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役者探し
- 1 名前: 皆さんどうしてる? 投稿日: 2003/04/01(火) 13:25
- こんにちは。
相談に近い質問なんですが、映画制作の際、役者探しって
いつもどんな感じでやっていますか?自主映画でノーギャラと
なると、やはり「役者の卵」の方ばかりになりますよね。
もし「自主制作でこんな人にノーギャラで出演してもらった」
という成功談等あったら教えて頂けますか?
やっぱり、地道に隠れた才能を探すしか無いのでしょうか・・・。
- 2 名前: 高山カツヒコ(www.tepproject.com) 投稿日: 2003/04/01(火) 22:05
- まずは自分たちで出る。
スタッフと役者を兼任。
「役者の卵」も何も、それ以前の問題として自分達が素人監督や素人キャメラマンや素人脚本家なところからスタートなんですから、役者ばかり上手い人探してもバランスが取れません(^^;
何事も順番があります。
いきなりベテランの役者を集めても、経験の浅い監督にはコントロールできません。上手い役者さんはそれなりに忙しいですから、撮る側にそれなりの腕がある事を見せないと、なかなか手伝ってはくれません。なぜなら自分が出演して面白いと思える作品でなければ、出てもメリットがないから。
それなりの腕があるなら、全部素人役者でもそれなりに面白い自主映画になります。その作品を見せて誘えば、それはお互い作家同士ですから、それなりの役者さんなら、素人役者の部分を自分で置き換えたら更に良い作品になる事が想像できますから、お互いの方向性が合えば出てもらえる可能性は高くなります。
今まで撮った作品を見せて、次回作の脚本読んでもらって、それで交渉というのが普通です。
それが叶わない場合は、ちゃんとギャラを払って才能を買いましょう。
まずは、安くで上手い役者さんに出演してもらったのを「成功談」と考えてる段階で、役者さんに対してとても失礼な考え方をしていると思って下さい。
お互い人間同士、作家同士。
- 3 名前: どんぱちの小原です 投稿日: 2003/04/02(水) 00:23
- 面白い作品を作る人のところにはいい役者が勝手に集まってきます。
ということは、いい役者がいなくてもいい作品を作れることが・・・・・・・。
ああ!なんか、書いてて悲しみが込み上げてくるぞ!
- 4 名前: 皆さんどうしてる? 投稿日: 2003/04/02(水) 01:45
- わたくし一応プロの現場で作品を作っている者なんです。
・・・完全に素人という訳では無いのです。
今まで作った作品を見せるしか無いのですかね。
まぁ、そんなもんですね、結局の所は。
確かに、良い役者云々は、物語が良ければ良いんですけどね。
僕の質問はプロをいかにして雇っているか、というより、
皆どうしているの?という事に興味があったんですが。
巧い役者が成功談だという定義したつもりもありません。
相談のつもりだったんですが、批判の対象になってしまった。トホホ。
- 5 名前: 皆さんどうしてる? 投稿日: 2003/04/02(水) 02:25
- 追加です。
>安くで上手い役者さんに出演してもらったのを「成功談」と考えてる段階で、
>役者さんに対してとても失礼な考え方をしていると思って下さい。
これはどういう意味ですか?
安くて巧い役者さんに出演してもらって、作品がうまく行けば成功談に
なるんでは無いでしょうか?僕は下手で高い有名な役者にお願いするより
この方が良いと思うのですが。何故失礼なんでしょう?
