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現代風世界 ワンダー・ザ・ワールド

1 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/27(土) 20:49:47 ???
ここは幻想薄まりつつある世界

世界を回り 闇夜を回る
回りし者は越境者

蔓延する児童の自殺
回り 回る 回るは越境者・・・・・


2 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/27(土) 21:04:49 ???
血のように赤い夕陽が地平線の向こうに沈んでいく

それに伴い スピーカーから流れる児童の帰宅を促す音楽
そして大人は児童が危ない目に合わぬよう目を光らせてほしいという要望 いや懇願

ロイ「恐ろしいねぇ 年端のいかぬ幼子が揃って首をくくるたぁ」

ここは幻想薄れゆく世界 そのとある国の一地方
山を切り崩して作られたベッドタウン 都心へのアクセスも容易であり 人気の街になりつつある場所

一行がいるのはこの世界にある越境者互助組織 止まり木同盟の宿の玄関口
小型ビルをまるまる一件越境者の宿だ 中には一行の他にも幾人かの越境者が寝泊まりしている

アキレス「テレビも連日これの報道だよ 全く気が滅入るね」

きっかけは小学生低学年の子供が家の中で首を吊った
当初いじめを苦にしたと思われたが遺書の類がない

次に自殺に見せかけた他殺を疑った しかし現場を捜査しても自殺としか断定できない

そうしているうちに次の自殺者が出た また子供だ 
親が朝起きたら子供がいなくなっているのに気づき警察を呼ぶ 見つかったときは すでに首を吊ってこと切れていた

ワイドショーでは有識者の肩書を持つ老人がしたり顔で言葉を連ね 自治体は自殺しようとする子供を それを補佐しているのではないかと思われる不審者を血眼になって探している
だが大人たちの奮戦むなしく 今日も子供が首を吊り 親は絶望に打ちひしがれる

ロイ「子供が世を儚んでってか? アホかってんだ」

ロイは宿の中に入っていく ロビーには一行が思い思いにくつろいでいることだろう


3 : 又ジ ◆.zilz3o6.U :2018/01/27(土) 21:42:38 ???
>>2
『こらアキレス!またおいたんのヘアジェル勝手に使っただろ!』
中に入れば、低い男の声が出迎える。出所はロビーの一角に備え付けられたテレビからだ。

「おや、お早いお戻りで。 お前らも観るか?他がつまらないから付けてるだけだが、それなりには面白いよ」
ソファーに踏ん反り返り、テレビを観ていた人物───ソーマタージは、戻ってきた二人に顔も向けずに軽い調子で片手を振る。
テレビから流れる古臭いアメリカンドラマ、ソーマタージの摘むポップコーンの甘い香り、灰皿に積まれた煙草の臭いが、川の淀みの様に混ざり合い留まったその一角は、外界の事件など知ったこっちゃなかった。


「いやよく見たらクッソおもんない。
 やめやめ、ビデオはおしまい。ラジオスターの仇は取ったぞ」
テレビのスイッチを落とすと欠伸の真似事を一つ、一度仰け反り、勢いをつけて立ち上がった。

「ところで、今暇か? これからガキが死ぬ理由トトカルチョをやろうと思ってたんだ。お前らも混ざりたいかい?
 俺様の慧眼は、この最近流行りの集団死はグロンギが関わってると睨んだね。それか工場廃液。二つに一つだ」
要するに退屈なのだ。勿論平和なのはいい事なので、享受しているわけだが。


4 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/27(土) 21:43:14 ???
【そんなお宿で部外者出没】

「デースデスデスデス、カノテクよりお荷物デス」

 悪名高きカノッサ機関の一支部たるカノッサ・テクノロジー社は、越境者とそれなりに良好な関係を築いている。
 実際、カノテクは外部戦力としての越境者の有用性を確保し、見返りに彼等が手に入れにくい物資や便宜を図る。
 ビジネスライクであり、依存性を高めて影響力を行使するという暗い計算もあれど、実際うまくやっている事は事実だ。

「医薬品デース、お菓子デース、こっちはこの世界から出られない系な人用の偽装身分デース」

 たぬきの着ぐるみがガスマスク着けてテキパキ動き回っているというのは、
 見る者が首を傾げるかあんまりな光景に己の正気を疑いそうな効果もあったがそれはそれ。

【トンチキだが意外と役にも立ちそーなコイツ、巻き込んで損はないであろう】


5 : ルシオラ・グリウルム :2018/01/27(土) 21:50:53 ???
>>2
「……」

それらのニュースを、ルシオラは痛ましい面持ちでただ見ていた
自身よりも幼い子供が首を吊るなど、まるで想像も出来ない程の悪夢である

「……そんな、何か……理由があるのかもしれないじゃないですか……」

ロイとアキレスにコーヒーを運びつつ、ロイの呟きに反応して顔を顰めるのであった


6 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/27(土) 21:52:16 ???
>>2
宿の食堂で他の越境者とテレビを見ていた狼耳の少女、一ノ瀬葵は一連の報道をしばらく眺めていたが、
嘆息してテレビの前から離れると、ロビーに歩いてきた。腰に手を当て、ため息をまたひとつ。

「こういう案件は他の部署の仕事だから、関わったことはあまりないんだけど、それでもやっぱ寝覚めが悪いよ。
何かできたんじゃないかって……って、他の世界で言うことでもないかも」

長い髪のひと房を指でくるくる弄んで、

「ねえロイおじさん、この事件、どう思う?
ものすごくきな臭いんだけど、現場を見てないから滅多なことは言えないし……」

葵はこう見えて、元の世界では警察組織の一員である。
荒事専門とはいえ、守るべき市民、それも子供が次々と死んでいく状況は、他の世界とはいえ見過ごせないのだろう。


7 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/01/27(土) 21:52:36 ???
ロビーで気の滅入るニュースを見ていたのは、
ヒトに似た姿をした銀髪赤目長耳で浅黒い肌の小柄な女。
機械的な割に魔術的な要素も垣間見える溶接面と手甲姿はお休み中。

「最近の一人っ子政策は些か過激じゃあねぇか…あ?違う?」

>>3
「おう、その話、アタイも一枚かんでいいか?
 顔の無いヒョロナガ黒スーツ男の仕業だよ、コイツは」

アタイは詳しいんだとケラケラ笑う。


8 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/27(土) 21:52:56 ???
>>3

「叉=サン!アレ手に入ったデス!」

 なんかたぬきが寄ってきて、ソーマタージにぽいっちょと何か寄越す。
 一見して何の変哲もないコルト・パイソンのモデルガン。

「シティー○ンターの主人公モデルデス!これでモッコリモッコリデス!」

 何か女子力が低下しそうなことをほざきながら、コミックかアニメオタクくらいしか喜ばなそうなのをぽいっちょ。

【間断なきワイロ!】


9 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/27(土) 22:05:03 ???
>>3
アキレス「ごめんよソーマ アレ髪型が決まるからいいんだよ どこで売ってるか教えてよ」
へらへらと笑いながら謝るアキレスであった

アキレス「えー さすがに不謹慎だからやめとく」

そしてソーマタージが暇だと聞いてこいつが黙っていなかった

―――ギィ!!
ベティが謎石遊びで勝負を挑んできた コマンド?

>>4
ロイ「いつもすまないねぇ」

特に身分証は公共サービスを使うにも働くにも必要なものだ
実際これで家族を養えると嬉しそうに笑う父親もいた

ロイ「お返しにってわけじゃねぇが飯食ってけ チョコレートブラウニーも土産に持ってくといい」

>>5-6
ロイ「あるんだろうなぁ・・・何かが」
ルシオラに言う 情報が少なすぎる それ以上のことは断定できないと

アキレス「アリガト」

ロイ「すまんなルシオラ あぁ遺書もなく ただ自ら『首を吊って』死んでいる
   薬を大量に飲んだとか 喉を突いたとかじゃない 皆首を吊っている」

ロイ「ガキが死ぬ手段がそれしかなかったといえばそれまでかもしれん だが100%だぞ
   そこら辺はこの世界の警察もつかんでいるだろうけどさ・・・」

ルシオラからコーヒーを受け取る2人 そして葵にそこまで言って首をかしげる やはり情報がないのだ

>>7
ロイ「いや ふつうに一人っ子も死んでるから」
肩をすくめる

ロイ「ひょろなが黒スーツなぁ…案外そんなのが出たのかもなぁ・・・」

>>全員対象
食事が終わり 夜も更け 一同が寝静まるころ皆が眠る寝室のドアが叩かれる
一つ二つだけじゃない 寝室すべてを叩いて回っているようだ

ロイ「んあ・・・なんだ?」
アキレス「ふぁぁぁぁぁぁぁ・・・あ なにどったの?」
―――ギィ?

そこにいたのは先日越境してきた子供連れの母親だった
聞けばトイレに起きたところ となりで寝ていたはずの子供がいないらしい
すでに宿の隅々まで探し回ったのだが姿がなく 助力を乞いに来たらしい

おまけに越境したのがつい先日であるがゆえにα-12の偽装身分証もまだ用意できていないのだ

ロイ「宿の中にいないんじゃ外か? 子供が出歩く時間じゃねぇぞ?
   ソーマ α-12 ルシオラ 葵 クルツ 外に探しに行くぞ アキレスと他の奴らはもう一度宿の中を探ってkル柄」

アキレス「おっけーい」

ロイ「行くぞ」
そう言って一同は夜のとばり落ちた世界に足を踏み入れる

ロイ「幼子の足だ そう遠くへ行っちゃいないだろうがことがことだ 早く探し出してやらにゃ」
人通りが途絶えた静寂の世界を 一同は進むことになるだろう


10 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/01/27(土) 22:06:00 ???
>>7
「スレンダーマンか?ありえなくはないな。候補に入れておこう」
こんなヤツいたっけな?と思いながらも、コーヒーテーブルの上にグリグリ落書き。
使える紙が無いので仕方ないのだ。絶対に仕方ない。

「誰か消す用のパン持ってないか?日に一度は食品を台無しにしたくなるんだ」


「またブキミで反社会的な内容を多く含んだサイトの管理人に文句言われそーだな」


>>8
ソーマタージは銀河帝国を、カノッサを信用していない。いい方向に転ばせられるのなら、何度でも手を切るぐらいだ。
猜疑を宿した暗い瞳はせせら笑う。今に俺達が全てをブン取る。今に俺達は束縛から解放される、と───。

それと個人的にモノを貰う事は無関係だ。
「わーいボクこーゆーの欲しかったの。その言い方やめろ」
余計な気持ちは挟まないスマートでストイックな性格なのか?タダのあほなのか?それは他の人の判断に委ねたい。


「といっても俺がお返しに上げられそうなモノといったら、このファミレスのクーポン券ぐらいだがな。
 ナニ?それでも身に余る光栄?感激の涙で溺死しそう?そう言ってくれるか言ってくれるね。グッドディール」
着ぐるみのポケットにグイグイとクシャクシャの紙ゴミを押し込みながら。これ以上の質問要求には一切答えません。越境者五つの誓い。


11 : ルシオラ・グリウルム :2018/01/27(土) 22:12:45 ???
>>all
「……あ、皆さんはじめまして」

軍服と学生服を足したような衣服を着た少年、ルシオラは初対面の越境者達に向けて軽く頭を下げた

>>9
「……え、えぇ、分かりました……」
「着替えてきます……すぐですから……」

母親が尋ねて来た時、ルシオラはぐっすり眠っていた
スウェット姿でのったりと起きて、そんでもって部屋に戻る

「……お待たせしました、行きましょう」

素早く着替えて戻って来る時、しっかりといつものルシオラになっている
武装も一応しておいてある、何が起きても対応出来るカタチだ

「……なんかこう、新鮮です」

夜の静謐の街、ルシオラからするとここまで音がない世界は越境前には存在していない


12 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/27(土) 22:15:41 ???
>>10

「着ぐるみの中が紙塗れデス!ふぁっきん!」

 ソーマタージとト○とジ○リーめいたおっかけっこ開始!
 まったく以ってノーテンキなもんである。

>>9

「デースデスデス」

 まあ、頭のいい連中の思惑なんぞ知ったことではなく、
 恩恵を享受する者と、ノーテンキに菓子を食うたぬきは平和なもんである。

「もっしゃもっしゃ」

 と、まあ、α-12は本日は止まり木の宿に泊まって、
 とてもハッピーな余暇を過ごしていたわけでありますが――

 ----------

【事件発生】

「デスデス。ややっこな事件発生デスか?うーむ」

 ぶっちゃけこの一件には協力したところで、さして益がない。
 恩を売るには弱すぎるし、カノッサの利益になる公算が薄い。
 C.T.S.S.として動くのは論外といってもよいだろう。

「………」

 α-12はクローンである。精製は母の胎内ではなく試験管と培養液。
 だから親の情なんてモノはさっぱりだし、最初から理解できないモノに共感などできるはずもない。

「…ぐぬぬ」

 ゆえに理解できるのはせいぜい、〝突然の越境という神隠しで『子』以外の全てを失った女性の最後の拠り所の危機〟であることだけだ。

「だーーーーッデス!!これはオフの日の気まぐれ!単なるα-12の個人的プライバシー行動デス!」

 自分の中の何かと折り合いをつけて、何かぶつくさ言いながら、ロイについていくα-12であった。


13 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/27(土) 22:16:22 ???
>>9
「ふにゃ……?」

おおよそ狼の特徴を持つ少女としてはありえない、寝ぼけた声を出して起きる葵。
しかし、事の顛末を聞くと、その寝ぼけ眼がすぐに鋭さを得た。騎士団としての表情が葵に宿る。

「お母さん、その子の名前は?見た目の特徴は何かある?身長はどのくらい?最後に見た時の服装は?
……あと、その子に触れてた服とかハンカチとか無い?あ、いや、変な意味じゃなくて、私、人狼だから鼻が利くんだよ。
匂いで探せるかも」

手早く寝間着から騎士団の制服に着替えると、葵は件の母親から情報を聞き出そうとする。
母親から聞けるだけの情報を得、あと有れば、子供の匂いが付いた何かから匂いを覚えれば、葵は外に飛び出すことだろう。


14 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/27(土) 22:16:50 ???
>>11

「デス!!」

 アイサツと同時にたぬきがルシオラの口に肉まん押し付けるという
 トンチキファーストコンタクトかましたとかなんとか。


15 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/01/27(土) 22:18:17 ???
>>9
「引っかかったな?テレビの音声だぜ。見分けつかなかったろ。
 過度のヘアジェルや染毛はやめとけよ、毛根がダメージを受ける」

差し出される謎石に対してソーマタージは───。何もしなかった。文字通り何も。
「俺が何もしなければ、行動を返してやらなければお前はここにずっと石を置いてるだけだ。一週間でも、一年でもな。
 …そんな事無い?しまった、ロールか…」
ブツブツ呟きながらも、石は丁重に他の越境者に押し付けましたとさ。


「……何だよ、寝起きの俺は猛獣だぜ。ソッチの意味じゃなくて、気に食わない者全てを八つ裂きにする猛獣」
鎌とハンマーをプリントされたパジャマ姿のソーマタージ。ナイトキャップの下の顔は明らかに不機嫌そうだ。
「深夜俳諧だろ?あのくらいのガキは誰だってやりたがるもんさ。俺だってやった。
 勘弁しろよ、今夜は特に面白いアニメやってねーから早く寝たのに…」


「ぼっちゃーン、隠れてないで出ておいでー、ポップコーンもあるし風船もあるヨー。
 出てこないと俺はティム・カリーになって、雨の日の排水溝でお前を待ち伏せするぞ」
渋々着替え、懐中電灯片手に夜の闇を探す。見るからにやる気が無い。

「…そもそも性別や顔すら知らねーじゃあねーか。どうやって見つける気だ」


16 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/27(土) 22:18:51 ???
>>13

「デス!れっつごーわんちゃんデス!」

 初めて出会った時もそうだが、相変わらずガスマスク着ぐるみという
 けったいな格好をしたアレが何かついてきた。

【コレがカノッサ機関のエージェントなのだがら世の中アレであるアレ】


17 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/01/27(土) 22:19:27 ???
>>9
「んだよ、ガキが夜に出歩いた位で…ああ、メンドクセェ……
 ちっ……おい、そのガキの特徴は?足が八本だったり墨吐いたりするのか?
 逸ってウロついても意味ねぇからよ、さっさと見つけて寝させてもらうぞ」

ガリガリと頭を掻き、気怠そうな様子を隠そうともせず。
ズカズカと先頭を歩いていく。

>>10
「シチューも付けるか?」

ぽぃ、とパンを投げて寄越すクルツ。

「不思議なもんだ。何か起きるまでは不謹慎を楽しんで、何か起きたら大騒ぎ。
 手首球体関節かよってな」


18 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/27(土) 22:35:39 ???
>>11
時折コンコンと音を立てて瞬く街灯
自販機の稼働する音
一行の足音 それだけだ

ロイ「警察に出くわさ無いといいんだがな…」
何せ自分たちも子供もその母親もみんなそろって戸籍がないのだ

万が一警察の厄介になると大変なことになる

>>12
ロイ「頼むよ ケーキバイキングやってやるから」
わいろなう

一行の靴が地面を叩く音に ぽてぽてという間抜けな音が加わった・・・のだろうか?

>>13
母親は子供の特徴を告げる

【一行に子供の情報が伝達されました】

そして洗濯前の 子供が着ていた衣服が手に入る
臭いをたどるには十分だろう

>>15
―――ギィ!!ギィ!!
ベティの相手をソーマタージに押し付けられたモブはスッゲェ嫌そうな顔をしながら謎石遊びを始めるのであった

なお母親から子供の情報は得ている者とする

>>17
ロイ「悪いな 面倒をかける」
謝罪の言葉は短かった

不機嫌そうに前を歩くクルツ・・・の前を葵が進むことになるだろう

>>全員対象

葵が自身の能力を駆使して臭いをたどる

一同は静寂と暗闇に包まれた街を進む

角をいくつか回り 進み続け 一同は少し開けた空き地に出た

暗闇の中 目を凝らせば樹木の傍に小さな影

ロイ「あれだ!! 特徴も合う!!」
そこには寝間着姿の幼子の姿 樹木の傍に台になりそうな木箱の様なものを運んでいる その手には 遠目に見ても視認できるほどに鮮やかな赤い紐の様な者

樹木・・・台・・・紐…

ロイ「・・・っ!!」

そして先ほどまで見えなかった『何か』が見えてくる
子供の落書きの如き 黒い線でできたおぞましい顔の何かが複数 幼子を取り囲んでいる

明らかな異常 そして子供が台に足をかける

【判定 武装:一同はこの世界の警察に見咎められた時のことを考えてまで武装して捜索に加わったのだろうか?】


19 : ルシオラ・グリウルム :2018/01/27(土) 22:42:53 ???
>>14
「あつい!」
「……ど、どーも……」

あつあつ肉まんを押し付けてくるたぬきを着たタェンティースっぽい存在
なんだこれと思いつつ頭を下げる

>>18
「……なるほど、確かに」

自販機の付近など、子供が寄り付きそうな場所を探して見ながらの返答
身分証の大切さはディストピアめいた世界の出身なのだから知っている
さて、そして?

「あ……いた!?」
「何……何か……あ、待って!!」

黒い謎の何かの密集、それらを気にしていられる程にルシオラは慎重ではなかった
子供を止めるために一目散、駆け出した!
銃は携帯しているが抜いてすらいない!無鉄砲!


20 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/01/27(土) 22:45:01 ???
>>18
「ずおりゃあああああああああああああああ!!!!」

クルツが『何か』の一体目がけ何かを蹴り飛ばす。
それはサッカーボール。
探索に出かけるにあたってそんなものを持ち出してはいなかったはずだが。
序にその体格からは考えられないほどの勢いでボールが飛んでいる。

「キック力増幅シューズ+どこでもボール射出ベルトぉ!
 修正力に喧嘩売ってる錬金術師様舐めんじゃねえぞ三下共ぉ!!!」

蝶ネクタイ型変成器とGPS内蔵メガネは装備していない!


21 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/27(土) 22:46:46 ???
>>18

「不穏なヨカンがびんびんデス」

 ポテポテと着ぐるみの尻尾を弾ませながらついてきたα-12であったが、
 流石に首括りカウントダウンな対象を見つけた時にはやや眉根をひそめ、

「金男=サン。止まり木はちゃんとカウンセリングかましているデスか?
 世を儚んで早まる条件としては越境はかなり上位ではありマスが」

 的外れなことをほざきながらも実際は周囲警戒を行うα-12。
 見やれば何か呪いめいたシロモノが輪郭を帯びているではないか。

「デス!!」

 着ぐるみの後ろ腰のスリットが開き、中から赤黒い触腕…ディープメイカーが展開。
 それは手近なブロックを持ち上げて力を込めると…それを思いっきり投擲した!!

【謎の影に物理攻撃が通用するか不明であるため、ここで狙うのは木の枝…つまり、首吊りを物理的に妨げようという魂胆】
【→瞬着を行えば、武装一式が揃うα-12であるが(テクノロジー)、状況が定まっていない以上、現状は直接行動を優先】


22 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/27(土) 22:49:27 ???
>>18
「……わかった。ありがとう。必ずお子さんは見つけます」

母親を言葉で安心させると、葵はすんすんと鼻を鳴らしながら、覚えたばかりの子供の匂いをたどる。
たどれるということは、少なくとも突如どこかの異空間にさらわれた、という事情ではないらしい。
そうして匂いをたどって街並みを抜けた先、空き地に出ると、ロイが叫んだ。見れば、確かに伝え聞いた特徴通りの子供。
しかも、まるで自殺の支度をしているような……。

「待って!! ……ッ!?」

一も二もなく駆け寄ろうとした葵は、しかし急制動。
子供の周囲に、およそこの世のものではないような黒い存在が居るのに気づく。あれは一体なんだ?
だが、そうも言っていられない。それらの陰で、子供が台の上に乗りかかっている!

「やめなさい!そこから降りて!!」

聞こえるかは分からないが、大声で子供に呼び掛けてみる。
周囲の存在は気になるが、まずはこの子の行動を止めなくてはならない。

【判定 武装(判定情報):葵は騎士団の制服のみで駆け回っている。見かけ上、武装はしていない】


23 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/01/27(土) 22:50:11 ???
>>18
「猟犬を買う経費が浮いたな。偉いぞ」
匂いを頼りに子供を探す一ノ瀬。その能力の便利さには素直に賞賛だ。

「少し静かすぎやしないか?夜でも長距離トラックとかバイカーとかは走ってるわけだろ?
 それとも法整備が進んでる系?」
ヒュイ、と高い音が夜闇に吸い込まれる。静謐に包まれた街への口笛だ。
何か嫌な予感がする。懐中電灯を咥えると、ポケットから手袋に覆われた手を出して何かを弄る。

「何してるかって?内職だよ」


やがて辿り着いたのは、広い空き地。情報通りの子供、赤い縄───!
「おい、今のうちに誤魔化し方か、逃げ道を見つけておけ。音が鳴るぞ」

BAGOOOM!!!静かな住宅街に響く爆音!銃声にしては、やや大きな音だ。
普段から隠し持っている液体火薬、弾頭、その他諸々を使って仕上げた一発限りの弾丸を、先程貰ったモデルガンに込めて使ったのだ!
刀は目立つので置いてきた。その上ちゃんとした銃器の調達は無理だったが、このような抜け道はいくらでもある。
「せっかくのワイロはオシャカだし、手もちょっと火傷したがね」

弾丸で枝を破砕し、首吊りそのものの阻止。更にこれだけの音を出されれば、あの黒いのも退かざるを得ないだろう。
子供を連れ帰るのが最優先。油断なく構えながらも、ソーマタージは小さく叫ぶ!
「とっととガキを連れて逃げるぞ!」


24 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/27(土) 23:01:47 ???
>>16 >>23
「犬扱いしないで!私はオ・オ・カ・ミだから!そこんトコロ、よろしくね!」

α-12とソーマタージに犬扱いされたことに憤慨して見せる葵だったが、鼻を鳴らして探索することを彼女はやめなかった。
どうやら葵の中では、犬と狼には明確な違いが存在するようだ。ただ、その匂いをたどる仕草が犬っぽいことは否めない。


25 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/27(土) 23:06:15 ???
>>19-20
飛び出したルシエラの進路をふさごうと化け物が集まる そしてその手の 落書きが如き手を振り回し
ふざけた見た目と裏腹に強くルシオラを殴ろうとする が

その化け物の顔面に突き刺さるサッカーボール
だが動きを一瞬阻害することに成功するが ダメージが通ったかも不明

ルシオラの前に集まる化け物 掻い潜ることはできるかもしれないが 攻撃されないとは言わない

>>21
ロイ「かもしれんがなぁ さすがに今日会ったばかりの奴の精神状態なんてそうそうわかるもんかよ
   それに死ぬだけなら宿の中でもできるだろうが!」
ルシオラを追いかけて飛び出す前にロイは言う

そしてα-12のもくろみ通り ブロックは木の枝を破壊することに成功する
子供は茫然と壊された枝を見て 残った部分に紐を賭けようとして失敗

近くにあった 先ほどより細い枝に紐を賭けようとしてみる

>>22-23
そして葵が叫び子供の注意を引こうとし ソーマタージが轟音とともに弾丸を発砲
弾丸は枝を捕らえ 爆裂させた

またも紐を賭ける枝を失い 子供は台を降りてどこかにトコトコ歩いていこうとする
葵の声など聞こえて無いどころか 一行の姿すら見えてないかのように

そして化け物は幼子の行動をアシストするように密集し 一行が進むのを阻害しようとする

>>全員対象
ロイ「・・・おかしいぞ」

ソーマタージが言い訳が効かないほどの轟音をとどろかせた 近隣住人なら飛び起きて ついでに警察に通報までする程に
なのに先ほどから近隣住人が起きる気配もない 轟音轟いた後は まるで何事もなかったかのように静寂が戻った

そういえば捜索の際 灯りが灯っている家が存在しなかった
皆寝静まった? まさか 夜更かししている輩などいくらでもいるはずなのに


26 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/01/27(土) 23:15:57 ???
>>25
「知らん内にアタイ等も取り込まれてたってオチかね?
 ハハッ、お前ら全力で行けるぞ、得物もってればだけどさぁっ!!」

クルツは本来の装備を完全に置いてきてしまっている。
何処かへ蹴り飛ばしたボールも回収しなければ再使用できない。

「…クソがッ!」

地面を蹴り跳んでルシオラに迫る化け物集団へと突っ込む。
そのままの勢いで飛び蹴りをかまし、包囲を掻い潜る事は出来るか!?


27 : ルシオラ・グリウルム :2018/01/27(土) 23:16:36 ???
>>25
「あっ……!」

ソーマタージの行動になるほどと膝を打つ思いだ
そりゃあ枝が無ければ吊れない、納得である

「……創作……!!」

蛍の燐光を帯びた簡易な盾を生み出し構え駆ける駆ける!
スタンガンを片手に発砲!発砲!バケモノ相手にどれだけの効果があるかは不明瞭ではあるが!

「みんな寝てるの……!?」

そんなはずがない、何かの大きな意思がこの現象を引き起こしている?
しかしその真実を探るのは今ではない、成すべきは目の前の子供を助けることのみ!


28 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/27(土) 23:16:44 ???
>>25
状況がわからなくて声をかけるだけとなった葵の横で、何人かがすでに行動に出ていた。
結果、子供の自殺を補助する枝の存在が無くなる。こっちのほうが正解だったらしい。
そして、彼らの行動によって、子供の周囲の化け物が敵性のものだとも判った。こちらが子供に寄るのを防ごうと、進路を阻んでいる。

葵は自身の首元に触れて、自分の武装を起動しようとしたが、そこで、ロイが疑問を発する。
確かに、今の音で通報されないのは不自然だ。今にも警察のサイレンが聞こえてきそうなものだが。

「なに?こいつらが何かやってるの?」

葵は化け物に視線を注ぐ。この場で一番異常なのはこいつらだが、周囲にもっと何かが居ないとも限らない。
化け物の動向を注視しつつ、葵の狼耳は周囲の音を聞き分けに入る。
不気味なくらい静かだが……狼の耳は微かな音も聞き逃さない。何かの異音がすれば、すぐに気づく。


29 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/01/27(土) 23:20:09 ???
>>25
「…クソッ、静かすぎると思ったんだ」
舌打ちを零す。やはり、嫌な予感はしていたが街全体とは。
この暗闇はどこまで届いている?この静謐はどれだけの人を飲み込んでいる?

この状況そのものが、子供を殺すためだけに作られたのだろう。それだけの力が相手にはあるという事だ。


「どうやら敵さん、何が何でも子供を殺したいらしい。アメリカ作品のタブーに踏み込む気か?
 アメリカ方式」
両手の中指を黒い『何か』に向けて立てる。片手から滲む血は、素早い動きで振り払われる。
「イギリス方式」
ピースを作った二つの手の甲を向ける。
「イタリアナポリ方式。 世界の『くたばりやがれ』だ」
強張らせた指で目元を指した次の瞬間、地を蹴り高く跳び上がる!アルバトロスめいて!

「愛玩犬だろうか狼犬だろうが知った事か!お前らがガキを追いかけろッ!」
跳び上がり放たれるは、体重を勢い、殺意を乗せた胴回し回転蹴り!『何か』の頭部を叩き潰さんと迫る!
子供は好きではない。自分が向いてるのはこういうのだけだ。律儀に訂正する一ノ瀬(>>24)に怒鳴り返す!


30 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/27(土) 23:21:59 ???
>>25

「どう考えても機械的に自死をプログラムされたような状態…本人の自意識無関係って感じデスね」

 どう見ても子供自身の意識が介在している様子はない。完全にクロである。この案件。
 さらに周囲の様子がおかしい。これほどの大音響なのに人っ子一人無し?
 まるでこの区画だけ異界にでも切り取られたかのような――

「瞬着!!!!!」

 α-12がガスマスクを外し、手を伸ばすと同時に着ぐるみが分解。
 即座に漆黒の戦闘舞踏服(ウォードレス)がその身を包む。
 背中には弐つのリングと大太刀とブレード。腰部には特殊戦装備が装着

【長い白髪を翻し、右眼を布状バイザーで覆う。C.T.S.S.クローントルーパー先行試験兵装】

「クラスB以上の状況と認識デス。よーするに―」

 両手にサブマシンガン。さらに4本のディープメイカーもそれぞれサブマシンガンと融合。
 α-12のバイザーと神経系に銃器のスマートリングが接続。

「さっさとどけってことデス!!」

 計6丁の短機関銃による一斉射撃を敢行!!壁となるバケモノに弾丸が殺到!
 現在の状況から銃器の使用も問題なしと判断したのだ。


31 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/27(土) 23:40:06 ???
>>28
聞き耳を立てる葵 戦闘が繰り広げられていることを除けば相変わらずの静寂・・・
否 ここからそう遠くない場所で足音が聞こえる

小さくて 不規則 まるで子供の様な そう 今目の前でどこかに歩いていこうとする子供と同じようなお塩とが別の場所で聞こえる・・・

>>26-27>>29-30
聞き耳を立てる葵の眼前で戦闘が始まる

ロイ「クソッタレ これならせめてアキレスの警棒を借りてくるんだった!!」
足元の石を拾って即席の武器とするロイ

まずα-12が触手にサブマシンガンを持たせ 濃密な弾幕を形成
ルシオラがスタンガンでそれを援護 瞬く間にハチの巣になる化け物
 そこにロイとクルツが突撃

更にアホウドリめいて飛び跳ねるソーマタージが上空から蹴りを放った

だが物理攻撃の効きが悪いのか 一斉攻撃で倒れた化け物は0
いくばくか化け物を掻い潜ることはできたが 化け物の壁を超えるには後一歩が足りない

子供は一行に全く構うことなくどこかに歩いていこうとしている

そして化け物は突撃したソーマタージ・クルツ・ロイに対し 祖の腕を振り回して攻撃を試みている


>>全員対象
ロイ「チッ!! α-12!! こいつらの頭を越してガキを確保しろ!! ルシエラ!! ソーマ!! クルツ!!
   こいつらを倒すのは諦めて押しとどめるのを優先!! α-12がガキを確保したのを確認したら撤退する
   葵もいいか!? どうした!! 何かあったか!?」

化け物は一行を押しとどめ 妨害し あわよくば攻撃せんと集まってきていて 子供の周囲にはほどんと存在しない
そして子供はもうすぐ空き地を出てさらに闇夜を歩いていこうとしている


32 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/27(土) 23:47:06 ???
>>31

「ガッテン承知の助デス!皆サン、手厚いフォローヨロシクデス!!」

 ロイの言葉を聞くなり、α-12は特殊戦装備のアンカーを射出!
 周囲の木々にそれをつきたてると同時に、装備より圧縮空気を噴出!
 その際にディープメイカーを地面に叩きつけて初速を得る!!

【結果、上空高く打ち出される状態となるα-12である。
 敵の妨害――他の連中がなんとかしろ!!】

「デスデスデース!!」

 バビョーン!とバケモノを頭越しに抜き去り、一気に子供を確保する魂胆!!
 アンカーを巻き戻してはすぐさま射出&ディープメイカーの反動アシストにより加速・加速!!

【突破に成功したならば、子供を抱えるカタチで確保。自意識がアレの可能性もあるので最悪当て身でゴスっと気絶させることも思案】


33 : ルシオラ・グリウルム :2018/01/27(土) 23:47:39 ???
>>31
「了解!!」

軍隊式の応答には慣れているのか、いつもより凛然とした声で応じる

「……任せます!」

アルファに救出を一任、ならば押し留めるのに自身の能力は向いているはずなのだ
全開で発動させたその力は燐光を帯びたまま一同を包むように、押し留めるように壁を創り出す
その影に隠れたまま射撃、射撃射撃!


34 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/27(土) 23:50:56 ???
>>31
「……!待って!何かある!
みんな悪いけど、そっちはお願い!!」

周囲の皆が化け物を排除しようとする中、微かな異音に気づいた葵は、そちらへと駆け出す。
そうしながら首元に手を当てて、

「……『トロイメライ』ッッ!!」

自身の武装を起動した。
正式名称を魂魄融合式魔導兵装D-9改2型『騎士の白昼夢』と呼ぶそれは、黒い靄のマントとなって瞬く間に広がり、葵の背中を覆った。
黒いマントをはためかせながら疾走した葵はそのまま強靭な脚力に任せて高く跳躍、灯りの無い住宅の屋根の上に降り立つ。

「確かにこっちから聞こえた……!」

屋根の上を跳びまわりながら、音の聞こえた方向に向かう。
音は自分たちが追っていた子供と同じような、乱れた小さな足音。
もしや、他にもこの子供と同じ事件に巻き込まれた子供が……?


