日本の墓石もあれば、外国の戦争映画でよく出てくるようなデザインのものもあり、中には十字架の形のものもあった。
どうやら、天下の学園都市は宗教をごっちゃにすることは何の問題もないようだ。だが、神様を信じていないこの街では当たり前の事かもしれない。
墓地は見たところ、当麻が使うバーチャルルームよりもずっと狭く、あたりは雑草もまともにない広い荒野の中にポツンとあり、お寺も教会もないので
誰が管理しているのかまったく分からなかった。

「こっちよ」

言われるがままに墓地を抜けていくと、墓地から離れた所に一つの墓があり、その前に探していた友達が立っていた。
雷電はおそらく此処に来るまでに乗っていたであろうバイクの為の黒い皮のウエアとズボン姿であった。彼は振り返り、当麻を見ると顔をわずかに緩めて言った。

「……よっ」
「あぁ」

2人は久しぶりに会った割りにあまりに冷めた挨拶をした。

「…その墓は?」
「……アリアのものだ…知ってるだろ?」
「お前と同じ部隊いた…隊長だろ」

当麻は先ほど見た情報を的確に伝えた。雷電はまた彼女の墓を見つめた。

「あぁ…本名は知らんがな…俺と同じようにな…この世に存在しない事になっているからな」
「……いい隊長だったんだろ?」
「あぁ…それに…いい女だった…俺の憧れであり、友であり……大切な人だった」
「お前が殺したのか?」
「…………あぁ」
「……どうして!?大切な人だったんだろ!?」
「どこまで知ってるんだ?」
「俺が見た報告書には、ただお前が殺したって…でも俺は信じない!」
「ふっ…そうか……何から言うべきかな」

706ビギンズナイト:2010/03/23(火) 01:55:49 ID:hfjP88Fc
雷電は、当麻でも墓でもない方を見つめて語りだした。

「今から20年以上前、まだ、学園都市が今ほど発達していなかった頃に、俺は学園都市に連れて来られた、世界中の科学の最先端を目指していた学園都市だが
 今ほど優秀な科学者もいなく、日本で今ほどの立場を築き上げていなかった、が唯一学園都市を支えていたのが超能力の開発だった
 だが、それだけで研究を続けていく事は不可能、そこでまず学園都市がやった事は…能力を使った戦争の請負だ」
「超能力を戦争に利用したのか…」
「あぁ…最初は国の名も知られていない小国の内戦などを引き受けて小金を稼ぎ、さらに実戦の中で能力者達のデータを取ることができ
 中には実戦を続ける事でレベル上げていく奴もいた…能力者達は必死に力を得ようとした…そうしなきゃ、死んじまうからな」
「……連れて来られたってのは?」
「俺は日本で生まれたわけじゃない…生まれて俺はすぐに捨てられた、親の名前も顔も知らずに育った、自分の名前も知らずにな…
 気付けば俺は、俺と同じように親のいない奴らと一緒に売られていた」
「売られる?」
「親がいないから誰も探しはしない、そういう子供達を狙った奴らに捕まった…奴隷商人みたいな奴らだ、日本じゃ考えられないだろうけどな」
「そんなことが…まだ…」
「世界中探せばいくらでもいるさ…そんな奴ら………そして俺はそいつらに売られて学園都市に来た、何歳だっか分からない…
 数を数えるなんてことも知らずに育ったからな、20年と言ったのも、ここに来てから20年ってことだ、正確に俺が何歳で来たのかは分からん…
 連れて来られてすぐに俺は能力開発をする為に脳をあちこちいじられた………俺のように連れて来られた子供達は400〜500人
 だが、能力開発に耐えられたのは、68人……そしてすぐに俺は戦場に借り出された」
「能力開発をしてすぐか?」
「あぁ…いくら力があると言っても、所詮は何も知らん子供達、次々と命を落としていった…生き残れたのは偶然だ…俺の力が肉体再生だから、死ななかっただけだ
 怖かったが俺は戦った…死にたくなかったからな……最初のを合わせて戦場にでた回数は4回、そして生き残ったのは、68人のうち、たった5人……
 暫くして…次の奴らが来た」
「次?」
「俺たちと同じように能力開発を受けてすぐの奴らの第2陣が来た…そこでコイツと出会った」

雷電は、ポケットから小さなUSBメモリのようなものを出して当麻に見せた。

「ガイア…メモリ?」
「あぁ今は空だが…実験体B-407…シオンだ」
「シオン?」
「戦場で出会った青い髪の女みたいな顔立ちの男だった、俺と会ったときは、レベル4の『空間移動』だった」
「…そうか、お前が使う『空間移動』は」
「あぁ…コイツのDNAを使っている……」

ガイアメモリは能力者のDNAを使って自分のDNAを書き換える事によって、自分を能力を使える体へと変化させる、雷電が使っているのもコレであり
彼の言うシオンのDNAを打ち込む事で『空間移動』を可能にしているのだ。

「特に会話もなかった…お互いに生き残るのに必死だったからな…第2布陣が来て数が整うと次の戦場に連れて行かれた、そこで第1陣は俺以外は全滅
 53人いた第2陣も3回の戦いでシオン以外全滅…そして第3陣…それの繰り返しだ、数が減ると代わりをよこされて補充する、それの繰り返し」

黙々喋り続ける雷電を当麻はただ黙って見つめていた。雷電はさっきと違うガイアメモリを出した

「第3陣ではコイツだ…実験体C-211…ライト」
「…『光子流動』の能力者か?」
「そうだ、背は俺と同じくらいで髪は茶髪、なかなかのイケメンだったな……シオンとライトのおかげで戦いがかなり楽になった
 だけど、やはり戦場では人が死んでいく第3陣もライトと数名の能力者以外全て死んだ…そして、第4陣が来た
 その4陣でやってきたのが彼女だ…実験体D-001『アリア』だ」

707ビギンズナイト:2010/03/23(火) 01:59:54 ID:hfjP88Fc
20年前のとある日の思い出

あたりは暗くなって星空と月が見える時間になったいた、風で運ばれてくる空気は火薬と血の臭いで満ちており、それだけでどれほどの事があったのか容易に想像できる。
そんな中、雷電ことディックは、一人で星と月を見ながら座って酒を飲んでいた。おそらくその姿を見れば大抵の人は喋りかけないでくれ的、
空気を出しているのに気付くであろうが、そんな空気を無視して彼の後ろから声がした。

「もぉーまた、こんな所で一人でいる!」

首だけをを反り返し、逆さに見える世界の中で一人の鮮やかな緑色の長い髪の少女を見つめた。

「…またか」

あからさまに嫌そうな顔をするディックに少女はグイグイと近づいてきた。

「はいはいっ!あからさまに嫌そうな顔しない!!戻ってみんなと食事!!」
「いいよ…コレあるから」

持っている酒瓶を見せて、少女の誘いを断った。そして、反っている首を元に戻し、酒を飲み始めた。その姿を見て、フーっとため息を少女はついた。

「…まったく……隣、いい?」
「ダメって言っても座るだろうが…お前は」
「せーかい!」

そう言って、少女は雷電の隣に座った。

「未成年のくせに、お酒なんて飲んじゃダメだよ!」
「言ったろ…俺は何歳分かねぇんだよ」
「同じくらいでしょ?」
「どうだかな?」

少女の意見を無視して、また酒を飲もうとするディックに、少女は彼の手を掴み、酒瓶を取り上げる。

「あっ!?返せよ…」
「だ〜めっ!」

取り上げた酒瓶を遠くに投げ捨て、酒瓶がガシャン!という音で割れるのを確認した、ディックは

「あぁぁぁあ!!てめぇ!せっかく、くすねて来たのに!」
「お酒は二十歳になってから!」
「ちっ!はぁーもういいわ」
「よくないっ!…ほらっ帰ろ…」

少女は立ち上がり、右手を差し出したが、ディックはその手を掴まなかった。

「いいよ…俺は…もう少しここにいる」
「だぁぁぁめっ!!せっかく今日も生き残ることが出来たんだから!みんなでお祝い!!」
「お祝いって…昨日もやったろ?」
「確かに昨日もやった、でもっ!…今日、参加できない人もいる」

今日も昨日もその前の日も戦いがあった、そしてまた何人もの若者がその命を落としていった。

「生き残れなかった人のために、生きている私たちはもっと笑顔にならなきゃ…こんな所で一人で俯いてると、死んじゃったみんなに怒られるよ!!」
「はぁー…酒が欲しい」

立ち上がったディックに少女は笑顔になった。

「だめ!未成年はジュース」
「だから歳が分かんねぇんだよ…何時になったら飲んでいいんだ?」
「うーん……そうだなぁ〜……じゃあ私が二十歳になったら」
「はぁ?なんでだ?」
「だって…多分同じくらいだし…そうすれば一緒に飲めるようになるでしょ?」
「…3年も待たないといけないのか」

ため息をついていると、仲間がワイワイと騒ぐ隠れ家(うるさくて隠れていない)から2人を呼ぶ声がした。

「ほら…いくよ!ディック!」
「たくっ…引張るなよ…アリア」

708ビギンズナイト:2010/03/23(火) 02:07:24 ID:hfjP88Fc
今日はここまでです。取りあえず雷電の過去をやっていくつもりです。
いろいろオリキャラも出て来ますが、話に取り上げるのは「アリア」だけの予定です
シオン、ライト、アリアは、キャラだけは考えていたけど、名前をどうしようか迷い
ネットで「かっこいい名前」と、うって調べました。そうですパクリです。すいません
あと、ドンドン場面が変わって分かりにくいかもしれませんが、>>707は、雷電の断片的な過去です。
暫くは、>>706のようにだらだら喋っていきますが、どうか、温かい目で見守ってください。

709■■■■:2010/03/23(火) 11:39:58 ID:fY9PukXY
( ゚Д゚)(スレに穴が空きすぎだなぁ……NG解除するか

( ゚ω゚)………おぇぇぇぇ

710カンナギ:2010/03/23(火) 22:24:40 ID:N/CJGvxo
どうも(・ω・ノ

ものすごいお久しぶりです。覚えている方はいますでしょうか?
前スレで〝とある二人の恋愛物語″を掲載していたものです。

ここしばらく他の分野に情熱を注いでいたがために恋愛物語の執筆作業が放置状態になっていました(。。
心待ちにしておられた方(いないと思うけど)、本当にすみません(><;

明日、明後日辺りには続きを投下したいと思うので、よかったら読んでください。
長々とすみませんでしたm(__)m

711■■■■:2010/03/23(火) 23:26:35 ID:x0g.Q9iQ
一つ質問なんですが、オリジナルの主人公や仲間で禁書のSSはいいのですか?
シリアスですが暗部の話を書いてみたいと思いまして・・・・

まだまだ未熟者ですので教えていただければありがたいです><

712■■■■:2010/03/23(火) 23:33:26 ID:x0g.Q9iQ
>>711
追記 もちろん、禁書キャラとの交流も持たせます。

713■■■■:2010/03/24(水) 00:42:44 ID:o44gvA5o
>>696
続き待ってます!!個人的に垣根くそ好きなんで嬉しいです!

>>ビギンさん
相変わらず書くの早いっすね!続きも期待

>>711
待ってたぜー期待しとります

>>711
全く問題ないと思います。
おもしろそうな題材ですね。期待してます。
ここの住人は時に変な文句言う人いるけど、ちゃんと楽しんで
見ている人も多いので、何か言われたも気にせずやっちゃって下さい

714ビギンズナイト:2010/03/24(水) 01:57:52 ID:xmXeMVzU
どうもできました。
一つ間違えがありました>>707は「20年」じゃなく「約10年」です。
特に何年前か考えていなかったのに、20年と連続で書いている内に、間違えました。

715ビギンズナイト:2010/03/24(水) 02:02:21 ID:xmXeMVzU
「……『アリア』」
「あぁ…」

雷電は再び彼女の墓の方を向いた。

「最初は、俺やシオン、ライトと同じようにレベル4だったが、後にレベル5…超能力者へとなり、俺達を率いる隊長になった…
 彼女の強さだけがそうした訳じゃない…彼女の人柄…というか心がみんなを惹きつけた」
「……好きだったんだな…彼女が」
「アリアが嫌いな奴なんて誰もいなかったさ…まぁ最初は苦手だったな……………彼女は戦う俺達に希望をくれたんだ…
 殺す為じゃなく、誰かを守る為に戦う、そう教えてくれたのは彼女だ…だから俺達は戦えた…国や人種すべてが違っても
 同じように戦場で生きる仲間達を守るため」
「………雷電」
「……ディックと言う名は彼女がつけてくれた、俺だけじゃない…シオンやライト、他のみんなも…アリア自信も自分で名前を考えたんだ…
 番号でしか呼ばれたことがなかったからな…うれしかったな…………そして戦場で戦っていくうちに俺達はレベル5へとなった、
 戦場も今までのような内戦ではなく、政府の要人暗殺が主になった、その頃から俺達は、『大蛇部隊』なんて呼ばれ始めた…あまり気に入らなかったがな…
 そしてレベル5になった俺達を学園都市が本格的に研究する為に「ある任務」を終らせたら戻ってくるように指示された……任務は単純、何時も同じく要人暗殺…
 だが、任務は失敗…俺とシオン、ライトは瀕死の重傷を受けてシオン、ライトは死亡…俺は「肉体再生」のおかげで助かった、
 任務は俺達よりも軽症ですんだアリアが完遂させた……そして、俺とアリアはシオンとライトを連れて学園都市に戻った」

黙って聞いていた当麻だが、あたりを見渡し一つ疑問を抱いた。

「2人の墓は?」
「墓はない…2人はその後、ガイアメモリの実験に使われた」
「っ!?死体をか!?」
「あぁ……俺は反対しなかった…ガイアメモリも使うことで2人が俺の中で生きる事ができる…そう思ったんだ
 いや…勝手に思い込んだんだ…だから2人のガイアメモリを使った『多重能力者』開発にも俺は手を貸した…実験に手を貸していくと同時に
 裏の仕事にも手を出した…もともと要人暗殺なんてやってた俺には裏も表もなかったけどな……
 そして、俺が学園都市に戻ってからから一年後にある事件が起きた」
「彼女が…アリアさんが起こした学園都市への……反乱」
「そうだ…戻ってからというもの彼女は実験には一切協力せずにいた…が、ある日一晩で学園都市の実験施設が4ヵ所破壊されるという事件が起きた
 犯人が彼女であることはすぐに分かった…すぐに手を打とうとしたが彼女はすでに学園都市を逃げた後だった、そこで、刺客として送られたのが」
「お前……か」
「そうだ…俺は彼女を追って学園都市を出た…どうしても確認したかったんだ…直接会って」
「そして彼女を見つけた…」
「いや…見つかったんだ、彼女のほうから…俺に真実を伝えるために」
「真実?……」

雷電は体を当麻の方へと向けた。

716ビギンズナイト:2010/03/24(水) 02:05:31 ID:xmXeMVzU

「俺達が学園都市に帰る前にやった任務…あれは仕組まれていた」
「仕組まれる?」
「……俺達の襲撃が既に伝えられていたんだ、学園都市によって」
「なっ!?どうして!?」
「俺達を恐れたんだ…戻ってくれば学園都市に復讐してくんじゃないかと考えたんだ」
「だったら!!お前達を戻さなきゃいいだけだろ!!」
「…その頃、学園都市の研究者達はあることを研究していた…昔、いや今も尚研究されている『絶対能力者』の開発…当時の科学者は
 不可能と言われていた『多重能力者』こそが、その領域踏み込めると考えられていた。そして、その『多重能力者』になれるのは
 俺だけという結論に至った…そして何とか俺を連れ戻し、『多重能力者』の開発プロジェクトに参加させようとした……そのために罠を仕掛けた
 うまくいけばレベル5のガイアメモリの素材を3人分手に入れることができ、さらに俺を連れ戻す事もできる、後は、適当に俺をそそのかす。
 さっき俺が言った「2人が俺の中で生きられる」ってのは、科学者に言われたんだ……その言葉を真に受けて俺は奴等に協力した…まったくバカだよな」
「……その事をアリアさんは」
「あぁ…知ったんだ、だけどそれだけじゃない…周りを見てみろ」

雷電の言葉に当麻は辺りの見渡し、約100弱ほど、ある墓地を見た。

「みんな…俺の仲間だった」
「えっ!?」
「一緒に戦場で戦ってきた仲間達だ…みんなガイアメモリやライダーシステムの実験に使われた…俺はまったく知らなかった………彼女は俺に伝えるために
 一芝居うった…普通伝えるだけじゃ俺に危険が及ぶと思い…監視の目のない学園都市の外へと俺を誘い出したんだ…そこで俺に全てを伝え……自ら命を絶った
 俺は裏から足を洗い、適当な人生を送ってきた」

そこまで言うと雷電は満足したような顔になり、当麻をただ見つめてきた。

「こんなところかな…俺がお前に伝えておきたかったことは」
「………………お前は…何をしようとしてんだ?」
「…全ての元凶となった奴がいる……俺達を戦場に連れて行き…罠で友を殺し…一緒に過ごしてきた仲間を実験材料にした奴が…そいつの名前は…木原幻生」
「……復讐か?」
「否定はしない……止めるか?俺を…」

717ビギンズナイト:2010/03/24(水) 02:09:16 ID:xmXeMVzU
雷電からの問いに当麻は答えずに俯いていた。しかし、雷電は当麻に答えを迫る事はしなかった。そして暫くすると当麻は顔を上げた。

「分からない…お前を止めるべきか」
「……そうか」

雷電は落ち込みも失望もしなかった、高校生に、しかも、記憶を失って、生まれたての子供のような状態で、
このような事を聞くのがどれだけ残酷なのかは分かっていた。しかし、それでも雷電は答えて欲しかった、
自分の出せなかった答えをきっと出してくれると期待した、あの頃の当麻を思い出して、雷電は黙っている。

「俺は…」
「いいんだ…当麻…そもそもお前に答えを求めるべきじゃない…すまない……俺が考えるべきなのに」
「でも俺は………復讐をするお前を…否定はしない!」
「えっ!?」

突然の当麻の台詞に雷電は目を見開いた。

「でも…その為にお前が命を落とすって言うなら…俺はお前を許さない!」
「当麻……」
「復讐が良い事かなんて、俺は分からないけど…その為にお前が犠牲になるなんて間違っている…それだけは絶対に言える」

雷電はただ黙って当麻の答えを聞いている。別に当麻の答えが完璧だとも、待ちに待ったものだとも思ってはいない、だが、雷電は黙って聞いていた。

「きっと復讐が良い事とか悪い事かなんて…答えなんてないんだよ、最初っから」
「俺が過去にたくさんの人を殺した事は?」
「それは…悪い事かもしれない……けど、それを後悔したくないからって、自分から死ぬ事はもっと悪い…それに」
「…それに?」
「そんな事の為にアリアさんは死んだんじゃないと思う…」

そこで雷電は気付くことができた、ちょっと考えれば分かるはずだった答えを、雷電はそこで初めて気付くことができた。

「アリアさんは…お前に生きて欲しかったんだろ…死んじゃった人の気持ちは分からないけどさ…お前だって分かってんだろ?」

ようやく雷電は自分の心を知る事ができた。知っていたはずだった、分かっていたはずなのに、なぜそれを理解できなかったのか、その答えはすぐに出す事ができた。

「俺は…自分から死のうとしてたんだ…死んで逃げようとしてたんだ…だから…分からない振りをしてたんだ…」
「ふっ…俺が偉そうなこと言う権利はないけどさ…でも、これだけは分かる……死んで解決することなんてないんだよ」

不思議な気持ちだった、当麻の言葉は世界中の人間が納得する答えではないだろう、でも、その答えには力があった。

「もしも…お前が死ななきゃ解決できないなんてものがあるなら…俺が……俺がその幻想をぶち壊す…お前の…友達として」

718ビギンズナイト:2010/03/24(水) 02:18:29 ID:xmXeMVzU
以上です。
多分まだ雷電の過去で分からない事や、疑問に思う事もあると思いますが
また後でいろいろ説明を付け足していくので、どうか温かく見守ってください
取りあえず、当麻のキメ台詞出す為にがんばりました。
自分で書いてて思うんですが、我らが当麻君はどういう答えを出すんでしょうね
自分なりの上条当麻なら、と思って書くんですが、やっぱり気になります。
それから、また近いうちに人物紹介をします。

719神浄の討魔(美琴中毒):2010/03/24(水) 09:59:56 ID:QwSTBzUs
名前を見て、『こいつ誰だ?』と思いましたよね?
えーと、以前までは『反乱因子作者』とか名乗ってたものです。
いきなりの名前変換は…まぁ、HN大体これなんで、そろそろ変えようかなー、とか思っただけです。そして、名前についてはスルーの方針で!
で、今回は…どこまで投下しよう?
魔、結構投下すると思います。んで、前回と同じく、Ⅷが二つあったり…とか、結構あると思うので、ご了承を。
じゃ、投下ですー。

720とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅵ:2010/03/24(水) 10:01:00 ID:QwSTBzUs


幻想(ゆめ)を見る。
それは、
とても哀しい現実(ゆめ)だった。
全てが壊れて。
全てが無くなって。
全てが遠ざかって。
そして、
自分は、
その全てを起こして。
全てを失った。
何もかも。
仲間も。愛も。友情も。自分も。体も。意識も。心も。
幻想も。
力も。
そして、
世界は、
終焉を迎えた。




「…はえ?」
思わず、上条は声を上げる。
目を開けると、移ったのは見慣れた天井。
そして、首を回すと。
移ったのは、見慣れた――――
ギュゴォッ!
と、上条は首を瞬間的に元に戻す。
そして、冷静になってみると、その視線の先には、
歯をギラつかせたインデックスが。
「…あ、あのー?」
上条が、防御態勢をとりつつ言う。
「わ、わたくしめは、注射をうたれて寝ていたわけでして…
つまり、この不可解な現象にわたくしめは関与していないわけでして…
そして、あなたのお怒りも緩和されないわけでして?」
最後だけ、ちょっと理解不能な文章になった。
だが、それでも目の前のシスターは、コクンと頷く。
そして、
「と――――う―――――ま―――――ぁ!!!!」
そう叫び、インデックスが飛びかか――――
「…?」
ろうとした時。
上条の横で、『何か』が動いた。
それは、この不幸の根源。
つまり、常盤台中学のエースで、超能力者(レベル5)の第3位で、つまり、
「…って!ちょっとあんたねぇッ!?」
御坂美琴だった。

721とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅶ:2010/03/24(水) 10:01:41 ID:QwSTBzUs
なぜか、さっきまで上条と同じベッドですやすやとかわいい寝息をたてて寝ていた少女だ。
そんな可憐な美少女に、上条は思わず言った。
「ってか!全てお前のせいだからっ!?まずこの不可解な現象がおきた理由を説ぐはぁッ!?」
発言途中でインデックスに頭を噛み付かれる上条。
「え、あ、え…?私??」
途中までの発言に、戸惑う美琴。
その仕草が、なんともいえないほどかわいい。だから言った。
「すみませんっ!?なんでもいいからこの怒りボルテージMAXのシスターさんを引き剥がしてもらえませんでしょうかマジで!!」
そう叫んだ。
だって、生命の危機が現在進行形で訪れているのだ。そんな状況下で、かわいいとか可憐だとかもう関係ないよねーッ!!と上条は勝手に決め付ける。
その叫びに美琴は、
「言われなくともッ!」
と、なぜかやる気満々な声で答え、インデックスを剥がし始める。だがしかし、インデックスのあごの力が異様に強く、引き剥がせないどころかインデックスの顎が少し動いて更なる激痛が上条の体を支配する。
「-^〜っ:ぉ。・っ!?」
理解できるはずがない言語を放つ上条。
それを見た美琴は、
「え?逆効果!?」
とっさに力を抜く。だが、体にかかる力がなくなったためか、やっぱりインデックスの噛み付きレベルが一つ上がってしまう。
もはや声も出せない上条。
「ちょ、もうッ!」
そう美琴が言い、少し強めの電流をインデックスに浴びせる。インデックスが少しふらっと揺れ、噛み付きから解放された上条が叫ぶ。
「だぁ!俺は今回の戦いであんまり怪我しなくて優秀だったなぁー、なんて思ったら次はこれかよっ!?
てか、俺の怪我の大半はお前のせいな気がするぞインデックス!」
「な、なにを言うのかなとうま!?そもそも、とうまが無駄な事件に首を突っ込むからいけないんだよッ!」
「の前に、あたしへの感謝の気持ちはないわけなの!?」
上条とインデックスの声量に負けじと、美琴も声のボリュームを上げる。
「あ、ありがとな」
適当に言う上条。というか、この惨事はお前のせいじゃねぇの?といいたかったところなのだが。
そして、その言葉を言った次の瞬間。
「何故お姉様が感謝の言葉をかけられ、何故私にはそれがないのですか?と、ミサカは暗に『私にも言え』と強制します」
「どういう理論だよそれ!?ってか、何もしてないのに感謝の言葉をかけられてもうれしくないだろ!」
「いいえぜんぜんっ!全く持ってうれしい限りですがっ!」
と、御坂妹に続いて病室の扉をぶち壊すような勢いで入ってくる少女。
「五和!?なんでここに?」
「説明は後回し!とりあえず今はッ!」
「なにが、とりあえず今は、よ!新参者は引っ込んでなさい!!」
「それだったら、短髪も新参者かも!」
「ふふ。あんたは知らないだろうけど、実は私たちは前から関係があったのよ」
「確かにそうだけど!事実だけど受け取れる意味がちょっとヤバい気がするのですがっ!?」
なんかヒートアップしていく彼女たちの会話に一声適当に入れ、上条はとりあえず会話から外れる。
(…さっきの夢…は?)
確か、起きる前までやけに現実的な夢を見ていた…気がする。
しかし、ぜんぜん内容が思い出せない。分かるのは、とてつもなく悪い夢。さっきみたいな展開でもいいから、何でもいいからその夢から覚めたい、と思ってしまうほどの。
確か、
自分が笑っていて、
周りの人が泣いていて、
周りの人が泣きながら俺に襲い掛かってきて、
そして自分は―――――
(…だめだ。なんか思い出せねぇ)
上条は頭に手を当てかけ、その手を引っ込める。
(まぁ、思い出せない夢より)
と、上条は目の前の『惨事』を見つめる。
(――――目の前の事件…か)
ため息をつき、そして、
「…そういえば、何でこんなことなってんだ…?」

722とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅷ:2010/03/24(水) 10:02:17 ID:QwSTBzUs
その後の、上条とほかの面々の壮絶なる争いを書くといろんな意味で凄いことになるので、省略する。
とりあえず、今は昼。
そして、場所は、
「…俺、何でこんなとこいるんだ…?」
このごろ疑問系ばかりだな、と感じる上条。しかし、分からないものは分からないのだから仕方がない。
「私たち、天草式十字凄教以上の組織の中心人物が、なに言ってるんですか」
五和が、少しだけ呆れたような感じで言う。
「『上条勢力』ねぇ…実感が沸かない」
あの後、五和からいろいろと話を聞いた。
まず、五和がいきなり病室に殴りこんできた理由(上条を巡る、という意味ではない)。
今回の先頭のことを、学園都市はイギリス清教伝えたらしい。
すると、イギリス清教からの増援がよこされることになった。
その増援が、天草式十字凄教、元アニェーゼ部隊だそうだ。
そして、それらと今回の戦闘にかかわった面々で、作戦会議みたいなものを行うらしい。
「…へぇ」
適当に上条が相槌を打ったところで、とある男を見つけた。
確か名前は、
「…海原、光貴?」
8月31日に、美琴をデートに誘って上条を襲った人物だ。
その海原が、隣にいる神裂クラスに露出度の高い女と話している。そしてその女の隣には、一方通行(アクセラレータ)。
「…何なんだ、あいつら」
なんとも分かんない面子だ、と上条が思ったところで。
美琴がその女を思いっきり睨み付けているのを視界が捕らえた。
「…」
上条は、ぎこちなく視線をはずす。
あれはマズい。絶対マジだ。たまに見る美琴のマジの目だ。対一方通行(アクセラレータ)のときに見たあの目だ。
…この作戦会議とやらが終わるまで、あの女の人が消し炭になっていないことを上条は天に願った。
と、そこで。
『時間となりました』
いきなり、部屋一帯に声が響いた。
「…時間?」
「ええ。あれ、聞いてませんでした?」
それに上条は、無言で頷く。
てか、五和の話が本当だとしたら、一つの組織の中心人物にそんな重要なことを教えないってのはどういうことだ、と上条は思う。
そんな上条の思いを無視し、また声が響く。
『それでは、ただいまより対反乱因子作戦会議を行います』

723とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅸ:2010/03/24(水) 10:02:58 ID:QwSTBzUs
「反乱因子?」
上条が、そのワードに反応を表す。
『垣根聖督の戦力の超能力者(レベル5)、絶対能力者(レベル6)、および聖督本人を指します』
「ふーん…」
適当に受け流した上条、
だったのだが。
「…ハァッ!?」
大部分の科学サイドの面々が声を上げる。
「…?どうしたのよ?」
天草式教皇代理である、クワガタのような髪形をした建宮斎字が問う。
「ちょ、え!?もう一回、今の部分!!」
美琴が、かなりおかしい日本語で叫ぶ。
しかし、機械の方はそれで通じたようだ。
機械は、やはりまるで感情のない声で言う。

『垣根聖督の戦力の超能力者(レベル5)、絶対能力者(レベル6)、および聖督本人を指します』

もう一度、丸々同じことを発言した。
それに科学サイド側は、
「…レ、ベル…6?」
海原、一方通行(アクセラレータ)と話していた、裸の上半身に淡い色の布、制服であろうブレザーを着込んでミニスカート、というある種神裂クラスの女が言った。
「…絶対、能力者…」
その言葉に、一方通行(アクセラレータ)さえも驚きの表情を隠しきれていない。
「その情報は、確かなものなのでしょうか?と、ミサカは機械相手に質問を投げかけます」
妹達(シスターズ)を代表している、御坂妹が問いかける。
『この情報が正確なものである確率は、かなり高いとされます。前回の戦闘において、大能力者(レベル4)の空間移動者(テレポーター)、白井黒子が倒した超能力者(レベル5)の話だと、垣根聖督は絶対能力者(レベル6)を所持しているそうです。数は未明』
淡々とした声で言う機械。
「…神ならぬ身にて天上の意思にたどり着くもの」
打ち止め(ラストオーダー)が、機械のような合成音ではなく、人間らしい高低がある声で言った。
「何で、そんなことがわかるのかしら?相手には、精神系能力者もいるのよ。もしかしたら、あの子の頭にそんな事を無理矢理インプットさせただけかもしれないじゃない」
「それはありえないわね」
美琴が、ほんの少しの可能性を提示したところで、突然女の声にさえぎられる。
ほとんどの人間の視線が、会議室につながる扉に向かう。
その扉を開け放ち、中に入ってきたのは、

「ッ!心理掌握(メンタルアウト)!?」
「あら。そんな能力で呼ぶのではなく、ちゃんと名前で呼んで欲しいものね。超電磁砲(レールガン)」
常盤台中学の制服を着た、縦長の黒髪ストレート、楚々とした表情を浮かべる少女が言った。
「まさか、あんた勝手に黒子の記憶を――――」
「勝手とは人聞きの悪い。私は、学園都市上層部の方に協力したまでよ」
美琴を見下すように、心理掌握(メンタルアウト)、と呼ばれた彼女は視線を下げる。
「…なぁ。心理掌握(メンタルアウト)、って何だよ?」
上条が、小さな声で御坂妹に問う。
だが、それは本人に聞こえたらしい。
「!?あ、あなた、この『心理掌握(メンタルアウト)』こと長谷田鏡子を知らないと!?それでも学園都市に在住する生徒かしらッ!?」
凄い勢いで、鏡子とやらにまくし立てられた。
「…いや…知らないものは知らないけど」
引き気味に上条は言う。というか、常盤台の制服を着ている時点で、自分の方が立場上なんじゃね?
能力云々の前に人間として俺のほうが上じゃね?と上条は思うのだが、
「…超能力者(レベル5)第5位を、あんたは知らないの…?」
美琴に呆れた声で言われて、初めて上条は驚きの声を上げた。

724とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ:2010/03/24(水) 10:03:39 ID:QwSTBzUs
「…呆れた」
そう、鏡子が言う。
(いやってかっ!あれ、お嬢様ってみんなこんな口調なの?俺の知ってるお嬢様っていったら、美琴に白井、それにこの人しかいないんだけど…白井は口調は丁寧だけど、性格があれだし…あれ?マジでお嬢様ってこんなモン??)
と上条が、あまりのショックにどうでもいいことを考え始める。
「…あんたね。そんなことにショック受けんなら、あんたがあいつを倒したときのショックはどれくらいのモンなのよ?」
美琴が、一方通行(アクセラレータ)の方を首で指しながら言う。
「そういえば…ぶっちゃけ、超能力者(レベル5)っつわれてもな…」
と、いきなり平静を装う上条。
それに鏡子は、
「はぁ!?何ですのその反応は!…って、え…?まさか、あ、なたが、一方通行(アクセラレータ)を
…倒した、お方…?」
発言の途中あたりから、疑問文になった言葉。
それに上条は、
「あ、一方通行(アクセラレータ)。お前、倒された経験って俺にだけ?」
「ぶっ殺すぞ」
いきなり話を振られた一方通行(アクセラレータ)だが、もういつもどおりに戻っている。
「…まぁ、お前にだけ、って言えばそうなるか」
一方通行(アクセラレータ)が思案気な顔になり、言った。
「…?」
その、そういえば2,3回倒されたっけ?のような発言に首をかしげる上条。
一方通行(アクセラレータ)の能力は絶大だ。それこそ、上条のようなレイギュラーな能力を持ってても勝てるかどうか怪しい程度。正直、あのときの勝利は――――
「あ、あなたがあの『上条当麻』様ですかッ!!??」
「はいぅ!?」
思考の途中で、いきなり大声を出されてビクる上条。
発言の主である鏡子の方を振り返ると、

上条の不幸センサーがビビッと警戒態勢を知らせる警報を鳴らした。
つまり、
「あ…ッ!い、今までの無礼な言葉遣い、まことに申し訳ございませんっ!わ、わたくしとしたことが…」
なぜか一瞬で顔を赤らめ、上条に対して考えられない口調になった鏡子が写った。
それが意味することとは、
「インデックス!?私はこの件に関しては本当に関与――――?」
いつものようにインデックスが噛み付いてきて、美琴がビリビリを飛ばしてきて…という日常(不幸)を予想して右手を突き出し、左手で頭を庇う、という体制を一瞬で完成させた上条が、いつになく無反応な彼女たちに対して不信感をあらわにする。
「んー。これくらいなら、別に何の問題もないんだよ」
「てか、これくらいで問題になるんだったら、とっくに誰かとデキチャッてるわよ」
「…?」
上条をめぐる乙女関係を代表して二人の美少女が答える。そして、その乙女関係に混ざっている少女たちは、うんうんと頷いている。
一文目の前半部分については、上条には全く自覚がないのだが。
「な、なにをっ!?このわたくしを見てそんな発言が!?」
と、鏡子が二人の発言を受けて胸を張る。
上条が改めて鏡子をしげしげと眺めてみると、
足は結構美脚。スタイルもかなりのもの。顔は、まあまあ整っている。
普通にモテるくらいかなー、と適当に上条は予想する。
「どっ、どうですか上条様ッ!?」
そんな上条の反応を見て、鏡子がいきなり接近してくる。
「いや…どう、と言われても…」
苦笑い、愛想笑いが混じった笑みを浮かべ、鏡子から顔を背ける上条。
「ほら。あんたには到底手の届かない男なのよ、そいつは」
「でも本人には自覚がないんだけどね。…自覚があったらあったでそれは怖いんだよ」
予想してましたー、と二人の少女が言う。
「な、何故っ!?何故わたくしの百戦錬磨の恋愛テクが通用しないんですのッ!?」
「百戦錬磨ぁ?そんなんじゃ通用しないわよ」
美琴が、かわいそうなものを見るような目で鏡子を眺める。

「あ、あのー?これは、いったい何の…?」
と、今までの不可思議現象(ドッキリ)を見てきた上条が言う。
「ほーら。自覚がないんですよ」
今度は、隣に座っている五和が苦笑混じりに言った。

725とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ−Ⅰ:2010/03/24(水) 10:04:36 ID:QwSTBzUs
「だ、だから何の話を…」
五和に言葉を返しながらも、『ドッキリ大成功!』と赤字で書かれているであろうプレートを探す上条。
「…な、ならばわたくしの能力でッ!」
「はいはいー。当麻、ずっと頭に右手当ててなさい」
どうでもいい、とでも言いたげにざっくばらんに言葉を放つ美琴。
「え?あ、はい??」
いまいち理解しがたいが、とりあえずそれにしたがってみる上条。
「何を?そんな手など、わたくしの能力の前には壁にもなりませんのよ」
フン、と鼻で笑う鏡子。
「どうかしらね?こいつが、どうやって学園都市最強を倒したと思う?」
鏡子の行動を受け、嘲笑するような表情になる美琴。
「いや、あの。俺、さっきからずっと疎外感を感じちゃってるのですが」
上条が、不安げに美琴に説明を求める。
だが、その説明が来る前に。

バギン!
上条の頭の辺りから、幻想殺し(イマジンブレイカー)が反応したときになる音がした。

「え?」
それに真っ先に声を上げたのは、鏡子だった。上条には、その音を聞いた瞬間、全てが理解できたからだ。
「何ですか、その音は…まぁ、とりあえず演算は完璧ですから、もう上条様はわたくしのものですがっッ!」
そういい、高笑いする鏡子。
「あー、ちょっとそこそこ」
やはり、かわいそうなものを見るような目で鏡子を見ていた美琴が言う。
「何ですか?今更になって帰してくれ、なんて聞きつけませんのよ。その前に、別にそういう関係であった経歴は無さそうですがね!」
同じく高笑いする鏡子。
それに、もはや何もいえなくなった美琴が、
「…あんたの口から言ってやりなさい」
上条を、どうしようもない表情で見ていった。
「あの…何が起こったのかは理解できてんだけど、何で起こったのか理解できないんだけど?」
「それはそれで逆に良いんです、と、ミサカは唐突に会話に混ざり言います」
上条の発言に即答する、御坂妹。
「…とりあえず、こっちか」
なんか、ものすごく重大なことを見落としているような気もするが、とりあえず鏡子の方に向き直る。
「あ、あのー…お取り込み中申し訳ございませんが」
もはや高笑いから、黒子の本質を表したときのような表情になっていた鏡子の前に立ち、言う。
「多分、その『心理掌握(メンタルアウト)』っていうの、効いてないよ」
その上条の発言を聞いた瞬間、鏡子は、
「ッ!?な、何故!?制御下にある上条様から、何故そんな言葉がッ!?」
なんか、急に取り乱す鏡子。
「あー、俺の右手。幻想殺し(イマジンブレイカー)ってんだけど、これが触れた全ての『異能の力』は問答無用で消去されるから」
「…」
その言葉に、反応できない鏡子。
学園都市最強を倒した男。
そんな人間から放たれる言葉には、信憑性があった。だから鏡子は黙ったのだ。
「…いろんな意味で、あんたには無理よ?」
美琴が、鏡子に止めを刺すように言う。
それに鏡子は、

「…ってか、何やってんだよ?」

726とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ−Ⅱ:2010/03/24(水) 10:05:06 ID:QwSTBzUs
「んあ?」
と、上条は予想していなかった声に振り向く。
(…待てよ。またさっきの展開とおんなじ、なんてことはない…よな?普通に男っぽかったし…
ッ!?ま、まずい…白井のことを思い出してしまった…)
美琴の苦悩を、本格的に理解できるんじゃないか、と感じる上条。
だがしかし、現実は別にそう危惧すべきことは起こっていなかった。
つまり、
「へぇ。あんたが『一方通行(アクセラレータ)』を潰した男、ってか?」
「いやっ!今度はそっち!?学園都市最強を倒した男を倒せば俺が学園都市最強だぁぁぁぁぁっ!!!
って思考の持ち主さんですかッ!!?」
そういうことである。
…実際問題、そんなことにはなっていないのだが、上条の脳はすでにショートしている。
「…?学園都市最強を倒したところで、じゃあそいつが最強ね、なんていくはずねぇだろ」
あっさりかえされる上条。
それに、え?てことは、なんかいきなりバトろうぜ!な展開は無しッ!?と、あらぬことを想像していた上条の表情が瞬間的に明るくなる。
「…チッ」
だが、とある白髪の最強少年のあからさまな舌打ちにより、上条の笑顔は凍りつく。
「おおー、いるとは聞いていたけど…なんかこれは面倒くさい気がするぞ?」
と、一方通行(アクセラレータ)を見つけた少年が苦笑いとともに言う。
「…長点上機学園2年、葛城妖夜」
「おお、学園都市最強に覚えられてるとは。なんか光栄だなあ」
妖夜、とか言われた少年は、一方通行(アクセラレータ)に笑みを返す。
「馬鹿が。知らない方がおかしいだろォが」
「まぁ、そういうことだな」
「…はい?」
と、二人の会話に何か不穏なものを感じてしまう上条。

「超能力者(レベル5)、『肉体変化(メタモルフォーゼ)』さンよォ」

「はいでましたよなんかよく分からんフラグッ!?俺はそんなもの全然希望してないんだけどッ!!」
「…?何言ってんだ…??」
妖夜なる者が、不思議そうに聞き返す。
「…なんというか…とりあえず」
上条が、息を吸い込み、
「不幸なんですわたし」
「どこら辺が不幸なんですか…?」
隣の五和が、なぜか頭を抱えてため息をつく。
「もはや口癖なっているそうですが…一般人から見ればよほどの幸運なのでは?」
ものすごい幸運を持って生まれた、『聖人』たる神裂が言う。
「…どこをどう見れば?」
「どんな角度から見ても、よ」
美琴が、やはり少し疲れたような表情で言ってくる。
「いやあのですね。わたくしは1週間に100回くらい殺されかけた経験があるきがするのですが」
上条が言っているのは、英国での騒乱、それに続いた対フィアンマ戦のことだ。
それに、インデックスがつっつきを入れた。
「それはただ単にとうまがでしゃばるからなんだよ」
「でしゃばらなければならない理由の大半のあなたが言うことじゃありませんよインデックスさん」
冷静なコメントを返す上条。
「…それにしても、本当に『不幸だ』と感じてらっしゃるのですか?」
部屋の隅っこでなんか錯乱しかけていた鏡子が、平静を取り戻しつつ言う。
「…えと、あの。全員そろって俺の不幸全否定ですか?」
上条が、不幸の原因であるらしい右手を見つつ、言う。
「さっきから話が全然掴めねぇんだけど…とりあえず、『こっち』の方を進めようぜ?」
妖夜が、自分の後ろを振り返りながら言う。
「…まだ、なんかあんのか…?」
上条が、やはり自分は不幸だ、と再確認しながら言った。
「ん?話は終わったのか?俺は他人の色恋沙汰とかに首を突っ込むほど曲がってないぞ」
唐突に、芯が通っているような声が響く。

「超能力者(レベル5)、『念動砲弾(アタッククラッシュ)』こと削板軍覇だ」

727とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ−Ⅲ:2010/03/24(水) 10:05:46 ID:QwSTBzUs
「…」
それに、上条は、
「御坂を皮切りに…なんでこう次々と超能力者(レベル5)とあってしまうんだ俺…まさか、全員妹達(シスターズ)関連なのかおいッ!?」
もうあまりの自分の不幸さに、勝手に人にその不幸の原因を作ってしまう。
「ちょ、なにそれ!?確かに、わたし、一方通行(アクセラレータ)はそうだけど!ほかは関係ないじゃないッ!!」
それに、もちろん美琴は反論する。
しかし、妹達(シスターズ)ではなく美琴関連なら、一方通行(アクセラレータ)はさながら、心理掌握(メンタルアウト)とはかなりの関係を持ち、肉体変化(メタモルフォーゼ)とは大覇星祭のとき一戦交え、念動砲弾(アタッククラッシュ)は美琴の知らないところで妹達(シスターズ)とほんの少し関わりを持っている。
つまり、今この場に集っている超能力者(レベル5)は全て美琴に関わっている、と言える。
別にここがそれを認識しているわけではないのだが、この場にいる美琴を除いた超能力者(レベル5)+上条が、
「…ハァ」
「なっ…何よそのため息!?」
美琴がやはり突っかかってくる。
が、そこで、
「とりあえず、話を進めてもよろしいでしょうか」
突然、声が響く。
「戦闘可能な超能力者(レベル5)が集い、紹介も済みましたので」
「そういえば…これって、作戦会議、なんだったっけ?」
上条が、機械の声に反応して言う。
「はい。まだそろっていないメンバーもいますが、時間がかかるとのことですので」
そこで機械は、一度音を切って少し間を置く。
「それでは、会議を進めてもよろしいでしょうか?」
機械が問いかけるが、返事をするものなど一人もいない…わけではなく、打ち止め(ラストオーダー)が『オーケーだよー』とか意味が分からないはずなのに言っていた。
機械は打ち止め(ラストオーダー)の声を無視して言う。