- 6 名前: 仏陀電影プロデューサー 投稿日: 2003/04/02(水) 10:32
- プロ失格です>皆さんどうしてる?殿 特に5の質問
まるで素人の自主制作映画製作のような書き方をしたのも悪いと考えます。
- 7 名前: 皆さんどうしてる? 投稿日: 2003/04/02(水) 10:58
- そうですね。失礼しました。質問の書き方を以後注意いたします。
では、素人の質問として相談させて頂きたいのですが、
(友情出演を成功談という風に定義をするつもりでは無く)
友情出演を願って、出演して頂くまでの過程でどんな例があるのかな、と
もし御存じだったら教えて頂きたく思います。
- 8 名前: 高山カツヒコ(www.tepproject.com) 投稿日: 2003/04/02(水) 11:33
- >自主映画でノーギャラとなると、やはり「役者の卵」の方ばかりになりますよね。
>「自主制作でこんな人にノーギャラで出演してもらった」という成功談
自分にとって、安く上手い役者を使いたいだけ、と言う考えしか見えてきません。そりゃ相手にとって失礼な話でしょう。
プロの現場で働いてる方なら、作品を撮るのが多くのスタッフキャストによる共同作業である事はご存じと思います。むしろプロの現場の方が多い方故に、仕事としての割り切りからスタッフやキャストを「パーツ」として考え扱ってしまうのかもしれません。そういう側面がないわけではありませんし。
しかし、自主の場合で言うノーギャラ、または安いギャラと言うのは、プロの現場で言うコストを下げるとのは意味が全く違います。プロの場合、スタッフ間はぶっちゃけた話、ギャラで繋がります。もしやりたくない仕事でもギャラが発生する事で引き受けてもらえてるんです。
しかし自主で言う安いギャラと言うのはギャラではなく大入り袋の意味でしかありません。にも関わらずノーギャラで大変な撮影に付き合ってくれるスタッフキャストとの繋がりは「信頼」なんです。だから皆さんどうしてる?さんのおっしゃる事は、「信頼を安い値段で得られて成功」って話になっちゃうんですよ。
私も仕事柄、縁あって役者を生業としてる方や役者を目指してる方と合う事も多いですし、時には自主映画やってると言うとロハで出てくれるという方もいらっしゃいます。それはやっぱり「ありがたい事」であって「成功」というのとは全然意味が違います。
そもそも自主映画において成功って何?って話もありますけどね。自主だからその目的は作品毎に違うと思いますが。
成功――と言うより、幸運なのは、「良いスタッフキャストとの巡り合わせに恵まれる」という事ではないでしょうか?
- 9 名前: 高山カツヒコ(www.tepproject.com) 投稿日: 2003/04/02(水) 11:40
- >友情出演を願って、出演して頂くまでの過程でどんな例があるのかな、と
友情出演というだけに、その役者さんとスタッフの誰かが始めから友達なんですから、「スマン、ギャラ出ないんだけどお願い!」または「おい、俺も顔出させろよ、ギャラいらねーからさ。事務所には話しとくから」の、どっちかではないですかね?
過程と言うと、飲み屋で話してる間に――というのが多いのではと思います。マジで。
- 10 名前: 皆さんどうしてる? 投稿日: 2003/04/02(水) 11:50
- 高山さん、御丁寧なお返事、ありがとうございました。
>ノーギャラで大変な撮影に付き合ってくれるスタッフキャストとの繋がりは
>「信頼」なんです
これ、凄いですね。仕事で作品を作っている事が多いからかもしれないですが
私は普段「お金を払っている事実」に信頼を置いている気がします。
役者を「雇う」姿勢そのものが違う、ということでしょうか。
>自主の場合で言うノーギャラ、または安いギャラと言うのは、プロの現場で
>言うコストを下げるとのは意味が全く違います。
そうですね。この言葉は良く頭に入れて置きます。
そもそも、私の質問の仕方が良く無かったのかなと改めて実感いたしました。
自主で映画作るのって、労力が半端ではないですね。
普段、いかにお金に頼って作品を作っているのか、申し訳ないと言うか
私自身の姿勢がヤバいな、と感じました。
自主制作は、苦労する部分がプロの現場と違う分、出来上がった作品に対して
ありがたさも倍増するのでしょうか。幸運は是非掴みたいものです。
丁寧なご返答、ありがとうございました。
- 11 名前: 皆さんどうしてる? 投稿日: 2003/04/02(水) 11:52
- 友情出演に関して。
飲みですか、やはり。飲み会苦手の僕は、これは乗り越えなければ
ならない壁なのですね。
- 12 名前: どんぱちの小原です 投稿日: 2003/04/02(水) 22:34
- 今BOX東中野でレイトロードショウ中の松梨智子監督の「近未来蟹工船・レプリカント・ジョー」では水野晴男が自主映画ですけど出ています。
彼自身が自主映画好きなので、そういう所がバリアフリーだと思いますが。
日本人はお人好しなので、信頼をもってもらえさえすれば色々「え?」なんて思うことが出来るようです。
「水野晴男じゃ、役者じゃないじゃん」なんていうのは発想とか可能性を自分で摘んでしまう考え方です。
水野晴男でいいんなら〜。というポジティブに考えられるひとが色んな失敗を重ねた結果、すごいことをするひとだと思います。
必見!