35 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/01/27(土) 23:51:04 ???
>>31
「こん畜生めぇ!リュック型の可変パワーアームとセンサー内蔵グラス作った方が良かったか!!」

解析からの道具による攻撃がクルツの基本スタイルだ。
便利であるが故にそれに頼り、自らのチカラのみで戦闘寄りの術を練るのは余り経験がない。

「うぉらぁっ!!」

宙に跳び、脚を突き出し一回転。
足先には練った魔力を付与させて。
化け物の攻撃を弾き、あわよくば効果的な反撃へと転じようとするが…
そもそも何が効果的なのかが皆目見当つかない状況である!


36 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/01/27(土) 23:52:37 ???
>>31
効きが悪い。やはりまともな相手ではないという事か。
「まいったな、またお祓いしてもらわなきゃ」


「来いッ!クソッタレッ!」
緊張を帯びた腕に鉛色の触手が寄り集まる。形作るはブレーサーだ!
所々ささくれたかの様に尖ったソレが、振るわれる腕を受け止める。赤い瞳が決断的殺意を宿す!

振るわれた腕を掴もうと、逆にこちらから腕を伸ばす。強張った指は、獲物を狙う猛禽の鉤爪めいて握りしめようとするだろう。
単純な打撃や銃撃は効果が薄い。ならばその身体を掴み砕き折り曲げ、粉砕するまで!

一度掴まれたならば、その腕を、身体を砕かんとする無慈悲な関節技を極めようとするだろう。
競技上のルールも何もない、殺し合いのための戦闘術、肉体を破壊しつくすための攻撃を。
「逃がしはしないぜダーリン。少なくともあのガキがママの所に帰るまではな」


37 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/28(日) 00:06:56 ???
>>34
ロイ「第一優先はガキの確保だ!! あまり遠くには行くなよ!!」
送り出すロイの言葉と共に 爆発的な脚力で近くの屋根に降り立つ葵

聴覚を元に屋根を渡り歩き・・・見えた

先ほどとは違う子供が やはりうつろな顔で夜道を歩いている
その手には先ほども見えた 妙に鮮やかな赤い紐

そして先ほどとは違う造詣の化け物が 子供の後ろを追いかけていく・・・

>>32-33>>35-36
宙を舞い 魔力をたぎらせた飛び蹴りが化け物一体に突き刺さる
衝撃と共に魔力を浴びた化け物が膨れ上がるや爆発 炸裂音と共に血にも似た穢れをまき散らして果てた

そしてソーマタージは腕を受け止め 反撃に出ようとした だが
化け物はささくれだった触手とぶつかるや その触手をたやすくへし折った

子供が描いた落書きが如きその化け物の膂力は想像以上だった
そして触手をへし折った化け物の腕はソーマタージに迫るだろう

【ソーマタージに判定:出現させた触手とソーマタージの距離が近い場合は化け物の腕がソーマタージ自身にも辺り強制ダメージ】
【距離が『人間の腕一本分』以上離れているのならば 回避するだけの猶予がある者とする】

ロイ「んがっぐぅ!!」
化け物の腕を受け止めたロイが苦悶の表情を浮かべる 腕からミシリと嫌な音が響いた

だが前線の奮戦によりα-12は化け物の頭上を飛び越し子供へとたどり着く
なおもどこかに歩いていこうとする子供を抱きかかえて戻ってくるα-12

子供を取り返さんとα-12に殺到しようとする化け物を今度はルシオラの壁が押しとどめんとする
だが化け物の攻撃で壁にひびが入る 壁が壊されるのも時間の問題だ

ロイ「クソッ・・・撤退を開始する!! 逃げるぞ!!」
ロイの撤退命令が響き渡った


38 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/01/28(日) 00:15:48 ???
>>37
「へっ?」

思った以上の効果に気の抜けた声を出すクルツ。

「…、…いや、でも結局アタイじゃ無双とはならねえなコレ!」

何せ、広範囲に味方を巻き込まずに放つ術は制御が重要だ。
道具を持たぬクルツの練度では不可能な試みである。

「魔術が使える奴は使っとけ!とっとと尻まくってずらかるんだよ!!」


39 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/01/28(日) 00:16:30 ???
>>37
「チィッ…!」
ミスった。ニューロンの速度で命令が走り、触手の破片がボロボロと零れ落ちる腕を引き戻す。
その腕はダメージを受けていた。内部フレームは幸い無事だったが、その衝撃は侮れない。ダランと腕を垂らしながらも、地面を転がって距離を取り逃走!

「今日の所はこのぐらいで勘弁してやるよ変態共!やーいやーい性癖四重苦っぽい倒錯趣味野郎〜」


「とっとと逃げるぞ!ガキは掴んだ?結構!」
敵は想像以上の力。こちらは目的は達成した。ならばいつまでもいる必要はない。
どうせ物音に反応する住民もいないのだ。捨て台詞を残し、いの一番に脱兎の如く駆ける!駆ける!


40 : ルシオラ・グリウルム :2018/01/28(日) 00:17:12 ???
>>37
「強っ……!」
「……やば、すみません、もたない……!」

想像よりもずっと、遥かに強い怪物の圧力
押し留める事は不可能だ、ジリジリと押されてやがて壁は崩壊を始める!

「助けられた!?」
「……は、はいっ!」

牽制射撃を数発、残りバッテリー全てを撃ち込みロイに追従
半人らならば行うしんがりはルシオラには荷が勝ちすぎる!
先頭近くを走りながら、後方の撤退の為に創り出した小型の四角創作物を投げる!


41 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/28(日) 00:21:04 ???
>>37

「あーヤダヤダデス!絶対コレ、ロクでもネー事件の序章めいた何かデス」

 中空を飛び跳ねながら確保した子供を抱えつつ、
 α-12はロイの号令に従い、速やかなる脱兎を開始!

「オサラバオサラバデス!!」

 牽制射撃をばら撒きながら、機動力を持って離脱を敢行するα-12であった!
 果たして奇怪なアンノウン相手に逃げ切れるのか!?


42 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/28(日) 00:23:29 ???
>>37
「居たっ!」

果たして読み通り、他にもこの化け物に誘拐された子供が、やはり例の紐を持って歩いている。
どういうカラクリかはいまだ分からないものの、先ほどまでの状況から、
子供の後ろの化け物を排除、あるいは突破しなければ、この子供は救えないことは明白。となれば――。

「やることはひとつ!」

葵の背中を覆うマントから、黒い鞘に納まった弧刀……日本刀の形状をした武器が形成され、身体の左横に排出される。
その鞘を左手に掴んだ葵は、刀の柄に手をかけ、

「一ノ術……『焦炎』ッッ!!」

声を轟した葵の手元で、刀の鞘に不思議な光る文字列が纏わりつく。
それを確認するでもなく、葵はダッと駆け始め、住宅の屋根の縁を蹴って化け物の頭上に跳躍、
やや身体を斜めにしながら抜刀した。抜刀された刀身は、まるで炎そのもののように赤熱している。
先ほどまでの戦闘で、こいつに単純な物理攻撃は効きが鈍いことはわかっている。ならば、魔術的に熱された攻撃ならば?

「やあああああああッッ!!」

裂帛の一声と共に、化け物の脳天に落下速度と膂力を乗せた一撃を放つ!


43 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/28(日) 00:37:21 ???
>>38-41
ソーマタージが転がり距離を取り クルツも距離を開ける
ルシオラが四角い何かを投擲するのを援護にしんがりを務めたロイが闘志の炎を腕に収束させ

ロイ「烈破掌!!」
陽の気功を爆発させ化け物を足止めする
化け物の足はそれほど早くないらしい ロイとα-12の足止めも手伝い必死に足を動かせば いつの間にか化け物ははるか後ろであった

>>42
そして一行から離れて子供の救助に向かった葵
化け物を頭上から遅い 魔力を纏わせた一刀の斬撃

バサリと切り捨てられ地面に転がり穢れと変わる化け物一体
がだ子供は足を止めず 化け物は子供をアシストせんと葵を取り囲まんとする

化け物は倒せる だがいかんせん数が多すぎる

ロイ「葵!! 撤退だ!! 急げ!!」
そして遠方 静寂を切り裂き葵に撤退命令が出るが 果たして?

>>葵を除く全員対象
ロイ「クソッ!! 青いの奴厄介に巻き込まれてんだろうなぁ・・・!
   α-12とソーマは宿までガキを連れていけ ルシオラ!! 葵を探すぞ!! α-12はガキを預けたらこっちに合流してくれ!!
   ソーマタージは宿で待機 戦闘ができる者を集めて防衛に徹してほしい ルシオラ 悪いが科学の某でα-12と連絡取れるようにしておいてくれ」

とりあえず安全圏まで下がった葵以外であるが 葵がまだ残っている
部隊を分けて対処をすることにした

ロイとルシオラは戦闘音にて 葵の元にはせ参じることができる者とする


44 : α-12【ディープメイカー ver.α】>>507 :2018/01/28(日) 00:45:00 ???
>>43

「では離脱デス!子供はふんじばちまいマスからヨロシク!」

【α-12→子供を宿に避難させるため一端離脱】
 【→その後行動をGMに委任】


45 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/01/28(日) 00:45:02 ???
>>43
「やったネ、お留守番だ」
肩を竦めて冗談を飛ばすが、状況はよろしくは無いだろう。
ロイの様に根っからのファンタジー住人でもないし、他の者の様に面制圧に長けてるわけでもない。
おまけに片腕はまだ痺れている。武器も無い。宿で待機している方がよっぽどマシだろう。

「護衛は任せたぞ。お前の唯一の取り柄を活かしてみろ」
α-12に軽口を叩くと、子供を米俵めいて小脇に担いで逃げようと、動く方の手を伸ばす。


「任せな。あの腑抜け共をばちっきりと躾けて、マルタ要塞みたいにしてやるよ。
 とっとと行くぞ!ガキさえ返せばお役御免なんだ!タイムイズマネー!」
くだらない心配や感傷に浸るつもりはない。用向きを任されれば、後は一瞥もせずに宿に向けて走る!


46 : ルシオラ・グリウルム :2018/01/28(日) 00:45:30 ???
>>42-43
「は、はいっ!」
「……こっち!?」

ロイの指示で素早く行動を開始
事前に確認していたアルファとの通信を、ルシオラ側ではスマートデバイスで行う
銃はバッテリ切れだ、残るは能力のみ
音を頼りに駆け付け、大きな呼吸をひとつ

「大丈夫ですか!?」
「撤退です、急いで!」

長い棒状の創作物を創り出し、振るいながら突撃!
体格には恵まれてはいないがしかし、術として一応学んである棒術はポンコツではない!


47 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/01/28(日) 00:49:52 ???
>>43
「ん…?アタイどーすりゃいいのさ……
 い、いや、厄介ごとは簡便だし、留守番が楽ちんだし?」

思わず足を止めるクルツ。
前にも後ろにも進めない!!


48 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/28(日) 00:50:59 ???
>>43
「よしッ!思った通り効く!」

一ノ術『焦炎』……騎士団で習得した魔導術のうちのひとつで、術式の苦手な葵が組める数少ない術のうちのひとつである。
元は銃器のための魔導術で、これを付与された銃弾は敵の装甲を熱的に破壊・貫通する。
それを、葵はトロイメライで形成した武装に付与して運用していた。
と、葵の鋭敏な耳がロイの撤退命令を捉えるが、葵はフッと不敵に笑んで、

「ゴメン、ロイおじさん。ちょっとそれは聞けそうにない」

あっちの子供も気になるが、こっちの子供も見捨てるわけにはいかない。
周囲を囲む複数の化け物をサッと一瞥すると、一旦後ろに跳躍。しかし着地と同時に、姿勢を低くして駆け出した。

「せいッ!」

赤熱した刀身を地面に擦り当てて火花を散らしながら駆けた葵は、化け物のうちの一体……葵から見て一番左の化け物に向かって、
逆袈裟の一撃を見舞う。
包囲されそうになっているのならば、端から攻めて、包囲を突破するのみ。
殲滅はもう考えない。まずは子供を確保せねば。


49 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/28(日) 01:01:00 ???
>>47
ロイ「すまん抜けてた!! ソーマと一緒に防衛だ!!」

【GMより:大変申し訳ありませんでした】


>>他全員対象
葵が方位を突破せんと端にいた化け物を切り捨てる
だがそれでも化け物は連携し壁を維持する 時間をかければかけるだけ子供は遠ざかっていく
だが そんな葵の頭上をすっ飛んでいく存在 それは黒ドレスを見にまとったα-12だ

ロイ「葵!! α-12が子供をかっさらったら宿に撤退!! そこで他の越境者と共に防衛に当たる!! いいな!!」

ルシオラとロイが化け物を足止めする中 α-12がもう1人の子供を捕まえて頭上から飛来してくる

ロイ「逃げるぞ!!」

先ほどと同じように化け物に対する足止めを行いながら逃げ クルツとソーマタージがかき集めた戦闘可能な越境者が待つ宿まで帰ってこれた

ロイ「安心するのはまだ早いぞ 化け物が襲ってくるとも限らん」

そこで一同 眠れぬ夜を過ごすが その後化け物が襲ってくることはなく夜は明ける

ロイ「クソッタレ この場はどうにかなったか・・・」
子供たちは鮮やかな赤い紐を手放そうとしない 嫌な予感をビンビンに感じながら 上りゆく太陽をにらむロイであった・・・・・

//それでは今日のイベントはここまで オツカレサマドスエ


50 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/28(日) 22:40:46 ???
【幕間】
時刻はお昼を過ぎたあたり ロイは寝床からはい出て着替えを始める

あの騒動の後 止まり木同盟の宿は厳戒態勢で化け物襲来に備えた
バリケードを築き 窓を目張りし 上階に見張りを立て 建物の中心部に非戦闘員を集めて備えた

だが結局化け物は現れず 今は交代で仮眠をとったところだ

なお 葵が救助した子供も止まり木同盟で預かり 夜が明けてから偽装身分証を手に入れたモブ越境者が警察に預けた
両親は夜のうちに抜けだした子供に気付かず 朝になって疾走を知り随分と慌てたようだが 子供が見つかり一安心といったところだろう

だがこれですべて終わったのかと聞かれれば むしろ始まったばかりと言わざるを得ない

ロイ「交代だアキレス 寝てていいぞ」

アキレス「わかったオッサン・・・おやすみぃ」
―――Zzz…

ロイが寝ている間警戒に当たっていたモブ達が寝室に移動する
アキレスも背中で眠るベティを連れて寝室に戻っていった

ロイ「飯は・・・豚汁と握り飯か…ありがたい」
非戦闘員が作ってくれた暖かい豚汁とおにぎり 受け取ってロビーに向かう

ロイ「よぅ 体の具合はどうだい」

そこにいた一行に ロイは問いかけた


51 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/01/28(日) 22:48:42 ???
>>50
「おはようございます、悪くはないですよ」

少年、ルシオラは苦々しく笑みを浮かべながら豚汁を前にたじろいでいた
どうにもこの、味噌ベースのスープが得意ではないのだ
スクラップヤードでも何度か頂いたが、ぶっちゃけかなりしょっぱい
それでも善意を無下にする事が出来る程にルシオラは不粋ではないし、そんな事を望んでもいない
最も、こんな状況下でも通常とそこまで変わらぬ調子で挑めるのは学生とはいえ軍学校の訓練の賜物であろう

尚話の都合上豚汁は味噌味とする、異論は認めない


52 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/28(日) 22:50:41 ???
>>50
「あー、ロイおじさん、おはよう。よく眠れた?
私?私は大丈夫。昨日は特にダメージももらってないしね」

ロビーのソファで紅茶を飲んでいた狼少女、葵が、ロイに応える。
ふんす!と擬音が付きそうな顔で元気アピールをして見せる葵は、顔の血色も良く、無理をしている様子は全然ない。
包囲されたままだったら一、二撃もらっていたかもしれないが、αー12とルシオラ、そしてロイの援護のおかげでノーダメージだ。

「それにしても、昨日の夜、あれから来なかったね。
あいつら、逃がした魚はあんまり執着しないタイプなのかな?」

葵も夜通し警戒していたが、結果は皆の知る通り、二次攻撃は無かった。
良かったといえば良かったが、かえって不気味だ。


53 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/01/28(日) 22:52:07 ???
>>50
「やあ、ボクは元気さ。なぜなら件の襲撃に立ち会っていないからね」

ロビーでくつろいでる中にいた白髪の人外は少し眠たげであった。
ソイツは襲撃後に雇われて止まり木同盟の宿にやってきた戦闘要員だった。現代風の衣装、外見はいたって普通の少女であることがポイントだったらしい。
だが、人畜無害で今回の事件の被害者と言われても納得しそうなソイツは人ではない。

「しかし、少し眠いものだ。全く、ボクが本領を発揮するのは夜なんだぞ」

愚痴りながらも豚汁、握り飯を受け取る。
もしゃもしゃ頬張り、同時に持っていた水筒の中の液体を嚥下する。鼻のいい者なら、それが血液であることがわかってしまうかもしれない。

彼女は氷室初。こう見えて、吸血鬼だ。


54 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/28(日) 23:13:11 ???
>>51
ロイ「それはよかった」
ズズズと豚汁をすすり おにぎりを頬張る おかかだ

>>52
ロイ「俺の方は・・・骨がいかれて無くてよかったって感じだな ソーマも腕をやられたらしい」
シャツの袖をまくれば 化け物の攻撃を防御した腕にくっきりと浮かぶ痣 

ロイ「痛みは残っているが そこそこ快眠hができたさ」

>>53
ロイ「お前さんがこっちに来て売れたのは幸運だった ここには駐在する戦力が乏しいから 戦える駒が増えることはいいことだ」
実際氷室がいてくれたからこそ 捜索隊であった一行は先に眠ることができたのだから

ロイ「後で水筒の在庫はどんな塩梅だ? 必要なら補充してやろう」

>>全員対象
ロイ「食事しながら聞いてくれ あの騒動はまだ終わっていない 子供の様子が変なんだ」
一同 豚汁をすすりながらのミーティングを始める

ロイ「まるで白昼夢でも見ているかのように意識がはっきりしていない 何があったかと聞いても上の空だ
   しかもあの赤い紐を手放そうとしない 子供の力とは思えんほどに固く握りしめて取り上げられん」

具をぱくつき 新たにおにぎりを齧る 焼き鮭だ

ロイ「恐らく目を離せばまた夜をさまようだろう 場所はあの異界だ そこで手頃な場所を選んで首を吊るだろう
   だから俺たちはこの事件に介入する 一刻も早くこの事件をどうにかせにゃ 越境者もこの世界もヤバイことになりそうだ」

ロイ「実際あそこは異界だから警察と出くわすことはないだろう これからの外出はフル装備だ 全力でことに当たる いいな」


55 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/01/28(日) 23:19:48 ???
>>52-54
「……」

改めて一同を見回すと、己の場違いな感覚が蘇ってくる
しかしかぶりを振ってそれを否定、今はネガティブな感情に呑まれている時ではない
おにぎりの真っ黒な包み紙(海苔)を丁寧に剥がして食べる、しょっぱい

「なんでしょう、子供を戒める物騒な童話みたいな……」

昔話や童話の類にありそうな話だ
最も、それと異なり厄介なのはこれが現実であり更に子供達は強制的にそうさせられているに尽きるが

「装備は、僕はスタンガンと……」
「後は何か借りれればいいんですけど……」

銃火器には訓練故の適正があるらしい


56 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/28(日) 23:23:48 ???
>>53
「うん?」

弛緩した空気の中に突如舞い込んできた鉄のような匂い。狼の鼻を持つ葵は、鋭敏にそれを感じ取った。
少し離れたところに居る、雪のような少女が手に持つ水筒から漂ってくるそれは、間違いない。血の匂いだ。

(匂いがするだけ……ってなわけでもなさそう。ホントに血飲んでるんだ。
別の世界にもこういう人が居るわけね。……レナ、元気かなぁ)

夜に本領を発揮するとか言っていたし、この白い少女、おそらく吸血鬼かそれに類する何かだろう。
そう予測を立てて、ふと、葵は故郷の世界に居る同僚の吸血鬼を思い出した。
欲を言えば、他世界の吸血鬼というものに興味はある。ただ、初対面なので、いきなり訊くことはやめておいた。

>>54
「うん、それは重畳、重畳」

ダメージは残りつつも快眠できたというロイの返答に、うんうんと頷く葵。
そして、ロイから現状の説明がある。例の首括り用の紐を離さないという子供たちの状況。
いや……紐を離さないというより、離れないのだろう。縛られていると言った方がいいか。紐だけに。

「つまりアレあれでしょ。あいつら、子供たちを諦めたんじゃなくて、
『追う必要が無い』って判断したから追ってこなかったってことでしょ、たぶん」

子供の方から出向いてくれるなら、わざわざこちらから迎えに行く必要はない、ということだろう。

「とりあえず対応はりょーかい。私はいつでもフル装備だよ。こう見えてもね。
……で、根本を叩かなきゃならないってことだろーけど、そこんところ、何か策とかあったりするの?」


57 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/01/28(日) 23:32:43 ???
>>54
「なに、ボクは雇われたから来ただけさ」

ある程度は元気そうでなにより、とほほ笑む。
少しは心配してくれていたらしい。言葉にはしないが。

「ああ、少し心配になってきた頃合いだね。
よろしくたのむよ」

水筒の中身はいつでも悩みの種。こうして分かってくれている仲間がいて助かると思う瞬間の一つだった。

「まだ敵の影響下にある、ということか。分かったよ
幸い、夜は得意だし僕には装備はいらない。役に立ってみせるさ」

水筒の中身代もあることだしね、と付け加える。
こんな世界で異界など、間違いなくややこしい案件だ。
気を少し、引き締める。

>>55-56
「お察しの通り、中身は血だよ」

見られていることに気付いたのか、無駄に足音を立てずに葵に近づき一言。
パニックになってる様子もないし、理解ある相手だと思ったが故の行動。他意はない。

「ボクは吸血鬼の氷室初だ。
なぁに、いきなり取って食うなんてしない善良な人外さ。よろしくたのむよ」

海苔を何かと勘違いして剥がすルシオラと葵に自己紹介。
ロイの仲間、ということで信頼しているが故に吸血鬼と名乗っている。


58 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/28(日) 23:48:55 ???
>>55
周りの人たちは黒い紙をそのまま食べている きっとものぐさなのだろう(棒

ロイ「戒めるったって首く暮らせるのはやり過ぎだろう
   それに犠牲者全員が死ななきゃならねぇほどの罪を犯したのかといわれるとなぁ・・・」

ポリポリと頭を掻く

ロイ「実際のところ お前さんには後方支援をしてもいたいが こっちも手が足りねぇ お前さんにも存分に動いてもらうことになる
   アキレスは後方支援に当てるから あいつからトレンチガンが借りれないか聞いて見てくれ
   刀剣の類が使えれば一番いいんだが…そっちは使えないのか?」

>>56-57
ロイ「あぁ…先に言うが…いきなり殺し合いとかやめてくれよ?」
この男の居た世界では 基本的に人狼と吸血鬼は水と油どころの騒ぎではない 出会った瞬間殺し合いが始まってもおかしくない間柄である
むろん個人では例外もいるだろうが あくまでも例外だ

ロイ「それか 追えないだけの理由があったか いつでも狙えるという意味なのか…さてどれか・・・
   ぶっちゃけ分からないことだらけだ このヤマは中々に難儀しそうだ」

ロイ「実際 このヤマのメインフィールドは夜だ 初には期待している
   血も含めて報酬は約束通りに支払うつもりだ」

>>全員対象
ロイ「さて 敵についてなんだが こちらにも手はある さっき転移してきた奴なんだが」
???「ここにいましたか」

やってきたのは金髪碧眼の白人男性 だが目を引くのは背中から生える三対 六枚の純白の羽だ

ロイ「ここのメンツは面識がないから紹介しよう アンジェロという越境者だ
   神官系スキルに秀でた奴でな 昔ちょっとしたツテがあってな 今回の事件に協力してもらうことになった」

よろしくお願いしますと丁寧なお辞儀と柔和な笑みで応えるアンジェロ

ロイ「どうもあの赤い紐は 元凶につながっているっぽいんだ そいつをトラッキングして叩く 昨日の化け物が穢れに変わったところを見るにきっと邪を有する輩だろう
   うまく浄化できれば早期解決なんだが…こればかりは賭けだな」


59 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/01/29(月) 00:03:51 ???
>>57
「おおう、やっぱり?」

まさか向こうから近づいてきてカミングアウトするとは思っていなかったので、葵は少し驚いたような声を出す。狼の耳もピンと立った。
吸血鬼の少女――初と名乗ったか――と自分は確かに初対面のはずだが、どうして……と思ったところで、ロイの存在を思い出す。
彼の共通の知り合い、ということで、向こうも一定の信頼を寄せてくれたのかもしれない。であれば、こちらもそれに応えるのが礼儀というもの。

「私は一ノ瀬葵。耳でわかっちゃうかもだけど、人狼だよ。ま、ハーフだけど。
もちろん、私もひそかに村の人を一人ずつ食べるようなことはしない善良市民なので、そこはよろしく」

向こうの紹介に合わせた応答をし、フッと悪戯っぽく笑んでみる。

>>58
と、ロイがどこからか、背中に六枚羽を背負った人(?)を連れてくる。
神官スキルに秀でると言うが、この威容、その神自身と言われても何ら不思議はない。
物腰は柔らかいが、この場で一番得体が知れない。

聞けば、このアンジェロという越境者が、例の紐の繋がりを辿って、元凶の所を突き止めるという作戦らしい。
だがロイの言う通り、不安は尽きない。昨夜、魔炎の刀で二体ほど斬り伏せたが、あれがそのまま通用するという保証はどこにもない。

「穢れの塊ってことは……清めればいいんだよね?私の炎が効いたのもそういうことなのかな?
清めと言えば、塩とか、銀とか、炎とか、聖水とか……そういうのを用意して叩き込んでみるって理解でいいのかな?」


60 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/01/29(月) 00:06:01 ???
>>56-58
「ど、どうもー……ルシオラです」

初対面の吸血鬼に、やや呆気にとられながらも挨拶
ルシオラの世界では吸血鬼とはファンタジーの中だけの存在なのだ、越境で慣れたとはいえ流石にまだアレである
最も、葵の所属する獣人なんかも似たようなモノではあるが


「……それは、そうですよね……」

むしろ罪や咎とは無関係の子供も多くが犠牲になっているはずだ、見逃せる事ではない

「はい、大丈夫です」
「剣? えーっと、一応学校で教わってはいますけど……」

成績は良かったがそれだけである
どちらかといえば射撃の方が得意としている、とルシオラ
アキレスにトレンチガンを貸して貰えるように頼み込むであろう

「え」
「あ、ど、どーもー……」

さて、やってきた翼を有する人物を前にやっぱりびっくり
おずおずと頭を下げて自己紹介、天使様を前には仕方ない


61 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/01/29(月) 00:13:53 ???
>>58
「へぇ、やはり人狼だったのか。
ボクは種族では差別しないさ。行為では差別するけどね」

いきなりつかみかかったり氷の槍を形作ったりなどは当然しない。ロイが危惧してるような敵対心は初にはない。

「そういうことなら、任せてくれよ。
キミたちが戦ったのは化物と聞いてるし、そういう面でも役に立って見せるさ」

初は越境者として様々なモノと戦うが元は人外、それも対吸血鬼に特化したハンターのようなものだ。化物とあらば多少は得意分野の範疇だろう。

敵を追う、という点についてはスキルのない初。そこに関しては役に立てないと自覚していたがそこまで気にしなくてよさそうだ。
ただ、

「天使とかその類かい?……魔族の類ならよろしくやれるのだが参ったな」

純白の羽に目が眩んだのだろうか、紹介されたアンジェロから目をそらす。
頼もしいのは確かだが、少し苦手意識を持っているようだ。

「穢れの浄化か。銀弾を一発叩き込んで解決するのならいいけどそうでなかったら専門外だね」

化物とは戦い慣れてるとは言え専門は吸血鬼。携帯しているのも対吸血鬼用のものだけというわけだった。

>>59
「はははっ、お互い善良な人外で何よりだ。
童話だとボクらみたいな存在が子供を食らうが今回は逆か!ふふっ、面白いね」

こちらの紹介に合わせた紹介と、置かれている状況がおかしくて笑いだす。
ロイが懸念したのとは逆に事態は進んでいる。ロイの杞憂も少しおかしかった。

葵に、ルシオラ。葵、ルシオラ。
と数度繰り返せば覚えたと言わんばかりに頷く。


62 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/01/29(月) 00:22:47 ???
>>59
ロイ「まぁお前さんらから見れば胡散臭いのかもしれないがな 俺からすれば知らん仲じゃない
   俺の顔を立てて信用してやってくれ 頼むよ」

一ノ瀬の心情を見透かしたのか ロイが口を開いた

ロイ「とりあえず魔力的な某が効いたのは間違いない 少なくても雑魚はこれでしのげる
   あとは元凶に効けば万々歳だ とりあえずその辺は準備しておこう」

>>60
その後 アキレスにトレンチガンを借りるルシオラがいたという
散弾とスラグ弾 岩塩弾があった 更に法儀礼済みの銀弾をアンジェロが用意してくれるそうな

>>61
アンジェロ「よく言われるのですが あいにく自分は人間の腹から生まれた突然変異の様なものでしてね
      おかげで昔はよく苛めの対象になったものです もう慣れましたがね」


はっはっはと笑うアンジェロであった

>>全員対象
ロイ「今日の夜も忙しくなりそうだ 暫く昼夜逆転の日々が続くだろう 覚悟しておいてくれ
   それじゃ解散 休むなり遊ぶなりしておいてくれ」

ロイのことばでミーティングは終了する まだ太陽は高い位置にある 今は仮初の平和の中にあった

//〆


63 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/01/29(月) 00:30:37 ???
>>62
「へぇ、そういうのは嫌いじゃないね
種族柄苦手意識はどうしてもあるが、キミ自身はいいね、気に入った」

気に入ったのは態度のことだ。それと、純正でないというのも少しは苦手意識の軽減に役立ったらしい。

「昼夜逆転は慣れていてね、そういうことなら遠慮なく寝させてもらおうか」

ふわぁ、と欠伸を一つ。ミーティングの終わりと共に食器を戻しに、毛布を取りにロビーを離れる。

長く、忙しい日々が続きそうだ。


64 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/03(土) 19:53:17 LypTW5s6
【黄昏時 止まり木同盟の宿】
ロイ「もう油断はねぇ 全力全開だ」
夕刻前に起きたロイは鎧を纏い気合を入れる

あの時はほぼ無手の状態で出てきてしまったが故にほとんど役に立てなかった
いつもの装備 化け物相手に特化したアイテム 普段は背負っているバックパックもないので体も軽い

ロイ「紐付きのガキは?」
アキレス「アンジェロが結界を敷いた部屋に親子ともどもいるけど芳しくない
     子供が外に出ようと躍起になってる」

きっと紐の主に呼ばれているのだろう 今は親や他の越境者が押しとどめられているが・・・

ロイ「アキレス もしも子供が外に出ちまったらお前の出番だ トレンチガンは預けちまっているから戦いはできんが 頼んだぞ」
アキレス「任せておいてよ オッサンは元凶の方をよろしく」

軽い返事を返すアキレス それに頷き入口に向かう

あの時は気配を隠していたのか 感じられなかった魔の気配をひしひしと感じる
相手も素知らぬ顔をするつもりはないということか それとも…?

