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ウリ専タイムスリッパー
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それがし、「掘られ役」にござる。
西条藩士拓也は暗闇に身を潜めていた
「勤王派を討て」と家老じきじきの密命である
親藩紀州藩は佐幕の伝統と尊皇の気風で揺れており、
これは紀州藩主を輩出してきた西条松平家にとって由々しき事態だった
その折、藩内に天誅組の残党が逃げ込んだという情報が入り、
追討隊の一人として田宮神剣流の使い手である拓也に白羽の矢が立ったのだ
「あのさ、京都御所の灯籠が子の刻に消える瞬間を見た志士は幸せになれるんだってさ!」
「知らねーよ、そんなの」
名乗り合い両者が言葉を交えた刹那、雷鳴が轟いた
やがて眼を覚ますと、そこは現代のホモビ撮影所
拓也は行く先々で騒ぎを起こしながら、
守ろうとした江戸幕府がとうの昔に滅んだことを知り愕然となる
一度は死を覚悟したものの心優しい人々に助けられて、
少しずつ元気を取り戻していく
やがて「我が身を立てられるのはこれのみ」と乳首を握り締め、
拓也は磨き上げた上半身だけを頼りに「掘られ役」として生きていくため
撮影所の門を叩くのであった
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次回「邂逅!平野源五郎」
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