「それでは、改めて…ただ今より、対反乱因子作戦会議を始めさせてもらいます」

728とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ−Ⅳ:2010/03/24(水) 10:06:17 ID:QwSTBzUs
「ではまず、事の発端、および昨日の戦闘について説明させてもらいます」
機械が、無駄に丁寧な言葉でみなに伝える。
「今回の事件――――今後、反乱事件、と呼ばせてもらいます――――の発端者は、垣根聖督。垣根聖督は、学園都市第2位、垣根帝督…『未現物質(ダークマター)』の父親です。垣根帝督は、『ピンセット』を得るために起こした事件で、学園都市第1位、『一方通行(アクセラレータ)』と遭遇、戦闘を行いました。結果、垣根帝督は敗北。さらに、一方通行(アクセラレータ)による過度な攻撃により、死亡寸前まで追い詰められます。しかし、学園都市統括理事長の指示により、その後脳や心臓、肉片などを回収され、今は3つの容器にそれぞれが収められており、『生存』しています」
会話の途中から出てきた一方通行(アクセラレータ)は、特に表情を変えることなく聞いている。
隣にいる海原…ではなく、アステカの魔術師、だと思われる男や、露出度の高い女子高生などは少し表情を変化させているが、上条には理由が分からない。
「垣根聖督は、どうにかしてその情報を得たらしいのです。そして、ただ単に『生存』しているだけの息子を、元の生活に戻すために今回の『反乱事件』を起こしました」
機械は、「…だと思う」、「…だそうだ」などといった不確定な表現はしなかった。決定事項をただ冷静に報告しているのだ。
「今回の『反乱事件』の目的は、先程述べたとおり、垣根帝督を元に戻すこと。しかし、今の垣根帝督は、学園都市が作った並の核シェルターとは比べ物にならない場所で『生存』しています。そこを突破するためには、相当の戦闘力が必要とされます。ここを単純に『突破』するだけなら、超能力者(レベル5)が一人いれば十分ですが…学園都市は、それを良しとしない。そんな事をすれば自分を潰しにかかるだろう――――そう考えた垣根聖督は、『反乱因子』の作成に取り掛かったのです」
一気に言っていく機械。
「反乱因子、とは?」
そこで、神裂が疑問を口にする。
「まことに申し訳ございませんが、質問はわたしの説明の後、受け付けます。それまでは、お静かに聴いていてください」
やはり無駄に丁寧な言葉で、神裂の質問を跳ね除ける機械。
「では、話を続けさせてもらいます。
先程述べた『反乱因子』は、中途半端な力では学園都市と対立することは出来ません。そして、垣根聖督は垣根帝督の父親であるとともに、学園都市に在住する科学者でもあります」
「へぇ。そりゃァ、結構なレアじゃねェのか?」
一方通行(アクセラレータ)が口を挟んだが、誰にも反応されなかった。
「彼が担当する専攻は、『AIM拡散力場』。もちろん、息子の『未現物質(ダークマター)』のAIM拡散力場も研究対象でした。垣根聖督は、息子の能力だけでなく、様々な能力のAIM拡散力場も研究していました。彼はその研究成果をもとに、人工的に能力者を作り上げていました。これは反乱事件の前からのことです」
「能力者を…人工的に作成、ですって…!?」
美琴が、異様に反応する。似たような遭遇にある彼女だからだろうが、当の『妹達(シスターズ)』は特に反応していなかった。
「反乱事件前に作り上げた能力者は、合計47名。作り上げたものの、無能力者(レベル0)だった者は89名。能力者のうち、低能力者(レベル1)認定者は13名。異能力者(レベル2)判定は18名。9人は強能力者(レベル3)。大能力者(レベル4)は7人作り上げていました。超能力者(レベル5)、絶対能力者(レベル6)はともに0です。しかし、垣根帝督の敗北に伴い、垣根聖督に一度送られた垣根帝督から、本人のAIM拡散力場を研究に取り入れた垣根聖督は、その研究レベルを格段に増すことに成功。
その後に作られた能力者のレベルも跳ね上がり、強能力者(レベル3)が13人、大能力者(レベル4)が23人、超能力者(レベル5)が8人です」
「…超能力者(レベル5)を、8人も、ねぇ…」
あまり実感が沸かない上条は、とりあえず『凄いな』と思った。

729とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ−Ⅴ:2010/03/24(水) 10:07:06 ID:QwSTBzUs
「はぁっ!!?」
なので上条は、突然響いた大声…いや、もはや叫びに相当驚いた。
その叫びは、高位能力者たちから発せられたものだった。
「って!何をそんなに驚いてんだよ!?」
妙な叫びのせいで、自然と声のトーンが高くなっている上条。
しかし、彼らはそんな上条お構い無しに勝手に話を進めていく。
「そういやァ…どうやって超能力者(レベル5)を8人も用意したのかは気になっていたが…」
一方通行(アクセラレータ)が、机からずり落ちた腕を直し、再び頬杖をつきながら言う。
「まさか…『造る』、なんて方法で用意したなんて…」
美琴は、もはや表情を浮かべていない。彼女の無表情なんて見たことの無かった上条は、少し引いてしまう。
「実際、どのようにして造ったのか、が問題ではなくて?」
割と平静を保っている鏡子が言う。実際は、上条に自分の能力――――心理掌握(メンタルアウト)と、自称百戦錬磨の恋愛テク――――が聞かなかったときのショックが大きすぎたせいで、ショックが緩和されているだけである。
「学園都市第2位のAIM拡散力場…例えそんなものを用いたとしても、超能力者(レベル5)はおろか、大能力者(レベル4)も造り上げることは出来ないと思うが…」
妖夜が、パニックしかけた脳を落ち着かせつつ言った。
「そこら辺は、科学者さんたちにしか理解できない方程式でもあんだろう?」
思いっきり驚いた表情のままなのに、冷静な言葉を投げかける軍覇。結構シュールに見える。
「それでも…超能力者(レベル5)は造れないんじゃ…」
一方通行(アクセラレータ)の隣に座っている、ブレザーな女子高生が無理に冷静を保ちながら言う。
しかし、その声の後に続くように、誰となく言った。
「…超能力者(レベル5)を、人工的に『造った』なら…絶対能力者(レベル6)は…?」
それは、不安を言葉にしているようにも聞こえた。
その言葉を無視し、機械は話を続け始める。
「さらに、垣根聖督は絶対能力者(レベル6)を所持している模様」
「…チッ。予想はしていたが…」
一方通行(アクセラレータ)が、唐突に首筋の電極のスイッチを入れ、言う。
回りの者は当然警戒態勢を一斉に敷くのだが、一方通行(アクセラレータ)はそんなものにかまわずに目を閉じ、何かブツブツ呟いている。
「何かの演算をしているみたいだね、ってミサカはミサカはミサカネットワークが稼動したのを感知したのを感じながら言ってみる」
と、御坂妹の隣に居る打ち止め(ラストオーダー)が、机から身を乗り出しながら言った。彼女は、あまりショックを受けていないようだ。
「…しかし、超能力者(レベル5)8人、絶対能力者(レベル6)も何人か所持、ねぇ…」
美琴が、半分ため息をつきながら言う。
「戦闘力にすれば、超能力者(レベル5)だけでも軍隊8つ分。さらに応用性、コンビネーションなども含むとするならば、少なくとも軍隊12隊分を同時に相手できると考えても良いかと、ミサカはネットワークを介しながら言います」
御坂妹が、打ち止め(ラストオーダー)を椅子に座らせながら、前を見ずに独り言のように言った。
「それに加え、『絶対能力者(レベル6)』…」
妹達(シスターズ)を何か幻想でも見ているような目で見つめている鏡子が、気を取り直しつつ言った。
「未知数の戦力…少なくとも、軍隊3つ分くらいなら無傷で潰せるんじゃねぇのか?」
妖夜が、もはや少し笑いながら言う。おそらく真剣なのだろうが…
「軍隊3つを無傷、でか…根性のかけらも見えんな」
軍覇が、表情を戻しながら言った。

730とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ−Ⅵ:2010/03/24(水) 10:07:42 ID:QwSTBzUs
実はこの軍覇、オッレルスに敗れて以来、訓練を死ぬほど積んできていた。その訓練の成果、口調や性格も少し変わっていたのだが…やはり根っこは変わっていないらしい。
「話を続けさせてもらいます」
機械が、話に割り込んでいった。
「絶対能力者(レベル6)の戦闘能力ですが…やはり不明。ですが、単独で軍隊を5つ程度なら捨て身で潰せる、くらいの者、と予想できます」
やはり、機械は冷静な音声で喋っている。
「…ハッ。ふざけやがって」
上条が、半ば呆れ気味に言った。
「ンでェ?俺らは、そンなモンと楽しく殺し合ッてりゃいいのかァ?」
一方通行(アクセラレータ)が、少し楽しげな表情を浮かべながら言う。
「まことに申し訳ございませんが――――」
「チッ。それならいい。さっさと進めやがれ」
一方通行(アクセラレータ)が、機械の受け答えを予想したのか、忌々しそうにつぶやく。
「垣根聖督は、これほどの戦力を持っても強行突破をしようとしませんでした。まだ、学園都市には届かない…そう判断したのでしょう。そして、その学園都市を出し抜くために、まずは斥候として超能力者(レベル5)をよこした――――昨日の戦闘は、つまりは情報採取のためのものです」
「超能力者(レベル5)を斥候扱い…良い身分ですこと」
もう殆ど興味無さそうにしている鏡子。まぁ、そうなっても仕方がないといえる。
「ってことは、昨日のはお膳立て…ってことかい?」
それまで、全くの発言をしていなかったステイルが、唐突に発言する。
「はい。そうなります」
珍しく、機械が質問に答えた。そのときに説明していて、簡潔に答えられる質問だったからだろうか…?
「どんだけ、だよ…」
ステイルとは、おそらく違う意味で発言していなかった浜面が、ポツリとつぶやいた。なぜかその声は、浜面自身は部屋の墨にいるのに部屋全体に響き渡る。
「続けます」
機械的な音が、浜面の言葉をかき消す。
「昨日の戦闘で、おそらく戦闘不能に陥った超能力者(レベル5)は4人。ほかの超能力者(レベル5)は無傷です。その無傷の超能力者(レベル5)のうち、一人は精神系能力者であることが判明。能力名は、『精神操作(メンタルコントロール)』…対象を取った人物の精神を、ほとんど自在に操作できる能力、と言っていましたが、真実かは不明。その能力は、『一方通行(アクセラレータ)』の能力である程度『反射』できるものであることが判明しています。その他の超能力者(レベル5)の能力などに関しては、全く未判明です」
「待て」
そこで、一方通行(アクセラレータ)がストップをかける。
「あの女の能力…精神操作(メンタルコントロール)は、一度本人の精神に干渉し、そこから干渉できる精神を拡大させていき、さらに拡大した行動範囲内にて、相手の精神を自在に操る…ざっとこンな能力だ」
一方通行(アクセラレータ)が、一気にまくし立てるようにいった。
「根拠はおありでしょうか?」
機械が、単なる質問時とは異なる応えを示す。
「こっちは学園都市第1位の能力者だぞ。しかも、そいつの能力を一度喰らってンだ。これを信じねェってのほうが、おかしいンじゃねェか?」
一方通行(アクセラレータ)が、ふんと鼻をならして言った。
機械は数秒黙り込み、そして、
「信憑性は90%を越すものと判断。よって、一方通行(アクセラレータ)の意見を正式なものとして取り入れます」
機械が言った。
そのまま、機械は続ける。
「話を戻します。超能力者(レベル5)の戦闘能力などについては、先程述べたとおりです。絶対能力者(レベル6)については、全く予想できません。その能力は、今まで発祥し得なかった能力である、ということは予想できます」
「発祥し得なかった能力、か…」
上条は、自分の右手を見る。
おそらく、そんな能力でもあっさりと打ち消してしまうであろう、自分の力を。
「垣根聖督自身は、単なる人間です。能力者でもありません。よって、垣根聖督本人は戦力のうちに計算されておりません。結果として、『反乱因子』の戦闘能力は、最低で小国一国をつぶせる程度のものであり、最高でローマ正教の3分の2を潰せるもの、と判断されます」
「…ローマ正教…」
神裂が、一人つぶやく。
「3分の2をつぶせる1部隊、ね…」
ステイルが、煙草の煙とともに吐息を漏らす。
「では次に、昨日の戦闘について、ご本人たちから説明をもらいます」

731とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ−Ⅶ:2010/03/24(水) 10:08:16 ID:QwSTBzUs
「はい?」
予想できなかった機械の言葉に、思わずそんな言葉を漏らす上条。
「われわれは今回、『反乱因子』を破らなければ学園都市が多大な被害を受ける、と予想しました。よって今回『反乱因子』と戦闘を行ってもらうことになったのは、『上条勢力』の主要人物と、科学サイドの主要能力者たち、ということに決定されました。なので、互いに戦闘を振り返ることにより、今後の戦闘を有利に進めることができるものと思われますので、一つ一つの戦闘を振り返らせてもらいます。その中でも、今までなしえなかった技などを繰り出した人物もいますので、その点についてご本人から説明をもらいたいのですが、よろしいでしょうか?」
前半が説明、後半が頼みになっている機械の言葉。
それに、
「決定しました、だァ?」
一方通行(アクセラレータ)が、思いっきり不満の表情を浮かべて言う。
「何勝手に決めてんだクソ野郎ども。俺のことは俺が決めさせてもらうぞ」
「わたしもね。学園都市がどうなろうと知ったこっちゃないわよ」
隣の女も、薄ら笑いを浮かべながら言った。
ほかの面々も、大体同じ感想らしい。
しかし、機械はその反論を、たった一言で打ちのめした。

「あなたたちが、学園都市自体を敵に回してでも今回の戦闘に協力しない、というならば…こちらも策を練らせてもらいますが」

「…」
一同が、いっせいに黙り込む。
「協力してもらえるでしょうか?」
機械が、やはり単調な音で言った。しかし、その音にはなぜか有無を言わせない強さがあった。
そして、やはり誰も何も言えなかった。
「協力してもらえる、と受け取ってもよろしいでしょうか?」
機械が、確認を取る。
「…俺は、別になんだって良いけどな」
上条が、無神経そうに言った。
「はン。このごろ鈍ってきたからなァ、能力の方は。…勝手にしやがれ」
一方通行(アクセラレータ)は、適当な調子で言う。
ほかの面々も、さっきと同じく同じ意見らしい。
「ご協力、感謝いたします」
全く変わらず、無感情な声で言う機械。
「では、まずは――――」


と、いうことで。
大体の戦闘は、おおよそ理解できるものだからほとんどはスルーしてきた『仲間』たち。
と、そこで、
「…ん?おいステイル、これなんだ?」
上条が、超能力者(レベル5)の発火能力者(パイロキネシスト)と戦っているステイルを見て言う。
「?…ああ、このときか」
このとき、というのはステイルの身体能力が異様に上がっていたときである(2章 Ⅱ×Ⅹ Ⅶ時)。
そのときの映像を見たステイルは、
「あれは簡単なものだよ。自分の足の裏あたりに小さな炎剣を作り出し、即座に爆破させる。その爆風をうまく足の裏に集中させれば、一気に加速が出来る、ってわけさ。まぁ、扱いが難しいから普段はあんまり使わなかったものだけど」
面倒くさそうに言うステイル。
普段はあまり使わない――――その発言から見るに、その発火能力者(パイロキネシスト)はその技を使うに値する者だったのだろう。
「そんなことが出来たんですか」
感心したように言う神裂。
「…どうやっても、聖人様の身体能力には全く及ばないけどね」
苦笑いしながら言うステイル。
その後も戦闘の様子を見ていたわけだが、取立て不思議なところはなかったようだ。
あるとすれば、
「全然、浜面と滝壺が移ってないんだけど」
「ぐッ!?こ、こっちもこっちで忙しかったんだッ!」
全力で言い訳する浜面。
「忙しかったって…まさか…」
「ぜってー違う!上条、今お前が考えてるようなことはぜってーしてねぇと思うぞっ!したかったけどな!!」
上条のいかがわしそうな表情を見た浜面が、否定&肯定、という究極の答えを導き出す。
「あー、そういえば」
またぎゃあぎゃあ騒いでいる浜面を無視し、美琴が言う。
「戦闘…じゃないと思うんだけど、私たちの身体が浮いた『あれ』はなんだったわけよ?」
「…あ、そんなのもあったなぁ?」
上条が、今ようやく思い出した、という顔になる。
「身体が浮いた…?」
不思議そうな顔をする建宮。
「あー、そりゃ多分俺だ」

732とある都市の反乱因子(ハイレベルズ) 3章 Ⅹ−Ⅷ:2010/03/24(水) 10:08:59 ID:QwSTBzUs
適当に言う一方通行(アクセラレータ)。
「…で?その理由と、方法は?」
美琴が、一方通行(アクセラレータ)をにらみつけながら言った。
「理由は言うまでもねェだろ。超電磁砲(レールガン)の方は、今後戦力になりそうだったからなァ。それに、俺自身の強化にもつながりそうだったから、生かしておいた。上条の方は…」
そこまで言った一方通行(アクセラレータ)が、極悪な笑みを浮かべて、
「…こいつを殺すのは、俺だけの特権だ」
「やめましょうよ一方通行(アクセラレータ)さんっ!いい加減、倒される→怒り→戦闘、の無限ループから脱しませんか!?」
「ンじゃァ、さっさと俺に殺されろ」
「んな要求のめるかぁぁ!!」
当然の反論をする上条。
だが、一方通行(アクセラレータ)は気にも留めていないらしく、
「そういうことだ。こいつらに火の粉が降りかかったら、結果として俺のマイナスにつながる可能性があった。だからわざわざ炎から遠ざけてやったンだよ。なンか文句あっか」
そういい、無関心そうに目をそむける一方通行(アクセラレータ)。
そこに、また美琴が質問する。
「動機は分かった。方法はどうやったのよ」
「…チッ。めんどっちィな…あの時、助けるんじゃなかったか…?」
一方通行(アクセラレータ)は、真剣に考え込む前に、美琴が自分をにらんでいることに気づいたようで、ため息をついてから話し始める。
「空気のベクトルを操作した」
「具体的に言いなさい」
簡潔に説明しようとしたのか、それしか言わなかった一方通行(アクセラレータ)にやはり噛み付く美琴。
「…ベクトル操作した空気を、テメェらのところまで送っただけだ。その空気は俺の干渉を受けてるから、自在に操れた。こいつの右手に触れないようにするまで、繊細にな」
そこまで言うと、もう文句はねェだろ、と小さく言い、腕を組んで目を閉じる一方通行(アクセラレータ)。
美琴の方もそれで納得したのか、何も言わなかった。
「…あのー。じゃあ、『あの声』もお前のものでいいのか?」
と、そこに上条がさらに追撃をかける。
「…」
心底忌々しそうな目を上条に向ける一方通行(アクセラレータ)だったが、
「そうだ」
その一言だけ言い、また同じように目を閉じてしまった。
「では、戦闘報告についてはこれでよろしいでしょうか?」
なんか機械が勝手に、『戦闘報告』なんて物騒な呼び方をしている。実際そうなのだろうが。
無言の会議室の中、機械は次の音声を発する。
「それでは、次は今後戦闘に協力してもらう方々の紹介に移らせてもらいます」

733神浄の討魔(美琴中毒):2010/03/24(水) 10:11:12 ID:QwSTBzUs
はい、これで投下終了です。
意外にも、二つに分かれるものがなくてよかった。
…の前に、
話がすんごいグダグダになっているのは仕様です。

まあ、生暖かい目で見守ってやってください。
では、今度はいつになるか分かりませんが…出来るだけ早くしようと思いますので。
今回はこのあたりで。

734しょうじ:2010/03/24(水) 18:37:06 ID:OGaU3eEo
ハメ撮りあみタン復活!
HP移転してまた動画垂れ流し中www
ttp://mlprf.com/ami/

735アレン:2010/03/25(木) 02:06:48 ID:52LfCTfM
>>713
返事ありがとうございます!
投稿するか迷っていたのですが、一人でも見てくれる方がいるのなら投稿しようと思いました


では投稿させていただこうと思います。
ちなみに初めてSSを書くので、下手だと思いますが暖かく見守りください><

諸注意
この物語は原作14,15巻の数日前の話であり、さらには場合によって原作15巻の物語を大幅に変更するかも知れませんのでご了承ください。
シリアス面が多いので、苦手な方はスルーでOKです。
オリジナルキャラクターが出たり、オリジナルの能力名やオリジナルのキーワードが出たりします。
また、オリジナルキャラクターが主な話となっておりますので、ご了承ください。

以上の諸注意を踏まえた上で、お読み下さい。

736とある組織の暗殺記録(アサシネーション):2010/03/25(木) 02:09:32 ID:52LfCTfM
【序章 任務は速やかに】

一〇月五日
学園都市 第一学区

ここは学園都市の行政が集中する学区であり、経済や司法関係の大学が多いことで知られている。生活感が希薄で住み辛いという学区でもある。
しかし裏では、学園都市の目を欺くための貴重な場所で有名であり、多くの裏取引や裏商売が行われているのが現状だ。そんな場所でも学園都市が見逃すはずが無く、アンチスキルなどを投入して犯人たちを捕らえていたりもする。だが今日の夜は違う、アンチスキルという名の警備隊は別の学区で起きた事件へと出向いてしまっていた。そのチャンスを逃すはずもなく、犯罪者たちはここぞと言わんばかりに裏取引を始めていた。

すでに午後11時を過ぎ、学園都市は裏の世界へと変わろうとしていたのだ。
そんな犯罪者たちの中に、標的はいる。

とある屋敷の中、黒いスーツに黒い蝶ネクタイ。ワインの入ったグラスを片手にし、オシャレに決めているようだ。だが自身が少し太っているせいでオシャレも冗談になってしまっている。
しかし黒いスーツの男の前にいる細身の小柄な男、そいつも標的であった。あらかじめ仕掛けておいた小型の盗聴器から、奴らの会話を傍受して会話を聞いていた。
「さて、今回の商品は大目玉ですよ。グフフ・・・ではご覧下さい」
少し太った黒いスーツの男がそう言った。その瞬間に黒いスーツの男の後ろに箱が出された。細身の男は言った。
「それが噂の小型電磁波銃ですか?たしかに、その箱に入るぐらいなら小型でしょうね」
「そうでしょう? ただし今回はこの一品しかありませんので、少々値段が上がりますよ」
「そこは常連客ということで一つお願いしますよ?私もお金は大切に使いたいのでね」
細身の男が指をパチンッと鳴らした。するとその周りにいたボディーガードの奴に金を出させた。双眼鏡で見た感じでは五百万ぐらいあるだろう。黒いスーツの男はこう言った「では一千万円の半額の五百万円でよろしいですね?」と。我ながらこの仕事にも慣れすぎているようだ。細身の男は首を立てに振り、金を黒いスーツの男の前に出した。

とある屋敷の隣のビル。その屋上には、黒いコートと白い仮面を身に纏った人物がいた。
この任務(物語)の暗殺者(主人公)である。

そして思惑通りに任務(物語)は進む。

黒いスーツの男が金を受け取った時、屋敷内の電球の明かりが消えてしまった。慌てているのか、盗聴器からバタバタと音が聞こえてきた。
そう・・・これが黒いコートの暗殺者にとっての合図であった。

屋敷より高いビルの屋上から奴らを監視していた黒いコートの暗殺者。屋敷内の明かりが消え、奴らが騒ぎ始めた瞬間にビルから飛び降りて屋敷内へ突入するという大胆な作戦を実行した。飛び降りると言っても生身ではさすがに無理がある、黒いコートの暗殺者はベルトに仕込まれたワイヤーをビルの屋上の手すりに引っ掛けて飛び降りた。屋敷の天井はガラス窓だったため突き破ればいいだけだった。その天井を突き破るために俺は腰辺りにつけている両刃のナイフを取り出し、天井のガラス窓に向かって投げつけた。バキィンッ!!と天井のガラス窓が割れ、破片が下へと飛び散る。黒いコートの暗殺者はそこへと巧みに着地し、周りにいたボディーガードたちを即座に格闘で気絶させていく。すると細身の男が逃げ出そうとしていた。逃がすわけにはいかなかった。そのため違うワイヤーを使い、細身の男を確保して床に叩きつけた。だが、黒いスーツの男が拳銃を黒いコートの暗殺者の方に向けていた。
「グフフ、どうやら暗殺は失敗ですね。私も今まで何度か命を狙われましたが、何度も撃退してきたのですよ」
「・・・・・・そうかよ」
「なッ!? バカなッ! どこへ消えたッ!! 今、たしかに私の目のま・・・」
最後の一言を発しようとした時には、黒いスーツの男は倒れていた。いや、黒いコートの暗殺者が殺したと言うべきだった。
床に倒れていた細身の男が口を開き言った。
「そうか、そういうことですか。あなたの能力は・・・!!」

その後、黒いスーツの男と細身の男の死体が発見されたのは、翌日だったという。


 とある組織の暗殺記録(アサシネーション)

737とある組織の暗殺記録(アサシネーション):2010/03/25(木) 02:13:11 ID:52LfCTfM
【第一章 とある組織の名は】

一○月六日
学園都市 第七学区 とある学生寮

「・・・もう朝か、あまり眠れなかったな」
珍しく目覚めは悪かった。周りを見渡すと、部屋の壁には黒いコートが掛けられ、白い仮面が横にある机に立てかけられていた。
昨日の任務は簡単な方であった。「第七学区での取引相手二人、暗殺をしろ」という任務。対象外は気絶させるだけの単純作業。ただ単に二人、殺すだけでよかった。だが、疲れていたのだろうか。普段なら正体がばれないように隠しておくのが『暗殺者』の常識だ。
「今、何時だ? あぁー・・・もうこんな時間かよ」
時計を見れば、すでに午後12時過ぎであった。朝飯を食べるというより、昼飯を食べるというほうが正しい時間だ。
少年はベッドから降り、制服に着替えていた。今頃、学校へ登校するつもりはなかったが、出掛けるにはこの格好が一番都合が良かった。学生寮から出て、街中を歩いていると色々な人がいた。
友達と会話をしながら昼飯を食べている人、その昼飯を販売している人、お気楽に散歩でも楽しんでいる人。

だが、暗殺者こと、制服を着た少年は考えていることが違った。

周りの人間の中には、裏の世界にも通っている人間がいるかもしれない。制服を着た少年、彼は周りを普通には見ていない。そういう世界に住んでいるからだ。
だが、逆に言えば、相手も恐れているかもしれない。いつ自分の素性がばれて、命を狙われるか分からないからだ。だからこそ、制服を着た少年は周りを信用しない。
そんな少年に、他校の女子生徒二人が話しかけてきた。
「あの、長点上機学園の透桐 遼一(とうどう りょういち)さんですよね?」
「そうだけど、何か用ですか?」
「すごいよ!あの透桐さんだよ!あの能力見せてくれませんか!?」
「そうねだねぇ、私も見てみたいですねぇ・・・」
女子生徒二人から能力を使用してくれとせがまれる少年。こういう人目に付くことは避けたい少年、またの名を透桐遼一。透桐の能力は珍しく貴重であり、周りからすればとても興味深いものであることには変わりはなかった。
「・・・・・・ごめん、学園側から人前では使用するな。って言われてるんだ」
「そうなんですか・・・、残念です・・・・・・」
「仕方ないよぉ、だって学園都市では五人しか能力開花してないんだよぉ?貴重ですよねぇ?透桐さん」
「あ、あぁ・・・そうだね」
女子生徒二人は残念そうに透桐から離れていった。たしかにこの『能力』を見られなかったのは残念なことかもしれない。
色々と騒いでいたので、周りからの目線が絶えなかった。透桐は何とかその目線を避けるために、路地裏へと入っていった。だが、ただ単純に路地裏に入ったのではなかった。これから任務内容を聞きに、アジトへと向かおうとしていたのである。路地裏を入り、すぐに右に曲がる透桐。さらにすぐ、右に曲がった所には道がさらにあった。いつも通りのアジトへの道であった。
アジトへと続く道を歩くと、一つのビルが見えてきた。そのビルの中にある事務所がアジトの一つである。透桐は階段を上っていき、三階にある事務所についた。

事務所の名は『アクセス』

ガチャ、っと扉を開けて中に入る。中にはまだ誰もいなかった。透桐は事務所に来たからといってもやる事は無く、目の前にあったソファに腰を掛けた。眠るつもりはないが、とりあえず目を瞑っておくことにした・・・。

738アレン:2010/03/25(木) 02:19:16 ID:52LfCTfM
すいません、途中ですがここでひとまずストップさせていただきます><
SSを書くのに一つミスをしていました・・・

>>736>>737の「・・・」なのですが本当は「・・・」ではなく「…」でした
今頃気付きすいません><

今から続きの「・・・」を書き直すため、投稿はここで終わりにします。

739アレン:2010/03/25(木) 02:30:22 ID:52LfCTfM
途中までは修正できたと思いますので、投稿を続けたいと思います><
では、投稿スタートです。

740アレン:2010/03/25(木) 02:31:19 ID:52LfCTfM

「あれぇー? 透桐ちゃんオネンネ中かなぁー? まぁ、いいけどねぇー」
「ダメですよ…ボクたち的には困りますよ…早く起きてもらわないと…」
「じゃ、銃弾ぶち込めば起きっか? さっさと起こすには銃弾ぶち込むのが一番だろ」
わざと大声で会話しているのだろう。透桐はどうやら眠りについていたらしい。だが、いい加減にわざと大声で言われるのはむかついてくるので、透桐はその状態から一言だけ言ってやた。
「少し静かにしろよ、それだけ大声で騒いでれば誰でも起きるぞ」
「ありゃー?透桐ちゃん起きてたのぉー?なぁーんだ。わざと寝たフリしてたんだぁー」
「寝たフリはしてないが、お前らがわざと大声で会話してたのくらいは分かったよ」
「ちっ、せっかく銃弾ぶち込もうと思ってたのによ。つまんねぇ」
「ま、まぁまぁ…透桐さん起きたんですし…任務の内容を…」
メガネの男がそう言った瞬間、拳銃をグルグル振りましている男はメガネの男が座っているソファへと飛び込むように座った。透桐の横には、スレンダーで体のラインが綺麗な女がいつの間にか座っていた。拳銃を持つ男が言葉を発した。
「んで、今回の任務には俺の出番があるんだろうな? 前の任務は透桐が全部出番を持ってったからな」
「まぁまぁ…灰牙さんはもう少しテンションを下げて…」
「うッせぇ! 毎度毎度、出番取られてる俺の身にもなってみやがれッ!!」
拳銃を持っている男、あいつの名は『灰牙 狼(かいが ろう)』
性格は大雑把、考えるより先に行動するタイプ。口癖は「つまんねぇ」 任務を好き好んで受ける変な奴だ。
「狼ちゃんもうるさいよぉー? 出番が増えてもモテないからねぇー?」
そして彼女、スレンダーで体のラインが綺麗な彼女は『十刹 逢華(じっせつ あいか)』
性格はいたずらっ子、というよりは分かりずらい性格。とにかく言葉を伸ばす口癖と相手の名前に必ず「ちゃん」をつけたりしている。
「あ、あの…任務内容を…説明したいんですが…」
それで、このメガネをかけた少年は『進入 防止(しんにゅう ぼうし)』
性格は弱気で、機械や機器などの複雑なものに対してはエキスパート。名前は珍しいが本名らしい。

透桐遼一(とうどう りょういち)
灰牙狼(かいが ろう)
十刹逢華(じっせつ あいか)
新入防止(しんにゅう ぼうし)

この四名を総称して『アクセス』と呼ぶ。

741アレン:2010/03/25(木) 02:32:31 ID:52LfCTfM
【行間1】

元々、優れた能力を持っていたのが原因だった。

幼い頃に学園都市に来て、能力を開花し、自分だけの現実(パーソナルリアリティ)を見い出した俺は、周りの大人たちから注目されることになった。
学園都市でも珍しい能力らしく、その当時は俺が最初に能力を開花させたらしい。
けど、周りの人間からの扱いは変わった。友達だった奴は全員が俺から距離を取ろうとした。俺の能力が恐怖に怯える能力でもないのに、だ。
だが、そんな俺にも幼馴染がいた。

『時沢 希望(ときざわ のぞみ)』

希望は俺が幼い頃、学園都市にやって来た時に学生寮の部屋が隣だった。当時は幼かったので、幽霊が出るんじゃないか?と思い、一緒に相手の部屋で寝たりもした記憶がある。
俺も希望も中学生になった頃、俺たち二人の能力は一際目立った。その時、俺と同じ系統の能力者は五人しかおらず、希望の能力もまた珍しいものであった。
いい加減、周りの目線に嫌気がさして来た頃。希望は俺に相談があると言ってきた。もちろん、俺は希望の相談を聞くことにした。

「遼一、実は私の能力はね…学園都市が作った『特殊な物』を服用しないとダメな能力だったの…」
「特殊な物? そんな話聞いてないぞ、いつから飲んでるだ?」
「私の能力が開花して、一週間後には飲み始めたよ…」
「それで、その『特殊な物』は身体には悪いもんじゃないんだよな?」
「それがどうやら身体に悪いものだったみたいなの…」

俺はこの時に思ったことがあった。希望にこれ以上、その『特殊な物』を服用させてはならないと。
だが、希望が次に言った言葉は、俺にとって衝撃を受ける言葉だった。

「遼一…、私ね、これから三年間ぐらいは会えなくなるの」
「なっ!? どういうことだよッ! 何で三年間も会えなくなるんだよッ!!」
「それは…私の身体に悪い影響を与えた物は、ずっと今も私の中にあるの…」
「じゃあ何で今まで、それを飲み続けたんだよッ!!」
「だって…だって遼一が遠ざかる気がして……飲むだけで私も一緒に居られるならと思って……」
「………」

俺はそれ以上、言葉を出せなかった。希望は希望なりに考えがあった。
だけど、希望は悲しそうな顔で俺に言ってきた。

「でも結局は三年間ぐらい会えなくなるから…意味無かったのかな…」
「てかさ、何でそんなの飲んでたんだよ。別に俺はどこにも行かないし、ずっとお前と一緒だと思ってたし」
「遼一…、ごめんね。もう黙ってこんなことしないから……」
「もういいって、別に怒ってるわけじゃないからさ。三年間、専門の病院に通うんだろ?」
「うん…、病院で三年間はいないとダメだって。医者の方に言われた…」
「会えないのか? その病院に行ってもさ」
「うん、面会もダメ。もしものことがあったら大変だって」

しばらく、俺と希望の会話が止まった。
しかし、俺はここで言っておかないといけない気がした。もう三年間も会えなくなるのだから。

「三年間だっけ? 短いよそれぐらい。その…三年間…えっと、待ってるからな」
「ふふふ、遼一可愛い。普通は女の子がそういう台詞を言うんだよ?」
「えっ!? あ、そうか? ま、まあいいだろ? 別にいいよな!?」
「うん、全然いいよ。 だから待っててね」

そう一言だけ残すと、希望は走り去っていった。

これが最後に、俺と希望が会話をした時だった。

742アレン:2010/03/25(木) 02:33:38 ID:52LfCTfM
【第二章 物語の始まりは暗殺と共に】

透桐は考え事をしていた。過去に時沢希望とのやり取りを思い出していたのだ。
すると、新入にすぐに指摘された。
「あの…透桐さん聞いてます…?」
「すまないな、ちょっと考え事をしていた」
「愛しの彼女のことでも考えてたぁー? まぁまぁ、健気だねぇー」
「うるさい、黙ってろ。お前には関係ないだろ、十刹」
「もぅ…冷たいんだからぁー、私だって冷たくされると落ち込むんだぞぉー?」
「はいはい」
ムムッ、っと透桐の方に顔を寄せる十刹。透桐は離れるようにソファのギリギリまで寄った。
残念そうな顔をする十刹だが、すぐにまたいつも通りの顔に戻った。
「では…続きを説明しますね…」
進入はそう言うと、ソファの前にあるガラスの机に地図を広げた。
「あぁん? これってよ、学園都市の第三学区じゃねぇの?」
「うーん、そうだねぇー。たしかに第三学区だねぇー」
「今回はこの第三学区での任務です……」
「いいから説明続けていいからな、新入」
新入は頷くと、すぐに続きを話し始めた。

今回の任務は『第三学区にある高級ホテルに泊まっている人物を暗殺せよ』とのことだ。
まず最初に、ホテルに入るための会員証を作る。
次に、その会員証でホテルに入り、ホテルの従業員の服を拝借する。
次に、ホテルの従業員になりすましたら、標的のいる部屋まで行き、部屋に入る。
そして、ターゲットを暗殺し、任務終了だ。

「それで、俺と透桐のどっちが潜入すんだよ」
「それは…やはり…」
「透桐ちゃんだねぇー、だって狼ちゃんはうるさいからぁー」
「はいはい、分かってますよ。どうせ俺は特攻突撃専門ですよ」
「おっ、素直でよろしい! 素直ちゃんには優しくするからねぇー」
灰牙の頭を撫でようと、机越しに手を伸ばす十刹。灰牙はその手をどかし、頭をブルブルと振った。
その後、髪の毛を弄り始めた。どうやら、髪型が気になったらしい。
「それでぇー? 新入ちゃん。透桐ちゃんが潜入でいいのぉー?」
「はい…それで助かります…」
「助かるってどういう意味だゴラァ!!」
「じゃあ、俺はさっそく任務に行ってくるから。喧嘩はお前らでやってて」
「あー、透桐ちゃんずるーい! 私も連れてけよぉー」
「お断りしておくよ」
俺はその一言だけを残し、事務所を後にした。


第七学区からバスで第三学区に行こうとしていた透桐に、小さな事件が起きた。
何だか分からないが、「不幸だぁぁ!!」と叫びまくる少年にぶつかったのだ。
ぶつかるぐらいなら良かったのだが、透桐の手には缶コーヒーがあり、飲もうとしていた時にぶつかったわけである。
「それで、不幸だ不幸だ言ってるけど…大丈夫か?」
「いえいえ、大丈夫ですよ。缶コーヒーが体全体にぶち撒かれるなんて、上条さんにはよくあることですから!」
「上条さん? あぁ、お前の名前か」
「そうです。てか、上条さんはとっても急いでるのです!何故なら、ガブリガブリと噛み付いてくるシスターさんに追われているのだからッー!!」
「そ、そうなのか…。じゃあ、そのシスターさんから逃げ切れば早い話だろ? どうせ暇だし、ちょっと手伝ってやろうか?」
「な、なんとココロ優しい方! 今まで、こんなに幸せを感じたことは…って何回かあるか…」
すると遠くの方から「とうまー! おしおきは絶対に必要なものなんだよー! とうまー!」なんて、言いながら誰かが近くにやって来ようとしていた。
「や、やばいッ! ココロ優しい方! それでどうやって、逃げ切るんだッ!?」
「まぁ…俺の能力使えば…簡単だけど?」
「よし! じゃあ、早速その能力を使って頂きたいと上条さんは切なる願いを見知らぬココロ優しい方に願ってみる!」
「あ、あぁ…じゃあ…」
普段ならこんなことはしない透桐だが、珍しくこんなことをするのも良いだろうと思い、上条とやらの肩に手を置いて、能力を発動させた。が、何故か能力が発動しなかった。
「だぁぁぁ! やっぱ無理かぁぁぁ! 我が幻想殺し(イマジンブレイカー)ぁぁぁ!!」
「幻想殺し? お前の能力か?」
「そうです。異能の力なら何でも打ち消すという能力です。が、今のこの状況じゃ意味ないんだよッ! くそぉぉぉ!!」
「は、はぁ…とにかく、俺の能力も発動できないのか。なら逃げた方が懸命だな」
「くそッ! 我が幻想殺しよ、お前を信じた俺がバカだったよッ!!くそぉぉぉぉ!!!」
「あ、とうまー! 見つけたからには逃がしはしないんだよー!!」
透桐は走り去っていく少年と少女を見据えながら思った。何だったんだあれは?と…。

743アレン:2010/03/25(木) 02:40:18 ID:52LfCTfM
今日はここまでです!!
それともう二つ謝らなければならないことがありました・・・

>>736の「その天井を突き破るために俺は腰辺りにつけている両刃のナイフを取り出し」とあるのですが・・・
この時「俺は」と言っていますが、本当は「黒いコートの暗殺者は」です。

次に>>740 >>741 >>742がタイトルではなく、私のHNで投稿してしまいました・・・
本当は「とある組織の暗殺記録(アサシネーション)」です。

ミスばかりで本当にすいませんでした><!!

744アレン:2010/03/25(木) 02:52:04 ID:52LfCTfM
すいません・・・あともう一つミスを発見しました・・・

>>740の「それで、このメガネをかけた少年は『進入 防止(しんにゅう ぼうし)』とあります。
本当は「『進入 防止(しんにゅう ぼうし)』」と書いてありますが、本当は「『新入 防止(しんにゅう ぼうし)』」です。

ネーミングセンスもないのに、さらにミスばかりで情けないです・・・すいません・・・・

745ビギンズナイト:2010/03/25(木) 02:58:38 ID:BNiBjMGk
どうも投稿します

746ビギンズナイト:2010/03/25(木) 03:01:12 ID:BNiBjMGk
「死んで解決する事はない…か」
「やっぱり死ぬつもりだったのか?」
「…いや…どっちにしろ俺は死ぬ…ガイアメモリや体晶の影響で…俺の体は限界にきている…だから決着をつけようと思ったんだ」
「……なんでだよ!?なんで全部一人で背負い込むんだよ!俺だけじゃない…珠理さんやじいさんだっているだろう!!」

黙り込む雷電を見ている当麻の後ろから珠理があきれながら話しかけた

「当麻…この人は、そういう人なの」
「えっ?」
「不器用なのよ…あんたに似て」
「……不器用…ねぇー」

バカにするような顔をしてきた当麻に雷電は、反論した。

「ちげーよ、俺はな…当麻……お前みたいに単純じゃないんだよ!」
「あぁ?どういう意味だよ!?」
「言葉の通りだよ」

2人のやり取りを見て、珠理はくすくすと笑っている。

「お前はどうなんだ?珠理…」
「私?」
「お前も同じ気持ちか?」
「……私は…あんたが死ぬことを覚悟してるなら…止める気はなかったわ…きっと、それが正しいんだろうって思ってたから…でも
 そうよね…結局、私もあきらめてただけなのかもね」
「じゃあ、あきらめなきゃいいんすよ」

2人の会話に当麻が入り込んだ。今度の台詞には雷電は感動していない、むしろあきれた。

「お前は…ホントに単純だ」
「…………問題!NARUTO47巻の戦いの最後にナルトが言った台詞は!!!」

珠理は急なことに口をポカンと開けたが、雷電は少し考えた後、プッと吹きだし答えた。

「……『オレが諦めるのを…諦めろ』」
「正解…」

当麻の言いたい事が分かり、雷電に続き珠理も笑い始めた。

「まるで漫画の主人公みたいね」
「単純なだけだろ」

当麻、雷電、珠理はただ笑っていた。そして、雷電は2人よりも先に笑う事を止めて真剣な顔をした。

「ありがとう…当麻、珠理……でも、これからお前らと過ごして行けるかは…まだ分からん」
「「えっ!?」」
「………来たぞ」

747ビギンズナイト:2010/03/25(木) 03:05:25 ID:BNiBjMGk
2人は雷電が見つめている方を見ると、三人がいるアリアの墓へと繋がる墓地の中にある一本道を一人の老人がゆっくりと歩いてきた。
老人はよく見かける年寄りのように腰を少し曲げて、両腕を背中のほうで組んでいた。
服装は白衣の様なロングコートを着ていてズボンはスーツに合うような黒いものであった。
どこからどう見ても老人であったが、なぜかその姿は表現できない迫力があった。
珠理はその老人を知っているのか、それとも当麻と同じように老人の恐ろしさを理解したのか、彼から視線を外さない。

「ようこそ…選べれし者達よ」

老人との距離は10メートル以上離れていたのだが、その声はよく聞こえた、

「実に素晴らしい日だ!!このような素晴らしい人材が一度に揃うとは!!」
「…なるほど、当麻を呼んだのはお前か」
「何!?じゃあ、あの電話は!?」
「あぁ…私がかけたものだ……」
「なぜ当麻を呼んだ!!」
「必要だったからだ…私の考える…実験の為に」

黙って当麻は聞いていたが、もうその時点で、その男に対する印象は最悪になっていた。

「『絶対能力者』は…もう夢物語ではない、私の研究が成功すればっ!!すべての人間がその領域に踏み込める!!」
「くだらない幻想ね」

珠理の意見に老人は、不気味な笑みを浮かべて答えた。

「いいや…違う……君達のおかげで十分に可能になった」
「私達の?」
「あぁ……ディック君、君のおかげで『多重能力者』の開発が可能なことが証明された!さらに体晶の改良にも十分なデータをくれた!
 珠理君、君の考えた物体に能力者のDNAを記憶させ、能力を引き出すという発想…あれは実にすばらしい!!
 そして、上条当麻君…君のおかげで私は更なる世界の扉を開けることができた!!」

急に自分の名前が呼ばれ、何のことだか分からない当麻だったが、老人は話を続けた。

「君達は…ライダーシステムが一体何時から存在しているか知っているかね?……ライダーシステムは、もう何千年も昔から存在していたのだよ!!」
「なっ!?何を言ってるのよ!?ライダーシステムが発明されたのはつい最近じゃない!?確かに設計図は存在したけど!…昔の技術で作るなんて!!」

珠理の言っている事は正しかった。雷電もその事は知っているので、老人の言っていることが理解できなかった。だが、老人は珠理の問い返した。

「君なら昔の科学者描いた設計図を見た事があるだろう?……おかしいと思わなかったのかね?なぜ出来もしないのあれほど具体的な設計図を描けたのか!
 理由は簡単だ…その頃、既にライダーシステムを作る技術は存在したのだ!!」
「何を戯言を!!」

珠理も雷電も老人の言っている事を信じようとしなかった。だが、ただ一人当麻だけは老人の言うことの答えが導き出せた。

「…魔術」

748ビギンズナイト:2010/03/25(木) 03:11:18 ID:BNiBjMGk
その言葉を聞いた2人は当麻の方を見た。ポツリと言ったことであったが、それが聞こえたのか老人はニヤリと笑った。

「その通りだ!当麻君!!」
「魔術を使って…ライダーシステムを」
「そうだ!!…完成させていたのだ!!遥か昔から!!」

急に魔術と言われて、唖然とする2人だったが、そんな2人に説明もせず当麻は疑問をぶつけた。

「だけど!ならどうして!?ライダーシステムが昔から存在するなら、なぜ最近まで!?」
「ライダーシステムの設計図…あれはほとんどのモノが破棄されていたのだよ…昔、起きた悲劇を繰り返さない為に…」
「悲劇?…」
「あぁ…かつて、ある魔術師が作り出したのだ…世界中の魔術の知識を集め、そして、その魔術をすべて使うことのできる物を、いやライダーシステムを作り出した
 その魔術師は、力に溺れて10年に渡って世界を破壊し続けた……後にその者はこう呼ばれた…『ディケイド』と」

あまりに訳の分からない事に珠理と雷電は、ただ黙って聞いていることしか出来なかった。

「研究していくうちに…私は、ライダーシステムの起源を知った…だがそれを裏付けるものはなかった…だからただのくだらん言い伝えとしか思っていなかった…
 しかし!そこに、それを決定的に裏付けるものが現れた!!…それがなかったら私は、研究になど取り組もうと思わなかっただろう」
「なっ…何を…」

老人は片方の腕を大きく振り、大声で喋った、おそらく、それだけ興奮しているのだろう。だが当麻は、それを気に止めない、
ただ頭の中で与えられた情報を整理して行く内に、なにか重要なことが分かる、そう感じていた。

「君はすごい物を手に入れてくれた!!生半可な魔術知識ではない…膨大な魔術知識を!!」
「………インデックス」
「10万3000冊の魔道書…実に素晴らしい!!外国には魔術と言う名の超能力集団がいると聞いていたが……本当に魔術などが存在するとは」
「お前は…インデックスを利用するつもりか!?」
「悪いようにはしない!!ただ、情報を貰うだけだ…」
「バカな!!魔道書は普通の人間が見れば、ただじゃすまないって!!」

老人の計画知った当麻は声を荒げて言った。

「なに…どんな罠にも法則があるのだよ……魔道書を呼んだ時にどのような害が及ぼされるのか…何度も調べていけば、いずれ法則が掴め!!
 読める手段が見つかる!!」

当麻はこの男の考えが分かりゾッとした。こいつが魔道書を読む為に自分の身を投げ出して実験するようなことはしない、ならどうするのか、容易に想像できた。
また、犠牲にするのだ、雷電の仲間達と同じように、自分がただ満足する為に、

「私が完成させてみせる!!『多重能力』の理論を使い!ライダーシステムを使い!そして魔術という新しい法則を使って!!
 『絶対能力者』…いや…もはや、そんなものでない……まったく別物である…そう『ディケイド』を…完成させる」

749ビギンズナイト:2010/03/25(木) 03:13:24 ID:BNiBjMGk
老人の野望を知った、当麻は、ただ静かに雷電に告げた。

「雷電…どうやら俺も後には引けないらしい」
「あぁ…正直、急に魔術とか言われてもチンプンカンプンだが…ろくでもないってことはよく分かったぜ」
「私も…私の研究がこんな訳の分からないことに使われて…誰かを犠牲にするなんて…絶対させない」

3人の会話が聞こえなかったのか、老人は、先ほどと変わらず笑いながら右手を差し出して言った。

「さぁ!!君達の力を貸してくれ!!!人間を超えた、更なる高みへと歩む為に!!!!」
「……まぁ…なんだ…」
「私達が言えることは…」
「一つだけだな…」

当麻と雷電は身に付けていたベルトを出し、珠理はロングコートの中から一つの銃を取り出し、3人は同時に叫んだ。

「「「寝言は寝て言えクソジジイ!!!!」」」

750ビギンズナイト:2010/03/25(木) 03:19:26 ID:BNiBjMGk
以上です、ここからバトルになっていきますが
ライダーが出てくるので嫌いな人は見ないで下さい。
書いてるときに当麻の口調はこれでいいか考えたんですが
取りあえず自分の中で阿部敦さんの声に置き換えて違和感がなかったら
いいと思って書いていきました。

751カンナギ:2010/03/26(金) 00:49:39 ID:FHu4OpEQ
ちょっと遅れました。すみません(><;

ではさっそく投下したいと思います。ではどうぞノ

752とある二人の恋愛物語:2010/03/26(金) 00:53:09 ID:FHu4OpEQ
PM9:37

上条と別れてから美琴は監視カメラ寮監の目をうまく逃れ、なんとか自室の前までたどり着
いていた。彼女は以前とある事情で深夜に寮を抜け出さなければならない案件があったので
そういった技術が自然に身についていた。前から何かとそういった技術には精通していたの
もあるが、決してやましいことが目的で覚えたわけではない。

(寮監に見つかったら何言われるか分かったもんじゃないからね。皮肉なものだけどこうい
うときは本当に助かるわ。……やったことないけどホワイトハウスでも進入できちゃうんじ
ゃないかしら?)