そろそろ一行が集まってくるだろう ロイはハルバートを握りしめ言った
ロイ「さぁ トイレは済ませたか? 神様にお祈りは? 外に出て化け物をブチ転がす心と道具の準備はおーけー?」

今日も夜が来る 凄惨なる死を纏う夜が来る


65 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/03(土) 21:37:54 ???
>>64
「ありがとうございますアキレスさん、お借りします」

アキレスから借り受けたトレンチガンを吊り下げ、他にも装備は万全である
最もそれでも完全な戦闘員としてはやや不足気味ではあるが、しかしルシオラの真骨頂はそこではないのだ
何よりも創作体……異能の使用状態を万全にする為に精神的に仕上げてある
不思議と不気味が夜に行き渡っている
いのちの液が、逞しい巨人の細々とした血管を流れ行くように


66 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/03(土) 21:38:11 ???
>>64
「よし、問題はなさげだ」

銃の整備を終え、改めて懐へと仕舞おうとする。
銀弾の入った特別製、『シュトラーフェ』。弾はもちろん、威力も特別製なこれは三度までしか撃てない。
銀弾が通じるような化物が出たときの備えであり、使わないことを祈るお守りのようなものだ。
だが、

「……いざという時には、道を切り拓いてくれよな」

仕舞わず、正面に構えて撃つ真似。
今回はもう一つ、お祈りをした。

「ボクは神は信じていない。だけど祈りも準備も済ませたよ」

無手、“いつも通り”に初は現れる。

「向こうも準備万端か、厳しい戦いになりそうだ」

だが、と付け加える

「引く気はないね」


67 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/03(土) 21:41:38 ???
>>64
「やれやれ、アニメの実況したかったんだがね」
腰のベルトに鞘を固定する。戦闘ジャケットの上に巻いたハーネスに小物を入れ、コートを纏う。
後はフードを目深に被れば、それで彼の準備は整う。相対する敵を抹殺する為の支度は終わる。


「首輪でも付けといてやれ。鈴付きのヤツだ。いなくなっても見つけやすい。
 いや、首括るんだから音なんかしなくなるか」
あの時の子供は一応生きてはいるらしい。ソーマタージにとってはどうでもいい事だが、またいなくなられて騒ぎになっても困る。
ロビーの鏡で確かめながら、はみ出た白髪を数度指先で整える。長い夜が始まりそうだ。

「いつでもどうぞベイベー。ピエロが敵だった時は頼むぜ、ニガテなんでな」


68 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 21:43:13 ???
>>64
「とりあえず連中には魔術が効く、これは確定だろう?
 攻性魔法はあんまし得意じゃないアタイの一撃でも何とかなったんだ。
 魔術使いはせーぜー出張ってもらうとすっかねえ…
 
 …おーい、魔術のマの字も分かんねえ奴が居たらコッチ来い。
 気休めてーどの魔科学混合の携行武器なら貸し出してやらねえこともねーから」

ヒトに似た姿をした銀髪赤目長耳で浅黒い肌の小柄な女。
機械的な割に魔術的な要素も垣間見える溶接面と手甲を身に着け、
何より目を引くのは携えている己の身の丈二倍以上のメカニカルでマジカルな大槌。
その腰には一昔前に作られたようなサイズの懐中電灯がぶら下がっている。


69 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/03(土) 21:43:51 ???
>>64
宿のエントランス、武装したロイの一行の元に、いつもの騎士団の制服に身を包んだ一ノ瀬葵が、手ぶらでやってくる。
ただいつもと違うのは、戦いの気運を感じて上気した表情と頬、そして首元にわずかに纏わりつく黒い靄――起動待機状態のトロイメライ――が、
すでに用意されている点である。

「おはよう、ロイおじさんたち。今日は賑やかな夜になりそう」

この時のために昼間に睡眠をとった葵の様子は気力十分といったところだ。
魔物の気配が空気を支配し、これから得体のしれない化け物を倒しに行くというのに、不安げどころか、
遠足を控えた子供のようにワクワクしている風なのは、葵もまた戦闘民族であることの証左だ。

「今日は正面に出て斬り込みにかかろうと思う。
案内はよろしくね、ロイおじさん。アンジェロさんも一緒に来るの?」

>>66
と、エントランスにやってきた葵は、面々の中に初が居るのに気づく。
夜は吸血鬼の時間だ。夜を迎えた吸血鬼がどれだけ頼りになるかは、故郷の世界でも体感してきている。きっと初もそうだろう。

「こんばんは?おはよう?この場合どっちだろう?
今日は頼りにしてるよ、氷室さん」

片手を上げて初に挨拶する。


70 : 桑原鳴守 ◆yhKqXvCL8o :2018/02/03(土) 21:49:32 ???
>>64
>>ALL
消える子供、失われる命、悲嘆に暮れる親、暗がりに潜む元凶。
越境して程ない彼にとって、それらの事件に関わる必要性は皆無だった。
自ら危険に飛び込む行為がどれ程愚かなことか、どれ程非合理なことか、自身の命が危険に晒されてまで見知らぬ他人の為に戦えるのか。
誰もがそう思うだろう。至って平凡な暮らしを送る人々が、わざわざ危険に飛び込むことなど無い。

けれど、彼は少しだけ違った。明快な理由がある訳では無い。それでも、助けになりたいと思った。
許す事は出来なかった。子供の命を弄ぶ輩を、生まれる悲しみを考慮しない輩を。

だから、彼は自らの意思で、その作戦に参加した。
止まり木同盟の宿で、見知らぬ越境者達に混じり、少年は準備を整える。

「準備は完了している。俺はいつでも問題無い」
「……自己紹介をしていなかった。俺は桑原鳴守。ナルカミと呼んでもらって構わない」
「よろしく頼む」

そう言って軽く頭を下げると、彼は榛色の凛とした瞳でロイに出立可能の意思を表明した。


71 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/03(土) 21:59:44 ???
>>70
「ナルカミくん」
「……よろしくね、僕はルシオラ」

見た感じ歳の頃の近そうなナルカミに軽く頭を下げるルシオラ
詰襟めいた学生服と軍服の間の子を身に纏い、線はやや細いがちょっと物騒で武骨なトレンチガン(借り物)をぶら下げている


72 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/03(土) 22:00:31 ???
>>69
「挨拶は基本的に、いまいる世界の時間に合わせるのがボクのスタイルさ。だからこんばんはと言わせてもらうよ」

人狼、葵に手を振り返す。
戦闘への期待が目に見える葵を見て、思わず笑みを浮かべる。同時に、自分も同様であることを思い出した。

「ああ、こちらこそ頼りにしているよ、葵。
たのしい夜にしようじゃないか」

>>70
「ナルカミくん、か
ボクはウイ、氷室初だ。よろしくたのむよ」

嗚呼、また人外が一人。
自身に近いモノを感じた初はナルカミと名乗った少年に挨拶をする。
意味深に微笑み、その鋭すぎる牙を見せながら。

少年と同年齢、いやそれ以下に見える彼女は少年と同族。吸血鬼だ。


73 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/03(土) 22:01:29 ???

>>70
ロイの元に続々集まる面々の中に、ひとりの見知らぬ人。
帯刀した白髪の少年。年の頃は、人間でいえば二十歳にも満たぬであろう年若いものと見受けられた。
桑原鳴守と名乗ったその少年の、葵の第一印象としてはそんなところであった。

「よろしく、桑原さん。私は一ノ瀬葵。
これ……わかるかな、狼の耳。私、人狼なんだ。オオカミ人間。
まあ、そこらの人を取って食うような類のヤツじゃないから、よろしくね」

葵は自らの頭に生えた耳を触りながら、そう自己紹介を返した。


74 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/03(土) 22:04:52 ???
>>65
アキレス「必要なら壊しちゃってもいいから ワンオフってわけじゃないし 命の方が大事だし」
ケラケラと笑いながらトレンチガンを預けるアキレス

アンジェロ「これを 銀の粒に法儀礼を施しておきました 邪なる相手にぶち込んでやれば バァン!! はじけ飛ぶでしょう」
ニッコリと笑みを作りながら拳を開くジェスチャー 神官としては過激な発言

>>66
アキレス「あぁ初っちゃん 今のうちに一本いっとく?」
己の首筋をなでて笑みを作る

ロイ「そうだな 夜を自分のものだと思ってるであろう元凶に世間の厳しさを教えてやれ」

>>67
物理の効き辛いソーマタージには法儀礼済みの聖水(500mlペットボトル)が手渡された

アンジェロ「そいつを刀身に塗れば化け物も叩ききれますよ 今回は水なんで塗り直しが必要ですが 今度はローションでやってみます」

ロイ「ピエロが苦手なのか…いいことを聞いた」
にやりと笑うロイ

>>68
ロイ「残念なことに純魔術師は越境者の中にいない 困ったもんだ」
と首をすくめるロイ

ロイ「俺は自前でエネルギーを出せるからいい」
アキレス「基本的に戦うつもりはありません」
アンジェロ「戦う力はほぼありません 除霊的なアレならできますがね」

>>69
ロイ「そうだな だが夜中はゆっくり寝ていたいよ」
アキレス「ゲームしていたいです」

アンジェロ「実に頼もしい よろしく頼むよお嬢さん」
ニッコリ笑顔のアンジェロ

>>70
アキレス「おっけーい よろしく頼むよなっちゃん 俺アキレス よろしくね」
ロイ「今回は協力の申し出に感謝する 無視を決め込むつもりだったが 越境仲間に被害が出るようだと拙い 俺はロイ・ゴールドマンだ よろしく頼む」

金髪の白人男性と あごひげの短足男が挨拶した

>>全員対象
アンジェロ「今回私は元凶までの道案内と 元凶との戦いに重きを置きます なので道中の戦いには参加できませんが よろしくお願いします」

ロイ「じゃ いくかね アキレス 留守を頼む」

そういって一行は夜の帳落ちた世界に足を踏み入れた

【場面転換 邪なる夜の街】
相変わらず家々の明かりは落ち 光となるものは街灯か自販機のみ すれ違う者は皆無 異界と化した夜の街

それを一行は歩いていく 靴音のみがこだまする街

アンジェロ「赤い糸が見えます あの越境者の子供の物でしょう たどっていけば元凶までつながっているはず・・・」
と指さした先 そこには先に登場したような子供の落書きの如き化け物が道いっぱいに展開していた まるで通せんぼをするかのように

ロイ「早速妨害かやるぞ!!」
言うが早いかロイが駆けだす 化け物は遠距離攻撃を持たぬのか ゆらゆらと歩きながらこちらに迫ってくるだろう


75 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 22:12:45 ???
>>74
「マジかい、どーなってんのさ此の偏り。
 あれか?世界が世界だけに魔法使いどもは遠慮してんのかい?」

これだけ越境者が居て魔術使いが居ない事へのぼやきが止まらないクルツ。
それは敵が現れた事で八つ当たりと化す。

「…んじゃ、挨拶代わりにチョイと試すか……ピカッとなぁ!!」

腰の懐中電灯を左手に構え照射!
別段光そのものの明るさは最近のLEDライト単三2本で動くやつ並みだ。
一応不浄なるモノに対して効果を発揮するタイプの光魔法ではある。
光に当たって燃えるのか怯むのか如何ともならないのかは相手によるとしか言えない!


76 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/03(土) 22:15:59 ???
>>68
「魔術、さっぱりです……」
「……ただ、それ系の武器も多分持てません……」

おずおずと挙手なルシオラ、華奢な体つきのへなっちい男子である
クルツの装備するでっかいマジカルなハンマーを見て苦笑い

>>74
理性が舵を誤るような悪意の静謐に満ちた街を行く
ごくり、と唾を飲み込むと喉に突き刺さったような感覚
いつの間にか口の中はカラカラに乾いていた、ペットボトルの水を呷る

「……で、出た!出たッ!」

異形の出現!ルシオラは声の動揺とは裏腹に素早くスタンガンを構え発砲!
フルチャージされたそれは相当の威力のショックパルスとなり宙を裂き走る!


77 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/03(土) 22:18:19 ???
>>74
以前、この現象に遭遇した際と同様に、異常に静かな街をロイ達と共に歩く。
わずかな異変を聞き逃さないよう耳をピンと立てた葵は、アンジェロの案内に従って一行の前列を進んでいたが、
正面に例の化け物の群れが現れる。どうやらアンジェロの追跡は信頼できるもののようだ。

「トロイメライ!」

起動待機状態だったトロイメライが、葵の掛け声とともに一気にマントの形態をとり、
葵の左側に一振りの武装を排出する。鞘に入った鍔付きの弧刀、日本刀タイプの剣だ。
その鞘を左手で掴み、一瞬の意識集中。

「一ノ術……『焦炎』」

鞘に仄光る文字列が絡みつき、葵は右手で刀の柄を握る。そして一気に抜き放った。
抜刀する際、鯉口から一瞬炎が噴き出て、中から真っ赤に赤熱した刀身が現れる。

「第三階位騎士、一ノ瀬葵!突貫する!」

言葉を轟して自身を奮い立たせ、葵は真っ先に突撃したロイに続いて駆け出した。

「はああああっっっ!!」

ロイの左側面を進む葵は、幽鬼のように歩いてくる化け物のうち、手近な一体に向かって、斜め気味の上段の一撃を見舞う!


78 : 桑原鳴守 ◆yhKqXvCL8o :2018/02/03(土) 22:18:33 ???
>>71
>>72
>>73
自身と同年代程の少年……少女?、恐らくは……別の意味で自身と同じ存在、明らかに自身と同様の存在
嗚呼、案外自分に似た人々は多いのか。そう考えると、自らの異端により虐げられてきた過去を思い、それが当然ではなかったのだと少し安心する。

「あぁ、皆よろしく頼む。力不足かもしれないが、せめて先駆け程度は成功させよう」

>>74
帳は落ちた。静かなる闇夜の色彩が街を包む。内に潜むは異形の影と密やかな吐息。
金髪の男、アンジェロと言ったか、彼の案内によって我々はこの闇の中を比較的安全に行軍出来ている。
これは謂わば綱の見えない綱渡り。いつどこで、深淵に潜む者達の腕が我々を絡めとるかわからない。
故に、決して己を見失わぬ為の光が必要だ。道行きを照らす、暖かなランプが。

「赤い糸か……ロマンチックでも気取っているのか……?」

本来ならば恋人同士を繋ぐだとか噂されている。しかし、あの赤い糸は恋人などではない。さしずめ命と命を繋ぐ契約。
直後、面妖な怪物らが妨害とばかりに出現した。敵意の有無は確認するまでもない。

「了解した。援護する」

即座に抜刀。彼の持つ刀にやや紫色の稲妻が迸る。紫電を纏い、疾風の如く怪物達へと斬りかかっていく。


79 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/03(土) 22:20:28 ???
>>70
「鳴守…鳴守。そう言われると名字で呼びたくなる。よろしくな」
チラリと赤い眼を向けるのは、白い長髪を雑に結わいた男。濁った瞳は明らかに正気の人間のそれではない。

「人が人を選ぶ上で重要なのは、『信頼出来るか』と『何が出来るか』だ。
 これが初陣だろう?何が出来るか見せてみな。内容によっちゃ信用してやるよ」


>>74
「ローションなんて変な事にしか使った事無いからな、使えるかな」
渡されたボトルをベルトに取り付け、呟く。一回一回かけ直すなんて事にならなければいいのだが。

「怖くないのか?ピエロ。俺は嫌だね」

カチャリ、カチャリ。特注のブーツは、特にやかましい足音を奏でる。
それを咎める者もいない、夜の帳。進路を塞ぐのは以前の怪物達。

「ごめんそれ私の運命のフィーリン。ハハ」
冗談を飛ばすと、酸素供給機が鼻から下を面頬めいて覆う。戦闘準備は万端!
赤い刀身の刀を抜くと、切っ先を怪物に向ける。赤い眼は一瞬にして、敵対者を睨む鋭い光を放つ!

「モタモタしてる暇は無さそうだな。一気呵成に蹴散らすぞ。 お水ぬりぬりしてるからちょっち待ってて」
ボトルの水をダバダバかけ、刀身を濡らす。───次の瞬間、その場で袈裟斬りに振り下ろした!
高速で振るわれた刀は聖水を振り払い、水圧カッターの如き切れ味を与えて怪物達を斬り裂かんと飛ばす!不意を狙った一撃!


80 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/03(土) 22:20:43 ???
>>74
「いいね、備えておくに越したことはない。
お言葉に甘えて、いただくとするよ」

アキレスから吸血。夜の王として力と思いを受け取る。

【身体能力強化 超人域の身体能力に強化】

「確かに受け取った。キミのこの血の分まで、いいやそれ以上に化物を葬ってみせるさ」

手を振り、初もまた夜の世界へと繰り出した。

静寂の世界。世界のイメージと全く違う異界。
静かに感覚を研ぎ澄まし、敵を探り――

「了解だ」

いた。アンジェロが指さした先にいる化物たち。
僅かに溜め、その後に残されたのは割れたコンクリートだけだった。
矢のように化物の懐に飛び込み、先ずは正面に右腕の氷の槍を突き出す。


81 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 22:22:37 ???
>>76
「…そりゃ酷ぇ、流石のアタイもそーゆー相手に貸し出す武器は……消耗品しかねえな。
 お値段今ならイチキュッパーでコノ、スタングレネードっぽい魔法石をだな…
 集団戦の時に投げ込むと敵も味方も一網打尽で大惨事になるから今回は止めとくか?」

時間と材料に余裕があればもっといいモノもできたんだが…とクルツ。
お守り程度に持っておく事しか出来そうにない微妙な品だが、如何したものか。


82 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/03(土) 22:27:24 ???
>>81
「……いちきゅっぱー……?」

おっと、話の通じない系のタイプだこのヘッポコは
先ず、ルシオラは学生とはいえ故郷の世界のエリートである軍人の卵であり、その手のお買物などほとんど未経験なのだ
序でに越境者となった原因も事故的なモノで、実は今無一文だったりする!

「……お守り代わりに、お借りしてもいいでしょうか?」

しかしその視線は真剣そのものであり、ほとんど初体験の実戦に対して臨むケツイの瞳
そんな真剣モードで、要するにタダで寄越せと!マジメ!


83 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 22:33:18 ???
>>82
「…出世払いにしといてやる、アタイを崇め奉れ」

この手の相手に何を言おうが無駄である事は、
性根が種族的に腐っているクルツにはよく分かる事であった。

「いーか、集団戦で使うなよ。ふりじゃねーからなっ!!」


84 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/03(土) 22:38:21 ???
>>83
「ありがとう、助かります」

受け取り頭を下げて、なんと撫で撫でしようと腕を伸ばす!
背の差があるからね、仕方ないね

【スタングレネードっぽい魔法石をお借りした!】

そして戦闘へ!


85 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 22:43:58 ???
>>84
「撫でんなっ!!」

クルツは身長と体重への指摘は許さない。
それが直接間接主観客観関係なく。
正直相手を見上げるだけでもイラっとする。

商品として作った以上付随している説明書を
叩き付けるようにしてルシオラの顔面に投げて寄越しナデナデ回避。

そして戦闘だ!


86 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/03(土) 22:46:09 ???
>>75
ロイ「知るかよ 越境の神にでも訪ねてくんな」

さて 放たれる懐中電灯の光は化け物を照らす
と 化け物の体から煙が立ち上り 化け物は苦悶に顔をゆがめる がその範囲は狭く 真正面から当てなければ効果が薄い

そして直撃した化け物も当たってすぐ燃えるわけではない 時間を賭ければ十分に効果を期待できるだろうが
その時間をくれればの話

光の効力が低い場所の化け物が接近を続ける 
が その接近は後述に阻まれることだろう

>>76
ロイ「一度にたくさんは飲むな 水分の取り過ぎはバテるぞ」
水をあおるルシオラに注意する

ルシオラのスタンガンは闇夜を切り裂き化け物に当たる

バチィとけたたましい音 化け物が感電し動きを止める がやはり護身用だからか 斃せた数は0 なれど他の物の援護にはなっただろう
アンジェロ「トレンチガンを!! 銀はスラグ弾(散弾ではなく一粒の大きな弾)なので誤射の危険は多分ありません!!」

ルシオラに注意が飛んだ

>>77
ピンと立てて耳が周囲の音を探る 今のところ自分たち以外の音はない

そして戦闘である

ロイ「さっさと蹴散らして元凶を叩くぞ!! 豪槍 展開!!」
隣のロイはハルバートに紅蓮の炎を纏わせ駆ける

一ノ瀬が上段からの袈裟切りが化け物の体を両男子 ロイの穂先が中心線を穿つ

>>78
ロイ「かもな」
異能による紫電は化け物に効力を発揮し 一体 また一体と数を減らしていく

ロイ「何が力不足だ 立派に渡り合えるじゃないか」

>>79
アンジェロ「まぁ 変なことに使う用を買ってきて祝福するんで 使えると思いますよ」
ニッコリと笑うアンジェロ

聖水の飛沫は化け物に降り注ぎ 当たった化け物は殺虫剤をかけた害虫の如く暴れながら溶けていく
不意の一撃でも十分に効力を発揮できるようだ

>>80
アキレス「や・・・やさしくしてね…?」
ふざけてしおらしくするアキレスはキモかったと伝えておこう

桑原が先陣を切り ロイと一ノ瀬が突撃する・・・前に化け物に到達する氷室
その氷の槍は敵を穿ち 瞬く間に穢れの水たまりを作り上げていく

>>全員対象
化け物は駆逐された 対策をとればこの程度だったのだろう

ロイ「急ぐぞ 化け物遅るるに足りん」

穢れを振り落し 先へと進む一行

【場面転換 廃れた神社】
アンジェロの案内で闇夜を歩く あの後化け物が数回現れるも 対策済みの一行の敵ではなく 問題なく蹴散らすことができた
そこは神社だった だが建物は崩れるに任せ 心無き者の落書きがちりばめられ 清き場である筈の境内はどす黒い邪悪に満ち溢れていた

アンジェロ「ここです 気を付けて います」
言うが早いか 邪悪が寄り集まり形を作る それは密集した子供だった 子供たちが無理やり組み合わさり人の顔を作る
そして黒くか細い腕には赤い紐でくくられた子供たち 

苦悶にすすり泣く子供たちの声を纏い一行に姿を現した元凶 その腕の子供たちを振りかざし 一行を薙ぎ払わんと振るった


87 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 22:58:12 ???
>>86
「あー、一応効果はあるのかい…ん、悪かぁないね」

懐中電灯を腰につりさげ戻し、クルツは歩みを進める。

「急造でバッテリーなしの自前の魔力で動かすタイプだかんなぁ…
 アタイの場合、持続力がねえのが痛い。とは言え他の連中に貸して如何なる品でもねえときた」

そして神社だ。

「…見たことあんぞ、この構図!」

鎚の柄を地面に穿ち、両手をガチャンと打ち鳴らし合わせる。

「ガキを盾に使ってんじゃねえぞ、三下ァッ!!」

バリリとクルツの周囲に紫電が走る。
振るわれた腕に対しクルツの足元から生じたのは流動体に近い形で構成された泥の巨腕。
攻撃を防ぎつつ子供への衝撃を最小に抑えるにあたってクルツで可能な最大限の事だった。

泥の巨腕でどこまでやれるか、しくじれば己も吹っ飛ぶ!


88 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/03(土) 22:58:41 ???
>>86
以降、アキレスに向ける視線の温度が下がったのはまた別の話。

化物を串刺しにし、穢れも凍らせて落とすことで対処。
繰り返すこと数度、恐れるに足らない相手であるが特性はつかめてきていた。

そして、行きつくは廃れた神社。

「神の怒りとかいうやつかな。こんな場所がこんな有様じゃあ怒られるに決まってるさ」

なんて軽口を言った次の瞬間、空気が動いたように感じた。
顕現する邪悪。それを構成するは――

「おい、あれはまだ生きている、のか」

なんて質の悪いことだ。生きているならば一応は救助対象。迂闊に手を出せない。

「っ!危ない!」

腕が動くのが見えれば瞬く間に駆け、それを正面から受け止めようと腕をクロスさせて凍結させる。
足裏からも氷のスパイクを生やし一歩も引かぬように地面に縫い付ける。

力勝負だ。初の夜の王としての超常的な身体能力が勝つか、邪悪の集合体の腕力が勝つか。
結果は―――


89 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/03(土) 22:59:58 ???
>>86
「仕込みは上々ってな」
こういったものはやはりこういうのが一番だ。数度刀を手首の回転で振り回し、残心しながら納刀。


そして辿り着いたのは古びた神社。狂犬めいて天を仰ぎ、数度鼻を鳴らして外気を吸い込む。
魔術呪術への対抗能力こそ無いが、何かがいる事は察せられた。

「こんな浮世絵あったっけな。懐かしー。身体痛くならねーのかな?
 ───おい、あれは斬っていいのか?このソーマタージ、必要とあらばガキを殺すのも吝かではないぞ」
すすり泣く声にも動じず鼻で笑い、鋭い眼で一行を一瞥する。
その眼に冗談の気配は無い。許されるのならば、この男は躊躇い無く子供を斬り伏せ、元凶を叩こうとするだろう。

だがそれが人の道から外れてる事も、彼は理解している。故に一行に問うのだ。
「早めに決めなよ! それとも良い考えがあるなら教えてみな!」
サイボーグの身体能力を以て高く跳び上がり、薙ぎ払う腕を回避!刀は鞘に納めたままだが、必要とあらば何時でも抜ける。


90 : 桑原鳴守 ◆yhKqXvCL8o :2018/02/03(土) 23:01:08 ???
>>86
「いいや、俺はまだまだだ。技量も、それに……」

そこまで言いかけて彼は少しだけ曇った表情になる。瞬間、ゆらりと覆い被さろうとしてきた怪物を蹴り、攻撃から逃れた。
紫電を纏った太刀で只管に並居る敵を斬り伏せていく、周囲の越境者らの力も相まって怪物共はみるみる内に数を減らしていった。
これで先へ進む事が出来るだろう。周囲への警戒はそのままに、彼はゆっくりと刀を鞘へと戻した。

辿り着いたのは薄暗い神社。本来ならば清涼とした雰囲気に包まれているであろう領域。
しかし、此処は違う。この場を包むのは重く、不快感を露わにせずにはいられないような、ぬるりとした泥のような瘴気。
神社であっても祀る神は邪神か魔神か荒神か。少なくとも、御利益のある神では無い筈だ。

「あぁ、確実に"いる"って雰囲気だな……」

その時、瘴気が形を成すようにして現れた異形を目にし、彼は得体の知れない煮え湯の如き感情を覚えた。
きっと、彼らも連れてこられたのだろう。寂しかっただろう。怖かっただろう。
それを、それをああも心無き姿に変えるか。これは人の所業ではない。鬼の……そう、鬼の所業だ。

「……どうにか、する必要があるな?」

剛腕による一撃が迫る。彼は足に紫電を纏い、敷石が弾ける程の力で後方へと飛び退った。
腰の刀を抜刀する。どうにかして、あの子供達を救わなければならない。一人でも多く、少しでも早く。


91 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/03(土) 23:03:47 ???
>>86
「了解っ!」

縦に真っ二つになった化け物の影から躍り出て、近くの別の化け物をターゲットしながら、葵はロイに応える。
その後、他の越境者の活躍もあり、その場の化け物は駆逐され、続く群れも同様の運命を辿った。

そうしながらアンジェロの案内によって示された終着点は、うら寂れた神社。
本来清浄にして神聖であるべき場所は、穢れに沈んでおり――

「うわ……なんだあれ」

その中心にいた「元凶」の異様に、思わず葵の口からそんな感想が出る。
おそらく今まで犠牲になった子供たち、その魂か何かが寄り集まって一つに溶け、
この世のものとは思えない異形となっている。犠牲になった子供を考えれば不謹慎だが、正直言ってキモい。

と、その異形が横殴りの形で腕を振るってきた。薙ぎ払おうというのだろう。

「ちょちょちょちょっ!」

人狼の脚力に任せてジャンプし、薙ぎ払いにかかってくる腕を回避する。
着地し、赤熱した刀を構えるも、ひとつの懸念が。

「アンジェロさん!あれ、このまま斬るしかないの!?
子供たち、アレに縛られてるだけなんじゃ!?解放する手段とかないの!?」

異形に「成った」過程を見てしまったゆえに、このまま斬りかかってしまって良いものか、と思ってしまったのだ。


92 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/03(土) 23:06:41 ???
>>85
「ひゃぁっ!?ご、ごめんなさいっ!!」

剣幕を前にたじろぎ、本気の謝罪マジ詫びである
ともあれ説明書を顔面でナイスキャッチ!

>>86
「ん、んっ……ぷぁ、あ、ご、ごめんなさい」

ボトル1/4程度の水を飲んでからしまったと気が付いた
受動的な立場ではなく、自らで臨む戦闘はほとんど皆無なのだ
改めて自身の頬を叩き激を入れ、ボトルのキャップをキツく閉めた

「……はい! ……あ、……っと……」

アンジェロの指示で武器を持ち替え、構えた頃には既に化物は一掃されていた
しまったと溜息、ともあれ夜は進む進む
次からの戦闘時にはトレンチガンを扱いキチンと支援が出来たし、やがて不慣れながらも扱いは何とかなってきた
元凶に辿り着けば再び口が乾き、唇を軽く舐める

「……!」
「これ、こんなのじゃ……!」

振るわれる豪腕、密集した子供達
撃退など出来るはずもなく、強固な創作体での防御も子供達がキケンだ
慌てて転がるように避けて、避けて……

(……どうすれば、どうすれば……!?)

トレンチガンを構えるが、引鉄が引けない!
そのトリガーを絞れば何か決定的な事柄が起こる気がしてならないのだ!

「……イチカ、」

ルシオラは己のこころの中の巨大な歯車を回した!
それは幾重にも重なり螺子へと至り、英雄的(ヒロイック)の異能へアクセス!
周囲に拡がる不可視かつ違和感のフィールド!

「バチかっ……!!」

【英雄的】
非現実的存在への接触や看破を補助!


93 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 23:07:44 ???
>>89>>90>>91
「要救助者斬ったら本末転倒だろうがっ!おまんま食えなくなるぞボケェ!!」

クルツが地面に手をつき泥の腕を精製しながら吠える。

「ちょっと待ってなっ!何かしらの術でカタチを作ってんのは間違いねえんだからよ!!
 そのカラクリを看破すりゃあコッチのもんよ!!!」

クルツの溶接面には各種センサーが内蔵されている。
巧妙に隠されていない限りは目の前の敵の術の弱点も看破できる…と良いなぁ。


94 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/03(土) 23:28:03 ???
>>87
泥の巨腕が子供達?を受け止める

子供たち?「うぅ・・・・ぅぅぅううぅぅう・・・!!」
苦悶のうめき声が漏れる 最小限にとどめようと受け止めることに成功するも 赤い糸が首を締め上げる

元凶「うう・・・うぅぅぅううううううううう・・・!!」
一撃を防がれた元凶 続いてもう一本の腕を振るう そこにもつながれた子供たち?をたたきつけんとする一撃

>>88-89
アンジェロ「いえ・・・残念ながらあれはすでに死んでいます 魂があの赤い糸に絡められ あの元凶の糧となり 体となり そして武器にもなっています」
説明するアンジェロの顔色は優れない

アンジェロ「子供の魂を切っても本体にダメージが入りません 何とかして子供たちを引きはがして本体を攻撃しなきゃ・・・!」
短い詠唱 その手から清らかな光があふれ元凶を照らす が元凶は子供の魂に隠れる

子供たちを光が照らす 浄化の光は本来この世ならざる者を天に導くはずなのだが 赤い糸がそれを縛り付けて離さない

氷室の防御はクルツの魔術によって事なきを得た だが子供の魂たちが上げる苦悶の声が耳に届くだろう

【アンジェロによってもたらされた情報は 参加者全員に伝達されたものとする】

>>90
最初元凶の腕は二本だけだった だが一行の数を 力量を図るや 腕が増えた 今は6本まで増えた腕 ご丁寧にすべての腕に赤い糸で縛られた子供たち

元凶「ぅぅぅぅうううううううううう・・・!!」
声を子供たちに代弁させ 腕の一本を振りかぶる 上からたたきつけるような一撃 子供たちをそのままぶつけんと迫る

>>91
跳躍する一ノ瀬であったが 腕が到達する前にクルツが受け止める が 子供たちのうめき声が響き渡る

アンジェロ「あの子供たちの魂は変質していません 元凶は子供たちの魂の奥に隠れています
      腕は恐らく元凶の物ですが 腕だけを攻撃して元凶を倒せるかは微妙なところでしょう それに」

上述のとおり 浄化の光を子供たちに浴びせるも子供たちの昇天を阻む赤い糸

アンジェロ「あの赤い糸をどうにかしないと子供たちを解放できない なんとか・・・何とかしないと」

子供たちは異形に成ってしまったわけではない 魂の在り方は変わらず ただ赤い糸に無理やり縛り付けられているだけ

そして考える時間を与えぬと言わんばかりに増えた腕を伸ばし 一ノ瀬につかみかからんとする元凶

>>92
ロイ「お勉強の密度を増やすかね」
ポコタンとあまりいたくないチョップをルシオラの頭に落とすロイであった

ロイ「ナイスアシストだった 次も頼むぞ」
ため息をつくルシオラに笑みを向け 探索を開始する

そしてルシオラの補助は境内を包み込み 元凶と子供たちの魂との接触を補佐する
なお情報は上述のとおりとする

そして増えた腕はルシオラにも迫り 拳を握った元凶はルシオラを殴り飛ばさんと迫るだろう


95 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 23:40:04 ???
>>94
「……どタマに来たぞ、下郎」

性根は腐っているが、クルツは悪人ではない。
譲れないものはある。
例えば子供。
それを徒に傷つける事を容認しない。

故に当初からクルツは怒っていた。
そんな心境を吐露する事も決してないが。

溶接面のガラス部分が赤く染まる。
要観察は子供たちを縛り上げている赤い糸。
元凶に繋がっているのはまず間違いない。
で、あれば、だ。

「解析と分解と構築はァッ!アタイのッ!!十八番だぁぁぁぁあああああああああああああ!!」

相手の一撃へと跳びかかるクルツ。
錬金術を行使するにあたって自らが作り上げた溶接面と手甲。
それをフル稼働させ赤い糸の解析・分解・再構築を試みる。
両手を突き出し赤い糸におそらくぶつかるようにして接触、自らは吹っ飛ばされるだろう。
その一瞬で元凶を引きずり出す覚悟だ!


96 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/03(土) 23:40:37 ???
>>94
何たる非道であろうか。誘蛾灯のように子供たちを誘い、殺しておいて、その上魂まで食い物にして自らの力にするとは。
義憤が葵の血液を沸騰させ、葵はキッと、子供たちを文字通りしばりつけている赤い紐を睨み付ける。
その葵に向かって、元凶が腕を伸ばし、掴みかかってくる。

「………………ッ!」

それをぎりぎりまで引き付けた後、身を翻しながら横方向に回避、同時に体の回転を利用し――

「このッ……ど外道があっ!」

元凶の腕……子供の魂によって形成されたそれに絡みつく、赤い紐に向かって赤熱の一閃を見舞う!


97 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/03(土) 23:41:23 ???
>>94
「つまりは、子供自体はどうしてもいいがそれでは解決しないのか」

クルツによって一撃が防がれるのを見れば防御姿勢を解除。
腕が増える様を見て思わず舌打ち。

「チッ……どれだけ飲み込んだんだ?
赤い糸だか何だかわからないが、糸なら千切れるんだろう!?」

悪態を吐く間にも状況に対処する。
増えた腕の一本に駆け寄り、手を伸ばす。
狙いは赤い糸。吸血鬼として、吸血によって強化された身体能力を以てその糸を強引に引きちぎろうとしているのだ。

接触に対して反応する攻撃があるかもしれない。一か八かの賭けであった。


98 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/03(土) 23:42:03 ???
>>93
センサーが化け物を解析していく

元凶は崩れ力の弱まった神の力の一部を取り込んだ邪悪である
その能力は『縁結び』赤い糸で子供たちと自分を縁で結び 殺して取り込んでいる

子供たちの魂は変異しておらず そのまま浄化できればまた輪廻に戻れるだろう
だが赤い糸がそれを妨害している状態 邪悪の一部でもないので攻撃しても魂が傷つくのみである

邪悪に関しては聖属性が特攻である どこにでもいる邪悪である


99 : 桑原鳴守 ◆yhKqXvCL8o :2018/02/03(土) 23:43:37 ???
>>94
既に、死んでいる。その事実が彼の表情をより一層曇らせた。すまない、と心の中でぽつりと呟いた。
肉体を救うことはもう叶わない。己の、人の無力を噛みしめながら、それでも解決策を見出そうと思考を回転させる。

無力だろう。非力だろう。それでも、少しでも、何か出来ることはないだろうか。
その時、ふっと彼の頭にある提案が過る。

「……一つ、良いだろうか?」
「あの赤い糸、全てを逐一切っていけば、彼らの魂を解放することは出来ないだろうか?」
「物理的に斬れるのかどうか定かじゃない……けれど、あのまま縛り付けられたままなんて、余りにも苦しい」

口にするや否や迫る一撃。彼は咄嗟に刀で腕を受け止める。肉体の力を振り絞り、潰されぬよう踏ん張る。
境内の地面に両脚がめり込む程の一撃。腰を落とし、拮抗する状態から刀の角度を変え、攻撃を逸らし脱出した。

「不可能なら、そう言ってもらって構わない」
「けれど、少しでも望みがあるのなら、俺はそれに賭けてみたい」

そう言うと、彼は強烈な踏み込みで腕に握られた子供へと迫っていく。狙いは子供を縛る赤糸、それのみを手早く裁断すること。


100 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/03(土) 23:47:38 ???
>>94
「あ痛っ、うぅ……お手柔らかに……」
「……、は、はいっ!」

ソフトチョップに涙目、しかし褒められれば直ぐに目を輝かせて応じる
基本的に素直な子供なのだ、飴と鞭は有用であった

そして

「……っ!!??」

豪腕が迫り、横っ飛びで避けようとするも間に合わない
左半身を強かに打ち付けられ冗談みたいな衝撃を刹那に感じた
次に瞬きをする頃には視界は横90度傾いており、自身が先の場所から殴り飛ばされ倒れているのだと理解する
四肢に力が入らない、しかし、だが、それでも!