http://www.artown.net/mptown/replicantjoe/top.html←クリック、クリック
言っとくけど・・・・・買収されてるわけじゃないからな!
- 13 名前: 小珍恋次郎 投稿日: 2003/04/03(木) 00:45
- じゃあ、皆さんどうしてる?さんの言う成功談を書きましょう。
私の大学の卒業制作では、色々なコネであるプロダクションの俳優さんに出てもらいました。
もちろんノーギャラで。しかも主役クラスだけでなく、1シーンだけの端役まで。
きっかけは?シナリオです。
「このホンなら出たい」と主役の方は撮影中に入ってきたTVドラマのレギュラーを断ってまで作品に関わってくれました。
当然、我々もしっかりスケジュールの連絡・調整をし、また役者さんの力を最大限に出してもらえるようにリハーサルをしっかり行うなどしました。
技術ははつたなくとも、当時の自分たちとしてはプロの方達と動いているのだという意識をもって接していました。
今考えると、きっと失礼なこともいっぱいしただろうし、反面自分たちなりに精いっぱいだったなぁと思います。
その気持ちは感じてくれていたのかな〜と思います。
- 14 名前: 高山カツヒコ(www.tepproject.com) 投稿日: 2003/04/03(木) 02:37
- その昔、黒沢清監督が役者の伊丹十三に5万で出て欲しいと頼んで、5万で自主映画に出てもらったという話もありますね。
それが縁で、黒沢清監督が商業監督としてデビューし、〈ドレミファ娘の血は騒ぐ〉で伊丹十三に再出演してもらい、その後、伊丹十三が役者だけでなく監督として活動始めた後、伊丹十三監督が〈スウィートホーム〉を製作する時に黒沢清監督を監督に逆指名したという話もあります。
また、当時新進気鋭のスピルバーグ監督が、テレビドラマの役者マイケルJフォックスに〈バック・トゥ・ザフューチャー〉への出演を依頼した所、テレビのレギュラーが忙しくて時間がなかったのですが、脚本を読んで気に入り、是非出演したいという事で、テレビドラマの撮影の合間を縫って撮影したため、深夜の撮影が非常に多かったというような話を聞いた事あります。
色々な出会いや風向きがあるので、行動しなければ何も起こりませんし、逆に、むやみに走っても空回りしかしません。もちろん運も大きいですが、先に運を呼び込むための地盤を自分で作っておかないと、運は巡ってきません。例え良い巡り会いがあっても、その時の自分に提示できる材料が何もなければ、話だけで終わりです。
あと、皆さんどうしてる?さんの場合、飲み会が苦手というのは、かなり損をしてると思います。別に酒は飲めなくても構わないのですが、飲み会が楽しく過ごせる人でないと、コンセンサスを取る手段の大半を失ってるようなものなので、監督としての実質的な作業が大変だと思います。実際、監督の仕事の8割は人の動かし方の調整で、クリエイティブな作業は2割程度です。自主の場合は監督が自分でやらなければイケナイ事が多いのでもっと割合が増えますが、本質的には中間管理職の仕事である事に変わりません。
また、前述の通り、自主の場合の互いの信頼を深める手段としても酒の席というのは腹割って話せる場として大変重要です。呑みすぎて暴れたり自爆テロったりするのもマズイですが、烏龍茶でも構わないので大勢とのコミュニケーションを「楽しめる」人でないと、監督業は本当に大変だと思いますよ。