常盤台中学のセキュリティは学園都市でも上の部類で、外のその種のプロでも侵入は困難だ
と言われている。だから技術レベルが二、三十年離れている外のセキュリティなど彼女にと
ってはおもちゃのようなものだ。

(まあ、だからといってそんなくだらないことするつもりないけど。うーん、しっかしなん
だか疲れたなぁ…。今日はシャワーだけ浴びて寝ようかな。)


そんなことを考えながら美琴はドアノブを掴む。だが彼女は油断していた。ある意味寮監よ
りも厄介なラスボスが残っていたことを…ドアを開けた瞬間、ソレが待ち構えていた。

「ただい――」

「お、姉ぇ様ぁぁああああ!!」

ルームメイトの白井黒子が美琴めがけて飛び込んできた。人間というより野獣に近い彼女の
姿に美琴は一瞬硬直する。はっと正気を取り戻し、変態少女の攻撃をかわす。ついでとばか
りに彼女のわき腹に膝蹴りのカウンターを入れる。

「ぐべぇ!?おォォ…ねぇ…さ……ま………なぜ…………?ガク」

「ちょっと生命の危機を感じ取ってね。ったく、いまので寮監がきたらどうすんのよ」

床でノックアウトした変態(白井)を避けて部屋の中に入る。美琴としては早くシャワーを
浴びて今日の疲れを落として眠りたかった。白井が気絶している間に美琴はベットの下の衣
装ケースを取り出してパジャマと替えの下着を取り出し風呂場へ――

「って黒子を軽くスルーしないでくださいまし!?」

「なんだもう起きちゃったの。気絶してる間にお風呂済ませようと思ったのに」

「最近お姉さまの私に対する扱いがだんだん酷くなってませんこと!?」

「アンタかこんな変態的な行動とかしなけりゃこんな事しないわよ!」

「んまっ!私はただお姉さまとの親睦を深めるために行っている努力をそんな不埒な表現で
置き換えるなんて聞き捨てならないですの!」

「風呂場に突撃とか夜這い仕掛けるとかこれらのどこが親睦を深める行動なのよ!十分不埒
な行動でしょうが!」

美琴はいつも通り軽めの電撃をかまそうと思ったがここが寮内ということを思い出す。以前
にここで白井と能力を使って大喧嘩しかけたことがある。しかし寮監に見つかってその後日
プール掃除を申し付けられてしまった。それ以来、寮内では極力能力は使わないようにしよ
うと心に決めたのだ。何とか気を静めてから白井のわき腹に正拳突きをかます。無論さっき
と同じところだ。

753とある二人の恋愛物語:2010/03/26(金) 01:13:14 ID:FHu4OpEQ
「ぐふぅ!?ぜっぜんぜん静まってませんの……」

止めを刺そうかどうか思案していると、よろよろとしながらもなんとかわき腹を押さえなが
ら必死で立つ白井を見て、少しばかり心に隙ができてしまった。

「お…お姉さまはこんな遅くまでどちらに?明日は休日でもないのに夜遊びは関心しません
わよ……」

「べつにいいじゃないなんだって。子供じゃないんだから大丈夫よ。今日はちょっと不良に
付きまとわれただけ――」

「とか言って実はあの殿方と一緒だったんじゃありませんの?」

「なっ…!?」

「表情を見れば大体分かりますわよ。不良に絡まれていたにしては妙に機嫌がいいようです
し。お姉さま、ご自分では気づいていらっしゃらないのかも知れませんが顔がにやけていま
すわよ?」

「え、うそ!?」

あわてて鏡で自分の顔を確認する。そんなにも顔に出てしまっていたのか、実は今までも隠
し通してきたつもりだったことも実はバレバレだったのではないかと不安になった。そして
完全に白井にペースを持っていかれてしまっていることに美琴は気づかない。鉄壁ガードし
ていたつもりの心の鍵は、開けて見れば実はスプーン一本あれば簡単に開けられてしまうよ
うなしょぼい鍵だったみたいな感じで、外部からの進入をあっさりと許してしまっている。
美琴にもはや余裕などない。そんな彼女を見て白井は少し鎌を掛けてみることにした。

「って適当に言ってみただけなのになんなんですのその反応は!?まさか黒子が知らないと
ころではもうすでにただならぬ関係に進展してるのでは――――」

「そ、そんなわけないでしょうが!誰があのボンクラなんかと……!ただ学校帰りに偶然会
って晩御飯奢ってもらっ……はっ!」

白井の罠に綺麗にはまってしまっていることにようやく気づいたときにはもうすでに遅かっ
た。上条と一緒だったことどころか、一緒に外食していたという言わなくてもいいような事
までもを自分から認めてしまった。もうちょっと頭が冷えていたら冷静に対処できたかもし
れないがもはや誤魔化すことは難儀だ。

「お、お姉さまと二人っきりでディナーを堪能!?そんなうらやま・・・ゴホン、それでその
後あんなことやそんなこと・・・ふっあの若造がぁぁぁあああああ!!」

白井の中での妄…想像ではとても少年少女達には見せられない描写が繰り広げられているら
しい。もっとも、それらはすべて誤解なのだが。

「い、いや、でもホントにただゴハン食べただけだし、あんたがなに思ってるかは知らない
けど多分アンタが思っているような事はなにもなかったってばっ。ていうかアンタだって毎
朝一緒に朝ご飯たべてるでしょうが!」

「いいえ、私にはお姉さまがまだなにか隠している気がしてなりませんの!あと、お姉さま
と二人っきりでお食事するのは私だけの特権なんですのよ!」

何が特権よと美琴は思ったが、そんなことを言及するほどの余裕は今の美琴にはなかった。
下手に不用意な発言をすると白井のペースにのせられて何もかも喋らされてしまいそうな気
がしたからだ。アイツの言う"不幸"とはまさにこんな修羅場をさすんだろうなと、どうでも
いいことを考えた。少しあの少年の気持ちが分かった気がする。そして同時に、こういう時
アイツだったらどうやってこの危機を抜け出すのだろうか、ふとそんなことを考えてみた。
そして―――。

「大体お姉さまはこの黒子というものがありながら他の殿方とむぐ!?」

最も有効かつ、最善手が見つかった。少しばかり抵抗はあったが。

754とある二人の恋愛物語:2010/03/26(金) 01:14:00 ID:FHu4OpEQ
「お、おおおおねえしゃま……?」

美琴はそっと白井の肩をとり、自分の胸に抱き寄せて頭をなでた。普段だったらあり得ない
行動だと自分でも思う。だけどもし"アイツ"が私だったら同じ事をすると思った。さすがに
抱き寄せるまではしないとおもうが(そうであると信じたい)、アイツは無自覚でこういっ
た行動を取るからああいったことに成りがちだが、もし"分かっている人間"がそれを行った
らどうなるか?使い手にもよるだろうが、それは強力な破壊兵器と化す。

「ごめんね黒子。でもね、本当にそんなことなかったのよ?私、いつもの黒子ならそれくら
い簡単に分かると思ったんだけどな…?」

「ひゃ、ひゃい…?」

「…あ、そっか。わかった、黒子ひょっとして寂しかったのかな?最近忙しくてろくに時間
も取れなかったしね」

「…!!い、いえ、黒子はそんな……」

そうだ。と、美琴は人差し指を真っ直ぐ立てる。

「明日、午前中だけだったわよね?よかったらちょっと遊ばない?」

捉えようによってはとんでもない会話に聞こえるが、美琴自身もそこに関しては全く気づい
ていない。こういう面では彼とこの少女は似た物同士だと言えよう。これに関しても、当人
達は全くそれに気づいていない。

「ひゃ……ひゃい……」

「よし、決まり!じゃあ私はとりあえずシャワー浴びてくるから」

美琴は白井を離し、脱衣所に入っていった。入る直後に振り向いたときにはまだ白井はその
場に立ち尽くしているのが見えた。何とか誤魔化せた事に、安堵の息を吐く。問題はこの後
どうやってあの状態白井を処理するかが問題なのだが、いまは一刻も早くシャワーを浴びて
疲れを落としたかった。ちゃっちゃと服を脱ぎ、バスルームに入っていった。なお、この直
後に白井はベッドの上に倒れこんで眠るように気絶していたという事実を美琴は知る由もな
かった。

PM9:37-46 終了

755カンナギ:2010/03/26(金) 01:25:51 ID:FHu4OpEQ
以上です。

久しぶりに書いたので少々文章表現がおかしいところが多々見受けられるやもしれませんが、どうかお許しください;

えー、今回分で一日目を終了となります。二日目からはいろいろなキャラを絡めて行くつもりです。
こんな駄文ですがマイペースに投下していくつもりですので、よかったら読んでいただけると嬉しいです。

ではノシ

756■■■■:2010/03/26(金) 01:30:57 ID:wj/dj4g.
久々の投下待ってたぜ GJ

757カンナギ:2010/03/26(金) 01:39:10 ID:FHu4OpEQ
急いで書いたがために内容が少々ちぐはぐ(?)になってるので、そのうち加筆、修正したいです。

おそらくまとめの方をいじらせていただく形になると思われますが、いまだ混乱が続いて
いるようなので、まとめの方がが落ち着き次第行いたいと思っています。連レス失礼しました(。。

758■■■■:2010/03/26(金) 04:07:16 ID:uMpRqsv6
>>アレンさん
珍しい題材なんで、けっこう新鮮な感じで読めます。
細かいミスはあんまり気にしなくてもよいかと。
続きもぜひお願いします、
>>カンナギさん
待ってました!書いてくれてありがとう。
続きもぜひぜひよろしく!!

759■■■■:2010/03/26(金) 07:28:45 ID:lKHJEYnE
>>755
美琴がジゴロになってゆくw(違
そして黒子www

760■■■■:2010/03/26(金) 22:00:48 ID:hzjXusjU
>>カンナギさん
GJです。日常ものは最近見かけていなかったので、
続きも期待してます

>>ビギンズナイト作者さん
他の追随を許さないペースであのクオリティを維持できるのはお見事です
ただ一言言わせていただくと、もう少しペースを落としてもいいのではないでしょうか
他のSS作者さんの投稿の直後に投稿されると、感想が書き込みにくいと思います
さしでがましい事だとは思いますが、ご了承いただけると幸いです
SS完結目指して頑張ってください

761ビギンズナイト:2010/03/27(土) 05:04:52 ID:rNgV74tM
どうもご無沙汰してます
>>760さん貴重な意見どうもありがとうございます。
そうですね、もっと状況をよく見て判断します
では、投稿します

762ビギンズナイト:2010/03/27(土) 05:06:16 ID:rNgV74tM
「キバット!」
「ヨシャァ!!ガブゥ!!」

雷電は相棒であるコウモリ呼び右手で掴み、コウモリに左手を噛ませると噛んだとこから変わった形状の模様が広がっていき、

「変身!」

掛け声と共に雷電の体をキバの鎧が包み込む。




珠理はロングコートの中に隠れ見えなかったカードケースから一枚のカードを取り出し、持っている銃にカード差し込むと
『カメン・ライド!』と電子音声が響いき、

「変身!」

掛け声と同時に銃の引き金を引くと、『ディ・エンド!』の電子音声と共に珠理の体をバーコードの様な黒い縞模様がついた青い鎧が身を包み込んだ。




当麻は付けているベルトのバックルのロゴ部分を両手で触り、

「変身!」

と叫び声と同時に立ち上がっているバックルのロゴ部分を倒し、バックルの中に装填すると『コンプリート』とベルトからの電子音声が発せられ
当麻の体を鎧が包み込む。

763ビギンズナイト:2010/03/27(土) 05:08:53 ID:rNgV74tM
人の変身を見た老人は何一つ表情を変えずに語りだす。

「キバの鎧にディエンドの鎧それにライオトルーパー…いや、多少の改良が施されているな…
 さすがは…選べれし者達だ、ライダーシステムを使える者を一度に3人も見れるとは」

目の前の老人は恐れるどころか、興奮してるらしい。変わらず笑みを浮かべる老人は服のどこからか何かを取り出した。

「それだけに悲しいよ…君達を殺さなければならないとは…」

持っていた物を腹の辺りにあてると、それがベルトへと変わり、ベルトから『カメン・ライド!』と電子音声が発せられ
老人は今まで以上に不気味な笑みを浮かべて、

「変…身」

と呟くと、ベルトから珠理の銃と同じような電子音声で『ディ・ケイド!』と発せられ、老人の体をバーコードの様な縞模様のついた桃色に近い赤い鎧が身を包んだ。
形も雰囲気も珠理の物と近いように見えるが、それから感じる嫌な気配は珠理の物とまるで別物に3人を感じさせた。
只ならぬ雰囲気を感じる中、最初に口を開いたのは珠理だった。

「『ディケイド』ってもう完成させたの!?」

先ほどの話に出てきた『ディケイド』と言う物が目の前に現れたので珠理は叫び声に近い声で言った、が老人は簡単に否定してきた。

「いやいや…『ディケイド』には程遠い…コレは君の『ディエンド』とディック君の『多重能力者』の理論を元に作った…まったくのまがい物だ…」
「そのためにっ!」

次に声を荒げたのは雷電だった。

「そのまがい物のために何人の人々を犠牲にしたっ!!」
「犠牲など…その者は私の研究にはいないのだよ…誰一人ね……それに、まだまだコレでは完成に程遠い」
「っ!?お前は!!」

最後に声を出したのは当麻であった

「インデックスまで!!」
「乱暴には扱わないよ…大事な…魔道書だ」

その言葉を引き金に当麻は走り出そうとしたが、雷電にガシッと肩を掴まれて、走り出すタイミングを止められて、それと変わるように雷電が走り出した。

「幻生!!」

雷電が木原まで、あと5メートルと迫った所で、木原はスッと右手を前に出し人差し指をシュッと上に上げた途端
雷電が走っている地面が盛り上がった、いや、雷電からするとそう見えるが、走っていく雷電を見ていた珠理と当麻から見れば
地面が突き上げたと言っていい、地面が突き上がり崖のようになった、雷電はそのビルの様に突き上げた地面と一緒に上に連れて行かれた。
当然起こった目の前の出来事に2人は唖然としていたが、当麻がポツリと呟いた。

「……能力者」
「いいえ…これは超能力よ!!」
「そんな!ただライダーシステムじゃ!?」

2人の会話をさえぎる様に地震が起きた後にまた地面がビルの様に突き上がった。その突き上がった地面を見ると、そこには木原が立って2人を見下ろしていた。

「議論してる暇はないわ!!行くわよ!!」
「はっ!はい!!」

764ビギンズナイト:2010/03/27(土) 05:13:31 ID:rNgV74tM
雷電が地面の強烈なアッパーに怯み、よろよろと立ち上がると、先ほど喰らったものと同じであろう力で地面が突き上がり、
その地面に木原が乗っているのを確認した。木原を目で追っていたが、暫くたって見えなくなると、雷電の元に突然バゴンッと音と共に雷が落ちた。
一様ガードをしたが、その程度で防げるわけもなく、上からくる雷の重圧に膝をついた。
(天候を……間違いない…こいつは超能力だ)
膝をつく雷電の横をディエンドの鎧を着た珠理が通りすぎ、暫くすると当麻も走っていくのが見えた。
2人が声を掛けなかったのは心配していないからではない、そんな、暇さえ与えられていないのだ、
おそらく雷電も2人のどちらかと立場が変わったとしても、同じように、声は掛けなかっただろう。
2人から遅れて雷電も木原の下へ走り出した。
木原の姿を最初に確認したのは珠理だった。珠理から数十メートルほど離れた所になんの構えもしていない木原を見つけて
珠理は即座に銃を向けたが引き金を引く前に竜巻のような突風が珠理の体を横へと吹き飛ばした。珠理はあと少しで崖に落ちそうになったが、
何とか持ちこたえたが、そこに追い討ちをかけようと、木原が何らかの能力を使う素振りした。
(やられる!)
と覚悟した珠理であったが、木原が能力を使う前に雷電が木原の後ろへと「空間移動」で飛んだ。
雷電の攻撃パターンは大抵決まっている。「空間移動」で飛んだ後に、「光子流動」で目にも止まらぬ速さで蹴る。
今回もそれをしようとしたが、蹴りを放った瞬間、いや、それよりも前でないと避けられるはずがないのだが、
蹴り終わった後に目の前の木原がいないことに気付いた。そして、それに驚く暇も与えず木原が後ろから雷電を蹴り飛ばした。

「くッ!テレポートか!?」
「ないとでも思ったのかい?」

木原は起き上がろうとする雷電に手から電撃のようなものを放とうとした。が

『マキシマム・ドライブ!』

の電子音声と共に当麻が銀色の棒のような物で殴りかかってきた。木原は即座に「空間移動」でその場から10メートルほどの所に移動し、当麻を見つめた。

「危なかったよ……なるほど、ただのライオ・トルーパーではないと思ったが…どうやら装備も違うらしいね…
 ガイアメモリだが…能力者の物ではないな…武器の性質を変えるのかな?」

当麻は質問に答えずに木原に突っ込み、持っていた武器である棒を使った棒術で攻撃したが、すべて簡単に避けられてしまう。
余裕であることを教えるかのように、攻撃する当麻に話しかけた。

「君は『超電磁砲』と知り合いらしいね?」

気にせず攻撃をする当麻だが、攻撃は当たらない。

「じゃあ、コレは知っているかな?」

木原の周りの地面から、黒い砂のような物が集まり始め、木原の前で球体となった。
(砂?いや、砂鉄か!?)
確認する前に、その球体がいくつもの野球ボールほどの大きさとなり、当麻に襲い掛かった。
襲い掛かる球体を棒術で叩き落していくが、最初に一発の球体が当たって、次に二発当たると言った感じに、当麻に当たる回数がドンドン増えていった。

「私とあんな小娘を一緒にされては困る…彼女はただ敵を倒す為の戦い方を知っているだけで…殺し方を知っている訳じゃない」

そんな言葉が届く前に無数の球体が当麻を襲った。

「ぐアァァァッァァァァァァ!!!!」

砂鉄の球体の攻撃が終った後、当麻は倒れそうになったが、持っていた武器で何とか体を支えた。が、ダメージは甚大で
体に纏っている鎧が少し剥がれ生身が見えている。目の前の木原はすぐに止めを刺そうとせずに、また話し掛けてきた。

「無駄なことは止したまえ…改良されているとは言え、ライオ・トルーパーでは…たかが知れている」

当麻は体を支えるのに必死で木原の声は届いていなかった。そして静かに呟いた。

「まずは一人目…」

765ビギンズナイト:2010/03/27(土) 05:17:25 ID:rNgV74tM
以上です。正直に言います>>762の変身は手抜きです。
本当は3人同時に「変身」と言わせたかったのですが、そうすると、説明の順番がややこしくなったので
一人一人でやっていくことにしました、が、ディエンド、ディケイドの紹介は、難しかったので
適当に感じると思います、気になる方は、ライダーのホームページで実物を見てください。

766■■■■:2010/03/27(土) 14:19:04 ID:BsxLrl6I
>>765
いつも読んでますGJです

多分関係ないと思うけど
バースバイスリープ思い出した

767ビギンズナイト:2010/03/27(土) 21:51:12 ID:rNgV74tM
どうもです。投稿はしませんが人物紹介だけ入れます。
それと、>>766さん、よく分かりましたね。
私はバースバイスリープはやっていませんが、Ⅱのシークレットムービーを見て
あの初めの地面の上に敵が立って上に上がっていくのを見て、なんてかっこいいんだ!と感動して
あの流れをやりたいがために木原に地面を突き上げる能力をいれました。
自分の覚えている限りであのシーンを文章にしてみましたがちゃんと伝わってよかったです。
それと正直に言ったので許してください。

768ビギンズナイト:2010/03/27(土) 22:13:57 ID:rNgV74tM
人物紹介

「旦那」:本名不明の50代ぐらいの老人、いつも作業着を着ている。
     雷電の武器やライダーシステムを作ったのもこの人、
     知識の量では、珠理の方がすごいが、技術面では、彼の方がすごい
     雷電は「旦那」 珠理は「旦那さん」 当麻は「じいさん」と呼んでいる
     雷電が裏の仕事から足を洗った後に出会い、ガイアメモリ破壊をするのを知って
     ぼったくる為に力を貸している、と言っているが、面倒見がいいので本当かどうかは不明
     髪は黒い髪と白い髪が混じっている、よくある老けはじめの髪といった感じです

「アリア」:雷電が昔、戦場で出会った女性、(始めて会った時は少女)
      どのようないきさつで学園都市に来たか不明
      仲間に優しく、みんなから慕われて、雷電所属の部隊の隊長となった。
      能力は後日、本編で明かします。本編では触れなかったが雷電の恋人という設定
      最初は雷電と婚姻届を出した日に仲間達の事実を知って、次の日に学園都市を裏切った 
      と考えていたが、あまりに不幸すぎるかなと思い却下しました。
      それと髪の色は黄緑、私は人物を考える時、髪の毛から考えるので
      なにか個性を出そうと考えたところ緑っぽい髪の毛を想像したが
      正直、テッラとかぶる気がして、迷いましたが、黄緑色としました。
      そして、腰まで届きそうな長髪です。

以上が人物紹介です

769■■■■:2010/03/29(月) 01:01:50 ID:LCozONO2
うわ、ついに人物紹介始めやがった

オナニーもここまで来ると痛すぎる

770■■■■:2010/03/29(月) 12:48:43 ID:9kKsZk.g
オリキャラ無双(笑)なSSは正直言って自分のサイトでアバババババってバカみたいにやってろよ

771■■■■:2010/03/29(月) 12:56:29 ID:9w7xbNoU
このスレは相変わらずだな

772■■■■:2010/03/29(月) 13:20:09 ID:drMyUSCM
昔は「並行世界」とかいい作品があったのに…

773■■■■:2010/03/29(月) 13:22:36 ID:GL3dvpk6
並行世界はできが良すぎるから他と比べるのは無理がある

774■■■■:2010/03/30(火) 00:46:10 ID:Mrj53yjY
ハイレベルズはなかなかのできじゃね?

775■■■■:2010/03/30(火) 00:50:25 ID:FgK0ir4M
ハイレベルしか求めないお客様態度のこのスレの非書き手にはどん引き
書き手はいっそどっかに移住したら?

776■■■■:2010/03/30(火) 01:09:17 ID:L/fC6O7Y
もう移住したから過疎ってるんじゃないか

777■■■■:2010/03/30(火) 08:50:50 ID:tuqJSiYk
なんかみんなVIPに流れちゃってる感じが

778■■■■:2010/03/30(火) 12:41:13 ID:OqB9RXPU
なんだ久しぶりに覗いたら懐古か?
それだったら自分は灰姫遊戯がよかったとか言ってみるぞ
だいぶ前の作品だから今とは設定が違ったりするけど名作

779■■■■:2010/03/30(火) 13:49:17 ID:dKu6mpnI
>>778
同意
灰姫遊戯も、あんな事件が無かったら作者の人は勉学の合間にでも投下してくれたんだろうか……?




平行世界が持て囃されてるのを見る度、今一つ微妙な自分はどこら辺が良いのか解説して欲しいと思う
(別にアンチというわけではない)

780■■■■:2010/03/30(火) 15:12:30 ID:DXys8ZW2
技量だな

781■■■■:2010/03/30(火) 16:15:38 ID:OqB9RXPU
>>779
すまん、あんな事件って何があったんだ?
久しぶりに覗いたから知らないだけでお知らせとかあったのかもしれないけど
灰姫関係で自分が知ってる問題(っていうほどのものじゃないけど)あの設定使った三次創作投稿されたくらいなんだけど

782■■■■:2010/03/30(火) 18:16:22 ID:eCo4IrOo
そもそも上琴批判がなければもう少し賑わってたはず
上琴板の賑わいは異常

783■■■■:2010/03/30(火) 19:15:02 ID:L/fC6O7Y
>>779
同意。
並行世界は良くも悪くも普通の作品だと思った。

懐古するなら俺は風紀委員が好きだったな。

784ギャグマン:2010/03/30(火) 21:35:27 ID:dMZ4hpKQ
どうも、投稿します。
ほとんど台詞ばかりで分かりずらいかもしれませんが、
ギャグっぽいのを考えました。
笑っていけたら幸いです。

785ビギンズナイト:2010/03/30(火) 21:37:44 ID:dMZ4hpKQ
学校の教室にて
当麻「でっ何のようだ?」
土御門「実はカミやんにやってほしいことがあるにゃー」
当麻「……重要なことか?」
土御門「あぁ…かなりな…」
スッと、あるディスクを取り出し、
土御門「コレをやって欲しい」
当麻「なんだ?」
土御門「いいから…ほれパソコン」
ノートパソコンを手渡され取りあえず当麻はディスクを入れると

『とある少女の恋愛シミュレーション』

ゲームタイトルが出てきた。
当麻「……何コレ?」
土御門「そんなに知りたきゃ教えてやる…こいつは!どんな少女達とのフラグも完璧にこなす為に
  学園都市の最新技術で作り上げた!!!最新恋愛シミュレーションゲームだぁぁ!!!!」
当麻「なに訳わかんねぇ物作ってんだ!!」
大声で何を言ってんだと思いながら、ツッコミを入れた。
当麻「なんでゲームに学園都市の最新技術をつぎ込んでんだよ!!」
土御門「まあまあ、そう言わずに作るのかなり苦労したんだぜーい」
当麻「って!?お前が作ったの!?そっちの方がすごいんだけど!!」
土御門「ほらっ細かい事は気にせず、やってみるにゃー」
当麻「まぁ…いいけどさ」

『ゲームスタート』

当麻「でも、俺恋愛シミュレーションなんてやった事ないぜ」
土御門「大丈夫、俺がいろいろと説明するにゃー」
当麻「……まぁ取りあえず話を進めていくか…んっ?なんでライフゲージがあるんだ?」
土御門「あぁそれなら後で分かるから、今は気にしなくていいぜーい」
当麻「…?だってコレ恋愛シミュレーションだろ?ライフゲージなんて何に使うんだよ?って、おぉ?」

786御坂ルート:2010/03/30(火) 21:39:33 ID:dMZ4hpKQ
目の前に常盤台の超電磁砲の御坂美琴が歩いている…話しかけますか?yes or no

当麻「御坂出んのかよ」
土御門「そりゃあ、俺の知っている女子だけで作ったからにゃー」
当麻「なるほど…まぁ話さなきゃ始まんないよな、yesっと」
土御門「あぁ、言い忘れたたけどカミやん、あんまり不用意に近づくと…」

御坂『なんで、あんたがここにいんのよ!!』ズドォォォォォン!!!   ライフが50減った。

土御門「レールガンでライフが減る」
当麻「いやっ!!何でだよ、話しただけだぞ!!しかもライフってここで使うのかよ!?おまけに開始1分で
   半分になったぞ!!」
土御門「だから、不用意に近づくなって言ったにゃー、ほらギャーギャー言ってないで選択肢を選んで」
当麻「選択肢?」

御坂『でっ?何のよう?』  
  A いや、ただお前に会いたくて…
  B 可愛かったから…つい
  C 殺し合いをしよう

当麻「おいっ!!なんだCって!すげー危なっかしいのがあるけど!?」
土御門「細かい事は気にせず、ほらっA,B,Cのどれか選ぶにゃー」
当麻「ん〜、まぁ急にこんな事言うのは変だと思うが…Aぐらいにしとくか」

御坂『なっ!?何よ急に!?べっ別にうれしくないんだからねっ!!』
                『GAME CLEAR』

当麻「なんでだぁぁ!!始まって2分で終ったぞ!!」
土御門「『超電磁砲』はこの中で一番簡単におとせるにゃー」
当麻「簡単すぎんだろ!!」

787インデックスルート:2010/03/30(火) 21:41:16 ID:dMZ4hpKQ
数分後…
インデックス『ねぇーお腹すいたぁー』  
  A 分かったよ、なんか食べに行こう
  B 家まで我慢しろ
  C そんな暇はない

当麻「インデックスのルートか…」
土御門「にゃー、どうするにゃー?」
当麻「つーか、ゲームの中でもこのキャラかよ」
土御門「俺なりに実物に近づけたつもりなんだけどにゃー」
当麻「近すぎんだろ…まぁゲームの中でくらい我慢してもらうか…Bっと」

インデックス『お腹すいたぁーお腹すいたぁー!!』 
インデックスが噛み付いてきた…ガブリ……ライフが0になった
              『GAME OVER』

当麻「何でだぁぁぁぁ!!」
土御門「インデックスは腹ペコゲージがMAXになると噛み付かれゲームオーバーになるにゃー」
当麻「つまりあれか!?最初の選択肢の3分の2がゲームオーバーになるってことか!?」

788神裂ルート:2010/03/30(火) 21:42:23 ID:dMZ4hpKQ
またも数分後…
神裂『どうも…お久しぶりです…』

当麻「神裂のルートか…」
土御門「にゃー、ねーやんの攻略は困難だにゃー」
当麻「まぁ…俺もそんな気がするけど…」
土御門「数ある選択肢の中で一つでも間違えると…」

神裂『うるっせぇんだよ!!ど素人が!!!』
           ドシュッ!!    『GAME OVER』

土御門「バッドエンド…」
当麻「難易度高っ!!」

789小萌先生ルート:2010/03/30(火) 21:43:25 ID:dMZ4hpKQ
またまた数分後…
主人公『やっべぇ、遅刻だ!!』
主人公は、学校へと急いだ…

当麻「これは、ありがちだな…」

車が飛び出してきた。キキッー!、ドゥゥゥゥン!!
小萌先生『大丈夫ですかぁー!?』

土御門「これは、ちょっとベタだったかにゃー?」
当麻「ベタとかじゃねぇーよ!!コレは事故だ!!つーか小萌先生ルート!?」

790姫神ルート:2010/03/30(火) 21:44:31 ID:dMZ4hpKQ
またまた数分後…
姫神『コレ…運ぶの手伝って…』
手伝いますか? yes or no

当麻「姫神ルートか…これは結構まともだな」
土御門「にゃー、他のヒロインと違って毎日会ってる分、作りやすかったにゃー」
当麻「いろいろめちゃくちゃだったけど…こういう学園ものなら分かりやすいな…」
土御門「だけど、一回姫神フラグを立てて、一日一回も会わない日が会ったら…」

姫神『私って…影が薄いのね…』
その日から…彼女を見なくなった。  『GAME OVER』

土御門「行方不明になる…」
当麻「なんでだぁぁぁぁ!!」
土御門「寂しがりや何だにゃー」
当麻「そういう問題じゃねぇーよ!!姫神に謝れ!!そして姫神ファンにも!!」

791吹寄ルート:2010/03/30(火) 21:45:52 ID:dMZ4hpKQ
またまた数分後…
吹寄『貴様!!なんのようだ!!』
  A いや、ただお前に会いたくて…
  B 可愛かったから…つい
  C お前が好きだ

当麻「吹寄ルートか…」
土御門「にゃー、吹寄はねーやん以上に攻略困難にゃー」
当麻「まぁ…確かに難しいだろうな…選択肢もなんか同じようなものばっかだし、取りあえずAっと」
土御門「にゃー言い忘れたが…ちなみに吹寄は」

吹寄『このっ!!』  ドカンっ!! 『GAME OVER』

土御門「口説こうとすると、99.9%の確率でバッドエンド」
当麻「コレもか!?つーかこの不幸の塊である上条さんに0,1%の奇跡なんて起こるわけねぇだろ!!」
土御門「ちなみそれを10回繰り返す」
当麻「確率で言ったら!0,000000って、あぁぁもう何回言えばいいのか分からん!!」

792舞夏ルート:2010/03/30(火) 21:47:15 ID:dMZ4hpKQ
またまた数分後…
舞夏『メイドは大変なんだぞー』

当麻「舞夏まで出したのか…」
土御門「にゃー、こうすればいつでも舞夏との、初々しい初恋が何回でも出来るにゃー」
当麻「動機もやる事も不純でしかないな」
土御門「ちなみ舞夏は攻略すると専属のメイドになってくれるにゃー」
当麻「意味は分からんが…嫌いではない」
土御門「最終的には…兄である俺と戦って勝つとハッピーエンド」


当麻「……結局のこのゲームのジャンルはなんなんだ?」
土御門「………ラブストーリー?」
当麻「今のところ全部のストーリーで命が危険にさらされてるぞ」

793ギャグマン:2010/03/30(火) 21:52:25 ID:dMZ4hpKQ
以上でーす。
内容はハルヒちゃんの憂鬱を見て、こんなのあったら面白いなぁっと思って作りました
だから、上条当麻がかなり杉田さんみたいになってると思います。
それと>>785の題名は、自分が他のサイトで使ってる名前です。間違えました〜
だから、長編のビギンズナイトさんとは関係ないですよ〜
それよりもここにライダーファンがいることがビックリです。

794■■■■:2010/03/30(火) 23:10:50 ID:dKu6mpnI
>>781
灰姫の人は現在は社会人になってるのか……?

558 名前:■■■■[sage] 投稿日:2009/11/22(日) 11:29:45 ID:/Jz5DO1A
嘘予告系ってまだ需要ありますかね?

565 名前:558[sage] 投稿日:2009/11/22(日) 22:19:26 ID:/Jz5DO1A
コメントありがとうございます。さて、とりあえず一本乗っけた所で……

お久しぶりの方はお久しぶり。
始めましての方は始めまして。
むかしむかしに1-169を名乗ってここに投稿していた者です。
卒論や就活、もろもろあって筆をとることはなくなっていたのですが、今回だけ意を決して戻ってまいりました。

今年の三月に起こったことについて、気づいたのは二日前のことでした。
無責任であったと反省しています。もっと早く、出来るならば当時の内に気づいて名乗り出るべきでした。
スレ住民の皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを、深くお詫び申し上げます。

もう遅いかもしれませんが、当時に34氏に向けて言うべきであった言葉を今、言わせてください。

どんとやれ。

ブログの方、読ませて頂きました。拙作をとても深く読んでくださっているのが伝わってきました。
書き手として素直に嬉しかったですし、その上で貴方の中に浮かんだ物語があったのなら、それを書き出したいという衝動が生まれたのなら、止めることなどできません。

ログを見たところ色々な意見が出ていました。これほど多くの人が灰姫遊戯を知っていてくれたのかと嬉しくなりました。
そして(傲慢かもしれませんが)高い評価を受けていることも認識しました。
灰姫遊戯は、私が一年以上をかけて書き上げた世界観です。裏設定やら出しそびれたあれやこれやは腐るほどあります。
34氏に、その『世界』を預かるつもりがあるのなら。やりたいようにやってください。
私や原作の文章に似ていなくては駄目だとか、こいつらの扱いはこうじゃないだろとか、そういったことは一切言うつもりはありません。
灰姫遊戯がよく原作らしいと言われるのは、そう表現するために苦心したためというよりは、私にとって原作のキャラクター達を動かすのにそのほうがやりやすかったからです。
貴方の世界は、貴方の方法で表現してください。
そして生まれた結果は、貴方のものです。賞賛も罵倒も、一つ残らずです。
いい点は評価して欲しい、という貴方の発言は、正直なところ不快でした。

そして、スレ住民に対する説明不足は明らかに貴方の落ち度です。
もしそれが、過失ではなく故意によるものだとしたら、わずかでも打算があったのだとしたら、作者として絶対に許せません。
過失であったのだとしても、「まあ仕方のないことだった」とは考えないでください。
自身が加害者であると認識し、「これはやってはいけないことだ。二度と許してはいけないことだ」と記憶してください。
ネット社会と現実社会の狭間で、被害者の振りをするのはとても簡単なことです。でもそれは間違っている。
他の誰がどうであれ、自分には他人を傷つける力がある。他の事情がどうであれ、自分は加害者でしかない。
相手の顔が見えないこの場所で、後悔と自省は、溺れるほどに浸っても決して足りるということはないと考えています。
どうか決して許されることなく、許されたと思い違うことなく、その上で自分のやりたいことをやってください。
私の『世界』を預ける人は、そういう人であって欲しいと思います。
そして今度は一読者として、応援させてください。

795■■■■:2010/03/31(水) 13:29:05 ID:vQzJDO0o
なんかもうこの禁書という作品全体がバラバラになってきた気がする
かまちースレも殺伐、エロパロも春休み、禁書板はもう言わずもがな

796■■■■:2010/03/31(水) 13:29:32 ID:4Zv6V5Q2
>>778
同意
最近SSの長編まとめで灰姫遊戯を呼んだ新参だけど、本当に禁書らしいストーリーと
キャラクターの使い方で感動した。オリキャラとの絡ませ方も絶妙

ただ、当時としては情報がほとんどなかった一端覧祭(の準備期間)を舞台にしたため
後に刊行された禁書原作と矛盾が生じる事になった

個人的には全然気にならない事だけど、この板の住人はどう思ってるんだろう
原作との矛盾は許せない or 自作SSだから割り切ってる の、どっちなんだろうか
かく言う俺は新刊で矛盾が生じてしまい投稿を断念したチキンなので
みんなの意見を伺いたい

797■■■■:2010/03/31(水) 13:31:51 ID:vQzJDO0o
途中送信しちまった

超電磁砲アニメ化してからボドボドダ
作品の外見は綺麗でもそれを支える俺達ファン(笑)がギスギスしていて正直お葬式ムードに思える

チラシの裏が無いんだスマン

798■■■■:2010/03/31(水) 13:58:53 ID:HoWYrM.g
>>796
原作の方が後から出てきたんじゃどうこう言いようないだろw
誰もSSを原作完全準拠なんて思ってないだろうし。

799■■■■:2010/03/31(水) 17:20:54 ID:UGxTiN1w
禁書アニメ終わる→過疎化(レールガン放送まで過疎)→レールガン終わる→過疎
                                                ↑いまここ

800■■■■:2010/03/31(水) 19:47:53 ID:g8MSsERI
マンガやラノベはメディア展開し始めたらお終いよ

801■■■■:2010/03/31(水) 21:18:51 ID:vQzJDO0o
半月なんて悲惨だしな

802■■■■:2010/04/01(木) 00:40:36 ID:qBn0lOJM
>>795
お前の世界って2chとしたらばだけ(ry

803■■■■:2010/04/01(木) 14:38:16 ID:IcdN0FIs
寒いスレだな

804■■■■:2010/04/01(木) 21:12:01 ID:P1eBhxNQ
>>793
乙〜
もうちょっと進行に各キャラの個性が出てたらなという気がしましたが、小ネタとしては十分楽しめました
土御門と上条の掛け合いが笑えましたw

>>778
それちょっと分かるわ
読み手のときはそこまで気にならないんだが、自分が書くときはすごく心配になる
投稿する前に一言いっとけば大丈夫なんでない?
できればその作品を投稿してみてほしかったり

805■■■■:2010/04/01(木) 22:17:52 ID:c3yb3ESY
>>793
禁書を恋愛ゲームにするとこんな感じですか?
この吹寄ルートは思いつきませんでした。
しかし、姫神…………ここでも影が薄いとは、
自分のお気に入りのキャラだけに物語が進むにつれ活躍どころかますますモブ化していく
姫神秋沙が不憫でなりません。

「ミサカ、巫女と美琴(みさかみことみこと)」第4話「ホワイトバニーの幻影」を4レス
分投下します。
これはpart5から連載している学園戦隊ものの続編です。興味のある方は「とある魔術の
禁書目録 Index SSまとめ」ttp://www21.atwiki.jp/index-ss/pages/136.htmlに第3話まで
をまとめていますので読んで頂ければどんな話なのかが判ると思います。ただ最初から
読むとやたら長いのでご注意下さい。簡単に言うと秘密戦隊にスカウトされた上条当麻・
御坂美琴・姫神秋沙・ミサカ10032号・打ち止め・一方通行が学園都市の平和を守る
ために活躍(?)する話です。

806■■■■:2010/04/01(木) 22:18:23 ID:c3yb3ESY
「ミサカ、巫女と美琴」
(第4話その1)

御坂美琴と姫神秋沙そしてミサカ10032号が魔術師五和と激闘を繰り広げた日曜日の
午後、遊園地クラウンパレスを鼻歌交じりに闊歩する見た目10歳の少女(幼女)がいた。
見事なアホ毛をそよ風になびかせて歩く少女はすこぶる上機嫌だった。

「フッフフン、フッフフン、フッフッフーン。
 あーっ、今日は楽しかった!
 お姉様(オリジナル)のスーツが傷ついたのは意外だったけど、ミッション大成功で
 ミサカの幸せ指数は17ポイントアップのはなまる急上昇!
 次はウォーターパークで事件を起こしてくれないかな、天草式の人達。
 そしたらミサカの幸せ指数はさらにドドーンと2倍増って感じなのに
 ってミサカはミサカは毎日こうだと良いのになって神様にお願いしてみたり」

園内に流れる軽快な音楽は耳に心地よく、時々聞こえる「キャ──────」という歓声
もウキウキした気分を盛り上げてくれる。
すこぶる上機嫌の打ち止めであったが手を繋いだ高校生のカップルとすれ違った時、その
足はなぜか止まってしまった。
打ち止めが無意識に見上げた右横には雲一つない秋空が広がっている。

(あン?なに人の面(つらァ)見上げてンだァ?このくそガキ!)