「……幻糸(フレーム)……!」

蛍火の燐光を帯びる糸を手繰り、ワイヤーめいて張り詰めさせ絡めた赤紐を千切らんとする事だけは辛うじて出来た!
殴り飛ばされる瞬間に右手から蜘蛛糸めいて射出し、赤紐に括ったのだ!


101 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/03(土) 23:49:31 ???
>>94
「そうかいクソッタレ。なら手早く済ませよう」
抜き放った刀にダバダバと聖水を振り掛けていく。濡れた刀身は、超振動を放ち空気を斬り裂く音を奏でる。
否、使い果たす勢いで刀を握る腕にもかけていく。薄汚れたミリタリーコートの袖は、瞬く間に濡れていった。

「要は元凶を出せばいいんだろ?そのためにはあのクソ糸が邪魔なんだろう?
 ───理解したとも」


刀を鞘に納め、握った拳に空いた手で『蓋』をする。勢いを溜め、初速と威力を高めるためだ。
生半可な速度では意味が無い。しかしやりすぎれば顰蹙を買うだろう。その見極めが必要となる。
「断ってやる、そのふざけた妄執を…!」

SLAM!!勢いよく踏み込む!石畳が割れる!次の瞬間には、ソーマタージの姿は薄い光の跡を残して子供たちの目の前まで来ていた。
「シャァァァァアアッッ!!」

勢いを溜め、裏拳めいて放たれる手の甲。その表面が瓜の如く幾筋にも割れ裂ける!
稲妻めいた速度に耐えきれず裂けたその体表を操作し、何本もの鋭い触手とするソーマタージ。
一振りの間にその触手の尖端で赤い糸を断ち切り、元凶への道を文字通り切り開こうとする!


102 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/03(土) 23:54:08 ???
>>98
万物万象あらゆるものを知って砕いて作り替えるが錬金術である。
相手がわかり易すすぎるに越したことはない。
糸を子供を縛るものから己自身を物理的魔術的に縛る無数の鎖へと変える事はおそらく可能だ。
他のモノによって裁断された糸は兎も角、元凶へと続く糸は幾らでもあるだろう。
吹っ飛ばされると同時に変異させた糸をしっかりと握っていれば、元凶も飛び出てくる筈だ。


103 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/04(日) 00:15:36 ???
>>95>>102
錬金術師としてのプライドとスキルをもって赤い糸に挑むクルツ
糸と腕が激突 その瞬間 解析が始まった

赤い糸は縁結びの神様の能力 それを邪悪が悪用したもの なれどその糸には確かな神性を宿す
ゆえに分解は困難を極める 衝撃が走る クルツの体が浮く そして・・・

クルツの小さく重い体が吹き飛ばされると同時に糸がちぎれて子供が境内に転がった
だがその体にはまだちぎれた糸が絡まっている 糸は魂とつながっているのだ

時間をかければ糸を完全に分解し 子供を解放できるだろう

邪悪「ぅぅぅぅうううううううううう・・・!!」
その時間を邪悪が許さなかった 糸が再びつながろうとする 子供を再び釣り上げんと

そしてそれは糸の末端を掴んだクルツもまた一緒 錬金術による糸の変異と クルツと縁を結ぼうとする邪悪の力が真正面からぶつかり合う

力は・・・邪悪が優勢!

【危険 縁:赤き糸がクルツの魂と自分を縁の糸でつながんと体の中に浸透していくのがわかるだろう 赤き糸に魂がからめとられれば・・・?】

>>96-97
怒りをもって刀を振るう一ノ瀬 氷の如く冷静に対処する氷室

子供たち「うぅ…うぅぅぅぅうううぅぅ・・・!」
邪悪の魂胆か そんな2人の耳に届く悲痛なうめき声 子供たちの魂が苦しい苦しいと泣いている

一ノ瀬の刀が糸を切り裂き 氷室の膂力が糸を引きちぎる
ルシオラのアシストにより非物理相手への物理的干渉を容易にしているが 糸を切り裂けるとしても それは容易なことではなく

邪悪「うぅぅぅぅうううぅぅ・・・!!」
敵は攻撃の手を緩め 嘲笑うかのように別方向から糸を伸ばす 2人がアクションを取る間もなく 子供たちは再び宙に吊り下げられた

そして再び殴りかかってくるだろう 子供の魂を使って

>>99
ロイ「あぁ 恐らく可能だろうな」
それに対する返答は 肯定

そして桑原の目には クルツによって邪悪から切り離された子供の魂 だがその体にはまだ赤い糸の残骸がまとわりついている

ロイ「だがあの糸 どえらく切りづらい やるなら速攻だ 出ないとまた邪悪に取り込まれる 急げ!!」
そして邪悪は桑原が迫るや 子供の魂を盾にする

糸を狙われれば その軌道上に子供が来るように動かす

相手はただ反応して子供を動かせばいい まるでいたちごっこ 素早く子供たちを動かし 刃に子供がかかるようにしている

>>100
ロイ「クソッ ルシオラ!!」
ルシオラの細い体が宙を舞う

だがただでは起きないとワイヤーめいた光る糸を出し 赤い糸に引っ掛けることに成功する
殴られた衝撃で吹き飛ぶ体 赤い糸がワイヤーに引っ張られ ブチンとちぎれた

子供がまた一体境内に転がった だがルシオラもまた転がることだろう

そして邪悪は赤い糸をまた子供の魂に括り付けんと子供たちに迫るだろう

>>101
と津7激するソーマタージ 割れる裏拳から生えた触手が聖水の力を得て破魔の一撃を糸に向けて振るう・・・が
邪悪はそれをただ見ているわけではなかった 触手が切り裂いたのは・・・子供たちの魂そのものだった

子供たちを操り動かし 糸を断たんとする触手への盾としたのだ

子供たち「ギ…あぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!」
一層強い子供たちの声が響き渡る

そして子供たちを吊り下げた腕がソーマタージを払いのけんと横薙ぎに振るわれるだろう


104 : 桑原鳴守 ◆yhKqXvCL8o :2018/02/04(日) 00:26:37 ???
>>103
「そうか……了解した!」

彼の声が先程より僅かに勢いを持つ。可能である、と言う事実がわかっただけでも希望となり得る。
肉体を救えないのなら、魂を救うだけでも良いだろうか。それで彼らは許してくれるだろうか。
今の自分に出来るのはこれだけだ。だから、これを限りなく最善に近いように行う。

「くそっ……」

しかし、容易に斬らせてくれる筈も無い。意図的に子供を盾に取っている。
それならば……

「集中しろ……いくぞっ!」

両脚に紫電を纏う。そちらがそう来るなら、此方は更に高速で完璧に目的を達成するしかない。
集中しろ。彼らを救い出すために、徹底的に研ぎ澄まされた一撃を叩き込め。
紫電一閃。体が悲鳴を上げつつも、斬撃を赤い糸目掛けて振るわんとした。


105 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/04(日) 00:28:16 ???
>>103
「怯む…と思うか…?ガキの泣き声程度でよ」
ギラリとした眼光が邪悪を睨む。淀んだ殺意は、無垢な犠牲程度で止まりはしない!
まるで西部のガンマンじみて振り抜かれた手が素早く動き、納められた刀を握る!

子供を吊り下げるその腕。アレこそが、巨悪の肉体の一つだろう。赤い瞳は、獲物を捉える。


一瞬にして構えは終わる。やや前屈姿勢気味の、刀を振り上げるための構え。
一瞬にして殺意は滾る。鞘を握る手が素早くスイッチを叩き、グリップを捻る。

≪EXECUTION : EXCITE≫

そして、一瞬にして、攻撃は終わる。

合成音声の無機質な宣告が終わり、紫電と聖水を纏って振り上げられる赤刃。
電光石火の速度で逆袈裟に放たれたそれは、子供を吊るして向かってくる腕を、カウンターで根元から断ち斬らんとする!
例え子供を盾にしても、それごと斬り捨てる。漆黒の殺意は最早止められない。


106 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/04(日) 00:31:31 ???
>>103
「ぐ、ぎぎ……、こン、のォォォ……!!」
「……起きろっ、この怠け者ォォォっっ!!」

その叱咤は自身の体に対してだ
強引にそれに答えた四肢は震えを起こしながら、だがそれでも!
うつ伏せに体を変えて両膝を胸に密着させ、両手を地につき両腕に力を入れて腕立てのカタチとし、そして足に力を入れて立ち上がろうと努力を惜しまない!
ロイの、ソーマタージの、ゲルヒルデの、そして多くの越境者達の!
訓練(シゴキとも言う)の成果を今発揮せずにいつそれを成すというのだ!

「……、はぁー、はぁー……!」

目の前には幼き亡骸に群がる赤紐、この悍ましき所業を断ち切らねばならない!
ならば、ルシオラは亡骸の盾となり自ら赤紐へ組み付き取り入られるように大元へと駆け、或いは引っ張られ……

「……イチカバチ……かっっっ!!!」

創作体で自身を保護しつつ、>>83でクルツより受け取ったスタングレネードっぽい魔法石を起爆!
元凶のなるべく近く、叶えばゼロ距離!
迸る魔力の閃光!そして衝撃波!!


107 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/04(日) 00:32:15 ???
>>103
「割いても直ぐにカバーが入るか」

初の冷めた部分、最も人でない部分が諦めた。
悲鳴は聞こえている、だがそれがどうした。

氷室初は元人間だ。だが、あまりにも化物でいた時間が長い。
故に――人間としての倫理観は薄い。

「こうせざるを得ないこと、申し訳ないとは思う。
――許してくれ」

向かってくる腕に向かって懐から取り出したものを両手で構える。
『シュトラーフェ』、銀弾の銃。一般人が撃てば、腕一本を丸ごと持っていかれる威力までもが特別製の拳銃。
化物を殺すことにのみ特化した吸血鬼専用の拳銃の引き金が、引かれる。

子供の魂ごと、糸を撃ち抜き破壊する。
浄化と破壊の一撃は放たれた。


108 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/04(日) 00:33:52 ???
>>103
「…アタイを誰だと思ってやがる?」

地面に叩きつけられヒビの入った溶接面を外しクルツが立ち上がる。
糸は繋げたままだ、繋げたままにしていなければならない。

「それとな、別に邪魔になったから鎚を態々あんな風に地面に突き立てた訳でもない」

ゆっくりと己が一番最初の行動で突き立てた鎚の柄を掴む。

「あれよ、錬金術は何も世界への挑戦って面ばかりじゃあねぇ…
 互いに利用しあう面もあるんだぜ?まあ、今回は身体もだるいし説明は省くけどよぉ」

鎚を介してクルツへと周囲の地面から走ってくる光が集いだす。

「廃れてようが神社は神社だ。建てる場に建てるべくして建つもんだ。
 で、あるなら流石に地の流れに潜む神性までスッカラカンッテ事はあるめぇ?
 ああ、別に無くても困らねえぞ?どっちにせよコイツを突き立てて独自の地脈は確保済みだぁ!!」

しつこいようだがクルツ自身が内包する魔力は並みのヒト以下の笑っちゃうレベルにある。
だからこそ外部からチカラを得る事に抵抗はない。
道具作成用の槌であると同時に魔法の杖である己が得物であるからこそ造れるものもある。

さあさあ、個のチカラでは如何ともし難いぶつかり合い。
他の連中の頑張りと、周囲の環境から集められるだけ集めたチカラも使っての此の一戦。
軍配は!?


109 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/04(日) 00:38:48 ???
>>103
「くうううぅぅ……」

赤熱の一撃によって確かに赤い糸は切れたが、本体から切れた分が供給され、結果として葵の行動は徒労に終わる。
それだけならまだよかったが、化け物を構成する子供の魂のうめき声が耳朶を打ち、葵は思わず唸ってしまう。
だが、のんびりと感傷に浸っている暇はない。再生と同時、再びの殴打が葵を襲ってくる。

「……せいッ!」

先ほどと同じように限界まで腕を引き付けると、体を捻りながら跳躍して回避。
その最中、眼下となった化け物の腕……そこにまるで血管のように巡らされている赤い糸を斬りつけ、化け物の腕とは反対側に抜けて着地。
おそらくこれも再生されてしまうだろう。じり貧だ。だが、そんなことはもはや承知の上。

「なら本体を討つ!」

葵は光る文字列を纏った左手の鞘を地面に突き立てると、右手に持っていた刀を捨て、両脇に手を伸ばす。
瞬時、背のトロイメライから、葵の左右に一振りずつ、今度は両刃の長剣が排出され、葵はそれぞれ左右の手に長剣の柄を掴む。
そうして双剣の構えとなった葵は、両の剣の腹を、地面に突き立てた鞘に擦り付けた。
すると、鞘と剣の間で激しい火花が起こり、擦り付け終わるころには両の剣の刀身が赤熱、一時だけ炎を噴出した。

「突撃する!」

赤熱の剣を両手に構えた葵は、やや姿勢を低くして駆け出す。
いくら腕の糸を斬ったとて解決にならないのであれば、直接本体の糸にダメージを与えてみるのみ。双剣という攻撃的な構えはそのためだ。


110 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/04(日) 00:58:44 ???
>>104-105>>107>>109
桑原と一ノ瀬はこの場においてなお子供たちを救わんとした ソーマタージと氷室は今この場の子供たちを手にかけてなお現況を叩こうとした
糸が切り裂かれ 子供たちが撃ち抜かれ切り裂かれて悲鳴を上げる

静寂を切り裂きあどけない子供の断末魔が響き渡る だが

アンジェロ「なん…ッ!?」
驚愕に顔をゆがめるアンジェロ
子供たちの魂は切り裂かれ穿たれてなお 痛みだけを感じしかし消滅する気配はない
糸だ あの糸が崩れようとしている魂を無理やり繋ぎ止め 縫合し 魂を魂のまま存在させている

銀のたまに撃ち抜かれた子供の空洞に赤い糸が埋まり 切り裂かれた子供の体に赤い糸が走り

まるで醜悪な人形のように赤い糸濡れとなりながらなお 悲鳴と共に存在し続けた

糸を切れば瞬時につなぎ戻される 子供を切れば糸が痛みだけを残して縫合する…

>>106>>108
前線でソーマタージが ロイが 氷室が 一ノ瀬が 桑原が子供を引きはがさんとあがく

ルシオラが体に鞭打ち 赤い糸に手繰り寄せられるように接近 スタングレネードを炸裂

そこにアンジェロの破魔の力が加わり境内を照らし
クルツのわが身を賭し 地脈を掌握してしぼりだした乾坤一擲の力

それがクルツを取り込まんとする赤き糸とぶつかり合う 


>>全員対象

越境者たちの総身 邪悪とぶつかり合い 軍配は・・・・・


          邪悪にあがる



クルツを取り込まんとする力は一瞬押しとどめられ すぐに再浸食がはじまる
魂を取り込まんとするまさにその瞬間

ロイ「ッ!!」
灼熱のハルバートがクルツの糸を切り裂く 分断されたがゆえに赤き糸はクルツをからめとるに至らなかった


ロイ「・・・引くぞ 撤退だ!!」
境内に響くロイの声

ロイ「真正面からぶつかって勝てる相手じゃない・・・悔しいが引くぞ!!」
言うが早いか 糸にからめとられているルシオラの救助に動く

この場は勝ち目が薄い 共倒れになる前に脱出をした方がいい


111 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/04(日) 01:05:38 ???
>>110
「……、……、」

ほぼほぼ満身創痍であり、紐からの脱出は困難を極める
しかし魔石の効力は絶大だ、ルシオラを呑み込まんとする異形のややスローな動きからもそれが見て取れる

「……いや、だ、やら、れる、もん……か……!」

歯軋りと共に鉤爪状の創作体を生み出し、それで紐を断ち切りながら這い出るようにして……その手を誰かが掴む!
ほぼ同時に意識を手放し、次に目覚めるのはベッドの上となるであろう
その結末と、これから続く戦いの事実を知る事になるのはまだ少し先であった


112 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/04(日) 01:06:53 ???
>>110
「オイオイオイ…、反則だぞ」
さしものソーマタージも、斬っても無駄な相手には舌を巻く。無意味だと分かれば、さっさと刀を納めて後ろに飛びのく。


「やめだやめ、帰るぞ、クソ勝負だこんなの。 聞こえたろ!?帰るぞ!」
いの一番に境内の入り口まで飛び離れ、服の埃を軽く払って怒鳴る。
無理なものは無理だ。こういう時は諦めも肝心となる。

他の者達が動くのを見れば、真っ先に走って逃げようとするだろう。


113 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/04(日) 01:09:31 ???
>>110
「…ッ」

ギリギリギリ、とギザギザの歯が音を立てる。
苛立ちがクルツのなかでピークとなる。
何故勝てなかった?原因は何処にある?あれか?あいつか?それとも…

「くそがっ…」

ずるり、と槌を支えにして立っていた身体が崩れ落ちる。
地面に叩き付けられた時点で、
その小柄な身体に相応の耐久性しか持たぬクルツの限界は達していた。
後は意地であったがそれも今ぷつりと音を立てて切れた。

自らのチカラで脱出は無理だ。
己の中で致命的なしくじりとなったこの瞬間が自暴自棄となってクルツの全ての動きを阻害する。

「……」


114 : 桑原鳴守 ◆yhKqXvCL8o :2018/02/04(日) 01:11:29 ???
>>110
全身全霊で斬り続けた。それでも尚、間に合うことはない。
これが限界か。彼は苦々しい表情をしながら撤退の提案に賛成する。

「くそっ……!」

余りにも強大だ。それこそ、突破口など無いかの如く。
しかし、今はまだ不可能であっても、必ずどこかに道はある筈だ。あれらが集合体であるのなら……

迫る闇を紫電を纏った刃で払いのけながら、他の者達と共に撤退していく。

「すまない……君達を救えない……」

撤退の間際、彼はそう呟いていた。


115 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/04(日) 01:12:51 ???
>>110
化け物の腕による猛攻をかいくぐり、赤熱する双剣で本体にダメージを与えようとした葵だったが、
懐に潜り込む前に後方の状況が悪化したらしく、ロイから撤退の指示が飛ぶ。

「ぐうううう……!」

苦し気な狼のように唸った葵は、駆ける足を止め、踵を返して後方に下がろうとする。
が、途中、ルシオラを絡めとる赤い糸に気づき、その糸束に向かって赤熱した両手の剣二本を投擲する。
もっと投げたいところだが、術の起点となる鞘は双剣を熱した後、消してしまっている。

今の攻撃でルシオラが助かるかは不透明だ。
葵は撤退のために後方に下がりつつも、ルシオラと、助けに入るロイの動向に注意を払う。


116 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/04(日) 01:13:24 ???
>>110
爆音。
僅かな腕の痺れ、感覚が戻った初が見たものは――

「これでも、か」

とっておきも通じなかった。いいや、相手が一枚上手だった。
赤い糸が主体なのか、子供が主体なのか。
どちらにせよ、明らかなのは今ここには手が足らないこと。

「援護するよ、アキレスからもらった血の分も働かないとねッ」

クルツやルシオラといった一人では離脱できない者のために、初はギリギリまでここに留まることを選んだ。
再び右腕を氷結させ、槍を形成して動けない仲間の元へと赴く。
ロイらが救助をしている間、腕を弾く。
初の戦いはもう少しだけ続いていた。>>110
爆音。
僅かな腕の痺れ、感覚が戻った初が見たものは――

「これでも、か」

とっておきも通じなかった。いいや、相手が一枚上手だった。
赤い糸が主体なのか、子供が主体なのか。
どちらにせよ、明らかなのは今ここには手が足らないこと。

「援護するよ、アキレスからもらった血の分も働かないとねッ」

クルツやルシオラといった一人では離脱できない者のために、初はギリギリまでここに留まることを選んだ。
再び右腕を氷結させ、槍を形成して動けない仲間の元へと赴く。
ロイらが救助をしている間、腕を弾く。
初の戦いはもう少しだけ続いていた。


117 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/04(日) 01:14:29 ???
>>116
//ミス……二度目の>>110以降は無視してください


118 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/04(日) 01:19:02 ???
>>全員対象
ロイ「撤退しろ!!撤退だ!!」
動けないものは手を貸し 追撃に入る邪悪の手を振り切って逃げる 逃げる

最後に見た邪悪の姿 吊り下げられた子供の数が・・・増えている?

アンジェロ「クソッ・・・何が神官スキルに秀でるだ・・・!!」
悔しがるアンジェロ 浄化は得意だったはずなのに 邪悪を打ち倒すどころか子供の魂を救うこともできなかった

【場面転換 夜の街】
ロイ「何か対策が必要だ 何か・・・」
とりあえず誰一人賭けることなく脱出ができた 今は止まり木同盟の宿に向かっている最中だ

力でどうにかなる開いて出ないことは分かった ならどうれば?
夜は続く 闇夜は・・・続く・・・

//これにて〆 オツカレサマドスエ


119 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/10(土) 21:12:35 LypTW5s6
【狭間のスクラップヤード】
アンジェロ「昨日の戦いでいくつか分かったことがあります」
昼と夕の間頃 集まった一行にアンジェロはそう切り出した

アンジェロ「まずあの邪悪は縁結びの神を取り込んでいるために神聖なる属性に耐性を持ちます
      なので私の能力はほぼ役に立ちません それにあの子供たち」

一行も見ただろう 子供たちの霊を縛り付け 使役する様子が

アンジェロ「あの子供たちが放つ無念や怨念を吸収して奴は回復 そして肥大化します
      そして子供たちは神性を持つ縁結びの糸にからめとられて昇天できず 邪悪の養分を放出し続け 
      最後には取り込まれて邪悪の一部となるでしょう」

アキレス「・・・まとめるとさ あの邪悪とやらは子供たちを武器 防具 回復薬 成長剤として使えるのに
     こっちは成仏させるための神聖能力を打ち消すことができるか…ヤバくね?」

アンジェロ「対処法ならあります あの邪悪を超える瘴気でもって奴をむさぼれば滅します
      ただしこの方法をとれば子供たちの霊は永遠の苦しみを負うことになります」

ロイ「心当たりはある カノッサの鈴虫がその手の使い手だ だが奴はここにはいないし…できれば最終手段としたい」

アンジェロ「そうですね…とにかく今は奴の力を少しでもそぐために 縁を結ばれた子供たちが自殺しない様に保護することを第一に動きましょう
      その間に私の方で対策を練っておきます よろしいですか?」

アンジェロは一行に問うた


120 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/10(土) 21:42:47 ???
>>119
「結ぶ縁ももう無いから思う存分殺せるな。やったね」
山盛りのパスタを頬張りながら軽口を飛ばすソーマタージ。機械の身体ではあるが、特殊な機構により食べればその分が多少はエネルギーになるのだ。
勿論人工筋肉を動かす電力を直接補給するのが一番だが、こういった場ではそれも難しい。

「なのでこうして飯で補う。この食費はカノッサにツケといてやろう」


「マジかよ、クソチートじゃあねえか。諦めっか。死ぬのは俺じゃねーしな」
アキレスの纏めにまた軽口を飛ばし、ミートボールを頬張る。聞けば聞くほど面倒な相手だ。
「少子化が進むが、まあ俺の与り知らぬ所だ。この国の政治家が頑張るだろう」

「一つ疑問だが、奴はなんでワザワザこんな事するんだろうな?俺も大概子供嫌いだが、ここまでやろうとは……まあ思わないとは言わないが。
 対策のついでに何か調べといてくれ。ガキを狙う動機がありそうな魑魅魍魎のお話でも」
口元をナプキンで拭って赤い眼を向ける。ふざけた態度はようやく失せたようだ。
「相手が霊的なモノである以上、そういった逸話も使えるかもしれない。或いは付け入る隙があるかも。
 正体が地下の巨大蜘蛛だったら…まあ殺すのが楽になるな」


121 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/10(土) 21:47:06 ???
>>119
腕組みをしながら険しい顔でアンジェロの話を聞いている人狼娘、一ノ瀬葵もアキレスと同様にヤバい、と率直に思う。
斬っても斬ってもきりがないのはそういうカラクリだったわけだ。
昨日もその兆候はあったが、改めて明示されると厄介だ。何せ、救うべき子供の魂が一番の障害なのだから。

「そもそも自然発生なのかな、アイツ?目的がはっきりしないから、なんとも言えないけど……。
でも、ちょっと不自然な気はする……」

そもそもの始まりは何だったのか?それを探るのも問題解決の糸口になりそうではあるが、
具体的なビジョンが見えない以上、無責任な発言にしかならないので、葵はそれ以上そのことについては言及しなかった。
気持ちを入れ替えるために顔をぺしぺしと叩いて、

「まあなんにせよ、私は斬ったり叩いたり殴ったりするのみ、かな。
元凶の対策は申し訳ないけど、アンジェロさんにお願いするよ。
斬り込みに行かなきゃいけない場所があるなら、私行くから、遠慮なく言って」

そう言って、フッとほほ笑んでみる。


122 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/10(土) 21:48:16 ???
>>119
「……天使って……」

結構アレな事をあっさり言ってのける天使にちょっと引き気味なルシオラである
ただまぁ結果的には最後の手段となり、対策の間は遅延作戦となったのは重畳だ
自身がその万一の際の切札を切る事が出来るとは、どうしても思えなかったが為に
ヘルシーなベジタブルサンドを食べながら眉間にシワを寄せて、しかしゆっくりと大きく頷いた

「よろしくお願いします」

アンジェロに希望を託し、ただ事を遅らせるだけ
……だがそれで、助かるいのちがあるのならば全霊を尽くす事を惜しむ訳はないのだ


123 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/10(土) 21:49:58 ???
>>119
「方針に異論はねぇさ…ただ……
 …縁結びの糸、か……如何にかして其れを解析できねえもんかね。
 似たようなもんでいい、何を再構築するにしてもやるときは一発勝負なんだ。
 ある程度勝手が分かってりゃあ今度こそ……」

ヒトに似た姿をした銀髪赤目長耳で浅黒い肌の小柄な女が不機嫌そうに。

「…生きてようが死んでようが喚くガキの声は感に障るんだ。
 できればそんな音をまき散らす糞野郎にはとっとと退場願いたいんでね」


124 : ◆8CzRpFh86s :2018/02/10(土) 21:50:53 ???
>>119
「なるほど、通りで銀弾がただの銃弾だったわけだ」

寝ぼけ眼をこすりながら、先ほどの戦いを振り返る。
神聖の証である銀弾が物理的な破壊しか齎せない。となると、わざわざ使う意味はない。

「邪悪を越える瘴気、か……ボクも一人心当たりはあるが、やはりここにはいないみたいだ」

初もまた瘴気側、邪なる存在ではあるが瘴気の放出などはできない。今は、そのことが少しだけ悔やまれた。
初の知り合いというのは憎悪の、魔の炎ですべてを焼き尽くす人工神性らしい。

「対策については頼むよ。できれば、霊が安らぎを得られる方法でね」


125 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/10(土) 22:14:48 ???
>>120
ロイ「ありていに言って 危険だからだ」
ソーマタージの問に答えるロイ

ロイ「以前の話だが とある妖が力をつけて世界を喰らい その妖は今なお他の世界を喰らわんとしている
   以前あっただろ? 狭間のスクラップヤードに侵攻しようとした巨大な骨を」

覚えているかどうかは不明であるが

ロイ「俺たちは何とかして子供たちが自殺するのを防ぐ あいつに力をつけさせちゃだめだ」

そしてソーマタージの元にプラスチック容器に入ったローションが置かれる

アンジェロ「粘性の高いローションの聖水化に成功したので持って行ってください
      液体の方も持っていきますか?」

なお ローションはいかがわしい店で買ったらしく パッケージには女の子の絵が印刷されている

>>121
アンジェロ「分かりません」
一ノ瀬の問いに答えるアンジェロ

ロイ「以前のことだが 妖がワールドイーターになった事柄がある
   下手するとこの世界だけの問題じゃなくなる可能性すらある 何とかするぞ」

>>122
なおその天使とやらはいかがわしいお店のローションに法儀礼したりしていますが 気にしないであげてください

ロイ「お前さんの能力はあいつらに有用だ 苦しい戦いが続くが頼んだぞ」

というロイであるが またローカロリーの食ってんな という目でルシオラを見ていたのは秘密である

>>123
ロイ「糸か…切り取ってこれればよかったんだが…」
いくら切ってもつながる糸を持ち帰るのは至難の業 おまけにクルツに縁を結ぼうとしたこともあり 中々に危険であった

アキレス「だよね 子供は笑顔が一番だよね」
なおアキレスはクルツの文句を精一杯好意的に解釈するのであった

>>124
ロイ「ともあれ対抗手段の一つだ どうしようもならなくなったら頼ることも視野に入れる」
アンジェロ「分かりました 早急に対処できるようにします」


>>全員対象
それからは異界の夜を巡り 子供たちを探す日々が続いた
化け物を蹴散らし 子供たちを隔離し 朝になってから警察に引き渡す単純作業

化け物は決して強敵ではなかった 攻撃力こそ高いものの 破魔の力さえ持っていれば防御力は無きに等しい

そうして数日後・・・・・

【場面転換 襤褸寺】
一行は子供たちを探してとある寺院に足を踏み入れた
邪悪の居た神社とどっこいどっこいの廃れ具合 だが違いを上げるとしたら そこは廃れてなお人の立ち入りの形跡があるということだ

ロイ「まぁ 慕われてるんだろうな 碌な同期じゃねぇが」
辺りの柱には藁人形と五寸釘 絵馬が飾られる場所には無数の張り紙

内容は大体同じ

“○○と別れられますように”
“○○が死にますように”
“セクハラ上司が離婚しますように”
などなど…

ロイ「人のどす黒い念が凝り固まってやがる さっさとでたほうg」

【判定 奇襲:巨大なハサミを持ったどす黒い『何か』が刃を開き一行を寸断せんと襲い掛かってくる】


126 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/10(土) 22:24:47 ???
>>125
「うっせぇバカ、そんなんじゃねえのさ」

アキレスの好意的解釈もぶっ潰す辺りが性根の腐り具合を物語っています…
そして数日後。

「……完ッ全に縁切り寺…
 いや縁切り寺の方がお行儀がいいんじゃねえかって具合だね、こりゃあ」

呆れながらも、にやけているクルツ。
こーいう碌でもないのは見ている分には好きである。
故に何かが襲ってきても…

「おい、邪念がハサミもって物理的に人生の縁切り迫ってきたぞ…誰か相手してやれや」

ケラケラ笑いながら先ずは一歩引いて解析のお時間だ。
分解と再構築はこれがないと始まらない。


127 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/10(土) 22:26:37 ???
>>125
「なるほど、今回のことで明らかになったがボクは単純作業の連続は苦手らしい。すぐに飽きる」

退屈そうに一行の後ろの方を歩く初。長寿だからと言って忍耐強くなるわけではない。それがここに証明されたようだ。

「これは、縁切り神社というやつかな?縁結びがあれば切るのもある。道理だし知識としては知っていたが……っ!」

絵馬の張り紙を見て記憶の糸を手繰り寄せる。
縁結び、その逆の縁切りについて。

だが、詳しく思い出す前に奇襲を受ける。
何かが、両側から迫る。それに対して初は何とか反応はできた。だが、反応の仕方がよくなかった。
凍らせた掌で、刃を受け止めたのだ。
ハサミの形をしていることにはまだきづいていない。だが、刃を受け止めた二つの掌の氷は徐々に削れていて、やがては白い皮膚を裂きかねない。
初の力をもってすれば或いは刃をそのまま押し返せるかもしれない。だが、それは掌に小さくない傷を負うことが代償。
それが初を惑わせ、拮抗に至らせた。


128 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/10(土) 22:29:54 ???
>>125
「……骨………。骨…………。
 …ああ、あったあった。覚えてる、マジでマジで」
数秒考え込み、ポンと手を打つ。世界を超える魔の存在は何度か耳にした事もあるし、相対した事もある。
故に、言われてすぐにその脅威に気づけたのだ。忘れていたわけではない。ないったらない。

「それにしたって、ガキだけを狙うのがわからんな。俺だったら老若男女問わず襲うね?力つけたいなら」

「ワオ、マジでやりやがったよこいつ。液体の方も頼む。このまま持ち歩くのもな」
怪訝そうに片眉を吊り上げ、パッケのイラストを慎重に剥がしていく。
娯楽が外からの物に頼るしかないスクラップヤードでは、こういったものはそこそこ喜ばれる。

「これ、普通の人間が肌に使っても大丈夫だよな?サイボーグが敏感なところに使っても直ちに悪影響は無いよな?
 …ジョークだよ。後は睡眠欲だけだな」


「人の恨みつらみを否定するのはよろしくないな。負の感情も御する事が出来るなら立派なエンジンになる。
 ……まあ、ここに来るような連中には無理だろうけど」
張り紙を一枚引きはがし、しげしげと眺める。どこの世界でも考える事は同じか。

「こういう時に備えてサインペン持ち歩いてるんだよね僕ちゃん。君らもどうだい恨み言でも」
剥がした張り紙の裏にサラサラと汚い字で何事かを書き、藁人形から引き抜いた釘で固定していた瞬間、背後から迫る巨大鋏!