もちろん、飲み会が苦手な監督もいますけどね。現場はプロアマ問わず毎日が文化祭の前日ですから、ノリやテンションも大事だし、それがないと他のスタッフキャストが着いて行くのも難しかったりします。
- 15 名前: かず 投稿日: 2003/04/03(木) 19:47
- ちなみに私はですね、過去あらゆる人に役者を頼んでことごとく断られ、しょうがなく一人で撮る決心をしたところ路上で通りすがりの人にカメラを壊されるという痛い体験をいたしました。それも新品のハイエイトでした。たまたま一人だけ、言葉の通じない台湾の女の子が手伝ってくれると言ってくれたまでは良かったのですが、駅名を告げるとわかったわかった、といいながら全く別の駅で待っていた、というような按配でした。彼女には嘘をつかれた!と思われたようで、なにしろすべてうまく運ばなかったですね。。。
その時、プロ系の人(NHKの元カメラマン?)からされたアドバイスとしては、「一人で撮るなら撮らない方がいい」というものだったのですが、そうだったのかなぁ・・・
私も人見知りが激しく飲み会は相当に苦痛です。が、やはり役者さんをつかまえたく思っておりまして自分の壁との戦いの日々でございます。
どうして世の中は自分に都合良くまわらないのかとっても不思議なり。というのは冗談ですが、どうしてる?さんをはじめ、みなさまの撮影がとても順調に滞りなく進むよう心よりお祈り申し上げております。
花冷えにお気をつけください。(ところで私の知人は、花冷えをずっと鼻冷えと思っておりました。)
- 16 名前: 高山カツヒコ(www.tepproject.com) 投稿日: 2003/04/03(木) 23:29
- 「一人で撮るなら撮らない方がいい」はちょっと極端だと思いますが、映画は基本的に共同作業ですので、スタッフ間でのコミュニケーション能力が長けてないと、かなり厳しいです。
映像業界には、技術的な能力が低くても、コミュニケーション能力だけで食ってる人もいるくらいで、人見知りはマジでとても不利です。
創作活動全般に言える事ですが、どうこう言っても自分の側に風を導く力がないとやっていけないのは事実で、特にあらゆるジャンルの創作活動を融合させてやっと完成する「映画」には、ものすごい力が必要になります。
役者に限らず、撮影に必要な物をどうやって手配すれば良いか分からない時に、電話帳であたりをつけて片っ端から電話をかけて聞いて、辿って辿ってやっと行き着いて手に入れるなんて日常茶飯事で、分からないと思った瞬間にイエローページ開いてるくらいのバイタリティーはないとなかなか完成まではたどり着きません。
私も学生時代にドライアイスをどこで手に入れて良いが分からなくて、ドライアイスを一番使う場所を考えてそこで分けてもらおうと思い、探したあげく葬儀屋で売ってもらったなんて失敗談もありますが(正解は氷屋で良かったんだけどね(^^;)映画はそういった行動力の積み重ねでやっと完成するものなので、人とのコミュニケーションがとれないのは、大きなハンディになります。
特に近年は、CGやDTVなど、一人でこなせる映像も発達してきてはいますが、それが映像はやりたいけど他人と触れ合うのが苦手な人が逃げ場として使ってる側面も出てきていて、やや気にはなっています。
DTMではもっと以前からその傾向はあったようですが。
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