そう悪態をつきながら打ち止めの髪の毛を左手でグシャグシャにかき乱す人物はそこには居ない。
判っていたはずの現実を前に打ち止めは憂いを帯びた表情を見せる。
(あの人が一緒だったらもっと楽しいのに……………………)
その表情が妙に大人っぽく見えるのはさすが御坂美琴の体細胞クローンといったところだろう。

「……………………なぁ──んってね!
 クヨクヨ悩んだって仕方ないし今日は思いっきり楽しむぞぉぉぉぉおおおお!
 ってミサカはミサカは明るく前向きに今この瞬間を楽しもうって考えてみる」

打ち止めは意外と立ち直りが早かった。
どうやらミッション後の自由時間は全力で遊び倒すことにしたようだ。
もっともミッションの最中からずっと大はしゃぎしていたはずなのだが…………

「ミサカは遊んでるばかりじゃないよ。ちゃんとお仕事だってしてるのに
 ってミサカはミサカは10032号にまるで穀潰しのように思われていることに憤りを
 露わにしつつさりげなく独り言を呟いてみる。
 そうそう、お仕事といえばお姉様(オリジナル)のスーツがあっさり切り裂かれたのは問題よね。
 やはり耐刃性能の大幅UPと新機能の追加を開発部に頼んでおかないとね。ふふふっ
 っと言う訳でお仕事タイムはお終い!
 おおっ!これが学園都市自慢の高さ100mの大観覧車なのね
 ってミサカはミサカはその大きさに感動・感激・大絶賛してみる」

同時刻、そこから北に100mも離れていない場所には1人の不機嫌な少年がいた。
右手で杖をついた白い服の少年は左手に持った携帯電話に向かって悪態をついていた。

「あァン?だからなンでオレがこンなくっだらねェ所に来なきゃなンねェンだよ!」
「聞こえなかったのか?
 そこには今学園都市の警戒網をくぐり抜けた魔術師達が潜伏している」
「わざわざ学園都市に潜り込ンでこンな子供だましの遊園地にくるなンざァ、魔術サイド
 にはロクな娯楽もねェのかよ!」

「嫌みを言うんじゃない。
 そこには今学園都市の依頼で動いているイギリス清教の魔術師達もいる。
 奴らはそれを偵察に来たローマ正教下部組織のエージェントだ。
 そいつらをそこから排除するのが今回の仕事だ」
「めンどくせェ!ここには良い魔術師と悪い魔術師がいますってかァ?
 俺に任せるってこたァ、オレのやりたいようにやっていいってことだよなァ?
 いいか!オレは魔術師を見かけたら手当たり次第ぶちのめす。
 もしそいつらがテメエの仲間だったらすぐに病院に連れて行ってやるンだな。
 運良く死ンでなけりゃ『冥土返し』が助けてくれるかもな!」
「おい。ちょっと…………」

少年は言いたいことだけを言い放つと返事も聞かずに手荒く携帯のスイッチを切った。
そして髪の毛を掻きむしり「あーっ、めンどくせェ!」そうつぶやくと白い服の少年は
周囲を見回し適当に方角を決めて歩き出す。

807■■■■:2010/04/01(木) 22:18:50 ID:c3yb3ESY
「ミサカ、巫女と美琴」
(第4話その2)

観覧車を見上げていた打ち止めの視界の隅を白い影が横切ったのはほんの一瞬であったが、
それを打ち止めが見逃すはずがなかった。
条件反射的に追尾を始めた視線がその影を捉えるのにコンマ2秒も掛からず、その影の主を
ロックオンしたまま打ち止めは彫像のように固まってしまう。
この時打ち止めの瞳を覗き込めばきっとキラキラ輝く無数の星が見えたことだろう。

打ち止めの視線を釘付けにしたものは一匹の白い子猫だった。
白い子猫は地面にちょこんと座って前足で顔を擦るように毛繕いしている。

そして打ち止めと目が合った子猫は「みゃぁぁぁぁぁ」と一声上げた。
同時に子猫と目があった打ち止めも「きゃぁぁぁぁぁ」と奇声を上げた。

「なあぁぁんて可愛いの!あなた!!
 ってミサカはミサカは子猫の反則的可愛さにノックアウト寸前なのって言ってみたり」

打ち止めは両手を身体の前で握りしめ全身をくねらせて喜びを表現する。
だが打ち止めは小さいとはいえ御坂美琴の体細胞クローンである。
小動物好きが御坂美琴ゆずりであるように小動物に嫌われる電磁波体質もそのままだったりする。

「おいで、おいで、ってミサカはミサカは猫なで声であなたを手招きしてみる」

しかし悲しいかな、打ち止めが10cmにじり寄れば電磁波に怯える子猫も同じだけ
後ずさってしまう。

「ほら、アメ玉を上げるから!こっちにおいで
 ってミサカはミサカはポケットに残った最後のアメ玉をちらつかせて逃げ腰のあなたに
 ネゴシエーションしてみる」

打ち止めと子猫の距離はほんの2m、しかしその距離は一向に縮まらない。
子猫を抱きしめたい打ち止めはとうとう痺れを切らし強硬手段(子猫捕獲作戦)に打って出た。

「まてまてまて────!」

しかし突然駆けだした打ち止めに驚いた子猫は身を翻すとタタタッと歩道を駆け抜ける。
その先には北へ向かう歩道を北西と北東へ分ける三叉路の分離帯に植えられた生け垣があり
壁となって子猫の行く手を塞いでいた。

「もう逃げられないわよ。観念なさい!
 ってミサカはミサカは逃げ道のないあなたに向かって勝利宣言してみたり」

高さ2m程の低木でできた生け垣の密集した枝葉は子猫の行く手を塞いでいたが、子猫は
地面すれすれに一カ所だけ空いていた僅かな隙間に潜り込んでしまった。

「むむっ、生け垣に逃げ込んでミサカの追跡意欲を削ごうという作戦ね。フフフッ
 でも、そのくらいで逃げられるとでも思っているの!?
 それえぇぇぇ! ミサカの小さな身体を活かした匍匐前進で生け垣に突撃ィィィィィ!」

打ち止めは生け垣の隙間に頭を突っ込むと匍匐前進で一気に生け垣を突破し子猫に最後
通告を発する。

「プファー!!こんな所に隠れたって無駄なの!さあ!観念なさい!
 ってミサカはミサカはあなたに最後通告……………………えっ?」

顔を上げた打ち止めの目の前には子猫の姿は無く、代わりに突然の幼女の乱入に驚く3人
の男の姿があった。

「なんだ?このガキは」
「コイツ、まさか『人払いの結界』をやぶったのか?」

生け垣の中は30平方メートル程の三角形の空き地になっており、男達は『人払いの結界』
を張ってここに潜伏していた魔術師達だった。
人の無意識に働きかけ特定の場所へ行く気を無くさせる『人払いの結界』には当然『猫払い』
の効果は無い。だから子猫が結界をすり抜けたのは仕方がないことだろう。
しかしその子猫の後を追って打ち止めが侵入してきたことは男達には想定外だった。
どうやら『人払いの結界』も子猫確保に燃える打ち止めの情熱の前には無力だったようだ。

「まさか『必要悪の教会(ネセサリウス)』か?」

いくつかの聞き取ることができた単語から打ち止めは彼らが魔術師であることに気付く。

「あなた達!天草式の人でしょ!もう、こんな所で何をしてるの!?
 今日のミッションはもう終ったから他の人たちはもう帰っちゃったよ
 ってミサカはミサカはちょっと上から目線で問い詰めてみる」
「天草式…………?」
「このガキが…………」
「どうする?…………」

男達の予想外の反応に打ち止めはようやく自分の勘違いに気付く。

「えーっと、ひょっとしてミサカはお邪魔虫だったかな?
 ってミサカはミサカは少し後悔しながら呟いてみる。
 どうやらお邪魔みたいだからもう帰るねってちょっと引きつりつつも笑顔でさよならの
 挨拶をしてみる」
「なんだ嬢ちゃん。もう帰るのかい?いや、帰れると思っているのかい?」

808■■■■:2010/04/01(木) 22:19:28 ID:c3yb3ESY
「ミサカ、巫女と美琴」
(第4話その3)

「これってひょっとして『雉も鳴かずば撃たれまい』それとも『飛んで火にいる夏の虫』
 ってミサカはミサカは今直面している危機的状況を諺に例えてまとめてみる」
「そんなこと言わずにおじさん達とゆっくりお話しようじゃないか?」
「お話しって?
 ってミサカはミサカはそんな場合じゃないのにふられた会話につい乗ってみる」

「天草式の連中がここで地脈に何か細工をしていただろう。
 それが何か教えてくれれば良いんだよ」
「何のことか分かんない!
 ってミサカはミサカは知らないものは知らないよって感じで全否定してみる」
「シラを切ったって脳みそから情報を直接引き出す魔術ってのもあるんだよ。
 もともと拷問用の術だから死ぬほど苦しい上に絶対死ねないときている。
 だから安心しな!」
「うっ!これは本当に未曾有の大ピンチかも…………………………………………あっ!!
 ってミサカはミサカは大声あげて指差した方に敵が注意を逸らしたところで反転猛ダッシュ!」

そう言って逃走に移った打ち止めであったが男の一人にあっさり襟を掴まれてしまった。
男は打ち止めを引き寄せると両手で襟を掴んで吊り上げる。

「どうしてミサカの完璧な逃走作戦が見破れたのよぉぉぉおおおおお!
 ってミサカはミサカは地面に届かない足をジタバタさせて悔しさを表現してみたり」
「こいつは馬鹿か?逃げる前に大声で手の内を明かしてりゃ世話無いだろ!」
「は〜な〜せ〜!ってミサカはミサカはネコみたいな扱われ方に抗議の声を上げてみる」
「離せと言われて『ハイそうですか』と離す馬鹿がどこにいる!」

「ここにいるオマエ達こそ馬鹿じゃねェのか!?」

突然響いた声に男達は驚く。

「「「誰だ!?」」」

周囲を見回した男達が声の主を見つけるのに一瞬手間取ったのは仕方ないことだろう。
なにしろ声の主は2m程の高さがある生け垣の上に浮かんでいたのだから。
正確には梢の先についた葉っぱの先端に立っていたのだが葉っぱ一枚たわませることなく
立っている様子は浮いているようにしか見えない。

「大人が3人も集まって、ガキ一匹相手になァにムキになってンだァ?」

白い服を着た少年『一方通行』は白い髪を左手で掻きつつ赤い瞳で男達を睨み付ける。
首筋にある電極のスイッチが入った一方通行はあらゆるベクトルを自由に変換できる正真
正銘学園都市最強の超能力者(レベル5)である。
現れたのが学園都市第一位と気付いたならば男達は迎撃ではなく逃走を試みたはずだ。
彼らの不幸は少年の能力を『空中浮遊(レビテーション)』と勘違いしたことだ。

「こいつ、飛行能力者か!?」
「気を付けろ。あの杖は暗器(隠し武器)かもしれん!」

愚かにも男達は打ち止めを放り投げ、一方通行へ向けて全力の攻撃魔術を放ってしまった。
狭い空き地の中を灼熱の炎が吹き荒れ、目が眩むほどの雷光が満たし、激しい風切り音が
轟き渡った。

「ふン!」と面倒くさそうに息を吐くと一方通行は生け垣で囲まれた空き地に音もなく舞い降りる。
その足下には右半身に大やけどを負った魔術師、雷撃によって衣服が焼けこげ至る所から
薄い紫煙を上げる魔術師、カマイタチに何十カ所も切り刻まれ血を流す魔術師が転がっていた。

魔術師達の様子を一瞥した一方通行は首筋の電極のスイッチを切る。
能力を失い杖で身体を支える一方通行は携帯電話を取り出すと2度目のコールで出てきた
男に必要事項だけを伝える。

「ポイントF−7で魔術師を3人ぶちのめした。ン?ああ、まだ死ンじゃァいねェ。
 回収は任せ、あ────っ、鬱陶しい。あっちへ行きやがれ!何ィ?どうかしたかって?
 なンでもねェよ。じゃあ切るぞ」

携帯をしまうと一方通行はまとわり付いてくる打ち止めの頭頂にチョップを見舞った。

809■■■■:2010/04/01(木) 22:20:05 ID:c3yb3ESY
「ミサカ、巫女と美琴」
(第4話その4)

「いったぁぁぁぁい!ってミサカはミサカはあなたの不条理な暴力に対して毅然とした
 態度で抗議してみたり!!」
「ひとが電話してる最中に好き勝手に服を引っ張るンじゃねェ!」
「だって怖かったんだも────ん
 ってミサカはミサカは上目遣いの可愛いしぐさであなたの保護本能をくすぐってみる」
「なに言ってやがる。あの状況でも余裕かましてやがったくせに!」

「だってあなたが来てくれるって信じていたから……………………
 やっぱり私達は赤い糸で結ばれているのね、ってミサカはミサカはまるで少女漫画の
 ような展開に感動してみたり」
「コラ!オマエ、何訳の判ンねェことぬかしてやがる!」
「だってミサカのピンチに颯爽と現れるなんて、白馬の王子様みたいなんだもん。
 ね、う思うでしょ!
 ってミサカはミサカは目をキラキラ輝かせながらあなたに同意を求めてみる」
「うっせェ!そもそもオマエはこンな所でなに遊んでンだよ!?」

「チッチッチッ!そんな過去には囚われないで未来に目を向けましょう
 ってミサカはミサカは目の前で人差し指を振りつつ建設的な意見を述べてみる。
 当面の問題はこの後どの乗り物に乗るのかってことよね」
「はァ?」

「ミサカの第一希望はあの大観覧車なの
 ってミサカはミサカはさりげなくあなたも一緒に乗って欲しいなって言ってみる」
「ンな恥ずかしいもンに乗れるか!!さっさとオマエは家に帰りやがれ!」
「ヤダヤダヤダ!ミサカはぜぇぇったいにあの観覧車に乗るんだから
 ってミサカはミサカは手足を振りまわして目一杯駄々をこねてみる」
「死ぬまでやってろ!」

地面を転がりまわる打ち止めに呆れ果てた一方通行はこの場から立ち去ろうとチョーカー
の電極に手を伸ばす。

「逃がさないわよ!
 ってミサカはミサカは今にも逃げ出しそうなあなたの先手をとって足首をがっちり抱え込んでみたり」
「今すぐその手を離しやがれ!」
「ミサカと一緒に観覧車に乗ってくれるなら離してあげる
 って駄々っ子パワー全開であなたに迫ってみる」
「うっせェな、そンなに乗りてェンならオマエの望み通り乗せてやるよ!ほら」

電極に触れた一方通行が地面に寝そべる打ち止めの背中に左手を当てると打ち止めの身体は
うつ伏せのまま宙に浮かび上がる。
そして左手に打ち止めを吊したまま一方通行は音もなく浮き上がると一直線に大観覧車の
頂上へと舞い上がり観覧車の動輪の頂に降り立つ。

「望み通り来てやったぜ!良い眺めだろ!骨の髄までしっかり堪能するンだな!」

うつ伏せのまま腰から吊り下げられた格好の打ち止めを前方に突き出すと一方通行は勝利
宣言のように言い放つ。

「うわーっ、すっごおおぉぉぉい!ここからだと学園都市が一望できるのね
 ってミサカはミサカはこの絶景に感動してみる」

打ち止めの予想外の反応に一方通行はあきれ顔で呟く。

「あのなァ!オマエは怖くねェのかよ?
 俺がその気になったら4.5秒でオマエは墜落死なンだぞ!」
「???なんで?
 ってミサカはミサカは不思議そうな顔であなたに尋ねてみる。
 だってあなたがそんなコトするハズないもの」

打ち止めの信頼しきった瞳に見つめられて一方通行は思わず目を逸らしてしまった。

「チッ!その人を見る目の無さがオマエの命取りになるンだよ!」

その途端打ち止めの身体はストン!と落下する。
風切り音をまとわせて落下する打ち止めは気を失っているのか声一つ上げない。
重力が容赦なく打ち止めを加速させ既に落下速度は時速100kmを越えていた。
このまま地面に激突すれば打ち止めの身体は原型を留めない程に潰れてしまうだろう。
しかし墜落死の僅か0.03秒前、地上1mの位置で打ち止めの身体はピタリと静止する。
そして身体が回転するとフワリと足から着地した。
打ち止めは後を振り返ると自分の頭に手を置いた人物にニッコリ微笑んでみせた。

「ほらね!大丈夫だったでしょ」
「ふン!」

微笑みかけられた一方通行はまたしても打ち止めから顔をそむけてしまう。

「じゃあ、観覧車の次はメリーゴーランドーがいいな
 ってミサカはミサカはあなたに最高の笑顔でお願いしてみる」
「ンだと!?まだ懲りずに乗るって言いやがるのか?」
「さあ、いきましょ!メリーゴーランドはあっちよ!
 ってミサカはミサカはあなたの左手を引っ張ってエスコートしてみたり」
「そんなに手を引っ張ンじゃねェ!こっちは杖ついて歩いてンだぞ。このクソチビ。
 って、コラ!言ってるそばから明後日の方向に走り出すンじゃねェ!」

810■■■■:2010/04/01(木) 22:22:45 ID:c3yb3ESY
以上です。
亀進行になりますが、これからも続きを書いてはこちらに投下する予定です。

811from-ING:2010/04/02(金) 15:09:15 ID:qvkjEebs
初めまして!
いつも楽しく見さしてもらってます
『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』
って題名でSSを投稿しようと思うのですが良いですか?

812■■■■:2010/04/02(金) 15:19:24 ID:Yd4GcFls
>>810
遅くなりましたがGJです!
原作ではもうめっきり見れなくなった、一方さんと打ち止めの日常を描けるのがSSのいい所ですね
子猫発見のくだりは途中まで素で一方さん発見したのかと思っちゃいました。いい演出ですね
これからも頑張ってください!

813812:2010/04/02(金) 15:25:21 ID:Yd4GcFls
>>811
なんかすいません。感想が変に被っちゃって……
新しいSSはいつでも大歓迎です
どんどん投稿してください

814■■■■:2010/04/02(金) 22:01:22 ID:Yd4GcFls
>>798
そうですよね。まだ完結してない原作のSSを創る以上、多少矛盾はありますもんね
ただ書き手として安易に「仕方ない」と妥協せずに、原作の設定を大事にするべきですよね

>>804
このレスの>>778>>796の間違いだったら、俺に宛ててのレスって事でいいんですよね
以前に投稿を断念したと書き込みましたが、投稿を希望してくれる人がいるようなので、
初めてになりますがSSを投稿してみようと思います

注意書きとしましては、
・第三次世界大戦が終わった世界で、日付は十一月一日
・イギリスのクーデターの黒幕とその右腕のその後のお話(需要なければすいません)
・長編のつもりで書いていたものの途中で頓挫してしまったので序章だけ

このような感じですかね。では始めたいと思います
初投稿になりますので、誤字脱字・改行ミスなどありましたらすいません

815■■■■:2010/04/02(金) 22:03:24 ID:Yd4GcFls

とある騎士(ナイト)の要人警護(エスコート)


序 章 黒幕と右腕の国外追放令 Nostalgia_of_Tyrant.


全英事変―――イギリス全土を巻き込んだクーデターから二週間後のロンドン・ヒースロー空港。すでに夜の帳が下り、日付が変わると共に新しい月を迎えて間もない、冷え切った深夜の滑走路の上。一般のものより一回り大きい大型旅客機の機内に、妙齢の女性の姿があった。窓側の座席に腰掛け、どことなく名残惜しげに外の風景を眺めていた女性が、思い出したように口を開く。
「―――感慨深いものだな。……これまで公務で国を離れたことはあったが、こんな形で祖国を発つ日が来るとはな」
女性の言葉は、誰かに話し掛けたというよりは独り言に近かった。彼女の他にもう一人、席に着いていたにも拘らずだ。
女性の向かいには、男が一人座っていた。三〇代半ば頃の中々の美男子で、英国紳士を絵に描いたような佇いだった。
男は言葉を返すべきか考え、やがて躊躇いつつも尋ねる。
「……後悔しておられるのですか?」
言った途端に、出過ぎた発言だったと後悔した。彼女の心境を鑑みれば、今の問い掛けは適切ではないだろう。
しかし女性は特に気にした様子もなく、外を見たまま返事をする。
「そーではない。私はイギリスを他国の干渉をものともしない、強い国にしたいと望んだ。私なりの大義と、それを成し遂げる覚悟を持って変革に臨んだ。―――暴君は後ろを振り返りはしない」
女性の声に感情(こころ)はなく、ただ唇から零れるように言葉が紡がれる。その目は外の景色を見詰めたままだ。
何か気になるものでもあるのかと、男も小窓に視線をやる。しかしそこには、一般の旅客機との差別化のために他から隔絶された、だだっ広い無機質な滑走路が延びているだけのはずだ。夜間の離着陸のために埋め込まれた誘導灯が、そこに滑走路が存在している事を示していた。暗闇に等間隔に点灯する人工の光など、特に意識して見るべき物であるとは思えない。
だとすれば、女性の心を惹きつけているものは別にある事になる。
彼女は後悔していないと言った。だが、
(……本当にそうだろうか?)
計画の冒頭から彼女の側に仕えてきた男には、彼女の覚悟の大きさが誰よりも理解できた。暴君としてその名を歴史に刻む事も厭わずに、ただ祖国の行く末を憂い変革を望んだ、一人の王女の覚悟を見た。
それでも、クーデターは失敗に終わってしまった。身も心も、全てを懸けた計画はついえてしまった。自身の死すら計画の結末(フィナーレ)として呑み込んでいた彼女が、今何を考えているのか―――彼女の騎士である彼ですら、掴み切れずにいた。
「お前の方こそ、後悔はしていないの? 騎士団長(ナイトリーダー)」
小窓から外を見たまま、彼女は続ける。
「無期刑の国外追放。そう裁かれたのは計画の首謀者たる私だけだし、お前達『騎士派』はクーデター終盤に騒乱の鎮圧に尽力したとして、僅かだが減刑されたはず。それなのに、わざわざ私に付いて来るとはな」
騎士の長の称号を冠する男は外の景色から視線を戻し、女性の問いに答える。
「クーデターの直後に行われた“公式(ノーマル)の”国民総選挙の結果を受けて、私なりに考え抜いた答えですから。私としては、本来『騎士派』全体が負うべき咎を自分一人で償うことで、部下達への処罰を不問にする事を許して下さった女王陛下に、むしろ感謝したいくらいです」
毅然とした騎士団長の答えに、女性は鬱陶しそうに鼻を鳴らす。
「ふん。ローマ・フランスとの戦争が迫るこの時期に、イギリスの武力を司る『騎士派』の大半を裁く訳にはいかないだろーが。お前一人が欠けるだけでも、結構な痛手になると思うがな」
「恐れながら。……我ら騎士の力など微々たるもの。貴女が未来を憂えた祖国には、頼もしい民と王がいます。何も問題はないかと思―――」
「うるさい。黙れ」
紳士の軽口(彼にそのつもりはないが)を女性の言葉が打ち消し、男を黙らせる。

816■■■■:2010/04/02(金) 22:05:07 ID:Yd4GcFls
その時、ポーンと軽快な音が鳴って、続けて女性の声で離陸を告げる事務的なアナウンスが“日本語で”流された。音声にシートベルトを確認するよう促され、騎士団長が尋ねる。
「キャーリサ様、この席で宜しいのですか? 乗客は我々二人だけですし、もっと良い席もありますが」
通路の先を指し、より相応しい座席(ファーストクラス)を薦める騎士の長に、
「ここでいーの。……ほんの僅かな間でも、祖国の風景を眺めていたい。もう二度と、見る事もないかもしれないし」
キャーリサと呼ばれた女性は素っ気なく答える。英国王室三姉妹の中でも『軍事』に秀でる“第二王女だった女”は、騎士団長には一瞥もくれずに外の景色に目を向ける。
その憂いを帯びながらもどこか投げやりな彼女の態度に、騎士としての条件反射が飛び出てしまう。
「ッ―――そのような事にはなりません。刑期が定まっていないという事は、いつか何らかの恩赦により帰還を許される可能性が残っているという事です。その日を迎えられるまで、貴女を如何なる苦難からもお守り申し上げる事を、我が名誉に懸けて誓います」
騎士団長の台詞に誇張や誤魔化しは一切ない。自身の宣言を貫き通すだけの覚悟と技量が、彼には備わっている。
―――騎士たる者、貴婦人を敬うべし。一人前の騎士が遵守すべき戒めの一つに、そうある。
あらゆる騎士の頂点に立つ者として、沈んだ気持ちの女性を放ってはおけない。彼は騎士として、普段通りに務めを果たそうとしたのだ。
……だが、今回はそう上手くはいかなかった。迂闊にも彼は失念していた。
騎士団長の宣誓を聞いたキャーリサは、ようやくゆっくりと彼の方に向き直った。
その表情は驚いているようにも、呆れているようにも、嘲っているようにも見えた。それらは渾然一体となり、一つの感情へと昇華する。
即ち―――

「……ぬかせ。お前への信用など、私に刃を向けた時点で地に堕ちているの。お前がまだ自分を騎士の長だと思っているのなら、はっきり言ってやろーじゃないか。お前など、もはや騎士ですらない。仕える主を二度も変え、ただの変節漢に成り下がったお前に、一体何が守れるというの?」

冷めた目のキャーリサは、唇の端を歪めて容赦ない言葉を浴びせかける。
「…………、」
騎士団長は答えられない。自身に突き付けられた主君の感情―――それは騎士にとって死刑判決にも等しい。
―――失望。
(分かっては、いた)
主君への裏切りは、騎士にあるまじき行為。それを二度も犯した者に、どんな評価が下されるか―――わざわざ考えるまでもない。
(……分かっていた……)
だが―――それでも、
「……それでも、私は貴女を守ります。王国の騎士としての私を信用して頂けないのでしたら―――」
騎士団長は胸元から純金の勲章のようなものを取り外す。それは彼の誇りを体現した、盾の紋章(エスカッシャン)をあしらった識別章。
(思えば、これを外すのは今回で二度目になるのか。……随分と安(かる)くなったものだな)
自らの紋章(ほこり)に、しばし目を落としていた騎士団長はキャーリサの前に跪き、うやうやしくそれを捧げる。
「……一人の男として、私は今度こそ貴女のための盾となり、剣となりましょう」
目の前に差し出された騎士の誇りを見下ろし、怪訝な顔をしながらもそれを受け取るキャーリサ。誓いを立てた男を蔑ろにするほど、残酷な女ではない。
「ふん、勝手にしろ。……相変わらず、気持ちの悪い男だな」
彼女は再び窓の外に視線を戻し、そこで会話が中断された。

817■■■■:2010/04/02(金) 22:08:07 ID:Yd4GcFls
数分後、二人を乗せた旅客機は空高く飛翔していた。空気を切り裂き雲を突き抜け、未だ眠らない祖国(イギリス)の瞬きが見えなくなってから、キャーリサは騎士団長の方を向く。先ほど預かった騎士の誇りを二本の指で摘み、彼に見せつけるようにして、
「なるほど、お前の覚悟はよく分かった。この識別章はしばらく私が預からせてもらう」
そう言って、それを手荷物の中にしまう。
「今この瞬間から、お前は英国に仕える騎士ではなくなった。お前はこれより、正真正銘、私専用の従者。存分にこき使ってやるから、私のためにせいぜい働くがいーの」
小悪魔を思わせる意地悪な笑みを浮かべた彼女は、自分の騎士(しもべ)にそう告げた。
それを聞くと同時、騎士団長は自分でも驚くほど安堵している事に気づいた。
それはキャーリサの信用を、僅かでも得る事ができたと思ったから?
多分、違う。
もうずっと前から、彼女のこんな顔を見ていないような気がする。
とはいえ、まだ自分を使ってくれる事は確かに嬉しく、彼は昴る心を抑えようと使い慣れた常套句(せりふ)を口にした。
「畏まりました。王女殿下(Yes. Your Highness.)」
しかし、いつにも増して敬意を込めて言ったつもりが、彼女の表情が曇った事に気づく。
「その呼び方はやめろ。今のお前が王国の騎士ではないよーに、……私はもはや、王族ではないのだし」
そう言って寂しげな顔をするキャーリサ。またやってしまった、と自身の未熟を自覚する騎士を気に掛けてかどうかは分からないが、
「……お前は英国に仕えるのではなく、ただ私に跪くと誓ったはずだろーが。同じことを二度も言わせるな」
と、挑みかかるように念を押した。
そうでしたねと応じつつ、何気に酷くなっている自身への扱いすら心地よく思う騎士団長。
王族の位を剥奪され祖国を追われた女と、彼女にのみかしずく一介の騎士となった男。
どんな形であれ、また主従の絆を結べた事に、彼は素直に安堵する。
「申し訳ありません。お嬢様(Yes. My Lord.)」
「そーだ、それでいーの。……だが勘違いするなよ。今現在、私のお前への信頼など下の下。私の信用を得たいのなら―――そーだな、私の命令に絶対服じゅ、ぅぷ」
言い終わる前に、キャーリサの言葉が不自然に途切れた。口を手で押さえたまま、何かを必死に堪えているようだ。
「大丈夫ですかお嬢様。ご気分でも優れませんか?」
「だ、いじょーぶだ。ぅぷ、目的地、まで、んむ、どれくらい、だっけ? ……っむぷ」
「本当に大丈夫ですか? このまま加速していけば、およそ一時間ほどで到着するはずです」
「そー、か。って、一時間!? かかか加速!? この旅客機は今、ななな何キロで、飛んでるぅおおおおぇええええええええええええええええ!!」
「予定では、間もなく時速七〇〇〇キロを超えるそうです」
「ぁんの、クソババァどもォォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「はしたないですよ、お嬢様」


薄れゆく意識の中、キャーリサは小窓から外を見た。
雲海よりも遥かに上空―――超音速飛行を実現するための超高空は夜間飛行も相まって、もはやどこまでが天空(ソラ)でどこからが宇宙(ソラ)なのか区別がつかない。濃紺のグラデーションを纏った空間が、小さな窓枠によって切り取られている。
もしもこの景色を額縁に入れて飾ったなら、人々はどんな感想を抱くだろうか。
説明を聞けば、多くの人は空を描いた風景画と認識するだろう。
人によっては、何らかのメッセージを内包した抽象画か寓意画と捉えるかもしれない。
では、彼女にとってはどうだろうか。
透明な小窓に顔を寄せると、次第に空の彼方が白んでいくのが見える。―――夜明けは近い。
やがて蒼みを増していく空にぼやけて、物憂げな女性の顔が写る。
しかし、鏡の中に求めるものをどれほど探しても―――


―――彼女が愛した祖国(ふるさと)は、もうどこにも見えはしなかった。

818■■■■:2010/04/02(金) 22:10:01 ID:i9va9sh.
>>814
ぶっちゃけた話、多くの方が別のスレで書いている上条と美琴のラブコメSSだって、
今後原作で上条が誰かと結ばれたら全滅ですよね?
原作を尊重するなら、そういう「原作より未来の話は書くべきではない」と
おっしゃるのでしょうか?

819■■■■:2010/04/02(金) 22:10:57 ID:TdPD0tRE
投下中に書くなと

820■■■■:2010/04/02(金) 22:11:09 ID:i9va9sh.
あれ?
割り込んでしまった?
申し訳ないです。

821■■■■:2010/04/02(金) 22:16:24 ID:Yd4GcFls

以上になります

本当に序章(さわり)だけの小ネタSSになりましたが、もし何か感想がありましたら
今後の創作活動のためにぜひとも伺いたいです
どんな評価でも受け入れるつもりですので、どうぞ宜しくお願いします

822■■■■:2010/04/02(金) 22:36:31 ID:Fq5GZtgU
ビギンズナイトがまだ来ない…

823from-ING:2010/04/02(金) 22:49:58 ID:qvkjEebs
では、恥ずかしながら投稿させていただきます

題名は『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』です

時間的には13〜14巻の間を意識してみました

824『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 22:51:40 ID:qvkjEebs

序章 [そして事件は唐突に]

<2:17 AM>

深夜の夜道には人っ子一人いなかった。両サイドには学生寮と車道があるというのに不自然なほど人の気配がない。
そんな夜道を一人の少年が歩いていた。少年は右手で現代的なデザインの杖をついている。コンビニの帰りなのか、左手で缶コーヒーの入ったビニール袋をぶら下げていた。
彼は白く、白く、白い印象を持つ、赤い目をした少年で、
学園都市最強の超能力者のイメージを見るものに叩きつけるような風貌だった。
少年、『一方通行(アクセラレータ)』は夜の道をただ歩き続ける。
ただ前だけを見つめて、決して後ろを向かずに歩き続ける。

ふと思う。自分と別れた少女は今なにをしているのだろうか、と。
彼が守るために距離を置いた少女は元気にしているだろうか?
一方通行と呼ばれる少年はぼんやりと思考する

そんな彼の携帯のバイブが震え始めた。一瞬、自分の両腕が塞がっていることに気付き、彼は近くにあったベンチへと腰掛け、ビニール袋を置いてから携帯を開いた。
非通知ーーー
チッ、と舌打ちしてから彼は通話のスイッチを押した。
『こんばんは、一方通行。早速ですが頼みたいお話があります』
妙に礼儀正しい男の声が聞こえた。この男は一方通行の所属する学園都市の裏組織<グループ>の上司。
<グループ>に指令を出し、行動しやすくなるように調節する男だった。
しかし、一方通行にとって…いや、<グループ> にとっては組織はただの組織であり仲間という認識はない。それどころか<グループ>の中でさえ仲間ではなく、仕事の同僚で『死んでもか

まわない』とさえ思っている。
互いが互いを利用する組織。そんな関係の人間がなぜ一方通行に電話をかけてくるのか?仕事が入ったならリーダーの土御門にでも知らせればいいのだ。
つまりこの電話は仕事とは関係なく一方通行、一人だけに対するお願いということ。そんなことを一方通行が聞いてやる必要はない。
「俺ァ、断る」
それだけ言って電話を切ろうとする一方通行に男は食い下がる。
『まあ、待ってください。話くらい聞いても損はないでしょう?』
「あァ?なンで俺がオマエの話を聞いてやらなくちゃなンないんですかァ?」
切るぞ、と言って携帯の通話を切ろうとする。
その時、聞こえた


『妹達(シスターズ)が大変なことになっているのですが……残念です』


一方通行の通話をきる指の動きが止まった。
「そりゃどおォいうこった?」
『聞く気になりましたか?』
いちいち相手をバカにするような口調で話すのが勘にさわる。
「あァ…嫌ってほど聞く気になったからさっさと教えやがれェ」
『そう急かさなくてもお教えしますよ』
そう言って男は一拍置いて、
『学園都市の研究機関の一つが魔術師を名乗る団体の手に落ちました』

825『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 22:58:33 ID:qvkjEebs
それに対し一方通行は思わずハァ?と呟く。
「それが妹達とどォいう関係がある?」
だから、最後まで聞いてくださいと言ったでしょう?と男は話し、続ける。
『正確には、魔術側に「落ちた」というより「落とした」です』
面倒な言い回しに腹がたったがその言葉の意味を読み取り一方通行は大きなため息を吐いた。
「…………研究機関が魔術側と手を組んだかァ?」
『ご名答。さすがは学園都市最強の超能力者(LEVEL.5)といったところですね』
男は人をバカにするようにフフッと笑う。
「そンなとってつけたような世辞はいらねェンだよ。さっさと妹達について教えろって言ってンだろォが!!」
『そう騒がないでください。きちんとお教えする、とさっきから言っているでしょう?』
クソッ…と呟き、一方通行は拳を握りしめる。もしこの男が目の前いたら殺してやりたい。
『その研究機関と手を組んだのはローマ正教です。この意味をあなたなら簡単に理解できるでしょう?』
ローマ正教とは世界最大の魔術結社、という学園都市と違った独自の超能力開発をしているところだと一方通行は聞いていた。
全人口を二十億人。その全てが超能力を使えるわけではないがもし完全に敵に回ったとすると一斉に世界の二十億人との対立となる。
その対立は世界戦争の引き金となるには充分だろう。その戦争を恐れて、互いに干渉しないように距離をとっていたのに向こうから仕掛けてきたということは……
「やつらは戦争をおっ始めるつもりかァ?」
『おそらく、そのつもりでしょう。』
男は一方通行の意見を肯定する。
この二人は知らない。ローマ正教の狙いはとある少年の『右腕』だということを。
そして、その少年のためだけに学園都市を潰そうとしているのを。
魔術と超能力は根本的な部分で違うということを。
一方通行は数秒思案して、口を動かす。
「………つまり、今の状況はかなりマズイってェことだよな?」
『お話が早くて助かります。』
一方通行の予想通り今の状況は極めてマズイ。研究機関が魔術側に〔落とされた〕ならまだいいのだ。その時はまた魔術師を片付ければいいのだから。しかし、状況は研究機関が魔術側に〔落とした〕だ。つまり、研究機関が魔術師を〔招き入れた〕のである。
ローマ正教が編み出した超能力の仕組みは学園都市と違うらしい、と聞いていた。

826『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:00:02 ID:qvkjEebs
魔術師が科学の仕組みを理解してはならない。同時に科学が魔術師の仕組みを理解してはならない。
これが互いのルールらしい。このルールは研究機関と魔術師が手を組んだことで破られる。そして、落ち合う場所は学園都市だ。ローマ正教は〔学園都市がルールを破った〕という【攻撃する理由】が欲しいのだ。
研究機関が勝手にやったことだから学園都市は悪くない、と言っても「では、なぜ学園都市の中で落ち合っているのだ?」と言われればそこで最後。
戦争が始まってしまう。
『やつらは火種が欲しいのです。世界が認める、正当な理由を持つ火種をね』
クソッタレがァと一方通行は毒づく。
「つまりィ、オマエは俺に研究機関と魔術師を片付けろ、と言いたいんだよなァ?」
事は急を要する。ローマ正教が出張ってくる前にこのような案件を一番早く解決できるのは一方通行が適役だろう。
学園都市の第一位。最終兵器とも呼べる彼の能力は熱量・電気量・運動量などに関わらず、すべてのベクトルを肌に触れただけで変換することができる。
その能力は人を傷つけることしかできない。守ろうとする人まで傷つけてしまう。
そんな能力で表の世界の住民を、表の世界の一人の少女を守るために一方通行は裏の世界へと足を踏み入れた。
しかし、男の返事は一方通行の予想とは外れていた。
『報告したいのはそこではありません。』
「ハァ?他に何があるってンだァ?」
『それはですね…』
その言葉の続きは一方通行に届かなかった。


バァァァァン!!と
突然一方通行の座るベンチが爆破されたからだ。

827『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:01:07 ID:qvkjEebs
学生寮のもの影から数十人の黒ずくめの武装集団が現れた。
タタタッ…と最小限の音しか出さない走り方からかなりの訓練を受けていることが伺われる。
もくもく、と煙の上がる爆心地を取り囲むように黒ずくめ達は行動した。
サブマシンガンを持ち、爆心地の中を見つめる。
そんな時間が十秒ほど経つと黒ずくめの一人が無線で通信を取り始めた。
「対象『一方通行(アクセラレータ)』は沈黙。おそらく、直撃したものかと」
了解、と短く無線機から返事が返る。
その後の手順を行うため無線をした男が他の者に合図を送った。
合図に従い、三人が一方通行の死体を回収するため爆心地に近づく。
瞬間ーーーー
「ギャアアアアアアアアッ!?」
と爆心地から声が上がった。
「!?」
黒ずくめ達はすぐに警戒体制に入る。
目の前に映るのは
もくもくと上がる、煙
ぼうぼうと燃え上がる、炎
大破した、床
そして…


宙を飛んでいく仲間の姿だった。


仲間が着地する場面を黒ずくめ達は見ていなかった。見ていられなかった。
本能でわかる、ここで爆心地から目を離すと死ぬ。
「あァ〜あ。こんなに公共物壊しちゃって……どォするンですかァ?」
少年は笑う。愉快に楽しそうに口を歪める。
爆心地の中に
爆心地の中心に
炎が燃え上がる中心に少年、一方通行は何事もないように立っていた。
すでに首のチョーカーのスイッチは入っている。すでに学園都市最強の超能力者は降臨している。すでに彼は絶対無二の能力を使っている。
「逃げろ…」
黒ずくめの誰かが言った。無意識のうちに言っていた。
勝てるはずがない。こちらの武器は学園都市特製の最先端兵器〔程度〕しかないのだ。
そんなものでこの化け物に勝てるはずがない。
最初の奇襲が失敗したら逃げろと言われていた。
けれど、動けない。この化け物に後ろを見せてはならない。
「さァて……楽しい愉しい虐殺(ころしあい)の始まりだァ」



学生寮に悲鳴と絶叫が轟く。

828『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:03:32 ID:qvkjEebs
第一章 [そして悪役は動き出す Operation Pandora]


早朝、鳥の声が聞こえる。上条当麻は部屋に軽く射し込む日差しと美味しそうな匂いに釣られて目を開けた。
眠そうに目をこすりながら起き上がると上条は違和感を感じる。
「………あれ?」
上条が起き上がったそこはベッドだった。
普通の家ではベッドで起きることに違和感はないだろうが、あの銀髪碧眼の修道女が来てからというもの上条はベッドを占領され、バスタブで寝ていたはずなのに、今上条はベッドの上にいた。
「あ、とうま起きた?」
ベッドの隣にあるテーブルでナイフとフォークを両手に持ち、ご機嫌なご様子の我が家の居候が上条に声をかける。
そちらの方をむいた上条は愕然とした。
「い、インデックスさん?その格好は……どうされたんでせう?」
「え?なにが?」
おどけたような表情を浮かべるインデックスの格好はいつもの修道服、別名『針のむしろ』とは違った、普通の女の子が着そうな普通の服装だった。
ありえない。今まで破れても安全ピンで修復するほどに執着していたあの修道服をインデックスが脱いでいる。
「お前……ホントにインデックスか?」
「そんなに失礼なこと言うとうまにはお仕置きが必要かも…」
ギラリ、と口から歯を覗かせる。
彼女、インデックスの悪癖の一つに噛みつきというものがある。彼女がお怒りモードに突入するとなんでもかんでも噛み砕いてしまうのだ。
それは家主である上条の頭も例外ではない。前々からこの悪癖を直そうと努力している上条なのだがまったく直る気配がなくて困っていた。
「インデックス………こんな下らないジョークで人の頭を噛むのはどうかと上条さんは思いますよ?」
「むう〜なんだか今日のとうまは反抗的かも」
なぜだろう。今ならばなんでも出来る気がする。例え、一方通行が五人いても圧勝する自信がなぜか上条にはあった。
「ふ…インデックス……いつまでも上条さんが遅れをとるとお思いか!?」
「ふ…上等なんだよ、とうま」
そう言って適当に構える上条。対してインデックスはゆらりと立ち上がった。その口の中には綺麗な歯が光っている。
「懺悔をするなら今のうちだよ、とうま?私はシスターだから迷える子羊には救いの手を差し伸べるんだよ」
言葉だけは優しいが目が笑っていない。もし、ここで謝ったとしても噛みつかれることに変わりはないだろう。
その言葉に対し、上条は不敵に笑う。
「何を言いますか?上条さんは何も悪いことはしていませんよ?」
今ならばなんでも出来る気がする。もし襲いかかってきたらこの暴食シスターの攻撃を全て避け、スキを見てから毛布でくるんで無力化してやろうと、上条は考える。
そして、暴食シスターは身をかがめ、飛び掛かる体勢に入った時だった。

829『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:05:51 ID:qvkjEebs
「こ〜ら、インデックス!簡単に人を噛んだらいけないって言ってるでしょ?」


と部屋のキッチンから声が聞こえた。
その言葉で白シスターは動きを止めた。〔言葉だけで〕インデックスは動きを止めた。あの銀髪碧眼、白い暴食シスターが〔人の言葉〕で止まった。
「うう……ううううううううううっ!!」
うなり声をあげながら歯をガチン!!ガチン!!と噛み合わせるインデックス。目が据わっていてとっても怖い。
「でもでもでも!とうまが私に酷いこと言ったんだよ!!」
親の仇を見るような目でインデックスは上条を睨み付けながら抗議する。自分はこの修道女様に何をしたと言うのだろうか。まったく思い当たる節がない。
「いや、待て!!」
なぜここにインデックスと上条以外の人間がいるのだ。それにさっきから匂ってくる美味しそうな朝飯の香りはなんだ。
上条は何もせずに朝飯を作り、インデックスを止めることが出来るようなハイテクメイドロボを買った覚えはないし、買うお金もない。
誰かが上条家のキッチンを使っている。
確認のため上条がキッチンに目を向けると、
「はあ……ま〜た当麻はインデックスに変なこと言ったの?いい加減にしなさいよ…」
と言いながら長い髪を後ろで纏めたポニーテールの知らない女の子が美味しそうな匂いをする味噌汁をトレイにのせてキッチンから出てきた。
(誰だ…この可愛い女の子は………ッ!?)
その女の子は制服の様なものの上にエプロンという夢のような姿だった。男のロマン、『女の子のエプロン姿』。その破壊力は着ける着けないで大きく変わる。
と土御門が力説していたのを聞き流していた上条は今、本当の意味で理解していた。
(だ、ダメだ………エプロンの破壊力がこれほどとは…っ!)
もうどうしていいか理解できない。上条はボウと放心したように女の子を見つめる。
茶色い髪に茶色い瞳、化粧は必要ない程度にデフォルトで整った顔立ち。着ている制服を見ると、常盤台中学のものだろうか。
(………………………あれ?)
誰かに似ている。
その疑問について考える前にインデックスが口を開いた。
「もっと言ってよ、みこと!!とうまはみことの言うことしか聞かないんだから!!」
みこと、この女の子をインデックスはそう呼んだ。はて、どこかで聞いたことのある名前だ。
(みこと……ミコト………美琴…………御坂…美琴?)
「お前……御坂か?」
おそるおそると言ったふうに上条がポニーテールの少女に問いかけると、少女は笑って、
「当麻が私のことを『御坂』って呼ぶの久しぶりね。もしかして、美琴ちゃんのエプロン姿が可愛すぎて記憶が飛んじゃった?」
と上条の問いかけを肯定した。
どうやらここにいる少女はあの御坂美琴らしい。
その状況を把握して、上条は携帯を取り出した。
「どうしたの、とうま?」
「やるべき事を見つけたんだよ、インデックス」
そして、出来れば押したくなかった番号をプッシュする。
「もしもし?警備員(アンチスキル)ですか?助けてください。不法侵入です」
上条は一般市民の義務を果たした。
「とうまあああああああああああああああ!!」
「なぜお前が怒る!?お前ら仲悪かったんじゃ…ぎゃああああああああああ!!」
インデックスが歯を光らせて襲ってくる。

830『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:07:07 ID:qvkjEebs
<8:35 AM>


「どうわあっ」
そんなすっとんきょうな声を上げて、上条は夢から覚めた。
布団から起き上がるとそこはいつも見慣れたバスタブだ。
「今のは……夢?」
夢にしては妙にリアルだった。なんというか、その場特有の臨場感というか焦りというか。とにかく違和感がでるのを違和感に感じるほどにその夢は自然だった。
何気なく、上条は時計を見た。
「やっべ!!今日は10時から御坂と約束があったんだった!!」
遅れたらビリビリだ。そんな不本意なお仕置きを受けたくない。
そう思って風呂のドアの鍵を開けた瞬間。
銀髪シスターが口を大きく広げて襲いかかってきた。
「お腹すいたんだよおおおおおおおおお!!」
「ぎゃあああああああああああ!!インデックス!ご飯なら今から作るからもう少し我慢を………ッ!!」
「もう充分待ったんだよ!?何回何回呼び掛けてもとうまが起きても来なくて心配してたんだから!!」
「ごめん!ごめんなさいだから頭を噛まないでえええ!!」
不幸だあああああ!!と少年の叫びが学生寮に響いた。