その刃が胴を両断する一瞬前、高く跳び上がりバク転回避!手に持った釘をローションに浸して『何か』に向け投げ放つ!
「せっかくのお客さんに無礼だと思わないのか。その腐った根性を転生出来なくなるまで叩き直してやる」
牽制の投擲は、果たしてどのような効果を見せるのか。


129 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/10(土) 22:30:32 ???
>>125
「は、はいっ」

上官(ロイ)に声をかけられればしっかりとしたお返事
視線の意味には気が付いていない、変に鈍感である
序でに言うと聖水化したアレなアレにも、なんかアレなパッケージだなぁ程度にしか思っていない

それから幾多の夜を越えて

「……今日は、ここですか?」
「ちょっとやっぱり……なんて言うか、気味が悪いですね……」

ルシオラは魔力や異能風を感じられる訳ではないが、それでも肌にへばりつくような怖気は察せた
厚着をしているというのに背筋が凍えるようで、肩を抱くように温めながらゆっくりと歩き……

「え……?」
「……わぁぁっ!?」

奇襲に対しては常人の反射神経とほぼほぼ変わらぬ反応となってしまう!
即ち、肩から胸部までを裂かれ血を噴き出しながら転がった!

「、こ、のっ、!!」

それだというのに、違法改造で出力を上げたスタンガンを放つのに迷いと遅れは皆無!
→【改造スタンガン】
越境者に改造して貰ったモノであり、バッテリーが大幅に増強されている
高電圧な弾丸を最大8発射撃可能


130 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/10(土) 22:31:13 ???
>>125
「こんな素敵なお願いを聞くのが仕事だなんて、世間の神様仏様は難儀な商売だねー」

気の毒に思いつつも軽く言ってみせる葵はと言えば、首元のトロイメライが起動していて黒いマントとなっており、
すでに生成された刀を鞘に入れた状態で左手に握っている。
いつでも抜刀し、対処できるようにするためだが……今回はそれが助けとなった。

「べつのお化けが出そう…………って!ちょっ、何かいる!!」

笑いながらロイに顔を向けようとした葵は、そこで自身を含めた一行に挟み込む刃が迫っていることに気づく。
今までの化け物のラインナップから言って、力押しは不利。しかしほっとくわけにもいかない。

「こなくそぉ!!」

葵は鞘に入ったままの刀の柄を両手で握ると、迫る刃の一方に向かって構え、両足を踏みしめて踏ん張りの体勢をとる。
力では勝てないかも知れないので、受け流すことが目的の体勢。ハサミならば、一方の刃が浮き上がれば、もう一方も浮き上がるはずだが……。


131 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/10(土) 22:45:16 ???
>>126
アキレス「これがツンデレですね 分かります★ミ」
なおもふざけ倒してクルツにとっちめられたかどうかは別のお話し


>>126-130
縁切り寺 そう人の縁を切る仏を祭る場所
そこから現れた何かが一行に襲い掛かる

その刃はルシオラを傷つけるが が氷室が両手に氷を宿してそれを受け止めることで致命傷を防いだ
がハサミは氷を削りなおも止まらず氷室を切り裂かんとする

そこに一ノ瀬の刀によって刃は上方に受け流され 初の頭上でシャキンと刃が合流する

そしてルシオラのスタンガンとソーマタージの聖水付きの釘が突き刺さり

何か「!!!!!!!!」
おぞましい悲鳴と共に下がり 何かはハサミごと霧散して消えた

その間にクルツの解析が行われ 敵の情報があらわになる

【情報:何か】
古くは江戸時代 夫婦の離縁を受け持ってきた寺に宿る縁切りの概念
時代の移り変わりとともに離縁の場としての機能は失ったが 人のどす黒い願いを吸い込み続けた結果 し神聖な概念は堕落し
異界となったこの夜の中では 無差別に人の縁を人体ごと切り裂く邪悪となってしまった

なお縁結びの邪悪とは別種である

【情報終わり】
霧散したはずの黒い霧はお堂のさい銭箱の上に具現し ハサミを高らかに鳴らしながらなおもおぞましい叫びをあげる


今度はハサミを閉じ 鋭い切っ先を突きささんと 一行めがけて突撃してきた


132 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/10(土) 22:51:25 ???
>>131
「…渡りに船ってか…ちとタイミングが良すぎる気がしねえでもねえが……」

ガシュン、ギュインとトレードマークとも言える鎚と手甲が唸り光る。

「糸攻略の鍵と見たぞテメェッ!大人しく三枚に下ろされてアタイの作品行きだぁっ!!」

迷いなくハサミに突撃。
大鎚を思いっきり振り下ろす!!


133 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/10(土) 22:54:09 ???
>>131
氷がギリギリと音を立てて削られる。居心地はよくない。氷が1ミリ、また1ミリと削られるたびに心臓を抉られるような思いにさせられる。
だが、それも長くは続かない。仲間の攻撃で刃――ハサミだったものが跳ね上げられた。
そして、そのまま釘やスタンガンが刺さってハサミは消えた。

「ありがとう。しかし、ハサミだったとはね」

冷汗が流れたのを感じた。髪は少しカットされたかもしれない。
だが、敵の外見はわかった。そして敵は消え――

「次弾装填、やれやれ……」

叫び声を聞き、再びハサミが具現化したことを知るや否や右手が氷に包まれる。槍ではなく、ナックルガードのよう。そこまで強度はないが殴るには十分で――

向かってくるハサミの横合いに回り込めれば、刃に横から殴りかかる。
狙いは、刃を逸らすだけ。仕留めるのは誰かがやってくれるはずだ。
突き刺しにくい敵は、苦手なのだ。


134 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/10(土) 22:56:41 ???
>>131
「……ぃっ、痛ぁぁぁっ……!!」

すぐさまセルフで応急手当を施し、出血を止める
派手で大きな傷だが深くはなかった、まだ戦える!
睥睨、鋭き刺突に備え……否!クルツが割って入った!ならば!

「創作体!!」

離れた位置から創作体を形成し壁を構築!
身を隠しながらアキレス印のトレンチガンを構え、狙いを定め……ファイア!


135 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/10(土) 22:58:31 ???
>>131
「良しっ!逸れた!」

刃が狙い通り上側に逸れたのを見て、葵は心の中でガッツポーズ。
そして、葵と初が攻撃を逸らした隙を突いて、ルシオラとソーマタージが化け物を始末する。
本体はそれほど強靭ではないようだ。

そして、続けざまにもう一体……いや、あれはさっきのヤツだ。倒したと思ったが、一旦逃げただけだったらしい。
そいつが今度は刺突の体勢。

「そう何度も好きにやらせない!」

葵は持っていた刀を捨てると、ぶわりとめくれ上がったトロイメライから、一本の武骨を生成する。
やや長めの柄を持つ、重厚長大かつなんの飾り気もない鉄の塊のような刃……斬馬刀だ。
その柄を両手でしっかり掴むと、化け物の刺突の軌道から逃れつつ、

「どっせい!!!」

ハサミに向かって斬馬刀を振り下ろした。
ハサミさえなんとかなれば、さっきのように仲間の攻撃が刺さるだろう、ということを期待しての行動だ。


136 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/10(土) 22:59:01 ???
>>131
「クソ、どうせならこのふざけた縁でも切ってもらおうか」
効きはしたらしいが、倒すには程遠そうだ。賽銭箱の上に現れた霧を睨み、怒鳴りつける。

クルツの解析が確かなら、あの縁結びの邪悪に対抗できるかもしれないが、こんなものをどう運用するというのだ?
「迷ったら殺してみろ!俺の持論だ」


放たれる切っ先を睨み、ソーマタージが咆える!向かって来る間に聖水をかけた両の手が強張る!
「イヤーッ!!」

サイボーグの怪力は、並大抵の人とは比べ物にならない。怪異に片足を踏み込んだかの様な膂力を誇るのだ。
その力は今、一行を貫かんとする鋏の切っ先を掴んで押さえつけようとしていた!万力めいた力で押さえ込もうとしていた!
「とっとと!解決策を!探せ!」


137 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/10(土) 23:15:37 ???
>>132-136
突撃してくるハサミに回避行動をとる一行 いやソーマタージとルシオラがその場にとどまった

ソーマタージが切っ先をつかむ だが何かの勢いに押されて重たい体が浮き上がり なおも押される
だがソーマタージの背が何かにぶつかった ルシオラの創造体の壁だ

とにかく勢いを止めることに成功するが 何かはハサミを開こうとし ソーマタージと力比べを始める
軍配は・・・五分 拮抗している

そこに初の拳がハサミを横から叩き軌道をずらす ハサミの先端がソーマタージの体をそれて創造体の壁に突き立つ
更に一ノ瀬とクルツの長大な武器が叩き込まれた

ハサミは2つの武器により大きく拉げて転がり ルシオラのトレンチガンが本体を叩く
またも悲鳴を上げて霧散する何か だがどす黒い瘴気がちぎれて漂うのが見えるだろう

効いている 邪悪と違って本体を攻撃できているのが実感できる

だがまたもさい銭箱の上に現れた何か

何か「!!!!!!!!!!」

一つ大きく叫ぶや霧散 そして 【全員の】背後に全く同じ・・・いや 規模のやや小さい『何か』が出現
やや小さくなったハサミをもって 首を狙ってハサミを閉じんとする


138 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/10(土) 23:29:14 ???
>>137
手の氷が砕ける。やはり、即席ではこんなものか。
狙い通り、ハサミは仲間が破壊してくれた。しかも、効いてる。いける、あの時とは異なる感触……!

「今度は分裂してきたか、質の悪い!」

軽く前へステップ。首を狙った一撃を回避。

「これを使えば、と言うは易いがどうするんだい?とりあえず、死にたくないからボクは壊させてもらうよッ!」

振り向きざまに拳で一撃、殴りかかる。
これはただ、敵を宙に舞わせるためだけの一撃。本命ではない。

「堕落した神聖―――他に変な要素さえなければ、通じるだろう?」

振り向いたとき、初は右手に拳銃を構えていた。
銀弾の拳銃。銀による邪悪に対する特攻、常人には扱えぬ高反動を代償に手に入れた高威力の一撃を放つ特注の拳銃。
初は射撃の名手ではない。だから、先の一撃が必要だった。コントロールを一時的に失わせる必要があった。
先の一撃が命中ているなら――ハサミを目がけて銃口が向けられる。
腕を通して体中に衝撃が浸透する。確かな隙を晒して銀弾は放たれた。


139 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/10(土) 23:29:54 ???
>>137
「……、」

霧散した邪悪、しかし周囲に勝鬨の気配は訪れはしない
まだ敵は存在し続けていて、つまり自身にとっての危機は続行中なのだ
現に見よ、神への祈祷と感謝を金銭という最大の物質供物として捧げるはずの場の上に立ち誇るなにか!

「このっ……え、あっ……!?」
「、いやっ、う、うそっ……!?」

ぞわり、怖気と死の気配が背後に走り咄嗟に振り向き続き身を引いた
それでも首筋に冷たい感触が入り込んで、太い血管が傷つけられたのを感じる
勢いよく溢れ出す血、信じられない状況に目を見開き慌てて手で傷を抑えるルシオラ
ふぅーふぅー、と荒い呼吸ながら創作体で傷口を強引に繋ぎ止め、決死の表情でスタンガンを構え……ゼロ距離射撃!連射連射連射!


140 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/10(土) 23:31:29 ???
>>137
「…無駄だ、もう『叩いた』」

クルツは動かない。
その必要がないから。

「解析は済んだ、後は分解と再構築だ」

ドン、と重々しい音を立てて鎚の柄頭が地面で打ち鳴らされる。

「テメーも呪いの一種だろーが、アタイの一撃も似たよーなもんさ。
 この一撃は破壊の一撃じゃあない、創造の一撃だ。
 故にテメーは……もう変異が止められない、アタイがテメーを呪ってやった。
 ハッピーバースデーってやつだ、アタイの新しい作品ちゃんよ」

解析が容易に済み、その情報が問題なく開示されているのであれば、
自らが持てる限りで最高の分解と再構築の術である鎚の一撃が決まらないわけがない。
勿論ちゃんとした何かに作り替えるにはもう何度か鎚を振るう事になるだろうが、
少なくとも現状のような何度も攻撃してくる困ったちゃんは解消される。

「触れられるもんなら何だって変えてみせらぁ…
 こちとらソレが生業の錬金術師様よッ!!」

まあ、実は完全に隠されている部分があったらハッタリかましたこの口上の途中で攻撃受けて泣いてるけどな!!!


141 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/10(土) 23:33:16 ???
>>137
「ああ、ありがとよ」
投げやりに叫んで体勢を整え直す。これまでの攻撃が効いているのが実感できる。
警戒を緩めずに賽銭箱の上の霧を睨みながら、刀を抜こうとしたその時!


「───後ろかッ!!」

閉じられた刃が首に食い込み───押しとどまる!傷口から覗くのは、ナノマシンにより硬質化した肉体だ!
流れる白い血は地面を濡らすが、いくつかはツララめいて傷口で固まり、首を断とうとする鋏を防いでいるのだ!

そして、両手が開いているのならいくらでも仕留める手段はある。飛び散る血飛沫の中、赤い眼が決断的な殺意を宿す。
手に染み渡らせた聖水はまだ残っている。熊の手の様に強張ったそれが、鋏握る『何か』を捕えんと伸ばされる!

「Arrrrrrrrrrr!!!」
壮絶な叫び!掴めたらならば、怪力を以て『何か』の身体を文字通り引き千切ろうとしているのだ!
ここまで踏み込まれては刀での対処は難しい。原始的でブルタルな方法で殺すのみ!
自分の首が胴と泣き別れるのが先か、鋏を握るその部位をザトウムシの足の様に引き千切るのが先かの壮絶な争い!


142 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/10(土) 23:33:44 ???
>>137
5人中4人がハサミを攻撃するのは中々オーバーキルな光景だったが、その甲斐はどうもあったらしい。
こいつはどうやら、「焦炎」を使わずともダメージを与えられそうだ……と、振り下ろした斬馬刀を持ち直し、
敵を追撃しにかかろうとしたところで、敵が霧散する。

「え、なに――」

敵の姿を視認しようと、ぐるりと視線を巡らした葵の目に、一行のそれぞれの後ろにややサイズダウンした敵が居て、
ハサミで首を刎ねようとしているのが見え、

「ッ!!」

ほぼ直感で首をすぐさま前に落とし、その勢いを駆って前転する。
と、同時に頭の後ろで金属音。後ろ髪の毛先を切られた。
背筋をヒヤリとしたものが走るが、それで怯むほど騎士というのはヤワではない。
何のためらいもなく斬馬刀を手放した葵は、前転し終わると、脚力に任せて無理やり姿勢を反転、
しゃがみ気味の姿勢から、敵をキッと見据えて、

「こいつっ……!」

トロイメライからスローイングダガーを三本生成し、それを左手の指の間に全てグリップすると、
敵に向かってそれを投擲した。


143 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/10(土) 23:54:55 ???
>>138-142
分裂した何かはすべて一つの個体から生まれたものであり 全てを共有する そう すべてだ

ほぼ同一のタイミングで閉じられるハサミで傷つけられたのは 辛うじてルシオラのみ

殴られ ぶち込まれた銃弾は破魔の銀弾であった
超電圧の雨を降り注がれた
3つの小刀を打ち込まれた
聖なる腕によって引きちぎられた

そして最後 他とはやや遅れてクルツに迫る2つの刃が・・・その首に触れた瞬間止まった

クルツの首の両端からわずかに血が流れる

ハサミを取り落とす 黒き霧が戦慄く つくりかえられる 

もしも最初に喰らっていれば まだつくりかえられた部分のみを切り離すこともできただろう
だが一行の度重なる攻撃によって余裕がなくなったが故に 全体が飲み込まれた

霧が断末魔の叫びと共に中空で収束し何かの形を作る そして硬質な音と共に地面に転がった

金色の仏具 五鈷杵の姿を形作って

ロイ「何とかなったか・・・ルシオラ」
首の血管を傷つけられたルシオラの治療に当たるロイ

とりあえず黒い霧だった仏具におどろおどろしい気配は感じない すべて変換されてしまったのだろう

ロイ「ルシオラをアンジェロに任せなきゃな…一度宿まで戻ろう それから夜明けまでまた子供たちのおもりだ いいな?」

一行は縁切り寺の仏具を手に入れた 闇夜はまだ続く・・・

//それではちょっと早いですがこれにて今回は終わり オツカレサマドスエ


144 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/11(日) 00:03:29 ???
>>143
「また箔がついたな、クソッタレ…」
手の中の残滓を握り潰し、血の零れる首筋を撫でる。幸い動脈や強化神経群にまで傷はつかなかったらしい。
コートの裾を引き裂き、チョーカーめいて首筋に巻く。不衛生だろうが、無いよりは多分マシだろう。

「自分の血を見るのは初めてか?ルーキー。 早い内慣れとけ、気が楽になる。
 アーパー女みてーにビビるのが終わったら行くぞ。絆創膏ぐらいなら宿にあるだろ」
ロイの手当てするルシオラを一瞥。数度しかない実戦で流血沙汰はショックかもしれないが、生きているなら大丈夫だろう。
「そこの吸血鬼に吸ってもらうのも手かもな。血は止まるだろ」


「やれやれ、見たい深夜アニメがあったんだがな…」
個人的なボヤキは、夜の帳の中に吞み込まれて消えた。

//乙ですー


145 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/11(日) 00:06:41 ???
>>143
「だ、大丈夫です、まだやれま……、」

仏像と化した異形、不意の遭遇戦は終わった
ロイに手当して貰って宿への帰還をとのセリフに食って掛かろうとして……止めた
足手まといなのは嫌だ、だがしかし現状を客観的に見れば何が正しい事なのかは火を見るより明らかなのだから

「……はい、わかりました……」

悔しさを握り締めた拳の中で、爪が突き刺さるのを感じた


146 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/17(土) 20:52:16 LypTW5s6
【止まり木同盟の宿】
どうやらこの仏具をうまいことやると赤い糸を断ち切れるだけのフィールドを作り出せるらしい
帰ってきた一行は早速赤い糸でつながれた越境者の子供に使ってみる

ザクリと切られた糸はつながることなく虚空へと消えていく それと同時に外に出て首をくくろうとやっきになっていた子供がおとなしくなり
昇天の定まった目をパチクリしながら 何があったのかと疑問を口にした

安堵に包まれる宿 早速襲撃を仕掛けるべきという声もあったが 待ったをかけたのはロイであった

ロイ「情報を与える前に速攻を賭けるのもいいが どうせ今のでばれちまっただろう 
   それよりも性能のさらなるテストと 俺たちが戦っている間に新たな犠牲者を出して奴に回復されない様 今縁を結ばれた子供たちを解放してからにしたい」

ということで一行は今夜も異界とかした夜を行く

縁を結ばれた子供たちは 円滑な首くくりを行うために多数の護衛を連れている 発見は容易だった
そんな騒がしい夜を巡り 一行は廃病院へと足を踏み入れるのであった

ロイ「ここにも化け物がいやがる・・・だがおかしいな」

その状況に疑問を抱いたのはロイ

ロイ「子供の足音がしない ふつう靴で道路を歩く音が響くんだが…何かおかしい ちょっと行ってみるか」
一行にそういって 病院の敷地内に足を踏み入れるのであった


147 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/17(土) 21:45:45 ???
>>146
「民間信仰の力も試してみるもんだな。俺ゾロアスター教だからかんけーないけど」
事もなげにその様子を眺め、ソーマタージはいつもの軽口を飛ばす。
解決策は見つかった。後は元凶を叩くだけだが、待ったをかけるのには彼も同感だ。

「一理ある。所詮これは広い物だ、どんな風に使えるのかも分かり切っていない。
 性能テストの時間だ。まずは二階の高さからスイカを叩きつけてみよう。次に爆撃」


それからどうした。
「今日もよく働いた。文化的で有意義な生活だ」
肩に刀を担ぎ、ヤジロベーめいて両手で押さえ込みながらブラブラ。他の人についていってるだけなので、気が付いたら廃病院に。

「病院か……。ホラースポットとしちゃ定番だな。ありがち。
 裸足で上がったんだろ。躾けの行き届いたガキだ」
耳の裏からカシャリと酸素供給機が展開、鼻から下を面頬めいて覆い隠す。爛々と輝く目は、冷徹な殺意を宿す。

「───それか、もう終わったかだな」
不謹慎な事を言うだけ言えば、一行に続いて敷地内へ。


148 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/17(土) 21:47:02 ???
>>146
「おかしな音がしたら、私の耳が拾うよ、ロイおじさん。
だから音の警戒は私に任せて、おじさんたちは目視とか、魔術的な痕跡のほうに集中していいよ」

そう得意げに言ってのけるのは、一行の前列を行く人狼少女、一ノ瀬葵である。
赤熱した両刃の長剣を左右の手それぞれに携えて歩く彼女の瞳は鋭く、すでに戦闘警戒モードに入っていることが窺える。
今自分で言ったように、葵の聴覚は人のそれを大きく超える性能を誇る。
音を細大漏らさないのもそうだが、特筆すべきは音の聞き分けの精密さで、
人間の耳で同じ音のように聞こえていても、葵の耳はその音を立てたものがだいたいどういった材質、重み、勢いであるかの聞き分けができ、
足音などは聞きなれた音であれば、誰の足音であるかまでも判別できる。
そういった性能の耳を持つので、吸血鬼のような暗視レベルの夜目が無いにもかかわらず、夜の戦いは割と得意な分野に入る。
反面、視力は人間の平均よりやや良い程度でしかないので、目視での探知は普通程度にとどまり、
魔術的な事象についてはさらに悪く、本人の知識が浅いので、そうした痕跡の追跡は葵にとって不得意中の不得意にあたる。
それゆえの、先の言葉であった。


149 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/17(土) 21:50:00 ???
>>147
「おいコラ、アタイの作品に妙な耐久テスト仕掛けるんじゃねー!」

とクルツが吠えたそうな。

>>146
ヒトに似た姿をした銀髪赤目長耳で浅黒い肌の小柄な女。
機械的な割に魔術的な要素も垣間見える溶接面と手甲を身に着け、
何より目を引くのは携えている己の身の丈二倍以上のメカニカルでマジカルな大槌。

序に先日作った懐中電灯型魔杖も持参だ。

「霊的なもん相手は苦手じゃあねぇけど…ま、情報収集は任せとけ。
 リアルタイムでモニターしてやるさ」

溶接面のバイザーが怪しく光る。


150 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/17(土) 21:54:04 ???
>>146
「へぇ、なかなかすごいじゃないか。
これならうまくやればあの化物も殺せそうだ。まあ、消耗品でないといいのだが」

そこらへんも含めて性能を確かめる必要がある。初もまたロイの方針に同意をしていた。

そして、子供の解放者たちの一員となって夜闇を行く。護衛である化物退治ももう手慣れたもの。片手間に串刺しにできるようになってきた。

「病院か。急いだほうがいいかもね。弱っている子供に何かあったら碌なことにはならない」

幾ばくか真剣な目をしていた。
病院、音がない。嫌な予感がする。
杞憂であってほしい。そう思って改めて拳を強く握りしめた。


151 : ルシオラ・グリヴルム :2018/02/17(土) 21:54:14 ???
>>146
「……やった!スゴい!これならみんなを助けられますねっ!」

仏の力を持ってして邪を断ち切る奇跡を目の前にしてはしゃぐルシオラ
今までずっと対応策に、後手に回っていたのだから能動的に出れるというのは喜ばしい事であった

「……いいと思います、僕も先に助けられる子を助けてからの方が……」

ロイに同意し、そして病院へ

「……病院、ですか……」
「うぅ、わ、分かりました……」

おっかなびっくり一同の真ん中ら辺を進む
ふよふよんと浮かぶ、新装備の肩当ては物理的な防御力を保障してはくれるが生憎と怖いのは防いでくれない


152 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/17(土) 22:06:40 ???
>>151
-数日前-

「いーかルシオラよーく聞け。
 アタイが作るのは何時だって科学と魔法両方に同時に喧嘩を売る逸品だ」

ふよんふよんと浮かぶ肩当を挟んだ向こう側に居るルシオラを見上げクルツは言う。

「そいつは着用者の周囲を常に警戒している。
 よっぽど強力で弾速の速い射撃武器でない限り自動で防いでくれる。
 銃弾、魔法弾例外なくだ。
 だが近接には向かねえ、近寄られたら役立たずだ。
 時間があれば改良したいところだが…大体テメェ依頼すんのが遅いんだよ!」

受け渡しに際してクルツは何故か最終的に怒り気味であったそうな。


153 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/17(土) 22:09:56 ???
>>147
ロイ「幸か不幸か 亡骸はついぞ見なかったからな あの化け物がいつ消えるかは分からんのよ」
もしかしたら死んだ瞬間に異界から外れるのか それとも…?

なお今日も聖水と聖ローションは持ってきている者とする

>>148
耳をそばだてる一ノ瀬 子供を見つけるとき 決まって静かな夜の中に靴音が響くのだ
化け物どもの無音の様でかすかに聞こえる引きずったような音はすれど子供の靴跡・・・

いや それに混じっていつもとは聞きなれぬ音が混じっている
まるで軽い何かが裸足で歩くようなペタペタと言う音

・・・うー こわい
・・・後退だど せーぜんとさがるど

何者かの声も聞こえる
場所は 廃病院の中 崩れた壁の奥からである

>>149
化け物は一行に気づいてないらしい 病院の中に次々と入っていく
廃病院の中はこの世ならざる者の反応であふれかえっていた・・・が

【判定 観測機:性能次第では 病院の中にいるのと入ろうとしているの 同じこの世ならざる者でも性質が違うことに気付くことができる】

>>150
今までに2人の子供を救出した 越境者の子供はすぐに意識を取り戻したが 何がちがうのか外に出た子供はそのまま昏倒しているので宿に連れていく作業が生じた

>>151
実際 夜の廃墟は恐怖を掻き立てるのに十分だろう
おっかなびっくり進むルシオラ

――――カラーン・・・カランカランカラン・・・

どこかで金属の棒状の何かが倒れる音が響く まさに不気味な場所だ

>>一見無音である場所に突如破裂音が響いた
化け物が病院内で暴れているらしい

ロイ「誰かが戦っている? 子供と俺ら以外にもいるのか!?」
もしそうならば助けねばならない 化け物の大群の中に突撃を仕掛けるロイ 他の物はどうする?


154 : ルシオラ・グリヴルム :2018/02/17(土) 22:16:34 ???
>>152
「え、な、なんかもうメチャスゴいフロートじゃないですか……!」
「ありがとうございます、これで僕も少しは役に立てる……!」
「……え、あ、は、はい、すみません……」

そんなこんなで魔学フロートショルダーアーマー(仮)を受け取った!のであった
尚、そのあと叱られながら正座したり、今度こそ撫でるようとするのを自制したりと色々あった模様

>>153
「……ひゃあっ!?」
「あぁ、もう……なんなんだよー……」

半泣きでへっぴり腰、誰かに掴まって歩くルシオラ
事あるごとにビックリしつつ、突然の破裂音には全身を跳ねさせた

「え、何々ヤダヤダ!……、て、ま、またコイツらっ!」

さてしかし、バケモノ相手は慣れたモノである
ゲンキンな話だが、幽霊は怖いが改良スタンガンで撃ち抜けるバケモノには畏れはない!
敵である、ならば撃退せねばならない!


155 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/17(土) 22:18:30 ???
>>153
今日救助した二人の子供。越境者かそうでないか以外の差があったかは不明であるが、二人の救助後の反応に差はあった。
ここはなにか特殊なのかもしれない。そう思って益々警戒を強めて――その最中の出来事だった。

「今のは、銃声?違うにせよ――ッ!」

先程の破裂音を銃声かと疑う。
にしても、やるべきことは変わらない。氷の槍を形作り、手近な化物に突き出すだけ。
化物を、殺すだけだ。


156 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/17(土) 22:21:39 ???
>>153
「ふむん?」

ピクッ、と葵の耳が反応する。
一行の足音の中に混じって、別の場所から裸足の足音に似た音が彼女の耳に届いたのだ。
続けて、特徴的な口調の話し言葉。今までこの異界から自分たち以外の声を聞いたことが無かったので、葵は少し驚く。

「ねえ、ロイおじさん、誰か向こう歩いて――」

いる、と続けようとした葵の言葉を、突然の破裂音が遮る。

「ちょっ、なに!?」

どうやら例の化け物が暴れているらしいが、その矛先は自分らではない。先客がいるようだ。
先ほどの声と関係が?と疑問に思っていると、声の件を伝える前にロイが飛び出して行ってしまった。

「ああもう!おじさん!私あっちで気になる声聞いたから、そっち行くね!!」

ロイに聞こえているかは分からないが、とりあえずそう叫ぶと、葵は踵を返し、化け物の群れとは別方向、崩れた壁に走り寄る。


157 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/17(土) 22:22:10 ???
>>153
「?…何かちげぇ気配のが居る気がするが……いや、よく分かんねえなこりゃ」

クルツの道具は性質の違いを見分けたが、
使用しているクルツがその情報をただの振れ幅、
揺らぎと捉えた為に本質まで理解していない。

「まじかよ、退魔士とかそんなのか?大穴で死霊使いの可能性も入れとくかぁ?」

とりあえず様子見の為、突っ込まないクルツ。
高みの見物は背丈の問題から中々難しい!

>>154
防御時は両肩が光り、視認できる力場を展開する。
ある程度攻撃を防ぐとパリンと砕ける昔懐かし光子力バリア風なので過信は禁物だ!

「いーか、それつけて撃たれて怪我してみろ。タダじゃおかねえからな!!」

後半物凄く理不尽だったとさ。


158 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/17(土) 22:26:11 ???
>>153
「死ぬんだったら関係ない。とにかく殺して、その後はそれから考えればいい話だ」

「さてさて、鬼が出るか蛇が出るか…」
カチャリ、カチャリ。静謐に包まれた廃病院に、ブーツの足音が響く。
「やかましいか?俺様もそう思っていたところだ。フィーリン感じちゃうね僕様チャン」


「すわガス漏れか?」
突如響く炸裂音!更に、一ノ瀬程ではないが強化された彼の聴覚は、何者かの気配も捉えていた。

「こんなところに用があるのなんて、浮浪者かチンピラかそのどちらかだけだ。普通ならな。
 行くとしよう。手掛かりに繋がるカ・モ」

抜き放った刀にローションを塗りたくり、風の様に駆けながら姿勢を一気に低くする!
ブーツが火花散らし、振るう刀で化け物の下半身を出鱈目に斬り刻まんとする、決断的なスライディングでロイに続く!


159 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/17(土) 22:44:20 ???
>>155
銃声とは少し違う 平手で硬いものを叩いたような音 それを十数倍に増幅したような音だった

化け物を突き殺そうとする氷室であったが 化け物の動きがいつもの愚鈍なそれとはかなり異なる
突き出した穂先に合わせるように腕を振り回す化け物 バキンと氷の穂先が砕ける

返す刀でもう片方の手を氷室に向けて振り回す化け物

>>156
//失礼 書き方が悪かったです
声が聞こえたのは廃病院の崩れた壁の奥 化け物たちは何者かがいる廃病院の中に入っていこうとしています

化け物の攻撃を巧みにかわし 声のする方に向かう一ノ瀬
そうはさせ時と化け物が立ちふさがろうとする

その行動は子供たちの自殺を幇助するときと同じ だが相変わらず子供たちがいる気配がしない
化け物は建物内部で戦って・・・いや 叩き潰している 戦闘とは呼べない行為を繰り返している

>>157
情報収集に努めるクルツ すると別の異常が見つかる
邪悪が自分たちを認識して以来 この夜はおぞましき雰囲気を孕んだ異質な夜であった

だがこの場・・・廃病院の敷地内では その邪悪をほとんど検知できていないのだ
何者かが邪悪を祓っている? 少なくてもこの廃病院の中はふつうの夜であった 目の前の化け物たちは例外とするが

>>154-158
グンと火花を散らして加速するソーマタージ だがその加速が微妙に遅い
もっと言えば 微妙に体が重い 何か余計なおもりを背負っているかのように

応えはルシオラである びっくりしてとっさにつかんだのはソーマタージのコートだったのだ

スライディングで化け物に特攻するソーマタージ 鋭いエッジが化け物の足に食い込むが 破魔の効果無き刃は化け物を一瞬留めることしかできなかったが
その一瞬で破魔の刀を振り回し 化け物をナマス切りにするソーマタージ

ショートレンジ 化け物と白兵戦を繰り広げるソーマタージ 化け物は腕を振り回しソーマタージに攻撃を繰り出そうとする
なんかおまけがくっついていますが 気にしないであげてください


160 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/17(土) 22:50:46 ???
>>159
「…割かし退魔士は的外れでもなさそうかい?
 つっても話の通じる坊主が出てくるとは限らねぇ。
 
 お前らー、化けモン以外のを見つけたら気ぃつけろよー
 敵だったら厄ネタ待ったなしだかんなー」

そーいや、持ってきた仏具って誰が持ってるんだったか…とクルツ。
懐中電灯をおもむろに点灯し、嫌がらせ程度に化け物らに当てて回り始める。


161 : ルシオラ・グリヴルム :2018/02/17(土) 22:52:27 ???
>>157
「えぇっ……!? は、はいっ!」

ケガした上にタダじゃおかないなんて踏んだり蹴ったりである
何をおいても無傷で帰らねばならないと再確認

>>159
>>158
「わ、ぁぁぁぁっ!?」
「……ご、ごめんなさいぃぃ……!!」

ソーマタージに引っ張られ鯉幟めいて揺られながら引っ張られる格好
ルシオラからすればソーマタージはとてもコワイ、めちゃコワイのだ
兎に角謝りながら連れられ、せめて近くにいるバケモノにスタンガンを射撃!射撃!


162 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/17(土) 22:55:40 ???
//委細承知いたしましてござる

>>159
「へえ、見られて困るもんってことね!」

暴れまわる化け物の様子から言って、彼らが隠匿しようとしているのは犠牲者では無いようだが、
葵たち一行に合流されてもまずい存在のようでもあった。
同時に、化け物たちの攻撃方法もこれまでとは違っていることに気づく。何故この行動をとっているかは現時点では判断できないが、
先ほど聞こえた声の内容も絡めて察するに、自分たちと同じく、化け物らに敵対している者がこの先に居ると推測された。

「なら押し通るまで!!」

どちらにせよ、この化け物たちに不利益となるのならば、それは自分たちの益だ。
葵は赤熱した双剣を構えると、立ちふさがる化け物に向かって、上段から×の字に振り下ろした。


163 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/17(土) 22:58:19 ???
>>159
冷静に考えれば、あれは銃声ではなさそうだ。だが、人間に出せる音でもなさげだ。
では一体……何が?答えは出ない。まずは、目の前の――

「何っ!?」

氷の穂先を砕いてみせた化物。こいつは、今までとは明らかに違う。
上位個体とでもいうのだろうか?外見で明らかに違いがあるかどうかを探る。

考えながらも、体は闘う。
迫る腕。それを氷の槍を形成していない方の腕で掴もうとする。
単調な軌道なら掴めるだろう。そして、そのまま腕を人ならざるモノとしての握力で握りつぶさんとする。
だが、これはそうはならない可能性を探るための一手だ。もちろん、当たれば相応のダメージは受けるだろう。覚悟の上であった。


164 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/17(土) 23:00:35 ???
>>159>>161
(身体が重い…、瘴気か何かか? しゃらくs───)
ギンと赤い眼で正面を睨み、口を真一文字に結んで接近の最中、グワングワン揺れるコートに気づく。

「…人がせっかくシリアスな顔してんのに何してんの」
流石の彼もツッコムしかなかった。


「死にたくなければ下手に動かない事だな、小僧!
 …本当ならハリウッドの粉吸った巨乳チャンでも抱きかかえながら言いたい台詞なのに」
気を取りなおして戦再開。ブレイクダンスじみて足を振り回し、聖水をかけた拳を放ち、トドメの刀を振るう!
暴力の旋風と化して斬る、蹴る、斬る、殴るの大立ち回り!

SMAAASH!刀を納めた瞬間、化け物の拳が酸素供給機を打ち据えて金属音が響き渡る。
衝撃が脳を揺さぶり掛ける───が、止まりはしない!
「───怯むと思うか?その程度でよ」

いつの間にか逆手に持つは、聖ローションのボトル(ラベルは剥がしてある)。蓋を起用に外すと、鞘に突き刺す!
続けて装填するのは、無機質な銀色のカートリッジ。ナノマシンを豊富に含んだ、彼の血だ。

《VIOLENT》

白煙を撒き散らし、『射出』された刀を空中で掴む。その刃は白く粘着質な血に覆われ、三倍以上に刃渡りを伸ばしている!
「無粋な制圧で十分だ!とっとと切り抜けるぞ!」
振り回される腕ごと周囲の化け物を切り刻んで皆殺しにしようと、聖水の加護を受けた死棘の刃は振るわれた!


165 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/17(土) 23:21:11 ???
>>162
邪魔になる化け物を切り裂き 他の化け物を押しのけ進む一ノ瀬
会談を上り そこにいたのは

???「うー なんか来た」
???「あいつらじゃねぇど だどもにんげんでもね」

そこにいたのはこれまたこの世ならざる者 といっても子供の落書きが如き化け物ではない

全長は10㎝にも満たない 人型をしているが容姿は一つ目だったり角が生えてたり肌の色がおかしかったり着物着てたり

あの化け物を邪悪と称するならば 彼等はそう 妖怪だった しかも人に害を及ぼすこともできないほどに力の弱い妖怪だ

階下を見れば 逃げ遅れた妖怪を化け物が執拗に叩き潰している 妖怪も小さな棒やら石ころなどを投げ付けて抵抗らしき行為をしているが
戦況は一方的 蹂躙といった方が正しい

そして化け物は上階に残る妖怪を殲滅戦と 会談を上ってきている

>>163-164
氷室が化け物の腕をつかもうとする 軌道は単純 タイミングもばっちり
手が化け物の腕をつかんだ その瞬間氷室の骨が軋みを上げる
握りつぶさんとしていた化け物の腕が 受け止めきれない

膂力は氷室より化け物の方が上らしい
腕をつかんだために威力は軽減されているが それでも馬鹿にならない力で叩かれる氷室
【強制ダメージ 程度は任意】

更に氷室を打ちのめそうと手を振り上げる化け物 だが暴れまわるソーマタージの暴力圏内に化け物が入った

足のエッジでバケモノの足を切り裂き しかる後に破魔の拳を叩き込む 化け物はその威力にぶっ飛ばされるが いまだ潰えず
立ち上がり 氷室に今一度突撃を仕掛けるのであった

そしてソーマタージはローションの付着したトゲをはやした鞘を射出し 範囲攻撃
化け物たちのキリングフィールドにぽっかりと穴が開いた

>>160-161
最後に図らずも前線に躍り出てしまったルシオラ スタンガンを連続発射するも 弾丸はいつか装填しなければならない
だがクルツが懐中電灯でルシオラを援護する ルシオラを叩き伏せようとした化け物に光を当て 悲運だ隙ににルシオラが銃撃を浴びせる

なおクルツの言っていた近接戦闘はヤバイという注意 ルシオラはそれをブッチした結果となっている

>>全員対象
ロイ「一ノ瀬が病院の上階で何か発見したらしい!! 全員化け物どもを振り切って上階に急げ!!」


166 : ルシオラ・グリヴルム :2018/02/17(土) 23:29:56 ???
>>164-165
「お邪魔してますー……」
「いやぁ、それが皆目さっぱり僕にも分かりません……」

ただこの敵陣の真っ只中、メチャコワなソーマタージから離れれば即座に敵に集られ実際死ぬしかないであろう

「ひぃぃ……!!」

コートに揺られながら必死に張り付き、時たま射撃!射撃!弾切れだ!両手を離せない故にリロード出来ない!
迫る敵はフロートアーマーが防ぎ!或いはソーマタージのダンスマカブルめいた戦闘速度に置き去りだ!
彼の言葉の一言一言がいつもよりずっと近くに、広い背中越しに響き実に恐ろしい!バケモノよりコワイ!
ちなみに偶にフロートアーマーがソーマタージへの遠距離攻撃もガードしてくれるよ!邪魔じゃないよ!コロサナイデ!

「そ、創作体っ!!」
「それから……こっちっ!!」
「ソーマタージさん!上!上だって言ってますよ!」

バケモノがルシオラを叩き落とすべく迫る!咄嗟の能力でガード!
近接戦闘での防衛は己の能力で防ぐスタイル!
アキレス印のトレンチガンを上手いこと引っ張り出し、創作体で体に引っ掛け反動を制御しつつ片手撃ちファイア!!


167 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/17(土) 23:36:18 ???
>>165
「とっ……!?こいつ、こんなに力が強かったか!?」

化物を掴んだ腕に劇痛が走る。
流石に骨にひびが入るなど致命的なダメージはないだろうが、少なくともこの戦闘中は動かさない方がいいだろう。

折れた氷の槍で敵の一撃をしのごうとする。
が、ソーマの暴力で一撃は大幅に、致命的に遅れる。

「運はボクの味方をした、のかな」

ニヤリと笑い、氷の槍を一度砕き、再形成する。
ちょうどよく、化物が再度襲い掛かる。驚きの生命力だ。
地面を蹴り、姿勢を低くして攻撃を避けようとする。同時に、その勢いを乗せて槍を突き出す。
単調だが、それ故に最も破壊力の高い一撃を見舞わせようとする。

それが叶えば、化物には振り返らずにそのまま上階へと向かおうとするであろう。


168 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/17(土) 23:36:37 ???
>>165
《M-M-M-M-MONSTER KILL》
「黙ってろ!」
ずんばらりと化け物達を斬り伏せ残心。白い刃はその加護ごとボロボロと崩れて塵となった。

ぽっかりと空いた空間だからこそ、ソーマタージはいち早く行動できた。ロイの叫びを一瞥すると、外界とを隔てる壁を睨む!
「この身体でよかった事の一つだな」


「イヤーッ!!」
CRAAAAASH!!壁に、窓に向けて数度刀を振り回し、紫電纏う右足で渾身のヤクザキック!
建物の中にいては、いつ襲われるか分かったものではない。壁をブチ破り、外壁を伝って一気に上へと向かう算段だ!

「やれやれ、夜中にこんな運動させるなっての」
ヒョイヒョイと野猿めいて壁をよじ登り呟く。夜風が冷たく感じた。感覚は無いのでただのポエミーな表現だ。

なお、しがみついていたルシオラの事は完全に失念していた。他の道を行くならそれでよし、ミスって落ちても自分が痛いワケではない。


169 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/17(土) 23:37:23 ???
>>165
「…………ッ!」

双剣で道を文字通り斬り開き、化け物らが隠匿していた存在を目の当たりにした瞬間、葵は息を詰まらせた。
そして一言。

「かっ、可愛い……ッッ!!」

葵は瞳をキラキラさせた。
葵の世界にはこのような化生が居らず、子供向けの(教訓染みた)絵本などに辛うじて似たような存在が出てくるのみで、
現実の犯罪者と切った張ったのコミュニケーションばかりしている葵にとってそれは縁遠いものだったが、
こうして現実のものとしてその瞳に捉えた瞬間、葵の中に眠る、回転軸がやや普通のそれとズレた乙女的回路に電流が走ってしまったのだった。
簡単に言うと、守護らねばならぬ(使命感)的状態に、葵はなってしまっていた。

「こぉの、薄汚い化け物どもがぁ!!寄ってたかってこんな可愛い子らをいじめやがって!!
絶対に許さないから!!!!!」

階段の上で仁王立ちになる葵の双剣から、彼女の思いに呼応するように炎が一瞬噴き出て、刀身はさらに赤みを増す。
そうして階段を上がってくる化け物たちをキッと睨み付けると、一番槍的に上がってきた最初の一匹に向かって、左の剣を胴薙ぎに振るった。


170 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/17(土) 23:39:31 ???
>>165>>166
「何やってんだ、アイツ……」

ルシオラを呆れた様子で見るクルツ。

「…やっぱ何か別のが居たのか……道具が優秀でも使い手がダメなパターンかい。
 いやだね、ちぃとばかし凹むじゃあねえの」

使っていた懐中電灯を床に置くと思いっきり鎚でぶっ叩く。

「つまりはイラッと来たんだ。分かるか?」

迫る化け物共を見据え、クルツが低い声で呟いた。
鎚を背へと括り付け手にするはぶっ叩いた懐中電灯。

「柄じゃねえが殿もどきを務めようか、まあ、八つ当たりなんだけどなあ!!」


171 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/17(土) 23:54:08 ???
>>全員対象
ソーマタージが壁に穴をあけ 外から上階に移動する ルシオラをくっつけたまま
【ルシオラに判定 握力:頑張ってしがみついてください】

氷室を打ち据えようと化け物が腕を振るう その腕を掻い潜り 腹に氷の槍を埋め込む 今度こそ動かなくなり淀みに溶ける

ロイと氷室がいまだ階段の上で孤軍奮闘する一ノ瀬の隣を走り過ぎ 最後にクルツがしんがりを務め 会談を上った

ロイ「お前ら確かこの前の」

小妖怪1「うー!! いつぞやは世話になった もう一回助けろ」
小妖怪2「んだで おでたちのようなすごい妖に力貸すど」

フンスとのけぞる小妖怪の代表二匹 一匹はバランスをくずしてスッ転びました

ロイ「しかし何でお前らあの化け物に・・・あぁ お前ら確か無念とかそういうのを浄化する力があったな」

これで合点がいった 邪悪が糧とする無念や恨みなどを霧散させてしまう妖怪を根絶やしにしようとしたのだ

ロイ「こいつらははつかえるぞ よし ついて来い!!」
バッグの中に残った小妖怪を詰め込む ぎゅうぎゅう詰めになったリュックを背負う

とここで階下から大量の化け物が昇ってくるではないか 一ノ瀬の対処できる範囲を超えている

ロイ「よし撤退だ 一当てしてひるませたら 壁から飛び降りて脱出するぞ!!」
安全に逃げるにはこの場で敵を一瞬でも押しとどめたり 敵の動きを阻害できる何かをした方がいい
それらを可能とする能力を持ち合わせているだろうか?


172 : ルシオラ・グリヴルム :2018/02/18(日) 00:01:06 ???
>>170
必死に張り付いているんです(必死)

>>168
>>171
「は、はい……っ」
「……え、あの、階段向こう……」
「いやいやいやウソでしょぉぉぉっ!?!?」

一喝されればマジ黙りモード、だって死にたいないんだもの
ただそれも、外壁をフィンガークライムするまでの短い合間に限る
夜風が冷たい!ていうかコワイコワイコワイ!
離れる間もないくらい俊敏なソーマタージの動きは、ルシオラを彼にしがみつかせるのだ!

【判定:頑張った!】

「あぁ……五回は死んだ……」
「……え、な、何これ……かわいー……」

登り終えた後へろへろずべっと落ちて、ぐったりと項垂れるルシオラで
しかし小妖怪達を見れば目を輝かせ、思わず手を伸ばす

「……分かりました……!」
「……創作体……!!!」

今のところ能力をほとんど使用していない
故にほぼ最大出力で使用出来、強度とサイズを両立出来る限界ギリギリな壁の数枚の構築が叶った!

「ただ、あの……飛び降りる時、どなたか手伝って貰えませんでしょうか……」


173 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/18(日) 00:06:54 ???
>>171
「言ったろ、殿やってやるってな」

鎚でぶっ叩いた懐中電灯を手甲の機能にて更に変異させ整える。
出来上がったのは誰が見てもアレっぽいと思わせる物体だった。

「リミッターをぶっ壊した光魔法照射用懐中電灯だ。
 どんなもんになったかは察しのいい奴なら気づくだろ?」

ぶぃん!と音を立てレーザーブレードが起動する。
刃は無論光魔法。出力に制限を設けていないため異様に長く幅広な刃を形成している!

「おしむらくはアタイが大した魔力を持ってねえ事だなあっ!!」

それでも横凪に振るった一撃は高威力。
光の刃は振り放たれ。減衰し消えるまで化け物を刻んでいくだろう。


174 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/02/18(日) 00:13:46 ???
>>171
「おらああああああああ!!!」

およそ乙女のそれとは思えない声を出しながら、何匹めかの化け物を斬り捨てた葵の耳に、ロイの撤退の指示が届く。
見れば、階下からおびただしい数の化け物。確かに、ここは逃げの一手がよさそうだ。

「ちょうどいいのがあるよぉ♪」

不敵に笑んだ葵が双剣を手放し、トロイメライをはためかせると、
黒いマントの裏側から切っ先を下にして、勢いよく人の身の丈ほどもありそうな鉄の塊……斬馬刀が射出され、床に突き刺さった。
床に対して垂直に立つ斬馬刀の刀身に右手を当て、

「二ノ術……『轟炎』」

呟くや否や、斬馬刀の刀身に光る文字列が絡みつき、文字列はやがて立体物――光の鎖となって斬馬刀をグルグル巻きにしてしまった。
刃までもが鎖に覆われてしまい、これでは物が斬れなさそうだが、葵にそれを気にする様子はなく、
刀身に当てていた右手を柄に持ってくると、斬馬刀を引き抜き、左手を添えながら頭上に持ってくると、

「おりゃっ!」

あろうことか、何の小細工もなく、無造作に化け物の群れに向かって投げたではないか。
だがそれで良い。この『轟炎』という術式は、武器の破壊力を増す『焦炎』と違い、それそのものが凶器である。
斬馬刀に絡みつく鎖はひとつひとつが接触式の手りゅう弾のような炸裂術式であり、それが何重にも斬馬刀に絡みついている。
それが化け物の群れに投げ込まれるとどうなるかは、もはや明白である。
連鎖する爆発を起こす、斬馬刀型の大型爆雷だ。


175 : 氷室初 ◆8CzRpFh86s :2018/02/18(日) 00:13:48 ???
>>171
「妖怪、か。使えるんだな。
ならいいさ」

自分ですごいというやつはたいていすごくない。
だが、ロイのお墨付きなら仕方ない。有能ということにしておこう。

「ボクは生憎と手負いでね。というわけで、一撃を置いて撤退させてもらうよ」

右手に構えるのは銀弾の拳銃。自身の腕を犠牲に、一撃撃ち放つ。
これでどれだけ化物を撃退できるかは分からない。だが、多少の助けにはなるだろう。
腕の痛みに顔を顰めながら、初もまた壁から飛び降りるのだった。


176 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/02/18(日) 00:18:25 ???
>>171>>172
「俺は嘘が嫌いさ!」
よじ登りながらルシオラに無慈悲な宣告!ナムアビダブツ!


CRAAAAASH!!わざわざ窓を突き破りエントリー!ちょうど終わったところらしい。
「何だよ、登って損した」


「なんだその…キモいぬいぐるみは?」
バッグにぎゅう詰めにしているところを見てしまい、自分の事は棚に上げて怪訝そうな目を向けるソーマタージ。
ともあれ、何か役に立つものではあるらしい。深く追及はせずに肩を竦めるのであった。


「オイオイオイ、せっかく上ってきたのに飛び降りるのかよ」
ブツブツ文句を垂れると、まだ残った聖水を頭から浴び始めるソーマタージ。
水は夜風で冷えた表皮に浸透し、その神秘性を与えていく。

「あんまり期待しない事だ。これが終わったら、大量破壊兵器でも作ってもらおう…」
ギチリギチリ、肩口を掴み、嫌そうな顔を一度だけ浮かべ───肉を引き千切った!
勿論人工筋肉である。修理は十分に可能だが、迸る白い血は中々ショッキングな光景だ。

「足止め程度だからな!」
手のひらから溢れんばかりの電力を肉片に与え、手榴弾めいて投げる。次の瞬間、血を垂らして飛ぶ肉片から爆発的に生えるのは無数の触手!
ウニの様に鋭く長い棘を無数に生やした肉片は、血と聖水に塗れている。踏めばダメージにはなるだろう。

「いざ靖国で会おう!」
自分の仕事は終わったとばかりにビッと軽く敬礼。自分で開けた大穴から、一息に飛び降りた!
サイボーグの身体は頑丈だ。この程度の高さなら死にはしないだろう。


177 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/18(日) 00:28:45 ???
>>全員対象
ロイ「その懐中電灯をこっちに向けるなよ」
クルツに忠告する

何はともあれレーザーブレードが化け物を薙ぎ払い その勢いを一瞬留め
三者の爆発物が投擲され 爆ぜた

轟音と共に階段が崩壊する それでも上ってこようとする化け物 知能はあまりよくないらしい
そして創造体が昇ってこようとする化け物の邪魔をし 一行は別口から廃病院を抜け出す

ルシオラはロイが担ぎ上げて飛び降りました

ロイ「助けてやったんだ 今度はこっちを助けてもらうぞ」
小妖怪「うー 俺たちすごい妖 人間大船に乗った気でいろ」
小妖怪「んだで おでたちにかかればちょちょいだで」

うぞうぞとうごめくリュックの中 偉そうな小妖怪を連れて宿に避難する

ロイ「さぁ いい塩梅に駒が揃ってきたぞ」
決戦の日は近い

//それでは今日のイベントはこれで終了 オツカレサマドスエ


178 : ルシオラ・グリヴルム :2018/02/18(日) 00:32:56 ???
>>177
「皆さん……顔広いですよね」

ありがとうございます、とロイに担いで飛び降りて貰ってから頭を下げた後に
いろんな世界に仲間がいて、次はまさかのカワイイな妖怪達である

「……よかった、いよいよ……!」

全ての決着を付ける時、ベルが鳴る日は近いのだとフロートアーマーを軽く撫でた

//お疲れ様でしたっ!


179 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/25(日) 22:52:19 ???
【止まり木同盟の宿】
とある一室 蛍光灯の類は外され窓も目張り ろうそくの光だけがぼんやりと室内を照らす薄暗い部屋

その中は先日助けた小妖怪たちの部屋になっていた

ロイ「助けられたのはざっと数えて50前後か…多いやら少ないやら」
―――ギィ♪

小妖怪たちは部屋の中で追いかけっこしたり おはじきしたり ベティにまたがりロデオごっこしたりと 緊張感なく遊んでいた

小妖怪1「うー 人間 かんしゃするぞ」
小妖怪2「んだで あのままだっだらやられてたで」

小妖怪を代表するはちゃんちゃんこの奴と 一つ目の奴

小妖怪1「俺たち この辺のシマを治める すごい妖」
小妖怪2「しがもおでたちのご先祖 『ほうたいおんな』と一緒に異界渡りしだ すごい妖なんだど」

ふんすとのけぞる小妖怪2匹 この場に居合わせた仲間は 彼らを見てどう思うだろうか?
ちなみに照明の類は持ち込み禁止である 小妖怪は光に弱く 蛍光灯の光を浴びただけで消滅してしまうからだ


180 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/25(日) 22:58:17 ???
>>179
「…てか、多くねぇかい?
 後、本当に役に立つか怪しいもんだね…実際どうなのさ」

ヒトに似た姿をした銀髪赤目長耳で浅黒い肌の小柄な女、
訝しげに小妖怪どもを見下ろしている。

「妖怪ってあれだろ?ヒトの畏れが具現化したとかそんな感じの。
 いっその事叩いて一つに纏めちまえばスッキリすんじゃないかね」


181 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/25(日) 23:01:24 ???
>>179
「ああぁぁぁ……」
「あぁぁぁぁぁ……!!」
「……あーーー……!!!」

途中まで理性で堪えていたがやがて辛抱堪らんと言った具合で滑り込むように、
ちまっこい妖怪達をまとめてガバチョっと抱き締めようとダイブ!
救出した時ら辺からどうにも、チビ妖怪達はルシオラのツボに完全にハマっているらしい
妖怪達から見れば自身の数倍サイズの人間が腕を広げてダイブして来ているのだ、結構怖いかもしれない!


182 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/25(日) 23:12:40 ???
>>180
ロイ「あの化け物どもが攻めてきてこれだけなんだ むしろ少ない方さ
   特にこいつらは人の暮らしの中に溶け込んでたからな」

ロイ「まぁやめてくれ こいつらはあのクソッタレに特攻・・・ってほどじゃないが有用だ」

そして小妖怪はクルツに柄より

小妖怪「人間 ちがう?」
と首をかしげるのであった

>>181
小妖怪たち「「「わー」」」
ダイブして妻帰られたもの 押しつぶされたものさまざまであるが

潰されたのは隙間からニュッとはい出てきてトテトテにげたり 
捕まえられたのはルシオラの手や腕をぺちペち叩いて抵抗するが ぶっちゃけいたくない

ロイ「そしてお前は一体何をしているかね?」
これにはロイもあきれ顔だ

>>180-181
ロイ「こいつらは物理世界に少しだけ干渉して人間を驚かせ その時の感情を糧に生きている
   そしてこいつらの特性は 『怨念 無念など』危険な概念を霧散させて 怖そうだが無害な空間を作り上げることなんだ」

ロイ「つまりだ こいつらに無念や怨念を霧散させれば 邪悪が糧とする概念を無力化させることができる
   簡単に言えば邪悪の回復手段を奪うことができるってわけさ どうだ 役に立つだろう?」

小妖怪1「うー 俺たちすごい妖 人間たち大船に乗った気でいろ」
小妖怪2「んだで おでたちがいれば百人力だど」

またもふんす継続・・・小妖怪1はバランスを崩してスッ転びました


183 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/25(日) 23:17:27 ???
>>182
「うわー、やーらーれーたー……!」

ぺちぺち叩かれて派手にリアクションして見せる、至福のひと時である

「……えっ? あ……」
「す、すみませんっ……ついっ……!」

ゴロゴロんとのたうちまわって妖怪達と戯れていた途中、呆れ顔で見下ろすロイと目が合った
慌てて謝罪、しかし体勢は変えない!何故ならカワイイな感触が存分に味わえるからだ!

「へー……スゴイんだね、キミ達……」

スッ転んだ妖怪1に這い寄って起こしてあげようと手を伸ばす
既に彼等と目線を合わせるのが基本的な格好となっている


184 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/25(日) 23:21:40 ???
>>181
「まじか…まじかい」

ルシオラの行動に呆れているクルツ。
連中を愛でる感性が分からない様子。

>>182
「あー…どっちかっつーとアタイは化生の類なのか?いや、どうなんだろなあ?」

少なくともコイツ等の言う人間ではなかろうとクルツは察する。

「激しく不安が残るんだけど…
 アレが出てきた瞬間に蜘蛛の子を散らすように居なくなるって心配はねえのかい?」

ロイの解説にクルツは未だ不信が残っている。


185 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/25(日) 23:33:26 ???
>>183
小妖怪「ぜんりょくこうげきー」
小妖怪たち「「「わー」」」

ルシオラが怯んだとみるや 1匹の小妖怪がつまようじほどの木の棒を振り振り指揮を執り
小妖怪たちが一気呵成に突撃する・・・ルシオラに乗っかってジャンプというか踏みつけお言うかをしたりなどなど…

ロイ「こいつらに物理攻撃は効かない 光には弱いがな 斃すには若干でも概念的なダメージを与えなきゃならん
   それとな 多分お前がソーマのコートを使うハメになったのはこいつらのせいだぞ?」

ルシオラが驚いた 鉄パイプが転がる音はこいつらが出したものである
その時のルシオラの恐怖はしっかり小妖怪たちのご飯になっていた

小妖怪1「うー やっと人間 俺たちのすごさ分かった」
小妖怪2「んだで ご先祖がすごい妖だから おでたちもすごい妖なんだど」

>>184
小妖怪「?????」
難しい話は小妖怪には分からなかった 首をかしげるのみである

ロイ「次の決戦は全力出動だ 戦闘能力を有する人員はすべて出す
   俺も次回はこいつらの直営に回る お前さんらにはアンジェロをつけるから頑張ってくれ」

>>全員対象
ロイ「こいつらと会話して分かったことがある あの邪悪ってのはもともと妖たちに食われるのが仕事の様な存在だった
   強い無念は妖怪のえさに 小さいのは小妖怪たちに霧散され たとえ何かの拍子に強くなっても 土着した神や仏に浄化される存在だった」

ロイ「それが時代の移り変わりと共に妖怪は力を失い消えていき 信仰心の喪失と共に神も仏も力を振るえなくなった
   そこにちょっと強い邪悪が生まれ 力の弱まった縁結びの神を喰らい その力を悪用して子供たちをほしいままに自殺に追いやったんだと」

ロイ「アレか 食物連鎖の上に立つのがいなくなって下のが暴れまわっているってか?
   それともヤクザがいなくなってチンピラやヤンキーが好き放題している といった方がいいのか」

ロイ「何はとまれ あの邪悪は放置していい問題じゃない 次の夜が正念場だ よろしく頼むぞ お前らもな」

小妖怪1「うー まかせる」
小妖怪2「んだで」


186 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/25(日) 23:41:10 ???
>>185
「あー…まあ、任せる。
 
 …ん?ちょいまち……するってぇと………
 
 おいおい、アレをぶっ潰しても長い目で見っと、いたちごっこになるじゃねえのさ。
 発生の根本が解決しなけりゃ何れ似た様なのが又悪さをするって話だろ?」

小妖怪共はロイの手腕に任せるしかないと半ば強引に納得するクルツ。
しかし例え話から今回の邪悪を倒しても一時しのぎにしかならないと思い至ったようだった。


187 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/25(日) 23:45:22 ???
>>184
「え、い、いや、可愛くないですか!?」

どうにもルシオラのツボはややズレているらしい
焦っている様子ではあるが、寝っ転がって戯れる体勢を直そうとはしない!

>>185
「わー、いたいー!」
「……えっ!? あー……そうだったんですね……」
「スゴイなーもー、びっくりしたんだぞー?」

もうノリノリである、うつ伏せのまま頭を抱えて降参のポーズ
しかしロイの言葉に目を丸くして反撃、片っ端からお腹をくすぐろうと!物理無効に対して!

そんでもってからに?

「カミサマを」
「……分かりました……次の、夜……」

神を喰らった邪悪、次の夜が決戦
ゴクリと息を飲んで慎重に頷くルシオラ、頭に乗っかっていたちびっこ妖怪がスッテンコロリン落ちそうになるのを慌ててキャッチ!


188 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/25(日) 23:48:40 ???
>>187
「ねーわ、それはねーわ」

クルツ的には小さいのがウヨウヨしているより、
デカいのが一匹ドーンと立っているほうが好みであるらしい。
まあ小妖怪が合体してデカくなっても愛ではしないんだが。


189 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/02/25(日) 23:54:15 ???
>>186
ロイ「と おもうだろ? 違うんだよ」
言葉を続ける

ロイ「今この世界はやや科学よりだが 幻想と両立する非常にあいまいな場所にいる
   これがもし完全に科学に傾けば 妖も邪悪も生まれない そんな非科学的な現象は起きなくなる
   幻想に傾けば? また妖が生まれ 邪悪は奴らのエサになる」

ロイ「今回の一件は そんな奇跡的なタイミングで興った出来事なんだ だから今回の一件を片づければ
   少なくてもまたこのような事件は起こらないと思われる もちろん絶対とは言い切れんがね」


>>187
ロイ「あとな 越境者な時点で多少の概念的攻撃手段は持ち合わせてるんだぞ
   この世界の 概念的攻撃手段をまるで持ち合わせてない輩は触れる触れない以前に見えもしない」

なのでおなかクス繰りに関しては

小妖怪「てったいーてったいー」
小妖怪たち「「「わー」」」

少数がくすぐられて笑い転げている間に蜘蛛の子を散らすようにルシオラから逃げるのであった
なんという勝負であろうか()


>>全員対象
ロイ「そういうことだ 俺は他の越境者と話を詰めてくる ルシオラはまだ遊んでいていいぞ」
そういって部屋を出るロイであったとさ

//幕間〆


190 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/02/25(日) 23:59:27 ???
>>189
「んー…納得いったようないかねえような……
 あー、まあ、いいか、今やるべきことだけ片付けりゃあいいんだ。
 別にこの世界で暮らす訳でも義理があるわけでもねえ」

がりがりと頭をかいてクルツは色々無理矢理結論付けたそうな。


191 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/02/26(月) 00:09:52 ???
>>188-189
「おっかしいなぁ、こんなにカワイイのにー……」
「あー……なるほど、そういうモノなんですね……」

さてはてクルツの前で小首を傾げ、ロイの言葉には納得の様子
もしも万一本当に触れられないモノが出たとしたら、ルシオラの異能の役目もあるが今回はその限りではなさそうだ

「うははは、待て待てー」
「あ、は、はいっ!」

逃がさないぞー、と追い回すルシオラ
ロイに声を掛けられて急にいつもの感じで返事をしたりなんなり、忙しそうな様子であったとさ


192 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/10(土) 20:30:41 LypTW5s6
【狭間のスクラップヤード】
血のように赤い夕陽が地平線の向こうに堕ちてゆく
空を見上げれば夜の帳はすぐそこまで降りてきている

ロイ「はぐはぐむしゃむしゃ・・・」
腹に燃料をぶち込むもの

アキレス「こっちは岩塩弾 非殺傷だけど妖怪には効果がある こっちは法儀礼済みの銀散弾 こっちは一粒のスラグ弾・・・」
アンジェロ「ありったけの聖水と聖ローションを用意しました 必要ならばいくらでも持って行ってください」
装備に余念がないもの

―――Zzz…

体を休める者 様々だ

今宵は先日敗北を喫したあの邪悪との再戦 それを向こうも分かっているのか まだ明るい時間なのにどこかうすら寒い雰囲気を醸し出しており
街にはそれを肌で察したのか人通りもまばらで 警察の姿もちらほらと見えた だが彼らは役に立たない あの夜の中に彼らは入ることができない

どことなく緊張感漂う中 一行は?