<? AM>
「アレイスター。お前は何を考えているんだ?」
「何のことかな?」
「とぼけるな…また魔術師が学園都市に侵入したぞ……ッ!!」
「落ち着け土御門。今さら騒いだところでどうすることもできまい」
「そんなに落ち着けるような相手じゃない!!相手はローマ正教の『神の右席』候補者だぞ!」
「学園都市は『神の右席』なる前方のヴェントを撃破している。候補者など恐るに足りん」
「あれだけの被害を出しておいて…」
「その『被害』を最小限に抑えたいなら君が頑張ればいい」
「キサマ……ッ!!ヤツラの目的は『幻想殺し(イマジンブレイカー)』だ…お前はそれをわかって……」
「理解しているさ」
「ならば何故手を打たない!?学園都市内にいる妹達(シスターズ)はほとんどヤツラの手に落ち、それを…」
「理解している、と言っているだろう?私のプランの短縮のために使えるんだ。それを利用しない手はない」
「そこまでして欲しいか…『虚数学区・五行機関』」
「…………………………………」
「クソッ……お前は戦争を起こすつもりなのか!?」
「それは君の努力次第だ。頑張ればこの前のように死者を出さないことができるかもしれんぞ?」

831『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:09:03 ID:qvkjEebs
<10:36 AM>
「くっそ〜また遅刻だ!」
上条は美琴と約束している場所、あの自販機の近くのベンチを目指しながら走る。
あの後、インデックスに朝食を作り、ご機嫌になったところを見計らい、
『今から御坂と遊んでくるから、お留守番しててくれ』
と言うとまた頭をかじられた。何がいけなかったのだろうか。きちんと朝食は作ったのに。
しかも、ただでも遅れているのにいつも使う道が通行止めになっていた。何やら爆発事件があったらしい。学生寮の隣で爆発事件なんて誰が何のためにしたのだろう。
現場をチラッと見たら、道路に亀裂が走っていたり、木が何本か折れていた。
(最近は物騒な事件が多いな……)
そう考えながら上条は約束の場所へと走り続けた。



<10:49 AM>
天候は曇り。
そのためもう朝だというのにその路地裏には光が入らず、まるで夜のような暗闇が通路に続いていた。
コンクリートとコンクリートに阻まれた、直線のような道。そのコンクリートの壁はボロボロで整理されていない。
暗い道だからという理由からか常日頃から人が通らないようで、まるで長らく掃除をしていない体育館倉庫のようにホコリが充満していた。
そんな道のほこりを舞い上げながら数人の人間が走り抜ける。
逃げる一人の少女と、追いかける数人の黒ずくめ達。
黒ずくめ達は一般人が手に入れられると思えないようなサブマシンガンを持ち、少女を追いかける。対して、追いかけられる少女は何の武器も持たない普通の少女だった。
いや、普通というのは少し違うだろうか。学園都市の能力開発による成果とも言うべき能力を持つ少女。
というところも普通ではないのだが、ここ学園都市では特におかしいことではない。
普通ではないおかしな点。路地裏の道を走り抜ける少女には約1万人の姉妹がいる。
能力名[欠陥電気(レディオノイズ)]
名称[妹達(シスターズ)]
とある実験で造り出された、[超電磁砲(レールガン)]御坂美琴の劣化型クローン。

832『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:10:24 ID:qvkjEebs
(ここで……こんなところで捕まるわけにはいかない、とミサカは決意を新たにし必死に足を動かします)
学園都市にいる妹達は今、路地裏を走っている少女以外すべて捕まってしまっていた。
ちょうど、身体の調整のため病院を抜けて散歩に出ているときだった。一人のミサカが黒ずくめに捕まった。
妹達は能力で互いの脳をリンクさせ、記憶を共有できることができる。その名も『ミサカネットワーク』。
『ミサカネットワーク』によりミサカの一人が捕まったのを知るのに時間はかからなかった。
捕まったミサカの記憶により、黒ずくめ達の狙いは学園都市に残る妹達であることが判明。病院に迷惑をかけないように学園都市に残るミサカの全ては病院から抜け出した。
その後、10時間が経過している。
逃げ出したミサカはほとんどが捕まり、残るは路地裏を走る少女のみ。
その最後の少女さえ、すでに捕まるのは時間の問題だった。
「クッ…………!?」
少女が曲がり角を曲がるとそこは行き止まり。
行き止まりに一瞬思考と動きが停止する。
その一瞬の間に黒ずくめの一人が少女に追い付き、地面に身体を叩きつけた。
「グ……ウウ……ッ!?」
少女は手足を動かし抵抗するが、
「動くな…死ぬぞ?」
黒ずくめが頭にハンドガンを突きつけてきたため動きが止まる。
(……………こんなところで…)
死ぬわけにはいかない。
――『俺はお前を守るためにここにたってんだよ』
とある少年が助けてくれた命を、
――『お前は世界にたった一人しかいねえだろうが!』
とある少年が教えてくれた大切なものを、
――『勝手に死ぬんじゃねえぞ』
失うわけにはいかないのだ。
「く、あぁぁぁあぁぁああああぁぁぁ!!」
バチン、という音が少女の身体から響いた。
少女のもつ能力が発動し、青白い電流が辺りに撒き散らされる。
否、撒き散らさされるはずだった。
ズガン!!という鈍い銃音が路地裏に響き、銃弾は正確に少女の右腕を撃ち抜く。
「あ………ぐぅ…」
右腕に響く痛みで少女の能力が中断させられた。
「動くな、と言っただろうが…」
面倒くさそうに銃を片手に黒ずくめの男が呟く。
しかし、右腕を撃ち抜かれても少女は諦めない。諦めるわけにはいかない。
すると他のさっきまでの逃走劇で少女が少しずつ引き離していた黒ずくめ達が追い付いてきた。
合計、10人くらいはいるだろうか。
これで、さらに状況は絶望的となる。しかし、少女は諦めない。
例え、右腕を撃ち抜かれようとも、手足を引き千切られようとも、少女は絶対に諦めない。
(捕まるわけには……いかないッ!!)
少女は唇を噛み締める。
何か。
何かあれば。
この絶望的な状況を突破できる何かが。
もうこの際なんでもいい。
あの少年やお姉様でなくとも、不良でも先生でも風紀委員(ジャッジメント)でもいい。
この絶望的な状況から助けてくれる何か。
この絶望的な状況から助けてくれる誰か。
「誰でも、何でもいいから…」
震える声で少女は呟く。
過去に自分の命をどうでも良いと思っていた少女は誰ともわからない、いまだ見たこともないものに救いを求める。
「ミサカを助けて……ッ!!」
恥も外聞もないその叫びが路地裏に響いた。その叫びは自分勝手な願い。自己中心で、意地汚くて、自分しか得をしない醜い願い。
しかし、その叫びはとても純粋だった。
しかし、その叫びはなぜか透き通った音で路地裏に響いた。
しかし、その叫びはまるで小さな女の子が泣いているような印象を受けた。


そして、その叫びを一人の少年が確かに聞いていた。

833『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:11:38 ID:qvkjEebs
轟ッ!!と少女の周りに凄まじい勢いで風が吹き荒れる。
「な、なんだ!?」
という黒ずくめ達の叫びを打ち消すように風はうねりをあげた。
風速一二〇メートルの疾風の槍が黒ずくめ達を襲う。
数秒後。
その場で意識を保っているのは二人だけとなっていた。
地面に押し倒される少女とその少女を地面に押し倒す黒ずくめの男。
その二人の周りには黒ずくめ達が意識を刈り取られ、地面に転がっていた。
「の、能力……?能力者?いったい…誰が……」
心の声がそのまま出ているかのように男が呟く。男は少女に銃を突きつけたまま、周りを忙しく見渡す。
(か、風……?)
対して、少女はいたって冷静に状況を分析していた。
風。
そんなものを操ることのできる能力者はたくさんいるだろう。
しかし、少女の思う人物は一人しかいなかった。
間違い、勘違い、思い違いかもしれない。
それでも、少女はこの時一人の白い少年のことを思い浮かべていた。
カッ…と路地裏に足音が響く。
足音がした方向に男が勢いよく振り向き、思わず少女に突きつけていた銃をそちらに向けていた。
行動からどれだけ男が焦っているかわかる。
そして、その焦りは足音のした方を向いた瞬間に恐怖へと変わった。
「ひ……ィ…ッ!?」
男の喉が急激に乾上がる。
こちらに歩いてくる一人の『怪物』がいた。その『怪物』は異常なまでの白い肌と髪を持ち、普通ではありえない紅い目をしていた。そして、その白さを強調するような黒い服。
白濁の『怪物』が引き裂かれたような笑みを浮かべ、こちらに歩いてくる。
その足音の一つ一つが死刑へのカウントダウンのような錯覚を男は覚えた。
このままじゃ、殺られる。
死にたくない、という感情が男の思考を支配する。
そこから逃げるための最善策は少女を人質にとることだという考えに男がたどり着くのにそう時間はかからなかった。
「くっ…来るなあぁ!!」
男は少女の髪を掴み、無理やり立たせて少女の頭に銃を突きつけた。
「…………………………………」
その行動で白い少年の足が止まる。
「ひ、ひひははあ…」
少年が足を止めたのを見て男は泣きながら無理やり笑うような表情を浮かべた。
効いている。
そう男は思った。
この作戦はあの学園都市最強に確かに効果的だ。このままいけば、男は助かるかもしれない。
あの『怪物』から無傷で逃げることができるかもしれない。
そこで男は気づいた。
この状況を利用すれば。
うまくやれれば。
もしかすると、この『怪物』を殺せるのかもしれない。
「は、はは…ははは…」
乾いた声を男があげる。
そう、考えれば簡単なこと。
逃げれるのなら。
言うことを聞かせることができるなら。
殺すことだってできる。
殺すことができるなら…
「なァ……お前、ジブンが何やってンのか理解してンのか?」
男の思考をさえぎるように白い少年が口を開いた。
それに対して男は、はあ?と呟く。
「理解もなにも…お前こそ自分のおかれてる状況がわかってるのか!?適当なこと言ってるとコイツの頭ぶっ飛ばすぞ!!」
男は少女の頭に銃を叩きつけるように当て、白い少年へと叫ぶ。

834『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/02(金) 23:12:11 ID:qvkjEebs
「あ、う…う…」
少女のうめき声が男の気分を妙に上昇させた。
「おらぁ!この人質が見えねえのか!?言うこと聞かないとこの女の子死んじまうぞ!!」
男は顔に気味の悪い笑みを貼り付けながら言葉を吐く。
その言葉に白い少年は呆けた表情を一瞬だけ見せると、吹き出すように笑い始めた。
「ギャアッハハハハハハハハ!!」
「な、何がおかしい!?」
その意味のわからない挙動に男が叫んだ瞬間だった。
ダン!!と白い少年が勢いよく地面を踏む。
たったそれだけで。
それだけの動作で男の後ろにあった換気扇が爆発した。
「な、ああぁ!?」
突然の出来事に男は一瞬だけ意識がそちらに向く。
その一瞬が命取りだった。
少年が足を踏み込む。
すると、バゴン!!とコンクリートを爆散させながら少年は弾丸のように駆けた。
両者の距離は一秒に満たない時間で〇になる。
息を呑む暇もなく、声をあげる暇もなく、男は少年の細い腕で地面へと叩きつけられた。
「ぐ、ハァ…ァ……!!」
触れれば折れてしまいそうな腕で顔を押さえつけられながら、男は後悔していた。
効いていた。
男はそう思った。
今の作戦はあの学園都市最強に確かに効果的だった。
しかし、その効果は少年の怒りをあげるだけものでしかなかった。
「さァて…お前、わかってンだろ?」
手を出すべきではなかった。
今、男を押さえている超能力者だけでなく、
「テメェらのくだらねえ思惑かなにか知らねェけどなァ…」
あの少女にも。
手を出すべきではなかったのだ。
「人が護りてェもンに手ェだしてただで済むわけねェってことぐらいよォ!」
男の悲鳴が誰もいない路地裏に響いた。



「ふン…」
一方通行(アクセラレータ)は首筋の電極のスイッチを通常モードに戻して、呟いた。
「オレも人のこたァ言えた義理じゃねェな…」
男だったものから目を離し、御坂妹の方を向く。
「大丈夫か?その右腕、病院に…」
「そんなことより…」
アァ?と一方通行は御坂妹の顔を見る。
「お姉様が………お姉様が大変なんですと、とミサカはあなたに助けを求めます!!」
その顔は泣いている少女のようにぐちゃぐちゃに歪んでいるように彼には見えた。

835from-ING:2010/04/02(金) 23:15:43 ID:qvkjEebs
『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』
投下終了です。

感想・批判をいただけると嬉しいです!

836■■■■:2010/04/03(土) 08:41:09 ID:3MHX5sPo
すげー続きがきになる!
GJ!!

837■■■■:2010/04/03(土) 08:52:19 ID:TgLaddv2
これは期待できそうだ
頑張れ

838from-ING:2010/04/03(土) 16:40:53 ID:fmFzI6V2
>>836
>>837感想ありがとうございます
では今から『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』の続きを投稿します

839『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/03(土) 16:42:46 ID:fmFzI6V2
<10:52 AM>

天候は曇り。
今にも雨の降りそうな天気にほとんどの人が傘を持って歩いていた。
(……俺も傘持ってくればよかった)
肩で息をしながら上条は美琴と約束した、あの自販機のある公園にたどり着いた。
この天候のためかいつも見る子供たちや学生の姿がない。
そんな天候を見て、上条は憂鬱な気分になった。
息を整えながらポケットから携帯を取りだし、時刻を確認する。
「………………10:52?マジかよ…」
遅刻だ。
約束の時刻は10:00。
現在時刻は10:52。
完全なる遅刻。
怒られるのを覚悟しなければならない。
「やっぱ…おごらされたりすんのかな…」
小さな財布を取りだし中身を確認してみると、雀の涙ほどの金額しかないことに上条は泣きそうになった。
今日一日だけ遊ぶ金すらも危ないのに、おごらされたりしたらそれこそ終わりである。
もし、そんなことになったなら、

『インデックス〜今日から次の支給日までご飯はお茶漬けだよ〜』


『ホント〜?毎日毎日お茶漬けなんて私は幸せなんだよ〜』


『あはは〜噛みつくなよインデックス〜』


なんてことになりかねない。
(あ、マズイ…想像しただけで頭が痛くなってきた…)
古傷が痛むぜ…と上条は左手で自分の頭をさする。そう簡単に朝の一撃は忘れられないようだ。
そんなことをしている内に自販機の前に着いた。
約束の場に怒り狂った電撃姫が君臨していると予想していた上条だが、
「あれ?」
そんな予想に反して、自販機の近くに美琴はいなかった。

840『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/03(土) 16:44:02 ID:fmFzI6V2
(集合場所って…ここで良かったよな?)
携帯のメールボックスを開き、美琴とのメールを確認する。
「集合時間は10:00、集合場所はこの前の自販機の前…っと。間違ってねえよな」
もしかして帰っちまったかな、と上条は嘆息しながら、携帯の電話帳を開き『御坂美琴』にカーソルを合わせた。
上条としても今日という日を楽しみにはしていたのだ。
それを自分の不手際で潰すなんてことを上条はしたくなかった。
(謝って許してくれるかわからねえけど…やらないよりはマシだろ)
そして、上条は電話の『発信ボタン』を押そうとした時だった。
ドン!と上条は誰かが抱き着いてきたような感触を右腕に感じた。
「へ!?」
抱き着いてきた人物は、
「アンタ、デートに遅れるなんてヒドイじゃない?」
上条の右腕を強く抱き締めて、頬を膨らませている少女だった。
「う、おぉぉい!お前、御坂か?それにデートって…」
右腕に女の子のあらぬ部分が当たっているため、上条は顔を真っ赤にして言葉を紡ぐ。
そんな上条を見て、
「私以外の誰に見えるってのよ?それに女の子と遊びに行くなんてデート以外のなにものでもないでしょう」
意地悪そうな表情を浮かべ少女、御坂美琴はそう言った。
「み、御坂!腕を離してくれ!む、胸が当たってる、胸が!」
「ダメよ。それじゃあ罰にならないもん」
美琴は上条の腕を引っ張りながら笑う。
「遅刻しておいてなんの罰もないわけないじゃない」
その笑みに上条は思わずドキン…とする。
(こいつ…いつもとキャラ違いすぎるだろ……ッ!?)
さあ、行くわよ!!と美琴は上条の腕をさらに強く引っ張った。
「待て!どこに行くんだ!?連れていく場所ぐらい教えてくれ!」
「秘密よ。着いてからのお楽しみってやつ」
ギャアギャア、と騒ぎながら二人は公園から立ち去った。
公園に人の気配はなく、妙な雰囲気が辺りを支配していた。

841『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/03(土) 16:45:33 ID:fmFzI6V2
<11:07 AM>

「な……ンだとォ…」
一方通行(アクセラレータ)は目の前の少女、御坂妹が話した内容にかろうじて言葉を紡いだ。
「ってこたァ、ヤツラの目的ってのは…」
「おそらく貴方の考えていることで間違いはないでしょう、とミサカは相手の心理を読み取ります」
クソッ!と吐き捨てるように一方通行は呟く。
御坂妹から聞いた話は一方通行にとって、耳を疑うようなものだった。

敵対勢力名〔パンドラ〕
作戦名〔希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)〕
そして、その目的と手段。

予想外だった。
一方通行が予想していたことの数倍上をいくような内容ではない。
予想はできるがありえない、と思ってしまうようなことを〔パンドラ〕は実行しようとしている。
「なら…いま超電磁砲(レールガン)は〔パンドラ〕の作戦どォりに…」
「はい、おそらくお姉様は何も知らずに街を歩いているはず、とミサカは確信に近い予想を伝えます」
「打ち止め(ラストオーダー)はァ?」
「心配は必要ありません、とミサカはロリコンを冷たい目で見つめながら自分の予想を述べてイタイイタイ!無言チョップを止めなさい、とミサカはあなたにお願いします」
「…………………………………」
一方通行は無言チョップを止め、空を仰ぐ。
かろうじて見える空は雲しかない殺風景なものだった。
「あなたは他の妹達を助けに行くのでしょう?ならばミサカも協力します、とミサカは提案して………」
「まずは病院だァ…その手じゃ、軽いものでも持てやしねェ」
「な………ッ!?」
一方通行の言葉の意味を数秒をかけて理解し、その言葉に御坂妹は怒りを覚えた。
思わず身を乗り出しながら、
「そんなことをしている暇はありません!とミサカは…」
「足手まといだってのがわかンねェかなァ?」
仕方なく、といった表情でため息混じりに一方通行は言った。
御坂妹はその言葉に口をつぐむ。
おそらく、一方通行は御坂妹に傷ついて欲しくないのだろう。あの冷たい表情の裏にそんな気遣いがあるのだろう。
そして、実際に足手まといだということを御坂妹は自覚していた。
御坂妹は悔しさに唇を噛む。
護りたい世界を自分で護れないと言われたことが御坂妹には悔しくて仕方がなかった。
ふざけるな、と噛んだ唇から血が流れる。
キッ、とにらみつけるように御坂妹は一方通行に視線を向けた。
「ミサカにも、やれることはあります…」
「あァ?」
「ミサカにだってやれることが、やりたいことがあるんです!それをあなたに止められる理由はありません!!」
感情が乏しいはずの顔に『怒り』という明確な表情が浮ぶ。

842『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/03(土) 16:47:10 ID:fmFzI6V2
そんな御坂妹を見て、一方通行は唇の端をつり上げながら思う。
自分は間違っていなかった。
一万の妹達(シスターズ)を殺した自分が残り一万を護ろうとしたことに間違いはなかった。
一万の妹達を殺したことをよかったとは言わない。
しかし、残り一万の妹達を救ったことに間違いはなかったと一方通行は自信を持って言える。
そう言えるほどに目の前にいる少女は『善人』だった。
そんな『善人』が『悪党』についていく必要はない。
「何もねェよ…」
心の中で考えていることをおくびに出さずに、一方通行は御坂妹を見る。
「お前にできることなンて、何一つ」
胸がチクリと痛む。
「ありはしねェンだ」
「…………………………………」
御坂妹はその言葉を聞いても一方通行を真っ直ぐ見続けた。
一方通行の瞳に御坂妹が映る。
その表情は意志の強い姉を思い出させ、一方通行は心の中で舌打ちをした。
(妙なとこばっか似やがってェ……)
そして、御坂妹が口を開こうとして、


「やることならさ。君にはたくさんあるよ」


そんな声が路地裏に響いた。
一方通行はゆっくりと振り返り、やってきた『敵』を見据えて、
「予想より早かったな…〔パンドラ〕」
そう呟いた。
二人の少年少女が道を歩いてくるのが見えた。
少年のほうは見たことのないブレザーを着ており染めでもいるのかボサボサの髪は緑。
極め付きには無表情。
あったばかりの妹達を思い出させる、感情のない顔だった。
対する少女はスポーツ少女のような短い髪。
ある程度デフォルトで整った綺麗な顔。
明らかに日本人ではない、青色の目をしていた。
そこまではまだいい。
問題はその服装だ。
まるで劇のような。
世代の違う時代にいるような服装だった。
「………あれが一方通行だよ」
無表情な顔の少年が唇だけを動かして呟いた。
その言葉に少女はニヤリと笑う。
「君が学園都市最強の能力者?弱そうだね〜そんな細い体してさ」
一方通行は少女の言葉に対して、小さく笑って答えた。
「お前がローマ正教が開発した能力者?可愛い可愛い女の子がこンな暗いとこに来たらだめだろォ」
「能力者?何を言ってるのかな?ボクら魔術師と、無粋な脳開発なんかを一緒にされるなんて侵害だな」
そりゃとンだ失礼を、と一方通行は耳をほじりながら答えた。
そんな一方通行の仕草に少女はピクリと眉を動かす。
「………………ミーナ」
「うん…わかってる」
何かを確認するようにして二人は言葉を交わした。

843『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/03(土) 16:48:07 ID:fmFzI6V2
「キミは面白いね…殺すのが惜しいくらいだよ」
「なァに言ってンのかわからねェなァ…テメェみたいな三下にオレが殺れるわきゃァねェだろ」
少女はポケットに手を入れながら、
「それはやってみないと…」
その言葉は最後まで続かなかった。
一方通行が懐から出した拳銃で発砲したからだ。
バァン!という銃声と共に少女の頭が弾けたように後ろにのけぞり、よろよろと数歩だけ足を後退させる。
「………あァ!?」
しかしそれだけだった
一方通行は銃口を少女に向けたまま目を見開く。
少女が倒れない。
銃弾で頭を撃ち抜いたはずの少女は傷一つない顔で薄い笑みを浮かべた。
「人が話してる途中に撃つなんて、悪だね〜。障壁を作ってなかったら死んでたよ?」
そして、少女は手をいれたポケットから手を出した。
その手の中にはテニスボールくらいのガラス玉が一つ握られている。
「仕返し♪」
少女はそのガラス玉を下投げで一方通行の方に放った。
綺麗なガラス玉は周りのものを写しながら放物線を描くようにして宙を舞う。
「大いなる五大元素の一つ『水』」
少女は笑いながら独り言のように呟く。
「その役は罪を洗い流すことっていうのが有名だけどね。洗い流すことのできないほどの大罪を犯したときには…」
少女はここで言葉を区切り、一方通行に満面の笑みを向けた。
「『水』そのものが断罪を与えるんだよ」
瞬間――――――
ゴキュッ!とガラス玉が破裂した。
破裂したガラス玉の中から信じられないほどの質量の水が溢れだし、大きな津波を形成する。
「この汚れた世界に生きて、ローマ正教の信徒にならないことがすでに神への裏切り」
少女は何かを掴むように頭上に手を伸ばす。
「異教徒のクズに洗い流せる罪なんてないさ!」
それに呼応するように水の流れが渦を巻く。
周りのものを巻き込みながら水の壁が天を突くかのように舞い上がる。
「最初で最期の交渉。そこにいるクローンを渡してくれないかな?」
人間すら軽く飲み込む水流の壁が一方通行と少女の間で待機した。まるで見えない壁に阻まれて通れないような。
水流は一方通行と御坂妹を飲み込みそうに渦を巻いている。交渉を無下にすれば少女はすぐに壁を消すだろう。
おそらく、こんな水などを喰らっても一方通行は傷一つつかない。
しかし、今は御坂妹がいる。一方通行の能力は自分を守る最強の盾だが、他人を守るどころか傷つけてしまうものだ。
そんなもので御坂妹を守れるのか、と少女は聞いているのだ。
これ以上御坂妹を傷つけたくなかったらおとなしく渡せ、と。
しかし、見えない壁を間に挟みながら一方通行は少女にこう言った。
「寝ぼけたこと言ってンじゃねェよ」
死んじゃえ!!と笑いながら少女は叫ぶ。
見えない壁から解放された、コンクリートを簡単に粉砕する高さ5メートルの水の壁は獲物を見つけ、歓喜の声を上げながら一方通行と御坂妹のほうに雪崩れ込んだ。

844『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/03(土) 16:50:09 ID:fmFzI6V2
<11:12 AM>

上条は美琴に連れられ一つの建物の地下駐車場にたどり着いた。
「御坂…ここに何かあるのか?」
面倒くさそうに声を出しながら、上条は美琴に尋ねた。
上条は疲れきっていた。
その理由は単純。美琴が上条の右腕に抱きつくようにくっついてきたからだ。
普通高校生、上条当麻には精神的ダメージが大きすぎる。
第一に周りの目が痛い。美琴が有名な常盤台の制服を着てるからか周りから好奇の目でみられ、後ろ指を刺され上条は『もういやぁ〜!』と叫びそうになった。
そんな上条のことなんて知らない美琴は少し目を伏せながら問に答える。
「アンタに…ううん…上条当麻に聞いて欲しいことがあるの」
「やっと、自分の日ごろの行いの悪さを自覚したのか。よしこい!誠意ある謝罪をきっちり受け止めて----------」
言い終わる前に美琴は上条の顔をグーパンチした。
グフォ…、と上条の口から声が漏れる。
「………空気読みなさいよ、このバカ」
「すいませんでした」
上条は頬を左手でさすりながら謝罪の言葉を口にする。
美琴はそんな上条を見て、もうと呟いていた。
「あんたのせいで雰囲気台無しじゃない、どうすんのよこれ?」
「そんなこと言われても……、」
雰囲気ってなんのだよ、と上条はうめき、
「そもそもなんでこんなとこまで来たんだ?駐車場なんてなんの楽しみもないだろ?」
まさか人気のない場所で上条さんをやる気ですか、と一人戦々恐々する。
そんな上条を見て、美琴はわざとらしいため息を吐く。
「なんでデートに来てまでケンカしないといけないのよ?」
「そうだ、それを聞きたかったんだ」
上条は先ほどから思っていたことを口にする。
「いつお前と俺が恋人同士になったんだ?意味がわから------」
口を塞ぐように再びグーパンチが飛んできた。心なしかさっきより痛い。
「どうなったらそんな結論になんのよ…、」
「いや、だってデートって言えば恋人同士がやるもんだろ?」
上条は知識の中にある『デート』という単語の意味を引きずり出す。
「お前がデートって言うからおかしいと思ってよ」
「別に恋人同士じゃなくてもデートで言うじゃない」
美琴が空いた手で髪の毛をいじる。
「そんなことも知らないの、常識じゃない?」
ぐぅ、と上条は言葉を詰まらせた。
日ごろから電撃飛ばしてくるお嬢様に常識がどうこう言われたくない。
「ともかく、私は当麻に言いたいことがあるの!!」
そう言うと美琴は上条の右腕から手を離して正面に立ち、上条を見据える。
「誰にも聞かれたくないから……上条当麻だけに聞いて欲しいから」
顔を赤らめながら言う美琴に上条は再びドキンとした。

845『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/03(土) 16:52:19 ID:fmFzI6V2
(御坂が……御坂が可愛く見えるッ!?)
「目を閉じて」
「へ?」
「はやくッ!!」
うええい!とうろたえながら上条は目を閉じた。視界が暗闇に覆われる。
「ねえ…アンタは私の言うことを聞いてくれる?」
「で、できる範囲でなら」
そう…と美琴は呟いた。
(なんだこれ?なんだこの雰囲気?なんなんですかこの状況はああああああああああ!?)
手から汗がにじみ出てきた。
視界がゼロなため一層焦りを加速させる。
「なら…一つだけ聞いてくれないかしら……ホントに大事なことを一つだけ」
震えるような声で美琴は話す。
目を閉じた上条には美琴の姿が見えないが、たぶん震えているのだろう。
見えない美琴は拳を握り、まっすぐと上条を見ているのだと予想できた。
ここまで来て、やっと上条は美琴が何をしたいのかを理解した。
(雰囲気って……そういうことかよ)
「ああ。聞いてやる。悩みがあるなら俺が聞いてやるから」
「ホントに?」
美琴は今にも泣きそうな声を絞り出す。
上条は見えない美琴に笑いかけた。
「ホントだ。約束する」
手探りで美琴の肩に右手を置くと、右手から伝わる感触は思った通り震えだった。
「じゃあ…言うよ?」
美琴が肩に置かれた上条の右手を握る感触がした。
「私、御坂美琴は…」
上条は胸の高鳴りが大きくなっているのを自覚する。
(俺が緊張してんのかな…?)
心の中で苦笑する上条。
そんな上条を尻目に美琴は言葉を続ける。
「あなた、上条当麻のことが…」
その続きを予想し、上条は息を呑む。
そして、美琴が震える口を開いた。


「殺したくて殺したくて仕方がありません」


は?と呟き目を開けると目の前の『御坂美琴』が後ろに手を回しているのが見えた。
『御坂美琴』は今まで見たことのないほどの凶悪な笑みを浮かべ、背中に隠していた銃を手にとり上条に突きつける

846『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』:2010/04/03(土) 16:57:02 ID:fmFzI6V2
「み、みさ…か?」
目の前の出来事に体がついていかない。
その前に目の前の出来事を受け入れられない。
さっきまで楽しく話していた『御坂美琴』が上条当麻に銃を突きつけて、上条当麻が『御坂美琴』に殺されかけていることが理解できない。
なぜ、美琴が銃を持っているのだろう。
なぜ、美琴が上条に銃を突きつけているのであろう。
なぜ、上条は美琴に殺されそうになっているのだろう。
そのすべてが上条には理解できない。
完全に思考が停止した。
「アハハハハァハハハハァハハハ!!ずっと…ずっとこの時を待ってたよ、当麻ぁ」
銃を片手に美琴は笑う。
「ねぇ初めて出会ったときのこと覚えてる?」
「………………、」
「覚えてないよね。だって当麻は記憶喪失だもんねえ!!」
「え………ッ!?なんでそれを………」
上条の背筋に冷たい何かが走った。
目の前の『御坂美琴』を彼女を知るものが見たら『偽物だ』と言うだろう。
目の前の『御坂美琴』は見るものを凍らせるような笑みを浮かべる。
「お前は……お前は御坂……『御坂美琴』なのか?」
「それ以外の誰に見えるの?私は正真正銘、皆大好き美琴ちゃんよ」
肩まで伸びる髪に、勝ち気な瞳。
上条より少し背の短い身長。
常盤台中学の制服を着た目の前の少女はどこからどう見ても、上条のよく知る『御坂美琴』だった。
極めつけは右手だ。
上条の右手には超能力であろうが魔術であろうが問答無用で打ち消す『幻想殺し(イマジンブレイカー)』が宿っている。
その右手で今この瞬間、『御坂美琴』に触れているのだ。
(変装じゃない?魔術でも超能力でも……ならこいつは誰なんだ!?)
「お前はいったい…誰なんだ!?」
思わず叫ぶ上条。
それに対し『御坂美琴』は、
「だからね当麻…」
悪意のある視線で上条を貫いた。
「私の名前は御坂美琴って言ってんでしょ?いい加減覚えなさいよクソバカ」
そして『御坂美琴』は一瞬のためらいもなく引き金を引いた。
誰もいない地下駐車場に一発の銃声が響き、血が辺りに撒き散らされる。

847from-ING:2010/04/03(土) 17:02:44 ID:fmFzI6V2
『希望ト絶望ノ箱(オペレーション パンドラ)』
投下終了です。
オリキャラがダメな方はスルーしてください
基本、俺は執筆が遅いので亀更新になると思いますがよろしくお願いします!

感想・批判もすべて受け入れます。

では、この辺で…失礼しました

848■■■■:2010/04/03(土) 18:02:48 ID:3MHX5sPo
GJ!!上条さんは一体どうなった!?

849■■■■:2010/04/03(土) 18:51:25 ID:MyGgbRIc
GJ
これは期待!上琴もいいかもと思えてきたwあと一方がカッコイイのも俺歓喜
最近レス番飛びすぎだし…

850■■■■:2010/04/03(土) 20:50:51 ID:fmFzI6V2
>>821
感想遅れましたがGJです!
俺的にはかなり面白かったので自作に期待します!!

851■■■■:2010/04/03(土) 22:04:25 ID:3XCRyZh6
>>847
GJです!!
最初の上条さんの夢オチは今後の伏線でしょうか? 気になりますね
これからも頑張ってください!

>>850
感想ありがとうございます
正直、最近の主流でない魔術サイドのお話だったので、需要があるのかとビクビクしてました

これまで読み手の側にいた自分が初めてSSを投稿してみて、
なんとなくですが他の書き手さん達の凄さや苦悩がわかったような気がします
まだまだ未熟な自分ですが、いつか他のSS作者さん達に追いつけるような作品を作れればいいなと思います
今は前回投稿したSSを大幅修正したストーリーを書いているところです
ある程度書き溜めたら、また投稿しようと思ってます

最後にもう一度、感想ありがとうございました
そして長文失礼しました

852■■■■:2010/04/03(土) 22:26:52 ID:yYR4VJJQ
反乱分子作者様
3章の題名って何ですか?
書いてないんですけど

853ギャグマン:2010/04/03(土) 23:59:28 ID:/4davL6U
どうも、またくだらないけど投稿しま〜す。
正直キャラ崩れがありますので嫌な人は飛ばしてください
書いてる分には楽しかったです。笑っていただければ幸いです。

854ギャグマン:2010/04/04(日) 00:01:26 ID:eKOzNeVs
とある暗部の者達しか来ない店では、ある話題で賑わっていた。
A「おいっ!聞いたか!?」
B「あぁ聞いたぜ!あの4人が会うって噂だろ!?」
その話を聞いていた、この世界の新米らしき若者が話をする2人に近づいて尋ねてきた。
C「あの…なんの話しすっか?」
A「あぁ?なんだ決まってんだろ!?四天王だよ!四天王!」
C「四天王?」
A「なんだ知らねぇのか?」
B「この街の頂点に立つ4つ勢力だよ」
C「4つの…だから四天王っすか?」
B「まぁ呼び方はいろいろあるらしいが…四天王ってのがベタな呼び方だな」
C「一体どんな奴等なんすか?」
A「んーそうだなぁー、まずは、この街じゃ言わずと知れた常盤台のエース『超電磁砲』の御坂美琴」
C「あっ!俺も知ってるっす!学園都市の第3位!でも勢力って?」
B「あぁ、レールガンは勢力争いなんてもんに興味はないが、その力と人柄でコイツ慕う奴等がいんだよ、
 それをレールガンの勢力として扱ってんだよ…まあ本人はそんなつもりはねぇだろうけどな」
A「そしてスキルアウトの大ボスである浜面仕上だ…聞いた事ないか?ある無能力者が超能力者の第4位を倒したって」
C「あぁなんか噂で聞きましたよ」
B「それが浜面仕上だ、今じゃ数あるスキルアウトもコイツによって束ねられている」
A「束ねるつっても、それぞれのリーダー達と知り合いってだけで、本人は、もう足を洗って今じゃただの一般人らしいが
 なにかスキルアウト同士の小競り合いが起きたらコイツが出てきて収めるらしい、まぁ知っての通りスキルアウトは
 無能力者の集団だ、4人の勢力の中じゃ一番人数が多いみたいだぜ」
B「そして、この中で一番ヤバイ奴が学園都市第1位である『一方通行』」
C「アクセラレータ!?俺でも知ってますよ」
A「4人の中で唯一、暗部にいる奴だ…コイツはかなりやべぇ、コイツは勢力なんて持っちゃいねぇがたった一人で
 他の四天王とやり合えるだけの力がある」
C「どいつもこいつも恐ろしい奴等っすねぇ、でっ!?最後の一人は?」
A「あぁこいつは、正直よく分かってねぇんだ」
B「だが噂じゃ、今言った3人と差しでやって全部倒したらしい」
C「なっ!?差しってアクセラレータとも!?」
A「あぁ、その存在こそよくわかっちゃいねぇが、実力だけは確からしいぜ」
B「なんでも、他の四天王もそいつの言う事は素直に聞くらしいぜ」
C「へぇー、一体どんな奴なんすかねぇ」

855ギャグマン:2010/04/04(日) 00:03:15 ID:eKOzNeVs
とあるファミレスにて、重大会議が行われていた。
ウェイトレス「ごっ、ご注文は?」
一方通行「コーヒー、ブラック」
御坂「アイスティー」
浜面「じゃあ…コーラで」
上条「あっ俺も」
ウェイトレス「はい!少々お待ちください!」
可愛らしいウェイトレスさんだったが、注文を聞いてすぐにその場から離れた。
一方通行「さてェ、なんなんだぁ?わざわざ俺達を集めて」
浜面「まったくだ、俺なんてバイト休んで来たんだぞ」
御坂「私も急がしかったけど、あんたがどうしてもって言うから仕方なく」
3人を呼びだした当麻がゆっくりと口を開いた。
上条「あぁ…実は重大な問題が起こってな」
一方通行「重大なァ」
御坂「問題?」
浜面「なんだよ?」
上条「お前ら…いいかげんゴミの分別守れェ!!!!」
一方通行「ちっ!またその事か」
上条「ちっ、じゃねぇよ!!お前らがちゃんとゴミの分別しないもんだから、俺のところに苦情来てんだぞ!!」
浜面「そんなギャーギャー騒ぐなって」
御坂「そうよ、それに私はちゃんと守ってるわよ」
上条「はいそこ!嘘つくな!」
御坂「なっ!?嘘なんてついてないわよ!!」
上条「ついてるだろうが!俺聞いてんだぞ!お前燃えるゴミの日に雑誌出してんだろ!!」
御坂「えっ!?なんで?ダメなの?」
上条「ここにきてお嬢様属性!?ダメに決まってんだろ!!」
御坂「だって雑誌よ!紙じゃない!!」
(注意)雑誌は燃えるゴミではありません

856ギャグマン:2010/04/04(日) 00:04:15 ID:eKOzNeVs

上条「そしてアクセラレータ!!」
一方通行「あァ?」
上条「お前、前も言ったろ!?燃えるゴミと燃えないゴミ分けろって!!」
一方通行「めんどくせェーな」
上条「めんどくせーじゃねぇよ!!こっちの方がめんどくさいわっ!!」
一方通行「大体よォーなんで分けなきゃいけねェんだ?」
上条「根本的なところを否定し始めたぞ!こいつ!!」
一方通行「なんなんだよ、燃えねぇゴミって、ゴミなんてみんな火つけりゃ燃えるだろォが」
上条「ホントに身も蓋もないこと言い始めたぞ!コイツ!!」
一方通行「あいつらはよォ、ホントは燃えんだぜ、だけど、ダリィーから燃えないとか言ってるだけなんだよ」
上条「おい!何時からお前は、ゴミの気持ちを代弁するメルヘンキャラになった!?」

857ギャグマン:2010/04/04(日) 00:06:26 ID:eKOzNeVs
上条「そして浜面!!」
浜面「なんだよ?確かに少しは違反してるかもしれねぇが、こいつらほど酷くねぇぞ」
上条「いや…お前はまだいいんだよ、だけど、お前の仲間がよぉ」
浜面「他のメンバーの事言われてもよー、まぁ、一様注意ぐらいはしとくわ…」
上条「あぁ、確かにお前に言うべきことではないとは、思ってんだが、他に誰に伝えりゃいいのか分かんなくてよぉ」
御坂「そういえば、この前、あんたの寮の近くでゴミ箱にちゃんと捨ててない奴がいたわね」
浜面「なに!?俺の寮の近くか?」
御坂「えぇ、この間、あんたがマンションに入っていくの見かけたから覚えてたわ、多分間違いないと思うけど」
上条「スキルアウトか?」
御坂「多分ね」
浜面「いつだ?」
御坂「えーっと、丁度一週間前だから…7日前ね」
ドォォンと浜面が突然テーブルを叩き、かなり低い声で言った。
浜面「どんな奴らだった?」
御坂「えっ!?そうねー、一人で、金髪のチャライ感じで…あっ!右耳にピアス2つ付いてた」
浜面「K.Jの奴か」
当麻が浜面?と言う前に携帯を取り出して
浜面「半蔵か?K.Jの奴を三十九号線の木の葉道りの『オリャ・ポドリーダ』って店に連れて来い、すぐにだっ!」

858ギャグマン:2010/04/04(日) 00:08:52 ID:eKOzNeVs
おそらく半蔵が、がんばったのだろう、K.Jとやら15分ほどで来た。
K.J「どうもっす!浜面さんっ!お久しぶりです!!」
浜面「おい、コイツか?」
御坂「えぇ、そうねコイツよ」
K.J「あの〜一体何の用なんです、トロイヤァァァァ!!!!」
浜面のアイアンクローが炸裂した。
浜面「てめぇぇ!この前、俺の寮の近くでゴミをポイ捨てしたらしいなぁぁぁ!!!」
K.J「ええぇぇ!!いやそれがなにか!!!!?」
浜面「てめぇぇ、滝壺が寮の掃除当番だった日に言ってたぞ!!『ゴミが散らばってて、かたずけるのに苦労した』ってなぁ!」
上条「浜面落ち着けぇぇ!!」
当麻がなんとか浜面を押えようとしたが抱きついたが、浜面は信じられない力でそれを振りほどいた。
おそらく、これと同じ力で戦われていたら、御坂の母を助けたあの日は、間違いなく負けていただろうと当麻は考えていたが、
浜面「K.Jェェェェ!!てめぇ『スキルアウトの心得3か条』言ってみろォォォ!!」
K.J「痛たたぁぁっ!えーっと、まず!!『無能力者であることに誇りを持て』と『大切なものは死んでも守れ』っと」
浜面「最後はぁぁ!!?」
K.J「たっ滝壺さんには優しくすることぉぉ!!」
上条「いやっ!何それ!?なんでそんな具体的なのが入ってんの!?」
浜面「そうだぁぁ!!K.J!貴様はその中でも一番やっちゃいけないことをしたぁぁぁ!!よってお前を処刑する!!」
上条「いや!!だから落ち着け浜面!!いろいろツッコミたいけど!一先ず落ち着け!!」
浜面「止めるな上条!!」
上条「止めるに決まってんだろ!!頼むから落ち着けぇぇ!!ほらっ!キャラが変わっちゃってる!!
   思い出せ浜面ぁぁ!!お前は滝壺の為だったら命を掛けて、どんな悪事にでも手を染める…って、あっ!変わってない
   って言ってる場合かぁぁぁぁ!!!!」
100点のノリツッコミを決める当麻だったが、浜面を止める為後ろから抱きついた。
そのおかげで何とかK.Jは浜面の手から離れ、その場から逃げる為、ファミレスの出口に向かった。
上条「今のうちに!!逃げろK.Jぇぇ」
浜面「待てこらぁぁぁぁぁ!!」
上条「お前が待てェェ!!つーかお前らも見てないで助け…」
浜面を追いかける前に援軍を頼もうと残りの二人を見たが
ウェイトレス「コーヒーのお客様は?」
一方通行「あっ、俺だ…」
御坂「私アイスティーね」
上条「無視かい!!って浜面を止めねェと」
御坂「あぁこれあんたの奢りでしょ?」
一方通行「ゴチになりやァーす」
上条「って勝手に決めんなって!あぁ待て浜面!!」
K.Jを追いかけていく浜面を追って当麻も外に出た。
上条「あぁもう!!不幸だぁぁぁ!!」

こうして学園都市の平和は守られている。

859ギャグマン:2010/04/04(日) 00:13:54 ID:eKOzNeVs
以上でーす。キャラの名前考えんのメンドイから超適当にしました。
自分でもK.Jってなんだろうって思います。
一方通行は、このくらい丸くなればいいなぁっと思って書きました。
浜面はただのギャグキャラにしました〜。
浜面×滝壺好きな人どうもすいません。またなにか思いついたら書こうと思います
最後にいろいろキャラ崩れで不快に思った方々に、どうもすいませんでした。

860■■■■:2010/04/04(日) 00:54:04 ID:ifwtb1n.
禁書二期ってやるとしたらいつごろですかね?

861■■■■:2010/04/04(日) 04:16:10 ID:5T6oGbGs
10月あたりだと思います。

862■■■■:2010/04/04(日) 19:10:41 ID:OzzClPN2
ソース

863■■■■:2010/04/04(日) 23:29:03 ID:7LyWJ/Qk
「灰姫遊戯」の作者さんは、もうここを去ってしまったのかな
あのメッセージを最後に姿を消してから、ずっと新作を待っているんだが…

小ネタでもいいから、またあなたのSSを読んでみたいです

864■■■■:2010/04/05(月) 00:59:05 ID:PwkT3xrQ
ここの人立ってVIPとかでは書かないの?