193 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/10(土) 21:33:42 ???
「んで?仏具は誰が持ってくんでい。アレが要になるんだろ?」

ヒトに似た姿をした銀髪赤目長耳で浅黒い肌の小柄な女。
機械的な割に魔術的な要素も垣間見える溶接面と手甲を身に着け、
何より目を引くのは携えている己の身の丈二倍以上のメカニカルでマジカルな大槌。

今日も今日とて何時ものスタイル、と思われたがチョットだけ違う。
その左腕には弓のようなものが括り付けられていた。

「やっぱアンジェロが持ってくのかい?」


194 : トロ ◆vuhMSi6wNU :2018/03/10(土) 21:33:48 ???
>>192
「………………」

一行から少し離れて静かに立っているのは、
何かに集中しているように表情のない人狼少女、一ノ瀬葵である。
彼女の首元からはマント状に広がった黒い靄。起動した彼女の武器、トロイメライだ。
武器を起動してすでに臨戦態勢、といった雰囲気の彼女が短く息を吐いた瞬間、
複数の金属が擦れる音と同時に、黒いマントの内側から様々な形状の金属が勢いよく顔を出す。
それらはすべて武器だった。
出番の多い両刃の長剣、日本刀はもちろんのこと、片手斧、投げナイフの束、メイス、シャムシール、ソードブレイカー等々……。
まるでハリネズミのような密度でマントから覗くそれらを、葵が満足げに見やると、形成された武器が黒い靄となって消える。

「……うん、いつも通りの調子だね。まあ、「焦炎」の仕様上、こんなには使わないだろうけど。
メニューがいつも通り豊富っていうのは良いことね。どれで斬って、殴って、刺してもいいってことだから」

葵はいつも通り、いつも通りと繰り返す。特に気負う様子もない。


195 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/10(土) 21:36:15 ???
>>192
フロートアーマーの簡単な手入れを行い、トレンチガンも同じくである
自分の身を守るモノなのだ、借り物とはいえキチンと整備するのは実際大切

「……」

時折口元を手で抑える
緊張の余り胃の中身を吐きそうになっているのだ、最もそれも既に空っぽで胃液のみだが
闇の冷たさが背筋を撫でる、ランプの光の点だけがルシオラのか細い勇気を辛うじて目覚めたままにしてくれている


196 : 又ジ ◆.zilz3o6.U :2018/03/10(土) 21:36:24 ???
>>192
「食べないならそれ貰っていいかな?多少は力になるの」
ぐァつぐァつと食糧を貪り、他人の分にまで手をつけようとしている白髪の男。

ハーネスには既に聖ローションのボトルが括り付けられ、懐には金属製の不穏な空気漂うアンプルと聖水で満たされた瓶。
刀の手入れも済み、どんなタイミングでも戦いに出向ける。準備は終わった。後は時を待つだけ。


「ぶるる、寒いね。 夜の闇は奴等の世界だ。本来なら無闇に立ち入るものじゃあない。布団被ってガタガタ震えて朝日を待つのが正しい人の在り方なんだがね。
 実利的な話をすれば、報酬も期待出来そうにない。とんだクソ仕事だぜまったく」

腹拵えを終え、楊枝で歯の隙間を掃除しながら外を伺う。チラホラ見受けられるただの警察では、アレの対処は土台無理だろう。
自分らがやるしかないのだ。こういうのに適した自分らが。
「貧乏くじばっかりだよ」

「行くなら早くしよう。名前も知らないガキ共の未来のために命を張る覚悟は出来たゼ」
嫌味っぽく言うと、刀を担いで一行の方を向く。その顔は沈みゆく夕陽を背負って影になり、不明瞭だった。


197 : カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 :2018/03/10(土) 21:50:41 ???
>>192
「待たせたな 主役は遅れ 来るもんだ」
「俺の名に懸け 必ず殺す」

春の季語"必殺"を交えながら一句詠みあげるこの男、カルゥゾ・シックは随分と落ち着いた物腰で水を補給していた。
彼のオムニコア・エクソスケルトンは冷却用水さえ欠かさなければ無限のアージャントエネルギー生産と供給が可能だ。
ただしそれは電力とは全く異なるオカルトパワーソースであり、彼の義体程度にしか作用しないのだが。

「そういえば 負け戦とは 珍しい」
「興味があるな その化物に」

妖しげなトライアイヘルメットの口元だけを観音開きにぱっかりと開け、缶詰の中身をスプーンで口にかき込みながら、
この大捕り物のターゲットの特徴について軽く仲間達に質問を投げかけてみる。
ツワモノぞろいの越境者たちがそう何度も敗戦を喫すとは、これまでにない強敵が現れたのかと人工血液を滾らせながら。
ちなみに彼も気が付いていないが、古傷だらけの口に流し込んでいるそれは鶏肉を加工したドッグフードだ。


198 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/10(土) 21:55:42 ???
>>193
アンジェロ「えぇ私が 起動後は皆さまの後ろに隠れているので 使えなくなるということはないでしょう」
にこやかに言ってのける


>>197
ロイ「そうだな…」
と今日初めてやってきた越境者 カルゥゾに事の経緯を説明する

【>86-118を参照】

>>全員対象
一行がどのように過ごしたかは別として 日は堕ち 闇が濃くなり

ロイ「時間だ」
小妖怪たち「うー」

入口にはリュックを背負ったロイ 中身は言わずもがな小妖怪たち

ロイ「外に出る部隊を三つに分ける 一つは新たに縁を結ばれた子供たちの救助 アキレスほか数名 戦うことは考えるな 一撃離脱を心掛けろ
   もう一つは小妖怪の護衛 俺が指揮を執る そして最後は邪悪をぶちのめす者 お前さんたちだ 頼んだぞ 残りは宿に待機 必要に応じて逐次投入されるから気を引き締めろ 行くぞ」

そういって闇の中に身を投じた

相変わらず異界とかした夜の街は静かだった
パトカーが止まっているが中にも近場にも警察の姿はない 異界の中に入れなかったのだ

一ノ瀬の耳には静かな夜の中に 一行以外の足音がかすかに聞こえるのが聞こえるだろう
そしてそれに迫る聞き覚えのある足音も

早速アキレス達が子供たちの救出にむかっているらしい


【場面転換 打ち捨てられた神社】
その場所は依然訪れた時と一点を除き変わっていなかった

代わっている点 それは例の邪悪がすでに一行を待ち構えているということだ
首をくくった子供たちで形作られた顔 黒い腕にぶら下がる子供たち 不自然なほどに赤い糸

アンジェロ「それでは・・・いきます!!」
邪悪「うぅぅぅぅぅぅうううううううう・・・!!!!」

アンジェロが仏具を発動し 縁切りの力場を発生させるのと 邪悪が括った子供たちを振り回し 一行に殴りかかってきたのは ほぼ同時であった


199 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/10(土) 21:57:05 ???
>>197
「あ?別に何てこたあねえよ。ちょいと巡り合わせが悪かったんだ。
 そ・れ・と!野郎とは一度しか相対してねえし!戦略的後方転身だったんだよアレはっ!!
 つまり負けてねえ!そして今日、ぐうの音出ねえほどにしばき倒す予定なんだよ!!」

キレ気味に捲し立てるのはチッセエの。
くっそ気合い入れて打ち込んだ一撃で敵が倒れなかったのでプライドズタズタだったのは内緒だ!


200 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/10(土) 22:03:34 ???
>>198
「……はいっ、行きましょうっ……!」
「みんなも、気を付けて……」

仲良しになった妖怪達を指先で軽く撫でようと、もしかしたらコレが最期の別れとなるかもしれない
そう考えてしかしかぶりを振った、大丈夫、眩暈がするだけだ
敵との距離を縮めなければならない、あの邪悪と再度対立しなければならないのだ
新しくやって来たツヨソウなサイボーグニンジャ(ルシオラの世界でもニンジャはツヨクテタノモシイ!)に軽く挨拶

さぁ、いざ神の座へ

「……わぁぁっ!?、っ、このっ……!」

早速振るわれる剛腕!
ルシオラは硬度とサイズを両立出来る程度の創作体を展開!
燐光を帯びるそれは一同を守る盾になるし、なんならこの暗がりの中だ、意識を惹く事も狙えるであろう!
トレンチガンを構え……ファイア!


201 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/10(土) 22:06:04 ???
>>198
「兎に角斬ればいいんだろ?ワカル、ワカル…」
欠伸交じりにヒラヒラと手を振り、夜闇に飛び込む。些か不安だろうが、もう遅い。
「うまい飯と酒を用意しておけ。サボると承知しねぇぞ」


「第二ラウンドだぜ。言葉通じてるかな?」
捨てられた神社にて、フードを目深に被ったソーマタージは凄む。その間にも、両手は刀にローションでエンチャントを施していた。
粘着質な液体が赤い刃に纏わり付き、聖なる力を与える。絵的には酷いものだが、効果は実証済みだ。

「来いやぁ!!」
噛み合わせた牙を模した形状の酸素供給機が、面頬めいて鼻から下を覆う。赤い目が一際眩く光り、次の瞬間には光の軌跡を残して濡れた刀が袈裟斬りに振るわれる!
横に跳び離れて回避しながら切っ先で傷つける、攻防一体のカウンター。狙うは放たれた邪悪な拳。まずは小手調べだ。


202 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/10(土) 22:08:14 ???
>>198
「こっちが何も対策してきてねえとでも思ったか三下ァっ!」

大槌は前回同様、自身の少ない魔力を補助するための準備に地面にブッさすクルツ。
違うのは巨大腕に対する行動だ。

「『鳴弦の儀』ィっ!!」

左腕を相手へ突き出し思いっきり強くその手を握る。
すると括りつけられていた弓の弦が引っ張られビィンッ!と甲高くも澄んだ音がした。

鳴弦の儀。
弓の弦を引き音を鳴らす事により魔気や邪気を祓う事を目的とする魔除けの儀礼。

左腕の弓はクルツが仏具とは別に用意出来る資材で作り上げた破魔の道具であった。
弓よりも弦を引き鳴らす方へ重きが置かれている為、道具自体の製作難易度は低い。
この一件が決着したら改良を重ね、弓自体に強い破魔の性能を加える気でいる。


203 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/10(土) 22:11:53 ???
>>198
「おっ、やってるやってる」

例の神社に行く道すがら、別動隊の足音を聞き分けた葵がそんなことを言う。
葵と同等の耳を持っていなければ意味の分からない発言だが、勘の良い者はその言葉の意味に気づくことだろう。
彼らの成否が良い方に傾くことを祈るが、こちらの仕事もきっちりこなさなくては意味がない。
決意を新たにし、足を早める。

そして、到着した例の神社。
相も変わらず不気味ないで立ちで「そいつ」は居た。おそらく元凶と思われる化け物。
前回はこいつの再生のカラクリが解けなくて逃げるしかなかったが、今回は違う。ハサミと激闘を繰り広げて入手した仏具がある。
さっそくアンジェロがそれを発動する。と、化け物も同時に動く。

「男子三日会わざればって言うけど、変わらないようで安心っと!」

トロイメライから長い棒状の武器……棍を出力すると、葵は引っ掴んだそれを地面に突き立て、棒高跳びの要領で化け物の腕を回避した。
跳んでそのまま化け物のやや後ろに着地した葵は、もう一度棍を地面に突き立てると、その表面を撫で付け、

「「焦炎」っ!」

棍の表面に光る文字列が絡みつき、棍の両端が赤熱する。
だが、今回のメイン武器はこれではない。続けて葵はトロイメライから二本の長剣を出力すると、左右の手それぞれに持ち、双剣の構えへ。
双剣を赤熱した棍に擦り付け、術式を棍から双剣に移す。
術式を纏って炎剣と化した双剣を打ち付けて火花を散らすと、足にグッと力を籠め、

「じゃあ今日のダンスと洒落込みますか!」

化け物に向かって駆け始めた。


204 : カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 :2018/03/10(土) 22:12:32 ???
>>199
「落ち着けよ 耳に響くぜ ちっこいの」
「これをやるから 機嫌直しな」

味方だというのに時折越境者とも対峙するし、素顔も地声も見せる事を好まないこの男。
その出で立ちはメカメカかしいニンジャのようで、腰に短刀、背中に”大刀”と刻印された太刀を背負っていた。

フルフェイスのサイバネティクスメットの口元を閉めると、ぱんと手を打ち鳴らして食事終了の儀。
食べるのを忘れていたジャーキーを無機質な義体の手で摘まみ、ひょいと投げ渡した。
これも犬用だ……

>>198
「ジ、ジンジャ……!」

重苦しい雰囲気の一行らの中、マスクの下からでも分かる。ニヒラブラは嬉しそうだ。
ボイスチェンジャーで犯人の如く加工された野太い声が、露骨にテンションを爆上げさせていた。

「ム?」
「愚かなり 人は鈍器じゃ ねェぞアホ」

アンジェロの儀と同時、振るわれた腕がニヒラブラを襲う!
冷静に一歩飛び退いて回避。その際に振るわれたものが縛られた子供たちだという事をしかと見る。

「しかしまあ 情あればこそ 悔うものか」
「斬り捨てたるは 非道の所業」

「ニヒラブラ(虚無の影) 人道外れ 好きに呼べ」
「前も言ったな 必ず殺す」

が、怯みはしない。躊躇もしない。元は政府の殺し屋、名を捨ててからはヤクザの人斬り。
いまさら決意を揺らがせる良心も無く、越境者らの言い分には理解を示したものの、
なんとニヒラブラ、災禍の根源を絶つ為、必要に迫られれば子供たち諸共斬ることを宣言した。
ミスリルコーティングが施されたDOSUを抜き、逆手に構えて腰を低く落とす……


205 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/10(土) 22:25:49 ???
>>202
槌を地面に突き立てるクルツ だが以前と比べて魔力の供給が芳しくない
邪悪もまた一行に対して対策を取っていた それは龍脈の確保である

全てを掌握するには至らなかったが 大部分は邪悪の手にある状態である

他の物の行動により攻撃は飛んできていない
弓の弦がすんだ音を立てる中 水面下でクルツと邪悪の陣取り合戦は始まった


>>200-201
トレンチガンより放たれる散弾は法儀礼済みの銀 それを嫌った邪悪はくくった子供たちでそれを防御

子供たちの霊「うぅぅぅぅぅぅうううぅぅうううううううう!!!!」
悲痛な叫びがとどろく中 ソーマタージが駆ける 子供たちを掻い潜るように放たれた一撃は邪悪を傷つけ
聖属性が闇を蝕む

邪悪「ぅぅぅぅぅぅぅうううううう!!!!」
苦悶の叫びと共に 子供を一体振り回し

>>203-204
そしてこちらは攻撃をよけた者たち
棒高跳びの要領で宙を舞う一ノ瀬と バックステップでよけるカルゥゾ

そして双剣とドスを構え突撃してくる2人に対し 虚空より腕がもう二本生え そこにくくられた子供を振りかぶり

子供たちの霊「ぅぅううう・・・うううううううううう!!!」
2人を打ち据えんと 真上より子供たちを振り下ろした


206 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/10(土) 22:33:56 ???
>>205
「っ……!」

悪辣の成した行動の末の、幼子の幾つもに重ねられた絶叫
それは精神的に未熟であるルシオラに耳を塞がせるには充分な効果を発揮した
最も、トレンチガンはベルトで保持していた為取りこぼす事はなかったが

「わ、あああぁぁぁっっ!!」

半ば恐慌!スタンガンを取り出しショックパルスを連発!
本能に染み付いた念がそうさせたのだ、霊体とはいえ嘆き叫ぶヒトガタ相手に実銃はこの精神状態では難しい!
一枚の枯れ葉のように震えながら、真珠の大粒を瞳から零しながらの発砲!
そのキケンを示すように壁代わりの創作体にノイズが走り揺らいでいる!


207 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/10(土) 22:37:26 ???
>>205
「……んで、腕生やしまくりの殴りまくりで、泣き声付きなのも変わらないって?
クオリティが下がってないのは良いことだよ。上がってないのでプラマイはマイナスだけどねっ!」

縦に振り下ろしてくる分には、回避するのは容易だ。横に跳び、軸をずらせば良いだけのこと。
その証拠のように、化け物の腕は誰も居なくなった地面を打つ。
腕を回避した葵は腕から少し離れるような軌道を描いて走り続けると、
少し離れたところで進路を転じ、今振り下ろされた腕の方に向かう。
そうして助走を付けた形となった葵はその勢いを駆って跳躍すると、空中で体を捻り、

「熱いの入るよ!まずはその腕、縁斬らせてもらう!」

体に回転をつけながら、両の手に構えた双剣でもって腕を斬りつける。さながら赤熱した回転のこぎりのような攻撃の形だ。
仏具の効果がいかほどのものか、探る意味も持つが、果たして。


208 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/10(土) 22:37:39 ???
>>205
鳴弦の儀によって放たれるのは破魔の波動。
どこまで相手を侵食するかは、まあ、世界のバランスの傾き次第だろう。
クルツはそう考えた。

「ちっ、前回奥の手披露しちまったからなあ」

陣取り合戦が思ったほど捗らない事に不満気クルツ。
ボウガンよりの構造を持つクルツ製破魔弓を構える。
弓に番えて放つソレは『豆』であった。

「鰯の頭も信心からってなぁ!」

今日のクルツは御手軽破魔セット詰め合わせ攻撃を目論んでいる!


209 : カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 :2018/03/10(土) 22:37:43 ???
>>205
「隙だらけ 化生といえど 理性無し」
「強いて言うなら ただの獣か」

化生、すなわち神や霊の類であることは事前の説明から理解していた。
しかしこのおぞましい出立と振る舞いからして、依代も碌なものではない。
唯一つ言えるのはこの憐れな化生が崩れた均衡の果ての産物だということだ。
あるべき場所にないものを、あるべき場所へ、形へと戻す。それこそがあるべき均衡の姿。

「甘い」

横飛びに叩き付けを回避。打ち付けられた子供らが砕けようと意にも介さない。
救うべく腕を叩き切る?否。何かを庇えば何かが犠牲になる。カルゥゾはその全てを無駄と切り捨てられるのだ。
虚空より出でた腕は完全に無視し、走る軌跡に稲妻の足跡を残しながらかの悪鬼の、その本体へと迫る。

「ふゥッ!!」

EMAグラップルによる保持作用で垂直の壁や柱をいとも容易く昇り、奔り、頭上からDOSUによる一突きを加えんと彗星の如く落下した。
落下攻撃は確かに深々と突き刺されば浄化の刃を多く接させることで大きな破壊を期待できるだろう。
しかし同時にカルゥゾには落下攻撃中、咆哮を転換させる手段はない。ゆえにこの間、彼は攻撃の回避が不可能になる。


210 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/10(土) 22:44:36 ???
>>205
「やりぃ」
ズルリと刀を引き抜き、油断なく構える。既にその眼は戦の狂気に呑まれつつあった。

「哭くなよ、覚悟キメてねえのか?」
叫び声に愉悦の笑みを浮かべ、切っ先を地面に向ける様に構える。迎撃準備は万端也。


「イヤーッ!!」
一歩下がって鋭いシャウトと共に振り上げられる刀。決断的殺意を以て、子供ごと邪悪の腕を斬り裂こうとする!
この男に情や情けは通用しない。盾を組むのなら、それごと斬り捨てるまで!


211 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/10(土) 22:55:47 ???
>>206>>208
クルツは破魔てんこ盛り装備にて矢を放つ

ルシオラは トレンチガンを取り落としそうになるもベルトで保持
代わりにとスタンガンを発砲する・・・が

邪悪はそれらを子供たちの霊で受ける 紫電が零体をはい回り 矢が突き立つも
その背後に隠れた邪悪には届かない

そして邪悪は彼等を脅威と考え 腕をもう一本生やし クルツに向けて子供たちをたたきつけてくる
ルシオラにもそれが見えるだろう

>>209
カルゥゾが駆ける 本体に向けて駆け抜ける
そしてミスリルコーティングによる破魔の一撃を加えんと真上から強襲する・・・が

邪悪はそれを子供たちの霊で防御

子供たちの霊「ううう・・・・ぎぃぃぃぃぃあああああああああ!!!!」
零体が苦悶に満ち溢れた叫びをあげ・・・それだけだった

カルゥゾの横手より黒い腕が伸び カルゥゾを払いのけようと振るわれた

アンジェロ「先に子供たちを縛る糸を!! 子供たちの霊は邪悪にとって武器であり防具であり回復装置です!! 子供たちの霊をどうにかしないと本体にダメージが通りません!!」

>>207-210
そして一ノ瀬とソーマタージの攻撃が迫る

片や腕ごと糸を 片や子供ごと糸を

バサリとさしたる抵抗もなく切り捨てられる ドサリと地面に転がる子供たちの霊
つなぐ糸がすぐさま再生・・・しない

天に昇らんとする子供たち 邪悪が遮二無二糸を伸ばすが間に合わず 彼らは死後の世界に旅立った

だがまだ子供たちは多い これで終わりではない

邪悪「うううううぅぅぅぅぅ!!!!!」
先日の戦いとは違う 一ノ瀬とソーマタージを打ち据えんと めちゃくちゃに子供たちを振り回す邪悪
起動を読ませず 反撃の隙を取らせないようにする目的で放たれた連撃 果たして?


212 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/10(土) 23:03:36 ???
>>211
「へっ、おいでなすったな!!」

遅々として進まぬ陣取り合戦に未練はない。
向かってきた腕に対して大鎚を引っこ抜き、
自身の身体をクルリと一回転させながら横一線に振い叩き付ける。

狙うは糸。

鎚であり杖であるクルツのアルケミストハンマーで、
前回成しえなかった糸の崩壊を再度試みる!

「前よか術は通りやすくなってんだろうがよい!」


213 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/10(土) 23:05:20 ???
>>211
「……はぁっ、はぁっ……!」

荒い呼吸と絞られるトリガーのカチカチとした硬質な音
既に弾切れだ、エネルギー残量0、その事実が奇妙な事に焦燥よりも冷静さをルシオラに与えていた
冷や水めいた効果があったのであろうか、荒療治ではあるが肩の震えは呼吸の平静化を図る運動と取って代わった

「……あ!」

危ない、と叫ぶよりも速く!生えた腕にトレンチガンを向け放つ!
ダメージではなく、クルツへの攻撃を少しでも阻害すべく!

「……このっ……、負けない、負けられないっ!!」

精神の柱が揺らいだ時、多くの訓練というバックボーンがそれを支えた
トレンチガンの銃口を赤い糸に向け……ファイア、ファイア!


214 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/10(土) 23:08:56 ???
>>211
「奴さん、お前の労働環境が嫌らしいな。ハハァー、ウケる」
天に昇る子供と、無闇に伸ばされ虚しく空を切る縁結びの糸。
交互に眺めると、態とらしく膝を叩いて嘲笑の笑いを飛ばすソーマタージ。その笑いもすぐに失せ、一度鼻を鳴らすと刀を回して鞘に収める。

鞘を握る手がハンドルを回し、何らかの機構を起動させる。下部の挿入口に突き刺したのは、ローションのボトルだ。
「そして俺も容赦はしない。珍しいもの観れるんだ、感謝して死ねよ?」
聖水を腕に振りかけ、西部のガンマンめいて構えるとソーマタージは再び不敵に笑った。


≪EXECUTION : JustiΦ's. Decapitate≫

爆音と共に収めた刀が『射出』され、合成音声が無慈悲な宣告を告げる。一撃必殺たる切り札の一つの発動を。

横一文字に振るわれる刀は、聖なる加護を宿して邪悪な肉体を斬り裂こうとするだろう。
しかし、攻撃手段はまだある。高速で振るわれて幾筋にも避け、一本一本が鋭い棘と化した触手がある!

振るわれる子供たち何するものぞ。面には面とばかりに、出鱈目に振るわれる彼等を出鱈目に切り刻まんとする!
その全てを防げるわけではないだろうが、敵を怯ませるには十分だろう。酸素供給機の奥で口角が獰猛に吊り上がった。


215 : カルゥゾ・シック【ニヒラブラ】 :2018/03/10(土) 23:12:27 ???
>>211
「またこれか……っ」
「ぐゥゥ……!」

五人からの攻撃を難なく子供の盾で防いでみせる悪霊に、少し苛立ちを覚えるカルゥゾ。
直後に振り払われた黒腕で跳ね飛ばされ、マスクの中で血反吐を吐きながら吹き飛ぶ。
DOSUを手放し飛翔し、木製の柱に叩き付けられ、それにめり込んでようやく停止。
ノイズ交じりのバイザーの映像を眺めながら、怒りは静かに頂点に達した。

「引き受けた 小手調べなど ここまでだ」
「干上がる程に 押し切ればいい」

ヘルメットや義体に付着した汚れを払いながら、木製の柱から這い出て地に降りる。
着地の衝撃が床が抜け、彼を中心にクレーターが出来るほどの高度から接地しても足が砕けないほどに義体は堅牢だ。
同時に背中にマウントされた大刀もまた、柱にめり込むほどに強い力が加わっても刀身をほんの少しも曲げていなかった。
その堅牢さはただのマシンスペックか、それともカルゥゾの意志と執念の確固さが為すものか。

「細切れだ 完膚無きまで ブチ殺す」
「後悔しやがれ 醜悪クソ野郎」

背中からようやくといった様子で大刀を取り外し、トリガーを押し込むことでその刃が輝き振動する。
DOSUではオミットされていたHFブレードとしての側面は、大型斬鉄刀だからこそ搭載できる。
悪魔的取り回しの悪さと引き換えに、岩をも豆腐の如く切り刻む物理刀の究極形こそここにあり。

「……字、余りィィィッッッ!!」

先程と同じようにして壁を昇り、駆け、助走をつけて再び化物の頭上にダイブ。
唯一つ先程と異なるのは、更なる高度の上昇。身を翻して両足を天井に着け、天を踏み抜き大穴を穿つ。
夜光が差し込むと同時に地へと一筋の光となって駆け、もう一度その刃を突き立てんと狙う。
此度の剣は先ほどとは異なる。ただの肉壁程度、バターに熱したナイフを入れるかの如く斬り捨てて迫るだろう!


216 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/10(土) 23:12:34 ???
>>211
「ちょちょちょちょちょおっ!」

クオリティが上がっていないというのは撤回しなくてはならないかもしれない。
めちゃくちゃに振り回される腕は、初めてダメージらしいダメージを食らったことによる反応だろうが、
複数の攻撃軌道はそれだけで壁となって自身と敵対者を分かつ。特に葵のような近接主体の人間にとっては、その効果は大きい。
腕の乱舞をバックステップで避け、下をくぐり、剣でいなし、飛び越えながら反撃の隙を探すが、見当たらない。
クオリティが上がっていないのではない。今まで本気でなかっただけなのだ。

「ちょっと、こんなの……どうしろってのよ…………くうっ!」

多腕の乱舞を前に葵はいくらか粘って見せたが、視界の外から迫った腕に左手の剣を弾き飛ばされ、
反対側から迫った腕を、どうにかフリーになった左手を添えた右手の剣で受ける。
受け止めきれずに後方に飛ばされるが、距離を取るためにあえてそうした。衝撃で一時、腕がしびれる。

「痛たたた……って、どうしろって、やれることはそう多くないよね」

葵は右手の剣を捨てると、トロイメライから日本刀を生成、鞘に入ったそれを左手で掴む。しかし、抜刀はしない。
今近づくことが危険なら、外堀を埋めるように相手の魂の容量を減らし、腕を生成する余地を減らす方が良かろう。
抜刀しなかったのはそのための第一歩。葵は化け物の側面に回り込むように走り始める。


217 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/10(土) 23:37:58 ???
>>212-213
迫る子供の霊に対し ルシオラの散弾が放たれる
その小さな銀粒は糸を確実にほつれさせ クルツの大槌とぶつかり合う

先日は逆侵攻を許した崩壊 此度は仏具の助けもあり瞬く間に分解 子供の霊は縁を解かれ天に上った
先日の戦いでもとんでもない行動に出ていたクルツを最大限の脅威と捕らえたのか

虚空より伸びる腕を増やし やたらメッタらに振り回す連撃の攻撃範囲にクルツを追加する

ランダムに迫る連撃 ルシオラはクルツを援護できる位置にいる者とする

>>214>>216
連撃の嵐の中にいる三人 一足先に逃げ出したのは一ノ瀬だった
攻撃をあえて受けることで攻撃県内を脱し 横手に回り込む

そうはさせじと腕を振り回す邪悪であったが
ソーマタージが待ったをかける

子供たちの霊をそのままの形にしたのは外見による心理的な躊躇を引き起こすためでもあった
それをものともしないソーマタージには 文字通り無意味であった

漆黒の腕が 子供たちの霊が 赤い糸が鱠に切られ地面に転がる 転がる 転がる
辺りに子供たちの悲鳴がとどろく それでも止まらず 切る 切る 切る

子供たちの霊が切られるたびに天へと上り 邪悪を覆う子供たちが少なくなる

>>215
そして カルゥゾが再び闇夜を舞う 先ほどとは違う 大刀を用いた一閃 またも子供で受けようとするも やすやすとそれを貫き

子供の霊とは違う手ごたえを太刀に感じる

邪悪「!!!!!!!!!!!」
子供たちの様な か細い悲鳴のような声とは違う 汚らしい絶叫がとどろく 邪悪に ダメージを与えた

とカルゥゾに迫る物体あり 見れば子供たちの霊だ カルゥゾを再び払いのけんとする一撃が見舞われる

>>全員対象
邪悪は残る子供たちを締め上げる 苦しみ 無念を吸い上げダメージを回復せんとする が
子供たちは確かに苦しんでいる のに無念 怨念が吸収できない

【場面転換】
小妖怪A「うー うー」
小妖怪B「がんばるどー しょうねんばだどー」

少し離れた場所 小妖怪が踊る 無念や怨念が霧散していく 回復できない

邪悪「!!!!!!!!!!」
なおも切り払われる赤い糸 昇天する子供たち そして・・・最後の1人が昇天する

そこにあるのは漆黒のもや 邪悪を守る子供たちの霊はもういない

勝負あり? 否

邪悪「!!!!!!!!!!!!!!!!!」
漆黒のもやの中に無数現れる血走った眼 生える無数の腕 叫びは大気を振るわせる

アンジェロ「気を付けてください!! 今まで子供たちの霊をむさぼって成長した邪悪です
      どこまで成長しているか分かったもんじゃありません!!」

邪悪「!!!!!!!」
叫びと共に空気が震える 不可視なる衝撃波が放たれ 一行にむかって突き進んでいく


218 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/10(土) 23:49:43 ???
>>217
「くっ……ぉのぉぉっっ!!」
「……少しは、ヒトの苦労も理解れよぉぉっっ!!」

刺々しいカタチの創作体を両手に構えた!投擲!
振るわれる剛腕の乱嵐!その風下に小さくも強固なそれを展開!儚くも守護たる防壁とした!

「クルツさん、危なくなったらここへっ!!」

叫び、敵を睨めば正体を現した邪悪そのもの!
貪婪たる意志の象徴!

「ぅわぁぁっ!?」
「……、毎日、毎日……」

創作体を展開!速い!不可視の波動を気配のみで察知し身を守った!

「コッチは訓練してんだ、食べ物だってぇぇぇぇぇっっっっ!!!」

謎のシャウトと共に固有スキル発動!英雄的なる光輝!
仮に敵がこの世から隔離された存在だとしても、これならばきっと!

「……焼肉は、もう飽きたァァァぁぁっッッッっ!!!!」

トレンチガンの銃口が赤熱する程の、連続射撃!


219 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/10(土) 23:56:09 ???
>>217
葵が次の一手を投じる前に、他の越境者の攻撃によって霊が無視できないレベルにまで減らされ、
そこにいつかの小妖怪の霊力が加わり、化け物の霊が弾切れとなったようだ。
やったか、と思いたいが、雰囲気と今までの情報から察するにこれで終わりではない。
そしてそれはその通りで、霊の鎧を剥がされた内側から、醜悪な本体が現れる。

「へえ、脱ぐとすごいのね。お姉さん嫉妬しちゃう」

軽口を叩く。が、それに返ってきたのは聞くに堪えない叫び声と衝撃波だ。返答とするにはいささか粗暴に過ぎる。
面で迫る衝撃波を消滅、あるいは逸らす手段を、葵は持たない。だが、「受ける手段」はある。

「トロイメライっ!」

黒い靄のマントが葵の全身を包み、その姿を完全に覆い隠す。
ガキリ、ガキリと、武器を生成する時とは違う音が中から聞こえて、すぐにおさまる。
そして、靄のマントが通常の形態に戻った時には、葵の全身は漆黒の鎧に包まれていた。
狼の貌を模したと思しきフルフェイスの兜が特徴的な鎧に身を包んだ葵は、足を踏ん張らせ、腕を組んで防御姿勢を取り、
若干後退ったものの、衝撃波の影響をモロに受けずに済む。

「…………第二ラウンドってとこかな?」

左手に持った日本刀をグッと握ると、化け物の本体に向かって走り始める。
腕は相変わらず多いが……手段はある。


220 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/10(土) 23:56:30 ???
>>217
「むーざん むーざんか」
ズルリと音を立てて触手が戻っていく。ぬるりとした液体を垂れ流す鞘の音声装置は沈黙したままだ。

「見ろよ、思うようにいかなくてイライラしてるらしい。マジでウケるな!?」
漆黒のもやを指差し、挑発の哄笑。しかし妙な雰囲気にピタリと口も閉じる。

「忘れてた、ソロバンの塾があるんだ。僕チンはここいらで…」


「畜生め!」
ゴアッ!衝撃波に吹かれ、身構えた時にはもう遅い。嵐に放り込まれた木の葉の様に宙を舞う!
背中から転がって衝撃を幾らか逃がす事には成功したが、ダメージはそれなりにある。強く打った頭から白い血が流れてきた。
「効くゥ・・・」

「物理が通じるかは分からんが…ねッ!」
血が入って滲む視界の中、黒い靄に全力で投げつけるのは聖水の詰まったガラスの瓶!
地面に落ちれば砕けて中井が飛び散るだろう。効くかどうか、届くかさえ分からないが。


221 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/11(日) 00:00:22 ???
>>217>>218
戦闘に入ってからクルツは一度として回避に転じていない。
仲間を信頼している、という理由では無い。
種族的観点から信用信頼から最も遠い所に心があるクルツにとって
今回の攻勢一辺倒にはそれなりに訳がある。

「『背水の陣』」

遅々として進まぬ陣取り合戦。
己の領土を広げられぬのなら確保した範囲を活用するしかない。
龍脈から吸い上げた魔力で構築するは『背水の陣』
クルツは概念であるが故に魔術へと背水の陣の意を昇華させる。
攻撃力増大、防御力減少、端的に言えばそんな効果だ。
シンプルが故に割と強めのメリットデメリットを組み上げられる。

「か〜ら〜の〜…『真・鳴弦の儀』ィっ!!」

己が魔力を手のひらに、天高く掲げた左手を強く握りしめる。
波動には波動を。
邪悪なる衝撃へと破魔の衝撃を叩きつける。

ルシオラが全ての攻撃を捌けるかは不明だ。
邪悪が放ったクルツに対しての攻撃が一度も通らないとは考えにくい。
おそらく自身が無事ではすむまいとクルツは知っている。
で、あるからこそ術式『背水の陣』が紡げ、その効果を発揮するのだ。
魔術とは精神力が肝。即ち覚悟なしには何も生み出せない!!


222 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/11(日) 00:12:43 ???
>>全員対象
ルシオラの創造体に守られたクルツが破魔の衝撃波を放ち 邪悪の衝撃波とぶつかり合う
無力化とはいかずとも大きく威力をそいだため ルシオラ カルゥゾ 一ノ瀬 ソーマタージはさしたるダメージもなく耐え凌ぐことに成功する

そしてルシオラの魂の叫びと共に発砲される散弾と ソーマタージの聖水が邪悪の体を叩く

邪悪は腕で防御するも その体から煙が立ち込め 苦悶の叫びが揚がる

効いている ダメージは与えられている

邪悪「!!!!!!!!!!!!」
汚い雄たけびが闇夜を揺るがす 第二ラウンドが 今始まった・・・・・

//それでは今日のイベントはこれにて〆 オツカレサマドスエ


223 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/17(土) 20:42:27 ???
【場面転換 夜の街】
―――ギィ!!
アキレス「ッ!!」

ベティの警告が入り 背後からとびかかってくる化け物を回避するアキレス
縁を結ばれた子供たちを担いで逃げ回る そんな光景が街のいたるところで繰り広げられていた

アキレス「オッサン達まだかなぁ・・・長引かないといいn」
―――ギィ!!
アキレス「どうしたベティ? ・・・あれ?」

ゼリー飲料を腹に流し込み 額の汗をぬぐい・・・ベティの言葉に振り向けば

アキレス「・・・あの化け物ども どこ行きやがった?」
茫然と辺りを見回す 追いかけてきていたはずの化け物が 忽然と姿を消し
縁を結ばれたはずの子供にくくられた赤い紐もまた消え失せ 呆けた顔をしていた子供も 穏やかな顔で寝息を立て始めた

アキレス「オッサン達がやったのか? だけど辺りはまだ異界のままだ・・・一体何が起きている?」
―――ギィ!!
アキレス「あぁそうだな いこう」

きょろきょろと辺りを見回していたアキレスであったが ベティのいまのうちに宿に子供を連れていこうというアドバイスに従い 宿へとひた走るのであった・・・・・


224 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/17(土) 20:56:13 ???
【場面転換 打ち捨てられた神社】
ずるり・・・ずるり…ズルズルズルズル・・・

汚らしい音と共に現れたのは・・・目玉だ
漆黒のモヤの中に無数の血走った眼が現れる ぎょろりぎょろりと不規則に動き 一行の姿をとらえる

ずるり・・・ずるり・・・

汚らしい音が響く
虚空に漆黒のモヤが現れ 鋭い鉤爪をはやした黒い腕がいくつも生える

ずるり・・・ずるり・・・

汚らしい音が響く
漆黒のモヤの中に紅き紐がのたくる それはまるで漆黒のモヤの中 紅をさした口のようにもみえ

邪悪「!!!!!!!!」

紐でできた口が開き 汚らしい叫びをとどろかせる

アンジェロ「あれが子供たちの霊をむさぼって成長した邪悪の本体ですか…とんでもない力を感じます」
冷や汗を垂らしながら邪悪をにらみつけるアンジェロ

アキレス「オッサン!! バケモノがいなくなった!!」
ロイ「他所に回す力を全部こっちに回してきやがったな…小妖怪たちはリュックの中に退避 アキレスは状況に応じて小妖怪たちと離脱 俺は前線に出る」

小妖怪A「てったいーてったいー」
小妖怪B「これはにげるでねぇどーうしろにむけてぜんしんだどー」
他小妖怪たち「「「わー」」」

リュックに逃げ込む小妖怪たち そのリュックをアキレスが背負った

ロイ「さぁ 邪悪との直接対決だ・・・全員腹をくくれ 楽な戦いじゃねぇぞ…いくぞ!!」


225 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/17(土) 21:45:02 ???
>>224
「ふー、フゥー……!」

荒い呼吸を肩で行い、流れる汗を拭う事もしない
銃口が赤熱し、消炎が夜風に溶けて消える

「……アレが、アレ……」
「、……!」

小妖怪達がワチャワチャ逃げ込むのを横目にすれば、ルシオラの獰猛な瞳に理性の光が再び宿った
しかしそれでも燃え滾る心熱はアツくアツく、こころに灯された蒼い炎の存在を奇妙に冷えた頭は理解する

「ラクだった事なんて、今まで一度もないですっ!!」

英雄的たる輝きを放ちながら、創作体を形成!
邪悪からの貪婪たる殺意の行動を受け止めるべく壁を形成!


226 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/17(土) 21:46:34 ???
>>224
「とりあえず解析する!邪魔がねえ今ならちったあマシな情報が得られるだろうさ!」

溶接面っぽいマジックアイテムで相手を解析しだすクルツ。
物理で殴るだけで倒れてくれる相手なら良いが、そうはいかないだろうと踏んで。

「奴が周囲の環境を味方につけてるのを忘れんなよ!
 思わぬところから攻撃が来ねえとも限らねえからよ!!」


227 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/17(土) 21:47:16 ???
>>224
「ようやく誘拐犯の本体のお出ましってわけね」

全身を包む鎧甲を黒い靄に戻した下から、不敵に口元を歪めながら化け物を見る葵の姿が現れる。
しかしながら、その目は少しも笑っていない。市民を守る騎士としての本分と矜持が、目の前の化け物に対する激しい敵意として瞳の中を渦巻いている。
こいつの本来が何であるかはわからないが、今の葵の瞳には、こいつは誅滅すべきモノとしてしか映っていなかった。

「今まで何人喰ってきたかは知らないけど、人数の多い少ないじゃない。
アンタは絶対に、楽に終わらせてなんか、やらない……!」

左手に持った日本刀の柄に手をかけながら、葵は化け物に向かって駆け出す。
あの姿から言って、霊の鎧を纏っていた時と同じく、まずは黒い腕を相手にすることになるだろう。
霊で守られた状態で、葵は一度、この化け物の腕を斬り落としている。
あの時と同じ防御力なら、個々の腕を破壊するのはそれほど厳しいものではないが、背水の陣となり、本気を出したであろう今の状態ではどうだろうか?
怒りと敵意で熱くなる思考の横で、戦場を冷静に見る戦士としての部分がそう疑問を告げる。


228 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/17(土) 21:57:10 ???
>>224
「見ろよ。口になった。ウケる」
邪悪の叫びにも動じず、酸素供給機越しのくぐもった声で笑う。
ブラブラと持った刀に振り掛けるのは、ボトル詰めされた最後の聖ローション。これで打つ手は一つ減る。

「向こうもようやっとその気になったらしい。備えろよお嬢さん方、マジで来るぜ」
懐から取り出して握り潰すのは、有事に備えた予備のバッテリー。
これで先程までの消耗だけは取り戻せた。
「ロックンロール。解決策見つけるの忘れんなよ」


肩に担ぐかの様な奇妙な構え。赤い眼が決断的殺意を湛え、眩い光を放つ。
次の瞬間、紫電を残して弾丸めいて飛び込むソーマタージ!鋭い蒸気が漏れる!

狙うは邪悪の横っ腹。一瞬で斬り裂き背後に抜け、距離を取る。カマイタチめいたヒットアンドアウェイが狙いだ。


229 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/17(土) 22:00:53 ???
>>225-226
クルツが解析を行おうとする そこに飛んでくる邪悪の腕
それをルシオラの創造体が阻んだ 腕が創造体を殴り 壁には徐々に亀裂が入っていく

その間に解析が進む 相手は固定化された概念 ありとあらゆるネガティブな感情を吸い込み成長し
更に微弱ながらも神格を取り込み己の力としている

厄介なことに今のクルツでは分解 再構築が不可能なレベルのプロテクトが仕込まれており
触って変質させてはい終了とはいかないだろう

これは龍脈の確保が進めば可能となるだろうが 今確保できていない部分は邪悪がしっかりと確保しているのが難点といえるだろう

そして邪悪は壁もろともルシオラとクルツを叩き伏せんと 紅き紐の口を開き 不可視なる衝撃波を放つ

>>227
一ノ瀬が駆ける 以前腕を切り落とした経験を活かし 一刀を振るうことだろう
それに対し邪悪は巨大な腕を開き 一ノ瀬と相対し 振るわれる刀に合わせて指を閉じる

腕は一ノ瀬の刀を真剣白刃取りにて防いで見せたのだ

そのまま腕を振るい 一ノ瀬を振り回さんとするだろう

>>228
そして一ノ瀬とは別方向から攻め込むのはソーマタージだ
邪悪の横手を切り裂かんと駆けだすのに対し 邪悪は平手で地面を叩く

敷石が砕ければその破片をつかみ ソーマタージに向けて投擲

巨大な散弾めいてソーマタージを打ち据えんと瓦礫が降り注いだ


230 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/17(土) 22:12:58 ???
>>229
「まあ、そうだわな…打開策が見つからんのは厄介だ!」

もう一度鳴弦の儀を、と構えるクルツ。

「…そう何度も効くか?これぇっ!!」

相手が負ならこちらは正の衝撃波を放つまでだ。
しかしクルツはこの世界の現象から成る効果に頼っているに過ぎない。
果たしてどこまで相手のチカラに耐えられるのか…


231 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/17(土) 22:15:37 ???
>>229
「むっ……」

さすがに先ほどと同じようにはいかないようだ。大型の手指に挟まれた刀は進むも退くも困難となる。
だが何も問題はない。
トロイメライの良いところは、このようなディスアーム行為に対して滅法強いことにある。
受け止められた刀ごと葵を振り回そうという魂胆は、挟まれたまま靄になって消える刀と共に潰えた。
そして、

「……「焦炎」っ!」

振るわれる腕の下をかいくぐりながら、葵は右手にトロイメライから生成された新たな刃物……両刃の長剣を掴み、
左手で刃の腹を撫でて「焦炎」を刃に付与し、そのまま居合切りの要領で刃を跳ね上げ、
頭上を通り過ぎようとしている腕に向かって、赤熱の火花を散らす刃を振り上げた。


232 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/17(土) 22:17:07 ???
>>229
「チィッ…」
強化された動体視力は、風を切り駆けながらでもその瓦礫の軌道を捉える。
舌打ちを漏らすと大きく弧を描くようにブーツを地面に擦り、仰向けに倒れかかった。その眼に焦りの色は無い。
「気に入ってたんだがね、この服…!」


火花散らし砂塵巻き上げ、ソーマタージは魚雷じみたスライディングで尚も向かう!
加速は十分。それでも勢いは殺され小さな瓦礫は当たり、通り抜ける事は出来なくなっただろうが、斬る事に委細変わりなし!

「押さえつけてろッ!」
向かって来るひときわ大きな瓦礫を両断しながら怒鳴る。小さな破片が身を打ち、血が流れるが、意にも介さず迫る!迫る!
ある程度まで接近したならば大きく跳び上がり、上から斬りかかる。額を掠める瓦礫の向こうを睨みながら、何度も頭の中反芻を繰り返した。


233 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/17(土) 22:21:38 ???
>>229
「……強っ、……!?」
「うわぁっ!?」

邪悪の剛腕の叩きつけは単純であり、しかしそれ故に圧倒的かつ分かりやすい威力が備わる!
面積と行動のバランスを重点においた創作体で防ぎ切れるモノではない!
衝撃波で砕けたそれごと吹き飛ばされ、ただ緩衝が起こり手傷が少ないのが重畳と言えたか

「……こ、のっ……!」

膝を支えてヨロけながらも立ち上がるルシオラ、このまま倒れていた方がどれだけ楽であろうか?
ハッキリ言って自身は戦力として働いているか?否だ、存在が不要であると言っても過言ではない
それは理解している、分かっている、なのに何故、どうしてこの体はアレ程までの存在に立ち向かおうとするのだろうか?

「……そりゃあ……」
「生まれたからには、……生まれたなりに……」
「……護りたいモノがあったって、いいだろ……!?」

歯軋り、子供達の顔やカワイイな小妖怪達を想起!
ケガの痛みを置き去りにするように一歩力強く歩いて……

「【英雄的(ヒロイック)】ッッッ!!」

邪悪に対して強い干渉力を得る為に本来の異能たるチカラを解放!
吶喊するように駆け出し、その軌跡に幾つかの創作体の壁を構築!後衛防御壁!
射程距離に入れば一層狭く強固な創作体を形成!匍匐スタイルで構え、トレンチガン連射!


234 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/17(土) 22:40:55 ???
>>231-232
一ノ瀬の判断が振り回されることを回避し
ソーマタージの身体能力が礫を掻い潜る

そして一ノ瀬の居合が漆黒の手首を切り落とし
ソーマタージの跳躍からの唐竹割りが邪悪の本体・・・の前に差し込まれた腕を切り裂く

邪悪「!!!!!!!!」
汚らしい叫びは悲鳴だろうか? 断面からはどす黒い煙がたちこめる

【危険 瘴気:漏れ出す煙は生きとし生ける者の毒となる純粋な瘴気だ 直ちに影響は出ないが 吸い続ければ体の内側が腐りだすだろう】

そして邪悪は2人から逃れるように下がりながら紅き口より不可視なる衝撃波を放つ 接近戦を嫌がり引き撃ちの戦法に切り替えんとする

>>230
クルツは破魔の弦を用いて邪悪なる衝撃波を相殺する聖の衝撃波を放つ

衝撃波はお互いに食い合い 辺りに破裂音をまき散らして収まった

と 前衛の2人が邪悪にダメージを与えることに成功する 邪悪の悲鳴 まき散らされる瘴気

【前述の瘴気に対してはプロテクトがかけられていない やろうと思えば変質は可能だろう】

そして瘴気が漏れ出た分 邪悪が確保した龍脈に ほんの僅かながら差し込める隙が生まれたのがわかるだろう

>>233
そして倒れこむも気合で起き上がるルシオラ
まさに英雄的な行動だろう

殴りかかってくる腕を壁で防ぎ前進を続け トレンチガンを発砲
法儀礼済みの銀でできた散弾は衝撃波の中を飛び 邪悪の本体にめり込む

細かい散弾は邪悪の表面に無数と存在する目玉をいくつか破裂させた
黒い瘴気があふれ 化け物が悲鳴を上げる

この行動は他の三人の援護となるだろう 実際目玉が減ったことで前衛2人を追う制度は幾分か下がったように見える
そして瘴気が流れ出たことでクルツの援護となる

だが腕を振り上げ 障壁ごとルシオラを叩き伏せんとする腕が二本 頭上より強襲してくるのが見えるだろう


235 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/17(土) 22:49:02 ???
>>234
「…怯むな!瘴気はアタイが何とかする、ガンガン行こうぜぇっ!!」

駆け寄り瘴気に対し手甲でもってその毒性を滅する。
隙は僅か、これを広げるためにも他の連中には気張ってもらわねば。

「しっかし柄じゃあねんだけどなあ、こういうの!!」


236 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/17(土) 22:54:54 ???
>>234
「創作、体(ワーク、ス)ッッッ!!」

半身を捻り右腕を天に掲げた!
夜空と自身の合間に唸る剛腕ふたつ!展開するは自身の構築出来る内で最も強固な超小型の創作体!
それは破壊不能たる存在には及ばずとも、しかしそれらの存在に程近い場所にあるのだ!

がごんッッッ!!

空中に固着した2枚のそれが邪悪の剛撃を防ぐ!だがヒビが入り長くは持たない事を告げている!
立ち上がりこの場よりの離脱を試み……叶わない!創作体の使用限界はとうに越している、脳の血管のいくつかが破れ下半身への命令が滞っていた!

「……!!」

祝福された銀弾を取り出し……更にその弾丸の先に獰猛なる鉤爪状の創作体を貼り付けた!
装填、極めて至近距離で剛腕に向けて……引鉄を引き絞る!


237 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/17(土) 22:55:21 ???
>>234
「一点だ、マヌケ!」
噴き出る瘴気の向こうから輝く二つの赤い点。爛々と輝く両目は、尚も食らい付かんと獰猛な色を宿す!

噴き出る煙が身体によろしくない事は、本能で察せられた。なれど、他に打つ手は無し。


スライディングで地面に擦り、ズタズタになったコートを引き裂き脱ぎ捨てると、腰の聖水を素早くかけて染み渡らせる。
口元に巻き付ければ、多少は煙と勝機を吸わずに済むだろう。試した事は無いので分からないが、きっとそうだろう。

「次はその口だ。二度とチャック出来ないようにしてやるよ」
斬!左足を貫き、地面に縫い止める刀!溢れる白い血と激痛に耐えながら、邪悪の口から放たれる衝撃波を耐え抜いた!
一歩一歩確実に、血の跡を残して邪悪へと向かうソーマタージ。長髪が逆立ち、全身のナノマシンがザワザワと蠢くのが分かる。
夜の帳と煙のフィルターの向こうから迫ってくるその影は、さながら悍ましの悪魔かそれ以上か。人かそれ以下か。

近づいて、斬る。逃がしはしない。決断的な殺意を秘めた重々しい足取りで、担いだ刀を横薙ぎに振るう。拳の中で滑り、間合いを見た目以上に伸ばす秘剣を振るう!


238 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/17(土) 22:56:09 ???
>>234
血が出るなら殺せる、という言葉があるが、その血自体が他社にとって有害なパターンはフィクションの世界ではままある。
ダメージを与え、手首から先を斬り飛ばすことに成功するが、直後に噴き出た黒い瘴気を受け、葵は思わず咳き込んでしまう。

「げっほ、げほ……!?」

涙目になりながら左腕の袖で口元を覆った葵の目に飛び込んできたのは、距離を取って衝撃波を放とうとしている化け物の姿。
咳き込んで避ける体勢になっていない今、衝撃波が放たれたら直撃は必至。
これはどうしようもないか……と思った矢先、ルシオラの妨害で衝撃波の射線がズレた。またとない僥倖だ。
棒立ちの脚に無理やり力を籠めて、倒れ込むように衝撃波を回避する。

「サンキュー、助かった!」

すぐさま立ち上がり、ルシオラに向かって大きく手を振ると、赤熱の剣を構えなおして、葵は再び走り始める。
先ほどの手首を斬った時の手ごたえ、距離を取る行動から言って、本体の防御能力はやはり低い。
だがあのカウンターのように噴き出る瘴気は厄介だ。あれがある以上、こちらも一定の距離は取らねばならない。

「まったく、ややこしいったら!」

走りながら右手の赤熱の剣を振り上げ、化け物の本体部に狙いをつけて、人狼の膂力でもって勢いよくそれを投げつけた。
赤くなった切っ先を前にした形で、長剣が化け物に向かって高速で迫っていく。


239 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/17(土) 23:16:39 ???
>>237-238
漏れ出る瘴気はクルツの錬金術によって無毒化される これで体を蝕む毒は問題ではなくなった

一ノ瀬は長剣を投げ付けた が邪悪は漆黒の腕でそれを受け止める 切っ先が腕に突き立ち 叫びと共に瘴気があふれる

そしてソーマタージが近づいていく 邪悪が衝撃波を放つもそれに耐え抜き近づいて

邪悪が切り裂かれる より一層酷い叫びと共にしどと溢れる瘴気
多少であるならば直ちに影響は出ないだろうが 眼前を覆い尽くすほどの瘴気ともなればその効果は無視できないほどになりそうだ

叫ぶ邪悪は腕を振り回し 逃げ惑えば衝撃波を放ち なおも前衛2人を打ち据え無力化せんとするだろう

>>236
漆黒の腕は創造体を叩くにとどまる だがヒビの入った壁は後一撃加えれば壊せると今一度腕を振り上げ・・・ようとして
ルシオラのトレンチガンが火を噴いた 腕に突き立った銃弾は邪悪にとっての毒 法儀礼済みの銀

叫びと共に瘴気があふれる 突き刺さった銀を取り除きたい だが触れればダメージとなる 腕はただのたうち回ることしかできない

>>235
手港による錬金術で毒性を無力化するクルツ だが前衛のところまで向かえば暴力圏内に足を踏み入れることであり 攻撃から身を守る術がなければいささか厳しいといわざるを得ないだろう

そして一行の奮戦で辺りの瘴気が濃度を増す 先ほどは僅かであった隙が大きくなるのがはっきりと実感できた
相手の領域を食い破るに至るまで あと少し


240 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/17(土) 23:23:43 ???
>>239
「だぁー!…安全圏内から相手をボコボコにすんのがアタイのやり方だってのになぁっ!!」

背に腹は代えられぬ。

暴力圏内に踏み込み、作業効率は落ちるだろうが防御も考えながら無毒化を推し進めるしかない。
時に地面に手をつき土壁を築き上げ物理的な脅威から身を守りつつ作業を続行するクルツ。

しかし攻撃のインパクトをそらせずに地面に叩き付けられたり、
砕かれた土壁の破片を己が食らって傷を負うこともあるだろう。
五体満足でいられるかは正直時間の問題だ!!


241 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/17(土) 23:31:26 NbPkxuX6
>>239
吹き荒れる暴力が心臓を掠めた!
気紛れな死神が大鎌を擡げ……しかし寸での場所に振り留まる!

「り、ゃ、あァァァァァァッッッ!!」

新たな創作体を形成!ククリナイフめいた形状の剣!
目と鼻と口から血を流しつつのたうつ腕に突き立てんと振るった!!
更にトレンチガンを翳し……発砲!反動で蹌踉めきたたらを踏んだ!!
ぐわんぐわんと鳴り響く頭痛、腑を全て吐き出してしまいそうな気持ちの悪さ!
それらの責め苦も今この時だけは耐えられる!
地獄の訓練を、そして護るべきモノを思い出せば不思議なチカラは背に支えとして顕在し足は活力を微かに取り戻すのだ!


242 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/17(土) 23:34:59 ???
>>239
「げほっ……あれ?」

敵に傷が増えるにつれて、前に居る葵たちの所には絶えずと言っていいほど瘴気が来るようになる。
それに対する防御手段が袖だけという葵は、空気と一緒にそれを吸い込んでしまうのは避けられない。
よって今回も咳き込むことになってしまったが……先ほどまでとは違い、強く喉を焼くような感覚が無いのに気づく。
それがクルツの術によるものであることを葵が知るのは後の話になるので、さしあたり今はそれほど強く咳き込まずに済むことを天に感謝する。

「よくわかんないけど、キミはもうちょっとダイエットしようか!」

トロイメライから再び日本刀を生成した葵は、左手でそれを掴むと振り回される腕の嵐の中に飛び込む。
今回は「焦炎」で敵の部位を焼き斬ることを目的とした行動ではない。
その証拠に、暴れまわる腕に対しては、体を逸らしたり、かがめたり、時には鞘で受け流す程度の行動しかしていない。
衝撃波に対しては、ルシオラの銃撃で失われた視界の範囲になるべく入るようにして対処。
そうして回避一辺倒で化け物に肉薄した葵は、左手に意識を集中。

「二ノ術、「轟炎」!!」

鞘に光る文字列が走る。それを確認するでもなく、葵はすぐさま右手で柄を掴み、抜刀した。
抜刀された刀身には、鞘から転写されたらしい文字列がすでに絡みついており……間を置かずしてそれらはほの光る鎖と化した。

「爆ぜろぉっ!」

そして光の鎖が絡みついた刀を、先ほどの長剣と同じように、化け物に向かって勢いよく投擲した。
この攻撃は先ほどの熱貫通力を持った攻撃と違い、突き刺さるとほぼ同時に、刀に絡みついた鎖が炸裂する爆破攻撃。狙いは同じく本体部。
遠くから投擲しては長剣と同じように腕で防がれるのは自明の理。なればこそ、攻撃の暴風をかいくぐって懐に入ったのだ。


243 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/17(土) 23:38:14 ???
>>239
「意地の見せ所だ!気合入れろよ!」
機械の身体とて、幻想的なものに耐性があるわけではない。得てしてこういうものは非科学的なやり口で人を死に至らしめるのだ。
しかし、ここで退くわけにもいかない。黒いジャケットの下で、人工筋肉が異様な緊張を帯びる!縄めいた強靭な筋肉が浮かび上がる!

例えこの身が朽ち果てようと関係無し。己が機能こそが存在意義なのだから。


ぎしり、と刃の切っ先を挟む二本の指。万力で押さえつけたかの様に刀は動かず、その力を溜めていく。
酸素供給機とマスクの奥の形相はさながら鬼の如し。怪力を以て強引に衝撃波に耐えながら、ただその時を待つ。

そして、時は来た。格好の位置、タイミングで振り回される腕を捉える。この瞬間こそが、待ちわびた時だ。
拘束が緩む。押さえつけていた力が今解き放たれたのだ!

強烈な踏み込みにより、地面にヒビが走った。瘴気の影響か、視界がボヤけてきた。
その有様で尚横薙ぎに振るわれた刀。その柄は拳の中で滑り、先程以上に間合いを伸ばした。そして、威力も。
真一文字に放たれた赤刃は、地上を奔る流星の如き速度で邪悪の腕を両断しようとする!


244 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/17(土) 23:55:40 ???
>>240-242
ルシオラが小さいながらも確かに漆黒の腕を切り裂く

ソーマタージが保身無き接近戦で
一ノ瀬が己の能力をもって

本体に痛手を与え 瘴気をあふれさせる

そしてソーマタージの背後から漆黒ではない腕が伸び 首に巻き付け引きずろうとするだろう
ロイが瘴気に覆われる視界の中 ソーマタージを救出にきたのだ

アキレス「ルッシー大丈夫!?」
小妖怪「うー 人間しっかりする」

そしてルシオラの元に駆け付けたアキレスがルシオラを抱き留め下がらんとするだろう

>>240
一行が必死に傷つけ続け あふれる瘴気 辺りを黒く染め上げん勢いで流れ出る黒き毒

クルツの感覚には今 固く閉ざされた門が開かれるかのように 邪悪が確保していた龍脈を奪い取れるだけの隙が生まれたのがわかるだろう

アンジェロ「瘴気は私が・・・! 頼みます!!」
クルツと一緒になって瘴気を抑え込んでいたアンジェロがクルツに合図を出す


今こそ声高らかに カーテンコールを謳う時


245 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/18(日) 00:03:05 ???
>>244
「あっ……」

次なる創作体を生み出……否!叶わない!
代わりに彼女の体に起こるのは、突如として全身の幾つもの血管が弾け肉を突き破り噴き出す血の嵐!
そしてアキレスに抱きかかえられる時には既に水音が響く程にまで朱色の池は足元に拡がっている!
インプラント能力は文字通り本来在るべきチカラの拡張だ、それに対して代償を支払わずに居られる道理は皆無!

「……」

マズイかな、とどこか客観的に物事を考える事が出来る自分に少し驚いた
クレバーな部分が残されたいのちの灯火の燃料を計算しようとして……辞めた、今はそれらを考慮すべき時ではない
反撃のシナリオはもう動き始めている、生きた証を立てるための
どんな運命であろうと今は受け入れる事が出来るだろう、だがそれは最期の瞬間まで足掻く事が前提なのだ

奪われた儚き光の存在を想った

護るべき新緑の萌枝を想った

そして仲間達の事を想った

嗚呼、確実に断言出来る、いつか迎えるべき最期の時とは……今とは決して違う!

「……ぎり、ギリ……だけど、ね……」
「アキ、レス……お願い……!」

その魂は昇天を拒絶!
その血塗れの腕はトレンチガンの銃口を震わせながら邪悪へと向ける!
反動を耐える事はひとりでは叶わない、ならば頼ればいいのだ!

息を吸い込み……そして、そのかぼそい人差し指はゆっくりと引鉄を絞った


246 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/18(日) 00:05:03 ???
>>244
刀が炸裂し、化け物に大きな傷を負わせることに成功する。だがそれは、瘴気の濃度がグンと上がることも意味する。
こうなるともう、咳がどうとかという話ではない。濃度を増した黒で視界が遮られてしまう。

「う、げほ、一旦下がらないと……」

口元を袖で保護しながら、大きくバックステップを行って化け物から距離を取る。
衝撃波による攻撃が危ぶまれたが、大きな傷を負わせた直後だ。少しは楽観の余地があるだろう。
と、距離を置いたことで後衛の近くまでやってきた葵は、アンジェロとクルツが何かしようとしているのに気づく。

「って、何?何か始まるの?」

魔術的な事象に疎い葵には見当がつかない。ただ経緯を見守るしかできない。


247 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/18(日) 00:08:47 ???
>>244
「シィッ───」
振り抜いてから、布を擦り合わせる様な音を立てて空気が吐き出される。
全力を出した影響は大きく、全身が張り裂けそうな激痛を訴えている。このまま邪悪と共に腐り果てていくのかと思ったその矢先。


「もう少し早く頼むゼ、スモークソーマになっちまうところだった」
首に巻き付く何者かの腕。反射的に肘鉄を叩き込もうとしたところで、その主に気づく。
トトト、とせせこましく足を動かし、瘴気から逃れるソーマタージ。数度咳き込むと、口元を覆うコートの残骸を剥がし捨てた。


「やったか? 悪いね、見えないんだ」
立ち上る瘴気の向こうを見透かせるような装備は、彼には無い。
手に取った聖水のボトルを呷り、むせながら激戦を終えた身体を僅かでも休める。
「何のかんの言っても水だろ?飲んでも大丈夫だろ多分」

「───"そして残るは沈黙のみ"。 ってな」


248 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/18(日) 00:20:16 ???
>>244
「…おうさ、任された」

ガシンッ!と一際大きな音を響かせて地面に突き立てるは魔杖の大鎚。
握る両の手には煌々と輝く手甲。

大鎚を中心に展開される魔法陣。
くるり、くるりと生じた小さな陣が青白い光を発し回り始める。

くるり、くるり、廻り回るは魔法陣。
それは領域をゆっくりと確保し一回りする度に複雑な文様を増し広がっていく。

「……弓以外にも音による調伏ってのはあるもんでな。
 多分これが一番波動との関係を結んでるもんだとアタイは思うわけさ。
 辛気臭ぇ夜とは今宵限りでおさらばさだ!
 祓うぜ……『除夜の鐘』ぇっ!!」

バチコンッ!と何かが弾ける様な音がして魔法陣から飛び出たのは鐘。
クルツは言わずもがな、そこそこに巨大な御仁もすっぽりのサイズだ。
陣から飛び出た故にクルツごと其れは空高くへ舞い上がる。
そして物理法則ではありえない事をクルツが行う。

「一発、入魂ッ!!」

鐘から飛び上がり、何もない宙に留まり、
迫るように飛び追いついた鐘を己の大鎚フルスイングで叩き落す!!

ゴーーーーーーーーーーーン!と音を立てた鐘が邪悪へと吹っ飛んでいく。
吹っ飛んでいく鐘がその過程で幾つにも分かたれ複数の金剛杵と成り飛来する。

金剛杵、それは雷を操る武器である。
古来、神と結びつけられた雷、飛来する其れはその神の一撃を模したものだった。


249 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/18(日) 00:34:54 ???
>>245-247
なおも抵抗を試みる邪悪 ソーマタージを引きずるロイに向けて漆黒の腕が振り下ろされ・・・
その途中で腕が爆ぜた 

アキレス「ッ!! よし下がるぞ もう大丈夫だ」
そこにいたのはルシオラだ 血濡れの中 最後の力を振り絞って放った銃弾は漆黒の腕を捕らえたのだ

これによりロイとソーマタージが離脱し

>>248
龍脈を掌握しきったクルツが召喚したのは 巨大な 本当に巨大な鐘であった

空高く舞い上がった鐘を邪悪めがけてたたきつける

体の芯に響く音が鳴り響き 闇よりもなお深き瘴気を祓う

そこにいたのは息も絶え絶えの邪悪 逃げるように移動を開始するも すべてが遅すぎたのだ

鐘は金剛杵へと変貌し 邪悪の本体に突き刺さる そして辺りを白く染め上げる雷光が炸裂し

邪悪「!!!!!!!!!」
一度は越境者を追い返した邪悪が断末魔の叫びを上げ ゆっくりと虚空へと溶けていった

>>全員対象
邪悪が闇に溶けると時を同じくして 異界の闇に光が差す

顔を向ければそこには赤く燃える太陽 日の出だ

ロイ「・・・・・・・終わったか」
全てを悟る 邪悪は滅び 夜は終わりを告げる

ロイ「さて帰r・・・・」
ゆっくりと神社より踵を返・・・そうとして
遠くに喧噪の音を捕らえる

今のここは異界でなく 自分たちは満身創痍で しかも武器を携帯しており
決戦前夜は警察官が厳戒態勢を敷いていて 多分それは解除されてなくて

ロイ「・・・・・・・・」

【最終ミッション発動!!:警察官や一般市民の皆様に見つからないように止まり木同盟の宿まで戻れ!!】


250 : クルツ ◆AaNrqSY5ys :2018/03/18(日) 00:38:38 ???
>>249
「…よし、後の事は考えてねえぞ?コスプレです、で押し通るか?」

身体のサイズや比率に誤魔化しがきかないクルツ。
携帯しているものは工事に使います、でなんとか…なればいいかね?

「っべーな、マジで」


251 : ルシオラ・グリヴルム【幻蛍の創作体】 :2018/03/18(日) 00:43:17 ???
>>249
「……、」

描いた完璧な理想図とは異なる、しかしそれはこの際構わないのだ
どの様な飛び方であろうと関係はない、それを起こす勇気と決意が最も重要なのだから
満足気に微笑むルシオラ、朝靄、薄墨の香りが彼方より

「……あかるい、まぶしいな……」

感じ取る全てが自分の中に沁み入り、己を形成する要素となって行く感覚
かつて生きて居た世界では感じる事の出来なかった感覚は、決して嫌ではない

「ごめ、ん……うごけそうに、ないや……おねが、い……して、も……い、か、な……」

アキレスの腕の中で意識を手放し、ルシオラは最終ミッションから芸術的に逃げ出した!


252 : ソーマタージ ◆.zilz3o6.U :2018/03/18(日) 00:47:45 ???
>>249
「見ろ、夜明けだ。最後に見るのがあの太陽じゃなくて良かったな?」
遠くに昇る日の出。終わったのだろう。
これで子供たちが引き込まれる事も無くなった。少なくとも今のところは。

「正直言うと、道徳とかやりがいとかクソ喰らえと思ってるから不満たらたらなのは今も変わりねえぜ。
 どこかで牛丼でも食って帰ろう。当然奢ってくれるんだろ…」


遠くから聞こえる喧騒。 思い出す。警官がそこかしこにいた事を。今の自分の様相を。
そこからの動きは早いものだった。野生の動物が気配を察知して逃げ出す様に、一目散に他の者を置いて逃げ出した!
塀を飛び越え屋根を走り、車の屋根にしがみついて宿へ逃げ帰るソーマタージの姿は、都市伝説モノだったという。


253 : 一ノ瀬葵 ◆vuhMSi6wNU :2018/03/18(日) 00:55:23 ???
>>249
「…………」

クルツの発声させた金剛杵の雨あられによって化け物が貫かれ、雷によって焼き尽くされる様を、
葵は口を開けて見ているしかなかった。
消えゆく邪悪と瘴気が、全ての終わりを物語っている。
そして黒の邪悪が終わりを告げられたとほぼ同時に、葵たちを照らし始める光。目をやれば、日の出のそれだ。

「勝った……ってことで、良いんだよね?
もう終わりってことで、良いんだよね……?」

今夜の一幕の終わりに万雷の喝采はない。それはわかっているのだが、何となく実感がわかない。
まあ、それをはっきりと感じるのはこれからの話だ。とりあえずトロイメライを休止状態にする……と、葵の耳にも、その「音」が聞こえた。
異世界のそれに馴染みはないが……攻め立てるような音の奔流は、否が応にも不穏なものを感じさせる。
そしてそれは、自分たちにも矛先を向けてくる。この世界での一件で、葵はそのことを理解していた。

「何にも悪いことはしてないんだけどなぁ……。
ま、面倒はゴメンか」

葵は神社の参道から外れ、神社を取り囲む緑の領域……鎮守の森に向かって一目散に駆けていく。
普通の人間ならいざ知らず、森は人狼の自分にとっては良い隠れ場所であり、迂回路だ。
普段なら罰当たりになるかもしれないが、今回ばかりはここを使っても罰は当たらないだろう。……たぶん。


254 : かぶり ◆eZKgukyN3c :2018/03/18(日) 00:56:45 ???
>>全員対象
ロイ「あ ソーマ!? 一ノ瀬!? クソッ1人で逃げやがって」
アンジェロ「ヤバいよ背中の羽隠せないよ」

世界の危機を救ったのになんという仕打ち まさに這う這うの体と表現するのが一番だろう
朝焼けの中 逃げるように宿へと戻る一行であった

その後子供たちの相次ぐ自殺はぱったりと止み ニュース番組もすっかり事件を忘れ 呑気に天気予報を垂れ流している

廻る 廻る 廻った先に見えたのは・・・・・



//これにて 現代風世界 ワンダー・ザ・ワールド 全行程の終了を宣言します ありがとうございました


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