865■■■■:2010/04/05(月) 17:17:02 ID:yAOZJtpY
初めまして。
今回初めて投稿させていただきます。

題名は『とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ)』です。
禁書の設定を根本から覆すオリジナル設定なので、それが駄目な方は見ないことをお勧めします。
オリジナル設定については本編で出てきますので、ここでは書きません。
では投稿。

866とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ):2010/04/05(月) 17:20:38 ID:yAOZJtpY
「はーい。補習の授業を始めるですー。今日は先生がプリントを作ってきたのですー」
そう言いながら生徒にプリントを配っていくのは、短いピンクの髪をした身長百三十五センチの教師、月詠小萌だ。
十二歳、つまり小学六年生の子供にしか見えないのだが、列記とした大人である。
巷では生きる学園七不思議、等と言われているらしい。
七不思議になった理由は単純で、どうみてもロリコンさんが好みそうな外見にしか見えないから、だ。
「なあなあ」
「何だにゃー?土御門さんに何か話でもあるのかにゃー?」
小萌先生がプリントを配り始めた直後、話し始めたものがいた。
片方は青髪ピアス。外見はその名の通りで、三大テノールもびっくりの野太い男ヴォイスを出す。
片方は金髪にグラサンと、如何にも『不良』といった感じの青年だった。
名前を、土御門元春という。
にゃーにゃー言っているが、彼の身長は百八十センチだという事を言っておく。男の娘ではない。
「はいそこー?補習ぐらいはちゃんと受けるのですよー?」
小萌先生が二人に軽く注意をする。
だが二人は気にせず、
「どうよ最近?彼女とか、出来たん?」
「何度も言わせるんじゃないにゃー。オレは舞夏一直線なんだにゃー」
「相変わらずお前は義妹一直線なんやなー……。ああ、小萌センセー最高や」
物騒な会話をしていた。

「…………うっ」

誰かの嗚咽が聞こえた。しかも少女の。

クラスの全員が驚いて小萌先生のほうをみる。
そこには、
「あらー?小萌先生がお泣きに……」
クラス全員の頭の中で、『小萌先生が泣いた→犯人は誰だ→そういえばさっき小萌先生が誰かを注意していた→青髪ピアスと土御門だった気がする→ならばそいつらが犯人だ』という式が三秒で出来上がった。
クラス全員が(二人除く)鈍器を握る。どうしてそんなものを持っているのかが不思議だ。
「……逃げますか、土御門?」
「望む所だぜい」
そうは言ったものの、ここは割かし高い場所に位置する教室で、しかも脱出口は教室前方と後方にある扉のみ。
脱出口は怒ったクラスメイトに封鎖されていた。
当然、怒り狂ったクラスメイトから逃げられる筈も無く、教室内に愉快な悲鳴が響いた。

867とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ):2010/04/05(月) 17:22:50 ID:yAOZJtpY
「ったく……」
土御門達がどうなったかはさておき。
一部の馬鹿共を除き、今日は休日だ。
二百三十万いるうちの八割以上が学生のこの学園都市では、休日は殆どの人が休みになる。
常盤台中学に通う御坂美琴は、自動販売機の前にいた。常盤台中学といえば、学園都市でも五本の指に入るといわれている御嬢様学校だ。
灰色のプリーツスカートに半袖のブラウスにサマーセーター。何の変哲も無い中学校生徒の格好をしている。まあ、彼女の通っている中学校は何の変哲もないことはないのだが。
御嬢様学校に通っているので頭も良く、更に彼女は能力者で溢れるこの学園都市でも七人しかいない『超能力者(レベルファイブ)』なので、補習等とは無縁だ。
御嬢様御嬢様といっても、彼女を見たら御淑やかなイメージが崩れるだろう。
「ここの自販機って何時来ても壊れてるわね……、っと!」
そういいながら、回し蹴りを自販機に決める美琴。
パンツが見えるかもとか言うやからもいるかもしれないが、美琴はスカートの下に短パンを装着しているので何ら問題は無い。
御嬢様なら、普通に硬貨を入れて買うべきだが、美琴はそういったことを全く気にしない。
と、そこに、

「お姉さま〜っ!」

突如として、其処まで何も無かった空間に人が現れた。
その人物は少女の形をしており、また美琴とはサイズ違いの同じ服を着ていた。その人物は美琴に抱きつこうと手を広げていたのだが、美琴が数歩横に移動した事により地面に打ち付けられてしまった。
「く、黒子っ!?どうしてここにっ!?」
「うふふ。わたくしは、お姉さまの行く所なら何処へでもぐべはっ!?」
黒子、といわれたその少女は、起き上がりながら言葉を言っている最中に美琴から回し蹴りを貰い、また地面に打ち付けられた。
茶髪のツインテールに、AAという小さい胸いやすいません嘘です許してくださいってば。
これからの成長に期待できる胸をしている。
本名は白井黒子。白黒と呼んではいけない。
黒子は『風紀委員(ジャッジメント)』という学生組織に入っている。
おもな仕事は基本的の校内の治安維持だが、校外の治安維持活動もしている。黒子はおもに後者を仕事にしている。
ここまで聞くと割りといい子に思える。
だが、黒子は顔面の汚れを手で払いながらこう言い放った。
「さあ、お姉さま〜?今日は休日なんだから黒子と水入らずどぶはっ!?」
本日二回目の美琴による回し蹴り直撃である。
この黒子という少女、美琴の事を『お姉さま』と呼び、慕っているのだ。
慕っているだけならまだいい。
黒子の場合、既に『百合』という領域にまで足を踏み入れてしまっているのだ。
それ故、たまに行き過ぎる。いや、常時行き過ぎてる。
「はあ……。ま、いいわ。しょうがないから今日一日あんたと付き合ってあげる」
ここの『今日一日』というのがミソで、これをはずすと告白したことになるから要注意だ。
「本当ですの!?じゃあ、早速買い物に行くんですの!」
この返事に対し、思わず間の抜けた表情をする美琴。御嬢様とは思えない。
「……今日は変な要求をしないのね。珍しい」
「失敬なっ!わたくしだって淑女ですのよ?買い物だって嗜みますわっ!」
少し意味が分からないが、美琴は適当に頷いた。
ともあれ、ショッピングだ。
(ゲコ太の服とかあるかな……?)
ゲコ太というのは、とあるカエルの隣に住んでいるおじさんカエルだ。乗り物に弱く、ゲコゲコしてしまうというキャラ設定らしい。
所謂少女趣味という奴だ。
「お姉さま〜?またゲコ太の事とかを考えているんですの?」
「なっ……!?そ、そそそそんな事無いわよ!?わ、私だって普通の服を着るわよ!?」
明らかに上擦った声で答える美琴。嘘だということがバレバレだ。
「んふふふふ……」
「な、何よ気色悪い……」
黒子が変な笑みを浮かべる。御嬢様とは思えない。
「ま、いいですわ。ささ、行きましょうお姉さま」
「は?あ、うん……」
黒子は美琴の手を握る。
その瞬間、二人の姿が消えた。
黒子の能力は大能力(レベルフォー)の『空間移動(テレポート)』。
三次元的空間を無視して物質を転移出来る能力だが、三次元から十一次元への特殊変換時に計算をするため、脳に多大な負担が掛かってしまうのだが、そこは常盤台に通っているだけはある、ということだろう。
ともかく、黒子と美琴は『空間移動』により、早々とこの場から消え去った。

868とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ):2010/04/05(月) 17:24:58 ID:yAOZJtpY
二人が消えたので、この空間は蹴られた哀れな自販機がぽつんとおいてある侘しい場所になってしまった。
と、そこに、
「ここが今日の実験場か……?」
白い髪に紅い眼、そして柄の悪い目つきをした男がやってきた。
彼の名は『一方通行(アクセラレータ)』。学園都市に七人しかいない『超能力者(レベルファイブ)』の中でも頂点に立つ第一位だ。
能力名も『一方通行(アクセラレーラ)』といい、力のベクトルを自由自在に操る能力を持つ。
「お待たせしました、とミサカは謝罪の言葉を述べます」
一方通行とほぼ同時に、『御坂美琴』が現れた。
容姿、身につけているものは先程ここにいた御坂美琴と殆ど同じだ。違うことといえば、頭につけているゴーグルとスカートの下に短パンを履いていないということだろう。
「待たせンなよ、クソが。で?今回で何回目になるンだ?」
といっても、一方通行は大して待っていないのだが。
一方通行の挑発的な言葉に対し、
「はい。今回で五千六百十八回目です、とミサカは冷静に答えます」
感情のこもっていない声で答える『御坂美琴』。
彼らが言っているのは、『絶対能力進化(レベル6シフト)』という計画のことだ。
そして、御坂美琴に良く似た少女の正体は、
「欠陥電気(レディオノイズ)、ねェ?『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』とかいう機械野郎に自分の命運を弄ばされて満足かい?」
「構いません、とミサカは言います。元々要らなくなった私達を再利用する為の計画ですから、とミサカは事実を述べます」
元々は『量産能力者(レディオノイズ)計画』にて開発された彼女達。
偶発的に生まれる超能力者(レベルファイブ)を確実に生み出す、という趣旨の実験だったのだが、生み出された御坂美琴の『妹達(シスターズ)』は御坂美琴(オリジナル)の一%にも及ばない欠陥品だった為、実験は失敗。
生み出してしまった二万体にも及ぶ『妹達(シスターズ)』をどうしようかというところに飛び込んできたのが、この『絶対能力進化(レベル6シフト)という計画である。
『二万のシチュエーションで、二万のレディオノイズを殺害する』といった内容で、目的は一方通行を『絶対能力者(レベルシックス)』という超能力者(レベルファイブ)の上へと進化させることだ。
今回が、五千六百十八回目の実験。シチュエーションは、『人が使う場所での戦闘』、だ。
「さァて、今回は何をして楽しませてくれるのかな? 哀れな子羊ちゃンよォ!」
この言葉を合図に、戦闘の火蓋は落とされた。

また、とある場所では。

「痛っ!……落ちちゃった……。でも、魔術師から逃げないと……!」
あるマンションの物干し竿に、白い修道服に身を包んだ少女が落ちた。
だが、気にするものは誰一人としていない。
その物干し竿が付属している部屋には、誰も住んでいないからだ。
「大丈夫。『歩く教会』の強度は絶対なんだから」
少女はその身を奮い起こし、屋根の上へと飛ぶ。

869とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ):2010/04/05(月) 17:26:26 ID:yAOZJtpY
「さて、準備は終わったな」
窓のないビルの一室に存在している、『人間』アレイスター。学園都市における最高権力者だ。そして彼は、男にも女にも聖人にも囚人にも子供にも老人にも見えた。簡単に言えば、見るものによって数十、いや数百、数千もの姿に見えることになる。
尤も、彼が最高権力者であるということを知っている人間は少ないのだが。そして、この普通の手段では進入不可能なこのビルに入ることを許可された人間は、殆どいないのだが。
その四角いスペースの真ん中にある、円筒形の生命維持装置の中に彼はいた。
『人間』アレイスターは、赤い液体で満たされたその装置の中に、逆さまに浮かんでいた。その赤い液体は、彼の体の細胞の一つ一つに干渉していく。
その装置と彼の周囲は、眩い光で埋め尽くされていた。
だが、この部屋には『照明機器』と呼ばれるものが存在しない。
しかし、この部屋は光で溢れている。
原因は、四方の壁に隙間なく取り付けられているモニターにあった。そのモニターの映像を鮮明にするため、モニター自身が光っているのだ。
そして、その映像には学園都市の様子が捉えられていた。
「それにしても、我ながら狂った事をしたものだ」
『人間』アレイスターは、一日前にとある魔術を行使した。
勿論彼が行使したのではない。彼は『考え出した』だけだ。その魔術を行使したものは、今はここにはいない。
エイワスというのが、その者の名だ。
彼はある事情により封印されている。
『人間』アレイスターがとある魔術を行使した事を知っているものは、この世界の中でアレイスターとエイワスのみだ。
狂った事、というのはとある魔術を行使した事だろう。

あるモニターでは、白い髪に紅い瞳を持った少年と、茶色の短髪で常盤台中学の制服を着た少女が激突していた。分は明らかに少年の方にあった。
あるモニターでは、白い修道服を着た少女が二人の追っ手から逃げ惑っていた。打ち落とされるのは時間の問題だろう。
あるモニターでは、黒いツンツン頭の少年がアレイスターと全く同じ形の生命維持装置の中に入れられていた。中を満たす液体はアレイスターのものより濃い。そして逆さまではなく、頭の部分が機械で覆われていた。

「さ、私は私の仕事をするか」
『人間』アレイスターは、何かを操作した。そして、何かが動く音がする。
『なんでしょうか』
部屋に、女のものと思われる声が響く。
「『座標移動(ムーブポイント)』か?頼みたいことがある」
『どうせろくなものじゃないんでしょ?』
『座標移動』、と呼ばれた彼女は溜め息を漏らした。
結標淡希というのが彼女の名前だった。
彼女の能力は、ある座標にあるものを任意の座標に移動させる事ができる。アレイスターがいる場所には扉や窓といわれるものがないので、彼女の能力は大変重宝している。
本当は彼女自身がこちら側に来てくれれば手っ取り早いのだが、今はこのモニターの映像を見られるわけにも行かないし、彼女は現在は自分自身にはその能力を行使できない。
昔能力が暴発したせいだ。彼女は現在それがトラウマになっている。
尤も、彼女はトラウマを乗り越えるのだが、今の彼女はまだ苦しめられている。
「これから私が指定する座標にあるものを、ある人物に届けていただきたい」
『分かりました。ある人物とは?』
『座標移動』は殆ど無機質な声で言う。
彼女は近々反乱を起こす。仕方ないと言えば仕方ないか、と『人間』アレイスターは考える。

「学園都市第一位だ」

『……ッ!?』
『座標移動』の、驚愕と恐怖を交えた声が聞こえた。無理もないだろう。今第一位といえば、全盛期のころの『一方通行』だ。恐怖の念を抱かないものが異常だ。
「そう臆するな。君には『モノ』を届けてもらうだけ。第一位の手元にいきなり『モノ』が現れるように仕向けてくれればいい」
『……分かりました。では早く座標を』
無駄話をするのもいいのだが、そうすると都合が悪い。
よって、アレイスターは座標を暗号すら使わずに伝えた。
「変な気は起こさないで頂きたい。君は一刻も早く第一位のもとへ『モノ』を届けてくれ」
『座標移動』からの、返事はなかった。
「さて、これが終わったら後は観察だけだ」
『人間』アレイスターは、ポツリと、そう呟いた。
彼の口元に浮かんでいるのは、笑みだった。喜怒哀楽全ての感情に当てはまらない、説明不能の笑み。
その笑みが絶える事は、なかった。

870■■■■:2010/04/05(月) 17:28:06 ID:yAOZJtpY
投稿終了です。以上でプロローグは終わり。
感想・批判・誤字・脱字あったら教えてください。

頃合を見てまた来ます。

871■■■■:2010/04/05(月) 17:29:58 ID:X1eOFlGY
最近面白そうなのが沢山出ていいな
頑張れよ

872■■■■:2010/04/05(月) 17:32:12 ID:JPcqHPEY

ttp://www.gazo.cc/up/9585.jpg

873ギャグマン:2010/04/06(火) 00:37:42 ID:4mfBpCN6
どうもです!
たまには、ちょっとは、長いのを書いてみようと思います。
内容は、まぁよくある感じです。
シリアスにしようと思えばできるないようですが
自分は、コミカルに行こうと思います。ただ、今回では、終りません

874未来の分岐点:2010/04/06(火) 00:44:33 ID:4mfBpCN6
上条当麻は、よくお世話になる病院のベットで当麻は寝ていた。何かいつものようにとんでもない事件に巻き込まれた訳ではなく
今回の病名は、ただの食あたりである。やる事もなく、ただ寝転がっていると数回のノックの後にカエル顔の医者が入ってきた。
「君が来たときは、またか…と思ったけど、今回は大した事なくて良かったね」
「あはは…ご迷惑お掛けしました…」
「まったく、なんで食あたり起こすような物を食べたんだい?」
「いや〜インデックスが食べた時は、なんともなかったから大丈夫だと思ったんだけど」
「てことは、彼女も同じものを食べたのかい?なんで彼女は平気なんだい?」
カエル顔の医者は顔を歪めながら驚いた、当麻もあきれながら答えた。
「さぁー、神様にでも愛されてるんじゃないんですか」
「まっ、一日様子を見たところ問題無さそうだし…もう帰っても大丈夫だよ」
「あぁどうも」
「次は、気をつけるんだよ…もうすぐ一端覧祭だっていうのに」
はははっと苦笑いを浮かべる当麻に背を向けてカエル顔の医者は、部屋から出て行った。
帰宅の許可を出されたので当麻は、帰る支度をし始めた。一日の入院だったが着替えが少しあったのでバックに詰めていると
又しても、ドアが数回ノックされた。
「ん?はいっ!どうぞ」
返事を聞いたドアの向こうの人は、ドアを開けて中に入ってきた。
入ってきた人物は、医者なのか白衣を着ていたのだが、その頭は、モジャモジャでおそらくパンチパーマであろうと当麻は思った。
そして、顔には、今時どこに売っているのか丸い眼鏡を掛けており、どう見ても怪しいとしか言えない人物であった。
その医者らしき人物が尋ねてきた。
「何をしているんですか?」
思ったより若い男の声で尋ねてきて、取りあえず、こんな先生いたっけ?と考えていたが、一先ず質問に答える事にした。
「えっ?いやぁ、先生がもう返っていいって」
「帰る!?冗談じゃない!!まだあなたは、入院してもらわないと!!」
「えっ!?いやっなんで!?」
「いいから!!ほらっベットに寝て!!安静にしないと!!」
訳の分からんことを言い出した医者は、着替えを詰め込んだバックを適当に投げ捨て、当麻をベットに無理やり寝かした。
「いやっ!なんですか!?急に!!」
「いいから!安静にしてください!!さもないと」
「さもないと?」
「えーと…なんか爆発します」
「いや!!何それ!?何が爆発すんの!!?」
「ですから、爆発します」
「だから!?どこが!!」
訳の分からないことを言う医者にギャーギャーと叫ぶ当麻だったが、医者が急に当麻に顔を近づけ
「よーく考えてみてください!!爆発ですよ!!そしたらどこがなんて関係ないでしょ!!」
「えっ!?いやぁ、たしかに」
「最低でも一年!!安静にしていてもらいます!では…」
言い返したかったが、なにやらとてつもない威圧感を感じ当麻は、何も言い返せず、医者は、部屋から出て行った。
当麻は半ば涙目になりながら
「なんなんだよ?一体…爆発って?」
言われた通りに安静にしていると、カエル顔の医者がまた入ってきた。
「何をしてるんだい?帰らないのかい?」
「あっ!?先生!俺どうなるんですか!?どこが爆発するんですか!?」
「何を言っているんだい…君は?」
当麻は、カエル顔の医者に先ほどのことを説明すると
「そんなことある訳ないだろう…第一そんな先生、私は、知らないよ」
「えぇ!?じゃあ?」
「きっと誰かの悪ふざけだよ…少なくとも私が見る限り以上はないよ」
「そう…ですか…たくっ!一体誰が?」
考えてみても分からないので、当麻は、取りあえず、先ほどのバックを持って病室から出て行った。

875未来の分岐点:2010/04/06(火) 00:47:57 ID:4mfBpCN6
退院した次の日、当麻は、一端覧祭の準備をする為に学校に向かっていた。その横には、派手な修道服を着たインデックスもいる。
普段なら学校に行っている間は、家でお留守番なのだが、今は、一端覧祭の準備期間は、だいたいの学校が午前中授業となり
午後からは、もっぱら一端覧祭の準備となる、そうなれば、誰が学校にいようと大した問題にならないので、
当麻は、インデックスを連れて行くことにした、連れて行くと言っても、インデックスが無理やりついて来ただけで、
当麻も準備の手伝いぐらい、してくれるだろうと思って連れて行くことにした。
「ねぇーとうまー、今日準備が終ったら、またみんなでどっか食べに行くの?」
「結局、それが狙いか…言っとくけど今日は、準備だけだ」
「なぁーんだ」
「ったく…みんな急がしいんだから、手伝いぐらいしろよ」
「任せといてよ!味見なら自信があるんだよ!!」
「うちのクラスは、そんな出し物しねぇよ」
能天気だな思いながら歩いていると、コンビニの横のうす暗い路地に繋がる道の入り口に机と椅子を置いて占いらしき物をやっている。
なにやら年寄りが着ていそうな和物の服を着て、口の周りに白い髭のある男が話しかけてきた。
「そこのお兄さん…」
「んっ!?俺?」
「えぇ…あなたです…あなた今日は学校に行かないほうがいい」
「えっ!?なんで!?」
「あなたの今日の運勢は最悪です…このまま行くと大変なことになりますよ」
「えぇ!!マジですか!!」
突然の予言に驚く当麻であったが、会話を聞いていたインデックスが
「ちょっと!アナタっ!!」
「えっ!?あっ、はい」
「一体何の根拠があってそんな事言うの!!」
「えっ!?根拠って?」
「だから一体どういう占いをやってるの!?日本のもの!?それとも中国、インドとかアジア系のもの!?
それかヨーロッパとかのもので占ってるの!?」
「えっとー…」
急にテンションの上がったインデックスに占い師も当麻も戸惑ったが、インデックスの正体を知っている当麻は、
おそらく、膨大な魔術の知識を持っているインデックスにとっては、どうやって占っているのかが気になるのだろう考えたが、
取りあえず、こんな所で魔術知識を暴露するわけには、いかないので
「インデックス落ち着けよ…この人は、俺が不幸にならないようにと親切に…」
「別に当麻の不幸なんて今に始まった事じゃないだよ!!」
「あっ…たしかに」
正論を言うインデックスの意見に納得してしまった当麻を見た占い師は、当麻に詰め寄り
「いえいえ!!今日のあなたの運勢は、過去最悪です!!今すぐ家に帰って下さい!!」
「だ〜か〜ら〜!一体どういう根拠でぇぇ!!」
よっぽど頭にきたのか、突然占い師に服に掴みかかり、問い詰め始めたので、占い師は、驚いてバタバタと抵抗している。
それを見ていると、どうも、かわいそうになってしまい、とにかくインデックスを占い師から引き剥がそうと
インデックスと占い師の間に入ったが、中々インデックスが離れないのでかなり力を入れてインデックスを占い師から離した。
しかし、勢いがありすぎてドタン!!と後ろにインデックスと一緒に倒れた。
「痛ってぇ〜、ったく!!何してんだよ!!」
「だってぇ〜」
「んっ?それなんだ?」
見ると、インデックスの手にある白い毛の塊があった。占い師の方を見てみると占い師の顔から白い髭がなくなって、
なにやら見た事がある顔が出てきた。当麻は、考えた、なにやら昨日ぐらいに見た事がある、
「あっ!!お前昨日の!!」
「しっ、しまった!!」
「てめぇー!昨日といい今日といい、一体何の恨みがあるって言うんだ!?」
「いやっ!そんなつもりはっ!!私は、あなたの為に…」
「なにが俺の為だ!!訳の分かんねぇー嫌がらせしやがって!!」

876未来の分岐点:2010/04/06(火) 00:50:07 ID:4mfBpCN6
一発殴ろうかとも思ったが、いちいち相手にするのも面倒なのでさっさとその場を離れる事に決めた。
占い師をほったらかして、歩いていくと、その占い師が着ていた服が邪魔だったのか、それを脱ぎ始めて中から、普通の若者が着そうな
ジーパンとトレーナーという格好になった。どうやら、先ほどの占い師の格好は、上から羽織っただけだったようで、
先ほどの年寄りのイメージと違い、普通の若者、おそらく、当麻と同い年ぐらいに見える。
少年は、当麻のあとを追って話しかけてきた。
「待ってください!!騙した事は、誤ります、でも!あなたに学校に行かれると困るんです!!」
「んだよ!何が困るんだよ!?」
「いやっ…だって…学校に行くと…」
「なんだよ!?邪魔ばっかしやがって」
無視して行こうとすると、前から良く知るバカの知り合いの声がした。
「お〜い、かみやーん」
「んっ!あぁ、土御門に青髪か」
「にゃー、今日も授業さっさと終らせて、一端覧祭の準備に取り掛かろうぜい」
「ホンマ午前中授業は、楽やな〜って、だれや?その後ろにおるの?」
「あぁ気にしなくていい、ただの不審者だ…」
「いやっ!だから僕の話を…」
「なんやカミやん!女子だけでは飽き足らず、ついに男子ともフラグを立てるようになったんやな〜」
「黙れ!青髪!!」
いつも通りに馬鹿げた話をしていると、
「とうま!!あれ!!」
インデックスの声が聞こえたので見てみると、インデックスが道路を指差して、驚いていた。
道路を見てみると、一匹の子猫が道路の真ん中に飛び出していて、そして、なぜこうも完璧にタイミングが合うのか
トラックが近づいてきて、あと数秒で子猫が轢かれそうになっていた。
「なっ!?クソっ!!」
当麻は、もはや反射としか言えない反応速度で、即座に道路に飛び出し子猫のもとへと走った。
すぐに子猫のもとに着いたは、いいが、トラックは当麻の目の前まで迫っていた。
「とうま!!」
「カミやん!!」
友達の声が聞こえる中、目の前に迫るトラックを目にして、
(ダメだ!!)
と諦めた時、先ほどの少年が当麻に向かって走ってきた。そして、聞いた、聞き間違えでは、なく。確かに、少年は、叫んだ


「父さん!!」

877ギャグマン:2010/04/06(火) 00:57:53 ID:4mfBpCN6
こんな感じで行きます。
いつも、誰が喋っているのか「」の前に書いているので、誰が喋っているか
ちゃんと伝わるようには、出来たと思います。もしあやふやなとこがあれば言って下さい
説明します。まぁ分かると思いますが、タイムスリップネタです。
でもオリジナルキャラは、一人だけの予定です。あまり、重要では、ないですけど
時間的には、戦争が終って一年後とかぐらいを考えています。
他にも、いろいろ禁書キャラを出していこうと思います。
感想・批判・誤字・脱字あったら、ぜひ教えてください。

878■■■■:2010/04/06(火) 01:54:48 ID:gs7wF8hs
オリキャラ登場なんて禁書の名を借りた別物だろうに……チラシの裏でおk

879■■■■:2010/04/06(火) 02:12:32 ID:u/rTV5rA
>>877
誤字脱字以前に、一行目から頭痛が痛い文章じゃまずいだろ

>>878
使い方にもよらないか?
確かに主人公のオリキャラ無双はドン引きだがw

880■■■■:2010/04/06(火) 21:29:09 ID:mHpoh/yI
>>877
拝見した限りでは、内容面はまだどうとも言えませんね。もう少し読まないと
文章表現で気になったのは句読点ですかね。読点が多すぎやしませんか?
独自の強調表現でしたらすいません。ただ万人受けする文章も大事かと(この感想すら私一人の個の意志ですが)

>>879
たとえば、どんなオリキャラなら自然?
今回のは未来人みたいだけど、禁書世界のバランス的にはどうなんだろ

881■■■■:2010/04/06(火) 22:11:59 ID:QTe3aD/.
>>880
自然なケースじゃなくて、不自然なケースなら例示が簡単じゃね?
たとえば、オリキャラが元作品の登場人物を完全に食ってしまうケースだとか。
もうなんでも出来過ぎて弱点もなくてやりたい放題な感じ。
あくまでも元のキャラを引き立てるための脇に徹していればいいんだけど、
そのキャラが主役として頑張ってしまうと元作品のファンとしては何コレ?
という気分になってしまう。

882■■■■:2010/04/06(火) 23:15:09 ID:u/rTV5rA
>>880
原作キャラより目立ってなければいいと思う。
既存のキャラだけで凝った長編ストーリーをつくろうとするとかえって無理が出てくる場合もあるし。
あくまで個人的意見です。念のため。

883■■■■:2010/04/07(水) 00:34:58 ID:53LEFX5A
>>881
のに足して、納得できるだけの存在理由
既存キャラで替えが効かないならって感じか?
キャラというよりは進行に欠かせないパーツだな
そこから逸脱すると叩かれる可能性がでてくる
禁書の設定を使っただけの話になるから
まあ微妙にオリ使ってる俺が言うのもなんだが

884■■■■:2010/04/07(水) 00:50:33 ID:hIu5VPKI
※男でないこと

ほんとはこれが一番重要だろ

885■■■■:2010/04/07(水) 06:29:12 ID:CtML8Oys
青髪ピアス「志が低いねん。何言うてんねん。ショタのすばらしさを語って進ぜよう!」
以下、割愛とさせていただきます。

886■■■■:2010/04/07(水) 08:23:40 ID:ff/cT5NU
個人的にはオリキャラよりクロスオーバーのほうが気に入らん。
クロス元知らないとわけわからんし、シチューとカレーを混ぜて料理するような危うさがある

887■■■■:2010/04/07(水) 09:09:35 ID:vJJ74mHI
>>884
それも使い方次第かなぁ。
上条さんのお相手として完璧美少女がヒロインはるとかも難しいと思うし。
まぁ「とある」の場合女性キャラが沢山いるから、被らないようにするのがまず
大変だろうけどね。

>>886
クロスの場合、片方だけを持ち上げすぎるともう片方の作品のファンの顰蹙も買うし。
匙加減が難しいですわな。

888■■■■:2010/04/07(水) 09:19:50 ID:B99llnEo
>>887
でも、もしこのスレでクロス投下しようとするなら禁書主体が大前提だよな?
そもそも禁書板だし

889藤井 靖ジェンヌ:2010/04/07(水) 09:26:34 ID:JoFtE/Zw
ボリエモンさんがTVで呟いた事から
巷で裏2chがブーム☆です。

今スグ 
★☆★ 裏2ch ★☆★

に行きたい人は

Find 裏2ch

で検索してね ★☆★
※ボリエモンもROMってま〜〜す。

890■■■■:2010/04/07(水) 09:35:44 ID:vJJ74mHI
>>888
そうなるけど、もう片方の作品をあまりないがしろにしても意味ないんじゃない?
他作品の強いキャラを、例えば上条さんがあっさり倒してしまったりしたら、何のために
そのキャラを登場させたかとかなってしまうし。
匙加減が難しいんじゃないかと思うんですよ。
まぁギャグもののパロディの場合、最初からキャラ崩壊が前提なので許容範囲は人に
よってはかなり広くなったりしますが。もちろん描き方にもよりますが、アックアさんが
マサルさんにセクシーコマンドーで倒されても私は怒らないw

891■■■■:2010/04/07(水) 09:41:25 ID:vJJ74mHI
誤解して欲しくないけど、俺はクロスものを書くなとか言ってるわけじゃないからね。
難しいだろうな、と言ってるだけで。

892■■■■:2010/04/07(水) 09:49:45 ID:B99llnEo
>>891
オリジナルは嫌われやすいし、有名なのとクロスすればある程度は
大丈夫かなとは思う。
でもいざ書こうとするとやっぱり難しそうなんだよな。
上条さんをどうやってクロスした相手と平均化させるかで悩んでしまう

893■■■■:2010/04/07(水) 10:16:31 ID:f7Ka1QNE
TOMAは勘弁な

894■■■■:2010/04/07(水) 12:37:56 ID:53LEFX5A
話の構成上負けるなら全然ありだな
たとえ直接相手に勝てなくても、上条ってキャラを生かせるなら
そんな俺はクロス大好物です
なのはとなら、Asまでなら大活躍できる防御的な意味で
デバイスの設定もあいまって耐久力生かしたい放題だし

Wを思い出すわ、負け続けたからこそって感じで俺なら使う

895■■■■:2010/04/07(水) 14:14:41 ID:8LRMj4BE
クロスならVIPか製作速報でやったほうがいいと思ふ

896■■■■:2010/04/07(水) 14:37:12 ID:UIuGCzOU
>>894
なのは、といえばA's11話を丸々パロディッた作品があった記憶が……
あれは住人的にはどうよ?

897■■■■:2010/04/07(水) 20:01:44 ID:Xxnx5q1Q
>>881-883
個人的には
「オリキャラのための話ではなく、話のためのオリキャラであれ」
という風に考えている
まあ、オリキャラを入れた二次創作はしたことないから、ただの注文だけど

898■■■■:2010/04/07(水) 20:10:56 ID:ff/cT5NU
>>897
全面的に賛成します

899■■■■:2010/04/07(水) 21:07:32 ID:nYfGr6oU
あくまで原作キャラが主体なら良いのでは?
おれは面白いと思いました。

900■■■■:2010/04/07(水) 21:38:30 ID:kz9TlX4U
なのはといえば某動画で上条さんがフェイトちゃんとコンビ組んでたの好きだった
あれ観てこの二人で何か書こうかと思った

901■■■■:2010/04/07(水) 22:22:35 ID:i9LvX6TE
>>897
自分も賛成。そのうえで質問だが、オリキャラの自由度はどこまで許せる?
・長編SSで、オリキャラがそのSSのラスボス
・複数のオリキャラが存在する
・物語の展開上、一度原作キャラがオリキャラに敗北する(後にリベンジ)
今思いつくのはこれくらいだが、住人的にはどうよ?

902藤井 靖ジェンヌ:2010/04/07(水) 22:50:28 ID:JoFtE/Zw
ボリエモンさんがTVで呟いた事から
巷で裏2chがブーム☆です。

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※ボリエモンもROMってま〜〜す。

903■■■■:2010/04/07(水) 23:00:06 ID:53LEFX5A
>>901
全部許せるだろjk
ただ魔術側のラスボスでオリキャラ作ったら痛くなることは必死

>>896
読んだことねえ タイトルplz

904■■■■:2010/04/07(水) 23:09:41 ID:ff/cT5NU
>>901
個人的には全部許せる。>>897に従っていれば

905■■■■:2010/04/07(水) 23:28:03 ID:6kpLqUSI
>>815 >とある騎士(ナイト)の要人警護(エスコート)作者様
とても面白いですね!ぜひ続きが読みたいです。頑張ってください!

906■■■■:2010/04/07(水) 23:31:05 ID:Xxnx5q1Q
>>901
個人的には禁書に限らず二次創作は
「オリキャラ主人公最強」でさえなければいいと思っている
複数の〜に関しては限度があるけど

907■■■■:2010/04/07(水) 23:51:44 ID:gRfuX3SA
それだと上条さんがU-1化するだけじゃね
もうそれは同姓同名の別生物

908■■■■:2010/04/08(木) 00:44:33 ID:S/LvIybk
オリキャラ無双は困るが、かといって禁書キャラ無双も
やりすぎると『禁書キャラの皮を被った恐ろしい何者か』になってしまう、と
結局はさじ加減か

>>903
たぶんこれ
魔砲少女リリカル・カナミンA`s第12話「夜の終わり、旅の終わり」
つ ttp://www21.atwiki.jp/index-ss/pages/130.html

909■■■■:2010/04/08(木) 07:58:37 ID:jF7HEOzw
もうディケイド呼んでくれば良いんじゃないかな

910藤井 靖ジェンヌ:2010/04/08(木) 09:52:23 ID:AERUnWdU
ボリエモンさんがTVで呟いた事から
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911■■■■:2010/04/08(木) 14:20:11 ID:9TeDKmgQ
>>907
いわゆるKAMIJOというやつか

912K-T:2010/04/08(木) 16:46:30 ID:hu7TxdiA
すいません、≪とある悪魔の真実告白≫の続きを読もおと思ってるのですが
34さんのブログはどこを探せば見つかりますか? 教えてください。

913■■■■:2010/04/08(木) 17:43:03 ID:QRQZxL6s
>>911
一般的には下の名前使うからTOMAになる

914Ψ:2010/04/08(木) 17:53:06 ID:6WmHXPX6
>>912さん。>>34ではなく、>>834ではありませんか?
それなら、アメブロの『黒猫は夜の空に消えて』というところにありますけど。

915■■■■:2010/04/08(木) 18:15:14 ID:nOTsz26.
>>914
よし、>>912をもう100回ほど読み直してみようか

>>912
34氏のブログはpart4の中にURLはってあったんだけど、
今見てきたらブログサービス自体が終了していた
移転情報は知らない、ググっても出てこない……完全消失?

916Ψ:2010/04/08(木) 18:39:32 ID:6WmHXPX6
すみません。間違えました。

917■■■■:2010/04/08(木) 19:19:49 ID:04o3MNTU
てか、なにこのえろいツイッター
ttp://twurl.nl/u187ev

918■■■■:2010/04/08(木) 23:03:03 ID:9TeDKmgQ
>>913
作中で名字が多く使われてる場合はそうでもない
YOKOSHIMAとかな

919■■■■:2010/04/09(金) 00:48:49 ID:Y5fWXmUo
上条さんの神格化はもういいと思う。
だって公式でそれぐらい言ってるし

あの自分よがりな説教癖を直すくらいに成長する
ストーリーだったら大歓迎だね

920■■■■:2010/04/09(金) 22:24:12 ID:crCE2dA2
レス数が900オーバーしてそろそろこのスレも佳境な訳だが、最近SSの投稿が滞ってるな
ここ数日のレスを読み返してみたんだが、投稿しずらい空気なのかな

住人(読み手)的には、
①書きあがる度に投稿する不定期型
②完結まで書き切って週一とかで投稿する定期型 どっちがいい?

921■■■■:2010/04/09(金) 22:42:58 ID:yoNweDQs
②かな
その方が必ず読めると言う安心感が有る

922■■■■:2010/04/10(土) 01:23:16 ID:qHl34s8U
基本②がいいけど書いてる方は出来上がったらその分だけ投稿したくならないかな?

それに、もし出来上がったとしても最初に投稿した分が『つまらない』で一蹴されたりするのはかなりつらいと思う

923■■■■:2010/04/10(土) 02:56:31 ID:llv3.E3I
②だな
①だと未完になる可能性も孕んでいるし

完結させて冒頭部分を投下、反応を見て続きを投下が良いのかも

924■■■■:2010/04/10(土) 09:16:44 ID:5LovqX0I
確かに②のが読む側は良いけど、②だと「出来てんならさっさと投稿しろよ」
とか言い出す人がいないだろうか?

925■■■■:2010/04/10(土) 14:03:40 ID:x6x/.b6s
でも②なら「投稿者の○○さんは何曜日に」とか決められて良いと思う

それじゃあ自己満で書いていられなくなるからまずいかな…・・・

926■■■■:2010/04/10(土) 15:07:41 ID:7ShP65bQ
>>922
後者の予想は俺もしてた。長編SSともなると、完結まで1年かかる事もザラにあるだろうし
1年間苦心して書きあげたSSが、最初の投稿で「つまらん」のフルボッコにされると流石に悲しすぎる
それに一度も投稿せず1年間「ウケるかな、大丈夫かな」って不安と闘いながら書き続けるのは、正直モチベーション保てるだろうか

読み手の意見だけじゃなく、書き手さんの意見も伺いたいな

927■■■■:2010/04/11(日) 00:49:26 ID:LAIJQSEE
突然済みませんが、かなーり前に風紀のオリキャラ物を書いてた者です。

だんだんオリキャラばっか持ち上げるようになっていく展開が自分で恥ずかしくなってしまっ打ち切ってしまっていたのですが、もったいないので頭の中にある粗筋だけでもかいてみようと思いましてまたここにきました。

ほんとにあらすじだけですけど需要あったら投下していいですかね?

928■■■■:2010/04/11(日) 00:58:01 ID:GDp8LWwg
書き手&読み手ですが議論に参加させて下さい。

自分の場合、読み手としては②ですが、書き手としてはどうしても①になります。
でも①だとエンディングまでの話の流れを少なくとも決めてから投下を始めないと途中で
行き詰まる可能性が高いから怖いですね。

事実、この1年の間にしっかりと話が完結した長編SSが「並行世界(リアルワールド)」
「とある少女の一つの願い 」「When You Wish Upon a Star(星に願いを) 」
「When will I see you again? (天使のささやき) 」の4編しかなく、連載中の数編の作品を
除けばほとんどが更新停止中、あるいは打ち切りに近い状態になっています。
(他作品のSSサイトでも長編の完結率っていうのはこの位なのでしょうか?)
職人の皆さん!是非SS完結を目指して頑張って下さい。
自分としては
『とあるお嬢の看病奮闘記 いちゃいちゃ(?)看病編』
『とある暗部の未元物質』
『Forced・cohabitation』
『とある少女の幼年時代』
なんかは是非とも続きが読みたいです。よろしくお願いします。

話がそれましたが、読み手としては長編は不定期でも良いのでその間にもう少し短編や小ネタ
の投下が増えてくれるとうれしいと思っています。

ただ少し気になるのが、最近「『とあるSSの禁書目録』スレにはある程度しっかりした長編物
しか投下してはいけないんじゃないか」とでもいった変なイメージをつけられて気がすることです。
もともと長編連載物の投下がないときでもいろいろな短編や小ネタがスレを賑わせていた気がする
のですが、最近はそれが少なくなっている気がします。

最後に、次スレが今までみたいに活発になってくれること期待しつつ、自分の早くSSを書き進め
ていきたいと思います。長々と失礼しました。

>>927
黒山大助くんでしょうか?是非ともお願いします。

929■■■■:2010/04/11(日) 07:41:19 ID:ZBjOHLks
風紀再開フラグ!?
待ってたぜ

930■■■■:2010/04/11(日) 13:18:46 ID:JoPKHZ6A
早く続きを!焦がれて死にそうだ!

931アレン:2010/04/12(月) 00:09:17 ID:av20OiJ6
書き手ですがやはり①になってしまいますね。②だと>>922さんのようになると辛いですね
読み手として考えると俺も②の方がいいんですが……

あと関係ないですが、俺の投下したやつはオリばかりで誠に申し訳ない作品になっているので中止しようかと思います……

とりあえず、謝っておきますね……
オリキャラ無双なSSですいませんでした><

次はオリキャラを使わずに作品を作ってみようと思います

932■■■■:2010/04/12(月) 15:50:32 ID:T8xg2hQo
話の流れで短編をひとつ上げようと思っています。
随分昔に書いたやつで、長くないし完結はしているのですが、話としては禁書目録というよりも超電磁砲のssになっています。(もちろん禁書目録も読破していますが)
上条さんが出てこない、というか佐天さんと初春の話なのですが大丈夫でしょうか?
あるいは他に超電磁砲ssすれとかあるんでしょうか?

933■■■■:2010/04/12(月) 18:01:06 ID:RieW7YDo
>>931
オリキャラ無双はバッシングのいい材料だが、
オリキャラが完全に0というのも、話の展開に不都合が出たりする
基本、二次で出すオリキャラは>>897のスタンスがベターじゃないかな

…そして申し訳ない話だが、君がどの作品の作者かわからないというorz

>>932
ここでおk

934933:2010/04/12(月) 18:05:22 ID:RieW7YDo
>>931
ごめん、>>933を書き込んだ後にこのスレで作品を見つけました

連レス申し訳ない

935Iwao:2010/04/13(火) 12:43:01 ID:wIhXWFAw
禁書のSSを投稿しようかなーと思っている者です。
現在製作中で、タイトルの発表を、(処女作なのでお手柔らかに)

『とある覚悟の魔術結社(マジックキャバル)』

がんばってみまーす。(主人公は当麻さんです。)

936■■■■:2010/04/13(火) 19:28:14 ID:zM37.Eis
>>927>>932>>935
投稿待ってます
SSスレ・PART7のトリを務めたい奴は出てこいやァ!!

937■■■■:2010/04/13(火) 20:29:14 ID:DLZeefqg
とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ)を投稿したいと思います。
禁書の設定を根本から覆す設定なので、無理な方は要注意。
それと一方さんの性格がおかしいかもしれませんが、それは仕様です。作中で説明アリです。

では投下ー。

938とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ):2010/04/13(火) 20:30:04 ID:DLZeefqg
第一章 悪魔と修道女 Dark_White_And_Bright_White

夜。

「はァ……」
最終下校時刻を過ぎ、まともな学生達は殆どいない闇に包まれた学園都市の路地を、白い悪魔は歩いていた。
まともな学生達は、この路地には殆どいない。
まともではない学生達は、この路地に溢れている。俗に言う、『溜まり場』だ。
まともではない学生達。学園都市から、『無能力者(使えない)』という烙印を押された者達が多い。スキルアウトなどがいい例だ。
スキルアウト。無能力者達の武装集団。
学園都市でも七人しかいない『超能力者(有能)』で、更に『第一位(絶対)』な彼は、そんなものたちを塵でも見るような眼で見ていた。
――――無能力とかいう理由(言い訳)をしている奴等なンざ、何年足掻いたって結果を出せるわきゃねェンだよ。
そんな事を適当に考えていた矢先。
「おらあっ!」
叫び声が聞こえた。いや、気合付けの声か。
第一位は、ゆっくりとも素早くともいえない微妙な速度で顔だけで振り返った。紅い目が、あるものを捉えた。
鉄パイプ片手に、此方に突進してくる男の姿が、そこにはあった。
そんな男を、周りの人間は全く気にしていない。
それは、第一位も同じ事だった。
男の姿を確認すると、何事もなかったかのように第一位は顔を元の位置に戻した。
そんな彼の様子に怒ったのか、男は全身全霊で鉄パイプを振り下ろすが、

鉄パイプが振り下ろされた瞬間、男の体は数メートル後ろへ吹っ飛んだ。

「がっ……!?」
男が呻き声を上げる。
周りのものは、その男をただ静かに嘲笑うだけだった。
「まだ襲って来るヤツがいやがるのか……」
第一位は、そう吐き捨てる。
彼の能力名は、『一方通行(アクセラレータ)』。能力はベクトル操作。
彼は常に自分の周りにベクトル操作の一つである『反射』を作用させている。そのため、自らに向かったベクトルは逆に攻撃を放った相手に向かっていくのだ。
先程を例に挙げると、『目の前の白いのを倒す』という目的で放たれた攻撃は、第一位に当たった瞬間『自らに向かっていく』攻撃に変わる。
無論、これを行うには非常に高い演算能力が必要になる。故に、第一位は学園都市でも最高の頭脳を持つ。
第一位は、その能力名と同じく『一方通行』と呼ばれている。
恐らく、襲ってきた男はそのことを知らなかったのであろう。
いや、『第一位』『一方通行』という『存在』は知っていても、『容姿』『特徴』までは知らなかったのだろう。
そして今、『容姿』と『存在』が一致した。
「あ、あ、あ……」
男が、怯えたような声を出す。
一方通行は、男を見向きもしない。
今日の一方通行は機嫌が良かったらしい。普段なら自分に刃向かう者は殺したはずだが、今日はそんな気分になれなかった。
一方通行自身そのことに驚き、
(だから駄目なンだよ、この程度じゃァ)
やはり自分の力と存在は未だ『挑もうとするのが馬鹿馬鹿しい』までには達していない、と一方通行は考える。
このチカラは、必然的に誰かを傷つけてしまう。
『一方通行』というチカラに、一方通行が目覚めてしまった時点でそれは始まっていた。
自分を倒す為に、『誰か』が向かってくる。当然、『誰か』は一方通行に勝てるはずはない。

939とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ):2010/04/13(火) 20:30:35 ID:DLZeefqg
ゆっくりと、それでも確実に足を進め、思考する一方通行。
と、
「……あン?」
ピリリリリ、という如何にも携帯電話が鳴るような音が一方通行の耳に入る。
彼は周囲を見渡す。
周りには誰もいない。どうやら『溜まり場』を抜けたようだった。
音はまだ鳴っている。
「はァ……」
再度溜め息をつく。目の前にあったのは、学園都市製の最新鋭携帯電話ではなく、『外』にもあるような遅れた携帯電話だった。
どうしようか。このまま出ないでおこうかと思っていた一方通行だったが、

『気付いてもらうように着信音を鳴らしたのだが、最初からこう喋っておけばよかったかな?』

声がした。恐らく電話からだろう。電話にしては恐ろしいほどクリアな音質だ。
聞き覚えのない声だ。どうしようかと迷っていると、

『ふむ。君には学園都市統括理事長といったほうがいいかな』

また声がした。
統括理事長。声の主は確かにそう言った。
だが、悪戯の可能性もある。計画を執行している誰かからの。

『安心しろ。偽者ではない、本物だ』

信じれるか。この言葉が。
一方通行自信そう思ったが、そろそろ答えないと延々と話をされるような気がしたので、
「俺を利用しているヤツの親玉って事かァ?そンなヤツがナンの用だァ?」
皮肉たっぷりにそう言った。
『いや何、渡したいものがあるんだよ。第一位』
「渡したいものだァ?ナンだ、新たな計画表ってヤツですかァ?」
有り得ない。何故なら、現在計画は執行中だからだ。其処から更に計画を進める、ということは考えづらい。
『後ろを見ろ』
統括理事会長がそう言う。
普段の一方通行なら切り捨てる所だった。
ただ、今の一方通行は機嫌が良かったらしい。
首だけを後ろに向けた。
そこには、
「……手?」
『正確には違う。あれは義手だ』
肌色の、やけにリアルな義手があった。きっと、見るもの全員が本物だと思ってしまうだろう。
『あれの名前は『破壊者の代用(サブブレイカー)』と言う』
「サブブレイカー?ンだそりゃ?」
全く聞き覚えのない単語だ。というか、あの義手にはそんな大層な名前が付けられているのか。
破壊者の代わり。何かが引っ掛かる。
だが、
(まあ、既視感(デジャヴュ)ってヤツだろ)
首を前に戻しながら、一方通行は一人合点した。
『効果は『異能のチカラを打ち消す』、だ』
「あ?ンじゃ、俺の能力も打ち消されるって事かァ?」
だとすれば、『妹達(シスターズ)』の新兵器かなんだろうか。
『違う。これは君用の兵器ではない。これを起動する事ができるのは二人だけだ』
「起動?これは機械かァ?」
一方通行は嘲る。ということは、これを使って『妹達』を倒すシチュエーションを経験しろとでも言うのだろうか。
『まあ、取り敢えず君が持っていろ。使い方は後々分かる』
やっぱりこれを俺が使えって事か、と一方通行は考える。
「分かったよ。持ってりゃァいいンだろォ?」
『……まあ、そうだ』
少し歯切れの悪くなった言葉が帰ってくる。
一方通行は少しだけ返事を待とうかと思ったが、瞬時に諦め後ろにある義手を取りに行った。
義手だから軽いか、と思ったら意外と重量はあった。
取り敢えず部屋にでも置いておくか、と適当に考え、一方通行は電話を踏み潰し、自分のアパートへと向かって行った。

940とある都市(まち)の超能力者(レベルファイブ):2010/04/13(火) 20:31:04 ID:DLZeefqg

自らのアパートが目前に迫った、その時。

一方通行の視界の端に、夜の闇には似合わない白が写った。
ピタリと、一方通行の足が止る。
(……見間違いじゃァねェよなァ)
視界の端に写ったものを、視界のど真ん中に持ってくる。
(修道服、かァ?それに銀髪ときたもンだ。シスターかなンかですかァ?)
『科学』一色で染め上げられたこの都市で、そのような『非科学(宗教)』は珍しい。何処から入り込んできたか、或いは誰だろうかと一方通行は思う。
そして、そのシスターらしき人物は地面に突っ伏していた。食い倒れだろうか。
或いは、気を失っているか。
取り敢えず、一方通行はシスターらしき人物に近づいてみる事にした。
近くで見てみると、金刺繍の真っ白修道服だということが分かった。まるで紅茶のティーカップのようだ。
眼は閉じられていた。シスターらしき人物はうつ伏せで倒れていたが、後ろ髪が長いので銀髪だと分かった事も判明した。
そして、このシスターらしき人物が纏っている雰囲気は、一方通行のものとは真逆のものだと言う事も。
「何でこンなヤツが倒れてんだ……?」
恐らく、自分の住んでいる世界とはまったく別の世界の住人だろう。
一方通行は、これまで五千人近くの『妹達(シスターズ)』を虐殺してきた。
即ち、一方通行は悪人だ。
だが、このシスターらしき人物は違う。
こんな路上で倒れなければいけない理由など、ある筈もない。
抱えてやろうかと思い、しゃがみ込んでシスターらしき人物の背中部分に手を当てた。
無論、『反射』はオンだ。いつ狙われるか分からない。
と。

「うん?君はなんだい?」

背後から、声がした。
驚いて後ろを振り返る。
其処にいたのは。

「……ンだ、テメェ」

長い赤い髪、手や服には派手なアクセサリー、右目の下にバーコード模様。神父らしき格好はしているのだが、装飾品のお陰でとてもそうは思えなくなっている。
少し距離が離れていたが、それでも此方には甘ったるい香水の臭いが伝わってくる。
恐らくは二メートルはあるであろう身長を持っているのだが、何処か幼い。もしかしたらまだ十代なのかもしれない。
そして、その雰囲気も一方通行とは違っていた。
何というか、非常に嫌な雰囲気を纏っている。ただ、殺意や敵意は一方通行の方が上だろう。

「僕は、それに用があるんだ。退いてくれないかな?」

それ、と言い、異様な男は一方通行の後ろを指差した。
先程の少女だ。

「……ま、事情は大体分かった」

少女の背から手を離し、立ち上がりながら一方通行は行った。
この少女の纏う雰囲気と、異様な男の纏う雰囲気も真逆だった。
恐らくは、この少女が逃げ、それをこの異様な男が追っているということだろう。
それなら話は早い。
一方通行のような、異様な男のような雰囲気を持つ人物が、こんな少女を攫っていい理由などある筈がない。

「……ンじゃ、ちょっくら遊ンでやるよ」

その言葉と共に、一方通行は異様な男に向かって走り出していた。

941■■■■:2010/04/13(火) 20:32:29 ID:DLZeefqg
投下終了です。
第一章といっても一部です。まだ第一章は続きます。
需要がないようでしたらやめます。
感想・批判・誤字・脱字・あったら教えてください。

942■■■■:2010/04/13(火) 20:39:25 ID:kgujrq9Y
なんか最近一通さんが最初から絡んだり主役になるようなの多くないか
そしてどれも面白そうなのに続きがこないという

943藤井 靖ジェンヌ:2010/04/13(火) 22:58:46 ID:wppreevI
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944藤井 靖ジェンヌ:2010/04/13(火) 23:39:21 ID:wppreevI
ボリエモンさんがTVで呟いた事から
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945■■■■:2010/04/14(水) 01:26:07 ID:3.l5fLvk
佐天さんと初春がメインの短編を投下します。
特にこれといったオリキャラが出てくる訳ではありませんが、端役に勝手な設定をつけたりしています。
とある科学の超電磁砲SSの話が微妙に入っています。
あと所々声優ネタ、アニメネタがありますが、本筋には関係ないので軽く流してくれて構いません。
多少修正しましたが、昔書いたもので(超電磁砲放送中)なんか今更なネタがあったりするので。
タイトルも特に思いつかないので、書いたときの仮題だった「戦う佐天さん」でいこうと思います。

946■■■■:2010/04/14(水) 01:32:17 ID:3.l5fLvk
佐天涙子と初春飾利が初めて出会ったのは、小学校の6年生で同じクラスになった時のことだ。

始業式を終え、初春、佐天を含め児童達はクラスに戻る。
その後入ってきた担任は、適当に自己紹介を終えると
「はーい、それじゃあ1番の子から順に自己紹介していって」
と児童達に声を掛けた。
「はいっ。1番、阿部敦です。アベアツとか、アベシって呼ばれてますっ」
「2番、荒井里美です。よく残念美人とか言われます」
担任の言葉の通りに、1番から順番に児童達が席を立っては簡単な自己紹介をしていく。
そんな中、初春飾利は緊張の極限にあった。
(こ、こんな……知らない人達の前で立ち上がって話すなんて…絶対無理ですっ!)
「3番、伊藤かな恵です。尊敬する声優は竹内順子さんです」
「……………」
「次………えーと、初春さん?」
「は、はいっ」
担任の声に弾かれたように立ち上がった初春は
「え、えと……あの、う、初春、飾利、です」
なんとかそれだけ言うと、バタンと椅子に腰を落としてしまう。
「5番、岡本信彦です。新人賞取ったのでもう弱い生物とか言わないでください」
(あぁ……駄目だなぁ私。何にも言えなかった)
一人後悔の混じった溜め息をつき俯いていた初春の耳に、突然快活な少女の声が飛び込んできた。
「12番、佐天涙子っす。皆、これから一年間よろしくー!」
その声に隣の席に目をやった初春は、そこに頭から花を生やした少女を見た。
「佐天ちゃーん、頭のお花はなーに?」
誰かの質問に
「いやー、やっぱ第一印象って大事って言うじゃん?だから超目立つ格好しようと思って、昨日1日かけて作ったんだー」
「変なのー」
「花瓶だー、歩く花瓶だー」
クラスの皆が佐天に突っ込みを入れ、瞬く間に佐天はクラスの人気者になった。
(凄いなぁ。私もあんな風に話せたらいいのに……)
そう思いながら初春が佐天を見つめていると、
「ん?どした?」
自己紹介を終え席についた佐天がこちらに気づき、目が合ってしまった。
「あ、いえ、えっと、何でもないんです、すいません……」
慌てて取り繕いながら、自分の引っ込み思案な性格に内心で溜め息をつく初春。
「13番佐藤利奈です………」
自己紹介が続く中、佐天は初春に視線を固定したまま告げた。
「えっと、そうだ、初春!だよね」
「は、はいっ、そうですけど……」
(い、いきなり呼び捨てされてしまいました…)
心臓をバクバクさせながら応対する初春に佐天は、ははーん、と突然したり顔になると言った。
「あー、成る程。初春はこの花飾りが欲しかったのですな」
「え、違っ」
「ふふふ、なかなかお目が高いですなぁ初春殿。実はこの花飾りは……なんて、昨日即席で作ったもんだから、特になーし。気に入ったんならあげようか?」
「い、いえそんなっ…」
「遠慮しなさんなって」
言って自分の頭から初春の頭にポンと花を植え替える佐天。
「んー、似合う似合う。初春地味っぽいからなー、こんくらいが丁度いいよ」
「地味っぽいって……」
「あはは、ゴメンゴメン。私口悪くて。でも、それつけてたら、凄い明るく見えるから。地味キャラなんてあっという間に卒業だよ」
「そ、そうですか……?って、これ佐天さんが1日かけて作ったものなのに、頂いたりなんて出来ませんよ!」
「えー、別に良いのに。一発ネタだし」
「で、でも……」
「んじゃ、私はこれだけ貰うわ」
そう言って佐天は初春の頭の花飾りから花をひとつ千切り、それをヘアピンに通して自分の髪にさした。
「どう?似合う?」
「は、はい!とても似合ってます!」
「そりゃ良かった」
そして佐天は、にっ、と悪戯っぽく笑ってから言った。
「じゃ、初春。お隣どーし、一年間よろしくね!」
「は、はい!よろしくお願いします………佐天、さん」
「あっはっはー、固いぞー初春ぅ」
笑いながら初春の手を握って出鱈目に振り回す佐天に、初春は自然と笑みを溢したのだった。

947■■■■:2010/04/14(水) 01:33:45 ID:3.l5fLvk
************
大覇星祭。
9月の19日から25日、一週間をかけて行われる学園都市の一大イベントである。
その内容は超能力の使用を許可された大運動会だ。
大覇星祭の期間中学園都市は一般解放されているため、超能力というものを一目見ようと、或いは学園都市に暮らしている家族に会いに、学園都市には沢山の人間が訪れる。

言うなればお祭り騒ぎだ。
そして佐天涙子はお祭りが大好きだ。

だが、

「はぁ〜」
佐天は袋に入れ肩にかけたバットを担ぎ直すと、溜め息をついてグラウンドを後にした。


大覇星祭初日の午後。
佐天は女子ソフトボールの競技に出場したのだが、チームはトーナメントの一回戦で敗北。
そのため今日1日の佐天のプログラムはこれにて終了である。
ソフトボールは苦手ではない。
むしろ小さい頃から外に出て動き回っていた手前、そこら辺の女子よりかは余程上手いと思っている。
しかし、
(流石に軌道の曲がる魔球なんて打てないわよ……)
テレキネシスやテレポートなどの能力を使われてしまったら、地力の差など簡単に飛び越えられてしまう。
佐天達の通う学校は常磐台のような名門ではないので、在籍している生徒達のレベルも大したことはない。
その上能力の高い生徒はもっと大きな競技に駆り出されているので、佐天達のチームはレベル2が一人いるだけ。
結果は見るも無惨な完封だった。

そうして溜め息重くとぼとぼと歩いていた時
「あ、初春」
佐天は校舎の方に初春飾利の姿を認めた。
先程から佐天の試合を見ていてくれたようだが、今は誰かと携帯で話していて佐天の接近には気付いていない。
(しめしめ、それではいつものようにスカートをめくってあげるとしようかね)
先程までの落ち込み顔をどこかへ引っ込め、悪戯っぽい笑みを浮かべながら初春に近づいていった佐天は、はた、とあることに気付いてしまった。
(やや、そういえば今日は大覇星祭だから初春も体操服!つまり短パン!これではスカートをめくることが出来ない……むむむ、やりおるな初春よ。スカートをめくられたくなければズボンを穿けばいいじゃない作戦とはっ!)
佐天は驚愕に目を見開いた後、よくわからない闘志を燃やし
(しかーし、そんなことで初春のパンツ確認を諦める佐天さんではないのだよ!)
そろりそろりと初春に背後から忍び寄り、初春が通話を切ったタイミングを見計らうと

「うーいはるんっ!」

バッと

初春の短パンをズリ下げた。

948■■■■:2010/04/14(水) 01:34:52 ID:3.l5fLvk
「おぉ、今日のパンツは可愛いお花柄ですか」
地面に両膝をつき、初春の短パンを脛のあたりまで引き下げた体勢のまま上を見上げ、そこにある初春のお尻に視線を注ぎつつ、うんうん、と頷く佐天。
「…………………………………………………………………………………………へ?」
その辺りでようやく初春の思考が追い付いた。
「ぶっふぉあ!ささささささささ佐天さん!?い、一体何をしているんですか!?」
「いやぁ、いつも通り、パンツを穿いているか確認を……」
「だから穿いてますって!ていうか、スカートならともかく短パンを下げるなんて、あああり得ません!」
「おや、するとスカートならめくってもよろしいと言うことですかな?」
「そんなこと言ってません!」
もー、といいながら顔を真っ赤にして、残った体操服のシャツを下に引っ張り必死でパンツを隠そうとする初春。
「お、初春。何かそれエロいぞ」
「え、何でですか!?」
「いやぁなんというか、シャツでパンツを隠すことによって太ももだけしか見えなくなり、まるで初春がその下に何も着けていないかのような錯覚に……」
「なな、何ですかそれは!」
「嫌だと言うのならシャツから手をどけるのだ」
「そうじゃなくて、佐天さんが早く短パンから手を離して下さいよ!履き直せないじゃないですか!」
「ふふふ、そこまで言うのなら手を離してやろう。だが初春君よ、気付いているかな?君が短パンに手を伸ばそうと上半身を屈ませたその時、君はお尻をつき出す格好になってしまい、最後の防衛線であるシャツのガードは外れ、結果かわいいプリントパンツが衆目の前に晒されてしまうことに!」
「な、何てこと!これじゃあ短パンを上げられません!」
「更に木陰に隠れて穿き直そうなどと言う甘い考えも捨てた方がいいぞよ。何しろずり下げられた短パンは足枷のように君の両足を拘束している。このままでは満足に歩くことも出来まい!」
「そんな!動くに動けない!一体私はどうすれば……」
「初春君が心を込めて頼むのだったら、私が直々に短パンを上げてやってもいいのだがな」
「お、お願いします佐天さん!いえ、佐天様!」
「そんなんじゃ全然駄目だなぁ。もっと誠意を込めて」
「神様仏様佐天様、どうかこの卑しい初春めの短パンを引き上げてくださいませませ!」
「うむ、よろしい」
佐天は満足気に頷くと、すくっ、と立ち上がりがてらに初春の短パンをお尻のところまで引き上げた。
「ふぅ……って、何やらせるんですか佐天さん!」
危機的状況から解放され、我を取り戻した初春が佐天に噛みつく。
「なんだよ〜、ノリノリだった癖に〜」
「そ、そんなことありませんよっ!」
わたわたと手を振りながら告げる初春。
と、初春の視線がふと佐天が肩にかけたバットに注がれる。
「………残念でしたね、佐天さん」
「ん……あぁ。まぁ、ね」
「相手のピッチャーの方、サイコキネシストだったんでしょうね。打つ直前にボールが変な曲がり方をしてましたし。念動力で飛んでいるボールの軌道を変えてたんだと思います」
「ん、そんな感じだった。おかげで三振、三振、三振ってね。あ〜ぁ」
「あの……佐天さん、大丈夫ですか?」
その言葉はかつてのレベルアッパーの事件を鑑みてのことなのだろう。
「あぁ、うん…一回踏ん切りつけたつもりだったんだけどね。……さっきの試合、家族も見に来ててさ。そんで試合終わった後、弟に言われちゃったんだよね。『なんだよ姉ちゃん、超能力使えないんじゃん』ってさ。身内にそう言われちゃったら…何か、ね」
「それは………」
初春は言葉を探し、視線をさ迷わせる。
その所作に何か申し訳ない気持ちになった佐天は、慌てて笑顔を持ち出してごまかした。
「あはは、ごめん。何か暗い感じになっちゃって。まぁ能力開発は気長にやってくつもりだからさ。それより、初春もう今日競技ないでしょ?私も今のが最後だし、どっか回らない?御坂さん達の応援とか」
「あ、いいですね。……と、すいません。実は用事が出来てしまって」
「もしかして、さっきの電話?」
「はい。何でもバスが爆発したとかで。幸い怪我人はいなかったんですけど、テロの可能性もあるので手の空いている風紀委員はパトロールをして欲しい、と」
「そっか…………んじゃ、私もそれ、ついてくよ」
少し考えてからそう返答する佐天。
「え、いいんですか?特に面白くもないと思いますけど……」
「私はもうやることなくて暇だし、だったら初春についていった方が話相手に困らないじゃん。道すがらそこらの学校の競技も覗いたり出来るしさ」
「んもぅ……佐天さん、遊びじゃないんですからね」
「わかってるって。ね、お願い」

949戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:36:32 ID:3.l5fLvk
「………わかりました。じゃ、一緒に行きましょうか」
「わーい、初春とデートだ!」
言って、佐天は初春の手を掴んで走り出した。
「わわ、佐天さん!?これはパトロールなんですからもう少し真面目に……大体デートって私達女の子同士じゃないですか!」
「んー、初春は私とデートは嫌かね」
「べ、別に嫌じゃないですけど……」
「ならばよーし!問題ナッシング!」
「もぅ……佐天さんってば」
初春は佐天に手をひかれながら、密かにその顔に笑みを浮かべた。
************
「そう言えば佐天さんはキャッチャーじゃないんですね」
「それはどういう意味かな初春。私がキャッチャーするってんなら初春はカスタネット叩いてうんたんするのかな」
「あ、あんな恥ずかしいこと中学生にもなって出来る訳ないじゃないですか!」
佐天と初春は大覇星祭中の学園都市をパトロールしていた。
佐天は運動後、初春は風紀委員の仕事という手前、二人とも体操服から制服に着替えていた。
初春は更に右袖に風紀委員の腕章をつけ、怪しい者がいないか周りに視線を走らせている。
一方、佐天もあちこちを眺めたり覗いたりを繰り返しているものの、それは何か面白い物はないかという好奇心からであった。
「佐天さん、真面目にやってくれないと……」
初春のたしなめる声に佐天はひらひらと手を振って答える。
「いやいや、ちゃんと探してるよ。ほら、あそこの兄ちゃんとか怪しくない?あの小学生くらいの女の子を連れてる髪の白いの。幼女誘拐かもしれないよ。服の趣味も凄い悪いし。あんなの何処で売ってんのかな?」
「アニメイトかコスパじゃないですか?見たところ女の子とは仲が良いようですし、外から来た兄妹とかだと思いますよ」
「それにしちゃ似てなさ過ぎじゃない?むしろ妹の方なんて、御坂さんの妹って言われた方がしっくり来る位だし」
「あ〜、確かにそうですね」
遠巻きに二人組を見ていると、御坂似の女の子が白髪の少年の服を引っ張り何やら騒ぎ始めた。
女の子は空いた手で近くのクレープ屋の方を指差している。
幾らか抵抗している様子の少年だったが、少しすると少年は観念したように歩き出し、女の子にクレープを買ってあげていた。
「クレープですか……そういえばあの店、新作の秋季限定モンブランクレープが美味しいって評判でしたね……」
無意識の内に涎が垂れそうになる初春。
「おっと!いけません!いけませんよ私!今は風紀委員のお仕事中!クレープ片手にパトロールなんて風紀委員としての威厳も何もあったものではありません!禁止です禁止!佐天さんもそのことを肝に銘じてくださいね!」
「はい、秋季限定モンブランクレープ買ってきたよ」
「素早いっっっ!?」
初春が独り言を呟いている間に初春の側から消え、クレープを買って帰ってきた佐天は
「はい、どーぞ」
と左手に持ったクレープを初春に差し出しつつ右手に持った同じ味のクレープにかぶりつく。
「んー。おいひーぞー」
「だから佐天さん!今は仕事中で、こういう不真面目な態度はですね…」
「そっかぁ、初春はこれ要らないのかぁ」
「いえ、それは……えっと、その……」
「んー?何だって?」
「……………し、仕事で、パトロールで、えっと、頭とか、使うので、その、あの…………糖分です!!」
最早日本語になっていない文章を叫んだ後、初春はクレープに大きくかぶりついた。

950戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:37:30 ID:3.l5fLvk
「うむうむ、それで良いのだ」
「うぅ〜、佐天さんといるとどんどん悪い子になっていってしまう気がします」
「酷いことを言うなぁ初春君よ。私はね、君に人生の楽しみ方というものを教えてやっているのだよ」
「もぅ、都合のいいことばっかり言って……」
「では聞くけども初春君。このクレープ、お味は?」
「………………大変美味しゅうございます」
「よろしい!……しっかし、二人で街を歩いてクレープ食べて、いよいよ本格的にデートっぽくなってきましたな」
「佐天さん、またそんなこと言って……」
「折角の初春とのデートだから、もっと色々回っちゃおう!確かパレードもあるんだよね?」
「あぁ、ナイトパレードのことですか?午後6時半に学園都市中をライトアップする大掛かりなイベントだって話ですよ」
「6時半か、まだ少し時間があるなぁ…よしっ」
「もしかしてまだ何か食べる気ですか?」
「ふっふーん。いつものケーキ屋さん、この前新作ケーキが出たんだけどなぁ」
「ケ、ケーキですか………………………はぁ、わかりました。行きます。行きましょう」
「よしよしそう来なくっちゃな」
そう言ってスキップをしながら先を行く佐天の後ろ姿を見ながら、初春は思うのだった。
今の自分は、この佐天涙子という少女のおかげでここに在るのだということを。
あの時自分に声をかけてくれた、花飾りをプレゼントしてくれた、それが引っ込み思案だった自分の世界を大きく広げてくれたのだということを。
「佐天さんっ」
「なーに、初春」
「ありがとうございますね」
「あー、よいよよいよ」
フランクに手をぶらぶらさせて答える佐天に、初春は顔を綻ばせ、

「―――――?」

ふと立ち止まった。

「どうかした?初春」
「いえ、その………」
初春は路地の方に視線を向けながら言う。
「今何か聞こえませんでした?」

************
「あれが次の相手か」
学園都市のとある高校の野球部員達は、次にトーナメントで当たる相手校の試合を見ていた。
「………相変わらず、奇怪なもんだな。超能力ってのは」
彼らの学校の野球部員は、皆レベル0かレベル1。
これと言った超能力の才を持たない者達ばかりだ。
そのせいもあり、部員の中には先のレベルアッパー事件に巻き込まれてしまった者もいる。
「まぁ、あれでも去年よりはマシらしいがな」
部長の言葉に後輩が食いついた。
「あれよりって………あのテレポーターですか?『交換転送(シフトチェンジ)』って、自分と相手の座標を入れ換えるっていう。転移前も転移後も座標計算が必要無いからタイムロスも少ない――あんなのよりも厄介なのがいたんですか?」

「あぁ、いたんだよ。絶対に打てない球を投げるピッチャーがな」
「絶対に打てない球?」
「あぁ、本当にフザケた能力だった。大抵の曲がる魔球なら何とか軌道を読んで打ち返せるが、そいつの球はど真ん中ストレートでも決して打ち返せないんだよ」
「そんな能力者が……」
「ま、去年馬鹿やらかして捕まったって聞いたがな。確か能力名は―――

『絶対等速(イコールスピード)』とか言ったかな」

951戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:38:23 ID:3.l5fLvk
************
時刻としてはもう夕方と言っても差し支えない頃だが、まだ9月であるということ、そして大覇星祭という特別な行事の最中であることから、未だ街中に人通りは絶えない。
そんな喧騒の中で、初春は路地の向こうから何かの物音を聞いたと言う。
「私は別に聞こえなかったけど……」
佐天は正直に述べたが、初春の持つ直感や状況把握能力の高さを知っている身としては、それを空耳と切り捨てるのも憚られた。
しかも、初春の見つめる路地というのは、丁度銀行の隣にある。
夕方なのでシャッターが閉まっていることに違和感はないが、すると尚更裏手の方から聞こえた音には何か良からぬことを連想させられてしまう。
「私、少し見てきますね」
路地へ歩き出す初春に
「わ、私も一緒に行くよ」
佐天も一歩遅れてついていった。
************
丘原燎多は自分の一味と、少年院で知り合った二人の男達と共に銀行の裏口から外に出た。
裏口は、扉の錠の部分がひしゃげている。
丘原が発火能力(パイロキネシス)で扉を溶かして銀行内部へ侵入した為だ。
丘原の能力はレベル3。
かつて銀行強盗を行った時は、派手さを演出したくて爆炎を撒き散らしたりなどしたが、本当はこうした精密な炎の制御も可能なのだ。
そんな丘原の怒りの対象は、目下J・Cスタッフである。
「たく、あいつら俺をレベルアッパーを使ったって設定にしやがって。ふざけんな。俺は原作ではもともとレベル3なんだよ。なんであいつらはオリジナル展開をやるかねぇ。大体8話のフロッグスコートって何?アスファルトの錬金術師ですか?てかあそこの流れ明らかにおかしかったじゃん。原作では上条さんのターンだったのによぉ……」
「いいじゃないすか兄貴。大体こん中で名前あるの兄貴だけっすよ?」
部下A(デブじゃない方)がたしなめるように丘原に言った。
「どうあれ、こうして少年院抜け出してまた金も入ったんすから」
部下B(デブ)もそれに続ける。


彼らは銀行強盗後に少年院送りになっていた。
学園都市に一つしかないその少年院にずっと閉じ込められていたわけだが、大覇星祭初日の今日、丘原は院内の様子がおかしいことに気付いた。
どうやら外から入ってきたテロリストがバスを爆発させたり女子高生を血の海に沈めたりと暴れまわっているらしい。
それで院内が慌ただしくなっているようだ。
だがそれだけでは少年院から逃げ出すほどの隙にはならない。
能力が使えれば或いは可能だろうが、少年犯罪者達は院に敷かれているAIMジャマーによって能力を封じられている。

しかし。

そのAIMジャマーの効力が突然切れたのだ。
理由はわからないがこのチャンスを見逃す手はなく、丘原はかつての仲間と、院で知り合った二人の男と共に脱走を試みた。
他の者達もそれに気づき逃亡を目論んだが、当然院の警備もそれに気づいて脱走を阻もうとする。
そうして少年院では警備と少年犯罪者との乱闘が起こり、丘原達はその混乱に乗じて少年院を抜け出したのだ。


「助かったぜ。俺達二人じゃここまでスムーズには行かなかった」
件の二人組の内の一人、イコールスピードが声をかけてきた。
イコールスピードの言う通り、今回の銀行強盗は非常に静かに済ませることが出来た。
おそらく残っていた数人の銀行員達は未だに金が盗まれていることにすら気付いていないだろう。
銀行のATMの警報装置を壊した上でATMに穴を空けて現金を奪うという方法は、強盗と言うより怪盗の手口である。
「それはこっちのセリフでもあるぜ。あんたらの能力も中々のもんだ。…あぁ、こっちのが頭数が多いんだ、取り分は少し多目に貰うぜ」
丘原は言いながら札束を詰めたバッグを引き寄せる。
「構わねぇよ。……そうだ。なぁお前ら、俺達と組まねぇか?俺達とお前らの能力が合わされば無敵だぜ」
イコールスピードの言葉に
「………そうだな。ほとぼりが冷めたら、また手を組むってのも悪かねぇか。だが―――」
丘原は路地の方にちらりと視線をやってから静かに告げた。
「取り敢えずはうろちょろしてる鼠の駆除が最優先だな」

952戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:39:16 ID:3.l5fLvk
************
「あいつら……夏休みの銀行強盗!」
「それにあの二人組は去年の……」
佐天と初春は路地の壁に背を預け、顔だけを覗かせながら彼ら5人の様子を見ていた。
彼らが金の分配を始めた辺りで、2人は一度顔を引っ込め小声で会話を交わした。
「初春、風紀委員に……」
「えぇ、連絡してすぐに増援を呼びます。それまで何とかあの人達を見失わないように追いかけましょう」
「うん、わかった」
佐天が頷くと初春はすぐにスカートのポケットから携帯を取り出したが、

パシッ

とその携帯を誰かの腕が掴んだ。
そしてその腕からバチンッと放電が起こり、初春の携帯は黒い煙を上げてブラックアウトしてしまった。
「!?」
「ようよう、こんな所でこそこそ何やってんのかな?」
腕の主、黒いジャケットを着た三人組の内の一人、部下Aが低い声音で言う。
気がつくと、さっきまで裏口の前で金の分配をしていた筈の5人全員が目の前に立っていた。
「! 佐天さん逃げ――」
初春の叫んだ言葉はしかし途中で途切れた。
部下Aの蹴りが懐を撃ち抜いたのだ。
初春の軽い身体は簡単に浮き上がり、狭い路地の壁に叩きつけられた。
「うっ……けほっ!けほっ!」
「う、ういは――」
駆け寄ろうとした佐天の胸ぐらを二人組の内の一人、ニット帽の男が掴み上げ、佐天のスカートのポケットから携帯を奪う。
やはり電流操作系の能力なのだろうか、ニット帽の手の中で佐天の携帯の画面がエラーを表示した後プツリと途切れた。
「ん?何だこいつら。見覚えがあると思ったら、あの常磐台の奴らと一緒にいた……」
丘原の言葉に他の4人も二人の、もしくは内一人の顔に見覚えがあることに気付いた。
「あの風紀委員のお友達かよ!」
「テメェら、あん時はよくもやってくれたなぁ!」
男達は地面に倒れている初春に向かって容赦のない蹴りを浴びせる。
「うっ……うぐっ…」
初春はただ頭を抱え、耐えることしか出来ない。
「やめて!やめてよ!」
胸ぐらを掴まれた体勢のまま佐天が抗議するが
「っセェんだよコラァ!」
「がっ……は」
ニット帽は一度手を放すと、その拳を佐天の鳩尾に叩き込んだ。
「あっ……ぐ…」
佐天は声にならない声を上げながらその場に座りこむ。
その顔面に丘原は容赦なく拳を浴びせた。
佐天は身体ごと吹き飛ばされそうになるが、倒れる間もなく胸ぐらを掴まれて引き戻され、拳の連撃を食ららされる。
「あっ……はぁ、はぁ……うい、は………る…」
「ンだよその目はよォ!」
それでもなお抵抗を続ける佐天の態度に、初春を蹴りつけていた他の三人も佐天への攻撃に加わる。
結果そこには女の子1人を男5人がなぶるという集団リンチの図式が出来上がっていた。
「やめ……佐天さん…」
初春の声も届かず、佐天はまるでボールかサンドバックのように扱われ続ける。
佐天はやがて気を失い、壁に背を預けたままずるずると崩れ落ちた。
「ま、これだけやっときゃすぐには助けも呼べねぇだろ。見られたのは誤算だったがどうせ直にバレるんだ。こいつらが警備員に通報する前にトンズラこいちまおうぜ」
ひとしきり暴れた後、丘原がイコールスピードに提案したが、
「いや」
ニット帽が異を唱えた。

953戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:39:36 ID:3.l5fLvk
「そっちのお花の嬢ちゃんのお友達には随分お世話になったからな。借りはきっちり返させてもらうぜ」
そう言ってニット帽は初春を酷く濁った色の瞳で見つめた。
「だ、そうだ。悪いが先に行ってくれ。お前らに不利益になるようにはしないさ」
イコールスピードの言葉に
「………………そうか。わかった」
一拍置いてから返事をすると、丘原は部下達を引き連れて裏通りに消えていった。
それを見送ってから、ニット帽は初春に近づいていく。
「いや、やめ……やめてください……」
この後に何が起こるかを察した初春が傷ついた身体を引きずって必死で後ずさる。
だが、
「無駄な足掻きだぜ、嬢ちゃん」
ニット帽が初春の肩に触れると
「!? 何で……身体が、動かない……?」
「さっきも見せたろ、俺は電流操作系の能力者だ。まぁ、さっきの野郎みたいにデカイ電流を流したり空中放電は出来ねぇが、逆に細かい電流の操作は得意なんだよ。だから機械を流れる電流を弄って壊したり――人間の生体電流を操って、脳から筋肉への命令をストップさせたりすることも出来る。どうだ?指一本動かせねぇだろ」
「そんな……」
「まぁ安心しな。首から上は自由だから声も上げられるし、脳が受信する方向には干渉しちゃいねぇから、ちゃんと感覚も伝わるからな」
「い………いや……」
「大丈夫だ。ちゃんと気持ち良くしてやっからよ」
言葉をかけながら徐々に初春に体重をかけていくニット帽。
「おい、終わったら代われよ。おれもあのツインテに憂さ晴らししてぇからな」
イコールスピードが言い
「わかってるって」
とニット帽は気安く返す。
そこに罪の意識は無く、行為は強者の当然の権利として振るわれる。
一本通りを行けばそこは万人で溢れ返っているというのに、その喧騒故に彼らに少女の声は届かない。
「いや……やぁぁぁぁぁ!!!」
初春の叫びに

佐天は――

佐天涙子は―――

954戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:40:47 ID:3.l5fLvk
************
佐天涙子はヒーローというものが好きだった。
小さい頃は、日曜日に他の女の子よりも30分か1時間早起きしてテレビにかじりついたものだ。
悪の怪人を不思議な力で倒していくヒーロー達に佐天は釘付けになった。
自分もそんな力が欲しいと、ヒーローになりたいと思った。
そうして期待を胸にやってきた学園都市だったが――


『風速0.00メートル。誤差測定不能。能力認定――レベル0です』


その宣告は、余りにも無情なものだった。

努力はした。
だが佐天に能力は宿らない。
家に帰りたいと、逃げ出してしまいたいと何度も思った。

それでも佐天が学園都市に残っているのは、
佐天を繋ぐ最後の糸は、

初春飾利という存在だったのだ。

************

守ってやりたいと思った。


『初春はホントにおっちょこちょいだなぁ。私がいなかったらどうする気だったのさ』
『えへへ……すいません』


不器用ながらも前に進んでいく彼女を、


『佐天さん!わ、わた、私、レベル1になっちゃいました!』
『凄いじゃん初春!』


見守っているのも楽しかったけれど、


『佐天さん!風紀委員の試験、合格したって、お知らせが!』
『おー、やったじゃん!』


段々と彼女が遠くに行ってしまうような気がして、


『はい。風紀委員で同じ支部の白井さんって言って……とても面白い方なんですよ!』
『へぇ……そう』


少し――嫌だった。


この子は不器用でも少しずつ前に進んでいるのに、
私はずっと立ち止まったままだ。

彼女の周りには私よりも凄い人達がどんどん増えていって、
何の取り柄もない自分はいつか切り捨てられてしまうんじゃないかと思えて――酷く怖かった。


『能力があってもなくても、佐天さんは佐天さんです!』


彼女は、ただ隣にいてくれるだけでいいと言ってくれた。
親友だからと、言ってくれた。

でも――

そう言われる程に、彼女のことを守りたいという気持ちは強くなってしまう。


けれどそれも無理な話だ。
だって、佐天涙子はレベル0。

何の能力もありはしないのだから。

955戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:42:25 ID:3.l5fLvk
************
佐天はぼんやりと目を開いた。
そこには泣き叫ぶ初春と、彼女にまたがる男の姿があった。
(あぁ……初春ヤバいじゃん。乙女のピンチだよ)
佐天の身体はそこら中傷だらけで、頭からも出血しているのだろうか、顔がべっとりと湿っている感覚がある。
そのせいか、脳が上手く働かない。
目の前の光景がブラウン管の中の出来事のように思える。
或いは、予定調和の物語の一節か。
(でもさ、きっともうすぐ、そこの路地から御坂さんがやってきてさ……何やってんのよあんた達、とか言って、ビリビリって電撃浴びせて、一発で解決しちゃうんだ。もしくは白井さん。風紀委員ですの、て腕章引っ張って入ってきてさ、素手でこいつら簡単に伸しちゃって、最後に杭みたいので壁に打ちつけて終了。或いはもっと別の誰かかな。泣いてる女の子は放っとけないぜ、みたいな男の子。突然やって来て、風のように去っていく、ヒーローみたいな誰かさん)
「いや…………お願いします………やめて、ください……」
(ほら、早く来ないと。マジでヤバいって。もうそろそろ放送コードギリギリですよ?そりゃあ少年達は大喜びかもしんないけど、そんなんじゃお話終わっちゃうじゃん)
「助けて……誰か……誰か…」
(ほら、助けを呼んでるよ。ここらで出てくれば最高にカッコいいじゃん。だから来てよ。誰でもいいから助けに来てよ。誰でもいいから――
初春のこと助けてあげてよ!!)







「助けて……………………佐天さん」


「―――――――っ」



ゴンッ!!!


「がっ………!?」


ニット帽の顔面にバットがめり込んだ。
金属製のそれは男の鼻をぺちゃんこに折り砕き、ニット帽はたまらず初春の上から転げ落ちる。
「い、いっへぇ、はひふる……んべぇっ!!」
起き上がりかけたところで今度は腹にバットを食らい、ニット帽は白目を剥いて完全に沈黙した。


「………佐天、さん?」
初春の声を背中に聞いて、佐天は一歩を踏み出す。
残る敵――イコールスピードから初春を庇うように。

************
勘違いをしていた。
こんなおかしな街に住んでいるせいで、酷くおかしな勘違いをしていたのだ。


トリックアートは言った。
『何の力もない奴に、ゴチャゴチャ指図する権利はねぇんだよ!』
オリーブ・ホリディは言った。
『まぁ、所詮は大した価値もないレベル0のようですし』
弟は言った。
『何だよ姉ちゃん、能力使えねぇんじゃん』


―――だから、どうした。


能力が無いことが、

弱いことが、

誰かを守っちゃいけない理由にはならない。

助けて欲しいと言われたのだ。
その言葉を、心の底から嬉しいと感じたのだ。
だったら私が彼女を守ろう。
――どうやらいつまで待ってもヒーローは来てくれないらしい。
それも仕方のないことだ。
きっと正義の味方は、もっと大きなモノを守るのに精一杯なんだろう。
どこにでもいるような女子中学生の一人や二人、取りこぼしてしまったとしても、それは責められることではない。

だったら私が代わりに守る。

ヒーローが来ないってんなら、私がヒーローになるしかないじゃんか。

************
さっきまで感じていた痛みはどこかへ吹き飛んでいた。
それどころか、身体がいつもよりも軽い。
限界を迎えてバカになってしまったのか。

ふと、佐天はスカートのポケットの中にある御守りを握った。
学園都市に来る時に母に持たされた、母の手作りの御守り。
心なしかそれが熱を持っているように感じたのだ。

『あなたの身が何より一番大事なんだから……』

御守りをくれた時の母の言葉を思い出す。
思い出して――否定する。

私の身体なんて、どうなろうが構わない。
そんなものより、
――もっと大切なものを見つけたのだ。


佐天はバットの先をイコールスピードに突きつけて言った。
「初春は誰にも汚させない。初春は誰にも犯させない。初春は誰にも壊させない。

初春飾利は私のモンだ。

これ以上私の初春(せかい)を侵そうって言うんなら、まずはアンタのその腐った脳ミソをぶっ潰す!」

956戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:43:14 ID:3.l5fLvk

************
「ほざくじゃねぇか、ガキが」
イコールスピードが静かに口を開いた。
「……ちっ、バカが。またガキに伸されやがって。機械いじりの腕はいいんだが、油断しすぎだ」
イコールスピードは地面に倒れたニット帽を足で小突いてそう言った後、佐天に向き直る。
「だがな、ガキ。ちょっと冷静に考えてみな。テメェの身体はボロボロ、そしてどうやら大した能力も持っていないらしい。対して俺は――」
イコールスピードはジャンパーのポケットから鉄球を一つ取り出した。
「! 佐天さん、その人の投げる球に当たっちゃ駄目です!」
初春が叫ぶ。
「――おっと、そういやお前は俺の能力を知ってたんだったな!」
言ってイコールスピードは鉄球を放る。
それは真っ直ぐに佐天の方まで飛び、
「――!」
危険を察知した佐天は何とか身をかわす。
鉄球はそのまま後ろの建物のコンクリートに5センチ程めり込んでから止まった。
「俺の投げた物体は、壊れるか俺が能力を解除するまで同じ速度で動き続ける。『絶対等速(イコールスピード)』。それが俺の能力だ。さぁ、どうするよ無能。俺はそいつのようには行かないぜ?馬鹿みたいに突進してくるだけじゃ、自分から銃弾に当たりに行くようなもんだからな」
ニヤリと笑うイコールスピードだったが、心中では佐天への警戒心を抱いていた。
(この女、どうして立ち上がれた?あっちの花瓶女よりよっぽど痛め付けた筈だぞ?『肉体回復(オートリバース)』か?いや、怪我が治っている様子はねェ。ただタフなだけ?まぁいい。どっちにしろ……)

「ここで潰すっ!食らいやがれっ!」
再び鉄球を投げるイコールスピード。
「――っ」
だが佐天は飛んでくる鈍球を上手くかわし、狭い路地を身を縮めて回りこむ。
「かかったなっ!」
それを見越していたイコールスピードは更に5、6球の鉄球を佐天に向けて投げた。
「――っ!?」
「一度にひとつとは言ってないぜっ!」
慌てて足を止め、後ろに下がる佐天。
だが、この狭い路地というフィールドはイコールスピードに有利に働いた。
点の配置によって擬似的な面攻撃となった鉄球群。
そのどれからも逃れる道筋は、佐天には残されていなかったのだ。
「―――ぁあっ!!」
隙間を縫って避けようとするものの、誤って左足が鉄球の軌道上に乗ってしまった。
肌にめり込もうとする球から、何とか引きずるようにして足を逃す。
だが、
「終わりだっ!」
その声に目線を上げた佐天の前には、
「!」
イコールスピードが新たに投擲した更なる鉄球群があった。
「あっ、くっ……はあっ、がっ、はぁ、はぁ…」
避けると言うには余りに拙い動きで身を揺らし、ダメージを抑えようとする佐天。
だが鈍球は次々に佐天の柔肌に触れては、それを無惨に切り裂いていく。
「はっ!流石にこれだけ食らえば……?」
鉄球の一団が佐天をなぶり尽くしたを見計らって能力を止めたイコールスピードの目に、有り得ない光景が飛び込んできた。
「馬鹿な……どうして倒れねぇ……!」
「…はぁ、はぁ……くっ、はぁ………」
右手にバットを握りしめ、佐天涙子は立っていた。
「うい………はるは……わたしが……まもる………」
息は絶え絶え。
身体は傷だらけ。
それでも言葉は力強く、
瞳は輝きを失わない。
「佐天さん!佐天さん!もう止めてください!このままじゃ佐天さんが死んじゃいます!」
涙ながらに後方から初春が訴える声に、しかし佐天は従わない。
従える筈など――ない。


(どうなってやがる……化け物かこいつは。これだけ傷を負って、これだけ血を流して、まだ動けるのか?)
一方でイコールスピードは未知との遭遇に動揺していた。
こんなものは知らない――これは自分の知らない力、超能力ではない何か別の力だと、本能が彼に訴えかけていた。
(どうする……別に無理に倒さなきゃならねぇ訳じゃねぇ。元々ただの憂さ晴らしだ。トンズラこいちまえばこいつらは追いつけやしねぇ……)
だが、
「ういはるは………わたしが、…まもるんだ……」
佐天の言葉に、イコールスピードは閃いた。
「はっ、そうか。そうだったな。テメェの目的はそこの女を守ること。だったら――これでどうだっ!!」
イコールスピードは拳一杯の鉄球を投げた。
但し方向は佐天から逸れ、高さも低い。
「!!」
佐天はイコールスピードの意図に気づいた。

957戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:43:36 ID:3.l5fLvk
(こいつ、初春を狙って……)
初春は今まともに動くことは出来ない。
そこへ絶対等速の鉄球が飛来したらどうなるか――。
考えるより先に佐天は初春のもとへ駆けていく。
一歩を踏むごとに身体が壊れていくのが解る。
それでも佐天は足を止めない。
「佐天さん……?」
初春のもとへたどり着いた佐天は、彼女の身体を担ぎ上げようとする。
「佐天さん、無茶です!そんな身体で……私のことはいいですから、佐天さんだけでも逃げて下さい!」
そんな訳いかないじゃん、と言いたかったが、口が上手く動かなかった。
兎に角引きずってでも鉄球の軌道から初春を逸らそうと腕に力を込める。
すると初春の身体は少しずつだが地面を滑っていった。
だが――
(間に合わない……)
鉄球の足は遅かったが、それでも広範囲に放たれた鉄球の群れから初春を逃がすには、今の佐天では不可能だった。
「っの……!」
佐天は初春を引きずるのを止め、彼女の身体をその場に横たえると、バットを手に鉄球に立ち向かった。
「馬鹿が!俺の投げた鉄球を打ち返せる訳がねぇだろ!」
「…………」
イコールスピードの言葉に答えるだけの力も残っていない。
佐天はただ鉄球を見据えてバットを構える。
「駄目です佐天さん!そんなの無理です!逃げて!逃げてください!お願いだから、逃げて………私のことはいいから、死なないでください!」
「…………」
だが初春の言葉にも佐天は動かない。
すると初春は今度はイコールスピードに向かって叫んだ。
「お願いです!もう止めてください!私は……私はどうなってもいいから、だから佐天さんをこれ以上傷つけないで!佐天さんを……殺さないでください!お願いです!」
何言ってんのよ初春。
初春はスカートめくられただけで涙浮かべて嫌がって、そういう恥ずかしがり屋な女の子じゃん。
どうなってもいいから、なんて言っちゃ駄目だよ。
だってこいつ、きっとホントにやるよ?
そしたら初春はきっと凄く泣いちゃう。
私は、そんなの絶対に嫌だから。
だからここは――譲れない。

思いを言葉に変換するだけの余裕は無い。
だから黙ったままにバットを握る力を強める。
「喚くなよ花瓶女。こいつをやったら同じ球でテメェも貫いてやっからよ!」
勝利を確信したイコールスピードが言い、

ついに鉄球群が佐天へと襲いかかる。


その時、佐天は頭の隅でちらりと思った。


――あぁ、でも。

私が死んで、

初春が本気で泣いてくれたら、

それは凄く、

――嬉しいかも。

958戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:44:05 ID:3.l5fLvk
××××××××××××
結論から言ってしまえば、佐天涙子は生きていた。
だがそれは、学園都市第三位の中学生やレベル4のテレポーターが助けにきた訳でも、武器を使わない警備員が守ってくれた訳でも、学園都市最強が割って入ってきた訳でも、変な服装の通りすがりがすごいパンチを繰り出した訳でも――レベル0の少年が右手を翳した訳でもなかった。


ただ、光が照らした。

大通りに設置された数多の照明が一斉に点灯し、大通りに対して奥手にいたイコールスピードはその光を直視してしまったのだ。
暗くなりかけていた手前、余りの光量に思わず目を瞑るイコールスピード。
それと同時に等速運動を行っていた鉄球が突然重力に引かれ、地面に落ちた。
「くそっ……何なんだ…?」
目をおさえるイコールスピードに対し、光に背中を向けていた為にダメージのなかった佐天は初春の言葉を思い出した。

『あぁ、ナイトパレードのことですか?午後6時半に学園都市中をライトアップする大掛かりなイベントだって話ですよ』

時計がないため確認出来ないが、おそらく今がその時間なのだろう。


(助かった……)
心の中で呟いて、その場に崩れる佐天。
しかし佐天はすぐに違和感を覚えた。
(助かった……?どうして?どうしてあの人は能力の使用を止めた?)
イコールスピードは、物体が壊れるか自分で能力を解除するまで投げた物体は等速運動を続けると言った。
今の状況、例え光に驚いたとしてもそれは攻撃でも何でもないのだ。
能力を解除する理由にはならないだろう。
(いや、違う……)
考えろ。

『――正しい選択をするためのヒントは与えた』

そう、ヒントはある筈だ。
考えろ。
ソフトボールの試合後。
初春は何と言った?

『相手のピッチャーの方、サイコキネシストだったんでしょうね。打つ直前にボールが変な曲がり方をしてましたし。念動力で飛んでいるボールの軌道を変えてたんだと思います』

超能力で、ボールの軌道を――変える?

「何だ、そういうことか」
佐天はポツリと呟いた。
「あァ?」
「しょーもな。その程度なんだ、あんたの能力。そうだよね、御坂さんや白井さんと一緒にいるせいで、あれが普通だと思っちゃってたけど――大概の能力者なんて、こんなもんなのよね」
「何を言ってやがる?」
「別に。ただ、私はあんたに勝てるって、それだけの話」
立ち上がり様にそう言って、佐天はニッと笑った。


××××××××××××
ライトアップされた運動場で、とある高校の野球部は試合を行っていた。
相手はあの『交換転送(シフトチェンジ)』を擁する強豪校だ。
試合は後半に入り、3点差で相手に遅れをとっている。
「はんっ、無能力の割りには善戦しているようだが、そんなんじゃこの俺のシフトチェンジには敵わないぜ?」
バッターである相手校のエース、シフトチェンジがピッチャーである部長に挑発するように言う。
「あぁ、確かに。お前の能力は厄介だ。いいや、『厄介だった』」
「何を――?」
「お前の能力は、もう克服したということだ!」
部長がボールを投擲する。
「戯れ言だっ!」
シフトチェンジはボールを打ち返す。
内野ゴロだったが、それで構わない。
各ベースを守る守備達と順繰りにシフトチェンジして行けば、再びホームベースに帰ってくるのに5秒とかからない。
シフトチェンジはまず一塁手と入れ替わる。
だが、
「何っ!?」
シフトチェンジは一塁に立っていなかった。
一塁からホームベースへの直線上を駆けていたのだ。
(シフトチェンジの瞬間にベースから移動したのか……?)
更にシフトチェンジは驚愕した。
何と強制転移させられた一塁手が新たな座標に即座に対応、内野ゴロを拾って一塁に向かって投げたのだ。
(馬鹿な……一塁手は自分だぞ!?一塁は無人………!!?)
シフトチェンジは見た。
先ほどまで外野にいた筈の選手が一塁を踏んでいるのを。
その選手は飛んできたボールを難なくキャッチし、審判の、アウト、の声が辺りに響いた。
「……超能力は確かに便利だ」
シフトチェンジに向かって部長が言う。
「だがな、便利だからこそそいつに頼りきりになっちまう。そして能力を使えば使う程、能力の条件やタネがわかっていき……同時に弱点も見えてくる」
「まさか……試合中に、対シフトチェンジ用の行動パターンを考案したというのか?」
「正確にはお前達の他校との試合も含めてな。そういう訳だから、もう俺達にシフトチェンジは通用しないぜ?」
そう言って、部長はにやりと得意気に笑って見せた。

959戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:45:48 ID:3.l5fLvk
××××××××××××
「俺に勝つだと?寝言は寝て言いな、無能力者!」
余裕の表情で告げるイコールスピード。
だが佐天はそれを意にも介さず、バットを握るとイコールスピードに向かって真っ直ぐに突進して行った。
「馬鹿が!言っただろうが!そいつは銃弾の前に自分から飛び込むのと同じだってなぁ!」
イコールスピードは即座に複数の鉄球を目の前に放った。
「はっ!」
しかし佐天は軽く笑うと、左手にバットを持ちかえ、右手を振る。
するとその中からイコールスピードの鉄球が飛び出した。
先程座りこんだ時に、地面に落ちていたのを握っていたのだ。
女子の腕力と言えど、佐天の投げた鉄球は当然のようにイコールスピードの鉄球の速度を追い抜いた。
投げた6つの球の内、2つはイコールスピードの球に阻まれたが、残りの4つはイコールスピードに誤たず命中した。
「痛ってぇ!!」
瞳や鼻先に鉄球を受け、目を瞑りよろめくイコールスピード。
その瞬間、鉄球は等速運動を止めた。
「やっぱりそうだ……」


佐天涙子はまともに能力を使ったことがない。
レベルアッパーの時も他人の脳と技術を使っていただけであり、自分で演算をしたことはないのだ。
だから佐天は思い違いをしていた。
イコールスピードが能力を解除するまでと言ったのを、電灯のスイッチをオフにするのと同義だと考えていたのだ。
だが――

物体は本来地球上で等速運動をしない。
重力、空気抵抗、その他諸々の力の影響を受け、加速度的に変位する。
鉄球を等速度に、いかな力積を受けようと常に等速度に保つというのなら、その為には鉄球に『干渉し続ける』必要があるのだ。
スイッチのオンオフではない。
導線を伝う電子そのものを操るようなものなのだ。

変化球が超能力なら、不変化球もまた超能力。
つまりイコールスピードの能力は『等速度で物体を運動させられる』のではなく、『等速度でしか物体を操ることができない』という、限定条件が付いた低レベルな念動力でしかないのだ。


だからこうして鉄球を操っている本体を叩けば、
(――全て崩れるっ!)
佐天は走りながらバットを両手で握り直し、振りかぶった。
能力の縛りを失った鉄球が身体に当たるが、そんなものは痛くも痒くもない。
「ちっ……」
イコールスピードが新たな鉄球を求めてポケットに手を突っ込むが、その頃にはもう佐天は最後の踏み込みを終えていた。
「おォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」
「このっ、クッソガキが…」
「ホーーッムランだっっっっっ!!!!こんニャロォォォォ!!!!」


ガァンッ!!!!


と小気味の良い音を響かせて、佐天のバットがイコールスピードの側頭部を打ち抜いた。

960戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:46:33 ID:3.l5fLvk
××××××××××××
衝撃に気を失ったのだろう、イコールスピードは頭から壁に突っ込むように倒れこんだ。
「はぁ……はぁ…」

――勝った。

レベル0の自分が、能力者に勝ったのだ。
それは他人から見ればちっぽけなことかもしれない。
能力者と言えど、佐天が倒したのは学園都市において最強を謳うレベル5という訳ではない。
そこら辺にいるただのチンピラ、物語に登場するなら雑魚の端役程度の存在だ。
それでも――

佐天涙子は心がすっとするような感覚を覚えた。
胸につっかえて剥がれなかった何かをようやく振り切れたと、そう感じたのだ。


佐天はバットを捨て置くと気絶しているイコールスピードを無視し、初春の方へと足を引きずって歩いていく。
「佐天さん!佐天さん!」
初春は子供のようにただ何度も佐天の名前を叫ぶ。
佐天は倒れるように初春の隣に腰を落とすと、呟くように言う。
「ゴメンね、初春……」
「何で佐天さんが謝るんですか」
「だって初春に嫌な思いさせちゃった」
「佐天さんのせいじゃありませんよ」
「でも守ってあげられなかった」
「そんなことありません!」
初春は力強く言う。
「そんなことありませんよ。佐天さんは私を助けてくれたじゃないですか。佐天さんは――私にとってのヒーローですよ」
「…………そう。なら、良かったな」
「はい、良かったです」
涙まじりに呟いて、初春は傷だらけの佐天の身体を抱き締めた。


「さて、仲睦まじく友情を育んでいるところに水を注すようなことはしたくねぇんだが……」
路地の奥、倒れているイコールスピードの向こうから声が聞こえた。
「いいや、少し違うな」
突然闇の中に炎が灯る。
「火をくべるような、か?」
そこには先程逃げて行った筈の、丘原達三人の姿があった。
「あの常磐台のレールガンのお友達なんだ。何か強力な能力を隠し持っているかもしれねぇ。こいつらが返り討ちにあったところに戻ってきて、隙をついてこいつらの取り分も貰っていこう……そう思っていたんだがな。半分当たりで半分外れってところか。まさかこいつら、無能力者にやられるとはな。だが流石にもう立ち上がる気力もないだろう。痛い思いをしたくないなら、俺達のことは見逃すのが賢明だと思うぜ?」
言いながらイコールスピード達の持っていたバッグに手をかける丘原。
「あばよ。感謝するぜ、お嬢さん達」
「………逃がさないよ」
「あァ?ほざくなよ。今のお前が俺に勝てるとでも思ってんのか?」
再び火を灯す丘原。
「文字通り灸でも据えてやろうか!」
叫び火の玉を投擲するように腕を振り上げる丘原だったが
「『私』じゃないよ……」
佐天の言葉の後に、

ゴバッ!

と突風が襲った。

961戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:46:57 ID:3.l5fLvk
風は丘原の生み出した炎を容易く吹き消す。
「なっ………?」
「あらあら。この程度の風で消えてしまうなんて、随分貧相な炎ですこと」
大通りから裏路地へと歩み入りながら告げるのは、常磐台指定体操服を身につけ扇子を優雅に振る少女。

常磐台1年、レベル4。
『空力使い(エアロハンド)』の婚后光子だ。

「このやろっ……!?」
炎を繰り出そうとした丘原の視界が突如3メートル程高くなった。
「ぐぁっ!」
丘原は重力に引かれ、3メートルの高さから一気に背中から地面に叩きつけられながら
「全く。何度もまぁ、懲りない連中ですわ」
婚后の隣に、同じく常磐台指定体操服を着たツインテールの少女が何の前触れもなく出現するのを見た。

常磐台1年、レベル4。
『空間転移(テレポート)』の白井黒子だ。

「またテメェか!よくも兄貴を!くそっ!」
叫びながら、部下Aがその身体から電撃を放つ。
電撃は白井と婚后を貫こうとするが、

パチンッ

とその僅か手前で消滅してしまった。

「だ、大丈夫ですか?私ちゃんと防げました?」
やはり常磐台指定体操服を着た少女が、おずおずと白井と婚后に告げる。


常磐台1年、レベル3。
『気力絶縁(インシュレーション)』の薄絹休味だ。

そして、
「ナイス薄絹さん」
薄絹に声をかけながら、その後ろからもう一つ人影が飛び出した。
「さぁて、あんたもしかして電撃自慢だったりする?」
「て、テメェは……」
「だったら私の電撃、食らってみなさいよ!」
叫びとともに、部下Aのものとは比べ物にならない程のド派手な電流が部下Aを襲った。
常磐台指定体操服を着たその少女は、雷を帯びた髪の毛を右手でさっと払った。

常磐台2年、レベル5。
『超電磁砲(レールガン)』の御坂美琴だ。


「あぁ、御坂さんかっこいいですぅ」
御坂に羨望の眼差しを向ける薄絹に、
「お姉様のお隣は私のポジションですのよ」
白井がしっしっと手を振り、
「白井さん、私の助力に対して何の言葉もないとはどういうことですか!」
その白井に婚后が噛みつき、
「そこら辺にいたのを引っ張ってきただけの即席のチームだったけど、案外何とかなるもんね」
御坂がひとりごちる。

「くそっ……テメェら一体どうして………」
残された部下Bが歯軋りし、そこでようやく初春がその手に携帯電話を握りしめていることに気付いた。
壊された自身の物ではない、恐らくニット帽から拝借したものだろう。
「くそっ風紀委員を呼んだってのか……」
「いいえ」
部下Bの言葉を白井が遮る。
「私は、私達は風紀委員としてここへ来たのではありません」
その言葉通り、白井は風紀委員の腕章をつけていなかった。
「初春飾利と佐天涙子の友人として――私達はここに来たんですの」

その言葉に、佐天は思わず笑みを溢してしまう。

彼女達は凄い。
本当に凄い能力を持っている。
だが佐天はもうそのことに暗い感情を抱くことはない。
だから佐天は叫んだ。

「見たかチクショー―!!これが私の力だーー!!」

確かに自分は弱いかもしれない。
だが自分には自分を思ってくれる力強い友人達がいる。
他の誰が何と言おうと、
それは佐天の力であり、
それは佐天の誇りなのだ。

佐天はひとしきり叫び終わると、糸が切れたようにその場に倒れこんで気絶してしまった。

「さて、それであんたはどうするのかしら?」
電流をバチバチ言わせながら残る部下Bに御坂が問う。
すると、
「ふっふっふ、バカ共め。俺を最後に残したことがテメェらの敗因だ」
部下Bが低い声で呟くと、彼の周囲を黒い旋風が取り巻いた。
「こ、これは…?」
動揺する白井に向かって部下Bは両手を突き出して叫ぶ。
「見せてやるよ!俺の最強の能力を…………!?」

果たして、
部下Bの能力が発現することは無かった。

「――超能力か。そいつはウチの寮則よりも偉いのか?」
ゴキリと後ろから部下Bの首を直角になるまで曲げながら、眼鏡にスーツの痩身の女性が言った。


常磐台寮、最凶の存在。

――――寮監だ。

「りょ、寮監!もしかして私達を助けに来てくれたんですの?」
白井の言葉に、しかし寮監は指をゴキリと鳴らして冷淡に答えた。

「いいや。点呼に来なかった馬鹿ども2人を、寮則に則って取り締めに来ただけだ」
顔から一瞬にして血の気が引いていく御坂と白井。
残りの2人はそれを見ながら静かに黙祷を捧げたのだった。

962戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:47:22 ID:3.l5fLvk
××××××××××××
翌日。
9月20日。
学園都市では当初の予定通りに大覇星祭2日目が行われていた。
昨日と同じ活気溢れる街並みの中で、その少女はとあるオープンカフェにいた。
何処かの学校の赤いセーラー服を着た、十代の少女だ。
彼女の目の前には白衣を着た初老の男、その隣には機械で出来た動物のような形の四足歩行型のロボット、そして彼女の後ろにはダウンジャケットを着こんだ少年が立っていた。
『昨日の事件のことですが』
突然ロボットから声がした。
少年のような声だ。
『調べてみましたが、外から入ってきた魔術師の件は昨日の内に解決したみたいです。上条勢力の戦果と言うよりは、アレイスターの作戦勝ちといった感じでした。例のナイトパレードですよ。そう思うと大覇星祭というネーミングも中々皮肉が効いてますね、博士』
「だが……それだけでは無かった、そうだな?」
博士と呼ばれた白衣の男が問い返す。
『はい。同じく昨日、能力犯罪者を収容した少年院から数人の逃亡者が出ました』
「あそこはAIMジャマーが働いていて、容易に脱獄は出来ないと聞いていますが」
ダウンジャケットの男が言う。
『えぇ。ですが昨日、少年院が何者かにクラッキングされ、一時的にAIMジャマーが停止したんです。その結果少年院に収容されていた能力犯罪者達が暴れだした。しかし機能はすぐに回復、対能力者用装備の準備もありましたので、騒ぎは早々に終決しました。ただ、高レベル犯罪者の捕縛に必死で、低レベルを数人取り逃がしてしまったらしいですが』
「その取り逃がした連中はどうしたんです?」
『性懲りもなく銀行強盗を働こうとして、またお縄になったそうです。あぁ、そいつらに柵川中学校に通う女子生徒が二名重軽傷を負わされ、うち一名は入院中だそうです』
「……まぁ、そんなことはどうでも良い。重要なのは誰が、何の目的で少年院にクラッキングを仕掛けたかだ」
『犯人は確定できませんでした。目的は……博士はどう思います?』
「査楽、答えてみろ」
査楽と呼んだダウンジャケットの少年に質問を回す博士。
「……そうですね、もっと重要な施設をクラッキングする為の予行演習。或いは少年院の警備体制を確認するため……とかですかね」
「いい線をいっているが60点だ。その『どちらも』という可能性を忘れるな」
「あぁ…そうですね」
『憶測ですが、相手も我々と同じ程度の機密性を持った組織でしょう。最近の動向からして、『スクール』か『ブロック』あたりが怪しいと思いますが』
「ふん、アレイスターに歯向かうとは愚かな連中だ。とりあえず、ある程度アンテナを張っておいた方が良さそうだな」
鼻を鳴らして会話を終わらせる博士。
「………ねぇ、馬場」
すると、今まで黙っていた赤い制服の少女がロボットに向かって声を発した。
「『グループ』は……」
『あぁ、あいつらは今回は無関係だと思いますよ。土御門元春は表の事件で上条当麻と行動していましたし、一方通行は最終信号とデート。魔術師に機械いじりは期待できないでしょうし………仲間が少年院に幽閉されている結標淡希には動機がありますが、あれはもう少し慎重なタマです。人質を取られているのに軽はずみな行動はしないでしょう』
「いえ、そうではなくて、『グループ』の魔術師の調査は……」
『あぁ、はい。すいません。まだ確かな情報が掴めていなくて……』
「そうですか……」
少女が会話を区切ると、残りの2人と1機は再び学園都市の『暗部』についての話し合いを再開した。
だが少女はそれには参加しない。
そもそも少女はつい2週間前までアメリカの洋上を飛び回っていたのだ。
少女がここに来た『原因』は能天気な日本人女子中学生に付き合い、いけすかない組織の上司に歯向かったこと。
『目的』は組織を裏切り寝返った兄貴分を抹殺すること。
故に学園都市内部でどんな抗争が起こっていようと、それが裏切り者の発見に繋がらないのであれば興味はない。
暇を持て余した少女はテーブルに散乱している書類を適当に手に取った。
どうやら先程言っていた銀行強盗事件の報告書のようだが………
「――あンの大馬鹿野郎!!!」
資料にあった写真を見て、少女は今の『人格』も忘れて叫び声をあげてしまう。
「………どうした?君の『目的』の人物が見つかったのか?」
博士の問いに、少女は資料を手に席を立ち上がり様に言い放った。
「逆だ!くそっ!私をこんな極東の地までぶっ飛ばした『原因』の方だよっ!」

963戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:48:39 ID:3.l5fLvk
××××××××××××
「――お前は何だ?そんなに私を怒らせたいのか?お前の命をわざわざ助けてやったのがいつのことだか覚えているか?2週間前だ!だと言うのにどうしてまた死にかけてる?どうしてお前はトラブルにばかり首を突っ込む?」
佐天は微睡みの中で怒りをはらんだ声を聞いていた。
「お前は何てことのない、そこらにいる普通の女の子だ。それでいいだろう。戦いなんてものとは無縁のところで馬鹿やっていればいいだろう」
しかしその声にはどこか佐天のことを心配するような、慈しむような響きもあった。
「……………お前に死なれてしまったら、私が何のために組織に逆らったのかわからなくなるじゃないか。私は死体は好きだが死にたがりは大嫌いだ。だから、私にお前を嫌いにさせないでくれ……」
この声を、私は知っている……。
願うような声を聞きながら、ようやく佐天は瞳を僅かに開くことに成功した。
自分はベッドに寝かされているようだ。
天井が白い。
どこかの病院だろうか。
そして佐天は声の方に視線を移した。
そこには佐天の知らない顔をした――だけどどうしてか少し懐かしい感じのする――赤いセーラー服の少女が立っていた。
佐天が目覚めたのに気付いた様子の少女は、手に持っていた何かを佐天の枕元に放り投げ、
「餞別だ。私にできるのは、もうこれ位しかないからな……」
そう嘯くと病室の窓を開けた。
佐天は重く、動かない唇を無理やりに歪めて言葉を紡ぐ。
「まっ……………て、ショチ……………」
「何も言うな。覚悟が鈍る」
そして、少女は最後に佐天の知らない言語で何か祝詞のようなものを呟くと、窓から外へ飛び出して行った。

××××××××××××
佐天はガバリとベッドから起き上がった。
身体のあちこちが痛む。
見るとどこもかしこも包帯とガーゼだらけ、服も制服から患者服に変わっていた。
周囲に目を走らせる。
やはりここは病室だったようだ。
自分はベッドで布団を被っており、その布団に寄りかかるように初春が眠りこけていた。
だが――


彼女はいない。

ただ病室の窓が開け放たれ、カーテンが風に揺れていた。

「今度こそ……ちゃんとお別れ言いたかったのに……」
佐天が誰にともなく呟くと、突然大きな足音と共に病室の扉が開かれた。

「今この部屋からもの凄い魔力を感じたんだけど!それこそ『原典』クラスの強大な魔力みたいな!」
部屋に入ってきたのは
「……シスターさん?」
「その呼び方は間違ってないけど、私個人についてはインデックスって呼んで欲しいかも」
インデックスと名乗った白ずくめのシスターは、他人の病室に入るなり詮索を開始した。
「消えた?でも今確かに……これは?」
シスターが指さしたのは、先程少女が佐天に向かって投げてよこしたもの――佐天が母親に貰った御守りだった。
「それは、私にお母さんが作ってくれた御守りだけど………」
「そう……」
インデックスは御守りを手に取った。
「術式が二重にかけられている……古い方は専門知識のある人間のものじゃない。おそらくあなたのお母さんの」
「術式……魔術…?」
話を理解できない佐天を置いて、インデックスは語る。
「別に魔術師じゃないと魔術が使えないって訳じゃないんだよ。神社とかではきちんとお祓いをしたり力のある人が書いた文字なんかを中に入れているけれど、ただ形を真似るだけでも呪物としての魔力は宿る。それに神社の御守りと違って特定人物を想定されて作られたものなら、ちょっとした個人霊装になり得る。そして魔力がストックされているから、魔力を練れない能力開発者(あなた)にも使えるしね」

964戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:50:14 ID:3.l5fLvk
佐天は懸命にインデックスの言葉を噛み締める。
法螺や妄想と切り捨ててしまえばそれまでだか、佐天にはどうしてもそれが出来なかった。
このインデックスという少女は、佐天の知っている世界とは違う――超能力でない別の何かの支配する世界の住人なのだと、どこか確信的にそう思ったのだ。
佐天は話についていこうと、必死で自前のオカルト知識を引っ張り出す。

「霊装……?御守りが、私を守ってくれてるの?結界みたいな感じ?」
「結界とは違うよ。そういうのもあるけれど、御守りのルーツは身代わり人形と同じ――災厄を『跳ね返す』のではなく、『肩代わりする』術式なの。と言っても傷を回復させたり、無効にしたりは出来ないけれど。持ち主の苦痛を和らげたり、生命力を高める程度。その程度ではあるけれど―――」
インデックスは佐天の傷だらけの身体に目をやって続ける。
「術式が一度発動しているから……多分この御守りがあなたのことを助けてくれたんだと思うよ」
「でも、私、その、呪文とか唱えてないよ?」
自分でもよくわからないままに質問をぶつける佐天。
「魔術に呪文が絶対に必要ってことはないの。呪文っていうのは精神をトランス状態に持っていくための暗示みたいなものだから、訓練するば呪文の詠唱を短縮、破棄したりもできるんだよ。言ってしまえば、強い思いがそのまま呪文の代わりになるの」
「思い……」

――それは、初春を守りたいという気持ちのことだろうか。

「でももうその術式は駄目になってる。無理に使ったせいかな。そして――この御守りには新しい術式がかけられている。こっちはきちんと魔術的知識に乗っ取った、おそらく魔術師のもの」
インデックスは御守りの中身をあける。
「ナワトル語………アステカの魔術かな。あれ?でもこれは、術式とは関係ないみたい」
言いながらインデックスは小さな球を御守り袋から取り出した。
「それって……」
インデックスの手に握られているのは、ラメ加工を施され、キラキラと光るビーズ玉。
それはきっと――

「あ、ははっ」

佐天は異国で知り合った褐色の少女のことを思い、小さく笑ったのだった。

××××××××××××
「行くのかい?」
病室の窓から地面に飛び降りてきた少女に声をかける存在があった。
紙コップ入りのコーヒーを持った、カエル顔の医者だ。
「あぁ、彼女なら大丈夫だよ。どこかの少年と違って超能力を使った治療が出来たしね。すぐに退院できるさ」
「…………」
無視して少女は歩を進めるに、医者は更に言葉を重ねる。
「……君、その身体はどうしたんだい?何か患っているように見えるけど。診てあげようか?」
すると、少女は足を止めて言った。
「これは病などではない、力の代償だ」
「それにしたって放っておいていいものには思えないけれど」
「………そうだな、私はやがてこの力に身を食われ、死ぬだろう。だがそれは、『科学(貴様)』にどうこうできるものではない」
「そうかい。彼女には死にたがりは嫌いだと言っておいて、自分は死にに行くのか」
「………貴様」
「確かに『魔術(君たち)』のことは専門外だけれど、僕にだって何か力になれることがあるかもしれないよ?…………まぁ、行くと言うなら止めはしないけど、何かあったらこの病院に来るといい。いつでも診てあげよう」
「ふん、安心しろ。貴様の世話になるつもりなど毛頭ない」
吐き捨てるように言うと、少女は病院を去って行った。
「………そうかい」
去って行く少女を見送りながら、カエル顔の医者はコーヒーをすすった。

××××××××××××

病院を離れた少女は、しばらくしてポケットの携帯電話が鳴っていることに気付いた。
「馬場ですか?」
少女は口調を丁寧なそれに戻して携帯を耳に当てるが、しかしすぐに触れるか触れないかのところまで遠ざけた。
やはり金属の感触には慣れない。
『例の魔術師の件、調べがつきましたよ』
ロボットから聞こえていたのと同じ声が言う。
『――『グループ』の構成員。他人の皮膚を使ってその人間になりすますことができる魔術師で、現在は常磐台中学理事長の息子、海原光貴の姿を借りているようです。本来の人相や経歴は調査中ですが、攻撃方法は金星の光と黒曜石を利用したトラ……トラビ……』
「トラウィスカルパンテクウトリの槍です。別に覚えなくてもいいことですが。…それだけ調べてくれれば十分です。ありがとうございました」
『そうですか、それでは』
少女は通話を切り携帯を仕舞うと唇を歪めて笑った。
「見つけたぞ――エツァリ。組織を抜け科学に靡いた、愚かな裏切り者め」

少女の瞳に映っているのは、
憎悪か
それとも――

965戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:51:03 ID:3.l5fLvk
************
インデックスと名乗った少女はそれ以上の収穫が得らず悩んでいたようだったが、
「そうだ、私はとうまのお見舞いに来たんだった!」
と突然に声を上げた。
「とうま……?」
佐天の問いに
「うん。私にふぉーりんらぶしちゃってる男の子」
「へ……へぇ」
威張って言うインデックスに犯罪の匂いを感じてしまう。
「昨日また大怪我して、入院してるんだよ」
「大怪我?また、って……?」
「とうまはさ、か弱い女の子が大好きなんだよ。誰かが助けてって言うとすぐに飛んでいって、誰であっても守ろうとする。自分がどんなに傷ついても……」
インデックスは少し瞳を陰らせ、呟くように言い、
「あ、でもでも、それでもとうまは私に夢中なんだからね!」
と慌てて付け足した。
そして
「じゃあ私はとうまのお見舞いに行かないと」
と言うと佐天の病室から出ていこうとする。
「………その、とうまって人はさ」
その背中に、佐天がゆっくりと言葉を紡いだ。
「ヒーロー、みたいな人?」
「うーん、どうだろう。デリカシーがないし、女心が全然わかってないし、エッチでスケベだし……………でも、うん。確かにとうまは、ヒーローかも」
それだけ言うとインデックスは病室から出ていった。

************

「………にしても、ここってどこの病院なんだろ。目が覚めたこととか、誰かに言った方がいいのかな?」
ようやっと異常から解放され、常識的な思考回路を取り戻した佐天はベッドから起き上がり、用意されていた突っ掛けを履いた。
左足――イコールスピードに傷つけられた腿が痛む。
傍には松葉杖も置いてあったが、歩けない程でもない。
取り敢えず人を探しがてら飲み物でも買ってこようとベッド脇にあった自分の携帯だけ手に取って部屋を出る。
扉を閉める前に、佐天はふと初春の方を見た。
自分程ではないが、初春の身体もそこら中包帯だらけだ。
制服を着ているところを見ると、入院はしていないようだ。
しかしそれは逆に言えば佐天のことをずっと看病してくれていたということだ。

『佐天さんは――私にとってのヒーローですよ』

初春の言葉を思い出して笑みを作りながら、今度こそ佐天は病室を後にした。

が、
「あちゃぁ……そういや携帯壊れてたんだった」
佐天はボタンを押しても反応しない携帯に思わず呟いた。
携帯の電子マネーで飲み物を買おうと思っていたので、財布もない。
仕方なく病室に戻ろうとすると
「とうまのバカー!」
というインデックスの声と
「だー!不幸だー!」
と叫ぶ少年の声が向こうの病室から聞こえ、直後白いシスターが肩を怒らせながら病室から出ていった。

『確かにとうまは、ヒーローかも』

先程のインデックスの言葉を思い出した佐天は、自然足をその病室の方へ向けていた。

966戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:51:46 ID:3.l5fLvk
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「あの………」
おそるおそる病室の扉を開ける佐天。
だが、部屋の中にいたのは一人の少女だった。
昨日のテロ事件とやらに巻き込まれたのだろうか、身体中に大怪我をしている。
にも関わらず、患者服はそこらに脱ぎ捨てられ、何故か巫女装束を身につけていた。
少女は病室の壁に藁人形を五寸釘で打ち付けながらぶつぶつと呟いている。
曰く。
「あーぁ。あーぁ。久しぶりに出たと思ったら。殺されかけるだけって。ナニソレ。何その扱い。私がいつからいると思ってるの。2巻。古参よ古参。憎い。鎌池が憎い。存在を抹消したガンガンが憎い。大体■■とか……インなんとかさんより原型が無いし」
と、少女がこちらに気付いて、身体はそのままにくるりと首だけで振り返った。
「あら。あなたは佐天涙子さん。外伝キャラの癖にアニメ禁書目録のOPや原作口絵背景にこっそり出ているだけでは飽き足らず。ついにアニメ超電磁砲では一話から登場しメインキャラ扱いされていた。いいわね。たくさん出番があって。ねぇ。佐天涙子さん。――いっぺん、死んでみ」
「すいません間違えました!!」
言い放ち、ピシャリと扉を閉める佐天。
そしてその足で次の病室、表札に上条当麻と書かれた病室の扉を開ける。
「痛て……」
そこには頭を抱えてベッドに横たわる少年がいた。
少年の頭には何故か猛獣に噛みつかれたみたいな歯形が残っている。
と、少年が佐天に気付いた。
「ん………えっと、どちらさん、だっけ?」
「え、あ、えっと……」
訪ねに来たはいいものの、そういえば何も考えていなかったと気付き、焦る佐天。
だが少年の身体を――自分以上に傷だらけな少年の身体を目にすると、自然言葉が口から漏れた。
「どうして……」
「ん?」
「どうして、そんなに傷だらけになってまで戦おうって思うんですか?」
「……………そうだな」
少年は、佐天の質問の意図を汲み取ったのだろう。
特にたずね返すこともなく答えようとする。
「なんだろ…自分が傷ついて、それで他の誰かが傷つかないで済むんだったら、それでいいんじゃね?って思うから、かな」
「……ヒーローみたいに?」
「いや、そんなんじゃねえよ。ヒーローってのは、きっともっと強くて、本当に世界中の皆を幸せに出来るようなやつなんだろうけど……俺の右手一本じゃそこまで出来ねぇよ。取りこぼしちまうモンだってある」
何処かの白髪赤眼が聞いたら怒り出しそうな言葉を吐く少年。
「でも、だからこそ。守れるモンは、守りたい。俺の力で出来ることなら、どんなに傷ついたって、出来る限りのことをしたい」

あぁ、と佐天は思う。
この人は本当のヒーローなのだと。
口ではヒーローではないと言っていても、いや、だからこそ。

やはり、その生き方に憧れはある。
だがそれは憧れであって、この人のような信条ではないのだ。
自分がなりたかったのは――能力を欲してまでなりたかったのは、『ごっこの』ヒーローで……そして、この人は『根っからの』ヒーローなのだ。
佐天はそのことにようやく気付き――それでも気分は晴れていた。
「私も……私も、ヒーローになりたかったんです。世界中の人を守るヒーローに。――でも、今は違う」
佐天はベッドに寄りかかって眠っているであろう、初春を思い言う。
「私には大切な友達がいて……世界なんて守れなくていいから、ずっとその子の傍にいて、その子のことを守っていたい。今はそう思うんです」
佐天の言葉に、
「ん、いいんじゃねぇの?それで」
少年は笑顔で答えた。

「あの、ありがとうございました」
佐天は自分でも解らないままに少年に礼を言い、少年に背を向け病室を出ようとする。
と、その時――

ドンッ!

廊下から何かがもの凄い勢いでぶつかってきて、その何かによって佐天の身体は病室の中へと押し倒された。

967戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:52:22 ID:3.l5fLvk
************

「うわっ、ちょ、どうしたの初春?」
佐天の腰にガシッとしがみつき、押し倒したのは初春だった。
「……………」

初春は佐天のお腹に顔を押し付けたまま何かしゃべっているようだ。
「え?」
くぐもっていて聞き取れず、聞き返す佐天。
「…………佐天さんが」
「わ、私が?」
「……目が覚めたら佐天さんがいなくて、消えちゃったかと思いました」
初春は自分の顔を佐天のお腹にすりつけながら言う。
「勝手にどっか行かないでください」
「そ、そんな、大袈裟だって初春。てか、ちょっと離れて……」
佐天は初春の下から身体を引き抜こうとしたが、

「お………?」

初春は佐天にがっちりとしがみついており、初春を引きずったままずりずりと下がるだけで一向に抜ける気配がない。
「おーい、初春?えっと、初春さん?」
なおも後ずさる後ずさる佐天。
だが、狭い病室の中。
佐天の身体はすぐに病室の奥に置かれたベッドによってそれ以上の後進を阻まれてしまった。
「初春……?」
と、そこでようやく初春が顔を上げた。
その顔に佐天は驚く。
初春の眉が、これまで一度も見たことがないくらいに見事な逆ハの字を描いていたからだ。
「何か、怒っていらっしゃる………?」
おそるおそるの佐天の声に、初春は、きっ、と佐天の顔に睨みをきかせると言った。
「ええ怒ってます。怒っていますとも。佐天さんが私の言うことを全然聞いてくれませんでしたから」
「いや、あれ……?だってあの時は丸く収まってめでたしめでたししてたじゃん……?」
「あの時はあの時、今は今です。佐天さん、もう二度とあんな危ないことしないでください。絶対にです。わかりましたか?わかったら、はい、と頷きましょう。そして復唱して下さい。『私は二度とあんな危ないことしません』」
ずいずいと顔を近づけて迫ってくる初春。
「ははは……う、初春ぅ〜、どうどう。ストップストップ。そんなに顔近づけると、チューしちゃうぞ?」
と、

軽口を叩いた佐天の唇が、

初春の唇によって塞がれた。


初春はたっぷり30秒ほど佐天の唇を奪い続けてから、ようやく身を起こした。

「……………………………………………………………………………………へ?」
最早完全に思考停止し、ここはだれわたしはどこ状態にまで処理能力の落ちてしまった佐天に、しかし初春の攻撃は続く。
「別にチューくらい何てことはありません。女の子同士のチューはノーカンだと古来よりの伝統で決まっているんです。そんなものは何の脅しにもなりません」
「う……初春が、ダーク化してる!?ダーク初春になってる!?」
「えぇ、えぇ。いいですよ。佐天さんが言うこと聞いてくれないんなら仕方ありません。私だって悪い子になりますよ。チューだってしますし、パンツだって見せましょう」
そう言って初春はバッと自分のスカートをたくしあげた。
「さぁどうぞ!いくらでもパンツ確認をすればいいじゃないですか!今日の私のパンツは何ですか?さぁ言ってみてください!」
「え………えっと、可愛いひよこのプリントパンツです」
何の罰ゲームだろう。
というかパンツ見せてる初春よりどうして自分の方が恥ずかしいんだろう、と麻痺した思考で考える佐天。
「参りましたか佐天さん。さぁ復唱を。『私は二度とあんな危ないことしません』」
「わ、私は…………、」
勢いに押されそうになるが、途中で止める佐天。
「ううん……それは嫌だ。初春がまたあんなことになったら、やっぱり私は戦う」
それは、さっき決めたばかりの本物の覚悟だ。
が、初春は納得しない。
初春はスカートをたくしあげる手を放すと、それを佐天の患者服に伸ばし、再び佐天の身体にしがみつく。
「あぁ!もう!佐天さんは!もう!佐天さんは!全く!」
そしてひとしきり叫んだ後に、初春はぽつりと言うのだった。

「………そんな嬉しいこと言わないでくださいよ」

「へ…?初春今何て」
「何も言ってません!!言ってませんよ!!」
初春は照れ隠しに佐天の身体を前後に揺する。
と、

プチン

と小さな音が鳴り、佐天の患者服の前がはだけた。

968戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:54:54 ID:3.l5fLvk
患者服は所謂、薄緑色をした甚平のような構造をしているのだが、前は紐ではなくボタンで止めるようになっていたため、簡単に外れてしまったのだ。
「わっ、わわっ!」
慌ててはだけた胸を隠そうとしたところで、佐天は気付いた。
自分がブラジャーを装着していないことに。
(え……何で!?もしかして包帯とか巻くのに邪魔だから外されてた?そして包帯の感触のせいでブラつけてないことに気付かなかった!?初春のすりすり攻撃があんなにダイレクトに響いたのはそういうことだったのか!)
などと佐天が思っていると、
「……佐天さん」
はだけた胸を凝視して、初春は淡々とした口調で
「何だか心なし胸が大きくなっているような」
と言うと、

唐突に佐天の胸を揉み始めた。

「ちょ、初春何やってんの!?」
顔を赤くして、初春の所業に抵抗する佐天。
だが初春の方は、普段と立場が入れ替わったかのような状況に気を良くしたのか
「ふふ、ふふふふ……」
と不気味な笑い声を上げながら佐天の胸をまさぐり続ける。
「初春、ストップ!ちょっとやめっ……」
「ふふふふふ…」
ニヤニヤと笑うだけで取り合おうとしない初春に、最早言葉は通じないと判断した佐天は、初春の魔の手から逃れようとベッドの上に上がろうとする。
だが、
「ちょ、何これ足が上がんない………って、えぇ!?」
佐天は見た。
患者服の下――ズボンが半分程ずり下がり、佐天の足の動きを封じていることに。
(初春から逃げようとしてる時に脱げたっ!?)
更にその下のショーツまで巻き込まれており、かろうじて局部が隠れているような状況。
端的に言えば今の佐天は見事な半裸だった。
そして、佐天が自らの状況確認に必死なこの数秒を見逃す初春ではなかった。
初春は中途半端にベッドに片足をかけている佐天ごとベッドに飛び乗る。
そして即座に佐天を下に、自分を上に、という有利な体勢に持っていく。
その拍子にスカートや制服がめくれ上がっていろいろとあられもない状態になってしまった初春だったが、普段のスカートめくりの仕返しとでも言わんばかりに悪戯に夢中な初春は気に留めない。
「初春!?何その早業!?」
「これくらい、風紀委員の研修で習いますよ」
「風紀委員の技術をこんなことに使わないっ!」
「ふふふふふふふ……」
初春の瞳が弓のように細くなっていく。
「ちょ……やめっ、駄目だって!ねぇ、初春っ!?」
初春が手をわきわきさせながら佐天の胸元へダイブしようとしたその時――

「ですから!出来ればそういうことは!上条さんのいないところでやって欲しいと言うか!そもそも人の部屋でやることじゃねぇって言うか!」

二人は頭上から降ってくる声を聞いた。
いや、声なら先程からずっと聞こえていたのだが、認識していなかったのだ。

声の主は病室の主。
上条当麻だ。

当麻はベッド脇に取り付けられた窓の窓枠に全身を使って――律儀にも片腕で両目を隠し、残る三体を使って――蜘蛛のように張り付いていた。
おそらく佐天達がベッドに上がってきた為に逃げ場を求めた結果なのだろう。


佐天は、初春の乱入と突拍子のない行動に当麻の存在を完全に忘れていた。
初春は、佐天しか見えていなかったのだろう、今の今までこの病室の主に気がついていなかったようだ。

第三者の突然の出現により、初春が我に返る。
自分の着衣の乱れを認めた初春は、無意識に口を開いた。
「きゃ………」
「待ったぁ!止めて!叫ばないで!上条さんの人間性とか諸々がぶっ壊れるから!」
必死で初春を止めようと両手を突き出した瞬間、
「あ」
当麻は支えを失って窓枠からベッドに落ちた。
丁度佐天と初春を抱き抱えるような格好になって。


そして、同時に聞こえてくる足音。
複数のそれらは当麻の病室の前で止まり――

969戦う佐天さん:2010/04/14(水) 01:55:21 ID:3.l5fLvk
「あんたがまた入院したって言うから、わざわざ見舞いに来てやったわよ。か、勘違いしないでよね!友達のお見舞いのついでなんだから!」
「などと言いつつ、お姉さまは昨日料理本を引っ張り出して四苦八苦しながら焼いた手作りクッキーを持参していたりします、とミサカは告げ口します」
「とうま、さっきはごめんなさい。いきなり噛みついて……シスターとして、少し思慮に欠けた行いだったかも」
「隣の病室だったの。だったら一緒に。ごはん……とか」
「上条ちゃーん。先生がお見舞いに来てあげましたよー。あぁ、競技の出番はうまく調整しておきましたから大丈夫ですよー」


来客達は一斉に当麻に話しかけ――そして、一斉に沈黙した。


「………………………………………………………………………………えっと、皆さん。ひとまず落ち着いて私めの話を聞いていただけますか?」

「あ、ゲーセンのコイン切らしてたや。まぁいいか500円玉で」
「近くにいるミサカ達は武器になるような物を持ってすぐに上条当麻の病室に集合するように、とミサカはミサカネットワークに指示を飛ばします」
「とうま〜?懺悔は終わったかな?」
「耳掃除リターンズ。ただし今度は五寸釘で。いっぺん、死んでみる?鼓膜的な意味で」
「あぁ、もしもし。ステイルちゃんですか?今すぐ焼き払って欲しい子がいるんですけど。40秒で来てください」

「ストップ!ストーップ!誤解!誤解だって!」
当麻の言葉に、しかし誰も耳を貸さない。
彼女達でなくとも、半裸の女の子2人をベッドに横たえ、その上に覆い被さっている男、という図を好意的に解釈できる存在など世界中に一人としていないだろう。

「いやいや、流石に全員一気は上条さんも死んじゃうって!」
必死の当麻の訴えに対する5人の答えは――


「「「「「じゃあ死ねば?」」」」」


「ふ、不幸ぅぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

************
そして――。
阿鼻叫喚の地獄絵図となった病室の隅で。

佐天と初春は互いに顔を見合わせると
「ふふっ」
「あははっ」
――どちらともなく笑顔を溢したのだった。

970■■■■:2010/04/14(水) 02:02:37 ID:3.l5fLvk
以上です。

すいません。始めの3つ、名前のところにタイトル入れそびれて姫神になってしまいました。
お話は946から969までです。
短編と言いましたが意